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和歌山県 田辺市

平成18年12月定例会(第3号12月11日)




平成18年12月定例会(第3号12月11日)





             田辺市議会12月定例会会議録


            平成18年12月11日(月曜日)


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 平成18年12月11日(月)午前10時開議


 第 1 一般質問


 第 2 5定議案第32号 工事請負契約の締結について


 第 3 5定議案第33号 工事請負変更契約の締結について


 第 4 5定議案第34号 工事請負変更契約の締結について


 第 5 5定議案第35号 紀南環境衛生施設事務組合規約の変更について


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〇会議に付した事件


 日程第1から日程第5まで


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〇議員定数 30名


〇欠  員  0名


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〇出席議員


             議席番号   氏   名


             1番  川 ? 五 一 君


             2番  真 砂 みよ子 君


             3番  久 保 浩 二 君


             4番  小 川 浩 樹 君


             5番  佐 井 昭 子 君


             6番  出 水 豊 数 君


             7番  安 達 克 典 君


             8番  谷 口 和 樹 君


             9番  鈴 木 太 雄 君


            10番  塚   寿 雄 君


            11番  山 本 紳 次 君


            12番  松 下 泰 子 君


            13番  中 本 賢 治 君


            14番  棒 引 昭 治 君


            15番  大 倉 勝 行 君


            16番  宮 本 正 信 君


            17番  高 垣 幸 司 君


            18番  陸 平 輝 昭 君


            19番  山 口   進 君


            20番  宮 田 政 敏 君


            21番  吉 田 克 己 君


            22番  久 保 隆 一 君


            23番  松 本 平 男 君


            24番  天 野 正 一 君


            25番  森   哲 男 君


            26番  山 本 勝 一 君


            27番  吉 本 忠 義 君


            28番  白 川 公 一 君


            29番  岡 ? 宏 道 君


            30番  田 中 康 雅 君


           ──────────────────


〇欠席議員  なし


           ──────────────────


〇説明のため出席したもの


            職  名       氏     名


           市    長     真 砂 充 敏 君


           助    役     森   章 二 君


           収入役        福 田 安 雄 君


           教育長        中 村 久仁生 君


           水道事業管理者    大 江 潔 史 君


           政策調整部長     山 崎 清 弘 君


           企画部長       庄 堂 琢 磨 君


           公聴広報課長     田 中 久 雄 君


           土地対策課参事    田ノ岡 隆 一 君


           総務部長       岡 本 美 彦 君


           秘書課長       那 須 久 男 君


           総務課長       小 川   鏡 君


           市民部長       井 口 富 夫 君


           保健福祉部長     中 瀬 政 男 君


           やすらぎ対策課長   田 中   敦 君


           環境部長       池 田 正 弘 君


           商工観光部長     松 本 純 一 君


           商工観光部理事    ? 田 和 男 君


           農林水産部長     溝 口 博 一 君


           建設部長       橘   長 弘 君


           土木課長       杉 浦 克 佳 君


           中辺路行政局長    坂 本 茂 久 君


           消防長        津 田 正 視 君


           教育総務部長     杉 原 莊 司 君


           学校教育課長     撫 養 明 美 君


           生涯学習部長     藤 畑 静 代 君


           ──────────────────


〇出席事務局職員


            議会事務局長     福 井 量 規


            議会事務局次長    梅 田 敏 文


            議会事務局主任    中 田 信 男


            議会事務局主査    笠 松 実 加


            議会事務局主査    山 下 幸 恵





開 議


○議長(吉本忠義君)    定足数がありますので、ただいまからお手元に配付の日程により、平成18年第5回田辺市議会定例会3日目の会議を開きます。


             (午前10時00分)


          ──────────────────





◎諸般の報告





○議長(吉本忠義君)    この場合、事務局長をして諸般の報告をいたさせます。


 議会事務局長、福井量規君。


         (議会事務局長 福井量規君 登壇)


○議会事務局長(福井量規君)    報告申し上げます。


 本日付、田総第335号の3をもって市長から本定例会の追加議案として、5定議案第32号 工事請負契約の締結など、議案4件の送付がありました。いずれもお手元に配付しております。


 以上であります。


         (議会事務局長 福井量規君 降壇)


○議長(吉本忠義君)    それでは、日程に入ります。





◎日程第1 一般質問





○議長(吉本忠義君)    日程第1 一般質問を行います。


 8番、谷口和樹君の登壇を許可いたします。


           (8番 谷口和樹君 登壇)


○8番(谷口和樹君)    おはようございます。8番議員の谷口です。


 最近、日本語の乱れがよく言われる昨今ですけれども、昔の人は今の日本語をどのように感じるのかなと、いつの時代の日本語が正しいのかなと思いながら眠りにつく、きょうこのごろですが、皆様いかがお過ごしでしょうか。風邪と胃腸炎がはやっていると聞いております。くれぐれも体調維持の方にはお気をつけください。


 前置きはこれぐらいにいたしまして、1番、大項目1.ネーミングライツ制度の導入について始めさせていただきます。


 ネーミングライツ制度ですが、直訳しますと「命名権」ということになりますが、1990年代後半にアメリカにおいて、スポーツ施設等の名称に企業名をつけるビジネスということで広がり、日本においては2000年代前半から赤字の公共施設の管理運営費を埋め合わせる手段の1つとして導入され、注目を集めております。例を挙げますと、渋谷公会堂、現在名は「渋谷C.C.Lemonホール」、これは改装費用を賄うために渋谷区が命名権を電通に売却して、その仲介でサントリーが購入して、この名前になっております。ほかに有名なところですと、「ヤフーBBスタジアム」、ほか身近なところでは県内のグラウンドの名称、最近売却されましたけれども、そのほか変わったところでは、バス停の名前等も年間通じて、その命名権の売却等が行われております。


 この施設の管理者にとっては、命名権を販売することによって、収入が得られるメリット、命名権を購入する企業には、メディアやさまざまな媒体を通じて命名した名称が露出する機会を得られ、宣伝効果が見込まれます。また、施設の地域社会の活性化に貢献することにもつながっていきます。実際、導入されている自治体もあり、成功例もあります。条件整備、ニーズの調査等々、熟考が要りますが、ネーミングライツ制度について、現状、制度に対する考え方、導入というのはできるのかどうかについてお伺いいたします。


 続きまして、2の(1)市を題材としたコンテンツの創出の支援体制及び振興についてです。このコンテンツという言葉、昨今さまざまな分野でお耳にされることと思います。このコンテンツという言葉なんですけれども、まず「コンテンツの創造、保護及び活用の促進に関する法律」というのがありまして、その中の定義では、「コンテンツとは音楽、演劇、文芸、写真、漫画、映画、アニメーション、コンピューターゲーム、その他の文字、図形、色彩、音声、動作もしくは映像、もしくはこれらを組み合わせたもの、またはこれらにかかわる情報を電子計算機を介して提供するためのプログラムであって、人間の創造的活動によって生み出されるもののうち、教養または娯楽の範囲に属するものを言う」とあります。


 よく素材という言葉に置きかえられたりするわけですが、私流のコンテンツ論で簡単に説明しますと、作品と呼ばれるもの、その中でデジタル化されたものであって、さらに何かを構成する資源であるというふうになります。このコンテンツですが、一昔前は映画はフィルムで映画館、自宅でビデオで観賞という形で完結されていたものが、今はもちろん映画館でも見れるんですけれども、デジタル化されて、Webサイト、インターネット上のホームページなどを構成する素材であり、昔、日記は日記帳の中で1つとして完結されていたものが、今はブログという形に変化して、ウェブコンテンツの1つとなって、まさしく情報化社会が生み出した産物であると考えております。


 しかし、コンテンツそのものも重要だと思うんですが、重要なのはその考え方、概念であって、コンテンツすべてが何かを構成する要素である、そういうことです。言いかえますと、すなわち田辺産、田辺を題材とするということは、田辺を表現する、田辺を表現するためのコンテンツ、素材の1つであって、著作権のあるなしにかかわらず、地域の財産、地域の資源であるということです。


 一応、参考のためにご紹介しますが、「コンテンツの創造、保護及び活用の促進に関する法律」とは、「知的財産基本法の基本理念にのっとり、コンテンツの創造、保護及び活用の促進に関し、基本理念を定め並びに国、地方公共団体及びコンテンツ制作等を行う者の責務等を明らかにするとともに、コンテンツの創造、保護及び活用の促進に関する施策の基本となる事項並びにコンテンツ事業の振興に必要な事項を定めること等により、コンテンツの創造、保護及び活用の促進に関する施策を総合的かつ効果的に推進し、もって国民生活の向上及び国民経済の健全な発展に寄与することを目的とする」とあります。


 すなわち、国、地方公共団体、クリエーターの責務を明確にして、必要な事項を定め、コンテンツの創造、保護及び活用の促進をしていこう、そういうことなんだと思いますが、もとに戻りまして、先ほどの田辺を題材としたコンテンツが地域の財産だという観点から、地域を題材としたコンテンツの創造を支援していく体制、施策、例えば地域を題材としたコンテンツ創出のためのクリエーターの創作活動に対する支援制度などをつくっていくことはできないのか。また、地域を題材としたコンテンツ、例えば小説、映像、音楽などを市民向けの各種講演会や上映会、シンポジウムなど文化振興に積極的に活用して展開していけないかということについてお聞かせ願えますか。


 続きまして、大項目3の1です。市民活動・ボランティア・イベントの支援体制について。昨今、協働という言葉が市民活動、ボランティアの分野で常に聞かれます。「ともに働く、協力して働く」などはさまざまな意味合いで使われるのですが、住民主体、官民協働、そういう流れの中で官民の分担において、余りコミュニケーションというか、意思の疎通が図れていないように感じる場面に時折出会います。意思の疎通を図るということはすごく難しいことなんですけれども、市として協働について、どのように考えられておられるのか。住民との協働に対する指針であったり、そういう指針みたいなものがあるのかについてお聞きします。


 3の(2)世界遺産登録後の交通量の増加と通学路について。


 上富田から大塔、中辺路、本宮を通っております国道311号と通学路についてでありますが、去る世界遺産登録後、著しい観光客の増加と新宮までの時間短縮というのがされまして、そういうことに伴う交通量というのがすごく増加しております。特に、私の住む鮎川地内においては、鮎川新橋から上流2キロほどの区間が見通しのよい直線となだらかなカーブになっておりまして、特に朝夕に車がふえる中、乗用車や観光バスを急いでおられるのか、追い越す車両というのを非常によく見かけます。ここは蕨尾、能登平、向越、宇立、この4地区からの通学路になっておりまして、本国道を二度横断しながら現状、学校の方に通学しております。この交通量の増加に伴って、今、非常に危険な状況になっておるんですけれども、県管理の国道、河川にもかかわる話でありますが、当区間の通学路の安全確保についてお聞きします。


 3の(3)限界集落への対策について。


 まず、この限界集落というのは、65歳以上の高齢者が人口比率で住民の50%を超えた集落のことを指す。そのように長野大学の教授が最初に提唱された概念であると言われております。中山間地や離島を中心に、過疎化、高齢化の進行で急速にふえてきており、このような状態となった集落では、生活道路の管理、冠婚葬祭など共同体としての機能が急速に衰えてしまい、やがて消滅に向かうとされています。国土庁が1999年に行った調査においては、やがて消え去る集落の数は日本全体で約2,000以上あるとされております。また、限界集落を超えた集落は超限界集落から消滅集落へと向かうとあります。現在、市内ではこの条件に当てはまる限界集落と思われる地区が約36地区あります。


 さらに、そのうち65歳以上が70%以上を超える超限界集落、そこに当たる集落地区が約11地区あります。このうち、100%というところも何カ所かありまして、この超限界集落というところに当たる地区は、本当に地域としての運営が超限界に達していると、そういうことなんですが、何か不測の事態があったときに、地域に対応できるだけの弾力性がありません。高齢化の進む集落、特に明らかにコミュニティの存続が危ぶまれる地域について、その形態を保てるように何らかの支援策というのが必要であると考えます。


 その中でも、この超限界集落に対して、調査、条件設定、エリア指定を行い、効率的な施策を講じることができないかお聞きします。


 以上、1回目の質問を終わります。


           (8番 谷口和樹君 降壇)


○議長(吉本忠義君)    8番、谷口和樹君の質問に対する当局の答弁を求めます。


 市長、真砂充敏君。


           (市長 真砂充敏君 登壇)


○市長(真砂充敏君)    谷口議員より3点にわたるご質問をいただきましたが、私の方から3番目の地域づくりについての(1)と(3)を、あとは担当部長よりお答えをいたします。


 地域づくりとは、地域住民が市民活動団体や行政などとともに、パートナーシップをつくり出し、地域の課題を解決する活動であり、それはまた地域の問題を自分自身の問題として考え、みずからの地域はみずからでつくるという意識を持って行う活動であると考えています。


 広報田辺8月号に、今こそ地域力と題して、私の地域づくりについての意見を述べさせていただきましたように、地方自治体の財政状況は今後ますます厳しくなると予想され、地域住民と行政がともに支え合うことが必要な時代となってまいりました。


 そのような中で、これからのまちづくりの鍵となるのは、やはり地域に住む人の活力であり、自治会、町内会を初め市民活動団体等がそれぞれの地域の課題の解決に向け取り組む活動が地域力であります。議員ご指摘のとおり、地域づくりに行政のかかわりは重要であり、協働による取り組みこそがこれからの行政の努めであると考えております。


 現在、市といたしましては、みんなでまちづくり補助金制度を設け、地域住民が主体的に実施する個性的なまちづくり活動を支援しているところであり、その事業内容は、環境保全、教育、文化、福祉を初め地域の活性化を図る催しなど、幅広い分野において活用され、地域の課題の解決に向けた取り組みや団体の活動の活性化に結びつくなどの成果が上がっています。


 また、昨年10月に田辺市市民活動センターを設置し、市民活動に対して総合的な支援体制の整備に努めております。市民活動センターの設置により、市民活動における情報提供、法人設立等の相談、啓発業務等が充実するとともに、登録団体数も99団体と増加して、相互のネットワーク化が図られています。


 議員ご指摘のとおり、協働による地域づくりとは、それぞれの得意分野を生かし、お互いの立場や自主性を尊重しながら役割分担を行い、地域や社会に対して相乗効果を生み出し、よりよい公益を提供することと理解しておりますが、しかしながら現実的には、職員が協働による取り組みの必要性の認識、あるいは市民活動へのかかわり方やスタンスもやや差のあるところも実情であります。


 したがって、職員一人一人が共通認識のもと、積極的に協働事業に取り組むように現在、田辺市協働推進指針及び協働を進めるためのハンドブックを策定中であります。完成後は、この指針に基づきさらなる市民活動団体等との協働の取り組みを進めてまいりたいと考えています。


 いずれにいたしましても、地域づくりは地域の人々の力が必要であり、地域の力と行政が一体となって初めて協働事業が行えるものと考えておりまして、地域住民のご協力をいただきながら、市としましても地域づくり活動に積極的に取り組んでまいりたく存じますので、ご理解のほどをお願いいたします。


 次に、限界集落への対策についてでありますが、ただいま議員から集落の日常生活における本当に厳しい状況をご紹介をいただきましたが、高齢化が進んだ地域の集落のあり方を早く検討して、集落を維持し、さらに活性化していく方策を見出さなければ、やがて崩壊していく危機感を抱かずにはいられません。


 集落には、地域住民が相互に扶助し合いながら、地域固有の景観や文化、資源等を維持・管理する機能があります。したがいまして、当市が有します山村部の貴重な景観や文化、森林資源を守る担い手として山村集落の維持・活性化は重要な課題であると考えております。


 田辺市におきましても、山村地域における高齢化は進んでおりまして、議員のお話にもございました65歳以上の方が70%を超える大字、いわゆる超限界集落も幾つかあることは私も承知しているところでございます。


 旧町村地域で居住されている大字集落は、本年3月末で84字ございますが、そのうち、中辺路地域では1字、大塔地域では8字、本宮地域では4字の計13字の超限界集落がございます。さらに、そのうちの6字は高齢化率が100%となっております。


 このような状況は、全国的な課題ともなっておりまして、国の国土審議会におきましても、今後の集落機能の維持・再編成の考え方が検討されているところでありまして、その中で、集落の移転を伴わない方法として、中心的な集落の機能を強化することにより、周辺集落の機能を補完する方法や、生活圏を同じくする複数集落が新たな地域組織を形成して、広域的に集落機能を担う方法、また、隣り合う集落との統合による方法などが上げられています。集落の維持・活性化につきましては、その重要性を十分認識しておりますので、今後、その実態をさらに把握いたしまして、効果的な手だて、研究・検討をしていく必要があると考えています。


 以上です。


           (市長 真砂充敏君 降壇)


○議長(吉本忠義君)    建設部長、橘 長弘君。


          (建設部長 橘 長弘君 登壇)


○建設部長(橘 長弘君)    議員ご質問の地域づくりについての2番目、世界遺産登録後の交通量の増加と通学路についてお答えをいたします。


 議員ご指摘のとおり、国道311号は、本宮までの全区間が開通したことと、平成16年7月に「紀伊山地の霊場と参詣道」が世界遺産に登録されたことによりまして、交通量が増加していることは事実でございます。議員お話の鮎川地区におきましては、蕨尾、能登平、向越、宇立の4地区から通学する児童生徒が多く、本国道を横断しなければならない状況になっております。国道311号の歩道につきましては、昭和57年ごろ県に要望を行いまして、その後歩道の設置を行っておりますが、河川の整備計画が未策定でありまして、通水断面の決定がされていなかったため、やむをえず途中で断ち切れている状況でございます。


 近年、交通量の増加に伴いまして、交通事故防止と歩行者の安全確保のための歩道の必要性については、十分認識しておりますので、歩道の設置に伴う現況河川での通水断面についての影響等を検討していただくよう県に働きかけてまいりますとともに、児童生徒が安心して通学できるような方策を関係機関に要望してまいりたいと考えておりますので、ご理解を賜りますようよろしくお願いいたします。


 以上でございます。


          (建設部長 橘 長弘君 降壇)


○議長(吉本忠義君)    政策調整部長、山崎清弘君。


         (政策調整部長 山崎清弘君 登壇)


○政策調整部長(山崎清弘君)    私から1点目のネーミングライツ制度の導入についてお答えいたします。


 先ほど議員からも本制度の概要と導入事例についてご紹介がございましたが、成功している事例につきましては、プロ野球球団やJリーグのクラブチームなどの本拠地となる球場やスタジアムが中心でございまして、当該施設の広告媒体価値とともにスポンサーとなる大企業の存在が大きな要素の1つであると考えております。


 また、地方におきましても幾つかの成功事例もございますが、やはり企業、特に地元企業の理解と協力が必要となってまいります。県内におきましては、県体育協会がことしの1月に県内で初めて日高町の多目的スポーツグラウンドにネーミングライツ制度を導入しましたが、命名権料の大幅な値下げでようやく契約相手方が決まったという状況でございます。この制度は自主財源の確保という点では、有効な施策であると思いますが、導入に際しましては、公共施設に企業のイメージアップや認知度の向上につながるような広告媒体としての魅力を持たせることや、地元企業等のご理解とご協力も必要となってまいります。


 また、経済状況等も大きな要因の1つになるなど、本制度の導入に当たっては、さまざまな課題があると考えております。今後は、他の地方自治体の事例や動向等も参考にしながら、本市において導入し、制度として継続していくことが可能かどうかについて、十分調査研究を進めてまいりたいと考えておりますので、ご理解いただきますようよろしくお願い申し上げます。


 以上でございます。


         (政策調整部長 山崎清弘君 降壇)


○議長(吉本忠義君)    生涯学習部長、藤畑静代君。


         (生涯学習部長 藤畑静代君 登壇)


○生涯学習部長(藤畑静代君)    議員ご質問の2点目、コンテンツの振興について、私の方からお答えをさせていただきます。


 ただいま、議員からもご説明がございましたとおり、コンテンツにつきましては、平成16年に施行されましたコンテンツの創造、保護及び活用の促進に関する法律におきまして、映画や音楽、演劇、文芸、または漫画やアニメーション等に係る情報を電子計算機を介して提供するためのプログラムであり、人間の創造的活動により生み出されるもののうち、教養または娯楽の範囲に属するものという定義がなされております。


 このように、映画や音楽といった文化芸術振興基本法において、文化として規定されている要素を含む一方、IT基本法や知的財産基本法等にも関連し、さらに国の観光立国行動計画や、新産業創造戦略等の中にも記述がなされているなど、その振興は文化だけではなく、産業や地域振興にも及ぶ有効な手段であると考えているところでございます。


 したがいまして、本市の豊かな自然や文化、あるいは地域を題材とした小説、映画、例えば映画では、この地で撮影されました「ストロベリーフィールズ」や「幸福のスイッチ」が挙げられますが、こういったコンテンツを効果的に蓄積していくことは重要であり、さらにそれらを活用して魅力あるコンテンツが創出、蓄積されていくという連鎖が、本市の文化振興、ひいては産業、地域の振興に大きな潤いをもたらすものであると考えます。


 しかしながら、コンテンツの蓄積状況という点で申し上げますと、現在、各部署がそれぞれコンテンツとなるデータを蓄積保存しているという状態であり、今後、より効果的な蓄積、管理方法の考案が研究課題であると存じます。


 また、このようなコンテンツを創出する制作者への支援体制につきましては、議員もご承知のとおり、国等による施策として、コンテンツ制作そのものに対する補助制度や制作者の技術向上を目的とした人材育成制度等、さまざまな支援制度があり、それらの情報を収集、提供し、ご活用いただくということも有効な支援施策の1つであると考えております。


 また、地域を題材としたコンテンツを積極的に活用するということでは、1例を挙げれば、南方熊楠翁関係の資料データや映像、世界遺産である熊野古道や無形文化財のビデオ等を講演会やシンポジウム等において活用しており、文化振興にとって有効な手段であると認識をいたしております。


 市民向けのコンテンツ振興に関する各種講演会やシンポジウム、上映会等の開催につきましては、現在、積極的な開催にまで至ってはおりませんが、コンテンツ振興に対する意識向上を図るということにおきましては、重要な施策であるだけではなく、そこで活用されておりますコンテンツの制作者にとって、それが作品に対する批評の場となり、新たな作品づくりにつながっていくとすれば、それはお互いにとって有益な場であると考えております。


 以上、議員からのコンテンツの振興についてというご質問につきましては、主に文化振興という側面から、市の現状も含め考え方を申し上げました。


 しかしながら、コンテンツ振興は文化や産業、地域振興等、多くの分野に関連するがゆえに、各分野からのさまざまなアプローチがなされていくものであると考えます。


 したがいまして、本市といたしましては、地域を題材としたコンテンツの効果的な蓄積及び管理、またその活用のあり方、制作者への支援、さらには市民向けの各種講演会やシンポジウム等の開催はいずれも重要な施策であり、包括的に取り組む政策が必要であるとの認識から、今後、関係各課の連携を図る中での大切な研究課題であると考えてございます。ご理解のほど、どうかよろしくお願いを申し上げます。


 以上でございます。


         (生涯学習部長 藤畑静代君 降壇)


○議長(吉本忠義君)    8番、谷口和樹君。


           (8番 谷口和樹君 登壇)


○8番(谷口和樹君)    ご答弁ありがとうございます。まず、1番のネーミングライツ制度の導入についてでありますが、現状、調査研究を進めていただけるということなので、その辺よろしくお願いします。


 例えば、今、指定管理者制度等がありますので、施設の選定時にネーミングライツの提示等を行えたら、より効果的なのかなと思います。企業のイメージアップに、認知度の向上につながるような、そういう魅力をということなんですけれども、自分の経験からの話ですけれども、どこに企業のイメージ力のアップを求めるかというところであると思います。そこら辺は企業のニーズというのを調べていただく必要というのがあるのかなと思います。


 私どもの経験からいきますと、企業のイメージアップ、特に文化施設等にそういうネーミングライツの導入とかあれば、企業のイメージアップにつながるのかなと、そういう考えを持っておりますので、新庄公園の野外音楽堂、そういうものでも取り入れられる可能性というのがあると思いますので、ぜひ今持っている財産の活用ということでご検討いただけたらと思います。これはこういうことで。


 2のコンテンツの振興についてですね。ちょこっと管理の方法について触れていただいたんですけれども、質問とちょっと外れたところで触れていただいたんですけれども、管理の方法、蓄積されるコンテンツの現状あるものも含めて管理の方法については研究、検討していただきたいなと思います。特に、コンテンツの創出、保護及び活用に関する法律の中でもありますように、その所有権であったりとか、著作権であったりとか、そういうものに関することも載っていますので、そういうものも検討していただきながらいかせていただけたらなと思っております。


 コンテンツの振興については、時代のニーズであったりとか、そういうものであって、田辺を題材としたコンテンツというのは先ほども申しましたけれども、地域の資源であるというふうに考えております。特にこれから通信インフラの整備とともに、このコンテンツの必要性、重要性というのがすごく高まってくると思われます。さらにその形というものを、1年1年すごく多種多様、形を変えて、今までは変わってきているんですけれども、市としてもそういう認識を持って行政運営にいかせていただけたらなと思います。特に、情報通信基盤、それの活用という計画とか、指針というのも必要であるのではないかなと思います。このコンテンツの振興を含めてでありますけれども。そういう活用の仕方であれば、今までも諸先輩方のお話の中にあったと思うんですけれども、遠隔診療であったりとか、ユビキタスに関連する話であったりとか、皆様いろんな通信基盤の活用の仕方をご検討されていると思います。そういうものを収集されるような、そういう計画であったり、指針であったりというのが必要でないかなと思っておりますので、話はずれましたけれども、そういうことも考えながら、行政運営に生かしていただけたらなと思います。その辺は、お願いということで、またご検討をよろしくお願いします。


 3番、市民活動・ボランティアなんですけれども、これは一番いつも感じることなんですけれども、役割の分担、住民主導、住民が主役という中での行政との役割の分担というのがいつもその中で感じることなんですけれども、権利の所在であったりとか、義務であったりとか、スタンスであったりとか、そういう中でうまいこといっているケースというのもよく感じるんです。しかしながら、そんな中で、主役の住民が一人舞台になっている場合というのもよく感じるんです。住民が主役ですから、そんな中で主導権を持ってやっていくのは、それが筋だと思うんですけれども、一人舞台にならないように、その辺をちょっと頭に入れながら、協働というのを推進していただきたいと。その中で、皆様の共通の認識、そういうものを持っていただきたいと思います。


 ことしの春に、ビック・ユーの方で商工フェアというイベントに参加させていただいたんです。そんな中で職員さんのサポートの仕方というのを見ていまして、ちょうどいいスタンスで、それは指導されたのかどうかわからないですけれども、そんな中で気持ちのいい、すごくバランスのとれたサポートというのを感じました。やっぱりそういうイベントであれば、終わってからお互い気持ちよく感謝もできますし、来年もやってやろうかとか、そういう気持ちになるわけなんですよね。


 かと言えば、住民主導という中に、一人ぼっちというか、孤独感を感じながら、全員の意欲をそぐケースというのが時たま見られます。そういうことになってほしくないなというのが一番の私の思いでありまして、結果、さらなる方針に向かって導いてあげられるような体制をとっていただきたいと思っております。そういう指針、ハンドブックができるのであれば、そんな中でそういうことも生かしていただきたいと思っております。


 3の(2)ですけれども、交通量がふえていますという話なんですけれども、特に特殊大型車、ダンプがすごく311号ふえています。そんな中で、土砂の搬入をする11トンのダンプ等がふえていまして、前に一度見たケースなんですけれども、2台の10トンダンプが、そこの直線で次々と車を追い抜かしていくんです。その交通マナーというのは運転者の本人の問題、マナーによるところなんですけれども、それだけ危険な箇所であると思っております。そこに、1本の道路があって、2回横切るわけなんですね。例えば60キロで走っている11トンダンプというのは制動距離が大体40メートルと大体言われています。特に空荷だったら、バランスを崩しやすいんです。そんな中で、そんなところに飛び出したらどうなるんだろうなと、いつも思いながら、それだけ危険な場面というのが多い道になっております。


 実際、子供が被害を受けた交通事故のケースというのもその中にありまして、そんな中でのお話であるんですけれども、県管理の国道なんで、県に対して通学の安全確保のための歩道の設置等も含めまして、要望の方を引き続きお願いします。


 (3)番の限界集落についてなんですけど、さまざまな対処法というのを考えられますというお話で、その中で1つ気になったのは、複数の地区をその集落の機能維持のために合併、統合というのがケースの中にありますということなんですけど、そこで感じたんですけど、距離というのが1つの超限界集落があって、そこは機能を維持できない理由の1つに隣までのすごい距離感というのがあるんです。例えば、右隣が5キロ離れていますよとか、そういう状態なんですよね。それを複数で合併するということは、多分どのみち到底維持できないケースというのが当てはまることがあると思うんですね。そこは極論なところもあるんですけれども、そういうことも選択肢に入っておられるのであれば、距離感というのを頭に入れながら考えていっていただきたいと思います。


 せんだって、超限界集落に当てはまるような地区の話なんですけれども、1例でいいますと、テレビの共聴アンテナに落雷があったんですね。テレビの共聴アンテナというのは地区の持ち物であります。その地区で持っている共聴アンテナを直して、次の日かその次の日かに再び落雷があったんですよね。修理ということになったんですけれども、その修理代というのがテレビ組合にお金がないので、個別に割って負担しましょうかという話になったらしいんですけれども、今、そこの地区が12世帯、約半数が独居なんです。65歳以上が71.4%、そんな中で、1つの家で対応できないぐらいの金額になるんですね。皆様で話し合った結果、ケーブルテレビが引かれるので、2年間テレビ我慢しようかという話になったらしいんです。そういう話になったらしいんですね。だから、そこの地区では以前にも、おばあちゃんが貯水タンクのごみを取りにいって、転落しまして、骨折したんですけれども、それを助けにいったおじいさんがまた腰抜かしまして、2人とも動けないようになって救助であったりとか、水道、水に関することですよね。それも維持管理が地域でできていない。そういうような状況になっている。地域の運営というのが完全に立ち行かなくなっている地域というのは、多分そこだけではなくて、点在しています。


 そんな中で、広大な過疎地域を抱える中で、全体的な問題点もさることなんですけれども、大きなくくりじゃなくて、現在、本当に急を要する集落に支援というのは必要であると思っています。そんな中で、効率的な過疎化施策を講じていっていただきたいと思います。それは多分、田辺市全体において明快な、だれもわかるような過疎化対策、そういうものを提示するべきじゃないかなと思っております。


 そんな中での質問であったわけなんですけれども、ぜひ効率的な過疎化施策を講じていただきたいと願う限りでありますが、そんな中で私の一般質問を終わらせていただきます。長々となりましたけれども、皆様、ありがとうございました。


           (8番 谷口和樹君 降壇)


○議長(吉本忠義君)    以上で、8番、谷口和樹君の一般質問は終了いたしました。


 休 憩


○議長(吉本忠義君)    この場合、11時まで休憩いたします。


              (午前10時51分)


         ―――――――――――――――――――


 再 開


○議長(副議長 鈴木太雄君)    休憩前に引き続き会議を開きます。


              (午前11時00分)


○議長(副議長 鈴木太雄君)    続いて、10番、塚 寿雄君の登壇を許可いたします。


           (10番 塚 寿雄君 登壇)


○10番(塚 寿雄君)    10番、塚 寿雄です。質問の前に、本宮町東和田地内で発生いたしました土砂崩れに際しましては、議員の皆様及び市長、教育委員会を初め担当部局の皆様には早速駆けつけていただき、現場を視察し、住民の声を聞き、そして迅速に対応策を講じていただいておりますことをお礼申し上げます。


 今は、川原を通る延長1.4キロメートルの仮設道路が整備されておりますが、川が増水するとたちまち通行不能となってしまうため、今は大雨が降らないことを祈るような状況であります。83世帯、160人余りの方々にはまだ何かとご不自由をかけてございますが、どうか一日も早く、1時間でも早く完全復旧に向けて、なお一層のご協力をお願い申し上げます。


 それでは、介護保険制度改正にかかって幾つか質問させていただきます。


 新たに、予防重視型システムへの転換ということで、大幅な見直しが行われ、4月から改正法が施行されております。予防重視型システム、つまり要支援や要介護状態にならないようにする。また、これ以上、悪化しないようにするための対策に視点を置いた改正であります。


 こうした観点からの政策は、今までも少なからず行われております。その1つに、生きがいデイサービスがあります。要介護認定で、「自立」と判定された方のために、閉じこもりを防ぎ、生きがいを持って生活し、要介護状態に陥らないために県の指導に基づき、市町村が実施してきたものであります。内容は、1週間に1回、デイサービスセンターに通って、その事業が行われております。


 今回の法改正により、生きがいデイサービスを廃止し、介護予防事業への転換が図られようとしております。しかし、ここで問題となってくるのが、新たに行おうとしている介護予防事業を受けるためには、認定審査会で自立と判定された方に再び医師の診断とケアマネジャーによるチェックリストでの判断が必要となります。その判断で、限りなく要支援状態になる可能性が高い人、特定高齢者というそうであります。その特定高齢者だけが新たな介護予防事業の対象となるということであります。


 つまり、要介護認定のランクで、自立と要支援の間に、もう一枠を設けるような感覚でとらえるわけでありますが、自立と認定された方をさらに2つのグループに分けるということは、高齢者にとっては非常にわかりにくい、理解のしにくい状況が発生すると思われます。同じ自立と判定されたのに、片や新たな介護予防事業が受けられ、片や何の手だてもなくなるという状況が発生し、利用者からも多くの戸惑いの声が聞かれております。


 また、新設される介護予防事業でありますが、その内容にも疑問を感じざるを得ません。今までの生きがいデイサービスは、利用者が主体で、利用者の望む手芸やゲーム、またレクリエーションや温泉入浴など、興味のある趣味性の高いものを、それぞれの利用者が選択し、そして職員がサポートするという形態で実施されてきました。新設の介護予防事業は、あくまでも予防が重点項目であり、筋力低下防止の訓練や転倒骨折予防教室、また口の中のことでありますが、口腔ケアや栄養指導などの講習会、そういったことが主な内容となっているようであります。


 ある一定の効果は望めると思いますが、果たして興味を示してくれるのか、また利用者の参加自体があるのか、疑問を抱かざるを得ません。生きがいデイサービスにかわって行おうとしている介護予防事業でありますが、なかなか全体像が見えません。市はどのようなプランを描いているのか、また先ほど申し上げましたハイリスクの特定高齢者には該当しないと認定された方、ここであえてグレーゾーンの方と表現させていただきますが、何のサービスも利用できなくなる高齢者に対し、何らかの対策を考えているのか、お尋ねいたします。


 続きまして、(2)の中間施設の整備についてお尋ねいたします。


 介護保険制度は大きく分けて施設福祉と在宅福祉がございます。国は施設福祉の中で最も基準単価の高い療養型病床群にメスを入れようとしております。平成23年度をめどに、療養型病床群のうち、介護保険範疇の病院を廃止して、順次、老人保健施設やケアハウス及び有料老人ホーム等への移行を計画しております。昨年の11月に厚生労働省の外郭団体であります中央社会保険医療協議会が全国調査を行いました。その調査によりますと、療養型病床群、ここでは簡単に老人病院と申し上げますが、老人病院に入院中の患者で、医師の直接的医療行為が必要ない患者は、全体の50%を上回っているとの報告が出されております。こういったことから、介護系の老人病院の廃止は納得のいくところであります。


 今後、38万床ある老人病院については、15万床を医療保険の範疇として残し、残りを順次老健等へ移行するということであります。老人病院の経営者にとっては、医療保険の範疇でいくのか、介護保険の範疇に切りかえるのか、今後シビアな選択に迫られ、果たしてスムーズな移行ができるのか。また、介護難民と言われる方が新たに発生しないのか心配されるところであります。


 この社会的入院という問題とあわせて、田辺市全体で240名余りの入所待機者の解消という大変大きな課題と、またこれ以上、介護保険料の大幅な高騰を避けるためにも、早急な対策が必要と考えます。


 旧本宮町では、こうした問題の解決策といたしまして、高齢者支援ハウスというものを整備してまいりました。この高齢者支援ハウスというものは、在宅と施設の中間に位置する、あくまでも在宅サービスの一環として進められておりました。この中間施設の整備により、旧本宮町時代では身体状況の重い方は病院や特養、軽い方は在宅、そして中間の方は高齢者支援ハウスへと、いわゆる要介護者の住み分けということが、ある程度できておりました。


 その効果といたしまして、介護保険料を2,800円に据え置くことができておりましたし、特養への入所待機待ちも大体1カ月前後で推移してきた経過があります。高齢者支援ハウスを整備したことによる効果は十分発揮されていたものと思います。地理的条件や過疎化ということで福祉のサービスメニューは限りなく少ない本宮でありましたが、利用者やその家族にとってはそれなりの満足のいく福祉政策ができていたのではないでしょうか。


 今回の法改正において、これらの問題を解決するため、地域密着型サービスとして幾つかの提案が出されているようでありますが、その内容、また現在の動きや効果について説明を願います。


 また、小規模多機能型居宅介護事業所が、現在3カ所で工事中のものも含め進められているようでありますが、そういった在宅福祉系の事業に併設して高齢者支援ハウスを整備する考えはないか、お尋ねいたします。食事提供にかかる保険料請求の上で、若干法的にグレーゾーンという問題があると伺っておりますが、市民にとっては大変有意義な、ありがたいサービスの1つと考えますので、ぜひ前向きにご検討いただきたいと思います。


 続きまして、直接法改正とは関係ございませんが、住民の声として、(3)の移送サービスについてお尋ねいたします。


 新田辺市では、地域により交通体系には大きな格差がございます。市街地と違い山村部では公共交通機関には恵まれておりません。本宮町の場合も、タクシーが2台と龍神バス、熊野交通及び奈良交通の路線バスが日に数本ずつ運行されておりますが、自宅からバス停まで5キロや6キロというところはたくさんございます。この公共交通機関だけでは住民のニーズにこたえることは到底できません。そのため、旧本宮町では、独自に住民バスを走らせたり、社会福祉協議会による有料での移送サービスを行っておりました。このことにより少しは住民のニーズにこたえることができておりました。


 しかし、合併後は、社協の行っていた移送サービスに対し、料金徴収での法的な問題が指摘され、規制がかかりました。今は3つの制度により、実施されていると聞いております。しかしその内容は料金が要るものや要らないものがあったり、目的地にくくりがあったり、また身体状況により元気な人は利用できない制度になっているようであります。先ほど申し上げました自宅からバス停まで5キロも6キロも離れているにもかかわらず、元気であるということでサービスが利用できない、こういった現実があります。利用者から見て、サービスを利用できるかできないかについての判断基準等においても、グレーゾーンがあり、高齢者にとってはまた交通弱者にとってはわかりにくいことが多いように感じます。


 移送サービスは山村のような交通インフラの未整備な独居老人等が多い地域にとっては、なくてはならないサービスであります。今後、本宮だけにかかわらず、新市全体でこの移送サービスの重要性をどのように考え、それに対する施策をどうお考えなのか、お尋ねいたします。


 以上、よろしくお願いいたします。


           (10番 塚 寿雄君 降壇)


○議長(副議長 鈴木太雄君)    10番、塚 寿雄君の質問に対する当局の答弁を求めます。


 市長、真砂充敏君。


           (市長 真砂充敏君 登壇)


○市長(真砂充敏君)    塚議員からご質問いただきました介護保険制度改正に係る問題点と対策について、お答えいたします。


 明るく活力ある超高齢化社会の構築、制度の持続可能性の確保、社会保障の総合化を基本的視点として、平成17年6月に介護保険法が改正され、あわせて老人福祉法、老人保健法等も改正をされました。


 改正の概要でございますが、予防重視型システムへの転換として、新予防給付及び地域支援事業の創設、新たなサービス体系の確立として、地域密着型サービス及び地域包括支援センターが創設されました。また、施設給付の見直しなども行われました。特に、予防重視型システムへの転換につきましては、これまでも高齢者福祉事業として、介護予防、地域支え合い事業、それから在宅介護支援センター運営事業、老人保健事業として、健康教育、健康相談などを実施してきたところでございますが、これらの事業や制度をより一貫性を持って、継続的、効果的に介護予防を推進するため、また総合的な高齢者支援を図る観点から、地域支援事業として再編されたものであります。


 ご質問の1点目、地域支援事業全般の現状でございますが、これまでの保健福祉事業を再編した地域支援事業は、平成18年度は介護保険給付費の2%を財源に、要支援、要介護状態になる前からの総合的な介護予防を推進し、地域における包括的、継続的なマネジメント機能を強化する観点から、介護予防事業、それから包括的支援事業、任意事業の3事業を実施しております。


 介護予防事業の特定高齢者施策は、要支援、要介護状態に陥るおそれのある高齢者を早期に発見し、施設等において運動機能向上トレーニングを実施し、基礎体力の向上を目指した事業や、閉じこもり、認知症、うつ等のおそれのある高齢者を対象に、保健師等が居宅へ訪問をして、生活機能や生活習慣に関する問題などを把握して、必要な指導等を行う事業でございます。


 また、一般高齢者施策は、介護予防普及啓発や地域での介護予防教室、介護予防に関するボランティア等の人材育成や地域活動組織の育成、支援のための事業でございます。


 現在、介護予防事業を実施する職員として、理学療法士、保健師、看護師、歯科衛生士の専門職を6名配置して、介護予防事業を進めております。


 平成17年度は、老人憩いの家において、運動機能向上トレーニングを実施し、本年9月からは県のモデル事業として口腔機能改善、栄養改善、認知症予防教室を実施しております。運動機能向上トレーニングでは、基礎体力の向上や口腔機能改善、栄養改善では予防に関する意識の向上が見られております。


 今回の法改正により、地域支援事業に介護予防事業が組み込まれたことから、地域支援事業の財源を有効に活用するため、生きがい活動支援通所事業のサービス内容を見直し、地域支援事業に合わせた運動指導等の予防事業を行っておりまして、現在、11カ所の施設で430名の方が利用されております。


 また、生きがい活動支援通所事業の今後について、現在利用している方への対応に、どのような手だてを考えているかとのご質問でございますが、介護予防事業として効果を上げることは必要であり、趣味活動やグラウンドゴルフなど楽しく参加できるものはたくさんあると考えられますので、今後の生きがい活動支援通所事業の方向については、利用者の意見もお聞きして、介護予防事業とあわせて検討いたしたいと考えております。


 続きまして、2点目の中間施設の充実についてでございますが、制度改正により、高齢者が要介護状態となっても、できるかぎり住みなれた地域で生活を継続できるようにする観点から、地域密着型サービスが新たに創設されました。地域密着型サービスには、認知症の高齢者が共同生活をしながら、家庭的な雰囲気の中で介護を受ける、いわゆる認知症対応型共同生活介護、グループホームです。それから、夜間に定期的にホームヘルパーが自宅を訪問して介護や日常生活の世話を行う夜間対応型訪問介護、また認知症の高齢者がデイサービスセンターなどに通い、機能訓練を受ける認知症対応型通所介護、また、事業所への通いを中心に、利用者の様態や希望に応じて随時自宅への訪問や事業所での泊まりを組み合わせた介護サービスを提供することで、中重度の状態となっても在宅での生活が継続できるように支援をする小規模多機能型居宅介護などがあります。


 地域密着型サービスの整備計画につきましては、高齢者保健福祉計画におきましても、平成18年度から平成20年度にかけて旧市町村ごとに整備目標数を定めております。現時点におきまして、認知症対応型通所介護及び小規模多機能型居宅介護が旧田辺市内にそれぞれ1カ所整備済みであり、建設中が2カ所でございます。


 今後の整備につきましては、各種法人、団体等からの事業実施の意向を踏まえながら、地域の方々と十分に協議の上、推進してまいりたいと考えております。


 また、高齢者生活支援ハウスにつきましては、市内に7カ所ございまして、11月末現在、68名の方が入所をされております。ひとり暮らし高齢者は年々増加の傾向にあり、生活に不安のある高齢者が安心して生活のできる施設は、今後必要と予測され、高齢者保健福祉計画においても高齢者生活支援ハウスの増床を計画しておりますが、今後は、制度改正による地域密着型サービスの介護サービスも視野に入れ、議員ご提言の内容も含めて検討してまいりたいと考えております。


 次に、3点目の移送サービスの安定供給につきましては、田辺市外出支援サービス事業実施要綱に基づき、公共交通機関を利用することが困難な高齢者等を対象に、医療機関への送迎を行い、自宅での自立した生活の継続を可能とするとともに、当該家族の身体的、精神的、経済的負担の軽減を図ることを目的として実施をいたしております。


 議員よりご質問のありました本宮地域における福祉輸送サービスの現状といたしましては、介護保険法における介護タクシーを利用できる方は、要介護1以上の方が対象となりまして、約130人、外出支援事業につきましては、現在186人が登録をされております。そのほかに、本年設立したNPO法人が実施される道路運送法第80条許可による福祉有償輸送サービスでは、要支援、要介護認定者及び身体障害者等が対象となり、買い物などに利用できるようになってございます。


 本宮地域の福祉輸送サービスは、現在3つの制度により実施をされておりまして、道路運送法の規定により制限や対象者がそれぞれ異なることから、市民の方には制度を十分理解していただき、利用していただければと考えております。


 外出支援事業につきましては、道路運送法に基づき、市町村が無償で実施すること、また医療機関への送迎に限定すること等の条件はありますが、今後も急速な高齢化や過疎化による高齢者の孤立を解消するために、新市の公共交通体系の中で総合的に検討してまいりたいと考えておりますので、ご理解賜りたいと存じます。


 以上です。


           (市長 真砂充敏君 降壇)


○議長(副議長 鈴木太雄君)    10番、塚 寿雄君。


           (10番 塚 寿雄君 登壇)


○10番(塚 寿雄君)    ご答弁ありがとうございました。今後の生きがいデイサービスの方向については、利用者の意見もお聞きして、介護予防事業とあわせて検討していただくとの答弁でありました。


 私は、施設で働いた関係で、多くのお年寄りと接する機会がございます。この前も「塚さん、私はもう本宮園に来たらあかんのやろうか」と、思わず返事に困ってしまう、そんな声がよく聞かれます。生きがいデイサービスの有効性、つまり要支援や要介護状態に陥らないための予防策としては、この事業はその役割を十分果たしていると考えております。今回の法律の改正と現場の状況には、すくなからずギャップがあるように感じてなりません。


 高齢者支援ハウスの件につきましても、その有効性は十分承知しております。幾つかの問題があるようですので、もう少し勉強して再度機会があれば質問等行いたいと思います。


 移送サービスについては、本宮町だけに限らず、新市の公共交通体系の中で総合的に検討するということでございますが、この移送サービスについての基本的な考え方として、地域の交通事情に即した整備と、そして料金についてはあくまでも有償で行うべきと考えます。そして、利用できる方を決定する上では、身体状況とあわせて地理的条件についても配慮していただきたいと思います。


 また、運営、経営と言えばいいのかわかりませんが、その事業で独立採算できるような仕組みを構築していく必要があると思いますので、前向きの検討をお願いしたいと思います。


 最後に、今回の質問に際しまして、3つのグレーゾーンという表現をさせていただきました。1点目のハイリスクであるのか、そうでないのか判断しにくいグレーゾーン、そして2点目の介護保険制度上の法解釈のグレーゾーン、そして3点目の移送サービスについても利用できるかできないかについての判断の困難なグレーゾーン、以上のように中身は少しずつ違いますが、3つのグレーゾーンの話をいたしました。このグレーゾーンにつきましては、その事務を担当する職員が国の方針と現場の状況を的確にとらえてどう判断するかということが非常に重要なポイント、分岐点であります。そのときの担当職員のスタンスによって、後の行政サービスの中身が大きく違ってまいります。


 とかく法律や政令、また指針等と言われるものはただし書きがあったり、この限りでないといった、判断に苦しむような表現があることが多いものです。文言の解釈において、行政マンとして大切なことは、言い過ぎかもわかりませんが、上からの法律等がすべてではないと考えていただき、市民にとっていかにあるべきかというスタンスで物事を考えていただき、ときには拡大解釈して、グレーゾーンにも踏み込むことも必要なときがあると思います。もちろん予算の範囲内での話であって、いたずらに一般財源から横出しして補助金をふやしてくださいと言っているわけではなく、かゆいところに手が届く柔軟な政策を見つけていただきたいとの思いからでありますので、ご了解願いたいと思います。


 大変だれしも傷つきたくはないですし、冒険もしたくないです。そのグレーゾーンのことについての取り扱いは本当に慎重にならざるを得ないと思いますが、そのことによって、市民のニーズが乱されたり、例えば介護保険料の急激な高騰が避けられたり、そういった効果があらわれればそれにこしたことはございません。無責任なことを言うと思われるかもわかりませんが、最終的な予算執行のゴーサインを出すのは議会であります。我々もしっかり勉強して、市民の福祉の向上のために、これからも質問をしてまいりたいと思います。よろしくお願い申し上げまして、私の一般質問を終了させていただきます。どうもありがとうございました。


           (10番 塚 寿雄君 降壇)


○議長(副議長 鈴木太雄君)    以上で、10番、塚 寿雄君の一般質問は終了いたしました。


 休 憩


○議長(副議長 鈴木太雄君)    この場合、午後1時まで休憩いたします。


              (午前11時30分)


         ―――――――――――――――――――


 再 開


○議長(吉本忠義君)    休憩前に引き続き会議を開きます。


              (午後 1時01分)


○議長(吉本忠義君)    続いて、12番、松下泰子君の登壇を許可いたします。


           (12番 松下泰子君 登壇)


○12番(松下泰子君)    こんにちは。12番議員、松下泰子です。眠たい時間帯ですが、どうぞよろしくお願いいたします。通告に従いまして3つの質問をさせていただきます。


 1番目の子育て支援についてから始めます。


 我が国における2005年の合計特殊出生率は、1.25となり少子化は進む一方です。和歌山県の出生率は、全国42位、死亡率は6位と人口の自然減少が多い現状が明らかになっております。政府における少子化対策もその原因や背景要因を分析し、これからの社会に適応した働き方や仕事と家庭の両立支援のあり方を模索しながらさまざまな施策を打ち出しています。田辺市でも次世代育成支援行動計画を策定し、新市においての子育て支援を重要課題と位置づけて取り組んでいるところですが、今回は民間事業所の先鞭ともなる子育て中の市職員の働き方について質問いたします。


 まず初めに、仕事と家庭の両立については、男女を問わず推進していく課題ですが、男性職員の育児休暇の取得はなかなか進まない状況であると思います。共働きで1子目の出産では、女性が産休、育休を取るケースが多いと思いますが、2子目、3子目となると長期の休暇は女性の職場復帰後の仕事やキャリアにも影響が出てくることが危惧されています。


 また、男性が育児休暇を取得することは、男女共同参画社会の考え方や男性の幅広い経験の上でもプラスになることでありますから、とりやすい環境づくりを進めてほしいところですが、現在の取得状況や推進体制はいかがでしょうか。


 次に、地方公務員について、一般的な公務に多様な働き方を導入するため、平成16年に地方公務員法及び地方公共団体の一般職の任期付職員の採用に関する法律の一部を改正する法律により、任期付短時間勤務職員制度を創設しました。これにより任期付短時間勤務職員が育児のために部分休業を取得している職員の業務を代替することで、職員の育児のための部分休業の取得を推進し、子育てを支援するものです。


 法整備においては、ここまで進んできたものの田辺市におきましては、育児休業を取得している職員の代替として、任期付職員の採用もまだ実施されていない状況であるようです。


 また、平成17年2月に公務員の働き方の見直しについて、人事院は育児を行う職員の仕事と育児の両立支援制度の活用に関する方針を通告しております。そこには男性職員の育児参加の促進や両立支援制度の具体的な活用モデルが示されております。例えば、保育所への送迎を夫婦で分担する場合の活用において、早出や遅出の勤務体制や保育時間、部分休業など、フレキシブルな働き方の選択肢を可能にしています。


 一方、一般企業を対象に子育てしながら働きやすい雇用環境の整備として、国の助成金支給による事業主への支援も行われていますが、まずもって啓発として市職員の取り組みを示す必要があると考えます。


 以上、育児を行う市職員の仕事と育児の両立支援の取り組み状況と今後の方向をお伺いいたします。


 2つ目に、合併後の行政局における子育て支援についてお伺いします。


 合併して1年半以上がたちましたが、旧町村における子育てサービスが合併前に比べて向上したかといえば、決してそうではないという声が聞かれています。保健師と保育所の連携が希薄になったことや、子育てサークルやファミリーサポート事業の情報が未就園児などの届けたいところに届かないなど、それでなくても以前より学校行事などへの補助金や支援がなくなったことで不満を感じている保護者たちにとって、サービスの低下として受けとめられている傾向にあります。


 次世代育成支援行動計画が、平成17年5月から施行され、数多くの事業が実施されているわけですから、子育て支援のメニューはふえたはずです。しかし、その事業に地域格差はないでしょうか。合併間もないということで、新たに利用できるサービスの情報が必要な人に届いていないということもあります。


 人数的な制約がある場合もありますが、旧田辺市内同様にすべてのサービスが受けられないようでは、合併の効果があるとは言えません。特に、子育て世代の少ない旧町村部においては、保育所か子育てサークルに入らない限り、乳幼児が群れて、子供同士で遊ぶ機会はほとんどありません。


 先日の佐井議員の「つどいの広場」についての質問では、大変好評であるということでした。また、扇ケ浜での「青空広場」は毎週行われています。一方、旧町村では、月に1回か2カ月に1回、子育て支援センターの職員が地域の子育てサークルと交流しているだけです。子供が少ないからこそ孤立した子育てにならないように、行政局へ行けば、子供を遊ばせながら相談もでき、子育てに関するすべてのニーズに対応ができる、総合的な窓口が必要であると思います。


 もちろん、保育所入所や検診等の手続的なことは従来からできていますが、相談や情報の入手、発信などの機能を持つ地域子育て支援センターの役割が、行政局においても充実強化する必要があると考えますが、いかがでしょうか。


 2つ目に、特別支援教育について質問いたします。


 平成16年12月、発達障害者支援法が施行され、LD、学習障害やADHD、注意欠損多動性障害、高機能自閉症等の軽度発達障害の子供たちを含めた障害のある子供の早期発見及び支援のための施策を市町村は講じなければならなくなりました。


 これは、これまで障害の種類や程度に応じて特別な場で指導を行う特殊教育からすべての子供たちを区別なくそれぞれの子供、一人一人のニーズに応じて適切な支援を提供する特別支援教育への転換を図り、障害があっても豊かなその人らしい人生を送ることを目的とした支援体制を整備させるというものです。つまり、障害のある子供の乳幼児期から学校教育、また学校卒業後の就労に至るまで、生涯を通じた長期的な視野に立って、保護者への支援を含めた相談や指導に当たる専門機関や医療、福祉、学校、労働等のネットワークが必要となっています。


 軽度の発達障害では、従来の障害のイメージしかないと保護者には子供の問題を障害としてとらえにくくなり、誤った対応をしてしまいます。一方、幼稚園や保育所において、保育者に軽度発達障害の視点がないと、親のしつけや家庭の問題と解釈してしまうことも往々にあるようです。


 幼児期には、発達による変化も大きいので、障害として見きわめも難しいと思いますが、保護者への啓発や保育者への研修等も必要であると考えます。乳幼児期において、障害への気づきや判断には定期健診における保健師の役割は大変大きく、発達障害者支援法でも母子保健法の規定する健康診査を行うに当たり、発達障害の早期発見に十分留意しなければならないとされています。そして、子供の成長に合わせた保護者への専門家からの支援や保育所、幼稚園との連携など、個別の支援計画を策定する必要があると思いますが、この支援体制づくりはできているのでしょうか。来年の特別支援教育に向けた保健福祉部門における支援体制づくりの現状と今後の取り組みをお聞かせください。


 2つ目に、学校教育におきましても、平成19年度からいよいよ特別支援教育が始まります。それを受けて、今年度和歌山県におきましても、第7期きのくに教育協議会が協議を重ね、特別支援教育の和歌山スタイルをつくる報告書が9月末にでき上がりました。その報告書では、現在県内には、盲学校1校、聾学校1校、養護学校9校、1分校、1分教室が設置されており、小中学校には特殊学級が384学級設置され、小学校には通級指導教室が12教室開設されています。特殊教育の対象となる児童生徒は、義務教育段階で1,748人、全学齢児童生徒数の約2%を占め、養護学校や特殊学級に在籍する児童生徒数は増加傾向にある。また、小中学校に設置されている特殊学級は、児童生徒の障害の多様化、知的障害がある児童生徒数の増加傾向が見られるほか、通級指導教室に通う児童数も増加傾向にあるとされています。


 しかし、県教育委員会では、普通の学級に在籍するLD、ADHD、高機能自閉症等の児童生徒への指導及び支援が喫緊の課題であるとしているものの、数値的な把握はされておりません。


 昨年、私も同じ特別支援教育についての質問をし、ご答弁をいただきましたが、その後の取り組みや調査の中で、来年度に向けた支援教育の必要な児童生徒数の把握はどのようになっているのでしょうか、お伺いいたします。


 3つ目です。平成17年12月に中央教育審議会から、特別支援教育を推進するための制度のあり方について、盲・聾・養護学校制度の見直し、小中学校における制度的見直し及び教員免許制度の見直し等を柱とした答申が出されました。そして、先ほども出ました特別支援教育の和歌山スタイルの方針に従って、来年4月からスタートするわけですが、その体制はどのようなものなのでしょうか。


 昨年のこのことについての質問は、19年度のスタート前にどうしても早く対応してほしい子供たちのため、18年度に何かよい方法はないものかといろいろな提案をさせてもらいました。そして、当局には、大変ご尽力いただき、稲成小学校に国の特別支援教育モデル事業を委託していただくこととなりました。稲成小学校では、特別支援通級指導教室として、特殊学級と別にもう1室と1人の専任教員が配置されました。そして、稲成小学校内から3人と他校から2人の児童が通ってきています。先日、そこを訪ねお話を伺いました。


 成果としては、通級指導を通して一人一人の課題に対して学習を進めることができ、約束を守りながら友達と仲よく過ごすことができるようになった。また、担任、保護者、通級担任との連携で教育環境が改善されたことなどが挙げられておりました。


 課題としては、通級学級での学習保証のため内容の充実や弾力的な運用が必要である。人的配置が不可欠であることや、担当者の資質の向上、通級教室の設備や教材費としての予算、そして普通学級における授業の工夫や改善、他校からの通級児童には、親の送り迎えの負担が大きい等がありました。


 何にいたしましても、保護者の方々は、このような特別支援教育が行われていますことに大変感謝しており、私は一日も早く必要とされている学校に広がることを切望しております。


 私は、この特別支援教育にスタート前から期待と同時に大きな不安も感じておりますことから、来年度からの体制がどのようになるのか、お聞かせください。


 3つ目です。不登校・いじめ問題についてお伺いします。


 この秋、2学期に入ってから、全国的にいじめによる子供たちの自殺が相次いで起こっております。文部科学省では、子供を守り育てる体制づくり推進本部を設置し、適切な対策に向けて検討されているようです。また、田辺市教育委員会におきましても、市内全小中学校の家庭に緊急アピールを配付したり、電話相談「いじめホットライン」や電子メール相談「いじめ相談ダイレクトメール」など、素早い対応に努力されております。


 いじめは昔からあったものであり、日本だけでなく、世界の教育問題でもあり、また大人社会にもあるものですが、今、自殺者を次々と出すほどになっている状態には、やはり現代的なさまざまな要因があると思います。連日、マスコミ等で評論家の方々もさまざまな分析を行っていますが、私は次のような要因があると考えます。


 1つ目に、子供の孤立化、子供が生活する場には、家庭、学校、仲間集団がありますが、少子化や遊ぶ時間と場所がなくなっていることから、人間関係の希薄化やコミュニケーション能力の低下による孤立化があると思います。


 2つ目に、学校がゆとりのない競争の場になり、多様な価値観を認められない風潮から、その子の持つ違いがいじめの対象になってきていると思われます。また、マスメディアの影響も大きく、1人の身体的な欠点などをおもしろおかしくいじめ番組をつくり上げているものが、視聴率の高いことはゆゆしきことであると思います。


 今回のいじめによる自殺報道も、子供たちへの自殺という選択肢を与えているように思います。以前、白浜三段壁で「いのちの電話」をされている牧師さんにお聞きしたことですが、その人の人生において、自殺という選択肢がある人が自殺をする。家族などに自殺をした人がいる場合に、自殺の連鎖が起こると話されていました。


 私は、3月の一般質問で紹介しました、子供の暴力防止プログラムCAPの中で、「いやと言うこと、逃げる、大人に話す、相談する」という選択肢を子供たちに伝えていきたいと思います。


 3つ目に、学校教育組織の隠ぺい体質、いじめのない学校がよい学校であるという価値観によるもので、組織の自己防衛が働いてしまっている結果、文部科学省のいじめ自殺の調査で、2005年まで7年間ゼロが並ぶものとなったと考えます。問題が起きたときは隠ぺいすることなく、保護者等への説明責任を果たすことが信頼関係を回復し、協力関係を築き上げることになり、解決への糸口にもなってくると思います。そして、いじめを解決するのがよい学校という認識に立っていただきたいと考えます。


 前置きが長くなってしまいましたが、田辺市におきまして、いじめの実態把握はできているのでしょうか。11月に行った無記名のアンケート調査やいじめ相談では、どのような結果が出ているのかお聞かせください。


 次に、不登校問題についてですが、毎年行われます学校基本調査における平成17年度の不登校児童生徒は、約12万3,000人で、全国的に平成13年度をピークに4年連続減少傾向にあります。参考資料として、お手元に配付の全国・和歌山県・田辺市の不登校児童生徒の割合をグラフにしてみました。田辺市におきましても、昨年は随分改善されたように思いますが、依然として100人近い生徒がおり、横ばい状態が続いています。この人数は30日以上の欠席者数ですので、保健室などの別室登校や適応指導教室に通っている人数は入っていません。そう考えますと、この不登校問題が、20年以上も続いているにもかかわらず、もっと抜本的な解決法がないのか、もっと研究が進まないのかと思わずにはいられません。


 先日、神戸市で開かれました近畿弁護士会連合会人権擁護大会で、不登校問題のシンポジウムに参加して、弁護士会の調査報告や奈良県や滋賀県での実践報告を聞きました。弁護士会が不登校問題に取り組み始めたことには、子供の権利保障の観点から、とりわけ学習権や発達保障への効果的な取り組みのための法整備や制度づくりに関して、積極的な役割を担っていく必要があるということでした。


 奈良教育大学の小野助教授は、「町・学校ぐるみで不登校ゼロ達成の取り組み」として、1.専門家による不登校判別、2.学校体制による予防・早期対応、3.個別再登校支援計画についてなど発表がありました。また、滋賀県総合教育センターの実践報告として、子供を取り巻く環境情報を集約し、支援計画を立てる。そして、実践しながら行動・支援の記録を取る。次に、ケース会議における評価・分析を行い、再度支援計画に反映させるという方法を活用しているということでした。


 その2例に共通する部分として、特に効果的な方法は、個別支援計画をつくるということです。現在、当市には、不登校、不登校傾向児童生徒個人票がつくられていますが、欠席日数の推移や家族構成、指導の記録だけです。今後は、特別支援教育で実施する特別支援計画と同様に、不登校生徒児童用の支援プログラムを作成してみてはどうかと思いますが、いかがお考えでしょうか。


 3番目に、今、お話ししました個別支援計画では、各学校におけるケース会議が重要になってきますが、従来からある校内の不登校対策委員会に必要に応じて専門家の意見を取り入れられるようにすることも必要であると考えます。不登校の場合は、その原因と考えられることが大変多様で複雑であることから、個別のケースに沿った対応を学校現場で考えることが最も有効であると思います。


 また、いじめに関しましても、事象が起きたときの素早い対応や、ふだんのいじめを温存させない取り組みの中で、現場の先生方の実践が何より大事であると考えます。そうしたとき、私は従来からある田辺市不登校対策委員会と田辺市いじめ問題対策委員会の見直しをする時期が来ているのではないかと考えます。


 現在、2つの委員会は年に2回の定期的な会合として、小児科医や精神科医、学識経験者、紀南児童相談所や、校長、教頭等の構成になっております。以前、不登校の親の会などの保護者の参加を要望したことがありますが、これは専門家会議なので参画できないということでした。しかし、年2回の定期的な会議が本当に必要なときの専門家会議になっているのでしょうか。私は閉鎖的で形骸化しているように感じます。


 今、これらの問題解決のために必要なのは、学校を取り巻く地域や家庭のネットワークではないでしょうか。そして開かれた学校づくりのために教育委員会が積極的に取り組む姿勢ではないでしょうか。和歌山市では、昨年から和歌山市いじめ不登校問題委員会として、幼小中学校のPTA会長と女性部部長、民生児童委員、スクールカウンセラー、和歌山市不登校親の会や学校関係者等の26名の構成員で年2回行っています。この委員会は、公開となっていて、現状報告や啓発活動等の取り組みについて意見交換がなされているそうです。これを参考に田辺市でも、2つの委員会の見直しをお願いしたいと考えますが、いかがでしょうか。


 以上、1回目の質問を終わります。


           (12番 松下泰子君 降壇)


○議長(吉本忠義君)    12番、松下泰子君の質問に対する当局の答弁を求めます。


 市長、真砂充敏君。


           (市長 真砂充敏君 登壇)


○市長(真砂充敏君)    松下議員から3点のご質問をいただきました。


 1点目の子育て支援につきましては、私の方から。2点目、3点目につきましては、教育長及び担当部長からお答えいたします。


 まず、1番目の育児を行う市職員の仕事と育児の両立支援は進んでいるのかというご質問にお答えをいたします。


 初めに、育児休業の取得状況ですが、平成17年度においては女性職員は13人となっておりますが、男性職員は1人という状況でございます。今後とも育児休業制度の活用や育児の支援に努めてまいりたいと考えております。


 また、育児休業を取得する職員の業務が、必要に応じて他の職員によっても処理できるよう、日ごろから業務に関する情報の共有化を図っているところでもございます。


 次に、任期付職員採用制度を導入してはどうかということでございますけれども、この制度は平成14年に制定されました地方公共団体の一般職の任期付職員の採用に関する法律に基づくもので、法制定の目的といたしましては、地方分権の進展に伴い、地方行政の高度化、専門化が進む中で、公務部門で得られにくく高度な専門性を備えた民間の人材を活用する必要性や、期限が限定される専門的な行政ニーズへの効率的な対応の必要性が高まったことによるものでございます。


 また、法律に基づく条例の制定状況は平成18年4月現在、市区町村では172団体、制定率9.4%、そのうち職員を採用している団体は80団体、採用実施率は4.4%で、主な採用職種は情報通信技術開発業務や防災・危機管理業務などの専門職種が多くなっております。


 その後、平成16年に法律の一部が改正されまして、子の養育のための部分休業等の代替職員としての採用を想定した任期付短時間勤務職員の制度が導入されたところでございますが、全国的に採用実績はいまだにゼロということで、今後の課題となっているところでございます。


 市といたしましては、職員が子育てと仕事を両立させるために、育児休業等を取得しやすいようにするため、育児休業職員の補充には、正規職員や臨時職員を配置するなどの対応をしているところでございますが、先ほどご説明申し上げました全国的な状況もあり、短時間勤務職員も含めて任期付職員の採用制度につきましては、今後、十分研究が必要であると考えております。


 次に、育児を行う職員の仕事と育児の両立の支援は進んでいるのかということですけれども、市職員の育児支援につきましては、地方公務員の育児休業等に関する法律などに基づきまして、育児休暇制度の整備など積極的に進めてきているところで、とりわけ育児休業につきましては、制度の趣旨や内容について男女を問わず、周知徹底を図ってきているところでございます。


 また、配偶者の出産休暇や子の看護休暇につきましても、既に導入をしているところでございますが、職員が父親として、また母親として仕事と子育ての両立を図ることができるよう、今後とも育児のための休業、休暇制度の周知徹底、超過勤務の縮減等に努めてまいりたいと考えております。


 いずれにいたしましても、社会全体で、次の世代の社会を担う子供を安心して産み育てることができる環境の整備に取り組むことが緊急の課題となっているため、職業生活と家庭生活の両立を支援する環境整備に努めていかなければならないと考えております。


 次に、2番目の行政局に子育て支援の総合窓口を設けられないのかというご質問でございます。議員から各行政局管内の子育て及びサークル活動などをする保護者の皆様から寄せられる子育て相談に対応し、子育てに関する情報の発信や支援をする総合的な窓口の設置ということで、同様の機能を果たしております、地域子育て支援センターの充実強化につきまして、ご質問をいただきました。


 そこでまず本市の地域子育て支援センターの設置状況でございますが、もとまち保育所に併設する「地域子育て支援センター愛あい」と、ちかの保育園に併設する「地域子育て支援センターちかの」の2カ所で、「地域子育て支援センター愛あい」につきましては、職員2名と臨時職員1名で運営しており、「地域子育て支援センターちかの」は、職員の非常駐による運営でございます。これらの子育て支援センターでは、保育所との連携により保育所の専門知識や技術を生かしながら、電話や面談による相談事業を中心としてさまざまな育児支援事業を実施いたしております。


 例えば、毎週金曜日に扇ケ浜公園で開催しております青空広場では、絵本読み聞かせや手遊び、おもちゃづくり、リズム体操などを行い、親子並びに親同士の交流の場を提供しております。


 毎月1回、各所で開催しております「あいあい広場」では、遠足、運動会、芋掘り、親子料理教室、子育て講演会など多彩な育児支援事業を行っており、最近ではつどいの広場を新庄総合公園に開設し、親子がくつろげる空間の提供を行っております。また、子育てをする親子が集い、絵本の読み聞かせやリズム体操、育児の相互支援などをする子育てサークルの活動支援も行っております。市内には、現在13の育児サークルがございますが、そのうち5つは各行政局区域内で活動されております。


 地域子育て支援センターでは、これらの各サークルの活動支援をする中、本宮町と龍神村には毎月、中辺路町と鮎川には隔月に職員が出向き、地元の保健センターなどを利用して、母子保健推進員や行政局の保健師とともに、子育て相談や子育て情報の提供、サークルの運営に関する相談、指導等を行っているところでございます。


 近年では、少子化問題がますます深刻の度合いを高めていますことから、地域における子育て支援の必要性がより一層高まるものと考えられますので、今後におきましても、行政局との連携を図るとともに、地域子育て支援センターの機能を活用し、地域住民及び子育てサークルの皆様が主体的に地域の子育て支援活動を展開できる取り組みを進めてまいりたいと考えておりますので、ご理解賜りますようよろしくお願い申し上げます。


 以上です。


           (市長 真砂充敏君 降壇)


○議長(吉本忠義君)    教育長、中村久仁生君。


          (教育長 中村久仁生君 登壇)


○教育長(中村久仁生君)    松下議員ご質問の2番目、特別支援教育についてお答えいたします。


 まず、2点目の特別支援教育の対象となる児童生徒の把握はなされているのかについてでありますが、田辺市教育委員会では、毎年各学校に聞き取り調査を実施して、現状を把握しているところであります。現在、普通学級に在籍する児童生徒の中で、医師の診断の有無にかかわらず、今後の特別支援教育の対象となると思われます児童生徒は、小学校で151名、中学校で21名と報告を受けています。そして、特殊学級に在籍する児童生徒数は小学校53名、中学校21名ですので、対象となります児童生徒の数は合計246名となり、全児童生徒の3.3%となっております。


 次に、各小中学校における特別支援教育への取り組みの現状でありますが、各校に特別支援教育委員会や部会を設置するとともに、特別支援教育担当者を位置づけしております。また、個別の指導計画につきましては、特殊学級に在籍しております児童生徒については、以前より作成をしてもらいます。しかし、普通学級に在籍する軽度発達障害の子供たちについては、年度内に作成をすることとなってございます。


 教職員の研修につきましては、校長会、教頭会で新しい動きについて研修するとともに、特別支援教育をより充実したものとするため、特別支援教育推進担当教員の研修を重ねているところで、昨年度は県教育委員会主催の研修を3回実施いたしました。今年度は既に2回行ってございます。これに参加した教員は研修成果を校内研修において全教員に伝達するとともに、共通理解のもと、自校の特別支援教育がより推進、充実するよう努めております。


 また、医療、保健、福祉との連携が必要であることから、各校では必要に応じ専門の医師や臨床心理士、養護学校の教職員などを招聘して研修に当たり、個別のケースをつくり上げて、どのような指導支援がより効果的であるかなどの研究を進めているところであります。


 さらに、田辺市では、やすらぎ対策課が中心となり、圏域支援体制整備事業を受けて、発達障害支援コーディネーターが配置されておりますので、学校を訪問していただき、相談に応じるとともに指導のあり方について助言していただいておる状況であります。


 また、教育委員会では、県教育委員会の特別支援教育スペシャリスト養成塾にも教職員を派遣し、当地方の特別支援教育のリーダーの育成にも努めているところであります。障害のある児童生徒の将来を見据えたとき、今、言われております個別の支援計画に基づいて、一人一人のニーズに合った指導や支援が重要であると認識しておりますが、医療、保健、福祉、教育、就労の関係者が集まり、一人一人に合った支援計画を作成することは調整事項も大変多く、困難な状況でありますので、どのような方法で作成していくことが最適であるのかについて、今後、研究していく必要があると考えてございます。


 次に、今後の特別支援教育の動向についてでございますが、昨年12月、中央教育審議会から、特別支援教育を推進するための制度のあり方についての答申が出されております。それを受けて、学校教育法の一部を改正する法律が、来年4月1日から施行されることになっております。それにより、盲・聾・養護学校は特別支援学校となります。特殊学級は特別支援学級となります。しかし、今後、小中学校の特殊学級が具体的にどのようになるのか、普通学級に在籍する軽度発達障害の子供たちの特別支援学級への通級が可能となるのか、また特別支援教室がすべての学校に設置されるのかどうかなどは全く未定の状況であります。


 田辺市には、現在、県のモデル事業として普通学級に在籍する軽度発達障害の児童生徒の支援を推進するため、稲成小学校に議員からのご紹介もございましたが、稲成小学校に特別支援教育通級指導教室が設置されております。この教室は自校の児童だけでなく、周辺の小学校からも児童を受け入れ、一人一人に合ったカリキュラムを作成して指導しているところであります。


 継続指導の中で、子供たちの課題が少しずつ改善されていると把握しております。来年度も引き続きモデル校として設置していただけるよう、県に強く要請してまいりたいと考えております。


 現在、和歌山県では、この9月29日に、きのくに教育協議会から特別支援教育の和歌山スタイルをつくるという報告を受けて、具体的な施策を検討中と聞いております。田辺市教育委員会では、県が今後具体的にどのような教育支援体制整備を図るのかに注目をしながら、今後の具体的施策に合わせ、児童生徒一人一人行き届いた教育のあり方を創意工夫して、その充実に取り組んでまいりたいと考えてございます。


 続きまして、松下議員のご質問の3番目、いじめ・不登校問題についてお答えをいたします。


 議員も既によくご存じのように、いじめを苦にして小中学生がみずからの手でとうとい命を絶つという痛ましい事件が全国各地で起こっております。市内の小中学校では、これまでもいじめの早期発見とその対応に努めてまいりましたが、今回の事態を受けて、教育委員会では、いじめは絶対に許されないという認識のもとに、子供一人一人の思いに立った指導を徹底するよう、各学校に通知し、小中学校の全保護者に教育長の緊急アピール、「いじめから子供たちを守るために」を発表したところであります。


 さて、ご質問の1点目、いじめの実態把握についてお答えをいたします。


 各学校では、平素より迷惑調査をしたり、個人面接をしたりして、実態把握に努めているところでありますが、今回特に、全小中学校で、児童生徒の状況把握を行うために、無記名アンケート調査を実施いたしました。これは、岐阜県の事件でも記名調査では、いじめの実態が把握できなかったという実例を踏まえて、教育委員会が指示をして全学級で調査を行ったものであります。


 その結果は、小学校26校と中学校12校で、いじめや悪口、無視等の訴えがあり、各学校では再度個別の聞き取り調査をしたり、関係の児童生徒の指導をしたり、全校集会での訓話や学級指導したりして、継続的な取り組みを続けているところであります。


 また、これ以外に、個別面接の実施、担任等との日記を通しての悩みの相談、休憩時間などの校内巡回の強化、意見箱の設置等々、学校の現状に合った取り組みを展開しているところであります。


 また、教育委員会では、従前より教育研究所に教育相談窓口を設置しておりますが、本年度4月から11月までの間で、総計52件の相談が寄せられました。そのうち、いじめに関する内容は1件で、学校と連携して対応しているところであります。なお、教育委員会では、本年11月20日より電話相談の「いじめホットライン」と「いじめ相談ダイレクトメール」を特設いたしました。12月1日現在、相談件数は電話・メールともに1件ずつで、現在、調査指導中であります。


 次に、2点目の不登校児童生徒の個別支援計画についてお答えをいたします。


 田辺市では、不登校児童生徒へのかかわりを担任の教師が1人で抱え込まないで、学校全体で多角的な支援ができるように、不登校問題担当教員を中心に、不登校対策委員会を定期的に開催し、一人一人の指導方法を協議して指導に当たっております。


 また、進級して担任がかわったときにも継続的な指導ができるように、平成14年度より不登校児童生徒の個人票を作成して、指導記録をまとめて、継続した支援を続けてまいりました。現在、不登校児童生徒の置かれている現状は、実に多様で、学校では子供一人一人に応じた対応を進めているところであります。


 さて、議員がおっしゃられました滋賀県の不登校児童生徒の支援プログラムについてでございますが、教育委員会といたしましても、不登校対策の充実のためには短期的、中長期的な視点での指導計画が必要であると考えておりますので、今後、現在使用しております不登校児童生徒の個人票の内容を検討する際、参考にさせていただき、不登校対策をより充実してまいりたいと考えております。


 続きまして、3点目の田辺市不登校問題対策委員会といじめ問題対策委員会の見直しについてのご質問にお答えいたします。


 田辺市では、平成3年度から不登校問題対策委員会を、平成7年からいじめ問題対策委員会を設置しております。これらの委員会は、田辺市教育委員会の諮問に応じて、学校や家庭における児童生徒への対応のあり方や、学校と家庭、関係機関の連携のあり方等について、全市的専門的視野で協議をしていただき、助言をしていただくものであります。


 議員がおっしゃられました、いじめ・不登校にとらわれずに、子供や家庭の支援にかかわる専門機関や民間団体が連携したネットワーク組織の設置についてでありますが、現在、学校では対応が困難なケース等については関係者との個別の連携会議を持ちながら、児童生徒や家庭にきめ細かな支援を行っているところであります。


 なお、全市的なネットワーク会議のあり方等については、今後、先進地域の事例を研究してまいりたいと考えてございますので、よろしくお願いしたいと思います。


          (教育長 中村久仁生君 降壇)


○議長(吉本忠義君)    保健福祉部長、中瀬政男君。


         (保健福祉部長 中瀬政男君 登壇)


○保健福祉部長(中瀬政男君)    松下議員ご質問の特別支援教育についての1点目、軽度発達障害のある子供の幼児期における支援体制についてお答えいたします。


 発達障害児に対しては、発達障害の症状の発現後、できるだけ早期に発達支援を行うことが重要であるとされています。


 市では、4カ月、7カ月、1歳6カ月、3歳の児童全員に健診を、また11カ月、2歳の児童全員に育児相談を実施する中で、軽度発達障害の早期発見に努めております。特に、1歳6カ月児健診では、三重県立小児診療センターあすなろ学園での方式を取り入れた問診票を使用し、軽度発達障害の1つである広汎性発達障害の早期発見に努めております。


 また、健診や相談で軽度発達障害の疑いがあると思われた場合、臨床心理士による発達相談や親子教室で継続して観察、支援を行いながら発達障害児が早期から発達支援を受けることができるよう、その保護者に対し相談や助言を行い、発達障害者支援コーディネーターと連携し、医療機関や療育機関等への紹介、通園施設等での支援へとつなげております。


 次に、軽度発達障害のある子供への個別支援計画の作成でありますが、市では、昨年10月から発達障害を有する障害児者への支援体制の整備を図るため、発達障害者支援体制整備事業を実施しております。事業では、これまでコーディネーターが中心となって発達障害児者及び保護者からの相談に応じるとともに、発達障害に対する理解の促進を図るため、市民への啓発活動を行い、また福祉・教育関係者の専門性や資質の向上を図るため、研修等を行ってきました。


 特に、月2回の相談日を設けて、発達障害児者、家族、教育関係者からの相談を受け、その支援方法を関係者等と協議、調整し、個々の支援へと結びつけています。個別の支援計画については、幼児等の就学前、就学中、卒業後とそれぞれの段階において、中心となる機関等を定めて、関係者の連携、協力体制のもとに作成することになると考えられますが、その中の修学前の子供の場合は、この事業のコーディネーターが中心となり、障害児及び保護者の了解のもと、保育所、幼稚園、児童福祉施設等の関係者や医療、保健、福祉及び教育の関係者が連携し、作成することになります。


 その計画が実行性のあるものとなるためには、医療、保健、福祉、教育等の関係者が組織する連絡調整会議が必要となりますが、その組織づくりには参加する関係者の範囲、広域調整等、調整事項も多くあり、現在関係機関と協議を行っているところであります。発達障害のある子供の支援のため、今後も体制の整備に向けて取り組んでまいりますので、ご理解を賜りたいと思います。


 以上です。


         (保健福祉部長 中瀬政男君 降壇)


○議長(吉本忠義君)    12番、松下泰子君。


           (12番 松下泰子君 登壇)


○12番(松下泰子君)    ご答弁ありがとうございました。子育て支援につきましては、市長の方からご答弁いただきましたが、市職員の仕事と育児の両立支援は法的な面からも意識的な面からもさまざまな角度から環境整備に努めていただきたいと思います。また、行政局での子育て支援には、人が少ないからと削減する方向ではなく、より一層の充実強化に努めていただきたいと思います。特に、今後の人的削減だけにはならないように要望しておきたいと思います。


 2つ目の特別支援教育につきましては、部長と教育長からご答弁をいただきましたが、幼児期におきましては、個別支援計画をつくるためコーディネーターが中心になって、今、ネットワークをつくっている最中であるということですので、まだまだ今後の課題も多いとは思いますが、今後の積極的な取り組みをよろしくお願いいたします。


 学校教育におきましての特別支援教育は、国ではまだ全く未定であるということで、県でもまだはっきりしたことが出ていないのかもわかりませんが、新たな人的配置とか、教室も設置できないような状況であるということが伺えます。今の段階で、こういう体制では本当に来年度から4月1日からどんなになるのかなという不安が大変あるわけですが、従来の普通学級では個別支援計画だけを策定していくということですので、今の忙しい先生方に果たして十分対応しきれるのかということは大変不安に感じております。


 従来の特殊学級の弾力的な運用で対応できる学校はいいのですが、大規模校や特別支援の必要な児童生徒が多い学校には少なくとも選任教員は不可欠ではないでしょうか。軽度発達障害の児童生徒が普通学級の中でコミュニケーションがうまくとれなかったり、ゲームのルールなどが理解できないことによって、毎日の生活の中でトラブルが絶えず起こっていたり、学級になじめず不登校になったりしていることから、専門的な個別の対応が必要となり、特別支援教育が取り入れられることになったのです。


 このことを考えますと、来年度からの体制は余りにも不十分ではないかと感じます。もちろん、方針を出して人的配置を行ってもらえるのは県教委からですから、市はわかっていてもなかなか手の出せるところではないということですが、今後、できるだけ機会のあるごとに県への要望を行っていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。


 3番目に、不登校といじめ問題につきましては、不登校問題の個別支援計画の導入を考えていただけるということです。そして、市の対策委員会とここのところは別の組織になるのかと思いますが、ネットワーク会議というものを新たに検討していただけるということですので、今後も積極的な取り組みをいただけますよう、期待しております。


 最後に、先日の質問で久保議員もこのいじめ問題というものが子供たちのストレスによるところが大きいという見解を出されておりましたが、私も全く同感です。先ほども少し述べましたように、国連からも勧告されております日本の過度に競争的な教育制度を改善することが不登校やいじめ問題にまずもって必要なことではないかと思います。ゆとり教育が導入されて間もなく経済連などが学力低下につながるとして、撤回を要望し、前文部科学大臣は競い合う気持ちが出発点として全国学力テストの導入を提案しておりました。今、経済協力開発機構OECDが調査した国際学力調査で世界第一位のフィンランドは国際経済競争力も一位にランキングされており、世界から注目されております。このフィンランドの教育の主な特徴は、総合性で選別しない基礎教育、テストと序列づけをなくし、発達の視点に立った生徒評価、グループ学習を重視し、教え合いながら学ぶ、教科書は1つの資料であり、検定はなく自由採択である。教師は高い専門性を持ち、自分の考えで行動する等が挙げられています。


 日本の教育制度がこのようなすぐれた教育感を持つ国を参考にせず、どうして日本より国際学力調査で下位のアメリカやイギリスを手本にするのか、私には理解できません。この競争をなくしても世界一のフィンランドを見習って、子供がみずから学ぶ力をはぐくむ教育体制を築き上げていただきたいと考えます。少し飛躍しましたが、教育基本法が変えられようとしている今、さらにいじめや不登校の問題が悪化しないことを願って、私の一般質問は終わります。ありがとうございました。


           (12番 松下泰子君 降壇)


○議長(吉本忠義君)    以上で、12番、松下泰子君の一般質問は終了いたしました。





◎日程第2 5定議案第32号 工事請負契約の締結についてから


 日程第5 5定議案第35号 紀南環境衛生施設事務組合規約の変更についてまで


               一括上程





○議長(吉本忠義君)    続いて、日程第2 5定議案第32号 工事請負契約の締結についてから、日程第5 5定議案第35号 紀南環境衛生施設事務組合規約の変更についてまで、以上4件を一括上程いたします。


 ただいま上程いたしました議案4件は、本日市長から提出のあったものであります。


 提出者の説明を求めます。


 市長、真砂充敏君。


           (市長 真砂充敏君 登壇)


○市長(真砂充敏君)    ただいま、上程されました議案4件につきまして、その概要をご説明申し上げます。


 議案第32号 工事請負契約の締結については、CATV等施設整備工事請負契約の締結について、議案第33号 工事請負変更契約の締結については、地域情報通信基盤整備工事請負変更契約の締結について、議案第34号 工事請負変更契約の締結については、林道峰小皆線開設工事請負変更契約の締結について、それぞれ議決をお願いするものです。


 議案第35号 紀南環境衛生施設事務組合規約の変更については、地方自治法の一部改正により収入役制度の見直し及び吏員制度の廃止が行われたことに伴い、組合規約の変更を行うものです。


 以上、提案いたしました議案につきまして、ご説明申し上げましたが、詳細につきましては関係部課長から説明いたさせますので、よろしくご審議の上、ご賛同賜りますようお願いいたします。


           (市長 真砂充敏君 降壇)


○議長(吉本忠義君)    続いて、補足説明を求めます。


 総務部長、岡本美彦君。


          (総務部長 岡本美彦君 登壇)


○総務部長(岡本美彦君)    それでは、議案書に基づきまして、補足説明をさせていただきます。


 1ページをお願いします。


 5定議案第32号 工事請負契約の締結については、CATV等施設整備工事請負契約の締結について、田辺市議会の議決に付さなければならない契約及び財産の取得、または処分に関する条例第2条の規定により議会の議決をお願いするものです。


 工事名は、CATV等施設整備工事。契約の方法は、条件付一般競争入札。応札者数は7社。入札年月日は、平成18年11月30日。契約金額は、10億4,370万円。契約の相手方は、富士通株式会社関西営業本部、本部長、下島文明氏です。なお、本工事の入札に当たりましては、応札業者7社のうち、当該落札者を含めた4社が低入札価格調査制度に係る調査基準額を下回った額での入札でしたので、落札の決定を保留し、調査を行った結果、当該落札者の過去の施工実績及び現在、受注している工事の状況等、総合的に勘案し、適切な契約の履行ができるものと判断いたしたものであります。


 なお、工事概要等につきましては、別紙参考資料をご参照願います。


 次に、2ページをお願いします。


 5定議案第33号 工事請負変更契約の締結については、地域情報通信基盤整備工事請負変更契約の締結について、田辺市議会の議決に付さなければならない契約及び財産の取得、または処分に関する条例第2条の規定により議会の議決をお願いするものです。


 工事名は、地域情報通信基盤整備工事。元契約金額、1億8,212万400円。変更契約金額は、1億7,606万1,900円で、605万8,500円の減額です。請負人は、富士通株式会社関西営業本部本部長、下島文明氏です。


 変更理由といたしましては、光ファイバーケーブル敷設工事において、電柱共架・添架及び道路専用の許可に関し、使用する電柱や敷設方法等を変更したことなどにより、契約金額の変更を行うものです。


 次に、3ページをお願いします。


 5定議案第34号 工事請負変更契約の締結については、林道峰小皆線開設工事請負変更契約の締結について、田辺市議会の議決に付さなければならない契約及び財産の取得、または処分に関する条例第2条の規定により議会の議決をお願いするものです。


 工事名は、林道峰小皆線開設工事。元契約金額、1億5,159万9,000円。変更契約金額は、1億5,958万2,150円で、798万3,150円の増額です。請負人は、株式会社中垣組、代表取締役、中垣 剛氏です。変更理由といたしましては、路線の切り取り勾配の変更に伴う法面保護面積の増加により契約金額の変更を行うものです。


 次に、4ページをお願いします。


 5定議案第35号 紀南環境衛生施設事務組合規約の変更について。地方自治法第286条第1項及び第290条の規定により議会の議決をお願いするものです。本件につきましては、地方自治法の一部改正により収入役を廃止し、会計管理者を置くこととされたこと及び吏員制度が廃止されたことに伴い、所要の改正を行うものです。


 以上をもちまして、補足説明を終わらせていただきます。よろしくご審議の上、ご賛同を賜りますようお願い申し上げます。


          (総務部長 岡本美彦君 降壇)


○議長(吉本忠義君)    以上をもって、提出者の説明が終了いたしました。


 お諮りいたします。


 ただいま議題となっております4件については、既に提出されている他の議案と同様に後日審議することにいたします。


 これに異議ありませんか。


             (「異議なし」の声あり)


○議長(吉本忠義君)    異議なしと認めます。


 よって、さよう決しました。


 お諮りいたします。


 本日の会議はこの辺にとどめ延会し、明12日午前10時から再開いたします。


 これに異議ありませんか。


             (「異議なし」の声あり)


○議長(吉本忠義君)    異議なしと認めます。


 よって、さよう決しました。


延 会


○議長(吉本忠義君)    それでは、本日はこれをもって延会いたします。


              (午後 2時09分)





 地方自治法第123条第2項の規定により署名する。


  平成18年12月11日


                   議  長  吉 本 忠 義





                   副議長   鈴 木 太 雄





                   議  員  森   哲 男





                   議  員  山 本 勝 一





                   議  員  白 川 公 一