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平成25年  9月 定例会(第312回) 09月26日−05号




平成25年  9月 定例会(第312回) − 09月26日−05号







平成25年  9月 定例会(第312回)



 平成二十五年

        第三百十二回定例奈良県議会会議録

 九月

    平成二十五年九月二十六日(木曜日)午後一時一分開議

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          出席議員(四十三名)

        一番 宮木健一          二番 井岡正徳

        三番 大国正博          四番 阪口 保

        五番 猪奥美里          六番 尾崎充典

        七番 藤野良次          八番 太田 敦

        九番 小林照代         一〇番 大坪宏通

       一一番 田中惟允         一二番 岡 史朗

       一三番 畭 真夕美        一四番 欠員

       一五番 森山賀文         一六番 宮本次郎

       一七番 山村幸穂         一八番 乾 浩之

       一九番 松尾勇臣         二〇番 上田 悟

       二一番 中野雅史         二二番 神田加津代

       二三番 安井宏一         二四番 奥山博康

       二五番 荻田義雄         二六番 岩田国夫

       二七番 森川喜之         二八番 高柳忠夫

       二九番 今井光子         三〇番 和田恵治

       三一番 山本進章         三二番 国中憲治

       三三番 辻本黎士         三四番 米田忠則

       三五番 出口武男         三六番 新谷紘一

       三七番 粒谷友示         三八番 秋本登志嗣

       三九番 小泉米造         四〇番 中村 昭

       四一番 藤本昭広         四二番 山下 力

       四三番 梶川虔二         四四番 川口正志

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        議事日程

一、当局に対する一般質問

一、追加議案の上程

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○副議長(井岡正徳) これより本日の会議を開きます。

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○副議長(井岡正徳) この際、お諮りします。

 追加議案の上程を本日の日程に追加することにご異議ありませんか。

     (「異議なし」の声起こる)

 ご異議がないものと認め、さように決します。

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○副議長(井岡正徳) 次に、当局に対する一般質問を行います。

 順位に従い、一番宮木健一議員に発言を許します。−−一番宮木健一議員。(拍手)



◆一番(宮木健一) (登壇)議長のご指名をいただきましたので、一般質問をさせていただきます。

 先日、文部科学省から発表された平成二十五年度全国学力・学習状況調査の結果の中で、規範意識を端的にあらわす、学校の規則を守っているかどうかの回答の割合が、奈良県の小学生、中学生が、ここ数年全国との差は縮まっているものの、全国水準を依然下回っている状況にあります。いじめの問題や暴力行為の抜本的な解決のためには、子どもたちの規範意識や社会性を向上させることは急務だと考えています。学校の教育で会得した知識や体験した経験を、社会に出て活用し、そして地域社会に還元するといった学びが循環するようなシステムが必要ではないでしょうか。

 一方、学校では、平成二十三年度から平成二十五年度にかけて段階的に新学習指導要領が導入されています。その中では、子どもたちの生きる力を育むために、学校、家庭、地域の連携・協力が必要とされ、学校外の学びがますます重要とされています。全国的にも地域の教育力の低下が叫ばれる中、地域でのコミュニティーの再構築を目指し、学校、家庭、地域が協働して子どもたちを育てるさまざまな取り組みが展開されています。子どもが社会人として立派に成長するために必要な基礎的な学力や規範意識、社会性を身につけていくために、学校だけでなく、家庭や地域のかかわり、すなわち子どもを育てる地域のきずなづくりが大切と思うところであります。奈良県では、一昨年、知事を議長として、市町村、経済界、国公私立の大学、小・中・高等学校、PTA等の代表が一堂に会し意見交換を行う奈良県地域教育力サミットが開催され、奈良県の子どもたちの課題を解決するためには、学校、家庭、地域が協働して地域教育力の向上を図ることが必要であることが改めて共有されました。

 この議論を受け、県教育委員会では、奈良県の子どもたちの課題解決のために、現在、地域と共にある学校づくりを推進され、既に今年度は、県内公立の小・中・高等学校の約九割まで取り組みが進み、同時に、県立学校でも七校をモデル校に指定するなど、全県挙げての取り組みがスタートしています。昨年度指定を受けた小・中学校のモデル校では、伝統芸能を題材にした活動や、規範意識向上を目指したあいさつ運動、また、図書の読み聞かせや図書館の環境整備など、子どもたちを地域ぐるみで育てる機運が次第に高まり、学校、家庭、地域が一体となった地域協働の取り組みが進められています。

 私が住んでいる地域でも、毎朝、ランドセルを背負って学校へ向かう子どもたちの安全を確保するため、通学路のあちらこちらでボランティアの方々が子どもたちの様子をしっかり見守り、一人ひとりに声をかけてくださっていただいています。その方々に、おはようございますとほほ笑んでこたえる子どもたちの挨拶に、どこか私もほっとして、毎日の子どもたちの安全を願うとともに、ボランティアの方々にご苦労さまです、ありがとうございますと心から感謝しております。私も、この取り組みが確かなものとして進んでいることをうれしく思うところであります。

 以前、私も保護者の一人として、学校と地域が協働して子どもたちのための取り組みを行う組織づくりにかかわっていました。そのときは、学校の先生方の多くは、学校ができないところを地域に支援してもらいたいと考えておられたところもあり、一方、地域は学校の要請に応じて協力するといった形で、両者の間に少なからず意識のずれがあったのではないかと思います。そこで、地域の人たちが子どもの教育の当事者として取り組めるよう実際に活動を進めながら、何度も話し合いの場を持ち、学校と地域が互いの考えを共有し、理解し合うことが必要であると感じました。今こうした私の経験を振り返りますと、学校と地域の関係が十分なコミュニケーションを通してうまく機能する仕組みを整えていくことが必要と思うところです。

 また一方、子どもたちの課題と並行して、地域の課題も明らかになってきました。奈良県では、都市化と過疎化が同時に進行しており、地域の方々の、学校や子どもたちに対するかかわりも一律にはいかないといったところがあります。人間関係の希薄化や子育て不安、人材の確保、地域産業の活性化など、地域の課題も年を追うごとに明確となり、これらの課題をどう克服するかが、今私たち大人に強く求められているのではないでしょうか。子どもは地域で育つと言われるように、いつの時代にあっても、大人のかかわりが子どもたちを健全に育み、成長に導くものだと思います。また同時に、多くの方々は地域で子どもを育てるために、地域のしっかりしたきずなづくりが必要だと感じています。地域でのきずなづくりが進むことにより、本県の子どもの課題や地域の課題がともに解決されていくものと私自身も大いに期待するところであります。

 そこで、教育長にお伺いいたします。規範意識や社会性の醸成など、子どもの課題解決に向け、学校と地域が協働した取り組みとして進めておられる学校コミュニティーの進捗状況についてお聞かせください。また、子どもの課題解決を図り、子どもを育てる地域のきずなづくりについて、今後どのように取り組もうとされているのか、お伺いいたします。

 次に、奈良県の中学生の体力についてお伺いいたします。

 今月八日、二〇二〇年夏季オリンピックの開催地決定の瞬間を多くの人々が早朝から見守り、五十六年ぶりの東京開催が決定した瞬間、日本中が歓喜に沸き上がりました。世界のトップアスリートが集うスポーツの祭典に、早くも、経済効果を含め国民が大きな期待を寄せています。一九六四年の東京オリンピックは、私が生まれた年でもあり、日本は、東洋の魔女と呼ばれた女子バレーチームの活躍をはじめ、金メダル十六個を含む計二十九個のメダルを獲得し、国際競技力のレベルで、幾つもの競技が、世界に追いつけ、追い越せを実現し、日本スポーツ界にとって大きく飛躍する一歩となりました。前回のロンドンオリンピックでは、ボクシング競技ミドル級で、本県出身の村田諒太選手の金メダル獲得に、私も含め県民が感動し、子どもたちに夢と希望を与えてくれたことは、まだ記憶に新しいところです。

 二〇二〇年の東京オリンピックでも、世界のトップアスリートが集うスポーツの祭典をきっかけに、本県の子どもたちが一人でも多くスポーツに興味を持ち、運動好きになってくれればと考えているところです。子どもたちがスポーツに親しみ、積極的に体を動かすことは、健康はもちろん、心の成長にも大きな影響を及ぼします。また、平成二十七年には、運動部に所属する多くの高校生憧れの全国高等学校総合体育大会、いわゆるインターハイが近畿ブロックで開催され、本県でもソフトテニス、柔道、弓道、フェンシング、空手道、アーチェリーの六競技で熱い戦いが繰り広げられます。現在の中学校二年生、三年生にも出場のチャンスがあり、本県の子どもが選手として活躍することも期待していますが、これらの大会が次代を担う子どもたちに、スポーツを通して大きな夢と希望を与え、人間形成の手助けになってくれることを願っています。

 さて、ことし三月に文部科学省が公表した全国体力・運動能力、運動習慣等調査の結果で、本県の子どもの体力は、体力合計点で小学生が男女ともに全国平均を上回り、順位で見ても、男女総合で前回調査の四十六位から十九位へと大きく上昇しました。一方中学生は、体力合計点で全国平均より男女とも低く、順位でも前回調査と大きな変わりはなく、男女総合で四十四位と低位な状況です。奈良県の教育課題の一つとして取り上げられてきた子どもの体力について、小学生の体力が全国平均を上回ったことは大変喜ばしいことですが、中学生の体力が全国的に見て依然低位なことは危惧されるところです。中学生は、心身ともに大きく成長する時期であり、この時期に体を鍛え体力を向上させることが、生涯にわたる健康の保持増進の基盤となることから、大変重要と考えます。なお一層、運動部活動や地域スポーツクラブ等の活動を活性化し、体を動かす楽しさを体験させることにより、生徒みずからが積極的に運動やスポーツに参加する取り組み等が必要ではないでしょうか。

 そこで、教育長にお伺いいたします。県教育委員会では、中学生の体力を向上させるためにどのような取り組みを行っていくのか、お伺いいたします。

 次に、プロスポーツに関連してお伺いします。

 私は以前から、少年野球の指導に携わってきました。真っ黒に日焼けした子どもたちが、一生懸命白球を追いかける姿に、私自身がいつも元気づけられています。そうした子どもたちが、野球に限らず全てのスポーツにおいて、いつまでも活動を続けてほしいと願っています。子どもたちにとってスポーツは、体力向上はもちろんのこと、仲間を信頼する、助ける、協力するほか、ルールを守るなど、健全な心と身体を育むことができるものと考えています。

 最近、スポーツに関して大変うれしい出来事がありました。一つ目は、先ほども述べました二〇二〇年に東京オリンピック・パラリンピックの開催が決まったことです。七年後に向けて、奈良県からトップアスリートが誕生し、オリンピックのひのき舞台で活躍されることを願っています。

 二つ目は、プロスポーツのなかった奈良県に、プロバスケットボールチーム・バンビシャス奈良が誕生したことです。ことしの十月から日本バスケットボールbjリーグに参戦し、来年四月までの一シーズンに、ホームゲームとアウエーゲームで二十六試合ずつ、合計五十二試合のゲームが予定されています。県内で二十六試合も迫力あるプロのハイレベルなプレーを身近に観戦できることは、県民にとって新たなスポーツの楽しみ方がふえることになります。バンビシャス奈良が多くの県民の声援を受けて、親しまれ、そして活躍されることを期待しています。

 三つ目は、二〇一四年に発足予定のJ3入りを目指す関西サッカーリーグ一部に所属する奈良クラブのJリーグ準加盟が、十七日に開催されたJリーグ理事会で承認されたことです。準加盟は、Jリーグ入りの前提条件で、準加盟が承認されたことで、J3へ大きく一歩を踏み出しました。彼らは、県内各地で小学生を対象としたサッカー教室を開催し、子どもたちにスポーツの楽しさや夢や希望を与えています。ぜひともJリーグ入りが実現することを期待しています。

 こうした出来事は、特に子どもたちにとって、スポーツに興味を持ち、スポーツを始めることにつながり、子どもの体力向上や健全育成に大変効果があると思います。本年三月に策定の奈良県スポーツ推進計画においても、トップアスリートやプロスポーツについて、あこがれ・感動を生むスポーツの推進として位置づけられ、トップアスリート等との連携によるスポーツの推進やプロスポーツなどの観戦の機会づくりなどを施策として掲げられています。

 そこで、くらし創造部長にお伺いいたします。スポーツを振興する上で、子どもたちにとってトップアスリートやプロスポーツの活用は効果があると考えていますが、具体的にどのように取り組もうとされているのか、お伺いいたします。

 最後に、県立高等学校の空調設備の設置についてお伺いします。

 ことしの夏は、ここ数年にも増して異常とも思える厳しい暑さで、高知県の四万十市では連日最高気温が四十度を超えるといった、これまでの日本の最高記録を更新する日が続きました。政府においても、屋内での熱中症の予防対策として、小まめな水分補給のほか、扇風機やエアコンを適切に使ったり、すだれやカーテンで直射日光を防いだりして暑さを避けましょうと広報もなされていました。近年の夏の異常な暑さは、七月、八月に限られたものではなく、最近は六月初旬から九月下旬にまで広がって、長期に及んでいますが、今や、大半の家庭ではエアコンがあり、通学の電車でも常に冷房がきいているといった、空調設備が整っているのが当たり前の時代となっています。一方、県立高等学校では、学力向上のため、夏休み期間の短縮や補習授業等が行われ、夏休みといえども、子どもたちは学校で勉強をしています。こうした生活スタイル、夏場の教育活動を取り巻く環境が大きく変わっている中で、昨今、全国の公立高等学校におきましても、普通教室の冷房化、空調設備に対する生徒や保護者、そして先生方の要望がますます切実になっており、都道府県による設置以外に、育友会等の団体が独自で設置する学校もふえています。

 このような全国的な動きの中、本県の県立高等学校においても、約三分の一の学校において、育友会等の団体により空調設備が設置されていると聞いております。私もかつて高等学校の育友会役員として、普通教室への空調設備の設置に携わったことがありましたが、その際に不安に感じたことや課題と思ったことが幾つかございます。まず、大抵の場合、機器の耐用年数が十三年ぐらいの長期リースの契約を結んでいると思いますが、このような将来にわたる長期の契約を、二、三年で役を退くこととなる時の役員が中心となって決めてしまってよいのか。五、六年先に何か問題があったら、誰が責任をとるのか、後生に負担を強いることがないよう、また保護者の負担額が他校と比べて高くないのか、それが保護者の理解を得られる額なのかなど、さまざまな不安と課題を抱えながら決断に至ったという辛い経験があります。県教育委員会として、せめて統一した基準や方針を示していただけたらと思ったこともございましたが、学校と密接な関係があるとはいえ、PTAや育友会という私的な団体に対し、ましてやその団体の意思として行う契約行為に県教育委員会が関与することは難しいことだと思います。近年、中学生の生徒同士の間で、高等学校の教室に空調設備があるかどうかが話題となっていると聞いております。志望校選択に少なからず影響があるようです。そして、このことが学校間格差を助長することにつながらないかと心配するところであります。

 私は、子どもたちに学習意欲を持たせるためには、教育環境の充実がぜひとも必要であると考えます。そのためには空調設備の設置は必須であり、一日も早く全教室に設置されるべきであると考えます。現在、本県の高等学校の空調設備の設置については、育友会等の団体による設置が先行しているようですが、先ほど述べたように、育友会等の団体による設置にはさまざまな不安と課題があり、県としての対応が望まれるところです。そこで、教育長にお伺いいたします。県立高等学校における空調設備の設置状況と、県として今後どのように対応していくのか、お伺いいたします。

 これで壇上からの質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)



○副議長(井岡正徳) 影山くらし創造部長。



◎くらし創造部長(影山清) (登壇)一番宮木議員のご質問にお答えいたします。

 私には、トップアスリートやプロスポーツの活用について、子どもたちの体力向上や健全育成に有効なスポーツを振興する上で、トップアスリートやプロスポーツの活用は効果があると考えるが、具体的にどのように取り組んでいくのかとの質問でございます。

 プロスポーツなどトップレベルのスポーツを見ることは、子どもから高齢者まで多くの人々に勇気や感動を与えてくれます。また、スポーツへの関心が高まることから、スポーツ界の活性化にもつながります。特に子どもたちにとって、トップアスリートのすばらしいプレーを身近で観戦することや、直接指導を受けることは、より高いレベルを目指そうとする意欲にもつながり、大変貴重な体験になると考えております。二〇二〇年のオリンピック・パラリンピックに奈良県から多くの選手が出場できれば大変すばらしいことだと思っております。このことから、プロの試合やトップアスリートによる子どもを対象としたスポーツ教室等は大変重要で、数多く実施したいと考えております。

 今年度は、四月と九月にプロ野球ウエスタンリーグが、七月には女子プロ野球ティアラカップ奈良大会が佐藤薬品スタジアムで開催されました。また、これらの試合に合わせて野球教室を実施しましたほか、九月には元Jリーガーによるサッカー教室が、十月にはプロバスケットボールチームによるバスケットボール教室も予定しております。さらに、子どもたちがトップアスリートに触れ合えるよう、七月には北京オリンピック銀メダリストの太田雄貴選手によるフェンシング教室を奈良朱雀高等学校で、八月には同じく北京オリンピックの銅メダリスト朝原宣治さんによる四百メートルリレー大会を橿原陸上競技場で開催をいたしました。また、十二月の第四回奈良マラソン大会には、バルセロナ、アトランタオリンピックの二大会連続メダリストの有森裕子さんによるランニング教室も予定しております。今後も引き続き、次世代を担う子どもたちがトップアスリートと触れ合い、夢や希望を抱くような取り組みを実施していきたいと考えております。

 以上でございます。



○副議長(井岡正徳) 冨岡教育長。



◎教育長(冨岡將人) (登壇)一番宮木議員のご質問にお答えいたします。

 私には四点でございます。一点目は、学校と地域が協働した取り組みとして進められる学校コミュニティーの進捗状況はどうかのお尋ねでございます。

 子どもたちの規範意識や社会性の不足が、教育課題の一つとなっております。状況としましては、ご指摘のとおり、規範意識をあらわす学校の規則を守っているかどうかの全国状況は、東日本大震災のため中止されました平成二十三年度を除き、平成十九年度、平成二十年度は小中学校ともに全国四十五位、平成二十一年度は小中学校とも四十六位、平成二十二年度は小中学校とも四十五位、平成二十四年度、平成二十五年度は、小学校四十六位、中学校四十七位でありました。これに対応して、ご指摘の学校コミュニティーという仕組みを、社会的きずなが地域集団内の逸脱行為を抑制するという社会学の理論を裏づけに、昨年度からモデル的に導入したところでございます。

 ご質問の学校コミュニティーの進捗状況は、地域とともにある学校づくりを進める昨年度の十五のモデル校も含め、今年度は小中学校の八七%、二百六十七の学校で取り組んでいるところでございます。この学校では、学校ごとに設置されている学校コミュニティ協議会において、教職員、保護者、地域住民の代表者が知識や経験を生かして学校と地域が子どもたちの課題にどうコラボできるかの視点で活発な議論が進められております。具体には、放課後を活用した理科の実験教室や、地元のスポーツ少年団と合同のあいさつ運動、大学生が地域ボランティアとして子どもにかかわっている取り組み、また地域を支える産業について学び、地域の将来を考える取り組みなどが実現しており、保護者や地域住民等が学校運営に参画する状況が生まれております。そこでは、これまでの地域が学校の協力要請に応じるというかかわりが、地域協働での課題解決のため、具体の取り組みを考え、地域での新しいコミュニティーの形成につながる状況が生み出され始めたのではないかと考えているところでございます。

 なお、県立学校においても、学校コミュニティーに倣い、今年度指定した七校のモデル校を中心に、学校や地域の特色に応じて学校と地域が協働する取り組みが進められております。具体には、地元野菜を使った講習会や地域の特産物である大和茶を使ったイベントの開催、また近隣の小学校への運動会の運営協力など、徐々に展開されている状況となっているところでございます。

 二点目は、子どもの課題解決を図り、子どもを育てる地域のきずなづくりについて、今後どのように取り組んでいくのかのご質問でございます。

 子どもたちは、さまざまな人とのかかわりの中で個人の規範意識や社会性などが培われていくことから、先ほど述べました学校コミュニティーの仕組みが円滑に運営され、学校、家庭、地域が協働して地域教育力の強化につながる必要があると考えております。このため、県教育委員会といたしましては、現在推し進める学校コミュニティーの仕組みをしっかりと地域に根づかせ、子どもたちの課題と地域の課題とを関連づけたものとしていきたいと考えております。

 また、この上で一歩進めて、地元の企業や大学、公民館、図書館等の社会教育施設ともつながった新たなネットワークを構成させ、多面的なアプローチにより、地域全体で協働した取り組みを進める、市町村単位程度での学校コミュニティーの連携のような仕組みを提案してまいりたいと考えているところでございます。

 三点目は、中学生の体力向上について、これが大切だ、大変重要だと考えるが、県教育委員会として中学生の体力向上のためにどのように取り組んでいるのかのご質問です。

 県教育委員会では、体力は子どもたちの将来にわたる生きる力のベースとして捉えており、特に小さいときから運動好きな子どもを育てることを目的に、小学生の外遊びの活性化や、フェスタ等での記録会、夏休み大和っ子スポーツウイークなどでのスポーツ教室、また、体育の授業に体力向上指導マニュアルを導入するなどを行ってまいりました。その結果、東日本大震災のため中止されました平成二十三年度を除き、小学生は平成二十年度四十一位、平成二十一年度四十二位、平成二十二年度四十六位と推移していたものが、平成二十四年度全国体力・運動能力、運動習慣等調査で小学校五年生の男女総合の体力合計点は、全国平均を一・〇三点上回る全国十九位となったところでございます。一方、中学校二年生の体力合計点は、平成二十年度四十七位、平成二十一年度四十六位、平成二十二年度四十三位であり、平成二十四年度結果においては全国平均より男女とも約二点低く、総合で全国四十四位という下位の状況ではあるものの、全国調査開始から連続で得点は向上しているところでございます。

 これらのことから今年度は、大学の専門の教授にお願いして、公立中学校六校をモデル校に指定、体育の授業や運動部活動に活用できる効果的な体力を高める運動の研究開発に取り組んでいただいており、今年度末までにこれらの指導マニュアルとDVDを完成させ、県内全ての中学校に配布し、その上で、県中学校保健体育研究会や県中学校体育連盟と連携をとり、体育科担当教員を対象に具体の実技を伴う講習会等を開催して、これを平成二十六年度全国体力・運動能力、運動習慣等調査へつなげていきたいと考えております。一方、中学生の授業外でのさらなる活性化も大切なことから、部活動では県中学校体育連盟と連携を図り、生徒の減少に伴い、二、三校で一チームを編成し、大会出場を可能にできるようにしたり、また、総合型地域スポーツクラブと運動部活動のジョイントによる練習や、おのおのの大会出場などを検討し始めているところでございます。

 今後も、県教育委員会としましては、これらさまざまな取り組みを検証しながら、中学生はもとより、本県児童生徒の体力のさらなる向上に最大限の努力をしてまいる所存でございます。

 四点目は、県立高等学校の空調設備の設置について、設置状況はどうか、また、県として今後どのように対応していくのかのお尋ねでございます。

 県立高等学校における空調設備の設置状況は、平成二十五年九月一日現在、全保有教室数二千六百十六教室に対し千百三十八教室で、設置率は四三・五%となっております。このうち普通教室では、全体七百十四教室のうち三百六十二教室、五〇・七%の設置となっています。この三百六十二教室のうち県での設置は、体温調節が困難な生徒が在籍する特別な事情があった二校、これは法隆寺国際高等学校と王寺工業高等学校でございますが、の二教室で、行政財産の使用許可を受けて育友会等が設置しているものが十三校、三百六十教室となってございます。

 少し経緯を申し上げますと、平成二十三年度に、育友会等の総会決議を経た高等学校から、初めて空調設備設置に係る行政財産の目的外使用許可の申請がなされ、その後、他の高等学校にも設置を認めてまいりましたが、この背景には、補習授業等の実施などで結果として休業期間を減少させていたことや、既に他府県においては育友会等により約四割の普通教室に空調設備が設置されていたこと、また、当時の異常な暑さ等も勘案すると、行政財産の使用許可をしないことは難しいと判断し、許可したものでございます。現在、県教育委員会では、今年度から五年間を耐震化整備集中期間として喫緊の重要課題である県立学校施設の耐震化に取り組んでいるところであり、まずはこの整備をできるだけ確実に早期に完成させたいと考えております。もちろん、空調設備の設置についても、その検討の必要性を認識しており、昨年度より教育委員会関係課を構成員とする内部の委員会を立ち上げ、導入方法等も含めた検討を始めているところでございます。

 以上でございます。



○副議長(井岡正徳) 一番宮木健一議員。



◆一番(宮木健一) くらし創造部長にちょっとまたお伺いいたします。

 先週の九月二十二日にちょうどプロバスケットボールチームの高松ファイブアローズとの試合がありましたので、奈良市中央体育館に見に行ってきました。その中で、一階席はあまり見受けられなかったんでけれども、二階席では小学校、中学校、高等学校、そして学生たちが多く見に来ているなというふうに感じて、すごく喜ばしいことでした。その中で、プロの選手がグラウンドで汗をかいた後、その部分をモップで拭くモッパーと言うんですけれども、モップする選手が奈良朱雀高等学校の選手がそこに多分ボランティアで入っていたと思います。また、ハーフタイムに、一条高等学校のダンス部の子が自分らの演技を見せて、何か地域のあるチームだなというふうに感じました。今後、プロスポーツを見るというのを、ただ観戦する、応援するじゃなくて、できれば地域の子どもたちや、また子どもたちだけじゃなくて、大人も含めて、何か参加型、少しでも何かお手伝いできたり、また参加することによって親しく感じるような、そんなスポーツであったらいいよなというふうに感じました。

 それと、教育長にちょっとお伺いいたします。実は私も現在、少年野球の監督をしていまして、ちょうど今西大寺ドリームスというところの監督をしています。で、秋の大会、奈良県で無事優勝しまして、近畿大会出場という権利を得たのですけれども、子どもたちはちょうどその近畿大会の日が修学旅行に当たるので、今回は出場辞退だなと、子どもたちと話していました。ついつい子どもたちに熱い思いで、やっぱり練習をしていますと、子どもたちの成長を阻害したり、勝利至上主義になったりとか、あと、練習が小学生の間で長期練習になりますと、ついつい好きなスポーツが嫌いになったりすることも見受けられますので、あくまでも子どもたちの成長を一番に考えて出場したいものだと日ごろ考えております。

 そこで、中学生においても、やっぱり勝つ、レギュラーになる、そういうためだけに力を注いでしまいますと、健康障害や、また心の病になってしまいますので、あくまでもずうっと長い間スポーツに携われる、そんな仕組みが必要じゃないかと思います。ちょっと前ですけれども、スポーツ振興について、健康障害やセクシャルハラスメント、パワーハラスメントといった国民的な課題となっているスポーツの実はマイナス面についてもありますので、その辺はちょっと危惧したいというところでございます。

 それと、最後になりますが、空調設備についてです。育友会の二、三年の役員の中で、十三年間のリースを組む、そのときには実は六千万円、七千万円の買いをそこで決断しなければならない。減価償却が終わる十三年までの間、無事何も起こらなければいいんですけども、何か起こった場合、それをどのようにするのか、もちろん役員等が話し合いの中でその辺のところも進めているとは思いますが、県教育委員会として、起こったときに見過ごすわけにはいかないと思いますので、何か指針等があれば、また県教育委員会としてある程度、こういうふうな契約がある、こういうふうな過去の実例があるとかを示すべきだというふうに思います。また、先ほどもお話ししましたように、高等学校によって、月々一生徒の空調設備に対する支払いが八百三十円であったり、八百円であったり、また七百円であったりと、各校によって差があります。それは十三年間リースを組んだときの業者との契約時点で決まります。別に役員がそういう空調設備の契約に詳しいわけでもないにもかかわらず、契約をしなければならないということがありますので、県としてもやっぱりその辺のところの指導というのは必要じゃないかというふうに思います。教育長、どのようにお考えですか、お伺いします。

 以上です。



○副議長(井岡正徳) 冨岡教育長。



◎教育長(冨岡將人) まず、育友会に指導というのは、基本的には、法的にはしてはいけないということになってございます。ただ、皆さんが行われておりますアウトラインとか、やっぱり負担が重たいとかいう方とかおられますので、できれば、その話し合いの中で減免とか、そんなことも入れられないのかとか、あるいは、できるだけ金額の安いほうがいいわけですから、そういうことはできないんでしょうかとかいうそのアドバイスは、今そういう目的外使用許可願いが出てまいりますときに、先発しているところはこういう状況ですというようなことの情報を流したり、あるいはアドバイスをする。まあそこまでにとどめないといけませんのですけれども、そういう情報はお出しするように心がけております。



○副議長(井岡正徳) 一番宮木健一議員。



◆一番(宮木健一) ありがとうございました。以上です。



○副議長(井岡正徳) 次に、三十八番秋本登志嗣議員に発言を許します。−−三十八番秋本登志嗣議員。(拍手)



◆三十八番(秋本登志嗣) (登壇)それでは、一般質問をさせていただきます。

 先日の台風十八号により、五條市内において住宅の一部破損や床上・床下浸水の被害があったほか、同市西吉野町内でまた国道一六八号が通行どめになるなど、市内各所で大きな被害が発生しました。こうした被害に対し、五條土木事務所を挙げて関係機関の皆さん方の力を得ながら迅速に対応いただきましたこと、この場をおかりいたしまして心からお礼を申し上げておきたいと思います。その中で一日も早く災害復旧をしていただき、もとの生活に戻れるように、皆さん方のご協力をお願いいたしておきます。

 さて、平成二十三年九月、紀伊半島大水害から早くも二年がたちました。この大水害では、私の地元である五條市を含め、県南部地域は極めて甚大な被害を受けました。しかし、これまでの県や国などのご尽力により、道路や河川の復旧は、目に見えて進んできております。また、集落の安全性を確保するため、砂防工事なども着実に進めていただいております。さらに、今も二百名近くの方々が避難生活を送られていますが、来年六月末までには全ての避難者に帰宅をいただける目途ができたと伺っております。そして、それまでは応急仮設住宅の使用期間も延長するとの方針を県から示していただいたとのことです。改めて、これまでの取り組みに対し、知事はじめ関係機関の方々に心よりお礼を申し上げておきます。

 去る九月四日には、五條市大塔町で犠牲者の追悼式が催されました。この追悼式に前田副知事をはじめとして関係部局の方々にご多忙の中ご参列をいただきましたこと、地元の一人として心から感謝を申し上げます。この追悼式では、依然として行方不明となっておられる方々の早期発見を願う式典も行われました。行方不明の方々が一刻も早く発見され、ご家族のもとにお戻りいただくことを心より祈念するところであります。引き続き、被災した地域の方々が一日も早く安全に安心してもとの生活を続けることができる地域となるよう、関係者の皆さん方の一層のご努力とご協力をよろしくお願いを申し上げまして、一般質問に入らせていただきます。

 まず、紀伊半島の関係でございますけれども、この前、代表質問で神田議員のほうから詳しく丁寧に質問をしていただきました。そして、理事者のほうからも丁寧にまたお答えをいただきまして、全て満足しておるんですけれども、私のほうは一部分の工事についての質問をさせていただきたいと思っております。まずは、紀伊半島大水害からの復旧復興について、五條土木事務所からも報告は受けております。再確認として、県土マネジメント部長に二点、まちづくり推進局長に一点をお伺いします。

 五條市大塔町惣谷地内、通称クマミ谷において発生しました大規模な地すべりでは、その後も変状が継続していることから、その中を通る県道篠原宇井線が通行できない状況が今でもなお続いております。このため、惣谷、篠原地区の住民の皆さん方は、林道殿野篠原線への迂回を強いられていますが、この林道は狭隘な道路であるため、救急対応を含めて、日常生活に多大な影響が出てきております。県におかれましては、昨年末に地すべり災害として国への申請を行い、ようやく今般、対策工事に着手されることとしていただきました。住民の皆さんの安全・安心な生活を取り戻すためには、一刻も早い県道の安全な通行を確保する必要があると考えます。そこでお尋ねします。この地すべりに対しどのような方法で安定を図る計画なのか、その対策の内容と、対策工事が完了し、県道の通行が再開されるのは大体いつごろになるのか、県土マネジメント部長にお答えをいただきたいと思います。

 次に、紀伊半島大水害で深層崩壊や斜面崩壊が数多く発生しました。流出した大量の土砂が河川に流れ込み、河床は大幅に上昇しております。その中で五條市大塔町の宇井地区では、熊野川や川原樋川に流れ込んだ堆積土砂の撤去を進めていただいております。これまでに熊野川では一定の流下能力を確保するため、掘削が完了していますが、あと約三十万立方メートルの土砂の撤去が必要と聞いております。そこで、残る三十万立方メートルの堆積土砂の撤去の見通しについてお答えをいただきたいと思います。

 以上二点について県土マネジメント部長にお伺いをいたします。

 三点目として、応急仮設住宅についてお伺いいたします。

 応急仮設住宅の使用期限について、今回、県では延長する方針を示していただいており、今議会に必要な予算案を提出していただいております。この結果、国の制度の枠組みを超えて使用する可能性が高いことから、避難住民の方々の間では、日常の維持管理や保守点検に対する負担や、台風、地震等によって被害が生じた際に大規模修繕などの負担が新たにのしかかるのではないかという不安の声が出てきております。そこで、これらの日常維持管理や保守点検及び大規模修繕等に対する新たな負担があるのかどうかお聞きいたしたいのと、何かが発生すれば県が責任を持って対処していただけるかの件について、まちづくり推進局長にお伺いをいたします。

 次に、災害時の孤立集落の対策について、県理事兼危機管理監にお伺いします。

 奈良県土の大半は、山間地域が占めています。その山間過疎に点在する集落は、災害時にはいつも孤立する危機をはらんでいます。紀伊半島大水害では、土砂崩れによる道路の欠損により、一市二村十七地区、百八十七世帯三百五十二人が孤立状態となりました。孤立した住民の救出のために、県消防防災ヘリコプターや、また陸上自衛隊の方々、また地元消防団の方々に大変ご努力をいただきました。その後も、欠損した道路を早急に復旧し、孤立状態の解消に向けて関係機関が全力を挙げていただいたことにつきまして、ありがたく思っております。最終的には、十津川村沼田原地区が平成二十四年三月十六日、被災から半年たってようやく復旧工事が終わり、車の通行ができるようになり、孤立状態が解消されました。大和平野の人口密集地への手厚い施策はわかりますが、過疎地域の人々も大切な奈良県民でございます。その人々の命や財産を守る施策にも、ぜひ精力的に取り組んでいただきたいと思います。

 そこでお伺いします。災害時の孤立集落に対する取り組みについて、どのようにお考えをいただいておるのか、お答えをいただきたいと思います。

 次に、先日発生した台風十八号による五條市上野公園付近の浸水被害について、県土マネジメント部長にお伺いします。

 先日、台風十八号による豪雨出水で、紀の川の国土交通省管理区間で、五條市の川端地区、上野公園及びその周辺の田畑が浸水する被害が発生しました。国土交通省に確認すると、上野公園付近は、浸水被害を防ぐための築堤計画があるものの、まだ未着手とのことです。そのために被害が発生したものではないかと考えられます。なお、施工時期は未定ということで、一日も早く築堤工事が実施されることを強くお願い申し上げておきたいと思います。

 また、紀の川では、大滝ダムが平成二十四年度に完成し、今年度から洪水調節を行っています。今回、ダムの放流量は毎秒千二百立方メートル以下に抑えられたと聞いております。しかしながら、ダムが稼働していなかった平成二十三年度の十二号台風時には、洪水調節は行っておらず、最大で毎秒約一千八百立方メートルの放出をされております。そのときよりも浸水被害の面積が大きかったため、非常に驚いております。私は、浸水被害が大きくなったのは、さきの台風十二号の堆積土砂による河床上昇と丹生川など大滝ダム下流で合流する支川からの流入が多かったためではなかろうかと推測いたします。紀の川の上野公園付近、また五條市川端付近の堆積土砂による河床上昇が被害拡大の一因となるのであれば、管理者である国土交通省が早期に対策を講じるべきではなかろうかと思います。

 そこで、上野公園付近の被害軽減に向けた堆積土砂の撤去等の対策について、国土交通省に対し要望すべきと思いますが、県土マネジメント部長のお考えはいかがなものか、お伺いいたします。

 次に、陸上自衛隊駐屯地の誘致について、知事にお尋ねいたします。

 私は、昨年九月議会の一般質問において、五條市への陸上自衛隊駐屯地誘致を強力に推進すべきという質問をさせていただきました。知事からは、今後も誘致の実現に向け、日ごろから市民と自衛隊とのつながりを図っていくなど、五條市において誘致に関する機運を醸成していただくとともに、引き続き五條市等と連携し、国等に粘り強く働きかけてまいりたい、そのようなご答弁をいただきました。

 ご承知のとおり現在、全国で唯一、奈良県には陸上自衛隊の駐屯地が配置されておりません。自衛隊は我が国の防衛の根幹を担う大切な組織であります。加えて、東日本大震災、紀伊半島大水害のときは、救命、救助、行方不明者の捜索、緊急物資の輸送等に大きな成果を上げられ、その活躍ぶりは皆様ご承知のとおりであろうと思います。誠に心強い限りでございます。国防上の計画との関係もあり、短期間では駐屯地の誘致実現はなかなか困難な面があるかもしれませんが、本県は土砂災害等の危険性のある南部地域を抱えていることから、やはり災害発生時にこれらの地域に迅速に救援活動を展開していただくためにも、ぜひとも県南部に駐屯地が必要と考えられます。特に五條市は、紀伊半島のほぼ中央部、奈良県の南西部に位置し、県南部山間地域への入り口であり、京奈和自動車道等により県内東西南北の交通上の要衝にも位置していることから、交通の利便性の面でも駐屯地の誘致先としてふさわしいのではないかと思います。

 こうした観点から、知事はこれまで再三にわたり関係各方面へ、五條市への自衛隊駐屯地誘致を力強く訴えてきてくれました。本当に心から感謝をいたしております。その運動していただいた結果、どのような現状に至っておるかということをひとつご報告をいただけたらありがたいと思いますし、県民の安全・安心の確立にもつながり、多くの人々も強く熱望する駐屯地誘致実現について、今後の見通しはどのようになるのか、わかる範囲でお教えいただけたらありがたいと思っております。

 健康福祉部長に対して、高齢者の質問をさせていただくつもりであったのですけれども、きょう時間の関係が出てきますので、通告はしておるのですけれども、また次回に質問をさせていただきますので、その点、よろしくお願いをいたします。あと残った時間がありましたら、また質問させてもらいます。

 次に、いじめ問題について、教育長に質問をいたします。

 国家百年の計は教育にありと言われるように、国の根幹をなすものは教育であります。その教育の現場、学校において、昨今大きな問題となっているのはいじめ問題であります。全国各地でいじめ問題が深刻化しており、いじめを受けた子どもは、心に大きな傷を負うだけではなく、中には何十年もの時が過ぎても、被害に遭ったときの恐怖感、苦しみ、悲しみを忘れられず、心の中の大きな傷はいつまでも癒えることがないと聞いております。精神的苦痛を与えるもの、犯罪行為、性的いじめまでさまざまな態様がありますが、最近は特に、携帯電話のメールやインターネットを使って誹謗中傷した情報を不特定な相手に流出させるケースや、徹底的に相手を孤立させ心の病になるまで追い込むケースなど、複雑かつ陰湿で発見しにくいものとなり、改めていじめ問題への対策の難しさが浮き彫りになっていると聞いております。

 そのような中で、昨年十二月に県教育委員会が全ての教員に配布されたいじめ早期発見・早期対応マニュアルには、学校と警察との連携の重要性がしっかりと書かれております。また、いじめ以外の問題としても、児童生徒の暴力行為や通学路における不審者の出没、学校と保護者や地域住民等とのトラブルなど、学校が抱える問題は多種多様でございます。

 そこで、私は、非行はもとより、広く犯罪への対応や抑止に努めている警察官の見識や経験を教育現場で生かすべきではないかと考えます。お力をおかりする必要があるのではなかろうかと思います。特に教員とは違った警察官としての専門的な知識や経験は、さまざまな現場で有効であると考えているからです。本県でも、社会問題化するいじめ問題への対応策の一つとして、学校や保護者の間では対応できないいじめの問題に対し、警察官のOBが学校の教員と協力をし、さまざまな事象に関する相談や調整役などに当たることで、いじめ問題の未然防止や早期対応、解決に役立っていくのではなかろうかと思います。

 そこでお伺いいたします。いじめ問題への対応など、未来を担う子どもたちの安全・安心な学校づくりのために、警察官OBの活用についてどのようにお考えいただいておるか、OBの活用を考えていただいておるのか、教育長のお答えをお聞きしたいと思います。

 最後に、アユ漁業の振興について要望いたします。

 平素は、奈良県漁業協同組合連合会に対しましてご指導賜り、まずお礼を申し上げます。

 さて、奈良県漁業協同組合連合会は、今年で発足して六十三年になります。その間、傘下の漁業協同組合は、漁業法に基づき、アユをはじめアマゴ、フナ、ウナギ、ワカサギ、ニジマスなどの種苗を放流し、水産資源の維持培養を図ってまいりました。また、漁業協同組合は、種苗を放流するだけではなく、雑草の処理、ごみの収集などの清掃活動により良好な釣り場環境を釣り人に提供するとともに、地域の子どもたちに川に親しんでもらえるよう多面的な努力も続けてまいりました。

 昨年、アユとアマゴが、金魚とともに、奈良県のさかなとして制定されております。特にアマゴについては、奈良県漁業協同組合連合会と奈良県中央卸売市場との連携により、県内スーパーマーケット等で販売されております。一方、アユについては、市場から、奈良県産のアユはとの問い合わせは頻繁にありますが、出荷できる体制が十分に整っていないのが現状でございます。また、放流用のアユ種苗については、滋賀県、和歌山県、兵庫県から仕入れ、県内の漁業協同組合が河川に放流しています。現在、吉野町の津風呂湖、上北山村の池原ダム湖及び下北山村の七色ダム湖でふ化した天然アユの稚魚が、上流河川に遡上してきております。地元の漁業協同組合は、多い年でも十二万尾のアユ稚魚を採捕しています。しかしながら、それらを放流用に適した大きさに育成し、養殖できる施設がないのが現状です。

 平成二十年に県で制定した「奈良県山の日・川の日」により、県民の山や川への関心が高まりつつあります。さらには、来年、ゆたかなる森をはぐくむ川と海を大会テーマとして、第三十四回全国豊かな海づくり大会が開催されます。これを機会に、県の内水面漁業を振興するため、奈良県漁業協同組合連合会か行う奈良県産天然アユの安定した養殖、蓄養、供給についての取り組みに対して、知事はじめ関係機関の皆さん方にお力添えを賜るようにしかとお願いを申し上げまして、私の質問を終わります。どうもありがとうございました。(拍手)



○副議長(井岡正徳) 荒井知事。



◎知事(荒井正吾) (登壇)三十八番秋本議員のご質問がございました。

 紀伊半島大水害からの復旧復興について多くの重要なご質問がなされました中で、私に対しましては、陸上自衛隊駐屯地の誘致について、今後の見通しいかんというご質問でございました。

 議員お述べのように、陸上自衛隊駐屯地がない県は全国で奈良県だけでございます。陸上自衛隊駐屯地が身近にありますと、災害時に県民に大きな安心感をもたらします。自衛隊の部隊に地域に常駐していただければ、災害発生時の初動対応の面から有益だと思います。また、近い将来発生が懸念されます南海トラフ巨大地震の場合、津波による大きな被害が想定される紀伊半島海岸地域を含めた救難を迅速に行うためにも、県内南部への駐屯地の配置が望まれるものと考えています。

 ただ、直近の徳島県における駐屯地誘致の例から見ても、駐屯地の配置までには長い期間を要することでございますので、南海トラフ巨大地震への対応としては、まずは救援活動の拠点となるヘリポートの先行的整備を働きかけているところでございます。ことしは、今後の防衛力のあり方についての基本指針でございます防衛計画の大綱の見直しの年でございますし、同時に、五カ年計画でございます中期防衛力整備計画策定の年に当たっております。このような時期には、誘致活動をさらに充実強化する必要があると考え、この六月には太田五條市長とともに、小野寺防衛大臣をはじめ高市自由民主党政策調査会長、中山自由民主党国防部会長、また県選出国会議員の方々と面談し、陳情をさせていただきました。さらに七月には、西防衛事務次官、当時の君塚陸上幕僚長と面談して、陳情をいたしました。一方、地元における対応といたしまして、七月に、五條市及び十津川村におきまして、陸上自衛隊第七施設群に山地徒歩行進訓練などを実施していただきましたし、八月には、五條市と県との共催で防災講演会を開催いたしまして、約四百五十人の市民が参加されました。

 七月に公表されました防衛計画の大綱の中間報告では、今後重視すべき自衛隊の体制整備、方向性として、安全保障上の諸課題に加えて、南海トラフ巨大地震と具体の名前に触れて大規模災害等への対応について明記されております。注目すべき点でございます。駐屯地の誘致活動につきましては、本県出身の大久保元陸将からも助言や国への働きかけなどの協力をいただきながら、進めております。今後さらに、この十月にも上京して、国への陳情を予定しております。引き続き、五條市、防衛協会、県選出国会議員の方々と連携して、国に対し強く働きかけていきたいと考えております。

 議員ご質問の今後の見通しでございますが、ハンデになる点といたしましては、奈良県は陸上自衛隊の再編が、冷戦後進められ、その主力勢力は北海道から西方へ移動する再編活動でございましたが、その間、陳情活動が一切なかったというふうに言われます。二つ目は、現在の自衛隊強化の方向は、尖閣諸島防衛など海上勢力、航空勢力の充実に向けられ、陸上自衛隊は予算的に後回しになっているというふうにも言われております。一方、追い風になりそうなのは、東日本大震災を踏まえ、南海トラフ巨大地震などを想定し、国土強靱化の一環として、防災力強化の対策に向かっているところでございます。また、限られた予算の中でやりくりするものですからと、いつも陳情にお会いした方がおっしゃいますので、ハードルは相当高いものと思っておりますが、強い決意で陳情を続けてまいりたいと考えております。

 ご質問ありがとうございました。



○副議長(井岡正徳) 大庭県土マネジメント部長。



◎県土マネジメント部長(大庭孝之) (登壇)三十八番秋本議員からのご質問、幾つかございました。お答えしたいと思います。

 まず、紀伊半島大水害からの復旧復興につきまして、大きく二つの質問でございました。一つ目は、五條市大塔町の惣谷で発生した地すべりに対して、今現在、県道篠原宇井線の通行ができない状況でございます。どのような工法でどういう対策をしていくのか、いつごろになるのかというご質問でございました。

 議員ご指摘の五條市大塔町惣谷のクマミ谷で発生している地すべりは、非常に大きいです。活動区域が横方向が約三百三十メートル、縦方向が七百メートルでございます。その土の固まりが地すべり区域になっているということでございます。その中に一般県道の篠原宇井線がちょうど走っている状況になります。変状を来しておりまして、通行どめになっております。この県道の先には、惣谷地区や篠原地区の集落がありますが、ご指摘のとおり、林道殿野篠原線に迂回していただいているところでございます。この非常に大きな地すべり対策を決めるに当たりましては、調査、そして地すべりのメカニズム、どれぐらい深くから地すべりが起きているのかといったメカニズムの解析、そしてそれに対応する対策工法を検討するために、年間を通じた変動を観測する必要がございました。そうした観点から出てきました対策工法といたしましては、地下水を排除することにより、斜面の安定を図る集水井工、水をためる井戸をつくるということと、グラウンドアンカーによる抑止工、土を抑えるといったアンカーです。また、変状を受けている県道そのものは、路側に擁壁を建てる、こういった復旧工事が必要であるということがわかりました。ことし二月に、道路災害復旧事業として採択をされました。実施設計を進め、完了した部分から工事を発注しておりまして、仮設工事の準備をしているところでございます。

 予定でございます。今のところ、対策工事は平成二十六年度末の完成を目標に進めておりますが、非常に地すべりの規模が大きいために、もう少し時間を要する可能性がありますが、工程管理を徹底し、一日も早い工事の竣工を目指していきたいというふうに思ってございます。

 紀伊半島大水害に関しましてもう一点のご質問は、五條市大塔町の宇井地区の熊野川に流れ込んだ堆積土砂の撤去、残る堆積土砂の撤去の見通しはどうかというご質問でありました。紀伊半島大水害により大規模な地すべりや山腹崩壊が各地で発生し、その土砂が主に崩壊斜面直下の熊野川などの河川に堆積いたしました。県におきましては、災害復旧事業により、大規模な土砂堆積箇所八カ所で合計約二百二十万立方メートルの堆積土砂の撤去を実施しています。議員お尋ねの五條市大塔町宇井地区の熊野川、川原樋川の堆積土砂につきましては、約四十七万立方メートルを撤去する予定であります。そのうち旧大塔グラウンドのかさ上げへの使用などによって、既に十七万立方メートルの撤去を行っております。これにより、既往最大の流量に対しましても、県道高野辻堂線が浸水しない程度まで復旧しておりまして、今回の台風十八号でも浸水被害は発生しておりません。残る土砂の処分につきましても、小原川のつけかえによって処分地を確保できております。平成二十五年度末の完了を目標に、土砂撤去を実施しております。

 三つ目にご質問をいただいたのは、今回の台風十八号でありますけれども、台風十八号により五條市上野公園付近の浸水被害について、国土交通省に対策を要望していくべきと思うが、どうかというご質問でございます。

 この上野公園付近、紀の川につきましては五條市の栄山寺橋から下流は、議員お述べの上野公園を含めて国土交通省が管理しております。先日の台風十八号の降雨により紀の川が溢水し、上野公園と周辺の田畑が浸水する被害が発生いたしました。議員ご指摘のとおり、大滝ダムからの下流への放流量を見ますと、平成二十三年の紀伊半島大水害のときは、最大放流量は毎秒、一秒間に千八百立方メートルでありましたが、今回は洪水調節により最大放流量は毎秒千二百立方メートル以下に抑えられました。しかしながら、上野公園の浸水被害は、今回のほうが大きくなりました。ここを管理している国土交通省からの話によりますと、その要因として、今回の台風による大滝ダムより下流域の降雨が、二年前の大水害時より多く、丹生川等の大滝ダムよりも下流で合流してくる各支川等からの流入量が多かったことが影響しているのではないかというふうに聞いておるところでございます。また、上野公園付近には、約一万立方メートルの土砂が河道に堆積しています。国土交通省では、早急に対処するために、平成二十四年度補正予算を計上しており、今年度中に撤去工事を完了させると言っております。また、直轄管理区間の紀の川水系河川整備計画には、上野公園付近での堤防整備の計画はあります。しかし、国土交通省からは、未整備箇所、ここだけなく複数ございます、そういったところの堤防整備について、人口や資産の状況、周辺の土地利用状況等を踏まえて、段階的に整備を実施すると聞いております。

 県といたしましては、台風十八号の今回の雨の降り方と河川の水位、あるいは浸水被害の関係を、県、我々とともに分析することを国に働きかけたいと思っておりますし、上野公園付近に堆積した土砂の早急な撤去、そして、計画的な紀の川の堤防整備を促進することを国に働きかけてまいりたいと思っております。

 以上でございます。



○副議長(井岡正徳) 林まちづくり推進局長。



◎まちづくり推進局長(林功) (登壇)三十八番秋本議員のご質問にお答えさせていただきます。

 私に対しましては、紀伊半島大水害からの復旧復興につきまして、応急仮設住宅の使用期限延長に伴いまして、避難住民に新たな負担があるのか、また、何かが発生すれば県が責任を持って対応いただけるのかというご質問でございます。

 議員お述べのとおり、応急仮設住宅につきましては、復旧復興の対策工事の完成等により、避難者が帰宅可能となるまで、人道的な見地からその使用期限を延長するとの方針を示させていただいているところでございます。このため、今議会には、避難住民の方々がこれまでと同様に安全・安心に住み続けていただくために必要なものとして、期限延長に伴う費用を提案させていただいております。具体的には、延長期間に係る日常的な維持管理・保守点検費用について、過去二年間と同様に計上しております。さらに加えまして、今後は建物の安全性をより一層丁寧に確認することが必要との判断から、二カ月に一回の安全確認調査の費用についても計上しているところでございます。また、台風や地震等により新たに被害が発生した際には、入居されている避難者の方々に負担がかからないよう、県が責任をもって対応させていただきます。したがいまして、使用期限の延長に伴い、新たに避難住民の方々に何らかの負担等が生じるということはないというふうに考えております。いずれにいたしましても、県といたしましては、避難者の方々の仮設住宅における不自由な生活が一日でも早く解消できるよう、引き続き市村とも連携し、避難者の早期帰宅に努めてまいります。

 以上でございます。



○副議長(井岡正徳) 林県理事兼危機管理監。



◎県理事兼危機管理監(林洋) (登壇)三十八番秋本議員のご質問にお答えをいたします。

 私には、災害時の孤立集落に対する取り組みについてどのように考えているのかというお尋ねがございました。

 地震や土砂災害等の大規模災害発生時には、道路の途絶により孤立する可能性がある集落が、南部・東部の山間地域を中心に存在しております。議員お述べのように、紀伊半島大水害の際にも、大規模な土砂災害により十七の地区で孤立集落の発生を見たところです。県としましても、こうした災害時の孤立集落対策については、重要な課題と認識しております。このため、今般の県防災計画見直しに盛り込み、市町村とともに力を入れて取り組んでいきたいと考えております。

 考えられる具体的な取り組みとしましては、まず、災害時に孤立する可能性がある集落及びその世帯数や人員数等をできる限り正確に把握すること。次に、人命を守る観点から、各集落ごとに、集落の外も含めた避難所、避難ルートの確保や避難勧告等の具体的発令基準の作成など、できる限り早目、広目の避難の徹底を図ること。また、孤立への事前の備えとして、衛星携帯電話や非常用電源の整備による孤立時の通信の確保及び平時から関係機関との連携により、道路やライフラインの早期復旧体制の構築を図ること。ちなみに、県では昨年度から、市町村が行う避難所の機能強化に補助を行っておりまして、南部・東部地域では、これまでに五つの市村、三十八の避難所において非常用発電機の整備が進められているところです。さらに、孤立集落への救助や物資の搬送のため、ヘリコプターの活用が有効でありますことから、地区の広場や学校の運動場など臨時のヘリコプターの離発着場の確保について、市町村とともに調査・点検等を行うことなどのことが挙げられると考えております。このような考え方に沿って関係機関の協力を得ながら、市町村と連携して災害時の孤立集落対策を進めていきたいと考えております。

 以上でございます。



○副議長(井岡正徳) 冨岡教育長。



◎教育長(冨岡將人) (登壇)三十八番秋本議員のご質問にお答えいたします。

 私には、いじめ問題について、その対応など、子どもたちの安全・安心な学校づくりのために警察官OBの活用についてどう考えているかのお尋ねでございます。

 安全で安心な学校づくりには、議員ご指摘のとおり、いじめ早期発見・早期対応マニュアルにも示されているように、特に学校内だけでは解決が困難な事象に対応する場合、警察等の関係機関との連携が不可欠とされております。学校と警察との連携につきましては、平成十五年から警察本部少年課と県教育委員会との人事交流を行っていたり、平成十六年からは学警連携といたしまして、定期的に各警察署の生活安全課を中心に、学校との不審者情報の共有やパトロールの実施、学校内外の問題行動等についての相互の情報交換等を行うとともに、その時々の学校における生徒指導上の課題について議論し、役割分担や対応方法を話し合い、対応しているところでございます。加えて今年度からは、それぞれの警察署長と管内の市町村教育長、学校長レベルでの会議を開催するなど、より一層の連携強化に取り組んでいるところでございます。

 次にお尋ねの、警察官OBの活用については、県警察本部のほうで平成二十二年度よりスクールサポーターとして、奈良、橿原、高田の三警察署に三人を配置していただき、この地域での活用がなされ、暴力行為やいじめ等の未然防止や初期対応で学校への支援をいただいております。さらに、今年度からは、十二署十二人に拡大配置していただき、より広い地域で日常の学校の相談にも応えていただいておるところでございます。このように、学校でのさまざまな課題に、警察官はもとより、警察官OBにご支援とご協力をいただいており、今後とも学校現場におけるスクールサポーターの充実した活動を含めて、警察本部との連携を一層深めてまいりたいと考えております。

 以上です。



○副議長(井岡正徳) しばらく休憩します。



△午後二時三十一分休憩

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△午後二時四十八分再開



○議長(山下力) 休憩前に引き続き会議を開きます。

 次に、十五番森山賀文議員に発言を許します。−−十五番森山賀文議員。(拍手)



◆十五番(森山賀文) (登壇)議長のお許しをいただきまして、ただいまから一般質問を行わせていただきます。

 まず最初に、奈良県立大学について、荒井知事に質問します。

 近年、少子化の影響を受け、複数の大学が定員割れを起こしています。大学間の競争が激しさを増している中、奈良県立大学もその競争の勝ち組となるべく、魅力ある大学を目指し大きく動き出しました。県立大学の今後のあり方について検討を始めてから、本年には、荒井知事を本部長に、奈良県出身で東京大学の名誉教授につかれておられる北岡伸一先生を顧問に迎え、奈良県立大学改革推進本部を立ち上げ、さきの定例会におきましても、今回の大学改革の視点をお述べになられたところであります。先月のお盆に、明日香村であすかふるさと夏まつりが開催され、参加いたしましたところ、実行委員の一員に県立大学生が加わり、汗を流す姿に接しました。これまでから大学が目指している地学連携は、こういうところにも発揮されているということが、私自身目に見える形でわかりました。県立大学と自治体等との協定をもとに、今後、産官学、地域、そして海外大学との連携、交流がますます深くなることを含め、奈良県にとって魅力ある大学、なくてはならない大学を目指しての一層の改革推進を期待するものであります。

 これまでの奈良県の大学事情といいますと、まず国立大学法人では、もともと教育系の大学である奈良女子大学、奈良教育大学に限られていました。後には、理系では奈良先端科学技術大学院大学が設置されています。また、公立大学では奈良県立医科大学、それに奈良県立大学の二大学です。奈良県内の高校生は、全国的に見ても、他府県大学への進学率が非常に高い状況が続いています。これまでの奈良県の大学教育については、他府県に頼ってきたというのが事実ではないでしょうか。多くの都道府県では、知の拠点となるべき国立大学法人の総合大学を有しているか、都道府県または市が独自の公立大学を設置し、国立大学法人を補完するか、むしろ凌駕する大学づくりに取り組んでいます。

 さて、これからソフト面においての改革が期待される中、県立大学は本年、(仮称)地域交流棟建設に向け、基本・実施設計費が六月議会で補正予算を組まれました。これまで学内の一部に地域交流センターを設置されていましたが、県立大学が目指す地域との連携を強化していこうという強い意気込みを感じます。さらに、今回の定例会で、県立大学に関する予算として、新規事業で地(知)の拠点整備事業三千二百十万円が計上されております。文部科学省が進めるこの事業に応募した県立大学は、約六倍という高い競争率を勝ち抜き、地(知)の拠点の一つに選定をされました。この予算で、先ほど述べました明日香村をはじめ奈良市や桜井市や宇陀市との連携を強化し、さまざまな地域課題に応えていこうというものであります。これまでにない取り組みを矢継ぎ早に推進し、県立大学は今確実に魅力ある大学へと階段を駆け上っています。

 そのように改革が進められる中で、今後の本県立大学の大学改革のポイントは、大きく二つに絞られるのではないかと考えます。その一つは、県立大学のさらなる改革として、国際社会に貢献できる人材を養成するユニークな単科大学を目指すというものであります。高い教養を身につけ、広く国際社会で活躍できるトップクラスの人材養成を目指すのです。より高度な人材育成により、内外から高く評価される大学を目標とし、単科大学として大学院の設置も大いに検討すべきだと思います。もう一つは、本県の高校生や地域社会のニーズに応えられる地域の知の拠点となる取り組みを目指すというものです。先ほど申し上げました奈良県の大学事情を考えたときに、これまでになかった全く新しい発想で、国、県の枠組みを超え、県外との大学間競争にも負けない、知識社会の核となる奈良の知の拠点を目指すというものであります。

 そこで、奈良県立大学改革推進本部本部長につかれております荒井知事に質問をいたします。長期的な展望で考えたときに、最終的に奈良県立大学が目指す大学の方向性はどのようなものでしょうか。また、大学の施設が魅力的であるかどうかが受験生が受験先を決めるポイントの一つになっています。老朽化著しい学舎などの整備については、今後どのように進めていくのでしょうか。その中で、来年から工事が始まる(仮称)地域交流棟は、パース図で確認する限りでは三階建てのようでありますが、その具体的な内容はどのようになっているのでしょうか。また、真っ先に整備しようとする狙いはどのようなものでしょうか。

 次に、奈良県立医科大学附属病院について質問をいたします。

 県立医科大学附属病院の西側を走る国道二四号を移動する際、県立医科大学附属病院へ目を移しますと、中央手術棟の工事の進捗の様子がよくわかります。病院の建物と線路との間で少し窮屈そうにも見えますが、良質で高度の医療を提供する特定機能病院として、また地域の中核的医療機関として、中南和地域の医療体制を確実に前進、または向上させるためのマグネットホスピタルとして早く利用できるよう、工期のおくれが出ないよう、進捗を見守っているところであります。そして、その隣接されている近鉄橿原線には、今後、県立医科大学附属病院付近への新駅の設置に向けて検討をされています。この県立医科大学附属病院につきましては、県議会といたしましても、病院を核としたまちづくり推進特別委員会を新たに設置するほど重要であり、喫緊の課題と認識をしております。今回は、県立医科大学に関しまして、新駅と、間もなく一部供用を開始する予定と聞いております中央手術棟の二点に絞り、荒井知事に質問をさせていただきたいと思います。

 まず一つ目は、新駅設置についてであります。私自身は、もちろん新駅設置を期待しております。駅が設置されれば、東側には病院を中心ににぎわいある新たなまちづくり、西側には大学や運動公園を中心としたまちづくりが期待できるからであります。しかし、新駅設置に向けては懸念される幾つかの課題をクリアしていかなければなりません。近鉄線で新しく駅を設置したのは、平成十八年三月二十七日に開業した白庭台、学研北生駒、学研奈良登美ヶ丘です。これらの駅は、新しく路線が開通したことによるものであります。では、今回設置を検討されている駅はどういう条件になるのか、ざっと調べてみました。一つ目は乗降客数です。畝傍御陵前駅と八木西口駅に挟まれていますが、畝傍御陵前駅は一日の乗降客は約三千七百名、八木西口駅は約五千三百名であります。同じ橿原線上に設置されております同じ急行停車駅の田原本駅は約一万三千名、近鉄郡山駅は約一万八千七百名と、利用客数を比較しますと少ない部類に分けられます。二つ目は、駅と駅との距離であります。昭和五十四年に設置されましたファミリー公園前駅は、平端駅と結崎駅との間に設置されましたが、両駅二・五キロメートルの間に設置されました。畝傍御陵前駅と八木西口駅の距離は、私の計算では約二キロメートルと、駅間の距離を比較しますと短いほうに分けられます。そのような条件がある中、公共交通事業者である一方、利潤を追求する民間事業者である近畿日本鉄道株式会社が、新駅設置を自力で考えるには、客観的に考えますと条件的には難しいと言わざるを得ないように思います。自治体からの請願駅として新駅を設置することは、今のところ選択肢には入れていないということもございます。

 そこで、荒井知事に質問をいたします。県立医科大学附属病院前の新駅設置につきましては、今申し上げたような課題がある状況を踏まえて、県としては新駅設置を前提としてまちづくりを進めようとされているのか、あるいは、仮に新駅の設置ができなかったとしても、まちづくりは進められるのか、知事のご見解をお伺いいたします。

 もう一点、中央手術棟について質問をいたします。一期工事は近々竣工する予定と聞いております。また、がん治療をお受けになられる方々は、最新の医療機器で治療を受けることを、一日千秋の思いで待ち望んでおられることと思います。一部供用を開始する具体的な時期などは、どのような現況でしょうか。また、正式なフルオープンはいつごろを目途とされ、がん診療機能の充実や周産期医療体制の強化などに向けてはどのように取り組まれる予定なのでしょうか。

 次に、県域水道について質問をいたします。

 今春より、県のさまざまなご努力のおかげで、県営水道料金が値下げされました。まずは暫定的に三年前の平成二十二年度から、立方メートル当たり五円を値下げし、今春までに中期的な料金体系を確立された結果、今春から県営水道料金は立方メートル当たり、値下げ前当初より十五円安く改定されました。この改定を受け、私が暮らす橿原市においても、新たに市の水道料金の値下げが行われました。まずは住民の公共料金の負担が軽くなりました。一つの大きな前進であります。

 これまでは、水道の使用量が多い企業や商業施設などでは、使用量が増加するほど立方メートル単価が上がっておりましたので、水道水の利用を極力控え、地下水を利用する設備に投資しているところが多くありました。しかし、今回の改定では、もともと想定されている基準内水量を超えると料金単価が、立方メートル当たり百三十円からさらに九十円へと大幅な値下げになりました。この値下げによって、地下水利用の設備投資の必要性が弱まり、水道水の利用がふえることが想定される上、本県が力を入れて取り組んでいる今後の企業誘致などにもよい影響を与えるものと、大きな期待をしております。ただ、さらにその効果を強めるためには、市町村水道も同じように、使用量が増加するほど水道料金が安くなるという料金体系に改定することも重要になってくると私は考えます。また、県としましても、今回値下げをしたことによる減収分を補うため、新たに顧客、利用者である市町村の開拓を進めることや、より固定費を削減することなど、引き続いての積極的な効率化に向けた施策の推進が必要ではないでしょうか。奈良県ではそれを見越し、県域水道ビジョンを作成され、現在、その実現に向け取り組んでおられます。その中では、県営水道と各市町村水道が広域的な連携や協力により課題を克服することなどが示されています。その県の施策に賛同し、早速県下の市町村におきまして、市町村自己水から県営水道へ切りかえる自治体もあると聞いております。

 今回の県営水道の値下げは、先ほど申し上げました橿原市のように、直接住民への公共料金の値下げにつながるメリットも大きいですが、市町村水道事業者にとりましても、県営水道の値下げを契機として、県営水道受水率一〇〇%に転換することにより、老朽化した浄水場を廃止するなど、今後の投資を抑制できたり、水量が減少していく水源への心配もなくなったりということにつながっていく大きなメリットがあります。そのように、県営水道が初めて行った水道料金の値下げは、大きな意味があったと感じます。そこで、住民や企業にとってさらに利用しやすく、そして水道事業者にとってもメリットのある事業のあり方を考えたときに、県から市町村への働きかけによってさらに効率がよくなる可能性が残されているものがあるのではと考えております。

 それは、市町村水道事業の広域化についてであります。もちろん、これは住民の水道料金同様、市町村自身がお決めになることであります。これまで県は、各市町村との連携で、水源の選択や老朽施設の更新や、投資の最適化などにつきまして、一対一の関係で市町村と協議されてきました。県下では、消防の広域化や健康保険の統一などが進められていますが、同様に水道事業も広域化することになれば、効率化がより進むのではないでしょうか。しかし、消防の広域化などは、国の後押しがあったことで推進するスピードがアップしましたが、水道事業はそうではありません。

 そこで質問いたします。今後の県営水道事業にも大きくかかわる市町村水道事業の一層の効率化を長期的に考えたときに、県が積極的に市町村同士の水道事業広域化を働きかけることを検討するべきと考えますが、いかがでしょうか。市町村水道事業単独の場合に比べ、複数の市町村水道事業の広域化を比較した場合、どれくらいの経費削減などが進むのか、シミュレーションを行い、見えてくる内容をお伝えすることが大きな前進につながると考えます。また、今回の県営水道値下げによって、各市町村の水道料金においても連動した値下げは現在どれくらい進んでいますでしょうか。また、その中で、水の使用量が多い企業や大型商業施設にメリットが大きい、一定水量を超えると水道料金が安くなる料金体系に改定された市町村がどの程度あるのか、把握しておられましたらお答えいただきたくお願いいたします。

 次に、桜井市と香芝市をつなぐ中和幹線について、県土マネジメント部長に質問いたします。

 香芝市から桜井市をつなぐ中和幹線が全線開通し、一年以上が経過をいたしました。橿原市内の幹線沿いには耳成高等学校跡にまほろばキッチンがオープンしたのをはじめ、車の販売店なども営業を開始し、ここ一、二年で商業施設がふえ、見た目にもにぎやかになってきています。さらに今後は、その付近に大型商業施設が誘致されることも検討されており、中和幹線沿いは今後ますますにぎやかになってくることが予想されています。中和幹線が全線開通し一年がたち、県は、交通状況を調査されました。そこには、中和幹線開通により、中和幹線周辺の五カ所の渋滞が著しい箇所が解消されたことが示されている反面、中和幹線上にある大和高田市の大塚交差点、橿原市の土橋町南交差点、葛本町交差点の三カ所で渋滞が続いていることも記されています。この渋滞の原因は、現在供用されている京奈和自動車道大和区間との関連もありますが、橿原市北部では、この中和幹線の混雑を避け、生活用道路を抜けて京奈和自動車道を利用する車などがふえ、関係する自治会では、生活者の安全が脅かされると心配が続いています。そのような中で橿原市では、京奈和自動車道の橿原市側のおり口の信号につながる道路建設に向け、現在順次進めています。この道路が供用開始されれば、生活用道路への抜け道利用も減ることが期待をされています。

 そこで、県土マネジメント部長に質問いたします。中和幹線全線開通一年後の交通状況を調査する中で見えてきた課題について、今後どのように解決に向けて進めていかれるのでしょうか。また、利用者アンケートの集計もありますが、その中で出てくる課題や県民の声は、今後どのように反映されるのでしょうか。

 次に、高齢者の防犯対策について、警察本部長に対して質問します。

 最近、身近な治安の低下について強く感じるところがあります。例えば先日、橿原市で毎年開催される防犯協議会の挨拶の中で、こちらにおられます先輩議員が、昨日我が家の単車が盗まれましたとおっしゃっていました。翌日に発見されたそうでありますが、修理が必要になったとのことでありました。また、同じ橿原市内にあります私の事務所の女性事務員も、先日昼間に買い物に行く途中、国道二四号沿いの歩道で痴漢に遭いかけ、防御して逃げるという出来事がありました。相手の特徴を聞くと、帽子を深くかぶり、サングラスをして、マスクをしていたと伝えました。明らかに不審者だと思い、事務員に被害はありませんでしたが、ほかに被害者が出てはいけないと思い、近くの交番に巡回を強めてもらえるようすぐ連絡を入れておきました。このようなことをはじめ、障害や空き巣も身近に起きているのですが、最近犯罪がふえているように感じているのは、私だけでしょうか。新しく取り入れたメロディーパトロールなど犯罪を起こさないための抑止活動は進めていただいていても、残念ながら身近に犯罪は今も起こっています。県がお示しされている日本一安全で安心して暮らせる奈良の実現に向けた取り組みは、前進をしているのでしょうか。

 ところで、きょうの朝刊にも載っておりましたが、ここ数週間、新聞記事に目を通す際、高齢者に的を絞った詐欺事件が急増しているように感じます。だまされる一つの原因は、警察や市役所、銀行など、実在する信頼ある立場を名乗ることによるものであります。リフォーム詐欺であったり、振り込め詐欺であったり、手を変え品を変え、時代ごとに形を変えた詐欺事件は続いています。その手口についても、現金を書籍や雑誌にカムフラージュして宅配により送金をさせたり、ゆうパック、レターパックを利用して送金させるなど、巧妙化していると聞きます。高齢者を対象としたこれらの犯罪は、親族を装い、身内の不幸や災難を何とかしてあげたいという親心の弱みにつけ込んだものや、先行き不透明な世の中にあって、何とか老後の備えを残したいとの思いから、医療費などの還付金が少しでも戻ればという被害者の心のすきを狙った卑劣な犯行であり、断じて許すことはできません。

 そこで、警察本部長に質問いたします。高齢者が振り込め詐欺などに遭わないよう、啓発はこれまでから行っているはずですが、被害はなくなりません。最近では、高額な振り込みをする高齢者に対しては、銀行員なども注意していると聞きます。高額な振り込みそのものも、身元確認などチェックが厳しくなっています。さまざまな対策がとられていますが、どのような効果が生まれているのか、また、新たな対策を検討されているのか、詐欺などの犯罪をなくす取り組みについてお聞かせください。

 次に、無形民俗文化財や奈良の伝統芸能について、地域振興部長、教育長に要望します。

 今回久しぶりに質問に立たせていただく機会を得た中で、この件についても質問をさせていただく予定でした。しかし、先月八月に開催されました高校生議会において、奈良朱雀高等学校の生徒から無形民俗文化財に対する率直な質問が上がり、教育長が継承活性化に資する施策を今後検討していくと前向きに答弁されました。私が尋ねようと考えていた内容より、よほど新鮮でわかりやすい質問を高校生が行ってくれたことで、前向きな答弁をいただきました。したがって、私はこの件につきまして、要望のみさせていただきたいと思います。

 高校生が取り上げたものは、県の無形民俗文化財に指定されている奈良市大柳生町の伝統芸能太鼓踊りでした。継承する人材が不足し、中止しなければならなくなったことについてでありました。無形民俗文化財が中止になるというのは、文化財がこの世から消えると言っても大げさではないと思います。数百年前といういにしえから引き継ぎ守り続けてきた無形民俗文化という遺産を、この世に生きる私たちの代で途絶えること、それだけは絶対に避けたいと最善を尽くしながらも、少子高齢化が進む中で、継承していくのは困難になっていくであろうと考える無形民俗文化財は、県下にほかにもあります。橿原市の東坊城町で毎年お盆に行われる、ほうらんや火祭もそのうちの一つであります。夏の火祭りとしては、県下でも代表的なものであります。重さが五百キログラムにもなる大きな重いたいまつもあり、それらに火をつけて担ぎ回ります。ことし、奉賛会の方から、祭りに出席をした私たちに、現状を詳しくお話をいただきました。人材が減少し、後継者が減少していく中で、これまで奉賛会の方がみずから生産していたたいまつ用の菜種も外注に頼らざるを得ず、支出もふえていくという現状をしみじみと話されました。そのように、このままであれば、県下から、太鼓踊りと同じように、無形民俗文化財が一つ、また一つと、中止になったり消えていってしまうかもわかりません。

 本年は、出雲大社で約六十年に一度の造替遷宮が行われました。そして来週は、二十年に一度の伊勢神宮の式年遷宮の最大のクライマックスであります遷御が行われます。伝統的な事柄は、継承することによって、その存在の輝きや重みが増してまいります。どうか、地域振興部長、教育長におかれましては、県民の財産である、先ほど例を挙げましたほうらんや火祭など、県の無形民俗文化財や奈良の伝統芸能が全て安心して後世に引き継ぐことがかなうよう、継承活性化に資する施策を強めていただきますことを要望させていただきます。

 以上で壇上からの質問を終わらせていただきます。ご清聴ありがとうございました。(拍手)



○議長(山下力) 荒井知事。



◎知事(荒井正吾) (登壇)十五番森山議員のご質問がございました。

 まず、奈良県立大学の改革の方向性についてのご質問がございました。

 今、県立大学は大きく変わろうとしております。少子化やグローバル化が進展し、社会経済システムが変革期を迎える中で、奈良県立大学は開学六十周年を迎える記念すべき年を迎えております。その年において改革を進め、これからの地域社会を担う有為の人材育成という役割を果たしていく礎をこの際築きたいという思いでございます。その改革の方向性は、大きく三点ございます。

 一つ目は、対話型少人数教育でございます。県立大学は、研究機関よりも教育機関として学生の教育に重点を置き、一学年百五十名という少人数の利点を生かし、複数の教員が少人数の学生と議論を重ね、学び合い、切磋琢磨して地域力向上にリーダーシップを発揮できる人材を育成しようという試みでございます。このための新しいカリキュラムは、文部科学省とずっと協議をされておられまして、来年四月から導入する予定でございます。

 二つ目は、地域とのつながりを重視した実践型教育の実施でございます。県内企業や自治体などとのさまざまな学外実践活動を充実させ、幅広い社会性やチャレンジ精神、柔軟な発想力などを備えた人材の育成を目指しております。議員にお述べいただきました地(知)の拠点整備事業の採択は、国が地域で活躍する大学を支援しようという事業でございますが、厳しい倍率の中、奈良県立大学のアイデアが採択されました。県立大学改革の方向性と国の描くこれからの大学像が合致した結果だと思います。これまで何度も大学改革で文部科学省を訪問しておりましたが、そういうのがニュースとしてその担当に伝わってきたということもいい影響を与えているようにも思います。地域とのつながりを重視した県立大学のこれまでの取り組みが、国に高く評価されたというふうに考えております。このようなご褒美をいただきましたので、一層の改革推進にも努めてまいりたいと思うところでございます。

 三つ目の改革の視点でございますが、これらの教育内容の充実を進める県立大学の経営体制でございます。独立性を保ちながら、機動的で効率的な経営体制を確立する必要がございますので、公立大学法人として進める組織に改革することといたしました。平成二十七年四月をめどに法人化を目指しております。その法人化の手続を文部科学省と協議に入っております。特に法人化に先立ちまして、教育活動の活性化、教員の意識改革を推進するため、今後採用する全ての教員に、任期つき採用を導入することといたしました。五年間の任期ということでございます。これは、テニュア制度と呼ばれております大変意欲的な試みでございます。これは画期的な取り組みでございますが、さらに、現在おられる教員も対象に任期制を導入されようとしておりますが、これはさらに画期的な取り組みでございまして、文化系の大学では例を見ない取り組みでございます。高く評価をしたいと思っております。今般五名の新規教員を募集いたしましたところ、任期つき教員の採用にもかかわりませず、全国から六十一名の応募がございました。今後、外部有識者による選考も導入し、新しい大学を担う意欲と能力のある教員を採用したいと考えております。

 これらの改革は、県立大学の現伊藤学長の大学教育に対する熱い思いと強いリーダーシップのたまものと感謝をしております。引き続き大学改革を着実に推進し、これからの地域社会を担って立つ自尊自立のたくましい人材の育成に、県としても全面的に協力をしていきたいと考えているところでございます。

 県立大学の改革の一方のハードの整備の面でございますが、県立大学は、小さい大学であるとともに、学舎が古い、建物が古いので有名でございました。キャンパスは、大学の教育内容とともに、受験生が大学を選ぶ際の重要なポイントでございます。校舎が古いなというのは、あまり受験生に対していい評判ではございませんでした。大学の施設整備につきましては、耐震補強、改修するものと新築するものとを選別した上で、今後新たに必要となる施設や整備手順を踏まえたキャンパス全体の整備構想を今年度中に策定したいと考えております。手戻りのないように、一部改修して、また要らなくなったということのないような全体の整備構想をまず今年度中に策定いたしまして、来年度以降の計画的な整備につなげていきたいと考えております。

 この整備の基本方針でございますが、キャンパス全体を学習ゾーンとスポーツ交流ゾーンに分けるという考え方でございます。教室、図書館などの施設を重点的に配置する学習ゾーンと、佐保川と一体となった市民にも開かれた体育館やグラウンドを配置するスポーツ交流ゾーン、北側のほうでございますが、分けて整備したいと考えております。その上で、学習ゾーンにおきましては、対話型少人数教育の実践に必要なゼミ専用研究室や、教員や学生、市民等が一同に会し議論できる階段教室などを整備する予定でございます。また、正門から見た大学は、大学の顔でございます。アカデミックな雰囲気を醸し出させるとともに、各建物に統一感を持たせる整備を進めたいと思っております。さらに、人の導線を重視したプロムナードや中庭等を配置するなど、友と語らい、思索にふけり、学生が学びたくなるキャンパスを目指したいと考えております。

 六月補正予算で議決いただきました(仮称)地域交流棟は、誠にありがたいことでございますが、今述べましたキャンパス全体の整備構想に先駆け整備しようとするものでございます。新しい県立大学の特徴でございます自治体等との連携事業や地域交流、国際交流を推進する拠点として、またこれからの大学改革のメモリアル棟として、広く県民にも活用していただくことを念頭に先行整備するものございます。具体的な内容は、今固めつつございますが、一、二階に地域交流、国際交流のための談話室、研修や講演のための研修室、大学の知の資産を公開するための図書情報スペース等を配置しまして、最上階の三階や屋上には、眺めのいい場所でございますので、地域の方も利用できる眺めのよいレストラン、屋上緑化も整備したいと考えております。

 次に、県立医科大学附属病院のこれからのまちづくり、また病棟の整備についてのご質問がございました。

 県立医科大学の教育研究部門は移転をするというふうに考えておりますが、それを契機とした県立医科大学周辺のまちづくりに当たりましては、高度医療拠点施設の隣接地域であるという利点を生かすことが必要だと思います。県立医科大学附属病院への便利で快適なアクセスや県立医科大学周辺のまちづくりにおける交通の利便性を確保する必要がございます。その観点から、病院近くで鉄道新駅の設置を、関連する駅周辺の施設整備とあわせて検討し、地域の方々が安心して住みやすいまちづくりを進めていくことが重要と考えます。当地での新しい鉄道駅の設置は、県立医科大学周辺のまちの魅力を高めるだけでなく、鉄道利用者の利便性を向上させるものでございます。このため、鉄道事業者においても、県や橿原市に設置費用全てを負担させる請願駅というようなものではなく、公共交通事業者としてみずから積極的にまちづくりに参画し、新駅の設置を前向きに検討していただきたいと思っております。県といたしましては、駅と相乗効果を発揮できるまちづくり、鉄道事業者が駅を設置できる条件整備などについて、引き続き橿原市とともに検討を深めていきたいと考えております。

 また、鉄道事業者が駅を設置する、しないにかかわらず、バスの便をよくすることは必要でございます。最寄り駅、また遠くのまちから県立医科大学へのバス便の乗り入れが可能となるよう、県立医科大学の教育研究部門移転後の敷地内にバスターミナルを確保したいと考えており、新駅の設置を前提としないまちづくりも並行して進めるべきと考えております。新駅設置がいずれになるにせよ、バスターミナルを整備し、来院者のアクセスをよくするとともに、三次救急医療機関である県立医科大学附属病院との連携を生かして、健康づくりを中心としたまちづくりを考えていきたいと思っております。そのまちづくりの機能の中に、例えば高度のリハビリテーション機能を備えた施設やサービスつき高齢者福祉施設、ナースコールつきの高齢者向け住宅、入院患者の家族向け簡易ホテル、健康増進のためのフィットネスや運動施設、高齢者が歩いていける買い物のしやすい商業施設、高齢者向けのカルチャー施設などの立地が可能となるようなまちづくりを進めていきたいと考えております。

 県立医科大学附属病院の中央手術棟の進捗状況についてのご質問がございました。

 (仮称)中央手術棟は、地域医療再生計画に基づきまして、県立医科大学附属病院が中南和地域の核となる高度医療拠点病院としてさらなる機能充実を図ることを目的に、平成二十三年三月に工事着手したものでございます。この施設の建物規模は、地下一階、地上七階を予定しておりますが、整備工事は二期に分けて実施することとしております。このうち一期工事部分は、ことし十月末に竣工予定でございます。十一月五日より地下一階から地上二階までを一部供用開始する予定でございます。この一部供用開始するエリアでは、放射線治療室三室を先行して整備し運用するほか、抗がん剤による化学療法を行う腫瘍センターを整備し、治療用ベッドの増床を図ることとしております。全面開業は平成二十七年度末を目途にしております。この施設整備では、平成十九年の妊婦搬送事案を教訓として、現在県立医科大学附属病院本館にある総合周産期母子医療センターや小児センターなどの母と子のための機能をこの施設に集約整備したいと思います。NICU後方病床を十二床から三十床に増床するなど機能の強化を図る予定でございます。

 また、県民の死亡原因の一位でございますがんの治療向上に向けまして、全身のがん細胞の有無を検査できるPET‐CTを整備し、放射線治療室をさらに増室するほか、さきの腫瘍センターを整備することなどにより総合的ながん治療体制の充実強化を図ってまいりたいと考えております。さらに、竣工後の本格稼働に向けて必要となる医師や看護師等マンパワーについても、完成予定時期を見据え、確保、補充に努めてまいりたいと考えております。

 次に、県域水道、水道事業広域化についてのご質問がございました。

 本県における人口の減少、高齢化の進展、それに伴う水道水需要の減少は、眼前に迫っております。水道事業の広域化を視野に今後のあり方を検討するのは、重要なことだと考えてきております。県では、このような長期的な視点で、県域水道の広域化を念頭に置いた県域水道ビジョンを平成二十三年十二月に策定いたしました。従来の県営水道を専ら念頭に置いたのと違うビジョンというふうに考えてきております。

 中でも大事な点の一つは、需要が減退する中で、無駄な投資や業務を極力少なくする効率化の視点でございます。市町村水道と県営水道が有する施設、人材、ノウハウなどの水道資産を県域全体で最適化するという考えのもと、県域水道ファシリティマネジメントを県のイニシアチブのもと取り組んでおります。議員お述べの市町村水道の広域化については、ビジョン実現のための重要な取り組みだと考えております。本年五月、県と中和地域十市町村による懇話会を立ち上げまして、将来的な経営統合を目指した第一歩として、コスト削減や業務の効率化などを目的とした施設維持管理業務や営業業務の共同化の検討を行っております。検針や滞納整理など一部業務につきましては、平成二十六年度からの共同アウトソーシング実施に向けた協議を進めているところでございます。共同して業務を発注しようという試みでございます。これに加えまして、県営水道と市町村水道の県と市町村の垂直連携といたしまして、県営水道の料金値下げを行いまして、市町村水道の受水費を軽減するとともに、市町村ごとに二十年先までの経営シミュレーションによる診断書を県で作成し、市町村と相談しながら、県営水道への水源転換で得をするのか、それほどでもないのかという検討をしていただくための資料でございます。

 そのような結果、既に広陵町が、新しい浄水場をつくるより県営水道に転換して、新規な浄水場をつくらないほうがいいという判断をされまして、昨年十月より町の浄水場を廃止して、県営水道一〇〇%への転換が行われたものでございます。また、市町村水道の料金につきましては、このたび県営水道を受水している二十四市町村を調査いたしましたところ、今回の県営水道料金改定を踏まえて値下げを行ったのは八市町でございます。大和高田市、大和郡山市、橿原市、生駒市、香芝市、上牧町、広陵町の七市町と、来月から値下げを予定しておられる斑鳩町の一町、合わせて八市町でございます。そのうち一定の水量を超えた場合に水道料金がさらに安くなるという料金体系に改定されましたのは大和高田市でございます。今後とも、これらハード、ソフト両面から市町村水道の施設投資の最適化や県域水道全体での収益改善を図るとともに、将来的な水道一元化も視野に入れ、広域化実現に向けて県と市町村が連携して取り組んでまいりたいと思います。さらに、県域水道ファシリティマネジメント事業推進特区として広域化に資する国の支援制度の創設や、水道資源、資産の有効活用に関する規制緩和などを国家戦略特区の提案として国に提出したところでございます。

 私に対する質問は以上でございます。ご質問ありがとうございました。



○議長(山下力) 大庭県土マネジメント部長。



◎県土マネジメント部長(大庭孝之) (登壇)十五番森山議員から私への質問は、中和幹線についてでございます。開通一年たった後の交通状況はどのようであるか、また、アンケート等をやっておりますが、そういった状況はどうかというご質問でございました。

 中和幹線は、県の中和地域を東西に結び、西名阪自動車道や京奈和自動車道とともにネットワークする重要な幹線道路でございます。産業、観光の活性化、周辺道路の渋滞緩和、沿線住民の安全・安心な暮らしを支える道路として、昨年三月に全線開通してございます。この春、全線開通後一年が経過したことから、効果を確認するとともに、課題を把握するために交通量等の調査を行いました。調査の結果、香芝−桜井間の所要時間は、開通前の国道一六五号の利用に比べ約二十分短縮いたしまして、さらに、国道一六五号の交通量減少による五カ所の渋滞解消や地域の安全性向上などの効果もあったと考えます。一方で、ご指摘のとおり、大和高田市内の県道大和高田斑鳩線と交差する大塚交差点、そして、橿原市内の国道二四号バイパスと交差する土橋町南交差点や国道二四号と交差する葛本交差点では、交通の集中等による著しい渋滞が発生している結果となっております。これらの渋滞対策については、関係機関と協議しながら、速攻対策と抜本的対策を進めているところでございます。

 まず、速攻対策につきましては、土橋町南、葛本交差点ともに中央分離帯のスペースを一部活用して、西行き、そして東行きの右折レーンの延伸を検討しているところでございます。また、抜本的対策といたしましては、京奈和自動車道の(仮称)橿原北インターチェンジから(仮称)橿原高田インターチェンジの専用部の整備が重要であります。これにより渋滞は大きく改善すると考えています。県としては、当該区間の早期工事着手を国に要望しているところでございます。右折レーンの対策と京奈和自動車道の専用部の対策が重要と考えております。

 調査にあわせて利用者へのアンケートも行っております。多くの方から、便利になったとの意見をいただいております一方で、信号の連動性が悪いとか、スピードを出す車があり危険という意見、あるいは、標識をわかりやすくすべきなどの意見もありました。これらの意見につきましては、今後課題や対応策を調査検討した上で、県警察本部、沿線市町等から成る連絡調整会議がございます、そこで議論いたしまして、課題の解決に努めてまいります。

 以上でございます。



○議長(山下力) 原山警察本部長。



◎警察本部長(原山進) (登壇)十五番森山議員のご質問にお答えいたします。

 私には、ご高齢の方を標的とした振り込め詐欺が後を絶たない中、どのような対策が防止の効果を発揮しているのか、また、新たな防止の対策を検討しているのかという趣旨のお尋ねでございます。

 本年の県内における振り込め詐欺をはじめとする特殊詐欺の発生件数は五十九件でございます。被害総額は約三億一千六百万円であり、ご高齢の方を狙った金融商品等取引名下、これが一番額的にも多うございまして、二億円を超えております。これの詐欺、医療費、保険料の還付金詐欺が多発しておりまして、厳しい犯罪情勢と認識をしております。

 県警察では、この種犯罪の被害を防止するため、メロディーパトロールによる広報や、FMラジオ局を通じた注意喚起のほか、被害発生時には積極的な広報を実施しております。また、警察職員が四こま漫画を描き、ホームページや広報紙を活用して、被害に遭わないための注意点等をわかりやすく情報提供させていただいております。さらには、年金支給日に合わせたATM、これの一斉警戒のほか、金融機関等に対して利用客への声かけの徹底をお願いする等の予防活動に一生懸命取り組みをさせていただいております。加えて最近では、社会全体で被害を防止する機運を盛り上げる、醸成するため、事業者の方々の社会貢献活動として、酒造会社が川柳を募集していただいて、詐欺被害の防止を啓発していただいているほか、観光バスのバスガイドさんが乗客に対して防犯指導、振り込み防止の防犯指導をしていただいているような取り組みをさせてもらっております。また、これらのさまざまな取り組みによりまして、金融機関の職員の方や、あるいは一般の方が、水際で被害を防いでいただいた例もございます。

 あるいは、これは詐欺の電話だということを見破って、警察に通報していただいた件数、これがことしになりまして二百七十件に上っております。昨年は一年間で二百四十件弱でございましたので、見破っている件数はずんとふえているというふうに認識しております。その中には、だまされたふり作戦で、被疑者の検挙に至った例もございます。しかしながら、議員ご指摘のとおり、この種犯罪は、ご高齢の方を狙う極めて卑劣な犯罪でございます。安全・安心日本一に向けて、この十月には全国の強化推進期間、これが十月にございます。これは取り締まりを中心に、やはり取り締まりをしっかりやるということと、また、同じ十月に実施予定であります地域密着活動推進強化月間というものがございまして、巡回連絡を強化して、制服の警察官がご高齢の方の世帯を一軒一軒訪問させていただいて、個々に注意を呼びかけるなど、警察も一生懸命取り組みますので、ぜひご理解とご協力を賜りますようよろしくお願いをいたします。

 以上でございます。



○議長(山下力) 十五番森山賀文議員。



◆十五番(森山賀文) 荒井知事、県土マネジメント部長、警察本部長、ご答弁をありがとうございました。

 県立大学につきましても、非常に今改革が進んでいるということも新たにわかりまして、これからの推移をまた身近に見守っていきたいと考えております。引き続いての改革を進めていただきますようによろしくお願いいたします。

 あとはもう時間がありませんが、今回取り上げさせていただいた質問の中で、高齢者の振り込め詐欺に対しては、もうきょうも新聞に出ていたので驚いていたのですけれども、だまされないなと思っていてもだまされる方が出てくるというのは、何とも言えないような割り切れなさがあるのですけれども、警察の方が個々に訪問していただいているとか、そういう努力をこれからも続けていただいて、広報啓発を続けていただいて、一件もなくなるように努力を重ねていっていただきたいと思います。

 以上で私の質問を終わります。



○議長(山下力) 次に、十六番宮本次郎議員に発言を許します。−−十六番宮本次郎議員。(拍手)



◆十六番(宮本次郎) (登壇)生駒郡選出、日本共産党の宮本次郎です。テレビ中継をごらんの皆様にもご挨拶を申し上げます。先週から続く本会議ですが、いよいよきょうで本会議質問も最後となりました。お疲れのことと存じますが、最後までのご清聴をお願いいたします。

 まず初めに、ブラック企業対策についてです。

 今、若者を酷使し、使い捨てにするブラック企業が大きな社会問題となっています。厚生労働省が九月一日に実施した無料の電話相談には、一千四十二件の相談が一日で寄せられました。二十歳代が二百五十二件、三十歳代が二百五十三件と、二十代、三十代で約半数を占めました。相談内容で最も多かったのは、サービス残業で五百五十六件、長時間過密労働が四百十四件、パワーハラスメント百六十三件と続く結果でした。厚生労働省は、今月を過重労働重点監督月間と位置づけて、若者の使い捨てが疑われる企業への監督・指導を集中的に取り組むことにしています。

 日本共産党は、これまでの間、国会でブラック企業を実名で告発、追及して、政府による実態調査と厳しい指導・監督を要求してきましたが、今回の厚生労働省の取り組みは、まさにブラック企業を告発、追及する世論と運動に押されたものと言えます。奈良県内でも、深刻な労働実態に係る報告が寄せられています。民主青年同盟奈良県委員会が行った聞き取り調査では、三カ月もたたないうちに、群馬から奈良、奈良から長崎へと転勤を命じられ、引っ越しの荷物をあける暇もなかったという大手衣料品店の青年の話ですとか、一日十四時間を超える長時間労働を毎日命じられ、働きが悪いと上司から暴行を受けて、精神疾患になり退職に追い込まれたという大手電機量販店の青年など、深刻な実態が報告をされました。このほかにも、正社員からドロップアウトすることを恐れるあまり、会社に従順に従う人間へと変貌してしまう実態などが次々と明らかになっています。ブラック企業に見られる実態は、民間企業だけにとどまらず、公務労働にも及んでいます。さらに、製造業、販売業をはじめ医療、介護、保育、教育などさまざまな分野に及んでいます。日本全国がブラック企業化しているともいえる実態ではないでしょうか。

 そこで、知事にお伺いします。奈良県でも、若い世代を中心に広がる違法な実態を的確に把握するとともに、厚生労働省とも連携して指導・監督を徹底する、あるいは企業名を公表するなどのブラック企業対策を進めることが必要と考えますが、いかがでしょうか、知事の所見をお聞かせください。

 ブラック企業の問題は、個々の企業のモラルだけの問題ではありません。歴代自由民主党政権が労働法制の規制緩和を繰り返し、あらゆる分野に非正規雇用を広げ、正規雇用を非正規に置きかえることを可能にしてきた問題があります。一九九九年の労働者派遣法改悪による原則自由化で、これまで一部の業務にしか認められなかった労働者派遣があらゆる分野で認められるようになりました。さらに、二〇〇三年の改悪では、医療や製造業などへの派遣労働が解禁され、非正規雇用が爆発的に広がる結果となりました。その結果でき上がったのが、おまえのかわりは幾らでもいると言って、正社員を目指させる過酷な競争に駆り立てる仕組みであり、この仕組みこそが大きな問題です。

 そこで、知事にお伺いします。県として、政府に対し、労働者派遣法の抜本改正を求め、正規雇用が当たり前の社会を築くことが求められていると考えますが、いかがでしょうか、知事の所見をお聞かせください。

 二つ目は、零細企業への支援についてです。

 平成二十一年経済センサスの調査結果によりますと、本県は、従業員九人以下の零細企業が圧倒的に多く、実に八〇・一%を占めます。地域経済を活性化させ、県民の暮らしを豊かなものにするためには、この零細企業が元気に成長して雇用をふやしていくことが欠かせません。ところが、残念なことに、現状としては、後継者をつくれず、廃業に追い込まれる零細企業も多く存在しています。このような状況のもと、新たに事業を起こす起業や創業、あるいは後継者が先代から事業を受け継ぐときに新たな分野に挑戦する第二創業などに対して、その費用の一部を補助する補助金制度が国によってつくられました。ところが、本県の場合、いずれもごく少数の採択にとどまっているのが実情で、第二回募集の第二次締め切り分だけを見ましても、地域需要創造型起業・創業補助、これは全国で千三百四十七件採択をされましたが、本県は八件、第二創業補助は、全国で百二十九件採択をされていますが、本県はわずか一件にとどまっています。この原因として、国の補助制度が本県の実情にかみ合っていないということや、そもそもこの制度自体が県内企業に知られていないということが考えられます。

 一方で、県が単独で行う零細企業向けの支援事業はどうでしょうか。創業支援ということで言いますと、高付加価値獲得支援補助、こういう政策メニューがありますが、総額で二千百万円、ブランド開発支援、総額五百万円など、大企業向けの企業立地補助金が九億円も計上されていることと比べますと、零細企業向けの予算規模は大変小さいという印象を受けます。国の補助制度を活用できない県内の零細企業が、うまく活用できるような奈良県の支援事業が必要ではないでしょうか。また、本県では今春、工業技術センターを組織再編し、産業振興総合センターが発足をいたしました。企業訪問活動などを展開され、今後の取り組みに注目が集まっています。しかし、商工会の役員さんや、あるいは零細企業の事業主さんに意見をお伺いしますと、活動がまだまだ見えない、もっと現場に足を運んで後押ししてほしいという厳しいご指摘をお受けしました。企業訪問活動など現場に足を運ぶことによって、国の支援制度を含めた有益な情報をもっともっと零細企業に提供してもらえれば、国の補助制度を活用する事業所もふえるのではないでしょうか。

 そこで、知事にお伺いします。零細企業が元気に成長し、雇用をふやしていくためにも、創業支援などの予算を充実させるとともに、産業振興総合センターにおいては、人材をしっかりと確保して、役割をさらに強化する必要があると考えますが、いかがでしょうか、知事の所見をお聞かせください。

 三つ目は、若草山にモノレール等の移動支援施設を整備する計画についてです。

 この計画は、知事が中心となって進めておられる奈良公園基本戦略の中で、バリアフリー化の一つとして位置づけられているものですが、計画を知った県民の方から、世界遺産にそのようなものを設置して大丈夫か、景観が台なしになるのでやめてほしいといった声が、私どものところに寄せられています。先日開催された奈良公園地区整備検討委員会でも、有識者委員の方から、奈良にとっていいものか、必要性についてしっかり考えてほしいと、モノレールに否定的な意見が出されました。

 県が昨年五月に、移動支援施設の検討業務を発注するために提示した業務説明書によりますと、この地図が示されておりますが、モノレール等の移動支援施設の出発エリアと着地エリアのおおよその位置が図面に示されています。両エリアとも、その大部分が世界遺産である東大寺のコアゾーンにかかる区域です。また、この区域は、同じ世界遺産である春日山原始林のコアゾーンにも隣接をしています。仮に、これらコアゾーンを避けたとしても、この区域の残りの部分、この部分は世界遺産のバッファーゾーン、緩衝地帯とされているために、現状変更を行うに当たっては、世界遺産委員会への報告が求められるなど、景観や環境の保全が必要となります。ご承知のように、春日山原始林は、自然に対する原始的な信仰が発生して以来、日本人の伝統的な自然観と深く結びついて今日まで伝えられてきた景観であります。そのことが評価されたために、春日山原始林などは、自然遺産ではなく文化遺産として世界遺産に登録された経緯があります。また、この一帯は古都保存法に基づく歴史的風土保存地区として、その景観に影響を及ぼす行為は規制をされます。さらに、この地域は、毎年一月に行われる山焼きの地域でもありまして、そのことへの対応も必要です。

 そこで、知事にお伺いいたします。奈良公園と若草山のすばらしい眺望は、奈良を象徴するものであり、私も県民の一人として大変誇りに思っている景観です。奈良を愛する多くの人々によって守られてきたこの美しい景観が、モノレール等の移動支援施設の整備で破壊されることはあってはなりません。景観や環境を保全する観点から、設置の中止を求める県民の声などをしっかり受けとめ、計画を見直すべきと考えますが、いかがでしょうか、知事の所見をお伺いします。

 四つ目は、地域スポーツを支える人材育成についてです。

 一昨年施行されたスポーツ基本法は、その前文で、スポーツを通じて幸福で豊かな生活を営むことは全ての人々の権利であるとうたっています。日本でのオリンピック開催が決定したことを契機に、広く奈良県民がスポーツに親しめる環境をつくることは、県政上の重要な課題です。その具体的な取り組みの一つに、各市町村で活動が展開されている総合型地域スポーツクラブがあります。私も平群町のくまがしクラブに参加をしています。ことし八月時点で、県内には三十六市町村に五十五の総合型地域スポーツクラブが発足をしていますが、その活動を支えるのがクラブマネジャーです。その活動内容は、会員の確保や会費の徴収、広報活動や講師の日程調整など多岐にわたり、地域スポーツクラブを発展させていくためには、その活動に専念できる人が配置されることが望ましいと考えます。しかし、多くの場合、退職された方や自営業の方、体育協会の幹部やOBの方がボランティアで支えているのが実情です。また、地域スポーツクラブがほかの地域スポーツクラブと連携をしたり、地域のNPO法人など各種団体と協働を進めることで、スポーツ人口がふえたり、世代間の交流が深まるなど、その活動が地域の活性化に一役買っているという事例も報告をされています。このように、地域スポーツクラブを支えるクラブマネジャーは、幅広い多彩な活動が求められていることから、将来性のある若いリーダーを公務員に準ずるような待遇で確保して育てることができないものでしょうか。

 そこで、くらし創造部長にお伺いします。今後のクラブマネジャーの育成については、市町村のまちづくりやコミュニティーづくりと一体に取り組めるなど幅広い活躍ができる人材を系統的に育成することが必要と考えますが、いかがでしょうか、くらし創造部長の所見をお聞かせください。

 五つ目に、高等学校における特別支援教育についてです。

 近年、発達障害のある児童生徒が急増しており、養護学校が過密状態にあることは、数年前からこの本会議でしばしば取り上げられてまいりました。特に、全般的な知的発達におくれはないものの、聞く、話す、読む、書く、計算する、推論するなどの能力のうち特定のものの習得と使用に困難を示すLD、いわゆる学習障害、また、学業や仕事の上で注意の持続が難しかったり、席を離れてしまう、話し過ぎてしまう、順番を待てないなどの行動の抑制に困難を示すADHD、いわゆる注意欠陥多動性障害など、発達障害のある児童生徒が急増しており、高等学校進学段階で高等養護学校への進学を希望する生徒は今後もふえ続ける見通しとなっています。この新たなニーズに応えるために、県教育委員会は一昨年、特別支援教育の長期的なビジョンであるグランドデザインを発表して、専門学科、専門コースのある県立高等学校へ、高等養護学校などの分教室を設置することを検討しています。しかし、専門性のある教師がきちんと確保できるのか、養護学校としての集団づくりが十分になされるのか、三年間を通じて継続的な教育が保障されるのか、生徒に対して職業訓練主義に陥ることがないかなど、心配の声をお聞きしています。

 そこで、教育長にお伺いします。今後もさらに、高等養護学校への進学を希望する生徒がふえ続けるという事態にあっては、分教室の設置ではなく、あくまでも新しい高等養護学校を設置することを正面から検討すべきと考えますが、いかがでしょうか、教育長の所見をお聞かせください。

 また、それまでの経過措置として、やむなく県立高等学校に分教室を設置する場合には、現在の高等養護学校の教育内容はどのように保障されるのでしょうか、教育長の所見をお聞かせください。

 発達障害のある生徒が特別支援学校ではなく一般校に通学するケースも急増しています。先日、こんな相談が寄せられました。奈良県下でも大学への進学率が高いある県立高等学校の普通科に通う生徒です。うっかり物事を忘れてしまうという事態を繰り返し、集団生活にそぐわない行動となってしまうことが頻繁にありました。学校側も、保護者も、再三にわたって指導を繰り返しましたが、そのような行動はなかなか改善をされずに、進路変更を余儀なくされるという状況に陥りました。いわゆる退学という状況です。生徒自身もその保護者も、なぜそのような行動を繰り返してしまうのかわからず、大変苦しんでおられました。そこで相談に来られたわけですが、わらにもすがる思いで発達心理学の専門家に相談した結果、その行動は、発達障害に由来するもので、同時に、そのことへの適切な対応が不十分だったために生じているということがわかりました。そこで、保護者も学校側も、それまでの生徒への接し方を見直して、発達障害の特性と、それに応じた対応について共通理解をして、ようやく解決に向かうことができました。もう少し発達障害への理解があれば、このような事態に至らなかったのにと改めて強く感じた次第です。県立高等学校において、発達障害への理解を含めて、その特性を踏まえた対応ができるように、人員の確保、研修の充実が必要と考えますが、いかがでしょうか、教育長の所見をお聞かせください。

 最後に、地元平群町椿井地区における道路の渋滞解消と安全対策についてです。

 いつも言っている地区でありますが、この地区で現在、椿井橋のかけかえ工事と椿井交差点の改良工事が行われています。この箇所ですが、国道一六八号の旧道と上庄バイパスが合流する、平等寺交差点というところで合流し、そして椿井交差点で再び県道椿井王寺線と国道一六八号に分かれるというこの交差点間の渋滞が非常にひどいという状況ですので、今回の椿井橋のかけかえ、あるいは交差点改良事業が渋滞解消に結びつくということを、私も含めて多くの住民が期待をしています。同時に、私は、この地区の渋滞解消にはもっと根本的な対応が必要と考えています。渋滞が著しい平等寺交差点から椿井交差点までの約一キロメートルの区間は、片側一車線の二車線供用です。それに対し平等寺交差点から北側は、旧道とバイパスそれぞれ二車線、合わせると四車線です。そして、椿井交差点から南側は、県道椿井王寺線、国道一六八号、それぞれ二車線の四車線です。四車線で合流して、二車線になり、また四車線と、こういう形状ですので、この一キロメートルの区間を四車線に拡幅するなど、根本的な渋滞解消が必要と考えますが、いかがでしょうか、この点、県土マネジメント部長の所見をお聞かせください。

 さらに、この区間の渋滞が著しい朝夕のラッシュ時には、この道路の東側を走る町道大井手路線が抜け道となっており、平群南小学校のPTAや地元自治会などから安全対策を求める要望が寄せられているということも、これまで何度か本会議で取り上げてまいりました。この地域に来年春、駐車場六百五十台の超大型店が出店する予定です。そして、再来年、平成二十七年の春には、町立幼稚園と町立南保育園を統合した幼保一体化施設も開所する見通しです。このように、新たな施設が設置されることに伴い、交通環境が著しく変化をすることから、安全対策を求める声が強まっております。どのように対策を講じるのか、県土マネジメント部長の所見をお聞かせください。

 以上で壇上からの質問を終わります。答弁によりましては自席から再質問をいたします。ご清聴ありがとうございました。(拍手)



○議長(山下力) 荒井知事。



◎知事(荒井正吾) (登壇)十六番宮本議員のご質問がございました。

 第一問は、いわゆるブラック企業対策についてでございます。

 いわゆるブラック企業と呼ばれるものの定義は明確にされておりませんが、国では現在、長時間労働の抑制に向けた集中的な取り組みや相談対応などを柱として、若者の使い捨てが疑われる企業等への取り組みが強化されています。九月一日に実施された厚生労働省による全国一斉電話相談の結果は、議員お述べのとおりでございますが、近畿二府四県では二百件の相談があり、相談内容の上位三項目は賃金不払い残業、長時間労働、過重労働、またパワーハラスメントでございまして、全国の結果と同じ傾向であったと聞いております。

 また、県における労働相談では、平成二十四年度には二百四十五件の相談がございましたが、労働時間に関する相談が三十九件で約一六%、賃金に関する相談が三十三件で約一四%となっており、上位二項目は国の結果と同じ項目となっております。県では、労働者の権利保護には、企業はもとより、働く人みずからが労働関係法令を知って、みずからを守ることも必要だと思っております。働く上での基本となる関係法令について、わかりやすく解説する冊子を作成するとともに、県発行の労働時報への掲載や、就職を希望する高校生への説明会を通じて周知に取り組んでおります。また、これまでの労働相談記録を類型化して、問題解決の手がかりとなる情報を容易に検索できるホームページの作成にも着手をしております。なお、労働者の権利保護に関して、県が直接、企業に監督・指導する権限はございません。しかし、県として労働者の権利保護に関し重要な役割を果たすこともできると思っております。県での労働相談などで法令違反の事実が判明した場合には、監督・指導権限を持つ労働基準監督署に積極的に情報提供するとともに、労働局とも連携を図り、労働者の権利保護に努めていく役割はあると思っております。

 次に、労働者派遣法の抜本改正を求めるべきではないかという所見とご質問がございました。

 まず、現状についてでございますが、就業構造基本調査によりますれば、本県の非正規労働者の総数は、平成十九年の二十万二千人から平成二十四年の二十一万一千人へ約四・六%増加しております。これは、本県の正社員有効求人倍率が改善傾向にあるものの、本年七月でも〇・四六倍と、全国の〇・五四倍と比較して厳しい状況にある求職者に対して条件が厳しい状況にあることも一因であると認識をしております。また、労働力調査によれば、正規の職員、従業員の仕事がないからという理由で非正規雇用となった人が全国で一八・六%おられるという非正規雇用者の状況でございます。また一方、本県の派遣労働者の状況でございますが、平成十九年の一万四千八百人から平成二十四年には九千人と、逆に約四〇%の減少となっています。派遣労働者は全国的に、平成二十年から減少傾向にあり、本県においても平成二十四年では雇用者総数に占める割合は一・六%にすぎない状況となっております。昨年改正された労働者派遣法では、派遣労働者の保護が明記され、日雇い雇用の原則禁止や同種業務に従事する場合の賃金均衡など、一定の処遇改善が図られたところでございます。

 次に、このような課題に対する県の役割ということでございますが、労働者は、地域ごとに異なる労働環境に着目して、移動される自由がございますし、実際にも労働力の地域間流動性は我が国では伝統的に高いものがございます。したがって、労働条件の向上、是正は、国が中心に責任をもって行うこととなっております。しかし、県としても、労働条件の改善に向けた県らしい貢献の仕方があると思いますが、労働者派遣法の改正など、地域を問わず適用されるべき国法につきましては、宮本議員が所属されております、国政で重要な位置を占められる政党が国政の場でその力を発揮されるべき課題かと思う次第でございます。県といたしましては、労働者派遣法の向上の役割として、労働局と連携して、制度の改正内容を企業や働く人に周知をしてまいりたいと思います。また、県では、しごとiセンターに設置した無料職業紹介所の充実により、求人開拓に努めるとともに、求職と求人のきめ細かなマッチングを行い、正規雇用を含め、働く人がそれぞれの希望に応じた働き方が実現できるよう努めてまいりたいと考えております。

 零細企業への支援についてのご質問がございました。

 産業振興総合センターの強化という観点でございます。零細企業も含めた県内企業の多くは、独自の技術を持ちながら他社ブランドの商品をつくるOEMや下請加工の形態で事業をされておりますが、この形態では、ブランド力向上のための投資はしなくてもよいかわりに、価格決定権がなく、非常に不安定な経営を余儀なくされてしまう傾向がございます。こうした形態から脱却するために、自社ブランドの構築や独自商品の開発など、高付加価値を獲得する取り組みを支援する必要があると考えております。

 これまでから県では、こうした企業のブランド力向上の取り組みを支援してきたところでございますが、このたび、その支援を一層充実させるため、本年四月、産業・雇用振興部内の機関・組織を再編し、産業振興総合センターを設置いたしました。同センターでは、これまで商業と工業、あるいは経営支援と技術支援といったぐあいに個別に行ってきた企業支援を、総合的、統合的、自発的に行えるよう組織を整備し、あわせて人員、予算についても強化を図ったところでございます。現在、同じ建物に入居する公益財団法人奈良県地域産業振興センターと一体となって、産業振興の最前線に立ち、オリジナル商品の開発や販路開拓などにより安定した経営を目指す企業の取り組みを積極的に支援しているところでございます。また、新たに事業を起こされる方や、新事業展開を図られる方などにもきめ細やかな支援を行っております。

 今後も同センターでは、金融機関をはじめとする企業支援機関とも連携して、県の事業だけでなく、国の支援制度の情報提供や制度活用に向けてのアドバイスなど、零細企業も含めた中小企業の支援に積極的に取り組むとともに、その支援実績や組織改正後の機能検証を行いながら、県内企業に本当に必要とされるセンターを目指してまいりたいと思っております。

 若草山の移動支援施設の整備についてのご所見とご質問がございました。

 奈良公園につきましては、奈良公園の価値を積極的に維持し、その上で十分に利活用していくという考え方のもと、奈良公園基本戦略を策定し、世界に誇れる公園を目指しているところでございます。中でも若草山は笠のような形の山が三つ重なったところが特徴的ですが、山麓から一番手前の一つ目の山から見ても、眼下に広がる公園や東大寺の鴟尾等、興福寺の五重塔、大和平野の景色、遠く生駒山の夕日など、その眺望のすばらしさは、同じ世界遺産でありますイタリア・フィレンツェのミケランジェロ広場から市内を見下ろす眺望に負けていないものと思います。このため、奈良公園基本戦略において、若草山への移動支援施設の導入を位置づけ、既にぐるっとバスにより山麓までの移動を支援しておりますが、さらに若草山の一つ目の山までの間については小型モノレールなどの登坂施設の整備を検討しているところでございます。とりわけ高齢者や障害をお持ちの方に、山頂からの奈良公園と大和平野の眺望を楽しんでいただけるようにしたいと思っております。

 具体的に、現在、周辺の春日山原始林など環境に対する影響や、さまざまな場所からの景観などに配慮するため、環境影響調査を実施しているところでございます。若草山は過去にはグラススキーなどさまざまな活用が行われてきた経緯がございますが、現在は山麓の土産物店やトイレなど既存の建物もあるにぎわいの場として、訪れた方々に楽しんでいただいております。この登坂施設を有効活用し、山麓の既存施設に加え、若草山の魅力が飛躍的に向上し、奈良公園の観光活性化にも寄与するものと考えています。

 春日山の原始的宗教の重要性を述べられたことは、積極的に評価いたします。驚きました。宮本議員の党はかつて、県庁屋上開放、近鉄奈良駅前の大屋根設置にも強く反対されました。今これらの場所は、県民のみならず外国人を含む来訪者に好感を持って利用されています。新しく整備する施設については、将来の利用者の声なき声を聞き取り、慎重さとともに、断固たる意思を持って進めるべきと考えております。今後、関係機関と調整をしながら検討を進め、改めて奈良公園地区整備検討委員会でご議論をいただき、さらに広く一般の方からの意見もいただいた上で、実現に向けて取り組んでいく所存でございます。



○議長(山下力) 影山くらし創造部長。



◎くらし創造部長(影山清) (登壇)十六番宮本議員のご質問にお答えをさせていただきます。

 私には、地域スポーツを支える人材育成について、総合型地域スポーツクラブを支えるクラブマネジャーの育成について、市町村のまちづくりやコミュニティーづくりと一体に取り組めるなど、幅広い活躍ができる人材を系統的に育成することが必要と考えるが、どうかとのご質問でございます。

 県ではスポーツ推進計画を策定し、誰もがいつでもどこでも運動・スポーツに親しめる環境づくりに努めております。その推進役として総合型地域スポーツクラブの設置を進めております。同時にクラブの活動の充実を図ることも必要なことから、総合型地域スポーツクラブ連絡協議会において定期的な情報交換を行うほか、県民に広く活動をPRするため、グラウンドゴルフ大会やダンス発表会などの交流事業も実施をしております。また、県が設置いたしましたスポーツ支援センターによる訪問活動を通じまして、助言や情報提供を行い、安定した運営ができるクラブづくりを目指して支援しているところでございます。一方、議員ご指摘のように、地域のコミュニティー活動や健康づくりなど、クラブが地域のニーズに応じた役割を担うことも少なくありません。

 このため、先月設置いたしました県・市町村スポーツ推進協議会にクラブを加えまして、地域のスポーツ振興や地域づくりなど、クラブがどのような役割を担えるかなどの議論を実施したいと考えております。これらの議論を踏まえ、今後、地域の抱える課題や取り組み事例を総合型地域スポーツクラブ連絡協議会での講習会に題材として組み入れていきたいと考えております。クラブ経営に係る財務やスポーツ指導などの研修のぼか、地域の課題解決に向けリーダーシップを発揮し、地域と協働で取り組める人材の養成にも努め、クラブが地域に根差した幅広い活動ができるよう支援してまいります。

 以上でございます。



○議長(山下力) 冨岡教育長。



◎教育長(冨岡將人) (登壇)十六番宮本議員のご質問にお答えいたします。

 私には二点でございます。一点目は、高等養護学校へ進学を希望する生徒がふえ、分教室の設置ではなく、新しい高等養護学校を設置することを検討すべきと考えるが、どうか。また、県立高等学校に分教室を設置する場合には、高等養護学校の教育内容はどのように保障されるのかのお尋ねでございます。

 県立高等養護学校及び奈良東養護学校高等養護部は、職業自立に力を入れている学校で、ご指摘のとおり、トレンドとして志願者がふえてきております。このような状況から、県教育委員会では、二校合わせて八クラスから十クラスへと二学級分の定員をふやすとともに、新たに情報・流通や福祉くらし等の専門教科のコースを設けるなど、職業教育の充実を図ったところでございます。

 一方、奈良県地域教育力サミットの第三部会では、障害者の就労と社会参加をテーマに議論がなされ、就職率一〇〇%を目指した高等養護学校の取り組みを支えるために、企業、ハローワーク等の支援機関、行政及び県立高等学校と連携することで実習などを充実させることの重要性が指摘されました。特に県立高等学校の職業教育の専門性を生かすことに加え、県立高等学校と特別支援学校の生徒がともに学習することは、世界的潮流であるインクルーシブ教育の理念にかなうことから、分教室設置に向けた協議を進めるようにとのご意見をいただいております。

 これらのご提案と志願者増に対応して、県教育委員会ではこのたび、学識経験者や保護者の代表等で構成する高等養護学校分教室設置協議会を設け、検討に入りました。具体には、専門性を高め、各種資格の取得を目標にした食品加工などの新たなコース設置についても議論がなされているところです。もちろん、高等養護学校としての集団づくりを大切にし、生活の基盤となるマナー、体力、コミュニケーション能力の育成を図ることの重要性についても確認されたところでございます。このように、今後も慎重に議論を重ね、特別支援学校の生徒と県立高等学校の生徒が相互理解を深めるための学びの場を創出し、一人ひとりにきめ細かに対応できる特別支援教育の充実に努めてまいる所存でございます。

 二点目は、県立高等学校において発達障害への理解を含め、その特性を踏まえた対応ができるよう、人員の確保や研修の充実が必要と考えるが、どうかのお尋ねでございます。

 県立高等学校においても、特別支援教育の充実は、奈良県教育の重要課題の一つと認識しております。そのため本県では、県立高等学校に対して、平成十八年度より特別支援教育コーディネーター養成を行い、現在全ての県立高等学校に五十六名のコーディネーターを指名し、各学校での保護者、教員、生徒の相談窓口や校内での発達障害等の啓発や推進役を果たしております。また、教育研究所では、コーディネーターのスキルアップのための研修をフォローしたり、学校に対する相談支援を行ったりしております。さらに、県立高等学校の実情に応じた教員の配置に配慮するとともに、平成二十四年度からは、日常生活上の支援を必要とする生徒に対応するため、特別支援教育支援員を新たに六校に対して五名配置しております。この支援員は、コーディネーターや担任と連携した支援に大いに役立っているところでございます。もちろん、日常的に県立高等学校の教員が発達障害のある生徒の理解や指導などについてのノウハウを得ることが特別支援教育の充実のために有用であることは言うまでもないことでございますが、この点からも、さきに述べました分教室の果たす役割は重要であると考えております。

 以上でございます。



○議長(山下力) 大庭県土マネジメント部長。



◎県土マネジメント部長(大庭孝之) (登壇)十六番宮本議員からのご質問にお答えしたいと思います。

 平群町の椿井地区における道路渋滞の解消、安全対策についてでございます。

 まず、椿井交差点から平等寺交差点の区間について、四車線化に拡幅するなど抜本的な渋滞対策が必要だと考えるが、どうかということでございます。この国道一六八号は、県北西部における南北方向の重要な幹線道路であります。現在、先ほどお話しありましたように、四車線化や拡幅のための事業を展開しているところでございます。交通軸としての強化を図っているところです。議員ご指摘の椿井交差点から平等寺交差点、南から言いますと椿井交差点から平等寺交差点を含む平群から王寺に係る区間につきましては、この当該区間だけでなくて、平群から王寺に至る区間につきましては、ネットワーク上課題がある区間として認識しているところでございます。そのため、今後、国道一六八号の路線全体の事業展開や交通状況を見きわめながら、どのような整備を行っていくべきかを検討していく必要があると考えています。そうした中でも、著しく交通容量が低くなって、交通安全上課題も大きい椿井交差点周辺や竜田大橋付近において、国とも連携しつつ、交差点改良や歩道整備などの取り組みを行っているところでございます。

 そして、この椿井交差点周辺でありますが、幼保一体化施設の開設など新しい施設が出てくる中で、地域の交通環境が著しく変化することから、安全対策を求める声が強まっているが、どう講じるかというご質問につながりますが、この椿井交差点周辺は、平群南小学校の通学路にもなっております。交通の円滑化と歩行者等の安全を確保するために、延長三百五十メートルの拡幅事業を進めています。現在、椿井橋のかけかえとあわせた拡幅工事を行っており、両側に歩道を設置する予定です。早期の事業完成を図り、通学路の安全を確保したいと考えています。また、町道につきましても、平群町が幼保一体化施設の開設にあわせて、施設前の歩道整備を行う予定です。さらに、警察においても取り締まりの強化を進めていると聞いています。今後も引き続き、警察、町と連携して、椿井地区の歩行者の安全対策に努めたいと考えております。

 以上です。



○議長(山下力) 十六番宮本次郎議員。



◆十六番(宮本次郎) ご答弁ありがとうございました。

 何点か再質問をさせていただきたいのですが、知事におかれましては、ブラック企業対策におきまして、労働者の権利保護に県として役割を果たすという大変心強いご答弁をいただいたと思います。同時に、私は、このブラック企業問題が個々の企業のモラルだけではなくて、それを生み出す仕組みがある、ここが問題だということも若干認識を共有していただいたように思います。その点では、国政の仕事だということで、日本共産党は参議院議員選挙で大躍進をした、ブラック企業対策をやれというのが非常に期待を集めたということもありますので、これは国会議員とも一緒に取り組みを進めていきたいと思っております。

 また、中小企業支援についてですが、この点もるる取り組みをしていただいていると思います。私は、一点、興味深い調査結果を紹介をしたいと思うのですが、先日、中小企業白書というものが出版されまして、小規模企業と地域経済の自立という論考で、四十七都道府県の県産化率というのが、地元産がどれだけ使われているかというランキングが出て、奈良県は二十七位だったんです。ただ、興味深いのは、この県産化率をはじき出す過程で、従業員の数が一人から四人の零細企業の集積率が高いほど県産化率が高いということで言いましたら、やっぱり奈良県がこれに取り組むということは非常に重要だなと感じましたので、紹介しておきたいと思います。

 知事に一点お聞きをしたいのは、若草山のモノレールの問題ですが、過去の大屋根問題や屋上の緑化の問題での論戦も振り返ってのご答弁で、ありがとうございました。ただ、今回の問題は、大屋根とか屋上の緑化のときは、やっぱりお金をかけ過ぎじゃないかという主張を私たちはしたと思うんです。同時に、今回の問題はやっぱり、歴史的な景観の問題ですので、私は、長年の先達の努力、景観を守るための努力、これをやっぱりよく踏まえた計画でないといけないというふうに考えております。

 そこで、先日、奈良市が平成十一年、世界遺産登録の翌年に刊行した「世界遺産古都奈良の文化財」という書物の中で、当時の大川市長の巻頭挨拶を見て、私も学ばされました。世界遺産登録は、先人たちのたゆまない努力のたまものであると述べて、実は春日山が八四一年、千三百年近い前ですが、狩猟と伐採禁止をしている。以来、春日大社の神山として保護されて、十六世紀には植栽もしている。明治時代に国有化をされて、一九二二年、戦前に名勝に指定された。そして、一九三七年に風致地区の指定。そして、戦後、一九六一年の台風被害、一九七八年の山火事被害などがあったけれども、そのたびに植栽をして、原始林保護をしてきたと、こういう地区で世界遺産に結びついたという先人の努力が紹介されていました。知事に、この長年の努力をどう受けとめるかということをまずお聞きをしておきたいと思います。

 あと、スポーツの人材育成、これもくらし創造部長がご答弁のとおり、しっかりやっていただきたいというふうに思います。

 それから、教育長に一点だけお聞きしたいのですが、高等学校を退学している生徒の中に、発達障害などに対する対応の不十分さからやむなく進路変更になったという生徒が一定いると思うんです。一度、退学者の追跡調査なども行っていただいて、このあたりをしっかりとつかんでいただきたいと思うのですが、退学者の分析調査をしていただきたいと思うのですが、その点どう考えるか、お聞きをしておきたいと思います。

 以上です。



○議長(山下力) 荒井知事。



◎知事(荒井正吾) リフトに関連して、世界遺産の意味を論じられました。リフトの場合は、お金の問題じゃなくとおっしゃったのは、大変評価をいたします。ぜひそのラインで対処していただきたいと思います。

 景観と環境の問題だというふうにおっしゃっている面もあります。それは世界遺産であるテストを通るかどうかというような意味でお聞きいたしました。世界遺産のテストは、お聞きした中で、二つ大きなのがあると思いますが、ユニバーサルバリューというと世界が認めるような普遍的な価値と、それとオーセンティシティという、特に文化財につきましては真正性、もとからあまり変更されてないということでございますが、大極殿は地下に免震構造がありますので、真正性がないというICOMOSの強い意見がありますが、それに対して、そうじゃないということで論に勝って世界遺産になったものでございます。

 また、ICOMOSの世界遺産の真正性というのは、例えば石が落ちてきたら、石がそのままであるべきだという非常に原生真正性をとっている職員がおられます。それに対して、それは石の場合はできるけれども、木の場合は必ず変わるんだから、朽ちるんだから、木の文化を非常にさげすんだ言い方だという強い反論がございます。木等はいつも本来的な原生真正性を、ICOMOSの人の意見に賛同されているようにも思うんですけれども、木の文化、あるいは自然の文化の中では、原生真正性というのはなかなかICOMOSと違う考えを持つべき点は多々あると私は思っています、原理的なことでございますが。山の環境、景観というふうに言われた点は、これは現実的な問題でございます。ICOMOSがどんなことを言おうと、我々は大事な景観、環境でございますので、これは具体的に解決すべき問題であろうかと思います。また、具体的な問題については、ひとつも触っちゃいかんとかいうのは、言いたいことは、ICOMOSの原生真正性を信奉されている人に近い意見かなというふうに思って、ちょっと牽制をしただけでございますが、環境と景観というのは、その場に適した判断というのは当然ありますし、できるだけ守るというように思っているのは世界中誰もそういうことでございますが、その基準の立ち位置が大分違うのかなという印象を持ちました。これは今後議論をしていかなきゃいけない点だと思っております。

 ちょっと雑駁な意見で、大変失礼いたしましたが、お金の問題でないという点を高く評価して、答弁を終わります。



○議長(山下力) 冨岡教育長。



◎教育長(冨岡將人) まず、発達障害で進路変更をしたのではないかということの調査ということなのですけども、まず発達障害なのかどうかというその認定といいますか、その状況の確認をどうするか、それから、何年さかのぼるのか、退学している人のその後の動きというのは、一定の把握は当然しておるんですけど、発達障害ということだけに絞るというと、対象者がどうなるのかというのが非常に難しいかなと思います。調査自体は難しいと思いますけど、何かそういう方法はないのかという検討ぐらいは、内部的にはちょっとやらせていただきたいかなと、そういうふうに思います。



◆十六番(宮本次郎) 議長、十六番。



○議長(山下力) 時間がございません。



◆十六番(宮本次郎) 一言だけ。



○議長(山下力) どうぞ。



◆十六番(宮本次郎) ありがとうございます。

 続きは予算審査特別委員会で頑張りたいと思います。

 以上です。

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○議長(山下力) これをもって当局に対する一般質問を終わります。

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○議長(山下力) 次に、本日、知事から議案四件が提出されました。

 議案送付文の写し並びに議案をお手元に配布しておりますので、ご了承願います。

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△財第百十六号

平成二十五年九月二十六日

 奈良県議会議長 山下 力殿

                             奈良県知事 荒井正吾

      議案の提出について

 議第八九号 平成二十四年度奈良県歳入歳出決算の認定について

 議第九〇号 人事委員会の委員の選任について

 議第九一号 監査委員の選任について

 報第二八号 健全化判断比率及び資金不足比率の報告について

 以上のとおり提出します。

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△議第九十号

      人事委員会の委員の選任について

 地方公務員法(昭和二十五年法律第二百六十一号)第九条の二第二項の規定により、下記の者を委員に選任したいので、その同意を求める。

      平成二十五年九月二十六日提出

                             奈良県知事 荒井正吾

                  記

  馬場勝也                               

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△議第九十一号

      監査委員の選任について

 地方自治法(昭和二十二年法律第六十七号)第百九十六条第一項の規定により、下記の者を委員に選任したいので、その同意を求める。

      平成二十五年九月二十六日提出

                             奈良県知事 荒井正吾

                  記

  岸 秀隆                             

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○議長(山下力) 次に、議第八十九号から議第九十一号及び報第二十八号を一括議題とします。

 知事に追加提出議案の提出理由の説明を求めます。



◎知事(荒井正吾) (登壇)ただいま提出いたしました議第八十九号は、平成二十四年度一般会計及び特別会計決算の認定についての議案であります。

 議第九十号及び第九十一号は、それぞれ人事委員会の委員、監査委員の選任に関する議案です。

 また、報第二十八号は、地方公共団体の財政の健全化に関する法律の規定により、平成二十四年度決算に基づく健全化判断比率及び資金不足比率について報告するものです。

 どうぞ慎重にご審議のうえ、よろしくご認定またはご議決いただきますよう、お願いいたします。



○議長(山下力) 次に、議第六十四号から議第八十九号、諮第一号及び報第二十三号から報第二十八号を一括議題とします。

 お諮りします。

 ただいま上程中の議第六十四号から議第七十八号、議第八十一号から議第八十八号、諮第一号及び報第二十三号から報第二十七号については、九人の委員をもって構成する予算審査特別委員会を、議第七十九号、議第八十号、議第八十九号及び報第二十八号については、十人の委員をもって構成する決算審査特別委員会を、それぞれ設置し、これに付託の上、調査並びに審査することにしたいと思いますが、ご異議ありませんか。

     (「異議なし」の声起こる)

 ご異議がないものと認め、さように決します。

 お諮りします。

 ただいま設置されました予算及び決算審査特別委員会の委員長、副委員長及び委員の選任については、議長から指名推選の方法により指名することにしたいと思いますが、ご異議ありませんか。

     (「異議なし」の声起こる)

 ご異議がないものと認め、さように決します。

 よって、お手元に配布の予算及び決算審査特別委員会委員名簿のとおり指名します。

 被指名人にご異議ありませんか。

     (「異議なし」の声起こる)

 ご異議がないものと認めます。

 よって、それぞれ指名のとおり選任されました。

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  平成二十五年九月 予算審査特別委員会委員名簿(定数九名)

            委員長    二十二番  神田加津代議員

            副委員長   二十八番  高柳忠夫議員

            委員       一番  宮木健一議員

            委員       三番  大国正博議員

            委員      十六番  宮本次郎議員

            委員      十七番  山村幸穂議員

            委員     二十三番  安井宏一議員

            委員      四十番  中村 昭議員

            委員     四十三番  梶川虔二議員

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  平成二十五年九月 決算審査特別委員会委員名簿(定数十名)

            委員長    二十一番  中野雅史議員

            副委員長   三十七番  粒谷友示議員

            委員       七番  藤野良次議員

            委員       八番  太田 敦議員

            委員      十一番  田中惟允議員

            委員      十五番  森山賀文議員

            委員      二十番  上田 悟議員

            委員     二十五番  荻田義雄議員

            委員      三十番  和田恵治議員

            委員     三十一番  山本進章議員

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○議長(山下力) 十五番森山賀文議員。



◆十五番(森山賀文) 予算及び決算審査特別委員会開催のため、明、九月二十七日から十月六日まで本会議を開かず、十月七日会議を再開することとして、本日はこれをもって散会されんことの動議を提出します。



○議長(山下力) お諮りします。

 十五番森山賀文議員のただいまの動議のとおり決することに、ご異議ありませんか。

     (「異議なし」の声起こる)

 それでは、さように決し、次回十月七日の日程は、予算及び決算審査特別委員長報告並びに各常任委員長報告と同採決とすることとし、本日はこれをもって散会します。



△午後四時四十一分散会