議事ロックス -地方議会議事録検索-


鳥取県 鳥取県

平成20年5月定例会(第7号) 本文




2008年06月12日:平成20年5月定例会(第7号) 本文

       午前10時00分開議
◯議長(鉄永幸紀君)ただいまの出席議員数は定足数に達しておりますので、これより本日の会議を開きます。
 この際、御報告を申し上げます。
 監査委員から、平成20年4月の例月現金出納検査の報告が議長のもとに提出されましたが、その報告書は既に配付している写しのとおりであります。
 本日の議事日程は、県政に対する一般質問であります。
 これより一般質問を行っていただきます。
 1番興治英夫議員


◯1番(興治英夫君)(登壇、拍手)おはようございます。
 通告しておりませんけれども、冒頭に、議長のお許しを得まして、平井知事に所感をお聞きいたします。
 昨日、参議院で参院史上初めて首相の問責決議が可決されました。野党の問責理由は、高齢者の怒りの矛先となっている後期高齢者医療制度を廃止しないこと、道路特定財源暫定税率の復活、年金記録問題の未解決などのようであります。そして、内閣の総辞職か衆議院の解散・総選挙を求めております。政府・与党は、対抗措置として、本日、衆議院で首相信任決議案を成立させると報道されております。
 私は、衆・参で多数派が異なり、重要な課題をめぐって与野党の見解が激突していること、前回の衆院選挙が郵政民営化をめぐる対立争点の選挙だったこと、その後、内閣が2度交代したにもかかわらず、いずれも選挙による国民の信任を得ていないこと、前回の衆院選挙から間もなく3年になろうとしていることなどを考慮すると、福田首相は早期に衆議院を解散して、国民に信を問うべきと考えます。
 知事は、首相問責決議の可決、並びに福田首相の対応についてどのようにお考えでしょうか、お聞かせください。
 それでは、順次、通告している質問について、知事並びに教育長の見解をお伺いします。
 第1に、将来ビジョンについて伺います。
 今回のビジョンのような計画は、首長が交代すれば、以前の首長が策定したものは色あせるのが常であります。知事に与えられた任期は、もちろん2期目以降の可能性を否定するものではありませんが、正式にはあと3年足らずであります。それにしては策定に時間がかかり過ぎているように思うのであります。しかも、県民とともにつくるという手法をとりながら、余り県民の関心を呼んでいるとも思えず、残念に思うのであります。そこで、より一層県民の関心を喚起し、具体的な指針となるよう、以下質問いたします。
 骨子の策定の趣旨で、「現在は、中長期的な方向性を失った、羅針盤が無いような状況」と記されておりますが、私は、県民が望んでいるのは知事が就任期間内にどう政権運営するのか、政権運営のための羅針盤のように思います。幅広い意見を取り入れるスタンスに反論するつもりはありませんが、現知事の政権運営の指針として知事の思いを明確に示すことが必要と思いますが、どうでありましょうか。知事の所見を伺います。
 今回発表されたビジョンの骨子は、言葉は悪いですが、県職員の知恵、各方面の意見をつなぎ合わせた、いわばパッチワークとの印象を持ちます。知事の思いはキャッチフレーズにおぼろげながらイメージできるものの、このビジョンでは政権運営の明確な指針にはならないように思います。知事として本気で力を入れる分野、事項を明確にして、例えば財政支出をどう拡充するのか、人的体制をどう充実するのかといった点についても大胆に示して就任期間内の姿勢を明らかにすべきと思いますが、どうでしょうか。無論、力を入れる分野の逆に、財政支出を絞る分野、人的体制を縮小すべき分野も同時に明確にすべきと思いますが、どうでしょうか。とにかくめり張りが必要であります。そういうものができて初めて県民の関心を呼び、活発な議論が始まると考えます。知事の所見を伺います。
 県民が幸せになるためのいろいろな指標があると思います。例えば、県内の雇用状況の改善に向け、有効求人倍率を1以上にするなど、そういった目標設定は必要であります。将来ビジョンの中の各政策項目の実現に向けて、当面の具体的な目標があってこそ、わかりやすく具体性があると言え、皆が理解しやすいものになります。知事の当面の任期4年間で達成すべき具体的な数値目標を掲げてはどうでしょうか。数値目標を持つことによって、個々の県庁職員の当面の仕事の目標が明確になり、モチベーションを高めることができます。同時に、県が当面何をやろうとしているのかを県内の市町村や企業、団体、県民に伝えることができれば、それを参考にそれぞれの行動目標を明確に持つことができるのではないかと考えます。知事の所見を伺います。
 連携は、それぞれの果たす役割、責任が明確でなければうまくいきません。あなた任せの依存や責任放棄があれば、それをただしていかねばなりません。将来ビジョン本体の中では、県、市町村、企業、団体、県民それぞれの役割、あるいは期待することを分けて書くべきではないでしょうか。知事の所見を伺います。
 政権運営の指針という観点から言えば、就任後既に1年余り経過しており、遅くなればなるほど策定の意味を失うことになりかねません。正式なビジョンを知事主導で早急に策定すべきと考えます。知事の所見を伺います。
 第2に、生活支援と就労支援の組み合わせについてであります。
 ことしに入って、生活保護や失業給付、生活資金の貸し付け、職業紹介や就労支援に関して適切な支援を受けられない、そのすき間にいる人からの相談が2件ありました。その例をもとに適切な支援のあり方について質問いたします。
 事業所の都合により雇用保険に未加入となっている労働者や、雇用保険に加入していても短期間雇用の労働者、期間限定の派遣労働者などは失業しても失業給付を受けられません。そういう人たちの中には、ハローワーク等で職業紹介を受け就職活動を行っても、年齢が高い、経験がない、技能、資格がないなどの事情によりすぐに次の職につけない人もいます。生活資金としての貯蓄のある人はまだいいのですが、収入に余裕がなかったため取り崩すべき貯蓄もなく、不定期のアルバイト等でやっと食いつないでいる人もいます。福祉事務所へ生活保護の相談に行っても、まだ働ける年齢なので職を探すように言われ、保護の給付を断られる。生活福祉資金を借りに行っても連帯保証人が必要と言われ、それを頼める人もなく、生活資金を借りられない。生活保護にしても生活福祉資金にしても、窓口には給付しない正当な理由があるのでしょうが、こういう人たちは途方に暮れるばかりであります。最初の段階で適切な支援がないと自立のきっかけを失い、貧困から抜け出せなくなることを懸念します。都会でのホームレス、ネットカフェ難民と呼ばれる人たちは、この泥沼から容易に抜け出せないのだろうと思います。こういった現状が県内でも進んではいないか懸念いたします。県内における貧困化の現状並びにそこから脱出するための支援のあり方について現状のままでよいのか、知事の所見を伺います。
 次に、幾つかの支援策の改善について伺います。
 再就職のための支援策として、生活保護制度をもっと柔軟に適用することが必要ではないでしょうか。例えば生活保護の被保護者となるためには自動車を手放さないといけないと言われますが、手放したためにかえって就職できなくなってしまう。そして、結果的に自立できないままの状態になる例も多いのではないでしょうか。就労の意思をよく確認した上で、自動車の所持を可能にするなど、柔軟な対応をしながら就労に結びつけていくような支援をすべきではないでしょうか。あるいは、生活保護とは別に、ドイツが始めたような就労までの生活費を助成する制度が我が国でも必要ではないでしょうか。財源としては税金、あるいは将来受け取るべき年金を充てるということも考えられます。知事の所見を伺います。
 失業給付が受けられないなどの理由で生活が困窮している人には、就労までの一時的な生活資金として県社会福祉協議会で生活福祉資金の貸付制度があります。しかし、連帯保証人が必要で、それを頼める人がおらず、結局、所要資金を借りることができない人があります。ここ数年、生活福祉資金の借入者が激減していますが、その理由としてこのような手続に問題はないのか、また原因を分析していればなぜなのか伺います。
 生活福祉資金をもっと借りやすくする必要があるのではないでしょうか。信用保証制度をかませることによって連帯保証人を立てなくとも借り入れができる制度にする、あるいは就労先の企業との契約により、就労後の給料から月々の返済金を天引きするなどにより、もっと借りやすくできないかと考えます。知事の所見を伺います。
 生活保護を受けながら就労に必要な自動車運転免許を取得する場合、免許取得後、雇用するという雇用主の証明が必要となっているようですが、そもそも運転免許を持っていることが雇用する際の前提となっているのであって、持っていない場合、就職に不利なのが現実であります。生活保護の被保護者であっても、就労意欲が高い場合、免許の取得を認めるよう制度を改正するべきと考えます。知事の所見を伺います。
 生活困窮者の就労支援に関して、関係機関の連携が不十分なように感じます。福祉事務所、ハローワーク、社会福祉協議会などが密接に連携しながら、生活保護や生活資金の貸し付けによる生活支援と、職業紹介や職業訓練などの就労支援を適切に組み合わせて自立に向けた支援計画を立て、関係機関の連携のもと、自立に至るまで支援を継続していくことが必要と考えます。それをよりよく機能させるためには、支援の中心となる機関を特定したり、支援マニュアルなども必要と考えます。知事の所見を伺います。
 第3に、専攻科の存続について教育長に伺います。
 専攻科に対するニーズは、東部、中部、西部それぞれにおいて今なおあります。過去10年間の募集定員に対する競争率は、鳥取東高0.94倍、倉吉東高1.25倍、米子東高1.36倍となっており、定数を減じてきた過程で入学を希望しながら不合格となる者を多く生み出してきました。また、鳥取東高の場合、平成16年度に38人まで減少していた入学者数が、平成19年度は52人、平成20年度は45人と若干増加傾向にあります。平成17年、教育委員会は平成18年度より鳥取東高の専攻科は募集を中止し、倉吉東高と米子東高の専攻科は当面存続するとの方針でありました。しかし、同年10月の、少なくとも平成20年度までに専攻科を廃止することとする議会決議を受けて方針変更がなされ、3校とも定員を削減し、予備校との授業料格差が是正されました。その中で、平成18年度に募集停止とされていた鳥取東高専攻科の募集停止を米子東高専攻科と合わせて平成21年度からとしたのは、本当は専攻科を廃止とする状況ではないとの認識が教育委員会にあったからではないかと思っております。授業料格差を縮めた上で、その後の3年間に専攻科から私立予備校へ生徒が流れていく傾向が見受けられるなどの状況変化があれば、今回廃止の根拠がより明確になっていたと思いますが、現状を見る限り3年前と状況は変わっておりません。後で述べますが、むしろ必要性が増していると考えられる状況も生まれております。そのため、議会の中でも存続の声がふえているように思います。
 私は、この際だから、教育長は本音の議論をした方がよいと思います。約50年間にわたって存続し、本県の高等学校教育の一翼を担い、数多くの有為の卒業生を世に送り出してきた専攻科を、既定方針どおり今年度限りで廃止してよいのか、専攻科はその役割を本当に終えたのか、教育長の所見を伺います。
 次に、本年度限りで専攻科を廃止して、専攻科に匹敵するだけの民間の受け皿がそれぞれの地区内にあるのかという問題について考えてみます。
 まず、専攻科の教育実績について見たいと思います。専攻科存続の陳情を行った鳥取県高等学校PTA連合会のアンケートに寄せられた意見を見ると、専攻科のすぐれた進路指導について高い評価の声が寄せられています。近年の専攻科の大学合格実績を見ても、難関大学の合格者が少ないのではないかという意見もありましたが、国公立大学への合格者も多く、大変よく健闘していると言えるのではないでしょうか。
 次に、専攻科と地区内予備校への志願者数や入学者数から比較検討してみたいと思います。
 専攻科については、最近定員を減らしてきているので、入学者数ではなく専攻科入試の競争率を見てみます。平成18年度、19年度と授業料を引き上げてから平成20年度までの3カ年間の専攻科入試の競争率は、鳥取東高0.97倍、倉吉東高1.18倍、米子東高1.33倍で、過去10年間の平均競争率と大きな違いはなく、授業料増額後も中部、西部においては専攻科を希望する者が多いのであります。
 一方、専攻科に入学していない浪人生のうち、それぞれの地区内予備校に進学している者の割合を見ます。平成18年度から平成20年までの3年間の平均で見ると、東部地区は72%とその割合は高く、大半が地区内予備校を選択しています。中部地区は48%で約半数が地区内予備校を選択していますが、特に今年度は地元に予備校があるにもかかわらず、中部地区外県内予備校に進学する者がふえております。西部地区は33%、約3分の1で、県外予備校へ進学する者が最も多いという特徴は以前と変わりません。残念ながら、中部地区と西部地区では、専攻科入学者以外でも地区内予備校以外の選択肢を選ぶ者が多いのであります。よって中部地区と西部地区は、専攻科にかわる受け皿が十分とは言えないと考えますが、教育長の見解を伺います。
 次に、経済的に困窮している家庭の生徒がふえており、その受け皿をどう確保するのかという視点で考えてみたいと思います。
 鳥取東高、倉吉東高、米子東高の3校における全日制普通科の授業料減免者の割合は、19年度10.1%、20年度10.4%となっています。一方、同3校の専攻科生徒の授業料減免者の割合は、平成19年度が14.7%、平成20年度が17.5%と高く、専攻科が経済的に困窮している家庭の生徒の受け皿になっていることがうかがえます。
 減免規定を見ると、両親がいない世帯、生活保護世帯、非課税もしくは均等割のみの課税世帯、世帯の総所得が生活保護基準の1.3倍までの世帯などが減免対象です。これらの世帯は、生活が厳しい状況にあることは異論がないと思います。家庭が経済的に困窮している中にあっても、授業料の減免や奨学金の貸与を受けながら大学に進学し、将来の就業に結びつけたいという志を持った子供をサポートするのも行政や社会の大切な役割だと考えます。家庭の経済的理由から見ると、授業料の減免制度のある専攻科の必要性は、廃止するどころかむしろ高まっているとさえ思えるのであります。専攻科がなくなったらこの約2割近くの子供たちはどのような進路選択を行うことになるのか、行く末を案じます。経済的に困窮している家庭の子供たちの受け皿としても専攻科を存続させる必要が生じていると考えますが、教育長の考えはどうでしょうか。
 また、専攻科を廃止した場合、予備校の授業料が高い中で、経済的に困窮している家庭の子供の受け皿はどうなるのか、あわせて教育長の見解を伺います。


◯議長(鉄永幸紀君)答弁を求めます。
 平井知事


◯知事(平井伸治君)(登壇)興治議員の御質問にお答えを申し上げます。
 まず、冒頭、昨日の参議院におきます問責決議案についてどういうふうに考えるかという御質問をいただきました。
 私はちょっといろいろ考えてみるのですが、どうも腑に落ちないこともございます。と申しますのも、昨日、参議院で問責決議案が出され、そしてきょう、衆議院において信任決議案を審議をすると、こういうことになるわけでありますけれども、例えば吉田茂首相に対してその責任を問うというような事態に至ったとき、これが問責決議案のリーディングケースなのでしょうが、そういうときには衆議院における不信任の決議案と、それから参議院における問責決議案と、これを双方連動して出しているわけです。私は、これが本当ではないかと思うのです。と申しますのも、憲法で定められた規定によれば、総理の責任を問うということ、すなわち内閣の責任を問う、場合によっては衆議院の解散による政権交代も迫るというのであれば、衆議院における不信任決議案というものが憲法上認められているわけであります。これがチェック・アンド・バランスのシステムとして国会と内閣との間にあるわけでありまして、これがなぜセットで出てこなくて、参議院で問責決議案だけが出てきて議論されるのかというのがわからない。それに対して、衆議院のほうで、今度は与党側が、それでは対抗措置として信任の決議案を出すという、こういう流れになってくるのがもう一つよくわからないのです。ですから、結局、本当の意味で国政のことを真剣に政治家の皆さん、国政に携わる方々が考えているのだろうかという素朴な疑問を持つところであります。
 私は、今の一番の問題は政治に対する不信感が相当程度上がりつつあることではないかと思っています。これは与党側にも責任があるのかもしれません。与野党問わず真剣に、例えば後期高齢者の問題をどうしようか、それから道路の財源の問題をどうしようか、あるいは外国との関係で言えば、今、食料の危機がこれから起こるかもしれない、そうしたことや環境問題やらいろいろと話し合うべき課題は多いのだと思うのですが、それを国会で本来審議時間をきっちりと割いて、話し合った上でやっていく、場合によってはお互いの考え方をすり合わせながら展開をしていくということでないと、この国の政治は先行きがいかないのではないかと思います。現在、国民は正直申し上げて、そうした政治ショー化してしまった部分に対しては白けた感情を持ち始めているのではないかと危惧をします。それは結果として国政に対する信頼感を失わせ、国政の停滞をさらに引き延ばすことになるのではないかと思いまして、私はそのほうに危惧を感じる次第でございます。
 第2点目といたしまして、将来ビジョンについてのお話がございました。将来ビジョンについて、これは政権運営のための羅針盤ではないか、したがって幅広い意見を取り入れることはよいのだけれども、現在の政権運営の指針として思いを明確にすべきではないかという御指摘であります。さらにこれと関連をして、現在の提示している将来ビジョンの骨子案はパッチワークのようではないか、もっとめり張りが必要ではないか、こういう御指摘でございます。
 私は、興治議員のおっしゃることもわかる部分はあるのですけれども、若干今回の将来ビジョンに対する考え方が違うのかなと思います。私は、今回知事選挙をやりましたけれども、その知事選挙に出る前にマニフェストを出させていただきました。これも自分自身の手で書きまして、それについてかなり自分の思いも込めたつもりでございます。例えば8月29日に今オープンをしようとさせていただいておりますが、東京におけるアンテナショップ、こういうことをやって打って出る鳥取県の産業をつくっていこうではないか、こういうふうな提案を選挙戦の際には訴えをさせていただきました。それは一つ一つ現在実行に向けて、庁内の職員の皆さんにも協力していただきながら進めているところであります。これは政治家としての範疇の問題だろうと思います。
 私は、その中で今やろうとしておりますのが、マニフェストでも書きましたけれども、これから県民の皆様と一緒に新しい鳥取県型の地方自治を築いていきたいと思っていることなのです。鳥取県における地方自治の姿、これは将来をみんなで語り合って、そのビジョンをみんなでつくった中で、私たちは年々歳々の予算、あるいは事業について具体化をしていきましょう、こうした手法を県政に取り入れるべきではないかということだったわけであります。
 これまでの鳥取県政は長期計画を停止をいたしました。やっておりませんので、将来鳥取県はこういうふうになりますよという議論がやりづらかったところがあります。それで結局、その年その年の当初予算の中で何が盛り込まれるか、これが議論の焦点になる。しかし、そこから先どうなるかということがないものですから、何か大きな事業を推し進めていく、将来のビジョンにも即した県政の展開を図っていく上では不都合があったと思いますし、県民の皆様にも県政を論じにくかった部分があるのではないかと思いました。ですから、平成20年というこの年に、10年後を見据えて、将来ビジョンを一緒に考えましょうということを今展開をさせていただいているわけであります。これは私自身の私物化すべきものではないと思います。
 今の国会の状況なんかを見ると、確かに当面の政治戦略とか選挙のことを専ら考えて、選挙で有利かどうかというような視点ということになってしまっているのかもしれません。その選挙で訴えるべきことを考えて、政治家は行動すべきものだというふうな視点があるのかもしれませんけれども、私はそうではないと思います。むしろ地に足をつけて、我々は何のために選ばれたのか、我々は県民に奉仕するために選ばれたわけでありますから、県民の皆様にとって役に立つことを着実にやっていくことだと思っています。そのための一つとして将来ビジョンという道具をつくろうではありませんか、共有の広場をつくろうではありませんかということをさせていただいているわけであります。
 ですから、私は、これまで訴えてきたことを当然ながら県民の皆様と話し合いながらやってきておりまして、それが徐々に将来ビジョンの中にも盛り込まれつつあります。ただ、平井色一色に染めてしまうのは、これはかえって不誠実ではないかと思います。パッチワークというふうにおっしゃいましたけれども、我々はみんなで筆をくっつけて、それぞれに筆を入れながら1枚の絵を県民の皆様とかいているようなものだと思います。ただ、全体としての整合性がとれなくなるかもしれない、ある程度こういう方向性が必要ではないですかというアドバイスを、その絵を管理する立場から申し上げることはあると思いますし、その絵についていろいろと御意見を申し上げたり、みんなでこういうふうにやりましょうというふうなことを申し上げたりすることはあっても、最終的にはどうしても皆さんの入れた筆を尊重しながらやっていくものだろうと思います。
 ですから、そういう意味で若干、興治議員と将来ビジョンに対するイメージが違うのではないかと思います。ただ、その中でやはりわかりやすいという意味で、めり張りをつける必要があるのではないかというのはごもっともなことであります。ですから、今回提示をさせていただきました中に、我々としては県民の皆様に活力と、それから安心を与えるような県政にしていこうではないですか、その主役は県民みずからである、それを明確に位置づけようとしております。
 さらに、幾つかの方向性を示そうといたしまして、開く、あるいはつながる、あるいは守る、それから支え合う、学ぶ、楽しむ、こうした視点を打ち出しております。開くということで言えば、新しい産業を創造していきましょう。それから、つながるということで言えば、北東アジアとの交流だとか、高速道路の開通をにらんだ大交流時代を考えていきましょう。あるいは、楽しむということであれば、自分たちの身の回りにある見失われがちな価値に気づいて、その価値を実感できるような生活をつくり上げていきましょうとか、それから、後世を支えるような人材を育てていこうではありませんかとか、こうした幾つかこぶしを振り上げるようなところはこしらえながらやっていこうと考えております。そういう中で、県民の皆様との対話の中で最終的に完成を目指していきたいと思っております。
 次に、具体的な数値目標を掲げてはどうかということでありますが、これはもちろんそういう視点でやっていこうと思います。ただ、10年後、平成20年という年に30年を見据えてということを考えていますので、やや長期的なスパンになります。これは私の任期を超えるのではないかということでありますが、それはそういうものだろうと思います。ただ、ある程度わかりやすくということで、もし必要でしたらさらに中期的、短期的な目標値を設定することも考える必要があるかと思います。自分の選挙運動として提示したマニフェストに対する責任として、どのように達成されたかということは、これは別途検証していただけるような仕組みを考えていきたいと思います。
 次に、将来ビジョンの本体の中で、県、市町村、企業、団体、県民の皆さん、それぞれの役割などを分けて書くべきではないかという点でございます。
 以前、5カ年計画をつくったときは、そういう視点が明確に出ていたと思います。それは、例えば何々整備事業だとか、何々建設事業だとか、何々推進事業だとか、こういう事業を割とはっきり書きまして、それの何年次に何をやるということを書いて、幾らぐらいお金を使いますということを書いて、そして、これは県が、市町村がそれぞれがやっていくと、こういうふうにいわば区分けをして書いていたということがあります。ただ、今回将来ビジョンというのは、そうした5カ年計画とは違って、共通の目標といいますか、将来に対する構想を共有しましょうという視点でございまして、財政の硬直化を過度に引き起こすような、余りにも過度に具体化し過ぎるものはあえて踏み込まない方がいいのではないかと思っております。
 あと、これから公と民との関係がだんだんとフローティングしてくるといいますか、動いてくるのではないかと思います。ですから、これはもう行政がやりますというふうに明確に書き切るのがいいのかどうか、そういう分野も実はこれから多くなってくるのではないかと思います。ですから、総論的な部分だとか、あるいはある程度まとまりのある部分で、県はこういうことをやりましょう、市町村はこういうことをやりましょう、あるいは企業の皆さんにはこういうことを協力してください、県民の皆様にはと、こういうふうに総論的にある程度記述をすることは必要かと思いますが、個別の事業について、これはだれの役割ですというふうなところまで振り分けをする必要はないのではないかと思っております。
 次に、生活支援、就労支援について何点かお尋ねをいただきました。
 まず、第1点目といたしまして、現在の貧困化の状況、それを脱出する支援のあり方について今のままでよいのだろうかということでございます。確かに貧困化が進んできている、あるいは社会の階層化が進んできている、こういうふうな指摘がありますし、生活保護も世帯数がふえてきております。
 1つ落ちましたですね。正式なビジョンを知事主導で早急に策定すべきと思うがどうかという点、失礼いたしました。
 これは、私は先ほど申しましたように、県民とともに将来ビジョンをつくっていくというものだと思っていますし、これは県民のためのものだと思っています。私の4年間の政治責任について、それを克明に描くためにやるというものではないと思っていますので、これは今のスケジュールでございますが、秋、遅くとも冬の議会までにはこれは完成をさせたいと思っております。もちろん細部にわたって、取りまとめの際に、私ども、県としてしっかりと統合性を持ったものにしていく、そういう努力を払いたいと思いますが、これから将来ビジョンの懇話会とか、議会の皆さんだとか県民の皆様の御意見を反映させながら最後のステージに入りたいと考えております。
 そして、戻りますが、生活支援と就労支援を組み合わせることについてでありますけれども、私も今の状況として生活保護の世帯がふえてきていること、これを憂慮をいたしております。昭和60年ころから比べると、平成10年までどっと下がってきました。しかし、確かにそのデータを見ますと、平成10年には生活保護の世帯が2,500世帯ぐらいでありましたのが、平成11年度から年々ふえてきております。これが平成19年現在で3,636世帯という数字になっておりますので、このように2,500ぐらいから1,000世帯以上ふえてきている。平成11年から毎年ふえてきているという状態でございます。
 これを何とか解消していかなければならない、最終的には生活保護を受けなくてもいい社会にしていかなければならないというのが究極の目標だと思いますし、そのためには就労を支援をしていくことと組み合わせてやっていくこと、これは効果的であるというのは私もそのとおりだと思います。ですから、やれることから政策の転換を図っていくのだろうと思います。群雄割拠のように県だ、ハローワークだと分かれてやるのではなくて、ともにやっていく、そういう領域をふやしていくべきだろうと思っています。
 最近の状況として、我々も幾つかやってきておりますが、効果があったかなと思いますのは、若者仕事ぷらざとか、あるいは中高年の方だとか、建設業からの離職者を支援する就業支援員の制度、こういうものはそれぞれの個別のケースに寄り添いまして、いろいろとアドバイスをしたり悩み事を聞きながら進めております。こういうものは着実に紹介件数が上がっていたり、それなりの効果はあったかと思います。ですから、こうした手法をふやしていくのではないかと思います。6月には若者サポートステーションをオープンをさせました。これが一つの実験場となって、さらにそういう心理カウンセリングなんかも含めたような手法がテストされて広がりを見せていけばと思っております。
 次に、生活保護の被保護者となるために自動車を手放さなければならない、そういう状況があるので、柔軟な対応をしながら就労に結びつけていく支援をすべきではないかという御指摘でございます。
 これについては、ことしの4月から就労を間近にしているような場合には、自動車を手放さなくてもいい、生活保護が受けられる、6カ月ぐらいは猶予しますという、そういう制度もできたところでございます。これについては福祉保健部長からお答えを申し上げたいと思います。
 次に、就労まで生活保護とは別に生活費を助成するような制度も必要ではないかということでございますが、これにつきましては、現在でも例えば知的障害、精神障害のある方々ですとか、母子家庭の方とか、就労の訓練時において13万円とか、そういう手当が出るというような、そういうふうな制度もあったりします。こうした個別の状況、それぞれのカテゴリーに応じたような施策を国の施策なんかも活用しながらやっていくべきではないかと思います。
 大上段に構えれば、海外の制度も確かに見て、それでやっていくということも考えられようかと思いますが、海外でもやはり基本的には失業保険のような制度がありまして、まず失業したら当面はその失業保険が出る、その間に元気な方、働ける方はぜひ仕事を探してもらう、そのための職業紹介事業なんかをやっていく、そうして次の仕事へとかわっていくと、こういうステップを描くような仕組みになってきております。確かに国によってさらに上乗せの支援があったりということがございます。この辺は社会保障制度全体の負担の問題とあわせて、国民的議論が必要ではないかと思います。
 次に、生活福祉資金の借入者が激減している。もっと借りやすくできないかという点でございますが、この点につきましては福祉保健部長からお答えを申し上げたいと思います。
 さらに、生活保護受給者であっても勤労意欲が高い場合、免許の取得を認めるような制度に改正すべきではないかということでございますが、これにつきましては、この5月にも我々、県のほうから国に要望させていただきました。やはり今は免許というものが職業につくための条件にされているところもございますので、この免許取得について、かえって差別的な取り扱いをすることが足かせになるのはおかしいと思いますので、これは国に要望しておりますし、今後もやっていきたいと思います。
 次に、生活困窮者への就労支援に関しまして関係機関との連携が不十分ではないかという点でございまして、支援の中心となる機関を特定したり支援マニュアルを設定するなどが必要ではないかということがございまして、これは同感でございます。現在も県の福祉事務所などで自立支援のプログラムをカテゴリーごとにつくり始めたところでございます。そうして、生活保護を受けられるような方が就労しようという場合には、ハローワークと我々とが連絡をとりまして、生活保護受給者の就労の支援制度というものも動き始めたところでございます。
 その詳細につきまして、福祉保健部長から御答弁を申し上げたいと思います。


◯議長(鉄永幸紀君)補足説明を求めます。
 磯田福祉保健部長


◯福祉保健部長(磯田教子君)3点について補足説明をいたします。
 まず1点目でございますが、生活保護における自動車の所持でございます。
 従来、生活保護を受けるようになった場合には、自動車を処分していただくことになっておりました。でも、自動車の処分が生活保護の開始の要件ではございませんでした。それが、ことしの4月から、失業や疾病を理由に一時的に就労を中断している場合であって、就労を再開する際に自動車を使用することが見込まれ、生活保護の開始からおおむね6カ月以内に就労による生活保護から脱却することが確実に見込まれる場合には、生活保護開始後も自家用車の処分をしなくてもよいこととなっております。生活保護を受けられる方の状況を見きわめながら適正な保護を実施するとともに、就労支援を行っていきたいと思っております。
 2点目でございます。生活福祉資金のあり方でございますが、この生活福祉資金は、全国一律の制度として県社会福協議会が実施しております。貸付件数は、平成元年以降、議員おっしゃるように減少傾向を示しております。特に、平成16年度以降激減しておりまして、昨年は15件でございました。大半は住宅資金と修学資金の2つが占めておりますが、特に修学資金についての減少が顕著でございます。それで、全国的にも要件緩和とか、いろいろ要望も問題になっておりまして、多少なりとも貸し付け要件につきましては改善されております。一例を申し上げますと、離職者支援資金の連帯保証人は従来でしたら2人要りましたが、1人でありますとか、保証人も同一市町村内でないといけないというのが都道府県内の居住者とかに変わっております。現在、その原因を貸し付け主体であります県社会福祉協議会と私どもとで分析しておりまして、その制度改正等につきましては、国に要望していくことも含め対応を検討しているところでございます。
 3点目でございますが、生活困窮者への就労支援でございます。先ほど知事が御答弁をいたしましたが、実際には各福祉事務所に支援員がおりまして、そこで自立支援のプログラムをつくってまいります。例えば多重債務なんかを抱えておられる方でしたら脱却だとか、そういう個別の例の解消に努めております。その次に、ハローワークのほうに支援員が行きまして、この方に合う仕事とかそういうことを検討してまいります。そこでこういうことができそうだなとなると、その方をそこにお連れしていろいろ話し合いをし、次の会社への面談とかというシステムにつなげ、そういう側面を支援しているところでございます。引き続きそういうシステムに努めてまいりたいと思います。


◯議長(鉄永幸紀君)答弁を求めます。
 中永教育長


◯教育長(中永廣樹君)興治議員から専攻科に関して3点御質問をいただきましたので、お答えを申し上げます。
 まず、1点目です。約50年間にわたって本県の高等学校教育の一翼を担ってきた、そして数多くの有為な人材を送り出してきた専攻科を廃止してよいのか、専攻科はその役割を終えたのかとの質問でございます。
 これも議員のお話がありましたように、鳥取県の専攻科ですけれども、民間予備校が十分に整っていなかったというふうな状況の中で、昭和34年から36年にかけて県内3校に設置をされたものであります。以来、大学進学を目指す生徒のニーズにこたえて、その役割を果たしてきたと思っております。この専攻科ですけれども、いわゆる大学の進学のための予備校と全く同じではありません。さっき言いましたように、高等学校の教育の性格を持っております。例えば体育の授業がありましたり、特別活動で遠足、校内球技大会等を一緒にやったりする学校もあります。そういう意味で、人材育成のほうに果たした役割もあると思っています。ただ、その後、各地区に民間予備校が開校しました。状況が変わってきましたので、設置した当時とは当然のことながら状況が変わっているという、そういう認識は持っているつもりでございます。
 このため、県の教育委員会としては、民間に移行できるものは民間に任せるべきというこの基本的な考え方を大事にしながら、そして県議会の決議を踏まえて、最近では徐々に、お話もありましたように定数も減らして、そして授業料も値上げをして、緩やかに民間への移行ができるように努めてきたところでございます。しかしながら、大学全入時代という言葉もあります。確かにそうですけれども、しかし、そういっても、生徒たちはどこでも入ればいいというものではなくて、自分の入りたい大学に入って夢をきちんとかなえたいという、そういう生徒もたくさんいるところであります。そういう意味で、依然として数多くの生徒が専攻科に向かっているという状況がありまして、その点では専攻科のニーズはあると、専攻科は現時点でですけれども、まだ役割を終えてはいないのではないかというふうに私としては認識をしているところであります。
 2点目でございます。県の中部と西部地区ですけれども、これは民間の予備校の信頼感が必ずしも十分ではないと考えられると、よって中部地区と西部地区では、専攻科にかわる受け皿が十分とは言えないのではないか、そう考えるけれどもどうかという御質問でございました。
 専攻科の経緯ですけれども、これも何度か申し上げていますけれども、平成17年の10月に県議会で御決議をいただきました。それを踏まえて、県の教育委員会として方針を定めて今に至っているところでございます。この方針に基づいて動いているところであります。例えば、17年に県の教育委員会としては、東部、西部については今春まで専攻科を募集するけれども、その後は募集しないとか、それから各地区の募集定員を平成18年度からそれぞれ10人ずつ減らしたということです。専攻科は、以前は100名ぐらいの定員でありました、平成11年度ぐらいは。今は東部、西部は50人であります。中部が70人であります。それから、授業料とか入学料も民間予備校に近づけるために、平成17年度以前は16万7,550円でしたけれども、段階的に引き上げて、平成19年度には27万1,600円でございます。1.6倍ぐらいに上がっているというふうに考えています。
 そういうふうなことをしまして、こういう見直しによって県内民間予備校へ進学する生徒がふえるものというふうに予測をしておりました。しかしながら、議員が御指摘になりましたように、地域によってはですけれども、県内の予備校に進学する生徒がふえない、相変わらず専攻科への希望が多いという状況が確かにあるというところでございます。
 先ほど議員から専攻科の競争率について過去10年間、あるいは3年間の数値の御紹介がございました。ちなみに今春の競争率を申し上げますと、東部のほうが0.94倍、中部が1.19倍、西部は1.70倍であります。こういう意味で、西部や中部地区での専攻科の競争率が依然として高いということが言えると思っております。また、この3年間の競争率の状況ですとか、それから専攻科に入らない生徒の状況等も調べておりますけれども、特に西部地区においては、引き続いて地区内の民間予備校ではなくて県外へ出ていく傾向がうかがえるというところであります。これは私どもの当初の予想と大きく異なっているところであります。また、中部地区ですけれども、専攻科に入学するのが難しいというふうな生徒もおります。そういう生徒は初めから専攻科を受けないでほかのほうに入っていくというふうなこともありますので、専攻科へのニーズはそういう隠れた数値も考えますとさらに高いということが言えるのではないかなと思っています。
 こういうふうに、専攻科のニーズが高いのは、先ほどお話がありましたけれども、高P連の陳情にもありますように、専攻科が長年培ったノウハウとか指導力とか、それから進学実績などを見て、生徒や保護者が評価をされているということによると思っております。こういうふうな状況ですので、御懸念のとおり、中西部においては、進学指導面でも、現段階ではですけれども、まだ民間予備校が十分な受け皿になっているとは言えないのではないかというふうに私も感じているところでございます。
 最後に、3点目でございます。経済的に困窮している家庭の生徒の受け皿としても専攻科を存続させる必要があると考えるがどうか、また専攻科を廃止した場合、経済的に困窮している家庭の生徒の受け皿はどうなるのかというお尋ねでございます。
 議員御指摘のとおり、近年特に経済的に厳しい家庭がふえているというふうなことは感じているところでございます。専攻科で授業料の減免を受けている生徒は、平成19年度は、お話にも触れられましたけれども、14.7%でありますけれども、平成20年5月末では17.5%にふえております。それから、これも以前申しましたけれども、県立高校全体です、全県立高校の全日制の今年度、20年度の5月現在での授業料減免率はやはり約20%であります。こうしたことから、PTAからの陳情においても、近年の経済的格差拡大の中で、専攻科がもしなくなってしまえば大学へ行くことを断念するとか、そういうふうな生徒も出てくるのではないかという懸念がなされているところであります。私としても、専攻科を廃止した場合には、経済的に困窮している家庭の生徒は進学を断念する子も中にはいるでしょうし、自宅浪人をして進学に向かっていくという生徒もふえていくのではないかなというふうに考えているところでございます。
 また、専攻科が廃止された場合、さっきも申し上げましたけれども、地域によってはといいますか、生徒によっては、指導面で実績を上げている都会の予備校を求めて県外に出ていくということも多いと思いますし、実際にあります。その場合に、保護者の負担が非常に大きいということがあると思っています。参考までですけれども、例えば県外の大手予備校の場合、東京のほうの大手の予備校ですけれども、入学金と授業料は大体70万円以上であります。その大手の予備校に入った生徒は、かなりの生徒が寮に入ります。生活が安定して、勉強に集中できるように寮に多くの生徒が入っていきますけれども、その寮費ですけれども、東京なんかの場合は年間180万円くらいであります。それから、大阪では、やはり同じように入学金と授業料は70万円以上、寮費が少し下がりまして140万円くらい、これはざっとした数値でありますので全部ではありません。それから、広島では、やはり入学金や授業料は70万円以上ですけれども、寮費が120万円ぐらいというふうなことになりますから、例えば今の入学金と授業料と寮費を合わせてみますと、東京のほうの大手の予備校に入っていった場合は250万円以上、大阪のほうでは210万円以上、広島のほうでも190万円以上かかるというふうなことが計算によりますけれども出ると思っています。一方、県内の民間の予備校のほうは現在39万円から46万円くらい、県内の専攻科が27万1,600円というふうなことであります。こういう点からも、経済的に厳しい家庭、困窮している家庭の生徒にとっては専攻科の存在は大きいというふうに考えています。
 以上のことをいろいろ述べましたけれども、平成17年度の方針決定後、この3年間の新しい状況を見たときに、現段階ではですけれども、進学指導面でも、それから家庭の経済的状況の面でも、地域によってはですけれども、専攻科の意味はあるものと私は認識をしております。


◯議長(鉄永幸紀君)1番興治議員


◯1番(興治英夫君)どうもありがとうございました。
 まず、将来ビジョンについてですけれども、知事がおっしゃることは私もわかります。今までは知事がおっしゃっていたことを聞いても、今言われたとおりなのだろうなと思っていますけれども、だとすると、将来ビジョンというものが県民と協働してつくり上げていくのだと、長期的な目標なのだということなのですけれども、どんな意味があるのだろうかなというふうに思うのです。
 1つは、工程表というのがありますね、2月の議会でも御答弁いただきましたけれども。工程表によって各年の数値目標なんかがそれぞれの事業ごとに決められている。向こう3年間、知事の任期の23年の3月でしたか、ぐらいまでの工程表による数値目標が出ているのです。その一方で、将来ビジョンがあって、それとはまた別に選挙のときのマニフェストもあるというような格好になっていると思うのです。県がやろうとしていることは、そのどれなのだというのがちょっとわかりにくいのではないかという気がするのです。将来ビジョンをせっかくつくるのですから、できたらそれに例えば知事任期の4年間の数値目標をそこの中に入れ込んでいくと、それによって県民にとっても非常に一覧性があるといいますか、わかりよい、県がどういう方向に行こうとしているのかというのがよくわかるということになると思うのです。だから、そういうような形にならないのかなというふうに思うのです。
 それと、マニフェストはマニフェストで別に検証をしてやると。これは選挙のときの公約だからということなのですけれども、おっしゃることはわかるのですけれども、そのマニフェストはやっぱり将来ビジョンの中に入り込んでいっているわけですよね。ですから、やっぱり一つ将来ビジョンにまとめ上げて、そこで数値目標を明確にして、それで検証して、県政では具体的にわかりやすいというふうな格好にならないのかなという気がするものですから質問をさせていただいたのです。そこのところをもう一度御答弁をお願いをいたします。
 それと、生活支援と就労支援の組み合わせの関係ですけれども、1つは、私もこういう生活保護とか失業給付のはざまにいる人たちがどれぐらいいるのかなということを思うのですけれども、失業者数を見ても、失業者数の中には失業給付を受けている人たちもいますよね。生活保護を受けている人は生活保護を受けているから、それで生活はやっていけるのだろうと思うのです。働きながら、しかもその働きによる収入が非常に少ないと、アルバイトだとか不定期な派遣労働だとか、そういうので生活にも困っている。その人たちが一体どれぐらいいるのだろうかなという気がするのです。いわゆるワーキングプアであるとか、働く貧困層というふうに言われている人たちもそうだろうと思うのです。
 その辺の実情といいますか、私が知る限りではなかなかそこから抜け出せないのだろうなという気がするのです。さっきも言ったように、貸し付けも受けれないし、生活保護も受けれない、仕事がない、どうやっていったらいいのだろう、お金貸してくれないかみたいな話になってくるのです。そこの実態をやっぱりつかんだほうがいいのではないか、つかんだ上で適切な支援策を考えるというようなこともそろそろ必要ではないかなという気がするのです。特に、NHKのテレビなんかでもワーキングプアというような特集もやられていましたし、そういう関心というのは世間でも強まっていると思いますので、実態調査みたいなことになるのでしょうか。何か実態をつかむようなことができないのかと思いますけれども、その点について伺います。
 それと、さっき知事のほうからも外国の話がありました。ドイツなんかでは、生活保護と失業給付の間を埋めるような仕組みを全国的につくってやっているようなのですね。失業給付の場合は、やっぱり日本と同じように雇用保険料が財源になりますし、生活保護は税金、それと失業給付IIというような制度らしいのですけれども、それは税金を財源にしてやっていると。多様な職業訓練、あるいは生活費として現金を給付するとか、あるいはいろいろな借金解決のための法律相談をやるとか、アルコール、薬物依存対策などの相談に応じるとかやっている。それから、自動車免許が必要だったら取得費用を助成するとか、小型車の購入費用も貸し付けるとかして、そういった人たちを何とか生活を支えながら労働市場に戻していくというようなことをやっているのですね。そういった制度をやっぱり日本も検討するような時期に来ているのではないかなと思うのです。
 今は日本にはそういう制度がないですから、それにかわるとしたらやっぱり生活保護ではないのかなと思うのです。ですから、もう少し、今運用面で若干改善がなされているということだったのですけれども、もう少しやっぱり実情をとらえた上で、いろいろな生活保護であるとか、資金の貸し付けであるとか、就労支援であるとか、そういうものが適切に組み合わされて支援がされていく、そういうモデルのようなものをちょっと鳥取県でも取り組んでみたらどうかな、それを全国に発信してみたらどうかな。国でそういった人たちを手当てをするための施策をつくり出していくためのモデルのようなもの、そういうものに取り組んでいただけたらなと思うのですけれども、御意見をお聞かせください。
 専攻科についてです。特に私は、経済的に困窮している家庭の生徒についてがやっぱり気にはなるのです。平成18年度から20年度の3カ年間の授業料の減免者の割合を見ますと、専攻科ですけれども、鳥取東が18.2%、倉吉東が18.7%、米子東が11.6%になっているのです。鳥取東、倉吉東はそれぞれ約2割の生徒が減免対象になっています。これは決して少ない数字ではないのではないかなと思うわけです。この2割だけではなくて、それ以外にも予備校に通うことは経済的に厳しいと、そういう家庭も恐らくあるのではないかなと思うのです。地方経済格差とか、あるいは鳥取県の景気の低迷だとか、あるいは倒産、失業の多さ、有効求人倍率の低さ等の経済雇用情勢は、既に厳しく長期にわたっていますし、容易に回復するとも思えません。この状況を考えたときに、セーフティーネット、あるいは再チャレンジの仕組みとして貴重な専攻科というものが現にありながら、あえてそれを今年度限りで廃止という選択をすることが適切なのか、私はよくよく考えてみなければならないと思うのです。教育長には賢明な判断のもと、この廃止方針を撤回をしていただけたらと思うのですが、所見をお伺いします。


◯議長(鉄永幸紀君)答弁を求めます。
 平井知事


◯知事(平井伸治君)(登壇)まず、将来ビジョンについてのお尋ねをちょうだいいたしました。
 将来ビジョンは、先ほどるる申し上げたような趣旨でつくらさせていただいておりますが、別途これもマニフェストに基づきまして工程表を県庁の各部局、各課につくるように指示をさせていただきまして、取りまとめたところであります。この工程表は、それぞれの県庁の各組織が自分たちはこういうことをこれからやっていきますというのを県民の前に明らかにしてもらおうということであります。私は透明性を高めて、県民の皆様にもそれを見ていただいて、批判なり注文を出していただきまして、それが自立的に回っていけばPDCAサイクルで県庁の行政経営の品質も高まっていくだろう、行政サービスの質も高まるだろう、内容もよくなるだろう、こういうような期待をさせていただいております。ですから、あえて県庁の各課という単位、ユニットに対してそれを課すことで新しい県政のスタイルができないか、こういう期待を込めているわけであります。この中でも、御指摘のように、将来の数値目標をつけるようにさせていただいているところであります。
 マニフェストは、先ほど申しました、これは政治的な意味合いを込めまして、選挙のときに県民の皆様とのお約束としてみずからに課すために提示をしたものであります。これらが言葉の上では将来ビジョン、工程表、それから政治的なマニフェストが別々のものとして存在をしますし、それはそれぞれの意味がありますのでいたし方ないところであります。しかし、これではわかりにくいという興治議員の御指摘でありまして、将来ビジョンの中にある程度数値目標を定めるのを明確化してはどうだろうか。特に我々が、県議の皆様と私とが任期を共有しております22年度いっぱい、その後どういうふうな成果が出るか、次に向けたステップになるかというのをその時点で指標として提示をしたらどうかということは、私は理解できると思います。
 ですから、平成20年という年に、30年ぐらいまでの長いスパンで我々は何を目指していくかを語り合いたい、そのための将来ビジョンをつくる中で、その中の道しるべとして、一里塚として、例えば3年後、5年後、そうした短期的、中期的な段階でこのぐらいのことはやっていきたいですねという、そういう一里塚としての指標を示すこと、これは確かにわかりやすくするための工夫ではないかと思いますので、考えてみたいと思います。
 次に、生活保護の関係でるる御指摘をいただきました。
 まず、現在のワーキングプアだとか貧困層と言われる実情についてわからないということであります。これはなかなかデータが難しい分野であります。現在そうした統計がございません。それどころか、実はそのワーキングプアという、これは社会用語としてマスコミで報道され、我々も口にしておりますけれども、その定義すら明確に決まっているわけではないわけであります。ただ、社会現象として私たちは直観的に理解しておりますのは、どうも就職の実情が悪い。さらに就職をしたときに短期的な雇用だとか、勤務条件の非常によくない層というものがある。その人たちが苦しみを味わっていて、これが社会的な病理につながっているのではないかということです。
 つい先日も秋葉原で大量殺人事件が起きました。あれは一つの焦燥感にかられた者がやったわけでありましょう。余りにも残虐非道なことでありまして、憤りを感じ、許されざる行為であると思います。ただ、それとあわせて我々が考えなければならないかなと思いますのは、青森から上京してきて、そして岐阜で学び全国を各地を転々とする。しかし、身分の保障の得られる職業にはついていなかったということ、これが目の前の新たなる失業を突きつけられて、それで錯乱状態に入ったかもしれない、そんなようなストーリーが見え隠れしております。ですから、そうした社会病理を絶つ意味でも、こうしたワーキングプア対策に乗り出す必要があるのではないかと思いますので、いろいろな意味で、その実情を知る必要はあるだろうと思います。
 我々はアンテナを持っております。例えば生活保護の現場でありますとか、また雇用相談を受ける現場でありますとか、母子相談の現場でありますとか、そういう現場を抱えておりますので、そういうところでキャッチした情報が生きた情報ではないかと思います。統計的にこうだと断ずるのはなかなか難しいのですけれども、定性的にはこういう病理があるのではないか、我々はこういう処方せんが書けるのではないかというのをアンテナを高くして、感度をよくして政策課題を発見していくこと、これが当面必要なのではないかと思います。
 そして、例えばドイツのような仕組みが導入できないかというお話がございました。北欧なんかも、そういう意味で、セーフティーネットは日本以上にかなり強い部分があります。そういう国々と比較をする際には、どうしても負担のこともあわせて議論しなければならないと思います。ですから、そうしたこととあわせて雇用のセーフティーネットについて議論するのは非常に値打ちがあることだろうと思います。
 その中で、興治議員がおっしゃるように、ただ、なかなかそこまで行くのは難しいかもしれないけれども、当面できることを鳥取県がモデル的に考えられないかという御指摘は、私も今伺っていてうなずけるところがございます。今、我々の福祉の現場と、それからハローワーク、労働の現場等一緒になってできることがないだろうか。特に生活保護から、今そうした取り組みを始めていますし、若者のワーキングプア対策で始めております。今回サポートステーションをつくったりいたしておりますけれども、こうした取り組みをもっと広げていくべきだと私も思います。
 今までは国だ、県だというふうになっておりましたが、若者の問題や、あるいは中高年の離職対策、あるいは母子家庭の問題など、これは国とか県とかいう問題ではないと思います。それはお互いに手をとり合って課題を解決していくための仕組みが必要ではないかと思います。よく労働局とか関係機関と話し合う機会を持ってはどうかと思います。できることには、正直申し上げて、今の負担とサービスとの兼ね合いからいきますと限界となることがあろうかと思いますが、その中でも効果的なことというのはあるかもしれません。例えば心理カウンセラーを雇おうということで今回やりましたけれども、こうしたことを話し合って、鳥取からモデルとなるようなことを情報発信できるように一度考えてみたいなと思います。労働局とか、あるいは福祉の現場などで話し合いをすることから始めてはどうかなと思っております。


◯議長(鉄永幸紀君)中永教育長


◯教育長(中永廣樹君)興治議員から専攻科について重ねてのお尋ねでございます。厳しい家庭の経済状況等の新しい状況を見たときに、専攻科は廃止すべきではないと考えるけれども、教育長は廃止を撤回してはどうかという、そういうお尋ねでございます。
 専攻科の存廃を最終的に決めさせていただけるのは、県の教育委員会が所管していることでありますので、県の教育委員会というふうに考えております。しかしながら、そうであっても、県民の皆さんの代表であります県議会において、地域の人材育成のあり方ですとか、公費負担とのバランスですとか、いろいろな観点からさまざまな議論をしていただく必要があると思っております。それが大切であります。それをもとにして、議会の判断を尊重させていただきながら、県の教育委員会のほうで方針を決めていくというふうなことになろうかというふうな、この考え方は変わっておりません。そういう意味で、現在の方針をつくって動いているところであります。
 しかしながら、おっしゃいますし、先ほども私も述べましたように、経済状況の厳しい家庭がふえていることは間違いありません。それから、地域によっては進学指導面でまだ十分な受け皿に民間予備校がなっていないというふうなことも考えられます。そういうことを踏まえて、高等学校のPTA連合会から陳情が出されているというふうに認識をしております。この陳情について、慎重に今、審議がなされているというふうに考えております。
 ただ、私としましては、専攻科の問題は、そういうふうな問題もありますけれども、鳥取県の教育全体をどういうふうにするのかと、鳥取県の子供たちをどういうふうに育てて、その夢や考え方や生き方をきちんと保障していくのか、そういうふうなこと。それから、鳥取県の進学をどういうふうにきちんと支えていくのかというふうな、そういうふうな全県的な視点から考えていく必要もあるというふうに考えておるところであります。その点で、興治議員が御指摘になりました生徒の学びをいかに保障するかという、このことについて私も同感であります。
 いずれにしましても、今決まっています方針のもと、3年間の新しい状況を踏まえて、十分な審議が今なされていると思っておりますので、十分な審議がなされて新たな局面がもしあれば、教育委員会としても改めて検討して判断する必要があるかなというふうに考えているところでございます。


◯議長(鉄永幸紀君)引き続いて、一般質問を行っていただきます。
 8番錦織陽子議員


◯8番(錦織陽子君)(登壇、拍手)おはようございます。日本共産党の錦織陽子です。
 まず初めは、後期高齢者医療制度の問題です。これまでもこの制度の問題点を訴えてまいりましたが、4月から制度が始まり、ますます反対の声が強くなっています。さきの日曜日、米子市内で県の保険医協会の医師や行政関係者らの協力を得まして、私たちは後期高齢者医療制度シンポジウムを開きました。そこでも、なぜ75歳という年齢で別の保険に入らされるのか。保険料の問題や減免に議論が誘導されているが、そもそもこの後期高齢者医療制度は国民が求めてきたものと違うのではないか。6月1日から保険に加えて車のもみじマークを義務づけられ、二重に差別された思いだ。私は健保から外され、保険料が2倍になったなど、フロアの参加者からも口々に訴えがありました。
 あすは2回目の保険料が天引きされた年金が振り込まれる日です。この制度に賛成してきた自民党の閣僚経験者からも反対の声が上がっています。知事はこの間、課題はあるが制度は必要という答弁を繰り返してこられましたが、ここに来て出直し的な改正をとおっしゃっていますが、後期高齢者医療制度の一番の問題はどこにあるとお考えでしょうか。
 2番目は、業者婦人の地位向上についてです。
 日本経済の中で中小企業の占める割合は99.7%です。鳥取県ではさらに高く、女性の就業率は全国3位です。平成8年の県の女性労働問題に関する意識と実態調査によると、そのうち自営業者、あるいはその家族である場合は約2割、つまり5人に1人が家族従業者であります。この調査はこれまで光の当たらなかった家族従業者にも光を当て、その実情をつかみ、家族従業者がいかに鳥取県の経済や社会、地域文化の発展に大きな役割を果たしているか評価をしました。
 しかし、せっかくの調査もその後の県の施策に生かされていません。農業や自営業の家族労働者の男女共同参画について、平成19年3月の鳥取県男女共同参画白書でも、5月につくられた第2次男女共同参画基本計画にも重点目標に上げられていますが、商工業の分野では何の事業計画もありません。今後どう進めていくのか。また、政策として進めていくためにも、前回の調査から既に12年経過しており、自営商工業者の家族や女性起業家の労働や健康の実態調査を改めて実施するお考えはありませんか。知事の所見を伺うものです。
 また、農林水産業、自営商工業者の経営を支えている家族従業者は、事業の重要な担い手でありながら自家労賃が認められていません。どんなに働いても家族だからと、税法上も不利益をこうむっています。所得税法56条は、家族労働の成果はすべて納税者、世帯主個人の収入として算定していることから、生計を一にしている配偶者、親族に支払われる報酬は必要経費とは認められていません。明治時代の家父長制度をそのままに、基本的人権を侵害する所得税法56条の廃止を国に求めていくべきと思いますが、どうでしょう。
 3番目は、農業問題です。
 鳥取県の基幹産業、農畜産業が高齢化、価格の暴落に加え、原油や輸入飼料の高騰などで深刻な危機に直面しています。もともと日本は水や土地、気候にも恵まれ、農業に適した国であったのに、後継者不足、農地の荒廃、自給率の低下がとまりません。中小農業を切り捨て、国民の食料を海外に依存してきた、長く続いた自民党農政の結果です。食の安全、地球環境問題、自給率の向上や食料をめぐる国際情勢の激変を考えたとき、今こそ真剣に日本の農政を根本的に転換すべきだと考えます。
 日本共産党は、農業再生プランを発表し、農林水産部長とも懇談をしたところですが、その中でまず食料自給率39%の異常な状態から、食料自給率の向上を国政の重要な柱に据えることを提案しています。プランは4つの提言からなりますが、安心して農業を続けられるため、EUで行われているように価格補償、所得補償を充実させることを上げています。そのために必要な予算約9,000億円の財源問題をどうするのか。2008年度の日本の農業予算は約2兆円、このうち価格補償、所得補償を合わせて5,400億円です。それに比べて農業土木事業費が6,700億円で、この組みかえをやること、そして小泉改革以来9,000億円近く減らされた農業予算を2,000億円程度もとに戻す、不要不急なダム建設などの土木工事の大胆な見直しをすることで再生産に必要な価格補償、所得補償をすることができます。新たな増税なしで価格補償、所得補償を充実させることができると思いますが、知事の御所見を伺います。
 次に、畜産経営支援の問題については、既にこれまでの質問の中で、既存融資の利子補給の拡大や償還猶予、また場合によっては県独自の融資制度も検討すると答弁しておられますので、引き続き支援を強化するよう要望するものです。
 また、安定した自給飼料を生産するため、国は飼料の自給率を平成27年度に35%まで引き上げるとし、平成18年度まで耕畜連携推進対策で水田を利用した飼料作物などについて、10アール当たり1万3,000円を一律補償していました。しかし、平成19年度からは耕畜連携水田活用対策事業となり、新規は10アール当たり1万3,000円が補償されますが、継続分については減額されるようになりました。継続分も補償されるといっても、国全体の予算枠での補償なので、継続分は一体幾らまで補償されるかわからないということです。これではせっかく取り組んでも労賃も補償されず、継続して耕作したり拡大する意欲も失せてしまいます。県として国の継続分に上乗せするとともに、国に対しても10アール当たり1万3,000円を補償するよう求めるべきと思いますが、どうでしょう。
 最後は、同和行政をやめ公正、公平な行政運営を求めて質問します。
 倉吉の優良企業であった建設業者が倒産したことは、地元や建設業界に衝撃を与えました。公共事業そのものが減り、個人住宅の新築も落ち込むなど、この分野でも一層厳しい経営を迫られています。鳥取県は同和対策特別措置法の失効後も県の行う建設工事の入札参加資格者格付要綱で、格付の審査基準や指名競争入札指名業者選定について部落解放鳥取県企業連合会の会員への優遇措置を続けていますが、こういった優遇措置はやめるべきではないでしょうか、知事の所見を求めます。
 以上で、1回目の質問を終わり、答弁をいただいた後、再質問させていただきます。


◯議長(鉄永幸紀君)答弁を求めます。
 平井知事


◯知事(平井伸治君)(登壇)錦織議員の御質問にお答えを申し上げます。
 まず、後期高齢者医療制度についてお尋ねをいただきました。出直し的な見直しをと私のほうで今申し上げておりますが、制度の問題点はどういうところにあるのかと、見解をお聞きになりました。
 私は、今の後期高齢者制度、そして長寿医療制度につきまして、問題となるのは、1つは、今までの進め方だったと思います。もっと国民の広い理解と納得を得ながら進めるべきであったのですけれども、しかし、これが何かよくよく理解を得られないままに年金の天引きが始まってしまったということでショックが走った、この進め方には一つの問題点があっただろうと思います。これは過去の問題になりつつあるかもしれません。
 あともう1つは、内容のことであります。内容のことで今いろいろと調査が進められて、問題点の指摘も起こってきておりますけれども、保険料の負担の水準がやはりいろいろと変わってきていることであります。これで大方の方々は保険料が下がるということではないかという御指摘でありますけれども、ただ、片方で低所得者の方であっても保険料が上がる人がおられるのではないか、こういう御指摘があるわけでありまして、こうした保険料水準を実情をよくよく点検をして見直す必要があるだろう、その設定の仕方を根っこから変える必要があるだろうというのが一つであります。
 医療サービスの提供のほうでも幾つか問題があろうかと思っております。これは現場感覚に基づく改正ではなかったのかなというように反省を求めたいところでありますが、定額によるかかりつけ医療費制度というものをつくったこと、あるいは終末を迎える方に対する相談といいますか、そうした制度がデリカシーに欠けるのではないか、こういう幾つかの問題点も指摘をされております。ですから、制度を根幹から見直す、そうした視点で出直し的に見直す必要があるのではないかと申し上げているところであります。
 次に、鳥取県女性労働問題に関する意識と実態調査が生かされていないのではないかという点につきましては、これはこれまでも政策上、反映をさせてきているところでございまして、企画部長からお答えを申し上げたいと思います。
 そして、改めて実態調査を実施する必要があるのではないかということでありますが、先般、尾崎議員の御質問だったと思いますが、女性団体で今アンケート調査などを取り組もうとされていると伺っております。そうした動きとも絡めて、そうした実態についてアプローチをしていけばよいのではないかと思います。
 次に、自家労賃が認められない税制上の不利益があるのではないか、所得税法第56条の廃止を国に求めるべきではないかという点につきましては、総務部長からお答え申し上げたいと思いますが、現状でも青色申告で経費としての算入が配偶者の方の手当について認められておりますし、白色申告であっても86万を限度とした控除が認められております。そういう意味で、所得税法56条も実態としては姿を変えているのではないかと考えております。
 次に、自民党農政は亡国の農政ではないか、農政を根本的に転換すべきではないかと、こういうお話でございます。
 私は、先ほどお話しになりました錦織議員のお考えになるような農業のビジョンというのは、かつてずっと自民党が言ってきた話に実は近いのではないかと思うのです。自民党はむしろ保護主義的といいますか、農業の生産を特に小さな農業者がきちんと農業を続けられるようにということを、いわば当然のようにしてやってきたのではないかと思うのです。問題なのは、自民党の伝統的な農政のやり方から、今、政府が競争主義的な手法を導入しようということとあわせて新しい水田営農のやり方だとかを入れるのですけれども、これがどうも中山間地域だとか、鳥取県のような地域の実情に合わないところがあるのではないか、そういう意味で我々としてはもっと柔軟な見直しを今の農政の転換に求めていく必要がある、こういうふうに考えているところでございます。ですから、そういう意味では、農政を地域の実情に応じた方向に再修正をしてもらいたいということを求めているというのが現在の考え方でございます。
 そして、次に、新たな増税なしで価格補てん制度ができるのではないかということでございますが、今ざっと数字を伺っておりまして、かなりロットが大きいです。8,000億とかいろいろな数字が出てきましたけれども、足し算してみるとそれこそ消費税の1%相当とか、そういうふうな数字になっているのかなと思いながら伺っていました。片方で、公共投資を減らせばいいとかいうことをおっしゃいますけれども、先般この議場で、2月議会のときも、私のほうが若干口が滑ったのかもしれませんが、地域高規格道路は共産党はやらないと言っているということを申し上げまして大反発をいただきましたけれども、そうした道路をつくるということなどの必要な公共投資をやるための財源も片方で用意をしなければいけないわけでありまして、今伺ったところで価格補償を新たな増税なしでできるというには、ちょっと今即断できないところでございます。
 次に、畜産農家対策でありまして、今回我々のほうで5月議会でいろいろと施策を出させていただいております。そうして、そうした方向で国のほうの施策も引き出そうということで、要望しようとしております。ちょうど今、報道がなされたところでありまして、けさの新聞で一部出ていましたが、700億円追加的に国のほうで畜産対策をやられるという構想が打ち出されておりまして、これをきょうじゅうに決めようということのようであります。その詳細も見て、今後国に対するさらなる働きかけが必要かどうか、私どもでやれるべきことが何があるかを考えていきたいと思います。
 耕畜連携水田活用対策事業費補助金の減額問題につきましては、農林水産部長からお答え申し上げたいと思いますが、国に対してはしっかりとした予算枠の確保を求めていく必要があると考えております。
 最後の公共事業の関係の指名競争入札の選定の考え方につきましては、これは県土整備部長からお答えを申し上げたいと思います。


◯議長(鉄永幸紀君)補足説明を求めます。
 柴田総務部長


◯総務部長(柴田正顕君)補足して答弁を申し上げます。
 御質問は、所得税法56条の廃止を国に求めていくべきではないかという御質問でございました。
 所得税法56条の趣旨でございますけれども、生計を一にする配偶者の親族、家族従業者の方が家業から対価の支払いを受ける場合におきまして、その家族従業者の得た対価はないものとみなして、家業を営む方の収入に合算をするといったような規定でございます。
 この規定の趣旨でございますけれども、これはいろいろありますけれども、大きな趣旨といたしましては、支払われた対価をそのまま必要経費として認めますと、所得を恣意的に家族に分散して累進課税を逃れる恐れが生じることがあるだろうといったようなことが上げられております。こうしたことから所得税法56条が設けられたものでございますけれども、現在では所得税法の中に例外規定が設けられておりまして、青色申告者、青色事業の専従者、家族従業者への給与の支払いは必要経費に算入できることとされておりますし、さらに白色申告者の家族専従者の給与につきましても、配偶者で86万円、その他の親族で50万円を上限にいたしまして経費算入を認められております。これらの特例規定が制定された結果、所得税法56条が適用される範囲は現在は縮小されております。ただ、親族が事業から地代とか家賃等を得られているときなどには56条は適用されるわけでございますけれども、そういった極めて限定的な範囲で適用されております。
 働く女性の地位向上に関する議員の御意見には共感できますけれども、56条の趣旨はただいま申し上げたような趣旨でございますので、国に廃止を要望するということは現在のところ考えておりません。


◯議長(鉄永幸紀君)青木企画部長


◯企画部長(青木由行君)家族従事者支援の対応につきまして補足の答弁をさせていただきたいと思います。
 御質問の中でお触れになりました平成8年度の鳥取県女性労働問題に関する意識と実態調査でございますけれども、お話ありましたように、調査対象を雇用労働者のみならず、家族従事者にも対象を広げた調査でございます。この調査は、その調査を行うに当たりまして別途検討委員会を設けまして、そちらのほうから16プロジェクトの提言がございまして、具体的な施策に反映をしたところであります。例えば中学校、高校での職場体験学習を実施するでありますとか、男女共同参画センターの開設でございますとか、それから男女共同推進企業認定制度の創設、また男性を対象としたようなセミナー、啓発事業の実施といったところに結びついたものであります。
 この調査の中で、家族従事者の報酬、休暇、仕事等々の実態や意識というものが明らかにされたわけでございます。例えば報酬に関する取り決めは6割強ですけれども、労働時間、休暇については3割程度であるとか、仕事に従事する時間が卸、小売業では長時間労働が多いという実態でございますとか、学校での職業選択に関する知識や職業観を養う教育が必要である、あるいはお互いを尊重し補い合って働いているという、こういった意識、こういったことが必要と、こういった調査結果が出たわけであります。
 この結果を踏まえまして、県といたしましても1次、2次の男女共同参画計画の中で重点項目の中に上げまして、施策として推進をしているところでございます。その中では、先ほどの意識の問題でも触れましたようなことに対応したいろいろな啓発事業を行うほか、特に農林水産業につきましては、家族経営協定の締結推進などの取り組みを進めているところでございます。


◯議長(鉄永幸紀君)河原農林水産部長


◯農林水産部長(河原正彦君)耕畜連携水田活用対策事業について答弁を申し上げます。
 お尋ねは、補助金が減額されたということがあります。国に対してきちっと予算を確保するように言うべきだということが1点、それから県の上乗せ助成も検討すべきと思うがというお尋ねだったと思います。
 この事業は、平成19年度に始まっております、水田転作による自給飼料の生産を支援する制度でありまして、取り組み面積当たり、上限1万3,000円交付するという制度でございます。事業主体といいますか、配分元は県の水田営農推進協議会、これは農業団体と県と市町村、関係者が集まって組織する協議会であります。
 国のほうでは、どうも予算枠の関係から新規拡大分を優先するということで、これについては1万3,000円、継続分については交付金を少し減らした形で配分をするということにしております。その結果、19年度の実績でございますけれども、協議会のほうでも国の配分基礎を取り入れまして、拡大分については1万3,000円、それから継続分については反当1万2,000円ということにしたわけでございます。
 今年度の予定でございますけれども、今のところ協議会のほうは拡大分、継続分とも平均単価で交付をしようかということにされております。ただ、20年は取り組み面積がふえるようでございまして、一律1万1,400円の配分になる見込みでございます。少し下がるのかなということでございます。
 この補助金は、水田転作による自給飼料生産を支える重要な施策だというふうに私どもは思っております。これは食糧の安定確保に通じるものですから、基本的に国の役割だというふうに思っておりますので、県で上乗せということは考えていないわけでございますけれども、今後は国に対して十分に予算を確保していただくように、場合によってはこの7月にでも要望してまいりたいというふうに考えているところでございます。


◯議長(鉄永幸紀君)谷口県土整備部長


◯県土整備部長(谷口真澄君)部落解放鳥取県企業連合会の会員への優遇措置についての御質問についてお答えいたします。
 今までの企業連会員の方を取り巻く環境もございまして、入札に参加できる機会に配慮して、企業連会員の方に対して格付、それから指名業者選定において加点を行っているというところでございます。
 まず、格付加点についてでございますが、格付は2年ごとに評価をしながら行っておりまして、現在、平成19、20年格付におきましては、この企業連の会員の方の加点によりまして、上位の級に格付をされた会社は、発注工種の区分の土木一般でいきますと、652社中の2社ということでございます。次に、指名業者選定におきましては、平成19年の8月に大幅に入札制度の改正を行っております。この中で3,000万円以上の工事は、制限つきでございますが、一般競争入札としたために、この加点の影響はないというふうに思っております。また、限定公募型の3,000万円未満の工事においても、従来の10社指名から20社指名と倍増したために、その効果は薄くなっているというふうに思っております。
 しかしながら、公共事業の減少を初め建設業を取り巻く環境が大きく変動する中で、今後加点の必要性について広く意見を伺いながら、実態に即して検討してまいりたいと考えております。


◯議長(鉄永幸紀君)8番錦織議員


◯8番(錦織陽子君)お答えいただきましたので、再質問に移ります。
 まず、後期高齢者医療制度についてですが、制度の一番の問題点は、私は年齢で医療を差別するという点にあると思います。また、先ほど知事もおっしゃったように、年金から天引きするということについても大きな怒りがあります。
 それで、年金天引きについては、来年10月から65歳以上の年金受給者から住民税を天引きするということについての質問が先日の本会議でございました。そのときに知事は、納税者が窓口に行かなくても済むように、納税者側の便宜を取り計らうということも理由の一つだろうというふうな認識を示されました。しかし、現在でも口座引き落としの制度があり、これは自治体が労せず税を確実に取るための手段であり、納税者への便宜ではないということを私はここで指摘をしておきたいと思います。
 政府は、国民から反対の声が高くなりますと、低所得者層の保険料の軽減措置を拡大するとか、年金天引きを家族が支払ってもよいとか、さすがに終末期の病院からの追い出しはやめようとか、部分的な見直しで済まそうとしています。そして、そのあげく、反対する野党は対案を示さず無責任だ、嫌なら財源は消費税増税しかないというようなおどかしです。しかし、75歳以上の高齢者の医療を制限し、保険料の滞納で保険証を取り上げる。担当医制でフリーアクセスが阻害されるなど、制度が存在すること自体が憲法25条の生存権や憲法14条の法の下の平等を踏みにじるものです。高齢者差別法は小手先の見直しでは解決できません。出直し的な改正でなく、ここはきっぱりと廃止を求めるべきだと思いますが、どうでしょう。
 婦人についてなのですが、先ほどいろいろな政策をしているというふうにおっしゃいました。しかし、私は男女共同参画推進課のほうにお聞きしましたけれども、本年度についても商工業者についてのそういった事業はないというふうにおっしゃっていました。聞き取りしたのですけれども、どういうことでしょうか、わかりませんが。
 それと、実態調査については、女性団体がアンケートの調査の動きがあるから、そういったものもその中でというふうにおっしゃいました。それで、ぜひこれには取り組んでいただきたいと思いますが、この間、鳥取県中小企業団体女性中央会の皆さんともお話しいたしましたが、やはりまだまだ政策決定までに女性の意見を取り上げるという機会が非常に少ないというふうにおっしゃっていますし、お話を聞いてみますとアイデアとかプランとかいろいろ出てくるのですね。やっぱりそういった声をぜひ上げていただきたいと思いますし、それから民主商工団体婦人部の皆さんからも家庭従事者としての大変な御苦労もお聞きしました。ぜひ実態調査をされる場合は、準備段階から自営商工業者や女性企業家の意見を聞きながら準備して、その後の政策に反映できる調査をお願いしておきたいと思います。
 それと、所得税法56条、改正されたというふうにおっしゃっていますが、専従者控除はわずか86万円、所得証明が出ないのでローンも組めない。それから、保育所に入所するときには民生委員の証明をいつももらわないといけない。それから、損害保険でも、交通事故で入院しても主婦だったら1日4,500円出ますが、家族従事者はそれより少ない2,500円の補償です。働き分を認めてほしいと言われるのも私は当然だと思います。ぜひ知事は、そういった立場に立って56条の廃止を求めていただきたいというふうに思います。
 それと、同和問題です。これは広くこれからは意見を伺うということでおっしゃっていましたけれども、私はもともと企業連は経営力が弱いというふうに説明を受けてきましたけれども、ほかの業者との同等の競争ができるように政策的にやっているということなのですが、経営力の弱い業者というのは別に企業連ではなくてもほかに一般の業者でもおられるわけです。ですから、点数を加点するというような特別扱いするのではなくて、ジョイントをしたり分割発注するなど、一般業者と同じようにするべきと私は思います。
 先ほども加点措置があるというふうにおっしゃいましたが、例えば入札参加資格の格付要綱では、その審査基準として、工事の成績による加点と工事の成績以外による加点、減点というやり方があるのですけれども、例えば優良工事の加点、ISO認証等による加点、男女共同参画推進企業の認定による加点、これらにはそれぞれ20点、5点、10点、ありますけれども、研修受講による加点は30点です。この研修は、技術研修だとか経営の研修、そして人権同和問題等に関する研修は必ず受けなくてはなりません。企業連の会員は、この30点にさらに3点上乗せの優遇措置があります。また、工事の指名競争入札指名業者の選定要綱によりますと、地域貢献度の加点は10点ですが、企業連の会員は15点までは加算をされます。そして、指名ランク外の業者でも、歴史的、社会的事情によりその中でなければその者が受注が困難と見られる地域内で施工される対象工事に限り、さらに5点を加点するというふうになっています。
 これらの手厚い加点の結果、どういうことが県の発注する公共事業で起こっているのかということで、私、パネルをつくってまいりました。議長のお許しを得て皆さんにもお配りさせていただいているところですが、見ていただきたいと思います。
 これは発注額で、赤のほうが部落解放鳥取県企業連会員のところです。それから、この青がそれ以外の一般の業者です。こういうふうに見ますと、平成15年から18年、これは件数です。発注件数は確かに全体が落ちていますので少なくなってきているのですけれども、やっぱり企業連のほうが多くなっています。それと、1件当たり、1社当たりの平均発注額というのも、このものを見ていただくと非常に大きい、高いということがわかります。平成15年、平成16年、17年、18年、いずれも企業連の会員のほうが圧倒的に高くなっています。例えば平成15年度では約1,000万違うのです。
 それで、これではやっぱり1社当たりの受注額でも受注件数でも同等な競争をするための施策ではなくて、優遇するための施策になっているのではないかというふうに私は思います。そもそもランクづけするというのは、その工事に必要な技術や経営能力がちゃんとあるかということを判断するためではないでしょうか。知事はこれらを公平、公正な行政運営と考えられるのでしょうか。企業連の加点はもうやめるべきだと考えますが、どうでしょうか。
 では、今はこの3点でお願いします。


◯議長(鉄永幸紀君)答弁を求めます。
 平井知事


◯知事(平井伸治君)(登壇)まず、1点目として、後期高齢者医療制度、長寿医療制度についてのお尋ねがありました。これはきっぱり廃止すべきではないかと、これは憲法の25条や14条に違反しているという、こういう御指摘でございますが、私はそういう廃止論の温床として、これについての理解がまだ国民の間で進んでいないという、そのことはわからないでもないのですけれども、ただ、その後どうするのかということをやはりそれも明らかに言うべきだろうと思うのです。
 と申しますのも、今、保険料のことで言えば、下がっている人がおります。鳥取県内を調べてみますと、一部の市町村で優遇して、今まで保険料を意図的に下げてきた市町村がごく少数ございます。そういうところでは、確かに今回の後期高齢者医療保険制度の導入によって保険料が高齢者の方は若干上がるという部分もあるようでありますけれども、ただ、それ以外のところは大方、確かに保険料は下がってきたという効果が認められるようであります。そういう方々に対して、では廃止をするということは、多くの高齢者の方の保険料を引き上げてもよいということなのかということが一つあると思うのです。
 今後の実際の医療保険制度をこれからどうやって持続可能に展開をしていくか、これについてもやはりビジョンを示さなければならないのだろうと思います。先ほどおっしゃったように、消費税を引き上げ云々というようなお話もございましたが、そういうような将来的な財源なんかも示して議論をする必要があるかもしれません。そういうところもまだ明らかになっていないわけであります。
 今回、老人保健制度から後期高齢者医療制度に移行しました。努めて、錦織議員、市谷議員が議場でも取り上げておられました国民健康保険のほうの保険料の問題がございます。保険料のほうとの関係で言えば、今回の後期高齢者医療制度、長寿医療制度が導入されたことで、国民健康保険の市町村のほうの負担分は20数億落ちた格好になっています。もし、老人保健制度を復活させるのであれば、この20数億、これを今度はまた国保のほうに保険料を戻さなければならないわけですね。そうすると、国保のほうの保険料負担が上がってしまうということになったりします。
 現在、後期高齢者医療制度、長寿医療制度の導入に伴いまして、市町村の保険についての事務を統合したという格好になりました。すなわち市町村側ではその分だけ手間が省けた、その分だけ経費がかからないようになったということがあります。これを老人保健制度に戻すということになりますと、これはまた市町村のほうに事務と負担を復活をさせるということになります。これを本当の意味で皆さんが求めておられるのかどうか、そこは何か議論がすっぽり抜けているようにも思うのです。
 ですから、私は、冒頭も申し上げましたけれども、今回、国政のほうもいろいろと今、参議院、衆議院での議決が行われたりして展開をしてきておりますが、本来は地に足のついた、そうした議論、本当の意味でこうした高齢者の方々の医療についてどういうように改めていくべきかということを話し合ってもらいたいと思うのです。
 2点目としまして、男女共同参画、女性たちの地位向上についてのお話がございました。これは大体趣旨として先ほど御説明させていただいたとおりで、御理解をいただけたと思うのですが、これからアンケート調査なんかも進めていくというお話がございます。これは、先般のことは民間の女性団体のネットワークの中でされるということでございまして、我々が中身について決定権があるわけではありません。ただ、そうしたところでのアンケートの動きなんかを、私どもは政策としても参考にできるところがあるかもしれませんし、錦織議員がおっしゃるような問題意識に恐らくフィットしたものが含まれていると思いますので、そうしたことを申し上げた次第でございます。いずれにせよ、実情に即した政策の展開を今後とも図っていきたいと思います。
 重ねて、所得税法56条の廃止についての御質問がございましたが、総務部長からお答えを申し上げたいと思います。
 建設関係の重ねての御質問がございました。この点も県土整備部長からお答えを申し上げたいと思います。


◯議長(鉄永幸紀君)補足説明を求めます。
 柴田総務部長


◯総務部長(柴田正顕君)補足して答弁申し上げます。
 先ほど御説明いたしましたように、所得税法56条の実質的な適用場面というのは、青色事業専従者への給与の支払いを必要経費に算入できるといったこと、あるいは白色申告者の事業従事者の給与についても必要経費への算入が一定程度認められているといったようなことがございまして、限定的な場面で56条が適用されることになっておりますけれども、この適用につきましては、税の公平性を確保していく上で一定の意義を有するものであるというふうに考えております。したがいまして、国に廃止を要望することは現在のところ考えておりません。


◯議長(鉄永幸紀君)谷口県土整備部長


◯県土整備部長(谷口真澄君)お答えします。
 議員のほうが先ほどずっと説明していただきましたので、余り詳しくは私のほうからはいたしませんが、研修加点の3点というお話がありまして、研修加点の場合は、直接指名件数とか、受注額には響かないと。A、B、C、Dのクラスの上位のところで位置するという形のものですから、直接的に今回グラフで示されているようなものには影響はないというふうに思います。
 指名選定のほうの地域貢献度に5点の加点をしております。この加点は、1回受注すると5点はなくなるというような加点でございます。その分指名回数によって、それから受注額によっての減点もあるということも、これも考慮していただきたいと思います。
 それで、今回、議員のほうが出されておりますこの結果、確かに15年、18年はこういう結果であるというふうには受けとめておりますが、先ほども申しましたように、19年の8月、9月で入札制度改正を行いました。これは主にいわゆる今まで5つの管内で業者が選定されていたものを、これを緩和するといいますか、3ブロックに緩和していると。それから、もうあと2つなのですが、一般競争入札を導入したこと、それから総合評価入札を導入したことによりまして、これがどの程度今度推移するかなというふうに思っております。まだ1年もたちませんので、私どもは統計的な集計はまだやっておりませんが、そういうようなことで、今後の推移も見ていくのかなというふうに考えております。
 先ほども申しましたように、いろいろとこれが効果があるのかどうかということもあるのですが、広く意見をお聞きしながら、それから全国のそういう例もいろいろ参考にしながら検討していきたいというふうに考えております。


◯議長(鉄永幸紀君)8番錦織議員


◯8番(錦織陽子君)後期高齢者医療制度なのですけれども、それでも保険料は2年ごとに上がるという仕組みになっています。国保がさっき市町村の負担が少なくなったというふうにおっしゃっていますけれども、国保がそもそも大変になったのは国庫負担を最初は7割ぐらいあったのを今5割に減らしてきたと、ここが一番で国保会計が市町村が大変になったということですし、それから今、事務統合に経費がかかるだとか、市町村の窓口、市町村の負担が大変だとかといろいろおっしゃっていましたけれども、私は生身の県民や国民のことを考えてこの制度がいいかどうかということをやっぱり考えてほしいなというふうに、その立場に立ってほしいなと思います。
 今度、所得の多い人が逆に安くなるということもわかってきたわけですね。これまで政府は低所得者層は安くなるというふうに宣伝してきたわけです。これがうそだったわけですね。それから、4月には厚生労働省の保険局が「長寿医療制度の診療報酬について~第一線で御尽力されている医療関係者の御心配に向けて~」と、Q&Aというものを出しているのですけれども、ここでは本当にひどいのですよね。御心配1、75歳以上になるとこれまでの医療が受けられなくなるのですかという質問があるとすると、いいえ、違いがありません。あるのですよ、違いが。そういうことがもうしゃあしゃあと平気で事実にないことを書いているわけです。私は、国民は本当にこんなことでは政府を信じられないというところまで来ていると思いますので、日本共産党は野党や県民の皆さんと一緒に本当にこの差別法を廃止することができるまで全力で頑張りたいと思いますし、知事もやっぱり生身の県民の立場でしっかりと廃止を求められる立場に立っていただきたいということを申し上げて、この質問は終わりたいと思います。
 農業問題なのですが、先ほど耕畜連携水田活用対策事業という、これは国に対してはしっかり言うと。それから上乗せについては、今は考えていないということですけれども、今どうなるかといういろいろ瀬戸際なので、ぜひここは考えていただきたいなというふうに思います。
 価格補償、所得補償のことについてなのですが、これが1%消費税分かなというふうにおっしゃっていましたけれども、それと、ちょっと言っておかないといけないのですけれども、むしろ私が言ってきたのは自民党が進めてきた保守的な政策なのだというふうにおっしゃっていましたけれども、これがきっちり守られたら今の日本の農業はこんなに荒廃していないのですよ。それをやっていないからこういうふうになっているのだということを、やっぱり曲げないでほしいですね。
 日本は、欧米に比べて農業土木費が多いのが特徴で、国営かんがい排水事業が3分の1、大きなところがダム建設費です。こういう不要不急ないし後回しにできる予算だと、こういったことが言えると思うのですけれども、そういった組みかえでやっぱりこれを捻出する。アメリカでも米で言えば生産費を補償する、目標価格を設定して販売価格の差と何段階にもわたって補償して、全部差額を補償しているわけです。EUでは農業所得に占める価格補償と所得補償の割合は約49%、同じ資料では日本は22%なのです。やっぱりここを政策的にどうするのかということが問題になると思います。
 今、ダム建設が本当に必要なのかというようなことで各地で裁判になっていますし、運動も盛んです。片山知事がかつてダムを断念して、その浮いたお金というか、それで西部大地震が起こったときに個人補償に踏み切ったと、そういったことになりました。国家モデルの違いとかそういう頭が知事の中にはあると思うのですけれども、要は予算の使い方で、国民の食をどう守っていくかという問題だというふうに思います。
 それと、同和の問題なのですが、私はやっぱり知事にお答えいただきたいなというふうに、細かいところの数字は言われなくてもいいのですが、やっぱりこうあるべきだというふうな考えはおっしゃっていただきたいなというふうに思います。
 今回、企業連の会員と会員外の発注金額や受注金額、こういうふうにして出したわけなのですけれども、私は、当局の執行部の方に全体の中から企業連と会員外というふうに数字を分けられますかと、大変な作業だなと思ったのですが頼んでみたのです。そしたら、ぱっとすぐ出てきたのです。すごい大変な作業なのになと思って、それでは18年だけではなくて15、16、17も出ますかと、そう言ったら、これもぱっと出てきたのですね。出てきたのはうれしいですけれども、何のための資料なのでしょうかと。
 これは結局、毎年一回県の農林水産部と県土整備部が出席して企業連の本部と意見交換するそのときの資料だということがわかりました。このほか県連と東、中、西部各ブロックの地区の会員の業者、それから管内の市町村もこれも同様な資料を、こういう資料もずらっとつくっているわけですよ。こういうものを持って意見交換会をするということなのです。資料を提出するためには、やっぱり企業連の受注額が高くないといけない、そういうことになるのではないのでしょうか。私はこんな資料は今後つくるべきではないと思いますが、どうでしょうか。


◯議長(鉄永幸紀君)平井知事


◯知事(平井伸治君)(登壇)まず、後期高齢者医療制度につきましては、私は冷静な議論をすべきだと思います。そして、もし保険料の水準に問題があるのであれば、そこは勇断を持ってメスを入れるべきだと思います。そうした是正を加えながら、出直し的に制度の見直しをするということが望ましい姿ではないかと考えております。
 次に、耕畜連携水田活用対策事業について重ねてのお尋ねがございましたが、これは農林水産部長からお答えを申し上げたいと思います。
 そして、所得補償などを断行すべきだと、これについていろいろな経費の節減なんかを行ってやるべきだという御議論でございますが、建設的にそうした話し合いをしていただく、国政の場でやっていただくことは切に望みたいと思います。現在、農業を取り巻く環境で非常に厳しい状況があって、しかも今の国政で打ち出している政策がそのままその地域に、私どものような中山間地が多いところ、農業構造のところにフィットしているとも言い切れないところがあります。ですから、有効な施策を国としてもいろいろな財源を考えながら議論をしてもらいたいと思います。
 ただ、余りにもロットの大きな所得補償を例えば全部の農家に行うということになりますと、これはかなりロットが大きくなります。その際に、こうした財源については内訳はこうである、そのための努力として国民に負担を求める必要がある、あるいは、こうした大きな事業をすべてやめる必要があるというのを正々堂々と議論をしていただきたいと思います。
 最後に、公共事業の関係でいろいろと御質問がございました。詳細、県土整備部長からお答えを申し上げたいと思いますけれども、今、私どもは公共事業の入札のあり方を随時見直しをしてきております。しかも、この入札のあり方については皆様方、議員と共同してルールを決めようということに今ではなっております。ですから、随時改正をしておりますし、今回も常任委員会その他で御議論をいただいております。そういう場で、ぜひいろいろと公平、公正な入札制度のあり方について今後とも御議論をいただきたいと思います。そういう中で、加点のあり方だとかということもおのずから道行きが定まってくるべきものではないかと思います。
 私どもは、基本的に一定の競争をしながら透明性の高い入札制度を目指しておりまして、現在は総合評価制度の拡充を図っているところでもありますし、最低価格についてもフローティング制度を徹底しようという意味で、これがさらに余りにも過度な低落札に結びつかないようなことを工夫を求めていったり、それから、場合によっては男女共同参画だとか、あるいは人権の問題なんかも含めた研修のあり方の設定もそうした入札の中に加えてきているところであります。今後とも議会でも御議論をいただきながら、方向性を公正に出していきたいと考えております。


◯議長(鉄永幸紀君)河原農林水産部長


◯農林水産部長(河原正彦君)耕畜連携水田活用対策事業について、県の上乗せも考えるべきだという重ねてのお尋ねでございます。
 確かに大事なことでありますので、予算が湯水のようにあれば我々も考えてみたいと思うのですが、国も県も限られた予算の中でどうしていくかという問題だろうと思います。それで、私どもが考えたのは、一応水田の活用、耕畜連携については国のこの施策がある。ただ、一方で、未利用地の多い畑についても耕畜連携ができないかということで、今回の当初予算で、畑にトウモロコシを植えつけをするというような場合には反当1万円の県独自の制度をつくったところであります。いずれにしても役割分担をしながら進めていくのかなというふうに思っている次第でございます。


◯議長(鉄永幸紀君)谷口県土整備部長


◯県土整備部長(谷口真澄君)資料の件でお答えします。
 この資料は、クラスを全部まとめられて計ということですが、この中には、先ほど申しましたように格付の中でAから、A、B、C、Dと4階級に分かれておりまして、それで、これは企業連の会員さんだけではなくて、その階級におられる方がどれぐらいの指名件数があって、どれぐらいの額で平均的にとられているかということを、やはり皆さんお知りになりたいということがございます。そういうところで、私どもは別に企業連用に用意してつくっているというわけではございませんで、内部の中で集計していたものをその意見交換会の中で出しているという状況でございますので、今後もこの資料の整理なり、求められれば出していくということにしたいと思います。


◯議長(鉄永幸紀君)8番錦織議員


◯8番(錦織陽子君)企業連の問題なのですけれども、これはやっぱり今、加点のあり方について一般的な入札制度というか、そういうふうにちょっとすりかえられているような感じがするのですけれどもね、これは同和問題なのです。それで、今表をつくっていると言うのですけれども、ではその表を一般事業者に見せられたことはありますか。私はないと思います。こんなのを見たり、本当に一般のというか、県民が知られたらやっぱりおかしいというふうに思われると思うのです。これからいろいろ検証しなければいけないということなのですけれども、ぜひこれはやめてほしいと思います。重ねて要望します。
 それと、次に補助金を出す県の姿勢をただすものですけれども、国の同和地区経営指針、そういったことによりまして、昭和43年から一般経営指導員に要求される資質、経営指導力、記帳指導能力よりも、むしろこの同和問題に対する理解、同和地区経営指導に対する情熱等が第一に必要とされるとなっております、同和地区の担当指導員としての資質ですね。この指針に基づいて、長年鳥取の商工会議所で指導員が採用されてきました。県は17年度まで鳥取商工会議所にこの指導員の人件費を補助していたのですけれども、実際に今この職員は商工会議所ではなくて、鳥取解放センターにある部落解放企業連の事務所に机を置いて仕事をしておりました。調査によりますと、この同和対策課というのは事務所は鳥取商工会議所にはなくて、このセンター内で電話の専用回線もなく、企業連との共用でした。このように商工会議所同和対策課を部落解放同盟鳥取支部の下部組織である企業連の中に置いてきたということは御存じだったと思うのですけれども、こういった実態を知りながら県は放置してきました。私は異常だと思いますが、知事はどう思われるでしょうか。よろしくお願いいたします。


◯議長(鉄永幸紀君)平井知事


◯知事(平井伸治君)(登壇)まず、建設関係の点につきましては県土整備部長から、それから鳥取商工会議所同和対策課の件につきましては、これは実態調査もしておるようでございますので、商工労働部長からお答えを申し上げたいと思います。


◯議長(鉄永幸紀君)補足説明を求めます。
 門前商工労働部長


◯商工労働部長(門前浩司君)鳥取商工会議所同和対策課の問題につきまして御答弁をさせていただきます。
 御指摘いただきましたとおり、鳥取商工会議所の同和対策課は地域改善対策担当経営指導員を配置するという国の補助制度を活用させていただいて、平成17年度まで鳥取市解放センター内で設置をしていたものでございます。この同和対策課、鳥取市解放センターを勤務場所としていたわけでございますが、これは国庫補助事業を実施する際の、先ほどお話がございました国の指針でございますけれども、同和地区経営指導指針の中に、同和関係団体との協力により実施することとされていたところでございまして、この指針の内容に適合するものとして、県としてもその設置場所について認めていたところでございます。
 また、市の解放センター内の企業連と同一の事務室に机を置いていたということでございますけれども、同和地区におきます経営指導を円滑かつ効果的に行うということも、これは指針の中に定められていることでございまして、そういった観点から企業連の協力を得て、共同して事業を実施をするというために企業連と同一の事務室内に設置をしていたという認識でございまして、企業連の中にあったという認識はなかったものと考えております。また、県の調査におきましても、鳥取商工会議所の認識も同じでございます。
 また、この補助制度は平成18年度に廃止をされておりますが、それ以降は一般対策に完全に移行をいたしておりまして、現在、鳥取市解放センターにおける勤務はなくなっていることを申し添えたいと思います。


◯議長(鉄永幸紀君)谷口県土整備部長


◯県土整備部長(谷口真澄君)資料ですが、議会もそうですが、やはり求められればプライバシーに関するもの以外は出していくというのが、これが民主主義社会の法則だというふうに考えております。


◯議長(鉄永幸紀君)8番錦織議員


◯8番(錦織陽子君)商工会議所にいた指導員2名ですね、これは部落解放同盟鳥取市協議会の書記長、会計責任者であったということがわかっています。国の一般対策化で商工会議所の補助金が交付金になり同和対策課がなくなって、職員が企業連内で仕事ができなくなりました。時期を同じくして、職員2名が役員を務めていた団体の活動ができない、総会も開けない状況に陥りました。長らく行政が差別解消にと補助金を続けてきたことが、かえって団体が自立する道を奪ってきたことになるのではないか。これは、そのことの証明だと思います。大いに反省し、同和の特別対策をやめ、今こそ公正公平な行政運営をすべきということを申し上げて、質問を終わります。


◯議長(鉄永幸紀君)暫時休憩いたします。
 午後の本会議は1時10分より再開いたします。
       午後0時10分休憩
   ────────────────
       午後1時10分再開


◯副議長(上村忠史君)再開いたします。
 引き続き、一般質問を行っていただきます。
 7番市谷知子議員


◯7番(市谷知子君)(登壇、拍手)日本共産党の市谷知子です。それでは、早速質問に入ります。
 まずは、給食の民営化についてです。知事は、このたびの5月補正予算で皆生総合療育センター及び皆成学園の2つの障害児施設の給食調理業務の民営化を提案しています。これが実施をされれば、総合療育センターから給食が配られている皆生養護学校、鳥取聾学校ひまわり分校、また皆成学園から配食されている中部療育園、倉吉養護学校の給食もあわせて民営化をされることになります。
 これらの施設の給食は、皆成学園は入所児65名中30名が重度障害児、また総合療育センターは入所児50名中25名が重度障害児で、給食の45%が刻み、ペースト、流動食などの特別食になっています。そして、その特別食の内容を聞いてみたところ、管理栄養士や看護師、調理員が一緒になって研究を重ね、刻むだけでは間違ってのみ込んで危ないのでゼリーをまぜたペーストにしているとか、あごの上下の動きに合わせて調理を考え、食べる力を発達させるようにしている。流動食も市販のものではなく、手づくりにしている。摂食障害の子供が食べられるようにするため、食堂を明るい雰囲気にしている。土日帰れない子には盛りつけを工夫して楽しく食べられるようにしている。このように、障害児施設での給食は、ただ食べるというだけではなく障害児の命と発達の保障であり、鳥取県という行政機関としての障害のある子供たちの療育、教育、治療食の研究という大切な役割を担っていると言えます。この子供の命と行政機関としての使命をもうけが中心となる民間企業に手渡してしまって本当にいいのでしょうか。
 この間の構造改革路線のもとで規制緩和や官から民、この大合唱の中で何が起きたでしょうか。耐震偽造事件、民間企業コムスンの介護事業からの撤退、輸入検査体制の緩和によるアメリカ産牛肉のBSE危険部位の混入事件、もうけさえすれば、後は野となれ山となれ、こういった考え方では命や暮らしが守れないというのが、この間の規制緩和、官から民の最大の教訓だったのではないでしょうか。だからこそ、命や暮らし、福祉や教育は公がしっかりと責任を持って行うべきであって、民営化すべきではありません。
 このたびの障害児の施設、学校の給食民営化は、きっぱりと中止をすべきと思いますが、知事の所見を伺います。
 次に、漁業支援について質問いたします。
 日本は海に囲まれ、有数の漁場を持ち、漁業は産業としても日本の食文化においても重要な地位を占めています。そして、中でも鳥取県は全国でもトップクラスの水産県であり、漁獲量でもベニズワイガニ第1位、クロマグロ第1位、ズワイガニ第2位となっています。しかし、この間の燃油高騰は漁業に大打撃を与えています。漁業用燃油価格は、2002年2月時点で1リットル当たり34.7円が、ことし5月には94.8円と2.7倍に高騰、さらに値上がりが続いています。伊藤美都夫県漁協組合長は、ある会議の報告で、このまま値上げが続けば、6月からは105.8円になる。リッター80円を超えれば出漁を見合わせる船も出てくる。90円になれば経営は究極に悪化をする。100円になれば廃業が出ると試算していたが、浜は一気に廃業が現実味を帯びてきている。浜はまさに限界集落に近づくことも懸念をされると発言をしておられます。
 そして、6月6日付毎日新聞では、主要な漁業団体である大日本水産会、全国漁業組合連合会など12団体が漁船の燃油代高騰を理由に、ことしの夏一斉に休漁をすることを検討しているとも報道されています。きょう付の日本海新聞には、鳥取県の小型いかつり漁業協会は2日間、一斉休漁を決めた、市場にも漁業者にも影響が出ると書かれていました。
 知事は「食のみやこ鳥取県」と言いますけれども、このままでは鳥取県のシロイカが食べられなくなってしまうのではないでしょうか。漁業は鳥取県の基幹産業であり、同時に漁業はさまざまな産業の中でも一番、燃油代比率が最も高い産業とも言われています。鳥取県の漁業を守るため、県としても燃油代の助成を行うべきと考えますが、知事の所見を伺います。
 あわせてお尋ねしますが、前回の2月議会で錦織陽子議員が漁船の燃油代の助成を求めた際、知事は漁業関係者の声を聞いてみると言われましたが、実際に声を聞かれたでしょうか。そして、そのときに出された一番の要望は何であったのかをお尋ねいたします。
 最後に、難病対策についてです。
 原発性高脂血症の一つである家族性高コレステロール血症という難病患者さんから、この病気には医療費助成がないとの相談がありました。調べてみたところ、この病気は18歳までは国の医療費助成の対象になっていますが、それ以降は医療費助成がありません。しかし、この病気は慢性疾患ですから18歳になったら治るというわけではありません。成人の場合、国の難病指定を受けている123疾患のうち国の医療費助成があるのは45疾患しかなく、この家族性高コレステロール血症は国の医療費助成の対象とはなっていません。国に対し、家族性高コレステロール血症及びこの病気と同じように18歳まで国の医療費助成があった難病については、18歳以降も医療費助成を行うよう国に求めていただきたいと思いますが、知事の答弁を求めます。
 また、国が助成対象としなかった場合、県として助成していただきたいと思いますが、知事、どうでしょうか。家族性高コレステロール血症は週2回以上の透析が必要で、仕事もままなりません。しかも、透析で保険がきくのが1回だけであり、医療費がかさみます。
 共産党の会派要望に対する回答では、県の難病の医療費助成となる特定疾病医療費助成制度は小児慢性疾患が対象で、国の制度を補完する目的で実施をしているとありました。しかし、調べていきますと、20歳以上でも8つの疾患を助成対象としています。同じように助成対象にすることを検討していただきたいと思いますが、どうでしょうか。
 さらに、県が鳥取大学に設置をしている難病相談・支援センターですが、もっと丁寧に治療できる病院を紹介してほしいとの話も聞きました。より一層の丁寧な対応を求めたいと思いますが、知事の所見を伺って壇上での質問といたします。


◯副議長(上村忠史君)答弁を求めます。
 平井知事


◯知事(平井伸治君)(登壇)市谷議員の御質問にお答え申し上げます。
 まず、給食の民間委託につきましてでありますけれども、これは先般、湯原議員とのやりとりの中でもるる御答弁申し上げましたとおり、いろいろと私どもも悩みながら、この民間委託について御提案をさせていただいているところでございます。その際に、現場の意見、それから他県の状況も調べ、そして保護者の御意見などもお伺いをする機会を持ちながら進めてきたところでございます。
 詳細につきましては、福祉保健部長からお答えを申し上げたいと思います。
 次に、燃油代の高騰で非常に漁業が厳しい状況にあるということでございまして、それに対する助成を行うべきではないか、実際にその声を聞いたかどうか、こういうお尋ねがございました。
 伊藤美都夫漁協の組合長さんが御指摘になるとおり、非常に厳しい状況だと思います。しかも今100円の大台を突破をしてこようというような状況になりまして、危機感が広がっていると認識をいたしております。昨日もある水産会社のトップの方がお見えになりまして、いろいろと努力をした結果、ここ2年間、業績は上がってきたけれども、今回の燃油代の高騰には困っているというお話がありました。国内で本来A重油が供給されてもしかるべきであるのに、海外のほうに軽油として出されているという、そういう実態もあると。これもまた燃油代の高騰にも拍車をかけているということでありまして、やはりこういう問題は、国全体でエネルギー政策、油の取引のことをコントロールしながらやっていかなければ多分無理なのだろうと思うのです。一県ですべて燃油代の高騰をかぶって支えていくことが果たして現実的なのかどうか、非常に今懐疑的な状況になってきました。どんどん上がってきておりまして、これが下がってくるという見込みがあるのであれば、一時的な費用の増嵩分を私どものほうで支えることも可能かもしれませんけれども、現在は青天井というような状況で、上るところ、全くとどまるところを知らずというような状況になっております。ですから、これについては国のほうで対処を求めるというのが基本的な姿勢ではないかと思っております。
 そして、錦織議員のお尋ねにありましたように、私どもで実際に漁業者の声もお伺いをさせていただきました。その詳細は水産振興局長からお答えを申し上げたいと思いますが、そういう中で上がってきた声に基づきまして、このたび漁業関係の補てん策、その応援策を提案をさせていただいております。省エネの漁業を推進をするという観点で、光の光度を落としてイカ釣りの漁船をやる場合の、その補てんといいますか支えの制度でありますとか、またスムーズに船が走るように、そういう細工をいたしまして省エネにも資する、そういうようなこともこのたび提案をさせていただいたところでございます。これらは漁業者の御意見に従ってつくらさせていただいたものでございます。
 次に、家族性高コレステロール血症につきましてお尋ねをいただきました。
 これについては福祉保健部長からお答えを申し上げたいと存じますが、この家族性高コレステロール血症は難病の一つということで大変に治療が難しい病気であることであります。ですから、国に対して要望をさせていただくことで、このたび追加をさせていただいたところであります。そして、鳥取大学とも早速我々も連絡をとっておりまして、こうしたケースに対しても適切に対処していただくような体制をとっていただいたところであります。


◯副議長(上村忠史君)補足答弁を求めます。
 磯田福祉保健部長


◯福祉保健部長(磯田教子君)総合療育センターの給食の民営化の中止について補足答弁を申し上げます。
 知事も御答弁いたしましたが、県全体で、民間でできることは民間にという考えのもとでやっておりますが、この総合療育センターにつきましては、平成18年度に市場化テストをし、昨年度は先進地視察等をいたしまして検討を進めてまいりました。その結果、療育センターとも協議の上、これは委託は可能だということで今回の提案に向かっております。その際に、やはりこの施設の性格上、安全な食事を提供しなければいけませんので、そこのところを十分に検討いたしました。円滑に移行するために、今回、10カ月前になるのですけれども、早くから提案し、諸準備をきちっといたして円滑に移行するように今回の提案となったものでございます。
 それと次に、難病の関係でございますが、家族性高コレステロール血症の件でございますが、先ほど知事も御答弁をいたしましたが、国のほうに要望をいたしております。今後も引き続き要望してまいりたいと思います。
 2番目のほうの特定疾患医療費助成制度の対象拡大についてでございますが、確かに県の特定疾病医療費助成事業は、小児の慢性疾患の治療が保護者の経済状態に大きく左右されないように、国の制度を補完する目的として実施しているものでございますが、議員おっしゃったように、先天性代謝異常のうち県が定めます8疾患に対しましては、20歳以上の患者に対しても対象としているところでございます。
 難病患者の成人の医療費助成につきましては、国の特定疾患治療研究事業において対応されるべきものであり、国の特定疾病医療費助成事業の対象とすることは本来はなじまないものと考えており、家族性高コレステロール血症を特定疾病医療費助成事業の対象とすることは、現在は考えておりません。
 難病相談・支援センターの体制充実につきましては、先ほど知事が御答弁いたしましたが、平成17年度から鳥取大学附属病院のほうに委託しておりますが、市谷議員の御指摘のあった件につきましては早速に連絡をとりまして、丁寧に対応していただくよう要請することとしたところでございます。


◯副議長(上村忠史君)続きまして、安住水産振興局長


◯水産振興局長(安住正治君)漁船への燃油代助成についての補足答弁をさせていただきます。
 漁業関係者の皆さんの意見を聞いたか、あるいはどんな意見だったかというお尋ねでございます。
 本年3月以降、県内の全域の漁業者の皆さんと国の燃油高騰対策の説明会などとあわせまして意見交換を延べ8回実施してまいりました。これは県主催であったり、漁協さんが実施されるものに県のほうが出かけたという形でございまして、漁業者の主な声といたしましては、燃油代への直接補助をしてほしい。国の緊急対策基金、102億円でございますが、これは条件が厳しくて使いづらい。これは、中身としましては、条件は10%以上の省エネ計画がある、あるいは5者以上のグループでなければできないとかいうようなことがありました。さらに自己負担があるとかいうことでございました。そのほか省エネのための船底の清掃料を支援してほしいとかいうような声がございました。
 県では、こういう声を受けまして、漁業経営を省エネ体質に移行するための支援という形で、国の基金事業を有効に活用するために県の上乗せ補助あるいは県独自でやる事業をこのたびの補正予算としてお願いしております。中身といたしましては、国の基金事業の上乗せとしまして、輪番制によりまして藻場の造成あるいは海浜の清掃等、漁業生産の活動への助成ということとか、県独自といたしまして、船の抵抗を減らすために船底の清掃を行う経費を支援するとか、あるいは県の試験場が行いますイカの来遊調査、あるいは漁船をお借りしまして漁業探索という形の支援をこのたびお願いしております。
 燃油の県の考え方は、燃油高騰は一過性ではないものですから、省エネ体質にかわる有効な施策にということを考えておりまして、こういうことをお願いしておりますので、よろしくお願いいたします。


◯副議長(上村忠史君)市谷議員に申し上げます。
 ただいまの質問は議会運営委員会の申し合わせ事項に抵触しております。今後は申し合わせ事項に従いまして良識を持って質問をお願いいたします。
 7番市谷議員


◯7番(市谷知子君)私は知事に聞いているわけでありまして、当初からそれで提案をしておりますので、お答えを振られるのは知事の考えですので、私は知事に答弁をお願いしておりました。
 では、続けさせていただきます。
 難病対策についてなのですけれども、県としての助成をということで私もお願いをしたわけですけれども、その8疾病、特定疾病として県がやっている8疾病ありまして、この家族性高コレステロール血症も同じ先天性の疾病でありまして、ですから私は同じ考え方で助成をしていただきたいというふうに思うわけです。
 県の制度は基本的には、子供さんの場合で、親の収入が不安定で大変であってはいけないからという配慮でされているというのが前提だとは思いますけれども、大人であっても、やはりこういう透析に何度も行かなければいけないということで収入が安定しないわけで、大人であっても、やっぱり収入が大変で本当に治療費が大変だという方もあるわけですから、もう一度、私、知事にお尋ねしたいと思いますけれども、県としての決断をしていただきたいというふうに思います。
 給食の民営化についてですけれども、知事は悩みながら提案をされたとか保護者の声も聞かれた。それから部長のほうからは安全な食事をするためにいろいろ配慮をしているというふうに言われましたけれども、私は、この提案を最初に聞きましたときに本当にびっくりしまして、県のほうにも交渉させていただきました。総務部長のほうにも何でこんなことをするのですかということでお話を聞きまして、いろいろあるのだけれども経費削減が第一の理由だというふうにおっしゃって、私は本当にびっくりしました。このことは、知事の姿勢にも私はあらわれているというふうに思っているわけです。
 県のほうでは委託費の見積もりを業者にとっています。つまり市場化テストをしたというふうに県のほうは説明をしていますけれども、その結果どうだったのかということで、予算編成をしている資料を見させていただきましたけれども、こういうふうに書かれているのです。市場化テストの仕様では現行の調理内容を十分に担保していなかった、調理内容の低下につながる、個人に応じた特別食に対応するため一定の経験を有する人材の確保が必要、こう書かれていたわけです。それで福祉保健部は、職員は一定程度の経験年数が必要だということで予算要望しています。ところが、知事がどういうことをしたのかということなのです。
 これは福祉保健部からいただいた資料なのですけれども、議長に許可を得まして、このパネルを出させていただきます。知事の予算査定で、その大事な給食をつくる、かかわる職員さんの経験年数がカットされています。管理栄養士は15年を5年へ、調理責任者は10年を5年に、調理師は5年を1年に。私は知事に聞きたいのですけれども、これは部長ではありません、知事がやったことですから。なぜこんなことをされたのか、私はそのことを伺いたいと思います。
 多分、その分人数をふやしたというふうに言われるかもしれませんけれども、障害児の給食調理は経験が大切です。本当なら施設にいる障害児のことを一番よく知っている施設の職員さんがつくることが一番大切なのです。このことは国も言っていたことです。
 現在、国は障害児の施設のこの給食の民営化にゴーサインは出しているわけですけれども、では、なぜ今まで国は民営化を禁止していたのか、その理由を厚生労働省はこう書いています。障害児施設における調理業務は単に食事をつくるというだけではなくて、摂食制限に応じた食材の提供、食事の加工等きめ細やかな配慮を行い、障害児の特性に応じた食事を提供するという目的を持っている。このような観点から、調理業務は入所児童と密接な関係を有する施設職員により行うこと。つまり障害児のことが一番よくわかっている、その施設の職員が給食をつくることが必要だというふうに厚生労働省は言ってきたわけです。仮に委託をした場合でも、本当にきめ細やかな配慮が必要であると、非常に慎重に対応することが必要だと書かれているわけです。ですから私は、福祉保健部はこのように経験を積んだ人を予算化したいということでしているのに、なぜ知事はこれを削ったのか、私は伺いたいと思います。
 さらに、療育センターでも給食の研究のまとめにはこういうふうに書かれているのです。チームで取り組むことによって連携、共通理解が図られ、これまで一定の基準をつくることができた。今後さらに連携して検討、研究を重ねることで、より利用者の摂食、嚥下機能に合った食事形態を提供することができるものと考えるとしています。つまり、障害児の給食というのは、やっぱり子供をよく知っている職員による連携とそして研究が必要だということが現場から出てきているわけです。
 知事は、この間の湯原議員の質問に対しても、給食の意義も言われ、きょうも言われましたし、財政削減のためではないというふうにこの間も言われましたけれども、やっぱり実際の行動では予算をカットして、県として障害のある子供たちの給食の研究、蓄積してきたものを手渡そうとしているというふうに私は思います。県民から預かった税金ですから無駄なく使うということは私は当然のことだと思います。でも、子供たちの給食は無駄なものでしょうか。経費を削減するために命と障害のある子供たちの給食を民営化する。経費削減のために地方自治体で定められた住民の福祉を増進する、こういう自治体本来の使命を放棄するということは、私は本末転倒だと思います。知事、どうでしょうか。
 悩ましい選択、このように知事はおっしゃいましたけれども、知事は一度も現場に足を運んでいません。話も聞いていません。子供たちが食べている姿も見ていないではありませんか。先日、知事は、この議場で現場の声が出発点になると言われましたけれども、そうであるならば、きちんと現場に足を運んで、どんなふうに給食がつくられ、子供たちがどんなふうに食べているのか目で確かめてから私は提案していただきたいと思いますけれども、知事、どうでしょうか。
 保護者に説明をした、こういうふうにも言われましたけれども、福祉保健部に聞きましたけれども、療育センターや皆成学園の保護者への説明会はありませんでした。お便り一枚。そのお便りも、私たち議員が説明を受けたのが5月19日ですけれども、皆成学園は5月1日、療育センターは5月14日と、まさに議会への提案直前に保護者にお便りが出されています。保護者のほうからは情報が親に来ていない、知らない親もいる、こんな大切なことなのにお便り一枚では内容がわからない、もう決まりましたという感じで親が何も言えない状態だ、私はこういう声も聞きました。そして、私たち議員に対してもですけれども、通常の民営化なら教育民生常任委員会で予算化される前に計画案が出されます。ですけれども今回はそれもなくて、いきなり予算案が出てきました。その理由を福祉保健部に私は常任委員会で聞きましたけれども、施設全体の民営化の話とは違って給食だけの民営化だから、こういう説明でした。障害児の給食は命です。そんな軽いものではありません。
 ことしの4月から米子市が学校給食を民営化しましたけれども、米子市の場合は、住民への発表は平成18年3月、その後の保護者会、説明会もして、検討委員会もして、予算化は19年9月、公表から予算化まで1年以上かけています。私は、これに比べての県の対応、本当にひどいと思います。知事、この状況について、どう思われるでしょうか。
 先日の答弁で福祉保健部長が、他県で民営化しているところではトラブルもあった、最初は混乱したが今はスムーズにいっていると話をされました。けれども、私、障害のある子供たちの給食、トラブルがあったということは本当に重大な事態だというふうに思います。私もこの愛媛県、どうなっているのだろうかということで共産党の県議会議員に問い合わせて聞いてみましたけれども、魚の鮮度が悪いとか子供の口には大き過ぎるとかこういうことが起きていて、県の栄養士と業者の栄養士が毎日毎日激しい言い合いになっているというふうに聞きました。県の栄養士が必死になって見張っているから何とかなっているわけであって、自然にそうなっているわけではありません。トラブルがあれば命を落とすことだってあるわけですから、本当に栄養士さんは、必死の思いでこの愛媛県では給食を支えているというふうに私は思います。
 本当にこれだけ給食の質が保たれるのか、その保証も見えてこない、保護者への説明責任も果たされていない、これだけ問題があるのに、なぜ知事は現場も見ないで立ちどまらずに突き進んでいくのでしょうか。ですから、いろいろ言われても、結局経費削減のための民営化、私はその道を突き進んでいると思いますけれども、知事の所見を求めたいと思います。
 漁業についてなのですけれども、漁業関係者の声は燃油代を助成してほしい、これがやっぱり一番だったわけです。それができないようであれば、今、県が提案しているようなことをやってくださいという話だったというふうに思います。燃油代がどんどん上がって、本当に大変なことだと思いますし、でも私は県ですべてをカバーしてほしいと言っているわけではないのです。岩美町だとか琴浦町では、どうしても漁師さんを助けてあげたいという思いで、わずかでも助成に踏み出しておられます。私はこの姿勢が大事だというふうに思うわけです。
 県自身も、今の国の省エネ対策では不十分だということで、国に燃油代の助成を求め始めたわけですから、私は県としても当然、少しでもいいからこの燃油代助成に踏み出すということは理屈からいっても私はおかしくないというふうに思うわけです。
 現場の方はこういうふうに言っていました。国が、この際だから足腰の強い漁業にと言うけれども、つまり強い者にだけ支援をして弱い者は捨てるという姿勢が国の姿勢だ。これでいいのでしょうか。県の姿勢が国に今追随したような形になっている。県は漁業だけでないという県の対応、じわじわとした対応で漢方薬のようなもの、今でも漁業者は死にそうなのに、カンフル剤を打ってほしい。こういうふうに漁業者は言っておられました。
 全国の漁業協同組合が発行する雑誌で「漁協(くみあい)」という雑誌がありまして、原油高に立ち向かうという特集を組んでいますけれども、この中で東大の教授が次のように書いています。現在の原油価格の高騰は政治的要因によって大きく増幅され、こうした不完全な市場機構を絶対視して燃油高ゆえに出漁できない漁業に何らの手当てもしないことは、長期的に存続可能な産業をつぶしてしまう愚かな政策である。日本の漁業は、世界的に見た場合、弱小産業ではなく、EU全体を上回る漁業者、漁業生産額といった活力を有している。それが市場機構の不正常で一時的な変動によって存続の可能性を奪われてしまうとすれば、それは国民経済にとっての大きな損失である、こう書いています。私は、これは鳥取県についても当てはまるというふうに思います。続けて教授は、ヨーロッパでは、ガソリンの価格は多額の税金がかかり高いけれども、漁業用の燃油は無税にしている、税金をかけていない。さらに燃油価格高騰対策として、貸し付けではなく補助金を配っている。フランスでは漁業関係者の社会保険の掛金の減免を行っている。こういうふうに紹介しています。
 私、本当に知事には決断をしていただきたいと思うのですけれども、西部地震のときに、国は個人補償をやらない、住宅補償をやらないと言いましたけれども、前片山知事は、住民がそこに住み続けることが大切だということで住宅補償の決断をしました。今、漁師が漁に出られるようにするための決断が私は知事に求められていると思います。鳥取県の基幹産業の漁業が生きるか死ぬかというときに、漁業者が一番望む燃油代の助成が決断できないようでは、私は鳥取県の知事として失格だと思います。私は、県としても燃油代助成を決断すべきと思いますけれども、知事、どうでしょうか。


◯副議長(上村忠史君)答弁を求めます。
 平井知事


◯知事(平井伸治君)(登壇)まず難病対策につきましては、これは重ねての御質問でございますので、福祉保健部長から答弁を申し上げたいと思います。
 給食についてでありますが、これもたびたび湯原議員とここでも議論のやりとりをいたしましたし、私の考え方も述べてまいりました。正直申し上げて、今のお話を聞いていると職員の名誉にもかかわりますので、総務部長なり福祉保健部長からも御答弁を申し上げて、弁明をさせてもらいたいと思います。
 総務部長が今言っているのは、別に人件費を切るためにこれをやったというようなやりとりはしていないと言っています。それから、福祉保健部も愛媛県までしっかりと調べに行って、その実情を聞いて帰ってきたわけです。それに基づいて栄養士がやはり県側でも必要だろうと、ダブルチェックという形で業者とあわせてやることが必要だろう、そういういろいろな施策を重ねた上で案を出してきたわけであります。
 私のところに上がってきますのは、正直申し上げて知事査定というテーブルの場でございまして、最後の局面で上がってきました。私は申し上げたのは、これで本当に大丈夫だろうかと、ちゃんと現場との話はしているかというようなことを詳細に伺いました。その上で判断をさせていただいたというのが今回の状況でございます。
 私は今回、例えば流動食だとかあるいは刻み食だとか、こうした食が大体5割近くあるような特殊な給食でございますので、非常に慎重な考慮がここには必要だろうというふうに考えております。現場に行ったことがないとおっしゃいますけれども、私、行って拝見したこともございます。実際に療育センターのほうにお伺いをいたしまして、子供たちが本当に寝たまま食べなければならない、こういうような厳しい給食の実情というのは私も把握しているつもりでございます。
 そして、今のお話の中にるるございますけれども、これは民間に委託するのが悪いのだという前提に立っておっしゃっているとしか思えないのです。金もうけのためにやる民間だから悪いのだということは、私は民間に対する冒涜ではないかと思うのです。公務員がすべて正しいというような世の中ではもうないと思うのです。公務員がやっていることであれば、すべての栄養管理から調理方法から正しいということではないと思うのです。そして、5年だ15年だと今表を見せてくださいましたけれども、15年経験をしなければ調理ができないのでしょうか。そんなことはないと思うのです。普通にその調理のことをしっかりと仕事をしてまじめにやっていれば、例えば5年たった経験があれば十分ではないかと、そういうことを考えて、多分総務部と福祉保健部とでいろいろやりとりをして、そういうような適正な額を定める前提としての経験年数の定めをしたのだと思います。私はその詳細のところは正直言って把握はできておりません。私は結果のところの数字のみお伺いをしたというような状況でございます。
 そういう意味で、この点につきまして総務部長から予算査定のかかわりにつきまして、また調理のあり方についての他県との比較、あるいは保護者への説明、これもちゃんとやったというふうに伺っておりますから、それについて福祉保健部長から御答弁をさせていただきたいと思います。
 次に、漁業の関係でございますけれども、これは非常に重要な問題だと思います。ですから私は、漁業に対する助成が必要だということを他県の知事とは違って、ガソリン代の問題になっていたときからこれは申し上げていました。ですから、我が県独自で、もちろんこの議場で共産党の御意見もございましたということもありますけれども、私どもなりに実際に漁業者の方のお考えも聞いて独自の政策を今回も打ち出したわけです。ただ、その燃油代だけですべてが処理できるかというと、そういう状況ではないわけです。冷静になってよく考えていただければと思うのです。
 今はずっと一辺倒に燃油の価格が上がっている状態であります。これにどういうお金を継ぎ足せばいいのかということをまじめに考えていただいたらどうなるかです。今、例えば100円だとか90円だとか80円だとか、そこから上は全部県が補てんをしろということになったときに、ではそれが150円だ200円だというふうになるかもしれない。永遠に税金をつぎ込み続けることが正しいのかどうか。それより、むしろ足腰をきちんと立て直して、産業としての力強さを持つような水産業を育てなければならないかもしれない。少なくとも、そこまでのエネルギー政策、第3次オイルショックとも言うべきものに対処するだけの力は、残念ながら今の国の制度の中では地方自治体に与えられているとは言いがたい大きな経済政策であります。
 ですから、そこまでやることはできないけれども、私どもなりに、職員にも汗をかいていただいてやっているわけです。よその県は一県もやっていませんけれども、私どもはイカ釣りの漁船のために、その漁場がどうなっているか、これは水産関係の職員に海へ出ていってもらって調べてもらっているのです。その上で、ここに漁場が開けてきますよというような情報を他県とは違って提供する、そういうことまでやって汗をかいているわけであります。そして現に、現在、東部のほうではイカ釣りのほうもおかげさまで盛況になってまいりまして、昨年度と変わらぬぐらいのような、そういうような漁獲にもなってまいりました。いろいろといい面も出てきていますが、その裏には私どものほうでやってきた独自の取り組みもあるということを御認識いただきたいと思うのです。
 詳細は、水産振興局長から御答弁申し上げます。


◯副議長(上村忠史君)柴田総務部長


◯総務部長(柴田正顕君)補足答弁をさせていただきます。
 市谷議員と会派要望のときに、この調理委託の件についてお話しいたしました。その際に私が申し上げたことは、民間でできることは民間でという考え方のもとに、県は従来から聖域なく、それぞれの業務について民間委託できないかということを考えております。その際に問題にしておりますことは、経費削減がありきということではなくて、やはり個々の業務について水準がきちんと維持できることだということを申し上げたつもりでございます。湯原議員にもお答えいたしましたけれども、県が民間委託をいたします際に幾つかのチェックを行っております。6項目というふうにこの前湯原議員にはお答えいたしましたけれども、その中で、例えば現行の行政水準が維持できることということですとか、委託をいたしましても県としてきちんと行政責任が果たせること、そういったことをチェックをして今回の民間委託に至ったものでございます。
 2点目でございますが、栄養士や調理員の経験年数を15年から5年に査定した根拠は何かというお尋ねがございました。
 栄養士や調理員の経験年数につきましてこのような考え方をいたしましたのは、19年3月に市場化テスト、業者の何社からか具体の業務提案をいただいておりますけれども、それをもとにして経験年数を設定したというのが1つ、それと福祉保健部のほうで先進県、他県の先行して実施しておられる県の状況調査をされました。その施設での栄養士あるいは調理員の経験年数、そういったものをもとにいたしまして、現状のサービスの維持向上に必要な水準を執行部として設定したものでございます。


◯副議長(上村忠史君)磯田福祉保健部長


◯福祉保健部長(磯田教子君)補足答弁をいたします。
 まず、この調理の委託業務につきましては、昨年度も何度も現場のほうと私どもの職員と協議を重ねております。その結果、栄養士さんたちを初め向こうの職員と私どもの職員とで愛媛まで行って、いろいろお話をし、今後直す点等を伺って、再度また現場のほうで協議をされ、調理員さんの皆様方も今の水準が維持されるなら委託に向かっていいということのお話し合いも何度もしておられます。それで早く準備にかかることが必要だということで、この5月に向けていろいろな調整と予算要求と同時進行をしてまいりました。その段階で保護者会の方を集めて説明というお話も申し上げたのですけれども、6月に保護者会があるからという形で、とりあえず文書をお出ししようという形でさせていただいております。
 私も就任以来、2度そこへ行ったのですけれども、先日たまたまお母さん方とお話しすることがございまして、この委託のことについて今の維持ができるのかということと、やっぱり試食してみたいということもおっしゃっていましたし、一方でこういうお声も聞きました。今度の給食業務は民間の方がそこの現場に来て調理をなさるわけですが、その際に、民間の方がそういう施設に入っていただくことによって、こういう障害児のことも知っていただけ、啓発になるのだと、そういう点は利点だということもそのとき言っておられましたし、いろいろなお声もこれから聞きますということもお約束しておりますし、そういう観点で今御議論を願っているところでございます。


◯副議長(上村忠史君)安住水産振興局長


◯水産振興局長(安住正治君)燃油代の助成につきまして補足答弁をいたします。
 県がこのたびお願いしております予算の内容でございます。これからは経営を省エネ体質に持っていく必要があるということがありますので、そういうものに対する支援をということで、先ほども述べましたけれども、国のほうが緊急対策として事業を組みました。県もこれがさらに促進できるようにという観点から、国の基金への上乗せという形で、漁を休んで輪番制で活動されることに対する支援という形で、漁を休んで生産活動につながるような、例えば海底清掃とか、今後の漁場がよくなるというような形の取り組みに対しまして、国のほうは2分の1しか持ちませんので残りは自己負担ということになっていますので、そこの部分を県が3分の1助成をするとかという形を考えております。
 イカ釣りでございますけれども、やっぱりイカ釣りは灯をともすものですから油をたくさん使います。今までは、例えば沖合のイカなのですけれども、189ワットの電気をつけて操業しておるわけですけれども、これを何とか落として120にする取り組みというようなことを検討しております。こういう場合に当然漁獲は減るというおそれがありますので、このときに損害が出たときに国が補てんしますから、県も漁業者が負担しなければならない一部を助成しましょうかというような形を考えております。
 県独自でございます。船は貝殻なんかがつきますと船への抵抗がありまして燃費が非常に悪くなります。このためにそういうものを落とすというような作業がありますので、こういうように、どの船もされる取り組みに対しまして、県のほうはその一部を助成しようという形で、対象になる船は県下で大体1,000隻ぐらいになるのではないかというぐあいに思っています。それから県独自、試験場がイカの調査をしたりとかいうような形でいろいろな情報提供をさせていただくことによって、今の漁場の状況、魚介類の状況というようなものを提供できるというようなことを一生懸命努めてまいりたいと思っています。


◯副議長(上村忠史君)重ねて市谷議員に申し上げます。良識を持って質問をしていただきますようにお願いをいたします。
 7番市谷議員


◯7番(市谷知子君)部長はいろいろ言いましたというふうに言われましたけれども、それでいろいろは私たちも聞きました。でも一番の理由は何ですかと私聞きましたところ、やっぱり財政的な理由です、そういうふうに私たち聞きましたので。それはいろいろチェックもされたでしょうし、いろいろな考えもあるというのはそれもそうでしょうけれども、一番の理由は財政だというふうに言われました。
 それでいろいろチェックをしたりいろいろ検討をしているということであるならば、どんなふうにするという計画ができているのでしょうか。私は人件費のことだけではありません。湯原議員も言われましたけれども、地産地消だとか安全性の問題だとか、まだ仕様書ができていないわけです。これから検討会もするわけですね。ですから、一回安全性や、それから子供たちの健康、それから地産地消、いろいろなことをどうするのかという話し合いがまだこれからなのに、なぜ委託費がもう予算化されてくるのか、私は本当にわかりません。民間でするのが絶対悪い、そういうふうに言っているではないかと言われるかもしれませんけれども、私は子供たちの命にかかわることだからこそ本当に民間に任せて大丈夫なのかどうか、県としての責任が果たせるかどうか、そのことを見きわめてからスタートすべきだということを言っているわけなのですけれども、まだその内容も決まっていないのに委託料が出てくるというのは、本当におかしなことだと思います。
 実際にこの鳥取県の特別支援学校、養護学校の給食なのですけれども、皆さんのお手元にも資料を配っていますけれども、もともと公が余りやっていないわけです。県立の養護学校の8校中4校の給食がもう今既に民間に委託をされているということです。今回はセンターや皆成学園の給食民営化に伴って養護学校も給食民営化になりますから、ちょっと養護学校で私見てみましたけれども、県立養護学校の場合は半分が民間委託、市町村立の小学校はどうかということでいきますと、鳥取市の学校給食会は行政がつくったということもありますので公的な位置づけがあるので除いていますけれども、小・中学校では平成19年6%、平成20年は21%、中学校は平成19年6%、平成20年10.6%、こうなっています。ですから県立の養護学校というのは、非常に市町村立の学校に比べて、もともと県が責任を持って今まで給食もつくっていない。本当にこれは差別されている状態にあるというふうに私は思うのです。今回、この給食の民営化を新たにすれば、県立の養護学校の民間の比率は88%で、1つ米子養護だけが米子市に給食の委託をしていますけれども、これ県ではありませんから、県が養護学校の給食をつくるというのはもうなくなるというのが今回の民営化になっていくわけです。
 私は、この給食の民営化について、やっぱりこれの反省すべき点が鳥取県にはあるというふうに思うのですけれども、先般、盲学校の給食で異物混入事件が起きたことは本当に記憶に新しいことですけれども、これは調理場もなくて仕出し料理屋が給食つくっていて、腐った食材だとか髪の毛、ハエ、ナメクジが入っていた。これは私は単に業者だけの問題ではないと思います。どうやって業者を決めたのかといえば、競争入札で一番安い値段を提示したところを選んで、最低価格もなかったということなのですよ。ですから、私はこの事件の教訓に立つならば、本当に給食というのは経費削減ではなくて、子供たちの安全や成長、発達を第一に考えるべきだというふうに思いますけれども、その点についての知事の認識を伺いたいというふうに思います。
 漁業支援についてなのですけれども、でもやっぱり一番燃油代を助成をしてほしいというのが漁業者の声であって、私は県の職員さんが現場に足を運ばれたのも知っていますけれども、ほかの町でできていることがなぜできないのか。ちょっとパネルを見てほしいのですけれども、これから白イカのシーズンになります。この白イカが食べられるように、せめてイカ釣り漁業者の支援をお願いしたいと思いますけれども、どうでしょうか。


◯副議長(上村忠史君)答弁を求めます。
 平井知事


◯知事(平井伸治君)(登壇)重ねて、まず総務部長の発言についての御質問がございましたので、これは職員の名誉にかかわることでありますので、それ相当の証拠をもってお話をされているのか、私はぜひこの場で明らかにしてもらいたいと思います。重ねて、これは総務部長から御答弁を申し上げたいと思います。
 民間委託の話がまた随分強調されて出ました。今、表で県立の養護学校のものが80%になるということで御指摘をいただいたわけでありますが、それがあたかも悪であるかのようにおっしゃる意味がよくわからないのです。先ほどおっしゃいましたけれども、腐った食材が民間委託から出てきたではないかと。それを言ったら、では民間の業者さんというものは、腐った食材は出すけれども公務員は腐った食材は出さないということなのでしょうか。それから、よくわからないのですけれども、子供の命を預かるような話なので公的な給食でなければおかしい、あるいは公的にやらないことがおかしい。それでは民間の小児科医はどうなるのでしょうか。民間だったらすべてが悪いかのような考え方というのは、やはり考え方として私は違うと思うのです。問題なのは、私たちがどういうようにしてそのサービスの質を担保するかということではないかと思うのです。
 これについては、地産地消の食材の比率を6割以上にしましょうとか、いろいろな取り決めを今やろうとしていまして、今、多分、議員が御指摘になりたいような仕様書を私どもなりに今整備をしようとしております。もちろん、現場の方々、それから保護者の方々、皆さんの御意見を聞いてつくろうとしておりまして、この詳細につきましては、福祉保健部長からお答え申し上げたいと思います。
 重ねて漁業関係の御質問がございましたが、水産振興局長から御答弁申し上げます。


◯副議長(上村忠史君)柴田総務部長


◯総務部長(柴田正顕君)重ねて答弁させていただきます。
 今回の民間委託をいたします際に、コスト削減のためにするということではありません。そういうことを申し上げたことはございません。コスト削減ありきではなくて、やはりその個々の業務の内容を十分に吟味した上で、先ほど申し上げました幾つかの点に留意をしながら委託の可否を判断をいたしました。そういった趣旨を申し上げたつもりでございます。


◯副議長(上村忠史君)磯田福祉保健部長


◯福祉保健部長(磯田教子君)これから具体的な仕様書につきましては、そういう委員会をつくりまして具体的にしてまいりたいと思います。
 この予算を議決いただきました後にでないと取り組めませんので、それはそれから取り組んでまいりますけれども、今考えておりますのは、やはり丁寧な仕様書をしていかなければいけませんので、先ほど知事が申し上げましたが、やはり地産地消を進めなければいけませんし、特別食ですね、そういうのがありますので、刻みとかとろみとかミキサー食等の種類とか内容とか細かな指示を出してまいります。それとアレルギーの対応等ですね。そういうことに対応した調理の義務づけでありますとか、購入した食材料については県職員の管理栄養士が点検するとか、そういう細かな仕様書とか点検項目とかをつけていく準備を今進めておりますけれども、具体的なたたき台というのは今後詰めてまいる予定でございます。


◯副議長(上村忠史君)安住水産振興局長


◯水産振興局長(安住正治君)イカ釣り船への燃油の支援ということでございます。
 沿岸のイカ釣り漁船のほとんどが白イカ釣りでございまして、比較的漁場が近いということもありまして、数多くの方が白イカ釣りをしておられます。この白イカというのは刺身あたりで食べると非常に甘くやわらかいというような形で、鳥取県の夏を代表する味覚の一つになっております。このため、県では平成17年と18年でございましたけれども、省エネを目的にLED、これの開発試験を水産試験場で行いました。一定の成果は出ましたけれども、実用化に至るというまでの段階までならなかったものですから具体的にはなっておりませんけれども、そういう形で取り組みもやったところでございます。
 このたびの補正は、この白イカも含めて船底塗料の助成とかというものも入っておりますので、数多くの方の支援策としておりますので、こういう白イカも対象になっておるということで御理解を願いたいと思います。


◯副議長(上村忠史君)7番市谷議員


◯7番(市谷知子君)燃油代の支援については引き続き求めてまいりたいと思います。
 給食についてなのですけれども、では、もしいろいろな条件が担保されない場合は、常任委員会では、予算が合わなければ議会に相談するというふうに言われましたので、実施を延期するだとか予算をふやすことも検討すべきだと思いますけれども、どうでしょうか。
 予算一辺倒ではないと言われましたけれども、私はやっぱり子供の命の安全というものを第一に考えて取り組んでいただきたい、このことをお願いいたしまして、私の質問といたします。


◯副議長(上村忠史君)答弁を求めます。
 平井知事


◯知事(平井伸治君)(登壇)今御指摘いただきましたけれども、仕様書を今つくっているところでございます。それに基づいて給食が決まってくることになります。もちろんその後、契約の段取りなんかになりますけれども、予算上必要なことというのは今後も適時対処をしていくというようなことで考えております。


◯副議長(上村忠史君)本日の議事日程はすべて終了いたしました。
 これをもって散会いたします。
       午後2時04分散会