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平成25年 12月 定例会(第313回) 12月10日−05号




平成25年 12月 定例会(第313回) − 12月10日−05号







平成25年 12月 定例会(第313回)



 平成二十五年

        第三百十三回定例奈良県議会会議録 第五号

 十二月

   平成二十五年十二月十日(火曜日)午後一時二分開議

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          出席議員(四十二名)

        一番 宮木健一          二番 井岡正徳

        三番 大国正博          四番 阪口 保

        五番 猪奥美里          六番 尾崎充典

        七番 藤野良次          八番 太田 敦

        九番 小林照代         一〇番 大坪宏通

       一一番 田中惟允         一二番 岡 史朗

       一三番 畭 真夕美        一四番 乾 浩之

       一五番 森山賀文         一六番 宮本次郎

       一七番 山村幸穂         一八番 欠員

       一九番 松尾勇臣         二〇番 上田 悟

       二一番 中野雅史         二二番 神田加津代

       二三番 安井宏一         二四番 奥山博康

       二五番 荻田義雄         二六番 岩田国夫

       二七番 森川喜之         二八番 高柳忠夫

       二九番 今井光子         三〇番 和田恵治

       三一番 山本進章         三二番 国中憲治

       三三番 辻本黎士         三四番 米田忠則

       三五番 出口武男         三六番 新谷紘一

       三七番 粒谷友示         三八番 秋本登志嗣

       三九番 小泉米造         四〇番 中村 昭

       四一番 欠員           四二番 山下 力

       四三番 梶川虔二         四四番 川口正志

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        議事日程

一、当局に対する一般質問

一、追加議案の上程

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○副議長(井岡正徳) これより本日の会議を開きます。

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○副議長(井岡正徳) この際、お諮りします。

 追加議案の上程を本日の日程に追加することに、ご異議ありませんか。

     (「異議なし」の声起こる)

 ご異議がないものと認め、さように決します。

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○副議長(井岡正徳) ただいまより当局に対する一般質問を行います。

 順位に従い、三十七番粒谷友示議員に発言を許します。−−三十七番粒谷友示議員。(拍手)



◆三十七番(粒谷友示) (登壇) 議長のお許しをいただきまして、一般質問をさせていただきます。

 私は以前から、行政の進め方は大阪のあきんどの発想で、必要なものには思い切った投資を、必要でないものは徹底的にカットをする、いわゆるめり張りのある行政運営をお願いしてまいりました。そして、行政を経営という観点で捉まえていただきたい、このことも常に申し上げてまいりました。知事は私の考えに非常に共鳴をしていただいております。特に知事は、行政改革については就任以来大変熱心に取り組みをされてまいりました。一つには、財政力の弱い奈良県の市町村とタイアップをして、いわゆる垂直の協力を、そして市町村同士の水平の協力を、すなわち奈良モデルという新しい手法で行政改革に取り組んでこられました。その成果が上がり、今日では、財政力の弱かった市町村が大幅な力をつけてまいりました。このことは大いに評価をすべきであると思います。

 さて、そんな中で、平成二十三年度から三年間にわたり、奈良県新行政経営プログラムを立ち上げられました。今年度が最終年度であります。このプログラムについて、これまでの取り組みと、その成果についてお伺いいたします。それと同時に、来年度から新たに奈良県行政経営マネジメントプログラムを立ち上げられるということをお聞きしておりますが、策定に当たっての考え方についてお伺いいたします。

 二点目は、総務部長にお伺いいたします。

 本県の県有資産は、八百余りの施設と百六十に上る土地をお持ちでございます。これらの施設の五割、そしてこれらが全て、築三十年以上経過しております。それに施設の維持管理、あるいは修繕補修が必要となり、これらの施設の統廃合を含めた利活用が問題となるわけでございます。県は平成二十年に県有資産の有効活用に関する基本方針をお出しになり、平成二十五年には奈良県ファシリティマネジメント推進基本方針を策定されました。これらの方針に基づいて、県有資産全体の利活用がどのようになされるのかをお伺いいたします。

 それと同時に、本県は財政力が非常に厳しい状況にあり、将来にわたって利用することのない施設、土地があろうかと思います。これらの財産は、当然のことながら売却していく方向にあろうかと思います。そこで、売却するときにはどのような基準で、どのような方法で売却を推し進められるのかをお伺いいたします。

 三点目は、特別養護老人ホームについてお伺いをいたします。

 百年先には日本の人口が四千二百万人、現在の三分の一になると言われております。そして、人口の大多数は東京を中心とした大都市に集中していくと、このように報告され、小さな町や村は消滅していくであろうということを言われております。都市部では土地の取得が大変困難であり、特別養護老人ホームの施設はなかなかできない。そして、都市部以外で今後、特別養護老人ホームなどの福祉施設をつくるとするならば、将来余ってしまうのではないかと懸念される部分がございます。現在、国の社会保障審議会介護保険部会では、次期の介護保険制度改正に向けてさまざまな議論が出ているところでございますが、特別養護老人ホームの入所基準を現在よりも厳しく、要介護三以上とする方向を示されております。一方で、毎年県が実施している調査によりますと、要介護三以上、そして一年以上自宅待機されている方は現在九百五十人おいででございます。施設整備は毎年進んではいるものの、一向に待機者が解消されない状況になるのではないかと思います。

 そこで、健康福祉部長にお伺いいたします。特別養護老人ホームについての現在の待機者の状況、そして将来の高齢者人口の推移の見込み及び国の制度改革に伴う議論の方向を踏まえ、どのように整備を図っていかれるのかをお伺いいたします。

 次に、辻町ランプウェイの早期整備についてお伺いをいたします。

 昨年の十二月に私は一般質問で担当部長に、辻町ランプウェイの整備について質問させていただきました。当時、部長は、地域の大変な反対があると、非常に後退した発言がございました。そこで私は自席から、県の道路行政にとって必要かどうかという質問をさせていただきました。部長は、県の道路行政にとっては必要だというご答弁でございました。そして、今年度の六月に、また同じくこの辻町ランプウェイについて一般質問をさせていただきました。当時、部長の答弁は、現場に行けば、なるほどこの東向きランプウェイ、すなわち辻町のランプウェイの奈良行き車線、これはないほうがおかしい、あるほうが自然であるという大変力強いご答弁をされました。

 さて、県土マネジメント部長、昨年の十二月からことし一年にかけて、その周辺は大きく変化いたしました。それは第二阪奈有料道路の中町ランプウェイ、これは富雄川沿いですけれども、この中町ランプウェイの出口のところで大型スーパーが現在造成中であります。そして、東生駒二丁目交差点、いわゆる帝塚山大学の西側、生駒側ですけれども、ここでもスーパーの建設をするために今、協議されております。そして、ましてや近鉄東生駒駅前においては、生駒市の病院建設が始まりました。これらが竣工すれば、阪奈道路富雄インターチェンジが大変なパニック状態になることは間違いありません。ますます辻町のランプウェイの必要性が出てまいりました。

 そこで、県土マネジメント部長にお伺いいたします。辻町ランプウェイ、すなわちこのインターチェンジの早期整備についてはどのように考えておられるのかをお伺いいたします。

 次に、渋滞対策の進め方についてお伺いいたします。

 奈良県の道路行政は、必ずしも他の都道府県に比べて、いいとは言えません。しかしながら、県としても道づくり重点戦略に基づいて県内のいろんな道路を整備されております。しかしながら、やはり渋滞は至るところで見受けられます。私は一つの例題として申し上げますが、大和郡山市の藺町線、この道路整備をされました。それによって大和郡山市道藺町線を通して第二阪奈有料道路、あるいはまた阪奈道路に向かうには県道大和郡山斑鳩線がございます。この県道大和郡山斑鳩線は、いわゆる唐招提寺、薬師寺への道路であります。ところが、この薬師寺東口交差点、そして唐招提寺入口の交差点は、俗に言う右折だまり、右折に交差する車のたまり場がございません。それゆえに慢性的に渋滞をし、青信号になっても直進がかないません。私はこの道路をよく通るのですけれども、もう少し、せめてバス一台の右折だまりがあれば、もっと車がスムーズに流れるのになあ、常にそんなジレンマの思いでございます。

 そこで、特に観光シーズンを踏まえて、この渋滞対策は大きな課題であろうかと思いますが、県土マネジメント部長のご答弁を賜りたいと思います。

 六点目、最後でございます、地域の防犯力向上について質問させていただきます。

 私は、十年前にブロークン・ウインドウズ・セオリーという提唱をいたしました。当時はなかなか聞きなれない言葉でございました。これはニューヨークのジュリアーニ元市長が提唱された割れ窓理論であります。当時、この割れ窓理論を使って広島県の県警察本部が暴走族対策に乗り出しました。また北海道・札幌では、すすきのがこのブロークン・ウインドウズ・セオリーを利用して非常に効果を上げました。以来、全国的にこのブロークン・ウインドウズ・セオリーを模範とするところがたくさん出てまいりました。いわゆる地域の皆様方の力で小さな犯罪を未然に防ぐということであります。すなわち、道路に車をとめておく、これは何ら問題ございません。しかしながら、窓ガラスを割ったときに、もう、すぐにタイヤは盗むわ、あるいはまたハンドルを盗むわという犯罪が起こってまいります。いわゆる小さな犯罪を未然に防ぐことが大きな犯罪を未然に防ぐということにあります。これがいわゆるブロークン・ウインドウズ・セオリーの原点であります。

 さて、そういう地域ぐるみでの防犯体制の中に、防犯カメラが非常に功を奏すると言われております。そこでお伺いしたいのですけれども、県では、地域の防犯力を高めるために、今年度から防犯カメラの導入を含めた地域防犯重点モデル地区事業を立ち上げられたわけでございますけれども、この事業は、私が以前から提唱しておりますブロークン・ウインドウズ・セオリーにもかなうわけでございます。現在の取り組み状況及び今後の展開についてお伺いいたします。

 以上で、私の壇上の質問でございます。ありがとうございました。(拍手)



○副議長(井岡正徳) 荒井知事。



◎知事(荒井正吾) (登壇) 三十七番粒谷議員のご質問がございました。

 私に対しては一問、行政改革の推進についてでございますが、行政経営プログラムの考え方、あるいは取り組みの状況についてのご質問でございます。

 行政を運営する際に経営の観念を入れることはとても重要だと思ってきておりました。議員のご指摘の感覚のとおりだと私も思っております。大阪商人の発想にはなかなかついていけないところはあるのでございますが、基本的な経営の観念というのはとても大事だというふうに思っているところでございます。

 奈良県では、平成二十二年度に奈良県新行政経営プログラムを策定いたしました。その基本的な内容でございますが、一つは、PDCAサイクルということで歯車を順番に回していこうと。これは商いにも通じると思いますが、飽きずにやるということが基本だと思います。二つ目は、組織力を高めようと。県の組織力は、サッカーのミッドフィルダーと言っておりますが、得点をする人を応援する、また、ゴールを守るディフェンダーの助けになるといったように、中間行政体として前後の、前衛と後衛の間にあって、前衛、後衛が仕事をしやすいようにするというのが組織の基本的方向のように思います。三つ目は、県が原動力となって地域の各主体とコラボレーションする、よい影響をもたらす、県民に背中を見せて、よく走る姿を見せるようにするといったようにも思っております。また、言いかえますれば、一つ目は、県民と対話をよくして仕事をしようと、それは県民と目標を共有するという大事なことがあるように思います。二つ目は、議員もしばしばお述べになりますが、人・物・情報・資産の、県が持っております経営資源の有効的利用ということがあろうかと思います。これは、あるものをどのように有効利用するかで行政のレベルが違ってくるように思います。三つ目は、地域の活動主体との連携・協働ということで、県だけではできないことが多くなっておりますが、地域の仲間づくりをしようというようなことを思って、これはやはり商人の発想に、世間よしというような商人の発想にも通ずるものがあるように思っております。

 県の具体的な政策の展開でございますが、一つ目は、住宅供給公社が今年度で店を閉じますが、そのような第三セクターの存廃も含めた抜本的な改革が一つの分野でございます。奈良県は第三セクターの数が最も少ないわけでございまが、県の住宅供給公社も黒字のうちに幕を閉じるという結果になります。二つ目は、職員定数の適正化や未利用資産の売却などの分野でございますが、東京の代官山にありましたなけなしの県有資産は、場所もちょっと離れておりましたので売却して、病院の建設費に充当することができました。また、議員もお述べになっていただきました奈良モデルの推進、県と市町村の役割分担を追求しようという試み、あるいはPFIのような手法が、取り組んできている中身でございます。PFIでは、東京の養徳学舎、学生寮に初めて適用いたしまして、ほかの県も参考に見に来ておられましたが、敷地にあるテニスコートをマンション業者に定期借地で貸し付けることにより、学生寮の建設費と三十年の維持費がただになったケースでございます。また、新県営プールもPFIでいたしましたが、このPFIには国の補助金が数次にわたって入りまして、実質的に県の負担がほとんどなくなるという結果に、これは大変ラッキーな結果に進んでいるものでございます。

 今回、公表させていただきました奈良県行政経営マネジメントプログラムでございますが、慶応義塾大学の曽根教授らなどから意見を聞きながら策定をしておりますが、マネジメントの考え方を全面的に展開しようというものでございます。来年度からの三年間で取り組む九十五の項目を掲載して展開するものでございます。具体的なマネジメントの対象項目といたしまして、ファシリティマネジメントというのがまずございますが、庁舎、学校等の建物資産や土地を総合的に企画・管理・活用するものでございます。二つ目のマネジメントは、道路、橋りょうなどインフラ資産の適正な維持管理や長寿命化を図るアセットマネジメントの分野でございます。また、人材を育成する人材マネジメント、パーソナルマネジメントにも取り組みたいと思いますし、財政健全化に資するための財政マネジメントにも取り組みたいと思います。また、県庁だけでなく、市町村や地域のNPO、ボランティア等と連携・協働するといったことで、地域力を向上させつつ施策を展開するというエリアマネジメントの考え方も導入しようと思っております。

 本県を取り巻く社会経済環境が変化して、奈良がおくれをとらないようにということで、必死になっておるわけでございますが、今後も直面する県政の諸課題に、今持っておりますシーンを最大限有効に活用したいと思っております。このようなマネジメント志向を展開することで、県の行政の効率性を追求していきたいと思っておるところでございます。

 ご質問、ありがとうございました。



○副議長(井岡正徳) 浪越総務部長。



◎総務部長(浪越照雄) (登壇) 三十七番粒谷議員のご質問にお答え申し上げたいと思います。

 私への質問は、県有資産の有効活用に関する基本方針や奈良県ファシリティマネジメント推進基本方針に基づき、県有資産全体の利活用を今後どのように進めていくのか。また、低・未利用の資産を売却する際には、どのような基準で、どのような方法により売却を進めてきたのかというご質問でございます。

 本県の県有資産は、議員もお述べになりましたように、道路や河川などインフラと言われるものを除きまして、約八百の施設やその敷地がございます。そのほかにも約百七十の土地資産を保有しております。しかし、施設全体の五割以上が築後三十年以上経過しており、さらに十年後には七割までに拡大する見込みであり、施設の維持管理に多額の修繕等の経費が必要になってくると見込まれる状況にございます。昨今、ファシリティマネジメントという考え方が自治体の間で全国的な広がりを見せつつございますが、本県では、平成二十年十月に県有資産の有効活用に関する基本方針を策定いたしまして、県有資産の統合、廃止、売却など、資産の有効活用を積極的に推進してきたところでございます。さらに、県有資産の総量適正化、有効利活用、長寿命化の推進を三つの柱とした具体的な取り組み施策の方向性を示しました奈良県ファシリティマネジメント推進基本方針を本年一月に策定いたしまして、現在、順次資産評価を行っているところでございます。今後は、個別の計画やプロジェクト等を勘案しながら、施設所管部局との調整を行い、各施設のあり方について全庁的な合意形成を図っていくとともに、具体的な利活用方策を検討していきたいと考えております。

 低・未利用と整理された県有資産につきましては、維持管理費用の抑制を図るとともに、用途の廃止されたものは早期に利活用を図るという観点から、積極的に売却・貸し付け等を行い、県の自主財源の確保にもつなげているところでございます。整理された資産の利活用につきましては、第一に公的活用を最優先としております。

 まず、県みずからが活用できないか全庁的な検討を行い、県として活用がない場合には、地元市町村に活用の意向を確認しているところでございます。これら公共における利活用が考えられない場合については、民間による資産の有効活用に向けて、一般競争入札による売却を進めているところでございます。平成二十年度以降、代官山iスタジオをはじめ八物件を売却し、約五十三億円の収入を確保したところでございます。

 今後とも県有資産のより一層の利活用は必要でございます。公的活用を最優先としながら、売却促進による自主財源の確保や貴重な県有資産の有効活用に努めてまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○副議長(井岡正徳) 江南健康福祉部長。



◎健康福祉部長(江南政治) (登壇) 三十七番粒谷議員のご質問にお答えをいたします。

 私に対しましては、特別養護老人ホームの整備につきまして、現在の待機者の状況、将来の高齢者人口の推移の見込み及び国の制度改正の議論の動向を踏まえまして、どのように整備を図っていくのかというご質問でございます。

 特別養護老人ホーム、いわゆる特養の整備に当たりましては、平成二十四年度から平成二十六年度の三カ年を実施期間といたします第五期奈良県介護保険事業支援計画におきまして、七百一床の新増設を行うものとしておりまして、計画的に整備を進めているところでございます。整備の計画床数、これは整備の計画ベッド数でございますが、この策定に当たりましては、介護保険の保険者であります各市町村において、高齢者人口の推移や要介護者のサービスの利用状況等を踏まえまして推計されたものを集計したものであります。したがいまして、ニーズを適切に推計し反映したものであると認識をしております。

 なお、現在、国で審議されております特別養護老人ホーム入所者の基準の重点化につきましては、一律に要介護三以上とするのではなく、要介護一あるいは二であっても、家族によるサポートが期待できず、また、現に地域での介護サービスや生活支援の供給が十分でないと認められる場合などの入所は認められる方向でありまして、引き続き制度改正の内容を的確に把握してまいりたいと考えております。

 また、平成二十五年四月一日現在の県全体の特別養護老人ホーム入所待機者は六千八百十七人おられるという調査結果になっております。この中には、現時点では在宅で生活できていますが、将来に備えて予約的に入所申し込みをされている方も相当数含まれていると思われまして、真に特別養護老人ホーム入所が必要と考えられます要介護三以上で一年以上自宅で待機しておられる要介護者は九百四十二人となっております。これは前年度の九百九十八人からは五十六人の減少となっておりますが、この一年間で新規に開所した特別養護老人ホームが三百六十床あることから、実質的には待機者が増加しているのではないかと推測されるところでございます。

 これらの状況を踏まえまして、次期の第六期介護保険事業支援計画の策定に当たりましては、国の制度改正の動向を把握いたしまして、市町村との意見交換を十分に行うことなどによりまして、実施期間であります平成二十七年度から平成二十九年度の三カ年のみならず、団塊の世代の方々が後期高齢者となります二〇二五年を視野に入れた段階的な基盤整備を進める観点から、特別養護老人ホームの整備必要数の増加要素、また減少要素を適切に反映してまいりたいというふうに考えております。

 以上でございます。



○副議長(井岡正徳) 大庭県土マネジメント部長。



◎県土マネジメント部長(大庭孝之) (登壇) 三十七番粒谷議員からの質問にお答えしたいと思います。

 私に対しては二つございましたが、まず、辻町インターチェンジの早期整備についてお答えいたしたいと思います。

 議員お述べのとおり、昨年の十二月議会、そしてことしの六月議会でも質問をいただいたものでございます。

 まず、改めてこの辻町インターチェンジに関する認識を述べさせていただきますと、阪奈道路と国道一六八号の交差部に位置しておりまして、四車線道路、県土の骨格を形成する重要な幹線であります北西部の道路交通の要衝の一つと考えております。フルランプ化することは、これまでの幹線道路ネットワークの整備効果を高め、また周辺道路の渋滞緩和、住民利便性の向上を図る上で、大変大きな効果があるというふうに考えております。そのため、ことし六月議会の際にも答弁させていただきましたとおり、県としては、生駒市と連携しながら、フルランプ化に向けた事業化の可能性を探っていくこととしているところです。

 最近の進捗でございますけれども、生駒市で、十月中旬に関係自治会長に対して、これまでの経緯やフルランプ化の必要性について説明会が開催されました。その情報も逐一情報交換しておりますが、住民側からは、賛成意見のほか、生活環境の悪化を懸念する意見や、慎重な検討を求める意見なども出されたと聞いております。生駒市では、引き続き住民側とのコミュニケーションを図りつつ、今後、生駒市としてのまちづくり上の課題を整理、検討していくと聞いております。

 一方、県といたしましても、市による検討と連携をしつつ、具体化に向けたさまざまな検討を行っていきたいと考えています。具体的には、周辺道路との複雑な交差形状や、現交通を通しながらの施工方法といった技術的課題への対応、あるいは道路ネットワークとしての広域的な効果など、事業効果の正確な把握などを検討していきたいというふうに考えております。今後、生駒市による地元機運の醸成の取り組みと連携しつつ、事業化に向けた検討を進めてまいる所存でございます。

 続きまして、渋滞対策の進め方につきましてご質問がございました。

 渋滞対策は、道づくり重点戦略にも位置づけている重要な政策課題であります。県では、国や警察など関係機関と連携して、渋滞解消プランを策定し、総合的な対策を実施しているところであります。具体的には、対策が必要な箇所を選定、これらは交通データなどに基づいて選定した上で、各箇所について、幹線道路ネットワークの整備やボトルネック対策、現況幅員の中での空間再配分などの局部的な対策を実施しております。さらに、ご指摘の観光交通に対しては、ピーク時対策として、ぐるっとバスの運行や、パークアンドライドといったソフト対策とあわせて実施しているところであります。このように、ハード、ソフトを組み合わせながら総合的な取り組みを実施しているところですけれども、実際、対策をしても、効果が確認できた箇所もある一方で、全ての渋滞解消には至ってないということも事実でございます。このため、引き続き、交通流の変化や渋滞状況の把握を

 行いつつ、必要に応じ対策を見直しながら、継続的な取り組みを進めていきたいと思っております。

 議員お述べの西ノ京付近は、渋滞解消プランにおいても要対策箇所に選定されております。また、ご指摘のような周辺市道の整備による交通量の増加も確認できているところでございます。そのため、県といたしましては、ことしの三月に、薬師寺東口交差点について現況幅員の中で新たに右折だまりを三十メートル確保する工事を実施したところです。これにより、一定ではありますが、渋滞長が緩和されるなどの効果が確認されているところでございます。引き続き、当該箇所におきましては、さらなる抜本的な対策として、国による大和北道路や、県による西九条佐保線など平行する幹線道路整備による効果や、ソフト施策の効果、交通状況の変化を見きわめながら検討を続けてまいりたいというふうに考えております。

 以上でございます。



○副議長(井岡正徳) 林県理事兼危機管理監。



◎県理事兼危機管理監(林洋) (登壇) 三十七番粒谷議員のご質問にお答えをいたします。

 私には、地域の防犯力向上について、防犯カメラの導入も含めた地域防犯重点モデル地区事業の取り組み状況、展開についてのお尋ねがございました。

 議員もお述べのように、地域の安全・安心には、犯罪、中でも万引きや自転車窃盗など軽い気持ちで引き起こされる入り口の犯罪の抑止につながるような、地域防犯の取り組みが大切と考えております。このため、地域住民が規範意識を持って防犯活動を行うとともに、県、市町村、警察が密接に連携し、犯罪者を生み出さない、寄せつけない、地域の防犯環境を整備していくことが重要と認識しております。

 県ではこうした認識のもと、今年度、地域防犯重点モデル地区事業をスタートさせ、四つの市と町、五地区で取り組みを進めております。モデル地区では、地元の方々が主体となって地区防犯協議会を立ち上げ、地域の危険箇所を示した防犯マップの作成や防犯パトロールなどの活動に取り組まれています。また、防犯カメラ等の設備も効果的であることから、これらの設置もあわせてソフト、ハード両面で防犯環境の向上に努めていただいております。このうち、最初に取り組まれた天理市では、モデル地区にある前栽駐輪場での二輪車盗難被害が、事業開始の七月以降、大きく減少するという成果が既に出ております。駐輪場に設置された九台の防犯カメラに対しても、高い評価をいただいているところです。本事業に対しては、他の市町村や地域からも関心が寄せられております。県としては、本事業をモデルとして地域の防犯力向上にこれからも努めてまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○副議長(井岡正徳) 三十七番粒谷友示議員。



◆三十七番(粒谷友示) まず、知事、民間の企業の発想を取り入れる、PDCAにご答弁いただきました。私は大変発想的にはこのマネジメントという言葉は、調べますと非常にこれは範囲が広いマネジメントという言葉なのです。そこで、知事の観点も私は全く一緒だと思うのですけれども、いわゆる民間の発想でということになりますと、特に職員の皆さん方がいかにコスト意識を持つかということが一番大事かなという思いがあるのです。

 やはり民間でできることは民間にシフトする、また民間のノウハウを最大限行政に反映する、こういう観点、全く知事とは同意見だと思います。ただ、これから三年間、新しいこのマネジメントプログラムを進めるに当たって、社会経済の変化というのは大変あると思うのです。そういう意味では、それをクリアするためにも、どのような視点でお取り組みをなさるのか、再度ご所見を伺いたいと思います。

 それと、総務部長、県有資産は公的活用を最初にお願いして、販売を一般競争入札ぐらいと言われたのですけれども、事実の話をしますと、ご承知かと思いますけれども、平成二十四年に近鉄東生駒駅前の生駒保健センターの跡地を県が売却しました。現在これを多分転売されたのでしょう。ことしの七月に生駒市のほうに用途変更をお出しになったのです。それは何かといったら葬儀場なのです。そうすると、ご承知のように、東生駒一丁目というのは、これはもう奈良県でも一番の高級住宅地です。路線価も、住居地域とすれば一番高いところなのです。そして、そのそこが一個の敷地では大変大きいところでは三百坪を超えます。それに将来、この町並み、まちづくりということについて、現在のロケーションを守りたいということで、地域の皆さん方は地区計画を導入されたのです。

 これで七年間かかって大変厳しい、皆さん方からいろいろと批判がありました。大きい土地の持ち主の方は、

 個人の財産権の侵害やということで訴訟も辞さんという人もいらっしゃいました。しかしながら、地区計画を導入されたのです。いわゆる自分たちのまちはこんないいまちにしたいねんという皆さん方は思いがあるのですよ。その真横です。商業地域ということで、今度葬儀場がオープンするということなのです。これは法的には私、問題ないと思います。しかしながら、やはり市民感情、県民感情、あるいはまた、自分がもしそこに住んでおれば、当然のことながら、県、何するんや、どこへ売るんやという話になると思うのです。私は、生駒市の指導ももっとしっかりしないといかんと思うのです。生駒市はその前に今、市民病院を建てるのです。冗談にも、そこの市民病院で亡くなられた方は、ストレッチャーを押してうちへ来なさいよというような話になります、これ。そんなイメージの悪いところに、生駒市も当然、これは指導あるべきだと思うのです。私は、やっぱり県が売る場合にもっと気配りと配慮とをやらないと、こんな状況になれば大変申しわけないと思います。東生駒一丁目の皆さん方が、自分らのまちはもう好きなようにせいよという話ではないのです。地区計画で本当に苦労している。私も一緒になってやりました。本当に苦労していました。本当にこの住宅地、これまで、いいまちにしようということでやっておられるのに、真横です。

 これは総務部長、現場を多分ご存じと思いますけれども、一遍見てください。あれはやっぱりひどい。あの状況はない。そういう意味で、県として今後、また資産を売却するとかいろいろあるでしょう。そういうときに地元住民の皆さん方のご希望、いろんな条件があると思うのです。そういう意味では、用途にいろいろ制限を加えるとか、いろんな形があろうかと思いますけれども、どのようなお考えなのか、ご答弁をお伺いしたいと思います。

 次に、特別養護老人ホームの問題ですけれども、私は母親がこうした施設に入所させていただいておりましたので、こういう施設について特に思うのですけれども、特別養護老人ホームばかりかな、やっぱり高齢者の皆さん方は住んだところで介護してほしいというのは、私は本音だと思うのです。そういう意味では、やっぱり特別養護老人ホームに頼らず、一つは地域包括ケアシステムというのを、これは当然市町村の話ですけれども、こういうのを充実さすことが大事なのかなと、そう思うのです。そのためにも、地域包括ケアシステムについて、県としてもしっかりとフォローアップしないといかんと思うのですけれども、その点についてのご所見を伺いたいと思います。

 それと、県土マネジメント部長、ちょっと正直言って、県土マネジメント部という、名前が変わりましたので、非常に経済効果を発揮するところというのは特に力を入れてやらないといかんと思うのです。昨年十二月から一年たって、ちょっと前へ進みました。しかし、今の県土マネジメント部長の答弁を聞いておりますと、生駒市に振ってますよと、生駒市で露払いしてくださいよと、頑張ってくださいよという話なのですよ。それはわかります、入り口の段階では。けれども、やっぱりこれは県の事業なのです。それでやっぱり技術的な問題はたくさんあります。今、県土マネジメント部長が答弁なさったように、皆さん方は反対ありきと違うのです。各論の話なのです。そして今、申し上げましたように、あの現況を見て、今度スーパーマーケットが近隣にできて、そして今度は病院ができる。もう間違いなくあの富雄インターチェンジ、もう大混乱です。だから、一年たって、今、県土マネジメント部長から見たら、しっかり頑張ってここまでいけましたよとおっしゃるかしれないけれども、本当に生ぬるい。それと、このランプウェイが、一キロメートルも二キロメートルもしろと言っているのと違います。数百メートルではないですか。北側はほとんどが公有地ではないですか。そうしたら、これから、県が見える顔を出してくれないといかんと思うのです。生駒市に任すだけでなしに、県もしっかりと顔を出して、これは本当に県も真剣に取り組む、そんな姿勢が必要だと思うのですけれども、県土マネジメント部長、再度ご答弁いただきたいと思います。

 それと、県道大和郡山斑鳩線の右折車線、県土マネジメント部長は、三月に三十メートルとったとおっしゃるけれども、幅が狭いのです。ご承知のように、あそこは観光バスなのです。観光バスでとまったら、この三十メートルの右折だまりは全く効果ないのです。直進できないのです。私は、特にこういうところについては、当然用地買収は大変難しいのはわかります。わかるけれども、いわゆるマネジメントという感じから言えば、より効果のあるところなのです。だから、ぜひ県土マネジメント部長、用地買収で大変ご苦労かけていますけれども、再度、この右折車線、右折部の買収にお願いしたいと思っております。

 それと、防犯カメラの導入については、犯罪の抑止力、それから犯罪の検挙ということで非常に効果があると思います。そこで、天理市で効果があったとおっしゃいましたけれども、これは本来、自治会で導入すると、今の予算は最高二百万円なのです。そうしたら面のネットをカバーできないのです。地域によっては広いところがあるのです。ですから、これは要望としておきますけれども、やっぱりもうちょっと生におりた形、本当にこれが効果があるのだったら、もう少し助成の率を上げて、どの自治体もやっぱり導入できるような形、これは当然あってもいいのかなと私は思っておりますので、来年の予算に私は反映をお願いしておきたいと思います。



○副議長(井岡正徳) 荒井知事。



◎知事(荒井正吾) 私に対しましては、マネジメントの考え方をさらにどのように展開するのかというご質問だったと思います。

 マネジメントの考え方は、議員がご質問された他の分野にも関係する考え方だと思いますが、マネジメントという言葉自身はそう古くはないと思います。ドラッカーが言い出してマネジメントというのがはやったということでありますが、我が国では大阪商人が、世間よしというような大変今に通じる言葉を使っておられたというふうに思います。マネジメントということで新しい行政展開をしようという、その意味でございますが、議員お述べになりましたように、コスト意識を持つというのは大変重要な点だというふうに思います。これは民間の方もされておりますが、最近では民間の専属的な概念ではなしに、行政自身がコスト意識を持たなければいけないというふうに言われておりますし、そのとおりだと思っております。決算重視という形で行政の展開がなされてきているように思います。民間人を雇って、やるのではなく、行政が民間の意識を持って行政を展開するというのをマネジメント行政経営というふうな形で展開が進んできているように思っております。

 もう一つのマネジメントの大事な点は、計画性という点だと思います。計画を立てて行き当たりばったりにならないように、道路自身もそんなことでございますけれども、想像力をよく働かせて展開の将来を考える。政治、行政は単年度主義でございますので、毎年度毎年度の予算を議決していかなければなりませんので、どうしてもショートサイトになりがちでございますが、その中でも長期の計画性を持った想像力のある行政が展開できたらというふうに思いますので、そのマネジメントという考え方の中には、計画性、将来をどのように見通すかということが入っているように思います。単年度主義の中での計画性というのは今日的な課題でもあるように思います。

 最後になりますが、もう一つの点は、民間へ行政を委譲する、民間人を雇うのではなしに委託、委譲するということがアウトソーシングということであると思いますが、それがこのマネジメントの一つの大きな成長分野になってきていると思います。民間へアウトソーシングするのを進めたいと思いますが、アウトソースするときに一々入札をするわけでございますので、アウトソースする主体がサービスの提供の品質が確保できるかどうか、いつも心配でございます。値段が安いだけではいけないわけでございます。建設の入札についてはいろんなコストの積算とかの総合評価が進んでおりますが、ソフト事業の入札というのはなかなか結果を見ないとわからないというのがまだ現状でございます。今、戦略特区の構想の中で国に対しては、アウトソースできる事業者の認定制度を国においてつくられるように要求を奈良県はいたしております。そうであれば、そのようなアウトソースをできる、特別養護老人ホームにしろ、いろんな公的なサービスを民間にアウトソースするときの主体としての適格性というのが、国認定の適格性が発生すればいいというふうに思います。

 幾つかの点で、新しいタイプの行政を進展させるといういろんな仕組みが進展してきておりますので、そのようなツールを十分活用しながら、また開発を志向しながら、奈良県の行政が計画性を持って効率的になるように精いっぱい努めていきたいというように思っておる次第でございます。



○副議長(井岡正徳) 浪越総務部長。



◎総務部長(浪越照雄) ご質問は、市町村等のまちづくり、それから地域住民の方のお声を踏まえて、今後、売却する場合に用途に制限を加えるなどの対応が必要ではないかというご質問かと思います。

 県有資産を売却する場合に、その用途につきましては、風俗営業をはじめとしました公序良俗に反するものにつきましては制限をしているほか、都市計画等の関係法令に基づいた利活用ということになります。その上で、さらに、限定した用途指定を入札条件というふうにすることにつきましては、民間事業者の創意工夫や経済活動を制約するといった可能性もありますので、それ以上の制限を課す場合については慎重に検討しなければならないというふうに考えております。

 県有資産の用途を指定して、また、制限を加えて民間に売却する、こういった場合につきましては、明確な行政目的といったもの、公益性の高い利活用というのが必要かというふうに思っております。例えますと、地域福祉だとか地域医療に関連した施設の用途指定、また、地元市町村のまちづくり計画を推進するための用途制限といったことが考えられるのかなというふうに思います。このような明確な行政目的を持って、かつ、地元市町村からの強い要望や意見がございますれば、一定の用途の制限や指定というのは可能ではないかなというふうに考えております。この場合、当然、地元市町村と活用の条件でありますとか売却手法などを協議することになりますので、地域住民の方々の意見も反映されたものになるのかなというふうに思います。このため、まず、早い段階から地元市町村に必要な情報を提供するということが大事かと思います。県有資産の利活用に向けた協議を実施することが必要であるというふうに認識をしております。また、用途を指定し、もしくは制限を加えた民間事業者への売却を行う場合に、価格競争だけではなくて、その企画等を総合的に評価することができる公募型のプロポーザル方式というのも可能ではないかなと思っております。今後、実施のスキーム等について研究していきたいと思っております。

 繰り返しになりますけれども、行政目的を持たない場合の県有資産の売却といったことについて、用途制限をすることはなかなか難しいというふうに考えますけれども、入札に関しまして地元市町村と協議を行うとともに、地域住民の方々に資産の売却に当たっての情報を事前に提供させていただいて、いただいたご意見については、入札手続を進める中で、入札参加者にも情報を提供していきたいというふうに考えております。

 以上でございます。



○副議長(井岡正徳) 江南福祉健康部長。



◎健康福祉部長(江南政治) 私に対しましては、地域包括ケアシステムの構築についてのご質問でございます。

 議員お述べのとおり、高齢者の方、またご家族の方におかれましては、特別養護老人ホーム等の施設に入所しないで、住みなれた地域で安心して暮らしていくことを望まれている方がたくさんおられるというふうに思います。これを可能といたします地域包括ケアシステム、この構築は大変重要でありまして、また、市町村の役割も大変大きいものというふうに考えております。県のほうにおきましては、この取り組みとしては、県立奈良病院跡地での取り組みなど、市町村との協働によりますプロジェクトの実践を通しまして、モデルを示しながら、県下全域に対しまして地域包括ケアシステムの構築を推進していくこととしております。そして今後、市町村に対しましては、この地域包括ケアシステムに不可欠であります、多職種の協働によりますネットワークづくりの場となる地域ケア会議の開催、あるいは住民によります支え合いの仕組みづくりに対しまして、積極的に市町村の支援を行ってまいりたいというふうに考えております。

 以上でございます。



○副議長(井岡正徳) 大庭県土マネジメント部長。



◎県土マネジメント部長(大庭孝之) 私へは、辻町インターチェンジにつきまして、意気込みといいますか、を伺いたいという再質問でございました。

 冒頭、粒谷議員からも、県土マネジメント部になったのだからというお話をいただきました。知事の答弁にありましたように、計画性やコスト意識を持ってしっかりと進めたいと思っています。この辻町インターチェンジについても、状況変化を見ながら、先を見越し、しっかりとやっていきたいというふうに思っています。それで、本件につきましては、生駒市としっかりと連携をして取り組ませていただいております。過去の反対があった経緯など、それで断念せざるを得なかったような経緯もありまして、今は、先ほど申しましたように、生駒市のほうで地元へ入り、状況を把握していただいているところであります。地元との協議の中で、県と協議を進めるとともに、生駒市としての次回の開催時期を改めて調整するということを地元の自治会に連絡されているというふうに聞いております。いずれにしても、県といたしましても、先ほどお話ししましたような技術的な検討でありますとか、効果でありますとか、こういったところをしっかりと検討してまいりたいと思います。また、新たな開発のお話など、しっかりと勉強させていただきたいというふうに思っています。しっかりやらせていただきます。



○副議長(井岡正徳) 三十七番粒谷友示議員。



◆三十七番(粒谷友示) 知事の行政改革に対する気持ちは、私も全く同意見でありますので、しっかりと受けとめました。

 総務部長、今、すうっと答弁なさったのですけれども、現実に一遍現場を見てくださいよ。それは当然、用途制限や用途指定を今までしなかった。その結果どんな状態かを見てくださいよ。この事業者は、生駒市の東生駒二丁目で土地の一般競争入札、コンペでこの土地を買っているのです。それで、生駒市の選定審査委員会で反対意見が出たのです。それで、この業者はそこに手をおろしたのです。今度この駅前でおつくりになるのですけれども、私は、葬儀場は必要やと思います。これは必要です。しかし、地域の住民の皆さん方が、自分たちのまちを本当にこんないいまちにしようと言って、やっぱり基本的なコンセプトはそこにお持ちなのです。あの現場を見て、例えばミスマッチな施設かどうか、いや、あれは商業地域だから仕方がないねんと思うのか。総務部長、これは明らかにミスマッチな施設だと思います。もう過去の話だから売り逃げや、もう知らんねんという話、通りますか。私は、行政責任として、やっぱりこれ、市民と行政との不信感を持たせたらだめですよ。売った以上は県にも責任ありますよ。当時は予想外の話か知らんけれども、やっぱり一汗流して生駒市とともに、やはり私は、もう少し行政の法的責任以上のものを負うべきだろうと思うのです。このままでおったら、やっぱり私でもそれは憤りを感じます。県に頭突き持っていく、市に頭突き持っていく、こんなの、なりますよ。少なくともこんなミスマッチなまちづくりが現実になされたのだから、その原因はどこかといったら、やっぱり県の販売方法なのです。まさかそれは予想外だと思うものの、これについてはやっぱり県ももう一度この事業者とでも話し合いをするとか、何らかの形をとるべきと違うかなと思うのですけれども、その点、最後に総務部長、ご答弁ください。



○副議長(井岡正徳) 浪越総務部長。



◎総務部長(浪越照雄) ご指摘の旧生駒保健センターにつきましては、平成二十年ごろから実は売却をやっておりまして、入札を四回やっております。第四回目の平成二十四年の三月末、年度末、そのときに落札者が出たという状況でありまして、再度私のほうでも確認をしたいとは思いますけれども、この間、生駒市とか隣接の地権者の方々にご説明をし、ご意見等を伺っていると思いますが、特段にご意見等はなかったというふうな状況を聞いております。再度、このことが十分だったのかどうかということも含めて検証したいと思いますし、今後そのことを踏まえて、今後の売却についてのやり方についてしっかり考えていきたいというふうに思います。

 以上でございます。



○副議長(井岡正徳) 次に、八番太田敦議員に発言を許します。−−八番太田敦議員。(拍手)



◆八番(太田敦) (登壇) 皆さん、奈良テレビをごらんの皆さん、こんにちは。八番、日本共産党の太田敦です。

 憲法の大原則である人権、民主主義、平和を踏みつぶす希代の違憲立法、特定秘密保護法案が六日の深夜の参議院本会議で、自由民主党、公明党の強行採決で成立しました。日ごとにジャーナリストや学者、俳優、映画監督など広範な国民各層から法案への批判が高まり、廃案、慎重審議を求める声が噴き上がる中での暴挙です。日本共産党は最後まで自由民主党に対峙し、法案への反対を貫きました。安倍政権が暴挙を重ね、廃案を求める国民の闘いは一層燃え盛ることになります。日本共産党は広く国民各層と手を結んで、憲法を高く掲げ、米軍とともに海外で戦争をする国に変える企てと断固として闘い、特定秘密保護法撤廃に向けて取り組む決意を表明して、一般質問に入ります。

 まず、平城宮跡についてです。

 平城宮跡は、木簡など埋蔵文化財の調査研究を進める場であり、古代都城文化に触れ、学ぶ場であるとともに、市街地の貴重な緑のオープンスペースとして、散策や野鳥観察などレクリエーションにも活用されております。また、地下遺構と遺物、草原や湿地はそれぞれ宮跡の重要な価値を構成する要素となっていると私たちは考えております。この価値と構成要素を明確にした上で、その自然・歴史環境を含めて保護し、管理することが重要です。

 二〇一二年九月二十五日、平城宮跡中心部の造成工事が、国土交通省による国営公園の第一次朝堂院の広場整備として突然始まりました。この工事についての記者発表は九月二十日、新聞の第一報は四日後の九月二十四日、工事着工がその翌日の二十五日と、国民に説明がないままの極めて性急な着工でした。千年以上にわたって遺物を守ってきた草原を埋め立て、土とセメントで舗装する計画で、その面積は四万五千平方メートル、東京ドーム一つ分にも及びます。これにより、その区域の動植物、そして平城宮跡全体として一体化していた生態系に影響を及ぼすことになります。また、最大の懸念は、地下水の枯渇による埋蔵文化財への影響です。地下水によって一千三百年間守られてきた木簡などの遺物が酸化、腐敗の危険にさらされるのではないかという不安の声が国内外に広がり、舗装中止を求める署名は約四万筆となっています。そして、工事に当たり、国土交通省は地下水脈への影響を検討していないことも判明しております。

 そこで、知事にお伺いします。平城宮跡の朝堂院広場跡は、草原だったところに土盛りをして造成されてしまいましたが、今のところはまだ土の広場です。ぜひ、土セメントの舗装はやめるよう、県として国に働きかけるべきだと考えますが、いかがでしょうか。

 また、ことしの六月の一般質問で、日本共産党の山下芳生参議院議員が提出した平城宮跡の保存と継承に関する質問主意書に対する安倍内閣からの答弁書、平城宮跡保存整備基本構想推進計画に基づいて奈良県が国などと連携して策定することとされており、同県において策定されるものと認識している、この回答について質問いたしました。県において、特別史跡平城宮跡の保存管理計画を策定すべきとの私の質問に、知事は、保存管理計画の策定については、やぶさかではないが、国等と連携する中で、国はどのような連携を求めておられるのか、またじかに聞いてみたいというふうに思っているとの答弁がありました。先日の十一月二十九日に山村幸穂県議会議員が文化庁へ行った際、保存管理計画について尋ねると、改めて、当県において策定されるものである、このような認識が示されました。平城宮跡の保存管理計画について、現在どのように進められようとしているのか、知事にお尋ねをいたします。

 次に、県立大学における給付型奨学金制度の創設及び授業料の減免について質問いたします。

 日本国憲法は第二十六条において、全ての国民に、その能力に応じて、ひとしく教育を受ける権利を保障しており、教育基本法も第四条において、経済的理由によって修学が困難な者に対して、奨学の措置を講じなければならない、このように規定しております。しかしながら、日本においては、国立大学の初年度納付金の標準額が八十一万七千八百円と高額になっており、県立大学の初年度納付金は県内で七十一万一千八百円で、県外は八十八万七千八百円です。また、県立医科大学の場合は県内で八十一万七千八百円、県外学生は百三十三万七千八百円と高額になっています。そして、国による給付型の奨学金がないことから、全国で有利子奨学金が独立行政法人日本学生支援機構実施の奨学金の約四分の三を占めております。この奨学金の受給率は、十五年前の一九九八年には二三%でしたが、二〇一〇年には五〇・七%となっています。学生の二人に一人は奨学金を借りて、しかも、そのうち四分の三が利子も合わせて借金を背負って大学に通っているという状況があります。さらに、就職難や低賃金の不安定雇用が広がる状況のもと、奨学金を利用していない学生のうち、利用しない理由として将来の返済が不安だと答えた学生が三分の一にも上っている統計があるなど、奨学金制度の拡充は切実な課題です。

 私たちは現在、国による給付型奨学金制度をつくるよう運動を進めています。県内での署名活動を通じて、奨学金を借りている学生から、返済できるか心配、また、生活を切り詰めて、借りた半分は返すために使わずに置いているなど、深刻な声が寄せられております。日本の教育費に占める公費負担割合は、依然としてOECD、経済協力開発機構加盟国の中で最低の水準であり、また、昨今の厳しい経済状況の中、貸与型奨学金制度しかないという状況では、経済的に余裕のない世帯の学生が高等教育を受ける権利を失いかねないことが危惧されています。

 そこで、知事に伺います。経済的に苦しい立場にあり、真に学ぶ意欲がある学生に対して、県立大学においては早急に給付型奨学金制度の創設を行うべきであると考えますが、いかがでしょうか。

 また、全国的に、経済的に苦しい学生を支援する独立行政法人日本学生支援機構から借りた奨学金の返済が滞ってしまい、利用者が訴訟を起こされるケースが急増しています。昨年度までの八年間で百倍です。背景には、不景気などにより貸与額が増加する一方で、非正規雇用や失業など卒業後の不安定な就労から返済が困難になっている情勢があります。機構側も対策を講じていますが、専門家からは、学生を支援するはずが、強引に返済させるのは本末転倒ではないか、こんな指摘の声も出されています。以前に宮本次郎県議会議員が取り上げ、県立大学の授業料減免制度がつくられました。これ自体は重要な役割を果たしてきました。しかし、その申請の概要を見ると、合理的な理由がなく日本学生支援機構奨学金の受給申請をしていない者は減免の対象としませんとしており、授業料を減免申請する際には、この奨学金の受給申請義務を満たしていることが条件となっていますが、見直す必要があるのではないでしょうか、地域振興部長にお伺いをいたします。

 次に、国民健康保険制度について質問いたします。

 今、奈良県内で高過ぎる国民健康保険料の引き下げを求める声が広がっております。国民健康保険は、七十五歳までの高齢者や病気による無職者など、医療が必要とされる方が多く加入されておられます。また、国民健康保険に加入している方を所得階級別で見ますと、約七割の方が年間二百万円未満の方々です。保険料が払えず、保険証が発行されない、短期保険証や資格証明書、その交付世帯は、奈良県で二〇一三年六月現在で一万二千六百三十四世帯に上ります。また、本人に保険証が渡らないという、役場での保険証のとめ置きも四千四百件を超えております。保険証が手元になく病院にかかれず手おくれで亡くなる人も、一昨年に続き昨年も奈良県内で報告がされました。また、保険料滞納者に対する差し押さえも昨年は県内で一千八百件を超えました。多くの低所得者が加入する国民健康保険は、手厚い国庫負担なしには成り立ちません。にもかかわらず、国は国民健康保険財政への国庫支出金の割合を、一九八〇年の約五〇%から二五%へ半減させてきました。これを是正して国庫負担を計画的に復元していくと同時に、高過ぎる国民健康保険料を誰もが払える水準に引き下げていくことが求められています。

 このような中、国では、市町村が運営する国民健康保険を広域化する方向で今、議論が進んでおります。広域化すると保険料が大幅に引き上がる自治体も生まれると考えられます。また、市町村の一般会計からの繰り入れがなくなり、これも保険料の引き上げにつながります。さらに、自治体独自で行ってきた減免制度は最低限になり、収納率を引き上げるために取り立てや機械的制裁措置が強化されるほか、保健や健診事業への影響なども考えられます。

 そこで、健康福祉部長にお伺いします。加入者の負担をふやすことにつながる国民健康保険の広域化はすべきでないと考えますが、いかがでしょうか。

 また、奈良県では国に先んじて平成二十七年度から広域化を進めることを目指すとされていますが、九月三日の市町村国保のあり方検討ワーキングでは、消極的な意見も出されていたとお聞きしております。これも見直す必要があるのではないかと考えますが、いかがでしょうか。

 また、国民健康保険法第四十四条に基づく一部負担金減免制度の要綱が県下の全市町村でつくられました。この国民健康保険法第四十四条は、特別の理由がある被保険者が医療費の一部負担金を支払うことが困難である場合、減額や免除すると決めております。この制度には従来、国の財政支援はなかったのですが、平成二十二年九月から国が減免額の半分を補填することになりました。厚生労働省の通知によれば、対象は入院に限られ、外来は対象外、また、適用は各自治体の判断に委ねられております。外来治療であっても、がんの化学療法や糖尿病治療、また在宅酸素療法など、高額な治療費になる方が多いということ、また、入院するためにはまず外来診療にかからなければならないことが重要であることから、外来や入院の区別なく減免制度の対象とするのが本来ではないでしょうか。また、この制度は住民にはほとんど知らされていません。

 国民健康保険法第四十四条に基づく一部負担金減免制度をより利用しやすくするため、入院だけでなく外来についてもその対象にするとともに、制度自体の周知も行うべきだと考えますが、いかがでしょうか。あわせて健康福祉部長にお伺いをいたします。

 次に、精神障害者に対する福祉医療制度の適用について質問いたします。

 奈良県は、十一月十四日、県内の精神障害者を対象に、生活状況や医療費の負担などを尋ねた初の調査結果を公表いたしました。回答があった五百二十七人の平均年収は約九十五万円で、三百三十三人、六四%が精神疾患以外の病気も抱えていたということでございます。そのうち約一割は、経済的な事情から治療を受けておりませんでした。県も調査結果の中で、医療費が暮らしに大きな負担になっているとしています。

 同じ日に精神障害者の実態調査報告会が行われ、私も参加しました。実態調査の報告では、学生時代に発症し、国民年金に加入していなかったので無年金とか、たとえ年金をもらっている方でも、収入が年金と作業所でもらう工賃程度しかなく、医療までお金が回らないなど、精神障害者やその家族から直接、深刻な実態が次々報告され、私も胸が痛みました。現在、奈良県の福祉医療制度は、身体・知的障害者には適用されていますが、精神障害者には適用されていません。そのため精神障害者は、障害者総合支援法による自立支援医療以外の医療費は、精神科の入院医療費も含めて自己負担は三割となっております。

 経済状況を見ても、他の障害者と比べ精神障害者の就労は桁違いに少ない状況にあります。無年金の障害者が多く、家族に頼って生活をしているのが現状です。しかし、多くの精神障害者家族は高齢化しており、老齢年金で細々と暮らしておられます。こうした状況から、医療費の三割負担はあまりにも過酷で重く、精神障害者の暮らし、健康は深刻な状況にあります。障害者基本法の理念には、全ての障害者が、等しく基本的人権を享有する個人として尊重され、その尊厳にふさわしい生活を保障される権利を有するとあります。

 先日の代表質問において、複数の議員から精神障害者に対する福祉医療制度の適用にかかわる質問がございました。これに対し知事は、県内の精神障害者に福祉医療制度を来年度速やかに適用できるように努力したい、このように答弁されたことは存じておりますが、改めて県の方針を医療政策部長に確認させていただきます。県内の精神障害者の健康と暮らしが深刻な状況にある中、県として福祉医療制度を身体・知的障害者と同じように精神障害者にも適用するべきだと考えますが、いかがでしょうか。

 最後に、駅の無人化問題について質問を行います。

 県内にある駅の無人化がふえ続けています。今回、近鉄の路線で無人化の対象となっている駅は、大阪線では大福駅、室生口大野駅、三本松駅、橿原線では石見駅、南大阪線では二上神社口駅、当麻寺駅、磐城駅、浮孔駅、橿原神宮西口駅の合わせて九駅でありまして、十一月二十一日には対象となっている駅に告知のポスターが張られ、十二月二十一日に実行されることになっております。これらが実行されますと、県内の無人化の駅は四十二駅になり、奈良県内の駅の約三分の一が無人化になってしまいます。また、無人ではありませんが、日勤時間帯しか駅員が配置されていない駅もあります。私の住む大和高田市にある浮孔駅では、駅員がいない時間に駅のすぐそばにある踏切で車が立ち往生したこともあり、近隣住民からは、駅員を配置されないと心配だとの声も寄せられております。また、石見駅では自治会を通じて七千人以上もの方が署名を行い、そして提出が行われました。さらにこの計画が実施されれば、次はほかの駅の無人化計画が持ち上がるのではないかという不安の声が広がっております。

 知事は、さきの九月議会で今井光子県議会議員の質問に対して、駅は地域のまちづくりにとっても欠かせないものだと答弁されておられます。今後ますます高齢化が進み、利用者が減少する中、駅という公共施設が、企業のコストカットからの観点だけで無人化されていくことは問題です。そこで、知事にお伺いします。今回の駅無人化計画について、県から近畿日本鉄道株式会社に撤回を求め、奈良県内で駅を利用される方が安心して利用できるようにすべきだと考えますが、いかがでしょうか。また、万が一、近鉄が九つの駅で無人化を行った場合、例えば子どもたちの通学やまちづくり、観光で影響を及ぼすのではないかなど地元から出された心配の声に、県として対応すべきではないかと考えますが、いかがでしょうか。

 以上で、壇上での質問を終わらせていただきます。ご清聴ありがとうございました。(拍手)



○副議長(井岡正徳) 荒井知事。



◎知事(荒井正吾) (登壇) 八番太田議員のご質問がございました。

 最初に、平城宮跡のご質問でございました。朝堂院広場の整備についてでございます。

 議員お述べになりました平城宮跡世界遺産の価値、構成要素とも関係いたしますが、平城宮跡は、奈良時代の行政府の跡地でございます。第一次朝堂院は、その中心的施設の一つであります。その広場整備により、第一次大極殿を真正面に見据える、往時の姿や広がりを体感しながらアプローチできることになります。整備の手法についてでございますが、十分な保護層を確保し、地下水脈への影響や、地下遺構・遺物を損なわない工法として、文化庁の同意を得た当初計画どおりの土系舗装を行うと聞いております。現在、国土交通省は、舗装工事の入札手続中でございます。工事請負業者が確定後、土系舗装に使用する材料を使って試験を実施し、透水性を確認した上で工事に着手するとともに、地下水位についても引き続き観測しながら施工すると聞いております。このような状況でございますので、適切に工事が進められると思料しております。奈良県では、東京オリンピックまでに第一次大極殿院が完成するよう要望中でございますが、その前提でもあります第一次朝堂院も、決定された工法による早期整備を国に求めていきたいと考えておるところでございます。

 平城宮跡の保存管理計画の現在の進捗状況についてのご質問がございました。

 保存管理計画は、史跡の適切な保存と整備活用のため、保存・管理の基本方針や現状変更等の取り扱い基準、整備活用の方策等を定めることを目的としたものであると認識をしております。平城宮跡の保存管理と整備に関しては、現在、計画が二つございます。平成二十年五月に文化庁が特別史跡平城宮跡保存整備基本構想推進計画を定められました。同じく平成二十年十二月に国土交通省が国営飛鳥・平城宮跡歴史公園平城宮跡区域基本計画を策定されました。基本構想計画と基本計画がございます。これらの計画では、保存管理や運営の方針、区域をゾーン分けした上での利用、整備計画が具体的に示されております。また、保存管理計画の骨子もあわせて提示されております。これらの前提となる計画があることを踏まえまして、保存管理計画の策定検討につきましては、関係機関の保存管理、整備に係る役割と連携の内容を確認しながら、国と協議していく必要があると考えております。

 また、以前から申し上げておりますが、国土交通省、文化庁、奈良文化財研究所、奈良県、奈良市の五つの関係機関で構成する平城宮跡保存・活用連絡協議会、通称五者会議と言われる会議が設置されております。この五者会議において、文化財の保存を含めた事業全体の連絡調整や、具体的なさまざまな課題を協議している実情にございます。したがいまして、保存管理計画の策定につきましても同会議で協議をしながら進めていくことが望ましいと考えているところでございます。

 県立大学における給付型奨学金制度の創設、授業料の減免についてのご質問がございました。

 学生への経済的な支援策には三つの方策があると思います。一つ目は、独立行政法人日本学生支援機構などが実施しております貸与型奨学金でございます。学資を貸与し、将来働いて返還していただくもので、日本の奨学金制度の基本でございますが、自立をして返すのが基本でございます。若いときは人に助けてもらっても、大人になって働くようになって力をつけて返すという、世界標準になっている奨学金制度でございます。二つ目は、授業料減免制度でございますが、授業料負担が困難な学生に直接授業料そのものを減額するものでございます。三つ目が、議員お述べの給付型奨学金でございますが、一般的には、成績優秀な学生を特に対象として支給されるものでございます。前の二つは、経済的な理由で奨学金の支援をするものでございますが、三つ目は、特に成績優秀者を伸ばすという観点から給付型が行われているのが現状でございます。

 県立大学では、経済的な理由により修学が困難な学生を支援するため、直接的に授業料を減額する授業料減免制度を導入しておりますが、学資負担者の所得の状況に応じて、全額免除、半額免除を実施しております。平成二十五年度の実績でございますが、全学生六百五十五名のうち三十二名に対して減免を実施しております。これは全学生の約五%に対して適用しているものでございますが、減免額といたしましては九百万円余となっております。学生の修学支援に一定の役割を果たしているものと考えております。

 全国の減免制度の適用の状況を見てみますと、法人化していない十五の公立大学のうち、授業料減免制度は十四大学で実施しております。ただし、給付型奨学金は、個人の寄附金を財源にしている一大学にとどまっております。一方、弾力的な運用が可能な公立大学法人化がなされた五十四大学のうち、三分の一に当たる十八大学で、優秀な学生を確保する等を目的に、授業料減免制度に加えて給付型奨学金を導入しているところでございます。経済的理由ではなしに、優秀な学生を支援するという目的の給付型奨学金が支給されているわけでございます。このため県では、まずは平成二十七年度の県立大学の公立大学法人化を着実に進めたいと考えております。優秀な成績をおさめた学生を奨励することには意義があると考えておりますので、議員お述べの経済的理由という趣旨ではなく、所得に関係なく優秀な成績を奨励するという観点から、給付型奨学金の導入については検討していきたいと考えておるところでございます。

 最後に、近鉄の駅の無人化問題に対するご質問が私にございました。

 近畿日本鉄道株式会社などに適用されます鉄道事業法などの事業法制では、駅員の配置について、県は鉄道事業者に対し何ら許認可権限を有しておりません。昨日、協議が、意見交換がありました電力会社と同じでございますが、問題がないときには、県に対しての働きかけ、接触はほとんどないのが実情でございます。しかし、県としては、駅の無人化計画について、市町村から不満が出ておりますので、関係地域への十分な説明と理解を得るよう、また、その状況を県へ報告するよう、本年七月以降再三、近畿日本鉄道株式会社に対して文書で働きかけを行ってまいりました。

 最近の近畿日本鉄道株式会社からの回答でございますが、十二月二日付の文書で回答がございました。その内容でございますが、経営状況の厳しさはおおむね理解をいただいている。一方、個別の要望も受けている。駅の無人化を十二月二十一日より実施予定であるが、地域の要望については、各駅の事情に配慮しながら可能な限り対応させていただき、ご利用のお客様にご不便をおかけすることのないよう、努めてまいりたいという文書でございます。

 一方、具体的な現場での進捗でございますが、橿原神宮西口駅では、橿原市と地元自治会、学校関係者が近畿日本鉄道株式会社と話し合いまして、地元小学生の登下校時の駅係員の配置や監視カメラの増設などを今後行うことになりました。また、室生寺の最寄り駅の室生口大野駅でございますが、宇陀市と近畿日本鉄道株式会社が話し合い、観光シーズンの駅係員の配置や駅構外での観光案内人の配置と案内施設の設置の検討が進んでおります。その他の地域はなかなか難しい状況だと把握しております。

 このように、現在、近畿日本鉄道株式会社と調整をしている地域がございますが、地域とコミュニケーションを図りながら誠意をもって近畿日本鉄道株式会社が対応していただくように、引き続き働きかけていく必要があると思っております。大和肉鶏について虚偽表示をされた近畿日本鉄道株式会社でございますが、運賃を払っている地元を大事にするのが鉄道事業者の基本であることを改めて肝に銘じていただきたいというふうに思います。地元があっての鉄道事業者であるという認識を持って、権限はないが、地元の人には敬意を払うということを近畿日本鉄道株式会社に持っていただき、地元との共存共栄をしていただく努力をしていただきたいと思っている次第でございます。

 以上の答弁でございます。



○副議長(井岡正徳) 野村地域振興部長。



◎地域振興部長(野村政樹) (登壇) 八番太田議員の質問にお答えいたします。

 私に対しては、県立大学における授業料の減免について、減免申請をする際に、独立行政法人日本学生支援機構の奨学金の受給申請義務を満たしていることが条件となっているが、見直しをする必要はないのかとのお尋ねです。

 県立大学の授業料の減免申請に際して、奨学金の受給申請を要件としているのは、義務教育ではなく、大学教育を受ける際には奨学金を活用して修学し、将来働いて返還していただくことが一般的であり、そのほうが公平性にかなうとの考え方によるものであって、一定の合理性はあると考えております。このため、現時点で見直す必要はないと考えております。

 一方、県立大学では、平成二十七年四月の公立大学法人化への移行に向けて、学生にとってより魅力のある大学に生まれ変わるために、公立大学として果たすべき役割や教育内容、資金計画などについて検討を重ねております。授業料減免制度は、優秀な学生を確保する取り組みの一つでもあり、ほかの取り組みとあわせて、大学の法人化移行後に、必要があれば見直しをされるのが適切であると考えております。

 以上でございます。



○副議長(井岡正徳) 江南健康福祉部長。



◎健康福祉部長(江南政治) (登壇) 八番太田議員のご質問にお答えをいたします。

 私に対しましては二点のご質問をいただきました。

 まず一点目は、国民健康保険制度につきまして、加入者の負担をふやすことにつながる国民健康保険の広域化はすべきではないと考えるが、どうか。また、県では国に先んじて広域化を目指しているが、市町村の一部から消極的な意見が出されている中、見直す必要があると考えるが、どうかというご質問でございます。

 高齢化の一層の進展に伴いまして医療費が増加する一方、保険財政を支えます若年者層が減少していくために、医療保険の安定的な運営が危惧される状況にございます。特に本県の市町村国民健康保険におきましては、小規模な保険者が多く、市町村単位での国民健康保険の運営が困難になってくることが予想されます。このような状況のもとで、国民皆保険を支える国民健康保険が将来にわたって安定した保険運営を行うためには、保険者規模を拡大する必要があると考えます。また、予防重視の観点から保険者機能を発揮できるよう、県も保険運営に積極的に関与したいと考えております。県ではこうした考えのもとで、市町村とともに国民健康保険の広域化について検討を続けてきたところでございます。広域化によりまして保険料を標準化することで、原則として、県内どこに住んでいても、同一の所得、家族構成であれば同一の保険料となり、県民にとって保険料負担の公平性が図られることになります。なお、その際保険料が急増する世帯に対しましては、激変緩和措置を講じることが大切であると考えております。

 本県では、平成二十二年度から、国民健康保険の広域化に向けまして市町村と検討を続けてまいりましたが、その中で広域化そのものに反対する意見は聞いておりません。しかしながら、平成二十九年度から国民健康保険の財政運営を都道府県が担うことなどを内容とする社会保障制度改革プログラム法案が閣議決定されるなどの国の動きを踏まえまして、アンケートを行いましたところ、今年度当初に目指しておりました本県独自に平成二十七年度から標準保険料を導入することにつきましては、見直すべきとする市町村が約半数あることが明らかになりました。こうした状況のもとで、今後とも国の動向を踏まえながら、市町村と十分に協議を行いまして、引き続き本県にとって最適な国民健康保険の広域化のあり方の検討を進めてまいりたいと考えております。

 次に、二点目のご質問でございます。国民健康保険法第四十四条に基づく一部負担金減免制度をより利用しやすくするために、入院だけでなく外来についてもその対象とするとともに、制度自体の周知も行うべきだと考えるが、どうかというお尋ねでございます。

 県では、これまでに市町村に対しまして一部負担金の減免取扱要綱の制定を指導してまいりました。その結果、現在、全ての市町村におきまして減免を実施できる状況となっております。また、制度の周知につきましては、従前から国民健康保険の主管課長会議などで指導してきておりまして、市町村では、制度の案内を広報誌、あるいはホームページに掲載したり、保険料の納付相談の際に制度の紹介を行っております。この結果、平成二十二年度まではほとんど実績がありませんでしたが、要綱制定以降、平成二十三年度は百九十七件、約七百万円、平成二十四年度は六十一件、約四百五十万円の減免実績となっております。今後も会議や役場に出向いての指導など、さまざまな機会を通じまして、市町村での取り組み事例を紹介するなど、減免制度の周知につきまして市町村を指導してまいります。

 また、減免対象を外来まで拡大することにつきましては、市町村が一部負担金を減免した場合に、入院分に係る減免額は、国庫からその二分の一が補填されることになっておりますが、外来分につきましては補填の対象外となっておりますために、市町村が全て負担をすることになります。このために、県といたしましては、保険運営の主体であります市町村が個々に適切に判断されるものと考えております。

 以上でございます。



○副議長(井岡正徳) 高城医療政策部長。



◎医療政策部長(高城亮) (登壇) 八番太田議員からのご質問にお答えいたします。

 私に対しましては、精神障害者に対する福祉医療制度の適用につきまして、精神障害者の健康と暮らしが深刻な状況にある中、福祉医療制度を身体・知的障害者と同様に精神障害者にも適用すべきと考えるが、どうかとのご質問がございました。お答えいたします。

 精神障害者への医療費助成を検討するため、精神障害者の暮らしや医療機関への受診状況等について、精神障害者保健福祉手帳の所持者を対象にことし八月にアンケート調査を実施し、十一月に調査結果を公表いたしました。この調査結果なども踏まえまして、知事が、奈良県の精神障害者に対して、福祉医療制度を来年度できるだけ速やかに適用します、そして、全市町村で実施できるように、今後市町村に働きかけてまいりますとお答えいたしました。所管する部といたしまして、この方針どおり、関係者や福祉医療制度の事業主体である市町村との調整を進めてまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○副議長(井岡正徳) 八番太田敦議員。



◆八番(太田敦) それぞれご答弁いただきまして、ありがとうございました。

 再質問を行わせていただきますけれども、まず平城宮跡について質問させていただきまます。

 私たちが懸念をしておりますのは、地下水位の変化による地下遺構への、遺物や、また木簡などへの影響でございます。先ほども取り上げさせていただきました、日本共産党の山下芳生参議院議員が提出を行いました平城宮跡の保全と継承に関する質問主意書の中で、今後、舗装によって地下水位の低下が起こった場合に、水位回復を図る実効ある措置が用意されているのか、このように質問いたしましたら、当該広場の舗装が地下水位に与える影響は少ないと考えていることから、水位回復の措置は考えていないと、このように答えております。ですから、国は、地下水位の低下に対する備えは行わないという姿勢でございます。先日の十一月二十九日に文化庁に、舗装により雨水が浸透しないことから、地下水位に影響がないのかどうか、これを確かめると、ないとは言いませんでした。少なくとも舗装により、私たちは、地下水位に影響があるというふうに文化庁も認識をしておられると思います。そういう状況の中で、私は、舗装は行うべきではないと、このように考えますが、知事の答弁をお願いしたいと思います。

 それと、新たに保存管理計画を策定するに当たって、五者協議の中でということで、最後、答弁を終えられました。中で触れられたかもしれませんけれども、県民などがやっぱり広く参加をして、平城宮跡の守るべき価値をはっきりさせた保存と管理のルールというのを見える形で確立するということが、私は必要だというふうに考えておりますけれども、その点、どのように知事がお考えになっているのかということを再度聞きたいと思います。

 そして、もう一点は、精神障害者に福祉医療制度を来年度速やかに適用するよう努力したい、この答弁がございました。しかし、今、精神障害者の方々が来年の施行に当たって二つの懸念をされていると思います。まず一つは、精神障害者保健福祉手帳の等級が実態から乖離しているということです。この間、精神障害者保健福祉手帳の審査判定の状況というのは、地域の間や審査医療機関などで大きな差異が見られて、この差異は無視し得ないどころか、手帳制度の根幹にかかわる深刻な問題を抱えている、このように指摘もされておられます。現在もなお、その差異は直っていないということでございます。もう一つは、世帯収入が厳しく、また就労できない、極端に低い本人収入という問題です。県内では年収百万円未満が三〇%を超えて、二百万円未満が五二・八%と半数を超えておられます。これは世帯全体の収入でございまして、厳しい生活状況は明らかであります。精神障害者保健福祉手帳の不明確な判定基準と、低い収入と就労率、この状況をどのように認識されておられるのか、また、制度に生かそうとされておられるのか、お聞きをしたいと思います。

 以上です。



○副議長(井岡正徳) 荒井知事。



◎知事(荒井正吾) まず、舗装のことですが、太田議員にお願いですが、舗装ではなしに土系舗装というふうにご表現いただきたいと思いますが、よろしいでしょうか。土系舗装と、舗装のイメージでコンクリート舗装とは随分違うと思いますので、あまり誤解を与えるといけませんので、土系舗装というふうに私は答弁で何度も言っておりますので、よろしくお願いいたします。その上で、それが地下の木簡など遺物に影響を与えるのかどうかということで、やめるのかどうか。私は、水に影響がなければ、土系舗装を進めるべきだというふうに思います。草原を歩くのは難しいわけでございますので、歩きやすい土系舗装が望ましいと思います。

 それから、国営公園の保存管理計画でございますが、ここは今、世界遺産でございますが、国有地になっておりますのと、国営公園として整備をされることが閣議で決まっております。首里城のようなものでございますが、国有地の国営公園は、県が勝手に保存管理計画はできないので、先ほど申し上げましたように、国と協議をしながら保存管理の主体、あるいは内容について詰めていくのが望ましいと思いますが、首里城などでは、案内などは那覇市の外郭団体が請け負って案内をされているというのが実情でございますので、保存のどのような部分、管理のどのような部分をどのように分担するのか、国においても文化庁、文部科学省と国土交通省がございますので、基本的には、これからの建築・構築物は国土交通省が建設をするということでございますが、今まで文化庁が随分立派なものをつくってこられた経緯もありますので、国の中での役割分担、あるいは保存管理の主体というのはまだ協議が進んでない状況でございます。先ほど二つの計画があると申し上げましたが、そのようなことがだんだん整備が進んでいくと、その保存管理についても、協議の内容が実際、実を帯びるような内容になってくると思います。早く東京オリンピックまでに平城宮跡の築地回廊が完成することを切に望むものでございます。



○副議長(井岡正徳) 高城医療政策部長。



◎医療政策部長(高城亮) 私に対しましては、精神障害者保健福祉手帳の等級についての点、それから生活実態について、どういう形で承知しているのかというお尋ねであったかと思います。

 一点目につきましてでございますけれども、手帳の等級につきましては、一定の基準というのが国のほうから示されておりまして、県のほうで、そちらのほうを一件一件個別に審査をさせていただいているという状況でございますので、そこは適正な判断がなされているものというふうに私は理解しております。

 それから、生活の実態につきましてですが、今回のアンケート調査でもさまざまな点が明らかになってきたと思います。その点につきましては、今回の議会のほうでも答弁をさせていただいたところでございます。そうした結果を踏まえまして、来年度速やかに福祉医療制度の対象にするというような方針を、知事のほうから発信していただいたという状況にございます。また、答弁にもありましたけれども、こういったことも踏まえて、制度の詳細につきましては、福祉医療制度の事業主体である市町村などとしっかりと調整をしながら、速やかに進めてまいりたいというふうに思っております。

 以上です。



○副議長(井岡正徳) 八番太田敦議員。



◆八番(太田敦) ご答弁ありがとうございました。

 私は、ことしの六月二十六日に平城宮跡を視察いたしました。県内が大雨に見舞われた日でございます。調整池が大雨の影響で水があふれ出しておりまして、土や湿地になっているところでは雨水がたまって地下にしみ込んでおりましたけれども、知事の言う土系なのか、舗装をしているところは、高いところからどんどん低いところに流れてしまって、舗装している道路が、通路が川のように雨水が流れておりました。私はこの目で、直下には浸透しないということを見てまいりまして、今度の土系舗装というのはそのことが本当に克服されているのかどうかというのが非常に不安でございます。そういう点からも、ぜひとも見直しを求めていきたいというふうに思っております。

 そして、先ほど医療政策部長からご答弁がございました。精神障害者保健福祉手帳の等級というのは、これは各県の等級の割合を見てみましても、かなり大きな開きがあります。制度をつくる際の基準になるのかという疑問もございますので、ぜひその点は十分に研究調査をしていただいて、今度新たに始まります制度が本当に精神障害者の皆さんに、つくってもらってよかったと、これで本当に生活が少しでも楽になるというふうなものになるようにお願いを申し上げまして、私の質問を終わらせていただきます。



○副議長(井岡正徳) しばらく休憩します。



△午後二時五十一分休憩

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△午後三時八分再開



○議長(山下力) 休憩前に引き続き会議を開きます。

 次に、二十番上田悟議員に発言を許します。−−二十番上田悟議員。(拍手)



◆二十番(上田悟) (登壇) 議長より発言許可をいただき、質問登壇させていただきました。通告しております四項目につき、順に質問をさせていただきます。

 それでは、まず初めに、国際交流の新たな展開についてお伺いをいたします。

 荒井知事は就任以来、中国、韓国など奈良と歴史的にゆかりのある国や地域との連携、交流を着実に進めてこられました。平成二十三年九月には、平城京造営の模範となった唐の都長安があった中国陝西省と友好提携に関する協定書を交わされました。また、同じく平成二十三年十月には、百済文化、渡来人など、奈良県とは歴史的、文化的にゆかりの深い韓国忠清南道とも友好提携を締結しておられます。忠清南道のアンヒジョン知事を本県にお迎えして友好提携協定書に調印したことに対し、ことし一月には、私自身も答礼団の一員として忠清南道を訪問し、道知事や道議会議長を表敬させていただく機会を得ました。面談を通じ、韓国の地方行政の現状について知ることができたと同時に、友好交流の促進についての認識を共有することができ、大変有意義な訪問となったことを感謝いたしております。奈良とゆかりのある武寧王陵など文化遺産の視察を通じ、改めて奈良と忠清南道とのつながりの深さを認識し、国際交流の意義や大切さを実感したところであります。

 さて、本年九月、オールジャパン体制での招致活動が実を結び、二〇二〇年に東京オリンピック・パラリンピックを開催することが決まりました。政府・自由民主党は、大会の確実な成功はもとより、これを機に日本社会全体を元気にするための取り組みを社会総がかりで推進していきたいとしています。各地方自治体もこれに呼応して、選手団や観戦客などを取り込む誘致活動、また環境整備を進めているようでもあります。今後、全国的に幅広い国際協調や国際交流が進められるとともに、多文化共生社会を目指す地域国際化も進展することが予想されます。奈良県も、国際交流や地域の国際化を飛躍させる機会にしてほしいと思うところであります。

 知事は就任以来、とりわけ国際交流や地域国際化に積極的に取り組んでいただいております。奈良県のこれからの国際交流を考えるとき、歴史的・文化的なつながりを重んじ、近隣諸国、東アジアやASEAN諸国と協調することも非常に重要でありますが、さらに一歩進めて、異文化の国・地域へも交流の幅を広げていくことも、また意義深いことだと思います。似た者同士が共通項を見つけて、きっかけを探し、交流を深めることに加えて、歴史・文化・風土の全く違う地域との交流を深めることも、意味のある国際交流ではないでしょうか。文化の違いを認め、尊重し合い、それぞれのよいところを学び合うことも、国際交流の大切な意義だと考えます。

 近府県に目を転じますと、国際友好提携は、大阪府で九件、兵庫県で七件、京都府、和歌山県でそれぞれ五件、滋賀県三件というような数字でございます。それと奈良県のただいま申し上げました二件を合計しますと、近畿二府四県で三十一件となります。その三十一件のうち二十一件は欧米などアジア以外の国々と結ばれているという現状でございます。各府県とも共通点、類似点、深いゆかりなどを媒介として友好提携を結んでいるほか、近年では異文化同士が相互補完性を求める新しい国際交流のパターンも見られるようになってまいりました。

 そこで、知事にお伺いをします。今後、知事の幅広い人脈を活用していただき、中国陝西省や韓国忠清南道に続く、新しい、しかも奈良でなければ実現できないような友好提携も目指していただきたいなと私は考えるところでありますが、知事のお考えはいかがでしょうか、お尋ねをいたします。

 次に、高齢者の生きがいづくりの推進についてお尋ねいたします。

 住民基本台帳に基づく人口によりますと、本年三月末現在の日本の総人口は約一億二千八百三十七万人で、このうち六十五歳以上の高齢者は約三千九十七万人おられます。日本の高齢化率は二四・一%となり、国民の約四人に一人が六十五歳以上の高齢者となっている状況にあります。また、同時点の奈良県の状況を見ますと、県人口は約百四十一万人で、このうち六十五歳以上の高齢者が約三十六万人おられ、奈良県の高齢化率は全国平均を少し上回る二五・五%となっており、奈良県は他府県に比べて高齢化率が少し進んでいる状況にあります。

 一方、厚生労働省がホームページで公表しております最新データによりますと、介護保険制度において、要介護または要支援に認定されている介護が必要な方は、本年八月末現在、全国で約五百七十四万人、奈良県では約六万四千人おられます。この要介護認定者数の六十五歳以上の人口に占める割合である要介護認定率は、全国で一八・三%であるのに対し、奈良県は一七・六%と、全国平均を少し下回っております。

 このように、奈良県は、全国に比べて高齢化は進んでいるものの、介護を要しない元気な高齢者が多い状況にあります。高齢化が進むことはとめられませんが、元気な高齢者が多い状況は、努力をすれば維持できるのではないでしょうか。奈良県では、本年度、なら健康長寿基本計画を策定し、日常的に介護を必要とせず、健康で自立した生活ができる期間である健康寿命を、今後十年間に男女とも日本一にする取り組みを進めておられます。

 本年五月、私は県議会を代表させていただき、来賓として招かれました、奈良県が一般財団法人奈良県老人クラブ連合会や各競技団体等と共同で開催されました奈良県高齢者スポーツ文化交流大会の総合開会式で、ご挨拶をさせていただく機会を得ました。このときのことをちょっと振り返り、反省をしております。まず冒頭、おじいちゃん、おばあちゃんの運動会おめでとうございますという、いわゆるくだりで入りました。これは少し、つかみのつもりだったのです。そういうジョーク的なスピーチで入ったのですけれども、選手の皆さん方は厳しい表情でした。そして次に、来賓席も、そして主催者席も、椅子席で着席だったのですけれども、選手の皆さん方は全て起立整列なさっていました。立ったまま開会式に臨んでおられました。そのときに、よかれと思って、どうぞ着席してくださいと、体育館でしたので、フロアにおしりをつけてどうぞお座りくださいと、私はスピーチの中で勝手に申し上げました。主催者の意向もわからず、そして式典の進行の都合も知らずに、勝手なことをしました。そのときに高齢者の方々が私のほうを見ておられた目は、大変これも厳しかった。年寄り扱いするなよと言わんばかりの表情でございました。そのことを少し反省して今、思い出していたのですけれども、そのとき、日ごろの練習の成果を競うため、これから試合に臨まれる高齢者や、スタッフとして競技を支えておられる高齢者の方々の生き生きとした元気な姿を拝見し、高齢者がみずからの目標を持って、スポーツや文化活動、あるいは社会活動に取り組んでおられることのすばらしさを実感させていただいた次第であります。

 奈良県が健康寿命日本一を達成するためには、元気な高齢者をふやしていくことが必要です。そのためには、高齢者が家に閉じこもらず、外に出かけ、地域社会の中で、それぞれの経験や知識、趣味などを生かして、目標を持って生き生きと活動し続けることが重要であり、行政においても、このような高齢者の生きがいづくりを推進する取り組みが重要であると考えております。

 知事にお伺いします。奈良県では、高齢者が、地域社会の中で、いつまでも生き生きと活動を行い、心豊かに暮らし続けられるようにするため、高齢者の生きがいづくりの推進にどのように取り組んでいかれるのでしょうか、お尋ねをいたします。

 次に、バリアフリー基本構想について、県土マネジメント部長にお伺いします。

 本格的な少子高齢化を迎えた、全国や奈良県の高齢化の状況は先ほど申し述べたとおりでございますが、このような状況の中、高齢者、障害者の方が社会経済活動に積極的に参加できる機会を確保することが求められており、誰もが安全で安心して参加できる社会を形成することが喫緊の課題となっています。高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律、いわゆるバリアフリー新法が平成十八年に施行されました。この法律により、高齢者、障害者の方の移動や施設利用の利便性、安全性の向上を促進し、より一層のバリアフリー化を進めるため、市町村は、国が定める基本方針に基づき、バリアフリー基本構想を作成することができることになりました。全国の地方自治体では、さまざまに知恵を絞りながら、ハード、ソフト両面での取り組みがなされているところであります。しかしながら、奈良県において、バリアフリー基本構想を策定している市町村は四市にとどまっているということであります。これは全国でランキング二十九位、近畿圏では、不本意ながら最低の数字となっているということであります。バリアフリー基本構想の策定は全国と比較し少しおくれており、バリアフリー化が十分に進んでいない状況だと言えると思います。

 また、奈良県では、平成七年に奈良県住みよい福祉のまちづくり条例が策定されました。この条例では、高齢者、障害者等の行動を制約する障壁が取り除かれ、すべての人々がみずからの意思で自由に行動し、安全で快適に生活できる地域社会の実現を目指すと基本理念にうたわれています。私は、今後見込まれる超高齢化社会を見据えたとき、駅や病院等の周辺でのバリアフリー化や、誰もが住みやすいまちづくりなどにより、県民が安心できる暮らしの確保に積極的に取り組む必要があると考えております。

 そこで、バリアフリー化の促進に向けた市町村のバリアフリー基本構想の策定状況について、県土マネジメント部長にお伺いします。また、バリアフリー化を進めようとする市町村への支援を県としてどのように考えているのかについても、あわせてお伺いをいたします。

 最後に、自転車の利用促進についてお伺いをいたします。

 近年、自転車は、健康志向、そして環境意識の高まりから、日常生活における身近な移動手段で、サイクリング等のレジャーの手段としてさまざまな人々に利用されています。一方で、奈良県では観光における自家用車等の利用割合が高く、観光シーズンには慢性的な交通渋滞が発生していることから、公共交通や徒歩、自転車による移動環境の充実が求められています。このような背景から、県では、広域的な観光振興や地域活性化などを目的とし、平成二十二年十二月に奈良県自転車利用促進計画を策定し、広域的な自転車利用ネットワークの整備、飛鳥から嵐山に至る周遊マップの作成など、自転車走行を楽しんでいただける環境づくりを進めておられます。また、先月、奈良県東部地域で開催されたツアー・オブ・奈良・まほろばなどのサイクリングイベントには、県内外から多数のサイクリストが参加し、大変なにぎわいを見せるなど、地域振興にもつながっていることから、すばらしい取り組みであると思っております。

 しかしながら、自転車利用者からは自転車、歩行者双方の安全性を確保するため、自転車が走行する空間の改善や現地での案内看板の充実などを求める声もあり、さらなる自転車の利用環境の充実を図っていくことが重要ではないかと感じているところであります。そこで、奈良県自転車利用促進計画が策定されて約三年が経過いたしましたが、その成果と今後の取り組み方針について、これも県土マネジメント部長にお伺いをいたします。

 壇上からは以上でございます。答弁をお聞きした上で、自席からまた発言をさせていただくことをお許しいただきまして、私の質問といたします。ありがとうございました。(拍手)



○議長(山下力) 荒井知事。



◎知事(荒井正吾) (登壇) 二十番上田議員のご質問にお答え申し上げます。

 第一問目は、国際交流の新しい交流を志向したらどうか、とりわけ異文化の地域との交流についてはどうかというご質問でございます。国際交流を幅広くするというご指摘でもあったと思います。

 二〇二〇年の東京オリンピックを控えまして、地域地域が国際交流を活発にすることが予想されます。本県におきましても、幅広い国際交流を志向してきております。その一つといたしまして、国連の世界観光機関(UNWTO)アジア太平洋センターの地域事務所を県内に誘致して一年がたちました。国際機関は関西にはあまりないと聞いておりますし、この国連機関の事務所は、本部マドリードのほか、奈良県にしか事務所がない組織でございます。奈良にとりましては一つの名誉なことだと思います。

 このような動きの一つの成果として、OECDとEU統計局が主催する第十三回観光統計グローバルフォーラムを来年、奈良県で開催していただくことになりました。これにつきましては、奈良県御所市のご出身でございます、OECD大使でありました、また現国連大使であります吉川大使に大変お世話になりました。また、ことしは日本・ASEAN友好協力四十周年の記念イヤーとして多くの会議が開催されました。また、来年は、フランスのグルノーブルで行われておりました防災の会議が奈良県で開催されることになります。ヨーロッパ以外で開催されるのも、これが初めてだと聞いております。また、東アジア地方政府会合というのを従来からしておりますが、現在、ASEANも含めまして七カ国六十四地方政府が参加されるようになってきております。今年度の会合にはミャンマーの代表がオブザーバーで参加される方向で検討を進めております。

 議員は、東アジアとの関係だけでなく、ウイングを広げて欧米との交流もどうかというご指摘もございました。一つの提案がなされておりますので、ご紹介をさせていただきたいと思いますが、それはスイスとの交流でございます。来年は、日本とスイスが幕末に国交を樹立して百五十周年になるわけでございます。記念イヤーにふさわしい取り組みとして先般、在スイス日本大使館の前田大使より私に話がありまして、スイス・ベルン州と本県との友好提携のお話を頂戴しております。前田大使は運輸省時代の後輩でございますが、そのような話を持ってきていただきましたので、本格的な交渉はこれからでございますが、実現に向けて取り組んでまいりたいと思っているところでございます。ベルン州はスイスの首都でありますベルン市がございますが、大変な古都でございまして、スイス発祥の地でもございます。また、有名な観光地でございますグリンデルワルトとかインターラーケンがベルン州の中心にございます。また、奈良県と同様、すぐれた内陸文化でございます。また、世界遺産が複数ございまして、これも奈良県と似ております。また、アルプスのアイガー北壁などのある州でございますが、アルプスと吉野山は高さでは随分違うわけでございますが、森林文化という点では共通するところが多いわけでございます。また、静かな内陸の工業振興という点にもご関心を持っていただいていると思っております。このような州でございますので、提携が実現すれば奈良県にとって栄誉なことだというふうに思います。

 スイスと日本の友好提携は十二例しかないと聞いております。いずれも都市のレベルでございますが、県レベルで友好提携が成立すれば、スイスにとって初めてのことだと聞いております。ベルン州でも熱心に取り組み始めていただいていると思っております。できれば来年度の予算で、このような交流が進むような予算要求をさせていただきたいと思いますので、よろしくお願い申し上げる次第でございます。現地へ訪問したり、事前の交流の関係づけというようなことがぜひとも必要だと思います。議員の皆様にも行っていただければというふうに思っております。

 これまでの歴史的・文化的特性を生かした東アジアとの交流は、奈良県の得意分野でございますが、議員がお述べになりますように、異なる文化圏とも交流を深めたらどうか。共通性のある要素はたくさんございますので、文化の違いがあっても現在の共通性のあるところからお互いに学び合う意義深い交流ができるという時代になっていると思います。議員ご指摘のように、このような古い歴史文化を持つ地域というのは世界でも大変貴重でございますので、そのような特色を生かす形で広く世界の地域との交流が進められたら、奈良らしく発展するのではないかと思っておるところでございます。

 二点目は、高齢者の生きがいの推進についてのご質問がございました。奈良は健康寿命日本一となるための健康づくりや社会参加の促進を進めておりますが、高齢者が生き生きと暮らしていただくためには、食事、運動、外出、生きがいづくりというようなことが大事かと思います。そのためには、奈良県高齢者スポーツ文化交流大会を五月に開催いたしましたが、約二千三百人の高齢者に参加をいただきました。また、高齢者生きがいワーク支援事業を開始いたしまして、社会参加を促進しております。また、高齢者の地域活動を推進するためには、リーダー養成も必要でございます。昨年度よりシニア地域貢献活動実践者養成講座を開催して、カリキュラムの受講をしていただいているところでございます。また、四回目となりますが、ならビューティフルシニアの表彰を続けております。本当に元気な高齢者、九十歳前後の高齢者の方が元気にプレゼンテーションをされることでございます。

 加えて、一つ新しい構想を申し上げたいと思います。来年度から奈良県立大学におきまして、シニアの方が学び直しできるようにできたらと、高等学校の教科書を使って年間を通した講義ができるように構想を練っているところでございます。奈良シニアカレッジといったような構想を練っております。空き教室を利用した奈良県立大学のシニアカレッジをできたらというような構想も持っております。いろんな事業を展開しながら、奈良では高齢者が生き生きと活動を行える、豊かに暮らしていけるというような奈良県を目指して、積極的に高齢者の健康寿命日本一を目指した取り組みを進めていきたいと思っている次第でございます。

 ご質問、ありがとうございました。



○議長(山下力) 大庭県土マネジメント部長。



◎県土マネジメント部長(大庭孝之) (登壇) 二十番上田議員からの私への質問、二問ございましたけれども、

 まず、バリアフリー基本構想の推進についてのお尋ねからお答えいたしたいと思います。平成十八年のバリアフリー新法で位置づけられておりますバリアフリー基本構想の策定状況はどうか。また、進めようとしている市町村への支援をどのように考えているのかという質問でございます。

 バリアフリー基本構想は、バリアフリー新法によって、移動等円滑化に係る事業の重点的かつ一体的な推進のために、市町村が作成すると規定されています。県内の策定済みの市町村は、議員ご指摘のとおり、橿原市、葛城市、大和郡山市、香芝市の四市のみでございます。近畿圏で最低となっています。四市以外の三十五市町村においては、まだ基本構想が策定されておりません。それがバリアフリー対策のおくれとなっています。県では、平成二十三年六月に策定した奈良県安心歩行空間整備方針において、重点的に歩行空間整備を進める路線として、バリアフリー基本構想における生活関連経路を位置づけました。また、基本構想策定を進めるため、未策定の市町村に対して、基本構想の策定のための情報提供や講習会開催などの技術支援を行ってまいりました。その結果、先ほどの四つ以外に、奈良市と河合町では協議会を立ち上げ、現在、策定作業中となっています。しかし、依然として改善しない状況を受け、現状を把握することを目的としまして、今年度、アンケートの実施や意見交換会の開催を行いました。その結果、基本構想を策定しない理由として、作成のノウハウがない、あるいは調査費や整備費の財源の確保が困難である、あるいは、策定担当部署がないなどの課題が明確になってまいりました。県としては、これらの課題を解消するため、市町村への支援を強化していきたいと考えています。

 具体的には、まず、作成のノウハウがないということについては、国と県が共同して市町村に出向き、策定の方法や協議会の運営手法などの説明をしていきたいと考えています。また、財源の確保については、国の社会資本整備に係る交付金を活用できます。それの活用によって、策定にかかる調査費や整備費の助成があることを説明し、積極的に活用するよう働きかけていきます。しかしながら、三つ目の策定しない理由でありました策定担当部署がないという課題に対しては、市町村長がバリアフリーの重要性を確認し、策定の体制確保をすれば、解決する課題でございます。そのため、市町村ごとの基本構想の取り組み状況を見える化するとともに、市町村サミットなどの場で、課題の共通認識を図っていきたいというふうに考えております。

 二つ目のご質問は、自転車の利用促進です。奈良県自転車利用促進計画を策定し、約三年たちましたが、その成果と今後の取り組み方針について伺いたいというご質問でございました。

 県では、平成二十二年に策定いたしました奈良県自転車利用促進計画に基づき、周遊観光を支える広域的な自転車ネットワークの充実、民間事業者やNPOなどとの協働による自転車利用環境の創出、そして情報発信の充実に取り組んできました。広域的な自転車ネットワークの充実に向けては、平成二十二年十二月に、県内の主要な観光エリアを結ぶ約六百キロメートルに及ぶ広域周遊ネットワークを設定いたしました。そのネットワーク上を自転車が快適で安全に走りやすい環境を構築するため、交差点などで注意喚起をしたり、ルート方向や目的地を示したりする小型のサインの整備を進めてまいりました。昨年度末までに、広域ネットワークのうち約百四十キロメートルの区間で約六百基の設置ができました。今年度末までに、残りも含め約六百キロメートルの全ての区間で約四千基のサイン整備を完成させる予定です。また、自転車への乗りかえや情報発信の拠点整備にも着手しています。ことしの四月に、橿原公苑に自転車のメンテナンススペースや更衣室等を備えたジョギング&サイクリングステーションをオープンいたしました。また引き続き、現在整備中のスイムピア奈良においても、同様の機能を備えた施設を来年七月のオープンに合わせ整備をしていきます。

 さらに、民間事業者と連携して、自転車利用環境の創出に取り組んでおります。自転車の屋内保管などのサービスが可能な宿泊施設をサイクリストにやさしい宿として認定しています。現在、五十一施設を認定しています。また、空気入れやトイレ貸し出し等のサービスが可能な自転車の休憩所として認定した施設は、九十三施設になりました。自転車の楽しみ方を多くの人々に知ってもらうため、情報発信の充実にも取り組んできました。平成二十三年度に、京都府と連携して、明日香村から嵐山に至る周遊マップを作成いたしました。非常に好評でありましたので、英語版も作成しました。さらに今年度は、和歌山県と連携して、紀の川沿いをめぐる周遊マップを作成しているところです。

 今後は、自転車の利用促進に継続的に取り組むこととしていますが、PDCAサイクルによるマネジメントを実施しています。自転車周遊者の満足度などのモニタリングを行い、自転車利用者のニーズ、そして社会状況等の変化を踏まえた施策や計画の見直しを継続的に実施していくこととしています。

 以上でございます。



○議長(山下力) 二十番上田悟議員。



◆二十番(上田悟) 答弁ありがとうございます。

 知事、大変踏み込んだ積極的な答弁をいただいたなと感謝申し上げます。質問をしながら、まさかそこまで踏み込んだ答弁がきょう出るのかなというのは、あまり期待していなかったのですけれども、スイスという言葉も聞きましたし、それから、奈良シニアカレッジの単語も出ました。本当に踏み込んだ積極的な答弁をいただいたなと振り返っています。

 スイスという国の名前を聞いて、一瞬今、思ったのですけれども、農業に力を入れて、国費を農業にたくさんつぎ込んで、世界に通用する観光立国スイスのあの景観をつくっておられるという話を、昔、聞いたことがあります。農業を振興することによって、あの世界に通用する景観を維持しているんだと、これは国のいわゆる力の入れ方だと思うのですけれども、そういうところでもこの奈良県とはつながるところがあるのかな、景観という意味でも、私はこれはつながりのあるところだなというふうに今、お聞きをしました。古都である、内陸文化である、大変な共通項がありそうですので、これはもちろん相手のあることですので、交渉事でございますので、慎重に、そして大胆に進めていただきたいと思います。大変期待をさせていただいています。といいますのは、近畿二府四県の友好提携状況というのを、三十一件というふうに私、申し上げました。実はここに一覧表があるのですけれども、特徴的なのが、奈良県だけが漢字だったのです。中国陝西省、韓国忠清南道、ほかの他府県は全て片仮名がたくさん出てくるのです。初めてスイスという片仮名が出てくるのかなと、これは楽しみにしたいと思いますので、これはぜひ積極的に進めていただきたいと思います。国際的に通用する奈良、日本の奈良ですので、これは本当に大いに期待をさせていただいておきたいと思います。

 目指せ健康長寿日本一、全国データでは、今、長野県が一位なのですかね。追いつけ追い越せという形で奈良県も取り組もうとしていただいております。食事、それから運動、その他、頭の体操も含めて、アンチエージングということに対していろんな手法があると思うのです。ただ、そのアンチエージングなんですけれども、単に年を取ることに逆らうというのではなくて、老けることを防止するということが、当事者の皆さん方の心の中に置いておられる部分だと思うのです。年を取ることは、これはもう防げるわけがありませんので、いかに老けないで、病気にならないでということを考えておられると思うのですけれども、あるカラオケ好きのおばあちゃんの話、ちょっとここで披露させていただきます。

 十年ほど前までは、毎日、楽しみといったら整形外科へ通うことだったんだと。待合室でいろんなお友達とおしゃべりできる、楽しみに整形外科へ通うことだったんだと。それがカラオケを誘っていただいて、まちの中にありますカラオケ喫茶、毎日のように、いわゆる行きつけのお店を二、三軒お持ちなのでしょう。毎日通えるらしいのです。私にとっては自転車で通えるようになりましたと、毎日、自転車でデイサービスに行っているんですという、しゃれたことをおっしゃるおばあちゃんです。八十歳を超えておられます。そのカラオケ好きが高じて、ステージに立つことに物すごく興味を持たれているのです。仲間うちで歌うのではなくて、一年に一度、大きなカラオケ発表会でステージに立つことが楽しみなんだと、写真を見せていただいたのです。真っ赤なロングドレスで、すてきなおばあちゃん。すごいですね、この衣装はレンタルですかとお聞きしたら、大変叱られました。色とりどりに七着持っているんだと、いわゆるおしゃれ心なのです。好奇心旺盛で、外に出ることをしっかりと心がける。家の中に閉じこもらない。自転車に乗ってカラオケ屋さんへ行く。まさかドレスを着て行かれるのではないのです。ドレスは一年に一回か二回なのですけれども、家を出ることは、部屋の中にいる部屋着から外出用に着がえる、これだけでも心が前へ出ていくんだと。ちょっとお化粧を施す、これもおしゃれ心なんだと。これが何よりも私のアンチエージング法、私の健康増進法なんだというお話でございました。好奇心旺盛、そしておしゃれ心、これはこれからの高齢者の皆さん方にとっては大変大切なことだと思います。議員の中にも大変おしゃれな先生方もたくさんおいででございますので、そのような健康維持増進法、皆さん方もご一緒に心していただいたらいいのかなと思います。食事や運動とまた違った、メンタル面でのいわゆる心の中での捉え方として、好奇心、おしゃれ心ということは大切だということをおばあちゃんに教えていただいた、その話を少し加えておきたいと思います。

 そして、土木行政について、県土マネジメント部長から二問についてお答えいただきました。これは私、奈良県の土木行政の取り組み姿勢をきょうは確認させていただくという意味での質問でございました。まさにきょうはこの本会議場でマネジメントという言葉がたくさん出ておりましたけれども、マネジメント姿勢、これを確認させていただいたということでございますので、これからも、より着実な施策推進に向けてお取り組みを進めていただきたいということを申し上げておきたいと思います。

 以上、終わります。



○議長(山下力) これをもって、当局に対する一般質問を終わります。

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○議長(山下力) 次に、本日、知事から議案二件が提出されました。

 議案送付文の写し並びに議案をお手元に配布しておりますので、ご了承願います。

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△財第百九十二号

平成二十五年十二月十日

 奈良県議会議長 山下 力殿

                         奈良県知事 荒井正吾

     議案の提出について

 議第一一一号 公安委員会の委員の任命について

 議第一一二号 土地利用審査会の委員の任命について

 以上のとおり提出します。

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△議第百十一号

   公安委員会の委員の任命について

 警察法(昭和二十九年法律第百六十二号)第三十九条第一項の規定により、下記の者を委員に任命したいので、その同意を求める。

     平成二十五年十二月十日提出

                         奈良県知事 荒井正吾

               記

  中村憲兒

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△議第百十二号

   土地利用審査会の委員の任命について

 国土利用計画法(昭和四十九年法律第九十二号)第三十九条第四項の規定により、下記の者を委員に任命したいので、その同意を求める。

     平成二十五年十二月十日提出

                         奈良県知事 荒井正吾

               記

  井岡みや子

  今井範子

  川村容子

  北野享司

  倉田智史

  坂西明子

  古野博史

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○議長(山下力) 次に、議第百十一号及び議第百十二号を一括議題とします。

 お諮りします。

 以上の議案二件については、知事の提案理由説明を省略したいと思いますが、ご異議ありませんか。

     (「異議なし」の声起こる)

 ご異議がないものと認め、さようにいたします。

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○議長(山下力) 次に、議第九十二号から議第百十号、報第二十九号及び報第三十号を一括議題とします。

 この際、ご報告します。

 議第九十四号については、地方公務員法第五条第二項の規定により人事委員会の意見を求めましたところ、回答が参りました。

 その写しをお手元に配布しておりますので、ご了承願います。

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△奈人委第百四十二号

 平成二十五年十二月六日

  奈良県議会議長 山下 力様

                   奈良県人事委員会委員長 栗山道義

     職員に関する条例の制定に伴う意見について(回答)

 平成二十五年十二月二日付け奈議第百五十五号で意見を求められたこのことについては、下記のとおりです。

               記

 議第九四号 奈良県職員に対する退職手当に関する条例の一部を改正する条例

 上記の議案に係る条例案は、適当と認めます。

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○議長(山下力) 以上の議案二十一件については、調査並びに審査の必要がありますので、お手元に配布しております議案付託表のとおり、それぞれ所管の常任委員会に付託します。

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○議長(山下力) 十五番森山賀文議員。



◆十五番(森山賀文) 各常任委員会開催のため、明、十二月十一日から十二日まで本会議を開かず、十二月十三日会議を再開することとして、本日はこれをもって散会されんことの動議を提出します。



○議長(山下力) お諮りします。

 十五番森山賀文議員のただいまの動議のとおり決することに、ご異議ありませんか。

     (「異議なし」の声起こる)

 それでは、さように決し、次回、十二月十三日の日程は、各常任委員長報告と同採決とすることとし、本日はこれをもって散会します。



△午後三時五十分散会