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奈良県 奈良県

平成27年  6月 定例会(第320回) 06月26日−03号




平成27年  6月 定例会(第320回) − 06月26日−03号







平成27年  6月 定例会(第320回)



 平成二十七年

        第三百二十回定例奈良県議会会議録 第三号

 六月

   平成二十七年六月二十六日(金曜日)午後一時開議

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          出席議員(四十四名)

        一番 亀田忠彦          二番 池田慎久

        三番 猪奥美里          四番 山中益敏

        五番 川口延良          六番 松本宗弘

        七番 中川 崇          八番 佐藤光紀

        九番 川田 裕         一〇番 井岡正徳

       一一番 田中惟允         一二番 藤野良次

       一三番 森山賀文         一四番 大国正博

       一五番 岡 史朗         一六番 西川 均

       一七番 小林照代         一八番 清水 勉

       一九番 松尾勇臣         二〇番 阪口 保

       二一番 上田 悟         二二番 中野雅史

       二三番 安井宏一         二四番 田尻 匠

       二五番 奥山博康         二六番 荻田義雄

       二七番 岩田国夫         二八番 乾 浩之

       二九番 太田 敦         三〇番 宮本次郎

       三一番 和田恵治         三二番 山本進章

       三三番 国中憲治         三四番 米田忠則

       三五番 出口武男         三六番 新谷紘一

       三七番 粒谷友示         三八番 秋本登志嗣

       三九番 小泉米造         四〇番 中村 昭

       四一番 山村幸穂         四二番 今井光子

       四三番 梶川虔二         四四番 川口正志

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          議事日程

一、当局に対する代表質問

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○議長(中村昭) これより本日の会議を開きます。

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○議長(中村昭) ただいまより当局に対する代表質問を行います。

 順位に従い、十八番清水勉議員に発言を許します。−−十八番清水勉議員。(拍手)



◆十八番(清水勉) (登壇)一八番清水勉でございます。議長並びに会派議員皆様のご配慮をいただき、維新の党を代表して、奈良県議会で初めての代表質問をさせていただきます。質問に入ります前に、このたびの知事選挙を勝ち抜かれ、奈良県民より三期目の付託を受けられました荒井知事に会派を代表して、一言お祝いを申し上げます。

 誠におめでとうございます。健康に留意され、職務を全うされますようお願い申し上げます。おめでとうございます。

 では、まず一問目、関西広域連合への部分参加について伺います。

 荒井知事は本年三月六日の記者発表で、唐突に関西広域連合に部分参加を表明され、平成二十七年三月十三日開催の奈良県議会、平成二十七年二月定例会予算審査特別委員会の総括審査で次のとおり答弁されております。議員各位には、昨日に引き続いて繰り返しになるかもしれませんが、テレビ中継あるいは傍聴の皆さん方にも答弁の内容を一部紹介させていただきます。

 まず、知事は三月十三日にこう発言されております。

 関西広域連合への設立当初からの参加は見合わせましたが、平成二十五年七月の県議会広域行政調査特別委員会の、将来にわたる関西広域連合への加入を否定することなく、改めて判断すべきとのご意見も踏まえ、参加については継続して検討してきました。この間、関西広域連合との連携・協働は必要と考え、防災、観光、スポーツなどの分野での協力関係は適宜進めてきました。関西広域連合は議会のある組織ですが、このような連携・協働の分野では政治意思の決定はないと考えています。このような連携・協働が中心の分野では、部分参加の方法もあるのではないかと思っていました。井戸広域連合長は、これからは連携・協働でいくとはっきり明言され、選挙が終わってから言うのもどうかと思い、三月六日の政策発表の記者会見の機会に防災、観光分野についての部分参加を表明しました。

 設立当初に参加を見合わせた最大の理由は、関西広域連合設立案の設立のねらいにある、国の地方部局の受け皿づくり、丸ごと移管でした。国出先機関の丸ごと移管に伴い、国の予算を関西広域連合が判断して、配分することになる。そのための議会の議席数の割り振りでした。

 明治十八年の大和川の大水害の際、大阪府の一部であった奈良県内の復旧事業がほとんど予算化されなかったので、奈良の分離、独立運動に火がついた経緯があります。国の予算の大きなものはインフラ整備と災害復旧です。その予算配分の権限移譲に対して、全国市長会、そして町村会が反対しました。関西広域連合に国出先機関を移管しようという、国の特定地方行政機関の事務等の移譲に関する法律案は、平成二十四年十一月に閣議決定はされたものの、国会には上程されず、国出先機関の丸ごと移管が事実上困難になりました。したがって、現時点では関西広域連合による国の予算配分機能について、私の懸念は大変薄まりました。そのように設立当初の際の懸念が薄まったことから、既に奈良県が関西広域連合との連携・協働を進めてきた防災、観光分野での部分参加の判断に至りました。

 関西広域連合の構成団体としての奈良県に期待されているのは、他の県にない観光資源を遺憾なく発揮することだと思います。そして、防災については次のとおり、述べられております。

 防災は助け合いが基本であり、関西広域連合とは既に相互応援基本協定を締結していますが、関西広域連合として集まって、防災の議論を進めることができるというメリットがあります。関西広域連合では、それぞれの構成団体の立場での政治的な意見表明が目立つ分野もありますが、それについては部分参加により、一線を画したいと思っています。防災、観光の分野で独自性を発揮して、奈良県が賛意を表する部分だけを関西広域連合の意見として扱っていただくというスタンスをとるのも、規律ある参加の方法かと思いますと答弁をされ、昨日の出口議員の代表質問、そして太田議員の代表質問にも同じ内容でご答弁をされております。

 そして、平成二十七年三月六日の知事政策発表時には、リニア中央新幹線についても次のとおり触れられております。

 関西広域連合への参加は、リニア中央新幹線の中間駅設置場所問題について、関西広域連合で決めようという動きがまだあるので、それについては強く警戒してきました。特に、関西広域連合内で滋賀、京都が強く主張しています。現に北陸新幹線の敦賀以西の路線について、違うルートの提案が望ましいと決定された経緯があります。同じことがリニア中央新幹線の奈良駅についても起きるとおっしゃる向きもありますと発言されています。

 では、平成二十六年度時点、現在も載っておりますが、兵庫県知事の井戸広域連合長がどのようなお考えであったのか、現在の関西広域連合のホームページの井戸広域連合長の挨拶文をご紹介させていただきます。広域連合長は次のようにご挨拶されております。

 関西から新時代をつくる。志を同じくする関西の二府五県が集結し、平成二十二年十二月一日、関西広域連合を設立しました。平成二十四年より四政令市、京都市、大阪市、堺市、神戸市も新たに加わり、府県域を越える広域課題に取り組むことはもとより、地方分権の突破口を開き、我が国を多極分散型の構造に転換することを目指しています。設立から三年が経過し、平成二十六年度から新たな広域計画に基づき、第二ステージの取り組みをスタートさせました。当初からの取り組みである、防災、観光・文化振興、産業振興、医療、環境保全、資格試験・免許等、職員研修の七分野の広域事務をさらに充実させるとともに、エネルギー政策や広域インフラ、特区事業の展開、首都機能バックアップなどの広域課題に積極的に対応し、成長する広域連合として、取り組みを進めています。また、広域連合設立のねらいの一つである国の出先機関の地方移管を引き続き求めていきます、もう一度申し上げます。広域連合設立のねらいの一つである国の出先機関の地方移管を引き続き求めていきますと、記されております。

 広域連合が国の出先機関の受け皿となり得ることを示すためにも、その第一段階として、その事務・権限の一部であっても、移譲を求めていきたいと考えております。みずからの政策を決定、実行できる自立した関西、そして人やモノの交流を支える基盤を有するアジアの交流拠点、関西の実現を目指し、今後も関係府県市、一丸となって取り組んでいきますとおっしゃっております。

 明らかに、井戸広域連合長の挨拶文では、関西広域連合が国の出先機関の受け皿となることを目指すと明確に示されております。

 私たち維新の党は関西広域連合に全面参加を行い、関西全体を元気にする、そして奈良県を元気にするべきであると考えており、地方分権の突破口を開き、我が国を東京一極集中から多極分散型の構造に転換するためには、関西広域で行った方が合理的な事務は、関西広域連合に参加すべきとの考えであります。奈良県も関西エリアの一員として、現在の残りの事務である広域産業振興、広域医療、広域環境保全、資格試験・免許等、広域職員研修にも参加し、新たな課題であるエネルギー政策の推進、あるいは広域インフラのあり方、特区事業の展開、首都機能バックアップなどの広域課題の検討も積極的に図るべきと考えております。

 そこで知事にお伺いいたします。

 なぜ、奈良県が広域観光・文化振興と広域防災の二分野のみの参加でなければならないのでしょうか。繰り返しになるかもしれませんが、お答えください。

 また、知事はリニア中央新幹線の中間駅設置位置について大変心配されております。今後は関西広域連合の構成員の一員として、二〇二七年の東京・名古屋間のリニア中央新幹線開業に加えて、大阪までの同時開業と中間駅設置について、強力に強力に発言されるべきと考えますが、いかがでしょうか。お答えください。

 次に、二問目として、奈良モデルの継続の是非についてお伺いをいたします。

 平成二十二年四月に県と市町村の役割分担のあり方について、知事が東京での講演会で述べられて以来、奈良県と市町村の役割分担と補完の事務的な協力関係について、奈良モデルという言葉が使われております。現状の奈良県内市町村の財政力指数を確認いたしますと、皆さんご承知のとおり、〇・〇九一から〇・七九八と大きな幅がございますことはご案内のとおりでございます。先般、日本創成会議より発表されました奈良県内の消滅可能性市町村数は、二十六団体とのことでございます。実に県内の三分の二が消滅可能性市町村であると、こう報じております。

 奈良県の持つ統計データから、市町村の位置を明確にし、市町村長に理解していただき、県とともに勉強することで、お互いの役割分担を行うため、市町村間での水平補完、市町村と県との垂直補完により、行政を推進していこうということですが、急激な人口減少と超高齢化社会の到来により、小規模な自治体にとっては行政経営ができなくなり、自立することができなくなる時期が、早晩到来することは明白であります。

 六月二十二日に経済財政運営と改革の基本方針二〇一五が発表されました。いわゆる骨太方針の一部が六月二十三日の新聞記事にも掲載されております。地方自治に関する一部を紹介させていただきます。

 地域の活性化と頑張る市町村を支援する仕組みとして、地方自治体がみずから地域の活性化や歳出改革、効率化及び歳入改革などの行財政改革に、創意工夫を行うインセンティブを強化するとともに、頑張る地方を従来以上に支援する仕組みへシフトする観点から、地域活性化に向け、従来の国庫支出などのあり方を見直します。そして、省庁横断型の新型交付金の創設を行い、民間の大胆な活用による公的サービスの産業化を目指していく。さらに、地方交付税をはじめとした地方財政制度改革を行う。さらに、国と地方を通じた歳出効率化、地方自治体の経営資源の有効活用を行っていくなど、非常に多くの項目が発表されております。奈良モデルという連携の図式は、県が県内市町村の財政調整を直接行うことができないための苦肉の策であるかもしれません。

 そこで知事にお伺いいたします。

 今後、ますます弱体化するであろうと思われる市町村の経営状況を、奈良モデルの継続によって維持することが可能な期間はそんなに長くはないと考えております。市町村が将来にわたって自立していくために、地方自治の仕組みを県と市町村がともに検討していく必要があると考えておりますが、いかがでしょうか、お答えください。

 また、社会資本の体系的な維持管理が求められる中、各自治体において、技術職員の不足が見込まれることも大きな社会問題となろうとしております。奈良県ではファシリティマネジメントを推進するため、公営企業会計への移行事務について検討がなされ、流域下水道の広域企業化を計画されております。同時に、県下市町村においても、流域関連公共下水道事業特別会計を地方公営企業法適用に向けての研究が行われ、適切な料金体系によって公共下水道の維持管理が将来にわたり可能となるように、現在検討が進められております。また、県域水道ビジョンが平成二十三年十二月に既に取りまとめられており、その中で長期的には水道一元化も視野に入れた検討を行わなければならないことが示されており、生活基盤として最も重要な施設であります上水道の将来像について言及されております。

 そこで、ファシリティマネジメントの観点から、次の点について知事にお伺いいたします。

 奈良県営水道の経営を長期間に安定したものとし、供給先の公営企業の経営の安定化を図るためには、市町村と密な連携が必要であると考えております。今後において、人口減少に伴って余剰が見込まれる用水量を有効活用するため、給水エリアを拡大するなどの対策が必要であると思われますが、今後の見通しはいかがでしょうか。お答えください。

 そして、公共下水道についても、地方公営企業法を適用し、民間企業と同様の公営企業会計に移行する取り組みが国主導により進められております。市町村においては、技術職員の不足などの課題を抱えている公営企業も多い状況にございます。現在、公共下水道事業等において地方公営企業法を適用し、民間企業と同様の公営企業会計に移行する取り組みが進められております。この機会を好機と捉えるとともに、資源を有効活用するファシリティマネジメントの観点からも、同一市町村内での上下水道事業の統合や、市町村域を超えた広域での公営企業の統合を推進することが必要であると考えております。

 県として、市町村の公営企業統合等について積極的に進められるお考えはあるのでしょうか、お答えいただきたいと思います。

 次に、三問目、私学の高等学校授業料の無償化についてお伺いします。

 現在、奈良県では、奈良県私立高等学校授業料軽減制度として、私立高等学校や私立中等教育学校の後期課程に在学する生徒の学費を負担している保護者の経済的負担軽減のため、授業料の一部を軽減する制度が設けられており、奈良県制度の特徴として、近隣府県の私学に通学する生徒の保護者に対しても、一定条件で補助を行う負担軽減制度が設けられております。

 一方、大阪府に目を向けますと、所得制限などの基準要件は異なりますが、標準授業料の五十八万円まで補助をされており、奈良県の最大三十四万六千円と比べますと、約二十三万円もの差がございます。そのため、奈良県内の私学に進学を希望される県内の子どもたちにもさらなる援助が必要と考えます。財政力指数が〇・三九である奈良県にとって、非常に厳しいかもしれません。

 選択と集中による節約、あるいは首長の退職金の大幅カット等、報酬の大幅な削減、議会議員の報酬の削減を契機に、経常経費の最大のポイントである職員人件費の削減に取り組まれている自治体も見受けられます。現在、奈良県では人件費の一部カットを継続されていることは承知しております。あえて申し上げますが、例えば、県職員総人件費、現在約一千四百億円ございますが、〇・五%程度を節減すれば、年間七億円という大きな額を捻出することができます。このような身を切る改革によって財源を捻出し、補助要件の見直しの検討ができないものでしょうか。

 また、細かいことですが、一例を申し上げますと、地域手当に関する規則第三条で、地域手当の端数処理が一円未満切り捨てと定められております。例えば、これを百円未満切り捨てとするだけでも、そんなに大きな額でもございませんが、継続的に経費の捻出ができるのではないかと思っております。財源を生み出すためには、さまざまな工夫と努力の積み重ねが必要であると考えております。

 そこで知事にお伺いします。

 ご家庭の経済的な理由から、望む学校に進めないということが生じるようなことがあっては、少子化対策にも影響が生じると思われます。私学の高等学校授業料の無償化への可能性についてお答えください。

 最後に、健康寿命日本一を目指す取り組みについてお伺いいたします。

 健康寿命を延ばし、医療費の削減を目指すという点はすばらしい取り組みであり、ぜひとも奈良県が健康寿命日本一となることで、財政的にも大きな改善ができることを願うものでございます。六月二十二日、第三百二十回定例県議会開会日、今回の開会日でございますが、荒井知事の所信で健康寿命日本一を目指し、種々の取り組みを進めることを改めて明言されております。まず、健康ステーションについてお伺いいたします。

 二〇一四年版の奈良県のすがたによりますと、県民の平均寿命は男女とも全国平均を上回り、男性は八十・一四年、女性は八十六・六年であり、六十五歳の平均余命も男女とも全国平均を上回り、男性が十八・八八年、女性が二十三・八六年です。また、六十五歳の平均要介護期間は男性が一・五七年で全国十八位、女性が三・三三年で全国二十一位となっています。そして、男性の健康寿命は十七・六二年で全国五位、女性の健康寿命は二十・五一年で全国十九位となっておりました。しかし、残念なことにこの健康寿命の最新値では、男性が全国十三位、女性は全国四十一位に下がったようでございます。県の目標であります健康寿命日本一に向けて、さらなる取り組みが必要と考えます。

 健康寿命を延ばし、要介護期間を減らすことにより、高齢期の医療費の抑制に大きく寄与することから、奈良県では積極的に外に出て、健康づくりのお手伝いをするという施設として、健康ステーションを橿原市と王寺町の二カ所に設置されております。そこで体重、筋肉量、体脂質率を測定する体組成計、血管年齢計、骨健康度測定器、血圧計などを用いて、誰もが気軽に健康づくりを開始し、実践できる拠点を設けて、健康寿命を延ばす取り組みが成されております。個人の意識改革を図るには気長な取り組みであり、またなかなか成果を数字にあらわしにくいと思いますが、健康ステーションの果たす役割は大きいと考えております。

 そこで、この健康ステーションの今後の展開方針について、増設の検討も含めお伺いいたします。

 最後に、たばこ対策についてお尋ねします。

 奈良県における死亡原因の第一位はがんであり、そのうち肺がんががんの中で死亡率第一位であることは、皆さんもご承知のとおりでございます。そして、喫煙のピークから三十年後に肺がんによる死亡のピークが来るとされ、肺がんと喫煙の因果関係は証明されております。このことから、厚生労働省では中小企業に対して、受動喫煙防止を目的にした、施設整備を行う場合の助成金の制度も設けられております。また、自治体によってはさらに踏み込んだ条例の制定により、受動喫煙の防止を積極的に推進されているところもございますが、奈良県内では奈良市、生駒市、大和郡山市、王寺町などが観光やまちの美化を目的として、路上喫煙防止条例やポイ捨て禁止条例を制定されるとともに、多くの市町村では、世界禁煙デーに喫煙の害に対する意識向上を啓発されております。

 さて、なら健康長寿基本計画には、健康指標の現状と計画目標値が定められており、学校でも喫煙による健康被害の教育も行われているところでございます。しかし、同計画資料によりますと、県内の小中学校ではいまだに敷地内禁煙が達成されていない学校も散見されます。子どもたちに喫煙による健康被害を教えるが、指導すべき教職員が敷地内で喫煙していると、こういう姿を子どもが見れば、どう思うでしょうか。目標では、平成三十四年に一〇〇%達成を目指すとのことでございますが、七年後の平成三十四年を待たずとも、早急に学校敷地内禁煙一〇〇%を達成すべきと考えております。

 奈良県が健康寿命日本一を目指すためには、子どものころからのたばこの害に対する教育が大変重要であると考えております。この件について、教育長のご所見をお伺いいたします。

 以上で壇上の質問を終わります。ご清聴、感謝申し上げます。(拍手)



○議長(中村昭) 荒井知事。



◎知事(荒井正吾) (登壇)十八番清水議員のご質問にお答え申し上げます。

 最初のご質問は関西広域連合の部分参加についてのご質問でございます。関西広域連合の一部参加について、私の緒論をご丁寧にご紹介いただきまして、ありがとうございました。選挙のときからこのようにご説明していただくと、県民の理解がもっと進んでよかった面があるのではないかなというふうにも感じました。答弁をさせていただきます。

 昨日の出口議員の代表質問にお答えいたしましたが、関西広域連合の部分参加につきましては、本県にとって効果がある分野は参加し、効果がない分野は参加しないということを基本に考えております。広域防災と広域観光・文化振興の二分野につきましては、災害時の広域応援態勢の強化や誘客促進など、本県にとって効果があると判断し、参加いたします。その他の分野につきましては、本県にとって負担に見合う十分な効果がないと考え、参加しないことといたしました。

 例えば、広域医療の分野でございますが、関西広域連合とドクターヘリの連携を既にしておりますが、主に県北部が運行範囲であります。本県の利用は年間数件しかございません。需要が高い南部地域では、専ら関西広域連合に移管されていない和歌山県ドクターヘリを利用させていただいております。さらに、今後三重県ドクターヘリとの連携を進めたいと思いますし、県独自のドクターヘリ導入も検討しております。紀伊半島三県の連携体制を構築することが有効だと考えている分野でございます。

 また、広域産業振興の分野でございますが、働く場の創出という本県の大きな課題は関西広域連合の中では大都市と地方は実情が違いますので、埋没してしまうおそれがあります。本県独自に取り組む方が効果が大きいと考えたところでございます。

 広域環境保全という分野がございますが、例えば、節電の取り組みでは奈良の節電スタイルとして独自の取り組みを進めています。また、再生可能エネルギーなどの導入でも、他府県と情報交換しながら、本県の地域の実情に応じた取り組みを行っているところでございます。

 このほか、資格試験・免許、広域職員研修の分野につきましては、昨日申し上げましたとおり、現在、それぞれ本県にとって負担に見合う効果があまり大きくないと判断し、参加しないこととしているところでございます。

 次にリニア中央新幹線の中間駅について、全国新幹線鉄道整備法に基づく国の基本計画及び整備計画において、主要な経過地として、奈良市附近と決定されています。国で決定したことを覆すような議論を、関西広域連合で行うべきでないと考えているところでございます。とりわけ国土防災、国土強靱化の観点から、リダンダンシーという考え方が国のルート設定でとられておりますが、関西の一部の都市でこのような考え方の基本を変更されるようなことは、地域の利益のために変更されるようなことはあってはならないということを、強く主張してきたところでございます。

 三重・奈良ルートによる早期の全線同時開業については、これまでも三重県や両県の経済団体と連携して、法律に基づく両計画の策定主体である国や、建設営業主体であるJR東海に対して訴えてきております。引き続き、強く訴えてまいりたいと考えております。

 奈良モデルの継続についてのご所見がございました。また、ご質問がございました。

 奈良県におきましては、平成の大合併において市町村合併が進みませんでした。小規模で財政基盤の脆弱な市町村が多く存在しているのは、議員ご指摘のとおりでございます。これ以上の合併が行われることも難しいと考えております。このようなことから、奈良県においては、合併以外の手法による行政の効率化が必要と認識しております。そこで、県と市町村が共通の課題について検討を行い、連携・協働の推進による解決を図ることがこれからの地方自治の形と考え、奈良モデルを推進しているところでございます。

 また、議員お述べのとおり、将来人口推計によりますと、奈良県では二〇四〇年には香芝市を除く全ての市町村において人口が減少すると言われております。特に、南部地域・東部地域においては、大幅に人口が減少する見込みでございます。そこで、現在、各市町村では人口減少の克服に向け、人口の現状と将来展望を提示する地方人口ビジョンの策定を進められているところでございます。また、住民や経済界・有識者などの参画のもと、地方版総合戦略が検討され、地域の活力の維持・向上に資する、今後五カ年の施策の方向性を取りまとめられる予定でございます。

 県におきましては、市町村が地方創生に取り組むに当たりまして、県・市町村地方創生連携会議を定期的に開催いたしまして情報提供を行うとともに、積極的に課題の解決に向けた支援を行ってまいる所存でございます。今後とも、奈良県・市町村長サミットをはじめとする意見交換の場で、市町村と緊密に連携を図ってまいります。そして、小規模な市町村においても、質の高い行政サービスを提供し続けていけるよう、連携・協働のあり方についてさらなる議論、検討を重ね、奈良モデルの取り組みを、さまざまな分野で進化させていきたいと考えているところでございます。

 県営水道の経営についてのご質問がございました。大事な分野でございます。

 水需要が減少しております。また、県内の多くの水道関係施設は更新時期を迎えております。水道事業全体の経営が、今後より一層厳しくなると見込まれる状況でございます。このため、県では県営水道の水源、施設、人材、技術力などの資産を、市町村が有効活用するように考えてまいりました。県営水道から県域水道に向けたファシリティマネジメントという発想をずっと持ってきておりました。県と市町村が連携して、効率的に水道経営ができる奈良モデルの主要な、大きな柱になってきている分野でございます。

 まず、県営水道を受水されているエリアの市町村では、自前の浄水場を更新して、自己水を維持する場合と、県営水道に一〇〇%転換した場合の財政シミュレーションを行って、選択していただくことを考えております。有利な水源の選択と施設への投資の最適化についての協議を進めているものでございます。その結果、県営水道一〇〇%の市町村は平成二十三年度の時点では、受水二十四市町村のうち、五市町村でございましたが、平成三十年度には橿原市、川西町、王寺町など十一市町村にふえる見込みでございます。平成三十二年度には三宅町や田原本町など、十四市町村まで拡大することになります。みずからの水道施設の更新をやめて、より更新費が安い県営水道へ一〇〇%転換される市町村がふえてきている実情でございます。

 また、県営水道受水エリア外にあります五條・吉野エリアでございますが、水源が不足する市町に県営水道の水源を有償譲渡する水源の有効活用を検討しております。昨年度から市町の浄水場等の施設共同化の検討も行っております。水道事業が抱える課題に対応していくには、各市町村単独の対応では限界があるわけでございます。このため、奈良県における水道事業については、県営水道と市町村水道を区分するのではなく、県域水道との考え方のもと、今後も県がリーダーシップを発揮して、このような人口減少の課題に対応していきたいと考えております。

 下水道事業についての経営統合、公営企業の統合も視野に入れてというご質問がございました。公営企業についても、県では奈良モデルに位置づけ、県と市町村相互が連携・協働したファシリティマネジメントに取り組んでいる分野でございます。公営企業の経営の効率化に関しては、同一市町村内における上下水道事業の統合について、平成二十六年四月の奈良市の例がございますが、県内市町村の多くは、まずは下水道事業の公営企業会計化へ取り組んでおられるのが現状でございます。このため、県が積極的にかかわり、県と市町村のそれぞれが有する資産を県域全体で効率的に活用することが重要でございます。

 水道事業については、先ほど述べましたが、県と市町村が連携して県域水道全体で施設投資の最適化に取り組んでおりますが、下水道事業についても同様でございます。施設老朽化に伴う維持管理費の増大や人口減少による料金収入減などにより、その経営は今後厳しくなると見込まれます。市町村を含めた県域下水道マネジメントという発想で、スケールメリットを生かした下水の集約処理の取り組みを進めているところでございます。

 以上のとおり、県といたしましては行政運営の効率化を図る奈良モデルの考えのもと、ファシリティマネジメントの観点を踏まえて、県と市町村が有します人的支援や施設等を最大限に生かすということを、公営企業経営の効率化について考えているところでございます。奈良市のような大きなまちで、企業でございますと、上下水道経営統合というのも可能であったかと思いますが、その他の市町村は小規模でございます。運営の効率化は早く実現いたしますし、即効性もあります。議員お述べの組織の統合は実現に時間がかかりますし、効果の見込みが十分ないことも多くあります。今、持ち合わせております人的資源、施設資源を県と市町村の行政区域の垣根を越えて運営の効率化を進めていく奈良モデルを進めさせていただきたいと思います。

 次のご質問は私学の高等学校授業料の無償化というテーマのご質問でございます。私学助成のあり方のご質問だと思います。

 県では、私学助成として、学校に対する運営費補助と学費負担者に対する授業料軽減補助の二つの補助を実施しております。他の県も同様でございます。目的と効果の異なります二つの補助のバランスをよくとって、私学教育の質の向上とご家庭の負担軽減を図っていくことが、必要な分野だと認識しております。二つのうちの一つ、運営費補助の目的は、優秀な教員確保と教育環境の充実のためでございます。生徒数、職員数等の規模による配分に加えまして、教育の質の向上、努力に応じた加算方式も本県独自で導入している分野でございます。本県私学教育の質の確保というのがメーンの目的となっております。

 授業料軽減補助でございますが、私立高等学校に通学される県内在住者を対象に、国の助成制度と県の助成制度であります授業料軽減補助事業をあわせて実施しております。経済的な理由から、私立高等学校に進学できないことのないように対策を講じている分野でございます。本県の授業料軽減補助におきましては、世帯年収二百五十万円未満の場合、三十四万六千円を上限に補助を行っております。これは県内私立高等学校の平均授業料相当額でございます。授業料が平均水準の私立高等学校に行かれる場合は、授業料は実質無償化になることになっているわけでございます。この補助額は全国十八位の給付水準でございます。

 一方、近畿の三重県、和歌山県、兵庫県、滋賀県の補助額は三十二万二千円から三十七万九千円となっており、本県の三十四万六千円に比べまして、ほぼ同水準の補助制度となっているわけでございます。

 議員お述べの大阪府の場合でございますが、授業料軽減補助として、府内私立高等学校の平均授業料相当額の五十八万円を上限に補助されています。平均授業料が大阪府の場合、奈良県より相当高いことが補助額の上限に反映されているようにも思えます。

 一方、補助制度といたしましては、この授業料補助財源確保のため、高等学校への運営費補助を減額されております。これは学校の経営に対しては厳しい内容となっております。結果的に教員の確保や教育環境の維持に各学校はご苦労されていると聞いております。運営費補助の圧縮は私立高等学校の教育の質に影響が生じるおそれがあるわけでございますが、ちなみに昨年度の学校基本調査によりますと、私立高等学校教諭一人当たりの生徒数でございますが、奈良県は十九・一人に対しまして、大阪府は二十七・六人と、約九人も多くなっております。教育の質は一人の教師が受け持たれる生徒数が多ければ多いほど、なかなか厳しいものがあるのが実情でございまして、その分、大阪府の私立高等学校の現場は多少ご苦労が多いということを、このような数字で申し上げた次第でございます。

 なお、私学への運営費補助を大阪府が圧縮されておりますが、奈良県は圧縮しないで、大阪府と同水準の授業料軽減補助を実施しようとした場合、本県の補助額がどのぐらいふえるのかという試算をしてまいりました。現在、一億一千六百万円の予算で授業料軽減補助を実行させていただいておりますが、大阪府と同水準の授業料軽減補助を実行いたしますと、約十一億三千万円の財源が新たに必要となる見込みでございます。これは、本県在住のご家族が本県の私学に通学される場合に補助対象とするわけでございますが、一部にご希望がございます、本県在住で授業料がやや高い大阪府の私学にご通学される家族も対象といたしますと、さらに九億六千万円もの財源が必要となるわけでございます。議員お述べになりました、県職員の人件費を〇・五%カットしても間に合わない財源が必要ということをご紹介させていただきます。

 このため、私立高等学校の授業料の無償化につきましては、学校教育の質の確保とご家族の負担軽減のバランス、また県民の税負担と税の使途の公平な配分の観点から考慮するとともに、奈良県の私立高等学校の実情も参考にして、慎重に対応することが必要と考えている分野でございます。

 次のご質問は、健康寿命日本一を目指す取り組みについての、健康ステーション関連のご質問でございます。

 本県では日常的に介護を必要としないで、健康で自立した生活ができる期間でございます、平均寿命を平成三十四年度までに日本一にすることを目標としております。残念ながら、順調に延びているわけではございません。一時、男性の方が全国二位までいったので、これはもうすぐ一位になると思いましたが、また下がってしまいまして、なかなか難しいものでございます。県が独自に研究した結果によりますと、奈良県民の健康寿命を延ばすためには、禁煙、食事に加え、歩くなどの運動が効果的であることがわかってまいりました。また、単に歩数をふやすだけではなく、うっすらと汗ばむ程度の早歩きが大事でございます。これは外出することで達成しやすくなることから、おでかけ健康法と命名し、普及に努めているところでございます。

 このおでかけ健康法を県民の皆様に実践していただく拠点として、橿原市内と王寺町内に奈良県健康ステーションを設置し、運営し始めました。大変好評でございます。橿原ステーションは一日平均約百二十人、王寺ステーションは一日平均約六十人の方にご利用いただいている実情でございます。また、延べ来場者数は二カ所合計で六万六千人にも達しております。健康ステーションで健康モニターに登録していただき、継続的におでかけ健康法を実践している方の身体状況を調査した結果では、実践前に比べまして、例えば、体重、血圧、体脂肪率などが改善していることが明らかになりました。取り組みの成果が徐々にあらわれてきており、清水議員にもお勧め申し上げる健康法でございます。私も実践したいと思っております。引き続き、二カ所の健康ステーションを運営し、さらに多くの方におでかけ健康法を実践していただくとともに、あわせてこの取り組みが県内各地に広まるよう、市町村での健康ステーション設置についても、積極的に支援していきたいと考えております。

 健康寿命日本一を達成するためには、このおでかけ健康法による運動促進のほか、禁煙、減塩、がん検診の受診などの普及・拡大が重要でございます。健康寿命延長につながるこれらの取り組みを奈良モデルの一つとして位置づけ、県と市町村が総力で連携・協力し、推進してまいりたい分野でございます。

 最後のご質問は、教育長がお答え申し上げたいと思います。

 答弁は以上でございます。ありがとうございました。



○議長(中村昭) 吉田教育長。



◎教育長(吉田育弘) (登壇)十八番清水議員のご質問にお答えいたします。

 私には、小中学校の敷地内禁煙一〇〇%の達成と、子どものころからたばこの害の教育が重要であるが、どう考えるかとのご質問でございます。

 健康増進法では、学校を含めた公共性の高い施設において、受動喫煙を防止するために必要な措置を講ずるよう努めなければならないと定められております。その中でも、学校は喫煙防止教育の推進が求められている教育の場でもあり、児童生徒に無煙環境を整えることは極めて重要であると考えております。

 県立学校では、既に全校で敷地内禁煙を実施しているものの、市町村立学校におきましては、二町四村で小学校五校、中学校六校が校舎内禁煙、または校舎内分煙の対応をいたしております。平成二十六年度の敷地内禁煙実施率は九六・四%となっておりますけれども、現在、未実施の市町村におきましても、平成二十八年四月には実施するとの回答を得たところでございます。一〇〇%になる予定でございます。

 たばこはそのものの害もありますが、ゲートウエードラッグと呼ばれ、他の薬物の使用を誘導するための入り口となる入門薬物の一つと考えられ、最近では危険ドラッグの乱用者が罪を犯したり、交通死亡事故を起こす事案が発生するなど、深刻な社会問題となっております。そのため、県教育委員会では各学校での保健学習による喫煙防止教育の充実や、定期的な薬物乱用防止教室の開催を支援するとともに、それぞれの取り組みが効果的に実施されるよう、教職員研修会の開催や啓発教材の配布を行うなど、今後も健康教育のさらなる推進を図ってまいる所存でございます。

 以上でございます。どうもありがとうございました。



○議長(中村昭) 十八番清水勉議員。



◆十八番(清水勉) 知事からは私の健康を気遣っていただいて、本当にありがとうございます。

 青柳先生、たしか健康ステーションオープンのときにもご講演をいただきました。一日八千歩、中強度の運動を一日二十分、それぐらいしてくださいというお話だったと私も覚えております。なかなかそれを実践できないでいる現状ではございますが、できる限り進めてまいりたいと思っております。

 知事におかれましては、本当に丁寧なご答弁をいただいたわけでございます。まず、関西広域連合の部分参加の件でございますが、総括して判断いたしますと、効果がある、これを認められる分野については参加することはやぶさかではないと、こういうご判断だったというふうに思います。

 まず、私がご近所の方にお伺いしたお話ですが、広域医療連携のドクターヘリの共同運行についてでございます。基本、ヘリコプターは有視界飛行、夜間に飛行する場合には綿密なフライトプランが必要だというお話でございました。山の地形、あるいは障害物が多く、夜間は非常に難しいというお話であり、特にドクターヘリは急病人を救うためのERがその場に飛んでいく非常に有効な手段ですので、何とか着陸ができる、そういうヘリポートができないものかというお話を伺ったことがございます。

 昨日、自衛隊のご質問に対して、知事は積極的に自衛隊誘致をされ、ヘリポートも設けられるというご判断をされたようでございますので、ぜひとも自衛隊誘致を早急に進めていただき、南部におきましても、この医療連携ができるようにお願い申し上げる次第でございます。

 また、教育長におかれましては一刻も早い改修を行うということでご答弁いただき、本当にありがとうございます。時間がございませんので、ちょっとまとめさせていただきますが、私学の助成、あるいは奈良モデルにつきましても、それから関西広域連合の部分参加の件につきましても、私ども会派といたしましては、今後の委員会でそれぞれ議論を尽くしてまいりたいとかように考えておりますので、再度、よろしくお願いをして、本質問を終わりたいと思います。

 ありがとうございました。



○議長(中村昭) 次に、二十四番田尻匠議員に発言を許します。−−二十四番田尻匠議員。(拍手)



◆二十四番(田尻匠) (登壇)民主党を代表いたしまして、ただいまから代表質問をさせていただきます。

 私の代表質問の中には、この奈良市を中心として、地域の問題を数多く触れさせていただいております。きょうは地元自治会の役員の皆さん方や、あるいは地域の関係ある皆様方にも傍聴に来ていただいておりますし、またテレビ放映も見ていただいているところでございます。知事はじめ、答弁を頂戴いたします皆様方にはわかりやすく、そして丁寧に答弁をお願いを申し上げまして、ただいまから質問に入らせていただきます。

 まず最初に、京奈和自動車道(仮称)奈良インターチェンジの国への要望に伴い、奈良市八条・大安寺済生会奈良病院周辺地区におけるJR新駅設置構想についてお伺いいたします。

 新たに設置される京奈和自動車道の(仮称)奈良インターチェンジとJR新駅は、まさしく場所が隣接しておりまして、絶好の位置となります。新しい奈良の幕あけの大きなビッグプロジェクトとして早急にプランを確定し、奈良県が積極的に音頭をとって施策を進めるべきだと考えております。

 そこでまず、知事にお尋ねいたします。

 知事は具体的に(仮称)奈良インターチェンジとJR新駅は何年に供用開始することを目標として取り組まれていくのでしょうか。現在、奈良県はインバウンドの効果や円安の影響で、近年まれに見る多くの観光客でにぎわっております。JR奈良駅や近鉄奈良駅、奈良公園一帯や世界文化遺産一帯には、国内はもとより、中国や韓国、台湾など国内外からもたくさんの皆様方がお越しをいただいております。地域経済の活性化や雇用の創出を生み出します。また、奈良のブランド力アップにも絶好の機会と捉え、今後の奈良県の新しい観光産業をつくり、飛躍させるためにも、この事業を確実に力強く推し進めるべきかと考えます。改めて(仮称)奈良インターチェンジとJR新駅周辺整備について確認させていただき、一日も早く工事に着手、完成させることが必要かと考えております。

 新駅設置の事業費は約二十億円、JR関西本線の高架化は約百億円、駅前広場整備には約十八億円、都市計画道路西九条佐保線に約二百七十億円と言われております。総額が四百八億円という大変大きな事業でございます。国、奈良県、奈良市、JR西日本の費用負担が大事な関心事かと考えられますが、現在、どのように協議されているのか、進捗状況についてお伺いいたします。特に、奈良市におきましては、費用負担については大きな問題でございます。できる限り奈良県が主導権を持って進めるべきだと考えますが、いかがでございましょうか。

 また、駅前広場の整備は奈良市が事業主体とされておりますが、京奈和自動車道の(仮称)奈良インターチェンジの出入り口や新駅の周辺整備であり、奈良県の主要玄関口の整備としての位置づけが必要と思われます。奈良県が積極的に参画し、団体観光バスの待機場所や観光周遊バス、定期バスを中心としたバスターミナルの整備、地元生産の物品販売施設の整備など、拠点となる施設の整備を検討していくべきかと考えますが、いかがでございましょうか。

 しかし、当地域は市街化調整区域も多くあり、また開発に対して法的規制も数々あるように承知いたしております。事業を確実に力強く推し進めるために、知事の強力なリーダーシップが必要かと思いますが、いかがでございましょうか。

 次に、県立奈良病院、新奈良県総合医療センターについてお伺いいたします。

 建築三十八年を経過して、老朽化や新医療機器の入れかえや耐震化などの問題を抱え、建てかえを必要とされてまいりました県立奈良病院は、県議会をはじめ数々の議論の末、新しく奈良市七条西町の奈良県住宅供給公社が所有いたします山林へ移設、開院を目指すことになりました。造成工事を経て、約三万三千二百坪の敷地を確保し、工事費二百九十七億円の巨費を投じて、地上七階、地下一階、病床五百四十床を整備して、平成二十九年末の工事完成予定で、五月九日には起工式が挙行されました。私も出席させていただき、工事の安全と一日も早い開院をお祈りしたところであります。

 新病院の主な機能は、三百六十五日、二十四時間断らない救急医療病院を最大のキャッチフレーズにして、高質ながん医療対策、高リスクの妊産婦に対応した周産期医療の充実など、県民、特に北和地域の約五十五万人の県民の命を守る超高度公立医療機関として、県民の多くの期待が寄せられている病院でございます。医師の確保、看護師の確保、職員の確保は大変大きな課題として考えておりますが、その展望についてお伺いいたします。

 また、病院内の人的充実は当然でございますが、その新病院の周辺は大きく変貌しようとしています。まず、県道枚方大和郡山線の富雄川沿いは、既に去年、新しいビッグショッピング街としてイオンタウンがオープンいたしました。数々の店舗、飲食店、ホームセンター、家電ショップなどが並ぶ、大きな商業地域として生まれ変わりました。また、医療機関や高齢者施設など、まさしく企業城下町ならぬ、医療城下町ができようといたしております。

 私が住まいをいたしております奈良市西千代ヶ丘地域からはイオンタウンまで車で五分、新奈良県総合医療センターまで十分というところに位置しておりますが、既に県道枚方大和郡山線の富雄川沿いは日々の生活道路として、朝夕を中心に大変渋滞を招いております。交通渋滞を激しくしないための道路対策は必須でございます。いかがお考えでございましょうか。

 また、大和郡山市のショッピングモールアピタ北側の城町地内では、大和中央道に接続して、都市計画道路石木城線の整備が予定されているようでございますが、それだけではまだまだ不十分で、第二阪奈有料道路を南北に貫きます県道枚方大和郡山線中町工区の、道路の拡幅を含めた早期整備が必要だと考えております。現在の状況と今後の見通しについてお伺いいたします。

 次に、交通渋滞のため、公共交通機関を利用する病院利用者の方は大変多くなると予想されておりますが、今の予定地は鉄道駅からのアクセスが非常に悪いと言わざるを得ないです。そこで、鉄道駅からバス、タクシーの利用が多くなると思いますが、バス事業者であります奈良交通株式会社との新路線についての協議が、現在どのように進められているのかお伺いいたします。

 また、第二阪奈有料道路中町インターチェンジ付近の、平城遷都一三〇〇年記念事業のパーク・アンド・バスライドのための駐車場でございました県有地は、現在、空き地のまま放置されております。そこで、私の平成二十一年二月の本会議の代表質問の中を少し引用させていただきますと、そのときの質問の中で、駐車場を含めた新しい観光拠点にすべく、奈良市中町の第二阪奈有料道路中町インターチェンジ周辺に奈良市内渋滞緩和対策として、パーク・アンド・バスライドとして駐車場の整備計画がございます。奈良は食べる名物が少ないと言われており、道の駅や農産物や地元製品などの販売計画はもとより、私は食としての麺類の館などをぜひ計画すべきだと考えていると申しております。

 この質問に対して荒井知事は、観光振興を図る上で食の魅力の創造・発信は、重要な要素と同感するところでございます。また、奈良は日本文化の基礎を形成した地でもございますが、また一方、日本の食文化のルーツも多く奈良にある歴史もございます。とりわけ、三輪はそうめんの発祥地とされ、三輪そうめんは日本の麺類を代表するブランドとなっており、新年度には魅力ある飲食店の創出を図るための新しい制度融資資金を創設いたしました。さらに、本年一月には、協定を締結した協定直売所のブランド名は、地の味土の香でございますが、そのようなものや商店街を対象に、飲食設備整備等への支援も考えております。日本の麺の始まりの地である奈良で麺類を用いたこだわりの食を提供すること、議員お述べのアイデアは、奈良の歴史文化の魅力と新たな切り口で伝える貴重なご提案と受けとめ、機会を捉えて協定直売所、あるいは商店街とともに検討してまいりたいと考えますと答弁していただいております。

 あれから六年が経過いたしました。いまだに一向に計画すらされていない広大な県有地の空き地は、地元住民からも激しい意見が出ております。この際、新奈良県総合医療センターの整備に当たって、積極的に活用するべきだと考えますが、いかがでございましょうか。

 また、奈良市六条地域の隣接します自動車学校跡地に、職員住宅や院内保育所を整備されると、先日発表されました。その隣には民間の提案で、新たな施設を導入されようとしていますが、早急に公募して事業を決定し、病院開院と同時に、病院の利用者や地域住民の皆さんに利用していただく施設をつくるべきだと強く要望してまいりたいと思います。

 次に、奈良市三条大路一丁目、まさしく平城宮跡の真ん中に位置いたします、奈良市役所南側の県営プール、奈良警察署跡地の活用について知事にお伺いいたします。

 奈良を代表するホテルの誘致や商業ゾーン、コンベンション施設の誘致を目指し、県営プールが平成二十年度に取り壊されてから七年もの間、計画が実行されてこなかった今日までの期間は、大変残念なロスタイムと言わざるを得ないと思っております。

 奈良県は昨年、平成二十六年に国際級ホテル事業を担う民間業者を公募型プロポーザルにより募集し、森トラスト株式会社を優先交渉権者として選定されました。森トラスト株式会社はマリオット、コンラッドなど、有名ブランドのホテルを国内で経営し、運営され、高い評価を得ている企業とお伺いいたしております。ぜひ早急に奈良の中心となる地域を代表するホテルの一つとして、名声を打ち立てていただきたいと存じます。

 そこでホテル事業の優先交渉権者である森トラスト株式会社とはどのような内容を合意し、決定されたのかお伺いいたします。ホテル事業の内容、権利区分など、詳細について決定されたことを県民の皆様方に発表するべきだと考えております。今日までの両者間の決定事項についてお伺いいたします。

 同時に、国際級ホテル以外の土地については、二千人規模の会議が可能なコンベンション施設や屋内イベント施設や屋外多目的広場、駐車場、駐輪場、バスターミナル、空港リムジンや長距離バスの発着場、周遊バス停留所などを必須条件として新たに民間事業者の公募をするとのことですが、今日現在の状況、あるいは見通しについてお伺いいたします。もし、民間業者から一者も応募がなかった場合の対応は、いかがされるつもりなのでしょうか。また、県が直接施設を建設、運営することも選択肢としてあるのでしょうか。その点についてもお伺いいたします。

 さて、このプロジェクトについて、この際、ライブプロジェクトを大胆に企画し、五千人規模のライブイベントの実施を目指した施設も、できれば必要ではないかと私は思います。今日のライブイベントの市場規模は、全国で二〇一〇年では公演数一万八千余り公演、動員数は二千六百万人、総売り上げは一千二百八十億四千万円と報道されております。その四年後の二〇一四年では、公演者数が一・五倍の二万七千五百公演、動員数が一・六倍の四千二百六十一万人、総売り上げは二・一倍の二千七百五十億円と発表されております。年々拡大しており、特にスタジアムやアリーナの平均動員数が大きく拡大されているようであります。関西のイベント会場の収容人員を調べてみますと、長居陸上競技場が四万七千八百十六人、阪神甲子園球場が四万六千二百二十九人、京セラドーム大阪が三万六千四百七十七人、大阪城ホールが一万六千人、なみはやドームが一万人の一万人以上の規模から、今度は大阪のフェスティバルホールの二千七百人、オリックス劇場の二千四百人、神戸国際会館の二千二十二人と、五千人規模のイベント会場が関西地区にないのが現状であるようであります。イベント関係者の方が五千人から八千人規模の会場が関西にあれば、有意義に活用でき、にぎわう地域ができると言われております。それに伴い、来場者によるイベントの前日、当日の宿泊を含め、平城宮跡や薬師寺、唐招提寺と、世界の文化遺産や周辺地域への観光、飲食等による地域経済への波及効果、奈良の名所旧跡等の認知度向上に大きく寄与することなど、効果は抜群だと思います。ぜひ、大胆な発想と構想を強く望んでおきたいと思います。

 次に、公立学校の耐震化と空調設備の整備についてお伺いをいたします。

 今日、日本列島では口永良部島、御嶽山、浅間山、桜島をはじめといたしまして、全国各地で火山の噴火が頻繁に発生しており、大きな不安と心配を抱えている国民は大変多いと思われます。奈良県や関西地域では、南海トラフ巨大地震が三十年以内に七〇%の確率で発生するのではないかと、文部科学省地震調査研究推進本部も予想しているとき、各地域自治会や学校、職場なども地震対策や防災訓練、非常用持ち出し袋の常備や、あるいは飲料水、非常食の確保など、それぞれの立場で大変努力していただいております。万が一地震が発生したときの避難所とされております場所は、学校、公民館、体育館が指定されておりますが、この場所が耐震化が完全にできているのか大変心配するものであります。そこで、確認をしたいと思います。

 県内の公立小・中学校の耐震化率は平成二十七年四月現在では、県内では奈良市の九〇%をはじめ、十四の市町村及び組合で耐震化率一〇〇%が達成されておりません。高等学校においては耐震化率七六・六%しかできていませんし、命を守る、学生を守るためにも早急に一〇〇%の耐震化を達成することが急務だと考えます。どのように取り組んでいかれるのでしょうか、教育長にお伺いいたします。

 次に、空調、冷房設置状況について教育長にお伺いをいたします。

 今日の異常気象は四季がなく、夏と冬、また一日の温度差が十度を超える日にちが大変多くなっております。そして、間もなく七月になりますが、もう既に熱中症で病院に搬送される人や学生がふえてまいっております。それぞれ個人がエコスタイルや水分補給など気をつけますが、公立学校での空調、冷房設備の設置率があまりにも低いのに驚いております。平成二十六年度のデータでは、空調、冷房設備の設置率、小・中学校一六・三%、高等学校では四〇・五%と文部科学省が発表いたしております。今日では各家庭や施設など、空調が設備整備され、その中でエコ対応をして省エネ対策をとられておりますが、若い学生の皆さん方の今日の生活スタイルや体力的なことを考えますと、空調設備なしでは非常に厳しい学校生活状況ではないかと思います。早急に空調設備設置を進めるべきと考えますが、いかがでございましょうか。

 最後に、治安対策について、警察本部長にお伺いいたします。

 先ほども触れましたが、最近、奈良県においても、海外からのお客様、観光客の多さは目をみはるものがあります。特にJR奈良駅から三条通り、近鉄奈良駅、奈良公園、春日大社、東大寺を中心に、ならまちや東向通り、餅飯殿通りを中心とするショッピング街など、本当に多くの人が奈良にお越しいただいており、奈良の活性化や地域の雇用を含めて大変うれしく思いますが、反面、奈良の治安について不安を感じるのも事実でございます。特に、イスラム国や国際テロは日時、場所を選ばず、特に人が多く集まりやすい場所や公共交通機関がターゲットにされる場合が多いようでありますが、飛行機については金属探知機やボディチェックを含めて、かなり強化な対策をされていますが、電車、バスについては現在、ノーチェックで乗降できる体制でございます。奈良県では大阪や京都との交通アクセスのよさも含めて、電車、バスを利用しての来県が多いと考えます。

 また、来年、お隣の三重県で伊勢志摩サミットが開催されます。それがゆえに、関西国際空港、伊丹空港、西名阪自動車道を含めて、世界の超VIPや国内VIP、関係者を含め、国内外を問わず多くの皆さんの鉄道、バスの移動が予想されます。安全でしっかりとした警備を行っていただく必要があると思います。

 そこでまず、奈良県警察として電車、バスをはじめ、公共交通機関の国際テロ対策についてどのような取り組みをされているのかお伺いいたします。

 また、駅頭や改札口、ホームや電車車両についても、テロ、防犯、治安、案内を含めて制服を着用された警察官の警らが大変有効であり、強化が必要かと考えます。また、奈良県警察の体制については、平成二十七年度は警察官が二千四百四十五名で、一人当たりの負担人口は五百六十九人と、全国では二十一番目に負担が大きいと聞いております。しかしながら、奈良県の警察官の定数は十年間で約百人の増員しかされておりませんが、今日の定数で十分な体制と言えるのでしょうか。

 そこで、今後警ら体制の強化をするためには、奈良県警察官の増員をどのように考えておられるのか。私は必ず必要であると考えますが、いかがでしょうか。警察本部長にお伺いいたします。

 以上をもちまして、壇上からの私の質問を終わらせていただきます。

 ご清聴、誠にありがとうございました。(拍手)



○議長(中村昭) 荒井知事。



◎知事(荒井正吾) (登壇)二十四番田尻議員の県議会復帰後初めてのご質問がございました。ご答弁をさせていただきます。

 最初のご質問は、JR新駅設置構想についてのご質問でございます。まず、連動しております(仮称)奈良インターチェンジとJR新駅は、いつごろに供用開始を目標としているのかというご質問でございました。

 奈良市八条・大安寺周辺地区の事案でございますが、大和北道路の整備に合わせて、(仮称)奈良インターチェンジから奈良市中心部へのアクセス道路となります西九条佐保線の整備、またJR関西本線の高架化、またJR新駅の設置の三つのビッグプロジェクトがございます。国とも調整しつつ、県、奈良市、JR西日本、三者で協議・調整を図りながら、早期の事業着手に向けて取り組んでいるところでございます。現状を報告申し上げます。

 現在、県では国に対し、大和北道路の大和郡山下ツ道ジャンクションから、(仮称)奈良インターチェンジまでの区間につきまして、平成三十年代半ばの供用を要望しております。国の直轄事業に対する要望でございます。これに合わせて整備を進めようとしております。今、申し上げました、西九条佐保線の整備、JR関西本線の高架化、それと合わせましたJR新駅の設置につきましても、平成三十年代半ばの供用を要望しております(仮称)奈良インターチェンジの供用に合わせまして完了できるよう、精力的に事業を進めていきたいと考えております。

 この事業の費用負担についてのご質問がございました。どのような協議の進捗かというご質問でございます。(仮称)奈良インターチェンジ周辺整備事業の費用負担、事業費は、議員お述べのように四百八億円にもなりますが、費用負担については国とも調整しつつ、県、奈良市、JR西日本の三者で現在、詳細な協議を行っております。

 一つずつ申し上げさせていただきたいと思いますが、第一に西九条佐保線の整備でございます。本来、都市計画道路の整備は、市が基本的な役割を担うこととされておりますが、この西九条佐保線については、インターチェンジへのアクセスとなる四車線の幹線街路であるというふうに考えまして、県が事業主体となり、奈良市の負担は求めず、国の交付金と県の負担で事業を実施したいと思っております。二百七十億円の事業を国の交付金と県の負担で実施するもくろみでございます。

 第二の事業でございますJR関西本線の鉄道高架化事業につきましては、国の交付金やJRの負担等を除いて、県と奈良市で二分の一ずつ費用負担するのが原則になっておりますので、そのようにしていきたいと思います。

 三つ目の事業でございますが、JR新駅設置事業でございます。平成二十五年十月に県とJR西日本が締結いたしました連携協定も念頭に置きまして、JR西日本も費用負担することを前向きに検討していただいております。具体的には、県からは国の交付金を除いて、約三三%出る予定でございますが、県、奈良市、JR西日本の三者が、一対一対一の費用負担割合で行うことを、JR西日本に提案しております。JR西日本も賛同していただいている案となっております。JR西日本としては、会社の機関決定が要るものでございます。この地域の新しいまちづくりの発想は、県が主体となって提案してきたところでございます。当初、道路が鉄道をまたぐ案になっていたのを、国に提案いたしまして、鉄道の高架化事業を実施し、そのついでにJR新駅設置のアイデアも浮上した経緯もございます。県といたしましては、事業の早期実現に向け、早急に費用負担割合が確定できるよう、手続を進めていきたいと考えている実情でございます。

 JR新駅設置構想におけるまちづくりの取り組みについてのご質問が次にございました。

 奈良市八条・大安寺周辺地区につきましては、県と奈良市がまちづくり連携協定を締結し、緊密に連携・協働して、駅前広場やその周辺整備に取り組んでいくことを約束した地域でございます。(仮称)奈良インターチェンジ及びJR関西本線新駅を核とした、地域資源を活用した魅力あるまちづくりを目指していきたいと考えております。

 その中で重要になります駅前広場の整備でございますが、駅前広場は奈良市が事業主体となります。観光振興など地域の活性化に寄与する基盤であり、まちづくりの中心となる拠点施設でございますので、県としても今議会で説明させていただいております、まちづくり連携協定の考え方に基づきまして、奈良市の負担額に対しまして、県はソフト事業二分の一、ハード事業四分の一の財政支援を行っていきたいと考えている対象でございます。

 まちづくりの検討、実行は、県と奈良市が緊密な連携・協働して進めるべきものでございます。検討が進みますれば、目指すまちの姿が具体化してまいります。その段階で都市計画の区域区分の変更など、必要な都市計画上の手続を行い、まちづくりが着実に力強く進捗するよう、県としても最善を尽くしていきたいと考えているところでございます。

 次のご質問は、新奈良県総合医療センターの医師・看護師確保のご質問でございます。

 総合医療センターの移転整備や、断らない医療の実現に向けて、医師や看護師との確保は重要な課題でございます。議員お述べになったとおりでございます。平成二十六年四月と平成二十七年四月、この一年間を比較いたしますと、総合医療センターでは医師数が百二十三名から百三十六名と十三名も増加いたしました。看護師数は四百三十四名から四百五十一名と十七名も増加いたしました。確実に人材の確保に努めていただいている状況でございます。特に、初期臨床研修医を今年度は十一名受け入れたところでございますが、募集定員に対して一〇〇%の受け入れを四カ年続けてきていただいております。また、専攻医を二十三名確保するなど、若手医師の確保も着実に進んでおります。全国的に医師・看護師の不足の中で、総合医療センターは頑張っていただいているように思っております。

 人材育成の面でございますが、奈良県立病院機構内に医療専門職教育研修センターを設置しております。次代を担う医療人育成に熱心に取り組んでいただいておりますが、これらの取り組みが医師と看護師の確保につながっているものと拝察しております。また、断らない医療の実現が目標でございます。県立医科大学では、この秋に断らない医療を実現いたしますが、新奈良県総合医療センターでも断らない医療をつくるんだという意気込みを表明していただいておりますが、七月より二名の救急専門医を確保していただきました。今後、県としても法人の人材確保・育成の取り組みに支援を惜しまないものでございます。

 この新奈良県総合医療センターへのアクセスについてご質問がございました。

 道路についてでございますが、県道枚方大和郡山線がございまして、生駒市と大和郡山市を結ぶ幹線道路でございます。この新奈良県医療センターの西側を走っている道路でございますが、昨年七月にご議決いただきました、奈良県道路整備基本計画におきまして、骨格幹線道路ネットワークに位置づけていただきました。新奈良県総合医療センターのアクセス道路としても、重要な道路と思われるところでございます。ご質問いただきました県道枚方大和郡山線の中町工区の問題でございます。国道一六三号清滝生駒道路から大和中央道までの間において、唯一、二車線のまま残された区間でございます。奈良市中町から石木町に至る約一・六キロメートルの区間で、平成二十四年度から四車線化の工事に取り組んでおります。

 整備に当たる要衝が二つほどございます。まず、渋滞の主な原因となっております第二阪奈有料道路と交差いたします支点の下にございます砂茶屋橋というのがございますが、その富雄川の両岸の二つに交差点がございます。二つの交差点を一カ所に集約する橋りょう改造を行っております。富雄川の西側から東側に渡るための橋りょう整備を計画しておりまして、今年度はこの橋りょう工事の着手に必要となります砂茶屋橋東詰交差点南側の道路拡幅工事を実施しております。来年度には橋りょう工事そのものに着手してまいりたいと考えております。スムーズにこの橋を渡れるように斜めに横断する橋りょうの計画でございます。交差点より北側はまだ二車線で残っております。約一・四キロメートルのバイパス区間を整備することになっております。地元地域の方々への説明を精力的に進めているところでございます。地域にも随分職員の方が入っていただいております。できるだけ早期に用地買収に着手し、中町工区が一日も早く供用できるような事業体制をとっているところでございます。

 また、道路とともに、バス路線の確保が重要であろうかというご指摘でございます。

 事業者でございます奈良交通株式会社と既存バス路線の活用を基本に協議をしているところでございます。近鉄橿原線からのアクセスになります近鉄西ノ京駅と近鉄郡山駅から新病院までのバス運行についてでございますが、おおむね合意いたしました。現在、運行ルートや運行本数等について協議に入っているところでございます。

 また、近鉄奈良線沿線でございますが、具体的には近鉄学園前駅からのバス路線ということになりますが、新病院周辺の商業施設の立地など、土地利用の変化が最近ございます。運行ルート等について協議を行っているところでございます。新病院に来院される方の利便性の向上を図るため、今後も引き続きバス路線の確保などに取り組んでいきたいと思っております。

 関連いたしまして、中町インターチェンジ付近の駐車場が空き地になっております。これをどうするのかというご質問がかつてございましたし、今、改めてございました。

 中町駐車場でございますが、議員ご指摘のように、平城遷都一三〇〇年記念事業の際に、奈良市内の交通混雑の緩和を図るため、奈良市内に車があふれて、にっちもさっちもいかなくなるというおそれを計画上立てまして、急遽、パーク・アンド・バスライド駐車場として整備をしたものでございます。あそこで第二阪奈有料道路から来られる車を駐車していただき、そこからバス輸送するという計画でして、一部実現いたしましたが、その後の利用ということになります。第二阪奈有料道路と四車線化を進めている、今、申し上げました県道枚方大和郡山線が交差する交通の要衝でございますので、大事な地域でございます。約四ヘクタールのまとまった面積があるので有効活用したらどうかという声が随分ございます。

 中町駐車場の新たな活用についてでございますが、これまで、一日道の駅といった社会実験は実施してきております。さまざまな角度から検討してまいりました。近年、周辺の環境が随分変わってまいりました。新奈良県総合医療センターの建設が近くで進められているのも関係いたしまして、複数の大型商業施設が立地するとともに、療養型病院も立地するような環境になってきております。こうした周辺環境の変化がございますので、改めてまた引き続き検討を進めることが重要であろうかと思っております。中町駐車場の位置上、構造上の課題はこの中町から奈良方面への第二阪奈有料道路に乗るランプがまだないことでございます。かつて住民の方のご反対で実現しなかったランプでございます。改めてこの活用からは必要なアクセスだというふうにも認識しておりますので、あわせて検討すべき課題かと思っております。

 当該駐車場は大変貴重な県有資産でございます。検討には慎重さが求められる対象であろうかと思いますが、道路事業により用地を購入いたしました。国の補助金も随分入っております。その経緯も踏まえますと、道の駅方式を基本にすることがいいのではないかと、現在考えております。また、道の駅を利用しようという国の動きは目覚ましいものがございますので、その応用・発展形として新たな創意工夫を凝らした地方創生の一つのプロジェクトという検討も可能かと思います。民間活力も可能な範囲で導入できないかという検討も始めております。具体的な活用方策はまだお示しできない段階でございますが、本県独自の地方創生に資する県北部地域の拠点としての活用方策を検討しているものでございます。

 県営プール跡地活用プロジェクトのご質問がございました。

 ホテル事業の優先交渉権者である森トラスト株式会社とどのような内容を合意し、決定されたものであるかというご質問でございます。これまで公募によりまして優先交渉権者になられました森トラスト株式会社の選ばれた経緯については、公表してきているところでございますが、改めてご説明を申し上げます。

 県営プール跡地活用プロジェクトの核となる国際級ホテルにつきましては、昨年十二月に森トラスト株式会社を代表とする企業グループを最優先交渉権者として選定されました。本年一月にはホテル事業の実現に向け、円滑な事業の推進に必要な基本的事業を定めた基本協定書を締結いたしました。このホテル事業は、民設民営により実施していただくことになっており、その内容は昨年の公募条件に基づいて提案されております。

 具体的に申し上げますと、国際的な集客力を有するホテルであること、四つ星以上の格付を有するホテルブランドであること、上の方は四つ星か五つ星までしかございませんので、四つ星以上という条件でございます。百五十室以上の客室数と四十平方メートル以上の平均客室面積を有することなどが公募の条件となっております。これが実現できますと、今までの奈良にないホテルのグレードということになりますので、奈良を代表するフラッグシップホテルとなるものでございます。現在は二〇二〇年夏の東京オリンピック・パラリンピック開催までの運営開始に向け、取り組みを進めております。

 また、本年度当初から、代表企業であります森トラスト株式会社とNHK奈良放送局、奈良市、県の四者でホテル、放送局、その他にぎわい施設の配置などを検討する計画協議を行いました。その結果、ホテルは大宮通り側、NHK奈良放送局は三条通り側に配置することで合意に至っております。

 現在、森トラスト株式会社におきまして、条件を満たすホテルブランド運営事業者と具体的な契約に向けた手続が進められております。私といたしましては、できるだけグレードの高いホテルを持ってきていただくようにお願いをしているところでございます。今後、これらの内容が決定次第、速やかに公表してまいる所存でございます。

 また、この県営プール跡地活用プロジェクトの中で、ホテル、NHKのほかににぎわいの空間をつくる事業の計画がございます。コンベンション施設などでございます。コンベンション施設などの整備、運営はPFI方式により、民間活力を導入して事業を進めていきたいと考えております。日ごろの運営がかかわってくるプロジェクトでございます。今後、本プロジェクトの公募に向けて、事業内容及び手法を記載する実施方針や施設の整備運営に関して、民間事業者に求める水準を記載する要求水準書案を公表したいと思っております。その公表した水準書案にのっとり、民間事業者の意見を求めていくことになります。このようにして、いただいた意見などを参考として、事業内容の見直しを行い、民間事業者が応募しやすい環境を整えていく予定でございます。これまでも民間事業者の個別ヒアリングによりまして、本プロジェクトの整備運営について複数の民間事業者が関心を示されているところでございます。

 また、景気が上向いている状況、また東京オリンピック・パラリンピックの時期を見据えたスケジューリングなども勘案すれば、応募いただける可能性は十分高いものと考えております。また、最近の外国人の来客の動向もございます。懸念は工事費の増嵩ということでございますが、そのことをあわせましても、十分可能性はあるものと思っております。こうした状況でございますが、今後、民間事業者の意見をよく聞きながら、着実な進捗に最善を尽くしていきたいと思います。

 また、議員からは大規模集客施設建設についての積極的な発言がございました。

 ご指摘のように、奈良市には大きなアリーナのような屋内集客施設はございません。しかし、屋外の集客施設はございます。今、ムジークフェストならの中で春日野園地で屋外ステージイベントを実施いたしました。天気にもよりますが、沖縄デーにおきましては一万八千人もの集客がございました。春日野園地はそれでもまだ埋まっておりません。春日野園地は全部埋まると、三万人もの集客が収容ができるステージフロアになるような施設を持っております。また、出演された方は若草山を見て、こんなすばらしい舞台で演奏できるのは初めてだという絶賛の声が届いており、観客の方からステージからの眺めは見えないわけでございますが、ただ若草山のような景色は、我々奈良県民は日ごろ見ておりますので、しかし出演者の方、沖縄の方が舞台に立って、若草山に向かって歌われるというのは、とても感激があるということを目の前にさせていただきました。

 このほか、若草山以外でも、大極殿院の前などは大規模なイベントが実行可能だと思い、うまく入れれば十万人もの収容ができるイベント会場にもなることも夢見ております。今後の利用が文化庁の許可も得て進むことを期待しているステージでございます。

 余計なことを申し上げてしまいましたが、奈良市もなかなか捨てたものじゃないというふうに思っているところで、私に対する質問は以上でございます。

 質問、ありがとうございました。



○議長(中村昭) 吉田教育長。



◎教育長(吉田育弘) (登壇)二十四番田尻議員のご質問にお答えいたします。

 私には二つの質問をいただきました。

 一問目は県内の公立小・中学校及び高等学校の耐震化率一〇〇%達成に向けて、どのように取り組んでいくのかとのお尋ねでございます。

 文部科学省から発表されました、今年四月一日現在の公立学校施設の耐震改修状況調査による本県の耐震化率は、議員お述べのように、小・中学校は九四・〇%、高等学校は七六・六%、また特別支援学校は一〇〇%となっております。県教育委員会では、県立学校、高等学校と特別支援学校でございますけれども、県立学校につきましては、平成二十五年度から平成二十九年度までの五カ年を耐震化集中期間として、重点的に耐震整備に取り組んでおりまして、高等学校の残っております耐震補強工事につきましては、おおむねこの期間に完了させる予定でございます。一方、小・中学校につきましても、厳しい財政状況の中、それぞれの市町村で耐震化に取り組んでいただいているところでございます。今年度は七十七棟の耐震化工事を予定しておりまして、年度末の耐震化率は九九・〇%となる見込みでございます。県といたしましても、小・中学校の耐震化の早期完了に向けまして、財政負担の軽減を引き続き国の方に要望してまいります。

 二問目は、公立小・中学校及び高等学校に早急に空調設備の設置を進めるべきだと考えるが、どうかとのお尋ねでございます。

 文部科学省が発表いたしました平成二十六年四月一日現在の公立学校の空調設備設置状況等調査によりますと、小・中学校は全国平均が二九・九%に対しまして、議員お述べのとおり、本県は一六・三%でございます。高等学校の方は全国平均が四三・四%に対しまして、本県が四〇・五%となっております。このうち、県立高等学校の普通教室における空調設備設置の状況は四九・四%となっておりますけれども、その大半は育友会等が設置しているのが現状でございます。

 今年度、県立高等学校につきましては、新規事業といたしまして五校をモデル校に指定いたしまして、空調設備を設置することといたしております。今後は学習効率の向上や生徒の健康保持の点などから、空調設備の設置効果やその必要性について、奈良県総合教育会議のテーマの一つでございます奈良県教育の環境整備での議論を踏まえ、検討してまいりたいと思っております。

 また、小・中学校への空調設備の設置につきましては、やはり設置者である市町村の判断に基づいて進められると考えておりますけれども、設置を希望する市町村に対しましては国の財政支援など、きめ細かな情報提供を行ってまいりますし、国に対しても予算の確保を要望してまいりたいと思っております。

 以上でございます。ありがとうございました。



○議長(中村昭) 羽室警察本部長。



◎警察本部長(羽室英太郎) (登壇)二十四番田尻議員のご質問にお答えいたします。

 私へのご質問は、電車、バスをはじめとする公共交通機関の国際テロ対策に関する取り組み及び警ら体制を強化するための、奈良県警察官の増員をどのように考えているのかという二点でございますが、まず第一点目の国際テロ対策でありますが、国際テロ情勢につきましては、世界各地においてイスラム過激派によるテロ事件が発生しているほか、シリアにおける邦人殺害事件では、我が国がテロの標的と名指しされるなど、我が国へのテロの脅威が格段に高まっているものと承知しております。こうした中、来年五月二十六日、二十七日の両日、主要国首脳会議が三重県志摩市で開催されることから、隣接する当県もテロの脅威に対し、万全の対策を講じてまいりたいと考えております。

 現在、当県における国際テロ対策といたしましては、テロの標的となり得る重要施設、公共交通機関、大規模集客施設等の安全を確保するため、施設管理者等に自主警備体制の強化を要請するとともに、議員ご指摘の鉄道、バスをはじめとする公共交通機関に対しましては、ターミナル駅構内において、警察官による駅頭警戒や巡回を強化し、あるいは列車に乗車しての警戒を実施し、その過程で積極的な職務質問による不審者や不審物件の発見に努めているところであります。

 さらに、鉄道、バス事業者に対しましては、利用される乗客の方に不審物件発見の際には、積極的な通報を実施していただくよう、そういう注意喚起を実施していただくよう、お願いをしているところであります。また、要人等の来県に際しましては、その時々の情勢を踏まえ、必要な対策を講じ、不法事案の未然防止に万全を期しているところであります。今後とも関係機関と連携を図りながら、的確な国際テロ対策を推進してまいる所存であります。

 続きまして、二点目の警ら体制強化のための奈良県警察官の増員に関してのご質問についてでありますが、現行の体制につきましては、議員お述べのとおりでございますが、地方警察官の定員につきましては、全国的な治安水準の均衡を確保するため、警察法施行令の基準に従い、条例で定められているところであります。

 県警察といたしましては、現状の限られた体制の中で、県民の皆様により質の高い治安水準が提供できるよう、業務の合理化と人員の効率的な配置を進め、議員お述べのとおり、制服警察官による警ら活動の一層の強化にも取り組んでいるところであります。

 警察官の増員につきましては、これまでも機会あるごとに国や警察庁に要望を行ってきたところでありますが、今後も県下の治安情勢について十分な分析及び検討を行った上、必要な増員につきましては関係機関に対しまして要望を行ってまいりたいと考えております。

 以上であります。ありがとうございました。



○議長(中村昭) 二十四番田尻匠議員。



◆二十四番(田尻匠) 知事はじめ教育長、警察本部長に答弁を頂戴いたしました。

 知事の答弁の中で、大変具体的にわかりやすく答弁をいただいた点が数点ございまして、まず最初のJR新駅、あるいは京奈和自動車道の(仮称)奈良インターチェンジにつきましては、おっしゃるとおりでございました。私どもが望んでおりました、早期に安全に、そしてやはり奈良県が主導権を持って進めていただくことが事業が早く進むこと、あるいは奈良の地域の活性化や、あるいは新しい奈良のブランド力になると、このように考えております。

 そんな中で費用負担を含めて丁寧に答えていただき、また具体的に県の大きく前進する負担や、あるいは協力をしっかりと頂戴したと思っております。ぜひとも、その心意気で新しい駅とともに奈良の新しい観光産業の玄関口として、一日も早くこの工事が着手でき、そして多くの皆様方にお見えいただけるように、なお一層力強く推し進めていただくことをお願い申し上げたいと存じます。

 また、二点目の新奈良県総合医療センターにつきましては、知事おっしゃるとおりでございまして、今、交通渋滞を含めて、やはり周辺が生活道路として、あるいはショッピング街として新たなまちづくり、先ほども申し上げましたが、医療の城下町と申しましょうか、そんなまちになってきております。ある意味では大変熱い地域となっておりますが、それがゆえに交通渋滞をはじめといたしまして、日々の生活にも大変時間がかかる、このようなことを心配するものでありますが、新しく第二阪奈有料道路の中町インターチェンジの出入り口ができることになれば、また新しい交通渋滞緩和策になるのかなと、そのようにも期待をするものでございますので、またこの点についてもいろんな角度からご検討をいただきたいと思います。

 また、パーク・アンド・バスライドの駐車場で、もう長い間いろんな角度から研究、検討されてきたと思いますが、もうあれから六年ではありませんが、長きにわたってこのままの状態ではあまりにも県の財産、県民の財産がもったいないと、このように思うところでございます。幸いにも、新しい病院とともに新しい医療や、あるいは地域の皆様方に関係する施設として、ぜひとも早急に計画を立て、推し進めていただくことをお願い申し上げておきたいと思います。

 それから、きょうの答弁の中で、新しくバスの事業者であります奈良交通株式会社との協議の中で、今現在までに私どもが聞き及んでおりますのは、近鉄西ノ京駅からと近鉄郡山駅からは新しい路線としてバスを延伸させますと。その先は決まっていないかのように私どもは聞き及んでおりましたが、きょうの知事の答弁の中で、新しく近鉄学園前駅から新奈良県総合医療センターの方にバスを出すと、このような計画、あるいは意気込みを感じているところでございまして、大変ありがたいと思っております。

 今現在、近鉄学園前駅から県立奈良病院のところにはバスが出ております。私も時々近鉄学園前駅頭で早朝から皆様方に県政の報告をさせていただいておりますが、いつも決まって一番のバスで病院へ行かれるお母様がおられます。お父さんが入院していて、そして毎朝、このバスで行くんですと。このバスがもしなくなることになったら、私たちはどうして行ったらいいんでしょうか。そんなことを率直に質問を頂戴したこともございます。それがゆえに、この新病院に対しましての交通のアクセスは、ぜひとも近鉄奈良線からの確保が必要かと思いますので、その辺は奈良交通株式会社とも具体的に、そしていろんな角度から協力をお願い申し上げる次第でございます。

 また、県営プールの跡地につきましては、知事もいろいろな観点からおっしゃっていただいているとおりでございます。

 先日、私も一緒に野外のコンサートに参加させていただきました。おっしゃるとり、大変すばらしい地域だと感動いたしましたが、雨のときは大変だなという、そういうのは率直に思ったところでございます。知事もたびたび行かれておられたようでございますが、大雨のときにかっぱを着て大変苦慮されながら聞き入っておられた写真がございましたが、その辺も含めて、またいろんな新しい奈良の発見のためにお願いしたいと思います。

 教育長に対しましては、もうおっしゃるとおりでございますので、ぜひとも子どもたちの命を守る、健康を守るという点で、予算があるとか、財政がどうというより、これは一日も早く進めていく耐震化でございますので、なお一層協力をお願いしたいと思います。

 警察本部長はおっしゃるとおりでございます。県民の皆さん方はやはり命を守ること、財産を守ること、家族や地域を守ることに懸命に皆様方が苦慮されております。皆様方の格段のお力添えと、そしてともに奈良県を守るという、そういう強い決心のもとでこれからも警ら体制の強化をお願い申し上げまして、私の代表質問を終わらせていただきます。

 ありがとうございました。



○議長(中村昭) しばらく休憩します。



△午後二時五十四分休憩

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△午後三時十三分再開



○副議長(山本進章) 休憩前に引き続き会議を開きます。

 次に、四番山中益敏議員に発言を許します。−−四番山中益敏議員。(拍手)



◆四番(山中益敏) (登壇)皆さん、こんにちは。公明党の山中益敏でございます。公明党を代表して三期当選を果たされました荒井知事に改めてご当選、おめでとうございます。心より、お祝い申し上げます。

 私も同じように、本年四月行われました統一地方選挙におきまして、奈良市・山辺郡の皆様の真心からのご支援をいただき、初当選をさせていただくことができました。私はこれまで多くの皆さんと語り合う中で、さまざまな声や要望をお聞きしました。その一つ一つの課題に取り組み、住民主体のまちづくりにつなげてまいりたい、このように考えております。今回の本会議にて代表質問の機会を得まして、県民の皆様の声を実現するために誠心誠意取り組んでまいります。

 議員各位の皆様をはじめ、荒井知事、そして理事者の皆さん、ご指導のほどを賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

 それでは、議長の許可をいただきましたので、通告いたしました数点について、荒井知事並びに関係理事者にお尋ねいたします。

 初めに、外国人観光客誘客の取り組みの充実について知事にお聞きします。

 今月の九日、財務省から平成二十七年四月の国際収支状況の概要が発表されました。その中では、外国との物やサービスの取り引きを示す、今年四月の本年の経常収支が十カ月連続黒字となり、特に訪日外国人旅行客は去年の同じ月より約四三%ふえ、百七十六万五千人となったことから、旅行収支は比較可能な一九九六年以降、過去最高となる一千三百三十四億円の黒字となりました。今、まさに外国人旅行客による経済効果は日本経済を支える貴重な存在となっています。この訪日外客数についてですが、この十七日に日本政府観光局から平成二十七年五月推計値が公表され、対前年同月比四六・九%増の百六十四万二千人で、五月単月では過去最高となりました。五月までの累計も七百五十万人を突破し、対前年比平均伸び率は四四・九%の増となり、続く六月以降も多くの市場で夏休みシーズンに入り、訪日旅行市場の繁忙期を迎えることから、一層の訪日外客数の増加が期待できると見通しております。

 気の早いことですが、過去最高と言われた昨年の一千三百四十一万人を大きく上回り、政府の目指す二千万人という数字がまさに現実のものとなってまいりました。また、奈良県を訪れる外国人観光客数ですが、平成二十五年に四十五万人、平成二十六年には六十六万人を超えたと推計されており、こちらも着実に増加しております。

 しかし、この数字をより一層伸ばすためには、リピーター率を上げることが大切であり、いかに満足度を高めるかが重要だと思います。奈良県には世界遺産をはじめ、観光資源が数多くあり、見に行きたいという旅行の動機づけにはなりますが、リピーター率を一層高めるためには、バスなどの移動手段、食事、ショッピングやサービスを円滑に行うためのコミュニケーションツールとしての通訳など、満足度を提供し続けることの工夫が何より必要と考えます。そこでお伺いします。

 円安に伴い、外国人観光客が増加していますが、本県での外国人観光客のおもてなし環境の充実に向け、どのように取り組まれていくのかお聞かせください。

 また、最近は個人旅行もふえているようです。少人数で観光するときは、パッケージツアーにはない不便や不安を感じることでしょう。観光庁の調査によれば、外国人観光客が不便、不安を一番感じるのは、旅行情報を入手しようとするときだそうです。このことからしますと、奈良を訪れる外国人観光客がスマートフォンで情報収集をしようとするとき、例えばスマートフォンがつながらない、また目的地までどうやって行くのかわからない、さらにどの交通機関を利用してよいかわからない、こういった不安を抱きながら観光されますと、また来たいと思う気持ちが、もう二度と来たくないという気持ちにもなりかねません。したがって、外国人観光客がアクセスできるデジタル環境の整備が必要と考えます。そこでお伺いいたします。

 外国人観光客の増加に向け、デジタル環境の整備は有効であると思いますが、ICT活用についてどのように考えておられるのか、お聞かせください。

 次に、地域包括ケアシステムの構築に向けた取り組みについて、同じように知事にお聞きします。

 平成二十六年版高齢社会白書によりますと、七十五歳以上の後期高齢者の方は、平成二十五年十月一日現在で全国で一千五百六十万人になります。そして、いわゆる団塊の世代が七十五歳以上になる二〇五〇年には、七十五歳以上の人口が二千百七十九万人となり、高齢者の単独世帯、また高齢者夫婦のみの世帯、そして認知症高齢者も増加すると、このように推計されています。厚生労働省が実施しました調査によれば、介護が必要になった場合、どこで介護を受けたいか、このような質問ですが、本人では自宅で介護を受けたい、このように希望する人が七四%を占め、一方で家族側としまして、自宅で介護を受けさせたい、こう回答するのが八〇%を占めています。このことからも、可能な限り住みなれた地域で、自分らしい生活を送ることができる地域社会の実現に向け、医療、介護、予防、そして住まい、生活支援が一体的に提供される地域包括ケアシステムの構築が急務と考えます。

 今後、高齢者の生活を公的な支援、そして保険制度のみで支えることは難しく、自助、互助を含めた地域全体で支え合う地域包括ケアシステムの構築は、まちづくり、地域づくりの観点からも取り組むことが重要と考えます。また、県内において山間部と都市部とでは人口減少率、そしてまた高齢化率、さらには社会資源の状況などに地域差があることから、それぞれの地域の実情に応じた地域包括ケアシステムをつくり上げていくことも重要かと思います。このため、地域包括ケアシステムの構築は、市町村が主体となることは言うまでもありませんが、県としてしっかりと市町村の取り組みを支援することが必要です。

 そこで、一点目は、本県における地域包括ケアシステムの構築に向けた市町村の取り組み状況と、今後、県ではどのように市町村を支援し、地域包括ケアシステムの構築を進めていかれるのか、お聞かせください。

 次に、県では市町村と連携し、地域包括ケアシステムの構築に向けたまちづくりのプロジェクトを進めており、北和地域においては、現在の奈良県総合医療センターが移転した跡地を活用する取り組みについて、奈良県と奈良市の間でまちづくり協定をはじめ、さまざまな検討がされています。昨年十二月には奈良県総合医療センター周辺の県有地を活用し、高齢の方や障害のある方に優しく、また乳幼児や子育て世代も対象にした、地域包括ケアシステムの拠点づくりをコンセプトとしたアイデアコンペが実施されました。最優秀作品では地域内雇用やシニアの生きがい、就労など、新しい視点でのユニークなアイデアが盛り込まれております。まさに、全国のモデルとなるまちづくりに期待が寄せられています。

 そして、奈良県と奈良市とのまちづくりに関する包括協定が本年一月に締結されたことにより、一層具体的なまちづくりが進むものと考えています。

 そこで、二点目は奈良市平松地区において、奈良県総合医療センター跡地を活用し、県、市連携による地域包括ケアシステムの拠点づくりを進めようとしておられますが、奈良市とのまちづくりに関する包括協定締結後、どのように協議を進めているのか、お聞かせください。

 次に、奈良県独自のドクターヘリの導入について、これも同じく知事にお聞きいたします。

 ドクターヘリの独自導入につきましては、公明党として定例会ごとにその必要性を訴えてまいりました。知事には前向きに捉えていただき、平成二十五年度より県独自の導入に向け、検討を進めていただいており、今年度も引き続き、導入検討の予算措置がされたところであります。救急医療に必要な医療機器や医薬品を搭載し、医師と看護師が乗るドクターヘリは、医師が救急現場で医療的判断と処置を行うことにより、搬送時間の短縮だけでなく、傷病者の救命率の向上や後遺症の軽減に大きな成果を上げています。

 県では、専門家による導入検討会を設置し、その中で奈良県においても南部や東部の山間地域を中心に、百四十件から百八十五件の搬送ニーズがあると推計されました。これは、導入に向けた需要とも思われます。現在は和歌山県と大阪府のドクターヘリを共同利用し、全県をカバーしていますが、県独自のドクターヘリを導入すれば、今は原則として、命にかかわる重篤な三次救急患者に限られていますが、これを入院、手術が必要な二次救急患者にまで拡大でき、救急車では搬送時に時間のかかる南部や東部の山間地域における救急医療体制の充実につながると期待しています。

 また、紀伊半島大水害のような災害が発生したときなど、道路網が寸断され、陸路での移動が困難になることから、災害医療活動にも大きく貢献できると考えています。このようなことから、六月十一日に公明党会派として広島県が運行するドクターヘリの視察調査に行ってきました。みずからがフライトドクターとして活躍されている広島大学の大谷先生より、ドクターヘリの有用性などについて伺い、搬送事例では小さな子どもの命を救うドクターヘリの活躍とその必要性を強く感じてきました。また、広島県の搬送件数と奈良県の搬送ニーズを比較すると、二倍近く広島県の方が多いわけですが、導入されれば、搬送件数は必ずふえると、この意味も確信して戻ったところであります。

 知事は平成二十五年十月二十三日の定例記者会見で、ドクターヘリの導入について、着地する地域の理解が進むことが必要な条件、それがクリアできれば需要はあると思います。経費的には県が頑張りますので、あとはヘリコプターが着地できる病院を整備する必要がある。このようにコメントをされています。来年度には、南奈良総合医療センターも開院を予定しており、導入に向けた環境も整いつつあるように思います。

 知事におかれましては、いよいよ三期目のスタートとなる定例会です。そこで県独自のドクターヘリの導入に向けて検討が続けられていますが、現在の取り組み状況についてお聞かせください。また、県独自のドクターヘリ導入に関する知事の所見についてもお聞かせください。

 さて、私の住んでおります地域は大和川流域の佐保川の上流部に位置し、ゲリラ的な豪雨によって河川や道路が頻繁に冠水することがあります。先週の六月十七日の夕方に降りました雨でも、道路の一部が冠水し、床下浸水の危険性があるとの連絡をいただき、現場に急行しました。幸い降水時間が短いこともあって、大きな被害には至りませんでしたが、住民の皆さんから不安と強い改善要望をお聞きしてまいりました。

 そこで大和川流域の総合治水対策について知事にお聞きします。

 奈良県が総合治水対策に取り組んだ背景には、昭和五十七年八月の台風十号などの低気圧による豪雨によって、浸水家屋が一万戸以上となる大水害が発生したことにより、翌年の昭和五十八年に国、県、流域市町村で大和川流域総合治水対策協議会を設置、流域全体で水害に強いまちづくりを目指し、総合治水対策に取り組むことになったと認識しています。

 奈良盆地は京阪神地区に隣接し、交通の利便性も高いことから、昭和三十年代から人口増加に伴う市街化が進み、土地の保水能力が著しく低下しました。奈良盆地の大和川は河川が集まり、一本の流れとなって亀の瀬を抜けて大阪府に流れますが、下流の大阪府は未改修であり地すべりもあることから、改修は当面できない、このように聞いております。

 そこで、河川改修などの治水整備だけでは洪水を防ぐことが難しくなってきました。そのため、地域開発によって低下した奈良盆地の保水機能や遊水機能を回復し、降った雨が一気に河川に流れ出すことを抑えることに着目し、洪水被害の軽減、防止を図る流域対策と、従来からの川幅を広げるなど、川の水を速やかに流す治水対策との両面で総合治水対策に取り組まれている、このように認識しています。このうち、治水対策については、着実に整備が進められている、このように聞いておりますので、今回は流域対策に注目してお聞きします。

 ため池や校庭などの既存施設の有効利用と新たな土地開発に伴う防災調整池の設置など、雨水をためる施設整備を行うことで、流域対策としての目標対策量が達成できると考えます。しかし、公表されている大和川流域総合治水対策協議会の資料を拝見しますと、市町村ごとに目標対策量が決められていますが、その対策量を大きく上回っている市町村もあれば、一〇%に満たない達成率の上、また今後の取り組み予定もない、そういった町村も見受けられ、全体としての進捗率が低迷しており、上下流市町村での取り組みもばらつきが目立っております。

 そこで一点目は、大和川流域整備計画における流域対策を総合的に進め、効果を発現するためには、進捗がおくれている市町村が足並みをそろえて対策を進めることが必要と考えますが、県としてどのように取り組んでいくのかお聞かせください。

 また、奈良盆地内の市街化地域では開発が進む中、既存の施設に雨水を一時的にためることで洪水調整を図る貯留事業や、降った雨を土中に直接浸透させ流出を抑える浸透性舗装などの事業で流域対策に取り組んでおられますが、最近の進捗率を見ると、全体に低迷しているのが大和川流域総合治水対策協議会の資料より伺えます。このような中、最近、本県で新たに取り組まれており、私が注目をしているのが水田貯留です。田原本町で平成二十四年度から着手され、対象面積の当初の三・七ヘクタールから、平成二十六年度には約二十七ヘクタールまで拡大したと伺っています。また、奈良市におきましても、平成二十七年度予算に水田貯留対策事業が盛り込まれ、モデル的に実施されようとしています。

 そこで二点目は、流域対策の一環として、県が平成二十四年度から取り組んでいる水田貯留は、どのような効果が期待できると考えておられるのかお伺いします。また、今後の取り組み方針についてもお聞かせください。

 最後に、鳥獣被害対策について、農林部長にお聞きします。

 野生鳥獣による農作物への被害額は、調査を始めた平成十一年度から、全国では年間約二百億円前後で推移をしております。農村地域ではイノシシが集落内での農耕地に出没しており、人間に危害を加えることも心配されます。また、ニホンジカによる貴重な植物への食害など、生態系に与える影響も深刻になっています。このような被害が深刻化している主な原因には、一つは動物の生息域の拡大、そして二点目には狩猟者の減少、高齢化、三点目に耕作放棄地の増加などが考えられ、特に狩猟者の減少に関しては、昭和五十年度から平成二十四年度までに狩猟免許所持者が三十万人以上減ったとの報告もされています。

 このような状況に対して、県では人材の育成、そしてまた生息環境整備、そして被害の防除及び個体数調査を四つの柱として、県や地域の協議会などによるさまざまな取り組みを進めており、被害対策は一定の効果を上げておられると思います。しかし一方で、被害が拡大しているとの声も聞かれます。

 私は先日、奈良市の旧都祁地域の方に伺い、トウモロコシを栽培している農家の人のお話を聞いてきました。鹿による作物の被害について聞いたわけですが、これまでイノシシによる被害はありました。しかし、鹿による被害は初めてで、これまでより高い柵を畑周辺にめぐらすことで侵入を防ぐ対策をされていますが、対症療法にしかすぎません。さらなる被害があれば、農業を続けていくことが難しい、そういった声をお聞かせくださいました。その中で、ふえ過ぎた野生動物が農作物や生態系に深刻な被害を与えている実態を改善するため、捕獲体制を強化する。改正鳥獣保護法が本年五月二十九日に施行されましたが、これを受けて鳥獣被害の防止に向け、どのように取り組んでいかれるのかお聞かせください、

 以上で壇上からの質問を終わります。

 ご清聴ありがとうございました。(拍手)



○副議長(山本進章) 荒井知事。



◎知事(荒井正吾) (登壇)四番山中議員のご質問にお答え申し上げます。

 最初のご質問は、外国人観光客のおもてなし環境の充実に向けての取り組み状況のご質問でございます。外国人観光客は大幅に増加しております。県では、この流れを捉えて、外国人観光客の誘客に向けた各般のインバウンド戦略を積極的に推進したいと考えております。議員お述べのおもてなし環境の充実は、リピーター確保のための重要課題でございます。県といたしましては、外国人観光客が不自由なく安心して、奈良の滞在を楽しんでいただけることができるように努力をしていきたいと思います。

 具体的な取り組みでございますが、外国人観光客へのおもてなしの拠点として、来月にプレオープンを予定しております奈良県猿沢インでございますが、多言語観光案内や交流サロン、また物販などの諸機能の整備を図っているところでございます。また、当施設におきましては、他言語表記による案内サイン、また県内飲食店や宿泊施設等から二十四時間問い合わせが可能な多言語コールセンターの設置、運営、奈良公園で活躍する通訳案内士の育成にも、当施設で取り組んでいきたいと思っております。

 さらに、通訳案内士や観光事業者を対象とした外国人観光客に対するおもてなしやサービスのスキルアップ研修なども、新たに実施していきたいと思っております。

 議員お述べのICT活用に向けたデジタル環境の整備でございますが、本年四月一日より、JR奈良駅や近鉄奈良駅から奈良公園内の主要な導線上において、無料Wi‐Fiを整備いたしました。加えまして、外国人観光客が県内を快適に周遊いただけますように、各地域の観光施設等への無料Wi‐Fi設置補助制度を創設して、整備の促進を図っております。また、新しい試みといたしまして、外国人ライターによる外国人目線でのSNSを通じた、観光情報等の発信をしたいと思っております。また、県の多言語観光ウエブサイトのコンテンツのリニューアルを行っております。今後も情報通信技術の急速な進展が予想されますから、民間事業者とも連携を密にして、ICTを最大限活用していきたいと思っております。

 本県は他の地域に負けない値打ちを持った観光地でございますが、一方、外国人の観光客の方々は自由に目的地を選び、自由に行動される傾向が強いものと言われています。現在は大阪、他地に泊まられて、奈良を訪れるだけの観光客が多いわけでございますが、多くの外国人客が奈良で十分なおもてなしを堪能してもらうことが必要でございますが、それには押しつけにならないように、希望に添うように、臨機応変に対応するように、他地に負けない心を尽くしたサービスをするように、そのサービスの様子を口コミで広めていただきまして、その結果、何度も奈良を訪れたい、ゆっくり滞在したいというような観光地になるよう、まだまだ努力をする必要があろうかと思っております。

 地域包括ケアシステムの構築に向けた取り組み状況についてのご質問がございました。

 議員お述べのように、高齢者が要介護状態になっても、住みなれた地域で安心して暮らし続けられるよう、市町村が主体となって地域の実情に応じた地域包括ケアシステムを構築することは、高齢化の進展が全国よりも早く進む本県において、喫緊の課題でございます。本県ではこれまで地域包括ケア推進室と保健所の連携をつくってまいりました。地域包括ケア推進支援チームを編成し、全市町村に出かけていく支援を実施しております。また、奈良県・市町村長サミットなどを通じまして、地域包括ケアシステムの構築に向けて、市町村長みずからが率先して取り組んでいただくことを訴えてまいりました。その結果、市町村の意識醸成が少しずつ進んでおります。五市におきまして、地域包括ケアシステムの担当課が設置されるまでになりました。さらに、部局横断的な検討体制を立ち上げていただいた市町村もございます。

 例えば、宇陀市におきましては、地域包括支援センターを核として、在宅医療と介護の連携機能を一体的に行う、宇陀市医療介護あんしんセンターを本年四月から開設されまして、医療と介護に関する高齢者の相談、支援を総合的に行うなど、地域包括ケアシステムの構築に向けた具体的な動きが出ております。

 地域包括ケアシステム構築には、医療・介護といった専門職だけではなく、高齢者や地域住民等関係者が参画していただくのが望ましいものでございます。利用者側のニーズを酌み取りながら、それぞれの地域の実情に応じたケアのあり方を考え、構想として取りまとめ、将来像を共有することが重要でございます。

 このため、今年度から新たに、こうした構想づくりに取り組む市町村に対しまして、地域包括ケア推進基金を活用して、財政的に支援することといたしました。加えて、地域包括ケア推進支援チームによる助言や指導等を通じて、市町村の状況に応じたきめ細かな支援を行うなど、市町村と連携・協働する奈良モデルの一つとして、引き続き取り組みを推進していきたいと思います。

 また、加えまして、南和広域医療組合で最近、方向が提示され決まったことでございますが、南和地域全体をカバーする、南和メディカルケアジャーナルのようなものを全戸配布して、関係者の意識を高めてニーズを酌み取るということを提言して、了承されました。また、西和地域におきましても、奈良県西和医療センターがされております地域メディケア・フォーラムを拡大、発展させまして、西和地域メディケアジャーナルを川口院長のもとで発行して全戸配布する動きが出ております。このような動きを着実に推進していくことが、地に着いた地域包括ケアシステムの実現に結びつくものと考えております。

 また、奈良市平松地域における進捗についてのご質問がございました。

 奈良県総合医療センター移転後の跡地でございます、奈良市平松町は広い県有地でございます。それを活用して、地域包括ケアシステムの拠点となるまちづくりをするのが奈良県の構想でございます。このたび、奈良市とのまちづくりに関する協定におきまして、協定の対象地域として位置づけられました。県と市が連携して、地域包括ケアのまちづくりに取り組む仕組みがスタートできたものでございます。

 それに続き先月、県と市の関係部課長を構成メンバーとする、奈良県総合医療センター跡地活用プロジェクトチームを立ち上げました。跡地ばかりでございますが、このチームにおきましては、まちづくりのコアとなる医療、介護、子育て機能のほか、附帯事業となる健康づくりや交流事業のあり方について、協議を進めていきたいと思っております。

 この平松町地域包括ケアシステムプロジェクトは、現病院移転後に整備することになりますので、おおむね五年から六年後のまち開きを想定しております。そのため、五年後、十年後というこの地域の将来を見据えた先進的な取り組みになりますよう、外部の有識者からさまざまなアドバイスをいただき始めており、昨年はアイデアコンペを実施していただきました。その提案も参考にしながら、日本でも最先端のアイデアが満載されたまちづくり構想として、取りまとめていきたいと考えております。

 奈良県独自のドクターヘリの導入についてのご質問がございました。

 ドクターヘリは、山間部での救急医療の改善や災害医療に役立つものでございます。本県では、これまで大阪府と和歌山県のドクターヘリを共同利用させていただいてまいりました。本県独自のドクターヘリはまだございません。また、今年度は、三重県のドクターヘリを東部山間地域においても共同利用できるよう、準備を進めております。来月には三重県と協定の調印をしたいと思っております。来年二月には運行できるよう、もくろんでいるところでございます。

 現在、本県にはヘリポートを設置している病院はございません。ドクターヘリはヘリポートが必要でございますが、他県の病院に搬送されている実情でございます。そのため、現在、奈良県総合医療センターと南奈良総合医療センターでヘリポートの整備を進めようとしているところでございます。完成後は県内のドクターヘリの需要もさらに高まるものと考えられますので、県独自のドクターヘリ導入についても検討を進めてまいりました。

 平成二十六年三月には、有識者や救急医療にかかわる医療関係者で構成されます、ドクターヘリ導入検討委員会から県独自のドクターヘリを導入する場合の方向性についてご提言をいただきました。ご提言には、ドクターヘリの常駐場所や搬送ニーズの高い県南部に整備しております南奈良総合医療センターが適切だというご提言をいただきました。ドクターヘリの受け入れやドクターカーの運用などの実績から、県立医科大学附属属病院との共同運航とすることが望ましいとされております。

 現在、県立医科大学附属病院と南奈良総合医療センターの連携による共同運航の具体的な体制について、関係者で検討を進めているところでございますが、来年度、南奈良総合医療センターが開院し、ドクターヘリのヘリポートの利用が奈良県で初めて可能になりますので、平成二十八年度中の県独自ドクターヘリ導入に向けて取り組んでいきたいと考えております。

 また、ドクターヘリを効果的に活用するには、南奈良総合医療センターでは対応できない重篤な患者を受け入れることができる、高度救命救急センターのバックアップ体制を確保することが必要でございます。県立医科大学附属病院は、この十一月から二十四時間ER体制の救急体制を整備していただくことを表明され、今議会で必要な予算をお願いしているところでございますが、県立医科大学附属病院のヘリポート整備についても、あわせて検討を進めていく必要があろうかと考えております。

 大和川流域の総合治水対策についてのご質問がございました。まず最初には市町村の対策についてのご質問でございます。

 大和川流域におきましては、昭和五十七年の大水害を契機に、国、県、流域市町村が連携いたしまして、流域全体で水害に強いまちづくりを進めるため、大和川流域総合治水対策協議会を組織いたしました。河川改修などによる流す対策と、ため池の治水利用等によるためる対策をあわせて実施する総合治水対策に取り組んでまいりました。

 大和川の関係では、大きなダムのようなためる対策はなかなか難しい地勢でございます。このうち、ためる対策につきましては、県、市町村がそれぞれ目標量を設定して取り組んでいただいております。県、市町村それぞれの役割分担が設定されており、ため池の治水利用につきましては、目標を達成した市町村がある一方、ほとんど実施されていない市町村がございます。議員もご指摘になりましたその取り組みにもばらつきがある状況でございます。全体の進捗率も平成二十六年度末で三八%とおくれた状況にございます。このため、大和川流域総合治水対策協議会において、まき直しを図っております。私と近畿地方整備局長とで直接流域の市町村長にためる対策がおくれている実態を示し、その促進を呼びかけました。川上の市町村ほどおくれている実情にあります。また、実務者レベルでも、流域ごとに検討会を開催して、ため池の治水利用による減災効果を示すとともに、水田貯留の啓発、普及を図るなど、市町村の取り組みを促してきたところでございます。

 これらの結果、ため池の治水利用や水田貯留に新たに取り組む市町村がふえてまいりまして、成果があらわれてきております。しかし、流域におきましては、当初想定していなかった課題も顕著になってきております。例えば、防災調整池を設置しなくてもよい小規模開発が最近増加しているようなこと、また、ため池が数として減少しておりますこと、また、浸水被害が発生しやすいところに家を新たに建てられるケースもあることなどでございます。

 このようなことから、今年度はこれらの課題解決に向け、総合治水対策を効果的、効率的に推進するための条例について検討を進めてまいりたいと考えております。この条例におきましては、ため池の保全や水田貯留を含むためる対策や、浸水のおそれのあるエリアでの土地の使い方に一定の制約や配慮を求める、控える対策などを初めて定めたいと思っております。上下流の市町村が連携・協働し、足並みをそろえて取り組む仕組みについても、条例の中で盛り込むことができたらと考えております。

 総合治水対策の中での水田貯留についてのご質問がございました。どのような効果が期待できるのかということでございます。水田貯留は水田におきまして、人為的に雨水貯留機能を高めることで、下流における浸水被害の軽減や氾濫防止などの効果を期待するものでございます。大和川流域総合治水対策のためる対策に資するものでございます。

 具体的にどのようにするのかということでございますが、水田の排水溝をコンクリート製の排水ますに変更、流出量を抑制する調整板を設置したりするものでございます。また、通常約十センチメートルの低い畦畔、あぜを約三十センチメートルにかさ上げするなどの小工事をするものでございます。十センチメートルから三十センチメートルに上げることによって、水田にたまる水の量をふやすというごく単純なものでございます。

 こうしたことから、県では平成二十四年度に田原本町の協力を得て、三・七ヘクタールの水田で流出を抑制する調整板を試験的に設置いたしました。同年八月十四日の時間雨量二十六ミリメートルの強い降雨において、一時的に約三千四百立方メートルを貯水できました。約四時間かけて徐々に排水していくことで、河川への流出量が抑制されるとともに、水稲の生育にも影響がないことが確認できたところでございます。

 今年度は、奈良市ほか十市町村、五十ヘクタールに拡大して取り組むとともに、水田貯留を研究している近畿大学との連携により、より詳細な効果の検証も行う予定でございます。思いのほか、効果がありそうだということがわかってまいったものでございます。

 県といたしましても、先ほど述べましたが、関係市町村と連携し、引き続き研修会を開催するなどの啓発・普及に努めますが、地元農家の協力も得て、雨水の流出抑制に効果のある水田貯留の拡大にも努めてまいりたいと思っております。

 鳥獣被害対策についてのご質問がございましたが、農林部長からお答えさせていただきたいと思います。

 ご質問、ありがとうございました。



○副議長(山本進章) 福谷農林部長。



◎農林部長(福谷健夫) (登壇)四番山中議員のご質問にお答えいたします。

 私には鳥獣被害対策について、捕獲体制を強化する鳥獣保護法の一部を改正する法律が本年五月に施行されたが、これを受けて鳥獣被害の防止に向け、どのように取り組んでいくのかという質問でございます。お答えいたします。

 議員お述べのとおり、本年五月に鳥獣の保護及び狩猟の適正化に関する法律の一部を改正する法律が施行されました。この法改正の大きな目的は、野生鳥獣の管理という概念を法に盛り込み、増加している個体数の調整と捕獲の担い手の確保、育成を一層進めていくことにあります。

 これまで県では、人材の育成、生息環境の整備、被害の防除及び個体数調整を四本の柱として、総合的な鳥獣被害対策を進めてまいりました。個体数調整の対策として、ニホンジカやイノシシの猟期の一カ月延長など、捕獲に関する規制緩和や雌鹿の有害捕獲に対する報奨金制度などの取り組みを行ってまいりました。また、人材の育成対策として、狩猟免許取得促進講習会やわな猟・銃猟安全技術向上講習会などの捕獲の担い手の確保、育成に積極的に取り組んできたところでございます。

 今回の法改正を受け、なお一層の取り組み強化を図るため、新たに創設されました、県がニホンジカやイノシシの捕獲を行う指定管理鳥獣捕獲等事業を活用し、ニホンジカの捕獲が進まない地域での県みずからによる捕獲の実施や、近年開発され効果を上げている、ICTなどを活用した捕獲装置の導入により、個体数調整を強化するとともに、網猟・わな猟免許の取得年齢を二十歳以上から十八歳以上に引き下げ、捕獲の担い手確保に取り組むこととしております。

 鳥獣被害には、総合的な対策が重要であります。今後も引き続き、県、市町村、関係団体と連携を密にして、地域の実情に応じて四本柱の取り組みを粘り強く継続して進めてまいる所存でございます。

 以上でございます。ありがとうございました。



○副議長(山本進章) 四番山中益敏議員。



◆四番(山中益敏) 私の趣旨に従った答弁を知事、そしてまた農林部長よりいただきました。ありがとうございます。

 まず初めの観光客の誘客につきましてですが、知事お述べのように、この四月から私も奈良公園内を歩きますと、主な導線のところに公共Wi‐Fiを導入されまして、さまざまなインターネットを活用しての情報入手というのが可能になってきました。そういうWi‐Fiを活用される海外の旅行客の姿もよく目にするところですが、やはり何と言っても、自国の言葉で情報を入手できる、このサービスはすごく大きいだろうと思います。そして、そのことでさらに口コミで訪日観光客のアップにつながる、このようにも思っております。こういったメリットを今後もしっかりと進めていただきたいと思いますが、また同時にこういったサービスについて、これは来られる観光客の皆さんにはもちろんなのですが、おもてなしを提供します私たち県民の側にもしっかりとしたこのサービスの内容、また活用方法というものを周知する必要もあろうかと思います。そうした中で一層おもてなしが進むものだと、このように考えております。どうぞこの点もあわせて取り組んでいただきたいと思います。

 それと、地域包括ケアシステムの構築に向けた取り組みでございますが、きょうの毎日新聞を見ておりますと、介護職員三十八万人が不足する、こういった見出しが出ておりました。厚生労働省が十年後の二〇二五年度に全国で介護職員が約三十八万人不足する、そのような推計を出されまして、奈良県でも三万一千十九人の需要の見込みに対して、四千四百九十八人が不足するということで、充足率は八五・五%、全国的にも八五・一%ということで、ほとんど全国的な充足率になろうかと思いますが、やはりこの不足する人材というところを見ていただきましても、早急に地域包括ケアシステムの構築に向けた取り組みというのは急務であろうと、このように考えております。

 そして、奈良市とのまちづくりに関する包括協定締結後の取り組みという点についても聞かせていただきました。もちろん、県としてしっかりとリーダーシップをとっていただけるという部分では大変頼もしく思っております。また、その中で特に奈良市平松地区におきまして、地域の声をしっかりと聞いていただきながら、まちづくりに大いにこの点も反映させるような、そういった協議の進め方をしていただきたいと思います。

 そして、県独自のドクターヘリの導入についてですが、先ほど、南奈良総合医療センターが平成二十八年度に完成予定ということで、そこにヘリポートも同じように併設される。そこで県独自の導入に向けた取り組みというのが大きく進むのかな、このように知事の答弁を聞かせていただき、思いました。先ほど来から、和歌山県、三重県、そして奈良県がしっかりと共同運航すれば、まさに紀伊半島全域をこのドクターヘリで網羅することができるかな、こんなふうに思いますので、ぜひとも県独自の導入に向けた取り組みを進めていただくようお願い申し上げます。

 それと大和川流域の総合治水対策でございますが、この件で特に今、水田貯留を主に使った流域対策という話もいただきました。年々この対象面積もふえておりますし、またコスト的なもの、そしてその効果というのが非常に先ほどの答弁を聞いていましてもあるように思いますので、そういった意味でも、できるだけ早くこの水田貯留の検証効果というのをまとめていただいて、一層の推進をお願いしたいと思います。

 そして、最後になりますが、農林部長から鳥獣被害の対策について答弁をいただきました。

 農業に従事する農家の皆さんが、本当に安心して、また安全にできる農業環境の整備に努めていただきますようお願い申し上げまして、私の質問を終わらせていただきます。

 ありがとうございました。



○副議長(山本進章) これをもって当局に対する代表質問を終わります。

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○副議長(山本進章) 十九番松尾勇臣議員。



◆十九番(松尾勇臣) 本日はこれをもって散会されんことの動議を提出いたします。



○副議長(山本進章) お諮りします。

 十九番松尾勇臣議員のただいまの動議のとおり決することに、ご異議ありませんか。

     (「異議なし」の声起こる)

 それでは、さように決し、次回、六月二十九日の日程は当局に対する一般質問とすることとし、本日はこれをもって散会します。



△午後四時四分散会