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奈良県 奈良市

平成13年  6月 定例会 06月13日−02号




平成13年  6月 定例会 − 06月13日−02号









平成13年  6月 定例会



平成13年奈良市議会6月定例会会議録(第2号)

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   平成13年6月13日(水曜日)午前10時12分開議

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議事日程

日程第1  議案第50号 市長専決処分の報告及び承認を求めることについて

      議案第51号 奈良市手数料条例及び奈良市ラブホテル及びぱちんこ屋等建築等規制条例の一部改正について

      議案第53号 奈良市税条例の一部改正について

      議案第54号 奈良市国民健康保険条例の一部改正について

      議案第55号 奈良市自動車駐車場条例の一部改正について

      議案第56号 奈良市営住宅条例の一部改正について

      議案第57号 奈良市改良住宅条例の一部改正について

      議案第58号 奈良市消防団員等公務災害補償条例の一部改正について

      議案第59号 奈良市非常勤消防団員に係る退職報償金の支給に関する条例の一部改正について

      議案第61号 財産の取得について

      議案第62号 財産の取得について

      議案第63号 工事請負契約の締結について

      議案第64号 工事請負契約の締結について

      議案第65号 工事請負契約の締結について

      議案第66号 工事請負契約の締結について

      議案第67号 工事請負契約の締結について

      議案第68号 工事請負契約の締結について

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 本日の会議に付した事件

  第1、日程に同じ

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 出席議員(43名)

                    1番   藤本孝幸君

                    2番   松村和夫君

                    3番   山口 誠君

                    4番   矢野兵治君

                    5番   土田敏朗君

                    6番   中木良夫君

                    7番   高杉美根子君

                    8番   大橋雪子君

                    9番   高橋克己君

                   10番   松岡克彦君

                   11番   山口裕司君

                   12番   中村篤子君

                   13番   榧木義秀君

                   14番   池田慎久君

                   15番   上原 雋君

                   16番   松田末作君

                   17番   森田一成君

                   18番   蔵之上政春君

                   19番   金野秀一君

                   20番   大井国崇君

                   21番   岡田佐代子君

                   22番   黒川恵三君

                   23番   西本守直君

                   24番   原田栄子君

                   25番   矢追勇夫君

                   26番   峠 宏明君

                   27番   吉田文彦君

                   28番   山本 清君

                   29番   堀田征男君

                   30番   森 純男君

                   31番   船越義治君

                   32番   岡本志郎君

                   33番   松石聖一君

                   34番   日和佐穣甫君

                   35番   小林照代君

                   36番   横田利孝君

                   37番   大谷 督君

                   38番   中西義次君

                   39番   米澤 保君

                   40番   浅川清一君

                   42番   和田晴夫君

                   43番   横井健二君

                   44番   橋本和信君

 欠席議員(1名)

                   41番   中村重信君

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 説明のため出席した者

                市長       大川靖則君

                助役       辻谷清和君

                助役       南田昭典君

                収入役      岡本信男君

                市長公室長    前田憲一郎君

                企画部長     南畑幸則君

                総務部長     中嶋 肇君

                税務部長     南 哲也君

                市民部長     庄司健一君

                民生部長     笠原俊彦君

                福祉部長     丸野俊雄君

                環境清美部長   香村侃彦君

                経済部長     北川健五君

                建設部長     大花章義君

                都市計画部長   松田幸俊君

                都市整備部長   吉村隼鷹君

                水道局長     福田惠一君

                業務部長     中村 誠君

                給水部長     木田 享君

                浄水部長     乾口 朗君

                消防局長     松田久雄君

                教育委員長    南浦小糸君

                教育長      冷水 毅君

                教育総務部長   林 英典君

                社会教育部長   西久保武志君

                監査委員     吉田 肇君

                総務部次長

                財政課長事務取扱 中和田 守君

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 議会事務局職員出席者

                議会事務局長   遠藤忠臣

                議会事務局次長

                庶務課長事務取扱 小林 勉

                議事課長     吉村安弘

                調査課長     植田英夫

                議事課長補佐   前川純二

                調査課長補佐   中西康之

                議事係長     福井俊史

                速記       谷口藤男

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   午前十時十二分 開議



○議長(山本清君) 休会前に引き続き、会議を開きます。

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△日程第一 議案第五十号 市長専決処分の報告及び承認を求めることについて 外十六件(質疑並びに一般質問)



○議長(山本清君) 直ちに日程に入ります。

 日程第一、議案第五十号 市長専決処分の報告及び承認を求めることについて及び議案第五十一号の二議案、議案第五十三号 奈良市税条例の一部改正についてより議案第五十九号までの七議案並びに議案第六十一号 財産の取得についてより議案第六十八号までの八議案、以上十七議案を一括して議題といたします。

 本件につきましては、既に去る八日の本会議において市長より説明を受けておりますので、これより質疑並びに一般質問を行います。

 通告がございますので、発言を許します。

 まず、代表質問を行います。

 六番中木君。

   (六番 中木良夫君 登壇)



◆六番(中木良夫君) おはようございます。去る四月二十六日、小泉内閣が認証式を終えて、二十一世紀、新しい日本の国づくりにスタートいたしました。資源に恵まれない狭い国土で、一億二千七百万人の国民が高い生活水準を維持すべく、構造改革なくして日本の再生と発展はないという信念で、恐れず、ひるまず、とらわれず新世紀維新を断行したい、そして聖域なき構造改革に取り組むと小泉首相は申されました。その中で、民間にできることは民間にゆだね、地方にできることは地方にゆだねるとの原則に基づいて、行政改革を実現しますと所信表明をされました。

 今、私たちの奈良市は、中核市として、議会も市も、ともに着々とその準備に励んでいるところでありますが、目指すべき将来都市像を「世界遺産に学び、ともに歩むまち−なら」として、第三次総合計画を作成して、二十一世紀のスタートをいたしました。世界遺産に学びながら、ともに歩みながら、中核市として改革すべきところはしっかりと改革をしていかなければならないことと存じます。

 そこで、私は、政友会を代表いたしまして、さきに通告いたしました点につきまして、市長並びに教育長にお尋ねいたします。

 初めに、環境清美事業について市長にお尋ねいたします。昭和二十年、終戦後から経済の高度成長にかけて、大量生産、大量消費の時代に、消費は美徳といった言葉がありました。いろいろと便利なものが出始めて、大量廃棄が問題になってまいりました。そして、今は大変豊かな生活を享受しておりますが、青年海外協力隊に参加して、アフリカの貧しい国の生活ぶりを目の当たりにして帰国された看護婦さんが、「ごみの出るのは豊かな証拠です。本当に貧しければごみは出ません。」と言ってたそうであります。看護婦さんがごみとして捨てた物は、すべて持っていかれて利用され、ごみ処理問題はないのだそうであります。私たち日本人は、大変恵まれているなと思う反面、地球の破壊を進めているのかなとも思います。現在は循環型社会を目指して知恵を出しているのでありますが、私たちの生活スタイルを見詰め直すときではないのだろうかと感じております。

 一昨年、三月二十二日から奈良全市の家庭ごみを対象に、ごみの分別収集を始めました。燃やすごみを減らしてダイオキシンの発生を抑制するとともに、ごみの再資源化を図り、循環型社会を目指しているわけですが、人口三十六万人から四十万人の規模の都市では、奈良市が最初に九種十二品目の分類の分別収集を始めました。市長並びに担当部署のこの英断については、清美工場のあります地元の住民は大変喜び、高く評価いたしてるところであります。しかし、いまだに事業系のごみは分別収集をいたしておりません。やはり、循環型社会を目指すという目的に沿った努力をしてもらわなければなりません。このことについては、何回か質問をいたしましたが、その都度、指導をいたしますとの回答を重ねてまいられました。

 そこで、市長にお尋ねいたします。事業所の側に問題があるのか、あるいは搬入業者に問題があるのか、実態をどのように把握しておられるのでしょうか。また、搬入業者については、搬入時に展開検査を行っていると聞いておりますが、どのような検査なのでしょうか。そして、その効果はどんなぐあいなのかをお聞かせください。

 また、早朝から、午前六時から大変御苦労なことだと思いますが、六時からの搬入と土曜、日曜日の搬入は、県下でも奈良市だけだと聞きましたが、この点についてはいかがでしょうか、お尋ねいたします。

 次に、環境清美工場のダイオキシン削減対策改造工事についてお尋ねいたします。一号炉、四号炉は既に工事完了いたしております。一号炉のダイオキシンの発生状況は〇・〇三八ナノグラムと、改善前の約三百分の一に減りました。これは、平成十四年十一月末以降からの規制値は十分クリアをいたしておりますが、四号炉についての測定結果が出ておりましたら、お聞かせください。また、水銀、鉛、砒素、カドミウムなどの重金属類の発生状況について、安全であるのかどうか、測定結果と規制値についてお示しください。

 二号炉、三号炉については、本年度じゅうに工事が終わることと思います。期間中は周辺住民の方々に迷惑のかからないよう最善の御努力をお願いいたしますが、事故のないように安全管理についてどのようにされているのか、お聞かせください。

 次に、教育問題について教育長にお尋ねいたします。まず初めに、先日八日、金曜日の午前十時過ぎに、大阪教育大学附属小学校で大変痛ましい事件がありました。亡くなられた子供さんの御冥福をお祈り申し上げたいと存じます。御両親を初め御親族、そして御近所の方々の心の痛みを思うとき、なぜこんな事件が起きたのだろうか、なぜこんな世の中になってしまったのだろうか、悲しみと怒りがわいてきます。この事件を受けて、国は素早く再発防止対策に手を打っておりますが、奈良市として、こういった事件の対策について、考えと具体策があればお聞かせください。

 さて、来年度より義務教育に使用される教科用図書の採択についてお尋ねいたします。この問題に入る前に、私の立場を説明いたしたいと存じます。過去二年間、教育厚生委員として、教育厚生委員会あるいは本会議場で、何回となく教科書採択問題について意見を述べ、要望してまいりましたが、昨今、マスコミをにぎわしているような一定の教科書について、採択せよとか、採択されることはあってはならないとか、そのような意見、要望を申し述べたり、いわんや採択権者である教育委員会に申し入れをしたことは一度もありません。あくまでも法律、通達などに従ったルールにのっとって、採択権者である教育委員会がその責任において採択をしてもらいたいと、その手続についてただしてまいりました。八月十五日までに来年度の教科書が採択されることになっておりますが、そのことに関する質問、確認、要望をいたしたいと考えております。

 さて、平成十四年度より使用される教科用図書、つまり教科書が既に四カ所で展示されておりますが、そのうち一カ所は研究員用、先生方の展示場と聞いております。子供たちの日本人としての背骨をしっかり育てるためにも、少なくとも研究員から上がってくる選定理由書だけに頼らず、教育委員会の方々は、社会科歴史的分野、公民的分野、そして国語の教科書については、教科書を読んだ上で選定理由書の吟味、確認をしっかりとやっていただきたいと存じます。具体的には中学校の社会科歴史的分野に絞って質問、確認をさせていただきますが、他の教科書についても同じような考えで採択手続をお願いしたいと存じます。まず、学習指導要領では、歴史的分野の学習目標が四項目書かれております。この学習目標に沿った教科書であることが何よりも一番大切なところであります。一の項目だけ紹介しますと、「歴史的事象に対する関心を高め、我が国の歴史の大きな流れと各時代の特色を世界の歴史を背景に理解させ、それを通して我が国の文化と伝統の特色を広い視野に立って考えさせるとともに、我が国の歴史に対する愛情を深め、国民としての自覚を育てる。」とあります。我が国の歴史に対する愛情を深め、国民としての自覚を育てる、ここがポイントで大切なところではないかと思います。

 奈良県では七ブロックの選定委員会を設けて、ブロックごとに教科書の選定、採択をするようになっておりますが、県の教育委員会から各委員会に指導、助言、援助として選定資料が出されます。平成十三年度使用教科書、つまり、現在使われている教科書の選定に対して出された県教育委員会の選定資料を見ますと、奈良県教育委員会の選定資料、平成十三年度使用教科書、社会(歴史)、三大書として特徴などが書いてあります。

 「単元は、次のように配列している。」として、原始から古代へ、古代国家の発展、中世の日本とアジア、と全部で十項目書かれております。これは、教科書の目次のようなものでありまして、問題はなかろうと思っております。二番目に、「部落問題については」として、「江戸時代の身分制」「享保の改革」「天保のききんと大塩の乱」「四民平等と新しい身分」「米騒動」「女性解放運動と部落解放運動」などで取り上げ、戦後では「国民の運動」「生活と権利の向上のために」で記述しているとなっております。三番目には、「その他の人権・環境問題については」として、「公害」で公害問題、「生活と権利の向上のために」で高齢者、障害者に対する問題や女性、アイヌ民族、在日韓国・朝鮮人に対する偏見や差別について記述している。また、「住みよい地球を求めて」で環境問題などについて記述しているとあります。四番目には、「近代以降の近隣諸国との関連については」として十項目、「現代の国際社会については」として五項目が書かれております。

 この選定資料を読んでみますと、中身もさることながら、公民的分野の資料なのか、歴史的分野の資料なのか大変紛らわしいし、二番目以降については、県教育委員会からの指導、助言、援助の選定資料としては、先ほどの学習指導要領、歴史的分野の学習目標と随分とかけ離れた内容になっています。あくまでも学習指導要領を基本にして、問題は大いにありますが県からの選定資料は参考にして、研究員から提出される選定理由書を吟味した上で採択をしていただきたいと考えておりますが、このことに関して教育長のお考えをお聞かせください。

 次に、平成二年三月に文部省から初等中等教育局長名で各都道府県教育委員会教育長にあて、「教科書採択の在り方の改善について(通知)」が出されました。この中には、教科書採択制度の適正化の基準となるべき重要な指示が含まれております。この通知が、今までになおざりにされてきたことが大変問題だったと思っておりますが、二、三この内容にかかわってお尋ねをいたします。通知の一部分、簡略して読ませてもらいます。一、採択の権限について、教育委員会のなすべき仕事のうちで最も大切なことの一つと言える。二、改善を図る三つの観点として、A、適切な採択組織・手続による専門的な教科書研究の充実。B、採択についての権限を有する者の責任において、適正かつ公正に行われる必要があり、採択関係者の一層の自覚を促すことが必要。C、開かれた採択の推進に、保護者等の意見が反映されるような工夫をするとともに、採択結果等の周知・公表といったことについて、種々指摘をしております。

 この中で適切な採択組織・手続による専門的な教科書研究の充実ということに関連して、研究員の人選についてお尋ねいたします。過去においては、組合その他の団体等の推薦によって指名された人が研究員になってたようですが、今回はどのように人選をされたのか。さらに、採択関係者の一層の自覚を促すこととありましたが、このことについてはどのような手続をされたのでしょうか、お尋ねいたします。

 次に、採択についての権限を有する者の責任において、適正かつ公正に行われる必要がありということに関連しでてありますが、中国、韓国からの外圧に加え、国会議員の中でも適正かつ公正に行われるべき採択に判断を誤らせるような言動があるようであります。奈良市教育委員会にも、そのような圧力があったように聞きますが、本当にそうであれば、そこは毅然とした態度で対応し、採択権者としての判断を間違えないようにしていただかなければならないと思いますが、この点についてはどのように考えておられるのか、お聞かせください。

 あとは、私の思いを述べさせていただきます。世界の教科書シリーズ一として「韓国の歴史」という本が出版されております。国定韓国高等学校歴史教科書なのです。その本の「はじめに」という欄で、歴史を学ぶ目的が書かれています。その一部を紹介いたします。「歴史を学ぶ究極の目的は、過去に対する理解をとおして現在を正しく認識し、未来を正しく設計することである。」と書かれております。また、「歴史は実際に近い姿であればあるほど、よりいきいきとわれわれの胸に伝えられる。そうするとき、民族史に対する認識の方向は明らかになる。第一に、民族史は主体的に理解されなければならない。つまり民族史はわれわれ自身の問題であり、民族の主体性の根源だからである。」この後少し省略をいたします。「第二に、民族史は発展的に理解されなければならない。民族史が現在のわれわれの生き方を生んだ根源であるばかりか、また未来を準備してくれているとすれば、それは発展性を土台にしなければならないからである。」この後も少し省略をいたします。「第三は、民族史は構造的に理解されなければならない。民族史はわが民族が積み上げてきた政治、経済、社会、文化のすべての業績を包括する。」この後も少し省略をいたしますが、このようなことが書かれております。また、同じ本の中の「歴史学習の目的」と題したところで、歴史学習は、過去の世界と現在の人間との対話の広場と位置づけて、次のように書かれております。「歴史学習をとおしてわれわれは、祖先がなしとげた歴史を正しく理解することができるし、数々の逆境を知恵と努力で克服した祖先の歴史的能力を確認でき、進取の姿勢で新しい民族史の創造に自らを任ずることができるようになるのである。」とありました。

 日本の教科書にも、このような考えのもとにつくられた教科書が欲しいと思います。それは、子供たちが自分の国の過去を正しく理解し、現在を正しく認識し、そして、未来を正しく設計することができる基礎を育てるための教科書、また、日本国を主体にして、未来に向けて発展的に私たちの社会を、文化を大切に思う心を育てるための教科書が欲しいということであります。歴史には明るい部分もあります。暗い部分もあります。そこをバランスよく記述することが必要だと考えております。いわゆる自虐的史観の教科書では、自分の国に、奈良市に、そして自分のまちに、また自分の祖先に誇りが持てるはずがない。当然ながら、自分の親を尊敬することもなくなるのではないでしょうか。

 平成十四年度から使用される新しい教科書は、文部科学省が近隣諸国条項も踏まえて検定をし、修正を加えて認可されたもので、現在使われている教科書より、よくなったように報道されています。しかし、新しい教科書に通信簿をつけたら、すべての教科書は同じ点数とは言えません。認可された教科書の中から、奈良市で育つ子供のために、少しでも高い点数の教科書を選択していただきたい、そのように思っております。何よりも公明正大に選択の手続をとっていただきますように切に要望いたしまして、私の第一問を終わります。



○議長(山本清君) 市長。

   (市長 大川靖則君 登壇)



◎市長(大川靖則君) 六番中木議員の御質問にお答えをいたします。

 環境清美事業についてでございます。まず一点目の、ごみの分別については事業系のごみがまだきちっとされていない、そこには事業所側に問題があるのか、搬入側に問題あるのかということでございました。いずれにいたしましても、私は双方に問題があるというふうに理解をいたしております。そこで、許可業者の搬入車両の展開検査につきましては、ごみ減量・再資源化と適正な中間処理及び環境清美センターの効率的な管理運営を目的に、環境清美工場において、本年の四月末より不定期で九日間実施をいたしてまいりました。収集運搬業者により搬入される燃やせるごみを対象に、ごみピットに投入される前に、ピット前でそれをあけてもらって、収集車からおろしたごみを、その状況やその中に市外のごみや産業廃棄物、また処理施設に支障を来すもの等が混入されていないかを数人によって手作業で点検をし、不適切な物については搬入した業者に持ち帰りをしてもらっております。さらに、悪質な業者につきましては、その場で誓約書等によって指導を徹底し、諮問機関である清掃業務審議会での答申に基づく処分等の規定によって処置してまいるところでございます。

 今後の環境清美センターの効率的な管理運営が行えるよう、工場における日常的管理体制の整備を行います。そして、許可業者に対しての搬入特例としての早朝の六時及び土曜日、日曜日の特例の搬入制度の根本的な見直しを、今後、含めて検討して、搬入管理の適正に努めてまいりたいと思っております。

 次に、ダイオキシン削減対策工事に伴う四号炉の測定結果でありますが、予備性能試験におきまして、煙突排出孔手前で、新炉建設の厳しい基準値が〇・一のところ〇・〇一一の測定値を得ました。

 次に、排煙の重金属類の測定結果についてでありますが、水銀、鉛、砒素、カドミウム等の重金属の測定結果について、水銀については、ヨーロッパ先進国、デンマーク、スイス等、規制値〇・一以下に対し、奈良市の場合の施設からの測定値は〇・〇〇八となっており、その他の重金属類の本市での測定値についても測定限界値未満となっております。したがって、環境に及ぼす影響が少なくなっているということでございます。

 次に、ダイオキシン削減対策工事の安全管理でありますが、工事内容、手続等については、事前に請負業者により奈良労働基準監督署に計画を提出し、指導を仰ぎ、周辺住民の方々に迷惑のかけないよう安全管理に努め、今日まで万全を配し、無事故で工事を進めてまいりました。なお、今後も引き続き、工事中の安全管理に努めてまいる所存でございます。

 以上でございます。



○議長(山本清君) 教育長。



◎教育長(冷水毅君) お答えをいたします。

 まず、事故の対策についての御質問でございますが、このたびの事件は、突然で、余りにも痛ましく、決して許されない出来事であります。学校は子供たちにとって常に安全な場所でなければなりません。市教育委員会といたしましては、六月八日、午後一時三十分に各校園長に対して緊急連絡網で、子供の安全管理と緊急対応について、教職員とともに一層の意志統一を図るよう指示をいたしました。続いて、緊急指導主事会を開き、問題点を整理し、学校・園における幼児、児童、生徒の安全確保について検討し、各学校・園に六月十一日付で通知をいたしました。各学校・園においては、これまでの諸通知をもとに安全管理に努めているところではございますが、緊急の再点検を指示いたしました。この中で、特に校内への侵入者に対して、来校者への積極的な声かけをする、受付を通る、必要に応じて校門を閉じるなど、日常の安全確保と緊急時の危機対応マニュアルを作成すること、また防犯教室等を開催し、暴力から身を守る技能を高める工夫など、日常の安全指導をするための参考事例を示すとともに、学校の実情に合った具体的な取り組みをするように通知し、それぞれの学校・園の取り組みについて報告を求めました。

 次に、教科書の採択についての御質問でございますが、教科書の選定につきましては、教育委員会の職務権限とし、関係法令及び通知等に従いまして、採択権者としての自覚と責任のもと、公正・公平に採択の決定をしてまいりたいと考えております。平成十四年から使用します教科書の採択にかかわっては、二回の教育委員会の開催を予定しております。一回目は選定委員会から選定資料をもとにした答申をいただき、その後、必要な資料並びに調査用見本本を精査した上で、二回目の臨時教育委員会を開き、そこで慎重に審議、検討し、採択を決定してまいることになります。

 次に、教科用図書選定委員会の研究部会においては、学習指導要領の趣旨に照らし、三つの観点、すなわち内容、程度、配列、分量や児童・生徒の心理、発達段階への適合、あるいは表記、表現、印刷や地域性などについて研究を進めた結果を選定委員会に報告、選定委員会では研究員の報告を受け、全教科にわたり十分審議を深め、教育委員会に答申することになっております。

 また、選定委員及び研究員の選任についてでございますが、教科用図書選定委員会規程には、その委員及び研究員は豊富な経験を有し、教科用図書の研究について識見を有するとあります。本年、教育委員長より指示を受け、教科の専門性、学校規模及び地域、教職経験年数、研究員経験の有無等を考慮し、任命をいたしました。

 最後に、採択関係者の自覚をということでございますが、五月二十一日の任命式の際、私は研究員並びに委員の任命に当たりまして、何より奈良市の児童・生徒が学習しやすく、新学習指導要領に対応した新しい学力観、表現力を育てる教科書を、適正かつ公正に行えるよう、また外部からの影響に調査研究が不当に左右されることのないよう、みずからの責任を自覚し、厳正に取り組むように指示をいたしております。当然のことながら、教育委員会におきましても、同様に厳正に採択手続を進めてまいりたいと思います。

 以上でございます。



○議長(山本清君) 六番中木君。



◆六番(中木良夫君) 第二問からは自席でさせていただきます。

 今、市長そして教育長から詳しい御答弁をいただき、本当にありがとうございました。ごみの問題では、何回か抜き打ち検査みたいなことをされたということですが、例えば交通調査なんかでもそうですが、どこかで交通調査してるぞというと、何かの形でよそへ伝わりましてね、皆さんが大変注意をするというようなことが出てます。この問題でも同じことですが、今ごろは携帯電話で何ぼでも連絡がとれるんですよね。その結果、ごみの搬入の時期をずらすとか、何かそういうようなこともやろうと思えばできるわけでして、その辺のことも十分あわせて検査のあり方を研究していただきたいなと、このように思います。

 それから、現在奈良県の管轄になっている産業廃棄物処分場についてでありますが、中核市検討特別委員会の委員長より、慎重に審議を重ねているとの中間報告がありましたけども、家電リサイクル法が四月一日から施行されて、さらに不法投棄がふえていることが予想されます。この不法投棄問題について、その取り締まりを含めて、十分に検討していただきたいと思います。中核市として産業廃棄物の業務を奈良市に引き継いで、住民が不安に思ったり、あるいは戸惑うことのないように、スムーズに業務移管が受けられるように、あわせまして、ごみの中木からも強く要望させていただきます。よろしくお願いをいたします。

 それから、教育問題でありますが、今、教育問題につきましては、六、七点質問させていただきましたけども、今教育長の御答弁の中に大体網羅されてることだと思いますけども、その言葉の中に、公正・公平にという御発言がありましたけども、まさにこれが一番大事なところだと私も思っております。だけど、研究員というのは個々ばらばらにやりますから、それをすべて教育委員会が管理するとかは大変難しいことでございまして、あくまでも研究員の自覚というのか、子供に対する思いをしっかりと持ってもらった上で手続をとってもらわないと、ある意味ではどうしようもできないのかなと、そんなようなことも考えます。いずれにしましても、研究員の人選ということについては、もう既に五月二十一日に任命式が終わったということでありますが、それなりに見識のある方を選んでいただいてることだろうと思っております。

 それから、最初にお願いをしました痛ましい事故の件で、校内侵入者に対してはということで、その対策、そのほかいろいろとございましたけども、先生方も大変だと思います。入り口が幾つもありまして、特に保護者とか、関係者の方がしょっちゅう出入りされます。私も地域の学校から、どうぞいつでもお越しください、学校を見てください、そんなような御案内もいただきます。そういうことを思うと、学校の出入り、一方では自由にといいますか、再々行きたいんですが、一方ではどこのだれやらわからない校内侵入者の対策ということになると、その辺の判断というのは大変難しいものがあるんじゃないかと思いますが、先生方の知恵を絞っていただいて、子供たちの安全管理には十分配慮していただくようにお願いを申し上げたいと思っております。

 そういうことで、私の代表質問を終わらせていただきます。本当に教科書の選択については公明正大に、公正・公平に皆さんで検討していただくように、再度、切にお願いを申し上げまして終わりたいと思います。ありがとうございました。



○議長(山本清君) 二十三番西本君。

   (二十三番 西本守直君 登壇)



◆二十三番(西本守直君) 西本です。よろしくお願いします。

 まず最初に、質問に入ります前に、先ほども議論がありました六月八日の大阪の池田市の小学校で起きた痛ましい事件について、本当に子供たちの安全が一番守られなければいけない学校の中で起きた事件ということで、本当に言葉もありません。亡くなられた方々の御冥福をお祈りいたします。奈良市でも、親や教職員、地域が協力して、子供たちが本当に安心して学べる学校をつくっていくために、教育委員会としての努力をお願いしたいと思います。

 それでは、質問に入ります。私は、日本共産党奈良市会議員団を代表して、通告しております数点について市長並びに教育長にお聞きをいたします。

 まず初めに、国政上の問題についてです。構造改革路線を進める小泉内閣は、発足以来、政治を変えてほしいという国民の期待を反映して、高い支持率を得ています。しかし、国会の論戦を通じて、それが国民に痛みを強要するだけでなく、日本経済に一層の破綻をもたらすものであることが明らかになってきました。小泉内閣の当面の最大課題とする不良債権処理は、企業倒産と失業者を増大させます。ニッセイ基礎研究所は、百三十万人の失業者が出ると試算をしております。社会保障では、給付は厚く、負担は軽くというわけにはいかない、また、こういう形で自立・自助を強調しますし、医療制度では一層の自己負担を求める方向です。一方、財務大臣からは、三年後にも消費税の増税に着手、また、地方交付税の削減という重大な発言も出ています。地方交付税は、奈良市で見ますと、今年度で六十八億円、中核市になりますと百億近い交付税を見込んでいるわけですが、市民にとっては大変大きな問題です。これでは国民の暮らしは守れないどころか大変なことになります。

 我が党は、三月に、日本経済の危機打開へ、三つの転換を提唱する緊急提言というのを発表いたしました。一つは、消費税を緊急に三%に引き下げて、国民の購買力を直接応援する。二つは、社会保障の連続改悪を凍結をし、将来不安をなくす。三つは、リストラを抑えて中小企業を応援する政治で、雇用危機を打開する。そして、公共事業の逆立ち財政の転換で、財政再建の道を開いていく、そういう方向です。これこそが暮らしを守れる確かな道だと思います。

 中小企業は地域経済の主役です。特に奈良市は、ほとんどが中小の企業や商店で、そこが地域の経済を支えております。ところが、奈良市内の企業の倒産件数、平成十二年度で見ましても二十五件にも上っています。また、市内の卸・小売業の商店数は、平成三年には三千九百六十六店あったものが、現在三千百三十八店、この十年間で八百二十八店も減っています。まさに激減をしております。

 そこで、市長にお聞きします。一、政府は地方交付税を削減すると言っていますが、この政府の方針をどう見ておられますか。二、市民の暮らしを守るためにも、国に対して消費税の三%への引き下げを求めるべきだと思いますが、どうですか。三、不良債権処理で大量の失業者が出ると言われていますが、奈良市での中小業者への影響はどの程度と見ておられますか。

 次に、残業をなくして、雇用を拡大する課題についてです。厚生労働省が四月六日、重い腰を上げてサービス残業根絶に向けての通達を出しました。全国で働く人のサービス残業をなくすと、九十万人の新たな雇用が生まれるという試算も出ています。また、規制緩和やリストラがもてはやされるもとで、この十年、労働者の無権利状態は一層ひどくなっています。中小企業は一方的な単価の切り下げや発注の打ち切りに苦しめられて、激減しています。しかし、政府は産業再生法という法律までつくって、企業のリストラを応援する政治を続けています。こうした失業の急増は国民の消費購買力を奪い、不景気に一層拍車をかけています。

 総務省発表の四月の完全失業者は三百四十八万人、完全失業率四・八%ですが、近畿は特に高くて六・八%、七十三万人となっています。ハローワーク奈良にもお邪魔しましたが、ことし三月の新規求職者は二千四百六十八人、前の年より九%もふえています。一カ月の求職者は一万五百九十九人、逆に就職できた人は、前の年より二五%も減っています。平成二年度と十一年度を比べますと、企業の側の求人数は八六%に減っているのに、職を求める人の数は二・四倍にもふえています。ハローワーク奈良の管内で、奈良市の住民の方は六〇から七〇%おられるだろうという話でした。

 一方、生活保護者は、平成五年とことしの三月を比べますと、七百二十四世帯、八百九十一人の増加になっています。世帯で見ますと三七%ふえています。国保の加入者は、平成五年とことしの四月時点を比べますと、これもちょうど三七%ふえています。保険料を払いたくても払えない人も年々ふえています。このように失業者がふえ、市民の暮らしが大変な状況にあるのに、奈良市は職を失った方の実態把握すらできていません。

 また、十一年度から始まった国の緊急地域雇用特別基金事業は、全国的には九九年度七万三千人、二〇〇〇年度十万人以上の就労が確保されました。失業者にとっては、一時しのぎとはいえ、かけがえのないものになっています。しかし、奈良市はこの点でも何もできていません。なぜやらないのか。六カ月未満という限定つきではありますが、国からの補助率は一〇〇%です。厚生労働省発行の事例集を見ても、例えば埼玉県の川口市、自動販売機の設置状況調査をやっております。沖縄では森林病害虫等枯損木処理、水俣市は生ごみなどの堆肥化モデル事業、京都市は市民ごみ減量緊急モニター事業、こういった形で地域の実情に応じた創意工夫の中で、いろんなことをやって努力をしているわけです。市民の職を求める要求は切実です。

 そこで、市長にお聞きをします。市役所、水道局、外郭団体など、公的な職場で労働基準法の違反があってはならないことです。市役所の関連職場で、サービス残業を一掃すべきだと思いますが、いかがですか。二、奈良市内の事業所や商店など労働基準法のうち労働時間に係る規定が適用されるすべての事業所に、サービス残業をなくすよう要請をすべきだと思いますが、いかがですか。三、国の緊急地域雇用特別基金事業をなぜ奈良市でやらないのか、今からでもやるべきだと思いますが、この点はどうですか。また同時に、奈良市は独自の予算を組んででも雇用対策をやる必要があると思いますが、この点はいかがですか。四、国に対して緊急地域雇用特別交付金の事業内容や運営方法などの改善、予算規模の拡大、継続を求めるべきだと思いますが、いかがですか。五、市役所に失業者の相談窓口を設けるべきだと思いますが、いかがですか。

 次に、高齢者の福祉施策、シルバーパスについてお聞きします。昭和四十五年から八十五歳以上のお年寄りを対象に始まった奈良市老春手帳優遇措置事業、昭和四十九年から制度の見直しで七十歳以上が対象となって、高齢者の福祉施策としてすっかり定着をしてきています。財政負担は少なくはありませんが、すぐれた制度でお年寄りが大変喜んでおられる上に、気軽にまちに出かけることができるため、介護予防の上からも大きな役割を果たしています。また、最近少なくなりましたが、まちのおふろ屋さんが、地域のお年寄りの触れ合いの場として、改めて見直されてきております。

 しかし今、財政難を理由に、この制度の見直しの動きが出てきています。五月七日に開かれた教育厚生委員会で、助役は制度を継続すると答弁されておりますが、多くのお年寄りの方は、一体この制度はどうなるのかと大変不安がっておられます。あるお年寄りの方は、天気のいい日にはちょっとまちに出かけて、帰りに孫の土産買って帰る、これが何よりの楽しみだ、バス代が要るようになると、そんなこともなかなかできにくくなる、何とか続けてほしい、こういった話もされておられました。

 そこで、改めて市長にお聞きします。助役はこの制度を今のままで継続すると答弁されましたが、いつまで続けられるのか、少なくとも市長の在任中は手をつけないと明言していただきたいと思うのですが、いかがですか。

 次に、京奈和道路についてです。国土交通省は京奈和道路の建設を進め、大和北道路の部分が奈良市内のどこを通るか、今、大きな注目を集めています。京奈和道路は、時速一〇〇キロメートル、四車線から八車線の高速道路で、京都、和歌山を結ぶ関西大環状の道路になっています。このルートについて、現在その検討が進められていますが、平城宮跡付近を通過するルートについては、地下トンネル案が検討され、平城宮跡内を含む奈良市域でボーリング調査及び地下水位の観測が実施をされています。このルートを通過することになりますと、世界遺産の平城宮跡を南北にくし刺しする形になり、大変なことになります。

 言うまでもなく、平城宮跡は埋蔵文化財包蔵地として、日本で初めて世界遺産に登録されました。平城宮跡、平城京跡の地下は、木簡を初め土器やかわらなど遺物が大量に埋蔵されています。発掘の進捗状況からいいますと、平城宮跡で約三〇%、平城京跡ですと三%に満たないとも言われています。そのうち木簡は、平城宮跡で約四万七千点、平城京跡ですと十二万点出土しています。歴史の証人と言われるこの木簡によって、当時の人々の暮らしぶりがよくわかります。今は閉店されていますが、そごうの地下から出土した木簡によって、当時の長屋王の暮らしぶりが生き生きと再現されたのは記憶に新しいところです。

 しかも、この木簡は、地下水によって千三百年もの間、腐らずに保存されてきました。水があったから今日まで生き残れたと思います。もし、ここに地下トンネルを通すとすれば、木簡を初めとした木製品の遺物が腐食、消滅してしまうおそれが大変大きいと言われています。地下四、五十メートルの大深度なら大丈夫ではないかと、こういった意見もありますが、ボーリング柱状図から見る限りでは、地表から大深度まで大規模なかたい粘土層がなく、浅いところも深いところも地下水が連絡していると予想されると言う専門家もいます。仮に大深度であっても、地下水位の低下のおそれが十分予想されます。

 昨年八月、奈良市文化財保護審議会が市長に対して、世界遺産条約とのかかわりで国内問題を超える国際信義にももとる行為になりかねない、自動車道の平城宮跡内通過は容認しがたいとの上申書を上げておられます。また、新聞によれば、日本考古学協会は五月十九日の総会で、トンネルは地下水脈に影響を与え、木簡などの遺物や遺構を完全に消滅させるおそれがあるとする決議文を採択をして、国や県などに届けたと報道しております。そのほかにも反対の表明を出している団体は、木簡学会、日本史研究会、歴史教育者協議会、奈良県歴史教育者協議会、京都民科歴史部会、古代交通研究会、日本歴史学協会、日本考古学協会、文化財保存全国協議会など広範に広がってきています。また、故人になられましたが、東大寺の元管長新藤晋海師も、奈良国道工事事務所長との対談で、「たかだか五十年余りの利便性や経済効率のみを追求して、地下遺跡を壊す愚は避けた方がいい。最短距離は平城宮跡の地下を通ることかもしれませんが、遺産を壊すことになりはしないか。それだけは避けて、別のルートで環境面を配慮した道路づくりを行う方が無難です。」と見解を表明されていました。

 そこで、市長にお聞きします。一、市長は、市の文化財保護審議会の上申書や考古学協会、木簡学会のこうした意見、故新藤管長の忠告などをどう受けとめておられますか、お聞きします。二、市長は、世界遺産登録を推進してこられました。この世界遺産を守る立場に立つのかどうか。守るというのなら、地上も地下も平城宮跡付近の通過に反対するべきではないですか。また、政府に対しても、平城宮跡通過には反対だと主張するべきではないですか。お答えいただきたいと思います。三、イコモス国内委員会とユネスコ世界遺産委員会に高速道路の計画があることを報告して、意見を聞き、指導を受けることが必要と思いますが、いかがですか。最後に、仮に地下トンネルになるとすれば、三十メーターを超える排気塔が必要になるとも言われています。これは、景観上も環境汚染の上からも大変問題だと思いますが、この点はいかがですか。

 次に、教科書採択の問題について市長並びに教育長にお聞きします。日本の教科書は、文部大臣の検定に合格した教科書でなければ使用できないことになっています。この仕組みにより、教科書は国家が教育や教師を管理、統制するための重要な手段になり、国民を統制、支配する道具にしてきた歴史があります。戦前、戦中、日本の子供たちは、国定教科書と教育勅語によって、天皇は神だ、日本は世界で最もすぐれた神の国と教えられて、天皇のために喜んで死ぬ臣民になるようにマインドコントロールされた軍国少年・少女として育てられ、天皇の軍隊による侵略戦争に狩り出されて、戦争への総動員体制に組み込まれていきました。

 現在、日本の歴史を改ざんしようとする人たちは、日本の教科書は戦後一貫して反日的、自虐的、暗黒的内容だったと誹謗しています。しかし、戦後発行された多くの教科書が、日中戦争や東南アジア占領を日本の侵略と記述をし、東南アジアでの加害についても触れていましたが、一九五五年ごろから政府・文部省は、提出された教科書の八〇%以上が不合格になるほど検定を強化して、教科書に戦争の事実を書かせないようにしてきました。これに対して、一九七〇年の家永裁判、杉本判決以降七〇年代を通して一定の改善がなされてきました。こうした歴史認識の改善に危機感を持った自民党などは、第二次教科書攻撃を行い、それを背景に文部省は再び検定を強めて、一方、家永氏は八四年、第三次訴訟を提訴して、それ以降、教科書の内容が改善されるという大変複雑な歴史的経過をたどっています。

 こうした動きの根源には、日本政府が一貫して天皇の戦争責任に明確な態度をとらず、戦争責任を免責して、歴史教育でも、検定を通して日本の侵略の事実を隠し続けてきたという経過があります。ところが、こうした歴史認識の改善に、一九九六年ごろから新たに第三次の教科書偏向攻撃が始まって、大東亜戦争は侵略戦争ではなく、アジア解放の戦争だった、南京大虐殺などの加害はでっち上げ、日本は犯罪を犯していないという歴史認識を、国民の共通認識にしようという動きが強まってきました。そして、こうした中から九七年一月、自民党や財界の一部から支援を受けながら、西尾、藤岡、高橋氏などを中心とする新しい歴史教科書をつくる会が結成されています。

 こうした方たちは、自分たちで日本人としての誇りを取り戻す、こういう教科書をつくると宣言をして、二〇〇〇年四月、扶桑社版の教科書が文部省に検定を申請、ことしの四月合格をしています。このつくる会主導の扶桑社版の教科書が、今、日本国内だけでなく海外、特に韓国や中国を初めとするアジア各国から非難や注目を集めています。検定に合格した後も、韓国政府は二十五項目、中国政府も八項目の修正を要求し、抗議が国際的に広がっています。私も読みましたが、大変問題の多い教科書です。これが、現在市販されております歴史教科書です。

 それは第一に、アジア太平洋戦争を大東亜戦争と呼び、それが侵略戦争だったことを認めず、アジア解放のために役立った戦争と美化して、肯定する立場が貫かれていることです。また、従軍慰安婦の事実は無視をして、南京大虐殺についても否定論の立場を一方的に記述し、戦争の当初、日本軍が連合国軍を打ち破ったことは長い間、欧米の植民地支配のもとにいたアジアの人々を勇気づけた、また、太平洋戦争の緒戦の勝利は、東南アジアやインドの多くの人々に独立への夢と勇気をはぐくんだなどと、太平洋戦争を肯定的に描いています。

 第二は、大日本帝国憲法体制を評価をして、教育勅語を近代日本人の人格の背骨をなすものと賛美をして、全文掲載をしています。教育勅語は、天皇の家来としての臣民道徳を説いたもので、侵略戦争を支えた教育のシンボルです。戦後、これが廃止されたのは、侵略戦争への反省と民主主義の立場に立つ憲法と教育基本法に反するからです。また、戦後、教育勅語が国会で失効決議されたことや、教育改革、教育基本法制定などには一切触れられておりません。

 第三は、我が国の歴史には、天皇を精神的な中心として、国民が一致団結して国家的な危機を乗り越えた時期が何度もあった、また、第二次大戦後、憲法が変わっても天皇のあり方には大きな変化はなかったなど、日本の歴史を天皇の権威が一貫して存在していたかのように描き出し、主権在民を無視をしていることです。

 第四に、自衛隊が積極的に国際協力できるよう、集団的自衛権を憲法に明記すべきとの主張もあるとか、日本国憲法における自衛隊の位置づけが不明瞭ならば、憲法の規定自体を変えるべきだとの意見もあるなどと、国防の義務、国家への奉仕を強調して、憲法九条の改正をことさら強調していることです。

 そのほかにも、アジアの諸民族をべっ視をし、植民地支配を正当化していること、また、神武天皇東征の地図をそのまま掲載するなど、神話をあたかも史実であるかのように描いている点など、多くの問題を含んでいます。一般紙でもこの点を指摘をし、毎日新聞は、問題が多い扶桑社版、とても勧められる教科書ではない。朝日新聞は、歴史の見方が一面的、戦前の国定教科書と見まがうほどだ、やはりふさわしくないと社説で主張しています。

 また今、一部にはアジア諸国からの修正要求や非難を内政干渉とする主張もありますが、一九八二年、教科書の記述への中国や韓国などの批判を受けて、政府は、教科書検定基準に、近隣のアジア諸国との間の近現代史の歴史的事象の扱いに、国際理解と国際協調の見地から配慮がなされていることという条項を追加をし、それが日本政府の国際公約にもなっています。また、一九九二年、当時の宮沢首相は韓国国会での演説で、我々は歴史教育を通じて過去の同じ過ちを繰り返さないと述べています。また、九五年八月、当時の村山首相は、植民地支配と侵略によって、多くの国々、とりわけアジア諸国民の人々に対して多大の苦痛を与えましたと、痛切な反省とおわびを表明しています。関係国からの修正要求などは、こうした国際公約や日韓、日中の合意に反するものとして批判を受けているもので、内政干渉などという性格のものでないことは言うまでもありません。

 奈良市は、中国の西安市や韓国の慶州市と姉妹都市として友好を深めています。市長も、今議会の開会あいさつの中で、慶州の大学で講義をされたという話をされておられました。また、四月、慶州市の議長をお迎えしたときにも、歓迎会の席で、教科書問題を気にされたあいさつもありましたが、中国や朝鮮半島の人々と千三百年の長きにわたって交流を深めてきた奈良市が、この問題でどういう態度をとるか、大きな関心を集めています。この問題を機に、アジア諸国との友好を損なうようなことは、決して許されるものではないと思います。

 そこで、市長並びに教育長にお聞きします。友好都市から教科書問題で批判や抗議が出ていますが、どこに問題があると認識されていますか。

 以下、教育長にお聞きします。教科書採択は、学習指導要領だけではなく、基本は日本国憲法と教育基本法の理念に基づいて、公正・公平に行うことが必要と思いますが、この点はどう思われますか。二、現場教職員の意見をより重視することが必要と思いますが、どういう方法をとられるのですか。三、市民の意見を聞く方法を考えていただきたいと思いますが、この点はいかがですか。四、採択の過程は速やかに市民に情報公開することが必要と思いますが、いかがですか。

 以上で私の第一問を終わります。



○議長(山本清君) 市長。

   (市長 大川靖則君 登壇)



◎市長(大川靖則君) 二十三番西本議員の御質問にお答えをさせていただきます。

 まず一点目の、国政上の問題でございます。その中の地方交付税の削減をどういうふうに見ているかということでございます。地方交付税は、言うまでもなく、地方公共団体にとりましては欠かすことのできない大きな財源でもございます。しかし、平成十三年度を見てみますと、今まで一〇〇%の交付税を受けておったものが、八〇%が交付税対象になって、あとの二〇%については起債を適用すると、こういう形に変わってきていること自体が、地方公共団体に大きな負担をもたらしているということでもございます。したがって、先般の全国市長会においても、この地方交付税の削減について、そのあり方を問いただす、削減してはならないと、そういう要望決議をいたしているところでもございます。今後は、全国市長会等々を通じて、これをしっかりと削減のないように訴えてまいりたいと思いますし、またこの点について、今後の、国での論議をされますので、そこを十分慎重に見守ってまいりたいと思います。

 次に、消費税の三%への引き下げを国に進言する考えはないかということでございます。これは、以前からも私が申し上げておりますように、この消費税につきましては、国の税制にかかわることでございますので、これはやはり、国会で論議をしていただかなければならないと思います。

 次に、不良債権処理等の緊急経済対策に伴う奈良市の中小企業への影響についてということでございますが、現時点では、失業者等については予測することが非常に困難であるということでございます。今後は、そうした実態を把握のために、中小企業の関係機関との連携を深めてまいりたいと思っております。

 次に、雇用問題についてでございます。まず一点の、市役所及び関連職場でのサービス残業についてということでございますが、市役所及び外郭団体等につきましては、職員の勤務時間を十分に把握をいたしております。また、管理体制を整えているところでもございます。したがいまして、御指摘のサービス残業は、発生はいたしておりません。

 次に、サービス残業をなくすという要請については、労働基準法を遵守するよう奈良労働局等関係機関と調整を図り、啓発をしてまいりたいと存じております。

 次に、奈良市独自の雇用対策についてということでございます。なぜ、国の方針が出されている、また、国が一〇〇%ということなのに奈良市はやらないかということでございますが、私は、この六カ月間だけ雇用するということになれば、後の六カ月間の期間を過ぎたときに、その雇用した人がどうなるかということを考えてみますと、非常に中途半端なものであると、したがって、この事業については、奈良市はお受けできないということを県に申し上げたところでもございます。そういうことでもございます。

 次に、緊急地域雇用特別交付金事業の拡大、継続の要請についてということでございますが、緊急地域雇用特別交付金事業については、厳しい雇用失業情勢を踏まえての臨時・応急的な措置でもありましたので、当制度の期間延長の要望というのは、今のとこは考えていないということでもございます。

 次に、失業者の窓口の設置についてということでございます。失業者の相談については、雇用保険の関係資料、また求人企業などを把握しております職業安定所が行っておりまして、奈良市の相談窓口の設置は今のとこ考えておりません。

 次に、高齢者の福祉施策についてということでございます。老春手帳による優遇措置の存続についてということでございまして、一般のお年寄りの方が、これが存続しないのかするのかという、いろいろ不安をされているという御指摘でございました。ただし、助役は見直しをしないという委員会での発言をしているということであるが、その点どうかということでございます。しかし、今のとこは、私はそういうことは考えていないのでありますが、高齢化がどんどんどんどんと進む中で、非常に、この費用負担が増してくるというようなことでもございます。そういうときに、市の財政事情を勘案した中で、今後は、また協力をいただかなければならないこともあるんじゃないかなと、そのように思っております。しかし、今の段階では、その見直しということは考えておりません。

 次に、京奈和自動車道についてでありますが、一、二点と相関連をいたしますので、一緒にお答えをさせていただきたいと思います。京奈和自動車道大和北道路のルート選定に当たり、平城宮跡付近で地質調査が実施されておりますが、これらにつきましては、昨年より、文化財保護を求めて、御指摘の諸団体より平城宮跡を通過することに反対の要望書が、奈良市にも、また関係機関にも提出されております。京奈和自動車道は、本市の交通施策や観光、経済の活性化、環境保全に大きく寄与する道路であることから、早期の完成が望まれるものでございます。御指摘の平城宮跡の史跡保全についても、また重要なことでもございます。したがって、国土交通省と文化庁とも十分に協議をされた上で、このルート決定がされるものと認識をいたしております。

 また、イコモス、ユネスコの世界遺産委員会に道路計画を報告し、意見を聞くべきではないかということでございますが、文化遺産の場合、ユネスコへの窓口は文化庁が担当いたしております。したがって、政府の方でユネスコ等への報告が必要と認められれば、文化庁を通じて、これもされるものと思います。しかし、何らかの形で私たちは協議等もさせていただきたいなと思っております。

 次に、地下化案とした場合、排気塔による景観及び大気汚染への影響をどう思うかということでございますが、京奈和自動車道が平城宮跡やその付近の地下を通過する場合は、排気塔による景観破壊や環境への影響については、仮にそのようになったとしたら、当然のことながら環境基準や景観に十分配慮した施設計画がなされるものと認識をいたしております。

 次に、教科書採択問題についてということでございますが、奈良市は、先ほど御指摘ございましたように、西安市や慶州市などの友好・姉妹都市とスポーツ交流、児童・生徒の交流等、幅広く交流を進めておりまして、多くの成果も上げてきているところでもございます。教科書問題については、種々の考え方があるとは承知をいたしておりますが、採択は教育委員会の職務権限でもございます。公正・公平な観点で取り組まれるものと思っております。なお、これまでに培ってきたこれら友好・姉妹都市との交流の成果が損なわれることのないように、今後とも十分に配慮しながらも取り組んでまいりたいと存じております。

 以上でございます。



○議長(山本清君) 教育長。



◎教育長(冷水毅君) お答えをいたします。

 まず最初に、友好・姉妹都市との関係についてという御質問でございますが、先ほど市長が答弁されましたように、私も友好・姉妹都市との交流事業は、国際理解教育推進上も、今後も重要と考えております。

 次に、公正・公平な採択についてということでございますが、御指摘のとおり教科書の採択につきましては、関係法令及び通知等にのっとって、公正・公平に行うことが必要であると考えております。

 次に、学校現場の意見についてどう思うかということでございますが、現在、平成十四年度から奈良市立小・中学校で使用されます教科書の採択に関する調査研究につきましては、奈良県教育委員会からの通知に基づいて、奈良市立小学校教科用図書選定委員会及び奈良市立中学校教科用図書選定委員会から各市立小・中学校での教科書に関する調査研究の結果の報告を求めており、これが選定委員会で審議の参考になります。

 次に、市民の意見についてということでございますが、市民の教科書に関する関心にこたえるため、西部公民館、市庁舎、中央公民館の三カ所で、順次教科書展示会を行う予定でございます。教科書展示会の会場には、記録用紙に教科書を閲覧された市民の感想を書いていただけるよう準備をしております。

 次に、採択に関する情報公開についてでございますが、現在、採択に関する調査研究を進めております。教科書の採択については、教育委員会の判断と責任において公正に行われる必要があり、外部からの不当な影響により採択結果が左右されることのないよう適切な対応がなされる必要があるとの県教育委員会からの通知等も踏まえ、適正に採択がなされることが必要であると考えます。したがいまして、教科書採択にかかわる情報につきましては、県教育委員会からの通知に基づいて開示してまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(山本清君) 二十三番西本君。



◆二十三番(西本守直君) 二問目は自席からさせていただきます。

 地方交付税の見直しについては、本当に大変な問題です。国に対して、今後とも積極的に働きかけをしていただきたいというふうに思います。この間、十日のNHKテレビの討論番組で、小泉首相は、内閣の支持率の高いことについて、痛みは他人のところで、自分のところじゃないと思ってる人が多いからと、こういうふうなことを言ったということが新聞に出ておりましたが、構造改革の政治というのは、痛みを伴うということが首相自身が認めたということではないかというふうに思います。雇用対策については、市独自の雇用対策、取り組む考えはないかという、この点での答弁がなかったようですが、本当に雇用問題、大変です。そごうも、なかなかどうなるのか心配されるところです。こうした点で、市長の思いでも聞かせていただければというふうに思います。

 次に、高齢者のシルバーパスについてですが、七十歳以上のお年寄りは年々ふえていく、お年寄りがふえていくからこそ、福祉施策も充実をさせていただきたいというふうに思います。財政難を理由に、いろいろ今、障害者や高齢者の福祉施策が削られてきています。寝たきりのお年寄りに対する訪問散髪も無料だったものが、一回当たり二千円の自己負担になりました。また、八十五歳以上の長寿のお祝いとして贈られていたお米も、三十キロから二十キロに減らされる、こういうことがたくさん出てきています。私は、昨年の六月議会でも取り上げましたが、もっと入札制度の改善をするとか、いろんなことを考えて、節約に努めて、必要なところには必要な予算をつけていくということにしていただきたいというふうに思います。このシルバーパスの問題については、もう一度お聞きをしたいんですが、今の段階とはいつまでのことか、もう一度お答えいただきたいと思います。

 それから、京奈和道路についてですが、世界遺産の保護に関する条約第四条には、文化遺産及び自然遺産を保護し、保存し、整備し、将来の世代へ伝えることを確保することが第一義的義務である。自国の有するすべての能力を用いて並びに適当な場合には取得し得る国際的な援助、協力を得て、最善を尽くすものとすると、こういうふうに書いています。これはもちろん日本政府に責任があるわけですが、世界遺産を有する自治体の市長として、その責任は、やはり大きいというふうに思います。

 地下トンネルという話も出ていますが、仮に四車線の道路がトンネルで抜けたとしますと、二車線、二車線のトンネルが二つできるということが考えられます。一つの二車線のトンネルですと、幅、内径で十二メーター、それの半円に近い穴があくわけです。四車線で考えますと、そうした幅十二メートルの半円形の穴が二つあく、八車線になるともっとひどいわけですが、これだけの大きな穴が何キロにわたってあの平城宮跡の下を通過するということになるわけですから大変なことです。この点で、もう一度お聞きしますが、国がルート選定をしている今こそ奈良市の市長として、世界遺産を守ってほしい、こういうことを国に要請をしていただきたいというふうに思うんですが、この点での答弁をお願いします。

 また、世界遺産との関連で一点質問させていただきますが、世界遺産都市の玄関口でありますJR奈良駅舎の保存についてです。JR奈良駅舎の保存活用による二十一世紀の古都奈良のまちづくりを進めていただきたいと思いますが、市長のお考えを聞かせていただきたいと思います。

 次に、教科書問題についてです。採択に当たっては、憲法、教育基本法に基づいて公正に行われることが必要であると、こういった答弁であったかと思います。歴史的事実について一例を挙げますと、南京事件については事実であったかどうかの問題ではありません。これは歴史的にも国際的にも確定した事実です。東京裁判の速記録でも、南京のまちが日本軍によって文字どおり生き地獄と化した姿を生々しく証言をしています。しかも、奈良にあった三八連隊も、この南京城攻撃に加わっています。大和旭新聞社編の「誉の郷土部隊」という記事を見ますと、三八連隊の行動が具体的に伝えられております。昭和十二年の八月、中国に向けて出発した三八連隊は、十二月十三日から南京城を攻撃したと、犠牲者については、三日間の城の外の攻撃で倒した数は七万、城内で、城の中で一万五千、ほかに生け捕りにしてあるのが一万二千、こんな記述になっています。女性のおなかの中にいる子供まで殺したそうです。南京での事件は本当に地獄絵図だったというふうに思います。こうした事実を消し去ろうというのでしょうか。

 そこで、もう一度教育長にお聞きをしますが、先ほど答弁いただいた採択の方針からしても、歴史の事実を歪曲する教科書、現在の憲法を否定する立場に立つ教科書は採択すべきではないと思いますが、いかがですか。

 これで私の第二問を終わります。



○議長(山本清君) 市長。



◎市長(大川靖則君) 雇用対策について御質問抜けておったということでございますが、今後、奈良市独自の雇用対策についてということでございます。これは、一つは中小企業等々との連携をとりながら、前向きにひとつ考えていかなければならない、そのように思っております。

 それから、老春手帳による優遇施策についてでございますが、今の段階というのはいつまでかということでございます。これにつきましては、私は、奈良市の財政状況が、十分に勘案しながら検討していかなければならない、しかし、今のところはそうしたことは考えていないと、そういうことでございます。これは、いずれにいたしましても、財政事情によるものであると思います。

 次に、世界遺産の保存についてということで、京奈和自動車道であります。これにつきましては、私は、やはり世界人類共有の宝が世界遺産であります。したがって、その世界遺産が損なわれることのないように、これは文化庁の方とも十分話を進めてまいりたい、そのように思います。

 それから、JR奈良駅舎の保存についてということでございますが、これは、もう前回にもお答えをいたしております。今、JR奈良駅の連続立体交差事業を行っております。したがって、この駅舎の保存については、連続立体交差事業の中で、県とともに取り組んでいけるように、私は、県の方にもその旨要請をしてまいりたいということでございます。

 以上です。



○議長(山本清君) 教育長。



◎教育長(冷水毅君) お答えいたします。

 歴史認識については、さまざまな考えがあると承知しておりますが、教科書に関しては、すべて文部科学省が教科書検定の基準等関係法令及び規則に基づいて行いました検定に合格しているものと考えております。採択につきましては、公正・公平に行われるものと考えております。

 以上です。



○議長(山本清君) 二十三番西本君。



◆二十三番(西本守直君) 最初に、市長から答弁いただきました雇用問題について、これとの関連で、奈良そごうの見通しについて、後どうなるかということをお答えいただきたいというふうに思います。

 それから、教科書問題についてです。この間の新聞で出ておりましたが、昭和天皇の末の弟さん、三笠宮崇仁氏が、その著書の中で−−本を出しておられます、「古代オリエント史と私」という本を出しておられますが、その本の中で、自分は皇族だからという義務で、一九四三年、南京の総司令部に赴任をしたと。そのときに、日本軍の残虐行為を知らされた。ある青年将校、それは自分と知り合いのあった青年将校だということですが、その将校から兵隊の胆力を養成する、肝ですね、精神力を養成するには、生きた捕虜を銃剣で突き刺させるに限る、このように聞いた。また、多数の中国人捕虜を貨車やトラックに積んで満州の広野に連行して、毒ガスの生体実験をしている映画も見せられた。今も良心の呵責にたえないのは、戦争の罪悪性を十分認識していなかったことです。このように述べておられます。天皇の家族の方でも認めざるを得ないほどむごいことが、あの太平洋戦争の中で行われていたということです。これが、侵略戦争の実態ではないかというふうに思います。

 二十一世紀を担う奈良市の子供たち、私も三人の子供を育ててきましたが、奈良市の子供たちが、学校教育、とりわけ歴史教育を通して、こうした歴史の事実は事実としてしっかりと認識をして、世界に開かれた豊かな認識と感性を身につけることができるように、私たちに課せられた課題は大きいと思います。教科書採択に当たっては十分な良識を持って対処されるよう要望して、質問を終わります。



○議長(山本清君) 市長。



◎市長(大川靖則君) 奈良そごうの見通しについてということでございます。奈良そごうの見通しにつきましては、先般、東京の破産管財人、弁護士さんのところに、私と商工会議所の会頭阪本頭取と行ってまいりました。非常に厳しい中でも明るい見通しを受けてまいったということでございます。と申しますのは、一つは関東の大きなデパート、一つは関西の大きなデパート、その二つから申し出をされているということでもございます。そしてまた、私たちの方にも、一つの外資系の企業として、奈良市において事業所を、いわゆる現地法人をつくるという、そうした申し出もございました。そんなこと等協議をいたしております。

 しかし、今の申し上げました二つについては、積極的に管財人の方に申し出をされておって、買い入れの価格も提示をしてきている。あと一つも、過ぎましたが六月一日に提示をしてくると、そんなことでもございました。したがって、その提示をされてきた金額が、ちょっと開きがあり過ぎるというようなことも聞いております。しかし、それも方法によっては何らか調整がつくんじゃないかな、そんなふうに思いますし、また管財人の方からも、ある程度、奈良市においても協力できるものはしてほしいというようなことも申されておりました。これにつきまして、十九日に管財人が奈良市に伺っていただけるということを聞いております。それを聞かせていただくことによって、さらに前向きになっていくんじゃないかなと思います。私は、一日も早くこれを再開をしていただいて、少しでもやはり税収を得てまいりたいなと、そんなふうに思っておりますので、懸命の努力をさせていただきたいと思っております。

 以上です。



○議長(山本清君) 議事の都合により、暫時休憩といたします。

   午前十一時四十九分 休憩

   午後一時二分 再開



○議長(山本清君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。

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○議長(山本清君) 代表質問を続行します。

 七番高杉君。

   (七番 高杉美根子君 登壇)



◆七番(高杉美根子君) 私は、公明党奈良市議会議員団を代表して、通告いたしました数点について市長並びに教育長に質問いたします。

 小泉政権が発足して一カ月半、改革断行への国民の期待と熱気の高まりから、内閣支持率は依然として高支持率を保っております。奈良市においては、第三次総合計画、同前期基本計画の初年度であり、大変厳しい経済状況や財政状況の中、中核市への移行等の主要の課題に対し、国際文化観光都市・奈良が、さらに住みよいまちづくりを進め、世界の奈良へと大きく飛躍する力強い取り組みをお願いいたしまして質問に入ります。

 まず、外部監査制度の導入についてお伺いいたします。平成十四年四月一日と予定されております中核市への移行に伴い、外部監査制度の導入が必要であります。平成十二年六月十五日に改訂された奈良市行政改革大綱にも、同制度の導入を検討すると示され、また奈良市第三次総合計画の中にも、開かれた市政と公正な行政運営を推進するため、中核市移行に伴い、外部監査制度の導入を図ると明記されているところであります。

 さて、外部監査のうち、包括外部監査の導入が義務づけされておりますが、個別外部監査等の導入に向けた条例化についてどのようにお考えになっておられるのか、お尋ねいたします。

 次に、人権の世紀とも言われる二十一世紀、本市においては、人権意識の普及、高揚を図り、人権の確立に向け努めてこられたことは理解させていただいているところです。さて、ハンセン病患者、元患者の方々が九十年間にわたり不当な人権侵害と差別により受けられた苦痛と苦難は筆舌に尽くしがたいものがあります。ハンセン病賠償訴訟で、小泉首相が関係閣僚、与党・三党幹事長と協議した上で控訴を断念されましたが、坂口厚生労働大臣は、今回原告団と会い、その方たちから聞いた話は、もう一度聞いてくれと頼まれても聞くことのできないつらい話でした。この方々に残された人生を生きていてよかったと言っていただくことが、厚生労働大臣としての務めだと思いました。そして、小泉首相には法律論より人道を優先すべきだと最後まで言い抜いた。首相が控訴しないと決断してくれたことは本当にうれしかったと、控訴断念に至るまでの心情を語っておられました。公明党は、当初から一貫して控訴断念を党の方針として強く申し入れてきたところでございます。市長は、どのようにお考えになりますか。

 そして、七日の衆議院本会議、八日の参議院で、ハンセン病訴訟の熊本地裁判決を受けて、立法府としての責任を認め、隔離政策で患者や元患者が受けた苦しみに対し、深く反省し、謝罪の意を表明するという国会決議を全会一致で採択されました。国会の責任については、最高裁判所の判決を理解しつつ、我々は今回の判決を厳粛に受けとめ、隔離政策の継承を許してきた責任を認め、このような不幸を二度と繰り返さないよう、速やかに患者、元患者に対する名誉回復と救済等の立法措置を講ずるとしています。奈良市第三次総合計画で、「人権の尊重、文化の創造、教育の充実を進めるまちづくり」を挙げておられます。本市におきましても、ハンセン病患者、元患者らへの差別意識を取り除く取り組みが必要と考えます。その人たちの人権を回復するための啓発活動についてのお考えをお伺いいたします。

 次に、男女共同参画計画についてでございますが、本市では、平成十一年成立・施行された男女共同参画社会基本法の理念に基づき、昨年度末に奈良市男女共同参画計画を策定されました。また、来年度中にも男女共同参画の条例も制定されると、議会で市長の答弁がありましたが、我が党としても要望いたしてきたところでございますので、具体性に乏しいとも言われている法の不備を補うだけでなく、奈良市の独自性を出し、市民の意見も広く反映される取り組みをお願いいたします。

 さらに、市の総合計画の基本計画には、前期五年のうちに女性センターの建設が上げられております。まさに二十一世紀の我が国、社会を決定する最重要課題の一つとなっていると言われる男女共同参画社会実現のための基盤がつくられようとしているわけです。これらの事業を着実に進めていただくとともに、講演会や講座などの啓発事業や相談事業についても、女性センターが建設されてからというのではなく、毎年、拡充・充実をしていただきたいと思います。

 また、男女共同参画推進のかなめであります女性政策課が、現在二つの係で、課長以下六名の体制ですが、これではなかなか事業も進まないのではないかと考えます。また、課の名称についても、女性に対する施策だけでは男女共同参画の実現はできず、男性の意識改革や社会の制度、慣習の変革も手がけていかなければならないことから考えても、女性政策課ではなく、男女共同参画課あるいは男女共同参画推進課とするべきではないかと考えます。

 そこで、来年度、中核市に移行するに当たり、女性政策課の体制の強化と名称の変更について市長のお考えをお尋ねいたします。

 次に、文化・芸術振興行政についてお尋ねいたします。さて、西暦二〇〇一年、未来に輝く二十一世紀の始まる年に当たり、日本人は何のために生きていくのか、どんな国家を目指すべきか、もう一度考えるべきときであると思います。日本は、ある時期、経済大国と呼ばれました。しかし、国の豊かさとは、何によって決まるのでしょうか。物質的な豊かさで決まると信じていた神話は既に崩れ去り、情報化、高齢化、少子化の時代と言われる今、ハーバード大学のガルブレイス教授は、二十一世紀は人材育成の競争の時代になると予言しております。どれだけの人材を育成したかで、国家や地球の未来、言いかえれば、我々人類の未来は決していくと言うのです。国の豊かさが人間の資質で決まるとするならば、私たちは、二十一世紀の我が国のあるべき姿の一つが、文化大国、文化・芸術大国であると考えます。それは、物の豊かさが心の豊かさへと価値観の転換を促す社会です。一人一人の創造的な感性を結集し、世界に誇れる日本を築くために必要な人間の英知をはぐくむ社会です。

 我が党は、二十一世紀の豊かな日本の未来図を描くため、次のような文化・芸術政策を提言いたしました。一、芸術・文化振興基本法の制定。二、文化・芸術団体への税優遇制度の拡充。三、新進若手芸術家の育成支援。四、子供たちが本物の文化・芸術に触れる教育。五、芸術創造推進施策「アーツプラン二十一」の創設。この五つの提案は、我が国の文化・芸術の振興にとって大変重要なものであると考えます。

 そこで、お尋ねいたします。平城京以来、悠久の歴史の中で培われてきた世界に誇る伝統文化を保存、継承しつつ、新しい文化・芸術を創造していくことが大切であると考えますが、市長のお考えと、また、特に新進若手芸術家の育成、支援が大事だと考えますので、その取り組みについてもお尋ねいたします。

 次に、民事再生計画の提出を断念し、清算手続に入っている奈良そごうの売却問題で、大川市長と奈良商工会議所の阪本会頭が五月二十五日、奈良そごうの破産管財人と会談し、見通しは明るいとしていると新聞報道がありました。また、昨日も、さらに具体的な報道もございました。

 そこで、閉店に伴って周辺商店街等にどのような影響が出ているのか、また、奈良市にとってどのような影響を及ぼしているのかをお尋ねいたします。

 次に、環境行政についてお尋ねいたします。本市におきましては、平成十一年三月に環境基本条例を制定され、あわせて環境基本計画の策定をされました。そして、自動車の排ガスから古都の文化遺産や生活環境を守ろうと、自動車の駐停車時にエンジンをとめるアイドリング・ストップ運動に積極的に取り組まれており、また昨年四月にはアイドリング・ストップ条例を全国に先駆けて施行されましたことに対しては、一定の評価をしているところでございます。これまで環境問題にも真剣に取り組んでまいりました我が党は、市民に協力を呼びかけて進めておられます二十万人宣言の運動に、この四月に取り組み、五月三十日に二千五百四人の宣言書とともに、市民がより地球環境の実態を知り、その必要性を実感できる情報の提供と具体的な取り組みを市長に要望させていただいたところでございます。その結果を分析いたしますと、水の出しっぱなし、電気の消し忘れ、ポイ捨て防止につきましては、市民の意識が高いという傾向が明らかになっております。しかし、反面、急発進、空吹かし、徒歩、自転車利用、迷惑・違法駐車等については、低いという結果が出ております。

 そこで、今後、市におかれましては、啓発についてどのように取り組んでいかれるのか、お尋ねいたします。

 次に、経済産業省は天然ガス車やハイブリッドカーなど低公害車を普及させるため、個人向けの購入補助金制度を来年度から始める方針を固めたと新聞報道されておりました。また、小泉首相が政府公用車に低公害車導入を所信表明演説で宣言いたしました。そして、三年をめどに切りかえるよう、各閣僚に指示したということでございますが、本市におきましては、低公害車導入についてどのようにお考えか、お尋ねいたします。

 次に、福祉行政について市長にお尋ねいたします。最初に、奈良市における保育所待機児童についてお尋ねいたします。政府は、仕事と子育ての両立支援策については、明確な目標と実現時期を定め、保育所の待機児童ゼロ作戦を推進すると、小泉首相は所信表明演説の中で実現を明言しましたが、我が党におきましては、三月二十八日に発表いたしました子育て支援二十一の提案の中で、待機児童解消三カ年計画の策定を提唱しているところでございます。

 昨年三月末に、保育所の設置条件の緩和等の規制緩和が行われましたが、少子化が進む中で保育所の入所希望者はふえ続けております。これは、女性の社会進出や不況の影響などによって、共働き家庭が増加していることが背景にあると見られております。そこで、新聞報道によりますと、男女共同参画会議の仕事と子育ての両立支援策に関する専門調査会は、最終報告で、潜在的な待機児童を含め、来年度中に五万人削減し、二〇〇四年度に全国の保育所の入所待機児童をゼロにするとし、具体策として、自治体が設置して民間にゆだねる公設民営方式にすることや、優秀な無認可保育所への公的補助も検討して、来年度末までに結論を出すことなどを盛り込むとしております。

 そこで、本市における保育所の待機児童は現在のところ何人ぐらいおられるか、また待機児童の解消計画はどのように考えておられるのか、お尋ねいたします。

 次に、平成十一年に交付されました少子化対策臨時特例交付金を活用して進めておられます仮称佐保川保育園の進捗状況と施設等の概要についてお尋ねいたします。

 次に、まちづくりについてお尋ねいたします。我が党におきましては、平成六年より、西大寺北地区に対しましては、質問もし、予算要望も行い、基盤整備を図っていただくよう要望してきたところでございます。しかし、バブル経済の崩壊により駅北地区再開発事業は断念され、その後、基盤整備だけでもとの思いで、市当局も用地交渉に当たっておられますが、いまだ理解が得られないというふうに聞き及んでおります。また、西大寺北地区には公民館的施設が全くなく、今年度ふれあい会館的施設の建設に向けて、その一部予算化をいただいていることは承知いたしているところでございます。

 そこで、これは私の一つの案として提案させていただき、市長のお考えをお聞きいたしたいと思います。それは、地域の閉塞感が著しいこと、そして、せっかくの空間的跡地を利用できる最後のチャンスでもあります。地元周辺は家屋が密集して、非常に災害等が発生すれば危険な地域でもあります。せめてふれあい会館と併設して、災害発生時に少しでもゆとり空間と安らぎを与えていただけるような公園を建設してほしいと思います。公共施設の全くない地域でありますので、公園やふれあい会館等を建設し、住民に公共施設の恩恵を少しでも享受していただければと考えております。地域住民の強い要望でもありますので、一日も早い実現をお願いいたします。市長のお考えをお伺いいたします。

 次に、JR奈良駅前拠点整備事業に関連してお尋ねいたします。日本経済が低迷している今日、各種企業におかれましては、構造改革や財政圧縮等、企業はさまざまな生き残りをかけた展開を、また、地域の商業施設についても、長引く消費者の買い控え等により厳しい展開になりつつあります。こうした中、JR奈良駅前の再開発ビルの、とりわけテナントかいわいは、客観的に見て大変厳しい状況下にあると認識せざるを得ない環境であります。しかし、JR奈良駅周辺は、とりわけ旧市街地ゾーンを背景とした国際文化観光都市・奈良としての入り口に当たるところでありますので、何とかビルを奈良市発展のために生かしていただきたい思いでいっぱいです。

 そこで、一つ提案をいたしたいと思います。再開発ビルのテナントの状況がよくないのであれば、例えば、以前から議論されてきました美術館などの文化施設を計画してみてはいかがでしょうか。我が党も以前より要望いたしてきましたが、国際文化観光都市として、その名にふさわしい文化施設として美術館程度は持つべきではないかと思います。新たに建設するとなると相当な費用が必要になります。そこで、再開発ビルの建物を活用して、美術館を設置することを一つの案として提案いたします。この建物は著名な建築家であるアルド・ロッシ氏のデザインであり、美術館が入るのにはとてもふさわしいと思います。しかし、美術館を入れるといたしましても、現在入っているテナントの整理がまず必要となりますが、予算化もされていない状況ではとても進められるとは思いませんので、その措置を講じてでもすべきであると考えますが、市長としてはどのようにお考えになられるのか、お尋ねいたします。

 それと、これは一つの提案ということで述べたいわけですが、美術家を目指そうとされる市民の方々の拠点となる施設も、何らかの形で必要だと思います。また一方では、世界に羽ばたく奈良であるならば、世界的名画と言われる絵画も所蔵し、市民や観光客等に見ていただけるような環境づくりをすることも、古都奈良に観光客としての再来者をふやすことにもなり、よりよい文化の発展、交流にもなると思いますが、いかがでしょうか。

 次に、我が党は、一昨年、マンション再生に関する提言を発表いたしました。また六月には、マンション適正管理法案を提出する等の急務になっているマンション対策に取り組んでまいりました。その結果、昨年末、マンション管理適正化法が成立いたしました。分譲マンションの供給は今から三十年から四十年ほど前に始まり、マンションは築三十年を過ぎると建物の老朽化が著しくなり、建てかえを検討しなければならないと言われております。また、今や十人に一人はマンション住まいで、都市型住宅の象徴になっており、近年、住民同士や管理業者との間でトラブルが急増しております。国民生活センターの調査によると、マンションをめぐる苦情、相談件数は、九〇年からの十年間で三倍弱になっています。こうしたトラブルについて、だれでも気軽に相談できる窓口の設置を強く要望し、全国の都道府県、政令指定都市、東京二十三区などに設置されました。来年度、中核市に移行する本市においても、相談窓口を設置されるよう要望いたしておるところでございますが、開設につきましてどのように取り組まれるのか、お尋ねいたします。

 次に、教育行政についてお尋ねいたします。まず初めに、去る八日、国立大阪教育大学附属池田小学校で起きました痛ましい殺傷事件により、とうとい命をなくされました方々に心より御冥福をお祈り申し上げます。とともに、入院されている皆様の一日も早い回復をお祈りいたします。私も、過去、大事な子供たちを預からせていただいたことのある立場からも、今回の事件には大変心を痛めております。何よりも大事な命を突然の凶行によりなくされ、言葉では言いあらわせない憤りを覚えております。

 市教育委員会におかれましては、八日、今後の安全管理、危機対応について緊急連絡され、午後五時より指導主事会を開かれ、十一日付で各学校・園に通知をされ、早急かつ慎重に安全対策を一層充実していかれるということで理解をさせていただいております。私の方にも父兄の方々より、各学校に警備の方の配置をぜひお願いしたいとの声も寄せられております。また、我が党といたしましても、十一日、全国の小・中学校などの警備体制の強化や、地域に学校安全対策協議会を設置するなど、安全確保策の早急な整備を政府に要請いたしました。また、本市におきましても、我が公明党奈良市議会議員団より市長に対しまして、本日緊急申し入れをいたしたところでございます。この申し入れを踏まえ、万全の対策を講じていただきますようお願いいたします。

 さて、先日の新聞報道によりますと、小・中・高校の保健室にやってくる子供の、ほぼ七人に一人が心身症と見られるという全国調査が日本小児科学会で発表されたということでした。近年、小児科領域で全身倦怠感、頭痛、腹痛など心の問題に起因する不定愁訴、神経性食欲不振症、睡眠障害などを主な訴えとして受診する患者が増加していると言われております。そこで、この調査は、医療機関及び学校を対象に、心身症、神経症等の実態調査を行い、患者支援の対策を提言する目的で行われました。心の問題を持つ患者あるいは児童・生徒に特徴的な症状は、だるい、疲れる、頭痛、腹痛で、不登校の準備状態であり、特に慢性疲労症候群の概念に一致する状態では、不登校などの学校不適応が顕著に認められるため、医療面からの支援が求められるということです。提言としては、一つ、体調不良を繰り返し訴える児童・生徒には、早期に医療機関を受診することを勧める。二、心身症、神経症に関する医学教育、医師の生涯学習を充実する。三、小児精神保健の専門家を育成する。四、家庭、学校、病院、行政のチームをつくり、各地域や学校の動向を把握し、協力して対応に当たる。五、一般社会に向けて、心の問題について理解を求めるよう働きかけることを挙げております。

 そこで、本市における現状と、どのような対応をされているのか、お尋ねいたします。

 次に、学校教育での成績評価方法についてお尋ねいたします。小・中学校の学習記録の原簿となる指導要録の成績評価方法について、絶対評価に二〇〇二年度から切りかえるように、各都道府県と市町村の教育委員会に通知されたという報道がありました。本市ではどのように対応されるのか、お聞かせください。

 次に、小・中学校においては、平成十四年度から、ゆとりの中で生きる力の育成をねらいとする新学習指導要領が実施され、完全学校週五日制、総合的な学習の時間などがスタートいたします。また、高等学校も同様に、新学習指導要領が学年を追って実施されます。さて、奈良県における高校・大学進学率は全国的にトップレベルの水準にあります。しかし、全国的に少子化傾向が進み、高校、大学の再編が今後進むと考えられます。

 ことしの三月に県立高校将来構想審議会から県立高校将来構想中間答申が出されました。その中で、社会のニーズや生徒のニーズに適合した学校の改編や、学科の枠を超えた学習を可能とする総合選択制の導入をベースにした再編や新しい教育システムの導入など、今後の県立高校のあるべき姿を具現化し、生徒が行ける高校から行きたい高校と思える高校につくり上げるためには、それに取り組む教員一人一人の意識や資質が大きく作用し、それと同時に、生徒が行きたいと思う高校を適切に選択できるように入学者選抜制度のあり方も一層工夫する必要があるとし、高校という場に限らず、また学校という場に限らず、家庭や地域社会を含めた県民全体の果たすべき役割は何かを考えていく必要があると述べております。中間答申の域を出ないものではありますが、県立高校の今後のあり方を示唆するものとして、この中間答申から、教育長は本市十九中学校におきます今後の進路指導のあり方について、どのようにお考えになっているのか、お尋ねいたします。

 次に、我が党は、五月四日、社会の教育力向上のためにと題する教育改革第二次提案を発表いたしました。これは、ことし一月から全国十二都市で教育対話集会を実施するとともに、教育現場の視察で寄せられた生の声と現状を踏まえてまとめました。社会全体の教育力回復に真剣に取り組む必要があるとして、一つ、子供たちの立場に立った教育、二、子供の多様性を尊重した学校教育、三、人間の触れ合いの中で育てる教育を推進すべきとし、教育を手段としない教育を目的とした社会を構築していくために、具体的な十二項目の改革案を提示いたしました。

 このうち、地域の教育力の向上という点からは、学校サポート体制の推進を挙げました。教育対話でも、家庭の教育力低下を指摘した上で、崩壊している家庭も多い実情も踏まえ、地域コミュニティーによる教育の向上を真剣に考えてほしいなどの要望がありました。今回の提案では、地域の学識経験者などによる学校評議員制度の導入や、校区ごとに児童相談所、警察、保護司、病院、保健所などの代表で構成する地域サポート委員会の常設を盛り込んでおります。そこで、地域で学校運営を支援することが必要と考えますが、教育長にお尋ねいたします。

 以上で、私の第一問を終わらせていただきます。



○議長(山本清君) 市長。

   (市長 大川靖則君 登壇)



◎市長(大川靖則君) 七番高杉議員の御質問にお答えをさせていただきます。

 まず、市長の行政姿勢、中核市への移行に関する事務について、その一つとして外部監査制度の導入についてということでございます。これは、奈良市の行政改革大綱におきましても、開かれた市政と公正な行政運営を推進すべく導入を検討する旨の方針が出されております。したがいまして、個別外部監査の導入に向けた条例化につきましては、中核市の移行とあわせて実施してまいりたいと思っております。

 次に、ハンセン病国家賠償訴訟で小泉首相が控訴断念されたことについてということでございます。私も、まさに勇断を持った控訴断念ということであったなと思っております。当を得たものではなかろうかなと、そのように思って、この判断に喜んでいる次第でもございます。

 次に、ハンセン病患者・元患者の人権を回復するための啓発活動についてということでございます。市民一人一人が人権に対する正しい認識を習得し、差別を許さないという意識を培い、行動できるように、これも市民だよりや人権啓発パンフレット等によって啓発を進めてまいりたいと思っております。

 次に、女性政策課の体制強化と名称変更についてということでございます。男女共同参画社会基本法が平成十一年の六月に制定され、その基本理念に基づいて、十二年度に奈良市男女共同参画計画を策定し、男女共同参画社会実現のため、さまざまな施策を実施しているところでもございます。女性政策課の組織体制につきましては、男女共同参画に関する条例の制定や女性センターの建設等、広く市民の意見を反映しながら取り組んでまいらなければならない重要課題であると存じております。今後、組織体制の充実についても検討してまいります。また、女性政策課の名称につきましても、中核市移行の際、その点考慮に入れてまいりたいと思っております。

 次に、文化・芸術振興行政についてということでございます。第三次総合計画では、文化の担い手である市民のニーズを生かし、地方の時代にふさわしい本市独自の市民文化を創造していくため、文化・芸術活動の振興を基本計画の一つの柱といたしております。したがって、御意見ございましたように、これからの文化を目指すために若い人たちの育成、そして、そうした支援等に取り組んでまいらなければならないと、そのように思っております。また、幸い奈良市には文化施設も、西部会館にもできましたし、また一〇〇年会館、史跡文化センター等もございます。そういうところで若い人たちが文化活動のできるように支援をしてまいりたいと思っております。

 次に、奈良そごう閉店に伴う周辺商店街及び奈良市への影響についてということでございます。近隣の商店は若干影響を及ぼしていると聞き及んでおります。また、奈良市の市税への影響は、市民税及び事業所税が減収となっているのが事実でもございます。

 次に、環境行政についてでございます。市民に対する環境問題の啓発の進め方ですが、平成十二年四月にアイドリング・ストップに関する条例を施行し、アイドリング・ストップ二十万人宣言運動を推進しているところでございます。その中で、アイドリング・ストップ二十万人宣言について、公明党の議員による署名活動等、独自の取り組みをしていただいたところでもございます。その点につきましては、深く感謝を申し上げます。本市において、今までにアイドリング・ストップ宣言をしていただきました市民の皆様方の環境に対する意識につきましては、先ほど申されました項目と、ほぼ同様となっているところでございます。したがって、今後の啓発については、現在実施いたしております市民環境講座の中や、オムニバスタウン計画の実施やアイドリング・ストップの巡回指導を行う際など、あらゆる機会を利用して啓発活動に努めてまいりたいと思っております。

 次に、低公害車の導入についてでございますが、今年度は、その先駆けといたしまして、既に先月ハイブリッドカーを一台導入し、私もそれを利用させていただいているということでもございます。

 次に、福祉行政の中の保育所の待機児童解消計画についてということでございます。平成十三年六月一日現在、保育所の待機児童数は二百八十八名となっております。その待機児童数の解消策といたしまして、本年度、施設整備として、特に待機児童の多い地域の新設一園と増改築一園を予定いたしております。新設一園は、民営で、定員百二十名の仮称佐保川保育園を法蓮町に、本年度中に開園予定で建設を行っておられます。次に、増改築といたしましては、北部地区で、老朽化した市立右京保育園の建てかえを今年度に行い、その際、百六十名定員を二百名定員に、増を図ってまいりたいと思っております。あわせて待機児童の多い民営の保育所に定員の増員を積極的に働きかけるとともに、引き続き、一部待機児童の多い保育所については、保育所への入所の円滑化対策も実態を十分考慮しながら行ってまいりたいと思っております。さらに本年二月に、待機児童の解消も含め、子育て支援を行う保育事業支援福祉部・教育委員会連絡協議会を設置し、現在、その解消に向けて協議を重ねているところでもございます。

 また、仮称佐保川保育園の進捗状況についてでありますが、現在内装工事中で、進捗率は三五%と聞いております。この保育所は、少子化対策臨時特別交付金を活用して、平成十二年の十一月から母子生活支援施設と複合施設として建設中でありますが、一時保育、延長保育など特別保育事業を行い、さらに夜遅くまで働く保護者を支援するために、目標といたしましては、二十四時間を視野に入れた定員百二十名の保育所を目指しているところでございます。

 次に、まちづくりについてでございます。西大寺の基盤整備についてでありますが、西大寺北地区を二十一世紀にふさわしい都市構造に形成・構築すべく、駅北側地区再開発事業を推進しておりましたが、これもバブルの状態で断念をいたしました。しかし、同地域が非常に交通量が多い中でもあり、商店を取り巻く環境の変化に対応できていないということも認識をいたしております。そこで、基盤整備だけでもと、引き続き、その具体化に向けて今のところ努力をいたしているところでございます

 また、議員御提案ございましたように、あの地域は非常に密集もいたしております。災害等避難地、延焼防止、救助活動基地として防災機能を備えた公園としても、この際つくっておかなければならないと、そのように思っておりますので、今、県の方と協議をいたしております。したがって、ふれあい会館あるいはそれにあわせた防災公園、そして、その公園の中で地域の人たちが運動に触れていただけるような、そんな場所もつくっていきたいなと思っているところでもございます。

 次に、JR奈良駅前再開発ビルのシルキア奈良に文化施設として美術館を提案いたしたいが、設置する考えはないかということでございます。御指摘のように、シルキアに入っておられる商業プレースが、非常に今のところ繁栄をしていないというようなこともございます。したがって、これを一つの−−一階と二階とありますが、でき得ればあの一階部分に集約してもらって、二階部分をあけてもらって、文化施設にもっていくことが望ましいんじゃないかなと、そういう考え方も今持っているところでございます。したがって、それが可能となりますれば、御指摘のように奈良市内の美術家もたくさん希望されておりますので、美術館に活用させていただくことも考えているところでもございます。また、その際、でき得れば名画の所蔵も検討していきたいなと、そのように思っているところでございます。いずれにいたしましても、商業をされておられる皆さんと話し合いがつけば、その方向で予算措置もお願いいたしたいなと思っております。

 次に、マンションの管理適正化についてということでございます。昨年十二月に新しく制定されましたマンションの管理の適正化の推進に関する法律の施行に当たり、奈良市の相談窓口設置についてでございますが、一つの建物を多くの人が区分所有する分譲マンションは、今後、相当の年数が経過したマンションが急激に増大し、建物を維持、管理していく上で、多くの課題が発生してくるものと思います。このような状況の中で、入居者の方々が安心して居住でき、良好な住環境の保全のために、マンションに係る相談体制の充実が必要であるという法律の趣旨でありますので、この法律の施行時期は本年九月ごろの予定でありますので、詳細なことについては国の状況を踏まえて、その取り組みをしてまいりたいと思っております。

 以上でございます。



○議長(山本清君) 教育長。



◎教育長(冷水毅君) お答えいたします。

 まず最初に、小・中・高の保健室の対応についてのお尋ねでございますが、平成八年、国から出された保健室利用状況に関する調査報告書によりますと、保健室登校をしている児童・生徒がいる学校の割合は、小学校が一二・一%、中学校が三七・一%、高等学校が一九・四%となっております。本市では、心の問題を持つ児童・生徒に対しましては、学級担任、養護教諭、スクールカウンセラーや心の教室相談員などが中心となり、保健室や相談室において悩みの相談に乗り、相談相手となっているところでございます。また、平成十年度からは、心の健康に関する相談及び診断事業といたしまして、精神保健専門医による相談活動も行っております。市内では、小学校三校、中学校一校で保健室登校が見られますが、今後は、学校内の連携はもとより、家庭、地域社会や専門機関と連携をさらに密にし、児童・生徒の心のサインを見逃すことのないように相談体制の充実を図ってまいりたいと考えております。

 次に、学校教育の成績評価法についてのお尋ねでございますが、ことしの四月に、県教育委員会を通じ、文部科学省から指導要録の改善に関する通知が出されました。その中には、学習指導要領に示す基礎的・基本的な内容の確実な習得を図るなどの観点から、各教科の評定を今までの相対評価から目標に準拠した評価、いわゆる絶対評価に改めること、また総合的な学習の時間については、各学校で評価の観点を定め、文章で評価をすることなど、生きる力を子供一人一人の成長の状況を総合的にとらえるようになっております。評定を絶対評価で記入することは、一つの大きな改革であり、個々の子供の学習の進行と達成を見る上ではすぐれておりますが、評価を行う教師の客観性、信頼性を高めることが課題であると考えております。今後の予定といたしましては、指導要録の記入等についての説明会の実施や各学校への指導助言をしながら、改訂の趣旨の徹底に努めてまいりたいと考えております。

 次に、中学校の進路指導についてお尋ねでございますが、御指摘のように、県教育委員会の方で、高校の多様化やシステムの創意工夫などが、「今後の県立高校の在り方について」で検討されていることは承知をしております。あわせて平成五年二月二十二日付の文部事務次官通知「高等学校の入学者選抜について」において、学校選抜の指導から生き方の指導への転換、進学可能な学校の選抜から進学したい学校の選抜への指導の転換などが示され、それを機に、市立中学校においては、従来の業者テストを利用した偏差値を利用した入試の指導から生き方の指導へと質的転換を図ってまいりました。今後は、特別活動や総合的な学習の時間などにおいて、職場や福祉施設等における体験学習や高校等への訪問や体験入学などを積極的に取り入れるなど、三年間を見通した計画的・系統的・組織的な指導を進めてまいりたいと考えております。

 次に、地域での学校運営の支援についてでございますが、教育においては、学校、家庭、地域社会の三者が、緊密な連携を図ることが大切であると考えております。そのためには、学校は、家庭、地域社会とともに子育てをする必要があります。生活科や総合的な学習の時間での学習において、地域に出かけて学んだり、地域の方々に学校へ来ていただくことがふえつつあります。一方、学校は、家庭や地域社会に対して、学校新聞などを通して情報を発信しております。今後は、地域、家庭とともに歩む学校づくりを目指し、社会教育における子育ての支援を考えるとともに、教育モニターや学校評議員制も視野に入れた、学校、家庭、地域社会から成る子育てネットワークづくりなどを推進していきたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(山本清君) 七番高杉君。



◆七番(高杉美根子君) 二問目は自席より行わせていただきます。

 ただいま私が質問させていただきました主意に沿いまして、市長並びに教育長より御丁寧な答弁をいただきました。二問目は要望にとどめさせていただきます。

 まず第一点目に、子ども議会の中学生議会の開催につきましては、五月の教育厚生委員会でも要望いたしましたところですが、御検討いただいていると聞き及んでおりますので、ことしも実施されると期待いたしております。従来は七月に実施していただいておりましたので、関係者の皆様には大変御尽力願わねばなりませんが、よろしくお願いいたします。

 二点目に、男女共同参画社会の実現をしていくために、まず行政が率先して女性の能力や才能の発揮できる機会を確保していく必要があると考えます。しかし、すべての市民共通の問題でありますごみ問題を所管しておられます環境清美部において、今日までほとんど女性職員が配置されておりません。ごみ問題につきましては、むしろ女性の方がより高い関心を持っているのではないでしょうか。女性の視点に立ったソフトなごみ行政の展開や、ハード面の業務においても、ぜひ女性職員の参画が必要と考えます。あらゆる職域への女性職員の一層の配置について強く市長に要望させていただきます。

 三点目に、環境行政で御答弁いただきましたが、奈良市は、国際文化観光都市として、市民の命を守り、自然環境や世界遺産を初め文化を守る上からも、環境問題への取り組みについては、全国の先進地を目指さなければならないと考えます。そこで、一点、アイドリング・ストップの取り組みを全市に拡大する、二点、自家用車やトラックなどの商用車などにも、さらに積極的にアイドリング・ストップを働きかける、三点、市の職員は率先してアイドリング・ストップ宣言を行う、この三点、具体的に市民の皆様からも要望、また相談が寄せられておりますので、早急にお取り組みいただきますようお願いいたします。

 また、低公害車の導入につきましては、関西で初めて市長としてハイブリッドカーを公用車として使用していただいているということをお聞きし、大変評価をさせていただいているところでございます。今後も、低公害車の導入を積極的に図っていただき、活用を行っていただきますように要望いたします。

 四点目に、まちづくりで御答弁をいただきました市立美術館ですが、我が党といたしまして平成二年より質問もし、要望もいたしてまいりましたが、奈良市第三次総合計画で、「市民の文化活動に対するニーズは、多種多様になっており、それに応えるため、美術館等の建設を進めるとともに、既存の施設との整合性を図りつつ整備を進めていく。」と述べられております。ぜひ市長御答弁いただきましたその方向で、早期に実現いただきますよう要望いたします。

 最後に、教育行政についてでございますが、教員一人一人の資質が大事になるともあります。学校での教育力の向上を図るために、教員が互いに向上を図っていく取り組みを積極的に行っていただくとともに、同じ地域にある高校、中学、小学校の教員間の意見交換を積極的に行うことも地域での関係を深める上で役立つのではないかと考えます。このような取り組みもいただけるよう要望いたしまして、私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。



○議長(山本清君) 二十二番黒川君。

   (二十二番 黒川恵三君 登壇)



◆二十二番(黒川恵三君) 私は、通告しております数点にわたりまして市長並びに教育長に、社会民主党を代表して質問をいたします。

 さて、本会議は二〇〇一年度の最初の議会として迎え、奈良市のまちづくりの長期的な基本構想、新総合計画、第三次総合計画のスタートの初年度に当たるとともに、本議会の初日に中核市指定申請の議決が、また県への同意のための申し入れをされ、中核市移行のための準備が着々と進められている、そういう状況にあります。それだけに重要な初年に当たると市長も認識されていると思います。これまで取り組まれた新総合計画が、近年の社会経済環境の変化に対応した新しいまちづくりの目標を示すと述べられていますように、この十年間、国の激動の変化とともに、少なからず自治体への影響も大きいものがあったと思います。その一つが、地方分権への移行のためのさまざまな制度確立ではなかったでしょうか。

 一九九九年七月八日、第一四五回通常国会において、地方分権一括法が可決、成立し、二〇〇〇年四月一日から施行されました。奈良市では早速、中核市要件の緩和がなされたのを受け、名乗りを上げられたわけですが、そもそも地方分権改革が持つ意味は何かといいますと、国と地方自治体との関係を、今までの上下・主従の関係から対等・協力の関係に変えていこうというものでございます。しかし、二〇〇一年度地方財政は、昨年と同様に十兆円を超す財源不足を生じ、二〇〇一年度末では百八十八兆円の借金を抱えることになりました。こうした巨額の財源不足に対する補てん策、これまでの折半方式が廃止され、財源対策債で補てんし、残余について一般会計からの繰り入れと赤字地方債で埋めるという制度に転換されました。赤字地方債で補てんするとなれば、地方財政の内容を一段と悪化させるものであります。

 そのために、我が党も、二〇〇一年度地方財政計画では、地域が主役の環境、リサイクル、雇用、地域振興、防災などの都市生活環境づくり、あるいは高齢者に優しいまちづくりの推進等に配慮し、財政需要を的確に計上し、自主的・主体的な地方財政制度を図ることを要望してまいりました。また、地方交付税については、財政調整機能の重要性にかんがみ、今後とも、本来の制度に基づく総額の安定的な確保を図るとともに、算定基準や、あるいは算定方法、配分のあり方などを見直すとともに、自治体の意見をより的確に反映する仕組みを設けるなどの要望をしてきました。

 このように国の地方財政事情と相まって、奈良市も今年度予算は、全会計二千百十三億円、対前年度では〇・九%の減が組まれました。新規事業の抑制、既存事業の見直し、行政改革の推進による効率的な財政運営を図りつつ、将来の都市像に必要なものは重点配分していくということの基本方針を明らかにされました。そうした財政状況を受けまして、いよいよ来年度四月には中核市移行を正式に表明されたわけでございます。この問いについては、特別委員会でも審議され、中間報告でも報告がありましたが、財政負担では権限移譲に伴い約三十億円が中核市移行に伴ってふえ、県単独事業の移譲に伴う市の負担が二十一項目、約二億円であると答弁されております。

 ところが、政府は、小泉首相が就任するや否や、来年度の予算での国債発行額を三十兆円以下に抑えるために、地方自治体に総額一兆円の支出削減を求めると表明されました。政府の経済財政諮問会議でも、経済財政運営の基本方針で、地方自立・活性化で地方交付税制度の見直しをうたっております。中核市移行に伴って地方交付税への影響を心配しますが、市長のお考えを示してください。中間報告にもありましたので見解は承知していますが、市長の現在の心境をお聞きします。

 次に、雇用政策について伺います。五月二十九日の、総務省が発表したところ、四月の完全失業率は四・八%と、前月よりさらに上昇し、完全失業者も前年度よりも二万人多い三百四十八万人となりました。雇用者数は五百三十五万人と、前年より七十万人以上上回っています。有効求人倍率も上昇しています。ところが、近畿の完全失業率は六・六%で、関東に比べましても高く、有効求人倍率も近畿地区の低さが顕著になっています。県内の状況も五月の県内倒産が二十二件で、負債が四百四十億円と、ことし最悪と、なかなか景気回復を望めない状況です。

 こうした状況の中で、小泉内閣は聖域なき構造改革を掲げられました。不良債権最終処理がその中心になりますが、不良債権処理は多くの失業者をふやすということも民間研究所の試算でも明らかになっております。失業率も一・九ポイント上昇し、さらに百三十万人がふえると予想しています。日本の雇用形態も崩れてきて、雇用の流動化、雇用の多様化が起こるし、小泉内閣は痛みを伴う構造改革として、痛みを感じてる国民にさらに痛みをと言われてもという声が聞こえてきそうでございます。市民の生活権と雇用を守るためにも行政の対応が求められています。この件については既に質問がありましたので、内容を変えて質問いたします。

 これまでも、緊急地域雇用特別交付金の創設による地方公共団体における緊急雇用創出も提起されていますが、先ほども答弁ありましたように、短期だったり、あるいは制限がついてなかなか対応が難しいということを、私も以前委員会で質問して答弁をいただいてます。そのほかにも雇用を促進するための国、県、市等の雇用にかかわる各種制度があるものの、複雑多岐にわたっておることも制度の利用が不便であることに、なかなか利用しにくい点も指摘されております。奈良市としては、このような啓発をどのように考えておられますか。

 三番目、まちづくりについて、都市マスタープランについて伺います。奈良市は、世界遺産に登録された古都奈良の文化財に代表される、国際的、歴史的にもすぐれた文化観光資源を有する都市であり、また、大阪都市圏の郊外居住機能を分担してる住宅都市でもあります。これら両側面の性格を持った都市としての調和と均衡を図ることが行政の基本的課題である。そのため、基本的方向、整備方針等の考え方を総合的に定める都市計画マスタープランを作成し、保存と開発の調和を基本に全市にわたって計画的な都市利用を図る。あわせて市民参加によるよりよい地域づくりを目指し、自主的なまちづくり活動を誘導するため、まちづくり支援制度を活用することで、市民と行政が一体となって快適なまちづくりを推進すると、第三次総合計画でもうたっております。この都市計画マスタープランの今後のフローについて伺います。また、このマスタープランが今後どのようにまちづくりの政策に生かされていくのか、お聞きしたいと思います。

 三番、まちづくりの雨水対策について伺います。昨年七月四日、奈良県下を襲った百ミリを超す未曾有の豪雨により、多くの被害が出たことは記憶に新しいところです。奈良市でも、床上浸水が二十六カ所、七十四件、床下浸水が五十六カ所、二百七十六件にも及び、鳥見町、西千代ヶ丘、学園前、帝塚山、秋篠町、奈良阪など、奈良市の西部を中心に約二千九百世帯で停電をいたしました。この災害を受けて、市は、今後も災害活動の早急な推進を図ることはもちろんのこと、原因の追求や根本的な解決策を講じていくと述べ、庁内に雨水対策連絡協議会を設置されています。我が党も、災害に強いまちづくりのために、雨水路の確保を図るとともに、市の公共施設などに雨水の一時貯留設備を設置するなどを要望しておりました。

 奈良県にあっては、昭和五十七年八月に起こった災害を契機に、五十八年二月に大和川流域総合治水対策協議会を発足させ、昭和六十年七月には大和川流域整備計画を作成されております。その中で、この事業の柱が、幅広い防災の視点から、ため池の保全を推進するとあります。しかし、国と県の補助合計が十二分の七、市町村の支出額は十二分の五といわれていますが、多額の費用を要するため事業が思うとおりいかないものもあります。

 また、ため池の保全とともに、開発に伴う雨水対策として、調整池の設置が義務づけられている開発指導要綱があります。それによりますと、開発者は、開発面積が一ヘクタール以上の開発事業を行う場合は調整池を設置するものと、また、大和川流域区域内で開発面積が〇・五ヘクタール以上一ヘクタール未満の開発事業を行う場合においては、大和川流域小規模開発雨水流出抑制対策設計指針に基づき、雨水流出抑制施設を設置するものとされています。しかし、ミニ開発やマンション建設は、実際に〇・五ヘクタール以下の開発が進み、点が面となってきますと、実際は調整池の必要が生まれてきます。ことしも梅雨の時期を迎え、治水対策が必要になっていますが、市長としてどのように考えられておりますか、お聞きしたいと思います。

 次に、近鉄学園前駅周辺のまちづくりについて市長に伺います。市民が望んでいた近鉄学園前駅南再開発事業もことし三月末に完成され、七月十日開館予定の市民ホールを除いて、五月七日から開館されました。この完成により、新総合計画にもうたわれておりました、近鉄学園前駅周辺地区は、西部住宅地域の中心核として市民の生活、文化活動の一拠点となっているものの、住宅地の拡大に比べて、都市機能の整備はまだ不十分であり、道路、駅前広場の整備はもとより、多様化する住民のニーズに対応できる地域の中心核にふさわしい文化、公益、業務機能を備えた施設の整備が必要であるとの提起を、一歩前進させるものとして大いに期待しているものです。

 ただ、開館に先立って、四月二十一日、二十二日で行われました内覧会で、私は、若干この会館の設計上の問題があったことを指摘しておきたいと思います。その改善を求めるものです。一つは、駐車場の問題です。二つ目は、防犯上の問題です。さらに段差の問題などがあります。市民からの要望もあろうかと思いますが、このような改善点をどのようにされようとしてるのか。また、当面、再開発事業はないとは思いますが、これに類した建設に対して、今後どのように対応していかれようとしてるのか、お聞かせください。

 次に、高齢者対策についてお聞きします。介護保険が施行されてから一年余りが経過しました。走りながら改善するとして制度を出発させたものの、十分な準備がなく、住民も事業者も多くの悩みや矛盾を抱えながらの走り出しとなってしまいました。介護制度と福祉施策を確立するという原点に、もう一度立ち返ってみることが大切ではないかと思います。特に来年は見直しが行われます。こうした機会を十分に生かして、住民の立場に立った介護保険を実現し、安心の老後を保障するのが行政の責任ではないでしょうか。特に高齢者の実態を最もよく理解している自治体が、計画の立案や介護認定、サービスの決定などの業務のすべてをできるよう、地方分権を進めていく方向を指し示す必要があると考えます。

 多くの課題が明らかになっていますが、この介護保険制度を定着させるためには、例えば一つ、制度の趣旨を十分に知らせること、二つ目、サービスを受けやすいよう事業者情報の周知徹底、さらには、その評価、三番目、サービスの基盤整備、四番目、サービスの質の確保、五番目、ケアマネジャーやヘルパーなどの介護支援専門員の労働条件の改善や質の向上のための支援、あるいは六番目、保険料、利用料負担に対する低所得者対策、その他多くの課題を解決していかなければなりません。課題解決に当たっては、住民参加で介護保険運営協議会のようなものを、機能を充実していくことが大切ではないかと考えます。奈良市は、高齢者保健福祉推進協議会をことしの二月十三日に設置されました。この協議会の目的や役割を市長はどのように考えておられますか。また、この設置要綱には委員は二年と定めておりますが、最初の委員の任期は、第四条の規定にもかかわらず、平成十四年三月三十一日とあるのはどのような理由からか、お聞かせください。

 最後に、教育行政について教育長に伺います。既に午前中の議員の質問にもありましたが、大阪教育大学附属池田小学校の八名もの子供たちの幼い命が奪われるという、余りにもむごい児童殺傷事件が起こりました。幼い八名の御冥福を心からお祈りをいたしたいと思います。とともに、なお御入院しておられます方々の一日も早い回復をお見舞い申し上げます。

 これまで開かれた学校づくりを目指してきた教育方針に少なからず影響が出てくるのではないかと、懸念しているところでございます。この問題は、既に対応については触れられておりますので、要望にとどめておきますが、こうした事件を防ぐには学校だけでは防ぎ切れませんし、今こそ地域の協力の必要性が求められているときではないかと思います。奈良市は、安全の家など地域の協力を得て広げておられますが、学校での対応も人的な配置も考慮する必要があると思います。ただ、性急に学校に監視カメラなどを設置するなど、一人一人の子供たちの人権を侵害するような対策は、反対に逆効果を生むと考えます。その点は十分に学校や保護者との合意を持って対処されますことを要望して、一連の数点について教育長に質問をいたします。

 一点目は、来年施行されます新学習指導要領について伺います。不登校、いじめ、勉強嫌い、学級崩壊などといった問題が山積する揺らぐ学校教育に対して、知識偏重から体験重視などの総合的な学習へ移行を打ち出した今回の学習指導要領改訂は、二〇〇〇年と二〇〇一年の移行措置を経て、一九八九年以来十年ぶりの戦後六回目の改正になります。全面改訂がゆえに、教育現場ではかなり混乱があると思います。特に教育の内容が三割が削減されるなど、新しい試みになるため、試行錯誤になるなど課題が多いと思いますが、いかがでしょうか。

 次に、学校評議員制について質問をいたします。学校評議員制度は、一九九八年九月、文部大臣の諮問機関、中央教育審議会の答申で、地域に開かれた学校づくりのため、学校が保護者や地域住民の協力を得て学校運営を行うということが必要との観点から打ち出されたものでございます。昨年一月に文部省、現文部科学省が学校教育法施行規則を改正し、全国で制度の導入が進んでいます。奈良市の取り組みについてお聞かせください。

 次に、学校週五日制について。二〇〇二年、来年から新学習指導要領と同時に導入される完全週五日制の件については、従来から取り組んでいた推進協議会の内容を継続していくというのか、新たに家庭、地域など協力を得て対応を考えるのか、結論を出さなければならないと考えます。特に地域と家庭と学校を結ぶものの機関として、これまでの実践を通じて方向を見出すことが求められていますが、教育長の御見解をお聞かせください。

 次に、あおによし教育改革プログラム検討委員会の成果と今後についてお聞かせください。あおによし教育改革プログラム検討委員会から奈良市教育委員会と学校・園への提言としてまとめられた内容が、さきの教育厚生委員会で公表されました。それによりますと、あすの奈良市を考えたとき、よりよい教育環境を整えて、奈良市の子供たち一人一人が豊かな心と確かな人権意識を持ち、自分で課題を見つけ、みずから学び、みずから考える能力、思いやりや感動する心を持つ豊かな人間性、たくましい心身をはぐくむことは緊急の課題であるとして、これから学校・園の現状を踏まえ、提言した内容を行政の施策に反映させ、学校・園へ指導、助言を行うとされています。この委員会の成果と今後の取り組みはどのようになっておるのか、お聞かせください。

 続きまして、定数問題についてお伺いをいたします。公立小・中学校の主要教科の授業を、二十人程度の少人数授業の実施を目指す教職員定数改善計画が昨年発表されています。報道によりますと、少子化で今後五年間で約六十万人の児童・生徒の減少が見込まれるに伴って、教職員二万六千九百人を減少させることになっているのを、教員を減らさず現在の数を維持することで少人数授業を可能にする。学級編制人数の標準は四十人のままで、小・中学校の主要科目などに教師を置くことで、二十人程度の少人数授業を実現するというものです。奈良市としては、この提起を受けて具体的にどのような対応をされておるのか、伺います。

 次に、絶対評価については、先ほど質問がありましたので要望にとどめておきます。教育課程審議会は、昨年十二月に小・中学校で成績序列をつける相対評価から、一人一人の目標への理解度、到達度を評価する絶対評価への転換の必要性を文部省に答申しました。学校と学校教育は、次の時代を切り開く社会全体の共有資産であり、時の政治が意図をめぐらす余地のないものです。評価のあり方の転換は、子供たちのものでなければなりません。相対評価がなくなれば、県教育委員会の示す成績評価別人数をもとにした内申書は根拠をなくし、不要となってまいります。また、絶対評価を重視することは、教師の客観性、信頼性を高めることは必須条件になります。その点を配慮した指導をきめ細かくやっていただきますよう要望いたしまして、第一問を終わります。



○議長(山本清君) 市長。

   (市長 大川靖則君 登壇)



◎市長(大川靖則君) 二十二番黒川議員の御質問にお答えをさせていただきます。

 一番の市長の行政姿勢についての中の地方分権についてでございます。その一つとして、中核市への移行に伴う地方交付税への影響についてということでございますが、権限移譲に伴う行政需要が増額となることから、現行の制度による計算によりますと、その補正係数のアップによって約三十億円の増額が見込まれております。また、地方交付税の改革につきましては、現在、国において論議されているところでもございます。そこで、削減になったときの市長の心境はということでございますが、地方交付税は地方自治体にとって重要な役割を果たす財源でもございます。したがって、削減などということについては死活問題であると思います。また、今現在においてでも、先ほど御答弁させていただいたように、約、今までが全額であったものが八〇%になって、あと二〇%が起債で賄うというような事態で、大変苦しい状況でもございます。したがって、今後は、全国市長会で一丸となって、この地方交付税の満額について要望をしてまいりたいと思っているところでございます。

 次に、雇用を促進するため、国、県、市等の各種制度の啓発についてということでございますが、国、県、市を初め厚生労働省の外郭団体の助成制度等をまとめた手引を作成し、雇用促進の一助となるよう事業主等への配付を考えているところでございます。

 次に、まちづくりについてでございます。その一つの都市計画マスタープラン策定時期及び推進体制についてということでございますが、都市計画マスタープランは、上位計画に即して策定することとなっていることから、平成十三年三月に新しく策定した第三次総合計画の内容と整合を図る必要があるため、現在、修正箇所等について検討を行っているところでもございます。修正が完成すれば、庁内の策定委員会に諮った後、地域別懇談会の開催により住民の意見を反映し、その後、奈良国際文化観光都市建設審議会に諮問して、平成十三年度末までには策定してまいりたいと思っております。都市計画マスタープランに基づく推進体制については、今後、関係部局間で十分検討してまいりたいと思っております。

 次に、雨水対策についてでございますが、御質問の開発行為に伴う雨水対策については、大和川流域総合治水対策の抜本的な対策として、治水対策と流域対策を基本的な課題として位置づけ、その解決に向けて鋭意取り組んでいるところでもございます。本市における開発行為に伴う開発者の排水施設設置義務としては、一定規模以上での小規模開発では、雨水の流出量を抑制するための流出抑制対策指針に基づく施設整備、また大規模開発では、大和川流域調整池技術基準による一時貯留施設及び調整池の設置について指導をしているところでございます。今後の取り組みといたしましては、小規模開発についても、雨水の洪水流出を抑制するための透水性舗装や、一時貯留施設などの保水機能を有する施設の設置についても、開発者との協議の中で指導をしてまいりたいと思っております。

 次に、近鉄学園前駅南地区の市街地再開発事業についてでございます。公共施設の設計に際して、関係者等の意見を十分に反映すべきではないかという御質問でもございました。これは奈良県の福祉のまちづくり条例、その他の類似施設も参考にしながら設計段階で調整を行い、設計に反映してるところであります。しかしながら、建物が完成して、その施設を利用してみると、多少の不備も見受けられるケースもございます。このことは少し様子を見て、どうしても改善が必要としなければならないものについては、改善を加えていかなければならないと思っております。また、今後、公共の建築物を計画する場合についても、十分そうしたことを配慮させていただきたいと存じております。

 次に、高齢化対策についてでございます。高齢者保健福祉推進協議会につきましては、昨年の三月に作成した奈良市老人保健福祉計画及び介護保険事業計画の推進及び見直しに関しまして、各界の意見を反映させるために、市民の代表者、保健、医療、福祉の関係者や学識経験者等の参加をいただいて、本年二月に設置をいたしたものでございます。介護保険には多くの課題がございますが、この協議会で十分協議をしていただいて、市民ニーズに沿った両計画の推進を図ってまいりたいと存じております。委員の任期につきましては、平成十四年の四月に予定をいたしています中核市への移行に当たって設置します社会福祉審議会の中で、置くことができるとなっています老人福祉専門部会との関連を、今後十分検討する必要から、平成十四年三月三十一日までと限ったものでございます。

 以上でございます。



○議長(山本清君) 教育長。



◎教育長(冷水毅君) お答えをいたします。

 まず最初に、新学習指導要領の課題についてのお尋ねでございますが、平成十四年度から完全学校週五日制が導入されるとともに新学習指導要領が実施され、教育は新たな時代を迎えようとしております。その中で、課題としては、総授業時間数の削減、新設された総合的な学習の時間への取り組み、ボランティア体験や自然体験などの体験的な学習、時間割りの弾力的な運用、また中学校では、生徒の特性に応じた選択履修幅の拡大、必修クラブの廃止に伴う部活動の自由化などが挙げられ、これらの課題に対して、各学校が混乱しないように、また、いち早く定着ができるよう指導してまいりたいと考えております。

 二番目には、学校評議員制についてのお尋ねでございますが、学校評議員制度は、閉鎖的と言われる学校経営の転換を図り、家庭、地域との連携を深めるとともに、平成十二年一月二十一日、学校教育法施行規則に明記されたものであり、地域住民の方々の学校運営への参加について位置づけたものでございます。教育委員会といたしましては、学校から地域への情報の発信、それに伴う地域の協力を求め、地域から支持される学校経営という観点からも、学校評議員制は必要であると認識をしております。今後、学校評議員制について検討をし、来年度からモデル校を指定し、試行してまいりたいと考えております。

 三番目に、学校週五日制についてでございますが、本市では、平成四年四月から学校週五日制実施推進会議を設置し、小学校区ごとの推進協議会を中心に取り組みを進めてきたところでございます。平成十四年から完全学校週五日制がスタートするに当たり、従来の推進協議会の意向を踏まえ、幼児・児童・生徒がゆとりを持ち、個性を生かし、健全に家庭や地域で生活できるよう進めなければなりません。そのためには、家庭や地域への啓発はもとより、地域の教育力の活用や社会教育を含めた地域の受け皿づくりの整備が必要であると考えております。現在、県内外の参考となる他市の動向を調査し、平成十四年から完全学校週五日制がスムーズに実施できるよう検討してまいりたいと考えております。

 次に、あおによし教育改革プログラム検討委員会の成果と今後の取り組みについてのお尋ねでございますが、ことし三月に、あおによし教育改革プログラム検討委員会から、教育委員会と各学校・園への提言という形で報告がありました。各学校・園においては、提言を受けて工夫・改善できるところから取り組みを進めておるところでございます。教育委員会といたしましては、さきの委員会を継承し、新たに学識者や保護者代表を加えて、奈良市教育改革プログラム懇話会を設置したところでございます。本懇話会において幅広い視野から検討する中で、年度内に取りまとめ、奈良市の特色を生かした具体的な教育改革プログラムを作成し、平成十五年度予算に反映させるとともに、二十一世紀の教育を創造してまいりたいと考えております。

 最後に、少人数授業についての御質問でございますが、具体的には基本三教科、小学校では国語、算数、理科、中学校では英語、数学、理科において、学級数を超える学級集団を編制し、少人数による授業を行うことができ、個に応じた多様な教育を行うために、一斉授業に加え、適宜個別指導、グループ指導等を導入し、複数の教員がそれぞれの専門性を生かし、指導方法の工夫・改善を実施できることとなりました。なお、実施教科等につきましては、各学校にゆだねております。また、配置校につきましては、平成十三年度、小学校三十四校、中学校十六校、配置されております。加えて、新たに複数配置として、小学校四校、中学校二校への配置があります。

 以上でございます。



○議長(山本清君) 二十二番黒川君。



◆二十二番(黒川恵三君) 二問目は自席から行わせていただきたいと思います。

 それぞれに御答弁いただきました。地方分権と財政問題では、前の議員さんの方からも質問ありましたので詳しくは質問いたしませんでしたが、やはり中核市への移行の中で、やはり財源というのがいつも気になる課題でございます。そういう点、今の奈良市の現況の中で、この交付税の問題というのは、やはりこれからの中核市を進める上で大変問題になってくる課題でもございますので、ぜひ市長、東京等を含めて行かれた場合、県を通じてでも、この交付税の制度については、ぜひ強く堅持を求めていただくようにお願いいたしたいと思います。

 二番目の雇用政策については、もうこれも前の質問ございました。私もこの問題で質問をしようと思いましたら、やはり奈良市の現状の状況が十分に、やっぱり統計的にも余りないんですね。ですから、やはり担当課として、こうした奈良市の実態調査をやはり早急に行うべきではないかなと思っております。そして特に、先ほど市長も答弁の中で、中小企業との連携を深めていきたいということで、雇用問題は特に奈良市の場合はかかわってくるということで御答弁もありましたように、やはり中小企業の皆さん、特に今奈良市の現状からしますと、ほとんどが零細事業者が多いわけですね。十人以下ですと一万一千事業所、それから五人以下ですと六千五百事業所ですか。ですから、ほとんどが零細事業者の事業所が多いということで、ぜひこの辺の状況もあわせて中小企業対策を、きめ細かな対策をとっていただきたい。

 そのためにも、先ほど申しましたように、いろいろな政策が、雇用対策がおりてきてもですね、かなりこの申請の中身も含めて大変複雑な申請が多いわけです。私もこれ、これは人材確保助成金支給申請書、添付書類確認書という、こういう書類があるんですけど、この書類見ただけでもぞっとします。これだけ用意しなければならないという。それだけ申請するためにも複雑多岐の申請ですから、特に零細業者の方は従前の事業を起こして、中でも財政、お金の問題とか、あるいは細かな事務的なものに対しては、対応し切れてないというのが現状でございます。そういう意味では、零細事業者の人たちの相談を、やっぱりそういう意味では窓口をつくるなり、きちっとした対応もしていただけないと、やっぱりせっかくそうした制度があってもうまく利用できないというのが今の現状ではないかと思いますんで、その辺はぜひしっかりとやっていただきたいなと思っております。

 それから、まちづくりの件です。先ほど、それぞれの制度があって、特にため池とか、あるいは調整池の問題で答弁もございました。ちょうどこの一年前の水害、私の近所もございますし、杣川の周辺で多くの床上浸水がございました。そして今、周辺を見渡しますと、マンションが今建ってきております。それがおのずと杣川へ、その水は流さなければなりません。ところが、先ほどの大和川の今の要綱でいきますと、このマンションは四千平方メートルの敷地でございますので、五ヘクタール以下の敷地ということで調整池の義務がございません。そのために、今後、一年前の水害は確かに百ミリを超す未曾有の雨量であったということは確かではございますが、しかし、やはりこの雨量というのは、今の地球的な規模での天候を見ますと、やはり今の状況からすると、もう一度、何回も繰り返す可能性も出てきます。そういう意味では、こうした対策というのは早急にしていかなければならないし、要綱にないからということで後回しになることではちょっと問題になってくるんではないかと。

 特に大和川の今の状況、亀の瀬の状況というのは、私も現場へ行ってよくわかっておりますから、地すべり対策でかなり多くの費用をかけて地すべり対策を近畿地建もやられてるわけですけど、実際は、その水は亀の瀬でダム化し、富雄川などはその水が大和川へ流すということで、下流の大阪にかなり今度はまた水害を引き起こすということが生じてくるために、なかなか大和川へ水を一気に流せないというのが今の現状です。ですから、その対策としては、やはり調整池で一時、そうしたため池をですね、つくって、富雄川に流れる分を少しでも抑えることも必要になってくるわけですから、そのためにこうした調整池の機能を十分に果たしていくという、こういうことを考えていただきたい。そのためにも、この周辺のそうした設置をですね、ぜひ公的な機関でも施設にも設置いただきたいということを強く望んでいきたいと思います。

 それで、先ほど市長の答弁もありましたように、調整池だけでなくて、今、歩道の今、水もほとんど水路に流れます。いっときに集中するわけですから、やはり従来でしたら、アスファルトで舗装されてない分が地面へ浸透して、それが地下水になり、また時間をかけて河川に流れていくと、こういう作用が従来はあったわけですけど、今はアスファルトで、全部水がいっとき一カ所に集中するとかいう現象が生まれております。そういうことも考えますと、ぜひこうした舗装の面からもいろいろ対策をとっていただきたいということを、ぜひお願いしたいと思います。そのためにも、今、庁内の連絡協議会でやられてますが、そういう本格的なですね、本腰を入れた対策をとっていただきますように心から要望しておきたいと思います。

 それから、まちづくりの方でも学園前の方ですが、これも先ほど市長答弁いただきましたように、ぜひ改善をお願いしたいと思います。防犯上の問題としては、二階の出張所が、今通路と出張所が同じような高さにありまして、侵入者が容易に入りやすいような設計になってます。それから、自転車置き場なども見通しが悪いですから、今いろんな少年犯罪も起きてるわけですけど、連れ込まれて犯罪に巻き込まれる可能性もある場所もございます。そういう面も含めてですね、早急に改善をよろしくお願いしたいと思います。それから、これの対策は、ぜひこの協議会を十分に生かしていただきますようにお願いしときます。

 それから、教育行政でございます。これは前の一連の関連する質問としてさせていただきました。来年、特にことしから来年にかけては、教育のそれぞれの新しい時代に入ったということで、先ほども答弁ありましたように、さまざまな制度が変わってまいります。そうすると今、現場の方はかなり混乱も生じているようでございます。特に指導要領による時間が削減されていきますと、この分どのように対応するのか。従来にないような対応が必要になってきますし、また評議員制についても、従来、地域の方との深いかかわりがあれば、それによって対応もしやすいんですが、ない地域においては、これからそうした外部の方の協力を得るために、そうした作業も出てくるわけでございます。それから、週五日制についても、これも私、何度も質問させてもらってますが、これまで培ってきた協議会の状況が各地区まちまちでございます。ですから、具体的に方向性を先に出していただかないと混乱を生じてくる。それから、絶対評価あるいは相対評価の切りかえもですね、これも学校の先生の、これから力量が問われるような状況が生まれるわけです。

 そういう意味で、学校現場のいろんな課題がございますので、そうしたものをやはり一貫した形で指導していただかないと、かなり混乱も生じてきますし、また保護者の方もですね、こうした制度が十分にわからないまま学校からの説明を受けるわけです。そういいますと、やはりそれによって対学校、対保護者という縮図が生まれてくる可能性も出てきます。そういう点も、ぜひ改善する方向で取り組んでいただきたいと思います。ちょっと通告してませんが、教育長、この辺の課題、基本的な課題で何かお考えをお持ちであれば答弁をいただきたいと思います。

 以上、二問目を終わります。



○議長(山本清君) 教育長。



◎教育長(冷水毅君) いろいろな御意見を参考にいたしまして、積極的に十分に考えてまいりたいと思います。



○議長(山本清君) 二十二番黒川君。



◆二十二番(黒川恵三君) これからまた、それぞれの委員会等で個別の課題については提起もさせていただきますし、質問もさせていただきます。今こうした教育改革の中で、やっぱりいろいろメニューが出てくる中で、教育基本法の改正などが上がっています。しかし、やはり教育の憲法と言われる基本法の改正などは、ますますこうした改革などの教育現場の状況に水を差す、油を注ぐような話になっていくわけでございますので、ぜひ、私は基本法改正が反対でございますが、ぜひその辺も踏まえて、これから教育のことについて論議していきたいと思いますので、よろしくお願いして、三問目を終わります。



○議長(山本清君) 議事の都合により、暫時休憩といたします。

   午後二時四十八分 休憩

   午後三時三十二分 再開



○議長(山本清君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。

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○議長(山本清君) 代表質問を続行いたします。

 二番松村君。

   (二番 松村和夫君 登壇)



◆二番(松村和夫君) 質問に入る前に、六月八日、大阪教育大学附属池田小学校で児童らを殺傷した、余りにもむごい事件がありました。幼いとうとい命を無残に奪った行為に心底強い怒りを持っています。その犠牲となられた方々及び御家族に対し、心より哀悼の意をささげたいと思いますし、また、負傷された方々の一刻も早い回復を心より願うものであります。これほど恐ろしく残忍な犯行をどうしたら防げるのか、学校の安全管理上の問題もあり、直ちに万全な対策が見つからないにしても、何よりも連鎖反応的な犯行がないとは言えず、こうした事件の再発を防止するために英知を結集しなければならないと思います。教育委員会を初め学校、地域など関係各位の協力の中で、とり得る対策を、心よりお願いを申し上げておきたいと思います。

 さて、通告をいたしております数点について、民主市民連合を代表して、市長の見解を伺いたいと思います。

 まず、下水道事業について伺いたいと思います。下水道は、生活環境の改善及び河川の水質保全などの役割を担い、市民が健康で文化的な生活を営む上で欠かすことのできない生活基盤施設であり、整備の促進が求められています。本市の河川は、もともと水量が乏しく、生活排水の影響を受けやすく、佐保川、秋篠川、富雄川など中心市街から西部の住宅地を流れる河川は、生活排水による汚濁の影響が大きく、環境基準を達成できていません。第三次総合計画では、二〇〇五年度末には九〇%の普及率を目指すとしています。現在の奈良市の下水道普及率は八六・四%で、水洗化率は八八%であり、今後、全市域の水洗化を目指すには、まだかなり先のことになると考えられます。

 ところで、下水道が布設をされている地域においても、約三万八千人、戸数にして約一万四千戸が未利用であるとのことであります。せっかく下水道が布設をされていても、それが利用されなければ河川の汚濁対策が進まないばかりか、投資効率が下がることになり、水洗化の促進を積極的に図らなければなりません。奈良市の水洗化率は他都市に比べて高いとのことですが、仮に水洗化率が一〇〇%になれば、現在一戸当たりの平均年間下水道使用料は二万五千円であり、三億五千万円余りの収入増につながります。したがって、設備稼働率を上げることは収入がふえることになり、ふえた収入によって水洗化率の向上施策に投入できることになると思われます。下水道布設地域が水洗化率一〇〇%となるよう、大幅な経済的支援策を講じてでも水洗化の促進を図っていただきたいと思います。その対策を伺いたいと思います。

 次に、一部ではありますが、現に下水道を利用しながら、下水道料金の請求がなされていないために未徴収となっている家庭があるのではないかと考えます。未徴収の実態とその対策について伺いたいと思います。

 次に、世界遺産とまちづくりについて伺いたいと思います。私たちは、三月議会で、タリバンによるバーミヤン石造大仏などの仏像破壊に対する決議を全会一致で行いました。世界各国の有識者や国連などが、仏像破壊を阻止するためにさまざまな努力を行いましたが、破壊をとめることができませんでした。御承知のとおり、文化財などの世界遺産リストへの登録は、ユネスコ条約締結国が自国内から選び、自助努力による保存計画を添えて申請することとなっており、今日の世界の現状では、紛争国や貧困地域の文化財は放置されたままのものが多いと聞きます。私たちは、平山郁夫氏らの緊急アピールの趣旨に賛同し、決議を行ったところでありますが、同氏らは、今回のような悲劇を防ぐために、紛争国などの世界遺産登録については、ユネスコが代行できる特例を設ける必要があること、専門家が世界遺産として認めた場合、ユネスコが登録を代行し、さらに遺産地域の非武装化を図ることで、人類共通の財産の保護を目指そうとするものであります。

 私は、以前の本会議においても、世界各国にある世界遺産を戦争や武力紛争の破壊行為から守るため、国際協定をつくるための国際会議を奈良市が世界遺産都市に呼びかけ、奈良市で開催をし、奈良市民としてできる国際平和貢献を積極的に取り組むよう提起をしてきました。奈良市は現在、慶州市、西安市、トレド市、ベルサイユ市など世界的な文化遺産を有する都市と姉妹提携をしていますが、奈良市がこれらの姉妹都市に呼びかけ、今回の石造大仏破壊のようなことが繰り返されないよう、共同して世界に向けて訴える取り組みをする考えはないか、市長の御意見を伺いたいと思います。また、同時に世界遺産室の機能強化を図る考えはないか、伺いたいと思います。

 第三次総合計画では、将来都市像を「世界遺産に学び、ともに歩むまち−なら」とし、多くの歴史的文化遺産をまちづくりの核としていくと、あらゆる施策に世界遺産がまくら言葉として使われています。しかし、世界遺産室の取り組みは、主として世界遺産を活用した観光振興対策の一環でしかないのではないかと思います。世界遺産室の業務が現行のままでよいとするなら、奈良市の各分野の施策が世界遺産を核としたまちづくりを実行するための総合的な企画調整機能を持った組織が必要ではないかと思います。せっかく世界遺産室という名前を冠して仕事をしていることでもあり、世界遺産を核とするまちづくりのために中心的な機能を担ってよいのではないかと思います。そして、歴史的文化遺産の保存・補修などを通じて国際貢献できるまちづくりをしていただきたいと考えます。市長の考えを伺いたいと思います。

 次に、奈良市の審議会のあり方について一つの問題提起をし、市長の御意見を伺いたいと思います。奈良市は、平成十四年度から中核市へ移行することになり、事務の効率化とともに事務事業の徹底した見直しを図り、簡素で効率的な組織・機構への再編、財政の健全化に努め、地方分権にふさわしい体制の整備を図らなければなりません。市長自身の政治姿勢として市民参加のまちづくりを表明されていますが、第三次総合計画でも、市民の行政需要はますます増加し、多様化し、高度化しており、さまざまな地域課題に対応していくことが求められている。したがって、市民のニーズに対応したまちづくりを進めるには、計画策定プロセスへの市民参加が重要である。より多くの市民が参加できる機会づくりを進めるとしています。

 計画策定プロセスへの市民参加の一つとして、市長が設置する審議会があります。現在、奈良市には、法律に基づく附属機関や審議会が十二、条例に基づくものが三十六、要綱、規定に基づくものが三十、合計七十八あると聞いています。これら附属機関や審議会のうち、私たち議員が参加をしている数は、約四割の二十九とのことであります。審議会の委員の選出については、さまざまな視点から議論をしなければなりませんが、ここでは議員の審議会への参加について問題提起をしたいと思います。

 御承知のとおり、地方自治法質疑応答集では、議員の審議会への参加について、審議会の構成員は地方自治法上特段の規定を置かず、一般的に自由に任命され委嘱をされる。議員も委員になることは禁止をされていない。しかし、議会の議決を要する案件については、事前に熟知する道が開かれており、十分それを活用すべきである。附属機関の構成員に議会の議員を加えることは違法ではないが、適当ではないと指摘しています。また、全国市議会議長会が、平成十年二月に出した地方分権と市議会の活性化に関する調査研究報告書では、議員が市長の設置する審議会などに参画することは、立法機関と執行機関との機関対立型をとる地方制度の趣旨に反する。このことは執行機関による議員の事実上の取り込みが行われていることを意味するものであり、適当ではないと述べ、議員の審議会等への参加を見直すよう提言をしています。私たち民主市民連合は、別途、議会各会派に対し、みずからのあり方を議会として検討するよう申し入れをしたいと考えていますが、これらの報告書を受けて、今後どのように対処されるのか、市長の見解を伺いたいと思います。

 次に、市内の樹木の保存について伺いたいと思います。市内にある樹木の実態調査をこれまで実施をしてきていただきました。昨年度で、その調査も終了したと聞いています。そして、今年度は、これまでの調査資料を整理し、保存樹木の選定や保存方法など、保存条例の制定も含めて準備作業をされていると思います。今後の取り組みについて伺いたいと思います。

 次に、教科書採択について教育長の見解を伺いたいと思います。私は、これまで本会議において、二回にわたり新しい歴史教科書をつくる会が主導し、編集した中学校歴史・公民教科書には多くの問題が含まれてることを指摘してきました。同時に、つくる会が教育委員や教育委員会に対し書籍を贈呈するなどをして、みずからの教科書採択に向けた運動を展開してきたことの問題点を指摘してきました。午前中にも議論がありましたので、詳しくは再度ここで述べることはいたしませんが、御承知のとおり、今般、つくる会が主導した歴史教科書あるいは公民教科書が、教科書採択前に市販をされています。販売会社の扶桑社は、その販売広告で、採択手続中の教科書の出版は採択の現場に予断を与えるから好ましくないとの意見がありますと述べ、みずから採択の現場に影響を与えることを承知して販売をしています。これまでは教科書採択の公正を確保するため、教科書販売会社の自主規制、独占禁止法による規制、文部省の指導などによって、採択前に市販は行われたことがありません。

 平成十三年三月三十日、文部科学省初等中等教育局長名で教科書発行会社に対し、教科書の採択に関する宣伝行為等についてとする通知を出し、過当な宣伝行為は厳に慎み、採択の公正確保について格段の努力をお願いするとし、見本本の取り扱いについて細部にわたり通知をしています。報道によれば、採択前に教科書が市販をされたことについて、文部科学省の小野事務次官は、決して好ましいことではない、採択前の市販は公正な採択に影響があるなら残念、市販本が教育委員に無料で送付されることがあってはならない、今後、採択前の市販について対策を検討しなければならないと強調したとのことであります。文部科学省による採択決定は八月十五日であり、それ以前に市販されるのは異例のことであり、同省は扶桑社に対し、市販は採択終了後が望ましいと要請をしていたとのことであります。

 私は、教育長初め教育委員あるいは選定委員、調査委員など採択関係者の皆さんが、採択前に市販をされたからといって、公正な採択に影響を受けられることはないと確信をしておりますが、今般の扶桑社の行為は公正競争の観点から非難されるべき行為であると考えています。採択前に特定の教科書が市販をされた事実について、教育長の御見解を伺いたいと思います。

 以上で第一問を終わります。



○議長(山本清君) 市長。

   (市長 大川靖則君 登壇)



◎市長(大川靖則君) 二番松村議員の御質問にお答えをさせていただきます。

 まず最初の、下水道事業についてでございます。その一つとして、水洗化がおくれることによって河川が汚染し、また下水道使用料が入ってこないのではないかということでございます。公共下水道は、生活環境の改善、便所の水洗化、浸水防除、さらには河川などの公共用水域の水質保全を図るために不可欠な施設であることから、奈良市では計画的に整備を進め、平成十三年三月末現在では、その普及率は八六・四%になり、また水洗化率においても八八%となっております。したがって、下水道の整備が完成した箇所でも各家庭への接続がなされていないところもありますので、下水道が未使用となっております。これらの理由で、その雑排水や汚水が河川へ流入し、汚染の原因ともなっております。

 未水洗者の方々に、早期に下水道に接続することの大切さや公共下水道の役割を理解していただくように、今後は、市民だより等の広報活動、そして清流を取り戻す事業の一環として行っている「清流復活大作戦」など、あらゆる機会を通じて啓発や指導を行ってまいりたいと考えております。また、水洗化を実施していただくことにより、下水道財源の確保にもなり、それがひいては河川の水質改善にもつながり、清流の復活にも通ずることにもなりますので、より一層の水洗化の促進に努めてまいりたいと思っております。

 次に、下水道使用料金の賦課漏れと、その実態と対応についてでございますが、各家庭と下水道を接続する場合は、本市の排水設備工事指定工事業者から排水設備工事確認申請があり、許可後において本管との接続工事が施工されます。そして、竣工検査後に下水道の使用が可能となります。しかし、こうした一連の排水設置工事等の手続をしないで、無断で本管に接続工事をした箇所については、下水道の使用料金の賦課漏れが生じます。このような不正な行為、すなわち無断で接続しているかどうかを各家庭に対して、平成八年度より富雄地区から順次計画的に調査を行い、来年度で全区域が完了する予定でございます。平成十二年度末までの調査の件数四千四百十三件に対して四百六十九件の無断接続があり、その賦課漏れに対して厳正に対応いたしているところでございます。今後、下水道本管に接続する場合は、正式な手続を行うように市民の方々への広報活動はもちろんのこと、排水設備業者へも強く指導をしてまいる所存でございます。

 次に、世界遺産とまちづくりについてでございますが、昨今、世界の一部地域において、紛争から貴重な文化財が破壊されています。タリバンによるバーミヤンの石造大仏などの仏像破壊を直ちに中止するよう、三月議会において御議決をいただきました。世界遺産都市機構や世界歴史都市会議などに私も出席をさせていただき、本市での環境条例の制定及びアイドリング・ストップやパーク・アンド・バスライド、そうした事例を紹介し、文化財を守ることを通して地球環境の保全や世界の平和も訴えてまいっております。文化財を良好な状態で後世に引き継ぐためには、平和は欠かすことのできないものでございます。

 次に、海外の友好・姉妹都市等世界に向けての働きかけについてでございますが、昨年の十一月に関西在住の十五カ国の総領事を招いて、春日大社において「平和の集い」を開催し、世界遺産を平和のシンボルとして、世界に向かって平和の大切さを訴えてまいりました。そして、二十一世紀が平和の世紀になることを切望し、奈良平和宣言を行いました。今後におきましても、ユネスコ・アジア文化センターなど関係機関と連携して、世界遺産都市、国際文化観光都市・奈良から全世界に向けて、世界遺産を有する友好都市、姉妹都市に働きかけることなど、あらゆる機会を利用して平和の大切さを訴えてまいりたいと思っております。

 次に、審議会のあり方についてでございますが、議員の皆さん方が審議会に参画していただいていることでありますが、行政実例においても、違法ではないが適当でないとされているところであります。しかし、市民の代表であるということで参画を願っているところであります。今後、議会ともよく協議をしながら、この問題を対処してまいりたいと思っております。

 次に、樹木の保護についてでございますが、昨年の九月議会での松村議員からの御質問にお答えいたしましたように、奈良市では平成九年度から四年間かけて樹木調査を行ってまいりました。今年度は、それらの調査資料と既存の調査資料を総合的に取りまとめて、巨木や巨樹林を保護、育成していくために一定の方向性を示すとともに、樹木等の保護がまちづくりに生かせるよう、国の樹木保護の基準や他都市の条例等を参考にしながら作業を進めてまいりたいと存じます。したがって、平成十四年での条例制定もひとつ目指してまいりたいと思っているところでございます。

 以上でございます。

 最後に、大変、私も申しおくれましたが、去る六月八日の大阪池田市の小学校でのあの痛ましい事件に、まことに言葉に言いあらわすことのできない思いをして残念に思っているところでもございます。犠牲者の御冥福をお祈り申し上げますとともに、今後このようなことのないように、奈良市においても、教育委員会において万全を期してまいりたいと思っております。御冥福をお祈り申し上げます。



○議長(山本清君) 教育長。



◎教育長(冷水毅君) お答えをいたします。

 一部教科書の市販についてのお尋ねでございますが、一部の教科書が市販されていることについては、マスコミ等を通じて承知しております。新聞の報道によれば、文部科学省は、この件について、六月四日の記者会見で、採択に悪影響を及ぼさないようにしてほしいと懸念を表明するとともに、出版社に対し、採択終了後が望ましいと要請してきたが、市販を規制する法令はなく、対応に苦慮していると。また、発売自体は言論や出版の自由があり、とめる権限はないとしながらも、特定の社のものだけが世の中に流通することは決して好ましいことではないとコメントしております。本市教育委員会には、県教育委員会から調査用見本本が送付されてきておりますので、採択手続を進める上では、この見本本を使用することで十分目的を達成することができると考えております。

 以上でございます。



○議長(山本清君) 二番松村君。



◆二番(松村和夫君) 二問目は自席からさせていただきたいと思います。

 今、市長なり、あるいは教育長から御答弁をいただきました。一点だけ、市長の答弁漏れがあったというふうに思いますが、順次、私の意見なり、あるいは要望を申し上げたいというふうに思います。

 下水道事業についてでありますが、確かにですね、他都市との水洗化率を比較をしますと、奈良市は、皆さんの努力で高い水準にあることは承知をしております。しかし、本来違法ではないんですが、浄化槽を使ってですね、現状されてる家庭があるわけでありますけれども、本来一〇〇%その下水道が活用されるならば、もっと水質がよくなるんだろうし、あるいはまた、下水道収入もふえるんだろうと。単純計算で、先ほど申し上げたんですが、やっぱり三億五千万程度ですね、収入がふえるわけであります。

 したがってですね、現状、水洗を使われてない家庭に対して、もう少し経済的な対策を講じることによって、水洗化を促進することが可能ではないかというふうに思います。そのことが設備を一〇〇%使っていく形、遊ばせない形につながるわけでありまして、環境もよくなるということでありますからですね、ただ単に市民だよりを使って啓発をするとか、そういういろいろな機会を通じて理解を求めていくとかという方法、これも大変大事だというふうに思いますけれども、やっぱり経済的な手法をもっとやっぱり取り入れるべきではないかというふうに思っておりまして、要請をしておきたいというふうに思います。

 それから、未徴収の実態が明らかになったわけですが、調査をいただきました四千数百のうち約一割強が賦課漏れになっております。四百件としましてもですね、年間一戸当たりの使用料でいえば二万五千円でありますから、一千万円ほどの未徴収になっておるわけです。したがいましてですね、できるだけ早く、早期にすべての地域の調査を終えていただいて、不公平のないようにお願いをしたいというふうに思います。

 それから、世界遺産の関係でですね、ぜひ、大きなことを言うわけではありませんけれども、やっぱりせっかく我々奈良市民が本当にすぐれた世界遺産を有しながら暮らしてるわけでありまして、そのことをですね、もっと活用しながら世界貢献、世界への平和貢献をぜひやっていただきたいというふうに思います。世界から観光客を誘致をするだけにですね、そのことを利用−−利用言うたらおかしいですが、活用するんではなくて、この前も申し上げたと思いますけれども、世界の皆さんから奈良市民がやっぱり尊敬されるような施策をですね、世界平和貢献をすることによって、勝ち取っていきたいというふうに思っておりまして、ぜひですね、そういうようなまちづくりをしていただきたいなと。

 そのためには、答弁漏れがあったんですが、世界遺産室をですね、今のような形ではなくて、もっといわゆる市の施策の総合的なですね、いわゆる文化財に関する総合的な企画調整機能を持つような組織に機能強化をするべきではないのか、というふうに私は思ってます。それが別途ほかの機関でされているということであれば、それはそれでいいんですけれども、しかし、私はこの質問をするに当たってもですね、これは世界遺産室や、あるいは国際交流室や、あるいは企画だということで、それぞれが押し合いをしてるというのが実態であります。したがってですね、やっぱりトータルに物事を判断をし、遂行していけるような組織が必要ではないか。そういう意味では、世界遺産室をもっと機能強化をしていただいて、トータル的に物事を推進できるような組織にしていくべきではないのかなというふうに思っておるわけであります。

 そこでですね、一つこれは要望なんですけれども、やっぱりそのまちづくりに向けて、どういうんですか、もっと文化財、奈良市が文化財のいわゆるセンター機能を持つような、ユネスコのアジア事務所もありますし、また国立文化財研究所もありますし、いろいろ、国立博物館もありますし、いろいろな機関もあるんですけれども、もっと学術的に中心センターの機能を持てるようなまちづくりをぜひお願いをしたいなというふうに思ってます。そういう意味では、大学にですね、文化財の総合学部、総合的な文化財学を研究し、世界の人材を養成していくような機関も奈良市にあればいいなというふうに思ってます。奈良大学に文化財学科があってですね、いわゆる考古学中心に美術とか、美術史とか、いわゆる保存科学、あるいは世界遺産学とか、いろいろな講座があってですね、約八十名の定員で約百名の学生たちが学んでいるそうでありますけれども、そしてまた、ほかの奈良市内にある大学にしましても、そういうような講座はあるわけでありますけれども、ほとんど一講座なりであってですね、教養課程、奈良大学を除いては教養課程的な講座であります。したがってですね、ぜひ県立の大学、あるいは国立なり公立の大学に、そういうような総合学部を創設をしていただくようにですね、将来的に検討いただいたらどうかということで要望しておきたいというふうに思います。先ほど言いましたように、世界遺産室をどうするのかということで、もし考えがあればお願いしたいというふうに思います。

 それから、審議会でありますけれども、これは議会、我々自身の問題でもありますから、きょうは問題提起にさせていただき、別途ですね、議会の中でも我々の考え方をまとめまして協議をさせていただいたらというふうに思っておるところであります。

 それから、樹木の保存でありますけれども、十四年度に保存条例を制定をしていく考え方を述べていただきました。私は、奈良県下で初めての細かい保存条例ができるんだろうというふうに思っています。そういう意味合いで、例えば都市景観条例の中に樹木の保存を求める条例を制定するというようなことではなくって、やっぱりシンボル的にですね、樹木、緑を保存していくんだという意味で、独立した樹木の保存条例を考えていただきたいなというふうに思っておりまして、要望しておきたいというふうに思います。

 それから、教科書の採択でありますけれども、今、教育長おっしゃったように、私は、扶桑社が市販をしたからといってですね、採択手続において何ら影響を受けられないんだろうというふうに思っております。それはそれで信頼をしてるわけでありますけれども、やっぱり今回の扶桑社の市販についてはですね、大きくやっぱり批判をしなければならないのかなというふうに思ってます。社会の基本的なルールを守れない人たちがですね、歴史や、あるいは道徳、倫理ですね、を説くような教科書を本当に発行できるのかな、そういうような人たちが発行した教科書がですね、どんな教科書なのかということで、私は疑いたいというふうに思っています。社会のルールを守ることがですね、教育であり、あるいはそれを教えることが教育ではないのかというふうに思っています。したがってですね、こういうような行為を、私はやっぱりあってはならないと思いますし、ぜひ厳正なですね、採択をしていただきたい。同じようなことを言っておりますが、今後ですね、採択をされた以降の話になるんですが、ぜひ採択基準や、あるいは具体的な選定理由等をですね、公開をしていただくように、今から要請をしておきたいというふうに思います。

 以上です。二問目終わります。



○議長(山本清君) 市長。



◎市長(大川靖則君) 答弁漏れ、大変失礼しました。世界遺産室の今後のあり方でございます。御指摘のように、私も観光の一助にとどまることではなく、今後は世界的な分野にかけて、その事業が推進できるように希望いたしております。したがって、奈良市の総合計画では、「世界遺産に学び、ともに歩むまち−なら」と、そういうことを柱にしているようなことでもございます。今後、中核市の移行に伴う一つの検討課題として検討を進めてまいりたいと思っております。

 以上です。



○議長(山本清君) 二番松村君。



◆二番(松村和夫君) もう質問を終わります。



○議長(山本清君) 失礼しました。以上で代表質問は終わりました。

 お諮りをいたします。

 本日の会議はこの程度で打ち切り、明十四日午前十時より本会議を再開して、質疑並びに一般質問を行いたいと思いますが、そのようにいたしまして御異議ございませんか。

   (「異議なし」と呼ぶ者あり)



○議長(山本清君) 御異議なしと認めます。

 よって、そのように決定といたします。

 本日は、これで散会といたします。

   午後四時十三分 散会

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 地方自治法第123条第2項の規定によりここに署名する。

              奈良市議会議長    山本 清

              奈良市議会議員    松岡克彦

              奈良市議会議員    原田栄子

              奈良市議会議員    浅川清一