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平成26年  2月 定例会(第314回) 03月06日−04号




平成26年  2月 定例会(第314回) − 03月06日−04号







平成26年  2月 定例会(第314回)



 平成二十六年

        第三百十四回定例奈良県議会会議録 第四号

 二月

    平成二十六年三月六日(木曜日)午後一時開議

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          出席議員(四十三名)

        一番 宮木健一          二番 井岡正徳

        三番 大国正博          四番 阪口 保

        五番 猪奥美里          六番 尾崎充典

        七番 藤野良次          八番 太田 敦

        九番 小林照代         一〇番 大坪宏通

       一一番 田中惟允         一二番 岡 史朗

       一三番 畭 真夕美        一四番 乾 浩之

       一五番 森山賀文         一六番 宮本次郎

       一七番 山村幸穂         一八番 欠員

       一九番 松尾勇臣         二〇番 上田 悟

       二二番 神田加津代        二三番 安井宏一

       二四番 奥山博康         二五番 荻田義雄

       二六番 岩田国夫         二七番 森川喜之

       二八番 高柳忠夫         二九番 今井光子

       三〇番 和田恵治         三一番 山本進章

       三二番 国中憲治         三三番 辻本黎士

       三四番 米田忠則         三五番 出口武男

       三六番 新谷紘一         三七番 粒谷友示

       三八番 秋本登志嗣        三九番 小泉米造

       四〇番 中村 昭         四一番 欠員

       四二番 山下 力         四三番 梶川虔二

       四四番 川口正志

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          欠席議員(一名)

       二一番 中野雅史

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        議事日程

一、当局に対する一般質問

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○議長(山下力) これより本日の会議を開きます。

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○議長(山下力) ただいまより当局に対する一般質問を行います。

 順位に従い、二十四番奥山博康議員に発言を許します。−−二十四番奥山博康議員。(拍手)



◆二十四番(奥山博康) (登壇)皆さん、こんにちは。

 冬季オリンピックの観戦の疲れはとれたでしょうか。私もどうしても、奈良県で生まれ育ったかげんで、スキー、スケートというのはあまり縁がなかったんです、興味があまりなかったんですけれども、今回のソチオリンピックは、何か非常にわくわくするものがあって、ついつい夜更かしをしていました。やっと睡眠不足もとれて、きょうこうして皆さんの前で質問できるんですけれども、代表質問でもありましたように、御所市出身の平岡卓さんが、スノーボードのハーフパイプで非常にすばらしい銅メダルという栄に浴されました。そして、荒井知事からは奈良県スポーツ功労特別賞と、非常にうれしいなと。また、我々奈良県民にとってもすばらしい活躍を元気としてくださったことに感謝を申し上げております。まだ高校生で非常に若いですけれども、今回は銅メダル。ぜひとも次回のオリンピックには頂点に立って、県民栄誉賞ぐらいいただくような声が我々から出るようになればなあと思っております。

 前置きはさておきまして、議長のお許しを得ましたので、一般質問に入りますので、どうか皆さん、時間は短いですけれども、よろしくお願いいたします。通告どおり質問をさせていただきますけれども、私はかねがね、奈良県の経済活性化ということには非常に、議員としても、県民の一人としても注目しておりました。荒井知事は、知事就任以来から企業を誘致され、百社以上の企業が奈良県へ縁あって来ていただき、そこで奈良県民もたくさん雇用していただいているということも本当に私は感謝を申し上げております。経済もよくなってきました。しかし、奈良県を考えると、地場産業も年々悪くなってくるということも聞いております。ここで私は、今までどおり地場産業に力を入れるということは、県としても当然のことですけれども、千四、五百年前にさかのぼって考えてみますと、今回予算にも大きく計上されている漢方のメッカ推進プロジェクトについてきょうは質問させていただきたいと思います。

 当然、奈良県の産業の基本はやっぱり観光だと思っております。この観光についても、荒井知事を筆頭にますますたくさんの方々が奈良県のほうに来ていただいているということは、非常にうれしく思っているものではございますけれども、観光に次ぐ産業は何かなと。知事が漢方ということについては、チャレンジ分野の一つとして今回の予算提案の中でもおっしゃっておりました。そのことについて、私は質問させていただきたいと思います。

 歴史はあまり得意ではございませんけれども、奈良時代、光明皇后が施薬院というものをつくり、そして大和の奈良の人々にお薬、漢方薬を配られ、少しでも健康を維持できるように、長生きできるように、病気をしないようにということをされて、それから奈良県も、大和トウキをはじめいろんな漢方薬の産業が地場産業となって、そして高取町、御所市、橿原市中心に、薬業業界も活躍していただいておりますけれども、やや下火になっているということも聞いております。私は、今回の漢方のメッカ推進プロジェクト、非常に興味を持ち、そして、これは奈良県は力を入れなければならない分野だと実は考えております。その中で私は、この漢方は、今度農業総合センター、私の会派の中村昭議員も去年質問されておりましたけれども、農業総合センターで研究をする、漢方のいえば植物はどういうものがいいかということを研究する、そして、奈良県には遊休農地もたくさんございます。今現在も、五條市、そして下市町、宇陀市のほうですか、少しは栽培をしていただいているということを聞いておりますけれども、この漢方産業、聞くところによると、今現在、日本全国では二兆円産業だと言われているのが、将来は十兆円産業になるだろうというような大きな数字も出ております。

 今ここで、縁あって奈良県のほうに来ていただく企業さんはウエルカムです。でも、奈良県の歴史から見ていくと、この漢方がしっかりと根づいて、本当に観光に次ぐ産業にすべきだと私は考えております。その中で、薬用植物の研究、栽培、加工、販売、この四つが一つとなって、奈良県が取り組むということが、漢方の産業が大きく躍進するのではなかろうかと思っております。漢方は未病、病気をしにくい、予防医療ということで、非常に今世界的にも注目を浴びているのは、もう私がここで言うまでもございません。ここで今、去年、おととしからですか、庁舎内でプロジェクトチームをつくっていただいて、そして、どんどんどんどん今広げていただいている最中ではございますけれども、私はいろいろ考えておりまして、研究、栽培はしますけれども、そこでとまってはいけない、これをいかに奈良県で、高取町、御所市、橿原市中心でこういうものをつくれる地盤がある。これを販売もしていくということで、初めて漢方産業が成り立つのではないかと、かように思います。将来の十兆円のうち半分ぐらいは奈良県の産業としてぜひともやっていくには、本格的な取り組みが必要ではないだろうかと、かように思っております。

 過日私は、知り合いの製薬会社の社長とこの件でお話しすることがございました。これは配置薬の関係ではございましたけれども、漢方はどうですか、メード・イン・ナラはどうですか、全て奈良県の材料で、そしてつくったものを漢方として、いやいや、値段が合わないですよと、こういうことも言われました。値段が合わないというのは、需給バランスはもちろんあるんですけれども、たくさんのものを生産して販売できれば、コストはどんどん下がっていくだろうと思います。そしてまた、今ほとんどの漢方が中国から入っているということも皆さんご存じだろうと思います。しかし、漢方薬というぐらいですから、やっぱり安心して使える漢方薬を、この奈良県を発信としてやるべきではないだろうかと思いますのは、私だけではないだろうと思います。

 プロジェクトを考えると、慶応大学の医学部の渡辺教授を中心としていろんなアドバイスをいただきながら、プロジェクトに取り組んでいるということも聞いております。また、都道府県、奈良県と同じ配置薬の富山県、そして神奈川県、黒岩知事ですか、未病産業をということを打ち出しております。神奈川県も、その未病産業ということで、漢方のほうにかなり力を入れられて、奈良県、富山県、そして神奈川県とタイアップしながら、今これからどうするかということを取り組みをしていただいておりますけれども、私は、奈良県の場合は、研究、栽培がというところまで行くと思うんですけれども、なかなか加工、販売と、この一つの線がきちっとしなければいけない、まさに出口がきちっとしなければいけないと思うんですけれども、その辺を物すごく懸念しているわけでございますけれども、漢方関連産業における出口の製品づくりに関して、県ではどのように取り組みを考えられているのか聞きたいと思います。

 そして、薬品業界の方とお話ししたときに、奥山さん、病院でこの漢方を使うということをしてもらわないと、薬局、そして我々のような配置薬のところでは、本当に販売数は限られているんですよと。今奈良県も、県立医科大学学長を中心としてしっかりと漢方に取り組んでいただいております。また、新しい病院のプロジェクトもどんどん進んでおります。奈良県のものを使って、奈良県の漢方薬で、素人考えですけれども、漢方外来というのもおもしろいなと、これは私の素人考えですけれども、奈良県の病院ではこの漢方をかなり使っているなということも、これから大いにアピールできることだろうと、かように思います。だから、県立医科大学での取り組みについてお伺いしたいというのが第一問目でございます。

 続きまして、奈良県は昔からなかなか野球も盛んなところでございます。三浦投手、本当にベテランで頑張ってもらっております。毎年新しい奈良県の選手もどんどんプロ野球のほうにも行っております。知ってもらっているかもわかりませんけれども、多分、阪神ファンの方々も多いとは思います。でも、在阪球団のパ・リーグのオリックスで、吉田一将というピッチャーがドラフト一位で今度入団することになりました。たまたま私の監督していたときの教え子ではございますけれども、どうか皆さん、この子は、もう小学校時代から、本当に気が優しい。私は、絶対に怒らない指導ということをモットーにしてきたのを、この間会ったときも、あの褒めて育てるということが今の私にあったんかなというような笑いながら言ってましたけれども、非常に私はうれしかった。

 そこで私は、これから二問目として、市町村立の小学校、中学校の教員の人材育成、資質向上について、教育長にお尋ねしたいと、かように思うわけでございます。非常に教育業界も、毎年言われておりますけれども、国際化とか、そしていろんな社会的な環境の悪化、環境の変化、子どもたちの変化がかなりある。そして、保護者の考え方も本当にたくさんある。学校教育は非常に難しいとよく言われております。いまだに不登校、いじめ等については、なかなか減るような要素がないということを聞いておりますけれども、この間あるところで、三十二歳の女性でしたけれども、たまたまあそこの中学校の子どもたちが物すごくよく、朝すれ違いますけど、挨拶をする。もうびっくりするぐらい挨拶する。私もその中学校をウオッチングしましたら、いじめが非常に少なく、落ちついた学校になっております。

 もう一つ、私の知っている中学校では、私がPTAの会長もしていたときには、会議で学校へ行くと、帰るまでに二、三十回挨拶をしなければいけない。来る生徒、来る生徒が、こんにちは、こんにちは、こんにちはと言う。向こうは、一人、二人、三人で言ってくれて、一回で済むんですけれども、私は三十組来たら三十組挨拶をして、ああ、大変やなと思うぐらいしっかりと挨拶をしてくれておりました。この挨拶をすることが、いじめや学校崩壊がないことに直接結びつくかどうかは別にいたしまして、結果的に見て、そういう子どもたちの挨拶ができないという学校は、非常に不安定な学校であるところが多くなっているように思います。その中で、生徒指導の先生等は非常に一生懸命頑張ってはおられます。しかし、中身を聞くと、一、二の生徒指導の先生は一生懸命やるんですけれども、あとの生徒指導の先生がなかなかついてこない。聞いてみると、やっぱり、その学校の共通の課題認識がない。課題認識がないということは、ばらばらなんですね。

 これはなぜかというと、管理職がしっかりとこの事態を捉えてない。そして、学校全体の共有する課題として取り組まれてない。私はここで、管理職、校長、教頭の資質にちょっと問題があるのかなというふうにも思いました。しかし、特に県立と違って、小学校、中学校、義務教育の場合は市町村教育委員会が見ております。ただ、保護者から、地域の人から見ると、全て市も県も同じ感覚で、学校の先生は同じなんですね。そうなると、よく見たら、法律では地方教育行政法等々ありまして、いろいろ入れないところがあるとは思うんですけれども、さて、教育委員会というのは、非常に今回の代表質問でも出ておりましたけれども、私はそうじゃなしに、県教育委員会が教員の人材育成及び管理職の指導・監督、そして、市町村教育委員会とのタイアップをいかに県教育委員会としてやっておるかということについて疑問があるので、今回質問をさせていただいているわけでございます。冨岡教育長、しっかりと答弁をしていただくことをお願いいたします。

 続きまして、これはもう恒例になりました。一般質問で年に一回言わせていただいています、私は香芝市選挙区選出ではございます。香芝市の河川、そして道路について、少しお尋ねしたいなと思います。

 まず、河川についてでございますけれども、河川は、私が平成十年に当選させていただいてからすぐに大きな豪雨災害がございました。床上浸水もございました。そのときからずっとこれに取り組んでいるわけでございますけれども、特に名前を挙げさせていただくと、香芝市の場合は原川というところがございます。葛下川というところがございます。その中で一部、絶えず、大雨が降ったら心配しなければいけないというところがございます。もう十六年もたちながら、ほとんど進んでいないというのが現状です。一部葛下川は改修を進めていただいているようではございますけれども、原川の場合は、もう地権者の地籍が混乱地でございました。それをやっと県が、地籍校正まで、そこまでは進んできておりますけれども、たった一人の地権者の立ち会い拒否のために全然進まない。これについては、河川の法線も変えながらでもやっておかなければ、この今の気象状況の中では、いつどんなことがあるか、ことしはどういうことになるのかということが心配ですので、今後の取り組み、そして進捗状況をお尋ねしたい。これは葛下川でも同じでございます。ここもなかなか、一部の方々の反対というのか拒否ですね、というのが、これはよくあることでございますけれども、災害になったら取り返しのつかないことでございます。徐々には進んでおりますけれども、今の現状、そして、これからの計画があれば、教えていただきたい。

 次に、道路です。中和幹線、やっと平成二十四年、桜井市から香芝市まで開通をいたしました。非常に皆さん喜んでおられます。よくなったな、県はよく頑張ってくれたな、市町村もよく頑張ってくれたなあと、非常に利便性がよくなったということは聞いておりますけれども、桜井市のほうから橿原市を通過して、そして大和高田市を通過して香芝市まで来たら、大渋滞が毎日起こっております。これは、一番最終のところで、大和高田バイパス、国道一六五号、中和幹線の三本が一緒になって一本に入っていますので、柏原インターチェンジまでの約二キロメートルの距離が国土交通省直轄でございます。事業化にはもうなっております。これの進みぐあいについて教えていただきたい。それと、国道一六八号の奈良西幹線について、これも特に西名阪自動車道の香芝サービスエリアから香芝市内までの南のほうについてですけれども、お店屋がずうっと張りついております。買収も補償も大変だと思います。でも、このごろ、ぽつぽつぽつと解体もされて、少しずつ広くなっておりますけれども、今後の取り組み、進捗状況について教えていただきたいと思います。

 最後に、要望を一つ言っておきたいと思います。自由民主党改革の荻田議員が代表質問で、ホテルの件でということで言いましたので、私も質問しようかなと思っていたんですけれども、方向を変えて要望したいと思います。

 ある文庫を読むと、これは竹村公太郎さんという方の文庫なんですけれども、世界史の中でも奈良は奇跡の都市であるという見出しで、世界中どこを探しても、奈良県のように、一千年以上の歴史をそのまま今受け継いでしている都市はないというようなことを書いていて、非常にその中身がおもしろいので、また改めましてこういう質問の場で私はご披露申し上げたいんですけれども、実は大宮通りプロジェクトについてちょっとご要望したいと、かように思っております。

 知事が今回の代表質問の中で、牛嶋プロジェクトと言われるぐらい、牛嶋まちづくり推進局次長さんが一生懸命やっていたんですよと言われて、私もあの牛嶋まちづくり推進局次長さんの顔を思い浮かべながら、ああ、あの人、熱心やったなあというふうに思っております。私は、この大宮通りプロジェクトについて、大大大賛成なんです。非常にすばらしいプロジェクトだなと思っております。私は去年、同じ会派である自由民主党改革の中村議員、そして粒谷議員と、一泊ですけれども、沖縄県の普天間と辺野古のほうに研修してきましたけれども、その中で、国際通りもじっくりと見てきました。そして、私も一回ぐらい行ったことがあるんですけど、ハワイのカラカウア通り、ワイキキのところを通っている通りですけどね、私は、ああいうような感じではないけれども、この大宮通りプロジェクトは、カラカウア通りよりも、国際通りよりもすばらしい通りになるということの確信を持っております。平城京から春日山までずうっと進むんですけれども、その中で百円のぐるっとバスが、ああ、ここまではバスに乗ろう、よし、ここからあとは散策しよう、ここには興福寺があるよ、奈良県庁も、ああ、こういうカフェもやっているな、いろんなことで楽しみがあります。だから、私は、この大宮通りプロジェクトには大賛成でございますけれども、よく考えてみると、あの県営プール跡地と奈良警察署の跡地のところにホテルがあればパーフェクトやな、これが結論になります。私はしっかりと大宮通りプロジェクトを応援する立場ではおりますけれども、今、ここ二、三年でホテルも決まりそうなことも聞いております。非常に楽しみにしておりますので、どうか大宮通りプロジェクト、しっかりと完遂していただくことをお願いいたしまして、私の一般質問を終わっておきます。

 ご清聴ありがとうございました。(拍手)



○議長(山下力) 荒井知事。



◎知事(荒井正吾) (登壇)二十四番奥山議員のご質問にお答えいたしますが、冒頭まず、大宮通りプロジェクトについて大変な激励をいただきまして、ありがとうございます。いろいろご意見がある中で、大宮通りがいろんな、牛嶋まちづくり推進局次長さんが本当に力を入れてやってきてくれたのが、だんだん芽が、苗が目に見えるようになってきております。もう数年で大きな芽が見え、部分的に花が咲くように思いますが、概成いたしますと、本当にびっくりされるような装いになるということを確信しております。いかんぞという意見と、大いに励ましていただく意見が、この議場の中にあるわけでございますけれども、どちらが正しかったかは、そのうちにわかるというふうに思っております。励ましには大いに感謝を申し上げる次第でございます。

 本日は、漢方のメッカ推進プロジェクトについてのご質問でございました。

 漢方のメッカ推進プロジェクトは、二年ほど前からそのテーマで取り組んでおりますが、これも実るような形になってまいりました。それに目をつけていただきまして、お励ましをいただいたようにも思います。奈良県は漢方発祥の地として歴史がございます。生薬を中心に民間薬が広がり、地場産業として発展してきた特徴がございます。県といたしましては、来年度の事業で新たにチャレンジ産業分野の一つとして位置づけ、漢方のメッカ推進プロジェクトの完成を目指したいと思っております。薬用作物の栽培から漢方関連商品の創出まで視野に入れまして、部局横断的に川上から川下までのさまざまな取り組みを、より積極的に行っていきたいと考えております。議員もお触れになりましたが、慶応大学の渡辺先生を中心に、神奈川県、富山県と連携し、民間事業も参加された、一般社団法人漢方産業化推進研究会を立ち上げる運びになっております。既に昨年、キックオフ会合を東京でいたしまして、たくさんのマスコミの方が来られまして、来年度早々、正式に立ち上げまして、漢方の産業化をテーマに薬草栽培から製品化、さらには海外展開をも見据えた具体的な取り組みを積極的に進めていくこととしたいと思います。産業界の方は、他県の人はたくさん来られたんだけど、奈良県は誰も来られませんでした。多少キックオフ会合では寂しいことがございましたが、奈良県がとにかく中心メンバーとして位置づけられておりますので、その会合でも頑張っていきたいと思います。

 その内容でございますが、生薬の供給拡大を目指した川上方策といたしましては、トウキなどよく使われる薬用作物について、京都大学などとの連携のもと、種苗生産技術の開発を進めております。新年度からは、農業研究開発センターにおいてゲノム育種によりトウキの優良品種の育成に取り組み、効率的、安定的な栽培技術を開発してまいりたいと思います。いい種苗同士をかけ合わせて、よりいい種苗をつくるという遺伝子を利用した手法でございます。また、議員お述べのとおり、漢方関連産業を振興するには、いかに製品づくりを進めていくかが重要な課題でございます。現在、漢方製品の原料となる生薬の大部分は、安価な中国産が使用されています。このような状況を踏まえた川下対策といたしましては、大和ものと呼ばれる伝統的に良品とされてきたトウキなどを、県産生薬の薬効に着目して、中国産生薬よりも優位にあることを科学的に実証したいと思います。そのようなことで産地ブランド化を進め、既存の漢方製品への使用拡大を図っていくのが一つの方策でございます。

 さらに、県産生薬を使用した新たな製品の創出を目指したいと思います。県内製薬メーカーをはじめ食品、化粧品メーカーを対象に、必要とする生薬、必要とする量、買い入れ価格などについて、マーケットの調査を進めております。これらのニーズに沿って、薬事研究センターというのが県にございますが、県産生薬を配合した医薬品や化粧品の開発を支援したいと思います。また、県の産業振興総合センターでは、トウキの葉や花、くきなどの食への加工技術を開発したいと思います。生薬の苦味をどのように隠すのかというようなことも課題でございます。こうした取り組みによりまして、優良な県産生薬が漢方薬だけではなく、化粧品や機能性食品などにも幅広く活用され、出口としての製品づくりが活発に行われるよう、企業支援を積極的に行っていきたいと思います。漢方の取り組みは緒についたばかりでございますが、本県の経済を支える新たな産業となるよう、奈良漢方というブランドができるように力強く取り組んでいきたいというふうに思っております。

 漢方の推進において、病院で漢方を使うようになればいいのではないかという観点からのご質問がございました。県立医科大学の取り組みのご質問でございますので、ご報告を申し上げます。

 県立医科大学には、漢方はじめ地域の企業などに役立つ研究に取り組んでもらいたいと思っております。そのため、昨年度策定いたしました第二期中期目標におきましては、地域貢献という分野を新たに入れましたが、その中で、研究成果等の地域への還元という項目を挙げております。具体的には、大和漢方医学薬学センターの設置・運営を成果目標として位置づけたところでございます。県立医科大学では、この目標の達成に向けて、学長が先頭に立って積極的に取り組みを進めていただいております。県立医科大学も力強く賛同していただいているプロジェクトというふうに感じております。具体的には、慶応義塾大学より客員教授を招きまして、昨年五月より毎月、県立医科大学及び地域の医師への漢方の普及啓発を行う教育外来というものを開始しております。また、昨年十一月から、医学生に対しまして、漢方医学に関する講義を開始いたしました。また、県と共催で、県民向けの漢方シンポジウムや県内医師向けの大和漢方医学薬学セミナーを開催いたしました。お医者さんに漢方を使ってもらう教育を開始いたしました。さらに、漢方医学薬学に関する教育・研究、診療活動の充実や、県民の健康増進、地域の活性化を推進するための組織といたしまして、大和漢方医学薬学センターが設置されたところでございます。

 奈良に住むと、いろんな運動もできるし、いい薬もあるし、未病が解消されていくといったような地域にすることは、夢ではないように思っております。健康長寿の日本一の要素が、こういう漢方の分野にもあるように思っております。今後の活動でございますが、明日七日に、大和漢方医学薬学センター設置を記念いたしましたキックオフセミナーが開催されます。一層の機運の醸成に取り組んでいただきます。このセンターにおきましては、漢方に精通した医療人の育成をしていただきたいと思っております。また、今月から、漢方の専門医を新たに特任教授として招聘することになっております。医療従事者を対象とした教育外来の充実強化を図るものでございます。さらに今後、患者様を対象とした漢方外来を週一回程度実施していく方向で準備を進めてまいりたいと考えております。これら県立医科大学の取り組みでございますが、県が取り組む漢方推進プロジェクトを進めていく上で重要な一翼を担っていただいていると思っております。県といたしましても、引き続き県立医科大学と密接に連携を調整し、県立医科大学の取り組みを支援してまいりたいと思っておるところでございます。

 残余の質問は、関係部局長がお答え申し上げます。

 ご質問、ご激励ありがとうございました。



○議長(山下力) 冨岡教育長。



◎教育長(冨岡將人) (登壇)二十四番奥山議員のご質問にお答えいたします。

 私には、県教育委員会として、市町村立小中学校の教員の人材育成、管理職の資質向上について、市町村教育委員会への指導・助言も含め、どのように取り組んでいるかのお尋ねでございます。

 ご指摘の教員の人材育成や学校経営をつかさどる校長等の資質向上は、極めて重要と考えております。ただ、平成二十二年度以降、退職者数も採用者数もおおむね四百人を超える規模となっており、このような中、特に若手教員の育成と、経験豊かな教員、教頭、校長の技術や知識の継承が喫緊の課題と考えております。現在、研修による資質向上といたしましては、若手教員育成につながる取り組みとして、採用前の大学生等を対象に、ディア・ティーチャー・プログラムを平成二十年度から開講し、百時間を超える学校現場実習等を含めたプログラムを実施しております。また、新規採用後五、六年までの教員へは、初任者研修はもとより、ステップアップ研修等により、教科指導や生徒指導等における指導力、専門性の向上を図っております。

 次に、経験豊富な教員、教頭、校長の技術の継承につきましては、平成二十四年度から、市町村教育長推薦の四十歳前後の教員を対象にミドルリーダー研修等を行い、学校全体を経営する将来の管理職の育成にも努めているところでございます。一方、現職の管理職の円滑な学校運営のため、おおむね毎月の各市町村開催の校長会へ、県教育委員会から人事担当の管理主事等を派遣し、服務や学校経営上の助言等を行っているほか、教育研究所の学校教育アドバイザリーチームによる学校経営分析による支援も行っております。ただ、今日の大量退職、大量採用時代での豊かな技術や知識の継承に、これらの取り組みだけで十分だとは言えないと考えており、これらの検証を行うとともに、早期に市町村教育委員会や校長会等と連携し、教員の人材育成や資質向上に何が有効かを議論し、豊かな技術や知識の継承につながる新たな方策を検討してまいりたいと考えております。

 以上です。



○議長(山下力) 大庭県土マネジメント部長。



◎県土マネジメント部長(大庭孝之) (登壇)二十四番奥山議員からのご質問で、私のほうからは、香芝市内の河川、そして道路の整備についてお答えしたいと思います。

 まず河川ですが、原川に関しましてご質問がありました。浸水常襲地域であります香芝市田尻地区の被害軽減のため、同地区で河川改修を実施しようとしております。しかし、お述べのように計画地には広範囲にわたる地籍混乱地がございまして、その整理を進めてまいりました。しかし、一部地権者の立会拒否により、用地境界が確定できてない箇所があるため、計画の一部法線の変更についても視野に入れておりました。このたび、河川法線をずらせた新たな詳細設計が完了したところでございまして、今後、地元協議に向けた準備を行ってまいりたいと思っております。

 また、葛下川につきましては、大和川の合流点から改修を進めてきております。平成二十二年六月には、香芝市の近鉄五位堂駅前において、市の土地区画整理事業と共同プロジェクトによるバイパス河川の開削整備、及び古い川からの切りかえを完了したところです。上流の浸水常襲地域の別所地区の被害軽減に向けて、完成しておりますバイパス河川から上流の区間につきましても河川改修を進めてまいります。国道一六五号までの二百メートル区間については工事を実施中です。本年五月に完了する予定でございます。また、国道一六五号より上流の、その次の六百メートルの区間につきましては、詳細設計は完了しましたので、平成二十六年度から用地交渉に入れるように、地元説明、用地調査を進めてまいりたいと思っております。

 次に、道路のほうで、香芝・柏原区間の道路と、香芝王寺道路につきましてご質問がありました。

 まず、香芝・柏原区間の道路のほうですが、中和幹線の香芝市から大阪府の柏原市に至る区間は、議員お述べのように、国道一六五号、そして県道であります中和幹線、大和高田バイパスの三つの幹線道路が合流しております。渋滞が著しい区間になっているため、平成二十三年度から国土交通省により四車線化事業が実施されています。一昨年の十二月議会では、国により調査の設計や関係機関との協議が進められている旨答弁させていただきましたが、その後、設計が完了して、地域住民への計画説明会が行われました。現在は、順次用地幅ぐいが設置されているところです。これまでに、奈良県域での幅ぐい設置は約六割で完了したと聞いております。また、一部では用地測量や物件調査も進められており、完了したところから順次、個別の用地交渉が開始されているというふうに聞いております。県としても、府県をまたぐ重要な幹線道路と認識しており、引き続き整備促進を国に要望してまいります。

 次に、国道一六八号でございます。国道一六八号は、大和平野の西部を南北に縦断する幹線道路です。道づくり重点戦略に基づき、現道拡幅事業などを重点的に進めています。香芝市域においては、西名阪自動車道付近から中和幹線までの区間の整備を優先的に進めております。特に西名阪自動車道から、香芝市が土地区画整理事業を行ったJRの志都美駅付近までの区間につきましては、前回ご質問のあった平成二十四年十二月以来、大型物件を含む三件の用地取得を行いました。この十二月に、約二百六十メートルではございますが、拡幅工事を発注したところでございます。まずはこの部分の供用に向けた整備を進めてまいります。また、JR志都美駅付近から南側の区間につきましては、用地買収を進めております。約三割強の用地取得状況となっています。この区間には、営業店舗が多数立地しており、用地交渉に通常より多くの日数を要する粘り強い交渉を重ねておるところであります。今後とも引き続き粘り強く交渉を重ね、事業の進捗を図ってまいります。なお、西名阪自動車道付近から王寺町までの北側区間につきまして、現在詳細な幅員構成、交差点形状などの設計を進めている段階でございます。

 以上でございます。ありがとうございます。



○議長(山下力) 二十四番奥山議員。



◆二十四番(奥山博康) 時間がございませんので、予算審査特別委員会で……。終わります。



○議長(山下力) 次に、四番阪口保議員に発言を許します。−−四番阪口保議員。(拍手)



◆四番(阪口保) (登壇)生駒市選出、無所属の阪口保でございます。早速質問に入らせていただきます。

 まず最初は、若草山へのモノレール設置計画についての質問でございます。

 本県の奈良公園を名実ともに世界に誇れる公園にしていくことを目指す奈良公園基本戦略の基本方針については評価をいたしております。しかし、奈良公園基本戦略の一つであります若草山へのモノレール設置につきましては、今までに本会議と観光振興対策特別委員会で反対の発言をいたしてまいりました。先般、奈良公園施設魅力向上事業概要報告書の資料公表により、事業内容が具体化しましたので、反対の理由を述べさせていただきます。

 一つ目は、古都奈良にモノレールはふさわしくないということでございます。世界遺産への登録は、国内十七件、そのうち三件が本県にございまして、その一つが古都奈良の文化財でございます。古都奈良の文化財は、東大寺、興福寺、春日大社、春日山原始林などから構成される文化遺産として、日本で九件目にユネスコ世界遺産委員会で登録されました。計画予定地の山の東側を通る春日山ルートは、世界遺産登録の際に設定した周辺保護をするバッファゾーンであり、春日山原始林地区に接しています。また、計画の予定地は、歴史的文化的資産と周辺の自然的環境を一体的に保存する古都保存法により、歴史的風土特別保存区に指定されております。このような歴史的風土特別保存区に人工的なモノレールがふさわしいのか、疑問でございます。

 二つ目は、モノレール設置について、費用対効果の面から疑義を感じていることでございます。若草山へモノレールを導入することを検討されていますが、現在でも徒歩で山頂や山腹まで行けるところに、モノレールを設置しても、若草山自体の魅力に変化がない以上、劇的に観光客がふえるという根拠はございません。次に、モノレール設置計画は、一両六人乗り二両編成で、麓と中腹までの移動距離五百五十メートルを無料運行するものです。しかし、真夏、真冬など、寒暖の差の激しい時期においては、高齢者にとっては快適な乗り物とは言いがたく、利用者も多くは見込めないのではないでしょうか。モノレール設置は、観光振興には必ずしもつながらず、多額の施設設置費と維持管理費を要する事業に対しまして、費用対効果という点から疑問を持つ次第でございます。

 三つ目は、バリアフリーからの観点でございます。本県は、バリアフリーの一環としてモノレール導入を考えています。しかし、奈良奥山ドライブウェイを利用し、若草山の三重目に到達することができます。駐車場から少し歩けば、展望台から眺望を楽しむことができ、ドライブウェイ利用でも十分にバリアフリー対応がなし得るものと考えます。

 若草山のにぎわいを取り戻すには、モノレール導入ありきでなく、若草山の魅力向上、麓の宿泊施設、レストラン、土産物店自体のサービスや販売する物品の魅力向上等の努力などが重要でございます。二〇一四年一月十日、日本ICOMOS国内委員会が、奈良の文化遺産の特徴は、奈良時代以来の文化遺産が長く受け継がれて今日まで存続していることです。現時点で残っている本物を傷つけ、ないがしろにすることは、過去の先達が受け継いだ営みを否定し、未来の人々へ伝えていく責任を放棄するものですという、若草山でのモノレール計画を強く懸念する声明を発表していることをつけ加えておきます。この事案については、二月十日、奈良公園地区整備検討委員会で審議されたことも承知いたしておりますが、県民の賛否も分かれているところから、モノレール導入に当たりまして慎重な対応を求めるところであります。また、奈良公園地区整備検討委員会以外にも、県民の意見を聞く機会を設けていただきたいと考えます。そこで、モノレールの導入につきまして、知事の所見をお伺いします。

 二点目は、県立高等学校の普通教室への冷房設備の設置促進と、保護者の経費負担の軽減について要望いたします。

 本県の県立高等学校における冷房設備の設置状況は、全体の保有教室数二千六百十六室に対し、一千百三十八室に設置されていますが、そのうち普通教室について申し上げますと、全体七百十四室のうち設置済みが三百六十二室で、設置率は五〇・七%となっております。その三百六十二室の設置の内訳は、県設置が二室で、体温調節が困難な生徒が通学するという特別な事情によるもの、PTA等による設置は、平成二十三年に四校、平成二十四年に六校、平成二十五年は三校、合計十三校の三百六十室でございます。また、PTA等による設置は、契約形態がリースで、県立高等学校の生徒一人当たりの月額負担額は八百円程度、年間を通すと約一万円の保護者負担となっています。近年の急激な温暖化を考えますと、冷房設備の設置は、快適な学習環境の確保のために必要な整備と言えますので、今後、全ての県立高等学校での冷房設備の設置と、また、設置済みの学校におきましても、生徒一人当たりの月額負担額の軽減措置をとるべきではないかと考えます。

 近畿の府県立高等学校では、大阪府と京都府、和歌山県で全ての普通教室に冷房設備が設置されており、兵庫県でも順次導入の方向でございます。また、公立の小中学校でも、大阪府の門真市や高槻市など、市内の全ての小中学校に冷房設備の設置をしている実例があります。このようなほかの自治体の状況に鑑み、本県におきましても、県立高等学校の全ての普通教室に、県による冷房設備の設置が促進されますこと及び経費負担の軽減について、改めて要望しておきたいと思います。

 三点目は、本県の救急搬送についての質問をいたします。

 本県の救急搬送の現状は、平成二十三年、消防庁の資料によりますと、救急搬送による平均収容所要時間四十二分で、全国平均の三十八・一分と比べても遅く、本県はワースト四位という現状でございます。さらに、平成二十五年四月から七月の本県のデータでは、県平均四十三・五分と、ますます遅くなってきています。全国的に救急搬送による平均収容所要時間は遅延傾向にあり、どの自治体も解決すべき喫緊の課題でございます。本県の場合、平成十六年の救急搬送による平均収容所要時間は、三十一・五分でございますので、既に十二分以上延びています。また、心肺停止、脳卒中、急性心筋梗塞などの緊急度の高い患者の受け入れ先確保に要する病院照会回数四回以上の割合は、一三・二%となっております。

 このような状況のもと、平成二十四年度県民アンケート調査では、県民のニーズとして、一位が急病時に診てもらえる医療機関があること、三位が安心して子どもを出産できる医療体制が整っていることなどが挙げられており、医療充実に関する内容が上位を占めております。本県の保健医療計画では、緊急度の高い患者の受け入れ先確保に要する病院照会回数が四回以上の割合を、一三・二%から平成二十九年度には六・六%に半減する目標を掲げておられます。また、平成二十一年、消防法の改正により、救急搬送ルールの策定が都道府県に義務づけられているところでございます。そこで、救急搬送による平均収容所要時間の短縮と緊急度の高い患者の受け入れ先確保に要する病院照会回数が四回以上の割合を六・六%に半減させる目標に向け、どのように取り組んでいくのか、医療政策部長にお伺いします。

 四点目は、辻町インターチェンジのランプウェイの整備につきまして質問をいたします。この事案につきましては、生駒市選挙区選出の粒谷県議会議員が既に一般質問をされています。私も同様の趣旨で発言をさせていただきます。

 辻町インターチェンジのランプウェイとは、国道一六八号と阪奈道路の連結部のことで、大阪方面は整備されていますが、奈良方面ランプが未整備でございます。辻町インターチェンジの経緯は、昭和五十七年ごろ、また平成九年ごろに、奈良県が奈良方面ランプの事業化を検討した際、ともに近隣住民からの反対により事業中止となりました。しかし、辻町インターチェンジは、国道一六八号と阪奈道路が交差する奈良県の幹線道路ネットワーク上の重要な交差点でございます。生駒地域の交通課題としまして、阪奈道路利用者の方が富雄インターチェンジを利用することによる東生駒二丁目交差点あたり、また生駒インターチェンジ利用による俵口あたりでの交通混雑の発生があります。辻町インターチェンジの設置によりまして、阪奈道路へのアクセス交通の分散化を図り、地域内道路の渋滞緩和により、各地区から奈良方面への所要時間短縮が可能となります。さらに、生駒市では平成二十七年六月、市民病院の開院が予定されており、国道一六八号は東生駒の市民病院のアクセス道路となります。交通の現況と将来を鑑みてみますと、辻町インターチェンジの整備効果は大きいと考えます。既に、県土マネジメント部長は、事業化に向けて検討すると本会議でご答弁されています。また、生駒市においては、平成二十五年十月十四日に、辻町インターチェンジ近隣自治会の代表と市関係部局との第一回の全体協議会が開催されております。

 このような生駒市の取り組みと連携し、早急な事業化を図っていただく必要がございます。そこで、辻町インターチェンジの整備についての進捗状況を、県土マネジメント部長にお伺いします。

 五点目は、富雄川上流の河川整備についての質問でございます。

 昨年九月十六日、大型の台風十八号により、県内各地で台風被害が発生いたしました。生駒市におきましても、土砂崩れや川の増水により、富雄川上流などで十一カ所の被害が発生し、例えば、川の増水により川底が洗掘され、富雄川にかけられている市管理の橋が流されるという事象も起こりました。早速、被害発生場所を視察し、現場確認のもと、富雄川を所管する郡山土木事務所に早急な対応を申し入れました。郡山土木事務所が所管する富雄川上流の復旧事業に該当する箇所は十カ所であり、また、その十カ所は、河川災害復旧事業としての国の災害査定を受ける六カ所と県単独事業の四カ所に分かれますが、台風による富雄川上流における復旧事業の進捗状況についてお伺いします。

 また、生駒市は、河川内に堆積した土砂により、今後、被害が発生するおそれがあることから、堆積した土砂の撤去、しゅんせつのお願いを郡山土木事務所に申し入れています。そこで、生駒市が要望しましたしゅんせつを含め、今後の富雄川上流の河川整備についてどのように考えておられるのか、県土マネジメント部長にお伺いします。

 六点目は、本県の再生可能エネルギー等の普及拡大について質問をいたします。

 本県は、平成二十七年度の再生可能エネルギー設備容量を、平成二十二年度の二・七倍を目指しておられます。まず、その進捗状況をお聞きしたいと存じます。

 次に、再生可能エネルギー等の普及拡大策として、太陽光発電の公共的施設等への導入促進を掲げておられます。先般、平成二十五年十月十七日に超党派による脱原発を目指す奈良県議会議員連盟で、知事に四点の要望をいたしました。その一つとして、現在の県有施設並びに今後新設される県有施設への太陽光発電の積極的導入をされたいという要望がございます。そこで、太陽光発電の公共的施設への導入状況についてお聞かせください。

 また、新設されます県立奈良病院においての太陽光発電の導入につきましても、同様にお伺いします。さらに、エネルギー政策推進特別委員会で、以前よりエネルギーの高度利活用として、電気自動車の導入促進、そのための急速充電器の増設、特に、県庁に急速充電器を設置し、県みずから普及・啓発に当たるべきだと発言してまいりましたが、急速充電器の設置に係る取り組みについても、あわせて地域振興部長にお伺いします。

 最後に、動物譲渡と動物愛護協議会の設置について質問をいたします。

 本県の動物愛護センターにおける犬、猫を合わせての動物譲渡数は、センター開所以降、平成二十年度十九頭、平成二十三年度百七頭、平成二十四年度百二頭であり、また、本県の平成二十三年度の譲渡率に限って言えば、五・五%となっております。この数値は、最近譲渡数が伸び悩んでいることと、依然として殺処分が多いことをあらわしています。一方、環境省の自治体調査によると、北海道では、平成二十三年度の動物譲渡数が二千百十七頭で、譲渡率が四六・八%、また、新潟県の譲渡率が三二・〇%に上っています。本県の低い譲渡率を改善するためには、例えば、本県のNPO法人の認可を受けている動物愛護団体に譲渡をする、つまり民間のネットワークを活用し新たな飼い主を探すという方策も考えられるのではないでしょうか。

 次に、動物の愛護及び管理に関する法律の改正により、都道府県で動物愛護推進員の委嘱の推進と活動に対する支援等に関し必要な協議を行うための協議会を組織することができると定められています。動物愛護団体の調査によると、現在、四十七都道府県中四十県の都道府県で動物愛護協議会が設置され、未設置のところは、奈良県を含め七県であり、動物愛護の適正な飼養を推進するために、今後早急な動物愛護協議会の設置が望まれるところでございます。

 そこで、先ほど述べました動物愛護団体への譲渡と動物愛護協議会の設置並びに動物愛護推進員の委嘱について、どのように考えておられるのか、くらし創造部長にお伺いします。

 以上、壇上からの質問を終わります。ご清聴ありがとうございました。(拍手)



○議長(山下力) 荒井知事。



◎知事(荒井正吾) (登壇)四番阪口議員から幾つかご質問がありましたが、私に対しましては、若草山へのモノレール設置計画について、慎重に対応すべきであるが、所見はどうかということでございました。

 阪口議員の反対のご所見の理由を興味深く慎重に聞いておりました。本日は、その一々について議論をするよりも、改めて、感じましたことを冒頭簡単に述べさせていただきたいと思います。

 古都奈良にモノレールはふさわしくないという立場のご所見でございますが、議員のお言葉の中に、バリアフリーの目的についての言及がございました。思えば、高齢化社会に向けてああいう景勝の眺めのいい土地にもモノレールが要るのかという発想からのプロジェクトだということを改めて感じております。道があるから歩けばいいというのは、高齢化社会の対応ではなくて、歩けない人にもいい場所に行けるように、駅に階段があるからエスカレーターは要らないというわけではないように改めて思います。

 もう一つは、神社などのある、文化財のある古都奈良にモノレールはということでございますが、このお正月に岩清水八幡宮へお参りをしてまいりました。奈良の大安寺のご神体が移設された岩清水八幡宮は、男山という山の上にございまして、大きなケーブルカーがございます。古くからありまして、随分人が並んでおられまして、ケーブルカーからの眺めがいいわけでございますし、頂上の眺めもいいわけでございますので、ケーブルカーから見えるということは、ある場所からも大きなケーブルカーが見えるということでございます。また、議員のお地元の宝山寺というところに立派なケーブルカーがついて、子どものころ、あまり歩ける力がなかったので、ケーブルカーで登ってお参りしたことがございます。お子様にも利用できるケーブルカー。また、最近では宇佐八幡宮の参道に、奈良のモノレール構想に利用されているようなモノレールが最近敷設されたという話を聞きました。文化財とご神体は違うということかどうか、またこれは議論になると思いますが、そのような場所にもモノレール、ケーブルカーが敷かれているということを一つ思いました。

 もう一つは、奥山ドライブウェイを利用すればいいではないかというご所見でございましたが、昨日も申し上げましたように、世界遺産的な観点からすれば、原生林に道路を引くというほうがよほど恐ろしいことだという感覚をICOMOSは持っておりますし、私も持っております。昔のことでございますので、自動車ができたモータリゼーションのときに乱暴に奥山原生林にドライブウェイをつけたのではないかというふうに思いますが、あれほど乱暴なことをした奈良県が、モノレールは大変慎重だと。慎重なのはいいと思いますが、昔のことはよかったというわけでは、私はいまだにないと思います。原生林は大事にすべき環境だというふうに改めて思います。いろんなことを思いつきながら、慎重に議論を進めさせていただきたいというふうに思います。

 昨日お答えいたしましたが、改めて所感を申し上げたいと思います。若草山へのモノレールの検討につきましては、若草山一重目からのすばらしい眺望を、お年寄りや障害者の方に見せてあげたいというのが基本的な気持ちでございますが、一方、若草山を奈良公園のにぎわいづくりの一つのポイントと考えて、このようなオプションも考えたわけでございます。時間をかけてさまざまな方からの意見をいただきながら、慎重に検討していきたいと思っております。奈良公園地区整備検討委員会はじめさまざまな方々に意見をいただいております。その内容について、今後議論が進むと思いますので、阪口議員との今後の議論を楽しみにして、検討を進めさせていただきたいと思うところでございます。

 ご質問、ありがとうございました。



○議長(山下力) 高城医療政策部長。



◎医療政策部長(高城亮) (登壇)四番阪口議員のご質問にお答えいたします。

 私へは、救急搬送につきまして、平均所要時間の短縮及び緊急度の高い患者の受け入れ先確保に要する病院照会回数が四回以上の割合を半減させる目標に向けた取り組みについてのご質問をいただきました。お答えいたします。

 本県では、平成二十一年の消防法の改正を受け、平成二十三年一月より、奈良県傷病者の搬送・受入れの実施に関する基準、いわゆる救急搬送ルール、こちらを導入いたしました。救急搬送ルールは、患者の症状に応じた医療を提供できる医療機関へ搬送するために、症状を適切に観察し、その症状に対応できる医療機関を選定するよう定めておりまして、現在はこのルールをe−MATCHシステムとして電子端末に搭載し、消防機関と医療機関で運用をしているところでございます。平成二十五年四月に策定いたしました奈良県保健医療計画では、緊急度の高い脳卒中、心筋梗塞等の疑いのある患者について、病院へ四回以上照会した割合を、計画期間の最終年度でございます平成二十九年度に半減するよう独自の目標を設定しているところでございます。平成二十五年四月から七月の四カ月分の速報値でございますけれども、全体の平均搬送時間は延びる傾向にあるものの、緊急度の高い患者に係る四回以上の病院照会回数の割合については一〇・五%と、設立当初平成二十三年の一三・二%と比較いたしましても改善が見られているところでございます。

 今後も、呼吸器疾患の搬送基準の策定など、搬送ルールの改善、それから、消防、医療機関、双方へのルールの周知徹底、こちらのほうを図っていきたいと考えております。また、救急搬送の多くが軽症の一次救急患者であることから,電話相談#七一一九、それから#八〇〇〇、これによる適切な受診誘導、それから、一次救急を担う休日夜間応急診療所を運営する市町村への支援を継続することにより目標が達成され、緊急度の高い患者に対して早期に適切な医療が提供されるよう取り組んでまいりたいと思います。

 ご質問ありがとうございました。



○議長(山下力) 大庭県土マネジメント部長。



◎県土マネジメント部長(大庭孝之) (登壇)四番阪口議員から私へは、大きく二つの話でございました。

 まず、辻町インターチェンジの整備について、進捗状況はどうかというご質問でございます。

 辻町インターチェンジは、本県にとって交通の要衝の一つであり、そのフルランプ化は、幹線道路の整備効果をさらに高め、周辺道路の渋滞緩和や住民の利便性向上を図る上で大変大きな効果があると認識しています。そのため、県としては、生駒市による地元機運の醸成の取り組みとも連携しつつ、事業化に向けた検討を進めているところです。現在生駒市においては、これまでに関係自治体から寄せられた意見、要望などをもとに、まちづくり上の課題を整理・検討しているところと聞いています。一方、県においては、幹線道路ネットワークから見た整備効果や、周辺道路との複雑な交差形状の扱いなどの課題について、具体的な検討に着手したところです。今後も引き続き、生駒市と連携しつつ、事業化に向けた検討を進めてまいります。

 また、富雄川上流の河川整備についてご質問がありました。

 昨年九月の台風十八号により県内各地で豪雨による被害が発生いたしました。議員お述べの富雄川を含む大和川流域でも記録的な豪雨となりました。大和川の出口の王寺町藤井地点では、昭和五十七年の大水害を超える既往最大高水位九・一二メートルを記録いたしました。これにより、大和川水系では護岸崩壊、河床の異常洗掘などの被害が約四十カ所で発生しています。富雄川においても、上流域の高山雨量局で累加雨量二百六十一ミリメートル、時間最大雨量三十五ミリメートルの降雨を観測、高山水位観測局で水防団が出動する目安になる氾濫注意水位を約八時間にわたり超える状況が続きました。生駒市では、議員お述べのとおり、十カ所で護岸崩壊被害が発生いたしました。災害復旧事業や十二月補正予算による河川災害関連事業による復旧を行うこととしています。対策工の設計を終え、現在工事の入札手続中であり、次の出水期までに完了する予定です。

 また、富雄川の河川整備についてですが、大和川水系河川整備計画、生駒いかるが圏域に基づいて、河川改修や流域対策を進めております。そのうち生駒市域での河川改修は、流下能力不足を解消するため、上芝工区として上村大橋から国道一六三号までの約八百メートルの区間を進めています。この上芝工区は、県道枚方大和郡山線の改良事業とあわせて進めており、芝橋のかけかえやブロック積み護岸工などの工事を進め、平成二十七年度に完了する予定です。その上流域については、おおむね流下能力が確保されており、下流から川幅を広げていく河積を拡大するような改修ではなく、定期的な巡視、局部的な改良、老朽化護岸の対応を進めることとしています。また、堆積土砂についても、河道の阻害率などに鑑み、緊急性の高いところから対応していくこととしております。この二月には、台風十八号により堆積土砂が増加した尾谷川合流部の土砂撤去を行いました。

 以上でございます。



○議長(山下力) 野村地域振興部長。



◎地域振興部長(野村政樹) (登壇)四番阪口議員のご質問にお答えします。

 私には、再生可能エネルギー等の普及拡大について三点のお尋ねがありました。

 一つは、平成二十二年度の再生可能エネルギーの設備容量について、平成二十二年度と比べて二・七倍を目指すこととなっているが、現在の進捗状況はどうか、二点目は、公共的施設への太陽光発電の導入状況はどうか、三点目は、急速充電器の設置に係る取り組み状況はどうかの三点でございます。順にお答えいたします。

 奈良県エネルギービジョンでは、再生可能エネルギーの普及の目標として、県内の再生可能エネルギーの設備容量を平成二十二年度時点の五万七千四百八十一キロワットから、平成二十七年度までには二・七倍の十五万五千四百九十七キロワットにすることとしています。その進捗状況ですが、県内の再生可能エネルギーの設備容量が昨年十二月末の時点において十三万六千六百十七キロワット、平成二十二年度と比較して二・四倍となっています。目標の約半分の期間で約八割を達成しており、県内の再生可能エネルギーの普及は着実に進んでいます。

 二点目の、公共施設における太陽光発電設備の整備については、これまで県有施設の御所浄水場、図書情報館、奈良養護学校及び産業振興総合センターにおいて、その設置を進めてきたところです。公共施設での再生可能エネルギーの普及については、環境省のグリーンニューディール基金事業を活用したいと考えており、国に対しては、昨年七月と十一月に、採択に向け要望活動を行ったところです。現在、平成二十六年度の申請書の提出に向けて、市町村施設への予備要望調査を行うなど、準備を進めています。また、今後新たに整備する県有施設においては、平成二十八年度にオープン予定の農業研究開発センターにおいて二百キロワット程度の太陽光発電設備を導入するとともに、新奈良県総合医療センターにおいても四十キロワット程度の太陽光発電設備の導入を検討しています。

 三点目の、電気自動車の充電器の普及策については、昨年九月に県が充電器整備計画を策定しました。これにより、国の補助率が二分の一から三分の二にかさ上げされることから、この補助金の活用を進めるとともに、自動車メーカー等の民間企業の支援等を活用しながら、市町村や民間事業者に普及を働きかけてまいります。県では、平成二十六年度予算案において、県庁前及び旧耳成高等学校に急速充電器を一基ずつ、計二基整備する予算を提案させていただいているところです。県が旗振り役として率先して充電器を整備することで、市町村や民間企業にも充電器を整備していただけるよう後押ししたいと考えております。

 以上です。



○議長(山下力) 影山くらし創造部長。



◎くらし創造部長(影山清) (登壇)四番阪口議員のご質問にお答えいたします。

 私に対しましては、動物の譲渡について、動物の譲渡率が全国平均より低いが、動物愛護団体への譲渡や動物愛護協議会の設置並びに動物愛護推進員の委嘱についてどのように考えているのかというご質問でございます。

 県におきましては、平成二十年度に開園いたしましたうだ・アニマルパークを拠点に、動物愛護や適正飼育の普及啓発に取り組んでおり、さらに、動物の譲渡や動物との触れ合いによる命の教育を行い、今年度からは奈良市の業務の一部も引き受けるなど、事業の充実に努めております。このうち動物の譲渡につきましては、かみぐせや無駄ぼえなどの問題がなく、健康である動物をお譲りすることを基本と考え、健康診断やワクチン接種、ドッグラン施設を利用したインストラクターによるしつけ直しなどを行い、譲渡に適した動物をふやすように取り組んでおります。一方、譲渡を希望する方には、事前の講習会の受講を義務づけるとともに、自宅訪問調査を行い、譲渡時にはマッチングによる相性の確認を徹底し、譲渡後におきましては飼い主との連絡を密にして、飼育状況調査や飼い方相談などのアフターフォローにも力を入れることで、地域における適正飼育や終生飼育についてのモデルとなっていただけるよう取り組んでおります。

 このように、うだ・アニマルパーク開園から六年が経過する中で、県におきましては、譲渡事業を通して、適正飼育や終生飼育の啓発、命の教育の推進ができる一定の基盤が整ってきたと考えております。このことから、県の取り組みに理解を持ち、しつけや健康診断、アフターフォローなどの体制や能力が備わっている団体があれば、今後の協働のあり方について検討してまいりたいと考えております。同様に、このような取り組みを地域に広げていくため、動物愛護推進員や動物愛護協議会の設置を視野に、その役割と活動内容について検討してまいります。

 以上でございます。ご質問ありがとうございます。



○議長(山下力) 四番阪口議員。



◆四番(阪口保) 知事、ご答弁ありがとうございます。

 また、若草山へのモノレール設置につきましては、予算審査特別委員会等でまたご議論していきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

 それから、再生可能エネルギー等の普及拡大のことなんですが、私は、エネルギー担当課がことしからできまして、本県のエネルギーの普及拡大の取り組みは順調に進んでいるというふうに評価をいたしております。ですから、エネルギーの設備容量二・七倍の目標を、職員の方にご尽力いただいて、目標達成に向けて頑張っていただきたいということでございます。

 最後に、質問は一点だけです。くらし創造部長への質問になります。本県の場合、動物の譲渡率が低い、それから動物愛護協議会が設置されない、これは事実であります。両方の点からいきますと、やはり動物愛護協議会の早急な設置をしないと、本県は、県民から見て動物愛護に熱意がないのではないかというふうに誤解をされてしまいます。そこで、動物愛護協議会の設置の素案ぐらいは本年度に作成していただきたいと思いますが、その点につきまして再度お聞きしたいと思います。

 以上であります。



○議長(山下力) 影山くらし創造部長。



◎くらし創造部長(影山清) ご答弁をさせていただきましたように、足かけ六年取り組んでまいりまして、最も大事にしてまいりましたのは、飼い主にも動物にも、飼えなくなるという不幸な体験をしてほしくないということを、これを大事に取り組んでまいりました。そして、より多くの動物を新しい飼い主のもとで終生飼育されるということで努めていきたいということでやってまいりまして、その点のご答弁をさせていただきました。そのような動物をふやしていきたいと考えておりますし、これを啓発していく動物愛護推進員、それをサポートする動物愛護協議会、これについては基盤ができたというふうにご答弁をさせていただきましたので、早急に設立、設置を視野に入れて検討させていただきたいというふうに考えております。

 以上でございます。



○議長(山下力) 四番阪口議員。



◆四番(阪口保) 不幸な体験があったというふうな、まあどういう体験なのか、ここではよくわかりませんので、また引き続き文教くらし委員会等でお聞きをして、素案なり原案なりをつくっていくというふうな方向性でよろしくお願いいたします。

 以上でございます。



○議長(山下力) しばらく休憩します。



△午後二時三十二分休憩

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△午後二時四十八分再開



○副議長(井岡正徳) 休憩前に引き続き会議を開きます。

 次に、五番猪奥美里議員に発言を許します。−−五番猪奥美里議員。(拍手)



◆五番(猪奥美里) (登壇)皆さん、こんにちは。民主党の猪奥美里です。

 今、若者の政治離れが課題と言われています。私もできることから始めたいと、一年前よりインターンの大学生を事務所に受け入れています。この春休みには、五名の大学生が来てくれています。先日、インターンの一人が、県議会について、皆さんのご意見を聞いて回ってきました。内容云々よりも、言っていることがわからへんから、テレビ放送だって見る気がしない、そんなお声をたくさんいただいて、私も振り返ると、難しい言葉を使ってしまった、お役所言葉を使ってしまったと、みずから遠ざけてしまっていたと、反省をしました。これからは、できるだけわかっていただきやすいように質問したいと思いますので、どうぞよろしくお願いをします。

 さて、インターンの話ばかりになりますが、五名の学生のうち二人は女性です。先日、委員会を傍聴してもらいました。終わった後、どうやったと聞くと、委員会の内容よりも、美里さん以外、女性がいなかったと、一人の女子学生が残念そうに話しました。その学生は将来県庁職員を目指しており、非常にがっかりしたことだろうと申しわけなく思いました。さて、昨年民主党主催で、緒方貞子さんの講演会がありました。私が緒方さんを知ったのは、国連難民高等弁務官のときからですが、危険を顧みず、国際紛争地や難民キャンプなど現場に足を運んで、当事者に和平を、そして世界各国に支援を訴えるという、凛としたイメージがあります。緒方さんの講演タイトルは、「ジェンダーギャップ指数〜百五位からの脱却〜」というものでした。ジェンダーギャップ指数とは、社会進出における男女格差を示すものとされ、その数値を発表しております世界経済フォーラムは、世界百カ国以上の国・地域から招待された主要企業の経営者、政治家、学者、NGO代表などそうそうたる会員で構成されています。その年次総会はダボス会議と呼ばれます。そこで発表されたジェンダーギャップ指数の順位で、日本は百三十六カ国中の百五位、この数値は、教育や健康面に加えて、経済や政治への女性の進出に重きが置かれています。

 さて、話は変わりますが、そのランキングで二年連続ブービーになったのがパキスタンです。パキスタンといいますと、マララ・ユサフザイさんを思い浮かべます。マララさんは、タリバンの武力支配地にいながら、タリバンが進める女子学校の破壊活動を批判して、女性への教育の必要性をインターネットを通じて世界に訴えました。その後、その地域は解放され、パキスタン政府からは、勇気ある少女として表彰されます。それがタリバンの逆恨みを買い、二〇一二年、スクールバスに乗っているところを襲撃され、二発の弾丸を浴びました。当時わずか十五歳のこの少女を襲ったテロ行為、世界に衝撃を与えました。奇跡的に命はとりとめ、その後も順調に回復、国連本部で、銃弾では自分の行動はとめられないと演説を行い、改めて教育の重要性を訴えています。

 さて、そうした苛烈な状況にある国々と比べますと、日本は恵まれています。男性であれ、女性であれ、恵まれていることに間違いはありません。それでも、日本のジェンダーギャップは世界百三十六カ国中の百五位。一体日本の女性は社会参画が苦手なのでしょうか。女性の政策や方針の決定過程への参画状況という国が取りまとめているデータで、いろんなカテゴリーでどれぐらい女性が登用されているか、全国平均割合を出されています。例えば、都道府県議会議員は六・八%、都道府県庁における本庁課長職以上の職員は六・八%、社長さんの割合は七・二%と、大抵のカテゴリーで一〇%以下という数字です。しかし、この中で飛び抜けて高く半数を占める職種が、国際機関等の日本人幹部職員数です。専門職以上で過半数を超える五七・九%、幹部職員で四三・四%、緒方貞子さんもこのうちのお一人でした。さて、これを見ますと、日本人女性のやる気や能力がないのではなく、日本という国の環境がそうさせてしまっているのかなというふうに思います。なぜ世界経済フォーラムがジェンダーギャップ指数を毎年公表しているのかを考えなくてはいけません。それはつまり、女性の活躍と経済発展が密接な関係にあることが、女性が女性であるというだけで前に出ることを阻害される国は、社会的に成長しない、そんなことが既に世界の常識となってきていることをあらわすのです。だからこそ、経済や政治の世界に、そして意思決定機関に、どれほど女性の割合が占めるかが重要視をされているのです。

 国では、二〇二〇年までに指導的立場に占める女性割合を三〇%にするという目標があり、県では、奈良県男女共同参画計画なら男女GENKIプランを策定し、取り組んでおられます。その中で、先ほどの意思決定機関の場への女性の参画についても数値目標が挙げられています。項目としては五つあります。県の審議会、市町村の審議会、管理的職業従事者、そして県庁管理職、さらに校長・教頭と、それぞれの項目で数値目標が設定されていますが、そのいずれもが達成できていないのが現状です。時代は人口減少社会です。男性同様、女性が社会進出すればするほど奈良県にとってよいというように誘導していくことが必要です。これに奈良県は相当力を入れて取り組まないといけません。経済や社会が発展をしていくために、女性の社会進出が不可欠。その中でも、指導的な立場に占める女性の割合をふやしていくことについて、どのように認識をして取り組んでいるのか。また、県庁みずからがお手本となるよう取り組みを進めていくべきと考えますが、まずは知事、この点、いかがお考えでしょうか。

 次に、こども・女性局長にお伺いします。

 奈良県で残念ながら特に低い数値が、市町村の取り組み状況です。例えば、目標値がある市町村審議会への女性の割合は一九・五%、これは全国でワースト二位となります。この審議会への登用促進だけでなく、市町村に向けて働きかけが必要です。具体の取り組みについてお伺いします。

 次に、民間です。意識づくりや啓発、これももちろん大事ですが、民間企業がみずから積極的に動き出すような仕組みづくりも大切だと考えます。例えば公共調達の際、男女共同参画やワーク・ライフ・バランスの取り組みを評価項目に入れて、優良な企業は加点するなどの取り組みを行い、これまであまり積極的ではなかった民間企業がみずから動き出すよう仕組みづくりはできないか、今後の取り組みをお伺いいたします。

 次に、エネルギー政策についてです。

 太陽光、水力、風力など、自然が生み出すエネルギー、再生可能エネルギーは、これからの未来にとってとても重要です。しかしながら、多くの課題があります。コスト面ではまだまだ問題もありますし、安定供給はできません。さらに、原子力発電や火力発電のように、発電機一基で十分な電力を確保できるわけではありませんので、地域にたくさん設置しないとならない。発電所の設置には手続や調整など必要となりますので、小規模な発電所をたくさん設置となると、それぞれの地域で多くの調整をせねばならない、つまり厄介なことがたくさんあります。それでも奈良県は再生可能エネルギーの普及に取り組んでいる。

 まず、三・一一当時の奈良県のエネルギー政策の課題を、私はこのように考えます。

 一つ目に、奈良県はエネルギーという果実だけを受け取ってきたこと。県内に大規模発電所はなく、県民にとって電気は使用料を払って使うものと、使う側のみの立場でした。これは県も同じで、昨年エネルギー政策課ができるまで、奈良県はエネルギー政策を我がこととして捉えてきませんでした。

 二つ目に、県民の経済的な損失です。原子力発電所がとまってから、日本は火力発電に頼っています。今約四兆円、燃料を輸入するのに追加的に日本全体で支払っています。奈良県という目線で見ると、県外に本社がある電力会社に県民の電気料金が支払われる。また、電気料金に上乗せされて集められたお金が、原子力発電所や火力発電所がある自治体に交付金として支払われる。つまり、県民のお金が国外へ、県外へと流出しています。しかし、三・一一、福島第一原子力発電所事故が起きたときを契機に、奈良県は大きく方針を転換しました。まずは、すぐにせねばならなかった節電への対応から始まり、エネルギーの自立や安全なエネルギー源の確保に県も取り組んでいかなければならないと動き出し、地域資源を生かした安全で安心なエネルギーの積極的な導入促進へと進み始めたのです。目指すべき姿は、地域の人のかかわり合いのもと、地域のエネルギーを使い、地域の課題を解決しながら、エネルギーの地産地消を進めていくことです。

 いろいろエネルギー政策で訴えたいことはありますが、今回は小水力発電を取り上げます。県内各地、どこを切り取っても、河川は流れています。農業用水路も各地に張りめぐらされています。だから、小水力発電やマイクロ水力発電は、やる気さえあればどこにでも設置できます。今、奈良県においては、地域が主体となった小水力発電を設置すべく、前段階の調査の補助が行われていますが、設置の希望者にお話を伺うと、なかなか大変です。これまでエネルギー政策は国の施策で、地域で考えることではないとされてきました。奈良県にもエネルギー政策課ができたのは、つい最近。だから、県にも地域にもノウハウの蓄積が、残念ながらなきに等しい。

 さて、今浮き彫りになっている課題を幾つか挙げます。まず、水を使っている方々の合意形成をどのように行うのか。河川法の縛りをどういうふうに乗り越えるのか。手続や調整などかなりの労力が必要で、コーディネート力や粘り強さなどが相当求められる。比較的コストが少ないといっても、地域主体で設置となると、相当の負担が要る。発電機そのものも相当高額です。そのほかにも、流量の計量や、発電量や流量に応じて河川の使用料である占用料を支払わなくてはならない。また、それらコストの負担だけでなく、それに対応するため相当の手続が一つ一つに必要である。一つの課題を超えるたび、また新しい課題にぶつかっていく。県でも積極的に取り組んでもらってはいますが、いまいち県庁挙げてというふうには見えません。奈良県の取り組みは、今始まったばかりです。地域も県も、手探り状態で一つ一つの課題を乗り越えている最中なのだと思います。

 奈良県の小水力発電導入ポテンシャル六・六万キロワットに対し、平成二十二年度設備容量はわずか三百七十五キロワット。エネルギービジョンには、平成二十七年度の設備容量を五百七十五キロワットと、私は少し少ないなと思いますが、平成二十二年度比一・五倍を目標とされています。県の水道やダムの維持放流で発電を行う等、まずは水利権の問題が解決しやすい、いわゆる設置しやすいところからではありますが、これまでよりはるかに積極的に取り組んでもらっています。まずはここからですが、このやり方だけでは設置容量に限りがありますし、ポテンシャルも生かし切れません。知事にお伺いをいたします。奈良県の持つ水資源、これを有効に生かすためには、河川の管理者や地域が主体となって、河川や水路等を利用して小規模な水力発電を数多く設置していくことが必要です。ところが、先ほど申し上げましたように、たくさんの課題があります。これらの課題を乗り越えながらも水力発電を推進することの意義について、そして具体的な方針について、まずはお伺いをいたします。

 次に、設置主体者の自立的な努力だけでなく、県がリーダーシップをとることが必要だと考えます。県内でノウハウや情報を集め、設置に向けての不安材料を一つ一つ解決し、設置推進ができるよう、関係部局や市町村、地域等が横断的に連携し合えるような組織、例えば奈良県小水力発電推進協議会等を設置すべきと考えますが、いかがお考えでしょうか。

 次に、最後の質問となります。

 昭和四十年代から五十年代にかけて、経済成長や人口増加、都市化が急速に発展をいたしました。水道等のインフラだけでなく、学校や文化会館、ホールや体育館、プール等、県や市は一斉につくってきました。これら公共施設は、あと十年もすると補修や建てかえの時期を一斉に迎えます。皆さんも、一年半前に起きた中央自動車道笹子トンネル事故を覚えておられると思います。九名の死者を出し、日本の高速道路の事故では最大の死傷者を出しました。このトンネルは、昭和五十二年に完成し、この事故の原因は老朽化でした。きっちり維持管理をしないと、命を奪うことになる。ところが、きっちり維持管理しようにも、時代は財政難の時代です。人口の増加はとうの昔にピークを過ぎ、人口減少の時代、高齢化の時代、縮小する時代に突入しています。十年後はより少ない人口、より厳しい財政運営となります。

 これらの施設を更新や補修するのに、一体どれほどのお金がかかるのか、公共施設白書と呼ばれるものをつくり、将来コストの見える化に取り組まれた千葉県佐倉市や神奈川県秦野市では、こんな試算が出ました。現在の公共施設を、補修や建てかえを行ったりし、保持しようとすると、今までより三倍のコストがかかる、しかし、時代は財政難、三倍のコストをかけることができなければ、単純に施設を三分の一に減らさざるを得ません。今求められる取り組みは、施設が建設された人口のもと、しかもますますの人口増加をにらんでつくられた全ての施設を維持・整備することではありません。どの施設が本当に将来にわたり必要で、どの施設はなくてもいいのか、きっちりと判断をし、削減をしていくことです。そうしないと、学校等の本当に残さなくてはならない施設の管理や社会保障などの充実など、公共が取り組まなくてはならない財源の確保が難しくなります。

 奈良県では、都道府県レベルでは先進地と呼べる取り組みがされています。昨年には、県有資産のマネジメントを担当するファシリティマネジメント室ができました。奈良県にある九百六十二の資産のうち八十四の施設を対象に、要、不要を評価し、判断がされる時期に来ました。たった一年間でこれほどの成果を出していただいたことに、まずは評価をしたいと思います。さて、施設は、建設されるときは行政の縦割りの中でつくられました。例えば、今の部局で言いますと、こども・女性局が婦人会館と女性センターを、産業・雇用振興部が中小企業会館を、地域振興部が県文化会館をつくりました。また、奈良市においても同様に、ならまちセンターや西部会館等ができました。つくるときにこの縦割りは、予算も責任も明確になるので、うまく働きました。

 さて、先ほど挙げました施設に類似すること、それは機能、つまり使われ方で見ると、貸し館業務を行っているということです。例えば、私が五十人規模で県政報告会をしたいなと思ったときに、電話をする先です。私は、女性だから婦人会館だな、文化に関することじゃないから県の文化会館はだめだななんて思いません。会議室を借りたい側からすると、婦人会館も、県の文化会館も、市の公民館であっても、貸し会議室は貸し会議室でしかない、つまり機能でしか見ません。このように、県の施設同士で、また県の施設と市の施設でも、機能が重複しているケースがあり、それぞれに改修費、維持管理費がかかってきます。今後、人口減少社会の中で、使う人も予算も減ってくる中、これからファシリティマネジメントを進めるに当たっては、県庁の中の縦割りを超えるだけでなく、県、市の行政の枠を超え、市町村や民間とも連携をとりながら、使われ方という機能を主体とする考え方を持ち、住んでいる人の目線、利用者の観点で、機能の重複解消やコスト削減の目線を持って、地域、つまりエリアをマネジメントする考え方が必要だと思います。エリアマネジメントに取り組むことや、市町村連携では奈良モデルで行うことを検討するべきと考えますが、いかがお考えでしょうか、総務部長にお尋ねいたします。

 以上で壇上での質問を終わります。ご清聴ありがとうございました。(拍手)



○副議長(井岡正徳) 荒井知事。



◎知事(荒井正吾) (登壇)五番猪奥議員からのご質問がございました。

 第一問は、女性の社会進出についてのご質問でございました。

 女性の役割というのは、世界的に大きなうねりがあるように思いますが、分野は違いますが、ソチオリンピックを見ておりますと、日本の女性の活躍が男性を上回っているように私は思いました。例えば、ホッケー、カーリングは、男子はソチオリンピックに行けませんでした。現地でも、大きな活躍でございました。また、ジャンプ、スケート、スキーなどの女性の大変きらりと光る活躍が印象的でございました。男性も頑張らなければいけないんじゃないかといった逆の印象を持ちました。議員のご質問は、むしろ国内の社会的な分野での女性の役割をどのように強化していくかということでございますが、とりわけ奈良県におきましては、例えば女性の就業率が低いわけでございます。逆に、これは優秀な労働力が眠っている奈良だと捉えて、東京などでの企業誘致の場所では女性の労働力がまだ眠っているからということを宣伝材料にしている次第でございます。議員のご質問は、女性の活躍の、中でもとりわけ社会での活躍はどうなのかというご質問でございます。とりわけ政策形成や意思形成の場において女性の意見等を反映させるために、象徴的には審議会への女性の登用を進めることや、指導的立場に立つ女性の割合を高める、管理職の分野での女性の役割を高める必要があるのではないかということでございますが、そのとおりだと思います。

 今、具体的な動向をご紹介申し上げたいと思いますが、本県における会社役員と管理職公務員という分野がございますが、管理的職業従事者における女性の割合ということでございます。総務省就業構造基本調査というのがございますが、その中で管理的職業従事者の女性の割合の数字が出ております。奈良県におきましては、平成十四年は八・八%でございましたが、十年後の平成二十四年には一二・一%まで上昇いたしました。ポイントでは五割の上昇でございます。この平成二十四年のは全国平均が一三・四%ということでございますので、平均には及びません、やや下回るものでございますが、大分上昇してきたという印象でございます。女性の管理職の登用が進むように、民間事業者と県、市町村の女性職員を対象にキャリアアップセミナーの開催などに取り組んでいるところでございます。女性の就業率が低い割には、管理職が活躍していただいているというふうに思います。県の審議会委員の選任に当たりましては、女性委員の積極的な登用を図るために、改選期を迎えられた委員につきましては、できるだけ女性を優先的にご指名させていただくように努めております。四〇%を目標値とする選任方針を定めておりますが、平成二十五年三月現在では三〇%でございます。もう少し頑張って、女性委員の選任が進むように努めてまいりたいと思います。

 身近なところの県庁における女性管理職の登用でございます。平成二十七年度に課長補佐級以上の職に占める女性職員の割合を一〇%に引き上げるとの目標を設定いたしまして、女性の登用を積極的に進めてまいりましたが、その結果、平成十七年度の五・四%から平成二十五年度には九・二%となっております。平成二十五年度の内閣府調査によりますと、都道府県の課長級以上の職に占める女性職員の割合は、本県は六・二%でございまして、全国平均の六・八%をやや下回っておりますが、割合の全国順位は十七位ということでございます。今後、女性管理職の登用に向けまして、現在四十歳未満の職員の三五%程度を女性職員が占めておられますので、まずは係長への登用の拡大を図りたいと思っております。

 女性の職場での登用を妨げているのは、日本の労働慣行でないかと私は思っております。日本の労働慣行は、法から大分離れておりまして、就職した場合には、無限定の残業、無限定の転勤というのが労働慣行の状態でございまして、女性がキャリアアップされるにはなかなかハードルが高いように思います。奈良県では、女性が起業していただく、自分で社長になっていただくという形での社会進出にご支援するというチャレンジを始めております。女性翻訳家の養成、資料作成の専門家の養成、レストランのシェフの養成など、大変ニッチでございますが、そのようなことを積み上げていきたいと思っております。また、来年度には、奈良県の女性の就労や社会参加を阻害している要因等についての状況調査、分析をすることとしております。女性のワーク・ライフ・バランスというのは、極めて重要な、子育て支援にもつながる、少子化対策にもつながる大きな課題だというふうに認識をしております。ただいま壇上におります女性幹部は、ごくわずかでございますが、間もなく大量にふえるんじゃないかというふうに期待を、私が期待するのも変でございますけど、期待をしております。

 次の質問は、小水力発電の推進についてのご意見とご質問でございます。

 議員が申されましたように、小水力発電を推進していくことの必要性は、同感でございます。その推進方策などについては、課題があるものと思います。県下の状況をもう少し具体的に申し上げたく存じます。奈良県は、海に面していないという地理的要因がございますので、原子力発電所と火力発電所などの大規模な発電施設はございません。その結果、電力自給率という面で見ますと、二〇%程度でございます。二割しか足元の発電能力はないということでございます。本県は発電所が存在する自治体と住民に対しては、感謝の気持ちを持たなければいけないんじゃないかというふうに私は思っております。その上で、しかし、わずかであっても、みずから取り組める再生可能エネルギーの導入を推進する必要があるのではないかと思います。議員お述べの小水力発電でございますが、太陽光発電と比べると大変小さいわけでございます。しかし、分散型のエネルギーとして、緊急時にも活用することができますとともに、地域活性化にも役立つというふうに思います。

 基本的な考え方といたしまして、小水力発電は、地元の水資源を活用し、地元の合意を得ながら電気を生み出し、それを地元で消費し、維持管理するという地産地消の発電スタイルでございます。その地域住民が主体となって河川、ダム、水路などで小水力発電を導入するのが有意義でございますので、ご支援申し上げたいと思っております。国の支援制度がございますので、それを活用していただきながら、水道施設を中心とした県有施設への導入を推進していきたいというふうに思っております。対象としては、意欲のある市町村や土地改良区など地域の団体が支援の対象になると思います。具体的には、県では県営の水道施設でございます広域水道センターや桜井浄水場に既にそのような方式を導入しており、来年度は御所浄水場に整備をしていく予定でございます。そのほかの地域での取り組みといたしましては、吉野町と連携した吉野町小水力利用推進協議会の取り組みが、近隣の東吉野村や川上村、十津川村などにも広がっております。これらの地域の取り組みを支援したいと思っております。今年度、地域振興に役立つ導入可能性調査の補助制度を設けまして、六件交付決定したところでございます。来年度からは、小水力発電の設備を建設されるものについても新たに助成措置を講じたいと思います。

 さらに、土地改良区の取り組みでございますが、今年度は、国の助成制度を活用し、山添村の上津ダムにおきまして河川への放流水を活用いたしました五十三キロワットの小水力発電施設の整備に支援を行いました。昨年十二月の河川法の改正により、既に水利許可を得て取水されている流水を利用して発電する従属発電という名前の発電の方式がございます。新たに登録制が導入され、水利使用手続の簡素化、円滑化が図られました。水を利用するのには水利権の有無、誰の帰属ということがいつも問題になりますが、その簡素化を図って、利用しやすいようにしようという試みが最近進んでおります。また、慣行水利権というのがございます。水利権のあり方でございますが、明治二十九年に河川法が成立いたしまして、それ以前よりも認めていた慣行水利権というのが奈良県においては主流の水利権になっております。しかし、一年間の取水量調査を実施すれば、下流との調整は要らない、登録制が適用できるなど、はるかに柔軟な対応ができるようになりました。水利権の調整は、この小水力発電の阻害要因でございましたが、このような手続の弾力化を図ってきているところでございます。

 また、河川の流水を利用した小水力発電の導入が促進できますよう、河川管理者としての施設の設置に係る技術的サポートや法制度的な手続に関する相談を行っております。県管理の河川の流水を利用していただくということでございます。

 さらに、県ダムがございます。五つの県ダムがございますが、ダムにおいて小水力発電を行うためには、河川の環境保持のため、ダムにより常時一定量放水しております維持用水というのがございます。いつも水が流れている量がございます。ダムによりましては、洪水時のみ放流するタイプもございますが、河川の維持用水が比較的多いダムを利用した小水力発電の導入は可能性があろうと思います。調査をし始めたところでございます。今後とも、奈良県エネルギービジョンの導入目標の達成に向けて、今こまごまと申し上げまして恐縮でございましたが、工夫をしながら小水力発電の導入が県内各地に広がるように取り組んでまいりたいと思っております。

 またさらに、県の身近な努力だけじゃなく、市町村、地域などが横断的に連携して推進するための協議会の設置が望ましいのではないかというご所見でございます。これまで申し上げましたように、小水力発電は、地域住民が主体的に取り組み、それを支援していくことが、パターンとしては望ましいと思っております。また、地域的な取り組みでございますと、地元の地域活性化にもつながる観光の名所にもなるというふうに思っております。県としていろいろな支援を導入しておりますが、新たに各河川の管理業務を行っております土木事務所もその仲間に加えて、県全体として、議員がおっしゃいますように縦割りにならないように、できるだけ相談窓口を統一する努力もしております。そのような中で、協議会をつくったらどうかというご意見でございました。協議会も意味のある試みかと思いますが、今の段階では、少人数で地域特有の課題を議論して、勉強するのがより効果的ではないかというふうに思います。具体性のあるプロジェクトを念頭に置いて、関係のある人を集めて勉強会をする、それを協議会ともちろん呼んでもいいわけでございますが、県下全体の、議員もそのようなことを発想されているかもしれませんが、具体的なプロジェクトを念頭に置いて仲間をつくるネットワークをそのような形でつくるというようなことはどうかというふうにも思っております。このような勉強会や、具体的に取り組むことを行い、失敗も多少あるかと思いますが、それをまた発信をして、小水力発電導入の機運の醸成につながっていくように努めていきたいというふうに改めて思う次第でございます。

 残余のご質問は、女性のこども・女性局長はじめほかの部長からご答弁をさせていただきます。

 ご質問ありがとうございました。



○副議長(井岡正徳) 西岡こども・女性局長。



◎こども・女性局長(西岡史恵) (登壇)五番猪奥議員のご質問にお答えいたします。

 私に対しましては、男女がともに活躍できる社会の構築について、なら男女GENKIプランの目標の達成には、県庁内だけでなく、市町村や民間企業への働きかけが必要であると考えるが、今後市町村に向けてどのような具体的な取り組みをしていくのか、また、民間企業に対し、意識啓発だけでなく、インセンティブを与えるなど自発的な取り組みを促す仕組みづくりが必要と考えるが、具体的にどのように取り組んでいるのかといったご質問でございます。

 県におきましては、平成十八年に第二次男女共同参画計画なら男女GENKIプランを策定し、あらゆる分野における意思決定の場への女性の参画や、男女が意欲と能力に応じて生き生きと働ける環境づくり等を基本目標といたしまして、男女があらゆる分野において個性と能力を十分に発揮できる男女共同参画社会の実現に取り組んでいるところです。市町村に対しましては、市町村における審議会の委員に占める女性の割合は、平成二十七年度目標値三〇%に対し、平成二十五年三月現在、一九・五%という状況であり、担当課長会議等におきまして積極的な取り組みを促してきたところでございますが、今後もより一層さまざまな分野で活躍する女性の人材情報を収集し提供するなどの働きかけを行ってまいりたいと考えております。

 次に、民間事業所に対しましては、男女がともに働きやすい職場づくりに向けまして、ワーク・ライフ・バランス推進マニュアルを策定し、これを活用し、経営者や管理職を対象としたセミナーの開催などに取り組んでいるところです。また、来年度から育児休業給付金に上積みして賃金等を支給する事業主に助成する制度を創設し、より一層ワーク・ライフ・バランス推進の取り組みに対して支援を行ってまいりたいと考えております。さらに、現在検討中の公契約条例におきまして、契約の相手方の選定に当たりましては、社会的価値の実現・向上に対する寄与度を評価する仕組みの導入を検討しております。その中で、男女共同参画等を推進する奈良県社員・シャイン職場づくり推進企業として登録の有無を評価項目の一つとすることを検討しているところでございます。

 男女共同参画社会の実現は、県の取り組みだけでなく、市町村や民間の企業、また県民の皆様等が職場や地域、家庭など社会のあらゆる分野で主体的に取り組むことによりまして達成されるものと考えております。今後とも、さまざまな主体との連携や協力を一層強めつつ、なら男女GENKIプランの目標達成に向けた取り組みを進めてまいります。

 以上でございます。ご質問ありがとうございました。



○副議長(井岡正徳) 浪越総務部長。



◎総務部長(浪越照雄) (登壇)五番猪奥議員のご質問にお答え申し上げます。

 私に対しましては、ファシリティマネジメントを進めるためには、市町村や民間とも連携をとりながら、機能の重複解消やコスト削減の視点を持ってエリアマネジメントに取り組むことが必要と考えるが、どうかというご質問でございます。

 県では、県有資産を総合的に企画、管理、活用するファシリティマネジメントに取り組んでおります。平成二十五年一月にファシリティマネジメント推進基本方針を策定いたしまして、保有資産の総量最適化、資産の有効利活用、施設の長寿命化を三本の柱といたしまして、資産の質と量の見直しを進めております。具体的には、九百六十二あります県有資産のうち、無人施設等を除く五百二十六の施設につきまして、資産の現状を把握し、見える化を図るための評価に取り組んでおります。本年度におきましては、建物、施設の劣化度、稼働率等の数値的な評価及び設置目的、立地環境等の定性的な評価を進めるとともに、利活用の可能性の高い八十四の施設について、継続利用する資産、廃止する資産、暫定利用する資産に区分いたしまして、それぞれ利用方法や整備レベルについて整理した上で、個々の資産のあり方について検討を重ねているところでございます。今後さらに、この考え方を発展させて、今ある資産をうまく活用して、地域の活性化を図るためには、議員お述べのように、地域エリア内の県有資産や市町村、民間の資産も含め、まちづくりの視点で総合的に利活用するといった、エリアマネジメントの考え方が必要だと考えております。

 このエリアマネジメントを進めるに当たりましては、市町村においてもファシリティマネジメントの取り組みを推進していただくことが必要でございます。まずは、これまでの県での取り組みや成果について、市町村にお示しをいたしますとともに、市町村が取り組みやすい方法、手法についても、県と市町村が一緒になって考えることも重要であるというふうに認識をしております。このため、昨年十月には市町村との意見交換会を行い、県の取り組み及び市町村の現状について情報交換を行ったところでございます。今後は、市町村で保有する資産について、順次データ収集や調査を行い、民間も含めてエリア全体での資産の最適化、有効活用についての検討を進めていきたいというふうに考えております。

 ファシリティ版の奈良モデル構築ということに向けましては、県と市町村の役割分担について整理をした上で、県と市町村で施設を共同利用、共同管理する、相互補完、施設の維持保全について、県から市町村への技術的な支援をする垂直補完、市町村間での施設を共同利用、共同運営する水平補完などのスキームが可能であろうかというふうに考えております。こうしたファシリティマネジメントの取り組みを進めることによって、県のみならず市町村の各資産についても適切な管理・活用が図られ、機能の重複解消、コストの削減にもつながるものと考えられますので、その推進に一層努めてまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○副議長(井岡正徳) 五番猪奥美里議員。



◆五番(猪奥美里) それぞれご答弁ありがとうございました。

 まず、ファシリティマネジメントからなんですけれども、私はこれ、非常に注目をしておりまして、県と市の役割分担が不明確であるとか、行政はこれまで、つくってくるのは得意やったけれども、なくしていくのはすごい苦手やとか、そういう行政の苦手なところが一番出る分野なんじゃないかなというふうに思っているからなんです。当然減らしてしかるべきやと、これ以上無駄なものにコストはかけられないという総論は賛成になるんでしょうけれども、では、うちの近所のこの会館はなくすとなると、それは大きな反対が起こってくるというふうに思います。しかしながら、これから取り組まなくてはいけない課題ですので、これからも力を入れて取り組んでいただきたいというふうに思います。

 次に、再質問をしたいと思います。まず一つ目は、エネルギーについて質問をさせてください。

 知事からは、再生可能エネルギーの推進の大切さ、また地域主体で小水力発電を行うことについての意義についてお答えをいただきました。今、地域主体で小水力発電を進めるに当たって、今何が課題になっているかというのをちょっと私、くどいようですけれども、もう一度言いたいと思います。どういったアクションを最初に起こしたらいいかわからない、どこに相談したらいいかわからない。先ほどもおっしゃってくださいました、河川法が変わりました。河川法が変わったけれども、具体的に自分のところではどういうふうに取り組んだらいい、どういうふうにそれが適用されるのかと。今、田んぼに水を引いているこの水路だって、維持放流しているけど、そこに設置したら従属発電じゃなくなるのとか、課題の全体像が見えない、何が課題なのかがわからないというのが、これが今一番の課題なんですね。

 これまで、発電所の設置者というのはもうほとんどイコール電力会社でした。これを地域主体でとなりますと、例えば水利組合さんが設置をされる。となると、その構成員は当然農家さんなんです。届け出一つ出すといっても、電力会社の当たり前のその届け出一つですが、これを普通の人が出すとなると、これは大きなハードルになります。それを、電力会社への対応と同じ対応を河川管理者はとってしかるべきだとは、私は思いません。こういったあくまで管理者ですよ、必要書類をそろえていただいてご提出いただいたら許可しますよという、その姿勢そのものが一つ一つのハードルを上げてしまっているんじゃないかというふうに思っているんです。具体的にお問い合わせいただいたらアドバイスはできますよという、そういう姿勢が、河川を守るという、河川を保持するという管理者側の立場に立ち過ぎていることが、一つ要因としてあるんじゃないかなと思うんです。河川であったり、農業用水であったり、飲料水とか、これまでの河川法の立場で災害を防いだりですとか、治水をしたりということは、もちろん重要な仕事ですけれども、これに加えて、新しい意味でニーズが新しい電気を生む資産なんだというふうな概念を持って取り組んでいただく、この点をきちんと認識していただかないと、私は地域主体の小水力発電というのは進んでいかないというふうに思っています。この点について、知事のご所見をもう一度お聞かせ願いたいと思います。

 次に、これもまた知事にお願いをします。男女共同参画、いろいろお答えをいただきました。

 女性の参加はこれからの社会にとって必要だと。人口減少の社会では、人口が減るだけじゃなくて、労働人口が減っていく、奈良県の場合、特に女性の就労率が悪いですから、そこを底上げしていくことは、まだまだ眠っている力を生かすことになるんだと、そういうふうにお答えをいただきました。さらに、女の人が社会進出するとGDPとか、これはヒラリー・クリントンさんがおっしゃっていたんですけれども、女性の参加率が男性並みになると、日本のGDPは一六%伸びますよとか、ワーク・ライフ・バランス等を推進している企業群では、実績が上がって株価が上昇している、そんな研究結果もございます。

 知事も本腰を入れて取り組むんだとおっしゃってはいただきました。県庁も数値目標を持ってと、管理職九・二%、去年から一%増加です。県庁の職員さん全体の女性比率が、五十代以上が一三・六%で、四十代で二七・四%ですね。私、一歳刻みのデータをちょっと頂戴しなかったので、わからないんですけれども、これを見ると、管理職、去年から一%ふえていますけれども、自然増というふうにも言えるんじゃないかなというふうに思うんです。県庁みずからが推進して、お手本になる取り組みをしていくためには、これから係長さんを積極的に登用したいというふうにもおっしゃっていただきました。数値目標を持って取り組むことが必要なんじゃないかなと思います。係長さんを今登用しておくと、十年後には課長さん、部長さんと、もしかしたらその中から副知事も誕生するかもしれません。お手本を示していくためには、そういった数値目標、また奈良県は、県庁の新規採用の女子の目標数値も設定していませんけれども、これらの数値をつくっていくことも必要なんじゃないかなというふうに思っております。ご所見があればお願いをいたします。

 以上です。



○副議長(井岡正徳) 荒井知事。



◎知事(荒井正吾) 小水力発電導入のときに、水利権というのが課題になるわけですけれども、今、県庁でいろんな取り組みをしている中で、窓口一本化といいますか、権限集中をまずしております。例えば、障害者のいろんな課題がありますけれども、これは障害福祉課長が全部県民と相手をします。全部有本課長に言ってくださいということをはっきり言っています。エネルギーにつきましては、エネルギー政策課というのができまして一年たつわけですが、大変な活躍であろうかと思います。エネルギーについてのご相談はエネルギー政策課長にだけ相談してもらったらいいです、水利権のご心配もみんな彼に、県庁の中は彼が仕切りますからと、こういうやり方をしております。まだ十分定着というか、外には知られてないかもしれませんが、今までのように、水利権を地元で調整してエネルギー政策課なりの補助金をもらいに行きなさいというのではなく、小水力発電にしろ、風力発電にしろ、電力にしろ、エネルギーについて何かしたいというときはエネルギー政策課長に相談してくださいということにしておりますので、県庁のやり方は随分変わる方向で今体制を組みつつあります。一人の課長に県庁内の調整権を与えたということでございます。そのバックに、調整の難儀があれば、県庁内各課調整であれば、私が出かけていくという体制でございますので、外の従来の地元調整をしてからでなくても、まずご相談をというふうに宣伝をさせていただきたいと思います。実効が発揮できればいいというふうに願っております。

 女性の対応でございますけれども、女性がワーク・ライフ・バランスという観念はとても大事だと思いますが、女性は忙しいわけでございます。働くことを軸にいたしますと、子育てから、お父さんの世話から、介護のときまで、一生お忙しいわけでございます。そのような中で労働力として十分能力を発揮してもらうためには、管理職につかれるというのも一つのメルクマールでございますけれども、これは県庁の中でもそうなんですが、いろんな、福祉についてご興味があって、ずっとその仕事が続けられたらとか、文化の仕事を続けられたらとか、その専門と管理職との関係をどうするかという課題が、職制上あります。しかし、福祉の関係を続けられたという方を、管理職待遇にするということができないかというようなことを今研究しております。それは管理職というのは、今の公務員の職の階級でいけば、管理をしないと給料は上がらないよということなんですけれども、管理職待遇の立派な仕事をすれば給料が上がるよ、階級が上がるよというふうな職能にならないかというような試みを今検討をしております。これは、今の公務員制度とか民間の職階制と多少バッティングする面があろうかというふうに思っておりますが、そのようなタイプの管理職、それは仕事の充実度と立場というものができるだけパラレルにならないかということでございます。

 もう一点、若い世代ほど管理職が多いとか、実は出生率も高いんですけれども、奈良県における女性の世代というのが、実は人口がふえた団塊の世代のM字カーブと、さらにその下の世代のM字カーブは違ってきております。これは統計でわかったんですが、若い世代のほうがM字カーブが余計に上がってきております。これは子育て時代から復帰率が高くなっているということでもございます。これは、団塊の世代は移ってこられた社会増の中心人口でございますが、奈良で住宅を買われて、ご主人が大阪勤務で、専業主婦率が高いという面で今あらわれておりますが、この世代ごとに変化があります。これは自然増加というようなことかどうかわかりませんが、社会構造が、奈良県の構造がちょっとずつ変化している。それをよく見て、それをいいような、それぞれの世代のニーズに応じるような県の環境整備を、女性のワーク・ライフ・バランスがいいような環境整備をするというようなことを心がけております。一つのメルクマールは象徴でございますけれども、要は女性のそれぞれのワーク・ライフ・バランスが充実したものになるということはどういうことなのだろうかということを、より本質的なところを探求して研究を始めているところでございます。

 十分なお答えではないかもしれませんが、今現在の県庁の女性のワーク・ライフ・バランスに向けての姿勢というふうにご理解願えたら幸いでございます。



○副議長(井岡正徳) 五番猪奥美里議員。



◆五番(猪奥美里) ありがとうございます。

 まず、エネルギーですけれども、いろんな河川法の絡みの相談もエネルギー政策課長にとりあえず一本化しているので、そこに相談してほしいと。今、なかなかわからないんですね、県民の皆様には。県庁がそうやって県を挙げて取り組んでいるということ。また、知事からも強く、県庁の皆さんにそういうふうに伝えていただければというふうに思います。まだ協議会はすぐ設置できないでしょうから、勉強会から一歩ずつ一歩ずつ進めていってほしいというふうに思います。これも要望です。

 次に、女性の登用ですけれども、女性は忙しいんだ、子育てしないといけない、介護も必要やと。働いている女性の方、実際そういう方が本当にたくさんおられると思います。なら男女GENKIプランの中でも、男性の育児休業の参加率なんて目標値を挙げられておりますけれども、ぜひ、そもそもその忙しい原因を取り除く施策というのも同時に行っていただいて、推進していただきたいと思います。

 以上です。ありがとうございました。



○副議長(井岡正徳) 次に、十七番山村幸穂議員に発言を許します。−−十七番山村幸穂議員。(拍手)



◆十七番(山村幸穂) (登壇)日本共産党の山村幸穂です。私は、皆様から寄せられました要望に基づき、まちづくりについてなど五点について質問をいたします。

 まず初めに、防災計画の実現に向けた取り組みについて、知事に伺います。

 今後三十年以内に東南海・南海地震が発生する確率は非常に高く、また、奈良県内の八つの活断層が連動して動く直下型地震の発生も心配されています。奈良県の想定でも、県内内陸型地震では、死者五千百五十三人、建物全壊十二万棟、断水四十三万三千五百二十六世帯、停電四十八万六千四百三十六世帯となっており、南海トラフ巨大地震では、国の想定で、死者一千七百人、建物全壊四万七千棟、停電八十二万件、断水百三十万人、被害総額は三・四兆円と極めて深刻な事態となります。三十年以内といっても、それはあすかもしれず、必ず起こる大震災の危険が迫っています。県も防災計画をこのたび見直しましたが、その実現に向けた効果的な対策が緊急に必要です。

 阪神・淡路大震災、東日本大震災の経験から、これまでの震災対策の問題点が明らかになりました。長年の安全性を軽視した経済効率優先の都市づくりや、地域開発、自治体の人員削減、高齢化、過疎化による地域社会の自立性の低下など、地域や国土の災害へのもろさが顕在化されました。さらに、このところ、想定外の大規模災害によって、行政などの関係機関自体が被災することが起こっています。職員の皆さんは、献身的に災害対策に当たられておりますが、財政力の縮小や合併などで、職員数の削減、業務の複雑化・増大によって、現場の消防体制は後退しています。県の消防広域化計画では、職員の配置を合理化して、将来は消防職員を減らす計画となっています。これでは、県土及び住民の生命、財産を守るという目的に逆行するものです。災害に弱い地域社会そのものをどうするのか、この点を改善せず、災害時の応急的対応を強化しても、根本的な被害の軽減になりません。国の対策は、生活圏の安全化や、被災者の生活回復を軽視し、事後の応急対策の強化、大企業の経済活動に役立つ復旧対策を重視するというゆがんだものになっています。本当に必要なことは、自治体職員や住民組織が協力をして、それぞれの地域の問題に合わせて地域社会全体として安全性を向上させ、被害を未然に防止することによって、災害時の応急対策や復旧対策を効果的に進めることです。このような観点から伺います。

 奈良県自治体問題研究会が、二〇一三年一月に県下三十九全市町村から、防災・減災対策に関するアンケートを実施して、回答を得ています。この回答からも、さまざまな問題が浮かび上がっております。とりわけ職員の体制や対策の取り組み状況は、市町村によってばらつきが大きいことがわかります。例えば、被災時の停電対策では、公共施設や避難所でも不十分。住民への広報でも、停電時の対応がなされていないところが多い。住民の五〇%の避難所を確保できているのは、十九市町村のみ。避難所での医療体制の確保もおくれている。休日夜間に被災した場合の対応は、ほとんどのところで不十分。自主防災会の組織率は高いが、内容が不十分。避難所の運営マニュアルは、七市町村にしかない。などの状況が明らかになっています。今後、南海トラフ巨大地震、地球温暖化に伴う巨大な台風による大規模災害などが懸念される中で、災害対応において一番住民と身近な市町村が取り組む防災対策に対して、県としてどのように支援をされるのでしょうか。

 直下型地震では、地盤の液状化、県内各地のニュータウンなど、宅地開発された造成地での地すべりの危険、危険箇所に立地する住宅や人々が利用する施設への対策、旧市内など住宅密集地の狭い道路や避難経路の危険箇所の対策、危険な塀の耐震化など、緊急に対策を進めなくてはならないことが数多くあります。阪神・淡路大震災で最初の死者の九〇%が住宅の倒壊が原因です。奈良県の個人の住宅の耐震化率は七六%です。住宅の新築、建てかえによって数値が上がっていますが、古い家はなかなか耐震が進んでいないという実情があります。これが九〇%になれば四割、九五%なら六割の死者が減るそうです。大事だとわかっていても、なぜ進まないのか。耐震改修の補助金制度はありますが、やはり費用の問題があると思います。先日、日本災害情報学会長の河田恵昭関西大学教授の講演がありましたが、家全体の補強は高額であるが、ふだん一番長くいる台所や居間の壁一枚ずつなら、工事費は安くできると提案されました。使いやすい制度にして、命を守る対策を強化しなくてはならないと思います。

 ソフト面では、住民の自助、共助も大事ですが、何でも自分たちでやってください、自己責任でということでは、対策とは言えません。南海トラフ巨大地震が起こると、奈良県では近隣府県の大きな災害によって、断水、停電の復旧のおくれ、救援や物資の補給が望めない事態となることが心配されます。例えば、県民それぞれが約一週間の水、食料の備蓄をしなくてはならないと言われていますが、県民に十分認識されているでしょうか。自分の住んでいる地域にどのような危険があるのか、一目でわかるハザードマップの作成が進められていますが、その内容は精度がまちまちであり、配布しただけというところもあります。うまく使いこなし、家族で地図をもとに避難経路を確認したり、地域の自主防災組織で災害時要援護者の避難計画に役立てたり、生きたものにしなくてはならないと思います。自主防災組織が各地域でつくられ、私の地元済美地区でも、防災訓練や住民の学習会などさまざま熱心に取り組まれておりますが、地域によって取り組みの温度差も見受けられ、具体的な訓練の内容、避難所運営の方法、備えるべきことなど、技術的な支援や財政的支援を求めておられます。防災計画にうたわれた死者をなくし命を守るためには、各地域の自主防災組織の取り組みに対してそれぞれの地域の実情に合った県の支援が必要だと考えますが、いかがでしょうか。

 次に、公契約条例について、会計局長に伺います。

 全国でも、都道府県として先進的に公契約条例を制定する準備を進められていることは、これまで私たち日本共産党も何度も求めてきましたから、大歓迎です。公契約条例の目的は、公共サービスの質の低下を防ぎ、県民の安全・安心を高めること、ワーキングプアをなくして、働く人の賃金を底上げすること、地域中小企業に仕事が回る仕組みをつくり、そして、地域内循環経済の実現により奈良県経済の活性化を図ることにあると考えています。先日、県の業務を請け負っている業者のもとで働いている方が、私のところへ相談に来られました。残業代を払ってもらったことがない、有給休暇がない、労働契約がないなど、法令違反の実態が日常的にあるということです。この方は、奈良労働局に訴え、闘っていますが、きちんと法令を守ることは最低の条件です。賃金を確保するために、人員を減らして労働強化をするという実態もあります。これでは、サービスの質は低下します。また、私たちのところには、五次、六次の下請業者の方から、工事代金を払ってもらえないとの相談もあります。先日は、奈良市の大型建設工事の発注で、予定価格の六割という低価格での落札となり、下請業者が請負代金を払ってもらえないという相談がありました。公契約条例の制定によって、こうした下請の事業者や業務に従事する労働者にしわ寄せが行くことや、労働者の賃金の低下を招くことがないように、また、住民にとって安心できるサービスや公共事業となるように望みます。

 公契約条例の制定において、適正な労働条件とするためには、どのような仕組みを考えられるのでしょうか。全国の自治体で一番初めに条例を制定された野田市では、制定後、条例の修正を行っています。具体的には、業務委託における適用範囲の拡大や、入札によって受注者がかわっても、継続雇用の努力義務を課すこと。受注者に、建設業法及び下請代金支払遅延防止法を重視して契約締結をすること。請負労働者も対象にすることなどの改正が行われています。このことは、大変重要なことであり、県としても、条例制定後、同じような取り組みが必要であると思います。例えば、県の発注する業務委託や指定管理等は約一千六百件、建設工事件数は総合評価方式の対象となる規模のもので年間約四百件に上るとお聞きしますが、先日の知事答弁では、業務委託・指定管理三千万円以上、建設工事三億円以上を対象とするとのことでした。これは、対象範囲が非常に限定されたものではないでしょうか。条例施行後、よりよいものにするために、報告を求める契約の範囲を広げていく考えはあるのか、伺います。

 次に、郊外住宅地におけるまちづくりについて、まちづくり推進局長に伺います。

 奈良市青山住宅は、当時の日本住宅公団によって一九八〇年代に住宅開発が進められた、市内の中でも自然がいっぱいで住環境のよいニュータウンです。地域には小学校、幼稚園が設けられ、市民プール、銀行や郵便局、スーパーマーケットなども備わる、ニュータウン内で日常生活の多くが充足されるようまちづくりが進められました。現在約一千九百世帯、四千八百人が住んでいます。市内の中でも、小学校区の高齢化率は二七・七%と高い地域となっています。小学校、幼稚園に通う子どもの数も減少しています。また、近年、郊外型の大型スーパーの進出の影響もあって、青山地区にただ一つのスーパーが、経営難からこの三月に撤退することになりました。たちまち毎日のお買い物にも困難となる高齢者が多くおられて、何とかしてと切実な声や、赤ちゃんを抱えた主婦らからも不便を訴える声が寄せられ、地域の自治会の皆さんをはじめ住民の皆さんが、今後どうするのか、知恵を出し合って対応を相談されています。買い物が困難になることについての対策は、代替の施設や移動販売車の誘致、宅配などのサービス、買い物代行、バスやタクシーなどを利用した移動支援など、さまざまなものが考えられますが、緊急の対応が求められています。

 同時に、少子高齢化が進む中でも安心して暮らし続けていくためには、買い物だけでなく、さまざまな課題を克服する取り組みが必要です。青山地区の皆さんは、まちの中心にある撤退するスーパーの跡地を活用して、コミュニティセンターを設置し、住民が集い交流できるスペースづくりや介護や健康づくりの拠点とすること、NPOや障害者団体による直売所、ミニスーパーなどの運営ができないかと相談を始めております。直接には奈良市の問題ですが、奈良市内には高齢化が進むニュータウンや、人口が減少する旧町など、今後のまちづくりについて多くの課題を抱えています。平城地域では、大きな団地で、独居老人の方の見守りや、孤独死を防ぐ対策に地域の皆さんが取り組んでおられます。旧町の整備地域でも、空き家やひとり暮らしの増加で、新たな問題が起こっています。これからますます高齢化が進む中、人口減少時代に対応したまちづくりは、発想の転換が必要です。県下に多くのニュータウンを抱える県としても、大きな課題です。

 そこで、まちづくり推進局長に伺います。少子高齢化が進む中で、郊外住宅地におけるまちづくりについて、県としてどのように考えているのか、伺います。

 次に、奈良県総合医療センター移転後のまちづくりについて、医療政策部長に伺います。

 県立奈良病院の移転建てかえ問題では、周辺住民から身近な医療機関をなくさないでと、現地建てかえを求める要望が強く出されていました。しかし、県議会での議論で、現地建てかえが難しいとの結論で移転が決まりました。その後県は、病院移転後も、地域の医療を守ることを地元に約束し、移転後の跡地をどのようにするのか、県、市、地元住民の皆さんとの協議が続けられてきました。新病院は平成二十八年度中に完成とのことで、跡地が形をなすのは早くて平成二十九年度からですが、あと三年後に迫っています。しかし、いまだにどのようなものになるのか、県が最後まで責任を持って進めるのか、はっきりと見えてこないことから、住民の中に、どうなるのかと不安が広がっています。

 この問題での県の責任は大きいと思います。もともと県が移転を計画し、住民の暮らしや医療の環境が大きく変えられることとなったのです。県立病院があるから、ついのすみかとして移り住んでこられた方も多くおられます。県が平成二十四年度に実施した住民アンケートでは、六割以上の回答者が二十四時間診てもらえる体制、容体が急変したときの入院可能な体制を持った医療機関を求めています。この医療の体制はどのようにされるのか、県が責任を持って進められるのでしょうか。このことが一番の願いです。

 また、県の実施したアンケートも踏まえて、平成二十五年度予算公表時に、住民の要望を取り入れた県立奈良病院跡地活用プロジェクトを示されました。その内容は、病院移転後の平松地域周辺において、今後の少子高齢化の進展を見据え、誰もが住みなれた地域で安心して暮らし続けられるよう、身近な医療機能の確保に加え、予防、介護、健康づくり、子育てなどが連携した全国のモデルとなるような取り組みを進めますというもので、この内容には全面的に賛同できます。このとおり実施することが、住民との約束を守り、安心できるまちづくりを進めていく県としての責務ではないでしょうか。一方、地元住民の皆さんが跡地問題を考える会を結成され、意見を集約、要望もされています。その中で、まず機能を強化した基幹型の地域包括支援センターを設置すること。高齢者の入所施設も備えた介護サービス施設、健康増進施設などを、土地の無償貸与を行うことで、質の高い社会福祉法人などの参入を求めて整備すること。低所得者の方も安心して利用できる施設も設置されることを求めています。このような住民の願いに応えたまちづくりを進めていくためには、奈良市の積極的なかかわりが重要と考えますが、いかがでしょうか。県の強いリーダーシップが必要ですが、どのように取り組まれるのか伺います。

 最後に、県営プール跡地のホテル誘致について、知事に伺います。

 大賛成の方もいらっしゃいますが、私は堂々と反対したいと思います。毎年七万人もの利用があった県営プールを撤去して、ホテル誘致を計画されてから六年がたちました。いまだホテル進出は実現できません。なぜこのようなことになっているのか。これまでの県の説明では、景気の動向によるものとのことです。だとしたら、今後ますます条件は悪くなるのではないでしょうか。GDPの実質成長率は、二〇一三年の第二・四半期以降、低下し続けています。労働者の給与は、年収ベースで一九九七年から下がり続け、この上、消費税増税が四月に実施されたら、景気を直撃することが予想されます。知事は、ホテル誘致を進める理由として、県内の宿泊観光客が少ないこと、ホテルの数が足りないことを挙げています。確かに、宿泊観光をふやすことは重要な課題です。奈良県の旅館・ホテルの客室稼働率は、平成二十四年度の観光白書によると、全国の中でも大変低く、四〇・八%です。奈良のにぎわいをどうつくるのか、多くの方がさまざまな努力をされております。また、外国人観光客が求めているのは、できるだけ安く泊まれて連泊できる施設で、町家やゲストハウスなどでの市民との交流が魅力となっています。修学旅行に関しても、農村や山村などでの体験学習と、民泊などで地元の人々との交流を大事にする取り組みがどんどんふえております。宿泊観光の対策は、奈良の魅力を生かしたこうした取り組みを強化することが重要ではないでしょうか。ホテル誘致を進めるには、宿泊客の需要の予測が重要ですが、どのような確実な予測があるのでしょうか。市民や県民の強い要望があるわけではありません。奈良市では最近、JR奈良駅前の空き地をホテル用地として公募されましたが、応募はありませんでした。駅前の利便性の高い場所でも難しいのが現状です。

 今年度新たな計画が提案されました。これまでの計画は、次々にほごにされてまいりました。これ(資料を示す)が最初の案です。大きなシンボルツリー、広場や、その周りにホテルがつくられる案。そして次の案は、天平風のテーマパーク、各方面から大変不評の声を聞きました。これはつい先ごろの計画でしたけれども、もうつくり変えられまして、今度新たな案ではこのようになっておりますけれども、移動遊園地、あるいは温浴施設などもありますが、一体誰がつくるんでしょうか。今度の案では、コンベンションホールは県がつくることも検討をされております。いずれにしても、ホテルが来なければ成り立たない案です。

 ホテルのために、県が多額の費用を投入して開発する計画です。とても県民の理解は得られません。また、これらの図面作成、計画策定や誘致活動費として、毎年税金が使われてきましたが、平成二十五年度までに五千七百万円、解体費用など経費も含めると約四億九千万円にのぼります。実現できない計画への税金投入は、やめるべきだと思います。ホテル誘致計画は見込み違いであったことを認め、白紙撤回の上、今後の土地利用については、地元奈良市や県民の意見を募集するなど、英知を集めて検討するべきと考えますが、いかがでしょうか。

 以上で壇上からの第一問を終わります。ご清聴ありがとうございました。(拍手)



○副議長(井岡正徳) 荒井知事。



◎知事(荒井正吾) (登壇)十七番山村議員のご質問が、私に対して二問ございました。防災計画の取り組みと、県営プール跡地へのホテル誘致についてのご質問でございました。ホテル誘致の絵を出していただきまして、今の進化したアイデアを宣伝していただきまして感謝を申し上げます。いい絵になってきたと思われたんじゃないでしょうか。

 まず第一問の、防災計画の実現に向けた取り組みでございます。

 県では昨年度から、災害による死者をなくすこと、人命を守ることを最大の目標にして、住民避難を中心として防災計画見直しに取り組み、年度内に策定の予定でございます。あわせて、防災計画に基づき、行政などが行う公助だけでなく、みずからを助ける自助、地域でともに助ける共助が一体となって、地域の防災活動を推進することが重要だと考えておりますので、今議会に奈良県地域防災活動推進条例を提案させていただいているところでございます。

 一方、災害対応におきまして、住民を守るのは第一義的には市町村の責務とされております。県の防災計画が実効性を持つためには、市町村の取り組みがポイントになると思います。このため、市町村同士が情報交換を行うブロック会議を開催するなど、県も加わって市町村の防災計画の見直しや、具体の防災対策に取り組んでいきたいと考えております。とりわけ人命に直結する住民への避難勧告などの発令基準につきましては、河川水位や土砂災害の危険度予測図の活用など、より具体的、かつ実際的な基準とすることが重要でございます。市町村の責務が重いわけでございますけれども、どのような場合に出していいか迷っておられる市町村も、迷われる市町村も現実にはおられます。このため、専門的な知識を持った気象台や河川事務所など国の機関の協力も得て、市町村長が適切に発令できるよう、県も市町村とともに基準づくりに取り組みたいと思っております。また、災害種別ごとに安全な避難所を確保するため、県有施設の提供や市町村域を超えた避難所の確保などについて必要な支援を行いたいと思います。それとともに、避難訓練の実施についても支援を行いたいと考えています。さらに、昨年度からは、避難所機能緊急強化補助事業を設けまして、非常用発電機の整備などに補助を行ってまいりましたが、避難所機能の充実強化についても、継続して支援していきたいと思います。

 次に、共助の中心的な主体でございます自主防災組織でございますが、県内の組織率は平成二十五年四月で八二%と、全国平均を上回るようになってまいりました。少し前の平成十七年には二四%しかございませんでしたので、防災組織率という点では飛躍的に伸びております。また、組織率が一〇〇%の町村も十四に上がっております。全世帯が防災組織に加入されているという市町村でございます。今後は、組織率だけでなく、組織活動の内容の充実が課題になってくるものと思っております。組織が災害時に有効に活動できるような支援を行っておりますが、具体的な内容を多少申し上げますと、市町村や自主防災組織が行う防災訓練、避難所開設・運営訓練へのご支援、県が委嘱した安全・安心まちづくりアドバイザーを自主防災組織の研修会、講習会等に派遣すること、毎年百名を超える防災士を輩出しております自主防犯・防災リーダー研修などのご支援でございます。また、こういった訓練や研修会には、住民自身が進んで参加していただくことが重要だと考えております。今後とも自主防災組織への支援とともに、メールマガジンなどさまざまな機会を通じて県民の方々に直接、地域の防災訓練等への積極的な参加を呼びかけてまいりたいと思います。

 県営プール跡地へのホテル誘致についての英知を集めて検討するべきであるというようなご意見がございました。

 日帰りが定着しております奈良の観光のあり方を滞在型へと抜本的に転換し、県内の消費や雇用をふやして、自立した地域経済をつくることは、極めて重要でございます。そのような産業の分野の筆頭に観光産業があるように思います。市場の英知だけに任せて、土地利用をゆだねても、奈良市の中心でマンション開発が進む、ホテル立地のいいところにマンションが建っていくというようなベッドタウン化の傾向がまだおさまっておりません。観光地になれない奈良ということでございます。県が率先して、県営プール跡地で滞在型観光拠点を整備するプロジェクトは、重要だと思います。さらに、二〇二〇年に東京オリンピックに向けて各地域が観光地としての競争が激化することがもう目に見えてきております。これからは奈良は観光地競争に負けたくございません。かつてのように、奈良が内向き志向でホテルの立地を阻害して、京都に追いやっていたような二の舞は、これも政治もそのような方向で応援していたわけですが、そのような過去の間違った経験は二度としたくないというふうに思います。三十年間、奈良ではホテルは一軒も建たなかった。その間、京都のホテルがどんどん伸びてきた。観光地競争に大きな差をつけられたという苦い思い出がございます。東京オリンピックに向けては、他の地域と競争して、いい奈良らしい観光地を形成していきたいと思います。

 観光関連統計でホテル立地の条件をずっと調べておりますが、一つは稼働率でございます。ホテル客室数と延べ宿泊者数とが高い相関関係を示しております。客室数がふえれば宿泊者数がふえるということでございます。その中で、奈良の大規模な宿泊施設の稼働率は、全国で中位でございます。必ずしも悪いわけではございません。しかし、施設数は、数は最下位レベルでございます。ふえたら、稼働率はそこそこで、お客もふえるということが予想されるわけでございます。また、奈良に来られた方、宿泊者のアンケートでございますが、奈良に来たが、他府県に泊まったという方にアンケートを出しました。奈良で宿泊しない理由は、奈良で泊まりたい施設がない、あるいは満室だった。最近はイベントを行うと満室になるケースもございます。ということが三割に挙がっております。宿泊需要に宿泊キャパシティーが対応できてないという現状があるように思っております。

 また、宿泊施設の中には、バックパッカー対応の宿泊施設も必要かと思いますが、奈良は宿泊施設のバラエティーが少ない。高級なホテルが必要だ。しかし、それがないから、京都、大阪に行く。奈良には大変な国賓級のVIPが何度も訪れられておりますが、一度も泊まっていただけないわけでございます。外交筋の折衝によれば、奈良に泊まるところはないのかというふうにおっしゃいます。調べられますと、これでは泊まれないから、大阪に行くよといった国賓級がたくさんおられます。大変悔しい思いをしております。オリンピックに向けまして、必要なのはそのような設備のように思います。県営プール跡地で整備する拠点の中核には、今の奈良に欠けている国際観光都市として必要条件でございます国際級ホテルの誘致が重要だと思います。奈良には一軒もございません。これまでの誘致活動で複数の国際級ホテルの運営会社からは深い関心をいただいております。今はホテルへの投資主体を見出せるよう、投資判断を促せるようなプロジェクト全体の内容、スキームを検討して提示をしているところでございます。

 今般、県が作成したプロジェクト構想案でございますが、今ご親切にも山村議員が議場で提示していただいた一番最新の案でございますが、県がオフシーズン対策ともなるコンベンションやイベント等の施設、バスターミナル等を主体的に整備したり、奈良らしい飲食・物販、エンターテインメント等の施設を民間事業者と分担して整備し、夜も楽しめるような集客の魅力を創出することを示しております。奈良は夜を健全に楽しく過ごす場所が一つもないということを言われて久しいわけでございます。民間事業者の方々からは、今まで以上の県の主体的な姿勢に前向きな言葉もいただいております。県といたしましては、プロジェクトの内容やスキームの組み方次第で投資の参画も得られるとの感触を得ております。また、このプロジェクト構想案は、奈良市にもお示しし、市と話し合いながら検討を進めております。今後は、県民の皆様とも、奈良の経済構造や観光の課題を共有しながら検討を進めるために、パブリックコメント等の手続も考えたいと思います。今後もプロジェクトの実現に向け精力的に進めてまいりたいと思いますので、ぜひご協力をお願い申し上げたいと思います。ありがとうございました。



○副議長(井岡正徳) 江畑会計局長。



◎会計局長(江畑幸男) (登壇)十七番山村議員のご質問にお答えいたします。

 私に対しましては、公契約条例に関する二点のお尋ねがありました。一つは、適正な労働条件を確保するため、どのような仕組みを考えているのか、そして、いま一つは、条例施行後に施行状況の報告を求める契約の範囲を広げていく考えはあるのかというご質問でございました。

 まず一点目の、適正な労働条件の確保、すなわち法令を遵守させる仕組みについてでございます。

 これは、一定範囲の契約、すなわち予定価格三億円以上の建設工事契約、そして、予定価格三千万円以上の業務委託契約や公の施設の指定管理協定におきまして、最低賃金及び社会保険加入に関する法令の遵守状況を確認する手続などをとりたいと考えております。具体的には、契約の相手方となる受注者に対しまして、履行責任者を選任させ、県に報告させること。そして、従事する労働者に対し適正な賃金の支払いや社会保険加入に関する申し出ができるということを周知させること。さらに、契約期間中は一定期間ごとに、下請業者も含めまして従事労働者の賃金支払い状況や社会保険加入の状況を県に報告させ、もし不適正な内容があれば是正した上で改善報告させるなどの仕組みを考えております。

 次に、条例施行後に報告対象となる契約の範囲を広げていく考えがあるかとのご質問でございますが、これは先日の森山議員の代表質問に対し知事が答弁いたしましたとおり、条例の制定、施行後には、運用状況や制度設計の検証の仕組みが必要と考えておりまして、対象とする契約の範囲もまた、検証するテーマの一つになり得ると考えております。しかしながら、まずは議員各位や県民の皆様のご意見を踏まえ、条例案として取りまとめた上で、県議会で議決いただくことが第一義と考えておりまして、制定されました暁には、この条例の円滑な施行、運用、そしてその定着を図ってまいりたいと考えております。

 私からは以上でございます。ありがとうございました。



○副議長(井岡正徳) 林まちづくり推進局長。



◎まちづくり推進局長(林功) (登壇)十七番山村議員のご質問にお答えさせていただきます。

 私に対しましては、少子高齢化が進む中、郊外住宅地におけるまちづくりに係る取り組みについて、県としてはどのように考えているのかというご質問でございます。

 郊外住宅地につきましては、今後急速に上昇する高齢化率や、それに伴うさまざまな住環境の問題が拡大する可能性がある地域であると認識しております。県といたしましては、このような地域課題に対応するために、地域への深い理解が大前提であることから、地域の方々の住生活を支える市町村の取り組みをしっかりと支援すること及び先導することが重要だと考えております。現在幾つかの市町村からは、地域まちづくりへの協力要請もいただいておりまして、例えば五條市など郊外住宅地を抱えます市町村において開催されます庁内会議に県も参加すること等によりまして、市町村と一緒に検討を行っているところでございます。この際の県としての具体的方針としては、郊外住宅地に欠けております生活利便施設等の機能を他の地域との連携により補完いたします地域間機能連携や、周辺地域住民との交流等を目的といたしました地域コミュニティ活性化といったことが重要だと考えているところでございます。

 今後、我が国の少子高齢化が一層進展すると見込まれている中にあって、県といたしましては、県内の各郊外住宅地等において人口を奪い合うような状況は好ましくないと考えております。そのためには、現在地域にお住まいの方々が、将来にわたって安心して住み続けていただきますよう、市町村が主体となりました地域主導の議論を行っていくことが何よりも重要でありまして、今後とも市町村の取り組みをしっかりと支援し、取り組みがおくれております市町村に対してはしっかりと先導してまいる所存でございます。

 以上でございます。ありがとうございました。



○副議長(井岡正徳) 高城医療政策部長。



◎医療政策部長(高城亮) (登壇)十七番山村議員のご質問にお答えいたします。

 私に対しましては、奈良県総合医療センター周辺地域のまちづくりにつきまして、奈良市の積極的なかかわり合いが重要と考えるが、いかがかという点、また一方で、県の強いリーダーシップが必要と考えるが、どのように取り組んでいかれるのかとのご質問をいただきました。お答えいたします。

 初日の代表質問で、荻田議員の質問に知事からお答えいたしましたように、県では、超高齢化社会、超高齢社会が進展する中で、現県立奈良病院周辺地域において、住まい、医療、介護、予防、生活支援などを日常生活の場で一体的体系的に提供できる地域包括ケアシステムの拠点となる健康長寿のまちづくりを進めたいと考えております。まちづくりを進めるに当たりましては、地元自治体との連携は非常に重要でございます。奈良市平松地区でのまちづくりにおいても、奈良市とは常に連携をとって進めているところでございます。これまでも、県が事務局となりまして、地元の方々との意見交換の場でございますまちづくり協議会、こちらのほうを実施しております。ここに奈良市の担当課長などにもご出席をいただきまして、議論に参加をしていただいているところでございます。今後とも、奈良市とは連携して取り組んでまいりたいと考えています。

 また、県としましては、この取り組みが全国のモデルとなるように、地元の方々や奈良市の医師会、介護福祉等の関係者ともさらに議論を深めてまいりたいと考えております。

 ご質問ありがとうございました。



○副議長(井岡正徳) 十七番山村幸穂議員。



◆十七番(山村幸穂) お答えありがとうございました。

 それでは、再質問したいと思います。知事から、ホテルの誘致のことにつきましてお答えがありましたが、今のお答えの中で、ホテルの進出が確たるものがあるということではなかったように思います。ことしは資本を提供してくれる方との交渉を目指しているという範囲であったかというふうに思うんですけれども、そのときに、知事の答弁の中で、県が主体的に取り組んでいる姿勢が関心を呼んでいるということで、敷地全体の中で、今お示しした図の中で、県がどのような役割分担をするのかということで、全体の、つまり投資額の中で県がどのくらいの負担をするのかということについての関心ではないかというふうに思うんですけれども、県としてどの程度の投資をされていくのかということを伺いたいというふうに思います。

 それから、県営プール跡地の活用というのは、先ほど知事も述べられましたように、奈良市全体の観光が活性化されていく、そのための事業だというふうに思うんですけれども、今の知事の話の中で、稼働率の問題も出ましたが、国の観光白書で見ましたら、都道府県別の宿泊施設の客室稼働率、平成二十四年度、奈良県は四十五位ということで非常に低い状況になっていましたし、また、これは奈良市の調査だと思いますけれども、年間を通じて一月から十二月まで、多いときで七割、少ないときだと三割というふうな状況が示されております。ですので、客室はあるけれども、うまく活用されていないという実態も片方であるのではないかというふうに思っています。このために必要なことは、やはり奈良市内に今頑張っている旅館業者などもさまざま工夫をされておりますけれども、全体を活性化させるというための取り組みというのがまず必要ではないかなというふうに思っています。そういうことにおいて、県営プールの跡地にホテルを誘致する、そのことが飛躍的に宿泊環境をふやすためにどんな効果があるのか、つまりそのことがどんなに有効な効果的な事業なのかということで、私はちょっと疑問があるんですけれども、そのお考えをお聞きしたいと思います。



○副議長(井岡正徳) 荒井知事。



◎知事(荒井正吾) 県営プール跡地の事業の内容でございますけれども、ホテルの部分については民的資本が中心になっていただきたいと思いますが、そのほかは、にぎわいを中心にいたしますので、公園、公的な施設、駐車場もございますし、バスターナミルもございますので、奈良市に欠けている駐車場、バスターナミルというのは併設するという概念でございます。また、NHKについても、全体が整備される方向であれば、その一画を占めるというのがそこに書いてある白いところでございます。奈良市全体の観光に寄与するパターンといたしましては、例えば大きなコンベンションがなかなか奈良市ではできないのですけれども、中心地があれば、コンベンションはVIPが泊まるところと、一緒に来られた方が泊まるところと、大概コンベンションへ行きますとランクが分けられております。三ランクから四ランクぐらい分かれておりますので、そのいろんな方が泊まられるホテルが必要でございます。この前、JCでもいろんな一万人も来られるコンベンションが、奈良でしたいというコンベンションがあるわけでございますが、一万人のキャパシティーがないわけでございます。大概、VIPは逆に大阪、京都に行ってしまわれるという情けない観光地でございますので、とても国際観光都市と言えない今の受け入れ状況だということをしつこく申し上げたいというふうに思います。

 先ほどの、稼働率が全体として低い。これは奈良の客室は二極化しております。ホテルの方と旅館の方、旅館の方も熱心な方はおられるんですが、実は奈良は稼働率、どれだけお客が入ったか、旅館の方はめったに出していただけないんです。観光庁から、私は観光庁に、奈良が一番、出が遅いと言われておりました。その中で推計して出てきた数字なんですけれども、それで、今この一月、二月は閉まっている旅館が多いんですね。だから、客室占有率が落ちることは確実です、閉めておられるわけですから。それと、毎日開業しているホテルと一緒にして統計がとられて、四十五位ということでございますので、旅館で一月、二月に閉められる旅館のビジネスモデルは、全体として一緒に考えられない。一月、二月を客室の、とにかく開業してもらわないとお客さんは来ないわけでございます。ラグビーとかスポーツがありますが、スポーツの来られる誘客をして、一月、二月のスポーツの誘客をしても、あけてもらえるときと、そうでないときとがあります。商売熱心じゃないところがありますが、逆に、一月、二月は寒いから、奈良へ行っても、むしろどちらが先かわかりませんが、泊まれないとか泊まらないとかというふうになってきている観光地でございます。

 これは、開かないから泊まらないのか、来ないのか、お客さんは確実に来られております。お水取りでも、なら瑠璃絵でも、たくさん来られておりますが、奈良に泊まる受け入れがないというのが客室の占有率が低い大きな原因で、とりわけ旅館が低い。旅館が低いからといって、ホテルが来てはいけないと、今まで言ってこられたわけです。今も同じことを言っておられるように私は思います。それはとんでもないことで、奈良のホテル誘致を一番阻害した原因だと私は思っております。そういうことのないように、ホテルはホテルでお客さんが来て、それが市内の旅館を含めた宿泊施設に回られるように、あふれるようにとなるのが、この県営プール跡地のホテル誘致のコンセプトでございます。そのような投資を奈良県はしてこなかったというふうに思います。いろんな都市のコンベンション施設は、こういうコンベンションが多いわけでございます。なかなかコンベンション自身は採算が悪いわけでございますけれども、大きなコンベンション施設をつくってまで、そのコンベンションのお客を誘客しようと、とりわけコンベンションは冬場は、ほかのホテルはあきますので、コンベンションのお客さんは多いわけでございます。そのようなモデルに、旅館も含めて、変わっていただくようにというふうに思っております。

 とりあえず以上でございます。



○副議長(井岡正徳) 十七番山村幸穂議員。



◆十七番(山村幸穂) お答えいただきました。今のお話ですと、コンベンションホールをつくられたら、たくさんのお客さんが来られるということで、別にホテルは必要ないんじゃないかと私は思います。この知事の決められた計画で見ましたら、ホテルがないと、周りのものを幾らつくっても、あんまり意味がないということで、結局ホテルに来てもらうためにいろんな投資を、奈良県が多額の費用をかけてつくっているという結果になるのではないかということで、こういうお金の使い方というのは間違っていると私は思います。本当に小さい旅館の皆さんも、いろいろ苦労なさって、冬はあけられないとかいろいろあると思うんですけれども、やっぱり自分の力で頑張っていらっしゃると思うんですね。大手で世界的な大きなホテルというところは、やっぱり県民の税金で土盛りしてまで来てもらうものではなくて、自力で来ていただきたいというふうに思います。やはり、本当に今の旅館業の皆さんが、観光の中でご苦労なさっている中で、県がどういう支援をしていくことが必要なのかという、それが生きるところで税金は使われるべきであるというふうに思います。このように偏った大企業土盛りというようなやり方、そこに県が多額の税金を本当につぎ込んでいくというふうな今のスキームというのは、私はやっぱり改めるべきであるということを強く申し上げまして、質問を終わりたいと思います。

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○副議長(井岡正徳) 十五番森山賀文議員。



◆十五番(森山賀文) 本日はこれをもって散会されんのことの動議を提出します。



○副議長(井岡正徳) お諮りします。

 十五番森山賀文議員のただいまの動議のとおり決することに、ご異議ありませんか。

     (「異議なし」の声起こる)

 それでは、さように決し、明、三月七日の日程は当局に対する一般質問とすることとし、本日はこれをもって散会します。



△午後四時三十五分散会