議事ロックス -地方議会議事録検索-


奈良県 奈良県

平成26年 12月 定例会(第317回) 12月08日−04号




平成26年 12月 定例会(第317回) − 12月08日−04号







平成26年 12月 定例会(第317回)



 平成二十六年

        第三百十七回定例奈良県議会会議録 第四号

 十二月

   平成二十六年十二月八日(月曜日)午後一時開議

   −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

          出席議員(四十二名)

        一番 宮木健一          二番 井岡正徳

        三番 大国正博          四番 阪口 保

        五番 猪奥美里          六番 尾崎充典

        七番 藤野良次          八番 太田 敦

        九番 小林照代         一〇番 大坪宏通

       一一番 田中惟允         一二番 岡 史朗

       一三番 畭 真夕美        一四番 乾 浩之

       一五番 森山賀文         一六番 宮本次郎

       一七番 山村幸穂         一八番 欠員

       一九番 松尾勇臣         二〇番 上田 悟

       二一番 中野雅史         二二番 神田加津代

       二三番 安井宏一         二四番 奥山博康

       二五番 荻田義雄         二六番 岩田国夫

       二七番 森川喜之         二八番 高柳忠夫

       二九番 今井光子         三〇番 和田恵治

       三一番 山本進章         三二番 国中憲治

       三三番 辻本黎士         三四番 米田忠則

       三五番 出口武男         三六番 新谷紘一

       三七番 粒谷友示         三八番 秋本登志嗣

       三九番 小泉米造         四〇番 中村 昭

       四一番 欠員           四二番 山下 力

       四三番 梶川虔二         四四番 川口正志

   −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

        議事日程

一、当局に対する一般質問

   −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−



○副議長(井岡正徳) これより本日の会議を開きます。

   −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−



○副議長(井岡正徳) ただいまより当局に対する一般質問を行います。

 順位に従い、十四番乾浩之議員に発言を許します。−−十四番乾浩之議員。(拍手)



◆十四番(乾浩之) (登壇) ただいま議長のお許しをいただきましたので、平成二十三年四月の選挙で初当選させていただいてから六回目となる質問をさせていただきます。

 今日は、地元から多くの応援団の皆さんが来ていただき、皆さんの力を借りて頑張ります。また、奈良テレビをご覧の皆さん、こんにちは。自由民主党改革の乾浩之でございます。ありがとうございます。

 さて、衆議院議員総選挙の投開票日は次の日曜日に迫り、選挙戦もいよいよ佳境を迎えています。この選挙は、日本の再生に向けて、経済政策、成長戦略、いわゆるアベノミクスをさらに前に進めていくかどうかについて国民の信を問うものであります。国民の皆様のご理解とよき判断を賜りますよう、よろしくお願い申し上げまして、私の質問に入らせていただきたいと思います。

 今回は、六本柱の質問と要望をさせていただいております。その内容の二本は、毎回質問させていただいています。またかと思わずに、すばらしい答弁をよろしくお願いいたします。

 第一番目は、行政サービス向上に向けた市町村の体制づくりについて知事に伺います。

 全国的に進行する少子・高齢化や若者人口の大都市集中のため、地方の市町村では人口減少が大変深刻な課題となっています。私の住む広陵町など、まだまだ人口がふえているところもありますが、それでも既存のニュータウンで住民の高齢化が急速に進んでおり、町の存続にかかわる課題としてそれぞれの町を挙げて知恵を絞って取り組んでいるところでございます。今年五月の地方自治法の一部改正では、新たな広域連携制度として、連携協約制度と事務の代替執行制度が創設されましたが、これらは、荒井知事がこれまで奈良モデルとして示してこられた水平補完と垂直補完の考え方を国が取り入れたものと言ってもよいと思います。

 奈良県では、平成の大合併の際に市町村合併が進まなかった事情があり、荒井知事は、これまで県営水道と市町村水道の連携、県広域消防組合の設立など、地域の実情に合わせた行政事務の合理化を進めてこられました。これから我々が直面する人口減少社会においても、必要な行政サービスを住民に安定して提供できる市町村の体制づくりの支援のためには、県域水道や広域消防で発揮されたような県のリーダーシップが大変重要だと考えます。

 そこで、行政サービス向上に向けた市町村の体制づくりを支援するため、県はどのようにリーダーシップを発揮していこうと考えているのか、お伺いいたします。

 次に、意欲ある企業・創業者への融資制度の充実について、産業・雇用振興部長に伺います。

 経済のグローバル化が進む中、パナソニックなど大手電気機器メーカーの海外生産が一層進んだこともあり、県内の製造業の生産額は、二〇〇八年のリーマンショック以降、減少を続けています。また、奈良県の経済は、どちらかと言うと内需型と言われていますが、企業の誘致などによる製造業の振興とともに、商業やサービス業も含む幅広い業種の中小企業の育成支援に取り組む必要があると考えます。

 奈良県では、県内で創業しようとしている方や事業拡大にチャレンジする事業所に対して、その設備投資を支援するため、創業支援資金やチャレンジ応援資金などの制度の中に、本年度から、利子及び保証料を県が全額負担する認定枠を創設しています。これは、創業間もない事業者にとって大変ありがたい支援制度であると思います。しかし、この認定枠制度は、あらかじめ新規性や独創性を持った事業計画を県に提出し、すぐれた事業計画であると認定を受ける必要があります。今年度の認定企業は、十一月現在で、製造業十四社、小売業四社を含め、計三十社となっていますが、県内の企業の中には独創的なアイデアを持っている経営者がまだまだたくさんおられると私は感じています。しかし、新規性や独創性をわかりやすく表現することが業種によっては難しいこともあるのではないか。また、このような有利な融資制度があると知らない経営者がまだまだ多いのではないかと危惧するところもあります。

 制度融資は、県内中小企業の成長、発展を支え、起業家のチャレンジ精神を後押しし地域経済を発展させていく重要なツールであります。本県経済の活性化に向けて、この制度融資が幅広い業種で多くの中小企業に利用されるよう、さらに制度の周知に努めるとともに、運用面においても使いやすいものとしていく必要があると考えます。この点について、県の取り組みをお伺いいたします。

 次に、近年各地で急増している空き家対策についてお伺いします。

 近年の高齢化の進展や人口減少の影響で全国的に空き家がふえています。平成二十五年十月の住宅・土地統計調査の結果によると、全国で八百二十万戸の空き家があります。空き家率は一三・五%にも上り、奈良県の空き家率は一三・八%で全国の平均を上回っている状況です。昔は、空き家というと山間部などのへき地で見られるものと思っていましたが、今は、大都市近郊でも核家族化のため、親が住んでいた家を子どもが引き継いで住まなかったり、アパートが老朽化して借り手がなくなるなど、数多くの空き家が発生しており、確かに、私の住む地域でも、かつてニュータウンと呼ばれた郊外住宅地で立派な住宅が空き家になっているのをよく目にするようになりました。こうした空き家は、所有者が適切に管理されていれば問題はありませんが、管理が適切に行われていない放置された住宅が不審火や倒壊によって近隣に被害を及ぼす事例が全国で多発しています。特に、最近、子どもを狙った誘拐や殺人など、子どもたちの安全を脅かす事件が頻発している中で、このような空き家が不審者の隠れ場所となるおそれもあり、空き家の放置が各地で広がることは大変心配なことです。

 空き家が放置される原因として、相続問題、賃貸住宅として活用が困難、解体費の負担、解体による固定資産税の上昇等々の理由があると伺っています。個人としてはやむを得ないと思えるところもありますが、地域の安全を考えると個人の都合で済まされる問題ではないと考えます。

 このような問題に対応するため、危険な空き家の所有者に改善や解体を求めるなどの取り組みとして、一部の自治体で空き家等の適正管理に関する条例を制定していますが、その実際の運用は大変難しいようです。国においても議論が継続された結果、空き家等対策の推進に関する特別措置法がさきの国会で成立しました。この法律の中では、老朽化で倒壊する危険があったり、景観や衛生を損なったりしている空き家を市町村が家主に除却や修繕、立ち木の伐採など、助言又は指導、さらに勧告や命令についても可能となります。また、著しく危険な空き家については、固定資産税の住宅用地に係る課税標準の特例措置の見直しも検討されていると伺っています。

 奈良県では、奈良県住生活ビジョンで空き家等の有効活用による地域活性化促進を掲げられていますが、この空き家問題に取り組む市町村に対して、最新の制度やノウハウなどの情報を提供するだけでなく、これからは、大規模郊外住宅地を抱える市町村とともに解決策を探る取り組みを県が積極的に行っていくことも効果的ではないかと考えています。

 そこで、まちづくり推進局長にお伺いいたします。県内でも大規模郊外住宅地において、住宅の高齢化が進み、近い将来、大量の空き家の発生が危惧される中で、今後、県内の空き家対策をどのように進めようとしておられるのでしょうか。

 次に、馬見丘陵公園の魅力アップについて知事に伺います。

 これまで平成二十二年の全国都市緑化フェア、その後、毎年開催されている馬見フラワーフェスタ、シェフェスタ・イン・馬見などの各種イベント開催とともに、ダリア園やチューリップの大花壇、さらに、花見茶屋の整備などを進めていただいた結果、今では関西の花の名所として広く知られ、大手旅行会社が正倉院展と馬見丘陵公園のダリア鑑賞を組み合わせたバスツアーを募集するようになるなど、年間を通じて多くの人が訪れるようになってまいりました。

 これらの成果は、荒井知事のリーダーシップのもと、県職員の皆さんが部局の壁を乗り越え一丸となって取り組んでいただいた結果であり、地元県議会議員として深く感謝いたします。そして、関西空港からアクセスがよく、四季を通じて花を楽しめ、トイレや四阿などの施設整備も整備されている馬見丘陵公園がさらに魅力アップし、奈良公園と並ぶ観光拠点となることを願うものであります。

 そのためには、まず、公園のさらなる魅力アップが欠かせません。馬見丘陵公園は、四季を通じて花を楽しめる関西の花の名所として広く知られるようになりましたが、奈良県の観光の拠点としてミシュラン・グリーンガイドに掲載されるようなレベルを目指し、関西随一の大花壇をつくったりするなど話題性のある公園整備を行ってはいかがでしょうか。

 また、馬見丘陵公園は四季を通じて花を楽しめるとはいえ、春秋に比べ冬場はどうしても花が少なくなり、公園もひっそりとしています。県では、平成二十二年から、奈良公園において毎年二月にLEDの明かりによる夜間イルミネーションイベントなら瑠璃絵を開催し、今年二月には一週間で三十七万人もの観光客を集めています。また、三重県の花の名所、なばなの里でも、十月下旬から三月までの期間、ウインター・イルミネーション冬華の競演を開催し、大変にぎわっていると聞いています。馬見丘陵公園でも、イルミネーションやイベント開催など、冬季の利用促進策も検討してはいかがでしょうか。

 さらに、私は、馬見丘陵公園がより魅力あるものになるには、地元広陵町、河合町をはじめ、周辺地域の住民に愛され親しまれることも大変重要だと考えます。このため、地域のボランティアの活動支援や地域の文化財展示活用など、地域住民がこの公園を自分たちの宝だと思えるような取り組みをさらに充実していただきたいと考えますが、いかがでしょうか。これらについて知事のお考えをお聞かせ願いたいと思います。

 次に、農地の集約と活用の進め方について、農林部長にお伺いします。

 本県の農地については、全体の一九%に当たる三千五百九十五ヘクタールが耕作放棄地となっており、農業振興を推進するためには農地の有効活用が課題となっています。こうした中で、広陵町では、地元の靴下製造業者とシルバー人材センター、そして、役場が契約を結び、町内の耕作放棄地を活用して綿花づくりを推進し、さらに、その綿花を原材料として高級靴下づくりの研究を行うなど、農商工連携によるコットンプロジェクトにチャレンジされています。この取り組みは、耕作放棄地を活用した地域の特産品の開発だけでなく、シニア世代の農業参入による雇用の創出や地場産業の振興にもつながる優良事例です。今後、このような企業が取り組みを拡大し収益を確保していくためには、耕作放棄地などの農地をまとめて貸し出していくことが必要であると考えます。

 そこで、県では、耕作放棄地の解消が課題となる中で、綿花など新しい作物にチャレンジする企業や担い手を支援するため、農地の集約と活用についてどのように進めようとしているのか、お伺いいたします。

 次に、治水対策について、県土マネジメント部長にお伺いいたします。

 昨今、時間雨量が八十ミリメートルや百ミリメートルを超えるような雨が各地で頻発するようになってまいりました。以前では考えられないような異常な雨が数時間続くような現象は、現在ではどこで起こっても不思議ではありません。奈良県では、大和川流域において、従来から河川改修など治水対策と貯留浸透施設の整備などの流域対策の二本立てで総合治水対策に取り組んでおられますが、このような状況においては、都市部においても本川の水位の上昇に連動した支川の水位上昇に伴う、いわゆる内水被害が頻発しており、それへの対応が大変重要になってきていると思います。

 私の地元を流れる広瀬川もそういった内水被害の多い支川の一つです。流末には樋門が設置され外水被害の軽減を図っているものの、大雨のたびに内水被害が続きます。このような状況を改善するため、広瀬川を管轄する高田土木事務所において下流合流点から改修に取り組んでいるところと聞いておりますが、現在の進捗状況をお伺いいたします。

 次に、先ほど申し上げた、異常な降雨を一時的にためる施設の一つとして、広陵町馬見北の佐味田川の横に大きな調整池が設置されています。この大きな調整池の容量で地域が洪水から守られていることを考えますと、大変心強く感じる次第です。この調整池の底面には修景用の樹木が多く植樹されています。これら調整池の適切な維持管理も重要な河川業務の一つであると考えます。この調整池における現在の維持管理の状況について教えていただきたいと思います。

 また、異常な降雨から身の安全を図るための備えとして、迅速で正確な河川情報の把握と発信も大変重要だと思います。県は、水防情報の発信力の強化の一環として、県では初めてとなる河川監視ライブカメラの設置を進めていると聞いています。この河川監視ライブカメラ設置について、現在の進捗状況をお聞かせください。

 以上、三点について、昨今の異常な降雨から地域の安全安心な暮らしを守るためにも大切な問題であると考えており、お伺いしたいと思います。

 最後に、技術系職員の採用について要望いたします。

 東日本大震災の被災地復興事業や二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピック開催に向けた基盤整備事業に伴い、全国的に土木建築等の技術系公務員の採用試験の応募が減少し、本県でも募集人数に見合う計画どおりの採用が難しくなってきていると聞いています。これから公共施設の維持補修が多くなり、予算が少額でも手間のかかる仕事がふえていく中、技術系職員が不足すれば必要な事業に予算がついていても計画どおりに進められないような事態を招きかねません。そこで、大学新卒者に向けた広報に努めるとともに、社会人の経験者の採用においても、技術力や現場の経験を重視し即戦力となる技術者の確保に努めていただきますよう、要望いたします。

 これで壇上からの質問を終わります。ご清聴、誠にありがとうございました。(拍手)



○副議長(井岡正徳) 荒井知事。



◎知事(荒井正吾) (登壇) 十四番乾議員のご質問がございましたが、私に対しましては二問のご質問でございます。

 第一問目でございますが、人口減少社会における市町村の体制づくりに県はどのように手を貸すかというご質問でございます。

 県と市町村の連携・協働の手法として奈良モデルというものをとっております。この奈良モデルの基本原則は三つございます。

 一つ目は、県と市町村は対等な関係で協働に努めるパートナーであるということでございます。二つ目は、優先的に住民サービスの提供を担われる市町村をできるだけ県が助けるという原則でございます。三つ目は、県内の広域連携を図り、それを県が助けるという考え方でございます。

 県の支援の仕方につきましては、財政的支援ということもありますが、それ以外に、例えば、統計データによる現状分析をして連携すべき課題を発見、設定するというようなこと、学ぶべき先進的事例を広く調査して紹介するということ。県の立場からの具体的な解決案の提示などを行うということなどを行いまして市町村を下支えしていくという姿勢でございます。そういう形で県政発展のリーダーシップを発揮していきたいと考えているところでございます。

 この奈良モデルの取り組みの具体的な例でございますが、例えば、管轄人口が九十万人を超える全国でも例を見ない規模の消防の広域化が行われました。また、南和地域における公立三病院の機能分担による医療提供サービスの再構築を行うことができました。また、議員お述べになった例でございますが、県営水道と市町村水道を一体としてとらえた水道連携により無駄のない効率的な水道、給水を行う方向での事業が進んでおります。また、最近の例では、全首長が参加いたしました協議会方式によるバス路線の再編の事例がございます。このような例を積み重ねまして住民サービスの充実に向けた成果を上げようとしているところでございます。

 また、本年五月に地方自治法の改正が行われましたが、その一番大きな改正は、地方自治体間の連携を促進するための条文でございます。参議院総務委員会に参考人として招かれまして、この奈良モデルについて意見を述べる機会を与えられました。議員お述べのように、奈良モデルが先進例として取り上げられたように思いますし、奈良モデルは自治体間の広域連携モデルということで国からも一定の評価をいただいたように思うところでございます。

 また、最近の取り組みとして、まちづくりの分野においての連携を考え始めております。この十月に天理市と、十一月に大和郡山市と協定を締結いたしました。

 この内容でございますが、まちづくりの方向性が県と一致した市町村と協定を締結します。その中でアイデアを出し合いつつ、技術的支援のほか財政的支援も含め、市町村を積極的に支援していこうとするものでございます。奈良モデルの適用の新しい手法としてまちづくりに熱意のある市町村と協働し地域のまちづくりを進めていけたらと考えております。これからの人口減少社会に立ち向かっていくためにも、県と市町村の連携協働のための奈良モデルを通じて県が市町村を積極的に支援するという取り組みを進めてまいりたいと思っております。

 二問目、三問目は関係部長がお答えいたしますが、四問目は、議員ご地元の馬見丘陵公園の魅力アップについての議員のアイデアも含めましてご質問がございました。

 馬見丘陵公園は、県営公園でございますし、県としても力を入れている施策でございます。馬見丘陵公園におきましては、今年度、チューリップフェアや花菖蒲まつり、フラワーフェスタの各イベントを開催し好評でございました。中和地域の観光や地域振興の拠点になってきておりますので、引き続き、その魅力の向上に努めていきたいと考えております。

 その中で、新しく始めましたチューリップフェアでございますが、今年度、チューリップなど約二十万本の花で彩るように演出しまして約九万人の皆様にご来園いただきました。来年度は約三十万本の花のパノラマ景観を演出したいと考えており、関西の都市公園ではトップクラスの規模になる予定でございます。今後、さらに花の種類、規模拡大、充実したいと思います。私は、百万本のバラではなくてチューリップを植えるようなイベントができないとか言って職員をけしかけておりますが、百万本はちょっとまだ時間がかるように思っております。

 また、来園者に楽しんでいただく仕組みをいろいろ考え、また、積極的な広報を行い、このチューリップフェアについても、その認知度、また、ひいては、馬見丘陵公園自体の認知度を県外まで広めてまいりたいと思っております。非常に遠くからも自動車で来られるお客さんがふえていると聞いております。

 次に、議員ご指摘の冬季の利用促進策でございますが、冬季については、このような公園はなかなか知恵が要る分野でございます。いろいろアイデアをいただきましたが、今後の検討課題にしたいと思います。もう少し検討時間をいただいて、冬季にも何か馬見丘陵公園の存在感が出るようなアイデアをもう少し考えていきたいと思います。とりあえず、好評になってきておりますチューリップフェアを含めました既存のイベントの充実により、馬見丘陵公園という認知度を高めてブランド化を図っていきたいと思います。また、この観光拠点としての魅力向上に加えまして地域の皆様にも親しんでいただいております。このような取り組みも必要でございます。例えば、花緑ボランティア活動の支援の方々がおられますので、その公園内の活動拠点が要るように聞いております。ボランティアハウスというようなものを整備いたしまして、この公園に来て活動していただきやすいような受け入れ態勢の整備を進めておりまして、来年三月には運用を開始する予定でございます。

 また、地元広陵町の小学生の方にチューリップを植えていただき花に親しんでいただく取り組みも昨年度から行っております。また、もとより古墳のあった場所でございますので、ナガレ山古墳の復元でございますとか出土埴輪の展示、古墳解説のパンフレットなど、古墳を中心とした地域の歴史に関する理解を深めるような配慮も行ってきており、地域のボランティアの皆様に案内、解説をしていただいているところでございます。

 これにあわせまして、地域の皆様に愛され親しまれる公園となるような情報発信、ジャーナルの発信を図ろうとしております。やまと花ごよみ通信という題のジャーナルの発行をしたいと思っております。また、地域のイベントに気軽に公園を利用・活用していただけますように、朝夕の散策、あるいは運動の利用にしていただけますような声かけの活動も行っております。このように、成長しておる公園でございますので、県としても引き続き精いっぱいの努力をしていきたいと思っております。

 そのほかの質問は、関係の部局長に答えをさせていただきたいと思います。



○副議長(井岡正徳) 中産業・雇用振興部長。



◎産業・雇用振興部長(中幸司) (登壇) 十四番乾議員のご質問にお答えをいたします。

 私には、意欲ある企業・創業者への融資制度の充実について、県の制度融資が幅広い業種で多くの中小企業の方々に利用されるよう、また、制度の周知に努めるとともに、運用面においても使いやすいものとしていく必要があると考えるが、県の取り組みはどうかとのお尋ねでございます。

 本県経済を発展させていくためには、意欲ある中小企業や創業者の皆様が事業資金を調達しやすい環境をつくり、県内企業の成長発展を促すことが重要であると考えております。このため、制度融資におきましては、県内企業の事業拡大へのチャレンジや再生可能エネルギー活用施設への投資を促すために、企業のニーズにあわせて金利等の融資条件を大幅に改善いたしました。さらに、離職者等の創業や、県内への企業立地を促すために、その資金の保証料負担をゼロとするなど積極的に制度の見直しを行ってきたところでございます。

 議員お述べのとおり、今年度は、県内での投資をより一層促進する目的で新規性、独創性のあるすぐれた事業計画を県が認定する認定枠の制度を新たに創設いたしたところでございます。この制度では、利子及び保証料を県が全額負担することとなり、企業や創業者の皆様を強力にバックアップできるものと考えているところでございます。

 また、制度の周知に関しましては、従来から取り組んできております金融機関への説明会の開催やパンフレットの配布などに加えまして、本年度は金融機関各店舗の営業担当者の方へも、その新たな認定枠も含めた詳細な説明も行い、制度融資の目的や趣旨、その重要性についての認識を深めていただくよう努めてまいったところでございます。

 こうした取り組みの効果もございまして、ここ数年減少傾向にありました利用実績は本年度増加に転じましたし、また、県への融資相談の件数も大幅に増加している状況でございます。今後とも、融資相談の充実を図り、制度融資が幅広い業種で活用していただけるよう努めてまいるとともに、県内中小企業者の皆様にとりまして、より一層利用しやすくなるよう、引き続き、制度の見直しを図ってまいりたいと考えているとこでございます。

 以上でございます。ご質問ありがとうございました。



○副議長(井岡正徳) 林まちづくり推進局長。



◎まちづくり推進局長(林功) (登壇) 十四番乾議員のご質問にお答えさせていただきます。

 私に対しましては、大規模郊外住宅地において住民の高齢化が進み、近い将来大量の空き家の発生が危惧される中で、今後、県内の空き家対策をどのように進めようとしているのかというご質問でございます。お答えいたします。

 議員もお述べいただきましたが、県内の多くの大規模郊外住宅地は高度成長期に開発されまして、同じ時期に住民が移住されたことから、今後、高齢化率が急激に上昇し、それに伴う空き家の増加により住環境の問題が拡大する可能性のある地域であると認識しております。このため、大規模郊外住宅地におけます空き家対策の検討に当たっては、空き家そのものへの対策だけではなく、地域住民の暮らしを支える観点から、地域に欠けております生活利便施設の機能をほかの地域との連携により補完する地域間機能連携や、周辺地域住民との交流等を目的とした地域コミュニティ活性化といったことをあわせて検討することが重要だと考えているところでございます。

 したがいまして、具体の地域における空き家対策は、地域への深い理解が前提となるため、住民に最も身近な行政でございます市町村により取り組まれることが必要となります。県といたしましても、議員にご指摘いただきましたとおり、大規模郊外住宅地を抱える市町村におけます解決策をさぐる取り組みに対しまして積極的に支援していくことが重要だと考えているところです。

 そこで、県といたしましても、空き家問題に対応する取り組みとして、国土交通省の補助事業でございます、空き家再生等推進事業の活用や、一般社団法人移住・住みかえ支援機構のマイホーム借り上げ制度を活用した若年世帯等への移住支援、さらには、建築・住宅支援センター協議会への参画等によります中古住宅流通促進の支援を実施してきたところでございます。

 さらには、今後は、県が主導いたしまして空き家の発生原因等の分析や、所有者や居住者の意向を把握し、さまざまな地域特性に応じました対策を検討するなど、大規模郊外住宅地を抱える市町村に対して積極的な支援を行い、市町村とともに空き家対策を進めていきたいと考えているところでございます。

 以上でございます。ご質問ありがとうございました。



○副議長(井岡正徳) 福谷農林部長。



◎農林部長(福谷健夫) (登壇) 十四番乾議員のご質問にお答えをいたします。

 私には、農地の集約と活用についてどのように進めようとしているのかというご質問でございます。お答えをいたします。

 本県の農業は、担い手の高齢化や農産物価格の低迷、農業資材の高どまりなどにより、年々、農業従事者が減少をし、結果として耕作放棄地が増加している状況でございます。したがいまして、耕作放棄地の活用を含め農地の有効利用を図るため、地域内だけでなく県域全体で調整する農地のマネジメントが喫緊の課題であると認識をしております。

 そこで、地方創生に結びつけるため、奈良らしい農業を振興する地域と、工業ゾーンとして整備を進める地域を県が主体となってコーディネートできるよう、農業振興地域の整備に関する法律、農地法の規制緩和や権限の委譲などを石破地方創生担当大臣に提案をしてきたところでございます。また、奈良らしい農業を振興する地域においては、担い手や農地の現状を踏まえた農地活用のモデル的な取り組みを実施していかなければいけないと考えております。

 このような中で、議員お述べのように、耕作放棄地を活用をし地元企業とシルバー人材センターが協働した地域特産品の開発は、地域の強みを生かした優良な事例であると認識をしております。県といたしましても、耕作放棄地の活用に向け、新たな戦略作物であるイチジク、酒米などの導入支援や、加工商品の開発、加工技術や優良品種の育成などブランド化に向けたオリジナルな取り組みを進めているところでございます。また、今年度から、県が率先して農地中間管理事業を活用をし、農地を必要とする企業や意欲ある担い手の意向を把握した結果に基づき、早急に活用可能な農地とマッチングをしていく所存でございます。

 今後とも、県内外の優良事例等を参考にしながら、企業や意欲ある担い手と連携をして耕作放棄地などの農地の集約活用に努め、奈良らしい農業振興と地域振興を積極的に図ってまいりたいと考えております。

 以上でございます。ありがとうございました。



○副議長(井岡正徳) 加藤県土マネジメント部長。



◎県土マネジメント部長(加藤恒太郎) (登壇) 十四番乾議員のご質問にお答えいたします。

 私には、治水対策につきまして三点のお尋ねがございました。まず、広瀬川の改修の進捗状況につきましてお答えを申し上げます。

 広瀬川は、広陵町百済を上流端といたしまして、広陵町大場で葛城川に合流する延長約四キロメートルの県管理の一級河川でございます。この広瀬川につきましては、合流先の葛城川の水位が比較的高いことから、近年も、平成二十一年十月ですとか平成二十五年九月に内水氾濫による浸水被害が発生をしてございます。このため、県では、平成二十三年度に策定をいたしました大和川水系曽我葛城圏域・河川整備計画にこの広瀬川の改修計画を位置づけまして、現在、改修事業を進めているところでございます。

 具体的には、まず、広瀬川の合流先を現在の葛城川から水位の低い曽我川につけかえることとしておりまして、新たに設ける樋門の整備に向けまして必要となる用地の取得を進めているところでございます。樋門整備を行うためには三件の用地買収が必要になるわけでございますけれども、このうち一件につきましては、平成二十四年十月に取得をしております。残る二件につきましては、地籍が混乱しており境界の確定に時間を要してきたわけでございますけれども、地権者の皆さん、それから、隣接する曽我川を管理する大和川河川事務所と調整を重ねてまいりまして、おかげさまで、ようやくこの十一月に関係者間で境界についての合意を得たところでございます。

 今後は、早期にこの樋門工事に着手できますように、速やかに用地の交渉を進めまして用地の取得を行ってまいりたいというふうに考えております。

 次に、佐味田川の調節池につきまして、維持管理の状況についてお尋ねがございました。

 一級河川佐味田川の上流に位置します佐味田川流域調節池は、当時の住宅都市整備公団が真美ケ丘住宅を開発しました際に設置した調整池の一部を、平成八年度に県がこの一部を取得いたしまして、生息していた野鳥などの動植物の生態等にも配慮しつつ、洪水を予防する調節池として整備をしたものでございます。この調節池につきましては、年に一度の堤防の除草というものを行ってきておりますけれども、整備後二十年近くが経過をいたしまして、この調節池内の樹木が大きく成長しましたことから、周辺の住民の皆様方から伐採してほしいとの要望をいただくようになっておりました。

 このようなことから、今年度は、広陵町及び周辺住民の皆様とも相談させていただきまして、調節池内に繁茂しております約六百本の樹木のうち、特に、この綿毛が周辺に飛散するマルバヤナギという樹木、これが約二百本ございますが、この二百本を伐採することとしてございます。現在、工事の発注の手続を進めているところでございまして、来年の一月から三月にかけて実際にこの伐採をするという段取りとなってございます。当調節池につきましては、周辺が良好な住宅地となっておりますので、こうしたことを踏まえまして、今後とも地元の皆様方のご意見も聞かせていただきながら、また、県といたしましても、現地の状況をよく把握をいたしまして現状に応じた維持管理に努めてまいりたいというふうに考えてございます。

 三点目といたしまして、河川監視ライブカメラの設置につきまして進捗状況のお尋ねがございました。

 県におきましては、平成二十五年の台風十八号を契機に、災害時に住民の皆様が円滑に避難するための情報提供の充実を図っていこうと、こういうことを目的に水防情報の強化に取り組んでおるところでございます。具体的には、水位計の増設、河川監視ライブカメラの設置、そして、国、県、その他機関がそれぞれ発信している河川の水位ですとか雨量といったような情報、こういったものを一元化してわかりやすく情報提供するというようなことでございます。

 ご指摘の河川監視ライブカメラにつきましては、これまでに市町村の意向なども聞かせていただきながら、頻繁に水位上昇が起こる箇所を選定いたしまして大和川水系に十二基、紀の川水系に三基、そして淀川水系に一基と、都合十六基の設置をするといたしました。

 今年度は、この河川監視ライブカメラ、そして、一元的に水防情報を提供するシステムにつきましておおむね設計を終えて、来年度にその実際の整備を図ってまいりたいというふうに考えてございます。

 また、この河川監視ライブカメラの設置にあわせまして、県民の皆様方に河川の状況を広くリアルタイムでお知らせできるようにするため、カメラの映像を県のホームページで提供するほか、近鉄奈良駅、JR王寺駅、こういったところのデジタルサイネージにおきましても提供する、そのように取り組んでまいりたいと考えているところでございます。

 以上でございます。



○副議長(井岡正徳) 十四番乾浩之議員。



◆十四番(乾浩之) 知事並びに各部局のご答弁ありがとうございました。自席よりまた再質問させていただきます。

 先ほど、知事の答弁の中に、行政サービス向上に向けた市町村の体制づくりですけれども、いろいろ答弁いただいた中で、やはり住民へのサービスが低下にならないようにこれからも頑張ってやっていただきたいと要望しておきます。

 そして、意欲ある企業・創業者への融資制度についてでございますが、私もこの制度について少し勉強したことがありまして、やはりこの制度を見たら、ものづくりをする企業に対しては新規性や独創性を書きやすいなというふうに感じまして、その企業の中にもやはり多種いろいろある中で、運送業とか建設業となれば、なかなか、そういうような文章的なことを書くのが難しいなと、ハードルが高いなとそういうようなことを思いましたので、やはりそのハードルを少し下げていただいて、事業の効率化や雇用の拡大につながる事業計画を認定枠の対象とするなど、小規模企業を含む全ての中小企業が利用しやすい制度とすることはできないか、また、再度、質問したいと思います。

 次に、馬見丘陵公園の魅力アップについてでございますが、先ほど、知事の答弁でもございましたけれども、私の思いとしては、第二の奈良公園に馬見丘陵公園をしていただきたい。当然、知事もそれぐらいの思いを持って発言していただいたように思っているんですけれども。その中で、今、馬見丘陵公園も、イベントが盛況になってくると周辺道路は大変交通渋滞も発生しますし、開催に際して地域との連携をこれから一層密にしていく必要があると認識しています。今後、そういうふうになったらどうしていくのか、対応されるのか、お考えをお伺いしたいと思います。

 それと、要望ですけども、耕作放棄地を活用した広陵町での地元企業とシルバー人材センターと協働したコットンプロジェクトについて、農林部長より、強みを生かした優良な事例であると答弁をいただきましたが、このような取り組みは耕作放棄地の解消だけでなく、シニア世代の方々の、やりがいづくりや商品開発により農地を高度活用した地域活性化につながる有効な取り組みであると考えます。耕作放棄地の解消が県農政の課題となっている中、こうした取り組みを県下で広げるよう、新たな農業にチャレンジするシニア世代の育成と農地の活用について、より一層、県として努力していただきますよう要望しておきます。

 それと、最後の治水対策についてでございますが、葛城川への合流している広瀬川を水位の低い曽我川へつけかえ樋門工事を実施することは、まず、浸水被害の軽減につながると思います。そういうことをしていただくことによって時間が延びていくわけでございます。そして、今、その中の話でございましたが、以前私も質問した広瀬川の百済地区の河川の町と県の移管の問題ですけども、早くそのように県から町に移管していただいて、百済の中にある小さい川を、バイパスがこっちにできていますから、その中の広瀬川を町に移管していただいて、早く車の幅広い道をつくるように、カルバートでもしていただいて、そういうことをまた町と県で検討していただきたいと、そのことも要望しておきます。

 以上で、二つの質問だけお願いします。



○副議長(井岡正徳) 荒井知事。



◎知事(荒井正吾) 最初の再質問になりますが、馬見丘陵公園のこれからというご質問でございますが、第二の奈良公園とおっしゃいましたが、奈良公園と趣がちょっと違う面もありますが、目指すのは、オランダにキューケンホフという花の公園がございます。すごい公園で、ヨーロッパからバスが何百台と来るようなチューリップ公園なんですけど、できればそれを目指したいと言いたいところでございますが、花の公園というイメージでございます。ただ、規模はキューケンホフと随分違いますので、花を中心とテーマにした公園。それと、古墳がございますので、花と古墳をテーマにした公園というのが、そのテーマ性をどうするかというのが一つ大きな目標になると思います。

 また、それに伴ってイベントを行う、これは、奈良公園も一緒でございますけども、イベントを行える公園でもございますので、イベントは、丘陵の向こうに生駒山が見える方向で舞台をつくっております、あの舞台を利用して大きなイベント、あの山の上では幾ら大きな音量のイベントがあってもあまり迷惑をかけないという意味もございますので、イベントを行うと。そこから何か市のようなものですね、食事の市が、食のフェスタ、シェフェスタの会場になっておりますが、その地元特産品を、市を出すようなイベントも考えられるかと思っております。特産品は農とか花きの特産品だけじゃなしに、陶芸でございますとかその他いろんな特産品が出てくる可能性がございます。そのような場所がもう少し要るような気が、丘陵でございますので、大変広い場所がどのように確保するかという課題がございます。

 それとともに、議員おっしゃいました、割と遠くから来られているように思いますので、そのための駐車場が必要かと思います。大変にぎわうときは近隣の駐車場が不足いたしますので、大変近所の方に迷惑をかけているように聞いておりますが、そういう、土日を中心とした大きなイベントがあるときの臨時の駐車場をどのように確保するかということを検討し始めております。場所が要りますので、なるべく近いところで駐車が可能になるようにということを、ちょっと課題がございますが、駐車場の確保もあわせて考えていきたいと思います。

 繰り返しますが、大きな花とか古墳をテーマにしたテーマ性を顕示して、そのテーマによって認知度を高める、それと、イベントを段々拡大してにぎわうようにすると。地域の人に親しんでもらえるとともに、地域のものを外に売り出す場所にしていくといったようなこと。それと、障害者の方も含めて、施設とか障害者の方が結構来ておられますので、花は大変魅力ありますので、そのような方も利用しやすいような駐車場を確保する、そのような課題を教えていただいたように思いますので、大きく立派な公園になるように努力をしたいと改めて思ったところでございます。



○副議長(井岡正徳) 中産業・雇用振興部長。



◎産業・雇用振興部長(中幸司) 乾議員より県の制度融資の認定枠について、ハードルが高いんではないかと、もう少し条件を緩和して小規模企業を含む全ての中小企業者にとって利用しやすい制度とすることはできないのかという再度の質問がございました。

 先ほど申し上げましたように、県の制度融資の認定枠におけるすぐれた事業計画といいますのは、単に事業の効率化や雇用の拡大だけではなくて、そこに新たな手法による事業展開など高い付加価値を生み出すような仕組みが備わった計画であるということが必要と考えております。具体に言いますと、例に挙げられました運輸業ということであれば、食品輸送等で一定温度を保っていくとか、そういうふうな保冷的な要素とか、そういったものがそこの中に含まれているということが必要であろうというふうに思っております。中小企業の皆様方が県に対しまして認定申請を行っていただく際には、こうした制度の内容につきまして十分ご理解いただけるまで説明をさせていただいて、事業計画の作成に手間取らないようにきめ細やかな支援を行うなど、利用しやすい制度となるよう、今後も努めてまいりたいというふうに思っております。

 以上でございます。



○副議長(井岡正徳) 十四番乾浩之議員。



◆十四番(乾浩之) ありがとうございます。時間もないんですけども、企業の制度融資については、また一つ、認定枠のハードルをその辺考えてまたやっていただきたい。

 そして、知事の答弁でございましたが、第二の奈良公園という思いはちょっと私と感覚が違うかなと思っていますけれども、しかし、第二の奈良公園にしていただけますよう、よろしくお願いします。

 チューリップも百万本、知事が言っておられるように、そういうことができるような公園にしていただきたい。そして、できることなら、周りに博物館と資料館などを設置していただけますよう、中和地域の文化振興の拠点としていただきますよう、よろしくお願いして終わります。



○副議長(井岡正徳) 次に、八番太田敦議員に発言を許します。−−八番太田敦議員。(拍手)



◆八番(太田敦) (登壇) 皆さん、こんにちは。また、奈良テレビをご覧の皆さん、こんにちは。日本共産党の大和高田市選出の太田敦です。

 選挙戦も中盤を迎えました。民主党から自由民主・公明両党に政権が変わってから約二年。暮らしの問題でも平和の問題でも暴走を重ねる安倍政権に対して、国民は不安と怒りを募らせています。今回の総選挙は、消費税増税、集団的自衛権、原子力発電所再稼働、沖縄新基地建設など、国民の声に耳を貸さない安倍政権の全体を厳しく問う選挙です。日本共産党は、暴走をストップさせ、国民の声が届く新しい政治をつくる、そのために最後まで奮闘することを訴えまして、質問に入ります。

 まず、陸上自衛隊駐屯地の誘致問題について知事に伺います。

 知事は、五條市長とともに、国に対して陸上自衛隊の駐屯地を誘致するよう、国に要望を続けております。紀伊半島大水害を受け、今後予測される大規模災害に備えて自衛隊があれば速やかな救援活動が実施されることを、また、全国で陸上自衛隊駐屯地がないのは奈良県だけだということを主な理由にしています。自衛隊の災害救助活動が多くの国民の皆さんに期待されていることは事実であり大事な活動であるとは認識していますが、自衛隊は国の防衛が本来任務であり、災害派遣は主たる任務ではありません。安倍首相が強行した集団的自衛権の行使容認の閣議決定は、海外で、自衛隊が米軍とともに戦争する国づくりを進めるものであり、憲法九条を破壊し、戦後の日本の国のあり方を根底から覆す歴史的暴挙でございます。

 日本国憲法前文では、政府の行為によって再び戦争の惨禍が起こることのないようにすることを決意し、また、第九条では、戦争と武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては永久にこれを放棄する。陸海空軍その他の戦力は、これを保持しないと明記しております。多大の犠牲を与えたアジア太平洋戦争から引き出された教訓は、今、世界の流れになりつつあります。

 米軍普天間基地にかわる辺野古への新基地建設の是非が最大の争点となった沖縄県の知事選挙で、保守・革新の垣根を越えたオール沖縄の代表として新基地建設断固反対を掲げた翁長雄志前那覇市長が、大激戦を勝ち抜き当選を果たしました。今回の沖縄県知事選は、新基地建設を許すのか阻止するのかが真正面から問われた選挙となり、選挙結果は、新基地を何がなんでも押しつけようとする安倍政権に対して屈しない沖縄県民の意思を示した画期的な意義を持ちました。しかし、仲井真前知事は、任期終了間際に、名護市辺野古へのこの新基地建設に向けて埋め立て工事変更申請を承認する暴挙に出ました。断じて許すわけにはまいりません。

 米軍基地だけではありません。自衛隊基地建設でも、沖縄県与那国町議会は、先月、臨時議会を開き、自衛隊の基地建設の民意を問う住民投票に関する条例案を賛成多数で可決いたしました。与那国島への陸上自衛隊の湾岸監視部隊の配備の賛否が住民投票で問われることになりました。条例案に賛成した無所属の崎元町議会議員は、造成工事などが始まっており、住民の意思が直接確認されないまま、なし崩し的に進められようとしそうなこの流れだったので、国に対して住民一人ひとりの意思を示すためにも可決されてほっとしていると述べておられます。

 奈良県と五條市がこの陸上自衛隊の駐屯地の誘致を進める中で、軍事基地のない平和な奈良県を守る会が、先月、ピースデー・イン・五條を開催いたしました。自衛隊誘致は、米軍の不法な戦争に協力させられ反対です、の横断幕を掲げ、五條市内でピースパレードを行い、奈良県に駐屯地は要らないと訴え、多くの人が集まりました。

 平成二十六年度、国は、奈良県に自衛隊のヘリポートを設置する調査費百万円、県は、自衛隊誘致のために二千万円をそれぞれ計上いたしました。また、新年度は、防衛省の概算要求では、基本構想のための費用四百万円を要求されておられます。政府は、今後五年間の防衛力整備の方針を定めた中期防衛力整備計画の中で陸上自衛隊の装備品として二〇一八年度までにオスプレイ十七基を導入する方針を明記しております。自衛隊のヘリポートができれば奈良県にもオスプレイが飛んで来ることになります。このオスプレイは、すさまじい騒音と風力で周りの山林にも多大な影響をもたらします。世界中で戦争をしない憲法九条がある日本の中で、唯一、自衛隊の駐屯地がない奈良県、これこそ世界に誇るべき価値ではないでしょうか。

 そこで、知事に質問いたします。

 奈良県にとって陸上自衛隊駐屯地の誘致は必要ないと考えますが、いかがでしょうか。

 次に、広域防災拠点について質問いたします。

 今年は、広島など集中豪雨の被害、御嶽山をはじめとする火山の噴火、長野県北部で最大震度六弱を観測した地震など、大きな災害が日本列島を襲いました。これらとあわせて、紀伊半島大水害からの教訓は、災害に備え、住み続けられる地域づくりを進めることです。第二次奈良県地震被害想定調査報告によりますと、内陸型地震は、発生率は低くなっているものの、一たび発生すれば、揺れや斜面崩壊、火災などによって死者が最大で五千二百人と想定されています。

 一方、南海トラフをこの震源とする海溝型地震は、今後三十年以内に発生する確率は七〇%程度と高くなっております。この南海トラフ巨大地震が奈良県に及ぼす影響は、最大千七百人の死者が想定されています。また、紀伊半島大水害では、土砂崩れによる道路の欠損により、一市二村十七地区、百八十七世帯、三百五十二人が孤立状態となりました。避けがたい自然災害にも人の命と財産を守ることを最優先にした減災計画、安全で安心した生活ができる対策が必要です。

 今後想定される大規模な災害が発生したときに備え、現在、県下四つの広域防災拠点が指定されています。また、消防防災ヘリコプターや県警ヘリコプターが整備されていますが、十分な機能を果たしているとは言えないと考えます。県内に分散している機能をもう一度見直して、県内全域カバーすることのできる防災ヘリコプター基地を備えた広域防災拠点を整備することが必要です。応急活動要因の集結や出動、また、地域内外からの救援物資の集積・配送の拠点として整備すべきではないでしょうか。

 また、知事は、陸上自衛隊の駐屯地を誘致するよう国に働きかけていますが、陸上自衛隊の駐屯地が来ることを前提として整備するのではなく、県として広域防災拠点を整備するべきだと考えます。

 そこで、知事に質問いたします。

 大規模な災害が発生したときに備え、県内全域をカバーすることのできる防災ヘリコプター基地を備えた広域防災拠点を県独自で整備することが必要だと考えますが、いかがでしょうか。

 次に、住宅リフォーム助成制度について伺います。

 先月発表された七月から九月期の国内総生産は、予想を超えた景気悪化の深刻さを浮き彫りにするものとなりました。四月からの消費税増税が消費を冷やし、暮らしと経済を悪化させているのは明らかです。来年十月からの消費税の再増税は延期を打ち出していますが、増税は延期ではなく中止し、安倍政権の経済政策を根本から転換をすべきであります。

 県経済を活性化させ、中小企業の不安の声にこたえ、中小企業を元気にする決め手は、安倍政権のこの成長戦略に追随せずに、中小企業を支援する予算をふやすこと、地域に広い裾野を持ち日常生活に欠かすことのできない衣食住の関連産業などへの支援で経済の底上げを図り、県内での消費拡大に努めることでございます。中小・零細企業が着実に成果を上げることができれば、その存続は産業と地域の活性化につながります。県としても、地域の経済を応援し雇用をふやすためにも、住宅リフォーム助成制度など、でき得ることを積極的に進めるべきではないでしょうか。

 全国では、幅広い内容のリフォーム事業への助成を対象とした一般的な住宅リフォーム助成制度を持つ自治体は次々とふえておりまして、全国建設労働組合総連合の二〇一三年の調査によりますと、秋田県、山形県、静岡県、広島県、佐賀県の五県を含む全国六百二十八自治体にまで広がっております。県下では、広陵町が二〇〇五年より実施され、予算の十八倍から二十六倍の仕事につながっております。地元業者の皆さんから大変喜ばれております。奈良県としても、これまで国の住宅エコポイント制度や県産材の利用促進に実施されてきました。中でも、二〇一一年度に実施された一般リフォーム助成制度は人気が高く、八千万円の予算で三十一億円の仕事がございました。約三十八倍の経済波及効果でございます。プレミアム商品券とのセットの事業であったということで廃止をされましたが、仕事おこしの面から大変効果的だと思います。

 そこで、知事に伺います。

 県として、地域の経済を応援し雇用をふやすためにも、ぜひとも、一般的なリフォーム助成を支援する制度を実施するべきだと思いますが、いかがでしょうか。

 次に、駅の無人化について質問いたします。県内にあるこの駅の無人化がふえ続けております。昨年の近鉄の路線で無人化になった駅は、浮孔駅をはじめ九つの駅でございました。現在では、県内の無人化の駅は四十二駅になり、県内の駅の約三分の一が無人化になっております。昨年の無人化に当たっては、石見駅では自治会を通じて七千人を超える署名が提出されるなど、地元から大きな反対の声や心配の声があったにもかかわらず、今回は松塚駅の無人化計画が新たに打ち出されました。また、駅係員の勤務時間が短縮される駅も、築山駅、近鉄下田駅が計画されております。とりわけ、松塚駅については、大和高田市立商業高校の最寄り駅となっております。クラブ活動が活発な学校で遅い時間に駅を利用する生徒もたくさんおられます。また、この駅は周辺の住宅街よりも高い場所にホームが設置されており、外部からの監視が行き届きにくい構造になっております。ホームには監視カメラが設置されていますが、何かあったときには隣の大和高田駅から駆けつけることになっております。万が一の事件や事故があったときに間に合うのか疑問です。

 知事は、これまで、駅無人化についての質問に対して、駅は地域のまちづくりにとっても欠かせないものだと答弁をされております。今後、ますます高齢化が進み利用者が減少する中で、駅という公共施設が企業の合理化、この観点だけで無人化されていくことは極めて問題です。

 そこで、知事にお伺いします。

 今回の駅係員無人化計画について、県から近鉄に撤回を求め、奈良県内で駅を利用されている人が安心して使うことのできるようにするべきだと考えますが、いかがでしょうか。また、近鉄が無人化を行った場合、例えば、子どもたちの通学やまちづくりに影響を及ぼすのではないかと地元から出された心配の声に対して、県としても対応をすべきであり、場合によっては、市町村による駅係員配置に県としても支援するべきだと考えますが、いかがでしょうか。

 次に、国民健康保険制度について質問いたします。

 国民皆保険制度の一つである国民健康保険制度は、加入している国民に対して責任を持つのが当然です。しかし、現在では、受益者に負担を求める傾向を強めておりまして、その一つに被保険者資格証明書の存在がございます。大和高田市では、現在、約一万一千五百世帯が国民健康保険に加入しています。景気が長らく好転しない中で、所得が低いために、この保険料の負担が重く感じる世帯が多くなってくると国民健康保険の収納率、二〇一三年度で九一%、これからさらに落ち込むのではないかと懸念をしております。被保険者資格証明書は実質無保険とみなされ、窓口全額払い、十割負担が強要されます。これは、国民の生命にかかわる事態に発展しかねません。

 全日本民主医療機関連合会が二〇〇五年に始めた国民健康保険など経済的理由による手おくれ死亡事例調査の二〇一三年の調査結果を見てみますと、貧困が拡大しお金がない、保険料の滞納では保険証を取り上げられたなど、経済的な理由でこの受診がおくれ、死亡に至った事例は五十六件ございました。六十五歳未満が約六割を占めたのも特徴です。五十六人のうち、無保険や被保険者資格証明書、短期被保険者証など、正規の保険証を持っていない人が六割いらっしゃいました。今回は二十三県からの報告で、この五十六人は氷山の一角にすぎません。この中には、奈良県の方も一人含まれております。国民皆保険制度が機能せず、多くの国民が命の危機にさらされております。

 平成二十年度のこの厚生労働省の通知において、資格証明書の交付は、納付相談の機会を確保するためのもので、機械的に運用を行わず、特別の事情の有無を把握し、緊急的な対応として速やかな短期被保険者証の交付に努めることを通知しております。国民健康保険料の引き下げを実施し加入者に保険証を交付すること、また、被保険者資格証明書の方に対する緊急の対応として保険証の交付を速やかに実施することを求めます。

 そこで、健康福祉部長に質問を伺います。

 資格証明書や保険証とめ置きによる無保険状態の方に医療を受ける必要が生じた場合には、平成二十一年度の政府答弁書に基づいて、速やかに保険証を発行することを市町村に徹底すべきだと考えますが、いかがでしょうか。また、資格証の発行をやめるように市町村に対して指導すべきだと考えますが、いかがでしょうか。

 最後に、下水道行政について質問いたします。

 下水道事業は人が生活するのになくてはならない生活基盤整備の重要な事業でございます。行政の役割として下水道の整備を図り、県民の健全な発達及び公衆衛生の向上に寄与し、あわせて、公共用水域の水質の保全に資することが必要でございます。現在、河川等の汚染原因の約八割は家庭から未処理で流される台所や風呂などの生活排水だと言われております。それだけに、行政の役割として下水道の整備を図ることは重要です。

 しかし、例えば、大和高田市では一〇〇%公共下水道にすることが計画されておりますが、現在、下水道の普及率は五六%から五七%にとどまっているのが実態です。現在、市内の状況は、旧来のくみ取り方式と、下水道が整備されていない地域に設置されている単独処理浄化槽方式と公共下水道という混然一体、こういう状態になっておりまして、単独浄化槽の設置率、奈良県全体では一〇%にまで下がっているのに対して大和高田市では二六・八%となっているなど、大変おくれた状態にございます。本来、この下水道を設置し供用を開始されると、くみ取りは三年以内に、単独浄化槽は速やかに下水道に接続することになっております。下水道の供用開始の告示がなされた地域は、下水道に排出するための設備を設置する、くみ取りトイレを水洗に改造する義務が生じるとなっております。

 しかし、接続するためには数十万円の負担が生じるのが実態です。下水道が整備されても、家のトイレや台所の配水管を下水道に接続しないことには下水道の効果が発揮されません。既に下水道の処理区域に設置されている単独処理浄化槽は早期に廃止をして、公共下水道に接続してもらえるように住民に啓発することも必要です。環境衛生行政として下水道布設計画を早急に進めるべきだと考えます。

 そこで、県土マネジメント部長に伺います。

 早期の生活排水対策の推進を図るために、環境整備という観点から、本県として、この県下市町村に布設されている公共下水道に各戸がつなぐ接続率を引き上げる対策が求められると考えますが、いかがでしょうか。

 以上で、壇上での質問を終わります。ご清聴ありがとうございました。(拍手)



○副議長(井岡正徳) 荒井知事。



◎知事(荒井正吾) (登壇) 八番太田議員のご質問にお答えいたします。

 第一問は、陸上自衛隊駐屯地の誘致問題でございます。

 自衛隊は国の防衛が本来任務であるというのはおっしゃるとおりでございますが、平和な時代には、山の噴火の災害、大雪の災害など、最近の災害でも大活躍されているのは周知のことでございます。また、東日本大震災、紀伊半島大水害における活動でも明らかなとおり、自衛隊は災害時に機動的な救出活動などさまざまな救援活動を迅速、的確に自己完結で遂行できる我が国で唯一の組織でございます。また、紀伊半島大水害の際は、県は自衛隊に出動要請をいたしましたが、迅速に行動していただき、地元の方々に深く感謝をされたのは県民の誰もが知っている事実であります。したがって、紀伊半島中央部の五條市に陸上自衛隊ヘリポートを併設した駐屯地が配置されれば、県内の災害の初動対応面だけでなく、南海トラフ巨大地震による大きな被害が想定される紀伊半島海岸地域に対しても迅速な救援が可能だと考えております。基地のないことを誇れというご意見でございますが、紀伊半島の中央の五條市に自然災害の救援基地があれば、紀伊半島が大きな自然災害で襲われたときに救われる人の数は、はかり知れないものがあるものと思っております。

 このような考えから、県としても、五條市とともに国に対し陸上自衛隊のヘリポートを併設した駐屯地の配置を要望してまいりした。一方、直近の徳島県における駐屯地誘致の例を見ましても、駐屯地の配置までには長い時間を要しています。そのため、まずは、救助・救援活動の拠点となるヘリポートの先行的整備を働きかけているところでございます。ヘリポートがあれば、とりあえずの救難活動が可能でございます。このような動きを受けまして、防衛省では、今年度予算への調査費計上に引き続きまして、来年度予算の概算要求において、自衛隊の展開基盤の設置に係る基本構想業務として、本県と共同で実施するための経費として四百万円を計上していただいているところでございます。

 県といたしましては、このような国の動きを踏まえまして、防衛省の調査に協力するとともに、自衛隊の施設と併設し、県の広域防災拠点を整備するための基本調査を行っております。自衛隊の施設と県の防災拠点が一体的に整備されれば、県の防災力は、また、紀伊半島をカバーする防災力は飛躍的に高まるものと思われます。

 一方で、自衛隊の誘致を進めるためには、紀伊半島大水害の際に自衛隊の支援を受けた五條市等の地域だけでなく、広く県内の市町村や県民の方々に自衛隊及びその誘致の必要性について理解を得ることが必要であると考えております。

 このため、各市町村に対しまして、駐屯地誘致の進展状況等について逐次訪問し説明するとともに、市町村職員や県民の皆様を対象とした駐屯地見学行事を実施し、百二十二人の参加を得ました。また、自衛隊にも参加いただいて防災訓練を実施しましたほか、一月十八日には、近畿二府四県の災害派遣を担当する部隊の指揮官でございます陸上自衛隊第三師団長小林茂氏、及び帝京大学教授の志方俊之氏を講師に招き防災講演会の開催を予定をしております。

 県といたしましては、災害に日本一強い奈良県づくりのためにも、自衛隊のヘリポートを併設した駐屯地がぜひとも必要と考えております。今後とも、五條市などとともに、県民や周辺市町村のご理解と合意形成を図るための取り組みを進めるとともに、引き続き、国に対し粘り強く県内への配置を働きかけてまいりたいと考えております。

 また、広域防災拠点を県で整備したらどうかというご意見、また、それについてのご質問がございました。

 奈良県地域防災計画におきましては、大規模災害時において救出、救護、復旧活動の拠点となる広域防災拠点について、緊急物資等の備蓄、地域内外からの物資の集積、配送拠点、救援、復旧活動に当たる機関の駐屯拠点の機能を必要としております。また、広域的な交通上の利便のよい場所であるとともに、CH−四七と呼ばれる大型ヘリコプターの離発着場が敷地内または隣地に確保できることを基本とするとしているところでございます。

 県では、これまで、このような防災拠点がありませんでした。当面の間として、県営競輪場、第二浄化センター、消防学校、吉野川浄化センターの四施設を広域防災拠点としておりますが、その施設をご存じの方はすぐおわかりになるように、その防災能力は大変限定的で能力的に十分でないものと思われます。議員お述べのとおり、県内全域をカバーする防災ヘリコプター基地を備えた広域防災拠点が必要との考え方から、現在、施設の規模、機能、立地条件等にすぐれた新たな拠点施設の整備について、調査・検討を進めております。

 南海トラフ巨大地震が起これば、本県よりも海岸線を有する近隣府県でより大きな被害が生じることは間違いございません。このような複数府県にわたる大規模災害にも対応できることが必要でございます。国に対して、陸上自衛隊のヘリポートを併設した駐屯地の配置がそのようなためにも必要と考え、それを要望しているところでございます。大規模自然災害の際の自衛隊の能力は極めて高いものがありますので、県が整備する広域防災拠点だけでは不十分であると思います。この自衛隊の施設と連携して活動できるような形で検討していくのが合理的であると考えております。

 次に、住宅リフォーム助成制度についてのご質問がございました。

 住宅の一般リフォームに関しましては、これまで同様のご質問を何度かいただきましたが、改めてお答えさせていただきます。

 県といたしましては、今後の人口減少社会の到来等を見据えますと、良質な住宅ストックの形成に向けた取り組みは住宅政策上の重要な課題と考えております。このため、平成二十四年に議決いただきました奈良県住生活ビジョンにおきましても、質的な向上につながる住まいの省エネ化、耐震化、バリアフリー化に向けたリフォーム支援制度の検討のほか、安全安心なリフォーム市場の形成に向けた取り組みの推進を続けていただいたところでございます。

 現在、国土交通省において、住宅の省エネ化、耐震化に対するリフォーム支援をモデル的に行っているところでございますが、本県におきましては、当該事業の普及・促進に向けて県内工務店との連携を図っているところでございます。このように、住宅政策における住宅リフォームの推進に当たりましては、省エネ化、耐震化等の住宅の質の向上を図る観点が重要と考えているところでありまして、今後とも良質な住宅ストックの形成に向けた取り組みを進めてまいりたいと考えているところでございます。

 なお、仕事おこしの観点から住宅リフォーム支援の必要性がある場合には、ただいま述べましたような住宅政策上の目的との整合性も考慮し検討していくことになると思います。

 近鉄の駅の無人化問題についてのご質問がございました。

 近鉄に撤回を求めるべきではないかということと、市町村に対する対応への支援という二つのご質問でございます。

 県から近鉄に撤回を求めるということでございますが、近鉄に対する規制法でございます鉄道事業法をはじめ、現行法令では、鉄道駅への駅員の配置につきましては鉄道事業者の判断に委ねられており、近鉄が自由にできる権限体系になっております。県に対しましては何ら権限が与えられていない法体系でございます。しかし、地域の観点からいたしますと、鉄道駅の無人化や勤務時間の短縮につきましては、地元利用者である県民の皆様の利便性の確保と防犯・安全の観点から、地元地域との深いかかわりがあるものと考えてきております。このため、県といたしましては、これまでもご説明しておりましたとおり、法的な権限はございませんが、近鉄に対しまして、関係地域へ十分な説明を行い理解を得るように、また、関係地域からの意見・要望については真摯に受けとめ十分に検討していただくよう、文書で働きかけを行ってまいりました。

 今年度につきましては、近鉄大阪線において、松塚駅では無人化を、築山駅と近鉄下田駅では勤務時間の短縮を計画しているということでございましたので、これまで同様に、文書により丁寧な対応を働きかけました。それを受けまして、近鉄では、関係する大和高田市や香芝市、さらには、関係の地元自治会や高等学校から提出された要望を踏まえ、体が不自由な方への対応として巡回係員を配置すること、安全確保ための監視カメラを設置すること、自動券売機の高額紙幣への対応を図ることなどを決めていただき、十月に両市を訪れ説明されたところでございます。

 両市からは、その後、新たな要望は出ていないと聞いておりますが、さらなる要望があれば、改めて近鉄に対し働きかけを行ってまいりますし、地元市町村から具体的にこうしたいというような提案があれば、県としても一緒に知恵を出し、支援についても検討してまいりたいと思います。

 県の行いました支援の例でございますが、田原本町でございましたが、交番を駅前に移設して駅の監視と一緒に機能を果たしてほしいという町の要望に対しまして、必要な予算は県が持っておりますので、県としても協力した事例などはございます。

 次の残余の質問は関係部局長の質問でございました。



○副議長(井岡正徳) 江南健康福祉部長。



◎健康福祉部長(江南政治) (登壇) 八番太田議員のご質問にお答えをいたします。

 私に対しましては、国民健康保険の資格証明書の交付世帯や、被保険者証のとめ置きによる無保険状態の方に医療を受ける必要性が生じた場合には速やかに被保険者証を発行することを市町村に徹底すべきだと考えるがどうか。また、資格証明書の発行をやめるように市町村を指導すべきと考えるがどうかというお尋ねでございます。

 国民健康保険は、被保険者が互いに保険料を負担することで成り立っている制度でございます。保険料の滞納のある世帯につきましては、被保険者証の返還を求めまして、それにかえて被保険者資格証明書を交付することがございます。また、被保険者資格証明書の交付に至るまでには、督促状の発行、期日を指定して納付相談を行うなど、できる限り被保険者と接触する機会を確保することといたしておりまして、そのために有効期間の短い短期被保険者証を窓口でとめ置きをするということもございます。

 ただし、医療機関への受診の抑制を防ぎます趣旨から、平成二十二年の法改正に基づきまして、被保険者資格証明書の交付世帯でありましても、高校生世代以下の被保険者に対しましては、とめ置くことなく、有効期間を六カ月といたしました短期被保険者証を交付しているところでございます。

 また、平成二十一年一月の政府答弁書におきましては、被保険者資格証明書の交付世帯でありましても、その世帯に属します被保険者が医療を受ける必要があり、また、医療機関に対する医療費の一時払いが困難であるとの申し出がある場合には、緊急的な措置といたしまして、市町村の判断によりその被保険者に短期被保険者証を交付できるとされているところでございます。

 本県におきましては、これまでから、市町村に通知を行うなどいたしまして、長期にわたり保険料を滞納している世帯についても、個別事情の把握に努めまして、病気や負傷等により保険料を納付できないなど特別な事情がある場合には短期被保険者証を交付するなど、きめ細やかな対応に努めるよう指導してきておりますが、医療受診の確保は重要でございます。したがいまして、今後とも、適切に指導を行ってまいりたいと考えております。

 しかし、ただいま申し上げましたように、特別な事情がある場合を除きまして、一年以上の滞納がある場合には、被保険者資格証明書を交付するということが法律で定められております。法の運用に当たりましては、市町村に対し滞納世帯の個別事情を把握した上で、一律、機械的に被保険者資格証明書の交付を行うことがないように、公平で柔軟な対応を行うよう、今後も指導を行ってまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○副議長(井岡正徳) 加藤県土マネジメント部長。



◎県土マネジメント部長(加藤恒太郎) (登壇) 八番太田議員のご質問にお答えをいたします。

 私には、下水道行政につきまして、県として下水道の接続率を引き上げるための対策が求められていると考えるがどうかというお尋ねがございました。

 下水道は、公衆衛生の向上、公共用水域の水質保全に加えまして、健全な水環境を保つ上で大変大きな役割を担うなど、県民生活や社会活動に欠くことのできない重要な社会インフラでございます。本県でのこの下水道が整備された区域の人口、これは、平成二十五年度末時点におきまして約百七万七千人で、県内人口に対する割合、すなわち下水道普及率は七七・〇%となってございます。この値は全国平均とちょうど同じ割合となってございます。平成十五年度末時点での普及率が六二・二%でございましたので、この十年間で一四・八ポイント増加いたしまして約十五万三千人の方々が新たに下水道を利用できるようになったというようなことになってございます。

 こうした下水道の普及に伴い、大和川の水質も着実に改善をしておりまして、河川水質の指標となります生物化学的酸素要求量、いわゆるBODについて見ますと、その平均値でございますが、十年前には五・〇ミリグラム・パー・リットルであったものが、平成二十五年度には二・五ミリグラム・パー・リットルということで半減をしてきてございます。

 議員ご指摘の下水道の接続率、すなわち、この下水道が整備された区域の人口のうちどれだけの方が実際に下水道に接続してご利用されているかということをあらわす指標でございますけれども、本県におきましては、平成二十五年度末時点で、これは、市町村によって幅がございます、約五八%から約九六%というような範囲にあるわけでございますけれども、平均値といたしましては、九〇・二%となってございまして、十年前の八六・九%に比べまして三・三ポイント増加し、少しずつではありますけれども、着実に向上している状況になってございます。

 接続率の向上につきましては、市町村の下水道事業の健全な経営にとってこれが大変重要な要素でございますので、一義的には市町村が取り組むべきものでございます。県といたしましては、大和川の一層の水質改善を図るというような観点から、県内市町村の状況、こういったものをデータ化して提供するなど、市町村の取り組みを後押しするような施策を推進してまいりたいと考えてございます。

 以上でございます。



○副議長(井岡正徳) 八番太田敦議員。



◆八番(太田敦) それぞれご答弁いただきまして、ありがとうございました。

 二点質問したいと思います。

 まず、一点目は、陸上自衛隊駐屯地の誘致の問題でございます。

 知事は、今後予測される大規模災害に備えるということを主な理由としてこの自衛隊の誘致を進めていくということを述べられました。しかし、私は、質問の中でも述べさせていただきましたが、政府は、集団的自衛権の行使容認を閣議決定いたしまして、自衛隊の任務も拡大され、名実ともに軍隊になる、こんな危惧も持っております。万が一紛争が起こったときに、この陸上自衛隊駐屯地が攻撃対象になり、周辺住民や県民を不安に陥れるという、こんなリスクも背負わなければならない、このようにも思うわけでございます。

 先ほど、知事の答弁の中で、地元の住民の皆さんにも理解をしてもらわなければいけない、こんなお話でございましたが、その点について知事はどのようにお考えなのか、一点、お伺いをしたいと思います。

 それから、二点目は、国民健康保険制度についてでございます。

 二〇一四年六月現在、奈良県では、資格証の発行が四百八十四件、また、とめ置きが五千四百五十六件となっておられます。これだけの方々が実際に保険証を手元に持っていないということでございます。先日、大和高田市では、無保険で病院にかかられた方が入院されました。保険証がないので出してもらうように市役所にお願いしたら、退院してから窓口に来てください、このように言われたということでございます。

 再度、確認をしたいと思いますが、国民健康保険の被保険者資格証明書、また、とめ置き、この取り扱いについてなんですが、本人が窓口で病院に行く必要がある、また、病院にかかっているということを申し出る。そして、医療費の一部負担金の支払いが困難だ、このように申し出れば、まず、短期被保険者証を窓口で発行してもらうことができる、こういう取り扱いだということでよろしいでしょうか。その点について、ご答弁をお願いいたします。



○副議長(井岡正徳) 荒井知事。



◎知事(荒井正吾) 南海トラフ巨大地震を救援するためには自衛隊が大変有力だということは、多分、お認めになるんだと思いますが、それに対して、集団的自衛権に反対するので要らないというように論旨をお聞きいたしますが、なかなか、かみ合わせの難しい論調だと思います。

 したがって、基地を誘致してはいけない、広域救難基地は要らないとまでおっしゃっていないと思うんですけども、陸上自衛隊の駐屯地は地域に救難活動で役に立つという観点が強くて、ほかの県に全部あるわけです。奈良県の紀伊半島における位置を考えますと、五條市のようなところに大きなヘリコプター基地があって救難・救護できるということは、防災上、極めて有効な立地のように思いますが、それと、集団的自衛権に反対するからというのは、県民の皆様に、私も、同じような説得をできないので、逆に、必要だということを説得していただきたいというふうにお願いを申し上げたいと思います。集団的自衛権の問題は、それは、それとして、どうぞ、ご議論されたらいいと思いますが、もし、そのためにこの防災の基地が要らないというお考えであれば、それには極めて違和感を覚えるところでございます。そのようなことを、このテレビを見ておられます県民の皆様に理解していただくように訴えていきたいというふうに思うところでございます。



○副議長(井岡正徳) 江南健康福祉部長。



◎健康福祉部長(江南政治) 私へのご質問は、被保険者の方が、一つは、医療を必要とされている、現に医療にかかっておられる。もう一つは、窓口において医療費を支払うことが困難な状況にある。そのときに、短期被保険者証をとめ置きされることがだめではないかというようなお尋ねだったと思います。

 この基本の解釈は、先ほど議員もお述べになりました、政府答弁書に寄らざるを得ないというふうに思います。政府の答弁書によりますと、世帯主が市町村の窓口において当該世帯に属する被保険者が医療を受ける必要が生じ、かつ、医療機関に対して医療費の一時払いが困難である旨の申し出を行った場合には、当該世帯主は、保険料を納付することができない特別の事情に準ずる状況にあると考えられることから、緊急的な対応として、当該世帯に属する被保険者に対して短期被保険者証を交付することができるというふうになっております。

 したがいまして、それぞれの考えは保険者の方がされると思いますけれども、この政府の答弁書からは読む得る余地があるというふうに考えます。しかしながら、最終判断はそれぞれの保険者さんが行われることであるというふうに思います。



○副議長(井岡正徳) 八番太田敦議員。



◆八番(太田敦) 二問、質問させていただきましたが、一つは、この集団的自衛権の行使容認というのは論点がずれているというお話もございました。

 しかし、私は、その点につきましては、今、この点で非常に国民の皆さんが心配されているというふうに思います。

 もう一つ、質問したいと思いますが、先ほども知事がお述べになられましたが、直近の徳島県における駐屯地の誘致の例から見ても、配置までには長い期間を要するんだ、こんなお話でございました。そしてまた、将来的にこの自衛隊誘致をしたとしても来ないことも考えられると思います。私は、そういう点から見ても、自衛隊を前提としない広域防災拠点の整備計画というものが必要ではないかと思いますが、その点についてお伺いをしたいと思います。

 そして、もう一点、国民健康保険制度の取り扱いの問題でございますが、先ほど、私が質問した内容については、そういう、私が質問したような方向での余地もあるということでございました。県の方から、その取り扱いについては指導するということなんですが、一方で、この国民健康保険の加入者の中に資格証や、また、とめ置きの状態に置かれている方というのが、多くの方が滞納を繰り返せざるを得ない状態にあって、そして、役所に行ったら必ず分納誓約書を書かせられる。また、本当に病院に行こうと思っても、市役所に行くとそういうことを強要されるのではないかということで、どうしても足が遠のいてしまうという、こういう状況も私は何度か見させていただきました。市町村に対して周知徹底するだけではなくって、こういう取り扱いができるんだということをこの国民健康保険の加入者の方々にも知らせる必要があるのではないかと思いますが、その点についてお伺いをしたいと思います。



○副議長(井岡正徳) 荒井知事。



◎知事(荒井正吾) 集団的自衛権の問題意識自身がずれていると申し上げたわけではございません。それは、それで論点であろうから、どうぞ、国政の場、選挙の場で堂々と主張されるのに何の反対もございませんが、それにいろいろご意見があるからといって自衛隊の救難活動自身を否定されるのはちょっとずれているんじゃないかというふうに申し上げたところでございます。その点は、ぜひ、すりかえられないようにお願いを申し上げたいと思います。

 その自衛隊の救援能力というのは、先ほど申し上げましたように、極めて高いものがございますが、大きなヘリポートを県だけでつくればいいというのは、なかなか、能力の点で、県で紀伊半島全域をカバーするヘリポートというのはイメージはなかなかわかないわけでございます。陸上自衛隊のヘリポート先行というのは、ヘリポートをつくるのは駐屯地が来るから先行してつくってもいいよというところまで来たわけでございますので、駐屯地は要らないよ、ヘリポートだけはいらっしゃいよというわけにはいかないという、それが県であっても、自衛隊が救難活動の能力を認める場合には、駐屯は要らない、あるいは、救難に来たときは歓迎というのがお立場かもしれませんが、そう器用には世の中行かないんじゃないかというふうに思います。駐屯は要らないけど救難にはいらっしゃいというのも、そばにいた方が救難活動が迅速にいくわけでございますので、遠くにいて来いよというのは、なかなか、各県ともとっていない立場ではないかというふうに思うところでございます。よくお考えになっていただきたいと思います。



○副議長(井岡正徳) 江南健康福祉部長。



◎健康福祉部長(江南政治) 被保険者の方に、とりわけ、短期の被保険者証を交付されている方、大変いろんな分納誓約とかの形で心理的な圧迫も多いというようなことでございました。

 そもそも、保険自体が被保険者が互いに保険料を公平に負担して支えあっていく制度でございます。そういうことを保つ点からも、ここでもって分納誓約等の納付指導があるのは、これも致し方がないことかなというふうにも思います。

 県として、今のところ、積極的に住民に対してPRするという予定はございません。また、個別に市町村からそういうような問題意識としてご相談があれば乗っていきたいというふうに考えます。

 以上でございます。



○副議長(井岡正徳) 八番太田敦議員。



◆八番(太田敦) それぞれご答弁をいただきました。

 まず、自衛隊の問題ですけれども、知事の方から、私が論点をすりかえているというふうなご発言がございましたけれども、私は、決してそんなつもりは全くございません。自衛隊をこの災害救援という形で誘致する、そういうことをする場合に、集団的自衛権行使容認による自衛隊の、本当に海外で人を殺したり殺されたりするというその拠点になってしまうかもしれない。そういう際には、周辺の住民の皆さんにも、そういった心配や危機が及ぶかもしれない、こんなリスクがあるんだということを、私は、あるのではないかという、その質問に対して、知事の方からはご答弁がございませんでした。

 しかし、私は、これは、国政の中だけではなくて、この県政の場でも、実際に自衛隊を誘致されますとそういった問題も起こり得るということが十分に考えられると思います。

 また、国民健康保険制度につきましては、現在、先ほどございましたが、病気になった場合に、保険証が手元にない、一時的に支払いが困難だというときに保険証を持つことができるということでございますけれども、まだまだ、この正しい運用がされているようには思いません。引き続き、この改善を求めて頑張ってまいります。

 以上で質問を終わります。



○副議長(井岡正徳) しばらく休憩します。



△午後二時五十三分休憩

   −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−



△午後三時八分再開



○議長(山下力) 休憩前に引き続き会議を開きます。

 次に、五番猪奥美里議員に発言を許します。−−五番猪奥美里議員。(拍手)



◆五番(猪奥美里) (登壇) 民主党の猪奥美里です。

 安倍内閣総理大臣は、景気対策、この道しかないとおっしゃいますが、本当にこの道しかないんでしょうか。思い込みは常にリスクを伴うものです。奈良には奈良の課題があります。多様にしなやかに課題を見つけ、ピンチをチャンスに変えれるような解決策を提示したい、そんな思いで質問に移ります。

 農業、産業、ITに継ぐ第四の産業革命とも言われ、世界全体で見ると関連産業は今や二十兆円もの市場に達しており、十年後には自動車産業に匹敵する産業に成長すると見られている。それが世界での再生可能エネルギーです。これは、自然発生でも市場原理が生み出したものでもありません。日本が原子力を国策として設置、推進してきたように、再生可能エネルギーの推進は、意思ある政治と賢い政策で推進されてきたものです。今、自由民主党政権になり、マニフェストにも原子力をベースロード電源と位置づけ、急激にこの分野でも振り子が戻ろうとしています。また日本が取り残されてしまうのではないかと心配をしています。

 日本は、エネルギー先進国に比べると導入量も率も圧倒的に少ない。それでも、固定価格買い取り制度ができ、そこに原発事故があったことでこれまでの価値観の転換が徐々に行われてきました。そして、エネルギー政策は国の政策だという考え方をも転換をしてまいりました。小さいエネルギーしか生み出せない再生可能エネルギーはたくさんの発電所をつくる必要性があり、地方行政の腕の見せどころです。県でも、二年前に初めて担当課ができ、エネルギービジョンが策定され、家庭用太陽光パネルの設置や小水力発電の推進、バイオマス等、取り組みが始まりました。

 エネルギービジョンの半期が過ぎ、そろそろ次期計画について議論すべきときが来ています。策定に当たっては、何度も指摘をしてきていますが、改善すべき点はたくさんあります。例えば、ビジョンの作成過程で県民や事業者のご意見の反映が十分なかったこと。目標値があくまで積み上げであるということ。エネルギーの電気以外の大きな柱、熱利用が含まれていないこと。また、県の責務や役割が明確に書き込まれていないこと、そもそも、エネルギーという大きな仕事をたった三年間でいいのかということ。

 まずは、奈良県が再生可能エネルギーの普及に取り組むことの意義は何か、また、その柱となる次期エネルギービジョンの策定のあり方や方向性について知事にお伺いをいたします。電気をどの電力会社から買うのかをそれぞれ自分たちで自由に決めることができるようになる、電力の自由化が日本でも進もうとしています。

 さて、県は、県下最大の事業所でもあります。これからの電力システム改革を進めるうえでも、率先して県から電気を変えていく、そんな必要性があると思います。電気の大口使用者への小売り事業は、二〇〇〇年より参入規制が順次撤廃され、関西電力等の電力会社以外の新規参入事業者も入り、ユーザーが何でつくられた電気かを勘案もして事業者を選択できるようになりました。今は、五十キロワット以上が自由化の対象ですが、二〇一六年度をめどに家庭などへの小さい電力も全面自由化になってまいります。県庁でも、本庁舎は新規参入の新電力を契約しています。全国的な傾向としては、契約電力の小さい施設は新電力の参入意欲が低く競争が進んでいない、そんな現状があります。現在、奈良県では、庁舎を担当する部局ごとに入札にかけていると聞いています。県として、再生可能エネルギーを供給力とする新電力の活用や、電力調達費用の削減という観点からも積極的に入札による電力調達を行う必要があると考えますが、知事のお考えをお聞かせください。

 今年、奈良NPOセンター主催で里山資本主義をテーマに三回の連続シンポジウムが開催されました。第一回は、日本総合研究所の藻谷浩介さん、第三回は、銘建工業社長の中島浩一郎さんがゲストでした。藻谷さんの本、里山資本主義の中で日本再生モデルの一つとして取り上げられていたのが岡山県真庭市の銘建工業社長の中島浩一郎さんの取り組みです。里山資本主義とは、NHK広島放送局製作のテレビ番組の中で取材班と藻谷さんが一緒になってつくった言葉で、一言で言うと、マネー資本主義の対義語とされています。富と資本と労働力を集中させ生産効率を上げていく、これを求め過ぎてしまった結果が東京一極集中を生み、実態なき金融工学を生み、実態なきやくざな経済を生んだ。そこに地域の力を使い、かたぎの現在を取り入れようと里山資本主義は提案しています。株価を上げることでも価値を上げることでもなく、経済の本来的な目的は幸せに暮らすためのものであるはずです。生まれ育ったふるさとで暮らせることは幸せの一つの姿です。

 今年の五月、消滅可能性自治体とショックな報道がされました。奈良県でも二十六の市町村がなくなる可能性があると。特に、人口の減少率が高い中南部は林業をなりわいにしてきました。安い外材の台頭など、国際社会やグローバル経済に林業は大きく影響を受け、その中でも高級材指向の奈良県は、よその県より深刻なダメージを受けています。ピーク時には全国平均の二倍あった林業所得は、今はもう全国平均の半分を下回るようになりました。所得が減って働く場が減っている。林業もふるさともあきらめないといけない、そんな現状を生んでいる。中島社長のお話は非常に奈良県に参考になると思います。

 創業間もなく百年を迎える老舗の製材会社銘建工業は、従業員数二百五十二人、平成の大不況と言われた一九九七年に初めての赤字を経験します。中島さんは、そこでオーストリアを参考に、たくさんの木くずを燃料に発電することに目をつけられました。今では、電力会社からは電気を一切買わず一〇〇%、自家バイオマス発電で賄っている。これだけで年間一億円のコストダウン。使い切れない電気は売電。売電収入が五千万円。そして、木くずはもともと産業廃棄物として業者に委託されていた処理費用二億四千万円もコストカット。合計で年間三億九千万円です。銘建工業はこれで赤字は解消、黒字へと好転をしました。さらに、燃料とするだけでは木くずは余りますので、それでペレットをつくり、それも売る。再生可能エネルギーというと、それで原子力発電にかわるのか、非効率だという議論になりがちですが、目の前にあるものを燃やして燃料として発電ができるということは、お金が外に出て行かないということでもあります。

 今、中島さんを中心に産業団地に新しいバイオマス発電所を計画中です。一万キロワットアワーの発電量、年間の必要な燃料は十四万八千トン、そのうち間伐材九万トン、近くの山から間伐されこの発電所に持って来る。それをこの発電所で買い取る。山の所有者にもお金が入る。さらに、この発電所で十五名の雇用を予定されている。これらの取り組みは中島さん一人でやられているのではなく、市としてバイオマス政策課をつくり全面的にバックアップ。現在でも、市内のエネルギーの一一%は木から得ているということです。政策の本気度を感じます。

 改めて、奈良県の現状です。森林面積は県土の八割。林業の需要は製材用材が九八%と受け皿の種類が少ない。しかも、値下がり幅は、全国では半減のところ奈良県は三分の一になってしまっています。その結果、使われない森がどんどんとふえていく。木が売れず間伐の費用が捻出できず森林環境が悪化する。もう悪循環としか言いようがありません。県においては、高級材を手間暇かけてという手法は尊重しつつも、それでもこの下落の流れは変えねばならないと、豊富な森林資源を活用すべく、県有林を利用した木質バイオマスの熱利用に関する実証実験が行われています。奈良県に多く眠る資源を有効活用することで林業従事者が十分な給料を得、域内経済を回すことができる。奈良県としてもっと積極的に取り組むべき課題だと考えます。

 こういった眠っている資源をエネルギーとしてみなすと莫大な資金の外部流出を防ぐことが可能となる。間伐が十分に行われれば、どれほどの端材が出、どれほどのエネルギー源となるものが生み出されるのか、どれほどの箇所で木質バイオマスのペレットストーブを導入すればどれほど使用料が見込まれるのかなど、まずは試算してみることも必要だと考えます。

 農林部長にお伺いします。

 木質バイオマスに係る現状把握と今後の利用拡大に向けた県の考え方についてお聞かせください。そのうえで、出口対策として、里山や放置林の再生、人工林の間伐促進、加えて、地域経済の活性化にもなる木質チップや木質ペレット等の利用を促進するために、まずは、県主導で農業用ハウスのペレットボイラーの導入支援や家庭用へのペレットストーブ等の購入に関する補助制度の創設、公共施設への導入促進等が必要だと考えますが、いかがお考えでしょうか。

 林業だけでなく農業も同じような課題を抱えています。高齢化や担い手の不足、そして、耕作放棄地の増加。私、去年から自分でやっていると、とてもおこがましくて言えませんが、お米づくりを奈良市の阪原町でさせてもらっています。そこは耕作放棄地だったところです。もうできない、けれども放っておくのはもったいない、だから、遊びでもいいからやってみないと声をかけてもらいました。農作業の合間に近くの方からお話を伺います。米価が下がって肥料代とか苗代とかを考えるととてももうけなんて出ない。けれども、ご先祖様からの大事な田畑だからと頑張って続けておられます。

 あと数日で稲刈りという時期に、おれの田んぼを見に来てほしいと田原の方に軽トラックに乗せていっていただいて連れて行かれました。十分穂をつけた田は、ほぼ倒されていました。そして、その隣の田もほぼ全滅状態でした。それは、イノシシのしわざでした。実は、被害がひどいので見に来てほしいと言われていたので、こんな補助がありますよという資料を持って行っていました。ところが、電気柵もされていましたし補強もされていました。対策はされてはいる。それでも被害は出る。そして、その被害は拡大を続けています。ここ数年、道路を歩いているイノシシ、車の横をお昼間に通るイノシシを見かけるようになった。絶対数がかつてないほどいるのではないかとお話をされました。そして、その農家さんは、この被害に遭った田んぼは、もう来年は作付けをしないとおっしゃいました。

 奈良県の耕作放棄地の耕作放棄地率は近畿で最大です。米価が下がり、もうけは微々たるものという現状の中で獣害の持つ意味がこれほどまでに大きいのかと痛感されました。私は、今、個体数の削減に力を入れるべきときだと考えます。しかし、免許所有者は減少の一途をたどっている。そのためには、狩猟免許を持っている人はふやさなければならないですし、免許試験の回数をふやすなどの取り組みも必要ではないでしょうか。里山の保全は、獣害対策にもなりますし、侵入防止柵に対する補助も行われています。個体数を減らす取り組みも行われています。それでも抜本的な解決にはなかなかつながっていないように見えます。奈良県の取り組みと今後の鳥獣害対策について、農林部長にお伺いをいたします。

 さて、今年の秋も大勢の方に奈良にお見えいただきました。しかし、その反面、発生してしまっていたのが交通渋滞です。今、県の渋滞緩和策の柱は、公共交通を充実させることによってマイカーを中心地に入らないようにしようという策です。例えば、十一月末までの間、奈良市の市役所の駐車場や国道二十四号の高架下の駐車場を利用し、ぐるっとバスを運行させるパークアンドバスライド等が実行されています。これらの政策は、大気汚染の防止という観点からも推進すべきですが、ヨーロッパの一部の地域で行われているように、乗り入れを禁止しない限りマイカーは当然入ってきます。マイカーをどういうふうにとめてもらうか、電車で来られた方の自転車の利用はどのように促進をするのか、また、タクシーはこのエリアの中でどういうふうに位置づけられるかなど、交通渋滞緩和のため、奈良市中心市街地の移動手段について、県、市、鉄道会社、バス会社、タクシー会社、市民を含めて議論を行い、JR、近鉄、バス、マイカーだけでなく、タクシーや自転車をも含めた全体的な交通体系を検討する必要があると考えますが、いかがお考えでしょうか。

 そして、基本的に公共交通の利用促進、マイカー流入抑制は行いながらも、来られた車はとめてもらわないといけません。県庁駐車場周辺の渋滞解消については、民営駐車場との案内、誘導等の連携を行い、料金設定を含めた協力体制を構築すべきだと考えますが、いかがお考えでしょうか。

 さて、最後になります。最近、端が緑色に塗られた道を多く目にするようになりました。ゾーン三十という取り組みです。生活道路における歩行者等の安全な通行を確保することを目的として、区域を定め時速三十キロの速度規制を実施するとともに、そのほかの安全対策を必要に応じて組み合わせ、速度抑制や、抜け道として通行する行為の抑制等を図る対策です。県内でも導入が、今、進められています。現在、十七カ所で整備が進み、これからもどんどんとふえる予定と聞いております。

 私が住む奈良市においては、四条大路で最初に設置され、続いて、学園北二丁目で実施されました。さて、この学園北二丁目は、近鉄学園前駅に隣接し、幹線道路は、市道登ヶ丘・中町線が駅を中心に南北に延びています。この道は、午前七時十五分から一時間、一般車の駅方向への進行が不可となる指定方向外進入禁止の規制がかけられています。かつて交通量が非常に多く、朝のラッシュ時には十五分以上のバス遅延が日常的に起きていました。そこで、この道へのマイカーの進入を規制することでバスの定時発着性を確保するという政策です。

 さて、ゾーン三十の意味合いは、幹線道路に隣接した生活道路への通過交通の流入防止もあります。そのために、幹線道路に工夫をし生活道路へ進入しなくてもいいような工夫、例えば、信号の制御の見直しや右折車線の設置など、同時に行うことか求められています。市道登ヶ丘・中町線の指定方向外進入禁止の交通規制があるため、この規制自体が周辺の生活道路への流入そのものを招いているという側面もあります。規制開始から三十年がたちました。駅の利用客の数の減少や、ゾーン三十等を実施され生活道路への流入が課題となるなど社会的な変化も起こっています。

 警察本部長にお伺いをいたします。

 市道登ヶ丘・中町線の交通規制が公共交通の定時性確保やマイカーの流入抑制等につながっていることは認識しつつも、生活道路への通過交通のある現状を踏まえ、規制のあり方は常に検討がされるべきだと考えますが、ご所見をお伺いします。

 以上で壇上での質問とさせていただきます。ありがとうございました。(拍手)



○議長(山下力) 荒井知事。



◎知事(荒井正吾) (登壇) 五番猪奥議員のご質問がございました。

 最初のご質問は、本県のエネルギー政策の今後についてでございます。その第一問目は、次期エネルギービジョンの策定のあり方や方向性というご質問でございますが、より大きなエネルギービジョンを持つべきではないかというフレームの話、スコープの話が中心であるように思います。

 これまでの経緯でございますが、本県では、平成二十五年度から二十七年度までの三カ年を計画期間とする奈良県エネルギービジョンを初めて策定いたしまして再生可能エネルギーの導入促進を図ろうとしております。目標値といたしまして、再生可能エネルギーの導入設備容量を平成二十二年度比二・七倍と設定しておりましたが、太陽光発電が大きく伸び、既に目標値に達しましたことから、十月に三・八倍に目標値を上方修正したところでございます。

 一方、本県のエネルギー環境でございますが、地理的条件によりまして大規模な発電施設の立地を望むことはできません。エネルギー供給の約八割を県外に頼らざるを得ない状況でございます。つまり、自給率は二割程度という本県のエネルギー環境でございます。それでも、奈良県といたしましては、自給率向上のためできる限りのことに取り組もうという姿勢でございますが、小水力、木質バイオマス、太陽光など、規模は小さくても、県民、民間事業者、自治体がそれぞれ具体的な取り組みを積み重ねて行き、エネルギーの自給率を高める努力をしていくことに一面の意義があるものと思っております。

 平成二十八年度からは、次期エネルギービジョンを策定する必要がございますが、その考え方としては、国のエネルギーをめぐる考え方にいろいろ変化がありますので、その動向も見極める必要がございますが、今のところ三つのことを基本にしたいと考えております。

 一つ目は、現行と同様のスタンスでございますが、現実的で具体的な取り組みを着実に推進するという観点でございます。

 二つ目は、設定する目標は実現可能性のある具体的な取り組みを積み上げたものにしたいということでございます。

 三つ目は、エネルギー消費量の約六五%を占める熱利用を新しい取り組みとして位置づけるということでございます。このような次期エネルギービジョンのフレームを設定したいと思っているところでございます。

 また、その策定過程における心得ということでございますが、その手法についての心構えが幾つかございます。

 まず、一つ目は、現状の土地利用や規制状況の整理をいたしまして、より現実的な導入可能地域を把握するということでございます。奈良県は、もとより可住地面積が全国一少ない、小さい県でございますので、導入可能地域の把握は重要な過程の作業でございます。

 二つ目は、奈良県エネルギービジョン推進協議会に参加していただいております有識者や県内事業者、民間団体等から意見を十分聴取するということでございます。

 三つ目は、利用者でおられる県民のご意見を伺うパブリックコメントを綿密に実施するということでございます。このような手法を心得ながら、次期エネルギービジョンを策定し、その中で再生可能エネルギーの導入というのを大きな柱として引き続き考えていきたいと思っております。

 次に、エネルギー政策の中で新電力の活用というのが国の中でも出てまいりました。積極的に入札による電力調達を行うべきというご意見でございました。

 電力の自由化ということでございますが、エネルギー政策の観点から見れば、小水力や木質バイオマスなどの地域資源が小さくても地域資源から電力を供給できる新電力会社が地域にできることは、エネルギーの地産地消につながりますし、小さくても地域経済の循環や雇用創出につながるものとも考えられます。一方、電力需要者として電力を調達する県という立場から見れば、既に、議員お述べのとおり、規制が撤廃され、電力自由化の対象となっている施設が県の施設で百六十二ございますが、そのうち十二施設が新電力会社と契約している実情でございます。

 今後の電力自由化の進展を踏まえますと、まず、これまで入札を行っていない施設につきまして入札による調達を進めたいと思います。あわせて、既往の入札実施施設につきましても、部局ごとや地域ごとにグルーピングいたしまして束ねて入札にかけるなど、その方法や条件の見直しを行って競争性を確保する取り組みを進めたいと考えております。

 その次のご質問は、奈良市中心市街地の交通対策についてでございます。

 まず、交通渋滞緩和のために全体的な交通体系を鉄道会社やタクシー会社などを含めて議論を行っていく必要があるのではないかというご質問でございます。

 奈良市中心市街地は、最近、ハイシーズンには渋滞をいたします。渋滞対策を効果的に推進するには、行政や交通事業者はじめ、関係する多様な人々が連携してさまざまな手法で対策を総合的に実施する必要があるということでございますが、奈良のような地域ではなかなか難しい課題でございます。県では、平成二十二年に奈良市と連携いたしまして、警察、鉄道、バス、タクシーなどの交通事業者、及び住民の代表の方からなる奈良中心市街地公共交通活性化協議会を設立いたしました。そのような方たちと議論を重ね、評価改善を加えながら幾つかの施策を実行してまいりました。公共交通利用の促進、パークアンドライドの導入、ぐるっとバスの運行などの対策でございます。

 その中で、タクシーにつきましては、タクシー事業者の方より、マイカーから公共交通への転換を図られるようにしてほしいという要望もございました。ホームページや電車中づり、チラシ等による公共交通利用のPRということには取り組んでいるところでございます。さらに、拠点となる鉄道駅におけるタクシーへの乗り継ぎ利便性を高めるために、奈良市がJR奈良駅の東口広場におきまして、タクシー乗り場や待機スペースを新たに整備されて利用環境の向上にも取り組んでいただいております。

 また、自転車でございますが、マイカー流入抑制のため実施しておりますが、パークアンドライド用の移動手段として、奈良市役所駐車場に百五十台の自転車を用意していただき、無料のレンタサイクルを実施していただいております。この秋の土日・祝日の十八日間で延べ千七百四十名、一日当たり平均では約百名の方々にご利用いただいている実情でございます。平成二十四年秋、しばらく前でございますが、実施しましたアンケートでは、自転車を利用された多くの方々が奈良公園周辺やならまち、平城宮跡等を周遊されており、この利用者の約八割の方がこの奈良市内のパークアンドサイクルライドに満足をしていただいております。

 奈良市のような古都の古い都の渋滞対策は、各地の様子を見ましても、特効薬があるわけでもございません。なかなか抜本的な解消には至らないことが多いわけでございます。古い町並みが多く存在している地域では、渋滞対策はなかなか難しい鎌倉のような例がございます。

 特に、奈良市で観光客が多く訪れます奈良公園周辺でございますが、東の方は山に突き当たってしまいますので奥まった市街地でございます。よい交通の流れをつくること自身が難しい状況にございます。マイカーなどは、議員お述べになりましたように、できるだけ中心地の周辺に駐車をしてもらい、中心市街地は他の交通手段で移動していただくのがよい形でございますが、これまでそのような取り組みはあまり進んでまいりませんでした。駐車場の不足、また、域内交通手段の貧弱さといったような事情が続いてきております。

 今後は、創意工夫、試行錯誤を積み重ねる必要がございますし、幅広い関係者との連携を図り粘り強く取り組み、奈良市内の交通状況がよくなったと言われるようにしてまいりたいと思います。

 また、民営駐車場が市内にたくさんございます。とりわけ、マイカーが流入して来るときには大活躍でございます。そのような駐車場について、うまく合理的に使ってもらえないかという観点の案内・誘導、また、料金設定を含めた民営駐車場を含めた交通渋滞対策の発想のご質問でございます。

 現在行っております奈良市中心市街地の交通渋滞対策が定着してまいりますれば、県庁周辺の交通渋滞がある程度緩和されると考えております。それは、県営登大路自動車駐車場のバスターミナルか、また、県営プール跡地における大規模な駐車場の設定、それと、ぐるっとバスの利用促進などでございます。

 しかし、一方、観光ハイシーズンの奈良市中心市街地の駐車場利用状況には、現状でも、ばらつきがございます。県庁周辺で渋滞が発生している時間帯におきましても、ならまち周辺やJR奈良駅周辺では、駐車場に空きが見られる実情がございます。多くの車が大仏前、及びその周辺の駐車場に殺到される進入パターンに問題があるようにも思います。このため、県では、区域内の公共交通機関の利用を促進していただくため、観光施設の入場券の割引特権がついた、ぐるっとバスのフリー乗車券の創設や、ホームページでの公共交通機関の利用を促す呼びかけを行っております。

 また、車で来訪された方に対しましては、登大路自動車駐車場において周辺駐車場のマップを配布し他の駐車場へ誘導するなど、交通渋滞の緩和に努めております。駐車場の進入待ちの列が渋滞の原因になっておる面もございます。

 一方、駐車場の料金につきましては、県庁周辺とそれ以外の場所で差がございます。その料金差が観光シーズンには拡大している状況でございます。それぞれ自由にその時間帯に応じて、また、押し寄せてくる車の量に応じてみずからの敷地の駐車料金を自由に決めておられる状況の中で、料金の調整を、現在、行うことは大分難しいことかなという印象を持っております。そのため、まずは、県庁周辺以外の駐車場容量の有効活用を図る目的で奈良市とともに検討を行っておりますが、現行の駐車場案内板を見やすいものに順次取りかえる予定でございます。今年度は、奈良中央郵便局前をはじめ、四基の取りかえを行います。市内の駐車場を全面的に効果的に利用していただくための案内板設置という目的でございます。今後も、JR奈良駅周辺などの空き駐車場への案内誘導を効果的に行う案内や公募の改善に工夫をしてまいりたいと思っております。

 残余の質問は関係部局長からご答弁をさせていただきたいと思います。



○議長(山下力) 福谷農林部長。



◎農林部長(福谷健夫) (登壇) 五番猪奥議員の質問にお答えいたします。

 私には二問の質問がございます。

 まず、一問目は、木質バイオマスに係る現状の把握と今後の利用拡大に向けた県の考え方について。また、木質チップや木質ペレット等の利用を促進するために、まず、県主導で農業用ハウスのペレットボイラーの導入支援や家庭へのペレットストーブ等の購入に関する補助制度の創設、公共施設への導入促進等が必要と考えるがどうかというご質問でございます。お答えをいたします。

 これまで本県の林業は、吉野材に代表をされますように、高級材を選んで出す林業が中心でございました。木材需要の変化に対応し、今後は、木の根元に近い太い部分から、今まで利用せずに林地に放置をしてきた先端部分までの全てを出して建材、合板、チップなど、多用途に供給する林業に転換していく必要があると認識をしております。

 議員ご指摘の木質バイオマスとしての利用については、建材や集成材、合板などに利用できない小径材や枝などを有効利用できる効果的な取り組みというふうに考えております。これまで本県での利用状況は、製紙原料や木材乾燥機の燃料など、年間一万一千立方メートルにとどまっておりましたが、来年度の稼働に向けて整備が進められている民間の木質バイオマス発電施設の完成後は、年間四万五千立方メートルの利用拡大が見込まれます。また、同発電所では、国の燃料固定買い取り価格制度、いわゆるFIT制度の認可を取得済みで、今後二十年間にわたり有利な価格で木材の買い取りが行われるなど、地域経済にも貢献するものと期待をしているところでございます。

 一方、県では、木質バイオマスの熱利用の拡大を図るため、昨年度から木質ペレットの製造や熱利用に係る実証実験を進めております。その中で、ペレット製造コスト低減に向けたノウハウを蓄積をするとともに、化石燃料に比べランニングコストが有利であるとの結果も得ておるところでございます。

 今後は、意欲的な県内事業者への技術移転も進める予定です。さらに、市町村や民間団体等とも連携をして利用拡大検討会議やフォーラム開催などの取り組みも進め、木質バイオマスの利用について広くPRしてまいりたいと考えております。このような取り組みにあわせて、県や市町村の公共施設へのペレットストーブ等の導入についても、国の補助制度を活用しつつ、その推進を図ってまいる予定でございます。

 また、農業用ハウスのペレットボイラーの導入支援や、家庭のペレットストーブ等の導入補助については、国の補助制度の積極的な活用や、本県の実情を踏まえた国への施策提案などにより充実させてまいりたいというふうに考えております。

 続きまして、二問目でございます。

 鳥獣被害に対する県の取り組みと今後の対策についてというご質問でございます。お答えをいたします。

 平成二十五年度の鳥獣害による農作物の被害面積は、県全体で四百三十二ヘクタール、獣種別では、イノシシが百五十二ヘクタール、ニホンジカが百二十ヘクタールと上位を占めております。これは、被害がピークであった平成二十一年度と比較すると五三%にまで減少はしておりますが、今なお被害が生じていることから、対策が功を奏してきたとはなかなか実感できないというふうに認識もしております。

 県では、鳥獣害対策は、集落ぐるみで面的に取り組むことが効果的であるとの考えから、人材の育成、生息環境を整備、被害の防除、及び個体数の調整を四本柱として地域の実情に応じて対策を講じてまいりました。具体に、人材の育成といたしましては、集落ぐるみの取り組みを指導する地域リーダーを養成するための育成研修会を開催をし、これまで延べ六百二十五名が受講をされております。また、有害鳥獣の捕獲者を確保するため、狩猟免許取得促進講習会などを開催をし、平成二十五年度の受講者数は六十二名となっております。

 二つ目の生息環境整備では、有害鳥獣の隠れ場所となる森林の整備や、耕作放棄地の解消などを行い、獣害に強い里山づくりとして三年間で十九カ所、約二十七ヘクタールの整備に対して支援を行ってまいりました。

 三つ目の被害の防除では、安価で効果的な被害防止策の開発を進め、進入防止策や防護ネットの設置などを進めており、平成二十五年度までに二十六市町村で延長六百九十キロメートルの整備に対して支援を行いました。

 四つ目の、個体数の調整では、イノシシ、ニホンジカの狩猟期間を一カ月延長するとともに、メスジカ捕獲に対する報償金制度の創設なども行ってきました。また、野生鳥獣の行動を夜間でも自動的に把握して効率的に捕獲するICT技術を活用する取り組みへの支援を行っております。

 その結果、平成二十四年度に比べると、ニホンジカは、平成二十五年度の捕獲数が六千九百二十七頭、四百九十九頭の増、イノシシは四千二百十頭、九百四頭の増となりました。鳥獣害対策は一挙に解決できる問題ではございませんが、今後も引き続き、県関係課、市町村、関係団体とも連携を密にして、地域の実情に基づき、四本柱の取り組みを粘り強く継続して対策を講じてまいる所存でございます。

 以上でございます。ありがとうございました。



○議長(山下力) 橋本警察本部長。



◎警察本部長(橋本晃) (登壇) 五番猪奥議員のご質問にお答えさせていただきます。

 私に対しましては、市道登ヶ丘・中町線の交通規制に関連いたしまして、生活道路への通過交通のある現状を踏まえ、規制のあり方は常に検討がなされるべきと考えるがどうかというお尋ねでございました。

 この奈良市学園前地区におきましては、朝の通勤・通学時間帯の渋滞解消を目的といたしまして、昭和六十年三月から交通規制を実施しております。それ以前は、送迎のため、近鉄学園前駅に向かうマイカーによって渋滞が発生し、路線バスの遅延の慢性化や乗客の積み残しが出ていたことから、交通規制による対策が求められていたものであり、地元説明会やアンケートによる意見聴取を重ねた上で、市道登ヶ丘・中町線において同駅方向への交通量を抑制するため、この市道に接続する道路において必要な交通規制を実施してきたところでございます。

 次に、学園前地区の面的な交通対策についてでありますが、幹線道路の円滑化を図りますとともに、生活道路の安全を確保するため、これまでも道路管理者等と連携した道路交通環境の整備とあわせて、エリア内の交通規制の見直しを実施するとともに、公共交通機関の利用を呼びかける広報啓発活動を実施してまいりました。

 このように、県警察といたしましては、交通規制の実施や見直しに関するご要望をいただいた場合、道路交通環境の整備や公共交通機関の利用促進による交通量の変化、交通事故の発生状況などを総合的に判断し、地域を面的にとらえた交通管理を適切に行うことが重要と考えておりまして、そのために必要な交通規制の見直し、検討を進めていくこととしております。

 今後とも、地域住民の方々のご意見を踏まえ、関係機関と連携し、より安全で快適な交通社会の実現に向け一層努めてまいりたいと考えております。

 以上でございます。ありがとうございました。



○議長(山下力) 五番猪奥美里議員。



◆五番(猪奥美里) それぞれありがとうございました。

 まず、エネルギーのところからお伺いしていきたいと思います。

 私どもも、何回も申し上げておりました、住民の方を入れていただいて協議をしてほしいということ、熱利用のことをきっちり計画の中に書き込んでほしいこと、これらの点を次期計画の中で入れてくださるということで、私もその点においては非常に期待したいしありがたいというふうに思っております。

 先ほどおっしゃられた、現実的で実現可能性が三つの柱のうちの二つだというふうにおっしゃられたんですけれども、やはりエネルギーというのは、県においてこれからますます重要になってくる課題ですので、できることの積み上げではなくて、県としてこういうビジョンを持っています、こういうことやろうと思っていますという観点を持っていただきたいというふうに思います。これは、またお返事いただければと思います。

 その中で、奈良県エネルギービジョン推進協議会の方からもお話を伺ってというふうにおっしゃっていただきました。協議会に入っていただいております京都大学の植田先生は、熱利用をしっかり進めなさいよというのと、再生可能エネルギーなんていうものはないんだと、それぞれの、バイオマスはバイオマス、水力は水力という特性がありエリアが違うんだ、それごとにしっかり考える必要性があるというふうに言っていただいています。

 なので、奈良県においてはバイオマスでありますとか小水力でありますとか、それぞれの個体ごとにこういうビジョンを持っています、こういうふうな計画を持っていますということから考えてつくっていっていただきたいと思います。

 次、農林部長に獣害対策についてです。自分でお米づくりをちょっとさせてもらう前までは、獣害というのは農作物を荒らされることが獣害なんだなというふうに思っていたんですけれども、農家さんにとったら、それまで投入していたものが荒らされてしまったがために全く収穫が財にならなくなると。財産を侵害されていることと同じなんだなというふうに知りました。獣害対策というのは、非常に、今以上にお取り組みをいただかないとどんどんふえていく中でとんでもないことになってくるんじゃないかなと思います。どんどん里山に降りてきてもおりますし、それが、もしもっと住宅地の中に入るようになりましたら、例えば、アライグマが子どもをかんでしまうかもしれません。そんな状況の中で、今、個体数を減らすことにずっとお取り組みをいただいて、個体数をぐっと減らしていただくような取り組みが必要じゃないかなと思うんです。今、見せていただきますと、被害総額も被害面積も平成二十二年まではぐっとふえていって、それから、減っているように統計上は見えるんですが、この統計はどれぐらい現実を把握しておられるものと見ておられるか、ご答弁をいただきたいと思います。

 警察本部長にお伺いしたいんですけれども、今、市道で面で規制をされているのではなくて一カ所一カ所に規制をかけておられるのが現状ですよね、指定方向外進入禁止というのは。これまで、地域の方々からご要望を受けて変更がこれまで見直しがあったのかどうかという現状についてお伺いしたいと思います。

 以上です。



○議長(山下力) 荒井知事。



◎知事(荒井正吾) エネルギービジョンのつくり方、フレームの話でございますが、実現可能性、現実性を大事にするのは、全ての奈良県の計画においてそのようにしております。したがって、このエネルギービジョンだけその実現可能性を無視しろとおっしゃっていないわけですが、もう少しビジョンらしいといいますか、構想らしいものをつくれというご指向じゃないかと思いますが、エネルギーこそ現実的でないと、宙に浮いた議論というのはとりわけ難しいように思います。

 例えば、自給率、そういうことを指向されていないかもしれませんが、自給率は二割を五割にすると大きなことを言っても、なかなか道筋が見えない。あるいは、大火力発電所を持ってくるとか、これは、反対が多いと、原子力発電所で自給率を一挙に解決するといったようなことは、大きいビジョンでございますが、実現可能性はあまりないというふうに思います。そのようなのはちょっと突拍子もない例かもしれませんが、実現可能性を奈良県の計画で重視いたしますのは、検証を必ずできるように道筋を追いたいということでございます。検証のできない計画は計画でないという強い考えを持っておりますので、一々が積み上げたことしかしないということじゃなしに、実現可能性を見て、それをできるだけ背伸びしよう。その背伸びの背丈がはかれるようにしようというのが計画であろうかと思い、ビジョンであっても計画であろうかというふうに思いますので、そのような観点とずれているのかどうかというのが、言い方の問題なのかどうかわからないとこがあるのでございますけれども、検証可能性ということが極めて重要なことだと思いますし、エネルギーにおきましては、奈良県は、その立地の条件から非常に限られた条件であるように感じますが、その中で、できるだけ自己調達エネルギーをふやしていこうということを努め始めたということであろうかと思います。十分な説明になったかどうかわかりませんが、今の考え方を改めて申し上げますと、そのようなことでございます。



○議長(山下力) 農林部長。



◎農林部長(福谷健夫) 猪奥議員から、鳥獣被害の答弁の中でも報告させていただきましたが、その数値がどこまで信憑できるかと、大丈夫かというふうなお話でございました。当然、統計資料でございますのでちゃんと統計をとって出したものなんですけれども、出し方とかその辺については、今明確なお答えができませんので、それは改めてさせていただきますが、基本的には信憑性のある数値と受け取っていただいて結構でございます。

 以上でございます。



○議長(山下力) 警察本部長。



◎警察本部長(橋本晃) これまで何カ所の規制を見直したかというご質問でございますが、対象の市道の中登美交差点から大和町二丁目交差点まで約三キロメートルの間でございますけれども、昭和六十年の規制を決定いたしまして以降、七カ所について見直しを実施しております。



○議長(山下力) 五番猪奥美里議員。



◆五番(猪奥美里) ありがとうございます。

 まず、農林の被害からです。

 きのう、狩猟免許を持っている方にお話を聞かせていただきに行きました。そうすると、けさとれたんだというイノシシがそこにおりまして、ちょうど血抜きといいますか、されている途中でした。きのうは一匹、その前は二匹と。地元の人の感覚は、今年は非常に多いんだと、例年にも増して被害が多いし発見される個体数も多い。でも、こうやって見ると、データでは減っているんですよというようなお話を地元の農家さん何人かとさせていただくと、えっ、そんなんどこに言うたらいいかわからへんよとおっしゃられました。被害の実態が多分きっちり把握できていないんじゃないかなというふうに思うんです。知事がよくおっしゃいますような政策を打つにはエビデンスベースだということもありますので、まずは、実態の把握というのをしっかり地元の農家さんに聞いていただいて努めていただくとともに、どこに言ったらいいかわからないという現状は、地元の農家さんと、実際農家を経営されておられている方と、市であったり、協議会もつくられております、市であったり協議会であったり、県の農林部局とちょっと距離感があるんじゃないかなというふうに思うんです。狩猟免許をとっていただくような取り組みももちろんされていますけれども、例えば、回数をふやしていただくとか、今、ここ何年間の間でぐっとお取り組みを進めていただいた方が後々の環境が保全できることにつながるんだということを強くお願いをしておきます。

 エネルギーなんですけれども、決して夢物語をしろと言っているわけではなくて、まず、積み上げではなく奈良県の目指すべき姿、ビジョン、あり方というのから議論を進めていっていただきたいということなんです。何でもそうですよね。できることの積み上げじゃなくて、奈良県はこの分野でこういうふうな政策投入をしようと思っていますよというビジョンをまず持つところから次期エネルギービジョンの計画を持つべきだというふうに申し上げました。

 もう時間がないので、これ、質問じゃなくてお願いにしたいと思います。

 この間、エネルギーの里山資本主義のシンポジウムで中島さんに来ていただいたときに、中島さんがこういうふうにおっしゃられました。発電を始めたときに、まさか電気を買うのではなく自分たちでつくり出すことなんて考えられないと思っていたと。けれども、オーストリア、ドイツ、スイスですとか先進地においてはそういうことが行われているのを知って考え方が一〇〇%転換したんだというふうにおっしゃられました。

 もう一つおっしゃられたのは、製材というのは下っていく産業だというふうな頭で考えている限りは発想の転換ができないんで新しいことを考えつくことができないんだと。彼らがどうしているかというと、毎年毎年オーストリアにご視察に行かれるそうです。今回は市長さんも連れられて一週間、二週間とか長い期間でご視察に行かれるということでした。日本の産業はまだまだ伸び方によっては伸びることができるというふうに思います。ぜひ、次回、ビジョンをつくる前に先進国の視察に、農林部長さん、知事さん、エネルギー政策課長さん、一緒に行っていただいて、特にオーストリアなんかを視察に行っていただいて、ぜひ奈良県政に生かしていただきたいと思います。

 以上です。



○議長(山下力) 次に、三十一番山本進章議員に発言を許します。−−三十一番山本進章議員。(拍手)



◎警察本部長(橋本晃) 三十一番(山本進章) (登壇) 議長のご指名をいただき、なら元気クラブから一般質問をさせていただきますが、本日は、傍聴の席に、乾議員ほどではありませんけれども、ほんの少しですが、応援に来ていただいております。また、奈良テレビでは多くの方々がご視聴をしていただいておりますので、本日最後の質問ではありますが、一生懸命努めさせていただきます。

 前回、六月定例会はちょうど五十九歳の、まだ、質問でありました。今回、六十歳、還暦になった還暦記念一般質問にもなります。どうかよろしくお願いを申し上げます。

 まず、若者の雇用対策についてお伺いをします。

 我が国の経済状況は、先月発表された政府の十一月の月例経済報告によりますと、個人消費などに弱さが見られるが緩やかな回復基調が続いているとされており、とりわけ、雇用情勢については、有効求人倍率の上昇には一服感が見られるものの、改善傾向にあるとされています。しかし、本格的な人口減少社会に突入した今、いかにして地域において労働力を確保するかが大きな課題となっています。働く意欲のある誰もがそれぞれの能力に応じて生き生きと働くことのできる社会の実現を目指すことが重要です。特に、若い世代が安心して働き、暮らし、結婚、出産、子育てができる環境を整えることが必要であると考えます。

 奈良県の雇用状況を見ても、全国と同様の改善傾向にあり、本年十月の有効求人倍率は〇・九二倍と、前年同時期に比べ上昇しています。それとともに、新卒者の内定状況も好転しており、新卒者にとっては、昨年度より職につきやすくなっていると言えます。

 一方で、景気回復による雇用情勢の好転もあり、全国的にも転職の増加が見られ、卒業後、一旦就職しても、三年以内の早期に離職する若者は、大卒者の場合には三割程度、高卒者の場合には四割程度いると言われており、奈良県はさらにその率が高いと伺っております。離職後、再就職もできず職のない状態の若者が多いことも憂慮すべき事態です。奈良県の将来のため、若者が夢や希望を持って働くことができるよう支援が必要です。就職という社会人としての第一歩を誰もがしっかりと踏み出すことができるよう、そして、職場に定着できるよう支援するとともに、離職した場合にはその後の就職を積極的に支援するなど、その状況に応じたきめ細やかな取り組みが強く求められているのではないでしょうか。県民に身近な行政主体として県の果たすべき役割は非常に大きいと私は考えています。

 県では、人口減少を克服し地方創生の実現に向けて、奈良県地方創生本部を設置し、産業、仕事、観光、農林部会などにおいて、地方に仕事をつくり安心して働けるようにする、すなわち、県内で暮らし県内で働く人をふやそうと取り組んでおられます。県内就業率が全国一低く、若者についても全国で三番目に低いという県の雇用上の課題がある中、地域経済の活性化を図るためには地域で働く人材の活躍が必要です。これまでも、若者の雇用対策にさまざまな取り組みを進められておられますが、さらに県独自の積極的な施策が期待されるところです。

 そこで、知事にお伺いします。

 若者が奈良県で安定した仕事につき安心して働くことができるよう、若者の離職防止や離職後の早期再就職への支援を今後どのように展開されるのか、お考えをお聞かせください。

 次に、障害のある人の意思疎通の支援についてお伺いします。

 先日、橿原市にある聴覚障害者団体、中途失聴・難聴者協会の定例会に参加する機会がありました。皆さんご存じのことかと思いますが、聴覚障害といっても、全く聞こえない聾、聴こえにくい難聴があり、また、先天性のものと、事故や病気で途中から聴こえなくなる中途失聴があるなど、障害の程度や必要な支援は多様であります。私が参加した中途失聴・難聴者協会の定例会には、手話通訳者ではなく要約筆記者と呼ばれる方が同席されており、話す内容は、会場に用意されたスクリーンに、ほぼ同時に要約して映し出されていました。手話を使用しない聴覚に障害のある人は、要約筆記によって意思疎通を図ることを知りました。

 このように、障害のある人の意思疎通を支援するためには、例えば、聴覚に障害のある人には手話通訳者や要約筆記者、また、視覚に障害のある人には点訳奉仕員や音訳奉仕員、さらに、視覚聴覚ともに障害のある人には盲聾者向け通訳・介助員とそれぞれの障害とその程度に応じた支援が必要になること。また、その支援を行う方々が担う役割は大変重要であると改めて認識したところであります。

 障害のある人もない人もともに生きる社会を構築するためにはコミュニケーションを通じて互いに理解し合うことが大切です。しかしながら、適切な会話方法でなかったり、相手側の理解や配慮がなければコミュニケーションがうまくいかないこともあると思います。中途失聴・難聴者協会の方々からお聞きしたことでありますが、例えば、お店などに問い合わせをするときには、電話で会話ができないためファクスで用件をやりとりされるようですが、うまく内容が伝わらず困ること、また、トラブルことがあるとおっしゃっていました。また、障害者マークの一つである、皆さんもご存じかと思いますが、耳マークを公共施設などに掲示していただければ、耳の不自由な私たちが必要な援助が受けやすいということもおっしゃっていました。

 障害のある人の意思疎通の支援には、手話通訳者や要約筆記者などの人材の確保とともに、公共機関や企業、また、県民の理解も欠かせないものであると考えます。

 そこで、健康福祉部長にお伺いします。

 障害のある人の意思疎通の支援について、県としては今後どのように取り組もうとしておられるのかお聞かせください。

 次に、今までも何度か質問をしています。国道一六九号高取バイパスについて、再度、お伺いをいたします。

 県では、平成二十三年の紀伊半島大水害を契機に、紀伊半島アンカールートである国道一六八号五條新宮道路等の重点整備を推進されるとともに、南部地域の復旧・復興に重点的に取り組まれてきました。

 また、今年の十一月十五、十六日は、天皇・皇后両陛下をお迎えし、全国豊かな海づくり大会が開催され、南部地域の山や川の豊かな恵みだけでなく、紀伊半島大水害からの力強い復旧・復興をアピールすることができました。

 このように、道路等のインフラ施設の復旧・復興は順調に進んでおりますが、南部地域においては、定住化や観光振興等を進めていくうえで、道路整備に寄せられる期待はまだまだ大きいものがあり、さらなる道路整備の推進を熱望するものです。中でも、紀伊半島アンカールートを形成する国道一六九号の中で、中和地域から南部地域への玄関口といえる高取町清水谷から兵庫までの間において高取バイパスの整備が現在も進められております。この高取バイパスは、中南和地域の拠点都市である橿原市と南部地域を結ぶだけでなく、京奈和自動車道・御所インターチェンジを介して南部地域と近畿圏の高規格幹線道路網をつなぐ、南部振興を図る上で特に重要な道路であります。

 そこで、県土マネジメント部長にお伺いします。

 国道一六九号高取バイパスの現在の進捗状況と今後の整備見通しについてお聞かせください。

 次に、県営住宅における今後の取り組みについてお伺いします。

 県では、住宅政策について、県民目線に立った課題の整理及び今後の施策展開の方針をとりまとめた奈良県住生活ビジョンを平成二十四年に策定されました。

 その中で重点課題の一つとして、公営住宅の役割を、時代のニーズにあった公営住宅の活用を図ると位置づけ、引き続き、住宅確保要配慮者への住宅供給を確保するとの方針を掲げ、居住者が安全で安心して暮らすことのできる住環境の整備の推進に取り組むこととしています。このような中、県営住宅は、本年度四月現在、合計四十五団地八千三百四十三住戸で、私の地元であります橿原市周辺も含め県内各地域に立地しており、管理方法は、県の直轄管理や民間活力を導入した指定管理者による管理などで行われています。とりわけ、民間事業者による管理は、入居者へのサービスが向上しているとの声もよく耳にします。

 しかし、建設年度別に見ますと、昭和三十年代から昭和五十年代にかけて建設されたものが非常に多く、昭和五十五年以前に建設された戸数が全体の約八割を占めるほか、建物の構造別でも、木造・簡易耐火構造平屋建てや簡易耐火二階建てなど、耐用年限が三十年から四十五年となっているものが全体の約三割となっており、老朽化の進展が著しいようです。

 申し上げましたとおり、県営住宅においてはこのような現状がありますが、私は、住宅に困窮されている低所得者世帯への的確な公的賃貸住宅の供給の必要性は、今後、さらに高まることこそすれ低くなることはないと考えます。また、公的賃貸住宅には、近い将来、多くの高齢者がお住みになられると予測しており、これらの居住者か安全で安心に暮らすためのさらなる住環境の整備が重要になると考えています。

 そこで、まちづくり推進局長にお伺いします。

 このような公的賃貸住宅としての役割を担う県営住宅の供給や、できる限り長く県営住宅を使い続けられるようにするための取り組みについて、現在どのような課題があり、今後どのように取り組もうとしているのか、お伺いします。

 最後に、平成二十七年度全国高等学校総合体育大会、インターハイの開催についてお伺いをします。

 来年の夏には、全国高等学校総合体育大会、通称インターハイが、和歌山県を幹事県として近畿二府四県で分散され開催されます。本県においても、ソフトテニス・柔道・弓道・フェンシング・空手道・アーチェリーの六競技が開催されます。私の地元、明日香村においても、平成二十一年度の近畿まほろば総体に続き、ソフトテニス競技が開催されるということもあり、大変関心を持っているところです。

 スポーツは、世界共通の人類の文化であり、心身の健全な発達、健康及び体力の保持増進、精神的な充足感などに有効であり、生涯にわたり心身ともに健康で文化的な生活を営む上で必要不可欠なものであります。平成二十三年六月にスポーツ基本法が制定され、平成二十四年三月にはスポーツ基本計画が策定されました。本県においても、県民一人ひとりが健康づくりに取り組み、生涯にわたり活き活きと安心して健やかに暮らせる健康長寿の奈良県を実現するため、平成二十五年三月に奈良県スポーツ推進計画が策定されたところです。

 また、昨年九月には、二〇二〇年の夏季オリンピック大会及びパラリンピック大会が東京で開催されることが決定し、国民のスポーツに対する興味・関心が大変高まる中、これまでも多くのオリンピック選手を輩出している全国高等学校総合体育大会、インターハイを開催することは、中高校生の運動部活動の活性化はもとより、奈良県のスポーツ振興にも誠に意義深いものがあると考えているところです。

 さて、インターハイは、その規模、内容において高校生最大のスポーツの祭典であり、高校生アスリートにとって憧れの夢舞台であります。ご存じのように、本県出身でアトランタ・シドニー・アテネのオリンピックで柔道史上初の三連覇を果たした野村選手や、ロンドンオリンピックのボクシングミドル級で優勝した村田選手もインターハイをステップにして世界に羽ばたいていきました。

 来年度のインターハイは、近畿二府四県で三十競技が開催されます。七月二十八日から八月十二日の本県開催六競技の開催期間中に、選手・監督等約一万人、観客数延べ約十二万人が奈良県を訪れると予想されます。また、およそ三千人の役員補助員が大会運営に直接かかわるとともに、会場地を上げて大会を盛り上げる取り組みを推進していくと聞いています。とりわけ、高校生の主体的な取り組みにより、PRイベントをはじめとした大会の広報活動などが既に展開されていると聞いています。

 私は、この機会を通して、ぜひ、奈良県の豊かな自然や歴史資源、また、おもてなしの心を全国に発信していただきたいと思っているところです。

 そこで、教育長にお伺いします。

 来年度のインターハイ開催に向けた現在の取り組み状況についてお伺いします。また、インターハイ開催が奈良県の高校生にとってどのような意義があると考えているのかもあわせてお伺いをいたします。

 以上、壇上での質問を終わらせていただきます。ご清聴ありがとうございました。(拍手)



○議長(山下力) 荒井知事。



◎知事(荒井正吾) (登壇) 三十一番、山本議員から私に対しまして一問ご質問がございました。

 若者の雇用対策についてでございますが、若者の離職防止や離職後の早期再就職への展開ということでございます。県独自の積極的取り組みも考えたというご質問でございます。

 議員お述べになりましたことでもございますが、県内で働く若者の離職率は全国より高い状況にございます。学校卒業後三年間の離職率は、労働局の調査によりますと平成二十三年三月に卒業された大学生が約四割、高校生が約五割と離職され、全国に比べ高い状況でございます。そのようなことから、離職防止策や早期再就労などの奈良県における若者の就労支援は極めて重要な課題であると認識しております。また、奈良県ではどうして離職率がそのように高いのか、よくわかっておりません。その原因究明も大変重要な課題だというふうに思っております。

 厚生労働省の平成二十五年若年者雇用実態調査がございますが、全国一般的な調査の中での離職理由としましては、労働条件がよくないや、仕事が自分に合わないなど、就職先とのミスマッチが上げられています。これは、企業の雇用の管理や職場環境という企業側の原因、あるいは、若者の就労意識に原因があると考えられますが、このような調査だけでは何もわかりません。どうして若者が簡単に離職してしまうのか、奈良県ではどうしてその若者の離職が多いのか、皆目わからない厚生労働省の調査でございます。

 企業の適切な雇用管理やよりよい職場環境づくりは一方重要でございますので、本県におきましては、本年度から育児休業給付金を上乗せして賃金等を支給する事業者への助成を行ってきております。これは、育児休業される人が働き続けられるようにという助成でございますが、全国で極めて珍しい取り組みでございます。

 また、出産・育児される方が働き続けられるように、職場内研修の充実やテレワークの充実、産休・育休取得促進など、企業の側からの処遇改善に向けて相談を受けて実行してもらうような県の取り組みをしております。職場と生活の調和がいろいろなライフステージにおいて調和するように、広い意味でのワーク・ライフ・バランスをよくするための取り組みということになりますが、これだけではなかなか若者の離職に対応するには不十分な面もあろうかと思います。

 一方、若者の就労意識という面がその原因にある可能性がございます。その就労意識を高める手法を発見するのは大変難しい問題のように思います。現在までのところ、キャリア教育、実学教育の充実を図るということにしておりますが、その中で、働く意味を悟り働く喜びを感じ、働きながら生きる力を身につけるような若者に育っていただきたいと考えております。また、離職された若者にはリカバリーをしていただきたい、再チャレンジをしていただきたいと思います。職業訓練やセミナーなどを通して、自分はどのように職業と向き合うのかについて考えていただく必要があります。自分に向き合い職業に向き合うという必要があろうかと思います。ご自身の職業観の確立を促し、雇用に向いていない方であれば、ご自身の起業を含めた早期の再就労を支援する必要があろうかと思います。

 さらに難しい若者の方もおられます。家事や通学もしておられない若年無業者の中で就職を希望しない者、あるいは、働く意欲を持ちながらも求職活動をされない方、これは、ひきこもりやニートと言われる方たちでございますが、より困難な問題であると解決が困難で問題であると捉えております。相談や職場見学など、自立に向けた、外に出られるような個別継続的な支援を行っておりますが、働きたくない、また、求職活動をされない方を職場につけることは大変至難の技であるように思います。また、まずは、その原因究明、なぜ閉じこもられるのか、なぜニートになられるのか、その原因究明に取り組むことが先決だと思っております。

 多くの若者が県内で安心して働き、暮らし続けられることは大変重要でございます。新卒者から離職者までの切れ目のないマッチングは従来の行政で行ってきたものでございますが、これからの若者の就労支援は、より深く考えて、それぞれの原因を探った上で適切な処方箋を考える必要がある政治に達しているように思っております。

 若者の就労は、将来の奈良の活力を維持させ、また、現在大きな課題となっております少子化対策にもつながるものと思っております。県独自の取り組みも念頭において、若者の雇用を積極的にご支援する必要があるということを強く認識をしております。

 ご質問ありがとうございました。



○議長(山下力) 江南健康福祉部長。



◎健康福祉部長(江南政治) (登壇) 三十一番山本議員のご質問にお答えをいたします。

 私に対しましては、障害のある人の意思疎通の支援について、今後どのように取り組もうとしているのかとのお尋ねでございます。

 議員お述べのとおり、障害のある方の自立や社会参加を進める上で、聴覚・視覚障害をはじめ、障害のある方が円滑に適切な方法で他の人との意思疎通を図ることができるよう、支援の充実を図ることは重要な課題というふうに考えております。このため、県では、平成二十四年度に聴覚障害者情報提供施設といたしまして、奈良県聴覚障害者支援センターを設置をいたしました。そして、そこで手話通訳者や要約筆記者等の養成研修の実施やスキルアップにも取り組んでいるところでございます。加えまして、聴覚に障害のある方などに対します生活相談や、手話・字幕入りのDVD等の貸し出しを行いますとともに、手話通訳者などの派遣も実施しておりまして、平成二十五年度の派遣件数は、手話通訳者で二百二十二件、要約筆記者で八十六件、盲聾者向け通訳・介助員で二百十六件となっております。

 また、奈良県視覚障害者福祉センターにおきましても、点訳・音訳奉仕員を養成いたしますとともに、点字図書や音訳図書の製作・貸し出し等もっているところでございます。

 このほか、日常生活において障害のある方と他の人との意思疎通を図るためには、県民一人ひとりに障害に対する理解を深めていただくことが大変重要でございます。このような観点から、県民一人ひとりが聴覚・視覚障害の特性をよく理解し、筆談など、日常のちょっとした気遣いによりまして意思疎通が可能となりますように、まほろばあいサポート運動の普及・拡大についても取り組んでいるところでございます。

 今後とも、障害者団体の要望等を踏まえながら、多様な障害の特性に応じた意思疎通支援の推進に取り組んでまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(山下力) 加藤県土マネジメント部長。



◎県土マネジメント部長(加藤恒太郎) (登壇) 三十一番山本議員のご質問にお答えをいたします。

 私には、国道一六九号高取バイパスにつきまして、進捗状況、今後の見通しのお尋ねがございました。

 国道一六九号高取バイパスは、本年七月に議決をいただきました奈良県道路整備基本計画におきましても、骨格幹線道路ネットワークに位置づけられておりまして、本県の中和地域と南部地域を結ぶ重要な路線と認識をしてございます。この国道一六九号高取バイパスにつきましては、平成十年度に高取町兵庫から清水谷の間、約三・四キロメートルの事業に着手をいたしまして、平成二十四年四月には北側の一・四キロメートルにつきまして暫定二車線での供用を図ったところでございます。

 現在は、残る約二キロメートル間の区間で事業を進めておるところでございますけれども、既に供用した区間から、(仮称)清水谷トンネルまでの約〇・六キロメートル間につきましては、本年十一月に松山高架橋が完成いたしまして、舗装を残して工事が完了しているというような状況にございます。

 次のステップといたしましては、(仮称)清水谷トンネルの工事の着手を目指してございまして、今、土地開発公社によります用地の先行取得、この制度を活用しながら、必要となる用地の取得を進めているところでございます。

 用地の取得が必要となりますのは、(仮称)清水谷トンネルの南側の坑口からバイパスの終点までの〇・八キロメートル区間ということになりますけれども、この間の現在の用地の取得状況でございますけれども、約二割となってございますけれども、今年度はこれをおおむね五割程度まで進捗を図ってまいりたいというふうに考えてございます。

 用地の円滑な推進に向けまして、引き続き、お力添えを賜りますよう、よろしくお願いを申し上げます。

 以上でございます。



○議長(山下力) 林まちづくり推進局長。



◎まちづくり推進局長(林功) (登壇) 三十一番山本議員のご質問にお答えさせていただきます。

 私に対しましては、県営住宅の供給や、できる限り県営住宅を長く使い続けるようにするための取り組みについて、現在どのような課題があり今後どのように取り組もうとしているのかという問いでございます。お答えいたします。

 議員もお述べいただきましたが、住宅に困窮されている低所得者対策の一翼を担う県営住宅の供給は引き続き必要と考えておりまして、奈良県住生活ビジョンにおきましてもその旨の位置づけを行っているところでございます。しかしながら、現在の少子・高齢化の流れは、特に県営住宅などの公的賃貸住宅におきまして顕著にあらわれておりまして、このような高齢化した入居者であっても安全で安心に暮らせる住環境の確保が課題であるとの認識をしております。

 このため、今後実施する県営住宅の建てかえに当たりましては、子育て世帯や高齢者等に必要なサービス施設の誘致をあわせて検討するなど、地域の拠点としても活用されるよう、まちづくりの視点に立った取り組みが必要と考えているところでございます。

 次に、県営住宅を長く使い続けるための取り組みについてでございます。これまで県では、建物の老朽化対策として外壁や屋上の改修工事、給水設備の更新工事などについて計画的に取り組んできました。このほか、入居者が安心して暮らしていただけるような取り組みといたしまして、共用階段などへ手すりの設置などを実施してまいりました。しかしながら、例えば、五階建ての住宅にエレベーターがないような現状は、今後さらに高齢化する住宅困窮者のセーフティーネットの一翼を担うべき住宅といたしましては、その役割を果たすにはまだまだ多くの課題があると考えているところでございます。

 このため、今後は、高齢者をはじめとしたさまざまな方の居住ニーズに適切にこたえられますよう、中層住宅におけるエレベーターの設置などの検討を行うなど、時代に合った公的賃貸住宅としての役割を長く果たし続けられるような取り組みを行ってまいりたいと考えております。

 以上でございます。ご質問ありがとうございました。



○議長(山下力) 吉田教育長。



◎教育長(吉田育弘) (登壇) 三十一番山本議員のご質問にお答えをいたします。

 私には、来年度開催するインターハイの取り組み状況と、高校生にとってどのような意義があるのかとのお尋ねでございます。

 平成二十七年度、全国高等学校総合体育大会の開催に向け、知事を会長として県実行委員会を本年四月に設立いたしました。今回は、本県独自の狙いとして、大会開催をスポーツによる一層の地域振興へとつなげ、活力ある地域づくりの契機とすることを掲げており、現在、会場となる市町村と協働して準備業務を進めております。十一月十五日には、PRイベントをイオンモール大和郡山店で開催をいたしました。開催種目の紹介や、高等学校の文化部によるミニコンサートが行われ、会場地市町村のPRにマスコットキャラクターの登場もあり、大いににぎわったところでございます。

 また、競技会場の設営計画をはじめ、参加者を温かくお迎えするための会場地独自のおもてなしプログラムの検討をいただいており、また、来年二月に開催するカウントダウンイベントの準備など、大会開催に向けて順調に進んでおります。さらに、県内高校生の力を結集して大会を支えるために、六月に結成をいたしました高校生活動、わっしょい倭と呼んでおりますが、そのリーダー会が会場地市町村を訪問し、夏休みPRキャンペーンを展開するとともに、十一月のPRイベントの進行役としても活躍をいたしました。

 議員お述べのように、インターハイは、スポーツを行う高校生にとって憧れの夢舞台であり、県内スポーツの振興につながることはもちろんのこと、大会を支える多くの高校生にとりましても、大会のPRや運営のサポートの役割を担うだけでなく、会場地市町村の関連行事に参加するなどのことにより、社会性の向上はもとより、地域や社会に貢献しようとする態度をはぐくむ上で大変大きな教育的意義があると考えます。

 引き続き、高校生の主体的な活動や会場地市町村との協働により、全国から訪れる大会参加者等を温かく迎え、より多くの人々に奈良の魅力を発信できるよう取り組んでまいります。

 以上でございます。ありがとうございました。



○議長(山下力) 三十一番山本進章議員。



◆三十一番(山本進章) 時間も少しありますので、残り時間を各項目の意見なり、また、要望なりをさせていただきたいと思います。

 まずは、若者の雇用対策について知事の答弁をいただきましたが、離職の理由が皆目わからないという現状だそうですけれども、やはり奈良は、奈良府民と呼ばれる、大阪府へ勤めに行っておられる方が県外就職率が一番であります。その中で、奈良県内はやはり中小企業、地域密着の事業所が多いわけで、そういうところで離職だとか長く勤められないというのは、やはりいろんな企業側の理由もあろうかと思いますが、人間関係などもあるんではないかなと。私の関係している事業所などは離職率が大変少ない。その理由は、中小企業で家族的に、やはりそういう部分で人間関係、信頼関係が築かれているというようなことでありますので、ぜひ、企業誘致をされて、奈良県内で働きたいという意味を感じていただく。そして、大阪府や県外で働くよりも奈良県で働きたい、奈良県で事業をしたいという、その働き側と、そして雇い側がうまくそれがバランスよくそのコミュニケーションを図れる。そのお手伝いを、セミナーやコンサルティング、そういうものを県の方で手助けもしてあげていただきたいなということを要望をしておきたいと思います。

 また、次の障害のある意思疎通の支援なんですけれども、先ほど言いましたように、私は、その中途・難聴者団体とまだつい一カ月ほど前に知り合いになりまして、それまでは、あまりその実態を把握しておりませんでした。答弁にもありました、聴覚障害者支援センターも、社会福祉総合センターの四階にあるそうですけれども、その実態も知らなかったということでございます。今は、指定管理業務で奈良県聴覚障害者協会というのが、年間三千万円ぐらいのその指定管理料で運営をされていると。まだ平成二十四年にできたばかりでございます。

 ただ、そういうような意思疎通を図るような中途・難聴者なり聾の方々なりとの意思疎通は、今、主体はやはり手話の方に、手話言語、手話が言語であるというふうに聞いております。六月の議会では、手話言語法の意見書が採択されているんですけれども、もう全国では大変広がっていますが、今言いましたように、手話が言語であると。中途・難聴者などの皆さんが切望されている要約筆記者の増員、これは、今、聴覚障害者支援センターでそれの育成、養成をされて、また、派遣もされているんですけれども、手話の方に比べれば大変少ない人数だそうであります。

 そういう中の一例で、やはり政見放送などでは手話が、大概、また、いろんな会議では手話通訳者がおられるんですけれども、要約筆記のボードなどはあまり少ない。特に、今、衆議院選挙が行われていますけれども、この難聴者の協会の方々が各政党に、政見放送では手話だけではなく字幕もしてほしいという要望をされて、きのう、おとついと見ていたら、やはり各政党は字幕をこのスクリーンに載せているという要望は通っているそうでありますが、まだ、公職選挙法なりで定められていないので、なかなか、実態としてはできていない。

 ただ、ここで、要望なんですけれども、実は、その難聴者の方々に聞いたら、来年の知事選挙などは、私たちもなかなか選べる方法が、そのような字幕がないので、できましたらそういう字幕を、政策を述べられるときに、そういうテレビなどでされるときはしてほしいというような話もあったことを伝えさせていただきたい。

 もう一つは、質問の中で言いました、耳マーク、この耳マークというのは本当に実態を知らなかったんですけれども、このような耳マークを役所なり、また、企業、事業所などのところの窓口へぽんと置いといていただいたら、そこへ行けば私たちはあまり聞こえないというようなこと、しゃべれないということがわかるということで、これも、ぜひ、担当部局の方々、一助をしていただいて、まず、県の方からの各出先機関なりいろんなところで耳マークを置いていただくようにお願いをしておきたいと思います。

 それから、国道一六九号高取バイパスなんですけれども、これは、もう桜井土木事務所の本当に精力的な動きで、大変、清水谷トンネルもその方向が見えてきました。それは、もうそれでよろしくお願いしたいんですけど、もう一点だけ、このことと連動して、高取町の壺阪山駅交差点で行われる交差点の改良工事です。高取町が、現在、観光振興の玄関口である壺阪山駅で駅前広場の整備を進められております。県も関連して国道一六九号、壺阪山駅前交差点の改良工事に本年度から事業化をされました。この両事業は、やはり一体的な整備でありますので、実施においては地元高取町とも十分調整を図っていただいて早期の整備を推進していただきますように、あわせてここでお願いをしておきます。

 それから、県営住宅なんですけれども、先ほど四十五団地と言いましたけれども、四十九団地あります。そのうちの二十二は、もう一部または募集を停止しております、もう老朽化でございますので。そして、二つの吉野町、宇陀市の直轄で管理していただいている住宅があります、県営住宅。そして、十七が指定管理でされて、その指定管理料を払うんですけれども、小規模の補修はその指定管理者が行う。だけど、大規模な建てかえやそういうものは、やはり県直轄の予算化をしていかなくてはならない。その辺で地元の、入居者の要望がかなりやはり通らない場合があると。だから、やはりぜひ、その指定管理者の方々に小規模の修理に対してはきめ細やかに対応していただくようにお願いをして、今後また、その住宅の建てかえなど、エレベーターなど、そういう予算もしっかりとこれからも、県営住宅に対しては取り組んでいただきますようにお願いをしておきたいと思います。

 それから、最後に、全国高等学校総合体育大会ですのやけどインターハイ、これは、南部・東部地域の振興にもつながるということを申しておきたいと。これは、行われるところは、明日香村、天理市、吉野町、桜井市、宇陀市、橿原市でそれぞれの競技が行われる。また、全国各地から、来年度は高校生の募集をしていただける。山辺高等学校、ラグビーの御所実業高等学校、そして、榛生昇陽高等学校、十津川高等学校のボートなどであります。そういうものも含めて南部・東部の振興にもつながりますし、高校生の皆さんの今後のやはり東京オリンピック、パラリンピックに向かっての目標にもしていただけるように、ぜひよろしくお取り組みをお願いいたしまして終わらせていただきます。

   −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−



○議長(山下力) 十五番森山賀文議員。



◆十五番(森山賀文) 本日は、これをもって散会されんことの動議を提出します。



○議長(山下力) お諮りします。

 十五番森山賀文議員のただいまの動議のとおり決することにご異議ありませんか。

     (「異議なし」の声起こる)

 それでは、さように決し、明、十二月九日の日程は当局に対する一般質問とすることとし、本日はこれをもって散会します。



△午後四時四十八分散会