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和歌山県 田辺市

平成17年 3月定例会(第3号 3月14日)




平成17年 3月定例会(第3号 3月14日)





            田辺市議会3月定例会会議録


            平成17年3月14日(月曜日)


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平成17年3月14日(月)午前10時開議


 第 1 一般質問


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〇会議に付した事件


 日程第1


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〇議員定数 20名


〇欠  員  0名


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〇出席議員


            議席番号   氏   名


             1番  真 砂 みよ子 君


             2番  芝 峰   進 君


             3番  小 川 浩 樹 君


             4番  佐 井 昭 子 君


             5番  (文里)山 本 紳 次 君


             6番  松 下 泰 子 君


             7番  中 本 賢 治 君


             8番  宮 本 正 信 君


             9番  吉 田 克 己 君


            10番  鈴 木 太 雄 君


            11番  棒 引 昭 治 君


            12番  高 垣 幸 司 君


            13番  家根谷   覚 君


            14番  天 野 正 一 君


            15番  (あけぼの)山 本 紳 次 君


            16番  初 山 丈 夫 君


            17番  山 口   進 君


            18番  宮 田 政 敏 君


            19番  大 倉 勝 行 君


            20番  森   哲 男 君


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〇欠席議員  なし


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〇説明のため出席したもの


            職  名       氏     名


           市    長     脇 中   孝 君


           助    役     柴 田   修 君


           収入役        藤 畑 富三郎 君


           教育長        愛 須 恒 蔵 君


           水道事業管理者    室 井 修 一 君


           企画部長       庄 堂 琢 磨 君


           理    事     森   章 二 君


           理    事     福 田 安 雄 君


           企画広報課長     那 須 久 男 君


           男女共同参画推進室長 藤 畑 静 代 君


           総務部長       山 崎 清 弘 君


           総務課参事      山 本 幾 生 君


           税務課参事      森   春 一 君


           市民課長       寺 本 雅 信 君


           保健福祉部長     中 本 政 吉 君


           福祉課参事      古 家 伸 康 君


           環境部長       川 端 清 司 君


           環境課長       福 田 徳 一 君


           水処理対策課長    室 井 利 之 君


           経済部長       平 本 寿 男 君


           理    事     溝 口 博 一 君


           農林課参事      尾 花 健 治 君


           建設部長       矢 倉 靖 彦 君


           理    事     諏 訪 佳 夫 君


           都市整備課参事    宮 本 博 文 君


           業務課長       濱 中 治 夫 君


           工務課長       大 木 正 利 君


           消防長        衣 田 秀 雄 君


           教育次長       杉 原 莊 司 君


           教育委員会総務課参事 新 谷 康 治 君


           学校教育課長     撫 養 明 美 君


           農業委員会事務局長  上 野   洋 君


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〇出席事務局職員


            議会事務局長     井 口 富 夫


            議会事務局次長    小 川   鏡


            議会事務局主任    中 田 信 男


            議会事務局主査    岡 内 伸 午


開 議


○議長(大倉勝行君)    定足数がありますので、ただいまからお手元に配付の日程により、平成17年第1回田辺市議会定例会3日目の会議を開きます。


              (午前10時01分)


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○議長(大倉勝行君)    それでは日程に入ります。





◎日程第1 一般質問





○議長(大倉勝行君)    日程第1 一般質問を行います。


 18番、宮田政敏君の登壇を許可いたします。


            (18番 宮田政敏君 登壇)


○18番(宮田政敏君)    おはようございます。18番議員の宮田でございます。ただいまから通告に従いまして、一般質問をさせていただきます。


 まず最初に、脇中市長在職11年の実績とこれからの新生田辺市の課題についてというところでございます。


 脇中市長は、生駒市長の後を受けて、現在まで11年間田辺市のかじ取りをしてくださったわけでございます。脇中市長は、誠実なお人柄と実直なお仕事ぶりで、市民の皆様の大多数の信頼を受けてまいりました。田辺市の顔として、人格的にも非常に立派な方だということで、私たちも安心して市政をお任せしてきたところであります。市長になるには、やはり人格といいますか、そういう人の徳といいますか、そういうものがなかったらあかんと思います。「天知る地知る我知る子知る」という言葉もありますけれども、まさに脇中市長は、そういう意味で立派な方であったなということをつくづく感じている次第であります。


 そういう市長が、この11年間、合併その他いろいろな実績を積んで、今まさに勇退されようとしております。この11年間の実績と、田辺市の残された課題というものについて考えておられるところがあればお聞きしたいと考えますのでよろしくお願いいたします。


 次に、日本再生のための教育改革、これはもう4回目になります。日本再生という言葉ですね。非常に田辺市議会で偉そうに言っているというように感じるわけでございますけれども、やはり日本を変えていくためには、地方も我々市議会議員も県議会議員も、地方政治そのものも非常に責任があると思うところであります。


 日本再生ということで、昨日おとといですね、文章がありましたので、少し読ませていただきますと、米沢藩の上杉鷹山ですね、江戸時代の鷹山さんが、隠居して自分の子供に藩政を譲るときに、伝国の詞といいますか、国を伝える言葉というものを三カ条出したそうなんです。「国家は、先祖より子孫へ伝へ候国家にして、我れ私すべき物にはこれ無く候」というものがあります。「国家というものは、我々が祖先から受け継ぎ、子孫へ譲り渡すべきものであって、現在ただ今たまたま生きている者があたかも私有物であるかのように好き勝手に扱うべきものではない、国家とは連続性のある存在であり、祖先の偉業を我々の代で台無しにしたり、祖先に汚名を着せてはならない。また子孫に負債を残してはならない」、上杉鷹山はこのように戒めています。


 現在の日本人の姿を見ていますと、我々の世代は祖先から子孫へとつながる時間軸の中間点にいるに過ぎないのに、あたかも一世代で完結するかのように振る舞い、国家を私有物のように扱っているように思えます。我々が祖先から続く生命の連続性を持った存在であり、我々にはそれを子孫に受け渡していく責務があるということに、現在の日本人があまりに無自覚であるために、今現在の自由で豊かな享楽的な生活を謳歌し、その結果、負債を子孫に残し、祖先からの遺産を食いつぶしているように思えます。また同時代の横の関係だけの妥協と打算によって、祖先に汚名を着せ、子孫にあらぬ贖罪意識を植え付けているのではないとか思います。幕末から明治・大正・昭和と多くの外国人が日本を訪れましたが、彼らがこぞって評価したのは、日本人の民度の高さでした。『日本人は高貴だ』というのが、彼らの共通した感想でした。それが今、音を立てて崩れようとしています。


 しかし、我々日本人には、立派な祖先がいます。そのことを思い出し、この立派な祖先たちの美風を継承しようと私たちが思い立ったとき、日本は再生すると思うのです。こういう文章を読ませていただいたのですけれども、我々は、祖先から受け継いできたこの日本の国というものがあります。そして、それを子孫に引き渡していく一つの中間点に、我々が存在するわけでありまして、そのときに、上杉鷹山は、祖先をないがしろにしたり、子孫に負債を残すようなことをしてはいけないというふうに言っているわけですが、今現在の教育、それから地球環境、いろいろ見ると、実際、私たちが祖先から受け継いだものを本当に受け継いだとおり子孫に受け渡すことができるのかなと疑問を感じているところであります。


 それで、まず性教育についてということを、前回からの続きになるのですけれども、性教育に関して、今、国会でも、今日も朝からテレビで映ってましたけれども、小泉首相が何かを見て、「これはひどい、ここまで教えんでもええやないか」ということがありました。そういうことですね。非常に今の性教育は、少し度がきつ過ぎるのではないかということです。小泉さんが、議場で渡されたのは、多分こういうものだと思うのです。これは何かわかりますか。こちらに男の人の裸の姿がありまして、こちらに女の人の裸の姿がありまして、真ん中にこれがあります。これはもう完全に男性器が女性器に入っている姿なのです。黒板にこう張るわけです。男の人の人形があって、女の人の人形と、こう張りつけるのです。これを小学校3年生、4年生に教えるわけです。小泉首相は、「これはひどいやないか、こんなことまで教えんでもええやないか」と、これが2〜3日前の国会の様子なのです。


 なぜこういうことになるのかというのが、原因ですね。私は、12月議会、11月ぐらいから、各学校の性教育の教材を見せてほしいということで、これもその中にあったのですけれども、見てみた全体的な感想は、非常に先生方が手作りで、精子の絵を書いて、卵子の絵を書いて、いろいろもう本当に先生方の努力はかなり感心したわけです。全体的に98パーセントぐらいは、もう本当にきっちり教育してくださっているなと思うのですが、あとの残りにこういうものがあるわけです。


 それは、例えば、この本とこの本があります。「これは変化する心とからだ」、これは「大人への準備」、こっち古いでしょう、こっち新しいでしょう。こちらは非常に私たちから見ても良いのです。良いのです言ったら悪いけど、普通に一般的です。そんなにえげつないことを書いているわけじゃなく、例えば、「性のちがい、からだのしくみだけではなく、それぞれの持ち味にもちがいがあります。だからこそ男女は引かれ合い、同性との交際にはない感動や喜びがあるのです」。男と女の違いがあるから、人生の楽しみがあるということですよ。もし男女の違いが、体の仕組みだけだったら、世の中に男と女がいる意味が薄れてしまうでしょう。そこまで男と女というのは、これだけ違うものがあるから、人生に喜びや深みやいろいろあると書いてくれているわけです。非常にわかりやすいでしょう。これには、ちゃんと男らしさ女らしさって書いてあるのです、古い方には、男らしさは大切や、女らしさは大切やと。


 これには、「男らしさ、女らしさって何だろう」。「みなさんは、男のくせにとか、女のくせにとか言われたことはありませんか。なぜ男のくせにとか、女のくせにとか言われるのでしょう」ということで、男らしさ、女らしさを、くせにという言葉で否定をしているわけです。それを言われたら腹が立つやろうということです。それから、いろいろあるのですけれども、ここはちょっとなあというのがあります。一番最後の性教育について、この本に書いているのですけど、人間の性をセクシュアリティという幅広い概念でとらえるようになる。このセクシュアリティの概念は、過去においては、性をいわゆるセックス、つまり身体的な部分やそれに係る総称として考えられてきたが、今やセクシュアリティ、つまり幅広い性の概念を持ったセクシュアリティという言葉に置き替えるべきである。


 これは、皆さん読んでもわからんでしょう。これは前の議会で、私が、青森の女性会議に行ったときに、セクシュアリティへのアプローチということで、バイブガールズといって、要は同性愛ですよ。ここで言いますけど、男性器にコンドームをつけて、女同士が遊ぶのです。それを現実にやっているのです、税金を使って。それがセクシュアリティという、快楽の性という言葉があります。快楽の性、いつでも、どこでも、だれとでもですよ。そういうことの概念をこの教科書に受け付けているわけです。なぜ、小学校の低学年からそういうことを教えなければならないのか。


 そういう方々の考え方は、「自分の性器だから、自分がどう使おうと自由です。いつ、誰とどうやって使うかも自由です」と主張。その自己決定能力を養うために、小学校から性器や性交について教えるべきだとして、副読本に性器の詳細な図を掲載したり、人形を使った性交の実践授業を行っている。これが人間と性教育研究協議会、性教協というのですけれども、これは戦前の共産主義者で、結婚制度は奴隷制とした山本宣治を支持し、道徳型性教育や生徒指導型性教育を否定して、科学・人権の性教育を掲げたということで、性教協という人たちの考え方を色濃く反映しているのがこれなのです。


 新しいもの、そして小学校低学年からセックスをきちんとというか、ちゃんと教えといたら、自分がどう使おうが自由でないかということを教えたいから、もう目的は皆さんおわかりやと思うのですが、そういうことのために、今、古い教材は良いのです。性教協の影響を受けた新しい教材がどんどん出ていると。これを拒否しなければ、大変なことになるということです。


 同じ出版会社でも、その影響を受けて、ひどい教材を、同じ会社の同じ人がつくった教材と今の教材はもう全然違うのです。だからその辺を何とかしていただきたいと、この辺を東京サイドに全部任せて、先生方が自由に本を選んで、教材を買って、そして生徒に教えている、それを放置していたら、とんでもないことになるというのが、私の実感であります。この辺りについて、教育長のお考えをお聞かせいただきたいと思います。


 次に、小学校の歴史教科書の問題点です。大阪書籍の小学校の教科書を買ったのはおかしいやないかと、もう何回も言ったのですけれども、何でおかしいかと言ったら、教育長にお金を渡して、4人が逮捕されて、その日もたたんのに、大阪書籍の本を採用するって、これは裏に何かあるのやないかということも質問しました。中身を見たら、やっぱりちょっとおかしいと。ほかの教科書、言いませんけど、ほかの教科書を私たちが見たら、良い教科書があるのです。それで14項目ほど読んで、質問を渡しております。


 教科書というのは、学習指導要領が文部科学省から出ているのです。小学校学習指導要領、これにやっぱり合った教科書を選ぶというのが普通の考え方だと思うのです。一番大事なのは、内容の取り扱いですね。内容のカからキ、読んだら時間かかりますけど、前回は、江戸時代までの質問をさせてもらったのですけど、今度は明治時代からの分ですが、明治時代カ、キ、クとあるわけですけれども、キの部分ですね、「大日本帝国憲法の発布、日清・日露戦争、条約改正、科学の発展などについて調べ、我が国の国力が充実し国際的地位が向上したことがわかること」。


 内容の取り扱いについてのオ、「例えば、次に掲げる人物を取り上げ、人物の働きや代表的な文化遺産を通して学習できるように指導すること」、明治以降は、「ペリー、勝海舟、西郷隆盛、大久保利通、木戸孝允、明治天皇、福沢諭吉、大隈重信、板垣退助、伊藤博文、陸奥宗光、東郷平八郎、小村寿太郎、野口英世」と、例えばということで14名を挙げているのですが、そういうことを読みながら、この教科書を見ていくと、全体的にこれは漫画なのです。私たちの時代の普通教科書を見たら、文章の方がたくさんあったわけです。今、例えば、このころの日本はどんな様子だったのだろうと、漫画がいっぱい出てきているわけです。しまいには、手塚治虫の漫画、鉄腕アトム、こういう格好で、空襲のときなかんも、手塚治虫の漫画そのまま載せているのです。これは漫画なんです、漫画時代やから仕方がないかもしれないけれども。こういうことにものすごくページを割いているわけです。指導要領に手塚治虫なんか書いてませんよ。何ページ使っているんですか。そういうことで、ちょっと低次元じゃないかなと思います。


 76ページに、五か条の誓文ってあるのですが、五か条の誓文は、私たちが習ったのは、万機公論ニ決スベシとか、文語で習ったわけです。ここには、「政治は広く会議を開いて、多くの人々が意見を述べ合った上で決定しよう」、こういうふうに載せているわけです。こんな子供をばかにしたようなことは載せんと、ちゃんと原文で載せたら良いのです。今、小学校で小倉百人一首を全部暗唱させてますよ。うちの子は第三小学校の4年生ですけど、小倉百人一首の上の句と下の句を別々に印刷して、覚えて、当てっこするのです。漢詩の朗読とか、先生方はそんなに努力しやんのに、選ぶ人がこんな教科書を選んだら、何をしているのかわからん。


 福沢諭吉が出てくるのですが、それも福沢諭吉の文章じゃなくて、口語調で書いているのです。学問のすゝめも80ページかな、いいですけど、その辺がちょっとおかしいのじゃないかと。同じ漫画ですが、78ページ、ピゴーの絵なんかは、こんなん日本の教科書に載せるべきじゃないのです。フランスの風刺漫画、つまり日本をばかにして、日本人はうっといということをフランス国民に印象づけるために、わざと醜く裸で、ふんどし姿ですよ、全部。そういう趣旨で書いた漫画を、教科書に大きく載せている。これはまだましですけど、一つしか出てこんけど。中学校の教科書なんかこれがいっぱい出てくるのです。こんなものばかにしているというかね。


 次に、天皇が主権を持つ、この表現ですが、憲法ができたと。「この憲法では、天皇が国を治める主権を持つことや、軍隊をひきいることなどが定められました。法律や予算は帝国議会が決めましたが、天皇が任命する大臣で構成する内閣が強い力をもつしくみになっていました」。天皇を主権者として、もうほかの軍隊を率いる、国を治める、上から下へ命令系統を書いて、一番下に国民書いているわけです。


 これを読んだら、明治政府が軍国専制君主国家だと。天皇が命令したら、全部通って、それが天皇の一言で法律も何もかもつくれるのやというふうな印象を持つわけです。それで、私もちょっとこの書き方はおかしいなと思ったので、例えば、今の憲法でも、総理大臣は天皇が任命するのじゃないですか。大臣もそうじゃないかな。一緒やないかと、書き方が違いますけど。


 例えば、第4条、大日本帝国憲法ですけれども、「天皇ハ国ノ元首ニシテ統治権ヲ総攬シ此ノ憲法ノ条規ニ依リ之ヲ行フ」と書いています。こういうことだと思うのですけれども、しかし、第9条のすぐ横に、「天皇ハ法律ヲ執行スル為ニ又ハ公共ノ安寧秩序ヲ保持シ及臣民ノ幸福ヲ増進スル為ニ必要ナル命令ヲ発シ又ハ発セシム但シ命令ヲ以テ法律ヲ変更スルコトヲ得ス」。天皇が命令をもって法律を変更することを得ずです。天皇は法律を変えることはできないわけです。


 いろいろありますけど、「国務各大臣ハ天皇ヲ輔弼シ其ノ責ニ任ス」と、第55条ですけど、国務大臣は天皇のそういう第4条のものを輔弼責任といいますけどね、無問責と言うのです。天皇は責任を問われない。国務大臣がすべて責任を持ってやる。だから、例えば、ルイ14世の昔の独裁国家だったら、国王は命令して何でもできるけれども、だからそれが転覆したときは、国王は殺されたり、追放されたりしたわけです。天皇は、無問責といって、責任を問われない。そういうことなのに、この文章では、今の天皇制と前の天皇制とそれから専制独裁国家との違いを何も触れてない。


 それから、86ページの朝鮮の内乱です。ここに「日本と不平等な条約を結んだ朝鮮では経済が混乱し、農民の内乱がおこりました」。その前のページに、「こうして、日本は、欧米諸国と対応な関係に立つことができました。いっぽう、朝鮮に対しては、不平等な条約を結ばせたままでした」って書いている。その次のページの先頭に、「日本と不平等な条約を結んだ朝鮮では、経済が混乱し、農民の内乱がおこりました」。これを子供が読んだら、朝鮮が内乱したのは、日本の責任やないかというふうに受けとるわけですよ。こういう書き方は困るよ。なぜ朝鮮に内乱が起こったのが日本の責任、そんなんと違うでしょう。


 それから、リアオトンとかね、リアオトンって皆様わかりますか。リアオトン、誰もわからんと思います。「日本は戦争に勝ち、台湾とリアオトン半島をゆずり受けると」、ここまで読んだらわかるでしょう。遼東半島です。それで、「南京」とか、「北京」とか書いているのだけど、片仮名で書いているのです。ちゃんと漢字を使って書けと、予算書でもよく言いますけどね。日本人は日本語があるのだから、日本の漢字を使ったら良いのです。これは漢字文化圏の鉄則なんです。


 なぜかといいますと、中国は広いでしょう。北京と上海とはではもう言葉が違うのですよ、読み方が、広東なんか行ったら全然違う。ところが、漢字だけは一緒、統一、北京で新聞読んでも、広州で新聞読んでも、上海で読んでも、重慶で読んでも一緒なのです。発音は皆違うのです、その地方、地方の発音で良いのです。台湾でもそうです、日本でも朝鮮でもそうです。


 毛沢東は「もうたくとう」って日本人は発音したらいいのですよ。北京では「まおつぇとん」って言うとるし、上海やあっちでは、また違う、あんなんよう発音せんけどね。越南でもそうです、ビンナン、ベトナム。だから、そういう今、韓国や朝鮮人だけが変なこと言って、片仮名で自分の本名言えと、訳わからん、私たち聞いてもわからん名前になっとるでしょう。金さんはきんさんで良いのです、崔さんはさいさんで良い、私たちが変にツィさんとかって言ったってね、こっちの発音が悪いから聞こえないです。そういうことで、漢字文化圏は、漢字文化圏の漢字をちゃんと使っていこうというふうにお願いしたいと思います。


 それから、87ページ、東郷平八郎の過少評価ですね。明治天皇なんか、もう何もないのです。東郷平八郎なんか、「日本は多くのぎせい者を出しながら勝ち進み、東郷平八郎が指揮する艦隊は、ロシア艦隊を破りました」、それだけですよ。明治天皇に至っては、「明治天皇が即位しました」ぐらいなことかな。ちょっとというか、何かの文章の中に書いているだけなのです。


 ところが、学習指導要領にもう全然書いてない人がものすごくたくさん出てきて、いっぱいページ数をとっているのです。山田孝野次郎とか、柳宗悦とかですね、まああんまり聞いたことのないような人の特集みたいに書いている。平塚雷鳥とか、津田梅子と、今の時代わかりますけど、北里柴三郎とか、いっぱい書いているのだけれども、それは手塚治虫にしろ、この教科書の大阪書籍の自由だと思うのですけれども、選ぶ人は、やっぱり学習指導要領には、例えばとはやっていますけれども、学習指導要領にちゃんと名前が載っている人は、やっぱり一番大きく字数も書いていただいて、その次に、この教科書をつくった会社が書きたい人を書いてくださらんかったら、あまりにも偏ってないかなというふうに思います。


 それから、98ページの太平洋戦争ですね。日本はこの戦争を大東亜戦争というふうに呼び方を決めて、閣議決定して、大東亜戦争という名前でずっときたわけですよ。そしたら、占領されて、その名前を使ったら検閲ですね、マスコミの検閲で全部チェックされて、大東亜戦争を全部削られて、それで太平洋戦争、アメリカの呼び名です。もう占領が終わったら、大東亜戦争に戻すというのが、これが当たり前なのです。日本の国家ができたから、その前の国家が閣議決定して名称まで決めているのですから、ちょっとおかしいと。


 国際連盟、97ページですね。「国際連盟は、世界の平和を守るためにつくられた国際的な組織です。国際連盟を脱退した日本が、その後、国際社会のなかで孤立していくことになりました」。国際連盟を脱退したわけですよ。そやけど国際連盟が正しくて、日本が間違っているという格好になるわけです、これを読んだら。その当時の国際連盟なんか、人種差別の象徴だったじゃないですか。白人の世界ですよ。白人の世界を維持するために、国際連盟をつくったんじゃないですか。アジア、アフリカ諸国はみんな植民地や。その植民地体制を維持するためにつくった国際連盟でしょう。それをちゃんと教えてもらわな。


 例えば、日本は、国際連盟の一番最初の憲章をつくるときに、人種差別の撤廃の規定を盛り込むように提案したわけです。これを読んだら長くなくので読みませんけどね。ところが、否決された。それでも日本はあきらめず、西園寺公望を代表とする代表団は、この国際連盟に人種差別の撤廃条項を入れようやないかと、小委員会をやって、何とか多数派工作をやって、反対が、アメリカ、イギリス、ポーランド、ルーマニアとかです。11対5で人種差別撤廃の項目を入れようということだったのですけれども、アメリカのウィルソンが、このような重要な決定は、全会一致、少なくとも反対者がいないことが必要だということで否決したのです。


 ここに書いてます。「ほんの90年ほど前でも、人種平等という四文字さえ認められなかったのです。このときの確執が、日本の国際連盟の脱退にやがてつながります。当時の白人の有色人種に対する差別は、現在からいえば想像を絶するものです。例えば、日英同盟を結び、世界の列強の仲間入りをした日本ですら同じ人間扱いはされませんでした」。ですから、今の国際連合が全部正しいとも言えませんけれども、歴史の状況を子供たちに理解してもらわなあかんわけです。国際連盟が良くて、日本が悪かったということだけではあかんと思いますね。


 それから99ページ、「朝鮮中国の人を働かせました」と、働かせましたというのだったら、強制連行と同じ印象ですよ。強制連行という名前はなくなったけれども、同じ内容のことを書いているのです。ここをこう書くのだったら、朝鮮人を「日本で働きませんか」と言って募集をして、それからあっせんをして、最後の昭和19年9月か10月か12月、暮れにやっと徴用ということで、同じ日本帝国の国民でありながら、朝鮮人が優遇されておったのです。日本人は徴用されて、兵隊は赤紙やけれども、みんな働いとったじゃないですか。こういうのがおかしいです。


 それから、105ページ、ソ連の北方領土占領、これもソ連が正しいかのごとく書いているのです。「8月8日には、ソ連が日本に宣戦し、満州や樺太南部、千島列島に侵攻してきました。こうしたなかで、日本は連合国に降伏することを決め、8月15日に、昭和天皇がラジオを通して日本の降伏を国民に伝えました」。この文を読んだら、ソ連は何も悪いことないでしょう、ソ連が日本に宣戦し。これはね、時間があったらゆっくりいくのですけれども、事実は、有効だった日ソ不可侵条約をソ連は一方的に破棄したのです。


 日にちが8月14日に、日本がポツダム宣言を受諾し、降伏の意図を表明しました。それから後、8月18日、カムチャッカ半島から第二極東軍が進撃して、千島列島の占領を開始し、31日までに千島列島の南端、国後、択捉、択捉の上がウルップ島ですからね、千島列島の南端であるウルップ島の占領を完了しました。8月31日ですよ。そこでもう抵抗されて終わっているわけですけれども、それとは別に、第一極東軍は、当初北海道の北半分、釧路と留萌、ラインから北ですね、北半分及び北方四島の占領を任務としていましたが、前者につき米国の強い反対があったためこれを断念、前者というのは北方四島の話ですよ。それで北海道の北半分はあきらめたと。米軍の不在が確認された北方四島に兵力を集中し、8月28日から9月5日までの間に、択捉、国後、色丹、歯舞のすべてを占領したと、これが事実ですよ。この教科書を読んだら、全くソ連が正しくて日本が悪いばっかりじゃないですか。


 いろいろほかにあるのですが、新しい日本ということで、占領政策が全部正しいことのように書いているわけですよ。東京裁判とか、検閲とか、公職追放とか、それはアメリカ軍にとっては正しいかわからんけど、日本にとっては本当に正しかったかどうかというのは、東京裁判にしろ反論を許されんかったのでしょう。


 それから、131ページの杉原千畝さんの話ですが、これをやるとまた1時間ぐらいかかりますので、もう簡単にいきますけれども、杉原千畝さんは、リトアニアの副領事で、ビザに判子を押して、そして正義の異邦人ということでドラマになったりいろいろしているのですけど、この文を読むと、日本が国家としてユダヤ人を、ドイツと同盟をしておったから、ここに書いてます。「杉原は、ビザの発行の許可を得ようと、外務省の電報打ちますが、許可はおりませんでした。日本は、このころドイツと同盟関係を結んでいたからです」。こんなうそっぱちなことを書いたら、おかしいわけよ。普通誰でもそう思うでしょう。こんなんうそ八百ですよ。


 現実の許可がおりませんでしたというのは、ユダヤ人の迫害じゃなくて、ビザを発給するためには、行き先とか、お金とかいろいろ細々としたことがあって、それを問い合わせしている、そういうことなのです。ここに例えば、外務省外交資料館にある杉原領事代理と外務省間の数多くの電文、1940年7月から8月を見る限り、双方が実に淡々と技術的な問答を行っていることに気づく。とりわけ杉原領事代理が、個々別々のビザ発給について問い合わせている内容を読むと、ユダヤ人へのビザ発給そのものは、外務省にとって何ら問題でないことを強く感じさせる。


 これはユダヤ人が難民として出てきたと。日本人としてどうするかを五相会議といって、総理大臣と五つの大臣が寄って、会議をした結果、先ほど申しました国際連盟で人種平等を言っているのに、ユダヤ人を迫害することはできない。だからユダヤ人を保護するという決定をしているわけです。それでユダヤ人対策要項というものをつくって、国家としてユダヤ人を差別しないと決めているから押したわけですよ。


 杉原千畝さんが、個人プレイで国家に反逆して押したというのだったら、シベリア鉄道で2万6,000人かな、3万人近いユダヤ人があそこにおったわけですよ。関東軍がいるわけです。入れるはずがないでしょう。上海まで送っていっているわけです。だから、2万人のユダヤ人を救ったわけです。


 樋口季一郎という関東軍司令官がユダヤ人に表彰されているわけです。ゼネラル樋口っていって物語がいっぱいあるのですけれども、エルサレムの丘に世界中のユダヤ人が金を集めて、純金のゴールデンブックって、本を開いた格好になるんです。ユダヤ人のために働いた人を書いているわけです。1番トップがモーゼです。モーゼの十戒のモーゼ。その次が、ちょっと記憶があれですが、メンデルスゾーンやアインシュタインかな、4番目が樋口季一郎です。国家として、日本はユダヤ人を救ったわけです。こんな教科書でこんなに書かれたら、日本の国家がユダヤ人を迫害しとったってなるじゃないですか。それから、教科書については、エルトゥールル号と串本の島民の話とか、稲村の火というのが今欲しいと思うので、そういう副教材があればと思います。


 それから、次に、ふるさとの森創生事業ということで、もう時間がそろそろになってきましたし、地球温暖化、CO2の対策だけじゃなくて森ですね、この田辺地方に合った森をつくっていただきたい。これは潜在自然植生といいまして、森をつくるにはいろいろ技術があるのですけれども、技術があるのだなということで、ふるさとの森創生事業という、柳井市のこれも読ませてもらいましたけれども、この土地に合った木を密生して植えると。そうすると潜在自然植生に合った立派な森がこの地方にもできていくんじゃないかと。


 この宮脇昭先生が龍神に来られたのですけれども、その先生が全国1,200カ所の名簿があるのですけれども、そこの参考資料の裏をめくっていただきますと、森の絵がありますけれども、この先生は、鎮守の森を参考にして、関西電力の御坊発電所、和歌山県に三つあるのですけれども、関西電力の海南発電所、それから御坊のあの島ですね、御坊発電所、一番下側がそうです。この下に人がちょっと立っているのが見えるでしょう。この人の大きさとこの森を比べてみてください。関西電力には島の4分の1が森です。それで関西電力は23万本のどんぐりの木を植えました。宮脇先生の指導でできました。


 こういう森を田辺のいろんな学校、それから稲成の交差点の岩を切った見にくい法面をもとの山にする。それからいろんな防災面で海の近くにこの森をつくれば、津波が来ても防げる。そういういろんな森には木を植えるところが、私たちが見たらたくさんあります。そういうことをひとつよろしくお願いいたします。


 それから、次に、森をつくっても、今、田辺を走っていただいたらわかるのですけど、日本中が竹の林で被われてしまうのです。いくら森をつくっても、自然の山が竹にどんどん侵略されている。この状況を何とかしないかんなと。これはいろんな国の事業もあるみたいなのですけれども、市民活動といいますか、何とか良い手はないのかと、これが課題で残っております。ひとつ何とかならんかということです。


 それから、CO2削減ですが、温室効果ガス排出抑制等田辺市実行計画ということで、京都議定書を発効して、これから田辺市はどうするのかと。ここの参考資料なのですけれども、これは岡山県の井原市が、地方自治体として何とかできんかということで、列車に導入ということで、食用油をやっているところです。田辺市も何かそういうふうに良い手はないかということです。


 考えてみると、紙類ですね、今、私たちは何年か前までは新聞紙は子供会の廃品回収で持っていってもらったのですけれども、ほかの紙は、これは使い道ないのだということで、もう三四六へ皆もう赤いごみ袋に放り込んで、今燃やしていると思うのです。ところが、この前聞きますと、新しい技術で、広告の紙も、いろんな紙も再生できるのだという話なので、これをもう少し何とかならんかなということです。


 その次の家庭の廃食用油、これは棒引議員が、去年おおとしですか、もう懇切丁寧に一般質問されまして、答えも今と変わらないと思うのですが、今の技術で何とかならんかといふうに思うわけです。汽車にも使えるし、田辺でもトラックにも使っているところもあるし、家庭から出てくる油ですね、それを何とかできんかということです。


 それでは、これで1回目の質問を終わらせていただきます。


            (18番 宮田政敏君 降壇)


○議長(大倉勝行君)    18番 宮田政敏君の質問に対する当局の答弁を求めます。


            (市長 脇中孝君 登壇)


○市長(脇中 孝君)    宮田議員から4点にわたるご質問をいただきました。私から1点目の問題についてお答えして、あと教育長、それから担当の部長、理事からお答えいたします。


 振り返ってみますと、平成6年2月に市長に就任させていただきましてから、今日まで国内におきましては、阪神・淡路大震災をはじめ、昨年の新潟中越地震、たび重なる台風の上陸などの自然災害、そしてBSE鳥インフルエンザなどの食料不安の問題、オウム真理教や近年の凶悪犯罪とその低年齢化など様々な社会不安が増大し、また国際的にも湾岸戦争から同時多発テロ、そしてイラク戦争に至る民族間、宗教間の対立に起因する紛争、そしてテロ対策等国際貢献、復興支援の問題とか、北朝鮮による拉致、そして核開発疑惑など、我が国を取り巻く状況というのは、非常に大きく変化をしてきた時代でございました。


 また、我が国の経済も、バブルの崩壊とそれに続く不況に加えて、円高の進行やアジアの新興工業国の台頭に伴う産業の空洞化など、新たな問題が発生し、さらに不良債権問題による金融機関等の経営破綻や合併・再編の流れなど、これまで高度成長を続けて世界第2の経済大国として、世界に模範とされてきた日本型の経済システムが変化を迫られる時代でもございました。


 このような中で、国は経済活性化と国際競争力の強化のために、様々な規制緩和を行うとともに、財政再建のための行財政改革、地方分権の具体的な取組を進めておりますが、その中で、かつて国土の均衡ある発展という理念は、すっかりもう色あせたものとなっておりまして、経済効率に重点を置いた国政の運営ということに面かじを切ったといいますか、方向転換をされている状況にございます。現在、進められている市町村合併、それから三位一体の改革ということで、国の地方の関係に係る見直しの動き、またそして今後、道州制に関する議論なども、今後大きな流れとして議論され、そして具体的な取組が進められていくものと考えられます。


 市政を担当させていただいた11年間、田辺市におきましても、地域経済が低迷して、税収が伸び悩む中で、行財政改革を進めまして、経常経費を抑制しながら、必要な公共基盤の整備や教育・福祉の充実に努めるとともに、地域産業の活性化、紀南地方の中核都市としての都市基盤の整備、地方分権に対応した市町村合併の推進など、魅力のある新地方都市田辺の創造に取り組んでまいりました。


 その主な取組を申し上げますと、まず、高速道路は、既に田辺市域内では、田辺インターチェンジまで全面的に工事が着手されておりますし、また今年は、田辺白浜間の工事着手に向けて地元設計協議を行う予定となっております。また、国道42号田辺西バイパスについても、高速道路と並行して工事が進められておりまして、広域道路網の整備は着実に進んでおります。


 中心市街地の整備につきましても、地区の住民の皆様のご協力をいただき、アオイ・銀座地区の沿道区画整理型街路事業を実施し、市街地を東西に横断する都市計画道路の整備と魅力のある商店街づくりに努め、そして引き続き海蔵寺地区の早期完成に向けて、現在、取組を進めているところであります。全国的に見て、和歌山県が特に遅れております下水処理対策につきましても、平成4年に供用開始いたしました中芳養平野地区に続いて、農業集落排水事業を積極的に推進するとともに、芳養漁港の整備に併せまして、松原・井原地区の漁業集落排水事業も実施中で、合併処理浄化槽と併せた下水道の普及率は大きく向上いたしました。


 そのほか新庄総合公園、美術館の整備や御所谷地区の住環境整備事業、県の情報交流センター「Big・U」の誘致、そして県営による扇ケ浜総合整備事業の推進など、都市基盤の整備を着実に進めてまいりました。


 保健福祉関係では、ごみ処理場の改築をはじめ、国立南和歌山医療センターや老人の複合福祉施設「たきの里」を中心として、新庄町滝内地区を医療・福祉ゾーンとして、総合的に整備するとともに、保育所の施設改修と統合、一部民間移譲による再編整備を進めてまいりました。


 そして、長年、懸案事項でありました紀南病院の移転改築につきましても、来る27日に竣工いたしまして、5月当初の開院を目指し、ほぼ完成という状況にございます。また、平成12年から施行されてまいりました介護保険制度への対応につきましても、これまでその適正な制度の運用に努め、年々要介護認定者、サービス利用者が増加しておりまして、順調に制度が定着しているものと考えております。


 教育関係では、幼稚園、それから小中学校の老朽校舎等の改修を計画的に進め、ようやく一定のめどが立ってきましたところから、長年の懸案でありました学校給食の未実施校の解消問題について、昨年、懇話会を設置し、市民各層からなる委員の皆様方にご検討いただき、実施に向けて取り組んでいく段階に至っております。


 さらに、阪神・淡路大震災以後、全国的に防災対策の必要性が認識される中で、東南海・南海地震などへの備えとして、防災意識の啓発や定期的な防災訓練の実施、地域自主防災組織の推進に積極的に取り組んでまいりました。


 このほか市内では、NPOの皆様がより良いまちづくりのために、大変なご協力をいただいておりますが、その意味では、平成11年4月から9月まで開催され、多くの市民の皆様のご協力をいただいた南紀熊野体験博のその後のまちづくりの面から考えますと、大変意義のあったものと考えております。


 次に、市町村合併の問題でございますが、田辺市は紀南地域の中心都市として積極的に合併に向けた取組を主導してまいりました。平成13年5月に、10市町村での田辺周辺市町村合併研究会を立ち上げてから、翌年の4月には任意合併協議会による実質的な合併協議を開始し、7月には法定合併協議会を設置して、協議を進め、昨年6月正式に5市町村による合併協定書の調印を行い、議会の議決をいただくとともに、県知事への申請を済ませ、10月1日付で県知事から決定の通知をいただきました。


 5月には、新しい田辺市が誕生することになりますが、全国各地で市町村合併が進む中で、今、国と地方の関係も大きく変わろうとしています。700兆円を超えるという債務を抱える国、地方の苦しい財政状況の改善と従来型の国の施策に基づく全国一律の行政運営を改め、地方の特色を生かした独自のまちづくりが展開できる体制をつくるために、平成11年7月には地方分権一括法が成立し、小泉内閣が誕生してからは、三位一体の改革の下に、地方交付税制度の見直しや補助金の削減と、地方への権限と税源の移譲が進められておりました。また、少子高齢化の進展や高度情報化、国際化、地球環境問題など、我々を取り巻く社会経済情勢の変化と住民の地方行政に対するニーズの高度化、多様化は、今後も進んでいくものと考えております。これらのもろもろの課題に取り組んでいくために、新市におきましては、さらなる行財政改革を推進し、地方分権に対応できる自治体づくりを進めるとともに、今後とも紀南地方の中心都市として、その役割を果たしていかなければならないものと思います。


 最後になりましたけれども、これまで11年余にわたりまして田辺市政を担当させていただき、自らの職責に対して、全身全霊をもって取り組むことができたのも、市議会の皆様をはじめ、すべての市民の皆様の深いご理解と力強いご支援、ご協力の賜物でありまして、改めて心からお礼を申し上げたいと思います。


 以上であります。


            (市長 脇中 孝君 降壇)


○議長(大倉勝行君)    教育長、愛須恒蔵君。


            (教育長 愛須恒蔵君 登壇)


○教育長(愛須恒蔵君)    宮田議員のご質問の日本の教育改革?、続・性教育について、お答えします。


 まず、前回12月議会で答弁いたしましたとおり、田辺市内の小中学校では、これまで次の3点を目標にして、性教育を進めてきました。一つ目は、児童生徒の人格完成を目指し、倫理観、生命尊重、男女平等の精神に基づいた正しい異性観を育てる。二つ目に、自己の性に対する確かな認識を育てる。三つ目に、性に関し自ら考え判断し、意思を決定する能力を育て、家庭や社会の様々な場で直面する性の問題に適切に対処する力を育てるでございます。


 しかし、学習指導要領では、性教育の位置付けについて、各教科の視点から記述はされているものの、性教育として項目を起こし、その目標や指導内容等について、一つにまとめて明確に表記されておりません。したがいまして、各学校で実施されている性教育の指導内容、方法については、全国的に見ても様々であり、市内の各小中学校におきましても、指導内容、使用教材等については、ばらつきが見られる状態にあります。


 さらに、議員ご指摘のとおり、数年前に発刊された副読本と最近になって発刊されたものでは、記述内容に変化が見られます。例えば、男女がお互いの性差を認め合い、互いに理解し合うという視点から記述されていたものと、男女の違いよりもお互いに一人の人間として理解し、協力し合うことの大切さが協調されて、男女の特性が軽く取り扱われていると感じられる記述があります。


 また、一般的に市販されている教材の中には、性交を扱う際に使用する教具には、先ほど議員が示されましたように、子供の発達段階から見ると露骨でクラス全員の子供の前に一斉に提示するには適切でないと感じるものもございます。このような状況の中で、田辺市教育委員会は、12月議会で宮田議員のご指摘を受けて、小中学校教職員向けに性教育の一定の基準を示す性教育指導指針を作成することとし、現在、原案ができ上がり、検討の最終段階に入っております。


 その原案の中で、議員ご指摘の性教育における男女の人間関係や性の役割の指導について、次のような点を重視しています。まず、男女の人間関係について、一つ目は、男女の人間関係は、友人としての異性、尊敬している異性、あこがれや好意を寄せる異性、性愛の対象としての異性などの多様な愛があること、関係があること。二つ目に、思春期には、特定の異性と親しくしたいという欲求が高まるが、多くの異性と友人関係を持ち、異性に対する理解を深め、異性の人格を尊重した態度や行動を身につける必要があること。三つ目に、人間関係のマナーやエチケットとして、時と場、年齢に応じて、相手や周囲の人に不安感や不快感を与えない行動様式を見につけること。四つ目に、男女の身体的、生理的な差異や心理的特徴などについて理解を深めること。五つ目に、異性の人格を尊重する態度と性的衝動を抑制することの大切さを理解し、実行できること。六つ目に、異性との交際に関しては、適切な行動選択や意思決定の能力が必要であること、以上の6点です。


 また、性の役割の指導に当たっては、男女平等でお互いに尊重し合う社会の実現を目指す必要があることや、現在の男女共同参画社会の考え方とあわせて、男らしさ、女らしさとは何か。そして、それぞれ果たすべき役割や協調のあり方について考えさせることが重要であるとしております。


 次に、指導内容や教材教具の選定等、実際の指導に当たっての留意点として、次のようなことを考えています。一つ目は、各学年の学習指導要領に示された用語や内容を踏まえ、適切に指導し、その際、児童生徒が興味本位に走らない指導内容であること。二つ目に、学習指導要領に示された内容については、標準となる時数を十分確保し、その指導に当たること。三つ目に、指導に使う教材は、児童生徒の発達段階に即したもので、過激で露骨なものは避け、保護者や教職員の理解が得られるとともに、教育的価値の認められるものであること。四つ目に、年間指導計画は、児童生徒の発達段階及び性にかかわる意識や行動の状況、家庭や地域の実態等を踏まえて、入学から卒業までを見通した計画を立案し、教育計画に位置付けて、計画的に指導すること。五つ目に、学校全体で性教育に取り組むために、組織的な指導体制づくりが必要である。さらに、その組織が効果的に機能するために、校務分掌への位置付けやその役割を明確にして、研修会等で全職員の共通理解を図ること。六つ目に、学校の指導計画から逸脱した個人的な考えによる指導にならないようすること、以上の6点が重要であると考えております。


 その他、性教育の指導に当たっては、一つ目に、指導計画は、保護者の理解を得て、家庭との連携の下に指導を進めること。二つ目に、倫理観や心の部分を重視し、豊かな心で性について考えさせるようにすること。三つ目に、指導者は真剣に誠実な態度で指導に当たること等も付記したいと考えております。以上でございます。


 続きまして、議員ご質問の来年度から使用の小学校6年生社会科教科書について、お答えします。まず、全体的にイラストや漫画が多過ぎるとのご指摘ですが、小中学校で使用する教科書で大切なことは、今求められている学力が育てやすいかという視点が重要であると考えています。例えば、自ら学び自ら考えられる力が育てられるように配慮されているか。子供たちの興味、関心、学習意欲の喚起という観点が大切にされているか。子供たちの課題を発見し、解決する学習に適切な編集になっているかということであります。そのような視点から教科書を見ますと、以前のものと比べ、写真や図表も色鮮やかになり、イラストや漫画が多くなっています。これは教科書に親しみを持ち、学習に興味や関心を持たせるよう配慮されたことだと思いますが、私も多過ぎるように感じております。


 次に、教科書の記述が学習指導要領に示されている趣旨と違うのではないかというご意見で、13点のご質問をいただきました。学習指導要領では、第6学年の学習内容のうち、歴史的分野の学習として8点が示され、「資料などを活用して調べ、歴史を学ぶ意味を考えるようにするとともに、自分たちの生活の歴史的背景、我が国の歴史や先人の働きについて理解と関心を深めるようにする」とあります。


 そして、その内容の取り扱いのところでは、「網羅的に取り上げないようにすること」や、「取り上げる歴史的事象を精選するとともに、その指導に当たっては、児童の発達段階を考慮し、社会的背景にいたずらに深入りしないよう配慮すること」等が示されています。加えて学習指導要領改訂の趣旨説明では、網羅的で知識偏重の学習内容にならないようにし、基礎的、基本的な内容に精選し、調べ学習や作業的体験学習などの主体的学習を重視するよう求められました。以上、学習指導要領の基本的な考えを押さえてご質問にお答えします。


 1点目の五か条のご誓文は、文語のままの記述で良いのではないかとのご意見ですが、大阪書籍だけでなく、いずれの教科書も現代文に直して載せられています。これは中学生になって原文を学習しますので、発達段階を考慮し、小学生が学習する際にわかりやすく配慮されているものと思っています。


 次に、2点目の日本をばかにしたようなフランスのビゴーが描いた徴兵検査の様子の絵は排除すべきだとのご意見ですが、挿絵は当時の徴兵検査の様子を正しく表現しているとは思えません。風刺的でおもしろおかしく描かれもので、徴兵検査の学習に必要な資料とは考えませんし、教科書の資料としてはいかがなものかと考えております。


 3点目は、学問のすすめは、原文のまま掲載すべきであるとご意見ですが、教科書では、一部を用い、福沢諭吉の教えと業績を載せています。五か条のご誓文同様、小学校児童の発達段階を考慮しているものと思います。


 4点目は、大日本帝国憲法の記述で、天皇の専制独裁国家のような記述になっているとのご意見についてですが、教科書では、「この憲法では、天皇が国家を治める主権ももつことや、軍隊をひきいることなどが定められました」と記述されています。しかし、法律や予算は帝国議会が決めたことや、それまで様々な制限があった言論や出版の自由等国民の権利もこの憲法によって正式に認められたことを記述されていて、明治憲法の大要を正しく説明されていると思います。したがいまして、これだけの記述で、明治憲法下では、天皇の専制独裁政治であったと解釈するのは、少し無理があると考えます。


 5点目は、日清戦争前の朝鮮の内乱の原因が日本であるような記述になっているとのご意見ですが、教科書では、「日本と不平等な条約を結んだ朝鮮では、経済が混乱し、農民の内乱がおこりました」と記述されています。しかし、朝鮮でこの内乱が起きたのは、国内改革や外国勢力の撤退を求めて起きたもので、当時、我が国が不平等条約を結んだことだけで経済が混乱し、内乱が起きたものではないと考えると、もう少し背景を説明する必要があると考えます。


 6点目の片仮名で書かれているリアオトンを漢字で表し、漢字文化圏であるという考えを出すべきであるとのご意見ですが、国土地理院に問い合わせましたところ、一般的には、外国地名は片仮名と漢字の両方で表すようになっているとのことで、教科書には、片仮名の後ろで括弧付けで漢字で書かれています。漢字だけの表現だけでは、小学生には理解が難しいのではないかと考えています。


 7点目に、東郷平八郎の記述が少なく、学習指導要領に示されていない平塚雷鳥や北里柴三郎、津田梅子が大きく扱われているとのご意見ですが、東郷平八郎については、大阪書籍では4行、他の会社では2行から4行で説明されています。また、学習指導要領の内容の取り扱いの中に、「例えば、次に掲げる人物を取り上げ指導すること」として、42人の歴史上の人物が示されています。これは、これ以外の人物を取り上げてはならないという歯止め規定ではありませんので、各社とも平塚雷鳥や北里柴三郎はその時代に活躍した人物として扱われています。


 明治天皇の写真については、各社とも掲載はなく、著作者の編集方針によるものと思いますが、学習指導要領で、歴史学習上取り上げる人物例42人の中に明治天皇が含まれていますので、その業績の説明と写真の掲載があってもいいのではないかと考えています。


 8点目に、太平洋戦争の名前は、正式でないとのご意見ですが、教科書では、「日本は1941年12月8日、イギリス、アメリカとも戦争を始めました」と書かれて、その後に、括弧付で太平洋戦争と記述しています。現在、使用している中学校の教科書でも、太平洋戦争となっていますが、日本政府は、当時、大東亜戦争と命名したが、国際的に通用せず、戦後、太平洋戦争というのが一般的になったものと認識しています。


 9点目に、日本が国際連盟を脱退した記述が、国際連盟が正しくて、日本が間違っているような記述になっているとのご意見ですが、当時、満州事変が起き、日本が満州を占領し、満州国をつくりましたが、中国が侵略だとして国際連盟に訴えました。国際連盟は満州国を認めない決議をしたことで、日本が脱退した経過を考えると、日本の正当性だけを説明することは少し難しいのではないかと考えております。


 10点目に、第二次世界大戦当時、「朝鮮や中国の人々を働かせました」の表現は正確でなく、募集、あっせん、徴用をきちんと教えるべきであるとのご意見ですが、これについては諸説がありますので、指導に当たっては、歴史的に諸説があることの補足説明を加えるなど、その取り扱いについて十分留意するよう各学校に指導しているところであります。


 11点目に、「昭和20年8月8日、ソ連が宣戦してきた」という記述があるが、9月2日までにソ連がやったことを書くべきであるとのご意見ですが、教科書には、「8月8日には、ソ連が日本に宣戦し、満州や樺太南部、千島列島に侵攻してきました」とだけ記述されています。1941年にソ連と結んだ日ソ中立条約がまだ有効期限内であったにもかかわらず、条約を無視して宣戦してきたことや樺太や千島列島を領土にしたこと等を記述することは必要だと考えます。


 12点目に、新しい日本では、占領政策がすべて良いこととしているが、東京裁判、検閲、追放など、米国の政策を批判すべきであるとのご意見でありますが、第二次世界大戦後の学習は、学習指導要領で、「日本国憲法を制定、オリンピック開催などについて調べ、戦後我が国は民主的な国家として出発し、国民生活が向上し国際社会の中で重要な役割を果たしてきたことが分かること」と規定されています。したがいまして、教科書の編集は、その観点に立って編集されています。議員のご意見のとおり、占領政策には、負の面もありましたが、小学校の段階でそこまで踏み込むことは、発達段階から考え、少し難しいのではないかと考えています。


 13点目に、杉原千畝が、ユダヤ人の命を救った記述があるが、これは個人の勇気でなく、日本国家としての行為であるとのご意見ですが、大阪書籍には、「杉原はビザの発行の許可を得ようと外務省に電報を打ちますが、許可はおりませんでした。杉原は妻と相談し、ビザの発行を決意しました。このビザによって、約6,000人もの命が救われたといわれています」と記述されています。また、別の会社の教科書にも、「政府の承認がないので、杉原自身の判断でビザを発行した」と説明されています。杉原千畝が、外務省の返事のないままビザを発行してユダヤ人を救ったことを説明されていると考えています。


 なお、最後に、「稲村の火」の浜口梧陵の話や、エルトゥールル号乗組員を助けた大島島民の話には、私も心が打たれます。子供たちに聞かせてやりたいお話だと思っております。教育委員会では、2年前より学校教育指導方針と留意点の中に、豊かな心とたくましく生きるための健康と体力を育てるとして、学校の教育活動全体を通して望ましい人間の生き方について考えさせる機会を設けるよう呼びかけ、南方熊楠や植芝盛平、「共に生きる」の活用、社会で活躍している人を講師にお招きしての講和を聞く、そういう機会をつくるなどして、人間の生き方を考えるよう指導してきました。今後もさらにこうした指導には力を入れてまいりたいと考えております。


            (教育長 愛須恒蔵君 降壇)


○議長(大倉勝行君)    企画部長、庄堂琢磨君。


            (企画部長 庄堂琢磨君 登壇)


○企画部長(庄堂琢磨君)    宮田議員のご質問の3点目、ふるさとの森創生事業について、お答えいたします。


 議員からご提言いただきましたふるさとの森創生事業のお話をお伺いいたしまして、南方熊楠翁のことを連想しました。ご紹介いただいた宮脇先生の提唱されているふるさとの木によるふるさとの森づくりのモデルともしている日本古来の鎮守の杜には、その土地の風土に適した木が脈々と生き延びてきているというお話は、熊楠翁が生前に神社合祀反対運動などを通じ、闘 神社の森、神島をはじめとした自然環境や生態系の保全に尽力された活動に通じるものでございます。


 ふるさとの木によるふるさとの森づくりは、自然を形成してきたその土地に合った樹木を植え、本来の生態系を生かして、自然を維持、回復することが大切であるということを基本に、市民の一人ひとりの地道な活動と、さらには、その活動の輪を広げた取組をすることが大事であると考えます。ご紹介いただきました山口県柳井市において取り組まれておりますふるさとの森創生事業は、ふるさとの木によるふるさとの森づくりの理念をわかりやすくマニュアル化して、市民全体で推進されているものであると認識いたしたところでございます。


 くしくも先月16日に、世界的な地球環境問題対策の大きな第一歩となります京都議定書が発効されました。これからの公共事業におきましては、ますます環境問題への配慮が求められてくるものと思われます。また、南海地震が近い将来に発生すると予測されている中、災害に強いまちづくりを進めるためにも、ふるさとの木によるふるさとの森づくりの理念を踏まえながら、環境保全、災害防止、水源涵養などに配慮した事業の研究を進めてまいりたいと考えておりますので、ご理解を賜りますようお願い申し上げます。


            (企画部長 庄堂琢磨君 降壇)


○議長(大倉勝行君)    理事、溝口博一君。


            (理事 溝口博一君 登壇)


○理事(溝口博一君)    ご質問のございました市内における竹林のお話でありますが、本来は、所有者が管理するというのが原則だと考えております。しかしながら、これまで竹林については、急傾斜地の防災面や治山面、あるいは食用としてタケノコを利用したり、あるいは建材として竹を活用してきたものでありますが、現状を見ますと、森林の整備や環境面の観点から手だてが必要ではないかと考えております。


 議員からお話のございました点でございますが、竹の伐採をいたすということになりますと、経験のない方には大変難しい点もございますので、今後、その方策を考えてまいりたいと思います。


 以上でございます。


            (理事 溝口博一君 降壇)


○議長(大倉勝行君)    環境部長、川端清司君。


            (環境部長 川端清司君 登壇)


○環境部長(川端清司君)    議員ご質問の4点目のCO2削減に向け、田辺市として取り組めることについての一番目、温室効果ガス排出抑制等田辺市実行計画について、お答えいたします。


 温室効果ガスがもたらす地球温暖化は、国際的な問題でもあり、その対策として、議員もおっしゃっておられましたが、先進国の温室効果ガス削減を定めた京都議定書が本年の2月16日に発効されました。我が国は、京都議定書において、温室効果ガスの排出量を2008年から2012年の5年間を第1約束期間として、1990年と比べて6%の削減目標が定められてございます。


 さて、本年2月に環境大臣の諮問機関であります中央環境審議会が地球温暖化対策推進大綱の見直しに関する第1次答申をまとめ、従来の地方公共団体における温室効果ガスの排出抑制等のための措置に関する計画に加え、地域推進計画が掲げられております。その中で、京都議定書目標達成計画の枠組み内容として、一つ目には、事業者や家庭など主体別削減目標の明確な設定、二つ目には、温室効果ガス6種類のガス別削減目標の徹底化、三つ目には、革新的技術による削減の推進、四つ目には、地球温暖化対策の普及啓発、情報提供、環境教育の拡大強化といった方向性が提言されております。


 なお、この計画は、5月ごろに閣議決定される見通しであり、この答申において、地方公共団体は、その区域の社会的、自然的条件に応じた総合的かつ計画的な施策である「地域推進計画」を策定する努力が求められてございます。


 市町村合併を迎えまして、平成17年度以降の田辺市の取組といたしましては、現行の実行計画は、平成16年度が最終年度となるため、新たな計画策定が必要となります。それにはまず、合併する4町村を含めた新市全体の温室効果ガスの排出量や施設数などの実態を把握するため、基礎データを収集する必要があります。そして、さらに策定された実行計画については、実績及び技術的進歩等を踏まえながら、状況により見直しを行い、将来的には事業者や家庭をも視野に入れたものへと発展することができればと考えております。


 地球温暖化問題は、人間活動のあらゆる局面が起源となっており、その削減に当たっては、議員も言われておりましたが、二酸化炭素の吸収源である森林の適正な整備保全や地球環境にやさしい生活様式の実現を目指した環境教育の推進及び地球温暖化防止月間などの機会をとらえた広報活動などによる普及啓発、環境学習会の開催による地域住民への情報提供等々、総合的かつ計画的な取組が必要であります。したがいまして、今後の取組については、国の方針の下、県、市、関係機関が連携をしながら、地域に密着し、地域の特性に応じた最も効果的な取組ができるよう検討を重ねてまいりたいと考えております。


 次に、ご質問いただきました2番目の紙類の分別収集について、お答えさせていただきます。新聞、雑誌、段ボール、コピー用紙、包装紙、広告紙などの雑紙、これら紙類のリサイクルを目的とした回収につきましては、平成3年度から子どもクラブや町内会等を中心とした資源ごみ集団回収活動、さらには平成5年度からは、公共施設を拠点とした古紙ステーションによる2種類の方法で回収を行ってきています。


 平成15年度の回収実績につきましては、資源ごみ集団回収団体97団体の皆様方のご活動による年間の回収量が約2,529トン、また28カ所の公共施設による古紙ステーションにおきましては、約707トンの古紙を回収し、再資源化を図り、リサイクルの推進、循環型社会の形成に向け、取り組んでいるところであります。紙1トンを製造するのに、直径14センチ、高さ8メートルの木が20本必要と言われております。ちなみに先ほどの古紙の回収量を、ただいま申し上げました木の大きさの数に換算いたしますと、実に6万4,720本が必要とされる量であります。


 燃えるごみの袋の中に含まれている紙類について、紙、ごみ専用の分別指定袋による定期収集を行い、ごみ減量とリサイクルの推進につなげるという方法も考えられますが、平成15年度におきまして実施いたしました定期収集による回収及び自己搬入等による持ち込まれたごみのごみ質分析調査を実施した結果、燃えるごみ2万2,840トンのうち紙、布が占める割合は、約51%の1万1,648トンと推計されます。


 しかし、この中には新聞、雑誌、雑紙類、段ボール類とそれぞれが処理方法が違う種類の紙類が同じ袋に入っており、リサイクルを行うには、それらをさらに分別しなければなりません。つまり、紙類を定期収集する場合には、各家庭から出される際に、まず種類ごとの分別が必要となってまいります。したがって、現在の4分別から紙類のごみとして3分別が追加されることになり、全体で7分別と分別する種類が増加し、その回収に伴う業務の増加や収集に際して、雨による品質の劣化、風による飛散、防火等の防犯対策など、解決していかなければならない問題も生じてまいります。


 市といたしましては、合併を控え、合併する各市町村のごみ分別が、現在統一されておりませんので、合併後においては、現田辺市における4分別による収集を行うこととしており、この4分別を合併する町村において定着させることをまず優先していきたいと考えております。こうしたことから、紙類の収集につきましては、現行行っている集団回収活動や古紙ステーションによる回収をさらに推進していくとともに、ごみ減量と単なるごみではなく、正しく分別すれば立派な資源であるといった資源の有効利用促進を図るための市民意識の高揚に向け、今後もより一層周知徹底を図ってまいりたいと考えております。


 続きまして、3番目の家庭の廃食用油の拠点回収に関するご質問に、お答えさせていただきます。廃食用油を回収してリサイクル処理をすることつきましては、ごみの減量及び資源の有効利用と併せ、水質保全の面からも重要な問題であると認識いたしております。本市における廃食用油の処理状況でありますが、市内の飲食店等で使用されている食用油につきましては、廃棄物の処理及び清掃に関する法律に基づき、事業者責任として、おのおのに収集運搬業者や廃食用油回収業者に引き取ってもらうなど、適正な処理をしていただいております。


 また、市立保育所、小中学校の給食で使用された食用油については、民間の廃食用油回収業者により回収され、そこから精製される燃料の補助剤やペンキ及び接着剤などの原料としてリサイクル処理が行われております。家庭で使用された食用油につきましては、凝固剤を用いる方法や新聞紙や布に染み込ませて燃えるごみとして排出していただいております。


 次に、家庭から出される廃食用油に関するリサイクルの状況でありますが、以前は、婦人会や市民サークルによる石けんづくりの原料として利用されていましたが、現在では、団体数及び活動頻度が減少している傾向であると伺っております。


 さて、議員ご質問の廃食用油の拠点回収でありますが、他府県におきましては、廃食用油の回収を行い、公用車等に使用する燃料として、バイオディーゼル燃料に精製し、リサイクルを行っている自治体もありますが、廃食用油の回収先としては、学校給食等の公共施設から排出されるものが主なものとなっている状況であるようでございます。


 これをバイオディーゼル燃料として精製するには、原料となる油脂のうち大豆や菜種などの植物性の油に限定されることから、排出先及び廃油の種類が明らかなものでないと使用できないと伺っております。バイオディーゼル燃料としての対象外の廃油につきましては、牛脂、バター脂肪などの動物油及び植物油の中でもカカオ脂、パーム油などが混入すると、低温で固まるなどの不具合が生じたり、あるいはまた機械油などが混入した場合には、精製の際に、精製機器が爆発するなどの事故が他県で発生した事例もございます。


 このことから、拠点回収を行う際には、職員を配置し、持ち込まれた油の性質を見極め、対象の植物油以外の油の混入を防ぐ必要があります。また、植物油については、酸化しやすいという性状から、回収後すぐ精製することが望ましいのではないかと考えられます。


 いずれにいたしましても、家庭から排出される廃食用油を回収し、それを原料としてディーゼル燃料を使用していくことは、温室効果ガス排出抑制の観点及び循環型社会構築を目指す手法の一つの選択肢であると認識いたしております。


 しかし、ただいま申し上げましたように、家庭から排出される廃食用油の拠点回収につきましては、回収される廃油の種類、収集運搬体制、受け入れ先の条件や精製後の燃料の利用、使用する機械の対策などの諸問題も残されております。したがいまして、先ほど議員から、廃食用油を再生して列車に導入計画されている参考資料をいただきましたが、今後も先進的に取り組まれている自治体の経過を見ながら、また国等での廃食用油のリサイクルにおける研究結果を参考にしながら、継続して研究、検討してまいりたいと考えておりますので、何とぞご理解を賜りたいと存じます。


            (環境部長 川端清司君 降壇)


○議長(大倉勝行君)    宮田議員、質問時間は、答弁を含めて議場の時計で12時5分までです。配慮をお願いいたします。


 18番、宮田政敏君。


            (18番 宮田政敏君 登壇)


○18番(宮田政敏君)    懇切丁寧なご答弁をいただきまてし、まことにありがとうございました。前の議会は非常に時間が足らなかったので、あせって1時間以内におさめたつもりなのですが、なかなか時間の配分が難しいと思います。


 脇中市長には、平成6年2月からというとで、本当に田辺市のためにお尽くしいただいて、市民を代表してというのはおかしい言い方ですが、本当にお礼を申し上げたいと思います。ご苦労さまでございました。あとまたいろいろと役も回ってくるかもわかりませんけれども、田辺市民のために、またひとつお働きいただけたらありがたいなというふうに思います。


 それから、教育長には、いろいろ性教育指導指針をつくっていただくということで、認識はよく似ているのじゃないかなということで、あまり市民に受け入れられないような教育というのを排除していただきたいというふうに思います。


 それから、歴史教科書の問題点で、意見が合うところも合わないところもあったのですけれども、ユダヤ人の命を救った杉原千畝さんの話ですけれども、私が言いますのは、教育長がおっしゃった後に、日本とドイツが同盟を結んでおったからできなかったと、外務省が許可しなかったというふうなことではなくて、それは単純に事務的なことであると。日本の国としては、ユダヤ人排斥というはなかったのですから、人種平等が国是でありますから、その辺の認識を子供たちにも教えていただきたいなと思います。


 ふるさとの森創生事業についてでありますが、これも企画部長がおっしゃったとおりでありまして、何とか紀南、田辺の土地にふるさとのきれいな森をつくっていただきたい。いろいろな工事で山で壊すわけでけれども、その山に木を植えると、原則として同じ面積以上のものを植えていくということを市民の皆さんも自覚しておられますので、やっていただきたいというふうに思います。


 CO2削減については、やっぱり合併ということでなかなかできないと。紙も油も難しいと思うのですけれども、CO2削減というのが、一番最初に申し上げたように、我々の地球を子孫にそのまま残していくということが、一番我々の大きな責務であるというふうに思います。そういう意味で、取り組んでいただきたいと思います。


 それから、あと6分ほどありますが、エルトゥールル号ですね、歴史の教科書を読んで、ああ日本の歴史は良かったなというふうな、子供たちに印象を持ってもらうというのが一番大事なことでありまして、日本人に生まれて、おじいちゃんの顔見たら、中国に行って略奪と強姦と殺略をしてきた、そういうおじいちゃんを目で見るというようなことをなくすように、やっぱり中国や韓国がいろいろ言ってますけれども、真実はそうでないのでありますので、日本の良さを語ろうと。それが歴史であると私は思いますので、エルトゥールル号なんか、大島でトルコの軍艦が遭難して、本当に助けたわけです。それでそのことをトルコの人たちは忘れていないということです。


 次のような後日談があると、トルコの人たちですよ。イラン・イラク戦争の最中、1985年3月17日の出来事である。イラクのサダム・フセインが、「今から48時間後に、イランの上空を飛ぶすべての飛行機を撃ち落とす」とむちゃくちゃなことを世界に向けて発信した。日本からは企業の人たちやその家族が、イランに住んでいた。その日本人たちは慌ててテヘラン空港に向かった。しかし、どの飛行機も満席で乗ることができなかった。世界各国は自国の救援機を出して救出していたが、日本政府は素早い決定ができていなかった。空港にいた日本人はパニック状態になった。そこに、2機の飛行機が到着した。トルコ航空の飛行機だった。日本人215名全員を乗せて成田に向けて飛び立った。タイムリミットの1時間15分前であった。


 なぜトルコ航空機が来てくれたのか、日本政府もマスコミも誰も知らなかった。前駐日トルコ大使ネジアティ・ウトガン氏は、次のように語った。「エルトゥールル号の事故に際し、大島の人たちや日本人がなしてくださった献身的な救命活動を今もトルコの人たちは忘れていません。私も小学校のころ歴史教科書で学びました。トルコでは、子供たちでさえ、エルトゥールル号のことを知っています。今の日本人だけが知らないだけです。それで、テヘランで困っている日本人を助けようと、トルコ航空機が飛んだのです」、以上、こういう良いお話をですね、涙が出てしゃあないですけど、子供たちに教えていただきたいと思います。


 長時間にわたりご清聴ありがとうございました。


            (18番 宮田政敏君 降壇)


○議長(大倉勝行君)    以上で、18番、宮田政敏君の一般質問は終了いたしました。


休 憩


○議長(大倉勝行君)    この場合、午後1時まで休憩いたします。


              (午後 0時00分)


            ────────────────


再 開


○議長(副議長 初山丈夫君)    休憩前に引き続き会議を開きます。


              (午後 1時01分)


○議長(副議長 初山丈夫君)    4番、佐井昭子君の登壇を許可いたします。


             (4番 佐井昭子君 登壇)


○4番(佐井昭子君)    こんにちは。4番、公明党の佐井昭子です。3年弱で1期目の議員活動が終わるようなわけでございますが、この間、この3年間の中で最も多いご相談というのが、子育てや教育に関すること、老後、介護に関することでした。そのようなご相談の中から、今回、3点の質問をさせていただきます。


 まず、1点目は、子育て支援についてお伺いします。いじめ、虐待、青少年の犯罪、子育て中の親は、不安なことでいっぱいです。新聞やテレビで報道される事件は、特殊な問題ではなく、身近に起こり得る、他人事ではないという状態になっています。私の子供も今、思春期の真っ只中で、やはり報道される事件は、人ごととはとても思えません。虐待なども決して特別な親だけが起こすのではないと言われています。一生懸命子育てをしようと努力している親が、不適切なかかわりをしてしまうことがあるのです。


 私自身も子育ては全くの手さぐり、育児書を片手に試行錯誤、悩みの連続でした。子供も一人ひとり違っていて、上の子供に通じたことが、下の子供には通じない、自分が育った環境とは違い、自分はこうだったということが通じないこともあります。子育ては難しい、子供を生んだからといって、親になれるのではないと感じたものでした。親やご近所の方々、友達の助けがなければ、子育てはとてもしんどいものになっていたと思います。ちょっと子供を預かってもらえたり、不安を聞いてもらえることでほっとし、随分気持ちが楽になったものでした。身近な人のちょっとしたサポートや優しさが支えになり、子育て中の親の気持ちを安定させることができるのです。


 さて、社会環境が著しく変化し、働き方、暮らし方が変わる中で、日本の子育ては孤立しがちだと言われています。一緒にいるだけで大変な赤ちゃん、自由を束縛する存在、のしかかる母親としての責任、社会から取り残されてしまうのではないかという不安感、その大変さを共有できない夫、様々なストレスが母親たちに無気力感、孤独感を感じさせています。その上、母親一人、父親一人の子育てになると、精神的にも、肉体的にも負担はさらに大きくなります。


 生活環境、社会環境の変化の中で、地域とのつながりや人との深い心の触れ合いが薄くなり、孤立しがちな子育てを支えるために、新たな仕組みを構築することが求められていると思います。私たちの町の大切な宝物、子供たちを育てておられる方々が、安心して子育てができるよう支援をしていくことは、大変重要なことだと考えます。そこで、ご家族を支援するための幾つかの施策の中から、今回、2点についてお伺いします。


 一つ目は、気軽に子供連れで立ち寄っておしゃべりができる場所、たまり場のような場所を何カ所かつくってはどうかという提案です。何も特別なことはないけれど、ご近所のおばさんのような人がいる場所とか、育児の専門家がいて、気軽に相談に乗ってもらえる場所とか、親子でクッキング、ティータイムを楽しめるプログラムのあるところとか、二つ目でお伺いするのですけれども、子育て学習プログラムを受講できる場所とか、様々なタイプのたまり場を利用される方々の意見を十分取り入れながら設置していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。


 次に、二つ目ですが、先ほども申し上げましたが、子供を生んだから、即親になれるというものでは決してなく、特に兄弟も少なく、身近で子育てを見たり、経験したことのない若い方たちにとって、子育てはほとんど未知のもの、学ばなければわからないものになっているのではないでしょうか。そんな方たちが、安心して、自信を持って子育てに取り組めるよう子育て学習プログラムの導入を提案したいと思います。


 カナダやオーストラリアで開発されたプログラムが幾つか日本にも紹介され、自治体として講座を開講しているところがあります。また、和歌山子どもの虐待防止協会が虐待防止の予防策として、子育て学習プログラムの導入を検討しています。田辺市でもぜひ取り入れていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。


 次に、2点目、食育についてお伺いします。日本は、超高齢化社会に突入しました。医療、介護の問題を含め、老後に不安を抱いておられる方は少なくありません。行政運営にとっても、医療、保険料の増大は非常に大きな問題です。健康寿命の延伸や介護予防、若い世代の健康に対する意識を高める必要があります。多くの可能性を秘めた子供たちが、20代、30代で生活習慣病にかかるようなことがあれば、人生設計が変わるとも言われるように、生活習慣病の改善が大きな課題となっています。子供も親もより良い人生を送るために、正しい食習慣をつけることが大切、転ばぬ先の杖とも言われています。健康教育が非常に大切であると思います。


 昨年、田辺市民の豊かな人生を目指し、健康づくりを進めるため、「元気たなべ計画」が策定されました。その計画には、「みんなと生きるまちづくり」、「栄養・食生活」、「運動・身体活動」、「休養・こころの健康づくり」、「笑いと健康」、「むし歯予防・歯周病予防」の七つの施策が盛り込まれています。今回は、その中の「栄養・食生活」を取り上げたいと思います。


 さて、この施策の具体的な事業として、子供の食教育の活発化、また、田辺市次世代育成支援行動計画の中にも健康の保持・増進の施策の展開として、食育の推進が掲げられ、食教育の重要さがクローズアップされています。以前にも食育について質問をさせていただき、「学校教育の中で食の教育は、それぞれの教科や総合学習の中で実施されている」とのご答弁をいただきました。確かに熱心に取り組まれている学校もありますし、教科の中では学習をしています。


 しかし、まだまだそれが教育の中で、知育、徳育、体育ほど大切なものとして位置付けられていないため、家庭、地域や市全体として支えていく機運が高まっていかないのではないかと思います。教育行政の一つの柱に食教育を位置付け、さらに地域、家庭と連携し、市民全体に広げることが必要であると思いますが、いかがでしょうか。


 最後に、3点目、給食についてお伺いします。9月の質問で、今年度中に実施の計画を発表いただけるとご答弁をいただいておりましたので、この3月議会を楽しみにしておりました。待ちに待った学校給食実施の計画ができたようですので、開始時期、開始までのスケジュール、概要をお聞かせ願いたいと思います。


 以上で、1回目の質問を終わります。


 よろしくお願いいたします。


            (4番 佐井昭子君 降壇)


○議長(副議長 初山丈夫君)    4番 佐井昭子君の質問に対する当局の答弁を求めます。


            (市長 脇中孝君 登壇)


○市長(脇中 孝君)    佐井議員から3点にわたるご質問をいただきました。学校給食の問題について、私からお答えして、あと教育長、担当の部長からお答えいたしたいと思います。


 現在の社会情勢でございますけれども、女性の社会参加、ひとり親家庭の増加など、児童を取り巻く家庭環境が大きく変化してきております。そして、学校給食法が制定された戦後の混乱した経済の状況下で、食糧が極度に不足していた時代とは違って、現在は、飽食の時代と言われる中で、偏食による肥満、あるいは生活習慣病等が深刻な社会問題となっており、学校給食の果たす役割というものも大きく変化してきております。


 これまで学校給食につきましては、議会ではもとより、市民の皆様方からもその必要性について意見をいただく中で、その実現に向けて取組を進めてきたところでございます。経過から申し上げますと、平成14年の4月に学校給食庁内検討委員会を組織して、学校給食の意義、施設の整備方法及び運営方法、受け入れ校の整備、保護者負担や給食費の徴収等について検討を行ってまいりました。


 また、平成16年の1月からは、教育委員会が議会代表、学校関係者、保護者代表、学識経験者等からなる田辺市学校給食等懇話会を設置して、庁内検討委員会の検討結果を基にした方針を示してご意見をいただいてまいりましたが、そのまとめが意見書として12月に教育委員会へ提出されました。


 教育委員会では、庁内検討委員会の検討結果と学校給食等懇話会の意見を考慮しながら、学校給食実施計画の取りまとめを行い、先般、私の方に報告をいただいたところであります。


 その計画の主な内容でありますけれども、一つ目に、給食施設の建設手法と運営方法等についてでありますが、給食施設については、公設のセンター方式で一施設を建設する。給食業務の運営のうち、献立の作成、食材等の調達及び調理業務等における安全衛生面の指導等は、公の責任で実施し、その他の調理、配送回収、食器等の洗浄、施設清掃等の業務については、民間に委託する。


 それから、二つ目に、学校給食の実施範囲についてでありますけれども、この計画では、給食の実施範囲を幼稚園と現在実施していない小学校として取り組みを進める。また、未実施の中学校については、小学校での給食を定着させた後、将来の実施について研究をしていく。


 三つ目に、給食受け入れ校についてでありますが、受け入れ校に配膳室を整備するとともに、教職員並びに子供たちが給食やその準備に慣れて、スムーズに実施できるようになるまで、3階建て以上の学校には、その規模に応じて配膳人の設置を考えている。


 四つ目に、食物アレルギー対策と弁当の併用についてでありますが、実施予定のセンター給食では、アレルギーを持つ子のそれぞれに対応していくのは困難であるので、保護者が給食の献立表を見て、子供がアレルギーを起こす食物が含まれている場合には、弁当を持参させることで対応していただく。また、弁当を賞賛するというお考えを持っておられる保護者の方が、弁当を持たせることに固執される場合は、弁当持参することを認める方向とする。


 五つ目に、保護者負担と給食費の徴収についてでありますけれども、給食費の保護者負担は、現在の給食実施校と同様に、食材費、光熱水費とする。なお、実施自治体では、給食費の滞納が大変問題となっているところもございますので、給食費は原則として前払いでいただく。六つ目に、実施の時期についてでありますけれども、平成16年度で給食受け入れ校に配膳室を整備するための改修設計を行い、さらに平成17年度では、給食センターの本体の設計費を計上していく。そして、平成18年度から本体工事の着手と配膳室の整備を進め、平成19年度の2学期から給食を開始できるようにする。


 以上が、教育委員会からの学校給食実施計画の主な概要であります。


 私といたしましても、報告を受けて、教育委員会へは実施計画に沿って取組を進めるように指示をしたところであります。学校給食につきましては、教育の一環としての必要性はもとより、発達段階初期の児童の食生活の取組や現代社会への対応としても重要なものと考えておりますので、ご理解とご協力をいただきますようお願い申し上げます。


 以上であります。


            (市長 脇中 孝君 降壇)


○議長(副議長 初山丈夫君)    教育長、愛須恒蔵君。


            (教育長 愛須恒蔵君 登壇)


○教育長(愛須恒蔵君)    佐井議員ご質問の学校教育、社会教育の中で食教育をどのように認識し、どのような位置付けをしているのかについて、お答えします。


 田辺市では議員ご承知のように、平成15年度に市民の健康づくり計画「元気たなべ」を市民参画で策定しており、七つの施策について、健康課題及び取り組む方向性並びに具体的事業等を挙げて市民の健康づくりを推進しているところであります。


 中でも第二施策の「栄養・食生活」の分野では、食教育は人々が健康で、幸福な生活を送るためには欠くことのできない重要事項と押さえられております。とりわけ時代を担う子供たちが、食に関して正しい知識を持ち、自己健康管理能力を高めていくことが大変重要なことであるとしています。


 まず、議員ご質問の学校教育における食教育について、平成15年3月議会でもお答えしましたように、現在の子供たちは、肥満症等の生活習慣病や朝食欠食率が増加し、また過度のダイエット志向などによる健康への影響が指摘されており、教育委員会としましても、健康な食習慣の形成を目指し、食に関する指導の充実を図る必要があると認識しております。


 各学校では、食教育を健康教育の一環として教育計画に位置付け、食に関する指導を行っていますが、教育委員会では、その重要性から、来年平成17年度の学校教育指導方針の中に、食教育の推進の項を新たに起こし、次のように示しました。一つ目は、文部科学省配付の食教育教材を活用して、指導の充実を図ること。二つ目は、担任、養護教諭、学校栄養職員が相互に協力し合って、充実した指導をすること。三つ目は、指導内容では、栄養のバランスや食材選びの大切さ、朝食をとることの大切さ、運動をして、適量の食事をとることの大切さの指導を重視することであります。


 次に、社会教育の分野におきましても、生活習慣病の予防や食品安全面の観点から、健康的で豊かな食生活を送るために必要な食事の自己管理能力を高めるための教育は必要であると認識するとともに、学校教育と社会教育が連携した取組が効果的であろうと考えています。


 次に、その取組の実践例を紹介します。学校では、地域の方々の協力を得て米をつくり、餅つき大会を実施しているところや栽培した作物の調理法を地域の方々に教わり、調理実習を行っているところ、また梅の収穫を手伝い、デザートやジュースづくりに取り組んでいる学校があります。ある学校では、3年生は冬野菜、4年生は夏野菜と果物栽培に取り組み、収穫後は野菜づくり発表会を実施しています。そして、収穫したものは自分たちで調理して食べるだけでなく、学校給食に利用したり、公民館の協力を得て、地元の直売所に出荷させていただき、流通の学習も行っています。


 先日も参観日に野菜パーティーを行い、保護者、地域の方々と共に収穫を喜び合い、食を共に考える貴重なひとときを過ごしたという実践例が報告されています。また、田辺調理師会や田辺保健所、近畿農政局の方を講師にお迎えして、子供と保護者を対象に「ご飯の栄養」、あるいは、「食べ物が育てる心と体」と題して講演をいただいたところもあります。


 次に、社会教育の実践例として、PTAと公民館との共催で講演会を実施したり、公民館での料理教室に児童が参加するなど、保護者、地域の方々が関係機関の協力の下、食に関する各種学習会を進めているところでもあります。また、幼稚園におきましても、保護者、地域の方々の協力を得ながら、果物や野菜づくりに取り組んでいます。


 以上、現状を申し上げましたが、それぞれの学校が地域と連携し、様々な実践をしていく中で、子供たちや大人も食育が重要であるという認識が浸透していくものと考えていますので、各学校の地域連携担当者と公民館主事の合同会議の中でも、食教育の充実について研究、協議をさらに深めてまいりたいと考えております。


 以上でございます。


            (教育長 愛須恒蔵君 降壇)


○議長(副議長 初山丈夫君)    保健福祉部長、中本政吉君。


            (保健福祉部長 中本政吉君 登壇)


○保健福祉部長(中本政吉君)    佐井議員のご質問の1番目、子育て支援についての子育て学習プログラムの導入及びたまり場の設定について、お答えいたします。


 議員からは、健全な子育てをするには、親となる者も自ら良き親となるための学習をする必要があるのではないかということで、子育てに自信が持てるような子育て学習プログラムについて、外国で研究・開発されているものについて、本市での実施についてご質問いただきました。


 ご指摘のとおり、核家族化が進んでいる現代家庭では、祖父母や地域社会の人々などから子育ての教育の継承が行われないため、子供を持っても子育てに関する知識や技量に欠ける親が多くなってきております。このため、本市では、出産の心得や母胎の栄養、口腔衛生、妊婦体操などを教える「マタニティースクール」、乳児の沐浴や父親の妊婦体験などを実施する「パパママ教室」、離乳食の作成や子供の遊ばせ方を教える「すくすく教室」、その他の子育て講演会等を開催したり、育児に関する各方面の悩み相談窓口を開設したり、育児サークルの活動支援などを行っているところであります。


 お話のありました外国で行われている子育て支援プログラムにつきましては、文献等で調べましたところ、少し横文字が続きますので、お許しいただきたいのですが、ポジティブ・ペアレンティング・プログラム、いわゆるトリプルPというそうですが、これはオーストラリアのクイーンズランド大学で開発され、現在、ニュージーランド、アメリカ、ドイツ、イギリス、香港、シンガポールなど、世界10カ国で実施されている親向けの参加体験型の学習プログラムがあるそうです。


 子供の自尊心をはぐくみ、保護者による育児を楽しく、前向きにしていくため、子供の問題を親がどのようにとらえ、どんなかかわりを持ったら、問題の改善がなされ、また、子供の発達を上手に促すことができるのかということについて、それぞれの親子に合った方法を見出すための考え方や技術を学ぶ連続講座型の学習プログラムだということです。


 もう一つ、スター・ペアレンティング・プログラムというのがあります。これはアメリカのシアトル在住の教育者により開発された問題解決のために、問題を避ける良い行動を見つける、感情を認める、適切な制限を設ける、新しい技術を教えるという五つのポイントについて学ぶ親のための学習プログラムだそうです。


 もう一つ、ノーバディズ・パーフェクト・プログラムというのがあるそうです。これはカナダ保健省などを中心として開発され、カナダ全土で採用されていて、0歳から5歳の子供の親が数人でグループをつくり、お互いの体験や不安を話し、交流をする中で、子育ての基礎的な知識を学んだり、親としての自分自身の自信を取り戻していく連続講座による親教育のプログラムの一つだそうです。


 これらの子育て学習プログラムは、開発及び実践をしてきた各国でそれぞれ実績を上げてきているところですが、日本国内でもその普及活動に取り組まれているということでありますので、このプログラムを含め、その他のプログラムも加えて、今後、研究してまいりたいというふうに考えております。


 それから、子育て家庭支援として、育児に孤立したり、ストレスを感じていたり、悩みを抱えているなど様々な状況にある親が、気軽にふらっと立ち寄ることができるたまり場の必要性についてでございますけれども、これは次世代育成支援対策推進行動計画の策定においても、こういう議論をしておりまして、その必要性は十分認識しておりますので、つどいの広場として、今後開設を検討してまいりたいというふうに考えております。


 以上です。


            (保健福祉部長 中本政吉君 降壇)


○議長(副議長 初山丈夫君)    4番、佐井昭子君。


            (4番 佐井昭子君 登壇)


○4番(佐井昭子君)    ご丁寧なご答弁ありがとうございました。


 子育ては一家庭の問題ではなく、社会全体の大切な問題であるということを私たちは改めて知らなければなりません。なぜならば、次の社会をつくっていくのは、今の子供たちであり、その次の社会をつくっていくのは、その子供たちが育てた子供たちなのです。


 先日、皇太子殿下が、誕生日の会見で、ドロシー・ロー・ノルトの次の言葉を紹介されておりました。「かわいがられ、抱きしめられた子供は、世界中の愛情を感じとることができる」。多くの人の愛情をたっぷり受け、人を信頼することを学んだ子供たちが次の社会をつくっていけるよう、子育て中の親が苦労の中に喜びを見出していけるよう、私たちはみんなで子育てを支え合っていく必要があるのです。その方法として、今、計画の中につどいの広場というのを入れていただいているということをお聞きしましたので、つどいの広場の設置、それから子育て学習プログラムの導入をぜひご検討を進めていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。


 次に、食育についてでありますが、平成17年度学校教育指導の中で、食教育ということが非常に重要なものだと位置付けられたと受けとめました。学校教育、社会教育の連携の中で、さらに食の教育に取り組んでいただき、子供たち、市民全体の健康の増進を進めていただきたいと思います。


 最後に、給食についてでありますが、平成19年の2学期から開始と答弁をいただきました。ありがとうございました。お母さん方やおばあちゃんたちは本当に喜ばれることと思います。子供たちもきっと喜ぶと思います。これはひとえに市民の皆様のご協力、先輩議員さんたちのご尽力、市長のご英断、担当の職員の皆様方のご努力、ご苦労に心から感謝申し上げたいと思います。


 合併後も、この計画がきちんとスケジュールどおり遂行され、平成19年度、できれば4月、新年度がスタートすると同時に開始していただきたいことを願っております。引き続き、鋭意取組をお願いしたいと思います。


 さらに、中学校の実施についても、カフェテリア方式なども含めて、中学生にふさわしい給食を検討し、実施していただきたいことを強く要望し、今回の一般質問を終わります。


 ご清聴ありがとうございました。


            (4番 佐井昭子君 降壇)


○議長(副議長 初山丈夫君)    以上で、4番、佐井昭子君の一般質問は終了いたしました。


休 憩


○議長(副議長 初山丈夫君)    この場合、暫時休憩いたします。


              (午後 1時34分)


            ────────────────


再 開


○議長(大倉勝行君)    それでは、休憩前に引き続き会議を開きます。


              (午後 1時50分)


○議長(大倉勝行君)    続いて、6番、松下泰子君の登壇を許可いたします。


             (6番 松下泰子君 登壇)


○6番(松下泰子君)    こんにちは。6番議員、松下泰子です。通告に従いまして、三つの質問をさせていただきます。


 1番目に、田辺市次世代育成支援対策推進行動計画についてからお伺いいたします。一つ目に、平成15年7月に公布、施行されました次世代支援対策推進法は、我が国における急速な少子化の進行や家庭や地域の環境の変化に対して、次代の社会を担う子供たちが健やかに生まれ、育成される社会の形成を目指して制定されました。この法を受けて、国や地方自治体、また300人を超える事業主は、行動計画を策定し、平成17年4月より、5年ごとの前期と後期の計画期間内に実施するよう努めなければなりません。


 そこで、できたばかりの田辺市次世代育成支援対策推進行動計画についてお伺いしたいと思います。この行動計画策定に関しましては、昨年、就学前の児童と小学生の保護者を対象に、田辺市次世代育成に関する需要調査を行い、8,916人からの回答を得ました。そして、子供を取り巻く現状を把握した上で、施策にどう反映していくか、地域協議会にて論議がなされてきたようです。既に平成12年に策定されました田辺市児童育成計画に示された基本理念を踏襲しながら、さらに実現可能な支援対策としてでき上がったこの行動計画に、私は大変期待をしております。そこで、今回の行動計画の基本的な考え方やアンケートの結果を踏まえ、どういうところに力点を置いているのか、初めにお伺いしたいと思います。


 二つ目、この次世代育成支援対策推進行動計画の具体的施策において、平成16年度から21年度に目標として挙げている事業のうち、主に新規事業についてお伺いしたいと思います。私は、今までにも何度か質問させていただきました子どもセンター構想の中で、乳幼児と保護者が気軽に集える公共の居場所を要望してまいりました。今回の計画の中では、「つどいの広場事業」が、それに相当するように思いますが、具体的にどのような場でしょうか。


 先に挙げましたアンケート調査の中で、「家の近くの子供の遊び場について感じること」の質問項目では、「雨の日に遊べる場所がないこと」を就学前の子供を持つ親は、1,549票、小学生の親は、2,224票と断トツの1位の回答になっています。この結果を踏まえて、屋内の遊び場的な施設も想定されているのでしょうか。福祉課では、つどいの広場事業を平成21年度までの目標で1カ所設定する計画となっています。


 私の子どもセンター構想では、乳幼児から18歳までの子供に関する相談、交流、情報発信、学習などの総合的な施設が1カ所は必要であることを申し上げてまいりました。それは大きな目標としてですが、早急な課題として、乳幼児と保護者たちの居場所が必要であり、雨の日の遊び場のニーズも高くあります。子供の足で行ける近くの公共施設を利用し、地域で対応できることは大切であると考えます。


 先ほど佐井議員のたまり場の設置についてとも共通するところではないかと思いますが、公民館やコミュニティセンター、児童館を平日の午前中などに乳幼児と保護者に開放することは、そんなに難しいことではないと考えます。また、遊具などを設置するだけで、財政的負担は少なく、実現性は大きいと思います。そこで、福祉課が考えているつどいの広場事業とは、具体的にどういうものなのか、お伺いしたいと思います。


 三つ目に、公立幼稚園についてお伺いいたします。平成17年度から三栖幼稚園で試行的に実施するという預かり保育は、今後どのような方向性を持っているのでしょうか。


配布しております参考資料の1番目の表、田辺市立幼稚園のところをごらんください。田辺市内にある四つの幼稚園の設置内容と園児数等をまとめております。その表からおわかりのように、上秋津幼稚園以外は、園児数が定員に対して5割から6割しかおりません。


 また、その地域から保育所に通所している園児が、新庄で97名、三栖は、上三栖、中三栖、下三栖合わせて82名、上秋津で37名で、中芳養で26名となっております。新庄と三栖では、幼稚園よりも保育所へ行く子供が多く、保育料5,500円と大変低額であったとしても、遠くの保育所へ連れていっております。つまり、地域の保護者のニーズは、長時間保育を望んでいるということです。そういうニーズにこたえて、今回の預かり保育の試行となったのだと思います。預かり保育に関しましては、以前から文教民生委員会の中でも要望してまいりましたが、やっと1園だけの試行です。そこで、改めて幼稚園の在り方を考えてみましたとき、公立である意義はどこにあるのでしょうか。


 私立幼稚園では、給食や送り迎えのスクールバスがあったり、宗教教育や特別のカリキュラムを工夫して園児募集を行っています。また、最近は、どこの園でも預かり保育を行っていて、それも早朝7時40分ごろから夕方5時半とか6時ごろまで延長しています。また、3歳児保育は、どこの園でも行っていますが、2歳児から受け入れを行っている幼稚園もあります。このように私立幼稚園では、園児獲得が幼稚園の存続自体にかかわってきますから、大変な経営努力を行っています。


 一方、保育所の保護者のニーズとしましては、長時間保育に加えて、保育所園児であっても4歳、5歳になれば教育的保育を行ってほしいと願っています。就学前までに知的発達を促すような環境づくりに努めてもらいたいと思っています。その二つのニーズを果たすのが、幼保一元化です。保育所は、保護者の就労等により、保育に欠ける乳幼児を保育する児童福祉施設であり、幼稚園は、幼児を対象に教育を行う学校と位置付けておりますが、私立の幼稚園では、ほとんど両方の機能を備えております。


 公立でも一歩早く、幼保一元化への取組を行っている白浜町は、幼児が受ける幼児教育に差があってはならないという基本理念の下、幼稚園と保育所の双方の機能を巧みに生かし、より弾力的な運用をすることで、幼児教育の振興発展を図っております。


 白浜町では、平成7年度から保育所、幼稚園の行政窓口を一本化し、幼児対策室が事務を一括担当しております。平成8年度からは、幼保の枠を越えて職員の配置を行い、平成9年度から白浜幼児園として運営を開始しました。そして、平成13年度には、幼保統合施設ができ、昨年、平成16年3月には、構造改革特別区域計画の認定を受けています。


 しかし、国では依然として縦割り行政が続いており、特区の認定を受けても、事務的には文部科学省と厚生労働省に別々の書類を上げなければならないようです。しかし、三位一体の改革で、地方に権限が移譲されれば、早い展開も期待できます。そこで、田辺市におきましても、その試行的取組に着手しなければならない時期に来ているのではないかと考えます。民間の保育所や幼稚園は、地域のニーズに素早く対応して、様々なサービスに取り組んでおりますが、今後、公立であるからできること、しなければならないことは、幼保一元化に向けての取組であると考えます。


 その手始めとして、人事交流から始めてはいかがでしょうか。白浜幼児園の園長先生が話してくださったことですが、幼保一元化の一番の課題は、保育士と幼稚園教諭の双方の意識の違いを埋めることであり、長年の人事交流があったからこそ、一元化が実現したということです。今回の幼稚園の預かり保育が幼保一元化に向けての試金石となることが必要であると思いますが、いかがお考えでしょうか。


 四つ目に、保育事業についてお尋ねします。参考資料の中段部分に、公立保育所の平成10年から16年度における保育園数、入所児童数、保育士の正職員数と臨時職員数、そして私立と公立を合わせた待機児童数の推移を表にしてみました。また、次世代育成支援対策推進行動計画の平成16年から21年度への公立、私立を合わせた年齢別の目標値を挙げています。


 このことから、今後は少子化により4〜5歳児は減少するであろうが、0歳児から3歳児については増加が予想され、合計で60人の低年齢児の増加を予想しています。こここで、私が問題にしたいのは、園児が年々増加しているにもかかわらず、行政改革の視点から現業における雇用は、退職者に対してそれ以上の補充が行われず、臨時職員の増加で補っているということです。


 以前にも、私は「臨時職員の数が多過ぎるのではないか」と質問しました。それに対して、「保育の質を確保する観点から、正職員による体制づくりをすることは、職員の雇用条件が安定化するための職務に専念できる条件が整うので、望ましいとは考えているものの、現在の児童を取り巻く環境が、保育所の柔軟な対応を必要としているので、状況を見ながら慎重に検討する」ということでした。


 しかし、少子化とはいえ、働く母親、働かざるを得ない経済状況であるために、保育事業の拡大を目標にしているのであるなら、臨時的に職員を確保する状態ではなく、固定的に必要な人員であるはずです。それとも近い将来、保育所の民間移譲をするための準備として、臨時職員でつないでいるということでしょうか。今後の保育行政について、どのようにお考えなのか、お聞かせください。


 五つ目に、児童虐待に対する支援体制について、お伺いいたします。これも昨年の3月に質問しましたが、児童福祉法の一部改正により、平成17年度から要保護児童対策地域協議会を設置し、適正な保護を図るため、必要な情報交換や支援の内容について協議することが義務付けられることになり、今まで県が行ってきた業務を市に移管することになりました。この地域協議会による支援体制は、具体的にどのようなものなのか、お聞かせください。


 また、健康増進課でも、児童虐待に対して、庁内で連携を行ってきたと思いますが、私は特に児童を持つ親と定期的につながりを持つ保健師の役割は大きいと思います。虐待を受ける児童の年齢は、3歳未満で20.8%、3歳からの就学前で29.2%と合わせて半数を占めています。また、虐待者としては、63.2%が実母であることや、虐待している母親自身からの相談が最も多くなっています。しかし、母親自身からの相談がある場合は、改善の余地は高いと思いますが、それを相談しなかったり、悪いことであるとの認識が低い場合は、深刻な事態に発展しかねません。


 そこで、定期健診でのチェック体制が必要ではないかと考えます。定期健診では、一時に多くの幼児を健診しなければならないので、流れ作業的になるのは否めませんが、そうであるからこそ、健診の項目の中に身体的チェックや心理的チェック項目を入れておくことが必要であると思います。そして、疑問点が残った保護者とは、後日改めて個人的な面接を行うような体制を設けることが必要であると考えますが、いかがでしょうか。


 2番目に、行政改革について質問いたします。一つ目に、田辺市では、平成10年5月に、田辺市行政改革大綱を策定し、市民サービスの質の向上を図りつつ、最少の経費で最大の効果を上げる行財政運営の見直しを図ってきました。そして、平成10年度から13年度には、一定の成果を上げてきたものの、現在の厳しい経済情勢の下、より厳しい行政運営となることから、より良い行政サービスの提供に努めながら、さらなる効率的な運営を行うために、平成14年度から16年度に実施計画の下、取り組みがなされてきました。そこで、この実施計画の進捗状況と今年度内に実施することとなっている事業や取組の成果をお聞かせください。また、今後の課題として残ったのは、どんなことでしょうか、お伺いいたします。


 二つ目に、この実施計画の中で、特に注目したいのは、行政評価導入への取組についてです。10年ほど前から三重県の北川前知事がトップを切って始めた行政評価システムは、今やどこの自治体でも導入が検討され、実行に移されています。行政評価とは、戦略化した計画の下に、政策、施策、事務事業を科学的な分析や経営管理手法を駆使して、有効性、効率性、経済性などの様々な視点で評価し、改善につなげていくための仕組み、道具です。また、市民に情報をわかりやすく提供し、説明責任を果たし、市民と行政のコミュニケーション手段としても活用されます。


 この行政評価システムは、都道府県で98%、政令指定都市で100%、中核都市で91%、特例市で83%が導入、その他の市区では検討中も含めて95%となっていますが、その中に田辺市も入っているということになります。そこで、企画広報課により、「行政評価制度の導入に向けて、庁内組織を設置し、研究する」となっていますが、この研究の結果がどうなったのか、お伺いしたいと思います。


 三つ目の質問になります。この実施計画の中では、水道現業部門の委託について、長期計画として、水道業務の委託ができないか検討するとなっています。水道事業所では、正職員を徐々に減らしていき、平成11年度に36人いた正職員が、今年度は32人になっています。そして、原水の取水作業と浄水作業を行う浄水係におきまして、今まで正職員と嘱託職員の2人組で昼夜のシフトを組んで行っていた中央制御設備の監視及び制御や市民からの苦情等の電話の対応を、来年度、この4月から夜間と休日・祝祭日の勤務を全面的に嘱託職員だけで行うようになります。


 つまり、浄水係の正職員は、6人から4人になり、平日通常勤務のみになり、嘱託職員は4人から6人になり、2人組の3交代制で、夜間16時間、休日は日勤も含めてシフトしていくことになります。このことによって、昼と夜とトータル的に行っていた浄水の安全管理が分断されることになります。OISというコンピュータによる制御設備は、約1,500もの警報を設定しており、水位・流量・電流などの異常時に警報が発報されるようになっています。この警報は、日に何度となく発報されますが、その状態によって、現場へ直行しなければならないかなど、迅速で的確な判断と対応が問われます。


 例えば、ポンプ発動時に、水が送られない事態が起こることがあり、警報は鳴りますが、ポンプは停止しません。この場合、OISの監視によりポンプの運転継続をするかどうかの判断を行い、ポンプの焼き付き等の防止をしなくてはなりません。どのような警報であっても、判断・対応を迅速に行わないと、部品を破損したり、二次災害を招くことになりかねません。また、地震や各種計器の故障などで、緊急遮断弁が作動したとき、様々な点から判断して、早急に解除しないと、同時に火事が起きた場合に送水できないこととなります。ほかにも突発事故のときの初期判断、第一対応がより大きな故障となることを防ぎ、ひいては市民への安全で絶やすことのない水を供給することにつながっています。このように浄水係で正職員が日夜行ってきた業務は、各設備の把握や豊富な知識、経験や応用が必要とされてきました。


 しかし、今回の勤務体制の変更では、このOISの監視に今まで全くかかわってこなかった嘱託員のみとなり、警報発報時の判断や突発事故などの対応に困難を来すのではないかと懸念されています。万が一にも水質汚染事故で、給水の制限や停止が起きるようなことがあったり、夜間、休日の苦情の対応等で住民へのサービス低下につながることはないでしょうか。


 本来、嘱託職員とは、専門的知識や技術が必要な分野に配置される職員であると、私は理解していますが、新規に採用した嘱託職員に研修期間を設けて、その技術を会得させるというのでは、本末転倒であるように思います。また、夜間・休祭日・年末年始の長期休暇を6人の嘱託職員だけで回していくということは、健康管理の面から継続が困難であることも予想されます。その上、今まで以上に重い責任を負わせることになるのですから、安定的な雇用が期待できないことも懸念されます。これでは、財政面ばかりが優先され、持続可能なより良いサービスの向上に努めるとした本来の行政改革とはほど遠いように思われます。今回の勤務体制の変更が、市民のライフラインにおけるサービスの低下につながることのないように願っていますが、水道管理者はどのようにお考えでしょうか。


 3番目の介護保険の見直しについて、お伺いいたします。一つ目、2000年4月の介護保険制度施行から5年が経過し、制度全体の抜本的見直しが行われ、政府は2月8日の閣議で、介護保険制度改革関連法案を決定しました。そして、今国会に提出され、審議されておりますので、その決定を待たなければなりませんが、決定されますと、速やかでスムーズな対応を迫られます。また、介護保険のサービスを受けている人たち、これから受けようと思っている人たちにとっては、どうなっていくのだろうと不安が大きい関心事でありますので、見直し案について、お伺いしたいと思います。


 この法案では、介護度を悪くしないための介護予防対策の導入や施設での家賃、光熱費などの住居費や食費を保険の給付対象から外し、利用者負担にすることや、市町村の権限の拡大などが改革の目玉になっています。政府は、この介護保険改革で、2014年度時点での要介護認定者は600万人と改革を行わない場合に比べて40万人抑制でき、介護給付費も8兆7,000億円と約2兆円抑制できると見込んでおります。


 ここで基本理念に立ち返ってみて、田辺市におきまして、約5年間の介護保険事業の評価をどのようにされているのか、お伺いしたいと思います。評価の視点としては、まず量と質の問題があります。制度施行後、サービスの利用は急速に拡大し、全国的には在宅サービスの利用者は、4年間で2倍以上に増大しています。田辺市でも、年々事業所が開所し、増加していますが、現時点でこうした在宅サービスのニーズにこたえるだけの事業者が十分整ったとお考えでしょうか。また、量的な拡大に対して、サービスの質は伴っているとお考えでしょうか。


 また、在宅サービスの利用は増加したが、在宅ケアにおいては、利用者の需要に対して供給が十分でないと言われています。特に、重度になるほど在宅生活の継続が困難になり、施設に頼る傾向にあります。また、施設に比べ在宅の方が、実質的に利用者負担が重いという現実があります。このような現状は、基本理念からも課題と思われます。そういうことを含め、実施に向けての課題をどのようにお考えでしょうか。


 二つ目に、介護保険制度は、地方分権の観点から、市町村を保険者として位置付けられておりますが、今後は、保険者としての機能をさらに発揮することができるように権限の強化が図られます。つまり、サービスに対する市町村の権限の強化とは、例えば事業所への立ち入り調査や今まで県が行っていた補助金の決定のうち、小規模サービスの拠点や指定介護予防支援事業者などの地域密着型サービスが、市町村に決定権が移されます。


 新しい予防給付制度では、事業所で行っていた地域支援センターを統括する形で、「地域包括支援センター」が、平成18年4月に実施を原則とし、市町村が設置することになります。そこには、介護予防にかかわる保健師や専門家が配置されることになり、介護予防のマネジメントや総合的な相談窓口になります。また、地域の独自性や創意工夫を生かしたサービスの導入も推進されるようです。このように、市の役割の拡大を考えますと、施設の設置や人員配置におきましても、大変な対応が迫られることになると思いますが、いかがお考えでしょうか。


 三つ目に、今回の見直しで創設された介護予防に関する「新予防給付」は、軽度の要介護者に向け、筋力トレーニングを行うことで身体的、精神的悪化を予防することを目指しています。それに伴い、現在の介護区分は6段階から7段階へと細分化され、介護度が低い要支援、要介護1の段階は、新予防給付の対象となり、要支援1、要支援2と位置付けられます。新予防給付のメニューには、筋力トレーニング、口腔ケア、転倒防止訓練や栄養指導などのサービスがあり、それを受ける事業所として、予防訪問介護や予防通所介護、予防通所リハビリテーションなどの導入が検討されています。


 市が設置する地域包括支援センターでは、保健師たちが対象者の状態と希望に応じ、適切なメニューを組み合わせてプランを立てることになります。しかし、予防給付で筋力トレーニングをしたために、かえって筋肉痛や骨折などの病状を悪化させることになる場合も考えられます。そこで、この予防制度の導入に当たり、期待される効果と田辺市の対応をどのようにお考えなのか、お聞かせください。


 四つ目です。今回の見直し法案での新たな取組を挙げてきましたが、打ち切られるものとして、ヘルパーによる炊事などの家事援助があります。要支援や要介護1の人のうち、認知症、現在は痴呆症という呼び名が認知症と変わったのですが、この認知症の人や特定の病気で状態が安定しない人を除いて、今までヘルパーが行ってきた調理や炊事、洗濯などを全面的に依存するのではなく、手助けをする形でヘルパーと本人が一緒に行うようになります。


 このことは、身体機能の維持や回復を目的としていて、人によっては効果があるようにも思われますが、今まで全く家事を行ったことのない人にとっては、困難が予想されます。また、調理さえしてもらえれば、在宅で生活ができるにもかかわらず、それがかなわなければ、施設を希望するといった逆効果も考えられます。特に高齢者の方には、制度の変更を理解してもらうことは容易ではありません。また、「一緒に家事をしてみませんか」とお誘いはできても、強制はできません。このように現場では、混乱が起きないかが懸念されます。


 このため、今まで要支援や要介護1の認定を受けていた人にとっては、特に不安や混乱が予想されます。また、認定結果に対する不服申し立てをする人も増える可能性が考えられます。まずは、新たな要介護状態区分や認定とサービスについての周知が急がれます。また、これらの認定の見直しを含めた判断を、介護認定審査会で従来どおり行うことは難しいようにも思いますが、今後の対応などをお聞きしたいと思います。


 以上、介護保険の見直しについては、4項目にわたる質問でしたが、まだ今国会で審議中でもあり、確かな答弁は難しいかもわかりませんが、どの程度の準備を考えておられるのか、お伺いしたいと思います。


 以上、1回目の質問を終わります。


            (6番 松下泰子君 降壇)


○議長(大倉勝行君)    6番、松下泰子君の質問に対する当局の答弁を求めます。


 市長、脇中孝君。


            (市長 脇中 孝君 登壇)


○市長(脇中 孝君)    松下議員から3点にわたるご質問をいただきました。私から2番目の行政改革についての1点目と2点目についてお答えして、あと水道管理者、そして担当の部長からお答え申し上げてまいりたいと思います。


 まず、本論に入ります前に、少し現在までの取組の経過について申し上げますと、当市では、昭和58年に田辺市行財政調査委員会を設置して、もろもろの行政改革実施事項について検討を重ね、その委員会からの報告を受けて、田辺市行政改革大綱を策定するために、昭和60年に庁内組織として田辺市行政改革推進本部を、そして民間の委員、これは10人でありますけれども、構成する田辺市行政改革推進懇話会を設置し、昭和61年に田辺市行政改革大綱を策定いたしました。大綱の内容でございますけれども、改革事項としては、事務事業の見直し、組織・機構の簡素合理化、給与の適正化など、6項目にわたる行政改革の重点事項を定め、さらに昭和62年には、行政改革の推進方針を決定して、行政改革を推進してまいりました。


 平成7年から、従来からの行政改革大綱の抜本的な見直しを図り、新たな大綱を策定するとともに、平成10年には、大綱を一部修正し、加えて田辺市行政改革実施計画を定め、保育所の統廃合及び民間への移譲、清掃業務の一部民間委託、負担金・補助金及び交付金の見直し、職員数の減員、低利率の市債への借り換え、経費の節減合理化など、よりきめ細やかな行政改革に取り組み、一定の成果を得てまいりました。


 さて、1点目の行政改革実施計画に基づく成果と課題についてでございますが、先にも申し上げましたとおり、平成10年度からの行政改革の推進は、一定の成果を上げてきたものの、厳しい行政運営の中、効率的な行政運営や市民ニーズの的確な把握、より良い行政サービスの提供をさらに充実するために、平成14年度から3年間にわたる実施計画を策定するために、庁内の若手の職員から、行政課題や対応策について意見を集め、その意見を中心に、重点10項目を定めて、実施計画を作成いたしました。


 主な成果を申し上げますと、事務事業の見直しでは、水道現業部門の一部業者への委託や各種協議会等への負担金の削減、市税などの口座振替の推進を行ってまいりました。組織機構の見直しでは、社会情勢の変化や市民ニーズに対応できる体制づくりのために、平成14年度に環境部の設置や男女共同参画推進室を設置いたしました。また、職員の定員管理では、職員数を平成10年度から、5年間で22名削減するという目標を立てて取り組んでまいりましたが、市町村合併の推進のための事務が大幅に増加する中で、平成15年度までに35名の職員を削減し、人件費の抑制を図るとともに、事務配分の見直しや職員の適正配置に努め、時間外勤務の削減にも取り組んでまいりました。


 職員の育成面では、職員の研修に積極的に取り組むとともに、平成14年度より管理職を対象に、人事評価制度を導入し、評価結果を本人に開示することにより、人材の育成を図ってまいっております。また、行政サービスの向上を図るために、児童館、公民館、歴史民俗資料館の土曜日開館を実施し、市民の皆様の利便性や学校週5日制の実施等に対応してまいっております。


 行政の公正の確保や透明性の向上といった観点からは、行政手続条例に基づく制度の適正な運用や情報公開条例に基づく市民の皆様方への情報提供などにも努めてまいっております。さらに、経費の節減合理化など、財政の健全化を目指し、市債の繰上償還の実施や、発行の抑制、旅費や食糧費などを削減し、経費の節減を実施するとともに、電算システム導入による事務の効率化にも努めてまいりました。


 次に、2点目の行政評価への導入の取組状況でございますけれども、行政評価はもともと欧米諸国の政府・自治体において、民間企業における経営理念や手法、成功事例を取り入れ、行政改革の手法として取り組まれてきたものでございます。議員もお話ありましたが、日本におきましては、三重県が他に先駆けて、平成8年に行政評価を導入したことをきっかけに、行政評価が全国の自治体へと広がっていくこととなりました。


 本市においても、平成11年から先進自治体の情報収集や大学との共同研究、研修等への参加など、一定の情報収集と研究を行ってまいりました。また、平成14年度からは、庁内職員による研究会を設置して、研究会委員にアンケートを実施し、日常業務を執行する立場から、市における課題を明らかにする一方、既に行政評価システムを運用している先進自治体の担当職員や多くの自治体でアドバイザーなどに就任しておられる大学の先生などをお招きして、研修会を開催するなど、行政評価についての理解を深めるとともに、市の実情、課題に即した行政評価の導入目的の設定について議論を重ねてまいりました。現在は、システムの試行を行うために、評価の仕組みの構築と実施に当たって用いることになる調書の記入項目の選別の段階にございます。


 今後の市の取組の方針でございますけれども、行政評価は、現在、広く導入されている事務事業評価やそれに続くとされる施策評価をはじめ、様々な評価方法、手段があり、導入に関して、これといった明確な答えのないことが研究の中からわかってまいりました。市におきましても、単純に他市の方式を真似るのではなく、市の置かれている現状、課題を明確にした上で、その解決の方策として、行政評価の手段を用いるようにしなければならないと考えております。厳しい財政状況が想定される中、すべてを網羅するような従来型の行政では、課題を解決することは困難であると考えておりますので、投入する事業が、政策目的に適合するかどうかで事業を選択し、重点事業に投資を集中することで、効果的、効率的な行政運営を進めていく必要があると考えております。


 今後も国におきましては、大幅な財政赤字、膨張する債務の削減等を図るために、引き続き構造改革の推進がなされていきますから、本市におきましても、長引く景気低迷による税収の減少や三位一体の改革による地方交付税の削減など、財源の落ち込みに加えて、少子高齢化等による扶助費などの義務的経費の増加、住民ニーズの多様化による新たな行政需要の増加などにより、極めて厳しい財政運営が予想されますが、引き続き行財政運営の効率化や合理化、経費の節減などにより、議会をはじめ市民の皆様方のご協力をいただきながら、行財政改革の推進に取り組む必要があると考えてございます。


 以上であります。


            (市長 脇中 孝君 降壇)


○議長(大倉勝行君)    水道事業管理者、室井修一君。


            (水道事業管理者 室井修一君 登壇)


○水道事業管理者(室井修一君)    私からは、2番目の行政改革についての3つ目の水道事業所における夜間・休日業務の嘱託職員への移行は、住民サービスの低下につながらないかについて、お答えいたしたいと存じます。


 その前に、議員からもご紹介がございましたが、現在の浄水係の嘱託職員の勤務体制について、少しご説明を申し上げます。現在、浄水係は、職員6名と嘱託職員4名で、1日24時間、365日、昼夜交代しながら勤務している状況で、そのうち夜間の勤務につきましては、職員と嘱託職員1名ずつ2名で勤務してございます。嘱託職員につきましては、そのほか1カ月に約7日間の日勤勤務もしてございます。


 嘱託職員の仕事の内容につきましては、各施設の清掃及び夜間勤務等のときの職員の補佐が、現在主な仕事で携わっていただいてございます。今現在の嘱託職員の勤務回数は、1年で日勤が約80回、夜勤が91回の計171回の勤務となっております。これを今回、浄水係の職員をすべて通常の日勤勤務とした場合、嘱託職員の勤務は、夜間勤務のすべてと休祝祭日の日勤勤務となりまして、この場合、2人組の3交替制といたしますので、1年間で日勤勤務が約40回、それから夜間勤務が121回で、合計161回となります。日勤勤務は、80回から40回に半減し、夜勤勤務は、逆に91回から121回となりまして、約30回増える計算となります。この労働時間につきましては、労基法で言われる1年間の労働時間数を十分遵守できてございますので、ご承知おきいただきたいと存じます。


 こうした中、今、水道部として、嘱託職員に対して考えてございます仕事の主なものといたしましては、計器の監視業務であります。その内容につきましては、ポンプ・電気・配水池の水位・流量等の計器の監視業務が中心でございまして、この計器に異常が発生したときは、警報装置により重警報、軽警報の区別をして、知らせてくれることになってございまして、それに対し、現場に出向いて処置をする、こういうことではなくて、一部はほとんど自動になっていまして作動いたしますが、監視盤で処理を担当者がしなくてはならない部分がございます。それでも復帰しない場合は、浄水係の職員に連絡をとってもらって、その職員が出勤して、対応してもらうという、こういう方法を考えてございます。


 ちなみに、こうした職員が出勤して、対応しなくてはならないようなトラブルにつきましては、過去の経験から申しますと、年に2から3回ぐらいでございます。なお、台風時等の異常事態時におきましては、職員も一緒に待機をしてございます。先ほど松下議員から、緊急遮断弁の作動のお話もありましたが、緊急遮断弁の作動については、回復作業については、震度5以上でなっかたら、ガシャンと下りるということもございませんので、そういうときには、嘱託職員、一部の職員だけでなくて、水道部全体、あるいは常日ごろ工事、あるいは緊急時の対応をお願いしています、委託をしています業者も協力体制を協定していますので、そういう方々も含めて、水道関係全体で対応していくことことなります。ですから、嘱託職員にすべてを任すと、そういう業務ではございませんので、そこら辺りもよろしくお願い申し上げたいと思います。


 その他の仕事として、市民からの電話対応や受付など、それには、水道に関する修繕、あるいは濁り水等、また開栓時の申し込みなどがございます。これらにつきましても、受付をした後は、水道部が委託している当番業者や関係する職員に対応を電話で依頼しまして、それを受けた業者や職員が直接現場に行って対応いたしますので、嘱託職員が業務に当たるということはございません。なお、監視盤の取り扱いにつきましても、最初は職員について一定期間の研修指導を考えてございます。あとは経験を積んでいただいて、慣れていただいて、これで十分対応できていけるものと考えてございます。


 それから、嘱託職員の健康管理につきましてですが、市の業務の中には、消防署もそうですが、中心にいたしまして、変則勤務の体制の職場がございますが、先ほども労働時間でもお話をいたしましたが、労基法を基本にした労働条件にしてございますし、なお、体力的にも特別の重度な業務を担当するものでもございません。そうした中で、特に健康管理に支障を来すものではないと考えてございます。


 端的に申し上げますと、嘱託職員の募集をかけても、なかなかこういう条件では来にくいのとちがうか、大変なことではないかというお話もございましたが、10日前に田辺職業安定所のハローワークで募集をかけました。募集人数は一応4名ということで募集をかけましたが、10日の締め切りに12人の応募がございました。土曜日に一応面接をさせていただいた。まだ、誰に来ていただく等々の決定はできていませんが、そういう状況で、なおかつそのほかにも募集の年齢の制限が55歳から65歳という設定をしましたが、私どもが考えていたよりも、若年といいますか、55歳以下の人たちの就労希望の問い合わせがたくさんございましたこともつけ加えまして、昨今厳しい就労状況の中でのことだと思いますが、十分嘱託職員の質、あるいは意欲等々吟味して、お願いしていきたいなと考えてございます。そういうこともあわせて、ご承知いただきまして、よろしくお願い申し上げたいと、そういうふうに思います。


            (水道事業管理者 室井修一君 降壇)


○議長(大倉勝行君)    保健福祉部長、中本政吉君。


            (保健福祉部長 中本政吉君 登壇)


○保健福祉部長(中本政吉君)    松下議員ご質問の1番目、田辺市次世代育成支援対策推進行動計画についての一つ目、二つ目、四つ目、五つ目について、お答え申し上げます。


 まず、一つ目、田辺市次世代育成支援対策推進行動計画につきまして、平成15年に次世代育成支援対策推進法が、10年間の時限立法として成立し、都道府県及び市町村、それから労働者300人以上の一般事業主並びに国及び地方公共団体の機関は、次世代育成支援対策の実施に関する計画を平成17年3月末までに策定することが義務づけられました。このため、本市では、平成16年1月に、次世代育成支援に関する需要調査を行い、庁内策定委員会及び地域協議会を組織し、策定作業を行ってまいりました。


 計画の概要は、国が示す行動計画策定指針を踏まえ、「子育て家庭を地域のみんなで応援するまち」、「子育てと社会参加が両立したまち」、「子育てを楽しむ環境が整ったまち」、「子供が健康で安全に育つ安心できるまち」を施策の基本体系とし、行政各方面で実施または検討していく様々な事業を体系化するものであります。今後は、この計画に基づき、子供を安心して産み育てるための地域における子育て支援システムの確立に向けた取組を行ってまいりたいと考えております。


 次に、二つ目のつどいの広場ですが、これは行動計画において、開設を検討するものとして位置付けている事業ですが、地域における子育て拠点として、「子育て家庭の親とその子供が気軽に利用し、交流できる場の提供」、「子育てに不安や疑問を持つ親子に対する相談や援助の実施」、「地域の子育て関連情報の提供」、「子育て関係講習の実施」などを通じて、子育てへの負担感の緩和を図るものであります。また、アンケートでご意見の多かったものに、「雨天などに子供が集える居場所づくり」についてというのがあるわけですけれども、児童館やコミュニティセンターなどをそうした場として提供できるように検討してまいりたいと考えております。


 次に、四つ目の保育所の臨時職員についてでありますが、待機児童、低年齢児及び延長保育などに対応するため、臨時職員を増員してきた経過がございますが、最近では、保育申し込みが減少する傾向にあり、また、本年5月の合併では、施設数が11園増えるなどの状況にあるため、今後の保育所運営の状況を見た上で、臨時職員の雇用については、検討してまいりたいと考えております。


 次に、五つ目の児童虐待に対する支援体制についてですが、児童福祉法の改正を受けて、本年4月から市町村における児童相談が増大することが予想されることから、家庭児童相談室の家庭相談員等の増員を予定しております。また、虐待などの要保護児童に関して、保健師、看護師、保育士、教諭その他の関係者の連携を図ると同時に、児童相談所、保健所、学校、警察、福祉施設や民生児童委員、その他関係者による要保護児童対策地域協議会の設置を検討してまいります。


 次に、定期健診でのチェック体制につきましては、現在、田辺市では、乳幼児健診として、4カ月児、1歳6カ月児、3歳6カ月児、乳幼児相談は7カ月児、1歳児、2歳児で実施しております。健診では、身体測定時に、全身を観察する機会がありますが、議員ご指摘の心理面でのチェックにつきましては、育児不安の強い保護者の把握方法として、「思うように育児ができていますか」、「育児について援助してくれる人はいますか」、「子育てを楽しんでいますか」、「お父さんやお母さんの体や気持ちの状態はよろしいですか」というふうな、こういう質問をして把握しているのが現状であります。


 また、健診未受検者には、再通知をしておりまして、電話や訪問で把握しております。しかし、健診場面だけで十分に把握できないことから、不安が大きい出産直後に、市が委託した助産師による新生児訪問やお母さんから了解を得た家庭に対し、妊娠中と出産後に1回ずつ母子保健推進員の訪問を通じて把握するように努めております。母子保健推進員とは、地域で母子保健を推進するボランティア組織でありまして、平成17年3月現在で、61名の方が活動していただいております。


 現在、日本における子育ての困難さは、平成14年度に実施しました厚生労働科学研究子育て実態調査「兵庫レポート」というのがありまして、その中に、一つ目「自分の子供を産むまでに、小さい子供との接触経験が全くないままに母親になる人が急増をしている」。二つ目、「子育てについて、話ができる相手が全くいない母親が急増しており、子育て家族の孤立化がますます深刻になっている」。三つ目として、「子供と一緒にいると楽しい。赤ちゃん、子供はかわいいとほとんどの母親は答えるわけですけれども、一方で、子育ての負担感やイライラ感、育児不安を訴える母親が急増している」、こういう分析があります。


 虐待の予防は、このような育児に対する困難さを軽減することから始まると言われておりますことから、今後とも育児支援が必要な家庭や育児困難な家庭を把握して、出産後間もない時期から、家庭訪問など一層の取組を実施していきたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。


 次に、介護保険制度の見直しに関する4点のご質問がありました。まず、1点目の介護保険制度導入の評価と見直しに向けての課題はどうかという点にお答えいたします。介護保険制度が施行されて、丸5年が経過しようとしています。当市においても、要介護認定者数及び介護サービス利用者数並びに介護サービス提供事業所数等が増加し、市民の間に制度が十分定着していると認識しているところであります。


 ちなみに申し上げますと、要介護認定者数は、制度施行当初の1,678人から、本年1月末現在では2,981人、高齢者に対する認定率は19.3%を占め、居宅サービス利用者数は782人から1,802人と倍増しております。施設サービスに関しましても、介護老人福祉施設が234人、介護老人保健施設201人、介護療養型医療施設137人、合計572人の入所・入院者があり、今後も田辺西牟婁圏域内における施設整備に伴い、利用者の増加が見込まれるところであります。


 介護サービスの提供主体も、社会福祉法人、株式会社、農協、NPO等様々な分野から民間事業者の新規参入が進んだ結果、本年3月1日現在、市内に事業所を置いている主な居宅サービスの事業所数は、居宅介護支援21、訪問介護19、通所介護9を数え、現在もなお複数の事業者の新規参入があり、施行前から懸念されていました居宅サービスの提供基盤については、ほぼ整った状態にあると言えます。


 このように、当市においても、制度の進展とともに介護保険利用者数は着実に伸びている現状から、必要なサービスが必要な人に提供され、利用者自身やその家族の介護負担が軽減される等、制度創設の目的も達成されつつあると認識しております。しかし、一方で、必要な方に適切なサービスが行われているのかどうか、ケアプランに組み込まれたサービスが、介護保険本来の目的である要介護状態の維持・改善や利用者の自立支援に資するものとなっているのかといった疑問点や、利用するサービス事業所の選定に公平、中立の観点から問題はないのかどうかといったケアマネジメントに関する課題が、当市においても残されているところであります。


 今回の制度改革においては、このような課題に対応するため、地域における高齢者に対する総合的なマネジメントを担う機関として、市町村等が地域包括支援センターを設置し、運営を行っていくこととなっております。介護保険制度の見直し柱となるものだけに、市といたしましても、平成18年4月の実施に向けて、今後、人員・体制等について十分検討しながら整備を図ってまいりたいと考えております。


 ほかにも5年間の評価としまして、介護保険制度施行前から在宅介護支援センターを市内に設置し、地域における一人暮らしの高齢者等の保健・福祉の総合相談窓口としての機能を果たしていますが、平成12年4月にやすらぎ対策課内に基幹型在宅介護支援センターを設置することにより、各地域型支援センターとの連携はもとより、関係機関、団体等との連携がより密になり、地域の高齢者に対する対応が強化されたものと考えております。さらに、平成13年6月から、田辺市地域ケア会議を設立し、高齢者に関する医療・保健・福祉の各種サービスの総合的な推進を図っていますが、今後は、さらに医療機関との連携を深めていくことも重要であると考えております。


 続きまして、2点目の保険者の権限や機能の強化が図られることへの市の対応はどうかというご質問でございますが、議員ご承知のように、今回の見直しにおいて、保険者機能を強化する施策も改革の柱として位置付けられています。その一つ目として、サービス事業者への市町村の関与という点から、保険者による事業者への立入権限等が新たに与えられることになります。


 例えば、市町村長は、事業者に対し報告や帳簿書類の提出を求めたり、出頭を求め、当該職員の関係者に対して質問させ、事業所に立ち入り、その設備や帳簿書類、その他の物件を検査させることが可能となります。また、指定事業者について、指定取消要件等の該当すると認められるときは、その旨を都道府県知事に通知することもできるようになるなど、これまでよりも事業者に対する給付等のチェック機能が強化されることになります。


 二つ目は、今回の介護保険改革で、新たに確立されるサービス体系として、地域密着型サービスがあります。これは高齢者の生活を住み慣れた地域で、24時間体制で支える考えを基本に創設され、夜間対応型訪問介護、認知症対応型通所介護、小規模多機能型居宅介護等の各サービスが想定されているところでありますが、これらのサービスを提供する事業者の指定や指導・監督する権限も市町村に与えられることになり、過剰なサービスの整備を抑制することも可能となります。


 また、指定基準のほか、介護報酬も国が定める水準を上限に独自に設定できるなど、保険者機能の強化が図られます。また、地域密着型サービスの基盤整備を支援するため、厚生労働省は、地域介護・福祉空間整備等交付金を創設しますが、この交付金については、市町村整備計画に基づいて、直接市町村へ交付されることになります。


 そのほかにも、都道府県知事が介護保険その他居宅サービスの指定等を行う場合などには、関係市町村長の意見書等が必要となります。このように、今回の制度改革では、保険者としての市町村に対する大幅な権限の付与が予定されていますが、田辺市といたしましても、これらの与えられる権限を十分に活用できるよう体制等の整備について検討していきたいと考えております。


 続きまして、3点目の介護予防の導入の効果と対応をどう考えるのかというご質問と4点目の従来の家事援助を受けられなくなるという不安や、認定の混乱は生じないのかというご質問にお答えさせていただきます。ご承知のように、新しく創設される新予防給付対象者や従来の介護給付対象者等の決定は、介護認定審査会の審査結果に基づき、市町村が行います。


 現行の要介護状態区分の審査に加えて、新たに新予防給付、または介護給付区分の審査判定を行うことになります。要介護認定では、非該当と判定された申請者は、新しく創設される地域支援事業と呼ばれる市町村事業を利用するということになります。この事業は、現行の老人保健事業、介護予防、地域支え合い事業、在宅介護支援センター運営事業を再編成し、新たに介護保険制度の枠内に位置付けられるものであります。


 具体的には、要支援、要介護状態になる可能性の高い高齢者を対象とした筋力向上トレーニング、転倒骨折等予防教室、栄養指導等の介護予防サービス、その他に地域の高齢者の実態把握や、被保険者家族の相談支援業務、家族介護者に対する支援、支援困難事例の指導・助言等の内容が想定されています。これらの事業は、これまで市の施策としても推進しているところでありますが、特に高齢者に効果があると言われます筋力向上トレーニング等の介護予防事業については、今年度に県が実施予定の指導者養成研修にも理学療法士等専門職員を複数参加させるなど、積極的な取組を行いたいと考えております。


 次に、新しく創設される新予防給付の対象者は、現行の要介護区分における要支援者に加え、要介護1に該当する方のうち、心身の状態が安定していない方や認知症等により、新予防給付の利用に係る適切な理解が困難な方を除いた方とすることで検討されております。そのための選定方法として、現行の79の認定調査項目に、高齢者の生活機能を評価する調査項目を追加したり、また、主治医意見書にも同様の評価項目を拡充する方向で調整が進められていますが、議員ご指摘のように、認定審査会の機能強化に伴う事務負担の増加や認定の判断基準等の煩雑による現場での混乱も懸念されるところであります。


 このため、国においても、これまでの要介護状態区分審査判定過程の効率化を図るための検討を行うことになり、また平成17年度には、要介護認定モデル事業を市町村において実施することが予定されていますので、市といたしましても、平成18年度からの円滑な要介護認定の導入に向けて、積極的に取り組んでまいりたいと考えております。


 次に、新予防給付については、新たに県の指定を受けた事業所が実施するものでありますが、サービス内容に関しては、既存のサービスに生活機能の維持・向上の観点から、内容・提供方法・提供期間等の見直しがされます。例えば、現行の生活機能を低下させるような、家事代行型の訪問介護は、ヘルパーが利用者につき添いで調理を手助けをしたり、洗濯物を一緒にたたんだりして、自立を促す予防訪問介護へとサービスの転換を図り、通所介護は、予防通所介護として、筋力向上を重視したサービスに再編されます。


 医療系サービスについても、栄養改善、口腔機能の向上を予防給付に位置付け、福祉用具貸与も利用者の生活機能の向上を目的とするものに改められます。また、新たに筋力向上や転倒予防等運動器の機能向上、栄養改善、口腔機能向上等、効果が明確なサービスについても、市町村モデル事業の評価を踏まえて、メニュー化が予定されています。これらのサービスは、利用者の要介護状態の改善や悪化防止の観点から、また、対象者の個々の状態像に合わせた使い勝手の良いサービスとなるよう検討されます。


 平成18年4月1日以前に、要介護認定を受けている方は、認定有効期間中は、従来の給付を受けることができるという経過措置も設けられますが、現在、サービスを利用されているお年寄りが、混乱なく新しいサービスに移行できるよう、市広報等により周知を行うとともに、介護支援専門員とも十分連携を図りながら、利用者に対する理解を深めてまいりたい考えております。


 また、地域支援事業及び新予防給付等、いずれのサービスについても、マネジメントについては、市町村が責任主体となり、地域包括支援センターの保健師などがアセスメント、プラン作成、事後評価等一連の業務を担うことになっており、要支援、要介護状態になる前からの一貫性、連続性のある介護予防マネジメント体制を確立することになります。


 以上、答弁をいたしましたように、今回の制度改正は、新予防給付及び地域密着型サービスの導入、地域包括支援センターの創設、保険者機能の強化等、広範囲にわたっており、この見直しにより、介護保険が将来にわたり、高齢者やその家族が安定した生活を営むことができるよう機能し続ける制度として、持続可能性をより高めることができるものと思われます。


 いずれにいたしましても、改正法案は、国会の場において審議されることになりますが、市といたしましても、見直し後の制度が利用者や家族に混乱なく導入され、サービスの低下につながらないよう取り組んでまいりたいと考えておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。


            (保健福祉部長 中本政吉君 降壇)


○議長(大倉勝行君)    まだ、答弁が残っているようなのですけれども、質問の時間がもう過ぎようとしていますので、数分はよろしいかと思います。常識の範囲で、お願いしたいと思います。


 教育次長、杉原莊司君。


            (教育次長 杉原莊司君 登壇)


○教育次長(杉原莊司君)    松下議員ご質問の1番目の三つ目、幼稚園の預かり保育は、幼保一元化に向けての試金石にというご質問のうち、まず公立幼稚園の役割と意義は何なのかという、このご質問にお答えいたします。


 初めに、公立幼稚園が設立されました経緯について、少し触れさせていただきたいと思います。公立の四つの幼稚園は、その地域に幼児教育の施設がなかったことから、新庄村立、あるいは牟婁町立幼稚園として設立されたもので、合併に伴い田辺市立幼稚園となり、このような設立の経緯から、公立幼稚園は地域社会に根ざした幼児教育の専門機関としての取組を進め、現在に至っております。


 議員ご質問の公立幼稚園の役割と意義についてでありますが、まず第1点目は、公立幼稚園は保育料が安く、経済的な面で通園しやすく、また、教育内容的な面でも、文部科学省が示す幼稚園教育要領に基づき、生きる力の基礎となる心情、意欲、態度をはぐくむために、各園では地域の特色を生かした教育課程を編成し、日々の教育活動の実践に努めており、地域住民のニーズにおこたえいたしております。


 それから、第2点目は、地域の幼稚園として、家庭や地域社会との連携を深めながら、子供を共に育てるという姿勢を大切にしております。例えば、地元の敬老会・夏まつりなどの地域行事への参加を通して、異年齢の方とかかわる基礎となる力をはぐくんでいくとともに、保護者や子供が、地域社会への帰属意識やお互いの信頼関係を高めることにつながっていくと思っております。


 それから、3点目は、地域の関係機関との連携を密にして、地域共通の教育課題等に取り組んでいることでございます。例えば、幼稚園と近隣の小中学校との子供同士の交流活動や教員同士、また地域の公民館主事とが定期的に会を持ちまして、お互いの保育や事業を公開し、情報の共有や交流に努め、健全育成にかかわる課題に対して、共通認識を持って子供たちに指導や援助をしております。また、その地域の中学生の職場体験学習の場としても役立っております。


 それから、4点目に、幼稚園の施設を開放して、子育て相談に応じたり、保護者同士の育児を語り合える場となったり、また、子供の遊び場として、地域の幼児教育センター的な役割を果たしております。


 それから、次に、三つ目の幼稚園の預かり保育が、幼保一元化に向けての取組の試金石とならないか。それから、保育所と幼稚園の人事交流から始められないかというご質問についてお答えします。


 預かり保育は、保護者の家庭事情により、教育課程に係る教育時間終了後に希望する者を対象に行う保育活動であり、田辺市では、来年度、三栖幼稚園で施行する予定であります。


 三栖幼稚園で施行する理由といたしまして、まず、一つ目に、核家族化と母親のパートタイム就労等の増加によりまして、課外に子供を預かってほしい方が増加していること。それから、二つ目に、祖父母と同居する家庭にあっても、農事に従事する方が多いこと。それから、三つ目に、地域に保育所がなく、公立幼稚園のみで、就労していても、地元の幼稚園へ通園させたいという保護者の願いがあると。それから、四つ目に、特にPTAの方々から、「預かり保育を実施してほしい」という強い要望がある、これらのことが挙げられます。


 そこで、幼稚園・教育委員会で検討を重ねました結果、預かり保育を試行的に実施して、今後とも保護者の要望に沿った子育て支援を図っていくことにしております。預かり保育の施行が、今後の幼保一元化に向けての試金石にというご意見でございますが、幼保一元化となれば、施設整備の拡大、改善等の課題が起きてくるものと予想されますが、少子化の時代を迎える中、将来を見据えた幼保一元化に向けての研究を重ねていく必要があると考えております。


 また、保育所と幼稚園の人事交流についてでありますが、職員採用時の採用条件もありますが、その可能性について、当該職員の意識改革を促す研修も含めて、関係各課と十分協議してまいりたいと考えております。就学前の教育、保育を一体としてとらまえた一貫した総合施設の制度化につきましては、国は平成17年度、全国で30カ所程度の試行事業と必要な法整備等を行い、平成18年度から本格実施というスケジュールであると聞いておりますので、今後の動向に注目しながら研究してまいりたいと考えております。


 以上でございます。


            (教育次長 杉原莊司君 降壇)


○議長(大倉勝行君)    松下議員、時間が来ていますので、常識範囲、議長としましては、1〜2分と考えていますので、よろしくお願いします。


 6番、松下泰子君。


            (6番 松下泰子君 登壇)


○6番(松下泰子君)    ご答弁いただきありがとうございます。


 思ったより長くなってしまいまして、申し訳ございません。ご丁寧なご答弁をいただいたので、気になる点だけちょっと私の意見だけ申し上げて、終わりたいと思います。


 行政改革の中で、3番目の水道事業所の勤務体制については、水道管理者のお考えのほどを伺ったわけですが、募集をされた嘱託職員の方が大分あったということで、現在の状況では、そういうふうになるのかと思いますが、その継続に関しまして可能であるかというところが疑問視されるところです。どうしても、今までの水道事業所の人員削減をされてきたところで、行革イコール人員削減であるかのように受けとれました。


 昨年、芝峰議員の方から、水道の有収率についてのご質問もされておりましたが、それに対する答弁の中でも、全国平均は88.5%なのですが、田辺市の場合は、平成13年度の統計では、約85.2%であるから、この全国平均並みに上げれば、有収率が上がることによって、人件費を削減しなくても経費削減になるのではないかという質問をされました。今回、平成15年度の決算書の有収率を見ますと、85.13%でしたが、それは同じように全国平均88.5%まで上げますと、無駄な水を削減するということで、試算といたしまして約6,200万円の経費の削減が見込まれます。


 こういうようなことから考えましても、有収率を上げて、効率良い運営をすべきではないかと私は考えております。また、水道という市民のライフラインとして、安全性を最優先にしていただきたいと考えておりますので、また今後の検討をよろしくお願いしたいと思います。


 延長して申し訳ございませんでしたが、これで私の最後の一般質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。


            (6番 松下泰子君 降壇)


○議長(大倉勝行君)    以上で、6番、松下泰子君の一般質問は終了いたしました。


 お諮りいたします。


 本日の会議はこの辺にとどめ延会し、明3月15日午前10時から再開いたします。


 これに異議ありませんか。


             (「異議なし」の声あり)


○議長(大倉勝行君)    異議なしと認めます。


 よって、さよう決しました。


延 会


○議長(大倉勝行君)    それでは、本日はこれをもって延会いたします。


             (午後 3時16分)


 地方自治法第123条第2項の規定により署名する。


  平成17年3月14日


                   議  長  大 倉 勝 行





                   副議長   初 山 丈 夫





                   議  員  真 砂 みよ子





                   議  員  芝 峰   進





                   議  員  小 川 浩 樹