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平成28年  6月 定例会(第324回) 06月16日−05号




平成28年  6月 定例会(第324回) − 06月16日−05号







平成28年  6月 定例会(第324回)



 平成二十八年

        第三百二十四回定例奈良県議会会議録 第五号

 六月

   平成二十八年六月十六日(木曜日)午後一時開議

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          出席議員(四十四名)

        一番 亀田忠彦          二番 池田慎久

        三番 猪奥美里          四番 山中益敏

        五番 川口延良          六番 松本宗弘

        七番 中川 崇          八番 佐藤光紀

        九番 川田 裕         一〇番 井岡正徳

       一一番 田中惟允         一二番 藤野良次

       一三番 森山賀文         一四番 大国正博

       一五番 岡 史朗         一六番 西川 均

       一七番 小林照代         一八番 清水 勉

       一九番 松尾勇臣         二〇番 阪口 保

       二一番 上田 悟         二二番 中野雅史

       二三番 安井宏一         二四番 田尻 匠

       二五番 奥山博康         二六番 荻田義雄

       二七番 岩田国夫         二八番 乾 浩之

       二九番 太田 敦         三〇番 宮本次郎

       三一番 和田恵治         三二番 山本進章

       三三番 国中憲治         三四番 米田忠則

       三五番 出口武男         三六番 新谷紘一

       三七番 粒谷友示         三八番 秋本登志嗣

       三九番 小泉米造         四〇番 中村 昭

       四一番 山村幸穂         四二番 今井光子

       四三番 梶川虔二         四四番 川口正志

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          議事日程

一、当局に対する一般質問

一、追加議案の上程

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○副議長(山本進章) これより本日の会議を開きます。

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○副議長(山本進章) ただいまより、当局に対する一般質問を行います。

 順位に従い、三十番宮本次郎議員に発言を許します。−−三十番宮本次郎議員。(拍手)



◆三十番(宮本次郎) (登壇)生駒郡選挙区選出、日本共産党の宮本次郎でございます。テレビ中継をごらんの皆様にもご挨拶を申し上げます。

 今議会は質問者、理事者がこのベストを着用しておりますが、これは奈良県産エコスタイル事業の一環として、奈良県繊維工業協同組合連合会が製作し、来シーズンの着用へ向けてモニタリングをしているというものでございます。吉野葛を含んだ和紙を糸状にしたもので編んだ素材ということで、さらに川西町で生産されている貝ボタンを使用したというものですが、色合いやデザイン等、少し暑く感じるなという感想を持っております、肌ざわりはいいと思いますが。寒い時期に着用するのであれば問題ないというふうに思うわけですが、夏の時期にエコスタイルで着用するのであれば、繰り返し洗濯が可能なシャツなど夏らしい涼しいものを着用するのが望ましいかなという意見を申し上げまして質問に入らせていただきます。よろしくご検討ください。

 まず一点目は、憲法をめぐる問題であります。

 今年の五月三日、憲法記念日は各地で、憲法を守れ、戦争法は廃止せよ、野党は共闘と、こういうスローガンの集会が数々持たれました。私の地元平群町で、毎年五月三日に行われているピースウオークは、チラシを見て初めて参加したという若い人の姿もあり、熱気あふれるものとなりました。

 安倍内閣は一昨年七月、閣議決定で集団的自衛権行使を容認し、続いて昨年の九月、多数の国民が反対の声を上げる中、いわゆる安全保障関連法を強行いたしました。

 集団的自衛権とは個別的自衛権と違いまして、自国が攻撃をされなくても同盟国などが攻撃をされた際に武力行使を伴って行動するということであり、歴代政府は現行憲法のもとでは集団的自衛権は認められないとしてきました。今回の法制化は、この歴代政府の見解を一内閣の閣議決定で覆して整備をしたものであり、多くの憲法学者が、憲法違反である、立憲主義に反するとの考えを示しています。

 立憲主義とは、国家権力を制限することによって権力の乱用を防ぎ、国民の権利を保障することです。我が国の場合は主権者である私たち国民が、行政府の代表である国務大臣や公務員、あるいは立法府の代表である国会議員などに憲法尊重義務を果たすことによりまして基本的人権を守るとされています。間もなく行われます参議院議員選挙は、この法律の廃止と閣議決定の撤回、そして立憲主義の回復を掲げる野党統一候補と、そして現在の政権与党との対決構図になっており、おのずと県民の関心が高まっているところであります。

 知事におかれましては、これまで憲法に対する認識を問われた際に、第九十九条に基づく憲法擁護義務については明確に考えを示してこられましたが、今回、焦点となっている平和安全法制と立憲主義をめぐる問題について、考えをお伺いしたいと思います。

 次に、ホテルを核とした交流拠点整備についてです。

 このほど、知事の肝いりで進めてこられました国際ブランドの高級ホテル誘致事業が大きく進みました。二〇一四年にこのホテルを建設する事業者が森トラスト株式会社グループに決定、続いて今年の三月、このホテルを運営するホテルブランドがJWマリオットホテルに決定をしました。そしてこの事業の土台となるまちづくり開発については、民間事業者が建設したものを一旦、県が買い取って、その後同じ民間業者に管理委託をするというBTO方式、ビルド・トランスファー・オペレートということだそうですが、このBTO方式で行うとされまして、このほど株式会社大林組を代表企業とするグループが落札をして、今議会に二百十九億七千万円の契約案件が出ているところです。

 奈良を訪れる観光客に宿泊してもらうことは大切なことと考えますが、二百二十億円もの巨額を投じてまちづくりを行って、それをステップに国際ブランドの高級ホテルを誘致するという手法は大企業に対する土盛り、お手盛りとの批判を免れないと思います。

 また今回のプロジェクトでは、十年間で九百八十億円、二十年間で一千七百八十億円という経済効果があるとされていますが、その根拠は曖昧であり税金を投入して富裕層を呼び込もうという手法に県民合意はないと考えます。

 さらにマリオットホテルは、世界各地で高層ホテルを展開しております。奈良に進出するに当たって高さ規制を取り払えという要求が出てこないか、そうなれば奈良の観光地としての魅力が損なわれるのではないかと心配する声もお聞きをします。これらの声にどう答えるのか、知事の所見をお伺いいたします。

 今回、このまちづくり事業については競争入札という形式をとりましたが、株式会社大林組を中心とする事業体の一者しか入札がありませんでした。県は、この一者が提案した事業内容について県が設置した事業審査会にて県が決めた評価項目に基づいて審査を行って、株式会社大林組を中心とする事業体が最優秀提案者と評価をされて落札に至ったものであります。

 評価項目は、社会的貢献あるいは地域経済への配慮など、全体にかかわる事項のほかに、コンベンション施設や駐車場、バスターミナルなどといった設計や建設にかかわる項目、あるいは建物の修繕や維持など、管理業務に関する項目、あるいは利便向上事業など、事業体が独自に提案する項目など、多岐にわたりますが、七百点満点中、この株式会社大林組を中心とする事業体は三百六十点という成績だったということでありました。

 このような大規模プロジェクトの入札の応札がわずか一者であったこと、また評価得点も七百点満点中三百六十点ということですが、一者ですので最優秀ということになるわけですが、同時に最下位ともいえる結果であります。こういうことにつきまして、競争原理及び適正な評価という観点から今回の入札の正当性が疑問視をされると考えるわけですが、この点、知事の所見をお伺いいたします。

 次に、信貴山城や椿井城など、中世の城郭跡の今後の活用についてお伺いします。

 今、中世、近世の城郭跡を保存する活動が注目を集めておりますが、奈良県内にも魅力的な城郭跡が存在をいたします。日本三大山城の一つで、標高は日本一、天空の城と呼ばれております高取城、これは同じ天空の城と呼ばれている竹田城とは一味違った風情ある観光地を目指そうということで、現在、地元の観光協会を中心に整備活動が進められています。また南北朝時代に構えられて、加藤家や福島家などが大和支配の足場としました宇陀松山城、ここも高取城と同じ国指定の文化財でありますが、現在、国庫補助事業として整備がなされています。

 私が住んでおります平群町にも、信貴山城、椿井城と二つの大きな城跡がございます。信貴山城は、ご存じのとおり、名器平蜘蛛とともに爆死したという逸話が残る戦国武将松永久秀の居城として知られ、織田軍が侵攻した後消失したままという幻の城とされています。現在、NPO法人信貴山観光協会が中心となって信貴山城址保存研究会が結成をされまして、信貴山をめぐる講演会、あるいはボランティアによる倒木、伐採、整地などの保全活動が始まっており、私も何度かこれに参加をいたしました。

 一方、椿井城というお城は、いつ築城されたのか、誰によって発展させられたのかは、確実な資料が残ってはいないものの、戦国末期の武将島左近が活躍をしたと、活動の拠点にしたとされています。古くから地元住民が共同で土地を守ってきたことから、土塁、堀切などの、当時の遺構が非常によく残る貴重な埋蔵文化財でありまして、二〇一〇年に地元住民の整備活動が本格化をしております。

 奈良県の文化財といいますと、どうしても古代のものが中心になりがちですが、近年こういったお城跡、城郭への社会的関心が高まり、貴重な遺跡が残る中世から近世に光を当てた地元住民の保存運動が広がっております。そんな中、今年度から三カ年にわたって、中世の城郭を含みます県内三百カ所の存在する遺構につきまして調査及びデータ整理を行う取り組みを進めていくと伺っております。このような取り組みが進むことで、地元住民の活動にも弾みがつくとともに、今後これらの遺跡の活用についても積極的に取り組んでいくべきと考えています。

 そこで今後、中世の城郭跡などの遺跡についての調査が進んでいく中で、これらの遺跡をどのように観光誘客などへの活用に結びつけるのか、知事の所見をお伺いいたします。

 次に、各地で広がっております子ども食堂の取り組みについてです。

 子どもが家に帰っても誰も家におらずに、一人で食事をとり一人で過ごす。今、格差と貧困の広がりの中で、ひとり親家庭を中心に子どもの貧困が社会問題になっております。そんな中、子どもに無料で食事を提供し居場所をつくろうという、子ども食堂と呼ばれる活動が広がっておりまして、先月、奈良県内で活動する子ども食堂の交流会が行われました。現在聞いているだけでも、斑鳩町、生駒市、天理市、橿原市、三宅町、上牧町と、六カ所で取り組まれている状況です。

 実際に取り組んでおられる方にご苦労をお聞きしました。そうしますと、土曜日や日曜日を中心に取り組んでいたけれども、本当に支援が必要な子どもに行き届かないと。子どもがひとりぼっちになりがちな平日の夜間に開催をしたいと思うのだけれども、会場の確保や行き帰りの交通手段の確保など、課題も大きいと。地域の情報を持っておられる民生委員さんともっと連携をとりたい。こういった声をお聞きいたします。また斑鳩町で実施をされているこども食堂いかるがの場合ですと、生活協同組合ならコープが食材を無料提供するなどの支援がなされていますが、この子ども食堂の取り組みが広がり続けた場合に、継続して支援を受けられるかという不安もございます。この取り組みは子どもの貧困対策としての食事の保障という側面だけではなくて、地域における子どもの居場所づくりでありますとか大人も含めた地域における交流を目的としており、全ての子どもの成長を地域社会全体で支えるという意味で、非常に有意義な活動と考えます。

 そこで、子ども食堂の取り組みをさらに広げるために他府県での取り組み事例やこの取り組みに有益な情報の収集、提供、あるいは周知など、県としてもふさわしい支援が求められると考えますが、こども・女性局長の所見をお伺いいたします。

 最後に、県道椿井王寺線の拡幅事業と生活道路における交通安全対策についてお伺いいたします。

 六月一日の午前七時半過ぎ、今から二週間ほど前になりますが、三郷町東信貴ケ丘の住宅街の中の交差点で、乗用車二台が出会い頭に衝突し、一台が横転し天井部分が歩道柵に激突するという事故がありました。ここは三郷北小学校の児童八十四名が通学で通行するところでありましたので、もう十分後にこの事故が起こっていたならば、通学中の児童が巻き込まれる大惨事になるところでありました。また三郷町が通学の安全対策といたしまして、街路樹を撤去して歩道柵を設置していた箇所でありますので、もしこの対策がなければ歩行者が巻き込まれていたかもしれません。事故を起こした自動車の運転手は通勤途中の状態で、渋滞していた県道椿井王寺線の通行を避けようと一本西側にありますこの住宅街の道路を北へ向かって走っていました。一旦停止の規制を見落として交差点に進入して、西方面に走っていた自動車と衝突をしたという事故でありました。

 私も一報を受けて駆けつけて事故処理に立ち会いましたが、事故を目撃された方は、自動車があんなに簡単に飛ばされるのかと驚いたと、もし通学中の子どもたちが巻き込まれていたらと思うと恐怖心で震えがとまらなかったと話しておられました。

 この問題の根底には、県道椿井王寺線の渋滞が特に朝夕方の通勤時間帯にひどくて、抜け道として住宅街への進入を招いているという問題があります。懸案であります県道椿井王寺線の拡幅事業を早急に進めることが必要と考えますが、同事業の進捗見通しについて、県土マネジメント部長にお伺いいたします。

 そしてこの住宅街は、かねてから県道椿井王寺線の渋滞を避けて通り抜ける車が頻繁に進入をしており、問題になっております。同様の問題は県内の各住宅街にも多く存在しており、住宅街を通り抜ける自動車に対する歩行者の安全対策が求められています。

 そこで、いわゆる生活道路における交通安全対策について、警察本部長にお伺いいたします。

 以上で壇上からの質問を終わります。ご清聴ありがとうございました。(拍手)



○副議長(山本進章) 荒井知事。



◎知事(荒井正吾) (登壇)三十番宮本議員のご質問にお答え申し上げます。

 これの着心地についておっしゃいました。大変着心地がいいということもテレビの皆様に申し上げておきたいと思います。人にもよると思いますけれども肌ざわりもいいし、涼しいし、大変着心地がいいというふうに、答弁ではございませんけれども申し上げておきたいと思います。

 ご質問の第一は、憲法をめぐる問題について、私の考え方ということでございます。

 一つ目は、安全保障法制についてでございますが、これまでの議会での答弁の繰り返しになりますが、外交ととともに国防に関する極めて重要な国の専権事項でございます。個人の考えはいろいろあるにしても、知事の立場で意見を申し上げることは適当でないと考えております。

 また立憲主義につきましては、民主主義の基本となる考え方だと思っております。最高法規でございます憲法によって国家権力の乱用を制限し、法の支配のもとで個人の権利を尊重していくという考え方だと理解をしております。日本国憲法の主権在民の思想は、まさに権力分立と基本的人権の保障が明確に規定された立憲主義の憲法であると考えおります。

 また、憲法第九十九条に規定いたします憲法尊重擁護義務を負う公務員に私も含まれますので、憲法を尊重し、擁護することを前提として県政を推進していきたいと考えております。

 二つ目でございますが、ホテルを核とした交流拠点整備についてのご質問が何点かございました。

 まず交流拠点の整備は、経済効果の根拠は曖昧で富裕層を呼び込む手法ではないかという趣旨のご質問であったかと思います。まずご認識いただきたいなと思いますのは、奈良にはこれまで国際ブランド級のホテルがないため、観光地域の競争でおくれをとってまいりました。他の観光地では国際ブランド級ホテルが進出するというのは喜ばしいことで、批判的なことはないのが通常だと聞いております。今回の奈良の誘致には、うらやましがられているのが実情でございます。JWマリオットというレベルのホテルが奈良に進出する、日本で初めての進出を奈良でしていただくということは、奈良が観光地または観光施設の投資先として魅力があるということ、また将来性や発展性があるというふうに認められた結果でもあると思いますので、大変ありがたいことだと思っております。このようなご判断を投資家にしていただくために、私みずからセールスを繰り返してまいりました。誘致活動の中で申し上げてきたことは、この当該候補地は奈良公園と平城宮跡の中間に位置し、世界遺産の中間に位置し、これ以上ない立地条件でありますよと。また、交通の便にすぐれた周遊型観光拠点として形成するつもりでありますよと。また県が率先して観光のオフシーズン対策に積極的に取り組んできて、インバウンドも含めた観光客はだんだん定着をしてきたことをセールスの中で申し上げてまいりました。そのような最初のセールスを開始したときは、大変、奈良は観光施設、ホテルの立地として考えてもいなかったよという方が結構おられたのですが、だんだん耳を傾けていただけるようになった実感がございます。

 次に、宮本議員がおっしゃいましたこのプロジェクトは富裕層のために税金をつぎ込むのではないかということでございますが、ホテル自身は民間の投資家がされるわけでございますけれども、民間の投資でできます富裕層も来られるようなホテルというのは富裕層のためというよりも、富裕層を呼び込み地域でお金を使ってもらい、県内の消費を拡大し、新たな観光産業や雇用の創出につなげるという目的がございまして、このようなタイプのホテルは、全国に競争的に誘致をされている実情にございます。本県におきましてはこのような視点が不足しておりまして、他の地域との誘致競争に負けていた奈良県でございます。そのような富裕層が来られると、奈良に来られた富裕層が奈良にはすばらしい観光資源があるよと、泊まるところも、私が泊まれるような場所もあるよ、大阪や京都に泊まらないで、奈良に泊まって大阪や京都に行けばいいよといったことが現実にささやかれる時代が間近に来ているように思っております。

 県が率先して魅力ある国際ブランドホテルなどを呼び込みますと、ハイレベルで大規模なコンベンションの開催ができます。奈良は日本で最初の首都でございましたが、国際会議、G7のような会議でも奈良でどうしてできないのかと聞かれることがございますが、残念ながら泊まっていただくホテルがないんですよといったふうにお答えせざるを得ない実情でございました。また、そのほかの年間を通じた様々なイベントを行うことができる交流拠点として整備をしたいと思いますので、滞在をされても飽きないで、奈良の文化とともに、奈良の滞在を楽しんでいただけるような交流拠点になり得る施設でございます。そういう意味で、奈良の地位や格を向上させる、ブランド力を向上させる大きな目玉になることを期待しております。将来にとって非常に重要なものだと思っております。

 議員はPFI方式でやることについて触れられましたが、PFI方式は、公共主体が全てを出すのではなく、民間の資金をできるだけ使ってもらって運営も委託するという方式でございます。空港もそのようになってきておりますが。そのようにしますと、大変、活力のある経営ができるという手法でございます。本県では、新しい県営プールがこのような方式でいたしまして、大変、投資が少なく、どんどんお客様がふえているといった実情にあることも報告申し上げたいと思います。

 経済波及効果の根拠についてのご意見、ご質問がございました。

 今まで計算いたしました経済波及効果は、本県の産業連関表を用いて計算をしたものでございます。新しい産業が発生いたしますと、需要がどのように波及していくかという手法でございますが、それに基づく経済波及効果は、議員もちょっとおっしゃいましたが、建設投資の面で約百八十億円、消費サービスの増加で年間約八十億円を見込んでおります。十年間にいたしますと、約九百八十億円、一千億円近い経済波及効果、二十年間になりますと、約一千七百八十億円、二千億円弱の経済波及効果になります。ホテルは十年や二十年で終わるわけでもございませんので、三十年、四十年続くものでございます。また大事な雇用誘発数でございますが、一時的な建設投資で約一千三百人の雇用、雇用力の大きい宿泊観光客産業によりまして、継続的に約八百六十人、年間の雇用があると算出しております。また、このJWマリオットホテルの進出ということで脚光を浴びました。JWマリオットホテルが奈良に進出するなら、奈良はそんな対象になるところだったのかといって、同レベルのホテルの引き合いが現実に来ております。これは経済誘発効果にあらわれないとても大きなものでございますが、奈良のブランド力がそのような形で発揮され、向上しつつあるように感じておるものでございます。

 次のご質問は、今回誘致した高級ホテルは高層化を目指しているのではないかというご心配でございます。

 最高級の国際ブランドホテルでございますJWマリオットホテルは世界中で高い評価を受けておりますが、その建物の高さは全て高層というわけではございません。世界各地のJWマリオットホテルを見てみましても、ロンドンやフランスのカンヌ、ルーマニアのブカレストなどのホテルは六階から八階建てでございます。また海辺のリゾート地域のJWマリオットホテルは、多くは二階から三階建てでございます。立地する地域に応じて整備をされている、また運営されているわけでございます。今般の奈良への誘致に当たりまして、観光都市として、貴重な資源、とりわけ歴史文化資源を有する本県にありましては、景観や眺望との調和を図るため、事業用地内における高さ制限、最高三十一メートルとなっておりますが、その範囲内で建てていただくというのが公募のときからの条件でございます。具体的な設計はこれから決定されますが、約四千平方メートルの敷地に客室数が百五十室にすぎないという規模は、この条件のもとで計画されているものと思います。なお、ホテル事業者から高さ規制を見直してほしいといった要望はございません。今後もないものと思っております。

 次に、このPFI方式、この入札の方式について競争性があったのか、一者でございましたので、正当性に疑問があるではないかというご質問でございます。

 競争性は確保されており、正当性に疑問はないものと思っております。今回のPFI方式による事業者選定は、本県におきまして公共事業で多くの採用実績のございます総合評価一般競争入札方式によって公募いたしまして、その中で事業者がしっかりと検討された提案があったわけでございます。また選定もしっかりと行われたわけでございます。結果的に一者のみの応札でございましたが、事業者自身も応募が一者のみであるということは最後まで知らされませんでした。そういう意味で、公募ということと競争性があるということを前提に公募をしたということを申し上げておきたいと思います。もし公募が一者だったらだめだというなら、一者だったら公募をキャンセルするといったところまで行くわけでございますが、そのようにされる例はございません。一者でも成績がちゃんと確保できれば、公募があって競争性があったと判断されるのが通常でございます。一者のみであったというのは、推察するしかないわけでございますが近年の資材価格の高騰や人材不足によりまして、また地方都市でつくるということで、応募するのにマイナス材料が多少あったのではないかというふうに思っております。

 提案内容の評価、審査でございますが、外部の学識経験者、経済界の代表者などを構成メンバーとする県の附属機関条例に基づいて設置いたしました審査委員会での評価を得ております。この審査委員会での審査の概要をごく簡単に申し上げさせていただきたいと思いますが、まず事業者の提案内容が県の求める要求水準を満たしているかを評価していただきます基礎審査と呼ばれるものでございます。その上で、提案内容と価格を評価する総合審査が行われます。この総合審査におきましては、県の基礎審査における要求水準をさらに上回る具体的な提案に関して得点を与える加点方式でございまして、想定される加算点は〇点の場合もあるし、最高は、満点は七百点と設定をいたしました。その以前に、基礎審査として基本的な条件が当然満たされている必要があります。加算点が〇点でも優秀であれば応札ということでございますが、今回のプロポーザルの内容は、七百点中三百六十点の加算点となりました。これは、通常の評価からいきますととても加算点が高い優秀な提案であったというふうに聞いております。特に加算点のもとになった事項でございますが、一つは屋外多目的広場に県産材の特性を生かした大屋根を設置して、天平文化らしさを広く来場者にPRされようとしているところ。また建設業務から運営、維持管理業務の期間を通じて業務スタッフを県内雇用とする具体的な提案が含まれていること。またホテルやNHKも含めた施設間の連携、また施設の配置につきまして施設全体の相乗効果を発揮させる魅力的な施設という提案があったこと。また専門コンサルタントによりリスク分析が行われるなど、想定される営業リスクに対応する内容が保障された保険を付保する提案であったことなどが高い評価を受けた点であると聞いております。本県では、この審査委員会の答申を受けて落札事業者を決定したところでございます。なおこの評価項目には、事業全体の項目、設計、建設、工事監理、維持管理業務、運営業務、事業計画、民間提案施設の各評価項目でございますが、評価された内容に関する講評、デザイン面でさらに検討されたい点などを取りまとめました審査委員会での評価結果につきましては、県のホームページにおいて公表しているところでございます。

 事業者の選定は、このような仕組みの中で公平、公正に行われたと思っております。一者ではございますが、競争性と評価の点について正当性が、また妥当性が疑問視されるという点は全くないように思っておるところでございます。

 次は、大和に存在いたしました中世の城郭跡の今後の活用についてというご質問でございます。

 本県には、議員お述べの信貴山城や椿井城をはじめ国史跡の高取城跡や宇陀松山城跡など、数多くの中世の城郭遺構が県内全域に残されておりますのは議員ご指摘のとおりでございます。また石田三成の腹心の家臣であり、三成に過ぎたるものが二つある、島の左近と佐和山の城と称されました。戦国時代、関ヶ原の戦いで名をはせました島左近や近世城郭のさきがけと言われる多聞山城を築城した松永久秀など、皆様ご存じの戦国武将ゆかりの地が大和に、奈良に存在しております。このような中世のさまざまな城郭遺構や歴史上の人物についても、本県の誇るべき歴史文化資源として認識をすべきだと思っております。市町村におかれます史跡地等の公有化、発掘調査、環境整備等のための補助金の交付や保存活用計画の策定に向けた地元の教育委員会との協議、学術的、技術的な助言などを行うために、地域の主体的な取り組みへのさまざまな支援を本県としては展開し始めております。

 議員のご指摘がありましたが、今年度から三カ年の予定で県内の中世城郭の調査を実施しているところでございます。この中で中世城郭の保存整備や活用方法について、具体的に検討していきたいと思います。調査結果を今年度から構築を進めようとしております歴史文化資源データベースにおいて活用し、中世の城郭遺構にまつわる歴史上の人物などとあわせてホームページなどにより情報発信することも積極的に検討してまいりたいと思います。また調査結果を踏まえまして、大和の城郭をテーマとした地域横断的なプロジェクトを県主体で立ち上げることも十分な検討に値すると考えております。現在も、歴史文化資源の活用の観点から各種の補助制度を通じて、歴史素材の魅力を生かした取り組みへの支援をさせていただいておりますが、歴史素材の発掘という観点でございますが、今年度予算におきましては、市町村指定や未指定の文化財や遺構でありましても案内板や休息施設等の整備、パンフレット作成に対して支援申し上げる文化資源活用補助金を創設し、議会で認めていただいたところでございます。今後、中世城郭などもその対象範囲としていくこともあわせて検討していきたいと思います。地域住民の方々が主体となって磨きをかけられます歴史文化資源ほど、観光振興や誘客の促進につながる効果を期待しやすいと考えております。中世の城郭も重要な大和の文化資源の一つでございますので、しっかり目配りしながら取り組みを進めていきたいと思っております。

 私へのご質問は以上でございました。



○副議長(山本進章) 福西こども・女性局長。



◎こども・女性局長(福西清美) (登壇)三十番宮本議員のご質問にお答えいたします。

 私に対しましては、子ども食堂の取り組みをさらに広げるために、県としてふさわしい支援が求められると考えるがどうかというお尋ねでございます。

 ここ数年、全国各地で広がり県内でも活動が始まっている子ども食堂は、子どもの貧困対策の観点から、また子どもが自発的に行きたいと思える地域の温かい居場所づくりの取り組みであり、そのような子どもを支える活動が地域主体で行われていることから、大変意義深いと考えております。

 県でも、子どもの学力向上や安心安全な場の確保を図るため、平成二十四年度からボランティアなどによる学習支援や悩み相談など、心のケアを行う学習教室を開設しており、平成二十八年度は県内十カ所での実施を予定しております。また地域との協働による体験活動の実施により、学びの場の提供を行う市町村への支援などにも取り組んできたところでございます。

 本年三月には、経済的な困難などを抱える子どもや家庭に寄り添い、子どもの健やかな育ちを支援する施策を推進するため、経済的困難及び社会生活上の困難を抱える子どもを支援する奈良県計画を策定いたしました。計画の検討に先立ち実施いたしました調査では、ひとり親家庭の小学生の六二%が放課後を自宅で過ごし、その多くが子どもだけで過ごしていることから、地域の居場所づくりが必要であるとの課題が明らかになりました。

 このことから今年度は、ひとり親家庭の子どもが学習の場としてだけでなく、気軽に集える居場所を地域につくるために、子どもに直接かかわる地域や小学校、中学校などへのニーズ調査を実施することといたしております。

 地域から始まりました子ども食堂は、貧困対策としてだけでなく、子どもが安心して過ごせる居場所であるため、県として今後の地域の活動を見守るとともに連携して行える支援につきまして、今年度に実施いたします調査結果も踏まえ、検討してまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○副議長(山本進章) 加藤県土マネジメント部長。



◎県土マネジメント部長(加藤恒太郎) (登壇)三十番宮本議員のご質問にお答えいたします。

 私には、県道椿井王寺線拡幅事業の進捗見通しにつきましてお尋ねがございました。

 県道椿井王寺線は、平群町椿井から王寺町の元町一丁目に至ります延長約三キロメートルの路線でございます。当該路線の交通量は一日当たり一万二千台と非常に多いわけですけれども、国道一六八号との交差点であります椿井交差点から県道信貴山線と交差する勢野交差点までの間、約一キロメートルございますけれども、この間は未改良ということでございまして、幅員は約五メートルということでございます。車道部、歩道部とも十分な幅員が確保できていないという状況にあります。議員ご指摘のように、朝夕の通学、通勤の時間帯、こういった時間帯には、歩行者、自転車、自動車、こういったものが集中しふくそういたします。こうしたため、狭い道をみんなが通ろうとするわけで交通が著しく停滞するという状況になってございます。また停滞している車を追い越そうとする二輪車、こういったものと車との接触事故、こういったものを含めまして、五年間で十七件という交通事故が発生しております。このため、安全で円滑な交通の確保といったものが、ご指摘のとおり喫緊の課題というふうになってございます。

 こうした状況にございますので、平成十八年度からこの約一キロメートルの未改良区間を広げて、両側歩道つきの二車線の道路に整備をしようという事業に取り組んでいるところでございます。

 現在の幅員が五メートル、それを九メートル広げて、約十四メートルにしていこうと、こういう整備をするわけですけれども、この道路の沿道、両側が昭和四十年代に民間が開発した住宅地となってございまして、個人の住宅が連続をしているという状況になってございます。

 したがいまして、用地買収、必要な件数が約八十件ということでございます。少なくない数でございます。昨年度までにこのうちの半分、約四十件の用地買収を終えたところでございまして、現在も約二十件の地権者と、鋭意、用地交渉を進めているところでございます。今、実際にお住まいになられている方に土地をご提供いただくということでございますので、移転していただく先の確保ですとか、あるいは補償の金額等々につきまして、難航するケースも少なくないという状況でございます。そういったことで時間を要しているわけでございますけれども、これからも丁寧に地権者の方々に説明をさせていただいて、用地の取得といったものを進めてまいりたいというふうに考えてございますので、ぜひご協力ご支援賜りますようお願いしたいというふうに思います。

 以上でございます。



○副議長(山本進章) 羽室警察本部長。



◎警察本部長(羽室英太郎) (登壇)三十番宮本議員のご質問にお答えいたします。

 私には、生活道路における交通安全対策についてのお尋ねがありました。お答えいたします。

 県警察では、いわゆる生活道路における歩行者や自転車利用者の安全な通行を確保するため、例えば道路管理者や関係自治体等と連携して最高速度時速三十キロメートルの区域規制を実施するとともに、路側帯の拡幅、設置や路面のカラー舗装等の安全対策を必要に応じて組み合わせるゾーン三〇を整備して、区域内における速度抑制や抜け道として通行する行為の抑制等を図っているところであります。

 県警察といたしましては、生活道路における交通安全対策として、今後もゾーン三〇の整備をはじめ、交通監視や交通指導、取り締まりのほか、交通流や交通事故発生状況に応じた規制の検討、さらには道路管理者や関係自治体、交通関係団体等と連携いたしまして、広報・啓発活動をはじめ、各種の安全対策を的確に推進してまいりたいと考えております。

 以上です。



○副議長(山本進章) 三十番宮本次郎議員。



◆三十番(宮本次郎) それぞれご答弁ありがとうございました。

 何点か再質問をしたいと思うのですが、まず、一点目の憲法をめぐる問題でございます。

 知事は、立憲主義は民主主義の基本だというふうに答えていただきました。一方で、平和安全法制については、外交、国防、国の専権事項ということで差し控えるということだったのですが、今回問われているのは、この立憲主義を犯すものだということで、今、大きな野党共闘が進んでいるということですので、この平和安全法制につきまして、この立憲主義が危うい状態になっているという認識をお持ちなのかどうかということを再度問うておきたいなというふうに思いますので、ぜひ再度ご答弁をお願いしたいと思います。

 次に、ホテルを核としたまちづくりの問題で一点お聞きをしたいのですが、二百二十億円の公費投入をまちづくりに対してするわけでありまして、それがあるからということで、おそらく投資先としてJWマリオットなり、あとは森トラスト株式会社というところが参入をしてこられたということだと思うのですが、二百二十億円もの巨額を投じる契約ですので、このまちづくりがその金額を上回る利益を生み出すのかという具体的な論証が私は必要だと思います。その点で、経済波及効果として年間八十億円掛ける十年、これに建設費の百八十億円で、十年で九百八十億円、二十年で一千七百八十億円ということなのですが、この十年で八十億円という、この根拠というのがなかなかはっきりと見えてきません。産業連関表という分厚い冊子、私も持っていますが、これに基づいてはじき出されたものだということは理解できるのですけれども、知事が今議会でもため池というふうに表現されて、人があふれ出すとこう言われたわけですが、その、一見バラ色に描かれる根拠というものが私、いまいちはっきりと見えてこないものですのでその点が一つと、もう一方で、私はこれ、リスクというものがないのかということもお尋ねをしたいと思うのですね。これ、もし仮にホテルの経営がうまくいかなったときに、マリオットが撤退するということになるのかどうか。この辺、契約は県は森トラスト株式会社とは契約をするということになるのですが、この森トラスト株式会社とJWマリオットとの契約については民民の契約ですから、のぞき見ることはできないということになっているわけです。そうなりますと、これ仮に失敗した場合、観光客がうまく来なかった場合に撤退をすると、せっかく二百二十億円の投資をしてまちづくりをしたけれども、ホテル事業者が変わってしまうということにならないのかというこのリスク面、ここも、おそらく今議会で契約される案件ですからこういう質問をするのも今議会が最後のチャンスかと思うのですが、そのリスク面をどう思っておられるのかということをお聞きしておきたいと思います。

 それから、三点目の中世の城郭跡保存、これはぜひ積極的に取り組んでいただきたいと思います。要望だけなのですが、今年度、新規事業ということで三百十九万円計上していただきました。これで三百カ所を調査記録と。三カ年ですので一カ所年間一万円というような目安かなというふうに思うのですが、この取り組みは非常に現地で懸命に保存活動に取り組んでおられる方々には歓迎をされておりますので、その活動のあり方はまさに多様でありまして、文化講演会など学ぶ活動でありましたり、あるいは里山保存の運動と一体に竹炭をつくると。左近炭という商品開発をしたりして取り組んでおりますが、多様でありますので、大いに地元の皆さんの主体的な取り組みを尊重していただいて新たな支援を考えていただきますよう、これは要望としておきたいと思います。

 次の子ども食堂について、こども・女性局長に再度お考えをお聞きしたいと思うのですが、これ、実際にやっておられる方々の声を聞きますと、こども・女性局長もおっしゃったように、必ずしも貧困問題、貧困対策だけではないと。例えば両親とも夜の帰りが遅いようなご家庭で、一人で食事をする個食というケースがふえています。あるいは兄弟二人だけで夜遅くまで親の帰りを待っていると。こういう場合に、子どもたちだけで気軽に参加できることが大切だと。小規模で構わないので、平日の夜に歩いて行ける地域の公民館ですとか、それとも個人宅などで開催できるようにしたいということであります。キーワードは小規模、そして分散化ということだと思うのですが、子ども食堂先進県と言われている滋賀県を見ますと、今春の時点で十六カ所に広がっておりまして、やってみようと思った人がすぐに立ち上げられるような立ち上がりの資金を助成する自治体がふえているということです。先日は大阪の池田市も初年度に年間三十万円助成して月四回の開催を求めているということですが、このように小規模化、分散化に向かっていくという流れがあるわけですが、そういう方向に向かっていくような、気軽に立ち上げられるような支援の必要があると、そういう検討をするべきだと思うわけですが、その点について再度、こども・女性局長のお考えをお聞きしておきたいと思います。

 最後の県道椿井王寺線の問題ですが、これも要望だけにしておきます。用地確保、用地買収、これは非常に残地補償の問題や移転先の問題で、要望、それぞれ私のところにも届いておりますので、ぜひこの用地買収は丁寧にやっていただきたいなというふうに思っておりますのと、また、警察本部長にもお伝えしておきたいのですが、これ、事故があった現場はまさにゾーン三〇の場所なのですね。これは八十名が通学で通るということですので、そういう場所でも事故が起こっているということも念頭に置いていただいて安全対策を進めていただきたいと思いますので、知事に憲法問題で一点、ホテルを核としたまちづくりで一点と、そして子ども食堂の問題でこども・女性局長に一点、再質問とさせていただきます。お願いします。



○副議長(山本進章) 荒井知事。



◎知事(荒井正吾) 平和安全法制は立憲主義を犯すものかどうかというご質問でございます。

 違憲の疑いがあるという一部の人の意見もございますが、私は、法律でございますので、憲法の中でしか法律は存在しないというふうに思います。国会の議員が多数決で決められたことでございますが、違憲かどうかは憲法裁判所はございませんけれども、裁判で違憲かどうかというテストをするしかないわけでございますが、犯すものというかどうかということにつきましては、犯さないものだというふうに思っております。

 二つ目の経済波及効果の計算は計算にすぎないのではないかというようなご意見かとも思いますが、実際、計算にはすぎませんが、私は計算を超える効果があるものと感じております。それは先ほど、JWマリオットが来ると、ほかのホテルも奈良というのはどこだったんだ、行きたいなというような直接的なブランド効果がすぐにあらわれてきております面と、もう一つ、このホテル自身は民間の投資でございますので、二百二十億円と言われるのは県の立地環境の投資でございますが、そこに投資をいたしますのは、ターミナルでございますとか駐車場とか、夜も開く、十二時近くまで開かれるレストランとか物販とか、またいろんなイベントができる大広場でございますが、全て奈良にないものでございます。奈良は夜は行くところがないから、さあ帰ろう、さあ帰ろうといって、電車に乗り、バスに乗り、去ってしまわれるわけでございます。このような滞在型の観光ということを標榜して、議員も滞在型観光そのものについてはいいよと言っていただいていると思いますけれども、どんな場所で滞在するのだという場所がどこもないというのが観光地奈良の実情でございますので、初めてこのような場所ができる、そのための投資というふうに思っております。奈良にないもの、これでやっとそろってくるのだと、その中に国際級でしかも世界最高級のホテルが立地するんだというふうな場所になってきつつあると思います。また、ホテルのリスクという面につきましては民間投資でございますので、民間投資のリスクは、当然、県が負うものではございません。JWマリオットが、このような世界最大のグループのトップブランドが来たときにそうやすやすと退却することは普通は考えられない、よっぽどいじめてもいじめても退却しないのではないかと思いますけれども、奈良はいじめた実績もありますのでね。

 もう一つ、このようなレベルのホテルが来るのは、奈良市内のホテル会社に比べようもないんですね。そんなトップが来るとともに反映するからと言っておられるのが大半、普通のホテル経営者のセンスはそんなものだと思います。ホテル経営者はできるだけトップが来てほしいと、自分たちと全然違うのだからと。トップが来ると周りの裾野が広がる、そのようにおっしゃっている。それが普通の観光地の観光産業の考え方でございます。大歓迎というふうな声も聞いております。誤解がもしなければ、こぞって大歓迎すべき投資だというふうに思っておりますので、そのリスクというのは民間のリスクというように思われる、それもないように思いますけれども、地域のリスクというのはないように私は思っております。



○副議長(山本進章) 福西こども・女性局長。



◎こども・女性局長(福西清美) お答えいたします。

 先ほど申し上げましたように、今、県内で子ども食堂が各地で起こっているということは大変意義深いものと考えておりまして、議員がお述べのように小規模化、要するに地域の中で子どもに目を配る、思いを寄せる人たちがふえてきているということは大変意義深いというふうに考えておりまして、それがますます地域に広がっていくということは、子も親も安心する社会になるというふうに考えております。計画の中でも、そういう身近に子どもさんの周りにいる方々を巻き込みながら貧困対策でありますとか地域への潤いというような部分を広めていくということで、必要性を感じているところでございます。その意味でニーズ調査をさせていただきまして、その結果を踏まえて連携した支援という形を検討してまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○副議長(山本進章) 三十番宮本次郎議員。



◆三十番(宮本次郎) 最後、意見だけ述べておきたいと思うのですが、知事は、憲法をめぐる問題で、平和安全法制が立憲主義を犯しているかどうかといいますと、犯さないというふうに述べられました。これは私たちと考えは違うわけでありますが。多くの憲法学者の見解で言いますとこれは違憲だという学者のほうが多いと言うことは明らかだと思いますし、また今度の参議院議員選挙では、いろいろな政策を脇に置いてでもこの違憲な法律は廃止をして、そして立憲主義を回復しようと、この一点で野党が結束をしているわけでありまして、私たち日本共産党は、この成功のために全力を上げるということを申し上げておきたいというふうに思います。

 次のホテルを核としたまちづくりの問題ですが、私は、ホテルの投資自体は森トラスト株式会社ということになるのですが、土台となるまちに二百二十億円を投じるのは県でありますので、いわば条件整備を県がしているということになるということですので、この二百二十億円を投資するときに、もしホテルがうまくいかなかったらとか、そういうリスクも当然考えるわけであります。

 そして、もう一つ私がずっと腑に落ちないのが、税金を使って整備をしていわば富裕層にお金を使ってもらうと、この発想にどうしても立てません。今、富裕層は税逃れをしていると、タックスヘイブンということが問題になっていて、いわばきちんと負担をしてもらうことが問われている時期だけに、遊んでもらうための施設をつくるということにはどうしても納得ができないと、この契約はうんと言うわけにはいかないということを申し上げて質問を終わりたいというふうに思います。ありがとうございました。



○副議長(山本進章) 次に、二十七番岩田国夫議員に発言を許します。−−二十七番岩田国夫議員。(拍手)



◆二十七番(岩田国夫) (登壇)議長の指名をいただきましたので、一般質問をさせていただきます。

 まず最初に、歴史文化資源の活用についてお伺いいたします。

 県では、冬季の観光客の誘致や地域の活性化に向けて、奈良マラソンやしあわせ回廊なら瑠璃絵などのさまざまな取り組みが実施されており、大いに評価しているところであります。さらに新たに、今年の一月から二月にかけての五日間、平城宮跡において、奈良伝承の地域資源である立山を由来とした無病息災の願いを継承する象徴的な祭りを奈良大立山まつりと命名し、実施されました。この取り組みは、奈良を象徴する代表的な祭りとして、今後、毎年継続して開催することで年の初めに繰り返し奈良を訪れる観光客をはじめとする多くの方々に一年の無病息災や家内安全を祈念していただくことができるととともに、この新しい祭りを核として奈良の歴史文化の魅力、ひいては奈良の本物の文化財のすばらしさをより多くの方に知っていただくよい機会になることと思います。

 奈良県は、八世紀までの五百年を超える長い期間、日本の政治、経済、文化の中心として栄えました。そのため、奈良では全国にも類のない多くの豊かな歴史文化資源が残っています。奈良県にある重要文化財の数は一千三百二十件で、東京都、京都府に次いで全国第三位であります。その中でも特に価値の高い国宝においては百九十九件で、全国の国宝のうち約二〇%を奈良県が占めています。また古墳や都城跡などの史跡は、全国一千七百六十件のうち百七十七件が奈良県にあり、全国で第一位です。

 奈良県の誇り得るこの本物の歴史文化資源をうまく活用し、例えばこれらの文化財を地域と一体となってPRするなど奈良の魅力を効果的に発信し、県民をはじめ全国の方々に奈良の歴史文化資源を広く知っていただき、国内外からの観光客の誘致促進と地域の活性化にもつなげることが大変重要であると考えています。

 このため、現在取り組んでおられる各種の文化振興施策の展開や天理市杣之内町に計画されている(仮称)奈良県国際芸術家村の開村に向けた取り組みを着実に進めていくことが、奈良の魅力や文化力を一層高め文化振興がさらに大きく花開いていくことになると思います。

 さらに来年度、第三十二回国民文化祭、第十七回全国障害者芸術・文化祭なら大会が開催され、多くの方が奈良県を訪れることが予測されます。また二〇二〇年には東京オリンピック・パラリンピックが開催され、世界の注目が我が国に集まります。これを契機に、二〇二〇年に完成千三百年を迎える日本書紀をテーマとした記紀・万葉プロジェクトの取り組みをはじめ、奈良でこそ体験できる歴史文化を国内外へ力強く発信していくべきではないでしょうか。

 そこで、知事にお伺いします。

 奈良の総合的文化施策については、奈良県文化振興有識者会議を開催して、県が進める文化芸術施策について各分野の有識者の意見を聞きながら、今年度をめどに奈良県文化振興大綱を策定することをはじめ、歴史文化資源を保存だけでなく、活用にも重点を置いて施策の展開を図っていくと聞き及んでいます。奈良の強みである歴史文化資源を活用し、その魅力の発信や地域の活性化に向けてどのように施策を進めていくのか、お伺いいたします。

 次に、認定こども園の推進についてお伺いします。

 先日、厚生労働省より平成二十七年の合計特殊出生率が発表されましたが、奈良県では昨年の一・二七から一・三五へと〇・〇八ポイント上昇し、全国順位も三十九位に上昇しました。少子化対策を進めている奈良県にとって、非常に喜ばしいことであります。

 さて匿名のブログをきっかけとして保育所待機児童の問題がクローズアップされましたが、女性の活躍ということが言われながら、保育所に子どもが入れないために仕事を断念しなければならないという話を聞くたびに、仕事と子育てを両立できる環境整備を一日も早く実現しなければならないということを痛感しています。奈良県内では平成二十七年四月時点で二万三千五百八十一名の児童が保育所及び認定こども園に在籍していますが、七市町において二百五十三名の保育所待機児童がいます。県ではこのような状況の中で保育所や認定こども園などの整備を進めておられますが、一方で、幼稚園は定員に余裕があり保育所では待機児童が発生しているという状況が生じています。同じく就学前の児童を受け入れる幼稚園には、平成二十七年度は一万四千九百八十三名の児童が在籍していますが、少子化の影響もありここ十年間で約六千名が減少しています。中には、在籍児童が定員の半分以下という幼稚園もあると聞いております。

 私は、保育所の待機児童の解消のためには認可保育所の増設や定員拡充を進めていくことも必要ですが、幼稚園と保育所を統合し一元管理すれば、幼稚園の施設や設備を有効に活用することができ待機児童の解消に役立つのではないかと考えています。

 私の地元の天理市立やまだこども園では、幼稚園と保育所の機能をあわせ持った幼保連携型認定こども園として、両親が働いているかどうかにかかわらず地域の子どもたちが同じ施設に通い、保育や幼児教育を受けています。

 国においては、内閣府に子ども・子育て本部を設置して、子ども・子育て支援新制度を推進されています。また県においても、地域の意向を尊重しながら認定こども園の設置を推進されていますが、全国的に認定こども園の移行が進んでいないように感じています。

 私は、国の所管官庁が文部科学省、厚生労働省、内閣府と分かれていることが原因の一つではないかと考えています。認定こども園への移行を進め、幼児教育、保育をより充実させるためにも、国の省庁間の縦割りをなくす必要があると考えています。

 子どもたちが人格を形成する一番大切な時期に、幼児教育と保育、両方の量と質を確保することは非常に重要であり、幼稚園と保育所の両方のよさをあわせ持つ認定こども園の設置を国・県・市町村が連携して、さらに進めていくことが必要であると考えています。

 そこで知事にお伺いいたします。

 今後ますます女性の活躍が進むことにより、保育のニーズが一層増加すると思われます。両親が安心して仕事と子育てを両立していくためには、待機児童の解消が喫緊の課題であると考えています。そのためには両親の就労状況にかかわらず利用することができる認定こども園の設置の推進が有効な方策の一つであると考えますが、県ではどのように進めていかれるのでしょうか、お伺いいたします。

 次に、鳥獣害対策についてお伺いいたします。

 奈良県における農作物の被害状況を申しますと、平成二十六年は約二億円で、ここ四年間は若干減少してきたものの依然として高どまりの状況であります。また林業の被害面積は、平成二十六年度で三百五十三ヘクタールとなっております。

 私の地元の天理市でも、農作物の被害対策として防護柵設置や捕獲の取り組みが進められていますが、山間及び山麓地域を中心に被害が発生しており、被害軽減を実感できるにはあと少し時間がかかると思います。

 一方、野生鳥獣による農業、林業への被害だけでなく、自然環境への影響も懸念されます。例えば県南部地域の大台ケ原は、東大台のトウヒ群落や西日本最大規模とも言われる西大台のウラジロモミ・ブナ群落など、全国的にも貴重な森林が広がっており、奈良県の観光資源の一つであります。

 しかし昭和五十年代にトウヒ林の衰退が顕著になり、その原因を環境省が調査した結果、ニホンジカの食害による森林環境の変化が大きな原因の一つであることがわかりました。具体的に申しますと、ニホンジカは、その旺盛な食欲により森林内の下草を全て食べてしまうため、次の世代の樹木の苗が育ちません。またトウヒなどの樹木の皮を食べて、樹木そのものを枯らしてしまうといったことです。

 そのようなことから、環境省では大台ヶ原自然再生推進計画を立て、西大台地区を中心に防鹿柵を設置し植生回復を促進するとともに、環境省大台ヶ原ニホンジカ保護管理計画に基づき、積極的な個体数管理を行って被害の軽減を図っていると聞いております。

 このように農林業への被害と自然植生への影響が深刻となる中、特に農産物の被害が顕著なことから、県では人材の育成、生息環境管理、被害の防除及び個体数調整を四本柱として、市町村、地域協議会などによるさまざまな取り組みを支援していると承知しております。中でも、被害の防除として防護柵などを設置することは野生鳥獣が集落の農地に侵入するのを防ぐのに効果的な取り組みでありますが、その設置場所は、里山と集落を隔てるところに設置するので傾斜地などに設置することが多く、高齢化が進んでいる農業者にとっては負担になっていると聞いていますので、できるならばその点も留意していただいた上で、継続した行政の支援を強く要望しておきたいと思います。

 さらに、野生鳥獣による農業被害を軽減していくためには、被害の防除の取り組みだけでなく野生鳥獣を捕獲する個体数調整の取り組みをさらに積極的に進めるべきだと考えます。

 そこで、農林部長にお伺いいたします。

 本県での鳥獣害対策について、特に捕獲強化に向けた取り組み状況についてお聞かせください。

 次に、県産畜産物の知名度向上や販路拡大についてお伺いいたします。

 大和野菜については、将来の成長品目として育成するチャレンジ品目として位置づけ、生産振興と消費拡大を進めてこられました。そのかいあって県内の直売所等で広く販売されるなど、その知名度も高くなり消費も拡大し、オーベルジュ等で食材として提供されるなど、その振興策は一定の評価を得ています。

 一方、奈良県の地鶏、大和肉鶏について見ますと、奈良県は戦前まで、愛知県、徳島県と並んで、日本の肉用鶏の三大産地の一つであったとうかがっています。その当時の奈良県の肉用鶏は肉質がすぐれているため、京都や大阪では大和かしわとして名声を博していたようであります。

 戦後、ブロイラーの生産が急増し飼育に手間のかかる大和かしわは姿を消したようですが、昔ながらの大和かしわの味を懐かしむ声が高まり、その復活を望む声も強くなりました。

 そこで、昭和四十九年から当時の奈良県畜産試験場、現在の奈良県畜産技術センターを中心に、新しい高品質地鶏として大和肉鶏の研究が始められました。昭和五十四年には新しい交配様式が確定し、数年間の実地飼育試験を経た後、昭和五十七年からこの新しい大和肉鶏の生産が復活されました。

 このように大和肉鶏は、八十年以上の歴史のある奈良県が誇る地鶏です。全国には、秋田県の比内地鶏や愛知県の名古屋コーチンなど多数ありますが、大和肉鶏は、名古屋種とニューハンプシャー種との交雑種にシャモを交配しブロイラーの飼育期間の二倍を超える百二十日以上をかけ飼育しているため、味にコクがあり歯応えもよく、私の食した中では一番おいしい地鶏だと思っております。

 先日、久しぶりに富田林の鶏料理店を訪れたときのことですが、以前は宮崎県にある二万坪の牧場で地鶏を飼育し料理の食材にしていましたが、メニューが大和肉鶏に変わっていたため店主にその理由を聞いたところ、大和肉鶏が何ともいえない最高の味なので、宮崎県での地鶏の飼育をやめて大和肉鶏を仕入れるようになったという話を聞きました。

 このように専門店の料理人も味を認める大和肉鶏なのに、まだまだ消費者の認知度は低いのではないでしょうか。このことは、大和牛についても同じことが言えると思います。消費者に県内産の畜産物のおいしさをわかってもらうためにも、販路の拡大を積極的に進めていくことが重要ではないでしょうか。

 そこで農林部長にお伺いします。

 奈良県における大和肉鶏等の奈良県畜産物の知名度の向上や販路拡大をどのように進められておられるのか、お聞かせください。

 最後に、天理市内の道路・河川整備に関し、住民の安全安心を確保する道路整備からお伺いいたします。

 県民の生命や財産を守ることが県政の重要な使命であることは、言うまでもありません。幹線道路をはじめとした大規模なインフラ整備はもちろんですが、地域の住民にとっては、例えば安全な歩道の設置や川の流れをスムーズにするための堆積土砂の除去など、身近な暮らしに直結する事業こそ大切であると考えております。

 昨年の九月議会で、私の地元である天理市における地域の声として、栃木県、茨城県を流れる鬼怒川で大規模な災害が起きる中、近所を流れる布留川北北流に土砂が堆積して不安だというご意見があることを紹介いたしました。私からは、十二月補正で追加予算が確保できないものか要望したところです。この件については、県の財政状況が大変厳しい中で緊急性の高い箇所に迅速に対応していただくとともに、平成二十八年度の当初予算においては前年度より維持修繕費を増額していただき、大変感謝しているところであります。

 また道路についても、幹線道路の整備だけでなく天理市内においても着々と通学路の歩道整備に取り組んでもらっており、天理市海知町の天理環状線では六月末に工事が完了すると聞いていますし、天理市櫟本町内の福住横田線でも整備は進んでおります。おかげさまで、学童が安全に通学できるように道路環境が着実によくなってきております。この場をおかりいたしまして御礼申し上げます。

 さて、先ほどの天理市櫟本町内の福住横田線や天理市柳本町内の天理環状線は、途中にJR桜井線を挟む工区です。これらは通学路でありながら歩道が未設置または不十分な状況で、JR線の踏切には歩道も整備されていません。通学や通勤といった日ごろの暮らしに不可欠な道路であるにもかかわらず、大変危険な状況であります。このような通学路の安全対策は、関係者の協力のもと、早急な対応を進めるべき事業であると考えます。

 そこで、県土マネジメント部長にお伺いします。

 現在、事業が進められている福住横田線の櫟本工区について、今年から三年程度で小学校まで歩道が整備できると聞いていますが、この事業の現在の状況と今後の見通しについてお伺いいたします。

 続いて、河川事業についてお伺いいたします。

 私の地元の天理市には、布留川という河川があります。布留川は、天理市苣原町の龍王山付近を源として、天理ダムを経て、天理市市街地に向け、西に流れ、天理市吉田町で大和川へ合流する県管理の一級河川であります。この布留川は、天理市市街地の中心にある天理市役所付近で布留川北流と分流し、天理市吉田町付近で天理市布留川南流と合流しています。天理市市街地の浸水被害を軽減するためには、これらの河川の洪水を安全に下流へ流すだけの河川の断面が必要であります。このため現在、県において布留川北流と布留川南流について河川改修を進めていただいております。このうち布留川南流については、毎年、上流に向かって一定区間の工事を実施していただいているため、河川改修が進んでいると感じていますが、布留川北流については、丹波市小学校付近で整備はとまっています。また布留川本流の周辺にも浸水被害が発生している箇所がありますが、河川改修をなぜ行わないのか疑問を感じているところであります。最近の局地的な豪雨や台風の襲来により、天理市市街地でも浸水被害が発生しているため、雨が降るたびに住民としては非常に不安な状況に置かれ、早急な河川改修を望んでいるところであります。

 そこで、県土マネジメント部長にお伺いします。

 布留川北流の河川改修の状況及び今後の見通しと布留川本流の河川改修を行わない理由をお聞かせいただきたいと思います。

 これで壇上からの質問、要望を終わらせていただきます。ご清聴ありがとうございました。(拍手)



○副議長(山本進章) 荒井知事。



◎知事(荒井正吾) (登壇)二十七番岩田議員のご質問にお答え申し上げます。

 第一問目は、奈良県の歴史文化資源の活用についてというご質問でございます。

 奈良県には、議員お述べの文化財はもとより文献資料、歴史上の人物、伝承、旧跡なども含めた歴史文化資源が豊富にございます。

 本県では、こうした強みを生かした文化振興施策を戦略的に展開していきたいと思っております。施策の対象を文化財だけでなく歴史文化資源に広げて、施策の重点についても保存にとどまらず、議員ご指摘の観光客の誘致促進や地域の活性化、地域の郷土理解につながるような活用にも重点を置いていきたいと思います。

 その具体的な内容につきまして、体系化したものをつくれたらと思っております。今年度中の奈良県文化振興大綱の策定に向けまして、有識者の専門的意見も聴取しているところでございますが、既に歴史文化資源の活用の基礎になります歴史文化資源データベースの構築に着手をしております。また文化資源活用補助金を創設いたしまして、補助金を通じた支援体制の見直し、拡充への取り組みを進めております。

 その上で、記紀・万葉プロジェクトをはじめとする情報の発信強化、国際舞台への展開、地域交流など内外の交流、人材育成に力を入れて施策を展開していこうとしております。国際展開も重要でございますが、一例を申し上げれば、現在、東京オリンピック・パラリンピックの前年ないしは前々年に、奈良のトップクラスの、ということは日本のトップクラスの、ということは世界のトップクラスの仏像などを欧州の著名な美術館で展示する計画を進めております。

 先日、官邸で安倍内閣総理大臣に直接お会いした際にも、要望の一環としてお話しさせていただきました。国主導で実施されます総合的な日本文化の紹介行事ジャポニスム二〇一八の一翼を担う、中心になる企画として位置づけられる予定でございます。

 奈良の魅力を海外に発信し、欧州からの訪日客の増加につなげる絶好の機会になると確信しており、観光振興や地元産品、奈良の歴史の海外展開の機会としても最大限活用していきたいと考えております。パリとロンドンに出展する予定でございますが、パリのギメという世界トップクラスの最高峰の東洋美術館の館長が奈良に来られました。大変、奈良の仏像を見学していただきましたら、目を大きく開いてすばらしい、フランス語ではトレビアンと言うのだそうですけれども、そのような印象でございました。

 歴史文化資源の活用施策を一層発展させるために、議員お述べになりました、仮称でございますが奈良県国際芸術家村の整備を図っていきたいと思います。山の辺の道に隣接した立地を生かしまして、これまで取り組んできました記紀・万葉プロジェクトの成果も生かしながら、県民の方々や観光客など多くの方が歴史文化資源に触れ、親しみ、理解を深めていただく拠点としたいと考えており、現在、基本計画の策定を進めているところでございます。

 今後とも、ソフト、ハードの両面で歴史文化資源の活用施策を推進させていただきまして、県民の方々の地域への誇り、奈良への誇りや愛着を深め、歴史文化資源を次世代に継承していく機運をこの奈良で醸成していきたいと思います。また、そのことによりまして、奈良の観光、産業、まちづくり、福祉を含め、幅広い分野への文化資源活用を通じた波及を図っていきたいと考えております。

 認定こども園の推進についてのご質問がございました。

 認定こども園は、幼児期の学校教育や保育、地域の子育て支援の機能をあわせ持つ施設でございます。平成二十七年四月に本格施行されました国の子ども・子育て支援新制度におきまして、その普及を図ることが重要施策として位置づけられております。

 議員お述べのとおり認定こども園は、都市部におきましては定員に余裕のある幼稚園が認定こども園へ移行することによりまして、待機児童の解消が可能となります。また人口減少地域では、利用児童の少ない幼稚園と保育所を統合することにより、適切な規模での教育・保育を提供することができるわけでございます。

 奈良県におきましても、平成二十七年三月に策定いたしました奈良こどもすくすく・子育ていきいきプランの中で、認定こども園の普及を重要な推進施策の一つとして位置づけております。平成三十一年度までに設置数を八十九施設とする目標を定めて市町村の取り組みを支援申し上げているところでございますが、県内の認定こども園は今年四月現在で、昨年より奈良市と三宅町で四施設ふえまして三十一施設となっております。今年度は、香芝市、川西町において新たに整備される予定でございます。また、奈良市や生駒市など待機児童の多い市町におきましても、順次、認定こども園をふやすことが計画されております。

 県といたしましては、認定こども園の施設整備につきまして、安心こども基金や国の交付金を活用いたしまして引き続き支援を行いますとともに、幼稚園や保育所から認定こども園への移行が円滑に行われるよう、市町村が抱える諸課題についても解決の方途をともに検討するなどして、認定こども園の普及を促進してまいりたいと考えているところでございます。

 残余のご質問は担当の部長よりご答弁をさせていただきます。ご質問ありがとうござました。



○副議長(山本進章) 福谷農林部長。



◎農林部長(福谷健夫) (登壇)二十七番岩田議員のご質問にお答えをいたします。

 私には二点の質問がございました。

 まず一点目ですが、野生鳥獣による農業被害を軽減するためには、野生鳥獣を捕獲する個体数調整の取り組みを充実すべきと考えるがどうかとのお尋ねでございます。お答えをいたします。

 議員お述べのとおり、県では人材の育成、生息環境の管理、被害の防除、個体数調整の四本柱で、集落ぐるみでの鳥獣害対策の取り組みを支援してきたところでございます。しかしながら農作物の被害は高どまりした状況にあり、対策のおくれている市町村では増加傾向にもあることから、今後も継続した対策が必要であると認識をしております。

 今年度も、先ほど申し上げた四本柱の取り組み支援を引き続き実施してまいりますが、さらに取り組みの強化を図るため県みずからが主体となった個体数調整に新たに取り組んでいるところでございます。

 具体には、県南部地域のニホンジカの捕獲が進んでいない地域で、県・市町村・国の森林管理事務所等で構成をする広域協議会を立ち上げて捕獲計画を策定し、狩猟者と林業関係者が連携をしてニホンジカを効率的に捕獲することを実証するモデルの準備を進めているところでございます。

 また、県で購入をいたしました情報通信機器などICT技術を活用した捕獲おりを使って、餌づけから捕獲実施までの一連の流れを実践することを内容とした研修会の開催をし、捕獲技術の向上を図るとともに捕獲効率を高めてまいりたいと考えております。

 さらに、平成二十七年度の県内大学生による政策提案事業で奈良女子大学の学生が提案して最優秀賞に選考された女子大生ハンティングサークル、いわゆる狩ガールを事業化いたしました。狩猟の魅力や役割についての情報発信、ジビエ料理のレシピ提供や狩猟イベント開催など学生たちの主体的な取り組みを支援し、若手狩猟者の確保と狩猟技術の伝承、南部地域の活性化を図っているところでございます。

 なお県では、今年度から森林整備課が担当をしておりました野生生物の保護管理と狩猟にかかわる事業と、農業水産振興課が担当しておりました農作物と水産物の鳥獣被害対策をあわせて農業水産振興課で所管することとし、鳥獣害対策の対応窓口を一本化いたしました。今後も、市町村、生産者と緊密に連携しながら、総合的な鳥獣害対策の推進を図ってまいりたいと考えております。

 続きまして、二点目の質問にお答えをいたします。

 大和肉鶏は品質がよくおいしいにもかかわらず、まだまだ消費者への認知度が低いと感じている。県産畜産物の知名度向上や販路拡大を積極的に進めていくことが重要であると考えるが、県ではどのように取り組んでいるかとのお尋ねでございます。お答えをいたします。

 現在、県では大和肉鶏、大和牛、大和ポーク、大和なでしこ卵を大和畜産ブランドとして位置づけ、農畜水産物のリーディング品目として生産振興、知名度向上、販路拡大を進めているところでございます。

 また、大和畜産ブランドに対する消費者の認知度や顧客ニーズを的確に把握し今後の大和畜産ブランドの推進戦略を策定するため、販売業者や消費者のニーズ調査を平成二十四年度に実施いたしました。その結果、議員ご指摘のとおり、他県の競合ブランドに比べて認知度はまだまだ不十分であることや、一般消費者はうまみや品質の安全性、安定性への要望が強いことが明らかになりました。

 そこで、大和肉鶏については県畜産技術センターが、平成二十六年度から現在の消費者ニーズに合った大和肉鶏の開発を事業化し、生産性、うまみや肉質によりすぐれた次世代大和肉鶏の造成を進めており、平成三十一年度の流通開始を目標に開発に取り組んでいるところでございます。

 現在、大和畜産ブランドは、まほろばキッチンや県協定直売所、地の味土の香の一つで葛城市にある畜産ならショップのほか、延べ二百三十二店舗の指定販売店や指定飲食店などでも販売されており、県内では、フードフェスティバルへの食材提供、県庁回廊で開催されるイベント等への出店をはじめ、県内消費者や観光客の方々にPR販売を行っております。

 一方、県外では、首都圏の百貨店で開催をしている食と観光のPRフェアにおいて期間中に食料品フロアの総菜用食材として活用いただき、大変ご好評をいただいております。また今年一月、東京白金台にオープンをした食のアンテナショップときのもりで食材としてメニューに取り入れられているほか、東京のシェフとのマッチングイベントも出展いただいているところでございます。

 また、大相撲の東京場所や大阪場所では奈良県知事賞の副賞として、奈良県産農産物等のPRをするため、相撲部屋で食べられているちゃんこ鍋料理の具材に大和肉鶏など奈良県産食材をふんだんに盛り込んだちゃんこ大和づくしを贈呈しております。

 新規取引業者の開拓については、アグリフードEXPO大阪などの商談会参加への支援や海外への販路拡大に向けた国際食品見本市への出展についても検討をしているところでございます。

 今後ともこのようなプロモーションの機会を活用し、生産者団体や流通業者とも連携を図りながら大和畜産ブランドの知名度向上、販路拡大に向けて、積極的に取り組んでいきたいと思っております。

 以上でございます。ありがとうございました。



○副議長(山本進章) 加藤県土マネジメント部長。



◎県土マネジメント部長(加藤恒太郎) (登壇)二十七番岩田議員のご質問にお答えをいたします。

 私には、県道福住横田線の櫟本工区の現在の状況と今後の見通し、そして布留川北流の河川改修の現状と今後の見通し、また布留川本流の河川改修を行わない理由という、大きく二つのご質問を頂戴いたしました。

 まず、県道福住横田線のほうからご説明をさせていただきたいと思います。

 議員ご指摘の県道福住横田線の櫟本工区でございますけれども、通学、通勤等でご利用される歩行者の安全性を確保するために、県が管理いたします高瀬川沿いに、幅一・五メートルのコンクリート製の張り出し歩道を設置するという事業でございます。平成二十五年度から取り組んでいるところでございます。

 また、この当該路線は櫟本小学校の通学路になってございます。平成二十六年に天理市が策定いたしました通学路交通安全プログラムにおきましても対策が必要な箇所として位置づけられておりまして、早急な対応が求められているところでございます。

 この櫟本工区の延長でございますけれども、JR桜井線を挟みまして全体で延長が約七百メートルということでございます。平成二十七年度までに西側の約三百メートルを整備を終えたところでございまして、今年度から東側の工事に着手をしてまいります。平成二十九年度、平成三十年度の三カ年度で整備をしてまいりたいというふうに考えてございます。

 このJR桜井線の踏切を含む五十メートルの間でございますけれども、平成二十六年度からJR西日本と歩道の設置方法について協議を進めてきております。この踏切の南側に歩道を設置していくことになるわけですけれども、そこがちょうど鉄道の高瀬川橋りょうということになってございますので、どのように歩道を設置するのか、どのように施工するのかといったところに調整、時間を要しているところでございます。

 また国土交通省では、本年三月、踏切事故の防止などを強力に進めるため踏切道改良促進法の改正を行いました。具体的な内容でございますが、課題のある踏切道は、鉄道事業者との合意がなくても国土交通大臣が改良すべき踏切道として指定ができるようになりました。また踏切道の改良方法を検討し、合意形成を促進するための協議会制度というものが設立をされました。

 このような大きな内容を含む法律の改正であったわけですが、通学路交通安全プログラムに位置づけられた箇所でございますけれども、こういった箇所につきましては、交通事故防止の観点から改良すべき踏切道として指定できるように、指定の基準のほうもあわせて改定がされておりますので、今ご紹介したような制度の活用も含めまして、早期に踏切道部分にも工事着手できるように進めてまいりたいというふうに考えてございます。

 次に、布留川北流、布留川本流の関係についてご答弁申し上げます。

 布留川北流の河川改修につきましては、平成十七年八月に策定されました河川整備計画に基づき取り組んでおります。

 本計画では、天理市東井戸堂町の富堂川分流点から天理市守目堂町の布留川分流点までの九百メートルの区間につきまして、河道の拡幅、河床の掘削により流下能力の向上を図ることとしております。平成十八年度までに、丹波市小学校より下流の約四百メートルの区間の改修を終えているところでございます。

 さらに上流に向けまして、河川改修を進めていく必要がございますけれども、この工事が完了している区間のすぐ上流にございます農業用の取水堰につきまして、一部の関係者と調整が難航してございます。河川断面を確保するためには、現在ございます固定堰を撤去する必要があります。それに合わせて、今度はポンプによる取水、こういったものに変更することをご提案させていただいておりますけれども、残念ながら将来発生するポンプの経費の負担について、まだご理解がいただけていないということでございます。

 昨年度からは、地元自治会の協力もいただきながら地域と一体となって調整を進めているところでございます。一日も早くご理解がいただけるよう、引き続き努力をしてまいりたいというふうに考えてございます。

 次に、布留川本流の河川改修を行わない理由についてお答え申し上げます。

 この布留川流域の治水計画では、布留川水系の洪水は布留川北流を改修して、その全量を布留川北流が受け持つという計画になってございます。したがいまして布留川本流は洪水処理といったものを分担しないという計画になってございますので、改修も行わないということでございます。

 この考え方は平成十五年に開催されました奈良県河川整備委員会においてご確認をいただいておりますが、布留川本流と布留川北流でそれぞれどれだけ洪水を受け持つと、それぞれどれだけ事業費が必要かということを比較検討いたしまして、最も経済性にすぐれた方法を選定したということでございます。

 このようなことで、この布留川流域の治水計画といったものは、布留川北流のほうを改修するという計画となってございます。

 以上でございます。ありがとうございました。



○副議長(山本進章) 二十七番岩田国夫議員。



◆二十七番(岩田国夫) 前向きなご答弁ありがとうございました。

 一番目の問題ですが、一日も早い(仮称)奈良県国際芸術家村の開村に向け、ひとつよろしくお願いいたします。

 そして、また奈良大立山まつりですが、今年初めての試みでありましたから、来年に向けて知事自身もいろいろな方策があるならば答弁をしていただきたいと思います。私が行ったときは、松本議員も知事もちょうど来ておられましたが、寒い日でありましたが、私は孫も連れていきましたが、子どもたちの喜ぶような出店とかそういうのは一つもないなというような感じもいたしました。来年に向けては、やはり子どもたちも喜ぶような、そういうような出店もしていただくことを要望しておきます。

 それから認定こども園のことですけれど、小林議員も言われましたが、待機児童の解消には保育士の不足もあると思いますけれど、きょうのこの答弁も、幼稚園のほうに主体を置けば教育長、そしてまた、保育所のほうに重点を置けば福祉のほうの関係の部長ということになって、前々から、この行政の文部科学省、厚生労働省のこういうものが何か進まない一点になっているのかというようなことを私自身思っているわけですけれど、そういうことがあるとするならば、また知事のほうで全国知事会などでもそんな話をしていただきたいなというように要望しておきます。

 そしてまた、鳥獣害の対策のことでありますけれども、柵をするのに材料は支給していただいているみたいですけれども、みんな高齢化になって、その柵をするのは地元の農業者がやっているわけですけれど、それに対して、少しでも費用の負担、補助をしていただけないものかなというようなことを前々からお願いしているのですけれど、どうもなかなか出るところがなさそうですけれど、また農林部長、出るような項目も一度考えていただきたいなということをお願いしておきます。

 そして、大和肉鶏のことなのですけれども、本当に、大和牛、大和ポーク、いろいろ畜産物もありますけれど、私は特に大和肉鶏は本当に販路の拡大をしていただいて、力を入れていただいて広まっていったら、近い将来、本当に奈良県の畜産物といえば大和肉鶏というような話になってくるような思いをしております。知事も鶏のほうが嫌いでなければ、また一緒に大和肉鶏でも食べに行きたいと思いますので、販路のほう、よろしくお願いいたします。

 そして県土マネジメント部長ですけれど、JR桜井線の挟む区間、先ほどいろいろな、JR西日本の了解なしでもできるようなことができたとか、今、話を聞きましたけれど、天理市のJR長柄駅の踏切でもお願いしてから十年かかりました。そして、近鉄のほうも前栽駅の踏切もお願いして、いろいろ県の人のお力もあって十三年かかりました。ところが、事業主がみんな負担するわけですが、その点、鉄道関係者とこれが一日も早くできるようにひとつ県土マネジメント部長よろしくお願いいたします。

 時間がなくなりましたので、これで終わらせていただきます。



○副議長(山本進章) 荒井知事。



◎知事(荒井正吾) 奈良大立山まつりの出し物でございますが、議員は子ども向けに何か喜んでもらえる出し物がないかというご質問だと思いますが、今週末、ムジークフェストならの春日野園地でキッズランドという子ども向けの演奏会をいたしますが、新しい試みで、お子さんが喜んでもらえるような音楽を提供しようという試みでございます。奈良大立山まつりは冬でございますが、それと夜になると多少危ないのかという配慮は要ると思いますが、大変広い場所でございますので、子どもさんが来て背の高い大立山を見て、何かおとうちゃんと似ているなとかおっしゃるかどうかわかりませんが、子どもさんがまた行こうと言ってもらえるようなお祭りになればと思います。またちょっと知恵を絞ってご相談申し上げたいと思います。



○副議長(山本進章) 知事、子どもの取り組みではなしに、来年の具体的な取り組みを質問されていたと思うのですけれど。それがあればということで。



◎知事(荒井正吾) まだちょっと頭にございません。失礼いたしました。また考えます。



○副議長(山本進章) しばらく休憩します。



△午後二時五十一分休憩

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△午後三時八分再開



○議長(中村昭) 休憩前に引き続き会議を開きます。

 次に、九番川田裕議員に発言を許します。−−九番川田裕議員。(拍手)



◆九番(川田裕) (登壇)皆さん、改めましてこんにちは。本日最後になりましたが、頑張ってやっていきたいと思います。統一をされていない野党、大阪維新の会、川田でございます。頑張ってまいりますので、よろしくお願いいたします。

 ではまず、先日の代表質問のほうで、会派を代表いたしまして清水議員からも追悼の意を申し上げましたが、改めて熊本震災によりお亡くなりになられた方々に心からお悔やみを申し上げます。

 では、一問目からお聞きいたします。

 まず一番の質問は、生駒市西松ヶ丘地内の砂防指定地における条例違反事案に係る県の取り組みについて、知事にお伺いいたします。

 生駒市西松ヶ丘地内の砂防指定地における無許可による盛り土の事案については、人命にかかわる問題でもあります。住民の方は長期にわたり不安な生活を続けられ、奈良県への対応に大きな疑問を持っておられます。

 そこで、端的に本事案についてお聞きいたします。

 まずは、本事案はいつ発覚をしたのか。また当初の担当部署はどこで、事案解決に向け県内部での協議はどのように行われたのか。その結果、行為者に対して行政指導をいつ、どの程度行ったのか。その後、いつ行為者の所在が不明となり、県は行為者不在の事実に対して、いつ、どのような対応をしたのか。さらに、それまでの過程で弁護士相談を実施したと思うが、相談結果はどのような内容であったのか。また、県土マネジメント部長、副知事、知事は、本事案について、いつ担当部署から報告を受け知ったのか。地域住民に対しては、県の対応方針等について説明会は何回開催してきたのか。事案の発覚から現在までの時間を要しているが、人命に対する本事案に対し、どのような認識のもと本格的調査などの対応がとられなかったのか、その理由について、あわせてお伺いいたします。

 二番目の質問は、奈良市月ヶ瀬地内の砂防指定地における条例違反事案に係る県の取り組みについて、知事にお伺いいたします。

 質問内容は一番と全く同じでございますので、質問通告書に合わせて答弁をお願いいたします。

 第三番の質問は、急傾斜地の崩壊による災害の防止に関する法律に基づく受益者負担について、県土マネジメント部長にお聞きをいたします。

 奈良県では、地方財政法第二十七条に基づき急傾斜地崩壊対策事業に係る市町村負担金を徴収していることは承知していますので、地方財政法の説明は一切要りません。本事案では、急傾斜地の崩壊による災害の防止に関する法律第二十三条第一項に、都道府県は、都道府県営工事により著しく利益を受ける者がある場合においては、その利益を受ける限度において、その者に当該都道府県営事業に要する費用の一部を負担させることができる、また同条第二項に、前項の場合において、負担金の徴収を受ける者の範囲及びその徴収方法については、都道府県の条例で定めるとあります。奈良県では、なぜ同法に基づく条例をこれまで定めていないのか、お聞かせください。

 以上、壇上からの質問を終わります。ご清聴ありがとうございます。(拍手)



○議長(中村昭) 荒井知事。



◎知事(荒井正吾) (登壇)九番川田議員のご質問がございました。生駒市西松ヶ丘の砂防指定地における条例違反事案について及び、また奈良市月ヶ瀬地域の砂防指定地におきます条例違反事案についての県の取り組みでございますが、経緯と部内の報告の内容、地域住民への説明、調査の対応などについてのご質問だと思います。順次ご説明を申し上げます。

 まず、生駒市西松ヶ丘の事案でございます。

 本事案は、平成二十二年から平成二十三年にかけまして、奈良市内の業者が砂防指定地におきまして、無許可で住宅地に隣接する所有地に、高さ約十五メートル、幅約三十メートル、奥行き約五メートルの盛り土を行われたものでございます。土盛りをされたわけでございます。

 発覚以降の経緯でございますが、発覚は平成二十二年六月でございました。近隣住民の通報に基づきまして、郡山土木事務所管理課が現地を確認し、違反行為を把握いたしました。翌日、郡山土木事務所において、文書により是正計画書の提出などを求めております。

 行政指導は、発覚後、平成二十三年十一月に行為者と連絡がとれなくなるまでの間、一年五カ月でございますが、職員が直接面談するなど十四回の指導を行いまして、是正計画の提出などを求めたものでございます。また行為者と連絡がとれなくなった後も、平成二十五年二月までに代理人に対しまして是正指導を行いました。

 行為者と連絡がとれなくなった後の対応についてでございますが、平成二十六年二月に行為者の法人登記簿謄本を法務局から取得いたしまして住所地を尋ねました。住所地は別会社となっていました。さらに平成二十六年十月と平成二十八年四月には、もとの住所地及び転居先の住所地の市役所からそれぞれ取得した法人代表者の住民票をもとに記載された住宅地を訪ねましたが、代表者は二回とも転居されておられました。

 地元への説明についてでございますが、平成二十八年五月に現地を確認し、センサーの設置を行う際に隣接する六軒のお宅に、県が現地調査に着手する旨をご説明いたしたものでございます。

 これらに対応する当初の担当部局は、現場は郡山土木事務所管理課、県庁は砂防課であります。

 県内部の協議、打ち合わせの状況でございますが、平成二十二年六月に違反行為の確認と是正方法等について、平成二十三年五月に現地確認方法等について、平成二十六年九月に建築部局との協議を行っております。さらに、平成二十七年五月にはパトロール内容について、平成二十七年九月には亀裂の原因把握のための調査の手法等について、計五回の協議を行っております。

 県土マネジメント部長、副知事、私への報告についてでございますが、平成二十五年八月、私のところには違反行為の現状と対応について平成二十六年三月及び平成二十七年六月には県内の違反行為を報告された一覧表の一つとして報告を受け、平成二十八年二月には今後の対応方針等について相談を受けております。その後、平成二十八年四月二十五日に報告があった際には、しっかりと調査することを指示いたしました。

 法律相談のことについてでございますが、平成二十六年九月から平成二十八年五月までの間に四回実施をしております。法律相談は、行政が意思決定を行う際、あるいは将来起こるかもしれないさまざまな事象への対応を検討する際に、法的に問題がないか等について法律の専門家にアドバイスを求めるものでございます。相談内容につきましては、砂防工事のあり方や所在不明の法人への指導、現地調査についてなどの相談でございます。

 平成二十六年から、危険な状況が発生していないかどうか現地パトロールにより経過を観察してまいりました。行為者は所在不明で連絡がとれない状況にあること、地元の方々から亀裂に対する強い不安の声があることから、このような状況を踏まえ、砂防指定地管理者である県がセンサー設置及びボーリング調査を実施することといたしました。これは平成二十八年四月二十五日に報告を受けた際に私から指示をしたものでございます。

 生駒市西松ヶ丘の事案の経過の報告は以上でございます。

 次に、奈良市月ヶ瀬地内の事案についてご報告を申し上げます。

 本事案は、京都府との境、県境にあります砂防指定地内において、三重県の業者が許可範囲を超え、許可期間終了後も継続して土地の掘削を行ったものであります。

 発覚は平成二十五年五月、地元の漁業協同組合からの通報に基づきまして奈良土木事務所管理課が現地パトロールを行い、違反行為を把握し工事の中止を指示しました。

 行政指導は、発覚後これまでの間、職員の直接面談による口頭指導を二十八回、文書指導を十八回行っております。繰り返し是正を求めてまいりました。

 行為者はこれらの指導に従わなかったため、平成二十六年六月に砂防指定地等管理条例に基づく監督処分として、是正命令を行いました。

 また住民に対しましては、隣接する京都府南山城村を通じて、平成二十六年七月、平成二十六年八月、平成二十七年四月、平成二十七年八月の少なくとも四回、県の指導内容や行為者の対応状況についてお伝えをさせていただきました。

 これらに対応する当初の担当部署は、現場は奈良土木事務所管理課、県庁は砂防課であります。

 県内部の協議、打ち合わせにつきましてでございますが、違反行為の状況に応じて適時適切に対応するため、平成二十六年十月までは違反行為について、五回、協議がありました。平成二十七年三月までは是正計画を提出しないことについて、三回、内部協議がありました。平成二十七年四月から現在までは是正工事の実施監視について、十二回、協議がありました。各段階における課題を踏まえて、違反行為内容の確認や指導方法、今後の対応について協議をしたところでございます。

 県土マネジメント部長、副知事、知事への報告についてでございますが、平成二十五年八月以降、私のところへは、監督処分を行うことについて、是正計画の審査について、県警察と調整し告発に向けて動くことについてなど、十回の報告が随時ございました。

 法律相談につきましては、平成二十六年三月から平成二十七年八月までの間に六回実施をしております。法律相談は、行政が意思決定を行う際、あるいは将来起こるかもしれないさまざまな事象への対応を検討する際に、法的に問題がないか等について法律の専門家にアドバイスを求めるものでございます。生駒市西松ヶ丘と同じでございます。相談内容につきましては、違反の概要や行為地の土地利用の規制状況をご説明した上で県としてどのように対応すべきかをご相談したものでございます。

 当該案件につきましては、再三にわたり是正計画の提出を求めた結果、平成二十六年六月に最初の是正計画が提出されました。内容に不備がありましたので三回にわたり訂正を指示し、最終的な是正計画が提出されたのは平成二十七年一月であります。その内容は、平成二十九年三月を期限として掘削部分を埋め戻すという内容でございます。その後、なかなか是正計画に基づく工事に着手しなかったことから八回にわたり指導し、平成二十七年十月に工事用進入路の設置等の工事に着手したことを確認しております。

 砂防・災害対策課や奈良土木事務所など、関係課において工事の進捗を把握するため、毎週パトロールを行い現場の状況を把握してまいりましたが、土の搬入は平成二十七年十一月に開始されたものの、その後、進捗せず、期限までの完成が見込まれないことから、平成二十八年三月一日に奈良警察署に告発を行いました。

 奈良市月ヶ瀬地内の事案については、以上でございます。



○議長(中村昭) 加藤県土マネジメント部長。



◎県土マネジメント部長(加藤恒太郎) (登壇)九番川田議員のご質問にお答えいたします。

 私には、急傾斜地の崩壊による災害の防止に関する法律に基づく受益者負担金ということで、この法律第二十三条に基づいて、なぜ、条例をこれまで定めていないのかというお尋ねがございました。

 議員ご指摘のとおり、急傾斜地の崩壊による災害の防止に関する法律の第二十三条では、条例を定めまして、著しく利益を受ける者から工事に要する費用の一部を負担させることができるとされております。また一方、説明しなくていいということをおっしゃられましたけれども、地方財政法においても第二十七条において、都道府県が行う工事により受益を受ける市町村がある場合には、その市町村に意見を聞いて、県議会の議決を経て工事に要する費用の一部を負担させることができるとも定められてございます。

 このように、急傾斜地崩壊対策事業を実施するに当たりましては、受益者から負担を求める方法として、省略して急傾斜地法と申し上げますが、急傾斜地法に基づき、直接、受益者に求める方法と、地方財政法に基づいて受益者を広く捉え市町村に求めるという、二つの方法が用意されているというふうに考えられます。このいずれを採用するかは、県の裁量ということになろうかというふうに考えております。

 いずれの方法によって受益者から負担を求めているのかということにつきまして全国の傾向を見てみますと、急傾斜地法に基づく条例を定め受益者から負担を求めているのは大阪府だけでございます。その施行も今年度からというふうになってございまして、昨年度までは全額大阪府の負担であったということでございます。

 また他の都道府県につきましては、地方財政法に基づき市町村に負担を求めておりますのが三十九の府県、このほか、協定書に基づき負担を求めておりますのが二府県、寄附という形で求めているのが一県、残りの四つの道県は、全額、道県の負担ということになってございます。

 このように多くの府県が地方財政法に基づいて市町村に負担を求めておりますのは、その区域の中の市町村ごとに地域の特性ですとか実情といったものが異なってまいりますので、この急傾斜地事業の受け入れ環境といったものもいろいろ変わってくるだろうと。

 そういった中で、県が画一的に受益者の範囲ですとか負担すべき額といったことを特定するということがなかなか難しいであろうと。また、県内全ての受益者にこういう県下一律の基準で求めるということをご理解いただくのも必ずしも容易でないことによるものだろうというふうに考えられます。

 奈良県におきましては、昭和四十六年度から地方財政法に基づき市町村に負担を求めておりますけれども、今申し上げたような考えから他の多くの府県と同様、全国の標準型と言えるような地方財政法に基づく方式を選択したというふうに理解をしてございます。

 以上でございます。



○議長(中村昭) 九番川田裕議員。



◆九番(川田裕) ご答弁ありがとうございました。

 まず生駒市の西松ヶ丘の事件で、一問目、聞いていきたいと思うのですが、これ、平成二十二年六月に事件が発覚したということで、ご当地の周辺の他の業者も含みまして無許可の造成行為がその周辺では繰り返されていたということが当方の調査でわかっております。これらに対しても指導をなされていたのか、その点について、一点目お聞きしたいと思います。



○議長(中村昭) 荒井知事。



◎知事(荒井正吾) 近隣の無許可の造成の事実については私自身は把握しておりませんが、無許可の造成というのは発覚しないとわからないものでございますけれども、指導したかどうかは、また後ほどお答えさせていただきます。



○議長(中村昭) 川田議員。



◆九番(川田裕) 発覚しないとわからないと言われましても、砂防指定地として明確にした地図、これが本来あるはずで、作成及び公表はされているのですかね、この周辺の砂防指定地の特定の地図は。いかがですか。



○議長(中村昭) 荒井知事。



◎知事(荒井正吾) 砂防指定地は、奈良県では一千幾つかございます。生駒市だけに特定して県は監視しているわけではございませんので、今後、衛星で見るとかそのようなことはしなければいけないかと思いますけれども、本県の砂防指定地は、三十一市町村に約一千八百カ所ございます、これらを全て職員が直接見守ることはできません。



○議長(中村昭) 川田裕議員。



◆九番(川田裕) 見守るといいますか、指定している地図が本来発行されているはずなのですね。指定されていますからね、砂防指定地として。それの地図が発行されていると思うのです。それを見ないと住民もここは砂防指定地かどうかというのはわからないわけで。だから、それが発行されていたのかどうかということを今お聞きしていたのですけれどもね。



○議長(中村昭) 荒井知事。



◎知事(荒井正吾) 発行されて市販されているかどうかわかりませんが、約一千八百カ所というふうに把握しておりますので、我々は砂防指定地はどこにあるかということは把握しております。



○議長(中村昭) 川田裕議員。



◆九番(川田裕) 公表はされていないということだと思うのですけれども、今、その周辺でも、また事案周辺地域で受託造成、これもまたほかでも無許可で行われていたということで、近隣の業者の方からもいろいろ聞き込み調査をやってみたのですが、そのような報告を受けています。やっぱりこういったのは、住民とか議会、そしてマスコミに、まず事実関係を明らかにしていただきたい。そしてやっぱり、こういった地図とかも作成されていないと思うのですけれど、郡山土木事務所が現地の担当だと思うのですね。これはちょっと過失といいますか、これが明らかではないかと思うのです。奈良県の信用失墜にも当たると思いますので、やっぱり、こういったものを、ほかがわからなかったではなくて、地元の方もご存じなのでありますから、知事に報告が上がっていないということを今聞きましたが、ちょっと調査いただきまして本当に知らなかったのか知っていたのか、その辺をちゃんと調査して明らかにしていただく義務があると思うのです。これだけの、今、マスコミ入れた問題になっていますので、それだけちょっとお願いをしておきたいと思うのですが、いかがですか。



○議長(中村昭) 荒井知事。



◎知事(荒井正吾) 何を知らなかったとおっしゃっているのですか。ちょっと聞き取りにくかったのですけれども。砂防指定地は国土交通大臣が指定されて、奈良県で約一千八百カ所あるわけですが、それの周知が十分ではないかどうかということでございましたら、それは周知する努力をすればある程度いくと思います。また、そこで無許可の行為が行われているという情報でお伝え願えましたら、議員のところによく入ってくるのだったら、そういうのを通報していただければ、これ、通報で発覚した事例でございますので、通報していただければ職員がすぐにでも飛んでいきますので、隠されていないわけですけれども、どうぞご通報いただければと思います。



○議長(中村昭) 川田裕議員。



◆九番(川田裕) だから今、ややこしければ、作成されている地図を見せてください。それで結構です。作成されていなかったら問題ですし、それをお聞きしておきます。

 そして不法行為等々を今通報いただきたいということがありましたが、この事件に関しては多くのものがありますので、まとめて通報させていただきたいと思います。

 そして次、業者に対する行政指導なのですけれど、これ先ほどご答弁いただきましたが、業者と職員の面談回数等も聞きました。そのときにどのような指導をしたのかのその記録、それは記録簿は存在しているのでしょうか。



○議長(中村昭) 荒井知事。



◎知事(荒井正吾) 業者の指導は、口頭指導も含めて記録という形は、何かメモかもしれませんが、これだけ多くしておりますのでございます。それをまとめてといいますか、整理をする必要があろうかと。どういう形か、行って帰ってきたというのを名簿に、報告書、復命報告書というのが普通出すものでございますが、そこまであまりしていなかったことは白状しておきますけれども、それを整理して出すべきということならば、それは整理して出すことはやぶさかではございません。



○議長(中村昭) 川田裕議員。



◆九番(川田裕) 期間がかなりたっていますので、今時点でできていないということがちょっと驚いているのですけれどね、今のご答弁を聞きましたらね。もうとっくに終わっているのかなと思っていたのですが。それと、行為者と連絡が不通になったということ、先ほどご答弁でお聞きしましたが、これ代理人って言っていましたけれど、代理人というのは誰なのですか。弁護士さんか誰か代理人指定されていたのですか、その業者は。それをお伺いできますか。



○議長(中村昭) 荒井知事。



◎知事(荒井正吾) 質問通告がなかったので今の質問はわかりません。私は承知しておりません。



○議長(中村昭) 川田裕議員。



◆九番(川田裕) では、それもまた改めてお聞かせください。代理人指定している者に対して代理人に指導するというのはわかりますけれど、ただこっちが代理人だと言って実は代理人ではない人に指導なんかやっていたら意味がありませんので、ここはまた大きなポイントだと思うのですよ。我々が、これは全部全てわかったわけではないですが調べている範囲内では、代理人指定は行われていない。だから誰に一体これを指導していたのかという疑問が、今ちょっと湧きましたのでお聞かせさせていただきました。それはまた後でご報告をいただきたいと思います。

 そして、これは二つあるわけです、代理人で定められている方かそうでない方か。そうでない方にそういう指導を行っているということになれば、これは個人情報保護法にも抵触してくるということになりますので、その辺もあわせてご調査願いたいと思います。

 そして、これ、指導を行われたのは砂防課がやられたのか、それとも郡山土木事務所、どちらが行われたのでしょうか。



○議長(中村昭) 荒井知事。



◎知事(荒井正吾) 代理人に対する指導でございますが、大事な案件ですか。私のところに今、報告はございませんけれども、議員が重視されるほど重要な事項であろうかと思いますので、後刻、報告を事務方にさせます。



○議長(中村昭) 川田裕議員。



◆九番(川田裕) よろしくお願いします。

 それと、行為者が不在になられて、先ほど法務局であるとか、それとか地元ですか、これ市町村さんに確認をして、そこから住所を確認したということで聞いていますけれど、一点ここで疑問に思っていますのが、住民票、税務でも何でも確認して行きますけれども、確認してから訪問された間の期間というのはどれぐらいなのですか。確認できたら、すぐに行かれていると思うのですけれどね。いかがですか。



○議長(中村昭) 荒井知事。



◎知事(荒井正吾) 事務的に報告させます。



○議長(中村昭) 川田裕議員。



◆九番(川田裕) それもあわせて、では、お願いします。すぐに行っているはずなのですけれど、それによって職務怠慢であったかどうかというのも、またいろいろ議論が出てくると思いますので、ぜひともお願いしたいと思います。

 それと弁護士さんの相談記録、先ほどどういう事案で行かれたかということは知事のご答弁で大体わかったのですが、それについて弁護士さん、相談内容ですからどこまで言っていいのかどうかという問題はありますが、そのあたりはいかがなのですか、これは本来、業者さんがいなくなった、では、どうするのだという問題の前に違法行為が発覚しているわけですから、やっぱり行政代執行等々の問題になると思うのですね。だから、そのあたりの相談かとは思うのですが、そのあたりはどういうご見解を示されていたのでしょうか。



○議長(中村昭) 荒井知事。



◎知事(荒井正吾) 先ほど申し上げましたように、砂防工事のあり方や所在不明の法人の指導、現地調査についての相談をしたというふうに聞いております。いろいろ法律事項、これ行政代執行するのは、行政代執行して求償したところで余計なことをしたなといって負ける可能性もありますので、それが一番県の行政では怖いところでございますので、私から見るとそういうことを相談する必要があろうかと思いますけれども、その折々、法律の適用についていろんな遺漏がないかということは常に相談している、毎日ほど相談している事項でございます。



○議長(中村昭) 川田裕議員。



◆九番(川田裕) ちょっと相談内容が、今後どういうふうな方向でやられるということが決定された意思形成過程の途中であれば内容まで詳細には無理かもしれませんが、それが決まってしまったら、情報公開の上では決まった分に関しては開示できると思いますので、それはまたあわせてお願いしておきたいなと思います。



○議長(中村昭) 荒井知事。



◎知事(荒井正吾) 相談の時点でございますから、決定事項ではございません。行政行為が決定したら行政当局の責任になります。弁護士は弁護士でありますので、法律的な責任が弁護士に発生するわけではご案内のようにありませんので、法律的な責任は行政に発生するので相談をするということでございますので、相談内容自身は別に行政行為の内容でもございません。もしご関心がお持ちでありましても、いろんな相談内容があると思いますけれども、行政がどのように決断したかというのは結果に問われるものでございますので、その過程でどうこうというふうにもしご関心を持っておられるかもしれませんが、どうぞ最終の責任はおまえだということさえ確認できたら私はいいと思っております。



○議長(中村昭) 川田裕議員。



◆九番(川田裕) 今、知事がおっしゃったことは全部わかっているのですけれども、やっぱりこれは人命にかかわる問題ということと、状況によれば可能性はゼロではないではないですか。それと、これだけの期間が放置されていたので、なぜこれだけの期間放置されていたのかというところに県民もみんな疑問を持っていまして、今始まって今の段階でというのだったらわかりますが、だから、そのあたりは興味があるかと言われたら、それは興味、誰でもありますので、やはり出していただけるものであれば県民に対して、誰も弁護士さんが責任だと言ってるのではなくて、それは見解を示されているわけだから、それは別に開示いただいても結構なのではないかと思うのですけれどもね。



○議長(中村昭) 荒井知事。



◎知事(荒井正吾) 長い間時間がかかったのは、法律事項ではないのですね。現場の土が危険性を発生するかどうかというのが、それにどう対処するのかというのが時間のかかった原因ですので、法律事項だけを議論していたわけではないのです。だから、関心の向きが自分の家の土が壊れそうだと、隣の盛り土の責任ではないか。あるいはほかの原因ではないかというふうに心配をされているというふうに把握をしております。そのときに隣地の盛り土が原因かどうかというのは、ご案内のように民民の隣との紛争になるわけでございます。これは砂防指定地という、県が、他人の地面であっても土があまり動くことは、住民が心配だから、責任を持って行為制限しなさいよというのが法律でありますので、行為制限の主体としての県の管理地でございます。自社地でも何でもございませんので、そういう関係でございますので、法律的な立場、関係はご承知の上だと思いますけれども、大事なのはこの地面が本当に崩れるのか、誰の責任で、もしわかればどうなるのかということが関心事項で、それがいまだに不明なわけでございますので、いまだに、すぐに何が起こるのか、どうすればいいのかというのは特定ができない事項がまだ残っているということでございます。繰り返しますが、時間がかかっているのは法律事項を相談していただけではございません。事態の監視が進むのかどうか、あるいはどのような行為が原因で地割れが起こっているのかということがよくわからないまま現在まで来ているということでございます。それに対してボーリング調査までしようという段階になったというのが経緯でございます。



○議長(中村昭) 川田裕議員。



◆九番(川田裕) 認識が全然違うのですけれども、今までの間で実際に調査と言われますが、では、原因の調査というのは、これだけの年数が出ているのであれば、本来やられて、これは条例違反の事案ですよね、だから調査をやられてやっているけれども、計測器を置くのも最近ではないですか、ボーリングするのは今だと。何で今なのだというところなのですよ。だからこれ、発覚してからかなりの期間が経過してきているのに、その間で十分時間があったわけですから、だから先ほどの弁護士さんの話もこれは大変だと、至急に是正措置するべきだとか、いや、しなくていいんだよとか、いろんな意見はあるかと思いますが、その内容によってどういう対応を県がしたのかと、どういう調査をやってどういう事実が残っているのか、記録が残っているのか、それを今後調べていきたいと思っているのです。だからその点をお聞かせいただいているわけでね。本来、発覚してからこれだけの期間がたっているというところに問題が我々はあると思っていまして、だからその間にどういった行為が行われたのかという今ご確認をさせていただいているという状況なのですけれどもね。



○議長(中村昭) 荒井知事。



◎知事(荒井正吾) そうでございましたら、その間したのは法律行為よりも現場確認が一番大事な行為だったと思います。発覚して以降、直ちに現場に駆けつけていますので。頻繁に現地パトロールに行っております。その経過観察ということでございますけれども、現地状況について、報告書なりということは正直ないのですけれども、写真による記録は残っているのですね。それは何よりも現地確認で大事かと思います。亀裂が拡大したのかどうかというのが一番の調査事項でございますので、その調査をして亀裂が拡大しそうだったら、これは危険がさらに増大しているのではないかというのが、法律よりも土の動向のほうが大事だということを申し上げたいと思います。その土の動向は、職員は監視に駆けつけておったことは皆さんの前で申し上げておきたいと思います。



○議長(中村昭) 川田裕議員。



◆九番(川田裕) パトロールをなされているのですよね。では、パトロール記録も全部残っているはずではないですか。この間、担当の方がこの質問前に来られて聞いていましたけれど、パトロール記録はちょっとわからないとおっしゃっていたのですけれどね。まだ現在、有無がわからないのですが。パトロールの実施要項というのがあるはずですから、それに基づいてやっているはずですからね、それ、やっていなかったら命令違反になるではないですか、職員は。その点も知事、きっちりと調べていただけないですか。そして先ほど写真とおっしゃいましたが、こういった亀裂のときに測定器を置いて、これミリメートル単位でしょう、普通、開いているとか開かないとか。そんなもの、写真で写して、それでということなんかやっている行政、絶対ないですよ。こんなもの、測定器を置いて専門家でやっぱりやっていきます。それで今、パトロールに行かれたとおっしゃいましたが、それは事務職が行かれたのか技術職が行かれたのか、それとも専門家を雇って派遣されているのか、それはいかがなのですか。



○議長(中村昭) 荒井知事。



◎知事(荒井正吾) 初期の段階で、これ、中の微生物を探す調査ではありませんので、土が壊れるかどうかを調べる調査でありますので、土が壊れるときは大きな亀裂が生じるのではないか、亀裂があることにご心配でありましたので亀裂が拡大しているかどうか、一ミリメートルの亀裂が拡大したら危ないのか、それが続くとすぐにわかるものでございますので、一ミリメートルの亀裂が拡大したら土が壊れるわけではないと思います。十センチメートルだと危ないなと、そういうことであろうかと思います。それは現場の知恵だと思いますので、それを目視に行ったということは、それなりの調査であったと思います。



○議長(中村昭) 川田裕議員。



◆九番(川田裕) 知事はそうおっしゃるのだったらおっしゃってください。それは専門家に聞けばわかることなので、はっきり明確にわかります。それは、我々も聞いてきていますから。だから、それは目視でやるなんか絶対あり得ないですから。それをそういう感覚をお持ちになっておられるのだったら非常に怖いことだなと今感じました。感想を申し上げておきます。

 そして公共工事について、新聞報道もなされているのですが、これは読売新聞の五月二十六日に、対策で県が偽装工事案を行っていたのではないかと、可能性があるということで出ていると。記事の内容はもうお読みになっていると思うのであえて申し上げませんが、普通、盛り土、違反でしているのに、公共事業、できるわけないですから、それを公共事業にして工事をしようかとしていた動きがあったということが新聞報道されているのですけれどね。これは知事、いかがなのですかね。ちょっと聞いてみないとわかりませんので。



○議長(中村昭) 荒井知事。



◎知事(荒井正吾) このようにご心配になるときの対策が幾つか可能性がございます。生駒市西松ヶ丘の対策についてでございますが、これ、隣地の盛り土が原因だと、原因は盛り土だ、原因者は隣の行方不明だといった場合には、とも連れ土砂崩れを防ぐという、盛り土を除去するということになりますが、これは行政代執行という手法がある。それだけではございませんで、自然に、盛り土ではなくてその土地が雨が入ったりほかの原因で崩れかけているといったことがございます。この地面は、議員ご存じのように下のほうに下り坂になっておりますので、その下のほうが危なくなるかもしれないということがございます。そのような場合には、行政代執行、隣の人の原因ではないから、自分の地面が壊れて他人に迷惑をかけるのだからと、それは公共事業で土どめをすると、これは山の中でも行っております。だから、公共事業という手法もあるわけでございます。公共事業、今の新聞で、公共事業をすると隠蔽だというふうに書いてあるということでございます。これは、きのう阪口議員のご意見に対しまして、新聞は私の言ったことを、読売新聞でしたけれども、それは何新聞かわかりませんが、正確に伝えていないということで、ここで私の発言内容を申し上げたわけでございますけれども、この公共事業を実施するのは、公共事業でございますので予算をとってやるので、公共事業を隠すということは考えられませんね。公共事業を隠してやるなんて、行政団体、どこもありませんよ。だから、隠蔽のために公共事業にすると、もしおっしゃっているならちょっと考えられないです。大体、我々にとってこういうのを隠蔽する動機が何もないではないですか。だから、偽装行為だとか隠蔽だと言われるのは、本当に腑に落ちないんですけれども。議員、マスコミにもし接触されたら、どういう理由かお聞きになりましたか。



○議長(中村昭) 川田裕議員。



◆九番(川田裕) 反問権は許されているのですかね。



○議長(中村昭) いや、今までそういう例はないですけれどね。



◆九番(川田裕) 今、知事、反問権されていたので、反問権は使われているのですか、この議会は。



○議長(中村昭) だから質問に対して、その質問の趣旨を確認することに関しては、当然、答弁はしてもらうと、それだけです。それ以外の何物でもないです。



◆九番(川田裕) 議長、議事進行。時間進みますので、議事進行。



○議長(中村昭) 九番川田裕議員。



◆九番(川田裕) 私が聞いていることと、今、対して答えられたことは、全然聞いていることと違うことを答えられているのですよ。だから、私が聞いているのは、この対策で新聞記事が出ていましたけれども、これは事実ですかということを聞いているのです。それを新聞記者に会ったら確認してくれとかしないとか、それ、何の関係があるのですかね。私は、この記事を見て、知事にこれはどうなのですかということをお聞きしているだけの話です。



○議長(中村昭) 荒井知事。



◎知事(荒井正吾) 記事が、私の書いた記事ではありませんので、きのう、阪口議員の質問、私が言ったことをそのまま書いたり、行政が、先ほど申し上げましたのでお察しのいい議員だとおわかりだと思いますけれども、偽装工作ということが我々の動機にないですよと、こういうふうに今申し上げたから、事実ですかと言えば答えになっていると思うのですけれども。記事が事実かどうかというのは、新聞社に、その記事の主体に聞いてもらわないとわからないですよというのが私の答えなのですが。私がそんな偽装工作をしたわけがないではないですか。動機がないのだから。



○議長(中村昭) このことにつきましては堂々めぐりになると思いますので、新聞記事にどう思うかということですので、一応、方向を変えてご質問を願います。

 川田裕議員。



◆九番(川田裕) いや、偽装行為をしたかどうかとか、それは、私はわからないので、だからお聞きしているのです。だからもう一回聞きますが、公共事業でやろうということになっても、それは行政代執行でやるにしても、調査もしていないではないですか。だから、そんなこと、調査もやっていて、これは、では、盛り土の原因がないのだなと、では、公共事業でやるんだなというのだったらわかるのですよ。だけど、やっていないのに公共事業でやることの話が出ているということ自体に疑問を持っておられるのではないですかね。読者としてはそういうふうに読めたのですけれどもね。だから本来、調査結果、これまた出してもらったら、どんな調査をしていたのか全部わかるではないですか。パトロール記録も全部あるのでしょう。パトロール実施要領に基づいたパトロール記録があるはずですから、その全部、全てを明らかにしていただいた上で、これは第三者に入ってもらって見てもらってもいいのではないですか。それはもう行政側は、そんなもの、私はこれはとあまり全部説明してくれないというのが今までの過去の記憶ですので、だから、その点についてはそうしていただければ結構な話ではないのですかね、いかがですか。



○議長(中村昭) 荒井知事。



◎知事(荒井正吾) 行政代執行するにしろ公共工事をするのは、これは税金を使って、行政代執行は後で求償しますけれど、税金を使ってやりますので、調査をしなければ、勝手にできませんよ。調査をした結果、そういう工事が必要か、行政代執行が必要かということをしなければその二つの道があります、原因者の特定があるかないかでありますよということを先ほど過程の問題として申し上げたわけでございますので、行政代執行というのは相手がいないからなかなかできないかもしれない。公共工事だったらある要件であれば危険が下流に及ぶとか下に及ぶとか、公益的な目的があれば公共事業ができるという仕組みがありますので、それについても勝手に住民の方のクレームがあったら公共事業をすると、そういう法律は多分議会を通らないと思いますので、公共事業であれば、このような理由で公益的目的で公共事業をしますよという調査をいたしますので、調査をしてからしか、いずれにしてもできませんので、そのようなことをするのは偽装工作でも何でもありませんよ。公共事業は大っぴらにしますから、発注もしなければいけないので、発注しない公共事業はないのではないですか、発注すると必ずわかりますから、公共事業の対象にそもそもならないというのは常識ではないかと思いますけれど、いかがですか。



○議長(中村昭) ちょっと待ってください。新聞記事にかかわる討論と答弁につきましては、議長としては堂々めぐりだと思いますので、ちょっと趣旨を変えてご質問を願います。



◆九番(川田裕) 趣旨を変えているのですけどね、言っている意味が伝わっていないので。今、知事がおっしゃったことは当たり前で、そんなもの誰でもわかっている話で、この新聞記事に対してこういうふうに書かれていますから、では、調査結果も全部された上で公共事業の案があったのか、それとも公共事業の案すらなかったのか、それはどちらなのですかね。



○議長(中村昭) 荒井知事。



◎知事(荒井正吾) 今申し上げましたように、調査をして、亀裂が進むときにどういうふうに是正するか、行為者が是正するのが一番ですけれど、行為者がいないときに住民の方の不安を是正するにはどういうことがあるのか、公共事業というのもあり得るということを今申し上げたわけですから、あり得ることについて検討するのが当然であろうかと思います。それが偽装だとか隠蔽だとかを目的にするわけはないということを繰り返し言ったわけでございますので、公共事業で是正することができ、かつ公共事業としてふさわしいということがあれば、することになっていたかもしれません。まだ今この事案については原因も進行もわからない状況でございますので、今するというふうに申し上げるわけにはいかないわけであります。



○議長(中村昭) 川田裕議員。



◆九番(川田裕) わかりました。

 では、新聞の真意はわかりませんので、それは知事の、今、政治生命をかけた言葉だと私は受け取っておいてよろしいですね。これはないと。それでよろしいですね。

     (「もう一度言っていただけますか」と呼ぶ者あり)



○議長(中村昭) 川田裕議員。



◆九番(川田裕) この行為が本当かうそかというのは、私たちはわかりません。今、知事のご答弁を信じるだけですので、だから、そのご答弁の内容は政治生命をかけた言葉だと我々は受け取っていてもよろしいですね。



○議長(中村昭) 荒井知事。



◎知事(荒井正吾) 答弁要りますかね、こういう類いの話は。



○議長(中村昭) もういいでしょう。



◆九番(川田裕) いや、やってください。聞いているのですから。



○議長(中村昭) そうですか。知事、一言。



◎知事(荒井正吾) まともに答えておりますので、政治生命というのはどういう意味かよくわかりません。私も皆さんも同じですけれども、それぞれ職責をかけて仕事をしているという意味は変わらないと思います。そういう意味の、政治生命という言葉を使われましたのですけれど、私はあまり政治生命という言葉ではなく、私の職責をかけていろいろ仕事をさせていただいているというふうに申し上げたいと思います。



○議長(中村昭) 川田裕議員、次に進んでください。



◆九番(川田裕) わかりました。職責をかけたお言葉だと受け取っておきます。

 次、奈良市月ヶ瀬の問題なのですが、平成二十五年五月二日に、これは県からいただいた資料をもとに言っているのですが、奈良土木事務所のパトロールで発覚をしたということですね。これ、発覚が五月二日になっているのですけれども、本当に五月二日の発覚でよろしいですか。もっと以前からわかっていたということはないのですかね。



○議長(中村昭) 荒井知事。



◎知事(荒井正吾) 許可期限を過ぎてほっておられたということは後でわかったわけでありますけれども、許可期限を過ぎてほっておられるかどうかというのは、許可の届出が出ていなかった、また許可の届出を出さなくても罰則はかからなかったという従前の条例のもとでの話でございますけれども、今の隣地の方からこんなことがあるよということを聞いて発覚したというふうに聞いております。



○議長(中村昭) 川田裕議員。



◆九番(川田裕) これ、知事がご存じなのかどうかはわからないのですが、平成二十四年の十月に南山城村長さんから奈良土木事務所に申し入れがあったということで、その時点でわかっているはずなのです。今、規則のほうとかも全部読みましたけれども、完了したら届出も提出しなければいけませんし、それ自体も行われていなかったということで担当の方からは聞いているのですけれどもね。だけどこれ、事前に、テレビの報道とかでは、記者会見では、たしか五月にこれが初めてわかったのだということをおっしゃっていたと思うのですね。だけど、それは本当はもっと前からわかっていたのに五月二日になっているのかどうか、その辺がちょっとわからないので、疑問なので教えていただければと思います。



○議長(中村昭) 荒井知事。



◎知事(荒井正吾) 五月だと言っているのに、私が知るわけはないですよね。そんなわかっていたかどうかというのは、またちょっと調べてみますよ。わかっていたのかということを職員に聞いてみるとか何か調べようがあろうかと思いますので。私は、五月に地元から把握をいたしましたという報告を受けておりますので、私にわかっていたのかと、それ以前にあったのがわかっていたのかと直截的に聞かれても、ちょっとわかりませんということであります。また調べます。



○議長(中村昭) 川田裕議員。



◆九番(川田裕) 調査はやっていただいていないのですね。報告だけ受けておっしゃっていただいていたと、こういう解釈でよろしいですね。

 次へ行きます、時間がありませんので。

 これ平成二十五年の五月に、行為者、これ五月の時点で多分指導を受けていたと思うのです。今ちょっと我々も調査中なのですが、行為者が天理の測量会社の方に相談に行ってるのですよ、県から呼び出しを受けている等々でね。五月の時点でもそういうふうなことをどうしたらいいのだということを相談に行っていますので、だから、その前からもっと受けていたと、これは今後ちょっと質問が終わってからまた調べに行くのですが。それだったら、県が、今回報道されている内容と、この間、先日、担当の方からもお聞きしている内容が全部変わってきますので、それはなぜ変わるのだということに疑問を今持って、ちょっとお聞かせいただいたと。知事が今、私は知らないのだと、また調べるのだというのだったら、早急にお調べいただきたいと思います。次へ行きます。それはお願いしていていいですか。



○議長(中村昭) 荒井知事。



◎知事(荒井正吾) また議員お調べになったら教えてください、大変参考になると思いますので。参考にさせていただきたいと思います。



○議長(中村昭) 川田裕議員。



◆九番(川田裕) 情報提供はいたしますが、行政としては説明責任があるので、参考の一部にしてもらうのは結構ですけれども、主体はそちらですからそれは説明責任をきっちりとお願いしておきたいと、こういう問題になっていますのでね、そういうことを言ってるのですけれどね。



○議長(中村昭) 荒井知事。



◎知事(荒井正吾) 情報提供は、我々公の仕事ですから、わかったことを正確に捏造しないでお互いに出し合うのが偽造をなくす大きな根拠でございますので、どうぞ教えていただくと参考にさせていただきます。行政責任、説明責任は、当然、行政主体でございます。言わずもがなだと思います。



○議長(中村昭) 発言をするときには、挙手をして発言をしてください。議長は私でございますので。

 川田裕議員。



◆九番(川田裕) 笑われる場所ではないと思うのですけれどね。これだけの事態になっていて、人命がかかっている問題でそれを今答弁しているのに、答弁いただいていて私も質疑しているのに、へらへら笑う問題ではないと思いますけれどもね。

 それと次、記録、文書の複数の存在ということで、これ、有限会社三進商事に係る担当者のヒアリング結果という文書があるのですよ。これ、私、多数のいろんな調査関係を全部使った上であったし、これも投書もありましたが、どうして二種類の書類があるのですかね。このヒアリング結果ということで、これがこういう形で二通あるのですよ。これは私、聞き取り調査して全部メモしたやつなので、内容はほとんど正確だと思います。ただその中に、公になっている文書と思われる文書とそれと公になっていない文書、ほとんど文書は同じなのですが、最後の数行だけが違いまして、それもここの公の場で言いたいのですが、実は、実際にあったほうと思われる文書には、県のほうから、平成二十五年の三月ごろに変更計画書を作成して変更申請書を提出するようにと指導をやっているのですよ。期限が切れて大分たっているのですが。つまり期限が切れた後で変更計画書を作成して変更申請書を提出するという指導自体をやっていたのがおかしいではないですか。本来だったらもう一度出し直すか、終了届も出ていないわけですよね。だから今申し上げた文書が、皆さん、公になっている文書からは抹消されているのですよ、この文字が。それだったら、公文書の偽装もしくは、わかりませんけれど、ここ詳しく調べないとわかりませんが、そういった問題にも及んでくるということなのですよ。自分の都合悪いところは省いたものを行政文書、公文書を出すという。この前委員会でもちょっとそういった関連はお聞きしましたけれども、こういった実態があるということは知事はご存じかご存じなかったか、お聞かせいただけますか。



○議長(中村昭) 荒井知事。



◎知事(荒井正吾) メモとか文書のステータスが問題ですよね。今、みんな公文書とおっしゃいました。公文書は、ちゃんと保存されますし保存義務もあります。今お手元にあるのが公文書かメモなのかというステータスがはっきりしていない文書が乱雑にあるのが課題であります。文書の管理、整理ということであります。お手元にある文書が公文書かどうかということで。公文書は、文書になれば抹消できません。どこにあっても公文書偽造になりますので、公文書を落とすと、削除も偽造になりますのでそういうことはできないと思います。多分、公文書ではないと思いますね。(発言する者あり)ステータスは何なのか。ちょっと答えていますので、どうぞお聞きくださいませ。どういうステータスの文書かというのを確認しないといけない。そのときにいろいろな文書がたくさんございますので、できるだけ外に正確に内部の文書も出していきたいと思いますけれども、いろんな文書を錯綜して出すと、県民の人は困るではないですか。ちゃんと整理して出すことを心がけるように今言っておりますので、ちゃんとした文書の出し方、これ文書管理、また公表管理ということになりますので、どうぞ今後にご期待願いたいと思います。



○議長(中村昭) 川田裕議員。



◆九番(川田裕) では、知事はお知りにならなかったという、この解釈でよろしいですね、今の答弁でしたらね。メモに関する今考え方をお聞きしていたのではなくて、こういった事実があったかどうかの知っているか知らないかを今お聞きしていたわけであって、僕も公文書に関しては勉強はずっとしていますから、そういった、どれがメモになるかとか最高裁判例もありますので、パソコンの中でも記録保存されて共有されているフォルダなんかにもし入っていたらこれは公文書ですよ。だからそういったのは、これから現実をちゃんとやっていけば、いつ作成された資料かとかコンピューター記録なんか全部わかるわけですから、だからそんなのは検査したら全部わかる話ですからね。それはそれに委ねないとわかりませんので、そこで考え方を云々というのは、これは司法が最終的に決定することだと思っておりますので。だから、知らなかったということでよろしいですか。



○議長(中村昭) 荒井知事。



◎知事(荒井正吾) 何か当てつけてこうだとおっしゃるけれども、さっきこれは公文書だけれどもとおっしゃったので、それは多分公文書ではないでしょうと、こういうことをまず一点申し上げたわけで。公文書でないメモを私が皆知っているわけがないのですよ。ステータスがあって私のところに相談する文書は、これ、公文書というかメモというかわかりません、議論の途中だとメモというようなステータスではないかと思いますけれど、私のところに来る文書は知っていますけれども、今の文書は、公文書もいろいろ、サインする公文書も条例も公文書でございますけれども、知っていたのかというと、あらゆる文書を知っているわけではありませんので、今おっしゃった文書は見せていただけますか、見ないと知っていたかどうかもわかりませんよ。だって、議員だけ持っておられてこの文書を知っているかと言われても、知らなかったのでしょうと言われたら、目に見ていないのだから、知っていませんねと言わざるを得ないようなやりとりのように思います。



○議長(中村昭) 川田裕議員。



◆九番(川田裕) 見たいのだったら見せますけれど、それはいいのですけれど、重要なことなので、そういうはぐらかされたことを聞いているのではないのですよ。やっぱりこういった行政をやっている中でメモもいろいろありますよ。だけど保存されている、ましてこういう重要な事が書かれている文書とそこだけ除かれた文書があるわけであって、だからこれは重大な問題につながる可能性があるなと思っているわけであって、それでお聞きしているわけです、公の場で。だから、普通、何もなかったら、内線をかけてお聞きするとかそれで結構なのですが、やはり県民の皆さんにこういった事実があるのですよということは知っていただくことがあるし、そして、ましてこれ、発覚してからここまでずっと放置されていて、これからやるんだとか、先ほどの問題もそうですけれど、言われますけれど、もっと早い段階から取り組んでいたら、もうとっくにこれは解決している問題でもあるわけではないですか。それをいろんな理屈をつけられて説明されますけれど、その感覚が我々はわからないので、だからお聞かせいただいているのです。重要な問題だと思いますので、そんな笑い話で済むような問題ではない。ましてこれ、県が変更計画書、その行為者に対して変更申請を提出するように指導したと記録されているメモがあるらしいです、メモか公文書かどちらか知りませんが。こういった内容からして、開示されている内容から見たらほとんど同じですから公文書でしょう、これはあくまでも憶測ですが。そのことをお聞きしていたので、だからこういった文書の存在は今回の一般質問をやる上において知事のところにはご報告が上がっていたのか上がっていないのか、その点だけもう一回聞き方を変えてお聞きします。



○議長(中村昭) 荒井知事。



◎知事(荒井正吾) それこそ私の言っていることをうまく受け取っていただいていないと思いますが、このメモといい、また公文書といい、二つその文書についておっしゃいました。公文書とメモというのは、随分ステータスが違うのですよね。公文書というのは変えて外に出すと偽造になりますよと言ったではないですか。それは偽造かどうかということで、メモが同じようなものがあって、いろんなメモが私のところにあります。議員の答弁についても、けさのメモをちょっと変えようといったような書類もありますので、これは公文書でなしにほとんどメモで、いろんな議論をする場合のメモ、毎日そのようなものに囲まれておりますので、公文書と言って大事な文書だろうとおっしゃると、ちょっと誤解を与えるのではないかと思って、その点をしつこく、公文書ではないでしょうねと、メモでしょうねと、こういうことを、見ておりませんので言っているわけでございます。それが重要かどうかは議員のご判断でございますけれども、議論がどのように進んでいっているのかということは大変関心があります。繰り返し言いますけれども、我々の仕事の中で偽造とか悪いことを隠すというセンスは全くありませんよ。それを当てつけないようにしてほしいと。当てつけてこうしたのだろうと、おまえ隠したのかというようなことは絶対に言わないでくださいよ。れっきとした証拠があって、これはこういうことだからおかしいのではないかということになれば、私も議員のおっしゃるとおりですということにいたしますけれど、今の段階では、ちょっとよくわかりませんね。



○議長(中村昭) 川田裕議員。



◆九番(川田裕) 失礼な話だと思いますが、決めつけたことは一回も言っていません。それは議事録を後で見てもらったら結構だと思います。そちらのほうが失礼ではないですか、人をそういうふうに言ったと決めつけて、何なのですかこれ。議会軽視ですか。前から言っていますけれど、議会というのは、やっぱり、みんなこれ、県民の意見を言いに来ているのですよ、そんな言い方はないのではないですか、知事。もう時間がありませんが。だから、これはどんな認識が知りませんが、調べてないのだったら、メモかどうかもわからないので、では、調べてください。調べていただいたらわかることだと思いますので、今後この問題については、全て、そういった証拠書類等々があれば、そういったものについては全部マスコミとか住民とかそういったものに公表をしていきたいと思っておりますので、以上、質問のほうを終わります。



○議長(中村昭) これをもって当局に対する一般質問を終わります。

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○議長(中村昭) 次に、本日、知事から議案一件が提出されました。

 議案送付文の写し並びに議案をお手元に配付しておりますので、ご了承願います。

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△財第六十五号

平成二十八年六月十六日

 奈良県議会議長 中村 昭様

                         奈良県知事 荒井正吾

      議案の提出について

 議第七四号 収用委員会の委員の任命について

  以上のとおり提出します。

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△議第七十四号

      収用委員会の委員の任命について

 土地収用法(昭和二十六年法律第二百十九号)第五十二条第三項の規定により、下記の者を委員に任命したいので、その同意を求める。

      平成二十八年六月十六日提出

                         奈良県知事 荒井正吾

               記

 中本 勝

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○議長(中村昭) 次に、議第七十四号を議題とします。

 お諮りします。

 議案については、知事の提案理由説明を省略したいと思いますが、ご異議ありませんか。

     (「異議なし」の声起こる)

 ご異議がないものと認め、さようにいたします。

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○議長(中村昭) 次に、平成二十八年度議案、議第五十六号から議第七十三号及び報第一号から報第十九号並びに平成二十七年度議案、報第二十八号を一括議題とします。

 以上の議案三十八件については、調査並びに審査の必要がありますので、お手元に配付しております議案付託表のとおり、それぞれ所管の常任委員会に付託します。

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○議長(中村昭) 十九番松尾勇臣議員。



◆十九番(松尾勇臣) 常任委員会開催のため、明、六月十七日から六月二十日まで本会議を開かず、六月二十一日会議を再開することとして、本日はこれをもって散会されんことの動議を提出します。



○議長(中村昭) お諮りします。

 十九番松尾勇臣議員のただいまの動議のとおり決することにご異議ありませんか。

     (「異議なし」の声起こる)

 それでは、さように決し、次回、六月二十一日の日程は、各常任委員長報告と同採決及び各特別委員長報告とすることとし、本日はこれをもって散会します。



△午後四時十四分散会