議事ロックス -地方議会議事録検索-


鳥取県 鳥取県

平成20年2月定例会(第3号) 本文




2008年02月29日:平成20年2月定例会(第3号) 本文

       午前10時00分開議
◯議長(鉄永幸紀君)おはようございます。ただいまの出席議員数は、定足数に達しておりますので、これより本日の会議を開きます。
 本日の議事日程は、県政に対する代表質問であります。
 これより、代表質問を行っていただきます。
 32番小谷茂議員


◯32番(小谷茂君)(登壇、拍手)皆さん、おはようございます。
 私は、自由民主党クラブを代表して、知事、副知事、出納長並びに教育委員長に質問いたします。代表質問2日目となるということで、多少重複する点があると思いますが、なるべく切り口を変えながら質問したいと思いますので、誠意ある御答弁をお願いいたします。
 最初に、今後の経済情勢と福田首相の施政方針演説について伺います。
 平成20年の新年を私は大きな期待を持って迎えました。平成14年初めを底とする息の長い、戦後最長とも言える景気の回復が続き、その間、全国的に見れば、企業の体質が改善し、失業率も4%以下へ低下しており、景気回復がおくれた我が鳥取県にもようやくその波が訪れ、都市と地方の格差が縮まるであろうと考えていたのであります。
 ところが、期待とは裏腹に、年明け以降、株価は大幅に下落し、円は急騰して、景気先行きに陰りが見え始めたのであります。
 米国の低所得者向け住宅金融、いわゆるサブプライムローン問題に端を発して、米国のみならず、日本、そして世界じゅうの金融・資本市場の混乱を招いております。また、原油価格は5年前に30ドル前後だったものが100ドル近くになり、小麦や大豆、トウモロコシなどの穀物相場も1年前の倍近くとなり、物価への悪影響が見込まれております。
 小泉内閣の評価はさまざまでありますが、不良債権を公的資金の導入で処理するなど、少なくとも国民へ力強いメッセージを発信しながら、聖域なく幅広い構造改革を断行し、その結果、きょうまで続く景気回復の基礎をつくったのであります。
 一方、福田首相は1月18日に開会された通常国会における施政方針演説で、生活者、消費者が主役となり、国民が安心して豊かさを実感できる社会を実現すると表明され、私は、地方への配慮など大変期待できるものと考えますが、報道などでは改革進歩、成長戦略がなかったという見方がなされ、外国人投資家が半数を占める金融・資本市場にあって、その反応は冷ややかなものでありました。
 そこで知事、あなたは地方の立場で福田首相の施政方針演説に対してどのような感想と期待を持たれたのか、お聞かせ願いたいのであります。
 また、今後の経済情勢についてはどのように判断し、鳥取県への影響をどの程度と見込まれておられますのか、伺っておきます。
 次に、来年度の地方財政対策でありますが、地方財政計画の総額は83兆4,000億円余りで0.3%増、地方交付税は15兆4,000億円余りで1.3%増と3年ぶりに増加に転じております。しかし、中身は増田総務大臣の肝いりで設けられた地方再生対策費の4,000億円が上積みされた結果であります。また、交付税の財源は、交付税特別会計の借入金残高33兆円の償還計画を見直し、平成20年度及び平成21年度に行うとなっている償還を繰り延べして捻出したもので、要は将来の交付税の先食いであります。さらに大都市に集中する法人二税4,900億円を地方法人特別譲与税として配分するとか、さきに述べた地方再生対策費として4,000億円が人口に逆比例する形で配分されることとなっておりますが、あくまで一時的なしのぎであり、いずれにしても、地方間の財政力格差を縮小するための抜本的な対策となり得ないのであります。
 知事は、この地方財政対策についてどのような所感をお持ちか、また将来に向けての対応をどうされるのかお伺いいたします。
 続いて、本県の当初予算案についてお伺いいたします。
 今回の当初予算案は、平井知事就任後初めての本格的予算であります。知事は、昨年の今ごろ、鳥取県の将来像をマニフェストに掲げられて選挙を戦われたのであります。
 予算案を見ますと、昨年6月補正後と比較して5.3%減の総額3,379億円余りの緊縮型の予算であります。歳入を見ますと、先ほど述べました地方財政対策により、地方交付税などは若干ふえたものの、景気低迷により県税収入が法人事業税を中心に減少する見込みのようであります。一方、歳出では社会保障費など義務的経費が増大し、厳しい予算編成であったであろうと推察しております。
 知事は、マニフェストの冒頭で「鳥取新時代」への道を切りひらくための「触媒」となるとしておられますが、具体的にどのような事業で触媒としての役割を果たそうとしておられるのか。触媒というからには、住民や市町村、企業、各種団体、NPO、他の地域など、幅広く連携を中心に事業を実施されることになると思われますが、その仕組みはどうされるのか、知事のお考えを伺います。
 知事は提案理由説明で、大胆な選択と集中により諸課題、諸政策の積極的な予算計上を行ったと述べられましたが、どういう観点でどのような事業を見直されたのか、その規模を含めて伺っておきたいと思います。
 いずれにしても、19年度と比べ188億円、制度金融の見直し分を考慮しても108億円当初予算が減少するのであります。もちろん、減少分には公債費なども含まれているわけですが、公共事業費や人件費など県内への費用の投下の減少は、県が作成した産業連関表によれば、それ以上に県内経済を縮小させ、雇用にも影響があるのではと考えます。ますます県税収入が減少し、県内経済が負の連鎖に陥るのではと危惧するところでありますが、今回のマイナス予算の県経済への影響を知事はどのようにお考えか伺います。
 先ほど触れた総額4,000億円の地方再生対策費は、交付税の特別枠として不交付団体を除く都道府県及び市町村に配分されるものであります。
 1月22日に公表された総務省の試算によりますと、鳥取県への配分は、県分として34億8,600万円、市町村分として26億8,700万円となっています。
 地方再生対策費は地方と都市の共生の考え方のもとに、地方が自主的、主体的に活性化施策に取り組むために創設されたものでありますが、配分額をどのように活用されるのか、お考えを伺います。
 次に、財政の健全化についてお伺いいたします。
 地方財政の健全化には、自主自立が求められるのは当然でありますが、自主財源の乏しい自治体にはおのずと限界があるのは当然であります。
 バブル崩壊後、数次にわたる景気回復のための経済対策は、社会資本の充実という大きな貢献もありましたが、地方の負担は起債で充当され、そして、そのツケが起債の償還となって県財政を大きく圧迫し、財政の硬直化を招いているのであります。しかも、起債の償還は交付税で措置すると政府は約束しておりましたが、ここ数年、ふえるはずの交付税は減少しております。大阪府の橋下新知事は就任直後に起債はゼロにすると公言されました。最近になって若干トーンが下がって交付税措置のあるものだけは借り入れするとも言っておられますが、平井知事は起債に対してどのようにお考えでしょうか、お伺いいたします。
 また、来年度当初予算案を見ますと、警察本部の運転免許試験場整備事業など、後年度に交付税措置のない起債が充当された事業が散見され、起債総額で約25億円とのことであります。
 一方、厳しい予算編成に当たって、基金取り崩しは90億円であり、議会が決議したキャップである140億円を大きく下回っております。
 知事のマニフェストである基金残高300億円維持のための苦肉の財源確保策とは思いますが、後年度へのツケ回しという感がしなくもありません。このあたりのバランスについてどのようにお考えになった予算案なのか、知事に伺っておきます。
 現在の財政地方格差は、地方分権を初めとする、いわゆる三位一体改革の結果であると考えます。
 地方分権の美名のもと、実質的な権限は何も移譲されないのに、国庫補助率の切り下げや偏在性のある税源の移譲という、極めて不本意な結果になっていると思います。
 現在、政府及び地方六団体は、さらなる地方分権改革を進めようとしていますが、本当に地方のためになるのか疑問であります。もちろん、昔のような中央集権がよいと言っているわけではありませんが、財政力のある大都市がひとり勝ちするという、これまでの地方分権の経過を検証し、国民がひとしく幸せになれる制度となるよう、一度立ちどまって考えてみるべきであります。
 ある政府の関係者も、大部分の地方は損になるのに、どうして六団体は地方分権を進めようとするのか不思議だという趣旨の発言をしておられました。
 これまでどおり大都市優遇の地方分権や税源移譲など三位一体の改革が進むようであれば、鳥取県は推進の旗をおろしてはどうかとも考えますが、知事の地方分権に対するお考えと今後の対応についてお聞かせください。
 昨今の重点課題であります道路特定財源について伺います。
 現在、国会においても激しい議論が行われておりますが、この問題が政局絡みに取り扱われていることはまことに残念であります。今後、地方をどうするのか、国家のあり方を問う一つの試金石とも思いますが、既に、前田八壽彦議員が詳細に質問しておられますので、重複を避けながら項目を絞って伺います。
 民主党は、道路特定財源の暫定税率を廃止した上で、本則部分は一般財源化する。直轄事業負担金を廃止して地方の暫定税率廃止分を捻出する。国の暫定税率廃止分と直轄事業負担金の減少分については、コスト削減と談合などの防止、さらにむだな事業の廃止により捻出する。計画されている高速道路のうち国直轄施行の事業については地方に欠かせない道路であり優先的に整備する、というような主張であろうと思います。
 私が問題だと思いますのは、県内の道路は、県、市町村だけで整備しているのではないということであります。民主党の主張では、地方の財源は確保するから心配要らないということだと思いますが、県内の直轄事業を見直しされては困るのであります。
 具体的には山陰道であります。本年度ようやく淀江~名和間が開通し、東伯~中山間も事業が進んでおりますが、中山~名和間、鳥取~青谷間が整備され山陰道が全線開通するには、現在のペースでも10年程度は必要であります。
 仮に民主党案のとおり見直しされた場合、全国、あるいは中国地方管内で見て、山陰道の優先順位はどのようになるのか、予定どおり整備が可能か伺います。
 また、県事業であっても、例えば、地域高規格道路である鳥取豊岡宮津、北条湯原、江府三次線の各道路でありますが、各県の自由裁量で道路以外にも使ってよいということになりますと、それぞれの県での行政分野の優先順位により、整備にばらつきが出るのではと思います。例えば、鳥取県側は整備が進んだが、ほかの県側から見れば大きなメリットがないので優先順位が下がり、整備が進まず全線開通が難しくなるということが考えられます。それぞれの県の事情もあり、他県との調整は現状よりもさらに難しいと思われますが知事の所見を伺います。
 いわゆる埋蔵金についてお伺いいたします。
 国会で霞が関の埋蔵金伝説が話題となりました。これは、昨年11月に自民党の財政改革研究会の会長である与謝野馨前官房長官が、補助金の一括交付金化や特殊法人の廃止などで約15兆円の財源を捻出するとした民主党の参院選公約に対して、根拠のない提言であり、埋蔵金伝説の域を出ないと批判したものであります。
 これに対し、自民党内で、増税に反対し、経済成長による税収増で財政を立て直すべきと主張する中川秀直元幹事長が、国の特別会計にある積立金や余剰金を念頭に、40兆円ないし50兆円の埋蔵金があると指摘しました。結局、政府は平成20年度予算で財政融資資金から約10兆円を取り崩して国債返済に充てる方向との報道であります。
 本県には15の特別会計があり、総予算額は998億4,000万円余りであります。大部分は、起債の償還と職員給与集中管理の2会計が占めておりますが、各種貸し付けや助成事業にかかわるものが、6会計24億6,000万円余りあります。
 これらに過剰な繰り越しがないのか、もしあるのであれば、一度一般会計へ戻して財政調整型基金に積むとか起債の償還に充当するなど、対応を考えるべきと思いますが、知事のお考えを伺います。
 また、知事が財政の目標として在任中に300億円を割らないとしておられる基金でありますが、これは、財政調整型と言われる取り崩し可能な基金であります。
 実は、これ以外にも県は多くの基金を持っております。運用益によって事業を行う基金であるとか、財産の一時的な取得のための基金、土地開発基金や美術品取得基金でありますが、平成18年度の決算書によりますと49億円規模の残額があります。これが昨今の情勢に照らして適正な規模かどうか検証する必要があるのではないでしょうか。
 例えば、低金利が続く中、運用益が大幅に減っているごくわずかの成果しか得られていないジゲおこし推進基金であるとか、公共事業費がピーク時の半分以下になっているのに、土地開発基金の規模はそのままでいいのか。当面県立美術館の建設の見通しが立たない中、博物館の収蔵庫には限界が来ているのに、美術品取得基金を使ってこれ以上美術品を取得する必要があるのか、考えてみられてはいかがでしょう。
 もちろん、へそくりとして本当に必要なときまでこれを残しておくというのも選択肢であろうと思いますが、知事の所見を伺います。
 県の本庁と総合事務所、市町村の役割分担について伺います。
 県内全域に5つの総合事務所ができ、それぞれの総合事務所は所長以下、地元のために誠心誠意働いておられると思います。しかし、組織としては総合事務所長が土木や農林、福祉保健、生活環境などの各出先機関を統括することになっておりますが、実態として各出先機関は本庁の県土整備部や農林水産部、福祉保健部、生活環境部などの指導監督のもとに置かれています。例えば、細かい話ですが、権限上は、総合事務所長の上に本庁の各部長が位置づけられております。また、出先機関を持たない企画部、文化観光局、商工労働部、防災局などは、各県民局を出先機関とみなして、言い方は悪いですが手足のごとく使うという実態もあるとお聞きしております。
 また、以前は県内39あった市町村が平成の大合併によって19市町村に減って広域化しており、合併した市や町は、その目的を基礎的自治体としての資質の向上としており、総合事務所が必要とされた当時と情勢は変化していると思います。
 総合事務所が本庁から予算を割り当ててもらうだけではなく、独自に要求されている事業もありますが、本来市町村が実施すべきものや、市町村で実施可能なものも多いのではないでしょうか。まして、市町村を指導したり先導するような業務は、この分権時代に既に不要だと思います。
 思い切って、総合事務所の業務を住民に一番身近な市町村へ移されてはいかがでしょう。もちろん、仕事だけ移すのではなく、必要な権限と経費、場合によっては専門的な知識や技術を持った職員を含めてであります。丸ごと市町村の仕事として移譲してもよいですし、県の仕事を委託するという形でもよいと思います。幾つかの市町村にまたがる仕事は、広域連合などにより実施可能であります。
 来年度の職員定数は、知事部局において91名減であり、知事マニフェストを実現するための財源の捻出に大きく寄与すると思いますが、総合事務所については事業量の減少による定数減が主であります。知事は、年末の記者会見で、仕事上の重複を見直すと表明されておりましたが、市町村へ業務移管すれば、重複業務の解消や指導業務の廃止などによりさらに財源に余裕ができ、健全化にも寄与できるものと思います。
 当然でありますが、相手のあることであり混乱もありますから、一度にできないと思いますが、知事の任期中に筋道だけでもつけられてはいかがでしょう。以上、知事の所感と今後の方針を伺います。
 第1回目の壇上の質問といたします。


◯議長(鉄永幸紀君)32番小谷茂議員が行いました代表質問に対する答弁を求めます。
 平井知事


◯知事(平井伸治君)(登壇)小谷議員の代表質問にお答えを申し上げたいと存じます。
 小谷議員から冒頭お話がございましたように、年明け早々以来、我が国の今後の経済の見通しについて不透明な事柄が次々と起こってまいりました。サブプライムローンの問題についてもそうでありますし、また原油価格も100ドルに迫ろうと、そういう状況になりました。こういうことから、経済の見通しは大変に厳しいような状況なのだろうと思います。ただ、このたびの福田総理の施政方針演説、1月18日にされましたけれども、この中でいろいろと今後の方向性なんかも出ていたのかどうか、こういうお尋ねでございます。
 率直に申し上げまして、今回の施政方針演説から感じ取られましたのは、従来からの路線を転換していこうという福田総理の決意は十分にあらわれていたと思います。問題はこれを実行に移すことだと思いますし、それが現実に評価をされるような成果を上げることだというふうに思います。
 地方の側からいたしますれば、地方として是正していただきたい地域間格差の問題だとか、あるいは地域の雇用や産業振興の課題などいろいろとございます。こうしたものへの対処をやっていただきたいと思いますが、今回のところにその端緒は見えたかなと思っております。
 今回の福田総理の施政方針演説の中の一番の眼目と言えるのは、生活者や消費者の立場に立った国政をこれからスタートさせていこうと、生活者とか消費者の視点というものを消費者が主役となるようなそういう政治に変えていこうという、そのことであったと思います。これ自体は、私は評価をできる事柄だろうと思います。
 最近は確かに構造改革ということが叫ばれて、それは金融の体質改善だとか、いろいろな意味で効果は上がったことは事実だろうと思います。しかし、その片方でその構造改革がゆえに地域に疲弊を与えたり、また生活者や消費者のほうにしわ寄せが行ったような面がなかったかどうか、これは十分に検証してみる必要がある課題だろうと思います。特に最近の冷凍食品の問題などもそうでありますが、消費者の方、生活者の方が一番安心できるのは身近な生活のところでありまして、ここの政治のあり方を組みかえるというのも新しくて大事な課題ではないかと思います。その意味で福田総理の着眼点自体は、私は評価をいたしたいと思っております。
 その上で、経済戦略についてどうかということでございます。
 革新的技術創造戦略を練り上げようではないかとか、それからグローバル戦略を練ろうではないかとか、また全員参加型の経済に変える戦略を練り上げようではないかと、こういう提唱が経済関係では福田総理の施政方針演説の中に入っておりました。
 確かに一つ、私どもは技術立国を目指さなければならないわけでありますし、鳥取県がいろいろと対外的に競争力を発揮しようと思ったら、地場の技術がやはり生きるだろうと思っています。液晶関係、あるいは食品関係でも氷温技術だとか、それとか熱処理の金属の技術でありますとか、なるほどと思わせるようなさまざまな技術が鳥取県には実はあります。これは全国各地であるわけでございまして、こうした技術は国際的にも競争力を持ち得るものでありますから、これを核にして技術立国を目指そうという、その戦略自体は、私は一つの方向性だろうと思います。
 グローバル戦略として打ち出しておられます。これはアジアの中での日本、それから世界の中での日本をもう一度考えよう、こういうことでありまして、これも私も先般来申し上げている鳥取県の道行きとも密接にかかわってくる国の動きにつながってくるのではないかと思っております。具体的には海外から留学生を呼び込もうとか、これからさまざまな取り組みが始まるというふうに言われておりますけれども、私どもそうした状況をきちんと見きわめて、鳥取県としても機敏に対応すべきものがあれば、我々もレスポンスをしていきたい、対応をしていきたいというように思います。
 全員参加の経済戦略というのは、今、所得の階層分化が進んでいる。ですから、ワーキングプアとか非常に深刻な問題も出てきております。こうした問題への対処という意味が全員参加という表現に入っていると思いますし、あと、地域だとか中小企業だとか、そうした地域の経済、中小企業の活性化、こちらにも思いをいたすべきではないか、こういうことが全員参加の経済戦略という言葉の中に表現をされているのだと思います。
 我々のほうでも非常に大事になってまいりますのは、中小企業が非常に多い鳥取県でございますので、中小企業のてこ入れを国のほうでぜひやっていただきたいということであります。こういう中であらわれてきておりますのは、企業立地の戦略とも関連いたしますが、農工が連携をするという、そういう考え方。これに基づいて食品加工業だとか木材加工業だとか、今まで業際分野のように言われていたこうした領域に国のほうでも優遇措置を打ち出そうではないかということであります。今回我々もこの考え方に沿って経済活性化の戦略を改めようとしたわけでありまして、これなんかは一つ評価していいお話ではあっただろうというふうに思います。
 中小企業について連携の拠点をつくっていこう、つながり力を高めようという思想も出てまいりました。中小企業がお互いの力を集結をして、地域で補い合って、その地域ごと、丸ごと一つの競争力を持った企業体としてやっていけないだろうかと、こういうコンセプトではないかと思います。県内でも早速こういうことに、こういう考え方に興味を示している商工会議所もありまして、もし商工会議所がそうした地域の連携拠点として発展していこう、国とその面では指定を受けるように頑張ろうということであれば我々も応援をしていきたいというように思います。
 地方の元気再生戦略ということを打ち出しておられます。具体策はまだまだ見えないところがありますが、例えば過疎バス対策とか、あるいは商店街の活性化でありますとか、そうした地域の課題に、国としても総合的な窓口をつくったり各種の施策を組み合わせたりして応援をしていこうということであります。この地方の元気再生戦略で我々の鳥取県でも使えるものがあれば、それは検討に値するだろうというように思っています。
 こういうように、いろいろな意味で今回打ち出された考え方の中には評価に値するものはあると思います。しかし、現在、福田総理の施政方針演説で示されてもまだ漠然とした感じがいたします。問題は具体的にこうした考え方に基づく個別の施策や省庁の対応から効果があらわれてくるかどうかでありまして、これはこれから我々としてもじっくりと見守りながら、そしてその対策として打ち出されたもので我々が対応できるものは機敏に対応していったらどうかと思います。どうもこれまで数年間といいますか、鳥取県、国の打ち出す施策にはやや冷徹に見ているところがあったような気がしないでもありません。使えるものはどんどんと使っていこうということだと思います。なかなか財政の余裕もありませんので、そういう打ち出し方はしていきたいというふうに思います。
 そして、福田総理の言葉の中で明治の農村開発の大家の言葉を引いてこういうふうにおっしゃっておられます。井戸を掘るなら、水がわくまで掘れという言葉を引かれて施政方針演説を閉じられています。これは結果が出るまでやり通せという、そういう決意だと思います。これからいろいろと波乱もありましょうし、どういう展開になってくるかもわかりませんが、今打ち出されている構造改革一辺倒からの修正というのは、鳥取県としては評価できる面もあると思いますので、そういう意味では井戸を掘り始めた福田総理にぜひ水が出るまで掘っていただきたいと思います。
 次に、今後の経済情勢についての判断、それから鳥取県の影響をどの程度というふうに見込んでいるかということであります。具体的な数値や状況につきましては、商工労働部長のほうからお話を申し上げたいと思います。
 名目で2.1%、実質で2.0%というのが現在の政府の経済成長見通しであります。若干ふえるという見通しになっています。それを引っ張るのが民間の住宅投資などだというふうにされています。これは建築基準法の改正がありまして、これで結局いろいろな意味で建築の着工がずれている、こうしたことが影響して今停滞ぎみだったものがもとに戻るということを見込んでいるのではないかと思います。
 鳥取県の場合、これと全く同じように経済が展開するかどうかというのはやや懐疑的な感じもいたします。と申しますのも、鳥取県の場合、他地域と違いまして輸出型産業が急速に収益を上げているという状況ではまだないだろうと思います。確かに自動車関連産業だとか、それから一部の機械関連とか好調な企業さんもありまして、そういうところの成長にぜひ期待をしたいと思いますし、それを応援したいと思いますが、ただ経済の地合い自体はまだマイナスかなというように思います。ただ、BSI、企業の業績見通しを県内でとってみますと、1から3月期が△の35ポイントでありましたのが、4月から6月期で△の7ポイントと、まだまだ厳しいものの改善の兆しもないわけではないということではないかと思います。
 いろいろとこういう意味で心配となることに手は打つ必要があると思います。国のほうで問題となっております建築確認申請に時間がかかるということがあります。私は県庁の中の事務局に指示をしまして、市とも、あるいは関係団体とも話をしてもらいまして、鳥取県は建築確認の期間の標準処理期間を独自に設定をさせていただくということにいたしました。本来ですと35日間というものでありますが、長くても33日間、それから、そうした長目にかかる構造のものでも構造によっては最大6日とか、木造だったら3日とか、そういうように国よりもずっと短く端的に処理をしていく体制を整えてやったらどうかと思っております。我々もこういうことを表明をさせていただきまして、今、現場のほうもそれに取りかかろうとしております。いろいろと経済の妨げになるような要因は取り除きながら、何とか経済成長の方向に県内を持っていきたいというように考えております。
 次に、来年度の地方財政対策についてであります。
 議員のほうからは、将来の交付税措置を先食いするような地方財政対策であって、あくまでも一時しのぎではないかという御指摘であります。私もその点は率直に共感させていただきたいと思います。
 現在、地方交付税の原資が大幅に改善をされて、それで交付税の特別会計の見通しがよくなったということでは全くありません。おっしゃるように交付税特別会計、苦しい中で前倒ししながら今回交付税のほうの財源にしたという面がありまして、国の全体の地方財政からすると好転しているとは思えないと思います。
 ただ、国の姿勢自体は変わってきたことは評価に値することはあると思います。それは今まで交付税削減一辺倒でやってきました。ただ、そこに歯どめがかかりまして交付税の総額を減らさないという反転をかける財政対策になっていまして、この点は我々としては念願していたことであり評価をしたいと思います。また、地方再生対策として新たに4,000億配分をするということも評価に値するだろうとは思います。
 しかしながら、今回の当初予算を組みましても、なお三位一体改革の前と後とで269億円のあい差がありまして、一般財源ベースでは269億円、大体我々の税収の半分ぐらいが飛んだことになっております。これは決して看過できない額でございまして、こうしたものの完全解決を我々としては求めていきたいと思います。
 そういう意味で、改善の兆しが出てきたという意味で、若干の光明は見えるけれども、まだまだ地方財政対策としては将来の地方財政の財源を確保したわけでもありませんし、足元の個別の団体の財政状況を好転させる効果までは完全には持っていないと思います。そういう意味で抜本的な税制改正を行う必要があって、その中で地方の消費課税などを拡大して財源の充実を図ったりなどの対策が求められるのだと思います。
 次に、今回の予算に関連しまして、マニフェストの中で私が鳥取新時代への道を切り開くための触媒となるというふうに表現をさせていただきまして、その触媒となるという観点で今回の予算などをどういうふうに取り組もうとしているのかということであります。
 触媒という言葉を使わさせていただいた意味を若干御説明させていただく必要があると思います。
 私はこちらの鳥取県の今回の知事選挙に出させていただくに当たりまして、正直出馬することになるとも思っていなかったわけでありますけれども、いろいろな展開でこうした決意をさせていただくことになりました。その際に随分悩んだわけであります。と申しますのも、自分は鳥取県の財政状況だとか経済の状況をある程度承知をさせていただいておりました。決して道行きが明るい、未来に対して希望が持てる、そういう財政状況ではありませんし、経済も困難を克服していくためにはいろいろなハードルがあるだろうと思っております。それを痛感をしておりましたので、どうやったらそこに新しい未来を見出すような解決策を考えられるだろうかと思いました。片方で財政的にはお金がない、しかし少なくともこの経済を立て直していく、地域に活力をもたらす、生活の豊かさを実感できるようにしていくにはどうしたらいいだろうかと。これが非常に難しい課題であります。
 ここを解いていくために自分が思い当たりましたのは、こちらで活動させていただいているときに、例えば国民文化祭のときでありますとか、あるいは砂丘をきれいにしようとか、あるいは中海の環境管理だとか、一木一石運動の大山の取り組みとか、実は鳥取県は全国に先駆けて地域としての住民パワーといいますか、住民として自分たちが貢献をしようという意欲とか、そうした気風があるのではないかということであります。それから地域の中で学問の府であります大学だとか、民間のいろいろな団体とか経済界だとか、あるいは我々行政もそうでありますけれども、私もいろいろな地域を体験させていただきましたけれども、お互いの距離感が非常に近いということであります。それぞれ顔も知っていますし、一緒に食事をしたこともあるような関係であったり、生まれ育ちも一緒であったり、そんな意味で非常にいろいろなネットワークが縦横に張りめぐらされている。これは鳥取県の強みになるかもしれない。ここを生かしながら地域を生まれ変わらせることができれば、たとえ財政的な資源が非常に乏しいような県であっても発展するチャンスは出てくるかもしれないと、それが自分の思いでありました。
 ですから県庁一人で、行政一人で地域の福祉だとか産業だとか教育だとか、全部引っ張ろうと思ったら無理かもしれない。しかし、地域全体でみんなで力を合わせてやっていく、そういう意味の次世代型の改革というものを断行することができれば、これは地域にとっても変わり目となるチャンスは出てくるのではないか。その意味で化学反応を起こすそのもの自体には自分はなり得ないかもしれない。自分の能力の限界なんかも率直に感じますので。しかし、せめて触媒としてそうした化学反応を企業だとか民間の住民の方々だとか地域の団体とか、そうしたいろいろなファクターが起こしていってお互いに絡み合いながら産業を豊かにし、教育を活性化し、福祉を盛り上げていく、そういう力が生まれてくる、その触媒には自分たちはなれるかもしれない。そういうように思ったわけであります。そういう意味で次世代改革は住民運動として県民みんなでやっていくことであり、それが鳥取の新時代を切り開くことになるだろう、それのお手伝いをさせていただく行政のリーダーとして自分はせめて役割を果たすことはできるかもしれない、そういう思いがありまして、触媒という表現を使わさせていただいたわけであります。
 今回の予算の中でもその思いを一部なりとも出させていただきました。例えば、これからの大きなダイナミックな経済の発展なんかを目指す意味で、自分はこの1年近くやってまいりましたけれども、北東アジアの時代の中で鳥取県は生きていくという道筋はできないだろうか。その環境を整える意味で北東アジア航路にチャレンジができないだろうかというのを一つは出させていただいているわけであります。もし、これができれば産業界の方とか、あるいは青少年の交流だとか、いろいろな意味で使っていただけるようになる。切り開くこと自体が問題ではなくて、それを通して、それをツールにして地域が発展する材料ができないだろうかという思いなのであります。
 あるいは河川だとか道路の管理をする。これは今までも実際にボランティア活動で地域の人にも地域においてやっていただきました。大変にすばらしい活動をそれぞれにしていただいております。しかし、まだ行政のほうの対応の仕方がよろしくないことがあって使いづらいことがあるということもいろいろ聞いていましたので、職員のほうに指示をいたしまして、実際そういうボランティア団体、地域でやっておられる団体の御意見なんかも聞いて、どうやったらもっと実効性のあるものになるかという話を聞いてまいりました。それで、今回も改善をさせていただきました。
 さらに、例えば、河川敷の領域はイベントなりなんなり自由にやってもらってもいいですよとか、ちょっと手直しをしようと思ったら我々のほうで材料費ぐらいを提供しますよとか、そうしたいわば地域にお任せをして協定を結ばせていただいて使っていただく。そこまで含めた維持管理なんかもやるようなスタイルはできないだろうか。こんなことも考えさせていただきました。
 あるいは中山間地域にいろいろなお年寄りだとか限界集落なんかもございます。そういうところを全部行政で見守るのは無理です。ですから、例えば新聞配達をされるとか電気やガスの検針とか、いろいろと地域に入られる方々と協定といいますか、結ばさせていただきまして、見守り活動に参画をしていただく。そういうものを応援をしていくとか、いろいろなやり方があるのだと思うのです。
 一番端的なのは、子育て応援パスポートのようなものでありまして、これは企業さんがそれぞれに参画をしていただいて、子育て世帯を応援しようというものであります。企業側は割引をしたり、いろいろな便宜を図ったりということを提供いたします。我々行政のほうとしては、それについてパスポートをつくりまして、こういう企業さんが子育てに非常に積極的な企業さんですよというのをお知らせをする。これ自体は実は企業側は、店舗のほうは宣伝になるわけです。店舗側もメリットがあって参画をしてくるし、その店舗も協力することによって地域の子育ての基盤が整ってくる。こういう連鎖反応を呼びながら、新しい化学反応を起こしながら、地域を生まれ変わらせるようなことが一番効率的な感じがいたしまして、それを目指したいということで、今回も予算に一部取り込まさせていただいているところであります。
 次に、今回の予算の大胆な選択と集中ということで予算計上したと言っているけれども、どういう観点でどういう事業、どういう規模でということでございます。
 これについては、総額ベースで今回廃止事業というか、終止符を打つ事業ということで56億ほどございました。さらに169人の人員削減を行っておりまして、これで12億ほどの効果があります。こうやっていろいろと見直しをかけながら、片方で新規の事業に積極的に出ていこうとしたわけでございます。今回の見直しは、もう既に時代としての使命を失っているのではないかというものを改めたりだとか、費用対効果を十分検証したりだとか、市町村との役割分担とか、それから公共としてどこまで関与するかとか、そういう観点で見直しをさせていただきました。詳細は随分いろいろな事業にわたります。一つ一つは細かいものであります。大きなところで言えば、この議場でもお認めいただきましたが、母来寮をいっそ民営化しようということで、公共からの関与を外させていただくことにいたしました。それから厚生事業団との関係もこの際見直しをさせていただきまして、従来からの計画もありましたけれども、年々激変緩和的にやっていたような交付金について、これも終えんさせていただいたということにいたしております。あるいは、空調施設の機器を買おうというような計画があったときに、それをリースとしてやることで額を随分節約をさせていただくだとか、いろいろと見直しをさせていただいた次第でございます。こういうことを通じまして、意欲的に予算計上を片方ではさせていただいたということです。
 次に、19年度と比べて108億円の予算が減少しているということでございます。これについて、これは県内経済を縮小させて雇用にも影響があるのではないかということで、このマイナスの影響についてどう考えるかということでございます。
 私といたしましては、今回予算編成をする上でこうやって節約をすることはするわけでありますけれども、なるべく県経済についてはプラスの影響を与えようという思いで編成作業に当たらせていただきました。実は、今回一番減ってきた大きな原因は、昨年の6月議会でお認めいただきましたけれども、50億、基金をぽんと積んだ事業がございました。これが今回入っておりませんので、これだけで既に50億なくなっております。それから、公債費。公債費というのは借金返しでございますが、これが18億円なくなっておりますし、これは卑近な例でありますけれども、我々が行いました統一地方選挙ですね、これも9億円ほどお金がかかっていましたので、これが新年度は入らないと。こういうのを積み上げていくと、それだけでも結構な額になっておりまして、実質的な縮小幅というのはそんなには大きくはないだろうと思ってはいます。
 多分、議員がおっしゃりたいのは公共投資のことではないかと思います。公共投資につきましては確かに対前年22億円減少をさせる、そういう予算にいたしております。それは3%です。対前年3%減でございまして、この分は確かに減っているわけでございますけれども、これは今までとは減額の幅を、いろいろな重要な事業もありますが、その進捗を片方で図るということもいたしました結果、減額幅は従来よりはモデレートにさせていただいたという思いがございます。実は17年度から18年度にかけましては11%減額になっています。それから18年度から19年度に対しては9%減額になっています。これはいずれも国全体で投資的経費を切りますという、そうした削減の目標よりも随分大きいことになりました。これは我々として当初予算査定の中で必要な事業を積み上げていった結果でありまして、その結果として11%減、9%減ということになったわけであります。
 ただ、今回は予算の査定作業に入る前に、今の経済状況も非常に厳しいわけでありますから、一辺倒にだらだらと下がることではなくて、少し踏ん張ってみるといいますか、なだらかな業態転換を例えば建設事業の皆さんとかにもいずれはしていただかなければならないわけであります。これは国全体として公共投資は絞られるわけでありますから、それはやむを得ないことだと思うのですが、ただ急に物事は移り変われないということもありますし、本来持ちこたえるべきところが持ちこたえられないとかという変な影響が出てもいけない。ですから、国全体が3%減であれば、そこのニュートラルな線になれるかどうか、自分たちの体力のこともあるので試してみようというのが、今回の予算編成の考え方でありました。そういう意味で公共投資は3%減というそういうことにさせていただきました。
 それから、もちろん人件費もカットさせていただいたことはさっき申しました。これは雇い上げる人の数を減らすということでございます。ですから、これについて県経済へその分の影響は確かにあるかもしれません。
 ただ、この片方で商工業者の皆さんだとか農林水産業の方々とか、そうした産業従事者の方のお話をいろいろと聞きまして、むしろ積極的な産業政策は打たせていただいたつもりであります。例えば、集落営農を支えるために機械化を助成するお金を考えようとか、あるいは木材についても、木材加工業だとかも含めて応援できるような手だてがないかとか、いろいろとさせていただきました。商工業関係でもマッチングを商談会をいろいろと展開をするとかアンテナショップをやるとか、そうした事業展開を図らさせていただきまして、できるだけ経済の活力に重きを置かせていただいたそういう予算編成になっております。そういう意味でトータルで考えていただければ、私は県経済に対してマイナスよりもプラスの影響になるような予算の仕組み、予算の埋め込み方をさせていただいたつもりであります。
 次に、地方再生対策費の活用についてであります。
 今回、総額4,000億円の地方再生対策費が交付税の中に措置をされました。これは基準財政需要額の中に積み込むという方式によるものでございます。交付税でございますので使途に制限はありません。それから、今回地方再生対策費が4,000億積み込まれましたその要因となったのは、都市部と地方部との大論争の結果であります。法人事業税だとか法人住民税、こうした法人二税が随分偏在をしていますと。大都市部は非常に多い、地方部は少ない。この場合あい差が余りにも大きいものですから、これをなだらかにしようではないかという論争があり、この結果としてその流れでこの地方再生対策費が入っております。ですから、これはどちらかというと税源偏在を是正する目的の一環として出されているわけでございますので、これ自体は使途に特定性を持たせてやるものではないと私どもは思っています。交付税自体がそういうものでありますし、今回の経緯もそういうものでありますので、地方再生対策費はむしろ一般財源として使わさせていただく、その字義どおりに使わさせていただきたいと思っています。
 ただ、この言葉にもあらわれていますように、地方が再生するようにという願いは込められているわけでありますから、先ほど申しました産業対策とか、それからこの算定に当たって高齢化の比率なんかにも随分配慮したようなことになっておりますので、そうした福祉の関係事業費だとか、そういうものの需要もきちんと見込まさせていただきまして予算をつくらさせていただきました。
 次に、起債について、借金についてどういうふうに考えるかということであります。
 借金すること、起債をするということはいろいろな考え方はあると思います。例えば家計に引き照らして言えば、私ども年々のローンを組むところを考えると非常に頭が痛くなるわけであります。それは、将来の負担がふえる、自分の代で返せるかどうか、子供たちにひょっとすると借金が移るかもしれない。そんなことまで考えますと非常に気が重くなるものであります。ですから借金はなるべくしないにこしたことがない。今ある手持ちのお金でやるほうが何ぼもいいだろう、堅実だろうと。これはそのとおりなのだろうと思うのです。しかし、場合によっては家を建てるということになります。家を建てるのであれば、建てる家にもよりますけれども、ひょっとすると子供も使うかもしれない。ですから長目の借金をして年々それを返していく。そういうことに完全に不合理ではないとは思えるのです。つまり、それは世代間で分担するというドライな考え方もあるかもしれないわけであります。
 行政の場合は60万の大家族でございますので、その60万の大家族で引き合わせて考えることだと思います。起債自体は、借金自体はそういう意味で世代間の公平を図るということもあるだろうと思うのです。先ほどおっしゃいました運転免許センターでありますだとか、あるいは学校とか、こういうものはむしろ将来にわたってずっと使うものでありますから、今税金を、この年に納める人がすべて負担しなければならないものでもありません。ですから世代間で公平を図るという意味で借金をする、起債をするということは一定程度合理性があるのだろうと思うのです。
 ただ、問題なのは起債、借金がそうやって世代間公平だから幾らやってもいいのだということになりますとどんどん膨れ上がってきます。後々返せないような借金になると、これはこれで問題になってくるということだと思うのです。
 今回、大阪府の橋下知事が就任されて早々に借金はしないということをおっしゃいました。私はさすが大阪府だなと思って称賛しようかと思ったのですが、たちまちにそれを撤回されたものですからさもありなんと思いました。なかなか借金しないで今の地方財政を回していくこと、これはどこの国もそうだと思いますが、それは無理だと思います。やはり年々の歳入には限界がありますので、それはある程度はやむを得ないと思います。ただ、将来の財政圧迫がないように、そこが問題なのだろうと思うのです。
 そういう意味で、先ほどの御質問の中でお問いかけがございました、今回当初予算の中で地方財政対策がない、すなわち交付税措置がない運転免許試験場などで25億円やっているけれども、これはどうだろうかというお話がございます。私どもは世代間の公平を図るという意味で合理性はあるだろうというように考えておりまして、ぜひ御理解をいただきたいと思っております。
 問題なのは、先ほど申しました公債費の負担が将来にどのぐらいになるかということでございますが、財政の誘導指標の中で申し上げております将来の財政負担をふやさないという縛りにはまだまだかなうレベルでありますし、それから、実質公債費負担比率というものがございまして、これは現在鳥取県は13%です。全国的に見て15位の水準でございまして平均よりも随分上のところにいます。これは危険水域に入ってきますのは25%のところでございますから、かなり公債費については抑制的に今財政負担になっているということであります。他県と比較してという意味であります。非常に重い負担ではあるけれども、他県と比較して、まだうちはそんなに問題のある水準ではないだろうと判断をいたしまして、25億円でありますけれども、交付税措置のない起債を発行することを選択をさせていただきました。
 次に、地方分権を進めること自体いいのだろうかと、いっそ鳥取県は推進の旗をおろしてはいかがだろうかというお尋ねでございます。
 これはいささか、ちょっと見解を異にするところなのでございますけれども、私はおっしゃりたいことはすごくよくわかるのです。と申しますのも、三位一体改革を経験をいたしまして、あのときにみんなで分権を進めるべきだといって、地方六団体も含めて頑張ったのです。しかし、それがまんまとわなにはめられた格好になってしまいまして、交付税ががっさり減らされてしまうと。我々のイメージとしては、国庫補助金は減るけれども、その分は税収はふえて、交付税はむしろ税収が来ないところに措置をされるのだろうと思っていたのですが、この期待は見事に裏切られたわけであります。ですから私たちはこういうことはやってはいけないと思います。
 ただ、地方分権ということが、これは2つの意味で現下において大切だと思うのです。1つは、これは理念として我々は進めなければならないだろうと思うのです。やはり中央政府が余りにも大きくなり過ぎました。今も霞が関に巨大な官僚機構があります。さらに、それは地方にも張りめぐらされているわけでありまして、地方にも国の機関があります。こうした巨大な装置が運営をされていくにはコストもかかります。コストはかかるのですけれども、これを維持していかなければならないことになってしまっているわけであります。我々はいずれ国も地方も同じ公会計の中でありますので、全体としてやはりこの行政のあり方をどこかで考え直さなければいけないわけであります。ですから、どうせやるのであれば地方のほうが実際に現場もよくわかっていますし、我々も自負がありますが、本当に必要な行政をやっていけるだけのビジョンを練ったりする能力はあると思います。確かに国全体で考えなければならない外交だとか、あるいは新型インフルエンザ問題のようにどうしても技術的な問題だとかいろいろなことでアドバイスをいただかなければならないことはあると思いますけれども、ただ、そういうことを除けば、基本的なことは地方でやれるようにしたほうがよほど効率的に自分たちで思うような行政といいますか、住民サービスが享受できるようになるのではないかと思うのです。これは理念として私は正しいと思いますので、この意味において地方分権ということは推進すべきものだろうと思います。
 あともう1つ重要なことを見落としてはならないことは、これは、私は川はどうしようもなく流れているように思うのです。だれも、万人もこの流れをとめられないと思うのです。今、国のほうの日本丸は荒波にもまれているわけでございます。非常な財政負担にあえいでいる。ですから、必ず国のほうから地方のほうにという移動圧力がかかってくるだろうと思うのです。これは我々が求めている、さっき申し上げた理念的な地方分権とはまた別のものでありまして、財政的に遠心力を働かせようという、要らないものはどんどん地方に回してしまおうという、そういう組みかえの地方分権、えせ地方分権論があると思うのです。
 きのうの経済財政諮問会議がありましたけれども、あれでも地方支分部局は地方へ回そうという議論が出ています。これはいずれはやむを得ない話だろうと思います。我々の目から見ても地方支分部局が今のままで国の役所であるがいいか、地方の役所であるがいいか、これを冷静に判定しなさいと言われたら、国の役所であることについて疑問のあるところはたくさんあります。ですから、そういう意味で理念的には理解はできるのですけれども、これを主導しているのは経済財政諮問会議であり、国の財政を主に中心的に考えている人たちでありまして、非常に危険な部分もあるわけです。ですから、我々としてはこういうようにどうしようもなく地方分権の名のもとに川は流れてくることに対して、我々も働きかけをしていかなければならないと思うのです。この二重の意味において地方分権というメッセージを我々は出さなければならないし、その本質はこうだという理念を説かなければならないことが一つだと思いますし、それから今回急浮上してきた地方支分部局の問題についても、とにかく人を地方に出せばいいということになってしまったら大変なことでありまして、財源は我々はないわけであります。ですから、もし地方に出すのであれば、それなりにきちんとスリム化をして、地方の都道府県のほうに持ってきて、それで十分やっていけるような規模にして、しかも財源は一般財源で、これは今回は全く減額されることなくいくようなことでないと、この話は受けられないのです。
 そういう意味で、地方分権の議論には参画をしていかないと、あっという間に国の財政の都合のいいように決められてしまう危険があって、前の地方分権の三位一体改革のときと同じ轍を踏む可能性が今また出てきているように思うのです。ですから、私は地方分権については地方は興味ありません、ですから旗をおろしましたと言って敗北宣言をするようなことは、逆に鳥取県の首を絞めることになるのではないかと思っていまして、鳥取県の立場を主張する地方分権論を堂々と吐いていくべきではないかと思っております。
 次に、道路特定財源についてであります。道路特定財源について仮に民主党案のとおり見直しをされた場合に、山陰道の優先順位はどうなるのか、予定どおり整備ができるのかどうかというお尋ねでございます。
 これは今はまだ進行中の議論という面はあるのだろうと思います。ですから、その点は御留意をいただく必要があるかもしれませんけれども、今私どもは先般申しましたようにハイウエーをきちんとつくらなければならない時期に来ています。現在の民主党の案でございますけれども、これは要綱的に示されたものが出てまいりました。私も先般直嶋政調会長からも骨子となるようなことはお話を伺いました。それは、地方の道路特定財源は保障しましょう、それから暫定税率は廃止しましょう、それから暫定税率以外のところは一般財源化しましょう、それで地方の道路はちゃんと要望のあるような道路はつくりましょうと、こういうことでありました。しかし、そこでも数字を上げてお互いに議論したのですけれども、その計算を全部やっていきますと、単純に計算をしていきますと、国の直轄事業でやる道路財源のところ、この国の財源部分が4,000億になると。全国で4,000億になってしまう。この4,000億で本当に私どもの山陰道を、政調会長はつくると言いますけれども本当にできるのですかと、こういうことを申し上げました。
 実は、国は直轄の事業費4,000億に当たるこのお金で何をやっているかといいますと、今5,000億を使って維持管理をやっているのです。そうすると、この4,000億は維持管理経費で全部消えてしまうかもしれないのです。ですから我々非常に危惧を持っているのです。その部分はどこからどうやって調達をしてくるのだろうか。確かに地方に渡すお金を保障しましょうと言ってくださっていまして、この部分は評価はできると思うのですが、それを回すがために今度は国の直轄の部分が今4,000億ぐらいまで圧縮をされてしまっているわけでありまして、ここに何とか民主党さんも答えを出していただかなければならないのではないかと思ったのです。
 それで、そのとき私どものほうもいろいろと申しまして、ここのところの財源どうなっているのですか、本当にできるのですかと言ったら、民主党さんのほうは、これは率直に申し上げて直轄事業の進度についてはそれは落とさざるを得ないだろうと、それはしようがないことだと。ただ、その中で優先順位をつけるのだからと言うのですね。優先順位をつけるのであれば、それは我々のところはきちんと保障してもらいたいということを申し上げたわけであります。
 こんなやりとりが現状でありますので、その点で、私は現段階では確かに不透明な部分があるだろうと思っていまして、与野党でこれから協議が本格化すると思いますので、ぜひ鳥取県のように、今こそハイウエー整備が必要なところを念頭に置いた協議をしていただきたいと思っているところでございます。
 次に、一般財源化されて各県の自由裁量となった場合に、鳥取豊岡宮津自動車道、北条湯原道路などはできるのだろうかということでございます。
 一般財源化されますと、今おっしゃったのは地域高規格道路でございますので、地域高規格道路のところはそれぞれの県が主役になってやっていくのが常であります。一部国がやる部分もあります。駟馳山バイパスとか、あるいは犬狭峠とか、これは国が直轄でやっているところもあるのですけれども、基本はやはりそれぞれの県がやることになると思います。
 これは一般財源となった場合に、ここの財源措置が十全になされた上でさらにそれを回してもらわなければならないわけでありますから、関係県同士で話し合いができなければなりません。もしそうなれば、これは私はぜひやりたいし、やらなければならないと言わざるを得ないわけでありますけれども、ただ県によって温度差があるのも事実だろうと思います。鳥取豊岡宮津自動車道の兵庫県側の向こう側については、実は兵庫県は今熱意があります。ですから、香住のあたりとか、今度は22年度に開通するとかいう部分もございます。こういうように鳥取豊岡宮津自動車道なんかはいいのですけれども、例えば北条湯原道路とか、あるいは江府三次線だとか、相当向こう側にも元気を出していただかないといけないところもあります。こういうところはやはり不透明感はどうしても残るだろうということになります。それは、一般財源化という字義どおり、ある意味仕方がないといいますか、これは理念的なことでありますので、そういう不確かさは出てくるだろうとは思います。
 次に、埋蔵金についてのお話がございました。大変興味深いお話でございまして、私もこの際調べさせていただかなくてはいけないなと率直に思いました。埋蔵金があれば、私も一緒になってスコップを持って掘りに行きたいと思っております。
 まず、特別会計についてでありますけれども、これについて過剰な繰越金がないかであります。
 この点は、詳細総務部長から申し上げたいと思いますが、いろいろと各種の会計がございまして、それぞれに繰越金が出ているところもあります。ただ、これは国庫が絡んでいまして、お金を返すと国庫も返さなければならない。また来るかというとそこがちょっとわからない。ではやっぱり抱えておいたがいいかなというのも中にはあります。ただそれでも農業改良助成資金とかそういうところで一部これまでも返してきた例がございます。それから用品を買うためにやっている会計がありまして、こういう会計なんかは今までも調整した時期もありますし、今調整できなくもない、そういう額もあるかなと私も感じました。ですから、基本的にはまた見直しをさせていただきながら、随時一般会計のほうに戻せるものは戻していただくようにいたしたいと思います。ただ、特別会計もこうした埋蔵金があるところばかりではありませんで、ふたをあけてみると特別会計の扉の向こう側は大火事になっているところもあるものですから、いいことばかりではないのですけれども、ぜひそういう見直しはしていきたいと思います。
 次に、基金についてでありますけれども、これも全く同感でございまして、いろいろと見直しを図っていきたいと思います。ジゲおこし基金、これは平成元年に積まれたものでありまして、例のふるさと創生1億円の時期です。あのころに、要はそうして出てくるお金を積みまして、それでジゲおこしに使おうということでやったわけであります。確かに若干時代が変わったかなと思います。今その利子運用でやろうと思っても余り意味がないかもしれません。これを崩すためにはどうしても予算の措置などもありますので、来年度1年ちょっと考えさせていただきまして、取り扱いを検討する必要があるかなと思います。土地開発基金は、これは公共投資を行う前提で機動的に解決をするための基金でありまして、これ自体存在意義はあります。しかし、適正規模がどこにあるかということはあろうかと思いますので、やはりこれも見直しをしてもいいのかなと思います。それから、美術品の基金も御指摘いただきましたけれども、これは実は今将来ビジョンを県民に問いかけているところでありまして、県議会の皆様とも共同作業で向こう半年くらいはかかると思うのですが、議論をしていきたいと思っています。その中に美術館の問題も入れてございます。ですから、そういうこともありますので、当面はここは余りさわりにくいかなと思っています。こういう基金の見直しをこれからまたやらせていただきまして、何とか一時しのぎかもしれませんけれどもやっていきたいと思います。何か妻のへそくりを探すような気分がしないでもないですけれども、ぜひ取り組んでみたいと思っております。
 総合事務所の業務について市町村への移管などを考えてはどうかと。
 これは今までも問いかけをしてきております。ただ、なかなか受け取ってもらえないというのが現状であります。粘り強く話し合ってみたいと思います。もし、移管が無理であれば共同作業とするような協同組織をつくる。さっき連合の話がございましたけれども、そうしたことを考えてみたいと思います。そういうことができるかどうか、早速に問いかけをしていきたいと思いますし、なかなか無理だろうから任期中に考えてくれということでございますのでやっていきたいと思います。
 例えば、今も除雪作業なんかは市町村に一部ゆだねています。大山町とか、あるいは日南町とか、場合によっては県境をまたいで岡山県の団体に委託をするようなこともありまして、こういうことは結局一通りの道路としてやったほうが除雪作業は効率的だということなのです。除雪作業の場合はわかりやすいのですが、そのほかもあります。例えば税の問題、ですから税については、今回は県と市町村とで共同任用をしましょうと、それで滞納処分をやりやすいようにしましょうと、そういう措置をことしに入ってとり始めました。これなんかも共同処理の一範疇なのでありますが、こういうものをもっと発展させて、例えば税の徴収なんかは1つの団体でできないだろうか、県と市町村が相乗りした団体でできないだろうかとか、工夫をすれば県にも市町村にもメリットがある姿は出てくると思いますので、ぜひ検討をさせていただきたいと思います。


◯議長(鉄永幸紀君)補足説明を求めます。
 瀧山総務部長


◯総務部長(瀧山親則君)特別会計の関係で、6会計の余剰金が24億あるが、一般財源に充当してはどうかというお話でございます。
 その特別会計の状況でございますけれども、議員がおっしゃられました6つの特別会計の繰越金、18年度の決算で約11億7,000万余りありました。このうち2億は中小企業近代化資金助成事業特別会計の中の高度化資金でございまして、年度末に資金が民間から、貸付先から返ってまいりまして、それを特別会計から国とそれから県の一般会計にすぐ返すのですけれども、その間ちょっとタイムラグがどうしても生じますので新年度に繰り越したものというもので、それが2億円ございますので、それを差し引きますと約9億7,000万の実質的な繰り越しがございました。その中の主なものでございますけれども、この中小企業近代化事業の中の近代化部分、高度化でなくて近代化部分等を含めまして約3億7,000万の繰越金がございますが、これは国の補助金が2分の1入っております。もう1つ、林業・木材産業改善資金助成事業でございます。これも国庫補助が3分の2入っておりますけれども、繰越金が約3億あるということでございます。また沿岸漁業改善資金助成事業特別会計ですが、これも繰越金約1億7,000万ございますが、これも国庫補助金が3分の2でございます。
 これらにつきましては、近年の貸し付け実績から見ますと少し多いのかなという感じはしていますけれども、せっかくの国庫補助金が入っております。いざというときに返してしまったら、国から今度いただけるかどうかわからないということがありますので、知事が申しましたようにもう少し慎重に検討したいなというぐあいに考えておるところでございます。
 御質問とはちょっと別でございますけれども、農業改良資金助成特別会計というのもございます。この特別会計から財団法人の農業担い手育成基金に貸し付けて、そこの基金で末端のほうに貸し付けておるわけですけれども、基金での滞留額がかなりございましたので、基金から一たん特別会計に繰り上げ償還させて一般会計に償還させたというものが、20年度当初予算で約5,000万円程度あるところでございます。特別会計の繰越金の状況は以上でございます。


◯議長(鉄永幸紀君)門前商工労働部長


◯商工労働部長(門前浩司君)今後の経済情勢と本県への影響について補足の答弁をさせていただきます。
 平成20年度の政府経済見通しによりますと、国内総生産、実質で2.0%の成長ということになってございます。企業部門の底がたさの持続、また家計部門の緩やかな改善、こういった要素に加えまして、改正建築基準法施行の影響による減少から回復をいたしまして、民間住宅投資、またこれに伴う民間設備投資が増加をするということが主な要因とされております。具体的には民間住宅で実質9.0%の増、民間企業設備で3.3%の増ということになってございまして、こういったことが公的資本支出の減などを補って、トータルで2.0%の増というようになっているところでございます。
 また、本県の経済動向ということでございますが、先ほど知事から紹介がございましたが、BSIという指標がございます。景気の見通しを増加と見込んでいるものから減少と見込むものを差し引いたものでございますが、1月から3月期の見通しでこのBSI値がマイナス35、4月期から6月期がマイナス7ということでございまして、依然として厳しいながらも若干改善の兆しも見られるところでございます。
 また、住宅建築の円滑化に向けた本県独自の取り組みも開始されたところでございまして、経済波及効果の大きい住宅建設の回復ということも期待をしているところでございます。
 ただ他方、最近2月の月例経済報告にも示されておりますとおり、日本経済の先行きにつきましてはサブプライム住宅ローン問題を背景とするアメリカ経済の減速、また原油価格の動向など、景気下振れリスクというものが高まっているのはそのとおりだと考えております。県といたしましても商工団体や金融機関とも連携をしつつ、県内経済動向を注視して、必要な対策を適宜講じてまいりたいと考えているところでございます。


◯議長(鉄永幸紀君)32番小谷議員


◯32番(小谷茂君)最初に申し上げますけれども、地方分権のあり方について知事にお話ししたわけでございます。私は一度立ちどまってという極論をちょっと申し上げましたけれども、知事の答弁のあるとおり改革は進めるべきだと私自身思っています。ただ、知事の答弁を引き出すために発言した経緯がありますので、その辺を御了承お願いいたします。結局、地方分権については政府とのあい差というか、乖離がかなりあるので、そういう状況だったのでちょっとお尋ねしたということを申し添えておきます。
 県民の県政への参画についてお伺いしますけれども、結局知事は触媒となるということは実際に動くのは県民であるということ、いずれ県民の方々に参画していただきながらやるということでございます。ある意味ではボランティアになりますけれども、結局鳥取県が財源がないために、あるいは政府が交付税措置をしていないそういう状況の中で、財源不足のためにやはり堤の土手をボランティアで刈ってもらったり、あるいは河川の掃除等々にボランティアの活動を募集されるということでございますけれども、極端な言い方をしますと、そのボランティアを否定するわけではありませんが、先ほど来私も言いましたけれども、その状況の中でやはり所得を伴わない、無報酬ということですから、お金の流れは生まれないということです。そうすればやはり鳥取県の産業といいますか、金さえあればやはりそういう状況の中の方々に仕事をしていただいて、あるいは給料も払いながら、そういう面でまた県の所得を上げるということができるわけですけれども、ボランティアであればそういう状況が生まれないということでますます負の一面が出てくるという、あるいは極端な言い方をすれば、都市の方々は土日には休んでいただいておりますけれども、鳥取県の行政のかわりに、農業用水の維持とか、あるいは先ほど言いましたようにのり面の草刈りをしたりとか、行政イベントのお手伝いをしなければならないという、県民の行為なくては集落の維持ができないとか、いろいろな面が出てくるわけです。県民参画の負の側面について知事はどうお考えなのか、お伺いいたします。
 道路特定財源ですけれども、いろいろ言われておりますけれども、福田総理は衆議院の国土交通委員会において道路整備に必要な額を上回る特定財源の一般財源化について将来的には広がる部分があると答弁されておられるようです。ある意味では野党が対案を示せば、今後の情勢によっては一般財源化が現実となることもあります。しかし、暫定税率を含め5兆4,000億円すべてが一般財源化されることは、道路整備に必要な財源が不安定な状況に置かれると思います。そういうことであります。長期的な展望による地域振興あるいは産業振興に大きな影響を与えると思います。県として政府・与党に対して一般財源化することのないよう再度強く要望すべきと思いますが、知事の所見を伺います。


◯議長(鉄永幸紀君)平井知事


◯知事(平井伸治君)(登壇)まず、ボランティア活動など、こういうものは実際上は負の側面があるのではないか、そのことについて所見を問うということであります。
 このことはいろいろな見方が確かにあるのかもしれませんけれども、私はボランティア活動を自分自身も学生時代からやっておりましたので思うのでありますが、参加することに自分自身の存在意義を見出す、地域に貢献することに喜びを感じる。それはお金ではなくて、喜んでもらえる人がいるとか、目に見えて町がよくなるとか、そういう報酬を得るということなのだと思うのです。これは従来の金銭経済による価値観とは違うものだと思うのです。新しい市民社会型の価値観が成熟をしてきているのが今日だろうと思います。
 また、公共というものに対する考え方も、かつてのお上対民人というような、そういうものでは全くなくなってきております。むしろ公共セクターと言われる役所のほうの人たち、それから住民の皆さん、それぞれに地域をよくしようと頑張る。お互いに連携したり、勝手にそれぞれやったりとか、こういうのが本来の姿なのだと思うのです。現在はそういう意味で公共の世界の中でも公が担う公共ではなくて、私が担うプライベートパブリックとでも言われるような、そういう私的な公共という領域が大きくなってきているのだと思うのです。これが時代の流れでありまして、そのことに私ども行政のスタイルも真正面から向き合ったほうがいい、そういう転換点に来ていると思うのです。
 今回も予算のいろいろな事業づくりの中で、例えば「弓ヶ浜のマツ守り隊」という事業が提案をされてきました。これは地元の和田町とか富益町のボランティアの方が出ていかれて、例えば伐倒だとか被害木の調査だとかをやって、正直国のほうの海岸事業だとか、我々のほうのいろいろな事業を待っていてもどんどんと木がやられてしまうと。もう地元の者も協力してやろうやということでこれを進捗させようというものであります。
 こういうようなことは、確かに労役を提供するということでいえば、あたかも律令国家の時代で租庸調があって庸という労働の税金が課されていたような、そういうイメージがあるかもしれませんけれども、ただ実はそれは自分たち自身の問題なのだと。例えば、弓ヶ浜の松であれば、これは我々の松であって、別に鳥取県の松でも国の松でもなくて我々の松だから我々できれいにしようという、こういうことだと思うのです。
 ですから、そういう意味で私ども今回確かにボランティア関係の予算なども計上させていただいておりますけれども、決して押しつけをしようというものではありません。むしろその地域の発意でやっていただこうという動きがあるのであれば、それを積極的に推進しよう、後押しをしようというものであるというふうに県民の皆様にも御理解をいただきたいと思っています。
 一般財源化の問題につきまして道路特定財源、改めて政府・与党に一般財源化阻止ということを強く訴えるべきだということであります。
 気持ちとしてはそういう気持ちでありますけれども、ただ、ちょっと注意しなければならないのは、今は道路特定財源についてどういうふうに考えるかということです。道路特定財源は本来道路のユーザーが自分たちが使う道路を負担しましょうと。負担と受益との関係でバランスをとる意味で道路特定財源というものは設定をされているわけであります。ですから、本来はこの道路特定財源として徴収されている税は、だからその約束どおり道路に使うのが筋合いでありますし、もしこの税金を下げるというのであれば、道路に使うお金自体も下げるということなのです。これは本来のルールであるわけであります。ですから、やや一般財源化ということ自体がちょっと理論的には整理が難しいところだと思うのです。つまり特定財源として取ったものを一般財源として使えるように事実上してしまっている。あるいは今道路特定財源としてとらえているものを一般財源として組みかえるというのは、これは理論的にはやはり整理が必要なところがあるだろうと思います。そういう本質的な問題を内在しているということは、国のほうでの議論でも理解をしていただく必要があるだろうと思うのです。
 ただ、今、現状を申しますと、政府のほうは既に一般財源化的なことを始めています。例えば倉吉の駅の橋上化を行う。橋上化にはまちづくり交付金が出ます。まちづくり交付金の財源は実は道路特定財源として徴収されたものが一部回っているのです。これは道路に関係があるというような理屈をつけて、こうやって回しているということでありまして、これがいわゆる一般財源化でありまして、これは実は現在も始まっています。このことも恩恵として地域に回っている面がないわけでもないという面もありまして、だから単純に一般財源化に全部が全部反対するのかどうかということは、今後の議論の展開として我々も何が鳥取県に得かということは見きわめていったらいいと思うのです。ただ、道路に使うお金が足りないことは事実でありまして、この財源としての道路特定財源をきちんと確保してもらわなければならない。ですから、その限りにおいて我々のところに安全を脅かすような、そういう夢を壊すような一般財源化までは、これは絶対に阻止してもらいたいということは国に対してこれからも訴える必要があるのだろうと思います。


◯議長(鉄永幸紀君)32番小谷議員


◯32番(小谷茂君)知事、よくわかりました。鳥取県の、あるいは地域、あるいは県民で守ろうと、お互いに行政と協働でやろうということで私も理解しましたし、また地域の皆さんも多分、知事の姿勢でそういう計画も組まれれば、ぜひ鳥取県民として自分で働いて汗をかいて、県内ですべてのところに対応できるような状況づくりというのは大変必要だと思い、私も賛同しますのでぜひやっていただきたいと思います。
 (登壇)きょうはうるう年で2月29日であります。多分大変な年だと思っております。また壇上でこのような質問をさせていただくのは、29日という日はなかなかないと思っております。記念にすべき日だと思っております。よろしくお願いいたします。
 それでは、続いて質問させていただきます。
 JR高速化に係る国際交流財団の貸付金償還免除についてお伺いいたします。
 去る1月15日、財団法人鳥取県国際交流財団は、JR高速化に伴い、山陰・夢みなと博覧会記念基金から民間の募金委員会へ寄附を行っていた2億1,000万円について、償還免除を決定されました。私は、このことはやむを得なかったとはいえ、非常に残念でなりません。
 夢みなと基金は、言うまでもなく、平成9年に開催された山陰・夢みなと博覧会の余剰金13億3,000万円に県の一般財源4億7,000万円を継ぎ足し、総額18億円の規模で平成10年4月1日に設置されたものであります。当初から、その半分の9億円はFAZ計画に基づく交流拠点整備や鉄道、航路などの交通基盤整備の支援のために活用が予定されておりました。
 平成13年にJR山陰本線・因美線の高速化が決定される際、必要とされた民間資金は12億4,000万円でありました。民間の募金委員会では当初、夢みなと基金の交流基盤整備分の9億円をすべて民間資金へ充当し、残りを募金で賄う予定でありました。それでは募金に力が入らないと当時の片山知事の強い意向で、国際交流財団は6億9,000万円のみ寄附されたのであります。
 その後の経過は皆さん御承知と思いますので省きますが、結局募金は2億8,000万円にとどまっており、募金委員会へつなぎ資金として貸し付けていた2億1,000万円が焦げつき、償還免除という事態になったのであります。結果的に9億円すべてがJR高速化に使われてしまったことになるのであります。
 私が残念だと思うのは、整備が必要な交通基盤は、何も鉄道に限ったことではなく、米子~ソウル便や、韓国、ロシアと境港を結ぶ定期貨客船の就航など、夢みなと基金の使い道がほかにもあったのではないかということであります。
 例えば、このたび2月補正予算で提案されている米子~ソウル便緊急運航支援費についても、わざわざ厳しい県予算から出さなくても、この基金から活用できたのではないかと思うのであります。
 もちろん決められたのは国際交流財団ですが、原資は県民のものであります。決定された経緯について国際交流財団の副理事長でもある副知事にお尋ねします。また知事の所感を求めます。
 次に、夢みなと基金の活用について伺います。
 夢みなと基金のソフト事業分の9億円は、地域の国際化への波及効果が高く、広く地域住民が参加できる比較的大規模な事業について支援を行うこととしております。平成18年度末の残高は7億4,000万円余りとなっております。
 この基金を例えば県が予定しておられる米子~ソウル便の搭乗率向上対策に利用できないものかと考えます。
 現在、財団は平成20年度の事業を公募しておられます。数が少なくて追加募集までしておられるようですが、米子~ソウル便を利用される国際交流事業について航空運賃部分だけでも補助率を10分の10にするなど、優遇策を大出資者である県が財団へ提案してみられてはいかがでしょう。知事の所見を伺います。
 次に、公共交通機関の確保についてお伺いいたします。
 バスや鉄道などの地方生活路線は、自家用車を使えない児童生徒や高齢者などの大切な交通手段として大きな役割を持っており、地域の存続のためにも不可欠でありますが、現在瀕死の状態に陥っているのが現状であります。
 少子高齢化の進行による人口減少に加え、世帯分離による都市部への人口流出など、今や中山間地域は崩壊の危機に瀕しております。中山間地域が崩壊した場合、そこに住む住民が担っている間伐などもできなくなります。一体今後だれが山や森林を守るのでしょうか。
 さらに、別の視点で申し上げるならば、ことし7月に北海道洞爺湖で開催される先進7カ国首脳会議、いわゆる洞爺湖サミットでは、重要課題として環境問題が主要課題となると思われます。京都議定書に続く地球温暖化防止の枠組みが検討される中で、先進国に大幅なCO2削減が課せられることは明らかでありますが、この意味からも公共交通機関は削減に大きな役割を果たすと考えております。
 公共交通機関の問題は市場原理主義だけでは決して片づけられない社会問題であるとの認識を持って対応していただきたいのであります。
 前田八壽彦議員が先日鉄道に関する質問をされましたので、私はバスについてお尋ねします。
 県は、昨年度、単県補助制度を大幅に改正し、広域バス路線の補助対象を平均乗車密度2人以上で複数市町村をまたがる路線に限り、対象外となった路線については代替交通手段の確保を含め見直しを求められているのであります。
 現在、各市町村が中心となって住民にとって使いやすく、かつ効率的で持続可能な生活交通のあり方が検討されているようでありますが、ディマンドバスや乗り合いタクシーなどの代替手段は高齢者にとって使いづらい面もあると仄聞しております。
 知事、公共交通機関に対するお考えと、運行経路、ダイヤなど、住民ニーズの把握不足などによりバスの利用が減少している側面もあると思いますが、バスの補助制度の見直しの方向性について、お聞かせいただきたいのであります。
 次に、韓国、ロシアと環日本海圏定期貨客船の実現と展望についてお聞かせ願いたいのであります。
 先月10日、境港、韓国江原道東海、ロシアウラジオストク3港を結ぶ国際定期貨客船が、早ければ今年の夏の終わりごろにも就航する計画が明らかになりました。
 計画を受けて情報収集するため、先月8日から11日まで青木出納長を団長とする訪問団を派遣したり、平井知事も先月開催された大関嶺雪花祭で韓国江原道を訪問した際に、韓国東海市の金鶴基市長と就航実現に向けて協力することを合意されております。環日本海交流を推進している本県にとっても、境港が環日本海の西の拠点として大きく飛躍する絶好の機会であり、「国際観光客を迎え入れる県の構想にマッチし、環日本海交流の夢が実現する」との知事のコメントに同感するものであります。
 先週21日に運航会社の申請が韓国政府から許可されました。これを受けて、翌22日に上京され、みずから関係省庁に協力要請されたほか、24日には実務協議団を韓国に派遣し、25日には県庁内に対策本部を設置されるなど、夢の日本海航路実現に向けた知事の素早い対応に感心する次第であります。
 一方で、平井知事は計画が明らかにされた当初「運航会社もリスクを抱えているようだ」などと述べておられ、また25日の対策本部の初会合の席上でも「先行きを楽観していない」と述べられるなど、新航路開設に向けた諸条件が整いつつあるといっても、不確実な部分が残っていることに不安を抱かざるを得ません。就航の実現性をどのように見きわめられたのか、知事並びに出納長にお伺いいたします。
 また、平成20年度予算案に定期貨客船就航を前提とした経費が1億9,800万円計上されております。就航が実現した暁には、物や人の環日本海交流が実現することになりますが、交流のパイプをより太くするための施策が必要ではないかと考えますが、知事の所見を求めます。
 次に、産業振興についてお伺いいたします。
 まず、地域の活力を生み出す県政についてであります。
 知事は立候補当時、マニフェストで有効求人倍率0.74をアップし雇用をつくり出すための産業振興を訴えられました。しかしながら、昨年12月で有効求人倍率は0.72にとどまり、平成17年度の県民所得は230万8,000円で前年対比2.7%の減となり、全国順位も37位から40位に後退し、若者が職を求めて都市へ流出しております。しかし、最近の新聞報道によりますと、日本経済研究センターがまとめた2020年度までの中期的な経済の実力を示す潜在成長率の推計値は、鳥取県は1.52と全国平均の1.57に及ばないものの全国第12位と上位にあるのであります。我が県は潜在的な力を持っているのであります。この潜在的能力をどう引き出すかが今後の本県の浮き沈みのかぎとなると思われますが、知事、いかがでしょうか、お伺いいたします。
 次に、水資源の活用についてお伺いいたします。
 私は、この間、台湾に視察に行かせていただきました。あの雨量の多い緑豊かな国であってもボトルに水が入った飲料水が売られているのであります。21世紀は食糧、水を制する国は武器は要らない、世界を制するのは水問題であろうと思います。
 そこで、仮称中海ウォーターフォレフロント計画についてお尋ねいたします。この計画は、NPO法人中海再生プロジェクトがコーディネートし、また事務局を兼ねながら、総務省、環境省、国土交通省、経済産業省、そして鳥取県を組み入れた壮大な計画と聞いております。各機関がそれぞれの得意分野を生かし、また相互に連携しながら水技術の最先進地域を目指し、国のモデル地区として産業、企業を誘致すべきと考えます。知事、この事業に最大の努力をすべきと思います。そして、誘致すべき場所は、崎津住宅団地であろうと確信するものであります。知事の所見を求めます。
 次に、農業の振興について基本的なお考えを伺います。
 日本の食糧自給率は40%を割る状況にある一方で、米の生産調整で目標を達成しない県があったため、生産過剰となって19年度産米の価格が低迷したり、九州では暖冬により豊作になった白菜の価格が暴落し、その多くが畑に捨てられているという現状であります。
 我が国の食糧需給はどこかおかしいのではないでしょうか。先日発覚した砂丘らっきょうの産地偽装の問題や、殺虫剤が混入した冷凍餃子の例に見るように、輸入食品に対する安心・安全の問題が大きな社会問題となっております。輸入食品に対する国民の信頼が揺らいでおります。市場原理主義に対する批判が高まるとともに消費者の関心は国産に向いているのであります。
 私は今こそ国産農産物のチャンスであると思います。輸入コストやCO2削減の観点からも、安全性の高い農作物を消費者にできるだけ近い国内で生産する仕組みを考えることは、食糧自給率の向上や食育の推進につながるものと思われます。また、輸入農産物の価格の高騰や安全面のリスクを考えれば、多少高くても国産品は優位に立てるのではないでしょうか。
 これまで、片山知事に同じような質問を何度もしましたが、行政が農業経営の方向性について口出しするのはコルホーズ・ソホーズのようだと言われ続けました。しかし、平井知事は最初に触れたとおり触媒となるとマニフェストで言っておられます。触媒が正しく働くため、知事に県内農業についてあるべき方向性をお示しいただきたいと思いますが、知事の所感と今後の取り組みについてお聞かせいただきたいのであります。
 次に、農業分野の海外進出について伺います。
 1月末に台湾を訪問した際、市場や小売店を視察、現場の生の声も聞いてきました。実際のところ、鳥取県農産物の参入の余地は少ないと感じました。それは日本の先進県が既に強力な売り込みを行って、市場を占有しているからであります。後発県である鳥取がそこに割り込んでいくためには、相当な努力が必要だと感じた次第であります。
 しかし、毎年2けたの経済成長を遂げる中国や原油高で潤う産油国など、まだまだ有望なマーケットは多いと思います。台湾では、そごう、微風広場などの市場関係者の方にお話を伺いましたが、やはり最初は日本からそれなりの人員を派遣するなど、市場開拓のための投資をしておられるようであります。
 事前にマーケットを調査した上で、中途半端でなく集中投資する、そのくらいの勢いが成功のためには必要であろうと感じました。
 世界的に農産物が高騰する中、安全性という付加価値は大きな武器になります。打って出る鳥取県産業の一つとして、農業分野の新たな販売先を開拓すれば、建設業など他の業種からの農業参入による産業構造の円滑な転換や耕作放棄地対策など、多くのメリットもあろうかと思いますが、知事のお考えを伺います。
 次に、JAの検査についてお伺いいたします。
 本県ではJAが3農協に再編され、支所統合などを行って体制をスリム化するなど、効率化を目指す企業努力を行っていますが、現行の農協における監査体制では第三者の目が入らない身内の中央会の監査であり、独立性、公正、透明性の確保の観点から機能しないのではと思います。
 ところが、政府の規制改革会議の最終案では、JAの公認会計士検査については農林水産省の合意が得られず、導入が見送られたようであります。
 このような中で、県の農協検査は第三者の目として重要でありますが、例えば債務の管理区分が適正かどうか、引当金が十分に計上されているかなど、公認会計士レベルの検査を行えるものか、知事の所見を伺うものであります。
 次に、大山ブランドについてお伺いいたします。
 ローソンと鳥取県は商品開発などを共同で行っておりますが、1月15日から28日まで、中四国950店のすべての店舗で大山フェアを開催し、大山ブランド商品の売り上げが2週間で1億円と報道されました。売り上げ目標の8,000万円に対し、1億円を記録し、他県のフェアの2倍近くと非常によい成績でありました。大山ブランドなどの鳥取県の地域ブランドの開発は、今後の販路拡大に特に有効と考えますが、知事はどのように評価されているのでしょうか。
 また、チェーン店によるこのような企画を広く関西や関東でも計画すべきと考えますが、知事、具体的に今後どのような販売計画をお考えなのか伺います。
 次に、和牛振興について伺います。
 第9回全共も大成功に終わり、この結果を今後の和牛振興につなげなければならないのですが、私は、今後の和牛振興の早道は優秀な種雄牛の造成であろうと思います。それには県内で採卵した受精卵ETの導入事業を進めることだと思います。一方では、県外導入事業で、566頭の中には非常に優秀な雌牛が数頭見受けられます。その雌牛から卵をとり、受精卵をつくるための事業を20年度から早急に取り組むべきと思いますが、この2つの事業について知事の考えを伺います。
 次に、飼料価格高騰の対応についてお伺いいたします。
 先ほどもお話ししましたが、家畜のえさとなる濃厚飼料の値上がりは、価格が上がり始めた2006年秋より最大幅の値上がりとなり、もう限界という畜産農家や酪農家の悲鳴が聞こえてくるのであります。
 原料のトウモロコシ価格の上昇、原油高による運賃の高騰などによる配合飼料の値上げにより、酪農家、畜産農家経営を圧迫している現状であります。
 経営への影響を緩和するため、生産者、国、配合飼料メーカーが積み立てる基金により、値上がり分の差額を補てんする制度、配合飼料価格安定制度がありますが、今後も飼料価格の高騰が長引けば、この制度では十分対応できなくなるおそれがあります。今後もバイオエネルギー生産によるトウモロコシの需給悪化なども見込まれており、飼料価格の大幅な値下げは見込めないのであります。
 この対策として、国産の飼料の増産と同時に製品の販売価格への転嫁ではなかろうかと思うところですが、これについては消費者への理解と生産者の努力や説明責任が求められます。
 知事、この2点について鳥取県ではどのように対応されますのか、お伺いいたします。
 次に、建設工事入札制度についてであります。
 県経済や雇用情勢が一向に回復の兆しを見せない中で、県内経済や雇用に大きな影響力を持つ建設業やこれに関係する産業の倒産が続いております。また、倒産に至らないまでもその経営は厳しく、大幅なリストラなどにより何とか経営を維持している企業も多くあると実感しております。
 この背景には、県内の公共事業が平成10年を境に年々減少し、半分以下に落ち込んでいることに加え、少ない仕事を何とか受注しようとする採算性を度外視した安値受注競争がこれに拍車をかけていることだと考えるのであります。
 このダンピング合戦が今後とも続けば、多くの企業は体力を消耗し、疲弊してしまいます。そして技術力にすぐれ、地元でまじめに頑張っている優良な企業が生き残っていくことはできなくなり、公共調達の品質確保も難しくなると思われます。さらに、適正な利潤のもとでよい仕事をし、その職場で夢と希望を持って人々が働くという仕組みが崩れ、この世界で働く人がなくなり、建設業もその存在さえ危ぶまれることになります。現在、建設業界の皆様の多くに担っていただいている災害や除雪など、地域生活に欠くことのできない大きな役割も期待できなくなるのであります。
 このため、県では公共事業予算の削減を極力抑えることとし、また入札制度の見直しも行うこととしており、このことについては私も評価しております。
 しかし、入札制度は見直されますが、ダンピング入札の要因とも考えられる予定価格が示され、最低制限価格や低入基準価格も受注者側で計算できる仕組みが残されており、相変わらず最低制限価格や低入基準価格付近に入札価格が集中することが予想されるのであります。もちろん行政側の対応には限界があることは理解しておりますが、少なくとも受注側がみずから工事価格を積算し、採算性を確認した上で入札するという動機づけのためにも、予定価格などを事後公表すべきと考えますが、知事に所見を求めます。さらにダンピング受注の現状とその影響、さらに今回の入札制度見直しによるダンピング入札の効果をモニタリングにより確認し、今後の対応を図るべきと考えますが、知事に所見を求めます。
 次に……。


◯議長(鉄永幸紀君)小谷議員に申し上げます。指定答弁者の山田教育委員長がまだ到着していらっしゃいませんので、学校教育につきましては、午後にお願いできませんでしょうか。


◯32番(小谷茂君)議長の仰せのとおり、そのようにさせていただきます。


◯議長(鉄永幸紀君)暫時休憩いたします。
 午後の本会議は、1時より再開いたします。
       午後0時00分休憩
   ────────────────
       午後1時00分再開


◯副議長(上村忠史君)再開いたします。
 32番小谷議員


◯32番(小谷茂君)(登壇)再び登壇させていただきました。再度再度ですが、質問させていただきます。
 鳥取県の学力向上対策について伺います。
 昨年4月24日に全国一斉に実施された全国学力・学習状況調査、全国学力テストの結果が昨年10月24日に公表され、県内の小・中学生は、ともに全国平均を上回ったようであります。文部科学省は、都道府県別の順位をつけて公表されておりませんが、新聞報道によりますと、小学校6年生の国語Aで4位、国語Bで11位、算数Aで8位、算数Bで8位、中学校3年生の国語Aで28位、国語Bで25位、数学Aで17位、数学Bで20位ということでありました。
 教育長は記者会見で、心とからだいきいきキャンペーンの取り組みを評価する一方で、中学校が伸び悩みぎみであり、中学生の家庭での予習、復習時間の不足を上げておられました。教育委員会では、学力向上委員会や検証改善委員会において、今回の調査結果を踏まえて今後の教育施策を検討されるとのことでありますが、現在の検討状況について教育委員長に伺います。
 あわせて、調査結果で小学校の全科目で最上位の秋田県や小・中学校の全教科で3位以内に入った福井県では、好成績の一因として少人数学級を上げておられます。本県においてもニューディール政策以降、地元市町村の協力のもとに小学校1、2年生と中学校1年生で少人数学級を取り組んでおりますが、これら上位の県の取り組みについてどのように評価されておられるのか、また本県においても少人数学級を拡充されるお考えはないか、教育委員長に伺います。
 次に、本県の教育委員会のあり方について伺います。
 教育基本法の改正案は平成18年12月に、そして教育改革関連三法改正案は昨年6月に成立し、本年4月から実施されようとしております。
 私は、平成19年9月定例会で教育委員会制度のあり方や仕組みについて質問いたしましたが、平成20年以降に適用される改正事項において教育長に委任できない事務、要は教育委員がみずから実施しなければならない事務が明確化されています。申し上げますと、基本方針の策定、教育委員会の規則制定・改廃、教育機関の設置・廃止、職員人事、活動の点検・評価、予算に関する意見の申し出、教育委員会に関する事務の点検及び評価を実施し、その結果を議会に提出、公表することが求められております。そのほかにもありますが、教育委員会の重要性が再確認され、法律にも明記されたのであります。折しも前知事、片山氏も「現論」で思いを語られております。教育の多忙さの解消を例に挙げ、教育改革の行方は学校経営者である教育委員会の自立であり、教育委員は子供たちのために職を賭してでも学校現場の課題を解決しようとする情熱と責任感が求められると述べておられます。私も非才ではありますが、全く違和感はありません。同感であります。
 そこで教育委員長、本県教育委員会では既に実行されておられると思いますが、どのような改革を検討されているのか伺います。
 また、鳥取県教育の発展は小・中学校を管理運営されている市町村の教育委員会の力量と資質向上が最も重要であろうと私は思うのであります。県内19市町村の教育委員会の力量と資質向上がなければ、本県の児童生徒の学力向上、人間形成の向上は望めないのではと思うところで、教育改革は急務であろうと思います。教育委員会の所管ではないことは十分承知しておりますが、あえて教育委員長の思いを聞かせていただきたいのであります。
 これをもちまして、私の壇上の質問とさせていただきます。


◯副議長(上村忠史君)答弁を求めます。
 平井知事


◯知事(平井伸治君)(登壇)小谷議員の御質問にお答え申し上げます。
 まず、JRの高速化に係る経費として鳥取県国際交流財団が貸し付けておりましたものを償還免除したと。この件についての所感を問うということでございます。
 このたびのこの貸し付け自体は、もともとJRを高速化しようということをこの県議会でも決定をし、そのために100億を超える巨額を投じての事業を行うこととなりました。その際に、ただルールがありまして、民間側とそれから公的な側、すなわち県と市町村とがそれぞれに負担する割合というものがこの種の事業については決まりがあります。ですから、民間でかなり大きな資金を集めていかなければならない、これを寄附という形態で集めなければならないという難しさがございます。これをクリアするために、民間では商工会議所が中心となりまして募金委員会を県内全域で組織をいたしまして、そして募金を集められました。その際に国際交流財団のほうからも寄附を行うということになったわけでございます。ただ、募金委員会のほうでの募金の予定額があり、それから国際交流財団のほうの寄附を行う際のさやというものがその結果として出ましたもので、当初6億9,000万を寄附をし、その余の2億1,000万は貸し付けをすると、そういう方針で国際交流財団がいたわけでございます。
 本来は、私も思いますが、募金委員会のほうでぜひその任を果たしていただきまして、これだけ集めようという目標額をそれぞれの声かけをしていただき、それぞれの組織でかき集めていただき、また街頭でも活動していただいて実施をしていただきたかったと思います。しかしながら、その後の景気の後退などでまことに残念な状況ではありますが、その寄附金が集まらないことになってしまったという経緯がございます。
 ですから、私は今回のこの9億円の基金を全部ハード部分は使い切ってしまうという点で非常に残念さは残りますし、できれば少しでも残していただきまして、それこそ船の問題だとか飛行機の問題だとか、他の交通基盤の整備についても使わせていただく余地があればよかったかなと思いますが、しかし、苦渋の決断を財団の理事会がされたということでございます。いろいろと乗り越えていただきたかった問題はあったのですけれども、民間の皆様の寄附の力が、その満額に及ばなかったということの反映でございまして、やむを得ないものかなというように受けとめております。
 しかし、議員も御指摘がございましたように、本来国際交流財団で管理していただいている基金でございますから、ハード分以外にソフト分がございます。ぜひこのソフト分を使って、これから長い目で見て、北東アジアでの大交流が起こってくる、このインセンティブを働かすような事業を展開していただきたいと思います。
 具体的に、今議員のほうから御指摘がございましたのは米子~ソウル便を利用した場合、その運賃を全部補助してはどうかというようなお話でございます。これも一つのアイデアだと思いますが、また、そこはいろいろと相場感もあるでしょう。
 ただ、今のソフト事業について、財団の事業ではありますけれども、私もそれなりにいろいろなところからお話をお伺いをします。まだ使いにくい面があるということも聞きます。例えば近場の国、特に今回問題となるような、小谷議員がおっしゃる交流促進の対象となってほしい韓国に行こうと思いますと、国内旅行と変わらない値段で行けるものですから、補助金の下限額といいますか、限度額の設定がこのままでいいのだろうかということがあったり、あるいは原則として年に1度の受け付けみたいなことになっているようでございまして、今々思い立って、いい話だからやろうといって国際交流を始めようとしたときに機動的に対処していただけるのだろうか、この辺の問題がありますよというお話を聞いたり、いろいろお話も伺っております。ですから、私からも国際交流財団の副理事長でございます副知事のほうによく頼んでみたいと思っておりますし、副知事のほうからも、立場も含めて、もし見解があれば補足をしていただきたいと思います。
 次に、公共交通機関でございます。一昨日は鉄道についての議論をこの議場でいたしました。今度はバスについて、公共交通機関の役割を尋ねるお問い合わせでございます。
 このバスの問題も同じことでありまして、特に中山間地域とか人口が希薄になったところまでも含めまして、公共交通機関が地域の足として、最後の足として果たす役割がぜひにあるというふうに私も認識をいたします。ややもすると、こうした交通問題は単なる経営問題だけで収れんして議論しがちなものでありますけれども、私はここには少し疑問を持っています。世界的に見ても、この公共交通機関の充実といいますか、確保の問題というのは、これは単なる経営の問題だけでやっているわけではありません。アメリカなんかでも、自治体がやっている事業、州政府だとかがやっている事業のかなりの割合は、こうした公共交通機関の維持であります。と申しますのも、社会政策として公共交通機関が必要になる、そういう認識があるからであります。富める者は郊外に住みまして、大きなお屋敷に住んで自動車で通勤をする。買い物もそういうことでやるわけでありますけれども、どちらかというと所得が低い層は町の中心の近いところにいて、公共交通機関を使って移動しながら仕事をしたり買い物をしたり、これがアメリカの典型的な社会の姿であります。
 日本はそういう状態ではないと思いますけれども、こういう状態に近い問題というのはやはり起きていると思います。例えば限界集落においてお年寄りの比率が非常に高まっています。集落によっては半分とか3分の2とか、ほとんどがお年寄り、65歳以上だと、そういう集落が出てきております。車は確かに運転はできるということであっても、いろいろな心配があったり、実際に病気になっていてなかなかそれもしんどいということはあり得るわけでございます。そういう場合に公共の立場で交通機関があって、そこまで行けば、あとは病院まで行ける、買い物ができる、そういう足を確保するというのは、これは社会政策としての意味合いはやはりあるのだろうというように思います。ですから、バスの路線補助について、この議場でも議論がされ、私は不在中でありましたが、この2年ぐらい、特に去年ですか、非常に議論があったとお伺いをいたしておりますが、余りドライに考え過ぎなくてもいいのではないかなというように思います。
 大切なことは、片方で財政事情だとか、いろいろと社会的な資源が制約をされます。バスのことでありますと、これはどうしても経営の問題とひっかかりますので、そういう課題も非常に出てくる。しかし、他方で地域の足はできる限り確保しなければならないし、その利便性を地域の住民の皆様に提供しなければならない。これは相反する課題のようでありますけれども、いろいろな工夫ができるのだと思います。ディマンドバスとか、あるいは乗り合いタクシーとか、確かに最初は使いづらいとかということもあるかもしれませんが、そうした工夫をしながらでも地域の足を確保していこうという、そういう自治体は出てきているわけであります。それをむしろ応援をしながら、今の時代、リーズナブルな公共交通の手段の確保ということを実現できるような補助のやり方をしてはどうかと思っています。
 先般、まずは市町村が主たる担い手になる部分でございますので、市町村の皆さんに私どもで今こういうふうにしてこれからバスの補助制度を変えようかと思いますというたたき台を示させていただきました。これにつきまして企画部長から御説明申し上げたいと思いますが、こうしたたたき台を実際にたたいていただきながら、新年度の秋ごろまでには新しい補助制度を発足させる、そういうスケジュールで検討してまいりたいと考えております。
 次に、東海~ウラジオストクに至ります環日本海定期貨客船の就航計画につきまして、まだ不確実な部分が残っているような言動を平井のほうでしている、就航の実現性についてどういうように考えているのかということでございます。
 私もそうでありますが、実際に交渉の任に当たっていただいております出納長からもいろいろと出納長の御見識、いただけるとは思うのですが、私は、今だんだん状況はよくなってきたと思います。正直な経過を申し上げれば、まず北東アジアのサミットがございました。このときに私ども、ぜひ境港を環日本海の航路計画の中に加えてもらいたいというお話を申し上げました。そのときは実現性は非常に低い段階だったと思います。どちらかというと、やや無理をして私ども日本側から境港の名前を突っ込まさせていただいたという感じでございます。しかし、その後韓国の民間のほうでの動きが私どものほうに入ってきまして、当初は事務的にはちゅうちょもあったようでありますけれども、ともかくこの可能性を追っかけてみようという思いに私は至りまして、ややねじを巻き直させていただきまして、韓国側との折衝に入り始めたというところでございます。
 12月に韓国に出かけた機会、キムジンソン知事との交流再開を果たす機会などで少し状況の調査もいたしましたけれども、その段階では韓国政府のほうから就航計画に対する許可がおりるかどうか、懐疑的な見方が結構多かったです、強かったです。御当人といいますか、就航させようとする会社の関係者の皆さんは非常に強気でありましたけれども、その周辺にはいろいろな問題があるというお話が聞こえてまいりました。
 その後、1月に入りまして、私は大関嶺の雪花祭でお伺いをいたしました。その会場には前田議員を団長として、安田委員長とか県議会団も御同行いただきまして、実はそのとき、あわせて東海の町まで出かけていきまして、東海の市長さん、あるいはDBSクルーズの関係者や港湾関係者と面談をさせていただきました。行ってみますと、思った以上に東海の市長を初め現場の関係者は好意的に受けとめていただきましたし、何よりも政府側が否定的なニュアンスがあると伝えられていたものですが、政府側である港湾関係者も、この航路には期待をしたいという発言をされまして、風向きがだんだんよくなってきたかなという感じを持ちました。御同行いただいた県議会の皆様に本当に感謝をいたしております。
 そしてその後、境港の市長、それだけでなくて安来の島田市長や松江市、米子市の関係者も出かけ、それから境港商工会議所の会頭も一緒にお出かけになりまして、向こうでDBSクルーズフェリーの関係者や東海の関係者と話をしてこられました。このころになりますと、大分見通しが変わってきたように思います。大分前進の兆しが出てきて、我々も力強く思ったところでありました。
 その後、免許の許可を待つ段階になりましたところが、韓国側で、政府の中で省庁再編が始まってしまいまして、この省庁再編の対象のところがちょうど私どもの航路開設許可を待つ役所でございます。いろいろな偶然が組み合わさりまして、それで少し免許が停滞をしたような感じがいたしました。ただ、最終的にはおかげさまで先週の木曜日、21日の1時40分にDBSクルーズフェリーの朴台郁社長のほうへ韓国の政府から航路開設許可が出たわけでありまして、ほっと胸をなでおろしたところであります。
 その当初から、私はまだまだ乗り越えるべき課題は多いと申し上げておりました。その理由は、許可に条件がついていたことでございます。許可の条件は、一つは50億ウォンの出資を集めなければならない。日本円で大体6億円ぐらいの出資を集めるということであります。また、今現在手に入れていない船の調達をしなければならない、これも条件の中に入っておりました。そのほかにも何項目かありまして、そうした条件つきの航路開設許可という情報でありました。ですから、この点は乗り越えなければならない課題がまだあるなというように思い、その旨を率直に申し上げておりました。
 あわせて、DBSクルーズフェリー側のほうから、その親会社の大亜高速海運も含めまして伝えられてきておりましたのは、この航路を就航させることは、多分当初は赤字にならざるを得ないかもしれない。しかし、その後上向いていくようでないと困るというお話でございます。これは我々としてもきちんと受けとめなければならないことだと思います。ですから、その体制をつくらなければならないですし、それから日本側で接岸する際の船の調整だとかCIQが入れるような入居先の調整とか、そこらを考えなければならないわけであります。ですから、まだそうした乗り越えるべき課題は多いという状況だと思っております。
 ただ、今申し上げました課題ですけれども、先般、私どものほうの実務協議団を急遽派遣をさせていただきまして、先方でDBSクルーズフェリー、それからハナツアーという日本のJTBのような大きな会社でありますが、旅行会社、これも出資会社になります。こういうところへ順次話を聞きに行ってもらいました。その際示された情報では、50億ウォンの出資はほぼめどがついたというお話が聞けました。それから船についてもめどはつきつつあると。ただ、この船を手に入れて改修しなければならない。すなわちクルーズフェリーでございますので、人を乗せて、それなりの設備もつけるということだと思います。また貨客船としての荷物の機能のこともあるのかもしれません。ですから船を手に入れた上で修復をするといいますか、手を加える必要がございまして、この改修に大体5カ月ぐらいはかかるのではないだろうかと、今、アバウトな話が来ております。そうなりますと、大体向こうの今の言い方ですと、早ければ8月、遅くとも9月ぐらいには何とか就航させたいなという気持ちが先方から伝えられてきているというところでございます。以上が現在の就航の実現性について、私どもが持っている情報であります。
 次に、就航が実現した暁には交流のパイプをより太くするための施策が必要ではないかというお話でございます。
 私は、これが究極のポイントだと思っています。まず就航が実現するためにも、そうした道筋を我々のほうで開いていかなければならないだろうと思います。実際、航路ができて、それを利用するお客さん、また荷物があるということにならなければなりません。
 今回の航路の特徴は、非常にユニークなものであるということです。今まで日本海側から韓国の東海岸にダイレクトに行くそういう貨客船というものはありません。これは今全国ではありません。ですから、こうした航路に対する需要を我々は幅広く受けられるそういう航路である、そのことを認識しなければならないと思います。
 さらに、ウラジオストクというデスティネーション、目的地でありますが、ここに行っているのも富山が貨客船を週1便持っております。それからコンテナで新潟が持っているわけでありますが、富山、新潟のような東側にあるのと西側にあるのと、西にあるのは我々が唯一になるということになります。そういう考え方をいたしますと、これは単に鳥取県だけの問題ではなくて、また山陰両県だけでもなくて、もっと幅広いところにインパクトを与え得る航路ではないかと、こういうように自分は考えるわけでございます。
 2月25日、週明けに早速私ども県庁内で対策本部を立ち上げさせていただきました。一つは観光の面、一つは物流の面であります。観光では、向こうから来たお客さんに楽しんでいただける、これは特に山陰両県のあたりが中心になろうかと思います。しかし、日本から向こうに行く人は、必ずしも山陰両県には限らないだろうと、こういうユニークな船に乗ってみたいという人の需要は幅広くあるでしょうから、そうしたところに対応するにはどうしたらいいか、これも早急に検討したり対策を打たなければならないと思います。
 物流もそうであります。物流も、もちろん鳥取県はこれで優位性を働かせますので、鳥取の企業は活用できるならぜひしていただいて、他の地域よりもコストが安いというメリットを享受していただきたいと思います。しかし、それとあわせて大手の企業さんとかで、これからロシア、あるいはロシアを通じてヨーロッパへ荷物の行き来をさせたいとか、それから東海を通じて高速道路で3~4時間であるソウル首都圏へアクセスしたいとか、そうした需要はまだほかにもあると思います。ですから、ひとり鳥取県内の企業だけでなくて、幅広い企業さんの利用も呼びかける、これは、今回は米子~ソウル便などとは違った対応が出てくるだろうと踏んでいるわけでございます。
 そのための動きをとらなければなりません。もし鳥取県の境港がこうした意味で幅広い荷物や人を引きつけて、それが対岸へ渡るということになれば、鳥取県全域は北東アジアへのゲートウエーとしての機能を果たすコリドーのような地域になってくるはずであります。そうすると、企業の立地可能性だとか、あるいは日常生活への国際的な文化のインパクトだとか、いろいろな波及効果が出てきて、観光だとか教育だとか、生活全般にも広がりが見えてくるのではないかと思います。そういうことをしなければ、この航路を就航させる意味は逆にないと思います。そういう考え方で、今議員がまさにおっしゃったように、環日本海交流のパイプをより太くするための努力をしなければならないと、私も全く同感であります。
 次に、経済成長率についてであります。
 先般の報道で、2020年度までの中期的な経済の実力を示す潜在成長率は、鳥取県は1.52で、全国平均の1.57には及ばないものの、全国12位の上位であると。この潜在能力を引き出すことこそ、これからの経済のかぎを握るだろうと、こういう小谷議員の御指摘でございます。
 私はまさにそのとおりだと思います。我々もこの潜在成長率が意外と高いのに驚きまして、早速分析を試みました。1.52という数字は、実は全国平均並みのところであります。ただ、全国平均並みでも、全国の上のほうは本当の上のほうでありますから、神奈川とか、ああいう上のほうでありますので、我々のところがこのレベルにあるというのは、結構驚きでありました。何が作用したのか。
 1つは、これはちょっと隘路に、皮肉なのですけれども、若年労働者の増加率が全国よりも高い。だけれども逆に、現在はどこの県も若年労働者の比率は少子高齢化で下がっていますので、下がりぐあいが私どもは比較的小さいということであります。これはどうしてか。これはなかなかちょっと理由はよくわからないところがありますけれども、恐らく我々のところは高齢化が進むのが早くて、他の地域よりも向こう10年か20年を見渡してみれば、その減りぐあいが少ないだろうというようなことかもしれません。つまり結果論の話かもしれません。しかし、これが押し上げたことは事実でありまして、示唆することは、我々は、要はそうした労働力、若い働き手といいますか、働き手をふやしていくことをやっていけば、小さな県でありますので、潜在成長率を押し上げていく、それには有効であろうということが見えます。
 そういう意味で、U・I・Jターンで団塊の世代の方も含め、あるいは若い方も含めて、こちらのほうに引き寄せていく、そういう手だてを講ずる必要があるだろうと思いますし、限られた人材をさらに育てていく、教育や研修の充実を図ることが大切だろうと思います。例えば液晶人材を育てよう、あるいはプラズマもそうでありますが、そうしたフラットパネルディスプレーと言われるそうした画面の技術者を育てよう、これを鳥取大学と連携して新年度始めたいと思っています。そういう研究所をつくろうと、こういう動きでありますだとか、あるいはMEMSと言われるような、そういう高精細の機能、こういうものでの人材育成ということがあり得ようかと思います。
 あわせて、もう1つの要素は、鳥取県の場合、よいほうに作用しましたのは、電気・電子デバイス関係だとか、成長率が見込める、つまり技術革新が行われるであろう分野の産業比率が高いということでありました。これは、私どもには鳥取三洋さんとか、あるいはシャープさんとか、そうした会社が立地をしておられますし、それとあわせてさまざまな電子関連の技術を持った会社がある。ここらの成長力が将来的には高いだろう、だから鳥取県のような地域の潜在成長率を支えるのではないかという、こういうのが今回のデータの中なのですね。
 私どもは、言っていることは、要は技術がリードをして付加価値を高める、これが県の経済を上向きにさせますよという示唆だと思います。その意味で、今回企業立地促進法のスキームが改まりまして、いろいろと得点分野がふえてくる他のいろいろな業種、食品加工業だとか、そういうものを含めまして企業立地の促進を図り、その技術力の向上を図るようなプログラムをやっていくこと、これが正しい筋道なのかなという思いを持っております。
 さまざまな産学官の連携なんかも、先ほど申しましたように我が県の場合は比較的お互いの顔が見えるところであります。進出企業さんなんかに聞いてみますと、大阪の人とか神戸の人からすると、びっくりするぐらい学者さんとすぐ話せるということであります。これは我々の強みでありまして、そうした産学官の連携なんかを強めて、技術がリードをして産業を引っ張る構造を上手につくっていくことができれば、経済成長へとつなげることができるのではないか、これが今回御指摘の潜在成長率の示すところではないかと思います。
 次に、中海ウォーターフォレフロント計画についてのお尋ねをいただきました。
 先ほども手元のほうに、色刷りの資料を拝見させていただきました。御質問いただきましたのですけれども、正直申し上げて、私も実は詳細を伺っていないです。これは西部の非常に水問題、一生懸命考えておられる、その浄化問題を考えておられるNPO中海再生プロジェクトが中心となって立ち上げようとしている段階だろうと思います。各省に呼びかけて、皆さんの夢を何とか形にしていこうとされている段階なのだろうと思います。
 私も1度か2度か、立ち話程度、ちょっと話を聞いたことはあるのですが、具体的に何をやろうかというのは、まだ決まっていないということでありますので、そうしたいろいろなプランをお伺いをしながら、いろいろと戦略を練ったり、国へ働きかける必要があるようなプロジェクトが出てくるのでしたら、そういうことをやってみたいと思います。
 御指摘の中に崎津のお話がございました。崎津も今、用途がきちんと決まっていないところでございまして、もしこうした計画が崎津とフィットするのであれば、それは推奨に値する話になるだろうというように思います。いずれにせよ、今後の具体化を見ながら、この議論に参加をしていきたいと思います。
 次に、農業関係でございますけれども、県内農業の方向性についてであります。
 今までは農業について余り語るべきでなかったということなのかもしれません。ただ、私もコルホーズやソホーズをつくろうという意味で申し上げているわけではありません。これから農業を育てるには、行政も無縁ではないだろうと自分は思っています。これは国の農政が果たす役割もありますし、現場である私ども鳥取県が普及員だとか、我々の施策で応援できる部分もあるだろうと思いますので、そういう意味で率直にこういうことを語るべきだろうと思います。どこの国も農業問題というのは主要な政策課題です。ヨーロッパでも大変な農業保護の政策がとられていますし、米国でもそうであります。ですから、余り農業問題を語るということを避ける必要はないと思いますし、それに対する支援策を講ずることは、実は世界標準なのだろうと思いますので、そういう意味で議論にこれから加わりたいと思います。
 今おっしゃいましたように、大分風向きが変わってきたと思います。砂丘らっきょうの偽装表示の問題は非常に残念なことでありましたし、ぜひこういうことはないようにしていただきたいと思いますが、輸入食品の問題もそうであります。いろいろな農薬が検出をされる、しかも今の報道では、国内の捜査では中国国内で封入されたであろう農薬は、いや、それは日本で封入されたのではないかと中国側の警察当局が言うというようなことになっていまして、一体どうしたことかと思うぐらい、食の安全について自分たちは再考せざるを得ない状況だと思います。こういうことであれば、食糧安全保障を本気で考えなければならない、そういう時代ではないかと思いますし、消費者のほうも自己防衛のために国内の生産物に向かってくる、そういう原動力になるだろうと思います。ある意味、千載一遇のチャンスかもしれません。我々のように歴史を重ねて農業生産をしっかり、食糧生産をしっかりやってきて、しかも食品加工業が主力産業のうちの一つであり、ここらは我々にとって、これからの武器になってくるだろうと思います。
 この農業につきましては、一つは「食のみやこ鳥取県」としての地位を確立していくことだろうと思います。それにふさわしい農業構造をつくり上げていくことだと思います。この意味で、幾つか重点的に、まずは考えてみなければならないではないかと思い、JAだとか生産者の方と相談をさせていただきながら、幾つか今年度をかけてプランづくりをしてきました。米についてビジョンをつくったり、ナシについてビジョンをつくったり、それから有機特別栽培についてのビジョンをこしらえたり、和牛の振興ビジョンをこしらえたり、今、こういうようにいろいろと話し合いをして、これからのグランドデザインを一緒に考えるところから始めているわけでございます。その考え方や詳細は農林水産部長のほうからお話を申し上げたいと思います。いずれにいたしましても、販売側といいますか、消費者側の方のニーズも的確にとらえて、生産だけでなくて販売まで含めた、そうした食品業界とのマッチングだとか、我々のほうのイメージPR戦略とか、そういうところも含めた農業対策といいますか、「食のみやこ」対策を構築していく必要があるのだろうと思います。
 いろいろといい風向きにはなっているわけでございまして、例えば地産地消に関連してフードマイレージという考え方も出てきました。実際、エネルギーをかけて食べ物を運ぶということの不合理さに対する反省も出てきました。こんなことも含めて考えれば、いろいろとフォローウインドではあると思いますので、具体の施策をそれぞれにやって、こだわりの米づくりだとか、あるいはシリーズ化した県産品種によるナシづくりであるとか、また和牛博覧会を踏まえた和牛対策だとか、そうしたものを推進していきたいと思います。
 次に、農業分野の海外進出でございます。
 これについては、先ほど申しました販売のほうの一環のことになりますけれども、各国において日本の農産物に対する値打ちが上がってきていると思います。これは隣の中国の農薬問題が相対的にいいようにうちのほうに作用しているのだと思います。現在、我々のほうで輸出をしておりますのは台湾が主力でございまして、台湾以外にも北米大陸とか中国本土だとか、いろいろなところに輸出をさせていただいております。こうした海外への販売戦略は、私はこれからの重点課題だろうと思います。台湾は一番いいお客さんに今なっています。これは全国的にもそうでありまして、台湾は日本の農産物に対する親和性が非常に高く、販売先として重要だろうと思います。これはナシだとか、あるいは今回米も初めてJAいなばから出しましたが、そうした展開をしたり、あんぽ柿を売ったりということだと思います。
 ただ、販売先を拡大させる努力もやってみる値打ちはあるだろうと思っています。マーケットテストといいますか、その辺はやった上で、ここだと比較的うちの生産物なりメニューに合うなというところに重点的に高い値段で売っていくというのが必要なのだと思います。これは全農さんとか、あるいは食品加工業者さんだとか、そういうところと連携してやっていきたいと思います。
 例えばウラジオストクとか、これも販路の一つの候補になるのではないかと思います。隣の島根県も売っておられます。私どもも、先般新潟の会社ではありますけれども、ウラジオストクにも事業所がある食品貿易会社というか、コンサルタントというか、そういう方をお招きして、県内でいろいろな商談会というか、セミナー、研修会をやりました。それをやってみますと、やはり専門家の目で見ても、鳥取県、売れそうなものはあると。例えばナシなんかをとってみますと、青森のリンゴなんかが非常にウラジオなんかは入ってきます。我々のナシなんかも、そういう意味で、これは有望ではないかというようなお話があったりとか、そのほかにもいろいろな品目で、これは向こうで販売のチャンスがあるかもしれないということであります。そういう意味で、ウラジオストクのようなロシアへの道筋も、これは実際に人を派遣したりして調査をしてみてはどうかと思います。
 中国市場が最大の食品消費市場になると思いますが、上海等も大事な戦略拠点だと思います。昨年もそちらのほうに伊藤県議とかを代表にして行ってまいりまして、「食のみやこ鳥取県in上海」をやりました。そのときの御縁もありまして、現在、商談が進んでいる面もあります。このパイプを徐々に太くしていく必要があるだろうと思います。ですから、新年度もこうした上海での展開というのをフードマーケットに展示をしたりしてやってみてはいかがかと思います。
 先般はアラブ首長国連邦のドバイのほうに我々の職員を派遣をさせていただきました。このドバイの市場は非常に特殊な市場でありますし、いろいろな国が競争しています。例えばナシだったら、前は日本も二十世紀ナシを出していたのですが、結局韓国のナシとの競争に敗れて今は撤退をしているという状況なのです。しかし、改めて向こうのほうに、今オイルマネーが潤沢な時代に行ってまいりますと、それはそれで販売のチャンスはあるかもしれない。現在、JAさんと話をしておりまして、JAさんはスイカを一度チャレンジ、やってみるかと、こういうお話も出てきました。こんな動きはぜひ応援をさせていただきたいと思います。
 これに限らず、隣の岡山県が一生懸命今上手にセールスしていますし、台湾に次ぐマーケットと言われるタイの国とか、いろいろと目を広げていけば、相手先はあるのだろうと思います。まずはそうしたマーケットテストといいますか、市場調査なんかを関係者と一緒になってやりながら、そうした販売の促進を図っていきたいと思います。
 次に、中央会の監査はいわば身内のものであって、JAの独立性、公正、透明性の確保の観点から、もっとこれを改善すべきではないか。そういう意味で、公認会計士レベルの検査が行えないだろうか、それを平井に問うということでございます。
 県の検査は、実際、研修をした上で農協のほうに出かけていきまして、財務状況などの調査をさせていただいております。それで、平成17年度から公認会計士も応援をしていただくようになっておりまして、公認会計士の目も入れて検査ができる体制にさせていただいております。加えまして、新年度からは銀行のOBも検査員に加えまして、金融の専門家という観点での検査も行っていただけるようになっています。こうしたことで我々も体制を、この点では整えていきたいと考えております。
 次に、大山ブランドにつきましてです。
 ローソンの大山フェアが他県のフェアの2倍近くと非常にいい成績で推移していると。関西や関東などでも計画できないだろうかということであります。
 ローソンは中四国地域で一番のチェーン店になってきております。そういう意味で販売力もありますし、この圏域でのテスト販売をする、アンテナショップとして機能させる意味でも非常にメリットがあるところであります。
 鳥取県は三重県などに次ぎまして、全国でも早い段階でローソンと業務提携を結びました。現在では、実はローソンと業務提携している県は非常に多くなっています。
 この会社の場合、実は分社化されていまして、中四国エリアで一つの会社ということになっています。大山フェアは、この中四国エリアで展開をさせていただきました。議員がおっしゃるように、非常に売れ行きもよくて、我々のほうで今回出させていただきました「大山」というブランド名が、少なくともこの中四国の地域ではいいイメージでとらえられているし、そこの商品に対する愛着が強いこともわかりました。そういう意味で、潜在的な力が証明されたのではないかと思います。
 さらに、今度はベニズワイガニをモチーフにしました販売をしていただいております。第2弾のような形であります。私も試食をさせていただきましたけれども、ベニズワイガニのチャーハン、とろとろの卵も乗っていて、非常においしいものでありました。おいしいと申し上げましたら、どうも今店頭では平井推奨品として今出回っているそうなのですが、それはどうでもいいのですけれども、そういうことで、これも実は、チャーハンなんかはローソンの側から見ますと最近にないヒット商品なのだそうです。こういうように、県産品もいろいろな売り方をすることで輝いてくるのだなあということがわかった気がいたします。
 先ほど申しましたように、今は中四国のブロックでやるというような会社側の制約がありまして、そういう形態になっています。ただ、私どもの県庁にもローソンから来ておられる職員さんもおられまして、前からもお願いをしているのですけれども、改めて議場での議論もありましたので、東京とか大阪とか、そうしたところで展開できるだろうか、これは改めてお願いはしてみたいと思いますが、なかなかちょっと社内の事情もあろうかと思います。別にここにこだわらずに、いろいろな販路はあろうかと思います。例えば今、JA鳥取中央さんは「コノミヤ」さんという大阪のスーパーとか、あるいは「サミット」という東京のスーパーとタイアップをしていまして、いろいろなこういう販路もございますので、今後こうした関西地域、首都圏でのフェアのような展開、これまでも「阪急ニッショーストア」のほうでやってまいりましたが、展開をしていきたいと思います。
 次に、和牛振興についてでございます。
 今後の和牛振興を考えた際に、2つ有望なやり方があるとおっしゃいました。1つは受精卵、ETを導入をする、県外から優秀なET、受精卵を導入して活用してはどうかということ。それからもう1つは、優秀な雌牛が県内にもあるので、県内の雌牛から取り出した卵によりまして受精卵を生産してやってみてはどうかと、こういう2点の御提案がございました。いずれも効果があるだろうと思います。前のほうでありますが、この受精卵の導入でありますけれども、これは相手先も必要でありますので、しっかりとしたルートで適切に購入をしてくる、こういう必要があると思います。
 今までもこういう考え方はあったのでしょうけれども、やはり手に入れにくいのではないかとか、いろいろな影響を考えまして、例えば母牛がどういう牛なのかという情報が、見ているわけではありませんので、県内の牛でしたらば、母牛はこういう牛だということを見た上で、そこから卵を採取するということになるわけでありますけれども、しかしこれについては他県のものを買ってくるわけでありますので、どういう牛かというのがわからないという面があったりとか、そういう制約もあって進んでいなかったようです。ただ、御指摘もいただきましたので、こういう受精卵ごと買ってくるという、そういう手法ももう一度改めて検討してはどうかと思います。
 もう1つの雌牛のほうは県内の牛で、これから卵を取り出してということでありますが、これについては幾つかやはり問題もあると実務的には伺っております。例えば排卵を誘発しなければいけないわけでございますので、ホルモン投与をすることで母体への影響といいますか、体調を崩すといいますか、そういうことは当然懸念をされたり、ですから、その意味で飼い主さんの了解をとらなければならない。その了解をとりながら進めることが十分できるかどうかとか、いろいろ検証してみなければならないと、そういう課題が実務的にはあるそうです。そうした課題について、今、和牛の振興ビジョンをつくろうとしています和牛再生のプロジェクトチームの皆様、これは生産者の方々、みんな入っておられますけれども、そういうような場でこうした議論をしていただいて、検討していただければと思います。
 次に、飼料の価格高騰対策について、国産飼料の増産、それから製品の販売価格への転嫁へ理解を得るための説明責任を果たすべきという御質問でございます。
 まず、自給飼料といいますか、私どもの県産飼料をさらに拡大をさせるという点では、従来の取り組みを新年度で増そうと思っております。従来もコントラクター組合に対する支援だとか、また冬に認めていただきましたけれども、バンカーサイロでの飼料づくりなんかを導入をいたしております。これに加えまして、コントラクター組合で人を雇うこと、外部のオペレーターを雇うということに対する支援だとか、それから飼料用のトウモロコシを生産をする場合に、それの生産支援を行うとか、こんなことをやらせていただきたいと今御提案をさせていただいているところでございます。こうしたいろいろな取り組みを通じて、我々も自給率を上げる必要があるだろうと思います。
 あわせて、こういう飼料の高騰が進んでいること、これについて県民の御理解を得る必要があるのではないかというお話でございまして、これももっともなことだと思います。県として、そうした現在の生産農家の皆さんが苦労しておられるこういう飼料の高騰問題など、パンフレットを国のほうでもつくっているものがあるようでございますので、そういうものを活用して、県民に対しても状況をお知らせをしていく、そういう取り組みを始めたいと思います。
 最後に、入札問題であります。
 入札問題につきましては、また県土整備部長のほうからお答えをさせていただきたいと思います。
 ダンピングの問題があるので、これをぜひ解決しなければならないという問題意識でございます。
 私もこの点は全く一緒だということは申し上げたいと思います。不当なダンピングによって、必要以上に、例えば末端での労働しておられる、働いておられる賃金が制約をされてしまうとか、そうしたしわ寄せがいろいろなところに行くのは決して正常な状態ではありません。ですから、そうしたダンピングのようなことを回避していくための入札制度の不断の見直しということはやっていかなければならないという認識であります。しかし、いろいろな制約もございまして、今現在、我々のほうで伺っていることをまとめたものをとりあえず執行させていただきたいと思っておるところでございます。
 予定価格の公表については、詳細は部長のから申しますけれども、現状を申し上げれば、全国的には、実は公表のほうにずっと移ってきておりまして、多くの団体は事前公表が主流というか、事前公表になってきております。その弊害があるかどうか、またしばらく見きわめる必要はあるかもしれませんけれども、事前公表をしたところとしていないところと、両方つくっているのが鳥取市でありまして、鳥取市は試行的に事後公表と事前公表と両方入れてやってみたようであります。しかし、余り価格的に差がついていないという結果が出ていまして、そういうことでいくと、事前公表にするか事後公表にするかが価格問題で決定的になるかどうか、そこは若干疑問を持っておりますので、慎重に状況を見ながら考えていくということではないかと思います。


◯副議長(上村忠史君)青木企画部長


◯企画部長(青木由行君)では、バス補助金の見直しにつきまして、補足の答弁をさせていただきます。
 知事のほうからも答弁させていただきましたように、公共交通の確保というのは、やはり市場原理、企業経営だけにゆだねられる問題ではなくて、住民の立場に立って社会政策として展開すべき課題というふうに思っております。そういった意味で、御指摘がありましたように、地域住民の利用のニーズをしっかり把握をして、そのニーズに合った交通体系をつくっていくという努力が重要だというふうに思っております。
 昨年度の補助制度の見直しにつきましても、路線ごとの利用実態が住民ニーズとミスマッチを生じているという、こういう問題意識から、よりニーズに合った交通体系の構築に取り組んでいただきたいというねらいで行ったわけでございますけれども、ただ、やはりその際の議論の過程で、制度の見直しによりまして必要な路線が切り捨てられるのではないかというような不安を地域に与えたという面はやはりあったのだろうというふうに思っておりまして、この辺の反省を踏まえまして、ことし10月以降に適用いたします新たな支援制度の検討に当たりましては、前回の補助金改正の影響でございますとか、個別の路線の見直しの検証、こういったものも含めて、各市町村、事業者と現場の実情をよく把握をしながら、それを踏まえながら、できるだけ丁寧に意見交換を行うようにしながら検討作業を進めてきたところなのであります。
 先日、これまでの意見交換なども踏まえまして、各市町村さんに新しい制度のたたき台を提示をさせていただいたところであります。新制度の検討に当たりましては、大きい考え方といたしましては、繰り返しになりますけれども、住民ニーズに合致した公共交通手段を確保するために、その地域の取り組みを支援するという、こういう大きな基本的な考え方に立ちたいというふうに思っております。
 たたき台で検討事項としてお示しをした点というのを少しお話をさせていただきますと、バスの補助金というのは幾つかの補助金制度というので組み合わされておりまして、それぞれ要件によりまして支援のランクというのがございます。例えばより住民のニーズに積極的に合わせた格好で再編をするというようなことをやった場合に、結果として、例えば複数市町村でやっていたものが単独市町村になって、その支援のランクが落ちる場合というのが想定されるわけなのですけれども、こういった場合でも見直しを行うインセンティブが損なわれないような仕組みというものを何か検討したいということがまず1点ございます。
 例えば乗車密度などが落ちまして、その支援が落ちた場合にでも、市町村の急激な負担増を緩和いたしまして、その間、対応を検討する期間を確保するような仕組み、これは今の制度でも入れているわけなのですけれども、これについては引き続きそういった制度を継続するという方向で考えたい。
 さらには、これは市町村のほうからもいろいろ提案があったわけなのですけれども、最近はバス会社以外でもNPOなど新しい地域の交通の担い手というのが注目をされているわけなのですけれども、こういった新しい担い手が運送する場合の立ち上がりについて何か支援を行えないか、また御指摘がありましたニーズの把握でございますとか、あるいは新しいルートですとかシステムを入れるということについて周知を行うといった取り組み、利用促進の取り組みについても支援を検討できないか、こういったたたき台をお示しをしたところでございます。今後、このたたき台をもとに、各市町村、事業者の皆さんと意見交換を引き続き進めまして、地域のニーズというものに合うような形で、ことしの10月の導入に向けまして制度の具体案をつくり上げていきたいというふうに考えているところでございます。


◯副議長(上村忠史君)河原農林水産部長


◯農林水産部長(河原正彦君)鳥取県農政の今後の取り組みについて補足答弁をいたします。
 御案内のとおり、従来、鳥取県の農政、収益性を向上させるのが農業振興の近道ということで、農家個々、あるいは産地個々のプランを支援していくということでやってまいりました。ただ、鳥取県農業を総体に振興していくという面に立ちますと、そういったプラン農政に加えて、鳥取県の主要な産物について生産者、それから農業団体、行政、これが連携をいたしまして、今後向かうべき方向について、まずは共通認識を持つということが重要であると考えまして、現在、そのためのビジョンを4つほど、策定済みのもありますけど、策定中であります。
 まず第1点は、米づくりビジョンであります。これにつきましては、全国的に米価が低落しておりますが、鳥取県の米、特に全国的に見ても一番安いほうだという問題意識がございます。これをいかに付加価値をつけていくかという問題意識に根差しまして、豊かな自然環境を生かした地域こだわりの米づくりという目標を掲げまして、それを実現するために必要な取り組みを現在策定をしているところであります。
 2点目は、梨産業活性化ビジョンであります。御案内のとおり、今、鳥取県のナシ産業、非常に減衰いたしております。これは価格低迷によるものでございますが、これを何とか以前のようなナシ王国にしていきたいということで、二十世紀ナシに加えてオリジナル品種をシリーズ化をして「旬の鳥取梨ブランドの復活」というものを目標に、必要な取り組みを今策定をしているところであります。
 3点目は、鳥取県有機特別栽培農産物推進計画ということで、これは国の法律に基づいて県の計画をつくったものでございますけれども、これからは安全・安心志向がいよいよ高まるということで、県としても従来、有機特栽については認証はいたしておりましたけれども、県としての技術的な面は後回しになっていたというのが実情でありまして、県も一歩踏み込んで面積を拡大していきたいというプランで、今その取り組みを明らかにしたものでございます。
 4点目は、和牛ビジョン。これも御案内のとおり、和牛全共、一定の成果は出たのですけれども、課題も多くありました。これを契機に鳥取県の和牛振興を図っていこうということで、全国に誇れる和子牛、和牛肉を生産する鳥取県というのを目標に定めて、今、取り組みを策定をしているところであります。今後、これらのビジョンの実現に向けて関係者との連携を密にいたしながら、必要な施策を構築してまいりたいと。当面の施策については、今議会に提案をさせていただいているところであります。
 さらに、産地の活力を高めていくためには、農産物の付加価値向上のための加工、それからブランド化、こういった視点もとても大事だというふうに認識をいたしております。県といたしましては、食品業界さんとの連携、それからマッチングによる新商品の開発、それに合わせた生産体制の構築、それから海外販売への挑戦、それから農商工連携等の新たな展開を今後検討、さらに支援をしていきたいというふうに考えております。


◯副議長(上村忠史君)谷口県土整備部長


◯県土整備部長(谷口真澄君)予定価格の事前公表の廃止についてのお尋ねにつきまして補足説明をいたします。
 予定価格の事前公表は、県の積算が適正にされているかをチェックすることができる、それでお互いが対等な立場で契約を締結することができるということ、それから積算の設計者、それから入札事務関係者への情報漏えいに対する働きかけを未然に防止できるというような観点で、入札に係る透明性を確保するということで行っているものでございます。
 仮に予定価格等を事後公表にした場合ですが、各社の入札金額には確かにばらつきが出てくるかもしれませんが、それによって直接的にそれが低価格入札の防止につながっているとは思えないというふうに考えます。むしろ低価格入札の主たる原因は公共事業費が減少する中で、より競争性が高まって、どうしても受注したいという意識のあらわれではないかというふうに認識をしております。低入札防止対策につきまして、4月以降に会社の施工能力等を評価した総合評価の見直しを実施したいと、総合評価競争入札を実施したいと。さらに現在、低価格受注工事の原価調査や下請実態調査、これを実施中でございます。この検証結果を踏まえまして、最低制限価格等に関しての必要な検討を行ってまいりたいと思います。
 今、全国で事前公表をやっている県が72%ございまして、それを2~3の県が最近でございますが事後公表にしたという調査がございます。先ほど知事のほうが鳥取市の例を引いたと思いますが、これはもう少し詳しく調査してみなければはっきりしたことは言えないようでございますが、やはり落札率が上がっているというような傾向はないように今のところは伺っております。以上から、予定価格の事前公表については継続していきたいというふうに考えております。


◯副議長(上村忠史君)藤井副知事


◯副知事(藤井喜臣君)お答えいたします。
 JRの高速化に係る貸付金の償還免除の経緯について、少し時系列でお答えしたいと思います。
 小谷議員も御質問でお触れになりましたけれども、山陰・夢みなと博覧会の記念基金、これは博覧会の剰余金を活用して、県民の国際交流活動や県内の交流基盤整備を行う目的で、平成10年4月に国際交流財団に設置したものであります。とりわけハードの9億円については、交流基盤の整備のためのものということで、当時、山陰本線の高速化ということが既に島根県では具体的に動き始めておりまして、鳥取県でも検討がなされていたところであります。知事も触れましたように、この高速化の実施に当たっては、地方財政再建促進特別措置法の制約がありまして、自治体が事業費の2分の1を超えて負担することができないということで、残りがJRと民間ということでありました。このため国際交流財団に積むことによって将来の負担に備える、そういうことも背景にあったものであります。
 鳥取県の整備は、平成14年度にスタートしたところでありまして、民間が負担すべき、寄附で賄うべきものとして話し合いの結果12.4億円ということで、募金委員会のほうでは9億円の夢みなと基金を取り崩して充ててほしいというような要請もありましたが、募金委員会の当初の募金の計画は目標として5.5億円が示されておりましたので、先ほど申し上げました12.4億円との差額6.9億円を寄附したものであります。ただ、募金を開始されてから非常に集まり状況が芳しくなく、一方でJRの工事は進んでいくものでありまして、募金委員会から財団のほうに、あと2.1億円貸してくれということで2.1億円の貸し付けをしたものであります。この2.1億円について、目標未達成のため募金委員会では努力されましたが、小谷議員がおっしゃいましたように、集まった額が2億8,000万にとどまっているというものであります。
 このJRの高速化そのものは、平成15年の10月に既に完成しておりまして、募金委員会からは事業の完成を見ても集まらないということで、貸付金の免除の要請というのがありました。しかしながら、財団のほうでは、まずはやはり努力をしてほしいということで、平成16年、17年と償還を猶予し、また平成18年には募金委員会から再度償還免除の要請がありましたが、まだ努力してほしいということで、17年度から19年度の3カ年の努力をさらに促したところであります。その間、償還を猶予していたわけでありますが、その3年間で集まったのが結局500万ということでありまして、このたび募金委員会から改めての申請を受けまして、1月15日の理事会で償還の免除を議決したものであります。
 申し上げましたように、財団としては理事会で何回も議論いたしまして、募金委員会の返済を求めてまいりましたが、これまでの努力にかかわらず、長引く景気の低迷の中で集まらなかったということであります。現に私もお話を伺いまして、募金委員会の会長、これも再三関係者に会長みずから回られて努力されております。私も会長の八村鳥取商工会議所の会頭とお話をしました。会頭のほうから大変申しわけないと、ただ、どうしても難しいということであります。
 そして、小谷議員がおっしゃったように、9億全部が使われてしまったということは非常に残念ではありますが、JRの高速化に伴って鳥取~米子間の利便性が向上したという一定の事業効果も見受けられた部分もありますので、1月15日の理事会では、協議の結果、先ほど申し上げましたように償還免除はやむを得ないという意見で議決したものであります。そういう経緯をたどったもので、残念な面はありますが、御理解いただけたらと思います。
 なお、財団の免除がありましても、まだJRの高速化の事業として4,800万余りが不足いたしております。募金委員会としては、これはJR西日本への未払い金という形になっておりまして、JR西日本へのこの未払い金の減額なども今後はお願いしないといけないというような思いは持っておられます。そのことは申し添えておきたいと思います。
 また、ソフト事業につきまして、少し私の気持ちもお話しさせていただきたいと思います。
 交流の推進のために、このソフト事業の基金、やはり使いやすいことが大切だと思っております。知事も発言いたしましたが、私自身もそのことは感じておりまして、たとえ現在の助成率であっても、せんだって、私、国際交流事業として韓国の原州にウオーキング事業に先週行ってまいりました。かなりの大規模な事業を組まないと助成対象にならないということで、補助の下限が100万円ということでありまして、韓国に行くには50人ぐらいの団でないと助成対象にならないということでありました。そのことから考えればもう少し、例えば30人以上の団であれば助成対象にするとかというような工夫も必要だと思いますし、それから同一の団体への助成を連続2年までといたしております。これは同じ人に助成が毎年のように続くのを避けるという意味でありますが、よくよく考えてみれば、例えば子供たちの交流などの場合は、交流団体は同じであっても一緒に行く子供たちは毎年変わっていくものでありますので、そういったものは、そういった助成の対象を2年たっても続けるということができるようにとか、あるいは知事が年に1度の受け付けということを御答弁されましたけれども、形がそうであります。ただ、財団としては弾力的に取り扱っているつもりでありますが、そのことが十分に伝わっていないという面もあろうかと思います。そういったことも含めて、この基金事業、活用を考えていきたいと思います。大交流時代に向けて、いかに使っていくかということでありまして、先ほど話が出ておりましたフェリーを、これから旅客船を使うということもあろうと思いますし、米子~ソウル便の利用促進に向けて、いかにこの基金を生きた形で使っていくかということが大切だと思っております。


◯副議長(上村忠史君)青木出納長


◯出納長(青木茂君)環日本海圏定期貨客船就航の実現に向けての見きわめについてのお尋ねであります。
 私、平成10年から2年4カ月境港管理組合の事務局長をいたしておりました。ちょうど夢みなと博覧会で交流の新時代ということに向けて機運が盛り上がる中で、国内外のポートセールスに走り回ったことを思い出します。他港との差別化を図るには、地の利を得て日本海の対岸諸国との航路が必要であるというふうに認識しておりました。当時は韓国の束草、それから北朝鮮の羅津、そしてロシアのザルビノをターゲットに走り回ったことを記憶しております。商工労働部長になってからもその夢は持ち続けておりまして、当時の平井副知事と韓国の船会社に同行したこともございます。そういうことで、大げさに言いますけれども、この新規航路の誘致は私の悲願であります。昨年の11月末に話が飛び込んできたときに、正直に言いまして、喜びの前に疑心暗鬼の状態でありました。本当に驚いたのでありますけれども、これはぜひ実現したいなという気持ちに駆られたところであります。
 12月中旬に訪韓しました商工労働部の職員から、DBSクルーズ社の母体であります大亜高速海運会社が多くの航路を運航しているということ、そしてウラジオストクは既に入港許可を出していること、そして境港のCIQの体制が整えば航路の可能性があるということの報告を受けました。早速CIQ関係に情報を流しまして、就航の可能性は不安があるものの協力ができるという確信を得ましたので、早速1月8日に訪韓いたしまして、DBSクルーズ社の朴社長にお会いをしました。朴社長からは、韓国政府に運航許可の申請をしている、そして運航する船にはもう見込みがある、さらに運航当初から荷物が着くことは期待していなくて旅客を中心に考えていると、そして運航後は3年間赤字を覚悟している、現在の大亜グループのドル箱になっています仁川と天津の航路、これは事業化当初は大赤字だったということを聞いております。
 そして、一番聞きにくかったのですけれども、個人的に気になっていましたので、境港をなぜ選んだのかということを尋ねましたところ、2年間この計画を練ってきたということであります。そして秋田から浜田までの日本海側の港に足を運んで比較検討した。その結果、境港は東海に一番近いということと、気候が非常にいい、そして境港を起点にして1泊圏域に観光の資源がたくさんあると。さらに米子圏域といいますか、中海圏域が発展の可能性を秘めているということでありました。さらに朴社長は江原道の出身で、束草とか東海の振興は江原道の発展に欠かせないということで、東海はその可能性を秘めているということを話しておられました。こういうやりとりから思いや戦略を聞きまして、事業化に向けた確かなものができているなと納得をしたところであります。課題もたくさんありましたけれども、関係者の意欲とか関係機関の協力が得られて、就航の可能性があるということを判断しましたので、1月の20日から知事が訪韓の折に関係者の皆さんと会っていただく段取りをしたところであります。
 知事の答弁にありましたけれども、2月25日に対策本部を立ち上げました。ここで課題の抽出でありますとか対策を練りまして、夏ごろまでの就航に、時間が限られていますけれども全力投球で進行管理、そういうものをやっていきたいというふうに考えていますので、よろしくお願いをいたします。


◯副議長(上村忠史君)答弁漏れがございましたので、補足の答弁をお願いします。
 谷口県土整備部長


◯県土整備部長(谷口真澄君)大変失礼をいたしました。
 もう1問、今回の入札制度後の検証ということについてのお尋ねでございました。
 制度を施行していく中で、効果、それから低価格受注に対する影響についても調査を行い、検証していきたいと考えております。20年度、来年度に新規事業といたしまして次世代建設担い手育成事業というのをお願いしております。この中で、県内建設業の現状把握や課題分析ということを行いたいと思っておりますので、アンケート調査等を実施しながら検証していきたいと考えております。


◯副議長(上村忠史君)次に、山田教育委員会委員長


◯教育委員会委員長(山田修平君)(登壇)先ほど小谷議員より4点、御質問をいただきました。
 1つは、先ほど行われました全国の学力・学習状況調査の結果を受けての教育委員会としての教育施策の取り組み、あるいは関係して少人数学級の取り組み、そして3つ目は教育委員会そのものの改革をどうするのか、それから市町村の教育委員の資質の向上、この4点だったろうと思います。
 まず1つ、全国調査を受けてですけれども、全国調査、御存じのように小学校6年生と中学校3年生の国語と算数と数学、それからいろいろな意味の学習状況ということです。プラスの面からとらえますと、何を物差しとしてとらえるかというのはいろいろあると思いますけれども、小学校、中学校とも平均値、全国平均よりも高いところにあった。ただ、課題というふうにとらえますと、小学校と中学校を比較しますと、比較の次元ですけれども、中学校の伸び悩みがある。それからA問題と言っていますけれども、基礎学力的なものとそれの活用というものを見ると、活用がやや欠けるのかなと、こんな感じをしています。鳥取県では平成14年より基礎学力調査という調査をしておりまして、これについていろいろと検討をしていただいているのですけれども、おおむね同じような内容が出ているということで、学力向上委員会で検討していただいたそうした具体的なものを学校現場であるとか、あるいは市町村の教育委員会にお示しをし、ぜひ活用していただきたいと、こう思っておりますけれども、ただ、その大前提に、学力というときに、単に算数とか国語とか数学ということではなくて、もちろんそれは重要な要素ですけれども、その大前提になる学ぶ意欲であるとか生きる力とか、いわゆる総合学力的なものを押さえて具体策を提言していただいております。
 今回の全国調査に関しては、検証改善委員会、これは国の事業として設置されているものですけれども、ここが今検討、分析をしていまして、この3月にそれを発表いたします。それを受けて、また市町村あるいは学校現場等で大いに活用していただきたい、このように思っております。具体的な内容については、教育長のほうから補足をさせていただきます。
 〔副議長退席、議長着席〕
 2点目ですけれども、少人数学級についてということで、御指摘のように、今回のこうした調査、比較的いい点数を上げた秋田県とか福井県というのは確かに少人数学級を実施いたしております。鳥取県も平成14年度から少人数学級をいたしておりますけれども、ただ、学力という問題は、恐らく少人数学級をもってすべてを言うことはできないだろうと、こう思います。現に秋田県とか福井県も少人数学級プラスいろいろなことをおやりになっている。鳥取県も先ほど言ったような、そうした推進委員会等でいろいろな御提言をいただいたことや、あるいは図書館の活動であるとか、あるいはいきいきキャンペーンに象徴されるような生活リズムをよくするようなこと、要は少人数学級と組み合わせながら総合的な学力を上げるという、こういう取り組みをしているところであります。
 それで、今後、この少人数学級をどう考えるかという御指摘だと思うのですけれども、私は本当に大切だと思います。現在、小学校1年生、2年生、それから中学校1年生をやっています。これはぜひ堅持をしたい、維持をしたいと思います。ただ、それをさらにそれ以上の学年にするのかどうかというのは、やっぱり予算バランスの問題もありますし、他とのいろいろな施策とのバランスの問題もあるというので、むしろ今のを維持しながらほかのところを強化することによって、総合的ないい結果を上げたいと、このように思っております。ただ、もちろん各市町村が少人数学級をやりたい、もっと拡充したいというときは、これに対して県の教育委員会としても、ぜひ支援をしたいという、こういうスタンスは持ちたいと思います。
 他の県の少人数学級や、あるいはアンケート、実は鳥取県でもアンケート調査をして、少人数学級はどうだったのだというアンケートをしているのですけれども、教員あるいは保護者、あるいは市町村の教育委員会、非常に効果があったということを言っております。そういう意味では堅持をしたい。でも、これだけではだめなのだろうと、こういうように思っています。これについても他県の他の取り組み、あるいはアンケートについて教育長のほうから補足をさせていただきたいと思います。
 3点目ですけれども、県の教育委員会をどう考えるかということですけれども、御指摘がありましたように、地方の教育行政法の改定という中で、大きく3つのことが言われています。1つは教育委員会そのものの自己点検や評価を行い、それからもう1つは保護者を教育委員に選任しろ、それから御指摘があったように教育長の委任事項というものを少なくせよ、制限せよということです。
 私、教育委員になりまして、2期目で4年3カ月たちます。事務局と一緒にいろいろな取り組みをしているのですけれども、正直、非常に前向きで誠実な事務局だというふうに思っています。非常に教育にかかわって、県の全体の教育や文化や体育や、いろいろなことに積極的に取り組んでいます。
 本来、教育委員というのは、恐らくさまざまな職歴とか経歴とか、いろいろな視点を持った者がそうした行政サイドから出るいろいろなものに対して意見を言って、そして単に行政サイドだけではない、バランスのいい中立、公正の教育にしていくのだという、こういう役目だろうと思います。
 ただ、それだけではどうも物足りないなということで、私は教育委員としては、ぜひ事務局提案にいろいろな意見を言うだけではなくて、負う教育委員でありたい、課題を提起する教育委員でありたいと、このように思っています。それで、一つの仕掛けとして、すべての課題というわけではないのですが、重要事項に関しては、まず委員研修会を行っています。そして、そこでいろいろな研修をして、そしてさらに今度は協議をして、最終的に委員会という本委員会の中で施策にまとめていくという、こういうシステムをつくっています。
 我々一人一人がさまざまな経歴とか経験を持つにしても、やっぱり資質の向上というのは非常に大事だと思いまして、1つはやっぱり現場にかかわらないといけないだろうというようなことで、スクールミーティングというような形で児童生徒、あるいは先生方、保護者、あるいは地域の方々、こういうところといろいろと交流をし、そしてそこで現場のいろいろなものを吸収をし、そして先ほど言った研修会に持ち込んでいくという、こういうことをやっています。また、顔の見える教育委員でありたいというようなことで、教育委員のリレーコラムというようなものをホームページにみんなが交代で書いて、それをお示しをすると、こんなようなこともやっています。こういうような努力で、ちょっと手前みそで申しわけないのですけれども、教育委員の研修会というのが全国レベルでも中国レベルでもあるのですけれども、恐らく一番課題を提起して、そして意見を言うのは鳥取県の教育委員ではないかというふうに思っています。
 こういうような結果、先ほどあった法律の改正に指摘されたようなこと、具体的には、例えば保護者の人が教育委員になる、これは議員の皆さん方の同意を得て、もう選任をしているわけですし、それから自己点検評価というような形に関しては、18年度から教育委員会のミッションというような形でそれをつくりまして、そして事業の目標、そしてそれが具体的にどうであったかという、いわゆる自己点検評価をしています。これを来年度以降、鳥取県の教育振興基本計画の中に繰り込んで、そして自己点検評価をその中に入れ込んでいきたいと思っています。それから教育長の委任の制限に関しては、もう着手をしているという、こういうような状況であります。それから非常に小さなことで申しわけないのですけれども、やっぱり教育委員会というのは学校、とりわけ子供たちにいろいろな意味でモデルにならないといけないから、礼を伝えないといけないというようなことで、教育委員会が始まるときは全員起立をして、そして立礼をしてというようなことを、けじめをつけてやろうということでやっています。いずれにしても我々、本当に重要な役割を担っているということで、責任感をしっかり持って誠実に取り組んでいきたいと、このように思っています。
 市町村の教育委員の資質向上というお話ですけれども、御指摘のように、本当に鳥取県全体の教育をよくするためには、義務教育を預かる市町村教育委員会、あるいは教育委員のそうした役割というのは非常に重要だと思っております。大切なことは、先ほど言いましたように、ややもすると事務局提案のそうしたものの追認にならないという、そういう仕組みをつくっていかないといけないだろうということで、先ほど申し上げたように、一方でその仕組み全体をつくるということ、それから教育委員の資質は当然向上ということ。私は正直、市町村教育委員の方は十分力量を持っておられる方はたくさんおいでになると思っています。ただ、今、教育というのが時代のニーズというか、時代のテーマなだけに、常に資質の向上、さらにさらにということが求められているのが実情だと思います。そういう意味では、仕組みをつくって事務局はそういう教育委員のほうのいろいろな思いを施策に取り入れるということ、それから鳥取県の教育委員会としてできること、もちろん地方分権の中でそれぞれの役割をきちっと確認し合いながら、できる限りの支援をしていきたいというので、差し当たり来年度、鳥取県教育委員会の仕掛けとして、市町村の教育委員のほうのいわゆる研修会を持ちたいというので、この議会に予算等を提出させていただいている、計画を提出させていただいているところであります。議員の方々の御理解、御支援をいただければと思います。ありがとうございました。


◯議長(鉄永幸紀君)中永教育長


◯教育長(中永廣樹君)補足答弁、2点させていただきたいと思います。
 まず1点目です。学力向上委員会や検証改善委員会の検討状況についてどうかということでございます。
 これにつきまして、まず学力向上委員会ですけれども、これは先日も自民党の前田八壽彦議員の代表質問にもお答えしましたところですけれども、生徒の状況を踏まえて、3点、柱をつくって検討しているところであります。二極化傾向への対応だとか、さらに学力を伸ばす対策だとか、そういうふうなことであります。
 教育課程ももう少し弾力的に編成をしたらどうかということで、現在のカリキュラムに加えて授業時間数をふやしてはどうかというようなこともやっているところであります。あと、学びの集団づくりですとか教員の指導力とか、そういうようなことも取り組んでいこうとしているところであります。こういうふうなものを市町村の教育委員会、学校と一緒になって取り組んでいきたいというふうに思っております。
 お尋ねの検証改善委員会ですけれども、これについては、先ほどお話がありましたけれども、これはそれぞれ今分析をしております。分析をしておりますので、そこから課題が出てきますので、その課題をもとに改善支援プランというものをつくりまして、これを学校の先生方に実際に使えるようにして、学校のほうに渡していきたいというふうに考えているところでございます。
 もう1点であります。全国学力調査での成績は割とよかったけれども、少人数学級についてどうかというふうなことでしたけれども、まずアンケートを少人数学級についてはしました。これについては以前もお話ししたかもしれませんけれども、やっぱりきめ細かい指導ができるとか、それから先生と話す機会がふえるとか、それから学級に早くなじめたとか、そういうふうな効果が上がっているところであります。
 他県の少人数学級の状況ですけれども、鳥取県は今小学校の1、2年生では30人、中学校の1年生では33人ですけれども、例えば秋田県は小学校1、2年生、中学校1年生において、30人とか33人ではなくて25人から32人ぐらいというところがあるようであります。それから福井県では中学校のほうに重点を置いておられまして、中学校に入る前の6年生に36人学級、中学校1年生で30人学級、中学校の2、3年生で36人学級と、こういうようなこともしていらっしゃいます。
 少人数学級だけでなくて、もうちょっと学校のほうに自由に地域のほうが入ってこられるような、そういう訪問できる日を年に2回ぐらい設けるとか、それから学力推進の向上班の設置をして学校を訪問するとか、それから福井県なんかでは授業名人による授業の公開とか、そういうようなこともいろいろなさっているところであります。


◯議長(鉄永幸紀君)32番小谷議員


◯32番(小谷茂君)答弁いただきましたけど、もうちょっと簡素に答弁していただければまだありがたかったと思っております。
 副知事に、まず夢みなと基金のことについてお伺いいたします。
 JR高速化の県民募金委員会がこれまでに集めた寄附の金額は2億8,000万円になっています。平成16年度には早々と財団に対して償還金免除を申し込まれておりますけれども、16年度以降ほとんど募金活動がなされていないと私は認識しています。また16年度以降の努力も認められない状況であると私は思います。
 そこで、平成13年12月定例議会において、県議会としてもこのようなことを想定して基金の充当を前提とした募金活動にならないように決議をしておるのです。その重要性はどう評価されておりますか。鳥取県議会のこの議場で決議していますから。その辺のところをお伺いしたい。
 もう1点は、島根県も8億5,000万円残っているのです。そこで、島根県は寄附を取り巻く環境は厳しい、結局地道に取り組むということをしておられます。私が言いたいのは、要は余りにも早々とそういう状況をつくられたということでございます。副知事、もし答弁がありましたら、最初2点申し上げたのだから、2点のことについてきちんと答弁を。


◯議長(鉄永幸紀君)藤井副知事


◯副知事(藤井喜臣君)募金委員会の取り組みについてのお尋ねでございます。
 先ほども答弁申し上げましたように、募金委員会は5.5億円の目標を立てて取り組まれたところであります。平成14年から取り組まれまして、どこから募金を集めるかというと、企業なり県民なりでありまして、この間、さまざまな形での逆風もあったと思っております。企業等につきましては各団体に目標額を示されたところでありますが、例えば建設業でありますとか旅館関係でありますとか、それぞれ非常に厳しい状況の中で現在に至っているところであります。議会で決議されたということは私も承知しておりまして、当然その段階では私は今の職にありませんでしたので、私が伝えたわけではありませんが、募金委員会にもその旨は十分伝わっていると思います。そういったことを受けまして募金委員会で取り組まれて、先ほど小谷議員がおっしゃったように平成16年に財団のほうに貸付金の免除のお話がありましたが、財団としてはすぐに免除ということではなくて、募金委員会の取り組みをさらに促すということで償還の猶予といいますか、契約変更して、さらに今日まで取り組みを進めていただいたところであります。
 ただ、現在の段階で考えてみますと、景気の低迷というのも非常に長く続いておりますし、現に平成15年10月に既にJRが高速化されておりまして、高速化された、いわゆる完成された中でさらに募金といってもなかなか理解が得られない部分もあるということを募金委員会からもお聞きいたしております。これ以上先延ばししてもなかなか募金が集まる見込みがないということを判断したところでございます。
 なお、島根県のお話もありましたが、島根県は募金委員会に対して県が一括して貸し付けて、募金委員会がJRに払っておられて、県と募金委員会との関係になっております。18年度末現在で13億6,000万ぐらい募金委員会として集めておられますが、島根県の場合はちょっと鳥取県と事情が違いまして、かなり大口の企業寄附があります。そういったものを差し引いても、現在は8億円余りまだ残っているということでありまして、大口の寄附がほとんど出尽くしているという状況だとお聞きしております。これは島根県のことでありますので、私がお答えすることもないと思いますが、これからいかに集められるか、非常に難しいというようなこともおっしゃっておられるようであります。
 重ねてになりますが、現に鳥取~米子間は高速化が完成しております。特急の停車駅が限られているということで、いろいろな御意見もありますし、かえって使い便利が悪くなったというような御意見もありますが、現に高速化が完成し、鳥取県だけではなくて山陰本線全体で非常にスピードアップになっているということで、一定の事業効果は出ていると思います。県民の皆さん方に御理解いただくためには、JRに対して高速化に伴う利便性の向上といいますか、ダイヤの改正等についても、これからも引き続き訴えていくことも必要だと思っております。


◯議長(鉄永幸紀君)32番小谷議員


◯32番(小谷茂君)県と市町村に割り当てられた負担金は22億4,000万円。このことはきちんと約束が果たされておるわけです。沿線住民、米子~鳥取間、あるいは倉吉~米子間、倉吉~鳥取間は非常に便利がよくなったかもしれませんけれども、沿線住民の方は待ち合わせ、乗り合わせの時間が非常に長くなって不便だという方もおられることは承知しておいてください。それから、私が言いましたように議会も決議していますし、その重みを考えたら、再度もうちょっと努力されたらいかがだったのかという思いはあります。それから16年度以降に募金活動がほとんど行われていないというのもこれは問題だったと指摘しておきます。
 次に、環日本海定期貨客船の就航計画についてお伺いいたします。
 このことは、実現すると新聞報道もあおっておりますし、ある意味では境港あるいは中海圏域を活性化するのに非常に有意義な事業であって、本当にDBSクルーズに対して感謝申し上げるわけですけれども、いずれアシアナ航空のような状況が続けば、要は今後の採算性が一番問題だと、そういう思いがしております。このことについて、いろいろ本当に多岐にわたる難問題が多く乗せかけられている問題ではないかと思っております。知事におきましても、その辺のところは官民一体となって、もう既に事を起こしておられますけれども、もう一度そのことをアシアナ航空の二の舞にならないように努力していただくということが重要であると思います。
 新聞紙上によりますと、出資金にめどということがあります。まずDBS社の出資するのが50億ウォン、約6億円の出資金のめどがついたと報道されていますけれども、鳥取県としても出資する考えがあるのかないのか、お伺いいたします。


◯議長(鉄永幸紀君)平井知事


◯知事(平井伸治君)(登壇)小谷議員から新しい航路の計画についてのお尋ねがございました。
 おっしゃるように、アシアナ航空は確かに平成13年4月に飛び立ちましたけれども、現実に今改めて飛び出したということだと思います。一たん閉鎖の危機を迎えたわけであります。これもひとえに、現実には航空路を預かるその航空会社のほうの採算性の問題に帰着するわけでございます。今回の航路もまたしかりでございまして、当面は赤字覚悟でもやってみよう、それはさっきも出納長からお話がありましたけれども、他の航路でもやはり駆け出しは難しいと、イニシアルコストはかかるものだという、そういう認識のあるグループでありますので、そこは若干甘目にスタートをするかもしれないということであります。
 しかし、結果として、この路線が使える路線かどうか、これは日本の人にも韓国の人にもロシアの人にも使える路線となるかどうか、そのための潜在需要がかき起こせるかどうか、ここになっているのだと思うのです。これからの長い時代を見据えて考えますと、同じ日本海を囲むこの圏域というのは、必ずしもそれぞれの国で恵まれた圏域ではなかった歴史があると思います。日本でいえば、江戸時代は確かに特産品として弓浜絣だとか綿とか、あるいは砲台をつくっただとか、いろいろな活気をこの鳥取県も呈していましたし、そして、それにあわせて日本海側でも米どころとしてのことが、お米自体が貨幣のような時代でありますので、そういう意味で富はあったわけであります。しかし、明治維新以後、徐々にこちらで吸い上げた税金が太平洋ベルト地帯のほうに投資をされるようになって、いつの間にか開きがついてしまったということであります。
 韓国もソウル首都圏のほうはそうでありますけれども、しかし、東海岸のほうは、海岸線はそんなに活況を呈していない。仁川のほうと比べますと、随分と違いがあります。ロシアもヨーロッパロシアとアジアロシアでは開きもありますし、特に極東というのは大いなる田舎というイメージでロシアでも見られているわけであります。しかし、同じ海を囲んだところで、それぞれに今経済が成長し始めた国々がロシア、韓国、中国などで見られているわけでございまして、この活力をお互いに結びつけるのがこの海だと、日本海だというように視点が変わってこなければならない、時代の歯車を変えなければならないわけであります。これができるかどうか、ここがこの航路の成否なのだろうと思うのです。
 我々は、まず第一号の航路としてこれを動かそうとするプロジェクトに立ち会いました。ですから、今を生きている責任として、ここからスタートできるように、多くの人たちがこの航路を使い、産業活動が行われるように導いていかなければならないのだろうというように思います。ですから、官民挙げてというお話がございましたけれども、まさに県民の皆様、企業の皆様、いろいろな方々と一緒になり、さらには山陰圏域、そして多くの大企業を含めた全国的な方々と連携して、この航路を育てていけるように体制をつくってまいりたいと思います。
 2月21日に現実に航路の開設許可がおりました。その日、たまたま私は松江のほうに出張する用事がございました。ですから、松江に参りまして溝口島根県知事にも同意を求めるというか、これについての協力を求めましたし、それから中海市長会、当日おられたのはすべての4市の市長さんでありました。この4市の市長さんにも今回の航路の意義を説き、お礼を申し上げました。いずれも皆さん、これは大事な話だというように応じてくださいました。まだまだこれからがスタートだと思います。小谷議員からおっしゃられたことを深く胸に刻みまして、何とかこれからのいいスタートが切れるように体制を整え直していきたいというように思います。
 出資についてはその考えは今ありません。私ども、当初からお伺いをいたしておりますけれども、向こうでコンソーシアムをつくろうとしています。いろいろな会社が出資をした会社をつくろうとしています。この出資が今から本格的になるわけでありますが、このめどがついたというのが、この週明けに我々のほうにもたらされた情報であります。


◯議長(鉄永幸紀君)32番小谷議員


◯32番(小谷茂君)私は、先日台湾を訪問した訪問団に加わらせていただきましたけれども、鳥取県の農産物の輸出にももちろん力を入れなければならないと思いますけれども、ある面では観光誘致に力を入れるべきだなと私は感じて帰ったところでございます。
 台湾は、御存じのように台北から高雄まで日本の新幹線が開通して飛行機の国内便が少なくなり、航空会社の機材に余裕が生じたということを聞きました。また台湾では3,000便、チャーター便を飛ばして約22万人の方が利用されている実績があるとお聞きしました。また台中県ではコナンの漫画は非常に評判がよく、台中県の副県長さんはコナンのやかたでもつくろうという話でございます。そういう話をお聞きしながら、このことは非常に至難なわざではありますけれども、やはりどういう商材ができるか、特にエージェントとの連携によることが一番大事ではないかと、またあるいはNPO法人とか、特に民の力をおかりして進めていくことが必要ではないかと思っております。ぜひまた広島空港を利用しながら山陰に来ていただくとか、あるいは四国からこちらのほうに来ていただくとか、そういうことを模索しながら、エージェントの方々に相談して、民の力を必要とすることが大事だろうと思いますので、知事の答弁を求めます。
 次に、水資源の活用でございますけれども、私もいろいろ企業、コカ・コーラウエスト大山プロダクツ社とかサントリー株式会社とか行かせていただいたわけですけれども、企業として大山水系の水を選んでいただいて来ていただいたことは非常にありがたく思っておるわけでございます。そして森林の保全運動、とっとり共生の森とか、あるいは会社ぐるみで取り組んでいただいております内容についてはまだまだだと、もうちょっと協力いただければというふうに思っておりますけれども、サントリーさんはボトルに「奥大山」と明記されたと伺っておりますけれども、コカ・コーラウエストさんについては、こういうボトルを売っておられるということで、「森の水だより」と書いて、「大山山麓」とは書いてありますけれども、もうちょっと大山というイメージを売り込んでいただくように知事が提言されてはと、依頼というか、お願いされてはと思っております。知事の答弁を求めます。


◯議長(鉄永幸紀君)平井知事


◯知事(平井伸治君)(登壇)2点お尋ねをいただきました。
 1点は、台湾に行かれた御経験から、チャーター便を利用する、あるいは広島とか四国の便を利用して、鳥取県のほうに観光客を呼び込む運動をきちんと起こしていくべきではないかというお話でございます。
 これは全く私も同感でございます。私ども鳥取県にはすばらしい素材があります。特にアジアの皆さんから見て美しいと素直に言える、そういうものが私どもにはあるそうであります。今、大山は白銀に染め抜かれているわけでありまして、スキー場、スキーヤーのメッカとしてにぎわっているわけでございます。あるいは春になれば桜の花が咲き、そして秋には美しい紅葉があり、またカニだとかおいしい素材があり、今コナンというお話がございましたけれども、アニメ、漫画で世界的にも有名になっているキャラクターがこの地域のシンボルにもなっています。ですから、日本国内のみならず、実は海外からのお客様を引きつける、そういう魅力がしっかりとあるのだと思います。
 小谷議員を初め県議会の皆様も先般台湾を訪ねられて、鳥取県が持つ観光地としてのポテンシャル、潜在性を確認をされたと思います。あわせて台湾新幹線が誕生して、台湾の中の飛行機の機材繰りの問題も出てきている、それも見てとってこられたということでございます。
 私どもも、ぜひ台湾からの誘客に積極的に乗り出したいと思います。これは来られる方の評判は非常にいいですし、チャーター便にも最近種類が出てまいっております。私どもは単独で呼ぶだけでなくて、四国とか岡山とか、そうした他地域の空港の乗り入れとあわせて米子空港だとか鳥取空港にも来ていただきまして、周遊客をルートでたどってもらう、そういうプログラムチャーターにも適しているところだと思っています。現実には、この春に立栄航空、そしてマンダリン航空から合計3便のチャーター便を今得ようとしておりまして、こうした動きを強めたいと思いますし、さらに、例えば教育旅行ですね、単なる観光客ではなくて、子供たちの旅行も引きつけたいと思っています。
 先年やりまして、校長先生を呼びました。そうしたら、現にことし、これから2つ高校で修学旅行が向こうから来るのが実現をいたしております。こういう教育旅行の需要は確かにありまして、新年度も校長先生を向こうから、ファムツアーといいますか、ちょっと体験ツアーで来ていただきまして、見ていただいて、そして学校の子供たちを連れてやってきていただく、こういうプログラムを組みたいと思います。
 先般、亜東関係協会の陳鴻基会長さんが来県をされました。県議会からも鉄永議長を初め、多くの方にも御出席いただきまして、会長との交流を深めていただきました。向こうも日本、とりわけ鳥取県というのはナシの御縁に始まって、本当に親近感を持っている、そういう情熱を持っておられます。これをぜひ活用して、台湾からの誘客に努めてまいりたいと思います。
 次に、サントリーの天然水が「奥大山」と明記されることになりますけれども、コカ・コーラウエストのほうについて、もっと強調してもらえるように働きかけができないかということであります。
 コカ・コーラウエストは、今度、私どものネーミングライツを買っていただきましたし、非常に好意的に鳥取県のことを理解してくださっていまして、まさに県外企業ではありますけれども、県内企業のように思っていただいております。ですから、小谷議員の今の御指摘、例えば「ミナクア」という商品があったり、森の水だよりという商品がありますが、大山で取水されるということをもっと明確にしてもらうとか、私どものいいイメージとあわせて商品イメージを上げてもらいたいと、こういうお話をさせていただきたいと思います。このたび、このコカ・コーラウエストジャパンの持ち株会社のCEOが来県をされることにもなっていますので、その機会にじっくりと御説明をさせていただきたいと思います。


◯議長(鉄永幸紀君)32番小谷議員


◯32番(小谷茂君)水資源の活用についてでございますけれども、一方では、先ほどお配りしているとおりNPO法人の中海再生プロジェクトの皆さんがこういう構想を出されておるわけでございます。その中で中海ウォーターフォレフロント計画案でございますけれども、再度お聞きしますけれども、議場の皆さんにも資料をお配りしておると思います。この計画は、総務省と環境省、そして国土交通省、経済産業省と、そして鳥取県と多岐にわたる連携による水に関する最先端技術を持った企業を集積させるというようなものであろうと思っております。鳥取県知事、前向きと思えるような御答弁だったと思いますが、今後、関係する省庁を巻き込んで展開が必要だと思います。ある意味では、多少布石も打ってあるようでございます。関係する省庁の方々とも話が内々できていると伺っております。知事得意の行動力を発揮して、事業推進を早期に進めていただきたいのでありますが、知事の再度の決意を伺います。


◯議長(鉄永幸紀君)平井知事


◯知事(平井伸治君)(登壇)ウォーターフォレフロント構想、今ペーパーを拝見させていただきましたが、各省がいろいろと絡み合って、そして鳥取県の中海における水というものをテーマにして集積が図れないだろうかと、こういうことだろうと思います。
 先ほど申しましたが、私も、正直まだ詳細よくお伺いできておりませんけれども、これからこのNPOからもよくお話を伺ったり、それに基づいて各省庁とも意見交換をさせていただき、実現ができるようなものがこの中から生まれてくるように、私自身も取り組んでまいりたいと思います。ただ、多分まだ構想段階だと思います。よく議論することから始めたいと思います。


◯議長(鉄永幸紀君)暫時休憩いたします。
 10分後、再開いたします。
       午後2時58分休憩
   ────────────────
       午後3時11分再開


◯議長(鉄永幸紀君)再開いたします。
 32番小谷議員


◯32番(小谷茂君)中海の問題について、もう1点お伺いいたします。
 今月21日に平井知事は溝口知事と中海圏域の観光振興について意見交換が行われたようでありますが、国土交通省が来年度予算で国際競争力を持つ観光地を官民が一体的に整備するため全国に広域観光圏のモデル地区を設定するとのことであります。溝口知事との意見交換で、この仕組みを活用して大山・中海・宍道湖圏域の観光を振興するため、早急に法定協議会を立ち上げるとの考えで一致されたようであります。これまで平成17年に設立された中海・宍道湖・大山圏域観光連携事業推進協議会が中心となって、中海遊覧船の試験運航や体験型観光の商品造成など、一定の成果を上げておられますけれども、今回の広域観光の指定が受けられれば、さらに起爆剤となると思いますし、また米子~ソウル便についても韓国人の観光客の受け入れについても拍車がかかっていくと思います。まして、また先ほど言いました中海ウォーターフォレフロント計画等々が誘致できるような状況になりましたら、非常に西高東低の、教育委員会は教育については東高西低と言っておられますけれども、そういう新聞紙上の発表もありましたし、ぜひこのことには努力していただきたいと思いますので、その決意をお伺いしたいと思います。


◯議長(鉄永幸紀君)平井知事


◯知事(平井伸治君)(登壇)ただいま御指摘いただきましたのは、国土交通省がこのたび観光庁をつくろうとしておりまして、それとほぼ時期を一にしまして、新しいビジット・ジャパン・キャンペーンといいますか、国内での観光産業をさらに大きくしよう、そういう試みでございます。国土交通省のほうでは観光圏の整備による観光旅客の来訪及び滞在の促進に関する法律というのを、これを出しておりまして、これに基づいて法定の観光圏というのをつくろうということなのだそうであります。
 先般、溝口島根県知事とお話をさせていただきましたのは、これは島根、鳥取両県の経済同友会の会議であります。この際にシンポジウムがございまして、同じ壇上に上りまして率直な意見交換をさせていただいたところであります。その際、我々の共通認識として持ちましたのは、今鳥取と島根の間に県境が走っておりますけれども、この県境をまたいですばらしい観光資源というものがある。皆生温泉だとか、あるいは境港の水木しげるロードだとか、また玉造温泉だとか松江城だとか、こうしたものが中海・宍道湖・大山圏域には県境をまたいであるわけでありますが、残念ながら県境があることで統一的な観光ルートを今まできちんと設定できていたかどうか、あるいはマップを一つつくるにも間に境があるものですから、それぞれのマップづくりになっていなかったかとか、いろいろ反省点があるわけであります。この際、全国から来るお客さんのニーズ、または海外から来るお客さんのニーズを考えれば、私たちは一つになってこの大山・中海・宍道湖圏域というものを一体とした観光地として育てていく、整備していく、またそれを盛り上げていく必要があるのではないだろうか。これは経済同友会の皆さんの御提言自体がそういうことでありまして、そういう民間の皆さんの考え方で我々もまとまっていこうではないかと、こんな話をさせていただいたところであります。これが2月21日でございまして、その翌日、2月22日に例の環日本海航路の話もあって、国際的な観光旅客を呼び込もうという構想も持っていたものですから、国土交通省のほうに本保観光政策審議官を訪ね、また観光担当の西坂審議官も訪ねさせていただき、きのうはこんな話をしたということを申し上げました。
 国のほうでは現在、そうした法定の観光圏を立ち上げようという動きがありまして、もし鳥取、島根両県の圏域の皆さんで官民一体となったそういう観光圏づくりをやろうというのであれば、国も積極的に応援をしていきたいと。できれば新年度の秋までの間にそうした動きをしていただけると、観光庁の発足とちょうど同じ時期にスタートができるだろうからすばらしいことになると、こんな御示唆もいただきました。
 このように、私どもがもう一度冷静に原点に立ち返って観光の姿を見たときに、両県の連携の姿は必要だと思いますので、近々両県の担当レベルでこうした協議会の立ち上げを話し合ってみたいと思います。
 ただ、現場で中海の市長会ですとか、それから観光協議会が4市でございまして、こういう皆さんがそれぞれ自分たちとの関係はどうなのか、整理が必要だというお話もありましたので、その辺、整理をしながらこうした協議会づくり、連携の場づくりをさせていただきたい。それで国のほうの法定協議会に向かってまいりたいと思います。


◯議長(鉄永幸紀君)32番小谷議員


◯32番(小谷茂君)私は、この間経済産業常任委員会で宮崎県の家畜改良事業団に視察に行かせていただきました。宮崎県は御存じのように和牛博覧会inとっとりの大会で、9区の中で7区まで優等賞の首席をとって、和牛王国と言われております。種牛の部と肉牛の部においても、グランドチャンピオン、内閣総理大臣賞となったわけでございます。名実ともに日本一だと私も思いますし、輝かしい成績だったと思います。しかし、宮崎県では既に全共で活躍した種雄牛は増体、結局枝肉重量がそう望めないということで、詳しく言うと、結局北国7の8島根系を父に持つ福之国とか日向国、糸北国から、第20平茂から平茂勝を父として、母方の父に安平を組んだ勝平正とか忠富士とか、そういう種雄牛がもう既に造成されておるわけでございます。特に、忠富士については現場検定でA4、A5等級率は100%。ロースしん面積は60.9平方センチ、枝肉重量が509.6キロ。忠富士号は体高が161センチ以上、体重は900キロ。もしかしたら1トン近くあったではないかと思っております。もちろんかた付品質、品位ともすばらしい牛でありましたし、わかりやすく話せばBMSも枝肉重量も肥育牛としてもちろん重要な項目を備えておるということです。このような種雄牛を本県畜産試験場も参考にしてつくるべきだと私は思いますけれども、宮崎県の東国原知事にお会いされることも今後たびたびあろうと思いますので、精液の譲渡をお話しされたらいいではないかと私は思っています。仮にこれが空振りになっても、それだけのつき合いができたら、またそれだけのことはあるのではないかと思っております。そのことについて知事の答弁を求めます。


◯議長(鉄永幸紀君)平井知事


◯知事(平井伸治君)(登壇)小谷議員から御指摘がございましたように、宮崎県は今回の和牛博覧会inとっとりで9区のうち7区で優勝し、グランドチャンピオンになるなど、優秀な成績をおさめられました。議会のほうでも御視察に行かれたということでありますし、我々も担当者などが宮崎へ出かけまして、状況を見てまいりました。やはり産地を挙げて、地域を挙げた牛づくりをされている、それはすばらしいものであり、我々としてもなかなかこれだと大変だなと思うぐらい体制が整っています。
 特に種雄牛造成、これは今後の鳥取県の和牛振興の上の一つの核となるべきところでありますけれども、なかなか厄介であります。今お話にありましたように、平茂勝とか第20平茂とか、そういうように鳥取県ゆかりの牛というのも使いながら、宮崎でそうやって育っていって、今、忠富士とおっしゃいました。忠富士という増体もすばらしいし、またBMSもすばらしいし、後代検定などをやってもA4とかA5とか、とてもすばらしい牛だと思います。そういうのをやれるように我々もやはり体制をつくっていかなければならないと思います。
 一つ手っ取り早いのは、そうやって向こうから精液をもらってこれればいいのですけれども、なかなかこれは頼んですぐにくれるかどうか、━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━(笑声)頼み方はちょっとよく考えて、いろいろとこれから試験場同士の連携をきちんととってやっていきたいと思います。


◯議長(鉄永幸紀君)ただいまの発言の中に、少し考えなければならない発言がございましたので、精査して判断させていただきたいと思います。
 32番小谷議員


◯32番(小谷茂君)思いは通じたと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
 次に、学校教育についてお伺いしたいと思います。
 新聞報道された言論では、片山元知事は、民間企業に例えて評価されておりますが、私は民間企業でも社長の立場である、仮にそういうふうにすれば校長先生の力量がその学校の品質、内容をすべて決定するのではと私は思っております。例えは余り芳しくないかもしれませんけれども、社長の考え一つで働きやすい職場にもなり、あるいは働きやすい環境もでき上がり、社長にこびを売るような社員の評価が上がることなく、正当な評価のできる社長、いわゆる校長先生であるならば、教職員は一丸となって学校運営ができるのではないかと私は思うのであります。
 また一方では、県職員、知事部局も上司を評価する執務姿勢診断制度があります。私は校長先生にも教職員による同様な評価制度を導入すべきと考えておりますけれども、教育委員長の答弁を求めます。


◯議長(鉄永幸紀君)山田教育委員会委員長


◯教育委員会委員長(山田修平君)今御指摘いただきましたように、学校においての教育運営に関して、校長先生の力、役割というのは本当に重大だと思っています。確かに校長先生によって学校の色合いが違うだろうなと、こう思っています。ただ、一方で校長先生の仕事が余りにも激務であるがゆえに、こんなようなことが言われることがあります。校長先生が定年退職後、何もしなかったときの平均余命3年間と。要は仕事仕事というようなことで、あと何の世界も知らないで命を消耗してしまってというようなこと。こういうような反省から、学校教育法の中で今度改定が行われまして、副校長であるとか、それから主幹教諭であるとか、指導教諭であるとか、こういうのを配置されました。要は大切なことは、学校というのをもうちょっとシステムとして運営していこうという、こういうような形になったと思います。
 今御指摘のあった校長先生を教職員がいわば評価をする、これについてですけれども、私は趣旨は賛成です。ただ、実際に行うとなると、基準をどうするのだ、あるいは方法をどうするのだ、あるいは記名にするのか公表にするのか、いろいろな問題がまだたくさんあるし、その弊害というのもあるだろうと、検討せざるを得ないと思います。それよりも、現在も学校の中で自己点検評価とか、あるいは外部評価とか第三者評価に取り組んだり、取り組もうとしています。これは、一言で言えば学校の教育、運営をいろいろな角度から評価するわけですけれども、詰めれば教員であり、そしてそれを詰めれば、そのリーダーである校長先生を評価していくことになるだろうと。ですから、むしろそれのやり方とか方法をいろいろ考えることによって、御趣旨のようなことを取り入れることができるのではないか、そんなふうに考えています。


◯議長(鉄永幸紀君)32番小谷議員


◯32番(小谷茂君)もう1点お伺いいたしたいと思います。
 文部科学省は今月の15日に学習指導要領の改正案を発表されましたけれども、小・中学校の学習指導要領の改訂により授業時間は約30年ぶりに増加し、1977年度に改訂されたゆとり教育を学力低下と批判され、また路線転換されたと思うところですけれども、これまでの10年間は一体何だったのでしょうかという思いもあるし、新聞も報道されております。授業時間をふやす一方で、言語活動、あるいは伝統文化、あるいは道徳の指導を重視した内容となるようでありますけれども、余りにも急転換による方針転換が早過ぎて、現場における戸惑いが生じる場合があるのではと危惧しておりますけれども、教育委員長はどう見解されておりますか、お答えできれば。


◯議長(鉄永幸紀君)山田教育委員会委員長


◯教育委員会委員長(山田修平君)指導要領の改訂に関しての御質問ですけれども、まずこの10年間、いわゆるゆとり教育と言われたときの評価はいろいろ分かれると思います。一つは、その趣旨をしっかり押さえて、まさに人を思いやる心をはぐくんできた、そうしたところもたくさんあった。一方で、学習時間が少なくて何の手を打つこともなく、結局学力の低下になってしまったところ、あるいは学習時間を何とかひねり出す思いをして、そっちにきゅうきゅうしたところ、そういういろいろなところがあって、総合的な評価をできるのは、多分まだ時間がかかるのだろうという見方を私はしています。
 そして今回の指導要領の改訂に関しても、これもよく言えば学ぶ力、あるいは従来の生きる力ということと、それから具体的な教科を学ぶ、あるいは内容という、バランスよく持ってきた指導要領というとらえ方もできますし、一方で悪く言えば八方美人的で、時間はふえたと言うけれども、前に戻った、まだ十分ではない。あるいは理念は従来を継続しているのだけれども、でも理念頼りをする、担保するところがないという、こういう意見が分かれているのが実際だろうと思います。
 そういう中で、私はプラス発想、プラスにとらえたいと思います。当然学ぶということ、生きる力と具体的な教科の力というのは、これは矛盾することではなくて、一体化しているものだろうと、こう思います。本来、教育にはやっぱり常に時代を一貫した不易不変のものと、それから変化に果敢に対応しなければいけないものがあると思います。その不易なものというのは、いわばまさに生きる力であったり知・徳・体のバランスであったりという、こういうもの。時代にはもちろんいろいろと変化に対応しないといけない。こういう不易をきちっとやっておれば、少々いろいろなことが変わったとしても、そんなに動揺することではないのだろうと、こういうふうに押さえています。ただ、現場は議員がおっしゃったように、時間数がふえたとか、あるいはこういう内容をふやさなければいけないというようなことで動揺があるいはあるかもしれません。しかし、そういう動揺があるというのは、子供たちというよりも、私は先生方の問題だと思います。もし先生方がゆったりした気持ちでそうしたものに取り組めるならば、十分に子供たちは吸収してくれるであろう。
 では、どうすればというときに、教育委員会の大きな仕事というのは、そういう環境をいかにつくっていくかということであろうと思います。具体的に申し上げると、例えば先生方がもっと純粋に教育に取り組める時間をという意味でいえば、例えば雑務とは言いませんけれども、事務であるとか、いろいろなそうした庶務的なことは本来教員がやらないといけないことなのかどうかというのを検証して、カットできるものはカットすべきだろうと。最近多くなった行動障害とか、あるいは学習障害と言われる子供たちを他の視点からフォローするということ、あるいは本来、学校ではなくて地域や家庭でやるべきそうしたしつけとか生活リズムをきちっと持った子供たちをはぐくむということをほかでやるということによって、教員がゆったりした気持ちで子供たちにかかわれる、そういう学校環境をつくっていくことが非常にこれから大きくなると思っています。そういういろいろな配慮をした結果として、今回の指導要領がいい指導要領であったというふうに言えるように取り組みたいと思います。


◯議長(鉄永幸紀君)32番小谷議員


◯32番(小谷茂君)山田教育委員長さんには大変お忙しいときに、基本的な教育理論を開示いただきまして、まことにありがとうございました。済みませんでした。
 これをもちまして最後といたしたいと思いますけれども、平井県政は新たなスタートを「次世代改革-鳥取新時代へ」と銘打って県政に参画されて、リーダーシップを発揮されているわけでございますけれども、平井知事の素早い対応の積極的行動の一例を挙げますと、19年5月に5県知事による政策提言チームを結成、7月にはふるさと納税への提言、あるいは8月には米子~ソウル便の運航休止への即座の対応、そして11月には上海で境港をポートセールスされて、また境港、郡家のハローワークの廃止の撤回申し入れとか、12月には韓国江原道の交流再開を受けて江原道知事との会談、それから20年1月には韓国江原道の雪祭りで鳥取県の観光地をPRされたとか、あるいは20年でアンテナショップの開設を目指されて、県立施設のネーミングライツ、命名権の導入とか、このように素早い対応が、ある方々は平井知事は運がいいと言う人もおられますけれども、要は平井知事の素早い行動、このことが一番だったと思っておりますし、県民のためにひたむきに一心不乱、努力があったからこそ、そのことが相手に伝わり、また多くの人々の手助けがあり、運を呼び込んだとか──運ではないと思います。自分がみずから改革されたことだと思いますけれども、県政の運営、すべての事業が今はまだ大過なくスムーズに進んでおるのではと私は評価しております。運は努力によって呼び込んでおられると思いますけれども、私の評価は大であります。今後、健康に気をつけられて、県民のために一層の努力をお願い申し上げて、私の代表質問を閉じさせていただきます。どうもありがとうございました。


◯議長(鉄永幸紀君)本日の議事日程はすべて終了いたしました。
 これをもって散会いたします。
       午後3時33分散会