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平成26年 12月 定例会(第317回) 12月05日−03号




平成26年 12月 定例会(第317回) − 12月05日−03号







平成26年 12月 定例会(第317回)



 平成二十六年

        第三百十七回定例奈良県議会会議録 第三号

 十二月

   平成二十六年十二月五日(金曜日)午後一時開議

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          出席議員(四十二名)

        一番 宮木健一          二番 井岡正徳

        三番 大国正博          四番 阪口 保

        五番 猪奥美里          六番 尾崎充典

        七番 藤野良次          八番 太田 敦

        九番 小林照代         一〇番 大坪宏通

       一一番 田中惟允         一二番 岡 史朗

       一三番 畭 真夕美        一四番 乾 浩之

       一五番 森山賀文         一六番 宮本次郎

       一七番 山村幸穂         一八番 欠員

       一九番 松尾勇臣         二〇番 上田 悟

       二一番 中野雅史         二二番 神田加津代

       二三番 安井宏一         二四番 奥山博康

       二五番 荻田義雄         二六番 岩田国夫

       二七番 森川喜之         二八番 高柳忠夫

       二九番 今井光子         三〇番 和田恵治

       三一番 山本進章         三二番 国中憲治

       三三番 辻本黎士         三四番 米田忠則

       三五番 出口武男         三六番 新谷紘一

       三七番 粒谷友示         三八番 秋本登志嗣

       三九番 小泉米造         四〇番 中村 昭

       四一番 欠員           四二番 山下 力

       四三番 梶川虔二         四四番 川口正志

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        議事日程

一、当局に対する代表質問

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○副議長(井岡正徳) これより本日の会議を開きます。

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○副議長(井岡正徳) ただいまより当局に対する代表質問を行います。

 順位に従い、九番小林照代議員に発言を許します。−−九番小林照代議員。(拍手)



◆九番(小林照代) (登壇) 日本共産党の小林照代です。日本共産党を代表して質問を行います。

 質問に入る前に一言意見を述べます。日本の未来がかかった歴史的選挙が行われています。あらゆる分野で国民の民意に背く安倍暴走政治に、国民がストップの審判を下し、政治を変えるチャンスです。日本共産党は、どの問題でも国民の立場に立った抜本的対案を示し、国民との共同で政治を前に動かす対決・対案・共同の姿勢を貫いて躍進を目指します。

 質問に入ります。

 まず初めに、消費税の増税について知事にお伺いいたします。

 突然の解散・総選挙になりましたのは、二〇一五年十月に予定していた消費税一〇%への引き上げを先延ばしし、二〇一七年四月に実施すると安倍首相が言われたことからです。四月・六月期国内総生産の大幅な落ち込みに続いて、十一月十七日内閣府が発表した七月・九月期の国内総生産速報値は、物価変動の影響を除いた実質前期比〇・四%減、年率換算で一・六%減と、事前の予想を大幅に下回り、二・四半期連続のマイナスとなりました。消費税増税による不況と安倍政権の経済政策アベノミクスが暮らしと経済を悪化させ、日本経済の土台を破壊していることは明らかです。政府は、二〇一四年度の実質GDP成長率を前年度比一・二%増と見通していますが、これを達成するには残る二・四半期でそれぞれ前期比三・一%増の成長が必要であり、実現はほとんど不可能です。

 私たち日本共産党は、今の経済情勢のもとで消費税増税を強行すれば、日本経済を壊し、悪循環の引き金を引くと繰り返し警告してきました。また、県議会では、消費税増税に伴う県民生活への影響について、日本共産党奈良県議会議員団が七月から行った暮らしのアンケートの結果を報告させていただき、一〇%への増税の中止を政府に求めていただきたいと言ってきました。これに対して知事は、奈良県が二〇〇八年より行ってきた県民の意識・行動についてのアンケート調査結果を紹介され、「奈良県民の皆様には消費税増税を意識して買い物の仕方に工夫をされているように思われます。暮らし向きの実感としては、消費税率引き上げに伴う大きな変化はなかったものと判断できる」などとお答えになっています。

 そこで、改めてこのたびの消費税一〇%増税一年半先送りを受けて、消費税増税について知事の所見を伺います。

 次に、医療介護総合確保推進法成立等による医療・介護の提供体制についてお伺いします。

 六月の通常国会で、地域における医療及び介護の総合的な確保を推進するための関係法律等の整備に関する法律、いわゆる医療介護総合確保推進法が可決・成立しました。この法律は、政府の社会保障と税の一体改革路線のもとで、医療・介護の提供体制を再編する計画の具体化を進めるもので、二つの大きな柱から構成されています。

 一つが、効率的かつ質の高い医療提供体制の構築という名目での、二〇二五年を目標に、医療費抑制のために病床数の削減です。

 そしてもう一つが、病床数を減少することにより、増加することが見込まれる在宅で生活する人の受け皿となる地域包括ケアシステムの構築です。

 最初に、医療制度改革についてお伺いします。

 我が国の七十五歳以上の人口は、今後も急増し、二〇二五年には国民の三人に一人が六十五歳以上、五人に一人が七十五歳以上になると見込まれています。その結果、全国の多くの地域で入院医療の需要が高まると考えられます。厚生労働省も、二〇一一年に実施した社会保障・税一体改革の医療・介護に係る長期推計において、このままで制度が進んだ場合、高齢化のピークとされる二〇二五年の必要入院病床数を二百二万床と見込んでいます。ところが、財政難を理由に、必要入院病床数を四十三万床抑制して、二〇一一年時点の百六十六万床から微減の百五十九万床とする試算を打ち出しています。その中でも、とりわけ、看護師の人員配置が最も手厚い七対一病床の数を二〇二五年までに現在の三十六万床から大きく減少させる方針と伝えられており、実際、今春の診療報酬改定により、要件が厳格化されました。

 先日、あるご家族から次のようなご相談がありました。八十八歳になる母親が、入所していた特別養護老人ホームでベッドから車椅子に乗り損ね骨折し、入院して手術をした二日目に脳梗塞を発症して言葉が不自由になられたのですが、二週間で、次の病院を探してくださいと言われたとのこと。このような相談は、今、日常茶飯事の状態です。

 今回成立した医療介護総合確保推進法では、入院病床の削減など医療提供体制を再編する権限を都道府県に与えています。今年度は、一般病床のある病院と診療所を対象に高度急性期、急性期、回復期、慢性期の四つの医療機能の区分のうち、どれに該当するかを都道府県に報告させ、将来予告する医療区分についての報告を求める病院機能報告制度を実施することとしており、来年度には、それらをもとに、都道府県が病床数など各医療機能の必要量を盛り込んだ地域医療ビジョンを策定することを求めています。

 そこで、知事に伺います。

 今後のさらなる高齢化と、今回の要件を厳格化した診療報酬制度の改定などにより、行き場を失う高齢者が今以上に増加すると考えられる中、地域の医療体制をどのようにしていくべきとお考えでしょうか。

 また、奈良県では、二〇〇六年の救急搬送の事件以来、さまざまな取り組みにより、救急医療体制全体に、改善に取り組んでおられます。とりわけ、奈良県救急医療管制システム事業、いわゆるe−MATCHにより、救急搬送により収容までの所要時間の縮減や受け入れ率の改善に努めてこられていますが、二〇一二年度の平均搬送時間は四十三・一分と近畿で最も長く、また受け入れ率も今年度に入り多少改善されてきたものの、今なお六割程度という状況にあります。こうした中、今年度の診療報酬改定では要件が厳格化され、この影響により急性期病床数が減少することも考えられます。県として救急搬送の改善について、重要な課題と位置づけて取り組んでこられましたが、病床数の減少による悪影響も危惧されます。救急医療を今後どのように改善しようと考えておられるのでしょうか。知事に伺います。

 次に、もう一つの柱である地域包括ケアシステムについてです。

 厚生労働省が掲げる地域包括ケアシステムでは、全国千七百四十二の市町村において医療・介護・予防・住まい・生活支援のサービスが、おおむね三十分以内、具体的には中学校区を単位として提供されるネットワークの構築を目指しています。この地域包括ケアシステムの実現に向けた中核的な機関として、市町村は、地域包括支援センターを設置していますが、県内の状況を見ますと、中学校数が百十八あるのに対して、地域包括支援センターはサブセンターやブランチを加えても八十二カ所しかなく、その数は不十分であると言わざるを得ません。そして、地域包括ケアシステムの推進とは裏腹に、今回の医療介護総合確保推進法では、介護保険制度の改悪が盛り込まれています。具体的には、要支援者の切り捨て、特別養護老人ホーム入所対象者の要介護三以上への限定、一定の所得以上の利用者自己負担二割への引き上げ、要介護認定の省略などであり、こうしたことが実行されれば、公的介護サービスからはじき出される人が増大をすることとなります。

 とりわけ、今回の介護保険制度の改悪で、要支援一もしくは二の判定を受けた要支援者に対する介護予防給付については、訪問介護と通所介護にかかわるサービスが、市町村が実施する地域支援事業へと段階的に移行することとしています。しかし、実施主体となる市町村では、現在、来年四月からの第六期介護保険事業計画の策定を進めていますが、どのように地域支援事業を構築していけばよいのか、十分な情報も、また人材もなく、非常に頭を痛めておられます。

 そこで、健康福祉部長にお伺いします。

 要支援者へのサービス確保のために、市町村の地域支援事業構築に向け、どのような支援をお考えでしょうか。

 また、特別養護老人ホームの入所対象者が要介護三以上へ今後限定されることにより、高齢者が住みなれた地域で暮らし続けていくため不可欠となる訪問看護、定期巡回・随時対応型訪問介護看護などの居宅サービスに対する需要がますます高まります。しかし、現状でも、看護師全体のうち、訪問看護を担っている方は二%しかおらず、訪問介護事業所の人手不足や零細経営が大問題となっています。また、介護職員の劣悪な待遇を主因として深刻な人手不足の状態であり、国が設定している必要数よりも百万人も不足しており、地域包括ケアシステムの目玉とされている定期巡回サービス・随時対応型訪問介護看護の実施自治体は、全体の一%という、さんざんな状況です。これでは、地域包括ケアシステムは絵に描いた餅に終わるだけです。

 そこで、健康福祉部長にお伺いします。

 地域包括ケアシステムに必要不可欠な、訪問看護や定期巡回・随時対応型訪問介護看護を県内でもふやしていくために、どのような取り組みをお考えでしょうか。

 最後に、地方創生としての少子化対策についてお伺いします。

 民間の政策発信組織である日本創成会議がことし五月に発表した、地方から大都市への人口流入や少子化がとまらなければ、二十歳から三十九歳の女性が二〇四〇年までに五〇%以上減少する市町村、いわゆる消滅可能性都市は、総市町村数の半分に相当する八百九十六市町村に上るとの人口推計に、全国で大きな衝撃が走りました。奈良県だけに限れば、全市町村の半分どころか、三分の二に当たる二十六市町村が該当することになります。

 この消滅リスト公表を受け、政府は、六月の経済財政諮問会議で、政治レベルで初めての人口目標となる、五十年後人口一億人台維持を打ち出すとともに、七月に閣議了解した平成二十七年度予算の概算要求基準では、来年の統一地方選挙に向けて、四兆円規模の新しい日本のための優先課題推進枠を設けることとするなど、地方創生への流れを一気に進めています。しかし、東京一極集中型の開発や大企業優先の経済政策によって、地方都市や農山村を疲弊させ、一部の中山間地域でいわゆる限界集落を既に生み出し、また今回の日本創成会議の人口推計結果を導いたのは、長く政権運営を担当してきた自由民主党政権です。その反省もなく、今回、日本創成会議が公表した数字をうまく利用して、地方創生を政権の金看板として、これまで関心の薄かった地方を対象に四兆円規模の優先枠を設けたのは、まさにばらまきと言わざるを得ません。

 県でも、この国の動きを受け、八月十九日に奈良県地方創生本部を立ち上げました。そして、この十一月には、優先枠の四兆円を中心に国予算をできる限り多く獲得するため、奈良県地方創生のための要望書を国などへ提出されました。しかし、その中身は、(仮称)奈良県国際芸術家村の創設、地域の特色ある「食」と「農」を生かした宿泊施設等の整備推進への財政支援の確保など、大規模なプロジェクトが中心となっており、少子化対策や住民の暮らしに直結するものは余り見受けられませんでした。これでは、人口減少に悩みながら、元気な町や村を取り戻すために必死に頑張っている市町村への支援になるとは思えません。

 例えば、斑鳩町では子育てしやすい環境をつくろうと、子どもの医療費助成制度の対象をいち早く中学校卒業まで拡大、また三十人学級を二〇〇九年に導入して、補充の講師は町費で採用するなどの取り組みを進めています。その結果、子育て世代からは、斑鳩町で子育てしよう、第二子、第三子もとの声が聞こえるようになっているとお聞きしています。また、市町村合併をせずに、自立して輝く村にと頑張っている山添村は、高等学校卒業まで医療費助成制度の対象です。地方創生で第一に取り組むべきは、少子化対策です。そして、その中で子育て支援策の充実だと考えます。

 そこで、知事にお伺いします。

 地方創生の第一の柱とすべき少子化対策のうち、子育て支援策について、どのように取り組まれようと考えているのでしょうか。

 また、保育所の不足が慢性化しており、保育所入所を待つ待機児童は依然として解消をされていません。待機児童の多くは三歳未満の低年齢児であり、女性の就業率を高めるためにも保育所の増設と拡充が望まれますが、待機児童解消に向け、どのように取り組まれるのでしょうか。こども・女性局長にお伺いします。

 さらに、子育てしやすい、子育てに希望の持てる奈良県にしてほしいと願う声を多数お聞きしております。子育て世帯の経済的支援である子どもの医療費助成については、子育て中の父母を中心とした強い要望が行政に寄せられ、奈良県下でも既に二十市町村で中学生まで、通院無料などで対象年齢が拡大をされています。県も今年度から、入院について中学校卒業まで拡大されましたが、依然として窓口での支払いが必要であり、医療機関での窓口払いなくしては、子育て中の父母の切実な声になっています。奈良県下の十五市町村で意見書が採択され、「子どもの医療費窓口負担なくして!」の署名も二万五百三十四筆が届けられ、さらに運動が今広がっております。

 そこで、健康福祉部長にお伺いします。

 子どもの医療費助成制度を窓口払いなしの形に拡充することについて、どのように考えているのでしょうか。

 これで、壇上からの私の質問は終わらせていただきます。ご清聴ありがとうございました。(拍手)



○副議長(井岡正徳) 荒井知事。



◎知事(荒井正吾) (登壇) 九番小林議員のご質問にお答え申し上げます。

 消費税の増税についての所見ということでございますが、これまで申し上げてまいりましたが、先送りされましても、社会保障の財源のため消費税の引き上げが必要であるという基本的な認識は変わっておりません。社会保障に必要な経費は、今生きている我々が健やかに生活するためのものであり、世代間の公平を重視すると、後世にツケを残すことのない、同時代に生きている我々が助け合う制度が基本だと思います。これには、小林議員も同意されると思いますが、そのような制度を維持させるためには、借金で社会保障を行って、後世にその借金を払わせることのないよう、現世代が安定的な財源を確保することが根本的に必要であります。消費税率の引き上げは、そのような観点から、避けて通ることのできないものと認識をしております。

 このたびの先送りは、七月から九月期の国内総生産速報値が二・四半期連続のマイナスとなり、景気回復のおくれが裏づけられたことから、安倍内閣総理大臣が決断されましたが、来週八日に発表されるGDP改定値では、速報値から上方修正されるとの見方もございます。日本経済や県内経済の動向について、今後とも注視していく必要があろうかと思います。

 議員お述べの県民アンケートでございますが、九月県議会で、県民の皆様の暮らし向きの実感について、今年度の県民アンケートを発表いたしました。そこから見る限りは、消費税率引き上げに伴う大きな変化は、県内ではなかったものと考えられると申し上げたところでございます。今後の県内消費の落ち込み懸念ということに対しては、県内消費の拡大に向けて、本年十月に総額三十四億五千万円となるプレミアム商品券を発行し、好評を得ているところであります。

 また、政府におきましては、消費税増税の先送りとあわせて、緊急経済対策を検討されるとの報道がされております。特に、地方の消費喚起や雇用創出などを通じた地域活性化に重点を置いた補正予算を検討されるとのことですので、今後、本県経済や暮らしの向上に向けて、それらの施策もしっかりと活用できるよう努めてまいる所存でございます。

 医療と介護についてのご質問がございました。

 まず、医療介護総合確保推進法が施行されるに当たりまして、奈良県の地域の医療体制をどのように構築していくのかというご質問でございます。

 急速な高齢化の進展に伴い高齢者が増加するだけでなく、慢性的な疾患や複数の疾病を抱える患者が増加するなど疾病構造が変化しているわけでございます。そのため、平成二十五年八月の社会保障制度改革国民会議の報告を受け、国では地域における医療・介護の総合的な確保を図るための改革に着手し、高度急性期から在宅医療・介護までの一連のサービスを地域において総合的に確保することで、適切な医療・介護の提供体制を実現することとし、都道府県が地域の医療提供体制の将来のあるべき姿を示す地域医療構想を策定することになりました。ある面、画期的なことだと思っております。その中で、医療の専門化が一歩進んでおります。急性期、回復期、慢性期等の患者の状態により、それぞれの医療の提供に必要な人材や施設が異なりますので、県では、病院の機能分化を進め、適切で質の高い医療を提供する体制を構築しようと考えております。

 また、安心して退院していただくためにも、在宅医療の体制を強化し、住みなれた地域で自分らしい暮らしを人生の最期まで続けることができるよう地域包括ケアシステムの構築を推進したいと思っております。

 地域医療構想の策定に当たりましては、限りある医療資源を有効に活用するため、医療の実績データを収集・分析することにより、将来の医療の必要量を見据えた医療需給のマッチングを図っていきたいと思っております。こうした取り組みによって、県民の方々が必要な医療を適切に受けられる体制づくりをしたいと考えております。

 医療介護の救急医療についてのご質問がございました。

 七対一看護の病床数の変化への影響という論点が主に入っているように思いました。本県におきましては、平成二十三年一月より救急搬送ルールの運用を開始いたしました。平成二十四年三月からはICTを活用して、患者の緊急度や重症度に応じて医療機関を選定し、受け入れ要請を行うe−MATCHシステムを稼働させていますが、これまで大幅な搬送時間の短縮などには至っていないのが現状でございます。いろいろな原因があるように思っております。

 一方、平成二十六年度の診療報酬改定では、入院患者七人に対して看護師一人を配置する病棟、いわゆる急性期に分類されます七対一病棟の入院基本料に関しまして、重症度、医療・看護必要度や平均在院日数の算出方法等が見直され、要件の厳格化が図られております。いわゆる七対一看護病棟の入院基本料が高かったものでございますので、そこに医療資源が集中してしまったという経緯があるように思われております。

 医療診療報酬の改定に、どう対応するかにつきましては、今後、個々の病院が検討することになります。病床の、どのように配置するかは個々の病院の判断でございますが、病床機能や地域の救急患者の受け入れにどのように影響するかは、議員お述べになるような心配があるのかどうか、そうでないのかどうかは注視していかなければいけないと思います。搬送に要する時間や病院の受け入れの可否は、単純に七対一の看護師配置の影響というよりは、むしろ、医師の専門性や当直体制など複雑な要因があると考えております。そのようなスタディーも今進めているところでございます。県では、e−MATCHの運用方法の見直しや、ER型救急体制の整備を進めるとともに、病院や消防機関におられる現場の方々の意見を聞きながら、救急搬送の改善に取り組みをしていきたいと思っております。

 介護につきましては、健康福祉部長のご答弁になります。

 地方創生のご質問がございました。少子化対策と地方創生ということでございます。

 現内閣の地方創生の考え方は、奈良県の考え方と一致しており、歓迎しているところでございます。国への要望に際しまして、県選出国会議員にご説明をしましたが、少子化対策も含めて、よく目配りした提言型の県、奈良県要望だというようなご感想をたくさんいただきました。また、今、小林議員のご質問の中で、奈良県地方創生のための要望書について、大規模プロジェクトが中心となっており、少子化対策や住民の暮らしに直結するものは余り見受けられないとの意見がございました。しかし、よく見ていただきますと、今回の国への提案・要望には、安定して働く場の確保、地域の活性化、健康長寿に資する内容が数多く含まれております。少子化対策や県民の暮らしに十分目配りしているというふうに思います。視野を広げて、よく見渡していただきたいということを重ねて申し上げておきたいと思います。

 少子化の現状を改善するためには、議員はまず、子どもの子育てしやすい環境だとおっしゃいましたが、その前に若者が結婚しやすいように、仕事の安定というのが大事だというふうに思います。若者の仕事の安定が第一で、その次に子どもを産み育てやすい環境づくりというふうに思う次第でございます。意見が違うように思います。このことから、県では、子ども・子育てにつきましては、来年四月からの子ども・子育ての支援新制度の開始にあわせまして、保育、幼児期の学校教育、地域の子育て支援について、量的拡充と質の改善を図っていきたいと考えております。

 具体的には、保育所や認定こども園の設置促進などにより、待機児童の解消を図るとともに、一時預かりなど子育て家庭に必要なサービスを拡充していきたいと思います。また、これらの子育て支援策を適切に利用していただくための情報提供や相談の充実にも努めていきたいと考えております。さらに、子育て家庭向けの料金割引など、企業や店舗による独自のサービスの拡充など、社会全体で子育てを応援する活動を広め、子どもを産み育てやすい奈良県を目指していきたいと思っております。

 残りの質問は、担当の部局長がお答えさせていただきます。



○副議長(井岡正徳) 江南健康福祉部長。



◎健康福祉部長(江南政治) (登壇) 九番小林議員のご質問にお答えをいたします。

 私には、二ついただいております。

 まず、一つ目は、介護保険制度の見直しに伴い、要支援者への円滑なサービス確保のため、市町村の地域支援事業構築に向け、どのような支援を考えているのか。また、地域包括ケアシステムに必要不可欠な、訪問看護や定期巡回・随時対応型訪問介護看護を県内でもふやしていくために、どのような取り組みを考えているかとのご質問でございます。お答えをいたします。

 高齢化の一層の進展と高齢者単身世帯の増加等によりまして、支援を必要とする軽度の高齢者が増加する中で、買い物支援や掃除、ごみ出しなど、一人ひとりの高齢者の生活を支援する多様なサービス提供の必要性が増加しております。こうしたことから、今般の介護保険制度の改正によりまして、要支援者に対する介護予防給付のうち、訪問介護と通所介護が、全国一律の給付から、市町村が地域の実情に応じて実施する地域支援事業へと、平成三十年三月末までに段階的に移行することとなりました。新たな地域支援事業では、専門的なサービスを必要とする方には、専門的なサービスを提供するとともに、NPO、ボランティア等、多様な担い手によります多様な生活支援サービスを提供することで、在宅生活の安心を確保することを目指しております。

 このため県におきましては、市町村による円滑な移行を推進するために、事業実施の際の留意点、また先進市町村によるさまざまな創意工夫の例につきまして国が示したガイドラインの説明会等を実施いたしますとともに、市町村からの個別の相談に応じ、助言を行うなど、必要な情報提供に努めているところでございます。また、生活支援サービスを提供いたしますボランティア等の養成・発掘、あるいはそのネットワーク等を行います生活支援コーディネーターを市町村が配置できますように、その養成役となる県、あるいは市町村職員等を、今年度、国が行います中央研修に派遣をいたしました。

 今後は、これらの職員等が中心となりまして人材養成に取り組むことで市町村の受け皿づくりについて推進をしてまいる所存でございます。

 次に、訪問看護サービス等の提供体制の整備についてお答えをいたします。

 訪問看護や定期巡回・随時対応型訪問介護看護は在宅での医療的なケアを支える重要な役割を担うサービスであると認識をしております。

 まず、訪問看護につきましては、訪問看護職員の確保が困難な中で、業務の効率化と退院時における医療機関との連携の円滑化が課題であると考えておりまして、県では、これまでもICTを活用した看護記録の入力・閲覧支援システムの開発普及によります業務の効率化、また医師やケアマネジャーなどの多職種との連携会議の開催や、病院の看護師を受け入れての同行訪問等の研修の実施などによりまして、訪問看護が円滑に行われるように取り組んできたところでございます。

 一方、定期巡回・随時対応型訪問介護看護につきましては、平成二十四年度から創設されました新しいサービスでございます。したがいまして、サービスの普及には、市町村や事業者等がサービスについての理解を深めていくことが重要であると考えております。このことから、サービスの拡大に向けまして、事業者に対して参入を図るためのセミナーを開催するとともに、市町村に対しては、事業者の誘致に向けた取り組みについて情報提供を行ってまいる所存でございます。

 二つ目のご質問は、子どもの医療費助成制度を窓口払いなしの形に拡充することについて、どのように考えているのかというご質問でございます。

 子ども医療費の助成範囲につきましては、市町村の意向も踏まえて検討した結果、議員お述べのとおり、今年度から、入院を中学校卒業までに拡大しました。これによりまして、入院では、全国トップレベルの助成となっております。医療機関での窓口負担の無料化につきましては、受診したときに、一部負担金を支払わなければならないという、いわゆる窓口払いの原則が、国民健康保険法等で規定されております。従来から申し上げてきたとおり、福祉医療制度に基づきます助成金を市町村が受診者にかわって医療機関に支払います現物給付方式をとった場合、国民健康保険においては国庫負担金の減額措置が課せられてしまいます。そのため、本県では、窓口払いの原則にのっとりながら、受給者の利便性を確保する方法として、一旦、医療機関で負担金を支払っていただくものの、改めて申請を要することなく、自動的に助成金が受給者の口座に振り込まれます自動償還払い方式を採用しているところでございます。これを、この方式を現物給付方式に変更し、窓口負担をなくした場合、福祉医療制度全体で約三億円の国庫負担金の減額が見込まれております。財政状況が厳しい中で、将来にわたり、福祉医療制度を持続可能で安定的なものとするため、市町村国民健康保険における国庫負担金の確保は非常に大切でございます。

 また、一時的な負担でありましても医療機関での受診が困難となる受給者に対しましては、市町村で貸付制度が設けられ、受診の機会が阻害されないよう対策を講じております。このようなことから、現時点では、引き続き自動償還払い方式を維持すべきというふうに考えております。

 なお、国庫負担金の減額措置につきましては、これまでから全国知事会等で、廃止の要望を行っているところであります。今後とも、さまざまな機会を捉えまして国へ廃止を求めてまいります。

 以上でございます。



○副議長(井岡正徳) 上山こども・女性局長。



◎こども・女性局長(上山幸寛) (登壇) 九番小林議員のご質問にお答えいたします。

 私に対しましては、地方創生としての少子化対策について、保育所の増設と拡充が望まれるが、待機児童解消に向け、どのように取り組まれているのかとのお尋ねでございます。

 県では、保育所整備に取り組む市町村に対し、安心こども基金を活用した支援を行っており、平成二十一年度からこれまでに、新設十七カ所、増改築十三カ所が整備されました。これにより、保育所の定員は二千二百十七人増加してございます。しかし、保育所の入所希望者が増加していることから、平成二十六年十月一日現在の県内の待機児童数は、三百四十三人で、昨年十月と比べましても八人増加している状況でございます。今後、平成二十九年度に保育を必要とする子どもの数がピークを迎えると予想されていることから、現在、市町村と協力して、平成二十九年度末までに待機児童を解消するべく計画を策定しているところでございます。

 引き続き、保育所の新設や幼稚園から認定こども園への移行を促進するなどにより、待機児童がゼロになるよう支援してまいります。

 また、保育士が確保できないことが待機児童発生の一因となっているため、資格を持ちながら保育士として働いていない、いわゆる潜在保育士の就労支援を目的とする奈良県保育士人材バンクを本年七月に設置するとともに、保育士就職フェアを二回開催いたしました。バンクには現時点で、二百二十九人の求人と百十六人の求職者が登録されており、これまで二十七人の就職が決定してございます。

 引き続き、求人・求職のきめ細かいマッチングや就職支援研修等を行い、待機児童解消に向けて、保育士の確保に取り組んでまいります。

 答弁、以上でございます。



○副議長(井岡正徳) 九番小林照代議員。



◆九番(小林照代) 自席から、再質問と意見と要望をさせていただきたいと思います。

 初めに、消費税問題につきましては意見を述べさせていただきます。

 十一月二十八日に総務省が発表しました十月の家計調査では、一世帯当たりの消費支出が前年同月比で四・〇%減少して、四月の消費税増税後、七カ月連続のマイナスということです。働く人の給料が、ここ十六カ月連続マイナス、十月の非正規労働者は前月比で十万人ふえて一千九百八十万人という、これはアベノミクスと相まって、このように暮らし、経済に関するさまざまな指標は今本当に悪くなっていっております。買い物の仕方を工夫することも限界ではないかと思います。

 消費税は、もう皆さんご承知のように所得の少ない人に重くのしかかります。ですから、直接消費を冷やす最悪の景気破壊税だと思います。一九九七年のときに五%増税が大増税の引き金になりましたし、ことしの八%増税でも景気悪化の引き金になりました。知事は、社会保障のために必要だということを繰り返し言われておりますが、社会保障というのはもともと所得の再分配と言われますように、本来格差をなくしていくことだと思います。ですから、社会保障の財源は、貧富の格差を広げる消費税増税ということではふさわしくありません。

 日本共産党は、この財源について二つ提案をしておりまして、一つは富裕層と大企業に応分の負担を求める税制改革で、二十兆円の財源ができると。もう一つは、大企業の内部留保、今二百八十五兆円と言われておりますけれども、活用して、国民の所得をふやす経済改革で十年後には二十兆円の税収がふえるということで、これは社会保障に回す、充実させる、財政再建をすることができるということで提案をしております。ここで私は改めて申し上げたいと思いますが、これから大不況をさらに加速させる消費税増税は中止すべきだというふうに思います。これは意見を述べておきます。

 それから、医療の提供体制について、地域医療をどのようにしていくかということで、いろいろ知事のご答弁をいただきました。質の高い医療ができるようにしたい、医療需給のマッチングを図っていく等々おっしゃっていただきましたが、この春、診療報酬が改定になりまして、実は七対一病床の要件が厳しくなったということを私申し上げましたが、重症患者を含めまして、入院患者さんを追い出さなければ、七対一病床が維持できないという仕組みになったわけです。それで、今私たちの周り、県内の病院でも、この春の診療報酬の改定によって、病院から退院させられる患者さんが次々ふえておりまして、これまでは地域の医療機関が連携をしてその患者さん、条件もありますけれども、退院した患者さんを、まだ医療が継続必要ですので、受け入れていたという、こういうことですけど、その医療要件が大変厳しくなってしまったんですね。退院患者等の自宅等に復帰率七五%以上ですから、もうこれは大変厳しくなった。ですから、もう病院も患者も右往左往ということで対応策に追われているという状況が広がっております。

 それで、先ほども地域医療ビジョンのことでのお話がありましたけれども、今年度、冒頭で言いましたが、病院機能報告制度によって二〇二五年に向けた地域医療ビジョンを策定されていくということになるんですけれども、地域医療ビジョンは地域の医療需給をもとに、二次医療圏ごとの医療機能別の病床の必要数や在宅医療・地域包括ケアは市町村ごとの必要数などを盛り込むことになっております。

 厚生労働省は、医療需給は入院外来の患者数、疾患別の患者数をもとに推計するとしているんですけど、これはそれまででは不十分ではないか。経済的理由で治療を中断した人や受診を控えている人、患者になることができない病人がふえている。先ほどのように、病院から出なければならないという、こういう状態がありますが、表面的データだけで医療需給をはかることはできないというふうに思います。ですから、潜在的な需要も含めて病床数など必要数に反映をさせなければ医療の必要量は地域で確保できないことになります。

 それで、知事にお尋ねしたいのは、奈良県も地域医療ビジョンを策定されていくんですけども、医療需給をどう把握するかというのが非常に大事な問題で、潜在的な需要を含めた把握をすることが不可欠だと考えますけれども、これはどのように把握していこうとされているのか、この点どうお考えなのか、まずお聞きしたいと思います。

 それから、救急医療のことでもご答弁いただきました。

 今、搬送時間が長くなる傾向で、受け入れ率六割ですので、なかなかこれが上がっていきません。なぜ、こんな状態になっているかという要因とか原因というのを、それをまず把握、明らかにつかむことが必要だと、解明が必要だと思っています。私も、市内の救急告示病院に行ってきまして、医療機関が救急を断る理由は何かとお尋ねしましたら、断る理由では、一つは専門医がいないということ、二つ目には一人体制である。先ほど、知事も当直の体制のことをちょっと触れられましたけれども、これが大きな理由だったんです。診てくれる医師がいない、医師が不足、これが今の奈良県の救急医療の、こういう状態になっている最大の理由のようです。

 それで、ER型救急のことも言われましたけれども、ER型救急も県総合医療センターと、それから県立医科大学附属病院と二カ所ですから、これだけではとても間に合いません。それで、ER型救急、トリアージしますけれど、一次救急、二次救急、三次救急に分けられるんですけれど、それでは二次救急で医師体制がなかったら、これを受け入れることができませんから、そういう状態だと思いますので、救急搬送時間の短縮や受け入れ率を上げていくためにお尋ねしたいのは、やっぱり私は医師不足を解消していくこと、これが第一の課題だと考えているんですけれど、それについてお尋ねをいたします。

 以上です。



○副議長(井岡正徳) 荒井知事。



◎知事(荒井正吾) 二つのご質問ですが、最初の意見は質問とも関連しますが、社会保障は所得の再配分だとおっしゃいましたが、社会保障は所得の再配分だけでなくて、医療を提供するとか、現物給付の意味がありますので、ちょっとお考え、一方、一つだけおっしゃったように思います。もう一つの社会保障の、高齢者はお金があっても、お金は要らないけれど、医療を提供してほしいという方が高齢になるとたくさん出ておられますので、高齢高額者に対する医療も国家の責任だというふうに思いますので、社会保障はそういう面があるということであります。

 ところで、日本は皆保険制度でございますので、高齢者はみんな自分で払えという国じゃないわけ、所得高額者は自分で払えという国ではなしに、全部保険が適用できるわけです。その保険を適用するという観点から、これはすばらしい制度だと思いますが、税金の負担がある程度要ると。今度、社会保障審議会にも知事会から出てまいりましたが、医療・介護の提供サービスの方は、もう消費税増税を前提にして、いろいろこうせないかん、ああせないかんということを言っておられますので、日本共産党の考えだと、社会保障の現物給付の方が大変貧弱になってもいいということをおっしゃっているのかどうかというふうにも感じられるわけです。所得の再配分だけじゃないということを、まずご指摘しておきたいんですけれども。

 すると、給付、医療提供体制をどうするかということなんですけれども、医療提供体制で七対一病床が要件が厳しくなると、病床が減るとおっしゃいましたが、七対一病床はご存じだと思いますが、病棟ごとに七対一病棟というふうに決められているわけです。そこに入ると、入院基本料が高いわけです。だから、もうかる病棟ということに七対一看護はなりますので、皆病院が七対一看護に向かったわけです。そういたしますと、今の現象は、七対一看護に入っておりますのは、手厚い看護の必要な患者さんだけじゃなしに、軽い病床の人も、もう入院基本料が高いから入れてしまうという、ちょっと医療資源の過剰消費が行われているというのが今度の診療報酬の改定の大きな理由だというふうに思います。

 それは、入院基本料と七対一病棟の今後のあり方ですが、それで突然、奈良県は需給をどのように計算するのかというご質問になったわけですけれども、最初のご質問の意見とは、またちょっと違いますので、奈良の医療需給については七対一病棟の需給だけじゃなしに、広く病態ごとに、あるいは地域ごとに医療の需給を見ていかなきゃいけないと思いますので、これにはちょっと手間がかかりますので、今議員がご指摘になった七対一病棟だけから医療需給を今後見通すということは無理だと思いますので、広く見ていきたいというふうに今申し上げたいと思います。

 そこから、e−MATCHで、なかなか搬送条件がよくならないというんですけれども、そのときに医師が不足しているということを病院からお聞きになったと思いますが、医師が不足しているというのは病院の常套文句で、病院の言いわけという面も私はあると思う。実際に現場で行われているのは、議員はご存じだとは思うんですけれども、専門医制度があるので、夜中は例えば脳外科の専門医の人、呼吸器外科の専門医の人が当直されるわけですけれど、お腹が痛いと言って来られた人を断ってしまうんです。私の専門じゃないと、医師は何でも診れる権限はあるのに、断ってしまわれるわけです。これは、専門のマッチングはできないというのが専門医制度が進んでしまったがために起こっている現象であります。医師が、そういう意味では、何でも診れる医師がいなくなってしまったということで、医師不足というだけでは、ちょっとうまく言えない現象だと思います。

 それで、奈良県では、総合診察のできる専門医をつくろうとか、とりあえずはまずとにかく来てもらうと、お腹が痛くてもすぐに診ますよといったような専門医ではない救急医を育てようともしているわけで、そういう医師が不足しているわけで、全体として医師が不足しているかどうかは、また別問題というふうに私は思っております。救急の現場は、まだ改善しなきゃいけないところがあります。一つの切り口が、ER型救急ができる病院を少なくとも二つはつくっていきたいというのが今のところ出口でございます。認識をちょっと、説明の時間も足らないせいかもしれませんが、いつもはしょっておっしゃいますので、ちょっと訂正させていただく面があったことをお許しください。



○副議長(井岡正徳) 九番小林照代議員。



◆九番(小林照代) 知事がお答えいただいた中で、いろいろと意見も言いたいところもあるんですけれども、時間がありませんので、七対一病棟だけのことを私は言ったのではなくて、とりわけということで述べたというふうに思います。

 全体的にどのように奈良県の医療の体制というのをやっていくかということが、今度の地域医療のビジョンの中で数量を出さなければならないということで、その辺をやっぱり実態をきちっと反映したものでないと、これからますます医療からはじき出されるというか、そういう人たちがふえてしまうということで、その点で言いました。

 それから、救急ですけれども、医師不足ということで私言いましたが、ER型救急につきましても、トリアージして先ほど言いましたように、一次救急とか二次救急とか、そういうところに行くわけですね。だから、そこで受け入れられなかったら、結局また救急患者さんは大変だということですから、医師全体的には医師の量というんですか、医師不足とは思わないとおっしゃいましたけど、専門医はもちろんですけれど、全体的には医師が不足していることが大きな原因になっているんじゃないかと思います。それは、意見として述べておきます。

 それで、最後にですけれども、意見と要望ということをさせていただきます。

 先ほどの地域包括ケアシステム、これについてですけれど、これは地域包括ケアシステムをつくっていくための、今一番の障害になっているのは、今回のような施設の締め出しとサービス取り上げの介護保険の改悪だと思っているんです。介護保険制度の訪問看護や特別養護老人ホームなど、足りないサービスをふやしたり、また利用料、保険料の負担を減らして、誰もが必要なサービスを受けられるように、制度にしていくことがまず求められます。

 そのように改善していくためには、介護保険が持っております根本矛盾です。サービスをふやせば保険料が上がるということを解決しなければならないと思います。これは介護保険の財政問題ですけれど、介護保険の財政は今、国庫負担が五〇%ですね。これが、国庫負担の割合の引き上げというのが本当に大事です。これは党派を超えた、一致点になっていると思います。自由民主党は野党時代、一〇%引き上げを政策で出しましたし、公明党さん、二〇一三年度、参議院通常選挙で負担割合を六割へと公約をされているんです。

 だから、今包括ケアシステムをつくるのを全部地方任せに国はしておりますけれども、今こそ、地方は介護保険の国庫負担引きあげをせよということを、しっかり要請されたいと思います。こうして保険給付を充実させて、地域には保険給付の肩がわりや加重負担をさせないということです。社会福祉協議会、民生委員さん、自治会と地域福祉の活動の役割を、こうして発揮してもらうことが大事だと思います。今、民生委員さんやボランティアによる訪問活動、自治会の交流活動、社会福祉協議会のさまざまな支援活動が高齢者に張りを与えています。生きる希望を与えておりますから、孤立を防ぐ大事な役割を、こうした地域福祉はしているわけです。

 ですから、私が言いたいのは、地域包括ケアシステムを本当に各地域でつくっていくためには、医療保険や介護保険という公的保険と、それから自治体が行う福祉と、それから今、多くの方々が担っていただいております地域福祉が、それぞれの役割を本当に発揮して、これは連携をしていく、それが地域全体で高齢者を支える取り組みです。これこそがまさに地域包括ケアシステムということで、これが前進をするのではないかというふうに思っております。それをつなぐ役割を、コーディネーターとする役割を、ぜひ行政として果たしていただけるように、このことは強く要望しておきまして、これで私の質問を終わりたいと思います。



○副議長(井岡正徳) 次に、三十番和田恵治議員に発言を許します。−−三十番和田恵治議員。(拍手)



◆三十番(和田恵治) (登壇) なら元気クラブを代表して、桜井市選出の私和田恵治が、ただいまより質問をいたします。その前に、現在衆議院議員総選挙が実施されております。安倍首相は、このたびの総選挙の争点をアベノミクスの継続か否かを問いたいと国民に語っておりますので、私も一言、アベノミクスの評価について所見を述べておきたいと思います。

 私は昨年来より、ことし四月の消費税増税はアベノミクスで浮揚しかけている経済に冷や水を浴びせる、景気を悪化させるのではないかと議会において機会あるごとに指摘してまいりました。そして、県に対して、県内経済の情勢を注視することを求めてまいったわけです。残念ながら、現時点においてその予想が的中しており、ことし第一・四半期の一月から三月期の国内総生産額と比べると第二・四半期、第三・四半期も大きくマイナス成長、大きく減少しております。このままだとアベノミクスはデフレ脱却どころか、反対にインフレになり、そして実質賃金が下がる、こういったことで国民生活にしわ寄せを寄せる、このような結果になりつつあります。

 したがって、消費税をさらに二%増税して一〇%にすることは小規模企業にもなじまない、あるいはまた、日本経済にとっても大きなマイナスになる。そういう意味で、とんでもない増税にストップかけて、景気回復によって税収をふやす、そのような経済政策を採用し、そしてとりわけ何よりも奈良県経済の発展のために、中小零細企業や国民生活が向上する政策を打ち出すべきではないかと思うわけであります。しかし、本当の焦点は今回の総選挙では集団的自衛権の行使容認や脱原子力発電所問題、そういったことでの安倍政権の政策を正当化する、こういうことがあるのではないか。争点隠しだと思うわけでございます。

 世間はよく見ておりまして、流行語大賞に「集団的自衛権」が一位となりました。皮肉にも、それに続いて二位が「ダメよ〜ダメダメ」という言葉でございました。安倍政権は争点隠しをせず、隠さずにこうした庶民の声を聞いていただきたいものだと思っております。

 さて、質問に入りたいと思います。

 まず、第一番目でございます。奈良県経済の構造改革にとって欠かせない小規模企業振興の施策についてお尋ねします。

 ことし六月に、小規模企業振興基本法が国において公布・施行されました。この法の制定については、全国の企業関係者による百万人署名活動があり、大変重要視された大きな課題でした。奈良県においても奈良県商工会連合会と奈良県中小企業連合会、部落解放企業連合会の連携した動きで、目標以上の二倍・二万名以上が集まりました。署名がこれほど盛り上がった理由は、言うまでもなく長年続いてきた日本経済のデフレ状態、特に二〇〇八年九月のアメリカにおけるリーマン・ショックから始まった需要の急激な収縮で、それ以降小規模事業者が青息吐息の状態にあったこと、加えて地方では少子高齢化の波が押し寄せ、また価格破壊・価格革命といった言葉がにぎわしたようにグローバル化による激しい価格競争にさらされた結果、小規模の従業員を抱える製造業者や小売業者は経営圧迫を受けたからであります。

 小規模企業は、商業・サービス業で従業員が五人以下、その他の業種で二十人以下の規模を指し、企業規模が大変小さく、中小企業基本法の資本金が三億円以下、従業員三百人以下とされている企業規模とは余りにも隔たりがあり過ぎるものですから、小規模企業に光を当て、きめ細やかな支援ができるような法律を必要としたわけでございます。

 さて、本県の小規模事業の現状を見ますと、二〇一四年の中小企業白書によれば、小規模事業者の開業率が六・六%、廃業率は一七・三%となっており、開業率は近畿二府四県で最低、廃業率の高さは企業数で圧倒する大都市の大阪府、兵庫県、京都府を除けば滋賀県、和歌山県をしのぐ高さです。開業率と廃業率の開きで言えば、近畿の中で最悪の状況にあるのではないかと思われるし、小規模零細事業者の苦しみがうかがえます。そして本県経済は県内企業およそ三万六千社のうち、中小企業が九九・九%でほぼ一〇〇%に近い企業数であります。そのうち、およそ八八%に当たる三万千八百社は小規模企業が占められていることから、小規模零細事業者こそが県内経済の基盤となっていることは間違いありません。それならば、小規模事業者を支援して企業を大きく成長させることはとても大事ではないかと思いますし、荒井知事が今年度、平成二十六年度予算編成において、経済の構造改革に向けた取り組みを県政の主軸に据え、奈良県の発展を強力に進めてまいりたいと述べられたことは、私は大賛成であります。知事の手腕を期待しているところであります。

 そこで、知事にお尋ねします。

 政府が小規模企業の振興に関する施策の基本的方針として、その施策の総合的かつ計画的な推進のために必要な事項を定め、計画期間の五カ年にわたって施策の効果を検証するとした小規模企業振興基本法は、本県こそが有効に活用しなければならない法律でございます。奈良県の経済改革を推し進めるために、また、この法律を活用して奈良県の経済基盤を構築していくためにも、奈良県の小規模事業者を支援する奈良県小規模企業振興条例を制定して、きめ細やかな施策を行い、支援できる環境づくりを進めることが必要ではないかと考えますが、知事の所見をお伺いいたします。

 二番目に、奈良県の農業振興についての質問に移ります。

 日本の食料自給率は四〇%を割り込んで、ついに三九%に落ち込みました。一方、奈良県の農業産出額は昨年、一昨年とも四十七都道府県中ワースト三位です。つまり、日本の食料自給率の悪さに奈良県も一役買っているのが実情であります。県内農業の不振を克服し、県内農業振興を図るとともに、日本の食料自給率向上にも貢献するために、農業経済の再生に向けた取り組みについて質問をいたします。

 他の先進国の食料自給率を見ますと、アメリカは一二七%、カナダは二五八%、ドイツ九二%、イギリス七二%、フランス一二九%、またASEAN諸国のオーストラリアで二〇五%となっています。このように他の先進国と比較しますと、我が国の食料自給率がいかに低いものであるかは一目瞭然であります。さて、そのような我が国の農業生産状況の中で、とりわけ本県の農業が振るわない現状は、特に耕作放棄地率が全国平均の二倍弱一九%であり、近畿六府県でワースト一位であることからも明らかであります。しかし、私は今後の農業を取り巻く環境は希望が持てる、農業は成長産業であるとの基本的な見通しを持っております。今、その根拠を確かめておきたいと思うわけでございます。

 まず自明の理でありますが、食料自給率が低いということ自体、食糧安全保障の観点から農業振興に力を注いで食料自給率向上の対策を講じなければなりません。第二は、日本の農作物はとても安全で、おいしいとの高い評価を世界から得ており、世界は日本の農作物の供給を期待しているという面もあります。いわんや世界人口がふえることによる食料不足を賄うという意味で、農作物の海外市場への進出も生まれてきております。第三は、日本は超高齢社会に移ろうとしているので、これからは和食人口がふえてくることが予想され、地産地消の農産品や六次産業加工品の需要がますますふえていくと推測できます。さらに、本県の場合、大阪や神戸、京都、名古屋といった大消費地に近接しており、有利な農業生産環境にあると思います。

 このように、農産品の需要に着目すれば、県内農業の先行きも決して暗いものではないと言えますし、耕作放棄率近畿ワースト一位の汚名返上のために、本県では奈良ブランドの農作物の全国発信に取り組み、また販路拡大のために知事みずからもトップセールスをされる、努力をなされているわけでございますから、本県の農業振興にも明るい展望があるなと感じます。加えるならば、本県が農業県であることを生かして農業生産活動が活性化すれば、障害者の新たな雇用拡大や、定年退職を迎えた人たちが都会からUターンして、ふるさとで農業に従事するといったことも生まれてくるのではないでしょうか。

 しかし、成長産業の可能性を持つ農業であるとしても供給面で大きな問題があります。例えば、農業に参入するに当たって厳しい規制があることや、農業で身を立てていくために必要な経営的センスを持った農業経営者が不足しているといった問題です。さらに、現在協議が続いているTPP交渉についても憂慮されるところでございます。

 そこで、知事にお尋ねします。

 本県の農業振興について、農産物を供給する側の新たな農業の担い手の育成や、生産者の農業生産に関する技術支援など、どのような対策を講じられておるのか、お尋ねしたいと思います。

 第三番目に、人口減少社会の到来に対処する本県の基本方針についてお尋ねします。

 ことし五月に日本創成会議が、人口減少に歯どめがかからず、地域崩壊が起こって自治体運営も行き詰まる、そしておよそ全国千八百の市町村自治体のうち、このままでは八百九十六の自治体が消滅しかねないと発表し、地方の人口減少が危機的であることを明らかにしたメッセージは日本社会に衝撃を与えました。日本創成会議とは、長期的視点に立ち、世界・アジアの動きを見据えた日本全体のあるべき姿、グランドデザインを描き、その実現に向けた戦略を策定するために有識者によって立ち上げられた組織であります。

 本題に戻りますが、人口予測は政治や経済の予測と比べまして著しく精度が高いと言われております。その八百九十六の市町村自治体は、二〇一〇年と比較した三十年後の二〇四〇年時点で若年女性人口の減少率が五割を超えるということから消滅可能性都市と言われております。また二〇四〇年時点で、人口が一万人を切る市町村が五百二十三自治体に上り、このままではその時点で消滅可能性が高いと指摘されております。さらに二〇四〇年時点で、実に百六の市町村で人口減少率が五〇%を超えるとされており、重大なことは、この中に奈良県の十一町村が含まれ、その全てが地域的には奈良県の中南部地域に集中していることであります。

 ことし四月に総務省が発表した二〇一三年十月一日時点の人口推計によると、外国人を含む総人口は前年に比べ二十一万七千人減の一億二千七百二十九万人で、三年連続の減少となりました。日本は二〇〇八年をピークに減少に転じ、毎年の死亡数が出生数を上回る人口減少社会が本格的に到来したと言えます。ちなみに人口がふえたのは八都府県で、増加率の高い方から言えば、東京都の〇・五%。沖縄県が〇・四四%、愛知県が〇・二一%と続いております。

 一方、奈良県はどうかというと、人口のピークは一九九九年、平成十一年で百四十四万九千百三十八人、そして二〇〇〇年、平成十二年から毎年減り続けて二〇一三年十月一日現在の推計人口が百三十八万三千三百十七人、前年に比べて〇・四六%の減少となりました。東京都の人口増加は他府県からの人口流入によるものでありますが、奈良県の人口減少は、一つは県内の出生率の低さにあること、もう一つは他府県からの転入よりも転出が超過していること、この二つが原因であります。ちなみに奈良県の昨年の合計特殊出生率は一・三一で全国四十三位、また二千三百二人の転出超過となっております。現在の国の人口数を維持するのに必要な日本の合計特殊出生率、つまり一人の女性が一生に生む子どもの平均数は二・〇七と言われておりますから、国の合計特殊出生率一・四三という現在の数字も大変低いものであります。

 いずれにいたしましても少子化に伴うこの人口減少は、同時進行した長寿化により高齢者数がふえ続けたことで、見かけ上隠されてきました。その高齢者すら今では多くの地域で減少し始め、人口減少という問題が姿をあらわすに至って、ようやくこの問題の深刻さに気づき始めたというのが昨今の状況ではないでしょうか。地方にとって人口減少は将来の問題ではなく現在の問題であるとの認識を強く持たなければいけないと思うわけであります。

 そのような問題意識の上に立って、知事にお尋ねをします。

 人口減少問題は、県内の十一町村が消滅可能性が高いと指摘された奈良県にとって、大変重大な問題だと言えます。人口減少の要因には、転出超過による社会減と、少子化による少子減の二つの要素がありますが、人口の減少をもたらす直接的原因である少子化について、その要因をどのように分析しておられるのか。また、その分析を踏まえて、出生率の改善に向けて、どのような施策に取り組もうとされているのか、お示しください。

 第四番目に、地方創生、地方活性化の取り組みについてお尋ねをいたします。

 安倍内閣が重点課題に掲げる地方再生の司令塔となる、まち・ひと・しごと創生本部は、ことし九月に立ち上がり、そして地方創生の基本理念などを定める、まち・ひと・しごと創生関連二法案が十一月二十一日、成立しました。この地方創生法は、周知のように、人口減少に歯どめをかけ、東京への一極集中を是正することを目的としています。そして地方創生を着実に実施していくために、国は、まち・ひと・しごと創生総合戦略を策定し、都道府県や市町村といった地方自治体は、国との適切な役割分担のもと、地方公共団体が実施すべき措置として、その地方公共団体の区域の実情に応じた自主的な施策を策定し、実施する責務を有することとされ、国、地方自治体とも連携しながら総合戦略を策定することが明記されました。

 この地方創生法は、疲弊する地方にとっては追い風であります。地方活性のために、この法律は生かさねばならないし、地方創生の動きに乗りおくれるようなことがあってはならないと思います。この点、本県の動きは大変よかったと思っております。地方活性化に取り組む政府の動向を見きわめ、本県においていち早く八月十九日に、奈良県地方創生本部が立ち上げられ、早速政府への要望事項の整理にかかられました。待ちの姿勢ではなくて、アンテナを高くして国の施策をできるだけ本県に引っ張ってこようとする荒井知事の意気込みがここに示されたと思っております。

 しかし、この地方創生法は具体性に乏しく、不明な点が幾つか感じられます。地方創生法の基本理念を生かすためには、総合的かつ計画的な施策を策定して着実に実施される必要があり、そのためにも総合戦略に客観的な指標を盛り込まねばなりません。しかし、それはこれからつくられていくものと思いますが、例えば、地方自治体にとって使い勝手のいい交付金制度が設定されるのか、さらに地方の創生という意味を考えれば、独自の価値を各地方が生み出すような施策に対する支援措置が考えられているのか、といった大事な点が不明であることが気になるところであります。

 国による地方創生の総合的計画的な施策は、人口減少対策として五十年後をにらんだ中長期人口ビジョンと向こう五年間の具体策や工程表を盛った地方活性化のための総合戦略という二本柱で策定され、それを勘案して地方においても地方人口ビジョンと地方版総合戦略を策定することとなっています。

 そこで、知事にお尋ねいたします。

 去る十一月、奈良県から国に提出した奈良県地方創生のための要望書は、本県の総合戦略の施策の一環であるのか、それとも、総合戦略を意識しながらも緊急的な施策を基本にした要望であるのか、どちらなのでしょうか。政府要望を策定された考え方をお尋ねするとともに、要望の中で、奈良の価値に気づき、それを磨いて高めていく戦略を反映している要望内容、すなわち、奈良県の独自性がよくあらわれている要望は何なのか、お示しいただきたい。

 最後に、第五番目として、本県の児童生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査結果から見える課題と対策について質問いたします。

 文部科学省の児童生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査結果によると全国の小学校において、二〇一三年度に発生した児童の暴力行為の件数は一万八百九十六件で、小学校を調査対象とした一九九七年度以降、初めて一万件を超えました。しかも、前年度からは急激に二千六百件もふえており、児童千人当たりの発生件数は一・六件になっております。このうち千九百六十四件が教師に対する暴力となっており、小学校児童と教師間の信頼関係が薄れてきている状況が推察できます。

 また、小学校におけるいじめの認知件数も過去最多を更新しており、不登校も増加し続けております。いじめの認知件数は、前年度比千四百二十一件増の、実に十一万八千八百五件に達し、児童千人当たりの認知件数では十七・八件となっています。なお、特別支援学校におけるいじめ件数は七百六十八件ありました。また、不登校も二万四千百七十五人おります。前年度比二千九百三十二人ふえ、全児童に占める割合は〇・三六%と、過去最高水準を記録しました。

 このような中で、本県の児童生徒による問題行動に関する県教育委員会の調査結果によると、公立小・中・高等学校からの報告されたいじめ件数は千百四十二件でした。大津市立中学校でのいじめ自殺問題や桜井市のいじめ事件が発生する中で、調査を行った二〇一二年度の結果は七千三百四十七件だったのですが、わずか一年の間で激減しております。二〇一二年度の報告が出たときは、驚くような発見件数で愕然としましたが、他方ではよくここまで学校現場で調査し掘り下げて、いじめを発見できたなあとの思いがいたしました。そして、いじめに遭っている子どももこれで少しは救われるのではないかと期待したし、奈良県の教育界も変わるのではないかと思わずにはおれませんでした。いじめの認知件数が減少したことは喜ばしいことですが、実はその件数に懸念を抱いております。本当に、学校現場での人権教育の成果によるものならばよいのですが、そうではなく調査の仕方に変更や工夫を加えたことによって激減する報告になったのか、いじめの認知件数が激減した原因を知りたいところであります。

 文部科学省によれば、問題行動調査結果が過去最多を更新したのは、学校が積極的に掘り起こした結果と分析し、いじめ事象の数字は学校の取り組みに左右されるとしています。今も、いじめに遭っている子どもは誰かの助けや支えを求めております。いじめ対策を行う場合、教師は正確な実態を知り、子どもに寄り添い、子どもと心の通い合った関係を築いていくことが基本であることは当然であります。

 そこで、教育長にお尋ねします。

 いじめを解消するためには、仲間づくりなどの取り組みが重要と考えますが、いじめ問題が全国的に大きく取り上げられるようになった二〇一二年度以降、本県ではいじめ対策として、どのような取り組みをなされているのでしょうか。また、いじめ防止対策推進法が昨年九月に施行されてから一年が過ぎましたが、いじめ防止基本方針の策定等この法律に基づく取り組みはどのようになっているのでしょうか。お答えをいただきたいと思います。

 以上、小林議員の方から少子高齢化ほか質問があったことで、若干重なりましたが、私の壇上での質問はこれで終わりたいと思います。ご清聴ありがとうございました。(拍手)



○副議長(井岡正徳) 荒井知事。



◎知事(荒井正吾) (登壇) 三十番和田議員のご質問にお答え申し上げます。

 まず、第一問目は、奈良県小規模企業振興条例の制定とその施策の支援についての所見ということでございます。

 議員お述べのとおり、県内企業の圧倒的多数を占めておりますのは、約三万六千社の中小企業でございますが、その中、約九割が小規模企業でございます。地域の特色を生かした事業活動を行い、地域密着型の企業でございますが、就業の機会を提供することで、地域経済の安定と地域住民の生活の向上に寄与する極めて重要、貴重な存在であると認識をしております。しかしながら、議員お述べのように、近年、人口減少をはじめとする我が国経済社会の構造変化の中で、小規模企業の状況は全国的にも厳しくなっており、現在の事業を維持するだけでも、大変な努力が必要となっております。本県も同様の事情にあると思っております。

 本県では、私が知事就任後の平成二十年三月、本県経済の活性化を担う車の両輪として、小規模事業者も含めた中小企業の健全な発達を促すことを目的といたしました奈良県中小企業振興基本条例を奈良県企業立地促進条例とともに制定させていただきました。現在、この中小企業振興基本条例に掲げる基本方針に沿って、国内外への販路開拓、高付加価値化、起業・創業、後継者育成などの施策を、産業支援の施策を実施しており、多くの小規模事業者にもご活用いただいているところでございます。

 こうした中、中小企業基本法の基本理念でございます成長発展だけでなく、事業の持続的発展を基本原則として位置づけられました、このたびの小規模企業振興基本法の制定の趣旨を踏まえ、小規模企業も含めた中小企業の振興を目的としている現在の中小企業振興基本条例を改正する必要があるのか、あるいは小規模企業を対象とした新たな条例を制定する必要があるのかということについて、現在議論を行っております。新法によります事業の持続的発展というのは重要な概念であるということを認識した上でのことでございます。小規模企業を含めた中小企業の振興は県政の重要な課題でございます。条例の改正や制定にかかわらず、中小企業基本法や小規模企業振興基本法の趣旨に基づき、それぞれの企業の活力が最大限に発揮され、成長発展と持続的発展が図られるような施策を展開する必要があると考えております。

 現在、やろうとしております施策の例でございますが、例えば後継者育成塾の開催や制度融資をより利用しやすくする、またリスクマネーが小規模事業者にも届くように計らう、また小規模企業の研究開発を支援するなどのアイデアを考えております。もとより小さい企業でございますので、きめ細かい施策の展開も必要かと思います。そのような議論を引き続き重ねていきたいと思っております。

 農業振興についてのご質問がございました。農業は成長産業であるというご認識のもとでのご質問でございます。議員と同様、私も農業は優良な輸出産業であるというふうに思っております。かつては生糸が輸出物の中心でございましたし、加工品であります絹製品も国の貿易の中心になっていたのは、そう遠い昔ではございません。今後の農業の行く末には大きな関心を持っております。そのような観点から、本県では農業を九つの産業おこしの一つとして取り組みを実施しようとしているところでございます。

 農業をどう振興するのかということでございますが、現在、奈良県の農産物は東京都、大阪府に次いで、産出額は非常に低い状況でございます。産出額の基準から見れば、非常に元気がない農業というふうに見れます。その観点からは、同じような農地面積の神奈川県と比較いたしますと、作物の種類が違うということがわかっております。奈良県は、稲が多い、米が多い。神奈川県は野菜と畜産が多いということでございますので、それで神奈川県は八百五億円も農業産出額がございます。二倍近くございますので、農業の産出額をふやすという観点からは、作物の種類を変えて、価格が下落しつつある米から野菜や畜産、あるいはニッチでありますが漢方生薬といったふうに展開ができないかというのが一つの方策の道でございます。

 もう一つは、生産だけではなく、流通・加工・販売まで、農業を一気通貫した産業として捉えて、その支援を行うという観点でございます。それも取り組もうとしているものの一つでございます。

 まず、生産段階におきましては、農業研究開発センターの移転整備をきっかけといたしました研究機能の高度化の推進や遺伝資源の収集、保存、活用を図る農業ジーンバンク構想の検討を進めております。農産物の中に含まれております品質がどのようにいいのかということをはかれることは、農業の付加価値を証明する大きな手だてでございますので、そのような方向での手だてを講ずることにもつながる可能性がございます。

 次に、流通、販売段階でございますが、消費者の安全、安心を確保するという観点で、品質向上が最も重要でございますが、他府県のよいところを取り入れまして、分子栄養学等を活用して品質保証をする、品質証明をするということによる、奈良県農産物のブランド化を図るブランド認証制度を検討してまいりたいと思います。奈良県の大和まなには、これこれの分子や、栄養になる分子がこれこれ含まれているから安心して、また頼りにして食べてくださいといったような説得力のあるブランド化を図るという試みでございます。

 次に、流通の方での働きかけでございますが、首都圏セールスでございます。首都圏におきまして、トップセールスやレストランの開設準備などをしております。また、県内ではフードフェスティバルや駅周辺マルシェの開催、協定直売所、地の味土の香のブランド化などに取り組んでまいりました。農業者が流通、販売まで手がけることによって、マーケットの感覚を持っていただくという試みでございます。引き続き、県産食材のイメージアップ及びブランド力向上に向けた取り組みをしていきたいと思っております。

 農業プラスアルファということでございますが、それには食と、食品加工というのが大きな接続産業領域としてあるように思います。それらの観点から、新たな農業の担い手につきましては、実践力のある新規就農者の育成のほか、加工品開発や六次産業化に向けた企業支援などを行っていきたいと思います。今後とも、将来展望を持って飛躍する意欲のある担い手、農業の担い手の育成を図っていきたいと思います。

 そのような観点から、現在準備を進めておりますのが農業大学校を改装いたしまして、なら食と農の魅力創造国際大学校、通称NAFICと呼んでおりますが、設立して、農業経営センスのすぐれた農の担い手を育成するアグリマネジメント学科と、全国で初めて、農業、農産物に関する知識を持ったいわゆる農に強い食の担い手を育成するフードクリエイティブ学科を平成二十八年四月に開設したいと思っております。NAFICでおきましては、卒業生の将来像としてのキャリアパスを検討し、ここを出たら、ちゃんと就労ができる、立派な農業人になれるということを検討して、農と食の卒業生が互いに連携しながら、県産農産物の生産、流通、販売などを担う全国のトップランナーとして、また県下各地での農や食のビジネスにチャレンジする人材として育成する考えでございます。今後とも、本県農業の再生を目指して、頑張る農業人の育成を図っていきたいと思っております。

 少子化対策についてのご質問でございます。少子化の原因をどのように分析して、それを踏まえて、出生率の改善に、どのように取り組むのかという現下における最も重要な課題についてのご質問でございます。

 現下の問題からでございますが、人口減少を食いとめるという観点から、出生率改善に向けた少子化対策は、本県のみならず、我が国の最重要課題だと思います。本県では、結婚や子育てに関する希望をかなえるという考え方を打ち出して、出生率の向上につなげていきたいと考えております。

 少子化の要因でございますが、人口が奈良県と同規模である滋賀県と比較を行いました。人口は同規模でございますが、平成二十五年の合計特殊出生率が一・五三である近畿第一の滋賀県との比較でございます。滋賀県との比較でわかりましたことは、滋賀県は、若者の有配偶率が全国でトップクラスでございます。その原因では、男性の正規雇用率が高く、平均収入も高いことがわかりました。男性が正規雇用され、平均収入も高いと結婚をされる率も高いという因果関係のように思います。また、奈良県内の市町村別のデータを見ましても、二十代後半の女性の有配偶率が高い市町村ほど、合計特殊出生率が高くなっている傾向があります。結婚しないと、お子さんはなかなか産みにくい、当然のことでございます。

 こうしたことから、若いうちに結婚の希望をかなえることが、少子化対策の重要なポイントであることはわかってきております。これまで少子化対策として十分に取り組んでこなかったと思いますが、結婚に至るまでの時期の対策を充実、結婚対策というのが一つ大きなポイントであろうかと思います。結婚の希望をかなえるためには、経済的な安定を図ることが肝要であろうかと思います。若者の就労支援を一層充実させることで、結婚できる環境づくりに努める必要があろうかと思います。奈良県は、若者の就労条件、就労関係はそうすぐれたものではございません。これは大事な点でございますので、若者の就労しやすい、または所得が高くなる県を目指すことは少子化対策にも直結する重要課題であるということを認識しておるところでございます。

 また一方、結婚をした後の子育ても含めまして、若者のライフデザインを早い段階から形成することが必要であろうかと思います。妊娠・出産に関する医学的な正しい知識を若い人たちにさらに知ってもらうような試みも必要かと思います。または、結婚をみんなで応援する社会づくりができたらということで、地域やNPOと行政との協働による婚活支援や出会いの場づくりなども、他県の例を見ても役に立っている例がございますので、奈良県でも取り組んでいきたいと思います。このような少子化対策に具体的な取り組みにつきまして、平成二十七年三月に(仮称)少子化対策プランとしてまとめることにしておるところでございます。

 次のご質問でございますが、地方活性化対策のテーマでございます。十一月に県から国に提出いたしました要望書の考え方についてのお問い合わせ、または独自性があらわれているものは何かという問いでございます。現内閣の地方創生の考え方は、地方の独自の知恵、工夫を応援しようというふうに理解をしております。国が一律な施策を押しつけない、地方が知恵、工夫を出して、国が応援するよということをメッセージとしていただいております。そのように解釈をして、十一月には毎年行っております政府予算編成に関する提案・要望を、今回は特に国の地方創生の動きにあわせて作成いたしました。奈良県の知恵、工夫を国に持ってまいりまして、国の制度の改正、改善を要望するとともに、国に果たしていただきたい役割を具体的に示したものでございます。

 この提案・要望におきましては、奈良県で八月につくりました奈良県地方創生本部のもとに設置いたしました五つの部会で、地域の自立、少子化対策など本県が取り組んでいる重要課題について、改めて議論して、十一月五日の本部会議において整理したものでございます。十一月に行いました要望の中では、石破地方創生担当大臣にお会いすることができましたが、その中で要望したことですが、地方創生に効果的な交付金の創設を要望するとともに、その配分についてはばらまきでなく地方のプロジェクトを個別に評価してほしい、地方の知恵と工夫を個別に評価してほしいということを申しました。

 また、リニア中央新幹線の前倒し施工の観点から、地方政府発案の税制改正を国においても検討の対象にしてほしいということを申し上げた次第でございます。

 五つの政策分野に分類して提案要望を行ったものでございますが、五つの政策分野は、一つには、地方への新しい人の流れをつくること、二つには、地方に仕事をつくり、安心して働けるようにすること、三つには、若い世代の結婚・出産・子育ての希望をかなえること、四つには、時代に合った地域をつくり、安心な暮らしを守ること、五つには、地域と地域を連携することでございます。このように整理いたしました上で、三十四項目にわたる提案・要望をいたしました。県選出国会議員の皆様には、提案型の要望書になったなというようなご指摘がございました。本県独自性のある提案ということでございますが、昨日の答弁でも申し上げましたが、奈良県国際芸術家村の整備・運営などに係る交付金の配分でございますとか、リニア中央新幹線全線同時開業の促進税制がございますが、また東京オリンピック・パラリンピック開催に向けての奈良県での地域トレーニングセンター整備、また女性の起業や小規模な起業に対するリスクマネーが到達する仕組み、県営プール跡地活用プロジェクト、にぎわいと宿泊を増すプロジェクトに対する国のご支援、また健康長寿のまちづくりプロジェクトなど、県が行うまちづくり事業への支援などを要望いたしました。

 また、地方創生の中では、市町村との連携、奈良モデルとして認識されておりますが、連携を図っていくという観点からも申し上げたところでございます。

 今後、県・市町村の地方人口ビジョン及び地方版総合戦略をつくる必要がございます。国が近々策定する総合戦略等を勘案して、平成二十七年度中に策定することになっております。十一月に、国に申し上げた地方の知恵と工夫であります政策やプロジェクトをはじめ、少子化対策、産業おこしなど、地方創生に関する取り組みを、地方版総合戦略にしっかりと反映するというのが次の役割になっていると認識をしております。

 最後の教育問題については、教育長が答弁をさせていただきます。



○副議長(井岡正徳) 吉田教育長。



◎教育長(吉田育弘) (登壇) 三十番和田議員のご質問にお答えをいたします。

 私には、いじめを解消するための取り組みについてのお尋ねでございます。

 県教育委員会では、平成二十四年十二月に、県内のいじめ事象の検証結果を受けて作成したいじめ早期発見・早期対応マニュアルを県内の国公私立学校の全教員に配布をいたしました。各学校のいじめ問題への対応力の向上を図ること、児童生徒をいじめから守るという教員の意識をさらに高めること、このことを目的とし、現在全ての教員が一丸となって、いじめを許さない学校づくりを推進しているところでございます。

 特に、いじめを早期に発見し対応するために、平成二十四年度から毎年、県内全ての学校を対象とした、県独自のアンケート調査を実施し、実態を詳細に把握するとともに、いじめの早期解消、再発防止に努めております。本年十月には、いじめにより児童生徒の生命、心身などに重大な被害が生じた疑いがある場合、その事態に速やかに対応するため、いじめ防止対策推進法の規定される組織として、奈良県立学校いじめ問題調査委員会、奈良県いじめ問題再調査委員会を設置する条例を制定したところでございます。

 また、現在、奈良県では、いじめの原因や解決方法の研究も深めながら、いじめ防止基本方針の策定に取り組んでおります。一方、いじめを予防するためには、一人ひとりの子どもの自尊感情を醸成し、互いに支え合う仲間づくりを進めることは極めて重要であり、各学校において、これらの取り組みがさらに充実するよう、初任者等を対象とした人権教育研修や、学校への訪問指導に積極的に取り組んでおります。

 今後も、いじめは重大な人権侵害であるとの認識のもと、いじめを許さない学校文化の創造を目指し、来年度設ける総合教育会議での議論も踏まえながら、より効果的な取り組みを推進してまいります。

 以上でございます。ありがとうございました。



○副議長(井岡正徳) 三十番和田恵治議員。



◆三十番(和田恵治) 私に残されている時間は三分しかございませんので、幾つかの質問をしたいところでございますけれども、それができない場合には、また別の機会にさせていただくこととして、可能な限りの許された時間で質問をさせていただきます。

 第一点目は、奈良県中小企業振興基本条例に引き続く奈良県の小規模企業振興条例、これをつくることについて今検討中だと、こういう答弁をいただきました。私も奈良県の中小企業振興基本条例、知っておりますし、そして知事は非常に小零細企業の支援をいつも気配っての対策を行われていると思っております。しかしながら、小規模企業に特化したところの金融や税制をはじめとした事業継承、販路開拓、地域活性化、そうしたきめ細やかな対策を打ち出す必要があるのではないか。そのために、有効な条例をつくってはどうだろうかということで、小規模の振興条例を提案したところでございます。この意図をくんでいただきまして、今後さらに積極的に検討を、いい結果が導き出せるように強く要望しておきたいと、このように思います。

 それから、少子化対策の問題です。

 少子化対策については、中長期の人口ビジョン地方版もつくる必要があると、こういうことが言われております。そういう意味で、早晩出生率、奈良県は一体、何年後には幾らの出生率を目標とするのか、こういうことが求められてくるだろうし、それをはっきりとさせなければ総合戦略の組み方も大変ぐらつくのではないか。はっきりと目標値を定めることで初めてこうしよう、ああしようという総合的、計画的な戦略ができるものと、このように思います。そのような作業を進めるためにも、ぜひとも人口ビジョンというものは示される必要があると思いますが、いかがお考えでしょうか。

 それから最後に、二秒残っておりますがここでとめておきます。



○副議長(井岡正徳) 荒井知事。



◎知事(荒井正吾) 最初は、小規模事業者の応援施策でございますが、ご要望ということでございますけれども、産業おこしというのを産業セクターごとにやっておりますが、小規模事業者ということで何か応援の手が出るのかどうか、気合いだけで応援するよいう理念条例じゃなしに、小規模企業に対する特有な何か支援の措置があるのかどうかが検討の最も重要な点だというふうに思います。小規模でございますので、会社よりも企業の支援ということが中心になると思いますが、企業の支援等に充実する施策が出てくれば条例をつくる意味が現実的になってくるように感じております。

 また、少子化対策のことでございますが、人口ビジョンは人口、これだけふえるといっても人間の生殖に関することでございますので、すぐにいかないのは当然でございます。どうしてお子さんが出てこないのか、出生が少ないのかということは、人間活動の根本でございますが、今わかってまいりましたことは、若者の就業と女性のワークライフバランス、M字カーブの就業というのが大きく関係している。これは二つとも経済対策でございます。地域経済対策でございます。地域の子育てのような福祉対策等も必要でございますが、経済対策は必要だということがよくわかってまいりました。経済力、経済、地域の経済産業力は奈良県は弱いがゆえに出生率が低いんじゃないか。また、過疎地の人口が減っていくのは、そこに若者が就職する場がないから、遠くへ行くんじゃないかと。これは、社会増減の話でございますが、地域地域に若者に定住してもらう、職をつくるというのが最も大きいんじゃないかという、大きな要素じゃないかということは、国全体としてみれば当然のことのようでございますが、やっとわかってきたと。それが今度地方創生の大きな要因、動機になってきているというふうに思います。

 地方創生の一番の大きな中核は少子化対策、それには地方で職をつくろと、経済対策と人口対策は結びついているというふうに思います。奈良県では、経済対策、産業対策が大変弱い県であるということを、もとより自覚しておりましたが、少子化対策からも、より重要だという認識をし始めたところでございますので、経済産業対策ということを、雇用対策ということに大きな力を入れていく覚悟を持って進みたいというふうに思います。



○副議長(井岡正徳) 三十番和田恵治議員。



◆三十番(和田恵治) 少子化対策でしっかりと地方創生活性化を頑張ると、こういう知事のご発言、しっかりと受けとめさせていただきます。

 以上をもって質問を終わります。



○副議長(井岡正徳) しばらく休憩します。



△午後二時五十五分休憩

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△午後三時十三分再開



○議長(山下力) 休憩前に引き続き会議を開きます。

 次に、三番大国正博議員に発言を許します。−−三番大国正博議員。(拍手)



◆三番(大国正博) (登壇) それでは、議長の許可をいただきましたので、公明党を代表いたしまして、通告いたしました数点について、荒井知事並びに関係理事者にお尋ねをいたします。

 質問に入ります前に、去る十二月二日、衆議院議員総選挙が公示され、十四日の投開票に向けて選挙戦が行われております。今回の衆議院議員総選挙は、社会保障の充実と安定化のための消費税の引き上げを一年半延期し、それにあわせて軽減税率を導入する、さらに経済再生、デフレ脱却を確実にしていく、この自公連立政権の決断に対し、国民に信を問う政権選択の選挙です。私たち公明党もしっかり政策を訴え、奈良県民の皆様の生活向上につながるよう取り組むことをお誓いし、質問に入らせていただきます。

 初めに、奈良県文化会館及び県立美術館の整備についてお聞きいたします。

 本年六月定例会の代表質問において、今後、県がどのように文化振興を進めようとしているのか質問をいたしましたが、荒井知事からは、県が率先して文化振興に係る取り組みを進め、県民の文化に対する関心を高め、奈良の文化力向上に努めていきたい旨の答弁をいただきました。具体的には、ムジークフェストならや奈良県大芸術祭の実施について言及いただきましたが、ムジークフェストならについては県内の多数の市町村で開催され、昨年から二万人以上上回る約八万三千人の来場者があったと伺っています。また、奈良県大芸術祭についても昨年を大きく上回るおよそ四百件のイベントが、九月から十一月までの三カ月間にわたって開催され、私も可能な限り参加をしてまいりましたが、県内各地では大変にぎわっておりました。

 これらソフト面の文化振興については、今後も引き続きご尽力いただきたいと考えておりますが、一方で、これらの事業を実施する施設の充実も必要があると考えます。特に、県庁周辺は交通至便な場所に、奈良県文化会館と県立美術館という複数の県有文化施設が隣接して存在しており、文化活動の場として積極的に活用されています。しかしながら、これらの施設はいずれも昭和四十年代に建築され築後四十年以上経過しており、維持修繕の工事は実施されているものの、建物や設備は旧式のままの状況です。

 奈良公園の玄関口という絶好の場所に立地し、多くの利用者が集う文化会館、美術館が利用者にとってより快適な施設で、さまざまな文化芸術イベントが開催されるべきであると考えます。文化振興に係る取り組みを進めていくためには、それを行う文化施設も重要ではないでしょうか。

 そこで、質問します。

 十二月議会に提案されている補正予算案において、奈良県文化会館、県立美術館及びその周辺地域を一体整備するための基本計画を策定しようとしておられますが、その中で開館されてから年数が経過し、老朽化が進んでいる奈良県文化会館、県立美術館への対応について、どのように進めていこうと考えておられるのでしょうか。荒井知事にお尋ねいたします。

 次に、健康寿命日本一に向けた取り組みについてお聞きいたします。

 奈良県におきましては、なら健康長寿基本計画を策定し、日常的に介護を必要とせず、健康で自立した生活ができる期間である健康寿命を平成三十四年度までに日本一にすることを目標に取り組んでおられます。

 先日、平成二十五年度の数値が公表されましたが、男性が全国第十三位、女性が全国第四十一位と、いずれも昨年を下回る結果となったようであります。健康寿命日本一に向けて、今後さらにしっかりとした取り組みが必要で、かつ、県民の皆様との協力が重要になってまいります。本年は、奈良県健康ステーションを一月二十九日に近鉄百貨店橿原店に、二カ所目を九月一日にリーベル王寺東館五階に設置され、気軽に自分の健康度をはかることで健康状態を数値などで見える化し、健康意識の醸成に取り組んでおられ成果も見え始めていると伺っています。

 一方、これまでの取り組みの中で浮き彫りになっているのは、健康づくりの無関心層、いわゆる未実施の方々が大変多くおられることです。私は、未実施者がどうしたら健康づくりに参加し、健康で毎日をお過ごしいただけるか、本県も考えていく必要があると考えます。そのような中、新潟県見附市が進めておられるスマートウエルネスみつけについて調査に同僚議員とともに本年七月に行ってまいりました。見附市では、見附市が代表となり、七市二団体で国の総合特別区域として健幸長寿社会を創造するスマートウエルネスシティ総合特区を推進されており、この中で、健幸をこれからのまちづくりの政策の中核に据え、健康に関心のある層だけが参加するこれまでの施策から脱却し、市民誰もが参加し、生活習慣病予防及び寝たきり予防を可能にするまちづくりを目指しておられます。

 具体的には、住民の総意、自治体の本気度を示す見附市健幸基本条例、見附市歩こう条例を平成二十四年四月に、見附市道の構造の技術的基準を定める条例を平成二十四年十二月に施行されており、歩きたくなる、歩いてしまうまちづくりに向けたまちの再編成、エビデンスに基づく客観的評価としての健康クラウド、これらにより五年後のアウトカムとして、健幸度二五%アップや医療費・介護費上昇率二〇%抑制を目指すものであります。そのような中、見附市では、健康行動の無関心層が六五%と分析をされ、その解決のためには、ふだんの生活で自然と必要な運動量が満たされるまちづくりに取り組まれ、車優先のまちから、歩くを基本とする健幸なまちの実現に取り組んでおられます。

 そこで本県におきましても健康寿命日本一を達成するためには、特に歩くということに着目し、ふだんから健康づくりに取り組んでおられない方に対するきっかけづくりを行うことが必要と考えますが、県ではどのように取り組んでいるのか、荒井知事にお尋ねをいたします。

 次に、地域包括ケアシステムの構築に向けた取り組みについて二点お聞きいたします。

 この地域包括ケアシステムの構築については、我が党のこれまでの定例議会で取り上げてまいりましたけれども、本県も含め我が国は、超高齢化・人口減少という今まで経験したことのない急激な変化に直面しています。また、社会保障関係費は年々増大する中、財源の確保が課題です。そして地域においては、安心して暮らせる地域の医療と介護の充実、支え合いによる生活支援サービスの拡充、さらに安定した住まいの提供と、課題は山積みであります。

 ここで、限られた財源を有効に活用し、住みなれた地域で皆様が安心して長生きができる社会を構築するためには、国が一律で進める公助としての福祉制度と、共助としての保険制度による医療や介護の提供に加えて、地域の自主的な活動による自助と互助の取り組みを合わせることが必要です。公助と共助に加えて自助と互助を組み合わせながら、それぞれの地域がその実情に応じて創意と工夫を持って、医療と介護の連携の確保、健康増進や介護予防の的確な推進、生活支援サービスの拡充、さらに安心して暮らせる住まいの整備などを総合的に進めることが必要です。

 現在、本県におきましては、奈良市平松地域や五條市大塔地区などのモデル地域において、地域包括ケアシステムの構築に取り組んでおり、さらに県内に広げるために各市町村へ出向き、直接構築に向けた支援に取り組んでおられると承知しており、さまざまな課題も出されているものと考えます。

 そこで、一点目の質問は、県内市町村における地域包括ケアシステムの構築に向けた取り組み状況と、県は今後どのように市町村における取り組みを支援しようとしているのか、荒井知事にお尋ねいたします。

 二点目は、奈良県総合医療センター移転後の跡地における取り組みについてです。

 本年六月の我が党の代表質問に対して、荒井知事は、高齢者だけでなく、認知症の方々、障害者などの在宅のケアを必要とされる方々、乳幼児や子育て中の方々なども対象にした、文字どおり包括的なインクルーシブなケアのシステムが構築できるかが課題と答弁され、幅広い地域の実情に合わせたケアシステムの確立を目指されています。その後本県では、県有地の活用方法について皆様から広くアイデアを募集し、構想策定の参考とするため、奈良県総合医療センター周辺県有地活用アイデアコンペを十月九日から平成二十六年十二月十日まで実施されています。

 次に、平松プロジェクトで重要と考えるのが、平成二十五年十二月定例会の公明党代表質問に対し、暮らしの保健室のアイデアを取り組みの内容に入れる方向で検討を進めていきたいと答弁された暮らしの保健室です。

 東京都新宿区の都営戸山ハイツの空き店舗に設置された暮らしの保健室の秋山正子室長から、昨年十月に公明党奈良県議団で直接お話を聞かせていただいてまいりました。ますます進む高齢社会の中で、医療も含んだ相談支援の場を含め、学校の保健室のように、ちょっとぐあいが悪いとき、悩みや心配事があるとき、何もなくても誰かと話したいときに、気軽に立ち寄れる場があればいいのに。そんな考えのもとで設置された暮らしの保健室は、毎日の暮らしの中で困り事など、あらゆる相談を受け付ける相談支援の場として、奈良県の中でもぜひとも必要であると感じました。

 そこで、荒井知事にお尋ねいたします。

 奈良県総合医療センター移転後の跡地で地域包括ケアシステムの拠点づくりに向け、県有地活用アイデアコンペや暮らしの保健室の検討などを行っておられますけれども、現在の取り組み状況についてお尋ねいたします。また、今後どのように進めていこうとされているのか、あわせてお聞かせください。

 次に、京奈和自動車道の整備についてお聞きいたします。

 去る十一月一日、私たち公明党奈良県本部の要望にも応えていただき、太田昭宏国土交通大臣が来県され、終日において県内の視察をされました。荒井知事をはじめ、松谷副知事、森昌文近畿地方整備局長、近畿地方整備局並びに関係者の皆様に感謝申し上げます。

 まず、三年前の紀伊半島大水害の復興状況をヘリコプターで視察される予定でしたが、あいにく天候の影響で当初予定をしていた十津川村への予定を変更し、奈良県市町村会館において、太田五條市長、更谷十津川村長、角谷野迫川村長、森本天川村長と意見交換。今も大雨のたびに災害が起きないか心配している、土砂を取っても取っても次々と流れてくる、森林を守るために地域に住み続けたい、国土交通省のこれまでの取り組みに感謝しており、引き続き復興を支援してほしい、災害でも孤立しないよう命の道である国道一六八号の整備をとの復旧に向けた要請を受けられました。太田国土交通大臣は、砂防工事には時間がかかりますが、対策に全力を尽くしますとお答えになっておられました。その後、明日香村を視察された後、東京から荒井知事も帰ってこられ同行をされました。

 午後からは京奈和自動車道の整備状況について視察するために、近畿地方整備局が用意したマイクロバスに乗り、大和御所道路の御所インターチェンジから郡山南インターチェンジまで通行され、その後平成二十六年度開通予定の(仮称)大和郡山ジャンクションを視察されました。そして、平城宮跡の朱雀門に向かう国道二四号では、慢性的になっている渋滞状況も視察されましたので、奈良県の道路整備のおくれを体感されたのではないかと推察しております。今後、早期の大和北道路の工事着工につながることを期待しております。

 太田国土交通大臣のブログには、奈良市へ移動中、荒井正吾奈良県知事から道路整備やまちづくり、観光などの要望を受けたことが記載されており、今後の奈良県発展につながる視察になったのではないかと考えるところであります。

 そこで、荒井知事にお尋ねします。

 県内の骨格幹線道路の柱である京奈和自動車道の早期整備が重要であると考えますが、今後の整備の見通しと、県の取り組み方針についてお伺いをいたします。

 次に、県道枚方大和郡山線の整備についてお聞きいたします。

 本県においては、道路におけるさまざまな課題や多様化するニーズに対応しつつ、道路整備を総合的かつ計画的に推進するため、平成二十五年三月に奈良県道路の整備に関する条例が制定され、同年四月に施行されました。そして、本年七月に奈良県道路整備基本計画が策定されました。その中には、「本県においては、このような根幹的な社会資本である道路の整備が、他県に比べて大きく立ちおくれているのが実情である。これにより、県内各地で、幹線道路の渋滞や、これに伴う生活道路への通過交通の流入による生活環境の悪化が見られるなど、幹線道路、生活道路を問わず、整備のおくれに起因する課題が山積している。このような道路整備のおくれは、本県のポテンシャルの阻害要因となり、ひいては、低調な企業立地、消費や雇用の県外流出など、本県が抱える課題の一因ともなっていると考えられる」と道路整備の必要性について記載されています。また、同計画の中で、県道枚方大和郡山線は、県の骨格幹線道路ネットワークに位置づけられており、広域的な交通を担うべき路線として今後重点的に整備をされることになっています。

 私は、本年六月議会において、中町駐車場について質問をいたしましたが、その際に、中町工区について今後福祉施設、また数カ所の商業施設などの建設が進められるなど、駐車場周辺にも大きな変化が見え始めていますと指摘いたしました。その後の商業施設のオープンに伴い、これまで以上の渋滞が発生し、周辺で生活をされている住民の皆さんや、仕事で県道枚方大和郡山線を利用されている方々からご意見をいただいております。私も日ごろからこの地域をよく車で通りますが、中町工区、特に第二阪奈有料道路の真下に当たる交差点付近や北側の砂茶屋交差点南行き車線において慢性的な渋滞が発生しており、四車線整備が急務であると考えます。

 県においては、都市計画道路大和中央道の見直しに伴い、県道枚方大和郡山線の道路利用率が今後増大することが予想されるとともに、平成二十九年度の開業を目指している奈良県総合医療センターの建設が進められており、開院後の救急搬送時の影響を考えると、道路整備が急がれるところであります。

 そこで、奈良市中町周辺に商業施設が増加し、県道枚方大和郡山線の渋滞が今後ますます激しくなることが予想されますが、中町工区の進捗状況と、今後の見通しについて県土マネジメント部長にお尋ねをいたします。

 次に、パーキングパーミット制度の導入についてお聞きいたします。

 パーキングパーミットとは、身体障害者用駐車場を利用する際、利用許可証を発行する制度であります。平成二十三年三月、国土交通省は、障害者等用駐車スペースの適正利用等の促進に関する調査研究と題した報告書を取りまとめました。その報告書には、パーキングパーミット制度は、障害者等用駐車スペースを必要とする対象者を明確にし、地方公共団体内共通の利用証を発行することにより駐車車両を識別し、不適切な駐車を抑制することを目的としており、地方公共団体により利用対象者の範囲、有効期限は異なります。利用対象者は、駐車時に利用証を車外に見えるように掲示することとされ、施設管理者にとっては、当該駐車スペースが目的外に使用されているか否かを判断することができます。この利用証は、一部の地域では地方公共団体の連携による相互利用も進められています、と記載がなされています。

 さて、体の不自由な方のための駐車場、いわゆる車椅子表示マークの駐車場は、多くの公共施設には設置されているところですが、最近はパーキングパーミット制度による思いやり駐車場に変わってきています。思いやり駐車場と現在の身体障害者用の駐車場と違うところは、さまざまな障害や高齢者の方、内部障害のような疾病や、妊産婦や乳幼児連れのように配慮を必要とする方に、より利用していただきやすくするための駐車区画です。しかし、スペースを必要としない方々の心ない利用により、必要としている方が必要としているときに利用できない場合があります。そのような状況を少しでも改善し、歩行が困難な方々の駐車スペースを確保するための制度として、現在は三十一府県三市で導入をしています。また、奈良県周辺では大阪府・京都府・滋賀県・三重県において、パーキングパーミット制度の導入をしています。

 さらに、佐賀県では、制度実施後、利用者の増加に伴い、車椅子使用者から、利用者がふえて、身障者用駐車場に駐車できないことも多くなったとの声があり、平成二十一年度からは、車椅子使用者などのための幅広い駐車スペースに加えて、車椅子使用者を除く利用証保持者のために、施設出入り口に近い通常の幅の駐車スペースプラスワンの確保の協力を進め、利用者の分散化を図るなど、利用者全体の利便性の向上を図っています。

 そこで、お尋ねします。

 本県が目指している障害者も暮らしやすいまちづくりのために、パーキングパーミット制度の導入を行うべきであると考えますが、健康福祉部長のご所見をお聞きいたします。

 最後に、ニート、特に引きこもり状態の若者に対する支援についてお聞きいたします。

 二年前の政権交代以降、政府が取り組んだ経済対策の結果、全国的に雇用情勢が大幅な改善を見せており、完全失業率も三%台まで低下しています。しかしながら、若者の雇用情勢は依然厳しいものがあり、十五歳から二十四歳の若者の完全失業率が昨年の平均で六・五%と他の年齢層に比べて格段に高く、さらに仕事も通学もしないニートの若者も全国で六十三万人に上ると言われています。

 これまで公明党は、政権与党として若者の雇用対策の充実に取り組み、若者が就職支援サービスを一カ所で受けられるジョブカフェやニートなどの若者が社会で働くための支援を受けられる地域若者サポートステーションの設置を推進してまいりました。本年六月定例議会で公明党の代表質問において、ニートの中でも特に引きこもりの若者に対する支援の強化について質問いたしましたところ、荒井知事より、引きこもりの窓口相談の設置に向けての検討を開始したいとの力強い答弁がありました。

 ニート・引きこもり支援として、全国五十六カ所まで設置が広がっているひきこもり地域支援センターと地域若者サポートステーション、この双方が連携してニート支援に取り組んでおられますが、知事のご答弁から奈良県では特にひきこもり状態の若者やご家族が幅広く相談できる先進的な相談窓口の設置を目指していただけるものと期待をしております。

 さて、県内でも四千人を超えると推計されるひきこもりの方々にとって、さまざまな要因でもたらされるひきこもりの長期化は、家族関係のねじれ、深まる本人の挫折感、あるいは就学・就労などの社会復帰の糸口・チャンスの減少などを招き、ひきこもりからの回復をより一層難しくする傾向があると言われています。多くのひきこもりが十代から二十代前半に生じていることを考えれば、この年代の人々やそのご家族が利用しやすい支援が必要です。そのような状況を解決していくには、県が中心となり、一人ひとりに対しての支援をきめ細かくかつ、スピーディーに行っていかなくてはならないと考えます。

 そこで、ひきこもりの相談窓口設置に向けての検討状況と、今後の取り組みについて、くらし創造部長にお尋ねいたします。

 以上で壇上からの質問とさせていただきます。ご清聴ありがとうございました。(拍手)



○議長(山下力) 荒井知事。



◎知事(荒井正吾) (登壇) 三番大国議員のご質問がございました。

 第一問は、奈良県文化会館及び県立美術館の今後の整備方針についてでございます。

 本県では、文化の力で奈良を元気にを合い言葉に、いろんなイベントを実施しておりますが、今年度は新たに奈良県大芸術祭を実施いたしました。そういたしますと、国民文化祭も奈良でしたらどうかという文化庁のお誘いもありまして、平成二十九年度、国民文化祭を実行するよう申し入れたところでございます。奈良県大芸術祭の期間中、県や文化芸術団体等が主催する文化イベントが昨年の倍でございます、およそ四百件が開催されまして、八十万人を超えるお客様に楽しんでいただきました。これらの文化イベントは、市町村も熱心にしていただくようになっておりますが、その活動の場所となる文化施設の充実、改修、改善は重要な課題となってきております。国に対しましては、文化施設の改修改善に対する助成という項目で要望したところでございます。

 奈良県の文化会館と美術館は、建物や設備が老朽化しており、耐震補強も行われておりません。このため、大規模な改修や新たな機能の充実が必要となってきている会館でございます。そのようなことでございますので、この両館が所在する県庁周辺エリアを新たな文化ゾーンと位置づけて、両館を一体に、また面的にも一体に捉えて再整備をしたいと考えたところでございます。そのための基本計画を策定するための予算を、本議会にお願いをしたところでございます。

 その基本的な構想の具体的な内容でございますが、まず両館に共通する事項といたしまして、今あるエントランスの位置がちょっとぐあいが悪いんじゃないかと思いまして、エントランスの位置を変更して、両館一体となるような仕様にできないかというようなこと、あるいは見通しのよい動線の配置する、分かれた施設になっておりますので、一体となる動線を設営できないか、また文化会館の経緯からして、奥の方に図書館がありまして、図書館をそのまま会館に改修したという経緯がございますので、部屋の配置が文化会館、なかなか複雑で奥まった感じがございますので、部屋の再配置など、レイアウトの抜本的な見直しをこの際する必要があろうかと思っております。

 そのような検討の過程におきまして、文化会館におきましては、普通文化会館にあります小ホールや中ホールがないわけでございます。そのようなことから、大ホールのほかに、中ホール、小ホール、一千三百名程度収容の国際ホールでございますが、それより小さな音楽小ホールを設置するということも検討項目にしております。

 また、美術館につきましては、収蔵庫が大変不足しております。また、展示室は階段が多くて大変仕様が古臭いものでございますので、別館の新設を検討し始めております。北の方に婦人会館、消費生活センターなどがあるところの移設も含めて、隣接した北側空間に別館を新設することも検討の対象になっております。

 また、両館を一体的に捉えますと、真ん中に道がありますが、両館の間でイベントが開催できる屋外広場のようなものも望ましいのではないか、オープニングイベントが雨が降れば大変だし、日当たりがよくても暑いというようなオープニングイベントが多うございますので、入り口の整備も考える必要がある、このようなポイントを上げまして、両館を一体的に整備する基本計画を早期に策定して、改修を一気にやるといったことが必要であろうかと思いまして、この県庁の横をかけがえのない文化ゾーンとして整備をしようとするものでございます。

 次のご質問は、健康寿命日本一に向けた取り組みについてのご質問でございます。

 奈良県では、健康寿命、平成三十四年度までに日本一にすることを目標にしておきました。一昨年は、男性が二位までになって、一位は楽にいけるかなと思ったら、その後、五位になりまして、昨年は十三位と、なかなか各県の競争が厳しい分野になってきているように思います。関心が深まってきておるわけであるように思います。これから、さらに頑張らなければいけない、目標は遜色のない、不測のない目標のように思います。どのように頑張るかということもあわせて研究をしておりますが、大国議員が見附市まで行かれた、見附市は大変参考にしている市でございます。奈良県の健康寿命を延ばすための研究の内容といたしまして、禁煙、食事も大事でございますが、歩くことも大変大事だということがわかってきております。

 また、単に歩数をふやすだけではなく、うっすら汗ばむ程度の歩き方が大事じゃないかということもわかっております。大国議員が無関心層、無実施者層とおっしゃいました。選挙も対象、重要対象であろうかと思いますが、家に閉じこもらずに外出していただく、お出かけしていただくのをどうすればいいかというのが大きなポイントであります。「おでかけ健康法」というネーミングで重要な項目だというふうに思っております。

 おでかけ健康法を県民の皆様に実施していただく拠点といたしまして、奈良県健康ステーションを橿原市と王寺町の二カ所に開設いたしました。十一月末日現在で、延べ四万人を超える方にご来場いただきまして、関心を持っていただいております。また、特に運動習慣のない方のうち、既に五百五十七名の方に健康モニターとして登録をしていただき、継続的におでかけ健康法を実践していただき、実情をモニタリングをさせていただいているところでございます。さらに、今後は健康ステーションを県内各市町村でも展開していただけるよう、関心のある市町村に対しノウハウを提供するなどしていきたいと思います。また、お出かけをしていただくきっかけといたしますイベントも開催しております。おでかけ健康フェスタを、十一月九日にまほろば健康パークで初めて開催をいたしました。

 また、常日ごろから歩きたくなる環境の整備も重要でございます。健康ウオーキングコースをサイトで紹介しましたり、県立の施設でございます橿原公苑ではウオーキングコースの距離表示をして歩くモチベーションを高めてもらう。また、馬見丘陵公園では主要施設間の距離、徒歩時間を記載するなど、身近な場所で歩く習慣づけをしていただく取り組みを続けております。歩くことを一つの切り口に健康寿命の長期化を、長寿化を進めていきたいと思っております。

 地域包括ケアシステムの構築は重要な概念でございますが、今後どのように取り組もうとしているのかというご質問でございます。

 繰り返しになりますが、高齢者が要介護状態になっても、住みなれた自宅で安心して暮らし続けられることができることが大事でございます。そのために、市町村が主体になりますが、地域包括ケアシステムの構築が重要な課題だと認識をしております。県におきましては、地域包括ケア推進室を設けましたが、それと保健所が連携した地域包括ケア推進支援チームを構成いたしまして、県内の全市町村を訪問し、それぞれの地域の実情に応じたシステムの構築に向け、支援を始めております。この支援を通じて、県では、包括ケアシステムの構築は、健康長寿のまちづくりという視点が重要であろうかと思っております。市町村内に部局横断的な検討体制を立ち上げていただき、関係部署が緊密に連携して取り組むように訴えてきているところでございます。地域地域での独自の取り組みが必要だというふうに思います。そのような結果の例でございますが、宇陀市におきましては、来年度から地域包括支援センターと市立病院の地域医療連携室を統合して、地域の医療介護連携の拠点となるセンターを立ち上げられる取り組みが始まりました。

 また、天理市や生駒市では、副市長をトップとした包括ケアシステム構築のための横断的組織が立ち上がりました。その他の幾つかの市町村においても同様の、部局横断的な検討体制の立ち上げに向かって動きが始まっております。このような動きを県としてもフォローしていきたいと思います。

 また、来年度以降、公共施設の跡地等を活用した拠点づくりを検討している市町村もございます。県は、こうした取り組みを行う市町村が、包括ケアシステムのグランドデザインをしっかり描けるように、きめ細かい支援も必要になろうかと思っております。

 このように、地域包括ケアシステムは完成形がこのような形であるというように決まったものではないように思われてきております。つくり上げていくプロセスが大事かと思います。さまざまな人たちのアイデア、意見を受けとめて、まちづくりに関するアイデアコンペを実施するとともに、ジャーナル等を発行して、情報の交流をしていきたいというふうに思っております。住民の皆様、または関係の皆様とのコミュニケーションの延長に地域包括ケアシステムがあるのではないかというふうに取り組みたいと思っております。地域包括ケアシステムの完成形は一つではないとともに、そのプロセスも工夫をして、いろいろバラエティーが出てくる可能性がございますので、試行錯誤を重ねながら市町村と協力して行っていきたいと思っております。

 もう一つのご質問でございますが、平松町の現在の県総合医療センターの移転後の跡地での地域包括ケアシステムの拠点づくりについてのお問い合わせがございました。

 現県総合医療センターが移転をいたしますと、広い県有地になりますが、そこを地域包括ケアシステムの拠点となるまちづくりを検討しております。どのようなまちにするかというのは、一義的に決められるものではございませんし、唯一の完成形というのはないのが実情のように思います。この地域の実情に適して、どのようか形がいいのかを手探りで探りながら進めております。

 これまでのところ、地元の方とまちづくり協議会を開催して意見交換をしてきております。大変積極的なご意見が出て、心強く思っておりますが、さらに広く各地のアイデアを募集した方がいいということで、平松町のまちづくりに関するアイデアコンペを実施いたします。締め切りはまだ先でございますが、大学の研究室、企業、NPO、一般の方などから二十件程度の応募が見込まれており、関心が高いと感じております。応募作品を提出いただいて、アイデアを十分しんしゃくしていきたいと思います。出していただいたアイデアは、平松町のシステムづくりに深くかかわっていただいております東京大学の辻教授や奈良市医師会の会長などに審査をしていただき、平松町の地域包括ケアシステム構築に役立てていきたいと思っております。

 また、地元の人たちとの意見交換を順にしておりますが、地元の看護師様らのボランティアグループが中心になりまして、住民が気軽に健康、医療、介護、子育て等の相談支援を受けることのできる暮らしの保健室を立ち上げたらどうかというアイデアがありまして、立ち上げたところでございます。このような取り組みは、地域との協働のモデルにもなると考えまして、県といたしましても、暮らしの保健室というコンセプトの組織活動を引き続き支援していきたいと思っております。

 さらにジャーナルの発行でございますが、まちづくり通信を発行したいと考えております。大宮通りジャーナルのようなものでございますが、まちづくりの検討状況を周知していただき、地元住民の方とのコミュニケーションを深めることも大事だと思っております。

 先ほど申し上げましたが、アイデアコンペでいただいた提案も参考にいたしまして、地元医師会の方などの医療関係者や地元住民の方々とも連絡をいたしまして、医療・介護だけでなく、認知症の方、障害者の方、または乳幼児や子育ての方々が、インクルーシブに地域で安心して暮らしていけるような、先進的で全国のモデルとなる、地域包括ケアのまちづくりを目指して構想を練っていきたいというふうに思っているところでございます。

 次のご質問は、京奈和自動車道の整備についてのご質問でございます。

 先日、太田国土交通大臣に来県いただき、京奈和自動車道大和北道路区間の用地をご一緒にさせていただき、親しくお話をバスの中で伺っていただき、感謝をしております。京奈和自動車道は、本県の産業の活性化や観光振興などに欠くことのできない、奈良県地方創生のかなめとなる重要な社会インフラであろうと思っております。これは、南まで続いておりますので、南の方の御所インターチェンジ周辺の産業集積地の形成や、北の方の奈良インターチェンジ周辺のまちづくり、新駅の設置など、京奈和自動車道の一体となった地域振興のプロジェクトが今後出てくる可能性があります。また、新しい工業ゾーンの創設も沿線で考えられることでございます。

 この道路の進捗でございますが、今年度は、西名阪自動車道とつながる(仮称)大和郡山ジャンクションの部分の約一・六キロメートルと、御所インターチェンジから御所南インターチェンジ間の約二・五キロメートルが供用される予定でございます。今年度も残り少ないわけですが、今年度中を目標年度としていただいております。さらに、御所南インターチェンジから五條北インターチェンジ間の約七・二キロメートルにつきましても平成二十八年度の供用予定としていただいております。そういたしますと、まだ供用予定が公表されていない残る事業区間が二つございます。一つは、橿原北インターチェンジから橿原高田インターチェンジ間の約四・四キロメートルでございます。もう一つは(仮称)奈良インターチェンジから西名阪自動車道までの約六・三キロメートルでございます。

 一つ目の橿原北インターチェンジから橿原高田インターチェンジの間につきましては、西名阪自動車道から和歌山県の阪和道の間に残されました最後の未供用区間でございます。これが開設いたしますと、和歌山県まで大和郡山市から一気通貫で行けるという、初めての南北高速自動車道になります。この区間の用地買収は九割以上進んでいると聞いております。一日も早い工事着手を期待し、お願いしているところでございます。

 二つ目でございますが、奈良インターチェンジから西名阪自動車道まで、大和北道と言っている区間でございます。昨年度から用地買収を進めております。奈良市と大和郡山市の区域でございますが、大和郡山市内では、県の土地開発公社による先行買収を進めております。これまで二十一件の契約をいただきました。県といたしましても用地買収の促進に向け、積極的に取り組んでいく必要があろうと思います。

 県といたしましては、これら二区間につきまして、事業の進捗に必要な予算をしっかり確保していただき、一日も早く工事に着手し、平成三十年代半ばには供用していただけるよう、国にお願いしているところでございます。

 残りのご質問は、担当の部局長からお答えをさせていただきます。



○議長(山下力) 加藤県土マネジメント部長。



◎県土マネジメント部長(加藤恒太郎) (登壇) 三番大国議員の質問にお答えをいたします。

 私には、県道枚方大和郡山線、中町工区の進捗状況と今後の見通しにつきましてお尋ねをいただきました。

 県道枚方大和郡山線は、奈良県内におきましては、生駒市と大和郡山市を結ぶ重要な幹線道路でございまして、本年七月に議決をいただきました奈良県道路整備基本計画におきましても、骨格幹線道路ネットワークに位置づけをしておるところでございます。また、県道枚方大和郡山線の砂茶屋交差点から大和田橋東詰交差点の間約一・三キロメートル、この間は平成二十五年一月に発表いたしました県内の主要渋滞箇所にも位置づけられておるところでございます。現在、建設を進めております新奈良県総合医療センターへの安定的なアクセス確保の観点からも重要な道路になってくると認識をしてございます。

 ご指摘をいただきました県道枚方大和郡山線の中町工区でございますけれども、当該路線に唯一残されました、奈良市中町から石木町に至る一・六キロメートル間の二車線区間、この区間についての四車線化を行う工事でございますけれども、平成二十四年度から事業に取り組んでおるところでございます。整備に当たりましては、まず渋滞の主な原因となっております砂茶屋橋の両側の交差点、この交差点を東側一カ所にまとめるという、そういう集約をすることにしてございまして、現在、この交差点改良に必要となります用地の取得に向けて、用地測量を進めているところでございます。来年度には、この部分の用地の取得を行いまして、工事に着手をしてまいりたいというふうに考えてございます。

 また、砂茶屋交差点よりも北の主にバイパスになってくる区間でございますけれども、現在、道路予備設計を実施しているところでございます。引き続き、地域の皆様方と設計協議を進めさせていただき、この間につきましても、できるだけ早期に用地の測量に着手できるように取り組んでまいりたいというふうに考えてございます。

 以上でございます。



○議長(山下力) 江南健康福祉部長。



◎健康福祉部長(江南政治) (登壇) 三番大国議員のご質問にお答えをいたします。

 私に対しましては、パーキングパーミット制度の導入についてのお尋ねでございます。

 議員お述べのとおり、パーキングパーミット制度は、身障者用駐車場に健常者による駐車が目立つようになりましたことから、身障者・高齢者・難病患者・妊婦・けが人など、移動に困難さを抱えておられる方々に対しまして、地方自治体が独自で利用許可証を発行し、本来の利用者であるかを判別できるようにするものでございます。

 平成十八年七月に佐賀県で初めて導入して以降、全国に広がっておりまして、現在三十一府県三市で実施されております。また、近畿では本県と和歌山県を除く二府二県で既に導入されているところでございます。本県におきましても、本制度の導入に向けまして、昨年度から関係課による検討を開始いたしました。そして本年度、障害当事者、事業者、学識経験者等による検討会を立ち上げまして、具体的な制度について検討を進めているところでございます。

 なお、議員お述べのとおり、対象者の設定や制度の仕組みにつきましては、本制度を実施している他の地方公共団体の連携により、全国どこでも相互に使えるようにするという視点も重要な要素というふうに考えております。また、車椅子使用者の方には、乗降に十分なスペースが必要でありますことから、従来からの車椅子使用者駐車区画を優先的にご利用いただくとともに、妊婦等の方には通常の幅の区画を新たに確保するという、いわゆるプラスワン方式が望ましいというふうに考えております。パーキングパーミット制度の導入に際しましては、駐車スペースの設置に対する事業者等のご協力と、利用者である県民の理解が不可欠でございます。

 したがいまして、県では、事業者、県民等に対する制度の周知に努めまして、来年度中の実施を目指して取り組んでまいりたいというふうに考えております。

 以上でございます。



○議長(山下力) 影山くらし創造部長。



◎くらし創造部長(影山清) (登壇) 三番大国議員のご質問にお答えをいたします。

 私に対しましては、ひきこもり状態の若者に対する支援について、ひきこもりの相談窓口設置に向けての検討状況と今後の取り組みについてのご質問でございます。

 六月議会におきまして、知事から、ひきこもりに至る社会的原因をよく研究していくとともに、本人や家族が相談しやすい相談窓口の設置に向け検討を開始するとご答弁を申し上げたところでございます。これを受けまして、庁内関係課で検討会を設置をいたしまして、他府県における相談・支援の状況を調査するとともに、これまで県で実施してまいりました訪問支援の個々のケースの分析を通して、ニート・引きこもりの原因とその対策について研究を続けているところでございます。

 この検討会では、ひきこもり状態にある若者に対して医療、福祉、教育など多面的な支援が必要ということから、関係各課が互いに連携することの重要性を認識するとともに、ひきこもりの若者が社会と接することができるようになるための必要な支援や、ひきこもり状態から求職、就業に至る各段階に応じた有効な支援策を見出すことに力点を置いて研究を行っております。また、効果的な相談窓口のあり方につきましても、家族や本人など多くの方が相談に来やすい相談体制や各種支援機関とのネットワークの構築等につきまして、支援機関や大学の専門家の意見を伺うとともに、先進事例の調査も行っているところでございます。

 今後とも、相談窓口の設置を視野に、より効果的な相談・支援のあり方を検討してまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(山下力) 三番大国正博議員。



◆三番(大国正博) 今、知事並びに関係理事者の皆様から答弁をいただきました。

 本当に、日ごろ感じていらっしゃる県民の皆さんの声を、そのまま質問にさせていただいたところであります。奈良が元気になるようにという、よくなるようにという知事の思いとも合致するかもわかりませんけれども、本当にきめ細かい、こういった若者への支援、さらには障害者をはじめ、そういった支援を必要とする方々への支援等々、さまざまに重要な部分がたくさんまだあると思います。

 私は今、知事あるいは関係理事者の皆様からご答弁をお聞きさせていただいて、本当に理解を十分させていただきました。しっかりとまたご努力をいただいて、そしてまた県民の皆さんから本当に奈良が少しずつ形となって感じる、いわゆる実感ができる、よくなったなと思っていただけるような、もっともっとそういう取り組みをお願いしたいと思います。そのためにも、私どももしっかりとご協力を申し上げたいと思いますし、よろしくお願いしたいと思います。

 一点だけ、要望だけさせていただきますが、健康寿命日本一に向けた取り組みについて、見附市のこの歩くということに着目をして質問をさせていただきました。いわゆる行政の責任あるいは市民の皆様の役割というか捉え方ということも明確にされているところでありますけれども、例えば今先ほどご答弁ありました看板表示あるいは歩きたくなるまちづくりの一環として、今できることがもう少しあるんじゃないかなと思っております。例えば、奈良県が管理しております公園、さらにはこれは文化庁とも話はしなくてはならないかもわかりませんが、平城宮跡等々もございます。

 私、朝駅でご挨拶をさせていただいておりますと、必ず毎日ウオーキングをされているご婦人と出会います。その方は、ある地点まで一言もしゃべらずにお二人で歩いていらっしゃって、その地点に行くと初めて会話ができる。何かというと、そこからの若草山の後ろから上がってくる朝日が、まことにすばらしいということで、それを楽しみに黙々とお二人で歩いていらっしゃる。そういったところを、まだまだもっと伝えてあげれば、皆さん朝のウオーキングも、また日中のウオーキングも、こういうところがいいところですよ、こういうところがありますよという表示も含めてやっていただくと、もう少し何か楽しく歩けるんじゃないかなと。ポイントは、いつでもどこでも、本当に気軽に健康づくりの一環として歩く、お出かけができるということが必要ではないかということを見附市に行って、また市長さんのお話を聞いて学んでまいりました。

 ぜひとも、そういった観点でまちづくり、あるいはこれからの道路行政も含めて、知事にはご尽力をいただければと思いまして、これは要望とさせていただきます。

 以上で質問を終わります。ありがとうございました。



○議長(山下力) これをもって、当局に対する代表質問を終わります。

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○議長(山下力) 十五番森山賀文議員。



◆十五番(森山賀文) 本日はこれをもって散会されんことの動議を提出します。



○議長(山下力) お諮りします。

 十五番森山賀文議員のただいまの動議のとおり決することに、ご異議ありませんか。

     (「異議なし」の声起こる)

 それでは、さように決し、次回、十二月八日の日程は当局に対する一般質問とすることとし、本日はこれをもって散会します。



△午後四時十分散会