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平成27年 12月 定例会(第322回) 12月08日−04号




平成27年 12月 定例会(第322回) − 12月08日−04号







平成27年 12月 定例会(第322回)



 平成二十七年

        第三百二十二回定例奈良県議会会議録 第四号

 十二月

   平成二十七年十二月八日(火曜日)午後一時開議

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          出席議員(四十四名)

        一番 亀田忠彦          二番 池田慎久

        三番 猪奥美里          四番 山中益敏

        五番 川口延良          六番 松本宗弘

        七番 中川 崇          八番 佐藤光紀

        九番 川田 裕         一〇番 井岡正徳

       一一番 田中惟允         一二番 藤野良次

       一三番 森山賀文         一四番 大国正博

       一五番 岡 史朗         一六番 西川 均

       一七番 小林照代         一八番 清水 勉

       一九番 松尾勇臣         二〇番 阪口 保

       二一番 上田 悟         二二番 中野雅史

       二三番 安井宏一         二四番 田尻 匠

       二五番 奥山博康         二六番 荻田義雄

       二七番 岩田国夫         二八番 乾 浩之

       二九番 太田 敦         三〇番 宮本次郎

       三一番 和田恵治         三二番 山本進章

       三三番 国中憲治         三四番 米田忠則

       三五番 出口武男         三六番 新谷紘一

       三七番 粒谷友示         三八番 秋本登志嗣

       三九番 小泉米造         四〇番 中村 昭

       四一番 山村幸穂         四二番 今井光子

       四三番 梶川虔二         四四番 川口正志

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        議事日程

 一、当局に対する一般質問

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○議長(中村昭) これより本日の会議を開きます。

 会議時間を午後六時まで延長します。

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○議長(中村昭) ただいまより当局に対する一般質問を行います。

 順位に従い、十番井岡正徳議員に発言を許します。−−十番井岡正徳議員。(拍手)



◆十番(井岡正徳) (登壇) 議長のお許しを得て、議席番号十番、自由民主党の井岡正徳が一般質問をさせていただきます。

 まず、モビリティ・マネジメントについてお伺いいたします。

 現代は自動車中心の世の中ではありますが、私は移動手段としてできるだけ自動車を使わず、徒歩や自転車、電車、バスを利用する必要があると考え、平成十九年二月定例県議会では、他府県の事例を紹介しながら、モビリティ・マネジメントの取り組みについて、前知事時代に質問をいたしました。

 当時の観光交流局長からは、交通渋滞の緩和や環境保全のため、モビリティ・マネジメントの取り組みを進めるとの答弁をいただいたところですが、今年度奈良県公共交通条例に基づく公共交通基本計画の策定作業を進められていることですので、今回、改めてモビリティ・マネジメントに係る県の取り組みについて、お尋ねしたいと思います。

 人口減少や高齢化の進展など、今後の経済社会情勢に照らして考えると、高齢者をはじめ、地域住民の自立した日常生活や社会生活の確保、活力あるまちづくり、観光振興による地域の活性化、環境問題への対応といった観点から、地域の公共交通の活性化、再生が極めて重要な課題であると考えています。

 公共交通を活性化、再生するためには、従来から取り組まれている交通事業者を中心とした供給者側の取り組みだけでは限界があり、需要者側である地域の住民、学校、企業等の公共交通の利用促進の取り組みを支援していくことが求められています。

 モビリティ・マネジメントはこのような取り組みの中核となるもので、その考え方の基本は一人ひとりの意識や行動を十分に踏まえるところから交通の問題を考えていくという取り組みです。

 他方、渋滞や環境問題をはじめとして、モータリゼーションの過度な進行による中心市街地の活力の低下、公共交通の利用者離れに伴う地域モビリティの質的な低下など、交通にかかわるさまざまな問題は、前回質問を行った平成十九年当時より深刻になっているように思います。

 例えば、幹線交通の沿線に立地し、自動車で来店しやすい広大な駐車場を設けて集客を図る形態のロードサイドビジネスについて、今後は土地利用のあり方や立地の適正化といったまちづくりの観点からも検討を加えていくことが必要であると考えています。

 こうした問題は、一人ひとりの行動が過度に自動車に頼る暮らしから、適度に多様な交通手段を利用する暮らしへと転換することがあって初めて、その解消が期待できることとなります。

 では、どうすれば人々の行動は変わるのでしょうか。

 モビリティ・マネジメントとは、まさにこのような視点に立って、交通政策を考えるものであります。

 人々の交通行動は、交通システムや施設の改変によっても変わることがあると同時に、人々の意識が変わることによっても変わるという事実に着目します。人々の意識に働きかけるコミュニケーション施策を実施する一方で、様々な交通システムやその運用の改善をバランスよく進めていく必要があると考えています。

 しかしながらこれまでの交通施策では、人々の意識に働きかけるコミュニケーション施策の有効性は十分に配慮されてこなかったのではないでしょうか。それゆえ、既存の交通インフラも、その潜在能力を十分に発揮していかなかったと言えるのではないでしょうか。

 いずれにしても、持続可能な公共交通の確保のためには、県だけではなく、多様な主体との連携、協働が必要不可欠であると考えるところです。

 そこで知事にお伺いいたします。

 現在、奈良県公共交通条例に基づき、まちづくり、保健、医療、福祉、教育、その他の施策との連携を図りながら、公共交通に関する施策を総合的かつ計画的に推進するための公共交通基本計画の策定に向けた作業を進められると聞いていますが、既存の交通インフラの有効利用のためにも、また限られた交通施策の財源の有効活用のためにも、今まさに、過度に自動車に頼る状態から、公共交通や自転車などを賢く使う方向へと転換していく必要があろうと考えますが、所見をお聞かせください。

 次に流域下水道事業に関して、中長期的な視点に立った計画的な経営基盤の強化に取り組んでいく必要があるのではないかとの思いから、浄化センターの今後の整備方針と、流域下水道の公営企業会計化についてお伺いします。

 奈良県では、大阪の近郊地帯として、人口の著しい増加により急激に都市化が進み、また県人口の約九〇%が大和平野に集中して居住しており、県民の生活様式の近代化に伴い、排出される汚水が急増、公共用水域の水質は急速に悪化して、深刻な問題となっていました。

 このような状況のもと、奈良県では長年の懸案であった広域にわたる下水道の整備により、公共用水域の水質汚濁の防止を図るとともに、周辺農村部に至るまで水洗便所化を可能にし、また家庭用雑排水の処理等とあわせて、快適な生活環境の確保を目指して、昭和四十五年度に大和川上流流域において、大和川流域下水道事業第一処理区に着手され、昭和四十九年六月に供用を開始しています。

 処理場には浄化センターという名前がつけられ、浄化センター公園とファミリープールが併設されていました。

 平成二十三年には、奈良県内初のPFI手法により、新県営プール施設等整備運営事業として健康増進施設、競技施設、管理等施設及び公園機能施設を一体的に再整備されました。現在は、公園名称がまほろば健康パークに、また新プール棟の名称がスイムピア奈良となり、健康志向の多くの県民の方々にご利用いただき、とてもにぎわっています。

 また先日の政府要望に行かれた資料を見ますと、この浄化センターが奈良県トレーニングセンターの整備候補地になっていると伺っていますが、その場所の半分が私の選挙区である川西町下永地区であり、大変喜ばしい限りです。

 しかしながら、浄化センターは四十年以上経過し、施設や設備の一部に老朽化が見られて、さらに今後も老朽化する施設や設備の増加が考えられます。

 下水道処理場という施設の特性上、道路や橋りょうなど一般的な土木構造物とは異なり、多くの電気設備や機械設備があり、これらは二十四時間三百六十五日稼働することから、コンクリート造を中心の土木構造物に比べ、耐用年数が短いようです。

 このため、今後老朽化する電気・機械設備の大幅な増加が考えられ、これらの老朽化する電気・機械設備をはじめとする施設、設備の修繕や更新に対する費用の増加が見込まれます。

 一方、人口減少やトイレなどの節水型機器の普及などにより、浄化センターへの将来流入量は減少が予測され、施設や設備を維持管理するための収入は減少することが考えられます。浄化センターは今後も水質汚濁の防止及び県民の快適な生活環境を確保するために、継続的かつ安定的に下水を処理する必要があり、そのためには中長期的な視点に立ち、将来必要となる投資経費を見据えた老朽化対策を策定する必要があります。

 また、浄化センター周辺で昨年八月に台風十一号の影響により、雨水やごみなどの流入に伴い、スクリーンという設備が目詰まりしたため、下水の溢水事故が発生し、周辺地域の住民の方々にご迷惑をかけたと聞いています。浄化センターの処理区域には、奈良市の一部の区域及び大和郡山市の一部の区域において、汚水と雨水を一緒に処理する合流式下水道区域がありますが、その区域からの想定を上回る雨水の流入により、浄化センター内の機械設備が故障したため、これらが昨年の溢水事故の一番の原因ではないかと思います。

 今後の溢水事故の再発を防止し、浄化センター周辺の住民の方々に対して安心して暮らしていただくため、また想定を上回る雨水の流入に対応することによる経費増は、中長期的な下水道経営にも悪影響を及ぼすため、合流式下水道区域からの雨天時における雨水流入を抑制する必要があると考えます。

 そこで知事にお伺いいたします。

 将来を見据え、限られた予算の中、浄化センターの施設、設備の老朽化対策と雨天時における雨水流入の抑制対策をどのように図っていくのか、所見をお聞かせください。

 次に、流域下水道事業の公営企業化についてです。私は、耐用年数を考慮した中長期的な視点での収支見通しの作成、具体的な取り組みを実施するための経営計画の策定を進める必要があると考え、平成二十三年六月定例県議会で、下水道事業の公営企業会計化を進めるべきとの質問をいたしました。当時の上田まちづくり推進局長からは、企業会計の導入については検討していきたいとの答弁をいただきました。

 下水道事業は、公営企業会計の適用が法定化されている水道事業とは異なり任意適用ですが、経済財政運営と改革の基本方針、いわゆる骨太の方針二〇一四で、地方公共団体に関する財政マネジメントの強化を図るため、下水道事業に対して公営企業会計の適用を促進する方向が平成二十六年四月に示され、その後、平成二十七年一月には総務大臣から資産の規模が大きく、住民に密着したサービスを提供している下水道事業については、公営企業会計適用の必要性が高いことから、平成三十一年度までに公営企業会計へ移行するよう要請があったところです。

 下水道事業を取り巻く環境は、先ほど指摘した施設、設備の老朽化に伴う更新投資の増大、人口減少に伴う将来における料金収入の減少等、厳しさを増しています。こうした環境の変化に伴い、事業、サービスの普及、拡大が求められていた時代から、事業、サービスがもたらす便益を確保するために、既存設備、既存施設などの経営資源を効率的、効果的に管理、活用する事業経営が求められる時代に移り変わりつつあります。

 現在、流域下水道事業が採用している官庁会計には、資産、負債、資本という概念がありません。資産の把握がなされず、老朽化に伴い必要な投資も行われない場合には、事業の継続を維持できない事態も想定されます。

 流域下水道事業を継続して経営し、住民生活に必要不可欠なサービスを持続的に提供していくためには、自らの経営、資産等の状況を的確に把握し、更新投資の優先度の把握、施設、設備への投資の合理化や、適切な維持、管理、将来必要な投資経費を踏まえた適正な料金算定が必要で、その前提として公営企業会計の導入が必要だと考えます。

 また公営企業会計を導入することにより、損益情報、ストック情報の把握による適切な経営戦略の策定が可能となるとともに、他団体との比較により、経済性が発揮されているかを検証することが容易になります。

 全国的にも見てみますと、東京都、埼玉県、茨城県が公営企業会計を導入しており、県内市町村においても奈良市、大和郡山市、天理市、大淀町が導入しているところで、総務大臣からの要請を受け、全国的に公営企業会計の導入を進められている自治体が多いと聞いています。

 そこで、県土マネジメント部長にお伺いいたします。

 中長期的な視点に立った計画的な経営基盤の強化と財政マネジメントの向上に取り組むため、奈良県流域下水道事業に公営企業会計を導入すべきと考えますが、所見をお聞かせください。

 最後に、県内の公立病院である国保中央病院や、大和高田市立病院、宇陀市立病院への支援について、お伺いいたします。

 都道府県立病院や市町村立病院をはじめとする公的医療機関は、地域の基幹的な医療機関として、住民の健康を守る重要な役割を果たしています。また、公的医療機関は医療法において医師の確保に関し、都道府県の施策に協力する義務等が定められており、都道府県が地域医療対策を実施する上でも重要な役割を果たしています。

 公的医療機関に期待される主な機能を具体的に例示すれば、一、山間へき地などの民間医療機関の立地が困難な過疎地域等における一般医療の提供、二、救急、小児、周産期、災害、精神などの不採算、特殊部門にかかわる医療の提供、三、がんセンター、循環器病センターなど地域の民間医療では限界のある高度先進医療の提供、四、研修の実施等を含む広域的な医師派遣の拠点としての機能などが挙げられます。

 端的に言えば、公的医療機関の果たすべき大きな役割とは、地域において提供されることが必要な医療のうち、採算性などの面から、民間医療機関による提供が困難な分野の医療を提供し、地域医療を確保することです。

 県内でも奈良県立医科大学附属病院や、奈良県総合医療センターが三次医療を担う一方、国保中央病院や大和高田市立病院、宇陀市立病院などの市町村立病院が、二次医療において重要な役割を果たされているところです。

 とはいえ、それぞれの公的医療機関はみずからの役割を踏まえ、医療の質の確保に取り組むと同時に、経営、コスト意識を持って、経営の健全化に向けて取り組んでいくことも求められており、いずれの公立病院も頑張ってきておられます。

 しかしながら近年、多くの公的医療機関において、損益収支をはじめとする経営状況が悪化するとともに、医師不足に伴い、診療体制の縮小を余儀なくされるなど、その経営環境や医療提供体制の維持が厳しい状況になっています。

 先日、奈良県内市町村が経営している地方公営企業の平成二十六年度決算の概要が発表されたところですが、市町村が運営する病院事業は、赤字が大幅に増加している状況です。これは、地方公営企業会計基準の見直しの影響があるとは言え、市町村が運営する病院は概して経営が厳しい状況にあることを示しています。

 こうした状況を打破し、良質な医療の提供はもとより、病院事業の安定的な経営のためにもやはり、医師の確保こそが必要不可欠であると私は考えます。特に優秀な医師を確保し、病院の医療機能を向上させることが、患者にとって魅力のある病院づくりを行う第一歩になり、世間一般の評判がよくなればますます多くの患者が訪れられ、経営面での改善にもつながると考えています。

 ところが地方の医師不足は、二〇〇四年四月より始まった新医師臨床研修制度開始後に顕在化したと言われていますが、この制度により、若い医師が全国を視野に入れて研修病院を選ぶようになり、医師の都会への偏在、流動化が進んだと言われております。

 この研修医の偏在、流動化は初期臨床研修のみならず、その後、卒後三年目以降の専門後期研修においても見られる状況です。この状況はすぐに改善されそうにもなく、国全体の問題となっています。

 本県の医療施設従事医師数の統計を見ますと、平成二十四年十二月末現在は三千二十九人で、平成十四年の二千六百九十九人から一二・二%増加しているものの、人口一〇万人当たりの医師数は、平成二十四年十二月末現在は二百十七・九人で、全国平均の二百二十六・五人に比べると依然として低い状況です。

 もちろんこの状況は、公立・公的病院についても当てはまることであり、医師不足のため、各病院が経営改善に向けて診療体制の整備に努力をされてはいるものの、思うように進まない状況が続いています。このままでは地域医療の最前線で大きな役割を担っている公立病院が立ち行かなくなり、地域医療の崩壊に至ることも危惧されます。

 そこで、医療政策部長にお伺いします。

 県民が安心できる医療サービスを実現するためには、県として公立病院に対して医師の確保について支援するべきであると考えますが、どのように取り組んでおられるのか、お聞かせください。

 以上、壇上からの質問を終わります。ご清聴ありがとうございました。(拍手)



○議長(中村昭) 荒井知事。



◎知事(荒井正吾) (登壇) 十番井岡議員のご質問がございました。

 第一問は、モビリティ・マネジメントという言葉をお使いになりまして、公共交通基本計画の策定方針についてのご質問でございます。

 基本コンセプトであります脱マイカー、それとあらゆる移動手段を賢く使うということについては、私も同じ意識を持っております。

 議員お述べのとおり、我が国におきましては、豊かさや便利さを求めてマイカーが普及いたしました。それを前提としたまちづくりや社会経済活動が営まれてまいりました。モータリゼーションの波でございます。マイカーばかりに頼ってきたがゆえに、交通事業者を取り巻く環境は厳しさを増す中で高齢化が進んでおります。人の移動の確保が危ぶまれる地域になってきております。

 また近年、若者や働き盛りの世代の外出率や徒歩トリップは低下をしております。歩かなくなってきたということでございます。このことは単に、公共交通の経営の危機という問題のみならず、大げさに言えば社会経済活動の危機、県民の健康の危機にも直結する問題であると捉えております。

 このような背景を理解しながら、持続可能な公共交通の実現に向けましては、潜在的なニーズを含め、県民の皆様や来訪者の方々のさまざまな移動ニーズにきめ細やかに対応して、それぞれのニーズにふさわしい移動手段を提供していくことが、何よりも本質的な課題であると考えております。ニーズを主役にした計画を目指すということでございます。

 このため、二月議会への上程を目指して、現在、策定作業を進めております公共交通基本計画におきましては、三つの点を基本計画の柱にしようとしております。

 一つ目は、現時点で潜在的に存在しているにもかかわらず、実現されていない移動ニーズを漏れなく掘り起こすという点でございます。二つ目は、公共交通を観光、産業、福祉、医療、教育など、地域の課題を踏まえたまちづくりと一体的に捉える視点でございます。三つ目は、公共交通を路線バスやコミュニティーバスという既存の公共交通と言われる移動手段に限らないで、病院や介護老人保健施設の施設のバスやタクシー、さらには自転車、徒歩などの私的な交通手段も見据えて、幅広く捉える、オールモビリティというふうに捉えることを基本にしたいと考えております。

 この方針に基づきまして、総合的かつ計画的に講ずるべき諸施策を示してまいるつもりでございます。

 議員お述べのモビリティ・マネジメントというコンセプトにつきましては、今述べました基本コンセプトを実現する中心的な手段と理解いたしますが、具体的な施策の中で、公共交通のソフト面での利用促進としても位置づけたいと考えております。

 また、国の法律に基づく地域公共交通網形成計画の策定も義務づけられておりますが、その施策としても位置づけ、その中では県、市町村、交通事業者などが実施いたします路線バスやコミュニティーバスなどについて、シームレスなサービスができるように、利用促進策や運行の支援策などの取り組みを定めたいと考えております。

 これら諸施策の実施に当たりましては、ニーズ主体の計画を指向しておりますので、より細やかなニーズの把握や官と民の資源の効率的な活用の観点から、市町村、交通事業者、県民などの関係者の方々が一丸となって取り組むことが何よりも重要であろうと思います。

 奈良モデルの手法により、関係者がよくコミュニケーションを図り、アイデアを出し合いながら相互に連携、協力して、移動ニーズに応じた新しい交通サービスの実現に取り組んでまいりたいと思っております。

 次のご質問は、流域下水道の経営についてでございます。

 中長期的な視点に立つことと、老朽化対策と雨天時の雨水流入抑制対策についてのご質問でございます。

 本県の流域下水道は現在、四カ所の終末処理場と、約百九十四キロメートルの幹線管渠を有しております。ストックの蓄積や時間の経過とともに、老朽化対策は大きな課題となってきております。このため、本県では施設に損傷や不具合があらわれてから手当を行ういわゆる事後保全から、将来発生する修繕、更新の時期と費用を予測いたしまして、コストの平準化や縮減を図る予防保全への移行を目指しております。平成二十五年度に流域下水道施設の長寿命化修繕計画として計画を策定したところでございます。

 浄化センターにおきましては、来年度からの本格的なこの予防保全着手に向けまして、今年度は必要となる補修工事の設計業務を進めているところでございますが、来年度以降、国の防災安全交付金も活用しながら、計画的、効率的に老朽化対策を進め、長寿命化を図っていきたいと思っております。

 また流域下水道は、老朽化に加えまして、集中豪雨のリスクにも対応する必要があり、議員がお述べになりましたように、昨年八月の台風十一号の際には、浄化センター周辺の一部地域でマンホールから下水が溢水するなど、地域の皆様にご迷惑をおかけしてしまいました。このとき、浄化センターには汚水の六倍の雨水が流入したわけでございまして、平常時の七倍の流入量となってしまいました。

 下水道には、雨水と家庭などから排水されます汚水を同じ管渠で流す古いタイプの合流式がございます。奈良市や大和郡山市の一部地域で使用されている方式でございます。また、雨水と汚水を別々の管渠で流す、現在、主にとられているタイプの分流式というのがあります。分析の結果、予想に反しまして、この当地で流入した雨水の約七五%は、基本的には雨水が流れ込まないと考えておりました分流式の地域からのものでございました。予想に反する分析結果となりました。

 こうした分析結果を踏まえますと、抜本的には分流式の地域における雨水の浸入抑制対策が重要になってきております。このため、有識者等で構成する委員会を設けて、浸入する雨水の多い地区の特定、原因究明、対策立案に向けて検討を進めているところでございます。

 また浄化センターにおきましても、二度と溢水を発生させないよう、対策を講じてまいりたいと思います。

 このため、今年度は浄化センター内の既設管渠を活用した雨水の一時貯留施設の整備に向け、詳細設計業務を進めております。揚水ポンプ二基、自動除塵機一基の更新工事に着手することにしております。

 下水道は県民の皆様方の衛生的で快適な暮らしと、大和川をはじめとする河川の良好な水質保全に欠くことのできない重要な基幹インフラでございます。

 厳しい財政事情のもと、施設の老朽化、災害リスクの増大、人口減少など克服していかなければならない課題は下水道事業に存在をしております。持続的、安定的な下水道機能の確保、サービスの提供に向け、取り組んでまいる所存でございます。

 残りのご質問は、関係の部長からお答えをさせていただきます。



○議長(中村昭) 加藤県土マネジメント部長。



◎県土マネジメント部長(加藤恒太郎) (登壇) 十番井岡議員のご質問にお答えいたします。

 私には、本県の流域下水道事業への公営企業会計の導入につきまして、お尋ねがございました。

 社会の人口減少や施設の老朽化が進行する中で、流域下水道の機能やサービスを将来にわたって安定的に提供していくためには、予防保全を軸とした最適化された維持管理に積極的に取り組むとともに、中長期的な視点に立った経営基盤の強化と財政マネジメントの向上に取り組む必要がございます。

 このためには、貸借対照表や損益計算書等の財務諸表の作成を通じて、みずからの経営、資産等を正確に把握することができる公営企業会計の適用を図ることが大変有効でございます。議員ご指摘のとおり、本年一月には総務大臣からも下水道事業の公営企業会計の適用につきまして、重点的に取り組むよう要請があったところでございます。

 このようなことから、本県といたしましても、流域下水道事業への公営企業会計の適用に向けまして、準備を進めているところでございます。今年度は今後、必要となる作業内容とスケジュールにつきまして、先行的に取り組んだ自治体からの情報収集も行いながら、整理をいたしております。

 最も時間と労力を要しますのは、所有する膨大な資産の調査と評価、そして資産台帳の作成でございます。来年度から本格的に着手をしてまいりたいと考えておりますが、こうした作業にはおおむね三年間の期間を要する見込みでございます。

 このほか、財務会計システムの構築、組織、体制の検討、条例、規則の整備など、広範な事務手続の処理をする必要がございますが、平成三十一年度からの公営企業会計の適用を目指しまして、作業を進めてまいりたいというふうに考えてございます。

 以上でございます。



○議長(中村昭) 渡辺医療政策部長。



◎医療政策部長(渡辺顕一郎) (登壇) 十番井岡議員のご質問にお答えいたします。

 私には、公立病院に対する医師確保の支援策についてのお尋ねでございました。

 議員お述べのように、県民が安心できる医療サービスを実現するため、地域医療を担う県立病院や市町村立病院をはじめとします公立・公的病院に従事いただく医師を確保することは、重要な課題であると認識しております。

 県では平成二十年度から、県立医科大学や近畿大学医学部の新入学生を対象としました緊急医師確保修学資金貸付金と県内外の医学生等を対象としました医師確保修学資金貸付金の二つの奨学金制度を設け、公立・公的病院等の産婦人科や小児科など、特に医師が不足する診療科やへき地に勤務する医師の確保に努めてまいりました。

 この結果、今年度までに十七名の医師を配置し、平成三十七年度には最大で百三十八名の奨学金を受けた医師が、県内の公立・公的病院等で勤務することが見込まれているところでございます。

 とりわけ産婦人科医につきましては、今年度までに県内の医療機関に七名のこの県費奨学生を配置することができました。また関係者のご努力もありまして、本年四月からは西和医療センターの産婦人科が再開されるなど、一定の成果があらわれ始めています。

 また県立医科大学においても、中期目標に医師派遣システムの適切な実行が掲げられており、平成二十五年度からは県費奨学生配置センターの設置、運営が開始され、地域貢献の一環としまして、医師確保に積極的に取り組んでいただいているところです。

 今後も引き続き、県立医科大学の協力も得ながら、地域の実情に応じた適切な配置を進め、公立・公的病院がその役割と機能を十分に果たすことができるよう、支援してまいりたいと考えています。

 以上です。ご質問ありがとうございました。



◆十番(井岡正徳) それぞれ答弁ありがとうございました。

 一番目のモビリティ・マネジメントについてでございますけれども、県庁やそれから出先機関、そして教育機関など、学校等にも率先して取り組んでいただきたいと思っています。職員の方々の交通の経路によっても制約がございますので、その辺も検討していただきたいなと思っております。

 私どもの磯城郡では、自転車でほとんど移動できる平たんなところでございますので、率先してやっていきたいなと思っておりますし、また地域、地域によっても頑張っていただきたいなと思っております。

 次の流域下水道のことについてですけれども、分流式のほうの雨水が流入したためといただきました。今回の溢水事故を受けて、絶対に溢水させないとの今、答弁をいただきましたので、大変ありがとうございます。川西町北吐田地区を含め、周辺地域の方々も快く思っていると思っておりますので、できるだけ説明の充実をお願いしたいと思っております。

 最後になりました公立病院の支援でございますけれども、最近、予算を見ておりますと奈良県立医科大学附属病院や奈良県総合医療センター、そして南和の病院、旧三室病院に比べて、ちょっとこの公立三病院も目を向けてほしいなと思っている次第でございます。

 当然ながら管理者が頑張らなければならないのは当たり前でございますけれども、やっぱり優秀な医師を内科医、それから整形外科の医師の方々など、優秀な医師を率先していただきまして、こちらのほうにもちょっとでも目を向けていただきたいなという思いから、今回は質問させていただきました。

 以上で終わらせていただきます。ありがとうございました。



○議長(中村昭) 次に、四十二番今井光子議員に発言を許します。−−四十二番今井光子議員。(拍手)



◆四十二番(今井光子) (登壇) 日本共産党の今井光子です。

 七十四年前の十二月八日、日本がアジア太平洋戦争を開戦をした日でございます。二度と再び、戦争を繰り返さない決意を込めて、一般質問をさせていただきます。

 陸上自衛隊駐屯地誘致及び広域防災拠点整備について、質問します。

 戦争法が可決して以後、戦争する国づくりが進み、平成二十八年度軍事予算は五兆円を超えると報道されました。十月三十日、日本平和大会in富士に参加しましたが、全国の自衛隊の駐屯地、米軍基地では、基地の機能強化が進められていました。憲法違反の平和安全法の廃案を求める声はますます広がっています。

 政府はアメリカ言いなり政治を進める一方、アメリカに押しつけられた憲法だから改正が必要だと矛盾しています。押しつけられるというのは、嫌なものを無理にさせることです。日本国憲法は七十年間、紛争が絶えなかった世界の中にあって、戦争をしないでこられた我が国が誇るすてきなものです。

 日本国憲法は、高野岩三郎ら民間の研究者の草案が参考にされ、植木枝盛らから連綿と続く日本人の自由民権への意思が投影されています。最終的には日本政府の案として国会に提出され、衆議院で賛成四百二十一、反対八の圧倒的多数の賛成によって決定したのが日本国憲法です。素直にありがとうと言って使えばいいではないでしょうか。

 戦争法を廃案にして、憲法九条を世界に広げることこそ日本の果たす役割であり、その中でも奈良県は全国でただ一つ、陸上自衛隊の駐屯地を持たない県として、その役割は重要です。

 県内では、昨年度も小学校の修学旅行は全て被爆地広島、長崎に行くなど、子どものころからの平和教育が行われています。戦後間もなく、奈良県にアメリカ駐留軍や保安隊の基地建設が行われようとしましたが、建設に反対する県民の戦いで断念させました。

 一九五二年、アメリカ兵向けの慰安施設奈良レスト・レクリエーションセンター、RRセンターが奈良市尼辻町に設置されました。地域では、アメリカ兵による犯罪が多発し、風俗の乱れはきわみに達し、市民や学生から抗議とセンター廃止の運動が起き、奈良県地方労働組合総評議会、奈良ユネスコ協力会、婦人・教育団体などが、センター廃止期成同盟を結成し、一年三カ月余りの戦いで移転、廃止をかち取りました。

 一九五三年には、保安隊の基地建設反対の一点共闘が結実し、当時の知事をはじめ、市町村長、各級議員、財界などに支援を要請し、労働組合、地域自治会、PTA、婦人団体、宗教者などの一点共闘の輪を広げ、一九五七年、国は保安隊建設を諦め、その地域に奈良学芸大学、今の奈良教育大学の移転を決めました。奈良県に陸上自衛隊の基地がないのは、平和を希求する県民の世論と運動の上に、今日の奈良県が存在しているからです。

 十月二十日、日本共産党県議団は、防衛省に奈良県の駐屯地問題で直接意見を聞きに行ってまいりました。防衛省は、奈良県からは平成二十五年から要望をいただいているが、困難と答えているとのことです。ヘリポートの調査費については今年度、調査を行い、地形や風向きなど設置可能かどうかも含めて、今年度中にまとめるとのことでした。県が考えているような、国がヘリポートの場所を特定したら、県の広域防災施設をつくるということでは、いつになるかわからないという印象を受けました。

 そこで、知事にお尋ねします。

 奈良県の災害対策を進めるには、陸上自衛隊ヘリポート誘致に固執するのではなく、現在、老朽化が進んでいる消防学校建てかえを中心とした、広域防災拠点整備を優先すべきと考えますが、いかがでしょうか。

 次に、県職員の時間外勤務の縮減に向けた取り組みについて質問します。

 十一月二十七日、奈良商工会議所で厚生労働省主催による過労死等防止対策推進シンポジウムが開催されました。ご遺族の発言がありました。四十歳で妻と幼い子どもを残して自殺されたAさん。なれない職場に単身赴任で転勤されうつ病を発症。月三百時間から三百五十時間の労働。そんな夫を見ながら妻もうつ状態で子どもを育てる環境ではなくなる中、夫はごめんと言い残して亡くなりました。夫がどんな働きをしてきたか知りたいと、タイムカードの情報開示を求めましたが、記録がないと言われ、白紙だったということです。

 当時の友人、知人から情報を集めて労災認定はしましたが、夫は戻ってきません。ワーク・ライフ・バランスと言いますが、仕事も家庭も余暇もあっての人生であり、それでこそモチベーションも上がり、いい仕事につながります。最後に笑顔で退職できる職場にしてほしいと妻は語っていました。

 労働基準法では、一日八時間、週四十時間以上働かせることはできませんが、三六協定を結べば青天井で働くことが可能です。二十四歳の新入社員が急性心不全で亡くなったある居酒屋チェーン店では、初任給から八十時間の時間外労働を含む賃金は最低賃金、三六協定では月百時間の残業を認めていました。裁判で会社側は、ほかの大手居酒屋の三六協定で、百時間から百二十時間の時間外労働を認めていることを証拠に提出してきたそうです。

 厚生労働省は、発病前一カ月ないし六カ月にわたり、一カ月おおむね月四十五時間を超える時間外労働が認められた場合、業務と発症の関連性が強まるとしています。さらに一カ月前、おおむね百時間、または発症前二カ月間ないし六カ月間にわたって、一カ月おおむね八十時間を超える時間外労働は、業務と発症の関係が強いとしています。

 奈良県庁は、従業員数では県内最大の職場です。三六協定はありません。平成二十六年度、県庁職員の一カ月以上の長期休暇は九十一人、そのうち、精神及び行動の障害が五十三名と約六割を占めています。日にちが変わらないと家に帰れないとの内部告発も聞きます。夜遅くまで消えない電灯、タイムカードはあっても、自分の労働時間を確認できるものは管理職だけで、一般職員は自分の労働時間の確認もできない異様な管理が行われています。

 これは、昨日の九時の本庁の北側通路から写した写真です。こちらが本庁舎、そしてこちらが分庁舎の写真です。

 ほとんどのところで明かりがついております。九月議会で知事は、阪口議員の質問に、職員一人当たり残業は一カ月十八・六時間、一日約一時間弱と答えていますが、この日だけでも四時間以上働いていた職員が相当数いたことが推察されます。

 この間、職員は減らされ、仕事量はふえ、残業せざるを得ない職場環境が生まれています。残業命令がない残業は、個人が勝手に行っていると言ってしまうことで、記録上では規定内残業時間で仕事がこなせるように見え、そのため人員をふやす理由も、仕事も減らす理由も見えにくく、それが普通になってしまうことは大変危険です。しかも、常に労働時間を管理する管理職がいるわけではありません。

 厚生労働省は平成十三年四月六日付で、労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関する基準を策定しました。その中には、労働者の労働時間の適正な申告を阻害する目的で、時間外労働時間数の上限を設定するなどの措置を講じないこと等について、確認して改善することとされていますが、これらが守られているか大変心配しています。

 そこで知事にお尋ねします。

 労使の共通認識として、職員一人ひとりの働き方を見つめ直し、ワーク・ライフ・バランスのとれた働き方ができるように取り組むべきと考えます。県においては、職員の時間外勤務の縮減に向け、どのように取り組んでおられるのか伺います。

 次に、発達障害者の療育について質問します。

 少子化で子どもが減る中、自閉症や注意欠陥多動性障害、学習障害などの発達障害のある子どもは逆に増加しています。二〇一二年に文部科学省が実施した通常の学級に在籍する知的発達におくれはないものの、発達障害の可能性のある特別な教育的支援を必要とする児童生徒に関する調査では、約六・五%の児童生徒が、知的発達におくれはないものの、学習面または行動面で著しい困難を示すと報告されています。

 奈良県総合リハビリテーションセンターの小児科では、診療の約九割が発達障害児の診療です。一九九九年に二十二件だった小児科の外来件数が、二〇一四年には九四三件と四十三倍にもなっており、奈良県においても発達障害である子どもがふえているのが現状です。

 このような発達障害やその可能性のある子どもたちが、十分な医療や療育が受けられているのか、非常に心配です。実際、総合リハビリテーションセンターの小児科では、再診の予約も六、七カ月後でないととれない状況になってると聞いています。

 十一月十日、少子化対策・女性の活躍促進特別委員会では、県が奈良県社会福祉事業団に委託をし、実施しております発達障害児医学的療育支援事業について視察をさせていただきました。この事業は、医学的な支援等が必要な発達障害児などについて、作業療法士が保育所や療育教室など地域療育機関などを訪問して、直接、支援方法の指導や助言を行うとともに、保育士など発達の支援を行っている者を対象に研修を行い、より多くの発達障害児に対して、早期治療を実施できる地域の療育体制の構築を図るというものです。

 この事業でも、平成二十四年、百三十一件の訪問で、指導や助言を行った子どもの数は九百四十一人だったものが、平成二十六年には三百十八回、二千百二十四人と二倍以上になっているとのことでした。

 それらの子どものうち六八%、一千二百七十四人の子どもが、医療機関や療育機関を利用しておらず、保護者に対しても、早期療育の必要性の助言などを行っていると伺いました。

 発達障害については、早期に療育を始めるほど、その治療効果は高くなると言われています。発達障害のある子どもの育てにくさから、児童虐待につながったり、子ども自身も心の傷を負うなどの二次障害を生んだりするおそれもあります。それを防ぐためにも早期に発見し、早期から療育を受けることができる体制の整備は、非常に重要であると考えます。

 そこで、健康福祉部長に伺います。

 発達障害のある子どもがふえている状況を踏まえ、早い時期に発達障害が発見され、早い時期から療育を受けることができるように、県はどのような取り組みを進めているのでしょうか。

 次に、がん検診の受診率の向上について質問します。

 奈良県のがん対策については、がん対策推進計画の策定が全国で最もおくれたスタートとなりました。計画の策定は遅くても、がん対策が進むように議員提案として、奈良県がん対策推進条例を制定するなど、積極的な取り組みを進めてきました。また議会では、全国に例を見ない議員全員が加入するがん対策推進議員連盟を結成し、毎年患者さんとの懇談会を開催して、要望を県に反映させる中で、奈良県のがん対策は大きく前進してきたと思います。

 全国的な運動も活発に展開されています。去る十月十九日に、第一回地域と国をつなぐ乳がん・子宮頸がん検診促進全国大会が、東京の虎ノ門ヒルズで開催されました。超党派の国会議員の呼びかけで、全国から地方議員が参加し、奈良県からは私と山中議員が参加させていただきました。

 国のがん対策推進基本計画では、平成二十八年度を目標に、乳がん、子宮頸がんは受診率五〇%、胃、肺、大腸は当面四〇%を目指すとされています。また奈良県は、平成二十九年度に五つのがんとも五〇%とする目標を設定しています。全国のがん検診受診率を調べてみますと、二〇一三年OECDヘルスデータによれば、乳がんでは日本は三六・四%なのに対し、アメリカ、オランダ、イギリスなどでは七〇%から八〇%、中でも最も高いオランダでは八五・六%の受診率になっています。おくれて検診の普及に取り組んだ韓国でも七四・一%です。

 統計のとり方に多少の違いがあるかもしれませんが、それにしても諸外国に比べて、まだまだ受診率は低いと言わざるを得ません。

 また十八歳未満の子どもを持つがん患者は、全国で年間五万六千人に上るとの推計が、国立がん研究センターから発表されました。その患者の子どもさんの数では八万七千人です。仮に百分の一が奈良県と仮定すれば、実に八百七十人の子どもさんの親ががん患者ということになります。私は、若いお母さんから乳がんになったことを子どもにどう伝えていいのか悩んでいるといった相談をいただきました。

 県教育委員会では、中学生、高校生に対してがんに対する正しい理解とがん患者に対する正しい認識を深めるため、がん教育に関する教材リーフレットを作成するとともに、モデル校による授業を実施するなど、取り組みを進めていただいています。

 このような取り組みを通して、親と子ががんについて正面から受けとめ、勇気と希望を持って話し合いができるようになることを願っています。

 二人に一人ががんになり、三人に一人はがんで命を落とす時代です。がんによる死亡者を少しでも減らすために、がんの早期発見、早期治療が重要です。そのためには、一人でも多くの方にがん検診を受診していただく必要があります。

 そこで、健康福祉部長に伺います。

 奈良県のがん検診受診率の現状はどうでしょうか。また、奈良県の目標であるがん検診受診率五〇%達成に向け、どのように取り組んでいるのかお聞かせください。

 次に、地域医療構想の策定について質問します。

 たとえ一人になっても、寝たきりになっても、最後まで安心して暮らせる奈良県に。これは、私が政治を志したときに目標においてきたことです。政治が行うことは、所得再分配で格差と貧困をなくし、誰もが安心して生きていけるようにすることです。

 奈良県は六十五歳以上が二七・二%と四人に一人以上。最も高い川上村では、高齢化率は五五・九九%。今後、医療や介護の必要がますますふえることは明らかです。憲法第二十五条が掲げている、すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有するとした生存権や社会保障に対する国の責任を放棄して、国民に自己責任を押しつけ、社会保障の解体を進めています。

 昨年成立した医療介護総合確保法によって、政府は二〇二五年に向け、急性期中心の病床からの転換を進める計画です。法案では、都道府県が地域医療構想を策定することとされ、その実現のために知事に権限が与えられています。

 そこでは、二次医療圏ごとに、急性期機能をはじめとする医療機能の分化と連携の方向性が盛り込まれました。施設から在宅へという医療供給体制の転換方針のもとで、在宅医療の受け皿が不十分なままベッドの削減ありきでは、行き場のない患者が増加することになりかねません。

 入院基本料七対一の病院は、在院日数十八日以下とされていて、今でも、入院したばかりなのにすぐに退院先を見つけるように言われた。家から近いところがいいのに、遠く離れたところしかなく、入院費よりもタクシー代のほうが高くついた。また、主人はがんでもう治る見込みがないからと退院をさせられた。訪問看護に来てもらっているけれども、もっとのどの奥のほうのたんを吸引してとるように言われたが怖くてできないとの八十歳を超える妻の不安な声などを聞いております。

 在宅医療を支える訪問看護師も不足しています。緊急時にすぐに受けてくれる医療機関があることが、在宅医療では不可欠です。

 最期をどこで迎えるのか。二〇一三年の人口動態調査によれば、統計では死亡数百二十七万人のうち、病院が七五・六%、診療所が二・二%、老人ホーム五・三%、老人保健施設一・九%、自宅一二・九%、その他二・二%です。都道府県別では、自宅死の割合は東京都が一六・七%でトップ、二位は兵庫県、そして三位は奈良県です。これまで、郡部のほうが家族に囲まれて自宅で亡くなることが多いという常識が通用せず、東京では自殺、事故、死因不明の全ての異常死のうちで、孤独死が自宅死の総数の三四%を占めたことがわかりました。

 奈良県の六十五歳以上の高齢者世帯では、一人暮らし、老夫婦のみの世帯が全体の半数を占めています。県は奈良県の実態をよく把握して、今後の計画を策定する必要があります。

 そこで、医療政策部長に伺います。

 安心して最後まで暮らせる奈良県づくりを進め、必要な人に必要な医療を提供するために、地域医療構想においてどのような医療供給体制の構築を進めようとしているのか伺います。

 最後に、横断歩道の補修状況について、県警察本部長に伺います。

 一旦停止や横断歩道など道路に引かれている白線は、交通安全のために欠かせない役割を果たしていますが、それが薄くなり、雨降りや夜間には、信号の手前の白線がわかりにくく、ひやりとした経験があります。私の地元からも、役場の前の横断歩道が消えかかっていて危険、小学校の横断歩道が一年前以上から要望しても、県の許可がなかなかおりず実行されないために、やむなく町が道路改修をして線を引き直すことにしたなどと聞いています。

 先日も住民の方がどうしても見てほしいと、子どもの通学路の横断歩道が全く消えているところを案内していただきました。朝は校長先生が、帰りは地元のボランティアが、通学路の安全のために立っていますが、停止線もラインも、横断歩道も消えている中で、大きな車が入ってきたら心配だと言われています。

 日本共産党の地方議員団の会議でも、この問題が提起されたときに、うちも同じだとたくさんの声が出るほど、白線の問題は深刻です。

 そこで伺います。

 道路に引かれている横断歩道の標示が、摩擦により消えているところが見受けられ、多くの補修要望があると聞いておりますが、県内にどれだけの横断歩道があるのか、また点検や補修はどのように行われているのか伺います。

 以上で、第一問を終わらせていただきます。ありがとうございました。(拍手)



○議長(中村昭) 荒井知事。



◎知事(荒井正吾) (登壇) 四十二番今井議員のご質問がございました。

 最初は、陸上自衛隊駐屯地誘致のご質問でございます。

 本県では、県内の地震、大洪水はもとより、南海トラフ巨大地震による津波被害の発生が予想される紀伊半島でございますので、紀伊半島海岸地域への救援も見据えまして、五條市への陸上自衛隊ヘリポート及び駐屯地の誘致を進めております。まず、救援活動の拠点となる自衛隊ヘリポートの先行的整備を五條市とともに働きかけているところでございます。

 平成二十五年十二月に閣議決定されました防衛計画の大綱におきましては、防衛力の役割に大規模災害等の対応が大きく位置づけられております。自衛隊にとりまして、南海トラフ巨大地震など、大規模災害への対処が、従前にも増して重要視されているように思っております。

 このような背景もありまして、防衛省では本県の考えにご理解をいただいていると思います。昨年度に引き続きまして、今年度も予算を計上して、県と共同してヘリポートの配置検討に係る調査を進めていただいております。来年度予算の概算要求におきましても、自衛隊の展開拠点確保に係る基本構想業務として、本県の構想について約四百万円を計上していただいております。

 現在、ヘリポートの候補地を一カ所に絞るべく、五條市、県、防衛省で検討を進めているところでございます。この十一月には私が防衛大臣政務官及び陸上幕僚長に要望を行いました。防衛省が陸上自衛隊ヘリポートの設置を否定されているとは感じませんでした。大変前向きな感触を感じたところでございます。

 一方で、駐屯地の設置につきましては、現在、防衛省で陸上自衛隊駐屯地を南西地域に整備するなど、予算面でも余裕のない時期だというふうにおっしゃっておりまして、すぐに予算的に対応していただくことが難しいことは承知をしております。このため、ヘリポートの先行整備をお願いしているところでございます。

 自衛隊のヘリポートの整備さえあれば、とりあえず大規模災害時、例えば鬼怒川の大水害のようなものが大和川に起こることは十分、予想されるわけでございますが、そのような場合でも陸上自衛隊のヘリポートによる県民のピックアップなどを迅速に行い、救援が可能となり、県民に大きな安心感をもたらすことができますので、ヘリポート先行整備型の駐屯地の県内への配置がぜひとも必要だと考えているところでございます。

 陸上自衛隊の駐屯地誘致は、県議会におかれましても誘致推進に関する意見書を国に提出されております。県全体の取り組みとして進められているものと認識をされているところでございます。引き続き、五條市とともに粘り強く要望を続けてまいりたいと考えております。

 また県では大規模災害時に、県内外への迅速な応援を実施するために、救助要員のベースキャンプ機能、救援物資の備蓄・集配機能などを有する県の広域防災拠点を消防学校とあわせて新たに設置することが効果的であろうかと思っております。このため、昨年度から新しい消防学校に必要な教育訓練内容や施設整備の構成並びにあわせて整備する広域防災拠点の機能について検討を進めているところでございます。

 人命救助の中心となります自衛隊、警察、消防の三つの組織が一カ所を拠点に連携することができれば、災害時の初動対応において大きな力が発揮できると考えております。このことから、県の施設だけを整備することは考えておりませんが、防衛省が自衛隊のヘリポートの整備の場所を決定していただければ、県が消防学校及び広域防災拠点の整備を先行して着手することは可能と考えております。

 今後とも、県にとって最良の姿であります陸上自衛隊ヘリポートと隣接し、消防学校を併設した広域防災拠点の実現を引き続き目指してまいりたいと思います。

 県職員の時間外勤務の縮減に向けた取り組みについてのご質問がございました。

 先ほど、県庁舎の写真をお見せになりました。昨夜の夜の写真ということでございますが、昨夜は県議会の答弁資料の作成で職員が大変忙しい日でございます。県民の皆様も、いつもあのような状態である誤解をしないでいただきたい。きのうは夜、特段忙しい日でございます。

 私の自宅に答弁資料が届くのはいつも遅くなるわけでございます。昨日も二度に分けて届きましたので、今井議員の質問じゃなかったと思いますが、何か遅い答弁資料が遅く届きました。議員の皆様方にも、どんなに厳しいご質問でももちろん結構でございますが、早く職員に質問を出していただきたいと。そうすれば、職員の残業もなくなるんじゃないかということを、これは今井議員だけじゃなしに、全ての議員に私からお願い申し上げたいと思います。私も遅く答弁資料が届きますと、夜遅くまで勉強しなきゃいけませんので、早く届くことを願います。

 本題の職員の時間外勤務の縮減でございます。これは大事なことでございますが、これまでから労使間の共通課題として認識をして、さまざまな取り組みを行ってまいりました。とりわけ、平成二十四年六月には私と職員労働組合委員長で、奈良県ワーク・ライフ・バランス推進労使宣言を締結いたしました。労使が協力して、時間外勤務の縮減などの取り組みを推進していくことを宣言したものでございます。このような職場は、他の県ではあまりないように聞いております。

 具体的な取り組みといたしましては、帰りやすい職場の雰囲気づくりや意味のないつき合い残業をなくすことをねらいといたしまして、平成二十六年七月から毎週水曜日の定時退庁日に、人事課と職員労働組合が連携して、本庁舎の各所属を巡回しながら、定時退庁の声がけを行っております。時間外勤務命令のない職員が在庁している所属長に対しましては注意文書を発行するなど、厳しく職員及び管理監督者に意識改革を促しているところでございます。

 またこの夏のサマータイム期間中には、職員労働組合のご要請に応じまして、私自身が定時退庁を直接呼びかける庁内放送も実施いたしました。このほか、長時間労働を含む県庁職員の働き方についてでございますが、働き方改革をしようという点で、職員組合の人と合意をしております新しいパーソネルマネジメントを構築しようというテーマで研究を始めているところでございます。

 具体的には、まずこの十二月二十五日に奈良県パーソネルマネジメント懇話会を開催いたしまして、広く有識者の方を招きまして、日本人の働き方の歴史や公務員の働き方の今日的課題について、有識者の方々と意見交換を行い、知恵をいただき、県の職場がこれからの働き方のモデルとなるようなことを目指して、研究を進めていく予定でございます。

 またこれらの研究の成果が出ますと、市町村の職員の働き方改革にもつながればという願いを込めまして、奈良県・市町村長サミットにおきましても、随時、市町村の現場にフィードバックしながら、県域での公務職場の働き方の改革を目指すパーソネルマネジメントを考えていきたいと思っているところでございます。

 議員お述べになりました時間外勤務の縮減は、働き方改革の中で大事なポイントでございます。労使間が協力して解決できる課題でもあろうかと思います。職員が健康で、公私ともに充実した日々が過ごせますように、積極的に取り組んでまいりたいと思います。

 残余のご質問は、関係の部長などからお答えをさせていただきます。



○議長(中村昭) 土井健康福祉部長。



◎健康福祉部長(土井敏多) (登壇) 四十二番今井議員のご質問にお答えを申し上げます。

 私には、二つのご質問をいただいております。

 まず一つ目は、発達障害児の療育について、早期発見、早期療育ができるよう、どのような取り組みを進めているのかとのお尋ねでございます。

 議員お述べのとおり、発達障害は乳幼児期からその症状があらわれ、早期に療育を始めるほどその治療効果は高くなり、青年期以降においても社会適応しやすくなるとされております。

 また適切な療育を行わないと、虐待など二次的障害の問題が深刻になる可能性もあることから、早期発見、早期療育は支援の重要な課題と認識いたしております。

 まず、早期発見につきましては、市町村の乳幼児健診において発達障害が疑われる場合、保健師等による相談、指導が行われていますが、中には専門性や経験等の問題から、十分な相談、療育が行うことが難しい事例も多うございます。

 このようなケースには、奈良県発達障害支援センターにおいて、発達障害児・者及びその家族からの相談に応じ、専門性の高い指導、助言を行っているところでございます。また、その専門性や蓄積されたノウハウを生かして、市町村の現場職員等を対象とした研修にも取り組んでおります。

 次に早期療育につきましては、市町村を含め、地域の療育機関による支援が不可欠であることから、発達障害支援センターに発達障害者地域支援マネージャーを配置し、市町村や事業所等への支援や医療機関との連携など、地域支援機能の強化に取り組んでいるところでございます。

 また、議員お述べの発達障害児医学的療育支援事業につきましては、発達障害の可能性のある子どもを適切に医療や療育につなげるとともに、地域で実施される療育の質の向上を図るため、その支援体制の充実に取り組んでまいりたいと考えております。

 今後とも、より質の高い療育サービスが提供できるよう、地域における療育の支援にかかわる行政、学校、医療機関、療育機関等の連携強化を図り、支援の充実に取り組んでまいりたいと考えております。

 次に、二つ目のご質問は、がん検診の受診率向上について、本県の受診率の現状はどうか。また、がん検診受診率五〇%の目標達成に向け、どのように取り組んでいるのかとのお尋ねでございます。

 まず本県のがん検診受診率は、平成二十五年度で胃がん三七・二%、肺がん三五・五%、大腸がん三五・八%、子宮頸がん三九・二%、乳がん三九・四%となっており、いずれも全国平均を二ポイントから七ポイント下回っております。また全国順位では、三十四位から四十六位となっており、全国的に見ても低迷している状況でございます。

 県といたしましては、がん検診の受診率を向上させるため、受診対象者への個別受診勧奨、未受診者への再勧奨を実施する市町村に対して支援を実施しております。

 平成二十六年度に取り組んだ川西町では大腸がん検診の受診者数が前年度より二・四倍に、王寺町では子宮頸がんの検診受診者が一・八倍、乳がん検診では一・七倍にふえるなど、確実に成果が上がっております。

 今後とも、この取り組みが広がるよう、市町村を支援してまいりたいと考えております。

 また、がん検診の機運醸成を図るため、平成二十四年度に、がん検診を受けよう!奈良県民会議を設立いたしました。現時点で、奈良県議会をはじめ、県内の経済・労働団体、保健・医療機関、がん患者会、市町村など百十六団体に会員としてご登録いただいております。

 昨年度、がん検診を受けない理由を調査したところ、時間的余裕がない、面倒だから、健康なので必要ないと回答した人が多かったことから、本年度は地域や家庭、職域、市町村、県それぞれの立場でがん検診を受けやすい環境づくりや、正しい知識の啓発に取り組んでいるところでございます。

 また県議会議員の皆様をはじめ、多数の会員の方々の参加を得まして、毎年十月十日の奈良県がんと向き合う日には、県民の方を対象にしたがん検診受診啓発キャンペーンを実施し、がん検診受診の働きかけを行っております。

 このほか、平成二十五年度から、草の根的なボランティア活動を推進する、がん予防推進員の養成に取り組んでおります。昨年度までに五つの市町で百七十八名の方を養成し、今年度は新たに三郷町、高取町でも養成講座を実施しているところでございます。

 今後とも、市町村、県内各企業・団体と連携し、がん検診を受けやすい環境づくりと正しい知識の普及、機運醸成に努め、平成二十九年度までに受診率五〇%の目標を達成できるよう強力に取り組んでまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(中村昭) 渡辺医療政策部長。



◎医療政策部長(渡辺顕一郎) (登壇) 四十二番今井議員のご質問にお答えいたします。

 私には、安心して最後まで暮らせる奈良県づくりを進め、必要な人に必要な医療を提供するために、地域医療構想においてどのような医療提供体制の構築を進めようとしているのかというお尋ねがございました。

 人口が減少に転じる一方で、高齢者は増加すると見込まれています。高齢者は慢性的な疾患や複数の疾病を抱える方が多く、従来の疾病構造が変化する中、こうした変化に対応できる医療提供体制の構築が必要となってまいります。

 県では、どの患者もその状態に即した適切な医療を適切な場所で受けられるよう、病床数だけにとらわれることなく、限られた医療資源を効率的に活用して、切れ目のない医療、介護を提供することが重要だと考えています。

 そのため、高齢者の増加による変化を見込んだ医療需要に対し、質と量の両面において、需要と供給をマッチングさせるとともに、がんや脳卒中、心筋梗塞、救急、周産期、小児など、これまでに構築してまいりました医療連携体制も活用し、医療機関の機能分化と連携をより一層推進することとしております。

 また、できる限り住みなれた地域で安心して生活を継続するため、入院患者の在宅復帰の支援や在宅患者の急変時の受け入れを行う地域包括ケア病床への改修を促進するとともに、医師、訪問看護師などの医療関係者だけでなく、ケアマネージャーなどの介護関係者も加わった他職種が連携した在宅医療提供体制の整備を推進するなど、地域にふさわしい地域医療構想となるよう取り組んでいるところでございます。

 また地域医療構想の策定に当たりましては、広く関係者のご意見もお伺いしながら、必要なる施策を盛り込み、安心して医療を受けていただくことができるよう、医療提供体制を構築してまいりたいと考えています。

 以上でございます。



○議長(中村昭) 羽室警察本部長。



◎警察本部長(羽室英太郎) (登壇) 四十二番今井議員のご質問にお答えいたします。

 私には、横断歩道の数及び点検、補修方法に関するお尋ねであります。

 県内の横断歩道の数は、本年十月末現在で五千五百十四カ所に総数九千八百三十二本であります。

 横断歩道等の交通安全施設の点検につきましては、交通安全施設管理要綱を定めて、毎月一日を交通安全施設の一斉点検日に指定して点検を行っているほか、日常の街頭警察活動を通じた点検も行っており、また教育委員会や道路管理者との合同点検も実施しているところであります。

 次に横断歩道の補修につきましては、このような点検結果等のほか、地域住民の方のご要望や道路管理者からの連絡を受けた各警察署からの補修上申に基づき、必要性、緊急性の高いところから順次、補修をしているところでございます。なお、今年度は約千本の補修を予定しているところでございます。

 県警察といたしましては、今後も点検等により、補修が必要な横断歩道の把握に努めるとともに、通学路等にある横断歩道につきましては、優先的に補修を進めてまいりたいと考えております。

 以上であります。



○議長(中村昭) 四十二番今井光子議員。



◆四十二番(今井光子) 二点、質問をさせていただきたいと思います。

 一つは自衛隊の問題です。

 県が出しておりますこれを見ますと、平成二十八年度の防衛省の概算要求で、自衛隊が奈良県広域防災拠点施設を利用する場合に考え得る基本コースを検討のための経費四百万円となっております。これは、自衛隊のヘリポートに奈良県広域防災拠点施設を整備するのではなくて、奈良県広域防災拠点施設を自衛隊が利用する場合という予算になっておりますので、知事の思っておられることと国が考えていることは、私は違うんじゃないかと思いますが、その点を伺いたいと思います。

 それからもう一点、職員の残業時間の問題です。

 きのうの写真を出しましたけれども、私、十一月の二十日の日も九時半頃に県庁を写した写真がありまして、きょうは示しておりませんが、そのときも議会は始まっていない前ですけれども、同じようにこうこうと明かりがついておりました。

 十月二十九日に奈良県労働組合連合会と、働くもののいのちと健康を守る奈良県センターが、県に懇談の申し入れをされております。ご存じだと思いますけれども、その中を見ますと、県庁の職員の方から匿名で、長期間、長時間労働を繰り返して、精神的にも肉体的にも限界が来ている。毎日のように二十三時過ぎ、二十四時過ぎる時間まで残業している。土日に出勤することもあるが対象にはならない。タイムカードは土日は禁止、超勤手当は七、八月はノー残業デーで月間はゼロ、その他の月は時間制限があり、このまま続けば自分が自殺をするか、同僚が自殺をするか、助けてください、限界ですというこういうのが来ているのです。

 私は、奈良県がきちっと働く人の労働時間を管理しているという認識を持っているのかどうか、その点をもう一回、お尋ねしたいと思います。



○議長(中村昭) 荒井知事。



◎知事(荒井正吾) 自衛隊の予算は、県が防災基地をつくるときは、自衛隊に、防衛省に予算のお願いは行きません。自衛隊もそのような予算はつけられません。国の予算として国費調査がついたということを、ぜひご認識してください、県民の皆様も。国費の調査費がついているということで、自衛隊のための調査費でございますので、県は一緒に調査をさせて、共同調査ということは何度も言っておられますので、その点をご了解ください。

 それと、自衛隊は自衛隊のヘリポート設置を決めて調査するわけではありませんので、あらゆることがそうでございますが、決めて調査するよと言っていることはありません。自衛隊がヘリポートをつくれるかどうかを、空域とか地表の調査を一緒にしましょうということでございますので、普通の陸上自衛隊設置に向けた調査であると県民の皆様、よくご了解ください。

 二つ目は、きのうの写真じゃなくて、別の日の写真のほうがよかったですね、県民にお見せされるのは、そういうことでありましたら。いろんな日がありますので、電気がこうこうとついた日だけを選ばなくても、いろんな日がありますので、県民の皆様にはいつもついているのだろうか、たまにつくんだろうかということに興味を持っておられますので、それを一枚の写真で、いつものことですけれども、なかなか証明できない面がありますので、特にたまたまきのうの写真をお見せになったので、きのうはまた議会答弁で特段忙しい日を選んで出されたわけではないと思いましたが、そのような日でありましたので、ちょっとご指摘をさせていただいた次第でございます。

 県は、先ほど答弁いたしましたように、ブラック企業ではありません。県民の皆様が誤解されないように、私は本当にお願いしたいと。県と職員組合がこんなに働き方改革をやっている県はないんです。それを理解していただきたいというふうに思っております。いろんな見方、一面からの見方があると思います。多面の見方もあると思いますので、県民の皆様にはバランスよく見ていただきたいと、常日ごろから思っております。



○議長(中村昭) 四十二番今井光子議員。



◆四十二番(今井光子) 残業命令があった場合に労働時間を認めるということだと思っておりますけれども、例えば残業命令を出していないけれども、残って仕事をしているということがわかっている、きのうでしたらこんなにいっぱい電気がついているんですけれども、それを上司が見て見ぬふりをするというのも、これは業務時間というふうに、本来であればもう帰りなさいと言わなきゃいけないところを、見て見ぬふりをして仕事をやっているということがわかっていましたら、それは業務時間ということで、国のほうでもそのように言われております。

 県はきちっと時間管理をする責任がありますので、きちっとやっていただきたいと思います。



○議長(中村昭) しばらく休憩します。



△午後二時三十一分休憩

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△午後二時四十九分再開



○副議長(山本進章) 休憩前に引き続き会議を開きます。

 次に、二番池田慎久議員に発言を許します。−−二番池田慎久議員。(拍手)



◆二番(池田慎久) (登壇) 六月議会に引き続きまして、一般質問をさせていただきます。自由民主党の池田慎久でございます。

 私は、県議会議員として住民生活に寄り添いながら、現場の声、地域の願いを県政に届け、よりよい奈良をつくるため、日々活動をいたしております。

 これまでの活動を通じて、住民の皆様から多くのご要望やご意見をいただいておりますが、その中から通告しております数点について、荒井知事をはじめ、農林部長、県土マネジメント部長、教育長に質問をさせていただきます。

 まず初めに、障害者施策の充実について、知事に質問させていただきます。

 奈良県では、ことし三月に、平成二十七年度から平成三十一年度を計画期間とする奈良県障害者計画を策定し、障害のある人に寄り添った生活全般にわたる包括的な支援と、ライフステージを通した切れ目のない支援を、基本的な考え方として施策を推進していただいております。

 障害のある人がお出かけの際の移動支援や出かけた際に不便や不安のないよう、バリアフリーの取り組みはもちろんですが、最近では肢体不自由児・者及びそのご家族から長年要望されておりました障害者用トイレの改修について、ことしの五月にも私から当局へお願いをしておりましたところ、着がえやおむつ交換等がしやすくなるよう、大人用介護ベッドを早速県庁内のトイレに初めて設置していただきました。

 このような取り組みは、障害のある人にやさしいまちづくりの観点から、とても大切なことでありますので、障害のある人が不便や不安なく外出できるよう、今後は公共トイレをはじめ、民間の大型施設、例えばショッピングモールや映画館など、多くの施設に大人用介護ベッドを備えたトイレが普及するよう、引き続き努力をしていただきたいと思います。

 さて障害のある人の就労については、自立と社会参加にとって、非常に重要な意義を有しており、奈良県として積極的に取り組んでいくべき課題と考えております。

 障害のある人の就労には、企業等で働く一般就労と、障害福祉サービス事業所で働く福祉的就労がありますが、奈良県においてこれまで先進的に取り組んでいただいてきたことは大変ありがたく、高い評価をいたしております。

 まず福祉的就労においては、工賃向上の推進、売れる商品づくりの推進、公的機関等が障害者就労施設等から優先的に物品等を購入する優先調達の推進、農業へのチャレンジ促進に力点を置いていただき、取り組んでおられます。

 今年度はさまざまな事業を実施していただいておりますが、とりわけ授産商品消費拡大事業では、授産商品等の認知度を高め、所得の向上を図るため、授産商品等の購入を対象としたはたらく障害者応援プレミアム商品券の発行や、大型ショッピングモール等の販売会を実施され、好評を得ておりますし、公的機関等による優先調達では、市町村とも連携し、優先調達を促進するため、優先調達推進会議を開催して普及促進を図るなど、一定の成果が上がっております。

 また障害福祉サービス事業所で働く障害のある人が支援員とともに、この県庁内で働く奈良県庁障害者就労支援推進事業では、障害者の就労意欲の向上や能力向上、そして賃金向上に寄与するものとして、県が率先して取り組んでいただいていることはとてもすばらしいことであります。障害のある人が県庁内で生き生きと働いている姿を見ると、このような取り組みが県内の市町村など、至るところで広まればいいな、そのように感じております。

 一方、一般就労においては、民間企業における障害者雇用の実雇用率が全国平均で一・八八%とまだまだ進んでいない状況にありますが、奈良県では県内企業等の理解と協力を得るとともに、特別支援学校の進路指導の担当者が地道に努力されてきたことから、他の自治体よりも実雇用率が比較的高いと伺っております。

 そこでお尋ねしますが、障害のある人の一般就労の現状はどのようになっていますか。県の取り組みと成果について、荒井知事のご所見をお伺いしたいと思います。

 次に、農業振興と農村再生について、農林部長に質問させていただきます。

 まず一点目として、新規就農者の育成、確保について伺います。

 今、改めて農業が注目されていますが、二〇一〇年の農林業センサスによりますと、本県の販売農家数は一万五千四十人となっており、その年齢構成を調べますと、二十歳代が二十三人、三十歳代が二百二人、四十歳代が一千五十九人、五十歳代が三千六百六十三人、六十歳代が四千六百七人、七十歳代以上が五千四百八十六人となっており、六十歳代以上の農家の皆さんの数は全体の六七%を占め、全国的な傾向と同様に、奈良県においても農業の担い手の高齢化が進んでおります。

 この高齢化の課題解消のため、奈良県では新規就農者の育成、確保に力を入れておられ、平成二十六年度の新規就農者の年齢構成は、三十歳代までの若者が全体の七二%を占める状況となっており、これからの農業を支える若い担い手の育成が進んでいることは、特筆すべきものであります。

 今後は、新規就農者に定着してもらうための取り組みが重要となりますが、若者が農業を生涯の仕事として従事していくためには、技術の習得、向上とともに、攻めの農業、もうかる農業の仕組みを持って、農業に魅力ややりがいとともに、経済的な潤いを感じてもらうことが必要であると考えております。

 新規就農者に定着してもらうために、県としてどのような取り組み、フォローをされているのでしょうか。また新規就農者をさらにふやす取り組みを進めるに当たり、さまざまな課題があると伺っております。今現在、どのような課題があり、今後、県として農業の担い手育成について、どのように取り組んでいかれるのか、お答えいただきたいと思います。

 次に二点目として、耕作放棄地の解消策について伺います。

 新しく農業を始めるにあたっては、農業をする場所が必要であります。現在、耕作放棄地がふえている現状を踏まえますと、うまく新規就農者と耕作放棄地をマッチングさせることができないかと感じております。

 新規就農者をふやす取り組みとともに、耕作放棄地を再生させ有効に活用することは、農業振興や農村再生につながると考えます。

 耕作放棄地の解消のため、県としてどのように取り組んでいかれるのか、お答えいただきたいと思います。

 次に県土マネジメント部長に三点、質問させていただきます。

 まず、道路、橋りょう等の維持管理についてであります。

 奈良県が管理している道路インフラは、経年による劣化、老朽化が進んでいるところが多く見受けられ、常に安全安心で快適に利用できるようしっかりと点検し、異常があればすぐに改善するのはもちろん、予防という観点からも計画的かつ効果的な維持管理が必要と考えております。

 今後、維持管理に要する経費は大幅に増加すると見込まれることから、それらに対応するためにはライフサイクルマネジメント、長寿命化修繕計画により、県管理の道路、橋りょう、トンネル等の維持管理に要する経費の平準化を図るなど、限られた予算の中でコスト縮減を進める必要があると考えますが、現状と今後の計画はどのようになっているのか、お答えいただきたいと思います。

 二点目は、浸水常襲地域の対策についてであります。

 近年、多く発生するゲリラ豪雨や台風等により、浸水被害が県内の至るところで発生しております。短時間に集中的に大雨が降り、水路や河川が雨水を処理できず氾濫し、周辺に浸水被害を及ぼすことは住民生活に大きな不安を与えており、できるだけ早期の改良が求められております。

 県では市町村と連携し、昭和五十八年以降、三回以上浸水被害が発生した地域を浸水常襲地域と定め、その改良に努めておられますが、現状はどのようになっているのでしょうか。

 県内で指定されている浸水常襲地域の件数とこれまでの改良状況、そして今後の対策の進捗見込みについて、お答えいただきたいと思います。

 三点目は、県が管理する歩道の整備についてであります。

 市町村道とともに、県道も住民にとって生活道路となっている地域も多いことから、奈良県の各土木事務所にも、私のもとにもその改善を願う要望が多く寄せられています。その多くは、それらの道路を日常的に利用する中で、危険だ、危ない、事故が起きたなど、実際に見たり、感じたり、経験したことから早期改良を求めております。

 奈良県が管理している道路延長は一千九百八十七キロメートルにものぼり、各土木事務所がパトロールするのは限界がありますので、このように地域住民からの要望は、道路管理上も大変ありがたいことでありましょう。

 道路の維持管理については、先ほど質問させていただいておりますが、車だけでなく歩行者の安全対策も大変重要であることは言うまでもありません。奈良県では、既に奈良県安心歩行空間整備方針に基づき、取り組んでおられると伺っておりますが、その取り組みの中でも特に、通学路の安全対策は優先すべきと考えます。通学路の安全対策の取り組み状況について、お答えいただきたいと思います。

 最後に特別支援学校の教育の充実について、教育長に質問させていただきます。

 障害のある子ども一人ひとりのニーズを把握し、適切な指導及び必要な支援を図る特別支援教育の理念を実現するためには、早期からの教育相談、支援、就学支援、就学後の適切な教育の提供及び個別の教育支援計画の作成とその活用を通じて、一人ひとりのニーズに応じた教育支援の充実を図ることが大変重要であります。

 個別の教育支援計画の作成、活用により、一、障害のある子どもの教育的ニーズの適切な把握、二つ目に支援内容の明確化、三つ目に関係者間の共通認識の醸成、共有、四つ目に家庭や医療、福祉、保健、労働等、関係機関との連携強化、五つ目に定期的な見直し等による継続的な支援などの効果が期待でき、その取り組みを強力に推進していくことこそが、特別支援教育の理念の実現につながるものと考えております。

 このように、奈良県においても特別支援教育の理念に基づき、一人ひとりに応じた適切な指導及び必要な支援をさらに充実させていくべきと考えますが、教育長のご見解をお聞かせいただきたいと思います。

 以上で、壇上からの質問を終わります。(拍手)



○副議長(山本進章) 荒井知事。



◎知事(荒井正吾) (登壇) 二番池田議員のご質問がございました。

 私に対しましては、障害のある人の就労支援についての取り組みと成果についてのご質問でございます。

 障害のある人が住みなれた地域で安心して生活を送るためには、就労を通じた社会参加の実現が基本的に大変重要な課題だと思います。このため、県では働くことを希望する障害のある人が、安心して働き続けられるように考えておりますが、議員お述べのような一般就労と申しますのは、雇用契約に基づいて企業等、就職される方の例でございます。また、これに比べて福祉的就労という分野もございます。一般就労が困難な障害のある人のために、配置された環境のもと、就労されることでございますが、いずれにしても一般就労、福祉的就労の両面から取り組む必要があると思っています。

 議員がお尋ねになりました一般就労についてでございますが、まず奈良県を挙げて障害者施策をこの面で推進するために、経済、教育など、県内各界の代表者からなります障害者政策推進トップフォーラムを開催しております。最近では毎年開催をしております。障害者雇用に関する現状や課題、優良事例等の情報提供や各界における前向きな取り組みについて働きかけを行い、機運を醸成するというのが大きな目的としております。

 また障害者雇用の推進にかかわる関係者をつなぎまして、情報を共有して同じ方向を見て努力しようということを目指しております県発行の障害者雇用促進ジャーナルを年二回発行しております。企業等を中心に、広く情報発信を行っているところでございます。

 さらに県と奈良労働局が、障害者はたらく応援団ならというのを共同運営しております。障害のある人を理解する絶好の機会となります。また、雇用に向けての第一歩となります職場実習の拡大が大事でございますので、そのような面で障害者雇用の推進に取り組んでいるところでございます。

 また本年度の新たな試みといたしまして、生産から販売まで一貫して行う事業協同組合が、障害者雇用にも有力だという考えのもと、障害のある人の就労の場をこのような組合が提供するといったビジネスモデルを事業として成り立つように取り組んでいるところでございます。

 いろんなことを、あらゆることをしていきたいと思っておりますが、議員もお述べになりましたように、障害者雇用率は、全国でも奈良県は大変優秀だと評価をしていただいております。六月時点での障害者雇用率という数字では、二・四%という数字でございます。昨年と比較して〇・一八ポイントも上昇していただきました。全国で第三位の実績でございますし、近畿では群を抜いて一位となっております。関係の人がおっしゃるんですが、奈良県の特色は、規模の小さな事業所等での熱心な取り組みが寄せ集まっていますよと言っていただいております。障害者を雇っていただいておりますこのような小規模事業者、また関係者の方々には、日頃、心から感謝をしている次第でございます。

 今後とも、さらにランクという点では上を目指して、障害者雇用率全国一位を目指しましょうということで、関係者と話をしております。奈良県の官民、関係機関・団体等が一体となって障害者雇用のこのような雇用率の維持、またさらなる推進に努めてまいりたいと思っております。

 その他の質問は、関係部長などからお答えをさせていただきたく存じます。



○副議長(山本進章) 福谷農林部長。



◎農林部長(福谷健夫) (登壇) 二番池田議員の質問にお答えをいたします。

 私には、農業振興と農村再生について、二点の質問をいただきました。

 まず新規就農者に定着してもらうためには、技術支援を含め、安定的に生活ができるよう支援をしていくことが必要と考えるが、県はどのような取り組みを行っているのか。また新規就農者をさらにふやすにはどのような課題があり、今後、農業の担い手育成についてどのように取り組んでいくのかとのお尋ねでございます。お答えをいたします。

 本県農業の担い手につきましては、議員お述べのように、将来の本県農業を担う新規就農者の定着、確保が県として重要な課題であると認識をしております。

 一点目の新規就農者の定着に向けては、新規就農者の声に丁寧に耳を傾けるとともに、就農直後の担い手に対し、重点的な支援を実施しているところでございます。

 具体的には、早期の自立経営に誘導するため、普及指導員による農業経営や技術のフォローアップ、農業機械や施設導入など初期投資に対し、補助事業や無利子、低利の融資による支援、経営の不安定な就農直後に生活費を支援する青年就農給付金の支給などを実施しているところでございます。

 二点目でございますが、新規就農者をさらにふやす取り組みを進めるにあたり、より先進的な農業技術の習得や、流通から販売までの知識のある経営センスにすぐれた担い手の育成が課題であると認識をしております。

 そこで平成二十八年四月に農業大学校を再編して、なら食と農の魅力創造国際大学校を開校し、マーケティング力などを養う講座を行うほか、先進農家での実践研修により、食と連結した農の担い手を育成してまいる所存でございます。

 さらに本年度から、女性の農業参入を図るため、食品加工など販路開拓セミナーの実施や先進事例の紹介など、農業の起業支援を実施しております。

 ちなみに、二〇一五年、本年の農林業センサスの速報値が出てまいりました。それによりますと、本県農業就業人口は一万九千四百二十二人で、五年前に比べ六・四%減少している状況でございます。しかし十五歳から二十九歳までの若い就業者につきましては、二百五十人から九百四十人と増加をしているという結果が出てまいりました。今後、その要因につきましては、十分分析をしなければいけないと考えておりますが、いずれにいたしましても、県では本県農業を担う次世代の人材を確保、育成するため、今後とも新たな担い手を支援する施策に取り組んでまいりたいというふうに考えております。

 続きまして、二点目でございます。

 耕作放棄地の解消のため、県はどのように取り組んでいくのかとのお尋ねでございます。お答えをいたします。

 本県の農業振興を図るためには、耕作放棄地を解消し、担い手への農地集積などによる農地の効率的な活用を進めることが重要であると認識をしております。

 このため県では、奈良らしい農業振興と工業団地造成など、地域の活性化に資する土地利用の両面を図る農地マネジメントを県農政の最重要課題として推進をしております。とりわけ、農業分野では耕作放棄地の活用と水田の畑地化の推進により、農業産出額の向上に取り組んでいるところでございます。

 具体には、農地中間管理事業により新規就農者や規模拡大を目指す担い手に対し、耕作放棄地を含む農地のマッチングを進めております。

 さらに耕作放棄地の解消対策として、耕作放棄地を研修農園に整備し、新たな担い手への貸し出し、高齢者人材バンクを活用した耕作放棄地の再生などに取り組んでいるところでございます。

 同じく二〇一五年の農林業センサスの速報値によりますと、本県の耕作放棄地は三千六百三十三ヘクタールという結果が出ました。五年前と比べて一%増加をしたものの、全国の増加率七%に比べては小さくなっており、一定の成果が得られたものというふうに考えております。

 また、耕作放棄地の公有化と耕作意欲者への譲渡を促進するため、耕作放棄地の保有・譲渡に対する課税の強化・軽減などを国に対し提案し、現在、政府与党で耕作放棄地の課税強化・軽減が検討されているとの報道があり、その動向を注視しているところでございます。

 今後とも、競争力のある力強い奈良らしい農業振興の実現に向け、関係機関と連携し、新規就農者など意欲ある担い手への農地集積を図り、耕作放棄地の解消に積極的に進めてまいりたいというふうに考えております。

 以上でございます。ありがとうございました。



○副議長(山本進章) 加藤県土マネジメント部長。



◎県土マネジメント部長(加藤恒太郎) (登壇) 二番池田議員のご質問にお答えを申し上げます。

 私には、道路、橋りょう等の維持管理、浸水常襲地域の対策、通学路の安全対策の三点につきましてお尋ねがございました。順次、お答えを申し上げます。

 まず道路、橋りょう等の維持管理でございますが、限られた予算の中でどう進めるのかというお尋ねでございました。

 本県では現在、国道約六百八十キロ、県道約一千三百四十キロ、合計約二千キロの道路を管理してございますけれども、この中には橋りょうが二千三百六十七橋、トンネルが百三十本をはじめ、多くの道路施設がございます。

 これらの道路施設は一九五〇年代から一九七〇年代にかけての高度成長期に建設されたものが半数を占めており、建設後五十年を経過した道路施設の割合は、現在は三〇%でございますけれども、十年後には約五〇%に急増をしてまいります。

 このように、道路施設の高齢化が今後、急速に進行いたしますので、施設に損傷や不具合が発生してから手当を行う、従来の事後保全を続けておりますと、大規模な補修や架けかえによる多額の費用が、ある時期に、一時期に集中的に発生するということになってまいります。

 このような事態を避け、維持管理、更新に要するトータルコストの縮減ですとか、予算の平準化を図ってまいりますためには、定期的に点検を行い、また診断を行った上で、これに基づき必要な対策を適切な時期に実施する、いわゆる予防型の予防保全に転換する必要がございます。

 橋りょうにつきましては、いち早く、こうした予防保全の考えを取り入れ、平成二十二年二月に個々の橋りょうごとに実施すべき対策の内容、優先度、実施時期といったことを定めました奈良県橋梁長寿命化修繕計画を策定いたしまして、この計画に基づき、計画的に橋りょうの老朽化対策を進めております。

 今年度は五十の橋りょうで補修工事を、二十一の橋りょうで設計業務を進めておりますが、このほか、平成二十二年度から昨年度までに実施した定期点検の結果を踏まえて、長寿命化修繕計画の改定作業もあわせて進めているところでございます。

 また、トンネルや横断歩道橋、門型標識といった大型構造物につきましても、現在、昨年度までに実施した点検結果に基づきまして長寿命化修繕計画の策定作業を進めているところでございます。

 来年度以降は、これらの施設ごとの長寿命化修繕計画に基づきまして、計画的な維持管理、更新に取り組みまして、トータルコストの縮減ですとか、予算の平準化を図ってまいりたいと考えてございます。

 二点目は浸水常襲地域の件数、進捗、今後の見通しについてのお尋ねでございました。

 平成十九年七月の集中豪雨では、大和高田市をはじめとする大和川流域を中心に、一千戸以上の家屋浸水被害が発生をいたしました。

 本県では、この災害を受けまして、庁内に知事、副知事、関係部局長からなる浸水常襲地域における減災対策検討会議を設置いたしまして、昭和五十八年度以降、三回以上浸水実績のある九十六の地域を浸水常襲地域と定め、原因を分析した上で具体的な対策について検討を行い、減災対策緊急プログラムを取りまとめました。

 浸水被害が発生する原因は、河川や水路からの溢水、あるいは内水の氾濫などさまざまでございます。関係機関が連携し、一体となって対策に取り組む必要がございますことから、河川改修、下水道の整備、水路の改修や流域対策といった多様な対策を総動員して、総合的に実施をする計画となってございます。

 例えば、奈良市の東九条地区は、県が管理いたします一級河川前川とそのすぐ上流の奈良市管理の水路に断面が狭い箇所ですとか、あるいは河床勾配のほとんどとれない区間がございますので、水の流れが悪く、近年もたびたび浸水被害が発生してございます。

 このため県と奈良市が連携をいたしまして、前川の河川改修と下水道事業によります水路の改修を一体的、連続的に行いまして、十分な断面と水が流れやすい河床勾配を確保することとしてございます。県の河川改修は本年五月に完了いたしましたので、今後は市が引き続き、この上流側の水路の改修を実施してまいります。

 減災対策緊急プログラムの進捗状況でございますが、昨年度末までに五十の地域で対策を終えており、進捗率にいたしますとおおむね五割ということでございます。

 今年度は、先ほどご説明した奈良市の東九条地区をはじめ三十七の地域で対策を進めているところでございますけれども、平成三十年度までに約二十の地域で対策を終え、約七十地域、おおむね七割の進捗を目指して取り組んでまいりたいというふうに考えてございます。

 三点目は通学路の安全対策の取り組みにつきまして、最優先で進めるべきだがどのように進めているのかというお尋ねでございました。

 平成二十四年四月から五月にかけまして、京都府の亀岡市をはじめ、全国各地で登下校中の児童が巻き込まれる大変痛ましい交通事故が連続して発生をいたしました。本県におきましても、こうした事故の発生を受けまして、県・市町村の教育委員会、警察、道路管理者によります奈良県通学路安全対策推進会議を設置いたしまして、関係者が連携して通学路の交通安全対策を進めているところでございます。

 平成二十四年に実施をいたしました通学路の緊急合同点検を皮切りに、PTAなど地元の関係者の方々にもご参加をいただきまして、合同点検、重ねてきたところでございます。今年度も二十七の市町村で実施をすることとしております。こうした合同点検を通じて抽出されました対策必要箇所は、ことしの夏までで一千九百四十一カ所になりますけれども、このうち一千五百二十カ所につきましては、既に関係機関により対策が実施されたところでございます。

 また、こうしたこれまでの取り組みを一過性のものに終わらせることなく、今後も引き続き、着実かつ効果的に推進していくため、合同点検やPDCAサイクルの実施方針などを定めました通学路交通安全プログラムを各市町村ごとに作成をすることとしており、現在、三十八の市町村で策定を終えてございます。各市町村のホームページ、あるいは教育委員会の窓口でその内容を公表しているところでございます。

 本県が管理いたします国道、県道につきましても、通学路の交通安全対策には最優先で取り組んでいるところでございます。

 先ほど申し上げました合同点検で対策が必要とされた一千九百四十一カ所のうち、県管理の道路にかかわるものは四百四十七カ所でございますが、このうち二百九十八カ所で側溝のふたかけ等による歩道の設置や拡幅、路肩のカラー舗装化、防護柵の設置などの対策を終え、現在八十五カ所において対策を進めているところでございます。

 残る六十四カ所は、今年度になって新たに対策必要箇所となったものがその大半でございますけれども、一日も早く対策に着手できるよう、具体的な対策、手法の検討ですとか、あるいは地元関係者との調整を進めているところでございます。

 今後とも引き続き、関係機関や地元地域の関係者の方々と連携し、通学路の交通安全の確保に向けたPDCAサイクルがしっかり根づくよう取り組んでまいりたいというふうに考えてございます。

 以上でございます。



○副議長(山本進章) 吉田教育長。



◎教育長(吉田育弘) (登壇) 二番池田議員のご質問にお答えいたします。

 私には、特別支援学校の教育の充実についてのお尋ねでございます。

 特別支援学校におきましては、障害のある子ども一人ひとりの教育的ニーズを的確に把握し、子どもの持っている力を最大限に高めるために、児童生徒の現在の様子や指導の結果・課題等を示す個別の指導計画と個別の教育支援計画を保護者や関係者とともに作成し、適切な指導と関係機関と連携した支援を行っております。

 特に特別支援学校の教員には、小中学校特別支援学級の児童生徒の指導計画や教育支援計画の作成に助言や援助を行うことが求められており、より高い専門性が必要となってまいります。

 県教育委員会では、特別支援学校の教員の専門性及び指導力の向上を図るため、子どもの発達や障害の特性を理解し、適切な指導につなげることを目的とした研修講座を毎年実施をいたしておりまして、今年度は百六名が受講いたしました。

 また平成二十六年度から、特別支援学校機能強化事業といたしまして、障害種別ごとに特別支援学校三校をモデル校に指定し、臨床心理士や作業療法士などの外部人材を活用しながら、事例検討会、また授業改善のための研修を実施いたしまして、個々の子どもの障害特性に応じた指導法を検討しながら、実践的な指導力の向上につなげております。

 また特別支援学校では、教育の質の向上を図るために、教員に対しまして特別支援学校教諭等免許状、これは教員免許状の一つでございますけれども、この免許状の保有率の向上の取り組みを進めております。

 平成二十六年五月一日現在ではございますけれども、全国平均が七七・二%に対しまして、本県では九四・九%、特に新規採用者につきましては、全国平均が六九・一%でございますけれども、本県では免許状保有を前提といたしておりますので、一〇〇%の保有となっております。

 今後も特別支援学校の教育の充実のため、心理学や病理学等の一般的な知識、理解、また指導法に関する深い知識、理解及び実践的な指導力を有する教員の育成に努めてまいります。

 以上でございます。どうもありがとうございました。



○副議長(山本進章) 二番池田慎久議員。



◆二番(池田慎久) ただいま荒井知事をはじめ、関係理事者から私の質問の趣旨に沿ったご答弁をいただきました。

 知事にご答弁いただきました障害のある人の就労支援については、少し後に回させていただきまして、まず農林部長にお尋ねをいたしました新規就農者の育成、確保策と耕作放棄地の活用策についてでありますが、これからの農業を支える新規就農者、とりわけ若い世代の担い手をしっかり育てていくことが、これからの農業を考えるときに、今まさに重要だろうというふうに思います。

 県としても、ただいまご答弁ありましたように、新規就農者がしっかりと定着するように、引き続きサポートをしていただきたい、このことを要望しておきたいというふうに思います。

 また耕作放棄地の活用については、現在、農林部においてさらに研究を深めていただいているということでございますが、この仕組みが一層機能して充実したものになりますように、要望、こちらもしておきたいなというふうに思います。

 いずれにいたしましても今、農林部で取り組んでおられます農政にかかわるさまざまな施策、このことによって農業の振興、農村の再生につながることを期待しておりますので、ぜひ農林部挙げて取り組んでいただきますようによろしくお願いいたします。

 次に道路等の維持管理についてでありますけれども、安全安心で快適に利用できるよう、適切な維持管理に努めていただきたい、これは言うまでもございませんが、引き続きよろしくお願いしたいと思いますし、またあわせて、京奈和自動車道など県内の骨格幹線道路ネットワークの整備促進、これは奈良県全体の道路ネットワークにおいて大変重要でございますし、既存の道路のネットワークにも当然必要なことでございますので、このあたりについても一層のご努力をお願いしておきたいなというふうに思っております。

 次に浸水常襲地域の対策についてでありますが、いざ浸水被害が出ますと、住民生活に大きな不安と損害を与える状況となってしまいます。深刻な事態にならぬ前に、早期の改良が求められております。

 今現在、約五〇%が完了ということでございますが、それでもまだ五〇%残っているということでございますので、よろしくお願いしたいなと思っています。

 私の地元であります奈良市におきましては、浸水常襲地域に指定された六地域のうち、既に四条大路と中町の二地域は完了していただいております。また先ほどご答弁の中で触れていただきました東九条町、こちらについても、県のほうで河川の改良をしていただいております。市のほうで後残りをやるとこういうことでございますし、それ以外にも芝辻町、法蓮町、それから神殿町、この四地域においては、引き続き奈良市と連携をしていただきまして、できるだけ早く改修工事、完了していただきますようにお願いしておきたいなというふうに思います。

 次に歩道の整備についてでありますけれども、歩行者の安全対策、とりわけ通学路の安全確保は大変重要であります。

 県の管理する歩道については、県当局において鋭意努力していただいておりますが、改善すべき危険区域として必要性を認識しながらも、例えば道路が狭隘で歩道がきちんと確保できない場所であったりとか、近隣住民の協力が得られないという場所があると。そのことによってなかなか改良は進まないというふうに伺っております。

 そこで提案であります。

 私は技術の専門家ではありませんので、素人提案ではございますけれども、例えば学校周辺の道路において速度規制をかける、速度に制限を設けるということを施したり、あるいは迂回誘導をして児童生徒をはじめとする歩行者の安全を確保するということも一つの方策ではないのかなというふうに思います。

 これは、県が管理する道路だけではなく、市町村の管理の道路とも関連してくることでありますから、改良がなかなか進まない、いわゆる難所、難しい場所につきましては、市町村や関係機関ともしっかりと連携をしていただきまして、ソフト面、ハード面、両面から対策をご検討いただいて、迅速に、また安全に歩道が改修できますように、歩道の安全性を確保できますようによろしくお願いしたいなというふうに思います。

 次に県立の特別支援学校の教育の充実についてでありますが、特別支援教育の理念、これを実現するためには、先ほど教育長から詳しくご答弁をいただきました。もう既に努力をしていただいているということは重々承知しております。

 加えて、教育現場において、教育の内容とともに非常に大事だろうというふうに私が考えておりますのは、障害のある子どものために、保護者と学校が密接に連携協力をしていく、しっかりとした信頼関係を構築する、このことが大変重要だろうというふうに考えております。

 では、今、特別支援学校においてその保護者と学校との信頼関係、全ての保護者ときちんと築けているのかというふうに考えますと、私のもとにもいろんな相談が飛び込んでまいります。

 児童生徒にかかわって、保護者と学校がしっかりとスクラムを組んで、寄り添って一緒に育てていく、このことは言うまでもありませんけれども、それがまさに個別の教育支援計画の本質、中身ではないのかなというふうに思います。

 このあたりの認識を、時間があれば教育長ともう一回議論をしたいなというふうに思っておりましたけれども、またの機会にさせていただくとして、繰り返しになりますけれども、私からぜひお願いしたいことは、障害のある子どもが社会の中で自立した生活を営めるよう、そして社会での役割を果たしながらしっかりと生きていけるように、特別支援学校において保護者と学校がしっかりとスクラムを組んで、力を合わせて将来に向けて、一人ひとりの子どもを育てていってほしいということでございます。

 そのためには、保護者と学校との揺るぎない信頼関係、これは必要不可欠でありますから、教育委員会としましても引き続き現場の様子をしっかりと見ていただきまして、必要に応じて善処すべきところは善処していただくように、よろしくお願いしたいなというふうに思います。

 最後に障害者施策の充実に向けた取り組みについてでありますが、きょうは障害のある人の一般就労について、荒井知事からご答弁をいただきました。

 障害がある人の雇用が進んだのは、長年にわたる特別支援教育の取り組みに加えまして、進路担当の先生方の熱意とご努力、また一方で障害者政策推進トップフォーラムや、奈良労働局と共同で運営をしています就労支援のための障害者はたらく応援団なら等の取り組みが定着をしてきたこと、これらが相まって、障害のある人の雇用について、社会全体の意識が高まり、全国第三位という実雇用率の伸びにつながったものと理解をいたしております。これはまさに、荒井知事のリーダーシップの大きな成果の一つとして、私は高く評価をいたしております。

 福祉と言えば、高齢者福祉に目が行きがちでございますけれども、荒井知事はこの障害者福祉、障害者施策についてもしっかりと取り組んでいただいております。ここで改めて、障害者福祉に対する知事の思いを再質問という形でお聞きしたいなというふうに思います。よろしくお願いいたします。



○副議長(山本進章) 荒井知事。



◎知事(荒井正吾) (登壇) 障害者福祉全体についての考え方、思いという形でご質問がありました。

 一般就労はとても大事でございますが、それを担っていただいております奈良県民の方はとても優しい人だなと、日頃思っております。奈良県民は障害者に優しい県民性があるなと感じております。そのような奈良のよさをより発揮できるようにというのが、一つ、思います。

 それと、これはどこでも同じことでございますが、親御さんが亡くなられてから一人で生きていけるんだろうかというのが、ご家庭、誰でも関係者は思うことでございますが、奈良県では大丈夫ですよと。大丈夫ですよ、奈良県に住まわれていたらといったような返事をしたいなと、このようなことを理想に思っております。

 親御さんにかわって社会が支えるという言い方もされますが、公の行政機関が支えるだけではなしに、奈良は実際に民間の人が支えていただいている面が多いわけでございますので、民間の人も一緒になって支え合おうといったような気風が必要だと思います。

 就労の面を議員ご質問になりましたが、あと精神的な面、体の面、あるいは住まいの面、これが親御さんが亡くなられても住まわれるために必要なサービスだと思いますが、奈良県の人のこの優しい気持ちを仕組みに反映することはできないだろうか、持続的な仕組みになるように、公はやはり地域のコーディネーターとしての役割はあろうかと思います。民間の人だけでもできませんので、地域の我々公の仕事をしている者が一緒に絡み合って、障害者の人にとって奈良は住みやすいなと思っていただけるような地域にならないかなというふうに思います。

 それと、昨日、性的マイノリティのお話もございましたが、障害者が一緒に暮らすんだよというのが当たり前な奈良県になるように、どこか障害者は山の上に乗せると言ったら反対された会派がありましたけれども、やはり優しい奈良県がもっと理解されて、県内外の人に理解されるような奈良県であればいいなと思います。

 性的マイノリティだけではなく、保護観察者の就労も奈良県は率先して取り組んでおりますが、出所者に県がハローワークの機能をするといったのはなかなか珍しいことでございますけれども、県庁がそのような働きかけをしてモデルになって、やはり失敗も苦労も職員にはあると思うんですけれども、奈良県が障害者にとても優しい仕組みがあるなというようなことが、平地であっても、山の上であっても行き渡るようになればいいなと、改めて思っております。



○副議長(山本進章) 二番池田慎久議員。



◆二番(池田慎久) ありがとうございます。

 今月三日からは障害者週間が始まっております。ぜひこれからも、今、知事が力強くお述べになられましたように、障害者福祉の先進県として障害のある人が暮らしやすいと感じることができる奈良県の実現に向けて、さらに充実した障害者福祉の取り組みを推進していただきますようお願い申し上げまして、私の質問を終わります。ありがとうございました。



○副議長(山本進章) 次に、六番松本宗弘議員に発言を許します。−−六番松本宗弘議員。(拍手)



◆六番(松本宗弘) (登壇) 議長のご指名をいただき、一般質問をさせていただきます。

 ことし四月の奈良県議会議員選挙において、磯城郡選挙区で初当選をさせていただきました。自民党絆の松本宗弘でございます。

 本日は、光栄にも一般質問の機会を与えていただきましたこと、心より感謝を申し上げます。

 私はこれまで、地元の田原本町議会議員を十八年間務めてまいりましたが、県政についてはまだまだ勉強が必要な若輩者であります。議員各位の皆様、荒井知事をはじめ理事者の皆様のご指導を賜りますよう、よろしくお願いいたします。

 今回の一般質問では、私の地元である磯城郡における課題も含め、知事、教育長、関係各部長に四点にわたって質問をしてまいりたいと思います。

 それでは質問に入ります。

 まず初めに、生涯にわたってスポーツを楽しむ取り組みの推進について、知事にお伺いいたします。

 二〇一九年ラグビーワールドカップ日本大会、二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピックと、トップアスリートが競う世界的なスポーツ大会が我が国で連続して開催されることになりました。さらに二〇二一年には、生涯スポーツの最高峰と言われるワールドマスターズゲームズが関西一円で開催されます。

 皆様ご承知のとおり、本年開催されたラグビーワールドカップイングランド大会で、日本代表チームが大活躍しました。国民の関心が一挙に高まりを見せたことは非常に喜ばしいことであります。

 これが一過性のブームに終わることなく、二〇一九年の日本大会開催まで持続させていく必要があり、ラグビートップリーグや本県強豪校も活躍する高校・大学ラグビー選手権などの盛り上がりにも大いに期待しているところです。

 東京オリンピック・パラリンピックでは、世界のトップアスリートのパフォーマンスがさまざまな競技において繰り広げられます。アスリートたちの活躍は、観戦する人々に夢や感動を与えます。スポーツを始めるきっかけとなるものと考えています。

 あわせて、国民的スポーツであり、メダルの獲得が大いに期待できる野球が追加種目として提案されました。正式採用となれば、さらに大きな盛り上がりを見せることになるでしょう。昨今、県内においてもプロ野球ウエスタンリーグやプロバスケットボールリーグ、サッカーJFLなどの試合が年々ふえてきています。トップレベルのスポーツを間近に観戦することによって、スポーツへの興味、関心が高まり、県民がスポーツに取り組む機運が醸成されてきたと感じているところです。

 今後は、県民一人ひとりがスポーツに取り組めるような環境をより一層充実していくことが大変重要であると考えております。

 私は、地域において橿原磯城リトルシニアという野球チームの活動に携わっています。このチームからは智辯学園で活躍し、読売ジャイアンツに入団した岡本和真選手を輩出いたしました。

 チームにおいては、将来、トッププレーヤーとなることを目指した技術習得の場というだけではなく、学校教育や家庭教育だけでは学べないさまざまなことを野球を通して学び、人間形成の礎を築く場となることを願い、日々活動を続けているところです。

 野球に限らず、また世代を問わず、このような地域におけるスポーツ活動が県内にますます広がりを見せ、一人でも多くの県民が、それぞれの志向やレベルに合わせてスポーツを気軽に楽しめるような取り組みを進めることが、県民の健康づくりにもつながっていくものと考えています。

 そこで、知事にお尋ねします。

 県民の健康、体力の維持、向上を図るには、その継続的な運動やスポーツが有効であると考えますが、生涯にわたって、地域でスポーツを楽しむことができる環境づくりを県はどのように進めていかれるのでしょうか、所見をお聞かせください。

 次に、地域の活性化につながる道路整備について、県土マネジメント部長にお伺いいたします。

 皆様ご承知のとおり、京奈和自動車道は京都、奈良、和歌山を結ぶ大動脈となる高規格幹線道路であり、道路整備のおくれている本県にとっては、県土の背骨として県民の生活や経済活動を支える重要な道路となっています。

 現在、国により整備が進められていますが、整備が進むにつれて、県内の企業立地環境が改善され、初めて京奈和自動車道が開通した平成十八年から約二百三十件の企業が立地するなど、大きな効果が出ています。

 ことし三月には郡山下ツ道ジャンクションから郡山南インターチェンジまでと、御所インターチェンジから御所南インターチェンジまでが開通いたしました。私の地元磯城郡では、三宅インターチェンジと県道天理王寺線から県道桜井田原本王寺線までの三・五キロメートルの一般部が開通したわけですが、開通後には地域の生活道路を走行していた通過交通が減少するなど、地域内の道路の安全性も向上し、地元住民の皆様の喜ぶ声も聞いております。

 また周辺地域では大型店舗の出店などもあり、一般部の整備についても、渋滞の解消や事故の減少だけでなく、地域の活性化や発展に大きく寄与するものであることを実感しています。

 しかしながら、ことし三月に開通した一般部の北側、大和川を渡る区間が未整備のため、三宅インターチェンジから大和川までの間の沿線住民や企業は大和川を渡って北へ行く場合、三宅インターチェンジまで南下して京奈和自動車道の本線を利用するか、国道二四号か大和中央道まで出向いて迂回するなど、スムーズな動きができない状況であります。これでは、せっかく整備した一般部の効果が半減してしまいます。道路はつながってこそ、その効果を発揮するもので、県道天理王寺線から北側の区間の一般部が開通すれば、大和郡山市から橿原市までの一般部までがつながり、沿線地域住民の利便性、安全性が向上するだけでなく、沿道への大型店舗の立地など土地利用も進み、地域経済の活性化につながるものと考えています。

 さらに田原本町では、唐古・鍵遺跡史跡公園整備にあわせて、この史跡公園と連携を図りつつ、来訪者と地域住民とのふれあい交流や、田原本町の観光等の情報発信をする施設の整備を進める中で、唐古・鍵遺跡などへのアクセスの向上にも寄与するものと考えています。

 既に六月議会では、地元選出議員からも同様の質問がありましたが、地元住民の関心も高く、地域の発展への期待も大きいものがありますので、改めて県土マネジメント部長に、京奈和自動車道の一般部の県道天理王寺線から北側の大和川を渡る未整備区間の今後の見通しをお伺いいたします。

 次に三宅町のまちづくりについて、まちづくり推進局長にお伺いいたします。

 奈良県においては、個別の自治体が地域の実情に応じた創意工夫により、その地域の発展を考え、それを国や県が応援していくという考え方に立ち、奈良モデルに取り組まれています。知事は、県は市町村を助けるのが重要な役割であり、サッカーに例えるとミッドフィルダーでよいボランチになることが大事だと言っておられます。奈良県では小規模な市町村が多いため、こうした市町村にとって、奈良モデルは非常にありがたい取り組みだと思っています。

 これまで、さまざまな奈良モデルの取り組みがなされています。例として挙げますと、市町村の橋梁長寿命化修繕計画の策定に対し、県が技術支援を受託する取り組みがあります。南和広域医療組合が設立され、南和地域の広域医療提供体制の再構築がなされています。奈良県広域消防組合が発足し、消防防災体制が確立されてきました。ごみの共同処理についても進んできています。そうした奈良モデルの取り組みの一つとして、県と市町村とのまちづくり連携協定があります。

 まちづくり連携協定は、まちづくりに前向きでアイデアや熱意のある市町村において、その方針が県の方針と合意するプロジェクトについては、県と市町村で協定を締結し、協働でプロジェクトを実施するものだとお聞きしています。

 県内の市町村の中には、高齢化が進み、商店街が衰退したり、空き家が多くなったり、まちの活気が失われてきているところが多くあります。こうした課題に対し、これらのまちづくりを進めるためには、医療・福祉、教育、産業振興など、多数の分野が関連し、総合的に検討していく必要があります。

 県では、協定を締結した市町村の複雑な課題に対し、先進事例などに基づく技術的な支援を行うだけでなく、市町村の行う事業に対する財政支援もあるとお聞きしています。

 私の地元の磯城郡でも、九月十七日に三宅町が県とまちづくりに関する包括協定を締結いたしました。締結された近鉄石見駅周辺地区では、現在、三宅町が近鉄石見駅西側の駅前広場と町道三宅二号線の整備に着手していますが、駅前広場などのたまり場所がなく、駅周辺の道路や踏切も狭く、駅へ行く歩行者や自転車の通行が非常に危険な状況であります。また、イベントをしようにもその場所もないという状況です。そのため、周辺には日常生活を支える店舗や病院などの生活利便施設がなく、町の起点となる駅であるにもかかわらず、さみしい駅前となっています。

 一方、ことし三月には、京奈和自動車道の三宅インターチェンジが完成しました。これにより、三宅インターチェンジ周辺には今後、企業立地などの開発が進むと考えられます。そうなると、最寄りの鉄道駅である近鉄石見駅は従業員の通勤経路となります。ますます重要になってきます。そうしたことも考慮に入れて、近鉄石見駅周辺のまちづくりを進める必要があると考えています。

 包括協定締結時の公表資料においては、まちづくりを目指す将来ビジョンとして、一、町の玄関口としての観光・地域交流等の拠点機能強化、二、三宅インターチェンジ周辺工業ゾーン等とのアクセス強化及び駅利用者や通学児童の安全確保、三、駅周辺に生活利便施設等が充実する「住みよいまち」の創出が挙げられております。

 この将来ビジョンの実現に向け、県が町と一緒になってまちづくりを進めていくことで、近鉄石見駅周辺のまちが活性化され、地域の発展につながることを大いに期待しております。

 そこで、まちづくり推進局長に質問いたします。

 三宅町とのまちづくりに関する包括協定に基づき、近鉄石見駅周辺地区のまちづくりを今後、どのように進めようとされているのかお伺いいたします。

 最後に唐古・鍵遺跡の整備について、教育長にお伺いいたします。

 奈良県には、多様で豊かな文化遺産が数多く存在します。神社仏閣はもちろんのこと、平城宮跡や藤原宮跡など、古代の宮跡、古墳、縄文時代、弥生時代の集落跡、城跡などの文化財保護法でいう史跡が非常に多く、その件数は全国一位です。これらの文化遺産は、その地域に暮らす人々の心のよりどころとして、さらに地域のコミュニティーを形成する上で極めて重要なものであります。また、地域の活性化や観光の振興に対しても、その役割が再認識され、その積極的な活用が求められています。

 近年、奈良県では南阪奈道路の開通、京奈和自動車道の整備、京奈和自動車道と西名阪自動車道が郡山下ツ道ジャンクションで接続したことなどにより、奈良県を周遊観光するための環境が整いつつあります。しかしながら、奈良と飛鳥・藤原地域の中間点に当たる磯城郡は、残念ながら現状では通過地点となっています。

 奈良県に来られる観光客は、県内にあるすばらしい文化遺産を目当てに来られる方が多いと考えられるため、目玉になる文化財があればそこを見学に来てもらえることが期待できます。

 磯城郡内には、弥生時代の大規模な環濠集落である田原本町の多遺跡、大量の石製品が出土したことで知られる川西町の国指定史跡島の山古墳及びその南に連なる三宅町の三宅古墳群、聖徳太子の時代に斑鳩と飛鳥を結ぶために設けられた、いわゆる太子道、江戸時代の集落の面影を伝える田原本町保津の環濠集落など、各時代の遺跡が豊富に残されています。

 また、国の重要文化財に指定されている川西町の富貴寺本堂、快慶作とされている田原本町安養寺の阿弥陀如来像をはじめ、由緒ある寺社や美術工芸品も数多く存在します。

 これらの中でも、特に田原本町にある唐古・鍵遺跡は弥生時代最大級の環濠集落遺跡で、その専有面積は四十二万平方メートルにも及びます。昭和十一年、昭和十二年の第一次発掘調査から今日まで百十七次の調査が実施され、溝、土坑、柱穴など多数とともに居住域の周囲をめぐる多重環濠や大型建物などが検出されており、本遺跡の特異性を際立たせています。また多量の弥生土器、石器、木製品のほか、青銅器鋳造関連遺物や全国出土量の三分の一を占める絵画土器など重要なものが出土しています。絵画土器には楼閣が描かれたものがあり、それを復元した建造物を国道二四号からごらんになった方も多いと思います。日本史の教科書にも唐古・鍵遺跡は取り上げられていますので、誰しも一度は名前を聞いたことがある、著名かつ重要な遺跡と言えます。

 この唐古・鍵遺跡は、平成二十一年度から平成二十九年度までの九カ年計画で田原本町が整備を進めており、この事業は磯城郡にとって観光の拠点となる事業であると考えております。

 そこで、教育長にお伺いいたします。

 唐古・鍵遺跡の整備に対し、県としてどのような支援を行ってきたのか、また引き続きどのような支援を行っていくのかお伺いいたします。

 以上、質問いたしました趣旨をご理解いただき、ご答弁をお願いしまして壇上からの質問を終わります。ご清聴ありがとうございました。(拍手)



○副議長(山本進章) 荒井知事。



◎知事(荒井正吾) (登壇) 六番松本議員のご質問にお答え申し上げます。

 私に対しましては、生涯にわたってスポーツを楽しむ取り組みが大事じゃないか、どのように進めるのかというご質問でございます。

 議員がお述べになりましたように、県が目指す健康長寿の奈良県を実現するためにも、運動、スポーツの果たす役割は大きいものと思います。県民がスポーツに触れ、その楽しさや喜びを体験し、生涯にわたってスポーツに取り組んでいただくことは、県民のよき生活習慣とともに、地域の活力を向上させるためにも大変重要であると認識をしております。

 県民の方々がいろいろな、それぞれのライフステージにおいてスポーツを愛するスタイルを持たれるためには、きっかけづくりも大事かと思います。プロスポーツなどの観戦機会をつくるほか、仕事を終えた社会人などにも安心してジョギングをしていただける橿原公苑のナイトランや、家族や職場の仲間などと一緒に参加できるリレーマラソンなど、これまでいろんな取り組みを進めてまいりましたが、気楽に楽しめるスポーツイベントを積極的に開催するというコンセプトのもとでの取り組みでございます。

 また身近なところで、近くでスポーツに取り組める場を広げるために、総合型地域スポーツクラブの育成に努めているところでございます。大変数も当初、少なかったのでございますが、現在、県内三十七市町村で六十二のクラブが活動していただいております。この総合型地域スポーツクラブにおきましては、陸上や球技などの競技スポーツから健康体操、ヨガなどの運動に至るまで、さまざまな種目の教室やイベントを開催していただいている実情でございます。また地元の学校と連携して、運動部活動、部活へ指導者を派遣するなど、地域に根ざして学校と連携する取り組みも広がってまいりました。

 県といたしましては、このようなクラブのスポーツが財政的にも、人材的にも安定的に運営できるように支援をする必要があろうかと思っております。財務講習会を開催するなど、きめ細やかな指導、助言を行って支援を続けているところでございます。

 また、クラブ同士の交流も活動の充実を図るためには大事だと思っております。複数のクラブが参加する交流大会を開催するなど、クラブ員同士の交流の実績が必要かと想います。またそのほかに、今年度から健康チェックとクラブが実施する運動教室を一体的に体験できるイベント、クラブの運動と健康チェックといったイベントを新しい取り組みとして行っているところでございます。

 今後とも、議員お述べのように、生涯にわたって、子どもから高齢者まで身近な地域でスポーツに親しみ続けられることができるようにというのが本県の狙いでございますので、この総合型地域スポーツクラブの活性化をはじめ、運動やスポーツに取り組んでいただく環境の充実を図ってまいりたいと考えているところでございます。

 その他の質問は、関係の部長がお答え申し上げます。



○副議長(山本進章) 加藤県土マネジメント部長。



◎県土マネジメント部長(加藤恒太郎) (登壇) 六番松本議員のご質問にお答えいたします。

 私には、京奈和自動車道一般部の大和川を渡る未整備区間の今後の見通しにつきまして、お尋ねがございました。

 京奈和自動車道の一般部につきましては、本年三月二十八日に三宅インターチェンジの前後区間三・五キロメートルが供用されまして、議員ご指摘の大和川のこの前後区間約一キロメートルができ上がりますと、西名阪自動車道から大和高田バイパスまでの約十四キロメートルの一般部が全てつながるというようなことになってまいります。

 本年三月に供用された三・五キロメートル区間の十二時間当たりの交通量は、供用直後は五千九百台でございましたけれども、半年後の十月には約四割ふえまして、八千三百台となってございます。また、朝の通勤時間帯に発生をいたしておりました田原本町の保津西交差点の渋滞が解消いたしましたり、田原本町十六面では大型小売店舗が、西竹田では食品加工工場が新たに立地するなど、早くもその整備効果があらわれているところでございます。

 このように、京奈和自動車道は本線のみならず一般部につきましても、地域の交通環境の改善、沿道の土地利用や産業の誘致の促進など、その整備効果、ストック効果が期待されているわけでございます。

 大和川の前後区間一キロメートルにつきましては、既に用地の取得が完了しており、大和川を渡る橋りょうの下部工の一部につきましても、施工が済んでいるところでございますので、地域の交通環境の改善などの整備効果の早期発現に向けまして、できるだけ早く整備を進めていただけるよう、十一月に行いました政府要望におきましても新たにこうした内容を取り上げ、国に要望させていただいたところでございます。

 今後とも、引き続き、本線のみならず一般部の整備促進についても、機会を捉えて国に働きかけをしてまいりたいというふうに考えてございます。

 以上でございます。



○副議長(山本進章) 金剛まちづくり推進局長。



◎まちづくり推進局長(金剛一智) (登壇) 六番松本議員のご質問にお答えいたします。

 私へは、三宅町とのまちづくりに関する包括協定に基づき、近鉄石見駅周辺地区のまちづくりを今後どのように進めるのかというお尋ねでございます。お答えいたします。

 三宅町とは、県で十番目、町としては高取町に続きまして二番目に、まちづくり包括協定を締結させていただきました。

 三宅町は、京奈和自動車道三宅インターチェンジの開通ですとか、大和中央道の延伸計画にあわせまして、まちづくりに熱心に取り組まれている町でございます。県としても、しっかりと応援をしていかなければならないというふうに思っております。

 まちづくり包括協定では、近鉄石見駅周辺地区を対象といたしまして、安心の暮らしを支えるみんなの石見駅前〜三宅インターチェンジ周辺工業ゾーンなど町の玄関口としての拠点づくり〜というテーマで、まちづくりを進めていくことにしております。

 近鉄石見駅周辺では、平成三十年度の供用を目指しまして、駅前広場や町道三宅二号線の整備事業が進められており、これにあわせて、地域の利便性の向上やにぎわいの創出につながるまちづくりを検討してまいりたいというふうに考えております。

 また、駅前に立地しております県立高等技術専門校につきましては、まちづくりや工業ゾーンの振興のため、新たな活用ができないか検討を進める方針でございます。三宅町のまちづくりにも貢献する人材育成拠点となるものと考えております。

 現在、まちづくり基本構想の策定に向けまして、既存の計画や地域のご意見などを整理するとともに、検討体制ですとか進め方などにつきまして、県と町で協議をさせていただいているところでございます。

 近鉄石見駅がこれからの三宅町の玄関口としてふさわしいものとなりますよう、町と連携しながらしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。

 以上でございます。ご質問ありがとうございました。



○副議長(山本進章) 吉田教育長。



◎教育長(吉田育弘) (登壇) 六番松本議員のご質問にお答えをいたします。

 私には、唐古・鍵遺跡に対しまして、県としてのこれまでと今後の支援についてのお尋ねでございます。

 唐古・鍵遺跡は、弥生時代の代表的な環濠集落遺跡であり、大規模な環濠の存在や多彩で豊富な遺物の出土によって、全国的にもよく知られております。

 議員お述べのように、昭和十一年、昭和十二年の第一次発掘調査から、平成二十七年十一月までに百十七回に及ぶ調査が実施されまして、これまでの調査、研究によって、弥生時代の全期間を通じて近畿地方最大級の集落であったことは明らかになっており、県教育委員会といたしましても極めて重要な遺跡であると、このような認識をいたしております。

 唐古・鍵遺跡については、弥生時代の風景の再現を目指すとともに、その時代の生活を体験、学習できる史跡公園とするために、平成二十一年度から田原本町が国と県の補助を受けながら、総事業費約十一億四千万円をかけて整備を進めております。

 整備状況を具体的に申し上げますと、発掘調査をはじめ、多重環濠ゾーン、林・草地ゾーン、体験学習ゾーンの造成や、植栽、園路等公園施設の整備を行っているところでございます。

 県はこれまで、学識経験者、行政関係、地元自治会等で構成されます田原本町唐古・鍵遺跡整備委員会に委員として参画をいたしまして、整備計画の策定や整備事業の実施に学術的・技術的な助言を行うとともに、財政的支援を行っております。

 今後は復元整備ゾーンやインフォメーションゾーンの造成、園路整備、遺構展示施設の建設、体験学習ゾーンの整備を計画されており、平成二十九年度の完成に向けて、県といたしましては国庫補助金の確保等に努めてまいります。

 また整備完了後、唐古・鍵遺跡が多くの方に親しまれ、その価値を体感していただくために、学術研究や学校教育等の分野におきましても、町教育委員会とも連携しながら積極的に支援をしていく所存でございます。

 以上でございます。どうもありがとうございました。



○副議長(山本進章) 六番松本宗弘議員。



◆六番(松本宗弘) 荒井知事、教育長、関係各部長から積極的なご答弁をいただきまして、ありがとうございます。

 私の地元、磯城郡には、今回の一般質問で取り上げました課題のほかにも、まだまだ多くの課題が山積しておりますので、田原本町、三宅町、川西町の磯城郡三町は、少しでも自分たちのまちをよいものにしていこうと頑張っております。今後とも県のご指導、ご支援をよろしくお願いいたします。

 特に唐古・鍵遺跡の整備については、再来年の平成二十九年度が完了予定となっております。田原本町では、この唐古・鍵遺跡を単に保存していくだけではなく、広く県民や観光客の皆様に、歴史に対する理解を深め、楽しんでいただけるよう、町の重要な観光資源として有効活用していく予定でありますので、特段の県のご支援をお願いいたしまして、私の質問を終わらせていただきます。

 ありがとうございました。

   −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−



○副議長(山本進章) 十九番松尾勇臣議員。



◆十九番(松尾勇臣) 本日はこれをもって散会されんことの動議を提出いたします。



○副議長(山本進章) お諮りします。

 十九番松尾勇臣議員のただいまの動議のとおり決することに、ご異議ありませんか。

     (「異議なし」の声起こる)

 それでは、さように決し、明、十二月九日の日程は当局に対する一般質問とすることとし、本日はこれをもって散会します。



△午後四時十六分散会