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平成26年  2月 定例会(第314回) 03月05日−03号




平成26年  2月 定例会(第314回) − 03月05日−03号







平成26年  2月 定例会(第314回)



 平成二十六年

        第三百十四回定例奈良県議会会議録 第三号

 二月

    平成二十六年三月五日(水曜日)午後一時一分開議

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          出席議員(四十三名)

        一番 宮木健一          二番 井岡正徳

        三番 大国正博          四番 阪口 保

        五番 猪奥美里          六番 尾崎充典

        七番 藤野良次          八番 太田 敦

        九番 小林照代         一〇番 大坪宏通

       一一番 田中惟允         一二番 岡 史朗

       一三番 畭 真夕美        一四番 乾 浩之

       一五番 森山賀文         一六番 宮本次郎

       一七番 山村幸穂         一八番 欠員

       一九番 松尾勇臣         二〇番 上田 悟

       二二番 神田加津代        二三番 安井宏一

       二四番 奥山博康         二五番 荻田義雄

       二六番 岩田国夫         二七番 森川喜之

       二八番 高柳忠夫         二九番 今井光子

       三〇番 和田恵治         三一番 山本進章

       三二番 国中憲治         三三番 辻本黎士

       三四番 米田忠則         三五番 出口武男

       三六番 新谷紘一         三七番 粒谷友示

       三八番 秋本登志嗣        三九番 小泉米造

       四〇番 中村 昭         四一番 欠員

       四二番 山下 力         四三番 梶川虔二

       四四番 川口正志

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          欠席議員(一名)

       二一番 中野雅史

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        議事日程

一、当局に対する代表質問

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○議長(山下力) これより本日の会議を開きます。

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○議長(山下力) ただいまより当局に対する代表質問を行います。

 順位に従い、二十九番今井光子議員に発言を許します。−−二十九番今井光子議員。(拍手)



◆二十九番(今井光子) (登壇)日本共産党の今井光子です。

 二月十四日の大雪は、各地で大変な被害が生じました。県内でも、農業用ビニールハウスの倒壊など被害は深刻です。被害に遭われた方々に、この場をかりてお見舞いを申し上げますとともに、今後とも農業が続けられるよう、国や県に支援を求めてまいります。

 さて、日本は戦後、憲法のもとに、法治国家として歩んできました。それが今、安倍内閣のもとで人治国家に変わろうとしています。すなわち、独裁者が決めれば、それが法となり、憲法も解釈で自由に変更できるというもので、とりわけ集団的自衛権の解釈改憲や武器輸出三原則の放棄など、戦争ができる国づくりに向けて、安倍内閣の危険な暴走が続いています。その一方では、暴走を許さない闘いも全国各地で広がっています。県政は、国の悪政の防波堤になって、県民の暮らしを守る大事な役割があります。私は、県民の暮らし、平和、民主主義を守る立場から代表質問をさせていただきます。

 消費税について質問します。

 四月一日から消費税率が八%に上がる予定です。消費税は、所得の低い人ほど負担が重い最悪の税金です。五%に上がった一九九七年は、それでも給料は上がっているときでしたが、その後、不況で賃金は下がる一方です。実際、一九九七年のときは、消費税以外の税収は、増税後三年目には十一・四兆円も減っています。奈良県では、地方消費税以外は二百十一億円も減っていました。景気対策でばらまかれた公共事業で借金は増加し、国と地方の長期債務残高は、増税後三年間で四百四十九兆円から六百兆円へと拡大し、財政危機悪化を加速する結果になりました。奈良県でも、この間、六千二百三十六億円から八千三十六億円と、千八百億円も借金をふやしています。今では一兆円を超えています。現状はこのとき以上に深刻です。労働者の賃金は、十八カ月連続で減少し、とりわけ奈良県では、二〇〇〇年以降二〇一二年までの賃金の落ち込みは右肩下がりで、全国平均の二倍以上の百五万円にもなっています。背景には、二〇〇二年から六回にわたって実施された公務員給与引き下げ、人員削減の一方、四割にも及ぶ非正規雇用の増大が大きく影響しています。さらに、年金、医療、子育て、介護など、相次ぐ社会保障の改革も拍車をかけています。暮らしは一体どうなるのか、不安が広がっています。政府の統計でも、増税実施を前に、経済状況は悪化を見せ、アベノミクスは行き詰まっています。

 日本共産党奈良県議会議員団は、四月一日からの増税はやめさせようの一点で共同を呼びかけるために、県下の経済団体を訪問しました。奈良県の中小企業にアベノミクスは届いていない、五%に上がったころはまだ企業にゆとりがあったが、今は削れるだけ削っている、ここに増税ではどうなるか心配、転嫁したら客足が遠のき、転嫁しなかったら自己負担、耐えられる体力はもう残っていないと悲鳴が上がっています。県民の暮らしを直撃し、営業を破壊し、財政も悪化させる消費税増税は認められません。消費税の増税はきっぱり中止し、県民の所得をふやして経済を立て直す抜本政策に転換すべきと考えます。

 そこで、知事に質問します。消費税の増税は中止するように国に求めるべきだと考えますが、いかがでしょうか。

 次に、陸上自衛隊駐屯地の誘致問題について質問します。

 知事は、五條市長とともに、国に対し、陸上自衛隊の駐屯地を誘致するよう国に要望を続けてきました。十二号台風での大規模災害を受け、今後予測される大規模災害に備えて、自衛隊があれば速やかな救助活動が実施されること、また、全国で陸上自衛隊駐屯地がないのは奈良県だけということを理由にしています。自衛隊の災害救助活動が多くの国民に期待されていることは事実であり、大事な活動であると認識していますが、本来自衛隊の任務は、自衛隊法によれば、我が国の平和と独立を守り、国の安全を保つために、直接侵略及び間接侵略に対して我が国を防衛することを主たる任務とし、必要に応じ公共の秩序の維持に当たるものとするとなっています。災害支援は主たる任務ではありません。紀伊半島大水害の際、自衛隊の出動がおくれたのは、県の要請がおくれたためではなかったでしょうか。災害のための救援であれば、消防や消防団が重要な役割を担っていますが、四月から奈良県広域消防組合がスタートします。これだけの規模の広域化は、全国で初めてですが、今でも不足している人員をさらに減らす方向です。安倍内閣は、日本を、アメリカとともに海外で戦争する国にするため、憲法解釈を見直そうとしています。集団的自衛権は、これまでにも、アメリカや旧ソ連など、大国の軍事介入の口実として使われてきました。日本では、イラク戦争の参戦要求でした。憲法九条があり、これを認めない憲法解釈があったからこそ、殺すことも殺されることもなく、日本は戦後が続いています。

 これ(資料を示す)は、アフガン戦争に派兵しました国の犠牲者の数です。アメリカ、イギリス、ドイツ、イタリア、そのほか含めて四十九カ国、三千四百二十五人の兵士が命を落としています。日本はこの中には入っていません。昨年十二月、多くの反対の声を押し切って、特定秘密保護法を可決しました。国民監視活動を行う情報保全部署が、陸上、海上、航空自衛隊の司令部である各幕僚監部に既に存在することが、日本共産党の調べでわかりました。この部署は、違法活動が裁判でも認定されている自衛隊情報保全隊と密接に連携しており、特定秘密保護法に基づく、自衛隊員や軍事関連企業社員への身辺調査である適性評価にも関与すると見られます。自衛隊ぐるみの国民監視体制が一層強化される危険が浮き彫りになりました。

 今回の自衛隊誘致の目的に、奈良県の自衛官の在籍者が全国で下から二番目であり、もっと自衛隊への理解を深めるというのも盛り込まれています。福祉を志していたある青年は、家庭の事情で進学を諦め、自衛隊を選びましたが、毎日本物の銃で人殺しの練習をしているんやでと、語っていました。中期防衛力整備計画では、今後平成二十六年から平成三十年までの五年間に二十四兆円もの税金が使われる予定です。そこでは、陸上自衛隊は北海道と九州方面に移動させる方向であり、石垣島では、自衛隊の基地は要らないと反対の声が挙がっています。知事の考えている陸上自衛隊が駐屯したら、災害時、速やかな対応ができることとは違う方向です。丹後半島では、近畿で初めての米軍基地がつくられようとしています。Xバンドレーダーの設置で揺れています。沖縄では、辺野古を埋め立てて米軍基地を建設する問題で、沖縄県民の意思は、名護市長選挙ではっきりノーが示されました。アメリカ軍は、オスプレイを沖縄だけではなく、日本全土に配備する計画で、新たな中期防衛力整備計画では、従来の専守防衛の建前を投げ捨てて、自衛隊の侵略的機能の強化を図ろうと、二十四兆円もの税金を投入しようとしています。自衛隊が、米軍の開発した垂直離着陸輸送機オスプレイを十七機、水陸両用車を五十二基購入する方針を明記、軍事力を高める中国を念頭に、離島防衛や機動力を重視した装備を調える方向です。

 国は新年度予算案に、奈良県に自衛隊のヘリポートを設置する調査費百万円を計上し、県も新年度予算案に自衛隊誘致のため二千万円を計上しています。自衛隊のヘリポートができれば、奈良県にもオスプレイが飛んでくることになります。オスプレイはすさまじい騒音と風力で、周りの山林にも多大な影響をもたらします。ことし十月行われる和歌山県主催の津波対策災害訓練に、オスプレイが投入されることが明らかになっています。かつてアメリカ軍のジェット機が低空飛行を行い、十津川村では木材運搬用のワイヤーロープ切断事故が起こりました。また、平成二十二年、私が代表質問で取り上げましたが、十津川村で低空飛行の米軍ジェット戦闘機を山林労働者が目撃をしています。日米合同演習が行われた際、オスプレイは過去二回とも、天候を理由に参加していません。これでは、災害時必要なときには役に立ちません。紀伊半島大水害のときは、五條市の健民グラウンドが輸送基地になっています。

 そこで、知事に質問します。奈良県にとって、陸上自衛隊駐屯地の誘致は必要ないと考えますが、いかがでしょうか。

 次に、救急医療体制について質問します。

 最近、救急車が家の前でとまったまま、長時間動かないのをよく見かけます。奈良新聞によれば、平成二十四年に総務省消防庁の調査で、重症患者の救急輸送で医療機関から三回以上受け入れを拒否されたケースが、全国では一万六千七百三十六件あり、前年と比べ五百四十五件減っていますが、奈良県では逆に、二年連続で増加しています。奈良県では、三回以上受け入れを拒否した割合は、最近五年間では、平成二十二年にワースト二位となったものの、それ以外では五年連続全国ワースト一位です。上牧町では、七十六歳のひとり暮らしの方が、午前四時前に鼻血がとまらなくなり、不安になって、近所に助けを求めに行きました。そこから、近くの病院に連絡しても通じなく、一一九番で救急車がすぐ来てくれましたが、なかなか行き先が見つからず、やっと県立医科大学附属病院に運ばれましたが、一時間三十分もかかったということです。生駒市の男性からは、腸閉塞になって、大病院五カ所全て断られ、県立奈良病院でやっと受けてもらえた。こんなことが日常起きている。命が危ないと言われています。南和地域では、子どもが夜間に熱を出し、近くの病院が小児科輪番の当番なら、自分で連れていこうと消防署に電話をしたが、どの病院が輪番体制による当番になっているのか教えてもらえなかった。直接であれば、一次応急診療所にと言われたが、南和地域に夜間診察してくれる一次救急診療所はない。当番病院に直接行けるようにできないか。また、別の例では、町内の医療機関に直接電話をしたが、救急車で搬送されれば受けると言われ、やむなく救急車に来てもらった。救急車があいていないこともあるので、気が引けたとのことです。

 一次救急を担う休日夜間応急診療所は、歯科を除き十一カ所、三百六十五日行われているのは奈良市、生駒市、橿原市だけで、ここは翌朝の五時半まで見てもらえますが、それ以外のところは平日がなく、土曜日は四カ所だけ、休日は三時半で終了するところが、歯科診療所を含めて三カ所、三室応急診療所は、内科、小児科は時間帯は夜八時半で終了します。ここには一次救急が十分機能しておらず、県民はどこに行けば診てもらうことができるのかわからないため、救急車を呼ばざるを得ないような現状があるのではないでしょうか。救急車は、救急告示病院など患者を搬送することになりますが、二次救急患者を受け入れている病院のうち救急告示病院は三十九カ所です。県が導入したe−MATCHシステムは、病院側に受け入れ可能か否かをリアルタイムで情報を入力するだけの体制がなく、十分機能されていません。受け入れ困難な事例としては、ひとり暮らしで身寄りがない方、精神科とほかの診療科が重なっている方、小児科、心肺停止など挙げられていました。子どもの骨折では、二十九回断わられた事例がありました。一月十三日の祭日では、二十二回断わられた事例があったということです。産婦人科の一次救急輪番体制も、北和地域は毎日体制がとれていますが、中南和地域では月の半分以上が全て空白、土日は全て空白です。

 救急告示病院でお話を伺いました。事務長さんは、以前は県立医科大学に多くの医師が残っていたが、新しい臨床研修医制度になってからは都市部の病院を選ぶ方向になり、市中病院では自前で医師の確保が困難、当直医師は置いても、耳鼻科や眼科の医師を含めているため、内科、外科の救急がとってもらえない。小児科、消化器症状の出血を診る医療機関が少ない。脳外科の場合が困る。一次、二次、三次救急の整合性がなく、実際には年間千件前後受けているが、断るのも同じくらい。地域の救急体制の脆弱さが救急医療にあらわれている。各医療機関が協力し合って、三百六十五日の輪番体制がとれたら、その日は受けますとなれば、地域で救急の応受率を高めることができるのではないか。ただ順番を割り振るだけではできない。心臓なら必ずここが受けるなど、病院が決まっていれば安心して受けることができると言われ、救急担当の医師からは、たらい回しという言葉は使ってほしくない。回って診てもらうだけでもいいほう。実態は拒否。拒否したところは問題にならないが、受けた医療機関で問題があればたたかれる。次々と運ばれてくる患者さんを前に、近くの病院では手があいている医者がいるのではないかと思うことがある。今運ばれてきた軽症患者を治療しつつ、次に来る患者はもっと重症の患者が来るかもしれない。そう思うと、e−MATCHシステムに受け入れ困難のバツ印はつけられないと語ってくれました。第一線で患者と向き合っている苦労がわかるお話でした。

 香芝広陵広域消防組合管内では、これまで救急搬送の受け入れの三分の一を担ってきた東朋香芝病院が救急告示病院ではなくなって、一層搬送先探しが困難になってくると思います。二月十七日に開かれた県の医療審議会で、後継として藤井会の(仮称)香芝生喜病院の整備計画が採択され、平成二十九年四月、香芝市穴虫にオープンとのことですが、その間、救急医療がどうなるのかという不安が広がっています。

 三次救急では現在、北和地域の医療を支える奈良医療センターの移転整備、建てかえ、県立医科大学のE病棟建設、南和医療の中核となる救急病院など、一度に大きな病院建設が進められています。奈良医療センターでは、断らない医療として一次から三次まで全ての救急を受けるとされておりますが、そのためにはかなりの医師や看護師の体制が必要です。限られた医師体制の中で、どのような病期にあっても患者の病態に合わせて最善の医療を切れ目なく提供できる救急医療体制をつくることができるのか重要な課題です。救急医療は奈良県の全ての医療機関、医師会、病院協会など、一致団結して取り組むべき重要課題ではないでしょうか。

 そこで、知事に質問します。救急患者の受け入れを改善するためには、一次から三次救急までそれぞれにおいて、関係者が役割を分担して受け入れ体制を整えるなど、県内医療機関の連携が必要と考えますが、いかがでしょうか。

 次に、精神障害者医療費助成制度について質問します。

 県は、精神障害者医療費助成制度について、平成二十六年十月から、精神障害者保健福祉手帳の一、二級の方に対し実施することになりました。二級まで対象にしたのは全国三番目で、多くの精神障害者やその家族、関係者の方々が一致団結して運動を進めてきた力が議会や県を動かしたものであります。身体・知的障害者医療費助成制度では、自動償還払いになっており、精神障害者も当然同じやり方と思っておりましたところ、新たにスタートする医療費助成制度は、自分で領収書を管理して、領収書とともに市町村に申請する必要があることが判明し、これではせっかくの制度が使えないと、その改善を求める声が挙がっています。請願団体の試算によれば、現行の精神科通院のみに適用されている精神障害者医療費助成制度では、手続が煩雑で、四割の人が使っていないことが明らかになっています。毎回の領収書をためて、それを持って行政の窓口に行かなくてはならないことは、精神障害者にとって困難が多いことも事実です。

 そこで、知事に質問します。今回拡充された精神障害者医療費助成制度についても、ほかの医療費助成制度と同様、自動償還払いを実施すべきと考えますが、いかがでしょうか。

 次に、医療費助成制度の窓口負担無料化について要望します。

 県の福祉医療制度は現在、一人親家庭、子どもの医療、障害者医療の三分野が対象です。以前は、障害者医療など窓口負担無料の自治体も多く、それが突然自動償還払いで、一旦三割払い、後から払い戻しが自動的に行われることになりました。国が窓口負担をなくしたらペナルティをかけるという間違ったやり方が、無料化を困難にしている原因です。子どもの医療で窓口無料化を行っている県や市町村は、全国的にはかなりの数に上ります。今後、精神障害者医療費助成制度とともに、福祉医療費助成制度の窓口負担の無料化を実施するよう強く要望いたします。

 次に、若草山へのモノレール設置について質問します。

 二月二十六日、市民らでつくる若草山のモノレール建設に反対する会から、若草山にモノレールは要らないと訴える署名一万十三人分を県に提出しました。県は、奈良公園基本戦略に基づいて、若草山のにぎわいを取り戻そうと、眺望のよい一重目の頂上までモノレールを建設する方針を検討し、県議会でも繰り返し取り上げてきたものです。県が建設を予定している場所は、世界遺産のバッファゾーン地帯で、奈良らしさの歴史的文化的シンボルである若草山に人工的構造物を建設することに反対する声が、奈良に観光に来る国内外の人にまで急速に広がり、署名は短期間で集まりました。若草山のモノレール建設に反対する会の浜田博生事務局長は、千年以上先人が守り継いできた大切な景観を奈良県から壊すようなことをしてはならないと訴えました。

 国会では、二十六日、日本共産党の宮本岳志衆議院議員が衆議院予算委員会の分科会で質問しました。宮本氏は、名勝、歴史的風土保存地区、世界遺産の緩衝地帯と二重三重に規制がかかる場所に設置は許されない、無謀な計画をやめさせるために手だてを尽くせと政府に求めました。下村文部科学大臣は、若草山は文化財保護法に基づいて指定された名勝奈良公園の指定地内でありまして、モノレールのような施設を設置する場合は、文化財保護法に基づいて文化庁長官の許可が必要となる場所でございます。奈良県から文化庁に対しては、本計画の実施についての具体的な相談は受けておりませんが、もし相談があれば、名勝としての風致景観上の価値に影響を与えることがないよう対応することが必要と考えますと答弁をしています。さらに、宮本氏は、文化財保護法では、名勝の毀損行為には刑事罰まで定めて、その保存を求めていること、名勝指定後に移動施設を建設した例はないこと、古都保存法に基づく奈良市歴史的風土保全計画では、若草山の丘陵、稜線への建築物を規制していることを指摘し、いずれの法律でもモノレール建設は許されないことを浮き彫りにしました。奈良に住んだ小説家の志賀直哉が奈良公園の特別の重要性を語り、新しく何かつくるときには悔いを残さぬよう、よほど考えてもらいたい、悪かったら去ればいいというふうにはいかないものだと、一九二八年二月二十五日の東京日日新聞で述べていることを紹介しました。

 国土交通省は、若草山を含む春日山特別地区内での許可は、知事から委任された奈良市長に権限があり、モノレール建設には市長の許可が要ることを明らかにしました。仲川奈良市長は、定例記者会見で、奈良の世界遺産の価値を毀損することがないことが大前提、もしそういった計画ならば非常に危機感を感じる、しっかり守っていかなければならないと発言しています。知事は、世界に誇る奈良公園にしたい、奈良のにぎわいを推進したいと、奈良公園観光地域活性化特区を国に申請し、指定を受けていますが、奈良公園の文化的経済的価値は何かをもう一度問い直し、地域の優位性を再評価して、観光産業と地域経済の活性化、持続的成長を考えることが求められているのではないでしょうか。

 一月十日、日本ICOMOS国内委員会は、若草山でのモノレール計画を強く懸念するとの声明を出しました。一部を紹介させていただきます。そこには、県議会での知事の一連の発言は、世界遺産として設定された地区の保護を軽視していると危惧します、また、国内法で保護されている文化遺産を破壊することに等しいと言わざるを得ませんと警告し、さらに、移動補助施設を新たに設けなくとも、頂上近くまで自動車道があり、これを利用すれば障害者や高齢者は眺望を楽しむことができます。あるいは、機器を用いずに上り下りする方策も工夫することができます。地元観光業の振興策は、モノレール建設に依拠しない方策を探るべきであると考えます。奈良の文化遺産の特徴は、奈良時代以来の文化遺産が長く受け継がれて、今日まで存続していることです。現時点で残っている本物を傷つけ、ないがしろにすることは、過去の先人が受け継いだ営みを否定し、未来の人々へ伝えていく責任を放棄するものです。このまま計画が進めば、奈良の世界遺産は保護・継続の危機にあるとして、危機遺産に登録されてしまうおそれもあります。若草山におけるモノレール設置計画が奈良の世界遺産の顕著で普遍的な価値を損なうことになるのではないかと強く懸念するものですとしています。どこから見てもモノレール建設はできません。

 そこで、知事に質問します。風致景観を破壊する計画であるモノレールの設置は中止をするべきだと考えますが、いかがでしょうか。

 最後に、森林環境の保全に向けた取り組みについて質問します。

 平成二十六年十一月、奈良県大淀町、川上村を会場に、豊かなる森がはぐくむ川と海をテーマに、第三十四回全国豊かな海づくり大会が開催されます。豊かな海になるには、その上流のよく手入れをされた豊かな森が必要です。私は前回、吉野川の源流三之公川流域が全て皆伐され、川上村がその一部を買い取り、源流を守る取り組みをしているものの、すぐそばは荒れていることを紹介して、県としての整備を求めました。その後、昨年十一月、県の森林整備課や南部農林振興事務所の方などと一緒に三之公に行ってまいりました。上流であるのに岩が崩れて、小さな岩が河川を埋め尽くし、三年前まで橋があったところまで河床が上がっていた状態で、何とかしなければとの思いを一層強くいたしました。かつて、吉野の林業は、県の産業でも大きな比重を占め、その木材の美しさは銘木として全国に知れ渡っています。戦後の住宅難の中で、国は木を植えることを奨励する一方、木材の輸入の自由化が進みました。手入れの入らない山は、災害時切り出されて放置されていた木が脅威になり、十津川村の橋を落下させるなどにもなっています。昨年京都では、嵐山周辺一帯が洪水になりましたが、渡月橋が流されなかったのは、山が手入れをされていて、流木が少なかったことが一因だと聞きました。

 先日、木曽からの宣言というものを知りました。これは、前長野県木曽町の町長田中勝巳氏が、共産党員町長として二〇一三年の十一月二十六日まで四期十六年、まちづくり、人づくりに全力を挙げてこられましたが、退任の一カ月前、二〇一三年の十月に木曽町で開催された木曽三川流域自治体サミットで、中山間地域を守ることは日本を守ることの信念に基づき、同じ水を飲み使う仲間である名古屋市を含む愛知県、岐阜県、三重県、そして地元長野県からの五百人の参加者に向かって、一、災害時の相互協力支援、二、流域全体で支える森林整備、水源地一トン一円の基金、三、上流地域での自然学習、企業・自治体による上流域への直接投資、農山村での癒しの時間と空間の提供、この五つの共同の方向を、木曽からの提言として呼びかけられました。私は、この宣言に大変感銘いたしました。森林は下流の住民に命の水を供給するかけがえのない社会的共有資本です。県土の大半を占める森林をどう守り続けていくのか、その仕組みづくりが必要ではないかと考えてきました。大事に守れば、豊かな水、きれいな空気、食料、エネルギー、癒し、国土保全など、私たちにはかり知れない恵みをもたらしてくれるでしょう。

 そこで、農林部長にお尋ねします。県におかれては、新年度より、今後の森林環境の保全に向けて持続可能な森林環境管理制度の導入を検討するとされていますが、具体的にどのように進めていこうとしているのか、お聞かせください。

 以上で壇上からの第一問を終わらせていただきます。(拍手)



○議長(山下力) 荒井知事。



◎知事(荒井正吾) (登壇)二十九番今井議員のご質問がございました。

 第一問は、消費税の増税は中止するよう国に求めるべきと考えるが、どうかというご質問でございます。

 これまで申し上げてきたことでございますが、社会保障に必要な経費は、今生きている我々が健やかに生活するためのものでございますので、世代間の公平を重視いたしますと、後世にそのツケを残すことのないように、同世代の我々が助け合う制度が必要でございます。また、我々の社会保障制度はそのように設計をされております。今のように借金で社会保障をして後世に払わせるということは、避けなければいけないと思っております。そのための消費税率の引き上げは避けて通ることはできないとの認識を持っております。したがいまして、本年四月からの消費税率の引き上げは、我が国の社会保障制度を将来にわたって健全に維持していくための安定的な財源確保のため必要であり、関係法令も成立し、県議会の議決を経て県税条例の改正も終えております。その中止を求めるべきではなく、また、そのような考えも持っておりません。今回の消費税率引き上げに伴う増収分は、社会保障施策に要する経費に充当することとしております。新年度予算案におきましては、精神障害者医療費助成の拡充などの経費にも充当し、本県における社会保障の充実を進めることとしております。

 さきの消費税率の引き上げが経済状況の悪化を招き、地方財政も悪化させることになったのではないかというご意見が、ご所見の中に含まれておりました。平成九年当時でございますが、大手金融機関の経営破綻による金融危機やアジア通過危機による外需の縮小などが重なっておりました。消費税率の引き上げの影響だけが要因ではないと思っております。また、国の経済対策による公共事業によって本県の県債残高が増加したとのご指摘もありましたが、平成九年度から平成十一年度までの当時の状況を見ますと、それ以前の三カ年に比べ、借換債を除いた県債の発行額はむしろ減少しておることをご報告申し上げておきます。また、昨今の経済状況を見ますと、平成二十五年十月から十二月期の実質GDP成長率は、国内需要の増加により四・四半期連続のプラスとなっております。有効求人倍率も全国、奈良県ともに上昇しており、現金給与総額も増加の傾向を示し、県税収入にも景気回復の徴候が徐々にあらわれてきております。しかしながら、本年四月からの消費税率の引き上げが消費マインドの低下や企業活動の萎縮を招くことのないよう、政府においても約五・五兆円の経済対策は打ち出されておりますので、県におきましてもこれと歩調を合わせながら、プレミアム商品券の発行や市町村等への発行支援による県内消費の拡大に向けた取り組みを進めていきたいと思っております。

 第二問目の質問でございますが、奈良県にとって陸上自衛隊駐屯地の誘致は必要ないと考えるが、どうかというご質問でございます。

 自衛隊は、災害のために専らあるのではないというご所見を述べられております。自衛隊は国民の生命、財産を守るためにあるものと思っております。装備品の整備、各種訓練の実施、隊員の意識、技能向上などを図ることにより、災害時における機動的な救出活動や被災者の生活支援など、さまざまな救援活動を迅速的確に、しかも自己完結で遂行できる我が国唯一の組織であると思います。東日本大震災や紀伊半島大水害における災害派遣活動においてもその高い能力が発揮され、被災地域の方々はもとより、県民全体から高い評価を得ているものと思っております。奈良県は全国で唯一、陸上自衛隊の部隊のない県でありますが、自衛隊の部隊が地域に常駐すれば、特に県内での災害発生時の初動対応で大変心強いものだと思います。また、発生が懸念されております南海トラフ巨大地震において、津波による大きな被害が想定される紀伊半島海岸地域に対しましても、救援を迅速に行うためにも、県内南部への駐屯地の配置が必要だと考えております。こうした中で国におきましては、昨年十二月に閣議決定された防衛計画の大綱及び中期防衛力整備計画において、南海トラフ巨大地震を特に明記し、その発災時には部隊を迅速に移送、展開して、初動対応に万全を期すことなど、大規模災害等への対応の重要性が明確に位置づけられました。国の防衛計画の中で大規模災害への対応が明確に打ち出されているわけでございます。あわせて、平成二十六年度政府予算案におきまして、奈良県南部地域にヘリポートを含む展開基盤の有用性調査のための経費が計上されたものでございます。このような国の動きを踏まえまして、県といたしましても来年度、国の調査とも連携協力いたしまして、ヘリポートを含む駐屯地誘致及び道路アクセスの調査を行うとともに、自衛隊の施設とあわせて県の広域防災拠点を整備するための基本構想を策定したいと考えており、予算案に計上させていただいている次第でございます。今後とも、五條市などとともに、地元地域の合意形成を図りつつ、駐屯地誘致のための地元における取り組みを推進するとともに、国に対して強く要望活動を続けていきたいと考えております。なお、紀伊半島大水害の際には自衛隊派遣要請に至るまで、十津川村、県、自衛隊の三者で事前の情報共有及び派遣の可能性を想定した一定の準備を行っておりまして、十津川村から県に派遣要請があった三十分後に県から自衛隊に派遣を要請し、迅速と言える対応をとっていただいた次第でございます。自衛隊が地域に常駐することになれば、さらに迅速的確な対応が可能と考えます。

 救急医療体制についてのご質問がございました。

 医療機関の連携が必要と考えるが、どうかというご質問でございます。連携は必要だと考えますが、医療機関は、民間の病院・クリニック、公立、公的病院がまざっており、なかなか連携ができない事情が全国各地にあるのはご承知のとおりでございます。医療体制の整備は、県民の命と生命を守る大変重要なものと認識をしております。中でも救急医療体制の充実は、行政が積極的に医療にかかわるべき施策の一つであると思います。

 救急医療体制を充実させるための役割分担・連携には、二つの分野があると思っております。一つ目の分野は、一次から三次救急まで、傷病者の重症度に応じた役割分担であると思います。一次救急患者を引き受ける、軽症患者を引き受ける休日夜間応急診療所がございます。また、入院、手術が必要な二次救急患者を引き受ける病院群がございます。それらの輪番制度など一次救急、二次救急の体制整備は、本来市町村がすることになっております。一つの病院・クリニックでは、あらゆる患者様を引き受けることは、軽症であってもなかなかできないということでございます。県内では、市町村が単独または共同して、一次救急につきましては十二カ所の休日夜間応急診療所、二次救急については、七地区で複数病院が参加する病院群輪番制を整備していただいております。しかし、ドクターなどの医療資源が限られておりますし、夜間の待機もドクターにとって大変な負担になります。また、財政力の強弱がございまして、各市町村が単独で体制整備を行うことは困難な場合も多いわけでございます。そのため県といたしましては、広域的な救急医療体制の整備につきましては、県が積極的に対応することとしているものでございます。

 一次救急につきましては地域の拠点として、休日夜間応急診療所を運営する奈良市及び橿原市への支援を行っております。また、二次救急につきましては、救急患者の多くを占める小児患者に対応するため、小児科を持つ十二病院の協力のもと、県が補助金を支出して、北和地域と中南和地域において、二次輪番体制と呼ばれるものを整備しているところでございます。また、命にかかわる重篤な患者に対応する救命救急センターなど、第三次救急の体制整備は県が行っているところでございます。今後、新奈良県総合医療センターにおいて重篤な患者を受け入れられる体制を確立することにしております。

 二つ目の役割分担でございますが、疾患ごとに医療機関それぞれの機能に応じた役割分担という形の連携がございます。県は、消防法に基づきまして、消防車の搬送、受け入れの実施に関する基準、いわゆる救急搬送ルールを定めることとされております。県では、このルールを定めて、電子端末に搭載して、救急搬送の際に運用するe−MATCHシステムを全国に先駆けて構築いたしてきております。緊急度の高い脳卒中や心筋梗塞などの疾患別に、救急隊が医療機関に対して受け入れ照会できる体制を確保しております。例えば、急性心筋梗塞につきましては、県立医科大学附属病院など九病院が二十四時間、緊急カテーテル治療が可能な体制を組んでいただいております。ほぼ第一回目で受け入れ先が決定してきておりますので、医療提供機能に基づく役割分担というシステムの効果が出ているものと思います。医療関係者とともに、医療機関が役割分担・連携する仕組みをつくるために、県では、小児二次輪番体制の参加病院の連絡会や、医療機関や消防機関が搬送ルールを協議、検証するための奈良県救急搬送及び医療連携協議会などを開催し、意見交換を行っております。医療機関それぞれが役割を果たすことで、患者の重症度や緊急度に応じて切れ目のない救急医療体制を構築することができるものと考えております。今後も、県民誰もが急な病気やけがを負った場合に、いつでもどこでも安心して救急医療を受けることができるように頑張っていきたいと思います。

 精神障害者医療費助成制度の支払い方式についてのご質問、ご所見がございました。

 精神障害者の方に対する医療費助成の拡充につきましては、昨年九月議会におきまして請願が全会一致で採択されたところでございます。これを受けまして、精神障害者保健福祉手帳一級、さらに二級をお持ちの方々を対象に、全診療科の入院、通院の医療費を助成することとし、今議会に所要の経費を計上した新年度予算を提案させていただいているところでございます。この医療費助成制度におきましては、実際に事務事業を行うのは市町村でございます。具体的な助成方法や事務手続の検討などの準備が必要でございますので、新しい助成制度は十月から実施することとしております。この十月からの円滑な事業実施に向けて、今後、予算成立後直ちに市町村と県とで検討会を立ち上げ、償還払いの方法についても詰めていきたいと考えております。なお、現行の精神障害者の方に対する医療費助成は、領収書を添付して市町村窓口に申請する手続が必要な方式でございますので、今般の拡充に当たりましては、その手続を福祉医療制度と同様に自動償還方式とすることを望まれるご意見をいただいております。この方式によりますと、精神障害者の方から市町村窓口への申請手続が不要となりますので、障害者の方の負担が少なく、ご要望の趣旨はよく理解できるところでございます。今後はこのようなご意見を十分に踏まえながら、市町村の事務負担や現行制度との整合性などについて市町村と検討を進め、早急に結論を得ていきたいと思っております。

 若草山のモノレール設置についてのご質問、ご意見がございました。

 若草山一重目のモノレールの検討につきましては、すばらしい眺望をお年寄りの方や障害者の方を含め誰でも楽しめるようにしたいという趣旨から検討を始めたものでございます。私の体験では、数年前に若草山に登りましたら、隣に大阪から来られた車椅子のご老人が来られて、こんなに眺めがいいのは知らなかった、近くに住んでいるのに知らなかった、死ぬまでにこの眺めを見れてよかったとつぶやいておられたのが原体験でございます。そのようなことから提案を始めたものでございます。奈良公園全体の中ではそのようなことも含めまして、奈良公園の景観を保持しながら活性化しよう、にぎわいづくりをしようという一つのオプションとして提案を行っているものでございます。モノレールの設置を前提に、モノレールありきで提案を行っているものではございません。以前から申し上げておりますが、モノレールにつきまして、賛成、反対の両方の意見があると思います。今井議員のご意見は十分よくわかりました。やめるという選択肢も含め、今後とも幅広く意見をお聞きして、多角的に慎重に検討していきたいと考えております。以前のご質問にもありましたが、考慮すべき要素といたしまして、景観を阻害しないかどうか、環境を阻害しないかどうか、真正性があると言われている若草山の真正性を阻害しないかどうか、この三つじゃないかというふうに思っておりますので、その三つが十分客観的に判断できるように、以前宮本議員が写真を撮って、モノレールの形の模型を山にのせて写真を撮って、そのうち議会で見せるんだというふうにおっしゃっていたのを、きょうは見せていただけるのかなと思っておりましたが、違うパネルでございましたので、またいずれ参考にご紹介いただきたいというふうに思うところでございます。

 なお、去る二月十日に開催いたしました奈良公園地区整備検討委員会では、若草山のにぎわいづくりについては非常に重要であり、その手法や効果についてさらに検討していくことが重要であるという意見をいただいているところでございます。今後とも、奈良公園地区整備検討委員会はじめさまざまな方々からご意見をいただきながら、モノレールを含め、若草山のにぎわいづくりに最も効果のある方法について、時間をかけて慎重に議論をしていきたいと思っております。この奈良公園地区整備検討委員会はフルオープンの検討委員会でございます。

 私に対する質問は以上でございました。



○議長(山下力) 福谷農林部長。



◎農林部長(福谷健夫) (登壇)二十九番今井議員のご質問にお答えをいたします。

 私には、森林環境の保全に向けた取り組みについて、持続可能な森林環境管理制度の導入を検討するとしているが、具体的にどのように進めていこうとしているのかというご質問でございます。

 お答えをいたします。本県では、山地における土砂災害の防止や水源涵養機能、生物多様性の保全など、県民が享受する森林の多面的機能の回復・増進を図るため、公的関与という形で森林環境税を活用いたしまして、林業不振等により施業が放置された人工林に対する共同間伐や、人の手が入らなくなった集落周辺の里山林の整備などの取り組みを行っているところでございます。しかしながら、森林の多面的機能の発揮を持続的に管理していくには、まず、経済的評価が困難な公益的機能及び生物多様性を中心に森林を環境という側面から評価することが必要であると考えております。そういうふうにすることで、それぞれの森林に適した効率的かつ持続可能な森林管理のシステムを構築できるのではないかと考えているところでございます。県では、こうした森林の多面的機能を主眼に置いて、将来にわたって効率的に森林を管理する制度を森林環境管理制度と定義をしたところでございます。そこで、この森林環境管理制度を導入するには、どのような課題を克服しなければならないかを検討するため、その運営体制をはじめ森林に関する情報の消失を防ぐ、森林環境を評価するシステムの構築という主な課題につきまして検討を重ねることとしております。加えて、杉、ヒノキの人工林のほか、天然林をどう管理していくのかという視点も取り入れるべきと考え、そのような取り組みをしている欧州の林業地を研究材料としたいというふうにも考えております。

 平成二十六年度には具体的に、さきに述べました森林環境を評価するシステムの構築などの主な課題について、有識者による検討会を開催するとともに、国内における人工林の取り組み事例の研究と、スイス、ドイツなどの欧州先進地調査を行うこととしているところでございます。

 以上でございます。ありがとうございました。



○議長(山下力) 二十九番今井光子議員。



◆二十九番(今井光子) お答え、ありがとうございました。

 消費税のことで知事と議論をさせていただきましても、なかなか一致点が見られないように思うわけですけれども、今度の四月が八%、そして来年の十月が一〇%というレールが引かれているわけですが、この来年の消費税の一〇%については、知事はどんなふうに考えておられるのか、ご意見があったらお聞かせをいただきたいというふうに思います。

 それから、五條市の自衛隊の誘致の問題ですけれども、知事の思いとしては、駐屯地で自衛隊員の方が常駐していただいていたら、すぐに災害のときに力になってもらえるのではないかというふうに思っておられると思うんですが、国のほうは、自衛隊は北海道とか九州方面にむしろ移そうというようなことを中期防衛力計画の中で考えているということではないかというふうに思っております。そして、災害のときに、五條市の災害の報告も見させてもらいましたけれども、一番最初にやはり地元の消防団の人たちが二百人集められたとか、それから消防署の職員の方とか、本当に地元の体制が一番重要な役割を果たしていたというのを思うわけですが、今、消防署の職員というのが、法定定数と比べましても、奈良市と生駒市を除いて、今度広域消防にする地域のエリアでは、法定定数で五十七人少ないということになっています。そして、今度広域になりますので、奈良県消防広域化の平成二十四年十二月の運営計画によりますと、平成三十三年度までにさらに六十三名削減をする、これで四億円費用が浮くというような計画が出ているわけですけれども、むしろそちらのほうをふやしていって、災害のときに守るというようなことのほうが現実的ではないかというふうに思います。その点でお考えがあったら、お聞かせをいただきたいというふうに思います。

 それから、医療の問題です。医療の問題では、知事が就任されましてからたくさんの医療の問題が出てまいりまして、いろいろと奈良県の医療をよく研究していただいて、具体的な対策をとってきていただいていることはわかっておるわけですけれども、私はかねてから気になっておりましたのが、県が完結型のことで、あまり民間の医療機関とか開業医とか、そういうところの協力については、その医療体制の中で考えていないのではないかというような印象を持ってきました。今、奈良県の病院のうち公的病院が十六、民間病院が五十九ということで、医師数で言いますと公的のほうが千十人、民間が千七十人、それから開業医では千八十四人ということでございますので、奈良県の医療の三分の二が民間や開業医の先生によって支えられているという、そういう現状を見ましたときにやはり、そこに依拠しながら地域の救急医療体制を守っていくという、そういうような考え方で進めていかれることのほうが、私はむしろ現実的で積極的な対応ではないかと。もちろん、三次救急のきちっと受け入れていただける、今それをつくっていただいているわけですけれども、それは必要ですが、そんなふうに考えております。その点でお考えがありましたら、お伺いをしたいというふうに思います。

 それから、若草山のモノレールの問題ですけれども、世界遺産センター長から、これのことに関して重大な関心を持っているというそうした書簡が、高速道路から世界遺産・平城京を守る会の小井事務局長あてに届いております。そして、この中では、文化庁も世界遺産センターに回答するんだというふうに答えておりますが、この点で国のほうから何か問い合わせがあるようでしたら、お聞かせをいただきたいというふうに思います。

 精神障害者の医療の問題につきましては、ぜひかかりやすい医療、今と同じような自動償還払いにしていただきますように、再度要望しておきたいというふうに思います。



○議長(山下力) 荒井知事。



◎知事(荒井正吾) 再質問ありがとうございました。

 八%には賛成したが、一〇%にも賛成するのかというご質問です。賛成いたします。ちゃんと上げてほしいと思います。

 五條市の自衛隊の駐屯地で、駐屯地が来ても、すぐ救助できないんじゃないか、あるいは駐屯地が来るのが遅いじゃないかというお話でございますが、今度の国への要望は、大変変わっておりまして、駐屯地は遅くともいいですよ、ヘリポートを先につくっていただきたいという陳情をいたしました。ヘリポートがあれば、自衛隊は大型ヘリコプターで救援物資を五條市に運んで、そこから小型ヘリコプターで紀伊半島、南海トラフ巨大地震の津波があったら大阪も含めて、小型ヘリコプターでつり下げ型の救援物資の配給、また避難者のつり上げができるという構想でございます。そのためには、八尾とかにはあるんですが、大変偏っております。この紀伊半島の中心部に大型ヘリポート、ヘリコプターが着けるヘリポートというのは非常に意味があるということに、自衛隊の構想が反応してくれたというふうに思っております。そこを、大型ヘリコプターが着く基地、ヘリポートがまずあれば、駐屯地がなくても役に立てるということが大きなポイントであることを申し述べさせていただきたいと思います。自衛隊のヘリポートがあれば、県の防災基地も併設することはできますので、そのこともあわせて、したいというふうに思います。

 それから、消防団で代替できるのではないかというご所見がございましたが、この想定しております災害は大規模災害でございますので、ちょっとこれはご意見が違う点ですが、幾ら消防団を、五條市の消防団、広域消防を充実しても、大津波の大規模災害にえっちらおっちら行くというわけにはなかなかいかないような規模の大災害に対する自衛隊の要請でございます。自衛隊が出動するのはそのような、東北の三・一一のような大災害がこの紀伊半島を襲うかもしれないということを念頭に置いた救援体制ということをご承知願いたいというふうに思います。

 医療の問題について、役割分担は、公的な病院、私的な病院・クリニックがあるじゃないかということは、本当にそのとおりでございます。日本では七割が民間の医療機関、三割が公的な医療機関でございます。そのような中で、ハイブリッドな医療提供体制をどのように組み合わせるのか。アメリカは民間ばっかり、ヨーロッパは公的ばっかり、ハイブリッドは日本だけの中で、皆保険を維持してよくやっていると思いますが、どのように維持をすべきなのか、大いに議論があるところでございますが、救急医療に範囲を絞りますと、救急医療をクリニックが受けたり、小規模の民間病院が受けるのは大変な課題でございます。したがって、どうしても公的病院、大規模な病院が救急医療を受けざるを得ない、政策医療と言われる分野でございますが、非常にコスト高になるというのが現状でございます。そのほかの在宅医療、あるいはかかりつけ医のようなものは、民間の病院にもっと頑張っていただきたいというような、その性格に応じた役割分担ということはあると思いますが、どちらが上かということではないことは議員もご承知の上でのお話だというふうに思います。奈良県における公的、民的クリニックのいい組み合わせ、これはクリニックとかお医者さんの態度によって、随分いい組み合わせができるかどうかによっているように私は思っておりますが、いい連携ができるようにというふうに願っております。

 若草山のモノレールにつきまして、世界遺産委員会の書簡ということがございました。重大な懸念とか関心とかというのは、英語の文章も読みましたが、今井議員とちょっとニュアンスが違うように私は読んでおります。何通もそういう書簡を世界各国とやりとりされているわけでございますけれども、私も世界ICOMOSに直接行って、直接話ししたことがございます。報道されたり、そこに書簡を出して言われている方と、随分違う感じの議論をしてきております。何よりも直に話しするのがいいように思います。コミュニケーションのパターンは大事かと思います。九百以上もある世界遺産をどのように扱うか、一々のクレームは、適当と言っては悪いけど、普通の応対をコーテシーベースでされるのが、まず第一であろうかというふうに思います。何よりも、その内容が、我々固めて、国内ICOMOSにも出ていないし、まして世界ICOMOSに報告をしてないわけでございます。具体的な内容なしに懸念というのは、これまた不思議なことでございます。具体的な内容があれば、また判断ができるかと思います。世界ICOMOSのほうは、非常に弾力的でございます。いろんな意見がある中で、向こうは忙しいからなかなかアポをとれなかったですけれども、直接話しすると非常に弾力的なので、一つの書簡で、それ、これはといったような感じでは全くないというふうに私は感じております。コミュニケーションの一つのやりとりであるように思っております。

 以上でございます。



○議長(山下力) 二十九番今井光子議員。



◆二十九番(今井光子) ありがとうございました。

 知事は、一〇%の消費税も大いに結構だというご意見でございますけれども、全国で消費税の収支がマイナスの税務署という、二〇一一年の資料がここにあります。一番還元率が高いのが、愛知県の豊田の税務署で、これはトヨタ自動車があるところですけれども、一千九十二億円も税金が還元されている。次が、神奈川県の神奈川、これはニッサン、四百四十九億円。それから、広島、マツダ本社、二百六十七億円と、このように、輸出しております大企業には大変な払い戻しのある、不公平な税金でありまして、私はこの消費税の税金を上げるべきではないということを再度申し上げておきたいというふうに思います。

 それから、自衛隊の問題ですけれども、日本災害情報学会の河田先生が、こんな記事を書いたのがあります。もし大規模災害、南海トラフ巨大地震などが起きた場合に、自衛隊や消防は、奈良県には一人も来ない、みんなを助けに行っていただかないといけないということで、奈良県よりも、もっと周辺のところに行かなきゃいけない。陸上自衛隊の実働部隊はたった十一万人しかいない。東日本大震災では十万六千三百人が出動して、これ以上出せないというようなことを言われておりますので、奈良県に陸上自衛隊が来たとしても、なかなかこれは難しいのではないかというふうに思っております。

 それから、医療の点ですけれども、確かに開業医の先生がどんなふうに支援するかという難しい問題はありますけれども、例えば二次受け輪番のところに、開業医の先生が応援に行く。そうすれば、そこに来たところの患者さんの軽症の方も診てもらえるし、簡単な手術を受けられるというような、そういう体制をとっているところが全国でもありますので、それについてはぜひ検討していただきたいというふうに思います。その点でもう一度、知事、お考えがあればお聞かせください。



○議長(山下力) 荒井知事。



◎知事(荒井正吾) 医療人、ドクターの協力のしていただき方の一つのご提案かのようにお聞きいたしましたが、今の例えばクリニックでいきますと、土日は休みますよ、働くのはこれまでですよ、患者さん、来なさいよというのは、なかなか、これからのサービスとしては多少物足りないところがございます。輪番になって、クリニックモールというようなものがあって、その場所で順番にお医者さんが出勤されて、そこでは常時、場合によっては二十四時間、三百六十五日、医療が提供されるというようなモールをつくるというような発想がございますので、東京ではそういうこともできてきております。奈良では、そういう場所を探してつくりたいと思っておりますけれども、クリニックのお医者さんの働いていただくパターンを、働くほうにとってもいいように、患者さんにとってもいいようにマッチングするといったような、それはまちづくりの中でマッチングするということを考えなきゃいけない事情になってきているように感じております。いろんな工夫の仕方が出てくるように思いますので、奈良県はそのような面でも先進的な取り組みをしている県というふうにしていきたいと思っております。



○議長(山下力) 二十九番今井光子議員。



◆二十九番(今井光子) ありがとうございました。

 今回県政全般にわたりまして質問させていただきましたけれども、奈良県で安心して暮らしていくためには、やはり私は、先人からの歴史的な遺産は守り伝えていく、それこそが奈良の大切な魅力であるというふうに思います。若草山は何重にも規制がかかっておりまして、それぞれの関係する人たちが、これはよくないというふうに思っております若草山のモノレールは、やめるべきだというふうに思っております。このモノレールをやめましたら、四億七千万円のお金が浮くということになります。

 そして、ことしから消防の広域化が始まります。人員削減六十三人分で四億円の費用が削減されると言っておりますが、このモノレールのお金をこちらに充てていただいたら、人もきちっとふやせますし、地元の安全も守れるのではないかというふうに思っております。災害のときにまず活躍をしたのは、地元消防団や消防隊員です。そして私は、防災体制を整備して、自衛隊はお断りするのがいいと思います。奈良は平和が似合うところだと思います。全国でただ一つ、陸上自衛隊がないというのは、むしろ奈良の優位性ではないかと、そういうふうにアピールをするのがいいのではないかという意見を申し上げまして、この後は予算審査特別委員会で太田議員のほうから続きの議論をさせていただきます。

 終わります。



○議長(山下力) しばらく休憩します。



△午後二時十二分休憩

   −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−



△午後二時二十八分再開



○副議長(井岡正徳) 休憩前に引き続き会議を開きます。

 会議時間を午後六時まで延長します。

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○副議長(井岡正徳) 次に、四十三番梶川虔二議員に発言を許します。−−四十三番梶川虔二議員。(拍手)



◆四十三番(梶川虔二) (登壇)なら元気クラブを代表して、社会民主党の梶川が質問させていただきます。

 さて、自衛隊に集団的自衛権を行使させれば、今までには一人もなかった自衛隊員のいわゆる戦死者、あるいは相手国の兵士、市民を殺りくすることになります。県も自衛隊入隊の世話をされていると思いますが、悲しく痛ましい事態を避けるために、違憲の集団的自衛権を行使するなら入隊の世話はしないぐらいの言葉を知事から発してほしいものだと思います。

 それでは質問に入ります。第一点目に、若草山のモノレール設置検討に関連をしてお尋ねいたします。

 これは、二月十九日の記者会見、あるいはきょうの答弁等を聞いて、一定のお考えがあるようにお見受けしましたが、我が会派からも物を言っておきたいと思います。県は、若草山へ移動施設を導入し、高齢者や障害者などのために奈良公園のバリアフリー化を促進し、多くの方々に若草山からの眺望をしていただきたくモノレール設置を検討しているとのことです。この計画に対し、多くの県民から反対の声があります。十五年前のことですが、奈良の文化財を世界遺産に申請するときに、緩衝地帯、いわゆるバッファゾーンと、歴史的環境調整区域、ハーモニーゾーンの二つの区域が設けられ、古都保存法や風致地区条例などで八資産の保全に努めていることが評価されたと聞いております。

 私のもとには、過去に若草山にロープウエー計画があったようで、そのてんまつの資料が届いております。大正十一年には、鉄道大臣がその申請に対して「鉄道敷設ノ件聞キ届ケ難シ」と拒否、大正十三年には「奈良公園ノ誇トスル天然ノ風致ヲ根本ヨリ破壊スルモノニシテ」ということで許可になっておりません。昭和二年には、内務大臣官房地理課長が「名勝保存上適当ナラズ」と、三度にわたって若草山のロープウエーなどの設置申請を許可しておりません。こんな伝説のような話こそ大切にしたいものです。また、これまでに若草山に登りたいという障害者はあったのか、金刀比羅さんのようにかごで登るようなサービスをしたことがあったのか、奥山ドライブウエーを利用する方法など代替案もあります。

 行政効率の点からも、設置費は四億七千万円程度のようですが、運営費用の見積もりはどうか。若草山は、春と秋の二シーズンの利用です。生駒山のロープウエーなど、あるいは国内の同規模の観光地のもので黒字運営はあるのでしょうか。それよりも、JRや近鉄駅のほん近くに徒歩で散策できる世界遺産原始林があることを売り物にしたほうがよいと思います。せっかく原始林を世界遺産に登録したのですから、大切に守り、散策したいものです。若草山や奈良公園には、奈良にふさわしい観光活用があると思います。例えば、衣かけの柳、興福寺五重塔焼却計画、大仏の頭部落下と童歌、了弁杉の伝説、ロープウエー不許可の話、三笠山についてなど、歴史的小話やエピソードなどがあります。石碑とかパネルにして来訪者に案内するのもおもしろいのではないかと思います。総合的に検討を要望しておきます。

 若草山では、これまでいろいろな形でにぎわいづくりとして観光に活用されているが、モノレールの類いの設置はふさわしくないことを提案します。今後、若草山にふさわしい観光活用の視点でにぎわいづくりに知事の発想の転換を求めたいと思いますが、いかがでしょうか、お聞かせください。

 第二点目は、特別養護老人ホームに関する質問をいたします。

 社会福祉の充実は、憲法第二十五条で保障された、「国民は健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」を実現するための重要な施策の一つであります。高齢者介護を取り巻く環境は厳しいものがあります。最も優先して解決されたい課題二点について質問をいたします。

 まず一点目は、現在介護を必要としながら、家庭での介護が困難であるために、特別養護老人ホームへの入所希望をしても、数年待たなければならない老人、いわゆる介護難民が多く存在するという実態があります。介護保険を払っているのにもかかわらず必要なときに入所できない、保険あって介護なしという県民の厳しい声が出ています。奈良県において、この実態の把握、その解決をどう考えているのか、将来計画を明らかにしてください。

 次に二点目として、多床室の特別養護老人ホームに関する質問です。多床室の特別養護老人ホームの居住費は、ユニット型に比べて極めて安く設定されており、自己負担は一日当たり三百二十円などで、低所得の高齢者や介護家族にとっては、かけがえのない施設になっております。一方で、これらの施設の多くは、介護保険制度が創設された平成十二年度以前の、特別養護老人ホームが措置入所であった時代のものであり、建築物の老朽化が進んでいるが、改築のための費用を十分に積み立てることもできないでいます。土地の問題もあります。施設の多くは建蔽率いっぱいに建てており、同一敷地内での建てかえが非常に困難であったり、別の土地を確保して移転するための用地購入費の確保が困難であるとも聞きます。県では、特別養護老人ホーム建設に対する単独の補助制度がありますが、施設の新築、増築のみを対象にしており、改築や用地購入費は対象外です。近い将来、超高齢社会のピークを迎える中で、低所得者が少ない負担で特別養護老人ホームに入所できるようにするには、多床室で構成される特別養護老人ホームを今後も確保することが必要と思います。また、今後多くの施設が老朽化し、改築を迎える中で、改築費用に対し、県単独補助制度が必要と考えるが、知事のお考えをお聞かせください。

 第三点目に、ハンセン病問題についてお尋ねをいたします。

 ハンセン病は、人によっては手足、顔、耳、目など先端部分の形が変わり、かつては治らない病気で遺伝するものと思われてきました。明治四十年には、放浪癩、お家やふるさとを捨てて歩いている放浪癩と呼ばれるハンセン病罹病者を癩療養所に入所させる法律がつくられたり、明治四十二年には全国に五カ所の療養所が設置され、ハンセン病にかかった人が入所させられました。一度入所させられると、家族にも会えないし、ふるさとに帰ることも許されなくなりました。昭和六年になると、らい予防法ができ、放浪らいと呼ばれる人たちだけでなく、日本中の全てのハンセン病にかかった人たちが国策によって入所させられました。入所に当たっては、政府、地方行政や警察、役場、保健所や学校も協力したと言われます。一人ひとりの強制入所に当たっては、まさに涙なしでは聞けないものばかりです。昭和二十二年にプロミンという抗生物質が入り、治るようになりました。平成八年に、らい予防法が廃止され、平成二十年、ハンセン病問題の解決促進法が制定され、療養施設を一般開放し、入所者の社会復帰を後押ししております。しかし、この九十年間に、療養所を離れることなく、お亡くなりになった方は二万四千人以上と言われます。全国の療養所入所者は、平成二十五年五月現在で千九百八十六名であります。本県の関係者も、邑久光明園や長島愛生園等に十数名おられます。また、奈良県にも、西山光明院跡や北山十八軒戸など、救癩施設と言われたものがありました。

 そこで、知事にお尋ねいたします。現在、長島愛生園、邑久光明園で、ハンセン病の歴史を後世に語り継ぐために、世界遺産登録する準備が進められており、県としても協力していただきたいが、いかがでしょうか。また、二度とハンセン病患者に対する人権侵害とも言える政策が繰り返されないように調査を進めるとともに、学校や社会において学習を進めていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

 第四点目に、新年度十月から対象を拡充し実施することを提案されました精神障害者対象の医療費助成についてお尋ねをいたします。先ほど今井議員からも質問ありましたが、簡単に質問したいと思います。

 障害者には、身体、知的、精神と三つあり、身体と知的障害者の医療費は、風邪など一般の疾病も医療費助成の対象で、通院の場合、月五百円の負担をすれば、あとは公費負担されます。しかも、障害を考慮して、最初に一度還付申請すると、あとは月々役所で金融口座に振り込まれます。これに対して精神障害者は、精神科の通院のみ治療に助成が出るが、他の疾病には助成が出ず、厳しい生活を強いられています。精神障害者にも、他の障害者同様の福祉医療の実施を求める請願が出され、議会も超党派で採択しました。これに対し県当局の素早い対応に、運動体も私たち議員も感謝をしているところであります。

 ところが、この実施案は、二つの点で疑問があります。一つは、この精神障害者の医療費助成制度は、病院で医療費を払って、日々の領収書をつけて集計し、例えば毎月書類を整えて、医療費還付申請書を書いて、役所に申請しなければなりません。大変至難なことであり、市町村も大変のようです。この件については、二月二十一日の厚生委員会で全委員が、他の二障害と同じ還付制度にするように求めると確認をしました。医療政策部長も、市町村と調整して最善を尽くしますと答えられたところであり、知事に重ねて強く要望しておきます。

 いま一つは、身体障害者や知的障害者に比べ所得が低いと言われる精神障害者には、一般疾病には医療費助成がないとして救済を求め、請願が出され、議会も超党派で請願を採択したことは冒頭述べたとおりであります。先日も、ある市の主婦から私のほうに電話がありました。いわく、夫が鬱で会社をやめさせられました。夫は一昨年亡くなりました。私も二人の子どもも鬱です。今は私の年金で三人が暮らしております。医療費が助成されるという情報を聞いて、今から楽しみにしているという電話でしたが、手帳はまだ持っておられず、話ぶりから三級かもわからないと僕は思いました。このたびの県が対象にされた結論は、一級、二級は公費助成の対象とし、三級は外されております。この点についてお尋ねをいたします。今回の県の調査結果では、働き盛りが七〇%にもかかわらず、平均所得は百万円以下の人が六〇%と低所得であることがわかりました。県がまとめた結果は、今回の調査で、多くの手帳所持者が、精神科病院への入院、通院、そして精神疾患以外の病気の治療も受けていることがわかった。生活の諸側面で家族への依存度が高く、精神障害者とその家族の全体的な収入の低さも明らかになり、医療費支出が精神障害者の暮らしに大きな負担になっていると分析をしております。手帳の等級による有意差はないと考えます。しかるに、三級所持者をなぜ外すのですか、知事にお尋ねをいたしますが、精神障害者に対する全ての診療科の医療費助成を手帳三級所持者まで対象とすべきと考えますが、いかがでしょうか。

 次に五点目に、県立三室病院についてお尋ねをいたします。

 県立三室病院は、西和地域の生駒郡四町、北葛城郡三町で、用地を県に寄附して県立病院建設を要望し、かつ、地元のために救急ベッド五床を確保するという約束で建てられたものであります。今日では、ベッドがあっても医者がなく、救急が受け入れられない時代になりました。この四月から県立三室病院は奈良県西和医療センターと名称が変わり、県立奈良病院と県立三室病院と田原本町の奈良県総合リハビリテーションセンターの診療部門を統合して地方独立行政法人になりますが、県立三室病院はどのように位置づけられ、利用者にはどのようなメリットがあるのでしょうか。例えば、診療科の点でも、産婦人科の復活、糖尿病複合診察、アスベストに起因して呼吸器外来、がんを手術した場合、放射線照射をできるようにするなど、充実はどのように考えているのでしょうか。王寺町の西友ビルの五階の借り上げは、リハビリができるようなところにしてはどうでしょうか。

 そこで質問ですが、地方独立行政法人奈良県立病院機構の中期目標となる五年間で県立三室病院の充実に向けどのように取り組まれていかれるのか、また、建てかえに向けてはどのように検討されているのでしょうか、知事にお尋ねをいたします。

 第六点目に、農業問題は柿に特化して、我が県の柿の振興についてお尋ねをいたします。

 我が県は、恵まれた自然環境と先人のご苦労のもと、古くはスイカの品種改良が盛んで、昭和三十年代まではスイカの一大産地でありました。昭和四十年代から昭和五十年代では、イチゴの全盛期へと移ってきました。しかしながら、その後は大輸送時代に入り、本県の都市近郊農業としてのメリットが少なくなりました。最近では、新聞などの情報によると、柿の販売についても熾烈な闘いが行われているようですが、その中で我が県の柿は、生産量で和歌山に次いで第二位で、市町村としては五條市が全国第一位と聞いて、大変誇りに思っております。また、生産だけでなく、知事みずからトップセールスを行うなど、柿産地の振興に努めておられると聞いております。先日も、新聞を見ていましたら、太秋という柿が競争に勝ったということが紹介されておりました。果実は収穫できるまでの期間が、俗に桃栗三年柿八年と言われることから、品種改良にも長い期間がかかると思われます。幸い、我が県には果樹振興センターがあり、この施設において柿の品種改良をはじめ生産技術の開発や柿の機能性の活用などに取り組み、柿全般の発信力を発揮すべきだと思います。

 そこで、柿産地の一層の振興に向け、積極的に取り組んではと思いますが、知事はどのようにお考えでしょうか。

 第七点目に、有害鳥獣による農林業被害対策についてお尋ねをいたします。

 吉野の山々の被害、奈良公園の鹿による被害で、何のために農林業をしているのかと我が身が情けなくなると言わしめるほど、イノシシ、猿、鹿、カラス、アライグマなどの有害鳥獣が、農作物や樹木などを荒らしており、農林業者が受ける打撃は甚大です。このような状況の中で、県はさまざまな取り組みをされておりますが、私は有害鳥獣による農林業被害対策として、なお一層の取り組みを強化していただきたく、次の三点についてお尋ねをいたします。

 第一は、有害鳥獣捕獲の担い手の問題であります。有害鳥獣捕獲に取り組んでいる猟友会の方々は、高齢化により減少し、現在県全体で六百人余り、市町村によっては十人以下で対応せざるを得ず、平均年齢も六十歳を超えているところもあると聞いております。このままでは、近い将来、猟友会員がいなくなる市町村が出てくることは容易に想像できます。このような状況について、市町村の猟友会が助け合う、お互いに入り合うなど、早急に対策を講ずるべきではないでしょうか。

 第二に、捕獲した鳥獣の有効利用についてであります。これらの鳥獣、中でも鹿やイノシシは、資源として有効利用すべきであります。一方で、利用できない個体や肉をとった後の残渣は、埋設や焼却など、適切に処理することが法律で定められ、捕獲従事者にとっては重い負担になっております。特に、鹿は処分する部分が多く、処理に苦労をされております。そのため、地域ごとに加工施設と焼却施設の整備を図るべきと思います。

 最後に、有害鳥獣被害から地域を守るための指導者の育成についてであります。有害鳥獣を将来的にふやさないために、有害鳥獣の生態に通じ、農作物や樹木を有害鳥獣の被害から守る方法を熟知すると同時に、効率的な捕獲方法を指導できるような専門知識を有する野生動物管理の指導者を育成し、農家、林業家への啓発・指導の強化が必要と思いますが、以上、知事のお考えをお聞かせください。

 最後に、少子高齢社会と言われる今日、高校生も重要な社会の構成員であり、その高校生が、県内の高等学校が一校消えてしまうような数字で年間中途退学者があります。高等学校に通う生徒は約二万五千人、そのうちの約三百人の生徒が中途退学をする形になっており、放置はできません。我が社会民主党は、この問題で機会あるごとに取り上げてきました。県教育委員会もご理解いただき、高等学校を中途退学した者が再び高等学校で学ぶ機会を保障するため、平成九年度より、退学後六カ月経過した者はいずれの県立高等学校へも編入できる制度を設けていただきました。また、平成二十三年度には、退学六カ月条項を削除されました。同じく、平成九年度からは、退学した高等学校に復学する場合は二年間は可能であるようにしていただきましたが、依然、一年間に多くの生徒が退学をしています。昨年平成二十五年度から全面実施となった高等学校新学習指導要領では、学校や生徒の実態に応じ必要がある場合には、義務教育段階の学習内容の確実な定着を図るようにすることと示されております。中途退学するのにさまざまな原因があると思います。せっかく高等学校に入学した以上は立派に卒業してもらいたいと思いますし、そのためには、座学だけでなく、子どもたちの興味や関心などに応じた魅力ある教育が必要であると考えます。

 そこで、県立高等学校、過去五年間の中途退学者の実態はどうなっているのでしょうか。また、その原因にはどのようなものがあるのか、お伺いをいたします。また、社会の重要な構成員である高校生が生き生きと高校生活を送るためには、魅力ある学校づくりが必要であると考えますが、県教育委員会の取り組みを、あわせて教育長にお伺いをいたします。

 ご清聴ありがとうございました。ひとまず壇上からの質問を終わります。(拍手)



○副議長(井岡正徳) 荒井知事。



◎知事(荒井正吾) (登壇)四十三番梶川議員のご質問にお答え申し上げます。

 まず、若草山のにぎわいづくりについてのご質問でございます。

 十五年前でございますか、世界遺産導入のときの経緯を述べられまして、発想をどのようにするかというようなことをおっしゃいました。世界遺産が世界遺産になる価値は、議員もご存じのように、顕著な普遍的価値があるかどうかということでございます。顕著な普遍的価値は、アウトスタンディング・ユニバーサル・バリューということでございますが、私のこれまでの経験からすると、その普遍的価値の内容が、パリにあるICOMOS、あるいは関係者の感じと、日本ICOMOS、あるいは我々の周りと、多少変わっている、どちらがどちらと言えないわけですが、違うというふうに感じております。

 何度か向こうに行ったり、こちらに来られたICOMOSの方と接触した中での感触でございますが、例えば、奈良の世界遺産の普遍的価値を検証するときに、彼らが一番問題だと私に言ったのは、大極殿そのものでございます。地下にあれだけ免震構造があるのは、世界遺産の復元とは言えないというようなことで、これは真っ向対立でございました。しかし、木造の建築物を復元するのは、建築基準法が通過しないと、人はその下をくぐれないという日本の法律に従って、免震構造にするか、くいを埋めるか、くいを埋めるよりは免震構造にしようという選択をして、それを無理やりか、辛うじて、世界遺産登録のICOMOSに通したように、一番大きな議論は復元、リコンストラクションの観念が違うというように、彼らの観念では、ユニバーサル・バリューは、もとの材料がそこにあって、それを形を整えるようにしないとだめだということでございます。法隆寺の世界遺産も、もとからの木材は何%あるのかということを執拗に聞いているわけでございます。また、ほかの分野では、ロープウエーなどの観念は、私の感じは、非常にバリューを損なわない感じを持っておられるように私は感じております。感じですので、はっきりしませんが、これは世界遺産のあるところに大きなロープウエーが幾つもございます。また、スイスなどの世界遺産のところには、もうケーブルカー、あるいはロープウエーが、もうびっくりするほどあるわけで、これは当然のことのように、山の景観の一部として設置されているわけでございます。彼らがむしろ問題にするのは、春日山原始林のドライブウエーだと思います。あのような原始林にどうして道をつけたんだということが、これは随分前についていますので、世界遺産登録のときに、もう問題にしようがなかったと思いますが、そのほうが大きな問題だというふうな感じを受けております。むしろ、地面の道路をつくらないで、上に塔を立てて上を走らすのは阻害しないというような感じを実は持っているように私は思っております。

 だから、世界ICOMOSに行け行けとおっしゃるんですが、いや、内容が固まったら行ってもいいんですけれども、向こうのほうが意外と優しいんじゃないかと、これはあまり言えませんが、そのような感じも、今までの折衝の中にも、それはユニバーサル・バリューのちょっと軸が違うんじゃないかということをやはり認識をしなければいけないというふうに思います。しかし、私は、日本ICOMOS、あるいは地元の世界遺産バリューをどのように守るかということを、このように守るということはやはり我々の感じで主張すべきじゃないかと思いますので、それがどのような、我々のユニバーサル・バリューがユニバーサルかどうかというのは、また大きな議論になるように思います。そのような感じを持ちつつ、奈良公園の議論の推移を私なりに見ているわけでございます。

 奈良公園のこれからの話でございますが、若草山のにぎわいづくりというご質問でございます。入山者が今までどのくらいあったのかというご質問もございました。昭和五十九年ではピークでございましたが、四十七万人ございました。一日一万人以上の方が、あそこに登っておられたわけでございますが、平成二十四年、最近では十二万人になりまして、四分の一になってきております。かつてのにぎわいが、これもバリューの見方で、いいのか悪いのかということはありますが、やはり山の上の景色はバリューの一つだというふうに私は思いますが、また、その周辺地域の活性化のために非常に重要であり、眺望を生かすというのは、これはユニバーサルなバリューだと思います。若草山の眼下を望みやすいようにするという、そのファシリテーションをどうするかというのは、割と世界ICOMOSは緩やかな基準のように私は感じておりますが、その移動支援の一つとしてモノレールも検討してほしいということでございます。二月十日の奈良公園地区整備検討委員会では、若草山のにぎわいづくりについては非常に重要だ、その手法や効果についてはさらに検討ということで、広く検討をしていただきたいと思います。ただいまもさまざまな方の意見がございますので、時間をかけて慎重に議論していただきたいと思いますが、基本はユニバーサル・バリューをどのように定義していくかということでございますので、これは今後とも重要な議論だというふうに思っております。

 二つ目のご質問は、特別養護老人ホームの将来設計についてということでございます。

 特別養護老人ホームの入所待機者につきましては、毎年四月一日時点の状況について、県が独自調査を行っておりますが、平成二十五年四月一日、最近の調査でございますと、県全体で六千八百十七人となっております。この中には、現時点では自宅で生活できているが、将来に備えて予約的に申し込まれている方も多数含まれていると思われますが、日常生活においてほぼ全面的な介護が必要となります要介護三以上の状態で、一年以上自宅で待機されている方は九百四十二人おられると把握しております。この方々は真に特別養護老人ホーム入所が必要な方と認識をしております。この人数は、前年度の九百九十八人から五十六人の減少となっておりますが、昨年度中に新設または増設した特別養護老人ホームは三百六十床ございます。三百六十人減ってもいいわけでございますが、五十六人になっておりますので、現実には、我々が数字で把握している以上に待機者が増加をしておられるのではないかというふうに推測をしております。

 特別養護老人ホームの整備に当たりましては、第五期計画でございます平成二十四年度から平成二十六年度の奈良県介護保険事業支援計画におきまして、七百一床の新設・増床を行うこととなって整備を進めております。整備床数は、介護保険の保険者である各市町村において、高齢者人口の推移や要介護者のサービス利用の状況を踏まえて推計されたものを県が集計して策定しているものでございます。平成二十七年から平成二十九年度を実施期間とする第六期計画につきましては、平成二十六年度中に策定作業を行いたいと思っております。特別養護老人ホームにつきましては、まず待機者が順調に解消していない状況であること、また、特別養護老人ホームの入所基準を原則要介護三以上に引き上げる等の国の制度改正があること、さらに、団塊の世代が後期高齢者となる二〇二五年のサービスのあり方が課題であることを踏まえまして、市町村との意見交換を十分に行い、三カ年の整備必要性を適切に推計し、計画的な整備を進めていきたいと思います。

 その中で、多床室の特別養護老人ホームの整備が必要ではないかとご意見がございました。また、改築費用に対して県単独補助が必要ではないかというご意見がございまして、現実的な見方をしていただいているとも思います。昭和三十八年度に制定されました老人福祉法とともに制度が創設されたのが、特別養護老人ホームでございますが、当初は病院をモデルにしておりましたので、廊下にそって一直線に並んだ多床室と大食堂等で構成され、集団に対して画一的なケアを行う施設でございました。その後、国民生活の変遷とともに、特別養護老人ホームのケアにおきましては、尊厳の保持と自立支援が基本理念とされてまいりましたので、利用者が自分の居場所を確保した上で、家庭的な雰囲気の中で利用者一人ひとりの生活のリズムに沿って過ごすことができるユニット型施設が推奨されるようになってまいりました。多床式からユニット型に転換が進んできたわけでございます。ユニット型施設は、個室の近くにあって、少人数の入居者が食事や談話に利用する共同生活室などで構成されております。本県の整備状況は、平成二十五年五月時点で、特別養護老人ホーム全体で六千百八十七床でございますが、そのうちユニット型は千八百八十四床ということで、三〇%にとどまっている状況でございます。

 このような状況でございますので、県ではユニット型個室の新設、増室、増設に対してのみ、建設費に対しまして一床当たり二百四十万円を県単独補助制度で支援しているところでございます。一方で、依然として多床室にもニーズがあることは承知しております。施設の改築に当たりましては、土地の形状や面積などから多床室でないと建てかえが困難な場合や、地域において利用料金の低額な多床室のニーズが高いなどのやむを得ない事情がある場合に、施設の全床数の二分の一を超えない範囲で引き続き多床室として整備することを認めることにしております。また、補助の必要性でございますが、現在改築に当たりましての資金調達の状況でございます。一つには、現行の社会福祉法人の会計基準では、措置費当時とは異なりまして、将来の改築に向けて資金を積み立てることが認められております。二つには、特別養護老人ホームを運営する社会福祉法人の財務状況でございますが、平成二十四年度の厚生労働省の調査研究によりますと、内部留保額は一施設当たり平均で約三・一億円あるというふうに報告されております。また、独立行政法人福祉医療機構から融資率が九〇%、償還期間三十年、平成二十六年二月時点で年利〇・七%という非常に低利な貸付金制度がございまして、融資、金融的な支援は手厚いものでございます。そのような状況でございますので、費用は法人自身で調達いただくことが基本と考えております。

 ハンセン病につきましてのご質問がございました。

 一つ目は、世界遺産登録の準備への協力、またハンセン病の歴史の教育、考え方の普及ということでございます。ハンセン病療養所における隔離政策の歴史を後世に伝えていくことは、とても重要なことだと思っております。また、議員がお触れになりました長島愛生園と邑久光明園の世界文化遺産登録を目指す準備会、長島の世界遺産を目指す準備会が発足をしたことは、報道等により承知をしております。世界遺産登録に向けての道のりは、国をはじめ多くの方々のご理解、ご協力が必要でありますので、これから具体的な議論がなされていくものと思います。議員もご承知のように、岡山の園には中尾さんという奈良県出身の方が自治会の会長をされ、多くの方から頼りにされ、大活躍をされております。誇りに思っているところでございますが、そのような方も、この活動の中で入っておられるように思います。またお話しがあるかと思いますが、県といたしましては、議論の推移を見守り、どのような協力ができるのかを検討していきたいと思います。

 また、正しい知識の普及の取り組みでございますが、従来から関係者への周知を図ってきておりますが、新たに平成二十四年度からは、ハンセン病と人権についての学習材料として、中学生向けに県出身者の手記を掲載したパンフレットを配布して、学校教育などで活用を図っております。また、療養所入所者の方々の望郷の念にこたえて、関係者との交流を深める機会を持つために、長島愛生園及び邑久光明園には毎年、私はじめ県議会の代表の方、関係職員が訪問して、いろいろ交流をさせていただいております。やはり、私も交流をして、初めてわかりましたが、直接の交流は極めて重要で、かつ交流をさせていただくのはありがたいことだというふうに思います。交流の機会にぜひ皆様も参加をしていただき、またその様子を県民の皆様に伝えるというのは、大変有力な方向かというふうにも思います。正しい知識の普及啓発は、今後、将来に向けても重要だと思いますので、議員がおっしゃいましたような歴史の過ちだったと思いますが、繰り返さないような記憶をしっかりするという観点で努力を重ねる必要があるというふうに思っております。

 精神障害者対象の医療費助成についての、その範囲についてのご所見、ご質問がございました。

 医療費助成の目的は、医療費の負担の大きい患者さんに対して、経済的な支援による医療の確保と生活の質の維持向上でございます。昨年八月に精神障害者の方を対象に行いましたアンケート調査結果では、障害等級が重度になるほど、入院者の比率が高くなることが出ております。また、医療費の負担は、一級が最も大きく、二級、三級の順になっております。今回の医療費助成は、精神障害者保健福祉手帳一級だけでなく、二級所持者までを対象に、全診療科の入院、通院の医療費を助成範囲としております。これは、岐阜県、山梨県と並んで全国で最も手厚い助成となっております。現在さらに対象者を拡大することは考えておりません。なお、一級、二級所持者を対象にすることにより、手帳所持者の八割強の方が助成対象となっております。さらに、本県では三級所持者や手帳を所持していない精神疾患を有する方も対象に、精神疾患の早期受診、受診継続を図るために、精神科通院医療費の助成を既に実施しておりますが、この助成も含めますと、精神障害者に対する医療費助成としては、全国一手厚く対応しているものになると思います。

 次に、県立三室病院の今後の取り組み、また建てかえの検討についてのご質問がございました。

 県立三室病院は、地方独立行政法人化を契機として、奈良県西和医療センターに名称変更し、従来にも増して、西和地域全体の医療を支える拠点病院としての役割を担っていくことになります。西和医療センターの新たな医療機能につきましては、中期目標の検討の中で議論を重ねてまいりました。今後五年間に実現すべき内容を中期目標に盛り込んでいるところでございます。具体的に多少述べさせていただきますと、西和地域における小児救急も含めた救急医療のかなめとしての機能を充実させる所存でございます。また、循環器疾患に対する治療を充実させるとともに、今後急速に高齢化が進むため、ロコモティブ・シンドロームをはじめとする運動器疾患や糖尿病のほか、呼吸器疾患への対応にも取り組んでまいります。また、地域住民から特に要望の強い産科につきましては、医師、助産師等の確保などの環境整備に取り組み、法人化後はできるだけ早期に再開したいと考えております。

 さらに、地域貢献のために取り組むJR王寺駅周辺でのサテライト施設につきましても、関係機関との協議を重ね、具体的な機能の検討を進めていきたいと思います。西和医療センターは、中期目標に盛り込んだ内容を着実に実行し、地域住民に喜んでいただける病院にしていきたいと思います。老朽化が進んでおりますので、新しい病院を建てたらという意見もございます。今後、二十年、三十年先を見通して、西和地域における地域完結型医療を目指して、西和医療センターがどのような役割を果たしていくべきかを十分に検討した上での整備が必要かと思います。施設整備の場所につきましては、適地が確保できれば移転するほうが望ましいと考えますが、現地建てかえとの両面でさらに検討を進めていきたいと思います。

 農業振興で、柿の振興についてのご意見がございました。

 本県の柿は、平成二十四年の生産量が全国第二位でございます。農業産出額は五十一億円でございまして、県の農業生産額の約一二%を占めております。県農業にとりましては、重要な農産物であるとともに、特に五條吉野地域の主要な産業でございます。このようなことでございますので、一昨年十一月に富有柿、昨年の八月にはハウス柿のトップセールスを東京市場で行いました。特に一昨年のトップセールスの際に、品質の劣るSサイズのもの、小さな柿を出せば、奈良の柿の評価は下がりますよと、直に忠告されまして、機会あるごとに生産者の方々に、LLサイズを出して、Sサイズを出さないように、そのほうが奈良の柿の値打ちは上がりますと申し上げてまいりました。昨年は生産者の方々が奈良の柿の信用回復元年をスローガンに定めまして、高品質、大玉生産と計画出荷に取り組んでいただきました。その結果、市場関係者の評価も高く、奈良の柿の信用を回復したと聞いております。

 五條吉野地域の柿産地の真ん中にある果樹振興センターでは、現在遺伝子解析による甘柿のない時期に出荷できる県オリジナル甘柿品種の育成の研究、また、大苗を育成する技術の開発、また、柿に含まれるタンニンの血糖値や血圧を下げる機能性を評価する大学との共同研究や、加工品原料として有望な大玉品種でございます太天という品種の干し柿など、新しいカキ果実加工品の開発に取り組んでいるところでございます。平成二十六年度におきましては、果樹振興センターを果樹・薬草研究センターに改編いたしまして、研究の高度化を目指し、これまでの研究開発をより一層充実してまいりたいと思います。新たには、柿の甘さや日もちを保証して、高品質な果実の出荷を可能とする技術や、希少価値のある御所柿、大玉品種の太天などの導入に向けた取り組みを行うこととしております。今後とも、県産柿の高品質化、高付加価値化によるブランド化を進めるとともに、首都圏市場を中心に販売プロモーションの強化に努めてまいりたいと思います。

 有害鳥獣対策についてのご質問がございました。

 平成二十四年度の有害鳥獣による農業被害面積は、県全体で五百七ヘクタールでございますが、直近の被害ピークでございました平成二十一年度の八百九ヘクタールに比べまして三七%減少しておりますが、依然として被害面積は大きいものでございます。一方、林業の被害面積は、県全体で平成二十一年度が三千六百九ヘクタールでございましたが、平成二十四年度は三千九百五十三ヘクタールと一〇%増加をしております。このような現状を踏まえますと、農業、林業ともに被害対策を継続・強化する必要があると考えております。県では、猟友会員の確保につきまして、平成十九年度から狩猟免許取得促進講習会を開催いたしまして、毎年百名以上の新規狩猟者を確保して、猟友会員の減少に一定の歯どめがかかっているところでございます。

 一方、ニホンジカにつきましては、一昨年から、猟友会の市町村支部単位で十人以上の狩猟者を集中的に投入して、まとまった捕獲数を確保する集中捕獲を実施しております。一定の成果を上げておりますが、山間部ではその人員すら確保できない状況になってきております。このため、来年度から新たに、県猟友会が市町村域を超えて活動ができる捕獲チームを編成されまして、猟友会の少ない市町村で、地元と共同して集中捕獲を実施するニホンジカ捕獲モデル事業を開始されます。これにより、集中捕獲ができる地域が増加し、農林業被害の減少が期待できますことから、事業の成果を見きわめながら、今後の活動範囲の拡大も視野に入れていきたいと思っております。

 鳥獣被害の第二問目でございますが、焼却施設の整備などの環境整備をすべきじゃないかというご質問でございます。捕獲した鳥獣の有効利用につきましては、捕獲獣の適正処理と地域資源としての有効活用の観点から推進したいと考えております。県ではこれまで、野生鳥獣に係る衛生管理ガイドラインを作成して、有効活用を進めてまいりました。こうした中、今年度上北山村において、南部・東部振興プロジェクト推進補助金を活用していただいて、獣肉加工施設を建設し、運営を始められました。また、五條市では、鳥獣被害防止総合対策交付金を活用して、獣肉加工施設の建設を予定されております。県としては、これらの取り組みが、捕獲鳥獣の処理や資源の有効活用の優良モデルになることを期待しているところでございます。焼却施設につきましても、国の交付金等が活用できますことから、整備を希望する市町村には活用を働きかけるなど、支援してまいる所存でございます。

 最後に、被害をふやさないための指導の強化という観点のご質問がございました。野生動物管理の指導者の育成につきましては、鳥獣の種類や被害の対応等踏まえまして、地域条件に応じました被害防止対策を効果的に行う観点から重要でございます。県では、地域の指導者を育成するための研修を実施し、平成十九年度以降、延べ五百九十八人の方が受講され、それぞれの地域で活躍をされております。さらに、農業総合センター鳥獣害対策プロジェクトチームが技術相談に応じることにしておりますし、各農林振興事務所の普及指導員が各地域に応じた鳥獣害対策を支援をしております。

 有害鳥獣による農林産物被害は、一挙に解決できる問題ではございません。全国各地で拡大発生している問題でございますが、奈良県におきましても、今後も引き続き、県関係各課、市町村、関係団体とも連携を密にし、人材の育成、生育環境整備、被害の防除、個体数調整など、地域の実情に基づいた対策を実施してまいる所存でございます。

 残余の教育問題については、教育長がお答えさせていただきます。

 ご質問ありがとうございました。



○副議長(井岡正徳) 冨岡教育長。



◎教育長(冨岡將人) (登壇)四十三番梶川議員のご質問にお答えいたします。

 私には、高等学校中途退学対策についてで二点でございます。

 まず一点目は、県立高等学校における過去五年間の中途退学者の実態はどうなっているのか、また、その原因はどうかとお尋ねでございます。

 県立高等学校の過去五年間の中途退学者数は年々減少になっております。県立高等学校全日制課程と定時制課程を合わせました中途退学者数は、平成二十年度の五百四十二人に対し、直近の平成二十四年度には四百五十四人と、八十八人、一六・二%の減少となってございます。また、中途退学の原因といたしましては、直近の平成二十四年度で見ますと、就職や他校再受験などによる進路変更が五〇・九%と最も多く、次いで、もともと高校生活に熱意がない、あるいは授業に興味が湧かない等の学校生活、学業での不適応という理由が三五%となってございまして、平成二十年度の進路変更が五三・五%、学校生活、学業での不適応が三四・五%と、中途退学の原因のほうはあまり大きく変化していない状況でございます。

 二点目は、高校生が生き生きと高校生活を送るためには、魅力ある学校づくりが必要であると考えるが、取り組みはどうかのお尋ねでございます。

 議員お述べのように、高校生が生き生きとした学校生活を送るために、魅力ある学校づくりは大切であると考えております。このことから県教育委員会としましては、平成十七年に大和広陵高等学校に生涯スポーツ科、平成十九年には磯城野高等学校にパティシエコース、平成二十年には三部制単位制高等学校の大和中央高等学校、本年度には奈良朱雀高等学校では観光ビジネス科、山辺高等学校では生物科学科、大宇陀高等学校ではライフクリエイトコース、大淀高等学校では看護・医療コースなど、それぞれ時代と地域に適合した学科やコースを設置し、これらの学校では学校独自の科目を設けてきたところでございます。

 一方、授業内容では、社会人講師や高大連携による大学教授などの方々に講義を行っていただいたり、地域と連携する体験的な学習も多く取り入れているところでございます。また、魅力ある学校づくりの一環としまして、今年度、全ての県立高等学校で奈良県独自の新しい学習、奈良TIMEを行い、奈良の伝統文化を学び、国際社会の中で自立した社会人として生きる力を培っております。さらに、来年度からは、県内初の併設型中高一貫教育校として、理数科の専門科目を必修とする県立青翔高等学校に併設する青翔中学校を開校し、さまざまな実験や観察を通して、科学好きの子どもたちを育てていきたいと考えております。今後も、時代のニーズを反映することや、地域とともにある学校づくりを目指し、生徒が将来社会的、職業的に自立し、社会の中で自分の役割を果たしながら、主体的、意欲的に学校生活が送れるような魅力ある学校づくりに一層努めてまいる所存でございます。

 以上でございます。



○副議長(井岡正徳) 四十三番梶川虔二議員。



◆四十三番(梶川虔二) どうもご答弁ありがとうございました。

 答弁に対して、再質問やら、あるいは多少思いを加えてみたいと思うんですが、一つは、モノレールの件、これは、知事はいろんな委員会等でいろんな意見をお聞きなさるんだと思いますけれども、我々は新聞に報道されたものを見て、県民に、どうですかと言うて話しかける。その中では、少なくとも、そんなもん要らんのじゃないですかという声が実はほとんどなんですね。それで、先ほど海外のICOMOSなんかの場合と日本と、ユニバーサル・バリューがちょっと違うとかいうのをおっしゃいましたが、確かにそれはあると。海外の場合、これは僕の直感的な感覚ですけれども、例えばロープウエーをつけるときでも、随分自然が割と大きいような感じがしますね。ところが、奈良の若草山は非常に規模が小さい中で、そんなところにモノレールなんかをつけて、何をするのかというような、ちょっとそんな感覚で捉える人もありますから、これまた簡単に、海外の人の感覚と我々の感覚とを単純には比較できないところがあるなというように私は思います。

 そう言いながら、大体知事の今までの答弁やこの前の記者会見を聞いていて、それなりにモノレールの問題は、もう無理やなというような理解をされているなと思って、今回のこういう質問に、我が会派でもいろいろ議論をして、一つの考え方を出したつもりなんですが、しかし、やっぱり観光を売り物にしておる奈良県ですから、一定の歴史的ないろんなものは皆に見せていかなきゃいかん、古代史ファンだっていっぱいおるわけですから、ですから私は、時々言うんですけど、今の大極殿でも、指一本触れたらいかんという考えは僕はなくて、例えば、前にも言うたことがあるんですが、東京なんかですと、東京スカイツリーというようなでっかいものつくって人を集める。しかし、奈良はそんなことをするところと違いますから、奈良らしい、やっぱり歴史的、まあ大極殿跡というのは奈良にしかないわけです。ほかの県にはないわけですから、やっぱりあれを利用して観光客を誘致する、あるいはホテルも誘致するというようなことは考えていかなきゃいかんというように思いますので、我々の意見もよく聞いていただいて、とりあえず今のモノレールの、あるいはそれにつながるような類いのものはもうやめざるを得ないというように私は考えておりますので、知事もそのように決断をされますようにお願いをしておきます。何か意見があれば言うてもらったらいいですが、そういうことです。

 それから、特別養護老人ホームの件ですが、特に多床室の特別養護老人ホームについては、これも、増築とかやったら補助金が出るけれども、改築は出ないということで、まだまだたくさんある建てかえを必要としているような多床室の特別養護老人ホームに補助金を出していくことをやっぱり一回考えてほしいと思うんです。それについて、検討しますというぐらいの答弁はいただきたいなと思うんですが、いかがでしょうか。

 それから、ハンセン病の件につきましては、非常に温かいご答弁をいただいたように私は理解をしております。それで、幸い県内には、架け橋長島・奈良を結ぶ会という会もつくって、これの社会復帰に努力をされておられますので、またここらとも連携をとり合って、奈良県の入所者の入所のきっかけ、いきさつなども、調査のできるところがあれば一緒に協力していただきますように要望しておきます。

 それから、精神障害者の三級の件ですが、これは、お金が少なければしたらいいという、そういうものでもないですけど、実際これを実施するとしたらどのぐらいの予算が必要なのか、それは試算をされたことはあるんでしょうか。もしあったら、聞かせてほしいのと、他の障害の人と比べて所得は低いなということをお認めになっているので、私はぜひ実現をしてほしいというように思うんですが、知事も先ほど、今のところそのつもりはないという答弁でしたので、今後いろいろと機会あるごとに検討してほしいというようにしておきますので、お願いをします。

 それから、県立三室病院の件ですが、県立三室病院でがんの手術した場合に、今度は逆に、放射線の照射をしに他の病院へ行ってきなさいというように言われる場合があるので、ぜひ、県立三室病院で照射ができるようにしてほしいという声がありますので、これも検討していただくように要望しておきます。

 時間が参りましたので、以上で私の質問を終わります。答弁だけお願いします。



○副議長(井岡正徳) 荒井知事。



◎知事(荒井正吾) 答弁の内容は、先ほどお答えしましたとおりでございますが、議員のご意見は今十分承りましたので、今後参考にさせていただきたいと思います。



○副議長(井岡正徳) 四十三番梶川虔二議員。



◆四十三番(梶川虔二) 一応終わります。ありがとうございました。



○副議長(井岡正徳) しばらく休憩します。



△午後三時四十三分休憩

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△午後三時五十八分再開



○副議長(井岡正徳) 休憩前に引き続き会議を開きます。

 次に、十二番岡史朗議員に発言を許します。−−十二番岡史朗議員。(拍手)



◆十二番(岡史朗) (登壇)議長のお許しをいただきましたので、ただいまから公明党を代表して質問をさせていただきます、高市郡・橿原市選挙区選出の公明党の岡史朗でございます。どうかよろしくお願い申し上げます。

 まず、質問に入る前に一言申し上げたいと思います。三月十一日、東日本大震災の発災と東京電力福島第一原子力発電所事故災害から間もなく三年を迎えます。改めて、お亡くなりになられた方々に対し、心からお悔やみを申し上げますとともに、一日も早い復興をお祈りいたします。今なお仮設住宅に身を寄せておられる約十万人の方々を含め、約二十七万人の方々が避難生活を余儀なくされておられます。長引く避難生活に伴う震災関連死も後を絶たない状況であります。被災者の生活再建やまちづくりは道半ばであり、急がなければなりません。本県においても、震災で県内に避難されて来られている方々は、三月一日現在七十五世帯、百六十六人おられると伺っております。私ども公明党は、福島の復興・再生なくして、東北、日本の再建はないとの決意で取り組むとともに、全国津々浦々それぞれの地で、風評と風化の二つの風に仁王立ちで立ち向かってまいります。

 それでは質問に入らせていただきます。まず最初に、消費税率の引き上げによる増収に伴う社会保障の充実についてお尋ねをいたします。

 我が国の高齢者が総人口に占める割合は二三%を超え、既に世界で最も高い水準に到達しておりますが、さらに高齢化は増加し、二〇四〇年ごろには日本の半分近くの人が高齢者になると言われております。高齢化に伴って、年金、医療、介護などの費用が大きく増加しており、しかも毎年一兆円ずつふえ続けております。その財源には、保険料のほか、国や地方の多額の公費が使われておりますが、国の歳入は、税収とそれを上回る規模の国債で賄われている状況で、国の借金は先進国の中でも群を抜くほど膨らんでおります。このような中、四月から消費税の税率が引き上げられますが、消費税の引き上げによる増収分は全て社会保障の財源に充てるとされ、社会保障の充実・安定化に向けられることとなっております。国では、全て年金、医療、介護、子育て支援などに目的を限定して使われるとされております。例えば、子ども・子育て分野では、待機児童の解消に向けた小規模保育の整備や保育士の確保、さらには休日夜間保育や延長保育など、保護者の実情に応じた多様な保育サービスの提供のための支援が実施されます。また、医療・介護分野では、難病や小児慢性特定疾患の対象疾患を拡充することを盛り込んだ医療費助成制度の構築や、国民健康保険などの低所得者保険料の軽減措置を拡充し、住みなれた地域で医療・介護サービスを一体的に受けられる地域包括ケアに向けた取り組みも進められることになっております。これらは、私ども公明党が今まで政府に対し強く申し上げてきたところでもあります。一方、地方でも、引き上げ分の地方消費税につきましては、地方税法において社会保障施策に要する経費に充てるものとされております。本県でも、予算案の説明資料に示されているように、社会福祉、社会保険及び保健衛生に関する社会保障施策に要する経費に充当されていますが、今の社会保障制度を守る社会保障の安定化に加え、国の社会保障制度の拡充への対応、本県独自の取り組みも含めた社会保障の充実が必要ではないかと考えます。

 そこでお伺いをいたします。本県では、平成二十六年度予算において、消費税率の引き上げによる増収に伴いどのように社会保障を充実させるのか、荒井知事にお伺いをいたします。

 県立医科大学及び周辺のまちづくりについてお伺いいたします。

 この件に関して知事は、平成二十一年にその構想を打ち出され、今日までさまざまな取り組みをされてまいりました。県立医科大学の中期目標、中期計画も策定され、平成二十五年度からは、平成三十年度まで六年間の取り組みが具体的に示されてまいりました。その中には、まちづくりに関する項目が記載されております。そして、県の役割として、新キャンパスの移転整備、県立医科大学を中心としたまちづくりの推進、さらには、大学と合同で教育・研究部門等移転対策検討委員会の設置などが示されております。そして、大学の移転も、平成三十三年度中を目途とすることが示されており、地域に開かれたキャンパスづくりを目指すとされております。構想が打ち出されてから約四年が経過して、ようやくここまで進むことができたという感があります。もちろん、このような大事業の推進には予期しない問題もあろうかと推察いたしますが、地元の皆様にとっては、いつになったらその形が目に見えてくるのだろうかと期待が大きいだけに、歯がゆい思いで進捗を見守っている状況であります。

 先日、橿原市の担当者とこの件に関してヒアリングをしてまいりました。そこで気になったことは、大学移転構想の出発点である新キャンパスの配置構想について、大学側の議論がまだまとまっていないということでありました。当初の計画では、遅くとも平成二十五年度末までにはこの課題について結論が出るのではないかとお聞きいたしておりましたが、どうやら一年以上先延ばしになるようであります。

 そこで、まず知事にお伺いをいたします。県立医科大学及び周辺のまちづくりについて、現在の進捗状況及び今後の進め方についてどのように考えているのでしょうか。さらに、県立医科大学教育部門の農業総合センター跡地への移転計画について、現在の検討状況をお伺いいたします。荒井知事は今まで、このプロジェクトの眼目は、新駅の設置であるとおっしゃってこられました。しかしながら、漏れ聞くところによりますと、近畿日本鉄道株式会社との話し合いがほとんどなされておらず、全く先が見えない状況ではないかと心配をいたしております。橿原市の立場から言えば、この新駅の見通しが立たない限り、周辺のまちづくりの計画を立てることはできません。もちろん、橿原市としても、近畿日本鉄道株式会社から見て魅力的なまちづくり構想を示し、近畿日本鉄道株式会社の協力を得るための努力をすべきと思いますが、いかんせん、橿原市独自の努力には限界があります。一方、近畿日本鉄道株式会社側の姿勢は、一〇〇%税金でつくるいわゆる請願駅であれば協力するということのようであります。このままでは、無駄に時間ばかりが経過するだけで、この事業自体に大きく立ちはだかるばかりであります。そこで、知事にお伺いをいたします。新駅の設置について、近畿日本鉄道株式会社との具体的な折衝が進んでいないと聞いておりますが、今後どのように進めていこうとされているのでしょうか。

 さて、私ども公明党は、七年前より、機会あるごとに、県独自のドクターヘリの導入を申し上げてまいりました。その後、荒井知事のご理解のもと、いよいよ県独自のドクターヘリの導入に向けて調査が始まりました。そして、県北部では新しく建設される新奈良県総合医療センターに、県南部には大淀町福神地区に新設予定の南和の救急病院に、それぞれヘリポートが設置されると伺っております。そこでお伺いをいたします。県立医科大学附属病院は本県の救急医療や災害医療において、いざというときには中心的な役割を担うことになると思われます。そのためにも、ドクターヘリが離着陸できるヘリポートを県立医科大学附属病院にも設置すべきと考えますが、知事はいかがお考えでしょうか。

 次に、救急搬送についてお伺いいたします。この件に関しましては、先ほど今井議員からも質問がありましたので、若干重複すると思いますが、よろしくお願いしたいと思います。

 本県における救急搬送患者数は、ここ数年間増加傾向にあり、平成二十四年には五万八千三百二十四人となっており、この十年間に約二割増加してきております。その背景は、高齢化の進展に伴い、救急車の利用が増加してきていることが考えられます。また、軽症患者が搬送の約半分を占めており、比較的軽症で急を要さない場合でも救急車を要請していることが、増加の要因の一つと考えられます。さて、このような中で、本県の救急搬送にかかる所要時間は、平成二十四年では四十三・一分、全国平均三十八・七分に比べ、大きくおくれをとっており、残念ながら全国第四十四位と、ここ数年間は順位が下がる一方であります。また、各地から現場到着までの所要時間も、本県では八・七分、全国平均では八・三分と、全国順位は三十七位となっております。また、重症以上患者の病院への照会回数は、一回のものが六八%となっており、全国の八二・四%に比べて大変厳しい状況となっており、全国最下位という状況であります。また、同じく重症患者の照会回数四回以上の割合は、本県一一・二%、全国平均は三・八%であり、これまた全国最下位という状況であります。荒井知事は、知事就任以来、救急医療について大変なご努力をいただいていることはよく承知いたしております。その努力の成果は、間もなく見えてくるものとは思いますが、現在のところでは、県民の不安を和らげる成果には至っておりません。特に重症患者の救急搬送対策は待ったなしであります。

 そこで、知事にお伺いをいたします。救急搬送について、搬送時間の短縮に向けて、現状をどのように分析し、対策を講じようとされているのか。特に、重症患者の搬送時間短縮に向けどのように取り組んでいかれるのかをお伺いいたします。

 次に、地域包括ケアシステムの構築についてお伺いいたします。

 一九四七年から一九四九年までに生まれた団塊の世代が、二〇二五年に全て七十五歳以上の後期高齢者になります。その人口は約六百五十九万人でありますが、日本の高度経済成長を支え、消費や流行を牽引してきた団塊の世代ですが、七十五歳を過ぎると、食や生活習慣に起因する慢性疾患のリスクが高まり、医療や介護の負担も大変大きなものになることが予想されます。予測では、二〇二五年に六十五歳以上の単独世帯が七百万世帯、夫婦のみの世帯は六百五十万世帯へ増加するものと推測され、認知症高齢者も四百七十万人に達すると見込まれております。そうなれば、医療や介護のニーズが一気に高まることが予想されます。一方、社会保障制度の支え手となっている現役世代は、少子化の影響でますます減少するものと推測されます。将来への過度な負担を減らし、制度の持続可能性を高める改革が急務であります。このため政府の社会保障制度改革国民会議は、給付は高齢者世代中心、負担は現役世代中心という今の構造を見直すべきだと指摘し、負担のあり方について、これまでの年齢別から負担能力別に切りかえるべきだと提言されました。全ての世代を支援の対象とし、全ての世代が能力に応じて支え合う全世代型の社会保障として、二十一世紀日本モデルへの転換を打ち出しました。

 その柱の一つが地域包括ケアシステムであります。高齢者が住みなれた地域で暮らし続けることができるよう、介護、医療、予防、生活支援、住まいのサービスを地域ごとに一体で提供できるようにしようとするものであります。このシステムは、おおむね三十分以内に必要なサービスが提供される中学校区など日常生活圏域を単位として想定をされております。具体的な仕組みについては、保険者である市町村や都道府県が、地域の特性に応じてつくり上げていく流れとなっております。このため政府は、関連制度の見直しやモデル事業などを通じ、地域における在宅医療と介護の連携強化や、認知症対策の充実などを積極的に支援し、小規模型通所介護、サービスつき高齢者向け住宅の整備などを推進していこうというものであります。

 私どもは、昨年十二月より、地域包括ケアシステム推進本部を立ち上げ、持続可能な地域包括ケアシステム構築のための議論を始めております。さて、去る二月十日、私ども公明党奈良県議団は、広島県尾道市御調町における地域包括ケアシステムの視察に、公立みつぎ総合病院に行ってまいりました。そして、広島県地域包括ケア推進センター長で名誉院長でもあられる医学博士の山口昇先生から多くのお話を聞くことができました。この先生は、今から約三十年前に、地域包括ケアシステムを提唱された方でもあります。公立みつぎ総合病院は、二百四十床の国民健康保険診療施設をはじめ三百十七床の老人保健施設が併設されており、診療科目二十二、診療圏域人口約七万人、職員数は医師二十九人を含む六百七十人の規模で、二次救急指定病院として地域に大きく貢献をされております。御調町では、この三十年、高齢者及び障害者の自立生活を支援するために、国民健康保険診療施設である公立みつぎ総合病院と町行政が一体となり、保健、医療、福祉サービスの提供に必要な拠点を整備し、地域包括ケアシステムを構築してこられました。治療のみではなく、健康づくりから寝たきり予防までを包括的に取り組むことにより、住民が地域で安心して生活できることを目指しておられます。地域包括ケアシステムの構築のきっかけは、昭和四十年代の御調町には、いわゆるつくられた寝たきりが多かったそうであります。寝たきりがつくられる要因は、一つには介護力の不足、二つには不適切な介護、三つ目には医療・リハビリの中断、四つ目として閉じこもり生活、そして五つ目として不適当な住環境などであったと分析されておられました。現在、御調町における在宅老人は約二千三百人おられますが、そのうち在宅寝たきり老人は十人前後と、三十年前の約四分の一で推移をいたしております。これからの本県の介護、医療を考えると、大変参考になったと思います。

 先般、政府が閣議決定した介護と医療サービスの提供体制を見直す医療・介護総合推進法案は、高齢化のさらなる進展で増大する医療・介護給付費の抑制を図る一方、在宅医療・介護サービスを手厚くし、高齢になっても住みなれた地域で必要な支援が受けられる地域包括ケアシステムを構築することが最大の狙いであります。そのためには、全ての市町村、特に市町村長が地域包括ケアの重要性を認識し、みずからの地域の実情に応じた地域包括ケアシステムづくりに取り組むことが求められております。また、県は、地域包括ケアシステムの構築主体である市町村に対して、意識を醸成し、取り組みを促し、県民の皆様が安心と納得のいけるシステムづくりを支援する必要があると考えております。

 そこで、知事にお伺いをいたします。県内全ての市町村において、地域包括ケアシステムが構築されるよう、県では市町村に対してどのような支援をしていくのでしょうか。また、県が地域包括ケアシステムのモデルを示すことは、市町村に対する有効な支援になると考えますが、どのように取り組まれていかれるのでしょうか、お伺いをいたします。

 次に、介護認定についてお伺いいたします。

 昨年、社会保障制度国民会議は、介護保険改革の中で、要支援者への予防給付を地域支援事業化する案などの実施を決定いたしました。そして、介護保険法改正案が今国会で議論され、間もなく成立する見通しであります。この改正法案が成立すれば、来年度より順次実施されることになり、要支援者と要介護者では、そのサービスの内容に大きな隔たりが生じ、特に要支援二と要介護一の認定結果の分かれ目は気になるところであります。また、特別養護老人ホームなどの入所施設への入所基準も、要介護三以上となり、これも要介護二と要介護三との認定結果の分かれ目の重さを要介護者は大きく感じるものと思われます。このような状況の中で、介護保険制度が県民の皆様に信頼をいただき、介護保険制度の持続可能性を高めるためには、制度が適正に運営されているかどうかが重要なポイントとなってまいります。介護保険制度では、介護サービスを利用するためには、介護認定を受けることが必要ですが、この介護認定が公正、適正に行われなければ、制度に対する県民の信頼を得ることはできないと思います。

 二年前、私は、介護認定のばらつきについてこの場で質問をさせていただきました。そのとき答弁されたのは、当時健康福祉部長であられました現前田副知事でございました。そして、介護認定のばらつきについては、その解消に向けて前向きに努力される旨、力強いご答弁をされたことを思い出しております。さて、先日県よりいただいた資料によれば、以前より少しは改善されているものの、相変わらず介護認定のばらつきが存在いたしております。もちろん、これらの問題は、一概に決めつけられない要素も、その背景にあるものと思います。例えば、同じ介護認定率であっても、七十五歳の後期高齢者占有率の比較的高い山間部と、反対に六十五歳以上七十五歳未満の比較的若い高齢者の占有率の高いところでは、その意味が違ってまいります。しかしながら、高齢者の構成比がほぼ同じ市町村でありながら、介護認定率にかなりの差があるところも見受けられます。この原因はどこにあるのでしょうか。私が推測するに、訪問調査員のレベルや、医師意見書の記載内容にばらつきがあるのではないかと思います。そこで、健康福祉部長にお伺いをいたします。県では、介護認定が適正に行われるよう、今までどのように取り組んでこられたのか。また、今後どのように取り組んでいかれるのか、お伺いをいたします。

 次に、スポーツ施設の整備についてお伺いいたします。

 先日閉会したソチオリンピックは、日本選手団が八個のメダルを獲得するなど、大活躍を見せてくれました。メダルに届かなかった選手にも、それぞれ感動のドラマがあり、私たちに夢と希望を与え、社会に活力をもたらすスポーツの力を再認識したところであります。これからのソチパラリンピックも含め、選手の皆様方の健闘をたたえたいと思います。中でもスノーボードのハーフパイプ部門で本県から出場した平岡卓選手が銅メダルを獲得したことは、県民に大きな感動と勇気、元気を与えてくれました。知事も、先日の所信表明の中でこのことに触れられ、二〇二〇年に行われる東京オリンピック・パラリンピックにおいても、本県出身の選手が数多く活躍できるよう、トップアスリート、スポーツ指導者の育成に取り組むと表明されております。私もそうなることを強くご期待申し上げております。

 それでは、スポーツ施設の整備について、知事にお伺いいたします。

 本県のスポーツ施設は、国などの調査によりますと、他府県と比較して、施設数や規模、機能面において大変劣っているのではないかと思います。Jリーグのある地域では、サッカー専用のスタジアムがありますが、本県にはサッカー専用スタジアムはありません。このような状況でも、Jリーグを目指して頑張っている奈良クラブという関西リーグに所属しているチームがあります。Jリーグでは、ことしJ3という新しいカテゴリーを創設されましたが、奈良クラブは残念ながら加盟することができませんでした。加盟に際していろいろ課題があったようですが、ホームグラウンドの施設の状況が、J3の基準に合わないということも、その一つと聞いております。J3のようなプロの全国リーグに加盟できるチームが誕生すれば、対戦チームのサポーターなど多くの人が奈良を訪れ、奈良の魅力を発信する機会がふえるなど、地域の振興に大いに役立つのではないかと思います。また、プロのチームやサッカー専用スタジアムが身近にあることは、サッカーに取り組む子どもたちがふえるなど、サッカー人口の裾野の拡大にもつながります。さらに、よりよいサッカー環境を目指して、県外でプレーする中学生や高校生の県外流出を防ぐこともでき、奈良の競技力も高まるでしょう。

 また、昨年奈良県から初のプロバスケットボールチーム・バンビシャス奈良が誕生いたしました。既にシーズン後半戦に入っており、ホームゲームでは毎試合約千五百人程度の観戦者のもと、熱戦を繰り広げていると聞いております。県内には観客席が十分整っているプロのバスケットボールの試合ができる施設は限られております。また、空調設備のない施設でも試合が行われており、スポーツ観戦を楽しむという観点から決してよい環境とは言えません。多くの観客席が備わった空調設備のあるアリーナがあればと願います。奈良クラブやバンビシャス奈良の活躍は、県民にとって身近でレベルの高い試合を観戦できることや、地元チームを応援する楽しさを提供しているように思います。このような状況だからこそ、他府県に負けないようなスポーツ施設の整備が必要ではないでしょうか。

 そこで、知事にお伺いいたします。サッカー専用スタジアムやアリーナなど、今後の県内のスポーツ施設の整備について、知事はどのようにお考えでしょうか、お伺いをいたします。

 次に、教育問題についてお伺いいたします。

 春三月、高等学校受験は今が山場となってきており、受験生を抱えておられるご家庭も、気が気でないと思います。本県は今まで、特色ある学校づくりに熱心に取り組まれてきました。関係者のご努力に深く感謝を申し上げます。さて、二〇一一年の大津市のいじめ事件がきっかけとなり、教育委員会の議論が活発となってきております。今国会では、自治体の教育委員会制度改革の議論が活発に行われております。その議論の背景には、一口に言って、教育委員会の形骸化にあります。そして、教育委員長と教育長の統合が議論のポイントになっております。さらに、首長の教育委員会への関与を強める意見が強まっているわけであります。戦後、その反省から、教育の政治的中立を確保することを最大の眼目としてつくられたのが、今の教育委員会制度であります。しかしながら、当初は崇高な理念のもとに始まった教育委員会制度も、六十四年経過する中で徐々に形骸化して、教育委員の意識もそれにならされてきたというのが、今の現状ではないかと思います。だからといって、今度は首長が必要以上に強く関与することについては、慎重であるべきと思います。なぜなら、教育の政治的中立を担保することは、これからも大切な視点であると思うからであります。

 先日、私たち公明党奈良県議団は、福岡県春日市に教育委員会の視察に行ってまいりました。春日市では、今から十年余り前の平成十三年に、教育委員会を活性化する総合的な取り組みを始めました。当時、教育を取り巻く状況は、学校選択制の導入や開かれた学校の推進、横並びから特色化へ等々が求められてきており、何とかしなければ教育の信頼が保てないという強い危機感がありました。教育委員会事務局も、それまで膨大な文書処理、県教育委員会の出先機関的役割、そして前例踏襲優先の組織風土にどっぷりつかっておりましたが、当時の教育長の教育改革への強いリーダーシップで改革が始まりました。まずは教育委員会事務局の改革、改善、そして教育委員会会議の改革、改善、さらには保護者、地域との関係改善に取り組まれました。そして、教育委員会事務局の改革では、学校の自立性、主体性を重視した施策の展開、学校と教育委員会のパートナーシップ関係の構築等に取り組まれました。そして、約十年間、現行教育委員会制度の中でできることは何かを求め続けてこられました。その結果、例えば、学校運営協議会に教育委員会職員を二名、必ず参加させる、また、教育長による学校出前トークの実施、さらには、コミュニティ・スクールの展開等、ユニークな活動を展開することにより、学校と地域と教育委員会が一体となって大きな成果を目指しておられます。

 そこで、教育長にお伺いをいたします。本県における教育委員会活性化への取り組みは、どのようになされているのでしょうか。

 最近、発達障害に関する理解・啓発や保護者の気づきも進んだこともあり、特別支援教育を希望するケースがふえているように思います。現に特別支援学級に籍を置く児童生徒数の増加も著しいものがあります。また、特別支援学校に在籍する児童生徒数もかなりふえてきております。そんな中、高等養護学校の分教室を高等学校に設置することを検討されていると伺っておりますが、その内容はどのようなものなのでしょうか。特別支援学校の生徒増への対応も含め、お伺いをいたします。また、児童生徒増に伴って、特別支援学校で働く職員の負担が大きくのしかかっているのではないかと大変心配をいたしております。もちろん、一定の基準に基づいて職員配置がなされているものとは思いますが、職員の健康管理には十分配慮されるようお願いをいたします。

 次に、県立高等学校の生徒の退学問題についてお伺いをいたします。

 先日、ある高等学校の生徒の親から、子どもの退学について相談がありました。その生徒は、いじめにかかわったことが原因で、最近、進路変更という名のもとで実質上退学処分となったとのことであります。その生徒の親の言い分は、学校側から十分な説明を受けることなく、退学が決定されていたとのことであります。もちろん、いじめ問題は、いじめる側が悪いことは言うまでもありませんが、高等学校において進路変更を視野に入れて指導せざるを得ない生徒がいる場合には、時間をかけて慎重に検討し、丁寧に対応するとともに、結果として退学に至った場合においても、しっかりと支援すべきだと思います。進路変更を視野に入れた指導にかかわって重要な決定をされる場合、教育委員会は高等学校に対してどのような指導や取り組みを行っておられるのでしょうか、教育長にお伺いをいたします。

 最後に、高齢者の交通事故抑止対策についてお伺いいたします。

 原山警察本部長は、一昨年の三月に奈良県に着任され、以来二年間にわたり、日本一安全で安心して暮らせる奈良の実現に向け、県民の安心と安全のため、さまざまな対策を推進されてこられました。先日、県民向けに作成された平成二十六年奈良県警察の運営指針というパンフレットを拝見いたしましたが、犯罪の起きにくい地域社会づくりのためのあいさつ・声かけ運動「チャレンジ絆」、また警察官がパトロールしていることを音で知らせ、住民に安心感を与えるメロディーパトロールなど、斬新なアイデアを発案し、みずから陣頭指揮に立ち、県警察の総力を挙げ、日本一安全で安心に暮らせる奈良を実現するために取り組んでいただいております。その結果、刑法犯認知係数では、戦後最多であった平成十四年の三分の一近くまで減少し、県警察が行った県民アンケートの結果でも、以前より治安がよくなったと答えた県民の割合が大きく増加したとのことであります。

 交通情勢に目を向けましても、昨年は死者、負傷者とも減少し、特に交通事故で亡くなられた方が戦後最小であった昭和二十五年の四十人と同程度の四十二人まで減少したとのことであります。今日、これだけモータリゼーションが発達し、車社会と言われる世の中で、交通死亡事故を大きく減少させていただきましたことにつきまして、私は県民の代表の一人として、県警察のご努力に改めて感謝を申し上げたいと思います。しかしながら、交通死亡事故自体は減少したとはいえ、その内容を見ますと、高齢者の死亡事故が前年と比べ大幅に増加をいたしております。昨年の死者は四十二人と先ほど申し上げましたが、そのうち多くを高齢者が占め、その割合は実に七割近いとのことであります。歩行中に車にはねられるといった事故はもとより、高齢の運転者では、運転操作を誤り、電柱などの工作物に衝突したり、道路外に逸脱するなど、単独の事故も多いと聞いております。当然、年齢とともに運動神経や判断力も低下していくわけでありますが、今後ますます高齢化が進んでいくことが予想される中、高齢者の交通事故抑止対策は喫緊の課題ではないかと思います。

 そこで、今後の高齢者の交通事故抑止対策について、どのように取り組んでいかれるのか、警察本部長にお伺いをいたします。

 以上で壇上からの質問を終わります。(拍手)



○副議長(井岡正徳) 荒井知事。



◎知事(荒井正吾) (登壇)十二番岡議員のご質問がございました。

 第一問は、消費税率の引き上げによる増収に伴う社会保障の充実について、平成二十六年度予算にどのように盛り込んでいるのかというご質問でございます。

 議員お述べのように、このたびの消費税率の引き上げの趣旨は、今後も増加が見込まれる社会保障経費の財源確保にございます。引き上げ分の地方消費税率につきましては、社会保障施策に要する経費に充当することとされております。そのため、平成二十六年度予算におきましては、消費税率の引き上げによる増収分を二十一億九千九百万円と見込みまして、その全額を社会福祉、社会保険及び保健衛生に関する社会保障施策に要する経費に充当し、主な県政の取り組みの一つとして社会保障の充実を進めようとしたものでございます。

 具体的には、本県独自の取り組みとして、県独自の施策・制度の新設、拡充を図ろうとしております。主なものを申し上げますと、一つには、精神障害者保健福祉手帳の一級、二級所持者を対象に、医療費の助成範囲を全診療科の入院、通院に拡充することでございます。二つ目は、子どもの医療費助成を、小学生、中学生の入院にも拡大することでございます。三つ目には、ワーク・ライフ・バランスの実現、少子化対策の推進に向け、育児休業給付金に上積みして賃金等を支給する事業主に助成する制度の創設でございます。このようなことは、全国的にみても大変高いレベルでの助成制度となっております。また、国民健康保険や後期高齢者医療制度における低所得者に対する保険料軽減対象の拡大など、国の社会保障制度の拡充に伴い増加する県負担にも充当しております。今後も、県民誰もが住みなれた地域で適切な医療や介護を受けることができ、安心して健やかに暮らすことができるよう、健康づくり、医療、福祉、子ども・女性支援の各分野の充実を図るとともに、にぎわいのある住みよいまちづくりを進め、誰もが人生の各ステージにおいて生き生きと活動できる、暮らしやすい奈良をつくることを目指して、関係する取り組みを強力に進めていきたいと思います。奈良は、高齢者が住みやすい、障害者が日本一住みやすいといったような地域を目指したいと考えております。

 議員お地元の県立医科大学及び周辺のまちづくりについてのご質問がございました。

 まず、現在の進捗状況などでございます。発想して取り組んでから、なかなか進まないではないかという、ごゆっくり考えていただきまして、開闢以来の大事業でございますので、それと、順番に移転するというので、一挙に工事が進むというものでございませんので、おいおいご説明申し上げますが、今順調に進んでいるようには思います。大変大きな事業でございます。県立医科大学及び周辺まちづくりを具体的に検討していく心構えでございますが、少なくとも三十年から四十年先を見据えた県立医科大学の将来像をしっかりと踏まえておくことが重要と思います。このため、県と県立医科大学で構成する県立医科大学の将来像策定会議を新しく立ち上げました。県立医科大学の目指すべき将来像や施設整備に係る基本構想について、同時並行的に、かつ総合的に検討していくこととしております。つきましては、この会議での議論を踏まえまして、県立医科大学及び周辺のまちづくりの全体像へと具体化してまいりたいと思っております。

 さらに、周辺のまちづくりの検討につきましては、県と県立医科大学と橿原市が一堂に会して定期的に調整会議を開催してもらっております。それぞれの検討事項や課題等について、情報の共有、意見交換などが進んできているように報告を受けております。これまでの取り組みといたしましては、周辺の土地利用上の規制や交通渋滞の状況などの基礎的な調査が進んでおります。また、実施可能なところでの埋蔵文化財の試掘調査、また新キャンパスなどへのアクセス道路の検討、県立医科大学と関連した医療、福祉や住宅などの民間施設立地の可能性などについても調査を行っているところでございます。

 今後の段取りでございますが、まず第一に、農業総合センターの移転整備から始まりますが、第二には、農業総合センターの移転後の跡地に県立医科大学の教育・研究部門を移転する、第三に、県立医科大学の教育・研究部門移転跡地での病院部門の再整備と周辺のまちづくりという手順で、具体的には進むわけでございます。順繰りに玉突きで進むということでございますが、構想としてはできるだけ早く詰めていこうというふうに思っております。今後も、県、県立医科大学、橿原市がともに緊密な連携と協議を継続しながら、手順に沿って魅力あるまちづくりに向け検討を深めていきたいと思っております。

 教育部門の農業総合センター跡地への移転計画の検討状況についてでございますが、おおむね順調に進んでいるように聞いております。今後も順調に進めば、平成二十八年には移転が完了する見込みでございます。一方、県立医科大学の新キャンパスの造成に向けましては、平成二十六年度は現農業総合センター敷地の実験ほ場の一部で埋蔵文化財の試掘調査を行う予定でございます。また、県立医科大学の新キャンパスへのアクセス道路については、現地の状況も調査・把握した上で、アクセスルートを考えたいと思っておりますが、橿原市におきましても、現在の県立医科大学と新キャンパスとを結ぶ東西の市道の拡幅整備について検討いただいていると聞いております。移転する県立医科大学教育・研究部門の具体的な施設、配置などにつきましては、県立医科大学の将来像策定会議の結果に基づき検討してまいりますが、そのような検討はまだ始まったばかりでございます。

 また、鉄道駅、近鉄の駅の設置についての進捗状況でございます。新駅が設置されますと、周辺のまちの魅力を高めるだけでなく、鉄道利用者の利便性も向上するものでございます。このため、近畿日本鉄道株式会社には、請願駅としてではなく、公共交通事業者としてみずから積極的にまちづくりに参画し、新駅の設置を前向きに検討していただきたいと考えております。関東の私鉄は普通にやっている事柄でございます。県としては、駅と相乗効果を発揮できるまちづくり、鉄道事業者が駅を設置できる条件などについて、全国の新駅建設の事例を調査しており、その調査を踏まえて引き続き検討したいと考えております。

 新駅を設置するかどうかは鉄道事業者の判断にかかっておりますが、新駅設置にかかわらず、公共交通の利便性を確保するため、バスの便をよくすることは重要であると考えております。最寄り駅などから県立医科大学へのバスの乗り入れが可能となるように、県立医科大学の教育・研究部門移転後の敷地内にバスターミナルを確保したいと考えております。病院にバスの乗降場が立派なのがない病院というのは、むしろ珍しい病院のレイアウトだと思っております。そこで、まずは現状の課題でもございます県立医科大学附属病院駐車場や、周辺道路の混雑を少しでも緩和できるように、附属病院の正面玄関前まで奈良交通の路線バスが乗り入れられるよう、既存バス路線の経路変更や近鉄大和八木駅からの往復バスの新たな運行は、早ければことしの秋ごろから試行的に実施したいと考えているところでございます。鉄道事業者が新駅を設置しないとしても、県立医科大学附属病院との連携を生かして、新駅の設置を前提としないまちづくりも並行して考えていきたいと思っております。

 ヘリポートについてのご質問でございます。

 県立医科大学附属病院には、広範囲熱傷や急性中毒等の患者をはじめ、いわゆる三次救急と言われる重篤な救急患者に対し高度な救急医療を提供する高度救命救急センターが設置されております。また、災害時において医療救護活動の拠点となるだけでなく、県下にある災害拠点病院の機能を強化し、中心的役割を果たす基幹災害拠点病院でもございます。現在検討を進めております奈良県ドクターヘリ導入等検討委員会におきましては、搬送ニーズの中心が南部・東部の山間地域でございますことから、二次救急を担う南和の救急病院だけでなく、三次救急患者の搬送時間短縮のため、県立医科大学のヘリポート整備の必要性についても指摘されているところでございます。県立医科大学のヘリポート整備につきましては、ドクターヘリ導入等検討委員会での検討内容、また、大規模災害が発生した場合の県立医科大学の役割も視野に入れながら、現在進めている県立医科大学の将来像策定会議の中で検討していくつもりでございます。

 次に、救急搬送についてのご指摘、ご質問がございました。

 県では、救急患者、特に重症患者を、その症状に適した病院に迅速的確に搬送するため、平成二十三年一月に救急搬送ルールを導入いたしました。これに続きまして、e−MATCHを平成二十四年三月に消防機関に、平成二十五年四月には県内五十九の救急受け入れ病院に導入して、e−MATCHの本格運用を図ったところでございます。これも全国的には珍しい先進的な試みでございますが、e−MATCH導入後、平成二十五年四月から十月までの速報値でございますと、平成二十四年同時期との、前年同時期との比較で、重症患者の搬送時間が四十六・二分から四十五・一分と、一分強短縮されました。また、搬送先が一回の紹介で決まる割合が七〇・三%から七二%に二ポイント上がっております。四回以上かかる割合が、九・四%から九・三%に、わずかでございますが、それぞれ改善するなど、e−MATCHの一定の効果が出てきているところでございます。

 搬送時間につきましては、一一九番通報から現場到着、現場出発、病院到着、医師引き渡しとその段階があるわけでございますが、それぞれどのように時間がかかっているのかを、各段階の搬送過程を分析しております。その中でも、現場到着から現場出発の時間が延びております。照会時間が延びているわけでございます。この時間短縮が必要と考えております。そこで、病院の的確な受け入れ可否情報を救急側にリアルタイムに伝えることにより、救急側と病院側のマッチングに要する時間の短縮を図ろうと考えております。何度も救急病院探しの電話をかける時間を短縮しようということでございますが、そのための取り組みとして、まずリアルタイムな受け入れ可否情報の提供を、病院側に引き続き求めていきたいと思います。なかなかうまく出てこない状況がございます。また、受け入れ不可表示の病院に救急車が照会したり、受け入れ可能表示の病院でも、実際には受け入れができないケースもそのときには発生します。そのため、病院側と救急側の双方にルールの徹底を図っていきたいと思っています。さらに、病院の受け入れ可能表示を、原則受け入れと状況により受け入れ可能の二段階に区分をして、病院の状況をより正確に救急隊に伝える仕組みについて、病院側及び救急側と調整し、合意に至ったことでございます。本年四月よりそのような、さらに二段階に区分した表示で運用を開始したいと思います。

 今後さらに、e−MATCHのデータをもとに、地域別、病院別の搬送受け入れ状況と県内の状況を分析していきます。e−MATCHでございますと、分析が大変容易になるというメリットがございます。その結果をもとに、地域単位や疾患ごとの輪番制などの病院間の役割分担による適切な受け入れ体制の構築といった、地域完結型医療を目指した具体的な取り組みにつなげていきたいと思います。

 地域包括ケアシステムの構築について、市町村に対してどのような支援をしていくのかというご質問でございました。また、広島県の山口昇先生のところにわざわざ行っていただきました。

 地域包括ケアシステムは、超高齢社会に対応するまちづくりそのものでございます。山口昇先生にもご指導いただいております。市町村長がリーダーシップを発揮して、それぞれの地域の実情に応じた地域包括ケアシステムを構築することが重要でございます。県ではこれまでも、市町村サミットや担当課長会議など、さまざまな機会をとらえて市町村の意識醸成を図ってきたところでございますが、県と市町村、また病院、あるいは医療関係者の十分な連携協力があれば、その地域のケアシステムのレベルは飛躍的によくなるものと確信をしております。逆に、そのような連携がないと、レベルが比較的低くなるというふうにも思われます。来年度におきましては、国が開発を進めておりますシステムにより、各市町村の医療・介護データの見える化が図られる予定でございますが、県では独自に健康行動等のデータの追加分析を行いたいと思います。地域包括ケアシステムの構築に向けた課題の検討、市町村に対して積極的な支援を行っていきたいと思います。

 また、医療・介護事業者に加えまして、民生委員をはじめ地域の関係者が一堂に会して地域の課題を協議する場でございます地域ケア会議の開催が重要でございますので、開催支援に取り組みたいと思います。また、社会資源に係る情報共有ツールの作成、どのような簡便なやり方で情報を共有できるかどうか、また介護ボランティアの育成・活用など、地域包括ケアシステムの構築に資する人的な要素に対して、その新しい役割に対して新たに補助金を創設して、市町村に対する支援を充実させていきたいと思います。いずれにしても、市町村を通して財政支援をするというスキームになっております。県では、これらの支援に当たりまして、新たに地域包括ケア推進室を設置いたします。地域包括ケア推進室職員と郡山、桜井、吉野の各保健所の保健師などにより、地域包括ケア推進支援チームを編成し、市町村支援を効果的に推進することとしております。

 保健師ネットワークは、侮りがたいすばらしい底力があるように期待をしているところでございます。また、市町村と連携しながらのモデルを示すことも効果的な市町村支援になると考えております。県では、健康長寿、地域包括ケア、まちづくりをキーワードに、現県立病院跡地や県立医科大学周辺において都市部におけるまちづくりを通じたモデル事業を実施してまいりたいと思います。両県有地における地域包括ケアシステムの拠点的展開ということでございます。このほか、宇陀市、西和・南和地域において、医療・介護の連携による在宅医療の推進を図ることで、地域包括ケアシステムの構築に向けたモデルをつくり、それを示していけることができたらと思っております。

 介護認定につきましては、健康福祉部長がお答え申し上げますが、最後に私には、スポーツ施設の整備についてのご質問がございました。

 スポーツ施設が必要ではないかということでございます。県では、誰もがいつでもどこでも運動・スポーツに親しめる環境づくりに努めておりますが、スポーツ施設の整備は重要な課題で、必要な施設だと認識をしております。このことから、今年度、既存のスポーツ施設の利用状況や、規模、設備等の調査を実施し、今後、本県にとって整備が必要なスポーツ施設について検討いたしました。この検討から、本県には、空調設備や観客席を整え、全国規模の大会などが開催できる体育館が少ないということがまず第一にわかりました。また、議員ご指摘のように、サッカーの専用スタジアムがないことから、そのような施設の整備が必要というところまで考えが至りました。しかしながら、整備には大きな財政負担が生じますので、まずはアリーナを優先して検討を始めたいと考えているところでございます。アリーナは、バスケットボールやバレーボールなど、数多くの室内競技に対応できますし、また、コンベンションやコンサートなど、多目的に活用できます。民間の施設整備ということも可能なタイプでございます。また、その位置によっては、にぎわいの拠点にもなり、複合施設として設置も可能になりますので、そのようなアリーナの整備が可能かどうかを検討していきたいと思っております。

 一方、サッカーの専用スタジアムにつきましては、現在奈良クラブが所属する関西リーグやその上のJFL、J3では、橿原公苑陸上競技場で対応が可能でございます。また、鴻ノ池陸上競技場においても、基準に合ったフィールドサイズに拡張する予定と奈良市から聞いております。改修後は、橿原公苑と鴻ノ池陸上競技場の二施設を活用することで、このレベルのサッカー競技場として当面対応できると考えております。しかしながら、さらに上位リーグへの昇格も視野に入れる必要がございます。引き続き整備に向けた検討が必要と認識しているところでございます。

 残余の質問は、関係部長、教育長からお答えさせていただきます。

 ご質問ありがとうございました。



○副議長(井岡正徳) 江南健康福祉部長。



◎健康福祉部長(江南政治) (登壇)十二番岡議員のご質問にお答えをいたします。

 私に対しましては、介護認定について、県では介護認定が適正に行われるよう、今までどのように取り組んできたのか、また、今後どのように取り組んでいくのかというお尋ねでございます。

 介護認定率につきましては、年齢構成や健康づくりへの取り組みも影響すると考えられますことから、その高い低いだけを捉えて一概によい悪いの判断は難しいと考えますが、県におきましても、介護認定が介護サービスを受ける方の心身の状態を的確に反映し、適正に認定がなされることが大変重要であるというふうに認識をしております。介護認定の調査及び審査判定を行います過程において、本人と会うことでその状態を把握することができますのは、認定調査員と主治医であります。認定調査員が行います調査と主治医が作成いたします主治医意見書は、適正な介護認定を行うために非常に重要な役割を担うものでございます。こうしたことから、県では認定調査員が本人の状態を的確に把握をいたしまして、これが調査結果に反映されますように、認定調査員の初任者研修及び現任者研修を実施しております。また、医師に対しましても、医学的視点から把握した本人の状態が主治医意見書に的確に記載されますように、主治医意見書の重要性やその記載に関する留意事項等につきまして理解を促すための研修を実施しているところでございます。県といたしましては、引き続きこうした研修を実施することとあわせまして、先ほどの知事答弁にもありましたように、医療・介護データの見える化を活用いたしまして、各市町村が近隣の市町村との介護認定率の比較、分析等を行うことによりまして、介護認定の適正さの確保が一層図られるものというふうに考えております。

 以上でございます。



○副議長(井岡正徳) 冨岡教育長。



◎教育長(冨岡將人) (登壇)十二番岡議員のご質問にお答えします。

 私には三点でございます。まず一点目は、教育委員会活性化に向けてどのように取り組んでいるのかのお尋ねでございます。

 本県では、平成二十三年度から、知事部局と教育委員会が連携し、知事を議長に、行政、経済界、保護者、県及び市町村の教育関係者等から構成されます地域教育力サミットを設置し、教育課題解決に向けて議論を進めてまいりました。その中から、学校、家庭、地域が知恵を出し合う、地域とともにある学校づくりという考えが生まれ、今年度から、県内小中学校について、学校・地域パートナーシップ事業を一斉に実施しております。この事業は、各学校に学校コミュニティ協議会を設け、学校運営に家庭、地域が参画し、協働して教育活動を推進するもので、県内小中学校の八七%、二百六十七の学校で実施しております。県立学校でも、七つのモデル校を中心に、学校と地域が協働する地域とともにある学校づくりの取り組みを実施しております。また、教育委員会での議論を実態に即した活発なものにするため、教育委員が教育現場を把握することが重要だと考えます。そこで、今年度は、県外も含め、十一カ所の学校を訪問し、現場での授業参観や教職員との意見交換を行ってまいりました。このように、本県においては、現行制度の中で運用を工夫して、知事部局と教育委員会が連携し、教育課題の解決に向けた議論を展開し、また、独自の教育委員会活性化にも取り組んでおります。これは、現在国において検討されております教育委員会制度改革の方向性に沿うものであると考えます。制度改革がなされれば、よりスムーズな施策展開が可能になると考えております。今後も、国の動向を注視しながら、奈良県らしい教育行政の運営に積極的に取り組んでまいりたいと考えます。

 二点目は、高等養護学校の分教室を高等学校に設置することを検討していると聞いているけれども、その内容はどうか。それから、特別支援学校の生徒増への対応も含めてのご質問でございます。

 障害のある人もない人もともに暮らす共生社会の実現に向かうことは、世界の潮流であることから、インクルーシブ教育の理念を踏まえ、特別支援教育を進めております。このことから本県では、高等学校においてともに学ぶための仕組みづくりが必要と考え、外部の有識者等七名で構成します高等養護学校分教室設置協議会を設け、協議いただいてきました。先日、二月二十七日ですが、そのまとめとして、共生社会の実現と、職業教育の充実を柱とした提言をいただいたところでございます。そこでは、高等養護学校入学後、二年生から職業に関する各コースに応じて分教室に学習の場を移すことや、分教室を設置する候補校として、高円高等学校や山辺高等学校など、実習系の授業等で連携が可能な高等学校七校が示されております。この提言を受け、県教育委員会では、直ちに分教室設置に向けた具体のプラン策定に着手したところでございます。一方、この提言の分教室を設置し、高等学校の教室を利用することは、高等養護学校の募集人員をふやすことが可能になるばかりではなく、特別支援学校全体の生徒増にも対応できるものと考えております。今後は、県教育委員会として具体のプラン策定を早期に行い、特別支援教育全体の一層の充実を図ってまいる所存でございます。

 三点目は、進路指導を視野に入れて指導せざるを得ない生徒がいる場合は、これは生徒指導のことだと思いますが、時間をかけて慎重に検討し、丁寧に対応するとともに、対応に至った場合においてもしっかりと支援すべきであろう、さらに、こういう進路変更というような重要な決定をする場合に、県教育委員会として高等学校に対してどのような指導や取り組みを行っているのかのご質問でございます。

 県教育委員会といたしましては、問題行動が発生し、いじめの疑いがある場合、平成二十四年十二月に示しましたいじめ早期発見・早期対応マニュアルに基づきまして、第一には、被害を受けた生徒の生命・心身を保護することが重要でありますことから、被害者への支援を行うこととしております。加害生徒に対しましては、平成二十三年三月に示しました高等学校生徒指導ガイドラインで、みずからの行動を反省し、充実した学校生活を送るためには、どのような実行が必要かの指導を求めております。また、事象が悪質または重大である場合は、法に基づく懲戒処分や進路変更等も視野に入れた厳しい指導を行いながら、自分が行ってしまったことの重大さについて十分理解される必要があることについても求めております。さらに、ガイドラインでは、指導するに当たって、生徒や保護者に対し事実関係と指導の内容を十分に説明するとともに、理解と協力を得るよう努めるなど、丁寧な対応が必要であることも求めております。また、県教育委員会としましては、具体の相談に応じまして、結果として生徒が進路変更する場合でも、その後の進路についての相談を行うことや、再度の就学や就職などについての情報を提供するよう指導することとしております。

 今後は、議員ご指摘の生徒の進路変更に至るケースの中に、慎重さや丁寧さに欠ける指導も実態上ある可能性も考えられますことから、県教育委員会としましては、再度各県立学校にいじめ早期発見・早期対応マニュアルや、先ほどの高等学校生徒指導ガイドラインの趣旨を徹底するため、県立校長会や県の高等学校生徒指導研究協議会に繰り返し強くアプローチしていきたいと考えております。

 以上でございます。



○副議長(井岡正徳) 原山警察本部長。



◎警察本部長(原山進) (登壇)十二番岡議員のご質問にお答えをさせていただきます。

 私には、今後の高齢者に対する交通事故抑止対策について、どのように取り組むのかというご質問でございます。

 議員ご指摘のとおり、平成二十五年中の県下で交通事故でお亡くなりになられた方は、戦後二番目に少なく、また全国でも五番目に少なくなりましたが、その約七割がご高齢の方でございます。二十九人と、一昨年より増加いたしました。高齢者の交通事故を抑止するためには、歩行者対策、それと自転車対策、それと運転者対策が重要と考えております。まず、歩行者対策でございますが、ご高齢の方を対象に、歩行者教育システムを活用した参加体験型の交通教室の実施や、夜間における交通事故抑止対策として反射材の着用促進を特に重点といたしましたピッカピカ大作戦と銘打って展開させていただいております。自転車対策といたしましては、自転車教室やご高齢の方の自転車大会を開催させていただき、マナーアップを図るとともに、違反される方には指導警告を強化していきたいというふうに考えております。また、交通安全教室に参加いただけない方には、民生児童委員の方々や、自治体、関係機関等のご協力を得て、個別に訪問をさせていただき、交通安全ワンポイントアドバイスを行う活動を推進させていただいております。

 次に、運転者対策といたしまして、状況判断能力や敏捷性の測定を行うことができる交通安全教室や、実際の車を使った運転技能訓練等を実施するほか、運転に不安をお持ちの方については、運転免許証の自主返納をお願いいたしております。返納された方には、申請により、身分証となる運転経歴証明書を発行させていただいておりますし、県のタクシー協会、あるいは奈良交通株式会社、桜井市商工会等々のご協力を賜りまして、タクシーやバスの料金の割引等のメリット制を導入させていただいているところでございます。

 その結果、平成二十五年の返納者は、平成二十三年の十倍の約千四百人となっております。県警察といたしましては、総合的な交通事故原因の分析検討をさらに進めるとともに、現在実施中のメロディーパトロール等による街頭警戒活動を強化するなど、今後もご高齢の方の交通安全対策を粘り強く推進してまいりたいと考えておりますので、引き続きご理解とご支援、ご指導のほどをよろしくお願いを申し上げます。

 ありがとうございました。



○副議長(井岡正徳) 十二番岡史朗議員。



◆十二番(岡史朗) どうも答弁ありがとうございました。

 もう時間もあまりございませんので、ポイントを絞って再質問させていただきたいと思いますが、一つは、県立医科大学周辺のまちづくりのことでございますが、これは答弁を求めませんけれども、先ほどの新駅の設置について、これは知事も今大変ご苦労いただいていると思うんですけれども、現場に行って市役所の担当者に聞きますと、やはりこのことがどうなるかということが決まらないと、橿原市としても、周辺のまちづくりの絵が描けない、鶏が先なのか卵が先なのかという話になるわけでございますけれども、この辺を早く結論を出してほしいというご要望がございました。もし万が一、これはもう駅ができないのであれば、できないという前提のまちづくりになるわけでございまして、橿原市としてもやっぱりその辺の方向性をできるだけ早い段階でお示しいただきたいというのが担当者の話であったように思いますので、これは橿原市と県が協力して、ぜひお願いしたい。何か聞くところによりますと、市長も知事と一緒に近畿日本鉄道株式会社に行きますというふうに言っているようでございますので、できましたら、またひとつご足労願って、何とか前向きな結果が出るように、できたらお願いしたいというふうに思います。

 ドクターヘリについては、先ほど答弁いただきました。ありがとうございます。これも私ども念願の、何とか県立医科大学にもドクターヘリが着けるようにしたいという思いでございますが、どうやら前向きに検討いただいているようでございます。

 それから、緊急搬送でございますが、これも要望にしますけど、もう答弁は要りませんけれども、私はここで一番言いたかったことは、やはり何といっても重症患者が一回目のコールで病院に搬送できるところが決まる確率が六八%という現状、ここがやっぱり一番つらいところでございまして、恐らく今知事が手を打っていただいていることができ上がれば、ほとんどこれはなくなると思います。よくなると思うんです。しかし、それはやっぱり数年から、下手すれば、十年先だろうというふうに思われます。今現在やっぱり緊急の課題としては、もうきょうもあすも、そういう重症患者が生まれているわけでございまして、その方々に対して少しでも安心できる、今できる手がさらにはないかということのご努力をお願いしたい。そういう意味においては、e−MATCHは私はよかったと思います。先ほどもデータが出ておりましたように、重症患者の時間が短縮されておるというデータを見まして、これは効果があったと思いますので、ぜひ引き続き、重症患者対策を特に重点にお願いしたいというふうに思います。

 それから、地域包括ケアシステムについては、これは各市町村がしっかりと意識を持ってやっていかなきゃならない課題が多いようでございます。ぜひその辺の話を各市町村長さんに、これからもしっかりとお伝えいただいて、県下でばらつきができるだけ出ないようにお願いしたいというふうに思います。

 介護認定については、これは先ほど健康福祉部長がお答えになったように、やはり何といっても情報の開示です。ですから、県全体の認定率がどうなっておるかということを、各市町村お互いにその情報を共有して、問題意識を持つことが大事だと思いますので、その辺の情報提供を引き続きよろしくお願いしたいと思います。

 スポーツ施設の整備については、先ほどご答弁をありがとうございました。多分、奈良クラブの関係者の方はほっとしているんじゃないかと思いますので、これからもぜひまたよろしくお願いしたいと思います。

 それで、あと教育問題のことでございますが、教育長、これは私は、もうきょうこの後、残された時間では全部言い尽くせないんですけれども、ここで問題提起をしておきたいと思います。実は、先般三月三日、おととい、NHKのクローズアップ現代という番組がございまして、たまたま私はこれを見ておりましたら、大阪府の取り組み、それから箕面市の取り組みが報道されておりました。多分ごらんになったかもしれません。

 その中で大阪府の取り組みの中で、まず特徴的だったのが、教育長がまず現場に入るということ、それから、教育委員会と学校長との話し合いの上、具体的教育目標を設定し、年一度その成果を確認するということをされておるようでございます。もっと僕は大事だなと思ったのは、事案が発生したときに、段階別に仕分けをし、段階ごとにその対応をあらかじめ県教育委員会が設定して、各学校長に指示しているわけです。要するにそういうマニュアルがあるわけでございます。ですから、この問題についてはやっぱり現場から教育委員会のほうへなかなか上げにくい状況があると思うんです。それを、そのマニュアルに基づいて、段階別にこういう事案が発生したらどうするかということをあらかじめ決めておくのもいいのではないかというふうに思います。それらこれら、ひとつこの辺は今後の大きな参考になると思います。

 それと、もう一つユニークだったのは、箕面市の取り組みでございます。これは、現在教育委員さんが前にいらっしゃいますけれども、大変言いにくい話でございますけれども、箕面市の教育委員会の委員は、過半数が公募で保護者から選んでいるようでございます。ですから、現在子育て最中のお母さん方とかお父さんが教育委員になられて、公募で選ばれて、そして、毎週二回集まっていろいろ検討されておるということが報道されておりました。それから、地域の民意を取り入れることに重点を置いた活動をされております。この話の中でおっしゃっていましたのは、教育というのは、それは未来の子どもは誰にもわからない事業である、だからこそ、複数の人が積極的にかかわって、よりよいものをつくり上げるという熱意と行動が大事であるということがそこで言われておりました。決して、今県教育委員会が私はどうだということではないんですけど、これは全体に教育委員会の形骸化が指摘される中で、私はこの大阪府と箕面市の報道を見まして、大変参考になりました。

 きょうはもう答弁は要りませんけれども、また次の予算審査特別委員会でもう少し詳しくやらせてもらいますけれども、よろしくお願いしたいと思います。私は、最後にここで一つ言っておきたいことは、やはり生徒を輝かせるのは、これは先生ですね。先生を輝かせるのは、校長を含め教育委員会である。この役割の大切さをしっかりと認識いただいて、お互いに連携をとりながら、協力し合いながら、先ほどの退学の問題もございましたけれども、この辺も、私は今回非常に反省すべき点がたくさんあるように思っております。だから、そういうことも含めて、これから連携をしっかりとやって、大事な大事な未来ある子どもたちが、やはり加害者、被害者という仕分けも大事ですけれども、同じように将来ある子どもたちでございますので、その視点を忘れないようにしてやってもらいたい、このように思います。

 では、時間が来ましたので、もう答弁は結構ですので、一応これで終わります。



○副議長(井岡正徳) これをもって当局に対する代表質問を終わります。

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○副議長(井岡正徳) 十五番森山賀文議員。



◆十五番(森山賀文) 本日はこれをもって散会されんことの動議を提出します。



○副議長(井岡正徳) お諮りします。

 十五番森山賀文議員のただいまの動議のとおり決することに、ご異議ございませんか。

     (「異議なし」の声起こる)

 それでは、さように決し、明、三月六日の日程は当局に対する一般質問とすることとし、本日はこれをもって散会します。



△午後五時十五分散会