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平成26年  2月 定例会(第314回) 02月26日−01号




平成26年  2月 定例会(第314回) − 02月26日−01号







平成26年  2月 定例会(第314回)



 平成二十六年

        第三百十四回定例奈良県議会会議録 第一号

 二月

    平成二十六年二月二十六日(水曜日)午後一時四分開会

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          出席議員(四十四名)

        一番 宮木健一          二番 井岡正徳

        三番 大国正博          四番 阪口 保

        五番 猪奥美里          六番 尾崎充典

        七番 藤野良次          八番 太田 敦

        九番 小林照代         一〇番 大坪宏通

       一一番 田中惟允         一二番 岡 史朗

       一三番 畭 真夕美        一四番 乾 浩之

       一五番 森山賀文         一六番 宮本次郎

       一七番 山村幸穂         一八番 欠員

       一九番 松尾勇臣         二〇番 上田 悟

       二一番 中野雅史         二二番 神田加津代

       二三番 安井宏一         二四番 奥山博康

       二五番 荻田義雄         二六番 岩田国夫

       二七番 森川喜之         二八番 高柳忠夫

       二九番 今井光子         三〇番 和田恵治

       三一番 山本進章         三二番 国中憲治

       三三番 辻本黎士         三四番 米田忠則

       三五番 出口武男         三六番 新谷紘一

       三七番 粒谷友示         三八番 秋本登志嗣

       三九番 小泉米造         四〇番 中村 昭

       四一番 欠員           四二番 山下 力

       四三番 梶川虔二         四四番 川口正志

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        議事日程

一、知事招集挨拶

一、開会宣告

一、会議録署名議員指名

一、会期決定(二十八日間)

一、諸報告

一、就任挨拶(中村公安委員)

一、議案一括上程

一、知事提案理由説明

一、陳情の上程

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△開会式



◎議事課長(吉田教昭) ただいまから知事のご挨拶があります。



◎知事(荒井正吾) (登壇)定例県議会の開会に当たりまして、一言ご挨拶申し上げます。

 二月定例県議会を招集いたしましたところ、議員の皆様方にはご参集をいただき、誠にありがとうございます。

 ただいま奈良フィルハーモニー管弦楽団のご演奏によりまして一陣の春風を感じました。爽やかな気持ちにさせていただきました。山下議長はじめ議会の皆様方のご理解、ご協力に感謝を申し上げる次第でございます。議会も爽やかな気持ちで臨ませていただきたいと思っております。

 今議会でご審議いただく案件でございますが、平成二十六年度一般会計・特別会計・企業会計の三案並びに平成二十五年度一般会計・特別会計・企業会計補正予算案をはじめ、条例の制定、改正及び廃止などの諸議案でございます。

 どうぞ慎重にご審議の上、ご議決いただきますようお願い申し上げまして、開会のご挨拶とさせていただきます。よろしくお願い申し上げます。

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     (議長山下力、議長席に着く)



○議長(山下力) これより平成二十六年二月第三百十四回奈良県議会定例会を開会します。

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○議長(山下力) これより本日の会議を開きます。

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○議長(山下力) 初めに、会議録署名議員を会議規則第九十三条の規定により指名します。

               四十番 中村 昭議員

              四十三番 梶川虔二議員

              四十四番 川口正志議員

 以上の三人を指名します。

 被指名人にご異議がないものと認めます。

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○議長(山下力) 次に、会期の決定を議題とします。

 お諮りします。

 今期定例会の会期は、本日から三月二十五日までの二十八日間としたいと思いますが、ご異議ありませんか。

     (「異議なし」の声起こる)

 ご異議がないものと認めます。

 よって、会期は二十八日間と決定しました。

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○議長(山下力) 次に、地方自治法第百二十一条の規定により、説明のため議場に出席を求めました文書の写しをお手元に配布しておりますので、ご了承願います。

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△奈議第五十三号の四

平成二十六年二月十九日

 奈良県知事 荒井正吾殿

                         県議会議長 山下 力

      第三百十四回二月定例県議会への出席要求について

 二月定例県議会(平成二十六年二月二十六日開会)に説明のため、貴職及び下記の者の出席を要求します。

                 記

  副知事

  奈良県理事兼危機管理監(所掌事務に関する質問がある場合)

  総務部長        地域振興部長

  南部東部振興監     観光局長

  健康福祉部長      こども・女性局長

  医療政策部長      くらし創造部長兼景観・環境局長

  産業・雇用振興部長   農林部長

  県土マネジメント部長  まちづくり推進局長

  会計管理者・会計局長(所掌事務に関する質問がある場合)

  財政課長

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△奈議第五十三号の四

平成二十六年二月十九日

  教育委員長

  教育長

  人事委員長

  代表監査委員  殿

  公安委員長

  警察本部長

  水道局長

                         県議会議長 山下 力

      第三百十四回二月定例県議会への出席要求について

 二月定例県議会(平成二十六年二月二十六日開会)に説明のため、貴職の出席を要求します。

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○議長(山下力) 次に、監査委員から監査結果及び現金出納検査結果の報告があり、その写しをお手元に配布しておりますので、ご了承願います。

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○議長(山下力) 次に、本日、知事から議案六十件が提出されました。

 議案送付文の写し並びに議案をお手元に配布しておりますので、ご了承願います。

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△財第二百十六号

平成二十六年二月二十六日

 奈良県議会議長 山下 力様

                         奈良県知事 荒井正吾

      議案の提出について

平成二十六年度議案

 議第一号 平成二十六年度奈良県一般会計予算

 議第二号 平成二十六年度公立大学法人奈良県立医科大学関係経費特別会計予算

 議第三号 平成二十六年度奈良県営競輪事業費特別会計予算

 議第四号 平成二十六年度奈良県自動車駐車場費特別会計予算

 議第五号 平成二十六年度奈良県母子寡婦福祉資金貸付金特別会計予算

 議第六号 平成二十六年度奈良県農業改良資金貸付金特別会計予算

 議第七号 平成二十六年度奈良県中小企業振興資金貸付金特別会計予算

 議第八号 平成二十六年度奈良県証紙収入特別会計予算

 議第九号 平成二十六年度奈良県流域下水道事業費特別会計予算

 議第一〇号 平成二十六年度奈良県林業改善資金貸付金特別会計予算

 議第一一号 平成二十六年度奈良県中央卸売市場事業費特別会計予算

 議第一二号 平成二十六年度奈良県公債管理特別会計予算

 議第一三号 平成二十六年度奈良県育成奨学金貸付金特別会計予算

 議第一四号 平成二十六年度地方独立行政法人奈良県立病院機構関係経費特別会計予算

 議第一五号 平成二十六年度奈良県水道用水供給事業費特別会計予算

 議第一六号 平成二十六年度奈良県病院事業費特別会計予算

 議第一七号 奈良県附属機関に関する条例の一部を改正する条例

 議第一八号 奈良県地方独立行政法人評価委員会条例の一部を改正する条例

 議第一九号 地域の自主性及び自立性を高めるための改革の推進を図るための関係法律の整備に関する法律の施行に伴う関係条例の整備に関する条例

 議第二〇号 奈良県職員定数条例等の一部を改正する条例

 議第二一号 知事等及び職員の給与の特例に関する条例の一部を改正する条例

 議第二二号 奈良県手数料条例等の一部を改正する条例

 議第二三号 奈良県産業廃棄物税条例の一部を改正する条例

 議第二四号 奈良県総合リハビリテーションセンター条例の一部を改正する条例

 議第二五号 奈良県指定障害福祉サービスの事業等の人員、設備及び運営の基準等に関する条例の一部を改正する条例

 議第二六号 奈良県障害福祉サービス事業の設備及び運営の基準に関する条例の一部を改正する条例

 議第二七号 奈良県後期高齢者医療財政安定化基金条例の一部を改正する条例

 議第二八号 奈良県病院事業の設置等に関する条例の一部を改正する条例

 議第二九号 地方独立行政法人奈良県立病院機構の設立に伴う関係条例の整備に関する条例

 議第三〇号 奈良県中央卸売市場条例の一部を改正する条例

 議第三一号 奈良県農業総合センター分析手数料条例及び奈良県附属機関に関する条例の一部を改正する条例

 議第三二号 奈良県農業大学校条例の一部を改正する条例

 議第三三号 奈良県水道用水供給事業の設置等に関する条例の一部を改正する条例

 議第三四号 奈良県風致地区条例を廃止する条例

 議第三五号 奈良県地域防災活動推進条例

 議第三六号 地方独立行政法人奈良県立病院機構に係る地方独立行政法人法第五十九条第二項に規定する条例で定める県の内部組織を定める条例

 議第三七号 奈良県立都市公園緑化基金条例

 議第三八号 奈良県広域消防組合の公平委員会の事務を県が受託することについて

 議第三九号 包括外部監査契約の締結について

 議第四〇号 公立大学法人奈良県立大学定款の制定について

 議第四一号 公立大学法人奈良県立医科大学が徴収する料金の上限の変更の認可について

平成二十五年度議案

 議第一一四号 平成二十五年度奈良県一般会計補正予算(第五号)

 議第一一五号 平成二十五年度奈良県流域下水道事業費特別会計補正予算(第二号)

 議第一一六号 平成二十五年度奈良県病院事業費特別会計補正予算(第二号)

 議第一一七号 一般職の職員の給与に関する条例の一部を改正する条例

 議第一一八号 奈良県介護基盤緊急整備等支援基金条例の一部を改正する条例

 議第一一九号 奈良県介護職員処遇改善等支援基金条例の一部を改正する条例

 議第一二〇号 奈良県児童福祉施設の設備及び運営の基準に関する条例の一部を改正する条例

 議第一二一号 奈良県緊急医師確保修学資金貸与条例及び奈良県医師確保修学研修資金貸与条例の一部を改正する条例

 議第一二二号 奈良県自殺対策緊急強化基金条例の一部を改正する条例

 議第一二三号 奈良県消費者行政活性化基金条例の一部を改正する条例

 議第一二四号 奈良県緊急雇用創出事業臨時特例基金条例の一部を改正する条例

 議第一二五号 奈良県森林整備加速化・林業再生基金条例の一部を改正する条例

 議第一二六号 職員の大学院等派遣研修費用の償還に関する条例

 議第一二七号 奈良県農地中間管理事業等推進基金条例

 議第一二八号 西和消防組合と奈良県との間の公平委員会の事務の委託の廃止について

 議第一二九号 宇陀広域消防組合と奈良県との間の公平委員会の事務の委託の廃止について

 議第一三〇号 中和広域消防組合と奈良県との間の公平委員会の事務の委託の廃止について

 議第一三一号 中吉野広域消防組合と奈良県との間の公平委員会の事務の委託の廃止について

 議第一三二号 地方独立行政法人奈良県立病院機構中期目標の制定について

 以上のとおり提出します。

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○議長(山下力) 次に、去る十二月定例県議会において任命同意を与えました、中村憲兒公安委員のご挨拶があります。



◎公安委員(中村憲兒) 一言ご挨拶を申し上げます。

 昨年十二月の定例県議会におきまして、議員皆様のご同意をいただき、公安委員に任命をされました中村憲兒でございます。公安委員としての職責を全うすべく全力を尽くして努力をしてまいる所存でございますので、今後皆様方のご指導、ご鞭撻のほどをよろしくお願いを申し上げまして、簡単でございますけれども、ご挨拶にかえさせていただきます。どうぞよろしくお願い申し上げます。(拍手)

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○議長(山下力) 次に、平成二十六年度議案、議第一号から議第四十一号及び平成二十五年度議案、議第百十四号から議第百三十二号を一括議題とします。

 知事に提案理由の説明を求めます。



◎知事(荒井正吾) (登壇)本日、平成二十六年度当初予算案をはじめ平成二十五年度補正予算案など多数の案件を提出して、県議会のご審議をお願いするに当たり、議員各位をはじめ県民の皆様のご理解とご協力を賜りたく、新年度の重点施策を中心に所信を申し上げます。

 私は、知事就任以来、奈良の特徴をよく見きわめ、エビデンスを重視しながら、「地域の自立を図り、くらしやすい奈良を創る」ことを県政の目標として、県民の皆様のくらしに直結する様々な取組を進めてきました。

 例えば、就任直後に妊婦救急搬送事案が発生したことから、医療の分野に力を入れて取り組んだ結果、周産期医療が格段に充実し、ハイリスク妊婦の県内医療機関への搬送件数が、事案の発生した平成十九年の百四十三件に比べ、平成二十四年では二百五十八件と飛躍的に増加しました。また、老朽化が著しかった県立の病院施設については、北和・中和・南和のそれぞれの地域で整備構想が進展するなど、その効果を実感できるようになってきました。医療の分野とともに力強い取組が必要であった経済の分野については、企業誘致に積極的に取り組み、一定の成果を上げてきましたが、構造的な問題もあり、充分な経済状態と言えるまでには至っていません。

 本県の経済の特徴を一言で申しますと、家計の消費が旺盛な反面、県内の経済の活動が低いということです。家計消費支出額が全国三位、個人預金残高も全国四位と全国平均を大きく上回っている一方、県内総生産は全国三十七位、年間商品販売額は全国四十六位と低迷しています。雇用の面では、県外就業率が全国一位、また、女性の就業率が全国四十七位という実態で、消費と産業・雇用のバランスが悪い状況が続いており、これは本県経済の構造上の問題と捉えています。

 今日のわが国の経済体制の下では、大都市や生産基地が発展すると周辺も発展するという旧来の発展パターンは現実的でなくなり、それぞれの地域が、地元経済を刺激し、内発的で自立的な地域を目指していかなければならない時期に来ています。今後、人口減少、高齢化が急速に進む中、投資・消費・雇用が円滑かつ活発に県内で好循環するよう、平成二十六年度は、経済の構造改革に向けた取組を県政の主軸に据え、奈良県の発展を強力に進めてまいります。

 来年度予算編成においては、このような決意をもって臨み、消費税率の引き上げに対応する国の経済対策と歩調を合わせながら、財源として、国の予算、特に財源措置が有利な平成二十五年度補正予算を最大限活用することとしました。また、平成二十六年度当初予算と二十五年度補正予算を一体で編成した結果、一般会計の予算規模は合計で四千九百十六億七千六百万円となり、同様に当初予算と補正予算を一体で編成した前年度に比べて三十七億六千三百万円の増、〇・八%の増となりました。

 以下、平成二十六年度当初予算案及び二十五年度補正予算案につきまして、主な取組を簡潔に説明いたします。

 まず、一つ目は、「本県産業雇用の発展を促進する取組」でございます。

 本県経済の活性化に大きな効果をもたらすと考えられる、医療・介護・福祉産業、小売業、食品産業の三つのリーディング分野、宿泊産業、料理・飲食業、農業、林業、教育・研究関連産業、漢方の六つのチャレンジ分野に焦点をあて、産業振興に強力に取り組みます。とりわけ全国でも遅れをとっている宿泊産業については、県がイニシアティブをとり、意欲のある宿泊施設と連携・協働した取組を進め、活性化を図ってまいります。

 また、京奈和自動車道をはじめとする幹線道路及び周辺アクセス道路の整備や、京奈和自動車道御所インターチェンジ周辺における産業集積地の形成など、企業が立地しやすい環境づくりに努めるとともに、起業家の発掘、県内での事業化のサポートなど、起業しやすい環境を構築し、起業の意欲ある企業人への支援を図ります。

 本年四月の消費税率引き上げによる消費の落ち込み対策として、市町村や商工会議所等が行うプレミアム商品券の発行に対し引き続き支援するとともに、秋には県がプレミアム商品券を発行します。

 また、「記紀・万葉プロジェクト」のこれまでの取組の集大成として「大古事記展」をこの秋に開催するほか、平成二十七年から春日大社の式年造替が始まるのに併せ、これと連携した奈良観光キャンペーンを実施するなど、観光施策を大きく展開し、宿泊観光客を増やし、奈良県全体が一年を通してにぎわうことによる県内消費の拡大を図ります。

 雇用対策は国任せにするのではなく、地域の実情に即して、地域が主体的に取り組むことにより効果が上がる分野だと思います。奈良及び高田しごとiセンターでの無料職業紹介所の機能の充実や、県内優良企業の魅力発信、矯正施設出所者等への就労促進など、求人・休職のマッチング支援を行います。また、家庭外での就労が困難な方を対象に、在宅就労に向けた訓練や就労あっせん、「女性の翻訳者養成塾」の開催などにより女性に適した雇用の創出を図るとともに、高校生の就業体験の受入企業を開拓する支援員の配置、大学生やその保護者を対象にした業界をよく知るための研究会や就活ガイダンスの開催など、女性・若者の就労支援に力強く取り組みます。

 さらに、新たに、雇用保険の育児休業給付金に上乗せして賃金等を支給する県内事業者に対して助成する制度を創設するなど他県に例がない制度を導入し、県内事業所におけるワーク・ライフ・バランスの推進を図ります。

 産業としての農林業の振興のため、奈良のおいしい「食」づくりの充実と首都圏等での販路開拓などに積極的に取り組むとともに、マーケティング・コスト戦略による県産農産物の振興を図ります。また、調理、食品加工、接客等の能力を持った農業人材を育成する、農業の六次産業化研修拠点として「(仮称)なら食と農の魅力創造国際大学校」の整備を進めるほか、耕作放棄地の再生や農地の有効活用を図るための「(仮称)なら担い手・農地サポートセンター」を設置し、農村地域の活性化を図ります。

 また、公共建築物や民間住宅等への県産材利用、首都圏の商業施設等での販路開拓などにより県産材の利用拡大を進めるとともに、奈良型作業道の重点整備を行い、搬出コストの低減と木材搬出量の拡大を図ります。

 二つ目は、「二〇二〇年東京オリンピック・パラリンピック開催に向けた国際観光、文化発信、国際交流、スポーツ振興、にぎわいの拠点整備の重点的取組」でございます。

 まず、国際観光の振興のため、ベトナムへのプロモーションによる新たな市場の開拓など、ターゲットを明確にして奈良の魅力を効果的に発信します。また、旧「猿沢荘」を外国人観光客の宿泊交流施設として再整備するとともに、外国人観光客が多く訪れる場所を中心に多言語案内表示の充実を図るなど、外国人観光客へのおもてなし環境の整備を進めます。さらに、現奈良公園管理事務所をコンベンション施設として改修するとともに、多くの集客効果が見込まれるイベントの誘致を図ります。

 奈良の歴史文化は、奈良の国際観光振興のための最大の強みです。歴史上の人物を紹介する現地解説板の設置などにより、奈良らしい歴史展示を推進するとともに、県内の貴重な史料の編纂にも新たに取り組み、奈良の持つ深い歴史を国内外に発信する力を高めます。さらに六月に開催する「ムジークフェストなら」では、新たに奈良公園春日野園地でコンサートを行うとともに、県内各地に会場を拡大します。秋には「(仮称)奈良県大芸術祭」を新たに開催し、週末を中心に様々なジャンルの県主催事業を連続して実施するなど、多彩な文化芸術イベントを展開し、奈良の文化をアピールします。

 一昨年、本県が誘致した国連世界観光機関(UNWTO)アジア太平洋センターと連携を図り、秋に奈良で開催されます第十三回OECD観光統計グローバルフォーラム等の開催を支援します。同会議がヨーロッパ以外の都市で開催されるのは、初めてとなります。

 さらに、中国陝西省、韓国忠清南道との友好提携に基づく友好交流に加え、ベトナムやスイスなど、異なる文化圏との国際交流も積極的に促進します。

 去る二十三日に閉会したソチオリンピックで、本県から出場した平岡選手が、スノーボードのハーフパイプ部門で銅メダルを獲得されたことは、非常に喜ばしいことでした。東京オリンピック・パラリンピックにおいても、本県出身の選手が数多く活躍できるよう、トップアスリート・スポーツ指導者の育成に取り組むとともに、東京オリンピック・パラリンピックやその前年の二千十九年に行われるラグビーワールドカップのキャンプ地招致のための準備活動を行います。また、奈良マラソン第五回記念大会の開催など、スポーツイベントの充実に努めます。県民の皆様お待ちかねの新県営プール「スイムピア奈良」が、本年七月にオープンいたしますが、さらに、県民のだれもが、いつでも、どこでも、運動・スポーツに親しめる環境を整備するため、多目的な利用が可能なアリーナの基本構想を策定します。

 奈良観光を世界有数の国際級のものに形成するため、奈良公園、県庁周辺、平城宮跡、県営プール跡地を一体的に整備するほか、登大路自動車駐車場のターミナル化を進めるなど、地域資源を活用したにぎわいの拠点整備を推進します。また、馬見丘陵公園では、この春に二十万株のチューリップを植えるイベント「馬見チューリップフェア」を開催し、美しい花を多くの人々に楽しんでいただきます。

 三つ目は、「社会保障の充実とにぎわいのある住みよいまちづくりを進め、くらしやすい奈良を創る取組」でございます。

 今後十年間で県民の健康寿命を日本一にすることを目指して、昨年七月に策定した「なら健康長寿基本計画」に基づき、着実に健康寿命を伸ばすための取組を市町村等とともに進めてまいります。また、誰でも気軽に健康づくりを開始、実践できる拠点として今年度橿原市に設置した「健康ステーション」を他の地域にも増設するとともに、七月にオープンするまほろば健康パークで健康イベントを開催するなどにより、健康づくりの意識を高め、健康増進活動を実践する人を増やします。

 さらに、医療や福祉の関係者との連携強化や市町村の支援強化を図りつつ、医療・介護・生活支援サービス等を一体的に提供する地域包括ケアシステムの構築に取り組みます。

 北和地域の高度医療拠点機能を担うため、本年四月に地方独立行政法人奈良県立病院機構を新たに発足させるとともに、平成二十八年度中の完成を目指し、奈良県総合医療センターの移転整備や、アクセス道路の整備等を進めます。さらに中和地域では、県立医科大学附属病院の新病棟であるE病棟の建設を、南和地域では、県と十二の市町村によって設立した南和広域医療組合による急性期を担う救急病院の整備を、進めます。

 また、地域医療支援センターを設置し、地域医療を担う医師・看護師の確保に取り組むとともに、患者の立場に立った質の高い総合的ながん対策に取り組むなどにより、医療提供体制の充実を引き続き進めます。

 精神障害者の医療費助成の拡充に関する請願が、昨年の九月議会において全会一致で採択されました。これを受け、実施主体である市町村の意見をお聞きした上で、精神障害者保健福祉手帳一級・二級所持者を対象に、医療費の助成範囲を全診療科の入院・通院に拡充することとしました。

 また、奈良県障害者計画の見直しを行い、平成二十七年四月の施行を目途に、障害者に関する条例の制定について検討を進めます。

 少子・高齢化の進展が避けられない中、ご高齢の方々が地域で生き生きと活動できるよう環境づくりをさらに進めたいと思います。奈良県立大学において、「シニアカレッジ」を開講し、高齢者に学び直しできる場を提供するなど、高齢者支援体制の充実を図ります。

 「奈良県こども・子育て支援推進会議」において、引き続き、子育て支援の充実に向けた検討を進め、県の子育て支援計画を策定するほか、新たに保育士人材バンクなどの保育士確保対策に取り組むとともに、「奈良県児童虐待防止アクションプラン」に基づき、児童虐待の実態把握・要因分析や虐待を受けた子どものケアと家族への支援を行うなど、児童虐待防止対策の強化・充実を図ります。

 また、女性のさらなる活躍を促進するため、新たに女性の起業支援を行うなど、女性の能力を生かした就労支援やワーク・ライフ・バランスの推進に取り組んでまいります。

 県民の皆様に快適に暮らしていただくため、奈良県を「一つの庭」と見立て、四季折々の彩りを楽しむ庭づくりを目指して策定しました「奈良県植栽計画」に基づき、県内各地で市町村や地元団体等と協働して植栽整備に取り組みます。また、高齢者等がくらしやすいまちづくりを進める観点から、県立大学のキャンパスの再整備、現在の県立奈良病院周辺や県立医科大学周辺での健康長寿のまちづくり、河川空間やその周辺施設を活用したくらしやすいまちづくりの検討を行うなど、にぎわいのある住みよいまちづくりを推進します。

 四つ目は、「紀伊半島大水害からの復旧・復興、南部地域・東部地域の振興、防災力向上への取組」でございます。

 紀伊半島大水害の発生から早、二年半が経過し、二十六年度は集中復旧・復興期間の最終年度となります。道路・河川・砂防・林道の復旧事業など「被災地域の迅速な立ち直り・回復」を図る取組に万全を期し、今なお避難生活を余儀なくされている方々の早期帰宅に全力を注ぎます。

 また、「地域の再生・再興」をさらに推進するため、紀伊半島アンカールートの早期整備や土砂ダム等の恒久対策などの災害に強いインフラづくり、林業や観光業など地域産業の活性化、地域で安全に安心して暮らし続けることができるよう、新しい集落づくりへの支援や、地域包括ケアシステムの構築などにも取り組んでまいります。

 今年秋には、第三十四回「全国豊かな海づくり大会〜やまと〜」が大淀町、川上村を主会場として開催されます。この大会を成功に導くとともに、引き続き南部・東部地域において大規模な集客イベントを開催するほか、各地のスポーツイベント等を盛り上げる「おもてなし」プログラムを支援してまいります。

 また、「住みたくなる、住み続けられる地域づくり」を目指し、実効的な取組を計画的に進めてまいります。特に二十六年度からは、南部・東部地域への移住の推進に力を入れたいと思います。そのため、新たにモニターツアー、移住セミナーの開催などの移住情報の提供や、移住者の「職」と「住」の活動拠点の整備に対する支援を行ってまいります。

 二十六年度の国の予算において、自衛隊のヘリポートの県内設置に向けた調査費が計上されました。自衛隊駐屯地の誘致活動をしていた本県にとって大きな前進です。これを機に誘致活動を一層強化するとともに、県の防災拠点やアクセス道路の調査を進めます。また、県が管理する施設や民間施設の耐震化を促進するとともに、大和川流域における国直轄の遊水地の早期整備に取り組むなど、防災力の向上に努めます。

 以上の取組のほか、本県が抱える教育課題への的確な対応を図る地域教育力の向上、「奈良県エネルギービジョン」に基づくエネルギー政策の推進、犯罪及び交通事故抑止対策の推進、人権を尊重した社会づくり、マネジメントの考え方を全面に取り入れた効率的・効果的な基盤整備についても、引き続き手を緩めることなく取り組んでまいります。

 また、依然として厳しい状況にある市町村財政の健全化を支援するため、新たに高金利地方債の繰上償還にかかる無利子貸付及び補償金への助成措置を講ずることとしました。

 只今説明申し上げましたのは、二十六年度議案の議第一号から議第十六号と、二十五年度議案の議第百十四号から議第百十六号の一般会計及び特別会計予算案における主要な施策の概要です。

 予算案とあわせて、予算外議案として四十一の議案を提出しました。これらは主として、申し上げた予算案に関連して、当面必要とする条例の制定及び改正案ですが、個々の説明は省略させていただきます。

 このほか、詳細につきましては、関係部局からの説明及び予算概要など別途関係資料によりご承知いただきたいと存じます。

 日本は、かつて、千九百六十四年の東京オリンピックを機に大きく発展しました。二千二十年の東京オリンピック・パラリンピックの年は、奈良県にとっても、日本書紀完成、藤原不比等没後千三百年と重なり、さらなる発展のチャンスです。本県もこの絶好の機会を逃すことなく、県民の皆様とともに奈良県の発展を強力に進めてまいる所存です。

 最後に、提出いたしました議案につきましては、何卒慎重にご審議のうえ、よろしくご議決いただきますようお願い申し上げまして、私の所信表明とさせていただきます。

 ご清聴ありがとうございました。

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○議長(山下力) 次に、陳情一件を上程します。

 お手元に配布しております文書でご承知願います。

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△陳情第三十五号

      治安維持法犠牲者国家賠償法(仮称)の制定を求める陳情書

                  陳情者  奈良市北永井町二七七−三

              治安維持法犠牲者国家賠償要求同盟奈良県本部

                            会長 田辺 実

《陳情要旨》

 治安維持法犠牲者国家賠償法(仮称)の制定を支持し、政府に対し意見書の提出をお願いいたします。

 治安維持法が一九二五年に(大正十四年)に制定されてから今年で八十九年になります。

 この治安維持法は、国民主権を唱え、戦争に反対し、平和を求めてたたかった政党、団体や個人をも根絶するねらいで制定された稀代の悪法でした。

 治安維持法が制定された一九二五年から、廃止された一九四五年までの二十年間に革新政党、労働組合、農民組合、宗教団体等をはじめ、平和主義者、知識人、文化人など数十万人にのぼる人びとが逮捕され、送検された人は七万五千六百八十一人(起訴五、一六二人)、警察署で虐殺された人九五人、刑務所・拘置所で虐待・暴行・発病などによる獄死者は四〇〇人余にのぼっています。著名な作家小林多喜二は逮捕された日に拷問・虐殺され、奈良県でも水平社運動の活動家をはじめ数百名の人々が逮捕・拷問・投獄されました。

 以上に見られるように、治安維持法は国民の当然の願いを権力で踏みにじり、国民の声を封じ、戦争拡大を容易にしました。その結果、日本は十五年戦争で三百十万人の日本人と二千万人のアジア諸国民を殺害し、はかり知れない惨禍をもたらしました。

 日本が敗戦にあたりポツダム宣言を受諾した事により、治安維持法は反人道的、反民主的で軍国主義を推進した最大の悪法として廃止され、この法律によって「有罪判決」を受けた人々は無罪となりました。にもかかわらず戦後日本の歴代政府は、治安維持法が人道に反する悪法であったことも、いまだに認めようとはしていません。

 一九九三年に開かれた日本弁護士連合会・人権擁護大会の基調報告は、「治安維持法犠牲者は日本の軍国主義に抵抗し、戦争に反対したものとして・・その行為は高く評価されなければならない」と指摘し、「速やかな賠償措置の実現」の必要性を法理論的に明らかにしています。

 諸外国では、ドイツは「戦争犯罪人と人道に反する罪に時効はない」という国際法にもとづいて、今も戦犯を追及し、犠牲者に謝罪し賠償を行っています。韓国では、治安維持法による逮捕投獄者には、民族独立に貢献した愛国者として大統領が表彰し、懲役一年以上の刑を受けた犠牲者には年金を支給しています。アメリカ、イタリア、カナダでも謝罪しています。

 私たち治安維持法犠牲者国家賠償要求同盟は、日本国憲法第十七条の規定に則って、国が新たに「治安維持法犠牲者国家賠償法」(仮称)を制定し、治安維持法犠牲者に一日も早く謝罪と賠償を行うよう政府に要請を続けてきています。全国的には二〇一四年一月一日現在三九〇市町村議会で、意見書を採択、あるいは趣旨採択を行っています。奈良県では、大和郡山市議会、平群町議会、旧榛原町議会、一昨年九月には上牧町議会で意見書が採択されています。

 以上の趣旨にもとづいて、貴議会が政府に対する私たちの要請に対してご理解を頂き先の事項を決議し、地方自治法第九十九条二項の規定により政府に対して意見書を提出して下さるよう陳情いたします。

《陳情事項》

 治安維持法犠牲者に治安維持法犠牲者国家賠償法(仮称)を制定すること。

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○議長(山下力) 十五番森山賀文議員。



◆十五番(森山賀文) 議案調査のため、明、二月二十七日から三月三日まで本会議を開かず、三月四日、会議を再開することとして、本日はこれをもって散会されんことの動議を提出します。



○議長(山下力) お諮りします。

 十五番森山賀文議員のただいまの動議のとおり決することに、ご異議ありませんか。

     (「異議なし」の声起こる)

 それでは、さように決し、次回、三月四日の日程は、当局に対する代表質問とすることとし、本日はこれをもって散会いたします。



△午後一時三十七分散会