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平成26年  2月 定例会(第314回) 03月07日−05号




平成26年  2月 定例会(第314回) − 03月07日−05号







平成26年  2月 定例会(第314回)



 平成二十六年

        第三百十四回定例奈良県議会会議録 第五号

 二月

    平成二十六年三月七日(金曜日)午後一時一分開議

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          出席議員(四十三名)

        一番 宮木健一          二番 井岡正徳

        三番 大国正博          四番 阪口 保

        五番 猪奥美里          六番 尾崎充典

        七番 藤野良次          八番 太田 敦

        九番 小林照代         一〇番 大坪宏通

       一一番 田中惟允         一二番 岡 史朗

       一三番 畭 真夕美        一四番 乾 浩之

       一五番 森山賀文         一六番 宮本次郎

       一七番 山村幸穂         一八番 欠員

       一九番 松尾勇臣         二〇番 上田 悟

       二二番 神田加津代        二三番 安井宏一

       二四番 奥山博康         二五番 荻田義雄

       二六番 岩田国夫         二七番 森川喜之

       二八番 高柳忠夫         二九番 今井光子

       三〇番 和田恵治         三一番 山本進章

       三二番 国中憲治         三三番 辻本黎士

       三四番 米田忠則         三五番 出口武男

       三六番 新谷紘一         三七番 粒谷友示

       三八番 秋本登志嗣        三九番 小泉米造

       四〇番 中村 昭         四一番 欠員

       四二番 山下 力         四三番 梶川虔二

       四四番 川口正志

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          欠席議員(一名)

       二一番 中野雅史

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        議事日程

一、当局に対する一般質問

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○議長(山下力) これより本日の会議を開きます。

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○議長(山下力) ただいまより当局に対する一般質問を行います。

 順位に従い、十四番乾浩之議員に発言を許します。−−十四番乾浩之議員。(拍手)



◆十四番(乾浩之) (登壇)皆さん、こんにちは。また、奈良テレビをごらんの皆さん、こんにちは。自由民主党改革の乾浩之でございます。議長のご指名をいただき、このたび、自由民主党改革所属の議員として、初めての一般質問をいたします。

 私は、平成二十三年四月の統一地方選挙で、王寺町、河合町、上牧町、広陵町の北葛城四町から奈良県議会議員に選出いただきました。広陵町議会議員として、町民の方々が安全に安心して暮らせるまちづくりに尽力してまいりましたが、奈良県政という大きな舞台に上げていただき、北葛城四町と奈良県をつなぐ責務の重大さに身も心も震えるばかりでした。右も左もわからない奈良県議会で活動するに当たり、無所属では到底無理と、なら元気クラブへの入会をお願いし、この二年余り、県議会議員としての心構え、政策力を高めるさまざまな研修など、二元代表制の一翼を担う立場について多くのことを教えていただきました。本当にありがとうございました。昨年十月二十九日に、ご縁をいただき自由民主党改革に所属することになり、自由民主党所属の奈良県議会議員として活動しているところですが、きょうは傍聴席に地元から応援団がたくさん来ていただいております。皆さんの力を得て、しっかり質問させていただきたいと思います。それでは、質問に入らせていただきます。

 まず最初に、オリンピック開催を契機としたジュニア選手の育成についてお伺いします。

 先月、ロシアのソチで開催された冬季オリンピックでは、スノーボードハーフパイプ競技に御所市在住の平岡卓選手が出場し、これまで奈良県から岐阜県や愛媛県に通って鍛錬してきたわざを十分に披露し、憧れのショーン・ホワイト選手を上回って銅メダルを獲得しました。誠におめでとうございます。

 雪なし県の奈良県から冬季オリンピックに出場する選手が出るということで全国的にも話題になりましたが、地元御所市民をはじめ多くの奈良県民が深夜までテレビの前で応援したことと思います。日本選手の中でも地元ゆかりの選手の活躍は子どもたちに夢と希望を与えますが、皆さんは、これまでに奈良県ゆかりの選手がオリンピックで獲得した金メダルの数が幾つあるかご存じでしょうか。ロンドン大会のボクシングでの村田諒太選手の活躍は記憶に新しいものですが、ミュンヘン大会で柔道の野村豊和選手、ロサンゼルス大会では柔道の細川伸二選手、アトランタ、シドニー、アテネの三大会連続で柔道の野村忠宏選手の合わせて四人が、何と六個の金メダルを獲得しているのです。特に野村忠宏選手は、男子柔道六十キロ級の選手として、アトランタオリンピックで金メダル、シドニーオリンピックにて二連覇を達成されました。そしてアテネオリンピックにおいて、柔道史上初、全競技を通してアジア人初となる三連覇を達成、夏のオリンピックでの日本人通算百個目という記念の金メダルになりました。これらの活躍が認められ、奈良県におきましては、平成八年八月二十八日に初めての県民栄誉賞を授与していますが、野村選手の活躍と功績は、県のみならず国民栄誉賞にふさわしいと私自身は考えています。

 さて、これから六年後の西暦二〇二〇年に東京でオリンピックが開催されます。私は、奈良県の子どもたちの中から、自分の得意なスポーツに精進して、日本代表としてオリンピックの舞台に立つ選手がたくさん出てほしいと願っています。来年度から国では、二〇二〇ターゲットエイジ育成・強化プロジェクトとして、活躍が期待できる若い年代の競技者を重点的かつ計画的に育成・強化する体制を整備し、二〇二〇年の東京オリンピックで金メダルランキング世界三位から五位を目指すと聞いております。奈良県でもオリンピックを目指すジュニア選手を発掘し育成していく必要があると思います。

 奈良県には東京のような立派なスポーツ施設もなく、大学も少なく選手層も薄いため、奈良県の若者にとってオリンピックは遠い存在かもしれません。そこで、小さな道場で地道に鍛錬し、アジア人初のオリンピック三連覇をなし遂げた野村忠宏選手や、雪なし県から冬季オリンピックに出場し、銅メダルに輝いた平岡卓選手など、地元ゆかりの選手を取り上げ、オリンピックまでの道のりを広く県内の子どもたちに紹介し、子どもたちにオリンピックを身近なものと感じてもらうことが、県内ジュニア選手の育成に役立つのではないでしょうか。二〇二〇年の東京オリンピック開催を契機に、県内ジュニア選手の育成をどのように進めていこうとされているのか、知事のお考えをお聞かせください。

 次に、企業誘致についてお伺いいたします。

 奈良県の雇用創出や経済活性化に向けて、県は荒井知事が先頭に立って企業誘致を進め、平成二十三年から平成二十六年までの四年間で百件の企業立地件数の目標に対して、平成二十五年上期までの二年半で五十四件の立地があったところです。また、県は企業立地に当たりさまざまな優遇施策を展開し、企業立地しやすい環境を整えていることも、我々県民からしますととても心強いことだと感じているところです。今後も奈良県の魅力をアピールして、さらなる企業に進出していただけることを期待しております。

 さて、私は、企業誘致に加え、商業施設の誘致も積極的に進めていただきたいと考えています。ご承知のとおり、奈良県は大阪や京都のベッドタウンとして発展を続けてまいりましたが、新しい住民の方々が県内で買い物をしていただけないということをよく聞きます。平成二十三年に県が実施した消費実態調査によれば、県外消費率は二三・五%になっていますが、それはつまり、奈良県で買い物する場所がない、あるいは魅力ある商品を売っていないということも大きな要因ではないかと考えています。近年、県内にはイオンモールをはじめ大型商業施設が相次ぎ立地し、最近では上牧町にアピタが立地しています。いずれの施設も売り上げはとても好調と聞き及んでいるところです。奈良は消費力がとても高い土地柄であると判断していいかもしれません。これらのことから、大型商業施設の立地は、奈良県の税収アップ、さらには雇用の確保に大きく寄与するものと考えています。

 そこで、知事にお伺いします。県内での経済活性化と雇用の場を確保するためには、さらなる企業立地が重要であり、今後の誘致活動についてどのような取り組みをされようとしているのか、また、アウトレットモールなどの大型商業施設の誘致にも取り組むべきではないかと考えますが、知事のお考えをお聞かせください。

 次に、文化財の整備・活用についてお伺いします。

 北葛城地域周辺には多くの古墳が点在し、私たちにいにしえの歴史文ロマンをかき立てる発掘成果も多く報告されています。先日、上牧町で発見された久渡二号墳は、七世紀中ごろに築かれた石室の床面に白い凝灰岩を敷き詰めたとても珍しい形態のものであることが判明し、その成果が新聞等の報道でも取り上げられたところです。この古墳群では、平成二十四年に久渡三号墳から、全国でも発見例が少ない中国の三国時代の鏡が出土し、大きく報道されました。この鏡は、およそ千八百年以上前につくられた鏡で、奈良県では八例目に発見された貴重なものと聞いています。また、北葛城地域に目を向けてみると、広陵町の巣山古墳や牧野古墳、さらに河合町の佐味田宝塚古墳、ナガレ山古墳、大塚山古墳群などから成る馬見古墳群という全国でも有数の古墳群があります。それぞれの町では積極的に発掘調査や整備を行い、地元の誇りとなる文化財を後世に向けて伝える取り組みを進めているところです。特に広陵町の巣山古墳は、国と県の補助金を活用して大規模な整備事業が現在進められているところであり、整備工事完成時には、巨大古墳の昔の姿をしのぶことができると楽しみにしています。

 また、地域で発見された貴重な文化財は、国民共有の財産であり、発見された地域で公開し、多くの県民や来県者に見ていただくことで、北葛城地域における文化・歴史の奥深さを認識してもらえるよい機会になるのではないでしょうか。さらに、現在、史跡整備が進められている各町で、個々の史跡整備の検討だけでなく、周辺地域全体の視点を持った整備構想、例えば、各町が連携して歴史博物館を整備することなどを検討していくことで、より魅力的な歴史的価値を示す整備ができるのではないでしょうか。冒頭に申し上げました上牧町の久渡古墳群をはじめ、貴重な文化財が地元の誇りであるとともに、これらの遺跡を活用したまちおこしにつながればすばらしいことではないかと考えています。

 そこで新たに発見された遺跡も含め、史跡の整備やその出土遺物などの文化財を生かした地域振興に取り組む市町村に対して、県はどのような支援をしていくのか、知事にお伺いします。

 次に、認定こども園の推進についてお伺いいたします。

 私は、最近、子育て中の方々から、保育所になかなか入れないで困っているという話をよく聞きます。奈良県の現状を調べてみると、昨年四月の県内の保育所待機児童数は、奈良市を含め二百五人でしたが、十月には三百三十五人となっていました。また、今の時代、女性の社会参加が進んでおり、子どもを預かってほしいという保育ニーズは今後も年々大きくなっていくでしょう。全国的に見ると、子育て環境の整備が進み、既に待機児童数がゼロとなっている県も多数ある状況です。ぜひ奈良県も早期に待機児童数ゼロを達成し、若い世帯が住みやすく子育てしやすい地域にしていかないと、どんどん若者が流出し、地域の活力がなくなってしまいかねないと心配になります。一方で、県内の幼稚園の状況を見ると、平成十五年に六五%であった就園率が平成二十五年には五八%に低下しただけでなく、少子化の影響もあって、園児の数が年々減少しています。このような状態は大変深刻な事態で、これまで地域の幼児教育を担ってきた幼稚園制度が維持できるのかと心配になります。また、奈良県では、子どもの規範意識や社会性を高める取り組みを教育施策の重点としていますが、その効果を上げるには、幼児教育、その中でも特に友達や先生など家族以外の人と接する集団教育が重要ではないかと思います。

 このような課題に対応するには、親の就労状況にかかわらず、幼児期の学校教育と保育を一体として捉え、一貫して提供する認定こども園の普及が望ましいと考えますが、奈良県内ではまだ奈良市、大和高田市などで八園しか認定こども園が設置されていません。国では、これまで所管が文部科学省と厚生労働省の縦割りのままで中途半端と言われてきましたが、財政支援の所管を内閣府に一元化するとともに、新しく単一の施設としての認定こども園の認可基準を策定することで、本当の意味で幼保一元化の制度となるよう、見直しが行われます。

 そこで、こども・女性局長にお伺いします。今後、奈良県における保育の量的拡大や幼稚園の活性化という観点から、認定こども園への移行を積極的に施設の設置者に働きかけていくことなど、認定こども園を推進すべきと考えますが、県ではどのように取り組まれるのでしょうか。

 次に、河川美化の取り組みについて要望いたします。

 昨年の六月議会の代表質問において、河川美化に向けた県の取り組みについて質問し、知事からは、観光地や通学路等河川利用の状況に応じて、草刈りの回数を増やしたり、河川に生えている木の伐採や、河床に沈んでいるコンクリート構造物の破片の撤去など、きめ細かな対策を進めると答弁していただきました。私の地元の葛城川では、現在、堆積土砂の除去工事が行われていますが、今回は、護岸の上に堆積した土砂や河川内の木、コンクリート構造物の破片など瓦れきをきれいに除去され、見違えるようにきれいになっています。私の提案を直ちに実行していただいたことに感謝しているところです。

 しかしながら、下流の国が管理する大和川では、川の中の木にごみが絡まり、あちこちでごみの花を咲かせ、河川景観を損ねている姿はとても残念です。上流から下流まで一貫してきれいになれば、河川景観は一層すばらしいものになると思いますので、県と同様、除草や木の伐採など、重点的な河川の美化への取り組みについて、国に申し入れていただきますよう要望いたします。

 次に、河川改修について二点お伺いします。

 一点目は、高田川の改修についてです。高田川の下流域では、第二浄化センター西側の広陵町沢地内で河川改修工事が長期にわたり休止しています。近年、集中豪雨による被害が全国各地で頻発していますが、上流の寺戸地区や三吉地区では、豪雨により高田川の水位が上昇すると、高田川への水はけが悪くなり、内水浸水被害が発生します。地域住民は、いつ被害が起こるかわからないという不安を抱えて暮らしており、早期に事業を再開してほしいと考えています。

 そこで、下流域の被害の軽減に向けた高田川の改修事業の見通しについて、県土マネジメント部長にお伺いいたします。

 二点目は、広瀬川の改修についてです。広陵町内を流れる広瀬川下流域では、豪雨により葛城川合流点の逆流防止樋門が閉鎖されると、広瀬川があふれ内水浸水被害が発生します。知事もご存じと思いますが、昨年の六月の梅雨前線による豪雨と九月の台風十八号による豪雨で大きな浸水被害が発生しました。また、中流域、上流域でも川幅が狭く流下能力が不足しており、浸水被害が発生しています。このような被害を軽減するため、広瀬川では最下流から最上流までの約四キロメートルの河川改修が進められています。昨年の六月議会では、質問の二日前に発生した通学路の冠水被害状況を紹介して、事業の推進を要望したところ、すぐに知事が現地を視察されたということで、素早い対応に感謝しています。

 現在は、川底を下げるため逆流防止樋門付近の用地買収が進められています。私も地元議員として、事業が少しでも進むよう、微力ながら協力しているところです。また、上流域の百済地区では、広瀬川は集落の間を縫うように流れています。このため、道路は広瀬川に並走する区間が多いので、この道路は車一台通るのがやっとの幅員であり、拡幅整備が課題となっています。しかしながら、道路と川の両側には家が建ち並び、拡幅整備は非常に困難となっています。この状況を踏まえ、広瀬川の改修は、百済地区の集落を迂回するバイパス河川で計画されています。私は、バイパス河川の整備により河川として必要なくなった集落内の川にふたがけして道路を拡幅すれば、一石二鳥の効果が得られると考えております。しかしながら、最下流から進められている改修が約四キロメートル上流まで達するには、近鉄線や県道などの橋りょう改修や井堰の改修などがあり、十年以上の期間を要するのではないかと思います。何とか一日でも早く整備することはできないのでしょうか。

 そこで、広瀬川の河川改修の現在の進捗状況と今後の見通し、さらに事業期間の短縮に向けた取り組みについて、県土マネジメント部長にお伺いします。

 以上で、壇上からの質問を終わります。ご清聴、誠にありがとうございました。後援会の皆様、本当にありがとうございました。(拍手)



○議長(山下力) 荒井知事。



◎知事(荒井正吾) (登壇)十四番乾議員の応援団の皆様、こんにちは。県議会へよく来ていただきました。

 乾議員のご質問にお答え申し上げます。

 第一問は、奈良県のジュニア選手の育成についてということでございます。

 趣旨は大賛成でございます。議員もお述べになりましたが、ソチオリンピックの平岡選手の活躍は、とても感動的で、県民の誇りと思います。二〇二〇年の東京オリンピックにも奈良県の選手が出場し、活躍してほしいと願っております。そのような気持ちで、県としてもトップアスリートの育成に取り組もうとしております。そのため、二〇二〇年の東京オリンピックや、さらにその先も見据えて、ジュニア選手の育成方法について、オリンピックのメダリスト、野村選手や、陸上の朝原選手などに職員が直接お話を伺いに参っております。今までお聞きしたところによりますと、共通の意見といたしましては、よい指導者との出会いが極めて重要であるということと、もう一つは、スポーツ医科学によるサポートが必要であるということのご意見をいただきました。ジュニア選手の育成にもこの二つの点を踏まえて研究していきたいと思います。

 また、トップアスリートの強化拠点として、スポーツ医科学の研究機能を備えた地域トレーニングセンターを奈良県で整備できたらと思っております。これは他の県にもあまりない構想でございますが、来年度予算におきましては、基本構想を策定する予算をお願いしております。その中では、従来スポーツの基本方針になっておりました経験だけでなく、科学的な知識を有する指導者の育成も必要かと思っております。多くの子どもたちがスポーツに関心を持ち、気軽にスポーツに取り組んでいただきますよう、トップアスリートを活用したスポーツ教室や、プロスポーツなどの観戦機会を数多く実践、実行していきたいと思っております。

 第二問目は、企業誘致活動の重要性、また、大型商業施設の誘致にも取り組むべきという観点のご質問でございます。

 奈良県の企業誘致におきましては、これまで県の職員が熱心に企業訪問を重ねて、用地情報を提供し支援施策を活用し、企業の要望にできる限りお応えするという姿勢で、誘致活動を目覚ましく行ってきていただきました。私自身も先頭に立って東京や大阪で企業立地トップセミナーを開催して、本県の魅力ある立地環境を企業経営者に直接PRを行ってきております。自然災害が比較的少ないということに企業経営者が大変注目をされてきているようにも感じます。また、近年、不便な奈良県という評判を一掃して、道路整備による利便性が向上しているのも理解が進んでおります。県内への立地ニーズは確かなものになりつつあるように感じております。すぐにでも行ける土地はないのか、工業用地はないのかというようなお問い合わせも、じかに聞くこともございます。しかしながら、本県は長い間、工場用地をつくるという努力をあまりしてこなかったことでもあり、工場用地が不足しているという課題がございます。そのため、象徴的な面もございますが、平成二十六年度の予算におきましては、新たな産業集積地の造成事業にも着手をすることにしております。今後とも本県での企業立地が進むよう、企業のさまざまなニーズにきめ細かく対応しながら取り組んでいきたいと思っております。

 それとともに、広域から消費者を集客できるアウトレットモールなどの大型商業施設も、県内消費拡大の観点から大事ではないかというご指摘がございました。まさしくそのように思います。魅力ある商業集積を図るためには、奈良県の県内消費を進めるためには、アウトレットモールなどの大型商業施設は大事な着眼点かと思います。こうした本県にはない大型商業施設は、雇用への寄与という点では大変重要でございます。最近大和郡山市に立地しましたイオンは、二千八百人もの県民を雇用していただいております。そういうことになりますと、本県の課題となっております女性の就業率の向上にも大いに寄与するものではないかと考えております。

 また、奈良県の消費の動向でございますが、奈良県民の消費額は全国上位でございます。また、品質を見る目も高いし厳しいものがあるように聞いております。よいものは奈良で売ればいいというようにも思う次第でございます。新年度から小売業を奈良県の産業政策、産業興しのリーディング分野の一つ、九つのうちの一つと位置づけて、積極的に産業振興を図っていきたいと思っております。今後、有識者、関係者との意見交換などを行いながら、県内小売業の体質を力強いものに改善していく取り組みを進めたいと思いますが、その際、商店街における小売業の振興にも重要な課題があるというふうに思っております。あわせて、大型商業施設の誘致につきましても、市町村とも連携しながら、検討を進めていきたいと思います。

 議員お述べのように、企業誘致と産業興し、商業施設の誘致は重要でございます。内発的・自立的経済構造への変革を推進していきたいと思っております。

 三つ目の質問は、文化財の整備と活用という観点のご質問でございます。

 議員お述べのように、奈良県には世界に誇れる多数の文化財がございます。そのような奈良県の文化財は、これまで少数の研究者に囲われてしまっている傾向があると言われてまいりました。研究者のための文化財という性格が強かったわけでございます。これらの文化財を研究・保存の対象として捉えるだけでなく、地域のにぎわいづくり、地域活性化の拠点として整備することで、多くの方々に訪れていただき、楽しんでいただくことが、奈良らしい文化財のある地域づくりに重要と考えております。

 議員お述べの北葛城地域におきましては、全国有数の馬見古墳群をはじめ、多くの遺跡や文化財が点在し、それらを活用した地域振興やまちづくりが大変有力な地域興しの手法だと思います。このため県では、これら貴重な文化財を生かした、文化財を核としたまちづくりに取り組む市町村事業を評価して、既存の文化財保護のための補助金に県単独で上乗せする補助金を創設いたしました。史跡等整備活用補助金と申しますが、昨年度創設いたしましたところ、昨年度は十件、二千九百万円の補助を交付いたしました。今年度は十四件、四千七百万円の助成を行っております。その件数、額も増加している傾向でございます。

 このような補助金は、具体的には史跡等の整備を行い、これに連動して行うものを補助するものでございます。広陵町の巣山古墳では、地元観光ボランティアガイドの活用、また、田原本町の唐古・鍵遺跡では、地元団体によるコスモスの植栽事業や土器づくり・土器焼き体験の取り組みなどにも助成をしておるところでございます。議員お述べの、現在、発掘調査を実施しております久渡古墳群におきましては、文化財の保存・活用について、引き続き学術的あるいは技術的なアドバイスや、地域の活性化につながる事業に補助を行うなど、今後も、文化財を核にした市町村のまちづくりの取り組みを県として支援させていただきたいと思っております。

 残余のご質問は、関係部局長からお答えをさせていただきます。ご質問ありがとうございました。



○議長(山下力) 西岡こども・女性局長。



◎こども・女性局長(西岡史恵) (登壇)十四番乾議員のご質問にお答えいたします。

 私に対しましては、認定こども園の推進について、認定こども園を推進すべきと考えるが、県ではどのように取り組むのかとのことでございます。

 認定こども園は、就学前の子どもに保育と幼児教育をともに提供し、加えまして、地域における子育て支援も行う保育所や幼稚園でございます。認定こども園では、保護者の就労の状況有無にかからわず、地域の子どもたちが一緒に通うことができ、また、地域の子育て家庭を対象といたしました子育て相談や親子交流なども行うことから、地域の子育て支援の核となる施設として、積極的に普及に努めてまいりたいと考えております。

 現在、市町村では、平成二十七年度からの子ども・子育て支援新制度に向けまして、保育や幼児教育に係るニーズ調査を実施しています。県では、このニーズ調査の結果を踏まえまして、保育と幼児教育の県全体の必要量を、来年度に策定いたします県の子育て支援計画に盛り込むこととなっております。保育所や幼稚園から認定こども園への移行を促進するため、この保育と幼児教育の県全体の必要量につきましては、既存の保育所や幼稚園、そして市町村の認定こども園への移行の状況を踏まえまして設定いたしますとともに、認定こども園の推進方策につきましても、奈良県こども・子育て支援推進会議での議論を経て検討してまいります。また、新制度についての説明会等の機会を通じまして、認定こども園が保育と幼児教育を一体的に提供し、地域の子育て支援の核となる施設であることを丁寧に説明してまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(山下力) 大庭県土マネジメント部長。



◎県土マネジメント部長(大庭孝之) (登壇)十四番乾議員からの質問にお答えいたします。

 私への質問は、河川の改修について、高田川の改修の状況、そして広瀬川の状況についてのご質問でございました。

 高田川と広瀬川の河川整備は、大和川水系河川整備計画・曽我葛城圏域に基づいて、河川改修や流域対策を進めております。

 まず、高田川については、大和高田市付近から下流は川底が高い築堤河川でありまして、支川から高田川への排水不良による内水浸水被害が発生いたしております。このため、下流部では広陵町沢地内の約九百メートル、上流部では中和幹線から大和高田市の中之橋までの約七百メートルが、改修の必要な区間として計画に位置づけています。現在は、上流部の大和高田市の築山地区で浸水被害軽減のための改修工事を進めています。中之橋のかけかえや落差工の工事を進め、平成二十七年度に完了する予定でございます。下流部の広陵町域の改修は、馬見川の内水浸水被害の軽減を目的としておりまして、本年度は、鉄道や道路などの橋りょう及び井堰の現況調査を行っておるところであります。来年度は、近鉄田原本線から下流区間について、工事着手に向けた詳細設計を進めてまいります。

 次に、広瀬川については、最下流の葛城川への合流点に設けられた、議員お述べの逆流防止樋門の改修を重点的に進めています。具体的には、広瀬川を、葛城川ではなくて、より低い位置を流れる曽我川のほうに合流するようにつけかえを行っていくことによって、浸水被害の軽減を図るものであります。これまでに、工事に必要な用地三件のうち一件の買収を終えており、残る二件の買収を積極的に進め、早期工事着手に努めてまいります。また、樋門から上流の改修といたしましては、今後、浸水常襲地域であります大場地区の調査を進めてまいります。

 しかし、議員もご指摘のとおり、上流の改修には時間を要します。治水効果を早期に発揮することが重要であります。このため、先ほどの高田川も含めてですが、高田川や広瀬川の浸水被害の軽減を図るためには、改修を待つことなく、ため池治水利用施設などの流域対策が必要であります。広陵町を例にいたしますと、ため池治水利用の貯留目標量に対する進捗率が約二%ということで、非常におくれております。進捗を図るために、町のほうでは新たに水田貯留について検討を進められております。県といたしましても、大和川流域総合治水対策協議会におけるいろいろな新たな取り組みを情報共有したり、また、町に対して技術支援を行うなど、ためる対策の推進にも協力をしていきたいというふうに思っております。

 以上でございます。



○議長(山下力) 十四番乾浩之議員。



◆十四番(乾浩之) 知事、また県土マネジメント部長、こども・女性局長、いろいろ答弁ありがとうございます。

 その中で私は、オリンピック開催を契機としたジュニア選手の育成についてでございますが、質問させていただいた中に、野村選手の活躍と功績は、県のみならず国民栄誉賞にふさわしいものであると私自身は考えているというような質問をさせていただきました。国民栄誉賞の授賞の選択に当たっては、都道府県から推薦制度はないとお聞きしております。県民挙げて野村選手の国民栄誉賞授賞を後押しすべきではないかと、そのように思っているんですけれども、その中のそういう規約といいますか、私もちょっと読ませていただいたら、そのときの盛り上がりで国民栄誉賞を出すというようなことを書いていましたけれども、そのときに、比べるのではないのですけれども、やわらちゃん、谷さんがおられたときに、何か盛り上がりが谷さんのほうに行って、野村さんが後についているような感じで、そうだけれども、やっていることはオリンピックの三連覇ですね。なかなか出るだけでも大変だのに、金メダルも取って帰ってきている人がもらえないというのは平等、公平に欠けるのではないかというふうに私は思っているのですけれども、知事は国ともすごいパイプを持っておられるので、また後押しをしていただきますよう、よろしくお願いします。少しだけ、知事のお考えをいただきたいと思います。



○議長(山下力) 荒井知事。



◎知事(荒井正吾) 野村忠宏選手のご功績は、議員お述べになりましたように、すばらしいものだと思います。また、オリンピックの時期に谷さんとタイミングが重なって、盛り上がりという点では多少、かわいそうなというか、もっと盛り上がってもよかったのではないかと私も思います。県といたしましては県民栄誉賞とか奈良県知事表彰を贈っておりますし、国では紫綬褒章というものを贈られました。国民栄誉賞をどうかというご意見でもございます。私自身はふさわしい人物の方だと思っております。私も思い出せば、ご縁がありまして結婚式にも参列させていただいたなと今、思い出しました。しかし、今、議員お述べのように、国民栄誉賞は時の内閣総理大臣がタイミングを図って決められるということでございますが、最近、安倍内閣総理大臣は、私などの言うことはとても聞いていただけないような雰囲気かなと。多少前から存じ上げておりますが、というような感想を持ちます。ただ、県からの推薦制度というのはございませんが、県議会で働きかけられるというようなことでありましたら、私もお供させていただかないといかんのかなというふうには思っております。いずれにしても野村選手の栄誉というのは、このようなご質問があるたびに、やはり思い出し、やはりすばらしいものだなと、我々は改めて確認すべきではないかなと私は思っております。そういう意味で、ご質問は貴重で重要なものだというふうにも感じさせていただいております。

 以上でございます。



○議長(山下力) 十四番乾浩之議員。



◆十四番(乾浩之) ありがとうございます。そのような答弁をいただいて、我が町から出ている方ですので、また今後ともよろしくお願いします。その中で、また広陵町は、オリンピックロードというように、野村選手が金メダルを取ったときにオリンピックロードという道路をつけた経緯もありました。そういうことです。

 それと、まだ時間もありますので。文化財活用について質問させていただきましたが、上牧町の久渡二号墳の現地説明会が去る二月十六日に開催された折には、考古学ファン、いろんな人が約六百人、見学に訪れられました。地元の期待も非常に大きいものがあります。その中で、広陵町も広陵古文化会という会員さんが千人おられます。その人たちが毎月第一日曜日に、牧野古墳だとかいろいろなそういう古墳、史跡を掃除していただいています。そういうこともあって、今後もそういう方がいろいろ頑張っていただきますけれども、つきましては、上牧町に、また広陵町もそうですけれども、また引き続いて予算をつけていただきますよう要望して、終わっておきます。ありがとうございます。



○議長(山下力) 次に、一番宮木健一議員に発言を許します。−−一番宮木健一議員。(拍手)



◆一番(宮木健一) (登壇)議長のお許しをいただきましたので、一般質問をさせていただきます。

 自由民主党・宮木健一です。引き続き、奈良テレビをごらんの方々、また、お忙しい中、傍聴席においでいただいた方々、もう少しよろしくお願いします。

 先日のソチオリンピック大会では、日本人選手の活躍にとても感動するなど、さまざまな競技で熱戦が繰り広げられたことは記憶に新しいことと思います。ソチオリンピックでは、一九九八年の長野オリンピックの十個のメダルには届きませんでしたが、長野オリンピックに次ぐ八個のメダルを獲得しました。スキージャンプでは、四十一歳のベテランの葛西選手が銀メダルを獲得されるなど、年長者の活躍もありましたが、フィギュアスケートの羽生選手の金メダル、スノーボードの平野選手の銀メダルなど、十代の若手選手の躍動がとても印象的でした。奈良県からも、御所市の平岡卓選手がスノーボード男子ハーフパイプで見事銅メダルを獲得されました。奈良県にとって、十八歳でのオリンピックのメダルと、冬季オリンピックのメダルの獲得は初めてのことで、心から平岡選手の偉業をたたえたいと思います。そして、奈良県スポーツ特別功労賞を受賞されたことは大変喜ばしい限りで、県民の一人として誇りに思います。

 そこで本日、初めに、子どもに対する運動・スポーツの取り組みについてお伺いいたします。

 私は、若い選手が活躍したこのオリンピックから、可能性に挑む勇気の大切さ、目標に向かうあきらめない心、日ごろの努力の大切さなど、スポーツの力を改めて感じました。二〇二〇年には東京でオリンピックが開催されます。今後も、平岡選手のように若い選手が、世界を相手に活躍してくれることを期待するとともに、スポーツの力で日本が、奈良県が元気になることを期待しています。同時に、オリンピックで活躍する選手の姿をきっかけに、一人でも多くの子どもたちが運動・スポーツに興味を持ってくれればと望んでいます。運動やスポーツを通して積極的に体を動かせば、身体はもとより、心の成長にも大きな影響を及ぼすことになります。さらに、子どものころの体力づくりは、その後の人生を健康で豊かに過ごせるなど、大変重要なものです。昨年の九月議会で中学生の体力向上に関して質問したところ、体力は子どもたちの将来にわたる生きる力のベースとして捉えており、特に小さいころから運動好きの子どもを育てることを目的にさまざまな取り組みを実施していると答弁していただきました。子どもの体力向上には、小学生、中学生と切れ目のない取り組みが重要と考えますので、引き続きご努力お願い申し上げます。

 一方、就学前の幼児期の体験は、その後の運動・スポーツの取り組みに大きく影響することから、極めて重要な時期と言われており、小学生、中学生だけでなく、幼児期の取り組みも重要な課題の一つだと思います。このパネルをごらんください。これはスキャモンの発育発達曲線と言われるもので、成熟期までの年齢と発育量の関係を示したものです。青色の神経系型、これはリズム感や体を動かすことの神経機能に係るものですが、生まれた直後から四歳、五歳ころまでに成熟期の八〇%まで成長します。幼児期における運動・スポーツの習慣づくりの重要性がおわかりいただけると思います。

 そこで、知事にお伺いいたします。子どもの体力づくりのためには、幼児期に運動・スポーツの習慣を身につけることが必要と考えますが、県としてどのような取り組みを行っていかれるのでしょうか。

 次に、奈良県健康ステーションについてお伺いします。

 県では昨年の七月に、なら健康長寿基本計画を策定され、健康寿命日本一を目指したさまざまな取り組みを推進されているところです。知事は、先日の我が自由民主党の代表質問に答えて、健康寿命日本一の達成に向けた平成二十六年度の新たな取り組みについてお述べになられました。知事の並々ならぬ決意に私も意を強くしたところであります。

 県では、健康寿命日本一に向けた取り組みの一つとして、一月二十九日に近鉄百貨店橿原店内に奈良県健康ステーションをオープンされました。私も、オープンしてすぐに伺いましたが、オープンを聞きつけて来られた方や、買い物帰りの方などで大変にぎわっていました。特に、血管年齢計などの健康チェックコーナーでは、一緒に来られたお友達同士で、測定結果を見ながら楽しげに健康談義に話が弾んでいる方をお見受けいたしました。また、オレンジのベストを着た健康サポーターの方々が来場者に対して、やさしく丁寧に機器の使い方や測定結果の説明をされている姿が印象的でした。お聞きしますと、健康チェックに来られた方の中で実際に運動してみたい方には、活動量計と称する一日の運動量を測定できる最新機器を貸し出すサービスも実施しているとのことでした。まさに運動や健康づくりのきっかけになる試みだと感心いたしました。

 実は、私は以前、奈良のまちを歩こう、買い物も歩いて行こうと呼びかける、歩こう奈良のまちという活動に携わったことがあります。特に、わざわざスポーツジムなどに行ったり、特別なトレーニングをしなくても、日常生活でなるべく車を使わずに、できるだけ歩いたり動いたりするといった工夫をすることで、いつまでも元気な高齢者を多数見てまいりました。また一方、なかなか取り組もうとしない、取り組んでみてもなかなか長続きしない、すぐに飽きてしまうといった課題があることもわかりました。今回開設された健康ステーションは百貨店内にありますので、買い物ついでに気軽に立ち寄ることができます。今まで運動や健康づくりに興味のない方への働きかけができるのではないかと大変期待しているところでございます。私は、健康ステーションを今後もたくさんの方に利用していただくとともに、県民の健康づくりの拠点として、さらに発展していくことを願っているところです。

 そこで、健康福祉部長にお伺いいたします。県は、奈良県健康ステーションをどのような狙いをもって開設されたのでしょうか。また、オープン後の状況と、今後どのような展開をお考えなのか、あわせてお伺いいたします。

 次に、結婚や子育てに夢や希望を抱けるような取り組みについてお伺いいたします。

 本県の平成二十四年の合計特殊出生率は一・三二で、全国の一・四一を大きく下回り、都道府県順位では三十九位となっています。少子化について、非婚化、晩婚化の進行が大きな要因の一つであると言われています。県は昨年、県民の結婚・子育てに関する意識と現状を把握するため、奈良県子育て実態調査を実施し、先日、調査結果の概要が発表されました。今回の調査結果は、五年前に実施した調査と比べ、いずれ結婚するつもりと考える独身者が減少し、結婚を希望する年齢も高くなっているなど、独身者の結婚意欲が低下していることが明らかになりました。これらはいずれも平成二十二年の全国調査の結果と比べても、本県では、結婚意欲が低く、結婚を希望する年齢も高くなっています。本県において非婚化、晩婚化がより顕著になっていることは明らかです。子育てに関しては、今回の調査の結果、子育ては楽しいものと思っている独身者は、男性のおよそ七人に一人、女性ではおよそ五人に一人という少なさでした。これらの調査結果を見ますと、独身者が結婚や子育てに夢や希望を抱くことができていないのではないかと思われます。

 また、最近身の回りでも、離婚された方がふえているというお話を聞くことがあります。離婚された方は一人で大変苦労して子育てをしておられるのではないかと心配しています。結婚後の家庭にはそれぞれの事情があると思いますが、離婚がふえることを懸念しています。結婚や出産について、それぞれの個人の考え方があり、本人の自由な選択が最優先されることは言うまでもありません。しかし、若者が結婚や子どもを持つことについて夢や希望を持ち、将来展望を持って前向きに考えられるようにすること、また、その夢や希望がかなうように手助けしたり応援したりすることは、行政をはじめ、地域のさまざまな人たちが取り組まなければならない課題であると考えます。

 そこで、こども・女性局長にお伺いいたします。少子化対策の観点から、若者が結婚や子育てに関して夢や希望を抱けるようにすることが必要であると考えますが、県としてどのような取り組みを行っていかれるのでしょうか。

 次に、公立高等学校の授業料無償化見直しに伴う制度の円滑な実施についてお伺いいたします。

 高等学校の授業料については、公立高等学校に係る授業料の不徴収及び高等学校等就学支援金の支給に関する法律により、平成二十二年四月から公立では無償となり、私立でも授業料に充てるための就学支援金が支給され、その負担軽減が図られてきたところです。あわせて、この法律の附則において三年後の見直しについても義務づけられていたところです。

 平成二十五年二月に、文部科学省が全国の高校生の子どもを持つ保護者四千百八十八人に対して行った、公立高校授業料無償制・高等学校就学支援金制度に関する保護者調査結果によりますと、高校の教育費について負担に感じる度合いは、とても負担を感じると答えた保護者は二一・八%、やや負担を感じるも含めると、全体で六三・五%の方が負担を感じており、また、現行の制度も含め、高校生への修学支援として何が必要かとの質問に対して、低所得世帯への支援の充実と答えた方が五八・六%と一番多く、次が授業料以外の教育費負担も含めた修学支援の充実で三一・四%となっており、この二つだけで全体の九割を占めています。さらに、低所得世帯への支援の充実のためには財源が必要であることから、現行の制度に所得制限を設けることをどう思うかとの質問に対して、設けるべきが四四・一%、設けることもやむを得ないを合わせると八割以上の保護者の方が理解を示しておられます。

 このような状況の中で、このたび高等学校等における教育に係る経済的負担の軽減を適正に行うため、現行の法律が改正され、高校生の修学支援の充実が図られることは大変喜ばしいことと思います。ただ、一方で、せっかくの制度変更もなかなか理解されていない保護者の方がたくさんおられるのではないかと思います。制度の周知について、これまでも機会を捉えてお知らせいただいているとは思いますが、私の回りの県立高等学校の保護者の中には、例えば、現に在学している高校生については授業料はどうなるのか、また、就学支援金の受給に当たってはどのような手続が必要なのか、手続が期限までにできなかった場合はどうなるのかなど、さまざまな不安を抱えている方がおられることも事実です。

 そこで、教育長にお伺いいたします。これまで無償とされていた公立高等学校の授業料について、私立高等学校と同様に就学支援金制度が適用されることになりましたが、制度の内容や手続方法等について保護者からは不安の声が聞かれます。四月からの円滑な制度の実施に向け、どのように対応しておられるのでしょうか。

 最後に、外国人観光客に対する食の情報発信についてお伺いいたします。

 昨年、我が国にお越しになられた外国人は、観光庁が長年の目標としてこられた一千万人を超え、一千三十六万人に達したと新聞等で大きく報道されました。また、日本政府観光局によると、ことし一月の訪日外国人は、昨年同月の六十七万人を四一%も上回って九十四万人となり、単月では、昨年七月に次ぐ二番目の記録となりました。確かに、奈良公園周辺を歩いてみますと、英語や中国語をはじめ外国語が聞こえてくることが多くなり、外国人観光客がふえているなと実感しているところです。また、奈良市内のレストランや居酒屋など飲食店でも、外国人観光客の姿も見かけることがふえてまいりました。ところが、実際飲食店に入ってメニューを見てみましたところ、なかなか外国語が併記されているメニューは少ないのが実情です。店内を見渡しても、トイレの案内などまだまだ日本語だけというお店がほとんどかと思われます。飲食関係者の組合に聞いても、外国人観光客を対象とした食に関する情報発信はあまり見かけていないと伺いました。

 本県には世界から注目を集める世界遺産が三つもあり、国宝や重要文化財の数も東京、京都に次ぎ三番目であります。また、古い町並みが県内のたくさんの場所に今も残っており、すばらしい自然環境にも恵まれています。まさしく、奈良へお越しいただくことにより、日本の魅力を十分満喫していただけると申し上げても過言ではありません。しかし、海外から日本に来られた人にとって、訪問先の魅力は文化財や景観ばかりではありません。食べるということも大きな魅力ではないでしょうか。かつて、奈良にはうまいものなしと言われた時代がありましたが、今は、おいしいレストランを紹介した世界的に推奨されている赤いミシュランガイドにも、奈良のお店が多数掲載されています。書店に行っても、奈良県内の食やグルメを取り上げた本も数多く並んでいるのを見かけます。

 そこで、観光局長にお伺いします。県内への外国人観光客の誘客促進及び宿泊・滞在の増加に向け、県内の食に関する情報発信についてどのように取り組んでおられるのでしょうか。

 以上、壇上にて質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。(拍手)



○議長(山下力) 荒井知事。



◎知事(荒井正吾) (登壇)一番宮木議員のご質問がございました。私に対しましては、子どもに対する運動・スポーツの取り組みについてのご質問でございます。

 子どもの体力づくりのためには運動・スポーツの習慣を身につけることが大事だというご所見でございます。そのように思います。スポーツの力を利用した子どもの体力づくりというご視点が基本になっているように思います。将来を担う子どもの体力づくりには、運動やスポーツに取り組むことが重要なことだと思います。どのようなきっかけが与えられればいいのか、ソチオリンピックの様子を見るのも一つのきっかけだと思いますが、直接トップアスリートを見たり、話しかけていただくのは、非常に強力なきっかけになるというふうに思います。子どもたちが憧れや感動を持ってスポーツを始めるきっかけとなるように、スポーツ教室やプロの試合を観戦する機会を数多く開催しようとしております。

 ご質問で示されましたスキャモン曲線でございますが、運動神経はごく若いころに発達するという理論でございます。私どもはとても遅いわけでございますが、とりわけ幼児期には運動神経が著しく発達すると言われております。また、運動神経が発達すると神経の統合性全体が高まるのではないかと思っております。また、音感・音楽教育も重要ではないかと思っております。この議場で開催されました演奏会は、音楽・音感教育の重要性を象徴しているように感じたものでございます。

 さて、運動でございますが、ごく若い小さいころに歩く、走る、跳ぶ、転がるなど基本的な動きを数多く経験することが、その後の運動やスポーツを行う習慣につながるように言われております。このことに注目した事業といたしまして、これまで県が行ってまいりました県内大学生が創る奈良の未来事業で、本年度、奈良教育大学の学生から提案されました、幼児を対象としたスポーツ教室という提案がございました。本年十二月に大学生と連携して開催することといたしております。この教室では、バルシューレという手法を取り入れるようでございます。幼児期に運動神経を刺激する大変効果的な方法というふうに聞いております。ボールを利用して、走る、投げる、キャッチするなど基本的な動作を、楽しく遊び感覚で運動を身につける工夫がされているようでございます。大学生とともに取り組むこの教室には多くの幼児が参加して、楽しく実施できればということで始めさせていただきたいと思います。また、ご家庭でも子どもと一緒に、こうした取り組みを継続してもらうことが重要だと思います。この教室に保護者も参加していただき、体験していただくことにしております。さらに、県内の総合型地域スポーツクラブが大変数がふえてきておりましたが、その中の事業といたしまして、幼児を対象とした教室が開催できるように浸透を図っていきたいというふうに考えております。

 お答えは以上でございます。ご質問ありがとうございました。



○議長(山下力) 江南健康福祉部長。



◎健康福祉部長(江南政治) (登壇)一番宮木議員のご質問にお答えをいたします。私に対しましては、奈良県健康ステーションに関しまして、開設の狙い、オープン後の状況、そして、今後どのような展開を考えているのかについてのお尋ねでございます。

 県では、日常的に介護を必要とせず、健康で自立した生活ができる期間であります健康寿命を平成三十四年までに男女とも日本一にすることを目標にしております。健康寿命を延ばすための効果的な方法の一つに、歩くことがございますが、最近の研究では、単に歩数だけをふやすのではなく、うっすらと汗ばむ程度の中強度の、すなわち強度が中程度の歩き方を取り入れることが重要であり、また、このためには積極的に外出することが効果的であることがわかってまいりました。県では、この外出することが健康につながるという考えを、おでかけ健康法と命名をいたしまして、これを県民の皆様に普及・啓発し、実践していただくための拠点として、近鉄百貨店橿原店内に奈良県健康ステーションを開設したところでございます。

 この健康ステーションでは、議員お述べのように、健康サポーターが常駐しておりまして、最新の健康測定機器で気軽に健康チェックができるほか、おでかけ健康法をビデオなどによりまして具体的に紹介しております。また、日々の歩数や中強度の歩行時間が測定できます活動量計の短期貸し出しも行っておりますとともに、希望者の方には健康モニターに登録をいただきまして、おでかけ健康法を長期にわたり実践していただくことも始めております。今後、取り組みの成果といたしまして、血圧や体脂肪率、筋肉量などの身体状況がどの程度改善するのかを調査する予定でございます。健康ステーションには、一月二十九日のオープン以来、既に延べ約四千五百人程度の方にご来場いただいております。利用者の方からは、健康サポーターの話を聞いて、健康づくりに取り組んでみようと思った。あるいは、お医者さんから歩くように勧められていたが、その目安がわかってよかったといった感想をいただきました。また、活動量計の短期貸し出しにつきましては、予定の百個が五日間で全て貸し出されるなど、好評をいただいております。

 平成二十六年度には、健康チェックのための機器を増設いたしますほか、新たに健康講座を実施するなど、機能の充実を図る予定でございます。また、県内二カ所目の健康ステーションとして、これは王寺町内に開設したいというふうに考えております。今後とも、健康ステーションが県民の皆様の健康づくりの拠点となり、多くの方々に利用いただける魅力あるステーションとなりますよう、努めてまいる所存であります。

 以上でございます。ありがとうございました。



○議長(山下力) 西岡こども・女性局長。



◎こども・女性局長(西岡史恵) (登壇)一番宮木議員のご質問にお答えいたします。私に対しましては、結婚や子育てに夢や希望を抱けるような取り組みについて、少子化対策の観点から、若者が結婚や子育てに関して夢や希望を抱けるようにすることが必要と考えるが、県としてどのような取り組みを行っていくのかとのご質問でございます。

 今年度、県が実施いたしました奈良県子育て実態調査では、議員お述べのとおり、独身者でいずれ結婚するつもりの割合が五年前の調査から一〇%以上低下し、また、子育てを楽しいと思うの割合が男女とも二〇%未満であることがわかりました。結婚や子育てに魅力を感じている方が減っているのではないかと思われます。こうしたことから、結婚や子育てに夢や希望を抱くことができるよう、社会全体で結婚や子育てを応援することが必要と考えます。県では、結婚や子育てを応援する機運を醸成するため、奈良県こども・子育て応援県民会議を設置し、その中で、県内企業や店舗等と連携した、なら結婚応援団におきまして独身男女に出会いの場を提供しております。平成十七年度からこれまで実施してきました出会いイベントによりまして、これは任意でご報告いただいている分でございますけれども、二百六十四組が結婚されております。

 また、平成二十六年度当初予算案におきましては、内閣府の地域少子化対策強化交付金を活用いたしまして、結婚への意欲の向上を図るため、企業等への出前講座の開催経費等を計上いたしております。さらに、若者が子育てを楽しいことと思い、社会が子育てを応援していることを感じていただけるよう、県内大学生等と連携した親子向け子育て応援イベントの開催や、また、子育て家庭への割引サービス等を実施している、なら子育て応援団の協賛企業・店舗等と連携し、子育てしやすい奈良県を目指した子育て応援キャンペーンの実施も予定しております。これらの取り組みを通じまして、結婚や子育てに夢や希望を持てるよう、今後も市町村や企業・店舗等との連携を深めながら、結婚・子育てを応援する機運の醸成に努めていきたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(山下力) 冨岡教育長。



◎教育長(冨岡將人) (登壇)一番宮木議員のご質問にお答えいたします。私には、公立高等学校の授業料無償化見直しに伴う制度の円滑な実施について、制度の内容や手続方法等について保護者からは不安の声が聞かれる、四月からの円滑な制度の実施に向けてどのように対応しているのかのお尋ねでございます。

 まず、今回の公立高等学校授業料無償化制度の見直しについてご説明を申し上げます。

 今回の見直しにより、来年度の公立高等学校の入学生から、原則授業料を徴収することになりました。ただし、一定の所得制限のもと、私立高等学校と同様に授業料相当額の就学支援金が支給されることとなっており、授業料は実質無償のままとなります。在校生につきましては、これまでどおり授業料の無償化が継続されます。その所得制限額ですが、それは市町村民税の所得割額が三十万四千二百円未満となってございます。モデル世帯の例で言いますれば、夫婦の一方が働き、高校生と中学生が各一人いる世帯で、おおむね九百十万円未満の年収となっております。この範囲の場合は授業料は実質無償のままということでございます。

 一方、議員ご指摘の生徒、保護者への制度見直しの周知につきましては、昨年十一月末の法律改正後、文部科学省作成の制度概要や手続を示しましたリーフレットを十二月とこの二月に中学三年生全員に配布し、保護者に届くようにしているところでございます。文部科学省におきましては、問い合わせに答えるため、ホットラインを設けて対応しているところでもございます。また、県教育委員会におきましても、高等学校の新一年生及び保護者に対しまして、再度三月の各学校合格者説明会等におきまして、制度の詳細や手続について十分に説明を行うとともに、入学後の具体的な申請時にも丁寧に対応してまいりたいと考えます。あわせて在校生につきましても、これまでと同様に授業料が無償であることを学校を通じて周知する予定としております。

 以上です。



○議長(山下力) 久保田観光局長。



◎観光局長(久保田幸治) (登壇)一番宮木議員のご質問にお答えいたします。私に対しましては、外国人観光客に対する食の情報発信の取り組み内容についてのご質問でございます。

 平成二十四年に観光庁が実施いたしました訪日外国人消費動向調査では、外国人観光客が日本で最も体験したいことのトップは、日本食を食べることとなっております。食は、外国人観光客が日本を訪問する目的として非常に重要な要素と認識しております。奈良にも多くの国から外国人が来られております。そこで、平成二十四年に外国人向けホームページを全面刷新しまして、対応言語を従来の四言語から八言語、すなわち、英語、中国語簡体字、中国語繁体字、韓国語、フランス語、ドイツ語、イタリア語、スペイン語の八言語といたしました。さらに、歴史文化や社寺などの情報に加えまして食の情報も追加いたしました。現在六十一の店舗情報を紹介しています。まだまだ情報が不足しております。今後、質と量の充実に取り組みます。

 次に、飲食店で提供される食事メニューの多言語化でございます。国際観光課のホームページで、外国人に人気のあります日本食や奈良のうまいものなど五十三メニューを多言語化して公開しております。必要なページをダウンロードし、自店の料理の写真や料金を入れますと、五言語で表記されたメニューが完成する仕組みになっておりまして、新年度からはさらにメニュー・言語の拡大を図り、利用を呼びかけてまいります。

 その他、外国人観光客が多く訪れます奈良公園周辺では、今年度、五言語に対応した飲食店案内看板四基を試験的に設置いたしました。外国人観光客の意見を踏まえまして、新年度は、奈良公園周辺で十基の案内看板を設置することといたしております。また、最近はイスラム圏からの観光客も急増しております。ハラルフードと呼ばれる食材の注意点やお祈りの場所などへの対応につきまして、昨年、県内二カ所で講習会を開催いたしました。新年度におきましては、県内でハラルフードや、欧米からの方に多いとされますベジタリアンに対応する飲食店マップを作成予定でございます。

 奈良を訪れる外国人観光客へのもてなし向上のために、食は観光の重要な要素であることを観光事業者の方々と共有いたしまして、外国人の方々にも満足いただける奈良の食情報の発信に向けて取り組んでまいります。

 答弁は以上でございます。



○議長(山下力) 一番宮木健一議員。



◆一番(宮木健一) 知事、健康福祉部長、そして、こども・女性局長、教育長、観光局長、ご答弁ありがとうございました。

 知事のお話の中で、幼児期に対して、大学生の方々が幼児に指導に行くというお話を聞き、うれしく思っております。また、実はそこに大切なのがお父さん、お母さん、またおじいちゃん、おばあちゃんも通して家族全員で運動ができる、またスポーツの意識の高まりなどがあると、非常にすばらしいことだというふうに感じました。

 また、結婚・子育てについてですけれども、内閣府の子ども・子育て白書によりますと、平均の初婚年齢、男子が三十・五歳、女子が二十八・八歳と発表されました。三十年前は男子は二十七・八歳、女子は二十五・二歳と比較すると晩婚化となり、それについて母親の第一子の出産年齢の上昇ということも起こっています。人口の減少は国力の低下、また社会保障の減少となりますので不安となり、やはり出会い、結婚、妊娠、出産、そして子育てと、切れ目ない施策が必要であると思います。引き続きご努力よろしくお願いします。

 高等学校の就学支援金に関してですけれども、支援金の申請をいたします。その中で、クラス内でこの子は支援金を受けている、この子は受けないというのがクラスの中でやはりわかると、子どもたちヘの影響というのは大きいですので、先生から手渡しではなくて郵送なり、子どもたちにはわからないような措置をとっていただきたいというふうにお願いいたします。

 最後に、観光局長ですけれども、先ほどホームページの作成等、お話があったのですけれども、実は国際観光課のホームページに行って、そこで翻訳のページに行くまでにちょっと時間がかかって、なかなか外国人の方が来られてそこに行きつくまでに、もちろん日本語で、ばっと初めのうちは入っていますので、たどりつかないというふうなこともお聞きしていますので、なるべく、外国人観光客の方が見られて、すぐにこれは対応できるよね、こういう店がいいよねというふうな形をとっていただければ、もっと日本食、またその他の飲食店にも外国人の方々が来られて、そして帰って、ああ日本へ来てよかったなという話ができたらいいなと思いますので、また引き続きよろしくお願いします。

 以上です。ありがとうございます。



○議長(山下力) 宮木議員、答弁は求めませんね。



◆一番(宮木健一) 答弁は求めません。要望とさせていただきます。



○議長(山下力) しばらく休憩します。



△午後二時二十九分休憩

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△午後二時四十九分再開



○副議長(井岡正徳) 休憩前に引き続き会議を開きます。

 次に、四十四番川口正志議員に発言を許します。−−四十四番川口正志議員。(拍手)



◆四十四番(川口正志) (登壇)なら元気クラブ、会派のネーミングのとおり、すこぶる元気な川口正志でございます。さきの自由民主党の発言者ほど大きな声は出せませんけれども、大変私は元気で頑張っておりますので、皆さん、今後ともご支援のほど、よろしくお願いを申し上げます。ありがとうございます。

 さて、ソチオリンピックのスノーボード・ハーフパイプ競技で、雪国でないこの奈良県の御所市出身、十八歳の平岡卓選手が銅メダルに輝いたこと、誠に感激、うれしいことでございました。荒井知事は早速、奈良県スポーツ特別功労賞を平岡卓選手に贈られました。私は、地元御所市民として感謝を申し上げる次第でございます。今夜未明から始まります平和の祭典パラリンピックの出場選手の健闘を、皆さんとともに祈りたいと存じます。

 さて、一昨年の紀伊半島大水害からの復旧・復興に対する集中的な取り組みと、災害に強い奈良県をつくるため、防災力向上への取り組み、さらに中和・南和・東和地域を含めた南部振興策に積極的な県政の取り組みに深謝を申し上げます。昨年十一月、知事をはじめ各部長の出席をいただき、私ども南部振興議員連盟のメンバー、そして管内の市町村長・議長と、農林・商工・観光・薬業団体の代表が出席しての南部振興議員連盟懇談会で提起を申し上げました要望の具現化を、まずはお願い申し上げておきたいと思います。

 続いて、京奈和自動車道大和御所道路に関連して、幾つか質問なり要望をさせていただきます。

 京奈和自動車道御所インターチェンジは一昨年春に供用開始され、現在は御所インターチェンジから御所南インターチェンジの間や御所市と五條市を貫くトンネル工事などが進められています。御所南インターチェンジは、県内の京奈和自動車道では唯一、休憩施設の併設を計画され、まとまった用地は買収済みであります。ドライバーの生理的欲求を満たし、連続高速走行の疲労と緊張を解きほぐし、あるいは自動車に対する給油、給水や適宜の整備点検の必要性を満足させるための施設と位置づけされたものです。地権者の方も、休憩施設もできるということで道路本線以外の土地の買収に協力されました。しかし、聞くところによりますと、その計画が二転三転して、国土交通省のほうでは、休憩施設として買収済みの用地を地元御所市で買い上げてもらいたいという、とんでもない話が私の耳に入りました。このサービスエリア休憩施設は、県内の京奈和自動車道では唯一の施設であり、御所南インターチェンジは、地元御所市はもちろん奈良県南部にとっても貴重な玄関口です。

 地元御所市は、一般道からも上り下りのインターチェンジにスムーズに進入できるサービスエリアの実現に向け、国土交通省に強く要望しております。県も既に積極的にかかわっていただいていますが、今後もさらに積極的にかかわっていただき、地元の期待に応えられるよう、当初の計画どおりサービスエリアの実現に向け、よろしく支援・援助をお願いしたいと存じます。

 さて、京奈和自動車道大和御所道路の御所南インターチェンジから南へ巨勢山トンネルまでの八百五十メートル間は、橋りょうではなく、高さ十メートル、横地幅百メートルの大量の土盛りの上に道路が計画されております。そのため、市道で結ばれていた御所市の條地域と室地域が東西に分断されます。国土交通省では、土盛りの中にトンネルをつくって東西を結ぶ市道を確保されるようでありますが、計画は四メートル幅のトンネル道のようであり、これでは狭い。御所市の條地域にはウル神古墳、室地域には宮山古墳がございます。それを結ぶ東西の市道は古墳散策道路として、落ちついた昔ながらの集落を結ぶ道路として景観美のすばらしい、安心して通行できる道路であります。古代ロマンを壊さぬようにと地元では、四メートル幅ではなく広い歩道を設置してほしいと要望いたしております。最近、地元御所市が国土交通省と要請交渉した折に、既に設計ができているし、発注間近なので、経費増については御所市の負担でと国土交通省から話をあったと伝わってきました。私の聞き間違いならいいのですが、京奈和自動車道に関連しないトンネル外の市道部分ならともかく、これもとんでもない話です。一旦つくってしまえば手直しはできません。御所の田舎の素朴な県民の要望であります。積極的に国土交通省へ働きかけていただき、地元の要望を実現していただきたい。知事の所見をお伺いいたします。

 次に、現在進めておられる京奈和自動車道御所インターチェンジ周辺の産業集積地形成事業について、知事の積極的な肝いりに感謝申し上げながら、お尋ねをいたします。

 この事業につきましては、現在、土地等に係る権利者九十名の方から同意を得られたと聞いております。これはひとえに、県の担当次長をはじめ、担当職員が何回も直接地元に足を運ばれ、御所市の職員ともども粘り強い交渉を重ねられ、地権者や地元の理解を得られたものと思っております。そのことに対しまして深く敬意と感謝を申し上げておきます。

 御所インターチェンジ付近は、県南部・中部の通勤圏内であり、この地で就業の場を確保することは、若年層を中心とした人口流出の阻止、Uターン、Iターンの促進に寄与いたします。県の南部振興計画の大きな施策として位置づけをされ、また私の記憶では、県と市の協働による産業用地の造成ということも県下初めてのことであり、他の市町村もまちづくりの参考とされると存じます。私といたしましては、これまでの県の努力に感謝しつつ、測量、調査、造成工事に事業着手され、一日も早い完成を願うものでございます。また、このたびの産業集積地に隣接して御所東高等学校跡地がございます。御所市はもともと教育のまちと言われ、地元挙げての高等学校誘致に当たっては、校舎用地のほとんどが地元の方からの寄附提供によるものでした。現在、高等学校再編成により廃校となり、当初の目的はなくなっておりますが、この跡地を産業集積地形成事業に連動させ含めれば、県南部の活性化に貢献できるものとなり、寄附された方々の理解も得られると思います。

 知事に要望を申し上げ、お尋ねしたいことは、京奈和自動車道御所インターチェンジ周辺の産業集積地形成事業の完成に向けて、企業誘致を含め、今後どのように取り組まれるのか。また、隣接する御所東高等学校跡地も産業集積地の形成に含めるべきと考えますが、どのようなお考えなのか、お尋ねする次第でございます。

 ふるさと、地方の歴史・伝統の文化や産業にかかわる教育の実情と役割について、お尋ねと要望をしたいと存じます。

 何事も原点・基点をおろそかにしては発展はないというのが昔からの教えだと私は思っています。まず、道に迷ったときには来た道を戻り直せということ。ふるさと、先祖はどんな生き方、何を糧にして生きてきたかということであります。農林業、あるいは手づくり・物づくり産業を基盤としたものであり、その先祖の遺産と両親の愛情、ふるさとの育みによって皆は成長したものであります。それを忘れて、ふるさと、両親から遠ざかっての生活、いかに経済構造の変化によるものであるとしても、このままでは世情は悪しきものと化すでしょう。格差拡大の社会を克服するための一つの方策、それは地産地消の奨励だと思っています。また、子どもたちの発達段階に照合した、ふるさとの伝統文化や農業産業にかかわる体験であります。進められている県施策に教育委員会関与の積極化をあえて尋ね、要望します。

 その一つは、県は早くから、子どもたちに食と農に対する理解を深めさせ、さらには将来の農業の担い手確保を期待、子どもたちの米づくりを奨励、あわせ国連・国際コメ年の趣旨を継続させ、収穫された米をアフリカなど食料不足国へ贈り、国際友好親善交流を促す意義をもって、農林部では米づくり体験モデル事業を行っています。私はこの施策を評価してきました。けだし、農業体験学習を取り入れている学校は毎年三つの小学校、体験学校数は総じて十五校であります。この実情だけを見て教育委員会の農業にかかわる教育の姿は評論できないと存じますが、さりとて、これでよいのでしょうかと批判せざるを得ません。

 また、その一つとして、県は御所市に支援助成して地場産業振興のサンダル履物コンテスト・デザイン展を奨励しています。昨秋は第二十六回を数え、そのテーマをインフニット・ポッシビリティ(無限の可能性)として、社会や人々の生活環境がプラス方向にもマイナス方向にも右往左往しながら急速な変化を遂げつつある昨今、地場産業を通して振興活路と明るい兆しを期待、かつ輝かしい未来の構築を目指してとして応募、ふるさとの産業についての認識を深める意義を強調して、地元と近隣の中学校並びに高等学校、さらには全国の専門学校に応募を求めてきました。応募点数は、中学校二十一校、一昨年八百七十五点、昨年五百八十三点。高等学校は公立の青翔、御所実業、畝傍、郡山高校と、私立の橿原学院、奈良育英高校の六校で、一昨年は八十一点、昨年は百四十二点。県外からも彦根総合高等学校の一校から応募あり、一昨年四十五点、昨年二十六点。専門学校は広く東京、名古屋、大阪のモード学院や県内合わせて十校から、一昨年は百十八点、昨年は二百二十四点で、総応募点数は一昨年千百十九点、昨年は九百七十五点の協力応募がありました。要望したいことは、御所市を基盤としたこのサンダル業界では奈良県は、全国シェアの二〇%を持つ産地であります。このサンダル履物コンテストは、デザイナーのむしろ登竜門との評価もあり、産業振興、美術工芸奨励と教育の役割を定着させたいものであります。

 以上二つの例を挙げたように、子どもたちが農業体験を積むことや地域の産業とかかわることは重要であるとともに、産業振興に教育の果たす役割は大きいと考えます。こうしたことを踏まえ、県教育委員会として、農業にかかわる体験学習、地域の産業についての学習やその担い手の育成にどのように取り組んでいるのか、お伺いをいたします。

 次に、NPO法人の実態に偽善はないか、えせ行為、悪質商法対策についてお尋ねします。

 医療、福祉、環境、文化、芸術、スポーツ、まちづくり、国際協力、交流、人権、平和など、あらゆる分野の社会的なサービスを提供するほか、政府及び自治体や企業において扱いにくいニーズに対応する非営利な活動を自発的に行うNPOが組織されています。法人認証されているNPOの数は全国で四万八千団体を超えており、奈良県では四百九十六団体と聞いています。社会的貢献に個人としての思いを持ったボランティア、組織としての役割を意識してのNPOの活動が大きくなることは大変うれしいことであります。特に私は人権文化の運動に携わってきた者として、人権、福祉等の関係NPO団体に目が向きます。私はこれまで、似て非なるいわゆるえせ行為によって人々が脅かされたり、欺かれたりすることのない社会を求めてきました。同和をかたっての高額図書の押し売り、あるいは悪質類似犯と言える送りつけ商法、訪問購入、いわゆる押し買い、還付金詐欺などをお断りするネットワークを広めています。県のくらし創造部と私ども部落解放同盟が中心となり、法務局、労働局等の国の機関にも参加を願い、また多くの消費、商工、農業、医療、建築等々の諸団体の協力参加のもと、情報交換と啓発に努めています。あわせて、これら悪質商法対策、クーリングオフの取り組みとともに、振り込め詐欺防止の啓発強化にも乗り出しています。ブラック企業の問題も同質であります。私が取り組んできたことは、言いかえれば、表面的には装いを凝らした悪質な行為に対するものとの戦いであります。これらの対策の強化を望むものでございます。

 そうした取り組みをしている中、生活スタンスにいささか首をかしげたくなるような方から、NPO法人を肩書にした名刺をいただくことがあります。また、昨今、NPO関係の詐欺等の犯罪がメディアに頻繁に報道されたりしています。さらに、NPO法人をかたって送りつけ商法などの悪質商法に手を染めている団体もあると耳にします。遺憾なことでございます。そこで、今回、私が問題を提起したいことは、NPO法人という社会的信用を冠にした偽善NPOがないとは言えないだろうということです。真面目に活動されている一方でそうした法人が存在することは、NPO法人全体の信用にもかかわってきます。県の認証NPO法人四百九十六法人中、事業年度終了後の実績報告が義務づけられているにもかかわらず、期限内に未提出となっている法人が百法人以上あると聞いています。有名無実NPO法人の偽りだけがまかり通ることが野放しになっていないのかどうか、しっかりと検証されることを願う次第です。また、NPO法人という社会的信用を冠にした悪質商法を防止する対策も必要だと考えます。知事の所見をお伺いいたします。

 最後に、福祉関係、生活保護法改正にかかわっての質問に入りたいと思います。

 今日の我が国が格差社会と言われる中で、生活保護受給者は二百十六万人を超え、二〇一一年に過去最高を更新して以降、増加傾向が続いています。非正規雇用も全雇用労働者の三七%を占め、年収二百万円以下の給与所得者も百万人を超えています。最近では、二十歳以上五十九歳以下の在学中を除く未婚無業者のうち、ふだんずっと一人か、一緒にいる人が家族以外にいないスネップと言われる孤立無業者が百六十万人を超え、特に二十歳代の孤立無業者が増加していると言われており、これらのさまざまな生活上の困難を持っている人たちへの新たな支援策は緊急の課題であります。

 昨年十二月、生活保護法の改正法と生活困窮者自立支援法が衆議院本会議で成立しました。両法が目指すのは生活保護費の抑制であると考えますが、まず、生活保護法の改正について伺います。先日の新聞報道で、二〇一二年度の全国の生活保護の不正受給件数が四万一千九百九件と過去最悪を更新したとの記事がありました。今回の法改正で不正受給対策も強化されると聞いており、生活保護制度が真に信頼に足る制度となるためには、まず不正受給はあってはならないことだと考えます。

 さて、その上で、今回の生活保護法の改正について見ますと、保護申請の手続が法定化されるなど、保護申請のハードルが上がるのではないかという危惧を持っています。最後のセーフティネットである生活保護制度において、申請要件が厳しくなり、県内福祉事務所において、申請者を窓口で追い返すいわゆる水際作戦が行われないような法の運用が必要だと考えますが、知事の所見をお伺いします。

 次に、生活困窮者自立支援法について伺います。この制度は、二〇一五年四月から実施されるもので、生活保護に至る前の段階での自立支援策の強化を図るため、生活困窮者に対して、自立相談支援事業や住居確保給付金の支給、その他の支援を行うもので、本県では福祉事務所を設置している十二市一村と県が本制度の実施主体になります。このうち就労その他の自立に関する相談支援を実施する自立相談支援事業は、必須事業として実施を義務づけられており、その実施に当たっては、厚生労働省では、社会福祉士や相談支援業務経験者などを想定した主任相談員など三職種を設定し、二〇一四年度から養成研修を実施する予定だと聞いています。

 この制度を真に実効あるものにするためには、相談支援に当たる人材の育成や、就労訓練の場を提供してくれる協力企業の確保などは重要な課題です。自治体直営という枠にこだわらず、社会福祉法人やNPO法人などとの委託連携により、真にさまざまな生活上の困難を持っている人たちへの支援策が機能することが必要と考えますが、県としてこの新たな制度に対してどのように取り組んでいこうとされるのか、知事の所見をお伺いいたします。

 また、この制度のもう一つの柱である、就労に必要な訓練を日常生活や社会生活自立の段階から行う就労準備支援や生活困窮家庭の子どもへの学習教室などは任意事業とされており、各自治体で実施するかどうかが判断されることになっています。自治体としてはきめ細かく支援していこうとすれば多様なメニューが必要となり、そのための財源や人材が必要となります。こういった就労準備支援や子どもの学習支援をどれだけの自治体で実施するのか、自治体格差が生まれはしないか、危惧するものですが、あわせて知事の所見をお伺いいたします。

 ご清聴ありがとうございました。よい答弁を期待して、壇上からおろしていただきます。ありがとうございました。(拍手)



○副議長(井岡正徳) 荒井知事。



◎知事(荒井正吾) (登壇)四十四番川口議員のご質問にお答え申し上げます。

 京奈和自動車道大和御所道路についての質問が少しございました。

 第一問目は、御所南インターチェンジに予定されております休憩施設の併設についてのご質問でございます。市のご要望と国の調整の問題でございます。

 京奈和自動車道の御所南インターチェンジのサービスエリアは、観光情報の発信や特産物の販売などに活用することで、中南和地域の振興の拠点となるものと考えております。この施設につきましては、京奈和自動車道の整備の一環として国において計画されてまいりました。御所市、県を交えながら検討を進めてまいりました。これまで、必要となる用地も、京奈和自動車道の整備の一環として、国により既に取得されております。県及び市からは、この施設が京奈和自動車道を利用するドライバーのためだけの休憩施設ではなく、地域振興の拠点となるよう、施設の敷地面積の確保や一般道からも利用できる接続形態のサービスエリアを要望してきております。国におきましては、県及び市の要望を踏まえ、施設配置や利用形態、整備スキームや制度上の課題などについて検討を行っていると聞いております。途中で議員お述べのように、少しごたごたした経緯はあるように思いますが、今、県、市の要望に沿って検討を行っていただいていると聞いております。県といたしましても、国の検討を踏まえつつ、地元の要望が実現できますよう、引き続き国に要望するとともに、地元と国との間の必要な調整を行っていきたいと思います。

 京奈和自動車道の第二問目は、御所南インターチェンジと巨勢山トンネルの間の土盛り構造の中をくぐる市道のあり方でございます。自動車道だけではなしに歩道も整備をすればどうかというご要望に対する現在の状況でございます。

 御所南インターチェンジ周辺には、貴重な史跡や古墳が数多く存在しております。このような文化的価値の高い古墳群を生かした周辺整備や周遊観光を考えた地域づくりは、県としても地域活性化に寄与するものと期待しておりますし、御所市のほうも同様のお考えでございます。議員お述べになりましたが、この古墳群を東西に結ぶ市道が盛り土構造であります京奈和自動車道により分断されますので、盛り土構造の中に市道となるボックスカルバート、箱のようなものをつくる計画となっておりますが、その幅でございます。国の当初の計画では、現在の市道の幅員を確保するという観点で、歩道のない車道のみのボックスカルバートをつくる計画になっておりましたが、御所市からは、このようなボックスカルバートを広げて、古墳群を散策するための歩道も併設してほしいという要望が出されてまいりました。国によりますと、この区間の設計は終えている、既に設計は済んでしまったというようなことでございましたが、この要望に対応するため、現在、設計の見直しを検討していると聞いております。今後、地元と関係機関とも国のほうが調整を行っていくという方向だと聞いております。県といたしましても、京奈和自動車道の整備と地域振興に関する地元の取り組みが調和して行われることは重要でございます。市のご要望が実現するよう国へ働きかけてまいりたいと考えております。

 御所インターチェンジ周辺における産業集積地の形成につきましての取り組みの現状、また、隣接しております御所東高等学校跡地の利用ということについてのご質問でございます。

 御所インターチェンジ周辺での産業集積地の形成事業につきましては、これまで地元や権利者の多くの皆様方からご理解とご協力を賜り、今般事業化することができました。まずは関係の皆様方に、厚く御礼を申し上げたいと思います。議員もお述べになっていただきましたが、九十名の地権者に対しまして、県の中尾まちづくり推進局次長をはじめとする職員が御所市長とともに直接交渉に参りまして、たび重なる交渉を粘り強くやりまして、やっとのことで合意にたどり着いたと聞いております。

 今後の我が県では、来年度予算でもお願いをしておりますように、内発的地域経済構造となるように地元経済を刺激し、自立的な地域を目指すこととしております。御所インターチェンジの産業集積地の建設は、その象徴的な事業だというふうに思っております。これを中南和地域で先導的に実現するため、県と御所市が協力して、南部振興計画にも位置づけてまいりました。地域での産業振興と安定した雇用の確保を図りたいと思います。このインターチェンジに向けて、国道一六八号から、山の上からより多くの人が通勤をされるといった姿を想像しております。また、その御所インターチェンジで眼下に見える工場というのは大変なショーウインドーになるものであるように思います。この事業は、開通した京奈和自動車道の利便性を生かし、また地元や権利者の皆様方のご協力に応えるためにも、速やかに進めたいと考えております。早ければ来年度には用地の買収に取りかかり、平成二十七年度からは埋蔵文化財調査を行い、平成二十九年度からは造成工事に着手いたしまして、平成三十二年度には全体の造成を完成して、企業の立地を図りたいと思います。

 また、並行して企業の誘致にも取り組みたいと思います。これまで県の企業誘致につきましては、毎年二十件を超える企業立地の実績が上がってきております。御所インターチェンジよりも南にあります五條北インターチェンジ近くの北宇智工業団地でも大型立地が最近実現をしております。プロモーションをしております中で、中南和地域も遠くないということをだんだん感じていただいております。不便ではなさそうだ、また、大和郡山ジャンクションができ上がりますと非常に便利になる、南もあっという間に行けるということを実感していただけると思います。県といたしましては、インターチェンジに直結する優位性の高いこの事業用地を、今の早い段階から全国に売り出していきたいと思います。事業拡大やリスク分散への対応など、企業がこの安全な奈良県へ立地したいという投資ニーズはより高まっているように思います。御所市とも連携して積極的に企業誘致に取り組んでまいりたいと思います。また、立地した企業が長く定着していただき、地域において新たな投資や取引が拡大をして、雇用の創出に結びつくという産業集積のクラスター、南部でのクラスターがもしできれば、これにこした喜びはございません。

 なお、御所東高等学校跡地は、この事業地に隣接する県有地でございます。本事業との関連も考えながら、この地域の活性化のために活用できれば、有効に活用したことになると思います。今後、御所市や地元ともよく相談しながら、産業集積地として編入する可能性も含めて具体的な跡地活用策を検討してまいりたいと思います。

 私に対しましては、続いて、NPO法人の実態検証の必要性があるのではないかというご質問でございます。

 最近、悪質商法や詐欺が増加して、その手口も複雑・巧妙化しておりますが、その中には、議員がご紹介ありました送りつけ商法や押し買い、架空請求、還付金詐欺といった手口があるようでございます。中には、NPO法人と称する団体が関与する事案が県内の相談窓口に寄せられているとも聞いております。議員お述べになりましたが、NPO法人に義務づけられている事業報告書、活動計算書などが未提出になっている法人がございます。本県では、平成二十六年一月現在で四百九十六法人ございますが、そのうち三割程度に当たります百四十二法人が未提出でございます。このような法人に対しましては毎年度、督促状を送付するなどの指導は行っていますが、依然提出がない法人も少なくありません。単に報告をしてないだけなのか、有名無実なのかは、実態調査の必要があると思います。このような状況を踏まえまして、新年度から協働推進課の体制を充実いたしまして、未提出法人はもとより、全NPO法人の活動実態を調査したいと思います。この調査により、活動の実態がない、あるいはNPO法の目的に反した活動を行っているなどの事実が明らかになった場合には、法人名の公表、罰則の適用、さらには認証の取り消しなど、NPO法に基づく厳格な措置も視野に適切な指導をさせていただきたいと思います。

 また一方で、真っ当な事業活動を志向されておるにもかかわらず、事務処理をはじめ資金調達や活動面での難儀に直面されている法人もございます。個別のご相談に加えて、研修の実施やアドバイザー派遣などの支援の充実も図る必要があろうかと思います。そのような法人に対しまして、今後、活動が一層活発化されるように、監視、指導強化を図る一方で、活動の支援、活動のPRなどをしていく必要を思っております。

 なお、悪質商法の被害の防止といたしましては、巧妙化する手口の内容や傾向、クーリングオフという制度がございますが、とっさに契約した場合には、よく考えてみると解約するといったことのできる制度でございますが、そのような制度があるということを多くの人に知ってもらうことも大事だと思っております。このため、消費生活センターにおいて、相談事例のホームページや新聞への掲載、弁護士会などの協力を得まして出前講座や講習会の開催など、啓発、理解の浸透に取り組んでまいりたいと思います。

 生活保護法改正と生活困窮者自立支援法に関して、ご質問が二問ございました。

 最初のご質問は、生活保護法の改正に当たりまして、保護申請のハードルが上がるのではないか、窓口で追い返す水際作戦がふえるのではないかというご懸念のもとでのご質問でございます。

 生活保護法の一部を改正する法律は、平成二十五年十二月六日に成立して、十二月十三日に公布をされました。今回の法改正におきましては、支援が必要な人に確実に保護を実施するという基本的な考え方は維持しながら、就労による自立の支援や不正不適正受給対策の強化、医療扶助の適正化等を中心に見直しが行われたものと思っております。また、あわせて議員お述べのように、保護申請の手続が法定化されました。しかしながら、今回の改正によって、申請事項や申請様式をはじめ、事情がある方について従来認められております口頭申請につきましても、現行の運用を変えるものではないと厚生労働省から説明を受けております。県といたしまして、法改正後もこれまでどおりの運用を行うものと考えております。

 また、申請の意思を持って窓口に来たにもかかわらず、意思確認を行わず追い返すようなことや、申請の意思が表明されたのに、関係書類の提出がないことをもって申請を受け付けないなど、議員がご指摘になりました水際作戦により、保護の申請権を侵害していると疑われるような行為自体、法改正のいかんにかかわらず、法の精神に反するものであろうと思います。県といたしましては、こういう不適切な事例が起こらないように、改めて各福祉事務所に今回の法改正の趣旨やその運用を周知徹底するとともに、各福祉事務所に対する施行事務監査において、引き続き適切な窓口対応が行われるよう指導してまいりたいと思います。

 次に、生活保護法改正と生活困窮者自立支援法の中でのご質問でございますが、平成二十七年四月からスタートいたします生活困窮者自立支援制度でございますが、生活保護に至る前の段階の方に対する支援を強化し、自立の促進を図るための事業を行うものでございます。その事業の中には、議員がご指摘になりました必須事業と任意事業がございます。必須事業といたしましては、就労その他の自立に向けた伴走型の相談支援を行う自立相談支援事業というものがまずございます。また、離職により住宅を失った方に対し家賃相当額を給付する住居確保給付金の事業、この二つが必須事業に義務づけられております。また、任意事業というものがございますが、例えば就労に必要な訓練を実施する就労準備支援や家計に関するご相談、子どもの学習支援などが任意事業でございます。各自治体の判断で実施することとされております。議員は、このような任意事業は市町村格差があるのではないかというご心配でございます。事業実施主体は、福祉事務所設置自治体でございます。本県では、十二の市と十津川村及びそれ以外の町村は県が実施することになります。県では来年度、中和福祉事務所管内で、自立相談支援事業をモデル事業として行いながら、生活困窮者への支援方策、地域における自立・就労支援等の体制を検討することにしております。

 生活困窮者の有する課題は、いろいろなさまざまな課題がありまして、その課題が複合しているところに特徴があると言われております。例えば心身の不調、知識・技能の欠落、家族の問題、家計の破綻など、議員お述べのスネップと言われる、孤立して雇用がないといったような現象にあらわれております。これらの方々に対するご支援に当たりましては、その人の課題を丁寧に把握し、さまざまな支援をつなぎながら、自立に向けて段階を踏んで、包括的、継続的にご支援していくことが必要であろうかと思います。高い専門性、スキルが要る仕事であるように思います。また、支援のほうの体制も、個人でするだけではなく、チームでの支援が必要になってくる事業だと思います。このようなことでございますので、先ほど申し上げましたモデル事業の実施に当たりましては、社会福祉法人やNPO法人など一定のスキルを有する民間団体に委託して実施することも必要かと思います。また、官民問わずさまざまな支援機関等による連携体制を構築することも必要だと思います。多少試行錯誤のところもあろうかと思いますが、実効ある支援を行う努力を最大限努めていきたいと思います。

 また、新しい本制度が必須事業と任意事業を含めて平成二十七年度からスムーズに実施されるためには、各福祉事務所設置市村が、地域における生活困窮者や、生活困窮者が有するさまざまな課題に対応できる機関や団体等の実態を把握する必要もございます。ニーズを把握する一方、そのニーズをこなす供給側、サービスする側の実態も把握する必要があるというふうに思います。その実態やニーズに応じた実施体制を来年度中に検討していく必要があろうかと思います。県におきましては、各市村福祉事務所の実施体制検討のための事業財源といたしまして、今回の補正予算におきまして、奈良県緊急雇用創出事業臨時特例基金に本制度の施行準備経費の積み増しを行うようにしております。あわせて、先進地域の情報の提供、実施可能な事業者の掘り起こしなどを行い、各福祉事務所設置市村において、任意事業が地域のニーズに応じて適正に実施されるよう、その実施体制の整備等を支援してまいりたいと思います。実施体制を確立して、いい体制を組むということが生活困窮者自立支援法の円滑な施行の大変重要な要素だというふうに思っております。

 ご質問に対するお答えは以上でございます。ご質問ありがとうございました。



○副議長(井岡正徳) 冨岡教育長。



◎教育長(冨岡將人) (登壇)四十四番川口議員のご質問にお答えいたします。私には、子どもたちが農業体験を積むことや地域の産業とかかわることは重要だ、産業振興に教育の果たす役割は大きいと考えるが、県教育委員会として、農業にかかわる体験学習、地域の産業についての学習やその担い手の育成にどのように取り組んでいるかのご質問でございます。

 子どもたちが農業体験を積むことや地域の産業とかかわることは、大変重要なことと考えております。学習実態といたしましては、小学校五年生の社会科で、私たちの食生活と米というタイトルで学習し、実際の米づくり体験につきましては、小学校二百五校中七十五校が地域から借りた水田で体験し、市街地などにある学校のうち三十校がバケツなどを使って稲の成長を観察するなど、約半数の学校が米づくりの体験学習をしております。また、地域の産業につきましては、小学校三年生で、地域の農業や工業について、インタビューや見学などを通して調べる学習、中学校では、キャリア教育として職場体験を昨年度、公立百五校中九十九校が地域で実施しているところでございます。

 高等学校では、農業科、工業科などの専門学科やコースを中心に、地域の振興や担い手として活躍できる人材育成に取り組んでおります。御所実業高等学校では、御所市発祥の御所柿の系統保存、磯城野高等学校では、大和野菜の生産技術の研究や地域食材を活用した商品開発等に取り組み、地域産業の活性化に貢献しておるところでございます。また、高等学校の魅力づくりの一環の中で、本年度から、農業や地域産業の担い手の育成につながるものとして、山辺高等学校生物科学科で、大和高原の野菜や茶の栽培等の実習、奈良朱雀高等学校観光ビジネス科では、地域の観光資源を生かした観光に関する学習、大淀高等学校看護・医療コースでは、南和地域での看護師等を目指す学習等を行っているところでございます。一方、知事部局と連携して、木工、金属加工、日本料理、毛皮革などの分野で活躍する熟練技能者を各学校にお呼びし、講義や実技を指導していただき、実務上の産業教育の充実につなげているところでございます。このように、学習の中や高等学校の魅力づくりの中で、今後も、社会のニーズに応え、地域産業の振興に貢献できる人材育成にも積極的に取り組んでまいる所存でございます。

 以上でございます。



○副議長(井岡正徳) 四十四番川口正志議員。



◆四十四番(川口正志) 私の提案に対して荒井知事が共通認識を持っていただいたこと、本当にありがとうございます。

 まずは、御所市、私の地元の要望をさらに積極的にくみ上げていただきますよう、重ねて要望申し上げておきたいと思います。

 また、生活困窮者にかかわっての法改正に伴う対応についても、適切な対応をお願い申し上げておきたいと思います。

 教育長、時間がないから申し上げられませんけれども、小学校が何校あるか、二百十九校あるでしょう。中学校は百六校、私立を含め百二十七校あるでしょう。取り組んでいる学校の数とこの学校数と比較したら、どういうような内容になるのかと、批判は続くと言わざるを得ないと思います。時間がありませんけれども、いずれにしても、一生懸命おやりなのだろうとは思いますが、私どもからするならば、批判はまだまだ続けざるを得ないと、このように思います。特に農林部が学校教育にかかわって、私が数えただけでも二十三事業あるのです。教育長、わかっていますか。もうそれ以上言ったって、ここで問答にはなりませんけれども、しっかりとこれから議論してまいりたいと、このように思います。要望だけしておきます。もう返事はしても、また頭にかっとくるだけですから、終わります。

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○副議長(井岡正徳) 十五番森山賀文議員。



◆十五番(森山賀文) 本日はこれをもって散会されんことの動議を提出します。



○副議長(井岡正徳) お諮りします。

 十五番森山賀文議員のただいまの動議のとおり決することに、ご異議ございませんか。

     (「異議なし」の声起こる)

 それでは、さように決し、次回、三月十日の日程は当局に対する一般質問とすることとし、本日はこれをもって散会します。



△午後三時四十分散会