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兵庫県 加古川市

平成17年第1回定例会(第2号 3月 8日)




平成17年第1回定例会(第2号 3月 8日)





 
           平成17年第1回加古川市議会(定例会)議事日程


                            (第2号)





                                     平成17年3月8日


                                    午前9時30分 開議





第 1 会議録署名議員の指名


第 2 諸 報 告


 (1) 議員出席状況


 (2) そ の 他


第 3 代表質問








                会議に出席した議員(33名)





      1番  山 川   博       18番  相 良 大 悟


      2番  中 村 照 子       19番  三 島 俊 之


      3番  広 瀬 弘 子       20番  今 井 淳 子


      4番  井 筒 高 雄       21番  中 山 廣 司


      5番  大 矢 卓 志       22番  大 西 健 一


      6番  末 澤 正 臣       23番  岩 城 光 彦


      7番  佐 藤   守       24番  清 田 康 之


      8番  坂 田 重 隆       25番  名 生 昭 義


      9番  堀   充 至       26番  福 原 章 男


     10番  吉 野 晴 雄       27番  渡 辺 昭 良


     11番  安 田 実 稔       28番  遠 藤 順 造


     12番  粟 津 敏 憲       29番  御 栗 英 紀


     13番  村 上 孝 義       30番  眞 田 千 穂


     14番  田 中 隆 男       31番  神 吉 耕 藏


     15番  西 田 重 幸       32番  岡 本 廣 重


     16番  松 崎 雅 彦       33番  小 南 好 弘


     17番  隈 元 悦 子








                  会議に欠席した議員





     な   し








                 議事に関係した事務局職員





     議会事務局長  永 井   一   議会事務局次長   小 山 知 義


     議事調査課長  坂 田 吉 正   議事調査課副課長  高 砂 寿 夫


     速 記 士   井 上 やよい








                会議に出席した委員及び職員





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 │    職  名     │ 氏  名  │    職  名     │ 氏  名  │


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 │市長           │樽 本 庄 一│助役           │吉 田 正 巳│


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 │助役           │長谷川 浩 三│収入役          │吉 川 一 郎│


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 │水道事業管理者      │船 曵 源 治│企画部長         │藤 原   崇│


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 │総務部長         │中 田 喜 高│税務部長         │山 下 年 永│


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 │市民部長         │宮 原 幸 雄│地域振興部長       │大 貫 和 博│


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 │環境部長         │大 本 憲 己│福祉部長         │木 下 和 弘│


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 │建設部長         │高 田 季 治│都市計画部長       │木 村 義 和│


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 │下水道部長        │稲 岡 千 秋│市民病院管理部長     │富 田 博 文│


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 │消防長          │松 尾 俊 明│教育委員会委員長     │喜多山 正 範│


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 │教育長          │山 本   勝│教育総務部長       │石 澤 保 徳│


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 │教育指導部長       │高 松 武 司│選挙管理委員会委員長   │後 藤 太原麿│


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 │代表監査委員       │田 中 良 計│農業委員会会長      │橋 本 春 樹│


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                 開         議


                                     (午前9時30分)


○議長(神吉耕藏)   皆さんおはようございます。ただいまより、平成17年第1回加古川市議会定例会を再開いたします。


 これより、本日の会議を開きます。


 直ちに日程に入ります。





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   ◎日程第1   会議録署名議員の指名





○議長(神吉耕藏)   日程第1、会議録署名議員の指名を行います。


 会議録署名議員は、会議規則第80条の規定により議長において指名いたします。


   16番   松 崎 雅 彦 議員   17番   隈 元 悦 子 議員


 以上のご両名にお願いいたします。





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   ◎日程第2   諸 報 告





○議長(神吉耕藏)   日程第2、諸報告であります。


 事務局より議員出席状況等を報告いたします。





○議事調査課副課長(高砂寿夫)   議員出席状況を報告いたします。議員定数33名、現在数33名、本日の出席現在数は33名でございます。


 以上で報告を終わります。





○議長(神吉耕藏)   事務局よりの報告は終わりました。


 以上で諸報告を終わります。





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   ◎日程第3   代表質問





○議長(神吉耕藏)   日程第3、代表質問を行います。


 通告に基づき順次議長より指名いたします。


 10番・吉野晴雄議員。





○(吉野晴雄議員)(登壇)   おはようございます。新政会の吉野でございます。通告に従い、本市の当面する諸課題について、会派を代表して質問させていただきます。


 平成15年5月、JR山陽本線高架切り替え、昨年12月のJR加古川線電化・高架切り替えに続き、今月末に完成する新駅舎は市民長年の念願であり、まさに東播磨の玄関口にふさわしい施設として大きく生まれ変わろうとしています。また、JR東加古川駅周辺では「つつじ野」の開発と周辺道路の整備が着々と進められており、今後、駅の橋上化、南北広場の整備とあわせ、本市の都心・副都心としての都市基盤整備が着実に進められているところです。


 また、市民生活の面では防犯・交通パトロールの実施や市民センターを中心とした地域解決型行政など、地域住民の視点に立った安心・安全のまちづくり、早期解決型の行政サービスなど、精力的に取り組まれていることを、私は積極的に評価するものであります。


 しかしながら、国の財政構造改革に基づく、いわゆる「三位一体の改革」により、「国から地方へ」「官から民へ」という大きな時代の流れのなか、税源移譲・権限移譲が行われ、真の地方分権が実現するまでは、地方自治体の財政状況は非常に厳しい情勢であります。


 本市の平成15年度普通会計決算を見てみますと、財政力指数は0.813で前年度と比較して0.004ポイント低下しており、経常収支比率は前年度と同率の83.2パーセント、公債費比率は前年度比0.2ポイント減の14.8パーセントとなっており、今後も厳しい財政状況の続くことが予測され、さらに簡素で効率的な行財政運営が求められているところです。


 一方、17年度一般会計歳入予算では、税制改革に伴う個人市民税と企業収益向上に伴う法人市民税が伸びたことで、約3億7,000万円増額が見込まれています。7年ぶりの増収となり、僅かではありますが明るさが感じられます。


 今後、本市が個性豊かで活力に満ちた地域社会の実現を図るためには、東播磨百万都市の中核として、先駆的かつ先導的役割を果たすことが必要であり、さらに厳しい選択を行いながら、市民生活に密着した重要な施策を積極的に推進していかなければなりません。これらを踏まえ、平成17年度予算に反映されている事業について質問をさせていただきます。


 まず、「安全・安心のまちづくり」についてお伺いします。昨年、数多くの台風が日本に上陸し、全国各地で被害が続出しました。兵庫県内でも豊岡市では円山川の氾濫、洲本市では高潮とため池の決壊で、多くの人命や家屋を失うなどの被害が出ました。本市においても、加古川が危険水位を超え、市内各地で床上浸水、道路冠水など多くの被害が発生しました。


 また、新潟県中越地方で発生した地震では、甚大な被害が起こり、現在も数多くの被災者が大雪のなか避難生活を余儀なくされており、雪下ろしなどで新たな人命も失われております。さらに、昨年12月26日にはインドネシア、スマトラ島沖でマグニチュード8.9の巨大地震が発生し、最大で高さ10メートル級の津波がスリランカなどインド洋沿岸の少なくとも7カ国を襲い、30万人にも及ぶ多くの方々が犠牲になられたことは記憶に新しいところです。


 1月31日に政府の地震調査委員会が、山崎断層帯が地震を起こした場合の震度分布予測地図を発表しました。震源となる断層を5つのモデルに分類し、地盤データを使って細かく地域の地震を算定しています。国による震度の予測は兵庫県内の断層では初めてで、最も広範囲で強い揺れが予測されるのは、三木市から岡山県勝田町に及ぶ断層帯の主部(約80キロメートル)が活動した場合で、そのなかでも最も発生率が高く、30年以内に最大5パーセント発生すると予測されている主部南東部の場合、加古川市、高砂市で「震度6強以上と予測」されています。新年度の防災対策として、危機管理の専門組織を新設し、防災マニュアルの見直しや台風被害地域への浸水対策、携帯電話を活用した「(仮称)防災・生活情報ネットワーク」の整備を図るとともに、学校をはじめ公共建築物や公共構築物の耐震診断、耐震補強のための改修・改築を年次的に行おうとされていますが、改めて総合的な地震対策、水害対策についての具体的な考えをお伺いします。また、高潮・津波に対して海岸部での対策はどのように考えているのか、ご所見をお伺いします。さらに芦屋市では、阪神・淡路大震災が発生する以前から、避難場所の表示板が市内全域に設置されております。本市の避難表示板設置、ハザードマップの全戸配布等、市民への情報提供についてのお考えをあわせてお伺いします。


 次に、環境問題についてお伺いします。先進国に二酸化炭素などの温室効果ガス削減を義務づけた京都議定書が2月16日に発効されました。鉄鋼業界が盛んな兵庫県内では全国排出量のうち5.8パーセントと高い割合を占めています。削減を確実に推進するため環境保全条例を改正し、2012年までに90年度比、21パーセント削減の見通しを立て、06年からは「(仮称)県民緑税」を5年間導入する方針も出されています。また家庭からの温室効果ガス排出量は全国的に増えており、ライフスタイルの変化で県内の家庭から出たCO2は、90年度を13.1パーセントも上回っています。


 本市でも昨年2月、地域特性や資源を活かして新エネルギーの普及・導入を促進するため、「加古川市地域新エネルギービジョン」を発表しました。太陽光や風力などのクリーンエネルギーを普及・導入することにより「すべての市民が、いきいきと毎日を過ごすことができる良好な環境」を創造し、加古川市が標榜する「ひと」「まち」「自然」が調和した「ウェルネス都市 加古川」の実現を図ることを提案しております。


 新エネルギーの導入に対して地域特性の把握と分析結果では、ほとんどの市民や事業所が必要と答えていますが、市の施設への導入内容や取組みについてはあまり知られていない状況です。今年度、新エネルギービジョンの円滑な導入に向け、地域と特性を踏まえた重点テーマに係る具体的検討を行う予定と伺っておりますが、その進捗状況をお伺いします。今後、国においても地球温暖化防止に向け、具体的に取り組まれることと思いますが、地方の役割として、本市での施設への新エネルギー導入状況や取組み、今後の方針についてお伺いします。


 私は、人類の存亡にかかわる地球温暖化対策を推進していくためには、将来を見据えて学校や家庭での省エネルギーの推進や新エネルギーを活用した環境教育の充実とあわせ、産業界との連携協力が非常に重要であると考えていますが、ご所見をお伺いします。


 次に、都心機能の充実についてお伺いします。JR加古川駅付近の高架化と加古川線電化事業に続き、新駅舎も完成しつつありますが、まだ南北の広場や周辺道路などの整備が残されています。JR東加古川駅橋上化もあわせ、都市基盤整備を進めるとともに、都心再生推進本部を機能させ、中心市街地の活性化に取り組むとされています。しかしながら、商工会議所や地元商店街との連携、加古川駅・東加古川駅周辺住民や地権者の多大な協力がなければ実現できません。さらに、駅南西部の市街地活性化については、寺家町・本町商店街との連携がなければ難しいと考えます。国道2号線の拡幅、対面通行の実施も含め、今後の具体的なお考えをお伺いします。


 また、県立加古川病院移転が具体化されつつあり、移転先は県所有地の神野が有望であると発表されました。また、懸案でありました救急救命センターの併設・整備の方向性が示されたことは、市民にとって非常に喜ばしことですが、問題は県立病院移転後の加古川市中心部・南部の病院施設の空白をどうするかということであります。まだ、具体的な考えを述べる時期ではないと思いますが、ご所見をお伺いします。


 次に、福祉行政についてお伺いします。まず、福祉医療費助成制度の見直しについてお伺いします。県の見直しにあわせ、福祉医療費助成制度の見直しを行おうとしています。平成15年、県は「行財政構造改革推進方策後期5カ年の取組み」のうち、行政施策の見直しの一つとして、医療費助成を見直す方針を打ち出しました。その後、慎重な意見や反対を主張する声もあり、16年度実施は見送られた経緯があります。この度、県において従来の改正案を見直したうえ、本年7月1日からの実施の予定であると聞いております。今回の見直しでは、福祉医療費助成制度を後退させることのないよう、将来にわたって安定的に展開していくために、「受益と負担」の方針が明確に示されました。これらの状況に合わせ、新規事業として、精神障害者(児)医療助成、心身障害者(児)医療助成をはじめ、乳幼児医療助成事業の拡充を市単独で予算化されておりますが、今後の福祉医療費助成制度をどのように展開されるのか、ご所見をお伺いします。


 次に、介護保険制度についてお伺いします。政府は今国会で、介護保険法改正案を閣議決定しました。今回の改正を「予防重視型システムへの転換」と位置づけ、要支援、要介護1の人、約200万人のうち、7割から8割を、平成18年度以降、新予防給付に移し、筋力トレーニングなどの介護予防に取り組んでもらう。認定を受ける可能性のある人に市町村が予防メニューを実施する地域支援事業も始められるとされています。しかし、新予防給付対象者には従来のような家事をヘルパーに大きく依存することを認めない方針で、現在受給中の方の戸惑いも予測されます。さらに、今年10月から特別養護老人ホームなど介護施設入所者の食費、居住費を保険給付対象から外し、原則、自己負担に切り替える方針も盛り込まれています。要介護5の人なら月額3万円程度自己負担が増えると予測されています。こうした大幅な制度の変更では多くの問題が起こると考えられます。今後の介護保険制度のあり方と運用の方針について改めてご所見をお伺いします。


 次に、ゾーンバスについてお伺いします。平成15年10月から市南部で試行したゾーンバスは1年間に延べ36万人を超える利用者があり、特に夏休み中の海洋センター行きのバスは超満員の時がありました。また、高齢者の方には、加古川駅へ行くのに大変便利になったと感謝されています。一方で路線から外れた野口南部の人たちは、以前は別府鉄道の沿線であったが、現在は交通の空白地帯のままで大変不便さを感じておられます。このように各地からゾーンバスの路線拡充を望む声が聞こえておりますが、基本的な考えについてお伺いします、特に市北西部地域における公共交通手段の確保についてはどうされるのかお伺いします。


 次に、住宅資金貸付についてお伺いします。住宅資金貸付事業は、国の施策である当時の地対財特法に基づく地域改善対策事業の一環として、劣悪な住宅環境の解消を図る目的で実施されたものであり、平成8年度末の地対財特法の改正により貸付事業は終了しました。まず、この事業自体をどう評価されているのか、効果があったかなかったか、率直なご所見をお伺いします。


 平成13年度末に地対財特法は終了しましたが、貸付金の回収業務は引き続き行われています。しかし、経済不況の影響などで、市の歳入金の滞納が大きな問題となっているのと同様に、この貸付金の滞納金についても、これまで議会において繰り返し取り上げてきました。督促状の発送や戸別訪問、電話での督促など徴収努力をされていることは認めるところでありますが、具体的な成果が見えてきません。そこで、平成16年度中にどのように具体的な滞納対策をとられてきたかについてお伺いします。また5億円の滞納額のなかに、借受人やその相続人の死亡や行方不明となり、長期間連絡がとれず返済が滞り、いわゆる不良債権化したものがあるように聞いております。徴収努力を重ねても徴収できる可能性のないものを、いつまでも債権として保留しておくのか、何らかの思い切った処理方法をとるべき時期に来ているのではないでしょうか。この問題をどう処理されるのか、ご所見をお伺いします。


 また、兵庫県下の市町が「償還金推進協議会」を設置して活動していますが、このような不良債権についての情報や、統一した処理方針が示されているのか、さらに償還に関して国の補助事業がありますが、加古川市はこの補助事業を受けているのか、あわせてお伺いします。


 次に、加古川市職員互助会への市負担金についてお伺いします。職員の福利厚生については、地方公務員法第42条で「地方公共団体は、職員の保健、元気回復その他厚生に関する事項について計画を樹立し、これを実施しなければならない」と規定されております。本市においては、地方公務員法に基づき加古川市職員の相互共済と福利厚生を図ることを目的とし、昭和32年4月に職員互助会を発足しています。会員は加古川市職員、兵庫県市町村共済組合の組合員、または、公立学校共済組合支部の組合員であって、財団法人兵庫県学校厚生会に加入していない者、その他理事会において入会を認めた者となっており、平成16年4月1日現在、会員数は2,352名で組織されており、事業の内容は給付事業、貸付事業、福利厚生事業の3部門に分け、当初の設立目的を図っています。会費は、給与月額の1,000分の12で、平成16年度当初予算では3億2,950万円のうち、会費1億2,000万円となっており、会費と同額の約1億2,000万円を市が負担しております。職員が安心して生き生きと市政を推進していくためには、福利厚生事業は非常に重要な事業である認識しておりますが、職員互助会に関する市負担金については、大阪市をはじめ、市民の税金に対する流用として問われていますが、本市としてのお考えをお伺いします。


 次に、教育行政についてお伺いします。まず、学校の安全についてお伺いします。2001年6月、大阪教育大学附属池田小学校に男が侵入し、児童8名を殺傷した事件は、日本の教育史上初めて教師のいる教室内で児童が次々と刺され倒れるという悲惨なものでした。また、今年2月には寝屋川市立中央小学校に卒業生が侵入し、教職員を殺傷するという痛ましい事件が起こりました。今、全国で学校施設内及び登下校時の子ども達の安全確保が大きな課題として取り上げられています。本市では昨年より、下校時を中心に警察ОB「警友会」の方々のご協力で、「防犯・交通パトロール」を行っています。また、各学校園では自費で警備員の配置や、PTAや地域の方が中心にパトロールを行っています。今後の学校園の安全対策について教育長のご所見をお伺いします。


 次に、不登校対策についてお伺いします。緊急雇用創出事業の「不登校指導補助員」と「生活指導サポーター」が平成16年度で終了します。この事業の後継として、「メンタルサポーター」が全中学校に配置され、生活指導の対応や、不登校の未然防止にきめ細かく取り組まれることに期待しております。


 私は3年前、「兵庫県立但馬やまびこの郷」へ同期議員4人で勉強に行きました。施設の設置目的は、「但馬の豊かな自然のなかで、自然及び地域と触れ合う体験と集団活動を通じて、自主及び自律の精神並びに人間相互の関係について正しい理解を養い、学校生活に適応することのできるよう支援することにより、心豊かな青少年の育成を図る」とされており、学校に行きたくない、行けない県内の生徒が、但馬の環境の良い山間にある施設で宿泊し、自然体験や集団活動を通じて学校生活に適応できるよう支援指導を行っています。生徒に対する影響を考え、指導状況は見せてもらえませんでしたが、一定の期間を終え、家に帰るバスに乗る時、生徒が「また来るね」と言いながら、うれしそうに帰る姿が今でも思い浮かびます。このような施設で指導する先生がいて、1人でも多くの子どもが学校に復帰できるのだなと思いました。また、このような施設を加古川自然の家の近くにできないかとも思いました。市内の生徒は近くでは問題があるかもしれませんが、家から離れられない生徒には必要かとも考えます。不登校児対応施設の設置についての見解を含め、本市の学校教育指針についてご所見をお伺いします。


 次に、学校運営のあり方についてお伺いします。公立学校の運営は、教育委員会及び校長の権限と責任のもとで行われています。責任の所在を明確にするとともに、一定の教育条件・教育内容を確実かつ均等に保障するうえで重要な役割を果たすものでありますが、一方で学校運営の状況が保護者や地域住民にはわかりにくい、学校の閉鎖性や画一性などにつながりがちであると指摘されております。学校は地域社会を基盤として存在するものであり、充実した学校教育の実現には、学校・家庭・地域社会の連携と協力が不可欠であり、学校教育評議員制度も導入されてきました。このようななかで、文部科学省では平成14年度から学校と地域社会の連携・協力をさらに一段と進め、地域の力を学校運営そのものに生かす「コミュニティ・スクールモデル事業」の実践研究を実施しています。都市化の進行等に伴い、多くの地域でかつての地縁を基盤とした地域社会が変貌し、「地域の学校」という考え方が次第に失われてきました。その一方で、保護者や地域住民が自ら学校運営に積極的に関わることによって、自分たちの力で学校をよりよいものにしていこうとする意識が生まれています。こうした意識の高まりを的確に受け止め、学校と保護者や地域住民が力を合わせて学校運営に取り組むことで、地域ならではの特色のある学校づくりが進むのではないかと考えますが、ご所見をお伺いします。また、このような取組みをより効果的なものとするためには、学校の創意工夫を生かしたさまざまな取組みが可能となるよう、学校運営の責任者である校長の裁量権を拡大することが重要であります。さらに、学校裁量権が拡大するに伴い、責任者としてのリーダーシップを発揮する高い力量が一層求められることにもなります。高度な専門性や、経営・管理能力など、資質や能力の向上に向けて研修等の充実に取り組む必要があると考えますが、あわせてお伺い申しあげます。


 以上で壇上での質問を終わります。ご清聴ありがとうございます。(拍手)





○議長(神吉耕藏)   吉野晴雄議員の質問は終わりました。


 答弁を求めます。


 市長。





○市長(樽本庄一)(登壇)   吉野晴雄議員の代表質問にお答えを申しあげたいというふうに思っております。


 「安全・安心のまちづくりについて」のうち、「地震対策、水害対策について」でございますが、昨年の台風をはじめとします水害被害や各地で発生しました地震被害等の状況から、本市としましても積極的な防災対策を進めていきたいと考えております。


 まず、災害の未然防止や災害発生時の被害の軽減を図るため、平成17年度予算におきまして、当面でき得る範囲のなかで、河川等の治水対策や土のう倉庫の増設を進めてまいります。また、国や県における避難勧告等の基準が示されれば、これを参考に本市の基準を設けるなど防災体制を見直しますとともに、関係防災機関や自主防災組織との訓練の拡充と防災教育・研修の充実を図ってまいりたいと考えております。さらに、高齢者をはじめとします災害時要援護者の方々に対しましても、関係団体や地域のご協力をいただき、安否確認や避難誘導を含む支援体制の構築も図ってまいりたいと考えております。なお、多方面から要望いただいておりました災害時における河川の増水や避難勧告の状況などの情報を伝達するため、これまでの職員による広報活動に加えまして、携帯電話やケーブルテレビを使った情報の発信など、より迅速なそして正確な情報を提供してまいります。いずれにしましても、関係機関や地域のご理解とご協力をいただき、防災対策を着実に推進してまいりたいと考えております。


 次に、「高潮、津波対策について」ですが、本市は東南海・南海地震防災対策推進地域に指定されております。地震の発生後、約90分で約3メートルの津波が到達し、海岸部の一部で1メートル前後の浸水があると予測されております。幸い浸水が予想されている地域には住家はございませんが、海洋文化センターの来館者、漁業関係者、釣り客や付近の住民等に対する津波警報等を迅速かつ正確に伝達する手段の整備が必要となってまいります。このことから、避難経路の確保に努めますとともに、周辺企業にも協力を求めてまいりたいと考えております。また、高潮によります被害は、その多くが台風時に発生しているため、海岸施設の整備や内水氾濫の防止に係る雨水対策も同時に進めてまいります。


 次に、「避難場所の表示について」ですが、地震発生時に建物等の倒壊から一時的に避難する場所として、主に小中学校の運動場を含みます48カ所、自宅などに帰ることができない被災者を収容するため、小中学校、公共施設等を収容避難所として67カ所を指定しております。各施設には、入り口付近に表示板を設置しておりますが、今後、設置状況等を確認のうえ、増設等も検討してまいりたいと考えております。また、ハザードマップにつきましては、国や県の整合性を図りながら作成し、その周知方法についても検討してまいりたいと考えております。


 次に、「環境問題について」のうち、「新エネルギービジョンの推進状況について」ですが、昨年度策定しました「加古川市地域新エネルギービジョン」に基づいて、本年度策定した「重点化調査」のなかで、地球規模での環境問題への対応に向け、新エネルギーの普及、導入を計画的かつ円滑に進めていくため、環境教育の実施や廃棄されている未利用エネルギーの活用策など、具体的な内容を掲げ、推進していくことにしています。


 次に、「施設への導入状況と取組み、今後の方針について」ですが、現在、本市の施設への新エネルギーの導入状況は、スポーツ交流館と別府西小学校で、太陽光発電の導入例がございますが、当面、JR加古川駅南北広場や東加古川駐輪場の整備等に導入することといたしております。今後、学校の大規模改修時や公共施設の新設・増改築にあわせて新エネルギーを導入、環境や防災面への活用に配慮したまちづくりを推進していきたいと考えております。


 次に、「省エネの推進と環境教育の充実、産業界との連携について」ですが、家庭での環境家計簿の導入や学校に設置された新エネルギーを身近な教育教材として活用できる環境教育プログラムを整備するなど、積極的に省エネルギー、新エネルギーの活用を推進していきたいと考えております。また、産業界との連携につきましては、市内で既に未利用エネルギーによる発電を行っている企業もあることから、加古川商工会議所と連携して天然ガス自動車の導入可能性など省エネルギー、新エネルギーに関する研修会等を行いますとともに、新エネルギー等を活用する技術の開発、定着化を図り、本市の経済をリードする新ビジネスとして育んでまいりたいと考えております。


 「都市機能の充実について」のうち、「中心市街地の活性化について」ですが、中心市街地をはじめとする駅周辺の活性化には、当事者であります地権者や商業者の取組みが不可欠であり、また、地域住民の協力も必要と認識しております。現在は、中心市街地の駅南西部において、地域住民と行政が協働でまちづくり活動を進めており、商店街の活性化や安全・安心なまちづくり、土地の有効利用と高度利用化の検討など具体的な活動に取り組んでおります。今後もパートナーシップのもと、他のまちづくり活動をも支援していきたいと考えております。また、国道2号線の相互通行化につきましては、県において「中心市街地の道路交通問題協議会」を設置し、まちづくりの視点から見た、国道2号線を含む道路交通問題の検討を進めております。


 次に、「県立病院移転後の病院施設の空白について」ですが、県立加古川病院につきましては、県医療審議会の答申を受け、2月9日に移転を前提に建替えを行う計画が発表され、平成17年早々に新県立病院整備に係ります基本構想の策定等、平成21年度完成を目指して調整が進められていくと聞いております。なお、移転後の地域医療の問題につきましては、現在利用されている地域の皆さんには、ご不便となることも事実であることから、新病院へのアクセス等、今後、県と十分に協議するとともに、県及び医師会に対しまして、極端なサービス低下につながらないよう、その対応を要請してまいりたいと考えております。


 次に、「福祉行政について」のうち「福祉医療費助成制度について」ですが、県の制度見直しに併せまして、少子化への対応、障害者間の公平性の確保、受益と負担の均衡、将来にわたって安定的にこの制度を維持継続していくなどの観点から、市独自に福祉医療助成制度の拡充をいたします。


 まず第1に、乳幼児医療費助成において、全額助成の対象者を拡大いたします。次代を担う子どもを安心して生み、健やかに育てられる環境づくりから、従来の0歳児のみであったものを3歳未満児まで拡大し、入院、外来ともに、所得制限を撤廃して無料といたします。第2に、障害者医療費助成において日常生活や就労面でのハンディなどの実態を踏まえ、知的障害療育手帳B(1)判定の方及び精神障害で2級の手帳を持つ中度の障害の方に対しても、市単独で助成をいたします。今回の見直しにおいて、従来の対象者に一部負担金を求める部分はありますが、制度を必要とする人たちへ新たな拡大を図ったところでございます。


 今後の展開についてですが、当分の間、この制度を運用してまいりますが、今後とも、社会経済情勢の変化を的確に捉え、真に必要な人に必要な福祉サービスを効率よく提供していく体制を整備してまいりたいと考えております。


 次に、「介護保険について」ですが、今回の介護保険制度改正の趣旨といたしましては、高齢化の一層の進展等、社会経済情勢の変化に対応した「持続可能な介護保険制度を構築」するとともに、高齢者が尊厳を保持し、その有する能力に応じ自立した日常生活を営むことのできる社会の実現に資するためのものでございます。制度改正内容の概要につきましては、「予防重視型システムへの転換」「施設給付の見直し」「新たなサービス体系の確立」「サービスの質の向上」「負担のあり方・制度運営の見直し」の大きく5つの内容となってございます。ご質問の今後の介護保険制度のあり方と運用方針につきましては、今回の制度改正の趣旨を踏まえまして、今後、政令等で示される内容を見ながら、平成17年度に第3期の介護保険事業計画を策定してまいります。なお、策定にあたりましては、広く市民の皆さんのご意見をお聞きし、高齢者、一人ひとりが尊厳を保ちながら、安心して住みなれた地域で暮らし続けるようなまちづくりに努めてまいりたいと考えております。


 次に、「ゾーンバスについて」のうち、「路線の拡充について」ですが、現在運行している2路線については、ご承知のようにご好評を得て、高齢者をはじめ、多くの方々にご利用いただいているところでございます。現在、すべての市民の移動利便性を向上させるため、市全体としての公共交通のあり方について、検討を行っているところであり、今後、各地域の特性を踏まえつつ、アンケート調査等により、市民のニーズを的確に把握するとともに、費用対効果を考えながら、順次整備していきたいと考えています。


 次に、「市北西部地域における公共交通手段の確保について」ですが、既存バス路線の再編に加え、新たに志方町西部から西神吉町の西部を通り、市民病院、宝殿駅へ至る新たなルートを開設いたします。このルートでは小型車両を活用することにより、移動の利便性を向上させたいと考えております。関係機関と協議のうえ、調整が整い次第、必要な手続を経て試験運行を開始いたします。


 次に、「住宅貸付資金について」のうち、「事業評価と効果について」でございますが、貸付実績は、昭和42年度から平成8年度の間に新築945件、改修1,017件、合計1,962件であり、「個人の住環境の整備による地域改善」という本事業の所期目的を達成したものと考えております。


 次に、「昨年度の滞納対策について」ですが、戸別徴収を中心に行い、連絡のとれない滞納者に催告書を発送し、電話・窓口・臨戸での対応や調査を繰り返し繰り返し行ったところでございます。実態調査による状況把握の結果、滞納者のなかには、本人や相続人が死亡したり行方不明であるため徴収不能であるもの、そして破産や生活保護などにより支払い能力がないと思われるものが多数占めている状況であります。そして、「今後の処理方法について」ですが、これらの滞納のうち、最終納入期限から10年以上を経過したものが、16年12月で、47件ございました。市といたしましても、これらの債権については整理を図るべき時期が来ているものと考えており、さらなる滞納実態の精査にあわせ、法的な検討を進めているところでございます。


 また、「償還に関する補助事業について」ですが、「兵庫県住宅新築資金等償還推進協議会」の活動状況は、徴収手法の情報交換が主たるものであり、本滞納金に対する県下の統一的な取扱いや国への統一した要望をとりまとめるといった動きには至ってございません。お尋ねの償還推進助成事業は、不良債権化した滞納金に対する国庫補助制度でありますが、本市は財政力指数の関係から当分の間、申請対象に該当しない状況であります。いずれにしましても、住宅貸付金の滞納については早急に解決すべき課題であることから、市としての考え方を整理し、議会及び市民の皆さんと議論を尽くしご理解を得るなかで、債権整理の取組みを進めるべきと考えておりますので、よろしくお願いしたいと思います。


 次に、「職員互助会について」ですが、職員の厚生制度につきましては、ご指摘のとおり、地方公務員法第42条において、地方公共団体に、企画し実施する責任があると規定されております。この規定を受け、本市におきましては、「加古川市職員の共済制度に関する条例」を制定し、「加古川市職員互助会」を発足させるとともに、会員の掛金と同額を補助いたしております。従いまして、互助会への市負担金につきましては、大阪市などのような状況はございません。また、互助会では、地方公務員法に基づく事業として、保健に関する事業、元気回復に関する事業を、適正に実施運営しているところでございます。しかしながら、一方におきまして、昭和45年頃からの会員数の増加により、互助会事業が増大・複雑化しているのも事実でございます。そこで、本市におきましては、改めて原点に立ち返り、せんべつ給付金や医療費助成などを含め、互助会事業全般の見直しを行い、多様化する職員のニーズに応えるとともに、他都市での指摘も踏まえ、より一層節度ある運営を図ってまいりたいと考えております。


 なお、教育行政に係る事項につきましては、教育長より答弁させますのでよろしくお願いします。





○議長(神吉耕藏)   教育長。





○教育長(山本 勝)   「教育行政について」のうち、「学校園の安全対策について」ですが、大阪教育大学附属池田小学校事件以降、本市におきましてもカメラ付インターホンや県警ホットライン等の設置、学校園での安全管理マニュアルの作成及び訓練の実施、不審者情報等の緊急連絡体制の整備、防犯・交通パトロールカーによる巡回など様々な安全対策に取り組んでまいりました。また、地域におきましては、PTAによる校門への外来管理員の配置や小学校区ごとに学校園を中心とした地域防犯活動に積極的に取り組んでいただいております。このようななかで、寝屋川市の小学校において教職員が殺傷される事件が発生し、園児・児童・生徒を含めた学校園での安全確保の難しさを痛感しているところでございます。今後の安全対策につきましては、門扉の施錠を徹底し、不審者の侵入を未然に防止するため、校門へのインターホンと防犯カメラの設置と併せてオートロック機能を持たせた門扉に改修するなどの整備を進めてまいりたいと考えております。また、学校安全管理マニュアルの見直しと併せて全職員の危機管理意識の一層の徹底を図るとともに、安全管理のソフト面についても、「学校園コミュニティ推進事業」の展開など、地域の方々と連携をさらに深めながら、安全で開かれた学校園づくりを進めてまいりたいというふうに考えております。


 次に、「不登校対策について」ですが、本市の教育基本方針には、「一人ひとりの児童生徒の多面的かつ共感的な理解に努め、人間的なふれあいを通して心のきずなを深めながら、社会性を培い、自主性・主体性の育成に努める」と示しております。この方針に基づき、不登校生を対象とした野外活動「アタック・ゴー」や適応教室「わかば教室」などの不登校対策事業を展開しております。不登校児童生徒対応施設につきましては、「自然に親しみ、静かな空間のなかで寝食をともにしながら、悩みや苦しみなど、心を開いて話し合える場づくり」をコンセプトに、平成6年に少年自然の家敷地内に建設しました「ふれあいの森宿泊館」を活用し、同年より、本施設で「アタック・ゴー」の事業を展開しており、今年度は、延べ166人が参加し、大きな成果をあげております。さらに、平成17年度からは、新規事業として「メンタルサポーター」を全中学校に配置し、不登校生へのきめ細かい対応を推進する予定です。また、小中学校間の連携の強化やボランティアの活用についても調査研究を行いたいというように考えております。


 次に、「学校運営のあり方について」ですが、現在子ども達が抱えております教育課題を解決し、充実した学校教育を行うためには、学校・家庭・地域社会の連携・協力が不可欠です。学校は、地域住民の信頼に応え、家庭や地域と連携協力して一体となって子どもの成長を図っていくために、より一層開かれた学校づくりを推進していく必要があります。本市では、全学校園に「学校評議員制度」を導入し、学校運営の状況等を伝えながら保護者や地域住民等の意向を把握・反映し、その協力を得ていくようにしております。また、学校安全、防犯の点から、保護者や地域の方々が協力して児童生徒の安全を守る取組みを進めていることも、地域の学校としての意識の高まりだと考えます。このような動きのなかで、来年度は「学校園コミュニティ推進事業」をモデル的に実施する予定としております。


 次に、「校長の裁量権の拡大と研修の充実について」でありますが、これからの学校においては、児童、生徒の実態、地域の実情をもとに、特色ある教育や一人ひとりの個性に応じたきめ細やかな指導が大切であり、そのためにも、校長の責任者としてのリーダーシップが求められます。また、高度な専門性や、経営・管理能力など校長の資質や能力の向上に向け、本年度は、「学校運営、学習評価、安全防犯、情報管理、特別支援教育等」について、それぞれ研修を実施してまいりました。今後も校長会と連携し、学校の課題を的確に捉えた研修を実施していきたいと考えております。また、今後の学校運営のあり方等について、現在、教育委員会の内部におきまして、部長をトップといたしました教育改革推進本部を、そしてさらに本部のなかに課題ごとのプロジェクトチームを立ちあげておりますので、そのなかでいろいろ検討を加えていきたいと考えております。


 以上で関係部分の答弁を終わります。





○議長(神吉耕藏)   10番・吉野議員。





○(吉野晴雄議員)   大変詳細なご答弁をいただきましたので、要望を何点か申しあげて終わりたいと思います。


 安全・安心のまちづくりについては、近年の大型台風の影響は地球温暖化現象によるとも言われております。昨年以上の被害が、来年、再来年も起こる可能性もあります。また、各地域で住宅開発による田畑の減少、それとため池の利水価値が減ってきたということで、一部で埋め立てられるというような状況で、下流域でいくら雨水対策を講じても、それ以上の水が流れ込んでくるというのが現状でございます。開発が進めば進むほど、水路の整備が整い、一気性の水が下流域に流れ込んできます。そういうようなことを勘案しますと、ある意味で下水道の緊急時の利用というものを考えることも必要かと思います。また、雨水幹線の整備をされておりますが、やはり国道2号線から北側まで伸ばさないと、下流域の浸水対策は完備できないんやないかというような懸念もしております。ぜひ、そういう考えを持っていただいて、対応をしていただきたいと思います。


 一方で、山崎地震、一方、南海・東南海地震という両方から攻められるような地域でございます。本市の場合は、瀬戸内の温暖な安全な地域であるというのは、もともとあるんですけど、そういう地震にはどうしても対応できないという部分がございます。それと、市民の意識調査の結果を見ましても、市民がやはり防災に強いまちを願っているというのが現状でございます。そのなかでは、避難場所の表示やハザードマップ、GISのこれからの構築も願うわけですけど、防災の情報を常に流せる、今回の携帯電話でのアクセスというのは、ある意味で高齢者にはちょっと難しい部分もございます。そういうなかで、全般的な、非常に災害を講じやすい高齢者に対する対応も必要かと思いますので、ぜひ検討をお願いしていただきたいと思います。


 環境問題につきましては、本市の環境行政については今もお答えいただきましたように、新エネルギービジョンを基本的に実施していくということが考えられ、市民と経済界の協力ももっていくということをお聞きしました。やはり、我々が考えますには、市民としては「私一人がこんなことをしても」という、その他の小さい部分でとられると思うんですね。行政としてはそこらへんを市民にきっちりと、「あなたがこれだけ効果があることが、これだけ地球環境を助けてるんですよ、守ってるんですよ」というような、そういう方針をやはり啓発していかなければならないという使命にあると思うんですけれども、ぜひそういう部分について、教育や家庭での省エネルギーを推進していきますよう、強く要望しておきます。


 都心機能の充実につきましては、加古川駅、東加古川駅周辺には、地域住民の積極的な協力が得れるよう、十分な対応を進められていると思いますが、まだこれから東加古川駅のそういう部分では、まだいろいろな住民が悩んでいるところもございます。そこらへんにはきっちりと情報交換をして、協議を進めて、理解を求めながらの積極的な開発をお願いしたいと思います。


 それと、加古川病院の移転につきましては、17年度が実施計画ということでございますが、そういう部分について、今、不安を持っておられる加古川市中心部の南部、加古川町の方々に、常に情報を公開して「今こういう状況ですよ」というのを周知していくことも大事かと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。


 また、福祉医療費助成制度につきましては、新規事業として市単独で予算化したと。一部、請願が今回も出てこようとされておりますが、今の実施の内容を聞きますと、やはり必要な人に費用を負担していくという流れのことと思いますので、今、扶助費が増大するなかでは、やはりそこらへんの見極めも必要かと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。


 「ゾーンバス」については、ほぼ前回から方向性が出ておりますが、小型バスでいろいろ対策をされるということですので、ぜひお願いしたいと思います。それと、以前から旧路線の、今の神姫バスの旧路線の見直しを行うという計画が、何年か前にも、私も質問したことあるんですけど、それが全然見えてこないんですね。そういうなかでは、やはり今、公共交通手段として、どういうふうにまちが変わってるのかという現状も踏まえていただいて、それを、今現在大型バスでずっと走らせておりますが、今の旧路線もそういう小型バスに見直すとか、いろんな考えがございましょう。ぜひそういうことも含めて、計画の再構築を願うものであります。


 住宅貸付金については、行政の努力に対して、今回の市長の前向きなご答弁に対して、ぜひ積極的に取り組まれることを求めます。本市が積極的に対処することで、今現在悩んでおられます市町がたくさんございます。そういうなかでは、1つのきっかけとなっていくんではないかと思いますので、本市の動きをきちっと、この1年でやれるように、ぜひお願いしたいと思います。


 互助会につきましては、やはり、市の負担金の中身が見えてこないというのが現状でございます。そういうなかでは、職員の福利厚生に十分役立てて、積極的な負担補助をしていくのが現状ではございますが、節度ある内容の見直しということで、先ほど、市長の答弁もありましたので、きちっとした対応をお願いしていきたいと思います。


 教育行政につきましては、最近では、生徒だけでなく先生の命も奪われる時代になってきました。かなり学校園の安全はどこまで対応が必要なのかというのが問われてきます。やはり、侵入対策では、有刺鉄線で学校を囲っているというような学校もございますけど、それが本来の学校の姿なのかというのも問われると思います。門扉にカメラと電磁ロック、そういうのは必要かと思いますが、それがガードマンの配置、自費でやっております、そういう施策に変わるもんであれば、なおさらいいなと思っております。


 不登校対策につきましては、やはりきめ細かく対応できる「メンタルサポーター」がこれからどれだけ効果が出るかということを期待しております。また一方では、学校の保健室、これが非常にメンタルサポーター的な役割を果たしているというのも現状で聞いております。若い用務員さんが、生徒とやっぱり年齢が近いということで、相談がしやすいと。そのなかで何人かが常にこう、保健室に来て相談を受けるというような内容もございますので、ぜひそういう部分も大いに取り入れて運営をしていただきたいと思います。


 学校運営につきましては、学校と地域、家庭、連携が不可欠であるというのは、私が20年ほど前にPTAをしておりました、その時代から言われておりました。今はそれ以上に必要性が出てきたというのが現状でございますけど、そこで発生するのが、やっぱり校長の裁量権ですね。学校長の本当にこう、多様化されたなかで、大変だと思うんですけど、これがやはり学校長が変わると学校運営が変わるんだというのは現実に各学校で見えてきております。そういうなかでは、ぜひこの学校運営のあり方等、先ほども教育改革推進本部、立ちあげて検討していくということでございますんで、きちっと精査して良い学校教育運営を求めておきます。


 以上で要望を申しあげ、質問を終わります。





○議長(神吉耕藏)   しばらくの間休憩します。


                (休憩 午前10時29分)


                (再開 午前10時45分)


○議長(神吉耕藏)   休憩前に引き続き、会議を開きます。


 代表質問を続けます。


 次に、27番・渡辺昭良議員。





○(渡辺昭良議員)(登壇)   私は市民クラブを代表し、通告に従い質問いたします。若干先の質問と重複する点がありますが、よろしくお願いをいたします。


 1、市長の施政方針について。


 樽本市長は就任以来「行政は市民の幸せのためにある」との信念のもとに、「ふるさと加古川」のまちづくりに一生懸命努力してこられ、はや3年目を迎えております。この間、社会経済情勢は少子高齢化の一層の進行とデフレ不況のもと、ようやく景気回復の感じられる状況になったものの、リストラと失業、年金など社会保障制度などの不安を抱えたまま、構造改革への取組みが進められています。こうした状況のなか、国と地方の明確な役割分担に基づき、自己決定、自己責任に基づく「自主、自立」の地方自治体が求められています。その結果、地方の創意工夫の発揮と知恵とアイデアで、地方自治体間の競争や激化する競争に打ち勝っていかなければ、明日の加古川市の未来はないものと確信をしております。そのためには、樽本市長の新たな強いリーダーシップのもと全職員が自己の能力を最大限発揮できる環境の構築が急務であり、現状の行政課題に対応できる柔軟な組織体制づくりが必要であります。


 私ども市民クラブは、こうしたなか、執行機関とチェック機関の両方の立場を律しながら、是々非々の立場で、社会経済情勢の変化を見極めながら、生活者、勤労者の目線に立ち、市政の発展と市民生活の維持向上を目指し、「住んで良かったまち、住みやすい加古川」の実現に邁進することを申しあげ、ご質問をいたしたいと思います。


 第1点は、今日、国と地方が進めています「三位一体」の改革についてであります。昨年11月26日、全国知事会など地方6団体が8月26日に策定した総額3兆2,000億円にのぼる補助金廃止案がベースとなり、政府与党による「全体像」取りまとめの政治決着を見ました。その内容は、補助金削減は、2005、6両年度で2兆8,380億円、このうち地方への税源移譲につながるのは1兆7,000億円、政府与党は税源移譲の目標3兆円には、2004年度実施した分(6,560億円)を含めるとしており、総額で2兆4,160億円となります。しかし、この中身を見ると、地方6団体案は補助金廃止をベースにして見返りに削減相当分の税源を地方へ移し、地方が自らの裁量で自由に使える一般財源にすることを目指していましたが、「全体像」取りまとめとでは相当の開きとなっております。従って、「全体像」取りまとめについては、全国の知事会及び市町村長会のなかでも、評価はいろいろと分かれております。


 そこで、加古川市長として、「三位一体」の「全体像」取りまとめについて、どのような評価をしておられるのか、お聞かせください。併せて、これまでの改革論議は地方と国という大枠であったものから、今後は都道府県から市町村への財源つき権限移譲を議論の対象にすべきと思います。無論国政レベルでも当然議論されるべきことですが、具体的には兵庫県から加古川市への財源の伴った権限移譲について、加古川市長として積極的に取り組んでいくべきであると思います。よって、県から市への権限移譲について、市長のお考えをお聞かせください。


 次に、今回の「三位一体」つまり、補助分担金廃止議論のなかで、義務教育の中学校の教員給与の半分を負担する国庫負担金約8,500億円の廃止をめぐって、教育の地方分権の立場から、あるいは特色ある教育の立場から、国あるいは県からこの分野は加古川市教委に任せてほしいという所管があればお聞かせ願いたいと存じます。また、規制緩和されることで特色ある教育が実施できる分野があれば、特区を検討されたらどうかとも思います。最後に、我が国における教育の地方分権はかくあるべしという教育長のご意見をお聞かせください。


 第2点目は、市政推進にあたっての基本姿勢についてであります。冒頭にも述べておりますように、今日の厳しい経済社会情勢のなかで、現に閉塞感漂う市民の生活不安に応え得る行政施策を打ち出し、本市をさらに活力ある住みよいまちとするために、樽本市長の行政手腕とリーダーシップが強く求められています。新たな厳しい情勢を踏まえ、市長の行政運営の基本姿勢をお示しください。


 第3点は、職員が自己の力を十分に発揮できる環境の構築と柔軟な組織体制についてであります。地方分権の時代を迎え、厳しい行政課題と社会経済情勢の変化に柔軟に対応し、地方自治体間の競争に勝ち抜き、本市がさらに発展するには、自己決定、自己責任体制で実行できる職員の体質の強化と育成が必要であると考えます。そのためには、その担い手である職員の政策形成能力の向上を含む資質の向上を図るとともに、職員のモラルを高め、一人ひとりの能力を最大限に引き出し、組織力を向上させることが急務であると考えます。頑張った職員が頑張ってよかったという環境の構築と、時々の行政課題に柔軟に対応できる組織体制が必要であります。その体制構築と組織づくりについてはどのように考えておられるのか。また、職員の能力向上のため、自治大学派遣や海外研修についても積極的に実施していく必要があると考えますが、ご所見をお伺いいたします。さらに、職員の綱紀粛正についての所見もあわせてお伺いします。


 2、新年度予算について。


 樽本市長は就任3年目の新年度予算を「安全安心とにぎわいのあるまちづくり」として提案されています。この予算を編成された時期、国と地方の関係は、小泉内閣の構造改善の柱の1つでもある「三位一体」の構造改革が本格的に着手された時期であり、国と地方の借金が752兆円を超えるなか、国庫補助分担金の削減・縮小、国から地方への税源移譲、地方交付金の見直しを一体的に進め、税と財政面から国と地方の関係を見直すものとなっています。既に「三位一体」の改革内容については触れましたように、地方への税源移譲など明確になっていない面もありますが、結果的には補助金分担金の削減と地方交付税の削減などが発生しております。従いまして、このことから全国の自治体では、この削減により財源不足を生じ、事業の見直しや行財政の一層のスリム化が迫られる自治体も決して少なくないと仄聞しております。今後、地方自治体の財政をめぐる環境は一段と厳しさを増すものと認識しなければなりません。このような環境のもとで編成された平成17年度予算は、一般会計737億2,000万円、特別会計614億451万円、企業会計171億1,485万円の合計1,522億8,671万円であります。対前年伸び率マイナス1.5パーセントであります。財政調整基金、公共施設等整備基金などから総額33億9,352万円を取り崩し、繰り入れられており、相当苦労された予算編成であることが理解できます。そこでお伺いいたします。


 第1点は、平成17年度の「三位一体」の改革に伴う国庫補助分担金の削減・縮小、税源移譲、地方交付金の増減による財源は、予算編成時は具体的調整が困難とのことで前年並みを措置されていますが、国による支出金のなかで、生活保護世帯の増加による扶助費の伸びなどは除き、実質ではどの程度の額が想定できるのかお聞かせください。


 第2点は、財政の中・長期計画の策定と経常的経費のセーフティネットについてであります。我が国の経済は回復してきていると言われていますが、最近の景気は踊り場にあると見られており、先行きが懸念されています。このような状況下で、加古川市の平成17年度の市税収入は若干増額が見込まれているものの、平成9年度のピーク時に比較すると59億円も減少しており、厳しい状況が続いております。歳出においても、経常的経費の86.6パーセント、対前年比ほぼ横ばいで、投資的経費は14.26パーセント、対前年比0.95パーセントアップしております。一方、市債残高は平成16年度末で一般会計ではおよそ853億円、公共下水道特別会計で792億円の計1,645億円と高水準にあります。こうしたなかで、今後JR加古川駅南北広場や駅周辺の整備並びにJR東加古川駅南北広場及び新在家高畑線などの整備、さらに学校園の大規模改造工事、東播磨南北道路及び市道加古川中部幹線の整備、下水道整備など多額の経費を要する事業が多く予定されています。このことからも、健全財政を堅持しつつ、適正な行政水準の確保、向上を図り、将来の償還能力や後年度負担を考慮し、財源の長期的確保に努め、的確な財政見通しのもと、中・長期にわたる財政計画の策定と経常的経費のセーフティネットの構築が必要ではないかと考えますが、いかがお考えでしょうか。併せて、加古川市が第2次に次いで、第3次行革緊急行動計画を策定すべき時期にありますが、こうした点についてはどのように考えておられるのかお伺いいたします。また、外郭団体の統廃合についても、これまで行革の一環として取り組まれてきましたが、今後とも一層積極的な取組みが必要であると考えます。ご見解をお聞かせください。


 3、中心市街地の活性化について。


 JR加古川駅周辺は、かつては、市域の中心部として商業中心に活況を呈していました。しかしながら、幹線道路の不十分さ、駐車駐輪場の利便性の悪さに加え、商店街の老朽化、娯楽施設などの不足に回遊性の低さなどの要因が重なり、相対的に地位が低下してきました。そして、店舗数の減少に加え、住宅地の郊外への拡大に伴い、都心に住む人が減少するなど空洞化に拍車がかかる状況になっています。それだけに、加古川市総合計画では、都市の再生が重要課題の1つとして位置づけられ、今日までJR加古川駅の高架化、加古川線の電化、同駅南側幹線道路の整備に、今年3月27日にはJR加古川駅の新駅舎が完成の運びであり、さらに、今後もJR加古川駅南北広場や周辺の道路整備の取組みや「市民ギャラリー」の開設に、駅東西に立体駐輪場の整備など高架下の有効利用が進められるなど市民の利便性の向上が図られる計画が進められています。一方、加古川駅前の中核的商業施設としてのそごう百貨店が撤退したものの代わりにヤマトヤシキの進出を見ることができました。今後はこれらを契機に地域経済の活性化を目指し、地元商業者などによるまちづくりが行政の支援のもとに進められ、消費者の視点に立った魅力ある商業空間を創出し、販売力の向上へと結びつけることが重要であるとして都市の再生と商業の活性化が進められております。そこでご質問をいたします。


 第1点は、今日までの一連の整備事業を通じてJR加古川駅周辺地区をにぎわいと魅力ある中心市街地として、人や文化が交流する東播磨の玄関口にふさわしい整備が進められています。よって、整備目標に対し、現在の進捗状況はどの程度まで進んだのか、またその事業効果についてお聞かせください。


 第2点は、JR加古川駅周辺の整備と併せ、消費者の視点に立った魅力ある商業空間の創出については、地元商業者などのまちづくりを支援しながら取り組まれていますが、その熱意や盛り上がりといったことではどうなのか、また、今後の見通しといったことについてお伺いいたします。


 第3点は、今後の「加古川の顔」づくりとして、JR加古川駅北側にはアメニティー施設や高齢者の保健医療施設、例えば総合リハビリセンターなど奇抜な発想やアイデアが必要ではないのか、また、南側についてはベルデモールを中心とした周辺通路をアーケードとし、加古川の歩行者天国として集客力のアップを図るなどの方策はいかがでしょうか。ご所見をお伺いいたします。


 4、市民生活の安全・安心について。


 1つは、防災の取組みについてであります。昨年は日本列島にかつてない10個の台風が上陸いたしました。なかでも9月から10月にかけて発生した21・23号は記録的な豪雨をもたらし、土石流や河川の氾濫などで死者・行方不明者239名出るなど1983年以降最悪となりました。また、10月23日の新潟県中越地方に大地震が発生、死者40名、負傷者2,991人、全壊家屋2,768棟の大被害を受け、防災・減災対策の重大さを再認識させられました。こうした状況のなか、加古川市の防災対策の状況を振り返ってみますと、阪神・淡路大震災を教訓として、災害時に迅速かつ的確な初動体制の確立を図るため、職員意識の強化高揚に努めるとともに、広域的な相互応援体制の整備、物資の備蓄・調達体制の確立、さらに自主防災組織の育成などが図られました。また、平成12年度には、大規模災害時の拠点となる防災センターの整備などの課題に取り組むなど、防災体制の整備が進められています。しかし、21世紀の前半にも予測されています東南海・南海地震、そして、昨年の台風被害などの大災害に対し、十分な対策が取られているのかといえばそうとは言い切れません。そこで、以下6点につき、ご質問いたします。


 第1点は、これまでの防災取組みの総括と今後の方針についてであります。市民の生命や財産を守る防災への取組みはエンドレスであります。これまでの地震・風水害など自然災害に対する取組み対策の総括とそれに基づく今後の基本方針をお示しください。


 第2点は、住宅の耐震化についてであります。阪神・淡路大震災では、地震直後に約24万棟の建物が全半壊、約6,400人の死者が出ました。そのうち、建物・家具の倒壊、転倒による窒息死、圧死は86パーセント、また全死者の80パーセント以上が地震発生直後約15分以内に死亡したと言われております。このことから言えることは、防災訓練、食糧備蓄、警察・自衛隊の救援が万全に行われたとしても、建物がつぶれてしまえば人は助けることは困難だということです。さらに、大量の建物倒壊によって、住宅の出火率・延焼率のほか、道路が閉塞されることで避難・救出・消火活動にも支障が出るなど建物倒壊と震災拡大は強い関連性があります。それだけに「建物の耐震性が最大の危機管理」と言われる理由があります。今、日本列島が地震の活動期に入ったと指摘されるなか、全国で1,150万戸の住宅の耐震性が不足していると言われており、耐震補強の課題は急務の課題であります。こうしたことから、多くの自治体が木造住宅の耐震診断や補強工事の費用を補助する制度をつくっていますが、その利用者は極めて低いのが実状であります。そこでお尋ねしますが、加古川市の昭和56年前に建築された木造住宅の耐震診断並びに耐震改修の状況はどうなっているのか、また、今後耐震化を促進するための手立てはどのように考えておられるのかお聞かせください。なお、加古川市の公的施設である学校園・市民会館・公民館・市民病院などは耐震上、問題はないのかお答えください。


 第3点は、災害時の道路確保についてであります。地震など都市災害に対する最大の課題は、交通渋滞や違法駐車は緊急車両の行動を妨げることにより、震災直後の早期消火をはじめ、救助・避難などに道路確保ができなかったばっかりに大変な悔いを残すことになります。重要道路の通行確保、災害直後の一般車両の一定期間の停止など強力な道路・車両規制が必要と考えますが、不意の地震に対して不断の用意を心がけねばならないと思います。この点、警察をはじめ関係機関とどのように調整し、確保を図る考えなのかお聞かせください。


 第4点は、自主防災組織についてであります。阪神・淡路大震災でも新潟県中越地震でも、地震直後、住宅の倒壊などによって、建物の下敷きになり、救出された人の大半は、家族や隣近所の人であったと言われています。それだけに地域におけるコミュニケーションの大切さや自主防災組織の重要さが叫ばれ、加古川市もほとんどの町内会に組織されています。そこで、人命救助に必要な「防災工具」を取り揃え、いざというときに役立つ組織とするために、自主的な防災訓練のほか、市消防の防災訓練や研修にも参加し、組織機能の充実が図られています。そこで、お尋ねいたしますが、加古川市の自主防災組織が発足して相当の年月が経過しておりますが、その組織能力なり、地域防災力については、どのように把握されているのかお聞かせください。それと、今後さらに自主防災組織の機能充実を期す観点から、市民防災大学を開設し、地域防災リーダーの育成が肝要と考えますが、この点はいかがでしょうか、お伺いいたします。


 第5点は、津波対策についてであります。平成15年7月に指定を受けた東南海・南海地震による津波災害への対策でありますが、加古川市は気候的にも地理的にも自然災害から守られた安全なまちとの感覚を持ちながら生活している私どもは「加古川がなぜ」と思うのですが、「備えあれば憂いなし」です。行政は市民の生活の万般にわたり、安全と安心を厳護する最大の使命があります。この指定は、巨大地震に備え、防災対策の強化や住民への啓発を促すことが大きな狙いとしているようでありますが、自治体はもとより、公共交通機関、百貨店、大型スーパー、病院など、不特定多数が利用する民間事業者にも指定から半年以内での避難計画の立案を義務づけています。まもなく指定から1年8カ月が経過しようとしています。計画策定の基本とされています津波浸水予測、国の指示はあったのでしょうか。さらに想定されています震度6弱以上の地震あるいは津波の高さ3メートル以上で十分でない堤防がないなどの地域が指定対象となっておりますけれども、加古川市の海岸線の現状における防波堤や防潮堤は大丈夫なのでしょうか。また、緊急時岸海にいる市民などへの情報の伝達や警告の周知機能は考えているのか、さらに避難場所については、既存の防災計画の指定場所では適正を欠くことも想定されますが、こうしたことへの対応など進捗状況についてお聞かせください。


 第6点は、加古川の治水対策についてであります。昨年10月20日に上陸した台風23号は、県内最大河川加古川上流・下流とも水位が異常に上昇する事態となりました。西脇市は、観測史上最高の8.16メートルを記録し、加古川が氾濫、市街地が大変な浸水被害を受けました。下流加古川市域も1983年以来21年ぶりに危険水位を超え、支流との合流地点では逆流現象が起き、周辺民家124戸が浸水被害に遭いました。また、今回の増水による水位上昇で、加古川両岸の河川敷公園や河川敷などが洗われ、中州の土砂や雑木などが流水を阻害し、被害を増幅させました。こうしたことから、去る2月17日には国交省姫路河川国道事業所主催による「加古川河道整備検討会」が開かれ、加古川の増水対策として、2005年度末を期限に、堆積した土砂の除去や河道内の樹木の伐採などの対策を進めることが確認されています。よって、その対策の内容及び規模・概要につきお聞かせください。


 2つ目は、防犯の取組みについてであります。最近の加古川市の犯罪状況については、昨年、夏の西神吉町大国の7人刺殺事件、一昨年、志方町における高齢者襲撃事件といった凶悪事件、そして中部中学では校内に早朝、男が侵入、女子生徒にけがをさせたり、加古川市東部では女子中学生が不審な男に狙われたり、さらに児童生徒の下校時に不審者が出没するといった事犯が相次いでいます。また、市内各所ではひったくり、自動車盗、車上荒らし、空き巣などが今も頻発しています。こうした状況を受けて、加古川市は昨年7月、市独自の対策として、警察官OBの協力のもと「防犯・交通パトロール隊」を発足、市内各所を4台のパトロールカーで巡回を始めたのに次いで、安全・安心のまちづくりモデル事業として、13校区に防犯活動団体を立ちあげ、地域で自主的な防犯活動が展開されています。


 そこでご質問いたしますが、第1点は、防犯・交通パトロールカーによる市内巡回パトロール及びモデル事業として立ちあがった地域の防犯活動団体の事業効果についてはどのように見ておられるのか。


 第2点は、地域の防犯活動団体と市内巡回パトロール隊、学校、町内会との連携体制はどのようにとられているのか。


 第3点は、モデル事業として組織されている地域の防犯活動団体の機能を高めるためのリーダー養成の研修会が必要と考えますが、いかがお考えでしょうか。


 5、教育行政について。


 1つは、学力問題についてであります。ゆとり教育は、1977年から段階的に実施され、小中学校では2002年4月から週5日制が導入されたのに伴い、「総合的学習の時間」の創設を柱とした新学習指導要領が導入され、今日に至っています。しかし、授業時間数が減ることなどから、保護者からは学力が低下するのではないかとの不安が出されていたようであります。こうした経過のなかで、昨年末、子どもの学力低下傾向を示す2つの国際調査が発表されました。経済協力開発機構(ОECD)が加盟国など15歳の子どもを対象に実施した2003年国際調達度調査では、日本は前回(2000年)8位の読解力が14位、1位だった「数学的応用力」も6位に順位を下げたことが明らかにされました。このため、中山文部科学相は、学校教育の基本である「学習指導要領の見直し」を提唱しています。このようななかで最近マスコミが実施した「教育」に関する全国世論調査で、国民の8割が子ども達の学力低下を「不安」に感じ、「ゆとり教育」を「評価しない人」が7割超にのぼることが明らかになり、国による「ゆとり教育」の見直しなどの教育改革に拍車がかかりそうな状況になっています。以下、ご質問いたします。


 第1点は、加古川市の子ども達の学力や生活実態の把握はどのような方法で実施され「新学習指導要領」が導入された2002年4月以前と現在とを対比した場合、変化があるのでしょうか。


 第2点は、2002年2月に国立教育政策研究所が実施した教育課程実施状況調査の結果、児童生徒の学習状況は、知識・技術の習得度については比較的高い水準にあるが、教科、科目、領域によっては定着が不十分であったり、学ぶ意欲や学習が十分身についていなかったりするなどの課題が明確になったとされています。この点、加古川市教委としてどのように指導されてこられたのか、そして、その効果はどのように表れているのかお聞かせください。


 第3点は、子どもの学力低下の状況を踏まえ、県教委は「特効薬は読書である」として、平成17年度から全公立小中学校で授業とは別に「読書の時間」を週3回以上導入するとの方針を発表しました。また、尼崎市教委は、自主学習支援事業として教員志望の学生や教員ОBを指導補助員として採用し、全小学校に派遣、週3日程度、放課後に補習したり、宿題の調べ方などを指導することにしています。加古川市教委として、現在の教育環境のもと、子どもたちの学力向上を図る独自の対策を取るというお考えはないのかお尋ねいたします。


 2つ目は、学校の安全確保についてであります。相次ぐ学校への凶悪犯の侵入による殺傷事件、登下校の児童生徒に対する危害が発生しています。こうしたなかで、加古川市の各学校園とも、不審者侵入防止対策として門を閉鎖し、防衛を図るなどの対策が取られています。また、下校時の対策として、各地域では「防犯・交通パトロール」を立ちあげるなど自主的な防犯活動が展開されています。市長の施政方針のなかでも、学校園の安全確保のために、校門にインターホン及び監視カメラと併せて電気錠を整備し、不審者の侵入の未然防止に努めると表明されています。


 そこでご質問いたしますが、第1点は、今回の大阪寝屋川市立中央小学校で教職員3名が殺傷された事件の教訓から、学校管理のあり方が、改めて問い直されています。つまり、犠牲者となった先生は、一応「不審者侵入時の危機管理マニュアル」に基づき行動されたようでありますし、インターホンなど施設整備もされていたようですが、結果として役立たなかったようであります。ここで、ご提案いたしたいことは、今後の対策として、防犯設備の拡充や学校園と地域が一体となった取組みも大事なことでありますが、それ以上に大事なことは、安全を専門的に担当する警備員を常駐させることにあると思います。警察や自衛隊のОB、市消防職員のОBを再雇用し、配置すべき環境や時期にきているのではないでしょうか。教育長のご所見を求めます。


 第2点は、新年度からすべての学校園の出入りは、新しい防犯設備のもとでとなります。


 地域に開かれた、地域に育む学校づくりを推進するということと、学校の安全確保と整合性についてはどのように考えておられるのかお聞かせください。


 3つは、2006年「のじぎく兵庫国体」の開催についてであります。第61回のじぎく兵庫大会は、昭和31年に兵庫県で開催されて以来、実に半世紀ぶりの開催であります。樽本市長におかれては記念すべき大会になるのではないかと思います。加古川市には、サッカー・バレーボール・ハンドボール・ソフトボールの4種目が開催されることが決定されています。現在、市内各所でPRが行われたり、実行委員会が開催されるなど、着々と準備が進められており、いよいよ機運が盛りあがってきた感じがいたします。しかしながら、本番を含めて、特にリハーサル大会の競技が開催される施設につきましては、整備状況に差が出ているのではないかと思われます。サッカーは加古川運動公園陸上競技場、バレーボール及びハンドボールは加古川市立総合体育館、ソフトボールは日岡山公園野球場、野口野球場が本番での予定会場となっていますが、今年のリハーサル大会の会場にはソフトボールは両荘河川敷グラウンドも使用されることになっていると聞いております。グランド部分・観客席ともに、その機能は十分だとは言い切れません。加古川市は、リハーサル大会及び国体を通じて全国民に「加古川」の名をアピールする絶好の機会であります。リハーサル大会を含めて、中途半端な計画になっては逆にマイナスイメージとなります。競技運営上の問題をはじめ、各競技場や宿泊施設の整備状況、競技場周辺の駐車場対策、交通確保など万全の状態で選手を迎え、受け入れなくてはなりません。ホスト役の加古川市の使命でもあると考えますが、その対応は十分なのでしょうか。今日までのリハーサル大会を含めた施設の整備状況及び今後の施設の整備計画、駐車場や選手宿舎の確保計画等を含めた状況についてご説明ください。


 以上で私の壇上での質問終わります。ご清聴ありがとうございました。(拍手)





○議長(神吉耕藏)   渡辺昭良議員の質問は終わりました。


 答弁を求めます。


 市長。





○市長(樽本庄一)(登壇)   市民クラブを代表しての渡辺議員さんのご質問にお答え申しあげます。


 まず、「施政方針について」のうち、「国と地方が進めております三位一体の改革について」ですが、平成18年度までの「三位一体改革」の全体像についての取りまとめに対する評価につきましては、国庫補助負担金の廃止・縮減及びそれに対する地方への税源移譲の大枠が定められたことに対しましては、一応の評価はするものの、全体像は地方6団体の改革案どおりにならず、義務教育費国庫負担金をはじめ、多くの内容が先送りされています。また、地方6団体の提案にない生活保護費や児童扶養手当に関する負担金の改革も検討されるなど、本来の「三位一体の改革」の趣旨である国と地方の役割分担の明確化、地方の主体的な行政活動の保障という面からは多くの問題が残っているのではないかと思っております。今後も地方6団体が強い結束のもと、国と協議し、地方分権のさらなる推進を図っていく必要があると考えております。また、県から市への権限移譲についてですが、平成6年度より法定外公共用財産の境界確定の事務などが、県から市町へ移譲されております。財源につきましても移譲事務市町交付金として交付されておりますが、移譲事務の内容はいわゆる許認可にかかるものが主であり、それぞれの地域の実状に合った市政推進という点からも都市計画関連も含め、もっと幅広く県から市町への権限移譲、財源移譲も必要ではないかと思いますので、今後も兵庫県市長会、助役会などを通じて、市町村の総意として考え方を述べていきたいと考えております。


 次に、「国と地方が進めている三位一体改革における義務教育部分について」のご質問でございますが、このことについては教育長に答弁をさせますので、よろしくお願いしたいと思います。


 次に、「市政推進にあたっての基本姿勢について」でございます。地方自治体を取り巻く環境が極めて厳しいなか、本格的な少子高齢化への対応や、次代を担う青少年の健全育成など山積する行政課題に的確に対応していくためには、創意と工夫による行財政改革の着実な推進はもちろんのこと「自己決定・自己責任」を基本とする分権型社会にふさわしい簡素で効率的な行政運営が必要であると考えております。このため、刻々と変化する社会情勢や市民意識を的確に捉え、前例や慣習にとらわれない柔軟な発想で施策の見直しを行い、不退転の強い意志を持って実現への努力を行うことが必要であると考えております。また、広範な市民の参加が得られるよう開かれた市政を目指して、各種のモデル事業の創設等、新たな試みのなかで市民の協働と参画を進め、「市民誰もが住んでよかった、これからも住み続けたい」と実感できる、市民が主人公の「ふるさと加古川」の創造に全力で取り組んでまいりたいと考えております。


 次に、「職員が力を発揮できる環境の構築と柔軟な組織体制について」ですが、本市では、職員に求められる能力や行動を評価項目とした人事評価制度に基づき、能力や実績を適正かつ客観的に評価し、任用等に活用しているところでございます。また、個々の能力の発揮と組織力の強化を目的として、人員配置や昇任・昇格を行っております。今後は職員の業績が勤勉手当の成績率など給与等の処遇に反映できる評価制度を早急に確立し、議員おっしゃるとおり「頑張った者が報われる」人事制度を構築するとともに、多様化、高度化する市民ニーズに対応すべく、柔軟な組織づくりに取り組んでまいりたいと考えております。また、職員の政策形成能力の向上や専門知識・技能の習得を図るため、自治大学校や市町村アカデミーをはじめとする研修機関へ職員を積極的に派遣するとともに、国際文化アカデミーを通じた海外派遣研修も行っているところでございます。さらに、先進事例にふれる機会として、意欲ある若手職員を中心に国内先進地への派遣研修にも取り組んでおります。今後も引き続き、職員研修を充実させ、職員の能力と資質の向上に努めてまいりたいと考えております。なお、職員の綱紀粛正につきましては、機会あるごとに意識の高揚を図っているところであり、今後も全体の奉仕者としての公共の利益のために勤務し、市民の信頼される公務員像の確立に努めてまいりたいと考えております。


 次に、「新年度予算について」のうち、「三位一体の改革に伴う財源の増減について」ですが、平成17年度の国庫補助負担金の改革としては国民健康保険国庫負担金、養護老人ホーム等保護費負担金や義務教育費国庫負担金など、1兆1,239億円が削減されることになっており、そのうち1兆1,160億円が地方公共団体に税源移譲されることとなっております。このうち、義務教育費国庫負担金の減額に伴い、4,250億円が税源移譲予定特例交付金として都道府県に交付され、残り6,910億円と平成16年度で既に税源移譲されている4,249億円を含めた1兆1,159億円のうちの5分の2にあたる4,464億円が市町村に税源移譲されることとなっております。この「三位一体改革」の本市への影響ですが、平成16年度で既に税源移譲されている公立保育所運営費などの国庫負担金に加えまして、平成17年度より税源移譲される準要保護児童生徒援助費補助金、老人保護措置費負担金など、約6億6,000万円が削減され、代わって所得譲与税で約9億3,000万円が交付されるものと見込んでおります。この結果、国庫補助負担金の削減額を上回る所得譲与税が交付されることとなりますが、この差額については所得譲与税が基準財政収入額に算入されることから、地方交付税により調整されることになっております。平成17年度予算編成にあたりましては、個々の国庫補助負担金の削減額が不明確であったため、当初予算においては、所得譲与税を前年度並みで予算計上したところでありますが、交付金額が確定次第、補正予算により財源の組みかえを行いたいと考えております。税源移譲については、所得税から個人住民税の所得税率のフラット化による本格的な移譲が検討されることになっており、今後とも三位一体の改革の動向を見極めながら、適切な財政運営を図ってまいりたいと考えております。


 次に、「財政の中・長期計画の策定と経常経費のセーフティネットについて」ですが、まず、長期の財政計画については、経済の先行きが不透明であり、また、国において「三位一体の改革」を含めて大幅に構造改革が進められている現状では、変動要素が多すぎるため、策定を見合わせております。ただし、健全な財政運営を行うため、市財政に大きく影響する大型プロジェクト事業や職員退職手当など、個々の計画を把握し、今後5年程度の財政計画は策定いたしております。また、加古川駅周辺整備や東加古川駅周辺整備をはじめとします大型プロジェクト事業については、積極的に国庫補助金などの特定財源を確保し、併せて公共施設等整備基金も活用しながら財政負担の平準化を図る予定としております。


 次に、経常収支比率については、全国的にも市税収入が年々減少し、扶助費が年々増加しているため、ここ数年は悪化傾向にあります。加古川市の場合、平成15年度決算においては83.2パーセントとなっており、県下では姫路市、赤穂市についで経常収支比率の低い方から第3位に位置づけられております。なお、平成17年度予算においては、16年度予算時とほぼ同率の86.6パーセントとなっておりますが、決算時には下がってくるものと見込んでおります。弾力的な財政運営を行うためには、経常収支比率の上昇を抑えることが必要であり、行財政改革を精力的に推し進めて経常経費の縮減に努め、引き続き簡素で効率的な行政運営に努めたいと考えております。また、行財政改革につきましては、第2次行革緊急行動計画をローリングするなかで、着実に実行しているところですが、今後につきましては、国が新たに策定する「行政改革推進のための指針」等も踏まえながら、引き続き積極的に取組みを行い、より一層の市民サービスの充実や財源確保を図ってまいりたいと考えております。また、外郭団体の統廃合につきましては、第2次行革緊急行動計画の取組みの1つとして、今年度末には市が100パーセント出資している6団体を4団体に統合いたします。なお、今後につきましては、指定管理者制度も踏まえたうえで、財団の統廃合について、さらに研究も必要であろうと考えております。


 次に、「中心市街地の活性化について」のうち、「整備目標に対する現在の進捗状況について」ですが、まずJR山陽本線等連続立体交差事業につきましては、平成15年の山陽本線高架完成に引き続き、昨年12月には、加古川線の高架及び電化が開業し、本年3月27日には東播磨地域の中核となる新たな玄関口にふさわしい加古川駅舎が誕生する運びとなっております。平成17年度中には、自転車駐車場を含め、本事業は終結する予定であります。


 次に、駅南北広場につきましては、「人が集い賑わいのある開放感にあふれた交流広場の創出」を目指した整備計画に基づき、今後、周辺住民の方々の理解を得ながら、駅北広場を平成17年度に完成させた後、平成19年度の完成を目指し、駅南広場を事業着手してまいりたいと考えております。一方、加古川駅北地区は、土地区画整理事業の平成23年度の完成を予定しております。また、周辺の幹線道路につきましても、加古川駅北線、河原間形線の平成19年度供用開始により、ほぼ交通機能は確保できるものと考えております。これらの都市基盤整備事業の効果でありますが、都心再生にふさわしい都市機能の充実と、円滑な交通ネットワークの形成も着実に現れてきていると考えておりますが、今後とも各事業の早期完了を目指し、事業効果を高めてまいりたいと考えております。


 次に、「まちづくりに対する地元関係者の熱意と盛りあがりについて」ですが、現在、中心市街地に立地する商店街においては、まちづくり実行委員会によるまち並み形成の検討、大学生や高校生との連携、若手商業者が中心となった集客イベントの開催など、商業者と地域住民が主体となった独自の取組みも展開されるなか、商店主におかれましても消費ニーズの把握やサービスの充実、独自の電飾での演出など、意識の高まりも伺えるようになっております。今後も、これらの新しい取組みが発展するよう、商工会議所との連携も深めながら、側面から積極的な支援を実施したいと考えております。


 次に、加古川の顔づくりにつきましては、議員さんからJR加古川駅北側、南側について、いくつかの提案をいただきましたが、東播磨100万都市圏の玄関口としてJR加古川駅の高架化が完成し、今後は、JR加古川駅周辺のソフト・ハード両面の整備を進め、新たなにぎわいを創出していく必要があると考えております。JR加古川駅北の周辺整備につきましては、都心再生プランをもとに民間活力の導入も視野に入れ、公共・公益的な機能も持つ複合施設の整備など、検討を進めたいと考えております。また、駅南周辺の活性化策でございますが、駅南広場の整備にあわせ、地域住民や商業者との協働のもとに、現在の道路を活かし、回遊性があり環境に配慮したゆとりある空間づくりを検討し、JR加古川駅周辺の活性化を図っていきたいと考えております。


 次に、「市民生活の安全・安心について」のうち、「防災取組みの総括と今後の方針について」でございますが、それぞれの地域において、災害対策基本法に基づく地域防災計画を作成し、防災対策を総合的、効果的に実施することとなっております。加古川市ではこれまで、関係機関や地域の皆さんのご協力をいただきながら防災訓練の実施、避難所の耐震補強工事をはじめとする施設整備等を進めるとともに、災害発生時には被害を最小限に食い止めるための迅速な対応と被災者の生活支援等を行ってまいりました。しかしながら、情報収集と情報提供や広報活動、出水箇所への初期対応、避難勧告と避難誘導など、多くの点において解決すべき課題もあったと考えております。今後も水害被害等、地震の発生も危惧されることから、避難勧告等の基準づくり、ハザードマップの拡充、災害時要援護者の支援策などを含めた地域防災計画の見直しや治水対策、情報伝達システムの構築など、災害に強いまちづくりに取り組んでいきたいと考えております。


 次に、「住宅の耐震化について」ですが、新耐震基準が適用される昭和56年以前に建築されました市内の木造住宅につきましては、平成12年度から平成14年度にかけて国、県、市の補助により394件の簡易耐震診断を行っております。また、耐震改修につきましては平成15年度より兵庫県の事業として「わが家の耐震改修促進事業」が実施されておりますが、現在の補助申請件数は4件であり、ご指摘のようにその利用者は極めて低いのが実状であります。今後、市といたしましては、安全・安心のまちづくりの観点から広報等を通じ啓発に努めてまいりたいと考えております。次に、本市の学校園をはじめ各公共施設につきましては、年次計画により耐震診断を実施し、その結果に基づき耐震補強工事を行っておるところでございます。


 次に、「災害時の道路確保について」ですが、本市の地域防災計画の交通輸送計画に基づき、災害発生時においては、警察署をはじめ関係道路管理者及び関係機関と密接な連携・協議のもと、道路、橋梁等交通施設の被害状況の迅速な把握に努めるとともに、応急復旧措置及び交通規制等により緊急輸送路の確保に努めてまいります。


 次に、「自主防災組織について」ですが、市の実施する水防訓練や総合防災訓練での参加の状況などから、自主防災組織の防災力は向上しているものと考えております。その一方で、普段の活動が十分でない自主防災組織もあるとの声もあり、防災活動の地域格差が広がりつつあるように感じております。自主防災組織は、災害時に人命救助や相互応援において、最も有効かつ迅速な活動を行うことができ、その機能充実は、必要不可欠であります。今後は、自主防災組織の全体としてのレベルアップを図るための取組みを、積極的に進めてまいりたいと考えております。また、市民防災大学等の市民講座開設についても、調査研究してまいりたいと考えております。


 次に、「津波対策について」ですが、東南海・南海地震は、今後30年間に発生する確率が極めて高く、同時に発生すると被害が極めて広域にわたること、津波被害が甚大なことなどが危惧されております。このことから本市は、地震防災対策を推進する必要がある地域として指定を受けております。国から示された規定では、地震発生後約90分で約3メートルの津波が海岸部に到達するとされており、到達付近の地域住民へ、迅速にサイレン、警報装置等を使った津波情報の伝達を行う必要があります。また、避難場所にしております小学校の安全は確保できているものと認識しておりますが、避難誘導体制を含め、今後も充実を図ってまいりたいと考えております。なお、海岸部の防波堤等につきましては、強度や耐震性が不明確なことから、これまでから耐震診断や補強工事等の実施について、管理する兵庫県に対し要望してまいったところでございます。今後も引き続き、関係機関と調整してまいりたいと考えております。


 次に、「加古川の治水対策について」ですが、加古川の増水対策の内容及び規模・概要につきましては、国土交通省姫路河川国道事務所では、引き続き検討会メンバーのご助言をいただきながら対策を決定していくと聞いております。その内容は、台風23号において河川水位が計画高水位を上回った区間、池尻橋付近から古新付近まで短期間に効果を発揮する水位低下対策として、できる限り河川環境の保全に努めながら、樹木伐採及び堆積土砂の除去による河道掘削の対応をしたいということでございます。また、河川堤防等の損傷等の災害復旧につきましては、検討会での検討項目ではありませんが、既に鋭意努力をいただいておるところでございます。


 次に、「防犯の取組みについて」ですが、まず、「防犯・交通パトロール」の事業効果につきましては、不審者情報や放置車両等の交番への通報や、警察ОBとしての経験を生かした防犯に係ります相談の助言等、地域の要望に応じた迅速な対応を実施していただいており、地域の方々に親しまれるとともに、市民の不安感が緩和されるなど巡回パトロールが浸透しつつあるものと評価しております。さらに、加古川警察署からは、刑法犯の発生件数が対前年比で約1,200件減少し、特に、盗犯のうち、空き巣や車上狙いについては、パトロール開始後大きく減少したとの報告をいただいております。「安全・安心のまちづくりモデル地区」については、本年2月末現在で28小学校中、13小学校区で立ちあげが完了し、地域の状況に応じた防犯活動を積極的に展開され、防犯に対する地域コミュニティの強化が図られているものと考えております。


 次に、「地域の防犯活動団体との連携体制について」ですが、「防犯・交通パトロール」の巡回時に、学校・園・町内会長さん宅・交番へ立ち寄り、地域防犯等に係る情報収集や提供を行うなど、地域の状況に応じた活動を実施しています。今後とも、警察等関係機関と連携を図りながら、「防犯・交通パトロール事業」の充実と地域の防犯活動団体との連携体制を整えるとともに、防犯活動団体間のネットワークづくりを進めてまいります。


 次に、「地域の防犯活動団体の機能を高めるためのリーダー養成の研修会について」ですが、モデル地区での効果的な自主防犯活動を推進していくためには、組織運営や安全確保に係る知識など、実践的知識の習得や情報交換の場が必要と考えています。そのため、各種研修会を開催するなど、ご提案の活動団体のリーダー的役割を果たす人材の育成に努めたいと考えております。犯罪抑止には地域の安全は地域が守るとする取組みが不可欠であるとの観点から、今後、市民一人ひとりのさらなる防犯意識の高揚を図り、地域における自主防犯活動を積極的に支援してまいります。


 次に、「教育行政について」のうち、「2006のじぎく兵庫国体の開催について」ですが、今回の国体については、夏季・秋季大会を一本化するなど、簡素で効率的な大会運営を基本方針として掲げて開催されます。本大会、リハーサル大会の競技施設につきましても、可能な限り既存施設の利活用を原則として、改修等は、必要最小限にとどめることとしており、ソフトボール競技のリハーサル会場である加古川河川敷緑地両荘地区グラウンドにつきましても、平成17年度に真砂土の補充等の整備を行い、競技に必要な内外野フェンス、バックスクリーン、給排水施設等は、仮設にて対応する予定であります。また、駐車場対策につきましては、必要に応じて、臨時駐車場を確保しますとともに、競技会場と最寄り駅間をシャトルバスにより運行する予定にしております。次に、選手・監督等の宿泊施設につきましては、リハーサル大会では、各競技の開催時期が異なるため、市内の宿泊施設にて対応は可能でありますが、本大会では、宿泊施設が不足するため、広域的に宿泊施設を活用する予定です。この国体の開催が、本市の文化、産業及び観光等を全国的に広く紹介する契機となり、また青少年の夢と希望を育む市民ぐるみの大会となるよう取り組みたいと考えております。なお、教育委員会に係る事項につきましては、教育長より答弁させますのでよろしくお願いします。





○議長(神吉耕藏)   教育長。





○教育長(山本 勝)   「市長の施政方針について」のうち、「国と地方が進めている三位一体の改革における義務教育部分について」のご質問でございますが、まず、教育の地方分権の立場、また特色ある教育の立場から、市の独自性を出した教育はできないものかということでございますが、昨年秋に、中学校区単位で各校園長と懇談を持ちました。そのなかで、学校園が抱える様々な問題、例えば中学校での生徒指導上の問題、小学校での特別支援教育や1年生プロブレムなど、多くの課題が出されました。教育委員会といたしまして、学校や教職員をさらに支援していかなければならないことを痛感した次第でございます。こうしたことを受けまして、今、教育委員会内部で、部長をトップにいたしました「教育改革推進本部」を立ちあげております。また、推進本部のなかで、現在の教育をめぐる多くの課題を抽出し、喫緊の課題からそれぞれの課題ごとにプロジェクトチームを設置して、実効性のある施策の検討を行っているところでございます。また、特色ある教育のために特区を検討してはどうかとのご意見をいただきましたが、この推進本部のなかで、特区の申請も含めて検討していきたいと思っております。


 次に、教育の分権はかくあるべしとの意見があればということでございますが、私は、教育というものは本来、未来の地方、ひいては未来の国のすばらしい形を想定し、長期的な視野に立ち、人格の完成そして健康な国民の育成を目的として、粛々と行われるべきものと思っております。そして、近年におきましては、地方分権の進展により、地方で特色ある教育施策が打ち出せるようになってまいりました。江戸期の儒学者佐藤一斎の「三学の教え」というのがあるんですが、そのなかに、「少にして学べばすなわち荘にして成すことあり」という有名な言葉がございます。本市の子ども達が、郷土を愛するとともに、未来に夢を持ち、夢の実現に向けて精一杯がんばることができるよう、少年期にしっかりと学び、大人になって大きな仕事をなすことができるような教育施策を展開していきたいというふうに考えております。今後とも学校、家庭、地域社会そして行政で連携を深めるなかで、教育施策を推進してまいりたいと考えておりますので、議員の皆様方のご支援を心からお願い申しあげるものでございます。


 次に、「教育行政について」のうち、「学力問題について」ですが、まず、第1点目の児童生徒の学力や生活実態の把握についてですが、本市独自の調査は実施しておりませんが、本市の小中学校が多数抽出されております国の教育課程実施状況調査、それから県の総合的基礎学力調査の結果を本市の実態と捉えております。新学習指導要領導入前と現在の対比については、国の調査が新学習指導要領実施前の2002年2月に実施されていることから、昨年度実施の県の調査と比較することができます。報告によりますと、基礎学力は全体として「おおむね良好」で、特に国語の「話すこと・聞くこと」、それから数学への関心意欲や数学的な考え方などは全般的に高い状況でございます。新学習指導要領導入の2002年以前と比較いたしましても、大きな変化は見られないというふうに考えております。今後は、教育改革推進本部におきまして、本市独自の生活実態や学力の把握について検討していきたいと考えておりますので、よろしくお願いしたいと思います。第2点目の、国立教育政策研究所の教育課程実施状況調査の結果を受けて、本市では、全教科及び総合的な学習の時間で「生きる力」としての「確かな学力」を育成するため、体験的・問題解決的な学習を積極的に取り入れた指導を重視してまいりました。また、評価基準を明確にした絶対評価の研究を積極的に推進し、指導と評価を一体化させ、児童生徒の学力の向上を図るよう各種各研修会を通じて指導してまいりました。その効果については、1校時、1単元の学習終了時に理解度を評価し、不十分な内容については、再度学習するといった指導方法が広く行われるようになってきたところでございます。最後に、児童生徒の学力向上についてでありますが、平成16年度から1年生の基礎学力の定着を図り、個に応じてきめ細やかな指導を行うため、市費負担教員を配置し「少人数にこにこ学級モデル事業」を実施しました。今後のことにつきましては、先ほど申しあげました教育委員会に設立いたしました推進本部内に「学習支援推進プロジェクト」を設置しており、確かな学力向上を目指した実効性のある加古川市独自の支援政策を検討しているところでございます。なお、県教育委員会が推奨する読書活動につきましては、本市では、すべての学校で「朝の読書タイム」を設け、読書習慣の育成に努めております。


 次に、「学校の安全確保について」ですが、園児、児童、生徒の安全確保、学校園の安全管理は緊急かつ重要な問題であると認識しております。学校園の校門への外来管理員の配置につきましては、「自分たちの子どもは自分たちで守る」「地域の子どもたちは地域で守る」という考え方のもと、現在13の幼稚園、小、中学校でPTA自らが雇用し、安全管理に大きな役割を果たしていただいてるところであります。県下の市町におきましても、自治体自らが警備員を雇用したり、地域のボランティアの協力を得て校内の安全管理を図る取組みが進められているところも出てまいっております。本市におきましては、PTAや地域との連携を深めながら、PTA雇用の外来管理員の配置や地域の方々による安全支援、また、「防犯・交通パトロール」による巡回などの人的対応と併せて施設、設備のハード面の充実や、安全管理マニュアルの見直しをはじめとするソフト面の充実を図るなど、多様な安全対策を講じてまいりたいと考えております。ご提案の専門の警備員の全校に配置につきましては、財政上の問題もあり、もう少し検討させていただきたいというように思っております。また、学校園の門扉のオートロック化などのハード面の安全対策を進めておりますが、ともすれば学校園の安全確保を優先するあまり、地域の方々が気楽に学校園に立ち寄ったり、見守っていただくことが難しい状況になっていることも否めません。そこで「学校園コミュニティ推進事業」を展開し、地域の方々との連携をなお深め、施設は閉じておりますが、学校園は地域に開いて、地域の方々の多くの目で見守っていただきながら安全を確保してまいりたいと考えておりますのでよろしくお願い申しあげます。


 以上で関係部分の答弁を終わります。





○議長(神吉耕藏)   27番・渡辺議員。





○(渡辺昭良議員)   ただいま、私の会派の代表質問に対しまして、樽本市長をはじめ山本教育長から、積極的ないしは前向きの丁寧な答弁をいただきましたので、今後の行政執行のなかで最大限活かして、加古川市がより活性化し、安全・安心の住みよいまちとなりますように要望しまして、私の質問を終わります。





○議長(神吉耕藏)   暫時休憩いたします。


                (休憩 午前11時55分)


                 (再開 午後1時00分)


○議長(神吉耕藏)   休憩前に引き続き会議を開きます。


 代表質問を続けます。


 次に、22番・大西健一議員。





○(大西健一議員)(登壇)   公明党議員団を代表いたしまして、通告に従い、本市の当面する諸課題、並びに今後のまちづくりをどのように進めるべきかにつきまして、質問いたします。なお、先の会派代表議員と一部重複をするところがございますが、ご了解をいただきまして質問に入ります。


 樽本市長におかれましては、市長に就任されて以来、「行政は市民の幸せのためにある」という信念に基づき、豊富な行政経験を活かされ、27万市民の牽引者としてその手腕を遺憾なく発揮され、市政運営を推進してこられました。特に、行財政改革の着実な推進やゾーンバスの運行、中学校給食、タウンミーティングの開催、安全・安心なまちづくりのための「防犯・交通パトロール」の実施や加古川駅南ミニ市役所の開設など、多くの事業を着実に実現をしてこられました。本年は、これまでの事業の評価や課題を検証しつつ、さらなる市政進展への舵取りを行う大切な年であり、そのリーダーシップを大いに期待するところでございます。さて我が国経済は、バブル崩壊後の長期にわたる景気低迷から少し脱却をし、緩やかな回復の兆しが見られるものの、未だデフレから抜け切れず景気の踊り場を迎えていると言われております。GDPの6割を占める個人消費は、パソコンやОA・通信機器の需要が景気の牽引役として大きく寄与してきましたが、それも一巡し先行き不透明感が否めないなど、まだまだ楽観できない状況にあります。本市においても地域経済が低迷するなか、厳しい財政運営を余儀なくされております。しかし、多様化・高度化する市民ニーズや、少子高齢社会への対応、次代を担う子ども達の育成や教育環境の整備、さらには各種都市基盤の整備も着実に進めなければなりません。このような背景のもと、新年度の取組みについて、以下質問をいたします。


 まず、市長の施政方針についてお伺いいたします。


 質問の1点目は、「安全で機能的なまちをめざして」についてであります。市民の長年の願いであるJR加古川駅周辺の高架事業と加古川線電化事業が完了、南北駅前広場など、いよいよ本格的な駅周辺整備が急がれます。そこでまず加古川の顔づくりに向け、加古川南北駅前広場や、今後の都市計画のモダンパターンになるであろうと思われる駅北地区の具体的な整備計画についてお伺いいたします。次に、懸案でありましたJR東加古川駅の橋上化の実現と、大規模住宅開発事業による副都心に向けての取組みが期待をされますが、現在までの進捗状況と今後の具体的な整備計画についてお伺いいたします。


 本格運行が始まったゾーンバス「かこバス」は、大きな反響で、利用状況も予想を大幅に上回る年間36万人を超える多くの皆様にご利用をいただいております。また現在、運行している2路線以外の地域からもバスルートの新設を要望されております。市長は、市北西部地域においてもゾーンバスを含め合理的で望ましい交通手段の導入に言及をされておられますが、今後の具体的な計画についてお伺いいたします。またこの度、国道2号線の相互通行区間の延伸にも触れておられますが、どのような構想を持っておられるのか、お伺いいたします。


 質問の2点目は、「安心して健やかに暮らせるまちをめざして」についてお伺いいたします。新年度事業を見ましても、福祉社会の実現に向け、少子化対策や高齢者福祉の充実、福祉医療費助成制度では、乳幼児医療費助成の0歳児から3歳児未満への拡充や、新たに精神障害者を対象者に加えるなど、社会的弱者への細やかな配慮も数多く盛り込まれ、全般的には評価するところであります。そこでまず1点目にお伺いするのは、昨年6月に認定を受けた志方地区の幼稚園児・保育園児の合同教育の進め方と、今後の全市への拡充についてのご所見をお伺いいたします。次に高齢化対策として最も注目されているのが、介護保険改革関連法案の見直しですが、より施設介護から在宅介護へ、さらに予防重視型へ転換する計画ですが、本市としてどのように受け止め、また対応していくのかお考えをお聞かせください。さて、全国各地で発生する様々な犯罪が、連日報道されています。またその内容も、年々凶悪化してきており、本市においても相次ぐひったくりや暴行などの事件と併せ、通学路上の事件や学校への侵入事件など、憂慮すべき問題も多く発生をしております。17年度事業計画のなかでも最も重点政策として位置づけられた、市民が安全で安心して暮らすことができる地域社会の確立に向けて、今こそ、より一層の行政と地域との密接な連携が大切であります。そこでまず、昨年スタートをした「安全・安心のまちづくりモデル地区事業」や「防犯・交通パトロール」、「防犯ライトアップ」等の事業について、成果と今後の計画についてお伺いいたします。また緊急時における市民への情報手段の1つとして、新たに導入予定の「(仮称)防災・生活情報ネットワークシステム」の具体的な事業内容についてお伺いいたします。次に、昨年の台風等がもたらした洪水による市内の甚大な被害に対し、緊急の課題として、この度、土のう用倉庫や救命ボートを配置するなど、新たな浸水被害や高潮対策への備えを打ち出しております。市民の生命と財産を守る観点から大いに評価をするところですが、同じく自然災害で想定される地震への対応についてお伺いいたします。過日、政府の地震調査委員会で山崎断層地震の震度予測が発表されました。それによりますと、本市においても震度6強以上の激しい揺れが想定され、その対応が急務であると指摘をされております。地震列島といわれる日本においては加古川市も例外ではございません。特に地震は予知が困難で、また被害は大規模かつ甚大であり、復旧にも大変な時間と経費を要します。今後、早急な対策が必要と思われますが、ご所見をお伺いいたします。あわせて、今般、新設されます「危機管理室」の所掌事務の内容をお聞かせください。


 質問の3点目は、「豊かな心をはぐくむまちをめざして」についてお伺いいたします。市長は施政方針で、市民の学習の場、機会の提供をするため、別府中学校区における新公民館の建設を発表されました。市民の主体的な生涯学習を支援するという観点から、また地域住民の一員として大いに歓迎するものであります。さて教育は、未来の日本を支える人材を育てる、とても重要な役割を持っております。しかしながら、現在その教育をめぐって様々な問題が指摘をされています。例えば、現在の子ども達は、学ぶ意欲が低いことなどが指摘をされています。また、いじめや不登校、校内暴力、少年犯罪の問題も広がっています。このような状況において、これからの教育をどのように進めていくのか、大変重要な課題であります。文部科学省がこれまで進めてきた学校週5日制、ゆとり教育などは、本来のねらいに反して、子ども達の学力には低下傾向が見られ、学業や職業に対して無気力な子ども達も増えております。規範意識や体力・気力にも課題が見受けられます。そこでまず、今後の教育のあり方についてどのような認識を持っておられるのか、ご所見をお伺いいたします。また、いじめや不登校、校内暴力、少年犯罪の問題への対応について、どのような対策を検討されているのかお伺いいたします。さらに最近、社会問題になっているフリーターや失業者でもない、引きこもりでもない、ニートへの対策について、教育という観点からどのような指導を検討されておられるのかお伺いいたします。次に、昨年「少人数にこにこ学級モデル事業」すなわち、小学校1年生の「20人学級」をモデル校において試行されましたが、まずその成果と課題、今後の計画についてお伺いいたします。次に新たに地域で育む学校園づくりの推進のため、モデル校において「学校園コミュニティ推進事業」を打ち出されましたが、その具体的な内容についてお伺いいたします。次に、学校園の安全管理について、お伺いいたします。先の項目でも少し触れましたが、特に外部侵入者に対する対応について、様々な問題点が指摘されております。この度の学校園の安全対策事業として私も昨年、代表質問で提案をさせていただきましたが、校門の門扉にインターホン・監視カメラを設置。門の施錠は電磁ロックで管理して、不審者の侵入を未然に防ぐ対策が講じられようとしております。そのことは大いに歓迎すべきことでございますが、先の大阪府寝屋川市の教訓でもあるように安全マニュアルの徹底と日常の啓発や訓練等なもちろんのことですが、いざというときの教職員の対応だけでは、防ぐことは難しいのではないでしょうか。そこで市として、今後どのように安全対策に取り組んでいかれるのか、お伺いをいたします。次に、人権文化の確立についてお伺いいたします。この度の隣保館運営審議会の答申によりますと、新たな「(仮称)人権文化センター」の建設や、現在設置されている市内4隣保館を、地域に密着したコミュニティ施設として活用すること等が盛り込まれていますが、今後、この事業をどのように進められるのかお伺いいたします。


 質問の4点目は、「にぎわいと活力のあるまちをめざして」についてお伺いいたします。まず農業の振興のうち、ため池の整備計画についてお伺いいたします。ため池整備につきましては、兵庫県が進めている「ため池ミュージアム」との整合性を図りつつ、地域の貴重な財産であるため池を、今後、どのように整備をしていくのか、治水・利水対策も含めて、お答え願います。次に、JR加古川駅周辺におきましては、「加古川の表玄関にふさわしい顔づくり」に向けた事業が着々と進められております。しかしながら昨年も指摘をいたしましたが、ハード面における整備は着実に進んでおりますが、都心の再生に向けた集客性のある環境づくりが、不十分ではないでしょうか。加古川駅南ミニ市役所や2層式立体駐輪場、ゾーンバスによる利便性の向上、また「(仮称)加古川観光振興協会」の設立や、JR加古川駅高架下に整備する「市民ギャラリー」など、行政ができるあらゆる方策で、にぎわいや活力を高める事業計画に取り組んでいますが、肝心の地元商店街の一体的な盛り上がりに向け、今後の中心市街地の活性化に向けた、具体的な働きかけと協働のあり方について、お伺いいたします。


 質問の5点目は、「人と環境にやさしいまちをめざして」についてお伺いいたします。これまで自然環境の保全と創造に向け、ポイ捨て防止重点地区を指定したり、美化キャンペーンの実施。また5R運動のセミナーを開催するなど、真の循環型社会の構築と環境美化の推進に向けた積極的な取組みが進められてきました。また新年度は、昨年より準備が進められてきました「ISО14001」の取得を控え、組織を挙げて取り組まれているところです。一方、二酸化炭素等、温室効果ガスの排出削減を義務づける京都議定書が、去る2月16日に発効しました。地球温暖化は予想を超えるスピードで進んでおり、近年、世界では猛暑や洪水、干ばつなど、温暖化の影響とされる異常気象が頻発しております。各国は、あらゆる対策を総動員して目標達成に取り組んでいくべきであります。我が国には、削減率6パーセントが課せられておりますが、2003年度の温室効果ガスの総排出量は、減るどころか逆に8パーセントも増えております。目標達成のためには、2012年までに、合わせて14パーセントもの削減をしなければならない大変厳しい状況にあります。目標を達成するためには国民、産業界を挙げての意識改革や革新的な技術開発が不可欠であります。本市としても今後、環境基本条例に基づき、循環型社会の構築に向け、どのように取り組んでいかれるのか、お伺いいたします。


 質問の大項目の2番目は、新年度予算についてお伺いいたします。「地方にできることは地方に」のスローガンのもと、国・地方財政の三位一体改革が示され、地方への大幅な予算削減が実施され、各地方自治体で厳しい予算編成を余儀なくされております。このようななか、本市においても自主財源の根幹をなす市税収入が、景気の低迷や地価の下落により、毎年減少の一途をたどり、一方扶助費の大幅な増加などから財政運営を圧迫しております。財政の硬直度合いを示す経常収支比率も、15年度決算で昨年同様の83.2パーセントと高水準を示し、年々硬直化が進んでおります。行財政改革を着実に断行しているものの、均衡を図るには、今しばらくの時間を要すると思われますが、今後の財政収支見通しをどのように分析されておられるのか、お伺いいたします。16年度より、予算編成において基金の統廃合を行い、これまでの基金運用益の活用方式から、元金を取り崩しながら、事業資金に充てるための歳入増を図られてまいりましたが、それにも限界がございます。今後の見通しについてお伺いいたします。また今後も、市税収入の大幅な増加が期待できないうえ、義務的経費が増大するなかで、新たな自主財源を模索する必要があると思います。兵庫県でもこの度、課税自主権を活用して県民緑税を提案して、論議を呼んでいるところですが、本市においては、新たな財源確保に向け、どのような検討がなされているのか、お伺いいたします。次に、税・料の滞納解消についてお伺いいたします。市税をはじめとする収入未済額は、平成15年度決算ベースで市税が約31億円あまり、その他各種税・料の滞納額は一般会計、特別会計を合わせ約60億円にものぼり、大きな累積金額となっております。このことは市政運営を大きく圧迫することはもちろんですが、併せて税の負担、受益者負担という公平性・公正性の確保のうえからも、積極的に解消を図っていかなければなりません。そこで、税の徴収体制の強化を図るために、納付対策課を設置するなど徴収への積極的な取組みをされておりますが、これまでの取組みと効果についてお伺いいたします。また、悪質な滞納者に対しては、不動産の差し押さえや公売を実施、毅然と取り組まれておりますが、これまでの進捗状況についてお伺いいたします。


 質問の大項目の3番目は、行財政改革についてお伺いいたします。地方分権の時代において、簡素で効率的な行政システムを確立し、職員自らの意識改革と経営的発想の努力が大切であります。本市においても平成13年から3カ年計画で「第1次行革緊急行動計画」がスタート。事務事業の見直しをはじめ民間委託の推進、定員管理や給与の適正化など大幅な改革を断行してまいりました。さらに平成15年には、ローリングをする形で「第2次行革緊急行動計画」を打ち出され、2年が経過をしましたが、その進捗状況と課題、今後の見通しについてお伺いいたします。


 質問の2点目は、行革において、今特に大きく注目されております給与制度改正についてであります。大阪市での互助会への補助問題や年末のスーツ代をはじめとする各種手当の改正。神戸市でもこの程、何と130種もある特殊勤務手当を見直すことが報じられています。世間の常識ではとても考えられないようなさまざまな手当がマスコミ等で報道されるなか、民間企業と比較しても甘さがあると指摘せざるを得ません。多くの市民の皆様より「加古川市は大丈夫か」との問い合わせをたくさんいただきます。そこで、これまで長年にわたり労使で協議を重ね、平準化を図ってこられました給与制度改正の経過と今後の取組み計画についてお伺いいたします。


 質問の3点目は、機構改革についてお伺いいたします。昨年より実施した機構改革の大きなポイントは、企画調整機能の強化と併せ、部、課との間に次長級による事務執行機関として局を設置し、迅速かつ明確な意思決定を図るとともに、部長のトップマネジメント機能の強化を図ることを狙いとして進められてきましたが、まずその成果と課題についてお伺いいたします。また地域の課題は地域で解決し、自立的なまちづくりを支援するという観点から、市内の9市民センターに地域担当参事、土木職、さらに保健師を配置し、事業を進めてこられ、より迅速な対応が可能になり市民より大きな評価を得ているところでありますが、これまでの成果及び今後の課題についてお伺いいたします。また昨年、市民サービスの向上に向けた、市民課総合窓口を開設いたしましたが、市民の評価と今後の取組みについてもお伺いいたします。


 以上で質問を終わりますが、本定例会に臨まれるにあたり、その施政方針に市長の積極的な意気込みが感じられます。限られた財源をすべての部門に配分されようとした苦心のあとが随所に見受けられます。そこで、それぞれの質問に対し、市長の表明された「行政は市民の幸せのためにある」という原点に立った、誠意あるご答弁をお願いいたしまして、私の壇上における質問を終わります。ご清聴、誠にありがとうございました。(拍手)





○議長(神吉耕藏)   大西健一議員の質問は終わりました。


 答弁を求めます。


 市長。





○市長(樽本庄一)(登壇)   公明党議員団を代表されましての大西議員さんの質問にお答え申しあげます。


 「平成17年度の施政方針について」のうち、「安全で機能的なまちをめざして」についてですが、加古川駅南北広場や今後の駅北地区の具体的な整備計画につきましては、加古川の顔づくりとなる中心市街地の活性化を促進するため「加古川市都心再生推進本部」を設置し、各施策を一元的に実施いたしております。まず、駅南北広場及び道路等のインフラ整備は、バリアフリー化を進めますとともに、歩行者をはじめ、各交通機関の乗り換えが円滑にできるよう整備を図ってまいります。駅南地区は、にぎわい・活気・回遊性などを考慮しつつ、オープンスペースの確保により、集客を促す魅力ある広場づくりを進めます。また、駅北地区は、「加古川の新たな顔」にふさわしい交流拠点として、駅南地区との機能分担に配慮しつつ、多様な機能を誘導したいと考えております。


 次に、JR東加古川駅の橋上化につきましては、平成18年度早期の完成を目指し、17年度から仮駅舎の建設に着手してまいります。また、ほぼ用地買収も完了した駅南北広場は、平成18年度に整備に着手してまいります。さらに、アクセス道路となる新在家高畑線のうち、現在整備中の市道新在家野辻線より東側区間は、平成17年度早期に完了の予定でございます。また、民間開発は、戸建住宅を中心としたまちづくりを行っておりますが、都市基盤の充実やまち並みの整備を行い、安全、快適で魅力的な副都心の形成が図られるものと考えております。


 次に、市北西部における新たなコミュニティ交通整備については、地域の特性を踏まえ、既存バス路線の再編に加え、新たに志方町西部から西神吉町の西部を通り、市民病院、宝殿駅へ至る新たなルートを開設いたします。このルートでは小型車両を活用することにより、移動の利便性を向上させたいと考えており、関係機関との協議、調整が整い次第、必要な手続を経て試験運行を開始いたします。


 次に、国道2号線の相互通行化につきましては、現在、県が中心となり、地元住民も参画した「中心市街地の道路交通問題協議会」を設置し検討を進めております。本市といたしましても、この会議も踏まえ、商工会議所、地元商店街等の協働により、中心市街地活性化に関する検討を総合的に行うなかで、事業の推進が図られるよう県と協議を進めてまいります。


 次に、「安心して健やかに暮らせるまちをめざして」についてのうち、「介護保険改革関連法案の見直しについて」ですが、今回の介護保険制度改正の趣旨といたしましては、高齢化の一層の進展等、社会経済情勢の変化に対応した「持続可能な介護保険制度を構築」するとともに、高齢者が尊厳を保持し、その有する能力に応じ自立した日常生活を営むことができる社会の実現に資するため、制度全般について見直しを行うものです。その改革の柱として、介護保険制度の基本理念である、「自立支援」の観点から、できる限り高齢者が要介護状態にならないようにし、また、要介護となっても、状態が悪化しないようにするための、「介護予防の推進」を図ることとされております。このようなことから、本市の対応といたしましては、一貫性・連続性のある「総合的な介護予防システム」の確立を目指すとともに、引き続き介護サービスの質の確保・向上を図るなかで、高齢者ができる限り住み慣れた地域で安心して暮らし続けられるよう支援していきたいと考えております。具体的な施策につきましては、今回の制度改正の趣旨を踏まえ、平成17年度中に策定します第3期の介護保険事業計画のなかで、広く市民の皆さんのご意見をお聞きし、高齢者、一人ひとりが尊厳を保持しながら、安心して住みなれた地域で暮らし続けることができるまちづくりに努めてまいりたいと考えております。


 次に、「安全・安心のまちづくりモデル地区事業について」ですが、本年2月末現在で13小学校区で立ちあげが完了し、地域の状況に応じた防犯活動を積極的に展開され、防犯に対する地域コミュニティの強化が図られているものと考えております。今後の計画につきましては、残る15小学校区での早期の立ちあげを積極的に進め、全市的により効果的な防犯活動が展開できるよう支援してまいりたいと考えております。


 次に、「防犯・交通パトロール事業について」ですが、昨年7月から県警ОBの皆さんのボランティア活動により、地域の状況に応じたパトロールや啓発を行っていただいているところです。成果につきましては、不審者情報や放置車両等の発見時には交番に通報を行ったり、警察ОBとしての経験を活かし防犯に係る相談の助言を行う等、市民の不安感が緩和されているものと評価しております。さらに、加古川警察署からは、刑法犯の発生件数が対前年比で約1,200件減少し、特に、盗犯のうち、空き巣や車上狙いについては、パトロール開始後大きく減少したとの報告をいただいております。今後の計画につきましては、加古川警察署との連携のもと、より効果的なパトロールや啓発を継続実施しながら、犯罪に強いより安全で安心のまちづくりに努めてまいります。


 次に、「防犯ライトアップ事業の成果について」ですが、今年度約380灯を設置し、来年度も引き続き約300灯を予定しています。安全・安心のまちづくりのため、引き続き防犯灯の設置に努めてまいります。安全・安心のまちづくりには、地域を中心とする取組みが不可欠であるとの観点から、市民一人ひとりのさらなる防犯意識の高揚を図り、地域における自主防犯活動を積極的に支援してまいります。


 次に、「(仮称)防災・生活情報ネットワークシステムについて」ですが、昨年の台風時の対応を教訓にして、新年度に導入します「(仮称)防災・生活情報ネット」は、携帯電話のメールアドレスを登録していただいた皆さん方に、災害などの緊急時には市の出す避難勧告、避難指示、増水時の河川の水位や雨量等の緊急情報を配信するほか、避難所の開設状況などの情報を見ることのできるシステムです。また平常時には、市政情報として、休日の救急病院の案内や市内で行われるイベントの情報等をお知らせすることといたしております。


 次に、「地震への早急な対策について」ですが、昨年の台風や地震などの自然災害では、全国各地で甚大な被害が発生し、防災への取組みが重要であると認識を新たにしたところです。特に、地震等の広域で大規模な災害が発生した場合、近隣市町からの応援も困難と考えられることから、本年3月1日に全国の特例市40市間の相互応援協定を締結しました。さらに、早急に対応すべき対策と中長期的な対応が必要な内容を精査し、関係機関や地域住民のご協力を要請してまいります。いずれにいたしましても、これまでの防災対策から「被害が発生することを前提とした対応を準備し、被害の最小化に努める」との考え方で、安全・安心のまちづくりに努めてまいります。なお、危機管理室においては、台風や地震などの自然災害に対する地域防災担当と、突発的な事案や国民保護法関連を所掌する危機管理担当を設けてまいります。さらに、不当要求行為や行政に対する訴訟事件や重要な契約案件の審査に関することを所掌する法務担当を設けるとともに、24時間体制で危機管理に係る情報を一元的に管理する体制づくりを考えております。


 次に、「豊かな心を育むまちをめざして」についてのうち、「人権文化の確立について」ですが、隣保館運営審議会より、隣保館を統廃合のうえ、「(仮称)人権文化センター」を設立し、現隣保館は「地域のコミュニティ施設として利用すべき」との答申をいただいております。今後につきましては、運営審議会の答申を尊重するなかで、あらゆる人権課題に対応できる総合的施策を推進するための「(仮称)人権文化センター」の設立も視野に入れながら、本市としての将来展望に立った人権施策を推進してまいります。なお、現隣保館につきましては、地域のコミュニティ施設として、地元移管の方向で地元との協議を進めてまいりたいと考えております。


 次に、「にぎわいと活力のあるまちをめざして」についてのうち、「ため池の整備計画について」ですが、現在11カ所のため池を、警戒ため池として指定し、治水・利水面から必要な整備を順次行っているところです。これらのため池につきましては、私たちの先人が、苦労を重ね整備された地域の歴史を学ぶうえでの貴重な財産でもございます。今後は、このため池の持つ利水機能、洪水調整機能や自然環境等に配慮しつつ、市民の憩いの場としての整備のあり方について、農家の方だけでなく、地域周辺住民の皆様方も含めともに考えてまいります。


 次に、「中心市街地商店街の活性化について」ですが、集客性や回遊性がある商業環境の創出に向け、公共施設の集積など、都市機能の整備など周辺環境の整備改善を推進してきたところでございます。また、空き店舗の有効活用、コーディネーターの派遣、関係団体との交流の促進などの取組みも実施してまいりました。現在、各商店街において学生や地域住民をパートナーとして活性化に向けた様々な協働の取組みが展開されておりますが、今後も、商店街と地域住民の協働によるにぎわい創出に向けた取組みに対し、商工会議所とも十分に連携を図りつつ、積極的に支援をしてまいりたいと考えております。


 次に、「人と環境にやさしいまちをめざして」についてですが、地球環境問題が深刻化するなか、本市といたしましても、これまで「加古川市一般廃棄物処理基本計画」の策定をはじめ、環境セミナーや循環型社会・環境美化推進モデル事業など、積極的に取り組むとともに、新エネルギービジョンの策定などにも努力してまいりました。今後は、新たな磐東(第2不燃物最終処分場)の埋め立て不燃物再処理事業や、不用品交換システム事業に着手するなど、環境基本条例に基づき、環境への負荷の少ない持続可能な循環型社会の実現に向けて、市民・事業者・行政が一体となった施策に取り組んでまいりたいと考えております。


 次に、「平成17年度予算について」のうち、「今後の財政見通しについて」ですが、まず、経常収支比率については、ご指摘のとおり平成15年度決算で83.2パーセントと平成14年度決算と同率ではありますが、近年で最も高い数値になっております。全国的にも同じ傾向であり、市税収入の減少と扶助費の増加によるものでございます。市税収入の飛躍的な回復が見込めず、また、生活保護をはじめとする扶助費を削減することが困難である状況において、弾力的な財政運営を行うためにはその他の経常経費を削減することが肝要です。そのため、行財政改革を精力的に推し進めているところであり、その効果が人件費などに現れつつあるところです。また、今後の財政収支見通しにつきましては、いわゆる団塊の世代の退職時期と現在実施中の大型プロジェクト事業が極力重ならないように年度調整を図りつつ、計画的に積み立てている職員退職手当基金や公共施設等整備基金を活用することにより、財政的に最も苦しいと予想される今後数年間を乗り切ることができるものと見込んでおります。


 次に、「基金の統廃合について」ですが、平成15年度末に国際交流基金、緑化推進基金を福祉コミュニティ基金へ統合し、また、土地開発基金を廃止のうえ、公共施設等整備基金を創設するなどして、ハード事業とソフト事業の両面で基金を有効活用できるように統廃合を行いました。統廃合した基金のほか、財政調整基金や職員退職手当基金等を含めて、一般会計における基金残高は、平成16年度末で約126億円の見込みであります。平成17年度の当初予算につきましては、安全で安心なまちづくりを実現していくために、公共施設等整備基金については、浸水対策として道路及び排水路の整備や、消防・防災施設などの耐震化診断などを中心に7億5,000万円を活用しております。福祉コミュニティ基金につきましても、「防犯のまちづくり支援事業」や市民の利便性確保としてゾーンバス運行のため「総合交通政策事業」などを中心に8,400万円の活用を行っております。今後とも、財政収支見通しを見極めながら、将来の財政需要に備えて、退職手当基金や市債管理基金など計画的に積み立てを行うとともに、公共施設等整備基金については投資的事業の入札残などを次の公共事業の財源とすべく積み立てを行っていきたいと考えております。


 次に、「自主財源の確保について」ですが、平成17年度予算において7年ぶりに市税収入が対前年度を上回ることになりましたが、一方では財政調整基金を24億円取り崩すなど、依然、厳しい財政状況が続いており、自主財源の確保が重要な課題であることは十分認識しているところであります。平成12年4月の地方分権一括法の施行を機に地方自治体の課税自主権が拡大され全国各地で法定外目的税の導入が相次いでおりますが、景気が回復基調にあるとはいえ、家計部門への本格的な波及には至っておらず、このような経済・雇用情勢のなか、新税の導入による負担増は市民生活に多大な影響を及ぼすことが危惧されるところであります。自主財源の確保については、質問の趣旨とは少し違いますが、まず、市遊休地の積極的な売却や民間活力による宅地開発の促進などの施策を通して増収を図っていくことが優先課題であると考えております。また、併せて歳出面においては、民間委託の推進や指定管理者制度の導入など、さらなる行財政改革による経費の削減を図ることにより、安易な形で市民負担の増加を求めることのないよう適切な財政運営を進めてまいりたいと考えております。


 次に、「税・料の滞納解消について」ですが、「高額滞納者の優先整理、早期の滞納整理、納期限内納付の推進」を基本として、口座振替の勧奨、納税折衝、不動産差押、公売、納税に係る訴訟などにより税徴収の強化に努めてまいりました。その効果として、各年の滞納繰越額は、平成13年度に32億9,300万円であったものが、17年1月末で31億4,100万円と徐々に減少し、その成果を挙げてきました。次に、不動産の差押や公売の実施の進捗状況についてですが、不動産の差押は、平成16年度の滞納税額に対し約40パーセントの差押を行うこととしております。不動産公売につきましては、平成14年度から延べ6回実施し、現在までに約3億5,000万円を本税・延滞金に充当しました。さらに、租税回収のための訴訟は、3件のうち、1件は解決し、約9,300万円を本税・延滞金に充当し、残り2件は現在、係争中となっています。今後は、「新たな滞納者を出さない」を基本方針に、「新滞納整理システム」を導入し、より一層、適正・公平・効率的な税務執行に努めます。


 次に、「行財政改革について」のうち、「第2次行革緊急行動計画について」ですが、策定から2年が経ち、全体といたしまして、おおむね計画どおり推進できていると考えております。特に、「病院給食業務の外部委託」「下水道会計の健全化」「給与制度の見直し」「定員適正化の推進」などにつきましては十分な成果を挙げていると考えております。社会情勢の変化が大きい現在、長期的な計画を基本としながらも、速やかに実効性のあるものを進めていくことが有効であると考え、行革緊急行動計画を推進してまいりました。今後、国が新たに策定します「行政改革推進のための指針」等も踏まえながら、引き続き行財政改革に積極的に取り組み、より一層の市民サービスの充実や加古川市の将来発展に欠かせない都市基盤整備等に必要な財源確保を図ってまいりたいと考えております。


 次に、「給与制度改正について」ですが、「行革緊急行動計画」において、重点取組み事項の1つに「給与制度の適正化の推進」を掲げ、あらゆる面から給与制度の見直しを図ってきたところです。具体的な改正内容といたしましては、平成13年度以降、調整手当の引下げ、昇給停止年齢の引下げ、退職時特別昇給制度の全廃、退職手当支給条例の改正及び特殊勤務手当の見直し等、14項目にわたって実施してまいりました。なかでも、特殊勤務手当については、42種類あった手当を29種類に減らすとともに、平成16年1月には、その内容の全面改正を行ったところでございます。なお、これら給与制度の見直しについて、新聞、テレビ等で報道され、問題となっている他の制度への転化や互助会による補填は一切行っておりません。今後につきましても、市民の納得と理解が得られるよう、引き続き給与制度の適正化に努めてまいりたいと考えております。


 次に、「機構改革について」ですが、事務執行機関である局を設置したことで、部長はトップマネジメントとして、「行政は市民の幸せのためにある」という私の信念のもと、市民の目線に立った政策立案などに力を発揮しているところです。今後も事務執行機能の強化と併せ、本市の行政課題の解決に向け、柔軟に対応できる組織機構への改革を図ってまいりたいと考えております。次に、地域振興担当参事等の配置につきましては、平成15年度の3市民センターでの試行に対する評価を得て、本年度より全市民センターに配置し対応しているところですが、地域からは機会あるごとに高い評価を聞いています。今後とも、地域振興担当参事の配置を通して、地域ニーズの把握、地域課題の解決及び地域サポートなどについて推進してまいりたいと考えております。次に、市民課総合窓口については、市民の皆さんより1カ所で手続きができ便利であるとの評価をいただいており、今後も取扱事務を増やせるよう検討してまいりたいと考えております。また、平成17年度には、「市民サービス向上大作戦」という窓口業務の満足度調査を行いながら、窓口機能の充実を図るとともに、現在、実施しておりますフロアマネジャーにつきましては、来庁者からも好評を得ており、今後も職員の意識改革を図り、市民に愛される身近な市役所を目指し、より一層の市民サービスの向上を図ってまいります。なお、教育委員会に係る事項につきましては、教育長より答弁させますのでよろしくお願いします。





○議長(神吉耕藏)   教育長。





○教育長(山本 勝)   まず、「安心して健やかに暮らせるまちをめざして」についてのうち、「志方地区の幼稚園児・保育園児の合同教育の進め方と今後の全市への拡充について」ですが、昨年6月に国の構造改革特別区域計画として、「加古川市就学前教育モデル特区」の認定を受けました。そして、本年4月から、「しかた幼稚園」と「しかた保育園」において合同保育活動を実施します。合同保育活動の内容につきましては、4歳児、5歳児を対象に、それぞれ幼稚園児と保育園児の混合学級を編成し、概ね午前8時30分から午後2時までの間、課題のある遊びや運動、音楽リズム、絵画、行事等をカリキュラムに基づいて合同で行うこととしております。今後は、志方地域での取組みの成果を踏まえ、本市にとって望ましい就学前教育のあり方のなかで検討してまいりたいというように考えております。


 次に、「豊かな心をはぐくむまちをめざして」についてのうち、「今後の教育のあり方について」ですが、子ども達の学習意欲や規範意識の低下などは、教育委員会としましても、解決すべき重要な課題と捉えています。しかし、これらの問題は「学校週5日制」や「ゆとり教育」といった制度上の問題というよりも、子どもの生活の変化や価値観の多様化による子ども達の「学ぶ意欲」や「心の問題」と捉えております。例えば、子どもの家庭学習の時間が、世界平均より低いことなども重要な課題であり、授業改善や家庭との連携した取組みも考えていく必要があります。教育委員会といたしましては、本年度、中学校区ごとに校園長と教育長の懇談会を実施し、学校現場の課題の把握に努め、さまざまな教育課題の解決に向け、教育委員会内部で現在、教育改革推進本部を立ちあげたところです。そこで、その教育改革推進本部やプロジェクトチームで具体的な施策を検討するなかで、今後とも、一人ひとりを大切にした指導を一層充実させるとともに、家庭や地域社会と一体となった教育を展開し、「確かな学力」「豊かな心」「たくましい体」を育む教育を目指していきたいというように考えております。次に、いじめや不登校対策につきましては、従前から、各学校において、生徒指導担当や不登校対策担当教諭等を中心に、スクールカウンセラーや関係機関との情報の共有を図る等の取組みを進めております。来年度からは、怠惰傾向にある不登校生への対応を視野に入れ、市内すべての中学校にメンタルサポーターを配置する予定としております。


 次に、ニートへの対策ですが、中学校においては、「トライやる・ウィーク」を通し、正しい職業観やコミュニケーション能力の向上を図る取組みを行っております。今後は、小学校段階においても、自分の将来に夢や希望を持たせることに重点をおいたキャリア教育プログラムの開発に努めていく必要があると考えております。


 次に、「少人数にこにこ学級」モデル事業の成果と課題でございますが、成果としましては、少人数の指導で教師の目が行き届くため、声かけの回数が増え、それにつれて、児童の発表回数が増えました。また、一人ひとりのつまづきを早期に発見でき、個に応じた適切な指導が実施できたとの報告を受けております。また、保護者の関心も高く、子どもの落ち着いた学習の様子から好評を得ております。課題としましては、少人数教室の確保、それからグループ分けの方法などが挙げられますが、国や県の少人数教育の動向を見ながら、来年度もモデル事業として実践研究を継続してきたいというふうに考えております。


 次に、「学校園コミュニティ推進事業について」ですが、この事業は、地域の方々に学校園内でさまざまな活動を展開していただくことによって、子ども達の育成に寄与するとともに、多くの目で園児、児童、生徒や学校園を見守っていただくことで、防犯対策にもなるという考えで実施するものでございます。具体的には、校門での立ち番や校園内の見回りなどの安全支援活動、図書の整理、読み聞かせや遊びの指導などの生活学習支援活動、花壇の整備や植木の剪定などの施設整備活動、趣味や特技を活かした文化、スポーツ支援活動などを想定しておりまして、1校園あたり30万円の援助で5校園をモデルとして実施してまいります。


 次に、「今後の安全対策の取組みについて」ですが、大阪教育大学附属池田小学校事件以降、県警ホットラインやカメラ付インターホンの設置、学校園ごとの安全管理マニュアルの作成及び訓練の実施、不審者情報等の連絡体制の整備や緊急時対応携帯電話の配備、「防犯・交通パトロールカー」による巡回など、さまざまな安全対策に取り組んでまいりました。また、PTAによる校門への外来管理員の配置や小学校区を中心とした地域の皆様による「安全・安心のまちづくり事業」への参加等、安全活動にご協力をいただいたところでございます。しかしながら、議員ご指摘のとおり、あらゆる安全対策を講じたとしましても、今回の寝屋川市の事件のように不測の場合には、限られた教職員では対応に限界があるのも事実でございます。本市では、今後の安全対策として、校門へのインターホンと防犯カメラの設置と併せて、門扉にオートロック機能を持たせるなどの整備を進めるとともに、学校安全管理マニュアルの見直しと併せ、全職員の危機管理意識の徹底を図り、学校園での安全管理をさらに充実させていきたいと考えております。また、学校園コミュニティ推進事業の展開など安全で開かれた、地域で育む学校園づくりを目指して、地域の方々との連携をなお一層深めてまいりたいと考えております。


 以上で関係部分の答弁を終わります。





○議長(神吉耕藏)   22番・大西議員。





○(大西健一議員)   ただいまは、私の質問に対しまして、丁寧なご答弁をいただきましてありがとうございました。再質問はいたしませんけれども、この際、何点か要望と意見を申しあげておきたいと思います。


 平成17年度の予算編成につきましては、昨年16年度と同様に厳しい編成であり、義務的経費の扶助費や公債費は増大し、財政の硬直化が一層進んでおります。今後も大幅な税収増が予測できないなか、確実な課税客体の把握とともに、税の公平性・公正性の観点から、滞納処理につきましても、引き続き毅然と取り組んでいただきますよう要望いたします。また、行革緊急行動計画の着実な遂行はもとより、官、民の役割分担を明確にされ、積極的な民間活力の導入を図っていただきたいと思います。さらに、費用対効果という観点からも事務事業の見直しを進めていただきたいと存じます。


 次に、この度大きな論議となっております職員の特勤手当をはじめとした給与制度、また、職員互助会への公費の支出のあり方、特に先日も新聞等で紹介がありましたが、餞別金と称して支給をされる互助会からのヤミ退職金制度等は、やはり市民の納得のいく早急な改善を求めておきます。


 さて、公明党は、今後の政策の柱に「安心の少子社会に全力」「防災・防犯先進都市めざす」の2点を掲げております。少子化は社会の活力を減退させるだけでなく、社会保障制度維持にも深刻な影響を与えます。また、相次ぐ自然災害や身近に迫る凶悪犯罪の増大に、国民の生命と財産を守ることは自治体の責務でございます。本市も、安全と安心のまちづくりを最重点政策と位置づけ、また3歳未満児の医療費無料化をはじめとする少子化対策にも積極的な予算配分を行うなど、まさに私ども公明党と同じく、時宜を得た内容となっており、評価をするものでございます。着実な推進を期待したいと思います。併せて、高齢対策等の社会福祉費の確保や、JR加古川駅、東加古川駅周辺整備をはじめ、道路、下水道整備等の基盤整備の配分も将来への禍根を残さないために、引き続き計画的な整備を要望しておきます。


 以上、るる申しあげましたけれども、今後ますます地方分権が進められますが、市長が表明されました、「職員にはまちづくりへの情熱と市民からの信頼が不可欠である」との認識に立って、画一・一律・硬直から多様・選択・柔軟へと発想の転換を行い、「行政は市民の幸せのためにある」との原点のもと、常に市民の目線に立った施策を進めていただきますよう強く要望いたしまして、質問を終わります。ありがとうございました。





○議長(神吉耕藏)   次に、1番・山川 博議員。





○(山川 博議員)(登壇)   日本共産党を代表して質問をさせていただきます。よろしくお願いいたします。


 戦後60年を迎え、歴史の記憶と教訓に改めて思いをいたさなければならない状況が、特に我が国の政治の舞台で生まれ、看過できない問題が生じています。大東亜戦争は侵略戦争でなく、自存自衛のやむを得ないものと描き、南京大虐殺の事実を教科書に登場させなくしておいて、それを歓迎すると政府閣僚が発言したり、外務大臣が中国の歴史教育に干渉して、「北京の抗日記念館の展示の変更を迫る」と表明するなどということは、歴史の事実に虚偽を持ち込むもので、到底世界では通用しません。人類で唯一、核兵器による大量虐殺の被害を受けた国の、非核の国是を有する国の外務大臣としては、アメリカのスミソニアン博物館の展示、原爆投下を誇りとするエノラゲイ号の展示にこそ、抗議すべきでありました。第2次大戦、太平洋・アジア戦争の本質は、当時の大日本帝国の侵略戦争であったことを覆すことはできません。ヨーロッパでは、大日本帝国の軍事同盟相手、ナチスドイツによるホロコースト犯罪を断罪することが、現在のドイツ政府を含めて常識となっています。今年はアウシュヴィッツ解放60周年記念式典が行われましたが、歴史の教訓を明らかにする世界の流れは、あらゆるホロコースト、大量虐殺を許さず、なお是正されずにあるヒロシマ、ナガサキ、そしてイラクなど、テロとその根絶を口実とした無差別大量虐殺の軍事行動への怒りにつながり、すべての戦争を違法と断罪し拒否するものとなっています。我が国の政治状況は、こうした世界の流れに逆行し、世界に誇るべき日本国憲法の理念を掘り崩し、戦争ができる国へ向けて憲法を改悪する思惑が政府与党の自民、公明両党と2大政党として対抗しているはずの民主党で一致し、これに対し党派を超えて憲法擁護の運動が「9条の会」などに見るように、広範な国民世論が対抗している状況が生まれ、政治のあり方が改めて問われなければならないものとなっております。私はこうした政治状況の中で、地方自治体として加古川市のあり方に問題を提起し、市長と教育長に基本的な政治姿勢を含めてご所見を求めるものであります。


 まず初めに、市長の基本的政治姿勢について質問いたします。その初めは、憲法を生かす取組みについてであります。我が国をして戦争を続けさせた戦前の憲法は、大日本帝国憲法でありました。この憲法は、天皇を主権者とし、その主語は朕、つまり天皇自身でありました。その憲法を生かす道は、天皇の政治の推進にほかなりませんでした。これに対し、現在の日本国憲法の主役は国民で、主語は我ら国民であり、国民のための政治を国民が選んだ公務員にさせるというものであります。憲法は国民の諸権利を掲げ、すべての公務員に憲法の尊重、擁護義務を明記しています。地方自治体には、憲法に規定された地方自治の本旨と、その理念に基づく地方自治法をいかに活かすかが問われるものであります。市長は市政遂行にあたり、この憲法を生かす取組みについてどのようなご所見をお持ちか。また、最近の憲法論議についてどのような受け止めをしておられるのか併せて答弁を求めるものであります。


 次に、国民保護法への対応についてであります。2年前に始められたイラク戦争は、イギリスの医療専門家団体が、「10万人以上もの死亡を生み出しており、その半数が女性と子どもだった」と報告しております。サマワの自衛隊は、現憲法に制約されて戦闘に参加できませんが、これを変えて戦争に参加するようにできることが、憲法改定の主な目的であると先ほど申しあげました。その国内条件整備として、既に有事法制、すなわち国民保護法が制定され、いよいよ自治体も戦争協力のための計画づくりが迫られる状況にあります。また、町内会、自主防災組織とともに、自治体が連携しての有事訓練も検討されております。こうしたなかで、自衛隊と自治体の連携、協力関係強化が推進され、自衛官募集の重点自治体の指定、中学校卒業予定生徒を対象とする自衛隊生徒募集への町内会組織動員が進められ、当市でも受託事務を逸脱する事務協力が行われ、市民から抗議の声が上がりました。国民保護法の受け止めと対応には、こうした状況を熟慮したものが求められます。市長のご所見をお聞かせください。


 次に、三位一体改革への対応についてであります。小泉内閣が推進している三位一体改革は、地方自治の本旨と相入れないものであることがいよいよ明らかになっております。今年1月中頃、「自治・分権ジャーナリストの会」という団体が、三位一体改革セミナーを開きましたが、そこに出席した政府担当者の発言には、看過できない問題があります。例えば、「交付税が受益と負担の関係を断ち切っている。地方財政計画の歳出を絞れば不交付団体を増やせる。地方は国に税源移譲を求める前に、なぜ増税しないのか。結局地方交付税が多すぎるから、地方議会が税論議をしない」これは、財務省主計官の発言です。地方自治制度についての認識を疑わせるものですが、このような認識のもとに、補助金、交付税削減論議が行われているわけで、地方自治体としての対応が問われるところであります。政府は昨年の閣議で、今後の行政改革の方針を決定していますが、そこでは市町村合併と地方行革の推進が強調され、民間委託推進や市場化テスト実施などを地方自治体に求めております。地方交付税は、本来地方の固有の財源でありまして、仮に自主財源比率が10パーセント程度ということも、制度本来ではあり得る姿であります。国がこの本来の趣旨をゆがめてきたことこそ問題の根源にあり、安易に住民に税負担を求めることがあってはならないのであります。三位一体改革の本質を見極めた対応が求められるところであり、市長の答弁を求めるものであります。


 次に、行財政改革のあり方についてであります。どんな事業においても改革は必要であり、それなくして進歩、発展はありません。しかし、三位一体改革が描く改革は、そういうものとは言えません。当市の進める行財政改革のあり方は、どう評価されるべきか。今、改革として推進していることは、自治体のあり方として妥当なのか問いたいと思います。保育園の民間移譲、学校給食の民間委託、幼稚園の統廃合、老人福祉施設の廃止、障害者への経済的支援の廃止などは果たして改革と言えるのか。私は大きな疑問とし、本来求められる改革とは正反対ではないかと指摘するものであります。1960年代後半からの高度経済成長政策は、90年代に入って地方自治体をまるで開発会社のような姿に変え、その結果の財政破綻が問題の本質であります。求められる改革はそこからの転換であり、改革の目的は市民サービス向上と福祉・教育の充実にあるはずであります。市長の行財政改革のあり方についてのご所見を求めます。


 次に、施政方針と新年度予算について質問いたします。今議会の冒頭に表明された市長の施政方針演説と新年度予算の提案説明について、当市の現状と課題に立脚したご所見を求め、それらが新年度予算にどのように反映されているのか明らかにするよう求めるものであります。まず初めに、施政の理念の具体化についてであります。市長は、「行政は市民の幸せのためにある」との信念を明らかにし、「市民福祉の向上を市政運営の最優先課題とする」との決意を施政方針で示されました。この施政の理念は自治体のあり方の理念として当然のものですが、市長がこうした理念を明らかにされていることを歓迎するものであり、評価されるべきと受け止めています。そこで、その理念をどのように具体化されようとしているのか、ご所見を求めたいと思います。施政方針では、示された事業において、交通ネットワークの形成、ゾーンバス「かこバス」は高い評価を得ており、市西北部への展開が検討されていることに期待をしております。残念なことに、議会の多数は、金がかかると、この事業に否定的な態度も見られますが、こんな姿勢には市民から批判が出ると思いますので、勇気を持って進めてもらいたいと思います。新たに実施される3歳児未満の乳幼児の医療費を無料にする施策は、市長の理念の具体化の1つとして歓迎するものであります。しかし、国の悪政のもと、市民の暮らしは厳しくなり、子育てと教育、福祉の充実への要求は切実さを増しています。自治体をめぐる状況も困難さを増しているなかで、市長の決意の具体化には様々な障害が避けられません。自治体として、国の施策にもっと明確な意思表示が求められます。現下の状況のもとで、施政の理念の具体化について市長の抱負を改めて表明されるよう求めます。


 次に、収入減、負担増に苦しむ市民への施策についてであります。配偶者特別控除、老年者控除の廃止・縮小で、市民の収入が減り負担が増えています。今年の年金の通知はがきをご覧になった市民の中には、これまではなかった税金が新たに掛けられ、介護保険料などの負担がかなり大きくなっていることに衝撃を受ける方が少なくありません。今の政治が続く限り、定率減税の廃止、消費税の増税が市民を襲い、市民の収入が減り負担が増え、市民の多くが貧困化することは避けられません。そのうえ、兵庫県が新しく、1人あたり800円の県民緑税を導入するという状況であります。この現状をどのように見、分析して市政に反映されるのか、今後の見通しを含めてご所見を求めるものであります。


 次に、市民意識調査に現れた市民の声にどう応えるかについてであります。この度行われた平成16年度市民意識調査の報告についてでありますが、10パーセント以上の方が市外に転居したいとされており、その理由として、大気汚染、騒音、振動などの生活環境が第1に挙げられていること、良い商店や病院が少なく、日常生活が不便とか、通勤、通学の不便などが上位にあることは注目しなければならないものです。自転車駐輪場について、現在の駅周辺駐輪場は有料施設を主役にするという施策には、疑問を呈してきましたが、改めて見直しを求めるものであります。副都心に位置づけられている東加古川駅周辺の魅力や、交通の便利さに対する満足度が低く、ワースト5位以内になるなど、かなり具体的に市政の課題が提起されています。調査活動は評価されるものですが、調査結果に現れた市民の声にどう応えるかが重要であります。ご所見をお答えください。次に、商工業と農業の振興についてであります。商工業の振興の施策について、制度融資や住宅リフォーム補助など、他市に比較して先進的役割を果たしている施策は、もっと評価されるべきと思います。しかし、国政の現状が生み出す地域経済の諸問題には、新たな対応が求められます。近年、郊外型大型店舗の進出、展開はさらに激しくなり、旧浜国道南の神戸製鋼前に進出した複合型大型商業施設や、東郵便局西に進出した衣料、食料商業施設は、他府県から進出しています。以前から当市は、郊外型大型商業施設の進出が全国的にも高く、これと軌を一にするかのように、郊外型の大型パチンコ店が全国トップレベルで進出しています。これを放置したままでは、都心形成や中心市街地活性化は成り立たなくなるではありませんか。人口比のパチンコ台数も全国平均より2割以上多いと思います。こうした状況にもはや手をこまねいてはいられません。市内商工業の振興の課題として、全国の自治体でも、まちづくりの課題と関連して位置づけられ、取組みが強められています。仙台市は大規模小売店舗立地法に基づく勧告を出すだけでなく、法に欠落している深夜営業による青少年への影響について、要望書を業者に出すという努力で成果を上げています。福島県では、自治体、商工会、住民の共同の取組みで県を動かし、大型店の出店攻勢からまちを守る努力が実を結んでいます。


 次に、農業の振興について、現下の政治は自国農業を破壊する政策を続けており、自治体としての施策には大きな決断が求められます。当市の農地は年々荒廃が進み、放棄田は増加の一途をたどっています。市内の耕作地はその半分の面積を失われる事態にあり、米作の主力産品も、最近の酒造業界の方向が変わり、銘柄を変更する状況と聞きました。地域農業の維持は、地域経済の上でも、環境の上でも重要であります。根本的には農産物の価格補償、農業者の所得保障が日本農業を成り立たせるために必要と考えます。それを根本にした施策を求めるものでありますが、営農組合の努力や黒豆作付など、取組みの現状と抜本的な農業振興の施策について、商工業の振興と併せてご所見を求めるものであります。


 次に、障害者の実情に応える施策についてであります。さまざまな障害を持つ皆さんの実情は、諸分野の取組みで少しずつ明らかになりつつありますが、その生活全般を含む実情は必ずしも表面化していません。身体、知的、精神、発達などの諸障害についての施策はこれからの課題の方が多いのであります。ところが、障害者福祉金の廃止や医療助成の削減など、経済的支援の打ち切りが進められています。障害者施策が進展しているとされていますが、障害者の生活全般の実情を掌握してのことでしょうか。疑問を呈するものであります。現在の生活と雇用などの将来への不安の中に置かれている障害者の実情に思いをはせて、それに応える施策こそ求められるのであります。障害者の実情に応える施策を進めるうえで、障害者団体との協議など、障害者の皆さんの要望をお聞きする機会をもっとつくり、その声を施策に活かすことを求め、答弁を求めます。


 次に、安全・安心の街づくりについて質問いたします。近年の凶悪な事件が伝えられ、自然災害の猛威にさらされるなかで、安全なまちで安心して暮らすことを願うのは、市民みんなのものであります。市民意識調査にもそれは反映されています。安全・安心のまちづくりについて一方で要塞化、警察監視型社会でよいかという問題もあります。これらについてのご所見を求めるものであります。


 初めに、自然災害から市民生活をいかに守るかについてであります。昨年は、新潟中越地震、連続した大型台風など、自然災害が列島を襲い、当市の被害も甚大なものでしたが、年末のインドネシア、スマトラ沖大地震と大津波は被災500万人以上、死者30万人以上という悲惨な災害となり、改めて自然災害から市民生活をいかに守るかに思いをいたさせるものであります。当市での主な台風被害は、暴風による家屋や農作物、農業施設の被害と、河川氾濫及び排水能力の不足による浸水被害でした。河川の氾濫が危険指定のない川で発生したこと、排水能力不足が問題になってきながら、諸事情で解決できていないことなど、課題が改めて浮き彫りになっています。地震については活動期にあると指摘され、山崎断層を震源とする直下型地震の確率が大きくなっているとの情報もありますが、耐震補強はどれほど進んでいるでしょうか。公共施設、避難場所となる学校の耐震化もようやく過半を超えたところであります。


 次に、社会の安定を図る取組みについてであります。犯罪の防止のため、警察など防犯の強化は当然であります。しかし、社会の安定が図られなければ、取締りだけで安全・安心のまちづくりはできません。社会の安定は何によって、もたらされるのでありましょうか。民主主義の度合いに関わることですが、すべての人が人として尊重され、社会の連帯が押しつけでなく機能することが望まれます。その土台として、生活の不安が将来にわたって解消する方向に向かっていると実感できることが求められます。負担が増え、収入が減るという現在の政治状況は、それを困難にしています。自治体としての取組みには限界があるかと思いますが、少なくとも将来不安につながる施策は行わず、不安解消に役立つ施策を取るべきであります。先日、テレビで放映され、大きな反響を呼んだのは「フリーター漂流」と題する特別番組で、それは、青年たちの請負会社における働かされようの実態を暴露したものです。それは、安易なフリーター論を吹き飛ばす衝撃をもたらし、絶望的とも言える無権利で非人間的な働かされ方を示していました。ここにはニート問題の本質に横たわる社会の病理現象が現れており、効率と利益の飽くなき追求の行き着く先があります。青年にこのような未来しか用意できない社会に安定は望めるでありましょうか。お互いに考えたい問題と思います。


 次に、医療と介護の充実を図る施策についてであります。医療について、国民健康保険の医療費負担を法律の趣旨にのっとって、支払い猶予、減免の制度的整備を求めてきました。これらは、検討課題とされながら、未だに具体化はされておりません。一方、地域医療にとって重大な問題であるはずの県立病院の移転について、市内北部にとどまり高度医療に応える前進面が強調されながら、市中心部に医療空白の心配がほとんど語られず、その対応が全くないように思いますが、市長はどうお考えでしょうか。介護保険について、国の制度見直しはさらに安心して老後を迎えるには程遠くするものであります。負担を重くし、介護の条件を改悪するものです。年金から一方的に介護保険料を徴収されている高齢者の皆さんから、「介護の世話になるつもりはない、介護保険から脱退させよ」との声が上がるのは当然と思います。国の制度でありますが、保険者としての自治体の姿勢も問われるところであります。介護保険の改悪に対応する当市の対応について、市長のご所見を求めます。


 次に、行政の透明性と公正・公平について質問いたします。行政情報の公開は、時代の流れですが、私は当市における対応のさらなる充実を求め取りあげるものであります。その初めは、行政情報の公開、説明責任についてであります。市長は常に、行政情報の公開、説明責任を積極的に進める態度を表明され、近年の取組みにはその現われが見受けられます。しかし、市行政の情報公開と説明責任について、まだ多くの課題が残されていると思います。私は、相生市で試みられている公職者からの要望内容とそれへの対応の公開について提案したことがあります。最近、県警が議会に捜査協力を要請するような事態が生まれましたが、さまざまな要求、要望を公開することは、不祥事の防止にも効果があると考えます。そもそも個人情報保護の理念は、市民のプライバシーなど人権を守り、自己決定を尊重することであります。その点で、住民基本台帳カードによるネットシステムは、住民自身の情報の処理について自己決定を侵害していることに痛痒を感じないような立場からは、個人情報保護の理念は出てこないものと思われます。行政情報の公開について、個人情報保護との関係を整理し、積極的に説明責任を発揮されるよう求めるものであります。


 次に、オンブズパーソン制度の導入についてであります。私は、八女市を視察して、この制度の有用性を実感し導入を提案しましたが、近年の市をめぐる事態はますますその必要性を増していると思います。市関係機関と住民とのトラブルが増加しており、訴訟に発展するケースも出ており、なかには事実上敗訴の事件もあります。そしてそのようなトラブルに当該部署の職員が大きなエネルギーを使い、弁護士依頼の費用も大きなものになっています。オンブズパーソン制度は、そうした問題を第三者機関として解決に役割を果たす可能性があると思うものであります。ご所見を求めます。


 最後に、教育行政について質問いたします。憲法と一体で平和の理念に沿う教育行政の柱、教育基本法も憲法改悪を目指す勢力により、改悪攻撃を受けています。歴史の事実を覆す新しい歴史教科書を採用させようとする圧力もますます強くなっています。戦前の大日本帝国憲法と一体をなす教育勅語の理念への反動に対し、再び子ども達を戦場に送らない思いで、憲法と教育基本法を守り、歴史の事実の認識に立って子供たちを主人公とする学校教育を求める声も大きくなっています。こうした教育行政をめぐる情勢を明らかにし、当市の教育行政について質問するものであります。


 初めに、教育基本法を生かす取組みについてであります。教育基本法は、憲法に示された民主的で文化的な国家を建設して、世界の平和と人類の福祉に貢献するため、教育の力にその根本的な道を求めて制定されたものです。個人の尊厳を重んじ、真理と平和を求める人間への成長を期して、普遍的で個性豊かな文化の創造を目指す教育の推進を目指すものであります。この理念のもとに制定され、第1条から第11条まで、簡潔で豊かな高い理念を具体化してます。しかし、教育行政の現状は、この理念をどう生かしてきたのでありましょうか。教育指導要領や行政通達等は、本当に教育基本法の理念を具体化するものになっているでしょうか。私は、必ずしもそうなっていない、いや、教育基本法の理念を蹂躙する事態さえ生んでいる現状があると認識するものであります。その極端な例が東京都の教育行政であります。学校の卒業式における君が代の斉唱、日の丸掲揚とその尊重を押しつけ、それを批判するものに対する常軌を逸した弾圧とも言うべき処分の強行は、行政当局の通達が始まりでした。その当局の1人は、天皇に誇らしげに、全国にこうしたことを広げる旨を告げて、たしなめられたことが報道されています。その渦中にあった都立高校の校長だった人が、校長連絡会でのこと細かな指示通達に対し「そこまでやるか」と思ったこと、処分や排除は教育現場になじまないというのが多数の校長の思いであったこと、結局細かく指示を徹底的に行う行政通達に抵抗できなくなかったことに悔いと怒りが残ったことなどを述懐しています。こんな屈辱的な思いを教育現場に抱かせて、崇高な教育基本法の理念が実現できるはずはないではありませんか。兵庫県の教育行政はそれほど極端ではありませんが、教育指導要領と通達の絶対化がないとは言えません。現に当市でも、すべての小中学校の卒業式などで、日の丸掲揚、君が代斉唱が徹底されているのであります。また、広島県の教育行政は、露骨な新しい歴史教科書採択への流れづくりに加担した問題も発生しており、教育基本法の理念を教育行政に生かすことは困難な状況があると認識しています。そこで、当市での教育基本法を生かす取組みについてご所見を求めるものであります。


 次に、教育条件の整備の促進についてであります。教育基本法がその第10条で唯一、教育行政の任務として具体的に求めているのが、教育条件の整備、促進であります。東京都の教育行政は、多くの自治体が取り組む少人数学級、30人学級を拒絶する姿勢に固執していますが、教育基本法の理念に対する姿勢と共通するものであります。当市のにこにこ学級、少人数学級の取組みや耐震対策等は、条件整備の努力と評価されるものですが、到達には満足できるものではありません。30人学級を既に実施する自治体が増えつつあり、教育設備とともに、机や椅子に対する財政措置の位置づけを確立する自治体もあります。今後の耐震の推進、設備・施設の整備充実、障害児教育、30人学級体制等、行き届いた教育条件整備に十分な財政措置を要求して答弁を求めます。


 次に、子ども達を主人公とする学校教育の推進についてであります。学校教育の主人公は子ども達であります。教師は、この子ども達の人格の完成を目指し、平和的な国家及び社会の形成者として真理と正義を愛し、個人の価値を尊び、勤労と責任を重んじ、自主的精神に満ちた心身ともに健康な国民の育成を担う崇高な任務を持っています。教育行政はそのための条件整備が求められているのであります。しかし、教育行政のゆがみがこれを阻害している現状が現れています。1つは、子どもの学力が低下したといわれる事態です。単に点数が低下したというより、学力の質が問題になっています。算数では計算が得意でも、問題を解釈して数式を適用することは苦手の傾向が言われています。物体の質量の理解や光学的なプリズムの分光の認識が弱い傾向も指摘されています。学習指導要領が質量の理解を後回しにするなど教材の採用まで拘束して、学校現場を縛っている弊害も指摘されています。学力低下であわててゆとり教育見直しなど、朝令暮改との批判論調も出ていますが、子ども達を主人公とする学校教育のために、行政がなすべき条件整備を真剣に追及するべき時と考えます。ご所見を求めます。


 最後に、地域に支えられた安全な学校づくりについてであります。最も安全なはずの学校で、凶悪な殺傷事件が発生していることに胸を痛めております。警備員の配置や防犯設備の整備などが必要ですが、これだけで安全な学校はできません。地域ぐるみの支えが必要です。防犯カメラの設置や防犯ブザーの配布も必要でありますが、地域コミュニティの形成があってこそ安全対策が生きてきます。それをどのようにつくり広げるか、広く議論される必要があります。私は、住民、保護者、教育関係者の協働のための場、教育懇談会等、子どもをめぐる悩みも喜びも共有できる取組みができないかと考えております。地域に支えられた安全な学校づくりについてのご所見をお答えください。


 以上で、壇上での質問を終わります。ご清聴ありがとうございました。(拍手)





○議長(神吉耕藏)   山川 博議員の質問は終わりました。


 答弁を求めます。


 市長。





○市長(樽本庄一)(登壇)   日本共産党議員団を代表されての山川議員さんの質問にお答えを申しあげます。「私の基本的政治姿勢について」のうち、「憲法を生かす取組みについて」ですが、日本国憲法は国民主権、基本的人権の尊重及び平和主義を3つの柱に規定された国家の最高法であります。国の制定します法令は憲法に違反することができず、地方公共団体の施策を明文化した各種の条例、規則は法令に違反できないことから、私としましても憲法の精神を最大限に尊重し、市政運営に取り組んでおるところでございます。


 次に、「国民保護法への対応について」ですが、国民保護法は、武力攻撃から国民の生命、身体及び財産を保護するためのものであり、武力攻撃事態が生じた際には、避難住民の誘導、そして警戒区域の設定、応急措置などが市町村の役割とされております。具体的には、政府の示した基本指針に基づきまして、平成17年度中には都道府県が「国民の保護に関する計画」を、さらに平成18年度中には市町村が、都道府県の計画に整合した「国民の保護に関する計画」をそれぞれ策定することが規定されております。現在のところ、計画策定に向けまして、県、国からの情報を収集しつつ検討を進めておるところでございます。なお、去る、この県会で井戸知事がこのことに向けての条例の提案があったというのがあったというふうに思っております。


 「三位一体改革」への対応についてですが、本来「三位一体改革」は「経済財政運営と構造改革に関する基本方針」いわゆる骨太の方針によりまして、「官から民へ」、そして「国から地方へ」と規制緩和による事務の簡素化、そして財政の効率化を目的として進められてきました。平成16年には地方6団体から国庫補助負担金の廃止、そして税源移譲についても提案もいたしましたが、今回示された内容につきましては十分なものとは考えておりません。ただ、地方分権の推進への道筋が示されたものとしては評価をいたしております。今後も、国で行うべきもの、地方が行うべきものを明確化して、地方の主体的な活動が行えるよう国と地方の税配分についても地方6団体でもって、国と協議してまいりたいと考えております。なお、県と私ども住民にとって一番身近な市町との関係についても、権限移譲等見直すべき時期が来ていると考えております。引き続き市長会、常会等通じて、意見を申し述べていきたいというふうに思っております。


 次に、「行財政改革のあり方について」ですが、限られた財源と職員数のもと、最少の経費で最大の効果を挙げるように努めますとともに、地方分権の時代にふさわしい、より簡素でむだのない、効率的な、市民のための市政の推進を目指し、行政改革を推進してまいりました。特に、地方分権による規制緩和や社会経済情勢の進展により、民間参入が幅広く進んでいることからも、官民の役割分担を再検討し、コストの削減だけではなくて民間への市場開放の観点からも、積極的に民間委託を図る必要があると考えております。もちろん、市民サービス、福祉優先はもとよりでございます。そこで、行革緊急行動計画に基づき、今後も社会経済情勢の変化に素早く対応できる、市民のための市政を推進してまいりたいと考えております。


 次に、「施政方針と新年度予算について」のうち、「施政の理念の具体化について」ですが、先ほどの地方分権の推進、そして三位一体の改革といった大きな流れのなかで、少子高齢化や青少年の健全育成など課題は山積しております。社会情勢や市民意識の変化を的確に捉えまして、柔軟な発想で施策の見直しや展開を図りますとともに、市民の皆さんの協働と参画を進め、「市民誰もが住んでよかった、これからも住み続けたい」と実感できる「ふるさと加古川」を創造するため、市民が主人公のまちづくりで全力で取り組んでまいりたいと考えております。


 次に、「収入減・負担増に苦しむ市民への施策について」ですが、市民にとって真に魅力的なまちづくりを進めていくためには、限られた財源を重点的そして効果的に活用していくことが重要であり、協働と参画を進め、「行政は市民の幸せのためにある」との信念のもと、各施策の趣旨、目的を踏まえ、低所得者に対する減免等を実施するなど、より市民の視点に立って創造的な施策を展開してまいりたいと考えております。


 次に、「市民意識調査に表れた市民の声にどう応えるかについて」ですが、今回の意識調査は、社会経済環境の変化を踏まえ、市民生活における新たな課題やニーズを把握するために実施したところです。この調査結果を真摯に受け止め、分野ごとの重要度・満足度を十分分析し、今後の施策展開、予算編成に反映させますとともに、来年度策定します後期総合基本計画の基礎資料として活用してまいりたいと考えております。


 次に、「商工業と農業の振興について」ですが、商工業振興策は、国や県の施策に負うところが大きいこともございますが、自治体として地域経済の活性化を促す施策としては、地域の再生を図るうえからも極めて重要であると認識しております。具体的な施策として、融資あっせん制度の充実や中小企業者の人材育成及び中心商業地の活性化への支援を行ってまいります。また、加古川商工会議所の連携のもと、市内商工業者の経営基盤の強化や経営の安定化を図ってまいります。新年度からは、新規創業者や地場産業振興等、きめ細かな支援を実施し、地域経済の活性化、再生に努めてまいります。


 次に、農業の振興につきましては、「農業経営基盤の強化の促進に関する基本的な構想」に基づき推進しております。とりわけ、営農意欲の高い農家の経営規模拡大を図るとともに、永続的で安定した生産体制を確立するために既存の営農組合の法人化も進めてまいります。また、遊休農地の解消につきましては、JAや兵庫県等の連携を図りながら、遊休農地への景観作物の奨励を全市で取り組むなど、その解消に努めてまいりたいと考えております。また、地産地消の促進につきまして、学校給食での加古川ブランド米「鹿児の華米」の活用に加え、農家の協力を得ながら給食食材への地元農作物の供給を進めてまいりたいと考えております。


 次に、「障害者の実情に応える施策について」ですが、身体に障害を持っておられる方々の身体状況や家族状況がそれぞれ異なるため施策ニーズはさまざまであり、個々それぞれに必要なサービスが違ってきています。このような状況の中、在宅福祉サービスを中心として、身体障害者、知的障害者、精神障害者の3障害を統括した障害者福祉サービスの構築を図る「障害者自立支援法」が国会に提出されており、この法律の成立後は、市町村の果たす役割がますます増加し、市町村が実施主体としてサービス体制の整備を図る必要があります。このため、今後、各障害者福祉団体のご意見もお聞きしながら、障害者一人ひとりが社会の一員として、自立した生活を営むうえで、本当に必要で効果的な施策を構築していきたいと考えております。また、自立した社会生活を営むうえで重要なものの1つが、就業の場の確保であるということはよく認識しております。しかし、障害者の重度化、高齢化、多様化により、障害者を取り巻く雇用環境は、厳しいことがあることも認識しております。ご質問のございました、この雇用の問題は、市のみでは極めて解決困難な問題ですが、今後も引き続き、市民の皆さんのご理解、ご協力を得ながら、障害者が自立し、安定した生活が営めるよう、各種支援策を充実していきたいと考えておりますので、よろしくお願いしたいと思います。


 次に、「安全・安心のまちづくりについて」のうち、「自然災害から市民生活をいかに守るかについて」ですが、市政を預かる者として、市民の財産と命を守り、また、市民が安全で安心して暮らせるまちづくりを進めることが、大切な使命であると考えております。昨年の台風におきましては、市内で浸水被害が発生し、その対応に多くの課題が残りました。また、将来起こるとされる大規模な地震への備え等から、危機管理の専門組織を創設しまして、避難勧告基準の見直し、災害時要援護者の支援策等を含めた防災マニュアルの見直しを行うとともに、治水対策、情報伝達システムの構築、避難所の耐震補強工事の実施など、災害に強いまちづくりに、今後とも積極的に取り組んでいきたいと考えております。


 次に、「社会の安定をはかるとりくみについて」ですが、巡回パトロールカーによる「防犯・交通パトロール」や新年度に行います各学校園における防犯カメラと電気錠の設置など、緊急的な措置と考えております。しかしながら、社会の安定を図るためには、地域の安全は地域が守ることを基本に、地域の皆さんと力を合わせた、より根本的な取組みが必要であると考えております。引き続き、「住んでよかった、住み続けたい」と思っていただける「安全・安心なまち加古川」を、市民の皆さんとともに、協働でつくってまいりたいと考えております。


 「安全・安心のまちづくりについて」のうち、「医療と介護の充実をはかる施策について」ですが、県立加古川病院につきましては、2月9日に移転を前提に建てかえを行う計画が発表されました。平成17年度早々に、新県立病院整備に係る基本構想の策定等、平成21年度完成を目指して、調整が進められていくと聞いております。移転の後、地域医療の問題につきましては、現在利用されている地域の皆さん方にご不便になることも事実であることから、新病院へのアクセス等、今後、県と十分に協議しますとともに、県及び医師会に対しましても、極端なサービス低下にならないよう、その対応を要請してまいりたいと考えております。私どもとしましては、市内既存の病院の位置的バランスも崩れてくるというふうに考えますので、跡地等について県に要請してまいりたいと考えております。


 次に、介護の充実につきましては、今国会に介護保険法改正法案が提出されております。今回の制度改正の趣旨としましては、高齢化の一層の進展等、社会経済情勢の変化に対応した「持続可能な介護保険制度を構築」するとともに、高齢者が尊厳を保持し、その有する「能力に応じ自立した日常生活を営むことができる社会の実現」を目指し、5つの改正趣旨が挙げられました。本市の介護保険制度の充実につきましては、今回の制度改正の趣旨を踏まえまして、平成17年度に策定します第3期の介護保険事業計画のなかで、広く市民の皆さんのご意見をお聞きしながら、地域の実情に応じた施策を計画し、高齢者が安心して住みなれた地域で暮らすことができ、また、「加古川市に住んでよかった」と思える施策を展開してまいりたいと考えております。


 「行政の透明性と公平・公正について」のうち、「行政情報の公開、説明責任について」ですが、本市におきましても、平成11年4月1日より加古川市情報公開条例により、情報公開制度を確立し、個人情報保護などの観点から公開できない情報を除くほか、行政情報の公開を進めているところでございます。今後とも、「市民への説明責任を果たす」という情報公開条例の趣旨を十分に踏まえつつ、情報公開制度を運用するなかで、市政に関する情報を積極的に提供し、公正で開かれた市政を推進していきたいと考えております。


 次に、「オンブズパーソン制度の導入について」ですが、導入自治体におきまして、第三者機関として市民の市政に関する苦情を公平な立場で簡易迅速に処理することにより、市政に対するより一層の信頼の向上を図るため導入したと聞いております。本市では、市政全般の相談、苦情等については、「市民の声」として市民部で対応しており、また、それぞれの部署窓口におきましても、担当する事務に関しての市民からの相談、苦情等について対応しております。ご提案の導入につきましては、まだ全国的にも例が少ないようですが、上越市のホームページを開きますと、「市政にとってあなた自身の利害が関わる不平・不満がありましたら、上越オンブズパーソンに申し出てください。豊かな識見を持ったオンブズパーソンがあなたに代わって公正な立場を調査し、簡易・迅速に処理をいたします」という場面がございました。制度の内容等につきまして、調査・研究を進めてまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いしたいと思います。


 なお、教育委員会に係る事項につきましては、教育長より答弁させますので、よろしくお願いします。





○議長(神吉耕藏)   教育長。





○教育長(山本 勝)   「教育行政について」のうち、「教育基本法を生かす取組みについて」ですが、教育基本法は国の教育の根本を示すものであり、教育行政におきましては、教育基本法に基づいて定められたあらゆる法律により、様々な教育施策を展開しているところであります。言うまでもなく、教育の目的は人格の完成を目指し、平和的な国家及び社会の形成者として、心身ともに健康な国民を育成していくことであり、この実現にあたりましては、学校教育の成果に期待するところであります。今後とも教育基本法の理念の実現に向け、地方分権の趣旨を活かし、本市の実態に即した施策を実施して、教育の充実に努めていきたいと考えております。


 次に、「教育条件整備の促進について」ですが、本市で毎年度、さまざまな教育課題に対応するため、教育基本方針を示しております。その基本方針に沿って、それぞれ重点目標ごとに努力事項をあげ、以下のような施策を具体化してまいります。まず、「地域に開かれた安全で楽しい学校園づくりを推進する」ため、学校園施設の大規模改造や耐震診断を実施します。また、「個に応じた指導を充実し、一人ひとりの個性や能力を伸ばす」ため、県教育委員会の実施する「1年生の35人学級」を積極的に導入するとともに、市独自の事業として、1年生の「少人数にこにこ学級モデル事業」を実施します。さらに、LD、ADHD、高機能自閉症といった軽度発達障害の児童・生徒の増加に対応して、校内委員会や専門家チームの設置を行う「学習障害支援事業」も実施しております。このように、子ども達が楽しく健やかに学べ、一人ひとりの個性が伸ばせる学校教育の充実に努めてまいります。


 次に、「子ども達を主人公とする学校教育の推進について」ですが、一部に学力を読み・書き・計算といった知識、技能の狭い範囲で捉える傾向があります。しかし、学習指導要領に示されている学力は、関心・意欲・態度、思考・判断力、表現力などの「生きて働く学力」を含むものであり、特に、子ども達の主体的な学びを重視したものであると言えます。今、子どもの体験不足がさまざまな問題を招いているとの指摘もあり、各学校において、自然のなかで動植物とのふれあい、幼児や高齢者とのふれあい、ボランティア活動、調査活動など、体験的な学習を進めていくことが、「生きる力」を育むことにつながるものと考えます。とりわけ、特別活動や総合的な学習の時間においては、計画段階から子ども達に参加させるなどして、より良い生活を築こうとする自主的・実践的な態度を育てていくことが肝要であるとも思います。今後とも、子ども達の学ぶ意欲を喚起し、主体的な問題解決活動を通じて、一人ひとりの良さや可能性を伸ばし、子ども達を主人公とした楽しい学校生活を一層推進していきたいと考えております。


 次に、「地域に支えられた安全な学校づくりについて」ですが、学校園や登下校における子ども達の安全を確保するためには、地域や保護者の方々と連携を深めていくことが不可欠であると考えております。しかしながら、学校を発生場所とする事件が多発するなか、保護者や教育関係者のみならず、市民すべてが安全対策の難しさを痛感しているところでございます。加古川市におきましても、過去に不審者の侵入事件が発生したことから、園児、児童、生徒や学校園の安全確保がこれまで以上に強く求められていると認識しております。このようななかで、さまざまな安全対策に取り組んでまいりましたが、ともすれば学校園の安全確保を優先するあまり、地域の方々が気楽に立ち寄ったり、子どもに声をかけることが難しい状況になっているのも否めません。そこで、安全で地域に開かれた、そして地域の方々に育んでいただく学校園づくりを推進するため、これまで以上に地域の諸団体、地域の方々と連携を深めていく必要があるのではないかと考えております。学校園と地域が安全対策はもとより、子ども達の健やかな育成をともに考えていく基盤づくりとして、平成17年度の新たな事業として「学校園コミュニティ事業」を実施してまいりますので、よろしくお願い申しあげたいと思います。


 以上で関係部分の答弁を終わります。





○議長(神吉耕藏)   1番・山川議員。





○(山川 博議員)   答弁をいただきましたんで、さらに質問の趣旨に基づきながら再質問させていただきたいと思います。


 憲法については、これはおっしゃるように、答弁にありますように、その精神の最大限の尊重と。当然とはいえ、こうしたことは明らかなんですが、問題はどう活かしていくかということでかかってくるわけなんで、例えば、最近の西東京の市長なども、いわばその柱の1つとして、例えば東京都ではもっと内心の尊重を図らねばならないとか、いろいろコメントされております。その最大限の尊重について、そうした具体的な中身としてお考えがあれば示していただきたいと思います。


 もう1つは、国民保護法への対応についてであります。それまでの代表質問のなかでも出されまして、危機管理室ですね、先ほど県の方でも条例が提案されるというふうに把握されておられると聞きました。今度、新しくそうした機構改革で生まれる危機管理室において、国民保護法への対応を考えておられるというふうなことが言われたかと思いますので、その内容についてもう少しお考えがあれば示していただけたらなというように思います。


 それから、「三位一体改革」については、いろいろ議論があって、今後も議論にしていきたいと思うんですが、行財政改革のうち、確かに限られた財源でどうやって市民福祉を守っていくのかと。大変ご苦労のあるところで、我々も苦慮するところでありますが、民間参入が進み、官民の関係が変わり、民間委託推進あるいは指定管理者導入ということが進んできますが、その民間委託の場合に、例えば保育所などの場合は、やはり民間委託されたなかで、保母さんのそうした定着の安定が悪いために、子ども達が不安定化するとか、指定管理者の場合でも、指定管理はこれから、この間大型体育館で指定管理が指定されたわけですが、今後の考え方についても、どのような方向でそれぞれの公共施設への指定管理をしていこうとされるのかありましたら、ちょっとご披露いただきたいと、そのうえでちょっと意見申しあげたいと思います。





○議長(神吉耕藏)   市長。





○市長(樽本庄一)   まず、憲法の議論ですが、国会等でも会見の議論はなされておりますが、我々としましては、先ほど申しましたように、その憲法の精神を最大限に尊重するというのが、私どもの立場であろうというふうに思います。


 それから、危機管理室ですが、今回のこの国民保護法につきましては、先ほど申しましたように、避難住民の誘導、警戒区域の設定、応急措置などが市区町村の役割ということになってございます。したがいまして、災害等の地震そして風水害等の、そういう災害等の対策と同じような対応になろうというふうに思いますんで、この危機管理室でこの計画についての対応をしていきたいというふうに考えております。


 そして行革についての民間委託の件ですが、民間委託することによってそこに従事する人たちの勤務条件また労働条件等が民間の場合は悪くなるんではないかなということだろうと思いますが、今我々が民間委託をして、これまでしてきた所につきましても、我々としましても民間委託した以上、その状況等十分調査もしておりますしチェックもしておりますが、その保育の状況、また保母さんの就労状況についても十分満足いく内容ではないかなというふうに把握をいたしておりますし、またそういうふうに聞いております。


 そして、指定管理制度についてですが、これまでも申しあげましたように、これからこの指定管理制度について、我々どういうふうにやっていくかというのは、これからの課題だというふうに思いますんで、一回皆さんともご意見を議論しながら、この指定管理者制度の導入についていい方向で導入していきたいというふうに考えておりますので、よろしくお願いしたいと思います。以上です。





○議長(神吉耕藏)   1番・山川議員。





○(山川 博議員)   一応、さらに考えをお伺いしてよく分かったといいますか、憲法の問題はおっしゃる点で、これは当然とはいえ、今現在公務員にある立場のものは、そういうふうになって、どんな個人的な見解があったとしても、憲法尊重擁護義務が我々含めて公務員に課せられている、いわば税金で働いている者にとっては当然の義務でありますから、これが具体的に様々な分野で問題になって、これからくるんじゃないかなという危惧をしております。


 それから、今の国民保護法の問題では、実際には自治体にはほとんど権限がなくなる状況も生まれますんで、現状ではそうした計画づくりをして、危機管理室を中心に対応するということですが、実際には、医療機関その他使えなく、実際市民の普段の生活に影響が出てくるということは避けられないんで、これはまあ、結局、国の政治に対して地方自治体が、先ほど地方分権、三位一体改革の所で地方分権の考え方で立つなら、やはりこの点についても実際として意見を求める、あるいはそうした国民保護法のあり方に対する自治体側からの意見が本来ほしいところだというふうに思っております。


 そうしたことを指摘したうえで、次に、施政方針と新年度予算について、いろいろご答弁いただきましたんで、そのなかで少し、ちょっともう少しお考えが聞けたらというのがありますのが、いわゆる商工業、農業については今、いろんな現状のなかでそうした取組みをやられてるという披露ございました。その点については、なかなか、これも自治体独自で難しいんですが、進めていただきたいんですが、商工業については今、先ほど申しあげましたように、市内の大型店の進出を、実際大店舗法が変わってなかなか規制が難しいと。しかし、やはり県に動いてもらったら勧告を出せることもあり得るということで、これまで加古川市にかなり大きな店舗が出てきてますんで、そうした点について部内で議論されたことがあれば披露していただきたいなと。また、併せてそうした、今ある商調法などでも、要望書、実際そういう強制力、執行力は現実にはないと。しかし、やっぱりその要望が割合効果はあるという例もありますんで、そういうふうなことは、検討されておられればお答えいただきたいと。


 それから障害者の方の実情でございますけども、障害者の方、知的障害、精神障害あるいは発達障害、そうした問題についてもさまざまなことがありまして、なかなか表に現れにくいですね。また、逆にそういう方々は制度をよくご存知ないというか、熟知いうか周知ができてない問題もありまして、そんなことで困ってはるのかということも時にはあるんですね。そういうことを障害者団体の方がカバーしてやっておられるんで、それで、先ほど私も申しあげたように、そういう団体の方との協議とか、あるいは障害者の方の意向状況ですね、何か調査するような考えはないのかなと。また、それは既に「いやこういうことでやっておりますよ」ということだったら披露いただきたいし、やはり、なかなか市政の手が、実際そういう障害者の方に手が届いていないというふうにあるんじゃないかと。実際、私どもも、いろんな相談を受けると、そういう部面もありますので、やはり考えるべきところはあるんじゃないかと思いますね。この点についても触れるところあれば、答弁があればいただきたいと思いますが。





○議長(神吉耕藏)   市長。





○市長(樽本庄一)   まず、大型店舗の件ですが、会議所の役員の皆さん等も、この大型店舗、市外から今まで見たこともない、聞いたこともないという店舗が加古川市に進出してくるということについては、商業者として非常に危惧を持っておられることは事実だというふうに思います。今までは、ある程度、進出される時には会議所等へも文書等も来て、その是非はともかく、また、来る来ないという決定はなかなかできませんが、そういう案内等もあって「進出しますが」というようなご相談もあったようですが、このごろはもう、そういうのもなくしてどんどん店舗が進出しているようでございます。それを止めるなかなか、方策というのか法律等が整備されておりませんので、今、こういう状況にもなってきておるんではないかなというふうに思います。いずれにしましても、会議所とも十分連携を取りながら、また、県の方へも、こういう中小の市町はどこも、このことについては悩んでいるという話はいつも聞きますんで、そういうことも訴えていきたいというふうに考えております。


 それから、障害者の団体等のことにつきましては、各団体等で温度差があると言ったら少し言いすぎかも分かりませんが、いつもそういう団体の方々と話する機会もたくさんありますが、そういう機会のないところで、今おっしゃったような制度をご存知ないというようなことがあるのかもわかりません。福祉部の方で十分、その障害者団体さんの皆さんともお話をする機会があってもいいと思いますし、また私もタウンミーティングもいたしておりますので、また、そういう機会に、十分お話もさせていただければありがたいというふうに思っております。以上です。





○議長(神吉耕藏)   1番・山川議員。





○(山川 博議員)   一応、いろいろお考えを聞きましたんで、若干、質問の意図に含めて、若干問題点の指摘や要望をしておきたいと思うんですね。まず、最初の、やはり私は今、非常に憲法をめぐる問題、国民保護法をめぐる問題、あるいは三位一体改革をめぐる地方自治のあり方の問題は、さまざまな課題で大きな面もありますが、やはり、憲法そのものが、私たちの暮らしと政治にどうやって根付かしていくか、実は、戦後、憲法制定後も、実際にそれが十分論議されてきただろうかという疑問を持っております。そういうなかで、国民保護法のようなものが出ておるわけですね。これは、必ず自治体にとっては、本来の住民自治にとって、私は憂慮することは出てきますし、自治体の首長によっては、これに対してやはり懸念を表明されておりますし、その対応は求められると思います。


 それから、行財政改革ではそうした引続き民間委託あるいは指定管理も今後検討されたいということですので、大いに議論していきたいんですが、民間委託後もそういった引き続き状況を見るということですが、私は単に労働条件の問題だけではなくて、結局労働条件がそういうことで、保母さんやら調理師さんなどが不安定化すると、結果的にそうした保育を受ける子ども達の影響とかそういうものが出て、そして実はもう既にその弊害がほかの自治体では現れておりますから、それを懸念しておるわけで、単に労働条件を一定水準に守れというとるんではなくて、結局そこでの本来の施設の役割が果たせるのかということに問題があると思いますんで、いわゆるそういった運営の状況について引続き見ていただけるんではないかと。また、その大型店舗は既にお考えも示されましたんで、障害者についてもそういうお考えを示されたんで、進めていただきたいんですが、障害者団体の方々は、よく制度を、ある意味ではご存知やと思うんですけれど。だけど、団体に加入されたり、あるいはされていない方も、やっぱり結構いらっしゃるんですね。その、団体に加入されていない方にやっぱりそうした福祉施策をいかに届けるかということがあると思います。最後に、教育行政については、いろいろ答弁いただいたんですが、やはり子ども達の学力にはやはり子ども達が本当にもともと学力的な、学術的な関心があるわけですから、それに応える条件づくりということをやるべきで、押しつけはならないと思います。


 以上で質問を終わります。





○議長(神吉耕藏)   しばらくの間休憩します。


                 (休憩 午後3時05分)


                 (再開 午前3時35分)


○議長(神吉耕藏)   休憩前に引き続き会議を開きます。


 代表質問を続けます。


 次に、23番・岩城光彦議員。





○(岩城光彦議員)(登壇)   先の質問とバッティングしないように質問を準備いたしましたが、一部重複する部分がございます。ラストバッターの立場をご理解いただきまして、お許しをいただきたいと思います。それでは、平成クラブを代表し、通告に従い質問をいたします。


 まず、加古川市民病院における健全経営についてお尋ねいたします。質問の初めは、医療、あるいは診療にかかる安全対策についてであります。昨年11月19日に日刊各紙に加古川市民病院の手術ミスが大きく報じられたことは、記憶に新しいところです。今回だけではなく、幾度と繰り返される医療事故が続くならば、長年にわたり、地域の中核医療機関として積みあげた実績が水泡に帰するとともに、市民の信頼を失いかねない、誠に憂慮すべき事態であると受け止めています。


 そこでまず、質問の第1点目は、医療事故、苦情についてであります。今現在、病院内で抱えている医療事故といわれるものは、何件あるのか。また、医療に対する、病院に対する苦情件数は年間どれぐらいあるのか、お尋ねいたします。


 次に、本来地域住民の生命、健康が守られるべきはずの医療機関において、残念ながら事故やミス、苦情が発生した場合、まず最初に患者の不安を取り除くことが肝要であり、次に、原因の究明とともに、医療の安全性を確保することに心血を注ぐことが、最重要課題であると考えます。院内では、患者の安全確保のために、医療事故安全対策委員会が設置され、医療事故防止に努められ、また事故が生じたときの対応にあたられていると聞きました。そこで、質問の第2点目は、市民病院において、医療事故安全対策委員会の活動をはじめ、安全対策にどのような手続きが講じられているのか、お尋ねいたします。


 次に、医療、診療に関する相談業務についてお尋ねいたします。医療知識、医療情報が容易に入手できる時代にあって、医療従事者に対して、患者又は家族から受けた診療、治療に関する疑問や苦情が出ます。また、不満を聞くことも増えてきました。あるいは納得のいくまで、医師の説明をもっと受けたいと、はっきりと意思表示することが、当然のごとく日常化してまいりました。また、そこでの納得がいかない場合には、直ちに訴訟まで持込まれるケースもあります。市民病院でも、この対策の一環として医療相談室を設置し、看護師をはじめ、担当者が患者などの相談に応じているとのことですが、同じ場所で働く病院スタッフの対応では、最終的には仲間をかばう答えしか返ってこない。患者の不信感を完全に払拭できないのではないかとの声も聞きます。


 そこで、質問の第3点目は、市民病院における医療相談室に「患者アドボガシー制度」の導入をしてはどうかについてお伺いいたします。患者アドボガシーとは、医療現場で弱い立場の患者の味方となって、患者の権利や利益を守るという意味であり、30数年前からアメリカの医療や福祉から始まったと聞いています。アドボケイトとは、闘う人の意味であり、患者アドボケイトは、患者のために闘う人を指す言葉として理解され、一般的には患者代理人と呼ばれています。現在では、全米の半数以上の病院に専任の職員を置く相談室が設置されています。我が国においても、昨年の夏にオープンした草加市立病院に市長直属のアドボガシー担当職員2名を配置し、患者の相談や苦情の対応に成果を挙げています。また、国内の各病院でもこの制度の趣旨を踏まえた相談室の設置を検討する病院が増えているようです。医療事故、医療ミスから治療に不満があるため、転院に必要な紹介状の要求など、ちょっとした病院内の苦情処理に至るまで患者サイドに立った事務処理を行う職員を置くことが、最終的には医療従事者と患者の有効な関係を形成するとともに、ひいては医療サービスの質の向上を目指すことにつながると考えます。


 草加市では2名の担当者が1カ月で35人、65件の相談に応じたとのことですが、アメリカの病院の例によりますと、患者アドボガシー室を設置し、室長以下3名の専従職員を配置して、月平均200件の苦情に対応していると聞きました。この職員たちの活躍により、医療訴訟の件数が大幅に減り、病院内の紛争の予防に役立っているとのことです。そこで、加古川市民病院に患者アドボガシー室を設置することができないのか、市長のご見解をお伺いいたします。


 次に、病院における医療情報システム化についてであります。現在、医療のIT改革の一環として、医療情報システム化に向けた電子カルテの導入が進められているとのことです。電子カルテシステムの導入は、患者に対するサービスの向上につながり、将来的にはカルテの開示、インフォームドコンセントの手続きが担保されているものであり、当然、先ほど質問いたしました「患者アドボガシー制度」の促進に役立つものと期待するものであります。


 そこで、質問の第1点目は、このたびの電子カルテシステムの概要と取り扱う情報とは、どのようなものであるのかお尋ねいたします。


 次に、カルテ開示、インフォームドコンセントの流れに対して、診察、医療の情報は、この4月から施行いたします個人情報保護法の制約を受けるものであり、特に患者の健康情報は、個人情報のなかでも最高レベルの情報であります。当然、セキュリティの確保、漏洩に対する安全対策を講じ、常に万全を期して守らなければならないと考えます。最近、話題となった企業からの個人情報漏洩事件は、外部からの不正アクセスよりも、職員や業務の委託を受けた派遣職員などによる情報の持ち出しが圧倒的に多いと聞きました。パスワード自体が変更されず、長年そのままにして引き出された結果だと聞きました。病院をはじめ市役所内部においても外部アクセスによるシステム自体からの漏洩は、めったにないと信じますが、派遣職員、臨時職員が頻繁に出入りし、職員よりも慣れた手つきで機器を操作している姿を見かけると、一抹の不安を感じます。


 そこで、質問の第2点目は、病院が進める情報化と医療情報のセキュリティの確保、安全対策について、組織上の手続き、医療従事者、職員等に対する指導にどのような取組み策を講じる考えなのか、お尋ねいたします。


 次に、病院事業の経営方針についてお尋ねいたします。市民病院は、病床351床の総合病院として、地域の中核病院の指定を受けてきました。特に、小児二次救急病院、中核的な周産期センターの活躍は、県下でも高く評価され、約80億円近い医業収益のうち、23パーセント、金額にして18億円が小児科での医業収益となっています。小児科医、産科医が不足し、市民病院以外の小児科や産科診療が次々と閉鎖、撤退していくなかで、1人地域の小児科医療を支える機能病院としてスタッフ一同の努力が続けられていることは、高く評価できると思っています。しかし、小児科医業収益に頼る経営に重きをおいたままでは、健全な地域の中核病院と言えるのでしょうか、小児科を除き、他の診療科目の質の高さ、入院、手術件数に至る症例の豊富さが、病院の格を上げる必要条件だと考えます。現在の市民病院は、以前に比べると全般的に、やや低迷しつつあると見られており、地域の中核病院として果たす良質な医療の姿が、次第に見えにくくなってはいないでしょうか。健全な病院として、さらに市民の期待に応えるためには、医療の質を高め、信頼できる高度な技術力を持つ医師の確保、豊富な症例が必要であると考えます。そこで、私はこれからの病院経営は3つの健全化の必要性があると考えます。


 第1に、収支の健全化はもちろんのことですが、第2に、高度医療機器を備え、難易度の高い手術の症例を数多くこなす医師の確保が示す病院機能の健全化であります。第3に、患者の立場に立った職員の意識の高揚、自立したスタッフによる安全管理体制の健全化であります。これらの健全化を推進するために、市民病院事業を地方独立行政法人法の適用を受け、行政組織の悪弊を改め、自発的な効率化や質の向上を目指す誘引力を図るべきだと考えます。具体的には、財務、人事がより弾力性のある、効果的な運営が可能となり、従来の行政の会計制度からの制約から抜け出すことで、病院事業庁として独立した経営ができるのではないでしょうか。認定医療法人化をもって、民間病院も生き残りをかけた経営を進めようとしています。公的病院の再生をかけた事業手法として、導入すべきだと考えますが、市長のご見解をお伺いいたします。


 次に、教育改革についてお尋ねいたします。今年の1月に新聞社により実施された「教育に関する全国世論調査」によりますと、回答者の8割が「子ども達の学力低下」を不安に感じるとともに、「ゆとり教育」自体を評価しないと回答した人が7割を超えていたとの記事が掲載されました。また、学校教育に対する不満については、6割を超える回答者が「教師の質が低下している」という厳しい評価を下しています。「ゆとり教育」への取組みは、段階的に実施に移され、平成14年から小中学校で週5日制の施行、総合的学習時間の創設とあわせて、新学習指導要領が導入されました。しかし、わずか3年を待たずに、世論から非難を浴びる結果となり、子ども達の教育環境を混乱に陥れたまま、国の見直しを余儀なくさせることになりました。この直接のきっかけとなったのは、昨年末に発表された国際学力調査でありました。この調査は、経済協力開発機構に加盟している41カ国で15歳の子どもを対象に実施したものですが、従来、日本の子どもの学力は常にトップレベルにあると思われていたものが、OECDの平均レベル程度であるとの評価結果でした。ゆとり教育だけに責任を押しつけるわけにはいきませんが、教育のあり方が厳しく問われていることには間違いがありません。今後、中央教育審議会の答申を待たねばならないものの、授業時間の削減問題、活字離れの歯止め策をどう講じるかが中心となるものと思われます。


 そこで、まず質問の第1点目は、加古川市教育委員会は、「ゆとり教育」をどのように受け入れ、また、市内の児童生徒の学力をどのように評価しているのか、教育長のご見解をお伺いいたします。


 学校は、社会の縮図であると言われています。小中学生による殺人事件が、大きな驚きをもって、社会を震撼させました。その後、子ども達の手で次々と凶悪犯罪が引き起こされてきました。それも、ごくごく普通にしか見えない子ども達によってであります。社会の縮図と申しあげたとおり、社会では子ども達以上に大人自身の乱脈ぶりが、毎日山のように報じられています。


 質問の第2点目は、子ども達と子ども達の身近にいる大人、教員の現状であります。これまで、「学級と学校崩壊はないのか」との質問に、教育長から「ない」とのご答弁をいただきました。それは、今も同じ答えでしょうか。


 学級及び学校崩壊は、ややもすると子どもに原因があるように誤解されがちですが、多くは教員の側にも原因があると考えます。他市の事件とはいえ、同じ国、同じ地域に住む限り、加古川市の子どもだけが、教員だけが例外であると済ますわけにはまいりません。教育の現場に何か予兆があるのではないかと考えますが、教育長のご見解をお伺いいたします。この度の新聞報道でも、学校教育に対する不満のトップが、「教師の質の低下」であり、回答者の6割が教師不信を訴えています。私は、教育の混乱は、教師の質に負うところが大きいと考えます。約8割の回答者が現在の教師の多くが、人を育てるにふさわしい教育者たる存在ではないと否定していることに、より一層深刻さが伺えます。しかし、現実にいる教師を悪者にするだけでは、事態は解決しません。学校現場で生き生きとし、教育自体を活性化しなければならないと考えます。京都、横浜、足立、世田谷、杉並区などでは、地域住民や保護者、公募の市民たちで構成する合議制の「学校運営協議会」をスタートさせ、学校運営の基本方針の審議、承認をはじめ、予算使途や教職員の配置に対する意見陳述を行うとのことです。


 質問の第3点目は、教育の活性化についてであります。先進都市では、学校運営協議会の導入や教員の意欲を引き出すための公募、FA制度の導入、あるいは民間人の校長の公募などさまざまな取組みを始めています。また、学校の荒廃を救う魔法のシステムとして多方面から注目されている「テトラS」システムの導入なども、学校教育の活性化、児童生徒に対するよりきめ細やかな指導の実現方策として、真剣に検討する価値があると考えます。加古川市の教育をより活性化するために、これら先進的な取組みが、ぜひとも必要であると考えますが、教育長のご見解をお伺いいたします。


 教育の活性化の鍵を握るのは、教育委員会のなかでのさまざまな議論だと思います。大阪府の教育委員会は、この50年間、委員は一度も学校を視察したことがなかったと報じられました。一方、埼玉県や東京都では教育委員に、個性あふれる人材を登用するとともに、構造改革特区で提案されたように教育委員会を廃止し、審議会方式で民意を広く吸い上げる斬新的な試みが提案されています。地方独自の教育施策の展開が求められるなか、本市における教育委員制度の活用について、市長のお考えをお伺いいたします。


 次に、本市におけるコンプライアンス経営についてお尋ねいたします。昨今、三菱自動車のリコール問題、社会保険庁の不祥事など相次ぐ不正行為が社会問題となっております。自治体においても職員による不正行為いわゆる不祥事が頻繁に起きています。これらの不祥事は、その行為そのものが規範的に決して許されるものではないことはもちろん、一旦公になると、その組織の信用は大きく失墜することになり、信頼回復に多大な労力を要することになります。また、雪印乳業の例など企業においては破綻もあり得る重大な事態に陥ることも考えられ、また、行政にあっては、市民の信頼が一挙に崩れ、苦しい行政経営を強いられることは容易に予測できます。これから不祥事を未然に防ぎ、住民の信頼に応える行政運営を行うためにも、今、全国の自治体においてコンプライアンス経営が取りざたされる理由であると考えます。そこで、今話題となっているこのコンプライアンス経営について、市の基本的認識について市長のお考えをまずお聞かせください。


 さて、組織が不祥事を起こす根本的な原因は、個人の質より、むしろ、意思決定の方法といったその組織の風土的要素に存在していると言われています。また、不祥事の多くは、市外部からの働きかけ、いわゆる違法、不当な要求に対応するために生じたものが多いのも事実であります。そのためには、法令遵守の規範を持つ自律的かつ自浄作用の働く組織風土づくり、不当要求に対する組織的な対応が欠かせません。不当要求に対抗する組織的な整備、リスク・コンプライアンス情報の通牒制度、組織の意思統制や透明性の確保など、適切な体制の確立が必要だと考えます。そこで、お尋ねいたしますが、不当要求行為に対する現在の本市の体制がどうなっているのか。現場、警察ОB等のスタッフを採用されていますが、現場の職員のサポートを具体的にどのようにされているのかお伺いいたします。過日、新聞報道でもありましたが、市内の小学校教諭が、不当要求を受け、容疑者が逮捕されるといったことがありました。この事件に対しても、本市の現在の体制が機能したのかどうかについても併せてお伺いいたします。また、今後、同様の事件が起こった場合、現場の職員が安心して職務を遂行するために本市が、今後取り組もうとしている内容をお聞かせください。また、職員が公務員としての高い意識、価値観、倫理観を醸成していくために、幹部職員による組織内研修の実施や部下への適宜適切な指導など、大切だと思いますが、職員一人ひとりの資質の向上に現在どのように取り組まれているのでしょうか。また、今後の展開をどのように捉えているのかお伺いいたします。


 次に、インターネットの普及などIT社会の発達に伴い、大量の個人情報が流出する事件が相次いでいます。住民や税の情報など個人のプライバシーが大量に存在する市役所においても、情報セキュリティの徹底が最重要課題であるといえます。セキュリティ確保のため、職員モラルの向上、制度的な取組みなどについて、お伺いいたします。さて、そもそもコンプライアンスとは、「人の期待や要望に応えることをいうこと」を広く意味する言葉であります。単に、法令違反しなければ良い、法を遵守すれば良いという意味に捉えると、民間に比べてただでさえ硬直的といわれる行政がますます硬直化してしまい、コンプライアンスを不作為の理由にするだけになってしまうのではないかと思います。私が思うには、本市の現状を鑑み、人の期待に応える経営を行う意味とは、「市行政が担うべき社会的責任に即し、効率的な行政運営を全うすること」「職員が市民の負託に応え、公共の課題を処理する責務を自覚し、市民の幸せのための高次な成果を効果的、効率的に挙げること」ではないかと考えます。つまり、単に法令に従い仕事をこなすことは当然でありますが、しかし、本来職員は、行政がすべき仕事は何か、自分が優先すべき課題を的確に理解し、自己の能力の向上や仕事の目的、成果を常に意識して職務を遂行すべきだと考えます。コンプライアンスを考えるとき、最も大切な、この成果主義的考え方についても市長の基本的な考えをお聞かせいただき、人事・給与制度等の本市の職務遂行の仕組みとして現在、どのように取り組まれているのか、また、今後どのように展開していくのかお伺いいたします。


 次に、指定管理者制度についてお尋ねいたします。ご承知のとおり、公の施設の管理については、従来、地方自治体の出資法人や公共的団体などに限定して管理を委託することができるとなっておりましたが、平成15年9月の地方自治法の改正後は、議会の議決を経て指定管理者として指定を受けると、民間企業やNPOを含む幅広い団体に施設管理を代行させることができる指定管理者制度が導入されました。これは、「民間に委ねられるものは民間に委ねる」という小泉内閣の基本方針に基づき、導入された新制度であり、本市においても、平成18年4月から制度導入に向け、公の施設の「設置及び管理条例」の制定、改正や公募手続きなどについて、調整等の作業が進められていると聞いております。指定管理者の行う管理は、清掃や警備といった個々の業務ではなく、施設を包括的に管理することのできるものです。この点が本制度の大きな特徴であり、また、施設の設置者である自治体は、管理権限や使用許可権限も併せて指定管理者に委任できることになっています。このように、民間事業者の経営のノウハウを活用することは、施設の管理経費の軽減と多様化する市民ニーズの対応など、財政健全化を目指す自治体だけではなく、自治体の持つ施設管理業務を新たなビジネスチャンスとして捉える民間企業などから期待の声が大きく高まっております。このような状況のなか、北九州市では、第3セクター会社が管理していた小倉城及び周辺の2施設を地元百貨店に一体管理を委託するとともに、全国自治体で初めて図書館の管理運営を実施しました。また、宝塚市では経営破たんした第3セクター会社「宝塚温泉」の運営を温浴施設ごと民間委託し、再オープンさせるなど民間の経営ノウハウによる施設運営の事例は次々と報告されております。これらの事例はいずれも公営による集客施設の運営が相次いで破たんしていくなか、民間活力による施設再生への道が開かれたことを表すものであります。指定管理者制度の導入に向けては、「既に委託していた公的団体の職員の雇用問題」「施設が保有していた個人情報の管理」「公募時の選定基準の透明性の確保」「事故や保障における自治体と管理者間での責任分担」以上さまざまなクリアしなければならない課題が多々ありますが、私は、「行政コストの削減」「サービス水準の向上」さらには「多様なニーズへの対応が迅速に図られる」など、そのような視点から積極的に導入すべきであると考えております。


 そこで、指定管理者制度導入に向けて、次の3点について市長のお考えをお伺いいたします。まず、1点目ですが、制度導入に向けての市の考え方と基本方針についてお伺いいたします。次に、2点目は、現在、個々の施設において、どのような取組みがなされているのか。また、全施設のうち、公募予定施設数の占める割合についてお教えください。3点目ですが、導入が困難、あるいは導入に向け、懸念される課題をどのように整理されているのかお伺いいたします。


 最後に、時の要請に応える職員づくりについてお尋ねいたします。厳しい財政状況のなかで財政支出の削減を実現するためには、アウトソーシングが有効であることが周知の事実です。しかし、国の行政サービスであれば、全く当てはまると考えますが、地方の場合、市民との間で顔が見えるサービスの実施者としての使命があり、政策立案に終始する国とは違う性格や機能を持っていることを、ややもすると忘れがちになっている面があると思います。市職員には、現場があるということです。現場を知り、現場と直結することができて初めて、本当の意味で「市民の幸せづくり」に貢献できるのが職員であると考えます。時代が変わり、価値観が変わり、経済が変わり、効率性を追求せよという要求のかけ声だけが強まるなかで、今まで蓄積した行政経営資源はむだであるとか、何でもかんでもアウトソーシングすることだけが万能であると私は思っておりません。私が期待する行政マン、公務員とは、市民から顔の見える位置にいて、培った行政資源を活用するとともに、さらに新しい行政経営にも順応でき、常に客観的な立場から公務や行政サービスの提供が行える職員であるということです。しかも内には公務遂行に対する強い意思と提供するサービスの効果を見極める、鋭い感覚を身につけた職員です。公平であり、分かりやすい、言いかえれば透明であり、効果を見通す能力を持つこと。この3つの要素のバランスがとれた思考と行動ができるか、そして、それを都市経営に活かすことができるか、市民の期待、地域の望みは、そこにあるものと考えております。そこで、市長の施政方針に述べられた、「官から民へ」あるいは「簡素で効率的な行政運営」をより確固たるものとするためにも、「より時代の風を読み、現場の空気にマッチした政策を立案する職員づくり」が必要であると考えます。将来に対するしっかりとした目標と、自ら課題解決を希望する職員には、責任と自信を与えるために、調査や視察、研修に派遣し、仕事をやり遂げさせること、さらには庁内で新規事業の検討のために、結成されるワーキングやプロジェクトに参加させる機会を与えるべきだと考えます。非日常の世界を知り、ノウハウを身につけることで、困難な課題に立ち向かう職員の養成ができると信じております。それこそ、時代に即応した職員の誕生だと確信しております。優れた職員は市民にとっては宝であります。やらずに後悔するよりは、やって後悔する方が良い、行動力のある市長の信条だと思いますが、時代に即応した組織・機構の構築にとどまらず、職員づくりに関しても、もっと思い切った決断のもと、新たな行政改革大綱の策定を実施し、時の要請に応える職員づくりを行うべきであると考えますが、市長はどのようにお考えかお伺いいたしまして、質問を終わります。


 ご清聴ありがとうございました。(拍手)





○議長(神吉耕藏)   岩城光彦議員の質問は終わりました。


 答弁を求めます。


 市長。





○市長(樽本庄一)(登壇)   平成クラブを代表されましての岩城議員さんの質問にお答えいたします。


 まず、「加古川市民病院にかかる健全経営について」のうち、「医療事故、苦情件数について」ですが、現在交渉中の医療事故は2件ですが、そのうちの1件はこの度の3月議会に上程いたしております。また、苦情件数は34件で、職員の接遇、待ち時間、診療費に関するものが主な内容となっております。


 次に、「現在の医療安全対策について」ですが、市民病院で策定しております「安全管理のための指針」に基づき、医療安全管理委員会及びリスクマネジメント部会を設置し、事故防止に向けてあらゆる角度から検討を加え、安全対策を講じています。また、職員全体に倫理意識を醸成し、各部門での研修会、各診療科での新入院患者及び困難症例に対処するため、病院職員全員を対象に、外部講師による全体研修会、医師を中心としたカンファレンスを開催するなど、安全管理意識の高揚により、安心のできる医療の提供、信頼される病院を目指しております。


 次に、「患者アドボガシー制度の導入について」ですが、草加市において窓口院内市民相談室を設置し、市長付け職員であるアドボガシー担当者を配置して、第三者的立場から患者やその家族の権利を守る活動を推進していると聞いております。市民病院でも、患者からの不安・不満や要望、相談等の受付については、医事相談窓口を設置しているほか、相談内容に応じて、医師・看護師等が対応しておりますが、その充実のため、本年4月より、医事課に相談係を新設してまいります。患者やその家族にとって、どうしても医療従事者との知識やその情報に格差があることから、どうしても遠慮してしまうということがあり、それを埋めるには相談だけではなくて、手助けをしてくれる人が必要だというふうに思います。したがいまして、医療相談室を設け、またそれをさらに充実させることによって、しばらくこの現行の取組みを続けたいというふうに思っております。いずれにしましても、患者の視点に立った医療を実践し、医療の信頼と患者の安全を確保してまいりたいと考えております。


 次に、「医療情報システム化について」のうち、「電子カルテシステムの概要と取り扱う情報について」ですが、電子カルテは、カルテを含む診療記録を電子化し、再利用可能な形で蓄積するものであります。市民病院としましては、医師の診療記録だけでなく、看護の記録、レントゲンやエコーなどの画像についても対象とする方向で、本年7月からの導入を目指し、検討を進めております。


 次に、「医療情報のセキュリティの確保、安全対策について」ですが、ご指摘のとおり診療情報は最も重要な個人情報の1つであり、病院としては全力でその保護に努めなければならないと考えております。電子カルテの導入にあたっても、この点は最も重要視しているところであり、不正侵入等により外部に情報が漏れることがないよう、システムの外部との遮断、すなわち、物理的に外部から独立したネットワークを構築する形を考えております。また、情報保護に関する職員及び派遣職員への教育・啓発はもとより、端末機からフロッピーディスクやコンパクトディスク等に情報が出力できないように対応してまいります。さらに、職員や派遣職員が担当部門以外の情報を見ることができないよう、IDやパスワードで本人確認を行い、閲覧できる情報を制限するとともに、パスワードについては定期的に更新・変更するなど、情報セキュリティの確保に努めてまいります。


 次に、「病院事業の経営方針について」のうち、病院経営の健全化に関するご提案ですが、現在、職員それぞれがコスト意識を持ち、経費の節減をはじめとして、地域の医療機関との連携を強め、紹介率の向上や平均在院日数の短縮を図るなど、経営健全化に努力しております。また、地域の中核病院にふさわしいスタッフの体制強化を図るとともに、CTをはじめ最新鋭医療機器の導入、外来棟増築工事や手術棟増築事業等、施設・整備の充実にも努めております。今後とも、良質な医療を継続的に提供していくためにも、ご提案の地方独立行政法人化も含め、経営基盤の安定強化の方策を検討してまいります。


 次に、「教育改革について」のうち、「教育委員制度の活用について」ですが、地方教育行政制度の中核をなす教育委員会は、教育行政全般にわたり政治的中立性や継続性を確保する観点から、市長から独立した合議制の機関として設置されております。しかしながら、近年、青少年の健全育成問題や学力の低下問題等から、教育委員会のあり方について、いろいろと議論が行われていることは承知しておりますが、私はむしろ、現在の社会環境や家庭環境等を踏まえ、学校現場の課題を的確に捉えるとともに、現場教職員、保護者、地域住民とともに、時代に即し、より将来的な展望を持って日常の教育活動を展開していくことが重要であると考えております。そのためには、教育委員はどうあるべきか、補佐する事務局の役割も含め、現行の委員会制度をいかに活かしていくのかということに、今一度立ち返ることも肝要ではないかと考えております。特に、学校教育については、地域の力は地域の教育力に現われると言われますように、それぞれの地域のまちづくりを進めるうえでも、非常に重要であると考えております。今後は、教育行政における地方分権の観点も踏まえつつ、教育委員会がビジョンと責任を持って教育行政を展開していくことができるよう、ご尽力いただくことに期待するものでございます。


 「本市におけるコンプライアンス経営について」のうち、まず「コンプライアンス経営における市の基本的認識について」ですが、コンプライアンス経営の目的は、責任ある経営、あるいは誠実かつ公正な経営によって、行政体のより一層の資質の向上を図ることにあり、そのことによって、併せて住民福祉の向上も図れるものと考えております。一方本市におきましては、公正な執務執行と公務に対する市民の信頼の確保を目的として、平成14年7月に加古川市長等倫理条例及び加古川市職員倫理条例を制定し、また本市市議会におかれましても、加古川市議会議員政治倫理条例が制定されました。今後さらに、この条例の趣旨を職員に徹底するとともに、コンプライアンス経営の視点を踏まえつつ、市民の疑惑、不信を招くことのない清浄で民主的な行政運営を推進したいと考えております。


 次に「不当要求に対する、現在の本市の体制と現場職員のサポートを具体的にどのようにしているのか」についてですが、本市では、平成13年11月から加古川市不当要求行為等対策会議を設置し、不当要求行為に対する組織的な対応を進めております。また、平成14年度からは、各部局に不当要求防止責任者を指名し、不当要求の被害防止や職員の指導にあたることとし、組織としての対応能力を強化してまいりました。このほか、兵庫県警察本部からの職員派遣や警察官OBの採用により、総務課に不当要求の相談窓口を設置して、職員からの相談に対して迅速かつ的確な指導を受ける体制を整備いたしました。併せて、法律の専門家の視点から、助言、指導を受けるため、弁護士を行政法律相談員として委嘱したことにより、職員に効果的なサポートが行えるものと考えております。


 次に「本市の現在の体制が機能しているのかどうか」についてですが、ご指摘の件につきましては、公務に起因する案件ではありませんでしたが、学校から相談を受けた教育委員会から、警察への届け出等について適切な助言、指導があったことにより、新聞報道のような結果につながったものと考えております。これは、組織的な対応を進めてきたことにより、不当要求に対する報告、相談の体制が整っていたことの成果であるといえるものです。今後も、不当要求にかかる事案が発生しました際には、加古川市不当要求等対策会議を中心とした体制のもと、速やかに対応してまいりたいと考えております。


 次に「職員が安心して職務を遂行するために、本市が今後取り組もうとしている内容について」ですが、これまで実施してきた不当要求対策の体制をさらに強化するため、平成17年度から新たに危機管理室を設置することとしております。危機管理室におきましては、今後さらに、庁内の連絡体制の整備、情報の一元化、相談体制の充実などを進め、不当要求対策の強化に努めてまいります。また、平成16年11月には、東播磨県民局及び管内三市二町による広域的な取組みとして「東播磨地域不当要求対策会議」が発足しました。この対策会議では、兵庫県警察本部をはじめ、管内各警察署と連携しながら、県、近隣市町とともに、情報交換や職員研修など不当要求への対策を進めることとしております。


 次に「職員一人ひとりの資質の向上についての取組みと今後の展開について」ですが、職員の公務員としての高い意識、価値観、倫理観を醸成していくため、平成14年度の加古川市職員倫理条例施行時に「倫理ハンドブック」を全職員に配布し、周知徹底を図るとともに、職場内研修による全庁的な倫理意識の高揚を図ったところです。また、採用時の研修において職員の心構えや倫理意識の醸成を促すとともに、管理・監督職員については、「公務員倫理」「不当要求防止」「リスクマネジメント」等の研修を実施し、意識の高揚に努めております。さらに、管理・監督職員には、「コーチング」すなわち個別的部下指導・育成や「職場開発」などの研修を行い、指導・育成能力の向上と役割の再認識を図っているところでございます。今後も、市民の信頼に応える行政運営を行うため、管理・監督職員はもとより、一般職員研修においても職員倫理をテーマとしたプログラムを加えるなど、職員一人ひとりの意識の高揚と資質の向上に努めてまいります。


 次に、「セキュリティ確保のための職員のモラルの向上、制度的な取組みなどについて」ですが、情報化が進展するなかで、多くの個人情報を保有する自治体に課された責務は非常に大きいと考えております。本市では平成14年度から「情報セキュリティ研修」を実施し、ネットワーク社会における情報セキュリティの重要性と併せて個人情報保護について、職員の意識の向上に努めております。また、平成15年度からは全職員を対象とした人権教育研修におきまして、「プライバシーに対する職員一人ひとりの意識の向上と個人情報の厳正な取扱い」を重点事項とし、継続的に研修を行っているところです。一方で、「加古川市情報セキュリティポリシー」を平成15年度に策定し、情報の取扱いに関する基本原則を定め、制度面での整備も図っております。また、本年4月からの個人情報保護法の全面施行及び加古川市個人情報保護条例の改正を踏まえ、その趣旨を周知徹底し、職員一人ひとりの情報セキュリティ意識のさらなる向上を図り、住民プライバシー情報の保護に努めてまいります。


 次に、「成果主義的考え方について基本的な考え」及び「人事、給与制度等の現在の取組みと今後の展開について」ですが、これからの時代が求める職員をどのように育成していくかが、今後の分権型社会のなかでは、市にとって大きな課題であると考えております。現在の本市の人事評価制度は、職員個々の能力や成果を上司が評価し、職員の育成や任用等に活用しているところですが、この従来型の制度では不十分であり、改革する必要があると認識しております。このため、個々の職員の能力、業績、情熱等を適正に評価し、適材適所への人事配置を行うとともに、人事給与面での処遇にも反映する新しい人事評価システムを構築し、個々の多様な能力をより発揮できる組織へと転換していきたいと考えております。


 次に、「指定管理者制度導入の見通しについて」のうち、「加古川市の導入についての基本方針について」ですが、指定管理者制度は、地域の振興、活性化及び行政改革の推進を図ることを狙いとしており、本市におきましても、民間の能力を活用しつつ、市民サービスの向上を図るとともに、経費の削減を図ることを目的として、導入を考えております。なお、導入にあたりましては、個々の公の施設の状況に応じた指定管理者制度導入による効果を検証しながら、導入してまいりたいと考えております。


 次に、「個々の施設の取組みや、公募予定施設数と全施設に占める割合について」ですが、昨年11月に本市が設置する主な公の施設50施設の管理運営状況の調査を行い、その内容をもとに現在各所管部局において、指定管理者制度導入の可否や指定管理者の選定方法などについて検討しているところでございます。現在、本市が設置している公の施設のうち管理委託を行っている施設26施設については、平成18年4月より指定管理者制度を導入する予定であります。なお、現在、財団法人等に管理委託を行っている施設については、財団法人の設立目的、雇用問題等を考慮し、当面は現在管理している財団法人を指定管理者に指定していくことを考えております。ただ、指定管理者制度の趣旨を踏まえ、受託能力のある民間事業者等の幅広い参入の機会を確保するためにも、今後、可能な施設から導入していきたいと考えております。


 次に、「導入に向け懸念される課題の整理について」ですが、指定管理者制度は、使用許可などの行政処分まで行わすことのできる制度であり、指定管理者を選定するにあたっては、施設の性格に応じた選定基準を設け、公正かつ適正な選定を行うとともに、指定期間についても原則3年間とし、行政のチェック体制が十分機能するよう配慮してまいります。


 次に、個人情報の管理については、指定管理者との協定のなかで、本市の個人情報保護条例を遵守することを規定してまいります。次に、事故や補償における自治体と管理者間での責任分担についてですが、公の施設で事故があった場合は、公の施設の設置者として本市に損害賠償義務が生じますが、指定管理者の管理に瑕疵がある場合は、指定管理者にも損害賠償義務が生じることとなります。いずれにしても、市と指定管理者で対応してまいりたいと考えております。


 次に、「時の要請に応える職員づくり」についてですが、時代は、環境の変化を敏感に捉え、課題を抽出し、課題解決に積極的に取り組む職員を求めています。その要請に応えるためには、政策形成能力を養成していくことはもちろんですが、課題に積極的にチャレンジする情熱と周りを動かしていく人間力を持つ職員を育成していくことが必要であると考えています。そのような力量を持った職員を育成するためには、研修などの直接的な手法にとどまらず、課題に果敢にチャレンジできる職場風土づくりと、失敗を減点評価するのではなく、意欲的にチャレンジしていった行動が加点評価していく人事評価制度の構築が必要であると考えております。市民の幸せを実現するのは「行政」であり、行政を担うのは「人」であります。時代が求める人づくりに支援していく風土づくりに積極的に取り組んでまいりたいと考えております。


 なお、今回の岩城議員さんの2つのご提言、患者アドボガシー制度の導入及びコンプライアンス経営の展開につきましては、単にガス抜きまた首長のパフォーマンスだけではなくて、安全・安心のまちづくりの観点から、また行政改革の一環として、前向きな姿勢で取り組んでまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いします。


 教育委員会の関係の部分につきましては、教育長に答弁させますので、よろしくお願いします。





○議長(神吉耕藏)   教育長。





○教育長(山本 勝)   「教育行政改革について」のうち、「ゆとり教育について」ですが、学力低下批判のきっかけとなりました経済協力開発機構、いわゆるOECDが実施しました「国際学習到達度調査」つまりPISAといいますが、PISAの結果で、読解力の低下が問題になっております。しかし、その一方で、問題解決能力では世界第4位、また、科学的応用力では世界第2位というトップクラスの結果が出ているのも事実でございます。これは、「自分で課題を見つけて学び考え判断する力」、すなわち「生きる力」の獲得を狙いとした「総合的な学習の時間」や問題解決的な学習を重視した現学習指導要領の成果であると思っております。本来「ゆとり教育」とは、自分で考え行動するゆとりを持たせることを狙いとしたものであり、こうした教育理念は今後も大切にすべきものであると考えております。また、市内の児童生徒の学力についてでありますが、市独自の基礎学力調査は実施しておりませんが、県が実施しました「総合的な基礎学力調査」の結果から、「おおむね良好」であると受け止めております。しかし、読解力の低下につきましては、市教育委員会としても重要な問題と捉えております。テレビやインターネットなどの映像文化が進み、文章を通した論理的な思考の機会が少なくなっているとの指摘もあり、今後、市内の国語科研究部会での研究や読書活動の取組みをより一層進めていきたいというふうに考えております。


 次に、「児童、生徒、教員の現状について」ですが、学校が社会の縮図であるとのご意見には異論を挟む余地はありません。そこで学校現場に目を向けますと、学習習慣や生活習慣がしっかりと身についていないという子ども達の実態があり、学校崩壊や学級崩壊には至らないまでも教師の指導が徹底せず、授業が成立しない状況を引き起こす例もあるのが現実でございます。こうしたケースの要因としましては、集団生活になじめない子ども達やそれに対応し切れない教師にも問題があり、このような状況は今後も増加するのではないかと危惧しております。こうした時代の変化に対応するためには、教職員の資質向上が最重要課題であると考えております。市教育委員会といたしましては、教職員が教育公務員として、また人間としての資質も磨けるよう、研修、研さんの場を提供し、学校現場の活性化が図れるよう、努力してまいりたいと考えております。


 次に、「教育の活性化について」ですが、市教育委員会としては、学校教育の活性化を図るため、外部の意見が学校運営に反映されるよう学校評議員制やオープンスクールの推進、外部評価を取り入れた学校評価システムの構築に努めているところでございます。また、教育委員会内部に新たに「教育改革推進本部」を設置し、本市の教育課題に対応した特色ある教育施策を策定していきたいと考えております。ご提案の学校運営協議会や教員のFA制度の導入、民間人校長の公募、テトラSシステム等々の先進的な取組みにつきましても、この教育改革推進本部で、積極的に研究してまいりたいと考えておりますので、よろしくお願い申しあげます。


 以上で関係部分の答弁を終わります。





○議長(神吉耕藏)   23番・岩城議員。





○(岩城光彦議員)   質問の、現在の医療安全対策のところなんですけども、私も横文字をよく使うんですけども、恥ずかしい話、今市長から、医師を中心にカンファレンスを開催するという答弁がありましたけれども、これは、医師を中心に会議とか協議会をやるということなんですか。ちょっと分からないので、確認、1つね。


 それから、今回、3点目の患者アドボガシー制度の導入に力を入れたんですけども、答弁内容があまりにも簡単であった。しかし、「本年4月から、医事課に相談室を設置する」という答弁でしたけれども、これは、私のアドボガシー制度を導入せよという、そういうことの内容の相談室を設置するのかどうか、2つ確認したいと思います。





○議長(神吉耕藏)   市長。





○市長(樽本庄一)   医師を中心としたカンファレンスを開催するということは、病院の富田管理部長にお任せすることとして、患者アドボガシー制度のことについてですが、あくまでも我々考えておりますのは、医療従事者でやるということで、岩城議員のおっしゃいます第三者を担当とするという制度ではございません。あくまでも、医療従事者がその相談にあたるということでございます。しばらくこの制度を続けてまいりたいというふうに考えております。


 以上です。





○議長(神吉耕藏)   市民病院管理部長。





○市民病院管理部長(富田博文)   ご質問にありますカンファレンスの用語なんですけれども、病院のなかにはいろいろな症例がございます。そういった症例を研究するという意味でございます。


 以上です。





○議長(神吉耕藏)   23番・岩城議員。





○(岩城光彦議員)   今の、研究するという言葉で、一言で言えるんだったらそのような言葉を使っていただきたい。今、私の方も、インフォームドコンセントを使いましたけどね、これを説明するんだったら、200字ぐらい要るんです。そういうためにはそういう言葉を使ってもいいけども、研究の一言で済むようなことは、日本語を使っていただきたい、これ要望しておきます。


 それから、アドボガシーではないけれども、新たな相談員を設置するということですけれども、基本的に、今、安全・安心なまちづくり、お題目のように言っております。病院に行く患者は、質問のなかでは、積極的な患者のことを言いましたけれども、大半の患者は医者に診てもらっても不信感を持っても、なかなかお医者さんに見立ては正しいんですかとか、そういったことは言えません。ほとんどの人がそうです。ですから、そういう患者側に立つ相談者、これから4月において、今後どんどんと進展していけばいいと思うんですけれども、加古川市民病院に行けば、医者に言えないことでも、そういう相談員がおるから安心であると。いわゆる市民に、患者に、安心を提供するということにつながると思うんですね。ですから、今回4月から設置することにおきましても、有能な職員を配置していただきたいと思います。有能でなかったら、これは処置できませんからね。いわゆる、患者に対する安全を提供する。一般の病院に行けば不安であるけれども、市民病院に行けばそういう制度がある。安心できる部分があるということになったら、市民病院も評判が良くなります。今悪いと言っているわけではないです。ますます評判が良くなるということですから、どんどんやっていただけたらと思います。


 それから、一番最後の答弁ですけど、「加点評価による人事評価制度の構築を図っていきたい」と、このように答弁されておりましたけれども、それは、減点主義よりも加点、こういう方法の方がいいんですね。人生はすべてマイナス発想よりもプラス発想の方がいいということですから、加点方式による人事評価制度を構築していくということですから、1日も早く、その構築が実現されるように要望いたしまして、極めて簡単ですけれども質問を終わります。





○議長(神吉耕藏)   以上で本日の日程はすべて終了しました。


 明日9日、午前9時30分から本会議を再開いたしますから、定刻までにご出席くださるようお願いします。


 本日はこれにて散会いたします。ご苦労さまでございました。


                                  午後4時35分   散会