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和歌山県 田辺市

平成20年12月定例会(第4号12月10日)




平成20年12月定例会(第4号12月10日)





             田辺市議会12月定例会会議録


             平成20年12月10日(水曜日)


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 平成20年12月10日(水)午前10時開議


 第 1 一般質問


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〇会議に付した事件


 日程第1


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〇議員定数 30名


〇欠  員  0名


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〇出席議員


             議席番号   氏   名


             1番  川 ? 五 一 君


             2番  真 砂 みよ子 君


             3番  久 保 浩 二 君


             4番  小 川 浩 樹 君


             5番  佐 井 昭 子 君


             6番  出 水 豊 数 君


             7番  安 達 克 典 君


             8番  谷 口 和 樹 君


             9番  鈴 木 太 雄 君


            10番  塚   寿 雄 君


            11番  山 本 紳 次 君


            12番  松 下 泰 子 君


            13番  中 本 賢 治 君


            14番  棒 引 昭 治 君


            15番  大 倉 勝 行 君


            16番  宮 本 正 信 君


            17番  高 垣 幸 司 君


            18番  陸 平 輝 昭 君


            19番  山 口   進 君


            20番  宮 田 政 敏 君


            21番  吉 田 克 己 君


            22番  久 保 隆 一 君


            23番  松 本 平 男 君


            24番  天 野 正 一 君


            25番  森   哲 男 君


            26番  山 本 勝 一 君


            27番  吉 本 忠 義 君


            28番  白 川 公 一 君


            29番  岡 ? 宏 道 君


            30番  田 中 康 雅 君


           ──────────────────


〇欠席議員  なし


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〇説明のため出席したもの


            職  名       氏     名


           市    長     真 砂 充 敏 君


           副市長        森   章 二 君


           収入役        福 田 安 雄 君


           教育長        中 村 久仁生 君


           水道事業管理者    大 江 潔 史 君


           企画部長       山 崎 清 弘 君


           人権推進課長     渡 邉 匡 通 君


           総務部長       岡 本 美 彦 君


           防災対策室長     小 郷 彰 豊 君


           会計課長       関   隆 生 君


           市民環境部長     池 田 正 弘 君


           保険課参事      輪 玉 康 弘 君


           保健福祉部長     田 中   敦 君


           子育て推進課長    手 谷 新 一 君


           やすらぎ対策課長   松 本 吉 弘 君


           産業部長       福 井 量 規 君


           産業部理事      室 井 利 之 君


           梅振興室長      愛 須   誠 君


           森林局長       原 ? 喜 一 君


           建設部長       中 山 泰 行 君


           建設部理事      長 嶝 義 雄 君


           管理課長       宮 本 博 文 君


           都市整備課参事    榎 本 和 彦 君


           龍神行政局産業建設課長


                      土 井 健 一 君


           中辺路行政局長    東 谷   保 君


           中辺路行政局総務課長 岡 崎 裕 昭 君


           本宮行政局産業建設課長


                      久田里 敏 行 君


           本宮行政局産業建設課参事


                      鳥 居 泰 治 君


           消防長        山 本 久 雄 君


           教育次長       ? 田 和 男 君


           給食管理室長     新 谷 康 治 君


           学校教育課長     撫 養 明 美 君


           学校教育課参事    小 山 良 男 君


           中辺路教育事務所長  梅 田   茂 君


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〇出席事務局職員


            議会事務局長    中 瀬 政 男


            議会事務局次長   梅 田 敏 文


            議会事務局主任   前 溝 浩 志


            議会事務局主査   笠 松 実 加


            議会事務局主査   松 本 誠 啓





 開 議


○議長(鈴木太雄君)    定足数がありますので、ただいまからお手元に配付の日程により、平成20年第4回田辺市議会定例会4日目の会議を開きます。


              (午前10時05分)


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○議長(鈴木太雄君)    それでは、日程に入ります。





◎日程第1 一般質問





○議長(鈴木太雄君)    日程第1 一般質問を行います。


 3番、久保浩二君の登壇を許可いたします。


             (3番 久保浩二君 登壇)


○3番(久保浩二君)    日本共産党の久保浩二です。通告に従いまして、一般質問を始めさせてもらいます。今回は、教育の問題と梅生育不良の問題2点について質問をさせていただきます。


 まず、1番目は、児童・生徒が伸び伸び育つための教育環境についてということで、五つの項目で質問させていただきます。


 今、子供たちの置かれている環境、実態は、いじめ、不登校、学習障害、家庭の教育力の低下などいろいろ言われています。今から40数年前、私の小学校時代は勉強よりも遊びが主でした。遊びといえば集団での遊びが主で、遊び場は、学校のグラウンドや田んぼ、道路、山、川など近くのあらゆるところで、遊具は、手づくりの木や竹の刀でチャンバラごっこをしたり、学校の山で陣地づくりなどでした。天気のいい日は必ずと言っていいくらい外で遊びました。休みの日には学校のグラウンドで軟式テニスのやわらかいボールで竹のバットや手打ちで野球をし、砂遊びやブランコ、近くの空き地でビー玉、私たちはラムネと言っていましたが、ベイゴマ、こま回し、くぎ刺し、当時の相撲取りの写真がついていたケン、夏には埋め立て前の江川の浜で海水浴などをし、学校の終わった帰り道では、草花で首飾りをつくったり、豆笛を鳴らしたり、田んぽのオタマジャクシすくい、ザリガニつりなどをして、時間のたつのも忘れて家路につきました。


 家には両親がいることが少なかったので、昼食は自分でありあわせのもので済ませたりしました。低学年のころは各家庭にテレビがなく近所のテレビのある家に相撲やプロレスを見せてもらったものでした。高学年になって友達の家に同級生10数人が集まり、みんなで手づくりのカレーパーティーをしたりもしました。小さいときはいつも餓鬼大将の中学生から小学生の低学年まで、横の関係だけでなく縦の関係の大勢の友達と群れて遊んでいました。遊びの中で人間関係が築かれ、ルールや相手を思いやる心、我慢することを覚えてきました。


 経済的な側面は昭和30年代は高度成長期の始まりの時期でしたが、社会全体が経済的にまだまだ貧しく、食べ物も、品物も余りなく、みんなが我慢することは当たり前の時代でした。


 今の子供を取り巻く環境はどうでしょうか。大人社会の問題がそのまま子供社会に影響しているのではないでしょうか。親の経済格差がそのまま子供の学力や学歴に格差を生んでいます。社会のいじめや人間関係が大人社会を映すように子供たちに影響を出しているのではありませんか。


 子供は日常生活の中で朝食を食べない、食べられない子供の数が2割、夕食を1人で食べるのが3割、コンビニの弁当を食べる3割、栄養ドリンクを飲む3割という統計があります。子供が朝起きるのが遅く、夜寝るのが遅いということあります。親たちが忙しく十分なことができていないということもあります。


 現在社会が求めている便利さや快適な生活が、親や子供たちにもいろいろな影響を与えています。生活が便利、快適になったと言われますが、幸せになっているでしょうか。


 子供の遊びの時間や居場所が失われつつあります。子供は、塾などに多くの時間を割き、時間に追われる生活を強いられる中で、自由に遊んだり、活動したりする時間が少なくなっています。このため、精神的にも肉体的にもストレスを感じている子供がほとんどです。また、調査では「休みやもっと自由になる時間が欲しい」と答えた小中高生は9割以上にも上っています。


 コンピュータゲームの普及などで必ずしも仲間を必要としない遊びがふえるなど、子供の遊びをめぐる環境は大きく変化しています。子供たちの遊ぶゲームは人を傷つけたり、殺したり攻撃的な内容が多くあり、ゲームが終わればリセットになる、また1からのスタートとなるバーチャルの世界です。このような環境では他者を思いやる心や連帯感をつくり出すことは難しい状況です。こうした遊び環境の変化とも相まって、子供たちがそれぞれの年齢に応じて、安心して過ごせる居場所が地域から失われつつあります。


 次に子供と地域との関係ですが、地域の子育て機能が低下しているといわれます。子育てを地域社会の中で支えていくという、これまでごく自然に形成されてきた子育てネットワークが崩壊しつつある中で、地域の身近なところで、親の子育てに対する悩みや閉塞感を受けとめ、分かち合える環境が失われてきています。


 こうした地域コミュニティのつながりの弱まりや子供のいない家庭の増加などを背景として、地域における子供に対するかかわりが少なくなるなど、地域の子育て機能が低下してきています。こうした社会的な影響で、多くの子供がストレスを抱え、人間関係もうまくつくれないでいます。また、いじめ問題も暴力だけでなく、表面化しにくい内容のものもふえてきています。いじめる方が次にはいじめられる方になったりするなど、単純に問題解決しにくいものです。


 不登校問題は、和歌山県内で2007年度集計では30日以上欠席した児童生徒のうち、病気などを除く不登校は小学生272人、中学生は978人で前年度に比べ81人減りましたが1,250人もあり、これからも問題解決の取り組みが大変重要です。家庭の教育力の低下、しつけの低下、虐待の問題もあり、家庭だけでなく社会問題として地域も巻き込んだ解決が求められています。学習障害や発達障害といわれる子供がふえる中、子供を取り巻く環境は大変厳しいと考えますが当局はどのように現状を認識しているのかお聞きします。


 次に、2番、学校現場の実態についてどう把握しているのかについて質問します。


 最近、教職員が大変忙しいとよく聞きます。私自身も夜、学校に行く機会がありますので、夜遅くまで教室や職員室に明かりがついているのをよく目にします。幾つかの学校の校長先生や教頭先生、一般の教職員の方に聞きますと、間違いなく夜遅くまで学校に先生が残って仕事をしていることを認めています。


 私の記憶では、以前も時々は夜遅くまで職員室で仕事をしている姿を見たことがあります。しかし、最近は時々ではなく連日夜遅くまで仕事をしています。それも学校によって、夜8時、9時は当たり前で、遅い時には10時、11時ということもあるようです。すべての先生ではもちろんありませんが、一部の先生であっても異常なことではありませんか。また早く帰る先生は多くの荷物を抱え、家に帰って仕事をするそうです。遅く帰る先生でも、持ち帰ってまだ仕事をする先生もいます。ある先生は、転任で自宅に近い学校になったが、以前の学校の時よりも帰りが遅くなり、毎日夜8時、9時になったといわれていました。結婚して子供をもうけた女性教師の話ですが、ある先生は子育てを自分のおじいさんやおばあさんにお願いして、夜遅くまで学校で仕事を頑張ったと聞きます。またある先生は、夫に家事や育児をお願いして夜まで仕事を続けたそうです。すべての先生ではありませんがこんな現実が常態化しています。先生が悩みや指導の相談を先輩の先生にしようとしても忙しくされているため、相談できる状況になくあきらめたということも聞きます。教職員同士の協力は十分できているのでしょうか。


 教職員は子供たちと触れ合える時間を持つことが難しく、問題を抱えている子供の対応に苦労し、保護者への対応にも大きなストレスを感じ、多くの報告書に時間をとられ、長時間の勤務に身も心も刷り減らし肉体的にも、精神的にも病気の一歩手前のような状態です。先生にも社会生活や家庭生活があります。それを保障できる勤務実態になっているでしょうか。


 この多忙化が先生方の健康を損なう一因になっているのではないでしょうか。全国的に休職している先生の数や定年前の早期退職者の数を聞きますと、その多さに驚きを感じます。なぜそんなに夜遅くまで学校で仕事をしなければならないのか、何をしているのか、どんな仕事が多いかについて伺います。


 次に、3番、来年度から授業時間がふえる問題について質問します。


 学習指導要領改訂に伴い、小学校の低学年で週2時間、中高学年で週1時間増加、中学校は全学年で週1時間増加します。来年度から前倒しして授業時間が週1時間ふえます。再来年度もふえるようです。国語が年間1,377時間から1,461時間に、算数が869時間から1,011時間と大幅にふえます。1年生でも6限目までの授業があるようになります。今までのゆとり教育が学力低下につながったという判断で授業時間をふやすことになっています。


 学校週5日制になったとき、先生方の中には月2回の土曜日の授業がなくなって毎日が大変忙しくなり、土曜日の授業を復活してほしいという声を聞いたことがあります。ゆとり教育といわれていたのに忙しいという声でした。月曜から金曜までの週5日制、1日の時間割に余裕がない中、ふやすことになります。授業時間をふやすことでどのような影響が考えられるのか、また、効果はどんなことを期待しているのか。当局の見解をお聞きします。


 次に4番目、小学校で英語教育が始まる問題について質問します。


 小学校5〜6年生に、年間70時間の外国語教育、英語の授業が来年度から始まります。だれが英語教育をするかという問題です。小学校には教科担任がいませんから、結局は学級担任を中心にALT、外国語指導助手らによるチーム・ティーチングが基本的なスタイルになるでしょう。しかし、日本英語検定協会の調査によれば、先生の半数以上が授業の進め方の指導法、自分自身の英語力の向上、カリキュラムなどの指導計画の立て方などの内容を挙げて研修の必要性を訴えています。


 不安を抱えているのは先生だけではありません。日本PTA全国協議会が実施した意識調査によれば、保護者の55.2%が「ある程度期待する」「大いに期待する」としている反面、「それほど期待していない」「全く期待していない」という答えを合わせると39.6%になります。つまり、約4割の保護者が効果を期待していないというのです。


 さらに、英語活動の効果を上げるために必要な条件整備については、半数以上が「英語専門教員の配置」や「小学校にふさわしい指導法」、「外国人講師の配置」などを上げています。今でも忙しい、また来年度から授業時間がふえる。この状況で教職員は対応できるのか、子供たちに十分身につく英語教育を保障できるのか当局の認識を伺います。


 今までの四つの質問を総括して、田辺市教育行政基本方針の中に(4)であります「確かな学力」「豊かな心」「健やかな体」のバランスがとれた児童生徒の育成を目指し、という項目を実践するためについて質問します。


 今までに述べたように、いじめ、不登校問題、家庭の教育力の低下、しつけ力の低下、地域力の低下や子供に多くのストレスのかかる環境に子供たちが置かれています。学校現場では教職員が長時間の勤務で心も体も疲労こんぱいで子供たちと向き合う時間が十分取れない状態です。先生の健康が保障されないような状況で、子供たちの健やかな成長は保障されません。教育行政基本方針を進めていく上で支障はないのかお聞きします。


 次に大きい項目の2番、梅生育不良問題について質問します。


 1番の梅生育不良問題の現時点の田辺市の認識について質問します。梅生育不良、梅衰弱症問題は1984年に御坊火電が稼働を始めてから数年後に目立つようになりました。被害のピークの97年と99年には生育不良の新規発症本数が田辺市だけで1万8,000本に達し、農家らは御坊火電のばいじんとの因果関係を指摘し、関電に暴露実験の実施やばいじんの提供を求めてきましたが、関電は科学的根拠がないなどとして拒否してきました。


 私の先輩議員である芝峰議員初め多くの議員がこの問題について、梅農家の方と協力、共同して、幾度となく議会で取り上げられた問題です。芝峰議員は御坊第2火電建設が検討されているときには毎議会この問題を一般質問で取り上げ追及していました。平成7年2月20日に衆議院予算委員会で日本共産党の寺前巌議員もこの問題を取り上げ、原因究明を政府に迫りました。当時の大河原大臣が、議員指摘の発電所の問題も含め、県が調査、原因を究明しているので、その結果を待ちたいと答弁しています。


 県議会でも何度も取り上げられましたが原因の究明に至っていません。関西電力に対して、原因究明のため、県初め何度も御坊火力発電所のばいじん提供を求めたにもかかわらず、関西電力は科学的根拠がないなどとしてばいじん提供を拒否してきました。このことが梅生育不良の原因究明に至っていない大きな原因と私は考えています。関電の姿勢に梅農家の皆さんは今でも怒りをあらわしています。


 田辺市内の梅農家と市、JA紀南、県西牟婁振興局らでつくる田辺うめ対策協議会が2004年に広島大学の中根教授らのグループに研究委託していた実験の結果が2006年に発表されました。中根教授を中心としたグループが、中国産重油のばいじんを使ったヤマザクラの暴露実験で、変色や落葉などの影響が出たことを明らかにしました。ばいじんが植物の生育に影響を及ぼすことが証明され、関西電力御坊火力発電所のばいじんと梅との関係も同じではないかと梅農家の方の心配していたとおりの結果が出たのです。


 この時、中根教授は「実験で使ったばいじんは御坊火電のものと違うという指摘もあるが、ばいじんによって植物の生育に影響が出たことが重要、御坊火電のばいじんが梅生育不良と関係がないというのなら、関電は進んで実験に協力すべきだ」というコメントを出しています。


 しかし、2007年に関電和歌山支店の職員はJAの中家会長ら協議会の会員に対して、「これまでの研究で、排煙と梅生育不良の関連性はないとされている。ばいじんの暴露実験も科学的妥当性が認められていない」とこれまでどおりの主張を繰り返し、このときもばいじんの提供を拒否しています。関西電力のばいじん提供がなされず、御坊火電のばいじんでの暴露実験はできていませんが、今までの研究で梅生育不良の原因は明らかになっているのでしょうか、当局の答弁を求めます。


 ここ数年、梅生育不良は安定していると言われていますが、田辺市としてどのように認識しているのかお聞きします。また、ことしに入り、梅の木の衰弱が目立ってきているとよく耳にしますが、考えられることは何があるのでしょうか。考えられることをお聞きします。


 2番の梅生育不良対策の補助金についてですが、梅生育不良対策の補助金打ち切りは梅生育不良問題の終息宣言になるのではないかという質問をして田辺市の対応を聞く予定にしていましたが、12月1日にありまして、次の日の紀伊民報に報道されましたように、県に対する働きかけがあり、対応をしていただきましたので、このことを評価し質問はしません。


 梅農家の方も、もし補助金が打ち切られることになれば、梅生育不良問題の終息宣言になるのではと大変心配していました。今後も補助金が継続されるように強く働きかけを続けてもらうことを希望しまして1回目の質問を終わります。


             (3番 久保浩二君 降壇)


○議長(鈴木太雄君)    3番、久保浩二君の質問に対する当局の答弁を求めます。


 市長、真砂充敏君。


             (市長 真砂充敏君 登壇)


○市長(真砂充敏君)    久保議員から2点にわたるご質問をいただきました。


 2点目の梅生育不良については私から、1点目については教育長からお答えいたします。梅生育不良問題に関する、これまでの被害発生状況につきましては、平成8年から12年にかけて、年間の新規発生が1万本を超え大変深刻な状態でありましたが、平成17年以降は新規発生が5,000本を下回るようになり、ことしにつきましては2,115本まで減少しております。


 現状としましては、以前のような短期間に急激に枯れたり、集団的な被害発生はかなり少なくなったものの、秋津川地区においては昨年よりも増加しておりますし、全域的に樹勢の低下も心配されることから楽観はできないものと考えております。


 また山間部では山桜や松の立ち枯れも目立ってきており、御坊火力発電所の稼働率が平成18年から上昇し、以前の生育不良が拡大した時期と同程度の高い稼働率になってきていることで、農家の中には、今後被害が拡大するのではないかという不安が大きくなっていることは承知しております。


 梅生育不良の原因につきましては、これまでの試験研究によりさまざまな要因が指摘されていますが、主原因と立ち枯れに至るメカニズムは、いまだ解明できていないという認識をしております。


 田辺うめ対策協議会におきましては、これまで農家代表委員と研究課題を協議し、農家の疑問とするばいじんを初め、大気汚染にかかる問題につきましては、現地調査や大学等への研究委託などにより積極的に進めてきたところでありまして、今年度におきましても、現地での発生状況調査や大気環境濃度の測定、農家による雨水測定や大学での分析等を続けております。


 協議会では、こうした調査研究結果をもって関西電力に対しましては、御坊家電のばいじん提供の必要性と実験の可能性について、また大気汚染防止設備のさらなる改善について、交渉を続けるとともに、県当局へはこれらに対する指導を要望してきたところであります。大気関係の調査研究において、ばいじん問題は唯一残された研究課題であり、関係農家の疑念は承知しておりますので、今後とも関西電力と県当局に実現を働きかけてまいりたいと考えております。


 さらに、県梅研究所の研究につきましては、発足以来、生育不良の原因解明の基礎となる梅の生理生態特性の解明と安定生産技術の確立に取り組んでいるところであります。


 また、研究所の試験研究への協力と地元の声を反映させるため、みなべ町や農協、農家代表とともに、紀州梅研究協議会を組織し、田辺うめ対策協議会の委員も参画して、大気汚染との因果関係の調査研究を初め、現場で直面するさまざまな問題を研究課題として取り組むよう協議をしているところであります。


 こうした原因解明の取り組みとともに、現場での生育不良対策としましては、これまで平成5年から改植による更新と士壌改良事業を進めてきております。農家におきましても、土づくりについては果樹栽培の基本であり現場において実施していく必要があるということで理解を得ながら、田辺市では国・県の補助金に加え市費も負担をし、積極的に推進してきたところであります。


 これまでのところ現地調査におきましても順調な生育が見られ、被害農家にありましては落ち込んでいた収穫量がようやく回復し収入の安定につながってきているところであります。


 いずれにいたしましても、今後とも現場でできる対策事業については、引き続き推進を図るとともに、原因解明につきましては、県研究機関を初め、関係団体とも連携協力し、生育不良の解決に向けての取り組みを進めてまいりたいと考えております。


 以上です。


              (市長 真砂充敏君 降壇)


○議長(鈴木太雄君)    教育長、中村久仁生君。


            (教育長 中村久仁生君 登壇)


○教育長(中村久仁生君)    久保議員ご質問の児童・生徒が伸び伸び育つための教育環境についてお答えいたします。


 まず、1点目の子供の置かれている環境についてでありますが、議員がおっしゃられたとおり、私の子供のころも集団での外遊びの中で、いろいろと地域で生きる方法、生きる力を学びました。しかし、進歩した現代社会にあって、子供たちの生活が大きく変化してまいりました。家庭も地域にも子供とかかわる体制が随分と弱くなってきたというように、議員もおっしゃられましたが、私も同様に考えておるところであります。


 今、学校現場では、学力や体力の向上、道徳を中心とした豊かな心の育成、いじめや不登校への対応、発達障害児童生徒への対応等、さまざまな取り組みを行っているところでございます。不登校やいじめの問題、暴力行為等については、減少の傾向にはありますが、今後もより充実した対応を図っていかなければならないと考えてございます。


 また、最近では、携帯電話やインターネットにかかわるトラブルが報告されており、子供たちの関係が見えにくくなっている状況にあります。現在、各学校では情報モラル教育の推進に取り組んでおりますが、保護者や地域に対しても研修会や授業参観などを通して、情報モラルの必要性について理解していただいているところでございます。


 2点目の学校現場の実態についてでありますが、文部科学省が平成18年に教員の勤務実態を調査した結果では、1日当たりの教諭の残業時間は、平均で約2時間、1カ月当たり約34時間ということになってございます。時間外勤務の主なものとしては、授業準備やノートの点検、プリント等の作成、学習指導に関する業務、学級だより作成など学級経営に関する業務、部活動の指導、問題行動への対応、さまざまな意見をいただく保護者への対応などが上げられてございます。


 また、家庭や地域社会の教育力が低下してきている中で、子供の基本的な生活習慣の育成面などでも、学校や教員に過度の期待が寄せられている現状があります。さらに、現在進められております教育改革の中、各学校では新しい教育の実践が求められており、その実践に向け、昼夜を問わずご苦労されております教職員には、大変感謝しているところであります。


 このような状況の中で、先ほどの文部科学省の調査結果では、平成17年度の精神疾患による教職員の病気休職者数は、4,178人にのぼると報告されていました。一方、田辺市における昨年度の状況についてでありますが、病気による休職者が5名、早期の退職者は14名となっておりますが、そのほとんどはみずからの人生設計や介護などの家庭の都合で退職された方々であります。


 多くの業務を抱える中で、教科指導や生徒指導など、教員としての本来の職務を遂行するためには、教員間の学び合いや支え合いが重要になります。昨今の教員の間では、教師同士が協力したり、相談したりすることがやや希薄になっているのではないかという声が聞かれることもありますが、田辺市の学校では、総じて教員が各学年や部会等のチーム体制を図りながら、充実した教育活動を展開していただいていると認識しております。


 3点目の来年度から授業時間がふえる問題についてと4点目の小学校で英語教育が始まる問題についてでありますが、議員ご指摘のとおり、来年度より新学習指導要領の移行措置が実施され、移行期間中は小学校では、各学年週1時間の授業時間の増加となります。そして、中学校では、平成24年度以降に各学年1時間の増加となります。これは、つまずきやすい内容の確実な習得を図るための繰り返し学習や知識・技能を活用する学習、観察や実験やレポート作成、論述などでございますが、これを充実させるためであると認識してございます。


 授業時間の増加への対応につきましては、定例の学校訪問で説明をしたり、新教育課程の説明会を実施したりして、各校で円滑な取り組みがなされるよう指導しているところであり、各学校でも既に実施に向けて検討を進めているところであります。また、今回の改訂で新たに実施される小学校5〜6年生の英語活動については、現在でも田辺市では、すべての小学校で総合的な学習の時間などにおいて英語活動に取り組んでおりますし、今年度、県教育委員会主催の小学校外国語活動中核教員研修講座、これが3日間実施されたわけでありますが、各小学校より代表者が参加していただいて、小学校外国語活動の基本理念を理解するとともに、各学校での指導や研修に必要な知識などを習得し、指導力の向上を目指す取り組みを行ってまいりました。来年度は、田辺市教育委員会として、文部科学省の「英語ノート」や指導資料等を参考にしながら小学校における英語活動の研修を計画的に実施し、完全実施に向けて万全の態勢を整えていきたいと考えております。


 最後に、5点目の田辺市教育行政基本方針の(4)「確かな学力」「豊かな心」「健やかな体」のバランスがとれた児童生徒の育成を目指し、学校運営体制の確立、学習指導法の改善、生徒指導の充実を図り、保護者、地域から安心し信頼して子供が託される、質の高い教育を保証する学校づくりに努めるについて、現在、置かれております子供の状況、家庭、地域社会の教育力の問題等々を抱える中で、教職員の多忙化といわれる中で、具体的にどのように進めていくかということでありますが、現行の学習指導要領は、各学校が創意工夫を生かした特色ある教育活動を展開する中で、子供たちが学習にじっくり取り組める時間を確保し、豊かな人間性や基礎基本を身につけさせ、個性を生かし、みずから学び、みずから考える力などの生きる力を培うことを基本的なねらいとした、こういうものでございます。


 こうした生きる力をはぐくむという基本理念というのは、今回の新学習指導要領にも引き継がれてございますし、田辺市教育委員会といたしましても、これまで以上に確かな学力、豊かな心、健やかな体のバランスがとれた、児童生徒の育成を目指していくことが大切であると考えております。そのためには、教職員が相互にコミュニケーションを図りながら教師一人一人の専門性、自主性、創造性を存分に発揮し、活力に満ちた教育活動を展開していくことが必要であると考えております。


 そして、保護者や地域の理解を得ながら、田辺市教育委員会の二つの柱でございます学社融合を推進し、学校、家庭、地域が一体となった取り組みを進めることで、多忙感を少しでも解消できるように取り組みを進めていきたいと考えてございます。


 各学校においては、児童・生徒に向き合う時間を確保しながら、教員が心身ともに健康な状態で、児童・生徒の指導に当たることでより質の高い教育を提供していけるように、学校を指導していきたいと考えてございますので、ご理解を賜りたいと存じます。よろしくお願いいたします。


            (教育長 中村久仁生君 降壇)


○議長(鈴木太雄君)    3番、久保浩二君。


             (3番 久保浩二君 登壇)


○3番(久保浩二君)    ご答弁をいただきました。さきに2番の梅の問題で再質問をさせてもらいます。


 その前に、手元にお配りしてある資料なんですが、御坊火力発電所の稼働率のグラフですが、平成20年度、物すごく上がってあるということは、実際今まで上がってあるのですが、ここの平成20年度は4月から7月までのデータで、4カ月分、かなり高い稼働率になっています。その資料は、私が田辺うめ対策協議会の坂本さんという方から、ここに一番もとの資料があるのですが、田辺うめ対策協議会がきちっとデータをとっていたものをいただきました。


 それから、裏の梅枯れ新規発生数というやつも、これもこういう形で大きくきちっと一番上が関西電力の御坊火力発電所の稼働のグラフです。ここに見にくいのですが、棒グラフは毎年の雨のやつも調べた形で、物すごくきちっと皆さん調べています。水が悪いのと違うかとか、いろいろなことを言われて雨の関係もあるのと違うかということで、すべてのデータ、毎年の収穫量もここに出されています。そこのところからいただいた資料をつけさせてもらっています。


 市長は、これからも研究する、取り組みを進めていくというお話でした。私は、先日、うめ研究所へ行ってきました。市長は、うめ研究所の方でいろいろ大気の汚染というものを調べているということを言われたのですが、私が聞きますと、大気の研究というか、調査はしていないという話でした。機器も用意していない、そろえていないという話でした。改植とか、新しい品種とか、そういうところを研究してある。うめの生育不良の問題については、きちっとしたデータもないようでしたし、取り組んでいるように聞きませんでした。それは梅農家から、みなべのうめ研究所は大気汚染のばいじんの調査はしていないのだということを聞いていましたので、私は実際、それを聞かされたときに、やはりそうなんだなと感じました。


 ここのグラフにもありますように、関西電力の御坊火力発電所は、福井県の美浜原発の事故などのことから上昇してきています。ことしに入って、梅衰弱症状が多く目につくようになっています。田辺うめ対策協議会の皆さんは長年にわたって梅生育不良の被害の本数や関西電力の稼働量、降水量などのデータを収集しグラフ化して監視しています。関西電力御坊発電所の稼働率が上昇して、04年夏から20%を超える月が多くなり、05年12月から2〜3カ月を除き20%台から最大70%を超す稼働率になっています。以前の被害が大発生したときのようになるのではないかと大変心配されています。


 2006年の広島大学の中根教授の研究グループの研究発表にあるように、重油のばいじんを使ったヤマザクラの暴露実験で、変色や落葉などの影響が出たことは火力発電所のばいじんが梅生育不良の原因とする考え方を外すわけにはいきません。中根教授がコメントで言っているように関電にばいじん提供を求め、原因解明の取り組みを引き続き行うことが大変重要と考えます。また、あってはならないことですが、被害が拡大することがあれば、田辺市としてどのような対策をなされるのかについて再質問します。


 次に、1番の教育の問題で、教育長は私が指摘しました先生方が以前に比べて夜遅くまで勤務されているということは認めていただいたと思います。文部科学省の資料で、先生、月34時間という発言だったと思うのですが、私が調べたデータでは、50数時間とか80時間とかというデータもあります。それだけ、やはり今の先生方の勤務時間というのは以前に比べ大変長く夜遅くなっていることは認めていただけたと思います。


 子供の置かれている現状も難しい問題がいろいろあるということも認めていただけたと思います。数え切れない食品偽装問題は、食品の安心・安全を無視し、自分さえよければ他人にどのような被害や迷惑がかかっても関係ない。金もうけのために、社会や人を平気でだます、同様の事件が幾ら摘発されても改めず、自分たちが摘発されなければそのまま続ける。また貧困と格差の問題でも大企業はもうけのために派遣社員、請負社員、期間社員などを非正規社員を物のように扱い、今のように景気が悪くなれば、会社は莫大な利益や剰余金があっても、社会的責任を果たさず、契約期間が残っていても平気で首を切る社会、政治は国民の暮らしの厳しさを考えず、国民の審判を受けないで、次々と政権を投げ出す無責任な総理大臣、漢字の読み違いを次々指摘され、出身大学の学生からもクレームをつけられる総理大臣、国の最高指導者が信頼されない、こんな社会で子供たちは将来に夢を持ち、他者を思いやる心が育つでしょうか。


 教育評論家の尾木直樹先生は、今の子供たちは我慢が足りなく、切れやすいなどという議論がありますが、必ずしもそうでないと思います。学力テストの実施に見られるような学力競争、数値目標を掲げた成果主義、習熟度別授業による差別、選別など、今学校には競争原理が徹底されています。子供同士が協力、協同して学んだり、行事に取り組む時間は削られています。こうした教育政策が子供たちのストレスを増大させています。厳しい経済状態の家庭がふえ、親も余裕がなくなる中で、子供たちは我慢を重ね、それがちょっとしたことで噴出する状態になっているのではないでしょうかと言われています。


 公立学校の先生は、新規採用後、担任などをしながら指導教員のもとで1年間の初任者研修を受けます。このため、採用後1年は条件つき採用期間となり、1年間の勤務成績などによる評価を経て、正規採用となる仕組みになっています。


 2006年、平成18年度採用者のうち正式採用とならなかった295人のうち、281人は依願退職です。しかも依願退職281人のうち84人が病気を理由に退職しています。病気退職者については、その多くが精神性疾患が原因ではないかと指摘する教育関係者もいます。新任の先生は初めて担任を持ち、学校生活になれるために初めて覚えなくてはならない仕事がたくさんあり、授業準備にも多くの時間が必要になります。その上、初任者研修が多くあります。受け持ったクラスに問題が発生すれば、パニックに陥ると聞きます。


 学力世界一と言われるフィンランドの授業時間や先生の勤務時間について、少しお話しします。教師の法定勤務時間が年間1,600時間、そのうち6割が授業時間になっています。しかし、担当する授業が終わると帰ってもいいそうです。実際は、年間1,300時間ぐらいだそうです。午後4時になると学校にはだれも残っていないということです。授業以外の時間は教師は授業に向けて研修をしていることになっており、その時間の使い道は教師に任されています。学校でやってもよく、そうでなくてもよく、一番やりやすい場所ですればいいということになっています。


 フィンランドでは、一般企業の労働時間が週37時間で就業時間の多くが朝8時から午後4時になっています。その点、日本の教員の法定勤務時間が1,940時間ですが、実態は2,500時間を超えると言われますから、フィンランドの倍ほど日本の教員は働いています。この結果を見ても、授業時間の多さや教職員の長時間勤務では、学力向上に結びつかないことが明らかです。


 そこで、質問ですが、一つ目として子供たちを競争社会に追い立てて、子供を健やかに育てられるのかということです。


 二つ目は、今でも先生は長時間の仕事をして、くたくたの状態になっています。今以上、授業時間がふえ、英語教育の研修が必要となることに対して、先ほど教育長は英語教育は今までも総合学習でやっているということですが、年間70時間の授業ということで、新しくきちっとした形で取り組まれる形になると思います。そのことで、本当にきちっと対応ができているのか。どう対応するのか、もう少し具体的にお話をしていただきますようお願いします。


 三つ目は、田辺市は平成19年度特別支援教育のための交付税算入があり、増額されましたが、教育予算全体の単価が切り下げられたため、教育予算総額は減少しています。教育は人づくりです。教育行政基本方針で確かな学力、豊かな心、健やかな体のバランスがとれた児童・生徒の育成を達成するために、人づくりこそ必要と考えるのであれば、思い切った予算を投入し、さまざまな問題解決に取り組むべきと考えますが、予算の増額を思い切って要求されていくのか、考えをお聞きします。


 以上、3点について再質問とさせてもらいます。


             (3番 久保浩二君 降壇)


○議長(鈴木太雄君)    3番、久保浩二君の再質問に対する当局の答弁を求めます。


 産業部長、福井量規君。


            (産業部長 福井量規君 登壇)


○産業部長(福井量規君)    久保議員から梅の関係で、被害拡大があった場合の対応について再質問をいただきました。


 まず、そういうご質問でございますが、被害を拡大させない取り組みが重要であると考えておりまして、原因解明の取り組みとともに、現場での生育不良対策といたしましては、これまで平成5年から改植による更新と土壌改良事業を進めてきておりまして、改植で6万本、土壌改良で15万本の実績でございます。平成12年からは日本一梅産地支援事業として始まり、現在まで現場対策事業として実施してきております。近年ようやく、被害農家の園地では、収穫量が回復し、全体の生産量も2万トンを超え、事業の一定の効果は上がってきているものと考えております。


 今後とも、田辺うめ対策協議会において農家代表委員と協議しながら、関西電力との交渉や県の試験研究に対する要望、また協議会でできる研究課題等につきましては、今後とも取り組んでまいりたいと考えております。


 以上でございます。


           (産業部長 福井量規君 降壇)


○議長(鈴木太雄君)    教育長、中村久仁生君。


           (教育長 中村久仁生君 登壇)


○教育長(中村久仁生君)    3点の再質問をいただいたと思います。


 まず、教育と競争ということが1点目であったと思うわけであります。私は以前の議会でも答弁をさせていただきましたとおり、子供の持てる力を存分に発揮させながら、成長させていくというためには、学校の中の教育の中でも切磋琢磨するということについては、一つの重要な柱ではなかったかというように考えてございます。もちろん、十分相手を思いやる心、いたわり合う心、そういう心を育てながら切磋琢磨をさせていくということが大事ではないかと考えております。


 それから、教師の多忙な中で、時数がふえ、そして総合的な学習時間が減って、5年生、6年生に英語というものが入ってくる。そしてそれぞれ5年生では年間35時間、6年生では年間35時間の英語教育が始まるわけであります。これは、今、田辺市内の第三小学校では、この小学校における英語教育をどう展開するのかという形で研究をしていただいております。先ほどの答弁の中で、チームを組んでという話、答弁をさせていただいたわけであります。「チーム第三」とか、一つの例を挙げて恐縮でございますが、「チーム何々」という教師も得手、不得手があるわけであります。非常に自分の堪能な教科、得手の悪い教科もあるわけでありますが、そういうチームを組んで、皆で支え合ってその学校の子供たちの力量を高めていこうという体制を組んでございますから、そういう形で乗り切ってまいりたいと思います。


 それから、教育に対する予算であります。私は、国も県も市も非常に厳しい現状にあって、田辺市はこと教育にかけては非常に多額の予算を議員の皆さん方、執行部の皆さん方にいただいておると考えてございます。ですから、その過分な予算をいただいた中で、どれだけ私が展開できるかということにかかってくるのではなかろうかと思ってございますので、よろしくお願いいたします。


 以上であります。


            (教育長 中村久仁生君 降壇)


○議長(鈴木太雄君)    3番、久保浩二君。


             (3番 久保浩二君 登壇)


○3番(久保浩二君)    梅の問題で再質問しましたら、被害を出さないということを言われていました。そのとおりだと思います。そのために原因究明をきちっとして取り組んでいくことが本当に大切だと思います。しかし、一番大事だと思われているところのばいじん提供がされずに、そこの原因究明がされていないということがありますので、これは必ずそれをして究明して被害を出さない。御坊に火力発電所があって、1、2、3で3号機には被害を出さないように装置をつけて、99%出さないというふうになっていますが、今、稼働率が上がっていますので、1号機、2号機、3号機というふうにローテーションを組んで発電しています。3号機の方は問題ないかもわからないですが、1号機、2号機が発電しますと、その辺の影響はかなり出てくると思います。


 最近は減っているということなんですが、先ほどのこの資料でもありますように、平成11年ぐらいからずっと落ちてきまして、今までの被害結果を見ても、火力発電所の稼働率が上がって、その数年後に被害が多かったというふうにデータ的にはなっています。だからこういうふうに大きく上昇カーブを描いてきている中で、1号機、2号機が稼働している中で、梅農家の方はそのことを大変心配しているんです。言われましたように、被害を発生させないということで、しっかり御坊火力発電所、関電がなかなか「うん」ということは難しいというふうに思うのですが、そのことをしないと原因ははっきりしないというふうに私は思いますので、その取り組みをお願いします。


 教育の問題で、今、教育長は過分な予算というふうに言われて、基準がどのへんになるのかわからないのですが、私は今まで学校でいろいろお話を聞かせてもらって、修繕の問題とか、いろいろなことで予算を要求するけども、なかなかそのことに答えてくれないと聞いております。その中で、初めから予算を上げるのを少なくして上げていくんだというふうなことを言われていました。


 先ほど、教育は人ということで言わせてもらったのですが、問題を抱えたクラスなんかは加配の先生をつけてもらったりというふうにしてあるのですが、まだまだ十分な体制でないと私は考えています。教育長は過分というふうに言われたので、どれぐらいの感じなのかというのは、私の立場からいったら、ちょっと理解しにくいのですが、それだったらもっともっと学校に対してお金を必要なところに使ってもらう。用務員さんの問題でも、なくて困っているところもありますので、十分教育に予算を使ってもらえるようにお願いします。


 私は、この間のノーベル賞を受賞した京都産業大学の益川教授、ちょっとユニークな方ですが、あの人のエピソード、受賞のスピーチをニュースで見たのですが、父親が独学で電気技師か何かの勉強をして、その話し相手が益川教授だったと。そのことによって理科が好きになり一生懸命そのことを探求されたというふうに言われていました。


 私は、やはり子供に何をするにしても、まず好きになってもらう、そのことを抜きにして、幾らやれといって頭ごなしに時間を、予算をたくさん与えても、それは身につかないというふうにこの益川先生のお話を聞いて、本当に思いました。その益川先生は、宿題もあったのに全然していかなくて、そのことがばれたときにお父さん、お母さんに2時間ほどしかられたという話もされていました。私は子供に好きになってもらう、そのことが教育の原点ではないかというふうに感じました。


 最後に、少しアンケートの中身なんかもお話しさせてもらいます。先生方のアンケートの結果を見れば、疲労回復状況では一晩で疲労が回復するがわずか12%、女性の先生で8.4%、ほとんどの教職員が翌日に疲労を持ち越しています。中でも女性教職員の健康悪化が大きな問題として浮き彫りになっています。疲労を回復できず、健康状態の不調、男性41%、女性47%や過労死不安を持っている方が男性で54%、女性で56%と大きく、また3カ月以上の通院、入院をした先生が男性で21%、女性で26%、学校をやめたいと考えたことがある先生が、男性で47%、女性で60%となっています。特に、過労死不安は教員に多く、約6割が過労死不安を抱きながら働いているということです。高血圧や神経症、不眠症、うつ病など多くの病気を抱えています。学校職場のメンタルヘルス対策や、長時間労働による健康状態の悪化を改善することが急務であります。教員は、時間があればもっと教材研究がしたい。授業内容の工夫もしたい。もっとゆったり、じっくり実践に取り組みたい。子供とゆっくりかかわりたいと願っています。


 教師にとって一番時間を費やすことは授業準備ではないでしょうか。どの子にも基礎学力をつけたいと放課後、休日の補修などに腐心している多くの先生の姿があります。


 一方、校長権限の強化や成果主義評価、職員会議の補助機関化など、管理強化のもとで、事務的活動や会議などが負担となっています。子供や同僚との人間関係は7割から8割良好と答えていますが、管理職との関係は5割程度で悩みの相談相手としても0.6%と低く、管理職のあり方が問われています。教師集団の破壊が進み、教師の中に競争を持ち込み、評価制度、評価賃金を導入し、子供を見るのではなく、上の顔色しか見ない教師をつくり出す。これでは教育の荒廃につながります。


 ある先生が言いました。多忙感を充実感に変える。むだな仕事は省く。効率よく仕事する。長時間勤務や持ち帰り仕事を減らし、子供と向き合える時間を保障する。先生が元気になれる環境にしていくというものです。先生が元気でなければ、子供は元気になりません。今、国は教育予算を大幅に減らしてきています。教育長は過分というふうに言われましたが。教育機関に対する公的支出の割合を国内総生産、GDP比で見ますと、OECDの平均で5.0%です。1番はアイスランドの7.2%、フィンランドは6.0%、日本はわずか3.4%で28カ国中最下位です。子供たちを競争に追い立てるのではなく、子供たちの人間としての健やかな成長や確かな学力を身につけさせるためには、先生を元気にし、学校を元気にしなければなりません。


 そのため、教育委員会は国や県にもっと大幅な教育予算増額を要求し、教育環境改善のためしっかりと働きかけてもらうことを要望して質問を終わります。ありがとうございました。


             (3番 久保浩二君 降壇)


○議長(鈴木太雄君)    以上で、3番、久保浩二君の一般質問は終了いたしました。


 休 憩


○議長(鈴木太雄君)    この場合、午後1時まで休憩いたします。


               (午前11時20分)


          ―――――――――――――――――――


 再 開


○議長(副議長 岡?宏道君)    休憩前に引き続き会議を開きます。


               (午後 1時00分)


○議長(副議長 岡?宏道君)    続いて、2番、真砂みよ子君の登壇を許可いたします。


            (2番 真砂みよ子君 登壇)


○2番(真砂みよ子君)    2番、日本共産党の真砂みよ子です。今回3項目について質問をさせていただきます。まず通告に従いまして、1番の熊野古道観光振興から始めたいと思います。


 観光は、田辺市の産業の柱の一つです。林業や漁業の低迷に加え、田辺市の産業の根幹である梅産業も近年低迷を続けています。田辺市にとって1次産業は基本であり、ここに支援を行いながら同時にこれからは観光にも力を入れていくべきだと思い、今回この質問をさせていただきます。


 私は最近、熊野古道を案内する機会が続いて数回ありました。そんな中で、多くの問題点や不十分な点、またもっと工夫すればよいのにと感じる点が多々ありました。その思いや願いをまとめました。言うまでもなく、熊野古道は信仰の道です。熊野信仰は自然崇拝でその神秘的な地に神々が宿る地だと崇められ、平安時代に上皇達が極楽浄土を求めてきたもので、その後身分や男女や汚れを問われず何人もご利益があると言われて蟻の熊野詣と言われるほどになりました。


 そんな信仰の道だから、観光として売り出すには難しい面と、現代はストレス社会だからこそ、多くの国民が求めているいやしやよみがえりなどを提供できるのではないでしょうか。観光振興に取り組む上で観光資源を認識し、そしてお客様が何を求めているのか、日々変化するお客様のニーズを正しく把握する必要があります。


 例えば中辺路の方から、お客様が留まらず通り過ぎていくとの嘆きをよく耳にします。しかし信仰の道なのですから、中辺路に求められているのは、お客様をいかに心地よく送り出すかです。この認識が間違うと対策も間違ってきます。


 そこで、1点目は現状認識についてです。熊野古道が2004年7月7日に世界遺産登録されて早や5年目になります。当初は物珍しさから、白浜温泉などの一般観光地と同じような目線で、物見遊山でやってくるお客様が多くいらっしゃいました。大型観光バスでやってきて、歩く人は少なく見て帰るというような観光でした。ところが最近は、少人数のグループで歩く人が年々ふえています。ほんまもんの熊野古道を知ろうというお客様です。


 一言で言えば「見る観光から歩く観光」に変化しつつあります。また、関東からのお客様が多く、7割が女性で子育てが一段落した私くらいの年代、50歳代から60歳代で、多くの方は温泉とグルメを求めています。私はそのように認識していますが、いかがでしょうか。


 2点目は保全についてです。世界遺産として、また観光資源としても保全は重要なものです。特に古道の道と古道沿いの古民家の保存が求められています。古道の道の整備は、土を入れたり草を刈ったりして、道の幅員を狭めないことがポイントです。また、古道沿いの古い趣のある家も、高齢化が進み空き家のままで放置されています。今年になって念願だった近露のとがの木茶屋が市の所有として保全されることになり、大変うれしく思っています。今後もどこにどのような空き家があり、保存の価値があるのかどうかを地元の皆さんと相談しながら実態調査をして保全に努めてほしいものです。


 3点目は交通アクセスの問題で、一番の弱点でもあります。お客様の日程は何日か、何を求めてくるのか、どこをポイントに歩きたいと思っているのか、その計画によって電車とバス、マイカーでの場合など、どのようにアクセスするかが大変難しい問題です。


 マイカーでのアクセスは、現在滝尻から移動サービスがありますが、近露道の駅からの移動サービスのニーズが最近は高まっています。交通アクセスが最大のウイークポイントで難しい問題ですが、よりよい方策が求められています。


 4点目は滝尻の古道館の問題です。


 熊野古道中辺路ルートの中で滝尻王子は「さあ、ここから神の域に入る」という、特別な意味のある王子社です。そのため、滝尻から歩き始める方が多く、歩かなくても滝尻王子に来られるお客様が多くいらっしゃいます。滝尻は中辺路ルートの玄関口です。ですから、滝尻にある古道館は総合案内所的なニーズがあります。古道館のよしあしで中辺路ルートの評価が決まってしまうと言っても過言ではありません。ところが古道館はその役割を果たしてはいません。一目でわかるような中辺路ルートの解説がありませんし、ふさわしい写真の展示やビデオにはなっていません。また、湯飲みや茶わんなど焼き物の展示販売や、コーヒーの販売も古道の玄関口としてふさわしいのか疑問のあるところです。


 さあこれから古道を歩こうとしているお客様に、古道を案内し注意点をアドバイスして送り出すのが古道館の使命です。また、物見遊山で来られた歩かないお客様、熊野古道が何であるかもわからずに来られたお客様にも、今度は歩いてみたいと思わせるくらいの工夫が古道館にあってほしいものです。早急な改善が求められています。


 5点目は地元の食材を生かしたグルメの必要性です。1点目の現状認識でも触れましたが、多くのお客様はその地でしか味わえないもの、熊野らしいものを求めていらっしゃいます。新市には豊富な食材があり、龍神の産品も大塔の産品も旧田辺の産品でも今では地元産です。合併したのですからそれを使わない手はありません。いろいろと工夫をされているとは思いますが、まだまだ不十分ではないでしょうか。観光にグルメは最も重要なものですが、地元の食材で特色あるメニューづくりに特に力を入れて取り組んでほしいと思います。


 6点目はおもてなしです。行政の立場では、トイレの整備や駐車場の充実が求められています。汚れたトイレやトイレとトイレの間隔、また団体客に対応できるようなトイレの数が問題になっています。近露の道の駅は利用が大変多く、駐車場スペースが現在では手狭です。これらの問題は古道の整備の問題ですが、あえて行政側のおもてなしとタイトルをつけました。心配りが大切だという思いです。


 お客様をお迎えする市民の意識も大切です。出会った人との何げない言葉や好意に感動し旅の思い出に残ることがあります。熊野古道は信仰の道だからこそ、このようなおもてなしが大切になります。市民に対して「田辺市は観光の町になったんだ」と啓蒙して、おもてなしの心を育てていってほしいと思います。


 7点目は、スペインのサンティアゴの道と姉妹提携しているのですから、そこから学びうまく活用してほしいとの思いです。サンティアゴヘの観光客は、歩く人はほんの一部で歩く人を見る人が大半。標識は200メートルごとにあり、ホタテ貝が目印に使われ、ホタテ貝をリュックなどにつって歩き、それが歩く人の目印。また、歩く人の宿泊所は最近までは無料だったそうです。歩く人が観光資源だなんて大変おもしろいし、ホタテ貝もおもしろいと私は大変興味深く見ています。せっかく提携して市長は町長時代に視察にまで行かれているのですから、熊野古道もサンティアゴから学び、サンティアゴの魅力を紹介していってほしいと思います。


 次に2番目、紀南病院跡地問題について質問いたします。


 本年8月に「生涯学習複合文化施設基本構想」ができ上がり、紀南病院跡地を買い取り、本年度には設計費も計上されて計画が進んでいます。そんな中で今さらなぜこの問題を取り上げるのかとの思いを持ちつつも、一方で市民の皆さんから多くのご意見をいただく中で、このまま進めていっていいのかとの思いからの今回の質問です。


 経過を整理してみたいと思います。お手元の参考資料をごらんください。紀南病院跡地利用に関する経過です。5年前の2003年11月に紀南病院跡地利用懇話会が24人の委員で発足し、4回の会合を開いて翌年2004年2月に当時の脇中市長に報告されました。同年にビックUが完成して、翌年の2月に県立図書館紀南分館がオープンし、2005年5月に新田辺市が誕生しました。その後、2006年の7月に市民から1カ月間意見を公募し、10月にその意見に対する市の方針が出されました。そして本年8月に基本構想ができ上がった。これがこの間の大まかな経過です。


 私は05年の新市発足後初の6月議会の一般質問で跡地問題を取り上げ、懇話会の答申と市民の声には大きな違いがある。市民の声をしっかり聞くべきだと質問いたしました。当時の政策調整部長、現在の副市長からは前向きな答弁をいただきました。その後市民から意見公募を行い、私たち共産党市議団も文章で6項目にわたり市民の要望を届けさせていただきました。しかし、その要望に対する回答は、図書館以外はほぼ否定する内容でした。納得のいかないものでしたので、本来はこの時点できょうのような質問を行うべきでした。しかし市民の多くの意見を集約するような、これがいいんだというような具体的な提案ができずに今日まで来たというのが、私の思いです。だからといってこのまま進めることには問題があり、一度立ちどまって市民合意を形成するべきだと考えています。


 私は新しい図書館を考える会に所属しており、何度か市長とも懇談させていただきました。この会の皆さんは本当に純粋に図書館をつくるならよりよいものであってほしいと、自費で先進的な図書館を幾つも見学し、講師を招いて勉強会を開いています。私の今回の質問は一見この皆さんの思いと逆行するかのように思われるかもわかりませんが、しかし、どんな図書館が必要なのかを多くの皆さんに考えていただく機会だとも思っています。


 私は基本的に図書館を必要だと思っています。子供の学力の基本は読書であり、その事を保証するものです。また大人になっても読書は暮しを豊かにするものです。その上に市立図書館にはここにしかない資料、田辺市史など貴重な資料が保存されています。しかし、その図書館の用地として紀南病院の跡地がふさわしいかどうかは別の問題で、紀南病院の跡地利用と市立図書館の問題は別問題だと私は考えています。跡地利用については、市民の声は聞いているが市民の合意は形成されていないと私は思っていますが、当局のお考えをお聞きかせください。


 次に、3番目、庁内の連携で縦割り行政の改善をということで聞かせていただきます。


 田辺市は部課制を敷いており、そのため縦割りになり連携がうまくいかず問題が幾つかこの間起こっています。1点目は、県の教育委員会がつくった人権啓発パンフレット「ふるさとを誇りに」というパンフレットです。このパンフレットは小学生の保護者を対象に約5万冊がつくられ、田辺市には約4,000冊が届いています。


 このパンフレットの内容は、部落差別の問題で40年前の詩を引用し、7年前のアンケートをもとに部落差別はなくなっていない、現在も残っていると主張するものになっています。これを保護者学級などでテキストとして使い研修するようにとの連絡でしたが、研修は行われず31校中20校で、既に子供を通じて自宅へ持って帰らせています。


 同和問題については、2002年に同和対策特別措置法が終了し、田辺市においても実質的差別は解消されたと位置づけています。また昨年3月に制定された「田辺市人権施策基本方針」においても、払拭されていない心理的な差別は、すべての人の基本的人権を尊重する人権啓発として発展的にとらまえていく。」と位置づけられています。この問題については12月県議会で、きょう午前中に共産党の雑賀県議が質問いたしましたし、またこのパンフレットは配布せずに持っている市町村もあります。


 このような田辺市の方針と食い違う方針を、子供を通じて保護者に配った事は問題であり、生涯学習課は人権推進課と相談をして進めていくべきだったと思います。


 2点目は、地産地梢を進める上で給食センターと農業振興課や水産課との連携です。以前、米の等級偽装やトマトの産地偽装が起こりました。これらは事前に防ぐことが難しい問題だったかもわかりませんが、その取り組む姿勢が大切だと私は考えています。地産地消を進めていく上で、給食センターだけでの取り組みには限界があります。そこで農業振興課と水産課が知り得た情報を提供して支援していってほしいものです。例えば野菜の生産状況や納入する予定になっている食材の情報、また魚や食肉の生産状況なども資料として協力していってほしいと思います。


 3点目は10月に行われた国際合気道大会です。市長は開会あいさつで参加者から好評であった、大会は大成功に終わったと言われました。また、昨夜の紀伊民報にも、よかったという記事が載っていました。私は自分自身も含めて反省すべき点があったというふうに思っています。


 合気道には、9人の常任理事がおられるそうですが、その常任理事のお一人がスウェーデン左翼党の国会議員の秘書をされており、田辺の共産党事務所に表敬訪問されました。この方いわくです。「合気道をやっている人間にとって田辺は特別の地だ。なのに、そのことを認識していない。その認識が薄く、田辺市はこのチャンスを生かしていない。私には考えられないことだ。」と言われていました。


 この大会は世界に田辺市をアピールできるチャンスでした。観光ボランティアや通訳ボランティアなど多くの方に協力いただきました。またスポーツ振興課が中心になって市職員の皆さんが奮闘してくれたことは十分理解しています。しかし私は観光振興課が観光という目線で、もっと大々的に取り組んでほしかったと思うのです。また私自身がそのような提起をしなかったことも反省しています。スポーツ振興課と観光振興課との連携があれば、田辺市をもっとアピールできたのではないでしょうか。


 4点目は田辺第一小学校の体育館の建築がおくれ、卒業式と入学式が新体育館でできなくなった問題です。建築確認の関係でおくれることはやむを得ませんが、その可能性を察知していた建設部が教育委員会に連絡しておけば、早目にその対応がとれたはずです。この問題については、既に文教民生委員会に報告されていますので、答弁は求めませんが、自身の部署の立場だけではなく、市行政全体を考慮に入れた取り組みをしていれば、おのずと連携したものです。


 このような縦割り行政からくる問題点を改善するために部局を超えた連携が必要だと思いますがいかがでしょうか。


 1回目の質問とさせていただきます。


              (2番 真砂みよ子君 降壇)


○議長(副議長 岡?宏道君)    2番、真砂みよ子君の質問に対する当局の答弁を求めます。


 市長、真砂充敏君。


              (市長 真砂充敏君 登壇)


○市長(真砂充敏君)    真砂議員から3点にわたるご質問をいただきました。1点目の「熊野古道の観光振興について」は私から、あとは担当部長からお答えいたします。


 初めに、熊野古道における観光振興の現状認識についてでありますが、近年、旅行者のニーズが変化し、小グループ化や個人旅行化が進んでおります。また、観るだけの観光から「体験」や「学び」など、目的が明確な観光へと変化していると思われます。田辺市内の観光素材を見渡してみますと、世界遺産や温泉、文化や自然などが中心で、どちらかといえば、かつての大量送客型旅行よりも小グループや個人での旅行に適した観光素材を多く有しております。価格より質を求める目的意識の高い観光客のニーズに対しては、熊野古道やそれを取り巻く文化的景観こそが適しているのではないかと考えております。


 また、熊野古道の魅力を伝えるには、各種媒体を通じた情報発信に加え、情報拠点の整備、さらには、当地の歴史や文化、自然はもちろん、地域の情報を直接伝えることのできる語り部や地域住民を通じて、当地の価値を感じていただくことが重要であると認識しております。


 今後とも、小グループ旅行客にも対応できるきめ細やかな観光商品を創出するなど、持続可能で質の高い観光地を目指すとともに、熊野古道の魅力が伝えられるよう、住民と行政が一体となって取り組む必要があると考えております。次に、熊野古道と古民家の保全についてでありますが、熊野古道の保全につきましては、田辺市が国指定の史跡、熊野参詣道、大峯奥駈道の管理団体となっており、文化財保護法などに基づき、現状保存を原則に管理しております。


 古道の損傷が明らかな場合は、緊急性の高いものから順次修復を行っており、災害等により崩土等が発生した場合においては、関係機関と連携を図りながら、迅速かつ丁寧に対応しているところであります。これからも、古道の保全につきましては、文化財保護法等に基づき、道本来の機能や史跡としての価値を損なうことなく取り組んでいきたいと考えております。


 古道周辺の古民家の保全につきましては、地域の歴史や文化、風土を反映して、地域と深いかかわりを持つなど、価値の高いものは、指定あるいは登録文化財として保存することが望ましいと考えております。しかしながら、指定、登録により、一定の規制を所有者や関係者におかけすることとなるため、慎重に判断しながら取り組まなければなりません。


 次に、交通アクセスについてでありますが、自家用車やレンタカーを利用した古道歩きは、阪和自動車道南紀田辺インターチェンジ開通の効果もあり、今後さらに増加することが予想されます。現在、乗用車の搬送サービスは、世界遺産登録ルートである滝尻から熊野本宮大社を経て熊野那智大社に至るまでの区間で実施されております。


 滝尻から熊野本宮大社までは、平成11年度から中辺路町観光協会が行っており、本宮から新宮、那智勝浦町間は、今年、本宮町に開業した旅行代理店が行っております。中辺路町観光協会の利用実績は、平成19年度で225台となっており、増加傾向にありますが、さらに周知に努めてまいります。


 次に、熊野古道館の充実についてでありますが、世界遺産の田辺市における玄関口である、熊野本宮大社周辺と滝尻王子には、案内拠点となる施設整備が必要であると考えており、本宮町には来年度の完成を目指して(仮称)本宮ビジターセンターを建設しております。また、滝尻につきましては、現存する熊野古道館を拠点施設として位置づけております。両施設とも、熊野古道を歩かれる来訪者などに必要な情報や、熊野古道について、より魅力を持っていただけるような情報を提供し、熊野古道の玄関口にふさわしい拠点施設となるよう、展示内容などについて検討しているところであります。


 次に、地域の特色を生かしたグルメ商品の開発についてでありますが、当市は、海、山の幸に恵まれており、市内の各宿泊施設や飲食店で季節ごとのしゅんの食材を使った料理を味わうことができます。カツオや太刀魚などの新鮮な魚介類や熊野牛、ウメドリなどの畜産物、山菜やシイタケなどの山の幸を来訪者に楽しんでいただいております。


 また、調理に紀州備長炭を使用する店舗もあり、地域ブランドを生かした食も提供しています。最近では、中辺路町にある玄米や無農薬野菜を中心に提供する店舗や地域の特色を生かした古道弁当が人気を博しており、先日オープンしました秋津野ガルテンの農家レストランも連日にぎわっています。さらに、田辺観光協会が実施している「あがら丼」や龍神らしい食事処を紹介するマップが発行されるなど、食を観光資源とする活動が広がりを見せています。市といたしましても、これらの食に関する情報の発信に取り組んでいるところであります。


 次に、おもてなしについてでありますが、熊野古道を中心とする世界遺産の魅力は、登録されているコアゾーンと、緩衝地帯であるバッファゾーンだけではなく、それらを取り巻く自然や生活環境なども重要な要素であります。


 市といたしましては、駐車場や公衆トイレ、あるいは現地の看板類といったハード整備につきましては、引き続き文化的景観を損なうことがないよう取り組んでまいります。一方、おもてなしに関するソフト事業につきましては、田辺市熊野ツーリズムビューローにおいて、宿泊施設や交通機関、観光案内所等の観光関連業者の皆さんを対象に、レベルアップのための研修会を続けているところであります。


 また飲食店の食事メニューにつきましては、日本語英語併記メニューを作成しており、先般開催された国際合気道大会の参加者からも、研修会で作成し、宿泊所や公共交通機関で使用された指差し英会話シートや、日本語英語併記メニューが「大変役に立った」との意見が寄せられるなど、一定の評価をいただき、日本人観光客はもとより外国人対応につきましても、おもてなしの向上に努めているところであります。


 最後に、サンティアゴとの共同プロモーションについてでありますが、サンティアゴへの道と熊野古道は、世界遺産登録されている、世界で2カ所しかない巡礼道であり、巡礼の目的地である大聖堂や熊野本宮大社を有しているなどの共通点があります。昨年、日本を訪れていた、サンティアゴ・デ・コンポステラ市観光局の方が熊野を視察し、田辺市熊野ツーリズムビューローを訪問したことから、共通点を生かした共同プロモーションについての協議が始まりました。


 本年10月、両者が共同して全世界に「世界遺産の巡礼道」の魅力を発信するため、スペインの首都マドリッドにおいて共同事業協定が締結され、その内容はスペイン国内の報道関係約20社により広く紹介されました。


 今後、共同で制作するホームページやパンフレットにより、世界じゅうに情報が発信され、二つの巡礼道が広く世界的に認知されることを期待しております。当市は、熊野古道のほかにも、良質な温泉や豊かな自然など多くの観光素材や資源を有していることから、これらを活用した観光振興に引き続き積極的に取り組んでまいりたいと考えております。


 以上でございます。


              (市長 真砂充敏君 降壇)


○議長(副議長 岡?宏道君)    企画部長、山崎清弘君。


             (企画部長 山崎清弘君 登壇)


○企画部長(山崎清弘君)    真砂議員ご質問の2点目、旧紀南病院跡地利用についてお答えしたいと思います。


 先ほど真砂議員からご紹介ございましたので、重複する部分もございますが、初めに跡地利用計画の決定に至るまでの経過を申し上げます。


 社会保険紀南総合病院の移築に伴いまして、平成14年度に田辺市町内会連絡協議会及び町内会南部ブロックから跡地利用に係る要望があり、それを受けて平成15年11月から平成16年2月にかけて、各種団体の代表者や知識経験者、一般公募委員、市議会代表者の方々24名からなる「紀南病院跡地利用懇話会」において、利用方法について検討がなされ、「図書館を中心とする複合的な文化施設用地として利用することが適当である」という報告をいただいておりました。


 合併後、この報告を踏まえるとともに、新市全体としての観点も加え、庁内関係各課において、再度検討を重ねる中、平成18年7月に「図書館及び歴史民俗資料館(引揚港田辺資料室も含む)の機能をあわせ持つ文化施設を建設する。」という跡地利用案をまとめ、広報田辺ホームページにおいて、跡地利用に対する市民の皆さんのご意見を募集したところでございます。


 いただきましたご意見やご提言は42件で、主な内容が、図書館を中心とする文化施設の建設に賛成が28件、続いて文化施設への併設も含めて、老人ホーム等の高齢者関連施設が11件、子供が交流できる施設の建設が6件でございました。市では、この結果と、市全体としての必要度や敷地の規模などを勘案する中で、「図書館及び歴史民俗資料館の機能をあわせ持つ文化施設と市民広場を建設するという跡地利用計画を策定したところでございます。


 こうしたことから、市といたしましては、病院跡地をどのように活用し、整備することが田辺市にとって、また地域住民にとって一番いいのかということを長年にわたる議論の中で積み上げてきたものでございまして、市民の皆さんのご意見をいただくために、できる限りの努力を重ねてきた上での計画であると認識しております。


 また、もっと合意が得られるよう努めるべきではなかったかという点につきましては、市民の皆さんにはさまざまなお考えもあるとのことですが、市といたしましてはおおむねご賛同が得られているものと考えてございまして、また平成18年6月の旧紀南綜合病院解体撤去以来、未活用状態になっている状況、さらには跡地購入に伴う社会保険庁との協議内容や契約条項を踏まえまして、計画どおり施設の建設に向けて鋭意取り組みを進め、文化の新興を図るとともに、地域の活性化にもつなげていきたいと考えておりますので、ご理解賜りますようお願い申し上げます。


 以上でございます。


           (企画部長 山崎清弘君 降壇)


○議長(副議長 岡?宏道君)    教育次長、?田和男君。


           (教育次長 ?田和男君 登壇)


○教育次長(?田和男君)    3番の庁内の連携で、縦割行政の改善についてお答えいたします。


 1番目の人権学習パンフレットについてでございますが、田辺市教育委員会では、人を大切にする教育の基本方針を田辺市におけるすべての教育の根幹をなすものであると位置づけ、学校教育、社会教育の各分野において常に人権尊重の精神を根底にすえた実践活動に努めているところでございます。


 学校教育分野におきましては、平成18年12月に改定された教育基本法の理念に基づき、学校教育指導の方針の中に、豊かな心を育てるを位置づけ、人権教育を推進しております。社会教育の分野におきましても、平成19年4月に策定した人を大切にする教育推進計画に基づき、これまでの成果の上に立って、各公民館を中心に市民を対象とした地域別人権学習会を継続して実施しております。


 また、小学校に在籍する児童の保護者を対象として、さまざまな人権問題に対する理解と認識を深め、みずからの課題としてその解決に向けた自覚が深められるよう同和問題、女性、子供、障害者などの人権にかかわる問題について学習する「保護者学級」を和歌山県教育委員会の支援を得ながら市内の全小学校で実施しております。


 議員ご指摘の人権学習パンフレット「ふるさとをほこりに」は、和歌山県教育委員会が、保護者学級や地域の学習会で活用できる「同和問題」に関する教材が欲しいという要望にこたえて、主に保護者の方々を対象として、家庭などで子供から「同和問題」について問われたときに、保護者として正しく受け答えできるようにするとともに、学習者が、「同和問題」を正しく受けとめ、判断し、行動できることを学習のねらいとして作成し、県内の各市町村教育委員会に配布したものでございます。


 田辺市教育委員会では、「人を大切にする教育」推進計面の中で、具体的に取り組むべき学習内容において、それぞれの人権課題の基本的な認識の徹底に努めるものとし、「同和問題」については、これまでの同和教育の経緯を踏まえ人権課題の重要な柱として、人権学習の中に位置づけ、学習課題として取り上げることとしております。和歌山県教育委員会から配布依頼のありました学習パンフレットにつきましては、人権獲得の歴史に学び「同和問題」の基本的な認識に資する教材の一つとして、小学校における保護者学級等の学習の場で活用していただけるよう、市内の全小学校に必要部数を配布したものでございます。


 田辺市教育委員会では、これまでも人権教育・啓発につきましては、田辺市における人権施策の総括部署である企面部人権推進課と連携した取り組みを進めているところでございますが、今後、人権教育・啓発の実践に当たりましては、「人を大切にする教育」の基本方針に基づき、「田辺市人権施策基本方針」が示す人権課題の解決に結びつくような取り組みとなるよう、啓発用資料の作成や啓発パンフレットの活用等につきましても、人権推進課と十分に連携しながら推進するとともに、教育委員会の関係部署の連携につきましても、さらなる取り組みを進めてまいりたいと思います。


 2点目の地産地消についてでございますが、城山台学校給食センターにおける地産地消をより一層推進するために、農業振興課・水産課等関係課とのより一層の連携を図る必要があるのではないかとのご質問でありました。教育委員会といたしましても学校給食における地産地消を進めるためには、食材生産者・生産団体所管課との連携を密にすることが重要であると考えてございます。このため、学期単位の献立を作成する城山台学校給食センター献立作成部会に農業振興課・水産課職員にも委員として参加いただいているところでございます。また、城山台学校給食センターへ地元農産物の納入を目的とした生産者で結成いただいております学校給食食材生産研究会の発足に当たっては、当時の農政課で調整等をいただいているところでございます。


 現在は、この食材生産研究会に事前に学期献立案をお渡しし、情報を交換しながら可能な限り地元農産物を活用するよう取り組んでいるところでございます。


 地元産物の生産状況や収穫量等の状況を的確に把握することが可能であれば、給食センター業務がより円滑に実施できるものと考えますが、所管課によりますと、農林水産物等の収穫量や出荷時期などは、気候等の外的な影響を受けることが多いため、詳細な状況を即時に把握することは困難であるとのことでございます。しかしながら、地産地消を推進するために、どのような取り組みを行うことができるのか、また有効であるかについては、今後も関係各課と協力して研究してまいりたいと考えてございます。


 続いて、3点目の国際合気道大会についてでございますが、今大会は、海外より48カ国720名、国内からも700名以上の合気道愛好者が本市を訪れ、大会期間中を通じ国内外からの参加者数は延べ1万1,000名以上を数え、国際合気道大会としてはこれまで海外の参加者数が最多であった前回の第9回東京大会、42カ国約400名を大きく上回る過去最多の大会となりました。


 本大会の開催に当たっては、平成17年5月の合併後、初めてとなる国際大会を当市に誘致するため、平成18年11月に植芝盛平翁顕彰会を中心とし、観光協会、商工会議所、旅館業組合等市内の各種関係機関、団体の代表者21名による招致委員会を結成して、招致活動を行ってきたところであります。


 その結果、平成19年3月に田辺市において開催することが決定され、これを受けて、平成19年6月8日に招致委員会をさらに充実発展させ、41団体51名からなる「植芝盛平翁没後40周年記念事業・第10回国際合気道大会田辺市実行委員会」を市民ぐるみの組織として結成し、招致委員会結成から約2年間にわたり、鋭意取り組みを進め開催の運びとなりました。


 こうした大会を開催するに当たり、実行委員会はもとより、通訳ボランティア75名、全日程を通じてご協力をいただいたボランティア延べ130名、さらに庁内においては、延べ500名以上の職員を動員し、全市を挙げての取り組みを行ってきたところでございます。特に実行委員、ボランティアの皆様には絶大なるご尽力をいただき、大会がスムーズに運営できましたことに深く感謝をいたしているところであります。


 一方、庁内においてもその事業を担当する部署の職員は限られた人数しかなく、担当部署だけでは到底開催できるものではありません。今回の国際合気道大会は、庁内の各部署はもとより、各行政局も一丸となり、市内全小中学校における人物学習、合気道体験、県との連携による市内外に向けての広報、オプショナルプラン、宿泊施設向けの講習会等や各会場、事業ごとに庁内を網羅し、役割分担を担っていただき取り組んでまいりました。


 さらに、各担当部門の責任者においては再度、翁の人物や偉業、合気道について職員研修を行い、全庁挙げて縦横無尽な協力体制のもとに取り組んだ結果、一定の成果をおさめられたものと考えてございます。


 中でも、本大会の中心的事業であります熊野本宮大社旧社地大斎原で開催した「奉納演武大会」では、地元実行委員、ボランティアの方々の献身的なご協力を初め、行政局職員も昼夜を問わず連日のごとく、会場設営、演武大会の運営等を行っていただき、参加された合気道愛好者並びに観覧にお越しいただいた皆様から好評の声を聞かせていただくことができました。


 しかしながら、市民向けの広報、啓発、庁内連携等が本当に十分であったのかと言われますと、反省しなければならない点もあろうかと思いますが、今後もこうした事業を開催するに当たっては、本大会での反省点や課題を踏まえ、各部署間におけるセクト的業務の遂行ではなく、それぞれの部署が連携協力のもと事業を推進していくことが肝要であると考えております。


 いずれにいたしましても、庁内部署の連携につきましては、総合的な視野に立って、関係部署間の連携により、円滑な意思疎通と情報の共有化を図り、効果的、効率的な業務の推進に努めてまいりたいと考えておりますので、ご理解を賜りますようよろしくお願い申し上げます。


           (教育次長 ?田和男君 降壇)


○議長(副議長 岡?宏道君)    2番、真砂みよ子君。


            (2番 真砂みよ子君 登壇)


○2番(真砂みよ子君)    ご答弁いただきましたので、再質問させていただきます。通告の順番で、熊野古道のことから進めさせていただきます。熊野古道をより良くして観光の発展につなげたいとの私の幾つかの思いを再質問というよりも提言というふうにさせていただきたいと思います。


 古道館の役割は、中辺路ルートの玄関口として、観光案内が一番の仕事です。古道の紹介や古道歩きの注意、トイレや給水ポイントの案内など、ひと目で分かるような写真や地図の展示が求められています。


 また、ビデオは平安時代にはなかったのですから私はない方がいいと私は思っています。これはあくまでも私の思いです。かわりに語り部の方にいてもらって、古道のことを説明してもらったり、また定期的に時間を決めて古道にまつわるような話をしてもらえれば、歩かないお客様にも古道を楽しんでいただけるのではないでしょうか。


 平安時代は、汐垢離や水垢離をして身を清め、滝尻から神の域に入って行ったのですから、古道館も俗世間の垢を落とす場にしてはどうでしょうか。また古道館にサンティアゴを紹介するコーナーがあってもいいのではないかと私は思っています。


 熊野古道をPRするために全国を回った熊野比丘尼と言う女性の組織があったそうです。この女性たちは、ナビの木の葉を魔よけのお守として身につけていたとの記録があります。ナギの葉は強く、裂くことができないので夫婦のきずなをあらわし、お守り札としても使われたそうです。このようなことも古道館で紹介し、ナギの葉を用意して安全祈願にプレゼントできないでしょうか。また、近露の美術館前の通りにナギの木を植えて、ナギの木通りにしてみてはどうでしょうか。


 先日の、宮田議員の熊野にふさわしい木を植えてほしいという質問がありましたが、私のこのような提案も、住民の皆さんもこれがいいと思って、いろいろなことをされていると思いますが、個々にバラバラにやると、その取り組みもうまくいかない面があります。そうならないように、いろんな皆さんの思いや発想、取り組みが古道観光にふさわしいかどうかを検討するチェック機関が必要です。熊野古道ほんまもんプロジェクトとでもいいましょうか、ぜひそういったものも検討していただきたいと思います。


 また、グルメについては、ヒオウギ貝を活用してほしいと思います。皆さんは、これをご存じでしょうか。私は先日行われた農林水産業祭で、このヒオウギ貝を買って食べました。子供のころには食べた記憶がありますが、本当に久しぶりです。味はホタテ貝と同じような味で大変おいしくて、私はこの貝殻の色にとても魅力を感じました。オレンジ色や紫色です。このきれいな色をしたこの貝を久しぶりに見て、私は平安時代の平安衣装を着た、そのイメージがふっと沸いてきたんです。その上に、サンティアゴの目印がホタテ貝だということを聞きまして、ヒオウギ貝が古道観光にぴったりだと思ったのです。このヒオウギ貝は現在、新庄で養殖されています。ですから、熊野古道にとっても地元の産品です。地元の食材としてヒオウギ貝をもっと活用してほしいと思います。1個130円から150円ぐらいで販売されています。この貝殻にサラダを盛ったり、いろんな料理を盛って、そして希望の方にはこの貝殻を記念として持って帰っていただく。そうしたら本当にインパクトのある料理、おもてなしになるのではないでしょうか。


 お客様が何を求めて熊野に来るのかを考え、お金をかけなくても知恵を出し合えば、魅力のある観光地になっていくと思いますし、そのことがひいては雇用の拡大にもつながっていくというふうに考えています。私からの提言として、この項での質問は終らせていただきます。


 次に、紀南病院の跡地利用についてです。この問題については、市長にぜひお考えをお聞かせいただきたいと思っています。ご答弁では、2年前に市民の皆さんから要望を聞いて、その市民の声が42件あった。そのうちの22件が図書館が欲しいという声だったというご答弁をいただきましたが、そのときに共産党の市議団として6項目についての要望を出させていただきました。その6項目は優劣をつけるものでもなく、この意見には何人の人が要望したというものではなく、こんな意見がありますよということを届けさせていただきましたので、その数だけでこんな要望が多かったということは、私は言えないのではないかというふうに思います。共産党に寄せられた市民の皆さんの声の多くは、高齢者が集える場にしてほしいという要望が一番多くありました。診療所であったり、リハビリできる場であったり、お昼ご飯を食べたり、お茶を飲んだり、そこで1日過ごせるような高齢者や子供が集える場が欲しいというのが共産党に寄せられた一番多くの要望でした。ですけども、それを政策調整課に届けるときには、この意見が何人だった、この意見が何人あったという届け方はしておりませんので、こういうカウントというのは私はどうもなじまないのではないかと思います。


 2年前に市民の皆さんから意見を聞いた後に、どういう方針でつくっていくかという基本方針が五つ出されました。市の方針です。


 一つ目は、受益者が限定される施設ではなく、広く市民に利用され、市民の一体感の醸成に寄与する施設であること。


 二つ目は地域の活性化に寄与する施設であること。


 三つ目は全市的なサービスの均衡を保つこと、また立地条件が適正であること。


 四つ目、民間事業者と競合しないこと。


 五つ目、財源確保のため、市が設置する施設、公設であること。そういう五つの基本方針が市から出されました。このような五つの基本方針から考えて、本当に図書館がふさわしいというふうに導き出せるのかというのは、私は大変疑問のあるところです。


 この質問をするに当たり、本当に短い短期間ですが、緊急に皆さんの声を聞かせていただくアンケートを取りました。お手元にお配りしている参考資料です。一般質問を通告した後の11月29日から12月5日までという本当に短期間で、本当はもっと時間をかけて市民の皆さんの声を聞きたかったのですが、何分微力なもので、回収ができたのは146人、8万市民のうち8万分の146ですから、本当のサンプル的な意見、まして私がこういう質問をするのだということでのアンケートですので、皆さんも意図的な答えが出るのではないかと思われる分もあるかもわかりませんが、決してそういう誘導はしていませんし、私が直接お渡しした方もあれば、お願いしてとっていただいた方もあります。


 見ていただきましたら、紀南病院の跡地に図書館を建設するのは賛成ですか、反対ですか。3番目です。そこで賛成が60人、反対が28人、どちらとも言えないが48人、次に4番目の現在の計画をどうすればいいと思いますか。このまま進めてほしいが46人、一たん中止してもっと検討してほしいが83人、計画を廃止してほしいが17人でした。


 私はこのアンケートの中で、特徴的だなと思ったのは、図書館をつくることは賛成だけれども、もっと住民の中の合意を得てほしいという賛成でも一たん中止をして市民の合意を得てほしいという方が18人もいらっしゃいました。そのことが特徴的だなというふうに思っています。


 特に4町村の方には余りご意見をいただけていないのですが、何人かの方に電話でお聞かせいただきまして、その電話でお聞きした方の数はこのアンケートの中には入っていないのですが、やはり図書館の建設のことについてご存じのない方が多くいらっしゃいましたし、旧市内のための図書館だ。新市のための図書館というような思いを持っていない方が大半でした。


 反対のご意見というのは、ここでもその他のご意見ということで少し書かせていただいているのですが、反対のご意見の主なものは、子供だとか高齢者が集える場、または体育館が欲しいというような具体的なご要望なんかもありまして、そういう自分の要望が通っていないという理由もありましたし、大きなところは財政上のことから考えて、これから今以上に箱物を建てて、夕張のようにならないのかというご意見もいただきました。


 今回の基本構想には、私は二つの問題点があるというふうに考えています。


 一つは、この図書館をつくるのだという懇話会の答申の後に、県立図書館ができたということです。県立図書館の入っているビッグUは皆さんもご利用されてご存じのように、複合施設ですので、いろんなイベントが行われて、その中でお昼ご飯も食べられる、お茶も飲める、駐車場は広い。パソコンなんかも無料で使えるということで本当に多くの方が利用されているわけですが、その県立図書館のことが想定に入っていないというふうに思うのです。


 それと二つ目は、合併した新市全体を代表する図書館だというふうに基本構想はなっていますが、でも懇話会の中には合併前の4町村の皆さんの方は入っていませんし、その方のご意見は入っていないわけです。市民の皆さんからいただく声からもわかるように、答弁ではおおむね賛同いただいているというふうにご答弁いただきましたが、私は決して皆さんから確かにパブリックコメントを受け付けました。受け付けましたが、その要望に対してこれもできません。あれもできません。これはだめです。あれもだめですという回答をしているわけです。ですから、市民の声は聞いたけれども、私は合意は得られていないというふうに考えています。


 よりよい市立図書館というものをつくるためにも、この皆さんの反対の声を無視してこのまま強引に進んでいくのではなくて、一たん立ちどまって、十分な検討をもう一度やり直すべきだと私は考えるのですが、市長のお考えをお聞かせください。


 次に、3番目の庁舎内の連携の問題ですが、教育委員会から大変前向きなご答弁をいただきました。ただこの問題は教育委員会が、じゃあそうしますと言っても、教育委員会だけで判断できるものではありませんので、田辺市全体の機構体制の問題として改善する、そういう取り組みとして受けとめていただけるのかどうか。そのお立場にある部長からご答弁をいただきたいと思います。


 以上、再質問とさせていただきます。


              (2番 真砂みよ子君 降壇)


○議長(副議長 岡?宏道君)    2番、真砂みよ子君の再質問に対する当局の答弁を求めます。


 市長、真砂充敏君。


              (市長 真砂充敏君 登壇)


○市長(真砂充敏君)    図書館について再質問にお答えを申し上げます。


 先ほど、企画部長から答弁を申し上げましたとおり、市といたしましては、長年にわたる議論の中でできる限り市民の皆さんのご意見等をいただいた上での計画であると認識している、これには変わりございません。声は聞いたけれども、合意は得られていないというご指摘ですが、本年度当初予算をもって用地購入費並びに設計費の議会議決を得ております。


 以上でございます。


              (市長 真砂充敏君 降壇)


○議長(副議長 岡?宏道君)    総務部長、岡本美彦君。


            (総務部長 岡本美彦君 登壇)


○総務部長(岡本美彦君)    議員ご質問の3点目の庁内連携についての市全体の考え方という再質問にお答えいたします。


 議員のおっしゃられるように、事業の実施、あるいはイベントの開催等、業務を推進するに当たって庁内の各部署間の連携につきましては、大変重要な問題であると認識しております。


 それらの中で、ご存じのように、市は本年4月に組織機構改革を実施いたしました。その中で、商工観光部と農林水産部を一体化するための産業部、また市民部と環境部を再編いたしまして、市民環境部、また教育総務部と生涯学習部を統合いたしまして、教育委員会を一部とするなど、スリム化と効率化をあわせまして、また事業を推進するに当たっての横断的かつ総括的な実施を行うために、組織編成を行ったところであります。


 このような中で、業務事業を実施するに当たっては、効率化、また迅速化というのが求められます。これまで以上に部・課を越えた情報の共有、それに伴っての連携、調整というものがますます重要になってくると思われます。今後も、必要に応じて庁内の連絡調整会議の充実でありますとか共通認識の醸成を図るなど、これまで以上に努力してまいりたいと考えております。


 いずれにいたしましても、組織面の問題はございますが、要は職員一人一人が自分自身の業務について、関係部署と連携を常日ごろから意識をしまして進めていくよう全庁を挙げて取り組んでまいりたいと考えておりますので、よろしくお願い申し上げます。


           (総務部長 岡本美彦君 降壇)


○議長(副議長 岡?宏道君)    2番、真砂みよ子君。


            (2番 真砂みよ子君 登壇)


○2番(真砂みよ子君)    ただいま市長からは、図書館の建設については長年の積み重ねの結果、出した答えだというご答弁をいただきました。確かに、そういった面もあるかと思いますが、田辺市の場合は合併ということがあったわけです。これが合併しない旧田辺市だけの問題だったら、確かにそう言えるかもわかりませんが、旧4町村の皆さんは図書館というのは本当に合併して新しい町での私たちの図書館だという意識が本当にあるのかどうか。ほんの一部ですが私の聞いた限りでは周辺の4町村の皆さんは新田辺市の図書館だというふうには思っていらっしゃらないということは事実であります。


 また、議会で用地と設計費については議決をされました。確かにそのとおりです。しかし、この後、建設の事業費についてはまだ議決されていないわけです。いろいろなご意見のある中で、私はここで少し立ちどまるべきだと考えています。繰り返すことになりますけれども、紀南病院跡地利用の問題と市立図書館が老朽化して使い勝手が悪い。もっと耐震のものでなければならないというそのこととは、私は別の問題だと考えています。文化というものはすぐに形になって成果というふうにはあらわれません。よく行政の中では費用対効果ということが言われますが、文化はそういうものでは計れないものです。だからこそ公共機関が取り組まなければならないものですし、図書館はその一つだというふうに私は思っています。


 ですけども、一方で財政上の都合から規模が検討されたり、その建設の時期が検討されるということもやむを得ないことだというふうに私は思います。


 今、市民の皆さんから多く私どもの方に意見をいただくのは、田辺市は夕張のようにならないかというご意見です。今回の図書館建設に当たっても、こういった田辺市の財政のことをご心配いただくご意見をたくさんいただきました。そうしたら、田辺市の財政は本当にどうなんだろうかと少し私も勉強してみました。市町村の財政は、実質、公債費比率というものが尺度になります。実質公債費比率というのは、公債費、つまり市の借金なんですが、この借金による財政負担の度合いを示すもので、25%で早期健全化段階といって、自主的な改善努力による財政健全化が求められるもので、35%以上になると財政再生段階になって、夕張のように国の関与による確実な再生が求められます。


 19年度の決算を見ますと、田辺市はこの数値が21.5%で早期健全化段階に近い高率になっています。この点について、必要な措置を講じ、改善を要すると認められるというふうに監査委員から指摘を受けています。


 紀南病院の跡地を2億3,000万円で買い取りました。新図書館の事業費は、12億6,000万円だというふうに言われています。この事業費は、合併特例債を予定していますが、全額が交付税算入されるわけではなく、3割余りは返済しなければならないお金です。


 私は、常々、市の財政も家庭の会計もけた数が違うだけで、同じだというふうに考えています。ちょっと飛躍した言い方かもわかりませんが、私はいつも市の仕事も主婦の目線で見ているつもりです。家計が厳しくても節約して子供の教育にお金をかけたいというときもあれば、どんなに節約してもそうしてやれないときというのもあります。しかし大きな違いは、家庭の会計は破綻すれば自分も含めて家族に直接責任が回ってきますが、市の財政が破綻しても、行政も議員の私たちも間接的な責任だけで、直接的な責任を負うことはありません。そのような批判を私たちは往々にして受けることがあります。私はそうならないように、チェックをするのが議員の仕事だというふうに思っています。


 文化の象徴である図書館を誇れるものにしたいと私も思っています。しかし、田辺市の財政状況を考えると、このまま進んでいいのかという疑問を払拭できないでいます。また、私のアンケートはほんの一部の皆さんの声ですが、たとえ一部であっても、市民の声であることは間違いのないことだし、現実に反対をしていらっしゃる方もいるのですから、市民に対して説明する義務があるというふうに思います。


 図書館は、本当に必要なものです。ですけども、このまま進めるのではなく、一たん立ちどまって再考をすることを求めるものです。そうしないと、後世に悔いが残ります。以上が、私の図書館に対する今回の質問の思いであります。


 最後に、今回観光の質問を取り上げるために、語り部の方からお話をお聞かせいただきました。その中で心に残る言葉をご紹介したいと思います。


 大変人気のある語り部さんで、お客様を案内するときは、晴れでも雨でもどんな天候のときでも、「一番いい日に熊野に来られましたね。」と言って案内されるそうです。例えば、晴れの日は、「こんな晴天はめったにない、遠くまで景色が見えて本当にいい日に来られましたね。」と言うそうです。くもりの日は、「雲海の見える日に来てラッキーでしたね。こんな日はめったにありませんよ。」と言います。雨の日は、「水垢離をしてくるところを雨が水垢離がわりになって、ご利益がありますよ。」と言うそうです。このようにすべての天候をいいように言うそうで、これがおもてなしの心であると感心しました。


 私たちもこのような心がけでいたいものだとご紹介して、今回の私の質問は終わります。ありがとうございました。


            (2番 真砂みよ子君 降壇)


○議長(副議長 岡?宏道君)    以上で、2番、真砂みよ子君の一般質問は終了いたしました。


 休 憩


○議長(副議長 岡?宏道君)    この場合、2時25分まで休憩いたします。


               (午後 2時16分)


          ―――――――――――――――――――


 再 開


○議長(鈴木太雄君)    休憩前に引き続き会議を開きます。


               (午後 2時25分)


○議長(鈴木太雄君)    続いて、22番、久保隆一君の登壇を許可いたします。


            (22番 久保隆一君 登壇)


○22番(久保隆一君)    22番、くまのクラブの久保隆一です。お時間をいただきまして、一般質問をさせていただきます。


 まず第1点目といたしまして、紀南病院跡地に建設予定の複合文化施設についてお聞きをしたいと思います。中心市街地活性化基本計画の一環として、複合文化施設の建設が旧紀南病院跡地に予定をされています。


 市立図書館を含めた複合文化施設を整備するとなっており、来客者の「学習」や「憩い等」の空間として整備するとともに、大型車等が駐車できる駐車場等を整備し、「にぎわいの空間形成」「利用者の増加」「来訪者の利便性の向上」に寄与する事業であると基本計画に明記をされています。


 田辺市の将来にとっても大変重要な事業であります。そうした観点から、市民の関心も非常に高く、この事業に関し、市民の皆様方から賛否両論いろいろな意見がございます。また、議会の一般質問の場でも、各議員から多くの質問や提言されるのを拝聴させていただきました。ただいまの真砂議員の質問の中にも、いろいろな考え方がるる説明をされました。これまで議会の中でもいろいろな議論の場があり、今の時点でどうかなという気もするのですが、いろいろ考え方はそれぞれの議員の中にあるかと思います。


 そんな中、いろいろなプロセスを踏まえた上で、今日に至っており、議会にも報告を受けているところであります。そこで図書館を含めた複合施設が建設されることを前提として質問をさせていただきます。


 ことしはノーベル賞を4人の日本人科学者が受賞し、日本人として大変うれしい出来事でありました。日本人の実力の高さを改めて世界に示した出来事ではなかったのか、そんな気がしてなりません。


 しかし反面、我が国の中学や高校で学ばれる理科が科学や技術の実用性ばかりに気をとられ、それを生み出した人々とその思想を学ぶことを忘れたため、技術立国を目指す日本と言われていますが、理科嫌いの若者が大変多くなってきていると言われています。実際、学校において理科、特に物理を履修する生徒が年々減り続けている事実、理科離れと言われる減少が若い人の間に大きく見られるということはよく聞きます。


 実は、日本が目指さなければいけない技術立国日本を危うくさせる現状そのものだと考えます。特に、資源に乏しい我が国にとって、先進的な技術開発の面で世界に貢献し、それらの技術を世界に輸出することでしか、我が国が今後、国際社会の中で生き延びていく道はないといっても過言ではないと考えます。


 科学者には、特別な素質を持った人だけが科学者になれるというわけではなく、普通の市民でもなれると言われており、ただ強いて言うなれば、科学に対しての関心が小さなときからあり、そのために勉強してきた人が相対的に科学者になれると言われています。


 先般、ノーベル物理学賞を受賞した益川氏はストックホルムの記念講演をして、その中で電気技師を目指しながらも戦後砂糖問屋を営んでいた父親が理科の知識をおもしろく教えてくれたと語っております。幼年時代の益川氏にとって人生に大きな影響を与えた父親の存在、子供の取り巻く環境の大切さを示すお話だと感銘を受けて新聞記事を拝見させていただきました。そこで提案でございますが、旧市内にこれだけの面積を有した空き地はなく、町おこしの切り札になってほしいという気持ちから、複合文化施設のメーンとなる図書館に科学講座をあわせ持たせ、自然科学の基礎を学ばせること、最先端の自然科学について、受講する場を設けてはいかがでしょうか。


 講師陣は、中学校、高校の教師及び大学生や市内の研究者で構成し市民一体となって田辺地域の特徴を生かし、自然科学分野での優秀な人材育成に取り組んではいかがでしょうか。こんな雰囲気の中で、将来我々の田辺から天才的な科学者が育つかしれません。紀南育ちのノーベル賞受賞者が数多く輩出されれば、すばらしいと考えるのは私だけでしょうか。


 世界で、また日本で近い将来起こり得る社会環境の変化、経済、産業、輸出構造の変化にも耐え得る基盤をつくる上においても人材の育成が大変重要な施策であり、国策として取り組んでいかなければならない課題だと考えているところであります。今後我が田辺市において独自の施策として、市民科学講座の開設により「物理学」「化学」「生物学」「天文学」等、「自然科学」に心を開き、何かおもしろそうだという気持ちで、自然科学に出会うことができる機会をつくることが、大変大切なことではないかと考えるところであり、高い教育環境の整備を強く望む一人であります。建物と蔵書数だけを誇るだけでなく、このような機能を図書館にあわせ持つことができないか。特別な施設は要らず、こんな町おこしがあってもいいのではないのかと考えておりますが、いかがでしょうか。


 以上の提言について、市としての考え方をお間かせいただきたいと思います。


 2番目として、本宮地区河床整備についてお聞きをしたいと思います。本宮町内に流れる熊野川は明治22年8月、死者157名、家屋の全半壊1,541戸、熊野本宮大社を流失した十津川大水害。また昭和28年7月の集中豪雨による大水害以降、たび重なる河川のはんらんにより多くの土砂が堆積し、大雨による河川の増水の際には常に多大な浸水被害を受けてまいりました。昭和37年から二津野ダムが操業され上流からの土砂の流下は減少したものの、各支流からの土砂の流入と相まって土砂の堆積は進み、このような状況下において浸水被害から住民を守るため本宮町において、昭和62年から河床整備事業に着手いたしました。


 当時本宮町が事業実施を行った背景には、本宮町下流自治体の河川において民間企業が砂利採取事業を実施しており、環境破壊、住民が川に入れない状況が続き、周辺住民から反対運動が起き大きな社会問題となっており、そのような中、本宮町にも民間事業者から砂利採取許可申請が出され、当時の議会、町当局が協議に協議を重ねた結果、河床整備事業を本宮町が事業主体となって事業を進めることで課題解決が図られると判断して、6点の課題を確認した上で事業実施に踏み切ったと聞いております。


 1番目として、土砂類が下流に流下する方法であること。2番目として、治水効果が高い方法であること。3番目に、既存の河川構造物等に悪影響を与えない工法であること。4番目として、濁水の発生を抑えるなど環境に配慮した工法であること。5番目として、親水性を確保するとともに安全が確保される工法であること。6番目として、副産物を有効に活用できるものであること。


 以上の6点に配慮しながら事業が始められました。新宮川ダム湖下流団体協議会の調査によると、河床整備をしなかった場合、年間12万立米の砂利が堆積すると推定され、それに伴い水位の上昇は年間約15センチとなり、仮に10年間で1.5メートルの水位の上昇が見込まれ、浸水被害が拡大していたと報告されています。


 現に、昭和40年9月の台風24号で、二津野ダム放水量3,000トンで本宮地区の水位が8.25メートルと記録されています。昭和62年の河床整備以降の平成16年10月台風23号、二津野ダム放水量3,010トンのときに、本宮地区の水位が6.6メートルと昭和40年9月に発生した台風時と比較して、「−1.5メートル」と大幅な水位の低下が見られました。


 このことにより昭和62年の河床整備開始以降、平成2年台風19号二津野ダム毎秒5,167トンの放水時の196戸浸水時を除いて、本宮地区の「床下」「床上」浸水が大幅に減少し、本宮地区の浸水対策に大きく寄与していることが数字の上からもよくわかります。


 そうした反面、現在建設されている堤防については、28年発生の流失家屋160戸にも及んだ集中豪雨により、当地に大変な被害をもたらした以降に堆積した土砂の上に建設されたものであり、現在河床整備事業の影響と見られる現状として、地区の上流、下流域において、護岸構造物の根つり現象が多く見受けられるようになってきております。最近当地方において雨も少なく、雨による災害もほとんどない中、全国各地域においては、異常気象が報じられる中、多くの豪雨災害が発生しており、当地方においてもゲリラ豪雨がいつ発生してもおかしくない状況であります。


 もし仮に、豪雨が発生した場合、構造物の崩壊など、多くの災害の発生する可能性を多分に秘められ、大きな被害が出ることが想定されます。私事ではありますが、28年水害の当時、私がちょうど5歳のときでした。朝早くだれかが早く逃げんと流されるぞとの大きな声を聞き、目を覚まし、外を見たときには庭先まで水が来ていたそうです。


 私は妹2人を連れて親戚の家に逃げました。途中、親戚の者が2人、救出に来てくれたのですが、本当に雨の中、キセンボウ、今で言う皆地かさを投げかけて、これを着ていけといって、うちの現場へ駆けつけてくれたこと、今でも目に焼きついております。その後、飛行機が飛んできて、落下傘でカンパンやカンヅメを落としてくれるのを拾いにいったくらいの記憶しかありませんが、父の話を聞きますと、川の水位が家の「ひさし」まで上がってきたとき、家がぽっと水面に浮き上がり下流へと流されていった。苦労に苦労を重ねて、やっと新築して半年ほど住んだ家が流されてしまった、あのときの思い、何とも言えない気持ちを、よく間かされて育ってきたものです。


 私自身、水の勢い、大きさについてはよく覚えていませんが、当時私の建てられていた家の場所は現在川原の中になっており、水の勢いにより土地が大きく侵食されたことがよくわかります。


 このことは、私たちの家族に限らず、熊野川流域の住民にとって、大なり小なり経験した方ばかりで、我々にとって水との戦いの歴史と言っても過言ではなかろうかと思います。熊野本宮大社に国宝が少ないのも、流域に古い立派な家が少ないのも、そうしたことが少なからず影響しているものと思われます。


 先般、河床整備の継続を求める陳情が、市長のもとに上げられたと思いますが、直接、熊野川流域住民でない方の署名も数多くあるように聞いておりますが、署名された方の中には条件の一つとして護岸をきちっと整備をした上で、河床整備を条件に挙げている方も多くいられること、また河床整備反対の声を上げている流域地区住民もあるということ。これらの考え方を持っておられる人々の中には、過去水害の被害にあっておられる方が数多くおられます。流域住民の切実な思いを市政を預かる者として、きちっと把握をしておいていただきたいと思います。


 以上述べましたことを踏まえ、市としての今後の取り組みについてお聞きをしたいと思います。


 2番目として、かねて旧本宮町時代から熊野川の河川整備計画を立て、それに基づいた河川整備を県にお願いをしてきたところでありますが、本宮地区においては河川整備計画が国によって策定され、それに基づき本宮地区の整備が行われるようですが、その事業内容についてわかる範囲で結構ですから、お聞きをしたいと思います。


 また、下流域、上流域の無作為な河床整備を実施することについては、護岸の崩壊とともに多くの災害の危険性をはらんでおります。まだ未実施であります河川整備計画の策定を早急に進めていただきたい。とともに、河川整備計画に基づいた河川整備を県当局に働きかけを強くお願いしたいと思います。


 4番目として、現在、現状において高山地区を初め、本宮町地内にはたくさんの護岸がありますが、多くの護岸の根つり現象を起こしている場所を数多く見受けられます。今後どのような対応を考えておられるのか、今後の対策についてお聞きしたいと思います。


 以上、1、2点については、市としての答弁をお願いします。


 また、3、4番については、県に対し強く働きかけをお願いしたいと思います。


 以上、1回目の壇上からの質問は終わります。


              (22番 久保隆一君 降壇)


○議長(鈴木太雄君)    22番、久保隆一君の質問に対する当局の答弁を求めます。


 市長、真砂充敏君。


              (市長 真砂充敏君 登壇)


○市長(真砂充敏君)    久保議員から、2点にわたるご質問をいただきました。2点目の本宮地区河床整備事業については私から、あとは担当部長からお答えいたします。


 本宮地域の熊野川は、議員ご紹介のとおり、過去のたび重なる河川のはんらんによって、膨大な土石が堆積し、流域の低地では、毎年浸水に襲われ、これまで多大な損害を被ってまいりました。このため、本宮町における熊野川流域住民の生命、財産を浸水被害から守ることを目的に、昭和62年に本宮町河床整備事業として開始し、市町村合併後の今日まで22年間にわたり実施してまいりました。この間、熊野川に堆積した膨大な土砂を取り除くことにより、浸水被害の減少に努めてまいりました。特に本宮地区においては平成20年度末時点で、河床整備計画当初の河床高にほぼ達する見込みとなっております。


 一方、河川管理者である和歌山県につきましては現在、熊野川圏域河川整備計画の策定を進めており、平成20年度中に策定予定となっております。現在、この河川整備計画の原案が示されており、治水を目的とする河川工事として、本宮地区における整備工事についても盛り込まれております。


 これらの状況から、田辺市河床整備事業につきましては、平成20年度をもって終了し、今後の本宮地区における浸水対策は河川管理者である和歌山県にゆだねたいと考えております。近年では各地で異常気象による集中豪雨などが多発しており、今後も、上流に設けられたダムからの大量の放水等による土砂の流下、堆積が十分に考えられ、浸水被害の危険性が残されていることは十分認識しております。このことからも、熊野川圏域河川整備計画に基づく治水工事の早期着手について、和歌山県のみならず国土交通省等関係省庁並びに地元選出の国会議員に対しても早急に事業採択していただけるよう要望を行っております。


 また、熊野川圏域河川整備計画の原案に示されている治水工事の具体的な内容につきましては、景観に配慮した輪中堤の設置、河床掘削、排水路等内水排除施設の設置等とされております。この工事内容につきましても、本宮地区における浸水被害の軽減に効果的な事業を行っていただくことはもちろん、上流、下流の護岸構造物等に与える影響も十分考慮しながら計画していただけるよう、流域関係市町村ともども和歌山県に対して強く働きかけてまいりたいと考えておりますので、ご理解賜りますようお願いいたします。


              (市長 真砂充敏君 降壇)


○議長(鈴木太雄君)    教育次長、?田和男君。


            (教育次長 ?田和男君 登壇)


○教育次長(?田和男君)    議員ご質問の旧紀南病院跡地に計画しています複合文化施設の図書館に、市民科学講座が開設できないかということでございますが、新しく建設されます図書館の基本構想の中で、田辺市が目指す新しい図書館の項目として、子供たちの知的好奇心や学習意欲を掘り起こし、子供の健やかな成長のために、読書活動や体験的活動を支援する図書館、図書館の事業や活動などに市民の知恵や意見を反映させるとともに、市民が積極的にかかわることができる図書館、主催事業が地域性や独自性を持った図書館を活動の方針として挙げております。


 現在の図書館でも開催しております郷土史講座の中でも、私たちのまちの先人にいろいろと講義をしていただく中で、歴史的な講座以外に科学的な分野として、地元に関した生物の講座、星座に関する講座などを開催しております。さらに、以前におきましては、夏休みの特別講座として、おもしろ科学教室や参加していただいた方々に実際に体験していただくわくわくサイエンスなどの催しも開催しておりました。


 ただ、現在の図書館は、蔵書数の増加に伴い書棚数もふえ、会議室の一部を書棚コーナーとして使っている関係もあり、体験型の催し物は継続的には開催できておりません。


 新しくできます図書館では、今回、議員よりご提案いただきました市民科学講座につきましても、理科を学ぶ、科学を学ぶ、生物を学ぶだけでなく、学ぶ心を豊かに耕すような学びの場として、学校教育課を初め、関係機関と連携を図りながら、子供から大人の方も参加できるような市民科学講座を開催していきたいと考えております。


 いずれにいたしましても、新しくできます図書館の基本理念として、だれもが学び、憩い、情報を活用できる、暮らしの中の図書館を目指していきたいと考えておりますので、ご支援、ご理解賜りますようよろしくお願い申し上げます。


           (教育次長 ?田和男君 降壇)


○議長(鈴木太雄君)    22番、久保隆一君。


            (22番 久保隆一君 登壇)


○22番(久保隆一君)    答弁ありがとうございます。平成20年時点で、河床整備計画当初の河床高にほぼ達する見込みとなること。また管理者の和歌山県が熊野川流域河川計画の策定を進めており、平成20年に作成予定となっていること。と同時に本宮地区の整備工事についても盛り込まれていることから、今後の河川整備計画に関しては、田辺市河床整備事業は、平成20年をもって終了し、今後本宮地区の浸水対策は、河川管理者である和歌山県にゆだねたいとの答弁でありました。


 また、3点目、4点目の質問に対しては、県、国が事業主体となっているため、今後は県の動向に注目していきたいと考えております。実施中の本宮地区熊野川日足地区以外での熊野川圏域流域河川整備計画は、策定されておりませんので、早急に策定されるとともに、それに基づいた河川整備が行われるよう、重ねてお願いしておきます。


 国、県に強く要望されるようにお願いをして、この項についての質問は終わります。


 また、市民科学講座の開設に当たりましては、ただいま大変前向きな答弁をいただきました。心より感謝を申し上げたいと思います。市民の中にも大変喜んでおられる方も多くあろうかと思います。さきにも述べましたとおり、地方分権、道州制が議論される中、田辺市の特徴を生かし、地方から独自の施策を発信していくことが今後のまちづくりにとって大変重要となってきます。田辺市として、特徴のあるまちづくりを目指すとともに、子供たちにとっても限りない夢を膨らますことのできる田辺市になることを願って、一般質問を終了させていただきます。ありがとうございました。


            (22番 久保隆一君 降壇)


○議長(鈴木太雄君)    以上で、22番、久保隆一君の一般質問は終了いたしました。


 お諮りいたします。


 本日の会議はこの辺にとどめ延会し、明12月11日午前10時から再開いたします。


 これに異議ありませんか。


              (「異議なし」の声あり)


○議長(鈴木太雄君)    異議なしと認めます。


  よって、さよう決しました。


 延 会


○議長(鈴木太雄君)    それでは、本日はこれをもって延会いたします。


               (午後 2時55分)





 地方自治法第123条第2項の規定により署名する。


  平成20年12月10日


                   議  長  鈴 木 太 雄





                   副議長   岡 ? 宏 道





                   議  員  吉 田 克 己





                   議  員  久 保 隆 一





                   議  員  松 本 平 男