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和歌山県 和歌山市

平成22年  2月 定例会 03月02日−04号




平成22年  2月 定例会 − 03月02日−04号









平成22年  2月 定例会



                平成22年

          和歌山市議会2月定例会会議録 第4号

            平成22年3月2日(火曜日)

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議事日程第4号

平成22年3月2日(火)午前10時開議

第1 会議録署名議員の指名

第2 一般質問

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会議に付した事件

日程第1 会議録署名議員の指名

日程第2 一般質問(山本宏一君、奥山昭博君、寒川 篤君、森田昌伸君、南畑幸代君、松井紀博君)

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出席議員(38名)

  1番  南畑幸代君

  3番  中塚 隆君

  4番  薮 浩昭君

  5番  奥山昭博君

  6番  中尾友紀君

  7番  山本忠相君

  8番  島 幸一君

  9番  松井紀博君

 10番  野嶋広子君

 11番  中村協二君

 12番  吉本昌純君

 13番  芝本和己君

 14番  古川祐典君

 15番  森下佐知子君

 16番  渡辺忠広君

 18番  岩井弘次君

 19番  松本哲郎君

 20番  寒川 篤君

 21番  メ木佳明君

 22番  山本宏一君

 23番  尾崎方哉君

 24番  宇治田清治君

 25番  北野 均君

 26番  遠藤富士雄君

 27番  貴志啓一君

 28番  寺井冨士君

 29番  大艸主馬君

 30番  石谷保和君

 31番  中嶋佳代君

 32番  中橋龍太郎君

 33番  東内敏幸君

 34番  山田好雄君

 35番  佐伯誠章君

 36番  浅井武彦君

 37番  森田昌伸君

 38番  浦 哲志君

 39番  井口 弘君

 40番  和田秀教君

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説明のため出席した者の職氏名

 市長         大橋建一君

 副市長        松見 弘君

 副市長        畠山貴晃君

 市長公室長      藤原庸記君

 総務局長       笠野喜久雄君

 財政局長       山口研悟君

 市民環境局長     岩橋秀幸君

 健康福祉局長     有本正博君

 まちづくり局長    山本 牧君

 建設局長       千賀祥一君

 会計管理者      寺田 哲君

 危機管理監      小西博久君

 教育委員会委員    宮崎恭子君

 教育長        大江嘉幸君

 教育局長       樫原義信君

 消防局長       田中幹男君

 公営企業管理者    奥野久直君

 水道局長       垣本省五君

 選挙管理委員会委員長 岩城 茂君

 代表監査委員     伊藤隆通君

 人事委員会委員長   田中昭彦君

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出席事務局職員

 事務局長       山田 良

 議事調査課長     尾崎順一

 議事調査課副課長   幸前隆宏

 議事班長       中西 太

 調査班長       佐伯正季

 事務主査       藤井一成

 事務主査       村井敏晃

 事務主査       増田浩至

 事務副主査      小野田 靖

 事務副主任      北野統紀

 事務副主任      窪田義孝

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          午前10時01分開議



○議長(宇治田清治君) ただいまから本日の会議を開きます。

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△日程第1 会議録署名議員の指名



○議長(宇治田清治君) 日程第1、会議録署名議員の指名を行います。

 本日の会議録署名議員は、会議規則第80条の規定により、議長において

   山本宏一君

   松本哲郎君

   寒川 篤君

 以上3人の諸君を指名します。

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△日程第2 一般質問



○議長(宇治田清治君) 次に、日程第2、一般質問に入り、各会派の代表による質問を許します。

 山本宏一君。−−22番。

 〔22番山本宏一君登壇〕(拍手)



◆22番(山本宏一君) おはようございます。

 久しぶりなので大分緊張しておりますが、議長のお許しをいただきましたので、市民クラブを代表しまして質問をさせていただきます。

 その前に、実は、我が市民クラブは、過日、1月20日から22日にかけて沖縄県へ視察に行ってまいりました。移動時間を除いて実質1日半で4市1町の訪問でしたから結構タイトなスケジュールでしたが、私は、実は沖縄へ行かせていただくたびに、常に地元の方々に1つだけお尋ねすることがございます。それは、本土に復帰してよかったですかという質問です。これまで10数人にお聞きしましたが、今回初めて、まあ、どちらかといえばよかったんじゃないですか、というお返事を50代の男性からいただきました。無論、ほかの方は、しないほうがよかった、というお返事でした。本土に復帰してから沖縄は、この5月15日で丸38年になります。琉球王朝時代からヤマトンチュウ(大和人)はウチナンチュウ(沖縄人)−−沖縄の人たちにつらい思いをさせ続けてきました。今も普天間基地移設問題で悲しい思いを強いていることを思うとき、ヤマトンチュウの1人としてじくじたるものがございます。

 県外移転を公約に掲げ当選しながら、地元の県民、市民は私が説得しますからと、ぜひ普天間の基地の移設は我が町にと、当選された議員さんの中からだれ一人として手を挙げようとされないのは、その公約に対してとても不思議な感じです。ウチナンチュウからすれば、ヤマトンチュウの公約なんか湿布薬にもならない、落胆されていることと思います。本土から沖縄に移り住んだ方々が、一生、ヤマトンチュウと呼ばれ続ける理由がわかるような気がします。

 それでは、質問させていただきます。

 初めに、財政問題についてです。

 IT関連経費の削減ということですが、昨年、新聞で、沖縄県浦添市が独自の行政システムを開発し、IT関連経費の削減に成功しているといった記事を目にした井口先輩議員の発案で、一度、会派で浦添市に行こうということになりまして、情報システム課前山課長、小嶋システム班長にも御同道いただき、ただいま申し上げたように沖縄に行ってまいりました。

 浦添市のとった方法は、入札可能なオープンソースシステムの開発に当たりまして、開発業者を公募し、版権−−著作権ですね、その著作権を開発業者の民間に譲ることで市の初期投資を限りなくゼロにし、起動後は、本市のように高額なIT関連経費の最大原因、諸悪の根源であるところの随契ではなく、一般競争入札によってコストダウンを図るとともに、地元IT関連企業の育成を促すといったものでした。

 IT関連経費の削減につきましては、これまでも本会議、委員会を問わず多くの先輩同僚議員が質問、提言されてきておりますので、それらを踏まえ、改めてお尋ねいたします。

 1つ目、本市のここ数年、和歌山大学システム工学部の御協力をいただく前からのIT関連予算の数値をお聞かせください。

 2つ目、和歌山大学の協力のもと、システム評価導入後どの程度コストダウンが図れたのかお聞かせください。

 3つ目、本市が浦添市と同様の方式を取り入れた場合、どの程度のコストダウンが図れるかお答えください。

 4つ目、本市も当然のことながら、さらなるIT関連経費のコストダウンを図っていく必要があると思慮いたしますが、本市独自の削減案があるのかどうか、あるのでしたら今後の展望も含めてお答えください。

 次に、夢のある政策ということで伺います。

 大橋市長の今日までの2期7年半は、和歌山市を赤字再生団体転落のがけっ縁から救い出すためのレスキュー隊のような役目だったと思います。平成20年度決算ベースで早期健全化団体転落を回避できたのは、大橋政権の最も大きな成果ですが、昨日の市長の施政方針にもありましたように、一方それは、心ならずとはいえ、不本意ながらも市民の皆さんに我慢と負担増をお願いし続けてきた結果でもあります。

 日本経済は、平成3年4月以降のバブル崩壊後、失われた10年がございますが、和歌山市は、市民感覚からすれば、失われたままの20年です。早期健全化団体転落阻止の政策が結果的にさらに拍車をかけ、一昨年のリーマンショック以降の世界同時不況下では、本市経済は2番底どころかどん底状態が続いております。閉塞感を一層深めております。今こそ夢のある政策が必要だと思います。大橋市長には、レスキュー隊から花咲かおじさんになっていただきたいと思うのです。

 そこで、幾つか質問させていただきます。

 まず、バリアフリーについてです。

 今から16年前、私の高校時代の後輩が−−当時彼は38歳ぐらいだったと思いますが、病気が原因で半身不随、車いすの生活を送ることとなりました。勤めていた会社は東京の一部上場の大企業でしたので、会社をやめるといったことにはならなかったのですが、1人で車いすでの生活は何かと不自由なので、私が和歌山へ帰ってこいよと言いますと、彼は、「東京も不便やけど、車いすやと和歌山はもっと不便や。駐車場一つとっても広さは健常者と同じで、ドアがあけられへんし、障害者用駐車スペースも−−スーパーなんかのですね−−車いすマークが書いてあるのに平気で健常者が駐車してある。東京のほうがまだましやで、先輩」と言って、その後輩は和歌山へ帰ってはきませんでした。

 また、私の友人のお父さんも車いすでしたが、オストメイト対応トイレがないので外へ出かけることもできないと、生前、嘆いていらっしゃいました。このお父さんの願いは、せめて幹線道路沿いか、土日祝日でもあいている公共施設にオストメイト対応障害者用トイレがあればなという思いでした。

 私の夢は、障害という個性を持つ人も高齢者も子供も、もちろん健常者も、だれもが移動の自由が保障された町にしたい、そんな和歌山市であってほしいという夢です。移動の自由を保障することは憲法上の行政の義務です。責任です。なぜなら、移動の自由は基本的人権の一つだからです。

 その観点から、これまでバリアフリーについて10回この壇上から質問、提言してまいりました。残念ながら、その結果ははかばかしいものとは言えません。牛歩のごとくといった感じでしょうか。

 ハートビル法や交通バリアフリー法、この2つの法律は、平成18年、高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律、いわゆるバリアフリー新法に統合されましたが、こういった法律ができて国の補助金がついて、その後追い行政の中で幾つかの駅のバリアフリー化がなったり、自歩道・歩道が危険いっぱいのタイル舗装やインターロッキングから徐々に解放されてきてはいますが、まだまだ到底先進都市とは呼べません。

 そこで、質問いたします。

 本市のバリアフリーの進捗状況についてお答えください。

 また、これまで何度もバリアフリーについてお尋ねしてきましたが、なかなか進みませんので、その原因を考えてみますと、まず、具体的目標がないということと、もう一つは縦割り行政にあるのだと思います。

 そこで、質問します。

 ただいまの進捗状況を踏まえて、進捗率をお答えください。和歌山市のバリアフリー化の進捗率は何%ですか。大変ファジーな質問かと自認しております。なぜなら、恐らく分母も分子も不明だからです。どのような御答弁をいただけるか楽しみです。と申しますのも、市営駐車場については10年前に改善していただきました。車いすを車から出すためにドアをフルオープンできるだけのスペースは、市営駐車場に関しては確保されました。

 道路については、市内の道は国道もあれば県道もありますから、私道はともかく、公道のバリアフリー化を真剣に取り組むためにも、市、県、国の3者による協議機関のようなものを立ち上げてはと提言し、たしか平成12年11月ごろに立ち上げていただいたような記憶があります。幾ら市当局が頑張って、危険でかつハイコストのタイルの舗装やインターロッキングの自歩道を減らしていっても、国や県がつくり続けると意味がないからです。その後、その協議機関はどうなったのでしょう。

 縦割り行政の弊害をなくすために、庁内にバリアフリーに関する協議機関のようなものをつくれないかと平成15年6月定例議会で提言し、4年後の平成19年9月定例議会でようやくプロジェクトチームを立ち上げていただけるという御答弁をいただきましたが、当該プロジェクトチームは機能しているのでしょうか。

 今からさかのぼること36年前、昭和49年に、本市は身体障害者福祉モデル都市として国からの指定を受けました。バリアフリーの先進都市は、このモデル都市指定を契機に道路や建物のバリアフリー化を進めてきたと伺っております。同じチャンスを手にしながら、先進都市と呼ばれない現状は大変残念に思います。

 とはいえ、私はこの町が大好きです。海、山、川のすべての幸がそろっていまして、気候も温暖やし、歴史と文化の宝庫でもあるこの町は、私は日本一だと思っています。その町が今、元気がありません。元気の源の最も大きな要素である人口は、自然減と社会減のダブル減で減少し、平成35年には人口30万人を切るとも言われております。バリアフリー化が進めばさらに住みよい町となり、和歌山市を今は出ている多くの和歌山人が帰ってこられるUターンの一つのきっかけになると信じますし、都会から定年退職等で現役を退かれてのIターンで、和歌浦や片男波、加太等に移り住んでくださっている方々がさらにふえるように期待できるものと思います。

 日本の国自体が人口減少時代に突入しているのですから、和歌山市だけが人口増を望むのは確かに無理があります。しかし、人口減のスピードを鈍らせることは可能です。元気の源の一つであるマンパワー、その人口減に対する対策は喫緊の課題の一つであると思います。

 以上のことを踏まえて、我が町和歌山市を元気にするため、多くの市民に和歌山市のすばらしさを再認識していただくため、さらには日本じゅうの方々に和歌山市においでいただき、そのよさを知っていただき、ひいては本市に移り住んでいただくために質問をさせていただきます。

 お城の大名かごということで通告させていただいております。

 体の不自由な方やお年寄りが天守閣に登れるようにできないかと、ちょうど今から5年前の2月定例議会でも質問させていただきました。城フェスタ'05を控えていたころだったと思います。当時の産業部長は、人力等の方法により検討、協議してまいりますと答弁されておりました。5年経過しました。もうぼちぼち検討も協議も終わったかと思いますので、具体的にお答えいただきたいと思います。この件につきましては、昨年12月定例議会で和田先輩議員が質問、提言されていますので、それらも踏まえてお答えください。

 私は、5年前にもかごでと提案しましたが、危険ということで一蹴されました。確かに私が乗れば危険、というよりも動かないとは思いますが。金毘羅さんでは和歌山城の階段の10倍以上の距離を、地元では石段かごというらしいんですが、いわゆる町人かごで今も運んでいます。有料ではありますけれども、たしか上りが5,800円で下りが2,800円、往復6,300円とお聞きしていますけれども、金毘羅さんは安全で和歌山城は危険だという理由が私にはわかりません。大名かごと申し上げているのは観光資源としても有用だと考えるからであります。いかがでしょうか、5年ぶりにもう一度お答えください。

 次に、フルマラソンの実施についてお伺いします。

 これは、市長自身思い入れが大きく、何度かチャレンジされているようにお伺いしていますので、ことしこその意気込みで実現していただけませんか。ことしは10回目という節目の年でもあり、実現に向けての環境が最も整った年かと思慮いたしますので、市長の公約にぜひ加えていただきたいと思います。

 4つ目に、音楽祭の実施について伺います。

 和歌山市の音楽のすそ野の広さは、また、ポテンシャルの高さは並大抵のものではありません。ジャンルにしても雅楽からクラシック、合唱団、中高生の吹奏楽部、ポップス、演歌、フォークにヒップホップにロック、もちろんジャズにブルース等々枚挙にいとまがございません。さらにその上、すべてのジャンルでレベルが非常に高いということです。

 昨年、私は日野皓正さんの市内のライブに行く機会がございました。ライブの途中で日野さんは観客席からセーラー服姿の女子高生をステージに呼び寄せ、観客に紹介し、突然お二人でセッションを始めたのです。ジャズ、ましてやトランペットには全くの門外漢である私にも、その女子高生のすごさは伝わりました。日野さんいわく、きょうからでもプロで通用するということでした。

 和歌山に10近くあるライブハウスでは、年に何度か共通のイベントが開催されておりまして、たまに私も観客の一人になるのですが、素人目にもそのレベルの高さに驚かされております。出演者の中には、自主制作であったりインディーズであったり、既にCDデビューされている方もいらっしゃれば、中には追っかけまでついている方もいらっしゃいます。

 そこで、伺います。

 本市の音楽のレベルの高さを日本じゅうに広め、和歌山市で音楽をする人たちの目標の一つになるような音楽祭を実施できないでしょうか。例えば、1位になればメジャーデビューできるような音楽祭です。和歌山市に縁のある著名なアーティストも本当にたくさんいらっしゃいますので、その方々に審査員になっていただけたら町じゅう盛り上がるのではないかと思うのですが、いかがでしょうか、お答えください。

 幾つかの夢について質問させていただきました。我が市民クラブの夢は貴志川線、加太線の相互乗り入れです。ことしは、単なる夢ではなく、具体的に政策実現に向けて行動する年と会派全員で位置づけております。古くは今から20年前、当時の山下武議員が提唱し、その後も多くの先輩同僚議員が提言してこられました。遅々として進まないのにはそれなりに理由もあるのでしょう。しかし、20年もたって何も進まないというのは、市当局の責任は重大であります。

 20年前の当局の答弁は、「市民の利便性を図り、町の活性化を図る上からも必要な施策でありますので、関係当局と話し合いを進めてまいりたいと考えております。」ということでした。20年間まだ話し合っているんでしょうか。

 この提言につきましては、大橋市長1期目から2期7年半の間に我が会派から7回質問させていただいております。通告にはありませんからお答えいただけるかどうかはお任せしますが、昨年12月の和田先輩議員の質問に対し、市長は「実現に努力してまいりたい」とお答えになっていますので、結果の見える、結果の伴う努力をお願いいたします。

 財政問題について1点、夢のある政策ということで4点お伺いしました。最後に、市長、市長自身の市長としての夢をお聞きしまして、市民クラブの代表質問を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手)



○議長(宇治田清治君) 大橋市長。

 〔市長大橋建一君登壇〕



◎市長(大橋建一君) おはようございます。

 22番山本議員の代表質問にお答えいたします。

 まず、財政問題に関連してIT関連経費のさらなる削減について、本市独自の削減案があるのかどうか、今後の展望も含めて答えよということであります。

 和歌山市のIT関連費用で大きな割合を占めているのが、大型コンピューターを中心とした基幹系業務システムの維持管理費用であります。この基幹系業務システムの維持管理費用のコストダウンの方法として、大型コンピューターを中心としたシステムから、システムの仕様を公開した、いわゆるオープン化システムへ移行するという方法が考えられます。また、最近の技術として、自前でコンピューターを持たず、システムの機能だけを提供してもらうクラウドと呼ばれるシステムやコンピューターを他市と共同で利用する技術など、発展途上ではありますが注目すべき方式が複数存在いたします。

 これらの方式により新規にシステムを導入するためには多額の初期導入費用が必要になることから、一度にすべてのシステムを入れかえるのではなく、各業務システムの更新時期に合わせてホストコンピューターから分離して運用できるオープン化等の方式を含め、最善の方式が導入できるよう検討し、ホストコンピューターの規模縮小をすることにより、IT関連経費の削減に努めていきたいと考えております。

 次に、フルマラソンについてであります。

 平成22年度に10回目を迎える和歌浦ベイマラソンwithジャズも、皆様方の御協力により、年々参加者もふえ、盛大に開催されておりますが、参加者の中からもフルマラソンの実現を希望される声があると聞いております。私も10回目に何とかフルマラソンができないかということでいろいろ考えましたが、常々思っているのは、フルマラソンを実施する場合、参加される皆様方が単に42.195キロを走るだけでなく、海、山、川の自然に恵まれた環境と、万葉の時代から連なる歴史・文化を兼ね備えた和歌山市を満喫していただけるようなコース設定が必要だというふうにも思ってまいりました。このため、昨年から担当課に指示を行い、既に幾つかのコース案や和歌山県警との協議結果について報告を受けているところであります。

 ついこの間、1週間前でありますが、2月に実施されましたジュニア駅伝のコースでありますが、ことしから変わりました。あのコースは21.1キロでありますので、往復いたしますとちょうどフルマラソンの距離になるため、このコースについても検討しておりますが、とにかく、先ほど申しましたように、参加者が沿道から大声援を受けられるような魅力あるコースにすることが大切だと考えております。スタート地点やゴール地点の位置関係にもよりますが、国道を初め幹線道路を長時間にわたり通行規制しなければならないこと、それに伴う迂回路の確保など、解決しなければならない課題も少なくありません。議員御提案の新年度での開催は、全国植樹祭を平成23年度に控えている県警の警備計画との関連や準備期間を考慮した場合、なかなか難しいところでありますが、近い将来においてフルマラソンを開催したいと切望しているところであります。このため、引き続き、県警、和歌山陸上競技協会等の関係機関の御意見を十分伺いながら、問題点の解消に努めてまいります。

 次に、音楽祭の実施についてであります。

 和歌山市には大変多くの音楽好きの方がおられ、市会議員や市の幹部職員の中にも市内のライブハウスで自分で歌ったり演奏したりして楽しんでいらっしゃる方がおられることは、よく存じているところであります。

 昨年と一昨年11月に西の丸広場で、よさこい祭りを主催している紀州お祭りプロジェクトの方たちの手で城音(しろおと)−−お城の音と書いて素人とひっかけているわけですが、城音というイベントが開催されました。年代を超えていろんなバンドが共演するわけでありますけれども、どのグループもレベルが非常に高かったという印象がございます。若い人たちの中には、自分たちで演奏して楽しむだけでなく、人に聞いてもらいたいと願ってプロを夢見て活動していらっしゃる方もたくさんいらっしゃいます。

 平成19年のレコード大賞を獲得したコブクロがメジャーデビュー前にマリーナシティでストリートミュージシャンをしていたのは有名で、彼らは和歌山市を第2のふるさととして大切に思い、毎年ファンフェスタをビッグホエールで開催しています。

 議員御提案の音楽祭というと、昭和44年から昭和61年まで三重県の合歓の郷や静岡県のつま恋で行われたヤマハ・ポピュラーソング・コンテストを思い出しますが、確かに多くの著名アーティストが誕生し、会場となった場所も有名になりました。本市の個性豊かな文化を全国に発信するには、御提案のような音楽祭は確かに効果的な方法だと思われます。

 しかしながら、コブクロが平成20年に紀三井寺陸上競技場で10周年記念として開催したファンフェスタのときには、2万5,000人のファンが全国から訪れ、市内の宿泊施設がすべて満員になってしまいました。和歌山ゆかりの著名アーティストをゲストに迎えての音楽祭となると、会場や宿泊場所、輸送手段などさまざまな課題がございます。どうすれば実現可能なイベントになるか、さらに検討してまいりたいと考えます。

 最後に、今こそ夢のある政策が必要だと思うが、市長の夢はということであります。

 議員御指摘のように、障害を持つ方や高齢者に優しい町は、だれもが住みやすい町であり、そういうまちづくり自体が町の活気を生み出すことにつながると常々考えております。町のバリアフリー化が遅々として進んでいないという御指摘もいただきましたが、それでも、私が市長に就任する前と比べると随分前進したところもございます。もちろんまだまだ不十分であることも認識しておりますので、一度、私自身、車いすでまちなかを探訪したり、郊外も含め自転車で走ってみて、市民の皆様、特に交通弱者と言われる方々の目線で点検をしてみることも必要かと考えております。

 さて、夢と言えるかどうかはわかりませんが、和歌山市が住んでよし、訪れてよしの町として全国に注目されるようになることが私の大きな願いであります。これは市長就任のときからずっと思っていることですが、例えば、今、水道局施設のある和歌山城の本丸跡に本丸を再建し、レストランや能舞台、将棋や囲碁のタイトル戦ができるような部屋を置くことはできないかとか、天守閣の南、岡公園のほうからスキー場のリフトのような形で、天守閣前に上がることはできないかとか、和歌川の堰を撤去して水陸両用バスで市内を循環観光できるようにしたいとか、マリーナシティから片男波に通じる橋がかけられないかとか、(仮称)和大新駅開業を機会に難波から加太線方面に直接入れる側線を建設できないかなど、いろいろなことを頭に思い浮かべることはたびたびございます。随分前に本会議で、紀淡連絡橋から友ヶ島におりるサービスエリアを設置して、そこから徒歩で島を探索できるようにしたいとも申し上げました。

 夢はいろいろ膨らみますが、実現に向けては長い時間がかかります。まず取り組まなければならないのは、議員も御指摘の貴志川線の紀勢線、加太線への乗り入れ、第二阪和の早期全通、そして和歌山南インターチェンジの新設であると考えているところでございます。

 以上であります。



○議長(宇治田清治君) 松見副市長。

 〔副市長松見 弘君登壇〕



◎副市長(松見弘君) 22番山本議員の御質問にお答えをいたします。

 バリアフリーの進捗状況についてでございます。

 和歌山市のバリアフリー化の進捗率は何%かという御質問にお答えをいたします。

 本市では、高齢者や障害者など、すべての市民が積極的に社会参加して日常生活を送ることができるように取り組んでいるところです。主な施設、道路等について進捗率を申し上げます。

 まず、公共交通機関を利用した移動の利便性、安全性を確保するため、低床バスの導入支援を行っております。その導入状況ですが、和歌山バス所有の105台のうち、現在52台を導入しており、進捗率は49.5%となっております。

 市道におきましては、高齢者や障害者にやさしい道づくりを念頭に、現在、雄湊西浜線で、市民会館前から砂山交差点までのバリアフリー化工事として平成19年度から歩道の段差解消を進めており、総延長1,570メートルに対して進捗率は42.7%となっております。また、雄湊西浜線以外の道路については、市道の新設改良事業などを実施する場合、歩道との段差解消などを図りながらバリアフリー化を同時に進めております。

 次に、多目的トイレの設置状況についてです。市有施設の中で支所、連絡所及び小中学校を除き、延べ床面積1,000平方メートル以上の一般市民が利用できる施設は71カ所ございます。そのうち車いす用トイレの設置は62カ所で、87.3%となっております。そのうちオストメイト対応施設は市民会館と東庁舎1階の2カ所ですが、新年度にはふれ愛センターに設置し、また、平成23年度開設予定の直川用地の複合施設にも設置が予定されております。

 また、議員から御提言いただき平成12年に設置された和歌山市域道路整備推進協議会は、平成14年までに5回の協議会を開催しております。

 同じく御提言をいただきました庁内組織による協議機関は、平成19年10月5日に連絡会議を立ち上げ、和歌山県福祉のまちづくり条例に基づき、各担当部局が各事業を進めていくことを確認いたしました。その後、市有施設のバリアフリー化の調査、バリアフリー化のための当初予算調査などを実施し、4度の会議を開催しております。今年度−−ことしですね、今月末にも5度目の開催を予定しているところでございます。

 今後も、すべての人の立場に立ち、障害の内容に分け隔てのないバリアフリー化を推進するため、庁内はもちろん、関係組織と連携を図りながら意識づけを徹底してまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(宇治田清治君) 笠野総務局長。

 〔総務局長笠野喜久雄君登壇〕



◎総務局長(笠野喜久雄君) 22番山本議員の代表質問にお答えします。

 財政問題で3点の御質問にお答えします。

 1点目はIT関連の削減に関してですが、本市のここ数年、和歌山大学システム工学部の御協力をいただく前からのIT関連予算の数値はどうかという御質問です。

 和歌山大学システム工学部の協力を得てシステム評価を実施しているのは、平成17年度の予算からでございます。IT関連予算としましては、平成16年度は15億1,531万1,000円、平成17年度14億9,431万4,000円、平成18年度14億6,366万5,000円、平成19年度15億1,515万8,000円、平成20年度14億1,810万9,000円、平成21年度は13億8,745万7,000円で、最近2年間は減少しています。

 2点目は、和歌山大学の協力のもと、システム評価導入後、どの程度コストダウンが図れたかとの御質問です。

 システム評価導入後は、各課が業者見積もりをとった予算要求額を和歌山大学システム工学部の先生3人に評価をしていただき、平成17年度から平成21年度の5カ年で6億2,787万円、率にして30.3%の削減を行っています。

 最後に、本市が浦添市と同様の方式を取り入れた場合、どの程度コストダウンが図れるかとの御質問です。

 浦添市は、システム開発に当たり協力業者を公募し、システム開発前の業務分析を無償で、システム開発費の半分を業者が負担する形で開発を進めています。浦添市がすべての費用負担をした場合18億円程度の初期導入費用がかかっていると考えられることから、和歌山市が同様のシステムを導入しようとすれば、少なくともそれ以上の初期導入費用が必要であると予想されます。

 初期導入費用を考慮せず、毎年発生する法改正等に伴う改修に要する費用について検討しますと、システムの開発業者ではない他の業者が入札により受注した場合、短期的に考えますとシステムの改修費用が削減できると予想されます。しかしながら、入札により毎年受注業者が変更になった場合、市民サービスに直結する重要な個人情報のセキュリティーが完全に保障できるか検証が必要であると考えます。

 以上でございます。



○議長(宇治田清治君) 山本まちづくり局長。

 〔まちづくり局長山本 牧君登壇〕



◎まちづくり局長(山本牧君) 22番山本議員の代表質問にお答えいたします。

 夢のある政策について、お城の大名かごについての御質問です。

 和歌山城は、標高48メートルの小高い虎伏山に建つ山城であるため階段が多く、高齢者や障害者の皆様の登城には大変御不便をおかけしています。市では平成18年に裏坂から天守閣へ上がる登城路に手すりを設置するとともに、串本町に在住の方から御提供いただいた善意のつえを登城口に設置するなど、登城しやすい環境づくりに取り組んでいるところですが、3カ所ある登城路はいずれも段差が大きく距離もあるため、スロープを設けることも困難な状況でございます。

 議員御提案のお城の大名かご構想については、城フェスタ開催時には実施できませんでしたが、和歌山城のバリアフリーへの取り組み及び新しい名物の創出としての両面から、その可能性を観光協会や市民団体等と連携を図る中で探っていきたいと考えています。

 以上でございます。



○議長(宇治田清治君) 次に、奥山昭博君。−−5番。

 〔5番奥山昭博君登壇〕(拍手)



◆5番(奥山昭博君) おはようございます。

 平成15年に初当選させてもらって以来、代表質問は初めてなのでかなり緊張していますが、最後まで一生懸命頑張りますので、どうかよろしくお願いします。

 それでは、議長のお許しをいただきましたので、公明党議員団を代表しまして質問させていただきます。

 公明党は、昨年の衆議院選挙後に山口新代表を筆頭に新たなスタートを切り、昨年の12月5日に開催した全国県代表者協議会の席上、山口ビジョンとして「新しい福祉・教育・平和をつくる公明党」を発表しました。手前みそですが、参考までにこのビジョンの補足説明をしますと、1点目の福祉とは、地域で支える協働型福祉社会の実現を目指し、2点目の教育とは、子供の幸福を最優先にする国をつくり、3点目の平和とは、核廃絶、平和、環境で世界に貢献する国にを目指すものです。この3本柱の福祉、教育、平和に準じて代表質問させていただこうと思いますが、平和につきましては外交問題が中心となっており、本市にはそぐわないと思われますので、財政にかえて質問させていただきます。したがいまして、項目としましては財政、福祉、教育の3点に絞り質問をさせていただきます。

 まず、財政問題についてです。

 本市の財政は、連結実質赤字比率を経年的に分析しますと、平成18年度は23.26%、平成19年度は17.60%と、残念ながら2年連続いわゆるイエローカードと呼ばれる16.25%を超えて早期健全化段階に突入していました。昨年の決算では、平成20年度の連結実質赤字比率はやっとマイナス1.5%となり、何とかイエローカードから脱出することができました。しかし、平成21年度は政権交代の影響もあり、国の経済対策の一時凍結やおくれから日に日に景気が悪くなってきています。その上に、自公政権時代に決定していました政策による予算執行が停止され、地方自治体に大きな痛手となっております。特に子育て応援特別手当は、本市に約3億6,000万円が交付される予定であったのが停止となり、多大な影響を受けました。また、文部科学省が打ち出したスクール・ニューディール構想に基づく電子黒板の配備や太陽光発電パネルの設置など、いわゆる学校のICT化事業も事業仕分けに遭い、全国で予算の25.7%に当たる3,387億2,800万円が執行停止となりました。

 ただ、幸いなことに、本市は我々議会が昨年の9月定例議会で提出した地方行政への財源確保を求める意見書と当局の努力により、いち早く申請したことが功を奏しまして、辛うじて予算が認められました。

 しかし、先日の補正予算を見てみますと、個人市民税で1億円、法人市民税で14億円、市民税合計で何と15億円のマイナスになっていました。このような状況から考えると、平成21年度の決算が非常に心配されますが、連結実質赤字比率の見込みはいかがでしょうか、まず1点目、お伺いします。

 次に、平成22年度の予算編成に関しまして予算内示資料を見ますと、歳入では法人市民税を中心とする市税が約35億円、率にして約5.8%の減となっている上に、歳出では景気悪化の影響をもろに受けて、主として生活保護費の増大による扶助費が約61億円、率にして約19.9%もの増となっています。この2つだけでも約100億円のマイナスとなってしまいます。おまけに財政調整基金を約20億円も取り崩さなければならないという苦しい予算編成になっているように感じ取れます。

 また、新政権は、マニフェストの目玉商品だった1人2万6,000円、今年度は1万3,000円の子ども手当が、全額国負担と大々的にうたっていたにもかかわらず、マニフェストに反するだけでなく、地方の意見を全く聞かず一方的に地方自治体にも負担させるという暴挙に出ました。

 そこでお尋ねしますが、この子ども手当におきまして政権交代による影響はどうなっていますか。

 次に、市長は施政方針でも、「平成22年度当初予算で、まず重要視したいのは健全財政を維持するということ」と明記していますが、この平成22年度におきましてもこれで健全化は維持できると確信できる今後の取り組みについてお示しください。

 財政の最後に、市民が納得して納税することができ、かつ安心できる予算の使い方になっているかを示すためにも、平成22年度はどのようなことに重点を置いて予算編成を行ったかをお答えください。

 次は、福祉問題についてであります。

 昨年の11月と12月の2カ月をかけて、全国の公明党議員3,064名で全国介護総点検運動を一斉に実施しました。これは、介護保険制度の開始から丸10年を経過したことに伴いまして、介護に関する問題点及び改善点を洗い出そうと5種類のアンケート調査を実施しました。この5種類とは、まず1点目は街角でのアンケート、2点目は要介護者及び介護家族へのアンケート、3点目は介護施設を経営している事業者、4点目はその介護施設に従事している介護従事者、最後は自治体の各種の取り組みに関してであります。

 アンケートの回収数は全国で合計9万8,827枚となり、ことしの1月8日には調査結果の速報値を発表しました。この結果、厚生労働省も現場の実態がよく把握でき大変喜んでいると聞いております。

 アンケートの意外な結果を紹介しますと、33%−−ちょうど3分の1に当たる方が10年を経過したこの制度を「知らない」と回答しているんです。3分の1も介護保険制度を知らないという方がいました。これにはびっくりしました。

 この集計結果をもとに、介護保険制度改革案などを盛り込んだ介護政策「新・介護公明ビジョン」と題した提言を先日の2月24日に山口代表から鳩山首相に手渡しました。その模様は翌日の各紙に取り上げられ、朝日新聞には「首相も『大いに参考にしたい』と前向きに応じた。」と、また、読売新聞には「首相は色よい対応を見せた。『早速、政府内で検討を促したい』と語ると、すぐ官邸に長妻厚生労働相を呼び『提言を厚労省の介護政策に反映させてほしい』と指示した。」と書かれていました。どれだけ反映されるかを期待するところであります。

 さて、話を和歌山市に戻しますが、本市においても予想以上に少子高齢化が進み、人口減少も進んでいる現在におきまして、福祉行政は非常に重要なウエートを占めることは間違いありません。多くの市民が不安に思っている年金、健康保険、介護等々に関して、今こそその不安を解消し、将来にわたって安心してこの和歌山市に住めるというビジョンを示さなければなりません。

 市長も施政方針の冒頭に「市民の皆様が『誇り』と『愛着』を持っていただける和歌山市の実現のため、全力を傾注し、信頼される市政運営をひたむきに推進したいと思っています。」と述べられていますが、その大きな要素を占めるのが福祉行政だと確信しています。

 何よりも福祉行政というものは非常に幅広く、また何よりも深い趣を持った、市民生活を支えていく上での根幹であり、市の姿そのものを映し出しているといっても過言でないと考えています。

 そこで、福祉に一番精通されている健康福祉局長にお伺いします。

 本市におけるこれまでの取り組みや今後の福祉の展望など、福祉行政の本来あるべき姿とはどのようなものかについて、今までの御自身の長年の経験と照らし合わせて率直な心情を含めてお答えください。

 最後に、教育問題に関してであります。

 以前の私の一般質問でも述べましたが、教育の投資の成果は50年先とも100年先とも言われていますが、今投資をしないと将来の和歌山市を担う優秀な人材が育たないことは明白です。その意味からしても、子供たちが快適な環境で勉強に打ち込むことができるように、教育関連の施策改善にもっと重点を置くべきではないでしょうか。

 我々公明党議員団は、ことしに入って総点検運動を開始しました。その第1弾としまして小学校の通学路の安全点検を実施することに決めました。公明党議員団8名が全52校を1人5校から8校に分担しまして2月1日より各小学校に出向き、校長先生及び教頭先生から実現場での生の声をヒアリングしています。何人かの先生からは、問題は解決しなくても、このように来てくれて教育現場の現状を見て話を聞いてくれるだけでもすっきりしましたとの感謝の声をいただいています。

 ヒアリングの内容としましては3点ありまして、まず1点目として、登下校時の通学路の中で危険箇所はないか、例えば、横断歩道はあるのか、信号があっても時間が短くないか、道路が狭く歩道がないため自動車との接触の危険性はないか等々の項目をチェック。2点目は、ハード面としまして、学校内の施設の不備はないか、例えば、校舎及び体育館の老朽化で雨漏りはしないか、窓はきちんと閉まるか、トイレは快適か等々の項目をチェック。その他のソフト面としまして、制度に対する要望はないか、例えば、教職員の仕事量は適切か、上限38人の1クラスの生徒数は適切か、また、インフルエンザによる学級閉鎖の影響はどんなものか等々の要望を聞かせていただきました。

 現時点では、全52校中48校の点検が完了しています。そのヒアリング結果の中で共通している項目を、多い順に何点か紹介させていただきます。

 まず、1点目の通学路の危険箇所ですが、道幅が狭く歩道がない、道路を横断するが信号機がないため危険、ガードレールがないため用水路に転落する危険性がある、通勤ラッシュ時に通学路が抜け道状態になっていて危険、3キロ離れた遠方から通学しているが歩道がなく危険、正門前道路が一方通行になっているが、登下校の時間帯は通行どめにしてほしい、正門前道路の進入禁止時間帯が下校時とマッチしていない、民家及び人通りが少なく不審者等の不安がある、交通量の多い道路を横断できないため大きく迂回している等々の問題点や要望を聞かせてもらいました。

 今挙げた問題点の改善には学校、自治体、警察の協力が不可欠な項目が多いので、今後、個別に改善に向けて会派で努力してまいろうと考えています。

 このヒアリングの中で明るい話題としましては、全校共通して、地域の方や民生委員の方、また、保護者の方々で構成されている見守り隊のおかげで子供の安全が守られています。大変感謝していて、頭の下がる思いですとの感謝の言葉があったことです。地域と学校との連携がうまくとれていて、ありがたいことだと痛感しました。

 次に、2点目の、ハード面としての学校内の施設に関しての要望としましては、現在は中央の仕切りだけのトイレを男女別に分離してほしい、ほとんどの家庭のトイレが洋式のため、学校の便器も和式から洋式にしてほしい、家庭実習等の時間に電源がよく飛ぶため容量アップしてほしい、校舎の雨漏りがひどく天井がしみだらけ、体育の着がえのときに男女別々の更衣室がない、全教室に扇風機を設置してほしい、車いす対応として玄関と体育館入り口にスロープを設置してほしい。また、施設とは別の要望としましては、グラウンドの芝生化を実施したがランニングコストの予算がない、古い図書が多いため図書費を増額してほしいとの御意見もいただきました。

 今後、すべての学校の点検が完了した時点でヒアリング結果を集計及び分析して、少しずつでも改善できるように個別に対応してまいりたいと考えています。

 ここで、このハード面に関して質問させていただきます。

 各学校現場では、予算がつかない中で校務員さんたちを中心に、子供たちが気持ちよく学習してもらいたいとの思いから各種修繕を一生懸命されている状況を肌で感じてまいりました。一方、教育施設課の方々も、限られた予算と人員の中で一生懸命に努力されていることもよく理解できました。その証拠として一例を挙げます。

 ある先生は私にこう言われました。使用していない古い木造校舎のかわらが1枚落ちたときに、すぐに教育施設課の職員さんが駆けつけてきてくださり、その後早急に対処してくれましたと。続いて、非常に感謝しているので、役所に帰ったら課長にその旨をお伝えくださいと伝言まで頼まれました。その職員さんの仕事ぶりがまことにすばらしかったのでしょう。私は早速、市役所に帰りまして、その課長に伝えました。

 ここまで現場及び担当課がかわいい子供たちのために一生懸命踏ん張っているのですから、もっと教育に予算を重点配分すべきではないでしょうか。

 そこで、過去4年間の教育費を調べてみました。耐震工事関係を含めた一般会計に占める教育費の割合は、平成18年度10.18%、平成19年度9.31%、平成20年度10.88%、平成21年度9.15%で、4年間の平均9.88%という厳しい結果でした。この平成22年度の予算では10.13%と1割を超えていますが、スカイタウンつつじが丘関連の予算を除きますと8.14%というお粗末な状況だと言わざるを得ません。これでは老朽施設の改善まで予算が回らないことは明白であります。

 今までは、イエローカード脱出の至上命題があるため、緊縮財政によるため仕方がないのかもしれないと納得をしていましたが、しかし平成20年度決算で早期健全化基準をクリアしたのですから、平成22年度は10%を上回るべきではないでしょうか。

 また、今回の補正予算の議案を見ますと、教育費全体で約11億7,000万円の余剰金がありました。これは耐震工事関係などの契約差金がほとんどだと思いますが、一般財源が約7億円となっています。このうち、流用などが難しい人件費や補助事業にかかわる金額などを除いても7,000万円ぐらいは有効活用できるのではないでしょうか。それを活用して、まず老朽施設の改善に努めるのが教育行政の責任ではないでしょうか。

 そこでお尋ねしますが、未来の和歌山市を託する子供の教育に対する市長の見解と、教育に対して予算を重点配分する意識があるのかについてお尋ねいたします。また、現時点での施設の建てかえ及び補修の計画があればお答えください。

 最後に、3点目の、ソフト面−−制度ですね−−についての要望としましては、広汎性発達障害の子供が増加しているため教職員の負担がふえているということも背景にあるとのお話から、スクールカウンセラーの訪問回数をふやしてほしい、特別支援教育支援員を増員してほしい、サポート教員も増員してほしいとの項目が上がり、次に、教職員の人数が不足しているため仕事量が多過ぎる、特に担任の先生は1日も休めない状況ですと訴えられていました。この対策としまして、仮称ですが教員人材バンクを創設して、必要なときに必要な人員を配置できるような体制をつくってほしい、先生の元気、やる気が即子供に伝わることから、教職員に元気を与える制度や評価してあげる仕組みをつくってほしい等々の要望も熱く熱く語っていただきました。学校現場での先生方の御苦労と疲弊がひしひしと伝わってきました。何とか子供たちのために頑張っている先生を喜ばせてあげたいとの思いを深くして、学校を後にしました。

 そこでお尋ねしますが、以上述べました学校現場での生の声を聞いた結果を踏まえて、教職員が持てる力を存分に発揮できるようなサポート体制についてどのように考え、どのように取り組もうとしているのか、教育長のお考えをお示しください。

 以上、何点かお尋ねしまして、公明党議員団を代表して私の質問といたします。御清聴本当にありがとうございました。(拍手)

 〔議長退席、副議長着席〕



○副議長(中嶋佳代君) 大橋市長。

 〔市長大橋建一君登壇〕



◎市長(大橋建一君) 5番奥山議員の代表質問にお答えいたします。

 まず、財政問題に関連して4点ございます。

 平成21年度決算における連結実質赤字比率の見込みはどうなっているかという御質問であります。

 平成21年度決算における連結実質赤字比率の見込みにつきましては、今年度も職員数の削減による人件費の抑制や高金利の市債の借りかえなど行財政改革に取り組むとともに、多額の累積赤字を抱える国民健康保険事業特別会計等への財政支援など市全体の会計の健全化を講じた結果、平成20年度並みで、早期健全化基準を大幅に下回る見通しであります。

 次に、子ども手当等における政権交代による影響はどうなっているかということであります。

 子ども手当につきましては、地方の意見を聞かないまま財政的、事務的な負担が生じることになったのは遺憾であります。従来の児童手当より負担増となる部分は地方特例交付金で措置されることになりましたが、来年度以降は全額国負担となるよう要望してまいります。

 次に、平成22年度においても健全化は維持できると確信できる今後の取り組みについて示せということであります。

 財政健全化団体への移行はひとまず回避できましたが、いまだに特別会計でおよそ220億円の累積赤字を抱えており、また、厳しい経済情勢のもと、市税が大幅に落ち込むという状況であります。生活保護費などの扶助費も増加が見込まれているところでありまして、依然として厳しい財政状況にあることに変わりはありません。

 このため、平成22年度から4年間の新たな行財政改革実施計画をこの1月に定め、平成24年度に職員3,000人体制を目指すなど124項目の取り組みを盛り込み、4年間でおよそ85億円の財政効果を見込んでおります。市民に不可欠な行政サービスを安定的に維持するため、新たな実施計画を着実に実行してまいります。

 次に、市民が納得して納税することができ、かつ安心できる予算の使い方になっているかを示すためにも、平成22年度予算がどういうことに重点を置いて編成されたのか述べよということであります。

 厳しい経済情勢の中、和歌山市にとって、今、そして将来に向けて何が必要かを考えて予算編成を行いました。平成22年度予算は、当初予算編成方針で、「長期総合計画の着実な進捗を図るとともに、財政健全化を確実なものとするための重要な予算と位置付け」たところですが、健全財政の維持を図りつつ、昨今の経済・雇用情勢の悪化を受け、緊急的な課題となっている市民生活の安定、また、未来を開く次世代育成支援の充実及び将来のまちづくりに向けた基盤整備に重点を置いて予算編成を行ったところであります。

 最後に、教育問題について、未来の和歌山市を託する子供の教育に対する市長の見解と、教育に対して予算を重点配分する意識はあるのかどうか答えよということであります。

 次代の和歌山市を担う子供たちの能力を伸ばし、才能を引き出すために重要なのは、教育者の確保と育成、伸び伸びと教育を受けられる環境の整備であり、それを推進することが行政の責務だと考えています。

 今回の予算編成に当たっても、教育委員会に対しては、技術者の人手が足りないようなら他部局の職員を兼務発令して応援させるから、急いでやる必要のある施設整備関係については思い切って予算要求するよう指示し、財政と人事当局には、できる限り教育委員会の要求に応じるよう求めました。この結果、平成22年度当初予算案では教育費は136億4,345万円となり、これに国の1次補正で前倒しした学校耐震工事分と2次補正の地域活性化・きめ細かな臨時交付金による前倒し分としてさきに御承認いただきました最終補正分を加えた10億8,343万円の合計が、実質の平成22年度教育予算額となると考えております。これは、前年度の当初に比べ28億2,633万円、23.7%の増でありまして、御指摘のスカイタウンつつじが丘テニスコート用地取得などに係る28億6,206万円を差し引きましても前年度並みを確保しております。

 このテニスコート建設のための土地購入と調査設計の予算は、土地造成事業特別会計を助ける意味ももちろんございますが、これによって国体仕様のテニスコート建設が前進し、将来にわたって多くの市民が活用できる立派なスポーツ施設建設が進むのですから、私は教育予算の名に恥じないものと考えております。

 なお、新年度予算の目的別歳出を見ますと、民生費が3ポイントも上昇して40.2%を占めているのが特色です。子ども手当の新設によるもので、これまでの児童手当分を差し引いても43億2,000万円も予算規模が拡大しております。民主党のマニフェストによりますと、平成23年度には子ども手当の額が子供1人当たり2万6,000円になることになっています。マニフェストどおりに進むかどうかはわかりませんが、手当額が2倍で通年支給となれば予算規模もおよそ130億円さらにふえることになります。他のすべての予算額が平成22年度並みであっても、これでまた教育費の比率は10%を割ってしまいます。

 また、その子ども手当ですが、教育を含め子育てには金がかかるので、それを助けるため子育て世代の家庭に給付を行う施策と考えられます。費目上は民生費ですが、実質上半分程度は教育費に当たるものとも考えられます。そうしたことを考えますと、パーセントの比較よりも実質的な教育予算の中身が大事であり、その充実に今後とも力を尽くしてまいりたいと考えております。

 私は、新年度予算が子育て世代支援と教育環境整備にこれまで以上に配慮したものとなっていると考えております。

 以上でございます。



○副議長(中嶋佳代君) 有本健康福祉局長。

 〔健康福祉局長有本正博君登壇〕



◎健康福祉局長(有本正博君) 5番奥山議員の代表質問にお答えします。

 福祉問題について、これまでの取り組みや今後の福祉の展望など福祉行政の本来あるべき姿はどのようなものかについて、今までの経験と照らし合わせて率直な心情を含めて答えよということでございます。

 議員御指摘のように、福祉行政は人間の一生涯を通じてかかわる非常に幅広い分野を担っております。また、子供や高齢者、障害者の方々を対象とした各福祉制度の内容を市としていかに充実させて円滑に運営していくかが大きな課題でありまして、以前、医療福祉の現場におきまして、入院時食事療養費の助成や福祉医療制度の利用者負担のあり方についていろいろと考えたものでございます。

 福祉には時代とともに制度改正等がつきものであり、平成12年度からの介護保険法施行に象徴されるように、それまで行政が決める措置から契約による利用者自身の選択への移行、つまり自己決定尊重の考え方へ転換されてまいりました。また、障害者の定率負担の導入をめぐって違憲訴訟に発展するなど大きな議論となって、制度廃止が国と原告で基本合意されている障害者自立支援法も、根本的には同様の制度設計がなされたところでございます。

 さらに、後期高齢者というネーミングが影響して国民の怒りを招くとともに、市町村の業務においても混乱続きのスタートとなった後期高齢者医療制度も廃止が打ち出されたところでございます。

 このような制度の大きな転換は、財源問題はもとより、性急とも言える制度の周知や説明責任を担うのは結局のところ基礎的な自治体である市の役割であり、非常に不安がつきまとうものでございました。

 また、いわゆる福祉の観点から、できることなら低所得者に配慮した負担や利用者へのサービスの充実を中心に施策を展開したいところでありますが、恒久的な制度として福祉本来の幸せを追求していくためには、財源問題を初め公平・公正な許認可、規制のあり方、各種給付の適正化等、課題の解決に向けた努力が必要であると考えております。これら福祉行政ゆえの相反する二面性との葛藤がいつも心の中で生じていました。とりわけ昨今の日本経済の情勢や本市の財政状況等をかんがみますと、限りある財源と福祉サービスの均衡をどのように図っていくのかが最大の課題であります。これは永遠のテーマでありますが、福祉行政でなすべきことは、結果としての施策ではなく、その時代背景における市民福祉の実現、継続に向けた市の姿勢と努力ではないかと思っております。

 最後に、今後の福祉行政の方向性は、子ども手当に象徴されますように少子化対策が重要な課題となっており、今日の人口減少が経済活動を萎縮させて雇用情勢にも影響を及ぼす一つの要因であろうかと思っております。本市におきましても、保育環境の整備はもとより、困難事例を抱えた子育ての環境を整備するため、新年度から教育委員会との連携でこども総合支援センターを設置し、相談窓口を一元化することにより、複雑かつ多様な相談に対応できるよう充実を図ってまいります。

 このような子供をキーワードとした取り組みが充実されてまいりますと、単に福祉行政という分野だけでなく、経済の活性化はもとより、市民の豊かな心をはぐくむことにもつながり、さまざまな分野においても明るい展望が開けてくるものと確信するところでございます。

 以上でございます。



○副議長(中嶋佳代君) 大江教育長。

 〔教育長大江嘉幸君登壇〕



◎教育長(大江嘉幸君) 5番奥山議員の代表質問にお答えいたします。

 教育問題については2つの項目の御質問がありました。一つは、学校施設の建てかえ及び補修計画についてであります。

 教育委員会では、各学校施設の老朽化に対応するため、施設の大規模改造事業、整備事業、維持管理事業等に取り組んでいます。特に、大規模改造事業の一つとして実施している耐震補強事業につきましては、平成21年度末の耐震化率が90.5%に達する見込みで、引き続き小学校9校、中学校3校の耐震補強工事を平成23年度末で終え、建てかえ工事につきましても小学校3校、中学校1校で実施し、平成24年度末において各小中学校の耐震化を終える予定です。

 また、整備事業では、当初新年度で実施を予定していた幼稚園1園、小学校6校の公共下水道工事を国の2次補正に対応して前倒しで実施するほか、維持管理事業においても小学校2校のプール漏水改修工事の前倒しを行ってまいります。

 さらに、近年、学校に大容量の電気機器等が導入されていることに伴い、小中学校の受変電設備を低圧から高圧へ切りかえる事業を主要事業として進めるなど、教育施設の整備につきましては今後も計画どおり着実に実施してまいります。

 2つ目の項目につきまして、教職員が持てる力を存分に発揮できるサポート体制について、ここでは5点ございました。

 1つ目は、スクールカウンセラーの訪問回数の増加を、2つ目は、特別支援教育支援員の増員を、3つ目は、サポート教員の増員について、4つ目は、(仮称)教員人材バンクの創設についてはいかがか、5つ目は、教職員に元気を与える制度や評価する仕組みについてでございます。

 まず、スクールカウンセラーについては、平成21年度は市内すべての中学校と小学校10校に配置しております。配置されていない小学校につきましては、校区の中学校や配置している小学校のスクールカウンセラーを活用し、相談する体制をとっています。各学校の訪問回数については、不登校児童生徒の人数や前年度の活用状況、学校規模などを総合的に判断して決めていますが、さまざまな課題を抱えた児童生徒のために訪問回数の増加に努めてまいります。

 次に、特別支援教育については、LD−−学習障害やADHD−−注意欠陥多動性障害、高機能自閉症などの発達障害を初めさまざまな障害のある児童生徒の学習と生活を支援する特別支援教育支援員を、また、肢体が不自由な児童生徒の生活を支援する介助員を配置しています。平成21年度は、小中学校に合わせて支援員を5人、介助員を11人配置しましたが、今後も特別支援教育充実のため増員を図ってまいります。

 次に、サポート教員については、現在、小学校の1年、2年、3年生で、1学級38人に近い児童が在籍する学校に対し、小学校低学年サポートプランという市の単独の事業により補助教員を配置し、指導の充実に努めているところです。平成21年度は、和歌山市全体で18人の補助教員を任用しています。

 また、少人数指導や特別支援学級の充実を図るための非常勤講師、緊急雇用対策を兼ねた生徒指導充実のための学校支援員などが小中学校に配置されていますが、さらに増員を目指して取り組んでまいります。

 次に、議員御提案の(仮称)教員人材バンクにつきましては、現在、市教育委員会の特別非常勤講師配置事業により、ゲストティーチャーとして医者やアナウンサー、美容師等の専門家を招いております。また、昨年度から客員指導主事として退職校長などが学校現場に赴き、教員への指導助言や模範授業を行うなどの取り組みも始めております。今後、教員OBの活用も含め、内容の充実を進めてまいります。

 最後に、教職員に元気を与える制度、もっと評価する仕組みをという御提案ですが、現在の教員の表彰制度としましては、国の文部科学大臣優秀教員や県のきのくに教育賞などがあり、本市からも表彰されております。また、本市独自の表彰制度として教育論文表彰があり、毎年多くの教職員が応募しています。平成21年度は、個人26人と学校団体として1校を表彰しております。

 すぐれた教育実践や熱心に地道な教育活動を行っている教職員に対しましては、新しい表彰制度も含めて検討し、取り組んでまいります。

 以上でございます。

 〔副議長退席、議長着席〕



○議長(宇治田清治君) 次に、寒川篤君。−−20番。

 〔20番寒川 篤君登壇〕(拍手)



◆20番(寒川篤君) ただいま議長のお許しをいただきましたので、民主クラブを代表しまして、通告に従い質問をさせていただきます。

 早いもので、大橋市長就任後8年がたとうとしています。今議会はその最後の予算編成となるわけですが、この間、財政健全化に向けて今日までのさまざまな取り組みに対しては、私たち会派としても、中には疑問を感じた内容もありましたが、改善への努力と結果に対しては一定の評価をしたいと思います。

 今、国会では政治と金の問題で国民不在の議論に明け暮れていますが、私は大橋市長を見ていると、どうも鳩山首相とダブって見えるときがあります。どんなところかと私なりに思うには、いろいろと批判があってもどちらもこつこつするタイプで、着実に、しかも地道に物事を実行していく、その姿が人によっては時として優柔不断と映り、判断力と実行力がないように思われているようですが、しかし私は、大橋市長は派手さがなくても着実に市政運営に当たってこられたということで、市民の人から支持を集めているということもあって、自信を持って施政方針に基づく政策の実現に思い切って取り組んでもらいたいと思います。

 そこで、まず最初に施政方針についてお伺いします。

 まず、財政見通しについてお伺いします。

 我が国の経済は、一昨年の世界的な経済危機と金融危機の影響を受けて経済の悪化につれ景気が低迷し、極めて深刻な状況になっています。本市においてもその影響が非常に深刻で、市税収入が大幅に落ち込み、財政運営が非常に厳しい状況になっていることについて、平成22年度の市政運営の視点とその方向性をどのように考えているのか、まずお伺いします。

 次に、平成22年度の予算編成においては、市税収入が大幅に減少し、今後も企業業績の悪化も長引くものと思われます。一方、歳出面においては、子ども手当や生活保護費を初め扶助費が増加し続け歯どめがかからないといった状況の中で、一方、市債という多額の借金を抱えている本市において、ふえ続ける財政需要への対応と財政の健全化に向けての取り組みをいかに両立させていくのか、市長の考えをお示しいただきたいと思います。

 次に、雇用対策についてお伺いします。

 厚生労働省がことし1月末に発表した有効求人倍率は、0.46倍と過去最悪の状況であります。また、総務省が発表した完全失業者数は、前年同月比で47万人ふえて317万人、これに対し就業者数は108万人減少して6,223万人と厳しい状況が続き、和歌山県におきましては、有効求人倍率が1を割っている月が21カ月続き、さらに0.5倍台が8カ月連続となり、引き続き低い水準が続いております。

 こうした中で、雇用対策としては、新年度予算に国からのふるさと雇用再生特別基金や緊急雇用創出事業等の雇用創出事業として合わせて3億427万円の基金が計上されておりますが、日増しに悪化している雇用状況にかんがみ、1年の必要額、試算ということでありますが、その1年すら持ちこたえられないような状況を呈しております。市長はこの基金の活用についてどのように考えているのかお伺いします。

 また、今後さらに雇用環境が悪化した場合、市独自での財政主導の補正予算を組むのかどうか、あわせてお伺いします。

 さて、3月14日に供用開始予定の和歌山北インターチェンジの設置によりまして、直川用地に11社もの進出予定企業が名乗りを上げていただき、新たに210名の雇用創出があることとなっています。一方で、インターチェンジ周辺の道路も拡張され、西脇山口線の工事も進んでいることから、今後、直川用地周辺の用途の見直しと民間投資を促し、さらにマスタープランの見直しの際には、さらなる雇用の創出につながる視点も含め検討していただきたいと思います。

 次に、滞納問題についてお伺いします。

 歳入全般における収納率向上の取り組みについては、平成15年には市税徴収対策本部を設置し、納税意識の向上と滞納額の減少に当たってこられました。また、平成17年から台帳の電子化や事務の効率化と市民サービスの向上を図るため税の総合オンラインシステムも構築し、さらには平成18年から、和歌山地方税回収機構として広域的な組織を設立して滞納額の縮減にも取り組んできました。また、平成19年には納税推進電話センターも開設し、納付期日が過ぎた方への自主納税も呼びかけてきたところです。さらに平成20年には、市が抱える多額の滞納債権を処理するため、専門的な滞納整理の実施に向けて調査研究を行うための準備室を設け、昨年からは債権回収対策課の設置や県住宅新築資金等貸付金回収管理組合も設置し、年々増加し続ける滞納額を、法的措置による徴収を強化し滞納額の縮減に取り組んできたところでありますが、平成20年度決算額は、全体で101億円という膨大な額を抱えているところです。

 このままの社会情勢が続くとなれば、より一層滞納問題が顕在化してくることが想定されますし、日々生活していくこと自体本当に困っておられる方に対しては配慮が必要かと思いますが、それにしても滞納問題は、市民負担の公平性や本市に対する信頼性などの面から見ても大きな問題であります。収納率の向上に向けて強い決意を持って取り組んでいただきたいと思いますが、今後、滞納整理も含め収納率向上にどう取り組んでいくのか、具体的な手法についてお伺いします。

 次に、大橋市長の施政方針の中で、本市が抱えている諸課題の解決に向けての取り組みについて述べられておりますが、その中で市長は、「平成22年度当初予算で、まず重視したいのは健全財政を維持するということ」と述べられています。

 その健全化を目指した財政運営に当たって、今日まで都市計画税率の引き上げや下水道料金の値上げ、さらには職員の給与カットなど、市民を初め職員に大きな痛みをかけてきたにもかかわらずなかなか好転しない財政状況を見たとき、その大きな要因は、土地造成事業や下水道事業、国民健康保険事業の特別会計の膨大な累積赤字をいまだに約220億円抱えていて、本市財政を悪化させていることは当局も十分とらえていることと思います。

 これまでも土地造成事業のスカイタウンつつじが丘の関係においては、付加価値を高める方策や販売促進に向けて多くの先輩同僚議員が提案してきたところでございますが、これ以上の実質赤字による市民の負担を何としても軽減していかなければならない、その債務を減らす方策として今回提案したいと思います。

 過日、県の教育委員会において県立高校の再編が発表されました。その中で、県立和歌山北高校と県立和歌山西高校を平成24年4月をめどに統合する方針が明らかにされています。その背景の1つ目としては、特別支援学校の高等部の生徒が急増し、校舎が手狭になって新しい校舎の確保が必要であるということ、2つ目には、北高は普通科と体育科を合わせて24学級942名の生徒がおり、部活動も盛んに行われておりますが、グラウンドが狭い。一方、西高は普通科のみで14学級431名で、2面のグラウンドや敷地面積を含め設備も充実しているものの、生徒数が減少している現状にあります。

 計画では、今後、特別支援学校の校舎を西高の敷地内に設置し、北高の体育科を西高に移し、敷地や設備の有効活用を図るとともに、あわせて生徒の寮の建設も計画されているところです。

 校名はわからないまでも、統合されたとしたならば、現在の西高の校舎に生徒数が今の430名から支援学級を含め約720名と増加し、職員数におきましても、今の31名から120名と約4倍に増加すると予想がされております。

 また、現状の車の乗り入れ台数は日に30数台程度となっていますが、統合後には中型のスクールバスを含め日に約160台の乗り入れ台数と大幅にふえて、しかも、現状の県道西脇山口線にしても市道西脇89号線にしても途中の道路が狭く、地元からの苦情も想定されるところであります。と同時に、生徒の寮と職員の駐車場の確保も求められております。

 そうしたことを解消するために、まず第一にスカイタウンつつじが丘の土地の活用に目を向けてはいかがでしょうか。スカイタウンつつじが丘と西高の敷地まで距離にして約300メートル弱ありますが、そこを新しい道路で結び、さらに生徒の寮と職員の駐車場をスカイタウンの敷地内へ確保する。これが実現すれば、新しい高校とスカイタウンにとっても有効活用が図れるものと思います。

 また、国体のテニス競技用の会場として基準を満たす施設として、管理棟や駐車場と合わせ整備される予定のスカイタウンつつじが丘の20面のコートにつきましても、学校との交通アクセスがよくなることにより、国体に向けての選手の強化や各種大会の誘致を含め、競技力向上が図れるものと思います。ぜひ、市長のほうから県に対してインフラの整備を申し入れてはと思いますが、いかがお考えですか。

 次に、平成27年開催予定の和歌山国体に向けての取り組みについてお伺いします。

 さきの北京オリンピックにおきましては、本市出身の湯元健一選手が銅メダルを獲得されましたことは記憶に新しいところです。さらに、昨日閉会されましたカナダのバンクーバー冬季オリンピックでは、日本選手は目覚ましい活躍をしてくれました。スピードスケート競技では男子500メートルで長島圭一郎選手と加藤条治選手が銀と銅のメダルを獲得したのを初め、フィギュアスケート競技においても高橋大輔選手が男子では初めてとなる銅メダルを獲得し、女子では浅田真央選手が銀メダルを獲得し、さらには女子団体パシュートでは穂積雅子、田畑真紀、小平奈緒選手が惜しくも100分の2秒差で銀メダルとなりましたが、メダル獲得数では前回のトリノを大きく上回り、日本国民に夢と感動を与えてくれました。

 そうした中で、5年後の2015年に第70回の国民体育大会が和歌山県で開催され、その1カ月後に全国障害者スポーツ大会が開催されることとなっております。2015年といいますと、夏のオリンピックが開催される1年前に当たり、おのずと盛り上がるものと思います。

 和歌山国体に向けては、新年度から準備組織も新設し取り組もうとされていますが、国体を迎える準備から大会開催まではもちろんのこと、国体後も、新設された施設やノウハウを生かして地域がさらに活性化していくことが本市としても重要なことであります。

 例えば、新設が計画されているテニスコートの隣接地に合宿施設を建設し、より活用しやすいスポーツ施設の整備、充実を図ることも重要ではないでしょうか。また、第4次長期総合計画の「子どもが輝き、文化が薫る教育のまち」づくりの生涯スポーツの振興に位置づけていることからも、市としてどう取り組もうとしているのか、まずお伺いします。

 また、国体は全国から多くのアスリートをお迎えするのですから、和歌山を全国にPRする大きなチャンスであります。市長は今まで城フェスタやお城に水仙を植えるなどお城を中心に力を入れてきましたが、ぜひ今後もより一層整備を進めていただき、全国の皆さんの印象に残るお城となるようしていただきたいと思います。

 また、和歌山といえばラーメンが全国的に有名ですが、名物創出の取り組みも市では行っているのですから、国体までに和歌山市を代表する名物をつくり、何としても全国にその名物を売り込むんだという気概を持って取り組んでいただきたいと思います。

 私たちのふるさと和歌山市は、自然豊かでスポーツの健全なイメージにぴったりの町ですので、国体の開催後も全国のアスリートのトレーニング基地になる可能性も持っています。とにかく国体はいろんなチャンスを含んでいますので、そのチャンスを十分生かして取り組んでいただきたいと思います。

 そこで、具体的に市ではどのような準備計画を持っておられるのかお伺いします。

 また、この機会をとらえ子供たちに夢と希望を与えるためにも、選手の強化や競技力の向上のため、市体育協会や各種目団体などと連携を図り、今後、優秀な指導者の養成や招致と環境整備が急がれているところであります。

 さらには、選手を強化するためには多くの予算と時間も必要であります。今後取り組むべき課題と思いますが、本市としてどのような施策を考えているか、あわせてお伺いしまして、民主クラブを代表しての質問を終わります。(拍手)



○議長(宇治田清治君) しばらく休憩します。

          午前11時49分休憩

   −−−−−−−−−−−−−−−

          午後1時11分再開



○議長(宇治田清治君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。

 日程第2の議事を継続し、寒川篤君の質問に対する答弁を求めます。

 大橋市長。

 〔市長大橋建一君登壇〕



◎市長(大橋建一君) 20番寒川議員の代表質問にお答えいたします。

 まず、財政運営について、財政運営が非常に厳しい中で平成22年度の市政運営の視点と方向性についてどう考えているのかということであります。

 本年度は、健全財政の維持を図りつつ、現在は非常に厳しい経済情勢でありますので、市民生活の安定につながる施策に、また、未来を開く次世代育成支援の充実、将来のまちづくりに向けた基盤整備に重点を置いて予算編成を行ったところであります。

 まず、市民生活の安定につきましては、緊急的な雇用機会の創出、国民健康保険料の軽減制度の拡充、地域活性化・きめ細かな臨時交付金を活用した中小企業の受注の確保などに取り組んでまいります。

 次に、次世代育成支援の充実については、学童保育事業の充実、こども総合支援センターの新設、小中学校等の耐震化などを行っていきます。

 将来のまちづくりに向けた基盤整備につきましては、和歌山市南東部へ新たなインターチェンジを設置するための調査、和歌山大学新駅(仮称)の駅前広場整備、中平井線の建設などを行っていきます。

 このほか、平成22年度は第4次和歌山市長期総合計画の2年目に当たりますが、豊かな地域資源と可能性を持つ和歌山市の再生、発展のため、長期総合計画の進捗を進め、将来都市像「海、山、川、まち みんなで磨く元気わかやま市」を目標に全力で取り組んでまいります。

 次に、多額の市債を抱えているが、ふえ続けている財政需要への対応と財政健全化の取り組みをいかに両立させていくのかという御質問であります。

 議員御指摘のとおり、景気の低迷により雇用情勢が厳しい中、生活保護費などの社会保障費は大きく増加しているところであります。一方、和歌山市の経済活動を発展させるとともに、市税などの安定した収入を確保し、必要な行政サービスを持続的に行っていくためには、子育て環境の整備や基盤整備などの施策に取り組み、市民や企業に魅力のある町にしていく必要があります。このように多様化する財政需要に的確に対応するためにも行財政改革に取り組み、限られた財源を有効に活用し、必要な施策と健全財政を両立し、信頼される市政運営を行ってまいります。

 次に、雇用対策について2点ございます。

 まず、ふるさと雇用再生特別基金や緊急雇用創出事業基金の活用についてどのように考えているか、さらに雇用環境が悪化した場合、市独自で財政主導の補正予算を組むのかということであります。

 一昨年来の急激な景気の悪化に伴い、議員御指摘のとおり、全国や和歌山県の有効求人倍率や完全失業率は悪化し、極めて低い水準で推移しています。和歌山市を所管する和歌山公共職業安定所管内の有効求人倍率は、昨年12月の数字で0.52倍と全国平均0.46倍を若干上回っておりますが、昨年の5月以来0.5倍から0.53倍までの低い水準で増減を繰り返しており、下げどまっていると言えますが、今後については不透明なものとなっています。

 そうした状況の中、国の雇用対策であるふるさと雇用再生特別基金活用事業と緊急雇用創出事業臨時特例基金活用事業につきましては、できるだけ多くの雇用を提供できるよう積極的に取り組み、平成22年度当初予算においては両事業合わせて26事業で134人の雇用が確保できると見込んでいるところであります。

 今後につきましても、さきの平成21年度厚生労働省第2次補正予算において、緊急雇用創出事業にさらに1,500億円積み増しがなされたことから、積極的な活用を図っていきたいと考えています。

 次に、雇用環境がさらに悪化した場合、まず、緊急雇用創出事業臨時特例基金活用事業を初めとする雇用対策のための国の諸制度のさらなる活用により、雇用拡大を図っていきたいと考えております。市独自の財政主導の補正予算につきましては、今後も市内の経済状況を見きわめ、市民の声をしっかり感じ取りながら、市民に必要とされる施策を検討してまいります。

 次に、土地造成事業特別会計に関連して、債務を減らす方策として、スカイタウンつつじが丘と、統合されると言われる西高校の敷地を新しい道路で結んで、生徒の寮と職員の駐車場を誘致するようなインフラ整備を県に申し入れてはどうかという御質問であります。

 スカイタウンつつじが丘は、平成27年開催の和歌山国体に向けテニスコート等の建設整備を進め、また、それにあわせて団地内の緑道を整備し、自然、健康をキーワードに自然満喫・健康テニスタウンとしたイメージづくりをし、販売につなげていきたいと考えております。

 議員御提案の新しい高校の再編、開校との連携につきましては、スカイタウンつつじが丘の有効活用の機会ととらえ、団地の活性化と販売促進にもつなげていくため、地域の整備も含め県に申し入れを行うとともに、関係機関と協議を進めてまいります。

 最後に、国体に向けての取り組みについて、和歌山市としてどのような準備計画を持っているかということであります。

 昨日までカナダのバンクーバーで開催されておりました冬季オリンピックでは、男子スピードスケートで銀メダルと銅メダルを、パシュートと呼ばれる女子団体追い抜きでは、とら年トリオの穂積、田畑、小平の3選手がわずか0.02秒差の銀メダル、また男子フィギュアスケート初のメダルを獲得した高橋選手、女子フィギュアスケートでは史上初のトリプルアクセルを3回成功させて銀メダルを獲得した浅田選手など、日本人選手の活躍に私も大変感動したところであります。

 さて、平成27年に第70回国民体育大会が和歌山県で開催されることになり、和歌山市においても硬式テニス、陸上競技、水泳など14の競技を予定しています。和歌山国体に向けては、スポーツ施設、交通アクセスの整備拡充、観光情報の発信、宿泊の対応など庁内すべての部署において関連する課題が考えられることから、平成22年度から企画課内に国体担当の組織を新設することとし、それらの課題を総合的に把握調整し、全国から来られる選手や観客を温かくお迎えできるよう万全な準備に努めていきたいと考えています。

 また、市役所内部はもとより和歌山県、関係機関及び関係団体との連携を図りながら和歌山市民総力を挙げて和歌山国体を成功させるとともに、和歌山市の魅力もあわせて全国に発信していきたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(宇治田清治君) 山口財政局長。

 〔財政局長山口研悟君登壇〕



◎財政局長(山口研悟君) 20番寒川議員の代表質問にお答えいたします。

 今後、滞納整理も含め収納率向上にどう取り組んでいくのか、具体的な手法についてとの御質問でございます。

 本市では、債権所管課が多部局にまたがっており、滞納整理事務の統一化及び適正化が喫緊の課題となっております。そのため、滞納整理を含めた本市の債権管理の包括的な基本条例として和歌山市債権管理条例案を本議会に提出しています。

 本条例案は、債権の発生から督促、催告、法的措置に至るまでの一連の事務処理等を定め、適正な滞納整理事務処理を徹底し、公平・公正な行政の推進に努めるものです。今後、条例案に合わせ債権管理マニュアルを整備し、各債権所管課職員の研修を行い、職員のスキルアップ、体制の強化を図っていきます。

 また、口座振替の推奨、電話催告等、従来の取り組みを引き続き進めるとともに、平成22年度からは市税及び国民健康保険料の納付についてコンビニ収納を実施するなど、収納率の向上に取り組んでいきたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(宇治田清治君) 大江教育長。

 〔教育長大江嘉幸君登壇〕



◎教育長(大江嘉幸君) 20番寒川議員の代表質問にお答えいたします。

 和歌山国体に向けての取り組みについて2点ございました。

 1点目、第4次長期総合計画の「子どもが輝き、文化が薫る教育のまち」づくりの生涯スポーツ振興に位置づけていることからも、市としてどう取り組もうとしているのかという御質問です。

 平成27年度に開催されます和歌山国体を控え、スポーツ人口の拡大と競技力を向上させていくためにも、今日まで市のスポーツ振興計画に基づいて生涯スポーツの振興を進めてまいりました。今後、さらに各種競技団体との連携を強化し、各種大会や指導者育成を通して市民のスポーツに対する関心を高めることに取り組んでまいります。

 また、本市のスポーツ水準の向上を図るため、国体を契機として、市民が生涯にわたりスポーツに楽しく取り組める環境を構築できるよう、スポーツレクリエーション活動の普及促進、競技スポーツ人口の拡大、競技力の向上、スポーツ施設の充実と効果的活用の促進に一層努めてまいりたいと考えております。

 2点目、和歌山国体に向けての選手の強化や競技力向上に向けて、本市としてどのような施策を考えているのかという御質問です。

 教育委員会といたしましては、和歌山国体に向け、青少年を育成する取り組みの一つとして、本市体育協会加盟団体等との連携を密接に図りながら、児童生徒が試合などを通じて交流を行うことで、より一層スポーツへの関心を高め、また、技術力や競技力の向上につながると考えています。その一助として、新年度に県外などからスポーツ大会やスポーツ合宿を積極的に誘致できるよう運営費用の一部を補助する制度を拡充するほか、外部指導者の人員増や指導日数の増に努めております。

 また、県と連携、協調しながら運動部活動の拠点校づくり、ジュニアアスリートの発掘、そして外部指導者の適正な配置と充実を図り、児童生徒の競技力向上に取り組んでまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(宇治田清治君) 次に、森田昌伸君。−−37番。

 〔37番森田昌伸君登壇〕(拍手)



◆37番(森田昌伸君) こんにちは。

 きょうは、朝来ましたら、大変残念なんですけれども、お知らせという訃報を1通いただきました。元市議会議員の浜野喜幸さんがお亡くなりになったということでございます。私自身、2期目のときに、たしか副委員長をしたときに委員長をなさっておりまして、一番の議会運営といいますか、委員会の教えをいただいたお一人で、大変残念でなりません。

 先ごろお聞きしますと、貴志地区の連合自治会長さんをなさり、また、市の選管委員として御活躍をいただいているというふうにお聞きしてございました。

 浜野さんは昭和45年に市議会議員に当選され、約28年と10カ月、この壇上で御活躍をなさった方でございました。その間、第66代の議長をなされ、ちょうど平成10年から平成11年でございましたが、そのときも私自身も大変お世話になった一人でございます。そういう中でございますが、浜野喜幸さんが3月1日に永眠されましたので、心から御冥福をお祈りし、また、哀悼の誠をささげたいと思います。

 それでは、議長のお許しをいただきましたので、新和クラブを代表して質問をいたします。

 大橋市政2期8年目の最終の施政方針が示され、この1年の和歌山市政を運営するための施策を示された平成22年度予算案が上程されました。私は、2期にわたる市政運営で大橋市長が思いを描かれた和歌山市の姿について、総括的な感想を交えながら以下をお伺いし、それが和歌山市発展に向けた行政、議会が果たしていくべき仕事の一助になればと願うところであります。

 初めに、8月に市長の改選期を控えられ、本年度予算については、思慮深い大橋市長のことですから、国の政権交代による地方自治への影響がいまだによく見えない現状や、とりあえずひと息つけそうになった和歌山市財政とはいえ、就任以来ずっと言ってこられたお金がない財政危機が去ったわけではなく、急激に悪化した景気動向の影響で、当初予算ベースで昨年より約40%減となる法人市民税を初め、市税収入の下落など歳入状況の悪化をかんがみられ、必要最低限の骨格予算を組まれるものと思っておりました。

 ところが、一般会計で1,347億円と、市債発行と基金の取り崩しによってボリュームを膨らませ、例年と同じような予算を計上されましたが、内容的には、特段、和歌山市を元気づける意欲的な政策を取り上げた様子もなく、何やら四苦八苦をしながら編成されている国家予算とよく似た組み立てのようにしか見えないところであります。

 施政方針では、新たな施策として子ども手当に65億円を計上したとか、自民党政権の終盤、駆け込みのように決定された北インターチェンジが開通することや、それにあわせた直川用地への企業進出などがうたわれています。ところが、子ども手当は効果が疑問視されているだけでなく、これの実施により、厚生労働省によって決められている保育料の上限額が8万円から10万4,000円に引き上げられる見込みで、例えば、和歌山市の公私立保育所の場合、児童にかかる8万円の保育料と現在お支払いいただいている保育料の最高額6万4,000円との差額1万6,000円の和歌山市負担額が最高4万円に増額されるとか、あるいは保育料の値上げという形で市民負担の増額をお願いすることになるやもしれず、地域主権と宣伝されている裏で和歌山市の財政負担や市民の負担をさらに増大させる仕組みが実施されようとしております。我が国の少子化を食いとめ、社会全体で子供をはぐくんでいこうという耳に聞こえのよい施策が、実はとんでもない愚策、悪政策と指摘されるゆえんであります。

 また、直川用地のインターチェンジや企業進出は、和歌山市にとって大変喜ばしいことであり、物流の拠点として活発な経済活動がなされ、大いに活用されることを期待するところ大であります。しかし、このこととてどちらかといえば市長にとってタイミングがよかった、運がよかったという流れに沿ったものであって、市長が汗を流して進めてきた事業が花を咲かせることになったというものではありません。

 新年度施政方針、予算案ともに、全体として、市長が和歌山市の未来を描くような理念をもとに、日本国じゅうの不況をイの一番に引き受けたかのような和歌山市に喝を入れ、本市の産業、経済活動の活発化を促し、全国から企業進出のまなざしを浴び、和歌山市の活性化を図り、市税収入の減収を食いとめるための目新しく力強い市政運営を前面に押し出すような施策は、残念ながら見当たりません。

 先日の新聞で、平成22年度予算について審議中の国会で問題となっている、国土交通省の公共事業予算配分案が報道されました。そして昨日は、国会審議で箇所づけ表の公表時期について大変大きな問題がございました。和歌山は全く関係ありませんでした。それによると、道路予算の概算要求からの上積み額は、要望分増額、要望分増加率、全体増加率がゼロ%の県は山口県と和歌山県だけであり、昨年の概算要求段階で示された額と本年度との額を比較して増額されていないのは大阪府と和歌山県だけであります。ほんまもんの改革とはこういうことだったのか、本当に情けない思いであります。

 本市の基盤整備の中で最も重要な事業と位置づけられ、ようやく道筋がついてきた第二阪和国道や京奈和自動車道などの事業が国の方針により中断されないように、与党国会議員と勉強会を持ち、予算措置について特段の配慮をお願いした我が議員連盟の努力だけでは足りなかったのか、行政の働きかけが届かなかったのかわかりませんが、事業の中断こそ逃れましたが、昨年度より増額された国の道路予算であるにもかかわらず、他都市に比べれば配慮が少なく、地域主権の声が大きくなるにつれ寂しい、腹立たしい思いを禁じ得ません。

 2月19日付の新聞報道によれば、関西3空港のあり方を話し合う関西3空港懇談会が開かれたそうです。その懇談会会長は、和歌山市の基幹産業である住友金属の会長で関西経済連合会の会長を務められている、市長もお顔見知りの下妻博氏であります。恐らく空港問題を通じ、和歌山市の浮上策などについて語り合う機会があればと思っているかもしれません。しかし、関空から至近距離にある和歌山市は、全国から注目を集める空港のあり方について本来なら和歌山市の意見を反映させるぐらいの積極性があってしかるべきと思いますが、その懇談会の会員にさえなっていない現状では発言の機会すら与えられないのであります。

 そして、この懇談会に限らず、関西圏の地盤沈下を食いとめるために地方自治体を交えたさまざまな分野での話し合いが行われているようですが、そのような場で和歌山市が何らかの主張をしたり影響のある発言をしたという話を残念ながら聞いたことがありません。

 先ほど触れた地域主権は、施政方針でも、地域主権型の国づくりを目指した改革により、自治体にはこれまで以上に施策の立案、実行力が問われることになると触れています。まさにそのとおりで、和歌山市という自治体の力量がダイレクトに市勢の浮沈にかかわることになると思われます。

 先日、和歌山市の発展のために本市と和歌山大学が連携して取り組むとのニュースを聞き、市政の取り組みとして一歩踏み出したと期待したいと思います。しかし、施政方針、予算案を見る限り、受けざるを得ない国の政策によるものやこれまでの流れに沿ったものばかりで、どこに地域主権を意識した政策が盛り込まれているのかよくわかりません。地域主権の方向性のもとに地方自治体同士が競い合うことになったら、和歌山市が他都市とともに手を携えていく自治体であり続けることができるのか、まことに心もとない限りであります。

 私は、地域主権という行政のあり方を変えざるを得ない絶対的な状況を後追いするばかりでなく、和歌山市行政が今日的な社会状況に的確に対処し、地域社会にやる気をもたらし活力を生まれさせるには、行政の内部同士の意思疎通が図られているとは言いがたい環境を是正するとともに、もっと積極的に他都市など多方面と交流を深め、さまざまな情報交換を行い、それを市政に生かしていくべきだと考えております。

 そこで、改めて市長にお伺いをいたします。

 新政権が進める地域主権は、地方自治体側からとらえれば今以上に厳しい環境での市政運営を余儀なくされるだろうと考えますが、この政策によって和歌山市政のあり方がどのように変わるのか、和歌山市は地域主権をどのようなイメージでとらえているのか、本市発展のためにどのように対処していくおつもりなのか、お示しください。

 次に、現実的に問題があると考える都市計画と税務の関連についてお伺いをいたします。

 市街化区域、調整区域の線引きと農地に係る固定資産税についてであります。

 この問題については、12月議会で同僚議員から同様の質問をいたしましたが、市民に直接関連する市政上の議題であり、耳目を引く華やかな議論ではないにしろ、このような問題を現実的に改善することが本市の発展に寄与すると確信しております。今回は、角度を変えた観点から議論を深めたいと考えております。

 まず、生産緑地地区制度について。

 この制度はもともと、無秩序に拡大する市街化にあって、緑地が減少していくのを防ぎ、良好な環境を保全する目的で、昭和49年の生産緑地法制定により施行され、以来、形を変えながら現在に至っております。しかし、この法が目指すところは、どちらかといえば市街地にある農地を住宅地などに転換していくよう促す意図があり、これに連動する形で税法の改正が行われ、農地の宅地並み課税や都市計画税の課税が始まりました。昭和50年までは農業施策の観点から昭和38年当時の課税標準額による農地課税でしたが、土地の評価額と課税評価額との差が大きくなったことを理由に、昭和51年、評価額と課税標準額を近づけるように税制改正がなされ、以後、課税標準額を毎年20%ずつ上げてきました。

 和歌山市の場合、標準的な市街化区域の農地1,000平米の推移を見ると、昭和50年当時、固定資産税677円、都市計画税163円であった税額が、平成5年には固定資産税1万8,029円、都市計画税4,350円に上がり、同時に、1,500万円の評価額だった同じ農地が平成6年には6,500万円にはね上がり、その後は平成8年から土地の評価が下がり出し、平成15年に課税標準額の上限を評価額の3分の1までとする税制改正がなされました。この時点での固定資産税は5万8,181円、都市計画税1万4,039円で、現在まで土地の評価は下がりっ放しですが税金は上がりっ放しなんです。平成21年現在、固定資産税8万3,829円、都市計画税3万7,306円となり、実に固定資産税で約124倍、都市計画税で約229倍の増額であります。

 この推移を見ると、平成8年、平成9年の負担率調整、平成15年に税制改正がなされたとはいえ、年20%も上がってきた農地課税に対する負担の増大は、農業経営を非常に圧迫してきたことを如実にあらわしております。まして、土地評価が下がっているのに税金だけは毎年上がる現実について、行政は土地の評価額と課税評価額の差が大きく開いているので近づけているだけですと説明されますが、税負担にあえいでいる農家がこのような説明を聞いて果たして納得ができるのでしょうか。現実問題として、自前の農地でつくる作物の出荷額だけでは固定資産税が払えないということで、農業を続けていこうという意欲をなくすのはある意味当然で、市役所は悪代官と同じやという非難を打ち消す言葉が見出せないのであります。

 加えて、小規模宅地の課税標準額が評価額の6分の1となっており、現在ではかなり広い60坪余りの住宅地より農地のほうが高い税率となっていれば、なおさら不公平感が強くなるのは当然であります。

 さて、このような不公平だと思える税金問題を少しでも改善しようという政策が生産緑地の地区指定制度であります。これは、市街化地域にある1,000平米以上の集団的な農地が、30年以上農業を続けるという意思の確認の上で指定され、調整区域並みの課税となる制度です。指定されるにはいろいろな条件があり、実質的には適用されにくい制度でありました。この制度適用の改善について、12月議会で、農地と道路の接道要件を緩和するとの答弁に、市街化区域で農業を営む農家からやっと行政が振り向いてくれたとの声が寄せられているところであります。このたび施政方針に高らかに要件緩和がうたわれたので、大いに安堵するところであります。

 そこで、お伺いをいたします。

 今後、生産緑地地区指定制度の適用要件の緩和について、どのようなタイムスケジュールで事務を進め、市民の周知をどのように図られるのか、お示しください。

 さて、この地区指定は、市街化区域にある農地への高い課税の抜本的な解決策ではありません。現況の農地は、市街化区域と調整区域を区分する線上の既に開発された宅地や商店など入りまじったところに多く所在し、地区指定を受けられる1,000平米以上の集団的農地を形成できる要件にはなかなかなじめないからであります。したがって、何らかの行政措置がなされない限り、先ほど来述べてきたように、調整区域の農地に比べ畑で70倍、田で40倍という非常に高い課税状態が続いていくことになります。

 農業後継者が育たない、収入を得るには買いたたかれても農地を手放さざるを得ないといった事例が数多くある現在の状態をこのまま放置すれば、和歌山市の農業が衰退の一途をたどるばかりであります。私は、このような問題の根底が市街化区域、調整区域を分ける線引きであり、市政上の問題だと考えております。

 昭和44年に施行された都市計画法による市街化区域と調整区域の線引きは、行政上の効果として、市街化区域では将来の土地利用計画の整合を図りながら計画的なまちづくりが行われる適正な市街化形成が図られ、効率的な基盤整備が図られるなどとされていますが、今日、都市部はドーナツ化現象が進み、人口減少、高齢化が進むばかりであります。一方、調整区域では乱開発が進み、農作業さえ住民の顔色を見ながらしなければならない状態であります。この際、役に立たなくなり弊害さえ生み出している線引きは廃止し、改めて街区のあり方を見直すべきで、あわせて課税の問題についても取り組むべきだと考えます。

 そこで、お伺いをいたします。

 線引きの問題点を挙げましたが、これについてどのような見解を持たれていますか。農地課税について、都市計画法による線引きに沿って課税方法が変わる現実は、あたかも都市計画法が上位にあり、税法がそれに従うことになっているようで、なぜそうなのかよくわからないところであります。これについて、都市計画部門と税務部門がどのような協議を行っているのか、また、市街化区域にある農地への異常に高い課税状態をどのようにとらえ、その改善策についてどのようにお考えになっているのか、お示しをください。

 以上が新和クラブの代表質問であります。御清聴ありがとうございました。(拍手)



○議長(宇治田清治君) 大橋市長。

 〔市長大橋建一君登壇〕



◎市長(大橋建一君) 37番森田議員の代表質問にお答えいたします。

 まず、地域主権について、新政権が進める地域主権によって今以上に厳しい環境での市政運営を余儀なくされると考えるが、和歌山市政がどのように変わるのか、地域主権をどうとらえているのか、どのように対処していくつもりなのかということであります。

 新政権の掲げる地域主権は、明治維新以来続いた中央集権体制を抜本的に改め、地域主権国家へと転換することを目的として、法令の義務づけ、枠づけやひもつき補助金等による国の財政的関与といった地域にとっての制約を見直そうとするものであります。特に、基礎自治体の自己決定力を高めることが理念であると考えております。

 今後、地域主権が進められますと、これまで以上に本市の特性、自主性を尊重しながら市民生活や地域社会にかかわる政策をみずからが決定できることになり、本市の個性と実情に応じたまちづくりにつながるものと期待できる一方で、地域間で競争が起こり、都市経営能力による格差が拡大する懸念もございます。このため、本市としてもさらなる政策の企画立案、実行力を高める必要があると認識しております。

 現在、地域主権に係る推進計画や制度設計などの詳細については国の地域主権戦略会議を中心に議論が進んでいるところでありますが、こうした議論が基礎自治体に重点を置いているのか都道府県に置いているのかが確定していないように感じます。ただ、いずれにいたしましても、国から地方への十分な権限とともにそれに見合う十分な税財源の移譲の実現に向けて、地方の声を国に届け、住民本位の地方制度改革を実現することが重要だと考えています。

 このため、これまでも中核市市長会等を通じて、国と地方の協議の場のあり方を初めとした提言活動や情報交換に積極的に努めてきたところでございますが、今後も、地域主権に係る議論の動向を注視しながら、国に対して積極的に要望等の働きかけを行うなど、本市の発展につながる地域主権型社会の実現を目指して対応してまいりたいと考えています。

 なお、関西3空港のあり方についてですが、私はかねてから関西空港のハブ化がぜひとも必要との思いが強く、関西空港の発展が本市はもちろん関西全体の未来にとって不可欠であるとの考えから、国土交通省や大阪府知事との会談など機会あるごとに主張していますが、今後は、より積極的に伊丹空港の廃止を含めた関西空港のあるべき姿を発言していきたいと考えているところであります。

 次に、都市計画と税務行政の関連について、生産緑地制度の今後の事務の進め方と周知方法についてであります。

 平成22年4月1日から生産緑地地区の指定要件を緩和し、5月からの募集は緩和された要綱により実施する予定となっています。また、周知方法につきましては、農業委員会、農業協同組合、農業近代化推進委員会等の協力を得ながら、指定要件を緩和したことについて農家の皆様に周知を図る予定であります。さらに、市報わかやまや市のホームページにも掲載する予定にしております。

 線引きの問題についてどのような見解を持っているかということであります。

 農地に対する固定資産税等の課税の格差が区域区分、いわゆる線引きに起因するという実態があることは私も十分認識しており、市民の方々からもたびたびお話を伺っているところであります。しかし、議員も御指摘のように、線引きが無秩序な市街地拡大を防止し、都市近郊の優良な農地との調和を図りつつ、適正な市街地形成について果たしてきた役割も大きいものがございます。

 市街化区域と市街化調整区域を分ける区域区分の見直しについては、県知事の決定事項となりますが、議員御指摘の市内の農地その他の現況等についても、今年度から実施している人口・産業等の動態調査と将来予測、土地利用の現況等の基礎調査がまとまり次第県と協議し、線引きの要否も含め柔軟に見直しを実施してまいりたいと考えております。

 以上であります。



○議長(宇治田清治君) 松見副市長。

 〔副市長松見 弘君登壇〕



◎副市長(松見弘君) 37番森田議員の御質問にお答えをいたします。

 都市計画と税務行政との関連についての御質問でございます。

 市街化区域農地の課税について、都市計画部門と税務部門はどのような協議をしているのか、また、市街化区域農地への異常に高い課税状況をどのようにとらえ、その改善策についてどのように考えているのかという御質問でございます。

 市街化区域農地に対する固定資産税の課税につきましては、生産緑地制度の要件緩和や都市計画の見直しなどについて両部門で検討してきたところでございます。地方税法には、市街化区域農地の税負担を抑えるため、評価額の3分の1を課税標準とする特例規定がありますが、さらに税額が農地からの収益を上回っている状況を重くとらえ、地域の状況に応じて柔軟な対応がとれるように、5月に開催される近畿市長会へ要望議案を提出しております。

 また、国においても、農地課税につきまして平成21年度から調査研究を進めているところでございます。

 今後、国の動向や中核市を含む本市と同規模の他都市の状況の調査を進め、生産緑地制度のあり方、また、市街化区域農地の課税のあり方について検討してまいります。

 以上でございます。



○議長(宇治田清治君) しばらく休憩します。

          午後1時55分休憩

   −−−−−−−−−−−−−−−

          午後2時21分再開



○議長(宇治田清治君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。

 日程第2の議事を継続し、質問を許します。

 南畑幸代君。−−1番。

 〔1番南畑幸代君登壇〕(拍手)



◆1番(南畑幸代君) 議長のお許しをいただきましたので、日本共産党和歌山市議団を代表いたしまして質問させていただきます。

 政治を変えたいという国民の熱い願いが自公政治にノーを下し、新政権が誕生しました。臨時国会、通常国会と半年を経た現在、依然として回復されていない経済状況のもと、地方自治体として市民の生活の苦難を軽減すること、特に、命にかかわる医療を含めた社会保障施策の充実が最重要課題だと思います。新年度予算がそれらのことを最優先と位置づけられた財政運営になっているのかお聞きしたいと思います。

 また、世界の核兵器廃絶の流れが、アメリカのオバマ大統領の演説により大きく変わってきました。日本も、そしてこの和歌山市も、私たちだけでなく未来の子供たちのためにもこの流れを大きくしていく責任があるとの思いから、平和施策についてもお聞きをしていきたいと思います。

 まず初めに、平和問題についてお伺いいたします。

 アメリカのオバマ大統領はプラハで、核兵器を使用した唯一の国として核兵器の廃絶に取り組む道義的責任があると演説しました。鳩山首相も、国連で、唯一の被爆国として我が国が果たすべき道義的責任があるとし、核廃絶の先頭に立つことを表明いたしました。こうした変化をつくり出した力は、核兵器と人類は共存できないという被爆者の叫び、そして日本と世界の平和を愛する草の根の運動と世論です。

 広島と長崎の市長が、世界の市長に向け、核兵器廃絶を目的として平和市長会議への参加を呼びかけています。大橋市長にもこの呼びかけが届いていると思いますが、現在、和歌山市は参加されてはいません。要請文が届いていると聞いています。世界の市長と、人類の生存にかかわる核軍縮の課題で手をつなぐことには大いに積極的になっていただきたいと思うのです。

 市としても独自の平和に関する施策が前進していると思います。しかし、その一方で逆行する流れがあります。核兵器搭載可能なアメリカ艦船が2006年、2007年、2008年と相次いで和歌山港に入港しています。特に、2006年と2008年にアメリカ海軍第7艦隊誘導ミサイル巡洋艦カウペンスが和歌山港に入港しています。カウペンスは、イラク侵略戦争に日本の横須賀港から空母キティホークとともに出撃し、開戦日にはトマホークを発射し、戦闘に加わった戦歴を持つ艦船です。

 そこで、お聞きいたします。

 1、核廃絶の流れが大きく広がっている世界の情勢の変化について、市長はどう思われますか。また、平和市長会議に参加するお考えはありませんか。

 2、非核平和都市宣言をしている市として、一層平和のメッセージを発信し、施策に生かすことが求められています。新年度の予算の中でどのような取り組みをお考えなのか、お答えください。

 3、和歌山市においては、過去にミサイル巡洋艦が入港しています。どれも核搭載可能な艦船です。県の許可のもとでの入港ということであっても、市として入港を認めないと言うべきではありませんか。

 次に、社会保障及びセーフティーネット等についてお聞きいたします。

 雇用問題についてですが、市長は施政方針で、雇用の悪化とともに生活保護が急増していることについて述べられました。派遣切りなどによって住居も仕事も奪われた方や、働いていても収入が大幅に減額となり、生きてはいけない現状が広がっています。和歌山市においても、昨年、西の丸広場で3回、生きるための「なんでも相談村」が開催されました。3回目の取り組みは、反貧困ネットワークとして広く取り組まれ、開催されました。この取り組みに市が丁寧に対応し、また、協力されたと聞いています。関係職員の皆さんの熱意と取り組みに敬意を表します。

 しかし、労働者の現状は、いつ路頭に迷うかわからない状態が続いています。この現状の打開のため、労働者派遣法の抜本改正により派遣切りをストップさせることが必要です。政府はそのための法改正を提案していますが、抜け穴だらけで、労働者保護につながらないとの声が広がっています。労働者の働くルールを改悪する一方で、大企業の内部留保は過去約12年間で200兆円から400兆円となり、200兆円の急増、実に2倍となっております。そのうち約半分は大企業が占めています。

 私たち日本共産党は、今日の経済危機を打開する上で、企業の内部留保を活用して雇用を図ること、労働者の生活を支援する政治に転換を図ることと労働者保護の働くルールづくりを提案しています。また、多くの労働組合は全国一律最低賃金を1,000円以上にすることを求めています。和歌山県の地域別最低賃金は674円となっており、近畿の中では最低となっています。

 そこで、お聞きいたします。

 1、市長は、和歌山市の企業に対し、さらに雇用をふやす施策を促すよう申し入れる考えはありませんか。

 2、最低賃金を1,000円以上にということについての認識はどうでしょうか。

 次に、失業者、離職者のための住居と就労支援の問題についてお伺いします。

 国土交通省は、市営住宅の使用ができるよう2008年12月18日付で通知をしております。その後、民間の供給する特定優良賃貸住宅等について、離職退去者に対して目的外使用を柔軟に実施することができるようとの通知が出されました。また、市営住宅の長期空き家補修について、地域住宅交付金により支給されるとも通知されています。市として早急に、市営住宅も含め、特別枠の柔軟な活用や市営住宅の補修に取り組むべきだと思います。

 本市では菖蒲ケ丘団地を確保したと聞きましたが、昨年9月時点での入居者は、5戸の確保に対しゼロと聞いています。せっかくの通知が生かされていないことについては非常に残念でなりません。

 そこで、お聞きいたします。

 1、離職者のための国の住宅政策の活用は進んでいますか。市営住宅の空き家補修の状況はどうですか。住宅の活用に関するさらなる周知の拡充が必要ではないでしょうか。また、市としての独自策はあるのでしょうか。今後の計画はどうなっていますか。

 2、国土交通省の通知に、公営住宅の長期空き家を補修する場合には地域住宅交付金の提案事業により支援とありますが、今年度で終了となっています。市としての対応をどう考えているのでしょうか。

 3、離職者の就労支援について、国の政策の活用はどうなっていますか。市の独自策はあるのでしょうか。また、今後の計画はどうなっているのでしょうか。

 次に、生活保護行政についてお伺いいたします。

 先ほど紹介いたしました相談村に来られた方の中には、ホームレスの方、車の中で暮らしていた方、友人宅で暮らしていたという方々がいました。現在、生活保護の申請は居住地を定めることが前提となっています。したがって、住むところがない人については何らかの手だてを講じて住居を確保しなければなりません。しかし、そのほとんどは自己責任において確保するよう求めています。

 例えば、ホームレスの方の場合、自立の支援等に関する基本方針では、「安定した居住の場所が確保されることが必要である。」と書かれています。ところが実際は、NPOホームレス支援機構の方がアパートを借り上げ、そこを住居として生活保護の申請をしています。国が定めた基本方針という以上、個人の善意に依拠した状態というのは本来の公的責任によるセーフティーネットとは言えません。また、その他の住居を持たない方も、知人等にアパートの敷金を借りるとか、家主さんに敷金を待ってもらうとか、何らかの方法で住居を確保するということになっています。現状は個人の善意に基づいて支えられているのです。

 しかし、生活保護の最低生活費の認定では、住宅費についての記述に、保護開始時において安定した住居のない要保護者が住宅を確保するために敷金等を必要とする場合、一定の範囲内において特別基準の設定があったものとして、必要な額を認めて差し支えないこととされています。この記述からすれば、保護を開始するとき、個人の善意に任せるのではなく、十分精査の上、必要だと認められれば保護の開始時に敷金等が支給できるということではありませんか。また、生活必需品のない方に対しては一定の基準を設けて支給すべきではないかと考えます。

 また、現在、生活保護の負担金は国75%となっており、市の負担が25%となっています。被保護者が増加すれば市の負担がふえていき、そうなると財政基盤の弱い自治体は持ちこたえられなくなってくるということにもなりかねません。市の財政力の状況に左右されるのではなく、全国どこでも同じような条件で受けられることが最後のセーフティーネットとして必要ではないでしょうか。

 そこで、お聞きいたします。

 1、保護の開始時に当たって住居の確保に伴う費用や生活必需品の支給基準を定めるべきではありませんか。

 2、本市における生活保護行政の位置づけと基本姿勢についてお聞かせください。また、生活保護に関する負担金は全額国負担とすべきだと考えます。国に要望を上げてはどうでしょうか。

 次に、後期高齢者医療制度についてお聞きいたします。

 2月23日、和歌山県後期高齢者医療広域連合議会が開かれました。2010年度と2011年度の保険料が決められました。所得割率0.01%の減、均等割額726円の減額となり、1人平均の保険料は据え置かれました。財源は剰余金と基金の取り崩しです。そのうち、剰余金が約90%を占めています。いわば取り過ぎた保険料を活用したということです。

 2010年度、2011年度は何とか増額とはなりませんでしたが、政府のスケジュールでは、新制度は2013年4月施行です。ですから、もう一度2012年度にも保険料の改定があります。政府としての財政支援がない中、今回のように保険料が抑制される保証はありません。

 後期高齢者医療制度にかわる新たな制度は、今後、地域保険としての一元的運用の第一段階として、高齢者のための新たな制度を構築する、市町村国保などの負担増に十分配慮するなど、6つの原則に基づき検討を行うとしています。しかし、合意を得るには相当の期間が必要であり、先送りされるおそれがあります。実務的に一定の期間を要するときは、少なくとも高齢者の負担増と医療差別を解消し、廃止したときと同じ状態にすべきではないでしょうか。

 2008年、当時の水田保険局長は、1,300万人のうち、国民健康保険に加入していた1,100万人については市区町村と都道府県広域連合間の情報交換で把握できると答弁されています。したがって、市長が私の12月議会での質問で「老人保健制度に戻すことは何の解決策にもなら」ないと言われたことは、根拠がないのではありませんか。

 そこで、お聞きいたします。

 後期高齢者医療制度に対する国民の声は、早くやめてほしいとの声です。また、この制度が温存されれば、市民の皆さんの負担増または医療抑制につながる制度的欠陥を持っています。市長はそのことをどう受けとめておられますか。

 次に、介護保険についてお伺いいたします。

 新年度は第4期介護保険事業計画の実施2年目になります。65歳からの方の介護保険料は、新年度すべての段階で負担増となります。高過ぎる介護保険料を何とか下げてほしいというのが多くの市民の皆さんの声です。

 一方、新年度から子ども手当の創設により、住民税の扶養控除が廃止されます。政府は、当初考えていた配偶者控除や成年扶養控除等について新年度は見送りましたが、実施されれば連動して介護保険料も増額される方も出てきます。年金額は変わらないのに、改定ごとに負担増になる上、税制度の改悪でさらに負担増となります。特に、低所得の方への負担増に対して軽減策を講じるべきだと思います。介護保険料の負担軽減のために一般財源からの繰り入れを考えるべきではないでしょうか。

 また、介護認定を受けている方で障害者控除が受けられる方があります。2010年1月31日現在で約400件の認定数と聞いていますが、介護認定の4、5という重い方だけが対象ではありません。

 そこで、お伺いいたします。

 1、保険料の軽減のため、一般財源からの投入を考える時期に来ているのではないでしょうか。市長の認識はどうでしょうか。

 2、介護保険料の市独自減免の周知を充実してはどうでしょうか。

 3、障害者控除の対象者はどれだけでしょうか。関係機関の協力を求めて周知を充実するべきだと思いますが、どうでしょうか。

 最後に、公平・公正な財政運営という観点から、旧同和行政についてお尋ねいたします。

 市長は新年度予算の提案に当たって、公平・公正な行政を進めると述べられました。また、本市の厳しい財政状況の改善を目的に行財政改革を進めてきましたが、その推進において市民の皆さんにも御負担をお願いしたとも述べられました。負担を強いられている市民の皆さんから、無駄はないのか、公正な財政運営となっているのかと常に厳しい視線が寄せられています。その中で、公平・公正な財政運営と言えない旧同和行政について、市民からその必要性について疑問の声が上がっています。

 そもそも国の同和対策における特別法は、7年前に既に終結しました。しかし、その後も市は独自策を続けています。例えば、旧同和住宅の家賃について、最大6割も減免する制度ですが、所得の実態など市民から見て納得できる基準や根拠が明示されないまま継続され、1年間で3億6,000万円もの減額となっています。また、他市にはない和歌山市の独自制度の一つとして、エレベーター管理人報償金制度があります。一般市営住宅では住民がボランティアで行っているにもかかわらず、旧同和住宅に限って年間17人に毎月報償金が支給され、年間総額1,140万円になります。また、既に明らかとなっていますが、一般市営住宅では駐車場料金が徴収されていますが、旧同和住宅においては長きにわたって駐車場料金を市として徴収せず、放置してきました。さらに子ども会の補助金、これは、補助単位を細かくして補助を受けやすくしているとの疑問の声が寄せられています。

 そこで、お聞きいたします。

 1、これら旧同和対策事業は、公正・公平な財政運営、行政運営とは言えないものであり、直ちに廃止すべきであると思いますが、どう認識されていますか。そもそも今日的必要性はどこにあるのでしょうか。いつになったら終結し、廃止するつもりなのでしょうか。市民のだれもがわかる明確な答弁を求めます。

 2、新年度の予算の中で、住宅家賃の減免制度、エレベーター管理人報償金制度、子ども会、駐車場料金問題などについてはどのように取り組もうとしているのでしょうか。

 3、エレベーター管理人報償金など、根拠のない制度については直ちに廃止すべきだと考えますが、どうでしょうか。

 以上をお聞きいたしまして、私の質問とさせていただきます。ありがとうございました。(拍手)



○議長(宇治田清治君) 大橋市長。

 〔市長大橋建一君登壇〕



◎市長(大橋建一君) 1番南畑議員の代表質問にお答えいたします。

 まず、平和問題について3点ございます。

 核廃絶の流れが大きく広がっている情勢の変化について市長の認識はということでありますが、昨年4月、オバマ米国大統領がプラハにおいて核兵器のない世界に関する演説を行ったことで、世界の情勢は核兵器廃絶に向け大きく動き出しました。

 一方、我が国におきましても、昨年9月、鳩山首相が国連安全保障理事会首脳級特別会合において、世界で唯一の被爆国として核兵器廃絶の先頭に立つとの決意を明確に表明されています。

 しかしながら、いまだ核兵器を開発する国があることも事実であり、非核平和都市宣言をしている本市といたしましても、今後とも積極的に核兵器の廃絶を強く訴えていく必要があると思っています。

 次に、平和市長会議に参加する考えはないかということであります。

 平和市長会議は、これまでの取り組みとして主に海外との連携に力を入れていましたが、最近では国内との連携も強化することが必要であるとのことから、各自治体に呼びかけが行われています。本市といたしましては、日本非核宣言自治体協議会へは平成4年から加盟しておりますので、平和市長会議への加盟も検討してまいりたいと考えております。

 次に、過去に入港したミサイル巡洋艦はどれも核搭載可能な艦船だが、県の許可があっても市として入港を認めないと言うべきではないかという御質問であります。

 ミサイル巡洋艦の入港につきましては、国の日米安全保障条約上、非核三原則を堅持する我が国の立場は確保されているとの認識に基づき、港湾管理者である県の権限のもとで適切に運用されていると理解しています。本市といたしましては、非核平和宣言都市として平和と市民の安全を守るという観点から、核兵器廃絶という大義に向かって不断の努力を続けてまいります。

 次に、雇用問題について3点ございます。市長は、和歌山市の企業に対して、さらに雇用をふやす施策を促すよう申し入れる考えはないかということであります。

 本市の雇用状況は、議員御指摘のとおり非常に厳しい状況にありますが、同時に多くの中小零細企業も経営が苦しい状態にございます。本市といたしましては、雇用を守ることを最優先に、経済団体等を通じて各企業に対して雇用を確保し、新たな失業者をできるだけ出さないよう、また、体力のある企業については新たな雇用を生み出していただけるようお願いをしていきたいと思っています。

 最低賃金についての1,000円以上にということについての認識はどうかということであります。

 最低賃金を1,000円以上にということにつきましては、現在の経済状況を考えた場合、雇われる者にとっては非常によい条件だと思います。しかし一方では、経営者側、特に中小零細企業から見た場合、現在の状況でも非常に苦しい状態にあるため、最低賃金が上がったことにより雇用数を削減することになりかねず、逆に失業者がふえる懸念があるなど、非常に難しい問題だと思っています。

 政権与党である民主党がマニフェストの中で、まじめに働いている人が生計を立てられるように、すべての労働者に適用される全国最低賃金を800円と設定した上で、景気状況に配慮しつつ最低賃金の全国平均1,000円を目指すとしておりますので、今後、この推移を見守りたいと考えます。

 次に、離職者のための住居の問題であります。公営住宅の長期空き家を補修する場合には地域住宅交付金の提案事業により支援するという国土交通省からの通知が今年度末をもって終了するとのことだが、市としての対策はどうかということであります。

 平成20年12月24日付で国土交通省住宅局から、雇用等による離職退職者の居住安定対策として、公営住宅の長期空き家の修繕について、地域住宅交付金の提案事業として活用できる旨の通知がございました。しかし、この交付金の活用も今年度をもって終了するとのことであります。

 長引く厳しい経済状況や雇用、失業情勢の中、本市といたしましては、住宅政策の一つとして、今後も交付金による住宅改修の実施により柔軟な市営住宅の活用ができるよう、県を通じ国に要望してまいります。

 次に、生活保護行政について、位置づけと基本姿勢はどうか、生活保護に関する負担金は全額国負担とすべきだと思うが、国に要望を上げてはどうかということであります。

 生活保護制度は、憲法第25条による最低限度の文化的な生活を保障する理念に基づく生活困窮者に対する最後のセーフティーネットであり、市民の生活と命を守るという観点から非常に重要な制度であると認識しております。一昨年秋から、経済不況により雇用情勢が急速に悪化し、国において緊急的な施策が講じられているところでありますが、生活保護受給者は急増しております。この状況を踏まえ、平成22年度の生活保護の取り組み体制として、施政方針でも申し上げたように、ケースワーカーの充実を行い、さらに自立支援班を新設し、生活保護受給者の自立に向け就労支援及び健康管理支援を重点的に取り組むとともに、不正受給の根絶を目指し、保護の適正実施に努めてまいります。

 また、生活保護制度を取り巻く状況について、市全体の共通の課題認識に立ち、社会保障制度全般を含めた抜本的な制度改革や財源措置など国への要望を行ってまいりたいと考えています。

 次に、後期高齢者医療制度についてであります。国民の多くが後期高齢者医療制度を早くやめてほしいと考えていると思うが、市長はそのことをどう受けとめているかということであります。

 昨年の政権交代により、平成25年3月末での後期高齢者医療制度廃止が打ち出され、それまでの間、現行制度の問題点を速やかに解消しながら新たな制度の構築を目指すため、高齢者医療制度改革会議が設置され、現在検討されているところでございます。この会議は、地域保険としての一元的運用の第一段階として、高齢者のための新たな制度を構築すること、市町村国保の広域化につながる見直しを行うことなど6原則に基づき検討を行うこととし、会議のメンバーは高齢者の代表を初め医療、関係地方団体の代表などで構成されていることから、それぞれの立場での意見交換が十分なされているものと考えております。

 私といたしましても、現行制度開始までに多大な労力と経費を費やしたにもかかわらず、発足当初からの混乱続きなど一連の経過を踏まえますと、新制度構築の際にはこれまでの教訓を生かし、再びこのような混乱が生じないためには、十分な準備、検証、周知をする期間の確保が不可欠であるものと考え、性急に現行制度を廃止することは困難ではないかと考えております。

 また、現行制度を直ちに廃止し、以前の老人保健制度に戻した後、新制度に移行することは、たびたび見直しを行うことで高齢者の方々にさらなる不安や混乱を生じさせることとなり、それに伴う現在のシステム改修に要する多大な時間や経費も必要となることから、新しい制度に直接移行するほうが合理的であるものと考えますので、御理解いただきたいと思います。

 次に、介護保険についてであります。介護保険料の軽減のため、一般財源からの投入を考える時期に来ていると思うが、市長の認識はどうかと。

 介護保険制度におきましては、給付費における負担割合が明確に定められており、そのうち第1号被保険者の保険料負担割合は20%と定められています。20%に満たないいわゆるルール外の保険料軽減分の補てんにつきましては、財政安定化基金からの交付及び貸し付けの対象とはならず、赤字分を基準外繰り入れに依存することとなり、本制度の趣旨に沿わないこととなりますので、一般財源の投入については難しいと考えています。

 次に、公平・公正な財政運営との関連で、旧同和対策事業については公平・公正な財政運営とは到底言えないものであり、直ちに廃止すべきと思うが、どう認識しているか。今日的必要性はどこにあるのか。いつ終結、廃止するのかという御質問であります。

 公平・公正な財政運営を進める中での旧同和対策事業につきましては、その施策の必要性の有無や廃止の時期も含めて十分検証し、対応してまいります。

 現在行っている施策の中には、関係者等と協議し合意のもとに進めてきた過去の経緯があり、それを踏まえた調整に時間がかかる要素がございます。他の施策との公平・公正性が十分とれていないところもあることは承知していますが、必要な事業につきましては、多くの市民の理解を得ながら継続して取り組んでまいりたいと考えています。

 いずれにいたしましても、是正への努力は今後も行いながら財政運営を進めてまいります。

 以上でございます。



○議長(宇治田清治君) 岩橋市民環境局長。

 〔市民環境局長岩橋秀幸君登壇〕



◎市民環境局長(岩橋秀幸君) 1番南畑議員の代表質問にお答えします。

 平和問題について、非核平和都市宣言をしている市として、一層平和のメッセージを発信し、施策に生かすことが求められていると思いますが、新年度予算の中でどのような取り組みを考えているのかとの御質問です。

 本市は、昭和62年12月22日に非核平和都市を宣言し、以来さまざまな事業に取り組んでまいりました。核となる事業としては、平成4年度から広島平和バス事業を実施しており、今年度までに550人の市民の方に広島で開催される平和式典に参加していただいております。

 また、平成21年度からは市民ギャラリーを利用して原爆パネル展を実施しておりますが、新年度は広島、長崎の悲惨な体験をより一層市民の方に訴えかけ、非核平和への理解をさらに深めていただける事業にしてまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(宇治田清治君) 千賀建設局長。

 〔建設局長千賀祥一君登壇〕



◎建設局長(千賀祥一君) 1番南畑議員の代表質問にお答えします。

 初めに、離職者のための住居の問題についてであります。

 離職者のための国の住宅政策の活用は進んでいるのか、市営住宅の空き家補修の状況はどうか、住宅の活用に関するさらなる周知の充実が必要ではないか、また、市としての独自施策はあるのか、今後の計画はどうかであります。

 雇用解雇による離職者のための住宅政策につきましては、平成20年12月、国土交通省からの通知を受け、和歌山県では県営川永団地で10戸の住宅を確保いたしましたが、本市におきましても、昨年6月から菖蒲ケ丘団地に5戸の救済用住宅を確保し、対応しているところであります。

 しかしながら、現時点で県の川永団地同様、菖蒲ケ丘団地におきましても入居者はございません。当初の計画では、入居状況を見ながら国の交付金制度を活用し、空き家の整備を行う予定でありましたが、入居者がいない現状から新たに整備を行っておりません。

 市としての独自の対策といたしましては、本来、入居者に用意していただくふろがまを、入居許可後速やかに入居していただけるよう本市において設置を行っています。今後の計画といたしまして、市営住宅では、まず、整備を行った5戸の空き家を利用していただくため、さらなる広報の充実を図ってまいります。

 次に、公平・公正な財政運営について、新年度予算の中で住宅家賃の減免制度、エレベーター管理人報償金制度、駐車場料金問題についてはどのように取り組もうとしているのかという御質問でございます。

 まず、住宅管理第2課の家賃減免については、平成24年度以降の減免を平成22年度中に和歌山市営住宅施策委員会に諮問し、答申をいただき、検討することとしています。

 次に、エレベーター管理人報償金については、平成18年度に協議を行い、平成19年度から平成21年度まで2割削減を実施しているところです。平成22年度以降については、削減、廃止に向けた取り組みを行ってまいります。

 また、駐車場料金問題については、今後規則の整備等を急ぎ、平成23年度から順次有料化を図ってまいります。

 最後に、エレベーター管理人報償金、根拠のない制度である、直ちに廃止すべきだと考えるがということでございます。

 当報償金につきましては、和歌山市行財政改革実施計画に目標を定めております。したがいまして、引き続き削減、廃止に向けて取り組んでまいります。

 以上でございます。



○議長(宇治田清治君) 山本まちづくり局長。

 〔まちづくり局長山本 牧君登壇〕



◎まちづくり局長(山本牧君) 1番南畑議員の代表質問にお答えいたします。

 社会保障及びセーフティーネット等について、離職者の就労支援について国の施策の活用はどうなっているか、市の独自策はあるのか、今後の計画はどうなっているのかとの御質問です。

 本市が行っている国の就労支援策につきましては、失業者雇用対策である緊急雇用創出事業臨時特例基金活用事業とふるさと雇用再生特別基金活用事業を活用し、緊急雇用創出事業臨時特例基金活用事業につきましては、平成22年度当初予算において16事業で2億36万円、ふるさと雇用再生特別基金活用事業につきましては10事業で1億391万円の予算計上をしております。

 本市独自の就労支援策については、平成21年7月から労働相談窓口を開設し、離職者を初め、市民の就職活動や職業生活でのさまざまな悩み等の相談に応じています。また、40歳までの方を対象とした就職活動に必要な履歴書の書き方や魅力的な応募書類の作成方法や模擬面接など、採用のためのスキルアップを図る若年者就職支援セミナーを開催し、就労支援に努めております。

 今後につきましても、就労支援につながるよう創意工夫した取り組みを行っていきたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(宇治田清治君) 有本健康福祉局長。

 〔健康福祉局長有本正博君登壇〕



◎健康福祉局長(有本正博君) 1番南畑議員の代表質問にお答えします。

 まず、生活保護行政について、保護の開始時に当たって住居の確保に伴う費用や生活必需品の支給基準を定めるべきではないかという御質問です。

 生活保護の趣旨は、その困窮の程度に応じ必要な保護を行い、その世帯の自立を助長することを目的とし、最低限度必要な支援を行うものであります。

 失業等により生活に困窮された方や住居を失った方で、働く意思と能力があれば、求職活動や地域社会の援助を活用するなど自立に向け最善の努力をすることが先決であり、決して安易に保護が行われるものではなく、公的扶助は納税者の理解を得られるものでなければならないと考えております。

 したがいまして、保護開始時の住宅の確保に伴う費用は、申請者の生活の実態を十分に把握し、その窮状にかんがみて、居宅生活が可能な方については適切な支援を実施しているところです。

 また、生活必需品の支給については、実施要領に基づき最低生活に直接必要な物品の基準を設けて支給していますが、今後、社会情勢や他都市の状況など参考にして所要の見直しを図ってまいりたいと考えております。

 続きまして、介護保険について2点ございます。

 介護保険料の市独自減免の周知を充実してはどうかという御質問です。

 減免制度の周知については、毎年6月、介護保険料納入通知書や決定通知書の郵送時にパンフレットを同封し行っているところでございますが、今後、市の広報媒体を通じ、幅広く市民の方に周知してまいりたいと考えています。

 次に、障害者控除の対象者数はどれだけか、周知についてはどうかという御質問です。

 議員御指摘の障害者控除は、65歳以上で身体障害者手帳等の交付を受けていない方のうち、障害の程度が知的障害者または身体障害者に準ずる方が対象の制度で、現在約1,500人の方がいると考えております。

 今後とも、関係機関と協力し、市報わかやま等を通じて制度の周知及び充実に努めてまいります。

 以上でございます。



○議長(宇治田清治君) 樫原教育局長。

 〔教育局長樫原義信君登壇〕



◎教育局長(樫原義信君) 1番南畑議員の代表質問にお答えいたします。

 公平・公正な財政運営について、新年度の予算の中で子ども会についてはどのように取り組もうとしているのかとの御質問でございます。

 地域子ども会に対する交付金については、活動内容等を精査の上、県の要綱に基づき県補助2分の1で交付しています。また、子ども会の単位についても、県の要綱にのっとり、原則として1小学校区の地域に居住する20人以上の児童及び生徒を会員として組織されていることを基準としています。

 今後も、子ども会事業につきましては、その成果と課題を常に検証するとともに、県とも協議しながら取り組んでまいりたいと考えています。

 以上でございます。



○議長(宇治田清治君) 次に、松井紀博君。−−9番。

 〔9番松井紀博君登壇〕(拍手)



◆9番(松井紀博君) 改めまして、こんにちは。

 ただいま日ごろより御尊敬申し上げます宇治田議長から発言のお許しを賜りましたので、通告に従いまして、新風クラブを代表いたしまして質問させていただきます。

 本議会に上程されました平成22年度予算案を踏まえ、当局の財政政策並びに市民の暮らしへの影響についてただしたいと思います。

 市長は、記者会見で当該予算案を今を支え未来を開くと形容し、満足度の高い予算案であると自己評価されております。また、予算の内示に際しまして、健全財政の維持を図りつつ、限られた財源を事業の選択と集中により云々とも発言されております。しかし、予算全体を俯瞰したとき、現在の和歌山市経済が直面している危機に対してはそれほど高い関心を示しているとは思えず、総花的というよりむしろ総つぼみ的であり、そこには大きなビジョンが抜け落ちているような印象さえ受けるものであります。これでは、選択と集中ではなく戦力の逐次投入と言わざるを得ません。

 市長が就任し、7年半が経過しました。そして今、3期目への意欲を見せておられます。この間、危機的な和歌山市財政の立て直しを最優先課題に掲げ、その手腕を発揮し、一定の成果を上げてこられました。その政治家としての基本姿勢を考えたとき、大きな方針変換を行いにくいことは理解の範囲ではあります。しかし今、和歌山市民は塗炭の苦しみにあえいでおります。こんな危機的な状況にありまして、これまでの方針を貫き通すことが果たして市民から評価を受けるにつながるのでしょうか。

 民主党政権は、コンクリートから人へ、行政の無駄を省くと言い、ややもすれば国の経済規模の拡大を不必要と見ている感もございます。事業仕分けなどの支出を抑えることをテーマに一大パフォーマンス劇場を繰り広げれば、なるほど国民の留飲は下がり、一時的満足度は得られることでしょう。しかし、その一連の流れにより消費マインドは下がり、国も国民も節約の美徳に満足するという、マクロ経済的に見れば泥沼の思考へと帰結します。

 和歌山市も同様で、市長がさまざまな機会に市民に接する際、和歌山市財政は危機的状況です、職員数、給料を減らして無駄を省き、立て直しに努めます、そういう発言を常に重ねれば重ねるほど、市民の留飲が下がると比例して消費マインドも下がるのではないでしょうか。市長が言うべきは、市の財政は私にお任せください、市民の皆さんは景気が少しでも上向くように、どんな小さな買い物、食事でも和歌山市内で消費をしてください。市外に住む職員も最大限の努力をして、その消費のすべてを和歌山市内で行えるようにしてください。市民と市役所が一丸となってこの不景気を脱出しましょうと、ああしなければこうなってしまうといったネガティブな発想ではなく、あれをしてこうなりましょうといった希望が持てるメッセージ性のある言葉ではないでしょうか。

 民主党にも財務官僚にもマスコミにも、国民、市民にも、もちろん大橋市長にもぜひ気づいていただきたいのは、経済成長が横ばいもしくはマイナスの状況下にあって、財政を縮減−−いわゆる節約と、他方やむを得ず行う増税をもって公債を償還し財政を立て直した国家など、歴史上いまだ一国も存在しないのです。経済規模を拡大させ分母が大きくなることにより、公債の対GDP比率が下がる。経済成長が及ぼすインフレーションが貨幣価値を圧縮し、公債負担が軽くなる。企業の設備投資と個人消費が適正に行われ地域経済のバランスシートが膨らめば、財政出動による景気の下支えも不要になり、当然のごとくふえた税収を福祉などへの行政サービスへ投下しやすくなる。ごくごく基本の当たり前の事実であります。

 そして今、和歌山市が何をおいても行わなければならないことは、行政の直接支出をできる限りふやし、和歌山市経済の下支えをすることであります。そのような視点で今般の予算を見たとき、このような発想でなされようとする事業は一体何なのでしょうか。

 子ども手当を初めとするいわゆる所得移転は、残念ながら乗数効果は余り高くないと言われております。30億円の融資枠を設けた景気対応型緊急融資制度は、実態の運用状況を分析してみますと、実はその多くが金融機関のリスクヘッジに向かう傾向があります。総計134名の雇用機会を確保したとおっしゃいますが、あくまで時限つきの非正規雇用であり、さきの緊急融資と同様に、これはセーフティーネットの域を出ないものであります。これらを本市経済浮揚を図るためとしておられますが、セーフティーネットの構築と景気対策のための積極的な財政出動とは似て非なるものであります。

 さらに市長は、景気の下支えとなる公共事業などの需要刺激策を講じるとして、国の第2次補正を活用し、平成21年度2月補正に平成22年度予定事業の前倒しを行ったと、こうおっしゃいますが、その額はわずか6億7,500万円にしかすぎず、これで需要を刺激できると本気で考えているとするならば、まさに噴飯物であります。

 ましてや、この前倒しにより平成22年度はその先の中期事業計画をさらに前倒ししてくるものかと期待をしておりました。さにあらず、単年度として見る限り、これらの事業量は決してふえておりません。

 また、土地造成事業特別会計からの用地の購入や土地開発公社からの買い戻しとして約74億円の歳出予算となっております。これらは、本来の投資的経費とは違い、和歌山市のバランスシートの中でのみ記載内容をすげかえただけで、その財政支出に対する乗数効果は極端に低い事業で、この約74億円、これは財政健全化施策以外の要素は少ないものと考えます。

 このように考えてみたとき、平成22年度予算案は、財政健全化の延長予算の域を脱せず、景気対策に優先順位を置いたそれとはお世辞にも言いがたいものなのであります。

 市長は、ここまで聞いて、ないそでは振れないと厳しい予算組みの過程を思い出していることでしょう。しかし、本当にやれることはすべてやったと胸を張れるのでしょうか。

 例えば、市長も言及しておられます公共工事、少なくなったとはいえ、財政支出が直接景気刺激になる有効な施策であることは間違いないでしょう。橋やトンネルの特殊な技術を要する大型工事がめったにない近年、市域外の業者が工事を落札しても、その実、市内業者が下請、孫請として汗を流しております。技術力には何ら問題がないのに、資本力を含めたトータルの企業判定基準で入札への参加資格さえない。例えば、和歌山市内業者が2または3社でジョイントベンチャーを組み、資本力を互いに補完ができたとき、より高額の工事への参加を可能にし、とにかくより多くの市内業者に入札の参加資格を与え、市内業者の落札率を高めることが今必要ではないでしょうか。

 近隣の自治体では、既に域外業者へは入札資格を与えずに、当然そこには和歌山市の業者は参加できないという事案がございます。その反面、和歌山市の発注工事にはどこからでも参加が容易で、これでは和歌山市の公共工事が域内経済に大きな効果を与えられるはずもありません。市長はこの2期8年の任期中、少ない公共工事を何とか和歌山市内業者に発注できるようにと入札制度の変更を積極的に考えたことはおありですか。私が推察するに、市長は、この分野に政治家がかかわることは世間のあらぬ誤解を招くとお考えになっているのではないですか。確かに、これまでの全国の地方自治体において、公共事業の発注はさまざまな汚職事件を生んでまいりました。そのことからも、市長がその清廉さを保つために、君子危うきに近寄らずを実践されているようにも見えるわけであります。

 しかし、大橋市長に対する和歌山市民の普遍的評価は、まじめで悪いことはしない市長というもので、この評価は多くの政治家が得ようと努力しても容易に得ることができない極めて貴重な評価で、大橋市長はそれを得ることができた極めて貴重な存在です。そう考えてみたとき、市長が和歌山市民の生活を守るため、大手ゼネコン、公正取引委員会などから苦情が来ても構わない、私は市民の税金を市民のために使うことを最優先に考えるなど、このように高らかに宣言すれば、大きな拍手こそ受けてもだれが批判をできるのでしょうか。大橋市長だけが取り組める、大橋建一市長だからこそできることではないですか。虎穴に入らずんば虎子を得ずであります。

 将来行わなければならないインフラ整備をさらに大きく前倒しして行うことも必要です。例えば、市長も挙げておられるように、生活関連インフラ整備はそのほとんどの場合、小規模な業者が自己完結できます。それゆえ本当に苦しんでいる零細企業に財政支出を直接行えるわけです。この不況下においてどの企業も運転資金に苦しんでおり、消費性向が極めて高いいわゆる循環する金となるわけでございます。

 昨今、無駄な公共工事を行い将来に借金を残すなという論法が、いつの間にか「無駄な」が消え、公共事業で借金を残すなというふうに変わっております。しかし、借金もせず、そのかわり将来必要な公共インフラも後世に伝えないのでは、先人が残してくれたインフラを活用し経済発展を享受してきた我々世代として極めて身勝手ではないでしょうか。将来必要なインフラなら今整備するのが最も安くできるのは当たり前で、長期の借金は今が負担率が最も高く、将来は低くなるのも、これまた当たり前のことであります。

 起債性悪説を唱えるエコノミストや財務省ロジックに洗脳されたマスコミは、国家や地方自治体を家庭に置きかえ、その財政を家計に見立て、財政状況のよしあしをはかり、財政破綻説を声高に喧伝しておりますが、これは極めてナンセンスです。国家や地方自治体、いわゆる国家政府は、徴税権、通貨発行権を有し、長期の起債が可能で、そして繰り延べ返済も可能です。まして現在のように起債のほとんどが国内で調達される現状では、起債は国民、市民が負担する借金という性質よりも、むしろ全額を確実に消費として自分たちに還元してくれるありがたい借り主に対する非常に質の高い貸付金、資産と見るべきなのであります。

 蛇足ながら、かつて日露戦争を戦うために、我が国はその戦費およそ17億円を、そのほとんどを外貨、ポンド建て戦時国債で賄いました。そして、その償還が完了したのは何と1980年−−昭和55年であり、当然そのころの日本にとって非常に軽い借金となっていたことは言うまでもございません。

 さて、企業支援策の抜本的な概念の変更や零細企業の設備投資支援策、地域外からの資本投下に対するインセンティブの創設など、今考えられる景気対策についてはまだまだ有効な手法は持っております。しかし、時間が限られておりますので、これ以上の細かな言及は避けさせていただきます。市長が決断し、重点的になすべきは、今の極めて深刻な市民の暮らしを守るために、この2期8年の間、あなたがつめに火をともすようにして蓄積してきた財政健全化という大きな資産を思い切って吐き出すことではないでしょうか。そして、この危機的状況を脱した後、市長を先頭に市民一丸となって改めて財政再建にチャレンジしようではありませんか。(「そのとおり」と呼ぶ者あり)ありがとうございます。

 和歌山が生んだ歴史的な英雄であります徳川吉宗公は、紀州藩主当時の藩財政の再建に手腕を発揮し、8代将軍となり、幕府財政の危機的状況を改善したとされております。享保の改革と呼ばれるものがこれでございます。その主たる手法は、質素倹約、これを旨とし、リストラによる人件費の削減、年貢率の見直し−−いわゆる増税です。しかし、吉宗公が立て直そうとしたのは紀州藩の財政、そして幕府の財政であり、決して領民や江戸市民の暮らしを立て直すには至らず、そればかりか増税による農民へのしわ寄せや相次ぐ新田開発など、これも相まっての米価下落を招き、今日的なマクロ経済の視点では決して評価をすることができません。

 米価操作に失敗し、窮した吉宗公がとった策は、それまでのデフレ政策とは一転し、改鋳によるリフレーションの政策でありました。このことにより、就任当時の空っぽの幕府財政は改善され、江戸城の御金蔵には数百万両とも言われる財産を残したわけでございます。やはり通貨流通の向インフレ政策が吉宗公の後世への評価とつながるわけでございます。

 以前もこの場において言及いたしました。和歌山市の予算の総額は、和歌山市域内GDPのおよそ15%にも及ぶ大金であります。幾ら市の予算、義務的経費が多いといえども、冒頭に申し上げたとおり、和歌山市職員や市民がこの地域内で消費することの意義を再認識し、支出の多くを徹底して域内消費に充てる、和歌山域内への流入資本をふやし、流出資本を可能な限り抑える、このことだけでも経済効果は極めて大きなものとなるでしょう。

 大橋市長には、和歌山藩平成の改革を和歌山市役所の財政健全化にとどめることなく和歌山域内経済発展に、そして和歌山市民の暮らしのためにこそ行い、見事完結してもらいたいと思う次第でございます。そのために今、大きなかじ取りの変化、いわゆる方向転換と、市長自身の声で、行動で市民のデフレマインドを払拭することが必要とされるのであります。

 そこで、市長にお考えをお伺いします。

 市長は施政方針で、「まず重要視したいのは健全財政を維持するということ」と述べられました。しかし、このまま和歌山域内経済の成長が見られず、今の景気状況に改善が見られないと判断した場合、補正予算を含むあらゆる機会をとらえ、積極的な財政出動を行い、景気の下支えをするつもりはおありですか。それともあくまで健全財政の維持に固執し、財政再建を最優先課題となされますか。市民へのメッセージも含めてお答えいただきたい、このように思います。

 市民があすへの希望を持てる、そんな答弁を期待いたしまして新風クラブの代表質問を終わります。御清聴感謝申し上げます。ありがとうございました。(拍手)



○議長(宇治田清治君) 大橋市長。

 〔市長大橋建一君登壇〕



◎市長(大橋建一君) 9番松井議員の代表質問にお答えいたします。

 積極的な財政出動により景気の下支えをするつもりはあるのか、それとも、あくまでも健全財政の維持に固執し、財政再建を最優先課題とするのかという御質問であります。

 先日の記者会見で、今年度の予算を一言で表現するととの質問に対して、今を支え未来を開く予算だと申し上げました。これは、議員御指摘のとおり、本市の経済情勢が極めて厳しい状況にあると認識しているからにほかならないわけでありまして、先ほどからの御質問を伺っておりましても思うんですけれども、まず一つは財政出動、これは少なくともこういう状態だったら、だれも国以外にお金を使ってくれる人がない状態で国がお金を使わなかったら、それこそ経済は破綻することは間違いないわけです。したがって、財政出動を国はしているということについて私は正しい判断だと思っておりますし、それにあわせて地方としてやるべきことを最大限やることは当然求められていることだというふうに思っています。

 ただ、地方の場合、いろいろ起債の制限とかそういう問題がございますので、そこをクリアしながら可能な限りのことをしていかなければならないというふうに思っています。

 それからもう一つ、地元の業者に対しての受注の問題についても、これも長年何とかならないものかと、こんなことをしていたらどんどん大手が持っていってしまうので、そうならんようにする方法はないのかということについてはいろいろ議論を重ねているんですが、なかなか、やっぱり先ほど御指摘があったような和歌山市はいろいろ痛い経験もありますし、そういうことからして非常に難しいということで議論がとまっているということについては私も大変残念に思っております。

 福祉、子育てなど市民生活に必要な行政サービスを持続的に行っていくためには、健全財政を維持すること、財政規律を守ることは大切でありますが、同時に今は経済対策を講じていかなければならない、そういう思いで、昨年の6月補正、9月補正に引き続き今回の補正予算、当初予算では、景気刺激策の一環として切れ目のない事業量を確保できるよう事業の前倒しや、中小企業の資金繰りを支援できないかという思いから融資制度の拡充をいたしました。

 また、新規学校卒業者の内定率も低くなるなど厳しい雇用情勢でありますので、緊急的な雇用対策として、次の雇用までのスキルアップの場を提供するため、市役所で50人の賃金支弁職員の雇用をするなどの雇用機会の確保を行い、市民生活の安定を重点課題の一つとして位置づけ、最大限努力して予算編成を行ったところであります。

 まず、この予算について速やかに執行、事業化を行い、景気の下支えの一助となるよう継続的かつ着実に経済雇用対策に取り組んでまいりたいと考えておりますが、今後、景気が回復するかというと、予断を許さない状況にあることも認識しております。

 昨日もノーリツ鋼機株式会社が、主力の写真関連事業の抜本的立て直しを図るには業務運営体制の見直しが必要との判断から、200人の希望退職者の募集を行うと発表したところであります。

 今後も、市内の経済状況を見きわめ、市民の声をしっかり感じ取りながら、議員の御提案も踏まえ、景気が底割れしないよう全力を尽くして対応してまいります。

 以上であります。



○議長(宇治田清治君) これにて、各会派の代表による一般質問を終結します。

 お諮りします。

 本日の会議はこの程度にとどめ延会し、明3月3日午前10時から会議を開くことにしたいと思います。

 これに御異議ありませんか。

 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕



○議長(宇治田清治君) 御異議なしと認めます。

 よって、そのように決しました。

 本日はこれにて延会します。

          午後3時32分延会

   −−−−−−−−−−−−−−−

 地方自治法第123条第2項の規定によってここに署名する。

 議長    宇治田清治

 副議長   中嶋佳代

 議員    山本宏一

 議員    松本哲郎

 議員    寒川 篤