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平成29年  6月 定例会(第328回) 06月22日−02号




平成29年  6月 定例会(第328回) − 06月22日−02号







平成29年  6月 定例会(第328回)



 平成二十九年

        第三百二十八回定例奈良県議会会議録 第二号

 六月

   平成二十九年六月二十二日(木曜日)午後一時開議

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          出席議員(四十三名)

        一番 亀田忠彦          二番 池田慎久

        三番 猪奥美里          四番 山中益敏

        五番 川口延良          六番 松本宗弘

        七番 中川 崇          八番 佐藤光紀

        九番 川田 裕         一〇番 井岡正徳

       一一番 田中惟允         一二番 藤野良次

       一三番 森山賀文         一四番 大国正博

       一五番 岡 史朗         一六番 西川 均

       一七番 小林照代         一八番 清水 勉

       一九番 松尾勇臣         二〇番 阪口 保

       二一番  欠員          二二番 中野雅史

       二三番 安井宏一         二四番 田尻 匠

       二五番 奥山博康         二六番 荻田義雄

       二七番 岩田国夫         二八番 乾 浩之

       二九番 太田 敦         三〇番 宮本次郎

       三一番 和田恵治         三二番 山本進章

       三三番 国中憲治         三四番 米田忠則

       三五番 出口武男         三六番 新谷紘一

       三七番 粒谷友示         三八番 秋本登志嗣

       三九番 小泉米造         四〇番 中村 昭

       四一番 山村幸穂         四二番 今井光子

       四三番 梶川虔二         四四番 川口正志

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        議事日程

 一、当局に対する代表質問

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○副議長(小泉米造) これより本日の会議を開きます。

 会議時間を午後六時まで延長します。

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○副議長(小泉米造) ただいまより当局に対する代表質問を行います。

 順位に従い、二十二番中野雅史議員に発言を許します。−−二十二番中野雅史議員。(拍手)



◆二十二番(中野雅史) (登壇)自由民主党の中野雅史でございます。議長のお許しをいただきましたので、ただいまから、自由民主党を代表いたしまして、質問をさせていただきます。

 初めに、ことしの秋に奈良県で開催される第三十二回国民文化祭・なら二〇一七、第十七回全国障害者芸術・文化祭なら大会についてお伺いいたします。

 奈良県では、これまでも毎年六月にムジークフェストなら、九月から十一月に奈良県大芸術祭、一月から二月には奈良県障害者芸術祭と、それぞれ独自性があり、質の高い文化・芸術イベントを実施してこられました。一年を通して切れ目なくこれらの活動を実施することにより、県民の文化・芸術に対する関心も年々高まってきていると感じております。

 このような中、ことしの九月一日から十一月三十日までの九十一日間にわたり、全国的な文化・芸術の祭典である国民文化祭と全国障害者芸術・文化祭が、この奈良の地で開催されます。国民文化祭は、国内最大級の文化の祭典として、各種の文化活動を全国規模で発表する場を提供することにより、国民の文化活動への参加意欲を喚起し、新しい芸能・文化の創造を促すことを目的にしています。また、全国障害者芸術・文化祭は、芸術・文化活動への参加を通じて、障害者の生活を豊かにするとともに、国民の障害者への理解と認識を深め、障害者の自立と社会参加の促進に寄与することを目的に、毎年、全国の都道府県が持ち回りで開催いたしております。そして、この二つの祭典ともに、今回、奈良県では初めての開催となります。ただし、残念ながら、これらの祭典は全国的にも認知度が余り高いとは言えません。

 そこで、県では、平成二十七年一月の開催内定以降、県民や県内企業・団体等の機運醸成と参加意欲の向上を図るため、さまざまな取り組みが行われております。奈良県出身の洋画家である絹谷幸二氏制作の芸術の女神を原画とした公式ポスターや、国文祭・障文祭なら二〇一七の車体ラッピング、バスマスクをつけたバス、PRステッカーを張ったタクシーなど、町中で見かけることも多くなってきたように思います。また、第三十二回国民文化祭・なら二〇一七、第十七回全国障害者芸術・文化祭なら大会の趣旨・テーマや事業内容を紹介するプレイベントも、昨年四月の五百日前キックオフイベントに始まり、九月の一年前プレイベント、ことし二月の二百日前首都圏プロモーション、五月の百日前イベントと、開催までの節目の時点で実施されてきました。開会まで残り七十日余りとなり、九月二日の開会式の観覧者募集も始まるなど、徐々にではありますが、県内の機運も醸成されてきているのではないでしょうか。三月に発行された国文祭・障文祭なら二〇一七プレガイドブックを見ますと、総合フェスティバルやシンポジウム事業、国際交流事業、障害者交流事業など、多種多様なイベントが県内各地で開催されるとのこと。非常に楽しみにしております。

 市町村実行委員会が主催する分野別フェスティバルの中には、文化・芸術団体と連携して実施される事業もありますが、これらのイベントでは、県民はもとより全国から多くの方々が、出演者や観覧者として奈良県を訪れることになると聞いております。その中には、全国で初めて国民文化祭と障害者芸術・文化祭が一体開催されることに大いに期待をされ、障害のある芸術家や文化・芸術に親しんでおられる方々も数多くお越しになることと思います。イベントに参加してもらう方々に十分に楽しんでもらうためには、イベントの内容を充実させることはもちろんでありますが、宿泊や街中での気遣いや対応など、県民一人ひとりのおもてなしが大切だと思います。それとともに、県や市町村などの行政、実行委員会だけでなく、県民、企業、団体等を含めた県内全体の盛り上がりなど、歓迎の雰囲気づくりが重要だと考えております。そのためには、さらに県民を巻き込んだ取り組みを進めていくことや、積極的に県民にも参画してもらう機会を提供することも必要ではないでしょうか。

 そこで、お伺いいたします。

 本年秋に開催される第三十二回国民文化祭・なら二〇一七、第十七回全国障害者芸術・文化祭なら大会について、県民一体となった祭典とするためにどのように取り組んでいかれるのか、知事の所見をお伺いしたいと思います。

 次に、(仮称)奈良県国際芸術家村についてお伺いいたします。

 我が国では、文化芸術立国の実現のために、二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピック及びラグビーワールドカップ二〇一九の機会を生かすとともに、それ以降の多様な文化・芸術活動の発展や文化財の保存・活用を目指して、現在、全国で文化的な取り組みが展開されております。文化を広い概念で捉え、観光や他の産業への波及を重視し、文化・芸術資源を活用した経済活性化、文化GDPの拡大に向けた取り組みが進んでいます。

 こうした中で、本県においても、昨年度、(仮称)奈良県国際芸術家村整備基本計画が策定され、世界遺産や国宝、重要文化財など、本県の強みである歴史文化資源を活用し、文化財の保存修復と、古事記、日本書紀、万葉集をはじめとする文献資料、歴史上の登場人物などの歴史文化資源の活用に係る施策を総合的・一体的に展開する拠点づくりを進めていくことになりました。

 また、拠点化に当たっては、周辺への周遊を含む着地型観光や地元農産品の販売・加工、伝統工芸品の展示・即売・製作体験、そして道の駅の設置など、さまざまな政策分野と連携しながら、これらの関連施設とあわせて複合的に整備し、将来的には、県民の皆様や多くの来訪者が上質な文化・芸術に触れ合うことのできる先駆的な拠点とすることを目指しておられます。

 これらの取り組みを推進するため、ことし四月には、地域振興部に国際芸術家村整備推進室が設置されるとともに、庁内に両副知事をトップとする部局横断型の整備推進本部も構築されたと聞いております。(仮称)奈良県国際芸術家村の整備に対する知事の強い決意が伝わってまいります。

 本県は、日本文化発祥の地であり、国宝や重要文化財など、先人たちが守り伝えてきた世界に誇る多くの歴史文化資源を有しています。これらの世界人類の財産を保存し、後世に伝えることに加えて、今後は、活用しながら地域振興にも取り組んでいくことは非常に重要であると私も考えております。

 また、(仮称)奈良県国際芸術家村が整備される予定の天理市杣之内町は、史実上の日本最古の道である山の辺の道や田園、古墳・社寺など、豊かな自然と多くの歴史文化資源を有し、美しい景観が広がっている地域であり、この拠点づくりにふさわしい場所であると思っております。

 本県の強みである歴史文化資源の保存と活用に関する取り組みを中心に据え、文化・芸術振興や観光・産業振興、まちのにぎわいづくりなど、多岐にわたる政策分野で連携することで地域の魅力を高め、地域の活性化を図る取り組みが(仮称)奈良県国際芸術家村で展開されるわけでありますが、当該拠点を起点にして、来訪者が県内全域へ観光などで周遊することによって、交流人口や宿泊者の増加を図り、県全体の地域経済の活性化につながることを期待いたしております。

 ことし三月に開催されました奈良県国際芸術家村構想等検討委員会では、(仮称)奈良県国際芸術家村における年間利用者数や経済波及効果の試算結果が示されたと聞いております。平成三十二年度中の施設の完成を目指し、今後、どのような目標や効果を掲げて拠点づくりを進めようとされているのか、改めて知事のお考えをお伺いしたいと思います。

 次に、県内企業の多数を占める小規模企業の振興、特に、小さくても特徴のある企業の育成についてお伺いしたいと思います。

 県では、本年四月一日、奈良県小規模企業振興基本条例を施行されました。小規模企業の振興に焦点を当てた条例としては、全国でも数少ない画期的なものであります。この条例の制定に当たり、知事は、小さくても強い企業、小さくても永く続く企業を、この奈良県から一つでも多く育てたいという熱い思いを表明されました。私は、地元の大和郡山市で、小規模企業を支援いたします団体であります商工会の会長を務めておりますが、地域の経済を支える小規模企業が継続的に発展し、地域に活力を吹き込んでいただきたいという思いはもちろんですが、小さくても特徴を持った、きらりと光る企業が一社でも多く育ち、大きく羽ばたいていただきたいと願っており、その思いは知事と全く同じでございます。

 我が国は、長い間、生産性が伸び悩み、新たな需要創出にも果敢に取り組んでこなかったことから、長い間、成長が停滞してきました。この状況を打開するためには、IoTの利活用など、新しい技術革新を産業や社会に取り入れ、課題の解決に生かしていく取り組みなども進めて、地域の活性化につなげていく必要があるのではないでしょうか。常日ごろから、みずからの努力で磨き続けている強みを発揮し、新しい技術の革新や市場のニーズの変化に柔軟かつ積極果敢に立ち向かうことで、社会の変化の波の中にビジネスチャンスの種を見つけ、芽吹かせ、大きく育てていける、小さくても特徴のある企業が生まれるのではないかと思います。また、旺盛な海外の需要を取り込み、海外で新市場を創出するといった積極果敢な取り組みで成果を上げている、小さくても特徴のある企業もあるでしょう。少子高齢化の流れの中で、国内需要の先細りが現実のものとなりつつある中で、海外展開という選択肢は、経営戦略面で今後ますますウエートを増すものと考えられます。IoTや海外展開に限らず、ほかにも小さくても特徴のある企業が育つ種はあるはずです。大切なことは、本県独自の奈良県小規模企業振興基本条例の理念を踏まえつつ、小さくても頑張る企業を県が先頭に立って引っ張っていく取り組みではないでしょうか。

 そこで、知事にお伺いいたします。

 本県では、規模の小さな企業が県内企業の多くを占めており、これら企業を振興することが県の経済活性化に資するものと考えます。知事は、小さくても強い企業、小さくても永く続く企業の育成を目指し、奈良県小規模企業振興基本条例を施行されました。こういった小さくても特徴のある企業をどのように育成していこうと考えておられるのか、お伺いするものでございます。

 次に、工業ゾーン創出プロジェクトについてお伺いいたします。

 大阪のベッドタウンとして、高度経済成長期に人口が増大した奈良県ですが、現在、全国と同様に、人口減少局面に入っています。国立社会保障・人口問題研究所の将来人口推計によると、奈良県の人口は、平成二十二年からの三十年間で約二二%の減少が見込まれております。このような人口減少に歯どめをかけるためには、県内経済活性化に向け、地元で雇用の場を創出し、そして、若者の定着を図るなど、奈良県で働く環境をつくることが必要となっております。

 一方、平成二十六年三月の西名阪自動車道における大和まほろばスマートインターチェンジの全面開通、平成二十七年三月の京奈和自動車道と西名阪自動車道を接続する郡山下ツ道ジャンクションの供用開始、そして、京奈和自動車道の一般部及び三宅インターチェンジの供用開始などにより、この付近一帯の阪神圏や中京圏への交通アクセスが向上しているところでございます。

 西名阪自動車道及び京奈和自動車道周辺においては、この交通アクセスの向上により新たに立地された工場もあるなど、企業からの立地ニーズが高くなってきております。これらの地域において、企業からの立地ニーズが高くなっているこの機会を捉え、工場が立地可能な工業用地を創出し、企業誘致をさらに推進していくことは、県内経済活性化のために重要であると考えます。

 現在、県では、西名阪自動車道及び京奈和自動車道周辺の、大和郡山市をはじめとする二市三町と連携し、県内での雇用の場の創出のため、工業ゾーン創出プロジェクトを進めていると聞いております。この取り組みは、工場の立地に適した工業用地が少ないという本県の課題に対応するものであり、これによって企業誘致が進むことを期待するものでございます。

 そこで、知事にお伺いいたします。

 県と大和郡山市など、二市三町が連携して取り組む工業ゾーン創出プロジェクトについて、現在の進捗状況はどのようなものでしょうか。また、今後、どのように進めるのでしょうか。お伺いいたします。

 現在、知事は、奈良公園を世界に誇れる公園にするべく、さまざまな取り組みをされております。私は、奈良の公園が観光の中心となって、県内一円ににぎわいがあふれていくことを願っております。次は、この大きな期待のかかる奈良公園での取り組みについて、知事にお聞きしたいと思います。

 奈良公園は、日本でも有数の世界に誇れる公園であり、奈良観光の中心となっていることは言うまでもありません。奈良公園への観光客数は年々ふえ、二〇一五年には約一千五百万人の方にお越しいただいたところでございます。また、昨今は、インバウンド観光が盛んになってきており、政府は、二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピックを見据え、観光先進国への新たな国づくりに向けて、二〇一六年三月に、安倍内閣総理大臣がみずから議長を務める、明日の日本を支える観光ビジョン構想会議において、新たに、明日の日本を支える観光ビジョンが策定されました。このビジョンでは、訪日外国人旅行者の目標が、二〇二〇年には四千万人、二〇三〇年には六千万人に設定されております。二〇一五年には、日本への外国人旅行者が約二千万人となる中、奈良県へも百万人を超える外国人旅行者に訪れていただいております。きょうも、多くの外国人観光客の方が街にあふれている様子をうかがいながら、こちらまで来た次第でございます。この梅雨時期の平日であっても非常ににぎわいがある場所になってきたのだという感がございます。

 この先には、二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピックも控え、奈良県への外国人旅行者もますますふえてくるものと確信いたしております。そのためには、奈良の観光の中心地である奈良公園が、外国人旅行者を含めた観光客の方に、「もう一度奈良に来たい」「奈良に来て本当によかった」と言ってもらえるよう、ストレスなく、快適に満喫できる環境整備を加速することが非常に重要であると思っております。

 そこで、知事にお聞きいたします。

 鹿がいる、原始林が市街地近くにある、社寺の風情、たたずまいが肌で感じられるなど、自然豊かで歴史文化資源が豊富な奈良公園は、外国人旅行者にとっても非常に魅力的な場所であると思いますが、その奈良公園が世界に誇れる公園となるよう、さらに魅力あふれるものにするためにこれまでどのように取り組まれてきたのか、また、今後どのように取り組んでいかれるのか、お伺いしたいと思います。

 最後の質問になります。教育環境の充実について教育長にお伺いしたいと思います。

 昨年三月に策定されました奈良県教育振興大綱では、十五の施策の方向性を示され、その一つとして、安心・安全で質が高い教育環境の整備について言及されております。現在、県立高等学校においては、校舎等の耐震化に計画的に取り組んでおられますが、安全性の確保に合わせて、生徒の健康を守り、快適な学習環境を用意することも求められているところでございます。

 そこで、県立高等学校の空調整備についてであります。

 県立高等学校の中には、育友会等の独自の取り組みにより、教室に空調設備を設置されている学校があります。一方、県教育委員会でも、平成二十七年度にモデル校に空調設備を設置し、昨年度の効果検証において、設置前では、七月から八月において八二%以上の教室が三十度を超している状況であり、設置後は、健康面や学習意欲の面などで効果が認められたと聞いております。そのことを踏まえ、本年度は、一部の県立高等学校について空調設備設置の設計・工事が予定されているとも聞いております。奈良の気温は長期的に上昇しており、真夏日、猛暑日の日数も増加しているとのことでございます。今後もこの傾向は続くと予想されております。昨年の状況を見ますと、真夏日は、平年より十二日多い七十六日、猛暑日は平年より九日多い十七日となっています。また、ことしは昨年より三日早く、五月二十日に真夏日の初日を観測し、全国の熱中症による救急搬送人員数は、五月二十二日から五月二十八日の一週問で一千二十二人となっており、昨年同一週と比較して、約一・四倍となっております。

 このような状況において、県立高等学校の生徒さんや保護者の皆さんなどからは、早期の空調整備とともに、育友会等で既に設置されている空調設備の管理費の県費移管を求める声が上がっていると聞き及んでおります。それぞれの学校の状況にもよりますが、同じ県立高等学校の中で、既に空調が設置されている学校と未設置の学校が存在することは、そこで教育を受ける生徒さんの教育環境面において公平性が損なわれているのではないかと危惧するところでございます。教育環境や健康面、公平性の観点から、既に設置されている空調設備の管理費の移管も含め、一刻も早く全ての県立高等学校への空調整備を完了させる必要があるのではないかと考えております。本年二月議会の代表質問において、知事は、空調設備の必要性を十分に認識しており、前向きに検討していくとの答弁をいただいたところでございます。

 そこで、教育長にお伺いいたします。

 県立高等学校の空調整備について、今後どのように取り組んでいこうと考えておられるのか、改めてお聞かせいただきたいと思います。

 以上、六項目にわたりお伺いいたしました。簡潔でわかりやすい答弁を期待いたしまして、壇上からの質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。(拍手)



○副議長(小泉米造) 荒井知事。



◎知事(荒井正吾) (登壇)二十二番中野議員のご質問がございました。

 第一問目でございますが、第三十二回国民文化祭・なら二〇一七、第十七回全国障害者芸術・文化祭なら大会の取り組みの状況についてのご質問でございました。本年秋に、奈良県としては初めて開催いたします国民文化祭と全国障害者芸術・文化祭は、全国で初めて一体的に開催するものとなりました。文化という奈良県のブランドを全国に発信する大きな契機となるとともに、障害のある方とない方との積極的な交流など、新たな関係性が生まれることを期待しているところでございます。そのため、大会の基本理念を四つ定めました。一つは、日本文化の源流を探る。また、文化の今を楽しむ。文化芸術立国の礎を築く。障害のある人とない人の絆を強くの四つでございます。現在、これらのテーマに基づきまして事業の準備を進めているところでございます。

 全体といたしましては、実行委員会が主催いたします総合フェスティバル及び障害者交流事業などの二十八事業に加え、市町村が文化・芸術団体と協働して行います分野別フェスティバルも七十五事業ございます。九月からの三カ月間という長期間でございますが、県内全域で百を超えるさまざまな文化・芸術イベントを展開することにしております。

 これらの祭典を盛り上げるためには、県民の皆様が第三十二回国民文化祭・なら二〇一七、第十七回全国障害者芸術・文化祭なら大会の意義をご理解いただき、身近なものと感じてもらうことが必要でございます。五月末には、大会本番に参加されます団体や市町村とともに百日前イベントを実施いたしました。また、身近なところでイベントの紹介や障害のある方へのお声がけなどのサポートを行っていただく、国文祭・障文祭なら二〇一七応援サポーターというものを募集いたしまして、県民一人ひとりの参加意識と機運醸成に努めてきているところでございます。さらには、一体開催の趣旨を踏まえまして、障害のある方々に一枚ずつ絵を描いてもらい制作するオンリーワン紙袋を広報用の紙袋として使用することや、音楽、ダンス、演劇などのイベントにつきましても、出演者を公募いたしまして、障害のある人とない人がワークショップ等を通じて事前に交流していただく場もつくってきているところでございます。加えまして、本番でもフィナーレの一環として実施いたします大和のまつりや、多くの人が集まる駅前を会場とするNARA・国際交流フェスティバルなど、参加型のイベントを数多く盛り込むことによりまして、障害の有無や年齢に関係なく、誰もが楽しんでいただける文化・芸術の祭典にしてまいりたいと考えているところでございます。

 二つ目のご質問でございますが、(仮称)奈良県国際芸術家村についてのご質問でございます。目標や効果、また、拠点づくりの方向性についてのご質問でございました。

 (仮称)奈良県国際芸術家村の整備の目標は、昨年度策定いたしました基本計画に基づいておりますが、歴史文化資源の保存・活用と人材育成という本来の目標に加えまして、観光と産業という隣接する政策分野と連携し、文化・芸術を軸にして地域振興を図るということでございます。

 具体的には、県文化財保存事務所の移転や文化財の保存・修復にかかわる団体・企業の誘致などによって、文化財修復の後継者の育成を図るとともに、ユネスコアジア文化センターなどと連携して、文化財の保存・修復にかかわる国際的な人材育成のための研修や国際的な会議なども誘致したいと思っておりますが、文化財修復の国際的な拠点としていきたいと考えておるところでございます。また、国内外の芸術家による創作活動や、質の高い文化芸術イベントの開催などを通じまして、県民や来訪者が直接上質な文化芸術に触れ合う場として整備していきたいと考えております。加えまして、周辺の周遊機会の提供や地元農産物の展示・即売など、各隣接分野と連携しながら、総合的なサービスが提供できるインバウンドを意識した観光振興や地域活性化の拠点にもしたいと考えております。これらの取り組みによりまして、国内外から多くの方にお越しいただき、本県の多面的な魅力に触れていただき、観光振興にも資すると思います。

 最近でございますが、ドイツの富裕層を対象とした商品開発とプロモーションをしてまいりましたところ、ドイツのほうで、日本各地の散歩、トレッキングをする商品が百万円単位の旅行商品で売り出されておりますが、そのトレッキング対象の一つとして、山の辺の道が選ばれております。(仮称)奈良県国際芸術家村が隣接しておりますので、今後、山の辺の道と(仮称)奈良県国際芸術家村がインバウンドのそのような需要の対象になる見込みも出てきているものでございます。

 経済的な効果についてのご質問でございますが、三月の検討委員会でお示しいたしました開村後の来場者数につきましては、整備予定の施設につきまして、博物館総合調査に基づく入館者数や県内の道の駅の隣接道路からの立ち寄り率などを活用し、推計しておりますが、年間で約五十五万人を目標にしたいと思っております。

 また、当該来場者数をもとに、観光消費による県内への経済波及効果について、県の日帰り客や宿泊者を対象にした消費額アンケート結果を活用し、奈良県産業連関表に基づき試算を行いましたが、開村後は、年間約十八・六億円の効果を見込んでいるところでございます。

 私は、歴史文化資源や文化芸術について学び、触れることによって得られます心の豊かさや生活の潤いといったものは、生活を営む上で非常に重要な要素であると思います。生活の必需品だと思っておりますが、現在、各施設の利活用方策など、このような拠点の整備の方向に基づきまして具体的な検討を進めておりまして、このような体験により、多くの来場者の気持ちが満たされ、満足していただきますように、また、この施設が魅力的なものになりますように、一層奮闘したいと思っております。

 三つ目のご質問でございますが、小さくても特徴のある企業の育成を奈良県でも心がけ、育成すべきではないかという観点のご質問でございます。

 県内企業の多くを占めておられます小規模企業でございますが、経済活性化のエンジンになっていただいております。地域に活力を吹き込んでいただきたいという思いのもと、県では、日々努力する意欲のある小規模企業が持っておられます独自性、地域密着性、多様性といった特性が生かされ、それぞれの企業が置かれた状況の中で本領を発揮していただき、小さくても特徴のある企業に育っていただくことを願って、その環境整備を推進しているところでございます。

 県といたしましては、頑張る小規模企業者に、市場を見きわめる力、商品を創出する力、販売する力をつけていただきたいと考えております。俗に言われますマーケティングあるいはプロダクトイノベーション、セールスキャパシティといったような能力でございます。そのために、公益財団法人奈良県地域産業振興センターにおきましては、相談員が、新商品開発、販路開拓、人材育成などの経営課題にワンストップで支援さしあげるよろず支援拠点や、相談員が、海外展開へのきめ細かなサポートを行います新輸出大国コンソーシアム窓口を設けておりますが、県内の他の商工団体や地域金融機関といった支援機関と連携しながら、みずからの商品・サービスの質を向上していただくことを期待しております。そのようなことで付加価値を高め、首都圏や海外といったより広い市場での競争力を高めるための支援を地道に続けていきたいと思っております。

 さらに、特徴ある事業展開で成功をおさめておられます県内の企業の方もございます。そのような企業の取り組みを紹介し、多くの小規模企業者に知っていただき、我が社もできる、やってみようという意欲、行動につながる仕掛けも大切だと考えております。海外との取引、新市場開拓で成果を上げている企業を表彰し、近所の皆様に知っていただき、また、成功している企業に共通する経営ノウハウを体系化し、標準化した手引を作成いたしまして、そのノウハウを県内小規模企業者に植えつけていけることを願っているところでございます。

 また、これからの我が国の社会経済の変革の切り札となる可能性があると言われておりますIoTでございますが、このような新しい技術革新を県内小規模企業者も積極的に取り入れて活用していただくことも大事かと思っております。県では、IoT活用の意義を啓発するセミナーの開催や、意欲ある企業への個別指導を行ってきておりますが、ビジネスプランコンテストでIoT部門を新設いたしまして、優秀な起業家による県内でのIoTを活用したビジネスを後押ししていきたいと考えております。

 こうした取り組みを通じまして、海外を相手に戦うことのできる、いわゆるグローバルニッチトップのような小さくても特徴のある、小さくても強い企業がこの奈良県から一つでも二つでも羽ばたいていただけるよう、環境整備に努めていきたいと考えております。

 その次のご質問は、工業ゾーン創出プロジェクトについてでございます。

 その進捗状況、今後の進め方をご質問でございますが、奈良県の人口は、平成十一年に百四十四万人に達して以来、減少が続いております。現在は百三十六万人台かと思います。その対策としては、若者をつなぎとめるための雇用の場の創出が絶対必要でございます。そのために企業の誘致に努めてまいりました。平成二十八年度におきましては、全国で十二位の企業誘致、近畿では二位の企業誘致に成功しております。しかしながら、これからの企業誘致を進める上で、企業のニーズに応えられる工業用地が少ないことが本県の課題となっております。議員お述べのとおり、平成二十六年三月の大和まほろばスマートインターチェンジの全面開通などによりまして、京奈和自動車道と西名阪自動車道周辺における交通アクセスが飛躍的に向上し、企業立地の環境が非常に良くなってまいりました。本県では、このように整備が進みます京奈和自動車道と西名阪自動車道周辺に位置しております大和郡山市、天理市、川西町、三宅町及び田原本町を当面の対象地域といたしまして、工業ゾーン創出プロジェクトを県が参画し、連携して進めているところでございます。

 この工業ゾーン創出プロジェクトは、具体的には、市町との協議により候補地を選定いたしまして、早い地区では昨年六月に地元土地所有者を対象とした説明会を開催いたしました。その後、引き続きまして、用地の提供についての土地所有者対象の意向調査を開始し、ことしの三月までに二市三町全てにおいて着手したところでございます。今後、意向調査結果の取りまとめが完了した地区から取り組みエリアを確定いたしまして、工業ゾーン創出のための事業手法の検討を行ってまいりたいと考えております。事業手法の検討熟度が高まった地区から県と市町の役割分担を定めた連携協定を締結することになると思います。このような取り組みをさらに進めていきたいと思います。

 その次のご質問は、奈良公園について、奈良公園の取り組みはどのように今後進めるのかというご質問でございます。

 奈良公園には、自然、歴史文化など、豊富な資源がございまして、他に類のない公園であると思っております。このような豊富な資源が融合した独特の風致景観もその価値を構成しております。しかし、最近は劣化が進んでいる部分もございます。春日山原始林の荒廃や鹿の保護、吉城園周辺や高畑町裁判所跡地などで施設の老朽化や樹木の繁茂など、多くの課題を抱えるようになってきております。公園を放置しておいたがための劣化が目立ってきたと認識しております。

 奈良公園が百年後も良好な状態で世界に誇れる奈良公園であるためには、手を入れていかなければいけないと思います。メンテナンスが必要だと思います。奈良公園の価値を十分に維持し、利活用することが必要でございますので、平成二十四年二月に奈良公園基本戦略を策定いたしました。この基本戦略に基づきまして、維持をする対象といたしまして、春日山原始林の保全・再生や、奈良の鹿の保護・育成、植栽による景観づくりなどを積極的に行ってきているところでございます。

 また、不足しておりました利活用の施設といたしましては、近鉄奈良駅前の大屋根、博物館前の北側歩道の新設、(仮称)登大路バスターミナルの整備、案内サイン、Wi‐Fi環境の構築など、他の地域に当然あるようなインバウンド対象の施設など、さまざまな取り組みにより、奈良公園の基本的な魅力を維持・向上させていきたいと思っております。

 また、この地域では、地元の若者、市民の方々が力を合わせて、なら燈花会、なら瑠璃絵などのにぎわいイベントを積極的に開催していただいております。地域の活性化に大いに役立ってきておりますので、そのようなイベント開催に積極的な支援をしていきたいと思っております。

 先ほど、ほっておいて劣化したということで問題が生じていると申しましたが、吉城園周辺地区や高畑町裁判所跡地についても、そのような対象であろうかと思います。吉城園周辺地区につきましては、江戸末期から昭和初期の和を基調とした風情の中に洋を感じる近代建築物と庭が織りなす空間美を保存するため、吉城園や知事公舎など、既存の庭園や建物を有効活用していきたいと思います。また、高畑町裁判所跡地につきましては、大正時代に、財閥であります山口家が作庭されました歴史と文化の香りが漂う庭園を復元したいと思っております。両地区とも、名勝指定当時をしのばせる上質で低層な宿泊施設などを整備していく予定でございます。高畑町裁判所跡地につきましては、多くの方が賛成される中、春日山原始林を破壊するものだ、鹿の居場所もなくなるなど、誤った情報をもとに反対される方も見受けられるところでございます。このため、この五月に正確な情報をホームページで発信するとともに、報道関係者を対象とした現地説明会を開催し、テレビや新聞を通じて広く発信させていただいたところでございますが、今後も正確な情報発信に努めていく所存でございます。

 なお、文化庁から、両地区ともこの六月十六日に文化財保護法に基づく現状変更の許可をいただいたところでございます。これを受けまして、地元の方々へはこの七月にも説明会を開催することにしております。世界中から奈良を訪れていただきます観光客の皆様にご満足いただけますよう、自然、歴史文化資源があふれる奈良公園の価値を十分に維持・利活用し、世界に誇れる奈良公園を目指して、また、そのような奈良公園を維持して努力を重ねていきたいと思っております。

 最後のご質問は、教育長がお答えさせていただきたいと思います。ご質問、ありがとうございました。



○副議長(小泉米造) 吉田教育長。



◎教育長(吉田育弘) (登壇)二十二番中野議員のご質問にお答えいたします。

 私には、県立高等学校の施設整備について、耐震化と、特に空調整備についてのお尋ねでございます。

 県立高等学校の耐震化並びに空調の設置など、学校施設等の整備・充実につきましては、昨年三月に県が策定いたしました奈良県教育振興大綱において、最も重要な施策の一つと位置づけております。

 県立高等学校の耐震化につきましては、本年度までを耐震化整備集中期間として鋭意整備に取り組み、平成二十九年四月一日時点での耐震化率は八七・二%となり、本年度予定しております七校八棟の耐震補強工事が完了すれば、二・八%アップの九〇%となります。引き続き、耐震化率一〇〇%の実現に向け、取り組んでまいります。

 空調設備につきましては、平成二十七年度に設置いたしましたモデル校五校で効果を検証いたしました。暑さにより体調不良を訴える生徒は半減したことのほか、生徒の学習意欲が増し、授業への集中力が高まるなど、健康面と学習面の両方での効果が確認できましたので、本年度、四校の設計を実施し、うち一校において工事の施工を予定いたしております。

 議員お述べのとおり、奈良県の気温は長期的に上昇傾向にあり、県教育委員会といたしましては、将来にわたって良好な学習環境を保つために、空調を整備することは喫緊の課題であると認識いたしております。今後、生徒数の減少に対応し、地域の活性化に資する県立高等学校の配置及び規模の適正化を図る中で、未設置校への空調設備設置について進めてまいりますし、管理費負担のあり方についても検討してまいりたいと思っております。

 以上でございます。どうもありがとうございました。



○副議長(小泉米造) 二十二番中野雅史議員。



◆二十二番(中野雅史) 知事、そして教育長、お二人から積極的なご答弁をいただきました。ありがとうございました。きょうのこの質問に合わせたかのごとく、きょうは新聞のコピーを持ってきておりますけれども、六月二十日の日本経済新聞夕刊一面で、「農地の九割、転用可能に」という政府の方針が報道されておりました。高速道路のインターチェンジ周辺など、事業環境にすぐれた立地に商業施設や物流拠点の新設を促して、地域の雇用をふやし、地方創生につなげるのが狙いだということでございます。この改正は、地方が元気になるための追い風になるのではないかと考えて、喜んでいるところでございます。

 これまで知事は、奈良県で暮らして、そして奈良県で働くことができて、経済が好循環する社会を目指して、いろいろな施策を展開されてこられました。工業ゾーン創出プロジェクトもまさにその一つでありまして、知事がこれまで考え実践されてきたこと、政府が同じような打ち出し方をしたわけでございます。時代が奈良県に近づいてきたというのは言い過ぎでございましょうか。少々誇らしくも今感じているところでございます。今後、さらに工業ゾーン創出プロジェクトが加速して、奈良で立地する企業が一社でもふえることを大いに期待してまいりたいと思っております。どうぞよろしくお願いいたします。

 また、質問の一つであります、いよいよこの九月から二つの文化祭が一体開催されるわけでございます。知事からは、障害の有無や年齢に関係なく、誰もが楽しめる文化・芸術の祭典にしていきたいという決意をご答弁いただいているところでございまして、本日、奈良テレビをごらんの県民の皆様におかれましても、ぜひとも積極的にご参加いただきまして、日本で初めて一体開催されますこの祭典、無事に大成功裏に終えますことを祈念申し上げておきたいと思います。

 これで私の代表質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。



○副議長(小泉米造) 次に、四十番中村昭議員に発言を許します。−−四十番中村昭議員。(拍手)



◆四十番(中村昭) (登壇)それでは、知事に対しまして五点、教育長に一点を質問いたします。

 きょう、私は、一年ぶりにジャケットを着てまいりました。このジャケットは、昨年、知事が地場産業の振興ということで、奈良県繊維工業協同組合連合会が試作をしたジャケットでございます。このジャケットが県民のみならず全国に広がることを心よりご期待申し上げまして、質問に入りたいと思います。

 企業誘致についてであります。

 まず、知事が就任以来、最も力を注がれてきた企業誘致についてであります。今も中野議員から質問がございました。本県におきましては、産業基盤が脆弱なため、県内総生産あるいは県内就業者比率などの経済指標が低位にとどまっており、このことが県税収入が伸びない原因の一つとなっているとも思われます。県税収入の増加や、とりわけ雇用の拡大が期待できる企業誘致は、県外就業率が高く自主財源の少ない本県におきましては、最も重要な施策の一つであり、知事がみずから先頭に立って積極的に取り組まれてきた結果、先ほどもお話がございましたように、就任以来、これまで二百件以上の立地に成功されております。特に、本県の平成二十八年の工場立地件数は三十二件と、件数としては全国十二位、近畿では二位と、近隣府県との競争の中で県は大変頑張っておられます。また、平成二十七年からの四年間で百件の企業立地を目標に掲げておられ、今後も企業誘致のさらなる推進に期待するところでございますが、県内には産業用地に適した土地が少ないなど、立地企業のニーズに合った土地が少ないのも大きな課題であり、例えば、既存の工業団地内で現在使用されていない用地や耕作放棄地などを含めて幅広く適地を洗い出し、さらなる企業立地の実現を図られたいと考えております。

 さらに、このたび、企業立地促進法が、施行後十年を経過して全面的に改正され、新たに地域未来投資促進法が先月成立いたしましたが、その支援対象は製造業のみならず、将来の市場規模拡大が見込まれる成長分野へのさまざまな投資が対象になると伺っております。

 そこで、知事にお伺いいたします。

 これまで企業誘致によってどのような成果があったのか。また、ますます激しくなる近隣府県との競争に勝ち、これまで以上に奈良県を立地場所として選んでもらうためには、支援施策を一層充実させていくことが必要と考えますが、知事のご所見をお伺いいたします。

 次に、なら食と農の魅力創造国際大学校、いわゆるNAFICを核とした賑わいづくり事業についてお伺いいたします。

 NAFICは、今年で開校二年目となり、食と農のトップランナーを育成する施設として、ますます充実を図っていただいております。また、併設されているオーベルジュ・ド・ぷれざんす桜井は、学生の調理・サービスなどの実践研修の場としての役割に加え、地元食材を生かした料理や、そこから眺める大和平野の景観が大変好評であり、オープン以来盛況が続いており、地域のにぎわいづくりや交流人口の増加にも大きな役割を果たしております。

 地域の活性化や観光の振興を図っていくには、このような拠点の整備を行うことにより、地域に人を呼び込み、にぎわいを創出することが有効な手法の一つであります。県北部では、奈良公園を中心にさまざまな拠点整備が進んでおりますが、北部だけでなく、南部・東部も含めた県土全体の均衡ある発展のためにも、中南和に位置し、明日香にも隣接するこのNAFIC及びオーベルジュ・ド・ぷれざんす桜井を拠点として、中南和への交流人口のさらなる増加を図ることが必要であると考えております。

 昨年九月の代表質問で、私は、歴史文化資源が豊富で自然景観にも恵まれている、NAFICとその周辺地域のポテンシャルを生かした拠点整備について、知事の所見を伺いました。その際、知事からは、セミナーハウスの整備に加え、農と林の直売所や漢方・薬草をテーマとした集客施設の構想など、非常に前向きなご答弁をいただきました。また、さきの二月補正予算では、国の交付金を活用して、セミナーハウスの造成工事や建築の設計、さらには、周辺施設の基本構想策定などに係る予算が計上されました。今年度、基本構想の策定が大いに進むと期待いたしております。

 その際、NAFIC及びオーベルジュ・ド・ぷれざんす桜井が位置する桜井市安倍地区は、自然景観や地域の特産品に恵まれていることから、集客施設や直売施設の整備につきましても、どこにでもあるようなものではなく、大和平野を一望できるこの地の景観を生かした施設や、バーベキュー場のような家族が楽しめる施設など、特色あるユニークな施設となるよう、その内容や使い方を検討すべきではないでしょうか。

 そこで、知事にお伺いいたします。

 中南和地域の観光振興や地域の活性化の拠点となり得るNAFICを核とした賑わいづくり事業について、どのように進めようとされているのか、知事の思いを改めてお聞きするところであります。

 次に、大神神社参道周辺地区のまちづくりについてお尋ねいたします。

 荒井知事の強力なリーダーシップのもと、それぞれの地域特性を生かした住みよいまちづくりを進めるために、まちづくり連携協定に基づいた県と市町村との協働によるまちづくりが進められてまいりました。その結果、先月五月末時点で、県下二十一市町村との間で包括協定の締結に至っており、各市町村では、まちづくりの構想や計画の策定が鋭意進められており、具体的なまちづくりがますます見えてまいりました。

 とりわけ桜井市におきましては、五つの地区を対象にまちづくり包括協定が締結されており、その一つは既に完成いたしております。そこで、そのうちの大きな柱であります大神神社参道周辺地区のまちづくりでは、日本の始まりの地の一つであり、日本最古の神社である大神神社を中心に、地域のにぎわいを創出しようとする取り組みであるということで非常に楽しみな計画であります。当該地区は、地域住民のまちづくりに対する熱意が非常に高く、地域住民、市、県との話し合いによるまちづくりの検討が熱心に進められ、この四月には具体的な事業内容や手法を盛り込んだまちづくり基本計画が取りまとめられました。また、大神神社におきましては、このまちづくりに合わせまして、直会殿、能楽堂の整備を進められており、約三十億円の予算でございますが、この七月十二日には起工式もとり行われる運びとなりました。これらが完成すれば、大神神社の参道らしさが感じられるにぎわいのあるまちになると、大いに期待いたしております。

 しかしながら、現状、二の鳥居前や参道沿いなどに駐車場が配置されていることで、車が参道の奥まで流入し、たびたび交通渋滞が発生いたしております。直会殿が完成すれば、今まで以上に車の流入がふえるのであります。歩道の幅員が十分でない箇所や、歩道と車道が分けられていない箇所もあり、歩行者と車が錯綜して通行が危険な状況にございます。まちづくりを進めるに当たっては、大神神社、地元住民などの関係者としっかりと調整し、駐車場の配置や直会殿へのアクセスを検討した上で、参道にはできるだけ車を入れないように工夫するなど、参拝客がゆったりと参道を歩いて散策してもらえるような取り組みが必要であります。

 また、参道沿いには松並木は残っていますものの、店舗、住宅、工場など、統一感のないさまざまな建物が建っております。大神神社の参道にふさわしい沿道景観に変えていくことがこの際不可欠であります。さらに、沿道のにぎわいづくりのためには、商店や、空き家を活用した木造の宿泊施設などが軒を並べ、参拝客に長時間滞在していただけるような空間形成にも取り組む必要がございます。

 そこで、知事にお伺いいたします。

 大神神社参道周辺地区のまちづくりの実現に向け、具体的に今後どのように取り組んでいかれるのか、お考えをお聞きいたします。

 次に、地域包括ケアシステムの推進についてお尋ねいたします。

 国立社会保障・人口問題研究所によりますと、我が国の高齢化は、今後もますます進展していくことが見込まれており、いわゆる団塊の世代が七十五歳以上となる二〇二五年には、高齢化率は全国で三〇・二%、我が奈良県では三二・六%となり、さらに、団塊ジュニアの世代が六十五歳以上となる二〇四〇年には、全国で三六%、奈良県では三八・一%となることが推計されております。近い将来には、三人に一人が高齢者という超高齢化社会が到来いたしますが、このような状況になっても、高齢者の方々が、住みなれた地域で安心して暮らし続けていくためには、医療や介護などのサービスが、身近な地域で総合的・包括的に提供される仕組みが今最も必要であり、これこそが地域包括ケアシステムであると認識いたしております。

 地域では、医療や介護のサービスなど、社会資源の状況も異なるため、地域包括ケアシステムも画一的ではございません。県内の市町村におきましても、都市部と山間部では、高齢化や介護サービスの状況に加えて、地理的な条件や独居などの家族状況まで、さまざまな違いがあります。このため、市町村には、データに基づいて地域の課題を分析するなど、介護保険の保険者としての機能を発揮して、みずからの地域の実情に応じた地域包括ケアシステムの構築を進めていくことが求められております。

 具体的には、それぞれの市町村がコーディネーター役となって、地域の病院、ケアマネジャー、かかりつけ医など、多様な職種の参画を得ながら、医療や介護のサービスが一体的に提供されるよう、取り組みを進めていく必要がございます。在宅で暮らす高齢者の安心を支える地域包括ケアシステムの中でも、医療と介護の連携は特に重要なものであります。

 しかしながら、市町村ではこれまで具体的に医療施策を担うといった経験が非常に乏しいため、医療との連携に向けた取り組みを行うことが難しいという状況にあるのではないでしょうか。

 そこで、知事にお伺いいたします。

 県は、地域の実情に応じた地域包括ケアシステムの構築に向けて、地域における医療・介護連携の推進をどのように支援していくのか、知事のご所見をお伺いいたします。

 続きまして、障害者施策の充実についてであります。

 いよいよことし九月から十一月までの三カ月間、県内各地で、国民文化祭と全国障害者芸術・文化祭が、全国で初めて一体開催されます。このような画期的な取り組みにより、障害のある方とない方の新たな関係性が生まれることを大いに期待しております。

 障害者施策につきましては、既に皆様もご存じのように、知事の力強いリーダーシップのもとに、障害者雇用率が全国第一位となるなど、成果が現実にあらわれております。このような中、本県の障害者施策を取り巻く情勢といたしましては、昨年四月から、奈良県障害のある人もない人もともに暮らしやすい社会づくり条例の全面施行、本年四月からの、議会が音頭を取りました奈良県手話言語条例の施行に加えまして、まほろばあいサポート運動の地道な取り組みなどと相まって、障害のある人もない人も相互に人格と個性を尊重し合い、助け合いながら共生する社会の実現に向けて、県民の意識や関心も着実に高まってきております。

 一方、障害のある人への生活支援などについても、居宅における訪問サービスや通所による訓練サービス、あるいは、障害のある子どもさんが放課後などに療育を受けられるサービスなど、障害のある人や家族の状況に応じた生活支援の選択肢も格段にふえ、地域で暮らすために必要な公的サービスも徐々にではありますが、充実してまいったのが今日です。

 しかしながら、障害のある人が生活を送る上で、今なおさまざまな困難を抱えておられることも事実であります。例えば、私の地元でも、障害のある方の親御さんから、いわゆる親なき後を心配する切実な声をお聞きしておるのであります。この子が一人になっても、生まれて育ったこの場所でちゃんと暮らしていけるのかという切実な心配であります。障害のある方が地域で本当に安心して生活を送るためには、住まいや生活を支える介護サービスはもちろんのこと、権利擁護も必要であります。そして、何よりも、子どもが地域社会とのかかわりを持ちながら、自分らしく生きがいを持って充実した日々を送ってくれることを親御さんたちは切に望んでおられるのであります。障害のある方やご家族が住みなれた地域で安心して生活し続けるには、このように生活全般にわたるさまざまな観点からの支援が今求められており、行政にとっても非常に大切な役割であります。

 そこで、知事にお尋ねいたします。

 障害のある方が、それぞれの状況に応じて地域とのかかわりを持ち、生きがいのある充実した生活を送ることができるようにするためには、働く場や居場所の確保は最重要課題であります。県は、今後、このような課題に対し、どのように取り組もうとしておるのか、知事のご所見をお伺いいたします。

 最後に、道徳教育の充実であります。

 本県では、平成二十八年三月に奈良県教育振興大綱が策定され、規範意識の向上を施策の一つに位置づけられ、さまざまな取り組みを進めてまいられました。私は、規範意識の向上には道徳教育の充実が必要不可欠であると、議会でもいろいろな場所で発言してまいりました。道徳教育につきましては、平成二十七年三月に告示されました学校教育法施行規則及び学習指導要領の一部改正により、これまでの道徳の時間が特別の教科、道徳として新たに位置づけられ、その目標、内容、教材や評価、指導体制のあり方などが見直されました。小学校では来年度から、中学校では再来年度から、教科書を使った道徳の授業が実施されることになったのであります。

 道徳教育の内容は、主として集団や社会とのかかわりに関することなど、四つの視点から整理され、多岐に及ぶようでありますが、私はその中でも、伝統と文化の尊重、郷土を愛する態度を育むことが最も重要だと考えております。今回の道徳の教科化の発端は、いわゆる、深刻ないじめ問題を本質的に解決することにあるわけでもありますが、グローバル化の進展や、科学技術の進歩、少子高齢化の進行など、我々大人が経験したことのない社会状況の中、一人ひとりがみずから感じ、考え、他者と対話、協働しながら、よりよい方向を見出していくためにも、自分自身のバックグラウンドをよく理解することが必要不可欠になると思っております。そのためにも、郷土愛の育成に力を入れた道徳教育が果たす役割は大変大きいものであると考えております。

 とりわけ、本県は、万葉集に「大和は国のまほろば たたなづく 青垣山ごもれる」、こういう国のまほろばと言われた我が国のふるさとでもございます。いにしえより大陸の文化と我が国の文化の交流の中心地でもあったわけであります。これはシルクロードを勉強していただければ如実にわかるところでございます。このほか、ほかの県にはない特色を活用した郷土愛を育む取り組みを充実してはどうかということであります。

 例えば、本県がさまざまな取り組みを現在も進めております、古事記、日本書紀、万葉集を教育に取り入れるということは大事ではないかと考えております。実際、桜井市内の飛鳥学院保育所では、幼児教育の一環として、既に長らく子どもさんたちが万葉集を朗読しております。このように、幼児期から奈良県の郷土のよさに触れ、郷土に対する誇りや愛情を育むことは、規範意識や自尊意識を育むという意味で、子どもたちにとって大変有意義で、必要不可欠のものだと考えております。

 もちろん、このような郷土愛を育む道徳教育を実践していくためには、教える側である教員の方々が、奈良県の歴史文化遺産など、郷土に対する理解を深めていただくことも大変大事であり、先生方の道徳教育に対する準備も必要であります。しかしながら、道徳の教科化までに残された時間はわずかでございます。

 そこで、教育長にお伺いいたします。

 郷土愛を育む道徳教育の充実を図るため、今後、県教育委員会では、道徳の教科化に向け、教員の資質向上あるいは教材における古事記、日本書紀あるいは万葉集を含めた、このような貴重な日本の遺産をどのような形で具体化していくのか、教育長のご所見をお伺いいたしまして、私の代表質問を終えさせていただきます。ありがとうございました。(拍手)



○副議長(小泉米造) 荒井知事。



◎知事(荒井正吾) (登壇)四十番中村議員のご質問にお答え申し上げます。

 最初は、企業誘致の充実についてのご質問でございます。

 私は、就任以来、企業立地を進めることで、新たな雇用の創出や経済の活性化、税源涵養の充実を目指してきたところでございますが、地方が立地案件を奪い合う激しい地域間競争がこれまで起こってきておりますが、奈良県庁職員の奮励、努力によりまして、これまで三千七百社を超える企業への働きかけを行ってきていただきました。私自身も、企業立地セミナーの開催や積極的なトップセールスに取り組んできたところでございます。また、企業立地に対する支援措置を平成二十年度から設けました。補助制度や優遇制度を設けてきておりますが、企業のニーズに適時的確に対応して、時宜に応じた制度の充実も図ってきたところでございます。平成二十年度の制度創設以来、平成二十八年度までの九年間で、補助制度は延べ三十四件のご利用がございました。また、不動産取得税の課税免除は五十五件ございました。このほか、市町村独自の助成、免税措置もございます。このような制度も奈良県の企業誘致におきまして一定の効果があったように思っているところでございます。

 こうした取り組みの結果、平成十九年から平成二十八年の十年間におきまして、二百六十一件の企業立地を達成することができました。今後の採用予定も含めましたこれらの企業立地の雇用創出枠は、三千人を超えるものと予想しております。税収につきましては、まだこれからでございますが、法人二税の最近の本県上位の納税者を見てみますと、以前、本県に立地していただいた企業、工場が並んでおります。現在立地していただいた企業が、将来、そのような納税力のある企業に成長することも期待できるものと考えております。

 一方、議員お述べになりました点でございますが、企業立地に適した用地の不足は本県の大きな課題でございまして、引き合いはまだ続いておりますが、すぐに地面が出ないのか、奈良は遺跡の発掘に手間がかかるように聞いているが大丈夫かなどと、私が直接尋ねられることも最近でもございます。京奈和自動車道と西名阪自動車道周辺で企業立地のポテンシャルが高くなってきております。そのような地域で工業ゾーン創出プロジェクトを進めておりますのは、中野議員のご質問にもあったとおりでございます。

 加えまして、企業立地に適した用地の情報収集・展開も積極的に進めております。それらの県有地だけでなく、民有地、また市有地と立地企業とのマッチングにつきましても、県の関係者が努力をしていただいております。ことし夏には京奈和自動車道の御所−五條区間が開通いたしますと、南部がメーンになってまいりますので、五條、御所方面の立地の引き合いも盛んになると思います。また、京奈和自動車道から横に派生いたしますアンカールートの国道一六八号、国道一六九号、国道一六六号、また中和幹線沿いにも、そのような京奈和自動車道の効果が波及していくものと考えております。

 また、議員お述べになりましたが、地域未来投資促進法が成立いたしました結果、各種支援制度が創設される予定でございます。これをより多くの事業者の方々に活用していただきますよう、今後、市町村と共同して法に定められた計画を早期に作成していく必要がございます。支援メニューを整備して企業の投資活動を積極的に支援し、他の地域との企業誘致競争に負けないようにしていきたいと思っております。今後とも、目標としております四年間で百件の企業立地と、それに伴う一千人の雇用の創出に向けまして、優良な企業に奈良県へ立地していただきますよう、積極的な企業誘致を行うとともに、引き続き、企業の声に耳を傾けまして、経済情勢の変化等に応じて企業支援のやり方についての強化・充実を図ってまいりたいと考えております。

 二番目の質問でございますが、なら食と農の魅力創造国際大学校、NAFICを核とした賑わいづくり事業についてのご質問でございます。

 議員お述べのように、桜井市を含む本県の中南和地域は、すばらしい自然景観と多くの歴史文化資源が存在しております。このような地域資源の活用が地域の活性化や観光の振興を図る鍵であると考えているところでございます。また、加えまして、そのような文化資源の活用を図る上でも、食が大きな役割を果たすものと考えております。昨年四月に桜井の地になら食と農の魅力創造国際大学校を開校いたしましたが、そこに併設いたしましたオーベルジュ・ド・ぷれざんす桜井は、ミシュランの一つ星を獲得し、奈良にうまいものなしという悪評を払拭する一つのポイントになりました。特にランチは好評でございまして、平成二十七年九月のオープン以来、一年九カ月たった今でも満席で予約待ちの状況が続いております。交流人口の増加にも寄与しているものと考えております。

 今般、NAFICに隣接して整備いたしますセミナーハウスでございますが、NAFICの教育機能や食のもてなし機能をさらに高めるとともに、地域の文化資源、自然環境などのポテンシャルを生かした拠点としての整備を進める構想でございます。これまであまり振興の手だてがございませんでした中山間地や過疎地の活性化の切り口、モデルにもつながっていくことを期待しているものでございます。新しい構想のセミナーハウスにおきましては、NAFICやオーベルジュ・ド・ぷれざんす桜井の有しております食の創造・発信機能と連携いたしまして、全国の食と農に係る学校の研修の受け入れや、アスペンセミナーのような知的・文化的な催しの拠点になる可能性があると考えております。

 また、隣接する構想になっております農と林の直売所や漢方・薬草をテーマとした集客施設につきましては、民間事業者のノウハウを活用した民設民営を基本としております。今年度より基本計画の策定に着手し、段階的に検討を深化させていきたいと考えております。桜井での取り組みが、このように山の上でほったらかしになっておりましたほ場地が、モデルとしてにぎわいの拠点とすることができるというふうに成功すれば、このNAFICを拠点に、南部・東部地域にオーベルジュを幾つも整備するという、ぐるっとオーベルジュの構想を進めることができたらと思っております。都市と農村との交流を促し、県南部・東部地域の活性化にもつなげることができたらと考えております。今後、NAFICを核とした施設が、議員からいろいろアイデアをいただきましたが、特色のあるものとなるよう、ソフト・ハード面から検討を進め、いろいろな催しを試行錯誤、チャレンジしていく施設にしていくことができたらと思います。

 次のご質問は、大神神社参道周辺地区のまちづくりについてでございますが、まず、議員がお述べになりましたように、県下市町村との協働によるまちづくりは、熱意が大変高まってきているように思います。大変うれしく思っておりますが、その中でも、桜井市が大変先駆的な取り組みをしていただいております。

 その中の一つの例でございますが、大神神社参道周辺地区は、経緯を思い出せば、平成二十二年度に県が一市一まちづくりという構想を提案いたしました。その対象地区となった経緯のある地区でございます。従前より、県・市・住民が協働でまちづくりに取り組もうという機運があった場所でございます。こうした経緯、蓄積を踏まえまして、市とのまちづくり包括協定締結の翌年には、まちづくりの方向性を示す基本構想をいち早く策定していただきました。また、この四月には、県内市町村では初めて、構想実現のための事業等を定めた、まちづくり基本計画を策定することができたものでございます。計画におきましては、大神神社の上品な参道づくりと三輪のまちのにぎわい創出をまちづくりの目標として定めております。参道整備などのハード事業と神社や参道沿いなどで行いますイベントや景観形成などのソフト事業を組み合わせて展開する予定でございますが、そのようなことで地区のにぎわいを創出することができたらと考えているところでございます。

 県の役割でございますが、県道でございます参道を県が事業主体となって整備をしてまいります。特に、道路の中央には幅の広い歩道を設け、舗装は落ちついた石畳調とする予定でございます。松並木の間から三輪山や二の鳥居を見通すことができ、大神神社へと続く神聖な雰囲気が感じられるような県道にしていきたいと思います。整備に当たりましては、大神神社が計画されております直会殿などの新しい施設整備にも対応できますように、神社、警察等関係機関としっかり協議して進めていきたいと考えております。

 また、議員のアドバイスがありますように、いろいろなやり方について参考にさせていただきたいと思っておりますが、桜井市におかれましては、参道を歩いて楽しく回遊してもらえるよう、参道の裏側や入り口付近に駐車場を集約して、参道沿いには公園やトイレなどのアメニティー施設を整備することになっております。加えまして、建築物のデザインや規模につきましての景観ルールづくりや商店街の起業支援、空き家の活用にも取り組むことができたらと思います。昔の風情のある町並み、建物がずっと軒を並べるといった風情になれば、その町並みのグレードが一段と上がることは間違いないものと思っております。

 また、官民協力いたしまして、三輪そうめんや地酒といった地場産業の魅力を生かすことも大事でございます。新しいイベント等を継続的に実施することができたらと思います。県といたしましては、市が積極的になっておられますこれらの事業のうち、一定のものについての財政支援も考えているところでございます。今後も、市と協力して、基本計画に盛り込んだこれら事業の着実な進捗を図っていきたいと思います。大神神社の参道らしさが感じられる風格があり、魅力的でにぎわいのある参道となるよう、県としても精いっぱい努力をしていきたいと思っております。

 地域包括ケアの推進についてのご質問がございました。

 地域包括ケアシステムを構築するということは、住みなれた自宅等におきまして、必要とする医療や介護のサービスが受けられるよう、医療と介護が一体となった切れ目のないサービス提供を整備するということになります。地域の実情、ご家族の事情が異なっておりますので、具体化に当たってはそれぞれの知恵、工夫が要るものであろうかと思います。

 そのような取り組みの一つになりますが、市町村と協働して、高齢者の入退院時に病院とケアマネジャーが適切かつスムーズに情報を共有することを柱とする退院調整ルールの策定・普及に取り組んできているところでございます。退院調整ルールは大変重要な仕組みづくりだと考えております。平成二十七年度におきましては、東和圏域におきまして、中和保健所が調整役となり、桜井市など七市町村のほか、地域の病院やケアマネジャーなどの関係者に一堂に会していただき、七カ月間にわたり協議を重ねていただいた結果、県内で初めての退院調整ルールが策定されました。この中で、退院後に介護が必要となる高齢者につきましては、退院の五日前までに、病院からケアマネジャーや地域包括支援センターに情報を提供するなどのルール化がされたわけでございます。大変先駆的で積極的な取り組みが桜井市で行われたものと考えております。

 この結果、退院前の情報共有がそれまでの五割程度から、現在ではおおむね八割に向上しているものでございます。入院中に退院後の介護サービス利用に向けた準備を進めることが可能でございますので、高齢者ご本人の円滑な在宅生活への移行につながり、ご本人のみならず、ご家族の安心につながっていくものと考えております。

 昨年度は、桜井市に引き続きまして橿原市と高市郡でルールが策定されました。さらに、今年度は、生駒郡と北葛城郡の七町のほか、生駒市、大和郡山市でもルールづくりを進めていただいているところでございます。

 今後も、県内全域でのルールの策定・普及を図るとともに、市町村の取り組みを支援するため、医療・介護の提供状況等の見える化を進めるなど、地域の実情に応じた地域包括ケアシステムの構築を推進してまいりたいと考えております。

 次のご質問は、障害者施策の充実について、とりわけ働く場の充実についてのご質問でございました。

 障害のある人が地域で日々豊かな生活を送っていただくには、社会参加や地域活動の場である働く場や居場所の確保が大変重要な課題だというふうに思います。昨年度、奈良県の障害者雇用率が全国一位になりました。県内関係者の方々の努力の結果だと、他の県に対して自慢をしているわけでございますが、努力をしていただきました県内関係者に心から感謝を申し上げるところでございます。今年度も、働く場のさらなる創出・拡大に向けて、企業や事業者に対する支援を強化していきたいと考えております。

 具体的な内容でございますが、まず、いわゆる特例子会社の設立支援や障害者雇用に熱心な事業所における設備投資等の環境整備に対する支援を行いたいと思います。また、平成三十年度から精神障害者も雇用義務の対象になります。法定雇用率が現行の二・〇%から二・二%に引き上げられることになります。そのようなことを受けまして、企業等を対象とした精神障害者雇用ハンドブックの配布やセミナー等を実施し、雇用促進、職場定着を支援することにしております。

 障害者ジャーナルという雑誌を県で発行しております。今月号は大変印象的な記事が載っておりました。県内の企業の方々の中には、県立養護学校とインターンシップを受け入れていただく協定をしていただいたところがございます。企業の方々に障害者になれていただくことができ、障害者の方にも働く場になれていただくことができ、すばらしい試みだと思っております。

 次の具体的な中身でございますが、企業等で働くことが難しい方もおられます。障害者支援施設等において、就労に向けた訓練や日中活動の一環として軽作業等に取り組んでおられる場合もございますが、県では、こうした施設の整備等に対する支援とともに、やりがいを持って活動していただけますよう、工賃水準の向上等も大事かと考えております。

 そのような中で、障害者がつくられた製品を販売する仕組みもつくってきております。はたらく障害者応援プレミアム商品券を発行しておりますが、そのような商品券を引き続き発行していきたいと思っておりますし、今年度は、県内五つの会場でのフェア開催や、第三十二回国民文化祭・なら二〇一七、第十七回全国障害者芸術・文化祭なら大会の各イベント会場での販売ブース設置など、さらなる授産商品の認知度向上に取り組みたいと思っております。

 さらに、県では、庁舎内の清掃業務や印刷製本などの各種サービスを障害者支援施設等から調達するなど、優先調達の推進を図ってきておりますが、今後もこのような取り組みを続けていきたいと思います。いろいろなやり方ができることがわかってまいりました。障害者の方々の働く場の創出を通じて、障害者と我々行政も結びつくように、きずなが深まるように願っているところでございます。議員がおっしゃられた言葉を借用いたしますと、親が亡くなられた後も我々が支えますよということを、そのような努力で力強いメッセージになればというふうに願っているところでございます。

 次のご質問は教育長がお答え申し上げます。



○副議長(小泉米造) 吉田教育長。



◎教育長(吉田育弘) (登壇)四十番中村議員のご質問にお答えいたします。

 私には、教科化される道徳において、郷土愛を育む教育の充実に向けての取り組みについてお尋ねでございます。

 来年度、小学校から順次スタートする、特別の教科、道徳は、読み物中心の受け身の従来型授業から、いじめなどに教員と子どもが正面から向き合う、考え、議論する道徳へと授業の質的転換が強く求められています。このため、県教育委員会では、平成二十七年度から本年度までの三年間、継続的に研修を実施し、各郡市において、道徳教育を推進する小中学校のリーダーとなる教員約七十名を養成いたしております。来年度からは、この推進リーダーが全ての学校に置かれる道徳教育推進教師と連携し、各郡市において模範となる授業を公開するなど、スムーズに道徳科に移行できるよう、指導体制を整備いたしております。

 また、議員お述べのように、郷土に愛着や誇りを持つ子どもを育成することは、奈良県教育振興大綱の目指す人間像でもあり、道徳科の授業においても、奈良県の歴史や文化を扱った学習は大切であり、有効であると考えております。県教育委員会では、これまでに道徳教育に用いる奈良県郷土資料を作成してまいりました。各小中学校に配置いたしております道徳教育推進教師約三百名を対象に、年二回行っている研修会では、この郷土資料を教材として活用する実践例なども取り上げております。

 具体的に申し上げますと、古事記、日本書紀に書かれている三輪山の伝説から、初詣を大切にする日本の心について考え、話し合う道徳の授業の報告などもあり、郷土奈良に対する誇りや愛情を育む教育の実践を進めております。

 さらに、本年度は、推進研究校として小学校四校、中学校二校を指定し、道徳科の授業を先行実施するとともに、本年度、教員対象の指導資料、郷土学習の手引を作成いたしますが、道徳科においても活用できる手引となるよう研究を深めております。

 以上でございます。どうもありがとうございました。



○副議長(小泉米造) 四十番中村昭議員。



◆四十番(中村昭) ただいまは、知事及び教育長からそれぞれの項目にわたり、本当に親切に、そしてまた、心のたけをご答弁いただきました。心より感謝をするものであります。特に道徳教育につきましても、三輪山ということで、万葉集で「三輪山を しかも隠すか 雲だにも こころあらなむ 隠さふべしや」と。これは額田王が飛鳥の都から近江の都に移るときに、三輪山を眺めてうたった句であります。こういう句が桜井市には六十四基、歌碑として桜井市内に建てられております。そういうことで、やはり万葉集は我々日本人の心の雄たけびのあらわれでもあります。そういう意味で道徳教育につきましては、今おっしゃった古事記、日本書記や万葉集を取り入れた豊かな心を育むものにしていただきたい。そういうことで、今後、教育委員会のさらなる道徳教育に向けての期待をいたしまして、私の質問を終えさせていただきます。ありがとうございました。



○副議長(小泉米造) しばらく休憩します。



△午後二時四十七分休憩

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△午後三時四分再開



○議長(川口正志) 休憩前に引き続き会議を開きます。

 次に、九番川田裕議員に発言を許します。−−九番川田裕議員。(拍手)



◆九番(川田裕) 日本維新の会の川田でございます。約半年ぶりの代表質問ではございますが、行政都合をただし、県民に軸足を置いた質問になればと思っております。また、本日の質問の対象である県土マネジメント部で勤めておられました若き職員さんが自殺をなされたと報道がなされておりました。この件では一般質問ではただしますが、心からご冥福をお祈り申し上げます。

 それでは、議長のお許しをいただきましたので、会派を代表して代表質問を行います。

 まず、一番目に、違法公共工事を行った旨が説明された会議への調査等の疑義についてお聞きいたします。

 この件は、半年前の代表質問でもただしましたが、県が行った会議において、県幹部職員が、生駒市高山町の違法盛り土が起因となり、崩落した事件に関し、違法の公共工事を行った旨の証言を会議で行っていたことについて質問させていただきました。県土マネジメント部長からの回答は、現在、国会でも問題にされている加計学園問題の答弁と同様に、承知していないと、聞いている質問に対し別次元の回答をなされました。その後、議会運営委員会で県土マネジメント部長の答弁姿勢を、地方自治法第百三十一条の規定に基づき、虚偽の答弁への注意喚起を行いました。しかし、その後も説明を求めても無視されるかのごとく連絡もなく、その態度に関し、議会運営委員会へ常識を逸脱している旨を申し出たところ、総務部長から、私が責任を持って連れていきますと回答をいただいた後、県土マネジメント部長は、総務部長に連れられて、答弁に対し未回答部分についてやっと説明に来られました。それも質問から一カ月後の出来事であります。その後、違法公共工事の証言があった会議名を申告し、事実関係の調査を求めたところ、調査ができるかどうか努力する旨の回答に終始していたところ、総務部長から、調査は行うべきでしょうとただされ、やっと事件の調査が約束されました。その後、約一カ月後に調査の回答があり、調査対象七名に対し、一名は違法公共工事の発言がなされていたことを証言し、あと六名は「ない」もしくは「記憶にない」との回答であり、調査の回答を受けた県土マネジメント部長の結論は、問題の発言は確認できなかったと回答し、調査すら打ち切ってしまったのが事実であります。

 県土マネジメント部長にお聞きします。

 一名が事実関係を認めているにもかかわらず、なぜ職員が全体の奉仕者として、公務員としての矜持を持ち、本当のことを証言しているにもかかわらず、なぜ確認できなかったと意味不明の回答になるのか。都合の悪い証言であれば平気で握り潰すのか。県民の皆さんの前でその理由を答えてください。

 二番目の質問は、葛城市寺口の砂防違法盛り土の土地に対する違法公共工事の疑義についてお聞きいたします。

 この問題は、端的にお聞きいたします。葛城市の新しく開設された道の駅の隣の山で違法盛り土がなされており、是正命令まで行われていました。しかし、平成二十七年度、平成二十八年度には、防災安全交付金事業として、違法の土地に対し公共事業を行っていることが判明いたしました。

 そこで、県土マネジメント部長に単刀直入にお聞きします。

 違法の土地に対し、公共工事は行えるのか、また、国の交付金事業として行えるのか、端的にお答えください。

 三番目は、砂防指定台帳の整備の進捗状況についてお聞きします。

 昨年度から社会問題になった月ヶ瀬の違法行為や生駒市西松ヶ丘の違法盛り土の問題等、多くの砂防に係る事件がありました。昨年十二月議会でもただしましたが、ほとんど付図を含む台帳の整備がなされていないことが発覚しました。質問から既に半年が経過し、大幅な改善がなされていると思いますので、県土マネジメント部長にお聞きします。現状では、どこまで法令等で義務づけされた内容に進捗しているのか、明確にお答えください。

 最後に、生駒市西松ヶ丘の行政代執行についてお聞きいたします。

 昨年の十二月には調査結果も出され、住民の説明会において、地面のひび割れ等は違法盛り土が原因であることが判明したと回答されました。その後、行為者に対し、是正命令がなされましたが、行為者は命令を無視され、是正命令違反も確定しております。県土マネジメント部の説明では、代執行を視野に入れ検討すると回答がなされ、もはや半年が経過し、住民の皆さんは、検討にここまでの時間を要することは絶対にない。いつまでもごまかさないで、どこまで具体的な検討が進んでいるのか責任を持って回答すべしと、限界に近い声がほとんどです。

 そこで、県土マネジメント部長にお聞きします。

 住民の生命・財産を守る義務から、行政代執行はいつ行うのか。今回こそは県民の皆さんが見ている前で明確に回答をいただきたいと思います。

 以上、壇上からの質問を終わります。



○議長(川口正志) 加藤県土マネジメント部長。



◎県土マネジメント部長(加藤恒太郎) (登壇)九番川田議員のご質問にお答えいたします。

 私には、大きく四点のお尋ねがございました。

 一点目は、会議における職員の発言に関する調査についてでございます。調査の報告書を作成させていただきましたけれども、この作成経緯と結論の出し方についてお答えをいたします。

 川田議員から、ことしの二月十六日でございますけれども、調査の対象となる会議、これは平成二十七年九月三十日に郡山土木事務所で開催された生駒市西松ヶ丘の違反行為への対応に関する会議でございますけれども、この会議について具体的な日時、場所、出席者といった情報提供をいただいたので、この会議における職員の発言につきまして、出席者から聞き取り調査を行ったものでございます。

 調査でございますけれども、二月二十三日、二月二十四日、そして二月二十七日の三日間にわたりまして、この会議の出席者、八名でございましたけれども、長期休暇中の一名を除く七名から、個室で一人ひとり、この会議の当日、問題となる発言があったかどうか。あったとすれば誰がどのような発言をしたのかといったようなことについて、県土マネジメント部の次長を含む二名が聞き取りを行ったわけでございます。

 調査の結果でございますけれども、三月九日付で川田議員にもご説明に上がったところでございますけれども、聞き取りの結果、七名中六名が、「問題となる発言はなかった」あるいは「記憶にない」と回答いたしまして、一名が「特定の職員が発言した」というような回答でございました。

 「発言はなかった」あるいは「記憶にない」と回答いたしました六名の回答には、大筋において矛盾もございませんでした。また、特定された職員も明確に発言を否定いたしましたので、調査対象とした発言あるいは類似する発言は確認できなかったというふうに結論づけたわけでございます。七名中六名が「問題となる発言はなかった」あるいは「記憶にない」と回答しているわけですから、一名の回答のみをもって発言があったと断定することは難しいことだというふうに考えます。このようなことから、調査対象として発言や類似の発言は確認できなかったと結論づけたわけでございます。

 大きな二点目でございます。次に、葛城市寺口の砂防工事についてご説明させていただきたいと思います。

 まず、この事業の経緯、概要をご説明させていただきたいというふうに思います。

 ご指摘の葛城市寺口の事案でございますけれども、平成九年から平成二十二年にかけまして、現在の葛城市の寺口地区の砂防指定地を含む約三ヘクタールのエリアにおきまして、地元の株式会社が許可内容あるいは許可期間を超えて、約百二十万立方メートルもの盛り土を行ったものでございます。

 本県では、行為者に対しまして、繰り返し、盛り土行為の中止と是正措置の実施を求めて指導してまいりましたけれども、指導に応じないため、平成二十三年六月に奈良県砂防指定地等管理条例に基づく是正命令を行ったわけでございます。

 また、一方、行為者でございますけれども、平成二十二年十一月には代表取締役が死亡いたしました。また、他の取締役とも連絡がとれず、会社も事実上消滅した状態でございましたので、是正の措置の実施というものは全く期待できない状況でございました。

 このような状況を踏まえまして、葛城市から、行為者の所有する違反地を購入し、公園整備等の事業により当該斜面の安定化を図りたいという意思表明がございましたので、協力して問題解決に取り組むことといたしました。

 本県では、降雨・流水による斜面侵食あるいは土砂流出を抑制するとともに、雨水の浸透による斜面の不安定化を防止することによりまして、下流に位置する河川への土砂堆積を予防し、もって下流域を水害から守るということを目的に、平成二十七年度から表面排水路の整備あるいは斜面上部の土砂の撤去、管理用通路の整備を実施いたしまして、平成二十八年十月に工事を終えたわけでございます。また、一方、葛城市におきましても、当該土地を購入し、公園の基盤整備あるいは園路工、種子吹きつけ等による緑化工事を実施したわけでございます。

 公共工事交付金事業がこういったような土地で可能かというお尋ねでございますけれども、こういう違反地だから公共事業をしてはならないということはないというふうに思います。今し方説明しましたとおり、本来是正を求めるべき行為者が消滅をしてしまいました。取締役が所有していた土地も強制競売にかけられたというような状況でございましたので、こうした状況を踏まえまして、当該地が砂防指定地でございましたし、また、葛城市の所有する土地となりましたので、砂防事業を行う十分な理由があったということで、公共事業、砂防事業ということで工事を行ったものでございます。

 また、交付金事業で行っているわけでございますけれども、この砂防事業、国土交通省の定める要綱におきまして交付対象事業となっておりますから、国土交通省とも相談いたしまして、財源としては社会資本整備総合交付金を活用させていただいたわけでございます。

 三点目でございますけれども、砂防指定地台帳の整備に関する進捗状況についてお尋ねがございました。

 砂防指定地台帳でございますが、砂防法に基づき、作成・保管が義務づけられておりますけれども、砂防指定地台帳を作成する上での規則というものがございまして、帳簿と図面というもので構成され、さらに帳簿は様式第一と第二が定められておるわけでございます。

 様式のほうでございますけれども、様式第一につきましては、空欄の解消に向けて他の法令との重複という欄がございますけれども、この欄につきまして、地すべり防止区域、保安林の重複状況、こういったものを確認しまして、記入作業を進めておるところでございます。砂防指定地の範囲の確定に課題がございますので、粗さは残るわけでございますけれども、地すべり防止区域につきましては、三月までに作業を終え、保安林につきましてもおおむね作業を終えたところでございます。

 また、様式第二についてでございますけれども、様式第二は、平成十五年に追加で指定された様式でございます。平成十五年以降に指定されました砂防指定地、これは五十一カ所あるわけでございますけれども、このうち公図が混乱しております二カ所を除きまして、四十九カ所で整備済みとなってございます。これは砂防指定地の指定と同時に作成してございます。追加される前の平成十四年以前に指定された砂防指定地につきましては、様式第二の作成が必ずしも求められているわけではございません。そのようなことから、平成十四年度以前に指定された砂防指定地につきましては、様式第二の整備についてはまだ着手していない状況でございます。したがいまして、こちらの様式第二の整備状況につきましては、昨年十二月議会以降の進捗というものはございません。しかしながら、整備が義務づけられていないわけでございますけれども、将来的には整備をしていくべきというふうに考えております。今後、順次容易なものからそれを整備していきたいというふうに考えております。

 また、付図でございます。付図につきましては、まず、砂防指定地のエリアをはっきりさせていかなければならないという課題がございます。そうしたことから、現在、昨年度から引き続き、この付図をどうつくっていけばいいのかということについて、その手法の研究・検討を進めているところでございます。したがいまして、付図の整備状況につきましては、具体的な進捗はないといったような状況でございます。引き続き、これらの整備手法につきまして研究・検討を進め、今年度は工程表を作成して取り組んでまいりたいというふうに考えてございます。

 最後、四点目でございますけれども、生駒市西松ヶ丘の代執行が今後どう行われるのか、いつ行われるかというような観点からのお尋ねでございました。

 生駒市西松ヶ丘の事案でございますけれども、平成二十二年六月ごろに、生駒市西松ヶ丘の住宅地に隣接する砂防指定地におきまして、奈良市内の業者が無許可で、高さ十五メートル、幅四十メートル、奥行き五メートルにわたって盛り土を行ったわけでございます。その後、大変不安だという地元の声の高まりを受けまして、昨年五月から連絡のとれない行為者にかわりまして、ボーリング調査、地質調査、ボーリング孔を利用したひずみ調査、あるいは地下水位の調査、こういったものを行ってまいりました。そして、昨年十一月下旬に、この無許可盛り土の部分は変形をしながら薬師堂川へ滑り落ちようとしており、このまま対策を講じなければ、将来、薬師堂川に滑り落ち、下流の人家あるいは市道に土砂が流れ出るおそれがあるという結論に至ったわけでございます。このような調査結果を踏まえまして、昨年十二月の議会におきましては、代執行も視野に検討を行うという旨、知事からも説明をさせていただいたところでございます。

 その後、検討を進めてまいりまして、ことしの三月までに、コンサル会社におきまして、複数の対策案を作成いたしました。四月以降でございますけれども、これらの案をたたき台といたしまして、さらなるコスト縮減あるいは将来の維持管理等課題がないか等々検討を進めてきたわけでございますけれども、対策案の基本設計が固まってまいりましたので、今後、できるだけ早く、可能であれば来月にも地域の住民の方々に説明させていただくとともに、工事を実施する上で必要となってまいります詳細設計にも着手してまいりたいというふうに考えてございます。

 今後、詳細設計、着手をしていくわけですけれども、そうした検討結果も踏まえまして、九月議会では、必要となる工事の費用につきまして補正予算をお願いしたいというふうに考えてございます。補正予算をお認めいただければ、代執行の工事の発注手続に着手してまいりたいと思います。

 また、代執行を行う上では、法的な手続等も必要となってまいります。行為者に対しましては、公示送達という手続によりまして是正命令を行いました。是正命令で是正計画の提出を求めておりますけれども、提出期限である本年一月十六日を過ぎ、なお今になりましても是正計画が提出されておりません。今後、改めてまた期限を設けて提出を促すわけでございますが、それでも是正工事実施に向けた意思が確認できなければ、工事の契約締結までに行政代執行法に基づく代執行令書を行為者に通知していくという手続も必要になってまいろうかと思います。

 これら一連の準備が滞りなく進めば、年内にも工事に着手したいというふうに考えてございます。工事はおおむね一年ほどかかろうかと思います。平成三十年内に完成できるのではないかと考えております。現時点では、平成三十年内といったようなことも十分にはお約束はできませんけれども、これを目標として進めてまいりたいというふうに考えてございます。

 以上でございます。



○議長(川口正志) 九番川田裕議員。



◆九番(川田裕) 答弁ありがとうございました。十二月議会に同じ答弁がありましたので、そういうのは除いていただけたらなと思います。

 まず、一点目の違法公共工事を行った旨が説明された会議の調査等の疑義についてお聞きします。

 今、ご答弁でもございましたけれども、一名が証言があったということを言われた。六名が言われなかった。だから確認できなかったという回答になったのだということを明確におっしゃいましたけれども、一名供述しているわけではないですか。これは多数決でこういうものは決めるのですか。問題は、あったかどうかという事実が大切ではないですか。そうではないのですか。ほとんどの方が、いや、僕は見ていないよ、僕は知らないよ、聞いていないよ。でも、一名の方は目撃していたのだということになれば、普通はそこからなるのではないですか。だって、違法公共工事をやったという発言があった旨を県の会議の中で堂々とおっしゃられていたということは、大問題だと我々思っているのです。前、やっていましたけど、生駒市高山の問題、結局、調査したけれども、原因がわからなかったのだと答弁されていますけど、調査書を何回も見直しましたら、三回目の調査というものは、現実にそれを確認をとりに行っていたということが判明しているのです。それで、結局、最終的に技術的な論理によって盛り土に原因があったということで結論づけているのです。だけど、その中身は、違法盛り土をやっていた行為者がお金がないのだ。だから、公共事業でやってしまうのだというような発言もあるのです。だから、たった一名が勇気を持って証言しているのに、なぜほかの方が、忖度しているかもしれないではないですか、今の環境だったら。またそういったことを言ったら自分の出世にかかわるのではないかとか、いろいろあるのではないですか、そういうのは。なぜそれで結論を出してしまうのだと。専門家の方に聞いても、こんな結論の出し方ないよねということなのです。なぜ証言が出ているのに、いやいや、知らなかったと言われる方が多いからと。どういう法理論理でそうなっているのか、それを説明いただけますか。法理論理で。



○議長(川口正志) 加藤県土マネジメント部長。



◎県土マネジメント部長(加藤恒太郎) 法理論理とおっしゃいますけれども、これは多数決に従ったわけではございませんけれども、七名のうち六名の者は、記憶にない、あるいはそういった発言はなかったと申しているわけでございます。一名の回答のみをもって発言があったと断定することは、これは本当に困難、できないわけでございます。私どもといたしましては、聞き取りに応じた職員は、記憶に基づいて真摯に回答したというふうに受けとめております。私どもとしては、聞き取った結果といったものが全てでございます。一名の者のそういう者がいたという発言をもって結論にすることは、これは到底できないというふうに考えてございます。



○議長(川口正志) 九番川田裕議員。



◆九番(川田裕) 三月九日の日、調査の結果をいただいたときにそういったお話もされました。ただ、今後、そういった事実があるのだから調査を求めるべきではないかということを申したと思うのですけれども、その後の調査はやっておられないのですか。これで完全に打ち切っておられるという解釈でよろしいのですか。



○議長(川口正志) 加藤県土マネジメント部長。



◎県土マネジメント部長(加藤恒太郎) 私どもといたしましては、これで結論を出したということでございます。



○議長(川口正志) 九番川田裕議員。



◆九番(川田裕) これの録音テープがあるのです。当初か何かわかりません。昔も民主党さんだったですか、にせメール事件とか、いらないものを信じて使って問題になったということもありましたので、今、いわゆる整音をかけたりとか、それはちゃんと本物かどうかという検査をしているのです。その中には、相当な発言がいっぱい入っているのです。それは県土マネジメント部長にもお伝えしたのです、あのときに。それを聞かれたらいいではないですかと言って、聞くかどうかを考えると県土マネジメント部長は言っていましたね。聞くかどうかを検討すると言っていました。あれから三カ月か四カ月たっています。どうなったのですか、その結論は。



○議長(川口正志) 加藤県土マネジメント部長。



◎県土マネジメント部長(加藤恒太郎) 録音テープのことでございますけれども、私が三月九日にお邪魔した際に、川田議員からは、確かに、録音の一部を聞かせる。ただ、聞かせるけれど渡さないというようなことでございました。録音の一部だけを聞いたといたしましても、この会議当日のオリジナルの録音かどうか確認できませんし、また、発言の前後の文脈がわからなければ、この発言者の真意といったものも判断できません。また、声だけで発言者を特定できるかどうかといったことについても疑問がございますので、録音の一部だけを聞くということはしないということで考えてございます。



○議長(川口正志) 九番川田裕議員。



◆九番(川田裕) 出していい部分と悪い部分があると思うので、一部という言い方になっていたと思いますけれども、途中途中をカットする、そんなことはしませんよ。文脈も全部わかるようにします。それで聞かれて確認されたらいいではないですか。だってそれすら拒否されている。重大な内容が入っているので。前、知事さんも、そういう情報があったらお互い隠し事なしに提出していただいたらいいのだと言っていただいたから、私、梅野県土マネジメント部次長にも、知事さんもこうおっしゃっておられた。だから私、言っているのだと言ったけれども、その後何の返事もないのです。おかしいではないですか。本当にあるのであれば協力しようと言っているのに、なぜそれを拒否されるのか。それはなぜなのですか。



○議長(川口正志) 加藤県土マネジメント部長。



◎県土マネジメント部長(加藤恒太郎) 私がお聞きしておりましたのは、録音の一部を聞かせる、でも渡さないということでございましたので、今し方答弁をさせていただきましたとおり、そういったものでは判断できる材料にはならないということで、録音の一部だけ聞くということはできないというふうにご答弁をさせていただきました。その録音データにつきまして、出所ですとか、あるいは入手経緯を明らかにしてご提供いただけるということであるならば、ご提供いただいた録音データにつきまして、必要な確認を行い、また関係の部局とも調整の上、調査の必要性があるということになれば、改めて職員に対する調査といったものを実施してまいりたいというふうに考えてございます。



○議長(川口正志) 九番川田裕議員。



◆九番(川田裕) 提出すると言っているのにそこまで条件をいろいろつけられるというのは、意味がわからないのです。県はそこの条件の、それは基準としましょう。基準も自分のところでコントロールしているわけだから、それをコントロールさえすれば、受け取る、受け取らないと自分のところで全部判断できるということではないですか。そういうことでしょう。一遍送っておきます。送ったら、受理した時点で行政の財産になるのでしょう。そうしておきますよ。確認してくださいよ。でも、一つだけ送ってもまた改ざんされていろいろ言われれば、知事さんから以前もご指摘いただいたけれど、そういうことをしたら大変だと。だから、きっちりやるためにも、ちゃんと報道機関にも全部配ったらいいのではないですか。

 言った言わないと言っていても仕方ないので、次に行きますけれど、その調査に関しまして開示請求をかけさせていただきました。開示請求して出てきた結果がこれなのです。これが今の調査の概要ですけれども、七名のうち六名がないということで発言があったと。今、県土マネジメント部長の答弁では、一名しか言っていないのだから、これは確認できなかったということで結論づけたのだと。これが今の回答だったですね、ここにも書いています。県土マネジメント部の結論、確認ができなかったのだということです。

 開示請求をかけさせていただきましたら、こういった完全なのり弁なのですよ。どういったことを書かれているか全く中身はわからない。ただ質問の項目だけ。発言しなかった場合とか発言したと指摘されている者がいる場合とか、質問のマニュアルか何かつくられて聞かれています。これ、のり弁なのですよ。情報公開条例の解釈というのがありますから、それで出されてきまして、情報公開条例の非開示、いわゆる上部部分を開示しない理由が記載されています、ここに。これに該当する部分を読みますけれども、「公にすることにより、次に掲げるおそれのその他該当事務又は事務の性質上、当該事務又は事業の適正な遂行に支障を及ぼすおそれがあるため」ということで、「次に掲げる」、一体何のことですか、これ。理由を書いていないではないですか、全く。それ、説明してください。



○議長(川口正志) 加藤県土マネジメント部長。



◎県土マネジメント部長(加藤恒太郎) 川田議員からことしの三月十三日付で開示請求をいただいたわけでございますけれども、三月二十七日付で一部を開示させていただいたわけでございます。ご指摘のように黒塗りの部分、不開示とした部分があるわけでございますけれども、この理由でございます。各職員の具体的な内容といったものを開示いたしますと、将来、同様の聞き取り調査を行う際に、しゃべると全部出てしまうのかというようなことにもなろうかと思いますので、関係する職員の協力あるいは正直な回答を得られず、結果として正確な事実の把握あるいはその発見といったものを困難にするおそれがあるということでございます。総務部局とも相談の上、奈良県情報公開条例の第七条の第六号、「公にすることにより、当該事務又は事業の適正な執行に支障を及ぼすおそれがあるもの」に該当するということで、不開示とさせていただいたものでございます。

 以上でございます。



○議長(川口正志) 九番川田裕議員。



◆九番(川田裕) 第六号に該当なのですけれど、ここに書かれている分が「次に掲げるその他の該当事務又は」とか、だから、理由を書かれていないのです。これ、審査請求権あるでしょう。不服だったら不服審査申し立てできるでしょう。これだったら何の理由かわからないではないですか。審査請求すらできないではないですか、これ。書かれていないのですよ。

 もう一点、聞き方を変えて聞きます。今も答弁でおっしゃっていましたけれど、「おそれがある」、何のおそれなのですか。具体的に何か根拠が要るはずでしょう、法的な。その根拠をおっしゃってください。何のおそれなのですか。



○議長(川口正志) 加藤県土マネジメント部長。



◎県土マネジメント部長(加藤恒太郎) お答えを申し上げます。

 将来、同様の聞き取り調査を行おうとしたときに、関係する職員の協力、すなわち正直な回答といったものを得られず、結果として正確な事実の把握あるいはその発見といったものを困難にするおそれがあるということでございます。



○議長(川口正志) 九番川田裕議員。



◆九番(川田裕) 聞いているのは、何のおそれなのですかと聞いているのです。回答できない、それは事由でしょう。「おそれ」、これは裁判用語でもよく出てきます。そこをきっちりと書いていただかないといけないのではないですか。反論できないではないですか。そうではないですか。どうですか。



○議長(川口正志) 加藤県土マネジメント部長。



◎県土マネジメント部長(加藤恒太郎) 「おそれ」につきましては、今申し上げましたとおり、具体的には、将来、同様の聞き取り調査を行おうとしたときに、適正にできなくなるおそれがあるということでございます。



○議長(川口正志) 九番川田裕議員。



◆九番(川田裕) 意味が通じていないのですけれど。国家がおかしくなるとか、個々の地域が例えば混乱を起こすおそれがあるとか、そういったもの。例えば、税金で何かがあった。そうしたら、そういった税金の課税問題に対してこういうおそれがあるとか、そういう具体的な根拠が要るわけです。ただ、あなたの場合だったら主観ではないですか。先日、総務課長さんにも事前に聞いているのです。開示文書ののり弁、これ、国会でも問題になっていますけど、行政都合で全部真っ黒にしてしまおうと思えば、自分の主観で、こういう問題に発展したら困るよねと思った場合、全部黒にできるということではないですか、今の理論だったら。それはあり得ないですよ。今の国家もそうですし、行政文書の条例の規定もそうです。それはあり得ないです。だから、何をもって真っ黒塗りにして勝手に出してくれているのだと。行政文書というのはあくまでも住民の財産ですから、これは何もあなたたちの財産ではないので、真っ黒塗りになっていたらわからないではないですか。だから、今、「おそれ」というのはどういうものだと聞いていたけれど、客観的な理由は何もないではないですか。ただ自分の主観でしょう、それ。そんなものの根拠で通るわけがないですよ。まして理由を書いていないし。

 先日も、これは別の公共団体、行政庁になりますけれども、開示請求を行って同じようなことで出てきていました。そして、半年ぐらいかかりました。いわゆる議員の口利きの文書自体いっぱいあるのです。それを開示請求をかけてやっていたら、全部真っ黒塗り、これと同じような形で出てきました。しかし、開示請求審査会の判断をいただきましたけど、処分庁が主張する「おそれ」は、単なるおそれに過ぎず、具体性がなく、したがって、同条同号が定める、公にすることにより、率直な意見の交換もしくは意思決定過程の中立性が不当に損なわれるおそれがある情報であると認めることは困難であると、断罪されているのです。だって具体的な理由がないのですから。ただ自分らの主観で言っているだけでしょう。それだったらこれは中身もわからないし、この中身が、もし、今言っていた違法公共工事の詳しいことを一名回答されているのだったらいろいろ書いているはずではないですか。具体的にどういうことを書いていたのか。それは開示しない。そして、テープがありますよ、録音がありますよ、聞いてください。いや、部分的には聞かない。条件があるからそれも受け取らない。結局、最初から調べる気がないのではないですか。県民の皆さん、こんなのですよ、奈良県、今。そういった行政はないですよ、絶対に。だから、もう一回、「おそれ」についてはっきり答弁を残してください。



○議長(川口正志) 加藤県土マネジメント部長。



◎県土マネジメント部長(加藤恒太郎) 県の行政でございますけれども、県民の皆様方から納められた税金を使ってさまざまな行政活動をするわけでございます。県が行った調査を含めて、行政活動の成果といったものは原則として公開されるべきというものでございます。しかしながら、県が行う事務または事業の適正な執行に支障を及ぼす、そういうおそれがある場合など、行政を将来円滑に進める上で合理性を有する範囲で例外はあるものというふうに考えてございます。

 また、調査の件でございますけれども、録音データの出所、入手経路、こういったものを明らかにしていただいて、我々として使えるような形で全体をご提供いただけるのであれば、これを必要な確認をした上で、調査について必要があるということになれば、調査のほうをさせていただきたいというふうに思います。



○議長(川口正志) 九番川田裕議員。



◆九番(川田裕) 答弁、驚きました。必要があると認めた場合には採用するのだという上から目線の回答、驚きましたよ。ここまで細かいいろいろな情報もあって、録音されているものがあって、普通だったら、喜んで聞かせていただきたいと。その中身が真実かどうか知らないですよ。だけれど、そういったものがあるのだったらぜひとも参考にさせていただきたいと言うのだったらわかるけれど、条件をつけて、我々の要件に合えば受け取る。これは県民の皆さん、今こういう回答ですから、奈良県、そうなのかなと。実際、知事さんにそういったことまでも耳に入っていないのかなと今一瞬思いましたけれども、そういったところは今後別の方法で考えてやっていきたいと思います。

 それと、次、葛城市寺口の問題に行きます。これも公文書で約半年ぐらいかかって、開示請求をかけて普通十四日以内に文書というのは出していただけるのですけれど、ちょっと量も多かったということで半年ぐらいもかかって出していただきました。膨大な資料なのできょうは全部持ってきていないのですが、これも簡単に整理しましたら、先ほど言っていた、いわゆる法令等違反の土地に対する公共工事に対する事業、防災安全交付金事業ということで約七千万円強の事業を行っておられた。そのうちの約半分ぐらいが国のお金を使っていっておられたと。さっき答弁でお聞きしましたけれど、国土交通省のほうがいいとおっしゃったのですね。違法の土地に対して公共工事でこの交付金を使っていいのですよということを回答されたと。回答とは言っていないですけれど、回答されたのですか。



○議長(川口正志) 加藤県土マネジメント部長。



◎県土マネジメント部長(加藤恒太郎) その事務打ち合わせの内容については、詳細に承知しておりません。



○議長(川口正志) 九番川田裕議員。



◆九番(川田裕) 詳細に記憶していないのに回答されていた。答弁されていたではないですか。国土交通省に問い合わせして、それでやっているとおっしゃっていたから、その記録が残っているはずでしょう、普通は。でも、今、承知していないとおっしゃいましたよね。

 議長、地方自治法第百三十九条の動議を上げます。注意喚起です。だって、承知していないものを答弁していたのですから。注意をお願いします。



○議長(川口正志) 加藤県土マネジメント部長。



◎県土マネジメント部長(加藤恒太郎) 私が申し上げましたのは、交付金の申請に当たって、ちゃんと国土交通省、具体的には近畿地方整備局になりますけれども、そこに書類を出して説明しているということでございます。



○議長(川口正志) 九番川田裕議員。



◆九番(川田裕) 聞いていますのが、これは砂防法違反ですよね。是正命令もやっていたと。形状も変わっていない。その現状のときに、そういった土地に対して交付金を使っていいということで国土交通省はおっしゃったのですね。それを確認しているのです。



○議長(川口正志) 加藤県土マネジメント部長。



◎県土マネジメント部長(加藤恒太郎) 当該土地は、違法行為が行われたところではございますけれども、奈良県として、砂防事業の必要性があるという判断のもと、砂防事業を実施しようとしたわけでございまして、説明の中で、あえてどういう説明があったのかという詳細にまで私は承知をしていないということでございます。



○議長(川口正志) 九番川田裕議員。



◆九番(川田裕) 国土交通省は、違法行為をやっている土地に対して交付金を使っていることを存じているわけですね。知っているのか知らないのか。どちらですか。



○議長(川口正志) 加藤県土マネジメント部長。



◎県土マネジメント部長(加藤恒太郎) そこまでの詳細について把握してございませんけれども、これは県として公共事業、砂防事業を実施しようということについて申請したものでございます。違法地において公共事業、砂防事業を行ってはならないということになってはございませんので、県として必要な砂防事業を実施したということでございます。



○議長(川口正志) 九番川田裕議員。



◆九番(川田裕) 知事さんの証言もメモが出ているのです。これはちょっと古いですけれど、平成二十二年十一月四日のところに、知事さんのコメント、違反した原因者が一番悪いのであって、行方を突きとめて違反者に是正させないといけないと、まっとうな回答ですね。知事さんはちゃんとコメントというか、誰かメモされたのが残っているのですかね。これは当時の県土マネジメント部次長さんですか、会議録の記録でも、一つでも県がやると、今後起こる違反でも、県がやってほしいと言われるのは必至であると。前例になってしまうのだと、こういうことで否定されています。それとか、これは平成二十三年ですけど、砂防事業として県が対策工事を実施することは、法と照らし合わせても難しい。観測機器の設置と警戒避難体制の整備というのが県側で検討した結果であるということがはっきりと明記されています。弁護士と相談しても、県ができることは観測機器の設置と警戒避難体制の整備が限界であるということで、これも葛城市にはっきりと明確に伝えているではないですか。途中から話が変わって、どうしようとかいうことになっていって、きょうは時間がありませんので、またゆっくりやりたいのですけれど。最終的には、こういった是正違反の土地に対して、当時の葛城市の副市長さんのコメントが載っていますけれど、違反事案地が県と市の事業により、市民の憩いの場、公園として整備されることに大きな意義を感じている。知事さんも大きな期待を寄せていると。これは相手が言っておられることなので知事さんが言っていることではないのですけれど、書かれています。だけれど、ここにはっきりと、違反事案地に対して公共工事でやったのだということを認めているから、これは完全に故意ではないですか。近畿地方整備局に行って聞いてきますけど、僕らが今まで過去聞いてきた、国会議員を通して聞いていますけれど、違法地に対して交付金なんか使えないですよ、絶対に。よっぽど何かの事情がある場合ではない限りは。このケースは。

 そして、理論ですけど、生駒市西松ヶ丘のときにいわゆるがちがち、生駒市高山ですか、がちがちの理由がなかったらだめなのでしょう。このとき、公共事業をするがちがちの理由は何だったのですか。



○議長(川口正志) 加藤県土マネジメント部長。



◎県土マネジメント部長(加藤恒太郎) 葛城市寺口の案件につきましては、本来、無許可の盛り土を行った行為者というのが是正等を求めるべき行為者というわけでございますけれども、最初の答弁でもご説明いたしましたとおり、代表取締役が死亡した、あるいは他の取締役とも連絡がとれない。また、平成二十五年には役員の財産であった土地も強制競売ということになりました。このように、行為者といったものが実体上消滅をしてしまったという状況でございます。この会社の登記簿はいまだに閉鎖されず放置されておりますけれども、行為者といったものが実体上消滅しているわけですから、この行為者に是正措置を実施させることも、費用負担させることも全くできない状況であったということでございます。

 その上で、県として砂防事業を行う必要ということでございますけれども、議員はいろいろと経緯についてご説明されましたけれども、結論として、県として砂防事業の必要があるという判断をいたしてございます。結果としては、砂防事業の必要があるということでございます。この斜面に対して、雨水・流水による斜面の侵食あるいは土砂流出を抑制する。またあるいは、雨水の浸入による斜面の安定化を図るということによりまして、下流の河川への土砂流出を抑制する。そして下流域を水害から守る。こういう砂防事業としての必要性、必然性といったものがありましたので、公共事業で実施したということでございます。



○議長(川口正志) 九番川田裕議員。



◆九番(川田裕) 聞いていることは全然違うのです。そんなことはわかっているので。聞いているのが、違法の場所にあって公共工事できるのですかということを聞いているのです。こういう場合で。前も言っていたではないですか。公共工事で生駒市西松ヶ丘なんか絶対できないのだ。だから、代執行なのだとおっしゃっていたでしょう。調査をやるのに半年かかった。何の調査もやっていないではないですか、結果を見たら。片側はそういう理由づけだけで公共工事をやるのだ。こんなことは全部の資料をとっているからわかります。だから、法的なものだったら整合性をとれるようにしておかないと、片方はいいけど、片方はだめなのだという。日本国憲法にも法の下の平等を書いているではないですか。地方自治法にもあるではないですか。だって、片方はいいのだ、片方はだめなのだと。県の事務でしょう、砂防事業というのは。何で葛城市民の皆さんのお金を使わないとだめなのですか。上の切り土のところも、盛り土で、あれはおろすのもわざわざ下の土地まで買わなければいけなかったと。葛城市行政、私、仲がいいですから聞いてきましたけれど、何で葛城市民のお金を使ってやらないといけないのですか。これは県の事業としてやるべきではないのですか。代執行でしょう。相手がいるとかいないとかは関係ない。行政代執行法というのは国税徴収法に基づいた後の問題なのですよ。だから法は関係ないのですよ、こっちとは。国税徴収法でやることに対して何を裁量権入れているのですか。それはおかしいでしょう。裁量権の理由を言ってください。



○議長(川口正志) 加藤県土マネジメント部長。



◎県土マネジメント部長(加藤恒太郎) 生駒市西松ヶ丘の案件との違いでございます。生駒市西松ヶ丘の案件につきましては、行為者は連絡をとれない状況でございましたけれども、まだ存在をしていたということでございますので、可能性は。(発言する者あり)



○議長(川口正志) 答弁中は答弁を聞いてください。



◎県土マネジメント部長(加藤恒太郎) 生駒市西松ヶ丘の場合は、代執行して、請求する者が連絡はとれないわけですけれども、これはどこかにいるということで、費用を請求するということは可能だというふうに考えます。期待ができるということでございます。

 また、一方、葛城市寺口の場合は、行為者が消滅をしてしまったということでございます。費用を求めることが全く期待できないということで、明らかに状況は違う。生駒市西松ヶ丘は請求する相手がまだ存在する。しかし、葛城市寺口はもう存在しないという明確な違いがあるわけでございます。



○議長(川口正志) 九番川田裕議員。



◆九番(川田裕) 言っている意味がわからないのですけれど。そんなことを聞いているのではなくて、だって相続権もあるではないですか。後、相続放棄されるかどうかの問題ですよ。だけれど、これ、競売にかけられているのでしょう、土地も。強制であろうが任意であろうが競売にかかっているわけでしょう。だったら、財産権の問題があるから、そんなもの関係ないですよ、今の説明なんか。何でそんな説明になるのですか。弁護士に聞いてくださいよ、それ。絶対ないですって。片方はまだどこかにいるからやらないのだ。そんなもの関係ないですよ、一切代執行には。違法なものに関しては県民の税金を使ったらだめなのですから、法理論を聞いているのに今の答弁を聞いてびっくりしましたよ。そんな解釈でやっておられたのだということですね。もう時間がないから、この件はまた決算審査特別委員会でも十分できますので、やります。

 そして、次、付図がまだ何にもできていないのだということで今回答を受けて、意気込みを持ってやっていきますと言われて半年たって、実は何もできていなかったのだと。きょうは答弁を聞いてびっくりしたのですが、これは奈良市の地図なのですけれども、赤い点がついているところが砂防指定地です。現況のもののデータも全部集めて一遍つくってみました、GISで。

 こんなものすぐにできたではないですか。精度もかなり高いと、専門家に見てもらったら。精度高いですよ、この地図。地図は、入れておけと書いてあったので著作権の関係でグーグルマップから借りていますけれど、そこの上に載せているのですけれど、我々素人がやったってできたのです。ちょっと指導はいただきましたけれど。かかった費用が、知事さん、これ、一万円もかかっていないのです。奈良市全体の砂防指定地をつくるのに一万円もかかっていません。だけれど、この間聞いたら三千万円の予算をかけてとかおっしゃっていた。一回つくってみて国土交通省に確認いただいたらいいではないですか。どこがいけないのか。いけないともし指摘されたら、その部分だけまたどうにかして直すとか。これ、登記簿もとってやりました。登記簿は安いですから。一万円もかかっていません。それがなぜいろいろな理由をつけて全然進まないのですか。前から指摘していますけれど、GISを使える方がいないだけの話ではないのですか。僕、GISの本、ど素人ですけれど買いましたよ、本屋さんで。売っています、二千何百円で。その分の経費は今の一万円には入れていませんけれど、GIS買いました。それを読みながらやったらできた。CDがついているのです。これ、なぜなのですか。いつもいろいろな理由をつけてお仕事をやられませんし、全然進みませんやんか、仕事も。県民は税金を払っていて、毎日お給金も発生しているのです。こんな仕事ぐらいすぐやってくださいよ。奈良県全体をやろうと思ったって一週間ぐらいあったらできるのではないですか。それ、いかがですか。



○議長(川口正志) 加藤県土マネジメント部長。



◎県土マネジメント部長(加藤恒太郎) 砂防指定地台帳の付図についてお尋ねをいただきました。

 明治・大正時代に面指定をされた古い砂防指定地の範囲の決め方といったものがなかなか難しいということなのですけれども、今、国土交通省とおおむね月一回のペースで打ち合わせをさせていただいているところでございます。国土交通省からは、登記情報を踏まえた十分な根拠が必要であるというご指導をいただいているところでございまして、全域について登記情報を調べ尽くすということについてはかなり大変だということで苦慮しているところでございます。先進的な取り組みについても調査をいたしまして、昨年八月に滋賀県を訪問いたしました。また、本年三月には岐阜県庁も訪問したわけでございますけれども、両県とも、砂防指定地の大まかなエリアについて作成いたしまして、参考図という位置づけではございますけれども、これをウエブ上に公開して県民の皆さんにご利用をいただいているということでございました。いずれの県も厳密に法に定める付図としての精度は備えていないわけですけれども、二年から三年の期間をかけてコストも三億円程度かかったというように聞いてございますけれども、つくったということでございます。

 国土交通省が求める付図については、登記情報に基づくということが求められておりますので、これはなかなか作成に時間も要して、これは難しいなというふうには思うのですけれども、滋賀県あるいは岐阜県で行ったような簡易版の付図というようなことができるのではないかと思います。法令に基づく厳密性は備えていないけれども、一定の精度で、一定のレベルで県民の皆さんにご利用いただけるというような付図といったものはできるのではなかろうかというふうに考えております。そういうような手法、厳密な意味での法令上の付図にはならないけれども、県民の皆さんにご利用いただけるようなレベルの図面といったものをつくるといったことも一つの選択肢になろうかと。あるいは、そういったものが議員のご期待にも添えるのではなかろうかというふうに考えてございまして、厳密な意味での法令に基づく付図ではない図面といったものを作成するといったことについても検討してまいりたいというふうに思います。



○議長(川口正志) 九番川田裕議員。



◆九番(川田裕) もう県土マネジメント部長と話しててもいいですわ。三億円かかったというのは、あれは山林とか全部入って兵庫県のことでしょう。そんなものは全部調べているのです。わかっているのです。素人が聞いていたら、みんな本当にそうかなと思うけれど、奈良市なんか地番整理されていて楽でしたよ。何でもそんなことだけ一緒にして回答しないでください。聞く僕がばかだったです。もう結構です。

 最後、もう時間が三十一秒しかありませんので、代執行をやっていただけるということで、後は基本計画ができたということでありますので、やっとできた。そして、今、やっと代執行やっていただくことを答弁いただいたということでありますので、ぜひとも早急に住民報告会を開いて、一日も早く安心をいただけますようにお願いを申し上げまして、本日の代表質問は終わります。以上。



○議長(川口正志) 次に、二十番阪口保議員に発言を許します。−−二十番阪口保議員。



◆二十番(阪口保) (登壇)創生奈良、生駒市選挙区選出の阪口保が代表質問をさせていただきます。

 まず、最初は、(仮称)奈良県国際芸術家村整備事業に係る用地買収と(仮称)奈良県国際芸術家村整備基本計画についての質問です。

 この構想につきましては、平成二十六年十二月に一般質問をいたしています。その質問の中で、(仮称)奈良県国際芸術家村構想の理念には賛成するものの、大規模な箱物施設の建設には疑義を呈しました。

 本事案の用地買収は、先般、平成二十九年一月二十日に仮契約を締結し、議会の議決を得て本契約となりました。そこで、本契約となった土地売買に関する契約書と不動産鑑定書を開示請求し、精査したところ、疑念を抱くところが散見されます。

 用地買収を行った物件は、天理市杣之内町元山口方四三五番一ほか三十九筆でございます。天理市杣之内町元山口方四三五番一ほか三十九筆の用地は、行政的条件として、市街化調整区域、自然公園法の第二種特別地域、第二種風致地区、山の辺風致地区、宅地造成工事規制区域等の複数の規制があります。複数の規制があるにもかかわらず、用地取得費四億二千八百九十六万八千九十四円、損失補償費九千八百七万九千二百円、合計五億二千七百四万七千二百九十四円で取得しており、その上、取得した土地の地目は、雑種地、山林、田、ため池でございます。三・三平方メートル当たりの平均単価を算出しますと、四万八千八十七・九円となります。用地取得は、当然、不動産鑑定をもとに契約の締結が行われております。しかし、九つある鑑定評価書の中から、疑念を抱くところを鑑第一六−一〇二九号鑑定評価書をもとに説明をいたします。

 こちらがその鑑定評価書でございます。開示請求をして取り寄せました。その鑑定評価書の一ページでございます。一ページを拡大いたしますと、このようになります。対象不動産は、天理市杣之内町元山口方五四五番一ほか四筆で、ここの地目は全て山林であります。また、下のほうに宅地見込地と記載しており、山林を宅地見込地とみなし評価すれば、鑑定評価額が高くなり、宅地見込地とみなすことで、三・三平方メートル当たり三万八千九百円の価格となっています。

 次に、価格の決定に当たっては、このように取引事例比較法を適用されています。取引事例のここにありますaからeは、売買の地目は全て田であります。しかし、用地取得した土地は、先ほど申しましたように、山林でございます。一般的に、山林と田との比較では、田の価格のほうが鑑定評価額が高くなると言われています。ここにあります黒塗りは私がしたものではございません。開示請求をしたとき、このような状態で来ております。山林と田を比較して鑑定評価額を算出することに妥当な根拠を見出すことはできません。国では森友問題で、国有地を安く売却したのではないかと注目が集まっている昨今、本県では用地を逆に高く購入したのではないかとの市民の声が複数届いています。

 そこで、知事に伺います。

 (仮称)奈良県国際芸術家村の用地の不動産鑑定において、市街化調整区域など、複数の規制がある雑種地、山林、ため池、田を宅地見込地とみなしたことに加え、山林を評価する際の取引事例で田を使用していることは妥当でないと考えますが、いかがでしょうか。

 次に、(仮称)奈良県国際芸術家村整備基本計画の中身についてでございます。

 (仮称)奈良県国際芸術家村整備基本計画の基本理念を踏まえ、歴史文化資源活用、文化資源の交流、人材育成、文化・芸術に係る施策は、重要な取り組みであると認識いたしています。

 しかし、この整備イメージにありますホテルの誘致、ここでございます。そして、道の駅、この施設については疑問を持つところでございます。ホテル、民設民営は、(仮称)奈良県国際芸術家村の中に誘致しなくても、歴史文化資源活用や文化・芸術振興機能を充実させることで、来訪者、滞在者がふえていくならば、民間のホテル・宿泊施設の建設の機運が高まるのではないでしょうか。逆に、ホテル、民設民営を誘致することで、既存の民間のホテル、旅館業者の経営の圧迫につながります。モデル案は、道の駅や農産物の直売所、加工所なども検討されていますが、本来、(仮称)奈良県国際芸術家村構想の趣旨の本質は、歴史文化資源の活用であり、国内外の芸術家が交流し、県民や来訪者が交流することであります。道の駅や農産品の直売所、加工所などは本来の趣旨から逸脱し、不要な施設建設をすることで、将来、建設後の維持管理費などの負担を県がかぶり、財政を圧迫することも考えられます。

 そこで、知事に伺います。

 (仮称)奈良県国際芸術家村整備基本計画の道の駅や農産物の直売所、加工所などについては、将来、県の財政負担がふえる可能性もあることから、設置する必要はないと考えますが、いかがでしょうか。

 次に、県職員の超過勤務についての質問でございます。

 長時間労働については、平成二十七年九月に本会議で初めて質問をし、それ以来、何度か知事に誠意ある対応を求めてきましたが、いずれも職員の長時間労働の実態を捉えようとしないものであり、職員からは、知事の答弁はごまかしだとの声が届いてきたところです。知事はその答弁で、平成二十七年四月から七月までの超過勤務手当支給時間は、一人当たり週四・五時間程度、一日約一時間弱だから長時間労働とはほど遠いと答弁されました。しかし、これは知事みずからが述べているとおり、超過勤務手当を支給した時間であって、実際の超過勤務の時間ではありません。職員はそれよりももっと残業しているのです。私は、出退勤システムを活用すべきと質問しましたが、知事は、データが膨大であり、解析には膨大な作業量が必要なため、統計的なデータはとっていないと答弁されました。平成二十八年二月議会の一般質問では、このような画像をお見せしました。平成二十八年一月十八日の本庁の夜九時四十分の電気が明々とついた県庁の写真を知事に示しました。平均一時間程度の残業ではこんなに夜中まで電気がつくことはありません。

 また、知事は答弁のたびにワーク・ライフ・バランスの重要性を唱えられていますが、実際の労働時間を把握することなく、何がワーク・ライフ・バランスでしょうか。言葉だけがひとり歩きする形だけの答弁となっています。株式会社電通社員・高橋まつりさんが、二〇一五年十二月二十五日、みずから命を絶ちました。彼女の過労死で、大手広告会社である株式会社電通のブラック企業の実態と上司のパワハラがあわせて判明し、メディアでも大きく取り上げられました。奈良県庁が長時間労働を野放しにすれば、サービス残業が蔓延し、ブラック企業と同じブラック県庁となります。職員には快適な労働環境で仕事をする権利はあっても、病気にさせるまで働かせる権利は所属長にも知事にもありません。長時間労働で家庭崩壊寸前の職員や、体調を崩し特別休暇をとらざるを得ない職員の現状を踏まえ、長時間労働の実態調査をし、職員の労働環境の改善をすべきと考えます。

 そこで、知事に二点お伺いします。

 一点目は、今現在で、心身の故障のうち精神及び行動の障害によって長期に休んでいる職員の数とその原因を示してください。また、先月、県土マネジメント部砂防・災害対策課の職員が三十五歳の若さで亡くなられましたが、その事実をどのように考えているのか、伺います。

 二点目は、超過勤務手当支給時間と実超過勤務時間の乖離があると考えており、その乖離を把握すべきと考えますが、いかがお考えでしょうか。

 三つ目は、生駒市西松ヶ丘住宅地の砂防指定地における無許可の盛り土による亀裂の問題についての質問でございます。

 こちらは、平成二十八年四月、現地を視察した画像でございます。

 私は、こちらの隣接する住民の相談を受け、住民の願いを一年前の代表質問で述べさせていただきました。県は住民の要望を受け、住民説明会をし、また、青いブルーシートのところで地盤伸縮計の設置、ボーリング調査等の対応を行いました。そのことにつきましては評価をいたしていますが、しかし、ここの亀裂問題の解決につながる根本的な工事等の対策はとられていません。知事は、私の質問に対し、行政代執行も視野に対策を検討すると答弁されています。

 そこで、知事に伺います。

 行政代執行による対応など、根本的な盛り土の解決策の進捗状況をお聞かせください。

 四つ目は、里親支援の充実についての質問でございます。

 全ての子どもが、家庭や、より家庭環境に近い養育環境において心身ともに健やかに養育されることを目指した児童福祉改正法が、平成二十八年五月二十七日、国会で可決・成立しました。児童福祉法では、国及び地方公共団体は、子どもを家庭において養育することが困難であり、または適当でない場合にあっては、子どもが、養子縁組や里親、小規模住居型児童養育事業といった家庭における養育環境と同様の養育環境において継続的に養育されるよう、必要な措置を講ずることとしています。

 この法律を受け、平成二十九年三月三十一日に厚生労働省雇用均等・児童家庭局長より各都道府県知事に対し、里親支援事業の実施についてという通知が出されました。通知の内容に、家庭は子どもの成長・発達にとって最も自然な環境であり、子どもが家庭において心身ともに健やかに養育されるよう、その保護者を支援することが重要である一方、家庭に近い環境での養育を推進することが重要であるとあります。海外のオーストラリア、アメリカ、イギリスでは、里親への委託率が五〇%を超えているのに比べ、日本の現状は、平成二十八年三月現在、全国平均一七・五%、奈良県は一六・九%と、決して高いと言えません。

 国は、具体的な実施に当たり、里親支援事業実施要綱において、実施主体及び里親支援機関の指定、事業内容等について定め、里親支援の円滑な実施を図っています。国は里親支援機関を指定し、児童相談所の業務から啓発業務、研修業務等のさまざまな業務を外部委託することで制度を普及・拡大し、里親制度を推進していくようにと通知しております。ところが、奈良県内には、都道府県等が里親支援事業を適切に実施することができると認めて委託する里親支援機関がなく、近畿圏では奈良県だけが指定されていないという現状がございます。

 そこで、知事に伺います。

 本県の里親委託率の現状及び委託率を高めるための施策についてどのように考えているのかお聞かせください。また、県として早急に里親支援機関を指定し、里親支援の充実を図るべきと考えますが、いかがでしょうか。

 最後に、辻町インターチェンジの整備についての質問でございます。

 辻町インターチェンジの整備については、平成二十六年、平成二十七年の本会議で質問いたしています。辻町インターチェンジの奈良方面ランプの整備の必要性については県も認識しておられ、平成二十七年に県土マネジメント部長は、新規に事業化し、生駒市とも協力して進めていくと答弁されていますが、現在早急に求められているのは、交通渋滞の緩和に向けての素早い対応と結果です。私も、国道一六八号と阪奈道路の連結部である辻町インターチェンジの奈良方面ランプを生駒市の交通渋滞の緩和という点から早急に整備すべきと考えます。

 この事案については、昨年を含めこれまでに二回の地元説明会が開催されていますが、生駒市民からの、早くつけてほしい。どうなっているのかという問い合わせがことしに入ってからも複数寄せられています。

 そこで、辻町インターチェンジの整備についての進捗状況を県土マネジメント部長にお伺いします。

 以上で、壇上からの質問を終わります。ご清聴ありがとうございました。(拍手)



○議長(川口正志) 荒井知事。



◎知事(荒井正吾) (登壇)二十番阪口議員のご質問にお答え申し上げます。

 最初のご質問は、(仮称)奈良県国際芸術家村整備事業に係る用地買収でございます。

 土地をどのように取得するかというときに、土地を評価する必要がございます。対象地を用途別観点から、宅地地域、宅地見込地地域、農地地域、林地地域などの地域に区分することになっております。宅地地域とか農地地域、林地地域は現況で判断できますが、宅地見込地地域というのが入っているのが特徴のように思います。(仮称)奈良県国際芸術家村の用地でございますが、現況は、農地、山林を含む土地でございますが、主要幹線道路であります国道二五号に接する地域でございますのと、天理市の中心市街地や市街化区域にも近く、社会的・経済的・行政的観点から見て、将来は宅地地域としての収益が見込まれる宅地見込地として評価が行われたものでございます。

 山林を含む土地を宅地見込地として評価することにつきましては、今回、初めてそうした評価をしたということではございません。近くの例を申し上げますと、主要幹線でございます大和中央道に隣接いたします六条山の新奈良県総合医療センターの用地取得におきましては、現況は山林でございましたが、山林を含む用地を宅地見込地として評価しております。また、主要幹線であります国道二四号に接続する県道の同様の用地取得においても例があるわけでございます。不動産鑑定士は、こうした評価を県の土地評価事務処理要領に基づいて評価されているものでございますので、妥当な評価であると認識しております。

 (仮称)奈良県国際芸術家村の基本計画についてのご質問がございました。

 県の財政負担がふえる可能性もあるのではないか、理念はいいが、計画は賛同できないという趣旨のご質問だと理解をしております。中野議員の答弁でも申し上げましたが、(仮称)奈良県国際芸術家村は、本県の最大の強みであります歴史文化資源の保存・活用や人材育成など、中心となる取り組みに加えまして、山の辺の道など、周辺は観光資源が豊富な地域でございますので、周辺への周遊機会の提供や地元農産品の販売・加工、伝統工芸品の展示・即売・製作体験、道の駅の設置など、各政策分野と連携しながら複合的なサービスを提供できる地域だと思っております。これらのサービスを提供することで、多くの来訪者にこの地域の、また、本県の多面的な魅力に触れていただき、観光振興や産業振興、まちのにぎわいづくりなど、幅広い波及効果が発揮され、地域の活性化につながるものと思っております。中村議員のご質問に対してもご紹介いたしましたが、山の辺の道がドイツの富裕層の日本トレッキング旅行商品の対象になっております。山の辺の道には宿泊施設がございませんでしたので、奈良市内に宿泊されたようでございますが、山の辺の道を高額な旅行商品でドイツからお客様が来るような地域として選ばれるような需要も発生しておりますので、この(仮称)奈良県国際芸術家村とともに、周辺地域の周遊というのも大きな魅力として発生するものだと思っております。

 三つ目のご質問でございますが、県職員の超過勤務についての質問が二つございました。

 一つ目は、三十五歳の若さで亡くなられた事実をどのように受けとめるかというご質問であるかと理解しております。平成二十八年度中に精神及び行動の障害が原因で三十日以上の長期休暇を取得されている職員は六十名おられます。個々人の原因はさまざまで一概には言えませんが、過去に長期休暇を取得した職員からの聞き取り調査によりますと、職場に関係するものといたしまして、対人関係、業務のふなれや複雑さ、分担する仕事量の増加などに起因してストレスが高まり、メンタル面での不調に至ったケースが多いようでございます。県でもメンタルな健康面を重視してその取り組みを始めておりますが、そのような事情が全体的に発生しておるわけでございます。

 現職の職員が若くして亡くなられたことにつきましてでございますが、組織の長として非常に残念でございます。ご遺族をはじめ、関係の方々には心からお悔やみをこの場をかりまして申し上げさせていただきたいと思います。最近、ご遺族の方から、県庁での勤務の状況やパワハラの有無を調査してほしいとの要望書が提出されました。その報告を受けましたので、誠意を持って調査するよう職員に指示をいたしました。県からご遺族の希望に添う形で誠意を持って調査を行う旨の申し出をご遺族に対して県職員が行いまして、ご了解をいただいたところでございます。

 今後、具体的には、出勤簿や関係書類の突き合わせ・精査など資料による調査と、過去の職場の上司や同僚も含めた関係職員のヒアリングを行うことにしたいと思っております。期間としては二カ月程度を調査期間のめどと考えております。このような調査により、職場での勤務の状況やパワハラの有無を明らかにし、ご遺族の希望に添う形でご遺族にお伝えすることにしたいと思っております。

 超過勤務のもう一つのご質問は、超過勤務手当支給時間というのは統計でわかるわけでございますが、実超過勤務手当支給時間との乖離がある可能性があるというご指摘でございます。その乖離をどのように把握できるのかということでございます。このようなご質問は既にございました。働き方改革に取り組んでいる中で、職員の勤務実態を把握することは重要なことだと思います。超過勤務手当支給時間と実在庁時間の把握を出退勤システムで行うといたしました場合、出退勤のシステムのデータは一カ月で約十七万件強と膨大な量でございます。それを精査するためには、カードの通し忘れ、出張や休日出勤した場合の振りかえ休暇、また、部分休業など、データを一件ずつ手作業で突き合わせしていく必要がございます。それを整合性をとって分析できるデータとして扱うようなソフトに今なっていないわけでございます。一カ月間で十七万件のデータを一件一分で確認できたといたしまして、十七万件分では二千八百時間余りかかることになります。一日七時間四十五分、年間で二百二十日勤務するとして、一人の職員がかかりっきりで一カ月分のデータを精査しても一年半強かかる計算となります。そのため、全職員のデータを精査することは現実的には困難でございます。また、このような作業のために新たな過労な職員を発生させることは避けたいと思っております。

 現実的な方法として、サンプル調査ということは可能であるかと思います。乖離の傾向を判断するという程度であれば可能であろうかと思っております。具体的には、例えば、全職員の十分の一程度のサンプルを抽出し、先ほど申し上げたような突き合わせ作業によるデータの精査は行わないまでも、実在庁時間と実超過勤務時間との乖離を把握する手法はないかというふうに模索しております。具体的な作業期間としては、この七月、八月の二カ月程度をめどに考えております。精度は落ちますが、議員お述べのように、実超過勤務時間と超過勤務手当支給時間との一定の乖離の傾向は把握できると思います。その中でさらに具体的な傾向が読み取れましたら、次なる調査に進むことも可能かというふうに今の時点では思っております。

 次のご質問は、生駒市西松ヶ丘の砂防指定地における無許可盛り土の亀裂の進捗状況についてのご質問でございます。

 生駒市西松ヶ丘の事案の概要でございますが、平成二十二年六月ごろに、生駒市西松ヶ丘の住宅地に隣接する砂防指定地において、無許可で高さ十五メートル、幅四十メートル、奥行き約五メートルにわたって盛り土が行われたものでございます。私有地における無許可盛り土があったということでございます。隣地の住民の方から不安であるとの声が高まりましたので、昨年五月から連絡のとれない行為者にかわりまして、県がボーリング調査、地質調査などを行い、昨年十一月下旬に、無許可盛り土の部分は変形しながら薬師堂川に滑り落ちようとしており、このまま対策を講じなければ、将来薬師堂川に滑り落ち、下流の人家や市道に土砂が流れ出すおそれがあるという結論をいただきました。

 このような専門家による調査結果を踏まえまして、昨年十二月の議会におきまして、行為者が連絡をとれない状況が続いておりますので、行政代執行も視野に、具体的な対策の方法等の検討を行う旨、説明をさせていただきました。本年三月までに複数の対策案を作成し、四月以降は、これらをたたき台として、さらなるコスト縮減や将来の維持管理等の課題について検討を重ねてまいりました。対策案の基本設計が固まりましたので、今後、できるだけ早く、可能であればこの七月にも住民の方々に基本設計案を説明させていただくとともに、工事発注に必要な詳細設計にも着手したいと考えております。今後、詳細設計を行い、九月議会におきましては、必要となる工事費用等について補正予算をお願いしたいと考えております。補正予算をお認めいただければ、行政代執行の工事の発注手続に着手してまいります。また、行為者に対しましては、公示送達の手続を経て、条例に基づく是正命令を行いましたが、現時点におきましても是正計画は提出されておりません。今後、改めまして提出を促したいと思いますが、それでも是正の意思が確認できなければ、代執行令書、行政代執行法第三条第二項でございますが、それによる行為者への通知も行ってまいりたいと思います。

 これらの一連の準備が滞りなく進めば、年内に工事着手し、平成三十年内に行政代執行を完了させることができる見込みでございます。これから住民への説明でございますので、現時点では十分なお約束はできませんが、これを目標に進めてまいる所存であることを表明させていただきます。

 次のご質問は、里親支援の充実についてのご質問でございます。

 社会的養護が必要なお子さまの養育につきましては、児童養護施設等のケア単位の小規模化を図ることや、里親による養育など、家庭と同様の養育環境の中で養育することが大切であると考えております。とりわけご家庭での生活を通じて子どもが成長する上で特定の大人の方と愛着関係の中で継続的に養育を行うことができる里親制度は、子どもの健全な育成を図る上で有意義な制度と認識しているところでございます。

 このため、中央こども家庭相談センターに里親等委託調整員を配置いたしまして、里親制度の普及啓発、里親と子どものマッチング、里親の資質向上のための研修、定期的な里親への訪問など、一貫した里親制度の推進に取り組んできているところでございます。

 その結果、奈良県の里親委託率は年々増加してきております。平成二十九年三月末時点で一八・一%となっております。昨年度末に比べて一・二ポイント上昇しております。近畿では、滋賀県、和歌山県に次いで三番目に高い割合でございます。

 本県では、現在、地域の里親の相談に応じるなど、里親支援機関の要件を満たしている民間の児童家庭支援センターなど、四カ所についてその役割を明示するため、里親支援機関としての指定を進めているところでございます。また、里親制度への社会の理解を深め、里親委託の拡大を図るため、よりきめ細やかに里親制度を推進していただくパートナーといたしまして、里親支援機関を指定して、事業委託することも検討の視野に入れて進めていきたいと思っております。

 次の辻町インターチェンジの整備につきましては、ちょっと疲れているかもしれませんが、県土マネジメント部長がお答えをさせていただきます。



○議長(川口正志) 加藤県土マネジメント部長。



◎県土マネジメント部長(加藤恒太郎) (登壇)二十番阪口議員のご質問にお答えいたします。

 私には、阪奈道路の辻町インターチェンジの改良事業の進捗状況についてお尋ねがございました。

 議員ご指摘の事業は、阪奈道路の辻町インターチェンジを改良して新たに交差点を設けるということによりまして、奈良市方向のアクセスを確保しようとするものです。生駒市域の方々の奈良市方向への利便性を確保するとともに、生駒市内の国道一六八号などの渋滞緩和を図る観点から、大変重要な事業だというふうに考えてございます。

 この阪奈道路に新たに交差点を設けるという手法につきましては、ダイヤモンド型をはじめとするランプ方式、すなわち阪奈道路に交差点を設けない方式と比較いたしまして、経済性あるいは安全性、国道一六八号への影響といったような観点ですぐれておるということで採用したものでございます。平成二十七年度に事業を着手いたしまして、こうした交差点方式の計画につきまして、これまで二回にわたって地元説明会を開催して、地元地域の方々にご説明をさせていただきましたが、説明会にご参加いただいた一部の地権者から、この計画の最適性などについて疑問が示されるなど、まだ残念ながら十分ご理解をいただけていない状況でございます。一日も早く用地幅ぐいの設置をいたしまして、用地・補償調査、こういったものに着手してまいりたいわけでございますけれども、まずは地元地域の方々にこの計画についてご理解をいただけるよう、ご疑問を抱かれている点について丁寧にご説明をさせていただきたいというふうに考えてございます。

 現在、地元の生駒市とも協力しながら、次回の説明会に向けて資料の準備等進めているところでございます。準備ができ次第、地元説明会を開催させていただきまして、地域の総意として早期にご理解をいただけるよう説明に努めてまいりたいというふうに考えてございます。

 以上でございます。



○議長(川口正志) 二十番阪口保議員。



◆二十番(阪口保) まず、県有地について、用地取得に当たりまして、県には県有地があると思います。二十二億円かけ整備した中町駐車場、それから、旧県立奈良工業高等学校跡地等があるわけです。そこを取得すれば新たに取得費用が発生しない。今回、山林を三・三平方メートル当たり四万八千円の高値で購入する必要はなかったのではないかと。そのあたりにつきまして、なぜそこにしなければならなかったのか、もう少しご説明をお願いいたします。



○議長(川口正志) 荒井知事。



◎知事(荒井正吾) ほかにも県有地があるのに新たに買ったのはどういうわけかということでございます。今あいております県有地を売るなり使いたいのはやまやまでございますけれども、この(仮称)奈良県国際芸術家村に使用するのに適切かどうかというのがまず判断でございます。せっかく立派な施設をつくったのにその立地が悪くて使い物にならないということになれば、議員お述べのように、箱物が無駄になると思います。箱物はいい立地のところにあって初めて生きるものでございます。桜井のオーベルジュ・ド・ぷれざんす桜井の例にありますように、箱物でございますが、あのように眺めのいい場所というのが選定の第一の基準でございます。議員お述べになりました県有地の奈良工業高等学校跡地でございますけれども、なかなか利用方途が決まらなくて売れなくて困っている土地でございます。工業高等学校立地でもなかなか不便なところでございましたけれど、廃校になって後の用途はなかなか見つからず、四苦八苦しております。奈良県住宅供給公社の持っておりました六条山の病院をつくったところは、たまたま奈良県住宅供給公社が持っておりました地面と病院の立地が合致する、珍しい、ラッキーな例でございましたので、地面のあるところに物を建てればいいということは無駄な箱物をつくることにつながって、今までそのような例は奈良県の仕事で幾つもございますので、そういうことはぜひ避けたいということでございます。

 この地は、いろいろな候補地を探す中で、奈良市に近いし、芸術の活動をされる場所として眺めもいい。議員も行かれたことがあるかもしれませんが、大変眺めもいい、でき上がりますといろいろな方に誇るに足る地面であるということを奈良県国際芸術家村構想等検討委員会の委員の方々にも見に行っていただきまして、お墨つきが出た地面でございます。立派な地面が見つかってよかったというふうに思っているところでございます。



○議長(川口正志) 二十番阪口保議員。



◆二十番(阪口保) 場所の立地につきましては、認識が異なると感じております。用地買収に当たりまして、県は、鑑定士等の鑑定を受けて用地買収されておられます。私も、鑑定士のアドバイスをいただいて本日発言をいたしております。鑑定士が驚いたのはこのことなのです。ほとんどこれが黒塗りなのです。個人情報等があるかもわかりませんが、これでは全くわからない。個人情報に該当しないところも黒塗りになっているわけです。県は奈良県情報公開条例等ありまして、県民は知る権利があると。これでは知る権利を侵害されていると。これをもってこの用地買収の価格が妥当だと言われても、ほとんど黒塗りなので私にはわかりません。ですから、ここの黒塗りにつきまして、情報公開していただけるかお聞きしたいと思います。



○議長(川口正志) 荒井知事。



◎知事(荒井正吾) 行政文書の開示義務というのは、平成十三年の第三十八号条例で奈良県情報公開条例というものがございますが、その第七条でございます、開示請求があったときは、次の各号に該当している場合を除き開示しなければならないと。今回の黒塗りになった理由を申し上げます。個人に関する情報であって、当該情報に含まれる氏名、生年月日、その他の記述等により、特定の個人を識別することができるもの、他の情報と照合することにより特定の個人を識別することができることとなるものを含むというものは、除外しなければいけないと。勉強家の議員でございますので、よくご存じの情報だと思いますけど、これを適用したわけでございます。やみくもにわざわざ黒塗りにしたわけではございません。これをしないと、評価をされた対象になった地域の方々の個人情報が公になってしまうということは奈良県情報公開条例の求めるところではないというふうに考えております。法的な見地からそのような黒塗りの判断をしたわけでございます。その際に、その情報は当然不動産鑑定士が自分で調べて評価されたわけでございますので、私も素人でございますけれども、それを見て、これはどうだこうだということはもちろん情報公開でわかれば可能であると思いますけれども、そのこと自身は比較のための情報の所在でございます。それが一方、奈良県情報公開条例で求めております個人に関する情報を秘匿するという価値とバッティングするというふうに判断されたものと認識しております。



○議長(川口正志) 二十番阪口保議員。



◆二十番(阪口保) そもそもここでの事案は、山林の用地買収なのです。田と比較されている、そこに疑義を呈しているわけで、しかもどこの田と比較したかということが全くわからない。これではその価格が妥当であるということは私たちにはわかりません。当然、奈良県情報公開条例等ありますので、不服申し立てをしたこともありますので、そういうことも視野には入れていますが、ぜひ、県の税金を使って用地買収しているわけですから、県民がわかりやすいように情報提供していただきたいということで先ほど質問いたしております。

 続きまして、整備計画についての質問でございます。

 本県は、ずっと人口が減少している。それに歯どめがかからない。全体のパイが減少している。そこに道の駅、農作物直売所等をつくれば、ますます大型店ができて、地元の商店や商店街が衰退していくのではないかと私は危惧しております。そのあたりにつきまして、知事の所見をお伺いしたいと思います。



○議長(川口正志) 荒井知事。



◎知事(荒井正吾) 人口が減少しているからこそ、交流の拠点になるインバウンドとか、外から、遠くから来る人にここで消費してもらおうといったタイプの道の駅、宿泊施設でございます。近所の人がスーパーで買っていたのが、上の道の駅で買いなさいよというのではなしに、先ほどご紹介いたしました、ドイツから来られた富裕層が歩かれてこの道の駅でおもしろいジャムを買う、そういうこともあり得るわけでございまして、今、インバウンドの消費をどれだけ取り入れるかというのが各地域の競争になっておりますが、山の上にできる多少地元にとっては不便な道の駅が、地元の商店街を阻害するからといって反対される地域はあんまりございません。みんなそのようなインバウンドの、外来の客を呼ぶ施設をつくってくれと言われる地域が多いわけでございます。このような施設がもしほかの地域で設置可能でありましたら、ここにおられる議員さんも、そのような施設ができるなら、俺の地元につくってくれと言われることは十分あろうかと思います。生駒市にできなかったわけでございますけれども、これは全体の客観的な評価のもとに、インバウンドの需要を取り込める複合的な交流施設だという判断でございます。そのときに外から来られた人が買い物をしたり、少し休んだり、泊まったりする施設。ドライブインのような機能、また、滞在機能があることは、今どこでもやっておられることでございますので、狙いとするところは多分ずれているのではないかというふうに思いますが、この狙いは、今申し上げましたように、外から多く来られている外来の客を奈良県内で取り入れる試みの一つ、また、奈良市内だけではなしに、近隣、東部、南和の中でも取り入れようとするチャレンジングな施設であろうと思っております。



○議長(川口正志) 二十番阪口保議員。



◆二十番(阪口保) 知事は、ドイツから人が来られると。関西圏、大阪府もそうですが、全体に人口が減少していく。しかも少子高齢化で高齢者がふえていく。生駒市は人口十二万人ほどですが、富雄川沿いのところに道路を整備されまして、その結果、大型店が集中していっている。そうしますと、私の住んでいます生駒市あすか野でも商店街等が潰れていくという現状はございます。うまくいけばそれはいいかもしれませんが、先ほど申しましたパイの奪い合いになっていけば、現状としては高齢者の買い物難民もふえていく。そういう視点についてはどのように考えておられるかお聞きします。



○議長(川口正志) 荒井知事。



◎知事(荒井正吾) 人口減少している地域で、地元の買い物難民の救済にバッティングする施設ではないかと。私にとっては思いもよらない角度のご質問でございました。そういう角度のご懸念もあるのかと思ったところでございますけれども、人口減少しているからこそ、外の人が来てここで消費をしてもらう施設が要る。そのための投資をしよう、未来投資というタイプの消費をしようというのは、各地が一生懸命やっているわけでございます。奈良県でこのような試みがあることは、大変評価をしていただいておりますし、そのような試みは、地方創生の交付金が出たことからもわかりますように、地域の活性化を促すための試みであろうかと思います。地域の方が多少市街地から離れておりますけれども、例えば山の辺の道を歩かれるときに、文化財の修復あるいは文化活動も一緒に見学されて、そこで買い物をされるという道の駅の新しい買い物客層が発見される可能性があるわけでございますので、これはやってみて、議員の懸念が当たらないことを祈っているわけでございます。このような新しい試みについて、ぜひ消極的な発言をなさらないで激励をしていただきたいものだというふうに希望いたすところでございます。



○議長(川口正志) 二十番阪口保議員。



◆二十番(阪口保) この奈良県国際芸術家村構想等検討委員会は、過去二回開かれたかと思いますが、二回とも東京の都道府県会館で開催されています。しかも非公開なのです。議事録等を開示請求しましたが、ほとんど議事録にはどのような議論をしたのか記載されていない。言いたいのは、奈良県のことがなぜいつも東京で会議を持たれ、非公開なのか。密室で行われていると。先ほど、いろいろなアドバイスをしろというならば、奈良県で会議を持ち、公開にしてほしい。そうすれば私たちも、これはどうですかというふうな意見も提案できるかと思いますが、その点につきましてお聞きします。



○議長(川口正志) 荒井知事。



◎知事(荒井正吾) 東京ばかりではございませんで、奈良県でも行っておりますし、この会議はそもそも公開でございます。したがいまして、場所で偏見を持たれるのは遺憾でございますけれども、来ていただいている委員の方々、大変立派な方々でございますけれど、大変忙しくて、東京でしかなかなか会議が設定できないので、東京の会議がふえてきているわけでございます。その中で、ユネスコ大使をされたり、また事務局長をされた松浦さんは、東京での会議は必ず出てきていただいておりますけれども、ご自身でわざわざ天理の地まで見に行っていただきまして、一押しとのことを発言されておりました。この奈良でいろいろな意見を聞くのももちろん大事でございますけれども、先ほど申し上げましたように、基本設計は、インバウンドの国際的な芸術家あるいは芸術志向の世界の人たちが天理の杣之内に来るチャンスをふやそうという基本設計でございますので、そのような知見のありますユネスコのアフリカなりネパールなりいろいろなところの文化資源、あるいはそういう施設を見聞のある松浦さんのような人が来られて、ここが一番よかったよと、こう言っていただくのは何よりも心強いことでございます。東京で行うことは多かったわけでございますが、委員の設定の都合でございます。また、情報公開におきましては、私は必ず出ておりましたので、その経緯などまだ記憶の中に鮮明にございます。あまり問題となるような議事進行はなかったように思っております。検討委員会の方々の名誉のために申し上げますが、本当に奈良県のために考えていただいた委員会でございまして、そのような立派な方々の後押しがあったということは心強い限りだというふうに思っている次第でございます。



○議長(川口正志) 二十番阪口保議員。



◆二十番(阪口保) 二十七年六月五日金曜日に四〇七会議室で会議を持たれていますが、委員会は、候補地等を検討する過程に当たるため、非公開で開催すると、こういうふうに議事録に書かれているわけです。しかも一枚しかないのです。そのことをどうのこうの言っても確認に時間がかかりますので、この件はそれで終わります。

 次、職員の超過勤務の問題について質問をいたします。

 先ほどおっしゃられたのは、心身の故障で長期に休んでおられる職員が六十名と。六十名といいますと、ここ数年と比較しても何ら改善されていないと私は思います。先ほど知事も、仕事量の増大というふうに言われました。ふえていると。そうするならば、心身の故障に至る最大の原因は仕事量の多さではないかと。例えば、イベントをしてはいけないとは言いませんが、やはり選択と集中を行って仕事量の軽減を図るべきというふうに考えますが、仕事量についてどのようにお考えかお聞きします。



○議長(川口正志) 荒井知事。



◎知事(荒井正吾) 長期休暇になられる原因の中で、精神及び行動に支障がある方というような方が六十名おられるわけでございますが、全体の比率からいたしますと、最近では九十名近くおられます。各県とも似たような状況でございますが、精神及び行動に障害がある割合が六割ぐらいあるように聞いております。

 その原因でございますが、各県ともそのような状況にございますので、各県とも、民間の事業者とも比較する必要もあろうかと思いますけれども、必ずしも特異な現象、極めて特異な現象ということではなしに、日常起こっている現象でございます。日常起こっている現象だから重点的によくケアをしないといけない。メンタルケアをしないといけないということを考えているわけでございます。その原因は、多岐的なことがあろうかと思います。年齢別でございますとか、仕事の部署でございますとか、季節でございますとか、いろいろな分析をしないといけないかと思います。議員は大変洞察力がすぐれておられますので、これはこういうことだと、過労だ、勤務時間が長いからだと、こうおっしゃるのはわかりますけれども、必ずしもそうかどうかはしばらく時間をかけて検証しないといけない、役所として正確な検証をデータに基づいてさせていただきたいというふうに思う次第でございます。

 もう一つ、イベントとかそういうことが原因かどうかと。イベントは季節的に大変集中いたしますけれども、また、人間の気持ち、メンタルな面は、やりがい、生きがいとの反比例になりますので、いろいろな要因でメンタルな支障が発生しているわけでございます。あまりに仕事をし過ぎると必ず人間は疲弊いたすわけでございますけれども、やはり目先をいろいろ調整して、回復してもらって、いろいろなタイプの仕事に取り組んでもらう。メンタルケアをどのようにするかは各組織の課題であろうかと思います。議員なんかお強いほうだと思いますけれども、みんな強いわけではございませんので、弱い方もおられるわけでございます。いろいろな事象が重なったときにメンタルな危機が発生するというふうにも考えますので、統計的にみんなが全てわかるわけでもございませんし、個別の事情をそれぞれ聞いても原因が必ずわかるわけでもございませんので、全体の把握と個別の把握と両方、また、ケアは個別にしないといけませんので、メンタルケアをするといったことを職場の健全性維持のために進めていかないといけないと思っております。

 逆に、仕事を随分減らせばこのような人は少なくなるかということは、証明されておりません。あまり、こう言ってはあれですけど、暇過ぎてもメンタル支障はある程度発生いたしますし、忙し過ぎても多少発生する。どのような折り合いがいいのかどうかは、まだもう少し検討課題かというふうに思っております。



○議長(川口正志) 阪口議員、質問の時間はたんとありますけれども、答弁は要約して、知事、ご協力いただきたいと思います。二十番阪口保議員。



◆二十番(阪口保) 次に、砂防・災害対策課の三十五歳の職員が亡くなられましたことについての質問です。

 私の自宅に匿名でファクスが来ました。そして、ファクスの信憑性等を確認して、六月七日に総務厚生センターと人事課の担当職員と面談をして、この方の原因等の情報提供等を求めました。しかし、六月十三日に担当者から届いた情報提供は、ほんの一部の情報提供でございました。この原因が、教育委員会教職員課と砂防・災害対策課での長期にわたる超過勤務等、砂防・災害対策課での上司のパワハラが原因ではないかとの疑いがあってのときに、個人情報を盾に情報提供を拒むことはいかがなものかというふうに考えておりますが、その点につきましてお聞きします。



○議長(川口正志) 荒井知事。



◎知事(荒井正吾) 先ほど申し上げましたように、ご遺族の方から、勤務の状況やパワハラの有無の調査の要望がございましたので、それに真摯にお答えいたしますということでございます。その情報の公開につきましては、遺族の方の意に沿うような形で行うべきであろうかと考えております。遺族の方が情報公開をしてほしくないとおっしゃれば、私どもの権限ではするわけにはいかないと思います。まだ今の段階ではそのようなことだと思いますので、まず、遺族の方にお伝えすることを目的にそのような調査をしていきたいと。また、お伝え先は遺族ということにとりあえず限らせていただきたいというふうに思っております。



○議長(川口正志) 阪口保議員、すみませんが、要約してください。二十番阪口保議員。



◆二十番(阪口保) 六月十日に私はご両親と面談をしています。既に四回面談して、匿名のファクス等をお渡ししています。面談の中で、ご子息の勤務状況等を聞き取り調査もしております。そして、今回、代表質問で取り上げるというご了承もいただいての質問でございます。ご両親には、情報開示等の方法につきましてもアドバイスはいたしております。ご両親は、七つにわたって情報公開等を求められていると思います。勤務状況のこと。それから、知事には、ご両親は、私たちは、息子がなぜ死を選ばなければならなかったのかを知るためにできるだけのことを行いたいと思っていますという要望書等が出ています。お聞きをしたいのは、七つの項目について開示請求をされていますが、全てにつきまして真摯にお答えいただけるというふうに理解していいのでしょうかということでございます。



○議長(川口正志) 荒井知事。



◎知事(荒井正吾) 今、議員は、ご両親が情報公開を望まれておりますとおっしゃられた。それは確かでございますか。これは私ども確認しなければいけないことだと思っております。議員がおっしゃったからといって、直接確認したい事項でございます。ご両親が息子さんの勤務状況、パワハラの有無を全部情報公開してくれと。今の時点で私どもは、望まれているという情報には接しておりませんので、今、議員がおっしゃったご両親が情報公開を望まれているという情報はまだ未確認でございます。確認ができたら、その意思に沿うようにしたいと思います。それを飛ばして情報公開するのかと言われても、ご遺族の意思次第だというふうに申し上げるしかございません。



○議長(川口正志) 二十番阪口保議員。



◆二十番(阪口保) 私、申し上げたのは、七つの点につきましてご遺族が情報公開を求めているので、ご両親に情報公開をきっちりしていただきたいということを申し上げているわけで、そこの若干の食い違い等が、質問が悪いのか、どちらが悪いのか、それはただしても仕方ありませんので。

 株式会社電通におきましては、超過勤務で自殺等があり、社長が引責辞任をしたと。調査等していかないとわかりませんので、原因がどこにあったのか。具体的には、県は調査をするということです。そこで、調査委員会等というふうな組織を立ち上げられて検討されているのか、その点につきましてお聞きします。



○議長(川口正志) 荒井知事。



◎知事(荒井正吾) 情報公開という言葉を使われると、両方ありますので、厳密にしたいと思います。ご両親が求めておられるのは、情報の通知ということがまずあると思います。それを調査委員会とかみんなの前でやってくれとおっしゃられたら、またそのことを検討したいと思いますが、これはご両親の意思に従うべきことだということを再度確認しておきたいと思います。情報公開とおっしゃいますけれども、ご両親が求められているのは、情報公開なのか、外でみんなの前で調べてくれとおっしゃっているのか、私どもにまず教えてくれと言っておられるのか。まだ今の段階では私どもに教えてくれ、それに対しましては、誠実に真摯に調査をしてご両親にお伝えしますよと言って、その旨了解いただいたということを皆さんの前でご報告いたしたいと思います。情報公開とは言葉が違うように思いますので、その点をご注意ください。



○議長(川口正志) 二十番阪口保議員。



◆二十番(阪口保) 私が求めているのは、知事が答弁されたこととほとんど近いわけでして、まず、ご遺族にきっちりした情報提供等を七点にわたってすることであるというふうに私も理解いたしております。その後、どういうふうになっていくのか。新たな展開になるのかどうなのかという問題であると思います。

 県は、今までにも、国から来た上司が、医療政策部におきまして、課員に物を投げて、大けがをしたという事件があるわけです。それも隠蔽しているわけです。今回、砂防・災害対策課の職員が三十五歳の若さで亡くなったと。しかも、ご両親にお聞きしますと、奈良マラソン等参加し、そして、家の周りでもランニング等をして体を鍛えていたと。週一回ジムに行っていたと。この若さでなぜこのような悲劇が起こったのかということを、私も、やはり調査をしていただいてこういうことがないようにというふうに考えておりますので、これは要望でございます。もし意見があったら。



○議長(川口正志) 私は理事者にお願いしておきますが、質問通告の内容については、事前に伝えないとならない基本的な事柄はきちんと伝えておかれたほうがよいと思いますから、あえて私のほうからお願いしておきます。



◆二十番(阪口保) 最後、まとめて全て発言して終わります。時間の関係もありますので。

 実退庁時間につきましては、私の調査では、県は、株式会社日立製作所とアマノ株式会社等を使っているわけで、知事が言うように、膨大なデータがあって精査できないというふうな理解をしていないわけです。する気がないのではないか。もしできないのであれば、県の予算等を使ってこのシステムの改良等をしていけばいいわけで、そこの認識が大きく違うということでございます。

 それから、生駒市西松ヶ丘のことにつきましては、知事のほうからかなり明確な答弁をいただきました。九月に工事の補正予算を組むということで、私も、知事が行政代執行に向けてやっていただけると理解をいたしております。その理解で間違いないか、少しお聞きをします。

 それから、里親の支援機関の指定についてでございますが、奈良県里親会から再三要望も出されていますので、ぜひよろしく進めていただきたいということ、これは要望でございます。

 最後に、辻町インターチェンジのことについてなのですけれども、これはいつも質問等をしていますので、県もやっていただけると思っております。市と連携して早急にインターチェンジの整備を図っていただきたいということで、私の質問は終わります。



○議長(川口正志) 答弁要らないですね。

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○議長(川口正志) 三十一番和田恵治議員。



◆三十一番(和田恵治) 本日はこれをもって散会されんことの動議を提出します。



○議長(川口正志) お諮りします。

 三十一番和田恵治議員のただいまの動議のとおり決することに、ご異議ありませんか。

     (「異議なし」の声起こる)

 それでは、さように決し、明、六月二十三日の日程は、当局に対する代表質問とすることとし、本日はこれをもって散会します。



△午後五時十六分散会