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奈良県 奈良県

平成 7年 11月 定例会(第234回) 12月05日−02号




平成 7年 11月 定例会(第234回) − 12月05日−02号







平成 7年 11月 定例会(第234回)



      平成 7年奈良県議会第234回定例会(第二号)



平成七年十二月五日(火曜日)午後一時開議

                            由本知己・北中路子速記

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出席議員(四十七名)

    一番  安井宏一君        二番  中辻寿喜君

    三番  鍵田忠兵衛君       四番  丸野智彦君

    五番  森下 豊君        六番  荻田義雄君

    七番  粒谷友示君        八番  中野明美君

    九番  今中せつ子君      一〇番  北野重一君

   一二番  上田嘉昌君       一三番  高野善雄君

   一四番  辻本黎士君       一五番  植村家忠君

   一六番  吉川隆志君       一七番  上松正知君

   一八番  高橋 哲君       一九番  岩城 明君

   二〇番  大保親治君       二一番  藤本昭広君

   二二番  山下力君        二三番  元田三男君

   二四番  米田忠則君       二五番  小林 喬君

   二六番  福田守男君       二七番  吉川新太朗君

   二八番  秋本登志嗣君      二九番  米澤 節君

   三〇番  小泉米造君       三一番  新谷春見君

   三二番  欠員          三三番  国中憲治君

   三四番  山本保幸君       三五番  中村 昭君

   三六番  飯田 正君       三七番  松井正剛君

   三八番  寺澤正男君       三九番  新谷紘一君

   四〇番  出口武男君       四二番  藤本 巖君

   四三番  植原一光君       四四番  杉村寿夫君

   四五番  服部恵竜君       四六番  梶川虔二君

   四七番  松原一夫君       四八番  福本虎之祐君

   四九番  川口正志君       五〇番  大東正明君

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欠席議員(二名)

   一一番  高間賢一君       四一番  浅川 清君

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議事日程

一、当局に対する代表質問・一般質問

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○議長(服部恵竜君) これより本日の会議を開きます。

 会議時間を午後六時まで延長いたします。

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○議長(服部恵竜君) ただいまより当局に対する代表質問を行います。

 順位に従い、二十三番元田三男君に発言を許します。−−二十三番元田三男君。(拍手)



◆二十三番(元田三男君) (登壇) 議長のお許しをいただきましたので、自由民主党を代表して、県政全般にわたって代表質問をいたしたいと思います。

 まず冒頭に、先般行われました知事選挙で第二期目の当選を見事に果たされました柿本知事に、心よりお喜びを申し上げます。今回の選挙は、堅実な行政の維持と新たな発展を訴え再選を目指される柿本知事には、現職批判で立ち向かう強力な新人三氏を相手に、非常に厳しい選挙戦であったのではなかろうかと思うのでございます。今春の東京都、大阪府、両知事選に見る無党派層の動きでは、決して油断できない選挙でございました。そんな中、選挙戦を通じて、「世界に光る奈良県をめざして」をテーマに、誠実・信頼・実行をスローガンに掲げられ、一方、日米親善に大きく寄与された野茂投手の豪速球とあのフォークボールで三振奪取のKを引用され、相手候補三氏を真っ向から迎えて、三者三振に討ち取られた堂々の勝利で、これは一期目四年間の実績と着実な政治手腕が有権者の信任につながったあらわれだと確信するのでございます。改めて再選のお喜びを申し上げますとともに、推薦をいたしました自由民主党といたしましても心よりお祝いを申し上げる次第でございます。知事には、今期二十世紀最後の仕上げの年であり、と同時に、二十一世紀に向かっての都市基盤と福祉向上のため、さらなるご尽力をいただきますよう期待をいたしまして、これから私の代表質問に入りたいと思います。

 さて、今定例会は、柿本知事再選後初めて開かれる県議会でありますので、まず最初に、柿本知事の県政運営に対する所信について改めてお聞きしておきたいと思います。

 知事は、今議会の冒頭、当議場において柿本県政二期目のスタートに当たっての県政運営に対する所信を述べられましたが、県民の「信頼とふれあい」などの基本姿勢を示されるとともに、「世界に光る奈良県づくり」に向けて、主要施策を重点的、効果的に実行していきたいとの決意のほどを申されたのでございます。さらに、今回、快適、福祉、交流という三つのわかりやすい目標を将来の奈良県のイメージとして示されており、その実現のためには、後で具体的にお尋ねいたしますが、二十一世紀に向けた主要プロジェクトを強力に実行していただく必要があると考えますので、改めて知事のお考えをお尋ねする次第でございます。

 次に、新年度の予算編成の基本方針について、知事にお伺いをいたします。

 現在、国において新年度の予算編成が鋭意進められているところでありますが、先月大蔵省が発表した平成八年度の財政事情の試算によりますと、国債残高が今回の二次補正後で二百二十一兆円の巨額に達する一方、景気の足踏み状態が長引く中で、税収は七年度当初予算とほぼ同額の五十三兆七千三百億円程度にとどまる見込みであり、他方歳出は、国債整理基金への定率繰入れの復活に伴い国債費が大幅に膨らむことなどにより、歳入と歳出のギャップは十兆円を超えるという極めて厳しい状況にあり、当初予算としては七年ぶりに、償還財源の裏づけのない過去最大規模の赤字国債の発行が避けられない見通しと言われております。一方、地方財政も国同様厳しい状況にあり、地方債残高を含む地方財政の借金は百二十一兆円に達する見込みであることに加え、景気回復のおくれの影響を受けて今後の税収動向は不透明であり、さらに地方交付税についても、概算要求の段階において、地方に交付されるいわゆる出口ベースで対前年度マイナスとなっており、昨年度の四兆二千五百億円余を上回る財源不足額が生じる見込みと言われているところから、地方交付税率の引上げを図るなど、地方分権時代にふさわしい地方税財源の総額の確保が強く望まれるところでございます。

 さて、このように厳しい財政環境ではありますが、知事が選挙公約に掲げられた、新総合計画の着実な実施を通じた「世界に光る奈良県づくり」を推進していくためにも、柿本県政二期目のスタートの年にふさわしい特色ある予算編成を強く期待するものでございます。そのためにも、思い切った事務事業の見直しなど行財政改革の推進や、財源の効率的、重点的配分など、従来にも増して創意工夫を凝らしていくことが不可欠であると考えますが、新年度の予算編成に臨まれる基本的な考え方なり編成方針についてお伺いをするのでございます。

 次に、景気対策について知事にお伺いいたします。

 我が国経済の動向については、景気は足踏み状態が長引く中で、弱含みで推移しており、特に雇用面や中小企業分野では厳しい状況が続いているところでございます。国においては、四月の緊急円高・経済対策以降、公定歩合の引下げなど切れ目のない財政金融対策を講じられてきたところでありますが、さらに九月二十日の経済対策閣僚会議において、新たな効果的な経済対策を打つことにより景気回復を確かなものにするとの視点に立って、景気対策としては史上最大の規模の十四兆二千二百億円に上る経済対策を講ずることとし、これに伴う国の第二次補正予算が十月十八日に成立したところでございます。

 本県におきましても、国の施策に機動的に対応することとして、緊急防災対策を中心とした六月補正予算の編成をはじめ、単独公共事業の大幅な追加や中小企業経営安定資金の増額等を盛り込んだ九月補正予算の編成など、本県経済の維持・拡大に向けて積極的に取り組んでこられたことに対しては、大いに敬意を表するところでございます。さらに今般、国の第二次補正予算に伴う措置として、公共事業の追加を中心とした、補正予算としては過去最大規模の総額二百五十二億六千万円余の経済対策を講じられたのでございますが、先日発表されました本県の八月の景気動向指数によりましても、二、三月先を示す先行指数は三三・三%、足元の景気を示す一致指数が三一・三%と、いずれも景気の行方の判断基準となる五〇%を大幅に下回っており、依然足踏み状態が続いているとされているところでございますので、本県経済の本格的な景気回復に向けての効果を大いに期待するものでありますが、知事には、今回の補正予算の基本的な考え方と主要な特徴点についてお伺いをしておきたいと思います。

 次に、幹線道路網の整備についてお伺いいたします。

 現在、奈良県内の幹線道路といたしましては、東西方向には西名阪自動車道、名阪国道など、また南北方向には国道二十四号などがありますが、このうちでも、広域ネットワークを形成し、高速交通サービスを図る自動車専用道路は、唯一西名阪自動車道と名阪国道しか機能していない状況にあるのでございます。本県では高速交通サービスを提供する南北軸がないために、慢性的な渋滞が発生し、円滑な交通処理ができず、健全な地域の発展にも支障を来しているとのことでございます。このような状況の中、広域ネットワークを形成して地域の活性化を通じて県土の均衡ある発展を図っていくためには、幹線道路の中でも特に自動車専用道路の整備促進が急務であると考えるのでございます。このような観点から、県においても、主要施策である「なら・半日交通圏道路網構想」の実現化を図るために努力されているところでございますが、とりわけ現在事業中である、県の南北軸である京奈和自動車道、大和平野北部地域と大阪都心部を結ぶ第二阪奈有料道路、中和地域と大阪南部や関西国際空港等とアクセスする南阪奈道路の整備促進を図り、一日も早く供用開始することが必要であると考えるのでございます。

 まず、京奈和自動車道については、建設省の事業でありますが、道路網の基軸をなすことから、県においても整備促進を図るため京奈和自動車道用地事務所を設置する中で、用地の先行取得や関係機関の調整等に努力されているところと承知しているのでございます。また、県民が早期完成を期待している第二阪奈有料道路については、当初の計画どおり平成八年度には供用開始ができ得るものか、お聞きするのでございます。さらに、南阪奈道路についても、日本道路公団や大阪府等と歩調を合わせ鋭意用地買収に努力されていると思いますが、そこで、これらの三路線についての進捗状況と今後の見通しについて知事にお伺いをするのでございます。

 また、大和平野の中南部を東西に結ぶ幹線道路であり、完成すれば京奈和自動車道等とともに広域ネットワークを形成し、「なら・半日交通圏道路網構想」の一翼を担う重要な幹線道路として、中和地区住民はもとより、広く県民が期待を寄せている中和幹線についても、その事業の状況についてお伺いをするのでございます。

 続いて、奈良市の東部山間で進められている公共用ヘリポートの建設計画についてお伺いをいたします。

 さきの阪神・淡路大震災は多くの教訓を我々に伝えました。安全はお金を出さなくても手に入るものと思われていましたが、安全は買うもの、安全な社会を構築し維持していくためには絶えざる投資が必要だというのも、その一つではないかと考えるところでございます。ヘリコプターの有用性、あるいは役割については、議会で幾度となく論じられてきたところでございますが、南北に長く、過疎と過密が併存する本県において、災害時におけるヘリコプターの果たす役割が極めて大きいことは論をまたないと考えるのでございます。一たんさきのような大震災が発生すると、交通、通信、ライフラインが寸断され、都市部は陸の孤島となり、何十万という住民の生命、財産が危機にさらされ、海のない本県にとって、空路による輸送ルートの確保が非常に重要となります。また、ヘリコプターは、その高速性を生かして目的地へ短時間に到達可能となり、救命、救難、輸送、消防等に果たす役割は極めて重要となります。今後防災都市計画の推進に当たっては、ヘリコプターが十分機能を発揮できるハード、ソフト両面の整備が不可欠と考えますが、ハード面での根幹的施設である公共用ヘリポートの早期建設が待たれるところであり、さらに、ヘリコプターは、産業、観光サービス等、さまざまな分野における次世代の交通システムとしても重要であり、来る二十一世紀の高速交通手段としてのヘリコプターの存在は無視できないものとなっております。そこで、奈良市東部山間で進められている公共用ヘリポートの建設計画の進捗状況と今後の見通しについて、知事にお伺いをいたしたいと思います。

 次に、「奈良県住みよい福祉のまちづくり条例」の推進について知事にお伺いをいたします。

 「奈良県住みよい福祉のまちづくり条例」が平成七年三月に公布され、同年七月に同条例施行規則が公布されました。住みよいまちづくりの展開を図るためには、まず高齢者、障害者等の、行動に制約のある人々に配慮したまちの整備を推進することが必要であり、県民のだれもが参加できる福祉のまちづくりは、だれもがともに生きることのできる地域社会づくりの基礎的整備でございます。このまちづくりは、真に豊かさを実感できる社会づくりを目指す知事の具体的な政策であり、今後の奈良県の基盤づくりとして文化的、福祉的に高く評価されるところでございます。そこで、本条例の平成八年四月の本格施行に当たり、積極的な事業展開が必要であることから、次の点についてお伺いをするのでございます。

 本条例においては、来る高齢社会への備えや障害者とともに生きる社会づくりはすべての県民の課題とし、県、市町村、事業者、県民の責務を明示されていますが、県民や事業者等がみずからの課題として主体的に取り組むためには、住みよい福祉のまちづくりの必要性について県民の理解を得ることが重要であると思うのでございます。また、各事業主体が施設整備を進める場合、多大の経費負担を伴うこと等、さまざまな問題が惹起してくるのではと考えるのでございます。県におかれましては、本条例の推進について県民の合意形成を図るためどのような取り組みをなされてきたのか、また、今後どのように進めていくのか、何らかの支援策も含めて、知事の所見をお伺いするのでございます。

 続いて、教育長に数点お伺いいたします。

 まず、新県立図書館の整備計画についてでございます。

 最近、インターネットという言葉が新聞やテレビなどを通じてよく目に入ってきております。世界じゅうの情報がパソコン一台でやりとりできる時代になってきているかと思うのでございます。このたび県教育委員会が策定された教育総合計画でも、「うるおいと生きがいのある生涯学習社会の構築」ということを基本方針の前面に出されたことは、誠に的を得たものと思っているのでございます。先日私は、福岡県や長崎県の博物館や美術館を見学する機会を得たところでございますが、各地の特色ある施設を見て、深い感銘を覚えたのでございます。本県では今春、新県立図書館の整備基本構想をまとめられたわけですが、その中で「県内の中核的な図書館としての位置づけとともに、奈良県の歴史、文化に関する専門図書館及び国内はもとより世界の情報へのアクセスポイントとしての情報センター機能を果たす先導的な図書館をめざす」とされておりますが、そこで、この構想具体化のための基本計画がどの程度進んでいるのか、教育長にお尋ねをするのでございます。

 次に、先般県立西の京高等学校で起こった元教諭による一連の事件について、教育長にお伺いをいたします。

 この事件に関しては、先般教育長をはじめとする処分が県教育委員会から既に発表されましたが、誠に衝撃的な悲しい事件でございました。しかし、その背景には現在の学校教育が抱えるさまざまな課題があるはずであり、今回の事件を今後の教訓として生かしていくことが、損なわれた信頼を回復するための唯一の方法であると考えるのでございます。かなりの時間も経過し、県教育委員会として事件の背景や原因について一定の分析をされ、対応策を考えておられることと思いますので、次の点について教育長にお伺いをいたすのでございます。

 まず第一点目に、この事件の原因について現時点でどのように分析しておられるのか、教育長の見解をお聞かせいただきたいと思います。

 次に、そうした分析を踏まえ、学校や教育委員会はどのような取り組みをしておられるのか、今後の施策についてもあわせてお伺いをするのでございます。

 三点目は、一人の教員による極めて悪質な行為が、心ある先生方の地道な教育実践にブレーキをかけることにならないか、また、そうしたことを含め、教員の資質や指導のあり方についてどのようにお考えか、お伺いをするのでございます。

 今回の事件についてはヽすべての県民が心を痛めていると言っても過言ではありません。教育長の率直なお考えをお聞かせ願いたいと思います。

 次に、情報教育についてお伺いをいたします。

 過日テレビを見ておりますと、コンピューターの新しい基本ソフトが発売になるということで、東京の電気街では、サラリーマンや若者が深夜から行列をつくって買い求めている光景が映し出されていました。コンピューターを安く手に入れることができるようになり、日常生活の中でもコンピューターを使っている入が急増していることを実感するものでございます。聞くところによれば、音声や画像までも一体的に処理されるマルチメディアであるとか、世界のコンピューター同士を接続し、世界全土に網の目のごとく急速に広がりつつあるインターネットであるとか、その技術の進歩には限りない可能性を秘めているようでございます。これまで専門の技術者だけに使われていたコンピューターが、二十一世紀には地球規模で我々の生活の中に入り込んでくると言われていますが、私自身も、こうした進展により、我々の生活が新しい魅力に満ちたライフスタイルとなることを願う一人でございます。来るべき二十一世紀が高度情報社会であるとの認識から、学校教育においても、子どもたちにとって何が将来のために必要になるのかという視点を重視し、新しい情報手段を利用して学習活動を展開することや、児童生徒が情報を活用していくための能力を育てていく必要があることは、議論の余地のないところでございます。学習指導要領の情報化への対応に見られるように、国の施策として情報教育推進に対する積極的な施策があると伺っておりますが、またそれに伴って、各都道府県においても積極的にパソコン教育の整備が進んでいるとお聞きをしているのでございます。

 そこで、教育長に、本県の情報教育の推進状況についてお伺いをいたしたいと思います。特に、早い時期からパソコンになれていくという意味から、小中学校のパソコンの整備状況についてお伺いをするのでございます。

さらに、今後の情報教育のあり方について教育長の所見をお伺いするのでございます。

 教育長への質問の最後に、県立高校の募集人員についてお伺いをいたします。

 県教育委員会は、二十一世紀に向かう本県教育の振興、充実を図るため、奈良県新教育総合計画を策定し、生徒の多様な個性や社会の変化に柔軟に対応し、県民のニーズに合った高等学校教育の推進に努力されるとともに、入試制度についても、分割選抜を拡大し生徒の受験機会をふやすなど、積極的に改善を図ってこられたところであります。県民の教育に対する大きな期待にこたえるためにも、総力を挙げて一層尽力をされるよう期待するものでございます。

 さて、県内外の高等学校の募集人員や入試日程が新聞等で報道される時期となりました。来春の入試に向け緊張した毎日を送っている受験生や保護者の方のお気持ちはいかばかりかと思うわけでございますが、とりわけ生徒数の減少に伴い募集人員も減少していく現実を思うとき、進学を希望する生徒ができるだけ多く県立高校へ入学できるよう配慮していただきたいと切に願うものでございます。そこで、来年度の募集人員はどのようになるのか、また、それがどういう経緯を経て決定されるのか、あわせて、分割選抜の募集人員がどれほどになるのか、お伺いをいたしたいと思います。

 最後に、警察本部長にお伺いをいたします。

 私の地元であります香芝市は、平成三年十月に市制を施行し、平成七年十月現在では人口約五万七千人に達しております。香芝市選出の議員として、二期八年間を通じ、香芝市に警察をと一貫してお願いをしているところでございます。今日まで警察をはじめとした関係当局のご努力により、香芝市における交番あるいは駐在所については充実強化していただいているところであり、感謝するところでございます。

 ところで、警察体制については、阪神・淡路大震災、オウム真理教によるサリン事件等々によって、来年度三千五百人の警察官増員が既に予定されていると聞いておるところでございますが、当然奈良県にも増員があるものと思われます。そのような状況を踏まえて、香芝市にできる限り警察署の設置ということで方針を立てていただき、ぜひともご努力いただきますようお願いいたします。

 そこで、当面の問題として、その拠点ともなります香芝交番は十二年前に建築されたものであり、誠に拠点交番としては狭隘であり、来訪者の応接に当たる部屋もなく、プライバシーの保護にも問題があるのでございます。

また、現在、国道一六八号線の拡幅工事により歩道橋が移設され、幹部交番の入り口の前に歩道橋が接近しているため、幹部交番としての機能が果たせないのではないかと思うわけでございます。この問題につきましては、朝からお聞きをいたしましたら、わざわざ本部長が、昨日のお寒い中、その幹部交番を、現地を見ていただきましたことをお聞きしたわけでございます。本当に心温まる本部長の誠意に対し、心から改めてお礼を申し上げるものでございます。しかし、先ほど申しましたように、幹部交番の今後の充実についてさらに本部長のご所見をお伺いいたしたいと思います。

 以上で私の通告をいたしました代表質問を終わるわけでございます。どうぞひとつ、知事、教育長、警察本部長には的確なるご答弁をいただきますよう心からお願いをいたすものでございます。どうも議員の皆さん方、ご清聴、長らくありがとうございました。(拍手)



○議長(服部恵竜君) 柿本知事。



◎知事(柿本善也君) (登壇) 二十三番元田議員のご質問にお答えいたします。

 質問のお答えに入ります前に、私の知事選挙再選に対して、自民党を代表して懇切なる祝意を述べていただきまして、心から御礼を申し上げたいと思います。また、期間中、推薦その他多大のご支援をいただいたことに心から感謝を申し上げておきたいと思います。

 ご質問の第一点は、私の今後の県政運営に対する所信のご質問でございます。

 県政運営の基本姿勢につきましては、先般所信でも述べたとおり、これまでと同様の三つの基本姿勢を原点に据えて全般の県政運営を行ってまいりたいと考えております。すなわち、一つは、県民の「信頼とふれあい」を大切にした明朗でわかりやすい県政の推進を心がけたい。第二点目は、新総合計画の積極的な展開による計画的な「切れ目のない県政」の推進を目指したい。三点目は、常に未来を見詰めながら「豊かで遊のある奈良県づくり」の推進を図りたい。そういう基本姿勢で全般的な県政運営に当たりたいと考えておる次第でございます。

 また、ご質問にございましたように、奈良県の将来像といたしましては、新総合計画を土台にいたしまして、快適、福祉、交流という三つのわかりやすい目標を提示させていただいた次第でございます。少しご説明申し上げますと、「快適の奈良県」というのは、これは地域基盤づくりの指針でございまして、便利で快適な活動舞台が形成されているような奈良県を目指したい、そういう目標にいたしたいということでございます。この目標の実現のためには、主要プロジェクトといたしましては、ご質問にも出ました京奈和自動車道、あるいは南阪奈道路、中和幹線等の整備による半日交通圏道路網構想の推進、ヘリポートの建設、あるいはこのほか環境対策、産業振興対策、過疎対策等も含めて推進をいたしたいと考えております。第二点目の[福祉の奈良県」、これは県民の生活環境の向上を目指す方向づけでございまして、安心とやすらぎのある生活が実現している奈良県を目標としているものでございます。この実現のための施策としては、ご質問にございました住みよいまちづくりの推進、あるいは医療、福祉、生涯学習等の施策を推進してまいりたいと考えております。第三点目の「交流の奈良県」、これは奈良県の発展方向であり、個性と特性を生かして世界に飛躍する奈良県を目標としている将来像でございます。ご質問の中でも新県立図書館の建設がこれに該当するわけでございますが、このほか、万葉ミュージアムでございますとか、平城宮跡の復元、学研都市の推進等もこの施策の中に位置づけられて、推進いたしたいと考えております。基本的には新総合計画を上台にいたしまして、その方向づけを基本路線としながら、同時に県議会をはじめ県民のご理解、ご協力をいただきながら、柔軟な発想により、重点的、効果的な施策の推進を図ってまいりたいと考える次第でございます。

 第二点は、新年度予算編成についてのご質問でございます。

 二期目のスタートにふさわしい特色のある予算編成をご主張いただきましたが、私もできる限りそういう方向でやりたいという希望に燃えている次第でございます。しかし、現状は、質問にもございましたように、申し上げますと、景気の先行きはなお不透明でございます。県税収入の大きな増収は見込めない、あるいは交付税につきましても、るる質問の中でお触れいただきましたような状況でございまして、今後の地方財政対策の帰趨の見きわめが大変大切になってまいります。そういう点で、現時点で明確な見通しを申し述べることは困難でございますが、やはりできるだけの必要な財源を確保するという観点から、厳しい財政状況を背景に、例えば去る十一月二十八日に地方分権実現地方税財源総決起大会が東京で開かれました。これは、知事会、あるいは議長会、その他六団体、いわゆる地方六団体が結集して、財源確保と地方分権の推進のために開かれたわけでございますが、私も、それから議長も、その他市町村長も参画したわけでございますが、そういう中でできるだけ地方の実情をご理解いただいて、必要な財源が確保されるように努力してまいるつもりでございます。また歳出につきましては、お話にもございましたように、できるだけ事務事業の見直し等にも努力いたしまして、義務的経費がいろいろ増高する中ではございますが、優先順位の厳しい選択を行いまして、二十一世紀に飛躍する奈良県づくりに向けての主要なプロジェクトをできるだけ具体化する方向で、強力に実行していく考えでございますので、議員各位をはじめ県民の皆様方の一層のご理解を賜りたいと考える次第でございます。

 第三点目は、今回の補正についてのご質問でございます。

 現下の我が国の経済の状況は、ご指摘にもございましたように、足踏み状態が長く続いている状況でございまして、どちらかというと弱含みで推移し、雇用情勢も大変厳しいという状況にございます。国におきましては四月の緊急円高・経済対策に引き続きまして、今般景気回復を確実なものにするという観点から、事業規模としては史上最大の十四兆二千二百億円に上る経済対策を講ずることといたしまして、これに伴う国の第二次補正予算が十月十八日に成立したわけでございます。本県といたしましても、国のこうした補正予算に機動的に対応するという基本的な方針に立ちまして、本県の経済の維持・拡大に向け、引き続きできる限りの対策を講ずる、あわせて社会資本の整備をさらに着実に推進するという観点から予算を編成してまいりました。そういう観点の結果、今回の補正は、補正予算としては実質過去最大の規模になっております。具体的な特徴点として申し上げますと、やはり事業効果の大きい主要公共事業に国庫補助事業を重点的に導入する方向で努力いたしました。そうした公共事業の進捗を図るとともに、ゴールドプランの前倒しなど、福祉施設等の充実、増設にも対応する、こういう形の特徴を持った予算でございます。いずれにいたしましても、さきにも述べましたように、本県の直面する緊急の課題に適切に対処することを旨として編成したものでございますので、よろしくご理解の上、ご審議をいただきたいと存ずる次第でございます。

 四点目は、幹線道路網の整備についてのご質問でございます。

 ご質問にもございましたように、自動車専用道路を含めた広域ネットワークの整備促進は急務でございます。できる限りの知恵、あるいは努力をいたしてまいりたいと考えております。とりわけ既に策定しております「なら・半日交通圏道路網構想」の実現は、幹線道路網の整備を構想の三つの柱の第一に掘えているわけでございまして、お述べのような線に沿って今後とも努力してまいりたいと考えております。具体的な路線についてのお尋ねでございますので、それについてお答えさせていただきます。

 まず、京奈和自動車道ですが、現在、西名阪自動車道、郡山市の伊豆七条から和歌山県県境までの区間約三十五キロが事業化されておりまして、建設省とともに用地の取得に努め、県としても自主先行取得も含めまして事業の促進に努めているところでございます。このうち、郡山から橿原に至ります大和道路十三・八キロにつきましては約六割、五條道路、これは五條市の居伝町から県境までの約八キロメートル、これにつきましては約五割の用地買収を完了しております。また、御所道路の部分につきましては、路線測量を終えまして、予備設計が完了した地域について関係自治体と協議中であり、早期に用地買収ができるよう建設省に要望しているところでございます。また、工事についてでございますが、大和道路区間で来年早々、近鉄田原本線との交差部で橋りょう下部工事に着手する方向で進められていると聞いている次第でございます。次に五條道路では、これは同じく工事面ですが、本年度から新たに五條市の西河内地域で側道工事が実施されているところでございます。今後も、このように用地の取得に努めるとともに、事業の進捗も図られるように努力してまいりたいと考えております。また、西名阪から京都府界までの大和北道路部分につきましては、基本計画を定めるため建設省が、文化財の分布状況、沿道の土地利用状況、景観への対応等について調査中でございまして、全線の一体的な整備が促進されることが大切でございますので、早期に基本計画が決定されることが必要であるという見地から、今後とも強く要望していく所存でございます。

 次に第二点目は、第二阪奈有料道路でございますが、奈良県域は順調に進捗しておりまして、現在、宝来トンネル等の残事業の進捗を図っているところでございます。また、今後は、管理事務所や各トンネルの設備工事を進めていく段階に人っております。一方、大阪側の工事につきましても、明かり区間、開削トンネル区間、あるいは山岳トンネル区間の工事の進捗を鋭意図っていると聞いている次第でございまして、お尋ねにございましたように、平成九年春の開通を目指してさらに努力をしてまいりたいと考えております。

 次に、南阪奈道路でございますが、奈良県域につきましては、国道一六五号大和高田バイパス分岐点から県道御所香芝線までの間一・一キロにつきましては、先般側道部分につきまして七月に供用したところでございます。それから、御所香芝線から西の区間でございますが、一部用地買収を終えておりまして、残る未買収区間についても地元協議に入って、用地測量を実施中でございます。また、大阪府側につきましても、用地測量に着手して、一部用地買収に入ったと聞いている次第でございます。本道路は関西新空港へのアクセス道路でもございますので、できる限り早期に整備するよう努力いたしてまいりたいと考えております。

 それからもう一つは、東西の幹線でございます中和幹線についてでございますが、中和幹線は奈良中和地方拠点都市地域を東西に結ぶ幹線道路でございます。京奈和自動車道と一体となって広域道路ネットワークの重要な路線と位置づけている次第でございまして、昨年十月には地域高規格道路の指定も受けた次第でございます。現在、延長約二十キロのうち八〇%に当たる十六キロについて、供用済みか事業中でございます。正確に申し上げますと、約七・九キロ、全体の四〇%程度が供用済みでございます。路線につきましては、沿線の四市一町とともに、あわせて県としても大規模な工事については県直接でやっておるわけでございまして、例えば香芝市の下田工区等については県で事業中でございます。今後とも、沿線の市町と一体となりまして整備を促進し、できる限り早期に全線開通に向けて努力してまいりたいと考えております。

 大きな五点目は、公共用ヘリポートの建設についてでございます。

 仮称でございますが、奈良ヘリポートの建設につきましては、奈良市矢田原町の茶畑等を中心に最有力候補地として、平成五年六月以来、地権者、地元住民等に建設計画の事業説明を行いまして、話し合いを進めてきたところでございます。その結果、本年六月に用地買収の協力を得ることができました。地元住民の方々から建設協力を得られる見通しが立ってきたところでございますので、今後は建設予定地として最終的な地元調整を行っていきたいと考えております。なお、ヘリポート建設事業の具体的な作業の進捗状況といたしましては、先般測量が完了いたしましたので、現在、引き続き設計に着手しているところでございます。供用開始の時期についてでございますが、これは最終的な地元調整が終わっておりませんので、その時期を本段階で明言することはできませんが、もし来年度初頭にヘリポートの設置許可申請ができまして、事務的な諸条件が整うようでありますならば、おおむね三年程度で開港できるのではないかと考えております。

 大きな六点目は、「住みよい福祉のまちづくり条例」の推進についてでございます。

 県におきましては、条例の趣旨を踏まえまして、ご質問にもございましたように、県民の住みよい福祉のまちづくりに対する理解と自主的な取り組みを進めてもらうという観点から、県民を対象にした概要リーフレットによる条例の周知、あるいはシンポジウムの開催、市町村、民間事業に対する説明会、講習会などの各種の機会をとらえて啓発活動を展開してきたところでございます。また、施設面の整備基準等をわかりやすく解説した設計マニュアルを今般作成いたしまして、市町村担当者や設計業者を対象に説明会を開催いたしました。今後とも引き続きこれらの啓発活動を展開するとともに、さらに民間事業者を業種別に協力要請するなど、これまで以上の広報啓発活動を進めてまいりたいと考えている次第でございます。また、県立施設につきましては、条例に率先して推進するという観点から、本年度は県議会棟、あるいは高田の総合庁舎、奈良労働会館などの施設整備を実施いたしまして、エレベーター、身障用トイレ、スロープ等を設置の予定でございます。また、路線バスにつきまして、モデル事業ではございますが、奈良交通の車いす用リフトつきバスの運行を、奈良市と一緒になって、まず本年十月より市内の循環内回りで開始したところでございます。いずれにいたしましても、福祉のまちづくりの推進は、県、市町村、行政だけではなくて、事業者や県民がそれぞれ主体性を持って理解を持って取り組んでいただくことが必要でございます。しかし、なかなかその促進を図るということも必要でございますので、できるだけ早期の整備を促進するという観点から、お尋ねにもございました施設の公共性、あるいは利用状況、施設の設置者の意向等を踏まえながら、促進のための支援策のあり方についても検討してまいりたいと、かように考えております。

 以上でございます。



○議長(服部恵竜君) 西川教育長。



◎教育長(西川彭君) (登壇) 二十三番元田議員のご質問にお答えいたします。

 まず、新県立図書館の整備計画についてのお尋ねでございますが、ことしの春まとめられました県立図書館整備基本構想では、新県立図書館は世界じゅうから必要な情報を入手し、みずからも独自の情報を発信していくネットワーク社会の総合的な情報拠点となることを目指しております。この基本構想に基づきまして、具体化のための基本計画を本年度から二ヵ年で作成する予定をいたしているところでございます。具体的には、コンピューターを使って迅速に蔵書検索を行うための館内情報関連業務や、県内外の図書館に接続するための情報ネットワークについてのシステムの検討を行うとともに、行政サービス情報を中心とした、生活に役立つ地域情報をわかりやすく編集して提供するデータベースの構築のための検討や、奈良県の歴史文化に関する資料のメディア変換、あるいはまた歴史的価値のある公文書の閲覧システムの検討などを鋭意進めているところでございます。また、現在の県立図書館が所蔵いたします資料の目録情報をネットワーク上に公開し、だれでもがアクセスできるようにするためのデータベースの構築作業に着手しておりまして、この作業には約五ヵ年程度を要する見込みでございますが、現在のところ、これらの作業は着実に進んでおるところでございます。

 次に、教育問題につきまして三点にわたってのご質問でございますが、まず第一点の、西の京高校の一連の事件についてお答えをいたします。

 今回の事件に関しましては、県民の皆様はじめ議員各位、あるいは関係の方々に多大のご迷惑とご心配をおかけしたことにつきまして、改めておわびを申し上げたいと思います。今後はこうしたことが二度と起こらぬよう努力してまいりますので、より一層のご支援、ご協力をお願い申し上げます。

 まず、この事件の原因についてでございますが、県教育委員会といたしましては、今回の事件を学校教育全体にかかわる重大かつ深刻な問題であると受けとめるとともに、事件の原因や背景を見きわめることがこうした事象を未然に防止する上で不可欠であると考え、真相の究明に努めました。その結果、当該演劇部が急速に実力をつけ注目される中で、周囲にある種の遠慮が生まれ、活動時間等、通常の枠を越えた活動がいわば黙認されてきたこと、また、演劇部の指導が一人の専門家に任され、顧問同士や、あるいは学級担任との連携がおろそかになっていたこと、そして、顧問の強力な指導のもとで勝利至上主義に陥っていたこと、さらに、生徒の内面的な悩みに周囲が全く気づかなかったことなどが浮かび上がってまいりました。そして何よりも、体罰に対する認識の甘さが事件の背景にあったと考えております。

 こうした分析をもとに、県教育委員会と学校の間で合同対策会議を発足させまして、話し合いを重ねてきたところでございます。その間学校では、演劇部にかかわる在校生に対する家庭訪問や面接を行い、精神的なケアに努めるとともに、学校体制全般について見直しを図ってまいりました。具体的には、部の活動状況を顧問から担任に連絡する、報告する、そういう体制をつくること、保護者と顧問との連絡会を定例化し、保護者との連携を図ること、部の顧開会を定例化して顧問同士の連携を深めるとともに、指導のあり方について研さんすること、部活動の規約を制定すること、こういったことなどが決まっております。また、教育相談体制を充実して生徒の悩みや相談を受けとめるシステムを確立するとともに、スクールカウンセリングカウンセラーを積極的に活用すること、あるいは、個人面接を通して教員と生徒とのよりよい人間関係を形成することなどの取り組みを進めているということでございます。さらに、教職員の研修会や、生徒の自発性を高めるためのリーダー研修会等を実施することも決まっており、私どもといたしましても全面的に支援してまいりたいと考えております。一方、県教育委員会といたしましては、今回の事件を、当該校だけの問題ではなくどこの学校でも起こり得る問題としてとらえ、さまざまな施策に取り組んでおります。例えば、今後は内外に開かれた学校づくりが必要だという観点から、校長研修会や、あるいは教頭研修会を実施いたしました。また、既に発表いたしましたように、学校教育にかかわります重要な課題について論議するための専門的な機関として、部活動部会、学校運営部会、教育管理部会の三つの部会から成る教育課題検討委員会を設置いたしまして、年内にも発足できるよう今最終的な準備を進めております。

 次に、教員の資質や指導のあり方についてでございますが、今回の事件が、情熱を持って教育活動に取り組む大多数の教員の意欲をそぐことになってはならないと思います。そうした点に配慮しながら、この教育課題検討委員会での審議を踏まえて、教員の資質向上に向けて取り組みを進めたいと考えております。具体的には、職員研修の工夫、あるいはまた教員採用試験における面接の充実、それから同一校長期勤務者の解消等、幅広く検討していく所存でございます。今後、損なわれました信頼の回復に向けて全力を挙げて取り組んでまいる所存でございます。

 第二点目は、情報教育の推進についてのお尋ねでございます。

 ご指摘のように、情報手段の発達、膨大な情報の流れの中で、人々が主体的に情報や情報手段を活用していくことは、これは仕事の上でも日常生活の上でももはや必須のこととなっておりまして、学校教育におきましても情報活用能力の育成が重要な課題となっております。ご質問のコンピューターの整備状況につきましては、一台以上設置している学校の割合は、小学校で四七・八%、中学校、高校では一〇〇%となっております。また、平均設置台数は、小学校で三・二台、中学校で二十六台、高校で四十二・五台でございます。特に小学校の整備は全国的にもさらに努力を要する状況にございますことから、各市町村教育委員会に対しましても積極的に整備が図られるよう指導しているところでございます。なお、県立学校につきましては早くからリース方式で導入を図ってきており、更新に当たりましては、マルチメディア対応のコンピューターヘの切りかえも順調に進めることができております。また、インターネットにつきましても、高取高校が国の百校プロジェクト事業の参加校に選ばれまして、国際科を設置する高校の特色を生かして、アメリカの姉妹校との双方向通信や全世界に向けての情報発信を試みております。また、コンピューターにかかわる指導につきましては、小学校ではまずそれになれ親しませることから始まり、中学校ではコンピューターの利用の基礎について指導するほか、これからはすべての校種において教科指導の効果を高めるためのコンピューターの積極的な活用が必要であると考えております。そのためには、指導に当たる教員の情報活用能力等の資質向上が今後の情報教育の推進のかぎになるものと認識をいたしております。今後教員研修を充実させ、一層の活用が図られるようにいたしますとともに、その整備に向けても努力してまいりたいと考えております。

 第三点目は、県立高等学校の募集人員の策定についてのお尋ねでございますが、これは従来から、県内の公立校及び私立高等学校がともに協力して受け入れるという立場に立って決定してまいりました。本年度も、この十月に調査いたしました中学校卒業予定者数をもとにいたしまして、過去の高等学校進学率等を勘案し算出いたしました高等学校進学予想者数のうち、さきに開催されました公私立高等学校協議会で協議し、決定いたしました六三・五%を県立の全日制課程で受け入れたいと考えております。現在十二月二十日ごろの発表に向けて各学校の募集人員の策定作業を進めているところでございます。

 次に、募集人員についてでございますが、来春の中学校卒業予定者数は本年に比べて約四百人の減少が見込まれておりますが、過去の結果から推定すると、来年度の高等学校進学率が若干上昇することが予想されますので、平成八年度県立高等学校の募集人員につきましてはおよそ一万一千二百人で、本年に比べて約百九十人ぐらいの減少でとどめたいと、かように考えております。また、分割選抜の募集人員につきましては、既に平成八年度奈良県立高等学校入学者募集要項で、各学校、学科ごとに募集人員に対する割合等を示しておりますが、昨年度より実施校の拡大等もございまして、千三百人を超える見込みでございます。これは全募集人員の一割強になると考えております。

 以上でございます。



○議長(服部恵竜君) 芦刈警察本部長。



◎警察本部長(芦刈勝治君) (登壇) 二十三番元田議員のご質問にお答えいたします。

 香芝市における警察体制につきましては、逐年強化を進めておりまして、現在は、香芝交番を含み総数で二つの交番、四つの駐在所、警察官二十二名の体制となっております。お尋ねの香芝幹部交番でありますが、昭和五十八三月に下田派出所として現在地に新設されたものでありますが、新設当時の勤務員数は六名の体制でありましたが、警察事象の増加等に対応するため、平成四年三月に警部を所長に配置して幹部交番といたしまして、十名の体制として現在に至っております。私も先般視察をしたわけでありますけれども、このような体制増強の結果、事務室が手狭になっており、道路の拡幅、あるいは歩道橋の移設等から、駐車スペースの減少や来訪者のプライバシー保護といった点で若干の支障が出ているほか、交番の視認性が悪くなっていることはご指摘のとおりでございます。これらの問題につきましては、次のような措置をこれまでに講じ、また、今後講じることとしております。

 一点目の駐車スペースについてでありますが、交番左右の空き地の五台分に加えまして、国道一六八号線を挟んだ市の所有地に三台分の、計八台分の最小限必要な駐車スペースを確保いたしております。それから二点目の、来訪者のプライバシー保護や応接スペースの確保についてでありますが、歩道橋側のブラインドを十分に活用するほか、事務所の机の配置に工夫を凝らすなどして、できる限り障害を除去するように努めたいと思っております。三点目の、交番の視認性確保の問題についてでありますが、交番の所在を明確にするため、道路工事の進捗をにらみながら、赤色灯設置のポールに交番標示板を設置するほか、歩道橋にも標示をすることとしております。今後とも来訪者の利便を第一に、地域安全センターとしての役割を持ちます交番の施設改善に努めていくこととしておりますので、ご理解を陽りたいと存じます。



○議長(服部恵竜君) 二十三番元田三男君。



◆二十三番(元田三男君) もう時間もございません。知事には、先ほども申し上げましたとおり、今期非常に、今日までにないような補正予算を組んで、何とかひとつ活気を出そう、景気を出そうという意気込み、そして、来年度も非常に国の方も厳しい状態である中、先ほど述べていただきましたように、ひとつ県勢発展のためにさらにひとつご努力いただきたい。

 そして、教育長には、西の京の問題でございますが、非常に強い反省と申しますか、またさらに今後の取り組み等について本当に心から質問に対して発言をいただきました。本当に誠意あるお言葉だと感銘しております。

 また、警察本部長には、先ほども申し上げておりましたとおり、わざわざきのう現地まで、質問によって一遍現地を見てやろうということで行っていただきまして、その心に対しても、私は非常にありかたいことだということをさらにつけ加えまして、今後香芝市警察体制についてひとつできる限りのご努力を心からお願いをいたしまして、もう時間もございません、また次の機会にお尋ねしたいところはいたしますので、よろしくお願いいたします。ありがとうございました。



○議長(服部恵竜君) 次に、四十九番川口正志君に発言を許します。−−四十九番川口正志君。(拍手)



◆四十九番(川口正志君) (登壇) 新創NARAを代表して質問の機会を得ましたこと、感謝申し上げます。

 質問に先立ち、まずは、柿本知事の二期目のご当選、心からお祝いを申し上げます。推薦をいたしました新創NARAとしても大変うれしく思っているわけであります。

 今議会は、柿本知事の二期目の初議会であります。一期目の県政のかじ取りを我々は評価をいたしているところでございますが、選挙の際に、冷たい官僚政治、地味で積極性がないといった批判も聞かれました。耳を傾けるべき一面もあると存じます。改めて今後に向けた抱負、決意をお伺いいたします。とりわけ、ことし三月に取りまとめられた県新総合計画にのっとって県政運営をなされることになると思いますが、長期計画の具体的な進め方、年次計画はどのようなものか、改めてお示し願いたいと思います。「世界に光る奈良」の積極面を示す県政とともに、県民感情に合った県政を望む次第であります。

 さて、ことしも残りわずかとなってまいりました。一月の阪神・淡路大震災に始まり、社会不安がかつてないほど高まった年ではなかったかと思っております。オウム真理教による地下鉄サリン、仮谷さんの拉致・殺害、坂本弁護士一家殺害などの一連の事件、ハイジャック事件、沖縄における米軍兵士の児童暴行事件等々、断じて許せない事件も起こりました。お互いに、来年はぜひいい年になってほしいという願いがあります。そろそろ来年度に向けて予算編成の準備をされる時期だと思います。何としても県民の期待にこたえる県政でなければならないとの強い思いを込めて質問をいたしたいと思います。先刻の元田議員の質問と二、三重なる点がございまするけれども、重要でございまするから、重複することをご理解いただきたいと思う次第でございます。

 私は、ちょうど一年前の県議会でも発言の機会を得ました。今回と同じく人権週間のさなかであり、人権問題を中心にしてさまざまな提起を行ったわけであります。早速今年度の具体的な予算措置を通して私の提起を積極的に受けとめていただきましたこと、感謝申し上げておきます。特に、福祉作業所への予算の増額、県議会をはじめ県立施設へのエレベーター、スロープ等の整備などは、多くの人から好意的に受けとめられています。昨年も強調しましたが、世界的に人権の重要性が認識され、人権を基軸にした政策の確立が機運となっています。県政におきましても一層の積極策を引き続き気概を込めて推進されることを願いながら、改めて二十一世紀へのキーワードとして大きくクローズアツプされてきている人権の問題について質問をいたします。

 人種差別撤廃条約の批准がこのほど衆議院、参議院で承認され、来年二月にも発効することとなりました。世界的に人権に対する関心が高まる中で、おくればせながらようやく批准ということになったわけであります。この背景には、国際世論の高まりとともに、部落解放同盟をはじめとする国内の人権運動の取り組みがあったことは言うまでもありません。今後の日本の人権政策を方向づける上で画期的なものと評価することができます。条約の批准・承認に当たって、外務委員会では、「部落問題やアイヌ問題、定住外国人問題など、あらゆる差別の撤廃にむけて、引き続き努力を重ねていくことが肝要」として、「政府はあらゆる差別の撤廃にむけて、一層の努力を払う」と決議しました。人権擁護への気風は一層強まっています。知事はこのような方向をどのように受けとめ、県としての人権政策のあり方をどのように考えておられるか、承りたいと思います。

 国連は、昨年の総会において「人権教育のための国連の十年」に取り組むことを決定し、あわせて「十年の行動計画」を提起しました。ことしからスタートしています。この中では、人権教育について、「教育・研修・宣伝・情報提供を通じて、知識や技能を伝え、態度を育むことにより、人権文化を世界中に築く取り組みである」と定義しています。人権文化を世界に築くためには、単に教育機関だけの取り組みにとどめるのではなく、行政や企業、組合、マスコミ、その他あらゆる機関、個人が積極的にかかわることが必要になってまいります。六月十六日に出された「与党人権と差別問題に関するプロジェクト」の中間意見でも、この課題に率先垂範して取り組むべきことが盛り込まれ、国レベルだけではなく、自治体レベルでも具体的な取り組みが求められているわけであります。知事にも、「国連人権教育の十年」に対する受けとめ方及び本県での具体化の方向について聞いておきたいと思います。

 このように、国内外で人権擁護のうねりが高まっている中、大阪府や熊本県、福岡県では差別規制条例ができています。県内の四十七市町村中、三市十一町村で差別撤廃・人権条例が制定されました。私たちは昨年来、県でも差別撤廃条例をつくるべしと提案しましたが、知事は、国の動向や諸法令との関係を見きわめながらということでありました。その後知事は、部落差別の現実をどのように認識され、差別撤廃のための法律と施策のあり方をどのようにお考えか、改めてお尋ねをしておきたいと思います。

 先般五年ごとの国勢調査が行われましたが、プライバシーが侵害されたと訴える人が、県内で相談を受け付けたグループの報告によれば、十日間で二百四十件もの相談があったといいます。調査票は封をして出すことが認められているわけですが、調査員によってその場で封を切られてしまったというような例もあったようです。調査項目や方法には多くの問題点があるように思います。果たしてプライバシーは守られているのでしょうか。事実、国勢調査の調査番号、世帯番号で個人が特定できるようになっています。今自治省が方針として打ち出している全国統一番号制度、いわゆる国民総背番号制導入のこともあわせ、不安を持っています。国勢調査の改善について、県民のプライバシー保護という観点から国に働きかける必要があると思いますが、いかがでしょうか。

 さらに、人権啓発の強化にかかわってであります。世の中が大きく動いています。人権や福祉に対する考え方も大きく進んでいますが、一方でいまだに悪質な差別事件が統発しています。まだまだ古い観念や考え方に固執しておられる方々もいます。県では、啓発紙を出したり、今年度は新たな事業としてヒューマンフェスティバルも開催されました。これはこれで評価するわけでありまするけれども、一層すそ野を広げるという意味ではテレビ、ラジオなどの活用が効果的であります。奈良テレビでの啓発番組の放映、視聴率はいかがなものでしょうか。

また、奈良テレビが映らない地域も県内にはまだまだたくさんあります。せっかく県として番組を放映しているのですから、人権啓発、災害対策等、県政広報の意味でも、すべての地域で視聴できるような対策を求めておきます。情報化の時代ですから、質の高い効果的な人権啓発活動を行っていただきたい。県民が親しみや興味の持てる番組提供に創意工夫を図り、県政広報番組をさらに強化されるよう要望いたしておきます。

 次に、民生福祉関係になりますが、ここでも人権という視点を抜きにすることはできません。今さら言うまでもありませんが、憲法第二十五条は国民に「健康で文化的な最低限度の生活」を保障し、さらには、「国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない」としています。つまり社会福祉は、いわゆる施し、あてがいぶちではありません。社会保障という権利なのです。私の恩師である故八木一男氏がこのことを強く主張し続けてこられたことを思い出します。今ノーマライゼーションとかバリアフリーとか、いろいろ言われておりますが、要するに、障害者であっても、高齢者であっても、当たり前のように健康で文化的な生活が送れなければなりません。国や自治体はそのことを保障しなければならないということであります。高齢者や障害者の今の実態に対策、施策がこたえ切れていないことは明白であります。家から出ることができず、食事やふろさえもままならないという状況、介護されている家族も大変な負担を強いられ、自身の人間らしい生活が送れないという状況、こうした問題は公的、社会的に解決されなければならない今日的な重要課題であります。さらに、阪神・淡路大震災のときの教訓として、防災対策の面からも、高齢者や障害者、子どもといった社会的弱者の人権に配慮した福祉施策が重要だということが指摘されています。当たり前のことではありますが、社会福祉は慈善事業なのか、社会保障なのか、知事はどうお考えか、あえてお伺いをしておきたいと思います。

 ことしの三月に制定されました、住みよい福祉のまちづくり県条例ですが、来年四月から実施の、建物などの具体的な整備基準についても、県民に強くアピールし周知徹底を図って、効果的に実施されますよう強く要望しておきたいと思います。

 次に、県と市町村との連携の問題であります。障害者福祉に関する新長期計画や県老人保健福祉総合対策指針といったものは、総論としては結構であります。けれども、年次計画がないなど、具体性に乏しいのではないでしょうか。そして、具体的な施策の窓口はほとんどが市町村になっています。市町村の福祉に対する積極度で随分格差ができるのではないかと言われています。市町村の障害者福祉計画の策定状況を県はどのように把握しておられるのでしょうか。

 そして、窓口でうまく対応し切れない場合に、県と市町村との間で責任の押しつけ合いが起こることが危惧されます。そのしわ寄せは、当事者である障害者や高齢者、またその家族にかぶせられることが懸念されています。現実問題として財政的に厳しい市町村も多いわけですから、県は、県内の福祉サービスの水準を高いレベルで一定に確保するために、負担や補助についての傾斜配分など予算面での配慮、人の派遣、ノウハウの提供といったきめ細かいフォロー体制、それに伴う制度的整備が必要だと思います。また、福祉にかかわる市町村職員の力量の向上といった面でも、県としての対策が必要ではないでしょうか。県と市町村との連携についてどうお考えか、お間かせを願いたいと思います。

 なお、高齢者福祉と障害者福祉の一体的推進についてでありますが、市町村によって違いがあるようですが、縦割り行政の弊害で、同じような事業であっても高齢者福祉と障害者福祉が別々の体系になっていて、うまく利用できなかったり、手続が煩雑になっているようです。うまくリンクさせながら効率的に進められる必要があるのではないでしょうか。一つの例として具体的に提案しますが、高齢者向けのデイサービスは、高齢者だけでなく障害者も利用できるように条件整備されてはいかがでしょうか。

 次は、障害者福祉にかかわってであります。必要なときに必要なサービスが受けられるようにということが目指すべき方向であります。一日二十四時間のサービス体制をとることが今日的な課題です。けれども、ヘルパーの派遣などはニーズに対応し切れていない状況ではないでしょうか。特に重度の障害者についてはお粗末な限りと聞いています。重度障害者へのヘルパー派遣状況はいかがか。また、ガイドヘルパーを施設の障害者に派遣してほしいというニーズに積極的な対応を求めます。あわせて、福祉作業所や障害者の更生施設、授産施設などに対する予算のさらなる増額も再度お願いをしておきます。

 高齢者福祉にかかわっては、特に過疎地域と同和地区で高齢化が深刻になっています。これらの市町村は財政的にも厳しいところが多いわけですが、逆にこうした地域をモデルケースとして、先駆的に水準の高い高齢者福祉サービスが実現されれば、おのずと県全体の高齢者福祉が底上げされると思うのです。ぜひとも県として課題を積極的にとらえて、こうした市町村への重点的な支援策をお願いしたい。

 また、依然として高齢者福祉サービスの認知度、利用度が低いわけですが、ニーズはないわけではありません。公的福祉サービスの水準が高ければ自然に利用は多くなってくるはずです。今の実態では、あまりにもサービスが貧弱なために、個々具体的なケースに対応し切れていないのではないでしょうか。介護者や家族への情報提供や交流の場も必要でしょう。ボランティアの活動を一層広めるとともに、家族が見るもの、嫁が見るものというような、家庭にしわ寄せする考え方を払拭していく方策が求められています。県としてのお考えを伺いたいと思います。また、特別養護老人ホームなど、施設の増設も要望しておきます。

 児童福祉にかかわって、過日判決のあった、非嫡出子に対する児童扶養手当の支給問題についてであります。父親が認知した場合には手当を打ち切るという差別的取扱いについて、奈良地裁では母親の訴えを認めて、違憲としました。これに対して県が控訴した結果、十一月二十一日大阪高裁では、逆に合憲との判断が出されたわけであります。県は主張が認められたとしているわけですが、この問題に関する県の姿勢は、住民福祉の立場よりも国の法令の擁護を優先させたもので、極めて冷たいと言わざるを得ません。マスコミも有識者も一斉に、時代の流れに逆行していると批判しています。昨年批准された子どもの権利条約の第二条でも、出生による差別を禁止しています。子どもの立場、住民の立場、人権の立場に立って考えてほしいと存じます。制度的に非嫡出子に対する差別が存在することは明らかです。知事はこの判決に心は痛みませんか。知事は、冷たい官僚政治との批判にこたえる意味でも、県独自でもぜひとも救済措置を検討すべきだと思います。

 次は、教育関係であります。

 橿原市における中学生のいじめによる自殺事件や、西の京高校での教師による体罰・セクハラ事件など、人権教育上極めて深刻な重大事が発生しています。こうした教育荒廃の基本的な責任はどこにあるのでしょうか。いじめや教師の暴力の実態をどのようにとらえているのでしょうか。権利の主体としての子どもの考えや悩みを受けとめる体制づくりが整備されようとしているのかどうか、お尋ねしたいと存じます。

 県教育総合計画が三月に策定されましたが、ここでは人権教育や同和教育については極めて狭い意味でしかとらえられておらず、教育の課程や方法なども含めた教育全体を貫くものになっていません。しかも非常に具体性に乏しいという感想を持っています。例えば、本県教育の主要課題のーつとして、人権が大切にされる地域づくりを挙げています。けれども、具体的な施策の方向になると、人権擁護に関するさまざまな活動の奨励、人権尊重の雰囲気づくり等々、極めて抽象的で一般的なことしか書かれておらず、温かいものを感じません。先ほど少し「国連人権教育の十年」に触れました。人権文化というように、非常にテーマが壮大でありますが、我々の生活すべてが文化ですから、生活すべてを、人権を基本にしたものにする。人権というと何かかたい、しゃちこばったイメージでとらえられがちですが、生活・文化の根っこに人権が温かく位置づいていなければならないということです。そして、人権を守り育て、人権をとうとぶ生活態度をはぐくむことを目指しています。ちょうど同和教育運動を通じて目指してきたことと相通ずるものがあります。すべての人に教育が保障されていることが必要ですし、教育の課程も、人権というぬくもりの中で行われなければならないのであります。したがって、いじめの問題や教師の体罰といった問題、障害者に対する教育の保障、夜間中学や識字学級の問題、奨学金の問題、定時制・通信制高校生に対する教科書有償化の問題、先ほどの児童扶養手当の問題、皆関連してくるわけであります。この「国連人権教育の十年」が既にことしからスタートしています。県としてもこれを踏まえてしっかりと教育行政を行ってほしいと思うわけであります。県教育総合計画も、「国連人権教育の十年」と同じく、ことしから十年の計画ということになっています。ここには「国連人権教育の十年」の精神がどのように盛り込まれているのか、お伺いしたいと思います。

 さらに、今後、子どもの権利条約や「人権教育の十年」の精神を生かしながら、教育総合計画を具体的にどのように進められるのか、年次計画など具体策はどうかという点についても、教育長に間いておきたいと存じます。

 十一月七日の読売新聞で、非行に走っていた子どもたちが、高齢者や障害者とかかわるボランティア体験を通して自己変革を遂げていったという例が報告をされています。ノーマライゼーションの視点から、県内の公立高校でも理解推進の取り組みが行われてきたわけですが、その結果をどのように評価されているのでしょうか。そのことについて障害者団体と意見交換をされているのでしょうか。教育の一環として障害者や高齢者と交流する機会を一層拡大していくべきではないでしょうか。

 そして、県立高校に進学を希望する障害者の受入れは、もっと積極性があってしかるべしと思いますが、いかがですか。

 さて、商工労働関係でありますが、依然として景気が冷え込んでいます。最近は一時期に比べて、若干円安傾向や株の動きに振れ、数次にわたる政府の経済対策もとられているところでありますが、これらにもかかわらず中小零細企業は、価格破壊、産業空洞化、失業増大、消費の冷え込みなどの影響で、厳しい状況から脱出できないでいます。県内地場産業にあっても、後継者難、情報不足などが加わり、苦悩しています。国の景気対策といえば、税制と公定歩合が取りざたされます。率直に言って、今日のような先行き不安の中では、低金利政策がとられたとしても、企業の設備投資にはためらいがあります。年金生活者なども生活不安を増大させ、消費を鈍らせています。県はこれらをどう考えておられるのか、県内景気の状況をどのように把握しておられるのでしょうか。

 県の施策は、中小企業者にとって利用しやすいものになっているのかどうか、点検を求めたいと思います。例えば、円高に際して設けられた円高相談窓口にはどれほどの相談があったのかを伺いたい。中小経営者や業界団体は、それぞれに独自の新商品を開発したり、販路の開拓やPRに努めたり、必死の努力を行っています。私も中小経営者を組織し、会員間の異業種交流を促すなど、連帯感をもっての経営活性化に取り組んでいますが、県政としてのより一層の、中小企業活性化に向かっての新分野への進出、新産業創造など、中小零細企業支援の取り組みを強められたいと思います。

 景気の低迷は、空前の雇用不安を起こしています。新規学卒者の就職は超氷河期と形容されるほど厳しいと言われています。また、中高年齢層にとっても、企業の倒産やリストラの中で職を失い、再就職できないという状況があります。実際、私のところへも就職の相談がたくさん寄せられていますが、どうしようもない状況です。こういうとき真っ先に不利な状況に追い込まれるのは女性や被差別層の人々です。県の就職・雇用促進対策はあるにしても、統一応募用紙の違反や、面接の際にも露骨な差別的質問が目立ってふえております。これら雇用における差別の実態についてどのように把握しておられるのでしょうか。

 障害者の雇用についても厳しいものがあり、県内の自治体においても障害者の法定雇用率を達成していないところがあり、また企業関係でも、零細企業よりもむしろ大きなところほど障害者の雇用に消極的と言われています。障害者の雇用について県は実態を正しく把握しておられるのかどうか、伺いたい。また、国の方でも奨励している障害煮雇用支援センターの設置を、県としても具体化してはいかがでしょうか。

 最後に、県土の均衡ある発展を目指して要望いたします。

 北部、西部の過密と南部、東部の過疎という奈良県の現実があります。県土の均衡ある発展が求められています。吉野、五條、御所の出身議員が関係市町村長十七名と先般懇談をいたしました。そこで提起をされたことは、県土面積の三分の二を占めるこの地域圏に県政はどんな施策を考えてくれているのかということであります。水と自然、環境を保全しなければなりません。その一方で過疎の進行です。とりわけ県民の水がめを守るため先祖の遺産を提供している人々に、県政として感謝・報恩の位置づけがあるのかどうか、県のこのことについてのお考えを改めてお伺いをしたいと恩います。

 生活と文化、経済の一体的活性化のために道路交通網の整備は急務であります。先刻の自民党元田議員の質問と重複をいたしますが、半日交通圈構想などの着実化に一層の推進を要望しておきたいと思います。

 以上でありますが、冒頭に述べましたように、ことしは暗いニュースの多かった中で、来年こそいい年にという願いが募っています。県の財政事情も厳しいと思いますが、地方分権の方向を踏まえ、来年度に向けて、経済、文化、教育、福祉、人権確立等々に積極的な予算を組まれるよう要望いたしまして、質問を終わりたいと思います。ご清聴ありがとうございました。(拍手)



○議長(服部恵竜君) 柿本知事。



◎知事(柿本善也君) (登壇) 四十九番川口議員のご質問にお答えいたします。

 お答えいたします前に、私の知事選当選に対して祝意を懇切にお述べいただきましたこと、御礼申し上げたいと思います。また、一期目の成果につきまして一定の評価をいただきましたこと、厚く御礼申し上げたいと思います。

 ご質問の件でございますが、まず第一点は、抱負と決意ということでございます。

 私、所信表明でも述べましたように、多数の県民の皆様方から温かくご支援をいただきまして当選させていただきました。身に余る光栄と考えておりまして、その職責の重大さをかみしめながら精いっぱい頑張っていきたいと、こういうふうに考えております。質問ではないと思いますが、冷たいとか、地味で積極性がないとかいうお声があったというご紹介をいただきました。私はそれの一つ一つにお答えするよりも、今後のいろいろな仕事の中で皆様方の評価がより一層深まることを期待しながら、精いっぱい県政に取り組んでまいりたいと考えております。とりわけこれからの期間、新しい二十一世紀にわたります最後の時期で、大変いろんな変動も予想される大切な時期でございます。奈良県にとりましても大変な時期でございますので、その重責を十分身に引き締めながら、県政の効果的な進展に努力してまいりたいと考えております。なお、県政に対する基本姿勢その他につきましては、先ほど元田議員にお答えしたところと同じでございますので、この点については重複を避けておきますが、いずれにいたしましても、地方分権ということが大変議論されている背景には、やはり規制緩和とか財源の問題もございますが、各地域の特徴ある施策展開が求められているという、そういう時代の流れがあろうかと思います。そういうことも踏まえまして、奈良県の個性的な発展に精いっぱいの努力と工夫をしてまいりたいと、こういうことを申し述べさせていただきたいと思います。

 第二点目の、県新総合計画の具体的な進め方、とりわけ年次計画についてどうなっているかというご質問でございます。

 新総合計画につきましては、これまで[遊」のある奈良県づくりの理念を基本にいたしまして、いろいろな仕事を計画的かつ効果的に事業展開を図りますために、各分野についてできるだけ長期構想等を作成するとともに、これの総まとめとして奈良県新総合計画を作成したわけでございまして、これは二十一世紀に向けた本県の目指すべき目標、あるいは施策の基本方向を明らかにされたものと思っております。この新総合計画を土台にして、いわゆる「世界に光る奈良県づくり」を推進してまいりたいと考えております。この新総合計画の着実な実施を確保し、計画で示された主要プロジェクトか、あるいは分野別の施策の方向を段階的に具体化いたすために、今回の新総合計画におきましては、前期五ヵ年を単位とする実施計画を策定することにいたしております。この策定をいたしまして、しかもこれを毎年度の予算編成との連携を図りつつ、施策の具体化、推進を図ってまいりたいと考えております。実施計画につきましては、現在その方向で策定を進めているところでございます。また、そういう実施計画と予算編成との連携の中で、今後は計画の適切な進行管理を図りながら、社会情勢の変化や県民ニーズの変化に対応して、計画事業の見直しとか、あるいは新規事業の事業化など、柔軟な対応を心がけてまいりたい。そういう形で施策の弾力的、効果的な展開を図ってまいる所存でございます。県民の感情に合った県政をというお言葉がございましたが、できるだけそういう進行管理の中で県民とのぶれあいを大切にしながら、そういう趣旨も込めて反映させていきたいと考えております。

 大きな二点目の、人権政策確立に関係したご質問でございます。

 一点は、いわゆる人種差別撤廃条約の批准等に関連するご質問でございます。

 あらゆる形態の人種差別の撤廃に関する国際条約が、承認し批准の見通しになったわけでございます。同時に、質問にもお触れになりましたように、その際附帯された決議もつけられております。そういうことが私は、今後、人権尊重の我が国の姿勢を内外に示すことになり、我が国における人権尊重の取り組みが一層進むもの、そういう機会をつくられたものと、こういうふうに受け取っている次第でございます。国連も創設以来五十年でございます。国連の活動を尊重しながら進める我が国の行き方から考えまして、そういうことが今後の人権確立に一つの期を画したことになるのではないかと考えている次第でございます。なお、人権擁護、人権政策についての取り組みをどう考えているかと、こういうご質問でございます。基本的人権の尊重については、もうご質問にもお触れいただきましたところで、私、改めて申し上げませんが、本県では同和問題の解決を県政の主要施策に位置づけまして、県民の人権意識の高揚を積極的に図ってきた次第でございます。今後とも部落差別の撤廃を基軸にして広く人権を考え、差別をなくす取り組みが広く進められますよう、そういう啓発が一層大切になると考えております。そういう差別をなくす意欲や実践力を高めるための啓発を通じまして、県民の人権意識の普及、高揚に一層の努力を図ってまいりたいと、さように考えている次第でございます。

 それから、「国連人権教育の十年」に対する受けとめ、あるいは具体的な方向についてのお尋ねでございます。

 人権の確立は、ご質問にございましたように、二十一世紀に向けた重要な人類共通の課題であろうと私も思う次第でございまして、今も世界に絶えない紛争、貧困、あるいは人権の侵害の深刻な状況、あるいは我が国におきましても、同和問題、あるいはアイヌ民族その他の諸問題を抱えている次第でございまして、この「国連人権教育の十年」が決められましたことは、単に人権教育を学校とかそういう教育の場だけでなくて、日常生活のあらゆる活動の場で教育の機会が求められている、こういうことを特に強調された、あるいはそういう期間になるということを期待されたものと私は受けとめている次第でございます。そういう意味におきまして、そういう期間においてそういう人権問題を学ぶ取り組みが幅広く展開され、人権意識を根づかせていく機会になることを私としても期待する次第でございます。なお、これに関連しての、与党関係で中間意見として出されました政府の行動計画の問題でございますが、この施策内容の策定及び必要な措置について述べられておるわけでございますが、今後のそういう点の具体的な展開を見ながら、時代の要請をよく把握し、具体的な対応を研究してまいりたいと考えております。

 次に、部落差別の現状に対する認識、あるいは今後のあり方についてのご質問でございます。

 同和地区実態把握等調査の結果によりますと、同和地区での混住化あるいは高齢化の進行、あるいは一般地区との婚姻の増加などの状況がある中で、やはり生活保護世帯が高い率を示すとか、あるいは中高年齢層の就労関係が不安定でありますとか、児童生徒の低学力傾向、なお多くの人権侵害の事象があるなど、解決しなければならない課題はたくさん指摘されているところでございます。また、これまでの施策の結果、かなり成果が見られたとされる住環境の整備につきましても、法期限内に最大限の事業進捗に努めていますが、なお小集落地区改良事業をはじめとした物的事業について残事業が見込まれるところでございます。県といたしましては、これらの解決のために精いっぱいの努力を傾けていきたいと思いますし、今日まで国及び市町村との協力により実施してきた経緯を踏まえまして、これらの諸問題の解決につきましては、法期限後においても何らかの法的な措置が必要であるという認識に立っている次第でございます。今後の同和対策につきましては、こうした法的措置、あるいは行財政措置等の各種の施策のあり方の基本方針が出される地域改善対策協議会総括部会をはじめとした関係機関に対しまして、今後とも積極的な要望活動を展開してまいりたいと考えている次第でございます。

 次に、国勢調査のプライバシー侵害の事例についての、特に今後の改善策についてのご質問でございます。

 ご承知のように、国勢調査をはじめ各種の統計調査は、統計法において秘密の保護及び調査票の目的外使用の禁止につきまして厳格な規定が設けられているところでございまして、特に国民全員の調査に当たります国勢調査に当たっても以上のような趣旨を踏まえて、市町村の事務説明会でございますとか、調査員の説明会を通じまして、関係者に対してその周知徹底を図るとともに、県民のプライバシー保護に十分配慮して調査に当たるよう指導してきたところでございます。ただ残念なことに、ご指摘にありましたように、ごく一部の調査員の中に、調査に当たって適正を欠く面があったことも事実でございます。また、調査期間中、県が設置いたしました相談窓口にも県民からいろいろなそういう問題についてのお声が寄せられたところでございます。とりわけ、封入いたしました調査票の提出のあり方などにつきましても要望が寄せられております。このような問題につきましては、今後、調査関係者による意見交換、検討会を持つとともに、それらの意見、要望を集約して、改善すべき点を整理して改善する方向で、また、次の調査で県民の信頼のもとに円滑に実施されるように、国に対しても必要な要望をしてまいりたいと、さように考えている次第でございます。

 それから、人権啓発番組の視聴率、あるいはその予告、宣伝方法の検討をすべきではないか、こういうご質問でございます。

 テレビの広報媒体としての効果は大変大きなものがあると考えておりまして、県におきましても人権啓発の広報番組、年間三本を制作いたしまして、奈良テレビ放送で放映している次第でございます。そのための直接の視聴率調査は現在やっておりません。ただ、時事通信社が本年七月に行った調査によりますと、県政広報番組をよく見る、あるいは時々見ると答えた方が五七%、あるいは県政モニターヘのアンケート調査によりますと、二二・一%の方々は人権啓発を含む県政特別番組をよく見る、あるいは時々見るという回答をいただいている次第でございます。また、予告、宣伝につきましては、県政フラッシュのお知らせコーナー、あるいは地元紙の県庁だより欄、電光ニュース、文字放送など、使用可能なメディアを利用して行っている次第でございますが、今後も工夫してまいりたいと考えております。なお、難視聴地域の解消につきましては、県といたしましては昭和五十三年度から十年間にわたり、テレビ放送共同受信施設整備事業を実施したわけでございまして、その解消に積極的に取り組んできたわけでございますが、なお、一部ではございますが、テレビの難視聴地域があるということは事実のようでございます。これらの解消につきましては、郵政省の民放テレビ放送難視聴解消事業とか、あるいは県の地域活性化事業総合補助金制度等を通じまして市町村の取り組みに対して支援し、その解消に努めてまいりたいと、さように考えている次第でございます。

 次に、大きな三点目、社会保障に関するご質問でございます。

 まず、社会福祉は慈善事業か、社会保障かと、大前提としてのご質問でございます。

 我が国の社会福祉は、心身障害者、老人、児童、母子家庭のように、社会生活をしていく上でハンディキャツプのある人に対して、それを克服するために公的な援助を行う制度でございまして、社会保険、公的扶助、公衆衛生、医療などとともに社会保障の一環として位置づけられていることでございまして、憲法二十五条を引用されましたが、まさにそのとおりでございまして、社会福祉は国民共通の権利でありまして、国や自治体はそれを保障する責務があると、私はそう考えている次第でございます。とりわけ今日の我が国におきましては、社会保障制度は国民生活に不可欠の存在になっておりまして、従来の貧困の予防とか救済というような狭い範囲でなく、より広く国民の健やかで安心できる生活を保障する方向を目指して発展をしているものと考えております。したがって、社会保険のように、すべての人に訪れ得る困難に対して社会全体で支える仕組みであると、そういうふうに理解している次第でございます。したがいましてもとより、いわゆる慈善事業でございますが、慈しみとか哀れみなど、個人的ないし、あるいは主観的な施しというような性格のものと異にするものでございまして、両者の間には大きな隔たりがあるという認識をしている次第でございます。

 次に、障害者福祉等の窓口は市町村でありますが、これの連携についてどう考えているかというようなご質問でございます。

 県民の福祉に対する需要は大変、次第に多様化、高度化しているわけでございまして、幅広いそういう福祉対策を実現するために市町村の役割はさらに重要となりつつあるわけでございまして、ご質問にもございましたように、平成二年には福祉八法が改正されまして、相当の権限が県から市町村に移管されたわけでございまして、そういう形で市町村の役割の拡大とともに、県と市町村の役割の明確化が図られたわけでございます。しかし、そのことが実態的にそれに即して運用されることが必要でございます。財源措置、人材、その他幾つかの点をご指摘いただきましたが、財源措置につきましては、この法改正に応じまして交付税措置等が改められまして、その充実が図られております。あるいは人材につきましても、いろんな支援あるいは指導をしていく必要があると思いますが、そのような方向づけの中でいろいろな連携関係、あるいは有機的なつながり、ネットワーク、そういうことを県と市町村が一体となって取り組むような基盤づくりを推進する必要があると考えている次第でございます。このようなことから、市町村における福祉サービスの一般化や普遍化が図られますように、福祉サービスの連絡調整会議とか、高齢者のサービスの総合調整推進会議などを催しまして、市町村の職員の育成や相互間の連携調整、あるいは情報の提供等、必要な助言、指導に取り組んできたところでございます。あるいは具体的なケースに応じましては、サービス検討の指導とか、ケース相談業務の指導、施設入所の同行相談等も、要望に応じて実施しているところでございますが、市町村に事務が大幅に移りましてまだ初期的な段階にございますので、十分連携を密にしながら、その体制についてもいろいろ相談しながら、体制の整備について努力してまいりたいと、さように考えております。

 それから、高齢者向けのデイサービスを障害者に利用できるようにするなど一体的な、まあ一つの例としてですが、条件を整備すべきではないかということでございます。

 おっしゃるとおりでございまして、高齢者対策と障害者対策はかなりの部分で重複しているわけでございまして、そういうニーズにこたえていくように、相互の連携を図りながら推進してまいりたいと考えております。特にご指摘のございました在宅福祉対策のデイサービス事業は、障害者及び高齢者の利用の促進を図る必要がございますので、実は平成三年度より相互利用ができることになりました。現在県下で、障害者が老人のデイサービスを利用している市町村が十二市町村になっております。ご指摘の点は大変大切なことでございますので、今後障害者が身近なところでデイサービスが受けられますように、さらに市町村を指導してまいりたいと考えております。                .

 それから、市町村の障害者計画の策定状況でございますが、現在一市が策定済みで、三市が策定作業中ということでございます。その他の市町村についても、策定に向けた検討が進められている状況にございます。法律では、こういう策定に努めるよう努力規定が規定されたわけでございますが、県におきましては長期計画を既に策定しておりますが、こういう計画を市町村でも実態に即して策定するよう支援していきたいということで、計画策定に要する経費につきましても平成七年度において補助制度を創設して、働きかけている次第でございます。そういう形を通じまして、できるだけたくさんの市町村がこういうことに早期に取り組みますよう支援してまいりたいと考えております。

 それから、重度障害者のヘルパー派遣状況についてでございますが、障害者のホームヘルプサービスの事業につきましては、各市町村で高齢者対策と一体的な取り組みがされているところでございます。障害者に対するホームヘルパーの派遣については現在三十六の市町村で実施されておりまして、重度障害者でホームヘルプサービスを利用されている方は県下で、これは平成六年度の数字でございますが、三百六十四人となっております。その内容は、入浴、排泄、食事等の介助や、調理、洗濯、清掃等の家事援助が主なものでございます。派遣回数はおおむね週二回で、一日当たり二時間程度の派遣と、こういうことになっております。ヘルパーの派遣というのは利用者のニーズに応じて行われるものでございますが、今後利用者の要望にできるだけ対応できるよう、市町村と連携を図りながら取り組んでまいりたいと考えております。

 それから、高齢者の在宅福祉で、家庭にしわ寄せをするような考え方は払拭すべきではないかというご指摘でございます。

 高齢者の介護というのは大変大きな問題でございまして、おっしゃるように、家族だけに任せておいて円滑に処理できるものではございません。やはりいろんな多様な形でそれの援助を社会的に援助していく、こういうことが必要でございます。とりわけ高齢者の介護の問題は国民だれにでも起こり得る課題でございますので、今後の介護を必要とする高齢者の増加を考えますと、より普遍的な問題として対応しなければならないと、こういうことに考えております。同時に、高齢者の方々が住みなれた地域や家庭で安心して暮らし続けられることも、無視できない高齢者の重要な心情であると考えている次第でございます。そういう観点からいたしますと、いろいろ多様な可能性を拡充しまして、分担し合うという方向を目指すべきではないかと考えております。先ほどご質問にもございましたが、ホームヘルプサービスでございますとかショートステイ、あるいはデイサービスセンター、あるいは老人介護支援センター、あるいは老人訪問看護ステーション、こういうものを普及するとともに、その活動の有機的な連携を図りまして、家庭での介護の負担軽減を図る大きな力として育てていくように努力いたしたいと考えております。なおまた、こういうものは場所や施設だけつくりましただけでは十分ではございませんで、それを支えるための連携する体制が必要でございます。そういう一体的な連携を図るための高齢者サービスの調整チームの充実強化でございますとか、そういうガイドブックをつくりますとか、そういうご理解と啓発、あるいは場合によりましては、そういう施設をできるだけ多くの方に経験してもらうとか、そういう形で、その運営の状況、施設の状況を多くの皆様方に知っていただけるような形の努力も続けてまいりたいと考えております。

 次に、児童扶養手当に対する高等裁判所の判決の受けとめでございます。

 これにつきましては質問でもお触れいただきましたので、高等裁判所の判決は、政令の規定は立法府の裁量権め範囲内であるから、憲法十四条に違反するということにはならないという判決と理解している次第でございます。県独自の救済措置をという、温かい気持ちを持てというご指摘がございました。ご指摘の点は私も心情的には理解できるわけでございますが、これはやはり機関委任事務という制度の建前がございますので、その点についてはやはり困難ではないかと考えております。ただ、制度そのもののあり方につきましては、これを政令をつくる立場でどうお考えいただくかということはこれからの問題であろうと、私は個人的に思っております。したがいまして、この訴訟関係の結果を見守った上で、制度そのもののあり方についてきめ細かい検討を国にお考えいただく、こういうことも検討すべきではないかと考えている次第でございます。

 次は、大きな五点目は景気対策でございますが、ご質問にもございましたように、現在の景気関係、数次の経済対策にもかかわりませず、いろいろな調査結果によりますと、輸入品の増加による競争の激化、あるいは消費の低迷による受注の減少など、中小企業の経営状況は大変厳しいという意見が大変多うございます。また、鉱工業生産指数や小売店の販売額は低水準ながら底がたい面がございますが、例えば住宅着工戸数が前年割れになっておりますとか、有効求人倍率が全国水準を下回りますとか、いろんな金融不安や産業構造の変化などについて厳しい状況が続いている、こういう認識に立っているわけでございまして、そういう観点から中小企業対策、あるいは公共事業についてできる限りの努力を払っている次第でございます。現下の情勢についていろいろな見方はあるかと思いますが、やはり先行きに対する見通しの困難性、あるいは不安、そういうものが活動の萎縮を招いている面もかなり大きいのではないかと私個人は考えておりまして、そういうものをできるだけ解消するような可能性を探究していくことができればと考えておりまして、いろいろな企業が行います新分野への進出、新商品の開発に対しまして、経営相談とか技術指導、あるいは融資などを通じて支援をしておりますが、今後もそういう点について充実を図りながら支援対策を総合的に講じてまいりたいと、さように考えている次第でございます。

 その中で、中小企業の支援対策は利用しやすいものになっているのかと、こういうご質問で、特に円高相談窓口の利用状況はどうかということでございます。大変ご指摘いただいたものは答えにくいのでございますが、現在のところ相談件数がございません。これはどうも、県内の中小企業は内需向けの製品を製造していることもあって、円高の影響をまだ大きく意識されてないというところがあろうかと思いますが、まあ答弁でこう申し上げましても言いわけにしか聞こえないかと思いますが、ただ、その他の相談窓口につきましては、例えば中小企業総合相談窓口の相談件数、今年度二百五十二件、あるいは中小企業リストラ相談窓口には今年度十二件、こういうふうに相談がございますし、中小企業情報センターにも今年度二百七十件程度の情報提供依頼があるなど、そういう形の各種相談に応じているわけでございまして、どちらかというと金融関係とかそういうことの相談が多いようでございます。そういう状況を見ながら、やはりそういう新しい技術開発とか販路開拓についての支援についてなお一層努力いたしたいと考えておりますが、いろんな相談状況を把握しながら、よりきめの細かい配慮もして支援措置を講じてまいるように努力いたしたい、さように考えております。

 次に、雇用関係でございますが、特に差別事象の話でございます。

 企業が行う採用選考というのは、あくまで応募者本人の適性や能力、あるいは将来性を引き出すことを目的として公正に行わなければならないものと考えておりまして、応募者の基本的人権を無視したような採用選考は絶対にあってはならないことでございます。ただ、残念ながら、いまだ面接時に、家族の職業とか家の所在地、環境、尊敬する人物等を聞くという事例があるようでございます。違反の企業に対しては、直ちに事業所を訪問いたしまして、面接及び試験内容、質問の意図等の事実確認をするとともに是正指導を行っているところでございます。近畿統一応募用紙というものがございますが、この趣旨徹底に向けて、教育長、総務部長、商工労働部長の三者の連名通達を出しておりますし、啓発冊子の配布等も行っているところでございます。今後とも一層、企業のトップや関係の研修推進員の指導に努めてまいりたいと考えておる次第でございます。

 次に、障害者の雇用についてでございますが、障害者の雇用につきましてはいろいろ、求人開拓、職業紹介、戦場定着指導等に努めているところでございまして、本県の雇用状況は一応法定雇用率を上回っている状況にございます。ただ、一部の町村、企業にあってまだ達成されていないところもございますので、これにつきまして県幹部職員の訪問による積極的な指導強化に努めているところでございます。民間の企業の雇用状況では、特に規模の大きい企業におきまして雇用率が低い傾向にあるところから、これらの企業に重点を置いた指導会議等を開催しているところでございます。なお、お尋ねにございました障害者雇用支援センターの設置につきましては、市町村の協力も得まして国に要望してまいりたいと考えております。そういう形で、また本年におきましては、福祉作業所等に入所されている障害者の求職実態の把握等も行う予定でございます。

 大きな六点目の、県土の均衡ある発展を目指して、特に過疎地域についての、特にその地域が水源地域等として果たしている役割に敬意を表すべきであるというご指摘ないしはご質問がございました。その点につきましては私は全く同感でございまして、私は時々県北のところで水源の話をいたします際に、蛇口をひねったときには、それを眺めて感謝してくれと。水道料金をさらに高く払えとは申し上げませんが、この水源が遠く吉野や宇陀から引っ張られてくるんだということをそのときちょっと思ってくださいというような話をしておりますので、私はそういう意味でも全く同感でございます。そういう中で地域連携の雰囲気が醸成されることがまず必要なことだと考えております。同時に、単に感謝するだけでなく、そのことをできるだけ施策面で形にあらわしていくことが大変大切であろうかと思います。そういう観点で、そういう地域の振興策、あるいはその地域が果たしている役割につきまして、その恩恵を受けている地域の方々にご理解いただきながら、いろんな振興策、あるいは環境の整備、あるいは連携となる道路の整備や、森林の適正な保全管理に対する取り組みなどの強化を図ってまいりたいと思います。同時に、最近試みております平地づくりでありますとか、いろんなイベント、総合案内所、そういうものを通じまして、できるだけそういう過疎地域とそうでない地域との交流も高まるように努力していきたい、そういう形でその気持ちをできるだけ着実に具体化するように努力してまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(服部恵竜君) 西川教育長。



◎教育長(西川彭君) (登壇) 四十九番川口議員のご質問にお答えいたします。

 教育問題につきまして四点にわたってのご質問でございますが、まず第一点は、いじめや教師の体罰など、人権教育上深刻な重大事が発生しているが、そうした教育荒廃の基本的な責任はどこにあるのかというお尋ねでございます。

 戦後我が国が標榜してきた経済的な豊かさや効率は、今日では一定の成果を見てまいりましたが、その間の社会的要請が、学校教育の中に偏差値偏重や、あるいは学歴主義などの弊害も生んでまいりました。こうした文明に根差したところで競争をあおる社会体質や、人間の尊厳や不易な価値よりも経済を優位とする社会意識とともに、人々の強い依存性、それから肉体的、精神的な耐性−−こらえる力、こういったものの低下などが引き起こされまして、知徳体バランスのとれた発達を阻害してきた側面は否定できないと思います。その基本的責任は、私をはじめとして教育に携わる者すべてにあることはもちろんでございますけれども、物の豊かさから心の豊かさへという社会意識の変革を進めることが大切であると思います。そして、子どもを知識の量の多い少ない、こういったことで序列をつけるようないわゆるナンバーワンの人間観から、一人ひとりのかけがえのない個性とか、あるいは価値、こういったものをありのまま認めるという、いわゆるオンリーワンの人間観へと意識変革を進めていくことが何よりも大切だと考えております。こうした観点から今日の教育改革を、社会に啓発するという意味も込めて不退転の決意で推し進めていく覚悟でございます。

 次に、いじめの実態についてでございますが、例年の文部省調査とともに本年一月の緊急調査で実態を把握しておりますが、子どもたちは、みずからのプライドなどからいじめを容易に訴えないということもございまして、実際にはさらに多くの事象があると受けとめております。また体罰につきましては、校長から教育委員会に報告されることになっておりますが、教育現場にはややもすれば体罰は教育に対する情熱のあらわれであるという、こういうふうにとらえる土壌もあります。児童の権利に関する条約や「国連人権教育の十年」、この趣旨を踏まえまして、教員の資質の一層の向上を図りながら、人権教育の強化に全力を尽くすことが最も重要な課題であると考えております。

 次に、体制づくりについてでございますが、現在こうした課題の解決に向けて、子どもを権利の主体としてとらえて、その思いや、あるいはまた保護者の願いを十分に酌み取るために、校長のリーダーシップのもとに一致協力した体制を確立して、一人ひとりの児童生徒が生き生きとともに伸びる学校づくり、これに努めるように指導してまいりたいと考えております。そのため、いじめの相談電話の設置やカウンセラー配置等で教育相談機能を一層充実させ、その対応を図っているところでございます。また、学校、家庭、地域社会が一体となって人権意識の高揚を図り、実践力を高めなければならないというこういう観点から、今後は家庭や地域社会との連携も一層強化して、現在設置の準備を進めております教育課題検討委員会におきましてご意見をいただきながら、問題の解決に向けて取り組んでまいりたい、かように考えております。

 ご質問の第二点と第三点目は、「国連人権教育の十年」と子どもの権利条約についてでございますが、これらは、先ほども申し上げましたように、今後の教育活動を進める上で大変重要な課題であるととらえております。特に「国連人権教育の十年」は、国連において決議されまして、二〇〇五年を目標に、あらゆる国、地域であらゆる人々が人間の尊厳について学び、生涯を通じてあらゆる社会でその尊厳を確立するための方法や手段を追求し、人権文化を創造することが求められているものでございます。これまで本県では、人権尊重の精神に徹して、差別を正しく認識し、差別をなくす意欲と実践力を持った人間を育てることを目指し、同和教育の推進を図ってまいりました。その中で、県民すべての人権意識の確立に向け、施策を講じてきたところでございます。今後に向けましては、県教育総合計画の中で同和教育の推進を中心に据えながら、人権尊重を基盤とした人づくり、まちづくりとしてその方向を示したところであり、この計画の具体化に当たりましては、人権教育の推進のための具体的な施策の実施に努めたいと考えているところでございます。なお、「国連人権教育の十年」や子どもの権利条約につきましては、その趣旨の周知に努めてまいります。また、具体的展開にかかわりましては、現在国においてその方策等が検討されているところでございまして、この動向を見据えながら検討してまいりたいと考えております。

 第四点目は、障害者との交流についてのお尋ねでございます。

 これまでも交流教育として本県では、学校間や地域との交流を通して、障害のある児童生徒とそうでない児童生徒や地域の人々とがぶれあいの機会を持つことにより、障害児理解を図りますとともに、障害児の成長発達を促そうとする実践に生かされてまいりました。交流教育は、子どもたちの社会性を培い、人間尊重の精神の涵養のために極めて重要な教育活動であると認識をいたしております。本県では、盲・ろう・養護学校、これを対象にいたしました交流教育実践校事業や、小・中・高等学校を対象にいたしました心身障害児理解推進校事業を実施いたしまして、研究校を指定して、障害児校や福祉施設、あるいはまた障害者団体などと交流活動やボランティア活動を実施してまいりました。指定校からの報告によりますと、生徒たちは障害児と接することによって彼らの生き方から多くのことを学んで自分自身の変容につながったと、こういうことや、実践発表などによって障害者理解の啓発につながったということなど、多くの成果を上げております。また、本年度から心身障害児わくわく地域活動支援事業を実施いたしまして、障害児の、地域における豊かな体験活動を推進いたしますとともに、地域社会の障害児に対する理解の深化を図ってまいりました。今後も障害児理解推進の基盤となる学級づくりに努めますとともに、交流教育の一層の推進に努めてまいります。

 次に、障害児の高校への進学についてでございますが、これまでも本県では、入学者選抜検査において別室で受験するとか、あるいはまた受験時間の延長とか、文字の拡大、点字受験、代筆受験など、それぞれの障害の程度に応じまして、その時点で可能な限り配慮しながら選抜を実施し、受け人れてまいりました。また、入学者募集要項にも障害児への配慮等について記載をいたしまして、周知しているところでございます。しかしながら、障害児を特別枠で高等学校に入学させることにつきましては、選抜制度上の問題がございまして困難でございますが、今後研究してまいりたいと、かように考えております。

 以上でございます。



○議長(服部恵竜君) 四十九番川口正志君。



◆四十九番(川口正志君) 知事あるいは教育長は、それぞれに心を込めてお答えをいただいたとは思いますが、質問をいたしました私の側からするならば、私の心がすべて受けとめてはいただいてない、こういうような思いでございます。

 付言をするわけでありますが、同和対策の残事業、このことについてはハードの面とソフトの面があるわけであります。私は率直に申し上げまして、今残されている地区改良事業等のハード面のおおよそ七百億円の残事業だけが残事業ということではない。差別が残っているということが残事業なんですね。差別をなくするということが基本でなければならん。ハードの面だけに目を向けておったんでは問題の本質的な解決にはならない、このことだけ申し上げておきたいと思うんです。

 それからもう一点は、児童扶養手当の問題、あるいはまた学校における高校入学に際しての障害児の受入れ、これは極めて冷たい、いわば建前に過ぎるではないかと、こう申し上げたいわけであります。もっと心して、不幸せな子ども、これをやっぱり幸せにするのが行政ではないのか、教育ではないのかと、こう申し上げなきゃならんわけであります。そういう意味で、機関委任事務だとか、あるいはまた法令がどうだとか、そういうようなことにこだわっておったんでは今日の問題は解決しない、こういうことになりますので、踏み込んで、地方自治、あるいはまた教育に取り組んでいただきたいということを付言をしておきたいと思うんです。答えは要らないです。



○議長(服部恵竜君) これをもって当局に対する代表質問を終わります。

 しばらく休憩いたします。



△午後三時二十二分休憩

   −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−



△午後三時四十四分再開



○副議長(福本虎之祐君) 休憩前に引き続き会議を開きます。

 ただいまより当局に対する一般質問を行います。

 順位に従い、三十六番飯田正君に発言を許します。−−飯田正君。(拍手)



◆三十六番(飯田正君) (登壇) 議長のお許しをいただきました。たくさんの人に見守られながら一般質問をするのは久しぶりでございますので、大変緊張しております。特に字の読み違い等がございましても、指摘せずに最後まで聞いていただきたいと思います。

 まず、知事、誠におめでとうございます。特に知事が勝利なされて壇上に上がられたとき、きらっと目に熱いものが光っておりました。我々も、そばではなく、五條で横になりながら見ておりましたが、大変心温まるというか熱いものを感じました。その涙を見ながら、この選挙中いろんなことがあったんやろなと。特に、ふだんは回られないところを細かく回っていかれる。これはやっぱり四年に一遍、選挙というのは要るんやなと、こういうふうに感じました。その中で一番、私も秋本氏もともに心に残っておるところ、これを一番最初に知事にお尋ねいたしたいなと、こう思います。というのは、いよいよ知事選が始まるぞ、おまえたちも準備しろというところで、いろんな入、というよりも、五條でそれぞれのポジションの方が集まりました。なかなか知事が来ない。もう一時間たってもまだ来ない。えらいことになったなというて我々はやきもきしておりました。しかも、我々よりも一番やきもきしたのは、当の知事ではないかというところから、きっと秘書の方が電話を持っておられるで、一遍電話を入れてみと、こういうことでしたな、知事。電話を入れますと、五條へは入っております、しかし、そこから進まないと。つまり、これはおくれたことは大変残念であるけれども、逆にいうと、よいところを見ていただいたな、我々のまちの弱点を見ていただいたなと。つまり、五條に奈良から入ってくるには、鉄道といっても奈良から直接は来れない。バスというても乗りかえざるを得ない。道路といえば二四号線一本と、こういうところをつぶさに体験していただいた、しかも知事にとって一番大事な時期の大事な時間に、この一時間は値打ちあったなと、こういうふうに感じております。(笑声)

 ただ、最近、我々地元では山ろく線と呼んでおるんですけれども、西佐味中之線、大変力を入れていただいて、大いに進展しております。地元として、私、そして秋本氏、今田市長と一体となって用地交渉等も頑張らせていただきました。おかげでほぼ全線買収が進んだように思います。特に知事の五條市におけるあいさつの中で、私の今任期中にテープカツトをするんだというような決意を述べられたように覚えております。そういったところで、この道、どういうふうな進展をするのかというところをお聞かせ願いたいというところでございます。

 もう一点は、五條のまちというのは河岸段丘の中にあります。つまり、川を中心に右、左にまちがございます。そういった点、二四号線は、川の下向いて右手にございます。左手には野原という大きなまちがございます。この野原へも、もっというと十津川へ行く道も、二四号線、しかも中心部のロータリーを通らざるを得ないというところからの混雑でございます。そこで、県道平原線というのがございます。それが吉野川を渡り切ったところからスタートするというところです。それを少し延ばしていただきますと、トンネル一本掘りますとすぐ二四号線にひっつきます。そういったところを、秋本氏ともどもこれから提案しながら、これひとつよろしくお願いしたいというところになるわけですけれども、知事、一時間のおくれの部分をちょっと思い出していただいて、いろいろ考えていただいたらありがたいなというところでございます。

 第二点目は、いきなり水というところになるわけでございますけれども、水を言うと長くなると、こう言われますが、先ほど知事も、水道の蛇口をひねって、払う料金を惜しまずにありがたいなと思ってくれと、こう言われたこと、これわずか二、三十分しかたっておりませんので、強烈に覚えております。我々のまちは、今申し上げましたように、河岸段丘というところ、つまり吉野川の川沿いにありながら、水に苦労してきた。これが一番の現状でございます。特に三年間にわたる干ばつと言ってもよいほどの水不足、吉野川沿いの降雨量は日本でも一番少なかったわけです。ただ、大台という大きな、水を受ける場所がございます。そのおかげで奈良県は水不足から逃れられたのではないかと。ただ、我々川沿いに住みます五條市も、実は県の水利権の一部を借りております。これは、入之波ダムができたとき、新たな水利権を確保したときにお返しをするという前提のもとですけれども、逆にいいますと、そのダムができない限り、我々は自分ところの独自の水源でないものをいただいておる。やはり肩身の狭い思いをしていかなくてはならないというところになるわけです。特に最近、自然保護その他のことを加味しまして、何となく入之波がおくれておるんでないかな、進んでないのでないかなと、こう思われる節が多々ございます。

 ただ、ちょうど一年前、私が知事に向かって、吉野川とは、入之波とはと、こう訴えさせていただきました。一年たった今考えますと、恐らく知事のことでございますので、それはもうちゃんと土木部におろしてあるよという形になるかと思います。ですから、この入之波のことについては部長からお答えをいただきたいなというところでございます。いろいろ長く言いたいわけですけれども、吉野川、これがあるために、先ほど知事が申されましたように、奈良県全体が水不足から逃れられております。しかし、現実に今のままでは先細り、足らなくなっておるというのも事実かと思います。大滝と入之波は双子のダムだと言われてスタートしたわけですけれども、大滝はもうすぐに完成を見る。我々、ツインズというのは大体そろって大きくなっていくからツインズであって、片一方はできたけど、片一方はまだよちよち歩きもようしてないということでは、これは双子のダムとは言えないのではないかなと。特に、昨日ですか、会計検査院から、全国にむだなダムが多いんと違うか、何百億という金を、できもせんところの調査費としてほっとるやないかと、こういうふうな苦言があったそうでございます。その中に入之波が入ってしもたら大変だというところで、ぜひとも、去年からことしにわたってこういうふうな状態で進んでおるよというところをお聞かせ願いたいと思います。 最後に、前議会におきまして我々の同僚であります藤本議員から、御所の開発というところでいろんな訴えがございました。その中でグラウンドという部分が出てまいりました。実はこのグラウンド、私が借りに行きました。ただ、大人がした行為によって、そこで汗かく子どもたちに傷をつけたくないなという思いはどなたも同じでないかなというところで、少し前段の部分を聞いていただきたいなというところでございます。そして答えをいただきたいというのが本音でございます。

 これは、五條に硬式野球をするチームがございます。約五十名の大世帯でございます。彼らは、よく頑張り、一生懸命試合に臨むわけですけれども、いかんせん練習の場所がないというところから、実はおっちゃん、あそこに広い場所があるんや、一遍行って借りてくれへんやろかと子どもから申されました。もちろん父兄からも申されました。そして、約三名の父兄と私とともに現地を訪ねました。そのとき、私にもっと知識があるならば、ここはぐあい悪いん違うかとか、これに違反するんでないかというところに気づいたのかもしれません。しかし、広い場所の一画を借りるというときに、あまり難しいことは考えず、それよりも、貸してくれるやろうか、うまくいくやろうかという気持ちでいっぱいでございました。東海運輸興業社長、石堂さんと言われる方でしたが、その方に事情を説明し、少年野球として使わせていただきたい、ほかに目的はございませんというところを訴えますと、「わかりました。青少年健全育成ということであればお使いください。ただし、事情ができたときは直ちに返していただきますよ。あくまでも仮設という施設でない限りお貸しできません」ということを言われました。もちろん我々も一札を入れるというところで借りたわけでございます。そういった中で、先般藤本議員から質問された中で、私自身も胸を打たれるところがございました。ただ、そのとき一番思い起こしたのは、子どもがグラウンドにはいつくばり、一生懸命石を拾う。そしてローラーを引っ張り、ともに汗をかく。親は親で、持ち合わせのネットを持ってき、張っていく。何か久しぶりに熱いものを感じながら整地をしたということがよみがえってまいりました。そこで企画部長にお問きしたいわけでございますけれども、我々の行為がどこかで間違っておったのであれば、これは子どもにきちっとそのことを伝え、次の対処をしていかなくてはならないと思います。ただ、広い広い土地の一画を借りたという認識の中から、自分たちだけで何かその申請等ができるのであろうかどうかというところ、そしてもう一点、何か大きな力が働いておるから遅いのかというくだりがございました。ぜひともその大きな力に、遅くなるんであれば、私もすがりたいなというところでございますので、そういったことがあるのかないのかもあわせて答えをいただきたいというところでございます。

 簡単に申し上げまして、我々のまちのアクセスである道路、そして、奈良県全体の生命線である水、そしてもう一部は、私のかかわった子どもの夢というところで質問させていただきました。今五條のまちでは、アクセスというところで、五條に何とか私鉄をという運動も盛り上がってきております。五條のまち、これが大きくなるということは、やっぱり奈良県の一部がよくなる、つまり南和の核たる部分がよくなるというところで、今後ともども力を入れて頑張っていきたいと思います。どうぞ、三点に集約したわけでございますけれども、温かい答えを、そして、ああよかったなと思えるご返答をいただきたいと思います。どうもありがとうございました。(拍手)



○副議長(福本虎之祐君) 柿本知事。



◎知事(柿本善也君) (登壇) 三十六番飯田議員のご質問にお答えいたします。

 お答えいたします前に、当選の懇切なるお祝いの言葉をいただきましてありがとうございました。また、ご支援に対して感謝申し上げます。しかし、そこから質問が始まりましたわけでございまして、(笑声)質問は道路関係でございます。実は、五條に行きますとき、本陣のところの地下工事をやっておりまして、このために自動車が動かなくなりましたので、大変いい質問の種をつくったことについて、(笑声)まあ勉強になりましたが、同時に、大変まずいときに出会ったなと、こう思っておる次第でございます。ただいまはその場所もよく通過しておりますが、まあその点は別にいたしまして、五條周辺にとりまして道路問題が大きな地域発展のための課題であるということはよく認識している次第でございまして、そういう観点から今後、道路のあり方についても十分心して対応していきたいと思っております。

 まず、お尋ねの県道西佐味中之線でございますが、現在、三・七キロにつきまして事業化しまして、進行中でございます。このうち五條市側の二・八キロの区間は、大体現在まで、我々の方としては七八%用地買収済みでございます。そして順次工事を施工いたしまして、供用区間を含めて一キロメートルが概成をいたしております。なお、五條市側約九百メートルでございますが、これも五百メートル余りを概成しており、用地買収は終了しております。また、西佐味橋の工事を平成八年度に予定しているところでございます。確かに二四号線に対する自動車交通は大変激しいものがございますので、できるだけ早い機会にこの山ろく線の延長を完成するように努力いたしたいと考えておりますが、今後五條市側に残る用地買収に全力を尽くしまして、そのご協力をいただいたことで早期に全線が開通できるように努力してまいりたいと考えております。

 それからもう一点は、一般県道平原五條線の先線の話でございます。

 私も前々から、栄山寺橋に行くごとに、この山だという勉強をさせていただいております。トンネル一つとおっしゃいましたが、これは道路を延長することになります。五條の本陣交差点付近とか、主要地方道の五條吉野線と二四号線の交差点の交通渋滞を解消することが重要な課題でありますので、その一環としてのご提言かと考えております。そういう観点から、五條市周辺の道路網の再検討をいたしてまいりたいと思っております。そのため、ただいまご提案ありました平原五條線の先線としての二四号線までの延伸は、ご質問では市長さんをはじめ関係の県会議員のこぞってのご要望のようでございますが、将来の道路網を検討していく上での有効な手段の一つだと考えている次第でございます。今後二四号線までの延伸の可能性等につきまして調査を進めていきたいと考えております。

 以上でございます。



○副議長(福本虎之祐君) 藤原企画部長。



◎企画部長(藤原昭君) (登壇) 三十六番飯田議員のご質問にお答え申し上げます。

 私の方からは、入之波ダムの建設についてお答え申し上げます。

 議員ご指摘のとおりに、入之波ダムの建設は、大滝ダムが完成した後の県土の水需要の増大に対して特に必要な次期の水源として、また吉野川流域の洪水被害の防止の面からも、県政の重要な課題ととらえているところでございます。このダムにつきましては、これもお述べのように、建設省において地質調査等、予備調査が実施されておりますが、これまでの調査により、所要の高さのダムを建設するに十分な堅固な岩盤が得られていないことや、周辺に天然記念物のトガサワラ原始林や吉野熊野国立公園特別区域が存在することから、実施計画調査に向けて、現在予定されていますダムサイト以外の適地も含めて多角的に調査を行っていると聞いております。県としましては、今年度から国への予算要望事項の中の最重点事項に掲げまして、さらに強く早期建設の具体化を要望しております。今後とも、建設省をはじめとしまして関係機関に積極的に働きかけ、実施計画調査に格上げされるよう最善の努力を図ってまいりたいと思います。

 以上をもって答弁といたします。



○副議長(福本虎之祐君) 不破土木部長。



◎土木部長(不破真君) (登壇) 三十六番飯田議員のご質問にお答えいたします。

 お尋ねは、御所市内の市街化調整区域におけるグラウンド等について、都市計画法及び建築基準法上の問題点並びにその処理状況についてでございました。

 ご指摘の案件は、御所市大字内谷の市街化調整区域におきまして、議員お話しのとおり、都市計画法及び建築基準法上無許可、無確認で、野球場に附属する建築物を建築したものでございます。その実情の把握に努めてきたところでございますが、当該野球場は、以前より業者が土地形質の変更により形成された広場の一部に立地し、利用されているものでございます。現在この土地形質の変更に対しまして、行為者が提出いたしました是正計画に従いまして、森林法、自然環境保全条例等の関係法令の指導がなされているところでございます。

 以上でございます。



○副議長(福本虎之祐君) 飯田正君。



◆三十六番(飯田正君) まず、知事のお答えに大変感謝いたします。ただ、今任期中にテープカットという強い意思をもう一度言っていただけたらありかたかったなというところ、そして、先線は数あるうちの一つとして考えるというところを、何か先ほどオンリーワンとか何とか難しいことも出ていましたわな。ですから、唯一というか、まずこれをという感覚でとらえていただいたら一番ありがたいなというところでございます。

 次に、入之波ダムのことですけれども、具体的にならぬ話を何度もするよりも、じゃあどういう方法ならできるんだというところは、国に単なる要望だけではなしに、県サイドとしてもプロジェクトを組んででも考えていくべきではないかと。相反するものがあるというのはよくわかります。ある部分では、トガサワラ原生林を守れと言いながらどえらいダムをつくれと、これはできないところだというのは重々わかっております。また、最近になるほどに、勉強していくほどにわかってくるわけでございます。そういった点から、じゃあどういう方法がよいのかということも踏まえて、一度じっくり検討していただいて、やはり水がめは大事だという点から必ず確保するんだというような意気込みのプロジェクト、これを組んでいただいたらなというところでございます。去年よりもことしは少し進んだのかなと思われるわけですけれども、これやったらじだんだ程度かなというふうになりますので、もう一度その辺のところをよくよくご検討願いたいなというところでございます。

 最後に、土木部長の答えでございますけれども、あらかたは理解できるんですけれども、もう少し具体的に、では、そのグラウンドを使っておる者が何かできるのか、それとも、地主である東海運輸興業とそちらの話なのかというとこら辺を明確にしていただかないと、我々は戸惑うばかりでございます。逆にいえば、我々と県と、どこかに折衝できるところがあるのか否かというところを考えますと、私の受けとめ方は、我々が直接県とは話し合える部分はないなと。というのは、借りておる手前上、持ち主を飛び越えての交渉事というのにはならないんでないかなと、こう思われるわけですが、その辺はどうですか。



○副議長(福本虎之祐君) 不破土木部長。



◎土木部長(不破真君) まず、現在東海運輸興業という企業がこの土地を持っておりまして、その土地自体の法的な条件を満足するような形で是正計画がつくられ、その是正計画を執行できるように県として指導していると。そういう意味で、現在のこのグラウンド自体がその是正計画の中で、いわば植林すべき地域になっているという事実がございます。そういう意味では、いろいろ使っておられる方々のご苦労もあろうかとは思いますが、まずもってその土地自体の違法状態のクリアをしていただかなければいけないんではないかと、そういうのが私どもの見解でございます。



○副議長(福本虎之祐君) 飯田正君。



◆三十六番(飯田正君) つまり、東海運輸興業さんと土木の話であると。今のお話を聞くと、我々は直ちにのけと言われたら、その時点ではのかなくてはいけない。ただ、その植林をと言われるんですけれども、それは段階的なものなのか、そこから植えないかんものなのか、その辺は持ち主である東海運輸興業さんと県との話ということで理解してよろしいんですか。



○副議長(福本虎之祐君) 不破土木部長。



◎土木部長(不破真君) もう既に是正計画が出されておりまして、それに従って、十一月三十日付で関係部局より勧告という形で、早急にするような文書は出ていると私は聞いております。



○副議長(福本虎之祐君) 飯田正君。



◆三十六番(飯田正君) はい、よくわかりました。我々もどの程度のことを勉強してよいのかわかりませんけれども、東海さんの指示に従っていくというところで了承しておきたいと思います。

 では、これで終わります。



○副議長(福本虎之祐君) 次に、九番今中せつ子君に発言を許します。



◆九番(今中せつ子君) (登壇) 大変お疲れと思いますが、最後でございますので、もうしばらくご協力くださいますようにお願いいたします。私は、通告いたしました諸点について質問をさせていただきます。的確なご回答をよろしくお願いいたします。

 まず第一に、先ほど行われました知事選挙の結果と今後の基本方針についてお尋ねをいたします。

 今回の知事選挙は、オール与党の自民党政治への批判の高まりの中で闘われました。長引く不況、異常円高、就職難、オウム、いじめなど、自民党政治があらゆる面で行き詰まり、その犠牲が国民に押しつけられています。国会では、政治改革どころか、小選挙区制、政党助成法、消費税増税、年金改悪、健康保険や医療制度の改悪、米の輸入の自由化、自衛隊海外派兵などが、日本共産党以外のすべての政党の賛成で通過し、こうした悪政への強い怒りと政治不信を生み出しました。こうしたもとで、有権者の開では無党派層の激増という状況が生まれています。また、沖縄での米兵による少女暴行事件と沖縄県知事の毅然たる態度、これと対照的な政府の屈従的対応は、日本の安全、平和、独立の問題で日本国民の怒りと関心をかつてなく高め、知事の役割の重要さが鮮明になりました。

 オール与党体制に支えられた現職柿本知事が当選されたとはいえ、有権者の四分の一の支持しか得られなかったこと、柿本批判票が十九万票にも増大したことは、低い投票率とあわせて、柿本県政が県民の批判にさらされていることを示したと言えるものでありますが、知事はこの結果をどう見ておられるのでしょうか。

 次に、柿本県政の三つの基本姿勢について若干お尋ねしたいと思います。

 その一つは、県民の視点で公正、誠実、明朗と言っておられますが、選挙中も県民の最大の関心事の一つになっていました官官接待について、全国の他の知事に比べて、廃止の方針が表明されていません。地方自治体が中央官庁をもてなす官官接待問題で、食糧費の削減案や目標数字を示し、八つの道県が原則廃止まで決めていることが報道されています。一九九三年度の一般会計食糧費総額六億二千ガ円や東京事務所五千百万円の支出は、県民には全く納得のできないものという批判の声が高く、県民の視点を大切にすると言われるのであれば、今後廃止をすると言明されたらどうでしょうか。

 二つは、切れ目のない県政、時代の動向に対応した新しい施策の展開とは具体的にどういうことでしょうか。今に生きる県民の切実な要求に対してどうこたえていくか、例えば再三要請してまいりました福祉医療の入院給食費助成や乳幼児医療費無料化など、何万人もの切実な要望にこたえてこそ時代の要請、県民の期待ではないでしょうか。

 また、心の豊かさを実感できる個性のある奈良県ということですが、長引く不況で苦しむ県民生活を支える対策や、破壊される奈良の自然と景観を守る方策が示されてこそ心の豊かさが感じられると思うのですが、知事は何が必要とお考えでしょうか。

 いずれも、県民生活の底にある困難を見過ごした県政では、地方政治本来の役割を欠いたものと言わざるを得ません。

 さて、沖縄県の大田知事は去る九月二十八日、米軍兵による少女暴行事件を契機に、再発を許さない県民の願いにこたえ、米軍用地の強制使用手続に関し、代理署名を拒否することを正式に表明しました。大田知事は、代理署名を拒否した理由について−−沖縄は戦後五十年、日米両国政府に協力してきたが、両政府は沖縄の声に耳をかさなかった。安保を盾に、沖縄は基地を押しつけられてきた。若者たちが二十一世紀に夢を抱ける沖縄をつくるためにも、自主的な発展を拒む基地を撤去する必要がある、と述べておられます。今沖縄では、あの事件以来、起訴するまでの間は犯罪を犯した米兵の身柄の引渡しさえできないなど、地位協定の矛盾が明らかになり、安保条約の不平等性がいよいよはっきりしたのです。だから、地位協定の見直し、米軍基地の整理・縮小の声は、沖縄県民の共通の願いであり、住民の安全と暮らしを守る地方自治体の立場から当然のものであり、全国の自治体が連帯してその実現を目指す重要な課題になっています。奈良県には基地はありませんが、かつて十津川村で米軍機の超低空飛行訓練でワイヤロープが切断されたこともあり、他人事ではなく、米軍基地の撤去、夜間離発着訓練や低空飛行の禁止、思いやり予算打切り、騒音問題などの要求実現の運動が重要です。知事として、沖縄県の取り組みに連帯するお考えはあるでしょうか。

 第二は、奈良県の恵まれた自然環境や景観を守り継ぐことについて若干質問します。

 その一つは、バブルの最盛期に開発が急速に進んだゴルフ場の既設総面積が三千三百十六ヘクタール、許可済み面積一千百一ヘクタールとなっており、産業廃棄物の許可処分場五十七ヘクタールや不法、無謀な投棄を合わせると、美しい緑の山間の大規模な破壊は心痛む実態になっています。

 こうした状況から、農薬や廃棄物の浸出水による水質汚染や環境破壊、鉄砲水などによる災害の防止を求めるため、県民の中にいろんな運動が進んでいますが、さきの知事選挙での公開質問に対して柿本知事の回答は、環境基本条例を制定すると答えておられますが、水源地域保護条例に類する、厳しく規制できる内容を考えておられるのでしょうか。

 次に、ゴルフ場開発についても、基本的には抑制の方針との回答をしておられますが、具体的に抑制の指導をされた実例はどこにあるのでしょうか。むしろ、奈良市のように、柳生の一刀石、天乃岩立神社の観光資源ぎりぎりまで開発を許可しヽ四%の規制面積を超えるものになっていることから見ても、申請箇所は、抑制どころか、基本的にはすべて許可をするということになっているのではないでしょうか。

 さらに三つ目は、産業廃棄物の山間部への埋立てによる環境破壊は甚だしいものという状況になっています。埋立面積が三千平米以下の自社処分場という名目で、まさに木の葉の虫食いのように広がっている状況を何としても食いとめなければなりません。こうした法律の盲点をついた悪質とも言うべきやり方には、森林開発の規制の対象となる規模は、土地の形質を変更する行為である限り、人格、時期、実施箇所の相違にかかわらず一体性を有すると解釈されたり、別の処分場の進入路でも共用するなら一体と考えられるなど、あらゆる規制の基準を駆使して不法、無謀を抑えることをしなければなりません。県政にとってこの重要な課題を解決するため、県関与の処分場をいつをめどに設置する計画でしょうか。

 国は、民間の処理施設の設置が困難になっている状況に対応して、公共関与による施設の設置を促進するため、一九九一年の廃棄物処理法改正により、産業廃棄物等の適正かつ広域的な処理の確保を目的として廃棄物処理センターの制度を創設しました。センターは、その基本財産に地方公共団体が出資して法人をつくり、厚生大臣が都道府県ごとに一つに限り指定できることとされています。既に、兵庫県、高知県、長野県など八県において指定を受けています。本県としては準備がされているのでしょうか。

 さらに、こうした適正処理ができるまでは、県外廃棄物の搬入禁止の厳しい対策を講ずるべきではないかと思うのですが、どうでしょうか。例えば北海道では、産業廃棄物の処理に係る指導指針を決め、道外からの搬入は、単に埋め立てるものは認めない。再生利用または中間処理の場合は事前に協議を行うものとする。道内からの搬出は、搬出先の都道府県または政令市の理解を得た場合に限るとしています。我が奈良県においては、明らかに県外からの搬入を許可したり、不法に県外処理場から県内処理場への持込みが行われていることは、住民の追跡調査などでも明らかになっています。知事の毅然とした対応を望むものであります。

 第三の質問は、老人保健福祉計画と介護保険についての質問をいたします。

 まず、一部手直しされた新ゴールドプランは二〇〇〇年に向けて具体化が進んでいますが、この達成水準は、ヨーロッパなどの先進諸国などに比べるとまだ低いものであることはご承知のとおりです。奈良県老人保健福祉計画も、高齢者やその家族の要求から見て一刻も早い実現が求められているところです。ところが、この計画途中である一九九七年実施を決めて、内容も国民にはわからない介護保険制度の導入がテレビや新聞をにぎわし、賛否両論が交わされているところです。この問題では、先日も厚生省は審議会にモデル案を示したようですが、県知事として、国の方針待ちというのではなく、すべての県民の老後保障という立場から、予想される制度の功罪を検討し、政府へのしかるべき対応がなされるべきですが、いかがでしょうか。

 高齢社会の進行のもとで、介護に対する県民の要求はますます切実なものになっています。介護は私的な問題とするのではなく、憲法二十五条に基づく国民の生存権を保障するものとして、公的に国が責任を持って解決すべきものです。政府は、措置制度の欠点と社会保険の利点のみを強調し、介護保険を提唱していますが、保険方式には無保険者の発生という問題があります。利用者がサービスを選択できないなどの措置制度の問題点は、介護施設の整備のおくれや利用料の引上げなど、主としてこれまでの政府の対応によって生まれてきたものと言えます。介護保険やむなし論もありますが、政府の構想には多くの議論があり、新ゴールドプランの早期達成など、地域の老人医療、福祉体制の充実を進めながら、あるべき介護保障体制をつくり出したいものです。

 第四の質問は、エンゼルプランの具体化で、奈良県内の約二百ヵ所ある保育所にどのような改善がなされるのかということについてお尋ねしたいと思います。

 エンゼルプランは、多様な保育需要にこたえた子育ての社会的支援が必要、保育サービスの弾力的、多元的供給システムづくりと環境整備、また保育所措置制度の見直しが主な構成となっています。今回の補正予算にも、その一つとして緊急保育対策等五か年事業の人件費国庫補助が組まれましたが、深刻な入所待機児の解消や長時間保育、途中入所実施は、全国の働く父母の要求の反映ともいえます。ところで、この五ヵ年計画の具体化で、どのような目標を決めて整備しようとしているのか、地方版エンゼルプランともいう児童育成計画をつくることについてのお考えもお聞きしたいと思います。

 第五の質問は、新食糧法の実施と新農政による奈良県農家に与える影響についてお尋ねします。

 私ごとですが、生まれは新潟県の大規模な水田地域ですので、農業問題は他人事でなく、先行きの暗い話に心を痛めています。規模拡大を条件に、ごく一部の認定農家に農地あっせんや低利融資など支援を集中する政府の新農政に、現場では、減反が条件であったりして、いろんな矛盾があらわれているようです。さらに、新食糧法を実施して、これまでの食管制度を廃止して米の生産と供給を基本的に市場任せにするものです。そこで、これまで、減反に応じなければ食管は守れないと宣伝してきた政府は、今度は、米が過剰になったら米価が下がると圧力をかけ、自発的な減反と言いながら、割当て達成のために農協などが苦しい立場に立たされるのではと心配されています。そこでお聞きしたいことは、来年度の国からの減反割当てはどれぐらいであり、その達成のため市町村へ機械的に押しつけることのないようにすべきですが、どうでしょうか。そのためにも、県内生産米の販路拡大として、学校給食、病院や保育所など福祉施設の給食に使用できるよう、対策が必要ではないかと思いますが、いかがでしょうか。

 また、九月の定例議会で、政府に対するセーフガードの発動を求める意見書を全会一致で決めましたが、農産物の総自由化で被害が出ているのではと思いますが、県内農産物の実態調査の状況と今後の対応をどのように考えておられるのでしょうか。

 また、全国に誇れる吉野の美林を持つ奈良県で、材木の輸入自由化のため林業は振るわなくなり、その影響を受けた特産物、杉箸、ヒノキ箸は、今大変な輸入竹箸の打撃を受けています。先日、吉野町、下市町の箸製造業者の方々と懇談をさせていただいたのですが、初めは東南アジアからの安価な箸と環境破壊という誤解からの打撃、今回は中国からの竹箸輸入と材料不足など、吉野の高級杉箸はつくればつくるほど赤字が積もるという状況です。杉箸一本五円五十銭、ヒノキ箸一円八十銭、竹箸は一円六十銭というのですから、太刀打ちできないことは明らかで、材料安定供給、販路確保など、事業者の皆さんの希望が持てるよう県の支援が求められているのではないでしょうか。今後の緊急の課題として指摘をしておきます。

 第六の質問は、震災対策の今後の課題についてお聞きをしたいと思います。

 震災対策初動マニュアルが作成されたところですが、震度七の直下型地震を想定した今後の防災計画の見直しの進め方について、どのように考えておられるでしょうか。また、市町村の消防力は、その消防施設と人的体制は基準の六〇%程度の充足率であることを重視して、阪神・淡路大震災の教訓を生かし、その後国の補正もありましたが、どこに力点を置いて整備が進んだのでしょうか。また、今後の施策の重点方向についてお聞かせをいただきたいと思います。

 第七の質問は、世界文化遺産の登録についてです。

 先日、奈良市の大川市長が、春日奥山から東大寺、興福寺の一帯と薬師寺、唐招提寺のある西の京を、世界遺産条約の文化遺産として国へ推薦していく意向を表明されました。我が党は、奈良県のかけがえのない歴史的遺産を守るために、早くから日本政府がユネスコの世界遺産条約を批准することを求め、関係機関に働きかけてきたところです。一九九二年に、法隆寺をはじめ姫路城が世界文化遺産に、白神山地と屋久島原生林が世界自然遺産に登録されました。昨年は、古都京都の文化財として社寺が世界文化遺産に登録されました。登録推薦には、そのための条件整備をし、地域住民や専門家など広く合意が必要です。奈良市長の提案に賛同し、奈良県としても積極的に国へ働きかけるとともに、県内の古都保存法の対象地域は、世界的に普遍的価値を持つ文化遺産と自然遺産として守りたいものです。したがって、世界遺産の登録を、単に奈良市域に限らず、幅広い地域の登録を進めるよう提案するものですが、いかがでしょうか。

 最後に、西の京高校元教諭による暴力・わいせつ事件について、教育長にお尋ねします。

 先ほども質問がありましたが、この事件は、教師という地位を利用して自分の欲望を満たすといった、教師としての適格性を欠く許されない行為であります。同時に、今日の教育のゆがみの端的なあらわれでもあり、学校からこうした非人間的な人権をじゅうりんした行為を一掃し、どんなことがあっても再発を肪止しなければなりません。特に体罰という問題は、子どもの発達に害悪をもたらす以外の何物でもないわけですが、その一掃が呼びかけられても、繰り返され、常態になっているのではないでしょうか。実態はどのように把握されているのでしょうか。なぜなくならないのでしょうか。さらに、教師の採用や研修に当たっては、もっと人間性を重視しなければならないと思うのですが、いかがでしょうか。

 このことについてのお答えをお願いして、以上で私の第一問を終わりたいと思います。答弁によりましては、また自席から再質問をお許しいただきたいと思います。どうもありがとうございました。(拍手)



○副議長(福本虎之祐君) 柿本知事。



◎知事(柿本善也君) (登壇) 九番今中議員のご質問にお答えいたします。

 第一点は、知事選挙の結果等についてのご質問でございます。

 まず、今回の知事選挙について私は、一期目四年の県政運営に県民の皆様方から一定の評価をいただき、さらに多数の温かいご支援により当選させていただいたものど考えております。これは所信表明で申し上げたとおりでございます。なお、ご質問の中で、投票率等に関連してのご質問がございました。候補者でありました私が要因分析や結果についての見解を示すことは差し控えておきたいと思います。ただ、一般論としてお尋ねがございましたので、一般論として申し上げますと、現行制度上、棄権者を候補者に対する不支持の票とするかのごとき判断はいかがかと私は思う次第でございます。また、他の候補者への得票につきましても、有権者が相対的な判断をされているわけでございまして、そういう点から、すべてを私に対する批判票とは私は考えておりません。いずれにいたしましても、県民の皆様方の期待にこたえるべく、今後も県民の「信頼とふれあい」をはじめ、三つの基本姿勢を原点に据えまして、県政運営に精いっぱいの取り組みを進めてまいりたいと、かように考えております。

 それから、三つの基本姿勢に関連して、まず官官接待についてのご質問でございます。

 行政サービスを受ける側の県民の視点に立って、「信頼とふれあい」を大切にすることは、県政運営上、大変大切な姿勢、また必要なことだと思っております。そういう観点から、いずれの行政におきましても公正な判断、誠実な対応、明朗な手順により県政を進めていくことに考えておる次第でございます。いわゆる官官接待という指摘のあります、問題の食糧費の執行につきましては、これは従来から申し上げているように、県民の信頼にもとることのないように、原点に立ち返って一層厳正を期してまいりたいと、こういうふうに考えている次第でございます。具体的には今後の予算編成等の中で精査していくわけでございますが、単にいわゆる、質問ではもてなすという言葉をお使いになりましたが、そういう接待を目的とする会合については行うべきではないという点は、私も同感でございます。また、そういうことで食糧費につきましては、新年度の予算において、その積算内容に改めて吟味を加え、可能な限りその節減に取り組むことといたしたいと考えております。

 それから次は、時代の動向に対応する県民にこたえるような施策をと、こういうことで、社会的弱者等の例を述べて申されました。現在、高齢化の進行とか地球環境問題など、質問でご指摘いただいた諸問題につきましてはおっしゃるとおりでございまして、県民の生活意識もそういういろんな問題点の中で多様な生き方を選択する時代にある、こういう認識をしている次第でございまして、そういう価値観の中で安心と安らぎが求められるような、そういう真の豊かさを求めておられる、そういうものに対応していく考え方が基本的に必要と考えております。問題はやはり、そういう心の豊かさとかそういうことを言われるのは、物とか金という経済的な問題だけではなくて、施策や環境の弾力性、あるいはきめの細かさとかつり合いとか連携、幅の広さなど、こういうものに応じていく方向も加味する必要があるということであろうと思っております。また、必要のある施策はたくさんあるわけでございまして、その中から何を選択するかが大きな課題であるという立場にも立っておる次第でございます。そういう観点から、既にご答弁申し上げているように、将来の本県のあり方につきましては、新総合計画の考え方を土台にいたしまして、「世界に光る奈良県づくり」なり、あるいはだれもが安心できる住みよい郷土をつくってまいりたい、そのための将来像としては、快適、福祉、あるいは交流の奈良県というようなものをイメージしながら、いろんなプロジェクトや施策の方向の具体化を推進してまいりたいと考えております。ご指摘にございました、例えば社会的弱者に対する施策というものは、多くはその福祉の中身を実現する中で展開されることでございますし、心の豊かさというようなものは全般的ないろんな面での施策の展開の中で具体化されていくものと、こういうふうに考えている次第でございます。

 それから、沖縄県知事のご発言、あるいは一定の行動をとっておられることについての質問でございます。

 今般、事件を契機にして米軍基地の問題がクローズアップされまして、大田沖縄県知事が米軍用地強制使用に係る代理署名の拒否を表明して、米軍基地の整理・縮小、あるいは日米地位協定の見直しなどを要望されていることは承知しております。そして、在日米軍基地が沖縄県にとって重い負担になっているという現状については私も十分認識しているところでございます。知事のそういうご発言は、そういう積年の沖縄県民の課題を背景として今回一定の行動をとっておられる、こういうふうに理解しておるわけでございまして、心情としては胸に響くものがあると考えている次第でございます。

 次に、大きな第二点目の、恵まれた自然環境や景観を守ることについてでございます。

 まず、環境基本条例のことでございますが、県民が心豊かに生活できる環境の保全、創造のためには、本県の環境特性を生かしながら、県民の総意により環境施策の総合的、計画的な推進が必要であると考えている次第でございます。このため、その環境政策の基本方向を示すような環境基本条例の制定を考えていきたいと考えておりまして、その内容として考えておりますのは、環境保全の基本理念でございますとか、県、市町村、事業者、県民の責務、あるいは環境の保全に向けて積極的に取り組むための基本的な施策等を条例上明らかにしていきたい、こういうことを考えている次第でございます。また、それにあわせまして、必要となりましたら、関係の既存の条例も見直し、今日的な課題にも対応していく必要があると考えております。なお、これはもう当然審議会等のご意見を聞きながら今後用意してまいることになりますが、お尋ねの中で水源保全の関係でございますが、従来からもお答えしていますように、基本的には水源二法で対応していけるのではないか、こういうふうに考えておる次第でございます。これにつきましても、そういう審議の一環で結論が出てくるものと考えております。

 次に、ゴルフ場でございますが、ご質問にございましたように、基本的には抑制の方針が従来からとられておるわけでございます。ただ、ゴルフ場の開発については、地域振興、雇用対策の一環として市町村がその立地を認めたものに限り、事前協議を受けてきたところでございます。また、平成元年一月に報告を受けていたゴルフ場以外には事前協議は受け付けず、ただ、大和高原、五條・吉野地域での市町村の積極的な位置づけがなされたものに限って例外的に事前協議の対象とするという取扱いを定めていることはご承知のとおりでございまして、私はそれを抑制の方針と申し上げているわけでございます。その後、平成六年一月には、報告済みゴルフ場の有効期限を定めました。そういう形で、九年一月までは一定の、そういう形での報告済みの件につきましても整理をすることといたしている次第でございます。また、市町村における面積比率につきましては、お尋ねのとおり一定の比率を設け、抑制基調で指導しているところでございますが、これにつきましても、大和高原、五條・吉野地域においては、そういう形で積極的な位置づけをなされたものについては、その比率を超えた場合でも基本的には市町村長の意向を尊重して協議に応じているところであります。なお、今後のあり方については、これらの整理等の推移を見た上で、今後の検討課題と考えている次第でございます。

 次に、産業廃棄物についてのご質問でございます。

 これはご承知のとおり、産業廃棄物は、排出事業者がみずからの責任で処理することが基本でございます。また、本県では本年三月に奈良県産業廃棄物対策検討委員会により廃棄物対策の基本方針として、排出抑制、減量化、資源化の促進、それから大阪湾につくっておりますフェニックス計画の利用促進、それから長期展望として、公共関与による最終処分場の設置等の提言を受けているところでございます。公共関与によります最終処分地の建設といいましても、やはり用地の選定に当たりましては関係者の協力が不可欠でございまして、この点、他の場合と同様、内陸県ということではなかなか容易なことでないことは、もうご理解いただけると思いますが、そういうことで、この点も進めてまいりたいと思いますが、当面はそういう形でフェニックス計画の利用を促進してまいりたい、こういうふうに考えている次第でございます。

 県外の搬入を禁止してはどうか、こういうご提言でございますが、実は県内の廃棄物も県外に行っているわけでございまして、これはやはり相対的な話でございますし、そういう措置が果たして地域のためにとって得策かどうか、そういう点は検討しなければならないと思います。現段階においてはそういう、県外の搬入を禁止するという判断には立っておらないところでございます。

 大きな三点目、老人保健福祉計画と介護保険についてでございます。

 まず、介護保険の導入についてでございますが、ご承知のように、老人保健福祉審議会で本年七月に中間報告がなされたところでございます。高齢者の介護に関する新しいシステムをつくるため、介護サービスの具体的なあり方、あるいは介護の費用について社会保険システムの具体的なあり方とか、予防やリハビリの充実等につきまして検討が現在進められていると聞いております。ご質問にもございましたように、介護の切実さはもうかなり重大なことでございまして、社会共通の関心事であると思いますし、これにつきましてはやはり社会全体でその体制を確保していく、こういうことが必要だと思っております。また、そういうことのための解決策を急がなければならないというごとも必要でございます。社会全体としてそういう体制を整え、その費用をどう賄っていくかということを検討しなければならないわけでございまして、社会連帯の中で支え合うということで介護保険というような提案をされていることについては、私は一定の評価をしているわけでございまして、その中でどういう仕組みにされるかということにつきましては今後、いろんな意見も出されておりますし、やはり介護の仕組みを確保するという観点から国の積極的な検討を望むという立場に立っております。

 それから次に、エンゼルプランについて、特に緊急保育対策の具体化とか、それの児童育成計画の具体化についてご質問でございます。

 エンゼルプランにつきましては、昨年の十二月に取りまとめられたわけでございまして、社会全体の子育てに対する機運を醸成し、その支援策を総合的、計画的に進めようと、こういう趣旨と承っております。その具体化の一環として厚生省では、平成七年度から緊急保育対策等五か年事業が実施されたわけでございまして、まず、その緊急保育対策等五か年事業につきましては、中身といたしましては、産休とか育児休暇明けの入所予約モデル事業、要するに年度途中の乳児の入所枠の確保とか、あとは低年齢の方々の保育所の入所待機の解消とか、あるいは早朝、夕刻の保育ニーズに対する時間延長の促進とか、こういうことに取り組む事業になっております。いずれも緊急に取り組むべき課題であるということから、市町村などと連携を図りながら積極的な推進を図りたいということで、予算案も今議会に提出させていただいている次第でございます。また、今後の長期的なあり方につきましては、国の動向を踏まえまして、保育関係者による保育のあり方研究会というものを平成六年度に設置いたしまして、市町村の現況や課題、あるいは民間保育所の運営や保育の現況課題、あるいは保護者からの課題など、いろんな意見を聞きまして、意識調査もやりながら、今後の保育対策について検討を進めているところでございます。その成果を待って必要な対処をしていきたいと思います。

 また、児童育成計画、いわば国でおつくりになったエンゼルプランの地方版ということになりますが、これにつきましては、保育サービス等を計画的に推進する上から、先ほどのような検討を踏まえて必要な措置をとることは大切だと思っております。今後、国の動向も見きわめながら、そういう計画策定にも取り組んでまいりたいと、かように考えております。

 次に、新食糧法の実施についてでございますが、米穀の、米の需給状況につきましては、基本的に消費量が減退しているわけでございまして、これに対して潜在的な生産力がございますし、短期的には二年続きの豊作というようなことで、需要量を生産力が上回っているという事実がございます。そういうことで市場価格は低下しているということが現状でございます。生産調整は、むしろそういう需給の均衡、あるいは価格の安定を図るため重要な手段として、しかも新しい仕組みの新食糧法に位置づけられまして、自主性をできるだけ尊重しながら農業者が取り組むものとして規定されているものでございます。米は日本人の主食でございます。やはり安定供給ということが重要な課題でございますので、行政、生産者団体が一体となってやはりこの生産調整を推進していかなければならない、こういう考え方に立っているものでございます。なお、生産調整の次年度の目標数値でございますが、平成八年度米穀年度は、本県は七千四百二十ヘクタール、こういうことでやっております。そのほか、米穀のやはり需要をふやすということも当然必要でございます。義務教育機関に限り、県内産米の供給に努めているところでございますが、他の機関につきましてもできるだけご使用いただくよう、県内消費の拡大のためにPRに努めていきたいと考えております。

 それから、セーフガードの点についてお触れいただきましたが、本県の農産物の輸入は確かに増加しているわけでございまして、その影響は全国的には見られるわけでございますが、本県の農産物について言いますと、輸入割合がどちらかというとあまり大きな−−例えば県内産におけるイチゴの場合は輸入割合が〇・五%でありますとか、ホウレンソウ、トマト、ナスのたぐいはほとんど実績がない、こういう状況もございます。現時点では直接的な大きな影響は受けてないわけでございます。セーフガードを発動するためにはそれなりの要件がございます。そういう要件に至りますような場合には、十分事前に県内の生産・流通動向の情報の収集に努めまして、施設園芸を中心とした産地の育成には十分努力するように努めてまいりたいと考えております。

 それから、震災対策についてのお話でございます。

 まず、防災計画の見直しについてでございますが、地域防災計画の見直しにつきましては、従来からお答えいたしておりますように、本年度から行う被害想定調査結果等を踏まえて、おおむね三年程度かけて総合的に完成させたいと思っております。なお、総合的な見直しの前に、去る十月には初動体制マニュアルを取りまとめまして、県職員や市町村、関係機関に周知したところでございます。そういう形で逐次、できるものについては対応をしてまいりたいと思います。また、先ほど申し上げました被害想定調査につきましては、学識経験者等の意見も聞きながら、現在調査方法等について取りまとめたところでございまして、今後鋭意調査を推進してまいりたいと考えております。

 それから最後に、消防施設についてでございますが、市町村の消防施設の整備につきましては、交付税措置のほか、国及び県の補助制度、あるいは起債等の活用で年々充実を見ているわけでございます。特に本年度は、阪神・淡路大震災を踏まえて、国において消防防災補助金の大型補正が組まれました。県としても、市町村に対して補正予算措置等を講じて積極的に対応するように強力に指導してきた結果、消防防災施設等の国庫補助金は、前年に比べて三・四倍に伸びております。そういう形で、市町村にもご努力いただいていることでございまして、そういう結果として、耐震性の貯水槽でございますとか、高規格の救急車とか、高度救助用の資機材、支援車とか、あるいはコミュニティー防災資機材とか、そういうことの整備が図られているところでございます。今後も、大規模災害に効果的に、あるいは迅速に対応できますよう、施設整備の充実を図るとともに、また、広域消防の応援協定等の締結に向けて関係機関と協議を進めてまいりたいと考えている次第でございます。

 以上でございます。



○副議長(福本虎之祐君) 西川教育長。



◎教育長(西川彭君) (登壇) 九番今中議員のご質問にお答えをいたします。

 まず、世界文化遺産の登録についてのお尋ねでございますが、世界文化遺産は、社会的、経済的状況の変化などにより破損、破壊の脅威から保護し保存するため、国際的な協力及び援助の体制を確立することを目的として、昭和四十七年十一月ユネスコにおきまして採択されました「世界の文化遺産及び自然遺産の保護に関する条約」に基づいて登録されるものでございます。我が国におきましては、平成四年九月に条約締結国となり、議員もお述べのように、法隆寺地域の仏教建造物、そして姫路城が平成五年十二月に登録されたところでございます。その後、古都京都の文化財が登録され、さらにことしは白川郷の集落、原爆ドーム、厳島神社が文化庁により推薦されているところでございます。奈良市におきましても市内にある寺院、神社などを文化遺産に推薦する計画は聞いておりますが、文化庁より世界遺産として推薦されるためには幾つかの条件等がございますので、今後奈良市のお考えを十分把握しながら、文化庁とも協議してまいりたいと考えております。

 次に、西の京高校元教諭による暴力・わいせつ事件についてでございますが、議員もご指摘のとおり、教員による体罰については、これはもう長期にわたって子どもの心に大きな傷を残していくという意味でも、断じて許されるべきものではないと考えております。したがいまして、子どもの人権をまず認めた上で、健全な学校教育を推し進めるためには、日ごろそれぞれの学校現場で子どもたちと接する教員の資質、あるいは人間性が厳しく問われなければならないと思います。なぜこういったものがなくならないのかということでございますが、先ほど来お答え申し上げておりますように、この体罰が熱意のあらわれととらえられたり、あるいはまた体罰に対する認識の甘さ、こういったことがあるわけでございます。体罰というのはもう絶対許されるものではない、こういった立場に立ちまして、その根絶に向けて厳しく指導してまいりたいと考えております。

 そこで、教員の採用の段階におきましても、人間性を重視した採用に心がけたいと考えております。県教育委員会といたしましては、かねてから教員採用選考試験に多様な方法を積極的に取り入れまして人材の確保に努めてまいりました。例えば、単に知識や学力だけにとらわれずに、教員としての意欲とか情熱、あるいはまた心構えなどにも焦点を合わせて、それぞれの人物を多面的に評価するために、これまでにも作文とか、あるいはまた実技試験等を実施してまいりましたが、平成七年度からは、一次試験の際にも個人面接に加えまして集団面接を実施するとともに、二次試験においても個人面接を行う、こういったことで、人物評価の機会を可能な限りふやしてまいったところでございます。今回の事件を教訓といたしまして、今後もこの選考試験内容の工夫、あるいは改善を含め、とりわけ人間性の面においてすぐれた資質を有する、そういう人材の確保に向けて、より一層努力を重ねてまいりたいと考えております。また、研修につきましては、研修を主として担当しております県立教育研究所におきまして、いわゆるカウンセリングマインドに関する講座をふやしたり、実習や演習など主体的な研修機会の確保、研修を受ける教員同士の人間的な交流を深めることのできるような、そういう講座の企画など、豊かな人間性を培い、児童生徒との人間的なぶれあいを重視する教育の充実を目指して改善を重ねているところでございます。なお、各学校現場においても、こうした研修が日常的に必要であるという観点に立って、今後も学校長を通して指導に当たってまいりたいと考えております。いずれにいたしましても、児童生徒の思いや願いをしっかり受けとめることのできる、そういう人材の採用なり育成に向けて努力してまいりたいと、かように考えております。

 以上でございます。



○副議長(福本虎之祐君) 今中せつ子君。



◆九番(今中せつ子君) 今それぞれ答弁をいただきました。時間もかけて再度いろいろと議論を交わさせていただきたいと思う答弁もありますし、その他いろいろですが、ちょっともう一度聞かせていただきたいということを幾つかだけお尋ねをしたいと思いますが、今官官接待問題で知事は、接待というふうな、もてなしというようなものは行うべきではないと思っているんだというふうに言われました。私たちもこの知事選挙の中で、一番県民が関心を持つ、私たちの税金がそのように使われているということは知らなかった、こういうふうなことで、食糧費という中身はいろいろだと思いますけれども、しかし、その中に接待、もてなしというふうなものが含まれているとすれば、やっぱり今知事はきっぱりと、高知県知事のように「こういう接待は廃止をします」と宣言をされたらどうかと思うんですが、この点について再度お答えをいただきたいと思うんです。

 それから、沖縄の知事の奮闘、ご苦労をしていらっしゃるこの姿に対して、心情としては胸に響くものがあるというふうなことです。私は、地方自治法で言われている地方自治体のいわゆる役割、そこに住んでいる住民の安全、あるいは福祉、健康増進という、こういう役割ということからして、頑張っておられる姿、まあ奈良県もかつては北米局、あるいは外務省に、あのワイヤロープ事件で直接意見を申しに行っていただいた知事のご苦労、前知事だったと思いますけれども、があるわけですけれども、ぜひこうした問題、全国的な地方自治のあり方、地方自治のいわゆる一番トツプとしての任務を負っていらっしゃる知事としても、ぜひ連帯をした運動を進めていただきたいというふうに要望しておきます。

 それから、環境を守る問題、知事の心の豊かさということについて、私は私なりに、多分この美しい奈良の景観をどう満喫できるのか、あるいはよそから来られた方にもこの奈良のよさを感じていただけるのか、こういうことを一つはずっと政策として考えておられるんじゃないかと勝手に解釈をしているわけですけれども、そのためにやっぱり、今の自然の破壊というのは、本当に今ここで抑えなきゃいけない時期に来ている、もっと破壊されてからではもう遅いんだという思いを、吉野や、あるいは宇陀郡、山辺郡などの山間に行きまして、いつでもそのことを痛感しているわけです。今水源二法というのがあるからというふうに言われましたが、この水源二法というのは、環境庁と厚生省が、いわゆる縄張り争いでしょうけれども、これでは本当に禁止するということができないという法律で、不十分さを残しているわけです。ですから、この二つに依拠していけるんだというふうなものではないと思うんですが、知事はこの二つの法律で本当に、これ以上奈良を汚さない、規制ができると考えていらっしゃるのかどうか、この点について再度お聞きをしたいと思います。

 それから、ごみの持ち出し問題、持ち込み問題、禁止をするというのは得策かどうかというふうに言われました。今議会にも請願として出されておりますけれども、室生村のあの産廃の山積みとされたごみ、あるいは宇陀郡のごみ、西吉野のごみ、あちこちにこうした状況を見たときに、本当に今ここで、職員の皆さんは大変苦労しておられるんですが、しかし、御飯の上のハエを追うように、ぽっとこちらで何かすると消えていく、けれども二、三日後にはまた山積みされていく、大変な悪臭と、そして汚水、こういうふうな状況ですから、やはりそれぞれ自分の中で、排出の責任者もその責任を感じてもらい、同時に、そこの規制をすることができる知事としての毅然とした対応というのを私は特に求めたいと思うんですが、それは得策かどうかというくらいに思っていらっしゃる知事の感覚は、私はぜひ、あの現場の山積みとされたごみを見て、再度その言葉が、それでいいのかどうか、もう一度私は聞かせていただきたいというふうに思っています。

 それから最後に、エンゼルプランの問題ではいろいろ聞かせていただきました。これは、これから子育ては、女性にとっても非常に大事なことです。女性でも男性でも、こうした子育ては本当に、少子化社会の中で、これからの社会を背負っていく子どもたちをどう守るのかという点でも大事なことですが、目標などが具体的に示されませんでした。どういう目標かということをもし決めておられるなら、二百ヵ所の奈良県の保育所がどういうふうにどのぐらいの目標で途中入所を許可するようにできるのか、あるいは長時間保育ができるのか、あるいは乳幼児、特に乳児の産休明け、育休明けの子どもをきちっと保育ができるのか、こういう目標をきちっと定めていかないと、五ヵ年計画というのは功を奏さないだろうと思いますので、この点についてもし決まっていたらお聞きをしておきたいと思います。

 最後に、教育長にお願いをしておきたいと思います。体罰はよくないということがあります。熱心さの余りの体罰ということですが、不幸にして、私が昨日この質問を用意しているそのさなかに、また体罰でというふうな高校生の訴えを受けました。しかも責任ある立場の人が、こういう熱心さの余りの体罰と言うのは、どんなことがあっても許されないと思いますので、こういう点は本当にもう再発はないというふうに胸を張って言えるように……



○副議長(福本虎之祐君) 時間が参りましたので……



◆九番(今中せつ子君) (続) 努力をしていただきたいと思います。

 終わります。



○副議長(福本虎之祐君) 柿本知事。



◎知事(柿本善也君) 再質問にお答えいたします。

 まず、官官接待の話でございますが、先ほどお答えいたしましたように、単にいわゆる接待を目的としたような、もてなす、こういう会合については行うべきでないと私は申し上げている次第でございます。そういう姿勢で臨んでいくつもりでございます。

 それから、自然環境の問題ですが、私は自然環境につきましては、守るということをよく言われるんですが、むしろ私はいつも、自然環境はつくるということを言うのが私の気持ちにも合致しているわけでございまして、いろんな経済的な営みの中で本当に望ましい自然を実現していく、こういうことが必要かと思います。水源二法の点でございますが、平成六年五月に施行されたところでございます。その実行の結果で、本当に必要かどうか、さらにそれにつけ加えるものがあるかどうか、やっぱりそれを実施してからのことでございまして、当面検討したところではこれをやっていこう、こういう事務的な判断を持っておりますので、その実施の状況を見守りたいと、かように考えている次第でございます。

 それから、廃棄物でございますが、私は得策という言葉を使いましたが、これは相互主義でございまして、奈良県が他から廃棄物の搬入をシャットアウトすると、他の県もシャットアウトいたします。(九番今中せつ子君「お互いですよね」と呼ぶ)はい。私は、廃棄物全体としては奈良県は外に出している方が多いと思います。そういう点も頭に入れながら答弁をいたしている次第でございまして……(九番今中せつ子君「ちゃんと数字を出してくださいよ」と呼ぶ)そういう点で確かに、同時にその処分場の規制を守っていただく、こういうことは当然必要でございますが、そういうやはり廃棄物は皆が出したものでございますので、それをどういうふうに処理するかという建設的な考え方を、より前進する考え方をとらなければならない。だから、規制を守っていただきながら、その処分場を皆で確保していく、こういうことを考えなければならないので、ある時点だけを押さえてというわけには必ずしもまいらないんではないか。そういうことがちょうどうまくいく地域はいいですけれども、私はそういうふうに考えております。(九番今中せつ子君「山へ行ってくださいね、見てください」と呼ぶ)

 それから最後に、エンゼルプランの話でございますが、これは現段階でそれぞれの、今回予算でお願いしたものは、そういう緊急対策に合致するところに必要な支援をしようということでございます。今後五ヵ年につきましては、やはりそういう受入れ体制の問題もございますので、今後の検討課題だと思っております。

 以上でございます。

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○副議長(福本虎之祐君) 二十七番吉川新太朗君。



◆二十七番(吉川新太朗君) 本日はこれをもって散会されんことの動議を提出いたします。



○副議長(福本虎之祐君) お諮りいたします。

 二十七番吉川新太朗君のただいまの動議のとおり決しましてご異議ございませんか。

         (「異議なし」の声起こる)

 それでは、さように決し、明十二月六日の日程は当局に対する一般質問とするととし、本日はこれをもって散会いたします。



△午後五時十四分散会