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平成26年 12月 定例会(第317回) 12月09日−05号




平成26年 12月 定例会(第317回) − 12月09日−05号







平成26年 12月 定例会(第317回)



 平成二十六年

        第三百十七回定例奈良県議会会議録 第五号

 十二月

   平成二十六年十二月九日(火曜日)午後一時一分開議

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          出席議員(四十二名)

        一番 宮木健一          二番 井岡正徳

        三番 大国正博          四番 阪口 保

        五番 猪奥美里          六番 尾崎充典

        七番 藤野良次          八番 太田 敦

        九番 小林照代         一〇番 大坪宏通

       一一番 田中惟允         一二番 岡 史朗

       一三番 畭 真夕美        一四番 乾 浩之

       一五番 森山賀文         一六番 宮本次郎

       一七番 山村幸穂         一八番 欠員

       一九番 松尾勇臣         二〇番 上田 悟

       二一番 中野雅史         二二番 神田加津代

       二三番 安井宏一         二四番 奥山博康

       二五番 荻田義雄         二六番 岩田国夫

       二七番 森川喜之         二八番 高柳忠夫

       二九番 今井光子         三〇番 和田恵治

       三一番 山本進章         三二番 国中憲治

       三三番 辻本黎士         三四番 米田忠則

       三五番 出口武男         三六番 新谷紘一

       三七番 粒谷友示         三八番 秋本登志嗣

       三九番 小泉米造         四〇番 中村 昭

       四一番 欠員           四二番 山下 力

       四三番 梶川虔二         四四番 川口正志

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        議事日程

一、当局に対する一般質問

一、追加議案の上程

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○副議長(井岡正徳) これより本日の会議を開きます。

 この際、お諮りします。

 追加議案の上程を本日の日程に追加することにご異議ありませんか。

     (「異議なし」の声起こる)

 ご異議がないものと認め、さように決します。

 ただいまより当局に対する一般質問を行います。

 順位に従い、二十一番中野雅史議員に発言を許します。−−二十一番中野雅史議員。(拍手)



◆二十一番(中野雅史) (登壇) 皆さん、こんにちは。自由民主党の中野雅史でございます。ただいまから、一般質問をさせていただきます。よろしくお願いをいたします。

 まず、一番目でございますが、(仮称)奈良県国際芸術家村構想について、お尋ねをいたしたいと思います。

 人口減対策と東京一極集中の是正は、日本の存立にもかかわる重要な課題であるということはご承知のとおりでございます。特に地方では、少子化に加えて都市部への人口流出が重なり、事態はより深刻だと考えております。人口減対策や地域活性化を図る国の地方創生の動きに際して、県では知事を本部長とする奈良県地方創生本部を設置され、いち早く行動を開始されました。そして、情報収集だけでなく、国に対し地方創生に向けての奈良県としての提案を出していこうという大変積極的な対応をされております。去る十一月六日には、知事みずからが先頭に立って国に対しての要望活動をされましたが、その国への要望書の中で一際目を引いたのが、(仮称)奈良県国際芸術家村構想であります。県が大学のサテライトキャンパスを整備し、あわせてさまざまな県の文化施策にも役立てようというアイデアのようで、大変期待をいたしているところでございます。

 私は、地域の活力を保つには現在、そして、これからの地域の担い手である若者の流出対策が一つの鍵ではないかと考えております。もちろん、若者に地域に居住してもらうのが一番でありますが、一時的な滞在であっても地域の活性化には意義のあることであります。それが、定着のきっかけとなることもあると思います。また、若者のみならず、多くの方に利用いただけるような文化活動の拠点として整備していただきたいと考えております。そこで、この(仮称)奈良県国際芸術家村の整備の趣旨と方針はどのようなものでありましょうか、知事にお伺いをいたしたいと思います。

 次に、プレミアム商品券の発行について、知事にお伺いをいたしたいと思います。

 去る十一月十八日に、安倍内閣総理大臣の記者会見が開かれ、消費税率の引き上げについて、来年十月には行わず、十八カ月延期するとの最終判断が示されました。これは記者会見の前日に公表された、ことし七月から九月期のGDP速報値における実質のGDP成長率が、年率換算でマイナス一・六%と、残念ながら成長軌道に戻っているとは判断できなかったことによるものであります。特に、個人消費は四月から六月に続き、一年前と比べ二%以上減少するなど、現時点では、本年四月からの三%分の消費税率引き上げが個人消費を押し下げたものと見られております。

 こうした状況において、来年十月から消費税率をさらに二%引き上げれば、個人消費を再び押し下げてしまい、デフレ脱却も危うくなると判断されたものであります。しかしながら、一方で三本の矢の経済政策は確実に成果を上げつつあることも事実であります。安倍政権発足以来、雇用は百万人以上ふえ、今や有効求人倍率は二十二年ぶりの高水準にあります。この春は、平均二%以上給料がアップし、過去十五年間で最高となり、企業の収益がふえ、雇用が拡大をし、賃金が上昇し、そして消費が拡大していく、そして景気が回復していくという経済の好循環がまさに生まれようとしているのではないでしょうか。このアベノミクスの経済政策に対しては、その効果が地方に広く行き渡っていないのではないか、そういったことも言われているわけでございますが、前政権時代と比較して奈良県における状況は改善していると考えられるのではないでしょうか。

 例えば、経済政策において最も重要な指標の一つである雇用について見てみると、本県の有効求人倍率は政権交代時の平成二十四年十二月の時点では〇・七倍であったものが、直近の平成二十六年十月の時点では、〇・九二倍とアップしております。また、高校生の就職内定率を見ても、政権交代前の平成二十四年九月の時点では、四四・二%であったものが、直近の平成二十六年九月の時点では、五六・二%と二年間で一二ポイントの改善が見られる効果が及んでいることがわかります。

 ただ一方で、奈良県における大型小売店の販売状況を見てみますと、消費税率が八%に引き上げられたことし四月以降、九月までの売り上げが前年同期比でマイナスが続いており、やはり奈良県でも個人消費が伸びていない状況にあり、消費を押し上げるための施策を実施する必要があると考えます。こうした中、私はかねてから消費税率一〇%への引き上げの有無にかかわらず、県民の消費意欲を喚起し、消費を拡大することにより、景気回復につなげるため、プレミアム商品券の発行を少なくとも四、五年は続けて実施するべきだと考えており、ことしに続きぜひ来年度もプレミアム商品券を発行していただきたいと願っております。

 ただ、従前どおりの発行に加え、一工夫して実施することも必要だと思っております。例えば、本県の場合、主に県民に対して県内での消費を喚起するため実施してまいりましたが、奈良県を訪れる観光客の方々など、県外の人にも奈良県で消費していただけるような仕掛けをすることにより、県内経済の活性化を図ればどうかと考えますが、知事の所見をお伺いいたしたいと思います。

 次に、二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピックの開催に向けた県の取り組みについてお伺いをいたしたいと思います。

 健康長寿日本一を目指す我が県では、昨年度、健康体力の向上とスポーツの推進に力を入れるため、奈良県スポーツ推進計画を策定されました。その中で、誰もが、いつでも、どこでも運動・スポーツに親しめる環境づくりを基本目標とし、子どもから高齢者はもちろん、障害のあるなしにかかわらず、全ての人が地域や学校、職場など、身近なところでスポーツを楽しむことができる機会の充実を図ることとしておられます。県では、その計画にのっとり、子どもから高齢者まで多世代の方が参加されている総合型地域スポーツクラブへの活動支援や、学校体育施設の開放、子どもたちを対象としたプロスポーツ選手による野球教室やバスケットボール教室をはじめ、サイクルイベントやリレーフェスティバルなど、さまざまなスポーツに関する取り組みをされています。

 来る二〇二〇年に東京オリンピック・パラリンピックが開催されることとなり、中央のスポーツ競技団体では、タレント発掘やジュニア養成をはじめ、アスリートの育成に力を入れておられます。本県においても、スポーツの競技力向上のための取り組みを実施されていると思いますが、東京オリンピック・パラリンピックに向け、アスリートの育成にさらに力を入れていくべきではないでしょうか。奈良県の選手が全国大会や国際舞台で活躍する姿を見て、自分もそのようになりたいと憧れ、練習に取り組んでいく子どもたちが多くなるように期待をしております。

 このたび、私の地元にある県立郡山高等学校のサッカー部が、全国高等学校サッカー選手権大会に奈良県代表として初出場することとなりました。これまで、高校野球では何度も甲子園を沸かせてきた高等学校であります。サッカーでも大いに活躍されることを期待いたしているところでございます。

 さて、全国大会や国際舞台で活躍するアスリートを育成するには、各競技団体だけに任せるのではなく、行政もジュニア期から青年期までしっかりとサポートしていく必要があると考えます。そのためには、設備の整った良質なスポーツ施設の整備が必要であります。ことしの七月にオープンした、新県営プールスイムピア奈良があるまほろば健康パークには、テニスコート十面と野球場があり、ジョギングコースも整備されております。この公園に隣接する浄化センター自由広場にスポーツ施設を整備することによって、まほろば健康パーク一帯がスポーツの中心地となり、アスリート育成にもつながるのではないでしょうか。

 そこで、知事にお伺いをいたします。

 アスリートを育成するためのスポーツ施設をまほろば健康パークに整備することが本県にとってより効果的であると考えますが、知事のお考えをお尋ねいたします。

 また、オリンピックは単にスポーツだけでなく、多様な文化が交差する文化の祭典であるとも言えます。東京オリンピック・パラリンピックの開催に向け、さらに充実した文化の取り組みも必要ではないかと考えます。先日の全国知事会の二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピック競技大会の成功に向けた取り組みの推進に関する決議の中で、二〇二〇年に向け全国各地から地域固有の文化発信が活発に行われるべきであるとも述べられております。この機会に奈良の文化芸術を発信するべきではないでしょうか。

 そこで、二〇二〇年のオリンピックイヤーに向け、県はどのような文化振興の取り組みを進めようとしているのか、知事にお伺いをいたします。

 次に、東京での県産食材レストランの出店計画について、お尋ねをいたしたいと思います。

 農産物の販売促進に関連して、現在、県で進められております東京での県産食材レストランの出店計画について、県ではこれまで大和野菜や柿など、県産農産物の振興のため東京大田市場や食品スーパーでのトップセールスを実施されたり、本年九月には、新宿高島屋で首都圏では初の観光物産展を開催されるなど、知事みずからが先頭に立って積極的にPRをされております。中でも、新宿高島屋のレストラン街での県産食材を使ったメニューフェアは非常に好評であったとうかがっております。また、東京日本橋の奈良まほろば館では、本年四月に農産物の売り場を充実され、定期的に試食販売によるプロモーションも実施されることにより、リピーターのお客さんもつくなど、大和野菜等の知名度も高まりつつあるともうかがっております。しかしながら、京野菜や加賀野菜など、ブランド野菜と呼ばれるものと比べるとまだまだこれから頑張っていく必要があるのではないかと考えます。

 そのような中、県では新たに東京都内にレストランを設置する計画があり、九月議会では出店候補物件の契約料並びに賃貸料を計上し、また、この十二月議会において店舗の改修工事にかかる設計委託料について予算案を上程されているところであります。二〇二〇年には、東京オリンピック・パラリンピックが開催されることから、東京への注目度は今後ますます高まっていくことが予想され、大和野菜等の農産物を店舗等で販売するだけではなく、実際に県産農産物を使っておいしく調理した料理を食べていただこうというこの取り組みは、誠に時宜を得た計画だと考えております。奈良には大和野菜や柿、イチゴ、四年連続で特Aの評価を得ているひのひかり、また、ヤマトポークや大和肉鶏など、すぐれた農産物が豊富にあります。こういった食材のよさを知ってもらうには、やはり実際に食べてもらうこと、それもおいしく料理して食べていただくことが何よりのPRになると私も思うわけであります。

 そこで、知事にお伺いをいたします。

 東京でのレストランの出店の目的・意義、今後の具体的なスケジュールについて、お聞かせを願いたいと思います。

 最後の質問でございます。大和郡山市内の道路の整備について、お尋ねをいたします。

 大和郡山市内で事業中の都市計画道路、城廻り線は、京奈和自動車道大和北道路のアクセス道路であり、近鉄橿原線との踏切部を立体交差とすることにより、踏切による慢性的な渋滞を解消し、大和郡山市域の円滑な交通流動の確保を図る重要な路線であります。さらには、大和郡山市中心部から奈良市六条山地区で工事が進められている、新奈良県総合医療センターへのアクセス道路としても後にタイミングよく位置づけられ、その早期の整備が望まれているところであります。平成二十三年度に事業認可を取得し、現在は用地買収を進めていただいているところでありますが、現在の事業の進捗状況と今後の具体的見通しについて、お伺いをいたしたいと思います。

 これで壇上からの質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。(拍手)



○副議長(井岡正徳) 荒井知事。



◎知事(荒井正吾) (登壇) 二十一番中野議員のご質問がございました。

 第一問目は、(仮称)奈良県国際芸術家村構想について、その整備の趣旨と方針をお問い合わせになりました。議員のご認識の中で、人口が東京に集中しているということの問題意識から、この構想についての評価がございました。人口が東京に集中しているのはそのとおりでございますが、その集中の大部分が若者でございます。八割ぐらいが十五歳から二十五歳の若者だという統計が出ております。これは、大学に行くために若者が東京に集中して、そのまま東京で生活を始められるという日本の構造になっております。大学を地方に分散させようという動きもあるわけでございますが、なかなかそういうわけにもいきません。本県の大学について翻って見てみますと、総合大学というのはございません。そのような結果、県内高校生の多くが県外大学に進学している、若者流出県になっております。また、総合大学がないということは、一面、文化財、文化芸術を学ぶ大学、学部が少ない、文化財はありますが、それを学ぶ大学は少ないということにもなっております。このような状況の認識は、現内閣でも同様のことでございまして、先般、高市総務大臣が地方創生に関して、地方に大学のサテライトキャンパスを設置する構想を発表されました。これは、示し合わせたわけではございませんが、同様の趣旨の構想が中央でも発表されました。県ではこの中央の構想に呼応いたしまして、(仮称)奈良県国際芸術家村の創設を構想いたしまして、県が文化芸術系の大学のサテライトキャンパスを設置して、県外の多くの大学生に利用していただきたいと考えております。大学の設置は大変難しいことでございますが、大学生を学術活動に来県してもらうというのは、比較的困難が伴わずにできる仕組みになってきていると思います。

 本県では、あわせまして、奈良の伝統的な技術の継承、匠の継承をこの村で行いたいと思っております。例えば、奈良漆、大和瓦、宮大工など、他の地域にない技術が奈良には残っております。その伝承が大変危ぶまれておりますので、人材育成施設をつくっていきたいと思います。また、文化財修復国際センター、日本史料利活用センター等、奈良県が既に行ってきております文化財の利活用の組織についても併設をしていきたいと思っているところでございます。そのような構想を国に必要な財政支援を要望することにいたしたわけでございます。

 本県では、訪れた大学教員などにも県民向けの文化セミナーを開催していただいたり、障害者芸術のワークショップを開催するなど、併設事業を行っていきたいと思っております。県民のための文化活動拠点としても活用していきたいと思います。そして、訪れていただきました芸術家や研究者の交流を促し、海外からの芸術家、研究者の来県も予定しておりますが、そのような方々の交流を通じて、多くの県民の皆様にもご利用いただけるように、眺望のよいレストランや長期滞在にも対応する宿泊施設の整備も必要かと思います。交流の拠点にもしていきたいと思います。来年度、検討委員会を立ち上げ、候補地の選定や施設に盛り込むべき機能といった整備方針を検討することにしております。これら基本構想の策定に必要な予算を今議会に提案させていただいている次第でございます。奈良の地を生かした、奈良の伝統を生かした教育や奈良の文化財、伝統工芸、芸術に関する共同研究、文化活動の拠点として教員、研究者、学生等の交流人口の増加を図り、地方創生の核になり、地方を振興する機能を持つような施設を目指したいと考えているものでございます。

 プレミアム商品券の発行についてのご質問がございました。

 これまでの議会で中野議員は、プレミアム商品券の継続的発行を訴えてきておられます。最近の日本経済の消費が低迷しているというご指摘でございました。県内での消費を喚起するために県が直接プレミアム商品券を発行してきております。また、消費税率の引き上げがございましたので、その影響を少しでも緩和するという意味もございました。また、県の直接の発行だけでなく、市町村が発行するプレミアム商品券に対しても支援を行うという方策もとったわけでございます。

 このような商品券の発行は、もとは紀伊半島大水害で南部の立ち直りを促すためにプレミアム宿泊券を発行して効果が非常に大きかった経験から、地方ができる消費喚起策として採用したものでございますが、これまでのところ効果が非常に高いという結果が出ております。また、これからの工夫次第でより大きな消費を呼び込み、惹起することができる事業にもなり得ると考えております。来年十月からの消費税率一〇%への引き上げは延期されましたが、回復におくれが見られます県内消費を引き続き刺激する必要があるものと思っております。来年度も県が発行する商品券事業と市町村が発行する商品券への支援事業を実施し、景気回復につなげさせていただきたいと考えております。

 また、議員からご提案いただきましたが、新たな消費を呼び込むため奈良を訪れる観光客など、県外の方々にも商品券を利用していただけるような工夫を加えたらどうかということでございますが、工夫についていろいろ検討して、その方向で実施が図れたらと思っております。工夫の具体的な内容は、現在、検討中のことでございますが、例えば、県外の人にも奈良で消費していただくということでありますれば、宿泊されている方々を対象にこの商品券を使っていただき、リピーターになっていただくというようなこともあろうかと思います。また、最近ふえておりますが外国人観光客をターゲットにして、お土産を買って帰られますが、空港で買うのではなく、奈良で買って帰っていただくといったような工夫は必要になろうかと思います。消費税の還付の仕組みをこの奈良で行うということも必要になってくるかと思っております。また、市町村などが発行されるプレミアム商品券につきましては、地域の実情に応じていろいろなアイデアを持って実行されているところもございます。リフォームに使う券だとか、中小店舗だけに使うとか、スタンプラリーでこのプレミアム商品券を発行するなど、地域の商店街の工夫も入れ込まれている結果になってきました。市町村レベルでも盛り上がってきた事業というふうに感じております。来年度はこうした地域の独自事業にも、より強く応援を重ねていきたいと思います。また、参加店舗が拡大いたしまして、大きな消費促進策になってくることを期待しております。

 一方、国におきましては、地方自治体が地域の実情に応じて設計し、発行する地域商品券に補助をするという構想が最近発表されております。国が奈良県のまねをしてくれるようにも思いますが、大歓迎でございます。国の動きを注視しながら、国のそのような予算のご支援も利用して、より効果のある手法で奈良県プレミアム商品券の充実を図っていきたいと思っております。

 二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピックの開催に向けて、二つの視点からのお問い合わせがありました。

 一つは、スポーツ施設の充実ということでございます。もう一つは、文化の振興ということでございますが、スポーツ施設の振興の中で、奈良県は地域トレーニングセンターの構想を発表しております。これは、トップアスリートを育成するためのトレーニングセンターを整備するという考えでございます。現在、基本構想の策定に取り組んでいるところでございますが、このトレーニングセンターを活用して、海外代表チームのオリンピックの事前キャンプや国内競技団体などの合宿も招致できると思います。そのような活動を通じて、スポーツを通じた地域の活性化、地域のスポーツ振興にもつながるものと考えております。このトレーニングセンター、地域トレセンというのは全国でもまだ例がないそうでございますが、この奈良トレセンの機能や強化種目、立地条件、運営体制などにつきましては、国立スポーツ科学センター長などに入っていただきまして、奈良県トレーニングセンター構想検討委員会を設置し、そこで検討をいただいているところでございます。今年度中に基本構想をまとめることにしておりますが、立地条件についてはアクセスが大事なことはもちろんでございますが、周辺にトレーニングセンターと連携のできる医療機関やスポーツ施設があることが望ましいという意見も出ております。まほろば健康パーク一帯は条件にかなった候補地の一つであろうかと思いますが、引き続き検討を検討委員会でしてもらうことになります。

 また、検討委員会では、次の三つの点についても提言をいただいております。

 一つは、スポーツ医科学の機能を有することでございます。医科学を利用して、トレーニングメソッドを確立してもらうということでございます。

 二つ目は、宿泊食事施設を併設した方がいいよと、栄養管理を含め一体的に選手をサポートする練習環境があった方がいいというご指摘がございます。

 三つ目は、この地域トレセンに対して、ナショナルトレーニングセンターや国立スポーツ科学センターと連携を図って、データ共有などをして、いい指導をもらった方がいいというご指摘をいただいております。これまで、ナショナルトレーニングセンターにも見学に行きましたが、大変協力的でございますし、最近では、陸上競技連盟の会長が奈良県へ来られまして、協力を申し出ていただいております。これらの点を踏まえまして、この強化種目につきましては、今までのところ陸上競技とテニスと水泳が候補に上がっているところでございます。今後、検討委員会におきまして、さらに深掘りした検討を行っていただくことにしておるところでございます。

 もう一つのオリンピック開催についての点は文化芸術の発信ということでございます。議員ご指摘にもなりましたが、二〇二〇年に開催される東京オリンピック・パラリンピックは、世界中から日本そのものがいろんな角度で注目される機会になると非常に言われております。日本とはこの際改めて、どのような国なのか、どのように形成されたのかに関心が集まるように思います。その際、日本の文化・歴史の始まりである奈良県から日本の文化・歴史の本質をわかりやすく発信するという心構えが重要かと思いますし、奈良県の文化・歴史の意義を発信して理解してもらう絶好の機会になるものではないかと思っております。

 二〇二〇年はまさに、たまたま日本書紀完成千三百年に当たります。記紀・万葉プロジェクトを従来から実行しておりましたが、その最終年に当たるわけでございます。そのようなタイミングもありますので、これを最大限活用した文化の発信に心がけたいと思います。奈良県におきましては、文化活動は地域活性化に大きな力があるというふうに考えており、これまで文化活動を強化してまいりました。平成二十四年度からは、ムジークフェストなら、オフ期の観光振興も兼ねまして、ムジークフェストならを開催しておりましたが、年間行事として定着をしてまいりました。また、ブランド化にも向けて定着をしてまいっております。

 今年度からは、奈良県大芸術祭を開催いたしましたが、より多くの、倍に近い県民の参加の拡大がありました。このように、県の文化芸術活動を活性化させていきたいと思いますが、また、このようなことをしておりますからかもしれませんが、先般、青柳文化庁長官が来県されました折、直接、平成二十九年度の国民文化祭を奈良県で開催してくれないかという打診がありました。庁内で検討いたしまして、これは受けるべきだというふうに思いまして、開催をさせていただきたいという申し入れを行っております。文化庁は大変好意的に受け取っていただいております。もう少し事務的な手続がございますが、開催が決まりますれば文化庁とともに奈良の文化芸術を全国に発信できる貴重な機会になると思います。また、このオリンピックイヤーに奈良を素材にしたNHKの大河ドラマをつくっていただけないかということを先日、地方創生の陳情の中で中央に要求をしております。総務省の所管でございますので、総務大臣に要望として出してまいりました。また、NHKにも直接の申し入れをしているところでございます。東京オリンピック・パラリンピックの開催が一つのピークとして考えて、奈良県の文化芸術の魅力を発掘発見し、発信をしていきたいと。また、それを地元の活性化につなげていきたいと思っております。

 文化の中に食も入るように思いますが、これは今後の文化と食との結びつきの課題でございますが、議員の次のご質問は、東京での県産食材レストランの出店計画の今の進捗状況についてのお問い合わせでございます。首都圏におきまして、私みずから先頭に立ちまして、トップセールスを行ってきております。県庁内では首都圏作戦と言っておりますが、これは、平城遷都一三〇〇年祭のときにも使いましたし、今度の大古事記展でも使いましたが、よい結果が出ておる作戦でございます。農産物の振興についても、あるいは木材の振興についても、このような発想でやり始めております。その中で食の振興、奈良うまいものあるよということを首都圏で発信しようという試みでございます。農産物につきましては、東京の卸売会社の役員の方から、全国の農産物のレベルを品定めをし、値決めをするのは東京ですよと、東京が唯一決めるとこですよ、東京でいい評判をとればそれが全国に波及するんですよと、こういうアドバイスをいただきました。東京にはいいものを厳選して持っていらっしゃい、すぐ売って上げますよと、実際そのとおりでございます。しかも、売っていただくものが高いレベルの評価とともに売っていただく、宣伝つきで売っていただくということで、首都圏での作戦というのはいろんな面で重要だと思います。そのような意味で、国内最大の消費地であります、また、トレンド、評価の発信拠点であります首都圏のマーケットで認めていただくことが大切でございますが、これまでの中で新たに新宿高島屋で観光物産展を開催いたしました。また、東京へ品物がすぐに届かないということから、県独自にトラック便も走らせております。これは、すぐに持っていらっしゃい、すぐ売ってあげますよ、このようなお言葉に対応したものでございます。また、そのようなトップセールスの中で新宿高島屋の方から上にあります、東京でも一番売り上げの多いレストラン街におきまして、奈良の県産材を使った奈良食メニューフェアをしてあげますよという申し出がございまして、先日いたしましたが、すごい評判でございまして、列をつくって並ばれるレストランもございました。食というのは大変大きなアピール度があるというように思いました。そこで、奈良県では農産物の販売だけじゃなしに、食と結びつけた農産物の販売促進を行うのがよりブランド力を向上させるということから、食のアンテナショップを設置してはどうかなと、ほかの県でもやっておられる県もございます。PRの拠点となるレストランを東京で出店するという構想に至ったわけでございます。

 このようにブランド化が進んでおる中で、いろんな手を打って、手間暇をかけてやっていくための投資と考えております。レストランの出店場所は奈良のイメージを損なわないようないい場所を選ぶというので、慎重に考えてまいりました。渋谷区、港区などの検討もありましたが、先般、港区白金台の白金台The二〇〇〇という物件に決定をいたしました。白金台は、ブランド力の高いエリアで閑静な住宅地でございます。周囲には、高級なレストランやすし店などが点在しております。食の情報発信基地、また、食のアンテナショップとしてのレストランの出店場所として適地であるというふうに思われまして、私も現地を先日、見てまいりました。来年の十二月オープンを目指しております。運営事業者の公募を行いたいと思います。本議会で上程しております補正予算を認めていただいた後、設計業務の手続を進めていきたいと考えております。また、オープンをした暁には、ぜひ、議会の皆様方にも頻繁にご利用願えたらと思っているところでございます。

 最後の質問は、まちづくり推進局長からお答えをさせていただきます。ご質問、ありがとうございました。



○副議長(井岡正徳) 林まちづくり推進局長。



◎まちづくり推進局長(林功) (登壇) 二十一番中野議員のご質問にお答えさせていただきます。

 私に対しましては、都市計画道路城廻り線について、事業の進捗状況と今後の見通しを伺いたいというご質問でございます。お答えいたします。

 都市計画道路城廻り線は、議員お述べのように、京奈和自動車道大和北道路のアクセス道路であるとともに、近鉄橿原線九条第九踏切における慢性的な渋滞を解消し、大和郡山市域の円滑な交通流動の確保を図る重要な路線でございます。さらには、新奈良県総合医療センターへのアクセス道路として位置づけられていることから、早期に整備が必要であると認識しております。

 現在の事業の進捗でございます。用地取得につきましては、十一月末現在で全体四十四件のうち十六件の用地を取得しております。今後も引き続き、境界確定を進めながら地権者の了解が得られた箇所から順次補償調査を実施するなど、積極的に用地交渉を進めてまいります。

 工事の方でございます。平成二十六年二月末に北郡山交差点の暫定的な改良工事を完成させ、歩行者の安全等の改善を図ったところでございます。また、今年度末から近鉄線の西側の道路拡幅工事に着手する予定でございます。現在、鋭意用地交渉を行っているところでございますが、一部に事業に反対されている地権者の方もおられることから、今後は、収用手続も視野に入れまして、引き続き、粘り強く用地交渉を進め、平成三十二年度末ごろの完成に向けまして、全力を挙げて取り組んでまいりたいと考えております。

 以上でございます。ご質問ありがとうございました。



○副議長(井岡正徳) 二十一番中野雅史議員。



◆二十一番(中野雅史) 知事におかれましては、非常にご丁寧な答弁をいただきまして、本当にありがとうございます。いろいろ構想を持っておられまして、特にこの(仮称)奈良県国際芸術家村構想をぜひともやり遂げていただきたいなというふうにお願いを申し上げておきたいと思います。

 それから、プレミアム商品券のことでございますけれども、これは何年か前に長崎県に視察に行った折に、離島対策でいわゆる県外で商品券を販売して、それで、そのチケットで離島に来ていただこうというまちづくりの一環でされておったことをヒントに申し上げているんですけれども、どうぞ一考をお願いしたいと思います。

 それから、奈良県トレーニングセンターの件でございますけども、知事がおっしゃられましたとおり、やっぱりその中身も大事ですけれども、とりあえずその場所といいますか、環境が大事でございます。おっしゃいましたように、アクセス道路、最近、まほろばスマートインターチェンジなるものがつきまして、非常に便利になっております。スイムピア奈良のあの辺がやっぱり有力なのかなと、そんなふうにも思っておりますし、何といいましても、駅前であるということ、この立地というのはもう抜群の立地であるというふうに思っているんです。これも一考をお願い申し上げておきたいと思います。

 それから、食材の話なんですけれども、私の身近な方に丸ナスをつくっておられる方がありまして、これを京都府では賀茂ナスというんだそうですけれども、全く同じものなんですね。でも、奈良県産の丸ナスということになれば、ちょっとやっぱり値段が安いらしいです。これやっぱり話を聞いたら、少々悔しいですよ。味も劣るわけでもないのに、何がやっぱり悪いのかなということは、やっぱりブランド力だというふうに思うんです。そういう思いが常々にありました。今回、東京での食のアンテナショップということでございますので、ぜひとも、これもどんどん推し進めていっていただきたいなと、このように思います。

 それから、まちづくり推進局長、僕はこの話をしかけたのが平成十三年ごろの話でございました。いよいよここまできたかと、買収まできたかなという感無量の部分があるんですが、途中で新奈良県立病院の建設ということになって、うまくこの道路ともうまさに交差したんですね。本当にタイミングよくこの道路構想があって、病院とマッチしたなというふうに非常に喜んでいるわけでございます。少々時間もたつわけでございますけども、ぜひとも、私たち地元の議員としても努力させていただいてきているつもりでございますし、これからもしっかりとお役に立てるように頑張っていきたいと思いますので、どしどし積極的にやっていただきたい。郡山土木事務所は一生懸命頑張っていますよ、一回陣中見舞いにでも行ってやっていただいたらいいと思いますけども、本当に熱心に郡山土木事務所は取り組んでくれていますから、このことだけは申し上げておきたいと思います。一回本当に檄を飛ばしに行ってください、頑張ってくれていますので。

 以上でございます。ありがとうございました。終わります。



○副議長(井岡正徳) 次に、四番阪口保議員に発言を許します。−−四番阪口保議員。(拍手)



◆四番(阪口保) (登壇) 生駒市選出無所属の阪口保でございます。早速、質問に入らせていただきます。

 まず最初は、若草山周辺のにぎわいづくりについての質問でございます。

 知事は、本年八月六日の定例記者会見で、若草山モノレール構想を棚上げし、管理業者が荷物運送に使う管理道路を活用したバス運行を検討する方針を表明されました。私は、かねがね若草山へのモノレール設置計画については、一つ目は、古都奈良には人工的なモノレールがふさわしくない。二つ目は、徒歩で山腹まで行けるところにモノレールを設置しても、若草山自体の魅力に変化がない以上、観光客がふえる根拠がない。三つ目は、多額の施設設置費用と維持管理費用などの費用対効果の点から疑問を持つと発言し、知事に慎重な対応を求めてまいりました。また、本年三月の予算審査特別委員会では、モノレールよりもにぎわいにつながる施策を考えていただきたいと知事に質問をいたしました。その際の知事の答弁は、モノレールは一つの要素としての提案であり、こだわらないという回答でございました。八月六日の定例記者会見で若草山モノレール構想を棚上げされたことについては、県民の意見も勘案しての判断であると歓迎いたしております。しかし、同時に表明されました管理道路の活用に際しましては、やはり道路の拡幅、舗装によって環境に影響を与えます。今後も環境調査、奈良公園地区整備検討委員会での十分な検討並びに県民の意向にも配慮していただき、引き続き、慎重な対応を求めておきたいと存じます。

 ところで、奈良公園周辺の観光振興や若草山周辺のにぎわいを取り戻すことは重要な課題でございます。最近の観光客、修学旅行生の行き先の特徴としては、USJや東京ディズニーランドなどのテーマパーク型の施設がにぎわっており、多彩なアトラクションを企画し集客を図っております。若草山周辺のにぎわいを取り戻すには、このような観光客のニーズの変化も踏まえ、眺望、景観に親しめること、現在、行われている若草山の山焼き、若草山鹿せんべい飛ばし大会、野外イベント、若草山MUSIC FESTIVAL 2014に加えて、若草山を利用したさらなる奈良県独自のソフト面での企画が必要ではないかと考えています。

 そこで知事にお伺いします。

 管理道路の活用について、引き続き慎重な対応を求めるとともに、奈良公園周辺の観光振興のためには、若草山においてイベントを実施するなど、若草山周辺のにぎわいを取り戻すことが重要だと考えますが、知事の所見をお伺いします。

 二点目は、(仮称)奈良県国際芸術家村の整備費用についての質問でございます。

 大学のサテライトキャンパスを県内に誘致し、周囲に文化財修復や歴史資料に関する施設を併設する、(仮称)奈良県国際芸術家村についてでございます。奈良県地方創生のための要望書には、歴史や文化財研究の拠点となるような大学のサテライトキャンパスを整備すること、また、伝統工芸にかかわる後継者の育成、養成施設も設置するという構想が記載されております。プロジェクトの効果として、教員や研究者、学生などの交流人口の増加、歴史や文化財等の共同研究、文化活動の拠点となるなどが挙げられています。この(仮称)奈良県国際芸術家村構想は、高市早苗総務大臣のサテライトキャンパス等により進学時の人口流出を最小限化することとの発言を受けて、構想案ができたとうかがっております。しかし、日本の大学を取り巻く現状を申し上げますと、文部科学省の調査では、我が国の人口が減少する中で、既に私立大学の約半分で学生定員が未充足であります。また、比較的規模の小さな大学や地方の大学において、入学定員の平均充足率が低い傾向にあると言われています。経営におきましても、約四割の大学法人が単年度の授業料等収入で経常的な支出を賄えていない現状でございます。本県の児童・生徒の推移を見ますと、平成二十五年五月一日の小学校の児童数は七万四千三百二十五人で、昭和五十七年度の十三万三千百六十七人をピークに大きく減少し、また、高等学校の生徒数も六万六百七十八人をピークに、三万七千四百六十三人と減少しています。

 先ほど述べました大学を取り巻く状況、本県の児童・生徒の推移をかんがみますと、新たなサテライトキャンパス設置により、進学時の人口流出を最小限化する展望が描きにくいわけでございます。(仮称)奈良県国際芸術家村の構想の理念は理解いたしますが、本県要望書の鳥瞰イメージ図のような大規模な施設の新設には疑問を持っています。

 そこで、知事にお伺いします。

 (仮称)奈良県国際芸術家村を整備するに当たっては、県の負担額が発生すると考えますが、財源面での対応をどのように考えておられるのでしょうか。

 三点目は、再生可能エネルギーの普及促進についての質問でございます。

 福島第一原子力発電所事故により、原子力発電の問題点が明らかになりました。地震、津波など自然災害の多い日本ではリスクが大きいこと。また、原子力発電所から生じる放射性廃棄物の処理が限界に達していること。さらには、電力を遠く離れた消費地に送る過程で約五%前後の電力が失われることなどがございます。このような状況の中、バイオマスや太陽光などを活用した地域の発電でエネルギーの地産地消を目指す動きが広がってきております。現在、政府は電力システム改革で、電力の小売り自由化や発送電分離などを検討しており、電力小売りを自由化することにより、消費者が地元のエネルギーを選択することが可能となり、エネルギーの地産地消が進むという環境が整ってきます。さらには、エネルギーの地産地消を目指すことで、地域の雇用をふやす効果が期待できます。

 そこで一つ目は、グリーンニューディール基金、つまり再生可能エネルギー等導入推進基金の活用についての質問でございます。

 今年度、環境省から十九自治体にグリーンニューディール基金二百二十億円が配分されました。本県には、十六億円余りの多額の配分があったと聞いておりますが、この基金を有効活用していくことは重要な課題でございます。特に再生可能エネルギー等の地域資源を活用し、災害に強い自立分散型のエネルギーシステム等を導入していく必要がございます。県内への具体的な配分についてでございますが、市町村への要望額調査を実施されたところ、県への配分額の二倍以上の申請があったとうかがっております。

 そこで、知事にお伺いします。

 この配分に当たり、評価委員会が設置されたわけでございますが、グリーンニューディール基金の配分に当たっての方針はどのようなものかお伺いいたします。

 二つ目は、住宅等への再生可能エネルギーの導入についての質問でございます。

 平成二十六年度の家庭用太陽光発電の設置促進として、家庭用太陽光発電プラスHEMSの補助額三万円で一千件の枠を設定されましたが、十一月十八日現在の応募状況が百二十七件、また、家庭用太陽光発電プラス定置用リチウムイオン電池またはエネファームの補助額十万円で、五百件の枠を設定され、応募状況が二百七十件と聞いております。このような応募状況をかんがみますと、HEMS蓄電池、エネファームの補助金の再検討が必要であり、来年度はスマートハウス促進の補助事業と昨年度まで補助していました家庭用太陽光発電設備設置補助との組み合わせなども必要ではないかと考えます。

 このような状況も踏まえ、本年十月二十日に脱原発を目指す奈良県議会議員連盟として、家庭用太陽光発電設備設置補助の拡充を求めております。

 そこで、知事にお伺いします。

 住宅等への再生可能エネルギーの導入を着実に進めることで、再生可能エネルギーの普及促進を図っていくべきだと考えますが、いかがでしょうか。

 四点目は、動物の殺処分と譲渡についての質問でございます。

 全国の犬、猫の処分数は、環境省調査によると平成二十三年度、犬四万五千頭、猫十四万頭、合計十八万五千頭でございます。年々殺処分は減少傾向で、環境省は本年六月、犬、猫の殺処分ゼロに向けたアクションプランを発表いたしております。本県においては、動物愛護センターにおける犬、猫の譲渡数は、平成二十三年度、犬八十八頭、猫十九頭、合計百七頭。平成二十四年度は、犬七十八頭、猫二十四頭、合計百二頭。平成二十三年度の譲渡率としては五・五%で、依然として譲渡率が低い現状にございます。

 本年三月の一般質問で、本県の低い譲渡率を改善するためには、動物愛護団体に譲渡をし、つまり、民間のネットワークを活用し、新たな飼い主を探すという方策を提案いたしました。さらには、動物愛護と適正な飼養を推進するために、動物愛護協議会の設置が望まれるとの質問もいたしております。これに対して、くらし創造部長から、動物愛護団体を介した譲渡を進める、また、動物愛護協議会を設置すると、ご回答をいただきました。既に愛護団体との協議をしていただいているところと承知いたしております。

 去る十一月二十七日、殺処分ゼロを目指す奈良の会からは、動物愛護団体への譲渡等について、県内外から三万一千五百九十二名もの署名が提出されています。

 そこで、くらし創造部長にお伺いします。

 環境省では、犬、猫の殺処分ゼロに向けた取り組みが進められていますが、本県の殺処分についての考え方をお伺いします。また、動物愛護団体への譲渡に向けた作業の進捗状況をあわせてお伺いします。

 五点目は、中町駐車場の活用についての質問でございます。

 中町駐車場は、約二十二億円かけて整備され、平成二十二年度には、平城遷都一三〇〇年祭のパークアンドバスライド駐車場として、奈良市内の渋滞緩和施策の一つとして活用されました。その後、中町駐車場では、一日道の駅などを開催されましたが、年間を通しての活用実績が余りなかったとうかがっています。県では、中町駐車場用地の活用方法について検討されていることと思いますが、この駐車場用地の活用について危惧していることを二つ申し上げます。

 中町駐車場付近は、幹線道路の第二阪奈有料道路と県道枚方大和郡山線が交差する道路交通の要所であるがゆえに、中町駐車場の北側には集客施設であるイオン富雄南店やオークワができており、日曜日には霊山寺あたりから県道枚方大和郡山線の交通渋滞が起こっております。今後、ここに道の駅のような自動車を使っての集客施設ができると大渋滞を起こす可能性がございます。

 もう一つは、この県道枚方大和郡山線が、新奈良県総合医療センターへのアクセス道路になることでございます。ここで渋滞するとなると、救急搬送の収容時間がますます長くなってしまいます。

 以上の点を加味して、中町駐車場周辺の商業施設、集客施設、自動車交通量などを調査し、導入する施設の検討が必要ではないでしょうか。

 そこで、県土マネジメント部長にお伺いします。

 中町駐車場に道の駅のような集客施設ができると、県道枚方大和郡山線のさらなる交通渋滞が懸念されると考えますが、県では、中町駐車場をどのように活用しようと考えておられるのでしょうか。

 六点目は、学力テストの活用についての質問でございます。

 静岡県知事は、平成二十六年度全国学力・学習状況調査に参加した県下五百六の小学校のうち、国語Aの成績が全国平均点以上の二百六十二の小学校校長名を公表いたしました。公表の根拠として、小学校の子どもの学力の伸びは先生の指導力に大きく依存している。小学校の校長は、その学校全体の教師の授業力、指導力を上げる責任を持っているということから、責任を持っている者の氏名を公表するのだそうです。私の三十八年間の教職経験から申し上げますと、試験の点数は家庭の経済力も大きな相関関係を持っております。試験の点数が教師の指導力を客観的に反映しているものとは言えない現状があるのではないかと考えます。

 また、学力テストの成績を上げるために、類似したテストを繰り返すという手法も考えられます。過度な公表は校長が教師に成績アップのための教育を求め、当然、教師は生徒にさらなる勉強を求める可能性がございます。教育とは、児童・生徒の個性を尊重し、児童・生徒が主体的、創造的に生きていくため、生涯にわたり学び続ける力をつけていくことだと考えています。また、そのためにも学力の基礎・基本をしっかりと身につけるとともに、クラブ活動、文化祭、体育祭のような特別活動での情操教育も必要でございます。そのような観点から、児童・生徒に資する教育活動に学力テストを活用していただきたいと考えます。

 そこで、教育長にお伺いします。

 学力テストの結果を県ではどのように教育活動に生かそうと考えておられるのでしょうか。

 最後に、学校への冷房設備設置について要望しておきます。

 一つ目は、冷房設置済みの県立高等学校においては、冷房設置にかかる保護者負担は生徒一人当たり年間を通して約一万円かかっておりますが、冷房設置にかかる保護者負担の軽減措置を図るべきでございます。

 二つ目は、平成二十六年度文部科学省の全国調査では、公立小・中学校の普通教室への冷房設置状況は、京都府六八・一%、滋賀県五〇・三%、大阪府四八%、奈良県六・一%などとなっており、本県は近畿最下位であり、冷房設備の充実を図っていただきたいということです。学校への冷房設備設置については、県が積極的に関与し、県立高等学校並びに公立小中学校への設置を促進していただくことを強く要望しておきます。

 以上で、壇上からの質問を終わります。ご清聴ありがとうございました。(拍手)



○副議長(井岡正徳) 荒井知事。



◎知事(荒井正吾) (登壇) 四番阪口議員のご質問にお答え申し上げます。

 第一問目は、若草山周辺のにぎわいづくりということでございます。なだらかな丘状の若草山は、手軽な登山、ハイキングコースとして人気がございます。山頂から眼下に広がる奈良公園や東大寺の鴟尾をはじめ、遠く奈良盆地を一望できる眺望を楽しんでいただくことができるところでございます。最近は高齢者もふえておりますし、障害者の方も旅行をされる時代でございます。高齢者、障害者の方々に眺望のよい山の上に上っていただきたいという思いがございます。最近では、神社の参道にもモノレールやケーブルカーが設置される時代でございます。議員のお考えは山は徒歩で登れと、こういうことでございますが、ちょっと親切心に欠くんじゃないかというふうに私は思います。これまで多くの方に一重目からの眺望を楽しんでいただくための補助手段の検討を行ってきたところでございます。引き続き、管理用道路の活用も含め、こだわらない態度で慎重に検討を進めてまいります。

 また、イベントの開催についてのご意見、ご質問がございました。若草山の広々とした雄大な空間はさまざまなイベントを開催する場としても適地でございます。周辺を含めて大きなにぎわいをもたらす場所にもなってきております。毎年一月、第四土曜日に行われる県下最大の観光イベントの一つでございます、若草山焼き行事にあわせまして、県といたしまして、県で冬花火の祭典に対して補助を行っております。国内のみならず、海外からも多くの観光客が訪れ、毎年一月には、約十八万人を超えるにぎわいとなっております。また、これも県が開催の補助をしておりますが、若草山MUSIC FESTIVALというのがございます。回を重ねるたびに多くの観客が訪れる定着したイベントとなっております。本年九月の開催には、四千三百人が集まってまいりました。これらの県補助の開催イベントに刺激を受けられ、民間独自の取り組みとして、奈良ウエディングの会による人前結婚式や若草山トレイルランなど、若草山ならではの特徴を生かしたイベントの開催も始まっております。

 これらの若草山のイベントを支え、ふだんから若草山のにぎわいを創出するためには、山麓までたどりつくアクセス性の向上が必要になろうかと思います。社会実験として平成二十年十一月より運行を始めました、ぐるっとバスは、平成二十四年四月より休日を中心に本格的運行に移行いたしました。観光のハイシーズンには、満員の盛況ぶりでアクセス手段として定着しつつございます。私もときどき県庁前から若草山方面のぐるっとバスに乗りますが、若草山でおりてこられる方で大体いっぱいになって、立って乗られる方でぎゅうぎゅう詰めになることがしばしばございます。

 さらに、この若草山山麓の環境整備も進めて大変きれいになってまいりました。トイレの建てかえや、ぐるっとバスの通行のための道路の改修、歩道の整備なども順次実施をしております。

 今後、若草山はかつて大変にぎわったところでございますが、最近、寂れてきたものでございます。その特徴を生かしながら、さまざまなイベント、また、アクセス性の向上を図ってにぎわいの創出を行い、奈良有数の伝統的な観光地としての観光客の誘客促進を行っていきたいと思っております。

 二つ目のご質問は、(仮称)奈良県国際芸術家村の整備についてでございます。

 この前にご質問がありました中野議員とは対照的に消極的なご評価をいただき、財源面での対応をどのように考えているのかというご質問でございます。

 この(仮称)奈良県国際芸術家村は、大学のサテライトキャンパスとして整備するとともに、奈良漆など、特色のある文化芸術にかかる匠の技術の継承、県民の文化活動の機会の提供にも活用することを目的として、現在、構想段階にございます。先ほどご説明いたしました。重複して申しわけございません。奈良県の高校生の多くが県外の大学に進学をしております。奈良県の特色を生かした新たな大学のサテライトキャンパスを整備することにより、県外から多くの学生、教員等に利用していただき、滞在による活動人口の増加という効果を期待しているものでございます。また、県外大学の著名な教員、また、外国からの著名な研究者が来県され、滞在されることで魅力的な講義を行っていただいたり、奈良の伝統工芸技術を習得する機会を提供することにより、若者の県外大学への進学に少しでも歯どめがかかることも期待しております。

 あわせまして、奈良県の文化財、文化芸術等の共同研究、情報発信、文化活動の拠点となることにより、全国から志を持つ若者が集まり、定住に結びつくといった可能性も追求してまいりたいと思います。この構想のために、先月、国に対して整備、運営にかかる国の交付金の創設や地方財政措置の拡充をお願いしてまいりました。また、来年度立ち上げる検討委員会の中で外部有識者のお知恵をおかりしながら、効率的な運営も含めて検討していきたいと思っております。

 今後の検討に当たりましては、整備におきまして、より有利な県債を活用するほか、運営におきましては、民間の優良事例も参考にしながら委託も含めて効果的な方法を選択して、収支バランスに配慮して、できるだけ県の負担が大きくならないような整備運営を目指したいと考えております。同じような施設の整備で、新しい県営プールをPFIという方式で整備いたしました。これは建設・運営を含めた指定管理でございますが、そのような中で、国から社会資本整備総合交付金、また、地域の元気臨時交付金の配分がございましたので、初期投資五十四億円に対して、県の出費はわずか三・七億円で済んだわけでございます。これは当初、予期しなかったことでございますが、地元で構想を用意しておきますと、国の思わぬ交付金の配分もあるという例で上げさせていただいております。常に受け皿を用意しておくということも大事なイニシアチブだというふうに思っております。

 再生可能エネルギーの普及促進につきましてご質問がございましたが、その一つは、グリーンニューディール基金の配分についてのご質問でございます。

 議員お述べになりました、グリーンニューディール基金事業というものにつきましては、六月と十一月の二回にわたり国の方から、合計十六億七千万円の配分をいただいたものでございます。これはこの年で全国で最も多い配分額となっております。本県では、この基金を十分に活用し、県や市町村の防災拠点施設に多様な再生可能エネルギーの導入と自立分散型電源の確保を図るための配分方針を定めております。

 この配分方針は四点大きな点がございますが、一点目は、太陽光発電だけでなく、小水力発電や木質バイオマスの利活用など、多様な再生可能エネルギーの活用を図ることでございます。

 二つ目の配分基準は、他の市町村のモデルとなるような新たな取り組みを行うなど、独自の工夫を含んだ取り組みであることでございます。

 三点目の配分基準は、都市部や山間部など地域の実情に応じた防災上の課題への対応が具体的に検討されていることでございます。

 四点目は、広域の災害支援の拠点となる施設への整備であることでございます。

 このような配分方針につきましては、外部有識者で構成する評価委員会で検討、ご了承をいただいておりますが、実際の配分についても、第一次配分として県有施設一カ所、市町村等の施設六カ所の計七カ所、四億一千百万円の配分を検討委員会で決定していただきました。さらに第二次配分決定に向けまして、改めて説明会を開催し、市町村から創意工夫のある要望書を提出していただくことにしております。

 このような再生可能エネルギーの普及促進について、住宅等への導入を着実に進めたらどうかという観点のご質問がございました。議員お述べのように、本県の再生可能エネルギーの導入実績の九六%は太陽光発電でございます。そのうち、家庭用の割合は三分の二となっております。本県におきましては、再生可能エネルギーの導入を促進することは小規模であっても住宅等への太陽光発電を積み重ねていくということも重要なポイントであると認識をしております。このため、平成二十四年度から二年間、設備本体に対する補助を行いました。しかし、太陽光パネル価格の低下や固定価格買取制度の導入により、一定の採算性が見込めるようになりました。今年度から設備本体への補助は廃止をいたしたところでございます。補助金が要らなくなったという認識でございます。

 現在、国において固定価格買取制度の見直しが行われており、その動向を注目しておりますが、家庭における再生可能エネルギーの導入につきましては、エネルギーを賢く使う、エネルギーをつくる、エネルギーをためるという観点からの高度な利活用を促す段階に入ってきておるように認識をしております。そのため今年度は、太陽光発電設備に加えまして、蓄電池やエネファームを整備する家庭への補助制度を創設いたしましたが、さらに高度利活用の観点から制度の充実を検討していきたいと考えております。具体的には、電気自動車から住宅に送電できる設備や、電気を配達するような設備や、太陽熱などの熱利用設備など、補助対象となる設備の拡充について検討していきたいと思います。

 引き続き、家庭用太陽光発電の導入促進とともに、エネルギービジョンの再生可能エネルギーの導入目標達成に向けて取り組んでまいりたいと思っております。

 残余の質問は、関係部局長がお答えさせていただきたいと思います。ありがとうございました。



○副議長(井岡正徳) 影山くらし創造部長。



◎くらし創造部長(影山清) (登壇) 四番阪口議員のご質問にお答えいたします。

 私に対しましては、犬、猫の殺処分についての考え方と、動物愛護団体への譲渡に向けた作業の進捗状況についてのご質問でございます。お答えいたします。

 犬、猫の殺処分は、減らしていかなければならない課題だと考えております。そのためには、終生飼育の啓発と譲渡事業の推進が重要と考え、これを進めてきたところでございます。終生飼育の啓発につきましては、うだ・アニマルパーク内の動物愛護センターにおいて、飼い方、しつけ方教室の開催や、不必要な繁殖によって管理できない小犬、子猫が生まれることのないよう不妊、去勢措置についての指導、助言により飼い主への飼育支援に努めているところでございます。また、動物への思いやりを深め、命の大切さを実感してもらい、動物の命がよりよく生きるために、人がどのような責任を果たすべきなのかを考えていただく命の教育を積極的に推進しております。

 譲渡事業の推進につきましては、譲渡候補動物の写真や性格などをホームページで紹介し、県内はもとより広く県外にも希望者を募るなど広報に努めております。さらに今年度からは、動物愛護団体に協力を求めることとし、県下の十の団体とそれぞれの団体が取り組める内容等について話し合いを行っているところでございます。既にホームページなどを利用して、新しい飼い主を探すために情報発信に取り組んでいただいている団体もございます。また、軽度のけがと病気の治療やしつけ直しについて協力を申し出ていただいている団体もございます。譲渡の拡大につながるものと大変期待をしております。

 今後も動物愛護団体等の協力を得て、譲渡頭数のさらなる増加に努めてまいりたいと考えております。

 以上でございます。ありがとうございました。



○副議長(井岡正徳) 加藤県土マネジメント部長。



◎県土マネジメント部長(加藤恒太郎) (登壇) 四番阪口議員のご質問にお答えいたします。

 私には、中町駐車場の活用についてお尋ねがございました。

 中町駐車場は、議員ご指摘のとおり平城遷都一三〇〇年記念事業の際に、奈良市内の交通混雑の緩和を図るため、パークアンドバスライド用の駐車場として整備をしたものでございます。

 当該駐車場は、県道枚方大和郡山線と第二阪奈有料道路とが交差する地点に位置をしておりますが、県道枚方大和郡山線は、平成二十五年一月に発表いたしました県内の主要渋滞箇所に位置づけられております。また、この県道枚方大和郡山線は、現在、建設を進めております新奈良県総合医療センターへのアクセス道路ともなりますことから、円滑な道路交通を確保するため、中町工区一・六キロメートル区間におきまして、現在、四車線化の事業を進めておるところでございます。議員ご懸念の交通混雑につきましては、この枚方大和郡山線の四車線化を図ることで解消が図られるものと考えておりますが、中町駐車場の活用方法の検討に当たりましては、周辺の道路交通にどのような影響を与えるのかといったような点につきましても、十分に確認をしながら進めてまいりたいというふうに考えております。

 中町駐車場の具体的な活用方法でございますけれども、約四ヘクタールというまとまった面積のある大変貴重な県有財産でございますので、周辺の土地利用状況の変化なども踏まえながら、予断を持たず、多角的かつ慎重に関係部局ともよく相談をしながら検討を進めてまいりたいというふうに考えてございます。

 以上でございます。



○副議長(井岡正徳) 吉田教育長。



◎教育長(吉田育弘) (登壇) 四番阪口議員のご質問にお答えをいたします。

 私には、全国学力・学習状況調査の結果を県ではどのように生かそうと考えているのかとのお尋ねでございます。

 全国学力・学習状況調査は、全国的な子どもの学力や学習状況を把握・分析し、学校における子どもへの指導の充実、また、学習状況の改善に役立てることなどを目的として実施をされています。そのためには、市町村や学校ごとに課題を明確にする必要があり、統計的手法を用いて分析することが有効であると考えています。

 そこで、県教育委員会では、本県の子どもの学力や学習状況について経年でのトレンドや校種間の実態、体力や規範意識との関係など、さまざまな角度、観点から詳細に分析をいたしております。

 こうした分析結果については、各市町村長と教育長がともに参加した場で情報を共有し、市町村にみずからの実態を把握、認識をしていただきながら議論を重ね、県としての施策を講じることが課題解決に向けての重要なプロセスであると考えております。引き続き、来年度設置する県教育サミットでも議論を深めてまいります。

 本年度の分析では、自分で計画を立てて勉強していると答えた子どもと、そうでない子どもの平均正答率に小学校で一五・四ポイント、中学校で一六・四ポイントの差が見られたことから、家庭においても計画的に学習に取り組む習慣づくりが重要であると考えています。そこで、県教育委員会では、家庭での学習習慣の形成を促すために、小学生向けの家庭学習の手引きを作成し、子どもと保護者がともに考え、ともに学ぶ機会もふやすことで意欲の向上を図ってまいります。また、議員お述べのように、生涯にわたり学び続ける子どもを育てることは大変重要であり、そのためには、何よりも教員自身が学び続ける存在であってほしいと思っています。みずからの授業を常に見直し、絶えず子どもの意欲を引き出す授業づくりに取り組めるよう、教科等の研究会に積極的に指導主事を派遣するなど、教員の自発的な研究活動が活性化するよう支援をしてまいります。

 今後も全国学力・学習状況調査の結果を活用し、本県教育の向上に努めてまいる所存でございます。

 以上でございます。どうもありがとうございました。



○副議長(井岡正徳) 四番阪口保議員。



◆四番(阪口保) 一つ目の若草山につきましては、県民の関心が高い課題でございまして、今でも県民の方からモノレールはどうなったのかとか、管理用道路はどうなったのかと、バス案でございますが、そういう質問がございまして、本日、質問をさせていただきました。ご答弁、ありがとうございました。

 二つ目の(仮称)奈良県国際芸術家村構想につきましては、本日、あと三分ちょっとしか時間が残っておりませんので、国の地方財政措置がどうであったのか、また、プロジェクトの内容がもう少し具体的になった段階でさらに議論をしてまいりたいと存じます。

 三つ目のグリーンニューディール基金の配分についてでございますが、評価委員会のことについて再質問いたします。

 先ほど第一次の配分が終わったというご説明がありました。そこで、第二次の配分で国から県に十六億七千万円配分されていますが、第二次の配分ですべて配分額を決定されるのかということでございます。また、配分に当たり、公平に配分されていると考えておりますが、市町村等の申請者で申請が認められず不服であった場合、どのように対応されるのかお伺いしたいということでございます。

 四つ目の動物の譲渡につきましては、本日は動物愛護団体の方も傍聴に来られているようでございます。ぜひ、殺処分の減少に向けて取り組んでいただきたいと。

 あと、くらし創造部長にお聞きしたいのは、具体的に動物愛護団体への譲渡がいつ実現するのか、もう少しその日程のめどをお聞きしたいと思っております。

 五つ目は、中町駐車場の活用についてでございますが、県土マネジメント部長から説明をいただきましたが、現在、この交通量がふえていると思うんですね。直近の交通量と将来の交通量の予測を多分されているかと思いますので、そのあたりの自動車交通量のことについて、もう少しご説明していただきたいということでございます。

 質問は三点でございます。



○副議長(井岡正徳) 荒井知事。



◎知事(荒井正吾) 再生可能エネルギーの配分方式についてのご質問、その前にけさ参りますと、匿名の方ですがはがきが来ておりまして、若草山モノレールに賛成だから進めてくださいというはがきでございました。だからということではございませんが、いろんな県民の方のご意見があるんだなというふうに、たまたまけさのはがきでございましたので、思った次第でございます。いろんなご意見があろうかと思います。

 再生可能エネルギーの配分でございますが、二次で終わるのかというご質問でございますが、この基金事業は平成二十八年度までの三カ年事業ということになっております。したがって、二度目で全部を使い切る必要はないんですけども、いい事業であれば早くするという観点もございますので、出てきた事業次第のように思いますが、これは評価委員会に任せております。私自身は全く関知、関与しておりません。だから、配分方針を決め、それを評価委員会でも吟味していただいておりますので、その配分実行も評価委員会で公正にしていただきたいと思っております。

 また、市町村からクレームがあったときはどうなるのかということでございますが、配分が決定されますと、その配分された、理由をつけて配分されるわけですけども、ご自分が出された市町村の自分の申請書、あんな劣ったものをどうして配分したのかというクレームがもしあれば、また、それを言っていただければ改めて説明すると、あなたのところはこういう点について、配分方針のこの点についてちょっと点が足らなかったんじゃないですかということは、評価委員会がまた説明する義務があると、そういうふうに思いますので、そのようなことを繰り返して、遺漏なき公正な配分にしていただきたいということを方針として持っております。



○副議長(井岡正徳) 影山くらし創造部長。



◎くらし創造部長(影山清) 愛護団体の方とはお話し合いをしました後、団体の施設の状況、所在地、それから責任者の方等、登録という形でお教えをいただきまして、今、さっき申し上げました、軽度のけがやしつけ直し等についての協力をいただくこととなっておりまして、登録をいただいて、そういう犬や猫が出てきましたら、もういつということじゃなしに進めていきたいというふうに思っております。

 また、定期的に団体の方とはお話を持たせていただいて、続けさせていただいて、ご意見をいただきながら、協働の範囲というのも広めていければというふうに思っております。そういう協議は続けていきたいと思っております。

 以上でございます。



○副議長(井岡正徳) 加藤県土マネジメント部長。



◎県土マネジメント部長(加藤恒太郎) 県道枚方大和郡山線の直近の交通量と将来の予測交通量という再質問をいただいたわけですけれども、申しわけございません、現在、ここにちょっと手持ちでデータを持ってございませんので、ちょっとお答えを申し上げられません。申しわけございません。



○副議長(井岡正徳) 四番阪口保議員。



◆四番(阪口保) グリーンニューディール基金の有効活用というのは、非常に県としても重要な課題だと思います。ぜひ、これを有効活用していただいて、再生可能エネルギーの普及促進を図っていただきたいということを強く要望しておきます。

 それから、県土マネジメント部長には、交通量のデータ等が今なければ、もしあれば情報提供していただきたいと。もし、調査等がなければ、やはり県として交通量等の調査を今後検討していく必要があろうかと考えますので、要望しておきます。

 以上でございます。



○副議長(井岡正徳) しばらく休憩します。



△午後二時三十八分休憩

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△午後二時五十八分再開



○議長(山下力) 休憩前に引き続き会議を開きます。

 次に、二十番上田悟議員に発言を許します。−−二十番上田悟議員。(拍手)



◆二十番(上田悟) (登壇) 議長より発言許可をいただきまして、登壇いたしました。自由民主党、上田悟でございます。

 今回、代表質問、一般質問を通じまして、多岐にわたる政治ファクター、それぞれの議員の皆さん方が質問、そして、また理事者側からの答弁を頂戴しています。県政課題、本当にたくさん課題があるなというふうに感じながらでございますが、本日、私は四つの質問を上げさせていただきました。

 記紀・万葉プロジェクトの今後の展開について。そして、奈良県市町村政策自慢大会について、危険ドラッグについて、学校における諸課題の対応について、この四問を質問させていただきます。

 まず初めに、記紀・万葉プロジェクトの今後の展開についてお伺いをいたします。

 古事記完成一三〇〇年に当たる二〇一二年から取り組まれています記紀・万葉プロジェクトについては、荒井知事肝入りの施策として、また、奈良県の観光振興の柱として、これまでさまざまな事業を進めてこられました。例えば、ここに数々の県が発行しております冊子、ガイドブックなどをきょうは用意してまいりました。なら記紀・万葉名所図会、大変すばらしいデザインも中身も本当にいい冊子でございます。それから、なら記紀・万葉イベントガイド、こういうガイドブックも発行しておられます。あわせて、ここに古事記かるた、こういう子どもさんも親しめるかるたを作成されました。このかるたにおきましては、子どもさんたちがかるた遊びを通して、古事記の世界に触れてもらいたいという思いから奈良県が独自に企画、製作されたものでございます。大変すばらしい内容のものだと、工夫を凝らしたものであるなと、私はそのように感じてさせていただいています。

 テレビをごらんの皆さん方も、これは県の発行物でございますので、ぜひ、また県のホームページなどからアクセスしていただきまして、取り寄せをしていただけたら結構かと思います。少しコマーシャルも加えさせていただいておきたいと思います。

 そうしたいろんな刊行物の発行や、古事記朗唱大会や県内外での講演会の開催、それから、記紀・万葉ゆかりの地をめぐるウォークイベントの開催など、本当に幅広く取り組んでこられました。おおむね好評だとお聞きをしています。

 特に現在、県立美術館で開催中の大古事記展は、これまで真正面から取り上げられることの少なかった古事記という書物を、多くの方に親しめるように、そして、楽しめるように工夫の凝らした展覧会でありまして、私も拝見させていただき、高く評価をさせていただいているところであります。また、各メディアにおいても、多くの入館者を迎え大盛況であると取り上げられています。この秋の観光シーズンは、本県への観光客が増加しているとのことでございますが、その一つの要因に大古事記展の成功があると思われます。さらに来年二月には、全国で活躍している観光ボランティアガイドの皆さん方が奈良に集まり、記紀をテーマに研さん、交流を図る大会を開催されることのようでございます。ますます記紀・万葉の本家として、奈良県の存在をアピールできるものと思います。

 一方で、記紀・万葉プロジェクトは、東京オリンピック・パラリンピックも開催される二〇二〇年までの長期の取り組みでございます。中だるみをせず、県内外の方々に飽きられないような工夫がぜひとも必要だと思います。また一層、本県の交流人口を増加させるためにも、これまでこのプロジェクトになじみのなかった人、そういう方々を取り込む施策も必要だと考えます。

 そこで、知事にお伺いをいたします。

 日本書紀完成から一三〇〇年に当たる二〇二〇年まで推進されます、記紀・万葉プロジェクトについて、今後、どのように取り組んでいかれるのかをお聞かせください。

 次に、奈良県市町村政策自慢大会について、お伺いをいたします。

 先日、十一月二十六日、奈良市内で、奈良県市町村政策自慢大会が開催されました。当日は、県下十二市町村がテーマ別に二つの会場に分かれて発表されていましたが、私も第一会場の方で聴衆として参加をさせていただきました。市町村職員の方々が発表した中身は、それぞれ大変よかったと振り返っているところでございます。また、新潟県見附市の久住市長さん、そして、徳山大学の齊藤准教授、そして、県議会からは井岡副議長、そして、出口総務警察委員長も審査員として参加されていました。発表に対して、貴重なコメントもされていました。

 今後、基礎自治体として市町村が人口減少などの課題に立ち向かうために必要な政策を企画、立案、実行していくためには、市町村職員の政策形成能力や説明力のスキルアップがとても重要でございます。この政策自慢大会の取り組みは、市町村職員の人材育成支援という観点から大変意味があるものだと思っております。さらにこの大会は、他の市町村の自慢の政策を知り得る機会でもありまして、発表した十二市町村以外からも市町村長をはじめ、多くの市町村職員の方々が出席されておられましたが、貴重な多くの情報を吸収されたことだろうと思っております。お互いのよい政策をどんどん取り入れ、切磋琢磨して、その政策を実現していけば、奈良県全体がよくなっていく、グレードアップしていくと思います。

 そこで、知事にお伺いをいたします。

 この政策自慢大会は、昨年度から開催されているとお聞きをしておりますが、どのような効果が出てきているのでしょうか。また、さらなる充実に向けて、今後、どのように取り組もうとされているのでしょうか、お聞かせをください。

 次に、危険ドラッグについてお聞きをします。

 危険ドラッグは、乾燥した植物片に幻覚や興奮作用のある薬物を混ぜたもので、麻薬や覚醒剤などと同様に、多幸感、快感といった効果を期待して摂取されるようでありますが、麻薬等に指定された成分を含有していないことを理由に、法律に触れないとか、合法であるとかなどと称して、インターネットや輸入雑貨店などで販売されている実態があります。また、医薬品、医療機器の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律、いわゆる薬事法において、指定薬物として指定され、取り締まりの対象とはなっていますが、取り締まりから逃れるために成分の化学構造の一部を変えたものが次々と生み出され、流通するという脱法行為が横行しているのが現状であります。このような状況の中で、ことし六月に東京池袋で危険ドラッグを吸った男が車を運転して事故を起こし、八人を死傷させた事件をはじめ、危険ドラッグが絡む事件や事故が多数報道されてきました。そのため、八月末からは厚生労働省の地方厚生局麻薬取締部、地元警察並びに自治体が連携し、危険ドラッグの販売店に一斉立ち入りを行い、商品の検査命令や販売停止命令を発し、取り締まりの強化を行っているとお聞きをしております。その効果か最近では、危険ドラッグの原料を密輸した者を逮捕したというニュースも目にしました。しかし、事件や事故については、あとを絶たない状況にあるのが現実であります。危険ドラッグを吸引した者に家族の命を奪われるというようなことは、全く身に覚えのない県民の幸せを破壊するものであり、絶対に、絶対に許してはならないものであります。

 また、このような事件や事故は、都市圏に限らず、地方でも発生しております。すぐ身近に迫っている現状にもあると考えるべきです。都道府県によっては、条例を制定し、上乗せ規制を行っているところもありますし、国会においても危険ドラッグの販売、広告の規制を強化する改正法が議員立法という形で成立しました。今月十二月十七日から施行される予定と聞いております。

 そこで、医療政策部長にお伺いをいたします。

 危険ドラッグへの対応について、県はどのように取り組んでいるのでしょうか。また、幾つかの都道府県では、危険ドラッグを規制する条例を制定していますが、県ではどのように考えているのでしょうか、お聞かせをください。

 最後に、学校における諸課題への対応について、お伺いをいたします。

 本来、学校は子どもたちに対する学習指導を中心とした教育活動を進めるところであるべきと思います。しかし、今の学校現場は、いじめ、不登校、問題行動への対応などに追われ、さらに一部の過度な要求をする保護者への対応や、児童虐待など、さまざまな課題への対応が求められています。学校が抱える業務や教育課題は山積しておりまして、学校及び教職員はその適切な対応に追われ、多忙となっているのが現状であります。二〇一三年のOECD、経済協力開発機構、国際教員指導環境調査の結果でも、日本の先生方の長時間労働ぶりは、他の国や地域よりも突出しているとされています。このことは、さきの代表質問で藤野良次議員が触れておられましたが、このように学校を取り巻く環境が厳しい中、学校をリードしていく立場である校長は、学校が抱えるさまざまな課題に対し、先頭に立って対応するとともに、教職員の多忙化解消にも知恵を絞り、取り組んでおられると聞いています。さらに学校の課題が高度化、複雑化する中、メンタルに不調を来す教職員も出てくるため、校長は管理職として、その教員のメンタルケアにも力を注がなければならないこともあるようでございます。校長がかわれば学校がかわると言われるように、学校にとって校長の存在は大変重いものがあると思います。

 そこで、教育長にお伺いをいたします。

 学校における諸課題に対し、教職員の先頭に立って頑張っている校長を、県教育委員会としてもしっかりと支援していくべきと考えますが、いかがでしょうか、お考えをお示しください。

 壇上からは以上でございます。ありがとうございました。(拍手)



○議長(山下力) 荒井知事。



◎知事(荒井正吾) (登壇) 二十番上田議員のご質問がございました。

 第一問目は、記紀・万葉プロジェクトの今後の展開というテーマのご質問でございます。

 本県でしか味わえない本物の歴史の魅力を実感していただける取り組みにしたいと思い、推進してまいりました記紀・万葉プロジェクトは、古事記完成一三〇〇年に当たります二〇一二年からスタートいたしまして、これまで古事記を中心素材としてさまざまな事業を展開してまいりました。中でも、これまでの集大成と思い開催いたしました大古事記展は、入館者が既に八万五千人を超えております。本県の主催展示の催しとしては、空前の出来事と思われ、大変驚き、かつ喜んでおります。先月は、天皇皇后両陛下のご来臨を仰ぐことができ、また、興味深く展示をごらんいただいていましたのは、とても光栄なことでございました。

 先日、宮内庁長官に御礼のご挨拶に参りましたら、長官からは、奈良県の奉迎は大変温かく、他の地域と違うように思えますよというお言葉とともに、両陛下は大古事記展の内容も興味深くごらんになり、ご満足でお帰りになりましたというお話をうかがい、大変光栄なこととして喜んだところでございます。本県では、このような日本の始まりを展示することのできる県ということで、もっと誇りを持っていいのではないかというような思いも持つに至りました。

 また、この大古事記展の開催に当たりましては、ゆかりの神社や市町村等と連携して、地域一体となった取り組みを行ってまいります。奈良県にはそのようなものがあるということでございます。大古事記展の魅力がそのような地域の宝物を出すことで魅力が一層高まり、多くの旅行商品につながり、また、鑑賞ツアー、バスで鑑賞して来られるツアーの実施にもつながったことだと思います。

 来年度以降の展開についてでございますが、このような学習をした成果を引き継ぎまして、地域との連携に軸足を置き、日本書紀完成一三〇〇年となる二〇二〇年に向けて、中心素材の比重を古事記から日本書紀に移してまいりたいと思います。日本書紀は素材が豊富で、歴史の内容が多くございますので、また、違う楽しみを持っていただけるように思います。そのような日本書紀を通じまして、日本の歴史、始まり、また、奈良のかつての役割、奈良の意味を魅力として感じてもらえるように進めていきたいと思います。多くの人が興味を持っていただいておりますが、歴史への関心の持ち方は違いますので、年齢層ごとにターゲットを絞った工夫を凝らした事業を推進していく必要があるのではないかと思います。年配の方、あるいは学生の方、また、女性の方などにも興味を持っていただけるような日本の誇るべき日本の歴史でございますので、そのような試みを奈良ができることは大変幸せな県だというふうにも思うところでございます。

 先ほど申しましたように、二〇二〇年は日本書紀完成一三〇〇年の年であるとともに、東京オリンピック・パラリンピックが開催されますので、外国人観光客にもわかりやすい歴史情報の発信にチャレンジをしていきたいと思います。二〇二〇年は、また奈良時代の大政治家であります藤原不比等の没後一三〇〇年にも当たります。また、その二年後には、上田議員の地元であります斑鳩町ともご縁の深い聖徳太子がお亡くなりになってから一四〇〇年を迎えます。たまたま、これはイスラムのヒジュラ暦の元年に当たるわけでございますが、また、三年後には、阿倍仲麻呂が平城宮を出発して一三〇〇年にもなります。いろんな歴史が重なる年でもございます。このように連綿と続く比類ない奈良の歴史的価値を地域資源として、また、観光資源として引き続き国内外に発信して、奈良のブランド化につなげていきたいと思っております。両陛下に大古事記展をお褒めいただいたことは大変な励みになります。より志を高く、奈良のプロジェクトを大きく育ててまいりたいと思います。

 第二問目の質問は、先日行いました、奈良県市町村政策自慢大会についてのご質問でございました。奈良県市町村政策自慢大会は、新潟県の久住見附市長から紹介された取り組みを参考にしたものでございます。政策課題解決のヒントの共有と職員の人材育成を目的として、昨年初めて開催したものでございます。久住市長は、我々、地方公共団体は、他の公共団体のいいアイデアをぱくるのは自由なんだと、ぱくりまくろうと、TPPは徹底的にぱくるという意味だと、こういうふうに言っておられましたので、他の地域のアイデアをぱくって地域の振興に資するというのは心がけてもいいことかというふうに思います。この政策自慢大会もぱくってくださいよというようなためのプレゼンテーションになりつつあるようにも思うところでございます。

 今年度は十二市町村がテーマ別に六団体ずつ二会場に分かれて発表されました。今年度の大会の効果として感じましたところを四点挙げさせていただきたいと思います。

 一つ目は、発表団体が五市町村から十二市町村にふえ、積極的な市町村が多くなってまいりました。また、来年は初めてだけど参加するよと言われた首長さんもおられましたし、発表はなくても見に来られた首長さんもおられたということでございます。

 二つ目は、あの小さな部屋でいたしましたが、観覧数が去年は約二百人おられましたが、ことしは三百人になりました。また、市町村からは三十団体から三十五団体にことしの参加はふえました。より多くの市町村に発表内容が取り入れられることを期待しております。見学に来られた市町村もふえたということでございます。それを見て、来年はうちも出場しようということを職員にけしかける首長さんも出てくるようでございます。また、市町村発表の際に応援団がついてこられて、かけ声がかかったりして、何となく催し物的な盛り上がりになりました。

 三つ目に感じた点でございますが、プレゼンテーションの内容は全体的に大変レベルが上がってきて、去年もよかったんですけど、ことしはまた若い職員が役所でもあのようなことをしているのかなと思うような、大変格好のいいプレゼンテーションが多くございました。迫力のあるプレゼンテーションがありました。職員の人材育成に一定の効果が上がってきていると思います。職員はよく考えることと、それをプレゼンテーションしてまとめて伝えないと仕事にならないよと、こう言っておりますので、市町村のプレゼンテーション能力が上がることは、県政の発展について大きな意味が出てくるものと感じているところでございます。

 四つ目の感じた点でございますが、発表されました政策の内容についてもよく練られたものが多くなってきているように思い、県でもこの考えを利用しようと思ったのも幾つかございました。他の市町村の政策内容も大いに刺激になったものと思います。見学にだけ来られた市町村もあったわけでございます。それぞれの市町村の政策立案能力の刺激になり、向上にもよい影響を与えるものと感じました。

 また、観覧者を対象にしたアンケートを実施いたしましたが、非常によかったと、また、よかったとする方が九七%にも上りまして、また、その内容でございますが、施策として参考になった、他の市町村の意見や政策を聞いてモチベーションが上がったと、うちでもやるぞという気になった。それから、職員の意識改革や人材教育につながる内容であったというような意見が寄せられております。首長が説教をするよりも、他の職員のいい例を見ようと、こういうことが一つの手法になるものということがよくわかってきました。このようなアンケート結果やご意見を踏まえまして、さらに改善を重ねていきたいと思います。来年は、より多くの市町村に発表に参加していただくように取り組んでまいりたいと思います。

 また、県としても頑張っている市町村や職員の先進的、独創的な考えを広く広報する、お知らせするというのは県の役割でもございますので、その努力をたたえるというようなことをしていきたいと思います。その結果、市町村が切磋琢磨できる機会になればと思います。また、この催しと違いますが、あしたのなら表彰というのも、これは民間団体の方がその地域の貢献のためにいろんなことをしておられる発表のイベントが先週ございました。このように地域貢献をされている方をたたえるということも県の一つの役割としてあるのかということをあわせて感じたものでございます。

 私への質問は以上でございました。ご質問ありがとうございました。



○議長(山下力) 渡辺医療政策部長。



◎医療政策部長(渡辺顕一郎) (登壇) 二十番上田議員の質問にお答えいたします。

 私には、危険ドラッグへの対応、それから、条例制定に関する県の考え方についてお尋ねがございました。お答えいたします。

 危険ドラッグの吸引による救急搬送事案や、交通事故等が全国各地で発生し、社会問題化していることから、地域の安全・安心確保のために危険ドラッグの取り締まりは重要な課題であると認識しております。危険ドラッグの使用により救急搬送されたと考えられます事案は、県内で平成二十四年度が二十一件、昨年度が八件、今年度は十一月末までの統計ですが五件と推移しております。このため県では、県警察本部、近畿厚生局麻薬取締部と連携いたしまして、県内販売店四店舗に対し九月十一日に立ち入りを行い、販売しておりました一店舗に対しまして、検査命令と販売の差しとめを行いました。その後も頻繁に立ち入りを行った結果、閉店二店舗、休業一店舗、販売中止一店舗に追い込み、現在、県内で販売している店舗はない状況となっております。また、今月二日、先週になりますけれども、危険ドラッグを販売する者に不動産の販売、それから賃貸の仲介を行わないこと等につきまして、県警察本部と県から宅地建物取引業協会に要請させていただいたところでございます。

 条例につきましては、東京都をはじめ、九つの都府県が既に制定しておりますが、知事指定薬物の指定、購入者からの誓約書の徴収といった幾つかの類型、さまざまな規定がなされていると承知しております。

 一方で、国も全国一律の取り締まりが必要との観点から、検査命令、販売停止命令の対象薬物の拡大等、法改正により規制強化を行っておりまして、議員お述べのように十二月十七日から施行予定となっております。今後、改正法にのっとった厳格な取り締まりを実施するとともに、他府県の条例の効果などにつきましてもよく検証いたしまして、条例の必要性やその内容について検討してまいりたいと考えております。

 また、危険ドラッグの恐ろしさを県民に広く知ってもらうために、街頭キャンペーン、薬物乱用防止指導員の活動、ホームページや新聞広告等、さまざまな機会を通じまして、危険ドラッグの所持や使用は罰せられることがあり、麻薬や覚醒剤と同じぐらい危険であることを広く伝え、その根絶につなげてまいりたいと考えております。

 以上です。ありがとうございました。



○議長(山下力) 吉田教育長。



◎教育長(吉田育弘) (登壇) 二十番上田議員のご質問にお答えをいたします。

 私には、学校の諸課題の対応に努力する校長を県教育委員会としてしっかりと支援すべきと考えるが、どうかとのお尋ねでございます。

 学校の責任者である校長が、学校や地域の課題を的確に把握し、リーダーシップを発揮して、その解決に取り組めるよう支援していくことは、県教育委員会としても重要であると認識をいたしております。そのため、新任校長に対しましては、今日的課題に対応した学校経営を行うためのスキルや資質・能力を身につけることを目的として、毎年新任校長研修講座を開催いたしております。今年度の研修講座では、その内容は校長のリーダーシップのあり方など、組織マネジメントについて演習を通して体験的に学んだり、学校における労働安全衛生管理体制の重要性について理解を深めたりする内容で実施をいたしました。また、学校改善に向けた支援を行う学校教育アドバイザリーチームを学校に派遣し、校長と直接面談して支援を行っております。具体的には、教職員の資質向上のための校内研修のあり方や、学校評価の活用のあり方など、他校の取り組み事例等も紹介をしながら具体的なアドバイスを行っております。

 さらに、教職員のメンタルヘルス対策においても、校長の役割は非常に大きいため、メンタルヘルスセミナーを毎年二回開催し、メンタル不調を未然に防ぐための対応や、不調に陥ってしまった教職員に対するケアなどを学ぶ機会を設けております。なお、今後二年間で小中学校の約半数の校長が退職する見込みとなっております。来年度からは、豊かな経験を持つ退職校長を活用し、新任校長の赴任校に出向いて、学校経営の悩みを聞いたり、学校の課題解決に向け具体的にアドバイスをする取り組みを実施していきたいと考えております。

 今後とも、校長が諸課題に対応し、学校の管理運営にリーダーシップを発揮できるよう、来年度の総合教育会議でも議論をしながら、必要な支援を行ってまいります。

 以上でございます。ありがとうございました。



○議長(山下力) 二十番上田悟議員。



◆二十番(上田悟) 知事、そして医療政策部長、教育長、答弁ありがとうございました。それぞれの答弁を聞かせていただいて、積極的な取り組みを考えていただいていることを承知させていただきました。

 この記紀・万葉プロジェクトですけれども、やはり、奈良でしかない、奈良というそのこだわりを、ほかの都道府県にはできないものをこだわって出していく、こだわり続けてほしいなと、そのように思っているところなんです。ただ、今、古事記からいよいよ次はテーマを日本書紀へと移行していくわけでございます。まだ向こう六年ですか、このプロジェクトの展開がされるわけですけれども、やはり知事の答弁にありましたように、年齢層ごとにターゲットを絞りながら取り組みたい、工夫を凝らしたいというご答弁でございます。まさにその一つの例が、先ほどお見せしましたこのかるたですね、古事記かるた。これは確かに、古事記を題材として非常に子どもたちにも親しめる内容として上手に企画されましたね、上手に製作されましたねと、そのように感じているものでございます。次、日本書紀を題材としてこのようなものが、また出していただけるものと期待しております。

 ただ、やはり年齢層、いわゆる深い古代の奈良、古代の日本の歴史を深いレベルでお感じになるマニアといいますか、物すごく造詣の深い人も対象にしなければなりませんし、広く子どもさんたちにも親しめる内容のものにしなければならない。そのような取り組みを、ぜひ全庁を挙げていろいろと知恵を出していただきたいなと、新しい展開を期待しています。

 次に、奈良県市町村政策ぱくり合い大会、すみません、奈良県市町村政策自慢大会、これは知事がこういうぱくり合いという言葉をお使いになって紹介されましたけれど、本当にこれは有効なものだと思います。若手職員の皆さん方、そして、中堅職員と言われる方々、県においても、市町村においても、中堅というよりも中心職員さんだという位置づけで捉えたらいいのじゃないのかなと思うんです。新しい発想、感性を出して政策形成に当たっていただく、そのような方々のいわゆる出してくるものをできるだけ上手にまとめながら政策としてつくり上げていく。そのためにはいろんな情報や意見や、そういうものを知識として多く持つことが有効だと思いますので、発表されなかった市町村もたくさん見学に来られていたと。本当に意味のあることだと思っています。私の地元の市町村も今回は発表じゃないけれども、町長さんを含め、幹部職員、各課長が全員来ているんだというような市町村もありました。大いに地元に持ち帰り、それを我が町の政策として展開されていくことだと思いますので、これは非常に有効だと思っています。

 実は、このことに絡んでたまたま生駒郡の四町の職員さん、毎年二十年目を迎える職員さんが優良職員として表彰される選奨式というのがございます。そのときに、その表彰された職員さんの前で祝辞を申し上げるときに申し上げたんです。政策形成過程において、町民の皆さん方の顔を意識して政策形成に当たっておられますかと。まさか役所の上司の顔を意識し過ぎてませんよねと、こういう言い方をしたんです。やはり、いわゆる町民の皆さん方との、役所との距離を近くして、町民の意思をしっかりと政策に形成していくという意味で、そのような心構えを若い職員さんに多く持ってもらいたいなという意味で申し上げたんですけれども、これもこういう政策自慢大会と共通するところかなと思っています。

 あわせてこのことについては、知事が肝入りで推進されています奈良モデルの推進とも大変リンクするわけでございまして、県と市町村が対等、共同のパートナーであるということと同時に、県は市町村をしっかり助ける、そして支える役割も果たさなければならない。時には、市町村の広域的な課題について、その取り組みについては広域連携の支援もするというのが、知事のお言葉から既に奈良モデルの紹介として出ているわけでございますけれども、これの一助となる政策自慢大会でないのかなと、そのようにお見受けをしております。三年目、四年目も大いなるいい形で展開されることを期待しておきます。

 危険ドラッグのことです。

 ここに県薬務課が作成していただいております啓蒙・啓発のパンフレットを私は手に持っています。中枢神経を侵され、脳や体はもうめちゃくちゃ、有機溶剤、シンナーやトルエンですね、それから覚醒剤、マリファナ、危険ドラッグ、違法ドラッグ、それからコカイン、いろんな類いのものがここに書かれています。その表紙にダメ。ゼッタイ。と書いてあります。ことし流行語大賞で、ダメよ〜ダメダメと、いわゆるバラエティー番組から発した言葉が流行語大賞となりました。このダメよ〜ダメダメは、否定語であるけれども否定していない、何かこう何とも言えないニュアンスで使われる、ダメよ〜ダメダメという言葉でありますけれども、このことについては絶対に根絶、さっき条例制定はいかがですかというお考えもお聞きしました。条例制定が目的ではありません。根絶することが目的ですので、やはりそういうルールづくりと同時に、啓蒙・啓発をしっかりしていく、もう奈良県では絶対にないと、本当にだめと言えるような取り組みを展開していただきたい、そのことを期待しておきます。

 教育長、ありがとうございました。新しい取り組みもご披露いただきました。校長先生の支援、新任校長先生の赴任先にベテランの経験のある退職校長先生に支援に当たっていただくという取り組みでございます。こういうのは本当にうれしい限りでございます。といいますのは、これもなぜきょうこんな質問をしたかといいますと、先日テレビで、変な、おもしろおかしく茶化すような捉え方でテレビに出ていたんです。学校の先生が病んでいる、校長先生の一番の仕事は生徒指導じゃなくて、現場の先生のメンタルケアが一番の仕事なんだと、ちょっと揶揄するような形で表現していました。残念だなと、先生が病んでおられて学校現場が機能するの、子どもたちに正当な教育が展開できるのというようなことを、本当に感じましたので、きょうはこのような質問をさせていただきました。学校現場へのいろんな取り組み、また、新しい取り組み姿勢もご披露いただいたことを感謝しております。

 ありがとうございました。発言は以上とさせていただきます。終わります。



○議長(山下力) 次に、二十五番荻田義雄議員に発言を許します。−−二十五番荻田義雄議員。(拍手)



◆二十五番(荻田義雄) (登壇) 議長のお許しを得まして、本定例会最終の一般質問者でございます。お疲れの

 ところお耳を拝聴させていただけたらと思います。

 今、衆議院議員総選挙の真っ只中でございます。そして、私ども自由民主党として何としても経済再生、景気回復をしっかり図っていこう、今デフレからの道半ばであります。そういった中で地方創生、何としても地方に活性化を、そして、人口の減少を今歯どめをかける、全ての女性が輝く社会づくりを、これが安倍政権の政策であります。また、最近の世論調査によりますと、景気回復、何としても景気回復をしてほしいという国民のアンケート、新聞のアンケートでございますが、一番多いのは何としてもやっぱり景気回復であります。そういったことに関して、しっかりと自由民主党、政策を訴えながら頑張っている日々でございます。私どももしっかり頑張っていきましょう。

 こういった中でこれまでの荒井県政二期八年を振り返って見ますと、一期目は何としてもやはり、平城遷都一三〇〇年記念事業を大成功させるとともに、二期目、紀伊半島大水害からの復旧・復興に取り組むなど、これまで献身的に県民の目線に立って県政を推進されていることに、大いに評価をするものであります。また、県税などの歳入増を図るため、観光振興や企業立地、企業誘致、そして、医療施設の充実をはじめとした県政の重要課題に取り組むとともに、国の重要施策に呼応して、奈良公園の特区の設置などにも取り組んでおられます。さらに、企業誘致、企業立地など県の重要施策の推進により、県経済の活性化などにより一層拍車がかかるものと多いに期待するところであります。

 そこで知事にお尋ねをいたします。

 県政の重要課題に係る荒井知事、二期八年の成功事例、本当に県民のためによかったなというような事例と、そして、先般、出口議員の方からお尋ねをいただき、知事として三期目の出馬に対するご抱負をお聞かせをいただきましたけれども、改めてお尋ねをさせていただきたいと思います。

 次に、新奈良県総合医療センターの移転整備についてお伺いをいたします。

 新奈良県総合医療センターは、断らない救命救急、周産期医療の充実、がんに特化した病院、高度医療の拠点でありますし、そして、災害医療の拠点などの機能を持った高度医療拠点病院として、知事が質の高い医療提供を目指して施策を推進されておることに対し、大いに期待をしているところでございます。また、私がこれまで申し上げてまいりました、近鉄西ノ京駅からのアクセス道路の整備についてもご尽力をいただき、少しずつではありますが、実現する方向に向かって地元住民の方々からもその整備を待ち望んでいるところでもあります。

 さて今般、新病院建築工事の入札が不調に終わりました。今回の結果が移転整備計画、とりわけ新病院の開院時期に大きな影響が出てくるのではないかと危惧をしております。知事が進める本県の医療提供体制の充実には、一日も早く新病院を開設、開院することが必要であり、それには医師、看護師など医療人材の確保が最も重要であると考えます。

 そこで、知事にお伺いをいたします。

 今回の入札不調という事態に至った原因をどのようにとらえ、今後、どのように対応されようとしているのか。あわせて医師、看護師など医療人材の確保に向けて、どのように取り組んでいかれるのか、あわせてお伺いをいたします。

 次に、県立医科大学の臨床医学研究棟の建替え整備について、お伺いをいたします。

 これまでも私どもの同僚議員もご質問をしていただいていることだと思いますが、改めて私自身も県立医科大学によく参ります。そういった中で、今回質問をさせていただいています。平成二十五年度から平成三十年度までの公立大学法人奈良県立医科大学の第二期中期目標において、教育研究部門の移転及び附属病院の再整備が計画されています。しかしながら、臨床医学研究棟は昭和三十四年に完成した建物であり、老朽化が著しい状況であり、震度五、震度六の地震が起こった場合、大きな影響があるのではないでしょうか。また、臨床医学研究棟は今日まで各医局での臨床研究をはじめ、さまざまな病気に対して研さんを積んでこられた各医局の最前線でもあり、今日までの研究された数々の書類の保存場所でもあります。この際、老朽化が著しい状況にある臨床医学研究棟において、整備スケジュールを前倒しをし、早期建替えをぜひ再考してはと存じますが、知事のご所見をお伺いをいたします。

 次に、京奈和自動車道の(仮称)大和郡山ジャンクション以南については、国の予算も集中投下をされ、その整備にそろそろめどが立ってきている状況にあります。京奈和自動車道の早期完成は、本県の重要な課題である企業誘致、企業立地を促進するためには、不可欠な高規格道路でございます。このことから、京奈和自動車道の大和北道路について、着実な進捗を図っていく必要があると考えます。これまで、大和北道路の柏木町付近の(仮称)奈良インターチェンジから木津インターチェンジまでは、地下トンネルとして整備計画が決定をされ、国の事業費は二千二百五十億円、本県の負担は五百六十五億円と算定されています。このことから、本県にとって財政負担は大変重いものでもございます。

 そこで、お伺いをいたします。

 京奈和自動車道の京都府側、城陽インターチェンジから木津インターチェンジまでは有料道路として料金を取ることで利用者にご負担をお願いされています。同様に、木津インターチェンジから(仮称)大和郡山ジャンクションまで有料道路として利用者負担をお願いすることによって、県負担金の軽減を図り、大和北道路の整備促進を図ってはどうかと考えますが、いかがでしょうか。

 また、大和北道路を(仮称)奈良インターチェンジから奈良市中心部へのアクセス道路となる都市計画道路、西九条佐保線については、大和北道路の整備とあわせて整備を促進する必用があり、計画どおり(仮称)奈良インターチェンジから大宮通りまでが抜け切ることで、渋滞解消効果などを発揮することができると存じます。しかし、現在のところ大宮通りから都市計画道路大森高畑線までの北側の区間、約五百メートルが事業化されているだけでございます。

 そこで、お伺いをいたします。

 都市計画道路西九条佐保線の南側区間、都市計画道路大森高畑線から(仮称)奈良インターチェンジまでの約千五百メートルの区間については、今後、いつ事業化し、どのように事業進捗を図ろうとしているのか。現在、事業中の北側区間も含めて、都市計画道路西九条佐保線の進捗状況をあわせてお伺いをいたしたいと存じます。

 次に、農業振興についてであります。

 平成二十四年度の農業産出額、奈良県での農業のいわゆる農作物の産出額の順位でありますが、一番何としても多いのは水稲、百二十六億円、柿、五十一億円、お茶、二十一億円、さらにイチゴ、十八億円、二十品目ぐらいが一億円オーダーであるようです。

 そこで一点目、本県の水稲についてであります。県産ヒノヒカリは、食味ランキングで平成二十二年から四年間連続特Aランクになっていますが、その価格が前年度に比べ三割強も安くなっていると、農家の方々からお聞きをしており、農家の経営が重苦しい状況であります。

 その一方で、農林水産省が公表したことし産米の取り引き価格では、新潟コシヒカリ、北海道ゆめぴりか、山形産でつや姫などのブランド米は下げ幅が小さかったと報道されています。

 そこで、知事にお伺いをいたします。

 ことしの県産ヒノヒカリの価格下落がなぜ発生し、その対策をどのように考えておられるのか。また、事例でございますが、石川県の羽咋市の神子原地区、私も以前にこの場所で質問をさせていただきました。お米をローマ法王に献上したことで、ローマ法王御用達米として全国に報道されるとともに、書道家がデザインした高級感あふれる米袋にするなど、ブランド化を推進し、消費拡大に成功されているという報道がありました。そこで、本県のブランド米であるヒノヒカリについても、ブランド力を高め、積極的に全国に情報発信をしてはいかがかと考えますが、どうでしょうか。

 二点目、大和野菜などの首都圏での販売促進についてであります。

 本県には、大和伝統野菜や大和のこだわり野菜など、特産品として特徴をアピールできる大和野菜があります。県ではこの大和野菜をはじめとする奈良県農作物について、平成二十四年度から新たに首都圏での流通拡大を図ってこられました。首都圏は言うまでもなく、日本で第一の人口集積地でありますし、京野菜や加賀野菜なども東京での情報発信により、全国的に名前を知られたブランドとなったと認識をしています。最近の県の取り組みとして、東京へのトラック便などによる販路開拓を実施されていることについては、評価をしているところでありますが、大和野菜をはじめとした県産農作物の首都圏での販売促進について、今まで取り組んでこられた実績及び今後の事業展開をお聞かせいただきたいと思います。

 三点目は、もうかる農業についてであります。

 これも私も全国の各地のいろんな取り組みを見てまいりました。その中で、長野県の川上村、これは標高千三百メートルであります。そして、人口は四千人規模であります。交通が不便な土地にございますし、標高差というその気象条件に適した高原レタスを栽培し、農家六百七件での販売額は二〇〇七年に約百五十五億円、何と平均年収は農家一戸当たり二千五百万円を超えております。その結果、農業後継者が育ち、家族もふえ、出生率も全国トップクラスになった成功事例であります。

 そこで、本県の農業行政においても、農業所得を上げる、もうかる農業を積極的に県下の農業者に対して進めていくべきと考えますが、いかがでしょうか。

 以上、数点にわたりまして、知事にご質問をいたしました。壇上からの質問を終わらせていただきます。ご清聴ありがとうございました。(拍手)



○議長(山下力) 荒井知事。



◎知事(荒井正吾) (登壇) 二十五番、荻田議員のご質問にお答え申し上げます。

 第一問目は、二期八年の知事在任中の振り返りをして、次に出馬をする心構えを言えというご質問だと思います。

 私はこれまで、地域の自立を図り、暮らしやすい奈良をつくることを県政の目標としてさまざまな取り組みを進めてまいりました。この取り組みの中で、成果があらわれてきていると思われるところを簡単に申し述べたいと思います。

 知事就任直後は医療事故が発生いたしまして、地域の医療提供体制の整備の重要性を痛感いたしまして、今日まで懸命に取り組む中で、北和、中和、南和、それぞれの地域で拠点病院の整備に一定のめどが立ってまいりました。また、平城遷都一三〇〇年祭では、奈良の持つ本物の値打ちを国内外の多くのお客様にお伝えすることができたように思います。この経験を奈良県のブランド力を高める文化振興、観光振興に生かしたいと考え、記紀・万葉プロジェクト、ムジークフェスト、なら瑠璃絵など奈良の本質から発する振興のイベントに結びつけてまいりました。

 経済活性化でございますが、企業誘致は職員が大いに頑張っていただきまして、七年間で百七十件と、これまでにない順調な誘致の成果でございます。また、もとより産業の弱い県のように思いますので、経済産業雇用振興会議を立ち上げ、今年度から九つの産業分野にチャレンジする産業おこしの取り組みを進めて、本県経済の構造改革に着手をし始めております。また、立ちおくれています道路整備についても、進展がございました。県土の東西軸であります中和幹線が全線開通いたしまして、また、大和まほろばスマートインターチェンジも近畿で初めて最初のスマートインターチェンジとして全面開通いたしました。今年度中には、(仮称)大和郡山ジャンクション開通が見込まれる京奈和自動車道や紀伊半島アンカールートの整備も進んでまいります。ただ、これらはイベントと違いまして、インフラは前知事はじめ、県庁職員の方の長年の頑張りの成果が今あらわれたというだけだと自覚をしております。

 一方、奈良モデルの取り組みが進んでいることも申し上げたいと思います。

 具体的事例といたしましては、管轄人口が九十万人を超える全国でも例を見ない規模の消防の広域化や県営水道と市町村水道を一体ととらえた効率的な水道給水の取り組みや、全首長が参加する協議会方式によるバス路線の再編などでございます。これは、全国においてユニークな取り組みだと自負をしております。これらの中で前に進みつつあると思われる他の事例についても簡単にご報告をいたします。

 県民の健康寿命日本一を目指しました、なら健康長寿基本計画を策定して、着実に健康寿命を延ばすための取り組みを進めております。また、奈良県を一つの庭と見立てて、四季折々の彩りを楽しむ庭づくりを目指して、奈良県植栽計画を策定いたしましたが、まず、四十八ものエリアでの整備の内容がまとまりました。この中の一つといたしまして、馬見丘陵公園がございます。約二十万本のチューリップが咲き誇る公園として、一つの庭になってきております。また、文化やスポーツも取り組みが進みました。今年度で五回目の記念大会を迎える奈良マラソンは、今や冬の風物詩として定着してまいりました。奈良県ではマラソンはできないと言われておりましたが、県警察本部のご協力を仰ぎながら、このようなマラソンをして、全国でも人気の高いマラソンになっております。また、県営プールを廃止、移転いたしましたが、新しいまほろば健康パークのスイムピア奈良は大変立派なプールとしてスタートいたしました。

 また、そのほか、中央こども家庭相談センターの新棟の新築でございますとか、物議を醸しましたが、近鉄奈良駅前の行基広場大屋根の設置も今は好評をいただいております。また、UNWTO・世界観光機関アジア太平洋センターの誘致も日本で、アジア太平洋で唯一の国際機関でございますが、今、奈良県に来ていただいております。

 次の期に向けての心構え、抱負ということでございますが、今申し上げました経済構造改革は時間がかかるように思っております。ただ、議員が選挙の争点としても申されましたように、我が国の景気、あるいは奈良県の経済構造の改革は喫緊の課題だというふうに思っております。また、そのほか、陸上自衛隊の駐屯地ヘリポートの誘致やリニア中央新幹線の三重・奈良ルートによる早期全線同時開業も引き続き奈良県にとっては極めて重要な課題だと思っております。加えまして、二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピックの開催を目標にして、本県の底力を、奈良力を発揮する大きなチャンスが生まれてきているように思います。我が国の文化の根本に存在します奈良の歴史文化をこの際、発言できるチャンスだと思います。奈良の国際性豊かな歴史、文化、奈良の意味を世界の注目を浴びるチャンスだと思っております。これらの県政課題に正面から取り組ませていただければと思います。

 二つ目のご質問は、医療提供体制の整備でございますが、新奈良県総合医療センターの入札が不調になりましたが、どのように対応するのか、また、医療人材の確保についてのご質問でございます。

 同センターの建設工事は、奈良県立病院機構が発注し、県が技術支援として事業に取り組んでいるものでございます。十一月より建築工事の契約を締結し、工事に着手する予定でございましたが、入札不調となりました。一社が最高価格を上回る札入れがありまして、一社が途中で入札を断念された結果でございます。現時点で原因について報告を受けておりますが、それによりますと、予定価格設定時期と入札時期のわずかな差、半年ぐらいの差でございますが、その価格の乖離が著しいということでございます。価格設定の根拠といたしました時期の資料と、入札時期の資料で随分物価が高騰したと報告、驚くような物価の高騰でございまして、そのような結果に終わりましたが、早急にこれらの調査を終え、実勢価格を把握した上で予定価格を精査し、早期に再入札の手続に入れるように法人と協力しながら準備を進めてまいりたいと思います。

 また、奈良県総合医療センターの移転整備に向けて、医療人材の確保は重要な課題でございます。奈良県総合医療センターにおきましては、これまで医療機能の充実に対応するために人材の確保を図ってきてもらっております。平成二十三年度から平成二十六年度にかけまして、医師六名、看護師七十一名の増員が図られました。大変な成果だと思いますが、まだ足らないと思っております。若手医師の確保につきましては、専門医の取得に向けた継続的な育成を図るための専攻医制度を今年度から導入されました。現在、十五名の専門医が確保されております。さらに、初期臨床研修医についても、昨年度七名、今年度は八名を受け入れ、来年度は十一名の受け入れを内定いたしました。募集人員定員に対しまして、一〇〇%の受け入れを三カ年続けており、確実に人材の確保が図られてきているように思います。立派な病院ができますと医師が集まってくる、マグネットホスピタルというふうになりつつあるような実感がございます。これらは、新奈良県総合医療センターの整備の期待と同時に、医療専門職教育研修センターを設置することも大きなことかと思います。このセンターはユニークなセンターでございますが、法人における次代を担う医療人育成の取り組みに対する期待のあらわれがあるように思います。

 県といたしましては、一日も早く県民の期待にこたえる医療を提供できるように早期の開院を目指して、移転整備事業を進めたいと思いますし、あわせて法人の人材確保の取り組みを支援していきたいと思っております。

 医療提供体制のご質問の中で、今度は翻って県立医科大学の臨床医学研究棟の老朽化、早期建替えのご質問がございました。

 県立医科大学の狭隘で老朽化した施設への対策といたしまして、抜本的には教育研究部門を移転しようということを決断いたしました。大変敷地が狭隘でございますので、中でやりくりをしても限界があるという判断でございます。移転後は病院の再整備を図りたいと思っております。再整備に当たりましては、少なくとも三十年から四十年先を見据えた県立医科大学の建学の精神とも言える将来像をしっかり踏まえて、仏に魂を入れながら整備をするということを言っており、将来像が定まって具体的な施設整備の内容を決めようというように作業を進めております。

 県立医科大学には、議員が申されました臨床医学研究棟のほかに古い施設がございます。臨床講義棟や病院旧館等の老朽化した施設がございます。また、敷地の効果的な活用のためには、全体的な施設の整備計画を策定する必用があろうかと思います。これまでは、場当たり的に古い施設をその場で改修してきた経緯があるように思います。キャンパスのレイアウトに整合性が今とれていないように思うところでございます。このように、教育研究部門が移転する際には、あとに残る病院の施設のレイアウトを根本的に、抜本的に考えて、全体的な計画を考えた上で早くできるところは早くする、場所が決まれば早くするのにやぶさかでございませんが、早くつくったところで、その場所がちょっと邪魔だということになると、手戻りになりますので、そのことだけを心配しております。

 このため、県と県立医科大学で構成いたします医大の将来像策定会議をおおむね月一回、私も出席して喧々諤々の議論をしております。一つの大きな目標は、目指すべき将来像や経営理念でございます。病院と教育の建学の精神をはっきりと建てろということを言っております。

 もう一つは、施設整備に係る基本構想を決めよう、まちづくりをしようということをしております。大変熱っぽい議論を始めております。そのようなことを積極的に進めまして、議員の申されました臨床医学研究棟をはじめ、老朽化施設の整備に、場所が決まれば早く整備はできるというふうに思いますので、早期に着手できますように、県立医科大学と精力的に議論を重ねていきたいと思います。

 今週末の日曜日には出勤して午後を全面的に使って、この医大の将来像策定会議をする予定になっております。

 次のご質問は、京奈和自動車道のアクセス道路のご質問でございます。

 大和北道路についてのご質問がございました。大和北道路は、京奈和自動車道の木津インターチェンジ、京都府からおりてきております奈良県のすぐ北の木津インターチェンジと西名阪自動車道に接続いたします大和郡山ジャンクションを結ぶ延長約十二・四キロメートルの道路でございます。南側の接続点でございます(仮称)奈良インターチェンジから、西名阪自動車道の間は約その半分、六・三キロメートルでございますが、これは平成二十一年三月に事業化されまして、国の直轄事業として用地買収が進められております。この北大和道路の北側の木津インターチェンジから、(仮称)奈良インターチェンジまでの間、北の方の半分、約六・一キロメートルはまだ事業化されておりません。その事業化されていない区間につきましては、地下のトンネル構造が約四・五キロメートルもございます。概算事業費も約二千二百五十億円と高額でございまして、これに対する県の負担も約五百六十五億円になります。議員のご指摘の額でございます。これは、県の財政にとっても大きな負担となりますが、それとともに、南の方の京奈和自動車道の南を全体を完成いたしましても、約千八百億円の残工事でございますので、このトンネルの工事費はいかに膨大であろうかということ、また、トンネルは地域にとって余り効果が直に発揮する余地が少なくなるということも関係しております。

 このようなことから、議員お述べのように、京都府側と同様に、京都府までは有料区間でございますので、有料道路事業として活用することも一つの選択肢として考えられるとして提言をしておるところでございます。しかしながら、最近わかってきたことではございますが、現在の有料道路制度の仕組みでは、有料道路の利用者からの負担で将来回収できる範囲で有料化しろと、その分だけ、回収できるだけ有料化しろということでございますので、その投資額は限られてくるというような制約がございます。

 また、もう少し大きな目で見ますと、大阪と名古屋の有料幹線、有料道路幹線は三つありますが、奈良県を走っております名阪国道は、無料区間でありますので、北を通りますと七千円かかるのが、奈良県を通りますと三千円で済む、三千五百円で済むといったように、そのためにこの県庁前から天理インターチェンジの無料区間へ大型バス、大型トラックが、埼玉県だとか、岡山県の大型トラックが走り抜けるといったような通り抜け区間になっておることも事実でございます。これは、有料道路のあり方について大きな問題を起こしていることでございます。これについても国土交通省に指摘をしておりますが、なかなか体系論はすぐには解決できないと、関東でも同じような事例があるんだということでございます。関東では、有料道路のあり方について検討、試行が始まりました。環状自動車道をどのように有料の配置をするかということでございます。近畿については、まだ議論が進んでおりませんが、近畿についても議論をするからということを国土交通省が言ってもらっております。このような有料道路の事業主体は、国あるいは高速道路会社となります。近畿圏における広域的な有料道路ネットワークをどうするのかと、天理付近の有料、無料区間が、これも奈良県の全国でも珍しい課題として提起をしております。幅広い視点からの議論をしていただきたいと思います。

 このような、高速有料道路の交通体系にかかわる課題が奈良県で発生しているという事態でございますので、機会を捉えて国等に、その意味を、課題の意味を申し上げているところでございます。

 京奈和自動車道のアクセス道路といたしまして、都市計画道路西九条佐保線の進捗状況についてのご質問がございました。

 大和北道路の(仮称)奈良インターチェンジまでの区間について、これは国が建設をされております南側の部分でございますが、国に対しまして、平成三十年代半ばの完成供用をお願いしております。同インターチェンジから北の方へ向います奈良市中心部へのアクセス道路となりますと、都市計画道路、西九条佐保線になりますが、西九条佐保線の北の方の大宮通りから、都市計画道路大森高畑線までの北側に約五百メートルの整備区間がございますが、これにつきましては、平成二十五年十月に事業認可を取得し、現在、用地測量、建物調査に着手して、県事業として事業を開始しているところでございます。

 その南の大森高畑線以南の(仮称)奈良インターチェンジまでの区間につきましてでございますが、これは新奈良駅設置の構想がございます。西九条佐保線を平面道路化して、今までは関西本線を上でまたぐ構想でございましたが、下を通る、そのかわりJR関西本線を鉄道高架化すると、それとともに新駅の設置をするといった新しい発想での事業の構想を持っております。そのためには、都市計画の変更を行う必要がございます。これらの三事業、(仮称)奈良インターチェンジ周辺整備事業として実施をしたいと思っております。それには、県、奈良市、JR西日本の三者の負担がございますので、三者による協議や国との調整を進めております。JR西日本は、このような事業としては珍しく、鉄道事業者として十分な負担をするよという内諾を得ておりますので、奈良市と協議が整えば、都市計画の手続に入る準備が整うことになります。

 都市計画法に基づき、今月から手続に着手したいと思っております。その後も各種の手続を進めてまいりますが、具体的には今後、都市計画変更に関する原案を作成いたしまして、平成二十七年春、来年の春ごろには地元説明会を開催し、都市計画原案に対する住民の方々のご意見、奈良市のご意見も踏まえた上で、都市計画審議会の審議や国との協議を経て、平成二十七年秋ごろ、来年の秋ごろにこの鉄道高架化、その都市計画道路西九条佐保線の平面道路通過、それと、新駅設置の三事業の都市計画変更の告示を予定しているところでございます。

 その後、平成二十七年度中に事業認可を取得した上で、事業に着手したいと思いますが、先ほど申し上げました大和北道路の(仮称)奈良インターチェンジから、西名阪自動車道までの完成が三十年代半ばというふうに国にお願いしておりますので、その完成供用に間に合うように、地元住民の方々のご理解、ご協力を得ながら事業を進めてまいりたいと思います。事業が一体的に完成いたしますと、西名阪自動車道の大和郡山ジャンクションから新大宮までの道路が一気に完成するということになります。

 次は、農業の振興についてのご質問がございました。ヒノヒカリのブランド力を高めるために積極的に全国に情報発信をしたらということでございます。

 平成二十六年産米につきましては、米消費の長期低落傾向が続いていることに加えまして、前年産米の在庫量が多く、また、本年産米の作柄状況がよいと見込まれたことで、夏ごろから需要に比べ、供給が増加すると予想されました。このため、全国的に米の価格は低下いたしまして、県産ヒノヒカリについても価格が低下することになりました。県産ヒノヒカリの価格は、新潟産コシヒカリなどと比べますと、相対的に安いのは事実でございますが、JAが農家に支払う概算金額は、全国平均で六十キログラム当たり九千二百円強であることに比べますと、一万三百円と高値で取り引きをされております。これは、県産ヒノヒカリが平成二十二年以降、四年連続で最上級評価でございます特Aを獲得していることによるものと考えております。

 こうした中、県では特Aの評価をいただいている県産ヒノヒカリの一層のブランド化の推進が重要であると考えまして、農業研究開発センターにおいて、奈良の特A米品質向上技術の開発に取り組んでいるところでございます。食味評価の高いほ場での水稲の生育解明を行い、高品質な良食味米を生産するための最適な地域別栽培法の確立を図っているところでございます。いい米をつくるには、どのような栽培方法をすればいいのかということを農業研究開発センターで今調べているところでございます。あわせて県産ヒノヒカリを県下の学校給食に一〇〇%供給し、児童時からその味になれ親しんでいただきたいと思っております。また、まほろばキッチンでは精米したての米を販売する今摺米と言われる米の販売に取り組んでいるところでございます。また、東京日本橋の奈良まほろば館でのプロモーションや、来年三月に千葉県の幕張メッセで開催されるアジア最大級の食品展示会でございます、フーデックス・ジャパンにおいても、そのおいしさをPRしたいと考えており、このようなPRはこれまでにない展開になってきております。

 次は、大和野菜についての振興がございます。県が首都圏の販売促進に力を入れ始めました。東京で大変親切にアドバイスをいただきまして、県では、東京への物流を確保するためのトラックの直送便を走らせておりますが、大田市場や築地市場をはじめ、新宿高島屋での観光物産展、大型量販店においてトップセールスを行ってまいりました。あわせて東京の卸売市場、奈良まほろば館での大和野菜を使った料理の試食や販売促進、また、首都圏の流通関係者を奈良にお招きしての産地見学会など、地味な取り組みでございますが、繰り返し実行してきておるところでございます。

 これらの結果、東京の卸売市場におきまして、県産農産物を取り扱う仲卸業者十一業者、品目数も四十九品目となりました。市場関係者の間での評価も定着してまいりました。この市場関係者の評価が大変重要だと思っております。また、奈良まほろば館で大和野菜を求めるリピーターの方も出てまいりました。先日行ってまいりますと、日本橋の旦那様が朝から奈良まほろば館に来られて、大和野菜を買い占められるんですよと店長が言っておりました。さらに来年度には、県産食材のイメージアップ及びブランド向上のためのレストランを東京で出店し、食を通して県産農産物のさらなるイメージアップを図りたいと考えております。

 先日、千葉県の市川市の方から、知らない人から手紙が来て、奈良まほろば館へいつも行っていますよと。奈良には年に四、五回行きますよと。まほろば館でのいろんな文化講義などが大変興味深く行っていますよと、そのようなファンも出てきておられ、また、お便りをいただくようにもなってまいりました。農産物と文化と一緒にしたブランド化というふうに考えております。

 また、農産物の振興の中で農家の所得は大事だということでございます。経済としての農業、本県のでございますが、本県の農業産出額は四百三十七億円でございます。これは、全国下から三番目に非常に低い状況でございます。下の方は東京都と大阪府だけということでございます。産出額から見ると元気のない農業に見えますが、ベンチマークをしておりますが、神奈川県でございます。農地面積が同じで、経営体も同じ数というのが神奈川県でございますが、農業産出額は本県の二倍近い八百五億円もございます。どうしてかというので、神奈川県をベンチマークし始めましたが、つくっているものが多少違います。奈良は米が多いわけでございますが、神奈川県は野菜と畜産が多いということで、米の価格が下落するとますます産出額で差が出てくるということでございます。

 こうした中、本県では、本年度、農業をチャレンジ産業にしたい、輸出もできる産業だというふうな取り組み、産業おこしにつながる取り組みを議論し始めております。そのためには、生産、物をつくるだけじゃなしに、流通、確保、販売まで、一気通貫した県の支援を行うことにより、農業産出額の増加を目指していきたい。農業の産出だけじゃなくて、それが食品加工につながるように、食につながるような産業組織にしていきたいという思いでございます。

 生産段階におきましては、米にかわる生産性の高い園芸作物などへの転換に向けた検討が必要かと思います。また、農業研究開発センターの移転整備をきっかけに、研究機能の高度化や遺伝資源の収集、保存、活用を図る農業ジーンバンク構想を検討しており、流通、販売段階では、品質向上が最も重要でありますが、その品質を保証するのは分子栄養学ではないかと思い、分子栄養学に基づいた農産物のブランド認証制度の確立を検討したいと思います。説得性のある、国際的にも通用するブランド化を推進できたらと思います。また、販路開拓では首都圏展開、また、県内では駅周辺のマルシェの開設など、目に見えた取り組みを行って、輸出の可能性についても検討していきたいと思っております。

 ご質問に対する答えは以上でございました。



○議長(山下力) 二十五番荻田義雄議員。



◆二十五番(荻田義雄) 今、知事からご答弁をいただきました。二期目のよかったところ、あるいはまた、三期目に向けてのご抱負をお聞かせをいただきました。

 私ども、直面をした大きな問題は何といっても平成十八年、平成十九年の妊産婦さんの救急搬送の事案であったかなと、このように思います。そういった中で、今度新たに断らない医療施設をしっかりとつくるよ、新奈良県医療センターとして、救急搬送に特化をした病院にするよ、そして、がんを中心として高度な拠点を整備をするよ、重篤な患者さんはみんな引き受けるよというような思いで、知事の医療に対する思いというものはよくわかっているつもりでございます。

 今後も、こういった思いをしっかり頑張っていただきたいな、このように思うわけでございます。

 そして、今、私どもの安倍政権、とりわけ何といってもやはり景気回復をしていこう、さらに、地方を元気にする、地方を活性化していく、これは奈良県の方がいろんなメニューをどんどん排出していける要素を持って、この二期、八年間、荒井知事はやっていただいたと思います。だから、いいところ、どんどんと国に特区の申請、あるいはいろんな意味での後方支援というものをお受けいただきながら、県政でしっかりと三期目、邁進、努力をしていただけたらなと願っているところでございます。

 いろいろ申し上げましたが、道路問題についてもまだまだこれからというところでもございますし、農業については、やっぱり農家は何としても安定して収入を得るというのが一番大切なことであります。どうぞ福谷農林部長、このことをよく認識されて、もうかる農業はどうしたら一番いいのかというところも踏まえて、農業にかかわる研究者とも相談をしながら、耕作放棄地を少なくするためにも、こういった取り組みをされることにより、若者が定住をしていくことになるんではないかというふうに思います。

 しっかりと頑張っていただきますようお願いを申し上げ、私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。



○議長(山下力) これをもって、当局に対する一般質問を終わります。

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○議長(山下力) 次に、本日、知事から議案三件が提出されました。

 議案送付文の写し並びに議案をお手元に配付しておりますので、ご了承願います。

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△財第百六十二号

 平成二十六年十二月九日

  奈良県議会議長 山下 力様

                         奈良県知事 荒井正吾

     議案の提出について

 議第一〇七号 教育委員会の委員の任命について

 議第一〇八号 公安委員会の委員の任命について

 議第一〇九号 収用委員会の委員の任命について

  以上のとおり提出します。

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△議第一〇七号

     教育委員会の委員の任命について

 地方教育行政の組織及び運営に関する法律(昭和三十一年法律第百六十二号)第四条第一項の規定により、下記の者を委員に任命したいので、その同意を求める。

     平成二十六年十二月九日提出

                         奈良県知事 荒井正吾

               記

 花山院弘匡

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△議第一〇八号

     公安委員会の委員の任命について

 警察法(昭和二十九年法律第百六十二号)第三十九条第一項の規定により、下記の者を委員に任命したいので、その同意を求める。

     平成二十六年十二月九日提出

                         奈良県知事 荒井正吾

               記

 植野康夫

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△議第一〇九号

     収用委員会の委員の任命について

 土地収用法(昭和二十六年法律第二百十九号)第五十二条第三項の規定により、下記の者を委員に任命したいので、その同意を求める。

     平成二十六年十二月九日提出

                         奈良県知事 荒井正吾

               記

 委員    池田辰夫

 委員    牛島武久

 委員    高塚康文

 委員    福井英之

 委員    藤田雅美

 予備委員  浅井眞人

 予備委員  石黒良彦

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○議長(山下力) 次に、議第百七号から議第百九号を一括議題とします。

 お諮りします。

 以上の議案三件については、知事の提案理由説明を省略したいと思いますが、ご異議ありませんか。

     (「異議なし」の声起こる)

 ご異議がないものと認め、さようにいたします。

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○議長(山下力) 次に、議第八十六号から議第百六号及び報第三十号から報第三十二号を一括議題とします。

 この際、ご報告します。

 議第八十八号については、地方教育行政の組織及び運営に関する法律第五十五条第四項の規定により、教育委員会の意見を求めましたところ、回答がまいりました。

 また、議第八十九号については、地方公務員法第五条第二項の規定により人事委員会の意見を求めましたところ、回答がまいりました。

 その写しをお手元に配布しておりますので、ご了承願います。

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△教文第百五十四号

 平成二十六年十二月四日

  奈良県議会議長 山下 力様

                  奈良県教育委員会委員長 花山院弘匡

     奈良県事務処理の特例に関する条例の一部を改正する条例制定に伴う意見について(回答)

 平成二十六年十二月一日付け奈議第百四十三号で意見を求められたこのことについては、下記のとおりです。

               記

 議第八八号 奈良県事務処理の特例に関する条例の一部を改正する条例

 上記の条例案は適当と認めます。

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△奈人委第百二十七号

 平成二十六年十二月三日

  奈良県議会議長 山下 力様

                   奈良県人事委員会委員長 栗山道義

     職員に関する条例の制定に伴う意見について(回答)

 平成二十六年十二月一日付け奈議第百四十四号で意見を求められたこのことについては、下記のとおりです。

               記

 議第八九号 一般職の職員の給与に関する条例等の一部を改正する条[第七条から第十二条まで以外の部分]

 上記の議案に係る条例案は、適当と認めます。

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○議長(山下力) 以上の議案二十四件については、調査並びに審査の必要がありますので、お手元に配布しております議案付託表のとおり、それぞれ所管の常任委員会に付託します。

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○議長(山下力) 十五番森山賀文議員。



◆十五番(森山賀文) 各常任委員会開催のため、明、十二月十日から十一日まで本会議を開かず、十二月十二日会議を再開することとして、本日はこれをもって散会されんことの動議を提出します。



○議長(山下力) お諮りします。

 十五番森山賀文議員のただいまの動議のとおり決することにご異議ありませんか。

     (「異議なし」の声起こる)

 それでは、さように決し、次回、十二月十二日の日程は、各常任委員長報告と同採決とすることとし、本日はこれをもって散会します。



△午後四時三十分散会