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奈良県 奈良市

平成13年  3月 定例会 03月09日−03号




平成13年  3月 定例会 − 03月09日−03号









平成13年  3月 定例会



平成13年奈良市議会3月定例会会議録(第3号)

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    平成13年3月9日(金曜日)午前10時4分開議

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 議事日程

  日程第1 議案第1号  平成12年度奈良市一般会計補正予算(第5号)

       議案第2号  平成12年度奈良市下水道事業費特別会計補正予算(第4号)

       議案第3号  平成12年度奈良市火災共済事業特別会計補正予算(第1号)

       議案第4号  平成12年度奈良市国民健康保険特別会計補正予算(第3号)

       議案第5号  平成12年度奈良市土地区画整理事業特別会計補正予算(第4号)

       議案第6号  平成12年度奈良市市街地再開発事業特別会計補正予算(第2号)

       議案第7号  平成12年度奈良市駐車場事業特別会計補正予算(第1号)

       議案第8号  平成12年度奈良市介護保険特別会計補正予算(第2号)

       議案第9号  平成12年度奈良市宅地造成事業費特別会計補正予算(第1号)

       議案第10号 平成12年度奈良市水道事業会計補正予算(第2号)

       議案第11号 奈良市の議会の議員及び長の選挙における選挙運動の公費負担に関する条例の一部改正について

       議案第12号 奈良市改良住宅条例の一部改正について

       議案第13号 奈良市みそ会館条例の廃止について

       議案第14号 工事請負契約の締結について

  日程第2 議案第15号 平成13年度奈良市一般会計予算

       議案第16号 平成13年度奈良市下水道事業費特別会計予算

       議案第17号 平成13年度奈良市住宅新築資金等貸付金特別会計予算

       議案第18号 平成13年度奈良市国民健康保険特別会計予算

       議案第19号 平成13年度奈良市老人保健特別会計予算

       議案第20号 平成13年度奈良市土地区画整理事業特別会計予算

       議案第21号 平成13年度奈良市市街地再開発事業特別会計予算

       議案第22号 平成13年度奈良市公共用地取得事業特別会計予算

       議案第23号 平成13年度奈良市福祉資金貸付金特別会計予算

       議案第24号 平成13年度奈良市駐車場事業特別会計予算

       議案第25号 平成13年度奈良市介護保険特別会計予算

       議案第26号 平成13年度奈良市宅地造成事業費特別会計予算

       議案第27号 平成13年度奈良市水道事業会計予算

       議案第28号 平成13年度奈良市簡易水道事業会計予算

       議案第29号 奈良市職員の再任用に関する条例の制定について

       議案第30号 奈良市報酬及び費用弁償等に関する条例の一部改正について

       議案第31号 奈良市特別職の職員の給与に関する条例の一部改正について

       議案第32号 奈良市特別職の職員の給与に関する条例等の一部改正について

       議案第33号 奈良市職員の退職手当に関する条例の一部改正について

       議案第34号 奈良市役所出張所設置条例等の一部改正について

       議案第35号 奈良市民憩いの森整備事業基金条例の制定について

       議案第36号 奈良市税条例の一部改正について

       議案第37号 奈良市廃棄物の処理及び清掃に関する条例の一部改正について

       議案第38号 奈良市国民健康保険条例の一部改正について

       議案第39号 奈良市介護保険条例の一部改正について

       議案第40号 奈良市写真美術館条例及び奈良市杉岡華邨書道美術館条例の一部改正について

       議案第41号 奈良市地域ふれあい会館条例の一部改正について

       議案第42号 奈良市自転車駐車場条例の一部改正について

       議案第43号 奈良市観光自動車駐車場条例の一部改正について

       議案第44号 奈良市火災予防条例の一部改正について

       議案第45号 市道路線の廃止について

       議案第46号 市道路線の認定について

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 本日の会議に付した事件

  第1、日程に同じ

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 出席議員(44名)

              1番  藤本孝幸君

              2番  松村和夫君

              3番  山口 誠君

              4番  矢野兵治君

              5番  土田敏朗君

              6番  中木良夫君

              7番  高杉美根子君

              8番  大橋雪子君

              9番  高橋克己君

             10番  松岡克彦君

             11番  山口裕司君

             12番  中村篤子君

             13番  榧木義秀君

             14番  池田慎久君

             15番  上原 雋君

             16番  松田末作君

             17番  森田一成君

             18番  蔵之上政春君

             19番  金野秀一君

             20番  大井国崇君

             21番  岡田佐代子君

             22番  黒川恵三君

             23番  西本守直君

             24番  原田栄子君

             25番  矢追勇夫君

             26番  峠 宏明君

             27番  吉田文彦君

             28番  山本 清君

             29番  堀田征男君

             30番  森 純男君

             31番  船越義治君

             32番  岡本志郎君

             33番  松石聖一君

             34番  日和佐穣甫君

             35番  小林照代君

             36番  横田利孝君

             37番  大谷 督君

             38番  中西義次君

             39番  米澤 保君

             40番  浅川清一君

             41番  中村重信君

             42番  和田晴夫君

             43番  横井健二君

             44番  橋本和信君

 欠席議員

                    なし

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 説明のため出席した者

            市長       大川靖則君

            助役       辻谷清和君

            助役       南田昭典君

            市長公室長    岡本信男君

            企画部長     南畑幸則君

            総務部長     林 俊一君

            税務部長     南 哲也君

            市民部長     庄司健一君

            民生部長     笠原俊彦君

            福祉部長     前田憲一郎君

            環境清美部長   香村侃彦君

            経済部長     北川健五君

            建設部長     大花章義君

            都市計画部長   松田幸俊君

            都市整備部長   吉村隼鷹君

            水道事業管理

            者職務代理者

            業務部長     中村 誠君

            給水部長     木田 享君

            浄水部長     木村誠二君

            消防局長     松田久雄君

            教育委員長    南浦小糸君

            教育長      冷水 毅君

            教育総務部長   宮脇紀夫君

            社会教育部長   岡田繁男君

            監査委員     吉田 肇君

            総務部次長

            財政課長事務取扱 中嶋 肇君

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 議会事務局職員出席者

            議会事務局長   福田惠一

            議会事務局次長

            議事課長事務取扱 遠藤忠臣

            庶務課長     小林 勉

            調査課長     吉村安弘

            議事課長補佐   福井 進

            調査課長補佐   中西康之

            議事係長     福井俊史

            速記       谷口藤男

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  午前十時四分 開議



○議長(山本清君) 昨日に引き続き、会議を開きます。

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△日程第一 議案第一号 平成十二年度奈良市一般会計補正予算(第五号) 外四十五件(質疑並びに一般質問)



○議長(山本清君) 直ちに日程に入ります。

 日程第一、議案第一号 平成十二年度奈良市一般会計補正予算より議案第十四号までの十四議案及び日程第二、議案第十五号 平成十三年度奈良市一般会計予算より議案第四十六号までの三十二議案、以上四十六議案を一括して議題といたします。

 質疑並びに一般質問を行います。

 昨日に引き続き、代表質問を行います。

 二十一番岡田君。

  (二十一番 岡田佐代子君 登壇)



◆二十一番(岡田佐代子君) 代表質問の最後になりましたが、私は、社会民主党奈良市議会議員団を代表して質問をさせていただきたいと思います。

 社会民主党は、今の地方財政について、六年連続して大幅な財源不足を生じてきておりますし、交付税特別会計借入金や地方債の増発等によって収支の均衡を図るという極めて厳しい状況に置かれているということを、まずもって認識しているわけであります。このために、地方財政全体としての借入金残高も、二〇〇一年度末には百八十八兆円に達する見込みとなり、その償還が将来の財政運営を圧迫することは強く懸念されているということを感じております。また、個々の地方公共団体の財政状況についても、法人関係税を初めとして地方税収は低迷しております。そして、公債費等の義務的経費の増嵩等により、地方財政の硬直化が急速に進んでいると感じております。

 さらに、地方分権一括法が成立しまして、地方分権の推進が実行の段階を迎える中で、地方分権の推進については、二〇〇〇年の四月より地方分権一括法が施行されましたし、今や実行の段階を迎える中で、少子・高齢社会に向けた地域福祉施策の充実、生活関連社会資本の整備等の課題に対処していく必要があります。地方公共団体が担うべき役割と、その財政需要は、ますます増大するものと見込まれています。税財政を通じた中央政府のコントロールが温存される限り、分権自治は成り立ち得ないのであって、地方分権の推進に応じて、地方公共団体がより自主的・自立的な行財政運営を行えるようにするためには、地方公共団体の財政基盤を充実・強化していくことが極めて重要であり、まさに焦眉の急の課題であると言えますし、国会においても、そのことを追求しているところでございます。

 地方分権一括法では、地方税財源の充実確保について、附則の二百五十一条で、「経済情勢の推移等を勘案しつつ検討し、その結果に基づいて必要な措置を講ずる」とされておりますし、国会における附帯決議では、地方における歳出規模と地方税収との乖離を縮小する観点から、国、地方を通じる税体系のあり方について抜本的な検討を行うこととされてきているにもかかわらず、一年任期が延長された地方分権推進委員会は、いまだに具体的な提起を行うことができないでいるという現状であります。

 こうした国の厳しい現状の中にあって、地方分権の名のもとに地方自治体への財政負担を強いているということは言うまでもありません。私どもは、こうした認識の上に立ちながら、本市の財政状況についても、大変厳しい現状であることは認識をしております。特に、景気の低迷や減税の影響により、個人市民税が前年度を下回ることから、前年度比一・七%の減、きのうもはっきりとその内容を示されてまいりましたが、利子割交付金の増などによって、何とか財源確保ができるという極めて厳しい状況であるということは、きのうからの本会議の答弁で認識をさせていただいたところであります。

 こうした状況を踏まえて、じゃあ歳出をどう抑えていくのか。この中では、市長提案の中では、新規事業の抑制、既存事業の見直し等が挙げられております。例えば、私どもが気になるのは、既存事業の見直しをどのような視点で何をどう見直していくのか、あるいは職員の能力を最大に生かした自主設計の推進を図るということもうたわれておりますが、そのことによってどのようなメリットがあるのか、財源にどれだけ反映されていくのか等々、大変細かな内容でもありますが、いわゆる効率的な行政システムの確立を目指すと言われているその内容が、いま一つ明確でないというふうに考えております。効率的な行政システムの確立というその内容と財政運営について、どのように考えておられるかを市長にお尋ねいたします。

 第二点目は、保健所事業についてでありますが、中核市移行に伴いまして、保健所の開設に係る施策、整備等の予算計上が打ち出されております。中核市の意義としまして、これまでも委員会の中で議論はされてきているわけですが、市民生活に関係の深い福祉、保健衛生、都市計画、環境保全など幅広い分野で事務権限が拡充され、市民に身近な行政分野での細かな施策の展開が、これまで以上に可能となると、まずされております。特に、保健所については、現在も県の保健所と市において分担しながら取り組んでおられることは認識しておりますし、各種の保健サービスが中核市の事務として一元化することによりまして、これまで以上に効率的で総合的な施策の展開が可能になる。今、県保健所と分担しております市の保健所の任務の中では、対人保健サービスということで、いわゆる母子保健サービスと老人保健サービスということで、本当にきめ細やかなサービスが提供されているということを私どもも認識をしております。そして、一定の評価もしております。

 ところが、とりわけ母子保健のサービスの枠の中を見ていきますと、乳幼児の保健事業については、きめ細かく重点が置かれて取り組まれているわけですが、就学直前、いわゆる五、六歳、そして小学校へ入学してから十八歳未満の子供たちを対象とした事業については弱いといいますか、事業のほとんどが見当たらない状況であります。それは、これまで、この児童を対象とした相談事業については、県の児童相談所の管轄として取り扱われてきたものであるからだろうと思います。中核市に移行されましても、児童相談所は県の所管として残りますから、大変難しい相談事業になるかとは思いますが、保健所事業の中に、ぜひ現在の母子保健事業に上乗せして、十八歳までの子供たちの相談事業の窓口を設置していただきたいと考えております。

 現在、奈良市では、児童の問題は児童課で対応しておりますが、いわゆるいじめ、不登校、虐待等も含めまして、子供たちの抱えている複雑な問題に対して相談したり、その後のケアをできる体制というものが、児童課では対応できかねないと思っております。そういった意味で、これは新しい発想になるかと思いますが、子供たちが健やかにはぐくまれ、生き生きと生活できるよう、心や体の成長、発達など、子供に関するいろいろな相談を受け、その子供にとって今何が一番大切かを専門的な立場からともに考え、解決を図ろうとする児童福祉の総合機関が必要であると考えます。イメージとしまして、その内容は、子供を育てる家庭環境に関する相談、二つ目に、子供の心や体に関する相談、三つ目に、子供の行動に関する相談、四つ目に、子供をより健やかに育てるための相談というふうにイメージづけられると思います。こういった四点の視点を踏まえながら、療育相談等も盛り込みながら、保健所を新しく建設されるときには、児童福祉・教育の総合センターをイメージしていただきながら建物に取りかかっていただくのが一番ベストでございます。ところが、それまでは大変時間もかかりますので、当面、現在の保健所を使用するということでもありますから、現在の保健所では手狭であるとは考えるのですが、児童福祉にかかわる相談窓口を設置できるように準備期間の間に盛り込んでいただきたい、十四年度のプランに組み入れていただきたいと考えておりますが、いかがでしょうか。

 三点目に、我が党は、従来より、積水の移転が予定されておりました中ノ川地区の市有地について、移転ができないということが決定した時点で、あの中ノ川周辺の自然を生かしながら市民が心から憩える、子供たちが伸び伸びと過ごせる、そういった市民の憩いの森をイメージしながら、そういう場所を建設していただきたいという要望を上げてまいりました。そういった意味で、今回の予算計上の中には、こうした意向を受けながら実施計画が計上されております。その市民憩いの森の基本構想及び進捗状況についてお示し願いたいと思います。

 四点目が、男女共同参画社会条例制定についてであります。世界的な女性差別撤廃運動の流れと、我が国では、日本国憲法ですべての個人の平等がうたわれているにもかかわらず、いまだにジェンダーの視点の欠けた習慣や風習、社会システムが根強く存在し、実質的な平等となり得ていないということの実態を受けて、一昨年六月に、国において男女共同参画社会基本法が制定をされました。私は、昨年の九月議会にも、この質問をさせていただいたところでありますが、その後、急速に県における条例制定の動きが始まりました。県は、男女共同参画推進の条例案づくりに着手し、条例案の方針などを検討する委員会を設置しております。こうした時代の流れの中で、本奈良市においても、女性行動計画の実効性を高め充実させるためにも、奈良市の条例制定が不可欠であると考えますが、いかがでしょうか。

 五点目が、同和問題についてであります。私は、この間、同和問題の質問を議会のたびに幾度か取り上げさせていただきましたが、奈良市の重点施策の第一として、「人権の尊重、文化の創造、教育の充実を進めるまちづくり」というところで、人権が尊重され、安心して生き生き暮らすことができる社会を築いていくことは、まちづくりの基本であるというふうにうたわれております。中でも、同和問題を人権にかかわるあらゆる問題の重要な柱としてとらえていること、また、残された課題の解決に向けて積極的に取り組んでいこうとする決意に、心より敬意を表しております。

 そこで、市長の提案説明にもございましたが、平成十三年度が特別措置法の最終年度に当たり、現在、その適用を受けて推進されております住環境整備事業や環境改善事業等は期限内にやり切るという方針でありますし、そうした事業推進については高く評価をしております。既に一般対策に移行された事業についても、今までの事業成果を損なうことのないように、また、その成果を発展させるために、必要な事業は一般対策でもって引き続き施策推進を図っていくという決意も述べられているところでございます。

 そこで、これまでに行ってきた事業もあわせまして、十三年度は仕上げの時期というふうに言われておりますが、まちづくりが進んできたとはいえ、コミュニティーの豊かなまちづくりという視点から見ますと、これまで同和対策事業が果たしてきた成果と残された課題について、きっちりと整理をしていく時期に来ていると思います。昨年度も総括をしていただきたいというふうに提案はしてきたわけでありますが、具体的に、残された課題をどう一般対策でもって引き継いでいけるのかどうかは、実態調査をする必要があると考えております。町のあちこちにぽつぽつと穴のあいたように放置されている土地や公園、そういったものも含めまして、もう一度点検をしていく必要があるし、いわゆる高齢化社会の中で、特に同和地区の中では高齢化が進んでおります。一人で暮らしているお年寄りも含めながら、地域の共同体をどう組織していくのかということが大変大きな課題であるかと思いますし、そういったまちづくり、人づくりの視点に立った実態調査を実施していただきたいというふうに考えておりますが、いかがでしょうか。

 六点目が、改良住宅とコミュニティ住宅についてであります。これは同和問題と引き続き、同和地区にある住宅のことでありますが、同和地区において、一九六〇年代の初頭から公営住宅の建設、住宅地区改良事業、小集落地区改良事業等の住環境整備のための施策が実施され、社会的、経済的な低位性のために、劣悪な状況に置かれていた住環境を是正する事業が行われてきたわけであります。この種の事業が開始されてから、県下では四十年近い年月が経過をしております。今日、その成果が評価される一方で、さまざまな問題も指摘をされております。奈良県においては、一九六八年、昭和四十三年から改良住宅の建設が始まり、その法的根拠は住宅地区改良法であります。あわせてコミュニティについては、地対財特法の時代に入ってからでありますが、一九九四年、平成六年にコミュニティ住宅、とりわけ同和地区に建設されているものを私自身は指しておりますが、密集住宅市街地整備促進事業制度であり、それに基づいて施行されております。いずれにしましても、部落差別の解消を目的として、この二つの制度を使って、地区住民から土地や田や居住権の提供を受けて建設をされたものであります。だからこそ同和対策として家賃も、一律低額で、入居基準も地区住民と話し合いによって弾力的に運営をされてまいりました。ところが、公営住宅の家賃改定に伴って、改良住宅、コミュニティ住宅の家賃についても、家賃検討委員会でただいま検討されているところであります。私は、家賃検討委員会の意見は十分尊重しておりますし、していくべきであると考えております。実際、検討委員会の中では、当事者の皆さんも含まれまして慎重審議されておりますし、熱心な議論がなされてきております。家賃検討委員会の委員長の意見書では、改良住宅やコミュニティ住宅については、その趣旨や経過が公営住宅と異なることもあり、急いで結論を出すべきではないという文章で意見書に述べられております。先日の企画建設委員会で、私は建設部長にこの種の質問をしましたところ、市としては平成十三年度中に一定の方針を示したいという答えでありました。それに対して、私は、もう一度検討委員会の意見を尊重すべきであるというふうに申し上げましたし、このことについて市長に家賃検討委員会の趣旨を十分尊重していただくべく考えていただきたいと思っておりますので、市長のお考えをお示し願いたいと思います。

 最後に、人権教育の推進についてということで取り上げさせていただいております。きのうからの質問の中でも、子供たちのいじめの問題がとりわけ深刻な状況であるというお話がされておりました。全国的に子供のいじめの問題は、極めて人権にかかわる重要な問題であると考えられているにもかかわらず、後を絶たない状況にあります。一月に入ってから新聞で取り上げられておりますように、我が奈良市の中学校においても、考えられないようないじめの問題が発覚をしております。このことについては、非常に、地元の学校の皆さんも、保護者の皆さんも、地域の皆さんも非常に真剣に悩んでおられることと察しておりますし、私は、このことについて直接意見を申し上げることはいたしません。ただ、こういった奈良市の子供たちの状況も含みながら、これまでの人権教育のあり方について、教育長にいま一度振り返っていただきたいと思いますし、認識をしていただきたいと思っている点を四点質問させていただきます。

 人権教育というのは、今いじめの問題で人権の問題、大きくクローズアップされておりますが、いわゆるこれまでに同和教育運動の中で、被差別部落の子供たちが就学をできない、学校に行けない状況から出発して、四十年間の取り組みとして同和教育運動が展開をされてまいりました。その教育運動の中で主たる取り組みとして、学校に来ない子供たちのその背景に親の生活や地域の生活実態があるということで、学校の先生方は、地域に足を運びながら、家庭に足を運びながら、今言われるところの地域との連携ということを目指して、既に四十数年前からその活動を展開してきているところであります。私は、私自身も同和地区の出身でありますから、その校区で行われてきたことをつぶさに見てきましたし、取り組んでもまいりましたが、いわゆる同和地区を含む中学校の子供たち、荒れていた時代もあります。非常に学校の先生方を困らせてきた時代もあります。ところが、そういった子供たちを真っ正面から受けとめながら、子供一人一人にかかわり、家庭に足を運び、今申しましたように、子供を大事にしていく取り組みを強めていくということから、同和教育の発展は子供の人権を守り育てる教育であるというふうに今日まで引き継がれてきたというふうに考えております。こういった視点に立ちましたとき、教育長は、これまでの人権教育の取り組みをどのように評価されているのでしょうか。

 二点目、これまで先進的に取り組んできたところから学ぶという意味でも、人権教育モデル校、これは、これまでの同和教育モデル校が看板を変えまして、文部科学省から指定されて人権教育モデル校になっているわけですが、その人権教育モデル校の実践をどのように広げていこうとお考えでしょうか。

 三点目、「人権教育のための国連十年」奈良市行動計画を具現化した人権教育推進計画に基づくところの教育実施をどのように取り組んでいかれるかをお示し願います。

 四点目、そういった数々のことを含めながら、何としましても、校長先生のリーダーシップが必要であると考えます。校長先生のリーダーシップを高めるための取り組みをどのようにお考えになるかをお示し願いたいと思います。

 これで私の一問目を終わらせていただきます。



○議長(山本清君) 市長。

   (市長 大川靖則君 登壇)



◎市長(大川靖則君) 二十一番岡田議員の御質問にお答えをさせていただきます。

 行政の効率化と財政運営についてということでございます。行政改革につきましては、昨年六月、行政改革大綱の見直しを行い、改訂版を策定したところでもございます。この中で、事務事業の見直し、組織・機構の再編等八項目にわたって推進事項を設定いたしてまいりました。その具体的な方策は、現在、数値目標を含め、来年度に向けて実施計画を策定すべく急いでいるところでもございます。今後とも、行革大綱改訂版にうたわれている、行政効率を考え、一層の事務事業の整理、合理化を図るという観点に立って、実施計画の策定を含めて、一層の行政の効率化を図ってまいりたいと存じております。

 なお、平成十三年度の財政運営に当たりましては、大変厳しい財政状況ではございますが、まず財源の根幹となります市税等の自主財源の確保について、一層の収納を図ってまいりたいと思っております。また、執行面におきましても、非常にささいなことではございますけれども、職員一人一人が発想の転換やコスト意識の徹底を図る、この姿勢が大事であると思います。したがって、創意工夫を凝らした行政改革の推進に全庁挙げて取り組みを図り、計画的に効率的な財政運営に一層努めてまいる所存でございます。

 次に、保健所事業についてでございますが、児童相談の総合窓口ということでございます。これにつきましては、奈良市第三次総合計画の中で、地域の特性及び社会福祉施設等の関連施設との有機的な連携に配慮した保健所等建設計画を考えております。したがって、今後、県中央児童相談所を初めとする関係機関とも協議を重ねて、前向きに、そうした総合的な窓口の設置に取り組んでまいりたいと思っております。

 次に、市民憩いの森についてでございますが、これは仮称でございます。その整備につきましては、庁内に仮称市民憩いの森計画策定委員会を設けて検討を進めているところでございます。具体的には、まだ決まっておりませんが、緑の多い周辺の自然環境を生かした、市民が家族で憩えるような施設を建設いたしたいと考えております。また、憩いの森の活用について、職員からアイデアの募集も行ったところで、現在三十六件の提案も寄せられております。今後、早急にこれらの意見を整理して、来年度の実施計画に反映させてまいりたいと思っております。

 また、積水化学との覚書に基づいて、ハーブ園などで用地買収を含めて参画いただくことになっております。建設及び管理運営に要する経費の一部として、六億三千三百万円の寄附をいただくことになっており、この寄附金を有効に活用するため、本議会に奈良市民憩いの森整備事業基金条例を提案させていただいているところでございます。

 次に、男女共同参画社会条例の制定について、どのように考えているかということでございます。男女共同参画社会の実現を目指した奈良市男女共同参画計画を本年度に策定したところでございまして、平成十三年度より、この計画に沿って、さまざまな施策を推進してまいります。御質問の男女共同参画社会条例の制定につきましては、奈良県が平成十三年度中の制定を目指して検討されておりますので、奈良市といたしましては、県との整合性を図りながら、平成十四年度をめどに制定できるように努めてまいります。

 次に、同和対策から一般対策への移行についてということでございます。御指摘のように、十三年度は仕上げの年ということでもございます。したがって、御質問ございました、残された課題の実態調査についても、これは必要と思っておりますので、その面について十分検討しながら進めてまいりたいと思っております。

 次に、改良住宅、コミュニティ住宅の家賃等についてでございますが、御承知のとおり、公営住宅は、法改正によって新家賃制度を平成十年の四月より導入させていただいたところでございます。そうした背景から、改良住宅、コミュニティ住宅の家賃のあり方を奈良市家賃検討委員会に諮問させていただいております。この委員会では、これら事業の趣旨及び目的を十分把握し、認識した上で、社会的妥当性のある適正家賃のあり方について、引き続き来年度も慎重に審議を重ねていただく予定でございます。したがいまして、この検討委員会の意見を十分に尊重させていただきたいと存じております。

 以上でございます。



○議長(山本清君) 教育長。



◎教育長(冷水毅君) お答えをいたします。

 人権教育推進計画に基づいた学校での人権教育について、四項目にわたっての御質問でございますが、まとめてお答えをいたしたいと思います。

 学校での人権教育につきましては、一人一人の児童・生徒が権利の主体であることを基本に据え、学校におけるあらゆる教育活動を通して、自他の人権についての理解を深めさせるとともに、それを具体的な行動へとつなぐことができる力を育てることが大切であると考えております。

 本市の学校教育においては、人権教育推進計画に基づき、地域や児童の実態を踏まえ、教育内容や手法に工夫を加えながら、例えば同和問題、障害者問題、外国人問題等につきまして、交流等の活動を通して身近な問題として考えさせる人権総合学習や特別活動等の人権教育に関するさまざまな取り組みがなされております。そのような教育実践の中には、人間の生き方、あり方を考えさせるような多くのすぐれた実践例があると考えております。すぐれた教育実践につきましては、教員研修等の機会を通して情報交換を図るとともに、内容の深化、充実に努めてまいりたいと考えております。また、このような観点に立って、各学校・園において、校長のリーダーシップのもと、人権教育の充実に努めてまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(山本清君) 二十一番岡田君。



◆二十一番(岡田佐代子君) 二問目は自席よりさせていただきます。

 ただいま私の質問に対して御答弁いただきまして、再質問も含めまして、もう一度整理をさせていただきたいと思います。通告の反対の方から参らせていただきまして、ただいま教育長から御答弁をいただいた内容で、大変まとめてコンパクトにお答えをいただいたわけでございますが、私の質問が非常に具体的に、わかりやすくしたつもりなんですが、再質問をいたします。

 教育長、今お答えいただいたその視点に立って、これまでに人権教育を取り組んできたとこ、学校も先進校もあるというふうにお答えいただいてるわけですが、そうした人権教育の取り組みを教育長自身はどのように評価されていますか、一点。

 それから、先ほども言いました人権教育モデル校の実践ですね、教員研修で広めていくというふうにお答えなんですが、もう少し具体的に、例えば教育長自身は、人権教育モデル校がどのような取り組みをしているか御存じだと思うんですが、一点、教育長が非常に感銘される取り組みを挙げていただきましたら、わかりやすいと思います。人権教育の取り組みを、先進的な取り組みを一つここで挙げていただきたいと思います。二点目です。その二点について、再質問をさせていただきたいと思います。

 それから、いわゆるいじめの問題が一月に新聞で取り上げられてから、奈良市の教育委員会の方でも、いろいろ指導センターを中心にしながらですね、ビラを出されたり、市民だよりの今月号にも大変大きく取り上げられていましたね。ですから、これは、いじめの問題をこのまま放置してはいけないんだと、教育委員会が一丸となって取り組みをしなければいけないんだと、こういう姿勢については非常によく感じておりますが、問題は、事は具体的にですね、具体的に、人権と言うけれども、子供一人一人を大事にする教育のあり方を学校現場でどのように行われているか、また行われ方ですね、こういう実践が必要ですよという、こういうことをもっともっと奈良市全域の学校に知らせていくのが教育委員会の役目であるかと思います。そこで、私はしつこいように、今二点にわたって教育長に確認をさせていただいてるとこでありますので、それについての御答弁をお願いいたします。



○議長(山本清君) 教育長。



◎教育長(冷水毅君) お答えをいたします。

 一番目の御質問でございますが、足で稼ぐ同和教育と言われるように、部落差別の現実から学ぶことを中心に同和教育の営みがなされておりました。このことの成果を損なわないように、これからの人権教育へと発展させていかなければならないと考えております。また、私が感銘を受けておりますのは、同和教育のための加配教員が、地区の中に入って、子供たちと隣保館活動及び子供会活動を中心となってやっておられるということに頭が下がる思いをいたしております。それから、三番目は、いじめは人権侵害である、重要な人権侵害であるというような認識をしておりますので、子供に寄り添う、子供がどのように考えているか、毎日子供の状態をじっくりと見られる、このような先生を育てていきたいというように考えております。



○議長(山本清君) 二十一番岡田君。



◆二十一番(岡田佐代子君) ありがとうございました。教育長との答弁が私も初めてなものですので、いま一度質問をさせていただいたところでございます。

 教育長御答弁いただきましたように、いじめの問題は深刻な人権侵害でございます。それで、私は、もう三問目で終わりになりますので、私の所見なども申し上げたいと思っておりますけれども、私自身の子供が、同和校、五〇%同和地区の子供たちを含む学校に通っております。そこでは、五〇%ですから、これまで同和対策のときから同和教育推進校としての位置づけをしてこられました。この四十年間の実践の成果とも言えると思いますが、今学校の中では、一人一人の子供たちが生き生きと表現できる、自分の気持ちを言えるという取り組みが進められております。私自身も子供の姿を通して、親として、大人として、はっとさせられることがよくあります。大人の側の方が間違った意識や考え方を持っていることが多いということであります。お母さん、そんなことを言ったらおかしいでということを、子供の方から指摘されることがたくさんあります。それは、自分の子供だけじゃなくて、子供が学校の中で育っているということが明らかに反映されているなと感じているとこです。

 自分の子供のことはいいんですけれども、せんだって学校公開授業がありました。これは、文部科学省が示しているところの地域に開かれた学校ということで、総合学習も受けながら、これから各学校が地域と連携して学校教育をどうつくり上げていくかということで、非常に手本になる授業だというふうに感じております。それをやっている学校が現にあるわけなんですね。その公開授業の中で、柱はバリアフリー、障害者の問題を三年生が取り上げる、二年生は外国人の問題、アジアの外国の人との交流、国際化を取り上げる、一年生は地域のお年寄りとの交流を取り上げて、実際にその方々から遊びや言葉や、そして生活の仕方などを伝えていただきながら、学校でそのことを取り入れた公開授業が展開されております。その中で、何よりも子供が育っているという姿を、私は目の当たりに見てきたわけであります。子供が育つというのは、生き生きと授業に参加し、生き生きと活動し、生き生きと表現しということであると思います。それは、もちろん同和地区の子供たちだけではなくて、そこには地区外の子供たちもたくさんいるわけですから、同和地区であれ、地区外の子供であれ、すべての子供が参加しているということになると思います。私は、こういった授業展開を学びながら、地区を含まない、全く地区を含まない学校であってもですね、より家庭環境にしんどい、あるいは重い生活を背負っている、しんどい実態のある子供に寄り添った教育を展開してきたときには、本当に子供の中に優しさが生まれるのではないかというふうに実感しているところでございます。

 ですから、もう一度申し上げますが、同和教育は、特別に地区の子供たちに何かをしてあげるという教育ではないということを、ここで声を大にして言いたいなと思っております。それが、二十一世紀、人権の世紀として、今本当に深刻な状況を抱えている子供たちに、この手法、この教育手法を学んでいただきたい。私は安心して学校に子供をやっているわけです。でも一方で、同じ奈良市の小・中学校でありながら、学校に行くのを不安な状況に追いやられている親と子があるとしたならば、教育委員会の責務として、この他方でやられている教育を、もっともっと拡充していくということを考えていただきたいというふうに思います。

 まとめとしまして、教育長がお答えいただきました人権教育推進計画に基づくところの実践については、今申し上げました同和教育の実践から深く学ぶということを柱にしていただきたいということを要望しておきたいと思います。

 それから、これは、その他もう要望になると思いますが、三問目ですので、私は、行政の効率化という点で市長にお答えをいただきました最後のところで、大変厳しい財政状況の中で、職員一人一人が発想の転換やコスト意識の徹底を図って、創意と工夫を凝らした行政改革を図っていきたいと、この決意が大変重要なポイントであると思います。適材適所で職員が能力を伸ばしながら、自分がやった仕事、やりたい仕事に意欲を燃やしていくと、このことが大変重要なポイントであると思いますので、大変心配しております職員の削減であったり、あるいは給料カットであったりというふうに、意欲をそぐような方へ方へ悪循環をしていかないでいただきたい。まずは、職員のやる気をどう育てるかというところに重点を置いていただいて、効率的な行政改革を図っていただくことを強く要望しておきたいと思います。

 それから、保健所事業については、私が申し上げました視点は大変目新しいといいますか、苦肉の策の提案でございますが、いわゆる京都市のように、保健所事業だけではなく児童相談所事業が市で行えるようになっておりましたら、これは非常に簡単な施策と言えるんですけれども、奈良市の中核市の構想については、児童相談所はまだ県に残ったままでありますから、非常に苦肉の策だけれども、先ほど申しましたように、十八歳未満までの子供たちの、本当にキレるやら荒れる、あるいはいじめの問題、大変重要な課題がありますので、ぜひともその窓口を検討していただきたいと思います。あわせて要望をしておきます。

 それから、仮称市民憩いの森については、答弁いただきましたので、今後積極的に計画が進みますことを願っております。

 そして最後に、これも要望になるかと思うんですけれども、人権教育の国連十年について、先ほど教育委員会の教育長に質問をさせていただいたところでありますが、その具現化した人権教育推進計画に基づきまして、新たな教育啓発手法というのが進められようとしております。そして、昨年十二月に施行されました人権教育及び人権啓発の推進に関する法律の趣旨のもとに、人権啓発のありようについて、今何が必要かということが求められているというふうに考えております。先ほど私は、学校についてはモデル校という形で文部科学省から指定がされている学校があるわけでございますが、この啓発事業をもっともっとスムーズに進めていく、あるいは市民の皆さんにもっと知っていただくという点もあわせまして、啓発、人権文化のモデル地区を指定する方向を考えていただけないかなというふうに思っております。これについては、どこというふうには申し上げておりませんけれども、既に隣保館を中心にしながらいろいろな啓発事業が進められてきておりますし、啓発センターと連動しながら、その事業が展開されているけれども、まだまだ市民の皆さんには広がっていないのではないかという懸念を持っております。そこで、人権モデル地区を指定していただく事業を考えていただきたい。

 せんだって、先週の日曜日に、横井の児童館だったと思いますけれども、テレビ、奈良放送で取り上げられておりました子供会大会に、横井の地区は同和地区ではありますけれども、子供会大会には都南中学校のすべての地区から子供たちや保護者の皆さんが参加するという一大事業が展開されまして、今や児童館を通して、地区の子供たち、地区外の子供たち、そして保護者の皆さんが、本当に楽しく交流を進めている姿が奈良放送で放映されておりました。このようなところが具体的に挙げられてきておりますので、そういったことを視野に入れながら、人権文化モデル地区ということで考えていただきたいと思います。

 最後に、地区改良事業については、市長が家賃検討委員会の意見を尊重するというふうにお答えいただけましたので、そのことを強く要望したいと思いますし、あわせて私は、これは家賃検討委員会での検討には上がらないと思っておりますけれども、先ほど申しました地区改良住宅やコミュニティ住宅の経過を踏まえましたときに、単に家賃を上げるだけでなく、家賃を検討するだけでなく、払い下げの方法をも考えていっていただきたいと思っておりますので、これは検討していただきたいということで要望にかえておきたいと思います。

 大変長くなりましたが、これで私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。



○議長(山本清君) 以上で代表質問は終わりました。

 引き続き、質疑並びに一般質問を行います。

 二十三番西本君。

  (二十三番 西本守直君 登壇)



◆二十三番(西本守直君) 西本です。私は、通告しております数点について、市長並びに関係理事者に質問をさせていただきます。よろしくお願いします。

 まず、中核市についてです。奈良市は、来年四月からの中核市移行を目指していますが、中核市になれば、保健所を持たなければなりませんし、県から二千三百件近い事務が移譲されてきます。これは、住民参加の可能性を広げて、市民の暮らしや健康を守る施策を拡充することができますが、しかし、この制度は、同時に市町村合併を促進をして、都道府県の空洞化に道を開くという面をあわせ持っています。また、既に中核市になった他市の例を見ますと、これを機会にして、福祉や教育などの独自の施策を悪い方に引き下げたり、職員の労働条件を改悪したりしている場合が多く見られます。このように、中核市になるということは、市長の行政姿勢が大きく問われることになります。多くの市民の皆さんも、中核市になると果たして何がよくなるのかと疑問を持っておられます。

 そこで、市長に質問させていただきます。まず第一に、中核市になるということは、権限の移譲だけでなく、住民の自治を確立して、環境とか福祉の面で国の制度を先取りして充実をさせ、市民の暮らしや福祉を向上させることができるし、また、それをしなければ中核市になる意味がないと思います。市長は、どういう姿勢で中核市移行を考えておられるのですか。

 第二は、財源の問題です。財源については、中核市になってふえる費用の負担は約二十二億円、一方、国からの交付金が三十億円近くふえると試算をされています。しかし、この交付税の算出根拠が不明確な上に、移行時の特別交付税は安定的な財源保障ではないと言われています。保健所設置に伴う財政負担も含めて、財政の見通しはどうなりますか。

 第三は、行財政改革です。高齢者の福祉施策の見直しなどを進めるという話も出ていますが、中核市移行を理由に、福祉や教育など市民サービスを切り捨てて、また、職員に過大な負担を押しつける形のリストラは、やるべきではないと考えますが、この点はいかがですか。

 二点目は、同和問題についてです。日本共産党は部落解放の課題に一貫して取り組んできましたし、私も部落差別は許してはならない、そういう思いで三十数年活動してきました。二十一世紀にまで、この問題を持ち越してはいけないと思います。同和対策については、一九九七年三月で地対財特法が失効して、国が法的措置を残すとした五年の期限も、あと一年で終了するというところに来ました。同和事業は、今までの同和地区住民自身の努力、国民の努力と時代の進行とも兼ね合って、部落内外の格差を基本的に是正をして、問題解決の基礎条件を終えつつあると思います。今、全国の多くの自治体では、同和行政の終結に向けて動いております。また、この一月二十六日、総務省が主催をした全国の都道府県企画担当課長会議でも、改めて特別対策を終了して一般対策で対応するようにと、徹底を図っています。

 そこで、市長にお聞きをします。奈良市は、早期に同和行政を終結させ、必要な施策は一般対策の中で対応すべきだと考えます。また、一般行政の中で同和を優先させるようなことがあってはならないと思いますが、この点はいかがですか。

 次に、教育長にお聞きします。同和教育も早期に終結させるべきだと考えますが、いかがですか。

 三点目は、子育て支援について、福祉部長にお聞きします。日本社会が子供を産み育てる力を失いつつあることは、大変大きな問題です。この問題の根本には、働くことと、子供を産み育てることとの矛盾が大きくなっているところにあると思います。もう一人子供が欲しいけど、子育てにお金がかかって産めない、また、働きたくても子供を預かってもらえない、本当に今大変な状態です。奈良市としても、こうした若い人たちの子育てを支援するために力を入れる必要があると思います。きょうは、その中でも、どうしてもこれだけはという点に絞って質問させていただきます。

 一点目は、学童保育についてですが、奈良市のバンビーホームは、子供たちの放課後の生活を安全に、しかもどの子にとっても心のよりどころとして大切な役割を果たしています。バンビーホームの先生に話を聞きますと、親に話せないこともバンビーで話をする、ここにいるときが一番自分を出してほっとしているようだというふうに言っておられます。子育てが大変だと言われている中で、バンビーは大きな役割を果たしています。国は、一九九八年からようやく法制化に踏み切りました。奈良市は、この点では早くから取り組んでこられました。その点は評価をさせていただきますが、今、このバンビーホームの施設が大変老朽化してきています。軽量鉄骨のプレハブづくりなんですが、建築後二十年以上たっているものが四施設、十五年以上ですと十八施設あります。天井がはがれかけているとか、雨の日はコンセントに雨水が伝ってくるというふうな話も聞いております。そこで、こうした老朽化した施設の建てかえを急ぐ必要があると思いますが、この点はどうですか。

 二点目は、保育所の待機児童の解消策です。昨日市長から答弁がありましたが、昨年の待機児童の動きを見ますと、四月の時点で三百五人、十月で四百十五人、今年の二月で四百九十五人とふえてきています。児童福祉法では、その二十四条で、保育に欠ける児童で保護者からの申し込みがあったときは、それらの児童を保育しなければならない、こういうふうになっています。伏見保育園などは、あと四人預かったら一二五%になります。過密保育園は本当に余裕がなくて、一時廊下で食事をとっていたというふうな保育園もありましたし、リズム室で昼寝をするなど大変なことです。同じように絵をかいていても、幼稚園の子供と比べて落ちつきが見られない、こんな話も聞きます。二月現在の待機児童は四百九十四人ということですが、一方、円滑化対策ということで、定員オーバーで預かっている子供は四百二十二人もいます。これを両方合わせますと九百人を超えます。本当に大変なことになっています。定員の一二五%まで預かるというのは、本当に例外として考えなければいけないというふうに思います。保育所の定員は、先生に聞きますと、百五十人ぐらいが理想やというふうにも言われています。奈良市は、定員二百人以上の保育園は五つありますが、これも全国的に見たら珍しいそうです。そこで、奈良市として、四月時点で、この待機児童が何名解消されるのか、また今後の解消策をどう考えておられるのか、もっと積極的な取り組みが必要ではないかと思うのですが、どうですか。

 三点目は、保育園の看護婦さんの配置についてです。私がこの前にかかわった子供さんの場合は、体が悪くて看護婦さんのおられる保育所をと、保育の担当課の皆さんにもいろいろ心配をいただいて、幸い職場に近い保育園に預かっていただくことができました。この問題も大変切実な課題だと思います。そこで、すべての保育園に看護婦さんを配置すべきだと思いますが、この点はどうでしょうか。

 四点目は、乳幼児の医療費についてです。一九九九年度以降、市町村段階でのこの乳幼児医療費の助成制度の拡充が進んでいます。その結果、都道府県段階での助成制度の改善が進んで、対象年齢を就学前まで引き上げているのは五県になっています。県下では、生駒市は、入院で就学前、通院で三歳未満が所得制限なし、平群町は六歳まで所得制限なしでやっています。東京都は就学前まで無料にしています。また、岐阜県の笠松町、中学卒業まで、それに京都府の園部町では高校卒業まで拡大しています。また、窓口払いをなくしてほしいという要望もたくさん寄せられています。あるお母さんは、小さい子供を連れて、治ってから、また病院に行って、市役所に書類を出しに来ると、天気のいい日ばかりではないし、本当に大変ですというふうな話もしておられます。大分県の大分協会では、現物給付にした方が事務量が少なくなるということで、現物給付化を求める動きが出ているというふうにも聞いています。また、歯科については、乳歯が生えそろうのは三歳ごろで、それ以降手入れが悪いと虫歯ができやすい。乳幼児期の虫歯の管理は、その後の当然永久歯にも影響してきます。就学前までの口腔管理は特に大切です。二歳までの歯科の医療費助成ということですが、二歳までに歯医者にかかる子供さんは少ないと思います。

 そこで、お聞きしますが、乳幼児の医療費の無料制度を、所得制限を撤廃をして、現物給付で医科、歯科ともに小学校就学前まで適用するように改善すべきだと考えますが、この点についてお答えください。

 以上で第一問を終わります。



○議長(山本清君) 市長。

  (市長 大川靖則君 登壇)



◎市長(大川靖則君) 二十三番西本議員の御質問にお答えをさせていただきます。

 中核市移行についてでございます。住民の自治を確立し、市民の暮らしや福祉を向上させるという姿勢で中核市移行を考えているのかどうかと、こういうことでございます。私は、中核市になることによって、職員も、また市民の一人一人も自分たちのまちは中核市であると、そういう大きな意識を持っていただけるんじゃないかなと、そういうふうに思っております。また、その意識が強く持っていただくことによって、行政参画にも一層の意欲を高めていただけると。したがって、そうした市政の中で、市民福祉の向上に大きくつながっていくのではないかと、そういう意欲を燃やしているところでもございます。

 次に、中核市移行に係る財政の見通しということでございますが、御指摘のとおり、支出面においては約二十二、三億円で、そして収入面においては、他都市の状況から見てみますと、大体三十億円程度の交付が見込まれているというようなことでもございます。したがって、この交付税措置については、現時点では、引き続いて強く求めるような方策を考えているところでもございます。全国の中核市で組織する中核市連絡会では、税財源の移譲等について、国への要請活動も取り組んでおりますので、奈良市といたしましても、中核市移行後は、これらの活動に積極的に参画をしてまいりたいと思っております。

 次に、中核市移行を理由に、市民サービスの切り捨てや、職員に過大な負担を押しつけるリストラは、やるべきではないということ、これは最初に申し上げましたように、そういう切り捨てとか削減するとかいうことやなく、大きな意欲を持って、中核市という誇りを高きにして、行政、市政に臨んでいけるものと、そのように思っております。

 次に、同和行政の、法失効後の同和行政についてということでございますが、先ほど岡田議員にもお答えをさせていただきましたように、いよいよ終結になってまいりました。したがって、残事業については、拍車をかけて完成に進めてまいりたいと思っております。また、先ほども申し上げましたように、何が残されているかという課題等についても、実態調査もする必要があると思っております。もちろん一般対策に変わっていくのでありますが、一般対策に変わりますと、特別優先ということじゃなく、平等であります。しかし、その実態について、よく把握をして、事業の実施等に努めてまいりたいと思っております。

 以上でございます。



○議長(山本清君) 教育長。



◎教育長(冷水毅君) お答えいたします。

 同和教育を早期に終結をということでございますが、これまで、同和教育の取り組みは、同和地区児童・生徒の教育権の保障をし、すべての子供たちの自己実現を図る教育へと、その教育内容や指導方法を整えてまいりました。さらには、その取り組みは、同和問題を初めさまざまな人権問題の解決に向けた学習活動や教育内容の創造を図る不易の教育として推進してまいりました。今後の同和教育のあり方につきましては、人権教育の重要な柱として、人権文化を創造するため、さまざまな人権問題と相互に結合させながら、「人権教育のための国連十年」奈良市行動計画を具体化した人権教育推進計画に基づき、体系的、計画的に推進してまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(山本清君) 福祉部長。



◎福祉部長(前田憲一郎君) お答えさせていただきます。

 四点お尋ねをいただきました。まず、学童保育所の施設整備でございます。十二年度は、老朽化いたしました飛鳥小学校内に飛鳥バンビーホームを移転新築、そして帯解校区に新たに帯解バンビーホームの新設を図り、十三年度は三十八カ所で運営をさせていただきます。今後の改築を含む施設の整備でございますが、十三年度、平城バンビーホームの増改築事業を予定いたしており、さらに今後、建設年度やら、あるいは緊急性を十分考慮いたしまして整備を図ってまいりたいと、このように考えております。

 それから次に、保育所の待機児童の解消でございます。平成十三年二月現在、保育所待機児童数は四百九十四名でございます。現在、四月入所に向けて事務作業を行っております。四月当初時点の待機児童数の御質問でございますが、現在のところ、こういう事務を進めておりますので、定かでございませんが、昨年は約二百名程度四月当初で解消をさせていただいております。十三年度の待機児童の解消策といたしましては、昨日市長が申し上げましたように、特に待機児童の多い地域での新設二園と増改築一園、これにより二百五十名の定員増を考えております。さらに、本年二月には、幼稚園の施設の共用化ということを初めとする待機児童の解消対策につきまして、福祉部と教育委員会の連絡協議会を設置し、精力的に協議を重ねてまいりたいと、このように思っております。

 それから、保育所への看護婦の配置でございます。現在、公立保育園の十七園におきまして、八名の看護婦を配置し、定期的に園児の健康状態の把握と管理に巡回し、健康と安全の保持に努めております。特に保育園では、生後五十七日目から就学前までの児童が入所しており、看護婦の配置は、日常の保育ではもちろんのこと、その専門性から、保護者からの信頼関係の上で、疾病等への抵抗力の弱い乳児や、健常な児童の中に障害児を受け入れるなど、保育園の果たす役割は大きいものと思っております。今後さらに入所児童が増加する中、乳幼児の健康な発育、発展を支援するため、関係部局と協議してまいりたいと、このように考えております。

 最後に、乳幼児医療費の所得制限撤廃、就学前までの年齢の引き上げ、現物給付による助成についての御質問をいただいております。御承知のとおり、乳幼児医療につきましては、県制度よりさらに拡大して、現在対応させていただいております。ゼロ歳、いわゆる乳児医療につきましては所得制限を撤廃し、一歳から二歳の幼児医療につきましては所得制限を緩和して、あわせて一部負担金を導入せずに実施しているところです。所得制限を撤廃し、医科・歯科の助成を就学前まで年齢を引き上げますと、ゼロ歳から六歳児までの約二万四千人が対象になるということで、医療費の助成額が約七億八百万円と見込まれます。十二年度の予算額に比べますと、市一般財源で約四億四千九百万円の支出増となると、こういう状況でございます。こういったことから、大幅な財政負担が生じてまいりますし、また、こういった制度を安定させて継続するためにも、今後も現行制度で対応してまいりたいと、このように考えております。

 それから、現物給付につきましては、御存じのように奈良県の制度が基本になっておりますので、奈良県の福祉医療検討委員会の動向を見守りながら対応してまいりたいと、このように考えております。なお、県外の健康保険の加入者については、現物給付ではなく償還払いとなっておりますが、保険点数の入った領収書さえあれば、医療機関の証明がなくても医療費助成の請求を受け付けさせていただいているような状況でございます。

 以上でございます。



○議長(山本清君) 二十三番西本君。



◆二十三番(西本守直君) 二問目は、この席から出させていただきます。

 まず、中核市についてですが、誇りを持ってという答弁でした。本当に行政のむだを省く事務事業の見直し、また職員の皆さんの手による、本当に職場からの論議を積み重ねた改革、それに財政の再建計画も立てながら、民主的な改革にすべきだというふうに思います。また、中核市の移行については、市民や関係者の声をどう反映させていくのか、また、市民や市役所にとって、本当に急いで移行する必要があるのか、交付税の一部を今後起債で見るというふうなことにもなってきましたし、財政も本当に大丈夫か、大きな財政負担をしながら結局何がよくなったんかと、考えてみるとようわからんというふうなことでは困ると思います。先に中核市移行ありきということではなくて、引き続いて慎重な検討が必要ではないかというふうに思います。

 次に、同和問題について、もう一度教育長と民生部長に質問させていただきます。市長の答弁では、法失効後は同和優先をしないで一般対策で進めると、こういった答弁だったと思いますが、一月の二十六日に総務省が全国の企画担当課長を集めた会議で、人口の移動が激しい中で、同和地区、同和関係者を対象に限定した施策を続けるのは実務上困難だというふうなことを言っております。また、単独事業も、さらに見直すようにというふうなことも言ってます。

 そこで、最初に教育長にもう一度お尋ねしますが、同和を理由とした加配の教職員は廃止をして、すべての学校を対象に実情に即した教職員の加配を行うべきだと思います。同時に、同和教育研究委託料、同和教育補充学級運営委託料と、こういった同和に関する各種の事業委託も廃止すべきだと思いますが、この点はいかがですか。

 次に、民生部長にお聞きしたいんですが、個人給付的事業は、奈良市は県下の自治体の中でも事業項目が最も多く、予算規模も二億円近い予算になっています。個人給付的事業については、県の同和対策協議会が、九七年に原則的に廃止をするという方向を打ち出しておりますし、県下でも平群町では、この全事業の終了の時期まで明確にしておりますし、御所市も全事業終結に向けて動いております。市民税の減税などは、奈良市と生駒市、それから吉野町しかやっておりません。全市的に見れば、生活保護ぎりぎりの苦しい生活をされている人もたくさんおられます。こうした優遇施策は、逆に部落差別を温存させることになるんではないかとも思います。また、部落解放同盟奈良支部協議会への補助金も二千五百万円計上されております。

 そこで、お尋ねしますが、奈良市は、同和行政を終結すれば、当然個人給付的事業、その他同和優先の施策はすべて廃止すべきだと思いますが、いつまでに廃止をされるのですか。また、同和関係の運動や事業への補助金は打ち切ること、特定の運動団体への補助金も打ち切るべきだと思いますが、この点はどうですか。

 最後に、同和啓発についてですが、奈良市は、市民の中にはまだ差別意識は残っていると、こういう認識ですが、意識変革の主体はあくまでも市民であって、人権問題についての理解も、基本的には市民の自主的な学習などを通じて、それを基礎に高められていくもので、行政としては、学習会とか講演会とか、また情報提供、そういった条件整備をするのが仕事だというふうに考えます。この啓発についてはどう考えられるのか、お答えいただきたいと思います。

 あと福祉部長から答弁いただきましたが、この点は私の主張だけさせていただきます。保育所の待機児童についてですが、先ほどの答弁では二百五十名ぐらいは解消できる、こういうことでしたが、これですと、大体半分ぐらいの解消ということにしかならないと思います。また、右京の四十名は、増築ということですので、十三年度の工事が済んでから四十名ということになってきますので、随分おくれてくるんではないかというふうに思います。あとは円滑化対策で若干ふやしていきたいと、こういうことですけども、これでは本当に過密状態を解消することにはならないというふうに思います。よそのあれを見ますと、相模原市では駅前保育所を整備する、また那覇市や横浜市でも、夜間保育所をつくるとか、民営保育所の増築などをして、待機児童を減らしているいうふうなこともやられています。奈良市は、待機児童の解消に本腰を入れていただきたいというふうに思います。

 それから、バンビーホームについては、施設の傷んだちょっとした修理なんかは、職員の方が直接出向いて修理をされているということも聞いていますが、建てかえとなりますと、そうはいきません。施設の建てかえを何とか急いでいただきたいというふうに思います。

 最後に、乳幼児の医療費については財政難、こういうことですけれども、子供たちは二十一世紀の奈良市を担う市民の宝です。財政難、よくわかりますけれども、そういう状況の中でも、子供と特にお年寄りについては、お金をかけていただきたいというふうに思いますし、歯科だけでもやるとか、年齢を引き上げるとか、少しずつでもこの点での改善をするべきではないかというふうに考えます。その点だけ主張させていただいて、二問を終わります。



○議長(山本清君) 教育長。



◎教育長(冷水毅君) お答えをいたします。

 同和を理由とした加配教職員は廃止し、市内すべての学校を対象に実情に即した加配教職員の配置をということでございますが、奈良市同和教育推進教員は、県教育委員会が配置する同和教育推進教員とともに、部落差別の現実に立ち、部落の完全解放を目指す教育を推進するため配置してまいりました。この間の市同和教育推進教員の営みは、同和地区児童・生徒と地区外児童・生徒の進学率や長期欠席率等の格差を一定縮めてまいりました。しかし、いまだ解決が図られていない低学力傾向の克服、さまざまな生活課題や教育課題を持つ当該校の子供たちの教育権の保障につながる課題も残されております。また、「人権教育のための国連十年」奈良市行動計画の目的に沿った人権教育を推進する上で、市同和教育推進教員の果たす役割は重要であると認識しております。したがいまして、その配置につきましては、県の動向を見据えつつ、一人一人の子供たちにとって、よりよい効果的な教育活動を進めることができるよう検討してまいりたいと考えております。

 次に、同和に関する委託事業は廃止すべきであるということでございますが、これまでの同和教育の推進は、奈良市同和教育推進についての指針の趣旨を踏まえ、人権尊重の精神を基盤に、豊かな人間性を備え、あすの奈良市の発展に努める市民の育成を目指し、同和教育を総合的、計画的に進めるため、各種の委託事業を進めております。しかし、依然として存在する高校・大学への進学率の格差、また差別落書きに見られる同和地区に対する根強い偏見が今なお克服されていない状況の中、二〇〇〇年に策定しました奈良市人権教育推進計画に基づき、部落差別を初めあらゆる差別のない社会の創造を目指し、今後も引き続き委託事業が必要であると考えております。

 以上でございます。



○議長(山本清君) 民生部長。



◎民生部長(笠原俊彦君) お答えを申し上げます。

 一点目の、法失効後における個人給付的事業の取り扱いについてでございますが、現在、奈良市同和対策協議会の提言や地域改善対策協議会の意見具申を尊重いたしますとともに、その見直し作業を進めておるところでございます。個人給付的事業は、その性質上、いつまでも継続することは新たな差別意識を生む原因となりやすい事業であり、今後におきましても、既に目的が達成された事業やニーズの乏しい事業、また給付的、援護的要素の強い事業につきましては廃止を、一方、奨励的、自立促進的事業につきましては、一般対策化を図っていく必要があると考えてございます。

 二点目についてでございますが、運動団体への補助金についてでございます。同和問題の解決に向けましては、各種の事業の推進により、一定の成果をおさめてまいりましたが、福祉、就労、教育等のソフト事業においては、なお課題が残されてございます。教育の向上、就労の安定、健全な生活習慣の確立等は、本人の意欲がなければその効果が望めず、行政の施策にあわせて、地区住民本人の自立に向けた意識の高揚が特に不可欠であると考えてございます。このため、隣保館等において地区住民の自立、自覚意識の向上に向けた事業の推進に努めてはおりますが、部落差別の解消に向けては、行政、教育、運動の連携が不可欠でございます。今後とも、差別の実態や運動団体の役割、公益性等を厳正に精査し対応してまいりたいと考えてございます。

 三点目の、今後の同和問題の啓発についてでございます。今日までの同和問題啓発の取り組みは、人権に関する市民意識調査の結果から見て、人権教育・啓発の機軸として、その成果を上げてきたところでございます。市民一人一人の人権が尊重される社会の実現を目指し、人権施策の指針として策定をいたしました「人権教育のための国連十年」奈良市行動計画や人権教育推進計画に基づき、既に体系的、計画的に取り組んでおりますが、昨年十二月に施行されました人権教育及び人権啓発の推進に関する法律の趣旨のもと、あらゆる差別の解消を目指した啓発活動をより一層推進してまいりたいと考えてございます。

 以上でございます。



○議長(山本清君) 二十三番西本君。



◆二十三番(西本守直君) 最後は主張だけさせていただきます。

 同和教育については、相変わらず進学率の格差などを言われておりますけれども、これも、地域によっても、年度によっても違っておりますし、住環境や生活実態に見られた格差は、既に多くの分野で解消されております。若干見られる多少の格差も、短絡的に部落差別の結果だと言えなくなってきているというふうに思います。今の答弁は納得できませんが、いずれにしましても、あと一年で期限が切れるわけです。市としての早期の対応を求めたいと思います。

 また、同和関係の補助金や個人給付事業、これは、継続すれば新たな差別意識を生む原因になるといった認識ですが、それですと、廃止の時期をやはり明確にしていただきたいというように思います。また、同和啓発は、あらゆる差別の解消を目指した取り組みとして進めると、そういったことですけれども、意識変革の問題は、さきにも言いましたが、行政とは別個の問題です。部落問題について、市民の間になお多少の問題が残っておっても、それは市民の自主的な学習活動の積み重ねを通じて高められるもので、行政が市民の意識をあれこれせんさく、評価する、内心に踏み込むと、そういうことは許されることではないというふうに思います。社会教育法では、意識改革にかかわる行政の役割は、国民の自主的な学習活動のために必要な環境を醸成することに限定されなければならないと、このようになっていると思います。また、昨年の十月三十一日の全国地域改善対策主管課長会議でも、ここの室長さんは、なお残る差別の感情、意識を行政による啓発だけで解消しようとすることは正しくない、こんなふうにも言っております。

 最後に、差別問題が重要な人権問題であることは言うまでもありませんけれども、しかし、それだけが人権問題ではないと思います。公害や老人問題、環境破壊、また働く人の過労死、こういった問題も基本的人権の問題でありますし、差別に劣らずに重要な人権問題であるということを申し上げておきます。奈良市として、一日も早く、この同和行政、同和教育を終結させることが必要だということを改めて主張させていただいて、私の質問を終わらせていただきます。どうもありがとうございました。



○議長(山本清君) 議事の都合により、暫時休憩いたします。

  午前十一時三十分 休憩

  午後二時三分 再開



○副議長(岡本志郎君) 議長所用のため、私かわって議長の職務を行います。よろしくお願いいたします。

 休憩前に引き続き、会議を開きます。

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○副議長(岡本志郎君) 質疑並びに一般質問を続行いたします。

 九番高橋君。

  (九番 高橋克己君 登壇)



◆九番(高橋克己君) 私は、通告しました数点について、関係理事者にお尋ねをいたします。

 市長は、提出議案説明の中で、環境保全につきましては、環境施策を総合的、計画的に推進するため策定いたしました環境基本計画の推進に努めてまいります、その施策として、アイドリング・ストップ対策としての観光バス乗務員等の休憩所を新年度は薬師寺駐車場に新設するとともに、市の事務及び事業に関する地球温暖化対策実行計画の策定にも取り組んでまいりますと述べておられます。また、本市では、既に地球温暖化の防止や貴重な文化遺産を守るためにアイドリング・ストップ条例が制定され、環境交通課ではアイドリング・ストップ二十万人宣言に取り組まれておられることに評価をいたしております。我が公明党奈良市議団も、環境の党として市民レベルとタイアップして、アイドリング・ストップ二十万人宣言の啓発をバックアップして現在取り組んでおります。地球温暖化とは、人間の活動が活発になるにつれて温室効果ガスが大気中に大量に放出され、地球全体の平均気温が上昇する現象のことであります。その要因は、すなわち二酸化炭素、メタン、亜酸化窒素、フロンなどが温室効果ガスと言われております。

 そこで、お尋ねします。本市は、新年度に地球温暖化対策実行計画策定に着手するとともに、市民や関係団体を巻き込んで環境施策推進協議会を立ち上げる方針を明らかにしておりますが、環境に優しい低公害車の導入をどのように考えておられるのか、お尋ねをいたします。

 次に、本市の文化振興事業の取り組みについてお尋ねをいたします。奈良市は、八資産群の世界遺産を有する歴史的・文化的風土に恵まれた国際文化観光都市であります。また、地方の時代にふさわしい奈良市独自の市民参加の文化振興を図るために、第三十四回建築業協会賞を受賞された奈良市写真美術館や、昨年文化勲章を受章された杉岡華邨氏の書道美術館など、他市に誇れる公共施設が整備されております。そこで、観光客や修学旅行生、市民に、より多くの人々に来館していただくために、どのような事業の取り組みを考えておられるのか、お尋ねをいたします。

 次に、本市の観光について二点お尋ねします。一点目は、近鉄奈良駅周辺の観光バス駐車場につきましてお尋ねいたします。市民も大変期待しております奈良を学ぶ施設として、近鉄奈良駅ビルに、なら奈良館が三月二十八日にいよいよオープンになります。市長は、なら奈良館の開設により、奈良観光の玄関口として、修学旅行生や観光客、さらには市民の方々にも文化遺産への理解と認識を深めていただいた後に、各社寺などの文化財に触れることにより、奈良の魅力をより一層満喫していただけるものと存じますと強調されておられます。周知のとおり、このなら奈良館のある近鉄奈良駅周辺には、観光バスの駐車場がありません。近鉄電車で来られる観光客などは大変便利ですが、修学旅行生が団体で来られても、安心して乗降できる観光バス駐車場を設ける必要があると考えますが、その予定はありますか、お尋ねをいたします。

 二点目は、平城宮跡のサービス施設についてお尋ねをいたします。平城宮跡は、朱雀門や東院庭園などの整備が着々と進み、世界遺産にも登録されたことも相まって、奈良市民ばかりでなく、訪れる多くの観光客などにも広く知られている憩いの場所でもあります。県外から観光に来られた私の友人が、この場所を訪れ、駐車場には売店などの施設等があればいいのにとのアドバイスを受けました。また、市民からも、子供連れやお年寄りに配慮した施設が必要ではないかとの声も多くお聞きいたしております。そこで、私は、トイレや休息所、売店等といったサービス施設も、もっと充実しなければならないと考えますが、その現状と今後の整備計画についてお尋ねをいたします。

 次に、建設部長に二点お尋ねします。一点目は、市道中部第六百七十五号線の道路整備についてですが、この道路は、佐保川沿いに南北に走っており、特に朝夕の通勤時間帯には二十四号線の抜け道として、大変通勤の車等の交通量も増大しております。周知のとおり、この道路は、狭隘な箇所があり、車の走行には大変危険な道路と考えます。また、この道路沿線には現在市の衛生浄化センターが改良工事を実施しており、大安寺西小学校や幼稚園の通学路にもなっております。現在、奈良県では大池の跡地に県立図書館の建設を予定しており、地域の住民の皆さんも図書館の完成を心待ちにされております。と同時に、それが完成すれば、もっと交通量が増加するのではと危惧されてもおられます。そこで、この道路整備の必要性と対応等についてお尋ねをいたします。

 続いて、高齢化社会に対する住宅施策についてお尋ねします。我が公明党が党の重点政策に掲げ推進してきた、だれもが快適に暮らせるバリアフリーのまちづくりが大きく前進し、二〇〇〇年十一月には交通バリアフリー法が施行され、これによって、すべての交通事業者に駅などの施設のバリアフリー化を義務づけたものです。また、交通バリアフリー法の施行とあわせて、バリアフリーのまちづくりでは、お年寄りや障害者が一人で安心して外出ができるように、歩行空間のバリアフリー化も進んでいます。住宅のバリアフリー化では、長寿社会に対応できるバリアフリー型の公営住宅の新設や、既設の中層公営住宅については、手すりの設置や段差の解消、エレベーターの設置などが行われています。本市の公営住宅でも、既に手すりの設置や段差の解消に取り組んでいただいており、理解をさせていただいております。承知のとおり、本市も今後超高齢社会に突入するわけでありますが、私も高齢者の市民の方々からバリアフリーに関する市民相談も数多く受けております。国においては、国土交通省から高齢者居住確保法案が今国会に提案されております。この法案は、高齢者の居住安定に向けた円滑な入居を可能にするソフト面の施策と、高齢者世帯向けの賃貸住宅の供給促進などハード整備の両面から、総合的な対策を盛り込んでおります。主な項目は、一、高齢者の身体特性に配慮した住宅整備、二、老人福祉施設との連携、三、高齢者世帯向け賃貸住宅の供給、四、高齢者世帯の円滑入居の支援、五、自治体や都市基盤整備公団による賃貸住宅の建設、六、生涯借家契約の創設などであります。また、公営住宅ストック総合改善事業費統合補助の創設なども盛り込まれております。

 そこで、本市におきましても、第三次総合計画の中で、長期的な視点のもとに、都市政策や福祉政策と連携した公営住宅ストック総合活用計画を策定し、計画的に事業を推進すると盛り込まれておりますが、その具体的内容と取り組みについてお尋ねをいたします。

 次に、都市計画についてお尋ねします。都市計画法に基づく奈良市の市街化区域及び市街化調整区域は、昭和四十五年の当初決定以来、経済・社会情勢の変動並びに土地利用の動向を見て、地域の実情に即した都市の発展を図られるよう、おおむね七、八年ごとに線引き等の都市計画の一斉見直しをされておられます。都市計画の変更のうち、市街化区域の見直しは都市計画決定事項の根幹をなすものであり、これにより市の今後の土地利用が大きく影響され、今日まで良好な住宅地などの提供による市の発展並びに無秩序な市街地の拡大を抑制する効果を果たしてきたと考えます。このため、市街化区域への編入については、将来地域の秩序ある土地利用を図る道路、下水道、公園などの都市基盤並びに電気、上水道等のライフラインの充実が最も必要なことと考えます。そこで、今回の市街化区域への見直しにおいて、ライフラインの現況並びに将来整備について、どのように考慮して今回の都市計画変更案を作成されたのか、都市計画部長にお尋ねいたします。

 次に、市街化調整区域内における既存宅地制度について都市整備部長にお尋ねします。昨年の五月に都市計画法が一部改正され、その中に市街化調整区域内における既存宅地制度の廃止が盛り込まれています。昭和四十五年十二月で抜本的に改正された新都市計画法では、市街化区域と市街化調整区域に線引きされ、同五十年からは、市街化調整区域内において、改正された昭和四十五年以前の都市計画法上の宅地については、一定の要件が満たせば既存宅地として認められ、住宅等の建築が可能となり、今日まで経過しておりますが、なぜこの時期に廃止されることとなったのか、今回の法改正の趣旨についてお尋ねします。

 また、市民への周知方法についてでありますが、今回の都市計画法の改正は、昨年五月に公布され、ことしの五月より施行されることになっておりますが、市街化調整区域に所有する地権者にとっては大きな課題であります。つきましては、今日まで、どのように市民へ周知されたのか、お尋ねします。

 次に、経過措置等の国の方針についてでありますが、法改正に伴い市街化調整区域内で所有する地権者の保護のため、法改正に伴う施行後における経過措置はどのようになっているのか、あわせてお尋ねをいたします。

 次に、水道局業務部長にお尋ねします。水道局では、その経営原則である企業の経済性の発揮と公共の福祉の増進に日々努力を重ねておられるところですが、長引く景気低迷から当初の水需給計画と比べ水需要が鈍化し、当初の水道料金収入の確保が厳しい状況にあると聞き及んでおります。こうした収入の鈍化と老朽化施設の改良や耐震管の布設、水源・水質対策費用などの投資的経費やダムの負担、東部地域整備事業等の企業債借り入れに伴う元利償還といった経費の増加が、今後の水道事業経費を圧迫していくものと考えられます。このような状況を踏まえ、料金改定に策定した財政計画である平成十一年から四カ年の策定期間の中間報告と、今年度策定した奈良市第三次総合計画での事業計画をも照らしながら、平成十四年までの今後の経営状況の見通しについて、お尋ねをいたします。

 次に、火葬場及び公園墓地、メモリアルパーク等の建設促進については要望をさせていただきます。近代設備を導入した火葬場建設を初め、公園墓地等の新設、あわせて広く市民に自然と親しむコミュニケーションの場を併設した仮称総合メモリアルパーク建設の促進について、我が党は機会あるごとに質問並びに要望をしてまいりました。火葬場並びに公園墓地等の建設は、環境衛生上の主要課題として、また積年の事業として取り組みをいただいているところではありますが、早期建設について再度要望させていただきたいと思います。

 近年、火葬場等の葬祭施設は、従来のイメージからの脱却が図られ、質の高い空間構成と荘厳な中にも近代的な施設形態として、利用される方々に安らぎと心の和む雰囲気を醸し出す施設の建設が全国的に進んできております。また、昨年の基本構想特別委員会においても、計画されている施設の概要等について答弁もいただいたところでもあり、特に中核市となる三十七万都市奈良市民の終えんを飾るにふさわしい、よりイメージの高い都市公園的な施設の整備は必要不可欠であると考えます。火葬場等の諸施設は、都市施設完備計画の一環として認識されねばならず、施設の性質上難しく御苦労も多くあろうかと思いますが、十分な市民サービスを提供するためにも、一日も早い施設建設の実現に向け、全力で取り組んでいただきたいと強く要望するものであります。

 以上で私の第一問を終わります。



○副議長(岡本志郎君) 企画部長。



◎企画部長(南畑幸則君) お答えいたします。

 低公害車の導入についてお尋ねいただきました。自動車の排出ガスによる大気汚染を減らすための施策といたしまして、本市は環境に優しい自動車利用運動を行っておりますが、その中で、ならマイカーひとやすみデーの実施やアイドリング・ストップ条例によります施策に取り組んでまいっておるところでございます。御指摘の低公害車の導入につきましては、環境基本計画にも盛り込んでございますが、近々に作成を予定しております市みずからの事務・事業に関する地球温暖化防止実行計画の中で考えてまいりたいと思っているところでございます。なお、今後は県の実行計画との整合性を図る意味からも、県の作成を待って策定してまいりたいと思っているところでございまして、それまでの措置といたしましては、来年度にとりあえずハイブリッドカーを一台導入していただくことになってございます。

 次に、奈良市の写真美術館と杉岡華邨書道美術館のPRについてお尋ねでございます。写真美術館は、故入江泰吉氏から寄贈を受けた八万点の写真作品の中から、テーマを決めまして、季節ごとに展示しております。PRにつきましては、市民だより、新聞、文化情報誌等への掲載を行っております。近鉄・JR主要駅でのポスターの掲出、東京駅観光案内ブースにもポスター、チラシを置き、上京してこられる人々へのPRをさせていただいておるところでございます。

 また、書道美術館では、文化勲章を受章されました杉岡華邨氏の寄贈作品をテーマを決めて展示するとともに、杉岡先生御自身の講演会や書道講座、それから先生御自身をも含めた列品解説講座を開設させていただいているところでございます。PRにつきましては、市民だより、新聞への掲載、公共施設、交通機関及び旅館組合への依頼、書道関係の美術館、書道教育関係機関への案内をさせていただいておりまして、広報宣伝に努めさせていただいているところでございます。今後も積極的にPRを行い、多くの方々に御来館していただくように努めてまいりたいなというふうに考えてございます。

 以上でございます。



○副議長(岡本志郎君) 経済部長。



◎経済部長(北川健五君) 観光につきまして二点お尋ねをいただきました。

 一点目の近鉄奈良駅周辺の観光バス駐車についてでございます。御承知のとおり、駅周辺の観光バス駐車場はなく、県営大仏前駐車場及び高畑駐車場を御利用願っているのが現状でございます。団体で来られる観光客、修学旅行生に御不便をおかけしています。同駅周辺では、今のところ観光バス駐車場を新たに設置できる状況ではございませんが、周辺一帯の整備計画の中で検討しなければならないと考えています。

 第二点目の平城宮跡のサービス施策についてでございます。現在は、平城宮跡の西にある資料館周辺、北にある遺構展示館周辺、東の東院庭園周辺、南の朱雀門周辺に、駐車場、トイレ、休憩所、売店などがありますが、平城宮跡は大部分が国有地でありますので、今後とも奈良国立文化財研究所と十分協力し合って、サービス施設の充実に努めてまいりたいと思っております。

 以上でございます。



○副議長(岡本志郎君) 建設部長。



◎建設部長(大花章義君) 二問についてお答えをさせていただきます。

 まず、市道中部第六百七十五号線の道路整備についてでございます。この道路は、近年、沿線の住宅開発に伴い、通勤時間帯には大変交通量が増大し、また通学路のこともありまして、道路の整備の必要性を認識をいたしてございます。そこで、平成十三年一月には、県道京終停車場薬師寺線との交差点には、かねてから御要望のありました信号機が、奈良県公安委員会によりまして設置をしていただいたところでございます。また、交差点北側約二百メーターの間は暫定的に拡幅をいたしまして、歩道も設置し、安全対策に努めております。御質問の内容にもありましたように、この中部六百七十五号線におきましては、大池跡地に県立図書館の建設が計画されておりまして、一層交通量も増すことと思われます。県道交差点から三笠公民館大安寺西分館までの約八百七十メートルを車道二車線と歩道を設置した道路を整備する予定で、ただいま奈良県と協議を進めているところでございます。

 次に、高齢化社会に対する住宅施策についてであります。急速な高齢化が国民の生活に大きな影響を与えることを背景に、高齢者の居住安定に向けた高齢者の住居の安定確保に関する法律案が、議員の御質問にもありましたように、国土交通省から今通常国会に提案をされてございますことは承知をいたしてございまして、関心を持って、その動向を見守ってまいりたいと考えてございます。

 そこで、こうした背景を踏まえまして、既存の市営住宅の有効利用を図るため、平成十三年度には公営住宅ストック総合活用計画の策定を行う予定でございます。この計画に当たりましては、国におけますこれらの動向にも十分考慮した内容を盛り込んでまいりたいと考えております。具体的には、既存の住宅内の段差の解消や手すりの設置、緊急時対応システムの設置、また屋外アプローチへのスロープ等の設置等の住宅のバリアフリー化対策として、住戸改善を計画的に進める一方、建てかえ時におきましても、可能な限り高齢者や障害者が安心で快適な生活を営めるよう、今後もより一層居住水準の向上を目指した住宅施策の推進を図ってまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○副議長(岡本志郎君) 都市計画部長。



◎都市計画部長(松田幸俊君) 都市計画部に関しましての御質問でございます。その内容につきまして、お答えさせていただきます。

 まず、市街化区域の変更につきましては、前回の平成四年の見直し以降、バブル経済等によりまして開発による土地利用は少し減退いたしておるものの、本市においては、依然として住宅宅地需要が根強い傾向にあります。このため、今回の見直しにおいては、土地利用動向や周辺基盤整備状況及び開発事業の実施の確実性などを調査をいたしまして、編入区域の検討を行ったものであります。その中で、御指摘のライフラインの整備・充実や、その確立に向けての可能性についても十分検討をさせていただき、今回の変更案となったものでございます。その結果、編入することが必要な区域といたしまして二十四カ所、面積で約百二十ヘクタールを今回市街化区域に編入することとし、現在、その事務手続を進めているところでございます。決定日につきましては、省庁再編等によりまして国への協議が若干遅延いたしましたが、本年五月初旬に決定の運びであります。

 以上でございます。



○副議長(岡本志郎君) 都市整備部長。



◎都市整備部長(吉村隼鷹君) 御質問にお答えいたします。

 市街化調整区域内における既存宅地制度についてでございますけども、当該制度は、議員御指摘のとおり、昭和五十年の都市計画法の一部改正による新たな制度で、昭和四十五年の抜本的に都市計画法が改正された以前、既に宅地であった土地、加えまして市街化区域に隣接または近接し、市街化区域と一体的な日常生活圏を構成している等、一定の地域内であることの要件を満たしている土地、いわゆる都市計画法上の宅地は、知事の認可を受ければ建築工事が可能な制度でございます。この認可につきましては、平成二年度から県より委任され、現在まで約四百件の確認をしているところでございます。

 今回の改正の趣旨でございますけども、市街化調整区域については、市街化を抑制すべき区域にあるにかかわらず、土地利用の状況等にあっては、現行の規制が結果として当該地域を活性化する上での阻害要因となっていることや、また既存宅地の特別な取り扱いが不公平感を来している現状でもあります。さらに、周辺の土地利用の状況と不調和な建築物が多くなっていること、また線引き以来の時間の経過とともに既存宅地の確認が困難となっていることという問題も顕在化していることなど、この既存宅地の特例について、あわせて規制の合理化を図る必要があるために改正が行われたものでございます。

 次に、市民への周知でございますけども、既存宅地確認制度の廃止は、市街化調整区域内で土地を所有する地権者の方の土地利用を図る上で大きく影響を伴いますので、市民だよりや新聞に掲載するとともに、担当する窓口においても周知をさせていただいているところでございます。

 次に、経過措置等についてでございますけども、都市計画法の施行日前日までに既存宅地確認申請を行い、確認を受けた土地については、自己の居住または業務の用に供する建築物の建築を行う場合に限り、五年間の法律上の経過措置があり、建築することが可能でございます。

 以上でございます。



○副議長(岡本志郎君) 業務部長。



◎業務部長(中村誠君) 水道事業の今後の経営状況等についてお答えいたします。

 水道事業の経営状況は、近年の経済不況や市民の節水意識の浸透、節水器具の普及などによりまして、水道使用量はここ数年横ばいの状態で、水道料金収入も厳しい現況でございます。一方、このような状況下にあって、支出におきましては、水の需要量によって変動する動力費及び薬品費の減少や布目ダム二次精算の負担金利率の低下など、必要経費が減額いたしております。また、あわせて物件費等の経常経費を見直し、これらの節減に努めてまいりました。このことによりまして、料金改定時に作成をいたしました財政計画期間の中間であります平成十二年度決算見込みにおきましては、計画より若干好転する見通しでございます。

 また、平成十三年度からの第三次総合計画事業につきましては、水需給等の状況に見合った施設整備等、必要最小限の事業計画といたしておりますこととともに、今後も徹底した経費の節減と効率的な事業運営を図り、財政計画最終年度の平成十四年度末においては、繰越利益剰余金及び資金留保額ともに好転するよう努力をしてまいる所存でございます。

 以上でございます。



○副議長(岡本志郎君) 九番高橋君。



◆九番(高橋克己君) 二問目は自席よりさせていただきます。

 理事者の皆さんから、それぞれ私の質問の趣旨に沿った御答弁をいただき、私もおおむね理解をさせていただきました。あとは要望にとどめたいと思います。

 まず、低公害車の導入につきましては、御答弁をいただきましたように、ハイブリッドカーを一台購入されるということで評価をさせていただきます。自動車からの排出ガスによる影響は、地球温暖化や大気汚染、悪臭や病気の原因にもなっております。昨年十二月に、奈良市議会において全会派一致で採択されました自然エネルギー発電促進法の早期制定を求める意見書の前段では、「人類と地球環境の持続的発展を目指して、平成九年十二月に京都で開催された国連気候変動枠組み条約締約国会議で交わされた京都議定書において、我が国は、国際的公約として、二酸化炭素等の温室効果ガスの削減目標を決定したところである。我が国は、この削減目標を達成するために、効果的な地球温暖化対策を実施するなど、最大限の努力をしなければならないことは言うまでもない。」とあります。また、マスコミには、「地球温暖化問題にかかわる世界の研究者でつくる「気候変動に関する政府間パネル」(IPCC)の第一作業部会は二十二日、温室効果ガスの排出が続けば、二一〇〇年までの間に、地球の平均気温は「1・4―5・8度上昇、海面は九―八十八センチ上昇する」と予測する報告書を発表した。九五年に発表されたIPCC第二次評価報告書の「最大3・5度上昇」を上回る予測で、地球温暖化現象が着実に進んでいることを明らかにした。」「気候変動の影響で、各地の最高気温や最低気温が上昇するほか、大部分の地域で降水量が増える一方、中緯度内陸部で夏季の渇水が起きる可能性が高い。さらに日本を含む北半球高緯度地域の寒候期に急速に温暖化が進むとしている。また二酸化炭素濃度が安定化したとしても、気温上昇と海面水位の上昇は数百年間継続するとしている。この作業部会の報告内容は、今年四月にケニアのナイロビで開かれる総会で採択される「第三次評価報告書」に盛り込まれ、世界の温暖化対策の指針になる。」と、このように報道されております。その意味で、本市におきましても、環境に優しい低公害車の導入を積極的に図られるとともに、本市の環境基本計画の年次的計画に精力的に取り組まれることを要望しておきます。

 次に、近鉄奈良駅周辺の観光バス駐車場についてです。さきの経済水道委員会では、修学旅行生や観光客が奈良に到着されたら、まずなら奈良館を訪ねていただいて、館内でのボランティアガイドの案内や模型や映像などを楽しみながら十分な知識を得て、その後で千三百年の歴史を有する各社寺などの文化財に触れていただきたいと報告をされておりました。私は、この委員会で、JR奈良駅西側の大型商業施設の建設用地に観光バスを一時駐車することを考慮していただくことも要望しました。ぜひこのことも踏まえ、早晩取り組んでいただくよう重ねて要望をしておきます。

 次に、平城宮跡のサービス施設につきましては、今後も観光客が増加するものと考えられます。朱雀門周辺の駐車場等にも、売店、休息所などのサービス施設を充実していただくよう要望をしておきます。

 あわせて、来る三月三十一日にユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)がオープンしますが、年間八百万人以上の入場者予定のうち、海外からの入場を五十万人以上見込んでいると聞き及んでおります。USJには、特に中国、台湾、韓国など東アジアからの観光客が期待されており、これらの誘致や受け入れのため、観光案内板や旅館、ホテルの案内パンフレット等を日本語、英語、中国語、韓国語での表記を進めていただいておりますが、一層の整備促進を図られますよう要望をしておきます。

 次に、建設部長から、市道中部第六百七十五号線の具体的な御答弁をいただきました。この道路に関連する新県立図書館につきましては、建設予定地内の遺跡について昨年八月より発掘調査が実施され、本年二月には地元に対して現地説明会が開催されました。また、事業主体の奈良県においても、施設、土地利用、実施計画、その他の十三年度予算が計上されており、いよいよ本格的な建設に向けて着手の運びとなってまいりました。本市におきましても、県と協議をしながら、早急に道路整備に着手していただくことを要望しておきます。今後の工事の進捗にかんがみ、三笠公民館大安寺西分館より北の部分につきましても、整備完了後において着手されることをあわせて要望をしておきます。

 次に、高齢化社会に対する施策の今後の課題は、民間借家では、高齢者世帯の入居を敬遠する傾向にあることです。病気や事故、保証人がいないといった点が原因になっていると考えられます。本市としましても、民間事業者に対し、高齢者の入居を拒まないように指導していただくことを要望しておきます。

 さらに、高齢者向け住宅の供給促進につきましては、市長提出議案の中で、住宅整備につきましては、市営住宅の建てかえ事業を引き続き進めてまいりますが、紀寺住宅において高齢者の生活特性に配慮したシルバーハウジング・プロジェクト事業の導入を図ってまいりますと述べておられます。このことは評価させていただいておりますので、今後も高齢者向け住宅の整備・拡充を積極的に取り組みをされるよう要望をしておきます。

 次に、市街化区域の編入につきましては、基本的な方向、整備方針等の考え方を総合的に定める都市計画マスタープランを、第三次総合計画との整合性を図り、早急に策定していただくとともに、住宅建設などの土地利用は経済活性のためには大変有効であると考えます。反面、道路の渋滞解消、浸水対策、上・下水道の整備は不可欠であり、地元住民の生活安全確保のためにも、より一層のライフラインの整備・充実を図っていただくことを要望しておきます。

 次に、都市整備部長には詳細にわたる答弁をいただきました。現時点では、政令が制定されていないと聞き及んでおりますが、地権者の財産保護のため、国のガイドラインが示された際、将来の都市計画と整合性のとれた個人財産の保護を要望しておきます。

 次に、水道事業に対しまして、先行き不安の経済情勢で、デフレ・スパイラルと言われている現状を反映して、水道料金収入が当初計画どおりには望めない中にあって、企業努力を重ねられ、経営状況が計画を上回る事業見通しであることに対し敬意を表するものであります。先ほどの業務部長の答弁で、計画最終年度においても、計画を上回る経営状況となるよう努力していくとお答えをいただきましたが、今後におきましても、経費の節減と効率的な事業運営をさらに推進されて、この不況のさなか、市民生活に負担を増大させないよう、予定されている料金改定をできるだけ後年度とする努力をしていただくよう要望いたしまして私の質問を終わります。ありがとうございました。



○副議長(岡本志郎君) 議事の都合により、暫時休憩いたします。

  午後二時四十三分 休憩

  午後三時十七分 再開



○副議長(岡本志郎君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。

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○副議長(岡本志郎君) 質疑並びに一般質問を続行いたします。

 二番松村君。

  (二番 松村和夫君 登壇)



◆二番(松村和夫君) 私は、教科書問題に絞って、教育長に質問をしたいと思います。

 御承知のとおり、平成十四年度から使用される中学校の歴史と公民教科書について、現在、国において検定作業中であります。報道されるところによりますと、新しい歴史教科書をつくる会−−以下つくる会と言います、つくる会の人々がつくった歴史教科書をめぐって、今、その内容を危惧する声が内外から上がっています。

 昨日も指摘ありましたが、昨年十二月五日、歴史学者や教育者など日本の知識人八百八十九名が、史実をゆがめる教科書に歴史教育をゆだねることはできないとアピールを発表されています。要約し、少し紹介をしますと、つくる会の人々は、一九九〇年代半ばから現行の歴史教科書を自虐的だと非難する運動を起こし、自国の正史を回復するため、良識ある歴史教科書をつくると宣言してきました。私たちは、所定の手続を経て教科書を発行する権利自体はだれもが持っていると考えています。しかし、いずれの教科の教科書でも、教科書であるならば、求められるべき最低の基準があるはずです。それは、少なくとも教科書に虚偽、虚構があってはならないということであります。一八九〇年前後から一九四五年の敗戦に至るまでの日本では、国家や軍の機密、あるいは皇室に関することは、たとえ事実であっても自由に話をしたり、記録して公表したりすることができませんでした。私たちは、誤った歴史教育が果たした重大な役割を忘れることはできません。敗戦後の日本の歴史学、歴史教育は、戦前の歴史学、歴史教育のあり方に対する深い反省から出発し、多くの学問的な成果を上げてきました。つくる会の教科書は、歴史の真実をゆがめるばかりでなく、こうした歴史学、歴史教育の学問的な達成を真っ向から否定する非科学的なものであります。私たちは、このような教科書が採択をされて、子供たちの歴史教育に供されることは、まさに敗戦に至る戦前の、あの独善的な歴史教育の復活に道を開くものだと考えます。同時に、教科書検定基準に、国際理解と国際協調の見地から必要な配慮がなされていること、との一項目を設けた日本の国際的な約束に背くばかりか、平和と民主主義を希求をする世界、特にアジアの世論に挑戦するものであり、日本を国際的な孤立に陥れる極めて危険な企てにほかなりません。私たちは、歴史研究者、歴史教育者としての自己の良心に基づいて、このような教科書が登場することに対する深い憂慮を、広く日本の内外に声明するものです、このように声明をされています。私たちは、知識人らの良心の声に謙虚に耳を傾けなければならないと思います。

 そこで、以下の数点について、教育長の見解を伺いたいと思います。

 関西大学の上杉先生らによる公正取引委員会に対する独禁法違反を告発をする訴状によりますと、つくる会の執筆、編集した歴史及び公民教科書は、産経新聞社が発行者であり、販売者は産経新聞社の子会社の扶桑社であります。つくる会と産経新聞社、扶桑社の三者は密接な協力関係にあります。これは、つくる会の機関紙である「史」の一九九七年十一月号と一九九八年一月号に紹介をされた三者の覚書、また産経新聞一九九八年一月九日付社説などによって明らかです。また、扶桑社の取締役石 光章氏は、一九九八年六月、雑誌「創」で、同じグループの出版社として産経新聞の動きをフォローしていくのが当然と、扶桑社としても、つくる会のキャンペーンに産経新聞とともに共同していると語っています。また、同社の教科書担当の星野俊明編集長は、同じく「創」で、今回の出版計画は、新しい歴史教科書をつくる会と産経新聞社、そして扶桑社が一体で進めているもので、私としては、単なる本の出版ではなく、一つの運動として取り組んでいますとも語っています。また、「正論」一九九九年十二月号では、三者は経済的にも深いつながりの上に活動していることを明らかにしています。

 産経新聞社は、一九九九年十月十九日から計十二回にわたり、産経新聞紙上において、「中学校社会科教科書の通信簿」と題して、先行七社の教科書への批判記事を特集してきたことは、既に議会の中でも議論をされておりますので、御承知のとおりであります。この執筆は、三者による中学校歴史教科書の執筆者である藤岡信勝氏と監修者の高橋史朗氏が中心となったもので、両氏は、つくる会の理事と副会長であります。

 また、つくる会の西尾幹二・藤岡信勝氏の著書「国民の油断」が、全国の市町村教育長及び教育委員に無料で配付をされています。奈良市教育委員会、また教育委員にも送付されてきたことは、昨年九月定例議会で教育委員長が確認されたところであります。また、伝え聞くところによれば、つくる会の奈良県の役員が頻繁に奈良市教育委員会事務局を訪ね、歴史教科書あるいは歴史教育について、また教科書採択のあり方について自説を述べられているとのことであります。いずれにしても、他社教科書を中傷、誹謗し、膨大な量の出版物を無料配付し、さらに組織的な政治活動により、過当な宣伝戦と他社への批判を繰り広げる行為は、教育への不当な政治介入以外の何物でもないと言わなければなりません。

 教育長は、発行者の産経新聞社が産経新聞紙上で他社教科書批判を展開したことに対して、どのような見解を持たれているのか伺いたいと思います。また、「国民の油断」が奈良市教育委員にも無料で送付されてきた事実については確認をされていますが、このような行為についてどのような見解をお持ちか明らかにしていただきたいと思います。また、送られてきた書物をどうされたのか明らかにしていただきたいと思います。つくる会の役員がたびたび教育長や教育委員会を訪ねてきていることについて実態を明らかにし、このような行為についての見解を明らかにされたいと思います。

 次に、九月議会において、私は、教科書採択は適正かつ公正な採択を行う必要があり、教科書発行者の過当な宣伝行為等外部からの影響に採択結果が左右されることのないよう、採択における公正確保の徹底を図る措置を講ずる必要があるとして、教育委員会の考え方を伺いました。これに対し、教育委員長から答弁をいただきました。それは、教科書採択に当たっては、関係法令に基づくことはもちろん、文部省から諸般の通達が出されており、特に調査研究員に当たる教員の数をふやしていくとか、広く現場の意見をくみ上げていくことが望ましいと言われており、これらに従い進めてまいりたいと考えているとの答弁がありました。

 奈良市教育委員会として、教科書採択の基準、あるいは基本原則はあるのか、伺いたいと思います。これまで、奈良市教科用図書選定委員会規程の定めに従い採択されてきましたが、今回、この規程に従い採択をしていくことになるのか、採択方法が変更されるならば、どう変更されるのか、またどのような理由からか、明らかにしていただきたいと思います。そして、広く現場の意見をくみ上げるための取り組みについて明らかにしていただきたいと思います。

 また、教科書を採択するに当たって、教育長の理念について伺いたいと思います。国の教科書検定基準の一つに、近隣のアジア諸国との間の近・現代史の歴史事象の扱いに、国際理解と国際協調の見地から必要な配慮がなされていることとの規定があります。また、戦後五十年目に、いわゆる村山談話が発せられています。内容は省略したいと思いますが、これは、私たち日本の規範の一つとするべきものであります。また、私たち奈良市民は、議会においても非核平和都市宣言を行ってきているわけであります。これも私たちの規範の一つであります。奈良市は、慶州市や西安市と姉妹都市提携を行い、さまざまな友好交流の取り組みを実施してきましたし、より一層の取り組みが求められているところであります。奈良市で使用する歴史教科書を採用するに当たり、当然に配慮すべき基準であると考えますが、見解を伺いたいと思います。

 以上で私の第一問を終わります。



○副議長(岡本志郎君) 教育長。



◎教育長(冷水毅君) お答えをいたします。

 教科書出版社についてでございますが、まず、教科書にかかわっての新聞記事の内容についてでありますが、立場上、これにコメントを挟むことは差し控えさせていただきたいと思います。また、御指摘いただいた出版物は、当時私は受け取る立場にありませんでしたので、受け取られた方々と協議して対応をしたいと思います。

 次に、つくる会の役員来訪についてでございますが、一度お会いしております。その際、教科書については、公正公平に採択されたいとの要望であったと記憶しております。

 次に、公正な採択について、今までどのような方法で採択されていたのかということでございますが、従来の採択方法についてでございますが、適正かつ公正に行うため、校種別に豊富な教育経験を有し、教科用図書の研究について識見を有する校長、教員及び教育委員会事務局職員で構成する教科用図書選定委員会を設け、教育委員会がこの選定委員会に教科用図書の選定を諮問いたします。その諮問を受けた選定委員会では、資料の収集及び作成、また教科用図書の調査研究を行うため、教科別に設けられた研究部会で調査研究がなされ、研究部会での結果や学校からの希望報告を総合的に勘案し、選定委員会で選定の上、教育委員会に答申され、答申を受けた教育委員会は、審議の上、教科書の採択を決定してこられました。この方法については、教育委員会で論議され、適正に進められてきたと考えております。今後の採択方法については、これまでのように教育委員会で論議されるものと考えております。

 最後に、教育長の理念についてでございますが、教科書採択に当たっての私の理念についてでございますが、平和や人権、環境といったキーワードは、まさしく二十一世紀の重要な視点であろうかと考えます。教科書の採択におきましても、これらの視点からの評価を加えるとともに、議員御指摘のように、奈良市の持つ特性についても十分に勘案する必要があると考えております。

 以上でございます。



○副議長(岡本志郎君) 二番松村君。



◆二番(松村和夫君) 二問目は自席から行います。

 私、今教育長の答弁を聞かせていただいたんですが、十分納得できる答弁だというふうに思いません。そこでですね、再度私の意見を述べながら質問をしたいというふうに思います。

 産経新聞がですね、いわゆる教科書の販売の当事者でなければ、新聞紙上でですね、いわゆる教科書についての批判記事、あるいはどういう主張を展開されようと、それは産経新聞の見識だろうというふうに思います。しかし、産経新聞は、明らかに今回の歴史教科書あるいは公民の教科書の発行当事者であるわけです。しかも、その子会社の扶桑社が販売者であるわけです。そういった関係の中でですね、他社教科書に対して批判をする、あるいは採点をする、こういう記事がですね、報道の形式の中で実施をされているわけですけれども、これは明らかにですね、公正取引委員会の公正競争に違反をする行為ではないかというふうに思っています。既に、このことに対しては、今、提訴、公正取引委員会に対して提訴も行われているわけであります。したがってですね、やはりこのことについての教育委員会としてのきちっとした考え方を、私は持っていただかなければいかんのではないかというふうに思ってます。

 コメントする立場にないということですから、それ以上求めませんけれども、しかしですね、同じ−−先ほど申し上げましたように、産経新聞あるいは扶桑社、それからつくる会と、三者一体で今度の教科書をつくろう、あるいは採択を誘うという形で進められているわけでありますけれども、そういったところからですね、全国各地に、いわゆる自分たちの著書を郵送される、教育委員会あるいは教育委員に対してですね、無料で配付をする、このことがですね、いいことではない。確かに教育長は、その当時教育長ではなかったわけでありまして、受け取っておられませんけれども、奈良市の教育委員会として、あるいはその当時おられた教育長を初めですね、教育委員の方は受け取っておられるわけですよ。このことについてですね、やっぱりきちっと対処しなければいかんのではないか、これからするということではなくて、受け取った時点でやらなければならなかったのではないかというふうに私は思います。このことについてですね、再度お伺いをしたいというふうに思います。これからするということ、どうされるのか、今の現状の考え方を伺いたいと思います。

 それからですね、私の知り得たところによりますと、つくる会はですね、教科書の採択権は教育委員会が有しており、現場の教師にはないということで主張されておりますけれども、仮にですね、教育委員会に採択権があったとしても、これまでのですね、いわゆる調査委員やあるいは選定委員が採択をすべき教科書を選ぶことは、何らおかしなことではないというふうに私は思っています。

 例えばですね、今問題になっております教科書検定がですね、文部大臣によって行われることになっていますけれども、実際には文部大臣が直接行っているわけではなくて、検定調査審議会が実施をしているわけであります。したがってですね、いわゆる教科書の採択についても、むしろ逆に、教科書についてですね、十分調査研究できない非常勤の教育委員が、直接すべての教科書について選ぶっていうことは不可能なことであります。したがってですね、これまでの採択方法が、今教育長言われたような形でとられてきたわけです。

 今回それを変えようとされているのかどうか、明確にですね、再度お答えをいただきたい。先ほどのことではですね、よくわからないわけです。あるいは、どこに問題があって、どういうふうにされようとしているのか、確認をいただきたいというふうに思うんです。

 時間がありませんので、すべていきたいというふうに思いますけれども、いずれにしてもですね、私はせんだっての教育委員長が答弁をされましたように、広く現場の教師の意見を聞く、このことが大変大事かなというふうに思います。学校教育法はですね、いわゆる教諭は児童の教育をつかさどると規定しておりまして、現場の教師の意見が反映されなければならないものと私は思います。また、一九六六年のILO、あるいはユネスコの共同の勧告ですね、教師の地位に関する勧告では、原則として教師が教科書の採択権を有するということで勧告をしているわけであります。日本の教育学会も、教師に採択権があることは当然だとしております。また、一九九六年の十二月あるいは九七年十二月に、政府の行政改革委員会が、近い将来、教科書採択が義務教育においても学校単位で行われるべき旨を答申し、このことについては閣議決定をされているわけであります。

 つくる会は、選定委員会が採択すべき教科書として数社の候補を選ぶことをやめさせ、教育委員が全教科書を自分で調べて選べと主張していますけれども、そんなことは不可能なことであります。教科書は、小学校では御承知のとおり約百種類、中学校では約三百種類あるわけであります。これを非常勤で教育専門家でない教育委員が、自分で調べて選ぶというのは事実上不可能なことであります。そのためにですね、各地のつくる会の活動があるわけでありますけれども、その中には、せめて中学校の歴史と公民だけ教育委員が選べという主張をされているところもあります。

 しかし、採択制度は全教科がですね、やっぱり同一のシステムで選ばれなければならないというふうに思います。このことについてどういうふうに考えられているのか、同じシステムで選ぶ、このことが大変大事かというふうに思います。公民の教科書だけをですね、選ぶ、教育委員が選ぶということはあってはならないというふうに思っております。時間がありませんので、一括して私の考え方、いわゆるよりよい教科書の採択に向けての私の考え方を申し上げたいというふうに思いますけれども、一つは、できるだけ多くの教師の目に触れるように、教科書の見本本を各学校に配付するようにする。そのためには、奈良市なら奈良市が、見本本をですね、市費で購入をすることも考える必要があるんではないかというふうに思います。二つ目には、すべての学校から調査委員が出せるように、教科の調査委員、研究委員を増員をする、このことが大事かというふうに思います。三つ目には、各学校や現場の教師の意見が尊重されるようにする。そのためには、学校票を設けるようにして、現場の希望が通るようにする。四つ目には、保護者や子供の意見を反映させるシステムをつくる、このことが大事かというふうに思います。これは、さきの本会議でですね、教育委員長がおっしゃった、答弁をされた内容を実施をしていただく、このことに尽きるんではないかというふうに思います。再度ですね、教育長の見解を伺いたいというふうに思います。



○副議長(岡本志郎君) 教育長。



◎教育長(冷水毅君) お答えいたします。

 先ほども御答弁申し上げましたように、出版物につきましては、受け取られた方々と協議をして、早い時期に対応をしていきたいと考えております。

 次に、変えようとされているのかどうかということをお聞きでございますが、教科書採択につきましては、教育委員で決めていただくことですので、現時点ではどうこうするということはお答え申し上げるべきではないというように考えております。御了承を願いたいと思います。

 ただ、私の考え方は、教科書の採択に当たりましては、関係法令に基づくことはもとより、これまで文部省の方から、その採択にかかわっての諸般の通達が出されております。特に、調査研究に当たります教員の数をふやしていくとか、幅広く現場の意見をくみ上げていくのが望ましいということが言われております。そうした通達や法令を遵守いたしまして採択に臨みたいと私は考えております。他の教科書の採択についても方法は同じでございます。

 以上です。



○副議長(岡本志郎君) 二番松村君。



◆二番(松村和夫君) ぜひですね、私は、どういうんですか、いわゆる歴史と公民だけですね、別に選ぶ方法があるのかどうかのお答えがですね、なかったように思ったんですが、そうではなくて、ちょっと私聞き漏らしたんですが、もしそういうことであればですね、そんなことができるんかどうか、できないというふうに私は思うんですが、少し触れていただいたらというふうに思います。再度触れていただいたらと思います。

 そういうことでですね、ぜひ、いろんな政治圧力があろうかというふうに思いますけれども、教育委員会として、毅然としてですね、教科書採択に向けて、公正な採択をしていただきたいし、採択方法もですね、可能な限り広く、多くの人たちの意見を反映できるような形で実施をしていただきたいというふうに要望しておいて、終わります。



○副議長(岡本志郎君) 教育長。



◎教育長(冷水毅君) 先ほども御答弁申し上げましたように、他の教科書も採択の方法は同じでございます。



○副議長(岡本志郎君) 三十三番松石君。

  (三十三番 松石聖一君 登壇)



◆三十三番(松石聖一君) 通告に従って質問いたします。何分、早口でございますので、御迷惑をかけると思いますが、よろしくお願いをいたします。前文を省略させていただきますのでよろしくお願いします。

 先ごろ発表されました政府月例経済報告では、景気の改善は、そのテンポがより緩やかになっているとされ、景気の回復には今なお遠い状況が明らかにされております。本市の財政状況も、税収の落ち込みや消費の低迷による地方消費税の減収、地方特例交付金の減額、公債費の著しい増加などによる厳しい状況が続いております。今議会に提案されております平成十二年度補正予算案におきましても、国からの交付金の減収分や市有財産売却収入の減額による財源不足分を、財政調整基金並びに減債基金を振替財源として対応されております。新年度予算案については、後日同僚から委員会でお聞きしたいと思いますが、これから出納閉鎖までの現年度、また新年度以降も慎重な財政運用が求められるかと思います。

 そこで、担当の南田助役にお聞きいたします。一番目は、普通会計ベースで十二年度末並びに十三年度末における地方債残高についてお聞かせください。

 二番目は、十二年度の収支見通しと基金の状況についてお聞かせいただきたいと思います。

 三番目は、約三百六十六億円と言われます本市土地開発公社の借入金の問題について、先ごろ国の支援策が発表されましたが、本市では国の支援を受けず、十年間の独自の公社健全化計画を策定すると報じられております。その理由につきましては、一般会計の財政状況によることは、もはや周知の事実であります。一般会計、特別会計について、今日まで財政再建計画だ、いや健全化計画だとの議論もあったわけですが、冒頭申し上げた十二年度の補正の状況を見ても、事ここに至っては、財政立て直しのため、後年度の財政計画策定の必要ありと考えますが、所見をお聞かせいただきたいと思います。

 次に、防災についてであります。旧市街地の浸水対策について、辻谷助役にお聞きします。昨日の質問にもありましたが、平成十一年九月二十一日から二十四日にかけての集中豪雨は、時間当たり七十五ミリという奈良地方気象台始まって以来の雨量を記録し、その結果、旧奈良市街地を中心に百三十三カ町、千二十一件の被害が報告されました。当時の模様は本会議でも取り上げ、市長には、まさに川のようになったやすらぎの道周辺の状況や、水の侵入を必死にとめようとする高齢者の姿などの現場写真をつぶさにごらんいただき、その対策を求めたところでございます。市長からは、三条通りの南側、やすらぎの道周辺の治水対策について意欲ある御答弁をいただきましたが、その後一年余りが経過しております。そこで、旧市街地、やすらぎの道周辺の浸水対策について、今日までの取り組みと十三年度の予定についてお聞かせいただきたいと思います。

 二番目は、南肘塚周辺、すなわち能登川と岩井川とに囲まれる地域の浸水対策については、国道百六十九号線における排水対策が不可欠であります。この道路は、御承知のとおり県が管理しております。そこで、この南肘塚周辺の取り組みについてもお示しいただきたいと思います。

 次に、二点、市長にお聞きいたします。遠く平城京が造営されたときの外京に当たり、中世以後大きな寺や神社の門前に広がるまちから発展したならまちには、数多くの寺社、格子のある建物、間口の狭く奥行きの深いつし二階のある町家など、貴重な歴史的・文化的遺産が受け継がれております。周辺では、景観形成地区指定や平成四年につくられたならまち賑わい構想に沿ってのまちづくりが行われ、公共施設整備など現在までほぼ九割が達成されていると聞いております。一方、構想から十年を経過して未着工の国際交流センター建設用地や、通称音声館臨時駐車場と言われる繊維工場跡地など、貴重な空間がほとんど利用されていない状況があり、また景観形成地区内のカラー舗装道路の傷みなどが報告されております。

 そこで、二点にわたってお聞きいたします。一点は、計画から十年を経過した今、賑わい構想を見直し、市民参加のもとで、改めてならまち周辺の整備について検討を加えるべきではないかと考えますが、市長の御所見をお聞かせいただきたいと思います。

 二番目は、周辺のカラー舗装など、委員会でも取り上げたところでありますが、大変傷みが目立っております。このカラー舗装は見た目には大変きれいですが、普通の舗装と比較してコストが約四倍もかかり、小規模の補修が困難であるなどの問題が見受けられます。これが改修、あるいは補修と言う方が適切かもしれませんが、この予算は、十二年度、また十三年度にも一部確保していただいていると聞いております。昨年末現在、補修必要箇所が既に二百二十四カ所、面積にして千四百三十六平米と、まさに傷みに補修が追いつかないのが現状でございます。このことは、延長が約五千メートルとも六千メートルとも言われる周辺道路の整備には、相当の予算と時間が必要と考えられます。そこで、この際カラー舗装のよさを残した上で、材質に検討を加えるなど、対策を考えるべきではないかと思いますが、市長のお考えをお聞かせください。

 最後に、学校現場において保管中のポリ塩化ビフェニル使用蛍光灯器具について、南田助役にお聞きしたいと思います。これはPCBということです。昭和四十七年に製造が中止されているPCB使用の蛍光灯が、現在でも全国の一部の学校施設で使われている実態が明らかになり、また先ごろ、八王子市や岐阜市の学校で、これらの蛍光灯器具が破裂し、環境ホルモンとしての作用が疑われているPCB絶縁油が児童の体に付着するという事故が明らかになりました。このことを受けて、現在、国、県を通じて使用実態調査と回収が進められております。本市におきましては、昭和六十二年、カネミ油症事件を引き起こした有害物質としての指摘から、当時、市内四十五校・園で使用されていたPCB入り蛍光灯器具六千二百基が完全撤去され、現在は各学校・園で保管されております。したがって、本市では、現在、いずれの学校でもPCB入り蛍光灯器具は使われておりません。

 その後、PCBも環境ホルモンの一種であるとの疑いが指摘され、環境省では、国として、PCB廃棄物の処理のための体制整備などを盛り込んだポリ塩化ビフェニル廃棄物の適正な処理の推進に関する特別措置法案ほかを、今開かれている第一五一国会に提出しております。PCB特別法では、国などが今後五カ年程度で各地にPCB処理施設を整備するとともに、十年以内にすべてのPCB廃棄物の処理を完了させ、期間内に処理できない場合は罰則を科すと言われております。また、その処理は環境事業団が当たると言われています。

 先ごろ国から県を通じて出された市町村への通達では、この処理施設整備完了まで、これらPCB廃棄物を特別管理産業廃棄物保管基準に照らして保管するよう求めております。基準については省略いたしますが、昭和六十二年当時、私の質問に対して当時の教育長が、ドラム缶などの密封容器で安全に保管すると、このように答弁されているわけですが、この答弁にほぼ準じたものとなっております。

 そこで、二点にわたりまして南田助役にお聞きします。学校周辺で保管されているはずのPCB廃棄物は適正に保管がなされておりますでしょうか、お聞かせください。

 二点目は、この際、各学校で保管されている現在の実態を改めて、一括して保管するなど、より安全な方向をとる考えはないか、お聞かせいただきたいと思います。

 以上、早口でございますが、第一問を終わりますが、理事者におかれましては簡潔明瞭な御答弁をお願いをしたいと思います。



○副議長(岡本志郎君) 市長。

  (市長 大川靖則君 登壇)



◎市長(大川靖則君) 三十三番松石議員の御質問にお答えをさせていただきます。

 ならまち賑わい構想への思いと今後の展望についてということでございます。ならまちは、奈良市のかけがえのない町並みでもあり、これをしっかりと保全して活性化を図ろうということで、賑わい構想を樹立いたしました。それから、御指摘のように十年を経過いたしております。若干、空洞したところもございます。しかし、公共施設として数々の施設をつくってまいり、大変こう賑わい構想にマッチした施設として親しまれているのでございます。したがって、十年たった今日、まだ手がけていない土地等については、地元の皆さん方の、また市民参加という意味を持って今後見直しを加えていきたいと、そのように思っております。

 次に、カラー舗装の件でございますが、カラー舗装をどうするのかということでありますが、カラー舗装につきましては、町並みの景観地区として歴史的町並み保全したことについても大きな一つの要因ではなかろうかなと、そんなふうに思っております。したがって、これも、元興寺がユネスコの世界遺産に登録されたことも一役を担っているんじゃないかなと、そんなふうにも考えられます。したがいまして、今カラー舗装のしてあるところが継ぎはぎとなっております。したがって、それを十三年度の上半期をめどにカラー舗装の復旧をしてまいりたいと思っております。

 また、カラー舗装についての今後の対策でございますが、若干コストが高くなります。したがって、できるだけコストを削減でき、また技術的な面もあわせて現在庁内で検討いたしておりますが、でき得ればカラー舗装で、このまま町並みの保全をしてまいりたいと、このように思っております。

 以上です。



○副議長(岡本志郎君) 辻谷助役。

  (助役 辻谷清和君 登壇)



◎助役(辻谷清和君) 松石議員の御質問にお答えをさせていただきます。

 合流区域内の浸水対策についてお尋ねでございますが、かねてより松石議員からも、これが改善について御指摘をいただいておるところでございます。昨日、市長から答弁申し上げましたとおり、庁内において現在合流区域雨水対策検討協議会をつくり、改善計画の策定に取り組んでいるところであります。そこで、本年度には、一昨年の九月及び昨年の五月、また七月の集中豪雨による浸水対策として、JR奈良駅周辺では油阪分水幹線の整備、また肘塚町地内における水路断面の拡幅を実施いたしております。平成十三年度予定といたしましては、早期に着手する必要がある西木辻町地内及び南京終周辺の浸水対策として、やすらぎの道に集中している雨水排水を、既設の循環道路を東西に埋設している高畑分水幹線へ接続する計画をいたしております。施工予定箇所といたしましては、西木辻町地内のやすらぎの道と市内循環道路とが交差する地点から北へ、やすらぎの道に約百十メートル、また南側へは都市計画街路六条奈良阪線に約百六十メートル、それぞれに排水管を布設し、上流域からの雨水を分水管によって処理する計画といたしております。今後も引き続き合流区域内の浸水対策につきましては、計画的に進めてまいります。

 次に、南肘塚町地内の浸水対策についてでございますが、上流区域から流出する雨水排水は、現在JR桜井線を横断している既設の三本の排水管で処理しておりますが、短時間での集中豪雨では排水能力に不足を来しておるところでございますが、JR線の横断となりますと、これが工事等かなり困難でもありますので、御質問にもございましたが、上流域から流出してくる雨水排水を国道百六十九号線、旧県道奈良天理線でございますが、この地点に集水をいたしまして、道路の排水として南側の岩井川へ放流することにより、南肘塚町への雨水排水が軽減されますので、今後、道路管理者である県とも十分協議を行ってまいります。

 以上でございます。



○副議長(岡本志郎君) 南田助役。

  (助役 南田昭典君 登壇)



◎助役(南田昭典君) 松石議員の御質問にお答えいたします。

 地方債残高と平成十二年度の財政見通しについてでございますが、地方債残高につきましては、普通会計ベースで、平成十二年度末見込みで一千六百六十五億七百万円となる見込みでございます。また、平成十三年度末見込みで千七百十五億四千七百万円となってございます。地方債の発行に当たりましては、その元利償還が交付税に算入される等財政上有利なものを優先的に発行し、また後年度償還額にも十分留意したものとしておりますが、今後とも極力その発行を抑制し、地方債残高の減少を図ってまいりたいと考えてございます。

 次に、十二年度財政見通しと基金の取り崩しについてでございますが、議員御指摘のように、補正予算において収入不足となります国からの交付金及び市有財産売払収入を減額し、その財源振替として財政調整基金、減債基金での対応を図ったところであります。これにつきましては、十二年度の財政見通しが大変厳しいところでございますので、収支均衡を図ることを最優先と考えて当該措置を講じたところでございます。これから年度末に向けまして、一層収支の動向に注意を払い、できる限り基金の留置が図れるよう引き続き努力を傾注してまいりたいと存じております。いずれにいたしましても、今後とも財政状況の厳しい状況は続くものと考えられるところでございますので、後年度の財政計画を策定し、計画的な財政運営を図ってまいりたいと考えております。

 次に、環境行政でございますが、PCB使用器具が適正に保管されているか、一括保管の考え方はないかという御質問でございます。現在、各学校では、ポリ容器あるいはプラスチック容器あるいはコンテナ容器に密閉して保管しているのがほとんどでございます。そして、一括についての考え方ですが、議員御指摘のように、ポリ塩化ビフェニル廃棄物の適正な処理の推進に関する特別措置法案でございますが、国会で審議されているところでございます。早期にPCB廃棄物の処理の計画が策定されることを期待しているところでございます。現在、学校で保管、管理しているPCB廃棄物につきましては、国の指導に従って厳重な保管の徹底を図り、再点検をし、その管理状況を把握するなど、一括管理も含めて検討し、万全を期してまいりたいと考えてございます。

 以上でございます。よろしくお願いいたします。



○副議長(岡本志郎君) 三十三番松石君。



◆三十三番(松石聖一君) 限られた時間の中で大変中身の濃い御答弁をいただきましたので、再質問は最小限にとどめて、要望あるいは私なりの考え方を申し上げておきたいと思います。

 御答弁いただきました順番にいきたいと思うんですが、市長からは、ならまち賑わい構想の見直しについて検討するという御答弁をいただいたところでございます。ならまち賑わい構想、先ほど私も申し上げたわけですが、十年、できまして。この中でですね、どうも私自身思っておりますのは、確かに建物やあるいは施設については、非常にいろいろと考えて書かれておって、それも実現をしてきているわけですが、特に人間の息吹がですね、余り感じられない、今となってはですよ、当時はこれでよかったと思うんです、という感じがしています。

 私は、やっぱりならまちに住んでる人がこれからも住み続けられる、また中には、ならまちを出ていきたいという人があるかもしれませんが、そういう方たちについてもですね、対策をする、あるいはまた、一遍そのならまちに住んでみたいなという人についてもですね、ならまちに住んでいただけるような対策ですね、あっせんといいますかですね、そういったものもできるような賑わい構想、それも市民参加の上でぜひともつくっていただきますようお願いをしておきたいと思います。

 それから、カラー舗装です。どうもこのカラー舗装を継続するんだろうか、それともどうなんだろうか。質問の中では十分に言いませんでしたけども、カラー舗装は単価が平米当たり一万三千円かかる。以前からの黒の舗装ですと三千円でできるということで、コストの差が非常に大きいと言われております。勢い舗装をやりましても、そのところが、例えばガスの掘削だとか水道の掘削、あるいは、どうも私は、このカラー舗装というのは若干車が通るところには弱いように思うんですが、車でつくられたでこぼこ、そういったものの対策がですね、同じカラーではできない、仕方がないから黒で塗ってせいぜいペイントで色を変えたと、こういうふうになってる場合が多くて、既に市長もならまちに行かれたと思うんですが、継ぎはぎだらけ。新聞等でも何度か取り上げられております。また、昨年百十カ所ほど継ぎはぎであったものが、一年間で、先ほど申し上げましたように二百二十四カ所と、倍にもふえてきていると。このままでいきますと、ならまちへ行ったら本当に継ぎはぎだらけと。これは何も奈良だけじゃなしに、先日私、関を見に行ったんですが、ここも見事に継ぎはぎだらけでした。

 そこで、市長にもこの改修をですね、去年からもお願いをしておって、それなりに予算を組んでいただいたんですが、本当に焼け石に水。財政状況を知らないわけじゃありませんから無理を申し上げることはできない。しかし、市長の方から、今、一応カラーのままで舗装を続けていくという方針が示されましたので、後はこれをどういうふうにしていくかです。どこの道をやっていくか、あるいはどういう形でしていくか、どうしてもしなきゃならないのは、この今のコストです。このコストを削減するために何かいい方法はないか、そういう研究をぜひともですね、していただきたいとお願いをしておきたいと思います。

 次に、南田助役にお聞きしました財政の件です。なかなか財政の立て直しの計画という言い方をしましたけども、言いにくい御答弁をしていただいたかと思います。確かにですね、今まで財政の問題については、毎回と言っていいほどこの本会議でも取り上げてまいりました。私はあえて、いわゆる財政指標といいますか、経常収支の比率がどうだ、あるいは公債費の比率がどうだということを余り問題にしませんでした。先日来、昨日の質問、答弁を聞いておりましても、公債費のピークは平成十六年、そのときの公債費の比率は一七・九と言われております。一七・九を超した公債費比率の年というのは、もうここ五年ほどのうちに、十年ほどのうちに何回もあるわけですが、その状況とは今回は意味が違う。それは、いわゆる地方債は、先ほどお示しがあったように、ふえてくる反面で、積立金ですか、借金はふえて財産は減る。この積立金がゼロと言われています。特に積立金の中でも、普通会計ベースでいくと五十億ぐらいになると思いますが、一般財源として使用可能な積立金、財政調整基金はゼロと、こう言われておりますが、これは、いわゆる災害のときにはこれを取り崩してという、これはもう基金の条例の中にもはっきり出てます。これがゼロになると、何か対策、何か災害起こったときに対策しようにも金がないと、こういう状況です。また、減債基金を今回充当しておりますけども、果たしてこれは条例上問題ないのかどうかと、そのことを考えますと、今まさにこの財政状況きわまれりという感じがいたします。

 ここでしっかりと踏ん張ってですね、再建−−再建という言葉にこだわらなくてもいいと思うんですが、健全化でも再建でも何でもいいですけども、後年度にわたる計画をきちっと立ててやっていかないと、このままでは大変なことに、もうここ数年のうちになると、このことを申し上げておきたいと思います。

 それから、水害対策のことにつきましては、これから春の菜種梅雨あるいは梅雨、夏の大雨、台風ですね、そういったものにですね、対処できるように、早急に取り組んでいただきますように要望をしておきたいと思います。

 それから、南田助役にお聞きしましたPCBの関係です。比較的前向きの御答弁をいただきましたので了解をしたいと思いますが、今、歴史は繰り返すと言われます。当時昭和六十二年には、あれは堺市と沼津市だったでしょうか、あこで蛍光灯が爆発して子供たちの上に降り注いでですね、これは何とかしやないかんということで、当時、昭和六十二年といいますと、奈良市も非常に財政力もあった時期でございますから、市内六千二百の蛍光灯を、それこそ年度内に全部取りかえていただくことができたわけです。このことについては、つい先日の岐阜市やあるいは八王子市のですね、事故の折にもですね、奈良市はもうとっくに全部取りかえてますよと、胸張って担当の方は言えたんじゃないかなと、このように思うわけです。

 ところがですよ、後の保管が問題だ。プラスチック容器では、これはいかんというわけですね、もうこれ以上申し上げませんけども。奈良市内のですね、各学校・園の状況を聞きましたら、大概プラスチックの容器で、倉庫の片隅にというふうになっておるようですけども、これでは子供の手に触れる可能性がないとも言えない。だから、ちゃんとかぎのかかる保管庫といいますか、密封容器といいますか、そういったものをですね、ぜひつくっていただきたいと思うんです。

 ところが、奈良の財政状況です。各学校でそんなものをつくるといったって、なかなか難しいですね。ですから、一カ所にまとめてですね、対策できないかということをお聞きしているわけです。検討するということですので、これ以上申し上げないでおこうと思うんですけども、事が子供の健康やあるいは命にかかわる−−大層に申し上げておりますけども、ことですから、これは財政が多少厳しくともですね、やらなきゃいけないことではないかと、そんなふうに思っております。

 そこで、これは再質問には余りなじまないんですが、南田助役にですね、ひとつ前向きのですね、今御答弁得たんですが、ぜひとも実現していただきたいと思いますので、再度御答弁お願いしたいと思います。

 なお念のために申し上げておきますが、先ほど申し上げました法律によりますと、事業者が管理するとなっております。この事業者というのは、各学校の場合でしたら、管理者は校長というふうに読みかえができるかと思うんですが、学校の校長先生が管理しなければならないということにこだわらないそうです。学校の校長先生の管理下にあって一カ所に保管する、あるいは奈良市全体から見て、教育長さんなり市長さんなりの管理のもとに、これを保管するということは法的に問題ないということは、昨日、環境省、あるいはまた八王子では現実にそのように一カ所でされておりますので、確認をいたしておりますので、この点を再質問させていただきたいと思います。



○副議長(岡本志郎君) 南田助役。



◎助役(南田昭典君) 一括管理につきましては、早速、積極的に確認をして、点検して、その方向を検討してまいりたいと、先ほども答弁申し上げましたが、そのように対応していきたいと思っております。よろしくお願いいたします。



○副議長(岡本志郎君) お諮りいたします。

 本日の会議はこの程度で打ち切り、明十日及び明後十一日の二日間は休会し、十二日午前十時より本会議を再開して、質疑並びに一般質問を行いたいと思いますが、そのようにいたしまして御異議ございませんか。

  (「異議なし」と呼ぶ者あり)



○副議長(岡本志郎君) 異議なしと認めます。

 よって、そのように決定いたします。

 本日は、これで散会いたします。

  午後四時十五分 散会

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 地方自治法第123条第2項の規定によりここに署名する。

     奈良市議会議長   山本 清

     奈良市議会副議長  岡本志郎

     奈良市議会議員   高橋克己

     奈良市議会議員   西本守直

     奈良市議会議員   中西義次