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奈良県 奈良市

平成13年  9月 定例会 09月06日−02号




平成13年  9月 定例会 − 09月06日−02号









平成13年  9月 定例会



平成13年奈良市議会9月定例会会議録(第2号)

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   平成13年9月6日(木曜日)午前10時12分開議

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 議事日程

  日程第1 報告第30号 平成12年度奈良市歳入歳出決算の認定について

       報告第31号 平成12年度奈良市宅地造成事業費特別会計決算の認定について

       報告第32号 平成12年度奈良市水道事業会計決算の認定について

       報告第33号 平成12年度奈良市簡易水道事業会計決算の認定について

  日程第2 議案第73号 平成13年度奈良市一般会計補正予算(第1号)

       議案第74号 平成13年度奈良市下水道事業費特別会計補正予算(第1号)

       議案第75号 平成13年度奈良市国民健康保険特別会計補正予算(第1号)

       議案第76号 平成13年度奈良市老人保健特別会計補正予算(第1号)

       議案第77号 平成13年度奈良市土地区画整理事業特別会計補正予算(第1号)

       議案第78号 平成13年度奈良市公共用地取得事業特別会計補正予算(第1号)

       議案第79号 平成13年度奈良市介護保険特別会計補正予算(第1号)

       議案第80号 奈良市の議会の議員及び長の選挙における選挙運動の公費負担に関する条例の一部改正について

       議案第81号 奈良市地域ふれあい会館条例の一部改正について

       議案第82号 奈良市体育施設条例の一部改正について

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 本日の会議に付した事件

  第1、日程に同じ

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 出席議員(42名)

                     1番   藤本孝幸君

                     2番   松村和夫君

                     3番   山口 誠君

                     4番   矢野兵治君

                     5番   土田敏朗君

                     6番   中木良夫君

                     7番   高杉美根子君

                     8番   大橋雪子君

                     9番   高橋克己君

                    10番   松岡克彦君

                    11番   山口裕司君

                    12番   中村篤子君

                    13番   榧木義秀君

                    14番   池田慎久君

                    15番   上原 雋君

                    16番   松田末作君

                    17番   森田一成君

                    18番   蔵之上政春君

                    19番   金野秀一君

                    20番   大井国崇君

                    21番   岡田佐代子君

                    22番   黒川恵三君

                    23番   西本守直君

                    24番   原田栄子君

                    25番   矢追勇夫君

                    26番   峠 宏明君

                    27番   吉田文彦君

                    28番   山本 清君

                    29番   堀田征男君

                    30番   森 純男君

                    31番   船越義治君

                    32番   岡本志郎君

                    33番   松石聖一君

                    34番   日和佐穣甫君

                    35番   小林照代君

                    36番   横田利孝君

                    37番   大谷 督君

                    38番   中西義次君

                    39番   米澤 保君

                    42番   和田晴夫君

                    43番   横井健二君

                    44番   橋本和信君

 欠席議員(2名)

                    40番   浅川清一君

                    41番   中村重信君

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 説明のため出席した者

                 市長       大川靖則君

                 助役       南田昭典君

                 収入役      岡本信男君

                 市長公室長    前田憲一郎君

                 企画部長     南畑幸則君

                 総務部長     中嶋 肇君

                 税務部長     南 哲也君

                 市民部長     庄司健一君

                 民生部長     笠原俊彦君

                 福祉部長     丸野俊雄君

                 環境清美部長   香村侃彦君

                 経済部長     北川健五君

                 建設部長     大花章義君

                 都市計画部長   松田幸俊君

                 都市整備部長   吉村隼鷹君

                 水道局長     福田惠一君

                 業務部長     中村 誠君

                 給水部長     木田 享君

                 浄水部長     乾口 朗君

                 消防局長     松田久雄君

                 教育委員長    南浦小糸君

                 教育長      冷水 毅君

                 教育総務部長   林 英典君

                 社会教育部長   西久保武志君

                 監査委員     吉田 肇君

                 総務部次長

                 財政課長事務取扱 中和田 守君

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 議会事務局職員出席者

                 議会事務局長   遠藤忠臣

                 議会事務局次長

                 庶務課長事務取扱 小林 勉

                 議事課長     吉村安弘

                 調査課長     植田英夫

                 議事課長補佐   前川純二

                 調査課長補佐   中西康之

                 議事係長     福井俊史

                 速記       谷口藤男

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   午前十時十二分 開議



○議長(山本清君) 休会前に引き続き、会議を開きます。

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△日程第一 報告第三十号 平成十二年度奈良市歳入歳出決算の認定について 外十三件(質疑並びに一般質問)



○議長(山本清君) 直ちに日程に入ります。

 日程第一、報告第三十号 平成十二年度奈良市歳入歳出決算の認定についてより報告第三十三号までの決算四件及び日程第二、議案第七十三号 平成十三年度奈良市一般会計補正予算より議案第八十二号までの十議案、以上十四件を一括して議題といたします。

 本件につきましては、既に去る三日の本会議において大川市長より説明を受けておりますので、これより質疑並びに一般質問を行います。

 通告がございますので、発言を許します。

 まず、代表質問を行います。

 十四番池田君。

  (十四番 池田慎久君 登壇)



◆十四番(池田慎久君) 私は、交政会を代表し、通告しております数点について、市長、教育長に質問をさせていただきます。

 質問に入ります前に、若干申し上げたいと思います。本市議会は、今定例会初日に杉岡華邨氏を本市の名誉市民として顕彰することに同意いたしました。勲三等瑞宝章、文化勲章を受章され、仮名書の第一人者として活躍されている氏は、本市の誇りであり、名誉市民として顕彰されることはまことに喜ばしい限りであります。今後も書を通じて本市の書道文化発展に御尽力を賜り、ますます御活躍いただきますようお願い申し上げる次第であります。

 また、来る九月二十一日から二十五日にかけて、西安市、慶州市との第二回姉妹三都市親善体育大会が予定されております。ところで、教科書問題や小泉総理の靖国神社参拝問題で、このスポーツ大会の開催が危惧されておりましたが、予定どおり開催されるとのことでございます。我が交政会といたしましても、国際親善奈良市議会議員連盟を通じて、両市との友好親善に努めていることから、予定どおり開催されることに大きな喜びを感じるとともに、安堵しているところでございます。これを契機に、今後さらに友好親善が図られるよう努めていきたいと存じます。

 さて、二十一世紀に入り、はや九カ月が過ぎようとしております。二十一世紀の幕あけであります二〇〇一年の九カ月間を振り返ってみますと、昨年末には緩やかながら改善の方向にあった景気の状況は、年がかわるとともに減速傾向になり、先般発表された八月の月例経済報告では、景気はさらに悪化しているとの判断が示されました。七月には、完全失業率が五%に達し、長引く株価の下落もあって、社会全体に閉塞感を漂わせる大変な状況が続いております。そんな中で、四月二十六日に、七八%と過去最高の支持率を得て、小泉新内閣がスタートいたしました。

 小泉首相は、五月七日、就任後初の衆議院本会議における所信表明演説で、構造改革なくして日本の再生と発展はないという信念のもとで、新世紀維新とも言うべき改革を断行したいと述べ、二十一世紀にふさわしい経済・社会システムを確立する考えを表明いたしました。構造改革なくして景気回復はないとの考えのもとに、二年から三年以内の不良債権の最終処理、二十一世紀の環境にふさわしい競争的な経済システムをつくるための徹底的な規制改革の推進、財政健全化の第一歩として、二〇〇二年度予算での国債発行を三十兆円以下に抑制するなどを目標とする経済・財政の構造改革の断行、また、民間にできることは民間にゆだね、地方にできることは地方にゆだねるとの原則に基づき、行政の構造改革の実現、さらに、教育、社会保障、環境問題等について、制度の改革と意識の転換を図り、新たな国づくりを担う人材を育てるための教育改革、安心できる社会保障制度の再構築など、聖域なき構造改革に取り組む姿勢を鮮明にいたしました。そして、構造改革のための七つの改革プログラムを示し、その一つである地方の自律・活性化プログラムでは、地方の潜在力の発揮を求めております。そのため、市町村再編の促進や国庫補助負担金の整理・合理化、地方交付税制度の見直し、地方税の充実確保などの必要性を述べています。まさに地方独自の力量が問われる時代に入ってまいります。

 我が奈良市におきましても、国の構造改革に関することや、中核市の移行に当たっては行財政改革などの課題が多くあります。その課題に対処するとともに、地方分権の最たるものと言われている中核市移行後は、奈良市独自の判断で行政を推し進めていかなければなりません。市長のリーダーとしての政治判断がますます重要となってくるのではないでしょうか。そういう観点から、今後の行財政運営など当面する本市の課題について、質問をさせていただきます。

 まず、平成十二年度決算についてお伺いいたします。平成十二年度当初予算は、厳しい財政状況のもと、徹底した行財政改革への取り組みを推進することとして編成されました。その決算状況につきまして、一般会計の実質収支は八億三千六百三十一万二百八十四円の黒字決算となったようであります。歳入のうち市税収入は、長引く景気の低迷を受けて、個人市民税が前年度に比べ十八億七千百二十万円の減少、さらには、地価の下落や評価がえに伴う既存家屋の評価額の減少により、固定資産税も七億七千七百二十四万七千円の減少、都市計画税が二億一千七十七万六千円減少したことなどにより、市税収入が前年度比三十億三千百九十一万三千円の減少となりました。一方、歳出におきましては、行財政改革を推進されるとともに、各事業の緊急性、重要性を考慮し、限られた財源の重点的配分と経費支出の効率化に努められました。そうした御努力の結果、財務指標における経常収支比率一・二ポイント、公債費比率〇・二ポイントの改善が見られております。しかしながら、将来にわたって景気の大幅な回復が望めない状況の中で、引き続き厳しい財政運営を強いられることになりますが、平成十二年度決算について、どのように分析されているのか、さらに今後の財政運営について、市長のお考えをお聞かせいただきたいと思います。

 次に、奈良市土地開発公社の経営の健全化についてお伺いいたします。この件につきましては、私は、昨年の基本構想特別委員会でも取り上げ、当時の桐木助役に、三百六十億円以上に上る保有土地の抜本的な解消に向け、お考えをお伺いしたところでありますが、現在までの健全化に向けた取り組みについて、お聞かせください。

 次に、バランスシートについてお伺いいたします。本年二月の総務財政委員会で、平成十一年度決算に基づく本市のバランスシートが発表されました。私は、かねてより、このバランスシートの作成について、当局にお願いしてきたところでありますが、私は、このバランスシートを単に義務的に作成するのではなく、これをいかに利用し、参考にしながら、これからの行財政改革に生かすかがポイントであると思います。とりわけバランスシートと連動して、行政コスト計算書やキャッシュフローなどの書類を作成し、今後の市政運営に生かしていく必要があると思いますが、市長のお考えをお聞かせいただきたいと思います。

 次に、中核市移行に向けての準備状況についてお伺いいたします。去る八月二十八日、大川市長より総務大臣あて、奈良市の中核市指定の申し出書が提出されました。これにより、予定どおり来年四月一日から中核市移行がほぼ決定になったと言えると思いますが、この件について数点お伺いいたします。

 まず、中核市移行に伴う関連条例や規則等の整備状況はどのようになっているのでしょうか。二点目として、組織の執行体制について、どのようになっていますか。三点目に、産業廃棄物関係の業務を企画部において所管されると伺っておりますが、その準備状況は、どのようになっているのでしょうか。四点目に、市民への周知について、これからの予定をお聞かせください。五点目に、保健所など施設の整備状況はどのようになっていますか。以上五点について、お答えいただきたいと思います。

 次に、都市基盤の整備についてお伺いいたします。JR奈良駅周辺のまちづくりにおけるシルキア奈良について、数点お尋ねいたしたいと思います。このJR奈良駅前の整備については、シルクロードタウン21計画に基づきまして進められてきた大規模なプロジェクト事業であります。当時の構想では、確かに日本全体の景気がよく、絶頂期が続くとの見通しから、市民を初め各関係機関も、駅前は国際文化観光都市・奈良の玄関口にふさわしい施設ができ、にぎわいと活性化が図れるまちになるであろうと、だれもが予想していたと思います。しかしながら、計画時点から現在を見ますと、土地区画整理事業による基盤の整備については、おおむね順調に進んでいると思いますが、その後のバブル経済崩壊により日本経済の低迷化時代を迎え、百貨店、情報センターは中止、また、東側のホテルについても見直しをせざるを得ない状況となっております。これでは、本来望ましい町並み形成ができたとは言いがたく、駅前周辺ににぎわいが持てないのではないかと思慮されます。このことから、再開発ビル内の商業施設につきましても、そのあおりを受け、シルキア奈良の運営状況がよくなく、また、奈良市市街地開発株式会社が運営していることについても、その改善が指摘されております。このような状況の中、今定例会に二億九千万円の補正予算案が示されておりますが、この二億九千万円の使途について、市長に御説明いただきたいと存じます。

 二点目に、現在入居しているシルキア奈良の一、二階のテナントを一階部分に集約し、二階部分に文化的施設を導入させるとの計画を伺っておりますが、なぜこの時期に補正予算を計上してでも整理しなければならないのでしょうか。また、なぜこの場所に文化的施設を計画されるのか。去る八月二十七日の内示会では、カルチャーセンターを導入するとも御説明がありましたが、具体的にどのように利用しようとされているのか、お伺いしたいと思います。

 さらに三点目として、この作業をどのように進めていかれる予定なのか。いつまでに店舗を整理・集約し、いつから文化的施設をオープンさせるのか、お答えいただきたいと思います。そのスケジュールについて、具体的にお示しいただきたいと思います。

 四点目として、今後も引き続き一階店舗部分のテナント運営を奈良市市街地開発株式会社にさせようと考えておられるのか、もしそうであるならば、いつまでとお考えなのか、お答えいただきたいと思います。

 五点目として、今日までの経営状況を見ておりますと、健全経営には相当の努力、抜本的な立て直しの方策が必要であると思います。各テナントとの契約条件の整理は言うまでもなく、床の所有者からの床借り上げ料の料金設定が大きく影響してくることから、現在の借り受け料が適正なのかどうか、その見直しについて、床の所有者との折衝はどのようになっていますか。以上の点について、市長のお考えをお示しいただきたいと思います。

 次に、近鉄西大寺駅周辺整備についてお伺いいたします。当地区は、奈良市の副都心として発展し、鉄道の重要な結節点であるとともに、その周辺は、世界遺産にも指定された平城宮跡に隣接しており、また、奈良市の西部市街地と中央市街地の接点にあるといった立地特性を持っております。しかしながら、駅前広場や道路などの公共施設が十分整備されておらず、周辺における慢性的な交通渋滞が生じ、土地利用も商業施設や共同住宅、駐車場が混在し、まちとしての一体性に欠けている現状にあります。このため、駅前広場、道路等の都市基盤の整備と土地の高度利用を図るべく再開発事業を都市計画決定されたわけでありますが、バブル経済の崩壊や長引く経済情勢の低迷から、去る平成十一年三月の奈良県公共事業評価監視委員会において、再開発事業の中止もやむなしと判断され、奈良市もこの事業を断念したわけであります。あれから既に二年余りが経過しておりますが、いまだ再整備の具体的な内容が見えてきません。

 そこで、私は、先般、八月二十一日の建設委員会で、この西大寺駅周辺のまちづくりについて質問し、都市計画部長から、地権者の合意を得た上でということで、次の三つの答弁をいただきました。一、北側の駅前広場面積をもとに近い状態に戻したいということ。二、再開発区域内の土地利用を促すため、区域内に六メートルの区画道路を設置したいこと。また、駅の周辺に防災公園を整備していくことや、駅前を通っている県道谷田奈良線が大変ふくそうしていることから、バイパス的な道路も計画しているということ。加えて、西大寺一条線の早期の供用開始を目指すということ。三、近鉄西大寺駅付近の連続立体交差事業との兼ね合いもありますが、北と南を結ぶアンダーパス道路も考えていきたいということ。さらに、これらすべてを完成させるためには、地元合意がなされるとの前提でありますが、十年で完成させる目標で整備を進めていくとの答弁が、南田助役、都市計画部長からございましたが、これらの事柄について、どのように進めようとされているのか、市長のお考えを具体的にお聞かせいただきたいと思います。

 次に、国立奈良病院についてお尋ねいたします。厚生労働省(旧厚生省)が、平成十一年三月に国立病院・療養所の再編成計画見直しにおいて、国立奈良病院を廃止し、国立療養所西奈良病院に統合するという計画を発表したことは既に御承知のことと思います。国立奈良病院は、第二次救急病院、小児二次救急受け入れ病院として、本市の医療に極めて重要な役割を担っており、また、本市で唯一、ストーマ(人工肛門)外来を実施し、また、がん検診・治療、ターミナルケア、脳神経外科等の専門分野で高度な医療機能を備えた身近な総合病院として、広く市民に利用され、信頼されてまいりました。また、昨年十二月一日に閣議決定された行政改革大綱において、平成十一年三月の再編成見直し計画による追加対象施設についても、平成十三年度末を目途に施設の廃止を含む対処方策を決定し、着実に実施することとされました。これを着実に実施されるとなれば、今後の国立奈良病院の方向に不安を生じかねません。さらに、地域にとっても国立奈良病院が担う中核医療機関としての役割は大きく、医療の後退は避けなければならないと考えます。

 そこで、国立奈良病院の後医療について必要な協議を行うため、国、県、市、医師会等で再編成協議会を設置し、後医療の必要性を検討していると、さきの厚生委員会でも報告あったところでございますが、市長は、この統廃合についてどのようなお考えをお持ちなのか、お聞かせいただきたいと思います。

 次に、京阪奈新線についてお伺いいたします。京阪奈新線は、大阪の都心部と関西文化学術研究都市へのアクセスとして計画され、第一期工事として、まず生駒駅から登美ヶ丘駅までの区間を、平成十七年秋の開通を目指し進められている鉄道整備事業であります。この鉄道が開通しますと、奈良市北西部の住民にとって利便性が高まり、とりわけ朝夕の近鉄奈良線の混雑緩和につながるものと、地域住民は大きな期待と計画どおりの完成を心待ちにいたしております。そんな中で八月十五日、国土交通省が、国の補助を受けて建設・計画中の全国の鉄道十七路線のうち、京阪奈新線を含む十四路線の完成時期を原則三年から五年延期する方向で調整に入ったとの報道がありました。この報道は、開業への期待度が非常に高いだけに地域住民には不安が募っております。京阪奈新線の現状と、この国の方針決定について、市長はどのように感じておられますか、お聞かせいただきたいと思います。

 次に、本市の教育改革について、教育長にお尋ねいたします。今、子供たちを取り巻く環境が大きく変化し、学校教育、家庭教育、地域教育の連携の希薄さにより、子供たちが加害者・被害者となる事件・事故が絶え間なく起こっております。国においては、教育改革国民会議が打ち出した十七の提言をもとに、大きな教育改革を進めようとしております。そして、二〇〇一年を教育新生元年と位置づけ、二十一世紀教育新生プラン、いわゆるレインボープラン、七つの重点戦略を発表しました。このプランは、基礎学力の向上を図ること、多様な奉仕・体験活動の推進、楽しく安心できる学習環境の整備などを掲げ、こられを推進させることにより、学校、家庭、地域が新しく生まれ変わり、学校がよくなり、教育が変わることを目指しております。本市においても、これらの国のプラン、戦略に沿う形で、また、子供たちを中心に考えたときにどうあるべきかということを考え、教育改革を断行しなければならないと考えます。私は、かねてより、この教育改革について、議会でも再三質問なり、提言を行ってまいりました。そして、私は、本市の教育改革について、次の三つの柱に基づいて取り組むべきと考えております。

 その三つのテーマとは、まず教育内容の改革・改善についてであります。教育内容の改革・改善については、二〇〇二年の新学習指導要領に基づき、総合的な学習の時間の適正な運用や道徳の時間の強化・拡充、そして社会体験学習など選択履修科目の拡大とその効果的な実施を図ること。二つ目に、教職員の資質の向上についてであります。教職員の資質の向上については、教員の社会体験、例えば民間企業の職場体験や中核市移行後の職員研修体制について、さらに、校長先生それぞれに経営感覚を身につけていただき、リーダーシップを発揮できる環境を整えること。三つ目に、市教育委員会の改革・改善であります。市教委の改革・改善につきましては、もっともっと開かれた学校づくりを推進することや校区制度のあり方を見直し、弾力的に再編成することが必要であると思います。これらはすぐに取り組める、また、すぐにでもやらなければならない大変重要なテーマ、課題であると考えております。これら教育改革について、教育長の御所見をお聞かせいただきたいと思います。

 最後に、生涯学習の振興についてお伺いいたします。本市におきましては、本年三月、生涯学習の振興の目的により、財団法人奈良市生涯学習財団が設立されました。財団が設立され、半年が経過しようとしておりますが、現在の状況をお聞かせいただきたいと思います。また、このたび平成十三年度の財団職員の採用募集がされたようでありますが、その募集状況についても御説明いただきたいと思います。

 次に、IT講習について、本市でも四月より毎月市内各所で実施されておりますが、これまでの受講者数、実施講座数、応募者数、さらに男女比率と年齢構成について、御説明をお願いいたしたいと存じます。

 以上で私の第一問を終わります。



○議長(山本清君) 市長。

  (市長 大川靖則君 登壇)



◎市長(大川靖則君) 十四番池田議員の御質問にお答えをさせていただきます。

 まず、平成十二年度の決算につきましてでございます。これにつきましては、一般会計におきまして、歳入歳出の差し引きである形式収支は二十億二千四百万円であり、このうち翌年度に繰り越すべき財源を控除した後の実質収支は八億三千六百万円の黒字となっております。しかしながら、このことは、昨今の景気低迷の影響で、歳入の根幹をなす市税につきましては対前年比五・四%のマイナスとなったこと等により、やむなく財政調整基金や減債基金を取り崩した結果であります。財務指標における経常収支比率や公債費比率は若干改善しているものの、大変厳しい状況にあるということは、私たちは肝に銘じているところでもございます。

 次に、今後の財政運営についてでございますが、今年度より始まりました第三次総合計画の着実な遂行、また、来年度から中核市への移行等により、行政需要はますます高まってくるものと思っております。したがって、行財政改革をも含め、将来の収支見通しをしっかりと見きわめ、財政の健全化計画を立てて、財政運営を図っていく必要があると考えております。現在、その作業を進めているところでございます。

 次に、土地開発公社の経営状況についてでございますが、財政状況に留意しながら事業の推進を図っているところでございます。経済情勢の変化や取得事業の見直し等により保有期間が長くなった土地が累増する等、その経営状況は厳しさを増しているところでもございます。奈良市におきましては、昨年七月の国の土地開発公社経営健全化対策に関する通知を受けておりますが、奈良市独自の土地開発公社の経営健全化計画を策定することに、現在、その作業を進めているところでございます。その内容は、現在保有土地の簿価総額三百六十一億を十カ年にて、約二分の一の百七十七億程度の保有量に軽減しようとするものであります。いずれにいたしましても、第三次総合計画や財政状況及び公債費の負担適正化との整合性を図った上で、本年度中の作成を予定しているところでございます。

 次に、バランスシートの行政コスト計算書についてでございますが、本年三月、総務省より、その作成の指針が示されたところでございます。これにつきましては、地方公共団体の活動実績に関する情報の把握や、行政活動の効率性、費用対効果の検討などに役立つものと思われます。その作成につきましては、今後十分前向きにもって検討を進めていきたいと思っております。

 次に、中核市関係でございます。中核市の関係条例につきましては、十二月の議会に提案すべく、鋭意作業を進める努力をしているところでございます。また、関連規則、要綱等については、来年一月末をめどに作業を進めさせていただきます。

 次に、組織の執行体制についてでございますが、行政組織条例の改正については、十二月議会に提案すべく、現在、細部にわたって事務分掌の見直しを行っているところでございます。見直しに当たっては、現行の事務と移譲を受ける事務との関連性や市民ニーズを十分に配慮したものといたしたいと存じております。

 次に、産業廃棄物関係の準備状況についてでございますが、産業廃棄物関係の業務についても、引き続き県との協議を行っているところでございます。準備のための専任体制など機構についても検討し、移行に万全を期してまいりたいと考えております。十月一日より、環境交通課の中で、その体制を整えてまいります。

 次に、市民への周知についてでございますが、これまでも市民だよりへの掲載等を行ってまいりましたが、中核市指定の政令公布時期に合わせて−−これは大体十月の末と思っております、合わせて全世帯へのパンフレット配布や市内歩道橋などへの横断幕の掲出、公用車へのウインドーシールの貼付、電光掲示板の利用等々を予定いたしております。また今回、補正予算の審議をお願いいたしておりますように、講演会やパネル展を開催し、さらに市民に中核市移行への機運が盛り上がるように努めてまいりたいと存じております。

 次に、保健所などの施設整備状況についてでございますが、移行時は、現在の奈良保健所を借用して保健所業務を開始いたしますが、三階の検査室については、移行時からおおむね約半年間で改良工事を行わなければなりません。したがって、この間、食品衛生法に定められた検査につきましては、大森町の農協のところにございます県衛生研究所の設備機器を共同利用させていただこうと思っております。また、犬の抑留施設については、保健所敷地内の犬の一時預かり所を本年度内に改修する予定でございます。なお、計量法関係施設として、市庁舎裏側の倉庫を計量検査室として使用するため、現在、改修工事を行っているところでございます。

 次に、シルキア奈良についてでございます。シルキア奈良に関する二億九千万円の補償費等の内容についての御質問でございますが、テナントを一階に集約することによる退店補償、二階から一階への店舗移動に伴う工事補償、一階で残る店舗の縮小・移動に伴う工事補償と諸経費を計上させていただいております。

 次に、なぜこの時期にテナントを整理して、二階に文化施設等を入れるのかという御質問でございますが、長引く経済不況によって店舗の売り上げが非常に伸び悩んでいることと、加えて、JR奈良駅の東西部分が分断していることによって人の往来も現状で推移すれば、家賃収入はとても見込めるような状況ではございません。連続立体交差事業による東西分断の解消も平成二十二年まで要することを考慮すれば、今ここで決断をしなければならないという思いでもございます。あわせて、二十一世紀は文化の時代とも言われております。奈良市には、文化教養のための施設がまだまだ不足をいたしておりますので、これを活用させていただきたいと存じているところでございます。

 次に、テナントの整理と施設の導入についてでございますが、今議会で予算の御議決をいただければ、今年度中をめどに一階部分へ集約できるように、その交渉を行ってまいりたいと思っております。また、後利用につきましては、それが終わりますと、早急に利用できるようにいたしたいと思っております。

 次に、一階のテナント経営を引き続き市街地開発株式会社に運営させるのかという御質問でございますが、これにつきましては、当初予定をいたしておりました経済状況が非常に低迷をいたしております。したがって、今後は、地権者とも十分話し合いをしながら、そうした問題についても再検討、また、あるいは見直しもしていかなければならないのではなかろうかと、このように思っているところでもございます。

 次に、会社の健全運営のための床所有者からの借り上げ料金の設定が大きく影響するが云々の質問でございますが、賃借料につきましては、地価の下落あるいは周囲の賃貸料も十分に参考にして、これから地権者の方々と、その旨の話し合いもしていかなければならないと思っております。

 次に、近鉄西大寺駅北地区の関係についてでございますが、近鉄西大寺駅北地区の再開発事業につきましては、長引く経済情勢の低迷によって中止をいたしました。その代替事業として、街路事業を中心とした事業の実施をしていくことで一定の整理をし、今、国土交通省と協議を行っているところでございます。また、北側の旧正強学園跡地を含む周辺の密集市街地での対策といたしましては、同学園跡地の再開発計画と整合性を図って、年度内での都市計画決定を目指して防災公園計画の検討を進めているところでもございます。

 そして、南北のアンダーパス道路でつなぐ整備についてでありますが、連続立体交差事業を実施する方策もございます。これから国土交通省を交えて、そうしたことの協議を進め、早急にその方針を立ててまいりたいと存じております。先日も、ある国会議員から、この問題についてのプロジェクトチームをつくっていこうという大きな御支援をいただいているところでございます。

 次に、国立奈良病院の統廃合についてでございますが、国立奈良病院の統廃合については、廃止となる国立奈良病院の存続・拡充を厚生労働省に要望してきたところでございます。このことについては、昨年に閣議決定された行政改革大綱において、平成十三年度末をめどに施設の廃止を含む対処方策を決定し、着実に実施することとされており、厚生労働省からは、再編成計画は政府の方針であり、撤回はあり得ないと聞いております。しかし、中心市街地の地域医療として大きく役割を果たしてきました国立奈良病院の地域医療等については、今後何らかの形で継続を、存続をしていただきたいというふうに願っているところでもございます。したがって、今後は、そうした機関と、また、あるいは医師会等々ともよく協議を進めてまいりたいと思っております。

 次に、京阪奈新線の進捗状況でありますが、現在は車庫造成工事に取りかかっており、今年度からはトンネル工事に着手し、平成十四年度からは白庭駅舎及び橋梁の建設工事、平成十五年度は登美ヶ丘駅舎、北大和駅舎の建設、平成十六年度から線路工事、電気工事に取りかかる予定でございます。平成十七年度には工事検査と手直し工事後、試運転を行い、開業を迎えるということになっております。

 次に、京阪奈新線の開業がおくれるとの新聞報道等でございますが、事実関係を確認するため、奈良県を通じ国土交通省鉄道局に問い合わせたところ、個別プロジェクトの予算額については、年末の都市鉄道全体予算の概算決定を経て、年度末までに最終決定されるものであり、現段階では白紙の状態であると聞いております。一方、先月、閣議で決定された平成十四年度の予算の概算要求基準では、公共事業関係費総額を対前年比で一〇%削減する方針となっており、これを都市鉄道関係予算に当てはめた場合、都市鉄道全体としては、その所要額を確保することが困難になります。京阪奈新線は、都市再生に大きく寄与するプロジェクトであることから、今後、関係機関に予定どおりの完成を目指した事業の運営について、強く要望をしてまいりたいと思っております。

 以上でございます。



○議長(山本清君) 教育長。



◎教育長(冷水毅君) お答えをいたします。

 本市の教育改革についてのお尋ねでございますが、まず教育内容についてでございますが、平成十二、十三年度は、新学習指導要領に基づく教育の完全実施へ向けての移行期となっておりますが、各学校におきましては、新設された総合的な学習の時間について研修を深めながら、単なる知識の習得や理解にとどまらず、今日的な課題等について具体的な問題の発見、課題設定の能力や問題解決能力等を育てることを目指して、適切な時間設定のもとに準備を進めております。また、道徳教育につきましては、年三十五時間の道徳の時間の確実な確保を図るとともに、その指導内容につきましても充実を図っていきたいと考えております。

 次に、中学校における選択履修科目についても、各中学校で必修教科と選択教科のバランスを考えながら、さまざまな活動や体験学習を取り入れたり、グループ学習を行うなど、復習や座学に偏った補充学習とならないよう、教育課程を編成する工夫をしております。今後、さらに選択教科の内容を生徒に詳しく提示して、適切なガイダンスを行うなどの工夫をしながら、選択履修科目の拡大に対応していきたいと考えております。

 次に、教職員の資質向上についてでございますが、教職員の職場体験等の社会体験研修につきましては、現在、県立教育研究所で行われております初任者研修及び五カ年経験者研修の中で、民間企業から講師を招いた研修や社会体験研修を行うなどしております。また、本年度は、県教育委員会が実施しております一年間の民間企業への派遣研修に二名を参加させており、非常に効果的な研修を受けております。来年度からは、中核市移行後は、そういった研修も含め、より効果のある研修体制を設定してまいりたいと考えております。また、各学校の独自性や特色を出すためには、校長が、例えば学校園活性化対策推進事業の予算を経営者的な感覚で執行するなど、管理から経営へという認識を新たにして、リーダーシップを発揮していくことが重要であると考えております。

 次に、市教委の教育改革についての御質問でございますが、学校の教育は学校のみがつくるという観点ではなく、地域とともにつくり上げていくという新たな学校文化を構築するとともに、さまざまな分野で活躍しておられる教育的資産や教育的力量をお持ちの多くの地域人材を活用しながら、学校教育の活性化を図ることが必要であると考えております。

 次に、平成九年一月二十七日付で、文部省初等中等局長から、通学区域制度の弾力的運用についての通知があり、本市においても、年度途中の転居、地理的な理由や身体的な理由等がある場合は、保護者からの申し出により指定学校の変更を認めております。また、不登校やいじめの対応を理由とする場合については、学校長の意見を聞きながら、弾力的に運用しているところでもございます。今後は、各学校の過密・過疎の状況を的確に把握し、本市の実情に即した校区制度の望ましいあり方について、通学区域検討委員会の意見を聞きながら、校区制度の弾力的な運用を図り、教育環境の整備を進めてまいりたいと考えております。

 次に、生涯学習の振興について、生涯学習財団の現状と財団職員募集状況について御質問でございますが、生涯学習財団の現状と財団職員募集状況については、本年四月から公民館の管理運営を生涯学習財団に委託しており、財団の目的を達成するため、職員採用事務を進めております。公民館は総合的社会教育施設であり、職員も社会教育主事資格等の専門性を求められるとともに、特技を生かして公民館活動を主体的に進められる人材を求めることとし、募集を行いましたところ、応募者が三十三人であり、内訳は男性十六人、女性十七人、年齢は二十歳代二十四人、三十歳代八人、四十歳代一人で、平均年齢は二十七・六歳となっております。今後の予定は、今月十六日に第一次試験を行い、その結果をもとに第二次試験を実施し、十一月に採用する予定でございます。今回の募集は、年度途中の採用であったことや、大学が夏季休業期間中であったため、有資格卒業者に対する周知が十分でなかったこと、さらに卒業見込みの方は対象外としたことなどが、応募者が少なかった主な要因ではないかと考えております。今後は、さらに幅広く人材を求めていくため、卒業見込み者を含めて、より一層広く周知を図りながら、十四年度採用予定者の募集の準備を進めてまいりたいと考えております。

 以上でございます。(池田議員「済みません。IT講習のことについて答弁漏れ……。」と呼ぶ)



◎市長(大川靖則君) 失礼しました。生涯学習の振興のIT講習の状況についてでございますが、IT講習は、昨年度、国においてIT講習推進特別交付金として補正予算措置をされ、本市でも本年四月以降、約一万二千名の受講を目標に実施をしてまいりました。実施状況についてでございますが、八月末現在二百七十一講座を開催し、応募者延べ一万二千四百二十人で、受講者は約四千名になっております。また、募集当初は約八倍の応募がありましたが、五カ月を経過した現在では、応募も約一・二倍と落ちついております。受講者別に見ますと、女性が六七%と占めており、六十歳以上の高齢者で三八%となっております。パソコンを利用する機会が多いと思われた三十歳未満の若い人たちの受講は、三・六%にとどまっておるということでございますが、これはもう既に技術が習得されているものと思います。パソコンに触れる人のすそ野拡大が図れており、今後は市民の情報格差の解消につながるものと考えております。

 以上です。



○議長(山本清君) 十四番池田君。



◆十四番(池田慎久君) 二問目は自席から行わさせていただきたいと思います。

 まず、中核市の関係で市長に、生涯学習の関係で教育長に再質問をさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

 まず、中核市移行についてでありますが、来年四月一日の移行に向けて着々と準備が進んでいるようであります。ただいまの市長の御答弁では、当面、県の保健所施設を借用して業務を開始するとのことでありますが、現在の保健所は、施設の老朽化であったりとか、あるいは駐車場が狭隘であるなど、業務面や市民サービスの面でもいかがなものかと思います。早急に市独自の保健所を建設することが必要であると考えますが、この点について、市長の御所見をお聞かせいただきたいと思います。

 次に、生涯学習の振興についてでありますが、生涯学習財団の現状について、いろいろと市民の方からも伺いました。春からですね、この半年間、余り職員の、各地区館のですね、体制であったりとか、あるいは事業内容もあんまり目立って変わってないと、変わったように感じられないというようなお話も伺っております。ただいま御説明ありましたように、今回募集をされまして、十一月から、これまでの館長さん一人、それから職員さん一人の体制から、今回の募集で四名体制に移行される予定というふうにも伺っております。しかしながらですね、今の答弁を伺いますと、募集定員四十七名のうち三十三名ですかね、の応募しかなかったと。当然、一次、二次の試験があるわけで、この三十三名が全員受かると、採用されるということも限らないと思うんですが、また、今これ御答弁もあったように応募のですね、平均年齢が二十七・六歳ということで、平均年齢が非常に若いということもあってですね、私、十一月から配属なってもですね、すぐに彼らが企画立案して、公民館事業に反映させる、いわゆる住民のですね、ニーズを満たすということも困難かと思うわけであります。

 公民館のそもそもの財団化につきましては、より身近で、より専門的で、市民や社会、時代のニーズに合った多種多様な事業を展開し、利用者の立場に立った柔軟な運営を行っていくために実施されたものであります。現在の業務以外にも、その目的を達するためにですね、今の間に、例えば地域住民のニーズを調査したり、あるいは地域でお住まいのすばらしい知識や技能、また経験をお持ちの方を掘り起こす、そういった作業というものもですね、やはり今の間にしとくということも、即スムーズなですね、その目的を達するためには必要なことだろうというふうに思います。そして、先ほど市長の方からありました、とりわけIT化の関連でですね、今ありましたようにIT講習の実施状況を見ましても、その学習意欲は非常に高いことが伺えると思います。これは、これまでになかった分野の新しいニーズであると思うんですね、生涯学習においてですね。ぜひこういったニーズを的確に把握していただきまして、市民にとって魅力ある公民館づくりを進めていただきたいと思います。

 そこで、教育長にお尋ねしますが、今後の生涯学習財団の運営について、どのように考えておられるのかということと、あわせてIT講習を引き続き生涯学習の、社会教育の分野で引き継いで実施していただきたいと思いますが、いかがお考えでしょうか、お答えいただきたいと思います。

 あとは、要望なり意見、提言を述べさせていただきたいと思います。

 まず、シルキア奈良についてでありますが、ただいま市長より詳細に御説明をいただきました。私は、かねてよりこのJR奈良駅周辺のまちづくりについて、このプロジェクトが順調に整備され、奈良の玄関口にふさわしい町並みを実現してほしいな、そんなふうに願っておりましたが、バブル経済崩壊のあおりを受け、事業が予定どおり進まず、今日の状態に至っております。市長のただいまの答弁によりますと、しばらくの間は引き続き市街地開発株式会社にシルキア奈良を運営させていくということのようであります。これは、これまでですね、市が主導的にこの事業を進めてこられた経過から、行政としてそれなりの責任を果たしていかなければならないということであろうかと思います。しかしながら、市街地開発株式会社の経営が不健全な状況になることが予想されるなら、今回のようなてこ入れもやむを得ない、そのように思いますが、また一方で、現行の床の所有者との賃料の引き下げ交渉も行う必要があろうかと思います。今後、もしテナント収入と賃料のバランスがさらに悪化するようでありましたら、市街地開発株式会社のテナント運営からの撤退も視野に入れ、強い決意で対処していただきたいと思います。これは要望にさせていただきます。意見として承りおきいただきたいと思います。

 それから、国立奈良病院についてでありますが、この問題につきましては、市議会といたしましても、地域住民の信頼にこたえ得る現有機能を有した医療施設として存続・拡充されるよう要望し、意見書も決議した経緯がございます。したがいまして、国立奈良病院の後医療の確保につきましては、市民の意向に十分沿えるような形で対処していただくことを強く要望させていただきます。

 それから、京阪奈新線の問題につきましては、ただいま白紙の状態ということでございます。大変心配されるわけですが、市長おっしゃいましたように、引き続き関係各機関に強く働きかけしていただきまして、予定どおりスムーズに開業できますようによろしくお願いしたいと思います。

 教育の問題につきましては、また違う場で、委員会の場で質問させていただきたいと思います。

 最後に、行財政運営についてでありますが、将来にわたって景気の大幅な回復が見込めない状況の中で、山積する課題をきちんと解決し、市民ニーズを満たし、市民が安心して生活していける奈良を創造していかなければならない、そのように思います。また、本年度よりスタートした第三次総合計画や、来年四月一日の中核市移行に伴い、行政需要はますます高まってくることが予想されます。大川市長の強いリーダーシップのもと、私が提案いたしましたバランスシートの有効な利用とあわせて、行政コスト計算書やキャッシュフローなどを作成していただきたいと思います。また、土地開発公社の経営の健全化計画を速やかに策定していただきたいと思います。

 そして、九月三日発行のですね、プレジデントという雑誌を見させていただきました。ここに奈良市の市長のインタビュー記事が出ておりまして、本当にすばらしい内容だなというふうに思いました。市制百周年や世界遺産の登録を着実にこなしてこられ、また今回の中核市昇格ということで、大川市長におかれましては、すばらしい実績と自信を持って、この厳しい状況を乗り切っていただきたいというふうに思います。そして、中核市奈良の初代市長として、個性あふれ魅力のあるまちづくりに邁進されますよう要望いたしまして、また二問目のお答えをいただきまして私の質問を終わりたいと思います。



○議長(山本清君) 市長。



◎市長(大川靖則君) お答えをいたします。

 保健所の建設についてでございますが、向こう五年間を県の保健所を貸していただくと、こういうことになってございます。この間に奈良市独自の保健所として建設を進めていく今準備を進めておりますし、また交付税関係もございます。そうしたことについても、総務省の方とも十分打ち合わせをしながら早期に対処をさせていただきたいと思っております。

 以上です。



○議長(山本清君) 教育長。



◎教育長(冷水毅君) 今後の生涯学習財団の予定とIT講習についてのお尋ねでございますが、今後の生涯学習財団の予定でございますが、職員配置後のスムーズな職務遂行に必要となる実務研修等を十分に実施するとともに、採用職員の専門知識を生かしまして地域社会の実態や学習課題等の基礎的調査の実施など、地域の学習ニーズの把握と分析に努めてまいりたいと考えております。

 次に、IT講習についてでございますが、多くの市民の皆さんにとってIT化の流れは、まさしく二十一世紀の時代の流れであり、生涯学習の大きな学習課題の柱の一つであると考えております。したがいまして、現在のIT講習会を受講された市民の皆さんの熱意と成果を生かしながら、まだ講習を受講されていない方も含めて、IT化社会の推進が生涯学習のステップアップにつながるよう、公民館の講座の中で取り組むように検討をしてまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(山本清君) 十七番森田君。

  (十七番 森田一成君 登壇)



◆十七番(森田一成君) 政友会を代表いたしまして、市長、教育長にお尋ねいたします。

 まず、平成十二年度決算について、市長にお尋ねします。平成十二年度決算の実質収支は、一般会計で八億三千六百万、特別会計で五億四千二百万の黒字で、実質単年度収支も、一般、特別両会計ともに黒字となっています。景気の落ち込みの影響などで、国、地方ともに厳しい財政状況の中で、本市においては、二十一世紀へ向けた世界都市・奈良としての発展のため、また第二期基本計画の最終年度として、世界遺産を生かしたまちづくり、環境保全施策の展開、介護保険制度など福祉施策の推進、学校教育や社会教育の充実、都市基盤整備など、主要な施策の成果説明書にもありますように、市民福祉の向上を図るために数々の施策を推進された上で黒字決算となったことは一定の評価をいたすものであります。

 この決算の内容についてでありますが、市長から提出されました平成十二年度歳入歳出決算書や監査委員の審査意見書によれば、歳入の主なものを平成十一年度と比較すると、市税が三十一億六千四百万円、国庫支出金が四十三億四百万円の減と大幅な減収となっています。反対に十一年度より収入がふえている主なものには、利子割交付金の二十二億八千百万円、地方交付税の二十一億二千七百万円があります。また、市債についても二十三億五千万円の増となっており、歳入全体では十一年度よりも五億一千二百万の増となっているところであります。

 しかし、利子割交付金については、平成二年ごろの高い預金利率のときに預け入れられた郵便貯金が十年後の今満期を迎え、多くの利子税収入があるためであります。その後の急激な預金利率の低下により、利子割交付金は、今後はどんどん減収となることが予想され、現在のゼロ金利では、今後、全くと言っていいほど当てにできません。地方交付税につきましても、国は地方交付税制度の抜本的な見直しを柱とする地方財政の構造改革に着手する方針であり、今後の交付税収入は不透明であります。公債費の年度末現在高の推移につきましても、この五年間で六百三十八億円ふえております。その五年間の内訳は、平成八年度は百六十四億円、九年度は百六十六億円、十年度は百七十八億円、十一年度は七十億円、十二年度は六十億円となっています。十二年度の増加額は十年度の三分の一になっており、財源のやりくりをされた努力の結果だとは思いますが、八年度、九年度、十年度にふえている分の後年度負担が心配であり、そうしたことを考えると、公債費も抑制していかなければなりません。

 このような決算状況は、監査委員の審査意見書にあります財務分析比率に如実にあらわれております。ここ五年間の財務分析比率は、一を超えると余裕があるとされる財政力指数は、平成八年度の〇・九九〇を最高に、五年間毎年低下しており、十二年度は〇・八八一となっていること、八〇%を超えると弾力性を失いつつあるとされている経常収支比率は、平成九年度の九四・五%をピークに低下しているものの、十二年度は九〇・七%で、依然として高い水準で推移し、硬直化の傾向にあること、さらに、一〇%程度が望ましいとされている公債費比率についても、平成十年度の一六・六%をピークに低下しているものの、十二年度は一六・〇%で、依然として高い水準にあります。

 そこで、市長にお尋ねします。このような厳しい決算状況を既に認識しておられることとは思いますが、経済の大幅な成長が望めない中にあって、主たる財源である市税収入の増が期待できず、今後ますます厳しくなることが予想される財源の確保について、どのように考えておられるのか、さらに、こうした厳しい状況の中で、今後の財政運営の方針について、市長の御所見をお聞かせください。

 次に、庁舎の安全管理についてお尋ねします。近年の社会情勢はますます悪くなって、犯罪もこれまでに考えもつかないところで突発的に行われています。最近では、池田小学校の事件のように、だれもが予測のつかない犯罪が発生いたしました。この事件では、幼い子供の命が多数奪われたのであります。本市学校関係では、これらの防犯対策として監視カメラの設置、サイレンつきハンドマイクの配備などをされると聞いています。このような異常な犯罪は所を選ぶことはありません。もし市の本庁舎の事務室内で起こった場合、市民を巻き込むこととなります。ついては、このような事件が発生した場合、どのような対応を考えておられるのか、また対策はあるのか、お答えください。

 次に、ライト・レール・トランジットの取り組みについてお尋ねいたします。かねがね市長から、市民生活並びに世界遺産を初めとする数多くの文化財や豊かな自然を守るため、本市においては、いろんな施策が講じられておるところであります。我が政友会でも、LRTにつきましては、さまざまな観点からお尋ねをしてまいりました。今般、その導入を目指して、市役所職員から構成するプロジェクトチームを発足させ、第一回の合同会議を去る七月十六日に開催されたと報道されていたところであります。そこで、このプロジェクトチームの役割とLRT導入に向けた今後の取り組みについて、市長にお尋ねする次第であります。

 次に、観光行政についてお尋ねいたします。平城京遷都以来約千三百年の歴史を誇る奈良市には、千二百五十回続いた東大寺二月堂のお水取りや、八百六十六回目を迎える春日若宮おん祭など、歴史に彩られた伝統行事が数多くあり、これが奈良観光の大きな魅力となって世界から観光客を集めることとなっていますが、最近の行事を見てみると、市長も先日の招集あいさつの中で述べられていたように、燈花会やバサラ祭りといった新しい催しが観光客や市民に支持を得ています。また、市長の提案する温泉構想など、従来にない積極的な観光に対する姿勢が目立ちますが、これらの催しや構想の現状と今後について、お伺いいたします。

 観光行政に関連して、さらにもう一点お尋ねいたします。JR奈良駅周辺整備について、少しお尋ねしたいと存じます。御承知のとおりJR奈良駅周辺は、現在は昔の面影がほとんどなくなり、まちづくりそのものの重要な課題であったことが忘れられ、あのバブル経済の破綻による後遺現象ばかりを取り上げられ、せっかく駅周辺の未来に向けた都市政策が、中途半端な状況で終える環境をつくろうと思っているように思えてなりません。鉄道立体化が完成すれば、東西が自由に行き来でき、飛躍的に周辺の活性化が図れることになるのは目に見えているわけで、ぜひともなし遂げねばならない事業と思っております。今回、シルキア奈良の業績問題から発展している予算上程も、駅前の再開発ビルも含め、周辺のまちづくりは国際文化観光都市・奈良にふさわしいものとして、市民を初め多くの方々から賛意をいただいたまちづくりをやっていこうとしたわけでありますから、せっかく多額の事業費を投入し、道路などの基盤整備も一定の成果を上げているわけで、今後さらに鉄道の高架事業が完成すれば、東西の分断状況は解消され、市の長年の懸案事項が解消されることになります。その途上で今回の上程となったわけでありますから、市長としての今後の取り組みについて、どう考えておられるのかだけは、ただしておきたいと思います。いかがでしょうか。

 次に、教育問題に移ります。以下数点について、教育長からお答えをいただきたいと思います。

 相変わらず凶悪異様な事件が連日マスコミで報じられております。これらの事件の中では、十七歳問題を初めとして、未成年の子供たちの犯罪が大きなウエートを占めております。なぜこれほどまでに他人の権利や自由を奪うことに一顧だにすることのできない人間がふえてきたのでありましょうか。子供たちだけを批判することはできません。大人がどのような姿勢で子供たちを育てているのでありましょうか。幼げない子供の命を奪う親、物心つかない子供をあたかも愛玩物であるかのごとく扱い、あるいは、つくるのが面倒くさいという理由で、みずからも食べないことに合わせて、成長過程にある子供に朝食を与えていないなど、学校教育で子供たちを預かるまでに、子供たちは既に十分に反社会的な家庭教育を受けて、集団の中に送り込まれてくるのであります。子供たちの集団不適応からくる学級崩壊は、こうした物心つくまでに受けた家庭での教育によって引き起こされていると分析して大きな誤りはないと思います。

 県においては、平成十二年四月に家庭教育部を教育研究所に設置して、家庭教育の重要性をアピールしております。また、去る七月に施行された社会教育法では、市町村の教育事務として、「家庭教育に関する学習の機会を提供するための講座の開設及び集会の開催並びにこれらの奨励に関すること。」を新たに追加することと同時に、社会教育委員の選任要件として、「家庭教育の向上に資する活動を行う者」を追加し、さらに公民館運営審議会の委員についても、同様の選任要件をつけ加えております。このような社会教育法の改正を実りあるものとして実現していくためには、やはり学校教育と社会教育が一体となって、次代を担う子供たちの育成を目指そうとするものであろうことは疑いのないところであります。

 そこで、本市の教育委員会では、これまで学校教育と社会教育の連携をどのように図ってこられたか、また、今後、特に教育が大きな改革のときを迎える平成十四年度からは、どのような施策を考えておられるのか、お尋ねいたします。

 次に、新しい学習指導要領のもとで取り組まれる総合学習においては、国際理解や人権と並んで環境がキーワードの一つとなっております。望ましい自然環境、生活環境、学習環境がいかにあるべきか、それを守るためにはどうすればよいか、あるいは、それらを単に保護するだけではなく、さらにレベルアップするためにはどのようなことができるか、国際的には京都議定書に基づいて排出権取引なる新しい環境への取り組みが世界的に行われようとしている今日、環境教育の必要性はますます高まっております。

 古い話でございますが、今からおおよそ三十年くらい前、私がまだ中学生のころのことであります。今の国道三〇九号線沿い忍辱山では、道路沿いの両側に湿原が広がり、いわゆる忍辱山湿原でありますが、これらの湿原では、当時、まだ独特の生物環境が保たれておりました。春のノハナショウブから夏のミミカキグサ、サギソウ、秋のサワギキョウなどの植物からハッチョウトンボといった希少種の昆虫まで、学術的にもすぐれた標本地でありました。しかし、保護策がとられなかったため、現在は道路の一部、あるいは倉庫の敷地などになっており、固有の動植物の姿は見られなくなっており、まことに残念なことであります。

 そこで、安定した生活環境を持った動植物の生息空間、すなわちビオトープを環境教育の手法として、学校や社会教育施設の一部に取り入れることについてどのように考えておられるか、お尋ねいたします。

 次に、さきの池田小学校の事件以来、開かれた学校という考え方に消極的な意識が芽生えているというような意見があります。不審な外来者から学校を守るという観点から、校門を閉じる学校がふえ、このことが開かれた学校を目指すことに水を差すというものであります。果たしてそうでありましょうか。開かれた学校とは、だれかれなしに自由に学校に出入りできるというところからスタートするのでありましょうか。学校の常識は世間の非常識とやゆされておりますが、これは学校や教育が社会との情報交換を怠ってきた結果、学校内の教員集団の社会認識が固定化されてしまい、地域と学校内とで意識にずれが生じ、教員の考え方が社会に受け入れられなくなってしまっていると考えます。学校は、地域や保護者に対してディスクロージャー、情報の開示を行うとともに、アカウンタビリティー、説明責任を果たさなければなりません。このことができて初めて、学校に対しても必要かつ適切な情報がもたらされるのであります。このような状況が、すなわち開かれた学校と言えるのではないでしょうか。したがいまして、校門の開閉と開かれた学校を結びつけることは、問題の本質を見失う危惧があります。

 そこで、学校の情報交換の手段として考えられることは、既に行われているように、連絡帳による保護者との情報交換、学級便り、学校便り、校長通信などによる学校からの情報発信があります。これらに加えて、平成十二年度から施行されている学校評議員制度は、校長の諮問機関的色彩の強い制度ではありますが、より適切な学校評議員制度の運用のためには、学校評議員に対する包み隠しのない情報提供が必要となるのであります。前置きが大変長くなりましたが、開かれた学校づくりに欠くことのできない学校評議員の制度について、教育委員会はどのように考えておられるのか、お尋ねします。

 続いて、教育長にお尋ねいたします。公民館は、社会教育法第二十条にあるように、地域住民のために、実際生活に即する教育、学術及び文化に関する各種の事業を行い、もって住民の教養の向上、健康の増進、情操の純化を図り、生活文化の振興、社会福祉の増進に寄与することを目的として設置されたものですが、さらに社会教育法の眼目ともいえる第三条の趣旨と最も合った施設と考えます。さきの国会で、教育改革関連法案として審議が進められてきた社会教育法の一部を改正する法律が実に四十二年ぶりに改正され、七月十一日に公布、施行されました。今回の改正は、家庭や地域の教育力を向上させるため体制整備を図るとともに、社会教育と学校教育、家庭教育との連携を促進目的としています。この中でも、社会教育施設としての公民館が、その一翼を担うべきであるとうたわれており、その重要性がうかがえます。現在、奈良市の各公民館で実施されている数々の自主事業については、時代に応じた講座や地域住民の要望に応じた講座等、それぞれにおいて検討、企画されたものではあると思いますが、中学校区ということから考えますと、もっと地域住民に還元していくべきものがあるのではないかと考えます。

 さて、公民館は生涯学習の拠点、仲間づくりの拠点であるという観点から、今後、地域住民により一層魅力ある公民館としてどのような運営をしていくのか、教育長にお尋ねいたします。

 以上で第一問を終わります。



○議長(山本清君) 市長。

  (市長 大川靖則君 登壇)



◎市長(大川靖則君) 十七番森田議員の御質問にお答えをさせていただきます。

 財政状況についての一番でございますが、厳しい財政状況の中、財源の確保についてということでございます。まず、歳入の根幹をなす市税の適正かつ着実な徴収に努めていかなければならないということでございますし、また、その他の収入につきましても、使用料、手数料等の見直しを行い、受益者負担の適正化を図るほか、行財政改革の推進により事業の廃止を含む見直しを徹底して行うことによって、歳出を削減し、また財源の確保をすることも大切であると、そのように考えているところでございます。

 今後の財政運営の方針についてでございますが、経済情勢の急激な好転は今のところ望めない状況でもあり、本市の財政状況も当分厳しい状況が続くのではなかろうかと存じております。したがいまして、市税収入や地方交付税等歳入の的確な見通しを立てて、将来にわたる財政フレームをしっかりと構築した中で、住民の要望に的確にこたえるべく、財源の重点的かつ効率的な配分に努めることによって、健全な財政運営を図ることができると思っております。

 次に、庁舎の管理についてでございますが、警備員が昼夜勤務をいたしており、庁内外の巡回・巡視を行っております。不審者等の入庁に際して、その目的をただすとともに、庁舎に用件のない場合は退去をさせるなど、監視体制に重点を置きながら安全管理の維持に努めているのが現状でございます。事務室内での突発的な対応につきましては、各所管課長の判断で、来庁市民及び職員への身体に支障を及ぼすおそれがある場合は、管財課への連絡を行い、警察署への要請を行うということにいたしております。しかしながら、最近の異常な事件への対策については、具体的に今のところは決まっていないのでありますが、市民の安全を第一に考え、より具体的な安全管理マニュアル等を早急に検討してまいりたいと思っております。

 次に、ライト・レール・トランジットについてでございますが、この取り組みにつきましては、LRTを推進させるために、市の職員十七名で構成するプロジェクトチームを七月に発足をしたところでございます。このプロジェクトチームは、資金計画・許認可・推進体制等研究部会と軌道・建設等研究部会とで構成をさせていただいております。先進都市を調査研究してまいりますとともに、多くの研究課題を把握し、整理してまいりたいと考えているところでございます。なお、一定の成果が出てまいりましたら、国、県、警察署、交通事業関係者から成る推進体制を整えてまいりたいと思っております。

 次に、観光行政の積極的な観光施策についてでございますが、これにつきましては、燈花会とバサラ祭りは、どちらもことしで三年目を迎えました。いずれも多くの観光客を来ていただき、燈花会は奈良の雰囲気に合う催し、バサラ祭りは今までの奈良にない祭りとして、好対照ですが、共通点は多くの市民ボランティアによって支えられているということでございます。しかも若いボランティア自身が楽しみながら催しを盛り上げていることが、非常に特筆をできるものではないかと思っております。今後は、招集あいさつでも申し上げましたように、奈良の伝統行事として定着するように支援をしてまいりたいと思っております。また、温泉構想につきましては、商工会議所、観光協会、旅館組合から成る研究会を発足しており、今年度をめどに需要量をまとめ上げるべく進めてもらっているところでございます。いずれにいたしましても、歴史的・伝統的な行事とともに、歴史的風土から生まれてきた現代の奈良らしい行事を今後伝統となるように育て上げ、また固定観念にとらわれることなく、温泉などの新しい観光資源を求めていくことも、今後の観光事業の大きな必要性を生じてくるものではなかろうかと、そのように思っております。

 次に、観光行政の積極的な観光施策の中のJR奈良駅周辺の観光客の受け入れ、観光対策についてでございますが、御承知のように国際文化観光都市・奈良としての玄関口を整理していくために、また、奈良の活性化を図ることを目的とした事業で着々と進めてきたところでもございます。しかしながら、我が国の経済が著しく低迷を来して、その低迷の期間中といえども再開発ビルのホテルの建設が竣工し、国際文化観光都市に大きな寄与を図っていただいているところでもございます。そうした中にテナントが入り、そのテナントが思わしくない状況のままで今日まで来ておりますが、これとても大変厳しい状況と、そして再開発組合の方々の持っておる家賃等に大変難しい状況が生じております。そんなことで、今回、補正予算を御提案させていただき、そして奈良の活性化を図るための文化施設、先ほど池田議員にも申し上げましたように、そうした施設の誘致を図りながら、多くの奈良に観光客を迎えて文化講座等への参加にもひとついただいて、奈良の活性化を図っていこうと、こういうことを思っているところでもございます。よろしくお願いいたします。

 以上です。



○議長(山本清君) 教育長。



◎教育長(冷水毅君) お答えをいたします。

 まず最初に、学校教育と社会教育の接点についてのお尋ねでございますが、平成十四年度から、毎週土曜日を休みとする完全学校週五日制が実施され、学校、家庭、地域での教育や生活全体の中で、子供たちに生きる力をはぐくみ、健やかな成長を促さなければならないと考えております。そのためには、土曜日や日曜日を利用して、家庭や地域で子供たちが生活体験や自然体験、社会体験、文化・スポーツなど、さまざまな活動や体験をすることが望まれます。そのための機会と場の提供など、条件整備に努めてまいりました。現在、幅広い経験を持ち、すぐれた知識、技術を持った地域の人たちをゲストティーチャーとして講師に招いて、子供たちに直接話をしていただき、通常の教育課程では得ることのできない機会を設けております。なお、去る七月に改正施行された社会教育法では、ボランティア活動等奉仕体験活動、自然体験学習の場の提供を促進すること、学校教育法では、社会教育と連携を図って、それらを十分に活用することとされております。したがいまして、本市教育委員会といたしましては、法の改正の趣旨を十分生かして、ボランティア活動等奉仕体験活動、自然体験学習等の体験活動を促進してまいりたいと考えております。

 次に、ビオトープ学習についてのお尋ねでございますが、今日、ごみ問題、水や大気の汚染を初めとする環境問題は、人類にとって重要な課題であり、その解決に向けて、教育の果たす役割は大変大きなものがあると考えております。このような認識は私だけではなく、多くの人々にも共通するものであろうと考えます。そのことから、身近な自然を少しでも子供たちに体験させようと、学校内に自然のモデルをつくり出す試みが始められ、学校ビオトープという名で呼ばれることとなったのでございます。この学校ビオトープは、環境教育を推進するための学習環境の一つとして、それを設置している学校もあります。しかし、現在のところ、学校付近に自然が残されているところが多く、すべての学校にビオトープを設置する状況にはないと考えております。今後、周辺に残された自然を通じてビオトープ学習を活発にし、環境や生命の大切さについての理解を深め、積極的に環境問題に関心を持つことのできる児童・生徒を、学校教育、社会教育の両面から育成してまいりたいと考えております。

 続きまして、学校評議員制度と開かれた学校のあり方についてという御質問でございますが、子供たちの生きる力をはぐくみ健やかな成長を促すためには、学校、家庭、地域が一体となって教育することが大切であります。そのためには、学校が自主性・自立性を高め、教育活動について、計画、実践、成果等を保護者や地域住民に知らせるとともに、校長が地域の声をしっかり聞くなど地域の声の掌握に努め、それを取り入れるなど、より開かれた学校づくりを行う必要がございます。その点において、学校評議員制度は大きな役割を果たすものであると考えております。この制度は、平成十二年一月の学校教育法施行規則の改正により、地域住民の学校運営への参画の仕組みを制度的に位置づけるものとして導入され、平成十二年四月から設置できるようになりました。学校が家庭や地域と連携しながら開かれた学校づくりを推進していく立場から、平成十四年度には、小・中学校のモデル校を設置すべく、関連する規則の改正を初め、予算の設定をしてまいりたいと考えております。

 続きまして、社会教育について、今後における地域に根差した公民館活動の充実についてのお尋ねでございますが、今後における地域に根差した公民館活動の充実については、奈良市では、公民館を地域住民の生涯学習の拠点、仲間づくりの拠点として位置づけ、昭和四十五年に策定した公民館網整備計画に基づき、一中学校区に一館の地区公民館を建設し、平成二年、平城東公民館の開館で目標を達成してまいりました。現在は、二十一の公民館と生涯学習センターで、それぞれの地域に根差した自主事業や自主グループの活動の場を提供しております。なお、今後においては、人的体制を充実することにより、開催数の少ない夜間の講座や土曜日午後の講座等の実施や受け付け業務、学習相談、指導助言等についても、今まで以上の対応が可能となり、地域住民の要望、ニーズに沿った運営ができるものと考えております。

 以上でございます。



○議長(山本清君) 十七番森田君。



◆十七番(森田一成君) 二問目は主に要望をさせていただきます。

 まず、決算についてであります。一言でいえば景気の影響ということになるのでしょうが、かなり厳しい決算状況であると、だれもが思うところであります。このような状況は奈良市に限ったことではありませんが、国においても、小泉首相が掲げる聖域なき構造改革が進められようとしております。本市においても、第三次総合計画の実現や中核市移行に向けた体制整備を進める上において、さらなる行財政改革の必要性が高まっていると思われます。このように行財政改革は待ったなしではありますが、どのような行財政改革を進めていくかは、我々も積極的に意見を述べていかなければならない立場にあるわけでありまして、歳出における人件費や公債費の抑制などは進めていかなければならないものであります。また、歳入面における国の地方交付税制度の改革を柱とする地方財政の構造改革は、新税導入や税源移譲との絡みで、どのように推移していくのか定かではありません。地方に税収確保に向けた自助努力を促す仕組みに改めるとされています。地方分権の推進とともに、各自治体の財政運営も独自性が高まってくるのではないかと考えます。今からそうした方向性を持って進めていただくことと、社会・経済情勢、特に景気の動向や国の制度改正の動きをいち早く的確にキャッチし、奈良市の行財政運営に誤りのないよう、計画的に進めていただきますよう要望しておきます。

 次に、庁舎の安全管理につきまして、早急に対策をとっていただく旨のお答えをいただき、ありがとうございます。いずれにいたしましても、不穏な社会情勢でありまして、職員皆様には、お一人お一人が危機管理の意識を持たれまして、市民の安全確保に努めていただきたいと思います。

 LRTの取り組みにつきまして、お答えをいただきました。大気汚染の防止と市内交通渋滞の緩和を図るためにも、引き続き積極的に取り組まれますよう要望させていただきます。

 観光につきましては、燈花会とバサラ祭りは市民手づくりの祭りでありまして、非常に好感が持てます。また、温泉構想は、近年ない積極的な観光施策の一つでありまして、観光戦国時代とも言われている昨今でありまして、観光客確保に今後とも努力をいただきたいと思います。

 JR奈良駅周辺の整備に関しましては、市長の今後の取り組みについて、当初計画の変更はやむなしとしましても、まちづくりそのものは完成させなければならない旨の決意を述べていただきましたが、今回のシルキア奈良の整理に当たっては、むだにならないように適正に執行することはもちろん、市街地開発株式会社の健全なる運営のためにも、所有者への家賃の値下げやテナント賃料の値上げ交渉に最大の努力をしていただくよう指摘しておきたいと存じます。

 次に、教育に関しましてですが、教育長の答弁からは、学校教育と社会教育の連携の必要性を強く認識しておられることが感じられました。教育改革国民会議からの提言でも、教育の原点は家庭にあるとうたわれております。家庭教育を含めた社会教育のあり方が今後の教育全体を左右すると言っても過言ではないと思われます。したがいまして、今後は、教育長の先ほどの答弁が、具体的な事業となって一つでも多く実現していただけるよう要望しておきます。

 次に、ビオトープ学習についてでありますが、答弁のとおり、奈良市には、特に学校や幼稚園の周辺には、今なお豊かな生物の生息環境が残されているところが多く見受けられます。しかし、だからといって、その環境を意識せず、活用しようとしなければ、気がついたときには遅きに失したということにならないように、教育課程の中にビオトープ学習を位置づけていただきたいと思う次第であります。以前、私は、ある幼稚園で園庭の一角に雑草が繁茂している状況を見まして、園長になぜ草を刈らないのですかと尋ねたところ、あの草むらにはいろいろな昆虫がいて、子供たちがそれを追いかけたり、秋になるときれいな虫の音が聞こえてきたりするので、雑草といえども刈り取ることはしないのだという返事がありました。我が意を得たりと感心したものであります。これこそがビオトープ学習の原点であります。

 もう一点、詳しくは述べませんが、ビオトープ学習には、いわゆる命の存在を子供たちが体得できるという大きなメリットもあります。市長、教育長、予算を心配しなくてもビオトープ学習は可能であります。積極的な取り組みを要望しておきます。

 次に、学校評議員制についてであります。新年度からの導入に向けて検討いただいているということで、ぜひ実現していただきたいと思います。学校は、時代が変わっても、地域における情報発信、情報収集拠点であることに変わりはないと考えます。今後、地域が一体となった子供たちの教育が一層求められる状況になっておりますことから、ぜひモデル校で実施いただいた場合、その成果を評価して、すべての学校で可能な限り早く導入できるよう、進めていただくよう要望しておきます。

 最後に、公民館に関しましては、公民館活動を充実していくことが地域に密着した生涯学習社会を推進していくために必要であると考えます。そのためには、それぞれの地域の状況や住民の学習ニーズの把握が重要であり、地域の現状分析、人口構成やその動向、地域の特性を十分に認識して、住民の学習ニーズを事業に的確に反映するとともに、学習の成果が幅広く地域に還元され、まちづくりなどの市民の自主的な活動に発展するよう、公民館講座全体を体系的に企画し、実施されるよう要望しておきます。

 以上で代表質問を終わります。



○議長(山本清君) 議事の都合により、暫時休憩といたします。

  午前十一時五十六分 休憩

  午後一時六分 再開



○議長(山本清君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。

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○議長(山本清君) 代表質問を続行いたします。

 二十四番原田君。

  (二十四番 原田栄子君 登壇)



◆二十四番(原田栄子君) 私は、日本共産党奈良市会議員団を代表いたしまして、通告に従い質問をいたします。

 まず、参議院選挙についてです。我が党は、今回の参議院選挙は二十一世紀の日本の進路に重大な影響を与える選挙として位置づけ、自民、小泉改革と真っ正面から対決し、消費税の減税や医療・福祉の充実、サービス残業をなくし、雇用を確保すること、中小企業支援で不況を打開することや、憲法改悪を許さず平和を守ること等々、政策を訴えて戦いました。残念ながら議席は減らしましたが、我が党が掲げた国民本位の政策は、今後の政治に必ず生きてくるものと確信し、また、そのために政策実現を目指し奮闘する決意を表明し、質問に入ります。

 初めに、市長の政治姿勢についてです。大川市長は、今回の参議院選挙で、自民党公認の荒井氏の後援会長として、荒井氏当選に大きな役割を果たされました。このこと自体は政治家として問題にするものではありませんが、今、国民に大きな痛みを押しつけ、一方、大銀行や大企業優遇の政治を進める小泉政権を支持したことになり、改めて市長の政治姿勢が問われるものと考えます。小泉政権が構造改革でやろうとしていることは、一つは、消費税の引き上げで国民に増税を押しつけること、二つは、医療制度の改悪で一層の社会保障の切り捨てを進めること、三つ目は、不良債権の処理で中小企業の倒産と失業者をふやすことです。

 選挙後一カ月というのに失業者は既に五%、これは一九五三年の調査開始以来、最悪の数字です。しかも関西二府四県ではさらに高く、六・三%と報道されています。IT産業の代表格、電機大手の人減らし計画はすさまじく、松下五千人、日立二万、東芝一万九千、富士通一万六千、NEC四千人と、大企業が競ってリストラを進めています。それに対し、小泉首相は、民間の構造改革は進んでいる、産みの苦しみだと当然視しています。また、小泉さんが進める不良債権処理は、不況の中でまじめに商売をしていても借金が返せない、そこで、この融資を不良債権として銀行が引き上げます。中には、家まで担保として取り上げられるという状況です。このような不良債権処理で、二年から三年で、中小企業は二十万件から三十万件倒産し、百万人を超える新たな失業者が生まれます。不況の中でまじめに働く中小企業を倒産に追い込む不良債権処理をすべきではないと考えますが、この点での市長の見解をお尋ねします。

 また、社会保障の切り捨ても深刻です。来年度予算では、現行水準を維持するため、必要とされる社会保障費の増加分一兆円を七千億円にとどめ、三千億円も削ろうとしています。そのために、まず医療保険制度の改悪など計画され、高齢者の医療費負担を一割から二割にし、健保本人負担を二割から三割に引き上げ、さらに二〇〇二年度、老人医療制度の対象年齢を七十歳以上から七十五歳以上に引き上げようとしています。ことし一月、高齢者の医療費負担がふえ、受診抑制が進んでいます。それに追い打ちをかけるこのような改悪は本当に許せません。奈良市長としても、国に強くこのことについては抗議すべきと考えますが、お答えください。

 また、小泉首相は、国に依存しなくても自立し得る自治体をと、地方交付税削減で地方に痛みを押しつけようとしています。地方交付税は、もともと自治体間格差の財政格差を調整し、自治体が一定水準の住民サービスを行うのを保障するためにつくられた制度です。各自治体の財政需要を満たさない場合、国によって不足分を補てんするためのものです。国債発行額を三十兆円以下に抑えるため、地方交付税によって手当てする地方歳出を見直すと、さきの閣議決定で明らかにしています。また、そのため、国及び自治体の最低限保障すべき行政サービスの水準の見直しを打ち出しています。これでは、さらに住民サービスにしわ寄せがされるのではと国民の不安が広がっています。

 市長にお尋ねします。奈良市では、特に来年中核市移行に伴い、三十億円の交付税増を見込んでいます。それに影響はないのでしょうか。市税収入が不況で減り続ける中で、地方交付税は市財政にとっても大きな比重を占めています。十二年度九十六億円、一般会計に占める割合は八・四%となっています。今後の財政運営にも大きな影響が出るのではないでしょうか。また、そのことで市民サービスを一層後退させてはならないと考えますが、この点についての市長の見解をお尋ねします。

 その一方で、政府は、膨らむ銀行への公的資金投入二十八兆円、小泉内閣四カ月で一兆二千億円増と報道されています。小泉内閣のこの税金の使い方には心から憤りを感じます。こんなときだからこそ自治体は、一層市民の命や暮らしを守る、その役割が求められています。この点で以下、具体的に市長の姿勢を問いたいと考えます。

 国立奈良病院統廃合問題についてです。この問題については、後で同僚の横田議員が一般質問で詳しく取り上げますが、私からも一点に限って市長にお尋ねします。奈良市議会では、国立奈良病院の存続を全会一致で決議しています。これは、市民の医療を守るために公的な責任を果たせということです。また、そのために五万人の市民の署名が国に提出されています。しかし、昨年十二月一日、閣議決定以来、統廃合を進める方向での再編協議会が三回にわたって開かれ、十月にも後医療について、その経営主体や診療内容について協議がされようとしています。

 そこで、市長にお尋ねします。日本共産党市議団は、この問題で国や県が市民の医療を守るため、その役割と責任を積極的に果たすよう強く求めるべきだと考えます。同時に、我が党市議団は、どうしても現状での存続が無理な場合には、市として公的責任を果たすため、市民病院として運営していくべきだと考えますが、この点についての市長の前向きな答弁を求めます。

 次に、介護保険についてです。この十月から第一号被保険者、つまり六十五歳以上の方の保険料が二倍になります。厚生労働省の調査でも、現在、半額の保険料を負担が大きいと感じている人は四四%に上ります。十月からの引き上げに、保険料をもうこれ以上払えない、あるいはサービスをもっと減らさなければやっていけない、それでも、そうしたらどうやってこれから生きていけばいいのか等々悲痛な声が上がっています。八月二十五日、赤旗新聞の調査で、保険料減免の自治体は三百二十八、利用料は六百七十四の自治体で減免されています。奈良県の平群町では、この十月から保険料半額減免を決めて、九月議会で補正予算が計上されると聞いています。

 市長にお尋ねします。一つは、国に対し、十月からの保険料の引き上げはやめ、現行どおり二分の一で継続すべきと要求するべきではないでしょうか。この点についてと、それが無理な場合、市独自で保険料減免を継続すべきと考えますが、この二点についてお答えください。

 また、利用料についてです。利用料についても、奈良市の一年間のまとめでも、介護サービス利用者は必要と認定された人の八割、その利用も限度額の四割にとどまっています。奈良県大淀町では、民主町政の誕生で、この九月から在宅サービスすべての利用料が軽減されます。生駒市では、既に四月から、すべての在宅サービスの利用料を第一、第二段階に限って三%にしています。

 市長にお尋ねします。奈良市でも生駒市並みに第一、第二段階に在宅サービスをすべて三%にすべきと考えますが、いかがでしょうか。また、奈良市の十二年度介護保険特別会計決算では四億円の黒字になっています。これを財源に、第一、第二段階の保険料、利用料の減免を実施すべきと考えますが、いかがでしょうか。

 また、政府は、一年以上の保険料滞納者には、償還払いや給付停止などペナルティーをかけよと指導しています。奈良市の滞納者で介護サービス利用者は何人でしょうか。ペナルティーなど本来かけるべきではないと考えますが、奈良市は、この国の指導に対して、どう対応するのかについてもお答えください。

 また、施設の問題です。在宅では利用料負担が重く、施設入所の希望者がふえています。特別養護老人ホームの待機者、現在で何人か、また解消計画についてもお答えください。

 今、政府は、特別養護老人ホームに、新たに二〇〇三年からホテルコストという名目で、入所者に家賃や光熱費を自己負担させることを打ち出しました。そうなれば多くの入所者が出ていかなければなりません。このようなことにならないよう国に対し、強く抗議すべきです。いかがでしょうか。

 また、今、介護実態を奈良市では郵送によるアンケート調査で計画されています。郵送では返事ができる人は限られています。本当に介護が必要な人も答えられるよう、対象人数を多少減らしたとしても個別訪問による調査をすべきと考えますが、いかがでしょうか。お答えください。

 次に、国民健康保険についてです。九七年、政府は介護保険の制定とあわせ、国民健康保険法の二つの改悪を行いました。一つは、国民健康保険料の滞納世帯に被保険者証を取り上げて資格証を交付すること。二つは、滞納者に保険給付を全部または一部差しとめることとしたことです。これらは二〇〇一年、つまり、ことしの四月から実施としています。この改悪で、各自治体では受診抑制など深刻な影響が広がっています。

 市長にお尋ねします。現在、奈良市でも既に短期保険証の発行や保険証未交付の世帯を出していますが、それぞれ何件でしょうか。また、資格証の発行については、現在どのように検討されているのか、また発行するとしたら何を基準に行うのか、具体的にお答えください。

 国民健康保険法の改悪の国会審議でも、当時の厚生大臣は、資格証の発行は支払い能力があっても納入しない悪質な場合と答弁しています。また、国保事業は地方分権一括法で団体事務から自治事務に移行しました。自治の立場から、市民の生きる権利を奈良市は守らなければなりません。そのためにも、命とお金を引きかえにする保険証の取り上げや資格証の発行はやめ、全員に無条件で保険証を渡すべきです。この点についても、市長の見解をお尋ねします。

 現在、奈良市の一人当たりの国保料は、県下十市で比べても最高額です。十一年度で見れば、最も低いのが五條市で約六万九千七百円、奈良市は九万円です。二十八類似都市比較でも、奈良市は二番目に高く、一番安いのが那覇市の約五万八千円です。しかも現在、不況の中で失業者がふえ続け、国保加入者の約六割の世帯が年間所得百万円以下です。市長は、こういう人たちに他都市と比べても高い保険料を押しつけ、滞納者から保険証を取り上げる、このようなことをしようとしているのです。だれもが払える保険料に引き下げるべきです。いかがでしょうか。財源は十二年度決算の黒字分五億四千万円と現在の基金八億五千万円を使えば、一世帯二万円の引き下げは十分可能です。山添村では、この六年間で一世帯当たり約三万五千円引き下げ、一人当たりの国保料は現在約五万七千円となっています。また都祁村では、この八月、臨時議会を開いて、国保料の一世帯当たり十六万円を十五万円に、一万円の引き下げを決め、四月にさかのぼって実施されます。

 次に、保育所の問題です。これまで政府は、少子化対策、待機児解消と言いながら保育所建設を進めてきませんでした。その上、保育所運営費の国庫負担率も七〇年代の十分の八から、八六年以降は二分の一に大きく後退させ、自治体の負担をふやしました。八〇年代以降の働く女性の増加は著しく、子育て世代前半層は九〇年代の十年間で五・四%もふえました。待機児の問題は、保育需要のこのような高まりと、逆行させてきた自民党政治の責任です。

 我が党は、この問題解決のため、次の三点の提案を行っています。一つは、保育所を緊急にふやし、待機児を解消し、保育所整備計画をつくって、希望者が全員入れる保育体制を整備すること、二つは、保育予算をふやし、最低基準を抜本的に改善し、多様化している保育要求にこたえること、三つは、最低基準の規制緩和による民間営利企業の参入に反対し、市町村の保育責任を定めた児童福祉法に基づく行政を進めること、以上です。今、小泉内閣は待機児ゼロ作戦を掲げ、三年間で十五万人を受け入れるとしています。ところが、その中身は最小のコストで最大の受け入れ、それは予算にも示されています。今年度保育所施設整備費の予算は約七十三億円、前年度より四億円も削っています。その結果、待機児解消は、子供を詰め込みます。既に定員の二五%増まで受け入れを決めて認めていますが、この十月からは定員に関係なく受け入れます。このように保育基準の低下や営利企業の参入など、規制緩和を一気に進めようとしていることに関係者の不安は一層広がっています。東京豊島区のちびっ子園池袋西で、一つのベットに二人で寝かされていた四カ月児が圧死するなど、営利を追求する民間施設での事故が後を絶ちません。子供の福祉を最優先にしなければならない保育所で、営利優先の民間営利企業の参入など認めること自体が問題です。

 そこで、奈良市の現在の待機児と、その解消計画についてお尋ねします。幾らでしょうか。何人でしょうか。奈良市は、この待機児解消を施設の増改築で進めてきました。そのため、現在、公立では最高二百五十人、私立では約三百人定員の施設があります。その結果、保育士の目が行き届かなかったり、運動会など諸行事を公民館や学校の施設などを利用しなければできないなどの弊害も出ています。このような弊害をなくすためにも、今後の待機児解消は新設で行うべきと考えますが、いかがでしょうか。

 また、無認可保育所の問題について二点お尋ねします。県の資料によりますと、奈良市には今、十四の無認可保育施設があります。早朝、夜間、休日保育など、現在認可保育園などで余りできてない部分や、また待機児の受け入れなども行っています。ほとんどの施設はどこからも財政援助がなく、大変厳しい運営を行っています。大阪府下の自治体では一定の条件をつけ、無認可施設にも財政援助をしています。

 そこで、お尋ねいたします。奈良市でも、その実態を調査し、できる援助など検討すべきと考えますが、いかがでしょうか。また、無認可園でも届け出制として指導を行い、一定の水準にあるものは補助の対象として、認可を希望する場合は行財政面での支援も検討すべきと考えますが、お答えください。

 次に、教科書問題です。来年度から使われる小・中学校の教科書採択が終わりました。問題の扶桑社の教科書は、国民的批判の高まりの中で、公立中学校では全く採択されず、ゼロに近い採択率でした。扶桑社の本は、日本は正しい戦争をしたと教えようとする戦後かつてない教科書です。日本の侵略戦争を肯定し、あの戦争は自存自衛のアジア解放の正義の戦争だったという考えを子供たちに押しつけるものです。奈良市でこの教科書を採択しなかったことは評価いたしますが、その理由については、多くの国民が問題とした侵略戦争の記述に対し何ら触れられていません。

 そこで、お尋ねします。この教科書採択の審議に当たって、現場の先生の意見はどうだったのか、その意見がどのように反映されたのか、教育長にお尋ねします。

 今、日本では戦後生まれの人が七割を超え、戦争を知らない世代の人が人口の大多数になりました。次の世代の多くの人が日本は正しい戦争をやったと思い込むようになったら、日本と世界の関係は、特に植民地支配と侵略戦争の被害を真っ正面から受けたアジアの国々との関係はどうなるでしょうか。危機的な関係になることは明らかです。

 そこで、教育長にお尋ねします。学校教育では、憲法と教育基本法の立場で、侵略戦争と植民地支配の歴史、その反省と否定の上に戦後社会があることを子供たちが学べるようにすることが、そのことこそ重要だと考えますが、いかがでしょうか。

 また、この点からも扶桑社の教科書について、国に検定合格の取り消しを求めるべきだと考えますが、いかがでしょうか。同じ侵略国だったドイツでは、節目ごとに大統領など政府責任者が、ナチス・ドイツの行った犯罪的戦争を告発し、その歴史の記憶をしっかり次の世代に引き継ぐ、それが今生きる自分たちの責任だと繰り返し繰り返し訴えています。もし、そのドイツで、あのナチス・ヒトラーの戦争は正しい戦争だった、アウシュヴィッツの大虐殺などなかったんだと子供たちに教えようとしたら、私たちはどう受けとめるでしょうか。

 市長と教育長にお尋ねします。慶州市長から奈良市長あてに次のような要請文が来ています。扶桑社の歴史教科書の記述について、韓国と関連する歴史を相当部分歪曲されていると判断しております。今後、この教科書を採択されませんように市長様に格別の御関心と御理解を賜りますようと、このような内容です。まず、この要請文をどう受けとめたのか、お答えください。

 また、これに対し、奈良市は東京書籍にしましたと報告されていますが、それでは正面から、この要請文にこたえることにはなっていません。市の考えをその点で明確に表明すべきだと思いますが、いかがでしょうか。

 次に、外国人登録原票の交付についてです。マスコミ報道によれば、公安調査庁が破壊活動防止法に基づき、調査の一環として在日韓国・朝鮮人の外国人登録原票の写しを大阪、京都、神戸、奈良市などから取り寄せていたことがわかり、関係各国や団体などから重大な人権侵害と抗議が関係者に寄せられています。

 市長にお尋ねします。奈良市への同様な要請、何を根拠に、どのような内容で請求されたのか、それに対して、どのように対応されたのか。また、過去にも同様のケースがあったのなら、具体的にお答えください。

 二点目は、関係各国から人権侵害との抗議が寄せられていますが、奈良市にも同じように抗議文が寄せられていると聞いています。その内容について具体的にお答えください。その中には、このような違法行為の再発防止のため、十分かつ納得のいく約束を広報などを通じて公にすることと要求されているようですが、それに対してどのように対応されるのか、あるいは対応されたのか、お答えください。我が党もこのことに対し、重大な人権侵害だと考えますが、市長の見解はいかがでしょうか。

 三点目は、特に今、つくる会の教科書問題や首相の靖国神社参拝問題もあり、韓国、朝鮮を初めアジア諸国の信頼を大きく失墜させるものです。これに対して市長はどのようにお考えでしょうか。同時に奈良市は、西安や慶州と姉妹都市の関係を結んでいます。この九月二十一日からは、姉妹都市親善体育大会なども計画されています。この点からもどう考えるのか、重ねてお答えください。

 また四点目は、今後、このような公安調査庁からの破壊活動防止法に基づく資料提出には、地方自治という立場からも独自の判断で断るべきです。もともと、この破壊活動防止法そのものが憲法違反の法律だということも主張しておきます。

 次、最後に都市拠点整備の問題です。午前中の質疑もあり、ダブる部分は省略します。

 まず一つは、質疑の中でも、シルキア奈良の二階部分を奈良市が文化施設にするという答弁をされています。二億九千万円もの予算が計上されているわけですから、目的を明確にすべきです。どんな文化施設なのか、具体的にお答えください。

 また、二階部分の家賃、現行のままなら四千万円、年間四千万円、その上ランニングコストもかかります。将来的に市民に大きな財政負担を強いるのではないかと考えます。この際、一、二階とも奈良市は撤退すべきだと考えますが、お答えください。

 以上で私の第一問は終わります。



○議長(山本清君) 市長。

  (市長 大川靖則君 登壇)



◎市長(大川靖則君) 二十四番原田議員の御質問にお答えをさせていただきます。

 まず、市長の行政姿勢について、その一つとしての不良債権処理について、政府は、七月の失業率が五%であり、景気は悪化していると発表いたしております。不良債権処理における失業者の増加も予測される現状の中で、雇用対策に重点を置くと言われてもおります。その対策として、雇用保険給付の延長、教育訓練給付制度の整備等安全対策、セーフティーネットが講じられようとしていますので、そうした動向をしっかりと見詰めてまいりたいと思っております。

 次に、老人健康保健における医療の改革に対し、後退しないよう国へ要望についてということでございます。この改革について、過日の新聞で厚生労働省の改革の骨格案が報道されたこと、よく存じております。あくまでも、まだ骨格案にすぎないので、今後は、市長会を通じて、強くそうしたことの後退しないような要望も続けてまいりたいと思っております。

 次に、明年度における国の地方交付税の削減についてでございますが、現在、議論が進められておるところであります。具体的な内容はまだ示されておりません。今後の推移を見守ってまいりたいと思っております。奈良市における明年度の予算編成につきましては、中核市移行に伴い、行政需要が高まっている中で、国の交付税削減は大変厳しい財政運営を強いられますが、効率的な行政運営を図ることにより、市民福祉の低下を来さないよう最大限の努力をしてまいりたいと思っております。

 次に、国立奈良病院の存続あるいは市民病院をしてはどうかということでございます。このことにつきましては、先ほどの池田議員にも答えております。まずは、地域、市内の地域医療の大きな役割を果たしている国立奈良病院でありますので、存続を願っているところでもございます。しかし、これが国立奈良病院として存続されない場合には、官民を問わず、何らかの形で地域医療に役立てていただきたいな、そんなふうに思っているのと同時に、医師会等を通じて、そういう協議もこれから進めてまいるよう検討いたしておりますが、今後も積極的にそうした地域医療の役割を果たしていただけるような要求もしていきたいなと思っております。しかし、市民病院ということについては、今の財政事情から考えますと、とても無理なことではなかろうかなと、そのように思っております。

 次に、介護保険料の半額徴収について、現行の介護保険料の半額徴収の継続を国に要望するようにということでございます。あくまでも、この制度は国の制度であり、私は、その制度を発足するときから、ある一年間全額免除とか、半年間半額免除とか、そういうことはあってはならないと、もっとしっかり足を地につけてこの制度をスタートすべきであるということを申し出てきたことでもございます。したがって、この保険料の減免とか、そういう問題については、やはり何といっても保険料によって賄う介護保険の制度でもございます。したがって、国の方の今現在とっている半額そのもの自体も、私は疑問を感じております。したがって、この特別対策についての要望は、私としては、少しそういう意思はないということでございます。

 次に、市独自の介護保険料の減免についてということでございますが、災害や特別な理由による所得の激減等の場合に限り、減免ができるよう要綱を制定いたしております。市独自で介護保険料を減免するというような意思は、今のところございません。

 次に、利用料三%を全サービスに適用する考えはないかということでございますが、ホームヘルプサービス利用料の軽減は、国の制度の不備を補てんするというようなものでございます。したがって、市単独事業で本年四月からは実施いたしているものでございます。したがって、すべてのサービスを対象に適用するというような考え方は、これは持っておりません。

 次に、平成十二年度の介護保険特別会計の歳入歳出決算差し引き額として四億円の剰余金がございますが、この中には、今議会に提案させていただいております国への返還金が一億二千五百万円と、返還時期の関係から平成十三年度の介護給付費交付金と相殺する額約九千六百万円が、この四億の中に含まれておりますので、実質収支額は約一億七千九百万円でございます。この額は、今年度の給付状況により給付費に充当する予定であり、御質問の介護保険料や利用料の財源に充てるものではないということでございます。

 次に、介護保険料の滞納者で介護サービス受給者数は現在三十八人で、このうち十一月から給付制限の対象となる方は十四人であります。介護サービスの給付制限は、介護保険法上、保険者の義務規定とされており、要介護認定の更新時に給付制限、支払い方法の変更の措置を講じるものでございます。現在、個別に電話催促等を行い、納付約束ができた方は十三人、連絡のとれない方が一人でございます。今後も、引き続き電話催促等を行いながら、給付制限の措置を講ずる方が生じないように努めてまいりたいなと思っております。

 次に、特別養護老人ホームの入所希望者の待機についてでございますが、平成十三年一月十五日現在で四百十四人となっております。介護保険事業計画では、平成十六年度の利用者数を八百八十人と見込んでおり、市外施設利用者を勘案しますと、市内で約八百人分が必要となります。現在六百十三人分、建設中の二施設百人分、合わせて七百十三人分が確保できる予定であり、今後、百人分の整備を働きかけてまいりたいと思っております。

 また、ホテルコストにつきましては、現在、国で論議されているところでありますが、その論議の推移を見守ってまいりたいと思っております。

 次に、介護サービス利用実態アンケート調査についてでございますが、無作為で三千人を対象に、この十月ごろから郵送で実施する予定でございます。個別調査をやるべきではないかということでございますが、一定の期間に訪問調査することは非常に難しいものでございますので、現在は郵送によってアンケート調査をさせていただきたいと思っております。

 次に、短期被保険者証の件でございますが、この発行件数及び被保険者証未交付件数の実態について、国民健康保険制度の財政基盤の安定化と被保険者の負担と給付の公平を図るため、保険料を滞納されている世帯の方には納付相談をさせていただき、保険課窓口で被保険者証を交付をいたしております。しかし、一部の分割納付の方や全額未納世帯に対しましては、状況によっては短期被保険者証の交付をさせていただいております。その交付件数は、平成十三年八月末現在で二百五十三世帯となっており、さらに、再三にわたって窓口交付のため来庁の通知をするとともに、居住確認や他の健康保険制度への移行調査等を行い、被保険者の実情を聞くため案内をいたしておりますが、現時点で二百八十五世帯が被保険者証の未交付世帯となっております。

 次に、被保険者資格証明書は発行すべきでないという御質問でございますが、国民健康保険制度は、社会保障及び国民保健の向上を目的とする相互扶助の精神からなっており、国保会計の運営は、国等の補助金と被保険者からの保険料からのものになっております。被保険者資格証明書については、被保険者の方の給付と負担の公平を図る観点から、特別な事情もなく保険料を滞納し、納付相談にも応じてもらえない世帯に対しては発行することになります。

 次に、保険料の引き下げについてということでございますが、少子・高齢化社会が進む中で、本当に安心した社会保障制度を維持するためには、医療保険制度を総合的に点検しながら、保険料の適正賦課と収納率の向上、そして医療費の適正化、また保健事業の推進による保健対策等において、本市においても、国保の諸問題に対し、国の基本的な考え方に沿って、国保制度が健全財政で安定した円滑運営がされるように、一層の努力をしてまいりたいと思っております。

 次に、保育所の問題でございますが、平成十三年九月一日現在、保育所待機児童数は三百十五名となっております。その待機児童の解消策といたしまして、本年度施設整備として、特に待機児童の多い地域で新設一園を、そして増改築一園を予定をいたしております。今後は、増改築じゃなしに新設で行うべきではないかという御質問でございますが、その辺も考慮に入れてまいりたいと思っております。

 次に、教科書問題の慶州市市長から私あての書簡をいただいた件でございますが、教科書の採択については、教育委員会に権限があり、その採択の結果を慶州市長にお知らせをいたしたところでもございます。今後も、両市が姉妹都市として揺るぎない関係を築いていくことを強く願っているところでもございます。この点、どう受けとめたかということでございますが、いずれも教育委員会が、先ほども申し上げましたように、選定の権限を持っておるものでございますので、私は、ただ慶州市長からそうした書簡をいただいて、それを両市の今後のきずながうまくいかないというようなことにならないように願っていたところでもございます。

 次に、外国人登録原票の写しの交付に関する云々でございますが、本年五月二十四日に奈良公安調査事務所長名で、破壊活動防止法第二十七条に基づいて、個人を特定した外国人登録原票の写しの交付依頼がありました。奈良市といたしましては、外国人登録法、同施行規則、外国人登録事務取扱要領の関係条文等に照らして妥当と認め、同月二十五日に交付をいたしました。また、過去の状況につきましては、同様の依頼が過去三年間で六件あり、いずれも法令の趣旨に沿ったものとして交付をいたしております。

 また、関係団体からの抗議内容及び人権侵害に関する見解につきましても、新聞等で報道がありましたように、本市では八月二十三日に在日本朝鮮人総連合会奈良県本部常任委員会委員長名で申し出がありました。その内容を開示することは信義にも反すると思っております。申し入れ書の内容については、十分検討を行い慎重に対処してまいりたいと思っております。

 次に、アジア諸国への信用失墜につきましては、現在までのところ、諸国の公使、大使、領事などから、この件に関する問い合わせは受けておりません。また、友好・姉妹都市などからの意見表明もありません。本市といたしましては、外国籍市民の人権を軽視することなく、今後も関係諸団体と協力して国際交流の発展に邁進をしてまいりたいと思っております。

 次に、破壊活動防止法に基づく今後の交付依頼の対処についてでございますが、これは破壊活動防止法第二十七条に基づいての交付依頼でもございます。関係法令に照らし、人権保障への配慮をし、慎重に対処してまいりたいと思ってます。今後、調査拒否の問題についてでありますが、地方自治体は、法に基づく事務執行を求められているものでございますので、御理解をいただきたいと思います。

 次に、都市拠点総合整備事業についてのシルキアの問題についてでございますが、この件につきましては、先ほどの池田議員、森田議員の質問にも御答弁させていただいておりましたように、あくまでも経済の悪化によってシルキアのテナントがうまくいかない、そうしたことから施設の足りない文化施設に供用してまいりたいと、そのように思っているところでもございます。

 以上でございます。



○議長(山本清君) 教育長。



◎教育長(冷水毅君) お答えをいたします。

 教科書問題について、四点についての御質問がございます。まず、教科書採択に当たっての現場の声についてでございますが、奈良市教科用図書選定委員会からの報告によりますと、学習指導要領の趣旨に照らし、内容、程度、分量、児童・生徒の心理や発達段階への適合、表記、表現、今日的課題への対応等について、直接児童・生徒に指導するという視点から多様な意見をいただいたというように聞いております。

 歴史教科書についての御質問でございますが、教科書の記述及び内容につきましては、文部科学省の検定に合格している以上、特に問題ないものと考えております。各学校で子供たちが生き生きと歴史を学ぶという姿を思い、各教育委員が時間をかけ、責任を持って採択をしていただきました。ただ、特定の教科書発行者の歴史認識をコメントする立場にはないと認識しております。

 次に、検定の取り消しについてでございますが、教科書の検定につきましては、法に基づく制度上行われているものであり、検定結果に対して市町村教育委員会から文部科学省に働きかけることはできません。

 要望書の回答につきましては、議員御指摘の慶州市からの要望書については承知をしております。教科書採択につきましては、教育委員会で公正かつ適切に採択をいたしました。その結果については、先ほど市長が答弁されたとおりでございます。教育委員会といたしましても、今後も両市の姉妹都市関係の良好な発展を願っております。

 以上でございます。



○議長(山本清君) 二十四番原田君。



◆二十四番(原田栄子君) 時間も限られてますので、残された部分については、また委員会などで同僚議員が取り上げますけれども、まず一つは介護保険の問題です。十月からの保険料の引き上げというのは、市長は余り実感としてはないようですけれども、今までもこの厚生省の調査でも、先ほど申し上げましたように、本当に多くの人たちが今、今の半額の負担でも大変だと、その負担は重いというふうに答えておられるんです。それが二倍に引き上げられるわけですから、その中ではやっぱり今、三食の食事を二食にしたり、あるいは今でも本当だったら、あなたはこれだけの介護保険が、介護サービスが必要ですよと言われている人たちが、その限度額の四割しか利用していないわけですよね。そういう中で、全国の自治体が保険料や利用料の減免に取り組んでいるわけです。国が悪いんだからということでほうっておくわけにはいかないということで、全国の自体では、この十月の介護保険料の引き上げを前に、さらに減免を進める自治体がふえています。

 そういう中で、市長は国が悪いんだからしょうがないと、それ以上のことは何もしないということについては、もちろん何もしないということではなくて、この四月から三%、第一、第二段階については、ホームヘルプサービスについては軽減いたしましたが、同時にスタートした生駒市などでは、すべての在宅サービスにそれを適用していますし、県下でも、先ほど申し上げましたように、平群町とかほかの自治体で、例えば郡山などはそういうことではしていませんけれども、介護手当に類するものをね、支給しているわけです、それぞれの段階別に。そのようないろいろな手だてをとってるんですよね。私、これ赤旗新聞なんですけれども、埼玉の狭山市というところでも、この十月を前に市独自の保険料の減免を低所得者に対して行っているんです。行うということを決めているんです。だから奈良市としても、しかも四億円の黒字が出ていますし、国に一億二千何がしを返すということをおっしゃいましたが、もともと国も自治体も、この介護保険の実施に当たって、今まで負担をしていたその負担をそれぞれ半分に減らしているんです。ですから、本来はもともと負担していたものを減らしているわけですから、私は、国も自治体も今本当にこの大変な被保険者の実態からですね、保険料や利用料は思い切って減免すべきだということを重ねて主張しておきます。

 それは、国民健康保険も同じです。先ほどもこの問題も申し上げましたが、奈良市は、類似都市や県下比較でも繰入額は少ないですね。例えば繰入額の類似都市比較を見ましたら、二十八ある中、下から三番目です、約十億円。ほかの多くの自治体が二十億円から、多いとこは三十六億円。那覇市では三十五億円繰り入れてます。あとは基金もですね、そういう中で、大変な状況の中で、ため込んでいたところも取り崩している。それなのに奈良市は、その基金を取り崩してね、基金というのは何かあったときに取り崩すためにため込んでるんだと思いますが、こういうときにこそやはり基金をね、取り崩して、保険料の値下げに使うべきだと思うんです。一体いつ取り崩すんですか、これは。何のためにとってるんですか。本当にそういう点では私はけしからんと、奈良市はけしからんと思います。

 大体、国民健康保険というのは、さっき相互扶助のことも言っておられましたが、奈良市で平成二年に市民向けに配布する国保料のしおりというのがあるんですけど、このしおりを読ませていただいたら、こう書いてあるんですよ。国民健康保険制度は、市民の皆さんが思いがけない病気やけがに遭ったとき、心配なく医療を受けることができ、健康で明るい暮らしができるという目的でつくられた大切な制度ですと。被保険者が平等に医療の恩恵を受けられ、経済的な負担もできるだけ軽くしようとする社会保障制度の一つですと、こう書いてるんですよ。市民にこれを配っていたわけなんです。それがいつの間にか相互扶助を入れて、財政負担を被保険者に押しつけてきたと。それでも被保険者が払った保険料が、ことしも五億四千万円残ったんですよ。単年度で本当はこれは決済しなければならないわけですから、取り過ぎていたわけですから、それぞれのこういう黒字部分については、被保険者に本来返さなければいけない問題です。そういう点からも、重ねて基金を取り崩して保険料の引き下げを求めざるを得ないということですので。

 それから、在日韓国人の問題や、それから、教科書の問題ですけれども、教科書の問題については、教科書の問題にしても、この在日韓国人の問題でも、それぞれ関係各国からかなり厳しい内容の要請文あるいは抗議文が寄せられています。先ほど信義に反するから、市長はその内容については言えないとおっしゃいましたけれども、先ほども一問で申し上げましたように、朝鮮総連から結局このような違法行為の再発防止のために納得のいく約束を広報、広報などですよ、広報などを通じて公にすることが求められてるんですよ。むしろこの内容は、市民が広く知る必要がある内容だと思うんです。それで、ぜひこの内容を明らかにしていただきたいと。

 それと、その内容ですけれども、もう一点は、破防法に照らしても、あるいは憲法に照らしても、これは違法だと、奈良市が公安調査庁の求めに応じて、この人の原票を渡したということは違法だということも指摘されてるわけです。この点についてはどのようにお考えなのでしょうか。また、その点についてどのようにお答えになるつもりなんでしょうか。その点については重ねて御返事いただきたいと思います。

 それから、もともと法に基づいて執行するんだと、行政は。そうおっしゃいましたが、その法律そのものにこの破防法は違法だということが当初から指摘されているんです。この破防法は、ここにこう書いてあるんですけれども、破防法は悪名高い治安維持法を受け継ぎ制定されたまれに見る悪法だと。これは国民の思想信条の自由や結社の自由を犯す、憲法違反の法律だということが、これをオウムの問題で、もう一度息を吹き返らせたときに、そういうことが指摘されていた問題ですね。それだけじゃなくて、この法律違反の破防法そのものについても、この資料提出については我が党は違反だと、違法だと思うんです。それは二十七条にはこう書いてあるんですよ。この二十七条に基づいて請求されたわけですが、公安調査官は、この法律による規制に関し、第三条に規定する基準の範囲内において必要な調査をすることができると公安調査官の調査権をここでうたっているわけですが、その第三条というのは、破防法の三条はこう書いてあるんです。この法律による規制及び規制のための調査は、第一条に規定する目的を達成するために必要な最小限度においてのみ行うことができると。日本国憲法の保障する国民の自由と権利を不当に制限することがあってはならないと法でうたってて、その第一条には、この法律は、団体の活動として暴力主義的破壊活動を行った団体に対する必要な規制措置を定めるということがうたわれているわけですが、この奈良市が出した一人については、このようなことをこういう団体に属する人だという判断をして出されたのかどうか。本当にこれは大きな人権侵害だし、信義に反すると言うんだったら、これこそ信義に反すると思うんですよ。いかがですか、市長。

 もう時間がないようですので、まだ残された問題はいっぱいありますが、この点についてお答えください。



○議長(山本清君) 市長。



◎市長(大川靖則君) 先ほどもお答えをさせていただいておりますように、あくまでも破壊活動防止法の第二十七条に基づいて、個人を特定した外国人登録原票の写しを交付したということでございます。したがって、私の方はそうした手続上遺漏のない、そうした法に照らし合わせての交付ということでございますので、御了承いただきたいと思います。



○議長(山本清君) 二十四番原田君。



◆二十四番(原田栄子君) 先ほどから言っているその内容について具体的に答えていらっしゃいませんので、その点について。

 それと、それだったらこの内容ですけれども、もう一つ、じゃあ謝罪することが求められていますね。いいですか、市内在住のすべての在国同胞に対して謝罪することが求められています。本来、住民を保護し、プライバシーを初めとする人権擁護をすべき行政本来の基本的な任務から、あるいは個人の尊重をうたった日本国憲法の原理から照らしても遺憾きわまりないと、このような厳しい指摘が行われてるんですよ。この厳しい指摘にどう答えるのか。

 それから、先ほど二問目で取り上げていませんでしたが、二億九千万も使ってシルキアで文化施設をつくるということですけれども、その文化施設といったら、先ほども申し上げましたように、非常にパソコン教室とかダンス教室とか、あるいは美術館とか、あるいは映画館とか、本当に多種多様なんですね。本当に多種多様なのに、それを全部まさかするわけじゃないと思いますし、その中のね、何をするのか、きちんと目的も言わないでですよ、二億九千万円、約三億円のお金をね、税金で充てるわけですから、議会でそれを承認してくれと、何に使うかわかんないけれども、とにかく承認してくださいと、こう言って今議会出されてるわけですから、私たちはそんなことは承認できませんし、やはりきちんとこの目的を明らかにすべきですよ。目的も明らかにならないのにね、とにかく、とにかく何するかわからないけれども、文化施設をつくって活性化するんだと。それでは全然市民も納得できないし、これでは私たちがよく指摘してますように、船の来ない港をつくったり、あるいは車やなんか走らない大きな高規格道路をつくったり、そういうことにも当たる……。

 済みません、答えてください。



○議長(山本清君) 市長。



◎市長(大川靖則君) 内容につきましては、先ほども申しておりますように信義に反するということもございますので、ひとつ御了承願いたいと思います。

 また、シルキアのことにつきましても、その目的というのは文化教養のために、そういう施設に活用していきたいと、こういうことでございます。



○議長(山本清君) 十九番金野君。

  (十九番 金野秀一君 登壇)



◆十九番(金野秀一君) 私は、公明党奈良市議会議員団を代表して、通告をしております数点について、市長並びに教育長に質問をいたします。

 さて、長引く経済不況に対して、聖域なき構造改革を標榜した小泉内閣が、国民の高支持率のもと構造改革断行内閣として出発をいたしました。従来からの政治改革路線として地方分権化の推進や、国民に対しては痛みの共有を訴え、国と地方を合わせた六百六十五兆円の借金の解消のために三十兆円以下の国債発行制限や、特殊法人、公益法人の見直し、地方交付税の改革等の枠組みを作成し、平成十四年度予算の策定に入りました。一方、奈良市においては、二〇一〇年を目指して、「世界遺産に学び、ともに歩むまち−なら」を市の将来像に掲げて、奈良市第三次総合計画の一年目を迎えています。この財政状況の厳しい中にあって、第二次総合計画の積み残しと新たな計画の執行に当たり、大変市政運営のかじ取りの難しいときを迎えていると思います。

 そこで、まず市長の行政姿勢についてお尋ねいたします。午前中に各議員よりも財政関係の質問もありましたので、重複を避けて質問をさせていただきます。平成十二年度の決算関係書類を見ますと、その根幹となる一般会計においては、実質収支は約八億三千六百万円の黒字決算となっているものの、その内容については、財政調整基金等を取り崩しての対応であり、かなり厳しい状況にあると思われます。一方、市長は、平成十三年度予算において、環境対策や経済活性化の観点から、LRT調査研究や温泉探査などの新しい施策について、その予算化を図られています。今、奈良市におきましては、土地区画整理事業やJR奈良駅付近鉄道立体化事業など、多くの都市基盤整備事業を進めている状況であり、あわせて中核市移行に伴う行政需要の増加が見込まれるところであり、昨今の厳しい経済環境の中で、また新しい施策を進めていける状況にあるのか、今後の財政運営についてお聞かせください。

 また、私は、さきの平成十年九月定例議会におきまして、東部地域の活性化策として伝統工芸作家村の設置について質問をいたしましたが、その必要性について認識をいただき、前向きな御答弁をいただいたところですが、この実現につきましても、あわせてお答えをいただきたいと思います。

 次に、税の滞納についてお尋ねします。臨時国会でも雇用対策が最重要項目として検討されますが、国民に痛みを伴う改革を標榜する小泉内閣では、景気の回復や経済の活性化の望みは薄く、今後、市税収入の伸びは期待が持てず、市の財政運営にあっても、事業の見直しや経済原理を重視した効率的な運用が期待されるところですが、現在、税の滞納者に対する対応策として市税等徴収対策室が設置され、その徴収に大変御苦労をされています。その御苦労は、我々の察して余りあるものと思いますが、市民税、固定資産税、都市計画税等々、十二年度の決算書を見ますと約五十八億四千百万円の未回収の税金があり、昨年より二億二百万円増加しています。納税者から見れば不公平感があり、今後さらに増加すると予想されます。

 そこで、その回収を高め、職員の労力をほかに生かすために、国が行った不良債権回収方法のように、債権回収機構をつくることを奈良県に要請することについて、市長の御意見をお聞かせください。

 次に、共助社会構築についてお尋ねいたします。一九九七年十一月の国連総会において、ことしをボランティア国際年とすることが、日本政府を初めとする世界百三十二カ国と多数のボランティア団体の共同提案で採択されました。ボランティアの語源やその定義はさまざまに議論されていますが、その歴史は、古代や封建社会の中で、慈善的なボランティアや志願兵としてのボランティアとして発展してきました。その後、市民が自発的、自主的に行うボランティア活動を初めとした社会貢献活動は、福祉や保健・医療、まちづくり、社会教育、文化・芸術、スポーツ、環境保全、国際協力などさまざまな分野で、地域社会、あるいは地域を超えたさまざまな課題の解決に向けて、年々活発になっています。こうした中で、平成十年三月には特定非営利活動促進法、すなわちNPO法が成立し、昨年十二月から施行されました。この法律は、ボランティア活動を初めとする社会貢献活動を行う非営利団体に対して、社団法人などの従来の公益法人制度に比べて安易に法人格を付与することなどを通じて、その活動を促進することを目的として制定されました。慈善的なボランティアから発展してきたボランティアグループは、志で結ばれた対等の集まりであり、志は地位や階層を横断して水平に作用し、決して円錐形組織ではなく、円形組織を目指す集まりです。横に結び合うことを好むボランティアグループと上下の関係による組織運営に慣れている人にとっては御しがたい人々です。従来日本では、人と人の関係では、横とつく言葉は、例えば横暴、横行、横車、横意地、横着者等々ほとんど悪い意味で使われてきました。しかし、横に結び合うボランティアグループの形成は、新しい生活習慣の発展を生み出していく文化活動であるとさえ言えると思います。

 そこで、我が党公明党は、自助・共助・公助のバランスのとれた社会の実現を目指していますが、第三次総合計画の中で、あらゆるところで市民参加を訴えておられる大川市長として、共助社会、すなわちボランティア活動やNPOと行政のかかわりをどのように考えておられるのか、お考えをお聞かせください。

 また、ボランティア活動家や市民活動家やNPOに対して関心や意欲を持つ人に、活動に結びつけるきっかけづくりやボランティア活動を支援する環境づくりをどのようにされようとするのか、お聞かせください。そして、ボランティアを望む人、そして求める人を有機的に結びつける工夫が大事であり、その総合的な窓口を従来より要望しておりましたが、その進捗についてお尋ねいたします。

 次に、情報化の推進についてお尋ねいたします。平成七年より一貫して、住民サービスの向上のために情報化社会への対応を訴えさせていただきましたが、奈良市においても、インターネットによるホームページの開設や情報インフラとしてのローカルエリアネットワークの構築や職員の情報リテラシーの向上に努めてこられ、本年、課長以上にパソコンの配備をされようとしています。しかし、この間、情報化のスピードは、我々の想像をはるかに超え、インターネットの普及には目をみはるものがあります。国においては、こうした社会情勢の変化に対応すべく、本年一月に高度情報通信ネットワーク社会形成基本法、いわゆるIT基本法を施行し、そしてe−Japan戦略においては、五年以内の世界最先端のIT国家を実現する旨宣言し、e−Japan重点計画、e−Japan二〇〇二プログラム、申請・届け出等手続のオンライン化に係る新アクションプラン等々、電子政府構築を目指したさまざまな情報化施策の展開を図っております。国の電子政府構想では、インターネットを活用して、二十四時間いつでもオンラインで税の申告、各種申請・届け出が行えるシステムや、インターネット経由で行政機関にアクセスし、必要な行政情報を検索するといったシステム、いわゆるクリアリングシステムといいますが、そういうシステム、また、国民とのインターフェースにインターネット活用したさまざまな行政サービス提供システムの構築が計画をされております。奈良市においても、総合行政ネットワークシステムの構築など、国と歩調を合わせた電子自治体への取り組み、すなわち平成十五年に実施されようとする事務処理の効率化、迅速化、ペーパーレス化を実現し、行政間の電子文書の交換や住民の行政手続のオンライン化の情報処理基盤となる総合行政ネットワークシステムの整備状況についてどのようにお考えか、市長にお伺いいたします。

 また次に、現在、インターネットを活用したホームページ、奈良市情報ネットが開設され、市民の方への情報提供に努めておられることは承知いたしておりますが、いまだ十分なものとはいえず、さらなる発展が望まれるものと考えております。インターネットを活用した市民への情報提供を初めとした行政サービスは、地理的、時間的制約のない、より柔軟な行政サービスを可能とし、環境さえ整えば、市民の方がいつでもどこででも市の行政サービスを受けることが可能になります。また、インターネットを行政と市民との情報交流手段として活用することで、より充実した行政サービスの提供ができ、市民生活をより豊かにする手助けとなると考えます。行政と市民、あるいは市民相互のコミュニケーションの活性化を図るためにも、インターネットを活用した情報化は必要であると考えます。

 そこで、奈良市における今後のインターネットを活用した申請・届け出、公共施設の案内予約、国が現在行っている入札・調達手続、市民に施策に対する意見、パブリックコメントを求める仕組み等々、特にインターネットを活用した情報システムをどのようにされるのか、進められるのか、お尋ねします。

 次に、福祉施策について、具体的な問題、三点をお伺いいたします。

 まず、障害者の就労機会の増加についてお尋ねします。失業率が関西では六%を超える中で、身体障害者の人たちの就職はさらに悲惨なものがあります。その中で、車いす生活者や脳血管障害等で不自由な体になっても、過去の労働能力に限界はあっても、その能力を発揮できる人たちがあります。例えば、コンピューターを活用できる人がいる場合、この人たちに奈良市のホームページ作成やデータ入力等々の就労機会をつくることはできないか、市長にお尋ねします。

 第二点目に、ボランティアセンターの日曜日の開館についてお尋ねいたします。過去に奈良市ボランティアセンターの日曜日の開館を要望してきましたが、同じ社会福祉施設で総合福祉センターや老春の家では、日曜日を開館していますが、学生やサラリーマンの市民活動家も増加しており、その活動を支援するためにも、奈良市ボランティアセンターの日曜日の開館をするお考えはないか、お尋ねいたします。

 三点目に、父子家庭対策についてお尋ねいたします。厚生労働省の二〇〇〇年の人口動態統計の発表によりますと、離婚率は増加の一途をたどり、過去最高となる二十六万四千組を数え、年々母子家庭が増加していますが、同じく父子家庭についても増加しておるものと推測されます。このような状況にあって、父子家庭については、母子家庭に比べると、その収入は高いと想定されますが、現在の経済不況の中で、生活に要する諸経費や外食費などの出費がかさむため、経済的に苦しく、また従来から言われているように、子育て、家事と職業との両立が相当に困難で、その生活の安定と向上を図る事業施策の充実が唱えられて久しいわけですが、本市においての父子家庭対策について、どのような対応をされているのか、お伺いします。

 また、母子家庭を対象に支給されております児童扶養手当については、国の制度ではありますが、父子家庭を加え、父子・母子家庭の区別なく、一人親家庭に対する福祉施策を充実するためにも実施していくべきと考えますが、そのことについてどのように考えておられるのか、お聞かせください。

 次に、農村振興策についてお尋ねいたします。平成十二年九月定例会の一般質問で、都市農村交流対策事業の推進として、グリーン・ツーリズムを主体とした東部地域における振興策について質問を行いました。この都市農村交流対策事業の趣旨には、近年、緑や自然に対する国民のニーズの高まりを背景として、農村における健康でゆとりある生活の実現に対する期待が高まっている。一方、農村地域においては、過疎化、高齢化が進展する中で、地域が有する多面的機能を生かした取り組みにより、農村振興を図ることが求められている。こうした状況を踏まえて、平成十一年七月に食料・農業・農村基本法が制定され、都市と農村の交流が、今後の農業振興策の一つと位置づけられました。そして、その施策に対する補助率二分の一の事業補助を行うとともに、国の役割、県の役割、市町村の役割や事業を明確にし、その展開を図っています。その中で、市町村事業の中に、一、グリーン・ツーリズム推進地域育成事業、二、子ども交流対策事業、三、農村生活体験交流事業と、大きな三つの柱が据えられ、二番目の子ども交流対策事業については、学校との連携強化を図りながら、都市から農村へ、農村から都市へと、子供たちが二泊三日から、または二週間程度の交流を行い、農業・農村体験や地域文化や行事に触れるという四つのプログラムが用意されています。この事業のメリットとして、農業者の生産意欲の向上、高齢者と子供の交流による生きがいづくり、他地域の子供同士の触発、異文化の吸収等々考えられます。

 そこで、東部地域農業振興のためや高齢者世帯と子供の交流や教育の視点からも、この事業に対する取り組みについて、市長のお考えをお尋ねいたします。

 次に、まちづくり行政についてお尋ねいたします。第三次総合計画が出発しましたが、オムニバスタウン構想、LRT計画、温泉構想が示されていますが、今後の奈良市の基盤整備はどのようになっていくのか、市民の不安と関心は高いものがあります。また、総合計画では、随所で市民参加の必要性がうたわれていますし、市民参加は計画段階からの参加が望ましいとされています。

 そこで、改めてまちづくりについてお尋ねいたします。まず、午前中も出ておりますが、昭和六十三年三月十日、街並み・まちづくり総合支援事業等が、国際文化観光都市の玄関口にふさわしいアメニティー空間を創出し、高度な中枢機能や広域サービス機能を持つ空間を創出すると、華々しく市民の期待に見守られて開始されましたが、経済情勢の影響を受け、JR奈良駅のシルクロード・タウン21構想が変更、中止され、民間活力での再考がされようとしていますが、今後どのように再構想されるのか、また、連続立体事業との関連はどうなるのか、お尋ねします。

 次に、近鉄奈良駅前の再開発についてお尋ねいたします。近鉄奈良駅は、一日平均乗降客数が八万五千人と、本市を代表する鉄道駅として重要な交通結節点機能を担っております。昭和四十五年の大阪万国博覧会に合わせて、近鉄奈良駅の地下化が行われ、それと同時に、現在の駅前を中心として周辺のまちづくりが行われました。その後、三十数年たった今日の駅前の状況を見ますと、人と車が交差し、路線バスによる大宮通りの渋滞、歩道でのバス・タクシー待ち、観光バス及び自動車の乗降・待機スペースの不足、そして地下駅への昇降設備のバリアフリー化等々解決しなければならない課題が山積みしております。また、本年、世界遺産の紹介のためオープンされたなら奈良館も、修学旅行生を対象としているにもかかわらず、観光バスが寄りつけないといった状況です。これらのことから、駅前の再整備は急務であると、だれしも感じているところです。いずれにいたしましても、私は駅周辺の再整備は重要と考えますが、これからのまちづくりは、今までの行政主導から市民、つまり地元民を初め周辺商店街に関係する人や駅を利用する人たちの意見を集約し、それを具体化する行政側と議論を重ねる中で、市民本位のまちづくりに取り組む必要があると考えています。

 そこで、長期ビジョンの全体的な整備計画を策定すべきであると考えていますが、今後、駅周辺の再整備についてどのように進めていこうとされるのか、お尋ねいたします。

 続いて、近鉄奈良駅の再開発とも関連しますが、現在、奈良街道まちづくり研究会というグループが、二〇一〇年、多聞山城築四百五十年を目指して、近鉄奈良駅前から奈良阪の奈良豆比古神社までの地域を活動エリアとして、住み続けられるまちを目指して活動しています。佐保川の清掃や子供地蔵絵画展の開催や、京田辺市から運ばれてくるお水取りの儀式に使われる竹の竹送りを支援したり、活発に活動を持続しています。また、今月より財団法人日本船舶振興会、通称日本財団より助成金をいただき、地域の歴史や文化を紹介する六回の講演会を開催するなど、自分たちのまちの将来設計を描き、努力をされております。

 そこで、アドバイザー派遣制度などのまちづくり支援施策について実施されていることは存知しておりますが、今後、法律や条例等のことや他地域のまちづくりの情報をより積極的に提供したり、行政もまちづくりに参画していくことも大切であると考えますが、市長のお考えをお聞きいたします。

 次に、教育行政について数点、教育長にお尋ねいたします。

 我が党は、二十一世紀における教育のあり方や教員の資質向上の拠点として、また教育の総合的な推進のための施設として、教育センターの必要性を訴えてまいりました。これまでの本会議や常任委員会で要望を行ってきましたが、その都度御答弁をいただいているわけですが、いよいよ中核市への移行が現実のものとなり、実現されますと、百数十の研修メニューを約二千人の教職員に実施していくことになっております。特に、地方分権一括法によると、県費負担教職員の研修権限が中核市に移譲されることになっております。平成八年からスタートした市でも、すべてが教育センターを設置しているわけではありませんが、逆に中核市でない小規模市においても、教育センターは多く設置されています。教育センターは、教育の拠点としてだけではなく、本市教育の司令塔として、あるいは市民からの各種の教育相談のための施設として等々、幅広い利用目的を持ったものと考えます。本市の今後の教育推進を考える上において、教育センターの実現をどのように考えておられるのか、中核市移行を控えたこの時期に改めてお尋ねいたします。

 次に、先ほど農業振興について市長の方にお尋ねしましたが、同じく農林水産省では、補助事業として平成十二年度から都市農村交流対策事業を発足させております。この事業のメニューの一つに、都市と農村の交流を通じて学童が豊かな自然環境や農業体験をする子ども交流事業があります。この事業は文部科学省と提携して促進する事業ですが、奈良市の東部地域には豊かな自然や歴史と文化をはぐくんだ地域があります。反面、少子・高齢化が進み、職住分離により若年労働者が減少し、農業の維持すら困難な状態であり、減反政策はさらに住民の生活をも奪おうとしております。

 そこで、学校現場を見てみますと、本市の児童・生徒の分布状況を見ますと、西に過密校があれば、東に複式学級に該当する過疎の学校があります。また、不登校や少年非行の問題も大きな課題となっております。これらの問題も、この事業を活用すれば、高齢者家庭に子供たちがホームステイし、過疎の学校に通うことによって、複式学級や廃校を防止し、学校をよみがえらせるとともに、地域振興にもなると考えます。また、奈良市内の交流であれば、学習内容に差異はないので学力上の心配もなく、また学校での教育はもちろんのこと、自然体験や農業体験を豊かな環境の中で行うことが可能であり、ひいては人間性を養い、生きる力をはぐくむことができます。この事業の実施は、一つの事業で多くの成果を期待できると考えますが、事業実施についてどのようにお考えになられるか、お尋ねいたします。

 次に、去る六月、大阪教育大学附属池田小学校での多くの犠牲者を伴った大事件は、学校の安全が神話にすぎなかったことを白日のもとにさらし、我が国の治安が一層低下しつつあることを明らかにし、この時代に幼児や児童を預かる学校の安全対策への大きな警鐘を鳴らしました。多くの犠牲者の御冥福を祈るとともに、公明党奈良市議会議員団は、学校の安全の確保のために、事件直後の六月十三日に大川市長にあてて、児童・生徒殺傷事件再発防止に関する緊急申し入れ書を提出いたしました。教育委員会では、その趣旨を踏まえて、迅速、適切に多くの対応策を講じていただいたことに対し、高く評価をさせていただいているところでございます。

 そこで、予算措置として、今議会に一定の対策を提案していただいておりますが、その内容と、その対策を決定された経緯についてお尋ねいたします。

 最後に、生涯学習への高まりは、各地区公民館や分館等々の自主事業やその参加者を見ても明らかに増加するとともに、そのニーズも大きく変化をしてきております。趣味の会や同好会から出発し、近年、週休二日制の普及による余暇時間の増加や平均寿命の伸びなどに伴い、ボランティア活動を通して社会に貢献していきたい、また生きがいのある充実した日々を送りたいという人々がふえてきています。また、その社会貢献活動は、さまざまな分野に及んでおります。ボランティア活動を通して、地球的規模で社会的使命感、社会的ミッションを持って社会貢献に励む人たちも出現しております。これらの人たちは、自分の今以上のスキル、能力や技術を求めています。また反面、これらの人たちは、柔軟な発想と機動力で行政の手の及ばないところを補完する役割も果たしてくれています。

 そこで、公民館が財団化される今こそ社会教育部として、そのイニシアチブを発揮し、社団法人金沢ボランティア大学校のように専門コースを持ったボランティアリーダーの養成の生涯学習施策を採用されるかどうか、教育長の御見解をお伺いしたいと思います。

 以上で、私の第一問を終わります。



○議長(山本清君) 市長。

  (市長 大川靖則君 登壇)



◎市長(大川靖則君) 十九番金野議員の御質問にお答えをさせていただきます。

 まず、財政問題の昨今の厳しい状況下における今後の財政運営についてということでございます。大変厳しい財政状況ではあります。この状況を乗り切るためには、やはりしっかりと財政見通しを立てて、諸事業に取り組んでいく必要がございます。その中で、事業の取捨選択を厳正に行い、真に必要な事業を着実に遂行することが大切であると思います。私は、かねてより提唱いたしておりますLRTを初めとする事業におきましても、真に奈良を活性化させ、また環境問題にもしっかりと対応できるよう、その効果を調査研究するための予算措置もさせていただいたところでもございます。したがいまして、これらの事業及び議員提唱の伝統工芸作家村につきましても、今述べましたように、財政健全化計画の全体の中で、今後は検討させていただきたいと思います。また、伝統工芸作家村については、国有林の森林活用も一つの方策ではなかろうかと思っております。

 次に、債権回収機構のような組織の設置を県へ働きかけてはどうかということでございます。他都市において、市やなしに茨城県あたりでも、そうしたことを行っておられるというようなことも聞き及んでおりますし、今後、そうしたことについて相対的な考え方からして、その組織の設置については、県とも十分話し合いをしていきたいと思っております。

 次に、ボランティア活動やNPOと行政とのかかわりをどのように考えているかということでございます。本市のまちづくりは、市民と行政とのパートナーシップが求められているところであり、ボランティア活動やNPOとの連携を今後は十分図っていかなければならないと、そして一体となったボランティア活動を行うべきであると、そのように思っております。

 また、その活動を支援する環境づくりをどのようにするかということでございます。活動の支援については、NPO法制定以前からボランティアセンターを設置して、ボランティア団体の育成を図るなど、取り組みをしているところでもあります。今後、奈良市としては、ボランティア団体の自主性を損なわない範囲で支援していくことが必要であり、ハード・ソフト両面にわたって、その支援のあり方について、十分に検討させていただきたいと思っております。

 また、その窓口の設置についての状況でございますが、今、福祉のボランティアセンターがございますが、今後は、ボランティア活動ということで、そうしたことを一本化した施設にしていくべきではなかろうかと、そのように思っているところでございます。

 次に、インターネットの活用についてでございますが、現在、情報提供手段としてホームページを開設いたしておりますが、今後は、情報提供サービスにとどめることなく、当該ホームページを通じて各種の申請様式の電子配信など、行政と市民の方とのコミュニケーション手段として、さらなる情報量の拡大を図ってまいりたいと思っております。

 次に、総合行政ネットワークの推進についてでございますが、同ネットワークは、各地方公共団体と国との間で情報の収集、伝達、共有、処理を電子化する基盤となるものであり、国では、すべての市町村に接続することを要請いたしております。奈良市におきましては、これを受けて、本庁及び庁外施設のすべてをネットワーク化する情報系LANの構築を実施しており、今後は、県などと調整を図りながら、全国的なスケジュールに合わせて進めてまいりたいと思っております。

 次に、福祉行政についてでございますが、コンピューターを活用できる障害者への奈良市における就労機会の提供についてということであります。奈良市のホームページの作成については、そのデータ作成・更新は、今は市の職員が行っております。今後は、社会福祉協議会におけるホームページの作成等について、御指摘ございましたように、障害者の就労等を勘案しながら、その団体に外部委託できることも考慮に入れながら検討させていただきたいと思っております。

 次に、ボランティアセンターの日曜日の開館についてということでございますが、この点については、前向きに検討させていただきたいと思っております。

 次に、父子家庭対策についてでございますが、家庭介護人派遣事業、子育て支援短期利用事業を実施いたしておりますが、子育て、家事と職業の両立を考えますと、母子家庭と同等、また、それ以上の困難があると思います。したがって、母子家庭は、母子及び寡婦福祉法等による福祉の施策が講じられておりますが、父子家庭施策は、国の法的整備等確立されておりません。今後は、こうしたことを国とか県に要請をしてまいりたいと思っております。

 次に、農村振興行政についてでございますが、都市との交流の推進ということで、私は、かねてから子供たちが農村地帯に行って、あの恵まれた自然環境になじんでほしいなと、そんなふうにも思っております。ことしの夏でございましたけれども、初めて大柳生で虫送り事業にたいまつをつけての夜の行事をいたしましたところ、大きく評価もされまして、地元にも大きな意気を感じていただきました。ああいうものをひとつ都市の子供たちにも見せて交流を図っていきたいなと思っておりますのとともに、今後は、ひとつ農業従事者等、あるいは高齢者の方との交えるような農業交流もやっていかなければいけないんじゃないかな、そのように思っているところでもございます。

 次に、まちづくり行政のJR奈良駅周辺の再構想についてでございます。駅西側は百貨店用地のみであり、かねがねから申し上げておりますとおり、個々の土地利用を原則といたしております。また、東側の高度情報センター並びにホテル構想については、早急に見直しを図り、将来を見据えた土地利用計画となるよう権利者間との調整を行い、表玄関にふさわしいまちづくりの誘導、指導をしてまいりたいと思っております。

 次に、近鉄奈良駅周辺整備についてでございますが、これにつきましては、商工会議所の建設部会が大変大きな関心を持っておられます。したがって、再整備を県、あるいは国道事務所、あるいは近鉄、また奈良交通等とも協議をしながら、今後の一つの大きな近鉄奈良駅周辺のまちづくりということで取り組んでいかなければならないと思っております。

 また、奈良北まちづくりということで、大変地元の方々の積極的な活動を得ております。したがって、今後は、そのまちづくりの活動にアドバイザーの派遣や、あるいは支援等について積極的に取り組んでいきたいなと、そのように思っているところでございます。

 以上でございます。



○議長(山本清君) 教育長。



◎教育長(冷水毅君) お答えをいたします。

 まず最初に、教育センターについてでございますが、新教育課程の実施に伴って、教職員には教育の専門家としての自覚が一層強く求められていると考えております。また、平成十四年度からの中核市への移行により、奈良市立小・中学校に勤務する県費負担教職員の研修は、奈良市にその権限が移譲されます。このことを踏まえて、教職員の資質向上のための研修や指導を行う施設、いわゆる教育センターの設置は急務であると考えております。なお、教育センターの設置については、教育相談や教育資料の蓄積などの機能を持たせ、教育の拠点となる大きなメリットがございます。平成十四年度から年次計画を立て、現在県立教育研究所で行っております研修を順次奈良市に移行し、最終的には教育センターにおいてすべての研修が実施できるよう、計画的に実現を図れるよう努力してまいりたいと考えております。

 次に、子ども交流事業についてのお尋ねでございますが、平成十年十二月の文部省による子どもの体験活動等に関するアンケート調査から、生活体験や自然体験の豊富な子供ほど、道徳観や正義感が身についているという調査結果が出ています。市内各校の置かれている自然環境を見たとき、地域によって異なる状況があり、自然豊かな地域での学習も一方策として考えております。御指摘の都市農村交流対策事業につきましては、市町村事業として、子ども交流対策事業及び農村生活体験事業であり、体験民宿等の潜在機能を有した施設が整備されていること、農業・農村体験や地域の自然、歴史、文化等を教授する者がいること等の基準を満たせば、新規認定されることとなっておることは認識をしております。奈良市においては、この事業の要件を満たすような事業が展開できるかどうかについて検討してまいりたいと考えております。

 次に、学校の安全対策についてのお尋ねでございますが、今回の池田小学校の事件に伴い、幼児・児童・生徒の安全確保及び学校の安全管理に関する緊急対策については、定例教育委員会の中でも熱心な議論をいただき、また国からも示されております緊急対策例や各市の状況等を参考に検討を重ね、サイレンつきハンドマイクを各幼稚園に二台、各小学校に六台ずつ、合計三百五十台を配置する予定で、今議会に予算の補正をお願いいたしております。

 次に、ボランティア活動やまちづくりに貢献できるリーダー養成のための学習機会の開設についてでございますが、生涯学習は、市民みずからが生活課題を学習課題として、自主的な学習を通して、その解決方策を導き出すことにあります。この生活課題の共通する部分、例えば人権や環境等の課題は、行政の課題でもございます。このような行政課題を市民の学習や活動によって解決できることは、まさしく生涯学習社会の実現につながることであり、このような活動を推進していくためのボランティアリーダーが求められております。現在、公民館等でも、このような視点にも配慮しながら、国際交流ボランティア講座や市民イベント企画講座等を実施しておりますが、今後とも、他都市で実施されているボランティア大学等を参考にして、生涯学習社会の実現に向けて、その内容を充実させてまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(山本清君) 十九番金野君。



◆十九番(金野秀一君) 二問目は自席より行います。

 私の質問に対しまして、市長、教育長より前向きな御答弁をいただきましたので、二問目は意見並びに要望とさせていただきたいと思います。

 まず、財政問題についてでございますけども、先日、小さい都市でございますけれども、政策といいますか、一つの事業をやることの参考になるんではないかと思いますけども、岡山県の船穂町というところに、ある件で視察に行ってまいりました。たまたま町長もおられまして、町長とお話をさせていただくことができました。町長とお話をさせていただいた中で、その町で一つの事業をやるときに五つメリットが挙げられなかったら実施しないと、非常に明確な事業採用の基準があるみたいでございまして、例えば、生ごみの堆肥化をやりたいと言ってきた職員、これは公社にしたわけですけども、公社にする理由として、まず公社化をして生ごみを堆肥にする事業について、例えば、ごみ焼却のコストが削減できる、また各家庭で生ごみをつくっていただくために巡回をする、その巡回をする人をシルバー人材の人たちの職業づくりにする、また、つくった生ごみを堆肥にしていますから、堆肥を販売できるという、コストがかからない、四つ目としては、福祉団体、ボランティアの人たちへの補助金を今まで支給してたわけですけども、そのできた堆肥をその福祉団体の人たちに原価でお分けすることによって、補助金を使わなくてもボランティア団体の人たちが資金をつくることができる等々ですね、非常にわかりやすい、それも数字ではかれるような話をされておりました。私もその公社の所長さんとお話をさせていただいたりしましたけども、非常に明確だとおっしゃってました。これがすべてではないと思いますけども、今後いろんな事業をやっていく中で、やはりそういう明確な基準みたいなものが示されることによって、職員の方も、また市民も、一つの事業を評価できるんではないかなと、このように思います。私も従来、政策評価制度、事前・事後の政策評価制度を訴えさせていただいてましたが、こんな簡単な政策評価方法もあるんだなということで感心したので、ちょっと御紹介をさせていただきましたので、ぜひまた御検討いただきたいなと思います。

 それから、今回一貫して市長、ボランティアとかですね、市民参加ということで質問をさせていただきました。市長みずからがさまざまな支援をされてるということについては、私も十分理解をしておりますし、市長の理解もさらに厚いということは知っているつもりでございます。そういう意味で、今後さらにですね、先ほど申し上げましたように、従来のボランティアから市民活動家としてのやっぱり変貌を遂げてきていると、そういうことに対して、またさらなる御見解を今後示していただきたい、このように思っておりますし、今ありましたボランティアセンターに対する考え方、大きく前進させていただきましたし、また、日曜日の開館についても理解をいただいたようでございますし、大変評価をさせていただきたい、このように思います。

 もう一つ、情報化についてでございますけども、総合行政ネットワークシステムにつきましては、これは平成十五年ということで、このタイムリミットはどうしようもないので、それに伴うハード・ソフトがやはり整備しなければいけないと思いますので、この点につきましては、費用もかさむということも十分承知しておりますが、やはりこのネットワークがつくれないと奈良市民がサービスを受けられないということも考えられますので、ぜひ積極的なお取り組みをいただきたい。また、そのためには、ことし一年、ことし課長まで一台のパソコン配備を計画していただいておりますけども、できるだけ早く一人一台のパソコン配備が、この事業を、この国の事業を推進していくためにも必要ではないかと思いますので、要望をしておきたいと思います。

 それから、ホームページの作成につきましては、前回、私の質問でも述べさせていただきましたけども、ぜひですね、市長のメールマガジンを発行していただきたい。メールマガジンにつきましては、小泉首相がもう二百数十万人国民と直接対話をしている。市長につきましては、大川市長については、いろんなところへ出て、この奈良市のためにいろんな発言をされております。そういうものを市民が知ることによって、さらに市政へ関心を高め、また市の行政に協力をしてくれる人たちもふえてくるんではないかなと。今、恐らく市長の思いを伝える方法というのは、先ほど池田議員からも紹介がありましたけども、雑誌の特別番組や、またテレビのニュースの番組、それが中心であり、なかなか奈良市に対する思いを出せないんではないかなという気もします。市民から見ても、やはりもっと身近な存在として、ともに市政を担っていく人たちがふえている中では、ぜひこのメールマガジンの発行をですね、市長ひとつどうか検討をしていただきたいなと思いますので、よろしくお願いします。

 また、このホームページのことについて、私はもうやかましい方でございまして、申しわけございませんけども、奈良市のホームページの情報を今発信していただいてるわけですけども、国のですね、各省、各省が出している関連する財団等からですね、いろんな補助制度、補助金制度等を紹介を、現在国がホームページを通してやっております。例えばその一つに、文部科学省がオリンピック、特別法人のオリンピックの代々木のところの財団からですね、例えばことし、子どもゆめ事業という事業が十三年度採択されました。私もこれを見ました。ここではですね、子供に対する読み聞かせ事業、要するに読書をするということですね、読み聞かせ事業、それから子供体験事業、こういうものに対して補助金を出して、その振興を図っておられるわけです。こういうことをもっと各課で、各部で情報を市民が知らせていただくことによって、そういう事業に参画することによって、みずからの奈良市に補助金の申請をするんではなくってもですね、そういう事業を活用して自分で活動をされていくと。先ほど申し上げました奈良街道まちづくり研究会のメンバーにいたしましてもですね、日本財団にみずから補助金申請をして、財政の厳しい中を自分たちで努力をやっているグループもございます。そういうグループがボランティア団体の中にはたくさんあるわけです。こういう情報がやはりなかなか発信されない。市役所の各課の窓口に行ったらポスターが張ってある、これではちょっと不十分やと。そういう意味で、このホームページというのは、そういう意味で、そういう情報をコストをかけなくて発信できるわけですから、ぜひひとつこの辺の取り組みをお願いをしたい。そのためにも各課で、今、情報管理が一元してホームページを管理されてますけども、各課でホームページをつくり、そして情報を発信し、そして自分たちのやりたいことを意見をいただく、パブリックコメントと、国はやってますけども、施策に対する意見を求めるようなコーナーを持つことによって、市民との交流がさらに深まっていく、それが本当の意味で市民参加のまちづくりではないかなと、そういうように思います。インターネットを使いホームページを見れる人はごく一部だという認識がまだまだございますけども、時代はやはり大きく僕は変わってる、このように思いますので、ぜひ、この情報化への取り組みについては積極的にお願いをしたいと思います。

 また、都市農村交流事業につきましては、本来縦割り行政の中では非常に困難な事業かと思います。ですが、どうか経済部、そして教育委員会、連携をとっていただき、横の連携をとっていただき、この事業がさらに充実し推進できますように、よろしくお願いをしておきたいと思います。

 それから、教育センターにつきましては、教育長の方からも今御答弁いただきました。何度も何度も前向きな御答弁をいただいております。財政的なものも理解をいたします。だけど、中核市という中では、やはりどうか建物を含めてですね、やっぱり中核市にふさわしいような教育センター、また、その中のカリキュラムありますけども、ひとつおつくりをいただきたいなと思います。なぜ教育センターが先生方の資質をですね、向上さすとは限りませんけども、やはりいろんなところから今、先生に対する苦情をお聞きしております。今、県の教育センターにおいて、いろんな指導をしていただいているようでございますけども、やはり今後、県費職員の研修をやっていくということであれば、奈良で、そういう人たちに対しても助言や指導をしていただかなければなりません。そういう意味では、どうかこの長年の課題であります研修センターの建設については、市長部局につきましても、どうか御理解をいただきたいなと、このように要望をしておきたいと思います。

 最後に、生涯学習の機運が高まるという話をさせていただきます中で、金沢のボランティア大学校の紹介をさせていただきました。私、先日もまた行ってきたんですけど、二度目の訪問をしてまいりました。廃校を利用して学校がつくられてるわけですけども、この中に専門コースとして福祉、国際、環境、観光という、この四つを設けてですね、毎年二百八十名ぐらいの卒業生と、十カ月間のカリキュラムを経て卒業をされております。その二百八十名、全部が全部引き続いて同じようにボランティア活動されているとは言いませんけれども、その多くの方々が新たなグループづくりをし、そして、自分たちのまちの環境をよくしようとグループをつくり活動をされておる。また、金沢のまちを何とかよくしたいということで、「まいどさん」という観光コースを卒業した人たちが観光ボランティアガイドをつくりですね、実施をされている、平成六年から実施されてる。このようにですね、いろんな意味で、今後の市民が生きがいを持てるような、こういうものをさらにですね、ひとつ専門性を増したような形の講座をですね、財団化される折に、どうか教育委員会の方からもまたお願いをしていただければありがたいかなと、このように思いますので、要望しておきたいと思います。

 最後に、決算関係につきましては、同僚議員より特別委員会から行わさせていただきたい、このように思います。

 以上で、要望を踏まえた第二問を終わらせていただきたいと思います。ありがとうございました。



○議長(山本清君) 議事の都合により、暫時休憩といたします。

  午後三時七分 休憩

  午後三時四十三分 再開



○議長(山本清君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。

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○議長(山本清君) 代表質問を続行いたします。

 一番藤本君。

  (一番 藤本孝幸君 登壇)



◆一番(藤本孝幸君) 私は、民主市民連合を代表いたしまして、既に通告をいたしております七項目について質問を行いたいと思います。

 質問に入る前に、まず二つのことを述べさせていただきたいと思います。まず、その一つ目は、先般の七月に行われました参議院選挙のことについてでございます。今回の参議院選挙、今世紀最初の文字どおり大切な、重大な国政選挙として、日本の将来を占う重要な意味を持っていました。我が党・民主党は、奈良県選挙区では惜敗を帰しましたが、あの小泉旋風が大きく吹き荒れる中、一定の党勢を拡大することができました。私たち民主党の政策や訴えが多くの国民の心を動かしたものというふうに感じております。申すまでもなく、今回の選挙は、改革という二文字が躍りました選挙でございます。その改革の中身が問われると思います。何をどう改革するのか、また、一体だれのための改革なのか、それらをこれから注意深く、重大な関心を持って見ていきたいというふうに思います。

 奈良県選挙区では、御存じのように、五つの政党、そして五人の立候補者があり、大変七月の酷暑の中で激しく、本当に厳しい選挙戦であったように思います。この中で大川市長は、自民党の荒井氏の後援会長として積極的に活発に運動されたというふうに聞いております。市長は特別職でございますので、何ら法には触れないわけでありますが、大川市長は一党一派に属さない市民党という立場で、昨年九月の市長選挙に立候補され、当選されました。我が民主党も、そういった意味で大川市長を応援しましたし、また、何よりも幅広い多くの市民の方々の支持があったからこそ、見事な三選目の当選を得ることができたものと存じます。参議院選挙における大川市長の一連の行動は、先ほど言いましたように、政治倫理や法律には抵触しないものの、多くの市民の期待や、そして最も基本的な信頼関係に影響するというふうに感じております。このことに私、本当に残念で、残念で、本当に心から残念な気持ちでいることをまず冒頭、市長にお伝え申し上げたいと思います。

 もう一つのことについては、皆さん御存じのように、去る九月一日未明に東京都新宿区で発生いたしました、あの雑居ビルの火災、防災上の管理がきちんとしていれば、四十四人ものとうとい命が奪われなかったというように思います。亡くなった方々の御冥福を心からお祈りするとともに、重傷を負われ、今なお入院されている方々の一日も早い御回復を願っております。ふだんから私どもも含めまして防火体制きちんとすれば、このような惨劇は多くは防げたはずでございます。今、社会が不安定、不透明な時代であるからこそ、安心で安全な社会、それらが求められていると思います。このことを教訓として、改めて防災なり、そして私たちの身の回りの安全、十分に点検を行っていただきたいと思います。

 それでは、質問に入ります。まず第一点目は、市長の行政姿勢であります。代表質問も既に何人の方かされておられますので、私は今回、政治倫理にかかわった質問を冒頭行います。私たち民主市民連合は、会派結成以来、一貫して、この政治倫理の確立に向け、質問なり取り組みを行ってまいりました。例えば、透明性の高いシステムであります行政型オンブズマンの導入、さらには政治倫理の条例の制定が必要ではないか、そのことも含めまして、先般六月議会では、議員の審議会の参加について好ましくないのではないかという主張も行いました。そういった意味で考えますと、二日前、天理市長が受託収賄の容疑により逮捕されるというまことにショッキングなことがございました。職員の採用に絡むもので、まさしく奈良県じゅうに大きな衝撃が走ったと思います。今後の捜査の過程でその内容が明らかになると存じますが、また、先ほど言いました参議院選挙も含めまして、公務員の立場を利用して公職選挙法に触れ、大量の逮捕者を出すという候補者もございました。例えば、近畿郵政局のトップが逮捕されたり、組織ぐるみで選挙運動という公務員の立場を利用した全く許せない行為であったと思います。そういった意味からも、これからの時代、首長や事務方のトップも含めて政治倫理観、大きく、私たち議員もそうですけども、大きく問われていく時代だというふうに考えております。

 午前中の質問にもありましたように、奈良市が来年度、中核市へ移行となる予定でありますが、市民の厳粛な信託を受けます市長と私ども市議会議員、全体の奉仕者として、その政治姿勢を高めていく必要があると思います。既にあっせん利得罪も成立し、当然私どもも拘束されますが、奈良市におきましても、さらにその高潔性を高めるために政治倫理の確立が求められてきます。先ほど申しましたように、中核市への移行も含めて、市長としての見解なり、さらなる取り組みの方向なりをお尋ねしたいと思います。

 第二点目は、奈良市の職員の意識改革について質問を行います。市民にとりまして、よい行政を推進していただかなくてはならない、そのためには、行政機構なり、それからむだがない、そして創意工夫のある、夢のある市政であらねばならないと思いますが、私は、この時期こそ徹底した発想の転換と意識改革を求めてまいりたいと思います。

 奈良市とて大変な財政難を抱えております。その健全化を一日も早く図らねばなりませんが、どのような厳しい状況の中にありましても、市民のさまざまな要望や意見を拝聴しながら行政が推進していかなくてはならないと思います。重点課題に積極的な対応が必要ですし、そういった意味で、より積極的な行政の推進を望むわけでありますが、御存じのように、今、社会では大変な不況の時代が到来をいたしております。新聞報道によりますと、完全失業率が五%、先ほどの質問にもありましたように、関西地区では六%を超えているんではないか、まさしくリストラや倒産におびえる多くの市民がおられる中、それだけに公務員への期待や要望が強くなっている、そのように感じます。中核市への移行に伴って、よりきめ細かな行政サービスを実現する必要があります。制度や機構の改革も大切であります。しかし、その事務執行を行っていただく市職員の方々の発想の転換、そして意識の改革がすごく大切な事柄と思いますが、市長の御所見をお伺いいたします。

 三点目に、行政執行のスピードについてであります。情報化社会により情報システムが確立をしてまいりました。市役所の各課の窓口対応も、随分迅速な事務処理ができるような機構になっております。また、事務専決処分についてもかなりの改善が図られてきましたし、そういった中で、かなりのスピード化が進んだように感じますが、それとて、その操作を行うのは市の職員の方々の力でございます。職員さん個人の努力だけでは解決すべき問題でありません。中核市移行に伴い、かなりの事務移譲がありますが、職員体制を充実しながら行政執行のスピード化、このことについて市長のお考えをお示しいただきたいと思います。

 二点目の質問は、人権行政の推進についてであります。私は、これまで一貫して人権行政にかかわった質問を行ってまいりました。具体的には、奈良市人権教育推進計画に示されています九つの重点課題を一日も早く解決しなくてはならない、そういった立場をとりながら、特定の差別問題だけを突出させないで、九つの重点課題すべてがその重点として受けとめられ、早期解決に向けた行政総体の取り組みを求めてきたところであります。二十一世紀は人権の世紀と言われながら、あってはならない差別が存在します。そういった中で、今なお多くの市民が苦しまれている現実がある限り、その解決に向けて最大限の取り組みがなされるべきであります。本市第三次総合計画の中でも、「人権が尊重され、安心していきいきと暮らすことができる社会を築いていくことは、まちづくりの基本である。」と示され、基本方針として、「行政の重要課題として、行政制度や社会意識を見直すとともに、市民一人ひとりが、あらゆる機会あらゆる場において人権に対する正しい知識を習得し、豊かな人権感覚を育み、人権を守り差別を許さないという意識を培い、行動できる取り組みを進める。」と高らかにうたい上げております。

 さて、質問でありますが、日本の人権宣言と言われています一九二二年に出されました全国水平社創立宣言、ことしで七十九年目でございます。来年春で満八十年を迎えます。この宣言は、多くのことを私たちに教えています。この中に込められていますその崇高な精神は、結びの「人の世に熱あれ、人間に光あれ」という言葉でつづられておりますが、今改めてこの時代、二十一世紀の初頭の二〇〇一年に、再度この精神に学ぶことが大切ではないでしょうか。市長は常々、人権尊重、差別解消は市政の重要な課題として位置づけられ、推進してこられたと思いますが、改めてこの全国水平社宣言をどう評価し、その精神を人権行政、奈良市政へ反映されていくのかを述べていただきたいというふうに存じます。

 次に、人権行政をさらに進めていくためには、これまでの同和対策事業をきっちりと総括する必要があるというふうに考えております。御存じのように、同和対策にかかわります現行法が来年三月末をもって期限切れとなります。奈良市では、これまでハード面を中心とした同和対策事業、ほぼ完了するというふうに聞いております。以後は、特別対策ではなく、一般行政の中で部落差別解消に向けた行政が推進されると、以前の本会議で市長から御答弁をいただいておりますが、あと法失効まで半年でございます。そういった中で、これまでの同和対策をどう総括し評価するか、その中から人権行政の具体的な方向なり手法が見えてくるんではないでしょうか。そういった意味で、これまでの同和対策の評価、課題、それらを市長から述べていただきたいと思います。

 この項目の最後でありますが、人権行政を進めるためには、当然、中核市移行に伴います機構改革があるというふうに聞いておりますが、まず、その人権行政を進める理念、そして中核市移行への機構改革の中で、その人権行政推進の機構改革がどのようにされていくのか、現時点での市長のお考えなり、思いをお聞かせいただきたいと思います。今、中核市への移行に向けて、その準備作業が急ピッチで進められていると思います。そういった意味で、私は、人権対策部的な部局を創設し、八つの重点課題とともに、同時に部落差別解消に向けた取り組みを行う方向が一番いいんではないかというふうに考えております。そのことも含めまして、市長の御所見を賜りたいと思います。

 三問目は、観光行政にかかわって質問いたします。本市の観光行政につきましては、各議員から本当に内容のある質問がたくさんなされてまいりました。今回、私は、奈良公園のシカについて市長のお考えをお伺いいたします。御存じのように、奈良公園のシカは、時には農作物に被害を与えたり、例えば、春日山原始林の生態系に影響を与える悪さをすることもあります。その対策については、関係機関、方面で精いっぱい努力がされているというふうに聞いております。と同時に、シカは奈良市を代表します観光資源としてのシカという、そういった面でございます。奈良市に住んでいます私たちにとっては、シカの存在は日常生活のごく一風景として映りますが、他府県から奈良市を訪れた観光客の多くは、奈良公園にシカがいるというだけで、その驚きと感動を覚え、奈良といえばシカという強烈な印象を残してまいります。そういった意味で、この国際文化観光都市、世界遺産を有する奈良市といたしまして、このシカについての評価を再度認識をしながら、観光都市・奈良市の発展を期待したいと思います。

 質問の第一点目は、シカの保護対策について基本的な考え方を述べていただきたいと思います。さらに、シカと私たち奈良市民が共生していく、いかなくてはならない、そのことについて御所見を述べていただきたいと思います。また、奈良公園のシカをもっと観光キャンペーンに利用すべきではないかと思います。先ほど言いましたように、私、夏に他府県の友人を奈良公園案内したときに、やっぱり、電話かかってきましたら、奈良はシカやなというふうにおっしゃっておられました。そういった意味で、外国へのPRも含めて、より積極的にシカの活用をされてはいかがかということを市長にお伺いしたいと思います。

 二点目は、電車か車で奈良へ来られますが、特に阪奈道路、奈良の入り口でございます。大変ごみが散乱しているところがございます、例えば路肩や植え込み。そういったことも含めまして、観光地周辺の美化、環境保全は大変重要な問題だと思います。今まででしたら、所管が違うとか、行政間のその辺の所有、管理の違いから、なかなか進展しない面もありましたが、今こそ行政機関の連携も含めて、市長からその方向をお答えいただきたいと思います。

 四点目は、市民憩いの森についてお尋ねをいたします。私、六月議会でも担当部長に質問を行いました。今回は、市長から直接そのお考えをお伺いしたいと思います。この憩いの森への構想、多くの市民の皆さん方、大きな夢を持っています。自然の中で市民が集い、そして、その中でさまざまな交流を通して、まさしく市民が集う場として、その早期完成を待ち望んでいることだというふうに思いますが、その具体的な構想は、新聞報道によりますと、主に市の職員からアイデアを公募し、それをもとにして素案が検討されているというふうに聞き及んでおります。もちろん市職員の意欲や意識を向上させるためにも有効な方法と存じますが、市民のアイデア、市民の希望が反映されていない、反映されにくい、そういう声がよく聞かれます。現在のままでは、職員さんだけの意見で市民憩いの森の構想が決まってしまうんではないか、そう受けとめざるを得ない、このように感じておられる方もたくさんおられます。前回の六月議会で企画部長の回答は、何らかの方法というふうに言われていましたが、市民参加を本当に大切にされている大川奈良市長は、今後、市民の要望やアイデアをどのように市民憩いの森の構想につなげていくのか、その御所見を述べていただきたいと思います。

 次に、これも六月議会で若干質問したんですが、今、若者を中心にしてスケートボード、以下スケボーというふうに略しますが、このスケボーが、本市におきましても、多くの若者たちにより盛んに行われています。ただ、道路や駐車場では騒音、また危険だということ、道路交通法などの理由で、なかなかスケボーしたくても場所がない、わざわざ市外や県外へ出かけざるを得ない、場所探しが難儀されてるということをよく聞きます。そういった意味で、この市民憩いの森、スケボーができたらなというふうに多くの青年たちが願いを持っています。現在進行しています素案づくりに、このスケボーが含まれているのかどうか、お示しをいただきたいと思います。そして、含まれているとすれば、せっかくの機会ですので、スケボーの競技大会、いろいろあると思うんですが、例えば大きく言いますと、全国大会などを誘致するお考えがないかどうか、そのことも含めてお答えをいただきたいと思います。

 続いて、五点目でございます。本市におけます進路保障制度について質問を行います。現在、本市では、福祉奨学金と−−福祉部の所管する福祉奨学金ですか、と同時に、同和対策としての同和地区の生徒の高校・大学進学に伴います進学奨励資金と入学支度金の制度がございます。この制度が発足した当時は、部落差別による経済的困窮の中から、極端に高校・大学の進学率が低位な状態にありました。このことを克服するために、教育の機会均等、市民的権利の一つとして、一九七〇年より奈良市での制度が発足いたしました。また、県の制度でありますが、幾つかの変遷をして給付から貸し付けとなっておりますが、どちらにしても、この奨学金制度は大きな役割を果たしてきました。その後、県では奈良県高等学校全日制課程修学奨励金制度も発足させ、経済的困窮、困難性にあるすべての生徒が進路保障、進学できる支援として重要な意味を持っていました。しかしながら、先ほど申し上げましたように、地域改善にかかわる法律が今年度限りということで、政府の、国の方の地域改善対策の進学奨励資金の貸付制度は廃止の方向というふうに聞いております。また、先ほど言いました一般対策の県独自の奨励資金も見直しの対象となっていると聞いています。ただ、現行制度では、育英奨学金などのさまざまな制度もありますが、成績条項の問題もあって十分な機能を果たせないことも事実であります。

 しかしながら、この法期限切れに伴い、与党の人権プロジェクトチームが−−そういうのがあるそうですけども、そこでは、その地域改善の奨学金が期限切れを迎える中で、新たな奨学金の生み直し、そのことも検討されているというふうに聞いております。そういった意味で、これまで果たしてきました進学奨励資金の役割が損なわれないよう、見直しを図っていくべきだと思います。さらに言いますと、私は、生み直すとすれば、この奨学金制度、同和地区生徒に限定しないで、経済的な理由で進学が困難なすべての家庭への支援対策として、今後、進学奨励資金と支度金制度は必要であると考えます。政府の経済政策の失政により、本当に経済不況が長く続いております。リストラや倒産、いろんな形で雇用不安のことも含めまして、多くの高校生、大学生、そして進学予定者、かなり不安な気持ちで過ごしていると思います。そういった意味から、ぜひ国、県の動向も見定めながら奈良市独自の進学奨励資金、支度金の制度化に向けて、その取り組みを進めていただきたいと思います。また、政府への働きかけ、県への働きかけも含めて、強く要望しておきたいと思います。

 六点目に、教育長への質問を二問行います。人権教育の問題でございます。先ほど言いました人権行政同様、誤解があってはいけませんので一言申し添えますが、私は、同和という名称、言葉を単に人権に置きかえろと言っているのではございません。人権行政、人権教育の中で、部落問題の解決を図っていくべきだという主張でございます。御存じのように、奈良県同和教育研究会が、さまざまな議論を経まして、本年五月の総会で奈良県人権教育研究会という名称に改めました。これは大変重要で、重い選択だったと聞いております。さらに、九六年の地域改善対策協議会の意見具申を受けまして、人権擁護施策推進法の制定、また昨年十二月に公布・施行されました人権教育及び人権啓発の推進に関する法律など、確実に人権教育を推進する条件が整ってきたというふうに考えております。これとて人権行政同様、まずこれまでの同和行政の取り組みに学んでいく必要があると思います。そういった意味で、同和教育の原点なり、そして成果なりを損ねないよう、人権教育への転換が望まれます。そういった意味で、教育長の御所見をお伺いいたしたいと思います。

 具体的な提案を申し上げます。人権教育を推進していくためには、指針が必要ではないでしょうか。委員会でも、過日の本会議でも、私、そのことについて何度か申し上げてまいりました。現在は、奈良市同和教育推進についての指針がございます。部落差別をなくすために、その教育的な取り組みの方向を指し示したものでございます。そのことを受けまして、人権教育として出発していくならば、学校教育、社会教育、そして生涯教育を貫いて、その奈良市での人権教育推進についての指針の策定が絶対に必要だというふうに思います。その策定に向けてのお考えなり、方向について述べていただきたいと思います。

 もう一点は、学校教育現場では子供たちが苦しんでいます。いじめや不登校の問題、また学級崩壊、引きこもりなど、さまざまな問題が本市でもたくさん発生いたしております。このことについての取り組み、各議員からの質問もたくさんございました。学校教育の指導の面、そして学校・学級経営の面、確かにいろんな面があると思いますが、子供たちが人権を侵害されているゆゆしき問題であると思います。そういった意味で、現行の市費同和教育推進教員を人権教育推進教員として生み直し、そして、それぞれの学校の実情に即して配置されていくべきではないかと思います。

 三点目は、機構改革になると思うんですが、現在、教育総務部にあります同和教育推進室、いわゆる議論をしていただかなくてはならないと思いますが、人権教育推進室として改革していくべきではないかというふうに考えます。その点についての教育長のお考えをお聞きしたいと思います。

 最後に、二点目に最後に、青少年の健全育成について質問を行います。まさしく青少年を取り巻く社会環境は、大変厳しいものがあります。事件や事故、生々しく報じられる新聞報道が後を絶ちません。社会を映す鏡として、今、子供たちの姿をしっかりと見ていかなくてはならないと思います。そういった意味で、青少年の健全育成については幾つかのポイントがあると思います。まず、有害な図書のはんらんの問題でございます。コンビニがたくさんふえました。しかも二十四時間営業でございます。カラオケボックスやビデオ、CD店、深夜まで営業いたします本屋さん、青少年が自由に出入りする店舗がどのまちにも出現をいたしております。それらの場所が青少年のたまり場的な状況も見られます。もちろん社会のあり方、機構の改革、していかなくてはならないことがたくさんあるわけでございますが、まさしく当面のこととして、この青少年にとりまして有害なものをきちんと規制していく必要があるんではないかと思います。その点についての教育長のお考えを述べていただきたいと思います。

 次に、少年指導協議会の活性化についてであります。奈良市内では、十九の中学校区で少年指導協議会が組織をされています。地元のそれぞれの形に合ったいろんな活動されていただいております。私もPTA会長のときに三年間、少年指導委員としてかかわったわけでありますが、本当に昼夜を問わず街頭指導なり啓発を行っていただく姿に、本当に頭が下がる思いでございます。ただ、今の時代、先ほど言いました二十四時間型社会の出現、また携帯電話の普及、簡単に見知らぬ人と出会うサイトなどがあります。そういった意味で、少年指導協議会の活動の活性化がより求められていくと思いますが、教育委員会としてのお考えをお示しいただきたいと思います。

 最後に、家庭教育支援についてでございます。青少年がいろんな場所で、いわゆるたむろしている姿、もはや青少年が家庭で過ごすことが極端に少なくなっている状況が見てとれるというふうに感じております。社会の変化、核家族の進行、近所のおつき合いの希薄さ、それらいろいろ原因があると思いますが、今、家庭教育のあり方が問われていると思います。家庭、家族の状態が、かなり弱くなっているというふうに感じています。そういった意味で、青少年教育はもちろん家庭が基本であります。そういった家庭教育、家庭支援、地域社会のあり方も含めて、大きな問題であると存じますが、家庭教育支援にかかわって、どう認識され、取り組みを進めていかれるのか、お答えをいただきたいと思います。

 少し長くなりましたが、以上で私の第一問を終わります。



○議長(山本清君) 市長。

  (市長 大川靖則君 登壇)



◎市長(大川靖則君) 一番藤本議員の御質問にお答えをいたします。

 まず初めに、さきの参議院選挙について、私が多くの党派から御支援をいただきながら、一党一派に属したという御指摘をいただきました。大変私も心痛めることでもありましたので、その点非常に御迷惑をかけたなと、そんなふうに思っておるところでもございます。

 市長の行政姿勢についてでございますが、その一つとして、政治倫理確立に向けた決意でありますが、地方分権が進む中、本市においては、明年の四月、中核市移行に伴う許認可等の権限が大きくふえることになります。全体の奉仕者として、みずから高潔性を示すことが一層求められるところでもあります。特に許認可等の権限を行使するに当たりましては、今後、さらに行政の透明性を高めて、政治倫理観を持って公正に、また公平に、その任に当たることにしてまいりたいと思っております。

 次に、市の職員の意識改革でありますが、御指摘のとおり、民間企業においてはリストラが一層進み、失業率も五%に達しているという極めて厳しい経済情勢でもあります。このような厳しい社会・経済情勢の中で、奈良市職員として、厳しい環境に迅速に対応し、職員としてプロ意識と誇りを持つといった意識改革が必要であると認識をいたしております。さらに、平成十四年四月からは中核市に移行することが予定されているところであり、中核市の職員として恥じることのないよう、全職員の資質向上に取り組んでまいりたいと思っております。

 次に、行政執行のスピード化についてでありますが、行政改革大綱の中にうたわれているところであり、情報化の進展に対応し、情報システムを活用するなど、市民に親切な窓口サービスを図るため、職員個々人の創意工夫を図り、簡素化、効率化をさらに進め、市民に理解を得られるような行政の執行を図ってまいりたいと思っております。

 次に、人権行政でございます。その一つとして、法失効を控え、全国水平社創立宣言の評価についてということでございますが、全国水平社創立宣言の評価につきまして、私は一番根幹にあるのは、まず人間それ自身がとうとばれるという人間尊重の精神であると思います。その意味からも、我が国最初の人権宣言として重く受けとめております。また、「人の世に熱あれ、人間に光あれ」の精神を遵守していかなければならないと思っております。

 次に、これまでの同和行政の成果と課題、法失効後、部落差別解消に向け、どう取り組んでいくかということでございますが、同和行政の成果と課題については、同和対策事業の推進により、生活環境などのいわゆる物的側面につきましては、一定の成果を上げてきたことは周知のとおりでございます。反面、残された課題が少なくないことも、また事実でもございます。とりわけ差別意識は今なお存在いたしており、教育・啓発分野につきましては、多くの課題が残されております。昨年十二月には教育・啓発法が施行され、その充実を図ってまいらなければならないと考えております。今後における課題の解決に向けましては、地区住民のさらなる自立を促進する施策、すなわち主体的に生活の向上を実現するための意識の変革と、その努力を誘導する施策が重要であると思います。法失効後の同和行政は、同和問題を人権問題の中の主要な柱の一つとして推進をいたしたいと存じております。

 次に、機構改革等でございます。人権行政推進の理念といたしましては、市政において日常の業務はもとより、すべての施策の企画から実施に至る全過程を通じて、行政運営そのものを人権の視点から推進していくことと考えております。その全庁的な推進体制につきましては、中核市への移行に伴う行政組織の改編にあわせて、現在、法期限後の同和行政について、一般施策をもって円滑、効果的に推進するための組織を検討しているところでございます。

 次に、観光行政でございます。天然記念物の奈良のシカにつきましては、奈良では、伝説によりシカが神の使いとして大切に保護され、その歴史的価値と生態により、昭和三十二年に天然記念物に指定されました。奈良のシンボルでもあり、市民の財産でもあります。平成七年の七月には、今残しておきたい音の風景百選に選ばれたシカの鳴き声ということでもございます。また、シカをポスター、パンフレット等に積極的に活用しておりますが、今後とも、奈良といえばシカと親しまれ、三十六万市民の町中で市民が野性動物と共生しているという、世界でもまれな例を生かした観光行政を推進してまいりたいと思っております。

 次に、市民憩いの森でございますが、市民の意見、要望をどう取り入れるかというお尋ねでございますが、現在、庁内に仮称市民憩いの森計画策定委員会を設置し、職員からの提案のあったアイデア、各種団体や市民からの要望事項、さらには積水からいただいた案も取り入れた形で検討を進めているところでございます。今後、一定の方針が出た段階で、委員会等で説明もさせていただきたいと思っております。

 次に、構想の中にスケートボード場は入っているかどうかということでございますが、計画案では、施設内容、利用面から幾つかのゾーンに分けて整備をする予定にいたしております。その中で、時代にマッチした若い世代のニーズにこたえ、議員御指摘の内容も含んだものも検討してまいりたいと思っております。これらの施設を通じて、今までの公園にはなかった活動の場を提供することで、青少年の健全育成の場になればと思っております。また、スケートボードについての全国大会誘致ということでございますが、この点については、今のところは、まだそこまで至っていないということでございます。

 次に、進路保障制度についてでありますが、奨学金制度については、進学支度金、修学奨励金として、同和地区生徒の進学率の向上等を目指し、高校・大学への進学の機会を拡大し、保障するために実施をいたしてきたところでございます。長引く経済不況の折、経済的理由によって進学が困難な世帯の生徒たちが、一人でも多く高校・大学を目指すことを支援する制度として、奨学金制度の存続は必要であると認識をいたしております。法失効に伴い廃止される奈良県地域改善対策奨学金にかわる高等学校・大学の奨学金制度の創設について、奈良県市長会を通じて県へ強く要望することといたしたいと思っております。本市におきましても、国、県の動向を見きわめながら、制度の生み直しも含め十分検討させていただきたいと思っております。

 以上でございます。



○議長(山本清君) 教育長。



◎教育長(冷水毅君) お答えをいたします。

 人権教育についてのお尋ねでございますが、まず、これまでの同和教育の成果と課題についてでございますが、これまで同和教育の取り組みは、同和地区児童・生徒と地区外児童・生徒の進学率の格差や長欠・不就学の格差を一定縮めてまいりました。しかし、いまだ解決が図られていない低学力傾向の問題や、さまざまな生活課題を持つ子供たちの教育権の保障につながる課題も残されております。また、その取り組みは、今日すべての子供たちの自己実現を図る教育へと、その教育内容や手段を整え、同和問題を初めさまざまな人権問題の解決に向けた不易の教育として広がりを持ち、これからの人権教育への礎を築いてまいりました。今後は、人権教育として単に言葉を置きかえるだけではなく、これまで培ってまいりました同和教育の成果や手法を生かしながら、人権教育推進計画に示されておりますように、人権文化を創造していくために、さまざまな人権問題を相互に結合させ取り組んでまいりたいと考えております。

 次に、人権教育推進の指針につきましては、これまで奈良市同和教育推進についての指針の趣旨に基づいて、人権尊重を基盤に豊かな人間性を備え、あすの奈良市を担う市民の育成を目指し取り組んでまいりました。そこで、人権教育推進の指針の策定につきましては、これまでの経緯を大切にしながら、現在、同和教育検討委員会で検討しているところでございます。さらに、その指針に基づいた施策として、人権教育推進室や人権教育推進教員への改称とともに、そのあり方や任務につきましては、中核市移行にあわせて、現在検討しているところでございます。なお、補充学級の運営手法につきましても、同様に検討をいたしております。

 次に、青少年健全育成についてのお尋ねでございます。まず、議員御指摘の有害図書などの情報から子供たちを守る有効な取り組みといたしまして、県条例に基づき、県青少年課、警察、少年指導委員と連携をとりながら、市内のコンビニエンスストア、ビデオ・CD・書籍店、カラオケボックスなどを中心に立入調査を実施し、有害図書の指定や区分陳列などの指導及び監視など、店舗への自主規制を強く求めております。また、十九中学校区少年指導協議会を中心に、奈良署、奈良西署と連携し、健全育成協力店のステッカーを作成し、地域の店舗に働きかけ、健全育成推進店の啓発に努めていただいております。

 次いで、出会い系サイトへの対応といたしましては、安易な出会いには常に危険が潜んでおりますことから、子供たちに正しい情報通信のあり方の徹底を図るとともに、関係諸機関と連携し、有害情報等から子供を守る必要性を提言してまいりたいと考えております。

 続いて、コンビニエンスストアや駅前広場等にたむろする子供たちについてでございます。家族同士が心を通わせ、心の安らぎを得るといった機能が低下しているなど、家庭の教育力の低下と深くかかわっていると考えられます。その結果、少年たちが集う公共の場やコンビニエンスストアなどが心の居場所となっているものと思われます。したがって、こうした子供たちを画一的に排除するのではなく、子供たちの正義感や規範意識を確かなものにするためにも、地域で受け入れる平素の温かい愛情のきずなと信頼関係の構築は、何よりも大切であります。そこで、少年自身はもちろん、その保護者のよき相談相手として地域、学校、家庭が連携し、青少年の健全育成をより一層推進してまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(山本清君) 一番藤本君。



◆一番(藤本孝幸君) 若干答弁漏れがあったと思いますが……。



○議長(山本清君) 市長。



◎市長(大川靖則君) 失礼しました。幹線道路、奈良公園等観光地付近の美化、環境保全について漏れておりました。

 観光地付近の美化につきましては、幹線道路は奈良へ入ってくる観光客が、まず第一印象を受けるところであります。また、奈良公園も観光都市として奈良のシンボルでもございます。所管する官庁が違うとはいえども、観光客に不快な思いを与えないよう十分奈良県とも連携を図りながら、美化、環境保全に努めてまいりたいと思っております。



○議長(山本清君) それでよろしいですか。

 一番藤本君。



◆一番(藤本孝幸君) 私の質問の趣旨に沿ってお答えをいただきまして、ありがとうございました。

 時間が非常にもう差し迫っておりますので、本日言えない分については、委員会でまた申し上げていきたいと思います。政治倫理にかかわりましては、私たち民主党は一貫して、この問題について取り組んでまいりたいと思います。そういった意味で、私たち政治家・議員ともども、その高潔性を保つためにも、さらに磨きをかけていくためにも議論を重ねてまいりたいというふうに思います。

 人権行政につきましては、全国水平社の宣言をどう受けとめていただくかということが私の質問の趣旨でありますが、せんだっての厚生委員会で、私は担当課長に、差別のない社会ってどういう社会ですかということを質問させていただきました。よく言われます、差別のない社会を目指して、一切の差別のない社会、よく、本当にこう簡単に、そして多くの方々が、私も含めてですが、言われます。では一体、そういった差別のない社会とは一体どういう社会なのか、そのことについての質問を行ったわけであります。いろいろ難しく考えることもないと思います。担当課長さんは、みんなが差別に対して憤りや怒りを持てばいいんではないかという話をされました。それもそうかなという感じがいたしました。私は、安心で安全な社会が実現することだと申し上げました。人によって、それぞれ答えが違うと思います。つまり言いますと、地方自治の本旨を実現すること、もっと言いますと、奈良市政の理念を実現させること、そのことが差別解消につながるんかなというふうに感じてきたわけでございます。

 ただ、一点申し上げたいのは、この水平社宣言創立の当時は、かなりロシア革命の影響も受けたり、いろいろ反権力的な闘争もありました。水国事件のように流血の惨事もあったと聞いております。そういった意味で、この宣言が持っていますさまざまな意味合い、例えば人をいたわることが何であったかということも教えています。そのことについては、部落問題に限らず、多くの行政執行の中で点検なり確認をしていかなくてはならない中身ではないかと思います。

 そして、その差別のない社会、例えば何年何月何日何分に一斉に解放される、そういった認識ではないと思います。徐々に差別をなくすことがいいのか、そして、その具体的な手法について、これから人権行政の中で、その転換を図りながら考えていかなくてはならないと思います。そういった意味で、今改めてその全国水平社の創立宣言、私たちに多くのことを教えていますし、そのことを教訓に学びながら、人権行政の創設、推進を図っていただきたいと思います。

 人権教育にかかわりましては、全庁的な取り組み、そして効果的に推進するための組織を検討されてるということで、そのことについても大きな関心を持ちながら、精いっぱいの努力をしていただきたいと思います。

 ただ、気になりますのは、具体的な機構改革の中で一体どういう姿になっていくのか、次の十二月議会なりでまたそのことについて質問なり意見を寄せていきたいと思います。さらに、人権啓発センターが設置されていますが、いろんな形で啓発されています。ハートフルシアターやさまざまな市民集会、開催日の曜日の変更については申し上げてきましたが、この人権啓発センターのより強化された活動を望みたいと思います。私は、九つの重点課題がそれぞれの課題として意識され、そして、強力な人権啓発の体制が整うことを望んでいます。そういった意味で、期待を申し上げたいと思います。

 これからの同和行政が、例えば差別解消に向けて法失効後どうなるのかということを質問させていただきました。幾つかのポイントがあると思います。法期限切れを迎えるに当たって、同和問題はもうええねんという意識が、何かこのごろよく聞かれます。法律があるから差別をなくす取り組みをしてるんではなかったと思います。市長、いつもそうおっしゃっています。差別がある限り、この行政的な取り組みが必要であります。私は、そういった意味で、そういった人権教育、人権行政、私がやかましい今言うてるわけですが、その中で部落問題がだんだん何か弱くなっていく、そういう心配もございます。部落差別の解消に向けて、あくまでその努力がなされるべきではないかと思います。法があろうがなかろうが、それこそ差別解消に向け、人権行政、人権教育の中で、その解決を図るべきだということを申し上げておきたいと思います。そして、これからそういった行政をするならば、必ず市民の方々の支持や理解、共感が得られなくてはならないと思います。決定的に、これまでの同和行政、同和教育、特に同和行政の分野では、市民の方々の理解や認識を得るための取り組みが全く不十分であったんではないかと思います。そういった意味で、同和行政の教訓として市民の方々の理解なり支持、共感を得るような、そういったことを十分意識をしていただきたいというふうに思います。

 あと、市民の憩いの森のことですが、ただ心配いたしますのは、スケートボード、いろんなやり方というんですか、波揺ったり、何か越えたりというようなこと結構あるんですけども……。作業部会でいろいろ素案を審議、つくっていただく職員の方々、スケートボードのこと、どれだけ御存じなんかなということをちょっとやっぱり気になります。いろんな形で競技会もあちこちされてますし、もちろんアメリカを含めます外国では、立派なスポーツとして、多くの若者たちがこのスケートボードをやっています。そういった意味で、せっかくつくるんですから、ちゃんとした競技会なり、ちょっとした大会ができるような専門性、規格を持ったものでなければならないというふうに考えます。そういった意味で、作業部会の方々のそれぞれの専門性なり、それこそ知恵なり努力を十分発揮していただいて、市長おっしゃったように、すばらしい森にしていただきたいと思います。そういった意味で、アクションスポーツのゾーンがあって、その中にスケートボード場があるいうことでお聞きしましてうれしいんですが、今度は充実を、内容を充実させていただきたい、そのことの思いを伝えておきます。

 進路保障制度についてでございます。先ほど言いましたように、与党の人権対策プロジェクトが人権政策にかかわる一定の方向を出したというふうに聞いております。私たちも民主党の国会議員を通して、いろいろ問い合わしているわけでありますが、現在、概算要求の段階で、文部科学省が検討作業に入るというふうに今聞いているわけですが、いずれにせよ、法失効があと半年、その中でこれまでの成果も含めて整理をされ、そして奨学金制度、すべての子供たちが高校へ行ける、そして大学へ行ける、そういった支援対策としての奨学金制度の制度化について、さらに強く要望しておきたいと思います。

 あと人権教育については、同和行政同様、大体趣旨は一緒なんですが、私は、はっきり言いますけど、同和教育があって人権教育があるという認識は持っていないです。これ、確認しときたいと思いますけども。同和教育から人権行政への転換というんですか、移行なんです。よく議論するときにまず話ししますことは、差別があるかないかというそういう認識論から始まりまして、その次に、それらの差別をなくす場合に同和教育は残しといたらええやないかという議論も確かにあります。しかし、人権教育推進計画に示されています認識は、その人権教育、九つの重点課題として取り上げるべきだというふうに述べています。私も、そういう立場で人権教育を推進していくべきだという主張を最後に行いまして、少し長くなりましたが私の質問を終わります。ありがとうございました。



○議長(山本清君) お諮りをいたします。

 本日の会議はこの程度で打ち切り、明七日午前十時より本会議を再開して、質疑並びに一般質問を行いたいと思いますが、そのようにいたしまして御異議ございませんか。

  (「異議なし」と呼ぶ者あり)



○議長(山本清君) 御異議なしと認めます。

 よって、そのように決定をさせていただきます。

 本日は、これで散会といたします。

  午後四時四十分 散会

 地方自治法第123条第2項の規定によりここに署名する。

              奈良市議会議長    山本 清

              奈良市議会議員    山口裕司

              奈良市議会議員    矢追勇夫

              奈良市議会議員    米澤 保