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平成19年11月定例会(第9号) 本文




2007年12月13日:平成19年11月定例会(第9号) 本文

       午前10時00分開議
◯議長(鉄永幸紀君)ただいまの出席議員数は、定足数に達しておりますので、これより本日の会議を開きます。
 この際、御報告を申し上げます。
 本議会に提案されております議案第6号「職員の退職手当に関する条例の一部を改正する条例の一部改正について」、第22号「職員の自己啓発等休業に関する条例の設定について」、第23号「職員の給与に関する条例等の一部改正について」及び第24号「職員の育児休業等に関する条例等の一部改正について」に対し、地方公務員法第5条第2項の規定により、人事委員会の意見を求めておきましたところ、同委員会から、お手元に配付している写しのとおり回答がありました。
 本日の議事日程は、県政に対する一般質問、次いで議案第1号から第24号までに対する質疑であります。
 なお、質疑終結の後、議案並びに請願、陳情を委員会に付託いたしたいと思います。
 これより、一般質問を行っていただきます。
 20番鍵谷純三議員


◯20番(鍵谷純三君)(登壇、拍手)皆さん、おはようございます。
 早速ですけれども、通告しております非正規職員の処遇改善について、知事にお伺いをいたします。
 この問題については、昨年の2月定例会において、県の非正規職員、すなわち臨時職員あるいは非常勤職員の皆さんの賃金を初めとする労働条件について質問を行ったところ、前知事からは、消費生活センターの消費生活相談員の処遇を改善した例などが示され、幾つかの改善をしているところであるとの報告がなされたと同時に、改善の試みはしているけれども問題なしとはしないという現状認識を持っているとの認識が示されたところであります。その後、昨年2回にわたり、ワーキングプアと呼ばれる働く貧困層の問題を取り上げたNHKスペシャルが放映されたのに伴い、一気に格差是正が社会問題として広く認識されるようになりました。この番組では、まじめにこつこつと生きてきた人たちがなぜ報われないのか、どうすればワーキングプアの問題を解決することができるのかと問いかけたものでした。
 また、ことしに入り、朝日新聞に非正規公務員の問題が取り上げられました。記事では、非正規公務員、法の谷間、フルで働いて年収140万。パート法適用外・雇用保障なしの見出しで、公務員の中にも財政難を根拠とした低賃金で不安定な非正規雇用の職員がふえている。雇用の保障もない、法の谷間の働き手たち。官製ワーキングプアの問題が置き去りになっていないだろうかとの報道が特集でされました。
 このような社会情勢の紹介をさせていただいた上で、本県の非正規問題について、知事の所見なり改善課題について、何点か伺いたいと思います。
 昨年12月、職員課から非常勤職員・臨時的任用職員及び職員組合に対し、平成19年度に職の必要性や業務内容の確認、職責、業務の専門性・特殊性・難易度等に応じた勤務条件、報酬、採用方法等のあり方を総点検し、見直しをするというお知らせが通知され、それに基づき、ことし6月に総点検の開始、10月3日に見直した結果の周知、その後、再び点検が行われ、11月16日に再度の見直し結果が周知されたところであります。
 そこで、経過からお伺いをいたします。まず、ことし6月の総点検時において、当事者である非正規職員に周知の上、職責、業務の専門性・特殊性・難易度等の確認、把握が行われたのかどうなのか、お伺いをいたします。
 私は、恒常的な職務についている非常勤職員の賃金について、前知事の回答から、全体にわたって改善されるものと考えておりましたので、最新の見直し結果をもとにお伺いをいたします。
 見直し結果の全体を見ると、月17日または週30時間の雇用契約の非常勤、警備員や国際交流員、次年度非常勤となる臨職を除く約324人の内訳は、給料が増額する者175人、減額する者126人、不明23人となっており、3分の1以上の常勤的非常勤職員の給料が下がるとなっています。
 産業振興としての企業誘致は、平井知事のマニフェストにも掲げられている最重点課題と認識をいたしております。ところが、最も減額幅が大きいのは、各県外事務所に企業誘致や人材確保のための企業、大学等の訪問及びそれに付随する業務を行うと配置されている企業誘致担当参与。これまで月30万2,000円の報酬であったものが、見直しで月17万8,000円と12万4,000円の減額、年収では150万円の減額であります。
 また、知事の最重要政策である雇用拡大。ハローワーク縮小問題と絡み合う中、現場の第一線で雇用促進を担う若者仕事ぷらざマネジャー。これまで22万8,200円であったものが、17万8,000円と5万200円の減額となっております。
 また、前知事から改善事例として議会で紹介された消費生活センターの消費生活相談員でも16万7,000円から13万2,400円、3万4,600円の減額。定期昇給は認められるとのことでありますけれども、5年目でも16万1,600円ですから、一時金の6万5,400円廃止と合わせて、年収で13万円の減額となります。
 さらに、狂犬病予防技術員は17万9,800円から11万1,200円と6万8,600円も下がり、一時金の16万7,300円廃止で、年収が99万円も引き下げとなっています。3Kと称される仕事が現業的業務との整理で、簡単に報酬が引き下げられております。
 農業大学校で、卒業生を主とする若い非常勤。大型トラクター免許や人工授精師免許など資格を持ち、学生指導にもかかわる者に対し、仕事が変わらないのに給料が下がることをどのように説明をすれば納得してもらえるのでありましょうか。
 幾つかの事例を紹介をさせていただきましたが、採用時に職務内容と給料が提示され、1年契約ではあるが更新で5年間は働くことができると説明をされ、その期間中途におられる非常勤も多いと聞いています。一方的に引き下げることについて、知事の所見をお伺いをいたします。
 これまで非正規の方は、安い給料であっても県行政の一翼を担い、知事や県議会、県の正職と同様に県民のために頑張ってこられたのではないでしょうか。また、与えられた仕事以上をしてこられたのではないでしょうか。報酬を下げるべきではないと思います。
 次年度から非常勤となる臨職でも、勤務日数の減少から11万1,200円に下がり、雇用期間も1年で非更新とされています。決まった業務が任されているため、勤務日数が減り、業務密度が増加することから、報酬は据え置くのが妥当だと思えます。さらに、他の非常勤とは異なり、1年契約で非更新とされています。実質1年契約が変わらないのであれば、何のために勤務日数を減らし、給料を下げるのでしょうか。
 知事はむだの廃止をうたっておられますが、毎年の交代によって業務の停滞が生じ、これが毎年繰り返されると、相当のむだが累積すると思えます。非常勤はせめて5年を目安にされた方が効率も上がると思いますが、いかがでありましょうか。
 また、11万円とされた仕事につかれる非常勤の方も、仕事を教われば多くの仕事を適切にされるのでありましょう。単純な仕事だから低い賃金しか払わないのはやめて、せめて13万円を最低とし、熟練する、仕事をふやすなどして定期昇給を加えるような発想で向かえないものでありましょうか。知事の所見を伺います。
 次に、これまで臨職では産休、育児時間、生理休暇、子の看護休暇が有給でありましたが、非常勤では無給とされています。単純に、なぜとの感を持ちました。非常勤に変わることで、特別休暇が軒並み適用外となることについて、知事の認識を伺います。
 続いて、非正規職員の育児休業についてお伺いをいたします。
 斉木議員への回答で、ワークライフバランスについて、県職員では進めている、民間でも拡大できるような応援をしたいとの考えを示されました。知事の言われる県職員とは正職だけなのでしょうか、民間にという前に、知事はもう一度足元を見詰められてはいかがなものかと思います。
 次世代育成支援対策推進法は、社会を構成するすべての国民に、子供が健やかに生まれ育成される環境の整備のために取り組むことを課しました。将来の県人口を考えて、少子化対策は重要と知事も述べています。そのためには、報酬も重要ですが、同時に安定した雇用も不可欠であります。
 現在、非常勤には無給ではありますが産休はあります。しかし育休はありません。そのため、事例は少ないものの、働き続けたい非常勤は、産休が終われば産後8週で子供を預け、職務に復帰をされていると聞いています。また、現在産休中で、産休が終われば復職する覚悟の方がおられるとも聞いています。一昔前の話を聞いた思いがいたしました。男性の育児休業取得者をふやすことも大切でありますけれども、その前にもっとすることがあるように思います。
 現在、非正規労働者が増加する中にあって、雇用保険制度では、一定の条件を満たせば育児休業給付がされるところまで来ています。そして、県の非常勤も雇用保険に加入しています。にもかかわらず、社会保障制度が受けられない。それだけでなく、育児で勤務継続が不可能な場合、解雇となります。社会保障制度として、非正規労働者にも育児休業中の経済支援が準備されているにもかかわらず、行政機関で働く労働者が、雇用環境が整っていないことから不利益をこうむっている実態は是正させるべきではないでしょうか。所見を伺います。
 最後に、非正規の問題として、派遣とアウトソーシングによる低賃金労働者の問題を伺っておきます。
 県でも派遣職員が採用されていると仄聞していますが、どこに何人いるのか。また、それぞれ幾らの派遣費用がかかっているのかを伺います。派遣よりも直接雇用の非常勤の方が費用も少なくて済むようにも思いますけれども、いかがでありましょうか。
 また、県業務を民間に開放する姿勢にあるようでありますけれども、前知事は民間に業務を開放することで不安定な雇用を発生させている場合もあり、慎重に取り扱いたいと議会で答弁をされております。
 県民生活の安定には、安定雇用と安定収入が必須と考えておりますけれども、行政サービスのアウトソーシングが非正規労働者で維持されている実情から、県の姿勢を伺っておきます。
 以上で壇上からの質問は終わります。


◯議長(鉄永幸紀君)答弁を求めます。
 平井知事


◯知事(平井伸治君)(登壇)鍵谷議員からの御質問にお答えを申し上げます。
 県の非正規職員のことにつきまして、詳細な御質問をいただきました。詳細多岐にわたりますので、多くは総務部長の方から御答弁をさせていただきますことをお許しをいただきたいと思います。
 基本的なところを申しますと、このたびのこの非常勤職員、臨時的任用職員の制度改正といいますか、私どもの取り扱いの変更は、18年の2月の鍵谷議員と前の片山知事との議論の結果として始まったと伺っております。実は私、ずっと離れていた時期にその議論が始まり、随分と精細な検討を繰り返してきておりまして、かなりの見直し作業も進んでいるという状況でございます。このことで、片山前知事の方からこの場で申し上げたのは、非常勤職員として特別職の職員と分類されているけれども、これは法的に言えば一般職の方が本来ではないだろうか。あるいは臨時的任用職員というのは実は法的に便利使いをされている面があるのではないか。地方公務員法の実情から見た場合に、臨時的任用職員ということで、それを更新して、いわば経常的に使っていくということが果たしていかがなものかと。そういうこともあって、点検をしようという話になったと伺っております。それ以来、さまざまな検討作業を庁内で行ったり、職員組合との話し合いもしてきたということであります。私、就任したころにはもう既に随分と作業も進んでおりまして、点検作業が庁内を巻き込んで行われているという状況であります。
 これにつきまして、今いろいろとお話もございましたけれども、例えば一方的に引き下げることになっているのではないかということをおっしゃいましたけれども、現実には、何をやっているかといいますと、この職務にはどういう報酬水準が必要なのか、適当なのかということを、もちろんその現場の状況とか、あるいは他県の状況とか、いろいろと勘案をして適正な水準に変えていこうということをやっているわけであります。何か引き下げられる人が非常に多いという、そういう印象でのお話でありましたけれども、私どもの方で現に今見直し作業中でありますが、むしろ額がふえる人が362人、減る人が139人、それから同水準の人が1,882人ということであります。したがいまして、臨時的職員から非常勤職員の方に振りかわる方を含めましても、全体としては、県として500万ほど多分増額になっている、トータルでは増額になるのではないかと、そういうことであります。
 ですから、引き下げる意図を持ってやっているのではなくて、現在の雇用形態をどういうふうに適正化をして、地方公務員法という法律で枠が決まっているものですから、その中で実態を適合的にするように移行させる、そのための検討作業を今最終的に行っているところだということであります。ですから、一方的に引き下げるということではなくて、年々非常勤職員、臨時的任用職員は雇用し、改めていくということでありますので、来年度はこういう方式で我々としては採用体系をつくりますと、そういう議論をしているということでございます。
 非常勤となる臨時職員でも、せめて5年を目安にした方がとか、13万円を最低として熟練するなどした方がいいのではないか、つまり臨時的職員から非常勤職員に変わる人について、現給を保障しろと、こういう御指摘なのでありますが、これはなかなか悩ましいことであります。結局、臨時的任用職員として経常的な業務に従事をさせることが、地方公務員法との関係で問題なしとしないのではないかということから始まっておりまして、では非常勤職員として、そうした職場というものを今後も考えていってはどうかというふうに移行するわけであります。非常勤職員に移るときに、勤務時間が4分の3に減るわけであります。勤務時間が減った上で現給を保障するというのは、恐らく県民の理解は得られないのではないかと私どもは思っておりまして、単価を考えた上で、その上でいろいろと配慮をさせていただくと、今検討しているような11万ですか、そんな水準になるのではないかと、これが現在の考え方であります。むしろ、時間単価を考えていただくと減るわけではなくて、若干ふえるぐらいのそういう激変緩和措置のような内容になっているということであります。
 いろいろとお尋ねをいただいておりますが、例えば産休はあるけれども育休がない、これはおかしいではないかということであります。
 私も今回お尋ねをいただいて、初めて今回この見直しのことについていろいろと職員から伺ったのですが、その育休について、これは確かにおかしいとは思うのですけれども、地方公務員法の中で、臨時的任用職員それから非常勤の職員については、育児休業という制度を採用していないのです。ですから、ここで育児休業というものを我が県で独自に導入することは法律に抵触をするということになりますので、これは残念ながらできない。したがいまして、今回の見直しの作業の中でもここのところは従来どおりとせざるを得ないという考え方であります。
 派遣職員との関係で、アウトソーシングと私どものところで実際に雇うことと比較考量すべきではないかとか、非正規職員が結局アウトソーシング先で多いというような実情があるのだから、アウトソーシングをすることについていかがかということであります。
 確かに、雇用の形態が委託先でどうなっているかということはあるわけでありますけれども、ここは委託先での考え方になるわけだろうと思います。私どもの方では、例えば現在これだけの経費が施設の経営についてかかっています、こうした業務についてかかっていますということがありまして、これをどういうふうに効率的に行っていったらいいか。これは県民の大切な税金の使い方でありますので、できるだけ効率的に、しかもサービス内容ができればよくなる、あるいは低下しない、そういうことで考えていくわけであります。個別にそこはしながら、アウトソーシングということを決めているわけでございまして、必ずしもその先でどういう雇用形態があるかということは私どもの方で左右できない部分であります。こういうところに限界があることは御理解をいただきたいと思います。
 ただ、一般論として、社会全体でなるべくワーキングプアのような問題を発生しないようにということは我々も当然理解をするわけでありますし、それについて思いはいたすわけでありますけれども、公務員としての非常勤職員ということになりまして、これは法律の制約もあり、それからこうした議場で御理解をいただきながら予算を年々得ていくということの制約もあるわけでありまして、私どもで適宜いじれる部分というのも限られたものがあるということでございます。
 今回の移行も、基本的に従来の仕事の内容だとか、他県での状況なんかを見て、スライドをさせるような形で考えている。その際に、確かにでこぼこといいますか、アップダウンが報酬で発生することは若干はありますけれども、そこのところもなるべく配慮をしながら、人事当局の方で膨大な作業を県庁各課と一緒になってやってきたという実情であることを御理解をいただきたいと思います。
 詳細は総務部長の方から御答弁を申し上げたいと思います。


◯議長(鉄永幸紀君)補足説明を求めます。
 瀧山総務部長


◯総務部長(瀧山親則君)県の非正規職員について、補足の答弁をさせていただきます。
 まず、昨年の非正規職員の経過について、非正規職員に周知の上、職責等、そういうものの確認、把握は行われたのかということでございます。
 県の臨職、非常勤の実態について、昨年の夏にまず全所属での実態調査を行いました。そして、年度がかわり、実態等も変わってまいりましたので、ことしの6月に各所属に対して詳細な調査を行ったところでございます。このときには改めて非常勤職員あるいは臨時職員本人には周知しておりませんけれども、この点検を始める前の12月以降、県庁内の各所属を通じて非常勤あるいは臨時的任用職員の方々にチラシ等を配りまして、見直しの方向性ですとか、そういう検討状況等について周知は行ってきたところでございます。この実態の調査につきましては、業務上の指示、命令というのはきちんと所属が行っているわけでございますので、所属を通じて回答をいただいたというところでございます。また、必要に応じて職員課から各所属に個別の職務内容の確認などを行ってきたところでございます。この実態調査の状況などにつきましては、中途段階から各所属にも説明しておりますし、職員組合にも説明提示してきたところでございます。
 非常勤の報酬単価を一方的に引き下げるということでございましたけれども、知事からもありましたように、一概に下げているというわけではなくて、職務の内容あるいは勤務時間、それら職責等十分踏まえて類型化し、それに当てはめていったということでございます。また、任用期間につきましても、ことしの採用時には非常勤職員に対しては任用期間は1年以内であります。それから次年度の任用がある場合でも、任用についての任期満了時の業務量、勤務成績、それから予算の措置状況等を踏まえて判断するということで、無条件で5年間任用しますというような説明は書面では行っていないところでございます。
 また、今回の非正規職員の総合的な見直しは、従来必ずしも整理が十分ではなかった非常勤職員あるいは臨時的任用職員の取り扱いを全面的に今回点検しようと、そして、地方公務員法の趣旨に沿ったような運用をしようということで、業務の専門性ですとか特殊性、業務内容等について、適切な任用形態あるいは処遇というものを検討しているところでございます。
 先ほど、幾つかのお話がございましたけれども、例えば企業誘致参与ですとか、若者仕事ぷらざマネジャー等のお話もございましたが、これは報酬の類型の中で専門性がある、特定の学歴ですとか職務経験に基づく高度な専門性、特殊性がある業務というのは一般的に17万8,000円程度の金額にということでお示ししているところでございます。なお、業務自体にさらに高度な専門性ですとか、特殊な要素が入っている場合にはこの基準的な17万8,000円にかかわらず個別に決定していきますよということを周知しております。現在の見直しの中では企業誘致参与ですとか、若者仕事ぷらざのマネジャー等については大きく報酬を変動させるというようなことは考えておりません。ただ一部、消費生活相談員については若干プラスになる、あるいは統括的な方については若干増、あるいは経験が短い方については減になるようなこともございます。
 全体としまして、知事が申しましたように、今回の決定段階での知事部局での給与の積算をしたところ、現在のところ500万ぐらいの増。これは今回人事院勧告で初任給の給与引き上げがございましたので、これに関連して報酬の単価も一部見直しましたので、それらを含めまして、知事部局では500万程度の増になるのではないかということでございます。
 これまで、臨時的職員では産前産後休暇、育児休暇あるいは介護休暇は有給であったけれども、今回非常勤化に伴って特別休暇が軒並み適用外になるのはなぜかというお尋ねでございます。
 今回の見直しは、そもそも地方公務員法の規定の趣旨に沿うように制度を大幅に見直ししようというものでございます。
 まず、臨時的任用職員というのは、そもそも常勤の正規職員に準じて、臨時的な場合に任用すると。現在のように通年といいますか、通年的にあるいは恒常的に採用するというのは地方公務員法の臨時的任用職員の制度の趣旨から外れているのではないかと。そのような職務についてはむしろ非常勤職員で採用すべきではないかと、非常勤職員の一般職として採用すべきではないかということで変更したものでございまして、そして非常勤職員に対する休暇というものにつきましては、従来から無給休暇としております。これは任用形態に応じた休暇等の条件が変わったものでしたので、休暇制度自体を変えたというよりも、任用形態の変更によって生じたものだと思っております。非常勤職員につきましては、民間労働者に近い休暇制度、いわゆる労働基準法に基づくことが基本とされておるところでございまして、今回の変更というのはそれにより変更するものでございます。
 県の派遣職員でございますけれども、どこに何人いるのか、費用がどれくらいなのかというようなお尋ねでございます。
 派遣職員でございますけれども、現在通年の方あるいは短期の方まとめて全体で12人いらっしゃいます。内容は職員の認定関係ですとか、各種の経費の支払い、いわゆる庶務業務に10名、これは通年の方が3名、短期の方が7名でございます。経費でございますが、19年度、本年度、約940万円程度でございます。それから旅券関係で1名、これは短期の方でございますが、経費は56万円。それから東京のビジネスオフィスの受付ということで1名いらっしゃいます。約290万円でございます。
 派遣職員と非常勤の経費というのは、勤務条件ですとか業務の内容によって異なっております。18年度の実績で比べてみますと、非常勤1人当たり大体年間200万円程度でございますけれども、派遣職員でございますと、高い場合で270万円、あるいは低い場合で約180万円程度でございます。一概にどちらが高いとは言い切れないところでございます。
 ただ、派遣職員の受け入れのメリットというのは、経費の面というよりはその機動性ですとか、人材確保の面にあるのではないかと思っています。例えば、業務の忙しいときですとか、暇なときがございます。先ほど申しました庶務関係の短期の方はいわゆる暇なときにはゼロで、忙しいときに7名においでいただいているというような、そういう業務の繁閑に応じた雇用といいますか、委託ができるという面が多かろうと思います。
 また、1人で受付していただいています例えば東京ビジネスオフィスの受付のような場合でございますと、派遣職員が休暇をとったりとか休んだりという場合、代替が必要になりますけれども、派遣の場合ですとそのあたりきちんと手当てしていただける。県で直接雇用の場合ですとだれか職員がわざわざそこに行かなくてはいけない、あるいは代替の人を急に雇わなくてはいけないというような業務が生じますけれども、派遣の場合ですと派遣元の方がきちんとそこは手当てするというようなメリットがあると考えているところでございます。


◯議長(鉄永幸紀君)20番鍵谷議員


◯20番(鍵谷純三君)部長の言われることはよくわからない。頭が悪いせいかもしれないけれども、説明が本当によくわからない。もうちょっとまとめて、どこがどういうふうになったかということを、ぱっと言ってもらった方が幾らかいい。そういう面ではちょっと残念に思います。
 10月3日に提示された見直し結果、そういうものを受けて、職員組合がすべての非常勤や臨職を対象に説明会を実施して聞き取りした結果、6月に開始された総点検をだれも知らなかったというようなことがありました。本人たちが実際に従事している職務と乖離した報酬などの設定がされておって、非常勤の方々が不満と不安というのを非常に多く持っておられたということを今聞いております。その後、広く非常勤に周知するに至り、協議が持たれる職場も発生をして、11月16日の再見直し結果では1割を超える範囲での改善が見られたとも聞いています。このことは実態を十分に把握できていなかったことを物語っているのではないか、このように思いますけれども、いかがでしょう。
 自立は前知事から引き継がれたキーワードでありますけれども、兼業を禁止して、月11万の収入で社会保険料を負担し、自立が可能な生活が本当にできると思っておられますか。私は本当に疑問を持ちます。経済的な自立がなければ精神的な自立も難しいと思います。県としては一体どのような県民を雇用の対象として、どのような活躍を期待しておられるのか、伺っておきたいと思います。兼業が禁止されている以上、自立した生活ができる賃金支払いが交換条件ではないかと思いますけれども、いかがでしょうか。
 就職難が慢性化している県内情勢の中で、今は優秀な人材に事欠かないかもしれませんけれども、都市部での雇用情勢の改善で、労働市場のバランスが変わり、県人口の流出は進んでおります。非正規の仕事では割が合わないと知れば、いずれは人材が不足することになるのではないでしょうか。また、見直し結果として提示された資料に正規職員業務と同等な業務に従事とか、正規職員に同等、類似などの文言が見受けられますけれども、職務は同等で、報酬が不等ではおかしいように思います。労働の対価である賃金は月給だけではなく、ボーナスを含めて賃金と考えるのが私どもの発想でありますけれども、知事はどのようにお考えなのか、伺っておきたいと思います。
 また、必要な人材として5年以上にわたり継続して勤務されている方も多いようでありますけれども、昇給を5年に限る根拠は何なのか、ぜひ知事に伺っておきたいと思います。


◯議長(鉄永幸紀君)平井知事


◯知事(平井伸治君)(登壇)非常勤職員への転換につきまして、重ねての御質問をいただきました。
 まず、総点検の結果や経緯につきましては、これはちょっと事務的に進めておりましたので、ちょっと総務部長の方から御答弁を申し上げたいと思います。
 次に、非正規職員の兼業を禁止して月11万円の収入でこれでどうかということでございますが、これは先ほど申しましたように、従来の臨時的任用職員の皆さんがおられましたけれども、これは臨時的に任用するということをずっと続けていくことがいずれ法律的に問われる事態になるのではないかと。むしろ安定的にこうした制度を県の中でもきちんと位置づけていった方がいいのではないか。そういう意味で非常勤職員へ転換をするということでありました。ですから勤務時間がどうしても短くなります。ですから、従来よりは報酬は確かに下がることでありまして、これはお気持ちもよくわかるわけでありますけれども、ただ、やむを得ないといいますか、県民の御理解を片方でまた財政面でも得なければならないものですから、11万という水準を今算定しているということだと思います。
 ただ、非常勤職員になるということは制度が変わるわけでございまして、従来は常勤として臨時的任用をされていた職員の方でありました。非常勤になると、結局その分時間ができるわけでございます。ですから、兼業禁止は一般論としていろいろと条件はありますけれども、個別に許可を与えながら、役所でございますので許可を与えながらということでございますが、許可を与えながら、別段こういう兼業は不都合はないのではないかということであれば、それは兼業禁止にかからない、すなわち、要は兼業的に行う余地は従来よりは広がるものだというふうに御理解をいただければ結構かと思います。ですから、そこは従来の臨時的任用職員と非常勤職員との間でどうしても制度的な断絶がありまして、従来とは違った仕組みに入っていくということで御理解をいただきたいと思います。
 非正規職員であっても、長く頑張っていただける労働環境をきちんとすべきではないかということでございます。
 私はこれは正直理解できます。ですが、今とりあえずまずは移行させなければならないというところでございまして、非正規職員といいますか、非常勤職員のところの職場というものは年々の予算で、ここは必要ですということで決めて承認をしていくということにどうしてもなります。ですから、1年以内というのが原則になります。ただ、その中で優秀な方がおられる、職場としてもこの人にぜひお願いをしたいという場合はそれは当然あり得るかと思います。まずちょっとスタートさせてみて、その後この扱いについては今後考えていけばよいのではないかと思います。
 労働の対価を考える際に、正規職員業務と同等な業務に従事といっているように、同等ということであれば正規の職員、正職員、県職員と同じように、報酬についてもボーナスも含めて賃金等を考えるべきではないかと、こういうお尋ねでございます。
 この点につきましては、同等という言葉は確かに使って庁内照会したのだと思いますけれども、これは非正規職員、非常勤職員が当県として、鳥取県として必要だというためには、これは職場の中で、定数外になりますけれども、正職員ではないですけれども、それと同じぐらい重要性のあることをやってもらわなければならないだろうと。そのために人を雇う必要がありますよ、だから非常勤職員を雇いますよという、こういうロジックに、予算的には、財政的にはなるものであります。そういう意味で、同等という言葉を使っているわけでありますが、これはただ正規職員に期待されていますような政策的な意思決定をやるとか、あるいは対外的に出かけていって、いろいろなところで情報をキャッチして、県政の運営を左右するような決断に結びつけていくだとか、またかなり専門性の高い職をやり、さらに他の部局ともいろいろと調整をしながら進めていく、こういう正職員に期待されるものとはやはり本質的には異なります。定型性のあるもの、何度も何度も反復してやらなければならないもの、こういうものが意外と役所は多いわけでございまして、こういうものであれば、決定権といいますか、判断力といいますか、県の正規の職員の試験を受けて入ってくる職員でなくてもお願いをできる仕事があるのではないか、そこを切り取っていくものでありますから、本質的な意味で同じということではありません。
 ですから、それに対応して、正規職員と、それでなくて年々の予算で雇うことを決めていく非正規職員のところは、どうしても断絶はあることはこれは制度上やむを得ないところがありますので、御理解をいただきたいと思います。地方公務員法の仕組みもそういうふうになっているわけでございまして、これは確かにこのままで制度が未来永劫いいのかどうかと、これは鍵谷議員が冒頭おっしゃったように官製ワーキングプアという問題が発生しかけているのではないか、あるいはこれは制度的にずっと伝統として我が国の公務労働の世界で内在しているのではないかという、その問題意識は私もよくわかります。ですから、地方公務員法の仕組みが変わっていけば、これはまた別のことになるかもしれませんけれども、現状の中ではそうした違いは生じてしまっているということでありまして、御理解をいただきたいと思います。
 昇給を5年に限っている根拠につきましては、総務部長の方から答弁を申し上げたいと思います。


◯議長(鉄永幸紀君)瀧山総務部長


◯総務部長(瀧山親則君)今回の見直しを受けて、11月に再見直しの結果でさらに1割ぐらいの改善を図れた、このことは実態を十分に把握できていなかったのではないかということでございますけれども、先ほど申しましたが、この見直しについて、昨年からいろいろと準備をしております。先ほども申しましたが、ことしの6月に実態調査を行ったところでございます。この実態調査につきましては、非常勤職員の具体的な職務内容などにつきましては各所属が決定して、きちんと業務上の指示ですとか命令を行っていますので、業務内容を把握できていると、そういう認識のもとに各所属に周知し、回答をいただいて整理したものでございます。これが10月にまとまりました。
 我々としましても、こういう非常勤職員の業務内容、それから期間ですとか業務の難易度等を分類して、この業務はその中のどれに当てはまるのかという作業を10月に職員課の方で行いました。これの当てはめですけれども、あくまでもいただいた書類をもとに類型化で当てはめたものでございます。これは実態と合うのかどうかという検証も必要でございますので、これを各所属にもう一度流そうと。ですから、もともと予定していたことでございますけれども、それを職員課の方で当てはめた類型がいいのかどうか、現場でもう一度点検してくださいということで投げ返したものでございます。これを職員課なり各所属等で協議いたしまして、11月に再度実態を踏まえて当てはめ直したというものでございます。具体的な業務がどういう類型に当てはまるのか、それを当てはめ直したものというものでございます。
 業務内容については、もちろん先ほど申しましたように、臨時的任用職員あるいは非常勤の方の業務内容を本人に聞くというよりも、当然職場の方で周知して臨職の方あるいは非常勤の方に業務をさせておりますので、所属の方から伺えばいいということで、所属から伺ったものでございます。それから、この見直しを通じて具体的な方針等きちんと決まれば、任用制度の変更点については各所属を通じて、臨職あるいは非常勤の方にお知らせすることにしております。
 昇給を5年に限る根拠は何かということでございます。これはいわゆる昇給そのものではないのですけれども、職員の業務につきましては、経験ですとか、あるいは一定の経験によってスキルが向上していけば業務効率が上がるというものもございます。そのために、民間の経験ですとか、あるいは任用の年数に応じて、少し報酬を改善していこうというもの、報酬単価を決定していこうというものでございます。
 5年としていますのは、過去の業務経験上、スキルが上がっていくのは大体5年程度なのかなと。5年ぐらいで最高水準に上がるのではないかなというようなことを考えたところでございます。また、導入例は少ないのですけれども、ほかの県でもこういうランク別は5段階程度に分けておるところ、これらを参考にして5年間ということに考えたところでございます。


◯議長(鉄永幸紀君)20番鍵谷議員


◯20番(鍵谷純三君)時間も余りありませんので、次に、今回の提示だけでも、これまで低賃金の中でみずからスキルを高められ、職場では欠かせない存在となっている非常勤の方からももういいですと、やめますというような声を聞いて、実は私もショックを感じました。非正規であっても優秀な人材はつなぎとめて、県民のためにやっぱり長く頑張ってもらえる労働環境をぜひ整備をしていただきたいなというふうに思いますが、いかがでしょう。
 地方公務員の育休法では、非常勤、臨職は対象から除かれています。しかし、育児・介護休業法によれば、基本理念として「職業生活の全期間を通じてその能力を有効に発揮して充実した職業生活を営むとともに、育児又は介護について家族の一員としての役割を円滑に果たすことができるようにすることをその本旨とする。」と記されています。そして、この基本理念は事業主並びに国及び地方公共団体の責務とされ、事業主には育児休業の申し出を拒むことができないとされております。その基本理念が地方公務員では非常勤、臨職には認められておりませんし、雇用期間が1年未満の者にも認められていません。賃金と同様に生存権とも言えるような権利が雇用形態だけで阻害される現実をどのようにお考えになっているのか、知事にあわせて伺っておきます。


◯議長(鉄永幸紀君)平井知事


◯知事(平井伸治君)(登壇)鍵谷議員の御質問にお答えを申し上げます。
 まず、鍵谷議員が今おっしゃいましたように、今回のいろいろな見直しを受けて、大変にショックでもう私はやめようかという声が上がったということをお伺いをしました。それも私にもショックです。そういうようなことにならないような環境づくりをこれからしていかなければならないのだろうと思います。
 今回の見直しは、片山知事とこの議場での論戦から始まって、恐らく本来意図したところは、現在臨時的任用職員の方々などが、地方公務員法に基づいてどういう状態にあるかというのは非常に不分明なところがありました。ですから、むしろ継続的に制度として定着をさせようということで、何らかの形でスライドさせなければならない。適合的な制度に移していこうというのが発端だったと思いますし、実際、人事当局もそういう考え方でやっておりますので、そのことは御理解をいただきたいと思います。
 それで、実際に移す過程でどうしても処遇が従来とは変わることはあろうかと思います。ただ、これもそれぞれの単価の問題だとか、いろいろと他の制度などとの整合性なども全部勘案してのことでございますので、その点はぜひ御信頼をいただきたいと思います。ただ、それがもとで職場にいるのがもう嫌になったということにならないようにするためには、いろいろな意味で働きやすい環境づくりを我々の方でも考えていかなければならないだろうと思います。
 1年以内に更新、1年以内というのが法律の大原則であります。ただ、職種だとか職場だとかの特殊性なんかもあって、先ほどの派遣職員によるのがいいのかとかいう比較考量の問題もあろうかと思います。職場によっては、むしろ非常勤職員である程度継続的に経験を積んでもらった方がいいという職場もあるかもしれません。その辺はよく今後見きわめて、そういうところには、ではちょっと独自の制度を導入しようかとかいうような制度の改善も今後とも続けていかなければならないだろうと思います。いろいろとそうした工夫をやったり、職場の風土を改善をしていくことで、職場環境、やっぱり県庁で働いていてやる気が出る、これから県民の皆さんのために非正規職員であっても私たちも頑張ろうという声が上がるようにしていきたいと思います。
 次に、育児休業の問題でございますが、先ほども申しましたが、地方公務員法のハードルがあるということでございます。地方公務員法では、制度解説を拝見をさせていただきますと、1年以内という原則の雇用形態であります。ですから、短期的な雇用にこの場合限定をされている中で、育児休業をとった場合に、結局その1年以内の中で育児休業をとるということが制度的に組み込めないという解説であります。したがいまして、地方公務員法の世界として、私どものこの職場においては非常勤の方について、臨時職員もそうなのでありますが、この育児休業というものは導入をされていないということであります。制度の組み立てとして、そういう面は確かにあろうかと思います。ですから、現在のところ、これについて私どもも地方公務員法の中で採用する以上はやむを得ないことでありますが、今後ただ例外的に長期的になるようなことが予定される場合とか、いろいろなケースが考えられるのではないかということは今後制度担当をしているような総務省などにも相談をしていきたいというように思います。


◯議長(鉄永幸紀君)20番鍵谷議員


◯20番(鍵谷純三君)それではもう1つ、非正規の通勤手当のことをちょっと伺っておきたいと思います。この4月から正職と同等にようやく改善をされたと聞いておりましたけれども、月17日、週30時間以外の短期間勤務の非正規の通勤手当というのはどのようになっているのか伺っておきたいと思います。これまで日々雇用と呼ばれた非正規の通勤手当は日当に含まれているとの説明がなされておりました。今回の提示を見ると、大別すると日額6,540円と7,790円の2通りしかなく、通勤手当が支給される常勤的非常勤の日額単価と同額になっておりますけれども、通勤手当を上乗せした痕跡がありませんけれども、どのようになっているのか伺っておきたいと思います。


◯議長(鉄永幸紀君)平井知事


◯知事(平井伸治君)(登壇)制度の詳細にわたることでありますので、総務部長から御答弁申し上げたいと思いますが、基本的には従来の考え方のまま今回はスライドさせるのが精いっぱいであります。今後、先ほどおっしゃったような特に総額の低いような場合に通勤手当が、実費弁償的な支払いをどうするかというのはこれからの検討課題としてはあり得ようかというふうに考えております。


◯議長(鉄永幸紀君)瀧山総務部長


◯総務部長(瀧山親則君)今回の制度の見直しの大きな点は、臨時的任用職員をどう整理、扱っていくのかということが大きな眼目の一つでございました。
 議員お話しのように、非常勤職員でも月17日、あるいは週30時間のいわゆる常勤的な非常勤、ちょっと言葉はおかしいですけれども、そのような方については通勤手当は全員出したところでございますけれども、それ以外の、例えば月に数日間勤務されるような方でございますが、今回は改めて見直しまでは行っておりません。
 大きな理由といたしましては、先ほど申しましたような制度のスライドというようなこともございました。それからもう1つは採用時点の実態が多少異なっております。勤務実態、現在のいわゆる常勤的な職員といいますか、常勤的な非常勤職員につきましては、東、中、西のブロックごとに職員課の方で一括試験をして採用決定をする。そのときには東、中、西というような大きなくくりでございますので、勤務公署がどこになるかというのは全くわかりません。そのために通勤距離が延びたりというようなことがございます。非常勤職員の試験を受けられる、あるいは採用される方にとって、どこに行くかというのはわからない、遠くの場合もあるというような前提がございます。ただ、月に数回というような短い方につきましては、これはほとんどの場合、各所属が個別に募集しております。ですから勤務場所というのがどこにあるのか、あるいは報酬というのは幾らなのかということは事前にわかるということはございますので、応募者の方はあらかじめ通勤なども考慮して応募されているのではないかという点を考慮したところでございますし、また勤務回数につきましても、通勤回数が少ないというような勤務形態もございます。勤務形態も多様でございますので、いわゆる常勤的な非常勤職員と比べて通勤にかかる負担も少ないのではないかということで今回見直しを行っていないところでございます。


◯議長(鉄永幸紀君)20番鍵谷議員


◯20番(鍵谷純三君)最後になりますけれども、いずれにしても、県行政が非正規職員を抜きで成り立つ状況には今ないというようなふうに私は思っております。もちろん、非正規から正規として本当に安定した生活の保障の上での良質な県行政サービスの提供が望ましいとは考えておりますけれども、直ちにその状況にないのであれば、せめて労働条件の改善を強く願っております。
 こういう見直しが出てきたわけですけれども、やっぱり採用時に、実際にはそういうこともない中で、今までのあれで恐らく出されたと思うのですけれども、そういうことをしておいて、今回またぽんとこういうようなことになれば、やっぱり試験まで受けて一生懸命で頑張って入った人は、突然言われれば、それはやっぱりもう嫌になったりするというような人が出てくるのも当たり前のことでして、そういうことのないように、やっぱりそういう方が入っておられるところには特に念入りにきちんと説明もされて、やっぱり納得していただくということが大変重要だというふうに思っておりますので、その辺は部長、あなたに期待しておりますから、知事は本当に地方自治法のことばっかり、それは確かに法律が改善されないとやっていけないということはあります。ありますけれども、やっぱりこの県内に本当にそういった意味で非正規といえども雇用している以上は、そういう雇用環境をしっかり守っていただきたい。このことを申し上げて、私の質問は終わります。


◯議長(鉄永幸紀君)平井知事


◯知事(平井伸治君)(登壇)鍵谷議員がおっしゃるように、現在の県庁の成り立ちは単に正規職員のみで成り立っているわけではありません。非正規職員と今おっしゃいましたけれども、非常勤職員、臨時的任用職員、そうした多種多様の職員の協力のもとに成り立っているわけであります。ですから、そうしたそれぞれの職員がみずからの個性と能力をきちんと発揮をして、県民に対して十全のサービスを行えるような環境をつくっていくのは私どもの責務だと考えております。今回はスライドをすることで確かに若干の混乱があるのだろうと思います。そういうことはあろうかと思いますが、これからさらに我々はこの職場を変えていかなければならない、発展させていかなければならないわけでありまして、その過程で胸襟を開いた話し合いをしながら、どういう処遇といいますか、勤務条件というものが本来あるべき姿なのか、これは今後とも求めていきたいと思います。
 実際に1年以内でということでの雇用になっております。ですから、原則としては来年度の採用については、今からこうやって募集しますということで提示をすれば本来十分なのだと思うのです。多分、今議員がおっしゃったのはそうではなくて、ちょっと長目の雇用になっている職場があるのではないかと。そういうところは十分留意をして説明をし、納得を得るようにすべきではないかとおっしゃいました。
 確かに、制度的には多分1年ごとに更新をするということでありまして、これはそこで御本人も選択ができるのだから、新しい勤務条件でどうですか、いいですか悪いですかということで選択をしてもらうということだと思うのですが、ただ、いろいろと職場の環境を整えるという意味でも、十分な説明をさせていただきまして、よく話し合いをしていただくように総務部長に申しつけたいと思います。


◯議長(鉄永幸紀君)14番藤縄喜和議員


◯14番(藤縄喜和君)(登壇、拍手)激動の平成19年も残すところあと半月余りとなりました。我が鳥取県におきましては、ことしの4月に統一地方選がありまして、46歳の平井県政が誕生いたしました。若い若い知事でございますので、ともに県政のために頑張っていきたいと思います。期待しております。
 最初に、米子~ソウル便について、一言申し上げたいと思っております。
 私は、9月議会でソウル便存続のポイントは江原道との交流再開であると指摘いたしました。その実現のためには知事みずからが行動すべしと促したところでありますが、今般、平井知事はまさしくトップ交渉をされました。ただでさえ過酷な議会の会期中にもかかわらず、休日返上で鉄永議長とともに江原道に飛ばれ、交流再開という大きな成果を上げられましたことは、県民とともに高く高く評価するものであります。察しますに、知事にとっては人生にとってかつてない疲労のピークであろうと思いますから、凝縮して質問に入りたいと思います。
 昭和40年代の公害問題、都市の過密化など、高度成長に伴うひずみが表面化する中で、大量消費、使い捨ての機械文明に埋没した生活に対する反省の結果として、伝統的なものへの回帰、手仕事への興味、本物志向が見られるようになり、伝統的工芸品産業を立て直そうという機運が高まってまいりました。一方で、伝統的工芸品産業は後継者の確保難、原材料の入手難などの問題を抱え、産業としての存立基盤を喪失しかねない危機に直面していたのであります。地場産業の中核を担う伝統的工芸品産業の不振は地域経済に大きな影響を与えることになり、見過ごすことのできない状況となったのであります。
 こうした背景のもとで、昭和49年5月「伝統的工芸品産業の振興に関する法律」以下「伝産法」と述べさせていただきますが、この法律が制定され、国による振興策がスタートしたのであります。この法律の目的は、一定の地域で主として伝統的な技術または技法等を用いて製造される伝統的工芸品の産業の振興を図り、国民の生活に豊かさと潤いを与えるとともに地域経済の発展に寄与し、国民経済の健全な発展に資することとしております。
 この伝産法第2条では、次の要件を満たすものを伝統的工芸品と指定するものとするとあり、その要件は、1つ、主として日常生活で使われるもの。2つ、製造過程の主要部分が手づくりであること。3つ、伝統的技術または技法によって製造されるもの。4つ、伝統的に使用されてきた原材料であること。5つ、一定の地域で産地を形成していること。これら5つの要件でありますが、この伝産法が制定された翌年の昭和50年5月10日、鳥取県の誇る伝統産業である因州和紙がこれらの要件を満たし、全国の他の和紙産地に先駆け、いち早く国の伝統的工芸品の指定を受けたのであります。
 ちなみに、時を同じくして指定されました全国の工芸品を紹介しますと、石川県の加賀友禅、同じく輪島塗、福島県の会津塗、広島県の熊野筆などなど、まさに全国有数の工芸品ばかりでありまして、いかに因州和紙の評価が高かったかを証明するものでありました。
 以来、和紙産業は東京見本市への出品、後継者育成等の事業で国、県の支援を受けてきましたが、昭和60年ごろをピークに社会構造の変化、少子化等の影響で年々生産、出荷額が減少し、生産者、事業所もあわせて減少傾向に歯どめがかからないまことに残念な状況にあります。1,300年とも言われますこの歴史と伝統の因州和紙は、長く我が県の産業振興に大きく貢献してきたと認識するものでありますが、因州和紙に対する知事の認識を伺うものであります。
 次に、教育長に伺います。藤井副知事が教育長でいらっしゃったときにも質問いたしましたけれども、その後の学校現場での書写の授業についてであります。毛筆の書写は芸術、文化を学習することのみならず、礼儀、姿勢など日常の生活に生かすことも学べる重要な教科と考えますが、その実態をお伺いいたします。
 また、授業の中で使用する書道半紙が県内の伝統産業であることを学ぶことも、子供たちにとって大変意義深いことは推して知るべしであります。学校の購買における書道半紙の扱いについて、その実態をお伺いいたします。
 以上で、壇上での質問といたします。


◯議長(鉄永幸紀君)答弁を求めます。
 平井知事


◯知事(平井伸治君)(登壇)藤縄議員の御質問にお答えを申し上げます。
 まず、江原道とのこのたびの交流再開については、県議会の皆様の絶大なる御協力をいただき、また民団の皆様、日韓親善協会の皆様を初め、県民の方々のお支えにより実現をしたものでありました。この会期中も鉄永議長に行っていただきましたし、それに先立って先方の白副議長と前田宏議員、上村副議長、それから福間議員が面談をしたことが大変に大きく影響したと思います。江原道で李基淳議長から本音のところの話を聞きましたが、李基淳議長はいろいろと江原道も交流先を変えようかという議論があったということでありました。ただ、そういう中で鳥取県が熱意を持って交流再開を呼びかけたことが、結局キムジンソン知事の心を動かし、そして最終的には同議会も気持ちよく交流再開に同意しようと、こういうことになったということでありました。改めまして皆様に感謝を申し上げたいと思います。
 次に、因州和紙についての見解を問うというお話でございました。
 藤縄議員の方から御指摘いただきましたとおり、因州和紙は我が県が誇る伝統産業の一つでございます。特に御指摘いただきましたように輪島塗や加賀友禅などと並び称されて、当初から伝統産業の振興の核として国からも認知をされてきたわけであります。この因州和紙は延喜式、10世紀の古文書からも出てくるわけでございまして、それほど古くからこの地の人たちは恐らく渡来された技術を駆使してということだったと思います。それにこの鳥取県の風土、そして人間としての人材、そういうものが組み合わさりまして、青谷あるいは佐治における因州和紙の生産が根づいてきたわけであります。
 昭和のちょうど50年代ぐらいは非常に隆盛をきわめたわけでありまして、御商売の方も順調だったというふうに伺っておりますけれども、その後大変に厳しい状況になってきたと伺っております。それは国際的な競争の波がこの因州和紙の世界にももたらされているということだとお伺いをいたしております。
 例えば、書道用紙が私どもの因州和紙の得意分野でございまして、全国的なシェアは過半数を占めるわけでございますが、しかしこの分野で清書をして実際に作品として出すところは高級な因州和紙でやるということにいたしましても、練習用のところは中国産の紙を使ってやるとか、そうした時代の流れというものに厳しくさらされているのが現在の因州和紙の状態ではないかと思います。ただ、地元には多くの優秀な技術を持った企業がおり、職人と言われる人たちもおられます。さらにそれを支える流通関係の皆様もおられるわけであります。
 先般、和牛の博覧会のときも常陸宮殿下、妃殿下が足をとめて因州和紙の実際の紙づくりの作業を見詰めておられました。感心したように笑顔でずっとごらんになっていたのを私は印象的に覚えております。やはり歴史がつくり出した逸品というのは必ずあるものだなと思いました。このように、多くの方々から評価をされ得る素地を持って、その能力も持った、輝きを持った因州和紙がこれからどういうように展開をしていって、多くの消費者の理解を得ていく、支持を得ていくことになるか、それが試される時代に来ているのだろうというふうに思います。やはり製品としての付加価値を高めること、それから販路を拡大することが重要だろうと思います。
 その意味で、因州和紙の企業もこのたび地域資源活用法の経済産業省の法律のスキームの認定をいち早くとりました。立体的にランプシェードのようなものをつくっている。またその立体的な紙すきができるというのは、これはオンリーワンの技術と言っていいわけでございまして、これを生かしてやっていこうという方向性があると思います。現に、現在の因州和紙の売れ筋といいますか、一つの販路として成長しておりますのは内装材としての因州和紙、それからインテリアとしての因州和紙、こういう分野だと思います。あと根強い人気を持つのはやはり美術作品の材料としての因州和紙、もちろん書道としての従来の大きなターゲットでありますが、この部分があります。
 海外にもこの因州和紙というものを売り出していく、そういう動きは大切なことだと思います。ジャパン・クールという、日本はかっこいいというイメージがだんだんと浸透してくるようになりました。これがインテリアとか、そうした和紙の素材を生かして、これが海外でもブランド化できないだろうか。今、商工会の皆様が中心となりまして、これは智頭の木工業者なんかも含まれるわけでありますが、因州和紙だとかそうした県内の伝統的な技術を海外に因幡ブランドとして展開できないかという取り組みをやっているところであります。こうした動きも、県としてぜひ応援をしたいというように思います。
 産業として、従来の伝統産業という歴史を守ることはもとよりとしまして、新しい産業を生み出すその核として、因州和紙がこれから成長していただくことを願うものでありますし、県も重点的にそうしたことに協力をしていきたいというように考えております。


◯議長(鉄永幸紀君)中永教育長


◯教育長(中永廣樹君)藤縄議員からの書写にかかわりまして2点御質問がございましたので、お答え申し上げます。
 最初の1点目ですけれども、小・中学校の書写の授業につきまして、毛筆による書写というのは芸術文化を学習するのみならず、礼儀や姿勢など日常の生活に生かせる重要な教科と考えるけれども、その実態はどうかというお尋ねでございます。
 小・中学校のお話でしたので、小・中学校の方に限定してお話ししますけれども、この書写教育については、学習指導要領でそのねらいですとか、授業時間数が決められております。少し紹介しますと、まずねらいの方ですけれども、小学校では姿勢や用具の持ち方を正しくして丁寧に書くですとか、あるいは点とか角の長短、接し方や交わり方などに注意して筆順に従って文字を正しく書くというようなことがあります。中学校ではいろいろありますけれども、例えば書写の能力を生活に役立てる態度を育てるというようなことが載っております。
 時間数の方ですけれども、小学校の3年生以上では毛筆を年間30時間というふうなことで決めてあります。それから中学校の1年生、2年生、3年生ありますけれども、1年生の方では毛筆、それから硬筆のペンとか鉛筆ですけれども、毛筆、硬筆を合わせて国語の授業時間の10分の2程度というふうなことであります。それから中学校の2年生、3年生では、同じく硬筆、毛筆を合わせて国語の授業時間数の10分の1程度というふうにあります。つまり中学校では具体的な時間数は決めてありませんので、これはある程度は学校の裁量によってできるというようなことにはなっています。
 小・中学校におけるこうした授業の具体的な指導につきましては、市町村の教育委員会の方の所管でございます。ただ、授業の仕方ですとか、授業時間数について十分でないというふうなことが県の教育委員会として把握できた場合は、これは今までも指摘をしたり指導をしてきたりしているところでございます。
 御指摘のように、毛筆による書写というのは書道ですね、日本の文化、伝統の一つとして非常に大事だというふうな認識を私も持っております。生活にも生かせるというふうなことがあると思っていますので、子供たちに書道のよさを今後も味わってもらって、親しんでほしいというふうに考えておるところであります。
 2点目でございます。産業振興の面からも、あるいは伝統文化の継承の面からも、書道の授業で使う半紙に県内産の因州和紙を使うべきと考えるけれどもどうかというお尋ねでございます。
 御指摘のように、学校での県内産半紙の使用というのは、郷土の産業振興を図るという点、それから伝統的な郷土の特産品があるのだということを子供たちに知らしめるということによって、郷土のすばらしさとか、誇りとか自信とかそういうようなものを育てるというふうなことがあると思っています。
 実際に因州和紙の特徴ですけれども、これは私が聞いているところですけれども、丈夫で破れにくいとか、乾きが早くしわになりにくいとか、それから墨の色が映えてできばえが美しいとか、そういうふうなことがすぐれた特性としてあるというふうなことですので、子供たちの書写の時間に使うのに適しているというふうな認識を持っております。
 平成17年の2月、先ほどもお話がありましたけれども、藤縄議員の御質問もありましたので、市町村教育委員会ですとか、学校に県内産の半紙をできるだけ使っていただくように働きかけをいたしたところであります。このたび、市町村の教育委員会に問い合わせをしましたところ、小学校、中学校の購買というのは全体の53%ぐらいの学校にありますけれども、その小学校、中学校の購買で県内産の半紙を販売している割合は平成17年の3月が56%でありましたけれども、平成19年、ことしの10月は78%ということですので、22ポイント増加しているというふうなことがあります。また、購買がない学校もありますけれども、そこでも一括購入をして子供たちが使うようにしているというようなところもあるというふうに聞いていますので、今後とも学校でそういうふうな県内産の半紙が使われることが進むことを期待しているところであります。


◯議長(鉄永幸紀君)14番藤縄議員


◯14番(藤縄喜和君)それぞれ御答弁いただきまして、知事の評価も、また教育長の評価も、因州和紙に対する評価あるいは授業で使うことの大切さを評価していただいたと思っております。知事は特にこの産業に対する応援を積極的に今お答えいただきました。協力すると、核としての産業として協力すると答弁されましたので、生産者、流通関係の皆さん、そして使用される方々、大変心強い思いだろうと思っております。
 また、個別のことにつきましては、引き続き私も指摘しながら応援したいというふうに思っております。
 実態は、ピーク時、青谷でありますと25億が、今17年ではもう12億まで落ちております。佐治については6億7,000万が2億4,000万というようなことで非常に危機的なものであります。歴史と伝統のこの和紙産業を今のうちに手を差し伸べて守っていきたいという思いであります。
 私は2つ柱があると思っておりまして、おっしゃいますように書道半紙、これは佐治でありますともう90%以上が書道半紙でありますし、青谷は60%から70%、もう一本の柱がランプシェードでありますとか壁紙、インテリアなどであろうと思いますが、これと同じように美術という方面でも今盛んに和紙が使われておるところであります。
 前後いたしますけれども、伝産品の指定でありますが、鳥取県では3つ指定されております。因州和紙と弓浜絣、これも50年の9月に指定されております。あとは出雲石灯ろう、これは島根県と鳥取県にまたがっておりますけれども、これも51年の6月に指定をされておりまして、まさにすばらしい産業、技術だろうと思っております。もう一つユニークな認められ方といいますか、平成8年には環境省の日本の音風景100選というのに認定されておりまして、手すきのチャポンチャポンという音が日本の音風景にも認定されておるというところであります。
 その書道半紙以外の産業としての道として美術品の話が出ましたので、今ここでちょっと御紹介させていただきたいと思います。和紙のちぎり絵というのがございます。これは米子市出身の、今はお亡くなりになりましたけれども亀井健三先生が一生懸命主催をされておりますこの和紙サークルですけれども、今全国的に広がっておるようであります。もちろん鳥取、倉吉、米子にもこのサークルがあるものですから、ここら辺を核にちぎり絵での因州和紙の広がりも期待できるのかなというふうに今思っております。
 ちょっと議長のお許しをいただきましたので、その実物をここに持ってまいりました。こういったものをつくるサークル、これは宮崎純子さん、亀井先生のお嬢さんだそうですけれども、こういったものをモデルにして、ここにある因州和紙を使って絵をつくるというのがこのちぎり絵でありまして、これを勢いよく破るとこれがちぎり絵の勢いにつながるそうでありまして、これを丁寧に破ると繊細さが出てくるそうでして、これを重ね合わせると奥行きが出てくるというようなことだそうであります。これももちろん青谷、佐治の和紙が使われております。手すきでありますし、機械すきもあります。これは鳥取の森さんという方の作品なのですけれどもお借りしてきました。これが完成品でありまして、すばらしいものができるのです。本当に私にはまさにすばらしい絵に見えるのですけれども、せっかくですから、このちぎり絵の感想を知事と教育長にお伺いしたいと思います。いかがでしょうか。


◯議長(鉄永幸紀君)平井知事


◯知事(平井伸治君)(登壇)今すばらしいちぎり絵を拝見をさせていただきました。確かに因州和紙にはいろいろなこれからの発展可能性があるのだと思います。先般もこの議場で弓浜絣の議論をいたしましたが、因州和紙もそうしたすぐれた可能性を持ったものだと思います。音風景の話も、観光地化としてこれからテーマになり得るかなと思いました。実際に体験制作ができる施設もありますので、青谷に向けて鳥取自動車道ができてくる、このときにいいテーマになるかなと思いました。
 このちぎり絵も勢いよく切ったり、あるいは丁寧に切ったり、そうしたことであのようなすばらしい作品になってくることだと思いました。何か印象派の絵を見ているような気がいたします。やはりそれぞれ絵もだんだんと独立性を持ってくるわけでありまして、最初は単なる写実的なものから、形と色とが絵の本質であると。これが印象派でさらに光を考えたりして組み合わさっていく。だんだんと色の美しさが強調され、またその形のすばらしさというものが独立性を持ってくる。いずれは抽象画に発展していくのですが、このように結局色のついた和紙を、これを切るというかちぎることで、そしてあの色と形の一つ一つを組み合わせて、こうした造形美につなげていくわけでありまして、この技術、ちぎり絵の世界というもの、多くの人の共感を得るのではないかと思いました。
 鳥取の亀井健三先生がこれを手がけて、全国に仲間をふやしてきたそういう伝統があります。この上に立って、我々も因州和紙の発展とこの美術の発展とを組み合わせて打って出られるのではないか、そんな可能性を感じました。


◯議長(鉄永幸紀君)中永教育長


◯教育長(中永廣樹君)和紙の感想というので、ちょっと近視ですので、眼鏡を取り出して今一生懸命よくよく見ているのですけれども、私も20年くらい前に知人のお父さんがちぎり絵をやっていらっしゃいましたのでそのときに拝見しました。初めてそのときに拝見したのですけれども、非常にレベルが高いものは何か絵画であるかのような、見間違えるようなそんな感じがあって、非常に高いレベルがあるのだなと思いました。同時に非常に温かいといいますか、ぬくもりといいますか、本当に人が手で大事につくっていったという感じがあって、私は何か心にしみた思い出があります。そういう意味で、いろいろな芸術の中でも新しいすぐれた一つの芸術ではないかなというふうに今思っておるところでございます。


◯議長(鉄永幸紀君)14番藤縄議員


◯14番(藤縄喜和君)知事はすごい評価をしていただきまして、何か私も始めようかなと思ったり今しておるところです。詳しくて、非常に造詣の深い知事だということを認識させていただきました。
 教育長、教育長も何か御縁があるということですけれども、これを県展に出品するとしたら、これはどちらで出品したらよろしいですか。これは絵画なのか工芸品なのか、僕がつくったときに、出品しようかと思うときにどちらのコーナーに持っていかせていただいたらいいのかなと思うものですから、その見解をちょっと教えていただけますか。


◯議長(鉄永幸紀君)中永教育長


◯教育長(中永廣樹君)結論から言いますと、工芸の部門ではないかなというふうに考えております。今県展の方は8つの部門を持っております。洋画、日本画、版画、彫刻、工芸、書道、写真、デザインの8部門であります。工芸の方は、例えば今出ていますのは陶芸ですとか、それから染色、それから漆の方の漆芸とか、ガラスとか、いろいろなものがあります。工芸の部門は非常に広いものがありまして、工芸なら工芸の中にどういうふうなものがあるかということを全部一々は例示していません。例示するとそれ以外のものがだめだということがありますので例示はしていませんけれども、こういうようなものに入るというふうに考えております。


◯議長(鉄永幸紀君)14番藤縄議員


◯14番(藤縄喜和君)では工芸品の方に出品させていただくとすれば、当然審査員、ちぎり絵がしっかりと審査できる方に審査員になっていただけるということでよろしいですね。審査員の方が陶芸専門だとか、染色専門の方であれば、この作品の成果を正当に評価していただけるのかなと心配するものですから、そのときにはしっかりとした審査員をお願いしたいと思います。いかがでしょうか。


◯議長(鉄永幸紀君)中永教育長


◯教育長(中永廣樹君)ちょっと私がこの場ですぐきちんとお答えできるかどうかちょっとわかりません。これはさっき申しましたように、この工芸部門かなり幅の広いというふうなことでありますので、ありとあらゆる専門家を審査員に全部お呼びして、そこで審査をいただくということは無理だと思っています。ですから、その辺、今例えば陶芸ですとか染色の方の審査の方をお願いしている方がいらっしゃいますけれども、もう少し幅が広げられないかどうか、そういうふうなことについては運営委員会の方で相談をぜひいただきたいと思っております。


◯議長(鉄永幸紀君)14番藤縄議員


◯14番(藤縄喜和君)御答弁いただきました。書道の授業、あるいは購買については、教育長が教育長会ですとか校長会で声を上げていただくと、購買でも扱う数がふえてきておるというのはやはりさすがだなと思いますが、引き続きやっていただきたいと思います。大変意義のあることだと思いますので、引き続きやっていただきたいということをお願いさせていただきます。
 知事、先般、1週間ほど前に知事のホームページを見させていただきました。その中に写真コーナー、フォトコーナーがありまして、平成15年4月、久松公園、桜の満開のもとで奥様とのツーショットが載っておりまして、皆さんものぞいてみられたらいいと思うのですが、すごく知事がふっくらとしておられたのです、それを見ると。そのほかの写真もそうなのですけれども、ふっくらしておられて、今ウエートもかなり落ちておられるのではないかというふうな気がしますし、選挙もされたわけで、顔つきが当時と全く違うお顔つきだなと思って、今眺めております。健康第一でございますので、この議会が終わりましたら予算編成もあるでしょうけれども、年末年始はゆっくりとしていただいて、そして恐らく来年はちぎり絵の案内も行くと思いますので、ぜひ奥様と一緒に絵でも鑑賞されて英気を養っていただきたいということをお勧めしまして、質問を終わらせていただきます。


◯議長(鉄永幸紀君)暫時休憩いたします。
 午後の本会議は13時より再開といたします。
       午前11時39分休憩
   ────────────────
       午後1時00分再開


◯副議長(上村忠史君)再開いたします。
 引き続き、一般質問を行っていただきます。
 32番小谷茂議員


◯32番(小谷茂君)(登壇、拍手)皆さん、こんにちは。19年の最後の議会になりました11月定例議会の最後の質問者となりますことを心にとめて、また皆さんの御清聴をよろしくお願いいたします。
 米政策について伺います。品目横断的経営安定対策の見直しが行われようとしております。戦後農政の一大転機となるこの対策は本年4月から導入されておりますが、さきの参議院選挙では小規模農家の切り捨てとの批判があり、争点の一つとなったのであります。結果は御承知のとおりでありますが、自由民主党の農業基本政策小委員会は11月14日に米政策と品目横断的経営安定対策の見直しに向けた論点を整理し、中間取りまとめを打ち出されております。
 全国の平成19年度水稲作付面積集計を見れば、8万ヘクタールの作付過剰となっており、平年作であれば年間消費量の5%となる40万トン程度の米が供給過剰になると予想されたのであります。そのことがまさに現実化し、現在の米価格の低迷につながったのであります。19年度の大幅な米価下落を受け、10月29日には19年産米34万トンを政府備蓄米として買い入れ、備蓄古米の販売を当面抑制し、またJAグループにより10万トン相当が飼料用に処理されることになりました。
 米緊急対策発表後の入札では、小規模な取引でありながら、全量が落札され、19年産米価格に下げどまりの感が出ているところでありますが、さきに申し上げたとおり、全国で33府県、面積において約8万ヘクタール過剰に作付され、40万トンも供給過剰となるような状況であります。先週の水曜日、5日には、農林水産省が20年産米の生産目標数量を発表し、19年産で過剰作付となった31府県のうち27府県においてペナルティーとして合計5万トンの追加削減が設定されたところでありますが、ペナルティーがあるのは当然と思いますが、このことについて知事の所見を伺います。
 また、国が実施しております生産調整協力者に交付されておりました産地づくり交付金のような仕組みを、特産物として市町村が認める作物を水田で栽培する農家に対して県単独で新たな助成ができないものか、知事に伺います。
 農林水産部の各試験研究機関について伺います。
 各試験研究機関の予算要求の流れについて、農林水産部の担当者から聞き取りました。基本的に各試験場が直接財政課に予算を要求され、事務費、施設整備費、試験研究費という区分のようであります。その中で、各試験場で取り組む研究課題のための試験研究費ですが、まず各研究室において、現場のニーズに基づく研究課題の案が作成され、各試験場に設置される農林水産技術協議会の部会における検討、評価を経て研究課題が決定されております。その後、決定されたそれぞれの課題について、各試験場が費用を積算して予算要求され、各研究室の研究員が財政課へ説明を行う、おおむね以上の流れのようであります。
 私は、研究課題については技術協議会の各部会による検討会で評価され、十分議論されているものであろうと思いますが、現状では不備があるのではと思います。農林水産部の各試験研究機関を統括する農林総合技術研究院が設置されておりますが、全体的な方向性であるとか、研究課題に必要な検査機器などの調整が行われていないようであります。
 農林総合技術研究院が設置される以前の話でありますが、和牛改良のために不可欠なガスクロマトグラフィーが一度は他の施設と共同利用しろとのことで整備が見送られましたが、実際には仕様や利用頻度の関係で共同利用ができず、我々議員がその実情を訴えておくれて整備された例もあったのであります。
 片山知事が設置した農林総合技術研究院でありますが、次世代改革を遂行されます知事はどう受けとめておられるのでしょうか、お伺いいたします。
 また昨年、片山知事は産業技術センターに引き続いて、農林水産部関係の各試験研究機関も独立行政法人へ移行してはどうかと検討されたと伺っておりますが、各試験研究機関の今後のあり方について、知事はどのように考えておられますのか伺います。
 次に、農業改良普及活動についてお伺いいたします。
 平成18年11月、片山県政において、農業改良普及事業の見直しについて、当時の県議会経済産業常任委員会で報告されました。そもそもの農業改良普及事業のミッションに立ち返り、企業的農業経営者の自立支援を基本理念に、関係機関との役割分担も含め普及活動が基本的に請け負う部分の整理を行うとの方針のもと、市町村、農業団体等関係機関に対して、新たな普及活動の取り組み方針として周知を行われたのであります。新たな普及活動の方針の概要も示されております。
 県は支援対象を重点化し、企業的農業経営を目指す者を中心に支援し、そのほか一般農業者、農協生産部の指導は農協が主に対応する。農協の体制が整うまでは県が経過措置的に対応する。支援内容については、県は新技術などに関する指導、経営アドバイスに重点化して、一般技術指導は農協などが主に対応する。農協の体制が整うまでは県が経過措置的に対応する。さらに、村づくり、男女共同参画、地産地消などの地域課題は市町村、県民局などが主に対応するとのことでありました。
 このように、役割分担を含め、明確に整理し周知されたのですが、平井県政になり、次世代改革を打ち出されている中で、今後この方針を引き継がれるのか、あるいは方針を変えられるのか、変えるとすればどのような方針であるか伺うところであります。
 そもそも企業的農業経営者の自立支援と強く表現されていますが、企業的農業経営とはどういう経営者と理解されておられますのか知事に伺います。
 次に、畜産振興についてお伺いします。
 第9回全国和牛能力共進会が10月11日から14日まで、メーン会場である米子市、サブ会場の境港市、肉牛の部の会場であります大山町において開催され、27万2,000人を迎える大盛況でありました。私は第9回の開催地が鳥取県と決定した当時のことを思い浮かべ、この大会が和牛博覧会inとっとりと親しみやすい愛称で呼ばれ、当日は天候にも恵まれ大成功で終了したことを心から喜んでおります。出品者、畜産関係者、開催された市町、多数のボランティアの方々、県、市町村の職員、また特に警察の皆様、関係された多くの皆様、お疲れさまでした。御苦労さまでございました。
 和牛博覧会終了後、今後の和牛振興に役立てるために県内各地区において能力共進会の報告会なり、出品対策協議会の反省会などなど開催されております。まだすべての取りまとめはなされていないでしょうが、今後の和牛振興に当たって、知事は何が重要であろうと思われますのか、お伺いいたします。


◯副議長(上村忠史君)答弁を求めます。
 平井知事


◯知事(平井伸治君)(登壇)小谷議員の御質問にお答え申し上げます。
 まず、米対策についてでございますけれども、米価がこのたびは全国の供給量が多過ぎたこともありまして大変下落をいたしました。これで本県の農業者も大変に苦しみを味わったところであります。そのそもそもの原因は、議員御指摘のとおり、全国で40万トンと言われる大幅な供給過剰があったことだと思います。本来、この国では生産調整を行っているわけであり、各都道府県ごとに割り当てをしているわけでありますが、この割り当ての量を上回った供給をしている地域がある。そういう地域がある一方で、私どものようにまじめにその生産枠というものを守って米生産をしているところもある。このアンバランスがある中での全体としての下落ということでありまして、私どもはいわばそれで被害をこうむった地域と言ってもいいのだろうと思います。
 ですから、そういう意味で私ども鳥取県といたしましては、国の方にこの生産調整の仕組みの中で生産過剰に陥った団体、地域については、その分ペナルティーを科すべきだという主張をかねてやってまいりました。また、生産のための交付金がございますが、生産調整の交付金なんかでもこういうところを配慮をすべきではないか、そういう主張をして、要望をたび重ねて行ってまいりました。このたびの12月5日の国から示されました米の調整の考え方、来年度に向けた考え方の中で、今回初めて5万トン生産供給過剰のところについてはペナルティーを科すという判断が下ったわけであります。これは私どもの主張を入れたという意味で、その意味、評価をいたしたいと思います。
 あわせて、国の方で結局、生産過剰になりますとこれが今度また需要に入ってしまいまして、さらに翌年度のベースを上げてしまうという不合理もあるわけでありますが、このたびは平成19年度のベース以上に平成20年度、これを持っていかないと、たとえ供給過剰ということがあったとしても、そのことは捨象するということも明確になりました。この点は非常に大きなことだったろうと思います。
 正直申し上げまして、生産過剰に対するペナルティーは5万トンということでありまして、全体からしますとまだまだ一部だと思います。ですから、十分というわけではないと思います。ただ、そうした従来にない方向性を打ち出して、鳥取県のようにまじめに生産調整に取り組んでいるところに配慮をするという姿勢は評価をいたしたいと思っております。
 次に、産地づくり交付金でありますが、この産地づくり交付金のような仕組みを県単独で新たにできないかということでございます。
 この産地づくり交付金、私どもの県も含めて、県全体で大体10億円ぐらい交付をされるということでございます。水田から転作をする、その奨励品目に対して、地域のそれぞれの独自の事情を反映して、産地づくり交付金が交付をされているわけであります。
 私どもの方でもこれでブロッコリーとか、あるいは米子の白ネギだとか、日南のトマトなど、随分と栽培が拡大してきている、そういう効果があっただろうと思っております。ですから、産地づくり交付金、国の制度でありますけれども、この仕組みが私どもの品種の多様化ですとか、あるいは奨励品目の栽培に役立っている、そういう効果があらわれていると思います。
 市町村の方も実は上乗せをしてやっているところもあります。例えば八頭町ですとナシとかカキということを対象にしまして、こうした上乗せをやっております。一部の市町村で市町村独自の積み増しをやっているところもあるわけであります。私は県として今この産地づくり交付金が効果を上げているわけでありますから、基本的にはこの国の制度を利用してやっていくのがベストだろうと思っています。また、市町村ごとに独自で積み増しをされて、独自の特産品をつくろうという御努力、これも評価をさせていただきたいと思います。
 県はまた別の観点で、チャレンジプランとか、そうした事業でそれぞれの特産品化というものを応援をしていくのが私どもとしてはよいのではないかと思います。同じことを重複してやるよりも、角度を変えてやってみるというのはどうだろうかということでございます。例えば、ブロッコリーでも今まで移植機に対してチャレンジプランを導入したこともありますし、また日南のトマトでもハウス栽培の基盤をお助けしたこともございます。こういうようなチャレンジプランの利用ということで、今議員がおっしゃるような産地づくり交付金による奨励品目を育てていく取り組みと合致してくるだろうと思いますので、これはこれで私ども続けることで相まって効果を上げていくことを目指したいと思います。
 次に、農林総合技術研究院が設置されているけれども、全体的な方向性や研究課題に必要な機器等の調整が十分行われていないのではないか、これについてどう受けとめるかということであります。
 農林総合技術研究院は、幾つか目的を持って設置をされたと伺っております。私ちょうどここを不在にしていたときにこれが創設されているわけでありまして、1つは独立行政法人化を目指す、その意味で検討する主体として設けられたこと、あともう1つは、総合的な研究機関同士の連携を図る、その一つのかなめとして農林総合技術研究院というものを設けたというようにお伺いをいたしております。
 その意味では、研究のテーマの調整とか、機器整備の調整など、それぞれに調整的役割を果たすことが期待されていたのかもしれませんが、現状において、ここの農林総合技術研究院がやっておりますのは、研究テーマをまず年度の前半といいますか、初めの段階でどういう研究テーマを来年やるかということを各研究所同士集めて検討をする。それから県民の皆様といいますか、生産者の方々の御意見というものを聞いてくる。最終的にはそれが今度は試験研究機関の方に戻りまして、試験研究機関が結局最終的に自分のところの研究テーマを決めて、それに基づく予算要求をすると、こういう流れになっているわけであります。ですから、私も小谷議員がおっしゃるように、今の仕組みというのはやや中途半端ではないかと思っております。
 あともう1つの独立行政法人化のところでございますが、これはまた次の御質問でもありましたけれども、私はここはまた別の考えもあるのかなと思っておりますので、そういう意味で農林総合技術研究院のあり方は抜本的に見直す必要があるだろうと思っております。
 次に、産業技術センターに引き続いて農林水産部関係の試験研究機関を独立行政法人に移行してはどうかという検討がこれまで進められてきたけれども、今後のあり方についてどう考えるかということでございます。
 この点は、繰り返しこの議場でも取り上げていただきまして、農林総合技術研究院、それから各試験研究機関というものをこれから、来年度以降どういうふうに持っていこうかという、そういう議論でございます。
 観点としては、産業技術センターのような独立行政法人化してはというアイデア、これをとるかどうかでございますが、幾つかの論点があると思っています。1つは、独立行政法人化することで機動性を発揮をして、いわば住民のニーズ、産地のニーズに合うような研究ができるようにならないか。また外部からの資金を導入することで、受託研究などを導入することで、あるいは有料化を進めることで、研究院とそれから実際に研究を望んでいる人たちとの間の緊張関係といいますか、そういうものを醸し出すことができないだろうかとか、また、行政的にはスリム化を求めるということがありますけれども、そのスリム化の道具として独立行政法人というツールがあるのではないか、こういうような論点がありまして、これまで独立行政法人化の議論が進められてきたのだと思います。
 ただ、その実態を申し上げますと、産業技術センターは研究職として入られた方がおられまして、その研究職を一生やるという方々でございます。ですから、そういう意味で独立した法人としてこの部分を組織化することは可能かもしれませんけれども、農林の普及員、それから農林の研究員というのは同じ人が行ったり来たりするという実情にあります。しかも、実際にその研究している成果というものを、生産地の現場の方で普及員を通してまた広げていくというような機能も期待されるわけでありまして、人事的には交流、キャッチボールというものが当然に予定をされているというところが、どうもこの産業技術センターとは本質が異なるところがあるだろうと思っています。
 また、産業技術センターの方は商業ベースで運営され得るものであります。さまざまな開発する製品といいますか、研究成果というものは、これは市場で売られる可能性が高い。そのときに価格にオンして企業さんと一緒に考える、その分を乗せていく、研究費用をもらうという関係がつくりやすいわけでありますが、しかし、農家の場合はそれぞれ個別の農家でございまして、機械を製作をするというものとはやや対象が異なるわけであります。どういうふうにしたら上手に育てられるかとか、あるいは新しい品種をつくったところで、それは一つ一つの結局は種になる、種苗になっていくということでありますので、そこのところの有料化といいますか、関係づくりというものは、企業さんと産業技術センターのようにはうまくいかないところがある、こういうように幾つか決定的に異なるところがあるだろうと思っております。
 それで、現在私どもで内部で検討を進めるように申しておりますが、仮に現在のこの農林総合技術研究院とか試験研究機関、これを存続をさせる、このままの形態で存続をさせるということであれば、まず1つには組織のスリム化についてちゃんと検討しなさいということを申し上げております。それから外部評価をきちんと入れて、農家の方、現場のニーズにこたえられるような研究が行われる仕組みを新たに設置をする必要があるのではないかというのが2つ目であります。また、積極的に受託研究を入れたり、有料化ということを、これは別に独立法人にならなくても歳入拡大という意味でもできるわけでありますので、これについてはきちんと検討するようにというようなことを指示いたしております。
 こうした点が一つ一つ満足されるのであれば、県民の皆様にとって効率性があり、過度の経費がかからずに、しかも住民のニーズにこたえるような研究機関として脱皮することは可能ではないかと思います。それができるかどうか、今最終的にチェックをしているところでありまして、それが可能だということになれば、改めて今の農林総合技術研究院を抜本的に改めたり、また試験研究機関のあり方も見直させていただくプランを県議会の方にも御提案を申し上げたいと思っております。
 次に、農業改良普及活動の方針転換がありました。この方針転換は企業的農業経営を目指す農業者のための普及活動だということなのでありますが、この方針は今後どうするのかということであります。それとあわせまして、企業的農業経営の自立支援という表現を使って、この農業改良普及の対象を言うわけでありますが、これはどういう経営者を目指しているのかという点であります。
 昨年度、この農業改良普及員の普及活動について、方針転換を図ろうという見直しが行われたわけであります。議員の方から御指摘がありましたように、企業的農業経営の自立支援をターゲットにしていこう。それ以外のものはJAの方の営農指導などにゆだねる方がよいのではないかということであります。
 私もこの方針を引き継ぎまして、正直幾つか不安なことがありました。現場の農家の方からお伺いをしますと、急に改良普及員がこの場からいなくなってしまうのではないか。ふだんこれまでいろいろと知恵をもらったり技術指導してもらったことが受けられなくなることに対する大変な不安があったわけであります。これが一つ気になっておりました。それから、カテゴリーとして、そうやってすみ分けをするというふうに言っても、例えば4月1日を境にして、平成19年4月1日から急にJAの方が残りの営農指導を責任持ってやれる体制ができるかどうか。これも不安なしとはしないなと思っておりました。
 ですから、私は就任をいたしまして、農水部の当局の方に申しましたのは、急に手のひらを返したようなことにはするべきでないと。確かに経営支援、私どものいう経営支援、財政的な面だとか、あるいは人的な数、この辺はどうしても限界がありますし、そういう中で鳥取県の農業を力強く育てていかなければならないわけでありますから、目標を持って、重点を持ってやることは、私はそれほど間違っていないと思います。
 その中で、企業的経営というものを進めていこうということも方向性としては正しいものはあるだろうと思います。ただ、ここで言う企業的経営を余り厳密にやりますと変なことになるなということを私は申し上げました。例えば、認定農業者だとか、それは今回品目横断的経営安定対策に乗る集落、特にそうした経営的な能力を高めた集落、こういうところに特化をして、私どもが農業改良普及の指導をするというのが現実に合うかどうかという点であります。
 例えば、認定農業者ですばらしい生産活動をされておられるところですと、現実問題、その農業者の皆さんの方が農業改良普及員の能力よりも上に行っているケースが私は圧倒的に多いだろうと思います。ですから、そういうところに私どもの農業改良普及を投入するということは、ある意味ナンセンスな感じがいたします。それから、今回、品目横断的経営安定対策に乗れるような集落よりも、そこに乗ろうとして頑張っているところを支えるという方が本来なのかなというように思いました。ですから、企業的農業経営の自立支援というように農水部の方は言っているわけでありますが、私はそれは余り厳密にとらえずに、ある程度広がりを持って、そこに行こうとしている人たちを支えていくことが必要だろうというふうに申し上げたわけであります。
 企業的な経営というのは、消費者のニーズをきちんと見据えながら、単に生産するだけではなくて、送り先を見ながら生産活動を自分たちで考えていけること。また、品種改良といいますか、新たな品種への挑戦とか、そうしたチャレンジを積極的にやって収益を高めようとしている。さらに言えば、販路拡大をみずからの力で何とかやり遂げようとしている、こういう企業的な経営に向かっていこうというところを私は支えるというのなら理解できるというふうに申してきたわけであります。
 そういうことでありますので、農林水産部の方も、例えば4月の当初、そこに入る当初は、例えば簿記指導みたいなことを一切やらないとか、そういう風潮もないわけではなかったのですが、現場の方の対応能力だとか、例えばJAの方の対応能力だとかいろいろと考えて、現場の方の声も大切にして、改良普及員は今仕事をしている状況にあります。ですから、昨年度想定されていたよりは緩やかなスタートを切っているというように御理解をいただけたらよろしいのではないかと思います。
 次に、和牛博覧会であります。私からも27万2,000人の入場者を集めて和牛博覧会を成功裏に行うことができたのは関係者の皆様の御協力と御努力のたまものであると、この場で改めて感謝を申し上げたいと思います。
 この和牛博覧会でありますが、今後の和牛振興に役立てるために何が重要という教訓を残したか、そういうお尋ねでございます。
 今回の和牛博覧会におきまして、私どもは岐阜全共よりは随分と成績はよくなりました。5部門におきまして、4頭2群の入賞者ができ、特に第6区では優等3席という評価をいただきました。県全体の出品技術の表彰におきましても、私どもは6位になりまして、他の県と比肩し得るような努力をしてきたことは公に認めていただいたかなと思います。ただ、まだまだ課題が多いのは事実であります。
 先月21日ですか、11月21日に出品対策部会の取りまとめを行う会を行い、その席から和牛再生に向けた和牛振興のためのステップアップの協議会をつくらさせていただきました。ここで率直な意見交換をさせていただくなど、いろいろと今御意見をいただいているところであります。その際に私も印象に残るようなお話幾つかいただきました。例えば今回大変成績のよかった宮崎県とか鹿児島県だとか、ああいうところに比べますと、鳥取県は繁殖雌牛3%程度だということでございまして、もう圧倒的に母数が少ないということであります。ですから、こうしたところと伍して産地化を進めていく上で、やはり増頭できるような、増頭したくなるような、増頭しやすいような体制づくり、環境づくりをしていく必要があるなというのがまず1つであります。
 これと関連して、ただそれを普通に繁殖しているだけでは追っつかないわけでございますので、その席上で随分御論議があったのは、受精卵移植を積極的に本県ももっとやるべきではないかという話がありました。これは乳牛のおなかを借りるという借り腹の考え方もあるわけでありますので、そうやっていきますとかなり母数がふえてくる、産地化し得る土台ができてくるというように思います。
 あわせまして、平成13年ですか、和牛のプログラムをつくりまして以来、導入をしておりました県外からの雌牛導入事業でございます。これのおかげで確かに質は上がったと、レベルは上がったということであります。ただ、その牛が今度は買われて外にまた出ていってしまう。その子牛が外へ出ていってしまうというその辺の残念さが残るわけでありまして、雌牛を導入することとあわせて県内に保留をしていく、県内にとどめておく、それを県内の肥育農家が肥育していくという一貫した体制を県全体でつくる必要があるのではないか。これができなければ、本当の鳥取和牛にならないのではないかという御議論がありました。これもなるほどと思いました。
 ブランド化するに当たりまして、流通し得る流通能力の方も十分これから検証して育てていく必要があるのではないか、そんなような御議論もあったわけであります。あわせて、種雄牛造成の問題だとか、幾つもこれからの和牛の未来を見詰めての御意見いただいたわけであります。和牛博覧会がようやく終わって一息ついたというところかもしれませんが、今こそが新しいスタートラインに立った時点だと思います。これから宮崎の次期の和牛全共に向けてはもちろんでありますが、鳥取県の和牛の復活、ブランド化に向けて、せっかくの県民全体の盛り上がりでございますので、この勢いを利用して進めていく必要があるだろうと考えております。


◯副議長(上村忠史君)32番小谷議員


◯32番(小谷茂君)答弁いただきましたけれども、米政策についてですけれども、一応現場で一番使いやすいというですか、転作にかかわる事業はいろいろあると思いますけれども、産地づくり交付金にある意味では県単独でそれをかさ上げされるような対策をしていただくと、何といいますか、非常に使いやすいと。ましてや転作していただく方々の理解が得やすいというですか、そういうことで、ある意味ではその辺のところも再度検討してやって、来年度事業には組み入れていただければなと思うところですし、もう1点、水田はやはり構造改善が進んでますけれども、ある意味ではまだ何といいますか、湿地というのですか、湿りというのですか、乾燥するところでないと野菜はつくれないので、水管理とかあるいは排水事業の、このことをもう一度基本的に考えていただけるような事業はできないものか、そのことをお伺いしたいと思いますし、普及事業のことについては、兼業農家もありますので、しかもある意味では農協に指導を要請できるところはということがありましても、今の農協体制では、過去いろいろありましたけれども、銀杏議員にも指摘されましたけれども、そういう状況の中で、必ずやれるということは大変なことなのです。要は経営が成り立たないと、ある意味では。それでは経営努力をしてどういうふうにやるかということは、我々あるいは理事者、あるいは非常勤であろうが常勤役員が考えるべきですけれども、疲弊している農業の中で、産業の中で、生産コストは幾ら努力してもそう縮まらない。販路はある意味では確立しても単価が上がらない状況では、所得がないということになると、それは大変なことなのでして、不稼働施設もあるし遊休施設もあるし、これも処分しなければならないという、今本当に大変な状況なので、なかなかそこまで手が回らないというのが現状で、ある意味では普及員の先生方の力をかりなければならないということですので、その辺のところを再度御答弁いただければと思っております。
 畜産でございますけれども、19年の12月6日に和子牛の競りが行われました。もう明らかに県内の種雄牛では単価が7万から10万円違うわけでございます。このことは多くは申しませんけれども、そこで要はどういうふうな方法でこれをやれるかというなら、種雄牛の造成に尽きると思うわけです。言われるように、県内の優良牛の保留ということもやられるのは当然だと思いますけれども、その辺のところで、やはり高い単価で買ってくれるものは、生産者は保留するよりもやはり売ってしまうというのが現状で、それは流通の流れの仕組みだと思います。私がそこにずっとおりましたけれども、ある農家の方々が、畜産農家で考えられない、できないことを県の方でやっていただきたいという意味のことを言われました。ある意味では、これだけ飼料が高騰してくるのにどうやって飼料対策ができるのか。何か補助金も、濃厚飼料等々の補助金事業もあるようでございます。補正できるようでございますけれども、それはちょっと勉強していませんけれども、粗飼料の生産にどう水田を利用していくかということもやはり考えていただければという、もちろん自立、自覚というですか、そのことが農家では大事だと思いますけれども、やはりそこの中で案を出していただいたり、考え方を示していただくのがある意味では農林水産部の仕事ではないかと思うところでありますし、それからもう1点、農家の方が入れかえたいと、昔からの鳥取牛を飼っているけれども、ある意味では県外の種雄牛の血統というのですか、血が入っていないと、子牛生産やっても単価が上がらないと。もうこれは確実に顕著にあらわれていますので、その入れかえをやりたいと。今後は自分のところで導入したいけれども、県の導入事業がなくなったので大変苦慮していると。ある意味では470数頭入れたときのような事業が再度組んでいただけないかというような話もありましたので、その辺知事、どう考えておられるか、お答えいただきたいと思います。


◯副議長(上村忠史君)平井知事


◯知事(平井伸治君)(登壇)まず、米作の関係でございますが、産地づくり交付金が非常に使いやすいという話は私どもも十分認識しております。そういう意味で、先ほど今の国の産地づくり交付金のやり方が県内で10億あって、それをそれぞれの地域でこの作物に対して出しましょうというふうにやるやり方、これが成功しているのだと思います。ですから、先ほど申しましたのは、国がやっている仕組みを基本的に使わさせていただいて、また市町村でどうしても乗せようというところは今もう既に乗せ始めている状況でございますので、市町村でもしあれでしたらこれに加算をしていただく。県は県で別の意味でその産地化に対して奨励させていただけるようなチャレンジプランのような仕組みを今後も続けていくというイメージで、お互いにいろいろな場面で協力し合いながら産地づくりを応援していくやり方がいいのではないかと申し上げているところであります。当面そういうことで進めてみて、また今後こういう方法が非常に有効だとか、だんだん見えてきましたら考え直していけばいいかなと思っております。
 農業改良普及についてでありますが、先ほど申し上げましたように、私は今の兼業農家の問題などもあって、性急に4月1日を区切りとして急カーブを切ることはいかがかと庁内で申し上げました。
 現実問題、JA西部でもお話は聞いておりますけれども、現実に対応した農業改良普及のやり方をさせていただいております。営農指導の方がなかなか間に合わないときに、私どもで御相談いただいたときに、単純に断るということはしていないはずであります。ただ、いずれはそれぞれ、JAいなばさんとか鳥取中央さんとかありますが、実は営農指導を強化をしてきているのも事実でありまして、こうした役割分担について、昨年度随分話し合ったそうであります。それに基づいて取り組みも進めてきておられます。実際JAの方で先々の販路のこと、市場に出すことなども考えながら営農指導をやっていくという体制は現場主義として正しい方向だと思いますので、それが基本になって、我々の方はいろいろと御相談に応じてやっていくという体制に徐々に持っていかせていただきたいと考えています。これはもちろんJAなど関係機関と連携しての話になりますので、今後ともよく話し合いをさせていただきながら、余り無理のない方向転換をしていきたいと思っております。
 次に、県保有の種雄牛造成が必要であるという御質問であります。
 これは私どもももちろん認識をしておりますし、これまでも種雄牛造成をやってきました。ただ、残念ながら今回、全共の方に出させていただきました神花は余り抜群の成績というわけではなくて、そこそこの成績ではありましたけれども、もっと上を目指さなければならないという状況だったろうと思います。
 このように、種雄牛造成に取り組んでいくことはもちろんこれからも取り組んでいくわけでありますが、成果を出していくのもまた大変難しいことであります。どうしても時間がかかります。種雄牛造成をきちんとやろうと思いますと、少なくとも5年超の時間はかかるわけでございまして、年々取り組みを強めていきたいというように思います。
 今、例えば宮崎だったら「安平」ですとか、あるいは鹿児島、平茂勝とか、そうした名牛があって、その種雄牛がもとになって産地化ができてくるということであります。ですから、本来なら私どももそうした、かつてのような王国を築くために種雄牛の核となるものが欲しいところでありますが、それに向けて我々今後とも努力をしていきたいと思います。
 次に、粗飼料生産に対応するような仕組みづくりは県の方で手伝うべきではないかと。畜産農家の方は畜産農家で自分の領分を果たすので、そういうところを応援すべきではないかという、そういう御指摘でございます。
 この議場でもたびたび議論されているように、環境との調和を考えるとか、あるいは穀物の値段が上がってきていることなどから、自給飼料をふやしていく、それも遊休耕地を活用することでできないか、この辺が私どもの取り組みの焦点になってこようかと思います。今も国の事業で耕畜連携事業をやっていまして、休耕田だとかを、それを転換をして、それで飼料生産に向けていくためにハード事業とかソフト事業を導入できるようになっています。例えばこれを活用することは一つあると思いますし、来年度に向けまして、さらにそのための環境づくりのような事業を国が導入するというようにも伺っております。これにとどまらず、せっかくこの議場でもたびたび議論もされましたし、小谷議員の今の御質問もございますので、私は県単独でそうしたものをまた補ってやっていくようなことはできないだろうかと思っています。
 1つは、この議場にも今御提案申し上げておりますけれども、これは乳牛の方になりますが、バンカーサイロを粗飼料でやっていくということであります。同じことを和牛でできるかどうか、これは現場の感覚からして、ちょっと母数といいますか、その生産頭数が違いますので、コスト的にフィットするかどうかはあるわけでありますが、そういう観点以外でも、例えば今の耕畜連携事業、国でやっているもののように、例えば我々の方で遊休田を利用してトウモロコシを植えるとか、そうしたことで濃厚飼料をつくるなどの取り組みをしたときに一定の支援をさせていただくということも可能だと思います。ですから、このように新しい事業も来年度に向けて考えてみたいと思っているところです。
 次に、優良雌牛の導入事業をすべきではないかという御提案でございます。
 先般の反省会と申しますか、新しい再生に向けたステップアップ協議会の発足の際にこの点も議論が出ておりました。従来の優良雌牛の導入事業は効果があったことは間違いないと思います。現在も子牛価格を見てみますと、確かに全国と5万円も離れたものが随分縮まってきたと思いますけれども、それでもまだ全国とのさやはあります。ですから、まだまだ改良していかなければならないという実態もありますので、先ほど申しましたように、保留ということを何とか図る、それにも貢献できるような仕組みをあわせて導入しながら、優良雌牛の導入事業というものを検討してみたいと思います。


◯副議長(上村忠史君)32番小谷議員


◯32番(小谷茂君)知事、普及事業の関係で農協に協力していただいているのは、本当に西部農協も普及員の方々にお世話になっているのです。そのことはお礼申し上げて、ただそれ以上の範囲の話をしたものですから、やってもらっているのは間違いありませんので、ありがとうございます。
 それから、さきの12月6日の競り市のときですけれども、やはり全共を振り返ってみて、これは、知事は21日と言われましたけれども、22日だったと思いますけれども、実は資料を読みました。もうちょっと本当は深く追及しようと思ったのですけれども、反省点も述べられておりますので、何といいますか、それ以上のことは言えませんけれども、ただ2点ほど反省点があるのではないかと。多分この反省会の中でその方々は思っていても発言されなかっただろうと。だから私がこの議場で発言するぐらいな話で、どこかで不平不満を買われるかもしれませんけれども、最終的には、知事、全共の肉牛の部の出品候補牛の中ですばらしい成績があったわけです、補欠の中に。候補牛の中にもおったわけですけれども、詳しく言うと、7区の金平勝で、5等級のA5でBMS8というのが結局3頭おったわけなのです。11頭の中で。そこでアイミートの当て方ですね。専門的になるけれども、要は内臓疾患とか何かあるときに、胆のうを調査するとかなんとかの話で、エコーを当てます。そういうところでエコーを当てるときに、他県の優秀成績をとったところは毛ぞりまでしていたという、現実的には毛をきれいにそってしまってエコーを当てた形跡があると。確認してないですよ。1カ月前か45日前にエコーを当てて肉を診断していますから。毛はまた生えてきますので。そういう状況の中で、それがちょっと鳥取県はということです。
 そこで、いろいろ調査したところ、農協の畜産担当者は一瞬そこまでやるかと思ったと。そこまでやはり突っ込んだ機器を使って調査しながら出品してきたかということと、もう1点は、鹿児島はちょっとわかりませんけれども、宮崎は確実にきちんとしたクーラー──1区はわかりませんけれども、2区、3区、4区、5区ぐらいまではクーラーに当てて非常に冷やして、冬毛をふやして、要は感触のいい、冬毛というのは日本犬でいえば綿毛といって、中から出てきます。寒くなれば毛の下の方から出てきますから。そういう状況の中で綿毛をつくったと。そこまでやってきたと。
 だから私が言いたいのは、ある意味では鳥取県もそこまでやる必要はあったかなかったかは別として、今後やるとすれば、別に違反行為でなかったら、きちんとそういう状況を把握できる技術者をつくらなければならないと。技術者というのは、やはりきちんとだれにも、10人おったら10人の人々を説き伏せるだけの何といいますか、技術的な思いを持ってきちんとできる技術員です。あるいは畜産試験場にだれがおられるかは別として。そういうところで受精卵移植とかなんとか、ETの関係もありました。鳥取県では、やはり早く改良するにはETに限ると思います、間違いなく。いい精子といい卵子をつけたものを借り腹でつくったら、10カ月ほどでまた新しい子供が生まれますので、そういう状況をやはりつくることが大事だと。そのことをきちんとやらなければ、幾らたってもどうしようもないと。あるいは種雄牛の造成についても、またおくれ、またおくれ、ずっとおくれていく現状だと思います。そういうことをやはりきちんとやっていただくということを、ある意味ではこれを機会に反省しながら、知事の考えを伺うところと、あるいは他県にそういう技術の進歩している、一番日本全国でも進歩しているところの受精卵とか、あるいは今後産み分けの条例もつくられましたし、雌雄産み分け条例のあれもつくりましたし、きちんとした技術員をそれはそれ、受精卵移植は受精卵、あるいは飼育管理、そういうところにやはり人的交流というですか、派遣して、技術を1年間なり学ばせてくるというようなことはできないものか、知事の答弁を。


◯副議長(上村忠史君)平井知事


◯知事(平井伸治君)(登壇)小谷議員から今後の和牛の振興に向けての戦略をお伺いをいたしました。私はその方向性、間違っていないと思います。だから、職員に申し上げておりますのは、まず宮崎に生産農家の方とか、関係者と一緒に出かけるべきだというふうに申し上げております。
 今回、宮崎県が随分成績がよかったわけでありますが、一丸となった取り組みが一つにあったということと、今おっしゃったように、毛をそってというところまでやるかという話がありましたが、それぐらいいろいろとみんなで知恵を出し合ったり、これまでの蓄積したノウハウを放出をしてこの結果に結びつけてきたのは、また紛れもない事実だろうと思います。我々は、今もう後発的な県になっているのは否めないところでありますので、宮崎などの状況をもう一度見に行って、一から自分たちのこれからの手順を考えていくことが大切だろうというように思います。
 その意味で、今幾つか御指摘がございましたが、受精卵移植をさらに振興すべきではないかとか、またそれから種雄牛の育成も必要だとかいうお話もあり、そのためにも人を派遣をして、人材を私どもの中で育てていく必要があるだろうということであります。
 おっしゃるように、この和牛生産を振興していく上で、品種改良を重ねていくためには、その中核となる能力を持った人が必要だろうと思います。我々も我々なりに長い間、他県に先駆けて、まず和牛の登録事業を始めたり、改良を始めてきたわけでありますけれども、どんどん世の中の流れは動いているわけでありまして、そうした外で優秀な成績を上げているようなそうした地域の研究機関だとか、あるいは和牛生産を行っている現場に人を出して勉強をしてくるということをやってみる必要はあると思います。来年の予算の中でそこら辺を組み立ててみたいと思います。


◯副議長(上村忠史君)32番小谷議員


◯32番(小谷茂君)答弁いただきましたけれども、一つ忘れておりましたけれども、9区においても、7区は3頭5等級がおったですけれども、9区においても、毛をそってアイミートを当ててうまくやっていて、ある意味では不確実性もあるとは思いますけれども、それであればやっぱりA5のBMS8というのも、500数十キロの枝肉でおったわけです。ですから、かなりいい成績にいく要素もあったということだけはお伝えしておきます。
 県有牛の種雄牛の一覧表ですけれども、やっぱりもうちょっといい写真をつくった方がいいと思います。写真の撮り方によったらいい牛もおりますし、安平系もここにおりますし、このことを後代検定牛をもうちょっと金を出して、早く後代検定で現場検定等やって、結果を早く出すことを、要は牛の頭数がおらなければ後代検定も現場検定もできませんので、ある意味では検定を早くやるということも重要なことだと。そして優秀な種雄牛を早く見つけるということも重要なことだと思いますし、そういうことをつけ加えておきます。
 2区も3区も「いちかつふく」号とか「あやこ2」号も、結局はある意味では「あやこ2」号というのは受精卵移植でやった子牛だったわけでございますし、そういう状況を踏まえれば、やはり受精卵の導入ということは卵と精子のいいものでないといけませんけれども、その辺のところに補助事業をつけてきちんとやられるべきだと再度申し上げておきます。
 そして、これは西部管内でありますけれども、和牛応援団をつくってくれという要請があるわけです。ちょっと趣旨は違うといって言われる可能性もあるかもしれませんけれども、そこで知事の奥さんに、絶対的に奥さんに、りえさんというですか、応援団長になってくださいと、そういう話もありますので、ここでそういう状況の中で、ではわかりましたと知事も言える関係ではないと思いますので、ぜひ奥さんにお願いしておいていただきたいということを申し添えて、私の質問は終わります。コメントがあればどうぞ。


◯副議長(上村忠史君)平井知事


◯知事(平井伸治君)(登壇)まず9区でもそうしたいわば候補牛として漏れてしまった牛があるということ、私どもも非常に残念でした。これは全体として進め方の反省点として随分意見が出されていました。そうした先進地のやり方をよく吸収をして、次回はいい状態で挑戦する候補牛が育てられるようにやっていきたいと思います。
 写真が悪いとか、あるいは後代検定など早く進めなければならないのでピッチを上げるべきだという、種雄牛造成についての御意見、重ねてございました。
 私どももぜひせっかくの県の大切な財産であります種雄牛が多くの方に知っていただけるように、今のその写真だとかも含めた、我々が持っているものはこういうものだということをより県民の皆様、生産農家にわかりやすく提示をすることを心がけていきたいと思います。また種雄牛造成につきましていろいろスピードを上げるとか、グレードを高めるための努力、先ほどの人材育成も含めまして、取り組んでいきたいと思います。
 受精卵移植に対してでございますけれども、受精卵移植も有効な方法だと思います。特に私どものように繁殖雌牛が少ないところでは、こうしたことで効率を上げた品種改良ができるようにしていく必要がありまして、この補助金が終了することになっているのですが、見直しながらでも、何らかの受精卵移植の応援の仕掛けを考えてみたいと思います。国の方で実は受精卵移植をした場合の補助金があります。これとあわせて、例えば受精卵移植をしてみたけれども失敗してしまったとか、そういうところをリスクを補ってあげるだとか、いろいろと助成の組み方あろうかと思います。細部検討いたしまして、受精卵移植についての支援を、従来のものが終わるとしても、私どもで何らかの形で継続していくことを考えたいと思います。
 最後に、一番難しいお尋ねがございました。私の妻もあやこ2号のファンクラブに入っておるようなことでございまして、顔を見てかわいいと言っておりまして、小谷議員のこうした御質問もあったことを申せば、恐らく快く引き受けてくれるのではないかと思います。応援団になれるかどうかというのはありますが、私と妻はそのぐらい話せる関係だと思っておりますので、頼んでみたいと思います。


◯副議長(上村忠史君)これをもって県政に対する一般質問を終了いたします。
 次に、議案第1号「平成19年度鳥取県一般会計補正予算」から第24号「職員の育児休業等に関する条例等の一部改正について」までを一括して議題といたします。
 これより、議案に対する質疑を行っていただきます。
 8番錦織陽子議員


◯8番(錦織陽子君)それでは、私からは2点について質問をさせていただきます。1つ目は、議案第1号、平成19年度一般会計補正予算のうち、2款総務費、1項総務管理費、7目財産管理費、県有施設の施設管理マネジメントについてお尋ねします。
 これは19年度から一部導入した県有施設の複数年契約による業務委託によって、清掃業務は12%、そして消防点検業務は41%それぞれ減率であり、削減効果が大であったとされています。20年度は、さらにすべての県内施設管理の業務委託についても同様な施設をまとめて、グループごとに複数年契約で発注するという計画であります。
 ここで2点お尋ねしますけれども、100余りの県有施設管理業務を例えば3カ所とか5カ所とかでグループにまとめて発注することになるわけですが、これまでそれぞれの施設ごとに個別に委託されていたこの事業者が、この方法ですと締め出されることになるのではないかということを一つお尋ねします。そして、19年度行われた入札で、清掃業務と消防点検業務で発注グループごとの予定価格に対する落札価格の削減率はそれぞれ何%であったのか。また、このときの入札参加者に県外業者が含まれていたかどうかという点についてお尋ねします。
 〔副議長退席、議長着席〕
 2番目に、議案第21号、平成18年度決算認定のうち、国民保護対策事業についてお尋ねします。
 国民保護対策事業の一環でこれは実施されたものですけれども、平成18年度に行われた国民保護実動訓練は米子市内で化学テロが起こったという想定で、内閣官房、総務省、消防庁、県警、米子市、指定地方公共機関、自衛隊など71機関、地区住民230人を含む約1,400人を動員して大々的に実施されました。当日は米子市内も全域で騒然となった訓練だったのですが、この成果として関係機関との役割分担、連携要領について再確認ができた。危機管理事案の対処も自然災害と共通部分が多いことがわかり、職員の日常の災害対処能力のスキルアップにつながったというふうに報告されています。しかし、武力攻撃が発生した場合は、ここでいう自衛隊の任務は侵害排除が主な任務となることから、今回の総力を挙げた訓練というのは、その点では効果があったとは言えないのではないか、この点について伺います。


◯議長(鉄永幸紀君)答弁を求めます。
 瀧山総務部長


◯総務部長(瀧山親則君)今回の議会で債務負担行為として提案しています委託業務でございますけれども、まとめて発注するということで、全体の施設自体は300弱あるのですけれども、そのうちの中で今回対象にできそうなものを選んでおります。例えばエレベーターですけれども、これは5施設を一緒に、それから電気工作物25施設をこれを一つのグループ、それから消防施設19施設ございますが、これを幾つかのグループごとにまとめまして、20、21年の2カ年の契約をしようということで、今回債務負担行為を提案させていただいているものでございます。
 この事業の目的は2つありまして、県有施設を効率的に一元管理するということでございます。これには専門の電気、機械の専門職がかかわってやれるということで、こういうことで図れるのではないかと思っております。
 お尋ねの受注機会の確保の件でございますけれども、従来から施設ごとに発注する場合に比べれば、まとめることによって確かに数は少なくなることになりますけれども、発注に際しては、受注機会を確保するために、まとめ方は余り過大にならないように、またまとめることが一定のエリアを、何というのですかかけ持ちを行って効率的にできるような、その程度の規模にまとめて発注したいと思っているところでございます。
 また、発注に当たってでございますけれども、昇降機、エレベーターについては県内事業者で点検できる者がいないために県外発注となりますけれども、消防設備あるいは電気工作物につきましては、競争入札で発注する場合、県内業者に発注するということで考えているところでございます。
 また、ことし行われた清掃等についての削減率といいますか、落札率はどうだったかということでございます。
 本年度、清掃業務と消防点検業務をそれぞれ3件ずつ発注いたしました。清掃業務の落札率ですが、これは分子が落札額、分母が予定価格でございますが、落札率、1件は96%、1件は93%、1件は予定価格と同額でございました。これは予定価格が比較的少額な50万円程度のものでございます。指名業者8社を指名いたしまして、3回目で落札したものでございます。それから消防点検の落札率でございますが、これも3件で65%、81%、52%となっております。
 県外業者が含まれていたのかという点でございますけれども、従前から県内に支店あるいは営業所を設置して、必要な人員体制を整えている者につきましては、県内業者として取り扱っております。そういう意味では入札参加者はすべて県内に事業所を有しておりました。ちなみに、清掃業務につきましてはすべて本社が県内にございました。消防でございますが、県内に本社があったのが13社、先ほど申しました県内に支店、営業所を持っているのが9社でございました。


◯議長(鉄永幸紀君)法橋防災監


◯防災監(法橋誠君)昨年度実施いたしました国民保護実動訓練についてお答えいたします。
 議員御指摘のとおり、武力攻撃というような事態になりますと、自衛隊の主要任務というのは侵害排除ということになります。がゆえに、国民保護の活動について、できないので、こういった訓練に自衛隊を参加させること自体余り効果がないのではないかと、こういう御指摘なのではないかと思うのですが、自衛隊といたしましては、そういう武力排除の中で侵害排除をやりながら、可能な範囲で知事の要請に基づくそういう国民保護の活動、こういったことにも当たっていくということで、非常にこの国民保護の活動についても重視をされておるということでございますので、自衛隊にこういった形で訓練に参加していただくことについては意義があるというふうに考えておりまして、この訓練自体、非常に効果的であったというふうに考えております。


◯議長(鉄永幸紀君)8番錦織議員


◯8番(錦織陽子君)管理マネジメントについてなのですけれども、やはり受注機会については、19年度だけでも22施設が6つのグループに分かれたということなので、それだけ受注機会が減ったということになるのは事実だと思います。
 それで、19年度の予定価格と比較すると、先ほどいろいろ教えていただいたのですけれども、落札額の減率が大きいものでは50%ぐらいにもなったグループもあって、削減効果というのは非常に大きかったのだと、そういう面では言えると思います。けれども、安ければよいというものでもないと思うのですが、事務の効率化を図る余り、結果としてそこに働く人たちの労働条件を悪くするおそれがあるということだとか、業務遂行に無理が生じることは避けなければならないと思うのですが、20年度から新たにまたふやすということになるのですが、公共事業の入札制度のように、余りにも低い金額で落札するということのないように、最低制限価格のルールというものが設定されるそういった計画などがないかどうかということを1つお尋ねしたいと思います。
 国民保護の方なのですけれども、自然災害などは私たちも西部地震なども経験したこともあって、これについてはあしたにも起こるかもしれないということなので、消防や警察や自衛隊など、一緒に防災訓練して、それが発生すれば本当に自衛隊の場合は、県や市町村から出動の要請があれば、一緒に避難誘導だとかいろいろされるわけなので生かされると思うのですけれども、先ほど言ったように、万万万が一武力攻撃ということの事態になれば、自衛隊は自治体の要請よりも優先して敵に向かっていかなければいけないというのが第一義的な本来任務なので、2,462万円かけて去年やられたわけですけれども、その場に一体となる人が集まって訓練して初めて訓練の効果があるわけで、その場にいないであろう人を一緒に訓練するというのはやっぱり私は効果というものはないのではないかと思いますけれども、その点でどうでしょうか。


◯議長(鉄永幸紀君)瀧山総務部長


◯総務部長(瀧山親則君)受注機会の減があるではないかということですけれども、まとめることによって確かに件数は減りますけれども、有資格業者についてはできるだけ指名に入れるようにしたいと思っておりますし、先ほど申しましたけれども、まとめることで施設の質の確保あるいは長寿命化、あるいは経費の節減ということが図れると思っております。
 また、最低制限価格についてのお尋ねでございますけれども、工事と多少違いまして、品質確保の観点からこの最低制限価格を設けておるものでございますけれども、今回の委託業務でございますが、役務の提供でございます。業務の成果確認が比較的容易であるということや、役務の提供ですので、成果品の品質を左右するような材料等がほとんどないということから、最低制限価格までは今回設けることは考えておりません。


◯議長(鉄永幸紀君)法橋防災監


◯防災監(法橋誠君)重ねてのお尋ねでございますけれども、武力事態ということもいろいろな規模、それから状況があろうかというふうに思います。昨年度実施いたしましたのは、化学テロというようなものであったわけですけれども、こういう場面においては、侵害排除と同時に化学剤における汚染、こういったものについて現場でいろいろな各関係機関が連携して対処するのですけれども、そういった場合にあっては、侵害排除の部隊とは別にそういう除洗ですとか、そういう部隊が対処するということでございますので、自衛隊がそういったことに参加すること自体意味があるというふうに考えております。


◯議長(鉄永幸紀君)8番錦織議員


◯8番(錦織陽子君)管理マネジメントについては、品質の確保ということよりも、むしろ役務の提供であるから、最低制限価格のルールとか特にそういうものを求めないというふうに言われたのですけれども、やっぱり今回のように落札額の減率というものが予定価格より50%も下がると。やっぱり何らかの問題がある、競争も激化していると思いますので、今までみんなが押しなべて受けられたものがもう数カ所になるということでは。だから、やっぱりこういうものが必要ではないかということを改めてちょっと質問したいと思いますし、それから一つエレベーター点検業務というのは、これは全部県外発注になるのですか。県内にはないのかどうかという点をちょっと一つ聞いておきたいと思います。
 国民保護対策の事業なのですけれども、先日も伊藤美都夫議員の方から青谷の国民保護訓練の質問があったと思うのですけれども、その中で、必ずしも訓練に積極的でない市町村もあるが、これから呼びかけていくという答弁があったと思うのですが、国民保護訓練に消極的だというのは、やっぱりこの訓練の実効性というか、効果に非常に疑問を持っておられる自治体が多いということだと思うので、そのことを私は申し上げまして質疑を終わりたいと思います。


◯議長(鉄永幸紀君)瀧山総務部長


◯総務部長(瀧山親則君)現在、建設工事で最低制限価格設けておりますけれども、これは建設工事の場合、資材等もたくさんございますし、物ができてしまえば中身が点検しにくくなるというようなこともございますし、また下請等で関連業者も多うございます。今回の役務というのは、比較的小規模なものが多うございます。したがいまして、実績を、成果報告をいただければ、あるいは実際の業務を点検するということで品質の確保ということは十分できるというぐあいに考えておりますので、最低制限価格までは設けていないというものでございます。
 また、事業主自身の従業員に対する労働条件等につきましては、むしろ労基局等の労働行政の中で点検していただきたいと思っております。我々の委託業務の中でそこまで見るのはなかなか難しいのではないかと思っております。
 エレベーターについては、県内に点検できる業者がないのかということでございますけれども、県内にはエレベーターの点検できる業者はないということで、やむなく県外業者に発注しているところでございます。


◯議長(鉄永幸紀君)法橋防災監


◯防災監(法橋誠君)国民保護訓練につきまして、消極的な市町村があるということは確かでございます。ただ、その原因について、訓練の効果がどうのこうのということではないというふうに思っています。それは国民保護を要するようなそういう危機事案、そういったものが非常に経験もないですし、それから想定も非常に難しいというようなこともありまして、なかなか市町村にまだそこの認識が十分でないということが一つの原因になっているのではないかというふうに考えておりますので、これから市町村にも十分働きかけていきたいというふうに考えております。


◯議長(鉄永幸紀君)7番市谷知子議員


◯7番(市谷知子君)日本共産党の市谷知子です。通告に従って、順次質疑を行います。
 まず、議案第1号、平成19年度補正予算の中の液晶ブレークスルー研究所機器整備事業についてお尋ねします。
 鳥取県は、国の企業立地促進法に基づく鳥取県地域産業活性化基本計画の中で、産業集積を目指す分野の一つとして液晶関連事業を掲げています。そして、今回の液晶ブレークスルー研究所機器整備事業は、この液晶関連の技術開発や人材育成を目的として、鳥取大学工学部の中に設置が予定をされている液晶ブレークスルー研究所の立ち上げの際の機器整備費用を鳥取県が一部補助するとの内容になっています。そして、今後この液晶ブレークスルー研究所は、企業からの寄附金によって運営をされ、鳥取県内及び県外の液晶関連企業の技術者、鳥取大学の研究者、鳥取県産業技術センターの研究員などが集まって、次世代技術の開発や企業間の共同研究、社会人博士の養成などを行うとしています。
 そこでお尋ねいたしますが、今回の補正予算の中で、新たに鳥取県として液晶関連のこの研究と人材育成に財政支出をして力を入れようとしているわけですけれども、液晶関連の企業は鳥取県内に何社あり、県内の企業に占める割合がどれぐらいになるのかお尋ねします。
 次に、議案第13号、拡声機による暴騒音の規制に関する条例の一部改正についてお尋ねします。
 本条例は、平成4年に地域の平穏を保持することを目的として、すべての県民を対象に拡声機の使用について規制することを定めた条例です。そして、今回条例制定から14年が経過をし、悪質、巧妙化する違反行為に対して適切に対処することが困難になっているとの理由で、このたび次の点を改正するとされています。
 1つは、従来音をはかる測定器が固定式のものであったため、音源から10メートル離れた地点での音量が85デシベル以上になった場合を取り締まりの対象としてきました。しかし今回は音源から10メートル離れていなくても、10メートル先の違反音量が測定できる移動式の測定器を新たに購入するので、音源から10メートル離れていない地点での音量測定にあっても取り締まりの対象とすること。2つ目に、違反行為をした者に対しては、今までも警察官が停止命令を出すことができましたが、今回新たに停止命令を受けた者がさらに繰り返して違反行為をした場合には、警察署長の命令によって24時間の範囲内で一定時間同じ場所での拡声機の使用を停止できるようにしたこと。3つ目に、従来2つ以上の拡声機を使用して暴走音を発生させた場合には警察官が勧告できることとなっていましたが、さらに今回、一度勧告を受けた者がその場にとどまって引き続き暴騒音を発生させているときには警察官が移動命令を出すことができるようにしたことです。そしてこれらに違反した場合は、従来からもあった罰則、6カ月以下の懲役または20万円以下の罰金が科せられるというものです。
 以上のように、すべての県民を対象にして拡声機による音の取り締まりを一層強化をする条例改正案になっています。そこで、最初にも述べましたが、このように条例改正をして取り締まりを強化する理由は違反行為が悪質、巧妙になっているからだと聞いていますが、ことしも含めたここ5年間の毎年の取り締まり実績をお尋ねをいたします。


◯議長(鉄永幸紀君)答弁を求めます。
 門前商工労働部長


◯商工労働部長(門前浩司君)液晶関連産業の企業数とその割合ということで御質問をいただきましたので、御答弁をさせていただきます。
 本県では、製造品出荷額等に占めますウエートが高い電気・機械、情報通信機械、電子部品デバイス、この3つの分野を合わせまして幅広く液晶関連産業と位置づけをさせていただいておりまして、本県ではその集積が非常に高いという状況にございます。液晶パネル製造工場を有する企業もございますし、このほかバックライトやフィルムなど、液晶関連の部品を製造する企業もございます。また、液晶テレビのフレーム用の金型を製造するような企業などもございまして、そういう意味で液晶関連企業が多数立地をしているという状況にございます。
 本県の県内総生産で業種別で見てみますと、サービス業は22%ということでございまして、製造業は18%と第2位のウエートを占めてございます。また、第2位という大きなウエートということで、製造業は鳥取県の経済への影響が大きいという状況にございます。その中でも特に液晶関連企業ということでございますが、事業所数で257、製造業中の割合でいけば14%でございますし、また、従業員数で見てみますと1万5,236人ということで、36%の割合となっております。また、製造品出荷額で見ますと4,800億円ということで、46%というような大きなウエートを占めているところでございます。
 今回の事業は、こうした大きなウエートを占める液晶関連産業の技術者の育成、また技術力の向上を支援することによりまして、液晶関連企業の業績向上、またさらなる集積というものを目指すものでございますけれども、液晶関連産業は大変すそ野の広い産業だというように認識をいたしておりますし、また本県の牽引産業ともなり得るものと考えてございまして、液晶関連産業の発展は周辺産業への需要拡大、また雇用増に伴う消費拡大など、その効果は非常に大きいものというように認識をしているところでございます。


◯議長(鉄永幸紀君)田代警察本部長


◯警察本部長(田代裕昭君)いわゆる暴騒音条例に係るここ5年間の取り締まり実績に関するお尋ねでございますが、条例違反に対する警告を平成15年は20件、16年は24件、17年は6件、18年と本年はございませんが、ここ5年間で50件実施しております。なお、この50件はいずれも県外の団体が本県内で北朝鮮問題など時局の問題に関して暴騒音行為を行ったのに対して実施したものということであります。平成5年の条例施行以来、合わせて66件の警告を実施していますが、ここ5年間でそのうち約76%を占めているという状況にございます。


◯議長(鉄永幸紀君)7番市谷議員


◯7番(市谷知子君)それでは、まず液晶ブレークスルー研究所についてですけれども、先ほどいろいろ数字を上げていただきまして、液晶関連が鳥取県の経済には非常にウエートも大きくて必要な産業であるというお話だったと思います。だからこそ、今回この液晶の関連の研究所に対して財政支援を今県が計画をしているということだというふうに思いました。
 さらにお尋ねしたいのですけれども、今申し上げましたように、大事だということで、この液晶の研究所にこのたび一定の財政支援を県としてもしていくわけですから、私は研究の成果や養成された人材を県外企業に持っていかれてしまってはいけないというふうに思うわけです。ですから、研究成果や養成できた人材をちゃんと鳥取県経済の活性化につなげていくという約束、あるいは協定みたいなものを企業、大学など関係者ときちんと結んでおくことが必要だと思いますけれども、こういった協定を関係者の間で結ぶということについて考えておられるかどうか。また、今後考えるつもりがあるかどうかについて1点お尋ねいたします。
 もう1点ですけれども、この研究所での研究資金は主に企業からの寄附金によって賄われるということになるのだと思うのですけれども、そうなりますと、どうしても企業側の意思が強く反映をされてしまって、大学の学問の自由、それから大学側の権利が侵害される可能性があるのではないかと少し心配になるわけです。
 そこでお尋ねをいたしますけれども、大学と企業とのこういう共同研究を健全な形で発展をさせていくためには、大学と企業が対等、平等の立場で研究の成果を共有できるようにしたりとか、研究者と企業が金銭上の癒着をしないといったような一定の何らかのルールが私は必要だと思いますけれども、このようなルールについて今検討されているのかどうか。また、今後このようなルールづくりを大学や企業に対して働きかけていくつもりがあるかどうかをお尋ねしたいと思います。


◯議長(鉄永幸紀君)門前商工労働部長


◯商工労働部長(門前浩司君)まず、研究の成果や養成した人材を県経済の活性化に結びつけるための企業、大学等との約束、協定、こういったものを結ぶ考えはあるのかという点について答弁をさせていただきます。
 今回のこの液晶ブレークスルー研究所の設置運営についての役割分担ということでございますけれども、先ほど御説明いただきましたように、研究所の立ち上げに必要な経費は、今回の補正予算という形で機器整備を私ども県の方が支援をさせていただくということになっておりますし、また運営に必要な経費につきましては、企業から大学に対する寄附講座で賄うという形になっております。そして研究開発面、また人材育成面は大学の教官が担当するという、こういった形で産・官・学の連携で研究所を設置運営していくという形にしてございます。
 したがいまして、この研究所をこういうような形でスタートするに当たりまして、来年1月下旬ごろを目途にいたしまして、設置主体でございます鳥取大学、また寄附講座を出していただきます企業、さらには協力をする鳥取県産業振興機構や鳥取県産業技術センター、そして鳥取県、この5者の間で研究所の設置運営に係る協定書というような形で締結する予定とさせていただいてございます。
 その協定書には、関係機関それぞれの協力内容でございますとか、研究成果の取り扱いなどを盛り込みたいと考えてございますが、具体的な内容につきましては、今後それぞれの関係機関と詰めていくと、こういうような状況でございます。この協定書の中で、議員御指摘のとおり、この研究所が県内経済の活性化のために役立つものとなりますように、研究の成果、育成した人材を地域で活用していくというような内容、趣旨、そういったものを盛り込めるように、今後の調整の中で検討させていただきたいというように考えているところでございます。
 次に2点目でございます。大学と企業とが対等、平等な立場で研究成果を共有したりするためのルールづくりが必要ではないかというふうな点でございます。
 大学と企業との間で行われます研究は、一般的には寄附講座でありますとか、共同研究、受託研究など、幾つかの形態があるわけでございますが、その形態を問わず、当事者が対等の立場で研究を行うというのが原則であると考えておりますし、またそういう立場で締結される契約書、また大学の規則等によりまして、議員御指摘のとおり対等な立場で研究が行われる。また、研究成果についても大学に一定帰属するということが担保されることとなると考えてございます。
 特に、今回この研究所の運営は寄附講座ということで賄うことといたしておりますが、この寄附講座の場合、鳥取大学の寄附講座等規則によりまして、大学が主体となって大学の主体性のもとに設置運営をするというように定められてございまして、大学の主体性が失われることなく、またその研究成果が基本的には大学に帰属することとなるというように考えているところでございます。
 また、さらに先ほど申し上げましたとおり、この研究所のスタートに当たりまして、協定書を締結する予定といたしておりまして、研究成果の取り扱い等につきましても、先ほど申し上げましたとおり、この協定書の中で盛り込むように調整、検討してまいりたいというように考えているところでございます。


◯議長(鉄永幸紀君)7番市谷議員


◯7番(市谷知子君)ありがとうございました。液晶ブレークスルー研究所については、今御答弁いただきましたようなルールづくりをぜひ行っていただきたいというふうに思います。
 拡声機規制条例なのですけれども、さっき警察本部長の御答弁の中でありませんでしたけれども、平成19年は1件ということでした。15年は20件、16年24件、17年6件、18年ゼロ件、19年1件ということで、多少多い時期もありましたけれども、年々減ってきているということがありますし、私、県警本部からも以前どうだったのかという資料もいただきましたけれども、この条例ができてから14年間見て、警告に至るような例も何もなかった年というのが7年と半数を占めています。それから14年間の平均警告数も、平均すれば大体1年4件ということです。
 私は右翼団体が街宣車による常識を超えた音の暴力、本当にいけないと思いますし、これから市民生活を守るということは非常に大事なことだというふうに思っています。しかし、今回暴騒音が悪質、巧妙になっているから条例を改正して規制を強化するということでしたけれども、私は全体の数字なんかを見ますと、規制を強化するという根拠に少し疑問を感じているわけです。
 こういう状況の中で、この条例では第2条で、規制の対象は「何人も」ということで、つまり広く県民を規制対象としていると。ですから、今回規制が強化をされれば、一般市民にその規制強化が向けられるということになります。
 それでお尋ねをしたいのですけれども、この条例の第3条では、選挙活動、政治活動などの活動はこの規制の対象外とされ、また第7条では、「集会、結社及び表現の自由並びに勤労者の団結し、及び団体行動をする権利その他の日本国憲法の保障する国民の自由と権利を不当に制約しないようにしなければならない。」と条例にも書かれているわけですけれども、今後もこういう憲法で保障されている県民の集会、結社及び表現の自由並びに勤労者が団結をし団体行動をする権利、政治活動、選挙活動、市民活動などが今後の規制強化によって侵害されることがないかどうかをお尋ねいたしまして、私の質疑といたします。


◯議長(鉄永幸紀君)田代警察本部長


◯警察本部長(田代裕昭君)お答えいたします。
 初めに、議員がおっしゃっておられたことの中の暴騒音条例の改正を今回行う必要性について、いかがなものかというお話がありました。この点についてまず申し上げますと、本県で平成5年に現行条例が施行されまして以来約14年が経過いたしましたが、近年一部団体の街宣活動を見ますと、測定地点に近づくと音量を下げ、通過後、再び音量を上げる行為、音源から10メートル未満の地点では暴騒音と認定できないため、故意に10メートル未満に接近して音量を上げる行為、また複数の街宣車を接近させて暴騒音を生じさせる行為などが見られるようになりまして、こういった悪質化、巧妙化する傾向から、効果的な取り締まりに困難を生じているという状況がまずございます。
 また、近年鳥取県内におきましても、北朝鮮問題や竹島問題など、時局の問題をとらえた街宣活動が活発に行われてきており、事態の推移によっては大規模街宣に発展するおそれがございます。さらに大規模な抗議街宣が予想される行事が地方でも開催されており、将来鳥取県が開催県となる可能性もあります。このような諸情勢を踏まえまして、悪質な違反行為に適正かつ迅速に対処し、県民の平穏な生活環境を確保するため、条例の一部改正をお願いしているものでございます。
 次に、国民の憲法上の自由や権利に及ぼす懸念と申しましょうか、議員がおっしゃいましたことに関しましてですけれども、ただいま議員からもお話がございましたように、条例の第1条、目的規定、第3条の選挙を除外する規定、第7条で憲法上の自由及び権利に対する配慮義務、こういったものが明文で規定されておりまして、御指摘のような通常の政治活動や市民運動などに伴う拡声機の使用につきましては、本条例の規制の対象として想定していないことはもちろんでありますし、そのことは本条例の14年余りの運用実績からも御理解いただけるものと考えております。そしてそれは今回の一部改正によっても何ら変わるものではありません。
 そもそも今回の一部改正は、現行条例の目的や趣旨、音量など基本的部分の改正を行うものではなく、あくまで先ほど申しましたようなことで現行条例の実効性を担保するために必要な措置を講ずるものでございます。そういったことで、これまでの運用実績から御理解いただけるような本条例の目的や趣旨等を忠実に運用するということに今後も何ら違いはありません。また、同種の条例を制定、改正した他の都府県におきましても、通常の政治活動等に適用された事例はないと承知しておりますことをあわせて申し添えます。


◯議長(鉄永幸紀君)これをもって議案に対する質疑を終結いたします。
 これより議案を付託いたします。
 まず、議案第21号「平成18年度決算の認定について」は、決算審査特別委員会に付託することに御異議はありませんか。
 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
 御異議はないものと認めます。よって、議案第21号は、決算審査特別委員会に付託することに決定いたしました。
 次に、議案第1号から第20号まで及び第22号から第24号までの諸議案は、それぞれ所管の常任委員会に付託いたします。
 また、議長において受理いたしました請願、陳情は、既に配付している文書表のとおりであります。これもそれぞれ所管の常任委員会に付託いたします。
 本日の議事日程はすべて終了いたしました。
 これをもって散会いたします。
       午後2時37分散会