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和歌山県 田辺市

平成18年 9月定例会(第2号 9月15日)




平成18年 9月定例会(第2号 9月15日)





             田辺市議会9月定例会会議録


             平成18年9月15日(金曜日)


           ──────────────────


 
 平成18年9月15日(金)午前10時開議


 第 1 3定議案第14号 田辺市国民健康保険条例の一部改正について


 第 2 一般質問


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〇会議に付した事件


 日程第1から日程第2まで


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〇議員定数 30名


〇欠  員  0名


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〇出席議員


             議席番号   氏   名


             1番  川 ? 五 一 君


             2番  真 砂 みよ子 君


             3番  久 保 浩 二 君


             4番  小 川 浩 樹 君


             5番  佐 井 昭 子 君


             6番  出 水 豊 数 君


             7番  安 達 克 典 君


             8番  谷 口 和 樹 君


             9番  鈴 木 太 雄 君


            10番  塚   寿 雄 君


            11番  山 本 紳 次 君


            12番  松 下 泰 子 君


            13番  中 本 賢 治 君


            14番  棒 引 昭 治 君


            15番  大 倉 勝 行 君


            16番  宮 本 正 信 君


            17番  高 垣 幸 司 君


            18番  陸 平 輝 昭 君


            19番  山 口   進 君


            20番  宮 田 政 敏 君


            21番  吉 田 克 己 君


            22番  久 保 隆 一 君


            23番  松 本 平 男 君


            24番  天 野 正 一 君


            25番  森   哲 男 君


            26番  山 本 勝 一 君


            27番  吉 本 忠 義 君


            28番  白 川 公 一 君


            29番  岡 ? 宏 道 君


            30番  田 中 康 雅 君


           ──────────────────


〇欠席議員  なし


           ──────────────────


〇説明のため出席したもの


            職  名       氏     名


           市    長     真 砂 充 敏 君


           助    役     森   章 二 君


           収入役        福 田 安 雄 君


           教育長        中 村 久仁生 君


           水道事業管理者    大 江 潔 史 君


           政策調整部長     山 崎 清 弘 君


           企画部長       庄 堂 琢 磨 君


           情報政策課長     小 松   実 君


           総務部長       岡 本 美 彦 君


           契約課検査員     中 山 泰 行 君


           市民部長       井 口 富 夫 君


           保健福祉部長     中 瀬 政 男 君


           健康増進課長     岩 本 さち代 君


           環境部長       池 田 正 弘 君


           廃棄物処理課長    打 越 康 之 君


           商工観光部長     松 本 純 一 君


           商工観光部理事    濱 田 和 男 君


           商工振興課長     虎 地 一 文 君


           農林水産部長     溝 口 博 一 君


           建設部長       橘   長 弘 君


           大塔行政局長     佐 田 俊 知 君


           消防庁        津 田 正 視 君


           教育総務部長     杉 原 莊 司 君


           生涯学習部長     藤 畑 静 代 君


           文化振興課長     福 田 徳 一 君


           監査委員事務局長   馬 渡 康 夫 君


           ──────────────────


〇出席事務局職員


            議会事務局長     福 井 量 規


            議会事務局次長    梅 田 敏 文


            議会事務局主任    中 田 信 男


            議会事務局主査    笠 松 実 加


            議会事務局主査    山 下 幸 恵


 開 議


○議長(吉本忠義君)    定足数がありますので、ただいまからお手元に配付の日程により、平成18年第3回田辺市議会定例会2日目の会議を開きます。


              (午前10時00分)


           ──────────────────





◎報告





○議長(吉本忠義君)    15番、大倉勝行君から遅刻の届け出があります。


 それでは、日程に入ります。





◎日程第1 3定議案第14号 田辺市国民健康保険条例の一部改正について





○議長(吉本忠義君)    日程第1 3定議案第14号 田辺市国民健康保険条例の一部改正についてを上程いたします。


 ただいま上程いたしました3定議案第14号は、過日の本会議において、所管の総務企画委員会にその審査を付託していたものであります。


 この場合、総務企画委員長の報告を求めます。


 4番、小川浩樹君。


           (4番 小川浩樹君 登壇)


○4番(小川浩樹君)    総務企画委員会委員長報告を朗読をもってさせていただきます。


 本委員会は、去る9月5日の本会議において付託を受けた議案1件について、9月5日及び15日に委員会を開催し、当局の説明を聴取し、慎重に審査をいたしました。


 その結果、委員会審査報告書に記載のとおり、3定議案第14号 田辺市国民健康保険条例の一部改正については、起立多数により原案のとおり可決いたしました。


 審査の過程における委員からの質疑の主なものは、次のとおりであります。


 議案第14号 田辺市国民健康保険条例の一部改正について、所得基準と改正による負担割合変更の対象人数についてただしたのに対し、「一定以上の所得を有する高齢者とは、現役世代並みの所得がある高齢者のことである。具体的には、課税所得が145万円以上であり、年収が夫婦等高齢者複数世帯の場合で520万円以上、単身世帯の場合で383万円以上ある高齢者の方を言う。今回の改正により負担割合が変更になる対象者は課税所得基準によれば177名であるが、このうち年収が基準未満の高齢者は、対象外になるので申請により対象者は減少する」との答弁がありました。また、出産一時金の増額について、少子化対策の一環かどうかただしたのに対し、「国の少子化対策の一環でもあり、出産一時金が分娩にかかる費用の全国平均に見合う額ということを踏まえた上で制度が改正されたものだと認識している」との答弁がありました。


 以上、委員長報告といたします。


 平成18年9月15日、総務企画委員会委員長、小川浩樹。


 以上でございます。


           (4番 小川浩樹君 降壇)


○議長(吉本忠義君)    以上で総務企画委員長の報告は終了いたしました。


 これより質疑に入ります。


 ただいまの委員長報告に対して、質疑はありませんか。


             (「なし」の声あり)


○議長(吉本忠義君)    質疑なしと認めます。


 これより討論に入ります。


 討論はありませんか。


 討論があるようですので、この場合、原案に対する反対討論の発言を許可いたします。


 2番、真砂みよ子君。


           (2番 真砂みよ子君 登壇)


○2番(真砂みよ子君)    3定議案第14号 田辺市国民健康保険条例の一部改正について、反対の立場で討論をします。


 この条例改正は、国民健康保険法の改正に準ずるもので、70歳から74歳で、年収が1人暮らしで383万円、2人暮らしで520万円以上の方は医療費の自己負担を2割から3割に引き上げるというものです。


 改正の主な理由は、現役世代並みの収入があり、高齢者と現役世代との公平を図るためだと政府は言っています。しかし、病気は公平にはやってきません。高齢者は病気にかかりやすく、治療にも時間がかかります。そのため、医療費の負担は、現役世代よりも低く抑えてこそ公平だと言えるのではないでしょうか。


 また、対象者は70歳から74歳の前期高齢者の5%、177人でわずかだと想定されています。しかし、高齢者の今の生活実態を考えたとき、年金受給額は変わっていないのに、老齢者控除が廃止され、そのために住民税や介護保険税が値上げされて、生活が圧迫されています。


 このことから、高齢者の生活と健康を守るためにも改正すべきではないと反対いたします。


 以上です。


           (2番 真砂みよ子君 降壇)


○議長(吉本忠義君)    続いて、原案に対する賛成討論の発言を許可いたします。


 賛成討論の発言はありませんか。


             (「なし」の声あり)


○議長(吉本忠義君)    ほかに討論はありませんか。


 それでは、これをもって討論を終結いたします。


 これより採決に入ります。





◎日程第1 3定議案第14号 田辺市国民健康保険条例の一部改正について





○議長(吉本忠義君)    それでは、3定議案第14号 田辺市国民健康保険条例の一部改正についてをお諮りいたします。


 議案第14号は、起立により採決いたします。


 議案第14号は、委員長の報告のとおり可決することに賛成の諸君の起立を求めます。


               (起立多数)


○議長(吉本忠義君)    起立多数であります。


 よって、3定議案第14号は可決いたしました。





◎日程第2 一般質問





○議長(吉本忠義君)    続いて、日程第2 一般質問を行います。


 なお、一般質問の通告は、9月6日に締め切り、抽せんにより順位を決定いたしました。


 結果は、通知申し上げているとおりであります。


 それでは、質問順位に従って一般質問を許可いたします。


 18番、陸平輝昭君の登壇を許可いたします。


           (18番 陸平輝昭君 登壇)


○18番(陸平輝昭君)    皆様おはようございます。18番、くまのクラブ陸平です。


 3回目登壇しますけれども、どういうわけかほんまにくじ運がええんか悪いんか、また今回1番です。この1番というのは大変緊張しておりますけれども、頑張りたいと思いますのでよろしくお願いいたします。


 初めに、今回教育長に就任されました中村教育長、就任おめでとうございます。大先輩ですが、私たち生まれ育ったところがつい近所なんで、大変親しみを感じております。


 先生は、勤めは旧田辺の各学校で教鞭をとられ、大規模・小規模校等熟知されております。また、周辺のことについて特に今言ったように山で生まれ育って、いろんな山の環境、学校の状況というのもよくご理解いただいておりますので、今後ともよろしくお願いしたいと思います。この時期にあって本当にいろいろご苦労も多いと思いますし、この広い範囲の教育行政、大変だと思いますが、次代を担う子供の健全育成に向けて頑張っていただきますようよろしくお願いいたします。


 それでは、通告に従いまして、質問をいたしたいと思います。


 まず、初めに、新市が発足して約1年半が経過しようとしています。いろんな事業、イベント等も一巡し、もう既に2回目終わったものもあります。私はそのイベントや祭りの現在の状況と今後についてお聞きをしたいと思います。


 新しい市になりまして、各地域のイベントが行われ、市長はじめ管理職の皆様、職員の皆様にも参加をいただきました。見学もいただけたと思います。


 その中にあって、特に祭りについて。田辺には旧市町村各地域それぞれに代表すべき大きな祭りがあると思います。田辺の弁慶まつり、本宮の八咫の火祭り、中辺路の清姫まつり、龍神の翔龍祭、大塔にあっては元気村in大塔夏祭り、それだと思っております。旧市町村それぞれ力を入れてこられたでしょう。


 私の大塔はメーンイベントとして元気村in大塔夏祭りを行政全体で取り組んできた経緯があります。元気村と夏祭りが一緒になって2日にわたって行われております。特に夏祭りは花火の打ち上げが大変好評になってきて、今年は昨年の2倍ないし3倍の動員があったのではないかと思います。要因としては、近辺の花火行事が少なくなったこともあると思いますし、もう一つは、山合いに囲まれ、異様な音の反響の迫力もあって海岸沿いにはない特殊な環境の違いが魅力にもなって、大勢の方に来ていただけるようになったのではないかとも思います。


 そのイベントを、例えば、大塔のイベントですが、私が実行委員会で聞いているのは、大塔の場合、この祭りをある補助事業の一環で行っておりますので、この事業が終了すれば、祭りもひょっとして終わるのではないかということを聞いております。近年、先ほども言いましたように、動員の盛り上がりを見ますとき、皆様の大きな楽しみとして、これはぜひ続けていかなければいけないと思います。こういったイベント等については、思いは各地域同じだと思うんです。事業について、現在、各地域の先ほども言いました主に五つの事業について、現在の運営の状況、また予算等の処置についてどういう状態なのか、お聞きしたいと思います。


 また、今後のいわゆる方向、先ほども言いました大塔については、ひょっとして終わるかもしれないというようなことも聞いておりますので、そういったこと、今後の方向についてもお聞きをしたいと思います。


 また、観光について、真砂市長はどんな場所での講演でも、観光がこの田辺市にとって地域振興の大きな柱であるとよく話をされております。産業振興や地域振興については、結果としてやはり皆様の所得の向上や産業発展があって初めて成果があったと言えるのではないでしょうか。


 このことを考えますとき、この今現在の市の祭りについて、やはり課題として市の祭りと位置づけ、観光事業との連携を図って、経済効果の上がる具体的な研究を行い、市の活性を考えられないか、市長の考えをお伺いいたしたいと思います。


 また、これ以外にも小さい地区でもいろいろな行事があります。私の旧大塔村の特色かもしれませんが、地域の事業をかなり細やかに行政が応援をし、活性の手助けをしてきた経緯もあり、やはり市になって予算面で支障が多く出ています。私の住んでいるところは本当に過疎と言われるような山村ですので、こういった山間地が寂れないように、市街地の皆様との交流が図れる事業も本当に多く取り組んでおります。この1年余りの間、市の幹部の皆様にもイベント等に参加をいただきましたが、そういったことを経過して、この地域イベントの継承についても市としてどういう考えを持たれているのか、お聞きしたいと思います。


 次に、県・市指定の文化財の継承についてお聞きしたいと思います。


 現在、田辺市には無形文化財は国・県・市指定が何件ぐらいありますか。そしてその管理・運営はどうされていますか。これも管理の費用のことなんですが、大塔にも幾つかの文化財がありまして、県や村の補助金・助成金等で各団体が維持をしてきました。もちろん、補助金だけで運営しているわけではありませんし、補助金と言っても1割、2割程度のものだと思います。


 ある無形文化財のことなんですが、いわゆるその補助金を利用して行事の材料等の購入をして活動していましたが、新市になってそういった助成がカットされ、現在団体の今まで蓄えた繰越金等で事業の継続を行っております。特に文化財や地域の伝統行事・伝統芸能、こういったものは子供たちへの伝承も含め、ぜひ守っていかなければならないことだと思いますが、こういった継承について、市の文化財の保存等について、対応をお聞きしたいと思います。


 次に、ケーブルテレビの事業についてお聞きしたいと思います。


 山間地域でテレビが本当に唯一娯楽の皆様が大勢おられます。この皆様にとって今回のこのケーブルテレビの事業というものは大変ありがたい事業で、先々に向けて安心してテレビが見えるという、本当に喜んでいることだと思います。


 ところが、この山間地では年金生活者や本当に生活のしんどい家庭も多くあり、今回のケーブルテレビの開設以後の使用料について、かなり負担がふえるようなことになります。手放しで喜ぶことのできないのも事実であります。


 さて、過日、議会でも説明を聞きましたが、サイバーリンクスが調査・設計業務を受けて現在調査中のようですが、この進捗状況をお聞きしたいと思います。また、今後の工事の予定、業者の選定等についての説明もお聞きしたいと思います。各地域の住民説明会も進んでいると聞きますが住民の説明の内容、意見等反応についてもありましたらお聞きしたいと思います。


 それから、この工事に関して、撤去の工事についてですが、私はこの最初工事の説明を受けたときに、いわゆる一つの工事の中で撤去という工事も、本来このケーブルテレビの工事の中に含まれてるべきものだという解釈を、判断をしておりましたが、説明を聞けば撤去工事については、各テレビ組合が費用負担とのことです。この地域の説明において、こういった組合が撤去するということを了解されて、今進んでいるのか、そういったことについてもお聞きしたいと思います。


 以上について答弁をお願いいたします。1回目の質問を終わります。


           (18番 陸平輝昭君 降壇)


○議長(吉本忠義君)    18番、陸平輝昭君の質問に対する当局の答弁を求めます。


 市長、真砂充敏君。


           (市長 真砂充敏君 登壇)


○市長(真砂充敏君)    陸平議員から2点にわたるご質問をいただきました。


 1点目の各地域のイベントについては私から、あとは担当部長からお答えを申し上げます。


 まず、旧5市町村の大きな祭りを市の祭りに指定し、観光事業との連携を図って、経済効果の上がる取り組みについてのご質問ですが、議員からご紹介のありましたイベントの運営状況と予算措置につきましては、清姫まつりは、中辺路観光協会が主催をしておりますが、弁慶まつり、翔龍祭、地球元気村in和歌山大塔は、地域自治会や観光協会、商工会議所・商工会、農協、森林組合などが参画した実行委員会が運営をしておりまして、八咫の火祭りにおいては、住民の有志の方々による実行委員会によって運営をされています。それぞれ主催団体の性格は異なりますが、いずれも地域の各種団体や住民の皆様のさまざまな支援によって実施されているイベントであります。


 また、市におきましては、財政的支援として平成17年度実績で、弁慶まつりに720万円、翔龍祭に159万円、地球元気村in和歌山大塔に600万円、清姫まつりに600万円、八咫の火祭りに300万円をそれぞれに補助をしております。


 次に、イベントの位置づけ、観光事業との連携による市の活性化とのご質問につきましては、それぞれのイベントは旧市町村において、地域の活力、地域づくりのためにつくり上げてきたイベントで、本市における代表的な地域づくり事業として、人的、また資金的な支援を行っているところであります。


 しかし、今後の地域づくりの展望、継続においては住民主体の地域づくり活動を実践していただき、人的・資金的にもより住民の主体的な事業運営を期待するもので、より効率的な行政運営が求められている時代、そうした住民自らの力、地域の力をつけていかなければならないと考えています。


 市といたしましては、それぞれの事業が住民の主体的な地域づくりの活動としての発展、また観光資源としての質を向上させるために、地域の価値と誇りの醸成、観光事業者の地域づくりへの参画、情報発信機能の充実など、住民・企業・行政の積極的な連携の仕組みやより多くの来訪者・交流人口を発生させ、経済的効果の上がる取り組みなどをともに考えてまいりたいと思います。


 続きまして、旧市町村が取り組んできた各地域のイベントの継続についてのご質問につきましては、市内の町内会や自治会、さらにはその中の区や班といった小さな地域において同様の課題があるかと思いますが、それぞれ地区住民の皆様の知恵と工夫によって取り組まれておられると思います。


 市といたしましては、政教分離や公共性などの問題が考えられますが、広く地区外、また市外にPRし、交流人口を拡大させるなどの継続・継承の仕組みづくりに住民の皆様が主体的に取り組まれる場合など、市も一緒に考えてまいりたいと思いますので、ご理解賜りますようお願いいたします。


           (市長 真砂充敏君 降壇)


○議長(吉本忠義君)    生涯学習部長、藤畑静代君。


         (生涯学習部長 藤畑静代君 登壇)


○生涯学習部長(藤畑静代君)    陸平議員ご質問の1番目の2、県・市指定の文化財等の継承につきまして、私の方からお答えをさせていただきます。


 指定文化財の状況につきましては、現在、田辺市には192件の国・県・市の指定文化財がございます。このうち、祭りや獅子舞などの無形民俗文化財は29件で、その内訳は県指定が14件、市の指定が15件となっております。無形民俗文化財を保有する地域では、それぞれ保存会や愛郷会などを設置されまして、保存と管理運営にご尽力をいただいているところでございます。


 ご質問にございます文化財等の継承につきましては、伝承者の高齢化や保存にかかる維持費を工面するなどの課題があることについては認識しております。それらの課題への取り組みにつきまして、市といたしましては、指定文化財の保存及び顕彰のために行う事業に対しまして、予算の範囲内でかつ申請件数に応じまして補助金を交付する制度として、田辺市の指定文化財保存顕彰補助金交付要綱を設けてございます。現在は、文化財の修理等に多く活用されておりますが、無形民俗文化財の保護活動の推進及び伝承者の育成事業にも活用していただけるものでございます。


 また、県におきましても、県の指定文化財に対しまして、和歌山県文化財保護費補助金の制度もございます。なお、県の指定文化財でありましても、県の補助金がつかない場合には、市の補助金を活用していただくこともできます。こうしたこれらの県・市の制度によりまして、指定文化財継承に努めているところでございます。


 また、文化財に指定されていない地域の伝統行事や伝統芸能につきましても、次世代へ伝承し、発展させていくことが大変重要であると思っております。これらの伝承に対しましては、市民文化の普及、推進、保存継承を目的とした田辺市ふるさと文化振興補助金の制度をご活用いただけるかと存じます。


 無形民俗文化財の継承は、これまでは先人の大変な努力によって保護をし、継承されてきておりますが、少子高齢化や生活様式の変化により、技術面を含めた伝承が困難になってきていることも事実でございます。これらを保存するためには、何よりも地元の方々の文化財に対する熱い思いが、次世代に引き継がれていくものと思います。県や市の補助金は地域の指定文化財の保存活動を支援する制度であることをご理解いただきながら、今後とも文化財を継承していくために、補助制度を活用いただけるよう、その啓発に努めてまいりたいと思っております。


 以上でございます。


         (生涯学習部長 藤畑静代君 降壇)


○議長(吉本忠義君)    続いて、企画部長、庄堂琢磨君。


          (企画部長 庄堂琢磨君 登壇)


○企画部長(庄堂琢磨君)    陸平議員ご質問の2番目、CATV事業の進捗状況についてのご質問にお答えをいたします。


 CATV事業につきましては、住民生活に深いかかわりを持つ事業でございますので、市民並びに市にとって最もメリットのある運営事業者を選定することが重要だとの考えから、プロポーザル方式により、株式会社サイバーリンクスを運営事業者として選定したところでございます。


 現在は、CATVの調査・設計業務を同社に委託し、光ファイバーをかける電柱、トンネル、橋梁等の調査を行い、光ファイバーの敷設ルートやセンター設備の設計を行うとともに、関西電力やNTT、そして県といった関係機関に対しまして、許認可の手続を行っているところでございます。


 また、本事業の内容につきまして、住民の皆様に理解を深めていただくため、事業対象地域であります龍神・中辺路・大塔の68会場におきまして、事業説明会を実施しているところでございます。


 説明会でちょうだいしたご質問、ご要望につきましては、テレビの買いかえやCATVのサービス内容に関することがほとんでございますが、現在の共聴施設の撤去に関すること、高速インターネットが利用できることになること、現在の共聴施設での受信状態が悪いので、早期に完成してほしいというようなこと等もございました。9月末で説明会を終える予定でございますが、現在までの状況からいたしますと、本事業に対します住民の皆様方のご理解はいただけるものと認識しております。次に、今後の予定でございますが、現在行っております設計が完成次第、速やかに工事の入札を行い、工事に着手する予定にいたしております。


 工事業者につきましては、有線テレビジョン放送法に基づくCATV施設の設置許可において、高い技術能力を有する工事業者を選定することが許可条件の一つとなってございますので、そうした条件を満たす、信頼できる業者を選定できるように、入札の基準に盛り込むことといたしております。


 次に、現在の共聴施設の撤去についてでございますが、厳しい財政状況の中、CATV事業にかなりの投資を行っていることに加え、他の行政課題への対応もしていかなければならないという状況を踏まえ、市といたしましては、施設の所有者であるテレビ組合等で撤去していただきたいと考えており、先ほど申し上げました各地区の説明会におきまして、こうした市の考え方を申し上げ、ご理解をお願いしているところでございます。


 以上でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。


          (企画部長 庄堂琢磨君 降壇)


○議長(吉本忠義君)    18番、陸平輝昭君。


           (18番 陸平輝昭君 登壇)


○18番(陸平輝昭君)    答弁いただきまして、ありがとうございます。


 まず、1点目の観光のことについて、まずは答弁としてやはりこういった祭りを観光に関連するという、今方向にない答弁と受け取りました。私は、今回市長に、この観光について市長の考えというものをこれからちょっとしばらくお聞きしたいと思います。


 と言いますのは、この田辺の観光、今かなり世界遺産になった熊野古道、参詣道、こういったものをメーンにセールスなり、PRをしておられるのだろうと思いますけれども、今、果たしてこの世界遺産に登録されて、こういった成果、この熊野古道や世界遺産等の観光に対する成果について、今、市はどれぐらいの効果を認識されているのか。まず、その点をお聞きしたいと思います。


 市長は、常々、観光産業を田辺市の柱とするということを、いろんな場で口にされております。先ほど私が言いました祭りについても、いわゆる熊野古道だけを観光のメーンに持っていっても、この熊野古道というのは、いわゆる観光地でないと私は思うんです。いやしという言葉がつきますけれども、山を散策するとか、やはり心をいやすとか、そういったことが主であると思うんで、経済的な効果に結びつけるということになると、やはり熊野古道へ来ていただける方に対して、もう一つ、二つ別の観光として時間をつぶしていただけるような、そういう処置をしていかないと、この観光業として考えても、いわゆる経済効果につなげるのは難しいのではないか。それを常々心配するのと、もう一つ、市長は世界遺産というもの、私はひょっとして一過性になって、知らん間に何もかもが終わってしまうんじゃないかと心配するんですけど、市長はその点についてどういうふうに考えられるか。やはりそうならないためにも、先ほど言いますような、ほかの事業との関連を含ませて、取り組みを考えるべきではないかと思うんです。


 前にどこかの会場で、市長、いわゆる旅館へ泊まって観光地を回ることは、旧来型の観光やとどこかで話をされたようなことを耳にしたように思うんですけれども、やはり経済効果ということを考えると、どうしても旅館へ泊まって費用を使っていただき、例えば、今この田辺市の場合、本宮を例にとりますと、川湯という大きな旅館街があって、ここへ大勢のお客が入っていただければ、いろんな意味で食材の提供、また通過地点の弁当や食事といったことにもつながって、やはり宿泊客の動員を図るということが一番経済効果を上げる方法ではないかと思うんです。


 先ほど述べていただきました、今のイベント、予算、これはトータルすると約2,400万になります。これが単なるイベントに終わったんでは、これから先今でもやはり財政担当の方は少しでも予算の削減をしたいという話を出しておられます。これ、イベントもますます厳しくなってくるのではないか。そのときにこういった資金投入がむだにならないように、この観光とのリンクという、祭りだけではない、あとに言った地域のイベントについても、小さな祭りであっても、いろんな事業を交えてイベントを行っていますので、観光とのいわゆる世界遺産等とリンクした、この観光事業の推進ということになっていくんではないかと私は考えるんです。


 先ほども言いましたように、それぞれいろんな部分の産業ということ、例えばこの観光産業にとってみても、決して旅館業だけが潤うんではない。大塔でも昔は産業振興として、食材として地鶏の飼育やとか、現在もイノシシ等の飼育もしております。また、熊野にはいわゆる熊野牛という大きな食材もあります。こういったものも活用すること、これ全般にわたって、この地域の産業振興につながるのではないかと思うんです。


 くどいようですけれども、そのためにやはり熊野古道やとか、参詣道、このことだけをメーンとして、ひょっとして私は考えられておるのではないのかという気がしているんです。


 それと、この最近できましたツーリズムビューロー、きのうもある担当者とお話ししましたところ、これからも京阪や東京方面へもPR打って出るという、その方向ができているらしい。それをして誘客を図ったときに、果たしてお客さんが来て、受け皿が今の状態で万全なのか。そういったことも一つの心配になるとこです。やはりそういったことも含めて市長として、観光、大きな田辺市の経済の柱という思いを持っておられますけど、その中の市長の考えられる構想というものがありましたら、聞かせていただきたいと思います。


 ちょっと取りとめのない質問なんで、申し訳ないですけれども、そういったことについて答弁をお願いしたいと思います。


 それから、文化財の保存について、藤畑部長には大変理解のある答弁をいただきました。この事業、決して個人の利益や徳になるものではありません。私もある獅子舞の笛吹きをしているんですけれども、かなりそれぞれ辛抱しながら継承して、やはり地区を寂らせないように、こういった保存をしております。今、答弁いただきましたように、いろんな保存の活動の支援があるということですので、やはり皆様に啓発をしていただいて、この継承というのは本当にしんどいんですけれども、やっぱりそれの一助になるようにお願いしたいと思いますので、よろしくお願いします。


 それから、CATVについては、今部長の答弁で、住民の皆様、多くの方は事業の理解をしていただいているようです。この使用料についてほとんど質問がなかったのか、そういうことが出てきていないんですけれども、難視聴地域すなわち山間地ですので、やはり老人家庭が特に多く、今まで200円、300円の管理費だったのが892円になる。この前ある会場へ行って、説明会で傍聴させてもろたんですけど、今、懸案になっています消費税、これがもし上がったときには、この部分については即値上げをしますという説明、これは仕方ないことだと思うんですが、部長の答弁で、ほとんどそういうことについて、不満が出なかったということなので、おおよそ了解をされたんだろうと思います。


 次に、撤去についてですが、合併前に大塔管内で幾つかで、テレビの組合が設備の老朽化が原因で、施設の改修工事を行っております。このケーブルテレビの話というのは、我々、周辺4カ町村の懇話会等でももちろん主になって、ぜひ必要やという話になったこともあって、私たちもそれを理解して他の議員さんともども、これを新市の計画にのせていただくようにお願いしてきたところもあります。


 ところが、私はそう言いながらも、このケーブルテレビというものについて予算を考えたときに、なかなか新市になって、難しい事業やろうという、ある意味判断もしたので、地区の意見をまとめて改修工事をしてもらおうやないかという旧町村で工事を行った経緯があります。組合もこのときに、村の補助もいただきましたけれども、大きな費用を拠出している経過もあります。これがつい2〜3年前の話なんです。


 そういうこともあって、私もテレビの撤去について、いろいろ話を聞きますと、今ある施設を撤去して、新しい電柱を借りて事業を出発させるという、このつい2〜3年前に設備した施設を金を出して撤去して新しい電柱を買って、使用料を払いながらいくという、ここに納得できない部分があったので、いろいろ調べ業者の人にも聞いてみますときに、やはりテレビの規模からいって、旧テレビ組合の使用している設備については、無理がある。かえって、工事費についても高くつくようなことになるやろうという、今市が説明されているような事業が一番ベストやろうということを業者の人に教えていただきました。


 それを考えますと、やはり皆様からも余り無理な要望もなかったということですので、費用について、それぞれ組合の皆様が持つように理解されているということなので、できれば私もこの費用を何がしか市の負担としてやっていただけないかという質問もしたかったんですけれども、やはり説明を聞くと、ほとんどそれで地域の皆様が納得されているということなので、今後については答弁にもあります優秀な工事請負業者を選定していただいて、後々にいろいろ問題が起こらないように、しっかりした設備になるようにお願いして質問を終わりたいと思います。


           (18番 陸平輝昭君 降壇)


○18番(陸平輝昭君)    18番、陸平輝昭君の再質問に対する当局の答弁を求めます。


 市長、真砂充敏君。


           (市長 真砂充敏君 登壇)


○市長(真砂充敏君)    再質問にお答えを申し上げます。


 私は常々、田辺市、新田辺市の大きなまちづくりの柱は観光だということは事あるごとに申し上げております。ただ言葉足らずでなかなかその真意が伝わっておらないのかなということで反省もするわけですけれども、その観光というのは私は新しい田辺市が、五つのいわゆるそれぞれ個性のある、これだけの広域なまちが合併をした新市を考えたときに、そのまちづくりの切り口として観光というのが大切だと、そういうことを申し上げているんです。当然、そのことは後々の経済効果に波及するというのは当然のことですけれども、そういうことを申し上げたいがために、この観光という言葉を使うわけです。それと従来型の観光でないという言い方も語弊があるかもわかりませんけれども、それは何も観光業だけが観光ではないという意味を申し上げたいということなんです。今、議員がおっしゃったように、熊野牛も観光です。それからスポーツも文化も伝統芸能もすべて観光という形でとらまえて、まちづくりに使っていく、それが観光だという言い方を申し上げているんですけれども、その辺をひとつご理解をいただきたいと思います。


 そして、今でき上がったばかりの観光アクションプランの中でもその点は明確にしておりまして、田辺市が目指す観光というのは地域づくりを基本とした観光ということで、もちろん来ていただくための方の観光でもありますけれども、我々の地域をつくっていくということが一つの観光だというとらまえ方をしております。それはやっぱり我々が住みたいと思わない以上、人が来て訪れたいと思わないわけですから、そういうこともちゃんと基本にしておりますし、それともう一つは、人づくりということもその地域づくりの中に入れております。環境の豊かさを守る、こういうことも観光です。さらには志の高い観光ということで、この来訪者の満足度というのをどう高めていくかということも位置づけておりますし、心を大切にした観光ということで、地域の心を守っていこうと、こんなことも観光のプランの中へ位置づけているということです。


 それで、もう一つは、何も世界遺産の熊野古道だけがメーンではない。これは当然そうだと思いますけれども、ただ、世界遺産というものをやはりPRの一つの切り札にしていくということは大変大事なことでして、これはやはり世界に通用する一つのPRであるということは、これは否めないものだと思っています。


 ただ、それのみが観光だということではなくて、そういうことが例えば関東方面、東北方面、今回熊野三山協議会で、東北の秋田県と宮城県で県立博物館を使って熊野展等をするわけですけれども、それは熊野大社の末社、いわゆる熊野神社が東北地方に700ある。全国に1,300以上あるわけですから、そういうのは一つのPRの材料になるということです。しかも800以上ある世界遺産の中で、道が世界遺産に登録されているのは世界に2例しかない。そしてまた今の平和産業を考えたり、そして観光というのがもともと平和産業ですから、そのことを考えたら、やはりこの紀伊山地の霊場に3つのそういう宗教的なものが、今なお文化として現存として残っているというのも世界的に類のない、そういう大変貴重な遺産である。このことをやはりPRする切り口には、やはり必要なものでありまして、そういうのを一つのPRの媒体として、このことは大変大事だというふうにも考えています。


 それと受け皿論ですけれども、こういうものも受け皿ができたら人が来る。人が来るから受け皿ができる。これはどちらか難しいところですけれども、これはお互いが相乗効果を発揮し合いながら、どんどん受け皿となっていくということでして、こういう受け皿があるから人が来る。そういうもんでもなかなかないのではないか。


 最後の経済効果のことですけれども、もちろんこれは経済効果というのを目指さなければ観光というのは成り立たないというのは私も十分認識をしていまして、ただ、しかしもう一つでは、やはりそういうPRであったり、そういうしかけであったりすることは行政はできても、やはりそこへ来る人からいかに細部のお金を少しでも落とすかというのは、地元の知恵であり努力である。そういうのが連動しないと、行政がすべて人を引っ張ってきて、すべてお金を落とすというところまでの観光PRというのはなかなか難しいのではないか。


 しかし、くどいようですけれども、新しい新市のまちづくりを考えるときには、観光という切り口というのは一つの大きなテーマになるということを日ごろから申し上げているところでございますので、ぜひともご理解をいただきますようによろしくお願い申し上げたいと思います。


           (市長 真砂充敏君 降壇)


○議長(吉本忠義君)    商工観光部長、松本純一君。


         (商工観光部長 松本純一君 登壇)


○商工観光部長(松本純一君)    陸平議員ご質問のうちで、観光動態について私の方からご答弁させていただきます。


 観光客の動態につきましては、世界遺産登録が平成16年になったわけですけれども、それ以前と比較してみますと、田辺市全体としまして平成15年に観光客の総数が262万5,000人ございました。それが平成16年には364万8,000人、平成17年には416万3,000人とかなりの数がふえてございます。その中の大きな要因としましては、やはり世界遺産登録が大きな要因となってございます。そういう面で見ますと、例えば、旧中辺路町では、平成15年に36万9,000人であった入り込み客が平成17年には80万5,000人、旧本宮町では、平成15年の入り込み客60万1,000人に対し、平成17年149万9,000人となってございます。


 一部宿泊客につきましては、16年にふえましたけれども、17年に天候等の都合もあって、若干少なくなっている部分もございます。また、別の切り口で見ますと、例えば世界遺産登録のあったところで語り部の稼働率があるわけですけれども、熊野本宮語り部の会の稼働率がここに資料としてあるわけですけれども、それを見ましても平成14年に依頼件数が63件であったのが、15年に166件、16年には790件、平成17年には841件と順調な伸びを示しております。最近の状況を見ましても、それは堅実な動きとしてあるようでございます。


 以上でございます。


         (商工観光部長 松本純一君 降壇)


○議長(吉本忠義君)    18番、陸平輝昭君。


           (18番 陸平輝昭君 登壇)


○18番(陸平輝昭君)    最後に市長、私は議員として不適格かもわかりませんけど、この産業振興というのはとにかくお金を稼ぐ皆様の生活が向上するという、そういうことを常に頭に置いて、商売人のような感覚を持っていますので、市長も言われたように、やはり経済効果を上げるということが、この田辺市の住民の生活向上になるんだと思いますので、市長るる説明いただきましたように、それぞれの感覚で今後も取り組んでいきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。


 以上で質問は終わります。ありがとうございました。


           (18番 陸平輝昭君 降壇)


○議長(吉本忠義君)    以上で、18番、陸平輝昭君の一般質問は終了いたしました。


休 憩


○議長(吉本忠義君)    この場合、午前11時5分まで休憩いたします。


              (午前10時53分)


         ―――――――――――――――――――


再 開


○議長(吉本忠義君)    休憩前に引き続き会議を開きます。


              (午前11時04分)


○議長(吉本忠義君)    続いて、20番、宮田政敏君の登壇を許可いたします。


           (20番 宮田政敏君 登壇)


○20番(宮田政敏君)    20番議員の宮田でございます。通告に従いまして、一般質問をさせていただきます。よろしくお願いいたします。


 去る9月6日、秋篠宮家に男子出生ということで、悠仁親王殿下がお生まれになりました。誠におめでたいことだと思います。おめでとうございます。私は思いますに、この9月6日というのが日本の国の未来にとっても非常に大切な日になったのではないか。そういうふうに考えております。皇室典範の改正というようなことがありまして、どうなることかと心配をしておったわけでございますけれども、やはり天の声といいますか、そういうお導きがあったのではないかなというふうに感じております。


 日本の国ということを人間の体に例えますと、人間の体というのは背骨がありまして、それを背骨が肉体を支えているわけでございます。家に考えますと、日本の古い家には玄関入ったら大きな大黒柱がありまして、大黒柱が家全体を支えているということであります。家の中の柱をこんこんとたたきますと、柱によって音が違うんですね。大黒柱は高い音がするんです。ほかの柱はちょっと軽い音がしまして、家の重量がどんとかかって地面にくっついている。支えている柱というのはたたくと非常に快い音がするわけです。


 そういうことで、背骨という部分、大黒柱、それが日本の国の文化・伝統、いろいろな日本が2000年余り続いてきた、そういう中で考えますと、先ほど陸平議員が観光と、あるいは無形の文化遺産、文化財と申されておりましたけれども、そういう文化・伝統、いろいろなことを考えていきますと、どうしても背骨の部分につながっていると、そういうふうに考えるところであります。この背骨がしっかりしていなければ、この肉体、体はだんだんと軟弱なものになって、だんだんと崩れていく。


 この戦後60年の日本を見てみますと、子供が母親を殺すというような今の時代、子供が先生をどつき回すと、それが非常にふえている。母親も子供を殺すと、そういう普通では考えられないような日本の崩壊現象、そういうものを深く感じるわけですけれども、そういう中で、この背骨がきちんとしていかなければ、そういう崩壊は防げないのではないかと、そのように考えております。


 今回の親王殿下がお元気で健やかなご成長をされますことをお祈りいたしたいと思います。


 さて、本題の廃棄物処分場の件でございます。紀南環境整備公社が今、最終処分場を探すといいますか、定めるといいますか、その作業をされているわけですけれども、本当にご苦労さまなことだと思います。その質問をやりたかったのですが、田辺市議会ではちょっとそぐわないのではないか。広域圏組合議会もありますので、そういうところで、田辺市の最終処分場、廃棄物という関係について質問をさせていただきたいというふうに思います。


 あの処分場は今後、あと数年で満杯になります。後をどうするかということについて、私の考えを述べさせていただきたいと思うわけです。私は仕事の関係で北海道から九州までしょっちゅう旅をしているわけですけれども、最近は旅の窓から外ばかり見ていまして、じっと見ているんですけれども、何を見ているかと言いますと、木を見ているんです。あの木はというようなことで、そうすると、例えば、高速道路ずっと北向いて上りますと、いろいろな山があります。ここはこういうふうになったらもっときれいなのになというようなことを感じながら行きます。


 湾岸線を行きますと、例えば堺の浜寺、右側に大きな森があります。左側はコンビナートになっていまして、コンビナート埋立地ですので、埋立地には何%、何十%というような緑地帯を設けないといけないというようなことで、緑地帯があります。それから、神戸に入りますと、神戸に入ると言いますか、神戸の前に、また左側に埋め立てがあるんです。そこは1本の木も生えていない。そうすると非常に殺風景な何か寂しい気持ちになる。埋め立ての周囲2〜3メートルぐらいの緑地帯をつくって、そして常緑の広葉樹を植えると、きれいな埋立地になって非常にいい環境になるのになというふうに思うわけです。


 九州の方を走りますと、九州の山は阿蘇山の高い山は別としまして、もう見るも無残な山が広がっているんです。見るも無残といいますと、ほとんど竹林です。いわゆる樫とか、そういう類が全部竹にやられてしまって、竹林の山がずっと続いているんです。もともとは九州も常緑の広葉樹林帯であったと思うんですが、それが人間が入って、大きな樫類を全部切ってしまって、後で竹が入ってきて、江戸時代はそういう里山の管理といいますか、そういうものができておって、きちんと管理しているから竹に全部が占領されるということはなかったんです。今は、電気、ガス、山へ行って木を拾うということはないんですね。私が小学校のときを思い出したら、私はいつも山へ行って木を拾ってきとったんです。家にガスがありませんでしたので、こんろで七輪でその木をくべて、そして私が燃料集め係ぐらいのもので、そういう生活をしていましたので、山へ行っては木切れを拾ってくるというのが私の小学校の時代の思い出なんですけども。そういう中で、そういう山の管理ができなくなって、必然的に竹に負けない木を人間が切ってしまって、竹に負けてしまう木ばかりが残って、竹林になる。ここの田辺でも、稲成のインターからバイパスずっと走ってみたら、皆様よくわかると思うんです。緑がどんどん竹に侵略されている。


 なぜこういうふうに申し上げるかといったら、私はやっぱり美しい国土、美しい国、安倍さんの最近の本に美しい国と書いていましたけど本買ってきて、今読んでいるんですけど、美しい国というのは国民の精神も美しくなければならないと思いますけれども、国土もやっぱり美しい国土であってほしいというふうに旅をしながら思うわけです。5月の連休に世界遺産劇場というのが東大寺で開催されると、世界遺産劇場というのはユネスコが世界遺産、有形の世界遺産の場所で無形の世界遺産、能、狂言、人間浄瑠璃、そういうものを上演する。日本の超一流のアーティストに来ていただいて、世界遺産を舞台に、劇場化、そういう設定なんです。


 東大寺に行きまして、コンビニで弁当を買いまして、東大寺の前の春日大社の森で弁当を開いたんですが、その目の前に大きな木のところに奈良の教育委員会がこの木の説明をしているんです。その説明は、春日大社の森ですけれども、この木はイチイガシですと。何百年かたったイチイガシですけど、イチイガシですと。奈良盆地の平地についてはこのイチイガシを優先種とする常緑の広葉樹林帯でありましたと、そういうふうに書いてました。田辺地方にもイチイガシの会とあるんですけれども、平地は日本の国土というのはこの辺りも同じやと思うんですけれども、平地はやっぱりイチイガシが一番優先種なんです。海岸線はタブの木とか、ホルトの木が優先種、そういう群落ができる。山へ行きますとシイ、そういう形になっている。その大きな巨大な大木が生い茂っているというのが、1,200〜1,300年前、2,000年ぐらい前はそういう日本の国はそういう状態であったと思うんです。ヤマトタケルノミコトが「大和は国のまほろば、たたなずく青垣、山こもれる大和し美し」、これが望郷の歌です。「山こもれる大和し美し」と詠んで亡くなったんですけれども、ヤマトタケルノミコトの美しい大和は、そういう広葉樹林帯、イチイガシの森であったと、そういうふうに思います。


 私たちの遺伝子といいますか、この人間の日本人の血の中にはそういう「山こもれる大和し美し」の中で、何万年か、何十万年か世代を繰り返してきたと思うんです。


 今みたいな景色になるのは本当に100年か200年、3〜4世代か5〜6世代だと思うんです。やはり山こもれる大和し美しという情景の中で、人間が生活する。だから、そういう環境を我々はこの田辺市でつくっていきたいというふうに思うんです。


 そういう中で、本題にまた戻るんですけれども、三四六の最終処分場、その成立と課程、経過について、埋立総量と総面積はどうですか。年間埋立量、残容量、使用限度年数はどうですかということについてお答え願いたいと思います。


 その跡地利用なんですけれども、跡地利用をどうするか。提言をしておきたい。お答えがあれば聞かせていただきたいんです。何年か前に芳養の漁師さんたちが、三四六に押しかけまして、おまえらどんな水流しとるねんということで、いろいろあそこを調べたわけです。芳養湾に昔はいろいろな魚がおった。ところが最近どんどん減ってきてもうおらんようになった。もうカニからイセエビまで岩場におったそうなんですけど、これは三四六のせいに違いないというようなことで、私も名誉団長のこととかいろいろ公共下水がありませんので、いろんなことを議論をしたんですけれども、三四六に行った。三四六の処分場から出てくる水は本当にきれいな水です。何ppmかちょっと数字は知らないですが、0.何ppmというようなBODで言えばそういう数字だと思うんですけど。ダイオキシンもほとんどない。きれいな水が流れて、漁師さん方は納得されたかどうかはわかりませんけれども、データはしっかりしていますから、科学的には数字は出ています。


 それで、し尿処理場、大屋にし尿処理場をつくるために大屋を開発したんです。ところが大屋につくらなくて、新庄に今の清浄館ができたんですけれども、その開発の許可、同意書を漁業組合が出したんです。清浄館が新庄にできたと。大屋の用途変更、し尿処理場をつくるから漁業組合さん、開発させてくれと。判こ押してああいうふうに開発したんです。この同意書を解除せないかん、用途変更の。また判こもらわなあかん。そやないと企業に売れない。


 組合長さんはどう言うたかと言いますと、もとあった木植えてくれと。もとの山に戻してくれたらそれでええねんと、こう言うたわけです。芳養の漁師さんが三四六が怪しいというのは、それは感覚的に私は正しいと思う。汚い水を流しているのじゃないかということで行ったんですが、きれいな水だった。だけど三四六が原因やと。感覚的に思っているというのは正しいと私は思うんです。


 この4〜5日前に、熊野三所神社という白浜の神社にタブの木の種を探しに行ったんです。三所神社の山、神社の鎮守の森ですけど、本当にうっそうとしたホルトの木の群落なんですけど、その山に分け入ったら、びっくりするんです。足が沈むんです。沈まないところもあるけれども、沈むんです。木の葉っぱがこんなに積もっているんです。こんなんですよ。足がぐっと沈むんです。三四六も大屋も昔はそういう森であった。そういう土で覆われておったわけです。その葉っぱの下に腐葉土がどのぐらいあるかわかりませんけど。だから、雨が降って、その腐葉土を通って水が流れていく。ちょろちょろちょろと流れていく。海のうなぎとか、鮎とかは、そういう水に海から上っていくんです。稚鮎の漁をする人は、そのちょろちょろっとした水に鮎が来るんやと、こういう表現をしますけどね。だからその腐葉土がいっぱい詰まった、そのところを通過していきながら、水は豊かな水、きれいな水ではなくて、豊かな水になって海に入る。そういう海でなかったら魚は育たないのではないか。


 そういうふうに思うわけです。芳養の漁師さん、あるいは我々自身が生活を本来の遺伝子の要求に従った生活をしていくためには、やはり鎮守の森、神社の森ですね。ああいう森をどんどんとつくっていかなければならないのではないか。三四六の最終処分場の跡地もそういう森にしていただきたいというふうに思います。


 そういうことで、提言と言いますか、お願いと言いますか、当局のご意見等を賜りたいと思います。


 これで第1回の質問を終わります。ありがとうございました。


           (20番 宮田政敏君 降壇)


○議長(吉本忠義君)    20番、宮田政敏君の質問に対する当局の答弁を求めます。


 市長、真砂充敏君。


           (市長 真砂充敏君 登壇)


○市長(真砂充敏君)    議員ご質問の田辺市ごみ処理場についてお答えをいたします。


 まず、成り立ちと経過についてでありますが、昭和37年ごろから昭和44年までは現グリーン球場部分を最終処分場として埋め立てを行っていました。その後、現在の田辺市ごみ処理場の北側部分におきまして、昭和45年4月から旧最終処分場の埋め立てを開始し、平成8年3月末で埋め立てを完了しております。


 引き続き、現最終処分場を整備し、平成8年4月から埋め立てを開始し、現在に至っております。現最終処分場につきましては、当初、平成19年度までの11年間の埋立計画としていましたが、臭気対策や飛散防止等の環境面の問題により、覆土量を多くしたことから、計画より6年早く平成13年度中には埋め立てが終了してしまうという大変逼迫した状態となりました。そうしたことから、現処分場の延命化を図るために、当初の計画埋立容量を11万6,500立方メートルから23万620立方メートルに増大することなどを柱とする内容の延命計画を立て、雨水の浸透を防止する不透水層工事を施工するとともに、平成12年度に破砕機の導入、また今年度につきましては、容器包装プラスチックリサイクル施設を整備し、埋立容量を圧縮し、延命化に取り組んでいるところであります。


 次に、埋立総量と総面積はどうかについてでありますが、旧処分場につきましては、面積が1万9,000平方メートルで、埋立容量は38万2,000立方メートル、現最終処分場は面積が2万3,000平方メートルで、平成17年度末におきましては、13万8,721立方メートルを埋め立てておりまして、旧と現処分場合わせて52万721立方メートルを埋め立てております。


 次に、年間埋立量、残存容量、埋立完了予定年数についてでありますが、現在の年間埋立量は過去5年間平均で約1万立方メートルでありまして、埋立残存容量は平成17年度末現在で、田辺西バイパス用地への提供分を除き、約7万5,000立方メートルであります。埋立完了予定年度につきましては、県に提出しております変更整備計画の中で、平成23年度としております。


 次に、跡地利用についてですが、田辺市ごみ処理場につきましては、一般廃棄物処理基本計画の中で、住民が利用できる自然復元を含めた整備を検討していくこととしておりますので、そうした点からいたしましても、議員ご提言の最終処分場における緑化は重要であると考えております。


 ちなみに、埋立完了後の平地部分約2万4,700平方メートルにつきましては、雨水の浸透を防止するため、セメントをまぜた改良土による不透水層工事を施していることなどから、この部分への植樹による緑化は難しいと思われますが、のり面部分の約1万7,500平方メートルにつきましては、既に種子吹きつけにより部分的な緑化を図ってはいるものの、土地条件等により、一定の植樹は可能かと思われますので、全体的な跡地利用を含めまして、周辺住民の皆様のご意見も踏まえながら、取り組んでまいりたいと存じます。


 また、全市的な取り組みといたしましては、本年度、森林が保有する多面的機能の維持増進を図るとともに、当該活動への市民参加を促進することにより、森林の持つ重要性への認識を高め、あわせて健康で文化的な市民生活の場の確保を図る目的で、田辺市ふれあいの森基金を創設し、平成19年度から市民参加による森林整備活動等を支援していくためのソフト事業を計画しておりますので、あわせてご理解賜りますよう、お願い申し上げます。


           (市長 真砂充敏君 降壇)


○議長(吉本忠義君)    20番、宮田政敏君。


           (20番 宮田政敏君 登壇)


○20番(宮田政敏君)    ご答弁をいただきました。


 自然復元を基本とするというご答弁でございますので、そのようにしていただきたいというふうに思います。


 それから、ふれあいの森基金をつくっていただきまして、田辺市全域、樹林化という方向でご支援いただくということですので、あわせてお礼を申し上げたいと思います。


 市長のご答弁の中で、平地、埋め立てたところの平らな部分が2万4,700平米、その平らなところから下がってまた段になると。その下がるのり面が1万7,000平米余り、そこは樹林化はできそうだとおっしゃってくださったんですけれども、山全体ですね、三四六へ行きまして、美しいなと思っていただけるような自然復元というのは、埋立地の段ののり面だけを樹林化するのではなくて、山全体、三四六の谷全体を見たときに、面積が多いのはこの山を削ってそして容量をしたわけですから、この山を削っている部分、埋め立てたのり面ではなくて、山を削ったこののり面を樹林化しなければ、あれがコンクリートの吹きつけで、今はそれがぼろぼろにとれまして、汚らしい草がぼろぼろ、ところどころ生えている。このぐらいの面積に1本か2本、何かわからない木がちょろっと生えている。そういうことなんですが、山ののり面についてご答弁いただいたんかな。どうですか。


 1万7,000平米の中に、これも入っているんですか。そんな少ないのり面じゃないと思うんですが、入っているそうなんで、それも樹林化していただけるということであれば、何も言うことはございません。どうぞよろしくお願いいたします。


 それでは、ちょっと管理型最終処分場について、少し所感を述べておきたいというふうに思います。商工会議所で、建設推進委員会というのをつくりまして、そしてかなり活動をした経過があります。私も委員のうちの1人になっていましたので、お金集めとか、いろいろなことをやったわけです。その中でいろいろ感じたことなんですが、いろいろ議論がありまして、いわゆるゼロエミッション、廃棄物をゼロ、最終処分場をゼロ、全部リサイクルという議論もあって、最終処分場なんか要らないやないかという議論もありました。それから溶融炉を建設するんだったら最終処分場も要らないやないか。こういう議論もありました。溶融炉もあちこち見にいきました。


 しかし、結論的には最終処分場は必要である。廃棄物をゼロにするというのは無理である。川崎製鉄の溶融炉、もう何年も前やから忘れましたけれども、この中にも見に行っていただいた方もあると思うんです。廃棄物がゼロ、捨てるものがない。全部リサイクルできるという装置、大変な維持費と金がかかるんですけど、そうしたところで例えば、鉄の固まりスラグが出てくると。これはコンクリートのユンボですね。バックフォーの後ろの支えにする。その鉄にする。いろいろあるんですが、いろいろ軽いスラグは道路の敷石にすると、いろいろあるんですが、これは受け皿があっての話ですね。リサイクルというのはすべてそうなんです。受け皿がなければただのごみになるんです。


 いろいろな議論の中で最終処分場が必要である。大阪湾フェニックス、あの北ができるからその北のやつに入れてもらおうやないか。国会議員さんとかいろいろ頼みに行った、そういう経過あります。そのころは清水町までだったかな。今は日高御坊ということになっていますけど。日高御坊以南は瀬戸内海じゃないんです。太平洋なんです。徳島の石間と日ノ岬を結んだ、そこから南は太平洋ですから、その内側、そういうふうなことで、我々の紀南地方では最終処分場が必要だと。


 それともう一つの結論は、公共関与でなかったらできないと。ここに大栄環境が建設を予定しておったんですけれども、反対でできない。私も大栄環境にも行ってきましたし、いろいろありました。民間では信頼性というか、住民の同意はとれない。やはり行政が関与して公社なり三セクなりをつくって、管理最終責任は知事がとる。あるいは市長がとる。そういうふうになかったら、これはできないというのが一つの結論だったんです。


 私たちは計画を立てて、そして自治体の担当者を何回も集めて、100万立米、66億円だったか、60億円だったか、そういう大蔵省、環境省、自治省、いろんなところの了解も得て、調査費が3億円という形でついたときもあったんですけど、それは残念ながらできなかったんですが、そういう中でいろんな自治体を回って、商工会議所、商工会回ります。そうしたらそんなん要らならよと言うんですよ。何も困ってないんですよ、皆様は。紀南地方のほかの自治体の皆様は。商工会議所、何にも困っていない。何で金出さなんの。そういうお答えがほとんどです。


 なぜ困っていないかというたら、金さえ払えば処分業者が持っていってくれるわけから困っていないです。処分業者は全部とは申しませんけれども、田辺にあるんです。何にもほかの自治体困っていない。私たちはあなたの車はどうするんですか。家建て替えたらどうするんですか。小学校なんかは建て替えできまへんでと。こっちが断ったら。そういうふうに言うとようやっとわかっていただける。すさみにタイヤの業者がありまして、何年か前やったね。大分前ですけど。蚊もわくし、ちょっと火事騒ぎもあって、それはすさみ町が困った。それはすさみに最終処分業者があるからです。田辺市は困っていない。タイヤなんか一つも積んでいない。こういう構図でありまして、現実の感覚として、皆様方は一体ごみがどこに行っているのか。


 我々もそうなんですよ。我々の最終処分、どこへ行っているか。広島、三重県、時々黒い大きなトラックが走っておるでしょう。あれに乗って行っているんです。だから、我々は三重県や広島の人に感謝せないかん。おまえら知らんよっては言うべきではないんじゃないかなと思うわけです。


 そういうことで、今進んでいる処分場の建設なんですけれども、やはり当該の地区住民に紀南地方のすべての住民、自治体がやっぱりすまんのう。ほんまに申し訳ないけど、よろしくお願いしますということを、そういう気持ちを持たなあかんし、そういう態度に出てもらわな引き受ける方はたまったもんじゃない。


 これを各自治体、各住民の皆様は本当に深刻に考えていただきたい。そしてご理解いただきたいというふうに思うわけです。


 それともう一点、我々が最終処分場を建設しようとしたときは、手法は一点決め打ちなんです。ここへつくると。ここが一番適しているからここへつくると。発表はしませんけれども、各自治体の担当者、皆集まって何回も集まって会議します。言いませんけれども、あそこやというのは皆わかっておる。そこと交渉する。うまくいかなった原因かどうかわかりませんけど。これは一つの手法であると思うんです。


 今、公社さんが一生懸命本当に民主的な何年もかけて住民の皆様の意見を、そして大学の先生のご意見を聞き、いろいろなご意見を聞きまくって、本当にご苦労くださって、民主的に決めようとなさっています。しかし、いつの時点かわかりませんけれども、一点決め打ちという選定の仕方も私はあると。あるんではないかなと。そういうふうに思うわけです。


 公社の皆様方は、本当に大変な作業をされていまして、紀南環境整備公社、県と各自治体と産業界が出資してつくった公社であります。何とかここに頑張っていただいて、各自治体住民もそれに協力をして、そしてこの紀南地方に管理型の最終処分場を建設し、この美しい紀南の山、川、海がもっときれいになるように、そういうふうに祈念をいたしまして、私の一般質問を終了させていただきたいと思います。ご静聴ありがとうございました。


           (20番 宮田政敏君 降壇)


○議長(吉本忠義君)    以上で、20番、宮田政敏君の一般質問は終了いたしました。


休 憩


○議長(吉本忠義君)    この場合、午後1時まで休憩いたします。


              (午前11時50分)


         ―――――――――――――――――――


再 開


○議長(吉本忠義君)    休憩前に引き続き会議を開きます。


              (午後 1時01分)


○議長(吉本忠義君)    続いて、22番、久保隆一君の登壇を許可いたします。


           (22番 久保隆一君 登壇)


○22番(久保隆一君)    22番、くまのクラブの久保でございます。通告に従い、一般質問をさせていただきます。


 まず、項目の観光についてでございます。


 私たちの熊野が平成16年7月、世界遺産に登録されて2年余り、私たちの地域がどのように変わったのでしょうか。少し検証をしてみたいと思います。


 まず、人の出入りが極端に多くなったことでしょうか。田辺市への入り込み客総数は、平成15年から17年を見てみました。田辺市全体で平成15年で262万5,220人、平成16年で364万8,231人、前年度比39%増となっております。また、平成17年度には416万3,703人と前年度比の14%増となっております。


 旧田辺市は、どうかと言いますと、平成15年で81万3,826人、平成16年で85万7,609人、5%増となっております。また平成17年は92万1,432人、8%増となっております。


 龍神村はどうでしょうか。平成15年に66万2,148名、平成16年で74万7,434名、前年度比13%増となっております。平成17年は70万831名と0.6%の減少となっております。これは龍神のスカイラインの雪等が影響して減ったんではないかなという感じもしております。


 続いて、旧本宮町はどうなっているんでしょう。平成16年で60万1,507名が、平成17年で115万1,033名と前年度比91%の増となっております。平成18年は149万9,214名、30%増となっております。


 そこで、宿泊客はどうなっているでしょうか。田辺市全体で平成15年で42万1,128名、平成16年で44万4,158人、5.5%増となっております。また、平成17年は41万231名と8%の減となっております。


 旧田辺市は、平成15年で18万299名、平成16年で17万9,709名、前年度比マイナス3%、平成17年で16万56名とマイナス11%となっております。


 旧龍神村は平成15年で、6万7538名、平成16年で7万1,899名、7%増でございます。平成17年は6万9,130名、4%の減となっております。


 本宮町は、平成15年で15万897人、平成16年で16万7,890名、11%の増。平成17年、15万9,307名で5%の減となっております。


 相対的に見てみますと、日帰り客は大幅に増加し、宿泊客は年々減少傾向にあると思います。また、旧田辺市は、16万人ほどの宿泊があるわけですから、本宮町の宿泊客より田辺市の宿泊客の方が多いことが統計的にはわかります。


 また、本宮に宿泊された方を府県別に見てみると、平成16年で和歌山県が2万4,536名で14.6%、また近畿地方では7万4,436名、44%となっております。また、東海地方は3万64名、関東地方では2万2,124名、平成17年で和歌山県が2万3,771名と少し増加をしております。近畿方面では、6万6,813名、若干減っております。また東海地方におきましては、2万4,502名とこれも若干減っております。関東地方は2万4,183名とかなりふえていると思われます。全国的には、近畿地方が圧倒的に宿泊客が多いのですが、16年に比べ減少傾向にあり、逆に関東地方が増加傾向にあることがわかります。関西からは日帰りか、1泊2日、関東からは2泊3日が標準化され、語り部を同行したハイキングは非常に人気が高いとされております。外国人観光客はどうなっているかと見てみますと、平成16年で全体で492名、平成17年で555名の方が本宮に泊まられております。


 その中で、16年には、中国の旅行者が98名おりましたのが12名と減っております。また韓国におきましては、42名から31名、ヨーロッパが52名から178名と大幅にふえております。また、アメリカは71名から44名となっております。


 なお、田辺駅、白浜空港の利用状況を調べてみました。田辺駅では昭和60年の年間利用者数が125万7,060人を最高に、年々減少をしております。平成17年の利用者は73万人となっております。また田辺駅の駅員さんに聞いてみますと、世界遺産登録後、観光客の利用数を聞いてみますと、データはとっていませんけれども、確実に観光客の数がふえているとのことでした。また、白浜空港の利用者は、平成14年の14万7,774名を最高に、年々減少し、平成17年、13万8,825名となっております。世界遺産登録後の前年度の利用者比は、14万1,862名が登録後14万3,275名と若干ふえております。その中で、団体の利用者の数が大幅にふえているとのことでした。双方を比較して言えることは、利用者は同じように減っていますが、世界遺産登録後、観光客の割合が非常にふえていることがわかります。利用客の減少を観光客が補い、減少幅の下支えをしていることがよくわかると思います。


 特に、17年度宿泊客を見てみますと、関東方面のお客さんの伸びは顕著であり、最近語り部さんに聞いてみましても、18年度においても関東のお客さんを案内することが非常にふえているとのことでした。


 そこで白浜空港・東京間の料金を見てみますと、片道運賃が2万6,100円となっています。関空からの東京間の便によっても違いますが、1万200円から1万4,200円、白浜・東京間の約半額となっています。現在、県当局が運賃値下げに向け努力をされているようですが、運賃の値下げは観光客の増加が見込まれ、当地方にとって大きな活性化につながると考えますが、市の考え方、取り組み方についてお聞きかせいただきたいと思います。


 また、列車、飛行機を利用された方々が田辺駅、白浜駅、新宮駅、白浜空港を降りられ、本宮等へのバスの連絡がうまくいっていないケースが多く見られます。例えば、天王寺発8時01分、田辺駅着9時57分の列車は、田辺駅発発心門行きが9時25分に発車をいたします。このバスに、列車から降りた方は32分間に合わなくて乗れません。また、天王寺発8時49分、白浜駅着10時53分、白浜駅発本宮行きは10時48分ですから、5分バスに乗ることに間に合いません。


 飛行機、列車の観光客の利用者数は、先の資料でもわかるとおり、確実にふえております。観光客の利便性を考えたとき、別紙において、さきに提出をしておりますダイヤ表を出しておりますけれども、少しの運行時間の変更によって、利便性が大きく向上され、観光客へのホスピタルの向上に大きく貢献できると考えます。市当局として、各関係の交通機関へダイヤ改正の働きかけをしていただけないか、お聞きをしたいと思います。


 これからの観光地を考えてみたとき、一度この地を訪れてくれた方がリピーターとなって再び訪れてくれる観光地こそ、これから目指すべき観光地の姿だと考えております。そのためには、地域全体が一体感を持って観光地づくりを目指すこと、地域全体がお客様を向かえる体制がとれることが大切なことではないでしょうか。そうする仕組みをつくることが大切になってくるのではないか。そんな気がいたします。


 世界遺産登録後、本宮ではいろいろな新しいビジネスチャンスが生まれています。まだまだそのことによって生計を立てるまでにはいっていない職種もありますが、確実にふえていると考えます。


 例えば、語り部にいたしましても、37名の語り部が登録され、毎日忙しく活躍をしてくれております。また、古道を歩く皆様方に弁当をということで、古道弁当なるものをつくって販売をされ、非常に売り上げを上げていると聞いております。


 また最近できました足湯にいたしましても、当初利用客の客数がどれだけあるんだろうかということで心配をしていましたけれども、最近毎日たくさんの方が足湯を利用されております。また、タクシーにいたしましても、今、新宮方面からタクシーを1台持ってきて、本宮大社の前に常駐し、かなりの利益を上げていると聞いております。


 また最近、熊野古道沿線に無人の販売所が幾つか設けられ、地元でとれた農産物等が販売をされております。また、伏拝王子には茶屋ができ、地元の婦人の方々が土曜、日曜には詰めかけて販売をされてお客さんから大変好評を得ているようです。また、神社の前では写真屋さんが常に常駐し、団体のお客さんの撮影に回っております。また、最近ではホームセンター等も建設されたり、また現在、食堂が建設されるなど、いろいろな活気を見せております。


 また、本宮等のガソリンスタンドにおきましても、県外のガソリンを入れにきてくれるお客さんが非常にふえたということで、大変地元の商店の方も喜んでいるようでございます。


 また、先般の議会の一般質問で、学校給食における地産地消を質問させていただきました。そのときの答弁に、生産者の生産意欲の向上と地域経済の活性化につながるものであり、教育委員会からは積極的に取り組んでいきたいとの答弁がありました。また、事前の商工・農政・教育委員会とくまのクラブとの勉強会でも、商工・農政各課ともに積極的に地産地消を進めていきたい、そのような考え方を聞かせていただきました。このことを学校給食から離れて、また観光の面で生かすことができないでしょうか。合併により広大な面積を誇るまちになりました。そのことを積極的に活用し、一時全国で話題になった一村一品運動、農産物や特用林産物を営農指導しながら生産、また旅館やホテル等、その食材を扱う店舗の納品できるような仕組みをつくることができないか。そのことが地域の一体感をつくる上において、大変大切なことではないでしょうか。


 多くの市民が観光によって、恩恵を受けることのできるまちづくり、そのことがあえて言うならば、地域のホスピタルの向上につながっていくのではないかと考えるところであります。


 次の質問事項と関連をしますが、熊野古道の歴史に認識を持って熊野を訪れてくれるか、そうでないかは、リピーターをつくる上において、大変大きな差になってくると考えられます。


 中辺路の道の駅でハイカーの話を本宮の人が聞いた話ですが、そのお客さんが大変な道を歩かされた。熊野古道といってもただの山道だという話をしていたそうです。こんな話を聞かされたことがあります。このお客さんは多分、再び熊野古道を訪れてはくれないでしょう。


 少し本題からは外れますけれども、平安鎌倉時代、熊野三山が有名になったのは、西暦765年とされています。伊勢へ7旅、熊野へ3旅と言われ、熊野御幸は宇多上皇から400年間続いたとされています。特に、後鳥羽上皇は28回この熊野にお参りされたと言われており、「蟻の熊野詣で」と呼ばれるほど栄えたと言われております。


 熊野信仰は、熊野の神を信仰することによって、病だけでなく、大願を成就できると言われ、よみがえりをあらわす中国の伝説の鳥、八咫烏を象徴として取り入れ、人は再びよみがえる、よみがえらない場合でも、死後極楽浄土に行けることを解き、上皇や貴族だけでなく、庶民にも浸透していったと言われています。


 後鳥羽上皇に随行を命じられた藤原定家は、熊野御幸記の中で、熊野の道は難行苦行の道であることを、自分の経験を交え、わかりやすく書かれております。貴族たちのあこがれた熊野に、上皇の随行で参詣するようにお話があった。上皇に「お供できたことは、宿運であり感激の涙をとめることはできない」と喜んだと記されています。楽しくなるはずの旅が、定家にとって悲惨な旅の始まりであったようです。


 一部ですが、こんなことが書かれています。切目に泊まったが、寒風が吹き、風邪が悪化して、そして岩田川、現在の富田川でしょうか、川を渡って足をくじき、本宮に到着したころには特に悲惨な状態になった。せきは激しく腹痛を伴い、くじいた足もあわせて痛んだ。随行だから職務を果たさなければならなかった。本宮では衣類も着がえずに儀式に参列するなど、恥をかいたと記されています。このような悲惨な旅に懲りたのか、定家は二度と熊野参拝をしなかったと言われております。


 歴史認識をいかに持ってもらって古道を歩いてもらうか。東京の人はよく歴史を勉強して来られる方が多いと聞きます。東京の書店に寄ってみると、世界遺産熊野のコーナーを設けている書店がたくさんあります。県が企画するキャンペーンがよいのか。それとも地域性なのか。原因はいろいろあると思いますけれども、今後も市として熊野を知ってもらう戦略を考え、施策の中に取り入れていく必要性があるのではないかと考えるところでございます。


 また、観光戦略の一環として、市が東京に派遣している職員の仕事の内容についても、合わせて教えていただきたいと思います。市長は、かねてから観光を行政の重要な柱として位置づけ、今日まで来られたと推察するところでありますが、平成17年6月議会でこんな質問をさせていただきました。


 新市に大きく寄与すると思われる観光産業を新市として今後どのように位置づけ、取り組まれるのか。そういうことを質問させていただきました。そのときの市長の答弁は、広範囲にわたる新田辺市の点在する豊かな観光資源を、広域的視野で再整理し、世界遺産の核心的地域として、地の利を生かし、地域の活性化と田辺市の基幹産業である一次産業を巻き込んだ観光戦略を、いつ、だれが、どのように実施するか。本計画により具体的にお示ししたいと考えておりますと答弁されました。この本計画というのは、観光アクションプランのことだと私も思っております。まさにこれまで私が申し上げてきたこと、そのものだと考えております。


 ご存じのとおり、アクションプランも製本される段階に入っております。市長として具体的な考え方が提示できる時期に来ていると思いますので、これからの観光施策の取り組みについて、市長の考え方をお伺いしたいと思います。


 次に、田辺市熊野ツーリズムビューローの役割と行政のかかわりについてお聞きをしたいと思います。18年3月議会において、田辺観光戦略推進事業委託料、委託費の名目で2,900万円が計上され、ツーリズムビューローに委託をされました。市長の考え方として、この組織を媒体として観光戦略を考えておられるようですが、アクションプランを実施してもらうための委託費と考えてよいのでしょうか。市の考え方があって委託されるわけでしょうし、普通丸投げで委託されることはないはずです。今回のアクションプランは田辺市の観光の将来にわたっての実施計画を伴う、大変重要なものであります。


 現在のビューローのスタッフ、組織において、すべてこれを実施できると考えておられるのか。また、どのような形で田辺市熊野ツーリズムビューローとの連携をされていかれるのか、併せてお聞きをしたいと思います。


 熊野古道における歩行者禁煙条例の制定についてであります。


 既に本宮の各団体から条例の制定について、市長あてに要望書が提出されているところであります。昭和53年に奥の細道、中仙道、熊野古道が日本三大古道に文化庁から認定をされました。そのころから文化庁により古道が整備をされてきました。


 平成11年南紀熊野体験博、平成16年世界遺産登録後、観光客の数は大幅にふえました。それとともに火災の心配もふえ、実際に9件の火災が発生をしております。原因はすべてわかっておりません。神社参詣道の周辺の山林は、かけがえのない世界遺産の宝です。これまで古道周辺の林家、住民にとって火災の心配は大変なものだと聞いております。


 そこで、火災予防等の看板の設置を、行政にお願いをしてまいりました。しかし、景観上の配慮から設置は認められませんでした。それならば、条例を制定し、広く火災予防を周知してほしい。住民の素朴な気持ちでした。それもなかなかできませんでした。


 熊野古道は、自然遺産ではなく、文化遺産として登録された意味、古道沿線の歴史とともに歩んできた生活そのものが世界遺産として登録をされたわけですから、極端な変化は別として、林家、古道周辺の皆様方が安心して暮らせるために少しの配慮をしてあげてもいいのではないか。そんな気持ちが強くいたします。


 条例の制定は、古道は三県にまたがっておりますから、三県協議をしながら同時に制定するという考え方は理解できますが、多くの熊野古道は田辺市に集中をしているわけです。三県に先駆けて実施をすることは何ら問題がないわけですし、田辺市がリーダーシップをとる意味からも、他に先駆けて実施をしていただきたい。田辺市内全域の指定が難しいのであれば、一部の地域指定でもよいですから、制定を強くお願いしたい。このように思っております。


 火災はいつ起こるかわかりません。少なくとも予防策を講じることは必要なことではないか。古道沿線住民と同じ目線に立って物事を見てあげていただきたい。そのことを強くお願いしたいと思います。


 次に、南方熊楠翁、植芝盛平翁並びに合気道、熊野古道の歴史を学校教育の一環として取り入れることはできないかについて質問させていただきます。


 郷土を愛する子供を育てること、郷土に誇りを持てる子供を育てることは、大変大切なことと考えます。特に、最近ではそのことが希薄になっているような気がいたします。私たちの地方には、世界に誇ることのできる人物、南方熊楠翁、植芝盛平翁と合気道、また熊野の歴史、熊野古道がございます。そのことを広く顕彰し、広く市民に伝えることは行政にとって大きな責務だと考えますし、子供たちに学校教育の中で取り上げ、知ってもらうことは郷土に誇りを持てる子供たちを育て、その上において大変意義のあることと考えますが、いかがお考えでしょうか。お聞きをしたいと思います。


 なお、このことについては、以前から取り組んでこられた点もあろうかと思いますが、重複をしている部分については、ご容赦をお願いいたします。


 以上で、第1回目の質問を終わります。


           (22番 久保隆一君 降壇)


○議長(吉本忠義君)    22番、久保隆一君の質問に対する当局の答弁を求めます。


 市長、真砂充敏君。


           (市長 真砂充敏君 登壇)


○市長(真砂充敏君)    久保議員から3点にわたるご質問をいただきました。


 1点目の観光についてのご質問については、私から、あと教育長、また担当部長からお答えをいたします。


 まず、これからの観光施策の取り組みについてでありますが、平成17年度から観光協会や活動団体、地域住民の皆様に参画いただいた田辺市観光アクションプランが先般まとまりました。市としては、このアクションプランに示したとおり、地域の伝統である熊野の精神や文化と自然に恵まれた生活の豊かさを誇りとした地域づくりを基本に、住民にも訪れる人にも魅力ある観光地を目指します。


 そのために、産業、熊野古道、温泉といった地域の魅力を活用した住民と来訪者の交流機会の創出、住民主導のまちづくりと観光ビジネス化、知恵とやる気のある人のネットワーク化などを基本方針として、地域づくりと観光事業の融合、また一次産業と観光の連携、温泉文化の継承と発信など、田辺らしさ、熊野らしさを追求した魅力の強化、そして積極的な外国人の誘客など、世界に向けた観光事業の展開を本年度組織した田辺市熊野ツーリズムビューローや地域観光協会と連携、役割分担しながら取り組んでまいります。


 具体的にご質問をいただきました一次産業に係る施策としては、農協や漁協、森林組合といった事業主体による企画運営、宿泊、飲食、旅行等の観光関係事業者に協力体制と商品化、行政においては事業主体と観光関係事業者の連携推進のための支援やPR、誘客支援などに取り組んでまいります。


 また、市から職員を派遣しております戦略的首都圏対策事業においては、現在、東京喜集館を拠点に首都圏での団塊の世代、文化、カルチャー関係を中心に、語り部派遣熊野講座開催などのPR、誘客活動を展開しているところであります。


 続きまして、田辺市熊野ツーリズムビューローとのかかわりについてでありますが、ツーリズムビューローは田辺市の観光振興における重要な位置づけにあり、市から田辺歓交戦略推進事業と題し、委託事業を行っております。その業務と役割は世界に誇れる一流の国際的観光地をつくっていくため、本市全体を視野に入れた情報発信や広報などの業務を中心に、観光商品、事業の企画及びビジネス展開の促進などを実施し、民間団体としての利点を生かした観光振興に係る各種施策を広域的、戦略的に展開していこうとするものであります。


 また、ビューローは、市内にある五つの観光協会加盟による連合体でもあり、五つの観光協会に対しまして、それぞれの地域性や独自性を保ちながら、地域に密着した活動を継続強化していくための支援を行うとともに、個性ある地域をプロデュースする重責を担っております。


 次に、行政のかかわりにつきましては、観光振興の最前線のツーリズムビューローに対し、積極的な支援を行うとともに、観光振興に係る総合的な企画調整、観光基盤整備、施設の管理運営、国・県など公的関係機関との連携などを図ってまいります。


 続きまして、観光、農業、林業、商業が連携し、地産地消の取り組みができる仕組みについてでありますが、現在、地産地消につきましては、旧市内の学校給食実施に伴い、関係各課が連携をとりながら、調査研究を行っているところでございますが、議員ご質問のとおり、この問題については学校給食だけの問題ではなく、家庭はもとより、飲食店、旅館やホテルも同様と考えておりまして、加工業者においても食物に限らず、様々な原材料まで、地域全体の意識づけが大事であると考えております。


 観光面で言いますと、都市部の観光客に地元ならではの産物でもてなしをするということで、名所や史跡と同様に「食」の部分でアピールすることがあり、また地元の生産者の意欲が増すことにより、地域振興にも寄与することと考えられます。なお、本年度県の協力をいただき、実施している「世界遺産観光推進事業」において、地域の食材を使った地域色豊かな熊野懐石的な料理の提案に向けて、旅館業界の方々と研究を進めているところであります。


 また、生産者と事業者をうまく結びつけることにより、契約栽培なども行えるのではないかと考えておりまして、来春オープン予定でありますJA紀南の農産物直売所を有効に活用していただくことなども、地産地消の推進につながるものと考えておりますので、ご理解いただきたいと思います。


 続きまして、交通のアクセスについてでありますが、田辺市内を運行している路線バスには、観光客の輸送を主な目的とする路線だけではなく、通勤、通学をはじめ沿線住民の生活交通の確保を主な目的として運行している路線があります。


 このうち、観光客の輸送を主な目的とする路線では、JR紀伊田辺駅をはじめ、白浜駅や新宮駅での鉄道との連絡、南紀白浜空港での航空機との連絡が利用客にとって大変重要となりますので、路線バスを運行する事業者は乗降客の動向を踏まえながら、最も利便性確保に有効と思われるダイヤを編成しております。


 しかしながら、すべての場所で他の交通機関と連絡することは不可能でありまして、便によっては航空機との連絡を優先させたり、重複する他社とのダイヤ調整が必要な場合などもあり、結果的に鉄道駅での連絡が悪くなることも出てまいります。路線バスの運行ダイヤにつきましては、運行する各事業者におきまして、ほかの交通機関との連絡をはじめ、乗客の利用目的、沿線住民の要望など、さまざまな要素を勘案し、他のバス事業者とも調整しながら改正を行っておりますが、議員からお話をいただきました鉄道駅や空港での連絡の改善問題につきましては、今後各路線バス事業者と連携をしながら、よりよい状況となっていくよう調整してまいりたいと考えております。


 続きまして、南紀白浜−東京羽田間の航空運賃についてでありますが、ご承知のとおり、白浜−羽田間片道の通常料金は2万5,700円となっております。マイル単価では羽田空港発着33地方路線で2番目に高く、新幹線利用のJR通常片道料金1万6,820円に比べ、乗車時間が4分の1以下ではあるものの、割高感は否めません。


 また、特別割引料金は、「スーパー特便割引28」という28日前予約1万4,300円の割引料金が設定されておりますが、早期の予約が必要ということで利用しがたいとのご意見もあります。こうした白浜−羽田間の航空運賃の問題につきましては、県と周辺市町村で組織する南紀白浜空港利用促進実行委員会において、事業者である日本航空に対し、陳情を続けておりまして、また、首都圏から世界遺産への誘客を促進するために、市も職員を派遣し、県とともに東京喜集館を拠点に取り組んでいる戦略的首都圏対策事業においても、便利で早い航空路線利用による南紀熊野地方への旅行手段を宣伝するとともに、日本航空に航空運賃の割引を強く働きかけているところであります。


 先般、期間限定ではありますが、約2カ月前の予約のバーゲンフェア1万600円という割引料金が設定されましたが、ほかの空港に設定されている1日前予約や、7日前予約など、割引料金を設定していただけるよう、今後も引き続き県と連携して取り組んでまいりますので、ご理解を賜りますようお願いいたします。


           (市長 真砂充敏君 降壇)


○議長(吉本忠義君)    教育長、中村久仁生君。


          (教育長 中村久仁生君 登壇)


○教育長(中村久仁生君)    久保議員ご質問の3点目、学校教育についての、南方熊楠、合気道、熊野古道の歴史を各学校で教育の一環として取り入れることはできないのかについて、お答えいたします。


 田辺市は、昨年度五つの市町村が合併し、近畿地方で最も大きな面積を持ち、歴史的文化的にも数多くの遺産を有する市となりました。議員ご指摘の南方熊楠翁は、郷土の誇る偉人であり、合気道は、田辺が生んだ偉大な武道家、植芝盛平翁が創始した世界的な武道であります。また、田辺市を横断する熊野古道は、平成16年度に世界遺産に登録され、今では国内外から多くの観光客が訪れるようになりました。


 これらの郷土の偉人や文化遺産は、田辺市民の誇りであり、後世にしっかりと受け継いでいかなければならないものだと考えてございます。また、児童・生徒にとって、郷土の偉人や文化遺産の学習を行うことは、郷土を愛し、豊かな心をはぐくむために、大変重要な教育だと考えてございます。


 田辺市教育委員会では、南方熊楠翁、植芝盛平翁について『郷土の偉人 南方熊楠』『郷土の偉人 植芝盛平』という副読本を市内のすべての小学校4年生と5年生にそれぞれ配付をし、各教科、道徳、総合的な時間などを利用して、生き方学習や郷土の学習の一環として取り組んでいるところでございます。


 また、その取り組みを一層進め、副読本だけではなく、インターネットや書物を利用した調べ学習を行ったり、演武見学などの体験活動を実施したりするなど、さらに学習を進めている児童・生徒や学校も出てきているところであります。


 熊野古道については、本宮・中辺路地域を中心に地域学習や旧市町村発行の副読本『わたしたちの田辺』『わたしたちの本宮』『わたしたちの中辺路』などを利用し、各学校で学習をしているところであり、また学校行事や学社融合等の取り組みの中で、熊野古道を歩き、体験を通して歴史遺産に触れ、郷土田辺を学習し、伝統文化の深さを学んでいる学校も数多くございます。


 現在、新田辺市を紹介する『わたしたちの田辺』の編集を急いでおり、来年度は、合併前の五つの市町村のそれぞれの文化遺産や伝統、郷土の偉人の偉業を記載した副読本ができることになっております。それを利用して郷土学習、生き方学習を一層進めてまいりたいと考えております。さらに、本年度新規事業として取り組んでおります地域間交流事業で、旧市町村の学校が地域を越えて交流し、地域の歴史や文化を学び合う取り組みを進めております。


 以上のような取り組みを中心として、議員ご指摘の郷土に誇りを持つ子供たちを育てる取り組みを進めているところであります。


 田辺市教育委員会としましては、平成18年度田辺市教育行政基本方針の6点目に、古い歴史と美しい海山の大自然に感謝し、歴史的遺産や恵まれた自然を保護するとともに、伝統文化の継承と、新しい文化の創造並びに学術・芸術の奨励振興を図り、かおり高い文化のまちづくりに努めるとうたっており、冒頭でも申し上げましたが、南方熊楠翁、植芝盛平翁が創始者の合気道、熊野古道などは田辺市民の誇る偉人・文化遺産であり、後世に受け継いでいかなければならないのだと考えております。


 今後とも、小・中学校の教育課程の中にしっかりと位置づけ、先達の生き方や郷土の歴史と文化を学び、郷土に誇りを持ち、郷土を愛する児童生徒の育成に努めてまいりたいと考えております。


 以上でございます。


          (教育長 中村久仁生君 降壇)


○議長(吉本忠義君)    生涯学習部長、藤畑静代君。


         (生涯学習部長 藤畑静代君 登壇)


○生涯学習部長(藤畑静代君)    久保議員ご質問の2点目、熊野古道における歩行者の禁煙条例の制定について、私の方からお答えをさせていただきます。


 熊野古道、ここでは文化財の正式名称であります熊野参詣道で統一して申し上げたいと思います。熊野参詣道が紀伊山地の霊場と参詣道として、平成16年7月7日に世界遺産登録をされまして、今年で2年が経過いたしました。今もなお、大勢の皆様がこの地を訪れてくれております。議員もご承知のとおり、この世界遺産の大部分が深い森林に覆われた山岳地帯であり、その大部分は、スギ・ヒノキの植林で構成される森林でございまして、この地域で長い歴史を持つ林業により、この地域の森林がつくられ、今日まで守られてきております。


 世界遺産に登録されたことによりまして、ますます参詣道が脚光を浴び、来訪者が増加する中、山林所有者の方々が山林火災を危惧されることはよく理解できているところでございます。


 議員ご質問の歩行者の禁煙条例の制定についてでございますが、これにつきましては、条例の規制範囲を設定する上で、火災予防や世界遺産保護の観点から、十分な精査、検証する必要がございます。


 具体的に申し上げますと、参詣道部分のみを規制の対象と考えるのか、あるいは参詣道沿線の山林及び沿線に点在する集落も含めて考えるのかといった点でございまして、地元住民の方々や山林所有者の皆様と、十分な協議を重ねる必要があると思っております。


 今後、庁内における関係各課と十分協議をしながら、研究、検討してまいりたいと考えております。また、ご存じのように、この地の世界遺産は和歌山県、奈良県、三重県の三県にまたがる広大な文化遺産であることから、紀伊山地全体の山林が保護されたこと、世界遺産としての意義があると考えておりますので、関係する市町村とも十分な連携を図って取り組んでいく必要があると考えております。


 同時に、県内の参詣道を包括的に管理する和歌山県とも協議をし、三県の共通課題として、三県で構成する世界遺産三県協議会でも、この件につきましては、議論をしてもらえるよう、働きかけていきたいと考えております。


 いずれにいたしましても、山林火災の根本的な解決というのは、歩行者一人ひとりがマナーを守っていただくことが何よりも大切なことであると考えております。現段階では、議員ご指摘の山林火災に対する対策として、世界遺産三県協議会で策定しております紀伊山地の参詣道ルール、この啓発をより積極的に進めてまいりたいと思っております。このルールは、平成16年に世界遺産登録と同時に策定されたもので、その内容は世界遺産を将来に向けて保存し、その価値を伝えていくために、参詣道を歩く際に、守るべき事柄を定めたもので、地域住民の皆様や来訪者一人ひとりがこの世界遺産を守っていかなければならないことをうたっております。


 紀伊山地の参詣道ルールには、心得として8項目が挙げられまして、そのうちの1項目として、たばこのポイ捨てなど、火気の取り扱いについて喚起を促す条項を定めております。この参詣道ルールの普及啓発につきましては、2つ折の名刺サイズの携帯カード、そしてポスター、ビデオなどを作成しておりまして、県及び市等の世界遺産関連施設で配付を行っております。


 今後、語り部の方々や古道のパトロールを担う森林組合に対しましても、参詣道ルールを積極的に歩行者に呼びかけていただくなど、協力を求め、また旅行会社、駅等で啓発用ポスターを掲示してもらうなど、民間事業者の協力も得まして、たばこのポイ捨てなど、火気の取り扱いについての周知を行っていきたいと考えております。


 既に、観光協会や語り部の会では、参詣道ルールを記載したパンフレットを独自で作成しまして、語り部を依頼する観光客全員に配付するなど、地道な取り組みが行われております。


 また、田辺市におきましても、参詣道のガイドマップを作成しており、その中で参詣道を歩く際のマナーとして、歩きたばこやポイ捨てなどをしないよう呼びかけをしております。さらに、参詣道の歩行者に幅広く周知するために、沿線に点在するトイレや休憩施設内へ火気の取り扱いについて記した看板を設置していきたいと考えております。


 これからも、こうした普及、啓発活動を官民一体で継続して取り組むとともに、条例につきましては、先進地の事例も参考にしながら調査研究に取り組んでまいりたいと考えておりますので、どうかご理解を賜りますようよろしくお願い申し上げます。


 以上でございます。


         (生涯学習部長 藤畑静代君 降壇)


○議長(吉本忠義君)    22番、久保隆一君。


           (22番 久保隆一君 登壇)


○22番(久保隆一君)    市長並びに関係各部長から大変丁重なる答弁をいただきました。心から感謝を申し上げたいと思います。


 まず、最初に、観光施策の取り組みについて、市長から答弁をいただきました。17年6月議会の答弁からすると、もう少し具体的な戦略、いつ、誰が、どのように、具体的な答弁をいただけると期待しておりましたけれども、少し物足りなさを感じました。しかし、今日一番最初に質問をしました陸平議員の答弁の中で、大変力強い市長の答弁を聞くことができました。また、先ほどの市長の答弁におきましても、総論的には答弁のとおりだと私も同じ考えを持っております。


 今後とも、より強いリーダーシップを発揮し、力強い行政運営をよろしくお願いしたいと思います。


 また、地産地消につきましては、大変力強い答弁をいただきました。今後できるだけこのことが実際に実施できるように、関係部署が連係をとりながら、積極的な取り組みをお願いしたいと思います。


 また、交通アクセス等につきまして、これは相手のあることですから、ここで具体的な答弁は当然できないですけれども、観光立市を望む田辺市としては、観光客の利便性を考え、力強い事業所への交渉、また県と協力をしながら、航空各社について積極的な訴えをお願いしたいと思います。


 また、今、熊野古道の歩行者禁煙条例についても答弁をいただきました。まず、とりあえず看板を設置したいという考えがございました。私にとって大変前向きな答弁をいただいたと感謝をしております。今後とも十分に先進地を視察しながら、この禁煙条例が制定できるよう強く住民とともに、その日を待っていたいと思っております。


 また、最後になりますけれども、田辺市と熊野ツーリズムビューローの役割と行政のかかわりについて、このことは田辺市の将来の観光に大きく、先ほども申し上げましたとおり、インパクトのあるプランだと考えておりますし、このアクションプランが本当にお蔵入りをすることのないよう、実施に向けて積極的に検討し、実施をしていただきたい。このように思っております。


 私の一般質問は、これをもって終了させていただきます。ありがとうございました。


           (22番 久保隆一君 降壇)


○議長(吉本忠義君)    以上で、22番、久保隆一君の一般質問は終了いたしました。


休 憩


○議長(吉本忠義君)    この場合、午後2時5分まで休憩いたします。


              (午後 1時58分)


         ―――――――――――――――――――


再 開


○議長(吉本忠義君)    休憩前に引き続き会議を開きます。


              (午後 2時07分)


○議長(吉本忠義君)    続いて、19番、山口 進君の登壇を許可いたします。


           (19番 山口 進君 降壇)


○19番(山口 進君)    皆様、こんにちは。19番議員、緑風会の山口でございます。議長にお許しをいただきましたので、通告に従いまして、質問に入らせていただきます。


 今回は、1点のみの質問でありまして、院内感染の実態と防止対策、そして治療についてお伺いするものです。体調がすぐれていなくて病院へ行きますと、かえってほかの病気をもらってきたようだと、時々そういったことを耳にしますが、思わしくない方が大勢集まるところが病院ですから、さもありなんと、特に命に別状ないことと、そういった会話を軽く聞き流すものであります。


 もう半年ぐらい前になりますか、詳しくは承知しておりませんので、申し訳ないのですけれども、埼玉県の病院で院内感染と見られる医療事故で多数の死者が出ていると、テレビ、新聞等で大々的に報道されていました。このとき、私は遠くの出来事のように、特に気にとめることはありませんでした。しかし、今年の夏前に、私の友人の家族2名が立て続けに院内感染が原因と思われる症状で亡くなりました。いずれも田辺市内の病院内であります。


 うち1名は、初めて人工透析を行うべく入院し、透析を受けておりました。透析を受けると当然のことながら体調がすこぶる良好になってきたようであります。しかし、透析をするための首筋付近の注入口付近がうんできて、やがて首筋、頭部が重くなり、しらばらくすると、下半身の自由がきかなくなってきたようであります。そしてそのとき、なぜか病床内の清掃が頻繁に行われたようであります。日増しに病状が悪くなり、このままでは取り返しがつかなくなると、和医大病院へ転院しましたが、本人、家族が原因がわからぬ間にとうとう帰らぬ人となりました。病院に対し、死亡に至った原因を説明していただくと、透析をするべく首筋の注入口付近のうみにMRSA、多剤耐性黄色ブドウ球菌が検出され、それが要因であったようです。


 もう一名の方は、既にさきの病気で人工肛門をつけていましたが、その人工肛門を取り除いて、もとの状態に戻るべく、手術に臨んだようであります。皆様、手術に対して家族の同意を求める同意書の内容や説明を受けたことがありますか、ありとあらゆる不測の事態を予測して書かれており、医師からそういった説明がなされます。ですから、手術にはかなりのリスクを伴うことを覚悟しなければならないのかもしれません。しかし、本人は、体調もかなり回復されており、手術に耐えられる、耐え得る体力が確保されていると判断して主治医が執刀されたわけであります。


 術後の経過は順調で、体力も回復してきたようですが、なぜか手術後の傷口のいえが悪く、本人、家族とも原因がわからぬ間に、日増しに体調が悪化、体力も低下していったようです。本人は、なぜ傷口がいえんのやろうかと不思議がっていたようですし、家族も日ごと元気をなくしていく当人に、どうすることもできず、こんなはずではないと残念でならなかったようであります。帰らぬ人となり、病院側からの説明では、多剤耐性緑膿菌による原因で死亡と告げられたとのことです。


 私自身、以上の2例について、対医療関係者と接点を持っていませんから、院内感染による死亡だと断定できませんが、お二人とも医療機関に出向いたときは、比較的元気であり、本人も家族もいい状態になることを信じて疑わなかったと思います。私たちの知らない間に、こういった事件が私たちの身近で多数発生しているのではないかと危惧するわけです。そして、日本全国、地方でも起こっているのではないか。つまり、この種の事件は隠されているのではないかと思うのであります。


 そこで、1番目に、多剤耐性黄色ブドウ球菌、MRSAというのはどの辺にあって、どういったものなのか。2番目として、多剤耐性緑膿菌は同じくどういうものなのか。3番目として、他に院内感染にかかわる耐性菌は多種あるのか。4番目として、院内感染に関する報告義務はあるのか。5番目に、全国の実態について。また6番目に、県下の実態について。7番目に市の実態について。8番目として、その感染防止対策について。9番目として、治療について。10番目に、諸外国の実態と対策について。11番目、国の対策。そして12番目として、市としての対策。そして13番目として、院内感染による死亡は医療ミス、医療過誤なのかどうか。市民の命を守る観点から、お伺いするものです。


 以上で、1回目の質問を終わります。


           (19番 山口 進君 降壇)


○議長(吉本忠義君)    19番、山口 進君の質問に対する当局の答弁を求めます。


 市長、真砂充敏君。


           (市長 真砂充敏君 登壇)


○市長(真砂充敏君)    山口議員ご質問の院内感染の実態と防止対策と治療についてお答えをいたします。


 議員もご承知のとおり、院内感染とは、病院や患者の収容機関で患者や医療従事者がかかる感染症のことであります。院内感染には、大きく二つの感染経路があると考えられております。一つは、自己感染経路で、皮膚、口腔、腸管などに自分が持っている菌が体の衰弱に伴って他の部分に感染し、発病するものであります。


 もう一つは、交差感染で、医療関係者の手、口、鼻、ほかの入院患者、各種の医療器具、室内の汚れた空気、給食などを介して感染するものであります。


 院内感染を起こす原因菌には、抗生物質の効かないMRSA、多剤耐性黄色ブドウ球菌などがあるため、医療関係者のみならず、お見舞いに行かれる方も手洗いなど、清潔を保つことが大切であるとされているものであります。


 少し専門的になりますが、MRSAとは、1961年に英国で発見され、1970年代に米国で、1980年代に日本でも確認されるようになりました。抗生物質に耐性、耐性というのは抗生物質がきかないという、そういう性質を持ったということなんですが、これを獲得した黄色ブドウ球菌で、抗生物質の乱用が原因であると言われております。


 最近の新聞報道によりますと、MRSAのほかに、多剤耐性緑膿菌による院内感染があります。緑膿菌とは、人の腸管の中をはじめ、自然界に広く分布しておりまして、栄養分の少ないところでも増殖できるので、水周りによくみられるようであります。緑膿菌は水道の中でも、塩素などの殺菌剤が入っていなければ増殖するようであり、器具を介する感染や、自家感染が多く、人から人に伝播します。緑膿菌に感染しやすい人として、免疫不全状態、これは大量の抗生物質、免疫抑制剤、抗がん剤などの投与、各種の白血病、悪性リンパ腫、肝硬変、肝不全、糖尿病、エイズ、常にカテーテルが挿入されている方、高齢者の特に寝たきり状態である場合が挙げられるものであります。


 そのほかに、院内感染に係る耐性菌といたしましては、バンコマイシン耐性黄色ブドウ球菌感染症や、バンコマイシン耐性腸球菌感染症、ペニシリン耐性肺炎球菌感染症などが挙げられます。


 治療方法につきましては、菌検査を的確に行い、検出された病原体に応じた抗生物質を適正量、かつ短く投与することが原則となるようであります。院内感染における死亡が医療過誤であるかどうかにつきましては、個別の判断になると思われますので、この場でお答えできるものではありません。


 感染防止対策につきましては、平成17年1月13日に実施された院内感染対策中央会議における院内感染対策有識者会議報告書内で、平成15年1月に無作為抽出で、全国内4,000施設について行ったアンケート調査の結果によりますと、病院における院内感染対策委員会の設置率は99.8%で、100床以上では100%となっております。


 院内感染対策マニュアルの整備は、98.6%となっています。田辺市内の五つの病院についても院内感染対策委員会を設置し、月に一回程度委員会を開催するとともに、院内感染マニュアルを作成し、手洗いの励行や流水式手洗いの設備、設置等を実施しており、注射針や医療機器、おむつなどの医療廃棄物についても、廃棄場所を徹底するとともに、専門の業者に依頼し、廃棄を行っているとのことであります。


 院内感染について、法的な報告義務はありませんが、国立感染症研究所感染症情報センターで、2004年に実施された院内感染対策サーベイランス、これは監視調査のことですけれども、この趣旨に賛同した72施設の医療機関で、調査を行った年報では、総入院患者数65万5,884名に対して、薬剤耐性菌による感染症を引き起こした患者数は4,323名で、うちMRSA感染症患者が3,899名、MRSAと多剤耐性緑膿菌との混合感染症患者は77名、多剤耐性緑膿菌感染症患者は85名、ペニシリン耐性肺炎球菌感染症が149名、バンコマイシン耐性黄色ブドウ球菌感染症や、バンコマイシン耐性腸球菌感染症はなしといった報告となっております。


 厚生労働省からの平成17年2月1日付の通知により、院内感染について保健所等に助言を求めることができるものとされ、平成17年6月21日付の通知では、保健所が院内感染防止委員会の設置及び適切な運営や予防策の徹底について、医療法第25条第1項による立入検査を行い、必要があれば指導を行うことができるものとされているものであります。


 田辺保健所におきましても、田辺市内の病院に対して、年1回の立入検査を行っているとのことであります。


 諸外国の実態としては、参考までに、アメリカでは50州のうち6州のみが院内感染の報告を病院に義務づけているようですが、公表されたのは2004年のペンシルベニア州の報告が初めてということで、年間1万1,600件の報告がありました。なお、ペンシルベニア州の人口は全米の州で第6位となる約1,230万人であります。


 また、厚生労働省では、埼玉県での院内感染を受けて、平成18年9月6日に開かれた有識者による対策会議にて、多剤耐性緑膿菌の院内感染防止マニュアルについて、今年中に作成する方針を明らかにしています。


 市といたしましては、保健所の指導のもと、市内の各病院において、院内感染対策をされている状況の中、より院内感染に対して十分留意していただけるよう、保健所と連携していきたいと考えておりますので、ご理解を賜りますようよろしくお願いいたします。


           (市長 真砂充敏君 降壇)


○議長(吉本忠義君)    19番、山口 進君。


           (19番 山口 進君 登壇)


○19番(山口 進君)    ご答弁ありがとうございました。


 この種の件につきましては、当局自身が直接かかわっておらないということもありまして、また権限も与えられていないことから、ご答弁をいただきながら、本当に市長には恐縮なんですけれども、私の先入観がそうなのかわかりませんが、ご答弁がどうしても評論家調に聞こえてなりません。申し訳ないですけれども。


 また、院内感染に関する報告義務がないとのご答弁をいただきましたが、これでは本当の実態をつかむことはほとんど皆無ではないのかなと。確かに感染経路を確定するのは難しそうであるが、重大な事故につながる、この院内感染の報告義務がないことが、私たちにとって大きな脅威であります。病院へ行ったら、えらい病気もろてくるよ。元気な方はそうでもないんでしょうけれども、元気な方ばかりではないんです。


 そして、また実態が不明瞭であれば、防止対策や治療に十分つながっていかないと思うんです。そのことから、院内感染が医療過誤かどうかの判断が下せない要因ではないかと、私は思います。本当に残念なことであります。


 数年前のデータですが、医療事故に関して、医療過誤の頻度について、アメリカで興味深い報告書が出ています。このデータでは、1年間にエイズで亡くなる人は1万7,000人、交通事故で死亡している人は4万3,000人と見込まれています。薬の処方間違い、機械操作の誤り、医師の診断ミスや看護師の措置ミスなど、病院の中での医療エリアでの死亡者数は交通事故の死亡者に近い4万4,000人から、その倍の9万8,000人という予想外の数となって予想されております。


 我が国では、交通事故による志望者は1年間に1万人前後とされています。つまり、交通事故志望者数と同等と推定すれば、毎年1万人前後の人が医療過誤、医療ミスで亡くなっていることになります。1日当たりにしますと、約30人の死者が出ているとのことです。


 再度、院内感染に戻りますと、ある医療機関に携わる先生は、我が国は、抗生物質に頼り過ぎ、投与し過ぎた嫌いがある。どこの国とはおっしゃってくれなんだんですけれども、以前、昔使っていましたペニシリンでも十分効くところが幾らでもある。日本ではこれは使えなくなっていますけどね。黄色ブドウ球菌は、私たちの体の皮膚や鼻等々、至るところに存在するらしいです。先ほども報告をいただきました。答弁いただきましたけれども。


 緑膿菌も周辺のみならず、腸の中には幾らでもあるそうで、健康だったら何の危害も与えないが、重病となり体が弱ると厄介な代物となり、その菌をやっつけるべく抗生物質を投与すると、だんだんその菌が変化して強くなり、やがて抗生物質が効かなくなって、患者さんは敗血症を起こし、多臓器不全となり死に至ることが多いと聞かされました。


 さきに申し上げた2例について、ご本人や家族が知らぬ間に抗生物質の効かない菌に侵され、全く予想だにしなかった死に至ったわけであります。本人や家族の無念さを思うとき、田辺市当局は市民の命を守る立場に立って、院内感染に対して関心を持っていただくことが重要であり、法的に報告義務がないとのことですが、報告義務がなければ実態がつかめません。実態がつかめずわからなかった場合、どうして対策がとれるのでしょうか。ましてや治療についてもおぼつかないと思います。


 最後にお願いしたいんですが、市内ですが、各医療機関に感染防止や治療対策を十分行っていただくことはもちろんのことですが、保健所と強く連携をとりながら、この院内感染の報告の義務づけを、田辺市から全国、世界でも余り義務づけされていないみたいですけど、全国世界に先駆けて、取り組まれることを強く要望し、私の一般質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。


           (19番 山口 進君 降壇)


○議長(吉本忠義君)    以上で、19番、山口 進君の一般質問は終了いたしました。


 お諮りいたします。


 本日の会議はこの辺にとどめ延会し、明9月16日から9月18日までの3日間は休会とし、9月19日午前10時から再開いたします。


 これに異議ありませんか。


             (「異議なし」の声あり)


○議長(吉本忠義君)    異議なしと認めます。


 よって、さよう決しました。


延 会


○議長(吉本忠義君)    それでは、本日はこれをもって延会いたします。


              (午後 2時31分)





 地方自治法第123条第2項の規定により署名する。


  平成18年9月15日


                   議  長  吉 本 忠 義





                   議  員  高 垣 幸 司





                   議  員  宮 田 政 敏





                   議  員  吉 田 克 己