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和歌山県 田辺市

平成17年 6月定例会(第5号 7月 5日)




平成17年 6月定例会(第5号 7月 5日)





            田辺市議会6月定例会会議録


            平成17年7月5日(火曜日)


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平成17年7月5日(火)午前10時開議


 第 1 一般質問


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〇会議に付した事件


 日程第1


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〇議員定数 30名


〇欠  員  0名


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〇出席議員


            議席番号   氏   名


             1番  川 ? 五 一 君


             2番  真 砂 みよ子 君


             3番  久 保 浩 二 君


             4番  小 川 浩 樹 君


             5番  佐 井 昭 子 君


             6番  出 水 豊 数 君


             7番  安 達 克 典 君


             8番  谷 口 和 樹 君


             9番  鈴 木 太 雄 君


            10番  塚   寿 雄 君


            11番  山 本 紳 次 君


            12番  松 下 泰 子 君


            13番  中 本 賢 治 君


            14番  棒 引 昭 治 君


            15番  大 倉 勝 行 君


            16番  宮 本 正 信 君


            17番  高 垣 幸 司 君


            18番  陸 平 輝 昭 君


            19番  山 口   進 君


            20番  宮 田 政 敏 君


            21番  吉 田 克 己 君


            22番  久 保 隆 一 君


            23番  松 本 平 男 君


            24番  天 野 正 一 君


            25番  森   哲 男 君


            26番  山 本 勝 一 君


            27番  吉 本 忠 義 君


            28番  白 川 公 一 君


            29番  岡 ? 宏 道 君


            30番  田 中 康 雅 君


            ────────────────


〇欠席議員  なし





            ────────────────


〇説明のため出席したもの


            職  名       氏     名


           市    長     真 砂 充 敏 君


           教育長        愛 須 恒 藏 君


           政策調整部長     森   章 二 君


           企画部長       庄 堂 琢 磨 君


           情報政策課長     小 松   実 君


           総務部長       山 崎 清 弘 君


           市民部長       川 端 清 司 君


           税務課長       大 門 義 昭 君


           保健福祉部長     中 本 政 吉 君


           環境部長       岡 本 美 彦 君


           商工観光部長     福 井 量 規 君


           商工観光部理事    松 本 純 一 君


           農林水産部長     溝 口 博 一 君


           農政課長       古久保 敏 雄 君


           森林局長       重 根 誠 治 君


           建設部長       橘   長 弘 君


           龍神行政局長     久 保 三七男 君


           中辺路政局長     岡 上   進 君


           消防長        津 田 正 視 君


           消防本部総務課長   濱 中 延 元 君


           教育総務部長     杉 原 莊 司 君


           生涯学習部長     衣 田 秀 雄 君


           文化振興課長     福 田 徳 一 君


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〇出席事務局職員


            議会事務局長     井 口 富 夫


            議会事務局次長    小 川   鏡


            議会事務局主任    中 田 信 男


            議会事務局主査    岡 内 伸 午


            議会事務局主査    藤 田 勝 久





開 議


○議長(吉本忠義君)    定足数がありますので、ただいまからお手元に配付の日程により、平成17年第1回田辺市議会定例会5日目の会議を開きます。


              (午前10時00分)


            ────────────────


○議長(吉本忠義君)    それでは日程に入ります。





◎日程第1 一般質問





○議長(吉本忠義君)    日程第1 一般質問を行います。


 8番、谷口和樹君の登壇を許可いたします。


            (8番 谷口和樹君 登壇)


○8番(谷口和樹君)    皆さん、おはようございます。8番、谷口和樹です。


生まれて初めての議会ということで、いささか緊張ぎみでお聞き苦しいかもしれませんが、少しおつき合いのほどよろしくお願いします。私のような新人から見ますと、正面に諸先輩のお顔が見えまして、少しばかり恐く見えますので、ちょっとほほ笑み加減で見ていただいたらと思っております。


 本題に入ります。通告に従いまして、大項目1、ブロードバンド、移動通信エリアの拡大とモバイルの活用について、質問を始めさせていただきます。情報通信の整備については、今まで数々議論されてこられたと思います。インターネットで下調べをさせてもらった上で、重複するところもあると思いますが、ご了承の方お願いします。


 まず、小項目の1、民間災害支援の受け入れ態勢についてですが、現在のところ、防災ということで様々な取組を行政も含めてたくさんの団体の方がなされています。昨日の山本議員の質問にもありましたが、災害に強いまちづくり、そういうものがありました。山本議員におかれましては、33年間消防団活動の方をされてこられたということで、私が生まれた年にはもう既に防災にかかわっておられて、そういう実績に敬意を持ちながら少し考えさせていただくのですが、この災害に強いまちというのは、災害を防ぐ手だて、避難に対する準備もさることながら、災害直後からの復旧に対する準備も重要なポイントであると考えます。


 そのことも踏まえた上で、災害その後の対応ということを述べさせていただくのですが、大項目1と情報通信基盤の重要性を念頭に置きながら、少し昨年の大災害時にインターネット、モバイルを生かした災害復旧の例をご紹介させていただきます。昨年の災害時に復旧の一端を担ったのが民間救援物資、災害復旧ボランティアといった善意の志です。国内外問わず多くの人々が災害地の支援を申し出られるのですが、自治体につてのある方は別としまして、民間の一個人の方が支援を申し出ようとすると、一番手っとり早いのが、災害復旧サイトの閲覧です。


 ボランティアの受け入れ状況、不足している救援物資、問い合わせ先等々、必要な情報が得られます。そうして支援を申し出るのですが、被災者数に対して受け入れサイトが少ないと、受け入れの時点でパンクしてしまいます。新潟のときでしたら、県の災害サイトが一番で、そのあと小千谷市、長岡市だったと思います。地震発生後、ボランティアも民間救援物資も充実したサイトを早く持ったそこに桁違いに集中してまして、ある受付では、保管場所がないので救援物資はちょっと待ってください、そういうふうな状態でした。


 逆に同じ時期に私が行きました川口町は、当時、災害復旧サイトがなく、道路復旧直後ということもありましたが、食糧もボランティアの人の数も少なく、飲み物なんかは本当に少なかったです。万が一田辺市の人口の約半分の4万人の方が被災したと想定しますと、災害復旧受け入れサイトがないと、一旦この市役所に大半が集中すると思われます。


 一日3食で12万食、3日で36万食、それに多くの善意の復旧ボランティアの方々、非常時にそれらをさばき切るのは不可能に近いと思われます。不測の事態に備え、自治体として、できれば行政局単位、欲を言えば避難所指定施設単位で、災害復旧サイトをすぐ立ち上げられるようにしておけば、復旧ボランティア、救援物資のアクセスポイントが削減され、時間短縮と人員の効率化が図れると思います。コストが余りかかるようなものでもありませんし、用意しておくべきだと考えます。


 余談ですが、復旧ボランティアについて、私が行った現場の方は、山間部の土砂崩れ現場、そこの撤去でしたが、同じ現場のスタッフは20人ぐらいで、1人一緒に行った40代の方がおりましたが、大半は20代、30代の若者でした。九州から軽トラで丸1日かけて1人で来ましたという20代前半の男子や仕事を長期休暇にして、1カ月おります、そういうふうな若者がおりました。日本には、そういう善意の心を持ったたくさんの人々がおられます。その人たちが、もしこの地域の災害時に遠くからやって来られたとき、その善意にこたえられるよう備えていられればと思います。


 元に戻りますが、災害時の際に、皆様もお知りだと思いますが、携帯電話を使った被災者伝言板も活用された一例です。携帯電話は、今や1人1台、2台といった状態で、移動通話だけでなく、インターネット端末機、デジタルカメラ、ビデオの機能、大容量通信、後にも出てきますが、位置特定機能、いわゆるGPS携帯といった様々な機能が付加されて、そういうことも視野に入れて自治体のモバイルサイトの必要性もかなり高いと思われます。これは何も災害時に限ったことだけでなく、最近、多発している子供たちをねらった凶悪犯罪等に対する緊急情報発信などにも利用でき、大阪の池田市など既に取り組んでおられる自治体もあります。


 幾つかの活用例を紹介させていただいたのですが、結論の方は最後にいたしまして、小項目2の世界遺産の活用と保全についてに移らせていただきます。世界遺産について歴史的価値、重要性につきましては、皆さんご承知の上と思われますし、それについて諸先輩方の一般質問もありますので、長い前置きは削除させていただいて、田辺市民のこの世界遺産の観光資源としての活用には大変強い期待があると思われます。


 しかし、これを後世に引き継いでいけるように守っていかなければならない、そういう使命もあります。これらを踏まえた上で、観光を踏まえた環境保全、環境保全を踏まえた観光、そういったような一つのコンセプトと田辺市全体を含めた総合的プロデュースが必要と考えます。


 例えば、少し具体的に申しますと、観光の総合的プロデュースの方法といった事例にフィルム・コミッションというのがあります。どういうことかと申しますと、映画、テレビドラマ、CMなどといったあらゆるジャンルのロケーション現場をこちらの方に誘致しまして、実際のロケーションをスムーズに進めるための事業、団体です。映画やテレビドラマなどを誘致することよって、その作品との相乗効果で地域をプロモーションしていけるのと撮影場所が新しい観光地を生み出したり、地域に対する経済効果、エキストラ、スタッフ等への市民参加による地域活性化も期待できます。


 現在、紀南への撮影に対するニーズというのはたくさんあるのですが、フィルム・コミッション自体は存在せず、全国的にも成功例もたくさんありますし、発展、成功の可能性は必ずあると考えます。確かにこのご時世に市民の要望が強ければ、多額の投資と維持費用の要るビジターセンターの建設など、ハード事業に対する取組も必要かと思われますが、景観保全という観点、事業の基本である対費用効果という面も含めまして集客、情報発信、PR、波及効果を目的とするような新しい観光事業に対する取組も重要だと考えます。


 もう一つ、保全を踏まえた観光という点も含めまして、モバイルを使ったプロデュース、そういうものがあります。例えば、遭難、けがの際に居場所を特定するのにGPS携帯を使いまして、救助などに役立てたり、携帯用ホームページを使って、史跡の案内などをするといったものです。


 このモバイルプロデュースは、環境、景観に影響が少なく、発展性があり、低コストであるというメリットがある反面、世界遺産エリアの大部分が携帯電話の非通話エリアで、非ブロードバンドエリアであるという問題を抱えます。逆に言いますと、通話エリアが広がれば広がるほど、保全と観光を両立させた完全な形に近くなる、そういうことになります。


 このGPS携帯を活用した位置特定機能は、もともと多発する低年齢の子供をねらった凶悪犯罪等から子供の安全確保を目的に開発されたということです。子供のプライバシーという問題はありますが、子供に携帯させると、電波の通じるところであれば、家のパソコン、親の携帯から子供の居場所の方を探すことができます。


 このようにいろんな観点からご紹介、提案させていただきましたが、日本での携帯電話契約数は約7,200万人、既に普通電話の加入数よりも契約数が多くなっております。一家に複数台携帯電話があるような家庭が一般化しております。このように、日本では携帯電話はほぼ普及が完了したような状態になってまして、そのような中で、非通話エリアを多く抱えることは、自治体の発展に大きな足かせになると考えております。


 現代社会において、通信環境の整備は必要不可欠であります。特に新田辺市の世界遺産エリアにおいては、先ほど申しました災害時、緊急時の安全の確保。環境保全を踏まえた観光振興。さらに、情報共有による地域間の距離短縮、また行政内部だけなく、すべての市内の企業、団体に当てはまるのですが、人件費、交通費など様々なコストの削減。それともう一つ、広大な面積を抱える当市において、いくら安い土地があったとしても、よい環境があったとしても、大企業であれば専用回線を引くことができるのですが、ベンチャーや中小企業などは、通信環境の悪いところにわざわざ来ることはないので、企業誘致、そういったものにも効果を生むと考えています。


 先ほど申しました以上のことを視野に入れて、現在のブロードバンド、移動通信の普及状況を踏まえての通話エリアの拡大に対する行政としてのこれからの取組と見通し、その際のモバイルの活用方法について、当局の見解をお願いします。


            (8番 谷口和樹君 降壇)


○議長(吉本忠義君)    8番、谷口和樹君の質問に対する当局の答弁を求めます。


 市長、真砂充敏君。


            (市長 真砂充敏君 登壇)


○市長(真砂充敏君)    谷口議員から何点かの具体的な提案とブロードバンドやモバイルに対する市の考え方について質問をいただきましたが、私からお答え申し上げたいと思います。


 なお、ブロードハンドの普及状況や今後の取組の考え方につきましては、昨日、山本議員にお答え申し上げたとおり、テレビ難視聴、インターネットの高速接続のため、新市の実情に合った最善の方法を見出してまいりたいと考えておりますので、ご理解のほどよろしくお願いします。また、提案いただきました具体的な項目については、後ほど答弁させていただきます。


 では、質問の主題であるモバイル、特に携帯電話についてですが、ご存じのとおり、我が国の携帯電話は、パソコンを上回る勢いで普及していますが、新市においては、携帯電話が利用できない地域が、総務省の研究の調査では33カ所あります。これらの地域に関しましては、携帯電話事業者に対し、合併前の各市町村において要望をしてきております。


 こうした取組を受け、昨年度、旧田辺市の秋津川谷川地区と旧中辺路町の西谷地区が、東南海・南海地震の特別対策の一環として、国の補助制度に採択され、新市が事業主体となって、携帯電話の基地局を整備することとなっております。しかしながら、残る地区につきましては、インターネット同様、携帯電話事業者としての採算性の面から、施設整備の補助金があったとしても、携帯電話事業者の協力が得られにくい状況にあると認識しております。


 具体的な数値で申し上げますと、事業者単独事業の場合、一地区当たり400件、国庫補助事業の場合でも一地区当たり200件の契約が採算ライン確保のためには必要であるとの状況にあります。今回、民間の採算ラインより低い秋津川谷川地区や中辺路町西谷地区が、東南海・南海地震対策として事業化できたことにかんがみ、今後とも粘り強く要望してまいりたいと考えております。


 また、携帯電話につきましては、いつでも、どこでも電話ができる、情報を受発信することができるといった特徴がありますが、新市のサービス、あるいは新市内の民間事業者や団体においても、この特徴を生かし切れていない点が多いと認識しています。新市には、県立情報交流センターBig・Uが立地しており、その中には、地域の情報化に向けた取組を官民一体となって進めることができる環境が整っています。今後は、こうした機能や人的ネットワークを活用しながら、より良いサービスが提供できるよう研究していきたいと考えています。


 続きまして、議員にご提案いただいた具体的項目についてお答えさせていただきます。まず、防災関係ですが、民間救援物資や災害復旧のボランティアの受付サイトにつきましては、情報の流通を円滑に行う人的体制の整備が大きなポイントとなると思いますが、今年度作成を予定している新市の地域防災計画の中に盛り込み、災害時に備えた準備を進めてまいりたいと考えております。


 モバイル被災者伝言板につきましては、現在、携帯電話事業者すべてに、災害用伝言板サービスがありますので、これを踏まえて、新市独自の伝言板サービスの必要性や活用の可能性等について研究してまいりたいと考えております。


 次に、世界遺産の活用面ですが、GPS携帯を使った安全確保については、大塔村世界遺産プロジェクトがNPOからのふるさとづくり企画提案事業の補助を受け、既にサービスを行っているところですが、熊野古道全域で、このサービスを実施するには、携帯電話の基地局の整備が前提となりますので、先ほど申し上げましたように、基地局の整備を粘り強く要望していきたいと考えております。


 携帯ホームページを使った情報提供については、地域の活性化、特に観光面で大きな効果を発揮すると思われますので、観光協会をはじめとする関係団体の皆様と研究してまいりたいと考えております。


 また、フィルム・コミッション事業につきましては、全国各地で様々な取組がなされており、全国フィルム・コミッション連絡協議会という団体も結成され、77の組織が加盟していると聞き及んでおります。市といたしましては、議員のお話もありました経済効果やPR効果、地域活性化につながるよう、住民の皆様が主体となって活動していただけるような田辺市版のフィルム・コミッションづくりに取り組んでいければと考えております。


 以上です。


            (市長 真砂充敏君 降壇)


○議長(吉本忠義君)    8番、谷口和樹君。


            (8番 谷口和樹君 登壇)


○8番(谷口和樹君)    ご答弁の方、ありがとうございました。


 いろいろお話させていただいたんですが、ブロードバンド、携帯電話の基地局については、予算的な問題というのが多分にあると思っております。様々な予算的な問題があるのですが、情報通信基盤の整備ということ、これから行われます周波数再編や6年後のアナログ放送の打ち切り、移動通信鉄塔への配信等の問題から、新市におきましては、やはり行き着くところは、ケーブルテレビではないかと感じております。


 しかしながら、通信機器、情報通信の世界は、日進月歩でありまして、取組の時期を誤ると、でき上がったころには価値が半減していたり、とてつもなく進化したものが出ていたりという可能性もありますので、その辺は時代の流れを加味しながら考えていただけたらと思っております。


 フィルム・コミッションにつきましては、私も大分勉強させていただいたつもりなのですけれども、これからもいろいろ全国の、そして世界中にフィルム・コミッションというのがありますので、その辺のことを勉強させていただきながら、またご提案の方させていただこうと思っております。


 世界遺産の保全と活用につきましては、また、さまざまな観点からいろいろな方のご意見をいただきながら、これからまた4年間続けてご提案させていただこうと思っております。


 私は、商いの家に生まれましたもので、経営者、企業家というのが自分の本質であると感じております。それゆえにすぐコスト、採算性、対費用効果など、多少みみっちいと感じられるようなことも申すのですが、経営者時代の社員教育の中で、「財布の中の100円も会社の100円も同じ100円である」と、そういうふうに言っておりました。そういう観点からも、これからも田辺市の財政運営には提案、取り組んでいきたいと思っております。


 多少自己紹介ぎみになりましたけれども、先ほどのケーブルテレビ、通信鉄塔、ブロードバンド、そして世界遺産の観光保全活用につきまして、さらに前向きに取り組んでいただくようお願いしながら、谷口和樹、初めての一般質問の方終了させていただきます。議場の作法もわからずに、見よう見まねでしたが、当局の方々を含め諸先輩方には、またお気づきのところありましたら、ご教授よろしくお願いします。


 長時間どうもありがとうございました。


            (8番 谷口和樹君 降壇)


○議長(吉本忠義君)    以上で、8番、谷口和樹君の一般質問は終了いたしました。


休 憩


○議長(吉本忠義君)    この場合、10時45分まで休憩いたします。


              (午前10時27分)


            ────────────────


再 開


○議長(吉本忠義君)    休憩前に引き続き会議を開きます。


              (午前10時45分)





○議長(吉本忠義君)    続いて、16番、宮本正信君の登壇を許可いたします。


            (16番 宮本正信君 登壇)


○16番(宮本正信君)    田辺選挙区選出、誠和会の宮本です。今回、合併をして初めての議会でありますが、五つの市町村が心を一つにして、人口8万5,647人、面積1,026平方キロメートルの近畿一の新田辺市が誕生したわけでありますから、厳しい状況は認識しておりますが、期待と希望を持って議論を尽くしたい、このように思っております。


 なお、通告の内容で、山間地におけるブランド品の確立については、今回は都合により省略をさせていただきます。


 さて、予算大綱の中で、市長が所信表明をいたしましたことについて、2点ばかり質問させていただきます。


 まず、農業振興についてでありますが、農業は就業率12.7%、本市の基幹産業であります。また、その中でも特に全国一を誇る梅については、当地方経済効果600億円という一大産業であることは、市長もご理解をいただいているところであります。


 その梅も、天候の関係で、今年は少し生育が遅れまして、ちょうど選挙のころから小梅がスタートして、現在、収穫終盤といったところであります。今年は海岸部を中心にひょうの被害やまた少雨ということで、前年対比、収量で小梅70%、それから主力の南高の青採りについても、収量77%、価格は88%という、少し厳しい状況で推移をしております。そして、加工梅につきましても、平成11年度をピークに30%ほど消費が落ち込んでいると聞いておりますが、この主要産物の消費拡大について、市長の考えをお聞かせ願いたいと思います。


 次に、梅の生育不良についてお尋ねします。梅の生育障害については、既に皆様ご周知のことと思いますが、振り返ってみますと、秋津川、上芳養を中心に被害が出始めてから20年近くになります。平成9年に2,400名の決起集会を開き、それから5万4,355人の署名を集め、本格的な運動を起こしてからでも8年を経過いたします。


 その間、関西電力やJAとの合同研究会、また、田辺うめ対策協議会といったいろんな機関で、大気、土壌、栽培のあらゆる分野から研究、検討をなされてまいりましたが、いまだに原因究明されておりません。


 被害状況は、一昨年が、発症本数2,507本と少しずつ減ってきて、安心しておりましたが、昨年は8,399本の発症本数、累計では11万8,000本余りに達しております。農家にとっては、そしてまた、本年も被害樹が少し目立ってきている、そういう状態の中にあって、農家にとっては長い年月と、それからいろんな対策も頭打ちのところへ梅の消費に陰りが見え始め、あきらめと焦燥感が漂っております。


 そこで、二つお尋ねいたします。昨年4月にうめ研究所が開設されて、農家は大変期待しているところでありますけれども、その研究内容と農家の問題意識が少しずれているように思うが、そのことについてどうか。


 そして、もう一つは、農家の大きな疑念の一つに、関西電力のばいじんがあります。このばいじんについては、関西電力は提供を拒否しており、県当局も暴露実験に積極的な姿勢ではありません。このことについて、市長の考えをお聞かせいただきたい。


 次に、観光振興についてでありますが、国内の景気は、大都市を中心に回復の兆しが見られますけれども、当地方のような地方都市においては、まだまだ景気回復、また、就職状況というものは、依然として厳しいものがあります。データを見ますと、有効求人倍率、全国平均0.94、ハローワーク田辺管内で0.53、本年度卒業の高校生の場合、全国平均1.43、ハローワーク田辺管内で0.88となっております。そんな中で、地域の活性化のために期待されているのが、観光産業であります。


 五つの市町村が合併して、海、山、川の豊かな自然、また地域の生活に支えられ、育まれてきた文化や歴史、また温泉といった人々にいやしをもたらす豊かな地域資源に恵まれました。そして、紀伊山地の霊場と参詣道が世界遺産登録されたことにより、それが追い風となって、当地方への観光客が増大していることに大変心強く思っております。


 私も5月に秋津川の備長炭公園を訪ねましたが、そのときに、何と観光バスが10台ほど止まっておりまして、驚いて職員に尋ねますと、それは高野竜神スカイラインの無料化ということも大きいというような話もしておりましたけれども、少し上の500メートルほどいったところに、小さな土産物をやっているおばさんも、「もう昨年はやめたい、やめたいそればっかり思っていたけれども、またこれで頑張れます」、そんなありがたい話も伺ってきました。


 さて、観光客のニーズの多様化とあわせて、5市町村には、それぞれ特色ある地域資源があり、これまで観光の振興に大きな役割を果たしてきたのが、観光協会でありますが、それぞれの組織によって、予算規模、また企画、運営能力、PR能力といったものに差があると思いますが、合併をしてスケールメリットを生かすために、行政としてどのように広域の連携を図っていくのか、ひとつお聞きしたいと思います。


 また、旧田辺市の市街地、商店街が、経済的に大変厳しい状況であり、今までも観光振興については何度も言われてきましたが、ここにきて熊野古道の玄関口としてのJR田辺駅、そして来年度は南方熊楠研究所の開設、平成19年度には、阪和高速道路の田辺インターチェンジの完成、また、先ごろ7月1日の扇ケ浜海水浴場がオープンしましたし、そしてそれにはマリンレジャースポーツ施設の可能性もある等々、大変明るい材料がそろってきている中で、経済活性化の起爆剤としての観光をどのように考えておられるのか、以上よろしくお願いいたします。


            (16番 宮本正信君 降壇)


○議長(吉本忠義君)    16番、宮本正信君の質問に対する当局の答弁を求めます。


 市長、真砂充敏君。


            (市長 真砂充敏君 登壇)


○市長(真砂充敏君)    宮本議員から2点にわたるご質問をいただきました。私からは、1点目の農業振興について、あと担当理事からお答え申し上げます。


 まず、梅の消費拡大についてでございますが、本市と周辺町村におきましては、梅の生産に係る農業をはじめとして、梅製品の加工業、さらに販売、流通に関する広範な業種とともに、梅産業はこれまで地域社会と経済の維持発展に大きな役割を果たしてきたところでありまして、今後におきましても、新市の基幹産業として、その発展に積極的に取り組んでまいりたいと考えております。


 ご質問のとおり、今年の梅の作柄は、昨年よりやや少ないと予想されておりましたが、現在まで雨が少なく、気温が低めに推移したことで、収穫時期が遅れぎみになったことにより、関係農協では、青梅の市場への販売計画と対応が難しく、これまでのところ市場出荷量や価格が前年を下回っております。このことで、今後の梅の消費動向が憂慮されるところでありますので、市といたしましても、これまで進めてきました梅の消費拡大についての様々な取組は継続し、充実させることが重要であると考えております。


 本市では、紀南農協とともに、紀州田辺うめ振興協議会を中心に、青梅出荷時には、東京ほかの大都市の市場を訪問し、販売促進の要請を行うとともに、市場からの要望の強い梅の加工講習会を全国各地で開催しております。このほか産地PRのため、旅行会社と提携し、梅もぎ体験のバスツアーの実施や消費者のアンケート、梅料理のコンテスト開催などに取り組んでおります。


 また、これまで周辺町村と農協で組織し、青梅の消費宣伝活動に取り組んでまいりました紀州梅の会では、今年度より梅干し組合の紀州梅干しピーアール推進委員会と組織統合し、梅干しの消費宣伝活動にも取組を拡充することとしております。私も今後は機会をとらえ、大手市場を訪問するなど、販売促進と市場開拓に向け、関係団体とともに、積極的に取り組んでまいりたいと考えております。


 続いて、梅生育不良についてでありますが、梅生育不良は、その発生から20年近く経過する中で、明確な原因の究明と対策の確立に至っていないことは、大変残念なことであり、今後の梅産業発展のため、解決すべき最重要課題であると認識しております。


 本市では、これまで紀南農協とともに、平成4年に田辺うめ対策協議会を立ち上げ、関係農家、農協、さらに県試験場や関係機関と共に栽培、土壌、病理、大気汚染など、考えられる要因についての研究を重ね、鋭意取り組んできたところでありまして、今後ともこの取組は継続していかなければならないと考えております。


 特に大気環境面では、御坊火力発電所から排出されるばいじんとの因果関係についての研究に対して、関係農家から強い要望があることは承知しておりますし、市といたしましても、これまで田辺うめ対策協議会とともに発電所のばいじん提供について、関西電力をはじめ県に対しその要請を続けてきたところでありますので、今後とも粘り強く要請してまいりたいと考えております。


 また、県におきましては、昨年4月より県うめ研究所を開設いたしまして、生育不良の原因解明と高品質安定生産のため、幅広い研究がスタートしております。市といたしましても、研究所との連携を深め、農家の生産現場の声を試験研究に反映できる組織として、関係町村、農協とともに、紀州うめ研究協議会を発足したところでありますので、今後の具体的な活動により、梅生育不良の解決を目指し、取組を充実させていきたいと考えております。


 以上です。


            (市長 真砂充敏君 降壇)


○議長(吉本忠義君)    続いて、商工観光部理事、松本純一君。


            (商工観光部理事 松本純一君 登壇)


○商工観光部理事(松本純一君)    宮本議員のご質問のうち、私からは2番目のご質問であります観光政策について答弁させていただきます。


 まず、観光政策についての1点目、広域の連携をどう図っていくのかについてでありますが、現在、田辺市には旧市町村単位に五つの観光協会があります。そして、それぞれが地域の特性を生かして、独自の活動を続けております。ご承知のとおり、旧5市町村は、歴史、風土、文化、経済基盤、産業構造など、地域特性が異なります上に、観光協会の事業規模や予算規模等にも違いがあるのが現状であります。


 しかしながら、市町村が合併をして、新田辺市としてスタートしたことを受け、観光協会につきましても、情報発信や宣伝活動などスケールメリットを生かせる部分の事業につきましては、連携して実施していくための連絡協議会的な組織の立ち上げが急がれております。現在、市におきましては、6月に観光協会会長会議を開催し、連絡協議会の設置を確認するとともに、8月中の設立を目指し、準備を進めているところであります。


 合併後の田辺市内には、世界遺産に登録された熊野古道や熊野本宮大社に代表される古い歴史や文化、そして日本三美人湯の一つ、龍神温泉、日本最古の湯であります湯の峰温泉など数々の秘湯、神秘的で奥深い森林や渓谷、川や海など、人々の心と体をいやす豊かな文化と自然があります。また、中心市街地には、飲食店や商店街などの都市機能が集積しております。


 古くから続いてきた団体観光もやや陰りを見せ始め、温泉地なども個人旅行者の比率が増加し、マイカーやレンタカーの利用が増加する中で、旅行者の行動半径も広くなってきております。大型バス等の団体客が入ることが難しい旧市内の観光資源も注目に値するものと考えております。


 市といたしましては、点となる観光資源を線で結び、さらに広く面でとらえた広域的な観光振興に、旧市町村の観光協会や関係機関、団体等はもとより車で90分圏内は市内という意識で、市外も含めたあらゆる関係機関とも連携を密にしながら取り組んでまいりたいと考えております。


 続きまして、2点目の市街地の活性化とどう結びつけるのかにつきましては、新市の中核であります旧田辺市は、農業基盤、商業基盤が確立され、様々な業種の事業者の集積する市街地であります。その市街地の活性化を図ることは、周辺旧市町村に対しても大きな波及効果が期待できます。


 また、世界遺産、紀伊山地の霊場と参詣道の入り口に当たることから、市街地の果たす役割は、大変重要であると考えています。そうしたことから、市街地の活性化に向けた観光施策は、先ほど広域の連携においても述べましたように、点を線で結ぶことによる旅行者の誘導を促進するとともに、海水浴場や海産物など、海洋資源の活用、武蔵坊弁慶、南方熊楠、植芝盛平など先人が残した文化的足跡のさらなる活用などによる交流人口の拡大を図りますとともに、観光ガイドの養成や旅行者に対応した商店経営など、受入れ側の人材や意識改革にも取り組む必要があると考えます。


 また、7月1日の新海水浴場のオープン、南方熊楠顕彰館の建設、高速道路の平成19年供用開始など、市街地の活性化に寄与する事業が整いつつありますが、この機会をどのように活用し、交流人口及び経済効果の拡大につなげていくかが大きな課題であります。


 そうした課題は、昨年度策定しました田辺広域観光ビジョンで整理しているところでありますが、市街地においては、世界遺産の玄関口としての整備、商業基盤を活用した観光地づくり、海を活用した観光地づくり、地域文化遺産を活用した観光地づくり等を掲げております。


 本年度は、このビジョンの実現に向けた具体的戦略であります実施計画策定に取り組む予定であり、先ほど1点目のご質問、広域の連携をどう図っていくのかの取組も含めまして、だれが何をいつまでにを明確にするため、それぞれの観光資源にかかわります関係者、事業者とともにプランの構築に努め、実施が可能な事業から速やかに取り組んでまいりたいと考えております。


 なお、行政におきましても、観光施策の舞台が農林水産、商工、教育文化、まちづくり等各分野に属しております関係上、また、各分野の活性化及び振興においても有効な手段であることから、組織の横軸の連携強化に努め、経済及び地域の活性化に積極的に取り組んでまいる所存でございます。


 以上、宮本議員のご質問に対する答弁を終わらせていただきます。


            (商工観光部理事 松本純一君 降壇)


○議長(吉本忠義君)    16番、宮本正信君。


            (16番 宮本正信君 登壇)


○16番(宮本正信君)    答弁ありがとうございました。


 まず、観光政策の方から、広域の連携については、観光協会の連絡協議会の設立の準備があるというようなお話もいただきました。新田辺市には、多様な地域資源があり、各観光協会それぞれが工夫を凝らして、いろんなイベントを行っております。それらを大切にしながら、広域の連携を図る。例えば、龍神温泉に来られた方が、そのまま次の日には備長炭公園に来てジュースをつくったり、梅もぎ体験する。それから、扇ケ浜へ泳ぎに来た方が本宮へ泊まる、そういうふうなこととか、それから統一したレベルアップを図るためには、行政の役割というものは大変重要になってくると思っております。


 それから、次に、市街地の活性化については、いろんな可能性、また問題点も指摘をしていただきました。田辺広域観光ビジョン、そういったことを策定していただいて、それをひとつ実行に移していただきたい、このように思っております。


 旧田辺市には、天神崎、それから闘鶏神社、ひき岩群、奇絶峡といった名所や、それから花火大会、また、弁慶祭、桜祭といったいろんなイベントも数多くありましたけれども、それはともすれば市民の楽しみ、お祭的なものであって、外から観光客を呼び込んできて、経済的な効果を生む、そういったことについてはちょっと弱かったような気がいたします。


 それが幸い、今回合併したことによりまして、観光振興課という一つの部署が生まれ、そして、強力な支援体制が整ったということ、そしてまた、他の町村で大手の旅行エージェントや、またテレビ局、それから雑誌といった全国規模のマスコミと一緒になって宣伝や取組をしてきた職員が大勢いるということは、大変心強く思っているところであります。


 国内の都市部、地方を問わずあらゆる自治体が、観光によって活路を見出す、そういった大変競争の厳しい分野でありますので、訪れる人がいやされ、また住む人が満たされる、そんな魅力ある地域づくりのために、今後の活動にひとつ大変期待をしておきたいと思います。


 そして、梅の消費拡大、生育不良につきましては、市長には、深いご理解、認識をいただいていると推察いたしました。それから、うめ研究所の研究内容については、うめ研究協議会を立ち上げながら相談していくというようなことでしたので、田辺市としましては、農家と研究所との調整役としてのひとつ役割をよろしくお願いしておきます。


 今、果樹王国、和歌山県には、三つの全国一があります。紀北の柿、有田地方を中心としたみかん、そして紀南の梅であります。県下のJAには、青年部員が604名おります。その中で、JA紀南管内が実に276名を占めております。厳しいけれども、梅があるから、これだけの後継者が頑張っているといっても過言ではありません。この青年たちが安心して、希望を持って、夢を持って、農業を続けられるよう、また、地域の産業全体のためにも、梅の消費拡大については、若さと行動力が売り物の市長でありますから、先ほども言われておりましたけれども、収穫期にはぜひ都会へ行って、自らトップセールスをお願いしたいし、それから梅の関西電力のばいじんについては、ひとつ不退転の決意で要求をする、そういったことを再度お願い申し上げまして、今回の質問を終わります。


 ありがとうございました。


            (16番 宮本正信君 降壇)


○議長(吉本忠義君)    以上で、16番、宮本正信君の一般質問は終了いたしました。


休 憩


○議長(吉本忠義君)    この場合、午後1時まで休憩いたします。


              (午前11時14分)


            ────────────────


再 開


○議長(吉本忠義君)    休憩前に引き続き会議を開きます。


              (午後 1時01分)





○議長(吉本忠義君)    続いて、1番、川?五一君の登壇を許可いたします。


            (1番 川?五一君 登壇)


○1番(川?五一君)    中辺路選挙区選出、日本共産党の川?五一です。


 通告に基づき質問を行います。私の今回のテーマは、大きく合併後のまちづくりについてであります。


 まず、1番目は、地域格差の認識についてお伺いします。今回の合併は、地形・水系・文化圏・産業など多くの違いを持った自治体が一つの自治体となる合併でした。これらの多くの違いは合併し、行政が一つになったからといってなくなったり、容易に解消されたりするものではありません。こうした種々の地域格差について、どのように認識されているのか。また、その格差の解消や軽減のために、どのような施策をとるべきだと思われているのか、その考えをお聞きしたいと思います。


 2番目の質問は、建設計画についてお伺いします。今回の合併協議でも多くの時間をかけ、とりわけ熱心に話し合われたのが、この建設計画だと思います。それはこの建設計画が、とりもなおさず合併後のまちづくりの指針であり、具体的な青写真となるからです。私は、合併以前から、この建設計画について、財政的側面から、その実現が困難ではないかと懸念してまいりましたが、現実に5市町村が合併し、単一の自治体となった今日において、その実現についての決意及び財政的な見通しをお聞かせください。


 3番目の質問は、行政局の位置づけについてです。現在、本宮・中辺路・大塔・龍神の旧4町村に行政局が置かれています。これは旧町村の役場を連絡所ではなく、もう1ランク上の行政的な独立した権限を有する機関として維持したいという町村の思いがあって、そうなったものだと思われます。


 そのために、各行政局には、行政局長が置かれ、同じく設置された教育事務所には、教育事務所長が配置されているのでしょう。しかし、現状としてはあくまで出先機関であり、常に本庁へ伺いを立てなければ住民への返事をできないという状況にあります。そこで質問です。これら行政局や教育事務所をどのように位置づけておられるでしょうか。その認識についてお伺いします。


 質問の4番目は、産業です。旧田辺市の産業の柱が、梅であることは疑いようのない事実です。実際に、梅は周辺町村でも栽培する農家が増えている傾向が見られます。ただ、今回、私が取り上げるのは、そうした大きな面積を有し、専業として取り組む産業ではなく、食べていける産業づくり、家計へのプラスアルファーとなる産業という視点です。具体的に言うならば、私が住む中辺路町には、緑の雇用で多くの若い人たちが移住してきています。しかし、林業の性質上、年間を通じて安定的に仕事があるわけではありません。また、梅雨時など天候によっても作業の日数が減少し、収入面で多くの不安定要素を持っています。


 昔は、農業と林業との組み合わせや家業などによる収入があり、このような林業の収入面での不安定要素をカバーしていたものと思われますが、今、移住によって林業に従事されている人たちには、こうしたものがありません。緑の雇用の人たちだけでなく、今回の市町村合併によって、周辺町村では、雇用の場の減少が顕著です。かつて役場で働いていた臨時職員の方、役場周辺で職員を顧客の中心として飲食業を営まれていた方、多くの住民が収入及び雇用の減少で家計の維持に苦労されています。こうした住民の生活を守るためにも、小回りの効く小さな産業、食べていける程度の産業というものを模索、研究していかなければならないのではないでしょうか。こうした産業の育成について、行政としてのスタンスをお聞かせください。


 5番目の質問は、世界遺産についてです。今回の一般質問の通告を見させていただきますと、世界遺産を観光資源としてどう活用するかという視点から質問されている方がありますが、私は、保存及び保全という観点から質問させていただきたいと思います。私は、熊野古道中辺路ルートを持つ自治体に住むものとして、以前からも保存や保全について取り上げてまいりました。しかし、今回、合併によって行政の枠組みも新たになりましたので、一からのスタートとして質問を行います。質問の趣旨は2点です。


 1点目は、世界遺産を保存及び保全するに当たって、総合的な整備計画や指針が必要ではないかということです。今後そうした整備計画をつくられる意思があるかどうかということを含めて、ビジョンの必要性の認識についてお答えをお願いします。


 2点目は、森林整備と景観及び環境の保全をどう両立させていくかという問題です。一口に世界遺産といっても、多くの部署が多角的に関与しています。そうした部署との連携が大変重要になるものと考えますが、今後の取組の留意点や方向性についてのお考えがありましたらお聞かせ願います。


 質問の6番目は、防災問題についてです。昨年の台風・地震など自然災害の多発により自然災害に対する市民の関心は、いや応なしに高まってきていると言えます。そして、当地方では、東南海・南海地震の発生が確実視される中で、これらの災害にどう備えるかという議論も盛んになってきています。合併前の5市町村には、それぞれ防災計画があり、これらの計画は、このたび新たに策定される新市の防災計画にも当然反映されることになると思いますが、以前あった防災計画が本当に災害への備えとなっていたかという検証が必要ではないでしょうか。自治体として、とりあえずつくっておかなければならない防災計画ではありますが、今予算の確定後にコンサルタントに発注される際、留意すべき点として考えておられることがありましたらお聞かせください。


 最後の質問、7番目は、若者定住についてです。今回、質問するに当たって、市内全域の公営住宅の設置状況について調査させていただき、それぞれの地域での事情の違いというものも理解できました。1番目の質問の地域格差に相通ずるものでもありますが、周辺町村の住宅事情というのは、旧市内のものとはかなり違っています。民間の賃貸業者はあるけれど価格が高いという旧市内と、ほとんどといっていいくらい民間の賃貸アパートがない周辺町村、また、仕事の場までの距離という条件も大きく変わってきます。周辺の町村には、移住者をはじめ若い人が住む条件が乏しいと言わざるを得ません。


 私自身、10年前に大阪から移住してきた身ですから、過疎地において貸してもらえる住宅、すぐに住める状態の家を探すことの難しさを身をもって知っています。私が中辺路町に移り住んでからも、多くの人が移住するための住居を探して、私を頼ってくださいましたが、そのうちの幾人かは、ふるさと定住住宅などの公営住宅に入居していただきました。しかし、家が見つからなかったがために、三重県や奈良県に移住先を変更されたという方もありました。


 現在、過疎化が進む集落では、集落としての機能の維持が困難になってきていると言っても過言ではありません。飲料水確保のための施設管理や祭や神事などの年中行事なども、高齢化のために存続が困難となってきているのです。こうした集落へ公営住宅を建設し、住んでもらい、集落の一員としての仕事を担ってもらうということも必要だと考えますが、今後の住宅政策並びに過疎集落への対応として考えておられるものがありましたらお聞かせください。


 以上、7項目に関してお伺いいたします。答弁をお聞かせいただいた上で、より深くお聞きしておくことが必要な項目については、再質問にて議論を深めさせていただきたいと思います。


 これで、とりあえず1回目の質問を終わります。


            (1番 川?五一君 降壇)


○議長(吉本忠義君)    1番、川?五一君の質問に対する当局の答弁を求めます。


 市長、真砂充敏君。


            (市長 真砂充敏君 登壇)


○市長(真砂充敏君)    川?議員から合併後のまちづくりについて、7点にわたるご質問をいただきました。私からは地域格差の認識、市町村建設計画、それと行政局の位置づけの3点についてお答え申し上げ、4点目以降のご質問につきましては、担当の部長、局長よりお答えさせていただきます。


 まず、議員ご質問の1点目、地域格差の認識でありますが、地域格差につきましては、先日も陸平議員のご質問にもお答えいたしましたが、人口や面積、また産業等に相違のある市町村が合併したわけですから、地理的な条件や基盤整備の状況に地域格差があるのは否めないところだと考えております。


 例えば、公共施設の設置を例に挙げますと、それぞれの市町村が限られた財源の中で、創意工夫しながら整備されてまいったものであります。しかしながら、合併によって、同種の公共施設をそれぞれの地域に整備していくことは、公共施設の有効活用といった合併効果に逆行するものでもありますし、現実的ではありません。


 また、情報や交通の分野では、民間事業の参入が、採算面等から厳しい状況にあり、情報格差、交通格差などのあることも認識しているところであります。こうした中にあって、特に生活交通路線維持確保事業をはじめ、通院患者送迎等の地域医療対策や高等学校通学助成といった交通施策につきましては、十分その必要性を認識しているところであり、合併協議におきましても、これらの施策は、基本的に従前どおり実施することとしたものであります。


 こうしたことから、新市におきましては、各種の地域格差を少しでも軽減するため、新市全体の状況も十分見極めた上で、民間事業者等の参入も視野に入れ、効果的、効率的な施策を検討してまいりたいと考えています。


 次に、市町村建設計画についてお答えします。まず、市町村建設計画につきましては、合併協議において、真摯な協議の上、作成され、5市町村の議会における廃置分合に係る議案審議の際の判断材料として、重要かつ根幹となったものですから、新市の行政運営の中で、当然尊重されるべきものであり、私も今議会において、その実現に向けた考え方を述べさせていただいたところであります。


 さて、市町村建設計画に基づいた事業や施策については、当計画期間中の財政計画の裏づけをしたものとして、住民の皆様や議会にもご説明させていただいたところでもあります。しかしながら、議員も質問で触れられておりましたように、三位一体の改革による交付税の見直しなどにより、地方にとりまして、財源の確保というものが大変厳しくなっています。


 去る6月21日に閣議決定されました「経済財政運営と構造改革に関する基本方針2005」におきましても、平成17年度と同様に、地方の安定的な財政運営に必要な地方交付税や地方税などの一般財源の確保が位置づけられているものの、平成18年度予算における基本的な考え方において、国と地方が歩調を合わせた歳出改革路線の堅持・強化が位置づけられており、地方財政計画の抑制につながるものと思われます。


 加えて平成19年度以降につきまして、国の考え方は明確化されていませんが、西暦2010年代初頭の基礎的財政収支の黒字化を国が打ち出している以上、決して予断は許されない状況であると考えています。こうしたことで、平成27年度までの市町村建設計画期間内における地方財政制度の動向は、極めて不透明な状況となっておりますが、今後とも国から示される制度の内容を十分見極め、これに即した行財政運営の反映を行うことはもちろんのこと、行財政改革の一層の徹底による経常的経費の抑制や合併特例債をはじめとする国や県の財政支援措置の有効活用、さらには5市町村の行政努力により持ち寄られた基金を効率的に活用するとともに、事業の優先順位を見定め、市町村建設計画に基づいたまちづくりを推進してまいりたいと考えております。


 続きまして、行政局の位置づけについてお答えいたします。まず、行政局につきましては、合併により本庁が遠くなることへの住民の不安を解消するため、地域住民の日常生活に直接関連する業務はもちろんのこと、防災、地域振興、文化といった地域の特性や状況に応じた独自性、緊急性、多様性が求められる業務も担うため、執行機能と窓口機能を持たせた機関として設置したものであります。


 こうしたことから、私は決して窓口サービスだけを行う連絡所的な位置づけだとは考えておらず、地域の振興をはじめ、地域の経済活動への支援や台風、大雨などによる災害にも対応する機関として位置づけをしているところであります。


 さて、合併の効果である行財政の効率化の観点から、総合的な執行管理機能は本庁に持たせておりますが、今後、本庁と行政局による業務の状況を十分に見極め、行政局で判断できるもの、本庁と調整が必要なものを明確化させ、業務の円滑化に努めてまいりたいと考えております。


 以上です。


            (市長 真砂充敏君 降壇)


○議長(吉本忠義君)     続いて、森林局長、重根誠治君。


            (森林局長 重根誠治君 登壇)


○森林局長(重根誠治君)    川?議員のご質問であります4番目、産業、7番目の若者定住に関しましては、山村の振興にかかわることでありますので、森林局の方からお答えさせていただきます。


 まず、産業についてであります。議員もご存じのとおり、本市は梅、柑橘といった果樹、果樹につきましては、全国でも有数の産地であります。特に梅の産地としてより強固なものとするためにも、山間部における梅を主とした農業経営の産地拡大等を展開していくことが重要であると考えております。梅を核とした農業経営を確立することにより、収穫や1次加工といったものに係る労働力確保から、就労の場が生まれてくるのではないかと考えております。


 また、これ以外の農作物の野菜、シキミ、サカキ等の花木、特用林産物のシイタケ栽培などによる副業的な収入の確保といった点につきましても、今後とも研究していかなければならないと考えております。


 さらに、各地域における農業振興に係る課題を解決するため、本年4月に西牟婁振興局農業普及課、本市をはじめとする西牟婁管内の各庁及び紀南農協、紀州中央農協、みくまの農協の3農協で組織する西牟婁農業プロジェクト協議会を発足させており、山間部における新規作物への取組についても、課題の一つとして取り組んでおりますので、ご理解いただきたいと思います。


 次に、若者住宅、住宅の関係についてでありますが、市における住宅戸数は、現在、1,424戸となっております。このうち一般の公営住宅826戸のほか、山村地域へのUJIターン者と県外からの転入者を対象とした緑の雇用担い手住宅が24戸、定住促進住宅が60戸となっております。この緑の雇用担い手住宅の家賃は低額としておりまして、定住促進住宅につきましては、UJIターン者の入居を優先するとともに家賃の上限を定めるなど、一般公営住宅に比べ優遇措置を講じ、政策的な配慮を行っているところであります。


 山村地域へ若者が定住する条件の一つに、仕事の確保とともに、住居の確保についても大変重要であると認識しております。また、高齢化と過疎化が進行する集落に、若者を対象にした公営住宅を建築することは、集落機能の維持の面からも大変重要かと存じますが、山村地域における住宅への入居実態等を勘案の上、本年度におきまして予定しております住宅維持管理計画、すなわち公営住宅ストック総合活用計画の政策の策定との整合を図るべき検討させていただきたいと考えております。


 以上です。


            (森林局長 重根誠治君 降壇)


○議長(吉本忠義君)    続いて、生涯学習部長、衣田秀雄君。


            (生涯学習部長 衣田秀雄君 登壇)


○生涯学習部長(衣田秀雄君)    川?議員ご質問の合併後のまちづくりについての5番目、世界遺産についてお答えいたします。


 合併した田辺市には、昨年7月7日、ユネスコに登録された世界遺産、紀伊山地の霊場と参詣道があり、旧中辺路町の滝尻王子跡から熊野本宮大社に至るまでの参詣道である中辺路及び各王子跡、高野山からの参詣道である小辺路、伊勢地方からの参詣道の伊勢路及び奈良県吉野地方から熊野本宮大社に至る大峰奥駈道、それに到達点である熊野本宮大社がそれに当たります。


 それぞれの参詣道及び王子跡等と熊野本宮大社、旧社地大斎原は、登録資産の本体として厳格に保護される地域で、コアゾーンと呼ばれ、文化財保護法により、史跡として指定されております。また、コアゾーン周囲には、環境や景観を保全して、資産をより効果的に守るために一定の利用制限がなされる地域を設けており、この地域は、バッファゾーンと呼ばれ、参詣道の両側に幅50メートルのエリアが設定されております。


 ご質問の世界遺産の保存、整備につきましては、コアゾーンは、当然ながら現状における形態の維持が基本となりますので、日常的な維持管理と自然災害等により、棄損した場合の復旧等を行うこととしております。また、バッファゾーンでは、環境や景観に配慮し、世界遺産にふさわしいものにするため、田辺市歴史文化的景観保全条例をはじめ森林法等にのっとり森林局と十分連携を図りながら、森林整備の推進に努めてまいりたいと思います。


 今回の世界遺産登録は、社寺と参詣道というだけでなく、あくまで山岳信仰の霊場と山岳修行の道であり、紀伊山地の自然が非常に重要な要素になっております。スギ、ヒノキを中心とする人工林が多い参詣道沿いの景観は、信仰の山の文化的景観を構成するものであり、広域な自然環境の保護が必要となってくるため、世界遺産周辺の山林所有者及び関係者、住民の方々にご理解とご協力をいただきながら、適切な保存管理に努めてまいります。


 また、参詣道及び王子跡については、個々に成り立ちや立地環境等が異なるため、それぞれに応じた保存管理の方針を検討していかなければなりません。例えば、平安の都から熊野詣でをした上皇、貴族らが通った公式道である中辺路道と修験者の修行の道である大峰奥駈道では、道の様相が異なっています。また、熊野本宮大社旧社地大斎原の森が遠望できる場所で、参詣者はここから社殿を伏し拝んだと言われる伏拝王子では、眺望を大切にするといったことが挙げられます。


 なお、参詣道の場合、歴史的事実に基づかない過剰な整備は行わず、現在、設置されている木製の階段・丸太橋等は、同じ材質、工法により取り替えることや、参詣道沿いの史跡を説明する看板等は、現在、設置されているものが老朽化した場合は、世界遺産エリア内で統一した看板にすること等を考えております。


 世界遺産に登録されて1年となり、住民の方々の世界遺産に対する関心が高まり、地域の貴重な財産として着実に再認識されております。これらの人類共通の資産を後世へと残していくために、市といたしましても、森林局をはじめ、関係部局と情報の共有及び検討、活用について調整を図るための横断的な委員会設置に向けて準備を進めております。さらに、国、県、関係団体とも十分連携、協調しながら、世界遺産の保全に努めてまいる所存でございます。


 以上でございます。


            (生涯学習部長 衣田秀雄君 降壇)


○議長(吉本忠義君)    続いて、総務部長、山崎清弘君。


            (総務部長 山崎清弘君 登壇)


○総務部長(山崎清弘君)    川?議員から防災について、新しく地域防災計画を策定するに当たって、旧市町村で策定されていた計画が、本当に災害への備えとなっていたか検証することが必要ではないか。それから、策定に当たって留意すべき点ということは、どのようなことかと、こういうことであったかと思います。


 ご承知のとおり、地域防災計画は、災害対策基本法第42条の規定に基づき、市長を会長とする田辺市防災会議が定める法定計画であり、防災に対しての基本理念や主な具体策を記述したものであります。また、災害予防対策、応急対策、復旧・復興対策について定め、総合的かつ計画的な防災行政の整備及び推進を図り、災害時における市民の生命、身体、財産を保護するとともに、災害による被害を軽減することを目的とした計画であります。


 新田辺市の地域防災計画の策定に当たりましては、国の防災基本計画、県の地域防災計画を基本として策定することとなりますが、前日の山本議員のご質問にも、市長からお答えいたしましたように、設置を予定しております職員による防災対策の検討委員会で、旧5市町村の計画を検証し、従来の各計画が新市の新たな課題に対応できているのか。また、近年、各地で起こった大災害時に課題となった問題などに対応できているのかなどをまずもって明らかにすることとしております。


 ご承知のとおり、新市では、予想される災害についても、地震や津波による災害、風水害、土砂災害等、各地域それぞれに特性がございます。申し上げるまでもございませんが、旧田辺市においては、地震による建物の倒壊や火災はもちろんでありますが、沿岸部の津波や液状化現象による災害が特に危惧されているところでございます。


 一方、山地が90%以上を占める旧町村域では、急傾斜地が多く、集中豪雨時の地滑りや土石流、それに伴う集落の孤立が懸念されるほか、旧本宮町では、台風や大雨の際の熊野川上流の二津野ダム放流による浸水や大塔川の氾濫による川湯温泉街を中心とした浸水による被害がしばしば見られるなど、それぞれ地域特有の災害が心配されているところであります。


 こうしたことから、5月下旬から6月上旬にかけ、本庁と各行政局の防災担当者が、今後の防災体制など、災害時の対応や今後の対策についての協議及び現地視察を行ってまいりました。この協議の中で、行政局の職員数での大災害時の対応、孤立する可能性がある地域への対応、地域住民の防災意識の高揚や自主防災組織の活動の活性化など、行政局自体の課題も明らかになってきました。


 こうした行政局の課題をはじめ、全庁的な課題を庁内検討委員会の中で抽出し、その対策を地域防災計画に反映するとともに、市が一方的に計画を定めるのではなく、学習会や防災訓練の場を通じて、市民の皆様からのご意見を広く承りながら、住民の声が反映された実効性の高い計画を策定してまいりたいと考えております。


 このように計画の策定に当たっては、すべてを委託業者に任せるのではなく、市としての基本的な考え方を業者側に徹底して、職員や地域の皆様が自分たちのものとして活用していける計画にしてまいりたいと考えております。


 今回の地域防災計画の策定を合併後のより充実した防災体制をつくり上げていくためのスタートラインと位置づけ、その実施に取り組んでまいりたいと考えております。その上で、策定後は社会環境の変化、施設整備等の状況を踏まえて、毎年修正し、実態に即したものにしてまいりたいと考えております。


 ただ、地域防災計画は、あくまでも防災対策の基本となる計画でありますので、従来からより具体性を持たせて、すぐに行動できるように職員災害対応マニュアルを策定しておりますが、今回、その内容の一層の充実を図るとともに、新たに避難所運営マニュアルを作成し、これらを合わせて実のある計画として、さらに周知徹底を図ってまいりたいと考えておりますので、ご理解、ご協力を賜りますようよろしくお願い申し上げます。


 以上でございます。


            (総務部長 山崎清弘君 降壇)


○議長(吉本忠義君)    1番、川?五一君。


            (1番 川?五一君 登壇)


○1番(川?五一君)    ご答弁ありがとうございました。


 7項目にわたって質問させていただきました。4番の産業、そして7番の若者定住に関しては、特に再質問をすることはないと思いますので、ぜひともご答弁のとおり、今後とも産業のいろいろな研究に取り組んでいただきたいと思います。ほかのものに関して、1番から順次質問させていただきます。


 1番の地域格差の認識についてですが、ただいま市長からも答弁いただきました。さまざまな地域格差が厳然としてある。そして、その解消のために行政も全力で取り組む、こういう姿勢が示されたものだと思いますが、象徴的な事例について、具体的に議論をしてみたいと思います。


 まず、1点目は、交通格差、移動手段の格差についてです。田辺の市街地では、標高差が少なく、商店や医療機関、金融機関が比較的小さな生活圏に存在するため、徒歩や自転車などでこれらの施設や機関に行くことが可能です。また、公共交通のバスも路線・本数とも一定数が確保されており、おおむね移動手段が保障されているという状況にあります。


 一方、周辺部に目を移してみますと、買い物や診療所、郵便局へ行くにも事欠く状況かあります。わずかばかりの年金の受け取りのために、何千円ものタクシー料金を払って郵便局へ行かなければならない。病院へ行くのに、治療費よりも交通費の方が高くつく。こんな話は珍しいことではありません。だからこそ中辺路町や本宮町では住民バス・便利バスという移動手段を行政がつくったわけです。


 しかし、これで移動手段がなく、不自由な思いをされている方がいなくなったわけではありません。旧中辺路町や本宮町にも、龍神村や大塔村にも、そして旧田辺市の周辺部にも交通過疎と言える状況の中で、日々不自由な思いをされている方がある。地域格差というのは、何も合併前の自治体としての格差だけを指すのではないはずです。というよりも、かなり以前に、田辺市に合併した牟婁町などとの格差もいまだ解消されていないという現状があるのではないでしょうか。


 今回、合併によって新たな田辺市が誕生したのですから、旧自治体の枠にとらわれず、市内全域的にこうした格差の解消に踏み出すべきだと考えますが、いかがでしょうか。先ほど交通過疎の解消に関しては、その必要性を認識し、存続、また効率的、効果的な運用を図るというご答弁をいただきましたが、新たな路線の充実に対してもどのようにお考えか、当局のご答弁をお願いいたします。


 地域格差の具体例の2点目は、子供たちを取り巻く環境の格差についてです。現在、当田辺西牟婁地域では、少年野球が盛んで、25程度のクラブが活動しています。一方では、各学年ごとにチームを組めるほどの部員がいるクラブがありますが、一方では、紅白戦をするのすら困難な部員数で活動しているクラブがあるのも事実です。


 旧市内のクラブは、ほぼ校区ごとに構成され、練習も学校のグラウンドを使用するため、無料となっています。一方で、周辺町村のクラブは、複数の小学校が合同で編成し、練習も若者広場などで行うため有料となっています。子供たちの数の多い地区は無料で練習していますが、子供たちの絶対数の少ない周辺地域では、有料のグラウンドを使用せざるを得ない。人数の少ないクラブほど、一人当たりの料金の負担が重くなるのは当然のことです。


 また、有料のグラウンドの管理は、基本的に行政の責任において行われることになっていますが、利用頻度の低い周辺町村のグラウンドは、中心的に使用する少年野球などのクラブが自主的に整備しているという現状があります。利用料を徴収するにもかかわらず、整備は中心地のグラウンドと同等とはいかない。これも地域格差であり、制度の一元化による矛盾が顕著になっている例だと思います。この件に関して、今後どういった管理形態と料金設定がふさわしいのか、一度検討をお願いしたいと思います。今回の答弁については結構です。


 地域格差の具体例の3点目は、水道についてです。今回の合併によって、簡易水道の料金も一元化されました。今回の4・5月分の料金の計算は全くもって不合理な考え方によるものでした。その点については、私と同じ中辺路選挙区選出の田中康雅議員が、後日詳しく追求されると思いますので、私はそのことにはあえて触れません。


 今回、私が取り上げるのは、簡易水道の料金設定そのものについてです。中辺路町の近野地区水道は簡易水道ですが、上水道を使用している方からは想像もできない水道です。満足な浄化・沈殿設備がないために、少し強い雨が降ると水道水が濁る、お風呂に水をためると、お尻が砂でざらざらする、そんな状況の簡易水道です。こんな水道を使用しているがゆえに、以前、熊野古道なかへち美術館の加湿器が耐用年数にも満たず、すぐに故障して壊れてしまいました。不純物が多く含まれる水だったから、フィルターがすぐに詰まってしまったのです。行政もその現実は十分に理解していたはずです。


 だからこそ、この地区に水道施設が完成するまでの期間、基本料金を軽減しようと、基本料から420円の軽減をしました。しかし、水そのものの質にこれだけの違いがあるにもかかわらず、基本量の10立米を超える分以降には、完成された水道と同じ従量料金をかける。例えば、40立米を超える分には、立米単価210円という料金をかけるというその考え方には、地区住民でなくとも承服しかねるものがあります。


 今回の料金設定で、栗栖川地区の水道料金はおおむね約3倍、近野地区では、4倍以上に上がったという家庭もあります。栗栖川地区については、水道設備の完成と合併の時期が重なったということもあり、料金の引き上げは、合併によるものではありませんが、近野地区は、先ほど申し上げましたように、施設は完成しておりません。こうした地区に、基本料金を軽減したとはいえ、他の簡易水道と同じ料金を負担させるというのは、どう考えても不合理であります。


 昨日の新市の料金設定についての質問で、「合併前に比べて高くなったという視点ではなく、サービスに対する負担が適正かどうかで判断してほしい」という答弁がありましたが、今回の水道料金の設定は、地域の格差を無視し、サービスの質の違いも無視した一元化だと思いますが、いかがお考えでしょうか。


 また、格差の問題で、最後にもう1点申し上げておきたいのですが、これまで各自治体によってさまざまな負担の設定があった。そして今回、合併によって制度の一元化、負担の一元化を行うことになった。ここまでを認めた上で申し上げるのですが、それは激変緩和の問題です。私は、合併協議の段階から、個々の調整事項による負担の増減だけではなく、世帯として年間にどれくらい負担が増えるのかを試算すべきであると主張してきました。残念ながら、こうした試算をされた市町村というのは見受けられませんでした。


 そこで、私たち日本共産党中辺路支部では、世帯のモデルケースを想定して、負担増の試算を行いました。国保税や水道料金、保育料に消防団の手当、乳幼児医療費の補助や高校通学バス定期補助の打ち切りなど、多くの項目を実際の世帯に当てはめて試算すると、何と1世帯で年間20万円を優に超える負担増になる世帯が少なくないことが明らかになりました。そして今、これらの試算が現実のものになろうとしています。


 今回の合併協議では、国保などで激変緩和の措置がとられていることは周知のところです。しかし、実際に年間で5万円を超える負担増になるケースが少なくない保育料や水道料金に、こうした激変緩和措置がとられていないというのは、どう考えても不備ではないでしょうか。この長引く不況の中、前年に比べて10万円を超える負担増を受け止めるだけの余力は多くの家庭にはありません。合併してよかったと言えるまちづくりとはほど遠く、「こんなことなら合併せなんだらよかった」という声が多く聞こえてきます。これらの家計をパンクさせないためにも、激変緩和措置は緊急の課題だと考えられます。そうした措置をとられる考えがおありかどうか、お聞かせ願います。


 昨日の答弁では、行政局単位の予算を使っての激変緩和は、新たな不公平を生み出すということでしたが、全体の予算の中で、国保などでは行われている激変緩和ですから、その対象となる制度を追加するという点で、昨日の問題とは一線を画していると思いますので、前向きな答弁をお願いします。


 2番目の建設計画についてお伺いします。私は、計画に登載されたすべての事業を財政的な裏づけもなく、画一的に全面実施せよという立場に立つものではありません。合併以前には、こうしたバラ色の未来予想図を描くことで、合併の厳しい現実から住民の目をそらさせるという役割が見え隠れしました。具体的に言うならば、建設計画の冊子の29ページにある文里湾横断道路などの実現に向けた取組にも努めますなど、既にその時点で実現の可能性が極めて低いと思われる事業も羅列されてありました。


 こうした計画がすべて実現されると考えているのかと、当時の町長に迫ったこともありましたが、現に合併し、一つの自治体となった今日において、私自身は、真に緊急性のある事業、必要な事業を客観的、冷静に見極めていくことが必要だと考えています。そうした観点から、事業ごとの年次計画並びに財政計画を議会をはじめ市民の前に明らかにし、全体の合意の上で進めていくことが必要だと思いますが、いかがお考えでしょうか、当局のお考えをお聞かせください。


 3点目の行政局の位置づけについてです。先ほどの答弁では、今後、その業務内容についても見極めを行い、権限の移譲等も行っていく、こういうご答弁でしたが、今回設置された行政局の予算を見てみますと、人件費と施設管理費のみが計上されています。すなわち行政局が自らの判断によって執行できる予算、住民の声にこたえてすぐに使える予算というものが計上されていません。何か要望があって行政局を訪ねた住民は、本庁にお伺いを立ててからという対応を繰り返されることとなります。


 こうした対応を続けていては、こんなに役に立たない行政局ならもう要らないとなってしまうのではないでしょうか。本来、住民の一番近くで、住民の声に素早く対応するための行政局のはずが、住民から一番信頼されない機関になりかねない、そうならないためにも、また、真の分権を実現するためにも、権限と財源は必要です。行政局長の裁量で執行できる予算が必要だと考えますが、当局のお考えについてお聞かせください。


 5点目の世界遺産についてです。予算大綱の中で、世界遺産に触れた箇所が幾つかあります。しかし、それらは微妙にニュアンスが違っています。産業振興の項では、「熊野古道沿線の景観整備を図るため、森林空間総合整備事業を実施するとともに、世界遺産登録の重要性を踏まえた森林整備の方向性を定め、適正な森林施業に取り組んでまいります」とあり、教育の項では、「世界に誇るべき資産を恒久的に次世代に継承していくため、これらを取り巻く文化的景観の保全に努めてまいります」とあります。


 昨日の質問及び答弁でもありましたが、熊野古道、そしてその周辺の景観保全は、複数の部や課が連携しなくては保全ができないということです。今後、こうした世界遺産に関与する部署の連携が、一層密に行われるよう期待するところです。また、多くの部署が関与する事業だからこそ、すべてを貫く指針やビジョンが必要なのではないでしょうか。一日も早い保全計画と指針の策定を強く求めますが、当局の姿勢について再度答弁をお願いいたします。


 6番目の防災についてお伺いします。先ほどのご答弁にもありましたように、より実効性にある計画がつくられる、こういうことを期待しておりますが、自然災害はいつ発生するかわかりません。こうしている最中にも地震が発生するかもしれない、そうした緊張感の中で、緊急性を要するものですが、財政的な問題もあり、年次的に進めなければ仕方がないという現実もあります。


 7月3日付の朝日新聞一面に、「地震・津波で6万集落、1,400万人孤立の恐れ」という記事が掲載されました。我が田辺市も、災害時には、多くの孤立集落が発生することが予想されますが、計画的に進め得る備蓄について、どのような物資がどの程度備えられているのか、現状をお聞かせください。また、大規模災害になった場合には、災害箇所の多発、道路網の寸断により、消防車などの出動及び到着が大変遅れることが容易に推測されます。そこで、やはり地域の防災力を高めることが重要な課題となってきますが、自主防災組織の現状及び先進事例などありましたらお聞かせください。


 以上で、再質問を終わります。


            (1番 川?五一君 降壇)


○議長(吉本忠義君)    1番、川?五一君の再質問に対する当局の答弁を求めます。


 政策調整部長、森章二君。


            (政策調整部長 森 章二君 登壇)


○政策調整部長(森 章二君)    ただいま川?議員より5点にわたっての再質問をいただきました。具体的な再質問でございますので、私の方からお答えさせていただきたいと存じます。


 まず、第1点目の地域格差の認識についての具体的な項目でございました交通格差、あるいは体育施設の使用料、それから簡易水道の使用料の問題について、まずお答え申し上げていきたいと思います。


 1点目の交通格差の問題でございますけれども、これも基本的な考え方につきましては、先ほど市長からご答弁申し上げましたけれども、確かに議員おっしゃられるとおり、現状はそういうふうに我々も認識をしているところでございますけれども、このことを踏まえまして、現行の施策を単に整理するということだけではなくって、やはりそれぞれの地域の実情とか、あるいはこれまでの経過、あるいは現状の利用実態、そういったことを十分把握する必要があるんじゃないかなというふうに考えているところでございます。


 その上で、具体的には路線バスも含めてですね、自家用車を利用できない方々の状況を十分見極めたいと、こう思っているところでございます。さらに、その上で、先ほども申し上げましたけれども、民間事業者であるとか、あるいは社会福祉法人、それからNPOの団体等とも十分連携を図りながら、民間でやっていただけること、そして行政が責任を持っていかなければならないこと、このあたりを十分お互いに理解しながら、具体的交通施策の充実につなげていきたいなと、かように思っているところでございます。


 続きまして、体育施設の問題でございます。確かに議員おっしゃられるように、従前の町村の段階での使用料は無料であった部分が、新市になりますと有料になったというところもございます。これは、先日の一般質問でもお答えさせていただきましたけれども、やはり受益と負担の関係を明確、あるいは適正にしていく必要があると、こういう観点から、合併協議の中でも真摯に十分な議論をして確認されたところでございます。


 ただ、議員が申し上げられた体育施設の使用料につきましては、これは当然、特に福祉目的であるとか、あるいは学校行事の目的であるとか、あるいは少年野球等につきましては、使用料の軽減、減免措置を講じておりますので、この点もひとつ十分ご理解をいただきたいなというふうに思っているところでございます。


 ただ、こうした体育施設の問題であるとか、あるいは先ほどございました簡易水道の問題も含めましてでございますけれども、こうしたことにつきまして、今後、合理的な理由によって、本当に見直しが必要であるというふうなことが、新市全体として整合性も含めて理解できれば、柔軟にこれは対応していきたいというふうに思っているところでございます。


 今少し簡易水道の問題についてもご質問いただきましたので、お答えさせていただきますけれども、確かに議員おっしゃられるとおり、近野簡易水道につきましては、濁水が出るというふうな現状も我々十分認識しているところでございますけれども、現在、田辺市には、新市全体で22カ所の簡易水道の箇所がございます。このうちまだ整備が完全でない簡易水道、これ四つあるわけでございますけれども、この簡易水道につきましては、基本料金の部分で月額420円の軽減措置を講じてございます。これで十分かどうかということは、議論の分かれるところでございますけれども、少なくとも未整備の段階で、完全に簡易水道施設が整備されるまでの間、この間につきましては、420円の減免措置を講じるということで、合併協議の段階でもご理解をいただいておりますし、このことにつきましては、各地域での住民説明会等でもご理解いただいているものと、我々は理解をしているところでございます。


 それから、続きまして、市町村建設計画における財政の見通しでございますけれども、このことにつきましては、確かに議員おっしゃられるとおり、11年先までの市町村建設計画に基づく財政計画を策定いたしております。本当にこのことで絶対間違いないのかと言われれば、それは将来の話ですので、非常に不確定要素が多分にあることはご理解いただけると思うのですけれども、少なくとも昨年、市町村建設計画を策定した段階での将来見通しの上に立って、建設事業とそれに充当できる財源というのをその時点での的確な見通しに基づいて配当したものでございますので、このことについて、現時点では少なくとも十分な財政見通しの上に立って、市町村建設計画を策定していると、このように申し上げておきたいと思っております


 続きまして、行政局の位置づけでございます。いろいろな考え方があろうかと思うのですけれども、少なくとも基本的な考え方につきましては、先ほど市長から申し上げたとおりでございます。ただ、少し具体的な面で触れておきたいこともございます。例えば、予算でございますけれども、予算につきましては、各行政局への予算配分は、基本的には行っておりませんけれども、それぞれの事務事業につきましては、当然のことながら、各行政局から予算要求がございまして、それに基づき財政として査定を行い、全体の予算配分の中で適正に配当されて、執行に当たっても十分本庁の所管課と連携をとりながら業務が執行されているものでございますので、決してそれぞれの行政局の所管課で予算軽減もないとか、そういう話ではございませんので、十分要求の段階で、それぞれ行政局各課の予算要望を聞かせていただいて、その上で、配当としては、今回集中して配当していると、こういうことでございますので、予算の執行につきましては、行政局で必要な事業経費、あるいは予算等につきましては、本庁との連携の下に執行できると、こういう体制になっておりますのでご理解いただきたいと、かように思っております。


 それから、5点目の世界遺産の問題につきましては、これは生涯学習部長の方からお答え申し上げていきたいと思っております。さらに、6点目の防災につきましても、所管の総務部長の方からお答え申し上げていきたいというふうに思っておりますので、再質問、少し質問からずれた部分もあるかもわかりませんけれども、その点につきましては、再々質問いただきましたら、的確なお答えを申し上げていきたいと、かように考えておりますので、よろしくお願い申し上げます。(「再々質問はないです」の声あり)


 失礼いたしました。再々質問がないということでございますので、ただいまの私どもの再質問に対する答弁でひとつご理解いただきまして、少し欠けている点につきましては、次回の議会でもご質問いただいたらと、かように思いますし、また、委員会での予算関連の質問でもお答えさせていただきたいと思いますので、どうぞよろしくご理解賜りたいと思います。


            (政策調整部長 森 章二君 降壇)


○議長(吉本忠義君)     生涯学習部長、衣田秀雄君。


            (生涯学習部長 衣田秀雄君 登壇)


○生涯学習部長(衣田秀雄君)    川?議員の再質問にお答えいたします。


 川?議員が、この世界遺産を今後管理していくには、一定の指針というものが必要ではないかと、こういうお話でございますけれども、当初、世界遺産に登録する以前、平成15年に、いわゆる県、国を通じて管理計画というものを提出しておりまして、それをもってこの遺産としての登録がなされております。その中で、勧告として少しやはりもっと管理計画について、いわゆるもう少し改訂せねばならないというような世界遺産センターからの勧告を受けておりまして、それをもって平成18年2月に向けた中で、この改訂版を世界センターへ提出するという、そういう一つのスケジュールになっております。


 その中で、当市といたしましても、本格的な管理整備計画の中で、さらに具体的な管理計画というものを作成していかなければならないと、こういう状況でございますので、先ほどもご答弁をさせていただきましたように、庁内の中に横断的な委員会を設置して、さらに具体的な管理計画の策定に努めていきたいと、そのように考えております。


 以上でございます。


            (生涯学習部長 衣田秀雄君 降壇)


○議長(吉本忠義君)    総務部長、山崎清弘君。


            (総務部長 山崎清弘君 登壇)


○総務部長(山崎清弘君)    川?議員から、災害はいつ起こるかわからないということで、大災害が起これば孤立する集落も出てくるというのは明らかであると。孤立が予想される地域への対策として、備蓄の計画はどうなっているのかという、そういう点と、それから自主防災組織の活動という、そういう支援策とか、そういう活動内容についてご質問がございましたので、お答え申し上げたいと思います。


 まず、孤立が予想される地域の備蓄ということについてでございますけれども、食糧とか、あるいは生活物資の備蓄の確保につきましては、旧田辺市では、平成7年度に実施しております地震の被害想定調査というのがございまして、それに基づきまして、災害用の備蓄計画というのをつくっております。それに沿って、一応ずっと整備をしてきておりますが、今回の合併を受けまして、本年度、県から予定されております地震の被害想定に基づいて、できるだけ早期に新市全体の備蓄の計画というのを策定いたしまして、孤立地域への対応も考慮した適切な分散配置に努めてまいりたいと、こういうふうに考えております。


 備蓄物資についてでありますけれども、少しご紹介申し上げますと、食糧につきましては、アルファ米でありますとか、クラッカー、乾パン、それらを合わせまして約2万食ございます。毛布が9,400枚、あるいは救助工具、つるはしとかバールとかですけれども、それも91セット、一応備蓄しておりますけれども、そのほか防水シートとか、簡易トイレとか発電機セットとか、十数種類の備蓄物資を確保してございます。


 次に、自主防災組織の活動の内容、あるいは組織への支援という、そういうことでございますけれども、日ごろの活動内容としましては、避難訓練、それから初期の消火訓練、救急訓練というのを各組織で計画していただいております。そして、実施していただいておりますけれども、さらに沿岸部では、津波の避難用のマップの作成も自主防災組織の中で、我々防災担当職員も参加させていただきながら、実態に見合ったような、そういうマップの作成をさせていただいております。


 それから、そういう地域では、海抜の表示板の設置などもしていっていただいております。あるいは、保有している資機材がいつでも使用できるような取り扱いの訓練とか、そういう定期的な点検、あるいは一歩進んだところでは、組織の独自で津波の避難路を設置するなど、それぞれの組織で活発に取り組んでいただいているというところでございます。


 災害時には、大変初期消火とか、負傷者の搬送とか、避難所の運営とか、特に自主防災組織が大きな力を発揮するものと考えておりますけれども、災害時に迅速に活動するために、やっぱり平常時から備蓄資機材の取り扱い訓練とか、防災訓練とか、防災学習会の参加をしていただいて、常に災害に対する意識を持っていただくということが大切であると思っております。


 それから、こういう自主防災組織の活動の輪をさらに広げていただくために、平成9年度から資機材の購入費の補助の要綱を設けているのですけれども、今回も予算で一応審議をお願いすることになっておりますが、活動費、あるいは資機材の修繕費というのも補助の対象額というのを拡大しながら、新市全体の各組織がさらに活発な活動をしていただけますように、さらなる支援を続けてまいりたいと、こういうふうに考えております。


 災害による被害というのは、最小限に食い止めるために、自分の命は自分で守るという自助、あるいは地域の中で互いに助け合う共助、あるいは我々行政の公助という、それぞれの連携が基本となりますので、今後とも皆様方のご理解とご協力を賜りながら、安心、安全のまちづくりを進めてまいりたいと考えておりますので、何とぞよろしくお願い申し上げます。


 以上でございます。


            (総務部長 山崎清弘君 降壇)


○議長(吉本忠義君)    1番、川?五一君。


            (1番 川?五一君 登壇)


○1番(川?五一君)    水道料金についてご答弁をいただいたわけですが、先ほどの答弁でもありましたように、基本料金の420円ということですが、もし私の家が平均的なのかどうかはわかりませんが、1カ月でおよそ35立米、田辺市の場合は、2カ月の検針ですから、2カ月で70立米を使った場合の金額が7,875円という金額になります。これに420円の軽減というのは、本当に消費税程度の軽減でしかないということですから、もう少し質そのものに対する軽減が行われるべきだと、私自身は考えます。ただ、水道料金の見直しについては、即答できないものだと思いますので、また、後日の田中康雅議員の方へぜひとも前向きな答弁ができるように、部内でもご検討いただきたい、そのように強く要望しておきます。


 地域格差というのは、ハード面、ソフト面様々なものがあります。物理的な違いというのは、解消のしようのないものもありますが、それを制度や事業、経済的な援助によってより公平なものに近づけていこうというのが、格差解消の努力だと思います。一律な負担が、常に公平なわけではない。このことをぜひとも認識していただきたいと思うのです。


 過疎は、合併だけが原因ではありません。合併しなくても、過疎が進行するであろうことは、現状の集落を見れば明白な事実です。こうした集落を人に例えるならば、歩くのがやっとという状況でしょう。今にも倒れてしまいそうな集落が、そこここに見受けられます。倒れないように必死で踏ん張っている、そうしたところに市町村合併というキックで、行政が後ろから突き飛ばす、越えられそうにない高いハードル、段差をつくる。行政によって、そうした状況をつくり出されたのでは、足腰の弱った集落はひとたまりもありません。負担の公平化を図るというときでも、急激な変化、急な上り坂ではなく、緩やかな坂道を用意するのが常識的かつ人間的な対応だと思われます。ぜひともそうした温かい行政が行われるよう重ねて要望しておきます。


 それから、負担の公平化について、若干の問題提起をさせていただきたいと思います。例え話で申し訳ないですが、この議場を見てください。当然、当局に近い前列に比べ、後列は徐々に高くつくられています。これは同じ高さにすれば、後列の人には前が見えにくい。だから高さを上げることによって、視覚の公平性を確保しているのではないでしょうか。これが公平性の確保の一つの理念だと思います。こうした公平性についても、ぜひとも検討いただきたいとお願いしておきます。


 産業についてですが、産業については、全国どこの行政にとっても、継続的に追求している課題であると同時に、これといった打開策が見つからない分野でもあります。しかし、常に意識的に新しい産業の開発に努力しなければ、千載一遇のチャンスを見逃してしまうということもあるように思われます。そこで一つの提案です。今朝の宮本議員の通告にもありましたが、中山間地の特産として、イチゴについて研究をしてはどうでしょうか。ご存じのように、イチゴは小さな面積でも栽培が可能です。また、秋のうちに夜の温度が下がる山間部では、夜冷倉庫といった大規模な装置も不要です。


 かつては、とよのかという品種の一人勝ちでしたが、現在は、ほのかをはじめ、品種確定の戦国時代に入りつつあります。イチゴは副業としても、また、本業としても成り立ち得る作物です。私も十数年前に、佐賀県でイチゴの栽培に携わりましたが、1反当たりで500万円程度の売り上げを上げることも可能でした。品種及び土壌分析を含めて、特産品としての検討をしてみてはどうかと思います。先ほどご答弁にあった西牟婁農業プロジェクトの方でも、作物の一つとして提案をしていただければと思います。


 6点目の防災について、年次計画で今後も備蓄が進められるということですので、よろしくお願いしておきます。食糧以外の備品について、若干の提案を行わせていただきます。


 昨日の答弁でも、災害時の連絡、情報伝達手段として、屋外放送鉄塔への無線通信設備、いわゆるアンサーバック機能の設置を進めるということでした。これは孤立した被災集落からの情報を行政局や消防署などが収集するという手段としては有効です。しかし、逆に被災地が情報を収集する手段としては、あまり機能しません。


 やはり、情報収集の主たる媒体はラジオ、テレビです。しかし、山深い集落では、通常時からラジオの受信そのものが困難です。また、テレビも共同受信のため、災害時の停電で、山の上にあるアンテナへの電力供給が途絶えると、受信できなくなります。一番災害の情報が欲しい被災地に、全く情報が届かないという状況がこうして起こるのです。


 そこで、提案です。中辺路町では、災害時に避難所となる各集会所や学校施設に発電機を配備してきました。こうした発電機の配備を進めるとともに、衛星放送を受信できるテレビの配備を進めてはどうでしょうか。財政的な問題もありますが、テレビは、災害のとき以外でも利用が可能なわけですから、各町内会が集会所にBSチューナーやチューナー付きのテレビを購入するときの補助制度を創設するなど、また、先ほどお話のあった資機材の購入の対象物品として含めるなどして、配備を進めていくということも可能だと思われます。


 防災問題は、今後も重要な行政の課題となると思われます。私自身も情報の収集や視察研修などを重ね、災害に強い田辺市の一助となれるよう努力していく決意です。


 今回は、合併後のまちづくりと題して、七つの視点から質問させていただきました。行政には継続性があります。そして、住民の生活にも継続性があります。市町村合併という行政には大きな変化があっても、住民生活には一寸の途切れもなく日々の生活が続いていきますし、続けていかなければなりません。合併によって、これらの生活に耐えがたい激変が及ばされることのないようにという観点から、今回は質問を組み立てさせていただきました。これからの4年間、少しでも住民の暮らしや福祉の向上に貢献できるよう全力で取り組む決意を申し上げまして、私の一般質問を終わらせていただきます。


 ありがとうございました。


            (1番 川?五一君 降壇)


○議長(吉本忠義君)    以上で、1番、川?五一君の一般質問は終了いたしました。


 お諮りいたします。


 本日の会議はこの辺にとどめ延会し、明7月6日午前10時から再開いたします。


 これに異議ありませんか。


             (「異議なし」の声あり)


○議長(吉本忠義君)    異議なしと認めます。


 よって、さよう決しました。


延 会


○議長(吉本忠義君)    それでは、本日はこれをもって延会いたします。


              (午後 2時17分)


 地方自治法第123条第2項の規定により署名する。


  平成17年7月5日





                   議  長  吉 本 忠 義





                   議  員  川 ? 五 一





                   議  員  真 砂 みよ子





                   議  員  佐 井 昭 子