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奈良県 奈良市

平成10年 12月 定例会 12月08日−03号




平成10年 12月 定例会 − 12月08日−03号









平成10年 12月 定例会



平成10年奈良市議会12月定例会会議録(第3号)

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   平成10年12月8日(火曜日)午前10時13分開議

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 議事日程

  日程第1 報告第31号  平成9年度奈良市歳入歳出決算の認定について

  日程第2 議案第112号 奈良市水道事業給水条例の一部改正について

  日程第3 議案第93号  市長専決処分の報告及び承認を求めることについて

       議案第94号  平成10年度奈良市一般会計補正予算(第4号)

       議案第95号  平成10年度奈良市下水道事業費特別会計補正予算(第2号)

       議案第96号  平成10年度奈良市老人保健特別会計補正予算(第2号)

       議案第97号  平成10年度奈良市土地区画整理事業特別会計補正予算(第2号)

       議案第98号  平成10年度奈良市市街地再開発事業特別会計補正予算(第1号)

       議案第99号  平成10年度奈良市水道事業会計補正予算(第1号)

       議案第100号 奈良市報酬及び費用弁償等に関する条例の一部改正について

       議案第101号 奈良市特別職の職員の給与に関する条例の一部改正について

       議案第102号 教育長の給与、勤務時間その他の勤務条件に関する条例の一部改正について

       議案第103号 奈良市常勤の監査委員の給与に関する条例の一部改正について

       議案第104号 奈良市水道事業の管理者の給与に関する条例の一部改正について

       議案第105号 奈良市税条例の一部改正について

       議案第106号 奈良市廃棄物の処理及び清掃に関する条例の一部改正について

       議案第107号 奈良市地域ふれあい会館条例の一部改正について

       議案第108号 奈良市営住宅条例の一部改正について

       議案第109号 奈良市改良住宅条例の一部改正について

       議案第110号 奈良市下水道条例の一部改正について

       議案第111号 奈良市立高等学校及び幼稚園における授業料等に関する条例の一部改正について

       議案第113号 市営住宅明渡請求に関する訴えの提起について

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 本日の会議に付した事件

  第1、日程に同じ

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 出席議員(40名)

              1番  榧木義秀君

              2番  池田慎久君

              3番  山中賢司君

              4番  森田一成君

              6番  蔵之上政春君

              7番  金野秀一君

              8番  大井国崇君

              9番  岡田佐代子君

             10番  松村和夫君

             11番  山口裕司君

             12番  中村篤子君

             13番  矢追勇夫君

             14番  松田末作君

             15番  峠 宏明君

             16番  上原 雋君

             17番  森 純男君

             18番  山口 誠君

             19番  船越義治君

             20番  島崎光治君

             21番  松石聖一君

             22番  黒川恵三君

             23番  田中美智子君

             24番  原田栄子君

             25番  中西義次君

             26番  山本 清君

             27番  吉田文彦君

             28番  米澤 保君

             29番  堀田征男君

             31番  北尾好章君

             32番  岡本志郎君

             33番  大谷 督君

             34番  日和佐穣甫君

             35番  小林照代君

             36番  横田利孝君

             37番  中村誠一君

             38番  扇田善次君

             41番  中村重信君

             42番  和田晴夫君

             43番  横井健二君

             44番  橋本和信君

 欠席議員(2名)

             30番  福西 靖君

             40番  浅川清一君

 欠番

              5番

             39番

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 説明のため出席した者

            市長       大川靖則君

            助役

            消防局長事務取扱 桐木 弘君

            助役       山中俊彦君

            収入役      岩井健司君

            市長公室長    南田昭典君

            企画部長     岡本信男君

            総務部長     南 哲也君

            税務部長     南畑幸則君

            市民部長     山田 進君

            民生部長     大花章義君

            福祉部長     庄司健一君

            環境清美部長   香村侃彦君

            経済部長     村田勝彦君

            建設部長     澤井利雄君

            都市計画部長   藤岡啓太郎君

            都市整備部長   吉村隼鷹君

            水道局長     辻谷清和君

            業務部長     嶋田英隆君

            給水部長     木田 享君

            浄水部長     木村誠二君

            教育委員長    青山 茂君

            教育長      河合利一君

            教育総務部長   宮脇紀夫君

            社会教育部長   佃 忠治君

            監査委員     吉田 肇君

            財政課長     中嶋 肇君

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 議会事務局職員出席者

            議会事務局長   北尾義次

            議会事務局次長

            調査課長事務取扱 福田惠一

            庶務課長     小林 勉

            議事課長     遠藤忠臣

            議事課長補佐   福井 進

            調査課長補佐   吉村安弘

            議事係長     福井俊史

            速記       谷口藤男

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   午前十時十三分 開議



○副議長(矢追勇夫君) 議長所用のため、私かわって議長の職務を行います。よろしくお願いいたします。

 昨日に引き続き、会議を開きます。

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△日程第一 報告第三十一号 平成九年度奈良市歳入歳出決算の認定について 外二十一件(質疑並びに一般質問)



○副議長(矢追勇夫君) 直ちに日程に入ります。

 日程第一、報告第三十一号 平成九年度奈良市歳入歳出決算の認定について、日程第二、議案第百十二号 奈良市水道事業給水条例の一部改正について並びに日程第三、議案第九十三号 市長専決処分の報告及び承認を求めることについてより議案第百十一号までの十九議案及び議案第百十三号 市営住宅明渡請求に関する訴えの提起について、以上二十二件を一括して議題といたします。

 質疑並びに一般質問を行います。

 昨日に引き続き、代表質問を行います。

 二十一番松石君。

   (二十一番 松石聖一君 登壇)



◆二十一番(松石聖一君) おはようございます。質問に先立ちまして、今回、奈良市の文化財群が世界遺産に登録されましたことにつきまして、心からお喜びを申し上げたいと思います。世界遺産に選ばれたということは、大変な名誉なことでございますと同時に、奈良市民にとりまして、この文化財を守り育てていくと同時に、奈良市民それぞれがこの文化財を愛するという心構えを課せられたものだと思っております。詳しくはまた後ほど質問の中でも申し上げますが、私もこれから改めて奈良市の文化財、そしてそれを守る環境というものを守るために頑張りたいと思っております。

 それでは質問に入らせていただきます。社会民主党奈良市議会議員団を代表して質問させていただきます。

 長引く不況は、市民生活に重苦しい影を落としております。先日の商業紙の報道によりますと、経済企画庁が三日に発表した国民所得統計速報によると、一九九八年七月から九月期の国内総生産は、個人消費、設備投資、住宅投資の民間需要がすべて落ち込んだことから、物価変動を除いた実質で、前期、すなわち四月から六月期に比べ〇・七%減少し、年率換算では二・六%の大幅なマイナス成長となった、これで、マイナス成長は四・四半期連続となり、戦後のマイナス成長の記録を更新したとされております。

 政府では、開会中の臨時国会で第三次補正予算の成立を急ぐとともに、九九年度当初予算を景気重視の観点から編成する方針とされておりますが、市民の間では景気対策を求める声が大きいことは市長も御承知のことかと思います。私たちも、与えられた分野で、一日も早い景気回復を目指す最善の努力を払わなければならないと感じております。

 さて、通告いたしております報告第三十一号は、平成九年度奈良市一般会計を初めとする決算の認定についてであります。平成九年度決算については、既に前の方からも質問がありましたとおり、厳しい財政状況のもとでありますが、一般会計で、形式収支で約二十六億円、翌年度に繰り越すべき財源を除いた実質収支でも約十七億近い黒字決算が計上されました。このことは、とりあえずは可とするのでありますが、経常収支比率や公債費比率など、財政構造的には、既に述べられておりますように、問題点が指摘されております。私は、適正な予算見積もりとその執行は、自治体の財政の基本であると考えます。そこで、平成九年度が適正な予算であり、その結果の決算であるかどうか、市長に対し質問をさせていただきます。

 一番目は、平成九年度の一般会計、最終予算額、いわゆる予算現額は一千二百七十二億三千六百六十七万余りで、それに対する歳入決算額は一千百六十三億二千七百七十四万余り、同様に歳出決算額は一千百三十六億八千七百八十三万余りで、すなわち予算に対して約九割ぐらいしか仕事ができていないのではないか、そのように思うのですが、果たして平成九年度は、十分な市民サービスができたかどうか、市長の考えをお聞かせいただきたいと思います。さらに、平成九年度の不用額について、主なものについて御説明をいただきたいと思います。

 二つ目は、次に通告いたしております議案第九十三号から九十九号までの補正予算関係につきましては、必要がありましたら二問目以降でさせていただきたいと考えております。

 議案第百六号及び百十一号から百十二号までの三議案について、一括して質問をさせていただきます。議案第百六号は、奈良市廃棄物の処理及び清掃に関する条例の一部改正についてで、し尿の収集及び運搬に係る手数料の改正、議案第百十一号は、奈良市立高等学校及び幼稚園における授業料等に関する条例の一部改正、また議案第百十二号は、奈良市水道事業給水条例の一部改正についてで、水道の料金改定であります。

 いずれの議案も値上げ関連の議案でありますが、冒頭申し上げましたように、今、世間の景気はまさに最悪でございます。なぜこの時期に値上げをするのか、私は理解に苦しみます。そこで、それぞれの値上げについて、理由と改定後の影響額、すなわち増収が見込まれる額についてお示しをいただきたいと思います。また、水道に係る料金改定につきましては、昨日来、水道局長から説明がありましたので、今日までの東部地域への給水について、その進捗とこれまでの一般会計からの繰り出しについて御説明いただきたいと思います。

 次に、世界遺産登録を機に、新しいまちづくりについてであります。ユネスコ憲章前文では、戦争は人の心の中で生まれるものだから、人の心の中に平和のとりでをと宣言され、一九七二年六月の国連人間環境会議、いわゆるストックホルム会議が、人類の遺産としての自然や文化を各国が協力して公害や開発から守ることを約束したことを受け、同年十一月の第十七回ユネスコ総会が世界遺産条約を採択したとされております。同条約は、武力紛争ではなく恒久平和を、自然破壊ではなく環境保全を求める強いメッセージ性を持ち、国や民族のシンボルを相互尊重することによって、恒久平和を追求していると伝えられております。私は、今回の世界文化遺産登録を機に、市長に新しいまちづくりに、ぜひとも取り組んでいただきたいと考えております。

 まず第一には、平和のまちづくりを−−奈良から世界へ平和のメッセージを発信できる土壌をつくっていただきたいと考えます。第二は、市民参加のまちづくりを−−−性別や年齢、思想・信条、国籍にもかかわらず、すべての市民がまちづくりに参加できる、そんな体制をぜひつくっていただきたいと思います。第三番目には、市民が文化財に親しみ、みんなでそれらを守るまちづくりを、そして第四番目は、環境に優しいまちづくりを、第五番目には、安全で、安心して暮らせるまちづくりをしていただきたいと考えております。

 そこで、以上の五点について順次質問してまいります。まず一番目の平和であります。まず私は、六月議会でも平和の問題について質問をいたしました。インドやパキスタンの核実験、アメリカの臨界前実験や北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)のロケット開発など、世界にはまだまだ不安な要素があります。また、国内においても、有事法制化やガイドラインの見直し、基地問題などが存在いたしております。

 私は、さきに奈良市の子ども議会において、ある小学生が平和の問題について訴えたことを紹介し、大川市長の平和への取り組みを聞かせていただきました。平和の問題を地方議会で取り上げることについての是非は、前にも申し上げましたけれども、八四年のマンチェスターで第一回非核自治体国際会議でのB・リスビー議員の発言、すなわち要約をいたしますと、自治体の仕事は、水道や清掃といった市民サービスだけではない、核戦争が起こればそれらは一切できなくなってしまう、我々地方自治体ができる真の市民サービスは、何よりも国際平和運動を支持し、教育を通じて、子供たちに、いかに隣人と仲よく暮らしていけるかを、そして核兵器の恐ろしさをどのように伝えるかということであるとの言葉に要約されております。

 同じく世界遺産を有する歴代広島の市長は、機会あるごとに、世界に対して平和のアピール、平和へのメッセージを発信しております。私は、広島の世界文化遺産・原爆ドームは、言うなれば愚かな、そして悲惨な戦争の行為がもたらした人類の負の遺産であると感じております。

 一方、我が奈良市の世界文化遺産は、特に一三〇〇年になんなんとする木造建築物群は、平和の遺産、言うなれば人類のプラスの遺産であります。焼き討ちや戦火、災害等に遭ったこともありましたが、たとえそれが信仰の対象であったにせよ、先代の奈良市民たちが親しみ、愛し、そして守ってきたのが、本市の平和の遺産群であります。この世界遺産を有する本市の責務は大変大きいと思います。それゆえ、私は、市長に広島や長崎の市長に負けない平和への取り組みを期待するものであります。そこで、市長の平和に対する考え、決意についてお聞かせをいただきたいと思います。

 二つ目は、戦争は国と国との間で始まり、平和は人と人の間で築かれる、これが私の持論でございます。今月からNPO法が施行されております。私は、これらの団体や国際交流事業や平和への取り組みを、ぜひ市長の力でサポートしていただきたい、支援していただきたいと思います。

 また、三番目は、世界遺産登録を機に、子供たちに平和のとうとさや、世界じゅうの国と仲よくする国際交流の教育に取り組んでいただきたいと思いますが、市長の考えをお聞かせいただきたいと思います。

 次に、市民参加のまちづくりについてであります。世界文化遺産登録を契機に、ぜひとも外国籍の市民に市政参加の道を開いていただきたいと考えます。

 平成七年二月二十八日の最高裁第三小法廷におけるところの判決において、我が国に在留する外国人のうちでも永住者等であって、その居住する区域の地方公共団体と特段に緊密な関係を持つに至ったと認められる者について、その意思を日常生活に密接な関連を有する地方自治体の公共事務の処理に反映させるべく、法律をもって地力公共団体の長、その議会の議員等に対する選挙権を付与する措置を講ずることは、憲法上禁止されているものではないと解するのが妥当である旨の判断が示されております。大変法律用語で難解でございますけれども。

 また、本市議会におきましても、同年九月、外国人に対する地方参政権の確立に関する意見書が満場一致で採択されております。今後、我が国の国際化はさらに進展し、外国人定住者の一層の増加が見込まれる中、本市としても、約二千七百人いると言われる定住外国籍の市民に対し、市政参加への道を開いていくことは、本市の国際文化観光都市としての使命でもあると考えるものであります。現行法令等との関係もあり、今直ちに、また本市単独ではできないことですが、例えば川崎市などで実施されている外国人市民代表者会議などのような形で、定住外国籍の市民に対し、市政への参加を求めてはいかがでしょうか。折しも今、人権週間であります。「人類社会のすべての構成員の固有の尊厳と平等で譲ることのできない権利とを承認することは、世界における自由、正義及び平和の基礎である」と、その前文にうたう世界人権宣言が採択されて、あさってで五十年目を迎えます。今日まで、指紋押捺についての見解や、先ごろの一般職の職員募集における国籍条項の廃止などを評価しつつ、市長の勇断を期待するものであります。

 次に、市民が文化財に親しみ、文化財を守る環境整備についてお尋ねしたいと思います。昨日の質問にもあったかと思いますが、まずは、市民が遺産群を初めとする市内の文化財に親しむ環境づくりが大切だと考えます。そして、先日の世界遺産登録決定を伝える報道の中にも、市が世界遺産登録を機に、観光客増を期待しているとの記事がありました。本市を訪れる観光客は、十年前、すなわち八八年の一千六百六万人から、昨年、九七年、千三百三十九万人まで減少しており、これを機に、観光客増を望む業者の方々の期待については十分理解することができるのでありますが、前にも申し上げたとおり、観光シーズンの市内の道路は大変な混雑となっております。このことは、昨日来にも質問にもありましたし、私の次の質問とも相関連するのでございますが、市内での車の状況を緩和するためのシステムづくり、具体的に申し上げますと、例えばパーク・アンド・ライドの方式や、あるいは駐車場を案内するシステムの導入について、ぜひとも真剣に取り組んでいただきたいと思います。

 そこで、一番目は、子供たちを含め、市民がまず文化財に親しむ機会づくりにどう取り組んでいくおつもりか、お聞かせいただきたいと思います。

 二つ目は、十年度におきましては、この駐車場案内システムの導入が先送りされました。今後の計画についてお示しをいただきたいと思います。

 次に、文化財を守るための大気汚染対策についてお聞きしたいと思います。本年八月、奈良大学において社団法人大気汚染学会の近畿支部総会が行われ、その際奈良大学の西山教授による大気汚染から文化財を守るという表題の記念講演が行われました。西山教授は、文化財の現状について、次のように述べておられますので、かいつまんで御紹介をしたいと思います。初めに教授は、文化財とは、私たちの祖先が政治や文化や日常生活などの活動でつくり出した歴史的、文化的な遺産であるとともに、私たちが歴史や文化や技術を学び、これを礎に、現在や未来の社会や文化のありようを考える上でも欠くことのできないものである。多種多様な文化財の中でも建造物、彫刻、絵画、古文書、考古資料、民俗資料などの有形文化財は、金属や石材、木材、繊維、紙、皮革などでつくられていて、温度や湿度の変化、紫外線、カビ、虫などによって次第に腐食、錆化−−さびです、退色が進み、素材そのものが劣化して、やがて消滅する。このような自然環境による文化財の劣化は、伝統的修理技術や最近の合成樹脂を使った化学的保存修理技術によって防止、修復、保存が可能になってきているが、近年、大気汚染による文化財の劣化が急速に進んでいることが明らかになってきた。そして、そのメカニズムの解明と防止策が確立されないままに、現在も文化財を傷め続けている。汚染された大気は、あらゆる場所に侵入し、さまざまな文化財に悪影響を与え、多くの貴重な文化財が、今まさに崩壊しつつあると危惧を訴えています。

 教授は、東大寺大仏殿の八角灯龍について、八世紀半ばに建立された灯籠は、千二百五十年の間、風雨にさらされながらも落ちついた姿を保ってきたが、最近二十年から三十年の間に色調が大きく変化してきた。調査の結果、被害の原因は、大気汚染によるものであると結論づけています。大気汚染の原因物質には、窒素酸化物や硫黄酸化物など、自動車などの排気ガスが影響していることが多いのですが、西山教授は、東大寺の灯籠の被害について、ごみ焼却により発生する塩素イオンの影響が大きいとも述べられております。世界文化遺産への登録は、私たち奈良市民にとって大変名誉なことでありますが、このことは、同時に文化財を守る責任と義務を課されたものであると考えます。

 そこで、市長にお尋ねいたしたいと思います。大気汚染の原因はさまざまですが、まずは自動車の排気ガスの影響が挙げられます。近年の奈良市近辺での酸性雨の状況は、平均pH四・七と言われていますが、未公表ながら、先日、元興寺境内ではpH三・九が記録されたと聞いております。市長は、早い時期にアイドリング・ストップ条例について言及されておりますが、その後どのようになっておりますか、お示しをいただきたいと思います。

 二番目は、聞くところによりますと、環境保全の条例の中で、このアイドリング・ストップの考え方を盛り込むとのお考えのようでありますが、私は、文化財保護条例的な意味合いを込めて、単独でも、先行して条例化を図るべきではないかと考えますが、市長の率直な御意見をお聞かせいただきたいと思います。

 次に、環境保全、特に環境ホルモンに関する環境について質問したいと思います。ダイオキシン類を初めとする環境ホルモンが、もう連日のように新聞紙上に取り上げられております。去る十一月二十一日の夕刊にも、これは、今、市長と議長さんにお渡しをしたものでありますが、「男児出生率 七〇年から減少 環境ホルモン影響か」との見出しで大きく取り上げられておりました。二十世紀初めから上昇し続けてきた我が国の男児出生率が、一九七〇年を境に少しではあるが減少傾向に転じたことが、神奈川県立こども医療センターの黒木良和重症心身障害児施設長らの研究でわかった。一九〇〇年以降の全日本人の出生データを記録した厚生省の人口動態統計を分析したもので、ダイオキシンなど環境ホルモンが環境中に排出され始めた時期と重なることから、専門家は、因果関係について詳細な調査が必要と指摘しております。黒木医師らは、一九〇〇年以降の男児出生率を五年ごとに平均した、いわゆる五年平均値の推移で比較した。その結果、一九〇〇年から一九〇五年には五〇・七%たった五年平均値は、その後上昇を続け、七〇年には五一・七%となった。ところが、その後一転して下降傾向をたどり、九五年には五一%となったとあります。

 そこで、私もこの点に大変興味を持ちましたので、奈良市の男子出生率について調査をさせていただきました。それが次のグラフでございます。このグラフについて簡単に説明をさせていただきたいと思いますが、これは、いわゆる出生率そのものは非常に低下をしてきているわけでございますけれども、その中で、男子と女子との出生割合について調査をしたものです。細かな数値は自席に忘れて置いておりますので、今申し上げることはできませんが、このグラフを見ていただいてどのようにお考えになるでしょうか。残念ながら、この先ほどの黒木教授の調査のように、七〇年以前のデータが手元にありません。それがありますと、もう少し詳しくこの状況について奈良市の傾向がわかると思うのですが、この数値だけでは−−私が入手できました男子の出生率の数値、これは出生者数とその中の男子の出生数の割合でございますけれども、八〇年からしか手に入れることができませんでした。これを黒木教授と同じような手法、すなわち、この場合には七八、七九の数値があるわけですが、七八年、七九年、八〇年、八一年、八二年、この五カ年を平均した数値を八〇年の数値とします。さらに、七九年から八三年までの数値を平均したものを八一年の数値とします。こういった形の平均のとり方を五年間の移動平均といいますが、この数値であらわしたのがこのグラフであります。このグラフで見る限り、八〇年の数値は〇・五二、五二%の数値を示しています。その後、こういう形になってきています。このことは、私は、この数字だけでは統計学的に必ずしも減っているとも、またふえているとも断定することはできないわけですが、何かこの数値を見ると不気味なものを感じるのでございます。

 さて、私は六月の議会で、環境清美工場周辺の住民のTDI、すなわち一日耐容摂取量について取り上げさせていただきましたが、危険の可能性がある事柄については、行政は限りなく安全を追求する姿勢が求められていると思います。先月二十四日、環境庁は、住宅地や学校など一般居住地でのダイオキシン類による土壌汚染について、千ピコグラムパーグラムを規制値とする中間報告を出しましたが、この件については、WHOの案が反映されていないなど不十分ではないかとの声が上がっております。

 さて、具体的な質問に入らせていただきたいと思いますが、市長は、前回の私の質問に対して、工場の緊急対策を明言され、その一環として、ペットボトルの全市分別収集を進めておられると聞いております。その実施のめどについて、昨日の質問にもありましたが、一月実施の予定が少しおくれているようであります。私は、一日も早い全市分別収集に取り組まれるよう強く要望をしておきたいと思います。

 それから、そのほかのビニール、プラスチック類の分別も急がれなければならないと思います。本市の分別状況は、可燃ごみ中、平成八年度ではまだ平均一五・九七%のプラスチック類が含まれており、これは他の都市と比較いたしましても、明らかに分別への取り組みがおくれていることをあらわしております。前問でも申し上げたとおり、奈良大学の西山教授も、文化財に与える塩素ガスの影響を指摘しております。そこで、今後のごみの減量、あるいはビニール、プラスチック類の分別についてお聞かせをいただきたいと思います。

 次に、安全で、安心して暮らせるまちづくりについてお尋ねしたいと思います。安心して暮らせるまちづくりについての第一点目は、学校施設の大規模改修に早急に取り組んでいただきたいと思います。この件につきましては、さきの九月議会におきまして、同僚の黒川議員からも質問をさせていただきましたので、要望にとどめておきますが、二〇〇〇年までの地震防災緊急五カ年計画が最終年度まであと二年となっております。学校は、子供たちの学び場であり、災害時の避難場所となっているところも多いと思います。しかしながら、現実に学校を訪れてみますと、大変傷みの激しいところも目につき、これではふだんの子供たちの学習にも影響があるのではないかと、まして避難場所としての機能に疑問を感じるのは、私だけではないと思います。そこで、計画されている耐力度調査などに積極的に取り組まれるよう強く要望しておきたいと思います。

 二点目は、市内の危険踏切の改善に積極的に取り組んでいただきたいと思います。実は、私は、平成七年六月議会におきましても、法華寺町の国道二十四号線奈良バイパスと里道との交差点における中学三年生の交通死亡事故を取り上げ、交差点の改善を求めたのであります。既に同交差点には、信号機が設置され、一応の安全が確保されております。

 さて、去る十一月八日の新聞社会面に、快速にはねられ奈良で中三即死、JR関西線との記事が掲載されました。内容は、十一月の七日午後六時十分ごろ、大安寺町のJR関西線の線路内で自転車を押して歩いていた中学三年のA君が、奈良発JR難波行きの快速電車にはねられたというもので、A君は友達と遊んだ後、帰宅する途中近道をしようと農道が行きどまりになる場所から線路内に入り、約十メートル西の大安寺踏切に出ようとして事故に遭ったと書かれております。

 私が調査をしてみますと、同場所は、里道が関西線と交差をしておりますが、踏切としての機能はなく、JRの表現をかりますと、いわゆる勝手道、または勝手踏切と言われております。しかしながら、私が見ておりますしばらくの間にも、中学生か高校生らしい集団が通るのを見受けることができました。また、さらに付近を調査しますと、この場所のさらに奈良側東約五十メートルと百メートルの場所にも勝手道のあることがわかりました。この三カ所は、いずれも奈良市などが土地区画整理事業を現在行っている場所であります。そこで、これらの危険踏切の改善についてお聞かせいただきたいと思います。

 以上で私の第一問を終わります。



○副議長(矢追勇夫君) 市長。

   (市長 大川靖則君 登壇)



◎市長(大川靖則君) 二十一番松石議員の御質問にお答えをさせていただきます。ちょっと順序変わるかもわかりませんが、失礼します。

 決算状況についてでございますが、平成九年度における執行率に対し、市長は仕事が十分できたかという御質問でございますが、平成九年度の一般会計決算における予算に対する執行率は、国の経済対策に係る翌年度への繰越額等を含めますと、歳入では九七・九%、歳出では九六・六%、御指摘のとおりでございます。歳入につきましては、市税が予算に比して十二億円の減収になったことが主な要因でもございます。一方、歳出におきましては、最少の経費で最大の効果を上げるべく行政改革等に努めた結果、不用額となったものや、諸般の事情によりやむを得ず執行を見送ったもの等の結果、このような数値となったのでありますが、総合老人ホーム和楽園や生涯学習センター等の完成も含めて、市民福祉の向上には一定の成果をおさめることができたと考えております。

 決算の不用額の主なものについては、人件費、扶助費、公債費の義務的経費で約六億七千万円、投資的経費で約十五億七千万円、その他の事務執行経費で約二十億三千万円、合計で約四十二億七千万円の不用額となっております。前年度に比べて約四億五千万円の増加となっております。

 次に、手数料関係についてでございますが、し尿くみ取り手数料改定の理由につきましては、前回の改定から長期間を経て、現料金を近隣都市や公共下水道普及に際して下水道料金と比較した場合、奈良市の金額が余りにも低い料金格差となっております。また、応分負担という観点から、清掃業務審議会の答申を得て今回の改定に至った次第でございます。料金改定による歳入額についてでございますが、し尿くみ取り対象世帯数は年々減少しておりますが、歳入予算額として、来年度は約五千七百万円余を見ているところでございます。

 次に、水道事業会計について、一般会計からの補助についてでございますが、東部地域の水道事業につきましては、平成三年度に着手をし、総事業費百三十八億四千万円のうち平成十年度末完了予定で五一・四%、事業費として約七十一億円、総事業から見て送・配水管布設延長では四七・六%の進捗を見ております。残事業につきましては、現在の厳しい財政状況等、残事業量を勘案して、当初計画の完成年度を平成十二年度から平成十四年度まで二カ年の延長をし、事業の完了に向けて進めてまいりたいと思っております。

 この事業に対しましての財源は、国庫補助金、各種負担金、加算分担金、それに一般会計から二〇%の補助をしており、残りを水道自己資金と企業債借入金にて充当をしてまいりたいと思っております。この二〇%につきましては、奈良市の財政も非常に厳しい現状下にありますので、その財政事情を十分見きわめながら、今後は対処してまいりたいと思っております。

 次に、世界遺産登録関係でございますが、まず平和については、御指摘のとおり、この世界遺産というのは、奈良だけのものじゃなく、日本だけのものじゃなく、世界人類共有の財産ということになってまいります。したがって、世界人類共有の財産でございますので、世界の人たちがこれを保護していかなければならない、そういう観点に立って、この奈良から平和の発信をさせていただかなければいけないと。それがために、昨日も申しておりましたように、小・中学校のときから、そういう私たちの奈良という考え方の副読本をもって認識を深めていただこうと、そんな考え方を持っているところでございます。

 外国人子女への教育の取り組みについてでありますが、あらゆる機会、あらゆる場をとらえて、人権が尊重される社会の実現を目指して、昨年一月、在日外国人幼児児童生徒に関する指導指針を教育現場に通知をし、在日外国人にかかわる歴史を正しく認識し、文化の違いを尊重し、人権尊重の精神を基盤とした多文化共生社会の実現を目指した教育行政を進めているところでございます。さらに、日本語指導を必要とする外国人子女、帰国子女に対する教育の保障をするため、県におきましては小学校十一校、中学校五校に配置をしております。さらに、奈良市として常勤講師を一名、春日中学校夜間学級に配置し、また非常勤講師を小学校六校、中学校三校に配置し、外国人子女に対するきめ細かな学習指導をしております。

 次に、千三百年という歴史の中で、このほど、奈良市におけるハカ所の文化財が世界遺産に登録された奈良市が、この長い歴史の中で平和な発展を遂げてきたあかしであることを感じていただくと、そういうことの協力も仰ぎながら学校教育を努めてまいりたいと、外国人に対する教育も進めてまいりたいと、かように思っている次第でございます。

 次に、世界遺産を機に、新しいまちづくりの環境対策でございますが、昨年の京都会議もございました世界環境会議、私も、そのときに、その事前として世界の地方自治体の長による会議がございまして参加をいたしました。私の訴えとして、これから地球環境を守っていく上において、一番わかりやすい説明というのは、今御指摘ありましたように、東大寺の八角灯籠、国宝が千二百年もずっと続いて大仏殿の前に存在をしていたものが、酸性雨のためにこれが除去しなければならない、そして今、レプリカにかえるように作成中であるというその訴えを京都会議でさせていただき、実に出席者の方から関心を高めたというようなことでもございます。

 そこで、御質問のアイドリング・ストップの施策についてどのように進めているかということでございますが、まず啓発活動に進めてまいりたいということで、今、アイドリング・ストップの懇話会でいろいろと提言をいただいているところでございます。しかし、私は、この世界遺産登録を機に、多くの観光バス、あるいはタクシーが乗り入れてきます、そのときに、アイドリングのストップをするという、その受け皿として今進めておりますのは、春日大社の原始林の保護という観点から、春日大社の駐車場を、まずバス、タクシーの乗務員の方々がそこでバス中で待機することではなく、休息所をつくってそこに入っていただくと、そしてバスの、あるいはタクシーのアイドリングをストップしていただくと、そういう受け皿をつくらなければいかんということで、今、春日大社と協議をしている最中でございます。今後は、県の駐車場あるいは薬師寺、唐招提寺の駐車場等についてもそういう考え方で進めてまいりたいと思っているところでございます。

 次に、JR西日本株式会社の路線上の安全対策についてでございますが、JR奈良駅南の土地区画整理事業を計画しており、その区域内にJR大和路線を横断しています里道は三カ所あり、いずれも踏切は設置されていません。このことから安全対策を講じていかなければならないので、連立事業並びに土地区画整理事業により、将来は高架化と新しい道路計画によって、安全なまちづくりを目指しておりますが、その間、安全対策につきましては、JR西日本株式会社に強く要望し、協議を進めてまいりたいと思っております。

 次に、世界遺産を機に新しいまちづくりの、外国人の市政参加についてでございますが、ただいま御提案等もいただいておりますように、私もかねてから、外国人の方々に対して市政への参加をしていただき、そして市民としてのいろいろな市政に対する御提言、御意見をいただきたいなと、そんなふうに思っておりましたので、早期にこれを進めてまいりたいと、そんなふうに思っているところでもございます。

 また、参政権の確立につきましては、先ほど御意見ございましたように、平成七年九月八日に市議会において意見書を議決されているところであります。今後、全国市長会等を通じても、こうしたことを国に要望してまいりたいと思っている次第でございます。

 それから、環境汚染を守るためのペットボトル以外のプラスチック系ごみの全市収集はどのようになっているか、実施のめどについてということでございますが、ぺットボトル以外のプラスチック系ごみの全市収集につきましては、容器包装リサイクル法では、平成十二年度に、その他プラスチックと段ボール等を加えて見直しをすることになっております。このことから、本市におきましては、空き缶、ペットボトル、瓶、紙パック等の全市収集実施後に、焼却することから発生するダイオキシンのもとを断つため、早期に取り組みをしてまいりたいと考えております。

 ちょっと全部答えていないかもわかりませんが、一応これで……(「高校の授業料について」と呼ぶ者あり)高校の授業料ですか。幼稚園、高校の授業料につきましては、昨日も答えておりますように、県の値上げとともに整合性のあるように、ひとつそういうことで今回提案をさせていただいているということでございます。よろしくお願いします。



○副議長(矢追勇夫君) 二十一番松石君。



◆二十一番(松石聖一君) 簡単に再質問させていただきたいと思います。

 順序が、私の質問も悪いんですが、御答弁の方も随分前後しておりましたように思いますので、再質問も順番がばらばらになるかもわかりませんけれども、ひとつよろしくお願いいたします。

 まず、財政の関係でございますけども、市長から執行率についてお示しをいただきました。市長の九七・九%歳入、あるいは歳出では九六・六%というような数字につきましては、一つはですね、歳入では、いわゆる事業繰り越しによるところの歳入、八十何億というふうに言われていると思いますが、これを加えているので九七・九という数字になるんでしょうけれども、今そこで私が上げました数字で計算しますと、もうちょっと率は低くなってくると。

 まあしかし、そんなことはどうでも−−どうでもよくはないんですけども、要は予算を組んでですね、一つはその繰り越しの問題とですね、もう一つは不用額の問題と、この二つがいつもかかわりなってくるわけですね。ここ数年間ずっと見てますと、もう細かい数字は今回は申し上げませんけれども、この執行率といいますか、予算現額に対して、その執行額といいますか、これの割合がですね、随分落ちてきているように思うんです。もちろん歳出が落ちてくると歳入も落ちてくる、逆かもわかりませんがそういうようになっております。

 これらの問題につきましてはですね、市長は、どうもきのうの御答弁の中でもですね、とりあえず黒字決算で終わったからいいというような感覚を決してお持ちになってはいらっしゃらないでしょうけれども、黒字決算で終わりましたと、これは提案でもおっしゃっていたと思います。私は、必ずしも黒字をですね、それも多額の黒字を出すということは、果たしていかがなもんだろうかというふうに考えます。数字につきましてはですね、財政構造的な数字、昨日もいろんな方から御質問もあり、答弁もありましたように、大変財政状況が厳しい、何で黒字やろなと思ってる方もたくさんいると思うんです。私は、やっぱりその黒字の原因となっている繰り越しという行為とか、あるいは不用額、これはいろんな見方があると思います。

 例えば繰り越しについては、いま一つ、先ほど水道の関係でもありましたけども、これも関連するかもわかりませんが、事業のゴールが決まっておって、そのために、たまたま年度間調整で財政的な執行が来年になったからということで、市民サービスは、そのゴールが決まっていて変わらないということであれば、これは私はいいと思うんですが、ただ事業の進捗がおくれたための繰り越しということになってくると、これは市民サービスがその分だけおくれたことになると思います。

 あるいは不用額についても、そうだと思います。不用額につきましても、例えば行政の効率的なですね、執行によって生まれた不用額とか、あるいは入札等によって残った執行残とか、そういったものによる不用額であればこれは結構なんですけれども、仮に事業を予算化しておいて、そしてその予算化してある事業ができなくて不用額で落とす、不用額にも二つあると思います。その二つの認識をしっかりとしてですね、やっていかないと、単にその一般会計の黒字だけを見て、それでいいとか悪いとかいうようなことについては、これは言えないのではないかと思います。

 具体的な不用額の中身や繰り越しにつきましては、これは委員会ではありませんので、後日同僚議員から委員会の方で詳しくお聞きしたいと思っておりますけれども、まず繰り越しについても、不用額についても、その要素をまず考えることが大事だということを、これは要望といいますか、指摘をしておきたいと、このように思っております。

 それから、次に値上げの関係です。実はもう昨日ですね、高校授業料あるいは幼稚園の方につきましては御答弁をいただいて、私が聞き漏らしておったのかもしれませんが、ちょっと今調べてみますと、例えば−−ちょっと順番が前後するんですけれども、高等学校の授業料については、先ほどの御答弁ちょっとあったかと思いますけれども、要は地方財政計画によって今回値上げを言われているからすると。その値上げのですね、いわゆる影響額というのは、高等学校では百四十万そこそこだと。また幼稚園については四百五十万、これは年度で変わっていきますから、新しい一年生が二年生になり三年生になりとなると、またこの数字が若干変わってくるかもわかりませんけれども、しかしいずれにいたしましてもわずかな額です。

 それと水道料金につきましては、もう昨日もお話をいただいたわけですけれども、再質問といいますかね、私なりに意見を申し上げたいのは、要はなぜ今の時期に値上げをするかということです。冒頭申し上げたように、今、景気はもう最悪なんです。先日、私の友人と話をしたんですけども、この方は、奈良で豆腐屋さんといいますか、豆腐製造業を営んでいる方ですけども、そこそこ水も使うわけですが、水道料金今度値上げになんねんという話をしましたら、今の時期何をやらかすんやと、こういう声が返ってきました。私ら豆腐の値段上げたいのに、今の時期上げとうても上げられへん。パート代もかさむ。民間はそういう形で必死になって耐えてるわけですね。何というお役所仕事やということも返ってきました。

 この数字を見ましても、わずか高等学校でいうならば百四十万ほどです。また、幼稚園についても五百万少々です。これだけの額をどうして吸収することができないのか。すると、目に見えてくるのが、地方財政計画を初めとするところの国の言うことを聞いて値上げをする、もしこういうことであるとするならば、これはもう本当に残念なことです。多少地方財政計画で決まっているからといっても、奈良市は値上げ額がわずかなんやから、何とかこの値上げを踏ん張ってやろうやないかという気持ちをぜひ持っていただきたい。かつて、奈良の水道料金に消費税が転嫁される、されないというような話があったときに、奈良市は消費税を上げませんと言った方もいたわけです。今はもう転嫁されておりますけれども。そういうその市民生活を守るという視点をぜひとも持っていただきたいと思うわけです。

 それから、水道料金につきましては、これはもう言い尽くされた議論ですけれども、くしくも市長の方からですね、第一問の御答弁の中で、この二〇%の繰り入れについて対処するというふうなことを聞きました。言葉の前に、一般会計も厳しいのでというようなこともあったんですけれども。私は、前回ですね、値上げの折にも同じことを申し上げた、また今度も同じことを申し上げることになるんですが、東部への給水というのは、これはあくまでも一つの見方をすれば、東部に住んでいようと西部に住んでいようと奈良の市民はひとしく水の併給を受ける権利を有すると、これは私も理解できます。しかし、そのことを、東部への給水ということを言い出したのは、市長がまさに政治的な意味で言い出した部分もあるわけですから、これはぜひともですね、二〇%という枠をそれにこだわらずですね、繰り入れをふやしていただきたい。今度の料金審議会の答申の中にも、そのことはうたわれていたと思います。

 それから、前回の質問の折といいますと、もう五年も前ですけども、一般会計からの貸し付けをすることができないかと、あるいは出資をすることができないかと、そのことを申し上げたと思うんです。そういう形をしてでも、今の時期にこの値上げはやっぱり避けるべきだというのを私は思います。

 それから、時間の関係もありますので簡単にしたいと思いますが、さまざま要望をさせていただいたことがあります。外国人の代表者会議というのにつきましては、随分前向きな御答弁をいただきました。さすがは大川市長という気がいたします。今度、一般職の募集についても、外国籍の市民が四人受験したそうです。残念ながら合格者はなかったそうです。しかし、これは大変よかったことだというふうに思います。ある意味では、外国人、外国籍だからということで差別することなく、また優遇することもなく、全く平等に扱われていたとするならば、それはそれで結構なことだというふうに思いますし、また外国籍の市民−−私はあえて外国籍の市民という言葉を使うんですけども、その人たちが奈良の市役所も受験することができるんだということについては、いろんな意味でも励みになります。このことは率直に評価をしますとともに、外国人市民の市政参加につきましては、既に市長にも資料をお渡しをしておりますが、全国でも随分多くのところ、川崎市やまた箕面市あたりでも来年は計画をされているようですから、ひとつぜひ調査からでも始めていただくように、随分前向きな御答弁をいただいたので、これは了とさせていただきたいと思います。

 それから、アイドリング・ストップの関係とかにつきましてもですね、若干答弁が漏れておったんですけども、私は、やはりこれを機会に、奈良の市民に対しても文化財を守るんだという意識を持っていただきたい。そのためには、例えば夏の暑いときにアイドリングをとめるということはクーラーは効かない、冬は寒いと。今市長からも、春日大社におきましてはアイドリング・ストップということで、乗務員の方の休憩所をつくっていただく計画があるということを聞きましたけれども、一般の市民の方にですね、例えば二十日はノーマイカーデーですよと、こういうことを一番最初随分言っていながら、ちょっとこのトーンが落ちてきたような気もするんですけれども、ぜひともですね、市民の方に文化財を守るためにも、例えば環境を守る、このことについて多少の不便があったとしてもそれは御理解をいただきたい、理解をいただくようなですね、努力をしていただきたいと、このように思います。

 それから、ダイオキシンの問題につきましては、グラフを見ていただきました。何度も申し上げましたけども、このグラフの中では、現実に今どういうことが起こっているのかよくわかりません。ただ非常にですね、環境ホルモンに対する考え方が最近新聞等で物すごく出てきました。当初環境庁がですね、言い出したこのダイオキシンを初めとする環境ホルモンの問題が、ある意味では環境庁は前向いてやってるけども、厚生省はちょっと一歩おくれてるなというような感覚もあったり、あるいはほかの省庁は全くこの問題を問題にしないなというような時期もあったかと思います。しかし今、環境庁、厚生省だけでなく、先日の新聞を見ておりましたら、建設省も河川の調査に乗り出したと。私は、どうもこの状況がですね、何か非常に不気味なことが起こってるんじゃないかと、そんな気がいたしております。私たちが、インターネットを初めとしていろんなところで、最近データに触れることになってきたわけですけども、しかしそれでもなおかつわからない何かが起こってるんじゃないか。

 実は、先日そのダイオキシンの処理について、前回も取り上げたと思いますけれども、灰からセンターの灰についてですね、私もちょっと研究をしたんです。一番安全なことは、もちろん千五百度で溶融をさせるということですけども、もう少しコストのかからない方法を何とかとることができないか。一つの方法としましては、オゾンというような処理を考えたんですけども、しかし現実に研究施設で調査をさせましたところ、残念ながら十分の一程度にしかならないというようなこともありました。全く処理困難のものが、このいわゆる環境ホルモンでございます。その意味では、第一問で申し上げたように、こういった危険なものについては、行政は、より大きな安全率といいますか、そういったものを求められていると思います。

 ほとんど二問目は要望みたいな形になったのですが、最後にもう一つだけ市長に申し上げておきたいと思います。実は、第一問で、NPO法が成立して、さまざまな市民活動に対する協力をお願いしたいと、このように申し上げました。実は、私は、多くの方が既に取り組んでいただいていると思うんですけども、便用済みの切手運動というのをやっております。これは、便用済みの切手をですね、郵便が来たときにその張ってある切手を集めて、その集めた切手を換金して、そのお金で例えばアジアに医療団を派遣すると、このようなことなんですけども、例えばこういった事柄につきましてもですね、奈良でも何とか取り組めないかということを調べましたら、奈良ではボランティアセンターでやってるそうです。あるいはまた、社会福祉協議会の前にも、何かその箱があるそうです。ところがそういうことを、ああ奈良でもやってたんですかというのが奈良市民の私の感覚です。例えばこういうようなことについてもですね、これはもう本当にお金のかからないことですから、ひとつぜひこれを機会にですね、取り上げていただくとか、そういった−−これは本当に一例ですから何もこれだけをしてくれと言うわけじゃありません。そのことをぜひお願いしておきたいと思います。

 以上、二問目はほとんど要望になりましたけれども、これで二問目を終わりたいと思います。



○副議長(矢追勇夫君) 以上で代表質問は終わりました。

 引き続きまして、質疑並びに一般質問を行います。

 六番蔵之上君。

   (六番 蔵之上政春君 登壇)



◆六番(蔵之上政春君) 私は、通告いたしました数点につきまして関係理事者に質問させていただきます。

 代表質問していただいた議員の皆さんから、古都奈良の文化財が世界遺産登録決定した、その喜びの発言があり、私も同様、大川市長初め関係いただいた方に厚く御礼申し上げたいと、こう思います。

 この喜びの陰には、先人の努力は言うまでもありませんが、私たち奈良市民として決して忘れてはならないことがあるのです。本日は十二月八日、昭和十六年十二月八日といえばちょうど五十七年前になるわけですが、午前七時、米英軍と戦闘状態に入った、四年間に及ぶ太平洋戦争が始まった日でもあります。理由はともあれ、大きな過ちを犯したものであります。私は、この機に及んで何を申し上げようかと、何を申し上げようとしているかということですが、広島の原爆ドームが一九九六年、人間の過ちの歴史を伝える負−−マイナスですね、マイナスの遺産として登録され、それより二年早く、古都京都の文化財も文化遺産として登録されました。太平洋戦争中、京都と奈良を爆撃から救うために、古美術の、もう必死で説いていただいたウォーナー博士のあったことを忘れてはならないと思います。まだ世界のあちこちで紛争が絶えません。日本の現在の平和についてのありがたさをかみしめ、世界に誇れる文化遺産をしっかり守っていく決意を新たにしていく必要があろうかと思います。

 それでは、質問に移らせていただきます。

 まず初めに、東部地域に、上・下水道の整備や圃場整備等に多大の資本を投資いただいている点につきまして大川市長に厚く御礼申し上げます。

 さて、東部地域は、奈良市の奥座敷として、奈良市民が心の豊かさと憩いを求めて集う場として発展するよう願っておりますが、いろいろな面で課題が山積しております。

 東部地域の五地区、つまり田原、柳生、東里、狭川、大柳生地区の人口動態は、平成六年度を起点として分析しますと、七年度に百五人の減、八年度に八十八人、九年度には減少数が若干減りましたが、四十二人の減少、十年度には百九人と、いわば減少の一途をたどっております。次に、年齢別人口構成では、十五歳以下が平成六年度から四年間で二百七十五人の減少、十六歳から六十五歳までの地域を背負って立つべき年齢が三百四十六人の減少という中で、ただ六十五歳以上の人口のみが二百七十七名の増となり、若者と地域の担い手が減り、老人人口の割合がふえております。

 高齢化は東部のみに限ったことではありませんが、もう一つ真剣に取り組まねばならないことがあります。田原地区を除く四地区の出生率の低さです。平成五年から九年の五カ年で出生した子供は六十五人と少なく、一年間の平均では、四地区で十三人、一地区当たりに換算しますと年間わずか三・三人しか生まれていないことになります。

 この人口動態と出生率の低さは、一体何を示唆してくれているのでしょうか。さらに、少子化に拍車をかけているのは、人口動態や年齢別人口構成でも明らかなように、若者が東部地域から生活基盤が整い、また通勤に便利な旧奈良市内や大阪方面へどんどん転出しております。人間だれしも生まれた故郷はこよなく愛するものです。私は、この世に生をうけてこの方六十七年間、東部地域で育ち、生活をしてまいりました。私のふるさとでもある東部地域は、自然に恵まれた大変すばらしいところであり、生まれ育ったことに愛着を持ち、また誇りに感じているところでございます。そういうところであるからこそ、若者が帰ってきて定住するような東部の活性化を図るための、ハード面とソフト面から思い切った政策を打ち出していただきたいと思うのであります。当面若者の転出を抑制するための方途について質問並びに提案をしていきたいと考えます。

 まず一点目に、東部地域から旧奈良市内に通じる国道三百六十九号線の交通渋滞の緩和についてであります。朝の通勤ラッシュの時間帯である八時前後は、川上町から般若寺町に至る路線は大変混雑をきわめます。先を急ぐ余り、時間帯の通行規制がされている川上町から雑司町へ走り抜けるマイカーがあり、地元では大変迷惑していると聞き及んでいるところであります。

 先月、連休の二十二日と二十三日に、私は所用のため市内へと向かいました。両日とも、何と行楽客とゴルフ帰りの客で一向に前へ進みません。中ノ川から般若寺町まで延々三キロ近くにわたっての渋滞だったと思いますが、私はその間九十分の時間を費やして市内に入りました。ところが、般若寺町入り口の国道二十四号線の渋滞にも巻き込まれました。国道のことですから、県に働きかけてもらう必要があろうかと思いますが、この渋滞緩和については、仮称奈良阪川上線が開通すれば大きく前進するものと考えます。この交通渋滞緩和が実現できれば、東部地域の若者が東部に定住し、旧市内や京阪奈方面に通勤がスムーズにできるのではないでしょうか。

 そこで、一日も早い開通が望まれる仮称奈良阪川上線の進捗状況について建設部長にお伺いします。

 次に、道路問題ではありますが、経済部長にお伺いします。東部地域の道路状況をつぶさに見るとき、東西につながる道路は比較的便利になっております。反面、南北に通じる道路が少なく、その往来については、住民は大変不便を感じております。平成八年度から大和グリーン道路の建設が計画され、関係当局に大変な御尽力をいただいていることを了知しておりますが、この道路が完成すれば東部の活性化につながるものと住民一同大きな期待を寄せているところであります。そこで、この計画の進捗状況についてお伺いします。

 次に、東部地域の下水道整備についてお伺いします。市民が健康で快適な生活を営むための生活環境施設として位置づけられる根幹的な公共施設である下水道は、市民が整備促進を強く要望するところであります。東部地域においては、平成五年度から農村集落における生活環境の向上を目的に、農業集落排水事業が開始され、下水道整備が図られているところでもあり、東部地域の活性化には欠かせないものであります。本十二月定例会におきましても、農業集落排水事業費として二億一千五十万円の補正予算を提案されているところであり、市としても積極的に事業を推進していただいていることに感謝申し上げる次第であります。

 そこで、都市整備部長に、東部地域における平成十年度末の下水道事業の進捗状況の見込みについてお伺いします。

 次に、東部地域の観光振興についてです。東部地域には、古都奈良を代表する観光地が点在しております。NHK大河ドラマ「春の坂道」の放映以来、柳生の里と呼ばれる一帯は観光名所となり、地元関係者で柳生観光協会が組織され、一年を通じ数多くの事業を実施して観光客の誘致に努められておりますことを評価し、敬意を表する次第であります。

 一方、大柳生地区には、春の桜と秋のもみじで有名な円成寺があり、田原地区には、古事記を編さんした太安万侶の墓があります。また、豊かな自然を生かした遊歩道なども整備されております。

 そこで、経済部長にお伺いします。このように点在した観光地の一体化を図るための施策が、これからの観光には必要と考えますが、いかがでしょうか。

 次に、冒頭でも述べましたが、東部地域の少子・高齢化が年を追うごとに進んでおります。全国的な傾向であることはもちろんですが、福祉部長に具体的な少子対策への取り組みについてお伺いします。

 通告では、教育行政が先に来ておりますが、答弁いただく関係上、続いて質問させていただきます。福祉行政についてであります。私は、過去、中学校教育に携わってきた経験から、生徒の進路、とりわけ働く場について大いに関心を持ってまいりました。失業率が増加の一途をたどっている社会情勢の中で、高校、大学を卒業した健常者であっても働く場が見つからない状況であります。養護学校を卒業した障害を持つ子供さんの働く場は皆無に等しいと聞き及んでおります。十二月三日から九日まで障害者週間であり、総理府から、障害者の完全参加と平等を目指して、障害のある人もない人も同じ社会の構成員であること、心のバリア−−差別、偏見ですね、これを取り除き、ともに暮らしていける地域をつくりましょうと国民に呼びかけております。

 そこで、障害を持った子供さんの進路の中で、作業所が大切な働く場になっていると思います。この福祉作業所の拡充について福祉部長にお伺いします。

 次に、教育行政についてであります。去る十一月十八日付で文部省が、次期の幼稚園、小学校及び中学校の学習指導要領案を発表しました。これは、本年七月の教育課程審議会の答申を、学年別、教科・領域別に具体化し、幼稚園から中学校までの教育内容を大幅に改めるものであります。そして、今回の改訂は、近年の学校や、それを取り巻く環境の変化に対応するために進められてきた教育改革の総決算ととらまえることができましょう。

 中でも、今大切とされている心の教育は、教育の心を大人や地域、学校がどう取り戻すことができるのか、そして教育現場や家庭、地域で子供たちが点滅させている心の信号にどのようにかかわり、どのような力向づけをしていけばよいのか、すなわち教育への情熱と理解をどう深め、子供たちをどう育てていくのかを再認識することではないかと思います。そして、これらの再認識の上に、新学習指導要領の趣旨である、みずから学ぶ意欲を身につけるために活動的で探求的な学習場面を設定することや、豊かな心をはぐくみ、たくましく生きる力を育てるために体験活動を通して生きる知恵を身につけることが重要であると考えます。具体的には、学習の場を教室外や校外にも求め、子供たちの主体的な学習を大切にしていくことが考えられます。さらに、子供たちが人間関係を拡大し、社会性を身につけて、よりよい人間関係を築く能力を育てるための心の教育が重要になってまいります。

 そこで、教育長にお伺いします。市教委として、心の教育をどのように実践しているのか、また成長過程の中で、心が揺れ動きやすい児童・生徒を教育していく中で何が必要だと考え、さらには諸課題克服のためにどのような具体的方策を持っておられるのか、お聞かせください。

 また、幼稚園の教育要領、平成十二年度から、そして小・中学校の学習指導要領が平成十二年度からの移行措置を経て平成十四年度から、それぞれ完全実施の運びとなっております。教育長として、これらの改訂をどのように認識され、その取り組みについてどのように考えておられるかについて、その見解をお伺いします。

 以上で私の第一問は終わります。



○副議長(矢追勇夫君) 建設部長。



◎建設部長(深井利雄君) 蔵之上議員の質問にお答えをいたします。

 御質問の国道三百六十九号線の交通渋滞の緩和についてでございますが、特に県道木津横田線との交差する部分の般若寺交差点において、朝の通勤時間帯あるいは日曜・祭日のタ方に交通渋滞を引き起こしております。渋滞の解決策として、中ノ川付近から木津町側木津南土地区画整理事業地内道路に接続することによって、交通渋滞の緩和を図りたいというように考えてございます。

 現在の進捗状況といたしましては、ルートについては、木津町及び住宅・都市整備公団とも合意し、測量、設計の実施も終えたことから、土地所有者との用地交渉に努めているところでございます。今後は、土地所有者の御協力を得られるよう鋭意努力し、早期に事業着手できるよう努めてまいりたいと考えてございます。

 以上でございます。



○副議長(矢追勇夫君) 経済部長。



◎経済部長(村田勝彦君) 蔵之上議員の御質問にお答え申し上げます。

 東部地域の活性化についての御質問のうち、まずグリーンロードの進捗状況についてでございますが、本市の東部地域で県営事業として進められています広域長道、通称大和グリーンロードの建設につきましては、本年度で事業採択三年目を迎え、現在までに路線決定の地元合意を終え、実施設計や道路用地に必要な土地の境界確認が行われております。したがいまして、明年度には用地買収や一部工事着手も予定されているところでございます。本事業は、総延長十三・七キロメートル、幅員七・五メートルで、総事業費百五十億円という大事業でございまして、平成十八年度の事業完了を目指し、市としてもこの事業の推進に積極的に取り組んでまいりたいと思います。

 次に、東部の観光資源の一体化についてでございます。東部地域の観光につきましては、柳生地区には芳徳寺や旧柳生藩家老屋敷、田原地区には太安万侶の墓を初めとする古墳群、また大柳生地区には円成寺、南明寺、夜支布山口神社等の観光資源が数多く存在しております。そして、観光客の興味を引く剣豪たちの伝説・逸話と、それにちなんだ史跡や名所等も盛りだくさんにあります。さらに、世界遺産に登録されました春日山原始林から続く東部地域の自然は、今も昔のままの姿をとどめ、四季を通じて山里の景観を楽しみながら歴史を探訪できる格好の場所で、観光資源として非常に魅力のあるところでございます。今後、東部地域を一体化したパンフレットなどの作成やPR方法を考えて、誘客を図ってまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○副議長(矢追勇夫君) 都市整備部長。



◎都市整備部長(吉村隼鷹君) ただいまの御質問にお答えさせていただきます。

 東部地域の下水道整備事業の進捗についてでございますけども、平成五年度に椿尾地区、平成六年度に中畑地区、平成七年度に田原地区、平成九年度に東部第一地区のそれぞれの地区について、農業集落排水事業の採択をいただき、事業を進めているところでございます。各地区につきましては、測量及び実施設計を行い、順次、管路の布設工事を推進しているところでございます。事業の進捗につきましては、十年度末では、椿尾地区で九二%、中畑地区で七八%、田原地区で五四%、東部第一地区で一五%の見込みでございます。

 今後、東部地域の活性化、水質保全のためにも、農業集落排水事業の促進はもちろんのことでございますけども、建設省所管の特定環境保全公共下水道事業や、厚生省所管の合併処理浄化槽設置整備事業等の事業手法も考慮に入れた中で、より一層の早期整備に向けて鋭意努力してまいりたいと考えてございます。

 以上でございます。



○副議長(矢追勇夫君) 福祉部長。



◎福祉部長(庄司健一君) お答えいたします。

 東部地域の少子化対策についての御質問でございますが、少子化傾向が我が国の経済力や社会保障制度に与える影響は、大変深刻かつ重大なものがあります。次代を担う子供が個性豊かでたくましく生きていくことができるよう、一人一人の児童健全育成を支援することが大切であります。さらに、子供を安心して産み育てる環境づくりは、社会全体の問題として取り組まなければならないと考えております。その取り組むべき施策について、現在、エンゼルプランを策定中でございます。その計画の中で、行政の各分野においてきめ細やかな施策を推進してまいりたいと考えております。

 次に、福祉行政について、障害者の作業所の拡充についてということでございますが、私も、養護学校卒業後の進路として、福祉作業所は極めて大切なものであると承知しております。現在、市内の福祉作業所は十一カ所があり、百二十一人の方が通所しておられます。これらの作業所におきましては、障害を持った方々の社会参加の第一歩として、就労能力及び生活能力の向上を図るべく授産作業を通して就労訓練に取り組んでおります。したがいまして、今後卒業してくる子供たちのことを考えて、福祉作業所の拡充については積極的な対応を検討してまいりたいと考えております。

 以上です。



○副議長(矢追勇夫君) 教育長。



◎教育長(河合利一君) お答えをいたします。

 まず初めに、心の教育の取り組みについてでございますけども、本市におけます心の教育実践事業といたしましては、福祉教育とあわせて平成七年度から臨床心理士の資格を有するスクールカウンセラーの活用事業を実施いたしてございます。本年度、文部省事業として一校、これは富雄中学でございます、それから市単独事業二校、これは春日中学、それから登美ヶ丘北中学校でございますけども−−計三中学校で、生徒、保護者、教員に対してカウンセリングを実施いたしまして、生徒が悩み等を抱え込まず、心のゆとりを持って学校生活が送れるよう支援をいたしているところでございます。

 さらには、本年度十月より、これも文部省事業といたしまして、学校に子供の居場所をつくるため、市内中学校の十七校に、教職経験者や青少年団体指導者等、地域の人材を学校現場に配置いたしまして、学校の余裕教室を活用いたしました心の教室相談員を配置をいたしまして、生徒一人一人が自分なりに生き方を見つけられるよう指導いたしているところでございます。

 また、学校園活性化事業の各校・園の取り組みにつきましても、老人ホームや社会福祉施設の訪問、親子文化鑑賞会、地域触れ合いコンサート、飼育・栽培活動、ボランティア教育の推進など、より一層子供たちが豊かな心を育てるための具体的な事業を行っているところでございます。

 市の教育委員会といたしましても、校園長会や各種研修会等あらゆる機会を通じまして、子供たちや保護者から寄せられます学校への要望や希望について、具体的に把握し、それらを実現していくための指導、助言をいたしたいと、このように考えているところでございます。

 次に、新学習指導要領の受けとめ方についてでございますけども、今回の学習指導要領改訂では、完全学校週五日制のもとで、幼児・生徒に生きる力を育成するための大きな改革であるというふうに認識をいたしてございます。特にここで重視されております点は、一つは、豊かな人間性と日本人としての自覚、それからみずから学び考える力、そしてゆとりの中で基礎・基本の定着、さらには各学校での創意工夫の四点がございます。今後、これらの改訂の趣旨を各学校・園に周知徹底いたしまして、移行措置を経て完全実施に移れるよう努めてまいりたいと、このように考えてございます。そのためにも、奈良市教育目標にこの改訂の趣旨を十分反映いたしまして、また趣旨徹底のための各種研修会の開催を進めてまいりたいと、このように考えてございます。さらに、各学校・園におきまして、創意工夫をした、いわゆる特色ある学校・園づくりを進めるために、学校園活性化事業の充実につきましても努力してまいりたいと、このように考えてございます。

 以上です。



○副議長(矢追勇夫君) 六番蔵之上君。



◆六番(蔵之上政春君) 二問目は自席より発言させていただきます。

 理事者側から意にかなった御答弁いただきまして、二問目は、要望なり、または提案なりにとどめさせていただきたいと思います。今いろいろ申し上げましたことが前向きに進むことを願っての提案でございます。

 まず、東部地域につきまして、大変、活性化につきましてですね、数多くの提案をいたしました。東部地域の活性化は奈良市全般の発展につながる、そういうものであると確信の上に立った提案であると御理解いただきたいと思います。

 さて、順追って要望をしていきたいと思います。国道三百六十九号線の交通渋滞緩和につきましては、建設部長に答弁いただき、前向きに進んでいるようで、大変喜ばしいことで感謝申し上げます。世界遺産登録は、多分東部にも多くの人が訪ねてくれるものと期待しております。仮称奈良阪川上線の開通を一刻も早く実現していただきますよう要望いたします。なお、国道二十四号線に通じます般若寺の入り口につきましても、県側に申し入れていただきたいと思います。

 次に、大和グリーン道路については、県営事業としての大事業でございますが、市側としても積極的に取り組んでいただいております。工事完了は平成十八年と聞いておりますけれども、精力的に県側に働きかけていただきたいと思います。

 もう一件ですが、かねてから−−これはどちらに言ったらいいのかわかりませんけども、農林業の関係で経済部長にお願いですけども、かねてから、東部の南北に通じる道路についての要望書が提出されていたと思います。大保・尾羽根から大柳生町にトンネルで抜いていただく計画、これが途中で立ち消えになっているようでございます。大柳生町に消防署、東部の出張所があって、東部の住民は恩恵をこうむっておるわけですが、尾羽根−大柳生間をトンネルで結んでいただければ有事の際には機能が高まるように考えております。この点も、もう一度再考していただきたいなと、こう思うわけでございます。

 次に、下水道整備についてでございますが、上水道工事が東部の各地でショベルカーの音高く工事が進んでおります。大変喜んでおります。平成十三年度末には、東部住民の多年の念願がかなって通水していただくと承っております。健康で文化的な生活を送るためには、下水道の整備が大切になってくることは論をまちません。上・下水道が完備しますと、東部の過疎化解消に大きな役割を示すものと考えます。

 次に、東部の観光についてでございますが、過日、もみじ、紅葉の映えるですね、円成寺がテレビで紹介された、お知りの方もあるんじゃないかと思いますけれども、これは市の観光課のお力添えによるところが大であったと聞き及んでおります。その反響の大きさに大変驚いておるわけでございます。

 円成寺の庭に面する茶店の主人からこんな話を聞いたのですが、その翌日から観光客がどっと詰めかけた、新潟とか群馬からの客があった、その後も全国津々浦々からの参拝客があり、マスコミ、特にテレビですね、テレビの反響の大きさを改めて感じ取っておるわけでございます。ただこの際ですね、他府県からおいでの皆さんからちょっと気にかかる発言があったようでした。

 その意見をちょっと要約してみますと、国道二十四号線から柳生に通じます三百六十九号線、国道三百六十九号線でございますが、整備が観光道路として劣っているように見られているようです。この道路を見ますと、産業廃棄物を運搬するダンプカーが横行し、道路のあちこちに廃車して不用になった乗用車の残骸ですね、それが見られるし、側溝、溝には台風の後のごみがあふれている。国道でありますから、当然県の道路管理の努力によらねばならないことは申すまでもありませんけれども、観光客の忠告にも耳を傾けて、県へ働きかけ、観光地にふさわしい道路としてのイメージアップを図っていただくように要望しておきます。

 その次に、少子化対策でございます。少子化はさっきも申し上げましたが、ただ東部に限った問題ではございません。市全体としての対策が急務であるわけです。以前の二世代、三世代、我々のころは同居しておりました。そういうシステムの中の大家族であれば安心して子育てができますけれども、核家族がうんと増加してきた、若い夫婦の二人暮らしの家庭が多い中で、赤ちゃんが生まれますと約六カ月間母親の負担が大変なものになってくる。子育て支援については、いろいろな方法が講じられておりますけれども、私は、子供を安心して産み育てる環境づくりの一環として、例えば赤ちゃんを産んだお母さんが何か病気をしたというようなとき、こういうときは−−要請したときに限るわけでございますけれども、食事の世話、洗濯、清掃などのほか、子育ての助言、相談をやる必要があるんじゃないか、いわゆるホームヘルパーというのをですね、それを派遣できるような体制というのがあれば安心できるんじゃないかと思います。ホームヘルパーといいますと、高齢化社会のもの、こういった考え方がありますが、ひとつ発想の転換をやっていただいて、子育て支援の一つの方法としてホームヘルパー派遣を提案しておきます。

 その次に、東部の活性化のまとめとしましてですね、東部の住民は事あるごとに要望しております、東部には大きな、人が集まる場がない、こういうもん欲しい。東部の住民が催し物をするためにはレイクフォレストとか、そういうお金のかかる場を利用せねばなりません。奈良市の基本計画に文化施設の充実ということで、市民の多様な文化的ニーズにこたえ、文化あふれるまちづくりを推進するために云々という基本計画があります。ひとつ東部にもそういう会館をつくっていただくように、これも活性化につながるんじゃないか。三月の予算編成には基本計画の中にもう織り込んでいただいて、予算化していただくように要望したいと思います。

 それから、後になりましたけれども、教育行政についてでありますけれども、心の教育の推進についてお尋ねしたところ、スクールカウンセラーの活用事業や文部省事業の心の教室相談員の配置などで御尽力いただいて、感謝申し上げます。

 心の教室相談員というのは十月からスタートしてまだ二カ月たったばかりであります。奈良市の二校について、きのうでしたか、新聞で紹介されており、その相談員の活躍というのか、期待というのは非常に大きいわけで、今後しっかりこれが作動するんじゃないかと思って、期待しておるわけです。空き教室を利用されているということでございますが、そういう大事なですね、子供たちの心のケアを、相談するような場は、ただあいてる一番悪い教室ではそういう用を足さないんじゃないか。だから、見晴らしのいい、本当に静かでじっくりと話のできるような場を、空き教室を利用することが大事じゃないか。今の子供を取り巻く環境というのは非常に塾とか部活で目まぐるしいわけです。自分の心を見詰め直すことができないと思われます。

 一つ、最近ですね、これは心の教育につながろうと思うんですけれども、全国的に小・中・高等学校で、朝の読書運動というのが、これ広がっているようです。最近の子供、本を読まない、だから読書は心の糧といいますけれども、生徒と教師が授業前に十分間、毎朝十分間本を読む、これはそれを続けますと、続けることが大事ですけれども、創造性も豊かになってくるし、読書を介して会話が弾む、こう思うんです。図書の充実も大切になってまいりますが、奈良市教育委員会としても積極的に推し進めていただいたらと、こう思うわけでございます。

 さらに、学校園活性化推進事業というものは教育改革によってですね、学校の裁量権、そういうものが非常に拡大されるわけですから、教育改革の先取りをずっと奈良市はさきからやってた、こういうことになろうかと思うわけでございます。校長のリーダーシップも大切になってくるわけですが、学校は教育委員会と地域と風通しをよくすることが必要であろうかと考えます。新聞に、校長室を開放して不登校の生徒を集めて何か校長さんが一生懸命やってるということが、五條ですね、五條の小学校の校長さんの取り組みがあったわけです。そういう校長さん方、教育委員会では学校現場に足を運んでいただいて、校長のリーダーシップ発揮に援助をしていただくよう切望するわけです。最近、大変教育現場にも難しい問題があって、定年まで勤めないで途中でやめる校長があることも事実ですけれども、何とかそういうことがないような、ひとつ風通し、それから指導、そういうものを教育委員会に念願するわけです。

 最後になりましたけれども、これは福祉作業所の件でございます。私も担任した生徒に、障害を持った生徒がおりました。もう彼女は四十歳ぐらいになるんじゃないか、超してるんじゃないかと、こう思いますが、時々家、近く行ったら寄るわけですが、彼女は福祉作業所に通っていると。母親が、行ったとき必ず出てくる言葉ですが、私がこの子より早く死ぬわけです、何とか生きる力をつけなければ−−悲痛な叫びをされるわけです。福祉作業所の充実を要望いたします。

 もう自分勝手なことばっかり、東部のことの要望やらばっかりいたしましたけれども、ひとつ奈良市の教育とか、その他福祉、そういうものがすばらしく機能しますように、そういう願いを込めまして私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。



○副議長(矢追勇夫君) 議事の都合により、暫時休憩いたします。

   午後零時一分 休憩

   午後一時三十三分 再開



○副議長(矢追勇夫君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。

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○副議長(矢追勇夫君) 質疑並びに一般質問を続行いたします。

 三十六番横田君。

   (三十六番 横田利孝君 登壇)



◆三十六番(横田利孝君) 私は、通告いたしました四点について関係理事者にお尋ねいたします。

 第一に、古都奈良の文化財が世界遺産に登録されたのを受けて、奈良を世界遺産都市として、それにふさわしい風格を備えた町並みにするために、電線類地中化事業を促進していく問題についてお尋ねいたします。

 このたびの古都奈良の文化財の世界遺産への登録決定は、マスコミ報道にも見られますように、世界から高い評価を得るものとなりました。そのことは、松浦晃一郎世界遺産委員会議長やベルント・フォン・ドロステ世界遺産センター所長の談話を見ても明らかであります。松浦氏は、三日付の奈良新聞で、次のような談話を寄せておられます。「奈良は満場一致で可決され、各国から称賛の言葉が述べられた。世界遺産には六つの登録基準があり、どれかを満たせばいいが、奈良は四つを満たした。こういう例は非常に少ない。会議ではスライドとともに奈良の文化的価値が説明されたが、各国委員も感激していた。」、同じくベルント・フォン・ドロステ所長も、「古都奈良の文化財は顕著な価値があり、最初からこれは認められるべき遺産。宗教文化や芸術との関連でも奈良は重要だ。」−−このように述べておられます。

 私は、世界遺産登録を機に、今、奈良に注がれている内外の厚い期待にこたえ、世界遺産都市の名に恥じない奈良のすばらしい景観と町並みをさらに整備し、本当に、名実ともに世界に誇れる奈良のまちづくりに向かって、さらに前進していく必要があると、このように考えるわけであります。そのためには、建築物の高さの制限や都市空間の確保、商業広告の整備などとともに、中でも景観と町並み破壊の大きな要因となっている電線類を地中化することが、極めて重要であると考えるわけであります。奈良県では、既に平成八年十一月二十一日に、奈良県土木本部長を中心に県電線類地中化促進協議会が設立、発足しています。この電線類、すなわち配電線、通信線、CATVなどの地中化は、安全で快適な通行空間の確保、都市災害の防止、都市景観の向上などのため、一九八六年度から国の電線類地中化計画として事業が進められています。

 ところで、さきの台風七号では、市内はもとより、県下各地で三百本もの電柱が倒壊したと伺っています。それによって民家が押しつぶされる被害も出ています。電線類の地中化は、このように災害対策や通行空間の確保、景観などあらゆる面から、今、その必要性と緊急性が高まってきているものと思われます。このことについては、昨日の代表質問でも要望の出ていたところであります。同時に、私は、これを進めることは今日の長引く不況のもとで、地元建設業者に持続的に仕事を確保する点で不況対策にもつながり、ひいては地域経済の活性化にもつながるものと考えるわけであります。

 そこで、まず建設部長にお尋ねします。これまで奈良市内で行われてきた無電柱化も含む電線類地中化事業について、いつごろ、そしてどこが事業主体となって、またどういう事業手法で行われてきたのか、またどういう経費の負担割合で実施されたのか、具体的に順を追って、名称と場所も含め伺いたいと思います。また、事業を進めるためにどのような要件を満たさなければならないのかについてもお尋ねします。

 次に、桐木助役にお尋ねいたします。十月二十三日の奈良テレビで放映されていますが、建設省は、ことし九月に、各都道府県を通じて市町村に、電線類の地中化事業に対する補助を行うので申請をするようにとの連絡を行っています。これは、景気対策臨時緊急特別枠として、十月末の景気対策の特別枠にこの事業を盛り込むというもので、総額五十億円、対象地域は歴史的風土特別保存地区、風致地区、美観地区、伝統的建造物群保存地区となっており、補助率二分の一、限度額一億円、交付件数百件となっています。

 これについて、近畿地方建設局から電線類の地中化に対する期待の高い地区ということで、具体的に関東、北陸、東海、近畿、中国と分けて、県別、市町村別に名前を上げて、この場所でやってはどうかと問い合わせが来ています。その文書ここにあるんですが、例えば関東で言いますと、栃木県の足利市、茨城県土浦市など、北陸では石川県金沢市、加賀市、輪島市わいち商店街と、商店街の名前も入っているわけですけれども、あるいは富山県では宇奈月町商店街とか、上平村とかですね、それから東海、近畿で言いますと、福井県、岐阜県−−岐阜は白川村、京都−−京都府では京都市北区金閣寺前、仁和寺前と左京区銀閣寺前、東山区清水寺前とか三条通、花見小路、川端通宮川筋とか具体的に、そして奈良県は、奈良市西ノ京唐招提寺前、奈良公園内、佐紀町平城宮跡、中国では島根の大田市、こういった名前を上げて、ここでやってはどうかという通知が、問い合わせが来ています。これについて、県の方から奈良市に問い合わせがありましたが、奈良市は具体的な協議ができていないのでと、これに応じられなかった。私は、ここでそのことについて責めるつもりも別にないわけですけれども、わざわざそこまで言ってくれているのに残念だなというように思っています。

 そこで、私はこの事業促進のために、今、何が必要かを考えてみました。そして、当面次のことが必要ではないかと。その第一は、第四次電線類地中化事業に向けて、市としての事業計画を作成すること。その際、世界遺産に登録された建造物周辺や、それが見える通りなどをまず重点的に整備の対象にするのは当然だと思います。次に、議会と行政が一体となった取り組みの中で、電線事業者はもとより、関係機関に強力に働きかけることが必要ではないか、このように考えるわけであります。以上の二点について桐木助役の答弁を求めます。

 次に、世界建築博とトリエンナーレについてお尋ねします。前西田市長のもとで、建築家の黒川紀章氏を総合プロデューサーとして計画され打ち上げられた世界建築博は、当初の計画では、本年市制百周年のメーンイベントとして開催される予定でありました。もしこれが当初の計画どおり開催されていたらどのような結果に終わっていたか、これはもう述べる必要もないと思います。大川市長の決断でこれが延期され、それにかわる百周年のメーン事業として、古都奈良の文化財の世界遺産への登録が実現いたしました。しかし一方、この間延期となった世界建築博のための三年に一回のトリエンナーレが、ことしも開催されました。トリエンナーレは、平成四年の第一回「トリエンナーレ奈良一九九二」、平成七年の第二回「トリエンナーレ奈良一九九五」に次いで、ことし平成十年は第三回「建築トリエンナーレ奈良一九九八」でありました。これらの開催経費は、トリエンナーレの第一回が六億六千六十万四千円、第二回が三億九百七十一万一千円、第三回、ことしが一億一千二百万六千円見込みとなっています。この三回にわたるトリエンナーレの合計は、十億八千二百三十二万一千円の見込みであります。それ以外に、建築博関連の経費として三億四千四百六十九万五千円が使用されています。これらを合計いたしますと、平成元年度から平成十年度までの十年間に、十四億二千七百一万六千円見込みものお金が使われました。平均いたしますと、この十年間に毎年一億四千二百七十万円余り使ってきたことになります。

 そこで、企画部長にことしの第三回トリエンナーレの開催概要と、その参加数を中身も内容も含めて、内訳も含めてお尋ねしたいと思います。

 続いて、私は、近鉄西大寺北側並びにJR奈良駅周辺の整備についてお尋ねいたします。まず近鉄西大寺北側の整備ですが、大川市長は再開発事業を基本的に見直す意向を明らかにされました。バブルがはじけ、どこから見ても全く見通しが立たなくなっている状況のもとでの市長の決断は、私たちの直接知り得る範囲でも、あれは英断だ、市長のバランス感覚はなかなかのもんだなど、積極的に評価する声が多く聞かれます。我が党もまた、それを評価するものであります。同時に、この地域は交通網の整備などを必要としているところでもあり、したがって、もし再開発が無理なら、街路事業など手法を変えて周辺整備に取りかからなければならないと思います。しかし、この問題については、昨日も既に何名かの方々から発言がなされておりますので、私は重複を避けるために質問は取りやめ、次の二点について強く要望しておきたいと思います。

 その一つは、あかずの踏切対策としての、南北の交通問題の解決であります。その決め手は、これまで整備が進められてきた計画街路−−西大寺一条線の片側半分を軌道敷の下を地下で通し、駅南に接続させることだと思います。そのために、行政として断固としてこれをやり通す腹を固めて臨んでいただきたい、このことを要望しておきたいと思います。

 いま一つの問題は、文化施設などを含む、住民が要望する公共施設の建設です。交通の要所であり、多くの人々が乗りおりするこの駅周辺に、市民が集える公共施設が一つもない、これではだめではないかと。正強高校の跡地の一部を買収してでも、それを確保すべきであります。そのことを再度要望しておきたいと思います。

 次に、JR奈良駅周辺の整備についてお尋ねいたします。奈良市は、第二街区については当初の計画を再検討し、現在地元との協議を進めておられますが、私は、この第二街区に限らず、すべてのところでもう一度従来の方針を再検討し、最もふさわしい方法で周辺整備を進めるべきである、このように考えるわけであります。そのことを述べて、そして具体的な質問に入りたいと思います。

 御存じのように、駅周辺の基盤整備は、道路、公園など区画整理で行われていますが、この事業は、昭和六十三年七月、事業認可されてから既に十年が経過しています。平成三年十月、仮換地してからでも既に七年余りが経過しています。この間、JRの軌道敷の西側は、区画整理の支障物件の移転済みが八九%で、全体としても約六八%が整備されています。約七割近く進んできているわけでありますが、しかし東側はまだ四八%、昨日来の質問の中でも指摘あったと思いますが、大変おくれています。

 そこで、都市計画部長にお尋ねします。JRの軌道敷の東側の整備がおくれていますが、その中で東西の幹線道路の三条本町線がいまだに進まないのはなぜなのか、杉ヶ町高畑線から三条本町線につながる入り口の部分はどうなっているのか、また今後の見通しについてどう考えておられるのか、お尋ねをしたいと思います。明確なお答えをお願いしたいと思います。

 最後に、私は、青山周辺の交通問題についてお尋ねします。まず最初に、国道三六九号線のアクセス道路として計画された市道仮称奈良阪川上線についてでありますが、これは先ほど同趣旨の質問がありましたので、私は重複を避け、要望にとどめておきたいと思います。

 この道路は、平成五年七月に道路建設計画が発表されて以来、地元青山住民から、約束が違うのではないか、当初の約束どおり青山の保存緑地を守ってほしい、こういった強い意見や要望が出され、また東部の人たちも含めて周辺から、同じ道路をつくるならもっと広域的なものをつくってほしい、こういった広範な人々の声が寄せられる中で、青山ルートの計画が木津南へとルート変更されることになりました。この間、奈良市の関係者、藤澤元部長初め、あるいは大川市長、桐木助役も含めまして関係者、京都府や木津町も含む関係のところと粘り強い協議を重ねていただいて、ことし二月九日、地元青山も含め、正式にルートの確定が実現いたしました。さきの部長の答弁にもありましたように、測量、設計も終わり、現在用地買収交渉を進めてもらっていますが、私は、当初からこの問題にかかわってきた者として、一日も早く事業着手がなされるよう強く要望しておきたいと思います。

 そこで、私は、それとの関連で、保存緑地の問題で都市計画部長に一点要望しておきたいと思います。国道三六九号線のアクセス道路、仮称奈良阪川上線の木津南へのルート変更によって、青山の保存緑地は一応守られましたが、府県境の木津町側は、現在大規模な開発が進み、緑地部分がかなり削り取られています。京都府側の緑地帯、つまり山の北側半分が削り取られますと、山全体の地下水の流れなどにも影響が生じ、いわゆる生態系が破壊されるのではと危惧されています。この青山の保存緑地は、青山住民にとってはもちろんのこと、今となっては木津南地区住民にとっても貴重な唯一の残された緑となってきています。

 この府県境の緑地について、昭和五十年五月九日付で、奈良県企画部長から当時の鍵田市長さんだったと思います、奈良市長あてに次のような通知がなされています。内容を少し紹介します。「風保第五六号 昭和五十年五月九日 奈良市長殿 奈良県企画部長 奈良阪開発について(通知) 昭和四十八年七月五日づけで申請のあつた奈良阪の開発問題については、奈良県古都風致審議会の答申を尊重し、種々検討されてきたところであるが、今般知事としては、下記条件のもとにこれを認めることとされたので命により通知します。記」−−これで十項目あるんですが、全部紹介するわけにいきませんけれども、「一 開発計画地内の土地利用についての概要は、別図のとおり計画を変更すること。」−−この変更することというのは、奈良市がこの奈良阪開発に当たって、ここの部分は緑地で残すというように当初申請した、それをもっと緑地をふやせという変更命令であります、通知であります。それから二つ目、「解除保安林のうち東側部分については自然宅地として利用すること。」、そして次です、「三 府県境を緑のベルト地帯として保全することについて、奈良市から京都側に積極的に働きかけること。」、「旧国道二十四号沿線並びに北部県道沿線には、緑地帯(巾四m程度)設けること。」などなど厳しい条件をつけてこの開発を認めたわけであります。したがって、奈良市はこの許可条件をしっかりと踏まえ、府県境を緑のベルト地帯として保存することについて、奈良市から京都府の方に積極的に働きかけていただきたい、このことを部長に強く要望しておきたいと思います。

 次に、旧二十四号線、現在の県道木津横田線の奈良阪バス停北約四百メートルの青山住宅入り口の三差路の信号の西側の山林、つまり奈良阪町二千六百五番地の二十一を削って、建設が進められている福祉法人ならやま会の通所授産施設いずみ園・わかくさ園分場の建設についてお尋ねをしたいと思います。ここは、風致や砂防の指定がある上に、県道木津横田線が京都に向かって、つまり北に向かって下り坂となっているために、交通安全上かなり危険な場所となっています。ここに社会福祉法人ならやま会の分場施設の建設が行われようとしていますが、予定地の位置や形状も含め、なぜあのような危険な場所に建設するんだろうといった疑問が出されています。

 そこで、福祉部長にお尋ねします。建設地がここに決まるまでの経緯、及び建設規模と授産品、授産内容についてどのようなものか、お尋ねをしたいと思います。

 以上で第一問を終わります。



○副議長(矢追勇夫君) 桐木助役。

   (助役 桐木 弘君 登壇)



◎助役(桐木弘君) 世界遺産登録を踏まえましての都市景観向上のために、いわゆる地中化促進事業についてお問い合わせいただいたわけでございます。御指摘ございました国との関係における問い合わせのことにつきましては、現在、国の言う第三次計画を実施中でございまして、その期間というのは平成七年から十一年までということで、現在手がけておるわけでございます。国は、景気対策の関連から、恐らく次の第四次の計画に対するものの前倒しといいますか、そういうような対策でこの問い合わせがあったんではないかなと、こういうふうに思っておるわけでございまして、現在、まだ来年まであるようなものに対して、なおかつ平成十二年からの予定の分を前倒しということに相なりますと、この事業消化について、ましてや単年度消化ということも前提要件のように聞いておったもんですから、そういうことになると何か十年度の前倒しではなかなか消化しにくいんではないかなというふうないきさつからのものであったと、私は記憶いたしておるわけでございます。

 しかしながら、電力あるいは通信、こういうようなものの電線類の地下促進という面は、非常に景観向上の上におきましても、あるいは緩衝緑地、あるいはバッファーゾーン等の兼ね合いからおきましても、非常に大事なことでございますので、これを進めるということについてはやぶさかやない、いわゆるむしろこれは積極的に推進していかなければならない事項であるというふうに認識をいたしておりまして、こういうような調整等の関係も、やや問い合わせますと若干残されておるようでございますんで、この近畿地建、あるいは県等の関係において、できればこの第四次のそういう計画が来年度からでもいけるかどうかという形について、前向きで事務協議を進めてまいりたいなと、こういうふうに思っておるところでございます。

 それから、もう一つは、これらの促進するための電線事業者、あるいは関係機関に働きかけていくというようなことについての御指摘をいただいたわけでございますが、これはもう当然でございまして、市長も答弁申しておりますように、市民はもとより−−それからこの世界遺産に登録なった意義というのは、これはもう電線業者あるいはそういう関係者についても、十分御理解をいただき、認識を賜るということが肝要ではないかなというふうに思っておるところでございますんで、これらの関係機関とのいわゆる連絡会といいますか、そういうようなものも、庁内的な関係をもこの体制づくりとしては考えて、一体的にこれから進めてまいりたいなと、こういうふうに存じておるところでございます。よろしくお願いしたいと思います。



○副議長(矢追勇夫君) 建設部長。



◎建設部長(深井利雄君) 質問にお答えをいたします。

 本市では、奈良町景観形成地区において、平成四年度より、芝新屋ほか延長九百十メートルの区間で自治体管路方式による電線類地中化を、また平成六年度には、元興寺町ほか延長七百七十メートルの区間を電線共同溝方式による調査を実施し、地中化に向け、地元同意や電線管理者の合意が得られるよう折衝してまいりましたが、合意を得ることができず、現在に至っております。

 なお、JR奈良駅整備事業において延長三百二十四メートルの区間を、電線共同溝方式による整備が、平成九年度に完成しております。また、奈良市内における県管理の国道三百六十九号線の北新交差点から県庁東交差点に至る区間、延長約四千九百七十メートルにおいて、県施行により平成元年度から平成十一年度の間で、キャブシステム、自治体管路、電線共同溝の手法により、延長三千七百九十メートルの整備が進められており、電線管理者が独自に単独地中化や無電柱化等の手法により実施しております延長は千百八十メートルであり、おおむね電線類地中化が完了する予定でございます。

 次に、お尋ねの費用負担についてでございますが、キャブシステムと電線共同溝方式では、全体事業費から電線管理者が負担すべき額を除いた残りの額を、国と地方自治体が二分の一ずつ負担することになっております。自治体管路方式では、管路設備の材料費や敷設費を地方自治体が負担し、残りを電線管理者が負担することとなっております。そして、単独地中化方式と無電柱化方式では、全額電線管理者の負担になってございます。

 以上でございます。



○副議長(矢追勇夫君) 企画部長。



◎企画部長(岡本信男君) お答えいたします。

 第三回建築トリエンナーレの開催概要と参加者数についてでございますが、第三回プレイベント「建築トリエンナーレ奈良一九九八」につきましては、歴史都市の保存と共生をテーマに、去る十月二十四日から十一月二十三日までの三十一日間にわたり、六会場で開催いたしましたが、その概要と参加者数について御説明申し上げます。

 まず、奈良そごう美術館で、世界で活躍中の海外、国内の建築家八名の作品を展示、開催した「現代建築家展?」が五千八百七十五人、史跡文化センターで、建築家、建築評論家などが木の都市、石の都市に焦点を当て、歴史都市の文化の違いや保存の考え方などを議論し、開催した「シンポジウム・講演会」が六百人、写真美術館で、歴史都市の建築、歴史都市における建築風景をテーマに、国内の建築写真家や奈良の写真家の作品を展示し、開催した「建築写真家展」が五千八十四人、奈良マーチャントシードセンターで、奈良女子大学の学生が奈良のまちづくりについて提案する木造家屋や町並みについての卒業設計作品を紹介し、開催した「奈良・くらし・まち−奈良女子大学卒業設計作品展」が二千二百二十二人、奈良女子大学記念館で、歴史都市の保存と共生、ならまちの景観などをテーマに古都奈良のまちづくりについて議論し、開催した「まちづくりシンポジウム」が四百人、史跡文化センター展示ロビーで、歴史都市の保存と共生−歴史を生きた名建築の再生をテーマにアイデアコンペを実施し、その入賞作品を展示し、開催した「奈良/TOTO建築トリエンナーレ(公募部門)一九九八入賞作品展」が千三百二十三人、史跡文化センターで、「建築トリエンナーレ奈良一九九八」の開幕を祝って、開催したオープニング式典が四百人の計、入場者総数は一万五千九百四人でございます。

 以上でございます。



○副議長(矢追勇夫君) 都市計画部長。



◎都市計画部長(藤岡啓太郎君) お答えいたします。

 JR奈良駅周辺整備における都市計画道路三条本町線の現状と今後の見通しについてでございますが、軌道敷より西側部分につきましては、既に道路形態ができ上がり、部分的には供用も開始しております。

 御指摘の東側部分でございますが、当該都市計画道路上に存在する物件に係る権利者間の権利調整の難航により、工事着手に至らない状態でございます。しかしながら、この道路の重要性につきましては、十分に認識しておりますので、早期に着工できるよう努力してまいる所存でございます。

 以上です。



○副議長(矢追勇夫君) 福祉部長。



◎福祉部長(庄司健一君) お答えをいたします。

 ならやま会分場建設の場所選定に至った経緯、及び建設規模並びに授産内容についてでございますが、現在、障害者の通所授産施設として、社会福祉法人ならやま会が、仮称いずみ園・わかくさ園分場を県道木津横田線西側に面して、市内奈良阪町において建設中であります。この地を建設用地として選定された経緯は、平成五年、同じ奈良阪町地内に完成いたしております、いずみ園、わかくさ園があり、近隣という利便性とともに、一体的な活用ができ得ることや、土地購入価格と必要面積が分場建設計画に好条件であったことなどが決定に至った理由と、ならやま会の関係者から聞いております。

 次に、建設の規模でありますが、敷地面積は九百九十三・三五平方メートルで、建物については、仮称いずみ園分場が二百二十三・六五平方メートル、仮称わかくさ園分場が三百二・五一平方メートル、合わせて五百二十六・一六平方メートルであります。

 続いて、授産品の内容についてでございますが、主としてはパンの製造及び販売を予定しております。

 以上でございます。



○副議長(矢追勇夫君) 三十六番横田君。



◆三十六番(横田利孝君) 二問目は自席から行わせていただきます。

 まず、電線類の地中化事業の問題ですが、今御説明いただきまして、第四次五カ年計画に向けて取り組んでいくという桐木助役の御答弁も、意気込みも聞かせていただいたわけですが、先ほど部長の説明にもありましたけれども、いろいろキャブシステム、電線共同溝方式、また単独地中化あるいは無電柱化方式など、手法もいろいろありましてですね、場所によってもそれらを、手法を組み合わせていく必要があるんじゃないかと思うんですが、この事業を進める上で地元の協力を得るというのは当然ですけれども、いろんな聞くところによりますと、原則、例えば歩道は三・五メートル以上あった方がいいとか、いろいろ言われているようですが、それ以下のところは道路部分に埋めるとか、いろいろな方法でやられているみたいです。

 で、ただこの事業をですね、今、世界遺産都市・奈良と−−私は北海道ぐらいしかですね、まあ国外へ出たことないんですが、いろんな人から聞く話としても、ヨーロッパその他進んだ国々で、電柱が我が物顔、電線がクモの巣のようにですね、景観を破壊している、こういうところは、もう日本だけやということで、世界遺産登録の取り組みの中でもいろいろ伺って、これ何とかせないかんというね、あれしてほしいと伺っているんですが、そういう点で、この事業をですね、やっぱり大幅に促進していかなきゃならんじゃないかと、それがまた先ほど言った不況対策にもつながるんじゃないかと、そういったことでですね、これを思い切って促進していく上でですね、率直に言うて、なかなか進んでいないというように思うんですね。なかなか進まない原因がどこにあるのか、どういうところがネックになっているか、その辺についてもう一度建設部長にですね、率直にお尋ねしたいというように思います。

 それから、建築博とトリエンナーレについてでありますが、これは先ほども申し上げましたように、最初は市制百周年のですね、メーンイベントとして計画された。したがってですね、もし計画どおりやっていたら、ことしで終わっているはずであります。それが、バブルがはじけて見通しが立たない中で、一応最終二〇一〇年までということで延期となってですね、それにかわる百周年の大きな事業として、世界遺産登録の事業が取り組まれて、見事に実現したといいますか、実を結んだと。で、私は、市制百周年のメーン事業もですね、つまり世界遺産登録も成功したわけですし、世界建築博もですね、ここで打ちどめにすべきだと思うわけです。もしそうしないとですね、トリエンナーレもこれ、やっぱりやっていかないかん、三年に一回。二〇〇一年、二〇〇四年、二〇〇七年、場合によったら二〇一〇年までこれ引きずっていかなならん。三年に一回ですね、やるとなれば何だかんだやっぱりそれなりの格好もつけないかんと、ぶっちゃけた話しますと。そうすると、またお金もかかると。しかし、仮にですね、JR奈良駅周辺にビルが五つや六つ並んだとしてですね、それを世界建築博だと、見に来てくれと、世界の人に来てもらえるのかと、これはもうできない、できるはずがない。そんなむだな浪費はこの際ですね、もうやめるべきだと思います。

 で、私はちょっと前に、雑誌「月刊奈良」でですね、「涙で語る『わが人生の師』」というタイトルで、故高田好胤薬師寺管長の思い出やですね、管長の教えについて大川市長が語っておられる記事を拝見して、非常に興味深く読ませていただいたんですが、その中でね、読んでまして、市長は古都奈良の文化財がですね、世界遺産登録が決定となったら国際シンポジウムの開催なども考えていきたいというようなことを語っておられます。先日の遺産登録での記者会見でもそのような考えを、シンポジウムのことを述べておられたと思いますが、私は大変すばらしいなあと思って聞いておりました。

 今、奈良は、世界遺産登録を機に、イタリアのローマやフランスのパリ、ベルサイユなどのようにですね、名実ともに日本を代表する世界の奈良へと飛躍していくときだと思います。市長は、常々、この人類共通の財産、これを守るという問題は、戦争などによってこれを破壊してはならないんだということにもつながると、そういう意味では平和の一助になればという思いを語っておられましたが、私は以前にも述べましたけれども、人類がこの緑のすばらしい地球に誕生して、そうして幾多の文化をみずからの手でつくり上げてきた。しかしもう一方では、その同じ人類が戦争やその他によって、その文化を破壊してきた。こういう愚かなことはもうやめにして、人類の知恵とそしてお金を、これらのすばらしい自然とそして文化を守る、そして後世に伝えていく、もっといいものにして伝えていく、そういうことにこそ人類の知恵やお金を使うべきだと、こういう課題でもあるんじゃないかと、そういう意味ではね、この世界遺産を守りね、そして後世に伝えていく、もっといいものにして伝えていくというこの事業は、まさに平和の事業でもあると思うんです。そういう意味で、私は、この国際シンポジウム、世界遺産登録の多くの国々に呼びかけて、そうしてこの世界の奈良に集まっていただいて、一〇〇年会館ももうできます、そういう場所も含めて、この奈良の舞台でシンポジウムをやる、これは非常に意義も夢もある企画だなあというように受け取りました。

 ちょうど、ユネスコ・アジア事務所の奈良市への誘致の見通しも立ちました。先日、私は政府交渉にも参加して、文化庁の方からも来年度概算予算要求していると、奈良に持ってくるという意向も含めて確認してまいりました。そういう状況の中で、開催の意義も、今や見通しもない、つまりゼロとゼロですからこれはゼロと、意義も見通しもないこの世界建築博にかわるものとして、私は、むしろそういう国際シンポジウムなどやはり積極的に検討いただいたらどうかなと、このようにも思っています。

 ついでに申しておきますけれども、いつまで言うてんのかなと、世界建築博。もう世界建築博は、いいかげんにやめるべきだと、これは職員はもとより、多くの市民の声なき声であります。そのことを申し上げて、私は一般質問でありますので、市長に考えをお聞きしたいんですが、これは市長への要望にかえたいと思います。

 次に、JR奈良駅周辺の整備の問題であります。私は、もし、先ほど説明ありました杉ヶ町高畑線から三条本町線、この東西の幹線道路の整備が進まないと、JR周辺の整備はなかなか効果的に進まないと思います。しかもここは、市民の交通の利便を図る上でも、急ぐ必要があるというように思っているわけですが、同時に、昨日の答弁にもありましたけれども、JR連続立体との絡みも出てくる。したがって、私は、場合によっては、ここは区画整理から外して、例えば街路事業など他の手法で進めることも含めて、この際考えてはどうかというように思うんですが、都市計画部長の考えをお尋ねしたいと思います。

 次に、ならやま会の施設分場に通園する園生の交通安全対策の問題であります。聞くところによりますと、ここは知的障害者を持つわかくさ園の園児十人、身障のいずみ園の園児五人の十五人が通所することになっていますが、送迎用バスや自家用車などによる保護者送りや、乗り合いバスによる通所も考えられるというように思いますが、状況としてはどうなるのか、交通安全面で問題はないのかどうか、またどういう安全対策を考えておられるのか、具体的にお答えいただきたいと思います。

 私も青山その他に障害を持つ友人がおりまして、今のならやま会の、この二つの園ですけれども、いずみ園とわかくさ園ね、あこがもういっぱいだと、だからもっとふやしてほしいという要望も聞いております。したがって、先ほど説明、私率直に言うて、何であんなとこへ持っていったんかなと、ちょっと危ないでと思ったんですが、確かに近隣というか、一体的な活用という面はよくわかります。また、土地購入価格の面もあったんだろうと思いますので、それは理解できましたけれども、やはり交通安全問題が非常に心配であります。その点どういう対策を考えておられるのか、お答えいただきたいと思います。

 以上で二問終わります。



○副議長(矢追勇夫君) 建設部長。



◎建設部長(深井利雄君) お答え申し上げます。

 今後の電線類の地中化を推進していく上では、先ほども申し上げましたように、地域住民と電線管理者の協力が不可欠でございます。今後は、電線類地中化の必要性について御理解をいただくよう努力してまいりたいと、こういうふうに考えてございます。



○副議長(矢追勇夫君) 都市計画部長。



◎都市計画部長(藤岡啓太郎君) 自席よりお答えいたします。

 三条本町線の整備について、他の事業手法の導入も検討してはどうかというお話でございますけれども、議員御指摘いただいたとおり、土地区画整理事業は全体としては相当程度まで進んでおります。ですから、このような状況で他の手法を用いるということは、かえって混乱を招くのではないかと考えております。

 当三条本町線は、JRの奈良駅付近連続立体交差事業において、跨線橋の落橋時の迂回路として不可欠な路線でもございますので、一日も早く着工できますよう最大限の努力をしてまいりたいと考えております。

 以上です。



○副議長(矢追勇夫君) 福祉部長。



◎福祉部長(庄司健一君) お答えいたします。

 ならやま会分場施設完成後の園生の交通安全対策につきましては、家族の送迎による通園と、乗り合いバスの利用による通園が考えられます。まず、家族の送迎については、施設に対し左折を原則とすることを徹底するよう、既に指導を行っております。また、乗り合いバスを利用する園生については、通園時間帯に合わせて、要所要所に指導員を配置し、事故の防止に万全の体制を講ずるよう指導してまいります。

 以上でございます。



○副議長(矢追勇夫君) 三十六番横田君。



◆三十六番(横田利孝君) それではあと要望を含めまして一、二お尋ねしたいと思います。

 電線地中化事業、これはひとつよろしくお願いしたいというように思うんですが、それとの関連で、大川市長に一つだけ関連ということで要望をしておきたいと思います。

 世界遺産都市・奈良のまちづくりのためにですね、都市計画部の中に景観デザイン課をぜひ設置していただきたいと。建物や商業広告、町並みも含め、デザインは都市景観の重要な構成要素だと思います。デザインは、その国の文化度をあらわすとも言いますので、これはぜひ御検討をお願いしたいと思います。

 それから、JR駅前の問題ですが、部長の答弁にもありましたけれども、これはもう連続立体時には、つけかえ道路、迂回路としての必要も出てくるわけですから、これについては、努力していただくのはもちろんしていただいているんですが、ぜひ期間を区切ってでも強力にひとつ調整をしていただきたい、これももう要望にしておきたいと思います。

 それから、ならやま会の施設分場の件であります。園児の送り迎えなどは左折で、いわゆる道路をまたがるというようなことはしないというように、今指導しているということでありますが、ちょっと気になるんですが、ここでは製造したパンのですね、注文先への卸は当然のことですが、店頭で道を通る人などの通行人対象にもパンを販売してですね、コーヒーなど飲んでもらえるような喫茶コーナーもつくるというように伺ってるんですね。そうこうすれば車の出入りも多くなることも予想されますし、また青山からの車の出入り口でもあると。こういうことを考えると、本当に交通安全上大丈夫なんかなというようにやっぱりちょっと思うわけであります。その点で、園児がですね、交通事故に巻き込まれたりすることのないようにですね、安全面で絶対に抜かりのないように対策を講じていただきたいという思いで、もう一度、念押しになりますけれども、福祉部長にお尋ねしたいと思います。

 以上で私の三問終わらせていただきます。



○副議長(矢追勇夫君) 福祉部長。



◎福祉部長(庄司健一君) お答えいたします。

 授産品の販売等にかかわっての交通対策についてでございますが、施設への車の進入につきましては、先ほどお答えいたしましたとおり、左折を原則として、右折できない旨の警告看板を設置するよう指導してまいりたいと思っております。

 また、授産品の販売におきましても、ごく限られた数量でありますが、朝夕の混雑する時間帯をできるだけ避けるなど、交通安全対策に万全を期してまいりたいと思っております。

 以上でございます。



○副議長(矢追勇夫君) 議事の都合により、暫時休憩いたします。

   午後二時三十二分 休憩

   午後二時五十三分 再開



○副議長(矢追勇夫君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。

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○副議長(矢追勇夫君) 質疑並びに一般質問を続行いたします。

 八番大井君。

   (八番 大井国崇君 登壇)



◆八番(大井国崇君) 私は、通告いたしました数点について関係理事者に質問をいたします。

 まず初めに、環境対策について企画部長にお尋ねをいたします。私たちの日常生活や通常の事業活動が環境に大きな負荷をかけておりますことは、御承知のとおりであります。家庭からの雑排水による河川の水質汚濁、自動車の排ガスによる大気汚染、廃棄物の処理、さらには最近のダイオキシンや内分泌撹乱化学物質、いわゆる環境ホルモン等の環境汚染が深刻化してきております。これらの問題は、特定の地域の問題にとどまらず、地球温暖化、酸性雨、オゾン層の破壊等の地球環境にも大きな影響を及ぼしております。空間的な広がりを待つ問題として、また将来の子々孫々の世代にわたる時間的な広がりを持つ問題として、四次元的に人類の生存基盤にも深刻な影響を与えようとしております。今、環境問題は、シンク・グローバリー・アクト・ローカリーと言われるように、地球的規模で考え、実践は身近な地域から着実に対処することが極めて重要であります。

 そこで、我が党からは、平成八年十二月定例会で私より、本年三月定例会では岡本議員から、環境基本条例の制定並びに環境基本計画の策定を求めるとともに、毎年度の予算要望において要請してきたところであります。その都度、市長より、平成十年度をめどとして策定する旨御答弁をいただいておりますが、現在の進捗状況と、国際文化観光都市・奈良として環境行政にどのような特色を持って取り組もうとしておられるのか、お聞かせいただきたいと存じます。

 さらにはまた、現在進めておられるアイドリング・ストップの問題も、地球温暖化防止策として有効であります。アイドリング・ストップも基本計画の中に反映させるべきだと考えます。あわせてお答えをいただきたいと思います。

 次に、障害者福祉について福祉部長にお尋ねをいたします。障害者や高齢者を初め、だれもが家庭や地域で、健常者と同様に、ごく普通の自立した生活が送れるようにするというノーマライゼーションの理念に基づく福祉社会を建設することが待ち望まれております。また同時に、核家族や保護者の高齢化等による家庭での介護能力の低下で、介護支援、生活支援や社会復帰の拠点となる施設の充実が求められているところであります。

 そこで、身体障害者及び知的障害者の入所施設の充足度はどのような状況にあるのか、お伺いをいたします。

 次に、観光振興について経済部長並びに都市計画部長にお尋ねをいたします。我が奈良市は、観光によって成り立っている都市であると言っても決して過言ではないほど、本市の観光関連産業は、本市経済の中で重要な位置を占めております。このため、市行政も、観光関連諸団体も、一段と観光客誘致に努力されていることはよく承知をいたしております。例えば修学旅行・観光客の誘致宣伝、北和四市の広域観光宣伝、県と共催のライトアップ事業、奈良大和路観光キャンペーンなど、その努力に対しましては一定の評価をいたすところであります。しかしながら、過去七、八年間の観光客の減少傾向は依然として続いております。最近の大変深刻な消費不況の影響をもろに受け、今後もますます観光客の減少が懸念されるところであります。

 そこで、まず経済部長にお尋ねをいたします。第一番目、本年以降の傾向をどのように分析しておられるのでしょうか。第二番目、平成九年の交通機関別客数は、万単位の概算で、近鉄利用が約七百二十五万人、約五四%、自動車利用が約三百六十五万人、約二七%、JR利用が約二百五十万人、約二一%と聞き及んでおりますが、今後の交通機関別の増減をどのように見ておられるのか、お尋ねをしたいと思います。そして、第三番目といたしまして、本市の古都の文化財が世界遺産に登録されたという慶事を契機に、どのような観光客の誘致を計画されているか、以上三点お伺いいたします。

 続いて、都市計画部長にお尋ねをいたします。観光客が不快に思っていること、ひいては観光客の減の要因になっている一つとして、国道二十四号線、第二阪奈道路宝来ランプ以東の国道三〇八号、大宮通り、天理線、つまり国道三百六十九号等の幹線道路での交通渋滞が挙げられると思います。これらの対策については、平成六年度で総合渋滞対策支援モデル事業の実施都市の一つに指定され、その事業として、県がパーク・アンド・バスライドに取り組み、市が駐車場案内システムの導入に向けて取り組んでおられるのは承知しているところであります。

 そこで、お尋ねをいたしますが、これらの計画のうち、パーク・アンド・バスライドを今後どのように推進、強化しようとしておられるのか、現状をも含めてあわせてお伺いをいたします。

 第一問の質問の最後といたしまして、教育問題、とりわけ各学校での学習・指導について教育長にお尋ねをいたします。我が党の島崎議員がさきの代表質問の中でも述べられましたように、先ごろ文部省から、二〇〇二年実施予定の学校完全週五日制に対応した授業の指針となる小・中学校の新学習指導要領案が発表され、十年ぶりに改訂されようとしております。既に、学校現場では、その内容に対して大きな関心を持って論議されつつあり、特に総合的な学習の時間の設定のところでは、画期的な内容であるとして、その進め方について文部省にモデルを設定すべきであると要請する動きも出てきているほどであります。

 私は、文部省が示すモデルはあくまでもモデルであって、よき参考例として参考にはできるとは思いますが、この際、各学校が英知を絞り、オリジナリティーやアイデンティティーを持って創意と工夫を凝らして、独自の総合学習を企画立案することがより大事であろうと考えるものであります。そして、それらの内容を持ち寄って、各学校がともに比較検討しながら、より充実した内容で、奈良市立の学校群としての総合学習体系を構築していく必要があるのではないかと感じる次第であります。この新指導要領は、文部省の方針では、移行措置を経て二〇〇二年から完全実施としているようでありますので、市教育委員会としても、対応策を来年度から積極的に検討いただきたいと念願をするものであります。

 そこで、私は、これら新指導要領に基づいて編成される奈良市のカリキュラムの中に、少子・高齢社会の進展で、ますます重要となる福祉教育を、経済と文化の発展に対応した環境教育を、そしてこの十二月から施行されたNPO法に代表されるボランティア活動に対する認識と実践のボランティア教育を、さらには情報メディアの超高度化に伴い、既に試験的に実用化がなされつつある電子マネーあるいは電子決済などに対して、それらのシステムはもとより、賢い消費者になるための知識を習得せねばなりません。また、金融ビッグバンにより、ドルやユーロなど外国通貨がコンビニエンスストアでも流通します。消費者としてどうあるべきかを学ぶことができる、いわば消費者教育といった教育を、二十一世紀に必要となる教育分野を積極的にこの総合学習や選択履修の時間に取り入れる必要を痛感するものであります。さらに、強調して言うならば、当面はこれらのテーマを導入したモデル校を選定して取り組んではどうかと思うわけであります。教育長の御所見を伺いたいと存じます。

 これで私の第一問を終わります。



○副議長(矢追勇夫君) 企画部長。



◎企画部長(岡本信男君) 御質問にお答えいたします。

 環境基本条例、環境基本計画の進捗状況及びアイドリング・ストップ施策についてでございますが、本市の環境基本条例及び環境基本計画につきましては、数多くの歴史的文化遺産や、自然環境と一体となった良好な環境を保全、活用し、次の世代に継承していくことが重要であるという考えのもと、本年度において策定すべく作業を進めているところでございます。

 環境基本計画につきましては、今年度に基本的事項について環境審議会小委員会及び環境施策庁内検討会議で検討し、現在、庁内検討会議作業部会において具体的な施策の調整を図っているところでございます。環境基本条例につきましても、この基本計画と並行して進めているところでございます。

 アイドリング・ストップ施策につきましては、地球温暖化防止の観点から、環境基本計画とあわせて検討しているところでございます。また、午前中の松石議員の御質問に市長が答弁申し上げましたように、アイドリング・ストップに伴う運転手の方々の待機場所につきましても、現在検討しているところでございます。

 以上でございます。



○副議長(矢追勇夫君) 福祉部長。



◎福祉部長(庄司健一君) お答えいたします。

 身体障害者及び知的障害者の入所施設への充足状況についての御質問でございますが、まず身体障害者につきましては、現在、県内外の十施設に四十三名の方が入所、また知的障害者についても、県内外の二十二施設に百十名の方々が既に入所されております。しかしながら、待機者が身体障害者並びに知的障害者合わせて約三十名の方がおられる状況にあり、これらの方々は、主に福祉作業所等へ通所されておるのが実態でございます。今後は、社会福祉法人等と協議をしながら、入所施設の設置を働きかけてまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○副議長(矢追勇夫君) 経済部長。



◎経済部長(村田勝彦君) 大井議員の質問にお答えいたします。

 観光振興について三点の質問をいただきました。まず、入り込み観光者数の本年以降の傾向についてでございますが、平成三年から七年連続で、少しずつではございますが、観光客は減少を続けており、七年間の年平均では一・五%の減、平成九年は〇・五%の減となっております。この数字の動きから見る限り、減少傾向には一定の歯どめがかかったように考えられます。また、今春の朱雀門の完成や、今回の古都奈良の文化財の世界遺産への登録決定で、奈良が世界から注目されており、今後は微動ながら上昇に向かうことが予想されます。さらに、二十一世紀の大阪圏まで目を広げますと、二〇〇一年には日本ユニバーサルスタジオの開園、二〇〇二年のサッカーワールドカップの開催、二〇〇八年のオリンピック誘致など計画されており、近代都市大阪の特性を生かしたこれらの取り組みと文化・歴史にはぐくまれた奈良との連携で、積極的に観光客誘致に取り組んでいきたいと考えております。

 次に、観光客が利用する交通機関別の今後の利用動向についてでございますが、ここ数年の交通機関別利用者数で特徴的なことは、平成八年から九年にかけての自動車利用が約一五%と急激な伸びを示しております。この原因として考えられますのは、比較的近場を訪ねる観光や旅行の増加、また第二阪奈有料道路の開通等も影響していると思われます。さらに、最近の大きな話題である明石海峡大橋の開通の自動車交通量の多さは群を抜いており、この例からも判断できることとして、近距離での観光は、圧倒的に車利用に人気があることが考えられます。しかしながら、奈良市内の道路及び駐車場は、観光シーズンには飽和状態となっておりますので、今後は、JRや近鉄と共同して列車利用の利便性を宣伝していきたいと考えております。

 最後に、世界遺産登録という慶事を契機に、どのような観光客の誘致を計画しているかという御質問でございます。世界遺産を単に観光資源としてとらえるのではなく、世界遺産の意義と理念をも踏まえて観光客誘致を考えていきたいと思います。例えば誘致宣伝施策として、世界遺産登録の発表の日に、奈良市内のほか首都圏にもタブロイド版の「大和催事記号外」を発行いたしました。その中で、世界遺産をめぐる観光ルートの紹介、PR等のほか、世界遺産の意義と文化財の認識を強く訴えてまいりました。さらには、インターネットは、奈良市のホームページと国際観光振興会のホームページに、世界遺産の特集を載せております。また、世界遺産の価値をPRするために、CD−ROMの制作を現在進めております。その中で、奈良の存在価値と魅力を訴えるとともに、このCD−ROMを修学旅行実施校に贈ることで、修学旅行誘致とも結びつけたいと思っております。ほかにも、世界遺産登録という歴史的な瞬間に古都奈良の文化財の姿を記録にとどめ、将来への保全、継承と活用のための写真集も制作を進めております。このように、今までの見る観光から学ぶ観光への新たな展開を推進してまいりたいと考えております。

 また、多くの外国の方に奈良を訪れていただくために、国のウエルカムプラン21にも対応して、国際標示板の設置等外国人の受け入れの環境整備を進めるとともに、ホテル、旅館、バス会社などのように独自の観光客誘致計画を練っていただいている観光関連事業者や関係機関・団体と連携しつつ観光客の増加に結びつけたいと考えております。

 以上です。



○副議長(矢追勇夫君) 都市計画部長。



◎都市計画部長(藤岡啓太郎君) 質問にお答えいたします。

 パーク・アンド・バスライドにつきましては、本市中心部への流入交通の抑制策といたしまして、平成二年から奈良県において実施されております。現在は、奈良阪と大安寺の二カ所で合計六百台の駐車場を確保し、観光シーズンの日曜・祝祭日に限り実施されております。奈良県におかれましては、今後も新たにパーク・アンド・バスライド用の駐車場を確保すべく鋭意努力されておるところと聞いております。

 以上です。



○副議長(矢追勇夫君) 教育長。



◎教育長(河合利一君) お答えをいたします。

 新学習指導要領によります総合的な学習の時間での学習・指導についてでございますけども、次期の学習指導要領案では、小・中学校に各学校の創意工夫を生かした教育活動として、総合的な学習の時間が新設されることになってございます。そこでは、例えば御指摘ございましたように、国際理解、情報、環境、福祉・健康、消費生活などの横断的な、しかも総合的な課題、児童・生徒の興味・関心に基づく課題、地域や学校の特色に応じた課題などについて、学校の実態に即した学習活動を行うことになってございます。また、これらの学習活動を行うに当たりましては、ボランティア活動などのいわゆる社会的体験を積極的に取り入れるよう配慮することになってございます。

 このように、学習指導要領にその名称や教科書もなく、また特定の内容が示されず、学校の創意工夫が求められている趣旨を尊重いたしまして、教育委員会といたしましては、研究指定学校等において、各学校がこの趣旨に沿って特色ある教育活動を展開できるよう指導、助言に努めてまいりたいと、このように考えてございます。

 以上です。



○副議長(矢追勇夫君) 八番大井君。



◆八番(大井国崇君) 第二問は自席より行わせていただきたいと思います。第二問は要望といたします。

 まず、環境対策、環境行政について企画部長より答弁をいただきました。環境基本条例及び環境基本計画の双方について、さらにはまたアイドリング・ストップの施策について積極的に提案すべく、今、意欲的に取り組んでいただいていることを評価いたすものであります。

 昨年の地球温暖化防止京都会議、いわゆるCOP3でございますが、またことしのブエノスアイレス会議を通して、温暖化防止交渉の論議も急速に進んでいるようでございますが、さてその具体策ということになりますと、先進国の間でも、あるいはまた途上国の間でも、あるいはまた先進国と途上国との間におきましても多くの難問が山積をいたしております。しかしながら、この環境問題の解決には、私たち一人一人がライフスタイルを、環境に優しい、環境に負荷のかからないものへと転換していく必要がございます。ことしの十月に地球温暖化対策の推進に関する法律が公布されましたが、地方自治体の役割も一段と重要になってくると思います。

 そこで、要望でございますが、春日原始林を初め古都奈良の文化財が世界文化遺産に登録されたわけでございますので、これらの世界遺産を含む歴史環境とか、あるいは自然環境を良好な状態で、我々市民が次の世代に引き継いでいく使命と責任があると思います。このためにも、総合的な環境保全の施策をですね、環境基本計画の中で十分に検討をいただきたいなと、かように要望する次第でございます。また、本市におきましても、この地球温暖化防止のためにですね、低公害車の積極的な導入を図られるようにあわせて要望をしておきたいと思います。

 次に、障害者福祉に関しまして福祉部長より答弁をいただきました。現在ある福祉作業所の増設を働きかけるなど拡張を図っていただいて、有意義に働ける場の確保に一段と努力を払っていただきたいと思いますし、あわせまして在宅福祉のさらなる充実に努めていただくように要望をしておきたいと思います。

 次に、観光の振興につきまして経済部長並びに都市計画部長から答弁をいただきました。パーク・アンド・ライドについて一点要望しておきたいと思います。県も本市も、それぞれに演ずるべき役割に対して努力いただいていることは評価いたすところでございます。しかしながら、パーク・アンド・ライドの拠点が本市観光の正面入り口、導入口に位置していないことが、観光客にパーク・アンド・バスライドが十分に根づかない要因の一つになっているのではないかなと思いますし、規模的な広がりも十分でない原因の一つにもなっているのではないかと考えるわけでございます。そういう意味から、私は、奈良公園の入り口、導入路となっている大宮通りや三条通りにも近くて、そしてまた、今後観光客の誘致が大きく期待できる平城宮跡にも近いという、そういうような地理的条件を満たす位置に、パーク・アンド・バスライドの拠点を新たに整備することが肝要であると考えるわけでございます。

 これは、今後県とも、また関係機関や団体とも十二分に相談もし、議論もしなくてはならないことではございますけれども、例えば一例としまして、この奈良市役所と目と鼻の先にあります奈良県営プール及び奈良県営プールの駐車場を活用して、パーク・アンド・バスライドの拠点として整備し直すことも一案ではないだろうかと考えるわけでございます。もちろん、この県営プールは、大切な県の施設でありますし、県民の健康増進や体力づくり、水泳の競技場、あるいは教育の場としてかけがえのない施設であることはもちろんでございますし、絶対に欠くべからざる施設であることは言うまでもございません。

 私は決して、これらをなくしてしまえとか、廃止してしまえとかというような暴論を吐くものでは断じてありませんが、ただ県営プールが使用されているのは夏の一時期だけであって、オフシーズンはあいている状態にあるわけであります。奈良公園にも近い、また平城宮跡にも近い、三条通りに面している、大宮通りとは一つの信号で接する、この貴重な土地、空間を効率的に利用することの意義は大変大きいのではないかと思うわけでございます。立体化してプールと併存することも考えられますし、効率的な活用の手法はいろいろあるんではないかと考えられます。また、JR奈良駅西口の地下駐車場や三条通りのトランジットモールなどとの連携、連動も考えられると思います。ぜひですね、県や関係機関あるいは関係諸団体等々と大いに論議をいただいて、本市のパーク・アンド・バスライドの将来構想をですね、ぜひ練り上げていただくように要望をしておきたいと思います。

 最後に、学習・指導、教育行政に関しましては、教育長から新学習指導要領案を踏まえた今後の教育のあり方について、私の質問に沿った答弁をいただきました。私は、二十一世紀の教育はつまるところ人間尊重の教育、人権を守る教育、生命尊厳の教育であろうと信じます。教育長から御答弁がありました方向に沿っての教育の行政を推進いただくよう要望いたしまして、私の質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。



○副議長(矢追勇夫君) お諮りいたします。

 本日の会議はこの程度で打ち切り、明九日午前十時より本会議を再開して、質疑並びに一般質問を行いたいと思いますが、そのようにいたしまして御異議ございませんか。

   (「異議なし」と呼ぶ者あり)



○副議長(矢追勇夫君) 異議なしと認めます。

 よって、そのように決定いたします。

 本日は、これで散会いたします。

   午後三時二十四分 散会

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 地方自治法第123条第2項の規定によりここに署名する。

     奈良市議会議長   浅川清一

     奈良市議会副議長  矢追勇夫

     奈良市議会議員   山中賢司

     奈良市議会議員   森 純男

     奈良市議会議員   日和佐穣甫