議事ロックス -地方議会議事録検索-


奈良県 奈良県

平成26年 12月 定例会(第317回) 12月04日−02号




平成26年 12月 定例会(第317回) − 12月04日−02号







平成26年 12月 定例会(第317回)



 平成二十六年

        第三百十七回定例奈良県議会会議録 第二号

 十二月

   平成二十六年十二月四日(木曜日)午後一時一分開議

   −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

          出席議員(四十二名)

        一番 宮木健一          二番 井岡正徳

        三番 大国正博          四番 阪口 保

        五番 猪奥美里          六番 尾崎充典

        七番 藤野良次          八番 太田 敦

        九番 小林照代         一〇番 大坪宏通

       一一番 田中惟允         一二番 岡 史朗

       一三番 畭 真夕美        一四番 乾 浩之

       一五番 森山賀文         一六番 宮本次郎

       一七番 山村幸穂         一八番 欠員

       一九番 松尾勇臣         二〇番 上田 悟

       二一番 中野雅史         二二番 神田加津代

       二三番 安井宏一         二四番 奥山博康

       二五番 荻田義雄         二六番 岩田国夫

       二七番 森川喜之         二八番 高柳忠夫

       二九番 今井光子         三〇番 和田恵治

       三一番 山本進章         三二番 国中憲治

       三三番 辻本黎士         三四番 米田忠則

       三五番 出口武男         三六番 新谷紘一

       三七番 粒谷友示         三八番 秋本登志嗣

       三九番 小泉米造         四〇番 中村 昭

       四一番 欠員           四二番 山下 力

       四三番 梶川虔二         四四番 川口正志

   −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

        議事日程

一、全国都道府県議会議長会自治功労者表彰等伝達式

一、当局に対する代表質問

   −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−



△全国都道府県議会議長会自治功労者表彰等伝達式



○議長(山下力) 初めに、全国都道府県議会議長会自治功労者表彰及び総務大臣感謝状伝達式を行います。



◎事務局次長(小西彰) このたび、三十五年以上在職議員として、出口武男議員、川口正志議員、新谷紘一議員、以上三名が全国都道府県議会議長会から表彰を、また、地方自治功労により総務大臣から感謝状を受けられました。

 代表されまして、出口武男議員、どうぞ前へお進みください。全国都道府県議会議長会表彰の伝達があります。

     (議長山下力、被表彰者出口武男議員に表彰状朗読)

          表彰状

                              出口武男殿

 あなたは奈良県議会議員として在職三十五年以上に及び地方自治の発展に努力された功績はまことに顕著であります

 よってここにその功労をたたえ表彰します

     平成二十六年十月二十八日

                        全国都道府県議会議長会

     (表彰状及び記念品伝達、拍手起こる)



◎事務局次長(小西彰) 総務大臣感謝状の伝達があります。

     (議長山下力、被表彰出口武男議員に表彰状朗読)

          感謝状

                          奈良県 出口武男殿

 あなたは三十五年以上の永きにわたり県議会議員として地方自治の振興発展に寄与され住民福祉の向上に尽くされた功績はまことに顕著であります

 よってここに深く感謝の意を表します

     平成二十六年十月十七日

                          総務大臣 高市早苗

     (表彰状及び記念品伝達、拍手起こる)



◎事務局次長(小西彰) 次に、二十五年以上在職議員として全国都道府県議会議長会から表彰を受けられました、小泉米造議員、秋本登志嗣議員、二十年以上在職議員として表彰を受けられました、今井光子議員、安井宏一議員、粒谷友示議員、十五年以上在職議員として表彰を受けられました、荻田義雄議員、田中惟允議員、神田加津代議員、岩田国夫議員、高柳忠夫議員、奥山博康議員、中野雅史議員、山本進章議員、山村幸穂議員、上田悟議員。

 以上十五名を代表されまして、小泉米造議員、どうぞ前へお進みください。全国都道府県議会議長会表彰の伝達があります。

     (議長山下力、被表彰者代表小泉米造議員に表彰状朗読)

          表彰状

                              小泉米造殿

 あなたは奈良県議会議員として在職二十五年以上に及び地方自治の発展に努力された功績はまことに顕著であります

 よってここにその功労をたたえ表彰します

     平成二十六年十月二十八日

                        全国都道府県議会議長会

     (表彰状及び記念品伝達、拍手起こる)



◎事務局次長(小西彰) 引き続きまして、知事より記念品の贈呈があります。

     (知事荒井正吾、被表彰者代表小泉米造議員に記念品贈呈、拍手起こる)



◎事務局次長(小西彰) 次に、知事の祝辞があります。



◎知事(荒井正吾) (登壇) 一言ご祝辞を申し上げたく存じます。

 このたび自治功労者として、出口武男議員、川口正志議員、新谷紘一議員の三名の方々が総務大臣から感謝状をお受けになられるとともに、出口議員をはじめとする十八名の方々が全国都道府県議会議長会から表彰をお受けになりました。誠におめでとうございます。

 十八名の議員各位におかれましては、各地域住民からの絶大なる信任のもと、多年にわたり奈良県議会議員として県政発展のためにご精進いただいてまいりました。誠にありがとうございます。お一人お一人のご経歴、ご業績などにつきましては省略させていただきますが、各議員におかれましては、議長、副議長、常任委員会及び特別委員会の委員長、副委員長などとして、また監査委員として、県政のため、今日までそれぞれ大変なご努力とご活躍をいただいてまいりました。

 どうか今後とも健康にご留意いただきまして、引き続き奈良県政発展のためご活躍いただきますようご期待申し上げまして、簡単ではございますが、私の祝辞とさせていただきます。

 このたびは誠におめでとうございました。



◎事務局次長(小西彰) 次に、受賞者を代表されまして、出口武男議員より謝辞があります。



◆三十五番(出口武男) (登壇) このたびの全国都道府県議会議長会より自治功労者として表彰の栄に浴しました十八名を代表いたしまして、皆様方に一言御礼を申し上げます。

 ただいま表彰の伝達を受け、誠に身に余る光栄でございます。さらに、知事からもご丁重な祝意と記念品を賜り、あわせて厚く御礼を申し上げます。

 先ほどご紹介をいただきましたように、我々十八名がきょうを迎えることになりましたのも、ひとえに県民の皆様方から我々にいただきました長年にわたるご支援は申すまでもなく、同僚議員並びに関係各位のご協力のたまものと深く感謝を申し上げる次第であります。

 我々議員は、県民の皆様方のさまざまな願いや思いを県政に反映させるべく、今の時代に、また奈良県の実情に応じた条例の審議や国の施策に対する意見書の提出など、議員活動を通じて奈良県の発展に積極的に取り組むことが求められているところであります。

 私たちは、この受賞を契機に県勢のさらなる発展のために微力ながら一層の努力をいたし、県民の負託に応えていく覚悟でございます。

 終わりに、皆様方におかれましては、今後一層のご支援を賜りますようお願いを申し上げまして、簡単粗辞ではございますが、お礼の言葉にかえさせていただきます。ありがとうございました。(拍手)



○議長(山下力) これをもちまして、全国都道府県議会議長会自治功労者表彰及び総務大臣感謝状伝達式を終わります。

   −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−



○議長(山下力) これより本日の会議を開きます。

   −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−



○議長(山下力) ただいまより当局に対する代表質問を行います。

 順位に従い、三十五番出口武男議員に発言を許します。−−三十五番出口武男議員。(拍手)



◆三十五番(出口武男) (登壇) 議長のお許しをいただきましたので、ただいまから自由民主党を代表して質問をさせていただきます。

 この十二月二日に衆議院議員総選挙が公示され、十四日の投票日に向けて、まさに選挙戦の真っただ中であります。今回の選挙では、アベノミクスを前に進めるか、それともとめてしまうのか、それを問うものであります。我々自由民主党といたしましては、引き続き、デフレからの脱却を確実なものにするため、アベノミクスの三本の矢を強力に推進し、経済再生と財政再建を両立させながら、経済好循環のさらなる拡大を目指すことや、総選挙後の速やかな経済対策を断行し、切れ目のない対応をとること、また、地方が主役である真の地方創生を進め、地域の活性化を図ることや、全ての女性が輝く社会の実現、持続可能な社会保障制度の確立などの施策を訴えてまいります。

 私たちは、今回の選挙戦を通じて安倍政権の経済政策が正しいことをご理解いただき、必ずや国民の皆さん方の良識あるご判断が出るものと信じております。また、奈良県議会につきましても、来年四月に任期を満了しますが、これまでの我が党の積み重ねてきた実績を踏まえ、県民の皆さんと活力と元気のある奈良県を目指して、引き続き努力を重ねる決意であることを冒頭に申し上げて、質問に入りたいと思います。

 まず、今後の県政運営につきまして、知事にお伺いいたします。

 荒井知事は、平成十九年五月に就任して以来、経済の活性化と暮らしの向上を二本の柱にして、もっとよくなる奈良県を目指して、県政の諸課題に全力で取り組み、リーマンショックなどによる経済低迷の中、着実に成果を上げてこられました。これまでの荒井知事の基本姿勢は、まず、地域の実態を把握し、そこから課題を見つけ、それを解決するための施策を練るという構図と拝察しております。広く県民の皆さん方の意見や要望を聞き、市町村とは綿密に対話を深められ、我々議会に対しても政策議論を徹底されるものと理解しております。政策要望を常に尊重しながら、重要な施策を遂行してこられましたことにつきまして、私は大変評価をしておる一人でもございます。また、各種の統計指標を柔軟に活用し、他に例のない創造的で斬新な行為を国においても高く評価されるとともに、奈良モデルとして関係各位から高く評価されているところでもございます。

 一期目には平城遷都一三〇〇年祭、医療提供体制の整備、二期目には紀伊半島大水害からの復旧・復興、経済構造改革と、喫緊の重要課題に対してスピード感と強いリーダーシップをもって常に真正面から対処されるなど、県民の皆さんも荒井知事に厚い信頼の念を寄せておられるものと推察しております。

 さて、今、我が国は、人口の急減、超高齢化社会の出現という大きな課題のほか、厳しい財政運営に直面しております。その課題解決のためにも、それぞれの地域の課題に応じた具体的な施策目標を掲げ、効果的な施策手段を総動員する必要がございます。そうした中、県では、国の地方創生の動きにスピーディーに対応し、他県に先駆け奈良県地方創生本部を去る八月に立ち上げ、自主的・主体的な取り組みを進めようとされております。とはいえ、今後、引き続き力を注いでいかなければならない課題もたくさん残されているように思います。

 例えば、知事が二期目の最重要課題の一つとして位置づけておられる経済構造改革も、十分な成果を上げるにはまだ時間が少々かかりそうでございます。また、二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピックの開催に向けて、本県においても外国人観光客の受け入れ体制の整備をはじめ、文化発信、スポーツ振興など、多面的に取り組みを大規模に進めていくべきではないかと考えます。さらに、少子化対策の強化、リニア中央新幹線の三重・奈良ルートによる早期全線同時開業など、本県の未来を形づくるための課題もたくさんございます。

 このような現在の状況を見渡しますときに、知事が今取り組んでおられる諸事業は、芽が出て、つぼみをつけ、咲き始めた花もあるものの、たくさんの花を咲かせるには、まだもう少し時間がかかるのではないか、私はそのような思いを持っておる一人であります。

 来年度以降は三期目として、引き続き県政を担われるべきではないかと考えます。そこで、これまでの取り組みを振り返りつつ、知事は今後の県政運営をどのように考えておられるのか、お伺いしておきたいと思います。

 次に、地方創生に向けての取り組みについてお伺いいたします。

 衆議院が解散されて、先月二十一日、まち・ひと・しごと創生法、いわゆる地方創生法が成立しました。今般の臨時国会に提案された法案の中には、衆議院解散により廃案になったものもある中、その法律が成立したのは、地方創生が現下の我が国の最重要課題の一つであるからにほかなりません。これは、ことし五月、日本創成会議が日本の将来人口について試算結果を発表し、二〇四〇年、全国の市町村約千八百のほぼ半数の市町村が消滅可能性都市とされたことに端を発しております。今まで国民が人口減少に対して抱いていた漠然とした危機感が喫緊の課題として突きつけられたことであろうと思います。国では九月にまち・ひと・しごと創生本部を設置し、その基本方針は、従来の取り組みの延長線上ではない次元の異なる大胆な政策を中長期的な観点から確かな結果が出るまで断固として力強く実行していくことにあろうと思います。

 さて、その法律の目的は、人口減少に歯どめをかけるとともに、東京圏への人口の過度の集中を是正し、それぞれの地域で住みよい環境を確保して、将来にわたって活力ある日本社会を維持していくことであります。このため、国民一人ひとりが夢や希望を持ち、潤いのある豊かな生活を安心して営める地域社会の形成、地域社会を担う個性豊かで多様な人材の確保、地域における魅力ある多様な就業の機会の創出などを一体的に推進する施策を国の責務として総合的かつ計画的に実施することが明記されてございます。同時に、地方公共団体も、その区域の実情に応じた自主的な施策を実施する責務を負うことも明記されております。地方創生は、来年度の国の予算の柱の一つになることは間違いないと思います。国は、全国どこでも同じ枠にはめるような手法はとらず、地方自治体が自主的・主体的に取り組むことを基本として支援するという立場でございます。

 そこで、ぜひ、本県が真に必要とする具体的な地方創生施策を自主的・主体的に講じ、人口減少に歯どめをかけ、若者が将来に夢や希望を持つことができる魅力ある奈良県をつくっていくべきではないかと思います。

 私は、地方創生は来年度が実質的なスタートの年となると考えておりますが、本県の地方創生に向けた取り組みについて、知事の所見を伺っておきたいと思います。

 次に、少子化対策について伺っておきたいと思います。

 奈良県の合計特殊出生率の過去最低は、十年前、平成十六年の一・一六で、当時、全国のワースト三位を記録いたしました。県では、その後、奈良県次世代育成支援行動計画及び次世代育成支援後期行動計画に基づき、さまざまな少子化対策に取り組んでこられました。しかし、平成二十五年の合計特殊出生率は一・三一と、やや改善していますが、全国ワーストフォーであり、依然として低位になってございます。また、現在の奈良県の人口約百三十八万人ですが、国立社会保障・人口問題研究所の将来推計人口によりますと、平成五十二年には約百十万人となり、現在よりも二〇%減少し、特に十五歳から六十四歳までの生産年齢人口は三三%減少すると予測されてございます。

 少子化の大きな要因として、未婚・晩婚化の進行が挙げられます。我が国の未婚率は、約四十年前から上昇してきており、平成二十二年の国勢調査の結果では、二十代後半の未婚者の割合は、男性が約七割、女性が六割となってございます。しかし、若者の九割が結婚することを望んでいるという全国調査結果も出ております。若者の結婚願望は決して低いわけではございません。結婚を阻んでいるものに関する全国調査結果では、男性・女性とも「結婚資金」が第一位になっておるのであります。

 また、現在、平成二十五年度に奈良県が実施した独身者に対する調査では、独身でいる理由については、「適当な相手にまだめぐり会わないから」が女性では最も多く、男性でも二番目であります。つまり、未婚化・晩婚化の進行には、若者の雇用環境の悪化や出会いの場が少ないということが影響しているのではないかと思います。

 一方、夫婦の子どもの数にいたしましても、希望がかなえられている現状ではございません。平成二十五年度に奈良県が夫婦を対象に実施した調査では、「理想の子どもの数」の平均は二・四二人でありますが、「予定している子どもの数」の平均は二・二二人であり、さらに、「実際の最終的な子どもの数」の平均は二・一七人となっております。「理想の子どもの数」との差は生じてございますが、少子化を改善するためには、このような結婚、子育てに関する希望をかなえられていない現状を踏まえ、新たな対策を講じていくことが必要であろうと考えます。

 そこで、知事、県では、現在、(仮称)奈良県少子化対策プランの策定を進めておられますが、どのような考え方のもとでこの施策に取り組んでいこうと考えておられるのか、お聞かせをいただきたいと思います。

 以上が私の壇上からの質問でございます。知事におかれましては、この趣旨を十分ご理解いただきながら、わかりやすくご答弁をいただきますようお願いいたします。

 皆さん、ご清聴ありがとうございました。(拍手)



○議長(山下力) 荒井知事。



◎知事(荒井正吾) (登壇) 三十五番出口議員のご質問にお答え申し上げます。

 第一問は、今後の県政運営についての考え方をお尋ねになりました。これまでの取り組みを振り返りつつの考え方ということでございます。

 私は、知事就任以来、地域の自立を図り、暮らしやすい奈良をつくることを県政の目標として、さまざまな取り組みを進めてまいりました。奈良県はおくれているところがございまして、絶えずチャレンジをしなければいけない県だと感じていましたので、進んでいる県をベンチマークし、先進県に追いつく努力を重ねるという姿勢をとってまいりました。

 まず、県政の重要分野を認識するきっかけになった事件がございますが、それは、就任直後に発生した医療事故でございます。地域の医療提供体制の整備が最も重要な課題だと捉え、この解決に大きな精力を使ってまいりました。その後、北和地域の高度医療拠点病院とすべく、県立奈良病院を移転し、奈良県総合医療センターとして整備を進めることになりました。また、中南和地域におきましては、県立医科大学の教育研究部門を移転し、その跡地で高度医療拠点病院として附属病院の再整備等、充実を図る予定としております。さらに、南和地域におきましては、南和の医療は南和で守るを基本理念として、公立三病院の再編成を行い、新たに整備する救急病院と二つの地域医療センターから成る病院群の構築を進めることになりました。

 一期目からもう一つの問題として認識しておりましたのは、奈良県経済の脆弱さでございます。さまざまな経済指標等を分析いたしました結果、本県経済には構造的な問題・課題があることがわかってまいりました。このため、まず、企業誘致に取り組みました。本県への立地の件数は、平成十八年までの十三年間で百件ございましたが、その後、職員に積極的・戦略的な企業誘致活動を展開していただきましたので、平成十九年から平成二十五年までの七年間で百七十件の誘致を実現いたしました。十三年間で百件でございましたが、職員の努力で七年間で百七十件の誘致が実現したことを喜んでおります。

 また、県内外の有識者にお集まりいただき、平成二十五年二月に立ち上げました奈良県産業雇用振興会議での議論なども踏まえまして、ことしから九つの産業分野において産業興しの取り組みを始めました。奈良県経済の活性を粘り強く進め、県内で投資・消費・雇用がうまく循環するような経済構造になっていくように継続して努力する必要がある分野だと思っております。

 また、就任以来、県政運営の大切なパートナーは市町村でございます。行政サービスの向上に積極的に取り組む市町村への支援が県の重要な役割だと考えてまいりました。県と市町村長が一堂に会するサミット会議を行いながら、平成二十二年度から県と市町村が協働して事業を行う本県独自の奈良モデルと呼ばれる取り組みを進めてまいりました。これは、データ分析により本県の課題を県と市町村が共通の認識として見出し、目標を定めて、それを協働して達成しようという手法でございます。例えば土木職員や技術が不足する市町村の道路・橋りょうの維持管理を県が市町村から委託を受ける取り組み、逆分権でございますが、また、全国でも例を見ない規模の消防の広域化が実現するなど、顕著な成果が目に見えてまいりました。現在の内閣の地方創生の基本的な考え方を先取りする形が奈良モデルだと言っていただくこともございます。

 なお、二期目の大きな出来事に紀伊半島大水害がありました。今年度までを集中復旧・復興期間と位置づけ、道路や河川等の復旧事業など、被災地域の迅速な立ち直り・回復を図る取り組みに万全を期してまいりました。この結果、近々、全ての避難者の方が帰宅される見込みとなりました。これからは、地域の再生・再興・振興、また安全・安心への備えの実現に努めていく必要があるものと考えています。

 一方、議員ご指摘のとおり、まだまだ力を入れていかなければならない課題も数多く残っているように思っております。二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピックの開催に向けて、また、その後のさらなる発展のため、本県では観光、文化発信、国際交流、スポーツ振興、にぎわいの拠点整備の五つの重要分野で中期的な取り組みが必要だと思っております。

 具体的には、奈良公園や県庁周辺、さらには平城宮跡や県営プール跡地を一体的に整備する、いわゆる大宮通りプロジェクトや、奈良のスポーツ力を高めトップアスリートの育成強化に取り組むための拠点施設となる奈良県トレーニングセンターの整備などでございます。また、奈良の地域振興に資する道路整備も、本県は大きく立ちおくれている現状でございますので、道路整備基本計画に基づき、骨格幹線道路ネットワークの形成を図っていく必要があるものと思います。

 一方、農業・林業の産業興しも本県にとっては重要な分野でございます。農業は、なら食と農の魅力創造国際大学校の予算を認めていただきましたが、その開設により農業が食と食品加工の結びつきを強められるなど、今後の楽しみが多い分野でございます。また、林業につきましては、首都圏での販路開拓など、県産材の利用拡大に向けた努力を続けておりますが、今後とも本県木材産業活性化を図っていく必要があると感じております。

 また、市町村と協働して進めようとしているまちづくりも、今後の重要課題でございます。今後も県内各地でそれぞれの市町村の地域性を生かしたにぎわいのある住みよいまちづくりを進めていく必要があると思います。文化やスポーツのイベントも地域活性化の重要な道具でございます。平城遷都一三〇〇年祭の後、記紀・万葉プロジェクトをスタートさせました。現在、大古事記展が開催中でございますが、これまでにない大変な人気を集めております。また、音楽で奈良を元気にしたいと始めましたムジークフェストでございますが、梅雨の古都を彩るイベントとして定着してまいりました。幸いにもこうしたイベントなどにより、奈良のまちが活性化してきたようにも思います。今後も豊富な地域資源を生かし、奈良のブランド力を高めるような文化振興、観光振興の取り組みが必要だと思います。

 さらに、健康寿命日本一や安全安心日本一、障害者雇用日本一などの日本一事業、また少子化対策の充実などは、本県における将来の活力維持にかかわる重要な課題でございますが、効果を上げるには時間がかかる事案でございます。

 さらに、陸上自衛隊の駐屯地、ヘリポート誘致やリニア中央新幹線の奈良ルートの開業は、将来の県土を支える極めて重要な課題でございますが、これもやはり引き続きの努力が必要だと感じております。

 以上が本県の現状と経過につきましての私の認識でございますが、本県の将来の飛躍に思いをいたしますと、私は、議員各位のご支援と県民の皆様のご支持が得られれば、来年度以降も引き続き県政の重責を担わせていただきたいとの思いに至りました。県政上の立場をいただければ、奈良県をもっとよくしたいとの思いを強く持ち、全身全霊を挙げて努力し、精進を続けていきたいと考えております。

 第二問は、地方創生についての取り組みについての所見ということでございます。

 まず、本県の地方創生に係るこれまでの取り組みでございますが、本県の重要課題への取り組みと国の施策推進の動きをうまくマッチングさせるため、ことし八月十九日に奈良県地方創生本部を設置いたしました。国の考えは、議員もお述べのとおり、「地方の自主的な取り組みを基本とし、国はこれを支援する」ことでございますので、この奈良県地方創生本部では、本県独自の知恵と工夫を国の施策に反映してもらいたいという基本的な思いで、まず、本県の重要課題への取り組みを地方創生というテーマで再整理いたしまして、去る十一月六日に国への提案・要望という形で行ったものでございます。石破地方創生担当大臣に陳情いたしました、冒頭、私が申し上げましたことは、一つには、奈良県は地元の伝統的資源をフルに活用し、国の権限、ノウハウ、人材等と全面的に協同しながら地方創生を図ろうとしていること、また、そのために奈良県と国が協同して地方創生の観点から国にお願いすることとして、国に果たしていただきたい数点の役割を申し上げました。その上で奈良県の政策・プロジェクトの要望を行ったところでございます。

 その主な内容でございますが、まず、地方創生に効果的な交付金の創設を要請いたしました。また、その配分の際は、ばらまきではなく、地方のプロジェクトを個別に評価して配分していただきたいと申し上げました。その中の具体的な要望では、(仮称)奈良県国際芸術家村の整備・運営に係る交付金などが含まれております。国際芸術家村は、大学のサテライトキャンパスとして整備するとともに、奈良の特色ある文化・芸術に係る匠の継承、県民の文化活動の機会の提供にも活用することを目的として、現在、構想段階にあるものでございます。

 また、地方政府発案の税制改正要望も政府において対応し検討の対象にしていただきたいと要望いたしました。その具体的な内容でございますが、リニア中央新幹線の全線同時開業を促進するため、県がJR東海にかわりトンネル整備を行います。その財源に充てるためJR東海から寄附金をいただいた場合、当該寄附金を法人税の損金算入の特例措置とする税制改正でございます。この税制改正は、名古屋以西の工事を前倒しして実施できる手法となっております。

 さらに、国の規制権限を地域の実情に従い県と協同して効果的に運用していただきたいと申し上げました。その例でございますが、農地の活用を図り、工業ゾーンとして整備を進める地域と奈良らしい農業を振興する地域を県全域で調整できるよう、国と県が協定を締結した上で農業振興地域の整備に関する法律・農地法の規制緩和や権限移譲などの仕組みを提案したものでございます。

 このほか、民間活力を導入する場合の国の本部から民間団体等への積極的な働きかけもお願いいたしました。例えば、国から日本経済団体連合会に対しまして地方大学卒業生にもグローバル企業への採用ルートを創設するように働きかけていただくことなどでございます。

 国の予算編成の過程におきまして、これら本県の知恵を絞った提案・要望をできるだけ多く反映していただきたいと願っているところでございます。国におきましては、五十年後に人口一億人を維持するための今後取り組むべき将来の方向を示す長期ビジョンと人口減少を克服し、将来にわたって活力ある日本社会を実現するための五カ年計画である総合戦略を近々策定される予定と伺っております。また、県、市町村においても来年度中に地方人口ビジョンと地方版総合戦略を策定することとなっておりますが、これらの策定作業も想定しながら、平成二十七年度の予算編成では、さきに述べました政策やプロジェクトをはじめ、少子化対策、産業興しなど、地方創生に資する取り組みの予算を計上していくべきと考えております。

 最後に、少子化対策についての考え方のお問い合わせがございました。

 少子化対策の重要性に鑑みまして、昨年七月に私が会長となり、奈良県こども・子育て支援推進会議を設置いたしました。この会議におきましては、県内市町村の現状分析や他県とのデータ比較により、奈良県の少子化対策のあり方について、委員の皆様と検討を重ねてまいりました。この検討を踏まえまして、今年度中に(仮称)奈良県少子化対策プランを取りまとめたいと考えております。これまでの少子化対策は子育てへの支援が中心でございましたが、本プランでは結婚や子育てに関する希望をかなえることを基本的な考え方といたしまして、思春期から結婚期、妊娠期、子育て期に切れ目なく施策を推進することといたしまして、次の三点を柱にしたいと考えております。

 第一の柱でございますが、「結婚・子育てをみんなで支える社会づくり」でございます。行政をはじめNPO、企業等、地域のさまざまな主体が協働し、結婚や子育てをみんなで支えるとともに、男女がともに子育てに参画できるよう、ワークライフバランスを構築していきたいというものでございます。

 第二の柱でございますが、「結婚の希望の実現と次世代の親の育成」でございます。結婚の希望をかなえるために若者に経済力をつけていく必要がございますが、そのための就労支援を充実するとともに、結婚前の早い段階からライフデザインの形成を支援するなど、次世代の親の育成を推進するものでございます。

 第三の柱でございますが、「子どもの健やかな育ちの実現」でございます。安心して子育てができるよう、相談・交流の場の充実や保育の拡充などをはじめ、妊娠から出産、子育ての各時期にわたる保健・医療・福祉・教育等の施策を推進いたします。

 今後、こうした考えのもとで具体的で効果的な施策に取り組み、子どもを産み育てやすく、子どもが健やかに育つ奈良県の実現を目指すべきと考えております。

 ご質問の答えは以上でございます。ご質問ありがとうございました。



○議長(山下力) 三十五番出口武男議員。



◆三十五番(出口武男) ありがとうございました。今、知事がおっしゃいましたけれども、三期目の出馬表明と受けさせていただきます。と申しますのも、先ほど県政運営のパートナーは市町村だと、こんなこともおっしゃいました。私も市町村長から出馬要請をしていただきたいというようなことも聞いてございます。なお、また、そういうことにおきましても今後一層ご努力いただきまして、すばらしい奈良県県政のために頑張っていただければと、このように思うわけでございます。

 終わります。



○議長(山下力) 次に、二十四番奥山博康議員に発言を許します。−−二十四番奥山博康議員。(拍手)



◆二十四番(奥山博康) (登壇) 皆さん、こんにちは。議長のお許しを得まして、代表質問をさせていただきます。

 その前に、今回、代表質問をさせていただくという順番になりまして、来年、荒井知事の任期が来るなと、そろそろ知事の気持ちを確認しなければいけないなとずっと思っておりました。そして、この中でやっぱり質問に入れなければいけないかな、そうすれば、また代表質問の中身も変わってくるな。幸い出口議員が一番バッターで知事の出馬に対する決意を質問されました。荒井知事はまだまだやり残したことがあるのだと、また、奈良県の発展、そして市町村の発展をもっと一生懸命頑張りたいということの強い意思と受けとめさせていただきました。この答弁があるのとないのと、また私の代表質問がごろっと変わるということで、二つ、三つのパターンを考えてきて、出馬表明をされたということでの質問をさせていただきたいと思います。

 私は奈良県が大好きです。でも、なかなか発展とかということになると、いつも四十何番目かなという数字がよく出ます。私も、きょう、恥ずかしながら自治功労者表彰をされました。その期間、知事に、そして副知事に、所管にいろんなことで質問をさせていただきました。ほとんどはクリアできているな、しかし、まだまだ、この奈良県の魅力をこれから日本、いや世界に発信するためにもっとしなければいけないということから、きょうの知事の出馬表明は非常にうれしいなと思っております。

 実は、私はことしの二月議会にも質問させていただきましたけれども、奈良県は何があるんだと、こう言うと、ほとんどは、大仏様、奈良公園、平城宮跡、法隆寺、そして橿原、吉野。名所旧跡がこれほどそろっている県は少ないのではないかと思っておりますし、他府県へ行ったら、これが私の自慢ではございます。しかし、この有効な資産を十分に活用できていないというのも事実です。先ほども知事の答弁にありましたけれども、大宮通りプロジェクトについて、本当に力を入れられていますし、私も二月議会で大変評価をしているということを言った記憶がございます。奈良観光の中心といいますと、奈良公園、そして奈良の時代、都であった大路に思いをはせる平城京とか、すばらしいものがたくさんあり、また、ぐるっとバスができてから年間利用者が十七万人になっていると聞いております。一時間に三本か四本ということになっていますので、なかなか時間的な限りもあるんですけれども、このぐるっとバスでつながったことによって奈良の観光が非常にやりやすくなったという声も聞いております。

 言うまでもなく、奈良公園は、東大寺、そして春日大社と一体となった、また自然と一体となった特有のすばらしいところではございます。また、古都奈良の文化財、世界遺産にも指定されております。西へ行けば平城宮跡があり、これも世界遺産群の一つではございますけれども、すばらしいものでございます。平城遷都一三〇〇年祭のときは奈良市内を訪れるお客さんが約千八百万人来られたと、非常に盛況でございました。私も夢に見る、あの当時の思い出でございます。それを確かなものにするために荒井知事に期待を寄せるものではございますけれども、平城宮跡は、ちょこちょこ私が通ります。平城遷都一三〇〇年祭のときは積水化学さんの工場がまだございました。私は、ああ、この工場がなかってきれいになったら、もっと平城宮跡いいのになと思っていたら、皆さんもお気づきでしょう。解体もされてきれいになって、あと、どのような整備をされるのかなと心待ちにしております。

 その中で、きょうは師走の忙しいときです。議会、そして衆議院議員総選挙も始まっていますけれども、ここで少しだけ時間をいただいて、奈良市内の周遊を皆さんと一緒にさせていただきたいなと、かように思っております。皆さん、こういうのを見られたことがありますか。これはぐるっとバス。鹿には乗れませんが、バスには乗っていただけますというキャッチフレーズで、非常におもしろいものです。県庁の前に赤いバス、青いバス、赤バス、青バスと私は言っておりますけれども、これが先ほど言ったぐるっとバス。非常に利便性のいい、利用客が多いというバスですけれども、きょうはこの青バス、赤バスに乗って質問に入りたいと思いますので、よろしくお願いします。

 赤バス、これはもちろん県庁の前のバス停から出発いたします。青バスも出発いたします。赤バスは、奈良公園の中をずっと通ってからならまちの方に行きます。どうしても道路が狭いので、小型の赤バスですけれども、非常に趣のあるバスでございます。青バスは少し大きいですけれども、このターミナルを出発しながらずっと平城京まで回っていきます。さて、今、県庁の前にラッピングされた赤バス、青バスがあります。今、その県庁の東の方の旧登大路自動車駐車場、文化財の発掘をされております。この整備が終わればバスターミナルが新しくできると聞いておりますけれども、観光客が、そして奈良を利用される方が来られるときに、あのターミナルを今後駐車場ターミナルの施設だけであるのか、それとも、どのようにされるのかということを、まずスタートからきょうはお尋ねしたい。

 そして、青バスに乗りました。青バスに乗って、これからまず近鉄奈良駅前に行きます。皆さん、想像してください。近鉄奈良駅で旅行で乗られる方もおられる。ちょっと買い物もしたい、お土産を買いたいという人はおりられる。そこからJR奈良駅に行きます。JR奈良駅から西側のターミナルから法華寺を回って平城宮跡へ行きます。平城宮跡まで行きますと大極殿がございます。大極殿は、先ほど積水化学さんの用地が解体されたと。今後、ここも西の大宮通りプロジェクトの大事な大事な拠点だと私は認識しております。これをどのように整備されていくのかもお尋ねしたいなと思っております。

 平城京を見ました。また、今度は薄い青い線を乗ります。そうすると、奈良市役所の方まで来ます。奈良市役所の前は、実は県営プールの跡地であり、奈良警察署の跡地。あそこがこの大宮通りプロジェクトの拠点になるというふうに思っております。今、あそこにホテルが来たらいいなということで、二業者ほどが手を挙げてくださっていると聞いております。この件も踏まえて、平城宮跡と奈良公園の中間地点であるこのホテルを含めたにぎわいづくりについて、知事はどのようにお考えであるのかということを尋ねたいと思っております。

 私は、前にも言いましたけれども、ここをハワイのカラカウア通りにしたいというふうに思っていますので、三期目にこのような取り組みをするんだということで荒井知事の答弁をいただきたいと思います。また、このホテルの誘致についても、今どのようになっていくのかということも知事にお尋ねしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

 その中で、旅館、ホテルが確かに奈良県は少ないですけども、旅館、ホテルがたくさんできたらいいのか、宿泊客がふえるのかという質問には、私はそうではないと思っております。むしろ、奈良市のこの拠点をつくって、そして、夜、手短ににぎわっているところを散策できる、安心して散歩ができる、買い物ができるというところをつくって初めて、ホテルができても利用客がふえると思っておりますので、よろしくお願いしたいなと思っています。

 続きまして、これも私が一生懸命力を入れているといいますか、興味があります漢方産業についてお話ししたいと思います。

 十二月の県民だよりに載っていたと思うんですけれども、磯城野高等学校が漢方のミニ六次産業化を一生懸命してくださっていると。磯城野高等学校で生産科学科、バイオ技術科があって、そこでは種からいろいろつくっていく。そして、それを生産して、商品にして出すということで、一生懸命、磯城野高等学校がやってくれているというのは、私だけじゃなしに皆さんもよくご存じだろうと思います。実は、磯城野高等学校のうちの学校自慢、こういうのが出てまして、大和の漢方を研究する未来のスペシャリスト。このように県立高等学校も力を入れて知事の推奨している漢方のプロジェクト推進を一生懸命やってくれています。その中で、近畿の大会で最優秀賞をもらったりということで活躍をしてくれております。まだ数は少ないんですけれども、漢方を一生懸命勉強した磯城野高等学校の生徒が県内の薬品会社に就職して、そして、漢方の勉強を一生懸命して広めたいというふうに思っているということもここで皆さんにお知らせをしたいなと、かように思っております。

 国は、まち・ひと・しごとということで地域創生を物すごく、今回の衆議院議員総選挙でもやっております。私は、今こそ地域が変わらなければ、都道府県が変わらなければ奈良県の発展はないという認識のもとで、これからこの漢方産業についてさらに推進していただきたいという観点から質問しておりますけれども、知事のお考えをもう一度お聞かせ願いたいと思います。

 最後になりますけれども、平成二十三年、大津市で本当にさみしいいじめ事件が出ました。大津市の事件がスタートで、教育委員会制度をもう一度見直そうじゃないかということになりました。新教育委員会制度というものが来年四月一日から発足され、スタートはするんですけれども、これは、教育委員長と教育長というのが今現在おられますけれども、教育委員長と教育長を一人にして常勤の新教育長をつくる。これはなぜかといいますと、いろんな問題が出てきたときに迅速に機能的にすぐに対応できるようにしなければいけないということで設立されたというふうに私は認識しております。

 そして、二つ目。二つ目は、知事を行政を巻き込んで、そして、奈良県全体で地域全体で地方自治体全体で子どもたちの教育を考えていくということで、今度は知事もいろんな問題がありますと。奈良県の教育方針を決めるとき、知事がトップになり、教育委員会と一体となって、これから進めていくというのが四月一日です。あたかも、来年、再度頑張るぞというようなことを力強い言葉をいただきました。そうすれば四月一日から、新教育委員会制度がありますけれども、知事は奈良県の教育について、新しい制度のもと、どのようにしていこうかとお考えなのかお尋ねいたしまして、私の壇上での質問にさせていただきます。

 ご清聴ありがとうございました。(拍手)



○議長(山下力) 荒井知事。



◎知事(荒井正吾) (登壇) 二十四番、奥山議員のご質問にお答え申し上げます。

 第一問目は、大宮通りプロジェクトをどのように進めようかというお問い合わせでございます。幾つものパーツがございますが、ぐるっとバスのラインに沿ってのご質問でございます。

 県庁の東側にあります旧登大路自動車駐車場をバスターミナル化することについて、その概要のご質問でございます。

 まず、大宮通りプロジェクトと申しておりますのは、奈良公園や県営プール跡地、平城宮跡など、それぞれの拠点を結ぶ通りでございますとともに、奈良観光の起点となる奈良のエントランス、ゲートウエーに当たる位置にしておりますので、県が観光客をお迎えするという姿勢を表現する重要なメーンストリートと考えております。これらの拠点と通りそのものを整備する大宮通りプロジェクトは、奈良県の観光行政の今後を評価していただく最重要施策として位置づけているところでございます。その中のパーツの説明でございますが、大宮通りの終着点にも当たります奈良公園の麓、玄関口に位置いたします旧登大路自動車駐車場でございます。観光シーズンは渋滞いたします。その渋滞緩和と周遊環境の向上を目的として、従来の一般車の駐車場からバスターミナルとして整備をしようとしております。さらに、そのターミナルには、来訪者に観光情報やおもてなしを提供する場所としての機能も付加していくように検討を進めております。具体的には、交通ターミナル機能といたしましては、観光バス、団体バスなどの乗り継ぎや乗降・駐機ができる機能を整備しようとしております。

 また、観光情報施設といたしましては、奈良の歴史や文化を学んでいただける学習展示室や講習室を整備いたしまして、修学旅行生や外国人観光客をはじめとする来訪者に奈良の観光をより興味深く簡便に提示し、魅力を感じていただけるようにしたいと考えております。さらに、おもてなし機能といたしましては、観光客の方にくつろいでいただきます屋上のデッキなどの休憩スペースやカフェなどの飲食物販スペースも整備し、来訪者に満足いただけるサービスを提供できる施設にしたいと考えているところでございます。

 ぐるっとバスをずっと西の方に参りまして、平城宮跡につきましてでございますが、今、整備を進めております朱雀門南側についての整備の概要でございます。当該地域につきましては、国土交通省と連携して、昨年十二月に平城宮跡歴史公園拠点ゾーン整備計画を策定し、公表いたしました。この整備計画におきましては、朱雀大路を軸といたしまして、主として国土交通省が東側地区の北側部分を受け持ちまして、学習拠点施設を整備いたします。奈良県は西側地区に活動拠点施設を整備することにしております。積水化学工場があった場所でございます。東側地区では、現在、国土交通省が宮跡全体に関するさまざまな展示・ガイダンス機能を持つ平城宮跡展示館の設計等を実施されており、今年度中に造成工事に着手されると聞いております。西側地区でございますが、現在、県が交通ターミナル、飲食・交流施設、観光案内所・物販施設、団体集合場所を複合した施設としての設計等を実施しております。積水化学工場の撤去作業は間もなく完了いたしますが、その後、文化財発掘調査等の必要な調査を行った上で、造成工事等の整備工事に着手する予定といたしております。

 また、現平城京歴史館は、朱雀門のすぐ西隣にございますが、その展望のよさを生かし、休憩・宮跡展望施設として利用していきたいと思います。また、そのそばに位置しております復元された実物大の遣唐使船は、歴史公園入り口のランドマークとして大宮通りのすぐそばに移設して、大宮通りから見上げられるような場所に持っていきたいと思います。

 県といたしましては、平成二十八年度末を目標に朱雀大路西側の施設整備を行うとともに、平城宮跡歴史公園の正面玄関としてふさわしい地域づくりを進めるため、引き続きまして、県の担当になっております東側地区の南側部分におきましても、県整備区域としての計画策定に着手したいと考えております。

 三つ目の訪問地でございますが、県営プール跡地でございます。この計画の進捗状況についてのお問い合わせがございました。

 県営プール跡地活用プロジェクトは、大宮通りプロジェクトの取り組みの中で最も重要で、かつ困難を伴ってきた事業の一つでございます。このプロジェクトの核となるホテル事業を運営していただく事業者の募集を八月より再開いたしました。二件の参加表明があり、先般、十一月二十一日には具体的な事業計画書の提出をいただいたところであり、現在、審査中でございます。今後、審査委員会で事業者より提案いただいた事業計画の審査を行い、年内に優先交渉権者となる事業者を決定して、NHK奈良放送局とも連携しながら、滞在型観光交流拠点づくり事業の具体的な計画策定を今年度中に行う予定としております。また、来年度には事業に参画いただくホテル以外の事業者の公募を実施いたしまして、二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピックまでにはまちづくりができるように進めてまいりたいと思っております。県営プール跡地には、ホテルやNHKとあわせていろんな施設を整備いたします。例えば二千人規模の会議を開催できるコンベンション施設、また、空港リムジンバスや都市間長距離バスの発着とあわせてパークアンドバスライドの結節点ともなるバスターミナル、また大規模駐車場、各種の催しが実施できる屋内イベント施設、大屋根を備えた全天候型の屋外多目的広場などを整備したいと思っております。加えまして、奈良らしさを感じていただける飲食や物販の機能を持ち、地元の方々にも憩いの場として集まっていただけるにぎわいと交流の拠点を整備してまいりたいと考えています。

 この新たな滞在型観光交流拠点の創出によりまして、奈良の観光地としてのグレードがアップするものと思っていますが、具体的な効果として挙げられるものとして、まず、本県のフラグシップとなる国際級ホテルが整備されますと、国賓クラスなどの宿泊客を含む国内外の多くの宿泊客が訪れることができます。今、京都府や大阪府に逃げていかれている客は奈良県にとどまっていただける。また、今までになかった規模の、また高いレベルの国際・国内のコンベンションが開催できることになります。さらに、この地で新たなにぎわいが生み出され、奈良市内及び周辺観光エリアだけでなく、南部を含めた県下全域に訪問客があふれ出す、水が湧くように観光客が湧出する拠点となる可能性がございます。

 最後に、この上質なホテルの立地が契機となり、奈良県のホテル・旅館サービスの質が向上し、また、新たな宿泊施設などの立地を誘発する可能性もございます。こうした取り組みにより、国内外の方々が奈良で宿泊して、奈良を充分堪能して、ついでに大阪や京都を訪れるという、今までとは逆の流れをつくり出してまいりたいと考えております。

 最後に、大宮通りプロジェクトの奈良公園周辺や商店街の夜のにぎわいにどのように取り組もうかというご質問でございます。

 奈良公園周辺では宿泊者数をふやす取り組みとして、いろんな催しが最近出ております。これまでよりライトアッププロムナード・ならや、なら燈花会、しあわせ回廊なら瑠璃絵といった光を使った夜のイベントの開催がございましたし、奈良うまし冬めぐりという宿泊客を対象とした閑散期の冬のイベントも出かけております。また、そのような冬の宿泊客に対する特典といたしまして、若草山焼きの桟敷席を設けるなどの、小さいですが、おもしろい取り組みが実施されてきております。とりわけ、なら燈花会など大規模イベント開催期間中は、周辺商店街の飲食店などに行列ができるほどになっており、営業時間も延長されるというにぎわいの創出が行われてきている状況でございます。また、県のこのような積極的な取り組みに刺激を受けられて、奈良市中心市街地活性化協議会など民間の団体が主催するまちなかバルなどの誘客の取り組みも年々規模を拡大し、定番となってきております。この民間の協議会からは、さらなる誘客のため、県との連携・協力を強化していきたいとの要望も伺っております。

 イベント以外の取り組みといたしましては、奈良公園周辺に宿泊いただているお客様に向けて、夜間でも奈良公園周辺でお楽しみいただける飲食店などのスポットを紹介したマップを作成し、宿泊施設等に設置していただいております。また、奈良県を訪れる外国人観光客が大幅に増加しておりますので、宿泊機能を有し奈良の観光情報を提供できる(仮称)外国人観光客交流館として、旧猿沢荘を改修したいと思っております。その計画の中で猿沢池側にウッドデッキを張り出しまして、日中に加え夜のイベントも開催できるような工夫を検討しております。外国人観光客がならまちの夜を十分楽しむことのできる環境を整備していくもくろみでございます。

 今後も引き続き、これらの取り組みを継続し、奈良公園周辺や商店街のにぎわいを創出し、奈良での宿泊者数の増加につながるよう努めてまいりたいと考えております。

 次は、漢方を活用した産業振興の取り組みについてのご質問でございます。

 漢方のメッカ推進プロジェクトと呼んでおりますが、このプロジェクトは国の地方創生の考えに合致した取り組みであると認識し始めております。十一月に他の地方創生の取り組みとともに、政府に対し提案・要望を行いました。このプロジェクトの推進に当たりまして、当面の目標として、大和トウキの生産量を平成二十八年に平成二十二年の三倍、さらに平成三十五年には平成二十八年の十倍の四十五トンの生産を目指したいと考えております。これは、昭和五十一年以降、最盛期であった昭和五十八年ごろの生産量となります。また、このプロジェクトにおきましては、生産目標の達成はもとより、産業興しの観点から、栽培から商品化まで総合的な産業組織をつくる取り組みを進めているところでございます。

 まず、栽培につきましては、ゲノム育種による優良品種の育成、省力安定生産技術の開発、栽培技術の指導などに取り組んでおります。また、商品化に際しましては、生薬のブランド化が重要でございますが、大和トウキの薬効成分の分析とともに、品質を数値化し、よいものだけを認証する新たな制度、奈良クオリティラベルと呼びたいと考えておりますが、その仕組みについて検討しているところでございます。さらに、県産生薬を利用した医薬品や化粧品など、新たな商品開発の努力に対する支援を行うとともに、トウキの葉を使った食品などの試作開発に取り組んでいるところでございます。トウキの葉につきましては、お茶や薬膳料理など食品への活用を図る民間の動きが活発化しております。良質のトウキ葉を安定的に供給する生産技術の開発にも取り組みたいと考えております。

 栽培者と製造企業とのマッチングも重要でございます。県内医薬品・化粧品等の企業百六十五社に対しまして生薬ニーズ調査を実施いたしましたところ、三十五社から「県産生薬を使ってみたい」など前向きな回答がございました。また、十月に東京で開催された食品開発展に出展し、多くの企業が奈良の取り組みに興味を示していただきました。今後、県外企業についても調査し、意欲ある県内外の企業とともに、大和トウキなどの使用拡大に向けた検討を進めたいと考えております。

 次に、新しい教育委員会制度についてのご質問がございました。

 国の新しい教育委員会制度でございますが、教育に対する首長のリーダーシップを高める法律改正が来年四月から施行されます。その内容の重要な点は、一つ、首長が教育長を任命するということ、また、教育行政の大綱を策定するということ、また、総合教育会議を主宰することなどでございます。本県におきましては、このような首長の責任・役割強化の動きに先駆けまして、子どもの規範意識・体力・学習意欲が全国平均より低いとの国の調査結果を受けまして、この解決のためには、学校だけではなく、家庭と地域を巻き込んだ取り組みが必要との認識のもと、平成二十三年度から地域教育力サミットを開催して、県下の重要な教育課題に取り組んできたところでございます。県では、これまでの取り組みを来年度からの総合教育会議につなげていきたいと考えております。その上で、国のお仕着せでない奈良県らしい地域教育としての個性の発揮とデータに基づく教育改革を基本姿勢としていきたいと考えております。

 具体的な検討体制でございますが、県の総合教育会議には、知事と教育委員会のほか有識者も参加できることになっており、奈良県ご出身の松本紘前京都大学総長にも参加していただくこととしております。また、テーマに応じて市町村の代表や学識経験者にも議論に参加していただく予定でございます。さらに、本県独自の取り組みといたしまして、知事、県教育長、市町村長、市町村教育長が一堂に会し、教育テーマを議論し、認識を共有し、実践して検証を行う奈良県教育サミットを設けて、総合教育会議と並行して開催し、相互に補完し合う体制をつくっていきたいと思っております。

 検討テーマでございますが、全国調査のある学力、規範意識、学習意欲、体力の四項目に加えまして、就労教育、障害者教育、スポーツの振興などの項目を引き続き議論していきたいと考えております。さらに、就学前教育、実学教育、学校の施設整備や教員定数などの教育条件など、教育全般にわたる幅広いテーマを対象にしていきたいと考えております。その中から優先順位をつけて議論し、実践につなげてまいりたいと思います。これらによりまして、県と市町村が連携して議論を進め、本県の教育をよくするための具体的な取り組みを実践していけたらと考えているところでございます。

 答弁は以上でございます。ご質問ありがとうございました。



○議長(山下力) 二十四番奥山博康議員。



◆二十四番(奥山博康) 再質問ではなくて、要望で置いておきます。

 大宮通りプロジェクト、実は、大宮通りジャーナルというのを私は初めて見ました。私は香芝市に住んでおります。県議会に来ているので、これを見て、いいものがあるなと。せっかく県民だより、我々、香芝市民にも届いていますから、こういうような奈良県の目玉の観光地のことについて興味のある人が結構多いんですね。これぐらいの予算だったら私は認めますわ。県民だよりの中にこういうのを入れていただいて、大宮通りでもいろんな市民の人が頑張ってもらっていて、県はこのようなことをやっているというのは非常に大事かなと思いますので、これは要望にしておきます。

 そして、地元ばかりが頑張れというのではなく、今は観光については県が主導でやってもらっております。私は、これにはみんなついてくるように思っているんです。このホテルについても、個人的な見解ですけれども、多分、今度は間違いなく成功するなと。

 きょうの新聞で奈良市のJR奈良駅の西口駐車場が二回目の公募をすると。私、奈良市のことはわかりませんけれども、県がこれだけ観光についていろんな面で力を入れる相乗効果で、今度、ひょっとしたらJR奈良駅も業者がホテルはいけるのではないかなと感じております。これも、奈良県のこういう取り組みがなかったら、なかなかホテル業界も来れないなと。今行くと一体のものになるということで物すごく期待しておりますので、とにかく県民に今やっていることをしっかりとわかってもらえるような広報をしていただきたいと思います。

 漢方については、とにかく大事な奈良県の産業として、今、一つずつ積み上げている最中だと思いますけれども、たまたま私の想像というんですか、夢で見たと、本当に夢では見ていませんよ。でも、私の思っていたのは、ある東北地方の知事がテレビコマーシャルに出ておられて、たまたま漢方の関係の薬草、一種類でしたけれど、薬草をそこの県が物すごくつくっていて、これは私どもの県でつくった薬草でできたものですというコマーシャルに出て、先を越されたなと。二番でもいいですから、荒井知事がコマーシャルに出て、これは奈良県の大和トウキを使ったものですと言うのを、また夢が現実になることをお願いしたいなと思います。

 最後に教育問題ですけれども、私もある程度はわかっているつもりです。特に、今、少子化が叫ばれている中に、総合教育会議で検討する具体的事項(案)の中でもこの就学前教育の充実が少子化対策に非常にプラスになるなと実は思っております。子どもがどんどんふえなければ教育もいろんな対策も変わってくるだろうと思いますので、この中で就学前教育が追加事項に入っておりますけれども、これもしっかりと協議していただいて、すばらしい奈良県づくりをしていただくことを期待いたしまして、終わっておきます。

 ありがとうございました。



○議長(山下力) しばらく休憩します。



△午後二時二十九分休憩

   −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−



△午後二時四十八分再開



○副議長(井岡正徳) 休憩前に引き続き会議を開きます。

 次に、七番藤野良次議員に発言を許します。−−七番藤野良次議員。(拍手)



◆七番(藤野良次) (登壇) 民主党の藤野良次です。党を代表して質問を行う前に一言申し上げます。

 今回の衆議院解散は、経済政策の失敗、政治と金の問題、議員定数大幅削減のほごなど、山積する問題から有権者の目をそらそうとするものであり、任期二年を残したままの解散強行は、全く大義名分を欠いた無責任きわまりないものと言わざるを得ません。今こそ私たち民主党は、富裕層と貧困層の格差が大きく広がっているこの現状にくさびを打ち込み、この国を支える分厚い中間層の再生を念頭として、今こそ流れを変えるとき、その思いを県民の皆様に力強く訴えながら今回の選挙戦を全力で戦い抜く決意を申し上げ、質問に入ります。

 まず初めに、県内産業の活性化についてお聞きいたします。

 先般、毎年、県から発行されています奈良県のすがた二〇一四を読ませていただくとともに、特に産業分野における内容については、平成二十四年工業統計調査の資料を取り寄せ、詳しく見させていただいたところです。今回、こういったデータをもとに質問させていただきたいと思います。

 まず初めに、工業統計調査に記載のある県内の事業所数ですが、あくまで一般的に工場、製作所、製造所あるいは加工所など一区画を占めて主として製造または加工を行っているものに限りますと、平成二十四年の従業者四人以上の事業所数は二千二百七十事業所であり、平成二十二年と比べて一事業所減少しています。ちなみに、従業員四人から九人規模の事業所数が約五割、つまり半分を占めているということです。また、従業者四人以上の事業所の事業者数は六万二千七百五十人であり、平成二十二年と比べて二%減少しています。

 続いて、製造品出荷額ですが、同じく平成二十四年の従業員四人以上の事業所の製造品出荷額は、一兆七千五百七十六億円で、平成二十二年と比べて八・四%減少しています。一事業所当たりの製造品出荷額は八億円、産業別では、業務用機械器具が六十四億円、輸送用機械器具が五十四億円ということです。さらに、企業がその年に生み出した利益であり、経営向上の程度を示す指標とされています付加価値額は六千四百九十七億円で、平成二十二年と比べて四・一%の減少となっています。ちなみに、一事業所当たりの付加価値額は三億円であり、産業別では業務用機械器具が二十六億円で一番多いということです。

 このように、主要四指標の平成二十四年調査では、平成二十二年と比べ事業所数はほぼ横ばいでありますが、従業者数、製造品出荷額、付加価値額全てにおいて減少しています。また、過去十年間の推移を見ますと、事業所数と従業者数は減少傾向であり、製造品出荷額は、平成十五年から平成十九年にかけて増加した後、平成二十年から減少に転じています。さらに付加価値額は、増減を繰り返し、平成二十二年に増加した後、平成二十四年は減少しています。リーマンショック以降、まだまだこの国の経済は回復したとは言えない状況にあることは言うまでもありませんが、産業活性化における行政支援のあり方も柔軟に対応すべきと考えるところであります。また、企業の誘致も、荒井知事就任以来、精力的に取り組まれていることは率直に評価いたしますが、より一層の誘致に向けた取り組みが必要と考えます。

 大和まほろばスマートインターチェンジが本年三月に全面開通し、京奈和自動車道と西名阪自動車道をつなぐジャンクションの完成も目前に控えています。その周辺には昭和工業団地、結崎・唐院工業団地、安堵工業団地など、いわゆるまほろば工業ゾーンがあり、立地条件に恵まれる中、実際に工業団地への立地を検討する企業も増加しているとお聞きします。そのほかの立地場所の確保については、過去にも言い続けていますが、地元の市町村としっかりと連携を図りながら取り組んでいただきたいと思うところです。

 そこで、荒井知事にお尋ねいたします。

 まほろば工業ゾーンへの企業誘致活動の状況、また、まほろば工業ゾーン以外の企業の立地場所の確保に向けた取り組み状況についてお聞かせください。

 次の質問ですが、つい最近、奈良県地域産業振興センターが発刊しているなら産業ジャーナルという雑誌を読む機会がありました。その雑誌の巻頭特集に、奈良市法蓮町に所在するテクノス株式会社の八重津社長のものづくりにかける思いが紹介されていました。

 インタビューの中で、起業するならどこがよいかと聞かれたら迷わず奈良県と答えるとおっしゃっておられ、落ちつきのある奈良のまちは何かを発想するのに向いている土地であり、開発型の企業には多くの文化遺産を持つ奈良がぴったりだということでありました。平成二年に大和郡山市で起業されたテクノス株式会社は、従業員二十六名と会社規模は小さいながらも、顧客満足を実現し、きらりと光る世界一のメーカーになるとの思いで、現在では液晶向け検査装置の中で業界トップの製品を出しておられる超優良企業であり、奈良県にもこういったきらりと光る企業が知らないところにもあるのだなと感心をいたしました。

 そこで、荒井知事にお尋ねいたします。

 県内産業を活性化するためには、産業分野ごとの支援策や世界においてもきらりと光る企業を生み出すような支援策について検討すべきと考えますが、知事のご所見をお聞かせください。

 次に、県と市町村とのまちづくりに関する連携協定についてお聞きいたします。

 十月十七日、県は天理市と地域の持続的発展や活性化のためのまちづくりに関する連携協定の第一段階である包括協定を初めて締結されました。引き続いて先月十九日、大和郡山市との間に同様の包括協定を締結されました。このたびの二市とのまちづくりに関する包括協定の締結は、まさしく知事が進められている県・市町村の水平連携、垂直補完による事業推進スキーム、いわゆる奈良モデルの進化ではないかと思うところであります。一般的に包括的連携協定とは、地域における活動や調査研究、人材育成、産業振興、地域づくり等さまざまな分野において相互に協力することを目的とするものであると考えるところでありますが、今回の県と市町村とのまちづくりに関する連携協定の目的や趣旨は三点挙げられています。

 一つ目は、人口の急激な減少と高齢化を背景として、高齢者をはじめとする住民が安心できる健康で快適な生活環境を実現することが重要であり、地域性を生かしたにぎわいのある住みよいまちづくりを進めるためには、その中心となる拠点への都市機能の集積や低・未利用地の活用など、拠点を再整備することが必要とされる。

 二つ目は、広域的な観点から、地方創生に資する駅・病院・社寺・公園などの拠点を中心としたまちづくりを進め、その特色に応じた機能の充実強化を図るとともに、拠点間相互の連携を強化することによって県全体として総合力を発揮する都市形成を目指す。

 三つ目は、まちづくりに前向きで、アイデアや熱意のある市町村において、その方針が県の方針と合致するプロジェクトについては、県と市町村で連携協定を締結し、協働でプロジェクトを実施する。

 以上の内容のもと進めていかれると認識いたしております。

 奈良県は、これまで大阪のベッドタウンとして発達してきましたが、急激な人口減少と高齢化に向けた対策は急務の課題であり、荒井知事は、奈良県の地域性と実情を踏まえて、産業の振興、雇用の創出、観光の振興、医療の充実、健康づくり、暮らしやすいまちづくり、南部・東部地域の振興など、あらゆる分野においてさまざまな施策をプロジェクトとして、きめ細かく取り組んでおられます。しかしながら、市町村が主体であるまちづくりについては、それぞれ、各地域の特徴や実情、固有の課題がある中で、これまでは単に道路整備や老朽化した公共施設の建てかえなどのみにとどまっていたことが多かったのではないかと思います。このことは、まちづくりという観点での総合的な取り組みを市町村だけで一気に進めていくことは、財政事情の面も含め困難な部分があったのではないかと思います。そのような中で、天理市をはじめ、私の地元であります大和郡山市と県とがまちづくり包括協定を締結されたことは、天理市や大和郡山市からすれば、県と連携、協働して一体的かつスケジュール感を持ってまちづくりを進めていけるということは非常に大きなメリットがあり、私も含め、大変心強く、これからの取り組みに大いに期待をいたすところです。ただし、構想から計画へと進める中で、市町村にとっては事業予算に対する懸念が出てくるのではないかと予想されます。現在、財政支援のスキームも検討中ということでありますが、協働のまちづくりといった観点から相応の財政支援をお願いするところであります。

 そこで、荒井知事にお尋ねいたします。

 大和郡山市と連携した今後の取り組みについて、財政支援も含め具体的にどのように進めようとされるのでしょうか。知事の所見をお伺いいたします。

 さらに、今後、その他の市町村から包括協定の締結を要請された場合の県としての判断基準を含む考え方や方向性をお聞きいたします。

 次に、(仮称)障害のある人もない人もともに暮らしやすい社会をつくる奈良県条例についてお聞きいたします。

 一人ひとりが尊重され、ともに生きる社会をつくるということは、県政における重要な課題です。昨年、いわゆる障害者差別解消法が制定され、平成二十八年四月に施行される予定となっておりますが、障害のある人もない人もともに生きる共生社会を実現するためには、この法律の実効性ある運用が不可欠となります。当然、我々が生きるこの地域においても、共生社会を目指し、どのように具体的な仕組みをつくっていくのかが問われていくことになります。既に沖縄県や長崎県においては、このような趣旨を内容とする条例が制定され施行されておりますが、この奈良県におきましても、昨年九月の定例県議会で障害者差別をなくす奈良県条例の制定に関する請願書が全会一致で採択されたところであります。これを受け、県においては条例制定に向けた検討委員会が設置され、障害のある当事者の参加も得て真摯な議論を積み重ねているとお聞きいたしております。また、条例の骨格についても既に事務当局より提案され、詰めの段階にあるとも聞いております。条例が実現すれば共生社会の実現にも大きな一歩を踏み出すことになり、大いに期待しているところです。

 さて、この条例において最も大切な点は、実際に差別された障害のある人を助け、最善の解決につなげられるかどうかであると考えます。現在、相談、支援、助言、あっせん、あるいは勧告、公表のための仕組みについてご検討いただいているところですが、具体的には障害者虐待防止法に基づく現行の体制を活用するほか、専任の相談員を設置するとともに、新たに(仮称)奈良県障害者相談等調整委員会を設置し、助言またはあっせんを求め、なお解決できない場合は県が関係当事者に対して勧告し公表する、このような仕組みが考えられているとのことであります。

 さて、このような仕組みがつくられた際に、問われるのは具体的な問題が生じた際の解決能力、実効性であります。相談員の権限と役割、あるいは、新たに設置される調整委員会の権限に実効性は担保されているのでしょうか。例えば関係者が調査に協力せず、事実関係の調査ができない、差別を受けた当事者に対し障害者総合支援法などに基づいて行政措置を行使しなければならないような場合に、当該市町村行政が前向きでない、あるいは、関係機関に通告・通報しても、その事案を差別に当たらず対処する必要がないと独自に判断して動こうとしない、現実的にはこういったことが懸念されます。このようなことを考えますと、新たに設置される委員会や相談員が、果たして条例に基づく権限を行使できるのか、実効性はどうなのか、ここをしっかりと確認しておかなければなりません。これが曖昧であっては、共生社会をつくるという条例の趣旨・目的を具体的なものにすることは不可能でしょう。

 そこで、荒井知事にお尋ねいたします。

 県は、相談員の権限を強い立場で行使できるようにするために、行政的にどのように位置づけ、その権限をどう確保する仕組みをつくろうとされているのか、また、条例にも盛り込まれるであろう助言、あっせん、あるいは県の勧告、公表において、重要な役割を期待されている調整委員会の権限に実効性を持たせることについても、あわせて知事のお考えをお聞きいたします。

 次に、医療体制についてお聞きいたします。

 二〇二五年に日本の国民皆保険・公的医療保険制度は、大きな転換点を迎えます。この年には日本の人口動態中の最大集団である一九四七年から一九四九年生まれ、いわゆる団塊の世代の全員が七十五歳以上、つまり後期高齢者となります。公的医療保険では七十五歳に後期高齢者医療制度に加入することになりますが、後期高齢者の一人当たり年間医療費は約九十二万円で、国民平均約三十万円の約三倍に当たります。七十五歳から七十九歳の一人当たり年間医療費だけ見ても、約七十八万円と、国民平均の二・六倍になります。また、公的介護保険では、要介護認定率が七十五歳ごろから上がり始めるので、その結果、医療費や介護費用は急増するということです。厚生労働省の社会保障に係る費用の将来推計によりますと、医療給付費は、二〇一二年度の予算ベース三十五・一兆円から二〇二五年には一・五倍の五十四兆円に、介護給付費は、二〇一二年度の八・四兆円から二〇二五年度には二・四倍の十九・八兆円にまで増加すると言われています。国民の多くは今の暮らしと将来の生活に不安を抱いておられます。特に、将来の生活への不安を取り除くために社会保障制度への信頼を回復される取り組みが急がれるとともに、医療については、誰もが等しくその恩恵を受けることができるための必要な医療費の確保や、地域の医療提供体制の立て直しとともに、医療と介護のさらなる連携強化が求められています。

 今回、その医療分野に絞り、質問を行います。

 先日、ある企業の退職者の方々が集う会に参加させていただきました。その会は親睦と学びを目的としておられ、会員の方々の関心事の中で最も順位が高い医療について、ぜひ県の関係者のご教示を賜りたい旨の申し出のもと、県からもお越しいただき、現状と課題についてお話しいただきました。終了後、何人かの方にお会いする中で、奈良県の医療に対する積極的な取り組みを評価するとともに、新奈良県総合医療センターにおける医療体制や救急医療の取り組みに関心を寄せておられました。みずからの身はいつどこでどうなるかわからない。その不安は皆さんが持っておられるでしょうし、ましてや、高齢者の方々においては私たち以上に大きな不安を持っておられ、救急医療はまさしく身近な問題として関心が高いのは当然のことであろうと思います。

 そのような県民の関心度が極めて高いと思われます救急医療について、本年六月議会における尾崎議員の質問の中で、ER型救急の実現に向けた提言・提案がありました。改めて申し上げますと、ER型救急とは、二十四時間三百六十五日、徒歩や自家用車、救急搬送など、全ての患者を受け入れるシステムのことであり、救急専門医が重症度、傷病にかかわらず、まずは診断、初期治療、処遇決定をする仕組みです。

 先ほど申し上げました六月議会の一般質問において荒井知事は、「地方独立行政法人奈良県立病院機構はこのような課題に取り組んでいただくべく、上田総長に努力を重ねていただいており、三年後に開設する予定ですが、その開設に向けて、これらの課題に積極的に取り組み、ER型診療施設をこの病院に設けることを予定していただいている。施設も成人と小児部門を分けて整備をし、充実させ、全国的にも大変先進的なER病棟になるように取り組んでいただいているところである」と、ER型救急に対し積極的に取り組む姿勢を示されました。それと同時に、指導医など人材確保についての課題にも触れられました。

 そこで、荒井知事にお尋ねいたします。

 きょう現在、ER型救急におけるさまざまな取り組みの進捗状況や課題への対応についてお聞きいたします。あわせて、県全体にわたる救急医療体制を短期・中長期に分けて、どのように再構築されようとしているのか、お聞きいたします。

 また、同じ質問の答弁の中に、現在、救急搬送システムとして導入されていますe-MATCHについて、以下のように述べられています。「本県が他県に先駆けて整備してきたe-MATCHにおいて、救急病院によく断られている事情が発生している。自分の専門外の患者が運び込まれるのを恐れておられるのではないかというふうに見ている。幅広い診断能力を持った総合医、救急患者を診ることができる総合医、ER型総合医の育成が重要であるという理由もこのあたりにあるというふうに思う」と述べられています。しかし、少なくともER型救急が始動するのは、新しい奈良県総合医療センターがスタートする三年後であり、それまでの間、よりベターな救急医療への対策はe-MATCHの活用が重要であり、今年度の予算も約五千万円盛り込まれています。このe-MATCHの効果的な運用方法について、どのようにお考えか、お聞かせ願いたい。

 次に、先日、産科医の人数が十年後の二〇二四年に奈良県など二十六府県で減少するとの試算を開業医らでつくる日本産婦人科医会と研究者らが中心の日本産科婦人科学会が発表したと新聞で報じられていました。東京都や大阪府など都市圏は大きく増加する一方、地方の十一県では一〇%以上も減少するなど、地域格差がさらに深刻化するとのことです。また、学会の会員を対象とした調査では、分娩取り扱い施設で働く全国の産婦人科医は、ことし三月末時点で九千七百二人、平均年齢は四十六歳で、おおむね六十四歳ごろまで出産を扱うということであり、定年を迎える人数を差し引き、これまでの実績から推定される新人を新たに加えた試算の結果、十年後には約七%ふえ、一万三百七十六人になると予測されています。人口十万人当たりの三十五歳未満の若手産科医は、最も多い東京都の四・一人に対し、最も少ない福島県では〇・八人で、五倍の格差が生じています。ちなみに、奈良県は、現在の九十三人から八十五人と、八・六%減少するとの予測であります。まさしく、都会と地方の格差がそのまま産科医の確保にも如実にあらわれている数字ではないでしょうか。

 そこでお尋ねいたします。

 奈良県においては、周産期母子医療センターの整備や周産期医療情報システムの構築に全力を挙げて取り組んでこられましたし、奈良県西和医療センターにおきましても、休診となっていた産科について、その医師の確保にも努めてこられました。しかし、予断を許さない状況であることは間違いないと思いますが、本県の産科医の現状と確保に向けた取り組みについて、知事にお聞きいたします。

 最後に、教育行政についてお聞きします。

 厚生労働省の国民生活基礎調査によりますと、日本人の六人に一人が相対的な貧困層に分類され、子どもの貧困率については、二〇一二年度時点で一六・三%となり、過去最悪を更新したということです。子どもの貧困をめぐっては、進学や就職をあきらめ、大人になってからも深刻な影響が続くとの問題点も指摘されています。改めて、子どもたちを貧困から救い教育機会の不平等を解消するのは私たち大人の責任であることを痛感しながら、教育長に対し三点にわたっての質問をいたします。

 一点目は、教員の労働時間や勤務環境についてであります。

 二〇一四年六月二十五日、第二回OECD国際教員指導環境調査の結果が公表されました。日本の教員は忙しいと指摘されて久しいわけでありますが、今回の調査で国際的にもその多忙さが裏づけられた格好となりました。今回の調査には三十四カ国・地域が参加し、コア調査として前期中等教育段階を対象としたものが、オプション調査として初等教育段階・後期中等教育段階を対象にしたものが実施され、日本は今回初めてコア調査のみに参加しました。日本での調査は、二〇一三年二月から三月にかけて中学校中等教育学校全一万八百六十三校の中から抽出された百九十二校に勤務する校長百九十二名、教員三千五百二十一名を対象に行われました。G8のうち本調査に参加した六カ国並びに参加国平均で比較してみますと、労働時間に関する調査では、日本の週当たりの平均総労働時間五十三・九時間は、本調査の対象国・地域の中で最も長いものとなりました。個々の業務に費やす時間に関する調査では、一、課外活動の指導に費やす時間が長い、二、一般事務業務に費やす時間が長い、三、学校運営業務への参画に費やした時間が長い、四、学校内外で個人で行う授業の計画や準備に費やす時間が長い、五、実際の指導に費やす時間が短いといった特徴が明らかにされました。

 この発表を受け、主要新聞各社はこれらの特徴を挙げ、特定の中学校教員の一日の業務を記述した上で、朝から夜おそくまで働く教員の姿を強調して報じていました。また、各紙の社説では、日本の教員は部活動指導や事務作業といった、いわば周辺的な業務の負担が過重であり、教員の本来業務である学習指導に十分な時間が費やせていないということが問題点として指摘されました。

 そこで、教育長にお尋ねいたします。

 県内の小・中学校及び高等学校における教員の労働時間や勤務環境の現状認識と課題に対する取り組み状況についてお尋ねいたします。

 二点目は、少人数学級についてであります。

 財務省は、三十五人学級導入以前と以後を比べてみると、三十五人学級が導入された小学校一年生において、不登校はほんのわずか減少したものの、いじめは増加し、暴力行為も微増したとし、目立った改善は見られず、三十五人学級の効果はないと結論づけました。しかしながら、いじめと暴力行為は認知件数であり、不登校は発生件数であり、本来ならば分けて評価すべきものです。奈良県においてもいじめの認知件数は増加しています。しかし、このことは、三十五人学級の導入によりクラスのサイズが小さくなり、いじめがきちんと教師の目にとまったことを意味するのではないでしょうか。教育現場における今日的課題を解決するには、少人数学級の導入がもたらす効果が大きいことを意味していると考えます。国は小学校一年生を法律で一学級三十五人としており、小学校二年生については加配で三十五人学級を導入するよう求めています。

 そこでお尋ねします。

 さらなる教育的効果を考えますと、奈良県としては、国に先んじて高等学校三年生までに少人数学級の導入を図ってはいかがと考えますが、教育長のお考えをお聞きいたします。

 最後に、学力格差についてお伺いします。

 現在、小・中学校における全国学力・学習状況調査、いわゆる全国学力テストが毎年実施されています。かつて、一九五〇年代から六〇年代の半ばの昭和時代、全国で学力テストが行われていました。当時の結果は、経済的諸要因が学力と密接にかかわっているというもので、都会の子どもはできる、田舎の子どもはできない、学力格差は都鄙格差に由来すると結論づけられていました。ところが、平成時代のテストでは、昭和時代のテストで下位グループであった秋田県、福井県、そして富山県が上位となり、大阪府は最下位となりました。マクロな視点からの多変量解析の結果、経済的諸要因は、一定程度子どもたちの学力と相関してはいますが、それ以上に学力と高い関連を持つ現代的要因として、離婚率、持ち家率、不登校率が上げられました。離婚率の低さは家庭や家族と子どもとのつながりの豊かさを、持ち家率の高さは地域や近隣社会と子どものつながりの豊かさを、不登校率の低さは学校や教師と子どものつながりの豊かさを反映しているとされています。そして、これらのつながりの豊かな地域の子どもほど平均学力が高いという分析がなされました。

 また、ミクロな視点からの解析結果では、家庭の経済状況は子どもたちの学力に大きな影響を与えているものの、たとえ家庭が経済的に豊かでなくても、保護者の学歴が高くなくても、子どもを取り巻く家庭・学校・地域での人間関係が豊かなものになっていれば、その子の学力はかなりの程度高いものとなる可能性が強いという結果になりました。これらのことから、子どもたちの学力を向上させるには三つのルートがあると分析されています。

 第一に、経済的に恵まれた家庭においては、さまざまな教育投資を通じてダイレクトに子どもたちの学力を伸ばすことが可能となります。

 第二に、文化的に恵まれた家庭、すなわち教育環境が整っている家庭では、保護者の丹念な働きかけによって子どもたちの学力を豊かに育むことができます。

 そして、第三に、必ずしもその両者に恵まれていない家庭でも、友人たちや教師との関係、家族や親族との関係、地域の人たちとの関係等、子どもを取り巻く人間関係を豊かなものに形づくることを通じて、子どもたちの学力をしっかりと下支えすることができるとされました。

 家庭の力の違いとその背景にある地域の力の格差のハンディキャップを埋め合わせるのは、学校の努力や取り組みであり、それを条件面で支えるのが教育委員会や行政ではないかと思うところです。日本は、高度に発展した資本主義社会です。拡大する子どもたちの学力格差は、子どもたちの教育達成の格差を不可避的に導き、やがてそれは就労や賃金や余暇活動等の諸領域における生活機会の格差へと結びついていきます。また、国づくりは人づくりからの観点から見れば、今後さらに広がる学力格差は、日本の国力の減退へとつながるということも大げさではないような気がいたします。

 そこでお尋ねいたします。

 県内の子どもたちの学力格差について、その現状と格差を是正していくための取り組みについてお聞きいたします。

 以上、壇上における質問を終わります。早口で申しわけございませんでした。ありがとうございました。



○副議長(井岡正徳) 荒井知事。



◎知事(荒井正吾) (登壇) 七番藤野議員のご質問にお答え申し上げます。幾つかご質問がございましたが、最初の質問は、県内産業の活性化についてでございます。

 工業ゾーンの企業誘致活動の状況、工業ゾーン以外の企業立地場所の確保に向けた取り組みについてのお問い合わせでございます。

 議員お述べのまほろば工業ゾーンは、本県経済を牽引する昭和工業団地などの工場が集積している地域でございまして、この春、全面開通いたしました大和まほろばスマートインターチェンジによって、その利便性がますます高まっておることから、多くの企業から当該地への立地に向けた相談がふえてきている状況がございます。しかしながら、こうした企業ニーズにお応えできる工場用地が不足しているのが現状でございます。県では、地元市町とともに、ゾーン内の未利用地などの情報収集に努め、立地を検討している企業とのマッチングを進めているところでございます。その成果といたしまして、今年度、昭和工業団地内に積水ホームテクノ株式会社が、県外にあった物流部門や本社機能の一部を集約した新工場を開設していただきました。また、唐院工業団地に隣接する小学校跡地を活用して、奈良日野自動車株式会社の立地が実現いたしました。

 このような本県が抱える工場用地の不足という課題に対しまして、まほろば工業ゾーン以外においても企業立地場所を確保するため、今年度から京奈和自動車道御所インターチェンジ周辺において、地元の理解と協力を得ながら、新たな産業集積地を形成する取り組みを開始することができました。この地におきましては、南部においても工場立地の条件が整っていることを明確に示していきたいと考えているところでございます。さらに、(仮称)大和郡山ジャンクションの供用開始を間近に控えまして、企業立地のニーズが今後一層高まると見込まれます京奈和自動車道沿線を中心とした地域の各種規制の整理や関係市町の意向把握など、新たな工場用地の創出に向けた検討を関係市町との協力を得ながら始めたところでございます。

 企業立地を促進するためには、こうした用地確保の取り組みとあわせて、積極的かつ粘り強い誘致活動もあわせて展開することが重要でございます。引き続き、職員による企業訪問や企業立地セミナーによるトップセールス、各種展示会への積極的な出展を通じて、奈良県の立地環境の魅力を広くアピールしていきたいと考えております。

 また、その関連で、産業分野ごとの支援策、きらりと光る企業を生み出す支援策についてのお問い合わせがありました。本県における製造品出荷額をはじめとする工業関連指標は、平成二十年九月のリーマンショックを契機に大きく落ち込み、今なお回復しない状況にございます。これは、本県の経済構造が所得の源泉を他県に依存している割合が高く、県内での経済循環が十分でなく、自立性、完結性の低いものであることが一つの大きな要因であると考えております。

 こうした経済構造を改革するため、本県の産業雇用に大きな効果をもたらすと考えられます生活関連の製造業など三つの分野をリーディング産業、宿泊産業など六つの分野をチャレンジ産業と位置づけ、分野ごとに産業興しにつながる取り組みについて、その施策を議論しているところでございます。産業ごとに施策の内容が違うのではないかという観点からの取り組みでございます。これまでに各分野の事業の構造や行動の特殊性を洗い出し、それを一つ一つ改善していくための取り組みについて議論を深めてまいりました。今後、順次、分野ごとに具体的な施策として予算化をさせていただきたいと思います。なお、施策推進に当たりましては、十年後の成果目標に向かって一期三年ごとにその行動目標を定め、一期ごとにその進捗状況を検証することにしております。

 次に、議員お述べのテクノス株式会社のような、規模は小さくても業界でトップクラスの製品を生み出す、いわばきらりと光る企業を育てるとともに、機会を捉えて全国・世界へ発信していく試みでございます。

 重要な試みだと思います。このため、研究分野の産業興しといたしまして、民間が手を出しにくいニッチな分野における先端的でチャレンジ要素の高い研究開発に県が率先して取り組むための仕組みや体制をつくり、研究開発により県内企業を牽引してまいりたいと思っております。今後も本県の経済構造改革に向けて、分野ごとに産業興しの実効性のある取り組みを着実に進めるとともに、技術力や独創性で世界に通用する企業を生み出せるよう支援してまいるつもりでございます。

 県と市町村のまちづくりに関する連携協定について、ご所見とご質問がございました。

 現在、我が国においては、まちづくりを進めていくための制度や枠組みは市町村が主体となるものが中心となっております。まちづくりは市町村の役割というのが基本的な認識でございます。しかし、議員お述べのように、まちづくりは一つの市町村で成り立つものではなく、広域的な観点から考える必要があること、また、まちの拠点となり得る場所には県の施設や県有地も含まれ、また、人や車の動線として県道などもまちづくりの重要な要素となるものでございます。また、市町村によっては、財政事情からまちづくりになかなか手が出ない市町村もおありになります。このように、まちづくりには県も大きな役割を果たす必要があると認識し、県と市が協働でまちづくりを行っていくことが、今後、大変重要になっていくものと本県では考えて、連携協定によるまちづくりというスキームを構想するに至ったものでございます。

 今回、県と大和郡山市が、お互いにまちづくりの方向性について共通認識を持つことができましたことから協定を締結いたしました。その協定におきましては、県と市が協働して近鉄郡山駅を中心にJR郡山駅を含む城下町のまちづくりを検討するつもりでございます。駅前の整備や公共公益施設の再配置、県道である矢田町通りをはじめとした町なかの歩行空間の整備、コミュニティバスの運行、商店街のモール化など、地域の方々の意見を聞きながら、お互いにまちづくりの案を出し合い、検討を進めていくことになります。検討案が固まれば、それぞれの役割を決めて、市町村と県が事業を実施していくことになりますが、その中で、市が行うものにつきまして、補助の対象や割合など具体的なスキームは検討中でございますが、県の財政支援も盛り込みながら、一体的かつ計画的に実行していきたいと考えております。まちづくりの主体は市町村であることに変わりはありませんが、県としては市町村のイニシアチブを尊重していきたいと思います。まちづくりに前向きで、まちづくりの方針が県の意見と合致する市町村とは協定を締結し、連携、協働してまちづくりを進めていく新しい奈良モデルをつくっていきたいというふうに思うところでございます。

 次に、障害のある人もない人もともに暮らしやすい社会をつくる奈良県条例についてのご質問がございました。とりわけ、その中での相談員や調整委員会の実効性についての問題提起、問題解決能力の与え方という観点からのご質問がございました。

 お尋ねの条例につきましては、全ての県民が障害の有無にかかわらず、安心して幸せに暮らすことのできる奈良県の実現に向けての取り組みでございますが、一つには、障害を理由とした差別を解消するための解決の仕組みづくりがございます。また、そのための県民理解の促進を図ることが重要な課題となっております。とりわけ、議員お述べのとおり、解決の仕組みを担う相談員と調整委員会につきましては、条例の実効性を確保する上で極めて重要なポイントでございます。このような認識のもと、相談員につきましては、県職員として委嘱するとともに、不利益な取り扱いや合理的配慮の不提供についての相談窓口を障害福祉課内に開設いたしまして、相談員に必要な助言、関係者間の調整を行うことを想定しております。また、調整委員会につきましては、県の附属機関として中立・公正な観点から相談者や関係者に対して助言・あっせんを行うとともに、解決に至らない場合は、紛争解決の実効性を図る仕組みとして勧告・公表を行うことも検討してまいりたいと思います。

 さらには、これらの仕組みが実効性を持って円滑に機能するためには、障害のある人たちからの助言・あっせんの求めなどに対して関係者等の協力を得ながら迅速に対応する必要がございます。県としては、現に有効に機能しております障害者虐待防止法に基づく奈良県障害者権利擁護センターの仕組みやノウハウを生かして、労働局、市町村、事業所等との連携を図りながら、迅速かつ粘り強く対応する考えを持っております。

 今後とも、パブリックコメント等を通じてより幅広くさまざまな意見を聞きながら、来年二月の県議会への上程を目途に、障害を理由とする差別の解消に向け実効性のある条例となるよう、さらに検討を進めたいと思っております。

 医療提供体制についてのご質問が三つございました。

 一つ目はER型救急における取り組みについてのご質問でございます。本県の救急医療体制は、全国同様、一次救急から三次救急まで、患者の緊急度や重症度に応じた基本的な考え方のもとで整備を行ってまいりましたが、医師の専門領域が細分化し、複数領域にまたがるような患者の受け入れが困難な状況が見受けられるものでございます。患者の行き先が不安定になる状況が救急患者に時々ございます。脳卒中や心筋梗塞など、急がないと生命及び予後に影響のある患者には、搬送基準を定めて早急に専門的な治療につなげる必要がございますが、軽症から重症までさまざまな症状の救急搬送が発生する状況では、初期診断が難しい患者にも広く対応が可能な受け入れ体制が必要でございます。ER型の受け入れ体制を整えることが救急医療の全面的な改善につながるものと考えております。ER型救急の導入に当たりましては、指導医等の人材確保・育成、また病院内・病院間の連携等のさまざまなシステム上の課題もございますが、その中の一つに夜間・休日に患者が多くなることがございます。奈良県総合医療センターではこのような課題に対応するため、夕方から深夜の受診患者数の多い時間帯や休日に医師を重点的に配置するとともに、連続勤務をなくして処遇改善につながるよう、交代制勤務を導入することも検討しているところでございます。

 また、県立医科大学附属病院では、中期計画に掲げる病院全体として断らない救急医療の実現を目指しておりますが、その第一歩として総合診療科において専門領域にとらわれない救急受け入れを昨年九月より始めているところでございます。また、このような取り組みを県立医科大学附属病院全体に広げ、ER救急体制を構築するための検討を始めております。奈良県総合医療センターと県立医科大学附属病院がER型救急を実現すれば、県がかかわるER型救急医療施設が県内に二カ所できることになり、県全体の救急医療の改善につながると期待しております。また、こうした体制が整うまでの間の短期的な対応としては、現在運用しているe-MATCHを効果的に活用する必要があると考えております。

 しかし、一方、ER型救急体制が稼動いたしましても、救急搬送は年間五万件を超える数がございます。三百六十五日稼動しても二施設だけで受け入れることは困難でございます。ER型救急が継続的に機能し、県全体で救急医療を改善するためには、休日夜間応急診療所や二次輪番病院との連携と役割分担が不可欠でございます。病院や消防機関におられる救急現場の方々の意見を聞きながら、中長期的な視点に立ったシステム構築の取り組みを推進していく必要があろうかと思います。

 この中長期的な課題に取り組む間、e-MATCHの活用が重要だというご指摘がございました。その運用方法についてのご質問がございました。

 患者の状況に応じて適切な病院の選定・搬送を目指しまして、平成二十三年一月に救急搬送ルールとして傷病者の搬送及び受け入れの実施に関する基準を定めたところでございます。この救急搬送ルールの運用支援のためにICTを活用したシステムでありますe-MATCHを導入・運用したところでございまして、具体的には平成二十四年三月に消防機関に、また平成二十五年三月には医療機関に携帯情報端末を配備し、患者の搬送先決定の支援を県が行いました。さらに、平成二十六年四月からは、救急搬送ルールの対象疾患に呼吸器疾患を新たに追加したほか、救急救命センターでの受け入れが必要となる患者の範囲を拡大するなどのルール見直しをe-MATCHに反映させ、運用しております。平成二十六年四月の見直し後の運用からそれほど経過しておりませんが、医療機関が照会一回で決定する割合の増加や、決定に四回以上かかる割合が減少するなど、救急搬送の現場の業務に改善傾向も見受けられます。しかし、なお、救急隊が受け入れ不可と表示している病院に照会をする場合、病院が受け入れできないにもかかわらず、受け入れ可能と表示している例など、システムが十分に生かされていない状況もまだ残っております。e-MATCHシステムの効果的な運用を行うためには、消防と病院の共通理解と相互信頼が何よりも大切でございます。県が主体となってシステムのさらなる理解を深める取り組みや両者の密接な関係づくり、現場レベルでの課題抽出のための意見交換会等の実施をしております。

 今後とも、関係者の意見に耳を傾けながら、システムの改修、運用ルールの改善など、使いやすいe-MATCHシステムの構築に向け努力が必要と思っております。

 周産期母子センターの整備を行っておりますが、本県の産科医の現状と確保に向けた取り組みについてのご質問がございました。

 県民が安心して妊娠・出産できるようにするためには産科医の確保が不可欠でございますが、本県の産科医数は、全国と比較しても多少少ない状況でございます。平成二十四年度に厚生労働省が実施した調査によりますれば、適産期にある女性人口十万人当たりの産科及び産婦人科医師数は、奈良県では三十五・五人でございますが、全国平均の四十・七人を五人程度下回っておりました。このランクは全国第四十二位の状況でございます。こうした状況でございますので、県では、平成二十年度より緊急医師確保修学資金と医師確保修学研修資金の二つの奨学金制度を設け、産科医など不足する診療科の医師確保を図ってまいりました。その結果、今年度は、県内の医療機関に合わせて六名の県費奨学生を産科医として配置することができました。また、来年度はさらに三名の産科医を追加して配置できる見込みになっております。このような成果がありましたので、三室病院の産科医の確保も可能になったものでございます。

 こうした取り組みと関係者のご努力で、今申し上げたような成果があらわれております。今後は、県と県立医科大学が共同設置した県費奨学生配置センターを中心に、県内医療機関への県費奨学生の適正配置とキャリア形成を進め、奨学金の返還免除に必要な義務年限終了後も引き続き県内で勤務していただけるような県立医科大学ハローワークの構築を支援してまいりたいと思います。

 次の教育行政については、教育長のご答弁となっております。ご質問ありがとうございました。



○副議長(井岡正徳) 吉田教育長。



◎教育長(吉田育弘) (登壇) 七番藤野議員のご質問にお答えいたします。

 私には三点のご質問をいただいており、まず、一点目は、教員の労働時間や勤務環境の現状認識と課題に対する取り組み状況についてのお尋ねでございます。

 学校におきましても、労働安全衛生法に基づいて労働安全衛生の管理体制を整備し、教員が教育活動に専念できる適切な労働環境を確保することが学校教育全体の質の向上につながるものと認識をいたしております。県立学校におきましては、衛生委員会などにおいて労働環境の実態を把握するとともに、時間外従事時間が月八十時間以上の教職員の実人数や勤務実態等を点検し、疲労の蓄積が認められる教職員については、医師の面接指導を実施することといたしております。

 一方、公立の小・中学校については、衛生委員会の設置や医師による面接指導体制の整備状況など、労働安全衛生管理体制の整備が不十分な市町村もあるところでございます。そのため、県教育委員会としては、市町村教育委員会に対しまして労働安全衛生の管理に関する研修会を開催するとともに、教育長会議等で早期に体制整備に取り組むよう求めております。

 また、県教育委員会では、これまで多忙化の解消に向けて、学校の業務改善の県内外優良事例を取りまとめました実践事例集を平成二十四年三月に策定し、県立学校、市町村教育委員会等に業務負担軽減の観点から実効性のある業務改善に取り組んでいただくよう、その活用を働きかけてきたところでございます。

 現在、文部科学省で教職員の業務実態把握のための全国調査を実施いたしておりまして、その結果を活用し、教育現場の勤務環境の改善に向けて、より効果的な対策を検討し、教員が子どもたちと向き合える時間のより一層の確保を図ってまいりたいと考えております。

 次に、二点目は、国に先んじて高校三年生までに少人数学級の導入を図ってはどうかとのお尋ねでございます。

 少人数による指導では児童生徒一人ひとりに目が行き届くため、理解度や興味関心に応じたきめ細かな指導が可能となり、生徒指導面でも課題に即した個別指導が充実するものと考えております。そのため、県ではこれまでも国からの加配教員を活用して少人数学級編制や少人数指導の推進をしてまいりました。また、学級編制についても、法改正された小学校一年生はもちろんのこと、小学校二年生についても三十五人以下学級を推進いたしております。

 今後は、少人数学級の効果や必要性なども含めた教育環境の整備について研究を深めるとともに、定数も関係してまいりますので、総合教育会議などの場で議論をしていく課題であると考えております。また、国において少人数学級編制がさらに推進されるよう、引き続いて要望もしていきたいと考えております。

 最後に、三点目は、県内の子どもの学力格差について、現状と格差を是正していくための取り組みについてのお尋ねでございます。

 平成二十六年度の全国学力・学習状況調査において、学力に影響を与える要因を分析するため、学力が上位千人、下位千人の子どもの状況を比較いたしました。その結果、小・中学生とも学習意欲に関する「勉強が好き・わかる」の項目や学習習慣などに関する「自分で計画を立てて勉強している」「地域や社会で起こっている出来事に関心がある」、これら三つの項目で三〇ポイントを超える大きな差が見られ、さらに中学生では「読書が好き」の項目にも三八・一ポイントの差が見られました。こうした分析から、学力差の解消を図るためには、子どもの学習意欲を高めることが大切であり、何よりも子どもによくわかる授業を実施することが必要であると考えております。このため、子どもがつまずきやすい分野を取り上げ、わかりやすい授業のモデルを悪い例と対比させて作成した動画や、授業で活用できる難易度別の問題等を配信する取り組みを始めているところです。さらに、来年度からは、授業力の一層の向上を図るため、同じ中学校区の小学校と中学校が合同で公開授業を行うなど、実践的な研修を推進してまいります。

 また、家庭において計画的に学習に取り組むことも重要でございますので、県教育委員会では小学生向けの家庭学習の手引きを作成し、家庭における学習習慣の形成を目指してまいります。その際、新聞などを活用し、保護者と子どもがともに学び、社会の出来事にも目を向ける、そんな取り組み事例も盛り込みたいと考えております。

 今後とも、学校が中心となって家庭と連携し、子どもの学習意欲の向上に全力を傾け、真の学力向上につなげてまいります。

 以上でございます。どうもありがとうございました。



○副議長(井岡正徳) 七番藤野良次議員。



◆七番(藤野良次) 数点申し上げます。

 現在進められています(仮称)障害のある人もない人もともに暮らしやすい社会をつくる奈良県条例についてでありますけれども、実際に差別された障害者を救済する仕組みは、本来、平成二十五年六月に制定された障害者差別解消法でつくるべきものでした。今回、この法律の穴を条例で埋めていかなければなりませんけれども、精神障害者に対する福祉医療の適用のように、やはり、全国に誇れる条例となりますように、大いに期待を申し上げるところでございますし、また、県のご尽力もお願いを申し上げます。

 もう一点は、知事からの答弁がありました医療の体制づくり、ER型も含めての救急医療の体制づくりでありますけれども、県総合医療センターに加えて県立医科大学附属病院の方にもその対応をしていくということで、県内に二つの拠点ができるということで、ここは医療の安心奈良県という、この観点で大いにこれからも発展をしていただきたいと願うところでございます。

 その他の残余の質問に対するそれぞれの今後の取り組みに大いに期待を申し上げ、民主党を代表しての質問を終わります。ありがとうございました。

   −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−



○副議長(井岡正徳) 十五番森山賀文議員。



◆十五番(森山賀文) 本日はこれをもって散会されんことの動議を提出します。



○副議長(井岡正徳) お諮りします。

 十五番森山賀文議員のただいまの動議のとおり決することに、ご異議ありませんか。

     (「異議なし」の声起こる)

 それでは、さように決し、明、十二月五日の日程は当局に対する代表質問とすることとし、本日はこれもって散会します。



△午後三時四十五分散会