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和歌山県 和歌山市

平成21年  2月 定例会 03月10日−08号




平成21年  2月 定例会 − 03月10日−08号









平成21年  2月 定例会



                平成21年

          和歌山市議会2月定例会会議録 第8号

            平成21年3月10日(火曜日)

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議事日程第8号

平成21年3月10日(火)午前10時開議

第1 会議録署名議員の指名

第2 一般質問

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会議に付した事件

日程第1 会議録署名議員の指名

日程第2 一般質問(尾崎方哉君、中嶋佳代君、山本宏一君)

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出席議員(39名)

  1番  南畑幸代君

  3番  中塚 隆君

  4番  薮 浩昭君

  5番  奥山昭博君

  6番  中尾友紀君

  7番  山本忠相君

  8番  島 幸一君

  9番  松井紀博君

 10番  野嶋広子君

 11番  中村協二君

 12番  吉本昌純君

 13番  芝本和己君

 14番  古川祐典君

 15番  森下佐知子君

 16番  渡辺忠広君

 17番  旅田卓宗君

 18番  岩井弘次君

 19番  松本哲郎君

 20番  寒川 篤君

 21番  メ木佳明君

 22番  山本宏一君

 23番  尾崎方哉君

 24番  宇治田清治君

 25番  北野 均君

 26番  遠藤富士雄君

 27番  貴志啓一君

 28番  寺井冨士君

 29番  大艸主馬君

 30番  石谷保和君

 31番  中嶋佳代君

 32番  中橋龍太郎君

 33番  東内敏幸君

 34番  山田好雄君

 35番  佐伯誠章君

 36番  浅井武彦君

 37番  森田昌伸君

 38番  浦 哲志君

 39番  井口 弘君

 40番  和田秀教君

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説明のため出席した者の職氏名

 市長         大橋建一君

 副市長        松見 弘君

 副市長        金崎健太郎君

 市長公室長      藤原庸記君

 総務局長       垣本省五君

 財政局長       名越一郎君

 市民環境局長     岩橋秀幸君

 健康福祉局長     有本正博君

 まちづくり局長    山本 牧君

 建設局長       千賀祥一君

 会計管理者      寺田 哲君

 危機管理部長     坂本利夫君

 教育委員会委員長   中村 裕君

 教育長        大江嘉幸君

 教育局長       樫原義信君

 消防局長       小畑 節君

 公営企業管理者    奥野久直君

 水道局長       笠野喜久雄君

 選挙管理委員会委員長 岩城 茂君

 代表監査委員     伊藤隆通君

 人事委員会委員    豊浦幸三君

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出席事務局職員

 事務局長       山田 良

 事務局副局長     前田明男

 議事調査課長     尾崎順一

 議事調査課副課長   幸前隆宏

 議事班長       中西 太

 調査班長       佐伯正季

 企画員        池澤昌俊

 事務主査       藤井一成

 事務副主査      村井敏晃

 事務副主査      増田浩至

 事務副主査      小野田 靖

 事務副主査      小林健太

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          午前10時00分開議



○議長(遠藤富士雄君) ただいまから本日の会議を開きます。

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△日程第1 会議録署名議員の指名



○議長(遠藤富士雄君) 日程第1、会議録署名議員の指名を行います。

 本日の会議録署名議員は、会議規則第80条の規定により、議長において

   森田昌伸君

   宇治田清治君

   松本哲郎君

 以上3人の諸君を指名します。

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△日程第2 一般質問



○議長(遠藤富士雄君) 次に、日程第2、一般質問を行います。順次質問を許します。

 尾崎方哉君。−−23番。

 〔23番尾崎方哉君登壇〕(拍手)



◆23番(尾崎方哉君) おはようございます。

 久しぶりの登壇になります。いろいろと質問を考えておりまして、随分と長くなりましたので大分はしょったんですけれども、今回質問をしておかなければいけないこと、また、残していかねばならないと思うことがたくさんございますので、長くなりますがおつき合いをいただきたいと思います。

 このところ、毎日のように先行きの暗い、景気の悪い報道がされております。派遣切り、貸し渋り、大型倒産、株安、政治家不信等々、これからどうなるんやろう、いつになったら景気がよくなるんやろうか、日々お会いする人ごとに、いつも自然とその話題で持ち切りになります。

 現在は、100年に一度の不況と言われております。いわゆる失われた10年以降、小泉政権によるバブル期の不良債権の処分が終わり、我が国は実質的な経済成長に入りましたが、それもつかの間、今度はリーマンショックに端を発した未曾有の経済不況に陥ってしまっております。

 まさに、その震源地、米国では、初の黒人大統領が就任されました。

 オバマ氏は、南部黒人のプロテストソングの歌詞をもじって、「変化はいつか来る」と長く歌われたものを、「変化はやってきた」と演説し、支持者たちは「Yes,we can」と大合唱したのであります。

 現在は、アメリカの相対的な威信の低下、1980年代に始まったレーガノミックス路線における新自由主義の肥大化とその終えんととらえて間違いないでしょう。そのような危機的状況のときこそ、リーダーのメッセージは極めて重要なのだと思います。

 道州制の議論が活発ですが、各自治体の首長は「私たちはできる」と言えるでしょうか。現在のような変革の時代にこそ忘れてはならないもの、人間の精神のよりどころとなる民族の伝統や文化を見詰め直し、しっかりと後世に引き継ぐことが私たちにとって重要な責務であると考えます。

 どのような事柄にも歴史の座標軸の上で考え、過去を見据えて未来を切り開いていくことが大切です。

 我が国は、中世の混乱期を経て、近世に独特の地方分権社会を確立、19世紀に列強の脅威で明治維新が起こり、中央集権国家に転換して、短期間で世界の列強の仲間入りを果たしました。この奇跡的な成功の原因は、長い地方分権時代に各地で蓄積された多様な文化や人材が財産となり、もたらされたものであると考えます。

 大戦後も、官僚主導型の中央集権で経済大国として発展してきましたが、今こそ新しい地方分権のあり方を模索することが急務であると思います。

 前置きが長くなりましたが、それでは議長のお許しをいただきましたので、通告に従いまして2点、今回、まちづくりについて質問させていただきます。

 和歌山市では、さまざまな手法、アプローチによりまちづくりを推進しています。

 北部では、民間事業者が主体となり、和歌山大学や和大新駅を核としたふじと台がございます。地域の公益性、公共性を踏まえ、国、県、市がかかわり、新たな小学校の建設や、第二阪和国道への接道計画といった大規模なまちづくりが行われています。

 北東部に目を向けますと、和歌山北インターチェンジを核とした直川用地利用計画が打ち出され、紀の川大堰建設事業などがございます。事業による治水効果もあり、現在、公共複合施設の建設が予定され、直川未利用地を企業誘致区画として活用すべく、市が中心となり、国、県、地域住民の方々にも参画していただき、新しいまちづくりの取り組みがなされております。

 振り返ってみますと、平成18年2月議会に、県議会に提出された「紀の川大堰建設に関する基本計画の変更について」の取り扱いについて、当該議案は和歌山市の施策と大きく関連する内容であり、そのまま議決されると治水対策に重大な問題が生じることになると先輩議員が緊急質問を行い、本会議を1週間とめたことがございました。

 このとき、正直そこまでする必要あるんかいなと1年生議員の私は思ったわけですけれども、今になっては、本当にあのときは大事なときだったなと、そのように思っております。

 その間、県や国に申し入れを行い、市長や当局の方々の御尽力もあり、紀の川大堰建設に関する3種類の文書−−確認書−−を取りつけ、解決に取り組んだことを思い返しますと、あのときは和歌山市議会の果たす役割の大きさを改めて痛感したのと同時に、お役所の縦割り、縄張り意識の弊害と地方分権の必要性をまさに実感させられたわけであります。

 また、中心部においては、中心市街地の活性化を目指し、市長はまちづくり推進室を立ち上げ精力的に取り組まれた結果、旧丸正ビルはフォルテワジマとして再生し、現在も官民協働で地域の再生に努力されているところです。

 このように、まちづくりの肝要は、地域住民、市、県、時には国にも御参画いただき、あらゆる立場の人々がかかわり、取り組んでいくことが大事だと思います。

 大橋市長からも、和歌山市民や私にも元気の出るメッセージや答弁をいただきますよう、よろしくお願い申し上げます。

 まず、砂山南地区についてお伺いします。

 米百俵という戯曲がございます。国が興るのも滅びるのも、町が栄えるのも衰えるのもことごとく人にある。「この百俵の米をもとにして学校を建てたいのだ」とは、吉田寅次郎とともに、「象山門下の二虎」と称された小林虎三郎の言葉です。この米百俵の精神が、長岡市のまちづくりの指針や人材教育の理念となって現在に至っております。

 まちづくりは、まさに人づくり、現在のような難局にこそ、歴史を踏まえて、未来を見据えて教育に重点を置き、人材育成に努めることが地方の重要課題なのだと思います。

 砂山南地区は、明治以来、第2次世界大戦終結まで、歩兵第61連隊が練兵場として使用した歴史ある場所です。

 私は、これまでも砂山南地区のまちづくりの可能性について幾つかの質問をさせていただきました。

 かいつまんで述べさせていただきますと、平成16年12月議会では、この地区の持つ歴史的な意義やさまざまな問題点、例えば、旧市内でありながら、排水計画が未整備で水路や狭隘な道路がふくそうし事故が多発していること、そのような状況下で、老朽化した建物は時代の役割を果たし終えつつあり、それぞれに移転−−国土交通省河川事務所、これはもう既に移転されまして、現在もう解体され、終わりつつあります。建てかえや−−西和中学校も、ほとんど新しい校舎ができ上がりまして、古い校舎が今解体されているということでございます。そして、新たに建設の予定がありました国家公務員合同宿舎といったことを例に挙げ、戦後間もなく整備されたこの地区を、各行政間の垣根を越えたまちづくりをしていくためには、市長が強いリーダーシップをおとりいただくことの必要性を訴え、この地域に住まわれている方々はもちろんのこと、現在、学校に通ってくる2,330名の子供や未来の子供のためにも、平成の文教地区・砂山南文教の杜計画として総合的にまちづくりをしていく必要を提案し、その手法の一つとして、当時、新たに創設されたまちづくり交付金事業に触れ、その可能性と担当部署について当局の認識や考えを質問し、それぞれ御答弁いただきました。

 また、平成17年2月議会では、問題の一つとして挙げておりました、この地区のど真ん中に近畿財務局が建設を進めていた国家公務員宿舎問題を取り上げ、なぜ問題なのか、この議場で、地域が抱える問題や事故件数、計画予定を御理解いただくために、住宅地図に落とし込みをして議場で配付をさせていただきました。このような計画がなされるに当たって、どのような審議を経て進められているのか、また、本市との協議はどのように進められていたのか、他都市の事例を取り上げ、市長の見解をお尋ねし、各担当部長にそれぞれ質問し、御答弁をいただきました。

 今までの御答弁を踏まえた上で、再度、当該地区のまちづくりの計画、そのための手段などについて御意見を伺いたいと思います。

 この問題は、後に大きな問題として発展し、新聞報道や毎日放送の「VOiCE」で特集番組として放送されましたので御存じの方も多々いると思いますが、ここで経過を説明しませんと今回の私の質問の趣旨がわかっていただけないと思いますので、少し長いですが、お許しいただきたいと思います。

 近畿財務局の記者レク資料によりますと、和歌山市周辺に点在する国家公務員宿舎の集約化を図るため、平成13年に未利用地−−ここは以前、戦争引揚者住宅新星寮と言われたところでございます。昔は2,000名もの引揚者の方がお住まいになられ、昭和天皇も慰問に来られたというところでございます。後に火災に遭い、その後は更地にされ、そのようなところに宿舎が建設されたということでございます。

 また、当初の全体計画は、1号棟から4号棟まで、合計167戸の計画であったのが、住民の方々の反対もあり、4号棟の計画が凍結しており、現在137戸の宿舎が完成されています。

 平成15年3月に1号棟が完成し、平成16年から始まった2号棟、3号棟建設準備段階で、同年12月に県和商校内通路において第三者による人身事故が発生し、住民から、当該地域は文教地区にもかかわらず道路事情が悪いため、子供の安全・安心のために新たな道路をつくってほしい旨の要望書が提出されたとあります。

 以前から、危ないんで事故が多発してたということなんですけれども、そもそも私がこの計画を知った経緯は、2号棟、3号棟の建設を計画するに当たり、平成16年に道路の位置指定を本市に申請されたのがきっかけです。そして、そのときすぐに地元の連合会長や単位の会長に確認をとりましたが、そんな計画は全く知らないということでしたので、一緒に要望書を提出させていただきました。中身は、周辺環境に十分配慮していただきたいということでございました。

 当時の私の認識としては、国、お上のされることだから、周りに十分配慮した環境整備を行ってくださるものだという浅はかな思い違いをしておった次第であります。

 その後、和歌山市に建築通知が出されたのを聞き、建築指導課へ情報公開請求をし、全体計画を知ることとなりました。その内容は、財務局は、宿舎の建設のみで、そこに至る道路や公園といったものが全く計画されていないのを知り、慌てて地元説明会を開くよう強く要望し、連絡所にて開催されました。

 以前、一般質問した際に、都市計画部長の御答弁では、事前協議につきましては、本件計画前において、近畿財務局からの土地利用に対する−−ここで言う土地利用は開発申請ということになります−−協議はございませんでした。「民間事業者が同様の建設計画を行うとすれば、敷地面積が1,000平米を超えてございますので、都市計画法第29条に基づき、開発許可の基準に適合した建設計画を行うことが必要となってございます。」ということでありました。

 ちなみに、1号棟から4号棟の敷地面積を合わせますと、9,600平米もの広さになります。

 当時の私の認識からすれば、民間やったらできないことが、国やったら、何ら公共性もない、こんな国家公務員宿舎を建設することができんのかいと鼻息を荒げることしかできず、職員の方に聞いても、先生、法律で、都市計画法第29条第1項第4号の適用で、国、県または市−−許可権者−−は許可不要なんですよと教えていただくばかりでございまして、許可不要ということは、要らんということかいと、そこらでちょっと混乱したわけでございます。

 ちなみに、平成18年に、まちづくり3法が提出され、この法律は改正されました。後に、このような問題は起こることがなくなったわけですけれども、ちょうどそのはざまにあったこのような問題が、1年後にこうやって法が改正されたということでございます。

 法に適用されてなくとも道義的責任はあるし、放置しておけば必ず大きな禍根を残すことになると当局に強く訴えたところ、当時、助役を務めていただいておりました植松助役に近畿財務局和歌山事務所へ同行していただき、この計画を見直していただけないか、また、条件さえ合えば土地の等価交換をしてもらえないか、交渉していただきました。

 その際、私は、和歌山市にはすばらしく見晴らしのいい造成された土地がありますよ、スカイタウンつつじが丘と名前のつく場所ですけれども、国家公務員のような優秀で安心感の持てる方にお越しいただいたら大賛成ですよとセールスいたしましたが、残念ながら物別れになってしまいました。

 しかしながら、植松助役は、このとき声を荒げ、これは開発行為だから、あなたたちもそのことをよく理解しなくてはいけませんよとかけ合っていただいたことは、私は今でも深く感謝しております。

 そのような膠着状態の中で、財務局サイド3名と工事請負業者の方、合わせて8名が私の事務所を訪れ、先生、何とか御協力いただきたい、そういった旨の申し出があり、それやったら4号地を公園化することと、そして南に向けてもう一本の道を建設するよう提案をさせていただきました。

 そして、そのことを了承されましたので、そのときに、失礼ながら、これまでの言動を顧みると、まことに申しわけないが一筆覚書を入れてほしいと伝えたところ、そこで財務局の担当者の方が、先生、まかり間違っても私どもは国の出先機関です。必ずお約束はお守りしますと伝えられ、安堵したのもつかの間、私と約束した内容を和歌山市のほうに持ち込み、基盤整備は和歌山市の仕事ですから、何とか、こちらも協力するので受けてほしいとお願いに来ており−−すりかえておるんですね、市が、原因者責任は近畿財務局にあるので、当然受けるわけにはいかない旨の回答を出し、立ち往生していると聞きましたので、私のほうから今度財務局に連絡をし、再度事務所にお越しいただきました。

 その際、第三者にも立ち会っていただく必要を感じ、建設用地に隣接する保育園の保護者代表の方も御同席いただきましたが、その際、事もあろうに、先生のお力をおかりしようと思っていたところ、お電話をいただきありがとうございました。お約束しております件を履行しようと和歌山市さんに再三再四お願いに上がっていますが、テーブルにお着きいただけないので、何とか先生の力で話し合いの席につくようにお願いしますとのことでした。

 さすがの私もあきれ果ててしまい、上級官庁の、しかも財務局のような皆さん方に、和歌山市の職員さんがそんな偉そうなことを何ら原因のない中で言うことないと、おたくに原因があるんではなかろうかと私はそのとき言うたわけですけれども、保護者代表の方も保育園の園長さんも、建設に当たって、隣接する4号棟予定地の公園化と、南進道路について実施することを合意させられたと現場監督から聞き、安堵しておりましたよと強く言ったところ、和歌山市さんが協力していただけないとの一点張りで、その後、私の事務所を二度と訪れることはなくなりました。残念です。

 そのような経過の中、当初、市は、宿舎建設を行うことから開発許可は不要であるが、都市計画法の開発許可の基準を遵守すべきであるということで近畿財務局に申し入れを行われております。

 合同宿舎の建設について、市が是正を求めたのは、既存道路に接続する開発区域内の道路の拡幅と防火水槽の設置、公園の整備の3点であります。すべて、民間が開発する場合は、法で義務づけられているものです。

 市のほうでは、財務局に対して、車両通行上支障があり、幅員6.5メートルは必要、しかし、そこらの状況を見ますと、家屋が建ち並んでおりますので拡幅は困難と言えるでしょう、北側道路以外に出入りできる道路を設置することが法に沿った対応ですよと申し入れをしていただいております。

 現状は開発基準を満たしていないため、新たな進入路を設けるよう求めましたが、財務局は、周辺道路状況によりやむを得ないと認められるときは4メートルまで縮小することができるとする特例を根拠に、開発基準に合致していると反論しております。

 ここは、このただし書きというのは、皆さん御存じのように、和歌山市の開発指導課が決めることなんですね。この周辺状況、その開発されようとする地域をしっかりと眺めて、ここやったら4メートルでも仕方ないでしょう、それは大体の戸建てで300坪ぐらいのことを想定しておるということです。

 今回、先ほど言いましたように、合計すると167戸のマンションが予定されているわけで、そこに接続される道が1カ所で4メートル、しかも水路に接道されていて大変危険やということですから、ここは和歌山市の方は頑張っていただいたと私は思っております。

 財務局は、そういう意見を出してきて、お互いの意見は食い違い、平行線をたどってきたわけであります。その後、開発行為やないかと、こう言うて行ったところ、文句は言いつつ、防火水槽の設置と猫の額ほどの公園と呼ぶには値しないスペースをこしらえております。ここで、財務局は開発行為ということを認めたわけです。

 そのような状況の中でも、工事が進められたため、市側が財務局に対して、都市計画法では許可不要であって、市が指導すべき筋ではないが、許可不要の趣旨は国が民間以上の権限を有しているためで、許可基準を遵守し、模範となる行為が求められるとした抗議文書を送っています。指導する立場やから、やっぱり国や県や市は、それ以上のことをするのが当たり前ですよねと、これはへりくだって国に諭していただいているわけでございます。

 それに対して、財務局は、開発は合法、以前、市の建築指導課に計画通知した際にも指導はなく、承認も得ている、必要な手続を進めていて工事に着手しているので、今ごろになってだめだと言われてもどうしようもない、新たな進入路は市道の延長線なので、市が行うのであれば協力するということで、このような文書をいただくこと自体遺憾だなどとする文書が市へ通知されております。

 本来、開発して、そこへマンションを建てるんであれば、開発申請をして、そしてそれに接道する道路はこれだけですよ、そして法にのっとって公園はこれだけですよと、現在は環境のいいマンションを皆さん求められるわけでして、法以上の環境を整えて販売をしていっているわけです。でも、国は、当初言ったように、許可不要ということがありまして、そんなこと別に考えんでもええということを前提に建築をする設計、そういうことのみに終始した結果、この開発行為に対する許可基準がおろそかになっていたわけです。それで、慌てて、先ほど言いましたように、防火水槽も掘って、猫の額ほどの公園もつくったと。ほんまに猫の額ぐらいですよ。

 その後、市と財務局の間で解決策が探られ、住民の方々の要望であった南進道路建設に取り組むとし、道路用地は財務局が確保し、道路工事は市が実施するとの調整が整い、財務局は国有地の提供を行うとともに、県和商同窓会所有地の一部を道路用地として無償提供の依頼を行い−−ありがたいですね−−同意を得るなど、南進道路の実現のための措置が講じられましたが、一部住民関係者の反対もあり、頓挫し、また、北側水路については、暗渠化の話が進みかけましたが、下水道の工事予定の場所であるにもかかわらず、先行して暗渠化することは税金の二重投資になるなどと住民の方々の申し出もあり、どちらも実現されていない状況でありますとあります。

 では、せっかくの調整をなぜ断ったのでしょうか。

 平成21年度には−−新年度ですね、この間の雨水管工事が完了する予定で、これは23億円ほどかけて、湊御殿からずっと下、直径3メートルの雨水管を推進してきていただいているわけで、その管が一定のところまで到達するということでしたので、宿舎建設に関する開発許可基準を満たすためだけに、いわば国が行った開発行為を法律上許される部分だけ、今までできやんと言われていた水路を一部暗渠化して、そして工事をすると言うたことに反対をしたわけで、その工事に対する費用を、財務局40%、和歌山市60%の負担割合を決め、場当たり的な、ずさんな計画のもと進めようとしたからであります。

 私は、今まで、このような予算組みで仕事をしようとしていったことを見たこともない。財務局が40%金を出す。金を出すといっても、言いかえれば我々の税金であることは間違いないわけですから、なぜこんなところに貴重な国税や私たちの市民税を投入するのか、本当にこれには怒りを覚えるしかございません。

 もっとしっかりと、この地域が持つ責任、ろう学校という耳に障害を抱えた子供たちを含め、2,300名もの命を預かる場所を考えた上で、国はこの地域にある未利用地を提供していただいて、市は雨水管工事完了と同時に、この狭隘な道路状況や周辺環境を改善していただけるよう、抜本的な解決策を望んだからであります。

 このような経緯がありますが、現在は既に、残念ながら公務員宿舎は建設済みで、入居も完了している状態であり、問題を含みつつ、私が長々と申し上げた経緯の積み重ねの中で、うれしいことにさまざまな住民のまちづくりの機運も高まってきております。

 例えば、各学校の関係者の代表者の方々が集まり、砂山南地区教育福祉施設・保護者連絡協議会が立ち上がりました。毎月、定例会が1回開かれ、地域の子供たちの教育や生活について意見交換がなされております。

 また、ブログ「文教の杜」を立ち上げ、現在はインターネットや携帯電話等が与える悪影響から子供たちを守るための取り組みもされているとのことです。

 砂山文教のまちづくりは、和歌山大学の先生や学生さんたちも協力していただいており、この地域の学校や周辺環境を調査研究した内容を2本、論文にまとめていただいております。模型の制作もしているそうでして、この春完成します西和中学校のコミュニティールームをお借りして成果発表を開催していただけることを聞き、どんな提案をしていただけるのか、住民の関係者や協議会の方々も大変楽しみにしているところでございます。

 しかしながら、このように二転三転する中で、行政と住民の間に立って何とか調整を図っていこう、こういうことで一生懸命御尽力いただいた方がいらっしゃいます。その方は、その間に立たれ、大変御苦労されて、そして落胆されているわけでございます。本当に私も申しわけなく思っている次第でございます。

 そこで、そのことを肝に銘じて、当局のほうはしっかりと、今後、事に当たっていただきたいと、このように思います。

 そこでお尋ねします。

 これらの経緯について、今日まで近畿財務局と和歌山市の間でどのような協議や合意がなされてきたのかお聞かせください。

 また、その後どうなったのかをお聞かせください。

 また、大江教育長が本市に御就任され、持ち前の行動力とリーダーシップで、持ち越されていた協議会が県和商で開催されましたが、開催されるに至った経緯と、これまでの開催でどのような意見が出されたのかお聞かせください。

 平成17年2月の一般質問の際、当時の下水道部長からお答えいただきました、この地域における抜本的な排水計画の下水道の進捗状況や今後の計画を教えてください。

 次に、雑賀崎、田野地区についてお伺いします。

 和歌山市には、さまざまな特徴を持つ地域があり、磨けば光る宝があちらこちらにあるように思います。しかしながら、それらの地域は、それぞれの問題を抱えながら、何とか住みよい町にしていこうと、それぞれの住民の方々が頑張っていらっしゃるのではないでしょうか。

 雑賀崎、田野地区は、風光明媚な和歌浦湾に臨み、古くからの町並みをたたえ、伝統的な町のありようからも、非常に特徴のあるすぐれた集落地域であると思われます。

 例えば、これらの地区は、隣接し合う地区ではありますが、それぞれ異なった方言や風習がございます。おもしろいです。旧正月になりますと、雑賀崎では、漁船に大漁旗を立て漁を休み、お祝いをするならわしが残っておりますし、おおやさと名前のつくおいしいおだんごもございます。

 ちなみに、隣の田野地区ではそういう風習がなく、日本の中で同様の風習が残っているのが沖縄県の糸満市のみと聞き及んでおります。その昔、海を通じ、全国、いや東南アジアまで交流したことを想像しますと、大変なロマンを感じるわけであります。

 これらの地域は、古くからの漁業集落であり、その昔、地形が漁に適した湾になっていたことから、長い時間をかけ集落が形成されてきたものと思われますが、いずれも狭く、すり鉢状の地形の中で綿々と建ち並ぶ家々はなかなか市内では見つけることのできない風景で、近年、景観の観点からも注目されているところでございます。

 和歌山市の大事な第一次産業の担い手であるこのような漁業集落は、当然のことながら和歌山市で都市計画法が施行されるずっとずっと以前から自然発生的に成立した村落であり、漁業振興・自給率向上の観点からも非常に大切な地域であるということです。

 漁に出た男衆の帰りを、今も家族総出で出迎える風習が残っており、軒を並べて建ち並ぶ家々同様、家族や地域の結びつきが非常に強く、昔ながらの自然とともに生き、伝統を大切にする人々の営みがうかがわれます。

 景観という観点からも非常に魅力のある町であることから、現在、和歌山大学の先生方や学生たちも地域に入り、直接地域の方々から聞き取り調査し、研究発表もされていますし、また、地元NPOの方々とも協働し、基盤整備、まちづくりに取り組まれているとお聞きしております。

 しかし、非常に価値のあるという地域であると同時に、裏返しに、この地域はさまざまな課題もまたあります。

 例えば、田ノ浦漁港がある田野地区では、現在370世帯が生活されており、昨今の社会情勢の悪化や不況、働き手の高齢化、若者の流出等による後継者不足など悩みは尽きず、また、最近は特に燃料の高騰などがあり、多大な打撃を受けたと聞いております。

 また、この地区は、先ほど申した特徴的な地形をしていまして、家々の間の道路も非常に狭いという状況で、現行の建築基準法では建築確認がおりないところが多く、建築することが困難な状況だと聞いております。

 建築確認がおりないということはどういうことかと申しますと、住宅ローンによる融資が受けられないということでありまして、老朽化した住宅の建てかえをあきらめたり、安全な住宅が建築されないということにもなりかねません。

 こんなことを聞いた私は、ちょっと金融機関に出向きまして確認しました。そうしますと、平成15年ごろ、和歌山市の建築指導課から通達が送付され、融資の際は中間検査、完了検査の実効性が確保できるようにとの内容でございました。担当課に聞きますと、これも規制緩和の流れの中で、民間金融機関でも融資の際にチェック機能を持っていただき、検査率向上を図るためと説明されました。

 当然、そのようなことに対して異を唱えるつもりはありませんが、大きなしわ寄せがこのような地域にも押し寄せられ、悲痛な思いをされている方がいることも事実です。ちなみに、金融機関の方も漁業を応援していく立場から、できたら、尾崎さん、住宅ローンを組ましてあげたいんやと、その心境をお聞かせいただきました。

 この場で詳しく述べることは控えたいと思いますが、若い方が結婚し、この地に新たに住宅を建てることの困難さを考えると、他の地域へ住居を移すことにもつながっていこうかと思います。

 本来、ここは漁業集落です。その第一次産業が、後継者の問題であるとか、さまざまな問題の解決を迫られている中で、この建築確認の問題も大きな課題であります。このまま放置されれば廃屋がふえ、いずれ限界集落化されていくことは火を見るより明らかです。

 これらの問題は、実は容易に解決がつくことではなく、この地域の長い長い歴史の中で、人々がどのように火事を出さないかの工夫をし、暗黙のうちに安全を確保しながら暮らしてきているかなど、またそういったことが建築基準法などのルールを越えて一定に担保されているかどうかなど、今後のまちづくりの中で、この雑賀崎、田野地区の歴史的背景や景観環境の保全などを意識した大きな流れとして研究され、新たな解決策へと導かれていかねばならないことだと思います。

 まず、当局には、このような現状をわかっていただいた上で、よりよい方法を検討し、価値のある集落が持続可能なようにまちづくりを考えていっていただきたいと思いますが、今後、大事な第一次産業である漁業振興の観点からも、このような集落と現行法の問題についてどのようにお考えなのかお聞かせいただいて第1問とさせていただきます。(拍手)



○議長(遠藤富士雄君) 山本まちづくり局長。

 〔まちづくり局長山本 牧君登壇〕



◎まちづくり局長(山本牧君) 23番尾崎議員の一般質問にお答えいたします。

 和歌山市のまちづくりについて、2点ございました。

 1点目は、砂山南地区における近畿財務局合同宿舎建設に関して、財務局と市とどのような協議や合意をしてきたのか、また、その後どうなったのかとの御質問です。

 近畿財務局とのこれまでのいきさつにつきましては、議員からお話しいただきましたような経緯であることは認識してございます。

 近畿財務局と和歌山市が話し合いをし、協力して進めていくことの中に、南側道路の整備と北側水路の暗渠化、さらに県和商校内通路の公道化を進める協議会の立ち上げがありました。

 南側道路の整備及び北側水路の暗渠化については、議員御指摘のとおり、諸般の事情により実現が困難となり現在に至っていますが、近畿財務局からは、今後ともこの地域のよりよい環境づくりのために道路改善や宿舎周辺の国有地の利用方法について協力していただける旨の回答をいただいておりますので、改めて協力をお願いしてまいりたいと思っております。

 2点目、雑賀崎、田野地区のような集落と現行法との問題などについて、どのようにされようとしているのか、また、両地区の問題を、漁業集落の存続という観点からどのように考えているのかとの御質問です。

 御指摘の雑賀崎、田野地区は、周知のとおり非常に道が狭く、建築基準法に規定された敷地に接するべき道路が大変少ないのが現状です。このことは、建築基準法が求めている交通上、安全上、防火上及び衛生上支障がないことの確保ができないこととなり、確認を受けることができなかったものと思われます。

 建築基準法を遵守しつつ、集落を持続させるには、地元の皆様の意見を十分お聞きした上で、適切に進めるべき課題と認識しています。

 しかしながら、この地域は、古くから和歌山市の漁業の拠点として発展してきました。この集落に居を構え、漁業を糧としている漁家の方々やその後継者のことを考えますと、この集落の維持が漁業の持続と発展につながるものと思います。

 今後とも、適切な手法の研究を進めてまいりたいと思っております。

 以上でございます。



○議長(遠藤富士雄君) 千賀建設局長。

 〔建設局長千賀祥一君登壇〕



◎建設局長(千賀祥一君) 23番尾崎議員の一般質問にお答えします。

 和歌山市のまちづくりについてでございます。

 砂山、今福地区における抜本的な排水計画の進捗状況、今後の計画についてでございます。

 浸水の解消を図ることを目的として、湊南第2雨水ポンプ場の建設にあわせ、雨水幹線の埋設に努めているところです。

 ポンプ場につきましては、平成22年1月に稼働できる見込みで、また、雨水幹線につきましては、ポンプ場を起点とし、砂山南3丁目、市立砂山保育所前までを3カ年かけ建設中で、平成21年7月に完成する予定であります。さらに、平成21年度から2カ年事業として、市立砂山保育所から西和中学校前まで南進させることとしています。

 これらの整備が完了すれば支線整備も順次実施でき、また、既設の水路の取り込みが可能となり、浸水の解消が図れるものと考えています。

 以上でございます。



○議長(遠藤富士雄君) 大江教育長。

 〔教育長大江嘉幸君登壇〕



◎教育長(大江嘉幸君) 23番尾崎議員の一般質問にお答えいたします。

 砂山南地区における教育施設の連携協議会が開催されるに至った経緯と、これまでの開催でどのような意見が出されましたかという御質問です。

 平成20年、昨年の2月に、砂山連絡所におきまして、砂山地区内のむつみ保育園、砂山保育所、砂山小学校、西和中学校、県立和歌山商業高等学校、県立和歌山ろう学校の6教育施設のPTAを中心とした関係者が集まり、交流に向けての意見交換会が開かれました。

 その中で、子供の視点に立った連携を図るために、6教育施設の教育・保育関係者による連絡協議会設立の必要があるのではないかとの提案が出されました。

 この提案を受け、昨年6月に県立和歌山商業高等学校で、PTAの会長を初め9名の文教の杜協議会の皆様方、和歌山大学の先生、県教育委員会からは県立学校課長を初め4名が、本市からは審議監、そして教育委員会から私を含め4名が出席し、砂山地区における幼児から高校生までの保育所・学校間の交流を一層深め、砂山地区内の子供の健全育成をより図ることを目的として、県立、市立、私立の垣根や枠を越え、砂山地区保育・教育連携協議会を設立しました。

 8月の第2回会合では、紀南地方で行われた隣接した高校と幼稚園の合同の避難訓練を参考に、砂山地区内での6教育施設合同の防災訓練について、高校生や中学生が乳幼児や小学生に対して何ができるのか、また、そのために日ごろから6教育施設間でどのような交流を進める必要があるのか、さらに防犯面においても、すぐに連絡がとれるようにするための緊急ネットワークづくり、こういったことなど、今、通学する約2,200人の子供の安全確保について話し合いが行われました。

 その他、西和中学校新校舎の多目的ホール利用方法の情報交換も行われました。

 第3回の会合は、11月に、むつみ保育園で本年度のそれぞれの連携について情報交換が行われ、和歌山ろう学校90周年記念行事の協力体制づくりができるなど、この協議会の結成によって、より交流が深まったという意見が聞かれました。

 このように、子供の健全育成の視点に立った砂山地区内の住環境や教育環境等についての活発な意見交換を行ってまいりました。

 以上でございます。



○議長(遠藤富士雄君) 23番。

 〔23番尾崎方哉君登壇〕(拍手)



◆23番(尾崎方哉君) それぞれ御答弁をいただきまして、ありがとうございます。

 砂山南地区のまちづくりに関してですが、1問目でさまざまな問題に触れ質問させていただいた趣旨は、今さら犯人探しをするつもりはございません。過去からの経緯を踏まえた上で、これからどうするのか、これからの問題を解決するために、関係者の方々が本気になって考えていただきたく思い、強く願っているからでございます。

 砂山南地区については、1問目で前向きに進みつつある旨の御答弁をいただきましたが、この地区はやはり教育、子供、防災といったことがキーワードになっていくと思われます。この周辺の子供たちの交通事故などや不審者状況を調べますと、地区内で数件起こっており、例えば、平成20年12月に、ろう学校の北側に位置する狭隘な道路で自転車の中学生と自動車の接触事故が起こり、幸い中学生は軽症で済みましたが、自動車に後部から接触され、水路に転落したとのことでございます。これは当て逃げだったそうでございます。

 また、不審者情報もあり、1件は、女の子3人が自転車で帰宅中、後部から自転車に乗った男につけられ、スピードを上げると同時に相手もスピードを上げてきたので、近くの店に逃げ込み難を逃れたというもので、また、未然に防げて被害はなかったそうですが、ろう学校のグラウンドにおいて、女の子がバイクの男にトイレへ連れていかれそうになったということも聞いております。

 県和商校内通路においても、何件か接触事故があったとのことで、宿舎問題が直接の原因ではないと思いますが、環境が改善されないまま新たに自動車の流入が起こったことにより、それを遠因として二次的にそういったことが誘発されているのではないかと危惧しているところです。

 そういったことも含め、砂山南地区における教育施設の連携協議会を今後どのように生かしていこうと考えていますか、お答えください。

 きょうは出席されておりませんけれども、小西危機管理監が御就任されて、2冊の指針・方針を出されております。犯罪に強いまちづくりとか防災に備えると、ここにはすごくいい言葉が書かれておりまして、今まで和歌山市が縦割り、縄張りで取り組めなかったようなことを、機会あるごとに取り組んでいこうと、こういう指針でございます。ぜひとも、そういうことに取り組んでいただいて、学校の塀の可視化とか、さまざまうたわれてありますので、ぜひとも御参考にしていただきたいと思います。

 さきに触れましたように、紀の川以北では、和大新駅周辺や北東部直川用地周辺、また、中心市街地など、重点施策として推し進められています。

 直川や中心市街地などの事業は、都市再生整備計画によるまちづくり交付金といった制度を活用した総合的なまちづくりで、行政が主体になってかかわってきたものです。

 一方、住居系の地域では、地区計画や建築協定などの制度はあるものの、住民主体での計画ということもあり、行政が主体的に積極的な支援をしてこなかった今日があると感じます。

 住居系地域の環境整備は、道路の問題とか下水の問題とか水道、通学路の問題、そういったものがそれぞれ個別の問題として指摘され、そこに住民の意思が働かない限り、縦割りと言われる行政システムの中で、総合的なまちづくりという観点の中で、なかなか進めにくいという側面があったと思います。

 しかし、財政が厳しく、効率的な行政が求められていることからも、それぞれの地域が抱える多様な課題を解決する手法として、前述させていただいた一体的なまちづくりの制度を活用することが重要になってきているのではないでしょうか。

 例えば、国土交通省河川国道事務所跡をどうするかなどを考えてみますと、明治の時代、和歌山市が市債を発行して、借金をして土地を購入し、当時の商工会議所と協働し、61連隊の誘致を図った経過なんかを考えますと、平成の大混乱の中にある今だからこそ、教育に資する目的として、思い切って、市長、これ公募債というものを発行し、それを財源にしてみるのはいかがかと思います。

 そんなことを言いますと、お役人の方々から、起債を上げたほうが利率もよく効率的ですよとか聞こえてきそうですけれども、そのような公募債を購入していただくことで、まちづくりに参加していただき、関心を持っていただくことも、今の時代は必要ではないかと思います。

 いやいや、尾崎さん、感情論ではいきませんよと重ねて言われそうですが、では、なぜ和歌山県はきらら債を発行しているのか、また、その人気が高いのか一考してみる必要があるように思います。これは要望しておきます。

 地元の要望ですとコミュニティセンターになりますが、少子高齢、核家族等の世情を考えますと、例えばの話ですよ、陶芸のできるような窯を一つ据えていただいて、多くの子供たちや市民の方々に御利用いただき、作品を通じて心を交わしていく、そんな文化施設があってもいいように思います。

 教育関係では、中核市になった和歌山市では、教育研修センターの設置が必要と考えますが、県の教育センターが桐蔭高校南側から田辺に移ってしまっている現状や、今の教育環境をかんがみたとき、それこそこの跡地は最適な候補になる場所の一つではないかと思われます。

 防災ということを考えても、御答弁いただいたように、子供たち同士が防災訓練をし、つながっていくことができれば、これは私、毎日の日常生活の上でも必ず何らかの形で生かされてくるように思うんですね。

 コミュニティー、地域ということを考えても、近隣に日本赤十字病院や看護学校、今福小学校、愛徳幼稚園や整肢園、西和中学校、県和商、ろう学校、むつみ保育園、砂山小学校、砂山保育園がありますし、そこへ国や県の出先機関が集積されているということを考えても、文教地区と言える場所であると同時に、大規模な災害時には避難所として極めて大きな役割を果たす場所になることであると思うのです。

 このような場所をみんなで守っていく、磨いていく、つないでいくことが大事なことではないでしょうか。まずは、そのような観点や視点で町を眺め、行政や政治もメッセージを出していく必要があるように思います。

 もう少しだけつけ加えさせてください。

 隣接する今福地区は、幸いにして、さきの大戦で戦火から逃れ、家々を失う人が少なかったと聞いております。その分、道路がふくそうし、迷路のようになって、なかなか基盤整備が進んでおりません。

 それはそれで風情のある町並みですが、防災面や衛生面では難点があります。都市計画上は、湊神前線や今福都市公園が描かれていますが、御存じのように、都市計画税の値上げはあっても、この計画は一向に進んでおりません。このことは、今後、質問をさせていただこうと思っておりますが、現在も日常の排水場所にも困っており、雨水も側溝をたどり問題の砂山川に流れ込んでいるので、学校の周辺同様、たびたび浸水に悩まされているとのことです。

 建設局長の御答弁では、新年度から2カ年の事業として、砂山保育所から西和中学校まで南進をして、これらの整備が整えば支線整備が可能ということですので、下水道事業としてのみにとらわれることなく、重要な二次的整備の観点からもあわせてお考えいただきたいと思います。

 もちろん、ある特定の地域に行政が主体的にかかわるには、それなりの行政目的、行政としての位置づけが必要であると思いますが、この地域は十分その要件を備えているように思います。前段から指摘させていただいております宿舎問題を契機に、これからのまちづくりとして、文教地区的な場所−−これ参考までですけれども、そこにある61連隊の跡地、国、県、市がほとんど持っておりまして、公的機関が所有する土地だけで何と約16ヘクタールもあるんです−−ですから、例えば、特別用途地区で定める文教地区などに位置づけてしまう、こんな問題が起こらないように、ここは教育に資する目的として使いましょうよ、こういうことを今の世の中の時代、やることも必要なんではないかと、こう思います。

 これは、お金のかからないことですので、必要なのはやる気だと思います。

 今福・砂山連合会長連名で御要望の出されている改善案については、今は述べませんが、これらも含めて、担当部局であるまちづくり局や建設局が中心となって、教育委員会とも連動して、まちづくり交付金などの活用を本気になってお考えになっていただき、点から線を結び、面整備をつなげていく、これ今が絶好のチャンスなのだと思います。可能だと私は思いますが、市長、お考えをお聞かせください。

 また、雑賀崎、田野地区についても、今後、まちづくりの手法などの研究をしていただけるような御答弁と受け取りましたけれども、現状ここに住む人々は、漁業集落が抱える後継者問題などを含め、若い人たちが新たに家を建てられないなど、直接な影響を受けているわけです。

 建築基準法に規定されている基準の趣旨は理解できます。基準法を満たす道ではないのかもしれませんが、その大分部の道は市道であります。これまでに、和歌山市は貴重な税金を投入して、漁業集落排水整備や漁港の整備に取り組んできてくれております。

 ここに車の通る道を建設してほしい、エレベーターをつけてほしいと言ってるのではありません。不便なことは多分にあるが、この地で生まれて、この地で暮らして、将来にわたってこの営みを紡いでいきたいと住民の方々は願われているのだと思います。

 例えば、大阪にある法善寺横丁が火災に見舞われ、復興される際に、以前の横丁の風情を残したいと住民の方々が話し合って計画をされたそうです。その計画の前に立ちはだかったのが建築基準法です。別に悪いという絶対悪ではないんですけれども、ここで詳しく触れることはしませんけれども、現在は皆さん御存じのように、以前の法善寺横丁の風情を残したまま再建がされております。

 ここでお願いしたいのは、担当課の皆さんにもぜひとも知恵を出していただいて、これらの問題に向き合っていただきたいと思います。

 市長にお伺いします。

 法の間でもがき苦しんでいる人たちがいれば、時には法の改正も含め、改めて訴える必要もあるかと考えますが、何らかの救済策も含めお考えいただけませんでしょうか、お聞かせください。

 第2問とさせていただきます。(拍手)



○議長(遠藤富士雄君) 大橋市長。

 〔市長大橋建一君登壇〕



◎市長(大橋建一君) おはようございます。

 23番尾崎議員の再質問にお答えいたします。

 まず、砂山南地区について、まちづくり局が調整役となって、建設局や教育委員会とも連動して特別用途地区などに位置づけ、面整備へつなげていく考えはないかということであります。

 議員御指摘の地域につきましては、小中学校、保育園、県立高校等、各種の教育機関や福祉施設、また、公的機関等が複合的に存在する特色ある地区であることは十分認識しております。

 特別用途地区の指定は、その地区の特性にふさわしい土地利用の増進のため、用途地域を補完して定める指定でありまして、そのため規制の強化ともなる面がございます。したがいまして、地域の方々の意向がまとまることが重要であります。

 当地域のまちづくりにつきましては、進行中の種々の整備計画を整理する必要もあることから、今後、まちづくり局、建設局を中心に庁内横断的なプロジェクトを立ち上げ、教育委員会を初め関係部局で議論を重ね、都市再生整備計画を含めた他の手法も考慮するなど、地域の方々の意向や要望もお伺いしつつ、当地域の歴史を踏まえるとともに、文教地区としての特色を生かしたよりよいまちづくりを推進してまいりたいと考えております。

 続きまして、雑賀崎、田野地区で住宅建てかえがままならず、法に縛られ、もがき苦しんでいる人たちへの救済策について、法改正を訴えることも含め考えることはできないかという御質問であります。

 第1問で議員が述べられましたように、雑賀崎、田野地区は、古くからの漁業集落で、長い歴史があり、狭い斜面の土地に家屋が密集して集落が形成されている様子は、私は見たことがありませんが、ギリシャの漁港を思わせるなかなかの景観であり、観光資源としても重要なものだと考えております。

 道は、車の通行を前提としない路地で、この路地によって相互扶助の体制が維持され、防火に対しても努力されていることに心から敬意を表するところであります。

 現在の建築基準法に適合した建築を行うことが極めて難しい場所で、例えば、地区計画の手法を使うとしても、セットバックして道幅を少しでも広げる必要があり、地権者の同意や地区の総意が前提となるなど大変難しい問題がございます。

 この問題につきましては、両地区の多くの方々から何度も要望をいただいておりまして、先日の市政モニター会議でも御意見をいただきました。いっそ都市計画区域から外してほしいという切実な声も聞いております。

 にもかかわらず、現段階で私から前向きな答弁ができないのは甚だつらいんですけれども、すぐに解決する方策が浮かばないのが現状でございます。

 当該の住民の皆様にとっては死活問題であることを十分承知しておりますので、こうした特殊な歴史的、文化的価値のある地域における運用について、建築基準法の法改正ができないかも含め、国に対して意見を述べたいと思っております。

 以上でございます。



○議長(遠藤富士雄君) 大江教育長。

 〔教育長大江嘉幸君登壇〕



◎教育長(大江嘉幸君) 23番尾崎議員の再質問にお答えいたします。

 砂山南地区における教育施設の連携協議会を、今後どのように生かしていこうと考えているのかとの御質問です。

 この連携協議会の今後の活用を考えるに当たり、議員からの御指摘もございましたように、当地区内の住環境、教育環境等について議論を重ねてまいりましたが、やはり子供の安全確保の視点に立った連携を深めることが大切であると認識しております。

 地区内の交通事故や不審者などから子供を守るためにも、常に事件、事故等への情報の共有化を図るとともに、あわせて防止策についても、6教育施設が一体となって対応すべきだと考えております。

 今後、この協議会の連携強化によって、校種間を超えた子供たちの交流が深まり、顔を合わせればあいさつを交わし合えるような関係づくりや、子供たちを通して保護者と地域とのかかわりがより広がっていくものと確信しております。

 そして、この広がりが、まちづくり局や建設局を中心としたプロジェクトと連携する中で、より一層の地域教育力の向上へとつながるものと考えております。

 以上でございます。



○議長(遠藤富士雄君) 23番。

 〔23番尾崎方哉君登壇〕(拍手)



◆23番(尾崎方哉君) もうしばらくでございます。

 それぞれ前向きな御答弁をいただきまして、ありがとうございます。

 改めて質問することはいたしませんが、これまでの経緯の中で、少々、私、疑り深くなっておりますので、この場で確認をさせていただきたいと思いますけれども、担当局長、そういうことをやっていただくということでよろしいですか−−よろしいですか。お願いします。

 まずは総合的な計画を立て、少しでも進めていただくことが肝要であると思いますので、その上で早急にそれらを進めていただきたいと思います。

 また、雑賀崎、田野地区に対しては、この地域の実情を踏まえた市長の思いや考えをお聞かせいただきました。私は感動いたしました。市長、ありがとうございます。

 必要とあらば、建築基準法の改正も含め、国に意見を述べていきたいと、市長の強いメッセージをいただきました。担当局は、何とかそれを成就させる手だてを探って進めていただきたく、強く要望します。

 それら要望については、どのようにされていったのか、今後、質問で確認をさせていただきたいと思います。

 最後に、何度も触れさせていただきました歩兵第61連隊の石碑が、国土交通省河川事務所前に残されております。改めて、その碑文を眺めますと、字は名誉市民宇治田省三元和歌山市長がお書きになっておられます。

 裏に回り、碑文を拝読させていただきますと、「明治38年8月8日歩兵第61連隊は軍旗を拝受し 同42年3月17日此の地を兵営とする 爾来第二次世界大戦終結の昭和20年8月迄和歌山県唯一の歩兵部隊として国防に任じ 幾多の紀州健児がこの兵営を後に勇躍各地の戦場に赴き その名を馳せたのである 今我等はあの悲惨な戦争を再び繰り返さないことを固く誓うと共にひたすら郷土の永遠の平和と繁栄を願って ここに史蹟として遺すものである 昭和56年10月吉日 歩61戦友会」とあります。

 連隊史を拝読させていただきますと、満州、フィリピン、スマトラで激戦を戦い、昭和19年、もう本当に戦争が終わる間際にビルマに転戦し、撤退する友軍の援護に任じ死闘を演じるが、疲労とマラリア、赤痢で783名もの戦病死者を出したとのことです。

 現在、国土交通省河川国道事務所は解体され、その石碑だけが取り残された状態です。

 アメリカで端を発した金融バブルの崩壊で、金融危機は世界に波及し、現在、世界は同時不況下にあります。昔と違い、危機の対応については各国の協調関係が保たれていますので、かつてのような経済対立から世界大戦へ向かうことにはならないでしょうが、大きなパラダイムシフトが起こることは間違いないことだと言われております。

 国土交通省河川国道事務所跡地がどのように活用されるのか今はわかりませんが、この時代を生きる者として、このような歴史的背景を踏まえ、この地を平和や教育、防災といったメッセージのある文教地区として定め、新たな時代を切り開いていく子供たちのためにも、平成の文教地区・文教の杜として、まちづくりに取り組む必要性を強く感じる次第であります。

 私は、この和歌山市という町は、すばらしい素材がたくさんある町だと思っております。今回、自分のわかる範囲の中で、そのすばらしい町をさらに磨いていく力になりたいと、その一端をお話しさせていただきました。どうか当局の皆さん、また、先輩同僚各位の皆さんも御協力いただきまして、何とか前向いて進んでいけるように、お力をおかりすることをお願いしまして、大変長くなりましたが私の一般質問を終わらせていただきます。

 御清聴ありがとうございました。(拍手)



○議長(遠藤富士雄君) しばらく休憩します。

          午前11時16分休憩

   −−−−−−−−−−−−−−−

          午後1時10分再開



○副議長(寒川篤君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。

 日程第2の議事を継続し、質問を許します。中嶋佳代君。−−31番。

 〔31番中嶋佳代君登壇〕(拍手)



◆31番(中嶋佳代君) 皆様、こんにちは。さわやかな日和で、この間から雨ばかりだったので、本当にきょうは気持ちのいい日になっております。元気いっぱい質問させていただきますので、よろしくお願いいたします。

 14年前の平成7年1月17日午前5時46分、ぐらっと今まで感じたことのない大きな揺れに飛び起きて、周りの家具もガタガタ揺れ、座り込んでいると、2階から長男が慌てておりてきて、もうちょっとでテレビが頭に落ちるところやったと。2階に一緒に上がると、まくら元30センチぐらい前にテレビが横倒しになっていました。

 居間のテレビをつけると、どのチャンネルも横倒しになった阪神高速が映り、大変なことになった、これが1月17日、阪神・淡路大地震の始まりでした。皆様も、あの日のことは鮮明に記憶されていると思います。

 人的被害、建物の下敷きになった人16万4,000人、死者6,434人、負傷者4万3,792人、そのうちの重傷者8,782人、住宅被害は、全壊10万4,906棟、半壊は14万4,274棟、一部損壊26万3,702棟。ビルが倒れ、窓ガラスが飛び散り、早朝のため何が起こったかわからない映像も、時間の経過とともに地獄の絵が映し出されてきました。

 あれから14年たった今、国も県市町村に至るまで、最優先課題として防災対策に取り組んでいます。

 本市におきましても、安心・安全に暮らせる町を目指して、今年度も予算に市民体育館、市民会館の耐震診断調査費が計上され、また、小学校耐震補強工事10校、耐震補強工事の設計委託が8校、中学校では耐震補強工事1校、耐震補強工事の設計委託は1校、幼稚園の耐震補強工事1園など、地震に備え着々と工事が進んでいます。大変うれしいことであります。

 昨年の中国の四川の大地震のように、学校の崩壊で多くの子供たちが授業を受けながら死んでいったことを思うと、一刻も早い工事完成を祈るものです。

 一方、公共の建物に対し、各個人の家はなかなか進んでいないように見受けられます。まずは、家の中で死なないためどうするか、また、被害を最小限に食いとめるためには何をすべきかに早急に取り組んでいかねばなりません。

 阪神大震災において、死者の87.7%が家屋の下敷き、また、家具の転倒による圧死であったと聞きました。このたんすの前に寝ていなければ、このピアノが倒れてこなければ、テレビが、食器がと悔やまれてならなかったと伺いました。

 地域にあっても、総合防災課から、地震についてなどの講演に来ていただいて防災学習をする中で、家具の配置や転倒防止器具を取りつけ、タンスや食器棚、本棚などに転倒防止用に紙や薄い木を込むだけで倒れにくいし、またガラスもフィルムを張ることで飛散防止となるなど、有意義な講演会など開催していただいて、少しずつではありますが意識は変わってきております。市民への啓発は、あらゆる機会を通して行っていくべきであると思います。

 いつも気になるのは、地域の独居老人や障害を持つ家族、病人のいる家族です。よいとわかっている防災対策も、高いところや重いものの移動などとてもできません。災害を最小限に食いとめる施策には、まず、自助・共助の力を発揮して地域防災に取り組まなければならないと思います。

 地域別に取り組みの差もあり、全市的に進めるというのは大変なことであると悩んでいたやさき、要援護者登録制度がつくられたことを知りました。1人でも犠牲者を少なくするため、あらゆる知恵を出し、市民総出で防災活動を進めていくことが最も大事であります。

 そこでお尋ねいたします。

 1つ、和歌山市でも内陸型地震の発生が想定されていますが、地震が起こった場合、人や家屋の被害はどれくらい想定されますか。

 2つ、本市で旧基準による家屋は何軒ありますか。

 3つ、現在、木造住宅において、耐震診断、耐震改修の実績はいかがですか。

 4つ、今後、市民への後押しとなる施策はいかがですか。

 5つ、あすをも知れぬ地震発生に対し、最小限に災害を防ぐため、本市は市民へどのような啓発を進めていますか。

 6つ、和歌山市において、要援護者登録制度が昨年より開始されましたが、どのような制度ですか。また、対象者は何人になりますか。また、近所に避難支援者がいない場合はどのようにされますか、お答えください。

 続きまして、精神保健福祉対策についてお伺いします。

 精神保健福祉対策は、小児期の情緒及び精神発達上の問題や、精神障害者の医療、福祉、また、アルコール・薬物依存、人格上の障害、老化とともに生じる精神福祉の課題など、人生すべての時期に関与しております。

 最近は、引きこもりの問題や認知症の問題、うつ病対策や自殺問題など、他人事でない、だれもが身近な問題となっています。

 平成16年、国から示された精神保健医療福祉の改革ビジョンには、精神障害者が、入院中心から地域生活中心へと基本的な方策を推し進めていくため、国民の意識変革や、立ちおくれていた精神保健医療福祉体系の再編と基盤強化を今後10年で進めていくための目標を掲げています。

 平成18年4月からは自立支援法が施行され、身体・知的・精神障害者の福祉サービスを一元化し、施設や事業体系が再編成されることになりました。

 病院の精神科病棟に1年以上入院する長期入院患者は、全国で23万人。このうち約3割に当たる7万2,000人は、適切なサポートがあれば退院することが可能とされるとし、長期入院患者の方たちを地域社会に復帰させる取り組みが自治体や病院などで広がり始めております。

 先日、日経新聞で、「精神科の長期入院者 社会復帰サポートの輪」とのタイトルで、ACTおかやまのメンバーの方のOさんの行動を追ってのレポートが掲載されていました。

 精神保健福祉士のOさんは、17年間入院生活を送っていたAさんに月2回程度訪問しているそうです。ある日、買い物をしたAさんを車に乗せ、次は台所用品を買いたいという希望を聞いて100円ショップに立ち寄りました。精神保健福祉士のOさんは、「おしゃべりしたり一緒に買い物したり、大したことはしていないですよ」と言うと、ひとり暮らしのAさんは、「来てくれるのが本当に楽しみで」としみじみ語っていました。

 そのOさんは、次はBさん宅に向かいます。1年前まで統合失調症で入院していた人です。「風邪治った?」「歯は痛い?」、さりげなく声をかけ、雑談して帰ります。Bさんは、「私みたいに退院できる人がもっと増えればいい」とつぶやいていました。

 また、入院前から地域でトラブルを起こしていたCさん、入院中から一緒に外出したり、外泊を支えたりして退院につなげたのです。毎日のように「眠れない」「寂しい」と訴えるCさん宅に、朝晩足を運びます。不安を取り除くうちに次第に落ちつきを取り戻して、現在は週1回の訪問で落ちついています。

 根気の要る大変な仕事ですが、専門的資格を持ったメンバーのサポートにより、社会で暮らせるようになることは本当にすばらしいことだと思います。困難な問題がつきものですが、根気よくサポートしていくことで生きている充実感を味わえる人がふえることは、施策として進めていくべきであると思います。

 私ごとでありますが、主人の弟が終戦直後、高い木から落ちて、後頭部を強く打ったことが原因で、発達段階で躁うつを繰り返し、統合失調症と診断されました。食べるにも事欠く戦後の混乱期のことで、一時気を失ったけれども、すぐ気がつき、様子も変わらなかったので、義母はそのとき医者にもかからなかったのです。このことを、後になって、あのとき医者に診てもらっておけばといつも悔やんでいました。

 中学校時代からは入退院を余儀なくされ、義母の苦しみ、家族の苦しみは募るばかりでした。勝ち気な義母は、人前では明るく振る舞っていましたが、弟への後悔や悲しみ、つらさは増すばかり。義母を安心させたいとの私の願いは、義母が脳内出血で倒れ、ほとんど寝たきり状態になったことでかないました。悩むことがなくなったからです。

 昭和59年当時は、介護保険制度もない時代で、1年間の労災病院での入院生活、そして12年半は在宅での介護でした。すっかり記憶もなくなっている義母は顔も優しくなり、赤ちゃんのような童顔になりました。私の我流の介護と、子供や主人たちも手伝って、車いすに乗せたり、散歩に連れていったり、おふろに入れたり、散髪したり、今思えば充実した日々でした。最後まで在宅介護でしたが、みんなの協力と地域の皆様方の温かい応援、励ましがあったからできたのだと思います。

 主人の弟も長期入院でしたが、義母の死も受け入れ、10年間、落ちついて病院生活を送り、一昨年他界いたしました。今思えば、退院しての在宅介護5年間は、私にとっても貴重な体験となりました。

 和歌山市においても、精神障害者の家族、つばさの会のメンバーが活発に活躍しています。共通の悩みを抱えての活動ですが、本当に明るく、仲よく、励まし合って行動されています。

 毎月、定例会を持ち、専門分野の講師を招いて勉強会や質問会も行われています。時には総会で演劇などもされ、障害者家族の思いを劇を通して訴えています。

 また、月2回の電話相談には、家族会の方が担当して相談を受け、御自分の悩みの体験を通して電話口で親身になって語り励ますうちに、自分が元気になり、自分の悩みが小さく思えてくると言われています。本当にすばらしい活動を広げてくださっています。今後の注目すべき家族会の電話相談です。

 そこで質問いたします。

 和歌山市においても、地域移行にACTを取り入れ、社会復帰を応援していく人をふやし、訪問看護等の充実を図るべきではないでしょうか、いかがですか。

 2つ目、精神保健市民講座の年1回の開催などを目標とされていますが、市内全体で多くの人がしっかりと学ぶ機会をつくっていただき、立ちおくれた精神保健の分野をみんなでもっと学習し、偏見のない地域をつくっていくべきであると思います。一般市民に向けて、知識の啓発、疾病や障害の発生予防が最も必要なのではないでしょうか、お答えください。

 3つ目、必ず投薬が必要であるため、病院に行くことが不可欠です。経済的事情から病院から遠ざかり、薬も飲まず、再発・悪化につながりかねません。さらなる医療負担の軽減を図るべきではないでしょうか。

 4つ目、和歌山市内に応急指定病院がないため、緊急な場合の入院においては、市外に入院を余儀なくされます。中核市の和歌山市として県に働きかけ、応急指定病院を確保すべきだと思いますが、いかがでしょうか。

 5つ目、心身ともに健全な子供の成長を願うためにも、早期発見、早期治療がぜひ必要であると思います。どのような対応をされ、指導されていますか、お答えください。

 次に、坂田磯の浦線についてお尋ねいたします。

 和歌山市北西部に位置するつつじが丘分譲住宅地やネオポリス南海分譲住宅地の向かい、県道粉河加太線から南北に走る南海加太線に沿って約1キロメートルを、市道坂田磯の浦線を開通させるため用地買収が始まったのは昭和50年代です。当時は、南海ネオポリスもどんどん新しい住宅が建ち並び、人口も増加し、日野地区以外民家もなかった地域が、子供たちの元気な声が聞こえる地域となりました。

 一方、磯の浦海水浴場も、海水浴だけでなく、サーフィンをする若者が増加し、波情報を聞いて、土曜、日曜、祝日ともなると、季節は関係なく、関西一円から、深夜、また、早朝からサーファーの車がどんどん磯の浦に乗り入れてきます。

 観光課の磯の浦の観光客のまとめによりますと、平成16年7月、8月の2カ月で28万8,510人、1日平均4,653人、平成17年は24万2,780人、平均3,915人、平成18年は37万4,460人、平均6,040人、平成19年は43万6,195人、平均7,035人です。平成20年は28万3,375人で平均4,570人ということで、この5年で平均約5,200人というデータが出ております。

 これは、平日も入れていますので平均して約5,200人ですけれども、土曜、日曜では2万人を超える観光客が、徐行しないと対向もできないような狭い道路に進入。けれども、磯の浦に入るのはその道しかありません。生活の場としている住民にとっては何のメリットもなく、交通の危険と排気ガスの公害、ポイ捨てなど、想像を超える悪い環境のため、ストレスを引き起こす長年の悩みです。

 今まで、先輩同僚議員が何度もこの道路に関して質問してきたのは、まさに津波が発生するような事態になったら、逃げ場もない一番危険な場所になってしまうからです。このような危険状態にありながら、地元住民に任せ、押しつけておくのは余りにも酷な対応ではないでしょうか。

 いつ起こるかもしれない東南海・南海大地震は、今や最も危険度の高いのは磯の浦海岸ではないでしょうか。逃げ場のないところに何千台もの車を入れ、何年もそのままの状況に置いているというのは考えられない状況です。一刻も早い工事開始を実現すべきと思います。

 そこでお尋ねいたします。

 1番、坂田磯の浦線の計画された目的は、いかなるものでしたか。

 2番、いつから用地買収が始まったのですか。

 3番、今まで買収してきた用地面積と、それに要した金額は幾らですか。

 4番、早期実現に向けた取り組みについてお答えください。

 以上、4点をお聞きしまして第1問といたします。(拍手)



○副議長(寒川篤君) 坂本危機管理部長。

 〔危機管理部長坂本利夫君登壇〕



◎危機管理部長(坂本利夫君) 31番中嶋議員の一般質問にお答えいたします。

 地震対策について、2点ございます。

 まず初めに、和歌山市でも内陸型地震の発生が想定されていますが、地震が起こった場合、人や家屋被害はどれくらいを想定していますかとの御質問ですが、議員御指摘のとおり、和歌山市域には、本市北部に存在する中央構造線が活動することによって起こる可能性があります、いわゆる内陸型地震が想定されています。

 当該地震の発生は、数千年から数万年間隔で起こると言われています。

 また、文部科学省地震調査研究推進本部地震調査委員会が、ことし1月1日に発表した主要活断層帯の長期評価の概要では、当該地震の今後30年以内の発生確率は、ほぼゼロ%から5%までとなっております。

 和歌山市地震被害想定調査では、地震の規模はマグニチュード8相当で、内陸型地震としては最も大きく、範囲は淡路島南東端から和泉山脈東端付近の約80キロメートルの長さの断層が動いた場合を想定しました。

 このような地震が発生した場合、和歌山市域の大部分で震度6強の揺れとなり、紀の川沿いの低地部では震度7に達することが予想されております。

 地震発生時の被害状況につきましては、家屋の全壊棟数は約3万3,000棟、死者数につきましては、最大で1,788人の被害予測をしています。

 次に、あすをも知れぬ地震発生に対して、災害を最小限に防ぐため、本市は市民へどのような啓発を進めていますかとの御質問ですが、市民啓発につきましては、各地区内住民の皆様方で組織された自主防災会を初め、各種団体がそれぞれに実施の研修会、企業を対象とした研修、学校の生徒を対象とした研修など、さまざまな機会をとらえて防災講座を実施しております。

 また、地域のリーダーを養成するため、防災知識の習得、災害対応演習、救命講習等の専門的知識を習得していただく市民防災大学なども実施しているところです。

 市民への啓発内容については、本市で作成いたしました「地震を知り、地震に備える」の啓発冊子と啓発ビデオや防災マップ等を使用し、地域で起こり得る被害状況や、災害に備えて準備しておく家具の転倒防止などの予防対策、災害発生時の安全確保や避難対策などについて学習していただき、地域の防災力の向上に鋭意努力しているところでございます。

 以上でございます。



○副議長(寒川篤君) 山本まちづくり局長。

 〔まちづくり局長山本 牧君登壇〕



◎まちづくり局長(山本牧君) 31番中嶋議員の一般質問にお答えいたします。

 地震対策について、3点ございました。

 1、本市で旧基準による家屋は何軒あるか。2、木造住宅において、耐震診断、耐震改修の実績はどうか。3、今後、市民への後押しとなる政策はあるのかとの御質問です。

 本市の住宅の耐震化の現状は、住宅・土地統計調査を用いた平成17年の推計によりますと、住宅の総数14万3,000戸に対して、旧基準によって建築された住宅は5万9,000戸であり、その41%に当たります。そのうちの耐震性の不十分な住宅は4万1,000戸と推定しています。

 本市の木造住宅の耐震診断は、平成16年度から取り組み、現在まで1,796戸の診断を終えました。また、耐震改修を行う方々への補助も平成17年度から行い、現在、工事中のものも含めて163戸の補助を行ってまいりました。

 平成20年度からは、新たに耐震改修に対する補助金として、低所得の方々を対象に工事費の11.5%を加算し、本年度で10戸の住宅が対象となりました。このことにより、所得の低い方々も耐震改修を行いやすくなったものと考え、今後も続けてまいります。

 以上でございます。



○副議長(寒川篤君) 有本健康福祉局長。

 〔健康福祉局長有本正博君登壇〕



◎健康福祉局長(有本正博君) 31番中嶋議員の一般質問にお答えします。

 まず、地震対策につきまして、災害時要援護者登録制度はどのような制度か、また、対象者は何人になるか、近隣に避難支援者がいない場合はどのようにするのかという御質問です。

 災害時要援護者登録制度につきましては、平成16年に発生した風水害において、高齢者等の被害が多発したことを教訓にして、内閣府において災害時要援護者の避難支援ガイドラインが示され、自助・共助を基本とした避難支援体制の整備を推進している制度でございます。

 本市におきましても、風水害や地震等の災害時に、自力または家族の人だけでは避難することが困難な方の情報を共有し、地域の人の協力を得て安全かつ迅速に避難することができるよう、平成20年11月に市報わかやまとともに登録申出書を配布し、登録の受け付けを行っております。

 対象者につきましては、高齢者、障害者手帳の保持者、介護保険の要介護認定を受けられている方など延べ約7万5,000人おられますが、これらの方々には、例えば、高齢者で他の対象要件と重複している方などが含まれております。

 この制度では、避難支援者につきましては登録を希望する要援護者御本人に探していただくこととなっておりますが、避難支援者がおられない方につきましても登録の受け付けを行っております。

 今後、自治会や民生委員・児童委員の方々の協力を得ながら、避難支援者の確保に努めたいと考えてございます。

 続きまして、障害福祉施策について、精神保健福祉の関係で5点ございます。

 まず1点目、和歌山市においても、地域移行へACTを取り入れ、社会復帰に応援していく人をふやし、訪問介護等の充実を図るべきではないかという御質問です。

 現在、県事業として精神障害者退院促進支援事業が市内2カ所の地域活動支援センターに委託され、自立支援員が入院中の方に対して、当事者の退院したいという思いに重きを置き、退院に向けた取り組みを行っています。

 また、精神科病棟内に自立支援員や市保健所精神保健福祉相談員が入り事業説明会を継続して実施しています。

 来年度からは、精神障害者地域移行特別対策事業として見直され、地域体制整備コーディネーターを新たに配置し、事業の充実が図られる予定でございます。市保健所では、事業実施が円滑に行われるよう積極的に協力するとともに、関係機関へは事業に対する理解を求め、対象者に対する支援体制の充実に努めているところでございます。

 ACTとは、重度精神障害者を24時間地域でサポートするシステムでありますが、国内では、まだ実施している機関は数カ所にとどまっており、今後の精神保健福祉医療の動向を見据え、関係機関や県に対し働きかけを行ってまいります。

 次に、2点目、精神保健福祉市民講座が年1回開催されているが、一般市民に向けて、疾病や障害の発生予防のためにも知識の啓発がもっと必要ではないかという御質問です。

 心の病についての正しい知識や精神障害に対する理解、障害の特性への理解を深めるための普及啓発活動の一環として、市民を対象に、精神保健福祉の情勢に応じて関心の高いテーマを選び、精神保健福祉市民講座を開催しているところでございます。

 毎年100名から200名程度の参加を得ていますが、市民の理解を深めるためには、より多くの機会を設けることが重要であるのは言うまでもありません。

 今後は、市民がより参加しやすいように回数をふやすなど、精神保健福祉に関するさらなる普及・啓発に努めてまいります。

 3点目、経済的事情により病院から遠ざかり、薬も飲まず、再発・悪化につながるので、さらなる医療負担の軽減をすべきではないかという御質問です。

 精神科疾患の治療においては、服薬を継続することが大変重要であります。現在、精神科の通院医療については、障害者自立支援法の施行により自己負担が1割となっていますが、利用者負担が多額にならないように上限額が所得によって決められています。また、国の特別対策によりさらなる配慮がされているところでございますが、医療負担の軽減について、県にもさらに要望してまいります。

 4点目、市内に応急入院指定病院がないため、緊急な場合の入院においては市外への入院を余儀なくされる。県に働きかけ、市内に応急指定病院を確保すべきではないかという御質問です。

 御指摘のとおり、現在、市内に応急入院指定病院がないため、県の医療保護入院等のための移送制度の搬送先は市外の指定病院となっています。今後も、早急に市内の精神科病院が指定されるよう、県に対し働きかけを継続してまいります。

 なお、休日・夜間における緊急の精神科受診や入院の対応には、県の精神科救急医療システム整備事業において、市内の精神科病院も3カ所が輪番制で参加しており、また、電話相談の体制整備も図られております。この事業をさらに充実させ、市民の方がより身近な医療機関で緊急時にも受診できるよう、県に対し要望を行ってまいります。

 最後に、心身ともに健全な子供の成長を願うためにも、早期発見、早期治療がぜひ必要であると思うが、どのような対応をされ、指導されているのかという御質問です。

 母と子の健康を守り、健全な子供の発育、発達を促し、あわせて障害を早期に発見し、適切な処置を講じるため、4カ月児、10カ月児、1歳6カ月児、3歳児健康診査を実施し、発育・発達等につまずきがあると考えられた場合は、適切な時期に再診を促し、経過観察を行っています。

 また、育児環境等を含めた細やかな観察・指導が必要な場合は、保健師等が訪問して助言し、事後指導の徹底を図っています。

 なお、幼児期は精神発達面に関する健康診査も重視しており、継続的な観察や指導が必要な場合は個別の発達相談を行うとともに、医療機関や療育機関及び関係機関との連携を図っています。

 以上でございます。



○副議長(寒川篤君) 千賀建設局長。

 〔建設局長千賀祥一君登壇〕



◎建設局長(千賀祥一君) 31番中嶋議員の一般質問にお答えします。

 坂田磯の浦線について、計画された目的、用地買収が始まった時期、今までに買収した用地面積とそれに要した金額、早期実現に向けた取り組みについてであります。

 坂田磯の浦線は、地域の方々が利用する生活用道路と磯の浦海水浴場に来られる海水浴客やサーフィン愛好家などの車を分離し、地域の道路交通環境の改善を図る目的で事業着手しました。

 また、最近では、議員御指摘のように、地震や津波などの災害時における避難路や緊急輸送道路としても不可欠なものと認識しています。

 用地買収は、昭和58年度から始め、現在までの用地買収済み面積は2万4,727.07平方メートルで、それに要した金額は約6億7,000万円でございます。

 用地買収率は82.79%となっており、未買収地につきましては、いまだ数名の地権者と合意に至っておりません。このため、土地収用法に基づく用地取得も考慮に入れ、事業認定本申請を和歌山県に提出すべく、関係機関と協議を重ね、早期用地買収に向け努めているところです。

 今後とも、地域住民の方々や関係機関と協議を重ね、一日も早く工事に着手し、事業完了ができるよう、より一層の取り組みを進めてまいります。

 以上でございます。



○副議長(寒川篤君) 大江教育長。

 〔教育長大江嘉幸君登壇〕



◎教育長(大江嘉幸君) 31番中嶋議員の一般質問にお答えいたします。

 障害福祉施策について、心身ともに健全な子供の成長を願うためにも、早期発見・早期治療がぜひ必要であると思いますが、どのような対応をされ、指導されていますかとの御質問です。

 障害のある子供の早期発見につきましては、小学校入学前の就学時健康診断において障害の程度を把握しています。さらに、その障害に応じて、教育委員会内に設置している就学指導委員会が報告を受け、当該児童の障害の状態を確認するとともに、就学先についての進言等を行っています。

 早期治療につきましては、医師への受診等の相談についての支援に努めているところです。

 日ごろのきめ細やかな指導については、障害のある子供の理解や支援の仕方についての校内研修を実施しており、また、市教育委員会でも専門的な講師を招き、研修講座を開催しています。

 このような研修の経験や知識などをもとに、学校現場や教育委員会は一人一人の子供の教育的ニーズをしっかり把握するとともに、和歌山県立医科大学小児成育医療支援室や県立特別支援学校等の助言をいただきながら、適切な支援ができるよう対応しているところでございます。

 以上でございます。



○副議長(寒川篤君) 31番。

 〔31番中嶋佳代君登壇〕(拍手)



◆31番(中嶋佳代君) それぞれお答えいただきましたので、2問に移らせていただきます。

 地球の表面約100キロメートルの厚さで、10数枚のプレートが走る中、4つのプレートが日本列島の真下で押し合って、せめぎ合っています。その日本列島で住んでいる以上、私たちは覚悟を決めて生活しなければならない宿命にあるのです。

 ゆえに、一刻も早く、できる対策はどんどん進めていかなければなりません。

 住宅改修は、さらに補助金の拡大もしながら、ピッチを上げるべきであると思います。4万1,000戸が改修の必要な家で、現在163戸と、本当に厳しい耐震の改修でございますので、ぜひともこれは進めていただきたいと思います。雇用対策、経済対策にもつながるのではないでしょうか。

 要援護者登録制度は、自助・共助を進める上で大事な施策であり、これから大変な作業になると思います。自治会に配布されたようですが、字も細かく、実際に集めるのに、自治会長や民生委員さんなどの御協力が相当なければ進められません。

 また、集めたからといって、担当者をつけることは大変なことです。名簿を集めただけなら何の意味もありませんし、登録した方にとっては、何かしてくれるように期待するのは当然です。

 私も、防災講習会など、地域に参加するのですが、来られるのは高齢者の方がほとんどです。

 先ほど、総合防災の方から、自治会、各種団体、企業、学校の生徒の皆さんに、さまざまな機会をとらえて防災講座を実施しているとありました。

 私は、この要援護者登録者制度は、我が地域を考える最高のチャンスではないかと思います。人は、だれかのために役立つことができるとなると思ってもいなかった知恵や力が出るものです。地域の中には、高齢化が進んでいても、必ず若い方々もいます。講習を受けても、私は、どこで何をするという明確な目標が必要です。万が一、災害が起こって、自分にけがもなく動けるとなったら、次は何をすべきか。そのとき、この制度によって次の行動に移れます。

 自分の次への行動を明確にする、この要援護者登録制度を大きな意味のある制度にするため、仮に(仮称)避難支援者制度の登録者にと呼びかけ、若い層の方々に一緒になって地域防災に取り組んでもらえるような制度になればと思います。

 そこで、市長にお伺いします。

 災害時要援護者登録制度を通して、若い人たちの力をかり、地域力の強化を図らなければなりません。学校、職場、グループ、NPO、ボランティアなどの若い人の力をかりられるような体制づくり、私たちの地域は私たちで守ろうとの強い思いに立って協力してもらえるよう、災害避難支援者の申請をしてはどうでしょうか、お答えください。

 次に、障害者が地域でみんなと一緒に生きて生活できる環境をつくるのは、周りの理解と愛情、思いやりが最も必要とするところです。精神保健福祉を学習する機会を多く開催して、偏見のない社会、地域を目指していくべきであると思います。

 家庭でも教育現場でも、愛情を傾け、根気よく対応することが当事者の幸せであり、大きな意味があると思います。

 今後、特殊教育から特殊支援教育へと、生まれてから生涯にわたる支援を視野に入れた取り組みをしていくように伺いました。一人の人をどこまでも大切にを、すべての福祉行政の根底に置いて行政を進めていただきたいと思います。

 小さいころに早期発見できれば、その時点で一番正しい対応ができます。子供の状況を専門医と相談しながら、親も冷静にかかわってくれることは、子供にとってこんな幸せなことはありません。

 今後の課題として、安心して相談できる体制整備をするためには、精神保健福祉相談員や保健師の増員など、また、支援体制を充実させていくため、ソーシャルワーカーの配置も必要であります。また、ストレス社会に復帰するわけですから、少しのストレスでも日常生活に支障を来すこともあります。そのためにも、24時間体制の応急指定病院を和歌山市に開設する必要があります。ぜひ、県へ強い要望をお願いします。

 医療費におきましても、投薬は絶対に続けなければ再発につながる疾病です。少しでも負担軽減へ、独自の補助施策をよろしくお願いいたします。

 坂田磯の浦線について、宇治田議員の代表質問の中でも、貴志川線を将来は南海加太線に連結していくとの構想の質問がされました。平成21年度予算に計上されていますスカイタウンつつじが丘駅設置の調査事業は、坂田、ネオポリス、日野の皆さんにとっては待望の新駅実現への一歩です。貴志川線と紀勢本線と南海加太線が連結されれば、将来は明るい展望が開けることは必至です。

 海水浴や魚釣りには大変遠かった東部の人たちも、海水浴、潮干狩りにも来れる、いちご電車やおもちゃ電車、たま電車に乗って、和歌山の東西を結ぶ電車で一日遊んでこれるような企画が組めれば、市駅周辺の発展にも寄与することは間違いありません。

 つつじが丘の住民の利便性も高くなり、スカイタウンつつじが丘の販売促進にもつながるでしょう。また、加太温泉と、おいしい鯛料理と夕日、和歌山の北西部の開発は、観光地加太、磯の浦を大きく発展させることになることでしょう。

 それゆえ、年間を通して来られる観光客、住民の方々にも、東南海・南海地震の津波対策として、一日も早い坂田磯の浦線開通の実現と周辺整備に全力を挙げていただきたいと強く要望いたします。

 以上で2問を終わります。(拍手)



○副議長(寒川篤君) 大橋市長。

 〔市長大橋建一君登壇〕



◎市長(大橋建一君) 31番中嶋議員の再質問にお答えいたします。

 災害時要援護者登録制度に関連して、若い人たちの力をかりて地域力の強化を図る必要があると、若い人たちの力がかりられるような体制づくり、自分たちの地域は自分たちで守ろうという強い思いに立って協力してもらえるよう、避難支援者の申請−−登録−−をしてはどうかという御意見であります。

 災害時要援護者登録制度における避難支援者の登録につきましては、地域における自助・共助のさらなるつながりや住民の防災意識が高まってくれば、制度構築の意義が深まるものと考えております。

 要援護者登録制度を推進していく過程で、今後とも若い方々に参画していただくための周知・啓発を行うとともに、その方策についても、関係機関と協議しながら調査研究したいと考えております。

 以上であります。



○副議長(寒川篤君) 31番。

 〔31番中嶋佳代君登壇〕(拍手)



◆31番(中嶋佳代君) 御答弁ありがとうございました。

 3問に移らせていただきます。要望にとどめます。

 ますます高齢化が進む中で、私たちにとって、若い方々の力をかりなければ何事もなし得ていけません。特に、防災対策や障害者対策などは次の時代に引き継いでもらわなければならない施策です。

 金や物だけの財産ではなく、共助を進んで実践してもらえる人や、団体、ボランティア、企業があることは、和歌山市にとっても大きな財産です。人の真心はお金に換算できません。「人は、褒められたら我が身が損をしてでも顧みず行動する」との箴言がありますが、褒めるとは信頼関係です。若者を信頼し、尊敬し合っていけば、最高の防災体制ができると思います。若い方々に勇んで参画していただけるような施策として発展させていただきたいと思います。

 また、東京文京区で、今、シルバーお助け隊と名づけて、高齢者や障害者の手の届かない、ちょっと助けてほしいという仕事の依頼を受けて活躍され、話題を呼んでいます。

 第2次補正が先日通過いたしましたが、我が党中塚議員の質問にもありましたように、例えば、ふるさと雇用再生交付金など−−国が10分の10−−短期ですが高齢者のために使えるお金があります。ぜひ、今このとき、防災対策、雇用対策に活用できるよう御検討いただき、安心・安全の我が町ふるさと和歌山を築いていただきたいと切に要望いたしまして私の質問とさせていただきます。

 本当にありがとうございました。(拍手)



○副議長(寒川篤君) 次に、山本宏一君。−−22番。

 〔22番山本宏一君登壇〕(拍手)



◆22番(山本宏一君) こんにちは。もうちょっとですんで御辛抱ください。

 朝の尾崎議員のすばらしい質問で大分プレッシャーかけられてたんですけれども、その中で出てきた歩兵第61連隊のお話を伺っていて、そういえばきょうは東京大空襲の日やってんなと。今から63年前に、東京でアメリカのB29が8万数千人の市民を殺して、100万人以上の被災者を出している。それから4カ月後の7月9日から10日にかけては、和歌山の空襲やってんなということを思い出していました。

 こんかい非戦闘員を殺されても、日本はアメリカにまだ一度も謝ってもらってへんなと思ってたんですけれども、よう考えたら47都道府県の中で27都道府県にアメリカの軍施設あるんやから、謝らへんのもしゃあないなとあきらめております。

 最初からぼやきですけれども、もともと悲観主義者というかペシミストですので、これからまたぼやき、嫌み、愚痴、3つ満載の一般質問になるかと思いますけれども、御容赦いただきたいと思います。

 それでは、議長のお許しをいただきましたので、通告に従いまして質問させていただきます。

 初めに、まちづくりについてです。

 過日の読売新聞でも報道されましたが、第4次長計の前期基本計画でも景観条例を定めて、和歌山城周辺や和歌浦の景観保全に努め、新和歌浦に観光客用の憩いの場をつくるといったこととなっておりますのでお尋ねします。

 和歌山県の公館についてです。

 この県公館は、平成5年に、翌平成6年に開催された世界リゾート博にお越しいただく国内外の要人の方々をお迎えする迎賓館として、当時、民間から11億3,500万円で購入されたものです。

 ところが、裏側の山が切り立ってまして、その攻撃からはなかなか要人をガードできないということがありまして、要人警護には極めて困難を伴う施設であるということで、警護を伴う要人の迎賓館としてはまともに使われたことがない施設だそうです。

 貴志議員も、今から2〜3年前でしたっけ、アカデミー俳優のブラッド・ピットさんを迎えるのに、県に貸してよと頼みにいったら断られたそうですね。だから、余り偉いさんが来たらぐあい悪い建物だったようです。

 県の施設ですので、市に伺うのは無理な点もあろうかと思いますが、本市の長計に「和歌浦の景観保全に努め」と書かれている以上、看過できないと考えましてお尋ねします。

 御存じのように、昨年9月に県は新行財政改革推進プランを発表して、県公館は廃止の対象とされました。

 これを受けて、市民の中から、地域住民を中心に県公館跡地利用を考える会が立ち上げられ、地元連合自治会からの存続要望も受けて、この「考える会」が県と話し合いを続け、先ごろ2月22日、公館跡地利用案なるものが発表されたと聞き及んでおります。

 そこで質問します。

 県の施設とはいえ、本市がこれから進めていこうとしている和歌浦の景観保全、その景観の一部に違いない当該施設をどのような存在と考えていますか。

 また、地元住民や「考える会」市民の存続要望を市はどのように考えていますか、お答えください。

 次に、財政問題について2点お尋ねします。

 まず1つ目は、本当に大丈夫かいなということです。

 市は、昨年12月に市報わかやま特別号として、市民に「市財政にイエローカード」というチラシを配布しました。その日以降、多くの市民から「和歌山市は大丈夫か」とか、「和歌山はもうあかんらしいな」といった声を先輩同僚議員もお聞きになったことがあるかと思います。

 そのチラシの中で、市長は、新法が適用される本年度−−平成20年度決算について、小さな字で「連結実質赤字比率については、早期健全化基準を下回ることができる見込みです」とおっしゃっています。

 また、さきの所信表明演説でも、冒頭に「平成20年度決算見込みでは、下水道事業特別会計における資金不足比率を除き、全ての健全化判断比率等において早期健全化基準又は経営健全化基準をクリアすることがほぼ確実となりました。」、さらに過日の我が会派、宇治田議員の代表質問に答えて、平成23年度までは、連結実質赤字比率が早期健全化基準を下回る見込みであると、こうおっしゃっています。

 果たしてほんまやろかというのが、極めてそういう素朴な疑問にお答えいただきたいのです。

 と申しますのも、旧法−−地方財政再建促進特例措置法による赤字再建団体転落の基準は、普通会計の20%、本市の場合は赤字額が大方150億円を超えると赤字再建団体転落となっていたはずです。

 一方で、本市の一般会計、特別会計合わせた合計の会計規模は約2,700億円ですから、仮にこれを旧法に当てはめますと、300億円の赤字で再建団体になるわけです。

 本市の特別会計の赤字は、つつじが丘で最終赤字が最低でも210億円、今、残り448区画が全部売り切れてでの話ですから、1区画平均600万円から700万円ですから、もし448区間丸々残りますと、さらに30億円以上の赤字が上乗せされます。そして、下水道会計で110億円、国保で50億円、さらに土地開発公社の隠れ赤字とも言うべき簿価と時価との差額、すなわち含み損は86億円あります。総額456億円、つまり先ほど申し上げた300億円をはるかに超える赤字額となるわけです。

 さらに申し上げるならば、本来、特別会計は自己完結して当たり前で、赤字が出ること自体異常と言うべきなのに、本市の特別会計は、すべてがさきの当初予算説明でもありましたように、一般会計からの繰り入れや繰上充用金といった名の累積赤字の先送りがなければ予算自体組めない事態となっております。

 新法−−地方公共団体の財政の健全化に関する法律と旧法では、もともと考え方や基準が異なるのはある程度承知しておりますけれども、旧法の基準額を150億円以上オーバーして、これでどうして市長の言う「早期健全化基準又は経営健全化基準をクリアすることがほぼ確実となりました」と言えるのでしょうか。

 と申しますのは、当局は市民には大層強いのですが、ペナルティーとかプレッシャーに弱い体質があるように思います。例えば、古くは国保の収納率改ざん、最近では水道の有収率改ざんを上げることができます。

 財政当局を疑うわけではありませんが、杞憂であればそれにこしたことはありませんけれども、旧法ではとうに破綻している、赤字再建団体に転落していても不思議ではないのに、新法では健全化基準さえクリアできる、それも平成23年度まで確実にクリアできる見込みであるとおっしゃっています。

 会計の専門家に言わせますと、かのα、β、γの数値は、恣意的に動かせる余地があるとおっしゃっていますのでお尋ねします。

 新法で、果たして本市の財政状況を正確に示し得るのでしょうか。また、本市のα、β、γの数値は適正なものと言えるのでしょうか、お答えください。

 新法が、本市の財政状況を正確に示し得ていて、かつ数値が適正であるなら、それならあの旧法は何だったんだろうかと思ってしまいます。

 これは私見ですけれども、石炭産業という大きな財政基盤を国策によってなくした炭鉱の町が、国策に従ってひもつき補助金で箱物を乱造し、メロンをつくり、あげく赤字再建団体夕張市というスケープゴートを現出せしめました。そのためだけの法律だったと思うのは私だけでしょうか。

 さて、次に財政問題について2つ目の質問をします。

 ただいまお尋ねしたのは、数値の正当性、適正かどうかをお尋ねしたのですが、その数値の正確性を担保するための手段についてお尋ねします。

 公会計についてです。

 今から10年ほど前の平成11年6月に、当時の自治省は−−当時はまだ自治省という名前でしたが、「地方公共団体が自らの財政状況を総合的かつ長期的に把握し、住民にわかりやすく公表するための手法について調査・研究すること等を目的として」、地方公共団体の総合的な財政分析に関する調査研究会なるものを発足させました。このときから公会計制度の導入の動きが始まったと言ってよいのかと思います。

 10年の間に、公会計の手法は、総務省方式と基準モデルの2つが提唱され、平成20年度決算は、そのどちらかでことしの7月、8月ぐらいまでに公表しなくてはならないことになっています。

 両者の目的は同じですが、一番大きな違いは固定資産の算定方法が根本的に異なります。

 総務省方式は、売却可能な資産−−一般的には普通財産と、そうでない資産−−行政資産の2つに分けまして、売却可能な資産は時価評価、そうでない資産は建設事業費の積み上げで算定して初年度期首残高を決めますが、つまりは簡単に言えば決算数値を足し込むだけです。

 基準モデルというのは、一般の民間の企業会計とほとんど一緒です。この基準モデルは、現存するすべての固定資産をリストアップし、公正価値により評価して初年度期首残高を決めるわけです。

 総務省方式では、資料がない−−資料がないというのは、決算統計が昭和43年までは行われていませんので、昭和44年以降決算統計が行われてますんで、逆に言えば昭和43年以前のデータは算入されないため、正確性の点では基準モデルにはるかに及ばないこととなり、本市はことしで市制施行120年を迎えるわけなんですけれども、和歌山市の場合、その3分の2の期間、昭和43年以前の期間80年分の固定資産は、極端に言えば理論上カウントされないおそれがあるわけです。

 公会計制度導入の本来の目的が、総務省の言う「地方公共団体が自らの財政状況を総合的かつ長期的に把握し、住民にわかりやすく公表するため」のものならば、また正しい数値を把握することによって、本市の財政上のウイークポイントを的確に掌握し、ピンポイントでその対策を講じることが可能となることから、当然基準モデルを採用すべきと思料するわけですが、なぜ本市は総務省方式なのかお答えください。

 以上、まちづくりで1点、財政問題で2点お尋ねして、私の第1問とします。(拍手)



○副議長(寒川篤君) 山本まちづくり局長。

 〔まちづくり局長山本 牧君登壇〕



◎まちづくり局長(山本牧君) 22番山本宏一議員の一般質問にお答えします。

 和歌山県公館について、県の施設とはいえ、本市がこれから進めようとしている和歌浦の景観保全、その景観の一部に違いない当該施設をどのような存在と考えているのか、地元住民や「考える会」市民の存続要望を市はどのように考えているのかとの御質問です。

 和歌山県公館についてですが、和歌浦という豊かな自然が残り、また歴史的、文化的に貴重な建築物等もあり、将来も景観を保存していく必要のある地域にある施設と認識してございます。

 この施設の存続問題については、マスコミ等により「県公館跡地利用を考える会」の考えは報道され、既に承知してございます。

 公館の存続は、県の施設でありますが、和歌山市にある施設であることから、県において適切に処理されるよう、今後も注意深く見守ってまいりたいと思っております。

 以上でございます。



○副議長(寒川篤君) 名越財政局長。

 〔財政局長名越一郎君登壇〕



◎財政局長(名越一郎君) 22番山本議員の一般質問にお答えいたします。

 財政問題につきまして、3点ございます。

 まず、これまで市が発表してきた数値に誤りはないのかとの御質問です。

 地方公共団体の財政の健全化に関する法律では、連結実質赤字比率を初めとする各種健全化判断比率等の数値につきましては、決算に基づき算出を行い、監査委員の審査を経て議会に報告することとされております。

 本市におきましても、この法の規定どおり、監査委員の審査を経た上で報告したものであり、適正なものと考えております。

 次に、新法では果たして本市の財政状況を正確に示し得るのか、また本市のいわゆるα、β、γの数値は適正なものと言えるのかとの御質問です。

 連結実質赤字比率や資金不足比率の算定に当たりましては、公営企業会計におきまして、将来の使用料収入や土地売却代として累積赤字を解消すると見込まれるもの、解消可能資金不足額等でございますが、これを法令等の定めにより算定し、控除することとされております。

 解消可能資金不足額等は、告示等に定められた方法や不動産鑑定士の評価などの統一的な算定ルールにより算定するものでありますので、和歌山市の平成19年度決算における17.60%という連結実質赤字比率、下水道事業特別会計の258.9%という資金不足比率などについては、和歌山市の財政状況を適切にあらわしたものと考えております。

 また、いわゆるαであります早期健全化基準、βであります財政再生基準、γであります経営健全化基準は、解消可能資金不足額等の算定ルールの設定とあわせて規定されたものでございますので、これらにつきましても妥当なものと考えております。

 しかしながら、実際の財政運営におきましては、解消可能資金不足額等の部分につきましても金融機関からの借り入れによる資金繰りを行っておりまして、金利が発生いたしますので、将来の市民負担を軽減するためにも、連結実質赤字比率のみならず、実際の累積赤字額の解消も目標としながら、今後、健全な財政運営を行っていく必要があると考えております。

 最後、3つ目ですけれども、公会計制度におきまして、基準モデルを採用すべきであると考えるが、なぜ総務省モデルを採用するのかとの御質問でございます。

 総務省からは、公会計制度に関しまして、企業会計手法を全面的に採用しました基準モデルと、既存の決算統計情報が活用可能な総務省方式改訂モデルの2つのモデルが示されております。

 各団体は、そのどちらか一方のモデルを選んで、普通会計ベース及び連結ベースでの貸借対照表、行政コスト計算書、資金収支計算書、純資産変動計算書の財務書類4表を整備することとされております。

 2つのモデルには、考え方に違いがございまして、基準モデルでは、固定資産台帳の整備及び発生主義、複式簿記の採用により精密な検証が可能となっております。しかし、初期段階での台帳整備等に多大な作業量が伴うことになっております。

 他方、総務省方式改訂モデルでは、既存の決算統計情報を活用するため、固定資産の算定評価額などの精密さに問題点が指摘されておりますが、作成時の作業量は比較的軽微であり、段階的に台帳の整備をする必要はあるものの、スムーズに導入が図れるものと考えております。

 本市が参画しております県下市町村の研究会におきましては、総務省方式改訂モデルの作成を前提に研究を進めており、このことから当面は総務省方式改訂モデルでの運用を行いたいと考えております。

 また、公会計制度によります財務諸表4表によりまして、これまでの歳入歳出決算の状況に加えて、より一層の情報の開示が可能となるものと考えております。

 以上でございます。



○副議長(寒川篤君) 22番。

 〔22番山本宏一君登壇〕(拍手)



◆22番(山本宏一君) 御答弁いただきましたので、再質問させていただきます。

 まず、県の公館問題ですけれども、確かに城も家もでもありませんし、皆さん方当局としては、大新公園の二の舞が怖いということもございましょうから、とことんお聞きすることはやめますが、見守りいただけるということですので、懇切丁寧に見守っていただきたいと思います。

 と申しますのも、古くは水軒の浜が埋め立てられたことを今思いますと、いかに時代の流れであったとはいえ、その失った景観的価値、観光資源としての価値等々は、もちろん県公館の比ではありません。今、水軒の浜が残っていればと思うのは、私だけではないと思います。県公館が、その二の舞とならないように願う者の一人として強く要望しておきます。

 それでは次に、財政問題について再質問させていただきます。

 局長の今の御答弁でありますと、市長のおっしゃっていることは間違いない、平成23年度決算まではまず大丈夫と、こういうわけですな。

 ということは、少なくとも市民に対して、向こう3年間は新たな負担を求めたり、あるいは職員さんの賃金をさらにカットするというようなことはまずないと理解しておいてよろしいんですね。理解しておきます。これはもう質問ではありませんから、答弁結構です。

 さて、公会計です。

 私は、何年間か会計事務所で仕事をしたことがあります。今でも登記簿上の役員は名前だけ残っておりますけれども、そのころ常々感じたというか、実際にあったことですけれども、会社とか事業所とかというのは、調子が悪くなると、どうしても営業に力を入れようとするんですね。営業のほうへ力を集中させようとします。それはそれで重要な戦略の一つなんですけれども、大概営業を強化すると同時に、経理部門を非採算部門として縮小するんですね。結果、その会社は早晩、倒産とまではいかないまでも、さらに苦しくなっていきます。いかに経営戦略上、経理あるいは正確な会計が重要なピースを占めるかということです。

 先ほどの第1問で、ピンポイントでウイークポイント対策が可能になると申し上げました。

 そのためには、本来の企業会計をベースにした基準モデルを採用すべきだと申し上げたかったのですが、実際は昨年、平成20年5月現在、政令指定都市を除く1,799市町村のうち、財務書類の作成済み団体1,064のうち、実に97.7%に当たる1,040団体が総務省方式あるいは総務省方式改訂モデルを採用しているわけですので、また御答弁にもありましたように、県下市町村が総務省方式改訂モデルを前提に研究を進めてきた、重ねてきたということですので、さらにまた、ことしの7月ごろまでには平成20年度決算の財務書類、財務諸表を公開しなければならないことも考え合わせますと、時間的にも、今、基準モデルというわけにもいかないでしょうから、総務省方式改訂モデルによる公会計もやむを得ないとは思いますけれども、近い将来、できるだけ早い時期に基準モデルに切りかえるべきです。

 第1問で、総務省方式と申し上げて、あえて総務省方式改訂モデルとは言いませんでした。実は、総務省方式は、当初の総務省方式とその改訂版であるところの総務省方式改訂モデルというのがあるんですけれども、なぜ改訂版かといいましたら、さきの総務省方式だと、余りにも実態から乖離するので、できるだけその数値を基準モデルに近づけようとして、出してきた数字を足したり割ったり引いたり掛けたり、いろいろああせいこうせいという、総務省からのQ&Aを、改訂版だけでもこれぐらいの厚さで来てるんですね。

 結局、取っかかりは簡単なんですけれども、後から後から事務が付加されるんで、確かに基準モデルでやるときは、最初に思い切り負荷がどんとかかるんですけれども、後はもう楽なんですね。ところが、総務省方式改訂モデルというのは、そういう形で後から足したり掛けたり割ったりしていかなあかんもんなんですわ。

 なら、初めから基準モデルでやれば問題ないとは思うんですけれども、総務省方式改訂モデルのメリットの一つは、答弁にもございましたけれども、期首残高の策定が容易だということです。ところが、後からの事務の付加が重くなってくるというデメリットはあります。

 また、総務省方式改訂版のもう一つのメリットは、97.7%の市町村で採用されているから、他都市と比較ができるということです。しかし、本市が他都市と比較する意味があるのでしょうか。たしかべべから11位だったですね。中核市の中では断トツの最下位です。比較する意味があるとは思えません。

 そこで提言します。

 将来、基準モデルへ移行するため、本市独自のシステムを開発してはどうでしょうか。

 幸いにも、本市には和歌山大学システム工学部という専門家中の専門家がおり、また市中には優秀な公認会計士や税理士がおり、本市の優秀な財政局職員がいるではないですか。産官学一体となってプロジェクトチームをつくり、市長がおっしゃる大丈夫な平成23年度ぐらいをめどにシステムを開発してはいかがでしょう、お答えください。

 以上で再質問とします。(拍手)



○副議長(寒川篤君) 大橋市長。

 〔市長大橋建一君登壇〕



◎市長(大橋建一君) 22番山本議員の再質問にお答えいたします。

 公会計について、産官学一体となってプロジェクトチームをつくって、平成23年度をめどに、基準モデルへ移行するため本市独自のシステムを開発してはどうかという御提言であります。

 総務省方式改訂モデル、基準モデルとは別に、独自の複式簿記、発生主義会計に対応するために財務会計システムを再構築した東京都がそうなんですけれども、その東京都の場合、3年半の期間と、およそ22億円のシステム開発費用を要したという例がございます。

 東京都は、総務省から基準モデルが示される前に取り組んだものでありますことから、これと単純比較はもちろんできませんが、独自システムを開発・導入するに当たっては、かなりのコストと作業量を要するものと見込まれます。

 このことから、今後、公会計に対応したソフトウエアも充実する方向にあるとも聞いておりますので、将来の基準モデルへの移行を視野に入れながら、費用対効果も含めて調査研究を行ってまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○副議長(寒川篤君) 22番。

 〔22番山本宏一君登壇〕(拍手)



◆22番(山本宏一君) 御答弁いただきまして、費用対効果も含めて調査研究されるということですけど、再々質問、システムの開発に関してさせていただきたいと思います。

 市長、やっぱり今から調査研究するというのは、どうものんびりした答弁のように思います。本市は、多分余裕があるんかと思います。

 さきの石谷先輩議員がおっしゃった14億円にも驚きましたけど、さきの12月議会では、私も究極の選択で賛成はしましたが、指定管理者の指定は管理費の高いほうが一部落札されておりますし、森下先輩議員の代表質問でも指摘されましたけど、エレベーター管理人報酬もまだまだ必要だということですので、それだけ余裕があるんでしたら、カットした職員さんの賃金、もとに戻されたらいかがでしょうか。賃金カットの財政効果は4億6,000万円ということですので、テニスコート4面で事足ります。

 多くの市町村で3割自治と呼ばれて久しいんですけれども、本市は今も自主財源で5割以上あります。もともと財政は、豊かとは言えませんけれども、それなりにあったはずなんです。

 先ほど市長の御答弁で、今後、公会計に対応したソフトウエアも充実する方向にあるとも聞いておりますとおっしゃっていました。ということは、また既存のメーカーのソフトを入れるということも視野に入っているんかいなと感じたわけですが、平成16年度で当初予算ベースで約15億1,500万円、平成17年度約14億9,400万円、平成18年度約14億6,300万円、平成19年度約15億1,500万円、平成20年度約14億1,800万円、これは何ですかといいましたら、当初予算ベースでのIT関連事業費合計です。毎年平均約15億円、IT関連事業費に行ってるんです。だから、自分らで開発しようらよと言ってるんですよ。

 だから、ソフトウエアも充実する方向にあるからと、そら充実させますわよ。向こうは銭もうけですから。

 しかし、そうじゃなくて、もうこれ以上みかじめ料的なIT関連事業費をふやさないためにも、今、申し上げたみたいに産官学、和歌山は、たまたまにしても、優秀な大学があり、そろってるんですからやりませんかと。

 午前中の尾崎議員の一般質問では、プロジェクトチームをつくりと御答弁されてましたが、私の場合はあきまへんみたいですが、財政は余裕あるんかいなと疑ってしまいます。

 オープンプラットホームを取り入れた、すなわち一般競争入札を可能にする独自システムを開発する。それ以外に膨張し続けるIT関連事業費を抑える方法はないんですよ。ほかにもしあるとすれば、それは業者の株主訴訟覚悟の優しさしかないんです。

 ですから、どうか本市の財政の健全化を確固たるものにし、産官学の協働を実現し、新たな雇用の促進にもつながる独自システムの開発に向けたプロジェクトチームを、ぜひとも市長、強いリーダーシップでつくっていただきたいのですけれども、いかがですか。

 最後に、お答えいただけるようでしたら、つくるよと言うてくれたら一番うれしいんですけれども、お答えください。

 以上で、私の一般質問を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手)



○副議長(寒川篤君) 大橋市長。

 〔市長大橋建一君登壇〕



◎市長(大橋建一君) 22番山本議員の再々質問にお答えいたします。

 公会計に関連して、ぜひとも産官学の協働を実現し、新たな雇用の促進にもつながる独自システムの開発に向けたプロジェクトチームをつくってもらいたいと思うが、市長の考えはということであります。

 新たに導入するシステムの場合などには、和歌山大学の協力のもとにシステム評価を実施して、内容や費用の妥当性を判断するほか、多数の業者による選定が可能なシステム導入につきましては、入札などにより業者選定を行うことで維持管理経費を含めたコスト低減に努めるようにしております。

 しかしながら、御指摘のとおり、IT関連事業費、毎年予算査定のときに、なぜこんなにかかるんよというのは、率直に私も思うところであります。何とかそこを突破していかなければならない、御意見は非常に私もそのとおりだと思います。

 今後、システム開発について、議員御指摘の方法を含め、本市にとって最良な方法の検討を早急に行ってまいりたいと考えております。



○副議長(寒川篤君) お諮りします。

 本日の会議はこの程度にとどめ延会し、明3月11日午前10時から会議を開くことにしたいと思います。これに御異議ありませんか。

 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕



○副議長(寒川篤君) 御異議なしと認めます。

 よって、そのように決しました。

 本日はこれにて延会します。

          午後2時35分延会

   −−−−−−−−−−−−−−−

  地方自治法第123条第2項の規定によってここに署名する。

  議長    遠藤富士雄

  副議長   寒川 篤

  議員    森田昌伸君

  議員    宇治田清治君

  議員    松本哲郎君