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和歌山県 和歌山市

平成22年  2月 定例会 03月03日−05号




平成22年  2月 定例会 − 03月03日−05号









平成22年  2月 定例会



                平成22年

          和歌山市議会2月定例会会議録 第5号

            平成22年3月3日(水曜日)

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議事日程第5号

平成22年3月3日(水)午前10時開議

第1 会議録署名議員の指名

第2 一般質問

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会議に付した事件

日程第1 会議録署名議員の指名

日程第2 一般質問(中尾友紀君、渡辺忠広君、中村協二君)

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出席議員(38名)

  1番  南畑幸代君

  3番  中塚 隆君

  4番  薮 浩昭君

  5番  奥山昭博君

  6番  中尾友紀君

  7番  山本忠相君

  8番  島 幸一君

  9番  松井紀博君

 10番  野嶋広子君

 11番  中村協二君

 12番  吉本昌純君

 13番  芝本和己君

 14番  古川祐典君

 15番  森下佐知子君

 16番  渡辺忠広君

 18番  岩井弘次君

 19番  松本哲郎君

 20番  寒川 篤君

 21番  メ木佳明君

 22番  山本宏一君

 23番  尾崎方哉君

 24番  宇治田清治君

 25番  北野 均君

 26番  遠藤富士雄君

 27番  貴志啓一君

 28番  寺井冨士君

 29番  大艸主馬君

 30番  石谷保和君

 31番  中嶋佳代君

 32番  中橋龍太郎君

 33番  東内敏幸君

 34番  山田好雄君

 35番  佐伯誠章君

 36番  浅井武彦君

 37番  森田昌伸君

 38番  浦 哲志君

 39番  井口 弘君

 40番  和田秀教君

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説明のため出席した者の職氏名

 市長         大橋建一君

 副市長        松見 弘君

 副市長        畠山貴晃君

 市長公室長      藤原庸記君

 総務局長       笠野喜久雄君

 財政局長       山口研悟君

 市民環境局長     岩橋秀幸君

 健康福祉局長     有本正博君

 まちづくり局長    山本 牧君

 建設局長       千賀祥一君

 会計管理者      寺田 哲君

 危機管理監      小西博久君

 教育委員会委員    宮崎恭子君

 教育長        大江嘉幸君

 教育局長       樫原義信君

 消防局長       田中幹男君

 公営企業管理者    奥野久直君

 水道局長       垣本省五君

 選挙管理委員会委員長 岩城 茂君

 代表監査委員     伊藤隆通君

 人事委員会委員    豊浦幸三君

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出席事務局職員

 事務局長       山田 良

 議事調査課長     尾崎順一

 議事調査課副課長   幸前隆宏

 議事班長       中西 太

 調査班長       佐伯正季

 事務主査       藤井一成

 事務主査       村井敏晃

 事務主査       増田浩至

 事務副主査      小野田 靖

 事務副主任      北野統紀

 事務副主任      窪田義孝

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          午前10時01分開議



○議長(宇治田清治君) ただいまから本日の会議を開きます。

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△日程第1 会議録署名議員の指名



○議長(宇治田清治君) 日程第1、会議録署名議員の指名を行います。

 本日の会議録署名議員は、会議規則第80条の規定により、議長において

   山本宏一君

   松本哲郎君

   寒川 篤君

 以上3人の諸君を指名します。

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△日程第2 一般質問



○議長(宇治田清治君) 次に、日程第2、一般質問を行います。順次質問を許します。

 中尾友紀君。−−6番。

 〔6番中尾友紀君登壇〕(拍手)



◆6番(中尾友紀君) おはようございます。公明党の中尾友紀でございます。

 まず最初に、ハイチ大地震並びにチリ大地震でお亡くなりになられた方に心から哀悼の意を表するとともに、被災された方々にお見舞いを申し上げます。

 公明党県本部は、去る1月16日、新宮で、翌17日にはJR和歌山駅駅前で、ハイチ大地震被災者を救援する和歌山県民の会と協力し、ハイチ大地震救援募金を実施し、62万649円を真心とともに日本赤十字和歌山県支部に寄託しました。御協力をいただいた皆様にこの場をおかりしまして心から御礼を申し上げます。

 それでは、議長のお許しをいただきましたので、通告に従いまして一般質問をさせていただきます。

 平成20年人口動態統計の概況によりますと、平成20年の死亡数を死因順位別に見ると、第1位はがんで34万2,849人、第2位は心疾患18万1,822人、第3位は脳血管疾患12万6,944人となっています。主な死因の推移を見ると、がんは一貫して上昇を続け、昭和56年以降、死因順位の第1位となり、平成20年の全死亡者に占める割合は30%と、全死亡者のおよそ3人に1人はがんで死亡したことになります。

 がんについて、死亡数、死亡率を部位別に見ると、男性は、肺は上昇傾向が著しく、平成5年に胃を上回って第1位となり、平成20年の死亡数は4万8,612人、第3位は大腸、次に肝臓となっています。また、女性の大腸と肺は上昇傾向が続いており、大腸は平成15年に胃を上回って第1位となり、平成20年の死亡数は1万9,589人となっています。次に肺、胃、乳房、肝臓、子宮の順となっています。

 子宮頸がんは、日本で年間約1万5,000人が発症し、約3,500人が亡くなると推計され、主な原因はヒトパピローマウイルスの感染と特定されています。20代、30代の女性のがんでは、死因の第1位となっています。

 予防ワクチンは、子宮頸がんの原因の約7割を占める16型、18型のウイルスに対するもので、がん検診とのセットでほぼ100%予防ができると言われています。そのためワクチンは世界じゅうで広く使われており、国内でも、12歳の女子にワクチンを接種した場合、がんの発生を年間約73.1%減らせるとの試算もあります。

 しかし、接種費用が1回1万円以上で、3回の接種が必要となることから、高額の負担を軽減するための公費助成が課題となっております。海外では、オーストラリアは26歳までの女性が無料で接種を受けられ、イギリス、イタリア、フランス、ドイツ、ノルウェー、アメリカなどでも公的助成制度があります。

 そこでお尋ねします。

 1、本市におけるがんの死亡原因の推移について、また、予防としてどのような対策をお考えですか。

 2、子宮頸がんワクチンについてどのように認識していますか。

 3、子宮頸がん、乳がん検診の無料クーポン券の年齢別対象者と受診状況について、また、今後の子宮頸がん、乳がん検診の推移をどうお考えですか、お答えください。

 次に、昨年11月、公明党の全国3,000名を超える議員が一丸となり、介護の総点検運動を実施しました。具体的には、介護を実際に受けられている方、その家族、介護の事業者、介護の従事者、各自治体に対しまして、全国で緊急のアンケート調査を実施しました。介護を受けたい場所として、自宅と答えられた方が全国で42.3%、介護施設と答えられた方が45.6%ありました。

 私の思いの中では、当然、介護を受けたい場所として自宅と答えられる方が圧倒的に多いのではないかと考えていましたが、結果は、介護を受けたい場所として、自宅、介護施設ともに高い結果として返ってきました。これは、介護施設に入所することの抵抗感が薄らいだと同時に、介護施設に対する期待のあらわれであると考えております。

 また、介護保険制度、高齢者福祉施策に関して、問題点や改善点など具体的な御意見、御要望がありましたら教えてくださいとの質問の自由記述を紹介します。

 高齢夫婦の介護は大変であるため、施設の充実をお願いしたい。在宅介護や住みなれた地域で暮らすためにどういうサービスが必要か考えてもらいたい。施設に入所できても短時間での転院を要求されるので、長期に入所できる施設が必要である。介護保険に不満はないが、年金だけの生活の中での保険料は高過ぎると思う。介護家族が病気になったときに一時入所できる施設や病院がないので不安である。ケアマネジャーやスタッフの質に差があり、レベルアップを図ってほしい等の意見、要望がありました。

 介護施設の充実と地域密着の介護が喫緊の課題であります。そこで何点か質問します。

 介護老人福祉施設など介護施設の待機者の実数は把握されていますか。また、待機者解消策に向けて実施計画が策定されていますか。

 介護老人福祉施設の入所希望者が多いですが、中でも利用料の負担が少ない多床室の要望もあります。介護施設の整備を行う上で今後配慮すべき点ですが、当局の見解と取り組みをお聞かせください。

 要介護認定の申請を受けてから認定まで、どれぐらいの時間がかかっているのか。時間短縮のため、どのような手だてを講じているのか。また、要介護認定の結果が出るまでのサービス利用についてどのように考えていますか。

 地域で暮らせる環境を拡大するために、本市において小規模多機能施設促進への取り組みをどう考えていますか。また、今後必要なサービスについてはどのように考えていますか。

 次に、総務省消防庁は、消防法の改正により2011年6月までに設置が義務化された住宅用火災警報器の普及率について、2009年12月時点での推計結果を発表しました。全国の普及率は52%、2009年3月の前回調査から6.1ポイントふえたものの、既に条例で設置が義務化された自治体でも60.8%にとどまる結果になりました。和歌山県全体の住宅用火災警報器の普及率は39.6%で、和歌山市は50%であります。

 また、消防庁が発表した平成21年1月から9月における火災の概要では、1、総出火件数は3万9,694件、前年同期比898件の減少、2、火災による総死者数は1,397人で、前年同期より123人減少、3、住宅火災による死者数は754人、前年同期より95人減少、このうち65歳以上の高齢者は449人で、前年同期より91人減少していますが、住宅火災による死者数の59.5%を占めています。

 和歌山市の平成21年中の火災概況を見ますと、1、火災件数は134件で、前年と比べ13件増加、2、損害額は1億5,440万1,000円で、前年と比べ6,174万7,000円の増加、3、死者は12人で、前年と比べ7人増加、65歳以上の高齢者が7人、4、住宅火災のうち、住宅用火災警報器が設置されていた件数は2件、死者が発生した住宅火災のうち、住宅用火災警報器が設置されていた件数はゼロ件。

 全国で出火件数、死者数が減少する中で、和歌山市はいずれも増加しています。今後、さらなる高齢化の進展に伴い、さらに増加するおそれがあります。住宅用火災警報器設置促進に関しては、まず市が模範を示す必要があります。

 そこでお尋ねします。

 市営住宅の住宅用火災警報器の設置状況はどうなっていますか。

 昨年、80歳以上の高齢者に、無償の住宅用火災警報器設置を実施しました。火災犠牲者防止緊急対策事業というそうですが、その進捗状況はどうなっていますか。また、住宅用火災警報器の設置義務化に向けて、今後の取り組みと普及率についてどのような考え方を持っていますか、お答えください。

 次に、2010年1月3日付のasahi.comによりますと、

  突然、心停止した人を市民が目撃した際に、心臓に電気ショックを与えて救命するAED(自動体外式除細動器)を実際に市民が使ったケースは、2008年の1年間で2%にとどまっていた。

  AEDは、04年から一般市民の使用が可能となった。

  消防庁が全国の消防本部や消防局からデータを集めてまとめたところ、08年に心筋梗塞(こうそく)などで患者が心肺停止した6万3283件のうち、病院以外の一般市民の前で起きたケースは2万769件。このうちほぼ半数の9970件で市民により心肺蘇生がなされていたが、AEDが使われたのは429件(2.1%)にとどまっていた。05年の46件に比べると10倍近く増えていたが、まだ使用率は低い。

  消防庁によると、AEDを使わなかった場合、患者の1カ月後の生存率は9.8%だが、使用した場合は43.8%で、4.5倍にアップする。1カ月後の社会復帰率も未使用では5.6%だが、使った場合は38.2%で、6.8倍の高率だ。調査結果について消防庁は「救急隊員が到着するまでに、少しでも早く処置をしてもらうことが救命につながる。もっと多くの人に使ってもらえるよう啓発したい」としている。

  厚生労働省研究班によると、AEDの設置台数は約20万台(08年12月現在)

  NPO法人「AED普及協会」(埼玉県熊谷市)は「設置数を考えれば、使用件数がもっと増えてもおかしくない。使う人の数が、設置数に追いついていない」と話す。使用法を学べる機会は各地の消防署で開かれる「講習会」などに限られているのが現状だ。AEDは、救命できなくても責任を問われないことが法律で定められている。「AEDを使うのに資格はいらないが、不安で使えないという人が大半。体験できる機会を少しでも増やすことが急務」と指摘する。

  兵庫県医師会−−河村剛史医師は講習ではあえて「現場ではパニックになってください」と話すという。「必死になれば、初めてAEDを見た人でも十分使える。人を救うのはAEDではなく、使う人の『命を助けたい』という気持ち」と呼びかけている。

 等の記事がありました。市民によるAEDの使用が2%と低いことが強調されているように思いますが、2005年と比べて10倍にふえ、AED使用による救命効果が証明されています。一番驚いたことが、目撃した一般市民のほぼ半数の人が心肺蘇生法を行っていたという事実であります。

 そこでお尋ねします。

 応急手当普及に関する講習の実施状況と、そのうち応急手当普及員講習の教員の修了者数は何人ですか。

 市民による心肺蘇生法、AED使用による救命事例はありますか。

 小学校、中学校における救命講習の取り組み状況はどのようになっていますか、お答えください。

 次に、本市におけるAEDの設置状況は、消防局が把握している台数は現在412台であります。また、和歌山市のホームページの保健所・保健センターをクリックすると、和歌山市内のAEDの設置状況が地図情報とともに公開されていますが、その台数は239台で、消防局と健康福祉局との台数に違いがあります。

 厚生労働省のホームページを見ますと、平成21年4月16日付通知には、「AEDの設置情報の登録を積極的に行ってください。」とあります。AEDが近くにあるのに、設置場所がわからず、AEDが利用できなかったという事例もあります。多くの企業等に設置されているものも把握し、広く公開して、だれもがどこでもAEDを使うことのできる環境をつくる必要があると考えます。

 本市におけるさらなるAED設置情報の公開の取り組みについてお示しください。

 次に、行政サービスについてお尋ねします。

 平成16年9月定例議会で、埼玉県戸田市と東京都杉並区の事例を挙げ、市税等のコンビニ収納を提案させていただきました。まず、水道料金のコンビニ収納が平成18年2月に実現しました。その後も先輩議員が質問し、ようやく平成22年度から固定資産税、個人住民税、軽自動車税、国民健康保険料のコンビニ収納を実施するとのことですが、具体的な取り組みについて、どれぐらいの件数と金額を見込んでいますか、お聞かせください。

 次に、公明新聞の2010年2月9日付の新聞記事によりますと、「東京都渋谷区と三鷹市、千葉県市川市は2月2日、コンビニエンスストア『セブン−イレブン』の一部店舗で、住民票の写しと印鑑登録証明書を交付する行政サービスを始めた。」。

 現在、可能な店舗は7店舗で、

  店内に設置されている「新型マルチコピー機」に住民基本台帳カード(住基カード)をかざし暗証番号を入力して、本人確認する仕組み。

  証明書の偽造・改ざん防止のため、書面の裏面には偽造防止の技術が施され、特殊な印刷がされている。

  利用時間は、朝6時30分〜夜11時まで(年末年始を除く)。交付手数料は自治体ごとで異なり、渋谷区と市川市が250円、三鷹市が200円。

  セブン−イレブンは今後、サービス利用可能店舗を3月に首都圏約5900店、5月中に全国約1万2600店の全店舗に拡大する予定だ。

  とのことです。

 そこでお尋ねします。

 本市における平成20年度の住民票、印鑑証明の本庁舎と支所、連絡所での発行枚数はどの程度ですか。

 本市においてもコンビニで住民票、印鑑証明書の交付を実施すべきと考えますが、いかがでしょうか。

 以上で第1問とします。(拍手)



○議長(宇治田清治君) 有本健康福祉局長。

 〔健康福祉局長有本正博君登壇〕



◎健康福祉局長(有本正博君) 6番中尾議員の一般質問にお答えします。

 医療・福祉施策について、まず、がん対策についてですが、本市におけるがんの死亡原因の推移について、また、がん予防としてどのような対策を考えているかという御質問です。

 がん対策は、市民の生命と健康を守る上で大きな課題であります。全国的に見て、死亡原因の第1位はがんであり、本市においても同じ状況であります。本市における近年の傾向として、肺がん、大腸がんによる死亡が増加傾向にあり、日ごろの生活習慣との関連が深く考えられます。

 平成20年和歌山市人口動態統計によりますと、40歳代、50歳代では、男性(の死亡)の3分の1の方が、女性(の死亡)の約半数の方が、残念なことですが、がんによりお亡くなりになっております。

 このような状況のもと、本市では、疾病の二次予防として、がん検診事業に重点的に取り組んでおり、平成21年度は、女性特有のがん検診推進事業として、特定の年齢に達した女性を対象とした子宮頸がん、乳がん検診の無料クーポン券、がん検診手帳の発行や胃がんと大腸がんのセット検診受診、マンモグラフィ検診車による乳がん集団検診など、受診機会の拡大を図ってまいりました。

 平成22年度については、新たに、がん検診未受診者のがん検診受診を推進するため、過去3カ年の40歳以上のがん検診未受診者を対象として、個別に受診勧奨を行うことを予定しております。また、平成22年度特定健診受診券発送の際にがん検診の案内を同封し、特定健診と同時実施ができるように、受診環境の整備にも努めております。さらに、がん検診受診勧奨の啓発・広報活動についても、引き続き積極的に行いたいと思っております。

 このようなさまざまな取り組みを通じて、がん検診の受診率向上に努めるのはもちろんのことですが、市民の皆様が自分の健康は自分で守るという健康についての意識を持っていただけるよう、市民の健康づくりについて医師会等関係機関や地域と連携強化を図り、市民の健康寿命の向上に積極的に取り組んでまいります。

 続きまして、子宮頸がんワクチンについてどのように認識しているかという御質問です。

 子宮頸がんは、近年、20歳代から30歳代の女性に急増しており、妊娠や出産の可能性に影響を及ぼしたり、命を奪うことにもなる場合もあります。発症原因については、ヒトパピローマウイルスによる感染であることが明らかになっています。この感染を予防するための子宮頸がん予防ワクチン接種が平成21年10月16日に国で承認され、本市においても、平成21年12月22日から一部の医療機関において実施されているところです。

 子宮頸がんの予防としては、ワクチン接種による一次予防と子宮頸がん検診の受診という二次予防の手段をあわせて実施することにより、効果が発揮できるものと認識しております。

 本市における子宮頸がん対策としては、子宮頸がん検診受診の啓発・広報活動を積極的に行っており、例えば、はたちのつどいの会場や乳幼児健診、子育て広場におきまして、子宮頸がん検診受診啓発チラシを配布いたしました。

 子宮頸がん検診受診状況については、平成18年度は受診率が中核市の中では1位、平成19年度は2位という常に上位に位置しておりますが、さらに受診率を向上させる必要があると考えています。今後は子宮頸がんワクチン接種についても積極的に情報収集を行うとともに、国施策としてワクチン接種が導入されるよう国に対して強く働きかけてまいりたいと思っております。

 続きまして、子宮頸がん、乳がん検診の無料クーポン券の年齢別対象者と受診状況について、また、今後の子宮頸がん、乳がん検診の推進をどう考えているかという御質問です。

 子宮頸がん、乳がん検診の無料クーポン券対象者については、平成21年4月1日現在で、子宮頸がん検診は満年齢で20歳、25歳、30歳、35歳、40歳の女性の方が、乳がん検診は満年齢で40歳、45歳、50歳、55歳、60歳の女性の方が対象になっています。

 受診状況については、子宮頸がん検診の対象者1万2,150人のうち、12月末現在で1,616人が受診を、乳がん検診では、対象者1万4,002人のうち1,492人が受診しております。クーポン券対象者の受診率はいずれも10%台でありますが、全体の受診者は昨年の同月と比較しますと、子宮頸がんでは1.3倍、乳がんでは1.6倍になっています。

 この子宮頸がん、乳がん検診の無料クーポン券交付は、国庫補助事業、女性特有のがん検診推進事業として、検診費、事務費については平成21年度は10分の10の補助事業でありましたが、平成22年度については検診費、事務費とも2分の1の補助事業となり、市負担分については地方交付税措置を講じられることとなっています。本市としましては、平成22年度も女性特有のがん検診推進事業を引き続き実施してまいります。

 次に、介護保険に関しての御質問です。

 まず、介護老人福祉施設など介護施設の待機者の実数は把握しているか、また、待機者解消に向けて実施計画が策定されているかという御質問です。

 介護老人福祉施設、介護老人保健施設、介護療養型医療施設の待機者数については、毎月、各事業所より報告を受けており、そのうち介護老人福祉施設の待機者名簿数は、平成21年12月末現在、2,978人で、重複申し込み及び既に介護老人福祉施設などの施設サービスを受けている方を除くと、自宅での待機者実数はおよそ900人で、要介護4〜5の方はおよそ500人であると推計しています。

 本市では、平成21年度から平成23年度までの第4期高齢者福祉計画及び介護保険事業計画を策定し、3年間で、地域密着型介護老人福祉施設、いわゆる定員29人以下の特別養護老人ホームを87床、認知症対応型共同生活介護、いわゆるグループホームを162床整備する計画を立て、平成20年度までの未整備分と合わせ、450床の施設整備の目標設定を行うとともに、開設に当たり小規模多機能型居宅介護など他の地域密着型サービスを併設することを条件とし、より充足に努めています。

 今後におきましても、県の指定である介護付有料老人ホームなどの整備とあわせ、少しでも待機者の解消に努めてまいりたいと考えております。

 続きまして、介護老人福祉施設への入所希望が多いが、中でも利用料の負担が少ない多床室の要望もある。介護施設の整備を行う上で今後配慮すべき点であるが、当局の見解と取り組みはどうかという御質問です。

 介護老人福祉施設への入所希望者は多く、施設整備の必要性は十分認識しているところでございます。議員御指摘のように、居住費等の費用負担が少なく、低所得者の方でも安心して入所できる多床室のメリットについては理解できるものと考えております。

 しかし、介護老人福祉施設の整備に関する国の基本的な指針では、少人数の家庭的な雰囲気の中で、生活をともにしながら、個別に介護をすることを目的に、平成26年度における個室・ユニット化割合は70%以上と示されており、現在、本市におけるこの割合はおよそ30%で、国の目標値を大きく下回っている状況であることや、施設整備による保険給付費の増加は保険料負担の上昇に大きく関連することから、慎重な検討が必要であると考えております。

 続きまして、要介護認定の申請を受けてから認定までどのぐらいの期間がかかっているのか、期間短縮のため、どのような手だてを講じているか、また、結果が出るまでのサービス利用についてどのように考えているかという御質問です。

 要介護認定の申請書受理から認定までの期間につきましては、平成20年度で平均約36日となっています。この期間の短縮につながる有効な手だてといたしましては、認定調査に携わる非常勤職員の増員が挙げられるわけで、平成21年度に2人の増員を行ったところでございます。今後におきましても、認定に要する期間短縮に鋭意努力してまいる所存でございます。

 また、要介護認定の結果が出るまでのサービス利用につきましては、御承知のとおり、申請日から、暫定的な介護サービス計画に基づき利用していただけます。利用に際しては、要介護状態区分に応じて1割負担で利用できる上限額が決められていることにより、認定の結果を適切に見込み、上限額を超えない範囲で利用していただくことが肝要であると考えております。

 続きまして、小規模多機能型施設、促進への取り組みをどう考えているか、また、今後必要なサービスについてはどのように考えているかという御質問です。

 小規模多機能型居宅介護につきましては、通所サービスを中心に、訪問や泊まりを組み合わせて、利用者の心身状況や希望に応じ、入浴、排せつ、食事等の介護や機能訓練などを行い、在宅での生活が継続できるよう支援するサービスです。

 整備の促進につきましては、毎年、市報わかやまやホームページでの公募を行っているところでございますが、類似のサービスがあるため、利用意向や事業参入が少ない状況であり、本市では独自報酬の設定により、事業者の支援を行っています。今後も、住みなれた地域で安心して生活が継続できるよう、小規模多機能型居宅介護や認知症対応型共同生活介護、さらに夜間対応型訪問介護などのサービスの充実に積極的に取り組んでまいりたいと考えております。

 最後に、消防・教育施設について、本市におけるさらなるAED設置情報の公開についての取り組みはどうかという御質問です。

 現在、市内におけるAED設置情報の公開については、市及び県の関連施設が中心となっております。万一の場合の救急事態に適切に対処し、命を救える可能性を広めるためには、AEDが効果的に使用されることが必要であり、そのためには、より多くのAEDの設置と市民への応急手当ての普及、啓発が求められます。

 今後は、AED設置を積極的に推進するとともに、AEDの設置情報の公開については、市及び県の関連施設以外の施設にも御協力をいただき、消防局と連携し、市民の皆様に広く周知できるよう取り組んでまいります。

 以上でございます。



○議長(宇治田清治君) 千賀建設局長。

 〔建設局長千賀祥一君登壇〕



◎建設局長(千賀祥一君) 6番中尾議員の一般質問にお答えします。

 消防・教育施策について、市営住宅の住宅用火災警報器の設置状況はどうなっているのかという御質問でございます。

 市営住宅の火災警報器の設置につきましては、平成18年度から年次計画で進めており、平成22年度末までに完了する予定です。現時点での設置状況は、設置対象5,137戸のうち設置済みが4,248戸となっており、設置率は82.7%でございます。

 以上でございます。



○議長(宇治田清治君) 山口財政局長。

 〔財政局長山口研悟君登壇〕



◎財政局長(山口研悟君) 6番中尾議員の一般質問にお答えいたします。

 行政サービスについて、コンビニ収納事業の具体的な取り組みについて、どれぐらいの件数、金額を見込んでいるかとの御質問でございます。

 この4月より、1件の納付額が30万円以下のものを対象に、固定資産税、個人住民税、軽自動車税、国民健康保険料のコンビニ収納を開始いたします。コンビニ収納の件数につきましては、他都市の状況を踏まえ、20%を見込んでおり、市税3税で年間の納付書発行件数約100万件のうち約20万件、約38億円、国民健康保険料で年間の納付書発行件数約31万件のうち約6万件、約5億7,000万円を見込んでおります。

 以上でございます。



○議長(宇治田清治君) 岩橋市民環境局長。

 〔市民環境局長岩橋秀幸君登壇〕



◎市民環境局長(岩橋秀幸君) 6番中尾議員の一般質問にお答えします。

 行政サービスについて、2点ございます。

 まず、1点目、平成20年度の住民票と印鑑証明の本庁と支所、連絡所での発行枚数についての御質問です。

 平成20年度住民票の発行枚数は、本庁12万6,752枚、支所4万3,542枚、連絡所3万8,387枚で、合計20万8,681枚です。印鑑証明の発行枚数は、本庁5万9,390枚、支所4万7,020枚、連絡所4万1,077枚で、合計14万7,487枚となっています。

 2点目、コンビニでの住民票、印鑑証明書の交付についての御質問です。

 東京都渋谷区、三鷹市、千葉県市川市の3自治体で、平成22年2月から、コンビニで住民票、印鑑証明書の交付が開始されています。

 本市では、市役所、わかちかサービスセンターに自動交付機を設置し、土日祝日にも住民票、印鑑証明書の交付を受けられるわかやまカードの普及に努めているところです。また、平成22年10月以降には、支所、連絡所で取り扱いをしております窓口業務が集約され、サービスセンターとして新たなサービスを提供する予定になっております。

 このような状況の中、コンビニでの住民票、印鑑証明書の交付につきましては、住民記録システム改修、負担金、手数料など課題があり、今後、他都市の状況も見ながら研究を重ねてまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(宇治田清治君) 田中消防局長。

 〔消防局長田中幹男君登壇〕



◎消防局長(田中幹男君) 6番中尾議員の一般質問にお答えします。

 消防・教育施策について、3項目の御質問でございます。

 まず、火災犠牲者防止緊急対策事業の進捗状況はどうか、また、住宅用火災警報器の設置義務化に向けて、今後の取り組みと普及率についてどのような考え方を持っているのかについてですが、消防局では、火災犠牲者防止緊急対策事業を実施するに当たり、事業内容を周知するため、広報誌、消防ニュースを作成し、昨年11月に市報わかやまと同時に全戸配布をしました。

 これまで対象となる約9,800世帯に対して消防職員が防火診断を行いながら、すべて訪問し、状況を確認しました。その結果、ひとり暮らしでない方や福祉施設等へ入所された方などを除き、住宅用火災警報器が必要となる世帯は、2月末現在、4,341世帯でした。このうち既に約2,000世帯に設置を完了しました。未設置の世帯につきましては、完全設置に向けて早急に事業を進めてまいります。

 設置義務化に向けての取り組みですが、既存住宅への猶予期間が残すところ1年余りとなっていることから、今後さらなる取り組みが必要であると認識しています。そのため、新年度の重点施策に住宅用火災警報器普及強化月間を盛り込み、婦人防火クラブを初め関係機関と連携し、大型店舗や駅前など多数の市民の方々が集まる場所での積極的な街頭広報や、事業所の協力を得た上でまとめ買いの促進など、普及活動に努めてまいります。その上で地域ごとの普及率を検証し、低い地域については重点的に消防職員の一般住宅防火診断を強化して、普及率の向上に取り組んでまいります。

 次に、普及率に対する今後の考え方につきましては、既に住宅用火災警報器が設置義務化となっている他都市の平均普及率が60.8%ですので、本市においても設置義務化の時期までにはこの普及率を超えられるよう、当面の目標値としたいと考えております。

 次に、応急手当普及に関する講習の実施状況と、そのうち応急手当普及員講習の教員の修了者数は何人かとの御質問でございますが、消防局では、平成8年から普通救命講習及び上級救命講習を実施し、これまで普通救命講習については3万1,278人、上級救命講習については2,194人の方々が修了しています。さらに、平成16年から応急手当普及員講習を実施し、これまで318人の方々が修了しています。このうち教員の修了者数は202人で、保育士、幼稚園教諭26人、小学校の教員103人、中学校の教員57人、高校の教員16人です。

 最後に、市民による心肺蘇生法、AED使用による救命事例はとの御質問でございますが、一般市民によるAED使用が解禁されました平成16年以降、現場に居合わせた方々による心肺蘇生法が実施され、救命されたのは49人で、そのうちAEDを使用して救命されたのは4人です。この4人の方は、それぞれ事業所、競輪場、テニスコート、寺院で突然倒れ、心肺停止状態に陥ったものです。付近に居合わせた人が心肺蘇生法を実施するとともに、それぞれの施設に設置されているAEDを使用して救命した結果、社会復帰へとつながったものでございます。

 以上でございます。



○議長(宇治田清治君) 大江教育長。

 〔教育長大江嘉幸君登壇〕



◎教育長(大江嘉幸君) 6番中尾議員の一般質問にお答えいたします。

 消防・教育施策について、小学校、中学校における救命講習の取り組みの状況についての御質問です。

 教職員に対する救命講習については、消防署等の関係機関と応急手当普及員の資格を有する教職員が連携して、水泳の学習が始まる時期に実施しているところです。

 中学生への指導については、保健体育の授業において、応急手当ての基礎を学習しています。また、総合的な学習の時間なども活用して、平成21年度は約1,800人の生徒がAEDなどの機器を使った体験的な学習に取り組みました。平成24年度から実施される中学校学習指導要領では、応急手当ての項目に、心肺蘇生等を指導することと具体的な内容が示されているため、今後、関係機関とも連携しながら、さらに体験的な取り組みを実施するよう指導してまいります。

 また、小学校では、通報の仕方や周りの人に救助を求めるなどの緊急時の基礎知識を身につけることを目的とした取り組みが行われています。さらに、関係機関の協力を得て、救急法の基礎や着衣水泳などに取り組む学校もあります。今後、児童の発達段階に応じて体験的な取り組みを積極的に行い、救命への意識の向上を図るよう、各学校へ指導と助言を行ってまいります。

 以上でございます。



○議長(宇治田清治君) 6番。

 〔6番中尾友紀君登壇〕(拍手)



◆6番(中尾友紀君) それぞれ御答弁をいただきましたので、再質問をさせていただきます。

 平成21年度より実施しております子宮頸がん、乳がんの無料検診につきまして、受診対象者の中で、まだ多くの方が受診されておりません。期限つきの無料クーポン券となっていますので、3月31日までの期限が過ぎてしまいますと、無料クーポン券がただの紙くずになってしまい、非常にもったいない話ですので、ぜひともこの機会に受診できるよう、当局におかれましてはあらゆる機会を通じて広報するように要望しておきます。

 答弁にもありましたが、民主党政権による平成22年度予算案では、女性特有のがん検診の国費負担を半分に減らし、残りを地方交付税で賄うことになってしまいました。国の平成21年度の子宮頸がん、乳がん検診の無料クーポン券事業は216億円なのに対し、今回は76億円となっています。鳩山首相は所信表明で、あれだけ命を守る、命を守ると連呼していたにもかかわらず、女性の命を守る予算をなぜ半分以上も削ろうとするのでしょうか。言っていることとやっていることの整合性が全くありません。

 子宮頸がんは、唯一、予防できるがんです。和歌山市として、平成22年度も子宮頸がん、乳がんの無料検診を実施するということですが、平成21年度の実施対象がそれぞれ5年刻みとなっていることから、公正・公平な行政サービスを確保する観点からも、最低でも5年間は実施すべきであります。市長の見解をお聞きします。

 また、子宮頸がんワクチン接種の公費助成を表明する自治体が全国に広がっております。新潟県魚沼市では、12歳の女子を対象に費用の全額助成を検討しており、埼玉県志木市、兵庫県明石市でも、小学6年生から中学3年生の女子を対象に全額助成を行う方向です。さらに、名古屋市や東京都杉並区、渋谷区、栃木県大田原市、下野(しもつけ)市、日光市、新潟県南魚沼市が次々と助成実施を表明するなど、予防ワクチンへの関心が高まっております。

 本市においても子宮頸がんワクチンの助成を実施すべきと考えますが、市長の見解をお聞きします。

 また、子宮頸がんワクチンやがん検診に関して、学校と保健所が連携して、特に中学生や高校生の思春期に啓発することが大切であると思います。中高生に対する健康教育の取り組みについてお聞かせください。

 介護施設の待機者について御答弁いただきましたが、平成23年度までに小規模特別養護老人ホームとグループホームを合わせ450床整備する計画で、介護付有料老人ホームなどの整備とあわせ、少しでも待機者の解消を図りたいとのことですが、計画どおり実施できるよう強く要望しておきます。

 また、全部の介護施設に待機者がいるわけではなく、空きベッドがあるところも、少ないが、あるという話もお聞きしますので、介護施設入所の需要と供給のミスマッチを解消するためにも、介護施設の入所待機者数について市のホームページで公表してはどうでしょうか、お答えください。

 小規模多機能型施設に関しましても、市民のニーズが非常に高いものです。アンケート調査の結果からもわかるように、地域に密着したサービスを充実し、24時間、365日、利用しやすい形で推進していただきますよう、よろしくお願いいたします。

 介護認定のあり方についての意見で、認定審査に時間がかかるが市町村調査の7割弱で最多を占めたことからも、さらなる改善を要望しておきます。

 次に、住宅用火災警報器設置促進については、市営住宅も平成22年度中に設置を完了するということですので、消防局長が先頭に立って住宅用火災警報器の有効性をさらに市民の方にアピールし、住宅用火災警報器をつけることによって一人でも多くの命を救えるよう、御尽力をお願いします。

 次に、2010年2月16日付の公明新聞によりますと、

  大阪府豊中市は今年4月から、小学校5、6年生を対象に、「救命講習」を実施する。簡易キットを使い、心肺蘇生法などを学ぶもので−−市内の全小学校でこうした取り組みを行うのは、全国でも初めて。−−将来的には救命率の向上にもつながると期待されている。

  4月から豊中市内の全市立小学校(41校)で開かれる「救命講習会」は現在、中学校・高校が行っている講習とは違い、「ジュニア救命サポーター事業」として新しく実施するもの。対象は5年生または6年生で、各学校が選択できる。

  講習会では、通報や周りの人に救助を求めるなど緊急時の基礎知識のほか、上半身の人形などが入った簡易キットを用いて、心肺蘇生法や、自動体外式除細動器(AED)の使い方などを学ぶ。講習で使用した簡易キットは家庭に持ち帰ってもらい、家族にも講習内容を伝えられるようにする。

  4月1日から、順次全小学校で実施していく予定とのことです。

 1問目の答弁にもありましたが、学校の先生が直接生徒に救命講習を教えることができる資格を持った先生、いわゆる応急手当普及員ですが、和歌山市には、現在、小学校に103名の先生がおります。この先生と消防がタイアップし、本市としても小学校の5〜6年生を対象にジュニア救命講習を実施すべきと考えますが、教育長のお考えをお示しください。

 次に、平成8年から始まった普通救命講習と上級救命講習、平成16年から始まった応急手当普及員講習が、合計3万3,790人となりました。さらに、3時間に満たない救命講習、つどいを合わせますと、その総数は7万6,823人となります。この救命講習を受けられた方々は、和歌山市の安心・安全を守る中核中の中核であります。和歌山市の宝と言っても過言ではありません。これまで御尽力いただいた関係者の皆様に敬意を表したいと思います。

 和歌山市の世帯数は約15万世帯ありますが、1世帯に1人、救命講習を受けた人がいれば、どれだけ多くの人が助かるか、はかり知れません。さらなる救命講習の普及、啓発が大切であると考えます。応急手当普及に関する講習会の今後の取り組みについてお聞かせください。

 また、小学校、中学校、高校と救命講習を受けた子供たちが、3年たち、5年たち、10年たったときには、和歌山市の安心・安全を守る人材へと成長し、和歌山市の大きな地域の防災力になることは間違いないと確信します。市長の見解をお聞かせください。

 最後に、住民票、印鑑証明のコンビニ発行についてですが、平成22年度から、支所、連絡所の窓口業務の集約により、42カ所ある支所、連絡所の住民票、印鑑証明の発行が、5カ所のサービスセンターに順次移管されるということですが、本庁舎での住民票、印鑑証明の発行枚数と支所、連絡所での発行枚数とを比較してみますと、全体の約半分の17万26枚が支所、連絡所で発行されています。単純に年間1人の人が1枚の住民票をとると仮定すると、17万人以上の方に影響が出ることになります。

 5カ所のサービスセンターだけでは、行政サービスが向上したとは決して言えません。逆に、低下したと言っても過言ではないと思います。しかも、家の近くのコンビニで市役所の閉まった夜11時まで住民票や印鑑証明がとれるとなれば、市税や国民健康保険料のコンビニ納付とあわせ、さらに市民への行政サービスの向上が図られます。また、和歌山市として、早く手を挙げれば、国の補助も受けられると聞き及んでおります。市長の英断に期待し、この問題に関しても引き続き一般質問で取り上げていきたいと思います。

 以上をもちまして、私の一般質問を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手)



○議長(宇治田清治君) 大橋市長。

 〔市長大橋建一君登壇〕



◎市長(大橋建一君) おはようございます。6番中尾議員の再質問にお答えいたします。

 まず、女性特有のがん検診推進事業の5年間継続実施についての考えを述べよ、それから、子宮頸がんワクチン接種の助成実施について市長の見解はどうかということでございます。

 今年度より実施しております女性特有のがん検診推進事業、子宮頸がん、乳がん検診無料クーポン券送付については、県内でいち早く8月に対象者の方のお手元に送付し、それにより、市民のがん検診を受診していただく運を高めてまいりました。特に子宮頸がんにつきましては、無料クーポン券による9月から12月の20歳、30歳、40歳の受診者は、昨年の同月と比較しますと、20歳は1.9倍、30歳は2.2倍、40歳は3倍であり、若い世代の方の受診機会の拡大につながったと認識しております。

 本市といたしましては、公平性の観点からも、この事業を5年間は継続的に実施することが必要であると考えています。そのためには安定した財源確保が重要な課題であるため、平成23年度以降も安定的に実施できるよう、国に対して強く要望してまいりたいと思います。

 また、子宮頸がんワクチン接種導入につきましては、子宮頸がん検診と一体となった運用により、女性の健康を守ることにつながることから、国制度として導入されることが必要と考えますので、国に対して強く働きかけてまいります。

 次に、救命講習を受けた子供たちが将来の和歌山市の安心・安全を守る人材へと成長し、本市の大きな地域防災力となると考えるが、市長の見解はどうかという御質問でございます。

 昨年、東京都杉並区で、小学校6年生が就寝中に心停止となった父親を救命したという報道がございました。これはAEDを使ったわけではないんですけれども、本市におきましては、これと反対の事例になりますが、過去に、突然倒れ、亡くなった父親に付き添っていた当時小学校6年生の子供が、僕に何かできることはなかったんかなと涙で声を詰まらせながらつぶやき、それを聞いた救急隊員も、かける言葉が見つからないまま、大変無念な思いをしたことがあったと聞いております。

 このようなことからも、子供たちが心肺蘇生の技術やAEDの使用方法を学習することで、身近に救急事案が発生した際に、命をつなぐバイスタンダーとなり得ることは望ましいことであります。

 また、子供というのは、例えば、自転車の乗り方を見ても、知らない間に覚えてしまって、そして長い間それを使ってなくても、使ってみると、またすぐそのやり方を思い出すというように、知識や技術の吸収が非常に早くて、しかも忘れない、そういう時期でございます。この時期にこそ救命講習を受けるのがよいのではないかというふうに考えます。

 加えて、子供たちは、救命講習を通して、改めて命の重さ、人をいたわること、互いに助け合うことの大切さに気づくのではないかと期待するところであります。

 心の成長期であるこの年代で救命講習を経験した子供たち自身が大人になったときに、地域の防災リーダーとなり、命をつなごうとする思いを自分たちの子供に教え伝えていくことで、やがてこのような共助の気持ちがさらに大きな広がりとなり、近い将来発生すると懸念されている東南海・南海地震など災害時においても、大きな地域の防災力になるであろうと考えるところであります。

 以上でございます。



○議長(宇治田清治君) 有本健康福祉局長。

 〔健康福祉局長有本正博君登壇〕



◎健康福祉局長(有本正博君) 6番中尾議員の再質問にお答えします。

 子宮頸がんワクチンやがん検診に関して、中高校生に対する健康教育の取り組みはどうかという御質問です。

 国では、次世代を健やかに育てるための母子保健計画として、健やか親子21計画を策定し、2014年をめどに事業が進められており、その中でも、思春期の保健対策の強化と健康教育の推進が課題とされています。

 本市では、HIVや子宮頸がんの原因であるヒトパピローマウイルスを含め、性感染症に対する正しい知識と理解、予防対策、また、喫煙による健康被害などの啓発を目的に、中高校生を対象に思春期健康教室を実施しており、平成20年度は10回実施いたしました。

 また、本年1月には、女性の健康支援対策事業として、保健所において、教育の現場で思春期特有の問題について重要な役割を担っている養護教諭等を対象に、「思春期のこころと性、生きる力を育むために」というテーマで講座を開催いたしました。講座後のアンケートから、性を教えることは生きていく上での土台となる教育であるということが痛感させられたという内容のコメントが多く、今後とも関係部局と連携し、健やか親子21を踏まえた取り組みをさらに充実してまいりたいと考えております。

 次に、介護保険施設の入所待機者数について、市のホームページで公表してはどうかという御質問です。

 本市ホームページでの介護保険施設の入所待機者数公表については、固有の事情のある施設も考えられることから、各施設に掲載意向を確認の上、実施に向け、前向きに取り組んでまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(宇治田清治君) 田中消防局長。

 〔消防局長田中幹男君登壇〕



◎消防局長(田中幹男君) 6番中尾議員の再質問にお答えします。

 応急手当普及に関する講習会の今後の取り組みについての考えはとの御質問でございますが、消防局では、関係機関と協力して、一人でも多くの救える命を救うため、さらにバイスタンダーの養成に力を入れるとともに、奏功例を示し、応急手当ての重要性を市民に訴えてまいります。また、講習の質の向上を図るため、必要な資機材の充実に努めてまいります。

 以上でございます。



○議長(宇治田清治君) 大江教育長。

 〔教育長大江嘉幸君登壇〕



◎教育長(大江嘉幸君) 6番中尾議員の再質問にお答えいたします。

 消防・教育施策について、応急手当普及員の先生と消防がタイアップした、小学校5〜6年生対象のジュニア救命講習の実施についての御質問です。

 小学校では、命を大切にする心や人を思いやる心を育てるために、いろいろな学習に取り組んでいるところです。議員御提案のジュニア救命講習については、周りの人への救助の求め方やAEDなどの実技講習を通して、救命意識の向上などの効果が期待されると聞いております。

 救命講習については、応急手当普及員である教員が他の教職員に指導する学校はふえてきていますが、児童への指導に取り組む学校は少ないのが現状です。今後、応急手当普及員の養成、増員に努めるとともに、消防局と連携して、高学年の児童を対象とした講習にも取り組んでまいります。

 以上でございます。



○議長(宇治田清治君) 樫原教育局長。

 〔教育局長樫原義信君登壇〕



◎教育局長(樫原義信君) 6番中尾議員の再質問にお答えいたします。

 中高校生に対する健康教育の取り組みについての御質問です。

 中学校では、保健体育の授業において、1年生のときに「心身の発達と心の健康」、2年生のときに「健康と環境」「傷害の防止」、また、3年生のときには「健康な生活と病気の予防」と題して、感染症や性感染症の予防についての学習を適切な時期に指導しております。また、高等学校でも、保健体育の授業において、「現代社会と健康」「生涯を通じる健康」「社会生活と健康」について学習を行い、感染症とその予防や、思春期と健康について指導しております。

 今後は、ヒトパピローマウイルスによる感染と子宮頸がんとの関連についても、関係部局と連携をとりながら、生徒及び保護者に広く啓発してまいります。

 以上でございます。



○議長(宇治田清治君) しばらく休憩します。

          午前11時04分休憩

   −−−−−−−−−−−−−−−

          午後1時11分再開



○議長(宇治田清治君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。

 日程第2の議事を継続し、質問を許します。

 渡辺忠広君。−−16番。

 〔16番渡辺忠広君登壇〕(拍手)



◆16番(渡辺忠広君) それでは、一般質問に先立って、元市議会議長、浜野喜幸さんが御逝去されました。御逝去に当たり、心から哀悼の意を表明したいと思います。

 浜野喜幸さんは、私と同じ住友金属で働いていた大先輩でもありますし、市議会においては先輩議員として、私自身も多くの指導を賜ってまいりました。また、貴志地区の連合自治会長として御活躍され、私自身、この自治会長としてのお仕事にも御指導を賜ってまいりました。この場をおかりして、御冥福を御祈念申し上げたいと思います。

 それでは、議長のお許しを得ましたので、通告に従い一般質問をいたします。

 1つは、雇用施策についてであります。

 市長は、今議会に当たっての施政方針で、有効求人倍率が0.5倍台となり、雇用問題は深刻さを増し、和歌山市としても新たな雇用施策を図る、このように雇用の拡大の方向を示されました。

 ハローワーク和歌山では、昨年3月、新たに和歌山市の北島地区にハローワーク和歌山の附属施設として支所を設置するなど、求職者の就職活動支援を行ってまいりました。しかし、その成果はなかなか見えてまいりません。ハローワーク和歌山所管轄内の主要雇用失業指標によれば、有効求人倍率は平成18年度が0.95倍、平成19年度が0.95倍、平成20年度が0.87倍、昨年12月の月度有効求人倍率は0.52倍と、年を追うごとにその指標は悪化をたどっております。

 きょうの新聞報道で、総務省は日本の雇用指数を発表いたしました。少し改善をしていると、このようにも発表されておりますけれども、根本的には、雇用の状況は非常に低迷をしているということについては変わりありません。

 その背景には幾つか要因が挙げられると思いますけれども、1つは、アメリカのリーマンショックによる経済破綻の影響、これが非常に大きな問題があると思いますけれども、国内的には政府による経済政策のかじ取りの誤りを指摘したいと思います。

 その一つは、終身雇用制度を古い慣習として廃止したことであります。労働者派遣法を改正し、製造現場にまで派遣労働者の拡大を図ることで、企業が必要なときだけ労働者を雇用し、不要になれば切り捨てる、こうした労働者派遣法の改正が行われてきたこと。

 一つは、構造改革の名のもとに、強い企業をもっと強くすれば経済は成長し、暮らしもよくなる、こうした観点のもとで、法人税の減税、連結決算方式、また、株主配当の50%減税など、大企業や大金持ち優遇施策を進めてきたこと。高いところにさらに土盛りをする、こういう施策を進めてきた結果、大企業は利益を内部留保として蓄えてまいりました。その一方で、日本経済の下支えをしてきた中小企業の倒産件数は、この3年間連続して増加の一途をたどっております。その結果として、今日の雇用の混迷をもたらせてきたものと私は思っております。

 今、大切なことは、先ほども述べました大企業などの内部留保と利益を社会に還元させることで雇用の拡大を図り、中小企業の経営の安定を図るべきだ、また、労働者派遣法による製造現場への派遣労働は以前のように禁止し、雇用は原則として社員として採用すべきだと、このように思っております。

 雇用を守り、生活安定を図るために、大企業の内部留保を社会に還元させよ、こういった声は、今、日本の主要な労働組合の中では一致する意見となっております。また、このことは、2月17日、日本共産党の党首である志位委員長と鳩山首相との党首会談の中で、大企業の内部留保を社会に還元をさせること、このことを申し入れたところ、鳩山首相も、十分検討に値する問題だ、このように答えております。

 今、和歌山市は、国の雇用施策の推移を見守っているだけでは行政としての社会的責任が果たせないのではないかと、このように思っています。そこで幾つかのことをお尋ねいたします。

 和歌山県は、国が制定した緊急地域共同就職支援事業−−雇用情勢が非常に厳しい地域だ、こう指定した21道県の一つでもあります。国の雇用施策を活用した市の雇用対策はどのようなものがあるかをお答えください。

 次に、市独自の財政支出を伴う単独施策はどのような取り組みがあるか。また、今年度から新たに取り組む計画はありますか。

 次に、平成16年3月、職業安定法が改正され、地方公共団体の無料職業紹介事業を行うことが可能となっております。承知のように、無料職業紹介事業は、和歌山市がみずからの施策に関する業務に附帯して行うことができる事業で、厚生労働省への届け出をするだけで可能となっている事業であります。

 現在、生活保護課でも、ハローワークからの職業紹介コピーつづり、それに基づいて職業紹介が実施されております。また、母子家庭世帯に対しては職業紹介を行っております。これは、平成20年7月22日、厚生労働省児童家庭局長通達に基づき、実施されております。

 地方公共団体無料職業紹介事業を行っている他都市の実施例を紹介いたします。例えば大阪府和泉市の取り組みであります。

 和泉市では、6年前、職業安定法第33条に地方公共団体無料職業紹介事業が加わり、法改正と同時に、全国の市町村に先駆け、無料職業紹介センターを市役所内、市内公共施設内に設置をしております。その特徴は、職業紹介業務に加え、あっせん事業を展開していることであります。事務取扱要綱を定め、大阪労働局、公共職業安定所等の協力を得て、労働力需給調整会議を設置して、職業紹介についての現状や求人状況、求職状況の提供等を相互に連携、協力をして行っております。

 事業は、和泉市の場合、雇用拡大に一定の実績を上げています。紹介すれば、平成20年度の求人受理件数は687件、登録数は482件、そのうち中高年齢者は151件、職業紹介件数は299件、実際に就職を行った件数は66件、ハローワークとの連携を密にしてきた取り組みが功を奏しております。

 また、福岡県古賀市、ここでも無料職業紹介所設置運営要綱を定めております。市役所や市内公共施設内3カ所に紹介所を設置して、求職エリアを九州地区全体に拡大し、紹介をしております。

 雇用情勢の逼迫に市の行政が安閑としていてはならないと思います。他都市の例を見ても、庁内に同様業務と併用し、無料職業紹介所を設置し、とりわけ市民が足を運びやすく、無料の駐車場が設置されている市役所に紹介所を置いていることが、その最大の特徴であります。

 和泉市の場合、パソコンを数台設置し、インターネットと接続し、画面で求人情報を確認する。求人情報のさらなる詳細は、詳細情報をクリックすればさらに詳しい情報が得られる、こういう状況になっております。ハローワークに設置されています詳細ネット情報には及びませんが、一定の情報検索は可能となっております。

 業務の申請を厚生労働省に届け出て、ネット接続をするパソコン数台を設置するスペース、他の業務と併用したオペレーターを配置すれば済むことであります。こうした取り組みを行っている自治体は、私の知る限りでは、青森市、高山市、筑紫野市、浦安市、大津市等々でも実施され、実績を上げておられます。

 現在、生活保護課で、週1回のハローワークからの求人情報のコピーを参考にして紹介業務を展開されておりますけれども、厚生労働省に申請するだけで無料職業紹介所の開設は可能であります。また、そのことによって、毎日、ダイレクトに多くの市民が最新情報を見ることができる、こういう制度であります。職業安定法第33条に追加された地方公共団体無料職業紹介所事業について、ハローワークと協議し、実施をされてはいかがかと思います。市長の答弁を求めたいと思います。

 次に、和歌山市の農業支援施策について、何点かお伺いをいたします。

 日本の農業の荒廃は、1961年の農業基本法の制定以来、長い経緯があると、このように思います。歴代の政府の農政は、農産物の輸入自由化を推進し、価格決定などに必要な対策を怠ってきた、そこに今日の大きな日本の農業の荒廃があると、このように思います。

 その中でも、1つは、世界貿易機関−−WTOですが、この農業交渉で締結されたアクセス米の輸入、この自由化であります。1993年、細川内閣は、関税貿易一般協定の合意を受け入れることを深夜、表明したことは、私もよく記憶をしております。それ以来、義務化されていないにもかかわらず、毎年、玄米の輸入が行われ、今新たに発足した鳩山内閣は、自由貿易協定、いわゆるFTA交渉、アメリカからの米の輸入の自由化を検討しようとしております。

 従来の政権のもとで、米は需要量に対して余剰となっている、だから減反はやむを得ない、こう言って農家の皆さんに減反を押しつける一方で、ミニマム・アクセス米、日本人の年間消費量の8%、輸入の継続を行ってきました。およそ77万トンです。和歌山市の米の生産量は、減反施策もあって、今−−和歌山市だけですけれども−−年間およそ9,000トンの玄米生産です。日本の輸入アクセス米は、和歌山市の玄米生産量の約85年間分、和歌山県の玄米生産量の実に約23年間分が輸入されていることになります。

 鳩山政権のもとでも、アクセス米の輸入総量を継続する、国内の米生産農家に対しては減反を強要する、こうした国の農業施策は今年度も継続されようとしております。

 市長は重ね重ね、農業は和歌山市の基幹産業と、こう位置づけられ、ことし発表しました総合計画においては、食料自給率向上目標の設定もされました。私は、市の行政がこのまま農家への支援を怠れば、あと数年も待たずに和歌山市内の農家は疲弊するとの危機感を持っております。

 そこで幾つかのことをお尋ねいたします。

 国の減反施策ですけれども、和歌山市の農政へどのような影響を与えると思われますか、見解をお聞かせください。

 次に、減反に伴う水田利活用事業についてお伺いをいたします。

 1つ目は、地域水田農業推進協議会、これの和歌山市における役割、その決定がどのような影響を与えると考えておられますか。

 2つ目は、米の戸別対象農業者に対する10アール当たりの生産費用と販売価格差1万5,000円を支給するという国の新たな農業施策は、減反の協力が前提となっております。和歌山市の農業経営にどのような影響を与えているとお考えでしょうか。

 3つ目は、国の減反施策。休耕田に対する転作作物の交付額は、転作作物別に金額設定がされております。麦や大豆等の作物は1反当たり3万5,000円、米粉、飼料用の新規需要米は8万円、その他ソバ等の転作は2万円、いずれも10アール当たりの交付額となっております。この交付金制度は和歌山市の農業経営にどのような影響を与えると考えられますか。

 次に、新規営農者支援についてお伺いをいたします。

 今、和歌山市の農家は、高齢化と同時に、後継者不足、農産物の価格の低迷、輸入農産物の拡大に影響され、農業収入では生活ができない世帯が増加しております。その結果、和歌山市では休耕田や耕作放棄農地が増加をし、不法転用が多発をしております。その中でも、少なくない青年が新規営農家を目指して申請がされつつあります。農地を守り、維持し、市民に新鮮で安全な農産物を提供しようと努力をされております。農業で生活をしたい、こう思う若い方たちを支援する市の独自施策を進める必要があるものと私は思います。

 そこでお尋ねをいたします。

 1つ目は、和歌山市の新規営農家を支援する施策はどのようなものがありますか。

 2つ目は、今後、新規営農家に対してどのような支援策を持っておられるか、お尋ねをいたします。

 最後ですが、農産物の被害救済についてお伺いをいたします。

 昨年11月11日の豪雨によって、市民生活は非常に大きな被害を受けました。同時に、農家における秋冬野菜の被害−−これも甚大な被害であります。和歌山市の農林水産課の調査によれば、1億4,000万円を超える被害が発生し、多くの農家では、例えば、出荷寸前の白菜が水没したので、すべて処分されました。

 主食である米、ハウス栽培については、多くの農家では農業共済に加入されておられます。水害などの被害をこうむった場合、共済保険制度がありますけれども、裏作野菜、路地植えの作物に対しては共済制度がないため、何の補償もされておりません。先ほどから述べておりますように、今日の農家は、米だけでは農家の経営は成り立ちません。農家の収入は裏作物と転作作物による収入が主なものとなっていますが、水害に遭えば多くの農家の収入が途絶えてしまう、これが今の和歌山市の現状であります。

 減反施策への協力農家に対して、裏作物、畑作物専用農家に対して、水害等への行政支援をしてほしいこう願う農家の声は私の耳にたくさん届いております。こうした農家への支援策を早急に検討することが必要なことだと思いますけれども、市長の答弁を求め、以上、私の第1問といたします。(拍手)



○議長(宇治田清治君) 大橋市長。

 〔市長大橋建一君登壇〕



◎市長(大橋建一君) 16番渡辺議員の一般質問にお答えいたします。

 まず、雇用施策について、職業安定法第33条に追加された地方公共団体の無料職業紹介事業について、ハローワークと協議し、実施してはどうかという御質問であります。

 無料職業紹介事業につきましては、平成16年から職業安定法改正により、厚生労働大臣に届け出ることにより、地方公共団体もみずからが行う施策に関する業務に附帯する業務として行うことができるようになっていることは承知しております。議員のおっしゃいますとおり、和泉市や福岡県古賀市などの自治体では、無料職業紹介事業に取り組んでおられます。

 本市での無料職業紹介事業の実施につきましては、検討すべき課題がいろいろとございますが、市の相談窓口でパソコンを使ってハローワーク和歌山求人情報を検索できるようになれば、訪れた方の利便が図れると思いますので、ハローワークと協議しながら、何ができるか検討してまいりたいと考えております。

 次に、農業施策についてであります。

 まず、米減反施策は和歌山市農政へどのような影響を与えると思うかという御質問であります。

 御指摘のミニマム・アクセス米につきましては、そのほとんどが加工用、飼料用及び援助用等として使用され、そのうち8万トン程度が主食用として流通しております。全国段階における平成22年7月から1年間の米の需要見通しは813万トンで、平成22年産米の生産数量目標も同じく813万トンの配分になっていますが、この数量の設定に当たりましては、ミニマム・アクセス米を対象としていないと国から聞いておりますので、ミニマム・アクセス米と減反施策との直接的関係は余りないものと思います。

 水田農業の経営安定を進めるためには、米の価格の安定を図ることが肝要であると思いますので、和歌山市の農政上、現段階で生産調整の実施はやむを得ないものと認識しております。

 次に、減反に伴う水田利活用事業について、地域水田農業推進協議会の和歌山市における役割と、その決定がどのような影響を与えているかという御質問であります。

 和歌山市水田農業推進協議会は、農業協同組合、農業共済組合、農業委員会、土地改良区、担い手農家、消費者団体、和歌山市等で構成されています。

 平成22年4月からスタートする水田利活用自給力向上事業に対する当協議会の和歌山市における役割でありますが、この事業と同じく4月にスタートする米戸別所得補償モデル事業とあわせて、これら制度の農家への啓発、推進並びに生産目標数量の配分及び転作作物等の現地確認などが主な業務となっています。それに加え、この協議会は、和歌山市の特性に応じた水田農業の活性化を目指し、地域水田ビジョンを策定する役割を有しております。

 したがいまして、当協議会は、和歌山市の水田農業の発展に関して最も重要な役割を担う団体の一つであると言えると思っております。

 次に、新規営農者の支援についてということで、今後、新規営農者に対するどのような支援策を持っているかということであります。

 未来の和歌山市農業の担い手となる新規就農者対策は、農政上、極めて重要な施策であると認識していますので、国及び県の制度を最大限に活用しながら、和歌山市独自の施策についても、関係機関、団体と連携のもと、検討していきたいと考えています。

 最後に、農産物被害救済についてであります。農家への支援策を早急に検討する必要があると思うがどうかということであります。

 昨年11月11日の豪雨は、和歌山市の特産農産物である水田裏作野菜を中心に多大な被害をもたらし、農家に大きな打撃を及ぼしました。本市では、このような災害の際、県の制度資金を活用し、ハウス等施設の復旧や運転資金等の融資を受ける農家に対して、県及び農業協同組合と連携し、農家の利息がゼロとなるよう利子補給を行ってきたところですが、今回の災害では、農家の復旧経費が高額になる施設被害等が少なかったことなどにより、県との調整が調わず、実現しませんでした。

 今後、市独自の利子補給制度を初め、どういった支援策ができるか研究してまいりたいと考えております。

 以上であります。



○議長(宇治田清治君) 山本まちづくり局長。

 〔まちづくり局長山本 牧君登壇〕



◎まちづくり局長(山本牧君) 16番渡辺議員の一般質問にお答えいたします。

 雇用施策と農業施策についてでございます。

 初めに、雇用施策について、1、国の雇用施策を活用した市の雇用対策はどのようなものがあるか、2、市独自の財政支出を伴う単独施策はどのような取り組みがあるか、3、今年度から新たに取り組む計画は何かとの御質問です。

 国の雇用施策を活用した市の雇用対策としましては、次の就職までのつなぎの場として短期の雇用を提供する緊急雇用創出事業臨時特例基金活用事業と、地域における継続的な雇用機会を創出するふるさと雇用再生特別基金活用事業があります。この2つの事業につきましては、職を失った方々にできるだけ多くの雇用を提供できるように積極的に取り組み、平成22年度当初予算においては、両事業を合わせて26事業で134人の雇用が確保できると見込んでおります。

 2つ目に、市独自の財政支出を伴う単独施策につきましては、昨年、産業総務課に産業労働班を設け、4人のスタッフで、雇用対策を初め中小企業勤労者の福利厚生の向上など、さまざまな事業を行っています。

 国の雇用施策以外で市単独の雇用施策といたしましては、まず、平成21年7月に労働相談窓口を開設し、就職活動や職業生活を送る上での悩み等、労働に関するさまざまな相談に応じています。

 また、若年層の就職を支援するために、履歴書の書き方や模擬面接などを行う若年者就職支援セミナーを年2回開催するとともに、市内企業への就職を促進するために、学生を対象として、わかやま企業ウオッチングを実施して、地元企業の魅力を紹介しております。

 さらに、関係機関と連携した取り組みといたしましては、労働局、ハローワーク、経営者団体と共催で、きのくに人材Uターンフェア、わかやま就職フェア、ワークフェスタなどの合同就職面接会を開催し、就職希望者と企業のマッチングに努めております。例えば、2月24日にビッグ愛で開催されたワークフェスタには、832人の求職者が来場され、昨年と比較して16%の増加という状況でした。

 続いて、3つ目に、今年度から新たに取り組む計画は何かという御質問につきましては、新たな取り組みというより、当面は、現在実施している取り組みの内容を充実させていきたいと考えております。

 先ほども申し上げましたとおり、昨年4月に産業労働班を新設しまして、新しいスタッフで雇用対策のほかにもさまざまな事業を行っております。雇用対策だけを取り上げましても、国の雇用施策を活用した事業、市単独の事業、関係機関と連携した事業などを行っておりますので、それぞれの内容をより充実させ、精いっぱい努力してまいります。さらに、先ほど市長から答弁のありましたことにつきましても、ハローワーク和歌山と協議し、新たに何ができるか検討してまいります。

 次に、農業施策について、減反に伴う水田利活用事業について、2点ございました。

 1点目、米の戸別対象農業者に対する10アール当たりの生産費用と販売価格の差額1万5,000円を支給する国の農業施策は減反の協力が前提であるが、和歌山市の農業経営にどのような影響を与えるのかとの御質問です。

 平成22年4月からスタートする米の戸別所得補償モデル事業は、自給率の向上を目指し、その環境整備を進めるため、米の生産数量目標に従って生産する販売農家に対して、まず、恒常的なコスト割れ相当分の助成として10アール当たり1万5,000円が交付されます。また、平成22年産米の販売価格が過去3年間の販売価格を下回った場合、その差額が交付される追加補てん制度も設けられています。この制度の実施により、十分とは言えませんが、和歌山市の水田農業の経営安定が図られるものと思います。

 2点目といたしまして、国の減反施策に伴う休耕田に対する転作作物の交付額は転作作物別に設定されているが、こうした交付金制度は和歌山市の農業経営にどのような影響を与えると考えているかとの御質問です。

 平成22年度から転作作物に対する交付金制度が大きく変わり、自給率向上のポイントとなる麦、大豆、米粉用・飼料用米などのいわゆる戦略作物の生産拡大を推進する制度として、水田利活用自給力向上事業がスタートします。

 従来の制度とは異なり、この事業の対象者は、米の生産調整の実施者である必要はありません。ただし、麦、大豆、米粉用・飼料用米等に関しましては、実需者との契約が必要であり、本市ではこれらの実績がないことから、有利な条件での販売契約は困難であるなど、厳しい状況があります。

 また、和歌山市の水田の多くは、夏場に水が入るなど、畑作には適しませんし、大豆、麦、飼料作物の栽培も極めて少なく、自家消費程度の作付となっています。本市において対象となる主な作物は野菜と果樹ですが、当該事業ではその他作物に該当し、交付単価は1万円と最も低いランクに位置づけられています。

 さらに、新制度では、主食用米や麦や菜種などの戦略作物との二毛作、戦略作物同士の組み合わせによる二毛作に対して1万5,000円が交付されますが、本市で栽培が盛んな野菜との二毛作は対象とはなりません。

 このように、新制度に関しましては、本市の水田農業において、現在のところ、余りメリットはないように感じていますが、自給率の向上と水田農業の活性化の観点から、関係機関、団体と連携し、推進していきたいと考えています。

 次に、新規営農者支援について、和歌山市の新規営農家を支援する施策はどのようなものがあるかとの御質問です。

 和歌山市では、農業委員会、農業協同組合、海草振興局、和歌山市等で構成する和歌山市地域担い手育成総合支援協議会を組織し、担い手や新規就農者の支援に取り組んでいるところです。具体的には、農業委員会に農地のあっせんをお願いするとともに、制度資金や国の補助事業の紹介などを行っているところです。とりわけ平成21年度は、新規就農定着促進事業が発足し、和歌山市において2名の新規就農者が、農機具等の購入に当たりこの事業の適用を受け、初期投資の負担が軽減されました。しかしながら、和歌山市独自の新規就農者のみを対象とした事業は、現在のところ、これといったものはない状況です。

 以上でございます。



○議長(宇治田清治君) 16番。

 〔16番渡辺忠広君登壇〕(拍手)



◆16番(渡辺忠広君) それぞれ答弁をいただきましたので、再質問をさせていただきます。

 まず、第1、雇用施策ですけれども、今、答弁の中で、新たに産業総務課に産業労働班を設けて、4人のスタッフで雇用対策を初めさまざまな事業を行っていること、また、労働相談窓口を開設して、労働に関するさまざまな相談を行っているという答弁がありました。雇用施策について、和歌山市の相談窓口でパソコンを使ってハローワーク和歌山の求人情報検索が可能となるよう協議をする、こう回答がされました。

 従来の国や県の施策に加え、雇用拡大に役立つ和歌山市独自の施策の実現のために尽力を御期待したいと、このように思いますので、市長、よろしくお願いをいたします。

 さて、農業施策についてであります。

 さまざまな答弁をいただきましたけれども、さらにちょっと詳しく数字を述べますので、御了解をしていただきたいと思います。

 ミニマム・アクセス米の輸入について、国策として、減反施策とは直接的な関係はない、このように答弁をされました。また、減反は米価格の安定のためにはやむを得ないとの認識があるとの答弁であります。こうした認識というのは、先ほど1問の2番目に回答をされました地域水田協議会、この役割は欠かすことができないので、後からこの問題についても触れてみたいと思います。

 世界貿易機関−−WTOとの自由貿易協定による輸入米が77万トン、それ以外にも、民間契約によって10万トンが毎年輸入されていることは承知のことであります。その上、鳩山新政府が、アメリカとの自由貿易協定、いわゆるFTA、この締結の検討を始めようとしておりますけれども、昨年の議会でも触れましたけれども、FTAが締結されれば、日本の水稲生産量、米は現状の82%が減少する、このように多くの専門家の方が述べておられます。

 答弁では、輸入米は加工米だから、直接的な影響はない、こう答弁されました。しかし、輸入量の1割強は、少なくとも主食用米として流通をしております。ほかは菓子類などに加工されております。しかし、本来、お菓子も国産米で加工されてきたわけですから、直接的な影響を受けております。

 市長は、米の輸入自由化は減反施策とは無関係で、生産調整はやむを得ないとの考えのもとで、地域水田農業推進協議会の副会長として主導的な立場から、ことしも農家の減反を指導されているのですか。

 米の輸入の自由化は、1993年、細川内閣が関税貿易一般協定で合意したことに始まります。しかし、米の値段の推移を見れば、ピークは1985年の、60キログラム−−1俵ですが、1万8,000円です。以来、価格は年々低迷してまいりました。米の輸入自由化が本格的に進められて以降、2005年、実に10年間推移をしていますけれども、1万8,000円が1万3,300円に下がりました。その2年後の2007年は1万2,790円、現在では1万2,000円前後になっていることは承知のことであります。ちなみに、この和歌山県の特産米はキヌヒカリであります。平成19年度の玄米平均価格は1俵当たり1万2,234円であります。

 米の輸入自由化が、国内生産量を抑制して、生産者米価を低迷させてきたことは、農業関係者のみならず、今、多くの国民の常識となっております。

 1問で指摘した今回の政府の戸別補償1反1万5,000円の支給の根拠となっている標準的な生産費は、1俵当たり、家族労働を軽視した数値で1万3,700円となっています。ところが、同じ農林水産省、平成20年度版−−同じ年度です−−ポケット農林水産統計という統計では−−この中でも少し触れられておりますけれども−−玄米の1俵当たりの生産費は、全国平均は1万6,824円であります。実に3,000円以上も、生産費の根本的なところの数値に大きな違いがあります。

 細かい数字をいろいろと述べましたけれども、政府の戸別補償として、10アール−−1反当たり1万5,000円の支給をしたとしても、全国平均で1反当たり約3万3,000円の赤字になります。農家は米を生産すればするほど、また、経営規模が大きければ大きいほど、農業経営は赤字になっていく、このことを証明しております。

 ちなみに、和歌山県農林統計情報協会というのがあります。こういう年報を毎年出しております。私も毎年、資料として手に入れておりますけれども、この統計によれば、平成20年度、和歌山県の場合、1反当たりの生産費は実に−−全国平均は前に述べましたけれども−−和歌山市の場合は19万4,854円であります。これはこの資料に基づきます。キヌヒカリの1俵価格は先ほど述べましたように1万2,234円ですから、1反当たり9俵の収穫として、1万5,000円の補助金を受けたとしても、1反当たり約6万9,000円の赤字が残ることになります。

 米は主食であります。農家はどうにもできないという状態になっております。このままでは、農家の方たちは水田を放棄せざるを得ない。農家をやめざるを得ない。

 市長は、先ほども述べましたように、減反施策を推進する地域水田推進協議会の副会長になっておられます。ことしの協議会の基本指針を読ませていただきました。市長、それによれば、ことし、平成22年度の減反指針、発表されましたよね。和歌山県の生産量目標は、日本国内需要米813万トンとして、その0.457%と和歌山県の米の生産量が決定されました。和歌山市の割り当て生産量は8,720トンであります。近畿農政局和歌山の調査によれば−−この調査です(見せる)−−平成20年度の和歌山市収穫量は8,930トンですから、減反施策によって、ことしはさらに生産量は減らされる、抑制されている、これがことしの協議会の基本指針であります。

 局長は、さきの答弁で、10アール当たり1万5,000円の差額補てんは十分とは言えないが、水田農業の経営安定が図られる、このように答弁されました。

 水田は、国土の保全や洪水防止、水源の涵養、景観形成、生物の多様性を促す生態系保全の役割を維持、保全する上で、多面的な機能を果たしております。全国平均で1反当たり約3万3,000円の赤字を承知の上で、農家の皆さんは減反に協力をしながら、主食である米の生産に汗を流されております。この労苦に和歌山市として支援策の手を差し伸べるべきだというのが私の考えであります。

 支援策として、例えば、昨年も少し触れさせていただきましたけれども、水稲の箱苗の購買費、種もみの購買代金等の支援策です。

 今、農家の多くの方は田植え機で田植えをされておりますので、箱苗を使っております。この箱苗は、農協と連携し、契約購入をされておりますが、1箱約800円程度、1反で15箱から20箱を必要としますけれども、15箱として計算しても1万2,000円程度が必要です。

 種もみ、これは県の特産米のキヌヒカリですが、このキヌヒカリの品質を維持するために、種もみ用として別途栽培されているために、非常に高価なものとなっております。昨年の県JAの販売種もみの値段は、1キログラム690円です。1反当たり種もみ量を4キログラムとしましても、2,760円が必要となってまいります。

 農家の経営を維持するためには、もう既に猶予はないと、私はこのように思っております。農業支援策は喫緊の課題であります。

 水田農業の経営の安定の支援策として、市長に1点だけお伺いをしたいと思います。昨年、私の種もみへの支援要請に対して、箱苗、種もみの補助の検討を約束されましたが、現在どこまで進んでいるのか、お答えをしてください。

 次に、水田利活用事業の問題です。転作奨励についてお伺いをいたします。

 答弁では、麦や大豆、米粉、飼料米の転作を奨励したとしても、販売業者との契約がなければ、奨励金は支給されません。したがって、答弁にありましたように、新制度は和歌山市の水田農業にとってメリットはない、こう答弁をされました。私もそのとおりだと思います。政府が打ち出した水田利活用制度の活用というのは、和歌山市の農家にとって、実績がないこともあり、その恩恵は皆無だと思っております。

 例えば、飼料用米の生産、近畿農政局和歌山農政事務所というところへ行って、聞いてまいりました。昨年、和歌山県下で2つの農家がこの飼料用米の栽培を試みたそうですけれども、多量生産品目種で収穫は成功しなかったと、このように伝え聞いております。また、たとえ収穫に成功していたとしても、販売ルートが事前に確定していない限り、今回の政府の新たな直接戸別補償制度は受けられない、そういう仕組みになっていることは承知のことだと思います。麦や大豆、ソバ、菜種にしても同じことであります。

 そこで、幾つかのことを私は要請したいと思います。

 生産戸別農家と販売事業者の間の仲介役を、和歌山市が仲立ちする仕組みをつくる必要があると思います。農家の皆さんが減反を押しつけられて耕作放棄農地となった水田を活用し、農家が麦や大豆などの戦略作物への作付を促す制度として、販売先を戸別農家任せにせず、仲介支援体制を市として取り組んでいただきたい。この検討をお願いいたします。

 2番目に、水田の利活用方法ですけれども、この問題は、食料自給率の向上を図る、政府もそのことを目的にしております。和歌山市の場合は、総合計画で、食料自給率の向上目標、平成19年度の現状値11%を平成25年度には13%にする、このように目標を設定いたしました。

 承知のように、和歌山市は、乳製品等の高カロリー商品生産が皆無であります。カロリーベースで1%の引き上げも大変なことであることは承知をしております。市街化地区、市街化調整地区、農業専用地区を問わず、耕作放棄地の解消を図ることは、食料自給率の引き上げと連動をいたします。食料自給率向上のためにどのような施策を考えておられるのかをお聞かせ願います。

 次に、新規就農者支援についてであります。

 昨年は2件の新規申請がされたと、こう答弁されました。和歌山市独自の支援策をお聞きしましたけれども、これといったものはない、こう答弁されました。これでは、農地を借りて、あるいは小作者として新規就農者があらわれることは期待ができません。

 他都市では、新規就農者に対して住宅を備えたり、生計が成り立つまでの応分の負担を行政が行っている例がたくさんあります。例えば、鹿児島県日置市、2年間の研修者に対して月18万円、就農後は1年間、月15万円、単身者は10万円を支給し、家賃補助も行っています。鳥取県日南町、農業研修生を地域振興公社職員として位置づけて、月11万円を2年間支給しております。こうした取り組みは、私の知ったところでも、高知県や静岡県、長野県、京都府等々の多くの市町村で、JAと連携をして、地方財政の中でも−−非常に厳しいという財政は同じであります−−行政を挙げて農家の支援を行っております。

 先ほど答弁がありましたけれども、平成21年度に新規就農定着促進事業が発足をしております。国や県の施策である農機具等の初期投資負担の軽減策あるいは農業研修の際の受け入れ農家への助成制度、およそ1日1,000円程度が支援されておりますけれども、こうした国や県の施策の活用はもとより、和歌山市として独自の支援策をつくるべきではないのかというのが私の考えであります。

 新規就農者支援対策として、他都市のように、直接、生活支援策もありますけれども、定着されるまでの年限を定めて、種もみや箱苗の負担軽減、税制猶予、水利負担の軽減、小作賃貸料金の軽減、新規作物の販売ルートの支援、就農初期の肥料や堆肥の代金、土づくり資材への補助、定期的な土壌診断等々、素人の私が考えても、考える施策は幾つも出てまいります。和歌山市に新規営農者、農業を志す若者を呼び込む施策を、市長、ぜひともつくっていただきたいと思います。その検討を要請いたします。

 次に、農産物被害対策です。

 昨年11月の集中豪雨による農産物の被害救済対策、実はこれも何もないということであります。市の農政の農家への具体的施策が私には見えてまいりません。

 そこで、次のことを要請したいと思います。2点です。

 1つ目は、販売農家に対して、被災時の見舞金制度をつくってほしい、こう思います。

 2つ目は、和歌山市の市長、大橋市長が副会長を務めておられます地域水田農業推進協議会は、農業活性化のための施策、地域水田ビジョンの策定をする、その役割を担っていると答弁がありました。私は、新たな制度として、販売を対象とする米以外の農作物に対して、県行政とタイアップした水稲共済と同様の農業共済の設立を提案されてはどうかと。共済ですから、農家の負担も当然出てまいります。しかし、転作作物、政府の言う戦略作物の作付農家に対する被災時の何らかの対策を考えるべきだ、こう思います。ぜひとも検討をお願いして、答弁を求めたいと思います。

 市長はかねてから、農業は市の基幹産業としての位置づけをされてまいりました。基幹産業の名にふさわしい施策の充実を要請し、その要請に対して幾つかの提案もしてまいりました。答弁を求め、第2問といたします。(拍手)



○議長(宇治田清治君) 大橋市長。

 〔市長大橋建一君登壇〕



◎市長(大橋建一君) 16番渡辺議員の再質問にお答えします。

 農業施策について、まず、水田農業の経営の安定化支援策として昨年提案した、販売農家を対象とした箱苗等の補助の検討がどこまで進んでいるかということであります。

 御指摘をいただきましてから、どのような支援策が最も適切か検討してまいりました。現在、わかやま農業協同組合が水稲や野菜苗等の共同育苗を行っている施設、グリーンステーションが設置されている場所は、県道市駅小倉線の延伸に伴い、近々買収されます。そのため、わかやま農業協同組合では、別の場所に新しい育苗施設を建設する予定でありますので、その際、建設費等を支援し、その経費の低下を図ることにより、育苗に対する生産コストを引き下げ、最終的に農家の負担が軽減されるように施策を組み立てたいと考えているところであります。今後、わかやま農業協同組合と具体的な協議を行っていきたいと考えております。

 次に、新規就農者支援について、市として早急に独自の支援策の内容を精査し、支援を検討すべきだと思うが、どうかということであります。

 農業で独立するには、農地、技術、資金を確保する必要があるなど、種々乗り越えていかなければならないことがございます。そのため、未来の和歌山市農業の飛躍発展の牽引者である新規就農者が円滑に農業に参入できるよう、和歌山市地域担い手育成総合支援協議会の機能を高めるとともに、関係機関、団体と一丸となった強力な支援体制を構築し、和歌山市で就農する場合、どういった施策が効果的であるかを精査し、本市独自の支援施策を含め、各種事業を展開していきたいと考えています。

 次に、農産物の被害救済について、販売を対象とする米以外の農作物に対し、県行政とタイアップして、水稲共済と同様の農業共済設立を提案してはどうかという御提案であります。

 麦、大豆及び一部の果樹につきましては農業共済制度の適用を受けますが、昨年の豪雨の際、被害を受けた農作物のほとんどが野菜でありました。野菜は農業共済制度の対象となっておりません。しかしながら、野菜は、和歌山市において栽培が最も盛んな作物であります。被災時において販売農家を守るためには、共済のような制度が必要であると認識しておりますので、県を初め関係機関、団体と連携し、検討していきたいと考えます。

 以上であります。



○議長(宇治田清治君) 山本まちづくり局長。

 〔まちづくり局長山本 牧君登壇〕



◎まちづくり局長(山本牧君) 16番渡辺議員の再質問にお答えいたします。

 農業施策について、水田利活用事業について、2点ございました。

 1点目、農家が麦、大豆などの戦略作物への作付を促す制度として、仲介支援体制を検討してはどうかとの御質問です。

 御指摘のとおり、農家が直接、麦、大豆等の販売契約を実需者と行うことは極めて困難であると認識しています。交付金の適用を受けながら、農家が安心して自給率の向上に取り組めるよう、JAを初め関係機関、団体と連携し、仲介支援体制を構築していきたいと考えています。

 2点目、食料自給率向上のため、どのような施策を考えているのかとの御質問です。

 和歌山市の自給率向上に当たりましても、先ほどの仲介支援体制等の条件整備を行いながら、耕作放棄地や転作田に、麦や大豆に加え、米粉用や飼料用の米など穀類の作付を推進し、地域自給率の向上につなげていきたいと考えています。

 次に、農産物被害救済について、販売農家に対しての被災時の見舞金制度を創設してはどうかとの御質問です。

 見舞金制度につきましては、農家ごとに正確な被害査定を行うことが困難であることや、他産業との整合性を考慮する必要があることなどから、困難性が伴うことが予測されますが、引き続き研究していきたいと考えています。

 以上でございます。



○議長(宇治田清治君) 16番。

 〔16番渡辺忠広君登壇〕(拍手)



◆16番(渡辺忠広君) それぞれ答弁をいただきましたので、第3問をさせていただきたいと思います。

 市長の第1問の答弁の中で、雇用問題に対して、地方公共団体等が無料紹介事業を行うという、そのことに対して検討したいという答弁がありましたので、これは本当に大きく期待をしたいと。和歌山市が独自に雇用施策をどう構築していくかという一つの手段でもありますので、ぜひとも実現をしていただきたいと思います。

 先ほどちょっと述べましたけれども、大津市が今やっているそうですが、中核市の中で、市長がやれば2番目です。和歌山市の中で、ぜひとも実施を要請したいと思います。そんなにお金が要ることではありませんので、テレビをちょっとつけていただくという程度のものです。

 農業支援についても、他都市の実例を挙げて、新規就農者、農家の支援を、どこの自治体も財政が厳しい中で、知恵を絞って、国や県施策に上乗せをした市の単独事業を展開されておられます。市長、とりわけ私は、新規就農者への支援というものが、これといったものはないというようなことでは、和歌山市に、「よし、来てやろうか」という若者はないですよ。市長は農業を基幹産業として位置づけられてきたわけですから、この基幹産業としての名にふさわしい事業を展開していただきたいと思います。

 先ほど言いましたように、農家というのは多面的な機能を持っております。農業経営の安定は、安心・安全な食料の提供を促すものですけれども、結果として食料自給率の向上に大きく貢献することになると、このように思っております。

 最後に、市長の所信表明の中でも触れられましたけれども、生産緑地制度の適用要件、この見直しは、本当に多くの農家の方から、「市長、よくやった」と、こう激励の言葉を受けているんですよ。いや、首を振らなくても、本当なんです。私も一昨日、担当課の方から、この見直しの要件の具体的内容をいただきました。市長にもう了解を得たということでありますけれども、この生産緑地制度というものは、農家にとっても−−極端なことを言いますけれども、最後の綱じゃないかと、こう思っているんです。ぜひともさらなる具体的な農業施策、支援策を考えていただきたいと思います。

 雇用施策、農政、いろいろとさまざまな観点から御質問させていただきましたけれども、さらなる拡充を要請して、私の一般質問とさせていただきます。ありがとうございます。(拍手)



○議長(宇治田清治君) しばらく休憩します。

          午後2時15分休憩

   −−−−−−−−−−−−−−−

          午後2時41分再開



○議長(宇治田清治君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。

 日程第2の議事を継続し、質問を許します。

 中村協二君。−−11番。

 〔11番中村協二君登壇〕(拍手)



◆11番(中村協二君) 御指名をいただきましたので、通告に従って質問をさせていただきます。

 まず、箱物行政についてであります。

 箱物行政といえば、首長が自分の権力の象徴として目立つ建物をつくることによって、それを重点とする行政の意味に使われることが多いわけですけれども、ここでは素直に箱物、よい言葉で言えば公共施設という意味で使っております。

 さて、箱物といえば、市全体の広域的な役割を担う市庁舎や保健所、市民会館などとともに、地域の行政を担っている支所、連絡所やコミュニティセンター、公民館など、いろいろあるのは御承知のとおりであります。

 これを財政支出の面で見ると、他都市では一般的に、箱物経費、つまり扶助費、補助費、交際費、繰出金などを除く人件費、物件費、投資的経費など、公共施設での行政サービスにかかわる歳出は全体の約6割を占めていると言われておりますけれども、本市の場合は他都市に比べて投資的経費が半分ぐらいしかなく、一方、扶助費や特別会計への繰出金が多いことから、4割ぐらいにしかなっていないという特殊な状況にあります。財政構造が非常に悪いということであります。

 大橋市長は、市長就任以来、財政再建の名のもとに、基本的には緊縮財政を行い、人件費や扶助費を絞り込み、経常収支比率の改善に努力されてきたわけでありますけれども、このような緊縮財政の中だからこそ、財政支出の4割ではありますけれども、それをかけて運営している箱物をもっと積極的に活用しない手はないと思います。私の言いたいのは、箱物を単に管理しているのではなく、貴重な経営資源として積極的に活用してこそ、行政は生き生きとしてくると思うのです。

 近年、他の自治体では、箱物白書というものに取り組んでいるところも出てきました。各施設のコストを単に光熱水費や維持修繕費などの運営経費だけで見るのではなく、その施設に配置された人員の人件費や減価償却費までも含めたトータルコストとして計算することによって、その施設の財産としての価値を正確に把握することができると考えます。その施設にかかっているトータルコストと、その施設が提供できている行政サービスの状況が明確になってくるのであります。ある白書をつくっている市においては、公民館の利用件数1件当たりの費用が9,991円であり、利用件数1件当たりの収入が327円というような実態が見えてくると語っています。

 私は、現在ある箱物が、余りにも経費がかかっている割には働いていないと感じているのであります。いわばコストパフォーマンスが低いのです。私は箱物縮小論者ではありません。今ある箱物をもっと有効活用すべきだと言いたいのであります。

 いろいろな公共施設を地域ごとにプロットして考えるとき、そこにおのずとその箱物の役割が見えてくると思います。箱物は地域の拠点をなしてもいるわけです。学校は子供に勉強を教えるだけ、支所は住民票をとりに行くところだけ、図書館は本を借りに行くところだけでは寂しい限りだと思います。地域の拠点としての役割を果たしていないのです。

 学校を例にとってみると、学校には、少子化により、空き施設も空き時間もあります。その地域の中心にも立地しています。一定の耐震補強によって、有効活用が可能になっております。高齢者向けの住宅や福祉施設、公民館などの地域コミュニティー施設などに一部用途転換を図るべきではないかと考えています。

 もちろん立地法制度や補助金適正化など、いろいろな面で課題があることは承知しております。しかしながら、それはともかくとして、箱物をどう有効活用して、市民福祉のために攻めの行政を行っていくのかを戦略的に考えていくことが先決であり、諸課題をクリアしていく方策は、特区制度などもあるわけですから、その後考えていけばよいのだと思います。

 そのためにも、まず、公共施設の実態を明確に把握することから始まります。大規模修繕費や減価償却費、維持管理費などの施設に係るコストと、人件費や業務委託費、物件費などの事業運営に係るコストを整理することによって、それぞれの箱物のコストの構造と問題点を明らかにしなければ、何も始まりません。箱物白書に取り組み、公共施設の有効活用に取り組む考えはないでしょうか。

 次に、自然環境についてお伺いをいたします。和歌山市をビオトープにしてはどうかと提案いたします。

 和歌山市は自然に恵まれています。海、山、川が豊かにあります。和歌山市全体がビオトープのようなものであります。もちろん山には木を植え、水をきれいにしなければなりません。私は、まず、もっと緑豊かな和歌山市にするために、100万本植樹運動を提案いたします。来年、本県において全国植樹祭が開催されるのを契機に、ぜひ実施してはどうかと考えます。

 そのために、まず、市民の皆さんに記念植樹をする習慣を広めてはどうでしょうか。還暦を迎える、孫が生まれる、結婚、就職など人生の節目節目で記念植樹をすることをはやらせるのです。そして、行政として行うことは、公園や里山などに植樹スペースを確保すること、植木のメニューと料金の設定、これは植木の組合に頼んでもよいでしょう。100万本植樹運動のホームページを立ち上げて、そこに登録していくことによって、今何本植えられたかがリアルタイムでわかるというものです。和歌山市がより緑豊かになる一つの試みだと考えましたが、いかがでしょうか。

 和歌山市をより自然豊かにするもう一つのツールは、ビオトープです。住金沖の西防波堤埋立地に、公有水面をなくす代償として、大規模なビオトープをつくるという計画があったと記憶しております。しかし、それほど大きくなくても、各地のため池や休耕田、学校ビオトープなど、動植物の生態系に配慮したビオトープをつくることを奨励し、家庭においても普及されていく、そんな和歌山市にしてはどうでしょうか。自然環境をよくするとともに、子供たちが自然に触れる中で命の大切さを学ぶ大切な教材にもなるのではないかと期待するものであります。

 ビオトープはもともと自然を自然のままに保全することですから、使われなくなったため池や田んぼをコンクリートで固めるのではなく、基本的には、あるがままに生物がすめるようにするのです。余り金のかからないことだと思いますが、市長のお考えを伺います。

 具体例として、西浜の松下体育館の裏に、イナ池とも、ニナ池とも呼ばれるため池があります。現在は、農業用に直接使われておらず、いわば無用の長物になっています。その上、付近の団地の生活排水が流れ込み、富栄養化の水がたまっており、ホテイアオイが繁殖し、夏場は近辺に悪臭を放っています。住宅地の近くにこのような池が放置されているとは考えられないことだと、あきれてもいます。以前から地元自治会などで問題になっており、歴代市長も視察に訪れ、善処を約束されたものの、いまだにそれがかなわず、今に至っております。

 市長はこの池のことを御存じでしょうか。市長のイナ池についての対処方針についてお聞かせをいただきたいと思います。

 以上で第1問を終わります。(拍手)



○議長(宇治田清治君) 大橋市長。

 〔市長大橋建一君登壇〕



◎市長(大橋建一君) 11番中村議員の一般質問にお答えいたします。

 まず、箱物白書に取り組んで、公共施設の有効活用をもっと進める考えはないかということであります。

 公共施設の有効活用に関しましては、直川地区における複合施設の建設、中央終末処理場屋上部分のスポーツ広場としての活用、また、青岸エネルギーセンター及びクリーンセンターにおいては、焼却熱を利用して発電を行い、余剰電力を売電するなどの取り組みを行っておりますほか、この秋からは、コミュニティセンターに住民票、税関係の証明書や国保の保険証などを発行するサービスセンターを併設する予定であります。さらには、NPO・ボランティアサロンや教育文化センターなど市中心部に立地する老朽施設について、効率的な再編、集約を図るべく、プロジェクトチームを立ち上げ、検討を進めているところであります。

 一方、本市では、ほかにも、地域の方が利用する施設として設置している地区会館を初めとする地域住民利用型の施設や、図書館、博物館など広範囲の市民が利用する広域住民利用型の施設など、数多くの公共施設を有しておりますが、その多くも老朽化しており、近い将来、建てかえ等について検討する必要がある一方、現状としては、施設の維持運営に多くのコストと労力を要しております。

 施設の建てかえや既存施設におけるサービス内容の見直し等の際には、地域に密着している施設ほど、地域の方々と行政が良好な連携を図りながら一緒に考えていくことが大切です。公共施設のマネジメント白書に関しては、先行している藤沢市や習志野市においても、市民と一緒に考えるための資料として位置づけ、作成されているようであります。

 本市におきましても、使用料の適正化という異なった視点ではありますが、公の施設の管理コストについて、市民の皆様に関心を持ってもらい、一緒に考えていただきたいとの思いから、平成21年度決算分から、ホームページ等で広く公表をしていく予定としております。これにつきましては、これまで庁内で議論を重ねた成果として、施設を利用する市民だけでなく、市税を納付する施設を利用しない市民からも広く意見を賜って、より広く高い視点で検討すべきだとの結論に達し、公表することにしたものであります。

 御提案の白書につきましては、全市的な施設についてまとめた白書を作成し、市民と情報を共有することで、市民の方々も、自分の住む地域だけでなく全体を見ることができるようになるので、より大きな視点を持って検討していただけることが期待できると考えておりまして、白書は、公共施設の有効利用に関して市民と一緒に考えるための素材として、非常に高い可能性を持つものと認識しております。また、地区別の配置状況や、管理コストと稼働率の関係など、切り口を変えることによって、さまざまな課題や有効利用のヒントなどが見えてくると思います。

 そこで、今後、先行都市での具体的な活用方法や効果について情報収集を行い、これまでの本市における検討成果を踏まえ、その有用性を検証した上、作成に関して研究を進めてまいりたいと考えております。

 次に、100万本植樹運動を展開してはどうかという御提案であります。

 緑のあふれた自然環境豊かな和歌山市の実現は、行政だけでなく、市民の方々の協力が不可欠となってまいります。現在、市民団体や企業の御寄附により、和歌山公園や森林公園等に桜、梅などの植樹を行っていただいております。

 議員御提案の100万本植樹運動につきましては、市民や企業、団体の節目節目の記念として植樹という活動を呼びかけるという意味からも、大変有意義な事業と考えます。今後、候補地については、市有地に限らず検討するとともに、その啓発及び植樹を進める効果的なシステムづくりを検討するよう指示してまいります。

 次に、ビオトープをつくることを奨励し、ビオトープが普及していく、そういう和歌山市にしてはどうかという御提言であります。

 本市は、緑豊かな山並みと美しい海や川といった自然環境に恵まれており、その中で多種多様な生物が生息、生育しておりますが、ライフスタイルの変化や都市化の進展などに伴い、豊かな自然環境が減少しつつあります。平成20年度に策定した第2次和歌山市環境基本計画では、基本目標である「多様な生物に恵まれ、緑豊かな自然と共に生きるまち」を実現するため、希少な野生生物の生育環境を保護するための保全地域の指定やビオトープの整備等の施策を推進することになっています。

 ビオトープにつきましては、現在、加太小学校、小倉小学校など19の小学校や四季の郷公園内の自然観察の森で実施しておりまして、加太土取り跡地で整備をしているところであります。また、希少生物の生息地などの保全地域として、2カ所の保全水路を指定しております。今後も、ビオトープの普及や新たな保全地域の指定など、自然環境の保全に努めてまいりたいと考えております。

 次に、イナ池についての対処方針という御質問であります。

 現在、松下体育館裏のイナ池につきましては、周辺住宅地の家庭から出る雑排水が流入しており、水質の悪化やホテイアオイの繁殖による悪臭等が発生していることは存じております。実はけさも、池の南側の住宅地のほうから入って、見てまいりましたが、現在、私、花粉症で鼻詰まりがひどいんですけれども、それでも悪臭が感じられました。

 その現状に対し、家庭から出る雑排水については、県道新和歌浦梅原線−−大浦街道に、平成22年度から平成23年度にかけて排水本管を設置し、平成24年度から平成26年度にかけて本管周辺の整備を計画しているところであります。それにより、これ以上の水質悪化は軽減できるものと考えております。

 また、今後のホテイアオイ等の除去につきましては、早急にため池の水利組合と協議、検討し、地元住民の御理解と御協力を得られるべく努力をしてまいりたいと考えております。今後はイナ池をビオトープとすべく環境整備していくため、地元住民、水利組合、専門家等の御意見を聞きながら、協働で取り組んでまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(宇治田清治君) 11番。

 〔11番中村協二君登壇〕(拍手)



◆11番(中村協二君) 御答弁をいただきましたので、第2問をさせていただきます。

 本市においては、箱物を管理する仕組みとして、現在、指定管理者制度を進めておりますけれども、指定管理者制度は、官の要求に民がこたえるという官主導の力関係にあり、この制度だけでは民間の力を十分に活用したことにはなっていないと考えられます。単に管理経費、特に人件費を抑制することだけに力点が置かれているように感じられてなりません。

 そこで提案したいのですけれども、現在、PPPという考え方が脚光を浴びてきております。パブリック・プライベート・パートナーシップ、つまり官民が連携して行政サービスを行っていく新しい方策です。民間のアイデアと機動力をフルに活用して、少ない経費で大きな行政サービスを求めていくべきだと思います。

 例えば、図書館など、単に本を貸し出すだけではなく、一人の来場者の滞在時間を延ばすこと、それだけの多彩なメニューを備えることにも力を注ぐべきであります。そのためには、民のほうにもそのサービスを提供することによって利益を受ける仕組みをつくることが必要ではないかと考えます。

 右肩下がりの経済、同じく右肩下がりの財政においては、このことを真剣に考えるべきときだと思いますが、市長の御所見を伺います。

 次に、ビオトープについてでありますけれども、イナ池に流れ込む家庭排水が、都市下水の布設によって、近い将来、流れ込まなくなるようでありますけれども、それまでの間、イナ池をこのまま放置しておくのではなく、ヘドロや水質の調査を行うとともに、ホテイアオイを取り除き、少しでもよい環境をつくっていくべきではないかと考えますが、いかがでしょうか。

 また、ビオトープを推進する施策を補助制度も含めて検討していくべきではないかと考えますが、市長の答弁を求めます。

 以上です。(拍手)



○議長(宇治田清治君) 大橋市長。

 〔市長大橋建一君登壇〕



◎市長(大橋建一君) 11番中村議員の再質問にお答えいたします。

 PPP、つまり官民が連携して行政サービスを行っていくという考え方が脚光を浴びてきており、今のような右肩下がりの経済、財政状況においてはこのことを真剣に考えるべきだと思うが、所見はどうかということであります。

 現在、施設の管理運営に関する民間の参画方法として、指定管理者制度があり、本市においても一定の効果を上げておりますが、指定管理者制度は、あくまで現在の機能の枠組みの中で民間と連携を図る方式であり、制度的な制約もございます。

 議員御提言のPPP、すなわち一般的に言われている公民連携は、従来、自治体みずから行ってきた事業について、民間事業者が事業の計画段階あるいは運営段階から参加することによって、民間のアイデアを事業に取り入れるもので、有意であると認識しておりますし、長期総合計画の将来都市像であります「海、山、川、まち みんなで磨く元気わかやま市」の「みんなで磨く」、すなわち行政と市民が知恵を出し合い、よりよいものにしてくという精神に合致し、元気わかやま市の実現に寄与できるものと考えております。

 今後は、公共施設の効果的かつ円滑な運営に向けて、制度的な制約や課題も含め、公民連携について研究を行っていく必要があると考えております。

 次に、イナ池についての再質問であります。

 イナ池のヘドロや水質の調査についてですが、水質検査機関や専門家等と協議、検討し、前向きに取り組んでまいりたいと考えております。

 ホテイアオイの除去につきましては、さきほど答弁させていただきましたとおり、早急にため池の水利組合と協議、検討することとし、地元住民の理解と協力を得られるべく努力するとともに、イナ池周辺の環境を改善できるよう努めてまいりたいと考えております。

 次に、ビオトープについて、それを推進する施策を補助制度を含め検討すべきであると考えるがどうかということであります。

 緑豊かな自然と共生できるまちづくりを進めるため、今後も小学校などの公共施設へのビオトープ整備を推進するとともに、生物の観察などの環境学習を通じて、地域の自然環境保護についての意識が高まるよう、啓発活動に取り組んでまいります。

 また、ビオトープの整備についての補助制度につきましては、他都市の取り組み状況などを調査研究してまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(宇治田清治君) 11番。

 〔11番中村協二君登壇〕(拍手)



◆11番(中村協二君) 私の言いたいのは、箱物、つまり公共施設をより有効活用して攻めの行政を行っていくためには、単に管理することから、経営することへと意識を転換すべきだと考えております。市長の決意のほどをお聞かせいただきます。(拍手)



○議長(宇治田清治君) 大橋市長。

 〔市長大橋建一君登壇〕



◎市長(大橋建一君) 11番中村議員の再々質問にお答えいたします。

 公共施設をより有効活用して攻めの行政を行っていくためには、単に管理するんじゃなくて、経営することへと意識を転換すべきだと思うが、決意のほどはいかがかということであります。

 公共施設の管理から経営への意識の転換についてでありますが、近年、公共施設の管理運営に関して、民間事業者の参画機会の拡充に向けた法整備も進みつつありますので、私も経営という視点を改めて強く認識し、市民サービス向上のため、公共施設の機能の複合化やスペースの有効活用等、高度利用を図るとともに、その運営についても民間事業者や市民の方々の参画しやすい方策についてあわせて研究いたしまして、厳しい財政状況下でも攻めの行政運営ができるよう努めてまいりたいと思います。

 以上でございます。



○議長(宇治田清治君) お諮りします。

 本日の会議はこの程度にとどめ延会し、明3月4日午前10時から会議を開くことにしたいと思います。これに御異議ありませんか。

 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕



○議長(宇治田清治君) 御異議なしと認めます。

 よって、そのように決しました。

 本日はこれにて延会します。

          午後3時10分延会

   −−−−−−−−−−−−−−−

 地方自治法第123条第2項の規定によってここに署名する。

 議長    宇治田清治

 議員    山本宏一

 議員    松本哲郎

 議員    寒川 篤