議事ロックス -地方議会議事録検索-


奈良県 奈良県

平成 7年  6月 定例会(第232回) 06月26日−04号




平成 7年  6月 定例会(第232回) − 06月26日−04号







平成 7年  6月 定例会(第232回)



       平成七年第二百三十二回定例奈良県議会会議録(第四号)



平成七年六月二十六日(月曜日)午後一時四分開議

                           由本知己・北中路子速記

   −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

出席議員(四十八名)

    一番  安井宏一君        二番  中辻寿喜君

    三番  鍵田忠兵衛君       四番  丸野智彦君

    五番  森下 豊君        六番  荻田義雄君

    七番  粒谷友示君        八番  中野明美君

    九番  今中せつ子君      一〇番  北野重一君

   一二番  上田嘉昌君       一三番  高野善雄君

   一四番  辻本黎士君       一五番  植村家忠君

   一六番  吉川隆志君       一七番  上松正知君

   一八番  高橋 哲君       一九番  岩城 明君

   二〇番  大保親治君       二一番  藤本昭広君

   二二番  山下 力君       二三番  元田三男君

   二四番  米田忠則君       二五番  小林 喬君

   二六番  福田守男君       二七番  吉川新太朗君

   二八番  秋本登志嗣君      二九番  米澤節君

   三〇番  小泉米造君       三一番  新谷春見君

   三二番  上田順一君       三三番  国中憲治君

   三四番  山本保幸君       三五番  中村 昭君

   三六番  飯田 正君       三七番  松井正剛君

   三八番  寺澤正男君       三九番  新谷紘一君

   四〇番  出口武男君       四一番  浅川 清君

   四二番  藤本 巖君       四四番  杉村寿夫君

   四五番  服部恵竜君       四六番  梶川虔二君

   四七番  松原一夫君       四八番  福本虎之祐君

   四九番  川口正志君       五〇番  大東正明君

   −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

欠席議員(二名)

   一一番  高間賢一君       四三番  植原一光君

   −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

議事日程

一、当局に対する一般質問

   −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−



○議長(服部恵竜君) これより本日の会議を開きます。

   −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−



○議長(服部恵竜君) ただいまより当局に対する一般質問を行います。

 順位に従い、二番中辻寿喜君に発言を許します。−−二番中辻寿喜君。(拍手)



◆二番(中辻寿喜君) (登壇) 議長のお許しを得ましたので、知事、教育長並びに関係部長にお尋ねしてまいりたいと思います。今、県民の皆さんの声を一つでも多く県政に求める機会を得られたことを大切に考え、初めての場ではありますが、一生懸命申し上げます。

 一方、柿本知事におかれましては、二十二日、先輩議員であります新谷議員より秋の知事選に対しての出馬の質問があり、再度知事選に立候補表明され、力強く感じているところであります。奈良県民百四十三万人のために、四年間の経験を生かされ、「遊」ある、夢のあるロマンを求めて活躍されることを望み、質問いたします。

 まず最初に、河川の整備につきまして、知事及び土木部長にお伺い申し上げます。

 今、人と人との心のふれあいや自然の大切さが強く求められております。幸い奈良県は、先人たちが築いていただいた歴史遺産と豊かな自然に恵まれた地方が重なっておるわけでございます。しかし、大和川流域を中心とした河川においては、人口急増に伴う水質汚染、治水対策のための護岸工事による自然の損失が目立っております。もちろん昭和五十七年の大和川洪水による緊急的な治水対策という理由もあったと思いますが、今後につきましては、せせらぎや水草が育つような水質の改善と、県民が親しめる水辺づくり、景観づくりが必要であると考えます。

 まず、河川環境の重要な構成要素である水質面についてお伺いいたします。我が県を代表する河川であります大和川の水質汚染問題が話題になって、もう数年が経過しており、いまだに全国一級河川ワースト2の汚名を脱却できないことは誠に遺憾なことであります。先人から引き継いだ美しい川を次の世代に継承することは、そこに生活する我々の責務であり、そのためには行政と住民とが一丸となり、より一層の取り組みを行う必要があります。昨年十一月に、大和川の水質改善対策のため「大和川清流ルネッサンス21計画」が策定されました。これを受け、大和川の水質改善対策に今後いかに取り組んでいかれるのか、知事にお伺いいたします。

 次に、河川環境のもう一つの構成要素である水辺景観について、県当局は「やすらぎとロマンの水辺景観整備計画」に基づき、既に一部着手されていると聞いておりますが、これは大いに賛同するところであります。ただ、人工的な遊歩道や親水公園というのではなく、人工であっても、より一層自然に近い生態系が回復できるようなアイデアを多く取り入れていただきたいと思います。河川敷は水辺へのアプローチであり、河川敷は人の心の安らぐ貴重なオープンスペース、それが歴史景観であり、魅力ある自然特性であり、にぎわう水辺であり、地域のシンボルという四つの基本方針を満足させるはずであります。これらの方針に基づき、それぞれの地域の特性を生かしつつ、既に大和川、飛鳥川、葛城川、竜田川などで取り組んでおられると聞き及んでおります。特に、私の地元を流れる竜田川も、近年都市化が進むとともに、治水対策としての河川改修による切り立った護岸整備のために、川と人とのふれあいが少なくなってきているように見受けられます。今後まだまだ竜田川の改修をしていく必要があると思いますが、先ほど申し上げた「やすらぎとロマンの水辺景観整備計画」を踏まえ、これからはぜひ、自然環境への配慮や水辺へのアプローチを十分に取り入れた、安全で人にやさしい、「遊」のある河川整備を進めていただきたいと考えております。県当局のご見解とこれからの計画について、土木部長にお伺いいたします。

 次に、大和川上流流域下水道の竜田川及び信貴山幹線管渠の整備について、土木部長にお尋ねいたします。

 県民がひとしく健やかで快適な生活を営むために、また、先ほど述べました全国ワースト2にランクされている大和川の水質改善や、さらに、豊かな自然と人との温かいふれあいを深める河川などの清らかな水辺環境を創出するためにも、下水道整備は必要不可欠な事業となっています。幸い、県では昭和四十年代より流域下水道の整備を着実に進めてこられ、その結果、県下の下水道普及率は、平成五年度末には全国十二位の四四%に達していると聞き及んでいます。このことは喜ばしい限りであり、私は高く評価するものであります。ところで、人口が急激に増加している生駒郡においては、早期に手がけるべき都市基盤整備事業が山積みしているのでありますが、竜田川流域の下水道整備、とりわけその根幹となる流域下水道の竜田川及び信貴山幹線管渠の整備については、住民の極めて強い要望となっています。しかしながら、長年の念願でもある当地域の流域下水道の整備はなかなか進展せず、住民一同、日々思いを募らせているのが現状であります。そこでお伺いします。大和川上流流域下水道旧第三次処理区域の第一次処理区域への編入に関しいろいろとご苦労されていることは十分承知しておりますが、現在どの程度進展しているのか。また、竜田川幹線管渠の整備には相当の年月を要すると思われますが、今後の着手時期及び完成予定時期についていつごろになるのか、お聞かせを願います。

 次に三番目でございますが、道路整備問題について二点、土木部長にお伺いいたします。

 その第一は、先日述べられた議員さんもおられたわけでございますが、国道一六八号上庄バイパスについてであります。国道一六八号は、奈良県西部を南北に通ずる交通のかなめであるにもかかわらず、道路の幅員は極めて狭く、曲がりくねって、大型車両の対向に支障を来すのみならず、市街地の中にも歩道と車道の区別もない箇所が非常に多く、高齢者や子どもさんは言うまでもなく、大人でも歩くことさえできない状況であります。地域の住民の方々の危険と不便ははかり知れません。市街地地区では拡幅計画も立てられず、並行する道路のないことも相まって、渋滞が慢性化しているのが現状です。激増を続ける地域住民の安全と豊かな社会生活を支え、そして地域の活性化を図る上で、適切かつ迅速な道路整備は欠かすことができません。加えて、平成九年開通予定の第二阪奈道路へのアクセス道路の整備なしには、せっかくの第二阪奈の利用効果も多くは望めません。かえって渋滞を増大させることになるわけでございます。これらの事態に対応するために、現在計画中の生駒市から平群町間の一六八号上庄バイパスの一日も早い完成が待たれます。この国道一六八号上庄バイパスの用地買収等を含め、現在の状況並びに完成時期について土木部長にお伺いいたします。

 第二点は、建設省の事業として進められている国道二五号バイパス、いかるがパークウェイについてであります。建設省、県当局の努力のおかげをもちまして、平成六年度には基準点測量までこぎつけられたと聞いております。このことは、世界文化遺産に登録された法隆寺を中心とする斑鳩のまちを縦断する国道二五号線の交通渋滞の解消にとどまらず、地域住民の安全と安らぎ、観光客へのサービス向上、まちの活性化、さらには都市防災の面でも非常に重要な道路整備事業であると認識しておるわけでございます。県当局の一層の努力を期待するものでありますが、改めて現在の進捗状況と県のさらなる考え方についてお伺いいたします。

 次に、四番目でございます。西和地域の農業振興についてお伺いいたします。

 近年、花の消費の伸びは著しく、特に花博以降、消費者の花と緑に対する関心も高まっており、県内においても花は生産の拡大が図られている有力な農産物の一つとなっています。しかし、花き類の輸入の増大や国内の新興産地の台頭などに加え、大阪府下の花き市場の統合・大型化による産地間競争の激化や、近年では都市化の進展により、県内産地の生産者の高齢化や担い手の減少など、産地の抱える問題は大きいものがあります。このような産地間競争に負けない足腰の強い産地を育成するため、生産性の高い農業経営を推進する一方、多様化する消費者ニーズに対応した新しい品目、品種の導入など、特色のある産地づくりを図らねばならないと考えています。平群町をはじめとする西和地域は本県における主要な花き産地の一つであり、当地域では西和地区営農推進会議を結成し、町役場をはじめ受益農家らが一体となって、開発農地における営農推進や技術普及を行うとともに、市場の大型化に対応した共同出荷等の体制づくりを推進するなど、営農改善に努力しています。このような観点から、当地域において県は、農産物の流通の合理化と生活環境の改善を目指して、西和広域農道整備事業を昭和五十八年度から、また西和農地開発事業については、花き、花木を中心とした経営規模の拡大を図る目的で昭和六十年度から、それぞれ進められていますが、当事業の進捗状況並びに今後の見通しについてお伺いいたします。

 また、県では、花き集出荷施設の整備や、品評会の開催、花いっぱい推進事業、県民フェアの開催など、生産振興や消費拡大に至る諸施策を行われていることは承知しております。このことから、新品種、新技術の開発機能を持った農業振興の拠点として、さらに、地域住民の方々はもちろん、広く県民の交流の場としての機能を有する花き振興センターを当地域に設置していただくべきであると考えますが、農林部長の見解はいかがでございましょう、お伺いいたします。

 最後になりますが、青少年健全育成のための諸施設について教育長にお伺いいたします。

 今日、家庭や地域社会を取り巻く青少年の教育環境は必ずしも望ましい状況にあるとは言えません。過度の受験勉強や塾通い、あるいはテレビゲームの普及などにより、近年、子どもが戸外で遊んでいる状況を見かけることが少なくなってきております。この時期に、大切な遊びはもとより、創意工夫を凝らした社会体験、自然体験の場が我々の周りからどんどん失われていっております。この結果、青少年期においてはぐくまれる豊かな情操や社会性に欠ける人間性を生み出すことになっております。ただいま全国民が注目しております、宗教団体の高学歴を持った幹部たちによる一連の悲しい事件について、現在の社会の状況や、青少年に対する教育のあり方を深く考え直してみる必要があると思います。幸いなことに柿本県政は、県を挙げて「視野の広い、明るく、たくましい人づくり」を目指されており、心強く感じている次第であります。また、学校の週五日制も教育関係者のご努力により拡大の方向にあり、子どもたちがゆとりの時間を持つことによって、地域社会において自然と親しみ、その体験活動を通じて家庭とのきずなや幅広い仲間づくりを深めていくことは、子どもたちを自立させていく上で最も必要なことの一つであると思うわけでございます。このような観点から、青少年教育施設は次代を担う青少年健全育成のために重要な役割を果たすものと思われます。県内には、県立野外活動センターをはじめ、国立、市町村立等の同種の施設が設置されておりますが、最近の利用者のニーズに必ずしも合っていないということを耳にしております。県下の青少年施設の改善についてどのように考えておられるのか、教育長の所見をお伺いいたします。

 最後に、このことに関連して要望いたします。県下の地域バランスを考えますと、奈良県北西部にはこういった青少年のための施設が残念ながら皆無でございます。自然と歴史遺産の豊富な信貴・生駒山系を中心に、大阪の府民の森のような、自然公園に宿泊設備やキャンプ場といった施設、自然に親しむことができる散歩道をつくり、若者や親子連れが憩える場を県でぜひ設置していただきたいということを強く要望しておきます。

 これをもちまして私の質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)



○議長(服部恵竜君) 柿本知事。



◎知事(柿本善也君) (登壇) 二番中辻議員のご質問にお答えいたします。

 質問に当たりまして、多大のお励ましをいただきまして、また、県政の進め方にご評価いただいたことに御礼を申し上げたいと思います。ありがとうございます。また、夢のある発想でぜひとも県政を、ともども進めてまいりたいと思います。よろしくお願いします。

 さて、私に対する質問は、大和川の水質改善についてのお尋ねでございます。

 大和川の水質改善対策につきましては、県としても重点課題としてこれまでも着実に取り組んできたわけでございますが、その結果、水質も、逐次ではございますが改善傾向を示しております。ただ、ご指摘のように、一級河川の中のワースト2という汚名を脱却できないということもまた事実でございます。この大和川の水質汚濁の原因を調べてみますと、まずこの汚濁の負荷要因の八割以上は生活系の排水であるということがわかっております。同時に、河川の流量が少なくて、その結果河川そのものの自浄能力が低い、こういうことも一因と考えている次第でございます。こういう状況の中で、より積極的、有効な対策を広域的に、多角的かつ総合的に実施し、大和川に清流を取り戻すため、昨年十一月、建設省、大阪府、奈良県と流域市町村により「大和川清流ルネッサンス21計画」が策定されました。これにはリーフレットも出ておりますが、「アユが泳ぎホタルが舞う川をめざして」というサブタイトルがついております。ぜひそういうのを目指して頑張りたいと思っております。この清流ルネッサンス21計画を受けまして、県としても、県内の各河川の汚濁特性や流域の状況を踏まえた行動計画として、まず、先ほど申し上げましたように生活用水の汚濁原因を削減するということが必要でございますので、その効果の高い下水道整備を積極的に進めたいと考えております。西暦二〇〇〇年に向けまして、大和川流域の下水道の普及率をおおむね七〇%に向上させることを考えております。また、河川そのものの対策といたしまして、重点対策河川への計画的な浄化施設を設置するほか、導水事業、しゅんせつ事業なども行いまして、その浄化を図っていきたいと考えております。また、地域ぐるみの水質改善への取り組みも推進する必要がございますので、例えば、ご質問もございましたが、大和川の支川である竜田川、飛島川をモデルにして、河川の汚濁原因の一つである使用済み食用油の回収でありますとか、河川一斉清掃等を柱とする生活排水クリーンアップ事業等を展開してまいりたいと考えております。こういう展開の中で市町村、関係機関と連携を強化いたしまして、行政と住民とが一体となって取り組んでいく面でも努力していきたいと考えておりますので、その点につきまして流域住民の方々のご理解、ご協力をお願いしたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(服部恵竜君) 不破土木部長。



◎土木部長(不破真君) (登壇) 二番中辻議員のご質問にお答えいたします。

 ご質問は、河川、下水道、道路にわたりまして四点ございました。

 まず、河川の整備に関してでございますが、竜田川の河川改修に当たって、「やすらぎとロマンの水辺景観整備計画」を踏まえ、自然環境への配慮や水辺のアプローチを十分取り入れた河川整備を進めてはどうかという、それに対する県の見解とこれからの計画についてのご質問でございます。

 竜田川は、古今集に在原業平が歌いましたように、もみじに映える清流として古来より人々に非常に親しまれてきました。お述べのように緊急的に河川の改修を進めてきた傾向があったわけでございますが、現在は「遊」ある奈良県づくりの一環として河川整備を変えつつございます。近年、県民の方々は安らぎや、あるいは潤いを重視するようになってきておりまして、「遊」ある河川の整備といたしまして、それらを十分配慮した形で進めることにいたしております。具体的には、竜田川下流の斑鳩町のエリアでは、コンクリートブロックを極力使わずに堤防の緑化を行い、また、歴史的空間の中で集い、遊べるように快適な親水空間を創出できるような川づくり、これを多自然型川づくりなどと申しておりますけれども、それを進めてございます。さらに、今年度から着手いたします平群町役場より上流側の河川整備に当たりましては、ふちや瀬の形成、自然石による石積み等により、昔ながらの河川景観を生かし、地域の田園風景にマッチしたものにしていきたいと考えております。

 第二に、下水道の整備に関してでございますが、旧第三次処理区域の第一次処理区域への編入につきまして、現在どの程度進展しているかー、あるいは今後の予定についてというご質問でございました。

 さきに知事から答弁申し上げましたとおり、下水道につきましては、大和川の水質向上でありますとか、あるいは都市の衛生、環境のいわばメーン施設でございます。そういうことで、二〇〇〇年まで下水道普及率を七〇%前後にまで向上しようと県として力を入れているところでございます。お述べのとおり、平成三年度に大和川上流流域下水道の計画の見直しを実施いたしておりまして、第三次処理区域を第一次処理区域に編入したところでございます。現在の整備状況といたしましては、第一次処理区域に関して申し上げますと、本年三月に櫟本北幹線管渠が全線完了いたしまして、旧第三次処理区域の幹線管渠、これは主に竜田川幹線管渠でございますが、それのみが未整備となってございます。現在、竜田川幹線管渠等の事業着手に向けまして、処理場周辺の皆様方のご理解を得られるよう鋭意協議を重ねているところでございます。県内の下水道の一層の普及を図るため、事業に伴う調整に全力を挙げ、次期下水道整備五カ年計画の最重点課題といたしまして竜田川幹線管渠等の整備に取り組んでまいりたいと考えております。

 続きまして、道路の整備に関してでございますが、まず国道一六八号土庄バイパスの現在の整備状況、完成予定時期についてでございます。一般国道一六八号上庄バイパスは、現道の交通混雑の解消を目的といたしまして、平群町平等寺から生駒市小平尾までの延長約三・五キロメートルを事業化いたしてございます。用地買収につきましては六年度末で約七八%完了しており、工事につきましては用地取得済みの箇所から順次工事を進めてございます。未買収用地につきましては、代替地等問題の多い箇所も残っておりまして交渉が難航いたしておりますが、今後も引き続き早期完成に向け、地元のご理解が得られるよう努めてまいりたいと思っております。また、完成の見込める部分につきましては、市道、町道を利用しながら部分供用を図っていきたいと考えております。

 また、国道二五号いかるがパークウェイの現在の進捗状況と県の考え方についてでございますが、いかるがパークウェイは、建設省が、斑鳩町幸前から国道二五号三室交差点に至る延長約四・八キロメートルを、交通の円滑化、沿道地域の安全対策等に対応するため、国道二五号のバイパスとして整備するものでございます。現在までに、建設省を中心に地元説明会を実施するなど、地域の方々の理解と協力を求めてきたところでございますが、必ずしも沿線全域の同意が得られていない状況にございます。また、平成六年度には建設省が県、町とともに、この道路がまちづくりの核となるプロジェクトといたしまして、歴史的景観、自然環境に配慮したいかるがパークウェイとして整備する考え方をまとめ、地元に示したところでございます。このような状況の中で、建設省において本年二月に基準点測量を実施し、本年度は同意の得られた地域からの路線測量に着手すると聞いてございます。県といたしましても、本道路が奈良県北部地域を東西に結ぶ幹線として、また斑鳩町にとって欠くことのできない道路でございますことから、早期整備に向け、建設省にも強く働きかけてまいりたいと考えてございます。

 以上でございます。



○議長(服部恵竜君) 増井農林部長。



◎農林部長(増井勲君) (登壇) 二番中辻議員のご質問にお答えいたします。

 私に対しましては、西和地域の農業振興について二点お尋ねでございます。

 まず最初の、西和広域農道整備事業、また農地開発事業、これの進捗状況と今後の見通しということでございます。西和広域農道の整備事業につきましては、平群町、三郷町にまたがります生駒山ろく地域においての農業地帯の農産物流通の合理化、さらには生活環境の改善、これを目指して五十八年度より県営事業として実施をいたしているものでございます。六年度までには、総延長八・二キロのうち、築造工と橋梁工など約四・九キロについて実施をいたしました。その進捗率は五九%ということになっております。なお、平成七年度におきましては、トンネル、橋梁を主体といたしまして一キロ実施する、こういう予定でございます。全体として七年度末には七一%の進捗となる予定でございます。

 また、西和農地開発事業でございます。広域農道を基幹農道といたしまして、平群町、三郷町の西部中山間地域においての花き、花木、これを中心とした農業経営の規模拡大を図る、こういうことで農地造成、さらには区画整理を六十年度から県営で実施をいたしております。全体の計画といたしましては一九一・九ヘクタールということでございますが、六年度までに農地造成、区画整理、約六五・六ヘクタールを実施したところでございます。これにつきましての進捗率は現在三四%でございます。七年度末については十五・五ヘクタールの造成と区画整理を実施する予定でございます。七年度末では四二%の進捗となる予定でございます。現在まで、地元関係者の方、また関係機関の協力を得まして、深いご理解によりまして両事業とも順調に推移をしていると考えているところでございます。

 広域農道につきましては平成十年度に完了する、また、農地開発につきましては平成十二年度に完了を目指して、早期完成に向け鋭意努力をしてまいりたいと考えております。どうか地元関係者の皆さんの一層のご協力をあわせてお願いをする次第でございます。

 二点目でございます。花の主産地である西和地域に花き振興センターを設置すべきであると考えるが、どうか、こういうご提言でございます。お述べのよう汽西和地域では従来から本県における花きと花木の主要な産地であるということと、生産性の高い農業がさらに展開されております。ただ、本県の花き類の生産につきましては、切り花、あるいは鉢花、花壇苗、花木等、多岐にわたるわけでございます。さらに、主産地も県内の各地に分散をしているという状況でございます。そういう意味から、新品種なり新技術の開発などの試験研究は農業試験場で行い、また、現地指導は各地域の農業改良普及センターで行っております。さらには、花の消費啓発、これは県のフラワーセンターということを基本として現在進めているところでございます。しかしながら、西和地域の農地開発の進捗に伴いまして生産の拡大がされる、こういうことで当地域の一層の生産振興を図るということで、平成四年度からでございますが、西和広域営農団地に、現地の実証試験ほ場、これを設置いたしまして、県から技術指導員を配置いたしました。その指導員とともに、農業試験場、あるいは郡山の地域農業改良普及センター、これが連携をいたしまして、現在のところ、当地域の花きの技術的な課題の解消に努めている、こういう現状でございます。そういうことでございますが、今後とも関係機関、団体と一層連携を密にさせていただきまして、実証試験ほ場の内容の充実を図り、あわせて当地域の花き、花木の生産振興に努めてまいりたいと考えているところでございます。また、今年度には奈良県農業振興計画、いわゆるNAP21、これを見直しするということになっております。そういうことから地域の特性を生かした足腰の強い花き産地づくりに取り組んでまいりたいと、こういうぐあいに考えております。

 以上をもって答弁といたします。



○議長(服部恵竜君) 西川教育長。



◎教育長(西川彭君) (登壇) 二番中辻議員のご質問にお答えいたします。

 青少年健全育成のための施設についてお尋ねでございますが、議員もお述べのとおり、青少年の健全育成のためには、自然に親しみ、自然のすばらしさに感動し、家族や集団の中で過ごしながら自然体験ができる教育の場が非常に大切でございます。本県では、野外活動を通じて心身の健全な育成を図るための青少年施設といたしましては、都祁村吐山の青少年野外活動センター、それに吉野町橋屋の青年の家を設置いたしております。市町村におきましては、奈良市、大和郡山市、天理市、そして斑鳩町に、五つの施設が設置されております。また、国立の施設といたしましては、曽爾少年自然の家が設置されております。県立の施設でございます野外活動センターにおきましては、平成五年度にロッジ村を建設するなど、利用者のニーズに応じた施設整備を順次進めますとともに、毎年所要の予算措置を講じまして施設設備の改修に努めているところでございます。また、家族参加型の事業を多数企画いたしておりまして、家族やグループが豊かな自然の中で野外活動の楽しさを体験しながらきずなを強めるといった魅力ある事業も展開しているところでございます。市町村に対しましても、青少年の自然体験活動について多様なプログラムを工夫するよう指導しているところでございます。今後も社会情勢の変化や利用者のニーズに対応した特色ある施設づくりを目指しまして、運営の面で、あるいはまた指導面での改善を図りますとともに、市町村に対しましても、さまざまな機会を通じまして指導していきたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(服部恵竜君) 二番中辻寿喜君。



◆二番(中辻寿喜君) 知事にお伺いしますが、「大和川清流ルネッサンス21計画」、これはすばらしい計画であるわけでございますけれども、我々の希望とすれば、各地域が要望するというのは、こういう計画をもっとスピード化を図っていただき、やはり進めていっていただかなくてはならないんじゃないかなと、このように要望するわけでございます。私も完了済みの場所に幾つか出向いてまいったわけですけれども、やはり心が和むような場所もあるわけでございますので、環境整備の面でこれからもご努力していただきたいなと、このように思うわけでございます。

 それと相まってでございますけれども、なぜ清流計画を言いましたかといいますと、やはり下水道問題、竜田川幹線、信貴山幹線が非常にいつかわからないというような状態であるわけでございますので、あえて清流とこの下水道とのかみ合わせは、ワースト2という汚名を返上する上で早く解消していただかなくてはならないんじゃないかなということで強く要望するわけでございます。

 それと道路整備でございます。第二阪奈が平成九年に完成するわけでございますが、やはりその第二阪奈の完成とともに一六八号バイパスが使用できるべく計画されておったと今まで思うわけでございますが、用地交渉、いろいろ難しい点があると思いますが、やはり完成と同時にバイパスの供用をできるように配慮していただきたい、このように要望します。

 西和地域の農業振興、花きセンターの件で農林部長がお答えになっていただいたわけでございますが、やはり、私が前から申し上げております西和地域には非常に県の施設がなく、農業にすらやはり苦慮されておるわけでございますので、ぜひNAP21に、端でも結構でございますのでつけ加えていただいて、さらなる研究をしていただきたいなと、このように思うわけでございます。よろしくお願いいたします。

 青少年健全育成、教育長からお答えいただいたわけですけれども、私も野外活動センター吐山には何回ともなく参加させていただいておるわけでございますが、やはり二十年近くになりますと諸設備が古くなっておるわけでございます。危険箇所も何カ所かございます。やはり青少年に対するもう少し政治の思いを携えていただきたい、このように思っております。野外活動センターを含めた、ひとつ自然の家を奈良県下にぜひもう一カ所お願いしたいと、常々思っておりますので、これは教育長に強く要望いたします。(発言する者あり)いろいろ要望があると思いますが、ひとつよろしくお願いいたしまして、質問を終わります。



○議長(服部恵竜君) 次に、二十番大保親治君に発言を許します。−−二十番大保親治君。(拍手)



◆二十番(大保親治君) (登壇) 議長には発言のお許しをいただきましてありがとうございます。このたびの県議選で橿原市選挙区から、三度目の挑戦で初当選させていただきました大保親治でございます。初議会の六月定例会で早速一般質問の機会を与えてくださいました会派・新創NARAの皆様、そして全議員の皆様方に対しまして心より感謝を申し上げる次第でございます。もとより浅学非才の身ではございますが、知事はじめ理事者の皆様方、先輩、同僚議員の皆様方のご教導、ご叱正を賜りながら奈良県発展のために微力を尽くさせていただく決意でございます。どうぞよろしくご指導のほどをお願い申し上げます。

 通告に基づきまして順次質問をさせていただきますが、私が取り上げました項目につきましては、既に今日までの定例会の中で先輩議員の皆様によって論破されている項目もあると思いますが、皆様のご理解をいただいて質問させていただきます。

 第一点は、このたび橿原市で開催をされました藤原京創都一三〇〇年記念祭に関してでございます。

 ご案内のように、今年三月二十九日から五月二十一日までの五十四日間にわたって藤原宮跡を中心に、「万葉の都 藤原京」をテーマに「ロマントピア藤原京’95−−創都一三〇〇イン橿原(かしはら)−−」が実施されました。橿原市はじめ関係者の方々の並々ならないご尽力で大成功だったと評価されております。この催しに際しまして、知事が名誉会長を務めていただき、奈良県、そして県議会の温かいご理解と多大のご協力を賜りましたことに対し、地元選出議員として心より厚く御礼を申し上げます。ありがとうございました。橿原市では、歴史文化に対する新たな関心を呼び起こすことができ、県民、国民の皆様が橿原市に目を向けていただけた、そして藤原京にかかわる歴史像を大切にするために、このたびの催しを単なる一過性のものとして終わらせず、歴史文化発祥の地にふさわしいまちづくりにつなげていきたいと決意されております。

 そこで知事にお願いいたします。藤原京創都一三〇〇年記念祭の成功を踏まえて、十六年後の二〇一〇年に平城京遷都千三百年を迎えることを思いますとき、ぜひ奈良県としてこの十六年を、奈良県の歴史文化遺産を過去のもととして理解するだけでなく、新たな歴史を創造するステップのときと位置づけ、関係市町村、関係団体等と十分の協議を重ねていただいて、歴史文化発祥の県・奈良を大きくクローズアップし、アピールするための諸施策を実行する十六年ととらえ、真剣なお取り組みをいただきたいと思うのでございますが、ご所見を賜りたいと存じます。

 第二点は教育問題についてでございます。

 四月二十七日、橿原中学校で二年生の男子生徒がみずから命を絶つという、あってはならない痛ましい事件が起こりました。亡くなられた生徒さんに対し深い哀悼の意を表しますとともに、ご家族の方々に心からお悔やみを申し上げます。学校、橿原市教育委員会は、自殺という事実を厳粛に受けとめ、対応に全力を挙げておられます。県教育委員会に対しましても、規則に基づいて事故報告が届けられていると思います。六月九日の県議会文教常任委員会でもこの問題が取り上げられました。答弁をお聞きしながら、報告を受けた県教育委員会の事件に対する認識と、学校や市教育委員会の認識にずれを感ずるのであります。学校で事件が起こったときは、県教育委員会が学校や市教育委員会と同じ重み、いや、もっと重みを感じて事件をとらえ、対処すると同時に、学校や当該教育委員会に対しもっと毅然として適切な助言と指導を行うべきではないかと思いますが、教育長のご所見を承りたいと存じます。

 いじめ問題は全国的な課題であります。弱い者いじめは人として最も恥ずべきことという精神風土と社会環境のもとで育ってきた年代の者としては、いじめの問題が発生するたびに苦々しい思いをいたしております。いじめの背景はいろいろあると思いますが、最も大きな背景は、戦後の民主主義教育の中で、知、徳、体のバランスのとれた教育をうたいながら、徳の教育をなおざりにしてきたことにあるのではないかという気がいたします。自由と平等がとうとばれ、自己の存在は大きく認められましたが、責任、協調、思いやり、いたわりといった精神がどこかへ置き忘れられてきたように思えてなりません。私は、子どものしつけは十八歳までに親がちゃんとしなさいと教わりました。このことは、幼稚園、小学校、中学校、高校の年代までに子どもの人格はでき上がりますよということと同意語だと認識しております。だとするならば、この年代の教育に携わっていただいている先生方の責任は大変に重いものであります。先生方がもっと自信と自覚を持って日々子どもの教育に当たっていただきたいと願っている一人であります。

 私は、今こそ人づくりの原点に戻り、徳育に重点を置くべきだと考えております。幼稚園児には、人と仲よくし、草花や生き物の美しさに感動する時間、小学生には人や物の命を大切にすることを学ぶ時間、中学生には倫理の時間、高校生には人間学の時間とでもいったような時間、つまり、人の命ほど大切なものはないとする考え方を基調とした倫理観を養うカリキュラムを週一時間ぐらい積極的に組み入れていくべきではないかと考えております。例えば、学校周辺の空き缶拾いや草刈り等、奉仕活動などをこの時間に組み入れることも一つの方法ではないでしょうか。小さいときに培った人や物や自然を大切にする心、美しいもの、すばらしい行動に感動する心、人や地域に奉仕する心、こういったものは大人になっても膨らむことはあってもしばむことはないと思うからであります。徳育教育の充実に加えて、いじめや不登校の解決策のいま一つの方法として、小学校、中学校、高等学校、すべての学校の生徒指導に当たられる先生方をもっとふやすことが大切ではないかと考えますが、教育長のご所見を承りたいと存じます。

 教育問題でいま一つ考えていただきたいことは、英語教育の充実についてであります。国際化が進む中で、しかも「国際文化観光・平和県」を標榜する奈良県にいて、英語を自由に話すことのできないもどかしさを実感している一人であります。もとより自分の能力がないことが最大の原因ではありますが、日本の英語教育が、読み、書き、文法を中心に推移してきていることにも起因すると思うのであります。諸方策を講じていただいていることに感謝いたしておりますが、いま一押し、話すことのできる英語教育の充実に全力を傾けていただきたいと切に望んでおります。いかがでございましょうか。

 大きな三点目は、だれもが福祉づくりに参加できる土壌づくりについてであります。

 昭和三十五年に、私が所属しておりました政党が福祉国家の建設を初めて提唱いたしましたとき、国民の大多数の方々は福祉という言葉になじんでいただけなかったことを覚えております。しかし、今では福祉抜きでは政治も経済も、社会、文化も語れなくなりました。それほどに大切な大きな問題として取り組まなければならなくなったのであります。今、日本は高齢化、核家族化、少子化が着実に進んでおります。長生きできることは喜ばしいことでありますけれども、高齢者を大事に支える若い人たちが減少していくことはゆゆしい問題であります。現在の日本の一家族当たりの子どもの数は大体一・六四人と言われております。また、先般ある新聞の世論調査を見ましたが、結婚間もない若い夫婦へのアンケートで、三〇%の夫婦が子どもはつくらないと答えていました。これは大変なことだと思うと同時に、唖然といたしました。このまま推移すれば、自分の家族を自分たち家族で面倒を見られなくなる日が来るのではないかと心配いたしております。例えば、子どもが息子さん、娘さん一人ずつの四人家族の場合を考えてみたいと思います。息子さんは、学校を終えて仕事の関係で遠隔地に住み、永住しなければならなくなるかもしれません。娘さんは、結婚する相手の出身地や職業によって、これまた遠くで生活をしなければならなくなるかもしれません。残るのは夫婦二人です。どちらかが病気になったとしても、何とかお互いに助け合っていけるでしょう。しかし、二人一緒に寝込んでしまったら途方に暮れなければなりません。子どもに電話を入れて、すぐに帰ってこいと言っても、帰ってもらいたくても帰ってこれない状況にあると思います。息子さんは勤務の関係でおいそれとは帰ってこれないでしょう。娘さんは嫁ぎ先の事情でそうそう帰ってはこれないと思うのであります。結局、どなたか他人のお世話にならなければならなくなってしまうのであります。これからは今申し上げたようなご家庭がますますふえてくるのではないでしょうか。

 今までも県や市町村では、福祉教育や高齢化対策、保健、医療、療養対策、少子化対策など、もろもろの施策を講じていただいておりますし、また、多くのボランティア団体の方々も寝食を忘れて奉仕活動を続けていただいております。心からそのご活躍に敬意を表します。それでも、まだまだ多くの県民の方々は、生まれたところ、あるいは育ったところ、今住んでいるところで在宅のまま安心して長寿を全うしたい、しかし、実現にはできるのだろうか、大丈夫だろうかという強い不安を抱いていらっしゃると思います。この不安を解消しなければなりません。そのためには、県が中心となって市町村と一体となった福祉機構づくりに努めなければならないと考えます。だからといって、公的福祉サービスをボランティア活動によってかえようと望むものではありませんので、念のため申し添えておきます。国や県、市町村はどのように面倒を見てくれるんですかというのが多くの県民の声であり、姿勢だと思います。しかし、これからは、すべての県民が、だれもが自由に福祉活動に参加でき、県や市町村と一緒になって、自分たちの老後や病気になったときのことを考えようという気持ちと姿勢を持っていただき、進んで参加していただけるような血の通った福祉の土壌づくりへと変えていかなければならないのではないでしょうか。

 その一つとして、総合扶助の心を培う意味からも、(仮称)ボランティアセンターといった機構を、県と市町村が主体となって各市町村につくったらどうかと思うのであります。若い人からお年寄りまで、もっと社会のために役立ちたいと思っていらっしゃる方はたくさんいらっしゃいます。そういう方々は全員この市町村のセンターに登録をしていただく。登録いただいた方には、かつての献血手帳のような県下共通の福祉手帳を交付する。そして、自分の都合のいい時間に、自分のできるボランティアを、自分のできる地域でしていただく。ボランティアしていただいた時間を手帳に記入してもらい、貯蓄をしておいていただく。そして、いざ自分が人のお世話にならなければならなくなったときには、その手帳を提示することによって、自分が貯蓄しておいた分は安心してお世話を受けることができる、といった内容を有するものであります。これも県や市町村が主体となって行うところに意義があると思うのでございます。こういう活動を通して、隣人同士がお互いのサービスをし合ったり、心の交流が生まれたり、いたわり合ったりの住民ネットワークが広がっていくのではないでしょうか。福祉部長のご見解をお伺いいたします。

 四点目は、奈良中和地方拠点都市地域の振興についてでございます。

 いにしえの歴史文化と世界に開かれた地域個性の形成を目指して、奈良中和地方拠点都市地域の基本計画が平成六年三月に知事によって承認されました。地方分権を見据える中で、県が指定した中和地区六市十一町一村の十八市町村を対象に広域的な都市づくりを進めることは時宜を得た計画でありますし、この基本計画の完全実現を強く期待いたしているものであります。各市町村もこの計画に基づいて、十年後のすばらしい成果を目指して精力的に取り組んでいただいていることだと思います。それぞれの市町村が単独で行う事業は、それぞれの市町村のご努力によって事業は遂行されていきますが、この計画のように複数市町村が一緒になって広域圏づくりを目指すような事業の場合には、もっと県が前面に出て、関係市町村がスムーズに事業を展開していただけるようご尽力を賜ることが最も大切なのではないでしょうか。既に六年度一年間の報告を各市町村に求めておられるようですが、それも大事なことと承知いたしております。しかし、この種の計画の一年、二年目というのは、基本計画にも出ておりますように、本地域が一体となって職、住、遊、学の機能が総合的に備わった魅力ある生活空間を創造するとともに、本地域に隣接する過疎地域の活性化を牽引する地域となることを目指していくとうたっている以上、県が主導して各市町村がお互いに連携して事業を遂行できるよう、しっかりと心合わせし合う時期がこの一年、二年目だと思うのであります。もっと具体的に、もっと精力的に指導すべきではないでしょうか。十年という年月は、長いようで短いものであります。今日までも真剣に取り組んでいただいていると思いますが、経過と今後の見通しについて企画部長のご所見を承りたいと思います。

 第五点は、ヘリポートの整備促進についてでございます。

 一月十七日の阪神大震災によって未曾有の大災害が発生いたしました。被災者の方々のご冥福を心からお祈りし、お見舞いを申し上げ、被災地の一日も早い復興を念じております。あの大震災が奈良県を襲っていたらと思いますと、身の気のよだつ思いがいたします。海のない、空港のない、道路網の不完備な木県にあって万全の防災対策を講ずるには、やらなければならないことはたくさんあります。例えば、奈良市矢田原地区に計画が進められている(仮称)奈良ヘリポートの建設は、焦眉の急の促進されるべき課題ではないでしょうか。速やかな完成を望んでおりますが、進捗状況と、大震災後はヘリポート建設に関する認識と取り組みのスピード化が早まっているのかどうか、お聞かせいただきたいと思います。

 また、先ほど来申し上げておりますような、海のない、空港のない、道路網の不完備といった地理的条件の奈良県にあっては、道路網の整備はもちろんのこと、空を利用した交通体系をしっかり整備することが肝要だと思います。そこで、早急に(仮称)奈良ヘリポートを完成させるとともに、中和地区、南和地区にも速やかにヘリポートを建設すべきではないかと考えますが、企画部長のご所見を承りたいと存じます。

 最後に、行政改革の推進についてお伺いいたします。

 県の行政をスムーズに遅滞なく遂行していくためにも、効率のよいスリムな行政を実現するためにも、行政改革は不可欠であります。このたびも福祉部の新設、その他組織機構の改革がなされるなど、鋭意行革を推進していただいているところでありますが、行政改革を考えますとき、県の外郭団体等につきましても見直しをしなければならないところがあるのではないかと思いますが、行政改革の経過と今後の方針を総務部長にお伺いいたします。

 以上で一回目の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。(拍手)



○議長(服部恵竜君) 柿本知事。



◎知事(柿本善也君) (登壇) 二十番大保議員のご質問にお答えいたします。

 私に対する質問は、藤原京創都一三〇〇年記念祭の成功を踏まえての今後の考え方についてのお尋ねでございます。

 ご質問にございましたように、「ロマントピア藤原京’95」が、橿原市をはじめ関係者のご尽力により成功裏に終了されましたことに心より敬意を表するところでございます。なお、ご質問にもございましたように、本県にとってもこの祭典は大変意味のある祭典だと考えまして、積極的に支援、協力してまいったところでございまして、喜びをひとしく感じているところでございます。この祭典の成功によりまして、藤原京の存在が一般的な常識として認識が定着したものと考えておる次第でございまして、今後のさらなる展開を図ってまいりたいと考えております。

 その成功を踏まえて、二〇一〇年に千三百年が参ります平城京遷都について、この十六年間を新たな歴史をつくる時期として考えるべきではないかというご質問でございますが、私も同様に考えている次第でございます。私としては、かねてからこの二〇一〇年、これは平城京遷都から千三百年という歴史的な大きな節目を迎えるわけですが、この二〇一〇年を本県のみならず全国的な意味におきましても意義の深い年にすべきであると考えております。と申しますのは、もうご承知のように、奈良の都が当時の国際都市として、いんしんをきわめたことは歴史上の事実でございますし、その平城宮跡が広大な公共地として確保されているわけでございます。この状況は日本史上類例のないものでございまして、日本人の心のふるさとを形成していくに最もふさわしい場所をなしているとも考えます。既に遺跡の一部が復元されつつあるわけでございまして、同時に、この地域の特徴的な基盤整備を集中的に進めるターゲットにもふさわしい時期ではないかと考えておりまして、お述べのように、この十六年間を大変重要な時期として考えていきたいと思います。そのため、この十数年間、道路交通網等の基盤整備を積極的に進めると当時に、この有する貴重な歴史文化資産を利用しまして個性のある奈良県づくりを進めていきたいと、こう考えておる次第でございます。

 こうしたことから、既に進められております朱雀門あるいは大極殿の復元等による平城宮跡の整備、あるいは万葉ミュージアム構想の推進、歴史街道構想を生かした奈良県づくり等を積極的に進めてまいりたいと考えております。さらに、こうした諸事業の展開を背景にしながら、遷都千三百年を象徴するような記念事業等についても、国内のみならず国際的な支援、協力のもとに展開し、奈良県というもののイメージをアピールするようなことを考えていくべきものと考えております。今後の方向といたしましては、各方面のご協力、ご支援が必要でございます。したがいまして、各界各層の論議が深まるような方向でいろいろな手段を構想してまいりたいと、さように考えております。

 以上でございます。



○議長(服部恵竜君) 森本福祉部長。



◎福祉部長(森本紘司君) (登壇) 二十番大保議員のご質問にお答えいたします。

 ご質問は、高齢化社会の到来、核家族化が進む中で、高齢者のみの世帯も大幅に増加していく傾向にある、在宅で長寿を全うするために、相互扶助の精神ですべての県民が福祉ボランティア活動に参加できる土壌づくりを県と市町村が一体となって取り組む必要があるが、どうかというご質問でございます。

 高齢化社会を迎え、住みなれたまち、住みなれた家で長寿を全うしたいとの思いは、住民だれしもの願いであると思います。このため、行政サービスの充実とあわせ、地域における住民による相互扶助の仕組みをつくり上げるなど、住民参加型福祉の展開が重要であると考えます。このことから、市町村社会福祉協議会が中心になり、地域の互助活動を推進するため、ふれあいのまちづくり事業を通じて、その組織の構築を行っていただいておるところでございます。また、県では、平成五年度からスタートした保健・医療・福祉ネットワーク推進モデル事業として、今年度は県内九つの市町村を対象に、保健サービス、医療サービスや福祉サービスが一人ひとりに組み合わせて提供されるネットワークの形成事業を展開しておるところでございます。あわせて、啓発事業、介護講習会及び研修会などを行う民間福祉団体の育成のための支援を行っておるところでございます。お述べのような、あらかじめボランティア活動を貯蓄し、後にそのサービスを受けるという貯蓄型のボランティア方式で活動されている団体は県内にもございますが、これらの組織は会員相互により運営いただいておるもので、市町村社協などが行っております地域の互助活動などにも積極的にかかわって活動いただくことが望ましいと考えております。なお、このように住民によります多様な福祉活動が展開される今日、市町村と連携を図りながら、今後とも福祉ボランティアの育成に努めてまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(服部恵竜君) 藤原企画部長。



◎企画部長(藤原昭君) (登壇) 二十番大保議員のご質問にお答えいたします。

 私に対しては大きく二つのご質問がございました。まずその一つが、中和地方拠点都市地域の振興についてでございます。

 中和地方拠点都市地域につきましては、お述べのように橿原市を中心といたしまして中和地域の十八市町村で構成されておりまして、平成六年三月に、これらの市町村で構成しております奈良中和地方拠点都市地域整備推進協議会、ここにおきまして基本計画が策定されたところでございます。この基本計画は、それぞれの市町村の特性を踏まえながら、各市町村がその機能を分担しつつ連携をしていく、全体として地域の一体的な整備を図ろうとするものでございます。また、このたび策定いたしました新総合計画におきましても、本地域につきましては、大和平野北部とともに県上の均衡ある発展を図るための先導的な地区ということで、もう一つの拠点的な地区として位置づけておりますし、また、隣接する過疎地域の活性化をも牽引する地域として位置づけているということで、そういう内容を充実するために、都市基盤の整備とか地域の機能の高度化を進めることとしているわけでございます。このため県では、この基本計画に基づきまして公共施設の整備など各種の事業、特に道路をはじめとします都市基盤の整備につきまして、国の積極的な財政支援の確保に努めてまいりますとともに、建設省との連携のもとに具体的な実施計画を策定いたしまして、市町村と協調して今後一層の円滑な推進を図ってまいりたいと考えております。また、あわせまして、県も出損しておりますが、ふるさと市町村圏基金の活用によりましてソフトな公益事業の促進など、積極的な支援も行ってまいりたいと考えているところでございます。

 第二点は、ヘリポートの整備促進についてでございます。

 まず、仮称でございますが、奈良ヘリポートの建設事業の進捗状況ですが、奈良市矢田原地区を最有力候補地として、平成五年度以来、地権者、地元自治会との話し合いを行ってきているところでございます。平成六年度には、地権者の方々の同意を得まして基礎的な現地測量を実施したところでございます。現在では用地交渉の完了に向けて大詰めの段階を迎えているところでありまして、一日も早い用地交渉の完了と、地元住民の方々のご理解を得られるよう鋭意努力をしているところでございます。今後のスケジュールといたしましては、地元のご協力を得て、本年度中に測量を終えて、基本設計等を行って、ヘリポート設置許可申請に向けての事務手続を進めていくべく考えておりまして、早期に開港できるよう引き続き努力をいたしたいと思います。

 また、先般の大震災を見ますときに、道路とか鉄道といった基幹的交通網が壊滅的な状態になっております。このような状況のときに、ヘリコプターはその機動性と高速性を生かして初期活動に、救命救急、あるいは救援物資の搬送等に活躍したことは記憶に新しいところでございます。こうしたこのたびの大震災でのヘリコプターの役割を見る中で、現在進めております県の中核的なメーンヘリポートの建設促進への思いをなお一層強くしたところでございます。

 続きまして、中南和地域でのヘリポートの設置の必要性についてでございますが、今述べました奈良ヘリポートは本県の中核基地に位置づけようとしているもので、当面はこの実現に向けて全力を注いでまいりたいと考えております。ご指摘の中和・南和地域におけるヘリポート等につきましては、町村で構想されているものもありますので、その整合性を図りつつ、今後の課題としてよく研究していきたいと考えております。

 以上をもって答弁とさせていただきます。



○議長(服部恵竜君) 門山総務部長。



◎総務部長(門山泰明君) (登壇) 二十番大保議員のご質問にお答え申し上げます。

 私に対しますご質問は、行政改革の推進についてでございます。

 県の組織機構の見直しといたしましては、県民にわかりやすい組織、時代の要請に応じた新しい施策の展開を推進する組織、企画調整機能の充実した組織をねらいといたしまして、本年四月から福祉郁及び健康局並びに生活環境部の設置などの組織改正を実施したところでございます。一方、県の外郭団体につきましては、公社、事業団などがあるわけでございますが、その数という点では、本県は他府県に比べ相当少ない状況にございます。また、その果たしている役割という点では、それぞれ限られた人員のもとで経営努力を行いつつ、県と有機的に連携して、行政運営上重要な役割を担っていただいているものと認識いたしております。また、行政改革全般といたしましては、昭和六十年の行政改革大綱を作成して以来、引き続き事務事業の見直しなど、簡素で効率的な行政の推進に努めているところでございます。しかしながら、企業が厳しい経営状況のもとでリストラに努めている時期でもあり、また、地方分権を積極的に推進し、効果的、効率的な総合行政を展開するためにも、社会経済情勢の推移に応じた適切な行政改革を実施していく必要があると考えておりまして、公社等も含めまして、行政組織の一層の効率化を図るよう積極的に取り組んでまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(服部恵竜君) 西川教育長。



◎教育長(西川彭君) (登壇) 二十番大保議員のご質問にお答えをいたします。

 まず初めに、橿原中学校の件でございますが、二年生の坂田君が苦しみ悩んだ末にみずからの命を絶たれたことは、誠に痛ましく、残されたご家族、関係者の方々の悲しみは察するに余りあるものがございます。心から哀悼の意を表したいと思います。この件につきましては橿原市教育委員会は、学校からの報告を受けまして自殺を重く受けとめまして、死に至った本人の苦しみや悩みを中心に据え、このような問題が起こる原因を徹底的に調査研究し、再発防止のための指導の充実に努めております。県教育委員会といたしましても、これまで重要な課題としてとらえ、指導主事等を学校や市教委へ派遣して、状況把握に努めますとともに、指導を行ってまいりました。今後も市教育委員会ともども共通した認識に立って、この課題の解決に向けて全力を尽くしてまいりたいと考えております。

 次に、徳育教育の充実についてでございますが、少子化や核家族化などが急速に進んでおります現在、人を思いやる心の欠如が目立つ中で、人間としての生き方を学ぶ教育の重要性を強く感じております。小中学校におきましては、道徳及び特別活動の時間を中心として、その基礎となる取り組みを進めております。高等学校では特に公民科の倫理及び現代社会、それに特別活動を中心的な指導の場面といたしまして、倫理観念の育成と、それに基づいた実践的な力の育成を図っております。特にボランティア活動はそのための有効な手だてだと考えまして、高等学校におきましても、例えば駅構内や通学路の清掃奉仕、福祉施設の訪問、障害児教育諸学校との交流、交通安全啓発活動などを積極的に進めております。このような実際の活動を通しまして、児童生徒が社会の一員として好ましい資質や能力を身につけられるよう一層努力してまいりたいと考えております。また、家庭、地域社会、学校が相互に連携、協力して、地域ぐるみで道徳教育に取り組む市町村道徳教育推進事業を実施しておりまして、今後とも道徳教育の一層の推進に努めてまいりたいと考えております。さらに、生徒指導の充実につきましては、ご指摘のとおり、研修等を深めまして指導力を高め、全教職員で指導に当たるよう学校の指導体制を強化するとともに、小・中学校間、あるいはまた中学・高校間の連携を深めながら指導の徹底を図ることが肝要だと考えております。

 二点目の、英語教育の充実についてのご質問でございますが、ご指摘のとおり、国際化が進展する中、生徒の外国語によるコミュニケーション能力を高めて、国際社会で主体的に生きることのできる資質を高めることは、極めて重要なことでございます。平成五年度と六年度からそれぞれ実施しております中学校と高等学校の新しい学習指導要領では、この外国語教育の主たる目標を、外国語を使ってコミュニケーションを図る能力と態度の育成と明確に定めております。また、コミュニケーションに重点を置いた新しい科目も設けられておりまして、外国語の教科書もコミュニケーション活動を中心とした内容となっております。こういう形で英語教育の改善が着実に進んでおります。本県におきましては、生徒の外国語を使ってのコミュニケーション能力を高めるために、外国から招いた青年が指導助手として、現在市町村の中学校で二十四名、また県立高等学校等で三十名が、先生方とともに英語教育に当たっております。さらに、高等学校におきましては国際化に対応して、片桐高等学校に英語科、そして高取高等学校には国際科を設置して、社会の変化に応じるとともに、生徒のニーズにこたえてまいりました。平成八年度には榛原高等学校に英会話コースの新設も予定しており、現在、LL教室を設置するための準備を進めているところでございます。また、高等学校では、留学生の派遣や受入れ、あるいはまた姉妹校交流などを積極的に進めているところもございます。今後も、英語教員の海外派遣や教育研究所における研修の充実を図るとともに、外国青年を招くなど、外国語教育の改善と充実に努めてまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(服部恵竜君) 二十番大保親治君。



◆二十番(大保親治君) ご答弁ありがとうございました。それぞれの担当において県民の幸せを願って、各市町村を指導し、そして県民に対する温かい施策を講じていただいているわけでございますが、その熱意がなかなかに地域に伝わってこない、各市町村あるいは県民に伝わってこないという、この現実をぜひもう一遍改めて、それぞれの担当部、認識をしていただきたいと思うんです。

 例えばこの中核都市の計画にいたしましても、すばらしいものです。このすばらしい計画が十年後に間違いなくこれでできますという確信を今、県がお持ちなのかどうか。先ほどの部長のご答弁をお聞きしながらも、まだまだ不安を感じているわけでございまして、これは一つの例でございまして、この計画が進んでないということでありません。このように、やはり一つの計画をしようと思ったら、いかにそれを完遂するために汗を流していくかということが大変重要なことではないか。特に県民や市町村にとっては、県というのは大変に高い地位の存在でありまして、県民から見たら、なかなかに話のできないところでもあるわけでございます。市町村は実際の生活をする場所でありますから、気楽に話ができるところでもありますけれども、しかし、県というところは、やはりその一段高いところから指導していただいているという認識を持っておりますから、それだけに各市町村の悩み、市町村が直接県に言えない悩みもあると思うんです。県民も言えない悩みもあるかもしれません。そういったものについて、もっともっとやはり血を通わせて、心を通わせてご指導いただきたいことを思うのでございます。具体的なことにつきましては、今後これからの県議会の活動の中で、まだまだきょうの答弁をお聞きしておりまして鮒に落ちかねるところもありますけれども、それについては今後それぞれの機会にまた問題を取り上げ、皆様方のご指導をいただきたいと思います。

 ただ、やはりこれからは人づくりが重要でございます。福祉においても、教育においても、やはり人をどうやってつくっていくか、美しい心を持った人をどうやって育てていくか、このことがすべての基本の前提だと思うわけでございまして、そんな意味では、教育、福祉というのはこれからの重要な部門であると思うのでございます。教育については、私はもう既に詰め込み教育の時代は終わったと思っております。そして、社会も、例えば今就職活動が盛んに行われておりますけれども、企業においても採用の条件が変わってきつつあります。かつては、学力、知育のすぐれた方々を中心に採っておられた企業もありますけれども、だんだん条件が変わってきておりまして、やはり美しい心を持った人、あるいはすばらしい健全な肉体を持った人、スポーツ等で高校時代、大学時代に思いっ切り頑張った人、こんな方々へも就職の道が開かれているわけでありまして、そうするならばやはり教育の段階で、今子どもたちにそういった自分の持っているすばらしい感性をいかに伸ばしてやるか、こういったことを真剣に考えていただきたいと思うのでございます。教育というのはエデュケーションと言うようでありますけれども、これは引き出すという意味だそうでございます。だとするならば、詰め込むということではないはずでございますから、そんな意味でぜひひとつ教育の改革については、詰め込み教育から今申し上げているような倫理観のあふれた教育へと改革をさらに進めていただきたいと思っているところでございます。

 それから、福祉部門につきましては、大変に難しい問題がたくさんありますけれども、やっぱりまず基本は、自分が年とって、あるいは病気になったときに、安心して今住んでいるところで生活ができ、そして一生を全うできる、この実感をいかに与えるかだと思うんです。今いろいろと部長さんがお述べのように、社会福祉協議会等を通じてきちっと連絡をとってやっていくんだということでありますけれども、果たしてそれでいいかどうかという面も含めて、もっともっと地域の実情をお聞きいただきながら、そしてご指導を賜っていただきたいと思うんです。それぞれの社会福祉協議会、一生懸命やっていただいておりますけれども、それも一住民から見ればまだまだやっていただけるのかなという不安をお持ちの方が多いと思うわけでございまして、原点はやはり、いかに県の行政に、市町村あるいは県民が納得をし、協力をしていただけるかということだと思うんです。童話で「北風と太陽」という童話がございますけれども、この太陽のような気持ちで県が行政を進めるときに、住民の方々、あるいは各市町村も、県があれほどまでにやってくれるならば、私は何か手伝いすることはないか、こういう気持ちの考え方が培われてくると思うわけでございまして、そういう気持ちで柿本県政はおやりいただいておりますけれども、どうぞひとつ今後もさらにそういった観点を十分に踏まえていただきながら、一層奈良県の発展のために寄与していただきますことをお願い申し上げて、質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。



○議長(服部恵竜君) しばらく休憩いたします。



△午後二時四十分休憩

   −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−



△午後三時三分再開



○副議長(福本虎之祐君) 休憩前に引き続き会議を開きます。

 次に、十三番高野善雄君に発言を許します。−−高野善雄君。(拍手)



◆十三番(高野善雄君) (登壇) 議長より発言の機会を賜り、まさに身に余る光栄です。本日最後の質問のため、当初はごく簡潔にと考えておりましたが、しかし、再選されて初めての県議会でございます。ここはやはり、初心忘るべからずとの思いから気を引き締めて質問をさせていただくことにいたしました。どうぞ皆さん方、よろしくおつき合いのほどお願い申し上げます。

 まず初めに、市町村の強力な広域行政体への推進について、柿本知事にお尋ねいたします。

 去る本年五月十五日に地方分権推進法が制定されました。これは地方自治体が、地域の実情に即した自主的な行政を推進するものであります。また一方では、これに先立つ本年四月一日に市町村合併特例法が大幅に改正されましたが、この改正で市町村行政体の強化拡大を推進しやすいように新しい法的裏づけが整えられたわけでございます。わずか五十分の一の有権者の発議で合併協議会設置の請求権が与えられたほか、数々の特例措置が付加され、早くも強い関心が起こりつつあります。元総理経験者や有識者らの見解では、現在全国に三千二百強ある市町村を統合し、拡大強化して、全国の自治体の数を三百から五百に設定すべきだという意見もあるほどです。確かに市町村合併は市町村の自主的な発意によるべきことは今さら言うまでもありませんが、時代はまさに地方分権論議の真っただ中、国を挙げて地方の時代へと移行すべき時期であり、今こそこの問題は、国や県、市町村の垣根を超え、真剣に研究、討議されるべきときであります。

 我が奈良県においても、こうした時代の流れに即した市町村強化はもとより、行政効率や過疎対策の観点からも、強力な広域行政体の編成は不可欠の課題であります。例えば我が宇陀郡の場合、脆弱な予算の六カ町村がひしめき、同じ課題の解決におのおのばらばらに苦心惨たん。それぞれ地域特性を有しながら生かし切れず、六カ町村に分かれているために行政格差や過疎を一層誘発する結果となっており、住民有識者の間では強力な広域行政体への移行を強く求める声が高まっております。私は我が宇陀郡の活性策として、まず第一に「宇陀は一つ」を提起し、強力な広域行政体・宇陀市構想を唱えておりますが、この構想に強い関心を抱き、住民発議の研究を開始する住民さえあらわれています。

 さて、私はこの合併論議を研究するために、先般県に情報提供を求めましたが、県の担当部局は本件に関し何ら研究もされていない様子でした。そこで自治省に問い合わせ、近年、三町村で対等合併した岩手県北上市が全国的に注目されていることを知り、去る五月二十二日に岩手県に調査に赴き、北上市の担当者から懇切丁寧な説明を受けた次第であります。説明では、岩手県は三市町村に対し、当初から合併試案、合併勧告などの形で積極的に参画し、それが発端となって住民の論議が盛り上がっていったとのこと。当市町村の合併に対し、同県が果たした役割の絶大さを痛感した次第であります。地方分権推進には地方自治体の強化が大前提であることが明確な今、均衡ある県土の発展を図りながらも、西高東低現象に悩み、一方で有効な過疎対策を見出せないでいる奈良県にとって、合併を含む広域行政の促進は極めて重要なテーマであります。

 そこで質問ですが、今や国民的な関心事である地方分権の推進には、市町村合併など地方自治体の拡大強化が前提となりますが、せめて県はこのことについて全県的な視点から、時代に即した市町村編成のあり方を独自に徹底した事前研究を行い、市町村から問い合わせや意思表示を受けたときは、チャンスを見逃さず直ちに指導していける万全の体制を整えておくことが大切で、これぞ国政の流れに沿う行政だと信じますが、本件につき柿本知事のご所見をお尋ねする次第であります。

 なお、ついでながら、広域行政といえば必ず引き合いに出されるのが広域市町村圏であります。例えば桜井宇陀広域市町村圏協議会なるものは、二十数年前に設置済みですが、同協議会が広域行政に準ずる機能を果たしているか、その設置効果が見えてこないというのが大方の見方です。柿本知事はこの広域市町村圏協議会は有機的に機能していると思われるか、見解をお聞かせください。

 次に、学校五日制が本年四月より月二回実施されたのを機に、これまで数々論議のあった学校五日割の対応について、私の提言を加えながら、西川教育長にお尋ねいたします。

 さて、西川教育長のこれからの教育についてのお考えによりますと、本来学校、家庭、社会の3者が緊密に連携して成り立つ教育が、すべて学校が引き受けている状態から、学校をスリム化して、家庭と社会の教育領域である、いわゆる感性教育と社会教育を増大する必要があるとのこと。この学校スリム化の具体策として学校五日制が推進されてきましたが、月二回の実施に当たり、本来の目的達成のためには十分な周辺整備、つまり、受入れとなる家庭教育や社会教育の両体制づくりがいよいよ急務となってきております。しかし、今や家庭は共働きや核家族化によって本来の教育力を失っており、また一方の地域社会も、住民の連帯意識が低下し、人間関係の希薄化によって、青少年が問題行動を起こす背景にもなっています。この状況の中で五日制が月二回実施されるに当たり、受け皿となる家庭教育と地域社会の役割について改めて明確にしておくことが、真の五日制の意義を達成する上で極めて重要なことであります。そこで教育長にお尋ねいたしますが、五日制月二回の実施に際し、月一回実施の経験から社会教育や家庭教育のあり方についてどのようにお考えか、これをまたどのように展開していくのか、その所見を賜ります。

 私は、学校五日制の月二回の実施に伴う社会教育のあり方について見落としてはいけないのは、地域にくまなく存在する公民館の基本に即した活用だと考えております。公民館は社会教育施設として、地域住民による生活文化の振興、生涯教育の場として設置されていますが、いずれの地域でも、どちらかといえば高齢者や婦人の活用に偏り、子どもたちの社会教育の学習の場としての活用は極めて少ないように思われます。参考までに、京都府の宇治市では、学校五日制の受け皿の一つとして公民館を取り上げ、数年前から公民館を核にした社会教育プログラムを立案、予算化し、画期的な企画を実施、大きな成果を上げていると聞いております。ゆえに本県においても、青少年が地域とのふれあいを体験し、社会の一員として自立を養う学習の場として、県は公民館を核とした具体的なシナリオを市町村に示し、積極的に指導すべきだと考えますが、教育長の見解を求めます。

 また、家庭教育については、幼児期の感性教育が人間形成の上で極めて重要であることから、例えば就学前の幼児を対象とした年齢発達段階に応じた感性教育のモデルカリキュラムを市町村を通じて保護者に提示することが必要であると考えますが、教育長の見解をお聞かせください。

 続いて、歴史文化財の県内保全について、再び教育長にお尋ねいたします。本日は教育長が大はやりでございまして、誠に恐縮でございます。

 さて、本県は日本文化の発祥地として、古来からの貴重な歴史遺産が数多く存在するだけに、当然本県の文化財行政は、国内のいずれの地域に劣らず、先進地域として名誉ある地位を確保すべきであり、百年先、二百年先の未来県民に決して嘲笑される行政であってはなりません。振り返れば、我が国では文化財が再三散逸し、海外流出した苦い経験から文化財保護法が生まれ、本県では文化財保護条例により総合的な保護が行われています。しかし、郷土史の専門家によれば、今や我が郷土の歴史的な遺産、民間資料は県外流出の危機にあり、まさに受難の時代だと聞き及んでいます。現在でも、寺院が本堂建替えの建設費用の捻出のために仏像等の遺産を売却するケースがあり、特に文化財未指定の場合には、寺院等がその価値を知らず、古道具と一緒に県外に売却されてしまうことが多いとのこと。古い話ですが、平成元年夏、奈良新聞報道の事件はこの現象を如実にあらわしています。奈良市内の寺が、市の文化財指定の鎌倉時代の仏像を、本堂改築の費用のために尼崎の買い手に数千万円で売却したとのこと。市の文化財の指定で古美術としての価格が上昇、資金難の寺が売却したものでありますが、これは歴史文化遺産が県外流出するまさに氷山の一角にすぎず、しかるべき対応が急務であると言われています。

 私は、文化財の保護は県民の郷土意識の発揚に大いに役立ち、郷土に往む誇りを感じ、郷土愛をはぐくむもので、県政の根幹に触れる行政課題であると確信いたしております。本県には、文化財の指定のないものでも、それに等しい価値の遺産は県下の随所にあり、それらを散逸させないように努め、県内の従来あったほど近いところに保管し、県民が郷土に住む喜びを感じる糧にすべきであります。現在も古美術商の市場では、奈良県下の貴重な歴史文物が多数陳列されているのが現実で、前述のとおり、本県は文化財行政の先進地域であるにしては、あまりにもぶざまな様だと指摘する専門家もおられます。そこで教育長にお伺いいたします。本県の歴史上大切な遺産が県外に流出し、売却骨董品となっているとのことですが、その現状はどうか、お尋ねする次第であります。

 歴史的に重要な遺産の県外流出を防ぐために、私は、毎年あらかじめ予算をプールした歴史文物保全基金を創設するなどして、県がこれを買い取るための制度を設けるべきだと考えますが、教育長のご所見をお聞かせくだ

さい。

 次の設問に人ります。宇陀の豊かな自然や歴史的遺産を生かした地域の振興策として、私は宇陀を一つの自然の歴史博物館と位置づける構想を描いておりますが、本件について知事にお尋ねいたします。

 柿本知事、博物館といえばまた金のかかる話かと顔をしかめておられるようにお見受けいたしますけれども、ご安心ください。(笑声)大規模な施設の建設をあえて必要とはいたしません。昔から、国の始まり大和の国、郡(こおり)の始まり宇陀郡と言われているように、我が宇陀には、記紀万葉の時代から中世、近世に至るまでの歴史文化が、場所によっては点の存在でなく面的に豊富に存在し、まさにその宝庫とうたわれており、また、宇陀は天然記念物の異国情緒豊かな大自然にも恵まれています。この郷土において、開発と保存の線引きを徹底し、保存すべき郷土遺産を価値風化させず、今以上に評価を高らしめて安全に保存し、後世に伝えるべきは、現在に生きる我々の責務であります。また、我々の先人が残してくれた歴史遺産や天の恵みの大自然を立派に活用して、今地域振興策を図らなければ、我々の時代の存在価値はありません。宇陀六カ町村にはこうした遺産が豊富にありますが、一町一村ではそれらを生かした振興策は極めて至難のわざであり、六カ町村の完全な連携が不可欠であります。郡内の社寺、文化財、歴史文物、それに自然環境の既存の資源を活用するには、町村の垣根を外したネットワークを構築すること。いわば郡全体を一つの自然の中の歴史の博物館、すなわち宇陀自然歴史博物館と位置づけて、各町村連携のもと、博物館の展示物を定めて一体的に整備するのが大切であります。これが実現のためには、広域行政のシンボル的事業として推進することが一層効果的な取り組みでありますが、それには県の積極的な支援体制が絶対条件であります。この施策の推進には、本日質問いたしました三項目、すなわち、最初に申し上げた広域行政に向けてのシンボル的事業となり得ること、第二には、学校五日制実施による子どもたちの地域体験学習の場づくりとなり得ること、また三番目には、文化財の保全にもかかわるテーマでもあり、この自然の博物館づくりは本日の全質問を象徴する事業となり、宇陀自然歴史博物館構想は、地域の振興策として極めて重要な事業であると思いますが、知事はどのようにお考えか、お尋ねいたします。

 実は、本日の質問はこれまでと思っておりましたが、地元からぜひ確認のために質問せよと言われたことについて、ここで土木部長にお尋ねいたします。それは、宇陀郡の大動脈である国道三六九号線の栂坂トンネルの早期事業化についてであります。

 この道路は宇陀郡の各地域の活性化を図る上で極めて重要な道路であり、地元民はその整備に大きな期待を寄せています。その地元民の熱烈な期待にこたえて、この道路の難所、開路峠と栂坂峠のうち、開路トンネルが待望久しく本年二月に開通しました。この開通によって、曽爾、御杖両村と宇陀の玄関口・榛原町との人的、物的往来が大いに便利になり、利用者から喜ばれているところであります。しかし、宇陀郡の玄関口である榛原町から東宇陀に進みますと、開路トンネル内の一瞬の快適さとは裏腹に、一段と目立ち始めたのが栂坂峠の悪路ぶりであります。開路トンネルでの快適な運転に比べて、栂坂峠に差しかかった途端、道路幅員が途端に細くなり、急カーブ、急勾配が連続し、降雨時の災害及び冬季の積雪、凍結などで、文字どおり交通の難所、魔の峠としてドライバーから恐れられています。地元では次なる新たな栂坂トンネルの早期事業化を渇望し、県の諸策の速やかならんことを強く願っているところであります。県では、ことしから一両年かけて基礎調査実施とのことでありますが、この場で確認を兼ねて、その整備の見通しについて土木部長にお尋ねいたします。

 これで私の一般質問は終わらせていただきますが、ご答弁いただきます方は、再質問の必要なきよう明快にお答えいただきたいと思います。どうもご清聴ありがとうございました。(拍手)



○副議長(福本虎之祐君) 柿本知事。



◎知事(柿本善也君) (登壇) 十三番高野議員のご質問にお答えいたします。

 まず第一点は、地方分権に向けての受け皿づくりという点でございます。

 一つは、地方分権の推進のため市町村合併が必要で、そのための情報収集、事前研究もすべきではないかと、こういう点でございます。質問の中にありました、情報提供を求めたが、所管のところが不勉強であったというご指摘、大変痛く感じましたので、今後督励いたしたいと思います。

 地方分権の推進には、確かにおっしゃるように、高齢化社会の到来等の社会情勢の変化や日常生活圏の広域化により、単独の市町村では処理し切れない事務事業が、従来の行政区域を超えた形でいわゆる広域行政需要が増大していることはご指摘のとおりでございます。とりわけ地方分権の方向からすれば、市町村の果たす役割は今後とも増大すると考える次第でございます。そのため、県内各市町村では広域行政圏の施策の活用、あるいは事務の共同処理、こういうことにより対応しているところでございます。しかし、ご指摘のように、さらに地方分権を推進する受け皿という観点からいたしますと、一般的に申し上げますと、市町村合併も一つの有効な方策であると考えられるところでございます。本年四月の市町村合併督励法におきましては、合併協議会の設置を求める直接請求制度の・創設、財政支援の強化等が図られたところでございます。もとより合併は、関係市町村や住民の総意に基づいて自主的に進められることが基本でございます。県としては、これらの制度改正の内容の市町村への周知や先進事例の情報収集に努めるとともに、関係市町村の機運の状況に応じて自主的な合併を推進するために必要な助言や情報の提供等に努めてまいりたいと考えております。

 それから、それに関連して、桜井宇陀広域市町村圏協議会が有効に機能しているかと、こういうお尋ねでございます。広域市町村圏制度は、県内では今六つの圏域が設定されております。それぞれ十カ年の広域市町村計画を設定して、域内の振興策、あるいはそれのために必要な事業を掲げて、実際にも消防、環境衛生等の事務を一部事務組合方式で処理しているわけでございまして、一定の評価を得ていると私は認識しております。また、広域市町村圏計画に盛り込まれた市町村の単独事業につきましては、そのために財源的に有利な地方債制度が用意されておりまして、本県においては割合多くの市町村がこれを活用しております。いわゆるまちづくりの特別対策事業でございますが、桜井・宇陀地域を例にとりますと、榛原町の総合センター、菟田野町の産業振興センター、大宇陀町の文化会館、桜井市のまほろばセンター等はこの制度を活用して整備されたものでございます。加えて、広域市町村圏の協議会そのものをさらに一つ進めて一部事務組合化して、その組合に基金を設けて、運用益でいわゆる地域づくりのためのソフト事業を展開するふるさと市町村圏制度も創設されたところでございまして、本県では既に二圏域が実施、本年度が一圏域、さらに八年度においては、桜井宇陀広域市町村圏を含めて二圏域がこの制度を検討中でございます。先ほど申し上げたように、広域市町村圏関係市町村間では定着いたしまして、一定の成果を上げていると認められるところでございまして、引き続きその延長上で広域行政の推進が進むように支援してまいりたいと考えております。

 それからもう一点は、宇陀自然歴史博物館構想でございまして、箱物ではないよというご配慮までいただきました質問をありがとうございます。宇陀地域の振興につきましては、新総合計画におきまして、地域特性を生かした発展方向の柱の一つとして、ご質問にもございましたような豊かな自然、歴史文化などを生かした観光・保養・レクリエーションゾーンの形成、あるいはそれをネットワーク化する、こういう方向が示されておりますし、とりわけ、いわゆる歴史街道構想を生かした、伊勢から飛鳥に至る歴史文化資源に親しむようなメーンルートにも当たっておりますので、あるいはそれに関連した古街道ルートの形成なども考えてまいりたいと、かように考えております。そのほか、奥宇陀地域は過疎地域に当たっておりまして、その活性化の方針、計画も本年度からスタートしたとこみでございます。これも生かしてまいりたいと考えております。

 それから、お述べになりました自然歴史博物館構想でございますが、昨今、自然の状態そのもの、その地域の状態、生きながらの状態そのものを、全体ある一定の地域を博物館と観念いたしまして、そこに含まれるいろんな景物を博物館を構成する要素として、いわゆるエコ・ミュージアム的な発想が最近提唱されているところでございます。そういう観点からいたしまして、宇陀地域の恵まれた自然環境、歴史文化遺産等をネットワーク化して、さらにこれに歴史街道構想を結びつけまして地域づくりに役立てていくようにいたしたいと思います。こういう点につきましては、六町村もそれぞれ主体的に提携してやっていただきまして、それぞれの持つ特性を生かしたネットワーク化ということを進めていただければ大変ありがたい。県としてもどういう支援が有効かという観点に立って、各町村とも連携を深めてまいりたいというふうに考えております。

 以上でございます。



○副議長(福本虎之祐君) 不破土木部長。



◎土木部長(不破真君) (登壇) 十三番高野議員のご質問にお答えいたします。

 私にお尋ねのご質問は、国道三六九号栂坂トンネルの整備についてでございます。

 お尋ねの一般国道三六九号は、県西北部の幹線道路でありまして、現在、宇陀郡内では榛原町内牧から室生村黒岩までの間、延長約三・〇キロメートルを開路道路といたしまして、国庫補助事業によります道路改築を実施いたしておるところでございます。このうち一番隘路となっておりました開路峠付近につきまして、平成六年度に、延長九百二十メートルの開路トンネルを含む延長二・六キロメートルの区間につきまして供用開始いたしたところでございます。引き続き残る区間について事業を進めることといたしてございます。お述べの栂坂峠付近の未改良区間につきましては、今年度より調査を実施いたしております。その中では、ルートの選定でありますとか、あるいは地質、構造等、種々の検討を鋭意推進することにいたしてございます。その後は、調査結果を踏まえまして、事業化に向けて関係機関と調整していくことになろうと考えております。

 以上でございます。



○副議長(福本虎之祐君) 西川教育長。



◎教育長(西川彭君) (登壇) 十三番高野議員のご質問にお答えいたします。

 二点にわたりましてのお尋ねでございます。

 まず第一点は、学校週五日制の月二回実施に伴う社会教育や家庭教育のあり方について、どのように展開しているのかというご質問でございますが、学校週五日制は、学校、家庭及び地域社会がそれぞれ協力しながら、その教育機能と役割分担を見直し、それぞれの教育力の向上を図りながら、これからの社会の変化の対応して、子どもがみずから主体的に判断し、行動できる資質や能力を育成することをねらいとして実施されたものでございます。子どもたちのこうした資質や能力を育成するためには、子どもたちがみずから判断の材料となるさまざまな直接体験を持つことが大切でありまして、地域社会や家庭の教育力を高める取り組みが必要でございます。このような認識のもとに、県教育委員会といたしましては、啓発活動や文化施設の無料開放、あるいは青少年教育施設による自然体験活動や、家族とのふれあいの機会の提供などを行ってきたところでございます。また、市町村とも連携し、地域の指導者の指導による少年少女サークル活動を促進し、子どもたちの地域や家庭における活動を支援しているところでございます。

 次に、公民館活動についてでございますが、ご指摘の公民館が持つ役割は、家庭と地域社会を結ぶ接点として今後ますます重要になると思われます。これまでの公民館活動といいますと、どちらかといえば大人の学習施設という認識で拡充を図ってきた歴史がございます。これが、学校週五日制導入を機に、子どものための、あるいは親と子や世代間の交流を図るための各種事業が、地域の指導者により各公民館で開催されるようになってきております。県教育委員会といたしましても、市町村教育関係者や公民館関係者等の研修会におきまして、地域の学習ニーズや特色を生かした事業を推進するため、さらに積極的に指導してまいりたいと考えております。

 また、就学前の幼児に対する感性を高める教育につきましては、人間形成が行われる最初の場である家庭の役割が極めて大きなものと思われます。このため県教育委員会では、今般の組織改編によりまして生涯学習課を設置し、この課に家庭教育係を新設いたしました。そこで、育児に悩みを持つ家庭を対象に、電話相談や巡回相談、あるいは子育てセミナーを開催しているところでございます。また、家庭教育資料集を発行するとともに、テレビ「育児日記」の放送等によりまして、〇歳児からの発達に応じた子育て、家庭教育の支援を総合的に進めているところでございます。今後これらの施策を一層推進するために、各市町村及び関係団体とも連携しながら、生涯学習社会の構築を目指した社会教育、家庭教育の充実に努めてまいりたいと考えております。

 二点目は、文化財の保存についてのご質問です。

 まず、文化財の県外流出の状況についてでございますが、明治初期の廃仏毀釈のときに相当の文物が海外へ流出したものと考えられております。また、近年におきましては、議員もご指摘になられましたように、奈良市の指定文化財であった光瀬寺の本尊・阿弥陀如来像が売りに出されて県外に流出した例や、郷土の歴史を語る貴重な中世文書のコレクションである水木家文書、これが国立歴史民族博物館に買い取られた例などがございます。県指定文化財は、文化財保護条例に基づきまして、所有者は善良で良好な管理のもとにその保護と活用を図るのが本来の趣旨でございます。県におきましては、健全な郷土意識の向上を目指して、積極的な普及啓発活動を推進し、文化財を取り巻く環境保全を含めた文化財保護意識の醸成を図り、その活用を進めているところでございます。また、文化財の流出防止につきましては、今後もよくこの実態把握に努めますとともに、ご指摘いただきましたこの趣旨を十分お酌みしながら、県としてもどのような対応を講じられるか、研究してまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○副議長(福本虎之祐君) 高野善雄君。



◆十三番(高野善雄君) 本日ご答弁いただきました皆さん方、当初予想したよりも是とするところが多かったと思います。特に柿本知事におかれましては地方分権の問題が大きなテーマとなっているこのさなかでありますから、それから市町村合併特例法案が改定されたところでございますので、この件について市の職員で特に専門的に勉強していただく、研究していただく、そういう人を選んでいただきたい。今各町村では、この間の朝日新聞で、県内の四十七市町村さんにアンケートされた、その中で七町村だけが地方分権に何らかの行動を起こしていると、こういうことでございました。それは、なぜそしたらこの地方分権が問題になっているかといいましたら、やはり人材不足が大きな問題であると、このように言われておりましたけれども、どうぞこの件について、やはり県は積極的に事前にいろいろと研究して、市町村に対していろいろ指導方をお願いしたい、その体制づくりを進めていただきたい、このように思うわけでございます。

 それから、土木部長、この栂坂トンネルは地元からの強い要望でございまして、開路トンネルの開通によってますますその要望が倍加したというのが事実でございます。どうぞ、そういう意味で前向きに進捗を進めていただきたい、このように思います。

 それから、教育長でございますが、文化財の指定を受けたものは、県外流出する場合についてはすぐそういう実態がわかるのではないかと思いますが、指定を受けていないもの、これについては、県民の重要な遺産であるにもかかわらず県外流出の実態が見えてきていないのではないかなと、このように思う次第でございます。県下のある文化財の専門家のお家へ行きましたら、所狭しと県内の文化遺産が山積みにされています。これは何ですかということを問い合わせましたら、これは県外で古美術商が売りに出したものを、私は田んぼを売って買い求めたものだと、こういうように言っているほどでございます。そういう意味からも、こういう保全基金なるものを設定していただきましたら、そういうようないろんな要望なりがまた出てくるのではないかと、このように思いますので、前向きに検討されることをお願い申し上げたい。

 私の一般質問をこれで終わります。どうもありがとうございました。(拍手)



○副議長(福本虎之祐君) これをもって当局に対する一般質問を終わります。

   −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−



○副議長(福本虎之祐君) 次に、平成七年度議案、議第三十四号ないし議第四十二号及び報第一号ないし報第十七号、並びに平成六年度議案、報第二十二号及び報第二十三号を一括議題といたします。

 ただいま上程中の各議案については、調査並びに審査の必要がありますので、お手元に配布いたしております議案付託表のとおり、それぞれ所管の常任委員会に付託いたします。

   −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−



○副議長(福本虎之祐君) 次に、請願三件、陳情一件を上程いたします。

 この際お断りいたしておきますが、請願の朗読については件名のみにとどめ、要旨等についてはお手元に配布いたしておきました印刷物でご承知願います。

          (議事課長捕佐清須眞治君朗読)



△請願第一号

     入院給食費の公費負担を求める請願

            請願者  奈良市四条大路二−二−一六平和会館内

                 「国民の医療を守る共同行動」奈良県実行委員会

                 代表  岡田 力  外一〇、六五六名

            紹介議員 北野重一

                 今中せつ子

                 中野明美

《要旨》

 入院給食費の自己負担拡大、有料化を柱とした健康保険法の改悪を受けて昨年十月一日から、この奈良県においても実施されています。

 国民の命に直結する重要な法案であるにもかかわらず、国会での審議もこれまでになく不十分なものでした。

 この結果、患者と家族の負担がより一層大きくなり、多くの県民は不安な日々を送っています。

 また、これまで奈良県で実施されていた各種の福祉医療制度により、多くの県民は病気になった時は安心して医療を受け、療養することができました。

 入院時の食事は患者や医師にとって治療の根幹をなすものであり、全ての国民に保険診療で保障されるべきものです。

 東京都をはじめ大阪府、愛知県、和歌山市など全国で半数以上の自治体が入院給食費の補助を決めています。

 奈良県においても、入院給食費の自治体補助を実現させていただきますよう、以下の請願をおこないます。

請願事項

一、老人の入院給食費一部負担金を、公費で補助してください。

一、各種の福祉医療制度における入院給食費一部負担金を、公費で補助してください。

   −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−



△請願第二号

     乳幼児医療費無料制度の拡充を求める請願

                 請願者  奈良市西大寺新町二丁目四−五

                      「乳幼児医療の充実を求める会」

                       代表  田中達子 外二、一八六名

                 紹介議員 上松正知

                      高橋 哲

《要旨》

 出生率の低下に伴う少子化、夫婦共働き世帯の増加、核家族化や都市化の進展など、子供や家庭を取り巻く環境が大きく変化しています。

 二十一世紀の我が国を担う子供たちが、健やかに生まれ育つための環境づくりを進めることは、高齢化対策と並んで最も重要な課題であります。

 乳幼児は、とくに病気にかかりやすく、発熱、下痢、喘息、アトピー性皮膚炎など、一才児から通院回数も増え、歯も三才頃から悪く成り、治療が必要と成ります。

 現在、県の制度は一才未満まで無料に成っていますが、これに、二十一市町村が、二、三才未満まで無料化を引上げる、所得制限をはずすなど、独自の上乗せ制度を実施しているのが現状です。

 奈良県におかれましては、乳幼児の疾病の早期発見、治療の促進と保護者の医療負担の軽減、更に市町村による変則制度の解消を図るために、次の事項について一日も早く制度の実現を図られますよう請願致します。

請願事項

一、「乳幼児医療費助成」制度を三才未満まで拡充実現する。

一、歯科医療については七才未満まで無料化を実施する。

   −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−



△請願第三号

     県立高校授業料の引き上げに反対する請願

                 請願者  奈良市登大路町五−五

                      奈良県教職員組合

                      執行委員長  岸本正一  外二〇名

                 紹介議員 北野重一

                      今中せつ子

                      中野明美

《要旨》

 今日、高等学校の進学率は、九四年度で九七・四%にのぼり、事実上の義務制に近い状態となっています。憲法には国民の教育を受ける権利が保障されています。ほんらいなら、国が憲法の理念と原則に基づき高等学校に対する経費を負担して授業料を徴収しないようにするべきです。

 ところが、国は地方財政計画の中で授業料の値上げを押しつけ、高校の準義務化の動向に背を向けています。

 また、高校生をもつ親の教育にかかる費用負担は年々増え、入学年度は、入学金や授業料のほか、教科書や副教材費、PTA会費等をふくめると、二十万円を超えると言われています。そこへ部活動などの費用を加えると年間四十万円以上になります。今回、全日制で月五百円値上げされれば、年間六千円の増額になります。総務庁の調査によっても勤労所帯の収入は減少しており、今回の高校授業料値上げは、親・県民の生活実体を考えない姿勢だといわざるをえません。

 県当局は、授業料値上げの根拠を「受益者負担」「公私の格差是正」などをあげていますが、これらはまったく根拠にならないものです。

 私たちは、緊急に県立高校の授業料を値土げしないように請願します。

請願事項

一、奈良県立高等学校授業料の値上げを行わないこと。

   −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−



○副議長(福本虎之祐君) なお、請願は、調査並びに審査の必要があると認めますので、所管の常任委員会に付託いたします。

   −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−



○副議長(福本虎之祐君) 次に、陳情についてはお手元の印刷物でご承知願います。



△陳情第一号

     生駒市鹿ノ台第一・第二遊水池の宅地開発事業計画についての陳情

                     陳情者  生駒市

                          鹿ノ台自治連合会

                          会長  香束義雄

《要旨》

[陳情趣旨]

 (株)新井組(開発申請者)との話し合いに加え、伊藤忠商事(株) (鹿ノ台生駒イトーピア開発主体)と、鹿ノ台住民との話し合いも開始されました。(平成七年五月二十五日)

 今回の遊水池宅地開発計画と鹿ノ台宅地開発のマスタープラン基本計画との関係等、住民が不透明に思っている点につき、住民側から上記関係者に問いを発しております。今後の継続的な会合と話し合いを通して疑問点、問題点の解明が成されるものと思いますので、関係三当事者間の円満なる話し合いによる解決まで、本件に関する行政上の事務処理の差し止め、又は凍結に向け関係機関への働きかけとご指導方を住民の総意として陳情致す次第であります。

[陳情理由]

 鹿ノ台自治連合会は、第一・第二遊水池宅地開発問題についての方針決定にあたっては、遊水池に近接する地域の自治会=「当該自治会」の意向を最大限尊重し、これを支持することにしておりますが、関係当該自治会の住民の意見の大半は、遊水池の宅地化には反対であります。

 又、鹿ノ台自治会会員の間では、阪神大震災以来防災意識の高まりと共に、「防災の泉」としての遊水池に対する関心が一層の高まりを見せております。

 次に行政当局の許認可事務との関連で見ますならば、今次の生駒市の手続きに重大な手続上の誤りが明らかとなったのであります。即ち、生駒市宅地開発指導要綱は、第四条の二の二において、「事業者は開発事業を行う前に、当該事業に係る計画内容をはじめ……広範囲に関係すると思われる事項について、地元自治会と協議を行い、必要な事項について、協定を締結する等合意の形成を図るものとする。」との規定が定められているが、日新開発(株)・(株)新井組は地元住民との合意形成を得ないで本申請したことを認めています。(平成七年四月八日、住民との話し合いの席で文書にて確認)。このまま県当局が「書類は完備している」として事務を推進するならば、取り返しのつかない重大な誤りを犯すことになることは明らかであり、無責任行政のそしりは免れないでありましょう。

 更に平成七年五月二十五日の伊藤忠商事との交渉において、鹿ノ台生駒イトーピア宅地開発の宅地飯売に係わる新たな疑義が浮上してきました。すなわち

(a)伊藤忠発行のパンフレット(物件説明書)には、遊水池法面は緑地としてカラー図示されているにもかかわらず、伊藤忠は一方的にこれを緑地法面から除外していること。生駒市へ移管された緑地法面の面積だけをもってしても、移管すべき面積が約一万坪不足することになるのではないかと思われます。

(b)土地購入者は公共公益施設負担金として一?当たり八千円を直接的、間接的に伊藤忠に支払っています。これは総額で約四十七億円と推定されますが、このうちどれだけの金額が行政サイドに支払われたのか究明を要します。更に土地購入者は汚水処理共用施設維持管理基金として、十五万円/区画を支払っております。

(c)小学校用地と、中学校用地の市への移転原因は、約十億円の「売買」になっているが、原則的に無償譲渡であるべき用地が、なぜ有償になったのかについて伊藤忠からは「一般的に市と開発協定を締結するので、当時はそのような協定になったのでは」と説明がありました。鹿ノ台地区の開発当初に市の開発指導要綱に沿わない事実が存在したのではないかという疑問が表面化してきました。又国土法に絡む価格審査過程で、県行政指導のあり方と、物件説明書の記載の不十分性など、「ずさんな開発」が問題となってきました。

 そこで、伊藤忠商事に対して、平成七年五月二十七日付けで「生駒イトーピア開発概要」について文書回答を求める書面を発送し、今後も話し合いを持つことで合意致しました。開発に対して住民が不透明に思っている点を究明して行き進展が計れることを期待しております。

[結び]

 以上私共の陳情の趣旨と、その理由について述べさせていただきました。県当局が上記の趣旨を慎重にご考慮下さり、賢明な処理をお願いする次第でありますが、万一県当局が私共の申し入れを軽く扱い、強引な処理をされるようなことがあれば、住民の怒りと不信を招くことは明らかであり、その結果もたらされる混乱は計り知れないものとなるでありましょう。

 住民参加があってこその民主県政であります。又混乱が起ってからの長期にわたる紛糾を予測し、合意形成への努力を事前に最大限傾注することこそが、県民の幸福と、県政の発展につながるものと確信致します。「みんなのための土地利用」という土地政策の基本理念に立ち、住民サイドに立った県政実現に向け、貴台におかれましては、適切なるリーダーシップを発揮下さらんことを要望するものであります。

   −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−



○副議長(福本虎之祐君) 二十七番吉川新太朗君。



◆二十七番(吉川新太朗君) 各常任委員会開催のため、明六月二十七日から二十八日まで本会議を開かず、六月二十九日、会議を再開することとして、本日はこれをもって散会されんことの動議を提出いたします。



○副議長(福本虎之祐君) お諮りいたします。

 二十七番吉川新太朗君のただいまの動議のとおり決しましてご異議ありませんか。

        (「異議なし」の声起こる)

 それでは、さように決し、次回六月二十九日の日程は各議案の審査とすることとし、本日はこれをもって散会いたします。



△午後三時四十九分散会