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平成20年5月定例会(第5号) 本文




2008年06月09日:平成20年5月定例会(第5号) 本文

       午前10時00分開議
◯議長(鉄永幸紀君)ただいまの出席議員数は、定足数に達しておりますので、これより本日の会議を開きます。
 本日の議事日程は、県政に対する一般質問であります。
 これより、一般質問を行っていただきます。
 30番伊藤美都夫議員


◯30番(伊藤美都夫君)(登壇、拍手)自由民主党クラブの伊藤であります。
 きょうはしょっぱなからというよりも、中部の3人の議員が競演する形になりましたけれども、よろしくお願いします。トップバッターを引き受けさせてもらいます。
 最初に、「食のみやこ鳥取県」と農林水産行政についてであります。
 平井県政がスタートして1年余りがたちます。前知事との芸風の違いが県民の前に具体的に目につき始めた昨今であります。そうした中で、知事の公約であります「食のみやこ鳥取県」づくりについて、農林水産行政との関連において伺います。
 今、私たちの食、食卓、食料、そして農林水産施策を取り巻く現状は、この1年、急激に変化しております。まさに鳥取県農政には試練のスタートの年と言えるのではないでしょうか。
 その一つは、農政のあり方として昨年7月の参議院議員の選挙であっただろうと思います。マスコミは、農村部での1人区で民主党が圧勝した点を評して農政選挙の勝利と報じ、戦後農政の大転換ということで政府が打ち出した品目横断的経営安定対策について、これを小農の切り捨てと批判し、全販売農家を対象にした戸別所得補償を主張し、それによって農村を守ると訴えたことが勝利につながったと評していたように思います。
 しかし、民主党の公約は補助金のばらまきであり、構造改革をおくらせ、農業再生への道が遠のく、そんな論調も少なくないのであります。
 本県におきましても片山前知事は農業の自立を叫び、県職員も含めて、ともすれば産業として成り立たないような農家への支援は護送船団方式と否定されたことを思い出します。
 その参議院選挙の結果に農政のあり方が話題になるちょうどそんなとき、昨年の8月10日であります。農林水産省は、日本の食料自給率が39%に下がったことを発表しました。単純に言えば、食卓に毎日並ぶ料理の6割は輸入品に頼っているということであります。仮に食料輸入が完全に途絶えると、毎日の食事は米や芋が中心となった朝、昼、晩の食事メニューさえ例示しているのであります。
 マスコミは、日本の食料は危機的状況、穀物輸入途絶の懸念、さらに逆走日本、ばらまき復活の芽生え、農業は内向き志向が強まる、そして日本は食料の自給を急げ、そんな大合唱であります。
 自給率低下に歯どめをかけ、農業再生への道を模索することはまさに国民的課題であり、食べ物を海外から自由に買い付けられる買い食い時代がいつまでも続くと思うのは甘い幻想である。農業には持続可能な生産を可能にする仕組みが必要である、そんな論点が中軸になっていたように思います。
 平成20年1月、有機燐系殺虫剤メタミドホスが混入した冷凍ギョーザ中毒事件が明るみに出ました。マスコミは連日、輸入農産物、加工食品の輸入食料に依存した現在の日本の食料事情に議論が集中するのであります。さらに輸入食品に際しての日本でわずか300人余りという検査体制、モニタリング検査の実態、食品表示法の不備等が表面化し、国民の不安は一層高まるのであります。
 新聞は、食料輸入大国の危うさ、食の安全に脆弱な日本、中国に依存する日本の食卓の危機管理を急げ、日本の食生活を見直せ、食品表示見直しが急務、そして低い自給率に一石を投じ、危機管理や食品表示に行政の責任、企業の責任を問い、余りにも手軽に、そして余りにも輸入食品に埋めつくされた日本の食卓に改めて驚き、一定の自給率の確保の必要性を思い知らされた事件でありました。手軽で安い加工食品、さらには徹底した日本企業の利益優先主義に踊らされ、そこに潜む危険性を私たちは余りにも安易に無節操に取り入れてしまったことを反省させられた事件でもありました。
 平成20年2月15日、農林水産省は輸入小麦の売り渡し価格を4月から30%引き上げると発表しました。これは国際価格の高騰に伴う措置であり、今後、値下がりする要因は余りないともコメントしているのであります。日本で消費される小麦の9割近くは外国からの輸入であります。これを受けて、パンや菓子に値上げ圧力、小麦価格が食卓を直撃、まさに政府の小麦販売価格の設定は食品再値上げの引き金になっているかのような連日の報道でありました。
 ことしに入ってから穀物の国際価格が高騰し続けており、世界的食糧争奪戦の様相が一段と現実味を帯びてきており、4月に入って、マスコミは連日、激化する食糧争奪戦、国際価格急騰で深刻な食糧争奪と報じ、世界的な食糧の高騰に引きずられて穀物などの輸出制限の動きが一段と広がりを見せているのであります。
 日本政府は、世界的な食糧価格の高騰に対して、7月の主要国首脳会議で各国に食糧輸出規制の自粛を要請し、食糧輸出規制を簡単に導入できないような新ルールを模索するということであります。しかし、どんなに国際協調を叫んでみても、食糧は自国優先の考え方は排除できないとの声も強いのであります。
 これらの一連の国際的穀物の高騰に対して、農林水産省は、かわりに原料として米粉活用策の検討を始めたと報道されているのであります。
 これらの一連の動きは、国内生産基盤を守れ、食料自給への米を活用すべし、バイオ燃料普及を見直せ等々のコールとなり、さらに今日の世界的食料危機は、自給率が39%まで低下した日本にも食料危機が起こり得る警鐘と考えるべきとの声も大きく、日本の農業改革をどう進めるのか問われているのであります。さらに最近は、食料不足の国があるのに日本で米の減反をしているのはおかしいとして、減反政策の見直しの論議も出始めているのであります。
 一方、この数年、食品の、特に加工食品の相次ぐ偽装、違法表示はこれでもかこれでもかと続出し、有名ブランドで販売されていた北海道の土産品として知られた白い恋人、歴史と伝統を誇っていた三重県のしにせの赤福、秋田県の地域特産である比内鶏、手軽に使い勝手のよさで知られたミートホープなどなど、業界を代表するような企業さえ偽装が続出、企業の法令遵守への認識の甘さ、食品表示をめぐる法規制の不備を改めて浮き彫りにしたのであります。
 きわめつけは、高級料亭として知られた船場吉兆で、客が食べ残した料理を別の客に出したとする使い回しが発覚。もったいない、健康被害や苦情はなかったとの会社の弁明に、私たちは哀れさと怒り、企業倫理の欠如に唖然とするばかりであります。地に落ちた老舗、高級料亭のそろばんずくの体質を知ることになったのであります。
 これが日本の現実の姿だと知らされたとき、やり場のない怒りと同時に、飽食時代と言われ、高級志向と言われる日本の食の実態はまさに偽装という砂上の楼閣そのものに見えるのであります。
 この1年、食料、食生活を取り巻く課題は、まさに日本にとっては試練の1年であり、それは農業問題に直結する課題を突きつけられているのであります。自給率39%、輸入食品、輸入農産物に頼る危うさ、偽装、違法表示食品の中でまさに将来の食料確保、安心・安全な食卓に警鐘が打ち鳴らされ、それに伴う農業のあり方、流通業、食品産業のあり方に変革を求められた1年であったと思います。
 これらを踏まえながら、私は平井県政の「食のみやこ鳥取県」の方向づけと、それに対応した農林水産行政について、知事に何点か伺いたいのであります。
 まず、総括的に知事の認識を伺いたいのは、世界の食料事情は深刻化し、我が国の食糧供給は弱り、さらに偽装問題の現実を見たとき、我が国の将来の安定的な食料確保と農林水産施策という視点で知事の基本的考え方を問いたいのであります。
 次に、冷凍食品の輸入についてであります。日本の外食を含めた食生活について、まさに必需品の域にまで達しているという現実の中で、安全・安心を求める県民の要望に対して現状をどう認識し、極めて甘いと言われる現在の輸入検査の実態をどう認識しておられるのか伺いたいのであります。
 次に、有名ブランドの偽装、違法表示、そして高級料亭の使い回し等に対して、企業倫理の欠如と同時に消費者としても余りにも安易なブランド志向、手軽さを問われているように思われるのであります。「食のみやこ鳥取県」を目指す立場から、この現実をどう認識し、対応しようとなされるのか伺いたいと思います。
 次に、日本の水田は、世界的に見ても土地の生産力が高いと言われています。そうした中で、米の消費低迷から水田面積の40%もの生産調整が行われ、不耕作水田は15万ヘクタール前後にも及んでいると言われているのであります。世界の食糧事情の逼迫、日本の自給率の低下から、水田の有効利用は喫緊の課題と思われますが、現状をどう認識し、減反の見直し等も含めて基本認識を伺いたいのであります。
 次に、消費者と生産者、流通加工業者のあり方を考えてみたいのであります。
 この1年、食品偽装が多発し、国民は、これでもかこれでもかと次々に発覚する偽装に日本の食品産業に対し怒りと同時にある危機感を持たれたのではないでしょうか。なぜ次々とこれほど数多くの偽装事件が出てくるのか、その要因の一つは、食生活の合理化の中で手軽で安い食品を求め過ぎる消費者にあることも否定できない事実ではないかとの声も聞かれるのであります。
 日本の食卓に欠かせない豆腐やみそ、しょうゆなどの原料は、ほとんどが輸入大豆でつくられているのであります。言いかえれば、安い食品の多くは安い輸入品を使用することを前提につくり出されたものであると言えるのであります。買う、買わないは消費者が決める、言うなれば食の現状をつくり上げたのは消費者自身の消費行動であり、それに新たな方向づけをするのもまた消費者の行動ではないでしょうか。
 そこで、知事に伺いますが、現在の食をめぐる危機は、消費者が食生活の見直しをすべき点も少なくないと思うのであります。例えば日本型食生活への回帰であり、地産地消、本物志向とも言える「食のみやこ鳥取県」への取り組みであります。この点について知事はどう考えておられるのか伺いたいと思います。
 次に、「食のみやこ鳥取県」は本物志向が表看板であり、鳥取ならではの食づくりであります。農林水産物、加工食品の偽装、表示違反が絶対にあってはなりません。鳥取県内での偽装や表示違反の現状と、県としての対応を伺いたいのであります。
 次に、船場吉兆の使い回し事件は氷山の一角とも言われているのであります。鳥取県内ではそのような実態について知事はどう考えておられるのか、現状はどうか、伺いたいと思います。
 以上、壇上での質問といたします。


◯議長(鉄永幸紀君)答弁を求めます。
 平井知事


◯知事(平井伸治君)(登壇)伊藤美都夫議員の質問にお答えを申し上げます。
 伊藤議員のほうから、まず農業についての基本的な認識をるるお語りになられまして、お尋ねがございました。
 議員御指摘のように、今、農とか食をめぐって混乱の状況にあるのが我が国の現状ではないかと思います。自給率が39%と先進国中でも非常に低い水準にとどまっている。その片方で、消費者は安いものを求めるという安易な方向に走りがちでないだろうか。これが最近の冷凍食品の事件だとか、あるいは使い回しというようなお話もございましたけれども、いろいろなブランドをめぐる混乱にも及んでいるのではないか。
 こういう中で、減反の見直しの発言も出てきており、いわば今、大きな農政や食をめぐっての国民の考え方のターニングポイントに立っているのではないかと、こういう基本的な認識なのではないかと思います。
 そういう意味で、今までの日本の食や食の状況というものは、いわば砂上の楼閣ではないか、こういう表現をされたわけでありますが、私も同じような感想を持っております。今まで我が国は確かに便利なもの、安価なものを求めてきたわけであります。食生活については、片方で健康への関心も高まるのですけれども、しかし結局は値段の安いもの、手軽なもの、便利なものに流れてしまって、本当の意味の豊かな食生活を求めているのだろうか。これが結局は農業にも影響して、一生懸命ある程度コストはかかっても誠実に安全で安心なもの、おいしいものをつくり上げていこうという営々とした努力を一瞬のうちに価格競争の名のもとに葬り去ってしまっている。こういう現実があるのではないかと私も思います。
 そういう意味で、まず第1点目のお尋ねでございますが、将来の安定的な食料確保、そして農林水産業施策については私も同様の認識でございますが、大きな転換を図るべきではないかという考え方であります。
 今の39%の食料自給率、カロリーベースというのは、余りにも貧弱であります。現実問題として、今、冷凍食品はほぼ中国などでつくられていることがわかってきました。ああいうものがとまってしまいますと、たちまち給食とか、あるいは日々の暮らしにも影響してしまうというのは余りにも情けないといいますか、脆弱であるかと思います。
 逆に日本の国内を見れば、遊休農地が随分ふえているわけでございまして、こういう観点からすれば、むしろ国内の遊休農地を活用して、これを生産活動のほうにちゃんと回していく。片方で国外からの輸入の比率というものを下げていく。逆に農産物の優秀さは世界からも評されるわけでありまして、これをもって世界の市場のほうにも国内の農産物を持って出る、打って出るということが求められるのではないかと思います。
 そういう意味で一つ、これまでの単なる保護的な農政といいますか、一辺倒の農政からの転換というものを求められるのではないかと思います。
 減反政策も今転換点ではないかという御発言もございます。
 ただ、一遍にやろうと思うとなかなか大変でございまして、価格が暴落をするということになるかもしれません。現状を申し上げれば、確かに穀物相場は世界じゅうで上がっているわけでありますが、ただ、日本の生産費の動向までは追いついてはいないというのが実情でありまして、もし単純な減反政策の見直しをやるだけで終わってしまえば、これは農産物、米の暴落ということにもなり、農業者に対する影響も大きくなってしまう。ですから、その辺は農政の転換を大きく図るべきだというようなことでありますけれども、セーフティーネットを片方で張りながら転換を図っていって、国内の自給率を上げていく、そういう方向性へと持っていくべきなのではないかと思います。
 さらに、現在12カ国で輸出規制も始まっております。ですから、先般のローマの食料サミットでもこの辺の議論が始まったところでありますけれども、こういう輸出規制を行うということに対しても何らかの手当てが必要かもしれません。ソフトランディングしていくためには現在の体制から、我が国の状況から一歩一歩動かしていく、こういう転換が求められるのではないかと思います。
 2つ目の観点といたしまして、冷凍食品の輸入について、輸入検査の実態をどういうふうに認識をしているかということであります。
 詳細は生活環境部長のほうからお答えを申し上げたいと思いますが、現在、全国で31の検疫所で検疫をしているわけであります。輸入については水際で防ごうという仕組みになっておりまして、海外から輸入されるそのポイントで検査をするということになります。ただ、現在でも検査対象となっている農薬は40数品目にとどまっているなど、まだまだ不十分であるかと思いますし、現実問題として先般、千葉や兵庫で冷凍食品の問題も発生をしました。ですから、国に対して今後とも一層その検疫体制の強化を求めていく必要があると考えております。
 3点目といたしまして、余りにも安易な消費者のブランド志向、手軽さが問われているのではないか、こういうことに対してどのように認識をしているかということであります。
 私も、今までは価格だけを見ていたのではないか、例えばスーパーマーケットに並ぶ品目を見て安いものに引かれる、そういう消費者の心理が過剰であったかもしれませんし、それに呼応しているマーケットのほうにも問題があったのではないかと思います。本来は、安全だとか安心だとか、あるいは本物の商品というものをお届けしようと思えばそれなりのコストもかかるわけでありまして、価格にもそれが反映されるべきでありますけれども、ただ、現在は商社なりなんなりの活動を通して海外から農産物の生のものを輸入してきたり、それから加工食品を輸入してきたりというのが常態化してしまっているわけであります。ですから、こうした世の中の考え方に警鐘を鳴らしていく、そういう取り組みも求められる時期に来ているのではないかと思います。
 また、我々のほうでも、その消費者心理も今の問題点に気づき始めておりますので、私どもも私たち自身の「食のみやこ鳥取」としてのブランドをしっかりと立ち上げて、訴えていくことも大切ではないかと思います。
 昨年度の2月ころ、年度末に発生しましたラッキョウの偽装事件がございました。中国から輸入したラッキョウをもとにして栃木の業者が生産をする砂丘ラッキョウというものが出回ってしまった、これが発覚したわけでありまして、その後、いろいろと手を打つ中で、JAいなばは新しい鬼太郎のパッケージをつくりまして防衛に乗り出したわけであります。これは大変な評判を呼んでおりまして、1カ月に5,000パックを売るということになりました。むしろ生産が追いつかない、さらに生産を拡大しなければならない、加工生産を拡大しなければならない、こういうようにうれしい悲鳴が上がるぐらいになってきました。
 やはり私たちは鳥取の食材の確かなもの、これを世の中に上手に出していくことで消費者の心理をきちんとつかむことができるのではないか、まだポテンシャルはあるのではないかと思うのです。これはまだでき切っていない。ですからそうしたブランド形成を「食のみやこ鳥取」として発信力を強めていくことがこれからの新しいテーマにもなってくるだろうと思います。
 ですから、一つには消費者の意識改革を求めるような運動をこの鳥取から起こしていく、それからもう一つには、ブランド力を磨き上げることで鳥取なりの戦略を高めていくことが大切ではないかと思います。
 次に、水田について、土地の生産力が高いと言われながらも生産調整が行われている、休耕田も6.8%に及んでいる、この水田の有効利用は喫緊の課題ではないか、減反の見直しも含めて対応を問うということでございます。
 今、世界の食料事情は逼迫をしてきているわけでありまして、中国、インドなどの新興勢力が食糧を購入するようになってきました。ですから、今まで輸出していたものを規制しようという動きが12カ国に、世界に広がるぐらいになってきています。ですから、私たちは食について生産をもう一度見直す必要がある、そういう時期に来ているのではないかと思います。
 その中で現在、生産調整を行わなければならないとか、休耕田が発生しているというのは大いなる矛盾なわけでありまして、この矛盾を解消していくことに国として取り組むことを求めていく必要があると思います。この機会に、米づくりについて政策転換を含めた見直しを国としても正面から取り組むべきだと思いますし、鳥取県としてもそれについてできることをきちんとやっていく必要があるだろうと思います。
 次に、「食のみやこ鳥取」として、消費者の心理にかかわることでありますが、現在の食をめぐる危機は、消費者に対する反省を求めているとも言えるのではないかということであります。
 先ほども申し上げたことと重複いたしますので、割愛を一部させていただきますが、議員と同様な考え方でありまして、やはり食についての考え方の転換を求めていかなければならないだろうと思います。
 私は、現在、鳥取県で「食のみやこ鳥取」の食育プランをつくらせていただきました。これに基づいて鳥取県の食文化を見直す運動を展開しよう、また食についての理解を深めていこう、いろいろなテーマをつくりまして取り組みを始めたところでございます。
 こうしたことを県内的にやっていくことが一つには大切ではないかと思っていますし、その一環として小学校の副読本を整備をしまして、これを今年度中にまとめて、それで食について親子ともども考えていただこう、そういう機会をつくらせていただきたいと思いますし、これはJAが中心となって食農教育をやっておりますが、この点で先進的な取り組みであります。これを支えていこう、そういう考え方を持っております。
 ですから、この年度末までに小学校の副読本をつくったりしますし、DVDで鳥取の食材を売り込むそういうPRビデオもこしらえようとしておりますので、食と農について考えるシンポジウムを鳥取県からやってみてはどうだろうかと、食農教育の先進的な取り組みもやっていますし、そうした副読本なども整備をしてきておりますので、「食のみやこ鳥取」から食について訴えかけると、そういう取り組みを全国に向けてやってみてはどうかと思っております。
 次に、農産物、加工食品の偽装表示の現状と県としての対応についてでございます。
 これについては生活環境部長のほうからお答えを申し上げたいと思いますが、食品以外にもプロパーの食品表示のウォッチャーなどを活用してやっていく必要がありまして、現在も30名活用してやっております。もし今の状況で不足があれば、こうした民間との連携の部分を強化をしていくことができるのではないかと考えております。詳細は生活環境部長からお答え申し上げたいと思います。
 使い回しの実態について、鳥取県はいかがという点につきましても、部長のほうより詳細を御説明申し上げたいと思います。


◯議長(鉄永幸紀君)補足説明を求めます。
 石田生活環境部長


◯生活環境部長(石田耕太郎君)それでは、3点について補足をさせていただきます。
 まず第1点目、冷凍食品の輸入の検査の実態についてでございますけれども、先ほど知事もちょっと申し上げましたが、全国で31の検疫所と支所に食品衛生監視員が334名、これは昨年の時点ですけれども、配置をされております。昨年の状況を見ますと、過去の違反実績に応じてサンプル調査ということで、1割前後を調査をされています。8つの検疫所で食品の細菌数や添加物などの検査が行われていますが、先般、問題になったような農薬については神戸と横浜の2つの検査センターしかできないという現状がございます。
 そういった点も踏まえて、冷凍ギョーザ事件を受けて今年度から食品衛生監視員が7名増員をされております。これまでは、ゆでたホウレンソウなどのように加工度の低いものについてだけしか農薬の検査がされておりませんでしたけれども、ギョーザなどのように複数の材料を使ったものも検査対象にするというような改善が行われていますけれども、対象になる農薬か46種類しかないということがございます。それ以外の農薬については、現在まだ検査方法を検討中、開発中だということでございます。そういう意味でも非常に不十分だというふうに思います。我が国に入ってくる輸入食品自体が200万件近いものが入ってくる。その1割としても20万件。それを2つの検疫センターで検査するというのは、やはり体制的に不十分ではないかなというふうに思っています。
 先般御説明させていただいた国要望の中にも要望項目として入れさせていただいています。国のほうにきちっと検査体制の強化を要望していきたいというふうに思っております。
 次に、食品の偽装表示違反の現状ということでございます。
 これにつきましても食品衛生監視員等を活用して、年間の監視行動計画をつくって、食品表示ウォッチャーも活用させていただきながら点検をさせていただいています。
 この表示の状況ですが、年々改善をされてきています。平成15年は7割を超えるぐらいの違反がありましたけれども、昨年は25%ぐらいに落ちてきております。327件の調査のうち84件の原料、原産地の欠落などの表示を改善すべき事項が発生しております。
 ことしは特に、御承知のように栃木県でラッキョウの偽装がございました。その際、県内の2つの業者が関与していたということで、JAS法及び景品表示法に基づいて指示、公表の措置をとらせていただきました。それから、平成19年度は非常に偽装が相次ぎました。その都度、緊急点検をやっております。例えばミートホープの食肉偽装が起こった7月、それから赤福の表示が起こりました11月、それからラッキョウに関して2月、それぞれ緊急調査を実施をしておりますが、表示の若干の不備はありましたけれども、偽装というようなケースはございませんでした。
 先ほど知事も申し上げましたが、こういう監視体制の強化というものもやっぱりやっていく必要があるのかなというふうに思っておりまして、食品表示ウォッチャーの活用とあわせて、計量モニターという制度もありますので、こういったものとも連携しながら必要な調査を行うとともに、特にやはり自主的なきちっとした対応をやっていただくことが必要だと思いますので、そういう食品事業者に対する研修もきちっとやっていきたいというふうに思っております。
 次に、3点目ですけれども、吉兆の使い回し事件のような実態は県にはないのかという御質問ですけれども、正直申し上げて、そういった実態の調査をしたということはございませんので、実態は把握をいたしておりません。食品衛生法も、そういう意味ではこういうケースを想定していないということでありまして、むしろモラルの問題ではないかなというふうに思っています。一度お客さんに出したものをまた別に使うというのは、やっぱり食品提供事業者としては本来あってはならない行為だというふうに思っております。そういう視点で、先般も食品衛生協会の総会の場とか、あるいは飲食組合のそういう会合の場でもそういったことのないようにということを要請をしておりますけれども、これからの個別の立入調査等の中でもそういった指導をきちっとやっていきたいというふうに思っております。


◯議長(鉄永幸紀君)30番伊藤議員


◯30番(伊藤美都夫君)多少細かくなりますけれども、追及させてもらいます。
 「食のみやこ鳥取県」にふさわしい農林水産行政、これを目指すとされておりますけれども、最重要施策として地域の特性を生かした特産品等の創出とブランド化を支援し、県内外に発信すると同時に県民が新鮮で安心・安全な豊かな食生活を満喫できる、そんな農林水産業を目指しておると私は解釈しております。しかし、今後、どんな産地がつくられるのか、どのようなブランド化を進めていくのか、いま一つ明確に見えてこない部分もありますので、その点を踏まえながら質問させていただきます。
 まず、鳥取県の水田農業のあり方であります。
 豆腐やみそ、しょうゆ、納豆など代表的な日本型の食生活の中心は大豆でありますが、大豆は先ほどの話のように90%が輸入品であります。大豆の国内生産の拡大というのは、日本の健全な食生活を守る喫緊の課題であろうと思っておりますけれども、また大豆以外に飼料用稲だとか米粉用の稲、これの生産拡大は自給率の向上に大きく寄与するものであるということで、これらの品目をしっかりと根づかせるような水田農業のあり方を早急に取り組むべきであろうと思っております。
 そこで、全国に先駆けた水田農業ビジョンの策定と同時に、水田の不耕作地ゼロ作戦とも言えるような鳥取県水田農業のビジョンを取り組んでいただきたいと思っておりますが、知事の所見を伺いたいと思います。
 やっぱり鳥取県の大豆生産のさらなる増産、これにつきまして私は何点か伺っていきたいと思いますが、今、鳥取県の大豆生産における県の所得試算によりますと、担い手として産地づくり交付金、水田経営所得安定対策金を加えてちょうど10アール当たり約10万円であります。しかし、これに該当する水田面積は10%しかなく、ほかは全部赤字であります。単収が150キロでは当然だろうと思っております。
 鳥取県の大豆生産のさらなる増産のために、全面積で担い手並みの支援をすることも振興対策と考えますが、知事の所見を伺いたいと思います。
 さらに生産支援と同時に利用場面で加工業者への支援施策をもっと大胆にすべきではないか、そして鳥取県では需要のほとんどを県産大豆が使われるというようなことは大変な発信材料になると思いますけれども、知事の所見を伺いたいと思います。
 次に、米粉用の稲の導入であります。
 米粉が特に最近注目を浴びたのは、長期の低迷が続く米の需要を掘り起こす数少ない商品であるということであろうと思っております。県内の生産の現状と見通しや、政策的に導入を検討すべきと思いますけれども、所見を伺いたいと思います。
 もう1点は、和牛対策であります。
 昨年は全共が鳥取で開かれまして、県民の和牛に対する関心が非常に高まっております。今後、どう和牛を振興し、ブランド化されようとされるのか、新たに和牛のブランド化ビジョンを策定中と聞きますが、現状と方向について伺いたいと思います。
 次に、燃油高騰に苦しむ水産業であります。
 このたびの補正でも大きな支援をいただいて、感謝しておりますが、先日も東京で開かれた燃油高騰対策に副知事も出席していただきまして、鳥取県の現状を説明していただきまして、非常に感謝しております。しかし、昨今のさらなる高騰は、それ以上に漁業者を唖然とさせるような実態であります。漁業者や漁業団体の対応をはるかに超える急激な高騰は、まさに漁船漁業の灯が消えかかっている現状とも言えます。「食のみやこ鳥取県」の柱の一角は、豊富で新鮮な魚介類であります。まさに危機を目前にしているこの鳥取県の漁業でありますが、養殖漁業も含めて鳥取県の沿岸漁業にどのようなビジョンを描いておられるのか、伺いたいと思います。


◯議長(鉄永幸紀君)平井知事


◯知事(平井伸治君)(登壇)農業、漁業につきましてお尋ねをいただきました。
 まず、「食のみやこ鳥取県」にふさわしい農業のあり方について、何点かお尋ねをいただきました。
 一つは、大豆が90%以上輸入品であるというふうな実態、それから飼料用稲とか米粉用稲の生産の可能性などから水田の不耕作地をゼロにしていく、そういう鳥取県型の水田農業というものを考えるべきではないかということでございます。
 私は、基本的な観点は一致をすると思うのです。今、確かに県内に不耕作地がありまして、特に水田も転作ということも絡みますので、どうやって活用していくか、これが求められるわけであります。だから、そういう意味で新しい生産体系をつくっていかなければならないと思います。
 しかし、なかなか隘路もございまして、我々こうした全県でのビジョンをつくろうと思えば、水田営農推進協議会という全県の組織がございまして、これはJAさんと一緒にさせていただいているわけであります。JAさんはやはり主食用のお米、人間が食べるお米をつくるのが仕事でございまして、それ以外のところで全県的なビジョンをつくって一緒になってやっていこうという体制になかなか行きづらいという実情がございます。
 ですから、そういう意味で、私は、いろいろと隘路がある中でどこかパイロット的な、モデル的な地区を考えるとか、あるいは畜産の生産業者、企業的にやっておられる生産農家、そういうところを核にしながらその周辺で一緒になってやるような、そういう取り組みなんかも考えてみてはどうかと思います。そういう意味でモデルを示すような、モデルとなるような施策について検討する余地がまずあって、そこからスタートするのかなと思います。
 現在ですと主食用の稲と、非主食用とでは余りにも価格差がありまして、これを県の単独の施策で全部埋め合わせてやっていくというところまではまだ我々としても力不足ではないかと思っております。ですから、生産者の方々が何とか転作の仕組みなんかを活用しながらできる範囲内を模索していくのが一つの筋道ではないかというように考えております。
 次に、大豆の生産の状況、これに対する抜本的な改善の方向についてでございますが、確かに当県の場合、非常に収量が低い。特に北海道のようなところは200キロ以上上げるわけでございますが、我々は140キロとか、そういう世界でございます。ただ、県内の状況は中国各県の中では大豆の収量はいいほうでございますし、それから農家によっては非常にしっかりと生産をされて北海道並みの収量をちゃんと上げておられる農家さんもございます。ですから、改善の余地はいろいろとあるわけでございまして、その辺、農林水産部長から詳細お答えを申し上げたいと思います。
 次に、県産の大豆を使う、利用場面で豆腐など加工業者に使ってもらう、そういう施策をモデル的にも導入できないかということでございます。
 現在でもとうふ工房雨滝だとか、あるいはさじ谷豆腐とか、そういうところで県産の大豆を使っていただいているところがございます。また、片方でそうした業者さんのほうからは、県のほうで生産される大豆はまだまだふぞろいといいますか、見た目が悪いとか、いろいろと問題点も指摘されているわけであります。収量が上がってきて、一定の規格のものが生産できればいいですが、まだそういう体制に来ていないという問題がこちらの中のほうにもございます。
 ですから、農林水産部長から御説明申し上げますが、そうした大豆の生産体制を組むこと、あるいは県で、在来種で、収量は決して多くはないですが特徴のあるものということで付加価値を高めた売り方ができないだろうか。例えば大山もち緑のような品種を使えないだろうか、そんな取り組みも必要になってくるだろうと思います。
 そういうように、片方で生産側のことをしっかりと手当てをしながら加工側との橋渡しをやっていく。どういう支援体制がとれるだろうか、これをよく加工業者のお話も聞いてみて考えていきたいと思います。
 次に、米粉志向の稲はできないだろうかということでございますが、先ほども申し上げましたとおり、やはり主食用のお米と全く売れる値段が変わってまいりますので、非常にそういう隘路はあろうかと思います。ですけれども、先ほども申しましたが、私どもとして何かパイロット的にやれることを考えてみるところから始めてみてはどうかと思います。
 全県すべて米粉で生産をして、そのあい差を県で単独で埋めるというのはいささか無理があります。ただ、その米粉の後、パンにしていく、それを例えば給食へ結びつけていく、そういう一貫した流れで一つモデル的なケースがつくれないだろうかとか、工夫の余地はあるのではないかと思います。そういう中で問題点を発見をしたり、現実に経済的に回り始めるサイクルをつくり出すことができればと考えております。
 次に、和牛振興のブランド化をどうやって図っていくか、これについてのお尋ねがございました。
 現在、実は和牛のビジョンをつくろうとしております。これは、生産者の方々との対話の中で今作業中でございます。その中では、やはり雌牛の増頭を図っていくとか、あるいは種雄牛の造成を進めていくとか、さらに現在問題となっているような飼料生産、こういうものに対する手当てを、全県的にいろいろなネットワークを張ったり支え合ったりする仕組みを考えていくとか、いろいろとテーマはあろうかと思います。
 この週末も伯耆町の農家の方を訪ねさせていただきました。非常に皆様苦労をしておられますのは、先週末にありました競りの結果でございまして、子牛の値段が下がっている、平均して6万円以上下がっているという厳しい状況でございます。これは、現在、飼料価格が高騰していて、肥育をして、育てて、その後いい値段で売っていこうという自信がまだないものですから、子牛の値段まで下がっていくということになっております。大変に厄介な状況でありまして、酪農もそうでありますが、和牛生産もこれからさらにまた厳しい時代へと逆戻りしていくかもしれません。これは鳥取県に限らず、他県でも今その値段が下がってきておりまして、片方で始まっている飼料生産の高騰とどう調和を図っていくか、これが求められると思います。
 農家の方もおっしゃっていましたが、ですから自分たちは自給飼料をやりたいとおっしゃっていました。その自給飼料をやるために自分たちの仲間を募ってやっておって、実際に遊休農地を活用して、くるくるっとまとめてサイレージをやっていくと、そうして粗飼料なんかを給餌をするようにするということをおっしゃっていました。ただ、現にやってみて、やはりやり始めて問題もあるとおっしゃるのです。それは、実際に遊休農地をそうやって飼料生産の方に向けてくれというふうに農家にお願いをしますと、その所有者のほうがお断りをされるケースが結構あって困っていると。
 現在、片方で遊休農地を解消しようということを市町村の農業委員会が中心となってやろうとしておりますけれども、ぜひ公的な仲立ちをしてもらえないだろうかというお話がございました。私は、もっともだと思います。そういう具体的な手当てなんかも全県的なネットワークづくりで遊休農地対策の先般来の議論の一環としてやり、一方で今回、全共の結果も踏まえて新しいビジョンをつくってみたいと思います。これには、若手の生産農家の方の御意見を入れたりして、方向性の出るようなものにしていきたいと思っております。
 次に、「食のみやこ鳥取県」の一角は豊富な魚介類であると、その養殖漁業も含めた沿岸漁業にどんなビジョンを考えているかということでございます。
 詳細は水産振興局長からお答えを申し上げたいと思いますけれども、先般、東京のほうでも陳情させていただき、政策論議をさせていただきました。副知事が出席させていただきましたが、非常に燃油の高騰が厳しい状況でありますし、今月中にもまた上がると言われています。そういう意味で、平成14年ぐらいから見てみれば、この5年ぐらいの間に3倍ぐらい燃油が高騰してきているということになってしまいます。
 これを支えていくのは大変厄介な状況でありますので、私どもとしては例えばつくり育てる漁業を振興していく、あるいは沿岸漁業でもサワラとか、そうした新しい魚種への転換を図っていく、こういうことが必要ではないかと思います。
 いいものもあります。例えばアワビが今栽培漁業のほうで始まりましたけれども、非常にこれが好調であります。生産も伸びてきております。こうした転換をこれから考えていく、そのためのビジョンを描いていく必要があるということで、今8月末を目指して作業中でございます。詳細は水産振興局長から御答弁申し上げたいと思います。


◯議長(鉄永幸紀君)補足説明を求めます。
 河原農林水産部長


◯農林水産部長(河原正彦君)大豆につきまして、2点、補足説明をさせていただきます。
 まず1点目は、大豆の生産状況でありますが、お話にあったとおり、鳥取県の大豆、ここ10年、ほとんど単収が伸びていないというのが実情でございます。全国的に見て低いという理由は、大豆は御案内のとおりもともと畑作物ということでありますので、水はけの悪い水田に作付ておりますのでなかなかつくりにくい。それから播種期の6月が梅雨と重なるということで、発芽不良となりやすいということがあります。それから、収穫期が10月の中旬以降になりますけれども、山陰特有の天候不順の時期になりますので、適期の収穫というのが困難というようなことがあります。それから、もともと収益性が低いために、排水対策の機械、基盤整備、コンバイン、乾燥施設、こういった設備投資がなかなか取り組みにくいということがあろうかというふうに思っております。
 もう1つの理由としては、18年までは国の支援制度、大豆交付金という、収量に対して交付金が出ていましたけれども、19年から品目横断の対策が始まりまして、今は産地づくり交付金のほうで地域ごとに手当てがされますが、この場合に作付面積ということに対して支援がされるということも一因になっておるかなというふうに思っているところであります。
 県といたしましては、現在、低収要因の解析と増収技術、それから排水性改善のための技術、それから雑草、病害虫の防除技術、こういったことに対して試験研究、あるいは現場普及というようなことをやっておるところであります。
 国の独立行政法人研究所が育成中の系統について、本県での栽培特性、どんな品種が合うのかなというようなこともやっておりますけれども、生産性が大幅に上がるというような品種は現在のところ見つかっていないという状況でございます。
 ただ、一方で、先ほど知事も申し上げましたけれども、一定の排水対策、あるいは肥培管理を徹底をしますと、2割程度は収量アップするのではないかというふうに考えております。具体的には、暗渠排水に加えて弾丸暗渠をするとか、そうした補助暗渠を施工する、営農作業として施工する、こういうようなことを丁寧にやっていただくということが必要かなということで、今後、普及員はもちろんのこと、関係団体の皆さんに今以上に技術の普及をお願いしてまいりたいというふうに思っているところでございます。
 それで、現在、150キロ程度の収穫では、なかなか赤字になってつくれないのではないかというお話がありました。まさにそのとおりでありまして、現在の産地づくり交付金の仕組みでは、市町村ごとに違いますけれども、概して担い手に厚くと、大豆の支払いを厚くしておりますので、担い手と一般の方と大幅に差が出ているというのも実態であります。
 ただ、今の食料の高騰等を考えてみますときに、やはり自給率の向上という観点からすれば、もっと皆さんが大豆をつくれる環境にすることも必要であろうということで、今般、この5月ですけれども、大豆、麦、こういったものについては誘導施策が要るのではないかと。産地づくり交付金という地域任せだけではなくて、一定の誘導施策も要るのではないかということで国に要望もしてまいったところでございます。
 次に、県産大豆の生産流通の状況と加工向けへの課題についてでございます。
 現在、県内で生産される大豆は約1,700トン程度ございます。そのうち800トンがJA系統に出荷をされております。そのうち257トン、32%に当たりますけれども、こういったものが豆腐、みそ加工業者さんへ流れているという状況でございます。ただ、加工業者さんのほうからは、地元産の大豆は欲しいのだけれども、外観も悪いし、加工用途に応じた品種も欲しいなというような声が出ておるところでございます。
 一方で、生産者の側から見れば、収量や品質がなかなか毎年安定してできないという課題もございます。これは、先ほど申し上げました基礎的技術というのは一定確立しておりますけれども、なかなか現場で取り組んでいただきにくいということがあるのではないかというふうに思っております。
 県では、引き続き生産者に役立つ栽培技術の開発ですとか、栄養価の高いオリジナル品種、これは地大豆といって3種類ほど今品種を固定化しておりますけれども、こういったものに取り組むとともに、各普及所におきまして農家に対する栽培技術指導を実施しているところであります。
 今後とも県産大豆の安定供給、需用拡大に向け、加工業の方々からの御意見、これを生産現場に生かしてまいりたいというふうに思っております。


◯議長(鉄永幸紀君)次に、安住水産振興局長


◯水産振興局長(安住正治君)沿岸漁業の振興ビジョンについて、補足答弁をさせていただきます。
 資源の減少、魚価の低迷に加えて、昨今の異常なまでの燃油高騰によります沿岸漁業を取り巻く環境は、さらに厳しさを増しております。このようなことによりまして、今議会に燃油対策といたしまして水産業燃油高騰対策緊急支援事業をお願いしております。
 今後、漁業を展開するに当たりましては、収益性を高め、経営体質の強化を図るために水産資源の確保、漁業経営の効率化、付加価値の向上といった視点から取り組む必要があると思っております。
 今考えておりますビジョンでございますけれども、骨子といたしましては資源の管理や種苗の放流による積極的な水産資源の増加、稚魚の増殖場の整備などによる安定的な水揚げの確保による水産資源の確保、あるいは海水温度の上昇しております昨今でございますけれども、魚種の変化など漁場環境の変化に対応した新たな操業方法による生産性の向上や、操業コストの抑制などの経営の効率化など、漁業経営の効率化を考える必要があると思っております。
 さらに消費者ニーズに対応したブランド化や商品開発、あるいは市場への出荷だけでなく、多様な流通販売ルートなどの確保などの付加価値の向上の視点からビジョンを考えていきたいと思っております。
 今後、早急に、漁業者の皆様の意見をお聞きしながら意見交換をする中で、沿岸漁業の振興ビジョンを8月を目途に策定をしたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。


◯議長(鉄永幸紀君)30番伊藤議員


◯30番(伊藤美都夫君)再度、追及させていただきます。
 先ほど水田の大豆についての御答弁がございました。
 実は、減反事業が始まって、これは昭和44年だったと思います。一貫して鳥取県は転作率が高かったわけです。その高い理由は、農林水産省によれば土地改良が全国的にも進んだ県、こういう表示であります。乾田化しやすい、転作しやすい、これが鳥取県の一つの考え方であります。ですから、それと現場とはかなり違いがありますけれども、少なくとも土地改良というのが非常に進んだ県が鳥取県でありました。
 その意味も踏まえると、この10年来、大豆に対する生産力が非常に低迷しているということは、私、今後、この自給率の向上だとか、本物を求める、そういう県民要望にこたえるために集中的に技術対策というのを、品種改良も含めて進めてほしいと思いますけれども、再度お願いしたいと思います。
 このたび、20年度の国に対する要望、提言で、食品表示における関係法令等の一元化についてと、それから輸入食品における検疫の強化について、これを国に対する要望、提言で上げておられます。私、当を得た非常に大切な視点だったと思っております。今、食品表示については所管が3つも4つもの省庁に分かれている、そして消費者にとってみても業者にとってみても非常にわかりにくい。例えば消費期限と賞味期限、この問題についてもそうでありましょうし、あるいはこの消費期限や賞味期限などというのは期限表示を設定したメーカーの担当者しか知らない、この期限がなぜここまでだとかいうその考え方というのはだれにもわからない。私は、この辺はやっぱり消費期限や賞味期限だけではなくて製造年月日を表示する、これは製造現場のアルバイトやパートさんでもメーカーがいつつくったか、偽装すればすぐわかる。私はこの辺にもやっぱり国に対しても要望の中に入れてほしいなと思うわけです。
 今、偽装の発覚が続出しているというのは、こういう消費期限や賞味期限があり、それを繰り返し繰り返し回収しては入れ、回収してはもう一回と、そういう事例が余りにも多いわけであります。ですから、例えばお母さん方が裏を見て消費期限を見る、あるいは賞味期限を見る。そして、でも子供だけには期限が過ぎた食品は絶対食べさせたくないと思う。回転が非常に早い。ですから、回転が早いということは、業者にとってみれば不利なようですけれども、実はそれは特典だろうと思っております、業者から見れば。
 ですから、私はこの消費期限や賞味期限の表示に加えて製造年月日がきちんと表示される、これがやっぱりこれからの偽装をなくする一つの条件だと思いますけれども、この辺、知事の考え方を整理いただきたいと思っております。
 輸入食品における検疫、これも国に対して強く要望しておられますけれども、今、年間──私、この間神戸税関、それから農林水産省の植物防疫所、神戸税関は財務省の所轄、それから安田議員と一緒に厚生労働省の食品安全部に行っていろいろと実態を聞いたり、調べたりしてきました。
 今、日本の輸入検査、年間1,800万件もある。しかも検査は19万8,000件、10%しか検査しない。逆に言うと90%は検査なしでつっつっつっつっと通っちゃう。鳥取県では境港市に検疫所出張所がありますけれども、18年は1,928件、検査は229件、違反2件と。
 私は、これを3人や4人の検査官でやれるかどうか、今全国で314人から340人にふやしたといいますけれども、やっぱり県が検疫の強化の中で要望したそのとおりであろうと思っております。そして、さらにこの2月までは加工食品の検査をやっていなかった。これを見ても、私はいかに日本の、あるいは国民に対しての不安を助長しているかというのがよくわかるわけです。まさに検査というのは、格好だけの検査と見える部分が随分あるわけです。私は、この辺をもう一回知事に強く強く要望してほしいなと思っております。
 知事、一昨日の新聞です。こういう記事がございます。近畿ブロック知事会に鳥取県仲間入りという新聞記事であります。うれしそうな平井知事と、それこそ大阪府の知事、橋下知事の顔があって、そこに丸い大きなスイカが載っておりました。私はこれを見て、本当にトップがPRする、この大切さを実はしみじみと感じたわけであります。私は、この辺、知事、今後、やっぱりトップがこうやって一生懸命で対応するということの大切さを本当に認識しておりますが、この辺も知事、今後のあり方もよろしくお願いしたいと思っております。
 きょうここで議長の承認を得まして「食のみやこ鳥取県」、これについて上げてみましたが、やっぱりすばらしい鳥取県の食の素材があります。この素材を大事に大事に、そして県内外にこれをPRしてほしいなと思っております。
 先ほど出ておりましたが、6月号「翼の王国」、これにアゴの竹輪が出ております。こういうことも私は本当にどんどんどんどんやっていっていただきたいと思っております。この中にはアゴ竹輪が出ておりまして、「かろいち」での表示もございまして、この辺、何となく私は取り上げていただきたいと思います。
 もう1点……。


◯議長(鉄永幸紀君)時間です。
 答弁を求めます。
 平井知事


◯知事(平井伸治君)(登壇)まず、大豆についてお尋ねをいただきました。
 確かに鳥取県はある意味土地改良を積極的に進めてきたことから汎用性がきく、水田としての効用はもちろんのこと、それを転用する際にも転作でも威力を発揮したのではないかと、こういう御指摘がございました。大豆について品種改良なども含めて積極的に推進すべきではないかということでございます。
 これについては、まず1つは、今国の政策転換の結果として大豆がちょっと冷たいかもしれない。特に品目横断的経営安定対策で取りまとめられてしまったということがございまして、こうした国の政策について大豆の重要性、特に今、大豆の値段が上がっていますので需給ギャップも生じているわけでございますから、ですから大豆についても光を当ててもらう、そういう要望を引き続き強力にやっていく必要があると1つは思います。
 あともう1つは、やはり御指摘のように我が県の場合、大豆の生産については若干の工夫が必要だということだろうと思うのです。やはり6月に播種をする時期の問題だとか、それから10月以降、ちょっと湿潤な状況があるとか、なかなか大豆生産をしようとしても、もともと水田を活用してやろうとなりますと問題もある。ですから、先ほども御説明申し上げたところでありますが、従来の暗渠排水がしてある、土地改良がしっかりとしてあって、暗渠排水がしてあるところに補助的に弾丸暗渠といいますか、そうした横の暗渠も入れることで、そういう意味で排水性をよくしていく。これで収量を上げられないだろうかという研究をやってみたいと思いますし、ことし、来年ぐらい、それを推奨してやってくださる実証圃場など、そうしたことも取り組み得るのではないかと思います。
 現在、大豆について健康面でイソフラボンを重要視するだとか、あるいは健康志向でお肉ではなくて大豆のほうを好む人もおられるわけであります。そういう観点で、たとえ収量が大きくなくても土地の特徴を生かした大山もち緑だとか、大山系だとか、三朝町で在来からあるような、そうした神倉の品種とか、そうしたものを私どもで試験的にでも実践できないだろうか、こういうことをやっていく必要があるだろうと思います。品種改良の結果、それぞれ収量のいい大豆もございますけれども、こうした土地の特徴を生かした、風土に合うような大豆というものも検討してみてはどうかと思っております。
 2点目といたしまして、食品表示についてお尋ねをいただきました。
 1つは、製造年月日を表示すべきではないか。これは確かにそうかもしれません。ちょっと検討をさせていただきたいと思います、実情を調べてみたいと思います。物によっては製造年月日の表示が入っている加工食品なんかもあるように思いますが、ちょっと調べてみまして、どういう表示の仕方が適切か、国の方に表示の改善を求める要望につなげていきたいと思います。
 関連いたしまして、食品検査体制の強化を図るべきではないか。これもおっしゃるとおりであります。境港も輸入をしておりますけれども、検査官の体制は十分ではありません。現在、地方分権と絡めて地方の出先機関、国のほうの人員をどういうふうにするかというのは、これから今年度の後半の課題になってくると思います。そこでいろいろと議論がされるのとあわせて、福田政権が打ち出しております消費者庁の考え方、こういうものと関連をして食品検査体制というのを、むしろ体制を整備すべきではないか、充実をすべきではないかということを訴えていきたいと思います。
 3点目といたしまして、スイカでさせていただきましたように、トップセールスなどで売り込みを図るべきだと。これはぜひ今後もやっていきたいと思います。
 今回、関西の、近畿の知事会に加盟をさせていただくその議事のちょうどその日が大栄スイカの初出荷の日でありました。ですから、ちょっと職員に急遽お願いをして、スイカを持っていってもらいまして、その場で配らせていただきました。
 幸い、関西のメディア、テレビだとか新聞なんかも集まっているところでございますし、橋下知事はとても今メディアキャッチのいい方であります。けさもワイドショーで取り上げられていますが、ちょうど時あたかもという方でございまして、スイカを渡させていただき、各県にもお渡しすることで夏の風物詩、鳥取のスイカを売り込もうという戦略を持たせていただきました。
 席上、橋下知事にお渡しを申し上げましたら、これ1人で食べていいですかと橋下知事がおっしゃいまして、橋下知事はお子さんが7人もおられるのですから、ぜひ家族で食べてくださいと言ったら、大変に喜んでおられまして、多分それが新聞に載ったのではないかと思いますが、大変に皆さんにも評価をしていただけたと思いますし、関西のメディアの人にも鳥取のスイカの存在感は伝わったと思います。
 これから夏に向けてスイカの時期になりますが、私は食育とか食と農ということと組み合わせてこの夏は発信をしてみてはどうかと思います。例えば関西の保育園だとか幼稚園だとかでお父さん、お母さんたちを交えて食育の話をさせていただいたり、農業の実情なんかをおもしろおかしく聞いてもらう中でスイカを食べてもらい、そういうのをまた向こうのメディアで報道してもらえるような仕組みができないだろうかとか、いろいろ模索をしてまいりたいと思います。
 このたびANAグループの機内誌の中でアゴの竹輪の記事が出ました。このように取材してもらうという仕掛けをつくる必要があると思います。今回のアゴの竹輪、「かろいち」のお話だとか、さらには私も立ち寄らせていただいたことがありますが、「道草」というおそば屋さんとか、そうした中部のおそば屋さんの紹介なんかもなされていたり、大変旅情もそそる、さらに「食のみやこ鳥取」を発信するいいものになっていると思います。
 今まではお金をかけて広告宣伝を打つというのが主流であったと思いますし、余り宣伝の仕方は上手でなかったかもしれません。このたびラッキョウの初売りの時期にも東京のメディアのほう、朝日新聞だとか、読売新聞だとか、毎日新聞とか、そうしたところも回らせていただきました。一部しっかりと報道もしていただきまして、在京のほうでは、例えばプレゼント企画なんかもあわせて出しましたので、取り上げていただいたところも少なからずございました。こうした取り組みをして、効果的な鳥取の食の魅力の発信に努めてまいりたいと思います。


◯議長(鉄永幸紀君)引き続いて、一般質問を行っていただきます。
 31番石村祐輔議員


◯31番(石村祐輔君)(登壇、拍手)おはようございます。
 私の地元、北栄町出身の和田見里美選手が北京オリンピックの代表になられまして、まだ2カ月以上も先ですけれども、8月18日の自転車競技のポイントレースに出場されます。多くの県民の皆さんに御声援いただきますようまずお願いをいたしまして、通告に従い質問をいたします。
 私は、農政を展開する上では、まず農業の現実を見きわめ、その背景や要因を素直に分析し、この結果をもとに問題点の解決策を見出し、そしてこれを施策に反映することが重要だと考えております。皆さんの御批判を受けるかもしれませんけれども、従来の農政にはいささかこの視点が足りず、農業の暗い面を隠し、明るさを強調しての農業への参入者の確保や農家の自立を前面に出して行われました。そして、このことが農業者の苦労や悩みや経営の現実から目をそらすということにつながり、生産者、農業団体、行政の連携や連帯が不足して、農業の実態を施策に十分に反映できず、思うような成果が得られなかったのではと感じております。三者がもっと連携し、一体となって目標の達成や課題解決に向かって直線的に最短距離を進むべきだと考えます。
 農業後継者、耕作放棄地率、農業生産額の減少率、生産農業所得の減少率等から見ますと、農業県を標榜している本県農業の活力が全国より劣っているようでありますが、原因はどこにあると考えておられるのか、知事にまずお伺いをいたします。
 そこで、私の農業の現状評価についてでありますが、農業後継者が極めて少なく、このままでは農業生産の減少や耕作放棄地が拡大し、結果として農村地域の衰退はもとより鳥取県の活力の低下を招くことになると考えております。この背景には、農産物価格が低迷傾向で、かつ不安定な状況が続いており、他産業並みの所得はもとより生活に必要な所得確保にも不安を感じ、一生の仕事として農業に従事することにちゅうちょする人が多くいるということであります。これは、林業、漁業についても同様だと考えます。
 また、経営の健全化や後継者確保には農産物価格の安定が必要不可欠であるとの農家の声も聞いております。農業所得は、言うまでもなく収量と単価の積であります生産額から生産費を差し引いたものであります。収量や品質、生産費は生産基盤の整備や技術開発等の産学官の不断の努力によって大きく改善されました。しかし、この成果は生産者には返らず、農産物の価格安や今回の家畜飼料の高騰にすべてを吸収されているのが現状であります。夢の持てる農業を実現するためには、まず農産物価格の安定対策を最重点課題に位置づけることだと考えます。
 さらに、現在では、これに加えて穀物、燃料、化学肥料等の生産資材価格の高騰に対する支援やコスト削減技術の開発が急がれますが、今後の県農政の展開方向について知事にお伺いをいたします。
 農産物価格は工業製品のように生産者が価格設定できず、また近年の卸売市場では大手量販店の動きが価格を左右し、小売の巨大化によって優越的な地位利用も一部ではあるようであります。販売先に再生産価格を示しても余り効果がないというのが実態であります。このことは、食品販売割合の高いスーパーで営業利益、粗利益率が上昇していることや、野菜、果実等の生鮮食料品は消費の落ち込みが少なく、集客商材として欠かせないとの小売店側の声が報道されていることからも推察されます。
 これらに対応するためには、県産農産物をより多くの消費者に認知していただくと同時に多様な販路を開拓し、消費者の理解と購買意欲をエネルギーにして、価格形成の場での生産者側の優位性を確保することや、不当廉売等に対する監視や指導も必要となります。
 消費者理解を深めるためには、慣行栽培作物と同じ価格を求めるなど、いまだに市場評価の低い有機特別栽培農産物を初めとした県産食材の生産者と生産現場の紹介や安全・安心のPRを積極的に行うことであり、県が設置するアンテナショップでの「食のみやこ鳥取県」の情報発信に大いに期待をしております。
 計画経済のように、行政がかかわるべきではないとの考えで農産物の価格安定対策の多くを生産者側にゆだね、県が静観していてはその効果は薄く、農業の活力は回復しないことになります。本来、農産物価格は生産経費や需給バランスを基本に決定されるべきであり、知事は福間議員の代表質問でも現在の価格形成システムに問題ありと答弁されましたが、このシステムの現状を踏まえ、農産物の価格安定について県のかかわるべき役割とその効果をどう考えておられるのかお伺いをいたします。
 次に、梨産業活性化ビジョンについてであります。
 ビジョンでは、現在の栽培面積の15%に当たる200ヘクタールに県が開発したオリジナル新品種を導入し、二十世紀ナシの生産安定としゅんのナシを供給できる産地づくりを行い、魅力あるナシ経営の確立とナシ産地の活性化を目指すこととしております。しかし、現時点では、生産者の新品種導入への動きは鈍いように感じております。これには、当ビジョンの策定から余り時間が経過していないということもありますが、そのほかにもナシ価格の低迷や不安定さ、そして新品種の特性、耐病性に不安を持っていること、そしてナシ生産者の半数以上は60歳以上で後継者がなく、労力的にも新品種を育成する余裕がないこと。知事もTHA─3が品種登録されていないのでと答弁されましたが、自家和合性の品種がビジョンの補助対象になっていないことなどの生産者の声を聞いております。
 このように生産者側からさまざまな不安や疑問の声が上がっているということは、生産者はもとより普及員等の現場の声がビジョンに反映されておらず、新品種導入の動きにも影響を与えているのだと考えます。
 ビジョンを進めるためには、これら生産者の不安や疑問に適切にこたえるとともに、生産者が納得のもとにみずからの経営を判断するための情報を速やかに示すべきと考えます。
 そして、ビジョンを浸透させナシ産地の活性化を図る上では栽培面積や生産額等の具体的な目標を掲げ、産学官が連携し、目標に向かって進む姿勢がなければ、施策も場当たり的で中途半端になってしまうのではと懸念をします。
 このためには、新品種の育成経費を軽減するための栽培技術の開発や、従来の二十世紀梨再生促進事業のような制度も必要と考えます。新品種を含めた県内の栽培面積を中期的にどの程度見込み、どのような推進策を考えておられるのか知事にお伺いいたします。
 また、ビジョンの経営モデルを見る限りではゴールド二十世紀ナシ、おさゴールドを二十世紀の代表のように扱っておりますが、100年の歴史と、鳥取といえば二十世紀ナシと言われるほど名声の高い二十世紀ナシを、今後ナシ産業の中にどのように位置づける考えなのか知事にお伺いをいたします。
 次に、酪農経営についてであります。
 世界的な穀物価格の高騰を受け、配合飼料価格も空前の値上がりとなり、畜産、酪農の経営を大きく圧迫しております。このことについて、今回は時間の関係もあり、主として酪農経営の課題について質問を行います。
 ことしのアメリカの主要穀物の作付は、去年とは逆に大豆の作付がふえ、トウモロコシの作付が減少するようであります。この背景には、昨年の大豆価格の高騰や、トウモロコシは生産コストが高いこと、さらに大豆、トウモロコシの輪作体系を維持するため等によるものであり、今後、飼料原料となるトウモロコシのさらなる値上げが予測されます。
 国は1,870億円の畜産・酪農緊急対策を行うこととしておりますが、今なお配合飼料価格は上昇しており、現在新たな追加対策を検討しております。報道によれば、配合飼料価格安定制度の4%ルールの発動を停止して、畜種別政策価格の期中改定や経営安定対策の拡充を行う考えのようであります。
 しかし、飼料用穀物の自給率が極めて低い状況の中で、追加補てんの停止は、これを補うに足る十分な経営安定対策等がなければ今まで以上に経営を圧迫することになると懸念をしております。
 この追加対策での本県酪農への影響をどう見込んでいるのか、またこの影響度合いを数値化した具体的なデータ等をもとに酪農・畜産対策の充実を国に要望すべきと考えますが、知事にお伺いをいたします。
 飼料高騰の影響を緩和し、安定した経営を行うためには、飼料の自給率向上と同時に生産費の上昇分を乳価に転嫁できる環境の整備も急がれます。価格交渉については生産者側が主体的にかかわるべきではありますが、私は消費者価格への転嫁分がもっと生産者に還元される仕組みづくりに行政がかかわることができないかと感じております。さらに、小売側の不当廉売や優越的地位の乱用への行政関与も必要となりますが、価格転嫁についての行政関与のあり方について知事にお伺いをいたします。
 次に、自給飼料対策についてであります。
 安定した畜産・酪農経営のためには飼料の自給率向上は最大のテーマであり、将来の畜産・酪農経営の存続さえ左右することになります。農林水産省では、水田40万ヘクタールすべてに飼料米とホールクロップサイレージを多収米で栽培すれば11.5ポイント、畑で青刈りトウモロコシを14万ヘクタール栽培すれば5.6ポイントそれぞれ自給率が向上し、現在25%の自給率を2015年までに35%まで引き上げるとの目標を設定しております。しかし、どの地域でだれが何を栽培するのかとか、他の作物との収益差にどう対応するのかといった目標達成のための課題解決策は全く示されておらず、この数字が飼料対策としてどのような意味を持っているのか疑問であります。
 しかし、乳量や乳質、肉質、生育への影響等の生理的条件や、土地、労働力等の生産条件の両面から検討を加え、自給飼料の生産目標を定めることは必要だと考えます。
 さらに、先ほど伊藤美都夫議員の質問で知事も触れられましたが、飼料米やホールクロップサイレージの給与割合を含めた自給飼料体系の確立、麦や大豆等の食用穀物との作付調整、耕種農家の生産物を購入する場合の価格と採算性、遊休農地の活用と栽培可能地への復元経費などの目標達成のための具体的な施策がなければ飼料自給率の向上は期待できないと考えております。飼料の給与モデルを含めた鳥取県独自の自給飼料対策を畜種ごとに策定すべきと考えますが、知事にお伺いをいたします。
 次に、明るい話であります。ごく最近まで干しシイタケは中国産に押されて販売価格が低迷し、また生産者の高齢化もあり、本県での生産量は20年前の150トンから20~30トンへと大きく落ち込んでおりました。しかし近年、消費者の安全志向の強まりから国産への引き合いが強まり、高値が続いております。また、県内にはきのこセンターがあり、生産者の技術レベルも高く、昨年は全国大会で優勝するなど全国的にも県内干しシイタケの品質評価は高いのであります。さらに、5県のシイタケ共選場を統合した全農しいたけ共選センターが鳥取市に開所されるなど、県内の干しシイタケの生産・販売条件は他県に比べて恵まれており、中山間地域の主要産業の一つとして成長できる要件は十分に整っていると考えます。また、整備の行き届いた山林にシイタケ原木が整然と並ぶ里山の風景は、中山間地域の豊かな自然の風物詩として多くの人々に安らぎと感動を与えることにもなります。
 一方、この高価格も将来的には必ず下がるとの見方をしている生産者もあり、安定した経営を継続するための良品質、多収量、低コスト生産のための技術の開発普及が急がれます。技術開発や普及体制を含め、今後の推進方向について知事にお伺いをいたします。
 また、生産の振興を図るためにはシイタケ原木をいかに安定的に確保するかという大きな課題もあります。県内の原木調達状況を見れば、自己所有林や他の所有者の山林のクヌギやナラ等の立木をシイタケ生産者がみずから伐採、搬出しているものがほとんどであります。県では、生産拡大に伴う原木需要の増加を想定して、今年度に原木マップを作成することとしておりますが、恐らく今よりも奥地に原木を求めることになると予測をしております。また、生産者の高齢化等もあり、生産者個人で原木のすべてを調達することは難しくなるのではと考えております。
 シイタケの原木は規格が厳しく、選木や伐採に専門的な技術を必要とするため、製紙用チップの生産に比べてコスト面で劣るとの見方もあり、現在の原木価格で委託生産もままならないと聞いております。県では、今年度から原木1本につき50円の助成を行うこととしておりますが、これに加えて原木の安定供給のための仕組みづくりを今後早急に構築する必要があると考えますが、知事にお伺いをいたします。
 県内では、「茸王」等の他県に誇れる原木生シイタケも生産されております。また、先日発表された4月の貿易統計では、生シイタケの輸入量が7割も減っており、今後、国産生シイタケの需要が拡大することが見込まれます。
 このような追い風を利用して安定したシイタケ経営を続けるためには、原木での干しシイタケと生シイタケの相乗的な販売戦略も効果的と考えます。このための情報提供や普及についての県の役割を含め、干しシイタケと生シイタケを併用した生産販売についての可能性と効果を知事にお伺いをいたしまして、壇上での質問といたします。


◯議長(鉄永幸紀君)答弁を求めます。
 平井知事


◯知事(平井伸治君)(登壇)石村議員の御質問にお答えを申し上げます。
 まず、和田見里美選手のこのたびの自転車のポイントレース、いよいよ北京オリンピックも間近に迫ってまいりまして、私ども県民としてもぜひとも応援をさせていただきたいと思います。和田見選手には、日ごろの練習の成果を遺憾なく発揮し、悔いの残らないように力いっぱい北京を駆け抜けていただきたい、そしてよい成績を上げていただきたい、そういうようにお祈りを申し上げる次第でございます。
 質問のほうでございますが、農政について何点か御質問いただきました。
 まず、本県の農業の活力が劣っているのではないか、この原因はどういうところにあるのかということでございます。
 確かに最近、新規参入の農業者の数でありますとか、また農業の生産高、これも落ちてきておりますし、それから耕作放棄地の割合も高い、11%を超える。それも果樹、それからお米をつくる田んぼ、そうしたところでの広がりが見えてきている、こういう現状にあると思います。全国的にやはり農業生産が停滞傾向にあって、縮小傾向にあるわけでございますが、本県もその同じ軌道の中にある、そういう嘆かわしい状況であるという認識をいたしております。
 その原因はどこにあるかということでございますが、これはいろいろな要因がふくそう的に重なり合っているのだと思うのです。ただ、裏返してみると、それは逆にこれからの本県農業の振興策を示す道しるべでもあるかもしれないと思います。
 本県の特徴は、田んぼ、米作の基地であり、さらに畑作、さらに果樹、そして畜産、こういうものがバランスよく成り立っているのが本県の農業の特徴であろうかと思います。さらに、かつて土地改良も積極的に進められ、もちろん北陸のようにすばらしい田んぼを、圃場をつくられたところもございますけれども、ただ、我が県もそれに劣らぬものがあります。最近でもかんがいが進んでいるところもございますし、砂丘地すら畑地として生産性の高い県土へと変えていった。そういう実績もあるわけであります。
 しかし、逆にそれが二十世紀ナシという非常に手のかかる、黒斑病という病害もある厳しい品種を我々の努力で営々として先祖がやり遂げてきた。ですから、手間がかかるけれども技術力の高い農業が生まれたわけでありますが、逆にそれを維持していた人たちが高齢化してきており、二十世紀ナシを中心としてそれを続けられるかどうかということになっております。また、スイカも今これから売り出しをしてきておりまして、30億を支える主力品目でございますけれども、かつてよりはやはり落ちてきている。これは大きな大玉でございますし、それを生産するのは高齢化とともに厳しいということも出始めているというあかしかもしれません。また田んぼもそうでありますが、米価が下落をしてきている。ですから、生産費を出すだけの収入がしっかりと得られない、つくってもかいがないという、そういうことになってきているわけでございまして、この辺が全国と軌を一にする面はありますけれども、我が県も他県よりもかなり厳しい速度で、特に果樹園の荒廃が広がってくるなどが見られる原因ではないかと思います。
 ですから、逆にこうした多様な農業というものを我々のこれまでの培ってきた技術でもう一度盛り返していく。さらにそうしたものをつくってきたというものは「食のみやこ鳥取」の素地でございまして、これを対外的にアピールをしていく。それで価格の支配力を強めていく。こういうことに反転していく内容も逆に含まれているのではないかと思います。ですから、今、停滞してきている原因というものを分析をすることで、さらに将来の未来像、農業の未来像というものを描いていく必要があるのではないかと思っております。
 次に、農産物価格の安定対策を最重点課題として位置づける必要があるのではないか。生産資材の価格の高騰に対する支援だとか、コスト削減技術などが急がれるのではないか。今後の農政の展開方向いかんというお話でございます。
 これについては「食のみやこ鳥取県」の推進、それにふさわしい農林水産業をぜひとも推進していく必要があると思います。非常に戦略的にPRをしていくこと、これがお尋ねの農産物価格の安定対策につながってくるだろうと思います。現在、そういう意味でアンテナショップをつくるとか、あるいは県外、海外への販売戦略を持つ、そういうことをやっております。
 また、生産資材の高騰だとか、そういうコスト高への対処を図る必要があるのではないか。これも生産技術を改善していく必要があると思います。例えば試験場のほうでもいろいろな取り組みをしておりまして、病害虫への対処を強めるだとか、我々のほうでも二十世紀ナシについてブランド「ザ・二十世紀梨」事業というものをことしから展開しようとしておりますけれども、これは網を張ったり、防ガ灯を整備をすることで無袋栽培を進める。それで甘味もあるし生産性が高い、コストが低い農業をやろうではないか、こういう取り組みであります。こうしたことを組み合わせてやっていくことで、今後の農政の展開を図っていく必要があるのではないかと思います。
 カキ栽培でも光を活用して、単に油を燃やすのではなくて、光を活用してということの技術開発なんかも今試験場でやっているところでございます。
 次に、生産者の優位性を確保することが必要ではないか、アンテナショップへの期待がある、農産物価格は、生産経費や需給バランスを基本に決定されるべきである、県のかかわるべき役割とその方向性についてのお尋ねがございました。
 これは先般も議論させていただきましたけれども、私は確かに市場の価格決定システムがおかしいのではないかと思います。工業製品であれば寡占化された企業が価格の決定力を持っている。確かに国際的な競争にさらされる中ではありますけれども、農業生産とは違いまして、コストに基づく価格設定というものができやすい仕組みになっています。しかし、農産物価格については市場システムによりまして結局買うほうの、スーパーマーケット側といいますか、こちらのほうが価格支配力を持ってしまいまして、生産のコストについての曲線と需要の曲線とが交わるところで価格が設定されるべきでありますけれども、その生産のほうの費用の曲線のほうがうまく機能していないという状況であります。
 ですから、行政といいますか我々のほうで地域としてやっていけることといえば、我々はこういうような費用がかかっていますというPRをしっかりすることが一つではないかと思います。例えば乳価の問題とか、最近非常に問題視されるようになってきました。こういうことは国としても価格の決定について物を言っていただきたいと思いますし、新しいシステムを本来つくるべきではないかと思います。それから、鳥取県が持っている潜在的なもの、それをブランド化するためにアンテナショップをやるとか、それからさまざまな、先ほど伊藤議員の御質問にもございましたけれども、トップセールスも含めたり、またメディアを駆使したり、価格の支配力を持てるような、そういう取り組みをやっていく必要があり、これらは公でできる部分ではないかと思っております。
 議員が御指摘のように、従来はこれはもう生産者側の問題ですというように突き放しがちでありましたけれども、私は、必要以上に鳥取県の価格が下がってしまっている、その実態の裏には、他県でやっているような宣伝合戦に十分我が県が参加し切れていなかったのではないかということだろうと思います。そういう意味で反省すべき材料もございますので、いろいろとこれから取り組んでいきたいと思います。
 さらに、そうした「食のみやこ鳥取」にふさわしい農業生産の仕組みも必要なのだと思います。昨年度に作成しました梨ビジョンでありますとか、それからこの秋につくろうとしております和牛のビジョンでありますとか、現在策定を進めております米づくりのビジョンでありますとか、こういうように品目ごとに戦略を設定しながら効果的な生産基盤の整備、そして商品価値の向上というものを進めていく必要があるだろうと思います。
 次に、梨産業活性化ビジョンについて何点かお尋ねをいただきました。
 第1点目といたしまして、新品種の育成経費の軽減のための栽培技術開発、あるいは従来の二十世紀梨再生促進事業のような制度も必要ではないか、新品種を含めたナシの栽培面積を中期的にどのように見込み、どんな推進策を考えているのかということでございます。
 詳細は農林水産部長のほうからお答えを申し上げたいと思いますが、新品種もこれからなつひめとか新甘泉のような品種というものを取り入れてはどうか、こういうもので200ヘクタールぐらいは行く行くはつくっていこうという、やや挑戦的な考えを持っております。こういうものを今、実際JAと話をしたりして、順次、年々改植といいますか、それが進んでいるところでございます。
 ただ、議員が御指摘のように、昨年度策定した梨ビジョンで足らざるところがあるかもしれません。例えば自家和合性の品種をやりたいという農家の御意見があったりする。ですから、THA─3のように鳥大がつくった品種であっても、農家のほうでやってみたいというものであれば、我々が今までビジョンの中で進めようとしておりました新甘泉などと並んで同じようなメリットを受けられるようにすべきではないかと思います。そこはちょっとビジョンの組みかえといいますか、ビジョン後の議論として補助制度といいますか、事業の見直しを柔軟にやっていく必要があると思いますので、それは考えていく必要があると思います。
 2点目として、二十世紀ナシを今後どういうふうに位置づけていくかでございますが、これも農林水産部長のほうからお答えを申し上げたいと思いますが、おさゴールドとかゴールド二十世紀ナシだとか、今そうしたもともとプロパーの二十世紀ナシからやり方を変えた二十世紀ナシの生産面積がふえてきました。ほぼ肩を並べるぐらいに変わってきておりまして、こうした新しい生産体制の中で二十世紀ナシも新しい品種とあわせて売っていく必要があると思います。
 ただ、問題はその売り方なのだろうと思うのです。先般、東京の大田市場に参りましたら、東京青果の幹部の皆さんがおっしゃっておりましたのは、二十世紀ナシも青いまんま早くから売るということだけでいいのだろうかということをおっしゃっていました。むしろ完熟二十世紀ナシで取り扱ったところ非常に評判がよかったということであります。ですから、二十世紀ナシは、200ヘクタール新品種を植えたところで、ナシの主力は二十世紀ナシに当面とどまるわけでございますから、これについてもJAだとか生産農家の方と一緒に考えながら効率的を付加価値の高い販売戦略も考えていく必要があるだろうと思っております。
 次に、世界的な穀物価格の高騰で配合飼料価格が値上がっている、そこの中で、国のほうで4%ルールの発動の停止ということを言っておりまして、この影響はどうだろうかと。それから、酪農・畜産対策の充実を国に要望すべきではないかということでございます。
 これも詳細は農林水産部長からお答え申し上げたいと思いますが、4%ルールを単純にやめられると、これは打撃があると思います。ですから、6月いっぱいぐらいだと思いますが、国のほうで追加的な施策をこの4%ルールの発動とあわせて打たれるのだと思います。
 特に企業的な経営よりも厳しい経営をしているのは牛のほうだと思います。鶏とか豚よりも牛のほうに大きく今作用が来ておりますので、この牛のほうでどういう対策を国が講ずるか、これをしっかり見る必要があると思います。ですから、4%ルールの削減といいますか、なくなっただけで終わってしまわないように、国の対策を見守って、それで我々として必要なことは緊急的にも訴えていかなければならないだろうと思っております。
 次に、生産費の上昇分を乳価に転嫁できる環境整備が必要ではないか。価格転嫁についての行政関与のあり方についてのお尋ねがございました。
 この生産者乳価につきましては、先般、団体交渉がございまして、3円上昇するということが決まりました。ですが、例えば我々の場合、大山乳業さんは全国的に見ると大手メーカーとは違いますので、果たしてそうした値段で売り込みが図れるかどうかという不安を抱えておられると伺っております。ですから、そうした意味で行政的にも価格の上昇が必要な局面にあるということをPRをしていくことは大切ではないかと思います。
 幸い今、マスコミがこの問題を取り上げていますので、大分市場の見方は変わってきていると思いますし、消費者心理も変わってきたと思います。例えばバターが店頭からなくなるとか、わかりやすい現象も起きてきておりますので、その意味では追い風かなと思いますが、行政的にも関与をしていくべきだと思います。特に国がこの価格についてPRなり決定に対する関与も強めていただく必要があろうかと思います。この点は国に対する要望項目の中でも今回入れさせていただいたところでございます。
 次に、飼料の給与モデルも含めた鳥取県独自の自給飼料生産対策を講ずるべきではないかということでございますが、先ほど伊藤美都夫議員の質問に対しても一部お答えを申し上げましたが、私はモデル的にも、先ほど飼料用の稲とか、要は食べる主食以外のお米についてのお話がございました。私はそれをモデル的にも県内で実践してみてはどうだろうか。畜産農家と耕作者、あるいは畜産農家自体が遊休地を耕すということもあると思いますが、そうしたモデルなんかをつくってみて考えてはどうだろうかと思います。
 ただ、これについては地域性もありますし、大乳さん初め関係者とも組んでアクションプログラムを考えていくべきだろうと思います。例えば東部のほうでは水田を転作をすることと組み合わせた飼料用稲で考えてみるようなモデルができないだろうかとか、それから中部ではトウモロコシを基軸としたものを考えられないだろうか、あるいは西部では大山山ろくを利用して牧草地としてやれないだろうか。そういう地域性があろうかと思います。その地域性を踏まえて東・中・西でそれぞれにアクションプログラムを考えてみる。あるいはパイロット的にも耕畜連携などを組み合わせた事業化を一部図ってみてはどうだろうか、こんな考えで施策づくりを農業者と一緒に考えてみたいと思います。
 次に、シイタケ生産についてのお尋ねをいただきました。一つには、県産の干しシイタケの生産販売は他県に比べて恵まれている、安定的な経営を継続するために技術開発とか普及体制を含めた今後の推進体制を図るべきではないかということでございます。
 これについては、かつてよりもシイタケ生産、大分ぐっと落ち込んできております。しかし、昨年度、全国のグランドチャンピオンに当たります一等、優等賞を全農の大会でとりました。さらに農林水産大臣賞も数多く受賞するという快挙を昨年はなし遂げたわけであります。
 これに見られるように、本県はシイタケ生産、小さなロットではありますけれども、すぐれた技術を持っていると思います。これは日本きのこセンターの指導もございますし、我々のほうでも例えばほだ木原木生産だとか、そうした意味で林業の指導員が出ていく余地はございまして、現にやっております。こうした県内の日本きのこセンターのような資源と我々の持っている人員とで普及指導体制を確立をしていくことが大切なのだと思います。どうしても新品種の開発だとか指導などは我々ではできない仕組みになっておりますので、これは先方にお任せするしかない面もありますけれども、その原木のことなど我々のほうでも支援できるところをやっていきたいと思っております。
 5月25日ですか、生産者の大会も開かれて大分活力も上がってきました。現在よりも10トンふやそうではないかと、25トン体制から35トン体制へとふやしていこうではないかということでありまして、応援をしていきたいというふうに思います。
 それと関連して、原木供給の仕組みづくりを構築する必要があるのではないかということでございます。
 これは、現在もそれぞれの生産農家、工夫をしてやっておるところでございます。八頭郡でも大家さんなんかが5,000本原木をつくる。これは鳥取県が今、推奨しております鳥取式の林道、作業道の仕組みを活用してやっておられたりしまして、こういう例をどんどんふやしていく必要があるだろうと思います。
 この20年度からは、県としてこのシイタケ栽培を応援する事業を導入をさせていただきました。こんな仕組みなども活用して原木供給の応援をしていきたいと思いますし、議員のほうから御指摘がございました原木マップ、これも各総合事務所管内で整備をさせていただきたいと思います。そういうことで、購入する人、あるいは自分でとりに行く人。今、自分でとりに行くのは8割ぐらいでありますから、そうしたことの応援になっていくのではないかと思います。
 3点目として、干しシイタケ、それから生シイタケ、これを併用した生産販売方法の可能性と効果についてのお尋ねがございました。
 詳細は農林水産部長のほうからお答えを申し上げたいと思いますが、干しシイタケと生シイタケ、流通の仕組みも違いますし、生産の工程も違います。ただ、つくるものは一緒でございます。ですから、市場の動向を見たり、実際に加工品の生産状況なんか見て振り分けをしていくというのが実態でございますし、そうせざるを得ないと思うのですが、生シイタケのほうはJAS取得をしてという一つの行き方があろうかと思います。
 県内でも1つ、生産農家でJASを取得しました。大変な値段がついていまして、効果があることがわかりました。こういうものは、県がJASの認定者でございますので、さらに進められないか、そんな工夫もできようかと思います。それから、干しシイタケのほうもEマーク、ふるさと認証食品として展開していけるものでございますから、そうしたブランド面での応援でもできようかと考えております。


◯議長(鉄永幸紀君)補足説明を求めます。
 河原農林水産部長


◯農林水産部長(河原正彦君)4点について、補足答弁をさせていただきます。
 まず、梨産業活性化ビジョンでございます。このビジョンは、昨年度に県と、それから生産部と、関係者とたびたび会合を重ねまして、いろいろ意見を聞き、フィードバックをしながらこの3月に一応策定をしたものでございます。
 このビジョンでは、県全体のナシ栽培の面積をどうするかというよりも、むしろ収益性を高めて個々の生産者の所得向上を図る、結果としてナシ産業の活性化を目指す、こういったことを主眼に策定をしたものでございます。その中でなつひめ、それから新甘泉等の新品種は鳥取県のオリジナル品種でありますので、高付加価値化による有利販売が可能ではないかというふうに期待をしておるところでございます。
 ビジョンの中では、先ほどお話がありましたけれども、新品種の目標面積は200ヘクタールということで決定をさせてもらっております。これの導入を進めるために、20年度に必要な支援事業を事業化したところであります。例えば新品種につきましては改植、高接ぎ、それから果樹棚、網かけ等の施設に対して、ブランド化を進めるものについては3分の2の単県補助というようなものも準備をさせていただいたところでございますし、二十世紀につきましても、先ほど知事もお話がありましたけれども、網かけ施設、防ガ灯、こういったものに対して2分の1の支援をすることとしたことであります。
 また、先ほどこれも知事から話がございました、生産者の間から鳥取大学の新品種、自家和合性を持つようなものにも非常に興味を持たれている農家の方がございますので、産地の御希望によってはこういったものも新品種として扱うというようなことも今後検討していきたいというふうに思っております。
 このたびの次世代鳥取梨産地育成事業は、以前あった二十世紀梨再生促進事業の後継というふうに県では位置づけをしております。これ以前の事業は、ナシの木が育つまでの間、農協が管理をして、実がなるようになってから農家にお渡しするという仕組みでございました。一定の成果が出て、27ヘクタール程度の樹園地が造成されたものでありますけれども、反省点としては、それを管理した農協のほうがやはり将来入植される人があるのかなという心配ですとか、それから一応それは農協の資産ということになりますので、できる限り資産取得というのはしたくないというような意向が現在の聞いておりますJAの意向でございます。したがいまして、県としては次世代鳥取梨産地育成事業という違った形で支援を今、行い始めたところでございます。
 一方で、やはり新品種の導入には早期成園化ということが必要であります。早く実がなるようにということでありますが、これについても一応技術開発をしておりまして、早く実がなるように、例えばたくさん植えて、途中間伐をしていくそうでありますけれども、この間伐量についてもたくさん実がなるような育て方をするというような、こういった技術も今開発しておりますので、そういったことも普及してまいりたいというふうに思っております。
 2点目でございます。二十世紀ナシを今後ナシ産業の中にどのように位置づけていくつもりかということでございます。
 ゴールド二十世紀やおさゴールドは、二十世紀を栽培する上で長年生産者を苦しめてきた黒斑病、これからの解放を目的として育種がなされたものでございます。それらは二十世紀と同じ果実の品質で生産の安定と省力化が可能な品種ということで、平成3年ごろから導入が進められております。生産者はゴールド二十世紀やおさゴールドも同じ二十世紀だというふうに扱っておられまして、出荷のほうも一括して二十世紀として行われているところであります。
 そこで、現在は、18年末でありますけれども、ゴールド二十世紀、おさゴールド合わせて300ヘクタールを超える栽培面積となっておりまして、現在、二十世紀全体の38%がそういうもので占められているという状況でございます。県といたしましては、現状800ヘクタールの20世紀の樹園地があるわけですから、今後とも鳥取を代表する産物として二十世紀はもとよりゴールド二十、それからおさゴールド、本県のナシ産業の中心として位置づけをしていきたいというふうに考えているところでございます。
 3点目でございます。畜産の関係でございます。
 これは、飼料価格が高騰したときに発動される配合飼料価格安定制度というのがございます。この中に4%ルールというのがあります。これは、通常の補てんされるのは過去1年間の平均価格に対して四半期ごとにあい差を補てんするという基金制度でございますけれども、最近は非常に急激に上がるということで、直近の四半期に比較して翌四半期が104%、農家の負担がふえないようにということで、そのあい差を通常補てんプラス追加補てんということでなされている4%ルールでございます。
 この件についてでございますけれども、畜産、酪農はかつてない危機的な状況にあるということで、本年2月、国のほうでは畜産、酪農の緊急対策を打ち出されました。ただ、その後、予想を上回る飼料価格の高騰が続いておりますので、国としてはさらなる追加対策というのを今考えておられるようであります。ただ、あわせて従来からある支援制度も見直すということで、これの一環として従来行われていました4%ルールを廃止するということでございます。
 この影響でございますけれども、国のほうで試算をしておられます。これが停止された場合に搾乳牛1頭当たりの年間所得の減少額は8,000円というふうに国のほうでは見込んでおられます。平均的な40頭規模に換算いたしますと、年間32万円ぐらい所得が減少するというふうに試算がされております。
 私どもとしましては、この4%ルールが廃止されるかわりに、今検討されている支援施策、これがその影響よりも逆に多い、カバーされる、あるいはそれ以上の所得増加が見込まれるものである必要があるというふうに考えております。国の追加対策は6月に示されるようになっておりますので、県としてもそれらの案が農家の所得確保として十分な対策になっているかどうかを精査をして、必要であれば団体と協議して支援策の充実、7月にでも要望してまいりたいというふうに思っているところであります。
 4点目であります。シイタケに絡めてでありますけれども、乾燥シイタケと生シイタケを併用した生産販売方法についての可能性と効果についてでございます。
 実は、原木の乾燥シイタケ、それから生シイタケ、これは同一の生産者が御案内のとおりされております。この出荷をどう使い分けるのかというのは、相場の動向ですとかシイタケの発生量を生産者の方は勘案をして、それぞれ出荷をされておるという状況でございます。
 先ほど知事申し上げました、出荷から小売までのルートが生と乾燥では大きく違っております。御存じかもしれませんけれども、乾燥の場合は生産者から全農の共選センターに行って、それから鳥取県の場合は菌興椎茸協同組合が直販という形で小売ですとかスーパーに流しておられる、これはかなり大きな部分を占めております。一方で、生シイタケは普通の青果物と同じような流通でございまして、生産者からJAのほうに出荷されて、それが青果市場に行って、それから小売店に流れるというようなことでございまして、なかなかこれを併用した販売戦略を立てるというのは、現実的には難しいのではないかなというふうに思っております。
 県は何をするのかということでございます。干しシイタケの場合は加工品ということでありますのでEマーク商品として今認証して、いろいろな場所でPRをさせていただいております。それから、生シイタケについても有機JASの認証を取得するという動きが出ております。これについて、県の林業普及指導員が必要な資格を取得して、今指導推進を図っておるところでございます。
 原木シイタケにつきましては、その生産過程を、先ほど別の質問で知事申し上げましたDVDに撮ることにしております。こういったものも活用して今後、販路拡大につなげていきたいというふうに思っております。
 さらに、アンテナショップを活用した販路開拓、PRの取り組み、それから従来から行っております日本きのこセンター主催のきのこ祭り、それからきのこセンターやJAなど関係者が一丸となって県内外に対してPRを強化していきたいというふうに思っておるところでございます。


◯議長(鉄永幸紀君)31番石村議員


◯31番(石村祐輔君)知事のほうから前向きな答弁をいただきましたが、少しだけ重ねてお尋ねしたいなと思っております。
 先ほどの農業の活力低下は、その停滞している原因を十分分析してと、こうおっしゃいましたので、ぜひそのようにしていただきたいなと。私も同様に考えておりました。従来のやり方で結果が出なければ、当然農政を再点検しながら新しい方向を見出す、それが鳥取県の農業を活性化する大きな力になる、こんなふうに思っておりますので、ぜひそのようにやっていただきたいと思っております。
 価格安定ですが、いろいろなPRもあります。それはそれで、また大切だとは思いますが、私は一つは価格対策会議みたいなものがつくれないだろうかと。よく販売対策会議というのはありますけれども、価格対策会議のようなものをつくって、生産者、団体、そして販売側も含めて、私は、需要動向というのをきちんと把握しておかないとやっぱり価格維持というのは難しくなる、そんな懸念も持っておりまして、ぜひそのあたりについてどのようにお考えなのか、再度お尋ねしたいなと思っております。
 次に、ナシでありますが、今部長のほうからゴールドも二十世紀もということでありました。私、ちょっと一番心配していたのは、何で経営試算でゴールドとおさゴールドで試算をするのか。二十世紀がゴールドやおさゴールドよりも面積が大きかったら、やっぱり二十世紀も含めて試算をしておかないと農家が方向を誤るのではないのかなと、こんな気がするのです。
 何でこんなことを言うかといいますと、いろいろな部門での認定就農者の所得率の達成状況のアンケート結果を見ますと、ナシのというか、果樹の栽培部門から13名の回答があるのですけれども、目標所得を達成している人はゼロということなのです。ですから、このあたりもきちっと、どうやって目標所得が達成できるような方向に導くか、そんなことがビジョンの中に反映できなければ私はまた同じような結果を招くのではないか、こんなふうに考えておりまして、やっぱりきちっと現実にある姿で、それをどう変えていくのだという、そういうことでなければ私は余りにもいい面だけを強調する、そんなことになるのではないか、こんなふうに思っておりますが、とりあえずそこについての御答弁をお願いします。


◯議長(鉄永幸紀君)平井知事


◯知事(平井伸治君)(登壇)まず、基本的な姿勢として、石村議員がおっしゃいましたとおり、従来の我々の農業対策のやり方を再点検する必要があると思います。なぜこういうふうに低調になってきたのか。それは農業生産の現実の問題があります。それに対してどういう展開をこれから考えるか。それを一つ一つ再点検しながら組んでいくという姿勢で施策を考えていく、このことは全く同感でございますので、そのようにいたしていきたいと思います。
 2点目として、価格の安定を図るために価格安定会議、価格対策会議のような組織をこしらえるべきではないかというお話でございます。
 私も思いますのは、例えば去年のラッキョウのようなことですね、ああいうふうに大暴落が起こってしまって、半値で終わってしまった。ですから、本来は豊作で沸いた年だったはずが厳しかった。去年は、逆にスイカなんかは最後は値が支えるような格好になりまして、我々のほうで大阪のほうに市場に打って出て宣伝をしたことが作用したのではないかとおっしゃる方もおられました。原因はよくわからない、解明し切れない部分もありますけれども、いずれにしてもやはり価格の動向が農家に与える影響は非常に大きいわけであります。
 また、価格対策を考えるためには、それとあわせて単に生産するだけでなくて6次産業といいますか加工まで持っていって、最後の出口のところの価格を確保することでその上流のほうの生産者にも波及させる仕組みを推進することも必要だと思います。
 ですから、今、県庁の中でいいますと市場開拓局がかかわって「食のみやこ」の推進本部をこしらえております。ここにはJAさんだとかそういう方々も入っています。これの仕組みを活用して、今おっしゃるような価格対策を機動的にやったり提言をしてもらったり、また言わばそこがアドバイザーになってJAさんだとか、あるいは加工業者と農業者を結ぶ仕組みとか、あるいは市場への販売戦略だとか、そういうものを議論できるような場所にしていきたいと思います。これはちょっとそういう意味で検討させていただきたいと思います。
 3点目でありますが、これについては農林水産部長から重ねてお答えを申し上げたいと思いますが、私は梨のビジョン、3月までにつくりましたけれども、これを最終的なものだとは思いません。先ほどのTHA─3のような自家和合性の新品種の導入なんかも含めまして柔軟に見直すべきだと思いますし、そうしたことで初めて成果を出し得るものではないかと思います。
 今おっしゃったような試算のやり方も、ちょっと部長のほうから答弁をさせていただきたいと思いますが、点検する必要があればしていきたいと思います。


◯議長(鉄永幸紀君)河原農林水産部長


◯農林水産部長(河原正彦君)ナシについて補足答弁を申し上げます。
 現在、ビジョンの中の経営試算のモデルというのが、従来の二十世紀を使わずに省略化できるゴールドでやっているのではないかと、やはり現実的な試算にすべきだというお話だったかと思います。
 県の気持ちとしては、これから新品種に徐々に改植していくと、なるべく省力化できてコストが低いナシに徐々に変えていくという視点になりますので、やはりそっちの面からゴールドとかおさを使わせてやらさせていただいております。
 ただ、試算についていろいろな御懸念、先ほど言われました。確かにこの経営試算で生産者の皆さんに正確な情報をやっぱり提供するということは、おっしゃるとおり必要なことだろうというふうに思っております。具体的には新品種の特性ですとか市場の評価ですとか、それからきちっとした経営試算、こういった情報を提示するということは大事だというふうに思います。ですから、これまでも検討の中で提供してきたつもりですけれども、まだ不十分さがあるというふうに聞いておられるようでありますので、今後とも、先ほど知事申し上げましたビジョン、完璧なものではないのかもしれないということでありますので、これからそっちの方向に進むように、具体的な隘路があれば引き続き検討していきたいというふうに思っております。


◯議長(鉄永幸紀君)31番石村議員


◯31番(石村祐輔君)先ほどいろいろなPRをしていくという答弁が知事のほうからありましたけれども、私、何か、知事の思いが職員に伝わってないのではないのかなという懸念もあります。といいますのは、5月、知事も出られました板金工業組合の全国大会がありました。あのときに知事も鳥取市長も大変鳥取県産品のPRをしておられまして心強く思ったのですが、いざ会場に行ってみるとほとんど県産品の販売、PRコーナーがなかったということであります。
 アンテナショップも大切でありますけれども、イベントの開催情報というのをやっぱり集めて、そしてまたその情報を販売側に流す、私はこんなシステムというのが必要ではないのかなと、先般感じたわけであります。その点についてお伺いをいたします。
 次に、先ほど部長のほうから飼料価格高騰の酪農への影響というので、たしか8,000幾らということを聞きましたが、私の資料では都道府県では4%ルールが適用除外になると1万3,000円という資料もあるのです。それで、先ほど国が試算したとおっしゃいましたけれども、やっぱり私は県で県の酪農の経営実態を踏まえて、どの程度影響があるかというのを試算すべきだと思いますよ、県が。そして、その資料を持って国に県の実情を訴えないと、国の資料でやっても国に丸め込まれるのは当たり前のことだと思いますが、その点について再度お答えをいただきたいと思います。
 もう1つは、先ほどの飼料高騰に伴って、鳥取県は非常に酪農の廃業率というのは低いようですが、全国的に見れば都道府県平均で6%を超えるという、そんな数字も出ております。したがいまして、この難局を乗り切るということになれば、やはり鳥取県の酪農家、畜産農家が何を望んでいるかという、その状況の把握というのをしっかり私はやるべきではないのかな、こんなふうに思っております。もちろんこれは普及員からの意見聴取も必要でありますし、現場に出かけての意見聴取も必要だと思います。
 ということから考えますと、私、今聞いておりますのは、やはり牛乳の生産調整であるとか、それから規模拡大、そういうものによっていろいろな農家の階層といいますか、経営状況によっていろいろな課題、苦しい部分、今困っている部分というようなものがあると思います。私は、それをやっぱり行政がきちっと酌み取って対策が必要ではないのかなと思いますが、私が今聞いているところでは、やはりいろいろな家畜飼料の制度支援資金であるとか、セーフティーネット資金というのもありますけれども、なかなか使い勝手も悪い、煩雑だ、そしてまたある部分は利率が高いのもあるということでありまして、私の聞いているのでは、ぜひ鳥取県独自の、この急場をしのぐための、これをしのげば新しいまた道が開けてくると思いますので、そのための県独自の制度資金、そんなものができないであろうかと、こんな要望も受けておりますので、ぜひその点についての御答弁をお願いします。


◯議長(鉄永幸紀君)平井知事


◯知事(平井伸治君)(登壇)まず、県産品のPRについてお尋ねをいただきました。
 板金工業組合の全国大会、非常に多くのお客さんを集めて、2,639人も来ておられたわけでありますが、そういう大会、結構県内でございます。平成19年度でも全体4万6,000人、5万人近い人がコンベンション関係で来ているというデータもございますし、決してばかになりませんし、その機会に鳥取県のすばらしいものを味わっていただくことで、その後リピーター的な鳥取県の産品の利用者になっていただく可能性もあるわけでありますから、重要な機会だと思います。
 議員が御指摘のように、確かにこの点、まだ当方弱かったかもしれません。今までもコンベンションセンターなんかは、例えば米子で大会がありますと米子のええもん会の皆さんに呼びかけて、外でお店を開いたりしまして県産品を売ったりという努力をされてきております。
 ただ、例えばとりぎん文化会館とか、布勢の運動公園だとか、大きな大会もございますけれども、前回の場合、確かにお土産屋さんはありましたけれどもまだ十分でないというのが議員の御指摘でございましょうから、例えば物産協会とか、そういうものを御紹介申し上げるとかということは必要だろうと思います。ですから、会場で受け付けるようなときにこのような県産品の販売のネットワークがありますよと、そういう紹介をさせていただいたり、またそうした情報を物産協会やJAさんとかにも流すような仕組みを検討してみたいと思います。
 2点目で、県の配合飼料価格の状況について、我々のほうでも独自に酪農の実態を踏まえて試算すべきではないかという御指摘でございます。
 これはそのとおりだと思います。ですから、4%ルールが今廃止をされるというのは、場合によっては非常に影響があります。現在、高騰してきているものを、この4%ルールだとか通常の補てんのところで何とか飼料価格を抑えているというのが現状でございますので、ここが外れることの影響は少なからずあると思います。ですから、これとあわせて国が追加的に示す対策に注目しているわけでありますが、県独自で県の酪農家の実態に即して試算をしてみて、今後、国のほうからの追加施策の提示があったときに、果たしてこれが十分かどうか検証してみたいと思いますし、それで国に要望してまいる基礎資料にいたしたいと思います。
 3点目として、生産調整とか規模拡大で酪農家が困っている部分がある、特に融資関係ではないだろうか。煩雑な融資がある、また利率が高いという声もある。だから、県として独自の融資をつくるべきではないかということでありますが、これは、詳細は農林水産部長からお答えを申し上げたいと思います。
 ただ、我々、去年のちょうど今ごろぐらいからですか、たび重ねて酪農家の皆さん、畜産農家の皆さんのお話を伺いました。若手の方や、女性の方や、最先端で頑張っておられる生産農家の方、いろいろなタイプの方々からお話をいただきまして、その都度、議会と御相談申し上げて利子補給をしたり、それから国の制度と組み合わせた鳥取県独自の上乗せをさせていただいたり制度の充実を図っていたところであります。また、国のほうでもさらに最終的なセーフティーネットを張るような資金はあるようでございますので、私どもとしてはそうした施策の中で十分ではないだろうかという気持ちもあるものですから、一度、部長のほうから説明をさせていただきたいと思います。
 ただ、もちろん、どうしても足らざるところがある、こういう部分はもう一つ施策が必要だということがあれば、それはまた追加的に伺って、是正すべきものがあれば正していきたいと思います。


◯議長(鉄永幸紀君)河原農林水産部長


◯農林水産部長(河原正彦君)畜産関係の資金の件で補足答弁をさせていただきたいと思います。
 今、知事からお話を申し上げましたように、畜産の、特に酪農の経営対策として、県としては既存の借り入れに対する利子助成、これはスーパーL、それから近代化資金、今回の補正を含めまして手を打たせていただきました。さらに昨年度には家畜飼料支援資金というような制度を国がつくられましたので、これの利子助成というのもさせていただいたところであります。
 ただ、そのほかに公庫資金のセーフティーネット資金、飼料の高騰ですとか生産調整の影響で経営が困難になった場合に、経営安定に必要な運転資金ということで公庫資金がございます。それから、長期でいいますれば大家畜特別支援資金というのがございます。これは、償還期限も7年から25年で、借りかえもオーケーというような資金もあるわけでございます。そういった面からして、あえてここで、県で新たな資金制度というのは、そこまではいいのではないかという判断でございます。
 いずれにしても、県でつくるといたしましても、やはり一定の審査とかそういったことが必要になるというふうに思います。やはり県としてはL資金の償還繰り延べだとかそういったいろいろな条件緩和等についても公庫の間に入って調整するとか、そういったことに当面取り組んでいきたいと思っています。
 ただ、まだ我々に完全にわかっていないいろいろな実情があるかもしれませんので、今後とも意見を聞きながら、必要な施策があればまた打って出たいというふうに思っております。


◯議長(鉄永幸紀君)31番石村議員


◯31番(石村祐輔君)基金の関係、今、部長から答弁がありましたけれども、セーフティーネット資金でもやっぱり担保が要るであるとか、利率が比較的高いであるとか、いろいろな問題があるわけであります。
 ぜひ再度、畜産農家の方の実情というのを十分酌み取って、先ほど知事が答弁されましたように追加の必要があるのならぜひ対応していただきたいな、こんなふうに考えておりますので、よろしくお願いをいたします。
 次に、自給飼料対策、知事もつくるということでありました。ただ、私、一つ心配していますのが、ある人に聞けば、それは畜産農家が一番よく知っているという方もいらっしゃいますけれども、例えば濃厚飼料のかわりに青刈りトウモロコシであるとか、飼料米を給餌する。そういうときに、やっぱり技術というのが確立していないと、私はなかなか農家に普及はできないだろうと思っております。その技術はといったら、まだというようなことも聞いておりますので、ぜひ早急に給与技術の確立をするべきだな、こんなふうに思っております。
 シイタケ、なかなか難しいのだと部長の答弁でありました。ただ、私がねらっているのは、茸王等の立派な生がある、その生をつくっている生産者がつくった干しシイタケだからこれはいいやつだと、それから干しシイタケの評価をよく知っている人は、こんないい干しシイタケをつくっている生産者だからすばらしい生なんだという、何かこんな相乗的な効果をねらうということで一緒に普及をしてみられたらどうでしょうかという思いがあるものですから、再度その点について御答弁をいただきたいと思います。


◯議長(鉄永幸紀君)平井知事


◯知事(平井伸治君)(登壇)まず、畜産関係の資金につきましては、先ほども申し上げましたが、追加的に必要なものがあるかどうか改めて実情を伺って検討させていただきたいと思います。
 さらに、給与技術の確立が必要ではないかということでございます。これも先ほど申しましたように地域性とかに着目してアクションプランを考えていくというお話を申し上げましたが、それとあわせて給与技術の確立についても農家の皆さん、JAとお話をさせていただいて研究していきたいと思います。
 3点目としまして、茸王のようにすばらしいシイタケがある。ですから、それの名声で干しシイタケだとか生シイタケのほうにつなげていけないだろうかということです。
 私は、「食のみやこ鳥取県」の中でシイタケについては我々の得意分野だということを上手に打ち出していくことかなと思います。ですから、大分だったらシイタケとか、そうしたブランドイメージが地域的に今まで形成されていました。残念ながら鳥取県はまだロットが小さいということでありますが、例えば茸王のようなステーキにしてもいいという、そういうシイタケをメディアなんかに見せることで売り方を考えることができるのではないかという御提案だと思います。
 それはそうかなと思います。例えばアンテナショップ、今度開設しようとしていますので、そういうところでイベント的にこうした茸王をモチーフにしたシイタケ販売を展開するようなきっかけづくりを考えてみるとか、それから、鳥取のシイタケで干しシイタケ、生シイタケ、いろいろありますけれども、そういうものを通じた、鳥取のシイタケ生産はこういう日本きのこセンターのような全国唯一の仕組みがあるとか、それからその原木生産とかの農家の御苦労のことだとか、そうしたエピソードなんかも交えたシイタケ産地としてのイメージアップをトータルでやっていくこと、これで今御指摘のような問題意識にこたえていくことを考えたらどうかなと思っております。


◯議長(鉄永幸紀君)31番石村議員


◯31番(石村祐輔君)先日の福間議員の代表質問、そしてきょうの1番の伊藤美都夫議員の一般質問、そして私と、農政、農業問題について大変多くの質問を集中しました。農林水産部も大変だったと思いますが、これは平井県政における農業施策についての大いなる期待のあらわれだと御理解いただきまして、今後とも十分御検討、そして御支援いただきますようにお願いを申し上げまして質問を終わります。ありがとうございました。


◯議長(鉄永幸紀君)暫時休憩いたします。
 午後の本会議は午後1時30分より再開をいたします。
       午後12時24分休憩
   ────────────────
       午後1時30分再開


◯副議長(上村忠史君)再開いたします。
 引き続き、一般質問を行っていただきます。
 36番横山隆義議員


◯36番(横山隆義君)(登壇、拍手)続いて、昼過ぎの眠たくなる時間に質問をさせていただきます。所管の常任委員会に関する事項もありますが、議長の許可をいただいてあえて質問させていただきます。
 1番は、ふるさと納税についてであります。この件については自由民主党の浜崎議員が代表質問で触れられましたが、切り口を変えて再度質問をさせていただきます。
 出身地や応援したい地方自治体への寄附額に応じて居住地の住民税を控除するふるさと納税制度が、4月30日の改正地方税法成立を受けてスタートしました。この制度の成立には、我が県の平井知事が大きく貢献されたのは、皆さん御承知のとおりであります。法成立から一夜明けた5月1日には、各自治体が一斉に受け付けを開始し、報道機関への広報はホームページなどでPRを本格化させたとあります。
 ふるさと納税の導入では中心的な働きをされた平井鳥取県知事です。抜かりはないと思いますが、現状を再度伺います。
 知事のすばらしい発想を最大限に生かすために、農林水産部、商工労働部を初め各部署はアイデアを結集してほしいと思います。鳥取県の東京本部、関西本部、名古屋本部、アンテナショップ等は言うに及ばず、物産品のPR、観光振興についてもチャンスであります。
 昨年の私の代表質問で県政顧問が復活したことでもあります。県政顧問に協力していただくことはもちろん、県政顧問の有効活用は不可欠であります。県政顧問の協力について、平井知事の所見を伺います。
 また、寄附していただいた皆さんに満足していただける使い方が大切であると考えます。それが永続的に寄附していただける方法でもあると考えます。とりあえず目標額を3,000万円に設定されて創設された鳥取県こども未来基金の手続が開始されました。その成果に期待しております。そのほかにも少子高齢化対策、中山間地を初めとする過疎化対策等でもふるさと納税制度を活用してほしいと考えます。
 さらに善意の人に対する心のこもった謝礼等も考える必要があると考えます。県外居住者に県の特産品を考えたり、温泉の招待券や妖怪の鬼太郎、コナンの招待券など観光振興に連動する方法を考えることが必要であります。これについて知事の所見を伺います。
 続いて、紫外線対策と皮膚がんについて伺います。
 先日、親しくしている開業医と話をしていて、がん対策の話の中で皮膚がんについて講義を承りました。晴れた日には外で遊んで日やけをすることが元気な子供の証明であり、日光は健康によいと今まで広く信じられてきたわけですが、どうも最近の研究は違うようです。太陽から地表に届く紫外線、特にUV─Bは正常皮膚細胞のDNAを損傷する一方で、免疫力も抑え込むため、長期的には皮膚がんや白内障の発生に関与することがだんだんわかってきました。これらの疾病は、紫外線を浴びてから何十年もたってから発現するため、特に細胞が若く傷つきやすい幼少時期の日光浴は要注意ということであります。
 一方で、近年のオゾン層の破壊で、南北半球の中高緯度では、最近20年間に年平均の地表に達する紫外線量は6から14%増加したとの報告があります。特にことしのオゾンホールは過去最大で、南半球のオーストラリアでは紫外線に対する警報さえ出ていると聞きます。我が国内では、地表に到達する紫外線量は1990年に観測を開始して以来、長期的な増加傾向にあるそうです。
 いずれにしても、今まで日本人には多くなかった皮膚がんの罹患率は増加傾向にあり、白内障も同様な傾向のようであります。すべてが紫外線のせいと断じることはできなくても、十分な予防が大切であると思います。
 地表に到達する紫外線の量は6月から9月に多く、1日のうちでは午前10時から午後2時までの時間帯に多いと言われます。また、高地であればあるほどに紫外線を多く浴び、またコンクリートや雪原の照り返しも要注意だそうであります。テレビでも最近は紫外線情報がたびたび発表されます。皮膚がん、白内障を発症する前に予防対策が大切であります。
 そこで、以下の提案を検討し、若年者の紫外線被爆量や被爆時間の減少を考えるべきであります。
 1番は屋外活動時期、活動時間への配慮、2番は積極的なUVカット、サングラスの装着であります。3番は適切な日やけどめクリームの使用、4番は日傘、長袖、つば広の帽子の奨励。
 紫外線による皮膚がん、白内障については、子供のころからの生活習慣が大きな要因であると言われ、皮膚がんやしみ、しわなど皮膚の光老化も子供のころからの習慣病であると言われております。科学的に子供のころからの日やけの有害性が明らかになってきた現在、一日も早く行政面からの対応が必要であります。このことについて知事の所見を伺います。
 最後に、上水道の完備について伺います。
 先日、地域の方から上水道の件で相談を受けました。専用水道等の市町村管理への移行促進に対する支援についてであります。
 専用水道や飲料水供給施設など小規模な水道について、過去長年にわたって地元管理が行われてきました。しかしながら、これら水道施設も老朽化するとともに地域住民も高齢となり、適正な維持管理が不可能な状況になりつつあります。最も重要なライフラインである水道の確保が懸念されるところであります。
 国では水道の基盤強化のために補助金の制度拡充を行い、将来にわたって安定的に維持管理が可能となるよう簡易水道への統合などに支援制度を設けておられます。しかし、国の補助制度を活用したとしても、地元など受益者の負担額は1戸当たり100万円を超えるなど、その負担額も高額であり、山間部のひとり暮らしの高齢者などは到底対応が困難な状況であります。
 そこで、支援制度の一層の拡充を国に要請することや、県独自の支援制度を考えるべきであると考えます。もとより水道の管理は市町村において行われることは承知しております。
 鳥取県の水道普及率は97.2%で、全国平均と同じであります。ただし、市町村別では69.6%から100%までのばらつきがあります。これは、平成18年3月末現在であります。
 また、鳥取県内の水道の特徴は、上水道が14事業、簡易水道が206事業ありますが、小規模な簡易水道事業が数多く存在していることが特徴であります。計画給水人口500人未満の簡易水道が156事業、実に72.3%であり、全国的にも高い割合を示しております。また、県内の主な水道水源は伏流水が38%、浅井戸が31%、深井戸が26%であります。これらの原水の多くが、特別な浄水処理を行うことなく消毒のみで供給されております。
 国へ支援制度の拡充を要請すること、さらに県独自の支援制度について知事の所見を伺います。
 以上で壇上の質問を終わります。


◯副議長(上村忠史君)答弁を求めます。
 平井知事


◯知事(平井伸治君)(登壇)横山議員の御質問にお答えを申し上げます。
 まず、ふるさと納税制度でございますが、これは地方団体一致協力して、その制度の創設を呼びかけ、提案をしていきました。先般も近畿知事会で福井の西川知事とお会いしましたけれども、西川知事も熱心にこのふるさと納税制度の創設を唱道されておられた方であります。私どもは、若手として提案をさせていただく際に、できればその使途も明確化した上で寄附を受け入れて、お互いに切磋琢磨するような自治の姿を目指すべきではないかとか、使い勝手のいい制度にしようではないかと、こういう呼びかけをさせていただいたところであります。
 いろいろ与野党の意見の対立もありまして、時期がずれ込みましたが、最終的にこれが成立した運びになりましたことは、私どもとしては歓迎をさせていただいております。
 ただ、これはまだ始まったばかりでございまして、5月になってようやくその宣伝を始めたと、各県が始めた、各市町村が始めたというところでございます。
 私ども鳥取県もふるさと納税に対して期待をさせていただいておりまして、これを子供たちの未来のために、すなわち鳥取県の未来のために使うと、明確にさせていただきました。文武両道でございますので、学習の機会、本のこと、それからスポーツの振興のこと、この双方で使途を明確化させていただき、受け入れを始めたところであります。既に10数件入っておりまして、徐々に輪が広がってきておりますけれども、まだまだだろうと思います。ですから、全庁的に力を合わせてやっていこうとしておりまして、先週末にも庁内の連絡会議を開催しまして、これからの進め方について話し合ったところです。
 お尋ねのことは、各部署でアイデアを結集していくこと、本県の取り組み状況を問うということでございまして、詳細は総務部長からお答えを申し上げたいと思います。
 県政顧問も、この議場での議論をもとにこのたび再設置をさせていただきました。それぞれの顧問の皆様にも張り切っていただいておりまして、7月からいよいよ本格的に意見をお伺いをすることになろうかと思います。その際にもこのふるさと納税制度の募集のことですとか、それから将来ビジョンをつくるに当たってのアドバイスでありますとか、産業振興や、あるいは教育の関係やら、いろいろなテーマでお話をいただきたいと考えております。せっかく議場の議論ででき上がった県政顧問でございますので、最大限活用させていただくように心してまいりたいと思います。
 次に、鳥取県こども未来基金以外にも少子高齢化対策、中山間地を初めとする過疎化対策事業などにもこのふるさと納税を活用できないかという御指摘でございますが、正直申し上げて、今、とりあえずの目安として3,000万ほど集められないだろうかという大まかな目標は立てておりますが、果たしてそこに到達するかどうか。これはまだやる前の話でございますので、とらぬタヌキの皮算用的なところがございますので、まずはこの実現を、寄附の募集をやっていきたいと思っております。それで1年間やってみて、定着をして、そのロットがどのぐらいあるかということを見ながら、さらに御指摘のような他の用途に充てるべきかどうか。また、寄附をされる方々の御意見も伺って、用途はむしろ広げたほうがよいというお話なのかどうか。この辺も調査をしながら進めていきたいと思います。ですから、今年度、直ちにこうした使途の拡大ということは考えてはおりません。
 次に、善意の方に対する心のこもった謝礼をするべきではないか。温泉の招待券、あるいは鬼太郎、コナンの招待券などをお贈りすべきではないかという御指摘でございます。
 今回のふるさと納税の最大の目的は、もちろん財源的にある程度の収入を得ることができる、これで地方の自立に資することができるという面はありますが、これは限定的な効果だと思います。むしろ大切なのは、ふるさと納税の募集を通じて多くの方に鳥取県のファンになってもらう、鳥取県のことを知っていただくということが大切なのだと思うのです。単なるふるさと納税のPRということではなくて、このPRを通じながらの鳥取県の魅力発信ということだろうと思います。ですから、せっかくいただいた善意に対して、私たちも誠意を持って御返事を申し上げるといいますか、意思を表示させていただく、感謝の意を申し上げることだろうと思います。
 ですから、今、相談をしておりますのは、私のほうから礼状を書かせていただく格好に、もちろんこれは一筆一筆というわけになりませんので、そうしたお礼の気持ちを込めたお手紙を出してはいかがだろうか。その際に簡単な記念品といいますか、感謝の気持ちを同封させてもらってはどうだろうか。その中に御指摘のような県への観光誘客に資する取り組みも必要ではないかと思っています。
 庁内に私のほうからこんなのはどうだと今相談しておりますのは、観光施設で県の関連の観光施設があります。そちらのほうで誘客をするわけでありまして、1人来られれば大概周りの方々も連れてこられる。ですから、寄附をされた方に対する優待券と申しますか、そういうものでもお贈りすれば誘客の効果も生まれるのではないだろうか。そういうお礼の仕方もあるのではないかということも申し上げておりまして、いろいろと考えてみたいと思います。
 ただ、県の出費というか、あるいは関係機関の御協力という世界になりますので、そんなに大きなことはできません。例えば温泉1泊御招待というお話かもしれませんが、ちょっとそこまでのことは考えておりません。
 次に、紫外線対策についてでございます。
 紫外線の課題は、現代、少しずつ広がりを見せてきていると思います。先ほど緯度によって大きな影響が観測されているのではないかという御指摘もございました。
 紫外線には長いほうからUV─A、UV─B、UV─Cというものがございますが、UV─Bのところが普通ですとオゾン層で遮断をされているべきものでありますけれども、ただ、オゾン層が弱くなってきている関係からか、UV─Bの到達量がふえているのではないかというように言われるわけでございます。
 特にこのUV─Bにつきましては、皮膚などに悪い影響をもたらすという、御指摘のような影響も懸念をされております。ですから、例えば皮膚がん、基底細胞がんとか、そういう日本人にも見られるような、そうしたがんに影響があるのでは、原因ではないかという御指摘もあります。ただ、こういうがんの患者の方は加齢、年をとられてなられる方が多いものですから、ですから一概に紫外線だけが原因というものかどうかというのはなかなか断定しにくいところもあるようです。ただ、そういう影響もあるのではないか。あるいは皮質白内障のように目の中によどみを生じる。このよどみを生じる原因にUV─Bが影響しているという、こういう報告もあるわけでございまして、そういう意味で紫外線対策をしっかりとやらなければならないということだと思います。
 今まで私たちは間違った紫外線についてのイメージを持ってきました。例えば曇っている日は大丈夫ではないか。しかし、曇っている日でもこのUV─Bは80%ほど到達をすると言われていますし、さらに曇っている、この雲の乱反射との影響でほぼ全量に近いものが実際には到達してしまうのではないか、そういうようなことが指摘をされたり、あるいは健康には日に焼けているほうがいいというお話がございましたが、そうやって育てたものであります。
 ですから、最近は私どもの母子手帳とかそうした広報の中でも日光浴、要は外で外出して外気浴ということはお勧めしますけれども、日光浴というのを新生児のうちからお勧めすることはなくなってきております。
 御指摘の点は、こうしたいろいろな知識を県民の皆様にも知っていただく必要があるのではないかということでございますので、健康づくり文化を創造していく過程の中でPRの一環としてそうした例えばサングラスをかけるとか、あるいは日やけ対策といいますか紫外線対策をしっかりやりましょうという呼びかけを含めてやっていくようにしたいと思います。
 最後に、水道についてのお尋ねがございました。これについては生活環境部長からお答えを申し上げたいと思いますが、専用水道、それから飲料水供給施設といった小規模な水道の供給体がございます。しかし、これは議員御自身が御指摘なさいましたとおり、これは市町村の分野でございまして、水道、下水道は市町村の行政分野になります。ですから、県としてやれることがあるわけではありませんが、ただアドバイスのようなことかなと思います。例えば従来、この小規模のところでは農林の事業などを活用してやってきました。そういうものをまとめていくのでしたら、例えば簡易水道のような仕組みになると思いますが、辺地であれば辺地対策事業を活用して辺地債を充当し、また企業債を充当し、やっていく手法があるとか、そうしたアドバイスは可能かなと思っております。詳細は部長からお答えを申し上げたいと思います。


◯副議長(上村忠史君)柴田総務部長


◯総務部長(柴田正顕君)ふるさと納税の全庁を挙げた取り組みにつきまして、補足して答弁をさせていただきます。
 ふるさと納税制度、寄附金の受け入れで基金をつくりますが、その基金の所管は教育委員会でありますけれども、教育委員会のみでは到底そのPR活動等ができるものではありませんので、知事部局と協力をしながらPR活動を展開しているところでございます。
 例えて申し上げますと、鳥取ファンクラブの会員へのPRですとか、あるいは広報紙等によるPR、広報課と連携して実施してきておりますし、それからチラシとかポスターの作成、配布につきましては県外本部なり交流推進課等と連携して実施をしてきております。また、ホームページの充実につきましても、総務部の税務課のほうと連携をしながら充実を図ってきているといった状況であります。
 また、知事も先ほど申し上げましたけれども、今後のさらに強い積極的な取り組みを展開いたしますために、先週末に庁内で組織をいたしますふるさと納税連絡調整会議を設置をいたしました。これは総務部、教育委員会のほかに企画部、あるいは文化観光局、農林水産部、商工労働部、あるいは県外本部、そういったところも含めて今後の取り組みをなお一層強化するさまざまな検討をしながら取り組んでまいりたいと思っております。


◯副議長(上村忠史君)石田生活環境部長


◯生活環境部長(石田耕太郎君)水道についてお答えをさせていただきます。
 水道の種類、幾つかあるわけですけれども、一つには水道法が適用されるものとされないもの、水道法が適用されるのは100人以上、それ以下のものについては水道法が適用されない、飲料水供給施設というような形で整備されているものがございます。水道法の適用される上水道と簡易水道、これは人口です。5,000人以下は簡易水道、それ以上が上水道ということでございます。
 専用水道というのは、通常は事業所の中で使われるようなもの、例えば王子製紙は王子製紙の水道を持っておられる。ゴルフ場とかホテルとか、そういったところで自家用として使われる水道が通常の専用水道です。地域の中でも専用水道の方式で整備されているものがございますけれども、それぞれいろいろな経緯があってそういう選択をされたのだろうというふうに思っていますが、通常は小規模なものは簡易水道として市町村が整備されるというのが原則的なあり方ではないかというふうに思っています。
 専用水道として整備されたものが簡易水道に移行するというようなケースについての負担が大きいという御質問ですけれども、これは、まずは議員のほうからもお話がありましたように、水道事業というのはやっぱり市町村の責任として位置づけられていますので、設置された経過も含めて市町村でよく議論をしていただくことがまず先決かなというふうに思います。
 例えば鳥取市などでも近年専用水道として整備されたものを簡易水道に移行されたケースがありますけれども、それぞれ農林水産省の補助を活用したもの、あるいは先ほど知事が申し上げましたけれども、辺地債を活用して整備をされて簡水に移行されたと、そういうケースもありますので、町村のほうからでももし御要望があれば、そういった事例もお示ししてアドバイスをさせていただくことはできるのかなというふうに思っていますが、まずはやはり市町村の中でよく議論を尽くしていただくことが大切かなというふうに思っております。


◯副議長(上村忠史君)ここで横山議員に申し上げます。所管常任委員会の事項に対する質問は、議長として許可をいたしておりません。質問内容によりましては注意することがありますので、御理解をいただきたいと思います。
 それでは、36番横山議員


◯36番(横山隆義君)いい答えをいただきましたが、重ねて質問をします。
 県政顧問が7年ぶりに復活されました。その陣容は精鋭ばかりの7名の方々でありまして、電機、運輸、外食大手、旅館再生コンサルタントの経営者や大学学長を務める県出身者を初め学術や産業面で鳥取との関係が深い人材であります。
 平井知事は、鳥取のことを真摯に相談させてもらえる人ばかり、特に力をかりたいのは産業関係と述べておられます。県経済の底上げに結びつく提言に期待されておられます。私は、ふるさと納税にも力をかりればいいなと考えております。
 加えて、鳥取県経済のために朗報がありました。知事は今月6日に念願であった近畿ブロックの知事会の仲間入りを果たされました。そのメリットは大きいと思います。行政、経済界の連携強化は企業誘致や観光誘客の促進に寄与するとともに、鳥取県が近畿の北東アジアへの玄関口を担う期待も高まったと思います。境港と韓国、ロシアを結ぶ国際定期貨客船の荷物集めにもプラスになるものと考えております。こんな状況の中でふるさと納税は大いに期待できると考えます。
 問題は、知事の積極的なアプローチであると考えます。このことについて再度知事の所見を伺います。


◯副議長(上村忠史君)答弁を求めます。
 平井知事


◯知事(平井伸治君)(登壇)県政顧問につきまして、重ねてのお尋ねをいただきました。
 このたび新たに7人の方を任命をさせていただきました。その中には会社の社長さんもございますれば、それから全国をまたにかけて旅行業の再生といいますかアドバイスをされておられる方、また大学の学長さんとか、そうした各種の人材でございます。
 御指摘のように、せっかく鳥取県にゆかりのある方々であり、しかもそれぞれの分野で大活躍をされておられる方々でございますので、県政に活力を与える原動力として御活躍をいただきたいと思っております。7月1日に、まず大阪で関西関係の方とお会いをし、さらに東京でも同じ月にお会いをしたり、だんだんと話を重ねていきたいと思っております。
 御指摘のように、一つは産業関係で大いにアドバイスをいただけないだろうかと思っております。産業というのは生き物でございまして、私どもがどういう分野で産業振興の力を入れていったらいいか、鳥取にはどんな魅力があり、活用し得るものがあるか、どういう企業との関係が持ち得るのか。我々の情報では限られたところがあります。ですから、むしろ外におられて、鳥取を外から見詰めておられる方から専門の立場でお話をいただくことは、大いに期待できるのではないかと思っております。
 あわせまして、このたびのふるさと納税につきましても、御指摘いただきましたとおり、いろいろな人脈を持った皆さんであると思いますので、その皆様を紹介をしていただいたり、PRにも力を入れていただければと思います。そういうようにいろいろとこのたびの顧問の制度も活用したいと思っております。
 あわせて、御指摘いただきました6月6日の金曜日に近畿の知事会に入らせていただいたこと、これも鳥取県の県政に新しい扉をあけさせるものにならないか、私はそういうふうに思っております。近畿から見れば、ちょうど手を伸ばしたようにアジアに向けて伸びていくのが鳥取県でございます。境港とか、あるいは鳥取港とか、それぞれ港もございますし、航空路もございますし、さらに高速自動車道路も開通をしてくる、そういう時期です。ですから、関西の皆さんにとっても大変にメリットがある状況ではないかと思っております。
 ただ、我々は中国地方の中の鳥取県ということがまず第一でございますし、それとあわせてそうした近畿との結びつきを新しい軸に置いた県政の考え方を展開していく、この2つの視点を同時に進めていかなければいけないだろうと思います。そうして、大交流時代における北東アジアへのゲートウエーとしての鳥取県の機能を高め、関西の経済力とともに伸びていく。そういう状況をつくっていきたいと思います。
 近畿知事会のほうも大変に歓迎をしていただきまして、びっくりするぐらいでありました。そういう歓迎の中でとりあえず加入ができたこと、大変に喜んでおりますし、今まで実は鳥取県としても何度となくチャレンジはしてきたのですが、実現しなかった、そういう事情がございました。ですから、こういうきっかけで近畿との連携による積極的な地域づくりを仕掛けていくことになればと思っております。


◯副議長(上村忠史君)36番横山議員


◯36番(横山隆義君)紫外線と皮膚がんについて、このことについては予防医学という面で、健康を害すると医療費がたくさんかかるので健康であることが大切だということで、こういう質問をさせていただきました。
 最近では、運動不足から成人病の多発が問題になっております。メタボが代表であり、糖尿病や高血圧、付随して脳梗塞や心筋梗塞等も多発しております。皆さんも健康には十分留意され、元気で無病息災を目指してほしいと考えます。家内安全、交通安全、無病息災は、一隅を照らす基本的な条件であります。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━これについても知事の感想をお聞かせください。
 次に、北京オリンピックのことについてであります。
 先ほども出てまいりましたが、自転車の和田見選手、さらにバレーボールの日本のエースアタッカー山本隆弘選手であります。まことに喜ばしい限りであります。県民の誇りであります。その努力に敬意を払い、活躍を期待しております。本番では実力を遺憾なく発揮してほしいと考えております。両選手の支援を含めて平井知事の所見を伺います。


◯副議長(上村忠史君)平井知事


◯知事(平井伸治君)(登壇)まず、紫外線対策についてでございますけれども、予防医学といいますか、健康づくりという観点は大切な課題ではないかという御指摘でございます。
 それは全く同感でございまして、先ほども申しましたように紫外線の影響について意外と看過されている向きがございますので、今後の健康づくりの中で考えていきたいと思います。
 そして、家内安全、交通安全と並んで無病息災を説かれたわけでございますが、この無病息災こそ私たちの生活の第一の出発点だと思います。生きていくことこそ社会生活を営む基本であります。
 昨日も大山の山開きの関連行事として大山讃歌にあわせて健康体操をやろうと、こういうのを大山町で取り組まれました。これも県が応援をしまして、サッカーチームなどと一緒になってこれを盛り上げていこうということを始めたところです。このような健康づくり文化の創造事業を鳥取県らしい取り組みとして発展をさせていきたいというように考えております。
 確かに病気が深刻な影響をもたらすことは議員御指摘のとおりでありまして、特にみずから命を絶つということも起こってきております。直近のデータですと、大体5割弱は病気を苦にした自殺であるというようにデータとしてはなってきております。もちろん従来どおりの借金の苦しみとかそういうことで命を絶たれる方もございますが、そのように病気がきっかけでさらに深刻な事態を引き起こす原因にもなっていると思います。
 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


◯36番(横山隆義君)ありがとうございました。
 支援についてというのが出てくるともっといいなというように思うのですが、またこれはみんなで考えればいいなというのを考えております。
 上水道について、県の対応が無理なら、せめて国に強く要望していただければいいかなと思っております。
 うちの近くは、琴浦町なのですけれども、別宮というところがあって、今、経過年数が大体30年たっておりまして、もう骨とう品に近い水道になってきたので、何か考えればいいな。何か考えればいいなと言いましたけれども、よく考えてみたらとても難しいな、約2億金がかかるというので、これは難しいなと思っておりますが、また町も中部総合事務所もいろいろなところで見捨てることのないようによろしくお願いしたいなと思っております。
 本日はいろいろな質問をさせていただきました。ありがとうございました。終わります。


◯副議長(上村忠史君)本日の議事日程はすべて終了いたしました。
 これをもって散会いたします。
       午後3時06分散会