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奈良県 奈良県

平成 5年  3月 定例会(第222回) 03月11日−05号




平成 5年  3月 定例会(第222回) − 03月11日−05号







平成 5年  3月 定例会(第222回)



     平成5年奈良県議会第222回定例会(第五号)



平成五年三月十一日(木曜日)午後一時五分開議

                          由本知己・北中路子速記

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出席議員(四十七名)

       一番 欠員            二番 上田順一君

       三番 上田嘉昌君         四番 高野善雄君

       五番 辻本黎士君         六番 秋本登志嗣君

       七番 飯田 正君         八番 米澤 節君

       九番 田尻 匠君        一〇番 国中憲治君

      一一番 北野重一君        一二番 今中せつ子君

      一三番 植村家忠君        一四番 高間賢一君

      一五番 元田三男君        一六番 中村 昭君

      一七番 中本幸一君        一八番 米田忠則君

      一九番 吉川隆志君        二〇番 松井正剛君

      二ー番 小泉米造君        二二番 奥本一男君

      二三番 山本保幸君        二四番 梶川虔二君

      二五番 森田好信君        二六番 寺澤正男君

      二七番 出口武男君        二八番 吉川新太朗君

      二九番 藤本 巖君        三〇番 新谷紘一君

      三一番 福田守男君        三二番 新谷春見君

      三三番 松原一夫君        三四番 福西幸夫君

      三五番 山下 力君        三六番 田辺和夫君

      三七番 小林 喬君        三八番 植原一光君

      三九番 杉村寿夫君        四〇番 浅川 清君

      四一番 村野喜英君        四二番 森下豊城君

      四三番 服部恵竜君        四四番 仲川宗太郎君

      四五番 和田 修君        四六番 福本虎之祐君

      四七番 川口正志君        四八番 大東正明君

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議事日程

一、当局に対する一般質問

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○副議長(新谷紘一君) これより本日の会議を開きます。

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○副議長(新谷紘一君) この際お諮りいたします。

 追加議案の上程を本日の日程に追加することにご異議ありませんか。

        (「異議なし」の声起こる)

 ご異議がないものと認め、さように決します。



○副議長(新谷紘一君) ただいまより当局に対する一般質問を行います。

 順位に従い、二十番松井正剛君に発言を許します。−−二十番松井正剛君。(拍手)



◆二十番(松井正剛君) (登壇) 議長より発言のお許しをいただきましたので、県政に関する諸問題の中から六点について質問をさせていただきます。一般質問も最終日になりまして、皆さんにはお疲れのことだと思いますが、頑張りたいと思いますのでよろしくお願いを申し上げます。それでは、早速質問に移らせていただきます。

 質問の第一は、「遊のある奈良県づくり」の推進についてであります。

 この問題は柿木知事が県政運営の基本姿勢のーつとして提唱され、一年余りが経過しようとしておりますが、この具体化を進めていく指針として、またどのように展開されていくのかというような、多くの県民の期待にこたえる形で、昨年暮れ「遊のある奈良県づくり」の考え方を取りまとめ、親しみのあるリーフレットを作成されました。非常に好評と承っております。また、取りまとめに当たっては、学識経験者や、各分野で活躍されている県民の方々で構成する懇談会を設置されるなど、幅広い観点から検討され、提唱の趣旨に沿った取り組みを進めてこられました。そして今、提唱第二年度目として具体化への新たな段階を迎えております。ところで、私たちは今まで余りにも物への偏りの中で過ごしてきました。その結果、経済的には豊かになりましたが、今多くの人々が何か心に空白を感じ、内面の豊かさを求め始めているように思います。そして、日々の生活を大切にしつつ、楽しみをつくっていくとともに、高齢化が一層進むこれからの時代、ともに支え合っていく生き生きとした社会であることが強く求められているように感じられてなりません。そのためには、一人ひとりがこのことに気づき、自発的な考えと行動を起こしていくことが大切になってくるように思います。社会経済情勢や人々の価値観が大きく変わりつつあるとき、この「遊のある奈良県づくり」の考え方を広めていく絶好の機会であると思いますが、そのためには長期的な視点で、あせらず、じっくりと、それぞれの心の中に息づくよう、県民の皆さんとともに育てていくことが大切であると考えます。そこで、来年度は具体化への実質的な出発の年になると思いますが、昨年示された指針に沿ってさらに普及を進めていくとともに、具体的な事業を展開していくことが必要であると考えますが、知事のご所見をお伺いいたします。

 質問の第二は、倉橋ため池周辺整備事業についてであります。

 経済大国から生活大国へのかけ声のもと、我が国においては、国民が豊かさを実感できるライフスタイル構築のため、労働時間の短縮を国の重要施策の一つとして積極的に推進されております。その結果、平成三年の我が国一人平均の年間労働時間は二千十六時間で、欧米諸国の労働時間、また国の最終目標の千八百時間に比べ、まだ働き過ぎだという感があるものの、官公庁はじめ大手企業においては週休二日制が急速に普及するなど、大きな成果を上げております。こうしたことなど、労働時間の短縮は着実に進んでいる中、国民の余暇時間の増大に係るニーズの把握と、これに対応できる社会資本の整備は、国、地方自治体の責務ではないかと考えます。一方、人口の高齢化も着実に進んでおります。来るべき高齢化社会を迎えるに当たり、子どもからお年寄りまで、スポーツ、各種レクリエーション等を通した世代間交流も、今後よりよい地域づくりのためには欠かせないものとなってくると考えます。

 こうしたニーズに対応すべく、平成三年四月桜井市において、二十一胆紀に向けた、快適で活力ある生活文化都市を目指す第三次総合計画が策定されました。私たち桜井市では市の重点施策のーつとして、倉橋ため池周辺整備プロジェクトを立案し、倉橋ダム湖畔を活用したスポーツ・レクリエーション施設並びに福祉健康増進施設等の拠点、自然と健康の里づくりに取り組んでおります。時を同じくして、県におかれましては昭和六十二年度から、県営倉橋防災ダム事業としてのため池改修整備工事に積極的に取り組まれ、平成四年度でおおむね本体工事が完了し、引き続いてダム事業の一環としてダム利活用保全施設整備を図ると承っております。このことは桜井市にとりましても、平成四年三月議会でも答弁いただきましたように、「遊のある奈良県づくり」を標榜されている県の、文字通り桜井市における中核拠点として位置づけされ、関係各方面の協力を含めた積極的なバックアップを期待しているところであります。そこで、これまでのダム進捗状況と、今後県として水と緑の景観づくりにどのように取り組まれるのか、知事のご所見をお伺いいたします。

 質問の第三は、水源開発についてお伺いいたします。

 先般、大滝ダム建設事業の早期完成と、平成五年度事業予算の大幅アップのお願いに国へ陳情に参りました際、企画部長といろいろな話を交えている中で、企画部で発表している奈良県長期水需給計画においては、大滝ダムが完成しても、このままの状態で人口がふえていけば、平成二十年前後ごろまでには水不足が生ずるような話がありました。

 もともと奈良県は、皆さんもご承知のとおり、大和平野は大和青垣と呼ばれる美しい山々に囲まれ、温和な気候から古代文化発祥の地として栄えてきましたが、大和平野に水を運んでくれる大和川の水源は、四方の山々の山地が浅いため、水量は至って乏しく、古来より人々は川の水を有効に利用するための堰を設け、至るところにため池を築き、地下水を利用するために井戸を掘って、農業用水、あるいは生活用水に利用してきました。大和平野では、ため池や多くの堰は各大字で管理されていますが、水量が少なかったため水の争いが絶えなく、長い間水不足に苦しんできました。一方、北東部の大和高原地域を流れる淀川水系の宇陀川、南部の険しい山岳地帯で全国屈指の多雨地域を流れる吉野川、十津川、北山川の豊富な水量は、地理的条件から主に下流の他府県の水源となっております。このようなことから、大和平野に水を引き込んで補うことを江戸時代以来計画され、また工事の着工までされてきましたが、昭和二十二年、戦後の荒れた国土を復興し、食糧増産と資源開発を目的として十津川・紀の川総合開発事業が行われ、昭和三十一年七月二十六日吉野川の水が大和平野の水田に流れ込み、三百年来の悲願が実現されたのであります。また、上水道として、昭和四十五年七月給水開始されたのであります。私が生まれてからのことですが、昭和三十年代より四十年代は水道の断水は何度となくありましたが、県営水道が給水を開始してから聞かれなくなったと思っております。

 しかし、先ほどの話でありますが、大滝ダムが完成しても十年以内で水源が不足するとなればゆゆしき事態でありますので、大滝ダム完成後の水源を云々することも大事ではありますが、大滝ダムの建設に三十年余りを費やしていることから、この際五十年、百年先を見越して、従前から勉強しておくことが必要であります。先人が水のことで苦労してきた気持ちを十分考慮して、早く手を打つことが肝要だと思います。そういった視点から見ますと、今回の水源調査は大変重要であると考えますので、これからの水の問題、また今までの水の問題にどのような認識をもって対応してこられたのかを踏まえ、今回の調査の内容等について、現段階での企画部長の考えを承っておきたいと思います。

 質問の第四は、医療体制の整備についてであります。

 まず、看護短期大学の設置についてお伺いいたします。近年の保健医療は、人口の急速な高齢化や疾病構造の変化、医療技術の進展、また医療内容の高度専門化などが著しく進み、従前にも増して複雑多様化してきています。看護の分野においても業務内容が高度化、専門化する傾向にあり、看護職員一人ひとりの高いレベルでの適切な知識と技術、的確な専門的判断、問題解決能力等が要求される状況にあります。一方、若年人口の減少や高学歴指向、さらに近年の、厳しい職場を忌避する若者の風潮などを考えるとき、看護職員の確保、充実は非常に深刻な問題であります。このため県では、本年度県立三室病院附属看護専門学校を設置し、養成力の強化を図られ、また県内の高校三年生を対象に一日看護学習授業を開くなど、看護職員の確保に思い切った対策を講じられているところであります。しかし、社会的要請にこたえるためには、看護職志望がより魅力あるものとなり、看護の基本教育を充実し、高度専門医療に対応し得る資質の高い看護職員を養成、確保するとともに、看護教育研究を総合的に行う教育者、指導者を育成する看護教育機関の設置はぜひ必要であると考え、我が党では従来より看護大学の設置を要望してきたところであり、県が新年度予算案において県立医科大学附属看護専門学校の短期大学昇格に向けての検討を進められることは誠に時宜を得たもので、看護短期大学の早期開校を強く望むところであります。そこで、短期大学昇格に向けてどのような考え方で検討を行われるのか、知事のご所見をお伺いいたします。

 次に、心臓外科の開設についてお伺いいたします。高齢化社会の到来とともに、成人病の増加が顕著であり、中でも心臓関係の疾患については、内科的治療とともに外科的な治療を要する患者も多くなってきております。

現在これら心臓外科的治療の必要な患者さんについては、公的病院としては県立医科大学附属病院第三外科において対応願っているところでありますが、心臓の手術を必要とする患者さんが年々増加し、特に手術を急ぐ冠動脈疾患、大動脈瘤疾患についても、通常四ヵ月以上待たなければならないと聞き及んでいるところであります。

我々といたしましてもこのような現状を一日も早く解消されることを願っているところであり、前年三月議会において、北和地域の県立病院に心臓手術を行う胸部外科の設置について知事に質問いたしたところであります。

これを受けて、平成五年度において北和地域の公的な基幹病院である県立三室病院に心臓外科を開設されることとなり、その英断に深く感謝を表するところであり、北和地区住民にとっては誠に喜ばしいところであります。

開設の後は、医科大学附属病院第三外科との連携のもと、その機能を十分発揮され、心臓外科疾患患者の敏速なる受入れを願うところでありますが、今回開設の三室病院心臓外科の概要について保健環境部長にお伺いをいたします。

 質問の第五は、道路網の整備についてであります。

 桜井市の東部高原地域は高原農業地域であり、生産性の高い農業を目指し努力しているところでありますが、兼業化、高齢化、後継者不足等の問題はますます深刻となっております。このような状況の中、桜井市においては桜井市東部高原地域を農業と観光のゾーンとして位置づけ、農業経営の安定化を目指しております。この計画に基づき、桜井市笠、小夫地区では、産業基盤整備の一部として農業構造改善事業及び大和高原南部地区国営総合農地開発事業が推進され、農業規模の拡大がなされています。私は、消費地と生産地を結ぶ道路は産業基盤の重要な要素であると思います。この地域から名阪国道、また主要地方道天理桜井線へのアクセス道路として、主要地方道桜井都祁線、一般県道小夫田原本線が改良事業として逐次進められているところでありますが、まだ未改良区間が多く、大型車両の通行に支障を来しているの,が現状であります。そこで、この両線に対し県の積極的な取り組みを期待し、今後の改修計画について土木部長のご所見をお伺いいたします。

 ここで、道路問題について一点要望を申し上げます。知事は半日交通圏構想を唱えられ、県土の均衡ある発展のためには道路網の整備が緊要な課題であるとの認識に立っておられることは、私も誠に時宜を得たものと大いに評価をし、今後の取り組みに期待をいたしているところであります。この広域的観点に立脚した知事の構想に合わせ、私は道路問題に対して一つの問題提起をさせていただき、要望いたしたいと存じます。知事の構想を実現し、半日交通圏を全県下で確立するためには、国道、県道の整備促進はもとより、各市町村における基幹道路の整備も非常に重要であると考えるところであります。特に都市部においては、広域的基幹道路にアクセスする市町村道路や、この基幹的道路の代替道路となるような市町村道路の整備を急がなければ、幹線をスムーズに交通できても、目的地のある市町村内での交通が渋滞するなど、完全な道路網としては画竜点晴を欠くこととなるのではないかと考えるのであります。市町村道路としての基幹的な道路の整備を促進することは、県内における産業経済の軸として多面性を確保し、今後の住宅や工業団地形成に向けて、面的な整備にも大きな布石となるものであります。しかし、財政力の脆弱な市町村にとっては、このような整備を積極的に推進していくには余りにも課題が大き過ぎるのであります。すなわち、一つは今申し上げた財政上の問題、もう一つは技術力であります円滑な交通処理を行うためには、鉄道との立体交差や、インターチェンジ的交差点処理などが必要であるとも考えるものの、技術的にも財政的にも市町村にとりましては処理しがたい課題ではないかと思うのであります。今後、技術面、財政面で苦慮している市町村が行う基幹道路の整備に当たっては、市町村からの協力要請があれば、これに対し、可能なものについては県において積極的な協力、対応がぜひ必要であると考えますので、ここで強く要望をしておきたいと思います。

 質問の最後は、学校体育の充実、推進についてであります。

 体育、スポーツの振興は、県勢発展の上からも重要な役割を果たしてきたのではないかと考えるものであります。とりわけ二十一世紀を担う若者の活躍には頼もしいものがあります。先般の全国都道府県対抗女子駅伝大会での本県チームの成績は二十二位という結果でありましたが、一区を走った添上高等学校の鈴木まどかさんは最後までトップを争い、二位でたすきを中継、三区を走った香芝中学校の山中美和子さんはハ位でたすきを受け取り、六大を追い抜く区間新記録で二位に浮上された力走をテレビでこの目にし、県中学・高校生の活躍に深い感動を覚えたのであります。ところで、学校体育はこれまで長い問、生徒の心身の調和的な発達を促すという役割を担い、また運動による人格の形成を図る教育という立場も強調され、学校教育の中で重要な役割を果たしてきたものと確信しております。しかしながら、近年週休二日制の普及に伴う余暇時間の増大などを背景に、運動やスポーツは単に健康や体力向上のためのものだけでなく、人生をより豊かに充実させるーつとして欠くことのできない重要なものであると思うのであります。木県においても昭和瓦十九年開催の「わかくさ国体」を契機に、県民のスポーツヘの関心が一段と高まり、老若男女を問わず、県下各地でスポーツを楽しんでおられる姿を目にするまでになってきております。

 このように生涯スポーツが着実に進展している社会の現状にかんがみ、学校体育についてもこのような新しい方向に対応して学習指導要領が改定され、生涯にわたって生活の内容として、みずから進んで運動やスポーツに親しむことができるようにするという、生涯スポーツの基礎を培うこととしており、中学校は平成五年度から、高等学校においては平成六年度から実施されると聞いております。本県においてもこの趣旨に沿って、体育の充実と、それに必要な教材の整備等の施策が当然必要であろうと考えます。また、生涯スポーツの基礎を培い、技術水準の向上を図り、体力の向上や健康の増進を図る上で極めて意義のある運動部活動の活性化や、活動に対する援助も必要でなかろうかと思うのであります。これらのことについて具体的な施策をお持ちなのか、教育長にお伺いをいたします。 以上で私の質問を終わらせていただきます。知事はじめ各部長、そして教育長には明快な答弁を期待いたします。議員各位にはご清聴誠にありがとうございました。(拍手)



○副議長(新谷紘一君) 柿本知事。



◎知事(柿本善也君) (登壇) 二十番松井議員のご質問にお答えいたします。

 まず第一点は、「遊のある奈良県づくり」の推進についてでございます。

 「遊のある奈良県づくり」は、私が今後の県政全般に取り組みます基本姿勢のーつとして、特に行政の企画運営の基本的な発想として提唱させていただいた考え方でございます。その考え方については、先ほどご質問でお触れになりましたように、さらにより明確な形でイメージがわくように、学者の先生とか、各界の識者の方々、議会代表として松井議員もご参加いただいた、そういう「遊」を語る懇談会、あるいは庁内のプロジェクトチーム、そういう方々のご努力によりまして咋年末に取りまとめていただきまして、これをパンフレットなリーフレットで皆様の手に渡るようにしているわけでございます。これは、そういう形でやらせていただいておるのは、「遊」のあるという概念が、実は私の気持ちとしては、行政が持つだけの気持ちではなくて、発想ではなくて、社会のいろいろの部面でこの考え方をいろいろな形で当てはめていただくことが大切であると思っている次第でございます。先ほども質問で、いわば物への偏りとか、内面の豊かさを追求するとか、そういう必要性をお説きになりましたが、そういうのと共通する発想のもとに申し上げているわけでございます。そういう観点から私は新年度におきましては、そういう取りまとめをいただきました考え方をさらに普及を図る、ご理解をいただくということが大切ではないかと考えておりまして、広く県民の皆様に理解と共感をいただきまして、企業あるいは団体とか、個人あるいは地域社会など、それぞれの立場でこの趣旨に沿った考え方をお持ちいただき、あるいはそういう考え方でいろいろな取り組みをしていただければ大変ありがたいと、こういうことでございまして、そういう点から普及にも努めたいと考えております。

 同時に、やはり「遊のある奈良県づくり」のためには、行政の行います施設とかサービスの面で多方面の取り組みが必要でございます。またそれも可能だと考えておるわけでございます。特に今回も新年度の予算におきましては、ご理解いただくためということで、「予算案の概要」で、予算の中身につきまして「遊」のある奈良県づくり、特にそれを基本方向別に、どういう事業を例として考えているかということを併記させていただいているのはそういうところでございますが、しかし同時に、やはりより県民の皆様方にご理解を深めていただくためには、この考え方を象徴的に感じられるような事業の具体化を積極的に進めることが肝要だと思っております。

そういうことで、今後はいろいろな形で、ご質問にもございましたように、そんな慌ててやりなさんなと、こういう大変ありかたいご指摘もいただきましたが、しっかりとした内容のものを定着させるために物事を考えていきたいと思います。しかし当面としては、私が考えておりますのは、やはり特徴のある公園整備、広域的に、本当にいろいろな方が来ていただけるような公園をつくるとか、水と緑のある、あるいは潤いの感じられるような景観整備を進めるとか、あるいは、従来から申し上げております、奈良県にふさわしい歴史街道構想の具体化であるとか、あるいは、ソフトな事業でございますが、地域活動を活発化する一つとしてボランティア活動の活性化、活発化と、こういうものでありますと、この「遊」のあるという考え方が典型的に発現され、あるいは理解されやすいと思いますので、こういう事業を中心に、今後積極的に取り組むように努めてまいりたいと考えております。よろしくご理解とご支援を賜りたいと思う次第でございます。

 第二点目は、倉橋ため池周辺整備でございます。

 ただいまご説明した考え方にもつながる問題でございますが、いろいろな地域におきまして年齢の階層に関係なく、いろいろな形で地域社会で豊かな時間を過ごしていただく環境づくりが大切だと思っております。倉橋ため池はご承知のように、昭和六十二年度から約四十七億円の事業費で、関係者のご協力によりまして改修整備に積極的に取り組んできたところでございます。これまでは本体の改修あるいは取水施設、放流設備など主な工事が完了いたしまして、事業費的には八一%ほどの進捗となっております。平成五年、この四月から湛水も開始する予定となっております。奈良県は、水についてはいろいろな形で苦労してきた県だと私は常々申し上げておりますが、やはりこういうものを生かした形で環境整備をすることが必要だと考えております。質問でお触れになりましたように、桜井市におきまして、総合計画においてこの地区周辺を自然と健康の里づくりをテーマとした五つのゾーンに区分されて、健康づくりのための施設づくりが計画されております。先ほど申し上げたような趣旨から大変有意義な計画であると考えますので、県といたしましても引き続き、湖岸の浸食防止とか景観の保持、あるいは親水などのダム関連事業など、利活用保全施設整備に取り組む予定でございます。これは少し具体的に申し上げますと、湖岸の保全と適正な維持管理上必要な施設、例えば管理用道路とか散策道とか、砂浜、護岸に必要な植栽等の親水施設、こういうものに限られていますが、こういうものを利用して、できるだけ周辺の整備に努めたいと考えております。また、こういうものに国からの国庫補助対象事業もできるだけ要望いたしぶして、県も一緒になってその周辺整備に努力いたしたいと考えております。

 もう一点は、医療体制の整備に関して、看護短期大学についてのご質問でございます。 看護職員に対する社会的要請はもうご指摘のとおりでございますが、これにこたえるため県立医大の内部におきまして、看護教育の機関のあり方というものの調査研究を進めてきたところでございますが、お述べのように看護婦の絶対数の不足という大変深刻な事態がございます。同時に、新しい医療技術に対応する職員の養成という必要性もございます。また、近畿府県におけるいろいろな大学、この種の施設の設置状況等、諸般の事情を考慮いたしまして、県立医科大学附属看護学校を短期大学に移行することがこの際当面適切であると考えて、その移行に向けての具体的な検討を、新年度において行いたいと考えております。考え方としては、現在の看護学校を附属の看護短大にいたしまして、校舎につきましては現庁舎をできるだけ活用させていただきますが、やはり必要な増改築、改修等を行い、また定員につきましても、これは十分関係者と協議して決定をいたしたいと考えておりますが、それらのための、平成五年度はどういう施設整備をすべきか、あるいは必要な教員数をどういうふうに確保するか、あるいは文部省との、設置について必要な手続がございます。そういうものを行うための準備期間ということで考えておりまして、できるだけ早期に開校が実現いたしますよう努めてまいる所存でございます。

 以上でございます。



○副議長(新谷紘一君) 南浦企画部長。



◎企画部長(南浦純一郎君) (登壇) 二十番松井議員のご質問にお答えをいたします。

 水資源の開発についてということでございます。

 お述べのとおり、今日の本県がありますのも先人たちの水源確保に対する大変なご努力が実を結んだものと深く認識しておるところでございます。現在大滝ダムの早期完成に向けまして、県といたしましてもその建設促進に全力を注いでいるところでございますが、平成二十二年度を目標年度といたしまして一昨年策定をいたしました奈良県長期水需給計画で見ますと、ご指摘のとおり、たとえ大滝ダムの完成を見ましても将来的に楽観は許されないものと存じております。このため、大滝ダム以降の水源確保は県勢の今後の発展を考える上におきまして取り組むべき重要な課題であると認識しておるところでございます。しかしながら、主要な水源流域でございます吉野川流域、淀川流域のダム適地もだんだんと少なくなっているところや、ダム建設工期の長期化もあり、二十一世紀に向け本県の順調な発展をさらに継続させるためにも、長期的な観点に立ちまして、さらには発想の転換をも図りながら、水源を県独自でも調査、検討しておく必要があると考えているところでございます。したがって、あらゆる水源開発の可能性を調査、検討することを主目的に、あわせて、さきに公表いたしました奈良県長期水需給計画をさらに期間を延長して見直そうとするものでございます。調査の内容といたしましては、一つとしてダム等の建設による開発可能量の検討、二つとして水需要量の予測、三つとして水需給計画の検討等を考えております。なお、水の安定的確保は緊急かつ最重要な課題であること、またかねてより総合的な水資源対策を求められていたこともございまして、体制の強化を図るため新しく水資源対策室を設置することとしたところでもございます。

 以上でございます。



○議長(浅川清君) 岩本保健環境部長。



◎保健環境部長(岩本正雄君) (登壇) 二十番松井議員のご質問にお答えいたします。

 県立三室病院に開設を予定している心臓外科の概要についてお聞きでございます。

 心臓の外科的治療を要する疾患につきましては、ご指摘のとおり現在県立医科大学附属病院第三外科並びに天理よろづ相談所病院の心臓外科、こみ二機関しかございません。したがいまして、手術待ちの患者さんはその期間が相当長くなっているという現実がございます。これに対しまして、北和地域に心臓外科に対応できる機関を設置すべきであるというご要望を本議会はじめ受けておりまして、これに対しまして平成四年度、民間病院での開設の可能性も含めまして幅広く意見を聞くために、県の医師会、さらに病院協会、医科大学、あるいは県立病院の各院長等とも協議をしてまいりました。その結果、平成五年度に県立三室病院に心臓外科を開設することとしたものであります。開設に当たりましては、現在の手術場の一室を心臓外科に対応できるように、人工心肺の設置、あるいは空気清浄装置の全面改修、また専用外来診察室の新設、心臓外科専門医二名の増員、さらに関連スタッフの配置等を図りまして、さしあたり病床につきましては六床の病室を確保し、本年秋ごろにはオープンをしたいというふうに考えております。なお、当面医科大学第三外科の協力を得ながら、その連携を得まして、手術待ち患者をできるだけ解泊するようにしたいというように考えております。

 以上でございます。



○議長(浅川清君) 中村土木部長。



◎土木部長(中村晃君) (登壇) 二十番松井議員のご質問にお答えいたします。

 私には、道路網の整備で、主要地方道桜井都祁線及び一般県道小夫田原本線の今後の改修計画についてのお尋ねでございます。

 まず、主要地方道桜井都祁線は、桜井市初瀬、国道一六五号の合接点から都祁村針、国道二五号合接に至る道路で、県といたしまして重要な地域幹線道路として認識し、重点的な整備を図っているところであります。現在、桜井市白河地内、滝倉地内、笠地内及び都祁村並松地内で鋭意事業促進をしているところであります。また、桜井市小夫地内においてはかねてより事業化のために調整を図っておりましたが、地元の同意も得られるようになりましたので、平成五年度より新規事業として着手する予定でございます。一方、一般県道小夫田原本線は桜井市小夫、県道桜井都祁線合接から田原本町阪手、国道二四号合接に至る道路で、現在桜井市笠地内において鋭意事業を促進しているところであります。なお、ほかの工事未着手区間についての考え方でございますが、現在事業を実施している区間を、地元の協力を得て早期に完了することが第一でありまして、その完了時期を見きわめまして、残る未完了区間についても逐次事業着手をしてまいりたいと考えております。

 以上で答弁とさせていただきます。



○議長(浅川清君) 中本教育長。



◎教育長(中本克美君) (登壇) 二十番松井議員の質問にお答えいたしたいと思います。

 学校体育の充実、進展についてでありますが、これにかかわりますところの私どもの取り組み状況を申し上げて回答にかえたいと思います。

 お述べのように、今回の学習指導要領の改定におきましては、学校体育は児童生徒の心身の健全な発達を促すとともに、生涯にわたりスポーツに親しむ能力や態度を養うためにと、生涯スポーツの基礎を培うという観点が一層重視されまして、そして、それは学校教育活動全体の中で展開されなければならないと、このようになってきたのであります。そこで、このねらいの具現化を図るために、その指導の具体的な方法について研究、実践する保健体育推進校を小学校、中学校、高等学校で各一枚を指定いたしております。またさらに、一歩進んで、運動実践を通じてスポーツの楽しさなどを身につけて、生涯スポーツの基礎を培い、あわせて体力の向上を図るということに焦点を当てた推進校を小学校で、さらに武道の指導を一層充実推進するための武道指導推進校を中学校、高等学校に指定いたしまして、その研究実践を進めていただいているところであります。また、新しい学習指導要領の円滑な実施を図りますために、平成元年の公示以来毎年教育課程講習会を開催いたしまして、その趣旨の徹底を図ってまいりました。また一方で、保健体育は実技を伴います教科でございますので、実技指導力の向上、充実も大切な取り組みでありまして、各スポーツ種目ごとの実技指導講習会を、また小学校女子教員を対象とした研修会を開催して、指導力の向上にも努めているところでございます。なお、県立高等学校等に対しましては、平成三年度から生徒の実習用教材として心肺蘇生訓練用シミュレーターを三カ年計画で、さらに平成四年度からは選択制の授業に必要な体育教材教具の整備を、これも三カ年計画で、従前からの整備に加えまして推進いたしているところでございます。今後ともその整備充実に向けて一層努力いたしてまいりたいと、かように考えているところであります。

 二つ目は、スポーツにかかわる、いわゆる部活動の活性化についてでございますが、部活動は、生涯スポーツの基礎を培い、教育水準及び体力の向上や健康の増進を図るなど、極めて有意義な教育活動であると考えております。そこで、部活動が学校教育活動の一環として適切に実施され、一層意義のあるものとし、生徒が自己の能力、適性、興味、関心等において主体的に取り組めるようにするために、学校及び地域の実情をも考慮しながら、また生徒の多様な要求に対応した適切な運動部の設置、その運営、活動が必要であると思っております。

 そのために、部活動のあり方を研究実践する運動部活動研究推進校を指定いたしておるわけであります。また、専門的な技術指導を必要とする学校に対しましては、外部から指導者を招聘いたしまして、希望する学校に派遣いたしまして、部活動の顧問と協力して技術の指導を行っていただくことによりまして、より運動部活動の充実、活性化を図る運動部活動指導者派遣事業も、平成三年度から実施いたしておるわけであります。平成四年度には二十九校に派遣をいたしております。また、部活動の振興と適性な実施並びに指導者の資質と指導力の向上を図るために、経験の浅い指導者を対象に、専門的な指導力を身につける運動部活動指導者研修事業をも実施いたしております。平成四年度は、卓球、バドミントン、サッカーの各種目を実施いたしております。平成五年度も数種目予定をいたしておるところでございます。さらに、児童生徒に広くスポーツの実践の機会を与えるために、小学校の体育研究会や中学校、高等学校の体育連盟の運営、また各種体育大会の開催や、これらの団体が運営いたしますところの大会への派遣に係る経費の一部助成措置も講じているところでございます。なお、平成五年八月には、全国中学校選抜体育大会のうち、ハンドボールと卓球と軟式野球の三競技が本県において開催されることに決定されておりますが、この大会の成功と、大会を通して全国の中学生との交流を深め、本県の中学校体育の振興に資することの願いをもって所要の助成を講じているところでございます。今後学校教育は、生涯学習の基礎を培う観点に立って、社会の変化に主体的に対応できる心豊かな人間の育成を図るということが目的となってくるわけでございますが、この中において学校体育の担う役割を十分に認識いたしまして、その充実、推進に努めてまいりたい、かように考えているところであります。

 以上であります。



○副議長(新谷紘一君) 松井正剛君。



◆二十番(松井正剛君) ただいまは知事はじめ各部長、そして教育長と、それぞれに前向きの答弁をいただいて、感謝をいたしているところでありますが、特に「遊のある奈良県づくり」について、知事がら指針に沿った具体的な力強い答弁をいただきまして、強い意気込みを感じたところであります。

 そこで、倉橋ため池周辺整備についてでございますが、県民の潤いと安らぎのある健康づくりに取り組むと、知事から答弁をいただきました。桜井市におきましても、長谷川市長、知事と同じく就任二年目で井常に張り切っておられます。桜井市においても倉橋ため池周辺整備を市の重点施策として取り組まれているところでございます。どうか市と県、そして国との協力をしながら、すばらしいものができるように、これからも頑張っていただきますようにお願いを申し上げたいと思います。

 また教育長に、運動部活動の活性化についてでございますが、先ほど質問の中で、中学・高校生の活躍の一部を紹介させていただきましたが、私は、学力偏重の大きな流れの中でクラブ活動が低迷しているのではないかと心配をしているところであります。私も中学、高校と、学生時代からずっとクラブ活動に属しておりまして、クラブ活動に人っていてよかったなというふうに思っております。私は、子どもたちの人間形成、そして人格形成にはクラブ活動はなくてはならない重要なものであると思っております。教育長からも答弁をいただきましたが、これからもクラブ活動の一層の活性化のため頑張っていただきますようにお願いを申し上げまして、私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。(拍手)



○副議長(新谷紘一君) 次に、三十四番福西幸夫君に発言を許します。−−福西幸夫君。(拍手)



◆三十四番(福西幸夫君) (登壇) 発言の機会をいただきましたので感謝を申し上げて、質問に入りたいというふうに思います。

 初めに、財政問題について総務部長に二点ばかりお伺いをいたしたいと思います。

 既に我が党の梶川議員の代表質問においても指摘をしているとおり、来年度の地方財政計画は、景気対策を名目に地方債の大幅な増発を図り、また当年度の交付税を減額するのみならず、将来の地方交付税に依存して国の政策に同調した施策を推進しようとするなど、国に追随をした内容であり、地方自治を守り、その一層の充実強化を願う立場からすれば、誠に疑問を感じざるを得ない内容だと思う一人であります。特に地方債については、県民が必要とする各種の生活関連の公共施設整備を進める上で一定の機能を果たすものであることは理解をいたしますが、同時に、地方債は長期にわたり負担を後世に残すものであり、当然その運用は七分に慎重であるべきだということはだれもが思うところであります。新年度の県の予算においては、単独事業等を積極的に推進するためとして、県債を対前年度三六・一%と大幅に増発をし、地方債依存度は前年度の八・九%から一一・八%へと大きく七昇をしています。これまで徐々に低下をし、抑制基調にあった県債依存が、再び逆戻りしたわけであり、将来の財政硬直化につながらないか、だれしもが懸念をするところであります。このようなときこそ将来の公債費負担の動向を見きわめた適切な地方債管理が必要だというふうに考えますが、どのようなお考えをお持ちか、お聞かせをいただきたいと思うわけであります。同時に、県民一人当たりどれぐらいの借金になるのか、お聞かせをいただきたいと思います。

 地方債にかかわってもう一点、起債許可制度についてお伺いをいたしたいと思います。ご存じのとおり、県が県債を発行するに当たっては、地方自治法第二百五十条により、当分の間自治大臣に許可を受けなければならないこととされています。許可制度については、資金配分の調整等、その必要性について種々理由づけられてはいますけれども、国が地方自治をコントロールする手段として用いられてきたのがその実態ではないでしょうか。起債対象範囲や起債枠の規制だけでなく、基本的な問題としては、自治体の財政運営を国の監督のもとに置くこと、また地方債が事実上、地方団体の財源補てんの手段とされることが少なくないことから、結果として国が地方の財政運営の最終調整機能を持つこと、さらには、許可制度の運用を通じて国の政策方針が地方自治体の行政運営を左右する、言いかえれば国の政策方針を地方自治体に強制する手段に用いられるおそれがあるということなどが挙げられているわけであります。当分の間と言いながら、既に四十数年を経ていまだに存続しなければならない理由を、常に自治体は問い直す必要があろうと思います。先ほども申し上げたように、来年度の地方財政対策は、景気対策、景気浮揚対策のために地方債の大幅な増発を促しながら、一方で起債の許可による制限はなくなっていないという事実であります。私はこれは大変矛盾をした話ではないかと思うのであります。したがって、地方の自主性を制限する起債許可について、この際廃止をした上で、地方の実態に照らした地方債の運営がなされることが望ましいと考えるのですが、県の立場として、このような許可制度が存続していることについてどう考えておられるのか、ご所見をお聞かせいただきたいと思うわけであります。

 次に、リフレッシュ・トイレ整備事業についてお伺いをいたします。

 近年、社会経済情勢の変化に伴って、人々は物の豊かさだけでなく、心の豊かさや精神的な満足感を求める時代になりつつある中で、観光は人々の暮らしの中に深くかかわりを持ちながら、社会的に重要な役割を担っていると考えます。幸いにも本県はすぐれた文化遺産や豊富な自然環境に恵まれており、中でも県土の約一七%を占める自然公園は、県民の憩いの場として、また教育・休養の場としてその利用は今後ますます増加をしていくのではないかと考えています。こうした中で、自然公園の利用者には不可欠な公衆トイレについては、そのほとんどは老朽化が進み、またくみ取り方式であるため、利用者には、汚いとか、暗いとか、臭いとか、あるいは怖いなどに代表されるように、そのイメージは決してよくないのが現状であります。今やトイレの日が−−これは十一月十日だそうでありますけれども、設けられて、各地域ではイメージアップを図るため、ユニークなトイレの整備やトイレ・シンポジウムの開催、また、トイレのイメージアップからのまちづくりを積極的に行っているところもあるというふうに聞いております。本県の新年度予算においてリフレッシュ・トイレ整備事業を提案されており、このことについては評価をいたしたいと思いますが、わずか五ヵ所であります。利用者のモラル向上も重要でありますけれども、整備後の維持管理も大変大事なことであります。自然公園内に県で設置されている公衆トイレは現在五十カ所と聞いていますが、今後どのように整備を行い、どのように管理をしていこうとされているのか、お伺いをいたしたいと思います。

 次に、年金問題についてお尋ねをいたしたいと思います。

 人口構造の高齢化が急速に進む中で、健康で生きがいがあり、またゆとりのある老後が保障されることは、県民の切なる順いであります。中でも生活設計の重要な位置を占めるのが年金の問題であります。とりわけ、昭和三十六年国民皆年金を目指して発足をした国民年金制度でありますが、今県民一人ひとりがどれほどこの問題に理解をし、参加意識が醸成されているかが大変重要なポイントであります。強制加入という仕組みにありながら、制度に対する無理解や認識不足のために加入をしない、あるいは保険料を納めない、したがって将来年金を受けることができない大変な事態を招くことになりかねない状況であります。そこで、高齢者福祉については既に奈良県高齢化社会総合対策指針にも示されておりますけれども、総合的な観点から県政としての対応につき三点ほどお伺いをします。 まず初めに、現在年金に加入している人で、将来年金が受給できない、いわゆる無年金者がどれだけ出るのか、その無年金者、未加入者を含む問題にどう対処されるでありましょうか、その対策についてお尋ねをいたしたいと思います。

 それから次に、そのためには年金加入の到達年齢、すなわち二十歳前における若年層、例えば生徒児童に対する社会保障に係る教育の問題が重要でございます。とりわけ、年金への参加意識の醸成を目的とした年金教育について取り組む必要があると思うのですが、どうでしょうか。

 三点目は、国民年金制度は国がて瓦的に進められる仕組みとなっていますけれども、行政を推進する県として、例えば年金福祉総合対策室を設置をして積極的に取り組んでいく意思をお持ちなのかどうか、あわせてお尋ねをいたしたいと思います。

 次に、療養型病床群についてお尋ねをいたしたいと思います。

 療養型病床群は、一般病院に入っている長期入院患者を対象に考えられたようであります。全国的にはそういう方が三十万人いらっしゃるというふうに聞いています。奈良県的にとらえれば、それの百分のべ三千人ぐらいいらっしゃるというふうに思うわけでありますけれども、つまり、長期療養患者を収容するのにふさわしい環境を提供するということなのですが、機能によって医療機関を分けることについては私も賛成です。問題は、そ

の役割を現実に果たせるのか、つまりその長期療養型で果たせるのかどうか、その機能が本当に患者のためになるのかどうか、このことが一つのポイントであろうと思うわけであります。この新顔の療養型病床群の診療報酬を、中央社会保険医療協議会が厚生省案どおり厚生大臣に答申をしたわけであります。その中身は、長期入院患者に対する、率直に申し土げて配慮と理念に欠けているというふうに私は思えてならないわけであります。極めて心配であります。問題は、この療養型病床群は財界の流れに逆行しているのではないだろうか。

 身の回りのことが一人でできないので、慢性病の人々や高齢者の病人を支える道というのは、大きく分ければ二つあるというふうに私は理解をしております。一つは、病人を医療機関に集めて、医療費で面倒を見る方法ですね。それは現在もそうなんですけれども、日本や米国や、かつてのスウェーデンがその代表格であったわけですが、いずれも老人医療費の急激な伸びに見舞われているというわけであります。二つ目の道というのはどういう道かといいますと、これはデンマークは別の道を歩んでいるわけであります。身の回りのことが一人でできない人々が、ケアつきのホームや、あるいは自宅で生きがいを持って暮らせるように、病院に患者を収容するのではなくて、看護婦が訪問をする、あるいはかかりつけの医者が往診をする、そして患者のもとに医療と福祉をセットにして出前をする、つまり在宅医療福祉であります。この方法が軌道に乗ったのはデンマークであります。

したがって、国民総生産に占める医療費の割合が見事に減少し始めたそうであります。ホームヘルパーやケアつきホームの人件費などを医療費に加えても、国民一人当たりの費用は米国やスウェーデンよりも少ないというふうに聞いています。こうした実績に脱帽したスウェーデンは、長期療養型病院をケアつきホームに転換をしたという事実があるわけであります。つまり日本的に言えば、老人病院を特別養護老人ホームにつくりかえたような大改革を行った、こういう事実があるわけであります。果たして日本の現状はどうでしょうか。何種類もの医療施設を次々とつくってきました。これから申し上げる内容ですが、特例許可老人病院、老人保健施設、それから介護力強化老人病院、そして今回の療養型病床群であります。それぞれの、今申し上げた名前の病院の本質的な違いを述べられる人というのは、大変失礼ですけれども、まずこの中にもおられないんじゃないでしょうか。ましてや、患者や家族にさっぱりわからない。内容も問題だらけであります。改善の意思は、残念ながら感じられない。国の一方的なやり方に対して、地方自治体もこの機会にやっぱりきっちりと反論すべきだというのが私の考えであります。厚生省の一方的な押しつけに安易にくみすることなく、患者の身になって、あるいは医療費を払う身になって、意見を聞く、取り入れる、そうした合意への営みが今一番必要なときだと思うのですが、どうでしょうか、保健環境部長の考えを聞かせていただきたいと思います。

 次の質問は、産業廃棄物処理の問題であります。

 都道府県の廃棄物行政は、国の機関委任事務である産業廃棄物を中心に行ってきたために、一般廃棄物もあわせて所管をしている東京都のみが条例を持っているだけであります。それ以外の都道府県は条例を持たずに、廃棄物処理法に対する施行細則や要綱のみで行政を実施してきたのが現状であります。そのために産業廃棄物行政は今日、実態も完全に把握できず、至る所で不法投棄や不適正処理を招き、廃棄物による環境汚染は目に余るものであり、極めて憂慮すべき事態になっていることは、もうご案内のとおりであります。

 そこで、国もこのまま放置することはできないと考えて、今回の廃棄物処理法の改正では、産業廃棄物の現状を改善するために、産業廃棄物処理センターの設置、特別管理産業廃棄物の指定、それから管理票制度の導入等、産業廃棄物に関連する条項を大幅に改正したわけであります。とりわけ環境汚染にかかわりの大きい有害廃棄物の規制は、今回の廃棄物処理法の改正では抜本的に改正されると大いに期待をしたわけでありますけれども、各省庁とか産業界とか、さらには経済界等の圧力によって、特別管理廃棄物の指定は最小限にとどめ、特定施設から排出されたもののみ規制をするという、従来の問題ある方式はそのままに踏襲されるなど、不十分な内容に終わってしまったのですが、問題は、環境保全の立場から見れば、都道府県の条例等によって補完をする必要があるし、また、できるというふうに私は考えるわけであります。国も今回の改正の不十分さを認めておりまして、都道府県、政令都市を集めた、一九九二年−去年の七月七日の法律改正の説明会で、法律は単なる一つの手がかりにすぎない、大きな考えなり方向を示しただけである、法の目的、責務、努力義務など、ソフト面については都道府県や市町村の取り組みを基礎にして成り立つ、法律をさらに前進させるには、地方の取り組みにより都

道府県や市町村の要望があってこそ、関係省庁、産業界に譲歩を迫ることができるんだと。特に産業廃棄物は、都道府県がどのように主導権を発揮して取り組むかにかかっており、都道府県の積極的な取り組みを要望していると、国はこういうことを言っているんです。このような状況にあるために、都道府県が主体性をもって産業廃棄物行政に対する公共関与を強める必要があるというふうに思います。ところが、都道府県が積極的に産業廃棄物行政を進める場合には、残念ながら施行細則や要綱のみでは限界があり、それらにこたえることはできない現状であろうと思います。したがって、環境保全を視野に入れた廃棄物行政を実施していくためには、法的根拠を持った条例を制定すべきであると思うのですが、保健環境部長のご所見を承りたいと思うわけであります。

 質問の最後には、分庁舎の問題について知事にお尋ねをいたしたいと思います。

 私は率直に申し上げて、昨年二月の予算委員会でも、あるいは昨年十二月の一般質問の中でも、分庁舎の問題点については質問を行い、あわせて提案をしてきた一人であります。したがって、重ねる質問はやめます。今回は一点に絞って知事に、提案をするというか、お勧めをしたいと思うんですね。知事は機会あるごとに、県民に理解と協力を、これから分庁舎建設に向けて求めていくんだと、こういうふうにおっしゃっているわけであります。答えておられるわけであります。具体的に県民に理解を求められたのは、私がここに持っています「県民だより」の中で、「奈良県分庁舎を建設 よりよい行政サービスのために」という見出しで、ごく事務的にご案内文を出されたのですね。これは去年の五月だったと記憶をしております。で、住民の皆さんはどういう理解をしているかといいますと、商業新聞がやっぱり住民の皆さんにとっては主たる情報源だというふうに思うんです。知事の考え方、説明を受けた新聞記者が、全部載せるわけにいかないから、かなり内容をはしょって、例えばこういう言い方をしていました。県民の意見を聞いていれば行政は前に進まない、こういう文言になっているわけですね。したがって進めるんだと。こんな言い方をされると、住民の皆さんは大変誤解をされると思うんですね。

その前後に恐らくもっと民主的なことをおっしゃっているんだろうと思うんですが、残念ながら見出しと中身はそうなっているわけであります。誤解を与えているわけであります。したがって私は、いろんな意見をお持ちの方にはお会いになって、お話を伺って意思の疎通を図る、このことがやっぱり大事ではないかなと思うんですね。

そのことを私の方から強く提案をいたしまして、知事のご所見を承りたいなと、こう思うわけです。

 以上で第一回目の私の質問を終わりたいと思います。ご清聴ありがとうございました。(拍手)



○副議長(新谷紘一君) 柿木知事。



◎知事(柿本善也君) (登壇) 三十四番福西議員のご質問にお答えいたします。

 私に対する質問は、分庁舎の建設についてでございます。

 質問を絞っての趣旨でございますので、今まで元田議員とか北野議員からのご質問にお答えしたことは繰り返さないことにいたします。その趣旨は十分踏まえての質問と存じますので、申し上げません。恐らく今のご質問からいたしますと、いろいろ考えているけれども、PRが足りないのではないかと、こういうご趣旨だと私は受けとる次第でございます。我々といたしましては、まず基本的な考え方は、もう必要性については先ほどの趣旨で繰り返しませんが、やはりこういう試みに対していろいろなご意見があることも存じておりますし、その中で取り入れ得るような意見については十分しんしゃくさせていただきたいということで、私も当然でございますが、担当している職員もそういうつもりでずっと、この問題が起こりましてから対応しているわけでございます。したがいまして、いただきましたいろいろな文書等につきましてはちゃんとそれぞれのところで保管し、それの対応の仕方を検討していることは間違いない事実でございます。その点をまず申し上げておきたいと思います。 それから、申されたところで少し、県民の理解と協力を求めるについては、「県民だより」−−県政グラフの五月号等に書いただけではないかとおっしゃったのですが、我々はいろいろな手段をですね、例えばここで県議会でいろいろご説明するのも一つの広報のやり方だと思います。ただ、県政グラフに限りましても、これはご承知だと思いますが、これは県下全戸配布の機関紙でございます、全家庭にお配りしているわけでございます。それに見開きの二ページで特にさせていただいたわけでございますのでーーー実は、先ほどインタビューの話もございました。県民に知らせてないではないかとおっしゃったので、こういうことをやっていますよと申し上げたんです。そうすると、別で取材された方はそういうことを見ておられないと。で、もっとPRすべきではないかと。

私はそのときお伺いいたしました。では、それ以外の方法って、県は何ができるんですかということを申し上げました。私は決して論議をするために申し上げているわけでございませんが、できる限りの努力はしているつもりでございます。

 それから、先ほどちょっと誤解というところでおっしゃったので、これは申し土げておかなければなりません。

全くの誤解でございます。これの前段にいろいろな方の意見がある、それに直接知事が会って討論しなさいとおっしゃったので、それまでしていては、いろいろな行政、私は広い範囲の行政について責任を持っている立場から、それまではできませんよということを申し上げた部分の、ある部分が載ったということでございますので、これはもう当然、質問しながらそれはおわかりのことと思いますが、そういうものでございますのでご承知おきいただきたいと思います。

 それから、ご指摘のPRの点でございますが、今申し上げたように、かねてから報道機関への情報の提供とか、あるいは広報紙への掲載、あるいはいろいろな努力を払ってきたわけでございます。あるいは県議会でもいろいろご意見いただいたり、ご質問いただいたり、それには十分耳を傾けておりますし、いろいろな意見すべて、先ほど申し上げたような姿勢で聞かせていただいております。そういう中で取り人れるものはできるだけ取り入れていきたいということでございますが、そういう形で重ねてのご指摘でございますので、私どもといたしましても、できるだけ完成後のイメージや、目に見えてわかるような方法で、今後とも具体的な方法で紹介して、理解をさらに深めるような形の努力をいたしたいと考えております。そういう形で、より広く県民の方にご理解いただくようにいたしますので、よろしくご理解を賜りたいと、こういうことを回答にさせていただきたいと思います。

 以上でございます。



○副議長(新谷紘一君) 木村総務部長。



◎総務部長(木村功君) (登壇) 三十四番福西議員のご質問にお答え申し上げます。

 私に対しましては財政問題についてのお尋ねでございます。

 まず第一点として、将来の公債費負担の動向を見きわめた地方債の管理が必要ではないかと、こういうご趣旨でございます。ご質問にもございましたように、地方債と申しますのは今後の県財政に負担をもたらすものでございます。将来の公債費の動向を見きわめながら、適正な発行規模の維持ということに常に意を用いるということは当然のことであろうと私どもも考えております。しかし、さきの代表質問で知事もお答えいたしましたように、景気の連やかな回復を図るということが、我が国の当面する大変重要な課題の一つではないかと考えております。県としても地方債を積極的に活用して、単独事業を中心にして、それを一層拡大するということは景気の維持、拡大にも役立つ、また、二十一世紀の奈良県というものを見据えた生活関連の社会資本の整備にも役立つんだと、こういう考え方、そしてそのことが現在の社会経済情勢というものに即応した施策展開ではないかという私どもなりの判断に立って平成五年度の予算編成に取り組んだところでございます。県といたしましては、ご指摘のような地方債の発行に伴います将来の財政負担というものにつきましては十二分に配慮する必要があるとかねがね考えておるところでございまして、例えば元利償還金に対しまして将来地方交付税によりまして財源措置がなされる地方債というものを極力活用する。あるいは、将来の償還に備えまして県債管理基金に所要額をできるだけ積み立てていく。あるいは、金利などの発行条件とか、あるいは償還条件、こういったものについてより適切を期していく。こういうふうな形で、地方債の適竃な発行、あるいは管理というものに、今までも努力してまいりました、今後ともそういう努力を重ねまして、健全財政の維持というものに努力をしてまいる考え方でございます。それから、ご質問にございました県民一人当たりの県債の残高ということでございましたけれども、これはいわゆる特定資金公共事業債、ご承知のNTTの無利子貸付けでございますが、これを除きまして平成五年度末の、これは試算でございますけれども、額は一人当たり二十八万三千円程度になるものと、こういうふうに見込んでおります。

 次に、財政問題の第二点ということで、地方債の許可制度に関しましてご質問をいただきました。地方債の許可制度につきましては一般的に、元利償還金につきまして毎年度の地方財政計画の策定の中で算入いたしまして、マクロ的に地方財源を保障する機能があるんだというふうな点が一点言われております。また、全国的な資金配分の公平性を確保するというふうなことで、言ってみれば、財政力の弱い団体であっても比較的低利な借入れが可能になる、こういう面が第二点に言われていると思っております。それから第三点目といたしましては、民間からの借入れの際に貸付け審査等が要らないといった意味で、そういう借入れに対する保証的な機能があるんだろうと、こういうふうに言われているのが一般的であって、そういう意味で一定の意義を有しているものと、こういうふうに承知しております。特に最近におきましては、ご存じのとおり地方交付税で、公債費に係るいわゆる事業費補正算入という方式等をとりまして地方債が拡大しておりますけれども、そういう面で、この制度の財源保障という面がかなり強調されているんではないかと、こんなふうに理解をしております。この制度につきましては、そのあり方をめぐっていろいろなご意見、議員がご指摘のようなご意見もあろうかと思いますけれども、全国知事会等におきましても地方の意見を集約するという立場に立ちまして、許可制度の、今申し上げました意義というものを認めながら、その許可手続の簡素化とか、あるいは良質な資金の確保とか、あるいは地方債の発行をより円滑にするための手だて等を講じるべきであるといった、いろいろな提言とか要望がなされていると思っております。これを踏まえまして逐次改善が行われていると思っておりますけれども、県といたしましてもそういう知事会等の意見と軌を一にしまして、地方債の融資条件の改善でありますとか、あるいはご存じのBIS規制に係ります地方債のリスクウェイトの問題でありますとか、こういう個別、具体的ないろいろな改善方策というものを積み重ねていく、そしてそれを国あるいは関係方面に要望していくということが当面大変大事なんではないかと、こんなふうに考えているところでございます。

 以上でございます。



○副議長(新谷紘一君) 東森企画部理事。



◎企画部理事(東森正文君) (登壇) 三十四番福西議員のご質問にお答えいたします。

 リフレッシュ・トイレ事業についてのお尋ねでございますが、先生もお述べのように、本県には県土の約一七%の自然公園がございまして、県民の憩いの場として、また心のリフレッシュの場として広く利用されているところでございます。このような中で、どちらかといえば、これまでの公衆トイレは人目のつかない場所に設置されることが多かったために、利用者からは怖いや暗いということにつながり、必ずしもよいイメージを持たれていないようでございます。そこで、今回のリフレッシュ・トイレ整備事業は、これらのイメージを払拭するために、園内にございます公衆トイレ約五十カ所のうち整備の必要がございます二十二カ所につきまして、国庫補助制度を活用して水洗化を図ろうとするものでございまして、新年度から順次計画的に整備を行おうとするものでございます。また、整備後の課題は清掃や維持管理体制の充実でありまして、常に清潔に管理されているということが公衆トイレに求められる最も重要な要件であると考えております。今後は、利用者のご協力をいただきますことはもちろんでございますが、地元市町村らのご協力をいただきながら、積極的に公衆トイレの整備や管理を行い、観先立県としてのイメージアップを図ってまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○副議長(新谷紘一君) 安曽田民生部長。



◎民生部長(安曽田豊君) (登壇) 三十四番福西議員のご質問にお答えいたします。

 私に対しましては、年金問題につきまして三点にわたってのお尋ねでございます。

 一点目は、年金加入者の中で将来年金が受給できない、いわゆる無給年金者と未加入者の実態とその対応についてのお尋ねでございます。ただいまご指摘ありましたように、年金問題は今後ますますその重要性を増してくるものと言わねばならないわけでございます。殊に老後、所得の確立の基礎ともなります公的年金制度は不可欠なものとなっております。そういうことで県といたしましては、県民の皆様が全員年金に加入していただく立場からいろいろな施策をとっているわけでございます。例をとって中しますと、年余制度の広報の充実なり、また制度の加入の促進、また保険料を納めやすくするために口座振替等の実施なり、また相談業務などを、行政サービスとあわせまして充実などを行っているところでございます。現在国民年金の加入対象者は平成五年.月末日現在で、これは推定でございますけれども、約四十万二千人であります。そのうち約三十六万八千人の方が加入をしておられるわけでございます。加入率は九一・五%でございます。今後とも引き続きまして、あらゆる方法でこれら未加入者の解消に努めてまいる所存でございます。また、国民年金に現在加入をしておられる方のうちに、年金につながらない方が約五千名おられるわけでございます。これはどういうことかといいますと、保険料を納付した期間が二七五年に満たないという方がおられるわけでございます。そういうことで、ただいま申しましたように五千人ほどの方がおられるわけでございますので、これらの方々につきましては、今まで、若いときに他の被用者年金に加入しておられなかったかどうかとか、いろいろそれらの、やっぱり個々の調査等もさせていただきまして、年金受給権の確保に向けて努力をしてまいりたいと、かように考えているところでございます。

 二点目は、児童生徒に対しまする年金教育の実施についてのお尋ねでございます。公的年金制度が、先ほども申しましたように老後生活の基盤として重要な役割を担っておるわけでございまして、県民の期待と関心が強い反面、先ほど議員からもお述べのように、制度に対する無理解なり、また無関心の方の層も多く、公的年金制度の加入前のこういう若年層に対する年金教育の必要性から、公的年金の制度に関する教育の推進につきまして、社会保険庁が平成三年十一月に文部省あてに要望もしたところでございます。近々社会保険庁から都道府県レベルヘ具体的に指示があるように聞いておるわけでございます。そのように、もし社会保険庁から具体的な方針が示され次第、関係機関のご理解を得ながら、またいろいろ意見交換をしながら、また関係者のご協力もお願いをしながら、公的年金制度に対する理解を得るよう努力してまいる所存でございます。

 三点目でございます。県に年金福祉総合対策室を設置してはどうかということでございます。年金行政を積極的に推し進める方向でのご意見をいただいたところでございますけれども、ただいま中しましたように、県民の年金教育を積極的にやっぱり推進するとともに、町村部に比べましてどうしても都市部に、国民年金の無加入者なり、未加入者なり、また保険料の未納者が多く見受けられるわけでございます。無年金者の発生防止を図る観点からもやっぱり都市部の対策を積極的に推進していかなければならないと、かようにも考えておるところでございます。しかしながら、ご指摘ありました公的年金制度における総合的な窓口としての対策室の設置につきましては、今後の研究課題とさせていただくということでご理解をいただきましたらありかたいと存ずるところでございます。

 以上をもちまして答弁とさせていただきます。



○副議長(新谷紘一君) 岩本保健環境部長。



◎保健環境部長(岩本正雄君) (登壇) 三十四番福西議員のご質問にお答えをいたします。

 療養型病床群についてでありますが、これにつきましてはご承知のとおり、昨年夏、改正医療法が制定されまして、その一部が本年四月一日から施行されることになって、その時点で打ち出された構想でございます。これにつきましては、医療の現状並びに社会的なニーズに対応しながら、医療資源を効率的に運用して、より患者のニーズに高い形で医療サービスを提供する、こういう理念のもとに改疋をされたというふうに伺っておりまして、まさに内容的にもそういった形に沿って制定されているものだというふうに理解をしております。ご承知のとおり、療養型の病床郡は主として長期にわたる療養を必要とする患者を収容する病床でありまして、年齢に関係なく、病状が安定していて、日常生活環境に配慮した形での入院治療を必要とする患者を収容する病棟ということであります。内容を見ますと、例えば一般病床に比べまして人員面では、医師及び看護婦等の基準が緩和をされております。そのかわり、生活面のケアを充実するために看護補助者を配置することとなっております。また、設備構造面では、一般病床に比べまして病室を、大部屋の場合には通常六大まで認められておりますけれども、この場合は四人ということで、一人当たりの面積につきましても通常の一般病床の一・五倍、あるいは廊下も同じように一般病床よりも一・五倍の広さを確保するといった面で、患者の生活環境をより改善するという方向が打ち出されております。こういった療養型の病床群の設置につきましては、基本的には、人員、設備構造等国が定めました基準に合致をしますれば県知事が許可をいたすことになっておりますけれども、設置するかどうかという選択はそれぞれの病院の設置者の判断であります。知事が許可する場合に当たりましては、今後できるだけ法の趣旨に沿った、適正な運用を図るために、県の医療審議会ともよく協議をしながら進めてまいりたいというふうに考えております。

 次に、産業廃棄物の条例の件であります。

 これにつきましては、再々議会でもご意見をいただいております。基本的に産業廃棄物の処理につきましては、これは何度もお答えをしておりますが、府県境を超えて広域的な処理をせざるを得ない面がございます。それぞれの府県の事情等がありまして、処理場の確保等々いろいろな事情がありまして、そういった広域的な処理はやむを得ない。そういった意味で、全国が同じ基準で、同じように処理をしていくということが求められております。こういった意味で、廃棄物の処理法の条文の中には、条例に委任する規定が現在ございませんでして、全国的に見て、ご指摘のように東京都以外の道府県では条例の制定をしていないわけであります。本県でも当本会議でもお答えしておるとおり、やはり条例の制定については現在考えていないのでありますが、産業廃棄物処理法をより厳正に実行していくために指導要綱を策定することといたしております。ご理解をいただきたいと思います。

 以上でございます。



○副議長(新谷紘一君) 福西幸夫君



◆三十四番(福西幸夫君) まず、総務部長に再度の質問をしたいと思いますが、部長は今、景気回復の一翼を担う位置づけとして地方自治体が地方債を発行しながらと、こういうふうな発言があったんですが、私の認識するところと少し違うのは、国債と違って地方債というのは、もともと景気調整政策の手段にはなじみにくいと思うんですね。違いますか。その発行が一括して国の許可制度に置かれるときに、国の意見が、あるいはその役割が表面化するわけですから、自治体行政が住民の日常生活と密着して、したがって景気動向によって供給が左右されるべきものではないというふうに私は理解をしておるわけですね。で、先ほどおっしゃった健全な財政運営というのは、自治体がみずからの責任において行うべきであって、国からの後見的な指導というのは、私は率直に申し上げて筋違いだと思うんですね。確かに地方自治体と国とは車の両輪である、こういうふうに位置づけられておることは事実であろうと思いますけれども、これは余計なことかもわかりませんが、一月の自治省財政課長の内簡によると、つまり、地方自治体にはこうしなさい、ああしなさい、せられたいという文言がやたらと出てくるわけですね。普通、広辞苑を引くまでもなく、「そうしてください」と言うなら話はわかりますけれども、絶えず「せられたい」と言って、しなかったら特交なんかで制限するぞと、こういうふうにおどしておられるわけですからね。果たしてどうなのかということに、私は常に疑問を持つ一人であります。だから大きく言えば、起債条例を制定して、公債費との関係における起債額のチェックであるとか、あるいは起債財源充当事業の限定であるとか、あるいは減債基金の活用などの自主規制を加える、こうした自治体のあれが必要ではないでしょうか。私は率直に思うんです。その辺についてひとつ部長のご意見をいただきたいと思います。

 それから、岩木部長にお尋ねをしたいんですが、なるほど病床群の問題については知事の権限であるだろうと思うんですが、厚生省が老人訪問看護制度というのをつくって、奈良県でもニヵ所ほどがあるというふうに聞きました。拠点づくりを着々として、現在百ヵ所を超えるという内容なんですね。そういうところとネットワークをつくりながら、医療と福祉をやっぱりつくり上げていく、それが奈良県におけるところの現状をきちっと把握をしながらやるということが大事じゃないですか。厚生省のお仕着せでやったって、そう立派なものはできないというふうに思うんですがね。その辺ひとつどうお考えなのか。いや、もうそんなん違うんだと、厚生省は決めても、地方の知事が決めていくんだから、うちは独自でいくと、しかも今の意見を組み入れてということなら、それはそれでいいですけれども、実態はそうじゃないというふうに思いますので、再度お尋ねをしたいと思います。

 それから、産業廃棄物の問題については、現行、都道府県が持っている施行細則、あるいは廃棄物処理法の範囲内でしか機能しないということを先ほども申し上げたのです。だから、奈良県が条例をつくられないんだったら、どういうことを考えておられるのかということについて具体的に教えてくださいよ。例えば、うちは条例を持っています、その部分にくっつけますとか。大体普通考えて、細則とか施行には上乗せをしたり横につけたりして現実にやっているという事実があるわけですから、そういうところに沿って考えていくということを、一歩踏み込んだ形での考え方はありませんか、そのことを再度教えてください。



○副議長(新谷紘一君) 木村総務部長。



◎総務部長(木村功君) おおむね二点にわたる再質問をいただいたと理解しております。

 まず第一点目は、景気対策と地方財政という点であろうかと思います。ご指摘のように一般的に地方財政が景気の変動に余り左右されずに事業を営むべきであるということにつきましては、過去において伝統的な考え方としては確かにあろうと思います。ただ、これは実は、過去において国民経済の中において地方財政のウエイトが比較的小さかった時代に妥当するんではないかと私どもは考えております。ちょっと具体的な数字は持ち合わせておりませんけれども、やはり公経済、我が国の公の経済全体の中で地方財政のウェイトは極めて大きくなっております。そういう中で、今景気対策を図っていくということが国民の大きな課題の一つであるときに、地方団体もやはりその景気対策ということを念頭に置いて仕事を積極的に進めていくということは、広く県民のご理解を十分得られるものじゃないかと、私どもは理解しておるわけでございます。そういう意味におきまして私どもは、事業は必要でございまして、さらにそのことが、先ほども申し上げましたけれども、生活関連の社会資本の整備、こういうものの推進にも十分役立つものであるということで、私どもとしてはこういう考え方で矛盾はないものと考えております。

 それから次に、地方債の許可制全体についての再度のお尋ねでございます。確かに私は、地方債の許可制というものは唯一絶対の仕組みではないと、こういうふうに理解をしております。けれども、先ほどもるる申し上げましたけれども、やはり地方財源を保障するとか、あるいは弱い団体でも低利の借入れができる、あるいは銀行の審査等を経ずに地方団体が借金をできると、こういうふうな機能はですね、やはり機能という意味で一定の意義があると思っておるわけでございますので、当然アプリオリにこれを、許可制度がいい、悪いという議論をする前にですね、やはりそういう機能をきちっと果たし得るような仕組みというものが必要ではないかと、そういうものがトータルとしての提案があれば、これは十分検討すべき課題ではなかろうかと思うわけでございます。

しかし私どもは、いずれにしても地方財政の自主性、自立性を高めるという立場に立って常に仕事をしているのでございまして、ご指摘の基本的な流れとしては大筋として一緒の考え方ではなかろうかと、こんなふうに理解しております。

 以上でございます。



○副議長(新谷紘一君) 岩本保健環境部長。



◎保健環境部長(岩本正雄君) まず第一点の、療養型病床群の問題でございます。

 これにつきましては、先ほども申し上げましたように、いわゆる慢性疾患、長期の療養を要する慢性疾患の方々を対象とするという意味でありますけれども、症状が固定した場合には在宅看護というものが十分機能するわけであります。ご指摘のように在宅看護システムというものは、現在我々も努力をして、県内にもできるだけステーションの設置について推進をしておりますけれども、その延長線上、つまり病院と在宅看護システムとの中間に位置するものとして、まだ治療効果がある人についてはこういう病床で治療を続けようと、あと治療効果が必ずしも顕著でない、症状が固定してしまっているという方については在宅看護のような形での治療をしたらいいのではないかと。そういう一つの線上に位置づけられるものというふうに考えておりまして、そういった意味で今後在宅看護支援センター等との連携を取りながら、一般病院等の療養型病床群の設置については医療審議

会の意見をよく求めながら対処していきたいと、こういうふうに申し上げているわけであります。

 もう一つの、産業廃棄物の件につきましては、要するに、改正されました廃掃法では、特に産業廃棄物につきまして極めて厳しく、許可基準でありますとか設置基準、あるいは罰則等々が定められておりまして、それに基づきまして法を厳正に執行することによって、産業廃棄物処理場の設置なり、それの運営等について厳しい指導ができるというふうに我々は現在考えております。例えば廃棄物処理施設の構造でありますとか維持管理に関するものとか、そういったものにつきましては特に定めがありませんので、これは県の指導要綱で十分対応できるという判断に基づいて現在対処を考えておるわけであります。

 以上でございます。



○副議長(新谷紘一君) 福西幸夫君。



◆三十四番(福西幸夫君) 岩本さん、指導要綱で十分対応できるというふうにおっしゃいましたけどね、私は要綱については法的な根拠はなくて、相手から違法だと訴えられた場合、法的に負けるケースが多いんですよ、全国的に。やっぱりそういう事実を踏まえてこれからも対応していただきたいということを強く要請をして、終わります。

 以上です。



○副議長(新谷紘一君) しばらく休憩いたします。



△午後二時四十四分休憩

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△午後三時十分再開



○議長(浅川清君) 休憩前に引き続き会議を開きます。

 次に、三十七番小林喬君に発言を許します。  三十七番小林喬君。(拍手)



◆三十七番(小林喬君) (登壇) 議長のお許しをいただきまして、ただいまから今議会最後の質問をさせていただきます。既に、代表一般含めまして十三人目になるわけであります。問題は出尽くしたかと思いますが、予告させていただいている内容に沿って質問を始めます。

 まず質問の第一は、ボランティア活動の振興についてであります。

 近年、週休二日制の普及等による自由時間の増大、あるいは生活の質や心の豊かさの重視など、国民の生活意識の変化に伴って、余暇時間を地域や社会のために活用するという意識が高まりつつあり、具体的には社会福祉、生活環境、教育、文化、国際交流など、さまざまな分野においてボランティア活動が活発に展開されています。

 また、民間企業においても、企業のイメージアップや社会的責任を果たすため、ボランティア休暇制度の導入や地域社会での社会貢献活動に力を入れつつあると聞いております。一方、核家族化の進行や出牢率の低下に伴う家族形態の変化、社会の連帯意識や相互扶助意識の低下が叫ばれる中で、地域社会を構成する住民がそれぞれの立場で社会の一員であることを自覚し、よりよい地域社会づくりに参加することが重要であります。もとよりボランティア活動は、自よ的な意思に基づき自発的に行われるものであり、活動者の自己実現を行い、社会への参加意欲を充足する側面を持つことから、行政として強制することのできない性格の活動であることも事実でありますが、県としてはこのような県民のボランティア活動への参加意欲を重視し、活動を活発化させるための基盤づくりを進めるための取り組みをする必要があるのではないかと考えておるわけであります。とりわけ県民の中には、ボランティア活動への参加意欲を持っていても、参加方法がわからないため、活動に結びついていない場合や、ボランティアによる援助を受けたくても申し込む相手がわからないため我慢をしている場合などがあるのではないかと思われます。また、積極的にボランティア活動をしていただいているにもかかわらず、その活動が十分生かされていないものや、適切に評価されていないものがあることも懸念されるところであります。県では従来からボランティア活動を振興するための諸施策を展開していただいているところでありますが、二十一世紀に向けた高齢化の進展や生活意識の変化に対応した奈良県づくりを進めるためにも、県民の参加によるボランティア活動を一層推進するための今後の施策展開について、知事のお考えをお伺いいたします。

 質問の二は、保健・医療・福祉のネットワークについてであります。

 二十一世紀の高齢社会を目前に控え、社会情勢を取り巻く環境の変化に対応した、長寿社会にふさわしい新たな福祉行政の展開が求められています。その一環として、平成五年度には特別養護老人ホーム等の入所措置権の県から市町村への移譲や、市町村や都道府県に老人保健福祉計画の策定が義務づけられるなど、住民に身近な市町村を単位とする在宅福祉推進の方針が明確に示され、その改正整備が進められているところであります。家族の温かい介護を受けながら、住みなれた我が家で老後を過ごすことはだれしもの願いでありますが、家族のみの介護にも限度があります。一方、高齢者のニーズも多様化し、特に在宅で療養している高齢者は、保健・医療ニーズと福祉ニーズをあわせて抱えており、サービスの一体的提供が求められています。しかしながら、情報がない、利用の方法がわからないなどで十分なサービスが受けられなかったり、ばらばらに提供されたりするなど、多くの課題や問題が残されています。県は平成四年度に、保健・医療・福祉の各施設間の調整と連携を図り、これらのサービスを総合的に推進するための方策を検討する研究事業に着手し、このたび取りまとめられました「ネットワークの手引」を作成されたところであります。そこで、次の二点について知事の所見をお伺いいたします。

 まず一点目は、県はネットワークの手引を基本に地域のネットワークづくりを推進されようとしているが、具体的にどのような施策を考えているのか。

 二点目は、このネットワークの対象者についてであります。県は高齢者を対象とするシステムづくりを進められると聞いていますが、ノーマライゼーションの視点からも、障害者を含めた地域ネットワークづくりを推進すべきと考えますが、知事の見解をお伺いいたします。

 次に、水辺景観づくりについてお伺いいたします。

 まず、河川の水辺景観づくりについてでありますが、近年県民の意識は、単なる経済的な豊かさより、精神的な豊かさを求める方向で変化しております。川は潤いや安らぎを与える貴重な空間であり、水と緑のオープンスペースとしての水辺景観の整備についての県民の要望も多様化しているところであります。また、近年生活環境の悪化に伴い、都府住民はもちろん、農村地域住民からも水と緑に恵まれた生活空間を求める声が高まってきており、ため池についても同様に水辺の景観づくりが必要と考えます。このことについては先ほど松井議員の質問の中にも、また、知事の答弁の中にもあったとおりであります。知事は就任以来、県民の「信頼とふれあい」を念頭に、来るべき二十一世紀を展望しつつ「豊かで遊のある奈良県づくり」を目標に施策を展開されておりますが、新年度予算編成基本方針の重点施策の中で、地域社会に潤いと安らぎを与えるため、「遊のある奈良県づくり」の一つとして河川、ため池の水辺景観づくりを推進されるということでありますが、これら事業の新年度における事業内容と、今後の展開についてお伺いいたします。

 次に、奈良ファミリー周辺の秋篠川改修について土木部長にお伺いいたします。

 昨年十一月奈良市西大寺東町で、当県でも有数な規模で奈良ファミリーがオープンしたことは、周辺住民はもとより、県民の周知のことであります。近年、奈良市の市街化への変貌には目をみはるものがあり、とりわけこの近鉄西大寺周辺の発展は、この奈良ファミリーをはじめ、まさしくもう一つの奈良の顔になりつつあると認識しておるところであります。もともと近鉄奈良線と橿原線のジャンクション、交点である当地は、この奈良ファミリーのオープンにより、今後ますます多くの市民、県民の集まる場所となり、なお、現在奈良市が進めている駅北側の再開発事業、南側の区画整理事業が完成した時点では、明らかに奈良市の副都心としての発展が期待され、約束されているところであります。そこで、この西大寺の中心部を南流する一級河川秋篠川は現在、下流より近鉄奈良線を越えて県道谷田奈良線付近まで改修が済み、現在新川開削を実施されていますが、今後の改修見通しについてお伺いいたします。また、さきに述べた、この地域の特性を踏まえ、秋篠川の改修に当たって水辺景観づくりの観点からどのように対応されるのか、土木部長の所見をお伺いいたします。

 次いで、街路事業について土木部長にお伺いをいたします。

 その一は、大和中央道についてであります。大和中央道は、関西文化学術研究都市と、第二阪奈有料道路、国道二四号バイパスを結び、県北部を縦貫する基幹道路としての性格も有する極めて重要な路線であり、県や市において順次整備を進めておられるところであります。しかし、地価の高騰や、住宅地の中の路線であること等から、特に奈良市域においては整備に時間を要しているところであります。このうち阪奈道路から南へ、大和郡山市までの区間の整備を進めるためには、まず最初にその入り口に当たる宝来工区について事業の促進を図る必要があります。この区間はまた、県北部における総合メディカルセンターとしての、昭和五十年代に県立奈良病院及び救命救急センターが開設されて以来、そのアクセス道路としての整備の必要性が叫ばれてきたところでもあります。しかしながら、一部地元の反対運動があり、進捗を図る上で困難な状況にあったところであります。私も地元等からいろいろと相談にあずかってきたところでありますが、この宝来工区のその後の状況、そして今後の見通しについてお伺いをいたします。

 その二は、高山富雄小泉線の整備についてであります。

 高山富雄小泉線は奈良市西部を南北に縦貫する幹線道路として計画されておりますが、北には関西文化学術研究都市の高山地区へ、南には奈良と大阪を結ぶ第二阪奈有料道路にアクセスする重要な路線であり、この路線の一層の整備促進を、一日も早い完成を望むところであります。県としても、富雄川の改修とあわせ、順次整備を進めておられるところでありますが、近鉄富雄駅付近、特にこの街路と近鉄富雄駅へのバス進入路となっている二条谷田線との交差点は交通混雑のネックになっており、この交差点の改良は急務であると考えます。この交差点の改良計画はどのようになっているのか、お伺いをいたします。

 また、近鉄富雄駅から北側ピニ松橋までの間は用地買収が着実に進んでいるとお聞きしているところでありますが、この区間の整備状況についてもあわせてお伺いをいたします。

 土木部長については以上であります。

 次に、平城宮跡の利用について教育長にお尋ねいたします。

 平城宮跡は今日、百八ヘクタール余りが公有化され、文化庁所管の国有地となっておりますが、現在一部基壇等が整備されつつあるものの、長年雑草等が生い茂った状態であり、観光奈良の入り口にあって、奈良に対する印象に悪い影響を≒えているのではないかと懸念しているところであります。しかし、近年大極殿及び朱雀門の復元計画が打ち出され、整備機運が高まりつつあることは非常にありがたいことであります。しかし、大極殿の整備区域は六ヘクタール余りであり、現面積からするとなお多くの空き地を有することとなります。人口密集地において、このような広大で貴重な広場が従来より何ら利用もされずに放置されているということは、今日まで保存、買収に協力してきた地元住民の入たちの心情からしても納得しがたく、また県においても、公有化に際しては、昭和三十八年から専門職員を配置して対応してきた経緯があり、国も地元に対して、文化財保存に影響のない範囲で何らかの還元があってもよいのではないかと考えているところであります。そこで、せめて発掘調査あるいは整備計画に支障のない地域をレクリエーション広場として、また憩いの場所として地域に開放して有効活用を図れないものかと考えております。国に対してどのような働きかけをしていただけるのか、教育長の見解をお伺いいたしたいと思います。

 以上で質問を終わりますが、自席からあと再質問をさせていただきたいと思います。ご清聴ありがとうございました。(拍手)



○議長(浅川清君) 柿本知事



◎知事(柿本善也君) (登壇) 三十七番小林議員のご質問にお答えいたします。

 私に対する質問の第一点は、ボランティア活動を一層推進するための方策についてでございます。

 ご質問にもございましたように、これからの時代、高齢化や核家族化の進展、あるいは国民生活の多様化などによりまして、そういう社会情勢の変化に的確に対応しながら、県民.人ひとりが地域社会の一員として、身近な問題に一層の関心を持ち、さまざまな立場から、あるいは幅広い分野にわたってボランティア等の社会活動に参加できるような土壌づくり、あるいは条件整備をすることが大切だということは、ご指摘のとおりでございます。また、これもご指摘にございましたが、事実そのような傾向も随所に進んでいるわけでございます。また同時に、これからの自由時問といいますか、余暇の増大の時代に入ることを考えますと、ボランティア活動を活発にすることが余暇を楽しむ一つの有効な方法になるという面もあるかと存じます。こういうことを考えまして、新年度におきましてボランティア活動に集約的に取り組みたいと考えまして、組織といたしまして新たに設置を予定している県民生活課、ここにおきましてボランティア等の社会参加活動を推進したいと考えております。そして、その推進のための方策としては、一つはやはり今後の長期にわたる基本的な方針の策定、それと同時に、今ご質問にございましたような、やりたい入がいろいろと当惑されるような事態に対して、少しでもそれを解消するためにボランティア入門講座の開催とか、あるいは情報提供機能の整備とか、そういう新規の事業を実施してまいりたいと考えております。また、ボランティア活動というと福祉を想定される場合が多いんですが、福祉の分野に限ることなく、全庁的な取り組みとしてとらえまして、幅広く積極的に展開いたしたいと考えております。新年度の予算でもお願いしておりますように、美術館とか博物館におけるボランティア活動への支援とか、障害者のスポーツボランティアの推進とか、そういう幅広い事業を新たに展開いたしますと同時に、既存のボランティア関係事業についても一層の充実を図ってまいりたいと考えております。また、本年度から準備を進めております全般的なボランティア活動なりボランティア意識の醸成を図るために、ボランティア活動を紹介する写真集の作成、こういうことも進めてまいりまして、本県におけるボランティア等の社会参加活動をより推進したいと思っております。いずれにいたしましても、こういう活動に参加意識を高めるということが必要でございます。一般論としてではなく、ご指摘のような現状、あるいは課題について、個別にいろいろ対応策を出しながら、積極的に取り組んでまいりたいと考えております。

 それから二点目は、保健・医療・福祉のネットワークづくりについてのご質問でございます。

 高齢者が安心して暮らしを続けることができる地域社会を実現するということは大切なことでございますが、そのためには、身近な地域で保健・医療・福祉の各サービスが総合的、一体的に提供されるとともに、そういうものを基礎にいたしまして、行政をはじめ地域住民、家族の方の連携、協力をいただくような、そういう現実的な介護支援システム、こういうものを構築していく必要があるわけでございます。ただ、何か完成された形のものをいきなり想定するよりも、現実的にそれぞれの地域で試みられ、あるいは可能なものについてこれを推進していくということが、結果においてはそれが普及すると、こういう考え方をとっているわけでございまして、このため本県では、ご質問にもございましたが、本年度の事業として平成四年五月からネットワーク研究ワーキンググループというものを設置いたしまして、新しい地域福祉システムのあり方について検討を重ねてまいりました。その結果として、本年一月に「保健・医療・福祉サービス・ネットワークの手引」というものを作成したところでございます。平成五年度におきましてはこれをもとにして、この手引に盛られた事業の一つ一つを推進モデル事業として、その進んでいる市町村でやっていただきたい。平成五年度においては三市町村をモデルに指定いたしまして、そのネットワークづくりを推進したいと考えております。考え方としては、そのモデルの市町村の成功を見て、各地域にそれが広まることを期待しておるのでございます。

 また、このネットワークの対象者についてのお尋ねでございますが、これは力面は高齢者を頭に置いて、中心にしてスタートさせておりますが、当然、その指定された地域や市町村でそういう地域ケアのチームが確立され、育成されてくれば、障害者をはじめとした、こういう支援の必要な方にも力然広げるべきものでございまして、地域全体の高齢者、あるいは障害者、その他そういう支援の必要な方々の福祉のネ。トワークとして波及することを我々は期待しているものでございます。今後各市町村が、先ほど申し上げましたネットワークづくりの手引を参考にいたしまして、それぞれの地域に応じた最適のネットワークを構築して、地域福祉活動を活発に展開されることを期待し、また、県としても支援してまいりたいと考えております。

 三点目は、水辺の景観づくりについての、今後の施策の展開についてのご質問でございます。

 ご質問にもございましたように、川やため池の水辺というのは、現代社会に生きる我々にとって心の安らぎを与えてくれる貴重な空間でございます。とりわけ私は奈良県というのは、いろいろな意味でございますが、こういう景観としての水にもやはり苦労してきた一端がある県だと、私は考えております。そういう水についての苦労を克服する一つの道として、今後もこういう水辺の景観づくりを積極的に進めていく必要があると考えている次第でございます。とりわけ、これからの余暇の活用が課題となる時代におきましては重要な役割を果たすと考えております。このため、河川におきましては、平成四年度−本年度より「悠久のロマンあふれる水辺創生事業」として十カ所、九河川において、親水的な護岸、遊歩道、あるいは河川公園等の景観づくりを積極的に実施しているわけでございまして、新年度におきましてもこの事業をさらに充実させ、事業を実施していくこととしておる次第でございます。また、「やすらぎとロマンの水辺景観整備」調査を行いまして、これは調査でございますが、奈良県にふさわしい、水のある景観づくりの整備方針を検討してまいりたいと考えております。

 また一方、都市に隣接いたしました農村地域に存在するため池等につきましても、同様の観点からこれを活用し、水と緑に恵まれた空間を求める声が高まってきているところでございます。本来は農業水利施設でございますが、これを活用いたしまして、親水、あるいは景観に配慮した憩いの場を提供する「水辺のふれあい創造事業」というものを新たに平成五年から実施いたしまして、ため池の周辺環境をよくしていきたいと考えております。

 この事業におきましては、平成四年度に実施した調査に基づき、平成五年度におきましては当麻町の南今市地区において事業に着手することを考えておりますが、このほか、今後県北部地域においても調査を行いまして、モデル地区を設定してまいりたいと考えております。いずれにしてもこれらの事業を、先ほど申し上げたような趣旨で景観づくりに積極的に展開していきたいと考えている次第でございます。

 以上でございます。

O議長(浅川清君) 中村土木部長。



◎土木部長(中村晃君) (登壇) 三十七番小林議員のご質問にお答えいたします。

 まず、一級河川秋篠川についての今後の改修見通し等についてのお尋ねでございます。秋篠川は、佐保川合流点から一級河川上流端の奈良市中山町地内まで九・七キロメートル区間において、昭和三十四年度に国の補助採択を受け、改修に着手しました。佐保川合流点から奈良ファミリー付近までの約五・五キロメートルについては昭和五十六年度儡概成し、それより上流の山陵橋から近鉄京都線までの約三百メートルについて平成元年度に概成しております。現在工事中のバイパス水路区間二百六十メートル区間におきましては、平成六年度に概成の予定でございます。ご指摘のとおり近鉄西大寺周辺は多くの人が集まる地域でありまして、改修に当たっては水と遊び親しめる水辺景観をつくってまいりたいと考えております。その方策といたしまして、バイパス区間の護岸につきましては自然石と陶板によってモザイクを施しまして、また旧河川敷についても、奈良市をはじめとする関係機関と連携しつつ、県民、市民の憩いの河川広場として活用できる空間として整備してまいりたいと考えております。

 次に、大和中央道宝来工区の進捗状況と今後の見通しについてでございます。

 ご質問の宝来工区につきましては、県といたしましても、奈良市南部の大和中央道の整備を図るための入り口として、また県立奈良病院への進入路として極めて重要な区間との認識に立ち、阪奈道路から県立奈良病院付近までの約〇・四キロメートルの区間を事業化したところでありますが、地元の方々の反対により休止状態が続いていたところであります。小林議員にもいろいろとお骨折りをいただいたところでありまが、地元の皆さんのご協力を得まして、平成二年度には現地測量、平成三年度には家屋調査を行い、平成四年度には一部用地買収も行ったところであります。また、地元自治会への説明会を踏まえ、本年二月には、地元においても事業に前向きに対応していく観点から、自治会長、水利組合長さんなどから成ります大和中央道道路委員を選出されるなど、ご協力をいただけることになったところであります。今後とも、道路委員の方々とよく協議を行い、地元のご協

力をいただきながら、本路線が早期に完成できるよう事業進捗に努めてまいりたいと考えております。

 また、近鉄富雄駅周辺の整備についてでございます。

 ご質問の、高山富雄小泉線の近鉄富雄駅付近の整備につきましては、市道二条谷田線との交差点での交通混雑を解消するため、積極的な用地買収に努め、平成凹年度には難航していた交差点付近部分の補償を完了させたところであります。平成五年度におきましては、右折レーンの設置等、交差点改良を行うこととしておりまして、近鉄富雄駅付近の交通混雑の解消に大きく寄与するものと考えております。

 また、富雄駅から三松橋までの区間につきましても、四車線化に向け引き続き積極的に補償交渉を進めることといたしまして、またあわせて、用地買収済み区間、特に富雄北小学校付近の工事を重点的に実施してまいりたいと考えております。

 以上で答弁とさせていただきます。



○議長(浅川清君) 中本教育長。



◎教育長(中本克美君) (登壇) 三十七番小林議員の質問にお答えいたします。

 平城宮跡は今日までに六回の追加指定が行われまして、現在約百三ずヘクタールに及ぶ広大な地域が特別史跡になっております。このうち、お話のとおり約八三%に当たる百八ヘクタールが既に公有化されまして、文化庁所管の国有地となっているところであります。この買収につきましては、昭和三十八年度から県教育委員会におきまして一切の事務を行ってきたところでありますが、買収に際しましては地元皆さん方の多大なご理解とご協力が得られ推進できたものと、かように考えております。ところが、平城宮跡の利用形態は、ご指摘のとおりその全域が一般に開放されているとは言えない現状にあります。これは、当史跡が全国的にも極めて貴重な遺跡でありまして、発掘調査が十分進んでいない状況下にあって、地下の遺構及び遺物を保護するためになされてきた措置であると聞き及んでいるところであります。しかし、発掘調査の終えた地域につきましては順次遺構復元等の手段が講じられておりまして、今回のように大極殿、あるいは朱雀門の復元もこれらの一環であると理解いたしているところでございます。また、管理につきましては、年二回程度草刈りがなされているようでありますが、発掘調査の時期が未定である地域は、地下の遺物を保存し、湿原地区として水位を安定させるために草刈りは行われていないのが実情でございます。なお、ご質問のレクリエーション広場として地域への開放につきましては、この地域が特別史跡であることによる厳しい制約もございますが、史跡地の保存目的に反せず、また発掘調査とか整備事業に支障のない範囲におきまして一般に開放していただけるよう、奈良市ともども国に対して強く要望してまいりたいと、かように考えているところであります。

 以上であります。



○議長(浅川清君) 小林議員。



◆三十七番(小林喬君) 知事にお願いするのでございますけれども、知事は最近、気軽にどこへでも出て行っていろいろ県民に親しく話しかけておられます。いみじくもこのボランティア、また福祉の問題等について県民の理解を得るためには、やはりそこで、少しはおだてたり、励ましたり、お礼を言って、そして施策を浸透させていくということが大事かと思うわけであります。できるだけそういう機会をつかまえて、知事の考え、そしてボランティア活動が順調にいくようにお願いをしたいものだと思うわけであります。

 三月八日の奈良日日新聞のトップに「郡山市の社会福祉協 近畿初の試み」ということで、独居老人宅に介護宿泊、高校生が実体験と、こういうことを書いておりますし、これを調べますと、やはり社会福祉協議会を通じて県もそれなりの手当てをなさっている、その中の一つだというように聞きまして、私は非常にうれしく感じたわけであります。市内のボランティア校に指定した北和女子高、城内高、郡山高などの希望生徒を対象に、予備知識をマスターしてもらい、二、三人でチームを組み、二泊三泊で在宅のひとり暮らし老人宅に宿泊して、食事、介護を通じ、日常のひとり暮らし老人の実体験を企画していると。そのほか二つのケースが考えられておるわけですが、こういうように、できれば、日本初、近畿で初めて、また奈良県で初めてというような、そういうようなプランがどんどん県内で、市町村で実行されていくということを期待したいものであります。

 なお、ちょっと気になったんですが、モデル事業が多いですね。それから、調査、企画といいますか、調査事業も非常に、まあ芽を出しておると思うんですが、知事に一つだけお聞きしたいんですが、こういうようなことを、同種のところについてはモデル事業を、今もおっしゃいましたけれども、できるだけ早く全県下に浸透するようにやっていくお気持ちがあるのか。まあ予算上のこともありますけれども、周知徹底を図って、それぞれ県民一体となって、こういう調査活動をしているところについての事業化、それからモデル事業の浸透、そういうことをお考えいただいておるのかどうか、お聞きしたいと思います。

 それから、実は一番最後の教育長への質問と関連するんですが、知事にお伺いしたいんですが、知事の予算の提案理由説明の中で、平城宮跡地区については、「文化財総合機構の実現化に向けての取り組みを一層推進するとともに、平城宮跡地区全体について、構想のあり方、役割分担など調査検討を進めてまいります」、こう言うておられるわけです。それと関連して、過日来知事は、こういう箱物については完成の時期をできるだけ明示して、そして広く県民の理解を求めたいと、こういうことをおっしゃっておられましたね。これは土木事業についてはなかなか難しいんですけれども、まあ言えば完成の時期をある程度明らかにしないと県民の理解を得られないと、反面的にも見られるわけでありますから、これから、その辺のところについてどういうふうにお考えなのか。朱雀門、大極殿、これは国の事業でありますけれども、この辺のところについても見通しといいますか、文化財総合機構についてもそうでありますけれども、ちょっとその点についてお聞きしたいと思います。

 それから上木部長は、今の富雄の周辺の道路、河川についてもそうでありますけれども、大体整然とでき上がってきますと、できていないところが目立ってしかたないわけです。このことは前にも私、申し上げたわけなんです。今交差点については改良工事をやるということで、随分とそれでよくなると思います。本当に交通事情はよくなると思いますが、あの南側についても支障物件が目立ってしょうがない。できるだけ早く買収に努力していただいて完成するようにお願いをしたいというように思います。

 それと、教育長でございますが、前に私はこんなことを申し上げたことがあるんですが、西大寺の駅をおりて、幼稚園の子ども、小学生、それぞれ平城宮跡へ修学旅行といいますか、遠足に来るわけなんです。平城宮跡のあの場所へ来ますと途端に、五十センチか六十センチぐらいの歩道の中へ人ってしまって、そして車道にあふれてくる。先生に怒られている。そして東の方へ行くと。できれば平城宮跡の周辺をジョギングコースにでもできるような、せめて幅三メーターぐらいのそういう歩道をつくれないだろうか。周辺ずっと、周囲を取り巻くことができないだろうかというようなことを申し上げたわけです。非常に難しい問題は、国との中であろうかと思いますけれども、せめてあの県道に並行して安全歩道ができないだろうか。ちょうど平城宮跡の一番北の部分を東西に行く場所でありますが、用地の問題は、国から、協力を要請すれば予算はそんなに大したものじゃないだろうと思うんですが、それはまだ聞いておりません。それから、南北に行きます都大通り、真ん中の線ですが、あれも市の方としては整備したい、真っすぐにもしたいと言っているんだけど、国の方でどうしても聞いてくれないんだというような話も盛んに聞いているわけなんです。その辺について国に強力に働きかけてほしい、地元の意向を浸透させてほしい、とこういうふうに思います。これは要望にしておきます。

 以上です。



○議長(浅川清君) 柿本知事



◎知事(柿本善也君) 再質問にお答えいたします。

 第一点、かなり構想計画、調査が多いではないかと、こういう話ですが、当然、私はできるだけ考え方を明らかにして行政を進めることがこれからの時代に即応しているのではないかという基本的な考えがございますご同時に、決してそれを構想だけで終わるということでなく、物事の、事柄の性格にもよってさまざまだと思いますが、できるだけ着実に具体化をするようにいたしたいと考えております。例えば、先ほど保健・医療・福祉のネットワークづくりで、モデル市町村でやりたいということを申し上げましたが、これはやはりそれなりの機運が生じたところでうまく成功してもらう必要があるものですから、モデルという形で始めたいと思いますが、私はこの事業については全市町村普及していただくのが一番、我々としての念願だと思っております。そういう意味で、ぜひモデルの市町村に頑張っていただきたいと、こう考えております。

 それから、平城宮地についてのお話でございます。

 文化財総合機構や平城宮の今後のあり方について、大変関心を持って積極的に推進したいと考えておりますが、この種のものについてちょっと完成時期を申しLげるのはなかなか、いろいろ相手がいることでございます。ちょっとこれについて完成時期を明示するということは難しいと思いますが、私はやはり、例えば大きな橋をかけておって交通のご迷惑をかけているとか、大きないわゆる建物のようなもので二、三年かかるようなもの、これはやはり単なるいろいろな諸届けの看板だけではなくて、この建物ができ上がるとこういう形になりますとか、あるいはいつごろできますとか、こういうものを見えるようにした方が、周辺の方々のご協力をいただけるのではないかと、こう思って、そういうことは検討していただいております。ただ、先ほど例に申されたような、構想めいたものはちょっと私は明示するだけの自信がございませんので、そういう、先ほど申し上げたような趣旨で、できるだけ県民の方にご理解いただくような努力はしていきたいと存じております。

 以上でございます。



○議長(浅川清君) 小林議員。



◆三十七番(小林喬君) そういう趣旨で頑張っていただきたいことを要望して、質問を終わります。



○議長(浅川清君) これをもって当局に対する一般質問を終わります。

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○議長(浅川清君) 次に、知事の議案送付文を朗読させます。

        (議事課長補佐野田健司君朗読)



△財第百三号

平成五年三月十一日

  奈良県議会議長 浅川 清殿

                         奈良県知事 柿本善也

      議案の提出について

議第七四号 平成四年度奈良県一般会計補正予算(第四号)

議第七五号 平成四年度奈良県立医科大学費特別会計補正予算(第二号)

議第七六号 平成四年度奈良県用地先行取得費特別会計補正予算(第三号)

議第七七号 平成四年度奈良県水道用水供給事業費特別会計補正予算(第二号)

議第七八号 平成四年度奈良県病院事業費特別会計補正予算(第二号)

議第七九号 奈良県立短期大学設置条例を廃止する条例

議第八〇号 農道整備事業にかかる請負契約の締結について

議第八一号 農道整備事業にかかる請負契約の変更について

議第八二号 ダム建設事業にかかる請負契約の締結について

議第八三号 都市計画道路整備事業にかかる委託契約の変更について

議第八四号 流域下水道事業にかかる請負契約の締結について

議第八五号 住宅建設事業にかかる請負契約の締結について

議第八六号 高等学校建設工事にかかる請負契約の締結について

議第八七号 県道路線認定について

報第二一号 地方自治法第百八十条第一項の規定による専決処分の報告について

       奈良県立高等技術専門校条例の一部を改正する条例

       風俗営業等の規制反び業務の適正化等に関する法律施行条例の一部を改正する条例

 以上のとおり提出します。

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○議長(浅川清君) 議案はお手元まで配付させておきましたが、配付漏れはありませんか。

        (「なし」と呼ぶ者あり)

 次に、平成四年度議案、議第七十四号ないし議第八十七号反び報第二十一号を一括議題といたします。

 知事に、追加提出議案の提案理由の説明を求めます。



◎知事(柿本善也君) (登壇) ただいま提出いたしました議案につきまして、その概要をご説明いたします。

 議第七十四号は、平成四年度一般会計補正予算案であります。

 まず、歳入歳出予算につきまして、諸般の事情により必要と認められる経費の増額補正と、各種事業の執行を見通しての減額補正を行い、差引き七億三千三百万円余の増額措置を講じることといたしました。増額補正としては、直轄河川事業費負担金、簡易水道等施設整備費補助金、公共土木施設災害復旧事業費、老人医療費助成金、

職員の退職手当等の追加、財政調整基金並びに庁舎等整備基金の積立て等、総額六十四億三千九百ガ円余を措置

することといたしました。一方、減額補正としては、公共事業費等の国庫認証減、あるいは事業執行上不用と見

込まれる主なものについて、総額五十七億六百万円余を減額措置することといたしました。

 また、債務負担行為につきましては、国庫認証増に伴い、農業基盤整備事業等について四億千九百万円余を追加し、用地交渉の難航等により、やむを得ず公共事業費等の一部百七十三億四千八百万円余を繰越明許費として翌年度へ繰り越すことといたしました。

 次に、議第七十五号ないし議第七十八号の四議案は、いずれも特別会計補正予算案であり、その内容は、医科大学附属病院及び県立病院の診療収入の増加に伴う医薬材料費の追加、国庫認証減による河川整備事業用地先行取得費の減額、県営水道用水供給事業における国庫補助金の増額に伴う財源更正であります。

 議第七十九号は、県立短期大学設置条例の廃止についての議案であり、議第八十号ないし議第八十六号の七議案は、農道整備事業、ダム建設事業、都市計画道路整備事業、流域下水道事業、住宅建設事業及び高等学校建設工事にかかる請負契約等の締結あるいは変更に関する議案であります。

 議第八十七号は、県道路線認定に関する議案であり、報第二十一号は、職業能力開発促進法等の改正に伴い、議会閉会中に行いました関係条例の改正にかかる専決処分の報告であります。

 以上が、このたび提出いたしました議案の概要であります。何とぞ慎重ご審議の上、よろしくご議決またはご承認いただきますようお願い申し上げる次第であります。



○議長(浅川清君) 次に、平成五年度議案、議第一号ないし議第三十七号並びに平成四年度議案、議第七十四号ないし議第八十七号及び報第二十一号を一括議題といたします。



○議長(浅川清君) この際、ご報告いたします。

 議第十八号及び議第二十号については、地方公務員法第五条第二項の規定により人事委員会の意見を求めましたところ、回答が参りましたので、これが写しをお手元まで配付いたしておきましたから、ご了知願います。



△奈人委第二百六十五号

 平成五年三月一日

   奈良県議会議長 浅川 清殿

                   奈良県人事委員会委員長 今西寅二

      職員に関する条例の制定に伴う意見について(回答)

 平成五年三月一日付け奈議第百二十五号で意見を求められたこのことについては、下記のとおりです。

                  記

 議第一八号 職員の分限に関する条例の一部を改正する条例

 議第二〇号 職員の特殊勤務手当に関する条例の一部を改正する条例

 上記の条例案は適当と認めます。



○議長(浅川清君) お諮りいたします。

 ただいま上程中の各議案については、十三人の委員をもって構成する予算審査特別委員会を設置し、これに付託の上、調査並びに審査することにいたしたいと思いますが、ご異議ありませんか。

         (「異議なし」の声起こる)

 ご異議がないものと認めます。よって、ただいま土程中の各議案については、十三人の委員をもって構成する予算審査特別委員会を設置し、これに付託の上、調査並びに審査することに決しました。

 お諮りいたします。

 ただいま設置されました予算審査特別委員会の委員長、副委員長及び委員の選任については、議長より指名推選の方法により指名することにいたしたいと思いますが、ご異議ありませんか。

         (「異議なし」の声起こる)

 ご異議がないものと認め、さように決します。

 よって、ただいまより予算審査特別委員会の委員長、副委員長及び委員を指名いたします。

            委員長  十七番  中本幸一君

            副委員長 二十番  松井正剛君

            委員    四番  高野善雄君

            委員    九番  田尻 匠君

            委員   十二番  今中せつ子君

            委員   十五番  元田三男君

            委員   十六番  中村 昭君

            委員  二十三番  山本保幸君

            委員  二十四番  梶川虔二君

            委員  二十八番  吉川新太朗君

            委員  三十四番  福西幸夫君

            委員  三十七番  小林 喬君

            委員  四十五番  和田 修君

 以上のとおり指名いたします。

 被指名人にご異議ありませんか。

       (「異議なし」の声起こる)

 ご異議がないものと認めます。よって、指名のとおり選任されました。

     −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−



○議長(浅川清君) 二十八番吉川新太朗君。



◆二十八番(吉川新太朗君) 予算審査特別委員会開催のため、明三月十二日から二十三日まで本会議を開かず、三月二十四日会議を再開することとして、本日はこれをもって散会されんことの動議を提出いたします。



○議長(浅川清君) お諮りいたします。

 二十八番吉川新太朗君のただいまの動議のとおり決しましてご異議ありませんか。

         (「異議なし」の声起こる)

 それでは、さように決し、次回三月二十四日の日程は各議案の審査とすることとし、本日はこれをもって散会いたします。



△午後四時六分散会