議事ロックス -地方議会議事録検索-


兵庫県 伊丹市

平成18年第1回定例会(第6日 3月 9日)




平成18年第1回定例会(第6日 3月 9日)





 
第6日 平成18年3月 9日(木曜日)午前10時00分開議





〇会議に出席した議員(31名)





 1番  坪 井 謙 治    18番  村 井 秀 實


 2番  山 内   寛    19番  永 田 公 子


 3番  岡 本 廣 行    20番  藤 田 静 夫


 4番  林     実    21番  平 坂 憲 應


 5番  松 野 久美子    22番  松 崎 克 彦


 7番  高 塚 伴 子    23番  新 内 竜一郎


 8番  ? 鍋 和 彦    24番  野 澤 邦 子


 9番  久 村 真知子    25番  田 中 正 弘


10番  中 村 孝 之    26番  石 橋 寛 治


11番  加 柴 優 美    27番  竹 内 美 徳


12番  上 原 秀 樹    28番  川 上 八 郎


13番  泊   照 彦    29番  安 田 敏 彦


14番  川井田 清 信    30番  大 西 泰 子


15番  大 路 康 宏    31番  倉 橋 昭 一


16番  松 永 秀 弘    32番  山 本 喜 弘


17番  吉 井 健 二





〇会議に出席しなかった議員





      な   し





〇職務のため出席した事務局職員の職氏名





局     長  藤原稔三    議事課主査    川本雅臣


次長       溝端義男      〃      前田嘉徳


庶務課長     門田正夫    議事課主事    石田亮一


議事課主査    藤田元明





〇説明のため出席した者の職氏名





市 長           藤原保幸   水道事業管理者        周浦勝三


助役            石原煕勝   自動車運送事業管理者     宮?泰樹


収入役           浅野 孝   病院事業管理者        石川勝憲


市長付参事         谷口 均   病院事務局長         大川 明


自治人権部長教育長付参事  岸田和彦   消防長            武内恒男


企画財政部長        奥田利男   教育委員           水津百合子


総務部長          石割信雄   教育長            中西幸造


市民福祉部長        中村恒孝   教育委員会事務局管理部長   中村喜純


みどり環境部長       西村善弘   教育委員会事務局学校教育部長 木下 誠


経済文化部長        藤原憲二   教育委員会事務局生涯学習部長 鷲谷宗昭


建設部長          濱片正晴   代表監査委員         西脇吉彦


都市住宅部長        樋口麻人   総務部総務課長        佐久良實





〇本日の議事日程





  1 議案第 17号  平成18年度伊丹市一般会計予算





    議案第 18号  平成18年度伊丹市国民健康保険事業特別会計予算





    議案第 19号  平成18年度伊丹市老人保健医療事業特別会計予算





    議案第 20号  平成18年度伊丹市介護保険事業特別会計予算





    議案第 21号  平成18年度伊丹市公共下水道事業特別会計予算





    議案第 22号  平成18年度伊丹市公設地方卸売市場事業特別会計予算





    議案第 23号  平成18年度伊丹市競艇事業特別会計予算





    議案第 24号  平成18年度伊丹市交通災害等共済事業特別会計予算





    議案第 25号  平成18年度伊丹市災害共済事業特別会計予算





    報告第 26号  平成18年度伊丹市中小企業勤労者福祉共済事業特別会計予


             算





    議案第 27号  平成18年度伊丹市農業共済事業特別会計予算





    議案第 28号  平成18年度伊丹市宮ノ前地区地下駐車場事業特別会計予算





    議案第 29号  平成18年度伊丹市阪神間都市計画昆陽南特定土地区画整理


             事業特別会計予算





    議案第 30号  平成18年度伊丹市鴻池財産区特別会計予算





    議案第 31号  平成18年度伊丹市荒牧財産区特別会計予算





    議案第 32号  平成18年度伊丹市新田中野財産区特別会計予算





    議案第 33号  平成18年度伊丹市病院事業会計予算





    議案第 34号  平成18年度伊丹市水道事業会計予算





    議案第 35号  平成18年伊丹市工業用水道事業会計予算





    議案第 36号  平成18年度伊丹市交通事業会計予算





    議案第 39号  伊丹市子育て支援のための医療費の助成に関する条例の制定


             について





    議案第 40号  伊丹市立つり池の設置および管理に関する条例を廃止する条


             例の制定について





    議案第 41号  伊丹市市民福祉金条例及び伊丹市敬老祝金条例を廃止する条


             例の制定について





    議案第 42号  伊丹市立授産施設条例を廃止する条例の制定について





    議案第 43号  伊丹市立母子健康センター条例を廃止する条例の制定につい


             て





    議案第 44号  伊丹市事務分掌条例等の一部を改正する条例の制定について





    議案第 45号  伊丹市職員定数条例の一部を改正する条例の制定について





    議案第 46号  伊丹市一般職員服務分限条例の一部を改正する条例の制定に


             ついて





    議案第 47号  一般職の職員の給与に関する条例等の一部を改正する条例の


             制定について





    議案第 48号  伊丹市国民健康保険税条例の一部を改正する条例の制定につ


             いて





    議案第 49号  伊丹市医療費の助成に関する条例の一部を改正する条例の制


             定について





    議案第 50号  伊丹市立障害者デイサービスセンター条例の一部を改正する


             条例の制定について





    議案第 51号  伊丹市立サンシティホール条例の一部を改正する条例の制定


             について





    議案第 52号  伊丹市立公民館条例の一部を改正する条例の制定について





    議案第 53号  伊丹市立図書館条例の一部を改正する条例の制定について





    議案第 54号  伊丹市道路占用料条例の一部を改正する条例の制定について





    議案第 55号  伊丹市下水道条例の一部を改正する条例の制定について





    議案第 56号  伊丹市都市公園条例の一部を改正する条例の制定について





    議案第 57号  阪神間都市計画事業中野土地区画整理事業の施行に関する条


             例及び阪神間都市計画事業昆陽南特定土地区画整理事業の施


             行に関する条例の一部を改正する条例の制定について





    議案第 58号  伊丹市営住宅の設置及び管理に関する条例の一部を改正する


             条例の制定について





    議案第 59号  モーターボート競走施行に伴う場外発売事務の委託の廃止に


             関する協議について





    議案第 60号  伊丹市と受託施行者との間におけるモーターボート競走施行


             に伴う場間場外発売事務の委託に関する規約の変更に係る協


             議について





    議案第 61号  委託施行者と伊丹市との間におけるモーターボート競走施行


             に伴う場間場外発売事務の委託に関する規約の変更に係る協


             議について





    議案第 62号  伊丹市農業共済事業の事務費の賦課総額及び賦課単価を定め


             ることについて





    議案第 63号  伊丹市農業共済事業の水稲無事戻金の交付について





〇本日の会議に付した事件





   議事日程に同じ





      「開  議」


○議長(平坂憲應) ただいまから本日の会議を開きます。


 初めに、議員の出欠席について申しますが、本日は、全員出席であります。


 ではこれより日程に入ります。


   「議案第17号〜36号、39号〜63号」


○議長(平坂憲應) 日程第1、議案第17号から36号、39号から63号、以上45議案一括議題とし、これより個人による質疑質問を行います。


 通告に基づき、順次発言を許します。


 初めに、20番 藤田静夫議員の発言を許します。────藤田議員。


○20番(藤田静夫)(登壇) おはようございます。


 議長より発言のお許しをいただきましたので、通告に従い質問をさせていただきます。


 厚生労働省が昨年12月に人口動態の年間推計を公表し、出生数から死亡数を引いた自然増加数はマイナス1万人で、統計をとり始めた1899年以来初の自然減となることがほぼ確実になると発表いたしました。また、2005年度版の少子化社会白書においても、日本を超少子国家と定義し、世界に例のない急速な人口減少社会を迎え、日本の社会システムを根本から変えなければならない歴史的転換期を迎えたとしております。この人口減少の大きな要因は少子化ということでありますが、戦後のベビーブーム時代、いわゆる団塊の世代の合計特殊出生率は4.5から4.3であったのが、1975年より2.0を割り込み、現在は1.29となったからであります。その原因といたしましては、結婚しない男女がふえているとか、結婚年齢が高くなり、結婚しても子供を持たないとか、持っても一人か二人に限っている夫婦がふえたからであります。そのようになる背景として、さまざまな要因があります。ライフスタイルの多様化、趣味や娯楽の増大、パートやフリーターなどの労働者の増加、束縛を受けず、自由気ままな生き方を重視する風潮、働く女性に厳しいビジネス環境、核家族化、保育所不足、高い教育費、子育てへの不安等々さまざまでありますが、要するに若い世代が何となく将来に夢や希望を持てず、こんな世の中に苦労して子供を産み、育てることに意味があるのかというような気分になっているからではないでしょうか。大げさに言えば、子供を育てることで得るものは大きい、また、子供を産んだ方が得であるとは思えない時代であるということであります。日本の人口減少社会は、高齢化を伴った減少社会であるため、その影響はさらに大きなものがあると思われます。そこでこの少子化に歯どめをかける必要があると思われますが、市長の18年度施政方針において、最初にこの人口減少問題を取り上げられ、歴史的転換期を迎えたとして、このときにリーダーシップを発揮し、夢と魅力のあるまち伊丹を実現するため、全身全霊をささげる決意をしておられます。


 また、市長は人間性あふれる成熟社会をはぐくむ市民自治のまちとは、すべての市民が安全で安心に、そして伊丹に住むことに愛着と誇りを持つことができる夢と魅力のあるまちづくりを実現させることであると述べられております。また、公明党の神崎委員長は、人口減少社会を前提とした新たな構造改革は、国民一人一人が真の豊かさを実感できる成熟した社会を築くチャンスであると述べておりますが、私が気になるのは、この成熟社会ということであります。そこで市長にお伺いしたいと思いますが、成熟社会とは、夢と魅力のあるまちづくりを実現させることであるということをもう少し具体的に、現在の人口減少社会においては、どのような都市イメージなのかをお伺いしたいと思います。


 さらに、具体的な伊丹市における少子化対策についてでありますが、伊丹市第4次総合計画、後期事業実施5か年計画、このすべてが少子化対策になっていると考えることができます。18年度より新しく始められる施策の中にも、直接的な少子化対策もあり、特に5カ年計画の中で支え合いでつくる安心・安全なまち、そして伊丹の未来を託す人づくりに関する施策の中に数多く見ることができます。そのような施策の中で、私は市長の言われている4つの地域資源の一つである市民力というものが、この人口減少社会においては、特に注目をする必要があると思っております。2月1日付広報伊丹の「ふじわランド」のコーナーでは、市長は「地域で皆さんが支え合う仕組みをつくっていただき、地域の皆さんと市が一緒になって取り組んでいることも、有効な手だてであると考えております」と述べられております。まさしくこの市民力との協働が、数多くの施策が効果をもたらすか否かが決定されるポイントではないでしょうか。今回、組織の再編成で、新たにこども部を設置し、子供施策について総合的に実施されようとしておられます。時にかなったすばらしいことであると思っております。まさに直接的な少子化対策であり、大いに期待をしていきたいと思いますが、ここでも市民力との協働は不可欠であると思われます。また、視点を変えますと、今2007年問題というのをよく耳にいたします。いわゆる団塊の世代が60歳の定年に達し始めるのが2007年であり、数年間大量の退職者が出るということであります。総務省の統計によれば、全国で683万人いるとされ、そのうちこれから定年退職を迎えるのは284万人と言われております。この問題は少子高齢化や人口減少が社会にもたらす問題をむしろ加速する働きがあると思われます。その意味において、伊丹市においても何らかの手を打つべきであると思っております。そこでこの2007年問題も含めて伊丹市の財産である市民力との協働ということについて、どのように考えておられるのか自治人権部、市民福祉部、経済文化部、教育委員会のそれぞれの部局にお伺いをいたしまして、1回目の質問といたします。


○議長(平坂憲應) 市長。


○番外(市長藤原保幸)(登壇) 私から成熟社会についての御質問にお答え申し上げたいと思います。


 議員御指摘のように、私は過日の施政方針におきまして、国内の情勢認識として財政悪化の中、特に急速な少子高齢化などの大きな社会変化、そしてそれへの対応という重い課題に直面しており、時代に合わせた新しい社会経済システムの早急な実現が求められていること、地方自治体も自主独立を目指し、みずからが責任を持ち、都市の個性を生かして、都市の魅力を高め、発揮していくシステムへと変革していかなければならないと申し上げました。そしてそのためには、時代の要請に応じて固有の歴史文化や議員御指摘の市民力といった、本市の地域資源を最大限生かし、安全・安心、人づくり、オンリーワン、都市環境、活気、そして効果的行財政運営という視点でまちづくりを進めていくことが必要と申し上げてまいりました。こうした行政分析と施策の方向性の中で、夢と魅力のあるまちいたみの実現、すなわちすべての市民が安全で安心に、そして伊丹に住むことに愛着と誇りを持っている、そしてまたそのことの向上を目指して、常に追求し続ける、こうしたことが成熟社会のありようだと考えているところでございます。ただ、成熟社会という定義として、必ずしも確立したものはございませんし、昨今言われ始めた成熟都市という概念も、その定義や考え方など、いろいろな場面で論じられておるところでございます。私は人が生活していく上で、一定の物質的成長も必要なことだとは考えておりますが、かつてのような経済の拡大成長は望めず、そうした中、人々の価値観も多様化し、夢や希望、幸せ感といったものは、人それぞれでありますし、また、時や場面によっても変動するものでございます。高次化、言いかえれば個性化尊重の時代、生活の質を問われる時代に移行していると考えております。


 加えて、これまでも申し上げておりますように、これからの日本ほど早く、かつ長期にわたり人口が減るということを経験する国はないのではないかと思いますし、議員御指摘のように、急速に進展していくであろう人口減少社会は、高齢化を伴ったものであるため、同時に地域政策としても複合的な対応が必要となってまいります。人口増をよりどころにしたこれまでの制度や運用では立ち行かなくなっている状況から、官から民へ、国から地方へと社会システム全体も大きく変動を余儀なくされておりますし、まさに時代の転換期でございます。こうしたことから、これからは施策展開に当たりましても、時代の要請に応じた選択と効果的な体制が必要と考えておりまして、単なる施設づくりから施設を生かし、自立した市民意識が育つ地域づくりへとの施策展開の軸足を移しておりまして、そして本市の持つ地域資源、とりわけ市民力が十二分に発揮され、行政と一体となってまちづくりを担っていく、こうしたことが成熟社会のありようであると認識しております。また、議員の御指摘にもありました2007年問題は、対処すべき課題も多々あるわけでございますけれども、一方で地域の側から見ますれば、長い社会経験と知恵を持った方々が、いわば貴重な市民力が会社から地域に戻ってくるというふうにもとらえられるのではなかろうかと考えております。こうした中で、市役所が簡素効率的で、市民の皆様にとってわかりやすく、信頼され、市民主体のまちづくりを支援していく組織となることが必要だと考えております。


 また、市民の皆様が地域のこと、伊丹のことに関心を持ち、積極的にまちづくりに参画していただけるよう、私はフリートークなど対話の場を通じまして、引き続き現場主義を実践してまいりたいと考えておるところでございます。そうした帰結が、訪れたい、住みたい、そして住み続けたい「夢と魅力のある成熟したまちいたみ」の実現にほかならないと考えておるところでございまして、今後とも全力を傾注してまいりたいと思っております。


 その他の御質問につきましては、担当部長等から御答弁いたさせますので、よろしくお願いいたします。


○議長(平坂憲應) 自治人権部長。


○番外(自治人権部長岸田和彦)(登壇) 私から人口減少時代における市民力との共同についてお答えを申し上げます。


 少子高齢化が進む中、福祉、子育て、安全安心、環境など多種多様な地域における課題に対しまして、そこに暮らす住民の方々が関心を持ち、その解決に向けて地域が行政と協働しながら主体的に取り組むことが、これまで以上に大切になってまいります。このようなことから、現在各自治会が中心となって、これらの諸問題の解決に取り組んでおられるところでございます。しかしながら、現在本市と市自治会連合会ともに、地域組織のあり方について検討いたしておりますように、地域においては地域活動の担い手の高齢化や、人材不足という問題が生じてまいっております。この問題を解決するために、2007年から順次定年を迎えられる団塊の世代が地域に帰られ、これまでの長い人生経験等で培ってこられた技術や知識を、それぞれの地域で発揮していただき、さまざまな形で地域活動に参画していただくことが、地域力のアップにつながるものと期待をいたしております。昨年実施いたしました市民意識調査では、地域福祉活動の取り組み状況について、活動していないと回答した人に対して、今後の参加や取り組み意向を尋ねたところ、何をしていいかわからないが、誘われれば取り組んでみたいと回答された方が40.2%で最も多く、次に声かけや見守りなど、活動範囲が家の近所なら取り組んでみたいと回答された方が29.9%いらっしゃいます。また、2004年国民生活白書に掲載された内閣府の国民生活選好度調査の中で、60歳以上の人を対象に、退職した人が地域活動に対してどのように考えているかを調査いたしました結果によりますと、参加していないが参加したいと考えている人が51.7%を占め、その多くの人たちが参加していない理由として、地域にどのような活動があるのかを知らないことを挙げておられます。こうした市民意識調査や国民生活選好度調査の結果を踏まえ、参加のきっかけを探している団塊の世代のパワーを、ボランティアや市民活動、コミュニティービジネス等につなげることができれば、地域にとって大きな力になるものと考えております。そこで地域活動への参加のきっかけづくりとして、「まちづくりラウンドテーブル」の活用や、市民まちづくりプラザにおいて、「まちづくり大学」まど、まちづくり活動に関する各種講座の開催、さらには同プラザにおいて各種相談に応じるなど、団塊の世代が地域デビューを果たしていただくための支援を行ってまいりたいと考えております。


 さらに地域デビューを果たした団塊の世代が、生き生きと地域で活躍していただけるように、また地域活動の魅力を高めるために、市民力によるまちづくりアドバイザーを派遣するとともに、団塊の世代を初めとする地域住民の方々が、まちづくり活動に積極的に参加していただけるよう、市自治会連合会とともに新しい仕組みを検討してまいりますので、御理解賜りますようよろしくお願い申し上げます。


○議長(平坂憲應) 市民福祉部長。


○番外(市民福祉部長中村恒孝)(登壇) 私からは市民力との協働についての御質問にお答えをいたします。


 まず、社会福祉におきましては、生活課題の多様化、高度化、重層化の流れの中で、すべての人が個人として尊厳を持って家族や地域の中で、その人らしい生活を支援することを基本理念に、措置から利用へと大きく枠組みが転換し、地域での生活を総合的に支援するための地域福祉の充実が求められております。それにはまず市民一人一人の御自身が、どう生きていきたいのかという自己決定があり、それを尊重した形で御自身が持っている力を引き出す援助が重要であり、具体的にさまざまな支援を行っていくことが必要であると考えております。個人や家族だけでは解決できない生活上の課題の緩和、解決を地域社会の相互扶助、NPOやボランティア、市民活動、社会福祉法人、公的制度あるいは市場などさまざまな提供主体すべてが協力し合い、共に生き支え合うという取り組みが地域福祉であり、これにはネットワーク化や協働の観点が不可欠であります。地域福祉の主役は、あくまでも市民の皆様自身であり、地域の福祉力を高めていくことこそ、そしてこうした市民力と行政との協働は、きめ細やかな地域福祉を進めていく上で、今後ますます重要であると認識をいたしております。


 また、人口減少社会を迎え、これまでの制度の見直しはもちろん、持続可能な社会システムの構築には、市民力との協働はぜひとも必要であると考えているところであります。


 まず福祉の分野におきまして、市民力が生かされている例といたしまして、現在お住まいの地域を中心として、地域住民の皆様とともに、社会福祉協議会が事業展開をしております給食サービスや、サロン活動などの地域ふれあい事業があります。これらの活動は、地域住民同士の日常的なつながりや、近隣共助の支え合いをはぐくんでいただいているにとどまらず、こうした活動の中で新たなニーズの発見やその対応など、市民力を発揮していただいているものと考えております。


 また、地域福祉ネット会議に見る市民力があります。地域住民、当事者、民生児童委員、福祉事業者などで構成され、介護支援センターと社会福祉協議会が事務局を担っておりますが、地域の生活課題を共有し、その解決に向けてそれぞれの立場から取り組み、ここを起点とした地域のボランティアセンターも生まれているところであります。現在は、助け合い活動を展開されておられますが、住民だけ、つまり市民力だけで対応できないものにつきましては、事務局の一つである小地域福祉拠点を担う地域介護支援センターが、専門的に対応し、必要に応じて行政や専門機関とつないでまいることとなっております。我が国の福祉サービスの今日の諸制度は、地域における主体的、創造的な先駆的な取り組みの試行錯誤の中から構築されてまいりました。新しい福祉課題への対応は、地域住民の皆様や、事業者また関係機関及び行政の協働によりサービス開発を進めてまいります一方、適切かつ可能なものにつきましては、公的なものとして制度化していくことも求められているものと考えております。よろしく御理解賜りたいとお願い申し上げます。


○議長(平坂憲應) 経済文化部長。


○番外(経済文化部長藤原憲二)(登壇) 私からは2007年問題についてお答え申し上げます。


 厚生労働省の人口動態統計によりますと、人口の自然減は平成18年からと予測されていた我が国の人口減少が、統計上は平成17年に生じ、今後はいよいよ人口減少社会に突入していくとされております。また、少子化及び高齢化は、今まで以上に進むと予想されていることから、これからの社会変化はまちづくり、すなわち地域社会においても大きな影響を及ぼすものと考えられております。また、いわゆる2007年問題と言われている団塊世代の退職が進む中で、多くの知恵と経験を有する世代が、会社ではなく地域で過ごす時間がふえることによりまして、地域コミュニティーが今まで以上に大きな役割を果たすことが期待されております。一方、少子高齢化が進む地域社会においては、福祉、教育、子育て、環境などなど、市民生活に密着した多様なニーズと新たなサービスへの提供のあり方が見直しされてきております。近年こうした地域にあったきめ細かなサービスを提供できるコミュニティービジネスが注目を集めております。また、SOHOなど多様な働き方に対する考え方の広がりや、豊富な経験を有する団塊の世代の地域での活躍も、今後期待されていることから、市はその実態や支援ニーズを把握し、的確な支援に結びつけていく必要があると認識をいたしております。その支援に向けましては、現在策定中の産業振興ビジョンのアクションプログラムにおいても明らかにしておりますが、企業への知識などを習得していただくためのセミナーなどの実施、経験交流の場の提供、コミュニティービジネスの起業に向けた人的ネットワークの構築などにも努め、地域の活性を図ってまいりたいと考えております。


 次に、産業への影響と対策についてでございますが、団塊の世代の労働者たちが2007年に60歳を迎え、定年退職することにより、企業活動に大きなダメージを与えるという問題が生じてまいることが懸念されております。その一つが、労働力不足の問題であります。ただでさえ人的に苦しいなど、脆弱な経営体質にあります中小企業にとって、深刻な労働力不足に陥ることが予測されております。


 二つ目は技術、技能継承の問題であります。ベテラン労働者の大量リタイアは、今日まで培われてきた高度な技術や技能の継承を途絶えさせる危険があります。


 三つ目には、企業体力低下の問題であります。大量に退職者が出ることに伴い、企業が支払う退職金も増加することから、企業は自身の体力は奪われ、設備投資など積極的な戦略がとりづらくなってくることが考えられまてす。


 このように2007年問題は、本市の経済政策におきましても、極めて重要な問題であります。今後の具体的な取り組みといたしましては、まず企業へ赴き、企業が直面します問題把握に努めてまいらねばならないと考えております。また、こうした企業情報につきましては、設置を予定しております市内の工業界や金融機関などで構成します情報交換会からも収集し、今後企業ニーズに即した有効な施策を、県、商工会議所など、関係機関とも連携を図りながら講じてまいりたいと考えております。


 以上、御理解賜りますようよろしくお願い申し上げます。


○議長(平坂憲應) 学校教育部長。


○番外(教育委員会事務局学校教育部長木下 誠)(登壇) 私からは学校教育における市民力との協働についてお答えをいたします。


 議員御指摘のとおり、子供たちを健全に育てていく上で、学校、家庭、地域の3者の連携は、今後ますます重要になってまいります。児童生徒の学力、体力の向上、生活面における基本的生活習慣の確立、安全確保などにつきましても、家庭、地域の協力が不可欠でございます。まず、学校教育における市民力を活用した諸事業の現状についてでありますが、各学校園におきましては、「町の先生」事業として、生活、伝承文化、スポーツ、創作などの諸分野で豊富な体験や専門的な技能を有する地域の人材を、「町の先生」として招聘し、地域に根差した開かれた学校づくりを進めております。現在約150名の方に「町の先生」として登録をしていただき、今年度は2月末現在でもって市内の学校園で、延べにいたしますと292名の方に御指導いただきました。


 主な活動といたしましては、幼稚園では音楽演奏や人形劇、手品、紙芝居、昔の遊びなど、小学校では手話や点字学習、昔の話、麦わら音頭など、中学校では平和学習、国際理解、福祉、職業にかかわる講話や体験活動、マナー学習など、他分野にわたり御指導いただきました。また、「町の先生」事業とあわせて、兵庫県教育委員会から補助事業として実施をしておりますいきいき学校応援事業があります。この事業は大別をいたしますと、学校において実施する事業、二つ目に、指定地域において実施する事業、そして3つ目に市教育委員会が実施する事業の3つの事業に分類をされております。


学校において実施する事業といたしましては、総合的な学習の時間や各教科、部活動において専門性を生かした指導をいただいております。現在伊丹市において学校支援ボランティアとして221名、13団体の方に登録をいただいております。


 二つ目の指定地域において実施する事業といたしましては、土曜いきいき教室という名称で、自然体験教室やパソコン教室、わら細工教室などが実施をされ、延べ76名の学校支援ボランティアの方に指導をいただいております。3つ目の、市教委が実施している事業といたしましては、しめなわ教室やこども能楽教室がございます。しめなわ教室では4名の学校支援ボランティアの方に、また伊丹こども能楽教室では、伊丹市「能と狂言を楽しむ会」の方々の御協力のもと、プロの能楽師7名の指導を受け、その成果をいたみホールにおいて2月4日に開催されました「伊丹能」で発表することができました。


 次に、登下校時における子供の安全管理につきましても、登下校の交通安全指導を兼ねた見回りボランティア、地域の老人会の皆さんによるお散歩パトロール、昼休みの校門周辺及び運動場のパトロール、児童帰宅後の繁華街パトロールなど、多くの市民の方々にさまざまな協力をいただいております。さらに通学路の危険箇所の点検を行っていただき、「子ども110番の家」を書き込んだ安全マップの作成を行うなど、地域を挙げての見守り活動等、安全・安心のまちづくりに御協力をいただいております。また、中学校2年生を対象に実施をしております「トライやる・ウィーク」では、本年度延べ57事業所の方に御協力をいただきました。今後につきましては、2007年問題を踏まえ、町の先生制度やいきいき学校応援事業について、広報伊丹や伊丹市ホームページ、自治会の回覧をとおして、さまざまな分野で活躍される方々、また専門的な技能を有する方々の新たな発掘に努め、なお一層の学校の活性化を図ってまいりたいと考えております。


 また、トライやる・ウィークをさらに発展させ、夏季休業中や土曜日、日曜日を利用して行っている「地域に生かすトライやる・アクション」を、断続的なものではなく、中学生が日常的に地域活動に参画あるいは活動できるような取り組みへと広げてまいりたいと考えております。


 さらに子供の安全管理につきましても、子供110番の家へ、教師または保護者が子供と共に出向き、場所を確認することはもとより、110番の家の方と顔合わせをして、言葉を交わす中で、子供が安心して駆け込める関係が築かれるよう努めてまいりますので、御理解いただきますようよろしくお願いいたします。


○議長(平坂憲應) 教育委員会事務局生涯学習部長。


○番外(教育委員会事務局生涯学習部長鷲谷宗昭)(登壇) 私からは2007年問題も含め、伊丹市の財産である市民力との協働につきまして、生涯学習と家庭教育についてお答えをいたします。


 生涯学習は、生活の向上、職業上の能力の向上や、自己の充実を目指し、各人が自発的意志に基づいて行うものであり、必要に応じ可能な限り自己に適した手段及び方法を、みずから選びながら、生涯を通じて行うものでございます。


 また、生涯学習には、市民が個人的な学習活動を契機として、市民が学習活動を通じてグループを形成し、学習成果を社会で活用するなどの社会参画活動へとつながるような、総合的な学習施策を目指すべきであるという、社会参画を含む概念がございます。さらに地域社会の課題が多面的で複雑な性格をもつようになるにつれまして、行政だけでは解決することができず、市民が力を合わせて初めて解決に導くことができるものが多くなってきております。市民一人一人の学習と実践、市民相互のネットワーク、さらには行政との協働が求められるようになってまいっております。学習を通じて社会に参加参画することは、人と人、人や生涯学習機関などを結びつけ、地域社会の活性化、地域の連帯感の構築、地域文化の向上など、地域づくり、まちづくりにもつながるものであり、社会教育や生涯学習施策にその役割が期待されているところでございます。このようなことから、本市の社会教育施設におきましては、ボランティア養成講座やリーダー研修会などを開催し、社会教育指導者の要請を行い、その成果を市民みずからが講座を企画運営、幼児を対象とした図書の読み聞かせ会やお話会、市民はもとより来外者を対象とした、市内の歴史・文化を案内する活動や、公民館などでの講座を担当していただいております。また、地域行事などの機会を通じて、子供たちに昔の遊びや野遊びなどを体験させる役割も担っていただいております。多方面で多くの市民の参画と協働を得て、市民力、地域力が力強く芽吹いてまいっております。また、地域とのかかわりを望みながら、豊富な知識や経験を持っているものの、地域との接点を得られない市民に対しては、社会参画に至るまでの段階的な学習支援を実施していく必要がございます。


具体的には、2007年問題として、昨今クローズアップされております団塊の世代の地域回帰への対応についてでございます。


段階の世代の力をいかに地域に生かせていくのか、その学習のプログラムと活動の場の提供のあり方について検討していかなければなりません。なお、定年後に向けた地域デビュー講座などの事業につきましては、公民館ではその緒につき昨年から実施をしておるところでございます。今後、伊丹ならではの生涯学習を目指し、今年度策定してまいります「伊丹の教育ビジョン」の社会教育編に、時代の変化に対応した生涯学習体系と、多様な生涯学習プログラムに、団塊の世代の問題を含めまして、市民力と地域力の向上について組み込んでまいりますので、御理解賜りたく存じます。


 次に、家庭教育についてでございますが、21世紀を担う子供たちが、豊かな心と創造性を培い、健やかにたくましく成長することは、私たちすべての大人の願いでございます。しかし、社会構造が大きく変貌する中、非行や少年犯罪は低年齢化、凶悪化の一途をたどっております。また、いじめ、不登校、親による児童虐待など、陰惨な事件も多発し、社会規範の著しい低下が見られます。大変憂慮するべき時代が続いております。このような状況の中、私たち大人は、子供たちが健やかに豊かな個性と能力を持った人間に成長するよう、保護者、地域を初めとするすべての大人と共に、これからの伊丹市を担う子供たちの健全育成に向けて取り組んでいく必要がございます。そのためには、学校、家庭、地域がそれぞれの役割を自覚し、役割を果たしながら情報の共有化や行動を伴った連携を図っていくことが重要となってまいります。そのため、教育委員会といたしましては、子供の教育に第一義的な責任を持っている保護者に対しまして、学習機会の提供各種啓発パンフレットを通じて、子育てについて振り返るとともに、気づきの機会をふやすなど、家庭教育の充実に努めております。しかし、子供たちへの教育は、核家族化や少子化等の社会構造の変化に伴い、個々の家庭だけがすべての責任を負うことが難しい状況になってまいっております。このようなことから、家庭教育を人づくり、まちづくりの基礎と位置づけ、市民ぐるみの支援が必要となってまいります。そこで市民委員でございます家庭教育推進連携支援委員会が中心となり、各事業の企画立案等を行い、家庭教育ボランティアとともに、家庭教育市民フォーラムや、毎月第3日曜日を家庭の日と定めただんらんホリデー事業、家庭教育出前講座、講師派遣事業等を通じ、市民との協働によりまして、その機運を高めるように努めてまいりました。


 さらに市民力、地域力の活用として、学校、家庭、PTA、地域、そして行政が協働いたしまして、家庭、子供を支援するネットワークであるすこやかネット事業を、おおむね中学校単位で昨年度から順次展開をいたしております。具体的な活動として、関係団体が統一して実施する「あいさつ・一声運動」や、「早寝・早起き・朝ごはん運動」の共同実践とか、「家庭教育公演会」や、「地域ふれあいコンサート」など、各団体が実施する事業をお互いに交流し合う連携事業でございます。そして広く草の根的にこの活動を展開するため、すこやかネットだよりなどを通じた広報啓発活動を行っております。今後は、全市的に広げるとともに、既に設立しているネット活動の充実に努めてまいります。この健やかネット事業を通じて、子供の健全育成や家庭の教育力の向上だけではなく、関係団体の相互の信頼の強化、そして市民力の向上につながり、温かいまちづくり、人づくりへとつながっていくものと確信いたしております。しかし、市民全体への家庭教育の大切さの浸透や、実践には十分結びついておるとは言えない現状もございます。そのため、議員御指摘のとおり、団塊の世代が大量に退職される、いわゆる2007年問題でありますが、いろいろな専門的知識やノウハウを持っている市民の力を大いにかりながら、事業の充実を図っていくことが大切になってまいります。今後も昨年度から展開しております「第2次家庭教育推進3カ年計画」のテーマでございます、「子どもは社会の宝・未来を託す希望です。」この実践を目指しまして、関係団体との協働はもとより、市民力、地域力を一層生かし、子供の健やかな育成や、家庭教育の充実に努めてまいりますので、御理解いただきますようお願いを申し上げます。


○議長(平坂憲應) 藤田議員。


○20番(藤田静夫)(登壇) それぞれ御答弁ありがとうございました。


 時間があまりありませんので、2回目の質問といたしまして、地域福祉について質問をさせていただきます。


 先ほどの御答弁にもありましたが、昨年実施されました市民意識調査の結果が報告をされました。それによりますと、地域福祉活動への取り組み状況についてという項目のところでは、活動していないという人が84.2%、既に地域で何らかの福祉活動をしているという人が11.7%でありました。この活動をしていないと答えた人の7割以上の方が、何らかのきっかけがあれば地域福祉活動に取り組む意向があると報告をされております。私はこのきっかけが大切であると思っておりますが、現在伊丹市では地域福祉活動に取り組もうとしたとき、最初のきっかけとなる相談などについては、ボランティア市民活動センターでは、個人やボランティアグループを中心に、相談や人材バンクへの登録などの取り組みをされ、さらに地区社会福祉協議会では、地域福祉ネット会議に地域内の住民、当事者、関係団体、専門機関などが参加されておられます。また、市民まちづくりプラザでは、阪神NPOセンターが運営し、NPOの設立相談など、地域での起業を考えておられる方への支援が行われております。地域福祉計画を策定するに当たって、国ではその指針の中で、一人一人の地域住民への訴えと題して、社会福祉を限られた社会的弱者に対するサービスとしてではなく、身近な日々の暮らしの場である地域社会での多様な人々の多様な生活課題に、地域全体で取り組む仕組みとしてとらえ直し、地域住民としてこれらの多様な生活課題に目を向け、自発的、積極的に取り組んでいただけるよう訴えたい。また、社会福祉を消極的に、単なる特定の人に対する公費の投入を考えるのではなく、むしろ福祉活動を通じて、地域を活性化させるものとして、積極的な視点でとらえていただけるよう、強く訴えたい。また、地域福祉の範囲として、福祉、保健、医療の一体的な運営はもとより、教育、就業、住宅、交通、環境、まちづくりなどの生活関連分野との連携が必要となる。生活課題に対応する施策は、個別的には既に存在しているものが多いが、これらに新しいアイデアを取り入れてシステム化し、地域福祉に結びつくような福祉関連産業、健康関連産業、環境関連産業などの領域で地域密着型コミュニティービジネス、あるいはNPOなどを創出していくことが考えられると明記しております。このように福祉分野のみならず、教育、就業、住宅、交通、環境、まちづくりなどの生活関連分野との連携が必要であると思っております。そこで伊丹市地域福祉計画にも策定の原則にネットワーク化と協働の原則を掲げられておられますが、今後どのように取り組もうとされているのかお伺いをいたします。


○議長(平坂憲應) 市民福祉部長。


○番外(市民福祉部長中村恒孝)(登壇) 再度の質問にお答えをいたします。


 市民の皆様が活動に入るきっかけにつきましては、何より情報提供が重要でございます。ボランティア市民活動センターや、市民まちづくりプラザでの情報提供や、稲野、神津地域で行われております地域ボランティアセンターなどのような、地域拠点での情報提供、また、買い物施設や医療機関など、人の集まる場所での情報提供、また、地域福祉活動は人とのつながりによるところが大きく、口コミも含めよく言われることではありますが、情報の一元化と提供の多チャンネル化が必要であります。また、活動資材や場所、資金、人材育成や運営などの支援につきましても、今後主に地縁型活動と、福祉分野に強い市社会福祉協議会が運営するボランティア市民活動センターと、目的型活動に強い阪神NPOセンターが運営する市民まちづくりプラザが、その強みを生かしつつ、連携して行うことが必要であります。行政におきましても、地域福祉における生活関連分野に関する市民力との協働や支援、活用策につきましては、社会福祉協議会の支援も含め、今後地域福祉計画推進を図るため、関連部局とも十分協議をし、具体的な検討を進め、市民の皆様とともに住むことに誇りと愛着の持てるまちづくりを推進してまいりますので、よろしく御理解のほどお願い申し上げます。


○議長(平坂憲應) 藤田議員。


○20番(藤田静夫) 時間がありませんので、自席から失礼いたします。


 最後に要望ですけれども、この地域活動を支える市民力を高めるためには、市を退職された方々の力が必要だと私は思っております。そのために在職中における人材育成の中で、地域活動への参加や市民との対話を通して、まちづくりのパートナーである市民との協働体制を築いていく職員力を高めていただくことが重要ではないかと思っております。28日の本会議でも助役から組織改正の仕組みとして、人事管理室を人材育成室に改め、参画と協働のまちづくりを進めることのできる人材を養成してまいりますと述べられておりますように、今後人口減少社会において成熟社会を目指すため、市長のリーダーシップを期待して質問を終わりたいと思います。


○議長(平坂憲應) 次に、19番 永田公子議員の発言を許します。────永田議員。


○19番(永田公子)(登壇) ただいま議長のお許しをいただきましたので、私は通告に従いまして、質問をさせていただきます。


 初めに妊産婦健康管理についてであります。


 日本は昨年末発表された統計によりますと、人口減少社会に突入をいたしました。予想を上回る急速な人口減少時代の到来に、改めて総合的な少子化対策、子育て支援の強化が求められております。若い世代を対象に、国において我が党が実施しましたアンケート調査の結果を見ますと、子供は欲しい、理想の子供の人数は2人か3人という答えが大半を占めております。にもかかわらず、現実には子供を産まない人、産めない人、産むのをためらっておられる人がたくさんおられます。その理由は、大きく2つに集約できます。一つは、子育て、教育にお金がかかる。二つ目、仕事と子育ての両立ができないという声です。この二つの声にこたえ、安心して子供を産み、育てられるよう、支援の手を差し伸べることは、明らかに政治の責任であると考えます。このような社会状況の中、数点お伺いをいたします。


 まず、妊産婦健診の負担軽減についてであります。昨日の代表質問でもございました。妊婦がより健やかに妊娠期を過ごし、安心して出産を迎えるために、妊産婦健康診査は大変重要であります。妊娠は病気ではないため、医療保険が適用されず、健診料は実費の自己負担であります。初期の血液検査等々を含めますと、若い子育て真っただ中の家庭にとりましては、大きな経済的負担となっているのが現状であります。そこで私ども県、市の公明党議員団、そして女性局とが協力をいたしまして、ことし1月下旬県下で一斉に妊産婦検診料の負担軽減を求める署名活動をいたしました。41万7000名の署名を添えて、井戸兵庫県知事に申し入れをさせていただきました。本市において、現行制度は妊娠前期1回、後期1回、非課税の世帯を対象に助成されております。県事業で今回後期に助成がなされると聞いておりますが、妊婦にとって大切な前期に、県と合わせる形で上乗せ助成をと考えますが、お考えをお伺いいたします。


 次に、低体重児についてでありますが、先進国の研究成果によりますと、胎児期や乳幼児期に低栄養状態になると、成人病を引き起こす素因が形成されてしまうとの成人病胎児期発症説があります。次世代の健康のため、将来を見据えた新しい指標が必要とされております。低体重児がふえている日本の傾向の中、伊丹市としてどのように認識され、現状と改善のための施策をお伺いいたします。


 次に、マタニティバッジについてであります。現在新生児や乳幼児への対策に比べ、流産など胎児や母体への危険が多い初期の妊婦の保護対策が不十分であります。マタニティバッジをつけることにより、妊娠初期でも外見からわかりやすくなり、公共交通機関利用等々に周囲の人が優しい心遣いができるようにするためです。母子健康手帳交付の際、命を大切にしたいという思いで、マタニティバッジの配布をと考えますが、お考えをお伺いいたします。


 続きまして、特定不妊治療についてであります。子供が欲しくても恵まれない人、それは女性にとって切実なものです。治療費は医療保険が適用されず、精神的、身体的、経済的にも大きな負担があります。せめて高額な不妊治療を受ける夫婦に対する助成制度について、本市のお考えをお伺いいたします。


 次に、特別支援教育についてであります。発達障害に関し、早期発見や発達支援に対する国及び地方公共団体の責務を明らかにし、学校教育における支援や就労を定めた発達支援法が、平成17年4月1日に施行され、障害者施策が一歩前進と言われているものの、日本は米国に比べ十数年のおくれがあると指摘されている現状でありますが、発達障害者に対する総合的な支援が求められております。障害を有した子供の家庭にとって、一番の悩みは教育であります。平成18年度教育基本方針の中で、教育長が述べられた伊丹市特別支援ネットワーク事業、特別支援教育巡回相談員派遣事業、特別支援教育ことばの支援教室事業等の新規事業について、背景も含めてお伺いをいたします。平成19年度より各小中学校で実施される特別支援教育は、期待され、評価する声がある一方で、学校現場ではさまざまな不安の声もあります。特別支援教育の理念や基本的な考え方を、学校、家庭、地域の多くの方々との共有と理解が不可欠だと考えますが、今後どのように啓発に取り組まれるのかお伺いいたします。


 また、早期発見、発達支援のため、就学前子供施策として、どのような支援をされるのか、国はすべての子供と家庭に支援を行うことを目指し、家庭と社会の連携のもとで、子育てを行えるようにすることを自治体に義務づけております。すべてということは、当然障害児とその家庭も含まれますが、現実はまだまだ厳しい状況であります。障害を有した子供は、夏休みなど自宅以外に過ごす居場所がないことがよくあり、親子の密着度は高く、お互いに相当なストレスがかかると言われます。親から虐待を受けた子供の5割以上に何かしらの発達のおくれがあると言われることからも、子育ての厳しさが伺われ、この部分も少子化対策の重要な柱であると考えております。次世代育成支援の観点からお伺いをいたします。


 最後に、市内農地の保全についてであります。都市近郊にある農地は、新鮮で安全な農産物を供給するという役割だけでなく、都市住民にとって田園がある風景は日々の生活に潤いと安らぎ与えるとともに、防災機能や環境保全など、多様な機能の役割が見直されてきております。施政方針の中でも、農地の保全や有効活用が述べられていますが、農業従事者の高齢化や後継者不足などにより、ますます農地の減少や農業を維持することが難しくなってきた近年でありますが、都市農業に価値を見出し、まちづくりの中に農業を位置づけ、存続の支援が必要であります。市民にとって、身近に土に親しめる市民農園や新鮮な農作物がつくれる農業体験への人気が高まり、ブームになってきております。かけがえのない農地を守るためにも、市内の不耕作農地や、適切な管理がされていない不作付農地を家庭菜園などに有効活用できないでしょうか。


 また、このたび兵庫県が新年度より団塊世代支援として、シニア世代新規就農加速支援事業をスタートいたします。新たな農業を開く担い手としても期待されておりますが、伊丹市でもこのような取り組みができないか、あわせてお伺いをいたしまして、1回目の質問を終わります。


○議長(平坂憲應) 市民福祉部長。


○番外(市民福祉部長中村恒孝)(登壇) 私からは妊産婦の健康管理、及び就学前の子供への支援についての御質問にお答えをいたします。


 まず、1点目の御質問の健診料の負担軽減についてでございます。先の代表質問でも御答弁をいたしましたとおり、平成9年度から伊丹市独自の制度として妊婦健診を実施いたしております。安全な分娩と健康な子供の出生を目的として、経済的困窮状況にある妊婦が健診を受け、適切な健康管理ができるよう、市民税所得割非課税世帯などの妊婦に対しまして、前期、後期のそれぞれ1回、妊婦健診を市立伊丹病院において無料で受診できる体制をとっているところでございます。


 妊婦健診や出産費用は、基本的には医療保険の適用にならず、すべて自己負担となり、妊娠出産に係る費用は非常に高額なものでありますことから、このたび兵庫県が少子化対策の一つとして、市が実施する妊娠後期の健診に対して助成をする施策を打ち出されたところでございます。その内容につきましては、児童手当支給世帯を対象として、医療機関で受診した後期妊婦健診の1回分の健診につきまして1万5000円を上限として助成されるものでございます。市が妊婦に対して受診券方式及び償還払い方式により助成したものに対して、県から10分の10の補助を受けるものであり、平成18年7月から実施されることになっております。


 御質問の前期の妊婦健診につきましては、後期健診と同様に伊丹市で実施できないかとのことでございますが、現在経済的困窮者を対象に実施しております前期健診の委託料は、1件約2万3000円であり、新たな後期健診と同様の対象とした場合、約4300万円もの財源が必要と予測されておるところでございます。本市におきましては、現下の厳しい財政状況の中、限られた財源の配分につきましては、慎重な対応が必要であると考えております。なお、今後、兵庫県の助成制度の開始時期に合わせ、新たな後期健診の導入を図ってまいりたいと考えておりますが、本市で実施しております現行の前期健診につきましては、その実績を見ますと、平成16年度は10件の方が利用されており、今後、本市の独自の妊婦健診のあり方につきましても、あわせて検討してまいりたいと考えておりますので、御理解賜りますようお願い申し上げます。


 次に、2点目の御質問の低体重児の増加についてでございます。御指摘のように、低体重児の出生は近年、全国的にも、また本市におきましても増化の傾向がございます。原因の一つといたしまして、妊娠中の喫煙問題や、過度の痩身志向による若い女性のやせの問題が胎児の発育を悪くしているとも言われております。また、低体重児出生が、後の生活習慣病発症の原因の一つであるとの説もございます。この問題は看過できないものと認識をいたしております。今年度、策定をいたしました「伊丹市健康づくり計画」の中でも、市民の目標の一つに、「適正体重を維持しよう」と掲げており、市といたしましても特に喫煙や受動喫煙が胎児に与える影響や、ことしに入って厚生労働省が策定をいたしました「妊産婦のための食生活指針」等、妊娠期の適正な体重増加についての知識の普及啓発に努めてまいりたいと考えております。


 次に、3点目の御質問のマタニティバッチについてでございます。妊娠初期の妊婦さんには、体調のすぐれない方が多くいらっしゃるにもかかわらず、外見上は妊婦さんかどうかわかりにくい状況にございます。そのため一部の市では妊婦さんに対しまして優しい心遣いができるよう、妊婦バッチを作成し、配布されているところでございます。それぞれの市がつくられているため、デザインに統一性がなくマタニティマークが浸透せず、目的が達成されていないという現状があるようでございます。マタニティマークにつきましては、厚生労働省でも検討が進められております。全国的に統一したデザインを作成中ということでございますので、近々、マタニティマークとして決定されるというふうに聞いております。今後、全国的に統一されたデザインが普及されていくものと思いますので、妊婦バッチの導入も含め検討し、マタニティマークの普及など、妊婦に優しい環境づくりに取り組んでまいりたいと考えております。


 最後に、4点目の御質問の不妊治療についてでございます。国の特定不妊治療費助成事業に基づきまして、兵庫県におきましては、平成16年から体外受精及び顕微受精を受けた方を対象に、助成制度を実施しているところでございます。助成内容といたしましては、現在のところ1年度あたり上限額10万円、通算3年の助成となっておりますが、国の制度改正に合わせ来年度から助成期間が通算5年に延長されるとのことでございます。これらの治療には、体外受精で約30万円、顕微受精では約40万円という高額な治療費がかかるようでございます。また、特殊不妊治療に至らないまでも、診察や検査、特殊不妊治療以外の治療など、子供が欲しいと切望されている御夫婦にとりましては、精神的、身体的、経済的負担は大きいものと推察されるところでございます。一部の市では少子対策として県などが実施しております特定不妊治療費助成制度に上乗せをして、助成を始めているところもございます。今後これらの実態も十分把握しながら、不妊治療に対する支援策のあり方について研究をしてまいりたいと考えております。


 次に、就学前の子供に対する早期発達支援についての御質問にお答えをいたします。障害のある子供の療育支援につきましては、知的障害児通園施設つつじ学園、肢体不自由児通園施設きぼう園、また早期療育事業といたしましてカルミア園を運営いたしております。統合保育事業といたしましては、障害児の保育所の受け入れ、幼稚園におきましては、ちゅーりっぷ学級を開設するなど、就学前の療育につきまして、障害の種別やその程度に応じ、さまざまな支援を行ってまいっております。


 さらに平成15年に福祉や教育を中心とした関連部局や、医師などのメンバーによる療育支援研究会を立ち上げ、2年間にわたり研究を重ね、発達支援の方向性をまとめた報告書を作成いたしたところでございます。


 次に、発達支援を要する子供に対する児童虐待についてでございますが、家庭児童相談室を初め、保健センター、健康福祉事務所などと連携をしながら取り組みを進めておるところでございます。このような中、平成18年度より次世代育成支援事業といたしまして、育児支援家庭訪問事業を実施することといたしております。この事業は児童の養育支援が必要であるにもかかわらず、みずから支援を求めていくことが困難な状況にある家庭に対しまして、過重な負担がかかる前の段階で助産師や保健師の訪問による育児相談や、具体的な育児に関する技術指導等を行い、子育て経験者による家事援助等を実施することにより、安定した児童の養育が可能となるようにすることを目的としたものでございます。私どもといたしましては、今後は在宅児童への支援も含め、すべての保育所、幼稚園で、個々の子供たちの発達に応じた支援が行える体制を構築していく必要があるものと考えております。そのためには、各施設、スタッフの技術、知識の蓄積はもちろんのこと、行政としての物的、人的支援も必要であると認識をいたしております。また、こういった支援のネットワーク化を図るため、障害児施設につきましては、障害の種別を問わない支援という観点から、一元化を図り、スタッフの集約や診療所機能を活用し、専門的な療育を障害児施設で実施するとともに、巡回指導やスタッフ派遣を地域の保育所、幼稚園へ行うなど、地域施設へのパックアップ機能を持つことも必要であると考えております。これらのことを具現化するため、特別支援教育との調整、連携や、学童の放課後支援も視野に入れた総合拠点としての(仮称)発達支援センターの設置を、後期5か年計画の中で位置づけております。その実現に向けてさらに検討を重ねてまいりたいと考えておりますので、御理解賜りますようお願い申し上げます。


○議長(平坂憲應) 教育委員会事務局学校教育部長。


○番外(教育委員会事務局学校教育部長木下 誠)(登壇) 私からは特別支援教育についての御質問のうち、新規事業とその背景についてと、理念と啓発についてお答えをいたします。


 特別支援教育とは、従来の障害児教育の対象者だけでなく、LD、ADHD、高機能自閉症等の軽度発達障害等を含めて、障害を持つ児童生徒の自立や社会参加に向けて、一人一人の教育的ニーズを把握し、適切な教育的支援を行っていくものであります。このことは従来の障害児教育が果たしてきた役割や実績を否定するものではなく、むしろこれを継承し、発展させていこうとするものでございます。また、特別支援教育を積極的に推進することは、現在の学校園が抱えている不登校やいじめ等、さまざまな課題の未然防止や、解決にも資するものと考えております。現在、各都道府県、市町村においても特別支援教育の平成19年度実施に向けて、その体制整備を進めているところでございます。本市におきましても、平成17年4月1日より総合教育センター内に特別支援教育推進チームを設置し、相談活動、及び研修の充実に努めてまいりました。また、小中学校において、特別支援教育コーディネーターを指名し、校内委員会を設置し、校内における支援体制の充実に努めてまいりました。


 平成18年度は、さらにその取り組みを促進させるために、「特別支援教育巡回相談員派遣事業」、「特別支援教育ことばの支援教室事業」、「伊丹市特別支援ネットワーク事業」の3つの事業を新たに立ち上げてまいります。


 1つ目の「特別支援教育巡回相談員派遣事業」でありますが、学校園の要請により、軽度発達障害等について、専門的知識を有する相談員を各学校園に派遣するものであり、大きくは3つのねらいがございます。1つ目は、教師に対して特別な支援を必要とする子供への望ましい対応のあり方について助言をし、教師の資質の向上を図ろうとするものでございます。2つ目は、学校園における校内委員会の充実等、校内支援体制の構築に向けて指導・助言を行うものであります。3つ目には、適切な教育的支援を行う方向性を示唆することにより、二次障害の併発等の防止につなげていこうとするものでございます。


 次に、「特別支援教育ことばの支援教室事業」についてですが、近年、言葉の相談は、発音指導だけでなく、コミュニケーションの問題にまで及んでおります。しかし、これまで就学後の言葉に対する相談は、本市においてはその専門性が要求されることから、相談者のニーズに十分対応できておりませんでした。そこで発音がおかしい、言葉におくれがある。友だちと遊ばないなど、言葉やコミュニケーションに問題のある子供たちの理解や対応について、専門性を有する言語聴覚士等によるトレーニングや個別相談を行うものでございます。


 3つ目の「伊丹市特別支援ネットワーク事業」については、福祉、医療、労働、学識経験者、NPO等の関係者が、それぞれの専門的な立場から協議をする特別支援連絡協議会を設置をし、幼稚園から学校卒業まで一貫した教育支援体制の整備を図るものでございます。


 次に、特別支援教育の理念や基本的考え方の啓発については、まず子供の指導及び支援に直接携わる教員への普及啓発が最優先であると考えております。17年度は、教員への理解を深めるとともに、専門性を向上させるために、総合教育センターにおいて特別支援教育兼コーディネーター研修を実施いたしました。18年度は、この研修をさらに系統立てて発展したものにしてまいりたいと計画をいたしております。そして、学校園における研修だけではなく、PTAや地域の研修会にも要請があれば指導主事等が参加をし、さまざまな場面で特別支援教育への理解や協力を啓発してまいりたいと考えております。


 また、総合教育センターのホームページやセンター便り「時計台」を通して、市民や教育現場に最新の情報を発信してまいりたいと考えております。さらに、各学校園において、障害のある子供と障害のない子供との交流を促進させるとともに、保護者の理解と協力が得られるよう普及啓発に積極的に取り組んでまいりますので、御理解いただきますようお願いをいたします。


○議長(平坂憲應) 経済文化部長。


○番外(経済文化部長藤原憲二)(登壇) 私からは市内農地の保全についての御質問にお答え申し上げます。


 本市のように都市化が進み、年々、農地が減少していく中で、伊丹市農業振興計画におきましても、その基本方針の中で農地を保全し、農地の持つ多面的機能の有効活用を図ることを明らかにいたしております。農地は非常に大切な「まちづくり資源」であります。議員御指摘のとおり、農地を適正に肥培管理し、不耕作地や不作付農地の増加に歯どめをかけることは、都市農業の振興と将来にわたって持続発展可能な農業を維持していく上で欠かせないものであります。農地には、農作物の生産だけでなく、緑の空間として良好な景観を形成するだけでなく、災害時の防災空間や水田の持つ保水力は大雨時の洪水被害を減少し、都市環境を維持するなどの機能を有しております。また、環境保全面だけでなく、農業を通じて脈々と営まれてきた村祭りやさまざまな地域行事は、伝統文化の継承など、日々の生活や経済の安定に大変、重要な役割を果たしているものとして、その多面的機能が改めて大きく評価され、期待されております。今後、農業者は地域と共生しながら、周辺環境に配慮した営農を継続し、都市内農地の良好な保全が求められるとともに、市民は農業・農地が持っている多様な機能を理解し、農業の生産活動を応援する、つまり、それぞれの立場で互いに理解し、交流を図っていくことは、本市の農業振興にとって非常に大切になっております。しかし、都市化の進展とともに、農業従事者の高齢化や後継者不足など、必然的に農地の減少は避けられない状況にあります。昨年、実施されました2005年農業センサスの詳しい結果がまだ発表されておりませんが、市内農地は平成17年12月現在、157ヘクタールとなっております。そのうち3.5ヘクタールが諸般の理由で、いわゆる不耕作、不作付農地になっております。農地が持つ公共性、公益性の観点から、農地でありながら農地として適正な肥培管理や十分な耕作がなされていない、これらの農地の有効活用を図ることは非常に重要であります。


 議員御指摘のように、家庭菜園として活用できないかということでございますが、本市におきましては、既に平成16年度末で31カ所1199区画、面積にいたしまして約2.7ヘクタールの家庭菜園を設置いたしております。阪神間の他市に比べて非常に多い区画数でありますが、まだまだ家庭菜園への人気が高く、毎年抽選して入園者を決めている状況でございます。兵庫県におきましても、2007年問題と言われます団塊の世代へ新年度から就農や農村での活動を支援する施策といたしまして、新規就農駅前講座の開設によって、野菜栽培の基礎を学ぶ機会を設けたり、農村シニアカレッジなどでは、本格的な農業経営までカリキュラムが用意されております。その背景には農業従事者の減少や、全国的な農山村の衰退実態があり、その対策として新規就農者を育成していく施策であります。本市におきましても、団塊の世代の方々からの家庭菜園申し込みも多く、この年代の方々も家庭菜園には大きな関心をもっておられます。今後、これらの方々が、農業や農村とのかかわりから都市農業への理解を深め、家庭菜園での指導的な役割を発揮されますことを大いに期待いたしているところでございます。特に団塊の世代に対して考えられる本市の施策といたしましては、生きがい施策として県の農業改良普及員の協力をいただきながら、生産緑地農地を活用して、地域住民と農家が一体となってモデル園を設置し、農業体験や栽培講習会を行うことも検討してまいりたいと考えております。


 また、本市では家庭菜園と呼んでいますが、いわゆる市民農園の運営にはさまざまな形態があります。市民農園整備促進法によるもの、特定農地貸付法を活用した区画貸し農園、そして農業経営は農家が行い、利用者は農作業を体験する、いわゆる農園利用方式があります。本市の家庭菜園は、特定農地貸付法により、市が農地所有者と使用貸借を行い、菜園利用者の組織であります「伊丹市土に親しむ会」による自主的な運営で行っているところでございます。したがいまして、使用する市内の農地につきましては、本来、営農が義務づけられている生産緑地だけでなく、宅地化農地を対象に借り上げ、税の減免を講じているところでございます。これまでの特定農地貸付法では、市民農園の開設主体となるものは、市または農業団体でありますJAのみを対象とされており、農業委員会の承認を経て開設できることになっていました。しかし、昨年9月に特定農地貸付法が改正され、今後は市民農園を開設しようとする農家は、運営に関する貸付協定を市と締結することによりまして、農業委員会の承認を経てみずからが開設できるようになりました。このような状況から、市民農園については、従前から市が直接公募する家庭菜園以外にも多様な運営方法が可能となっております。今後、不耕作農地の解消にあたりましては、議員御提案のように、家庭菜園による活用により、都市住民が農業体験をする機会を提供し、その理解を深めることも一つの方法であります。また、不耕作地、不作付農地の解消に当たりましては、市民農園だけでなく農業ボランティアの育成による農作業の支援や、農業経営は農家が行い、都市住民がこの農園で農作業を実施、体験するという農園利用方式による市民農園の開設支援などが既に他市においても実施されております。これまでのように、宅地化農地の保全のためだけでなく、総合的な視点で市民農園制度の検討とあわせまして、農業振興を図るため、市内全域の農地保全について検討してまいりたいと考えております。よろしく御理解賜りますようよろしくお願い申し上げます。


○議長(平坂憲應) 永田議員。


○19番(永田公子)(登壇) それぞれの御答弁をいただきました。まず、妊婦の健診料負担軽減についてでございますが、このたび兵庫県が少子化対策の一つとして、妊娠後期の健診に対し施策を打ち出されました。伊丹市としてもそれを受け、平成18年7月実施に向けて取り組んでおられると思いますが、新規事業のため、産婦人科等の医療機関との連携、妊婦への周知方法について、今後どのように進められるのかお伺いいたします。


 また、妊産婦の健康についてでありますが、昨日、厚生労働省の検討会より発表されました健やか親子21中間評価報告書によりますと、妊娠、出産に関する安全性と快適さの確保の件は、大きな成果があり、数年来、停滞していた妊産婦死亡率が減少傾向に転じたのは、喜ぶべきことでありますが、新たな課題として、妊産婦死亡率や産後うつ病の発生率にも大きな影響を与える産婦人科医師の不足が深刻だといいます。産科診療を休止する病院さえ出てきている現状であります。これでは妊婦にとっては大変困ることです。産婦人科医師の中で増加傾向にある女性医師が、みずからの妊娠、出産、育児などのため離職する人も多いと言われております。育児と両立しながら働ける環境整備を初め、有効な対策を打ち出す必要があります。そこで、国の2006年度予算案の中に、我が党が主張しました施策で、女性医師バンク、仮称でありますが、設置し、仕事に復帰しやすいように、再就労の支援をする取り組みも盛り込まれております。参考に紹介いたしました。


 次に、マタニティバッチに関しましては、既に自治体で作成し、活用されている都市もあります。少子化対策の一つとして、前橋市と高崎市が妊婦と一目でわかるマタニティバッチを配り、妊婦が安心して暮らせる社会をつくる運動に共同で取り組み、周囲のたばこの煙で困ったときなど役立っているそうです。市民に広く知ってもらうために、デザインを公募したということであります。ぜひ取り組んでいただくことを要望いたします。


 次に、不妊治療につきましては、治療助成について自治体間で格差があります。東京ハートクリニックの医師は、不妊治療の現状と課題を挙げ、経済的支援がもう少し充実すれば、新生児は確実にふえるとの見方を強調されております。さらなる不妊治療に対する支援策を要望いたします。


 次に、特別支援教育についてでありますが、フリージャーナリスト海津敦子さんの寄稿によりますが、ちょっと御紹介させていただきます。発達支援を有する子供を持つ親の二人に一人は、子育てに不安、負担を感じ、社会から孤立感を募らせているという調査結果があります。子供が幾つになっても頑張り続けざるを得ない日常の積み重ねに、体力があるなし関係なく、大変なストレスにさらされ、うつ病などの心の病で通院する人が多いといいます。発達障害者支援法では、家族への支援の重要性も指摘し、家族へ支援を適切に行うよう努めることを盛り込んであります。しかし、現状は法律の中身が生かされているとはいえません。障害があると保育園や学童保育へ入園しづらく、親の就労は難しくなります。また、障害児のいる家庭の離婚率は非常に高く、一人親家庭が多い、夫婦間でその子に対する気持、育て方のありよう、障害への対応の違いが露出する。その中で改めてきずなを強く結び直す家族も多い一方、さまざまな違いのずれを埋められぬまま、夫婦関係を解消することも多々ある。ゆえに経済的に安定した生活を確保する上でも、障害児の親の子育てと仕事の両立も重要課題である。就労問題に限らず、障害児を育てることへの支援は、現在は乏しい。個々の校区に特別な教育を用意できない。教育委員会の都合で仕方なく校区外の学校に通学せざるを得ない。そのため兄弟と違う学校になるケースも多いが、運動会などの行事を調整する配慮さえしないので、行事が重なり、子供が寂しい思いをするのもざらにある。障害児を育てる支援が、今の状況で安心して子供を産む選択をどれほどの人ができるだろうか、だれもが生まれてきてよかったと思える人生を味わいたい。そんな当たり前の原点に立ち戻って子育て支援を行って行かれるか、行政は問われている。以上が海津さんの御自身の体験に基づいたコメントで、紹介をさせていただきました。


 今後、関連機関をしっかりと連携を深められながら、障害を有する子供の多種多様なニーズにこたえられるぬくもりのある総合的な支援を、そしてノーマライゼーションの推進を、本当の意味での普及、啓発を心より要望をいたします。


 最後に、都市農地を守るためには、農家が将来に希望をもって農業ができる環境をつくることが何よりも重要であります。今後も都市農業支援を期待いたしまして、2回目の質問を終わります。


○議長(平坂憲應) 市民福祉部長。


○番外(市民福祉部長中村恒孝)(登壇) 私から再度の御質問にお答えをいたします。


 今後、兵庫県の妊婦健康診査費補助事業の実施にあわせ、妊婦後期健診の導入に向けて、具体的な準備を進めてまいりたいと考えておるところでございますけれども、周知方法等につきましては、市民の方々に十分周知を図る必要があると考えております。例えば、広報やホームページ、さらには母子健康手帳の交付時、医療機関等へのポスターの掲示、そのほか医療機関の御協力も得る必要がございます。医師会を通じ、制度の趣旨を十分に御理解いただいた上で、妊婦さんへの情報提供などをお願いするなど、周知を努めてまいりたいと考えております。また、兵庫県におきましても、既に兵庫県医師会へ協力依頼を行っておられます。あわせてPR用のポスターを作成されるようにも聞いておりますので、今後、兵庫県や近隣の市町村との連携を図り、事業のスムーズな実施を目指してまいりたいと考えておりますので、御理解いただきますようよろしくお願いをいたします。


○議長(平坂憲應) ここでしばらく休憩いたします。


〇午前11時37分 休  憩


〇午後 1時00分 再  開


○副議長(倉橋昭一)休憩を解いて会議を続けます。


 次に、22番 松崎克彦議員の発言を許します。──── 松崎議員。


○22番(松崎克彦)(登壇) ただいま議長より発言の許可をいただきましたので、私は通告に基づきまして質問をさせていただきます。よろしく御答弁をお願いいたします。


 まず最初に、特殊勤務手当の見直しについてであります。特殊勤務手当については、昨年の6月議会の個人質問でも取り上げさせていただき、今回、一般職の職員の給与に関する条例等の一部を改正する条例の制定についてとして、議案として提出されました。これまで労働組合との交渉など、大変な御苦労もあったと思いますが、これまでの具体的な経過、廃止したもの、見直したもの、また、年間いくらの削減が見込まれるのかなどについてお聞かせ願いたいと思います。


 また、一つ一つ検討する中で、大阪市で問題になったようなことはなかったか、また、今後の取り組みとして検討していくもの、段階的に廃止していくもの、県など他機関との調整が必要なものなど、具体的に、そして今回の予算計上額をお聞かせ願いたいと思います。


 次に、平成18年度用中学校教科用図書の採択についてであります。伊丹市教育委員会が昨年実施した教育に関する市民意識調査の結果、8割の市民が児童生徒の公共道徳心や、公共心が低下していると感じていることが明らかになりました。これは伊丹市だけではなく、私たち日本人が戦後教育の中で、日本人が美徳として長年大切にしてきた祖先や親を大切にし、国を愛し、地域を愛し、自国の歴史、伝統、文化に誇りを持ち、日本人としてのアイデンティティーを大切に育てていくという、教育の中で最も大切な部分をないがしろにしてきた結果だと思うのであります。そういう意味でも、児童生徒が学習する教科書、特に歴史教科書の採択は慎重に、間違っても他国の内政干渉や理の通らない暴力的で陰湿な抗議活動に屈して、自虐的で反国家的な内容のものを選択するようなことがあっては決してならないのであります。本市においては教育委員会の諮問機関として、市民、学識経験者、教員など、9名の委員から構成される教科用図書協議会が設置され、また、より詳細な調査を行うため、調査機関として各教科ごとに5名による調査委員会が設置され、7月上旬に調査委員会から協議会へ調査結果が報告され、それを受けて協議会で協議を重ね、7月の下旬に教育委員会に答申書が提出され、1月下旬に教育委員会において5名の教育委員による審議を経て、今回の平成18年度用中学校教科用図書の採択がなされたということであります。そこでこの協議会、調査委員会、教育委員会における具体的な審議過程と結果、また、具体的な議論の内容、また、どのような項目数や記述箇所の細分化や、数値化がされたのか。特に新しい歴史教科書と採択された教科書に関して、できるだけ詳しくお聞かせ願いたいと思います。


 また、兵庫県教育委員会から調査研究資料は示されたのか、示されたのであれば、その具体的な内容をお聞かせ願いたいと思います。


 次に、漢字教育についてであります。今回俳句づくりや古典学習を通じて国語力を向上させることば科を市内の小学校に新設するなどの「”読む・書く・話す・聞く”ことば文化都市伊丹」を構築する特区の申請をされました。児童生徒のコミュニケーション力や学力の向上を図り、子供たちに自信を与えるとともに、豊かな言葉がもたらす円滑な人間関係を構築し、将来の伊丹市を支える人材の育成や、市民の言葉文化への関心を高めるということであります。そこで一つの提案でありますが、この場でも何度か取り上げさせていただきましたが、国語教育の中で石井式漢字教育という教育方法がございます。御存じの方もおられると思いますが、参考までに御紹介をさせていただきますと、私たちは漢字と仮名を比べますと、漢字の方が難しくて、仮名の方が簡単であるという思いを持っております。ところが、私たちが一歩外に出ますと、まちの中では、例えば「学校」という漢字ですけれども、これがちまたにずっと出ておるわけでございます。ひらがなの「がっこう」というのは社会では全然使われておりませんし、生まれて小学校に入り、幼児でも社会の中で見ているのは、こっちの方、左の「学校」ばかりを見ておりまして、この平仮名の学校は全然目に触れてないわけでございます。これは銀行でもそうです。まちを歩くと銀行という漢字がありますけれども、この「ぎんこう」とは全然書いておりません。また、この駐車場もそうですし、病院もそうです。ということは、子供たちは生まれて、社会に出ると、外に出るとこの「病院」というこの字だけを見て、こっちの字は全然見てないわけでございます。ところが学校に入りますと、まずこの平仮名から教える。そうするとこの平仮名というのは皆さんよく御承知のように、表音文字ですから意味が全然ございません。この平仮名を覚えるということは、子供にとって漢字を覚えることよりも難しいわけでございます。そういう意味でこの石井式漢字教育というのは、社会で使われている、もう既に漢字として目に触れているものは、もう漢字として教えましょう。それを変に平仮名を先に教えると、その平仮名と漢字が一致しなくなって、子供たちがこんがらがるということで、漢字を教えましょうという考え方の理論でございます。もう一つ言わせていただきますと、漢字を覚える能力というのは、皆様よく御承知のように私たちは丸暗記する能力は生後の3年間が最も高くて、3歳を過ぎるとだんだん低下するわけでございます。そういうときにこの漢字を幼いときに、まだ小学校低学年でできるだけたくさん覚える、高学年になったらだんだ単純記憶力が減ってきますから、なかなか覚えられない、ところが今厳然として学習指導要領というのがございますから、残念ながら1年生、2年生、3年生、4年性、5年生、6年の中で、6年になると記憶力は1年よりか劣っているにもかかわらず漢字の量がふえてしまう。だから漢字の読めない子がたくさんふえてきて、本が読めないとか、教科書が読めないとかいうことで、授業がおもしろくなくなって、不登校がふえてくるという、そういう単純には言えませんけれども、そのような理屈であります。


 また、漢字というのは、幼児に取りましては大変興味がある言葉でございまして、2年ほど前まで伊丹の山田に太陽塾幼稚園という幼稚園がございまして、幼児期から漢字教育を実践している、今言いました石井式漢字教育を実際に幼児に実践している幼稚園がございました。残念ながら2年前に園長先生が亡くなられて、残念ながら閉園ということになったんですけれども、その中で私も行かせていただきまして、幼児が般若心経を暗唱して、難しい漢字を呼んでいる姿を見まして、大変感動したことを覚えております。特に幼児というのは平仮名を見るよりも漢字の方が興味を持つということであります。例えば口という字は、ひらがなの「くち」というのと漢字の「口」というのは、幼児に取りましてはこっちの「口」の方が印象深くて覚えやすいということで、そういう意味でもこの漢字というのは覚えやすいということであります。


 そしてもう一つ例を言わせていただきますと、脳障害児の方とか知的の方でございますけれども、その方に教育をする中で、平仮名はなかなか覚えられなくても、漢字なら容易に知的の方とか脳障害の方が覚えられたというデータがございます。5年間、脳障害の少女の漢字教育にかかわってくる中で、その脳障害を持つ少女は1年かかっても平仮名が1字も覚えられなかった。ところが1日一つづつ漢字を、この意味を考えながら川やったら川、山やったら山ということで、その脳障害を持っている子供に教えると、漢字は覚えれましたけれども、平仮名は覚えられなかったと、こういうふうな例もございます。要は仮名というのは表音文字であって全く抽象的な音声と、特徴の少ない字形でできあがっている。ところが漢字というのは日本の伝統のすばらしい意味がある文字でございますので、そういう意味で覚えやすいというのは、これは石井式の考え方でございます。


 過去、全国のいろいろな小学校で取り上げられまして、現在は近畿大学附属小学校や東京都世田谷区が取り入れ、成果を上げていると聞いております。中央教育審議会も特に国語力をすべての教育活動を通じて重視すると強調し、中学校卒業までに常用漢字の大体が読め、1000字程度を書けるなど、指標の設定を考慮するよう求めております。今回の教育特区を機会に、ぜひ漢字教育にも力を入れていただきたいなと思います。当局の御所見をお聞かせ願いたいと思います。


 最後に、不登校、引きこもり、高校中退についてであります。あさって11日土曜日は、市内8中学の卒業式であります。中学校での3年間の思い出をそれぞれの胸に、希望に燃えて多くの生徒たちが母校を巣立っていきます。しかし、その中に人生たった一度のこの晴れの卒業式にも参加することなく、進路も決まらず、家に引きこもったままこの日を迎える生徒たちがいます。私は卒業式はその生徒にかかわったすべての教育者にとっても晴れの場であり、思い出を語り、努力をたたえ、感激するすばらしい場であると思います。不登校生徒の中には、復帰し、進路も決まり、この卒業式にも出席できる生徒もいると思います。本市における中学3年生の不登校生徒の現状と進路決定状況をお聞かせ願いたいと思います。


 さきの12月議会で、私は本市特有の制度であります少年進路相談員制度で、現在、各中学校に2名ずつ合計16名おられる方々に、現在中学3年生で、今の段階でも不登校、引きこもりで先生が過程訪問しても会えない生徒などは、今からでもこの少年進路相談員の方々にも接触していただいて、学校だけではなく、地域や関係機関とも連携しながら、市内全体でこういう不登校、引きこもりの生徒をサポートしていく体制をつくっていくべきだと提案させていただきましたが、12月では少し早かったかもしれませんが、卒業式間近の2月くらいからはぜひそのようなサポート体制をつくっていただきたいと思いますが、当局のお考えをお聞かせ願いたいと思います。


 また、フリースクールと公立小・中・高校との連携について、神奈川県では2006年度中に協議会を設置する方針で準備を進めており、岡山市でも不登校の対応における連携を実際に行っており、成果を上げているとお聞きしております。本市においても、このような取り組みが必要だと思いますが、当局のお考えをお聞かせ願いたいと思います。


 また、9月議会で指摘させていただいた不登校児童生徒が、自宅においてIT等を活用した学習活動を行った場合の指導要録上の出欠の取り扱いについての文部科学省通知に対する取り組み状況について、お聞かせ願いたいと思います。


 12月議会では、8月8日付で学校長に趣旨及び取り扱いについて通知し、教職員へ周知することを指示し、その後、9月にも改めて教育委員会から再度学校長に対し教職員への周知徹底を図ること、対象となる児童生徒の把握、並びに保護者への情報提供に努めることなど、適切な対応を図るよう指導し、11月には伊丹市不登校対策本部において、通知にかかわる指導要録上の出欠の取り扱いに関する伊丹市ガイドラインを策定し、校園長会及び生徒指導担当者会において周知を図ったということでございましたが、肝心の生徒や親、特に卒業間近になっても、不登校、引きこもり状態の中学3年生に周知は図られているのでありましょうか。教育委員会として実際に生徒や親に確かめ、確認できているのかお聞かせ願いたいと思います。


 特に今この時期に至っても、卒業式にも出れない、進路も決まっていない、自宅に引きこもりながら、ITもできないということであれば、どのようにしてこの生徒や親を救えばいいのか、重大な問題であると言わざるを得ません。当局のお考えをお聞かせ願いたいと思います。


 以上で第1回目の質問を終わります。


○副議長(倉橋昭一) 総務部長。


○番外(総務部長石割信雄)(登壇) 私から特殊勤務手当の見直しに関する御質問にお答えいたします。


 特殊勤務手当につきましては、昭和32年に給与条例が制定されて以降、初めて全面的な見直しを実施いたしたものであります。見直しに際しましては、著しく危険、不快、不健康または困難な勤務、その他の著しく特殊な勤務で、給与上特別の考慮を必要とし、かつその特殊性を給料で考慮することが適当でないものに従事する職員に支給するという、法律の要件に照らして今日的な視点から手当の必要性を検証いたしました。具体的にはすべての特殊勤務手当について、他の手当と重複していないか、本来業務に対して支給していないか、社会経済環境等、時代の変化とともに業務の特殊性が失われていないかといった諸点から見直しをした結果、昨年9月に改正案として職員組合に提案し、以後、交渉を重ねて労使合意を見たものであります。改正内容はこれまでの29手当を税務、社会福祉、環境衛生、用地交渉、消防、災害対策、特殊、危険、教育の7つの業務分野に分類整理した上で個々の手当を検討し、11手当を廃止し、9手当について支給対象等を見直しし、残る9手当を従前どおり存続させて、17手当に統廃合いたしました。まず、税務業務につきましては月額手当を廃止し、賦課徴収等で外勤した場合に限り日額手当を支給いたします。


 次に、社会福祉業務では、施設の変則勤務に対する手当は廃止し、業務の特殊性が認められるケースワークや、各福祉施設で現業に従事する場合に限定して、日額手当を認めるものであります。


 続いて環境・衛生業務におきましては、従前、ごみ、し尿、防疫、下水路等、作業ごとに多岐に分かれておりました手当を、衛生作業従事手当に一本化いたしました。あわせて業務計画量を超えて作業した場合に支給しておりました特別手当や、いわゆる皆勤手当等をすべて廃止いたしました。


 用地交渉業務につきましては、地権者との交渉が不規則であることや、職務遂行に幅広い知識が求められるなど、特殊性を考慮する必要があり、人事院規則においても規定されている手当であることなどから、従前どおりとしたものでございます。


 また、消防、災害対策業務及び特殊危険業務につきましては、緊急、非常時の業務であるという性格上、手当の支給が必要と判断いたしました。


 最後に、教育業務は兵庫県職員との整合性を確保する必要から、県の支給基準を準用する内容でございます。


 以上の改正により、年額約6000万円の経費節減効果が得られるものと見込んでおります。平成16年度の決算では、特殊勤務手当として約9600万円を支出いたしておりましたが、平成18年度当初予算では、一般会計で約3600万円を計上いたしております。


 特殊勤務手当につきましては、市民の皆様の理解と納得が得られるものとすることと同時に、職員の給与の透明性を確保することを目指して、県、阪神間の各自治体を初め、全国的に見直しがなされておりますが、本市においてもこうした観点から見直しを実施し、適正な手当制度とすることができたものと考えております。今回の改正においては、議員御指摘の段階的廃止などの経過措置は設けておりませんが、他機関との調整等につきまして、県や周辺他都市との均衡を考慮した点もございますので、これらについては今後の社会経済環境変化にあわせて、適時適切に見直しを図ってまいりますので、御理解賜りますようお願いいたします。


 以上でございます。


○副議長(倉橋昭一) 教育長。


○番外(教育長中西幸造)(登壇) 平成18年度に使用する中学校教科用図書の採択についての御質問につきましては、私自身教育委員の一人でありますので、私からお答えをいたしたいと思います。


 平成18年度使用伊丹市立学校教科用図書の採択につきましては、各教科ごとの調査委員会からの報告をもとに、教科用図書協議会で調査研究し、昨年7月21日に開催されました教育委員会の場において、協議会の答申に基づき、平成18年度から中学生が使用してまいります9教科15種類の教科用図書の採択を決定をいたしました。調査委員会においては、各教科に専門性を有する調査員が、各教科用図書を順位づけすることなく、調査研究に際して、1つは系統的発展が考慮され、他の教科との関連が図られているか、2つにみずから課題を見つけ、みずから学び、みずから考える力を養う内容になっているか、3つ目に基礎的、基本的な内容の確実な定着が図れるような工夫がなされているか、4つ目に生徒の生活体験や興味関心に適応しているか、また多様な考え方や個人差に応じて活用できる幅があるか、こういった観点から内容を客観的かつ公平に調査研究し、調査結果をまとめてまいりました。また、図書協議会では、調査委員会からの報告をもとに、同様の観点に基づいて慎重に調査研究を行い、本市の生徒の実態、これまでの学習状況を踏まえ、各教科における教科用図書について、教育委員会へ答申がなされました。議員御質問の新しい歴史教科用図書につきましては、調査委員会や協議会で、これまでにない資料や写真が多く取り入れられており、興味を引くものである。あるいはグローバルな視点から歴史をとらえているかという観点から見ると、多様な価値観に対応しているとは言えないなどの意見が出されておりました。教育委員会では、答申書に基づき、実際に教科用図書を見ながら、5人の教育委員により審議をいたしました。その中で新しい歴史教科用図書につきましては、日本人としてのアイデンティティーを育てるという点では優れている。しかし、執筆者の主観的な記述が多い。例えば、1549年ザビエルのキリスト教布教の部分で、宣教師たちは熱心にキリスト教を布教し、当時の日本人に新鮮な印象を与えた。病院や孤児院をつくり、人々の心をとらえたなどの記述は、執筆者の主観的なものでありました。それに対して別の教科書では、宣教師は教会を建て、民衆への布教を進めた。また、神学校、病院、孤児院などを建て、教育や医療行為を行ったと、事実のみの記載で、一切、主観的な表現はありませんでした。本来、歴史教科用図書に主観を入れるのはふさわしくないという、そういった意見が出されました。そういった結果、伊丹市において平成18年度使用の中学校歴史教科用図書につきましては、総合的な見地から、清水書院の教科用図書を採択をいたしました。


 また、兵庫県教育委員会から出された調査研究資料は、歴史教科用図書で例を挙げてみますと、文字、資料や写真などの数量、各時代の取り扱い量、取り上げている人物名、生活文化の取り扱い量などが、出版社ごとに一覧表になっておりまして、比較研究できるように編集をされております。なお、採択にかかる教育委員会には15名の傍聴があるなど、一般公開をしておりまして、公正かつ適正に、また中立的な立場で審議を行い、伊丹市における教科用図書を採択いたしましたことを御報告申し上げたいと思います。


 漢字教育、そして不登校、引きこもり、高校中退に関する御質問につきましては、学校教育部長の方からお答えをいたします。


○副議長(倉橋昭一) 教育委員会事務局学校教育部長。


○番外(教育委員会事務局学校教育部長木下 誠)(登壇) 私から漢字教育の導入についてと、不登校、引きこもり、高校中退についての御質問にお答えをいたします。


 まず、漢字教育の導入についてでありますが、教育委員会が平成18年度から教育特区の導入を図り、小学校4校に「ことば科」を設置する予定になっておりますが、その背景には、1つに昨年1月に実施をしました伊丹市学習到達度及び学習意識調査において、伊丹市の子供たちには書く力について課題が見られ、与えられたテーマについて説明する力、目的に応じて自分の考えを明確にしていく力などの記述問題や、論述問題において課題があることが明らかになったことがあります。そして2つには、昨年9月、教育に関する市民意識調査において、教育改革で優先すべき取り組みに関する質問で、国語教育の充実が34%と上位に位置し、市民の中に国語教育の充実を望む声が多かったことが挙げられます。そこで議員御紹介の石井式漢字教育でございますが、その教育は漢字を主にした指導で、言葉の力をはぐくむ教育として、故石井勲氏の研究と実践によって誕生し、一部の幼稚園や保育所等で導入されている教育でございます。先ほど松崎議員からも御説明がありましたように、具体的には、1つには平仮名を書くことよりも漢字を読むことから先に初め、身近なものに漢字カードを張りつけて表記するなど、漢字を日常生活に取り入れるとか、2つには、漢字を見せて、意味と読み方を形として頭にインプットするとともに、読み仮名をふらず、漢字仮名まじりで書かれた絵本を読み聞かせするなどの実践であり、そのユニークな取り組みに幾つかの学ぶべき点はあると認識をしております。しかし、現在、伊丹市の小学校現場の実態を見るときに、難しい漢字の看板をたやすく読める子もいれば、漢字を覚えるのは苦手な子も存在するように、さまざまな学習到達度の児童が在籍しているのが現状でございます。さらに、漢字の習得を平仮名よりも先に教えるということについては、今まで学校現場ではほとんど議論されておりません。また、大部分の保護者は学習指導要領に基づき、平仮名を先に学習することが当然であるという認識を持っておられ、いきなり漢字を先に教えることについては、抵抗を感じられる方がおられるのではないかと分析をしております。このような状況を総合的に判断をいたしますと、低学年の段階から国語科を中心に、身近で画数の少ない漢字から取り上げ、漢字の持つ意味を踏まえながら、一字一字の形を強く印象づける指導が大切であり、学習指導要領が定める学年別漢字配当表に沿って、筆順や字形はもとより、漢字の読み書きが一致できるように指導進めることが適切であると考えております。したがいまして、石井式漢字教育における、平仮名よりも先に漢字を教える方がいいという手法や、社会で漢字で表記している言葉はすべて漢字で表記し、仮名書きをしないという原則について、現時点での小学校現場に導入を図ることは、いささか無理があるように思っておりますので、御理解いただきますようにお願いをいたします。


 次に、不登校、引きこもり、高校中退についての御質問にお答えをいたします。


 今年度、不登校が理由で年間30日以上の欠席があった中学3年生は、平成18年末現在で63人となっており、この数値は昨年の同時期と比較しますと11人減っており、率にすると15%の減となっております。


 次に、進路状況につきましては、20%の者が私立高等学校へ、7%の者が専修専門学校へ既に進学が決定をしており、11%の者が就職予定、43%の者が公立高等学校を受験する予定になっており、19%の者が未定という状況でございます。議員から御提案のありました不登校生徒に対する少年進路相談員によるサポートについてでありますが、この少年進路相談員制度は、伊丹市少年進路相談員制度要綱に基づく事業であり、その趣旨は中学校卒業後の生活の見守りや、高校中途退学や早期離職の防止に努めるものであります。やむを得ず卒業後、中途退学や離職をした少年に対する適切な進路変更や再就職などの相談活動を行うことでございます。在校生への対応につきましては、全中学校に配置をしておりますスクールカウンセラーであるとか、適応教室「やまびこ館」及び「第2やまびこ館」、総合教育センターでの教育相談、また引きこもり傾向が強い生徒に対しましては、心理学専攻の大学院生を家庭に派遣するメンタルフレンド派遣事業などによる体制をとって、その対応に努めております。


 次に、学校と民間のフリースクール等との連携についてですが、兵庫県におきましては、平成8年度から適応教室連絡協議会を設置をし、県下の適応教室との相互連携を図っており、さらに平成15年度からは民間のフリースクール4カ所も参加をいただき、スクーリング・サポート・ネットワーク連絡協議会が組織をされております。本市の適応教室も既にこの連絡協議会に参加をしており、不登校児童生徒の対応に関する研修、民間施設との情報交換を行うなど、その連携を図っております。


 最後に、IT等を活用した学習活動についてお答えをいたします。


 文部化学省通知につきましては、12月議会においても答弁をいたしましたとおりであり、伊丹市ガイドラインを作成し、各学校に周知を図ってまいりました。生徒、保護者への周知につきましては、各学校において文部科学省通知及び伊丹市ガイドラインの趣旨に沿って、対象の生徒、保護者へ情報提供を行っております。教育委員会からは適応教室、あるいは「不登校を考える親のつどい」、またメンタルフレンドの派遣を通して周知を図っております。不登校児童生徒に対しましては、個々の対応を十分見きわめ、適切な対応に努めなければならないものであり、IT等を活用した学習活動、また民間のフリースクールでの学習につきましては、伊丹市ガイドラインを踏まえながら、教育委員会と学校との十分な協議のもとに進めてまいりたいと考えております。


 明後日、11日の土曜日は中学校で卒業式が行われます。各学校においては、学級担任を中心に家庭訪問や手紙による呼びかけ、生徒による誘い、生徒保護者との懇談などさまざまな工夫をしながら、卒業生が全員出席できるよう努力しているところでございます。しかし、不登校生徒の中には頑張って学校まで登校してきても、心理的な不安から式場に入れない生徒もおります。そのような場合には、卒業式後に校長室で担任、学年教員、保護者が同席し、卒業証書を授与するなどの対応を図っております。


 なお、卒業後も進路が未決定の生徒については、進路を少年進路相談員と各学校の進路担当者、元担任が連携を図りながら、進路決定をしてまいりたいと考えておりますので、御理解いただきますようよろしくお願いいたします。


○副議長(倉橋昭一) 松崎議員。


○22番(松崎克彦)(登壇) それぞれ御答弁をいただきましたが、要望を交えながら再度質問を続けたいと思います。


 まず最初に、特殊勤務手当の見直しについてであります。今回、初めて全面的な見直しをしていただいたということで、大変、御苦労もあったと思います。しかし、この特勤手当に関しましては、やはり市民の方々の理解と納得の得られるように、やはり段階的にその時代の流れとか、環境の変化とか、そういうものを見ながら、やはり取り組んでいただきたい。横浜市では、特殊勤務手当を原則廃止するという方針を打ち出されましたけれども、今回の改正を受けて藤原市長としては今後どのように対応していかれるおつもりか、市長のお考えをお聞かせ願いたいと思います。


 次に、平成18年度用中学校教科用図書の採択についてであります。これに関しましては、全く考え方の相違というか、手続を経られてこういう結果になったことは十分承知をしておりますけれども、学習指導要領の目標というのは、歴史に関しましては我が国の歴史に対する愛情を深め、国民としての自覚を育てると、国家社会及び文化の発展や人々の生活の向上に尽くした歴史上の人物と、現在に伝わる文化遺産をその時代や地域との関連において理解させ、尊重する態度を育てるということで、まさしく日本人としての自覚を、思いを込めた教科書でなければいけないと思うのであります。先ほど御答弁ございましたけれども、新しい歴史教科書は、日本人としてのアイデンティティーを育てているという点ではすぐれているけれども、主観が入っているということで、私はこれは主観じゃなくその事実に即していると思うんですけれども、そういうふうに判断をされて、選ばれたということであります。これ、ちょっと歴史教科書に関しましては、市長の御答弁もちょっとお聞かせ願いたいと思います。


 この問題に関しましては、昨年の6月議会でも村井議員も指摘をしていただきまして、いろんな例も何回も挙げられておりますけれども、私もちょっと調べますと、今現在、使われている歴史教科書ですけれども、軍都から平和都市へということで、広島が原爆を投下されたと、その中で地域の歴史を調べてみようということで、どうして広島市が被爆都市となってしまったのか、社会科の先生に質問してみることになりました。先生は、皆さんは広島という言葉からどんなイメージを持ちますか、これは広島市の都市の性格の移り変わりを示しています。被爆都市はこのような都市の性格の移り変わりと関係しているので、みんなで調べてみるといいねと助言してくれましたということで、このグループが広島が軍都として発展してきた歩みについて調べているわけでございます。あたかも広島が軍都であったから、そこに原爆を落とされたというふうな書き方をしているわけでございます。それから先ほどの学習指導要領の中でも、歴史上の人物と現在に伝わる文化遺産を、その時代や地域との関連において理解させ、尊重する態度を育てるということで、当然日本の教科書であれば、信長とか秀吉とか家康の人物のコラムがあってしかるべきでございますけれども、紹介されているのは沙也可、安重根、李舜臣という方が紹介されているわけです。私もこの初めて聞く名前で、ちょっと調べますと、沙也可というのは九州の大名の武将沙也可は、朝鮮に上陸後に出兵への疑問を持ち、数千の兵を引き連れて投降しました。そして火縄銃の装備などを持たない朝鮮軍にその製造法や射撃術を伝え、みずからも秀吉軍と戦って、朝鮮に住み着いたといわれています。このように戦いが長引くにつれ、朝鮮との戦いに疑問を持つ人や厳しい寒さかや食料不足から、朝鮮側につく人が多くなりましたということで、秀吉よりもこちらの方が偉いというか、そういうふうな書き方をしているわけであります。


 それから写真にしましても、いろいろと悪意を持つというとおかしいですけれども、何か日本が悪いような書き方をしておりますし、そういう絵もかかれております。そして韓国の植民地化というところでも、韓国は1905年には外交権を奪われ、1907年には皇帝が退位させられて、内政は韓国統監府に握られました。このため韓国では民族的抵抗運動が広がり、日本によって解散させられた兵士たちは、農民とともに立ち上がりました。これは日本軍によって鎮圧されましたが、日本の支配に対する抵抗はその後も続けられましたということで、主語が韓国になっておると、本来、日本の教科書ですから、日本はこうこうこういうことに書かなければいけないのに、韓国はというふうな書き方をしている。こういう教科書で学ぶと、やはりなかなか子供たちに教育、学習指導要領にあるような誇りと自信を持つ教育はできているのかということで、私は率直に疑問を感じております。この点につきまして市長の御答弁をお願いしたいと思います。


○副議長(倉橋昭一) 市長。


○番外(市長藤原保幸)(登壇) 私からまず特殊勤務手当の見直しに関する御質問にお答え申し上げます。


 議員御指摘にありました横浜市の事例につきましては、仄聞いたしておるところでございますけれども、手当を含む給与水準の見直しと申しますのは、職員の業務内容でありますとか、近隣他都市との均衡、こういったことを総合的に勘案して判断することが不可欠であろうと考えております。本市の今般の見直しにつきましては、今申し上げましたような点を考慮しながら導き出したものでございまして、現在御提案しております本市の給与制度といいますのは、周辺自治体、あるいは関係機関等との間で整合性を確保したものでございまして、市民の皆様にも御理解いただけるものかと考えております。ただ、勤務環境でございますとか、社会経済情勢が将来にわたって変化することはあり得るわけでございまして、そういう場合の業務の内容、変容に合わせまして、今後、将来的には給与制度もより適切なものに見直していくことも必要かというふうには考えておりますので、御理解賜りますようお願い申し上げます。


 そして次に、新しい歴史教科書についての御質問でございますが、教科書の採択につきましては、現行の法制度上、具体的に申し上げますと、地方教育行政の組織及び運営に関する法律の第23条第6号の規定によりまして、教育委員会の権限となっておるところでございまして、市長として私は採択の適否について申し上げることができる立場にはございませんので、御理解賜りたいと思います。


 以上でございます。


○副議長(倉橋昭一) 松崎議員。


○22番(松崎克彦) 時間がありませんので、自席から失礼をいたします。


 まず、特殊勤務手当でございますけれども、時代の流れ、市民感情を考えながら、見直しをしていただくということで、今後ともよろしくお願いをしたいと思います。


 それから教科書の採択でございますけれども、市長おっしゃるとおり、そういう仕組みになっておりますけれども、いろいろと方法はあると思うんですよ。その辺はまたいろいろとこれからも議論を進めたいと思います。


 それから漢字教育でございますけれども、ちょっともう時間がなくて、2次質問できませんでしたけれども、石井漢字教育の本質ですね、漢字のすばらしさとか、漢字の奥行きの深さとか、それから障害児の話もさせていただきましたけれども、それだけ意味があると、仮名とは違う、そういう意味がありますので、ただ今の学習指導要領の中ではどうしても枠がありますので、なかなかできないということはよく承知しておりますけれども、今回、特区もとられたということで、漢字教育が一番私は伊丹市の国語、子供たちの国語力が伸びる、点数としてあらわれるというとおかしいんですが、漢字というのはかなり大きな部分を占めていると思いますので、これを機会に石井方式を採用するというんじゃなくて、石井方式の思いというのか、そういう漢字の奥深さを認識していただいて、漢字教育に力を入れていただきたい、これも要望しておきます。


 それから不登校、引きこもり、高校中退でありますけれども、先の12月議会で中学1年生のA子さんの例を取り上げさせていただきましたけれども、おかげさんでその後、学校復帰できました。担任の先生がクラスの子供たち全員に作文を書かせて、友だちからA子さんを誘うような形でおおっていったということで、これが学校復帰につながったということで、中西教育長、木下部長ありがとうございました。


 いろいろな方法ありますけれども、いろんな方法でこの19%が未定ということです。12人ですから、やはり12人の子供たちがそういう状況であるということは忘れずに、これからも頑張っていただきたいということで、私の質問を終わらしていただきます。


 ありがとうございました。


○副議長(倉橋昭一) 次に、13番 泊 照彦議員の発言を許します。────泊議員。


○13番(泊 照彦)(登壇) 議長より発言の許可をいただきましたので、あらかじめ通告をさせていただいております質問事項について、お尋ねをいたしますが、当局におかれましては前向きで的確な御答弁をよろしくお願い申し上げます。


 まず最初の質問ですが、藤原市長の施政方針に関連して、藤原市長の伊丹市政の進め方についてお伺いをいたします。


 私が所属する会派であります連合市民議員団を代表して、議席番号29番、阪神球団でいえばエース番号の安田議員が、代表質問でも取り上げられましたが、関連して質問をさせていただきます。


 藤原市長は、所信表明の中で、市政運営の基本方針並びに平成18年度予算案の諸事業について提案をされました。そのうちの効果的な行財政運営の実行の項目では、市役所は質素で効率的、かつ市民の皆様にわかりやすく、そして市民の皆様の主体的なまちづくりを支援していくべき組織であり、そのために職員一丸となって取り組んでいく現場主義に徹しますと、声高らかに述べられ、さらに市民の皆様が地域のこと、伊丹のことに関心を持ち、積極的にまちづくりに参画できるよう、私はフリートークなどを通して、一人でも多くの市民の皆様と直接合い、話を伺う機会を進めてまいります。自治自立の時代に向け、議員各位を初め、市民の皆様と一緒に「夢と魅力のあるまちづくり」に取り組んでまいりますと、市政に関しての基本方針を述べられました。市長がフリートークなどを通じて一人でも多くの市民の皆様と直接合い、話を伺う機会を進めていかれるとあり、非常に大切で結構なことだと思います。市長は熱意を込め、思いをおっしゃられましたけれども、各種の施策を立案し、計画を立て、実行するのはだれなのでしょうか。特に職員一丸となって取り組んでいく現場主義に徹するとありますが、各部門の長を中心とする職員の方々が、市長がお決めになった各種施策の推進をされるのですから、市長と職員との意思の疎通を十分に図られなければならないと強く感じるのですが、その思いは私だけなのでしょうか。


 次に、疑問に感じますのが、今後、財政健全化に係る具体的見直し項目の基本方針1、人件費総額の縮減に係る職員定数の適正化、常勤、特別職は当然だと言えますが、全職員の賃金カットを実施するといいます。いかに財政状況が厳しいからといって、全職員の給与をカットするのはいかがなものでしょうか。民間の場合、賞与、一時金であれば、利益処分の一環ですので、減額するというのであれば話は通りますが、給与と一時金とではわけが違います。既に決められている給与を一方的にカットするのは、お役所といえども文字通り協約違反であります。出すべきものを出さないで、頑張れと尻をたたいても奮起は期待できません。財政が悪化すれば管理職、全職員だれしも責任を痛感し、より一層の改善策を目指すはずであります。それに追い打ちをかけるように、給与カットそのものを実施すれば、かえって危機感を持った張り詰めた気持に水を差す結果になると言えます。給与カットされる側は、口にこそ出さなくても、多くの職員はどうせ給与を減らされることだしと、間違いなく何事に対し後ろ向きに考えるに違いありません。経費節減効果としてとらえても、いかほどの効果が期待できるというのでしょうか。窮余の策はとるべきではありません。そういったことを考えるよりも、今現在の賃金で2倍職務をこなしてもらう工夫や、施策展開、職場環境づくりが先であり、大切なのは職員の姿勢を絶えず前向きに保てるようにすることが、経営や運営の根幹だと、私は民間企業にて従事していた折に教わりました。しかしながら、ともすれば財政悪化のときにはえてして経費を切り詰めて、点数を稼ごうとする管理職が出しゃばってくる土壌が生じ、何でも間でもむだだと言い張り、必要な先行投資的な基金まで削り、得々としてしまう。これが過ぎると、節約には仕事をしないのが一番よいという論理につながってしまうのではないかと危惧されます。お役所であっても、民間の経営手法を参考にして、お役所仕事を排すのは、トップとしての市長の仕事だと思うのですが、いかがでしょうか。


 ここでお尋ねしたいのですが、藤原市長は平成18年度施策の立案に対し、職員の皆さんといつ意思の疎通を図られたのですか、賃金カットがされようとする職員の方々は、藤原市長の思いをどれだけ理解され、今後の施策の推進をされようとしているのか、さらに人件費総額の削減に係る職員定数の見直しよりも、今後の施策の推進には職員の適正配置が不可欠ではと危惧されますが、市長としての御見解をお聞かせください。


 続いての質問は、行財政改革に関連して、財政健全化に向けた基本的な考え方についてお伺いいたします。


 2006年2月28日、第1回の伊丹市議会定例会第3日目におきまして、藤原市長より所信の一端と施策の大綱の提案がされました。その中の文面で、効果的な行財政運営の実行とあり、「後期事業実施5か年計画」の6つ目の視点位置づけた信頼される元気な組織と効果的な行財政運営を断行することが、これからのまちづくりを進める上で不可欠であり、持続可能な市政運営を行うため、行財政運営改善計画第5次行政改革大綱を実行するとあります。ここで私が平成8年6月13日、平成8年第3回の定例会一般質問で、個人質問をさせていただきました。行財政改革の推進の中身に少し触れさせていただきます。その当時の御答弁では、本来、財政状況の度合いや、行財政改革を実施していると否とにかかわらず、事務のあり方といたしまして、常にコスト意識を持ちながら、むだのない、執行をしなければならないと考えております。このようなことを踏まえ、本年度におきましては、3月定例市会開催の際にお示しいたしました平成8年度行財政運営改善計画の策定段階で、各課から経費削減についてのヒアリングを行い、その結果、内部管理経費の見直しとしてまとめ、当初予算段階で約1億847万円の節減を行っておるところでありますとあり、内訳といたしまして、印刷製本費として1020万5000円、光熱水費2516万1000円、消耗品費617万9000円、旅費307万2000円などでございます。また、他市や民間における節減例の御指摘があったわけでございますが、本市における例を二、三例紹介いたしますと、1つには通信封筒のあて名書き部分の書きかえによる再使用につきまして、平成6年度に職員提案があり、これが採択され、現在も引き続いて実施しているところであります。2つ目には、書類や刊行物を他市や他機関等へ輸送する場合、郵便法に抵触しない範囲で重さや送付地域により郵便小包と宅配便とを比較し、より安価な方を選択することによって、郵便経費の節減を行っております。3つ目には、本年度より実施に移したものでございますが、新聞を講読していない市民に対し、月2回広報伊丹を郵送しておりましたが、これをシルバー人材センターへの委託配布に切りかえ、年間約110万程度の節減とあわせ、シルバー人材センターの事業拡張を支援いたしております。いずれにいたしましても、御指摘の節減例につきまして検討していきたいと考えておりますが、今後一層、職員提案制度も活用していきたいと考えております。具体的には、毎年7月を提案月間として広く職員提案を呼びかけておりますが、本年度は経費の節約を基本テーマとして掲げ、職員提案への動機づけを行い、あわせてコスト意識の徹底や、経費節約の意義づけを行い、さらに現実の効果へとつなげてまいりたいと考えておりますとありました。


 ここでお聞きしたいのですが、これまで毎年度、行財政改革として取り組まれておられますが、総トータルとして金額換算でどれだけの効果を上げることができたのか、また、これまでの間、より一層の職員提案制度を活用したいとありましたが、優良提案の中身をお示しください。さらに職員提案の動議づけを行ったとありますが、報奨には幾らお使いになったのか、あわせてお聞かせください。


 3番目の質問ですが、伊丹市公営交通事業の生存をかけた実践的な戦略、改善策の取り組みについてお教えいただきたいと思います。


 現在低迷を続ける運輸業の中でも、地方財政の悪化を契機として、公営交通事業の経営悪化が深刻な問題となり、全国で公営バス事業を抱える自治体の悩みが、存続か、廃止といった2者選択を迫られている状況にあると聞きました。現状の国内公営交通事業の経営状況は、ほとんどの都市において赤字であります。利用者も減少の傾向にあります。この基本的な要因がモータリゼーション進展と少子高齢化による絶対的な需要の減少であることは言うまでもありません。しかし、経営手法面においても大きな問題をはらんでいることも見逃せません。公営、民営を問わず、日本の公共交通事業者は、企画と運行の両方をあわせ持ち、しかも地域内独占となっております。また、需要調整規制と地域内同一運賃規制の存続によって、事業者が赤字路線の欠損を黒字路線で補てんする内部補助が行われました。この結果、経営効率性改善のための方策が進捗しなかったわけであります。このような体制を支えてきた道路運送法が、2002年の改正により需給調整規制の廃止による事業者間の競争促進により、輸送の安全と利用者の利便性を確保するという原則に変化し、各系統の参入退出が従来の免許制から参入に関しては許可性に、また退出に関しては自治体の同意を必要としない事前届け出制となり、いずれも条件が大幅に緩和されました。その結果、内部補助の形態は持続不可能となり、バス事業者の経営改善が促されることになったものの、地方自治体の立場からはバス事業者の路線退出を拒否できないことから、補助金等によるコントロールが必要となってきました。国内における公営交通事業は、形態固有の問題を抱えています。すなわち公共性の名のもとに、不採算路線の引き受けを余儀なくされてきました。一方、地方公営企業法に基づいて、独立採算制がとられていることから、補助金は例外にしか投入できず、しかも一般市民からはそのような認識がなされていません。また、公共部門ゆえの運営の非効率性が存在しており、特に人件費の肥大化が問題視されてきました。これまでの認識の元、近年幾つかの自治体で公営バス事業の民間への移管が進んでいます。いずれにおいても経営状況が主な理由となってきました。一方で大阪市、名古屋市のように、今後も公営方式で路線バスを維持し、経営状態の改善を図っていく方針を打ち出している自治体も存在してきています。


 ここでお教えいただきたいのですが、伊丹市は、公営交通事業をどうされたいのか、伊丹市交通事業懇話会の答申を踏まえ、伊丹市交通事業アクションプランを策定されるとのことですが、いつまでに作成し、いつから実践されるのか、また、国内最大の自動車メーカーであるT社が昨年1兆円の計上利益を出したと話題になりましたが、その背景にはグローバルな収益を求める販売営業体制を展開したといいます。交通局では合理化の推進も大事だと思いますが、今後の収益面で改善策をどう考慮されているのか、伊丹市交通事業アクションプランにプランニングされているのかどうか、お教えください。


 さらに参考までにお伺いいたしますが、NOx・PM法の関係で、年次、車両の更新をされていますが、地場産業の育成という面から、地域企業の製品が盛り込まれた車両となっているのかどうか、あわせてお教えください。


 最後の質問としまして、伊丹市内郵便ポストの適正配置の取り組みについてお聞きしたいと思います。このたび日本郵政公社では、不適切な郵便ポストが多いという指摘を受け、全国の郵便ポスト18万8458本すべてを再点検するといいます。都市開発などに十分に対応されなかったと見られ、おのおのの郵便局ごとに実態調査が開始され、2007年10月の民営化を前に、ユニバーサルサービスの向上に取り組んでいくと聞きました。これまでの郵便ポストは、郵政公社の内部規則等で交通の支障のない場所での設置を規定しています。ところが総務省中国四国管区行政評価局が利用者からの苦情を受けて、2005年10月に初めて現況を調査した結果、広島市内を中心とする550本のうち、52%に当たる286本が不適切な条件下にあったといいます。内容的には1、車道に出なければ投函できないような向きになっている。2、歩行者が歩く路側帯の中央に設置され、通行の邪魔になる。3、投函口の高さが道路の段差のため1.8メートル以上になり、子供さんや車いす利用者が使いづらい。4、ポスト全面に表示されている郵便物の収集時刻や担当郵便局名が消えていて見えにくい。5、点字がすり減っている等が挙げられ、総務省中国四国管区行政評価局は、日本郵政公社中国支社に対して2005年11月30日付で調査結果を通知したといいます。利用者の安全確保やサービス向上のため、ポストの設置場所や表示の総点検と改善などを求め、郵政公社も重い腰を上げ、全国の実態調査を決めたといいます。同公社の広報部では、各郵便局が日ごろからチェックしていたはずだったとし、この際、全国すべてのポストを再点検したいと述べられていると聞きました。


 ここでお伺いしたいのですが、郵政公社が、全国のポストの再点検を実施するとありますが、伊丹市内でも市民が要望する本来あるべき設置箇所や必要な場所があり、また、ポスト数が地域によっては偏りや、不必要な場所にもあると考察されます。当局として、現状箇所を調査し、郵政公社へ提示すべきだと考えるのですが、当局のお考えをお示しください。


 以上、4点の質問に対し誠意ある御答弁をお願い申し上げまして、1回目の発言を終わります。


○副議長(倉橋昭一) 総務部長。


○番外(総務部長石割信雄)(登壇) 私から伊丹市政の進め方についての御質問にお答えいたします。


 まず、市長と職員との意見交換につきましては、市長みずから市内の各公共施設を回り、個々の施設に勤務する職員の意見を聞き、意見交換を図ってきたところであります。また、各事業ごとに必要に応じて部長会などを通じまして、市長の考えを伝え、職員の理解を求めてきたところでもございます。また、こうした中でも施政方針や「後期事業実施5か年計画」など、特に周知を必要とする重要な情報につきましては、全職員にメールを配信し、周知徹底を図っているところでもございます。個別の行政課題が生じた場合などは、職員との意見交換を行いながら、何が問題で、その解決策は何かなどについて、職員と真摯に議論し、解決の方向性を求め、その過程で市長の考えを職員に伝えているところでもございます。また、施策全般にわたる場合は、関係部局の職員を集め、ヒアリングなどを通じて職員の意見を聞き、また、市長の意見を伝え、議論を深めているところであります。こうした現場主義を徹底することで、市長の考えは職員に伝達されているところであります。さらに、職員から提案のありました事務改善、施策提言につきましては、その中で優秀な提案につきまして、市長出席のもと、提案者からのプレゼンテーションも行っておりますが、そのような機会においても、職員との意思疎通を図っているところであります。


 また、所属長からも職員に本市の行政課題について情報提供し、各所属の中でもコミュニケーションを深める中で、市長の考えの浸透を図っているところであります。


 このような取り組みを通じて、徐々にではありますが、職員の理解と意識改革が浸透しつつあるのではないかと推察をいたしております。そして、本市における財政や社会環境を職員がよく認識する中で、市民生活の質の向上に向けて、職員一丸となって施策の推進に取り組んでおります。


 次に、職員の適正配置についてでございますが、大変厳しい行財政状況のもと、施策の拡充や事務事業の見直しを進める中で、市民の皆様に満足度の高いサービスを提供していくため、人材育成基本方針に基づく自己申告、進路計画書等を反映することによりまして、職種に限らず職員の持つ資質や個性、高い専門能力を引き出し、最大限に職員の能力が発揮できるよう工夫してまいりたいと考えております。今回、地方分権時代にふさわしい都市経営を推進するため、組織体制の整備を御提案申し上げておりますが、これらの組織を効果的、効率的に活動させるべく、職員を適材適所に配置し、組織の活性化に努めてまいる所存でございます。


 なお、議員御質問の中に、給与カットについての御意見がございましたが、本市の厳しい財政状況の中で、平成15年度から17年度までの3カ年で約84億円の収支不足が生じる見込みとなり、この財源対策として事務事業の見直しとともに、人件費の抑制策として、職員に応じて本俸の5%から1%のカット等の削減策も実施したところでございます。また、平成18年度につきましても、さらに厳しい財政状況が予想されることから、財政健全化に資するために、避けることのできない措(として、継続して実施するものでございます。御理解賜りますようよろしくお願い申し上げます。


○副議長(倉橋昭一) 市長付参事。


○番外(市長付参事谷口 均)(登壇) 私から財政健全化に向けた基本的な考え方に関する御質問にお答えいたします。


 まず、財政健全化のこれまでの取り組み状況についてでございますが、現行の第4次総合計画の前期期間でございます平成12年度から平成17年度までの6年間の実績と見込みで申し上げますと、合計で約117億8000万円の改善となっております。内訳で見ますと健全化による見直し項目の実施で、約79億2000万円、未利用地の売却で約38億6000万円となっております。


 次に、本市の職員提案制度につきましては、市職員の提案に関する規則に基づきまして、業務に関する改善、工夫、考案等で、創意によるものを改善提案、また、行政施策に関する意見で創意によるものを施策提言、さらに既に業務改善提案を行い、成果を上げたと認めるものを、実績報奨といたしまして、毎年募集し、審査の上、報奨金等を添えて表彰しているところであります。これまでございました職員提案制度のうち、優良提案の内容につきまして数例申し上げますと、例えば、職場の電話のPHS化、広報写真のデジタル化、建築確認等情報システムの開発、介護保険認定審査会のペーパーレス化などがございました。職員提案に対する報奨金は、金賞の5万円から参加賞の500円までございまして、提案内容を審査することによりましてランクづけを行い、授与しているところでございます。毎年度の報奨額でありますが、平成15年度は244件に対しまして58万5500円、平成16年度は225件に対しまして54万2500円、平成17年度は199件に対して31万7000円となっております。なお、職員提案に対する報奨金の額は、現行が妥当と考えておりまして、改善効果額の多寡によって報奨金を増減するということは、現段階では考えておりませんが、他市におきましては事業見直しなどにより節減した額によって翌年度の予算に一定加算する、いわゆるインセンティブ予算の制度を導入しているところもございまして、こういった制度や職員提案の報奨金の額も含めた提案制度のあり方につきましても、今後の検討課題として研究してまいりたいと考えておりますので、御理解賜りますようよろしくお願い申し上げます。


○副議長(倉橋昭一) 自動車運送事業管理者。


○番外(自動車運送事業管理者宮?泰樹)(登壇) 私からは伊丹市公営交通事業の生存をかけた実践的な戦略、改善策の取り組みについてお答え申し上げます。


 本市バス事業は昭和24年創設以来の歴史を持ちますバス事業でございまして、市政の発展とともに本市のバス路線網は濃密にネットワークされてきたと自負いたしております。一方、経営面ではこれまでも数次にわたり健全化計画を立てて実行してまいったわけですけが、いずれの計画も乗客数の逸走による減少分は、高齢者等の特別乗車証負担金収入の伸びでカバーされてきた面がございます。これも税財源により下支えされた収入でございまして、17年度ではこの構成比は3割になろうとしております。また、路線の収支不足は不採算路線補助や生活維持路線補助として、これも税により助成を受けてきたわけでございます。インフレ経済の時代には料金の値上げにより健全化を図ってきた部分もあったわけでございます。しかし、これら従来型の福祉制度や他会計補助依存は、一定の限界が見えてきており、自主財源率の低下から見ますと、財務面からは企業体質が弱くなってきております。料金の改正もバス業界では現在その動きはございません。加えて黒字路線が赤字路線を補うという御指摘の、いわゆる内部補助という概念も70%が赤字路線である今、見直さざるを得ない状況にきていると認識しております。今後、交通局の在職職員の身分や一定の給与を維持しながら、経営的には赤字をふやさない、むしろ路線ごとに黒字化を目指さなければなりませんので、今、民営化等を含む抜本的な経営形態を探っていく時期にあると認識しております。あわせて既に健全化に取り組んでおります他の公営バス事業者が採用しております嘱託乗務員の制度、派遣制度の活用など、新しい雇用形態の導入も研究いたします。当面、内部の健全化の追求とその成果見通しを見きわめながら、時としてこれらを混合した経営形態で企業性を達成する必要があると考えております。


 また、収益につながるサービス面での取り組みを行ってまいります。例えばシームレスな乗り継ぎと新たな付加価値を組み込んだICカードシステムの導入も後期5カ年計画に組み込んでおりますし、デザインの市民公募によるラッピングバスによる市バスへのファンづくり、バス広告の拡大、シルバー定期など新しい料金制度の考案、環境保護とタイアップしたエコファミリー制度の検討を初め、中期的にはバスロケーションシステムの導入といった事業への積極的な取り組みであります。当然ながら、安全運行と定時制の確保、市民に期待されるダイヤ編成、また環境に配慮した取り組みも引き続き行ってまいります。


 次に、これらを盛り込んだアクションプランにつきましては、新年度のできるだけ早い時期、できれば夏ごろには労使間で理解を深めながら、また市民のパブリックコメントも得て策定してまいりたいと考えております。


 最後に、お尋ねの車両につきましては、御案内のようにNOx・PM法により、現行エンジン搭載の車両は、12年以上の使用ができないことから、順次更新をしておりますが、更新は入札によって行っております。また、部品につきましては、基本的にはメーカーの指定する純正部品となっておりますほかは、価格、品質及びそれぞれの耐用年数等を総合比較して、購入いたしております。


 以上、よろしく御理解いただきますようお願い申し上げます。


○副議長(倉橋昭一) 企画財政部長。


○番外(企画財政部長奥田利男)(登壇) 御質問のうち、私からは市内郵便ポストの適正配置の取り組みについて、これは郵便局とのまちづくり推進協議会を所管をしている立場で御答弁を申し上げます。


 郵便ポスト、正式には郵便差出箱と呼ばれているそうですが、この設置につきましては、日本郵政公社業務方法書の基準に従って設置をされているところであります。今回の御質問がございましたので、伊丹郵便局に本市の郵便ポストの設置状況を確認をいたしましたところ、市内では146カ所の郵便ポストがあり、これらを5つの地域に分け、郵便物の収集を行っているところでございます。また、議員御指摘のように、郵便ポストの設置実態につきましては、現在、近畿管内の郵便局の集配を受け持つ各郵便局が差出人の安全面や利便性の視点から、郵便ポストの設置状況や状態について点検をしている最中であり、伊丹市内の郵便ポストにおきましては、伊丹郵便局が点検を行っており、今月末には調査が終了する予定であると聞いております。


 そして、その点検結果を踏まえ、対応が必要なものについては適切に実施し、また、市民が要望する新たなポストの設置等につきましても、適宜相談に応じ、その必要性を総合的に判断しながら決めていくとのことでございます。


 以上のことから、郵便ポストの設置並びに点検等につきましては、本来的には郵便局の権限と責任のもとに行われるものであると考えておりますが、本市といたしましても、安全安心等の市民生活に支障があると思われるものにつきましては、その改善について伊丹郵便局にお願いをしてまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いをいたします。


 以上でございます。


○副議長(倉橋昭一) 泊議員。


○13番(泊 照彦)(登壇) それぞれの4点の質問事項に対し、やはり予想させていただいたとおり、想定内で短い御答弁ありがとうございました。できれば想定外の御答弁をちょうだいしたかったのですが、残念であります。要望も交えさせていただきながら、2回目の発言を行います。


 まず初めに、藤原市長の所信表明に関連して、今後の伊丹市政の進め方について質問をいたしました。今まさに公務員であります職員の方々にとっては、受難な時期を迎えたのかなというふうに感じます。現在の公務員制度では労働基本権の制約がありまして、労使交渉による賃金確定が完全に保障されておりません。その代償措置として人事院の勧告制度あるわけでございまして、昨年、人事院勧告で勧告されました給与構造改革の課題や導入に向けての協議、特勤手当の見直し、これまで市の財政が大変厳しい中での2年3カ月の1%の賃金カットと、傾斜配分5割カットについての協力は、引き続き、賃金抑制処置として4月から1年間実施されることなど、急激な見直しを強いられています。市民の代表として選出された市長におきましては、苦渋の決断をされたと思いますが、伊丹市職員労働組合連合会を通じて、職員の方々も藤原市長を応援し、伊丹市のかじ取りを託したわけでありますから、お互いの信頼関係を損なうことのないようにしていかなければなりません。


 ここで提案したいのですが、これからの不足する財源に対しまして、確かに表向きには賃金の抑制ですが、それぞれ重要な施策への投資として職員の方々には協力を要請すると、財政健全化などで目標を達成し、余剰金が出た場合、職員の方々にはその利益分の成果として分配するというふうな手だてが私は必要と感じますが、一度御検討をお願いを申し上げます。


 さらに、人材の育成で申し上げたいのですが、アメリカのオートバイメーカー、ハーレダビットソン社では、1980年代後半、危機的な経営状態にあったといいます。当時の最高経営責任者(CEO)ですが、この危機を脱するためさまざまな全社的な改革を進めていったといいます。これらの改革、試行錯誤の連続でしたが、成果は着実にあらわれ、86年に2億9500万ドルだったハーレー社の売上高ですが、99年には24億5300万ドル、730万ドルだった営業利益は4億1590万ドルに、また19.4%でした米国市場のシェアが49.5%に高まったと聞きました。旧態依然として保守的な企業が活気あふれる企業への変化として、また経営幹部が最もこだわったのは、トップダウン型の経営スタイルを全員参加型に変えることだったといい、そのために従業員が活気づく環境をつくり、維持することに趣向をこらしたといいます。すべての人材の参加を奨励するような組織構造をつくることや、生涯教育を重視した環境をつくる、そして効果的なコミュニケーション手法を考えることなどといいます。経営幹部らは重要なのは人材であり、その人材が最高の仕事をするための組織や体制を整えようという信念を貫いたといいます。伊丹市もその点をあやかってほしいと思います。


 藤原市長におかれましては、市民の声を聞くことも大切ですが、職員の本音の声を聞く耳も持ち合わせていただきたいと思います。


 次に、財政健全化に向けた基本的な考え方ですが、私がお教えいただきたかったのは、平成7年からの行財政改革の合理化金額と、単年度ごとに職員の方々からのそれぞれの提案が、定性的評価と定量的評価に分別した場合、健全化に向けどれだけの功績につながったのかの分析結果が知りたかったのでございまして、データとして分別されていないとのことですので、今回はあきらめたいと思います。


 以前にも申し上げたことがございますが、優良提案としての対価として、夢を持たせるだけの金額報奨か、それとも例えば休暇をとっていただきながら、欧州研修としての報奨とか、これからは職員のニーズを把握した一工夫が必要だと感じております。御答弁では、年々、提案件数が減ってきております。御一考をいただきたいと思います。


 伊丹市の公営交通事業の生存をかけた戦略をどう考慮されているのかを質問いたしました。完全民営化や一部民営化、より一層の合理化推進をし、内部努力で何とか乗り切るというような方向性を模索しながら、そういった方向の取り組みや国土交通省の分科会や関係する団体、そして公営交通を抱える自治体などの研究集会が全国各地で行われています。ただ、健全化のための合理化推進では収益にはつながりません。アクションプランに収益性を考慮し、企画も取り入れていただきたいと思います。今の伊丹市の交通事業の現状を交通局の職員が、先行きの不安に駆られ、浮き足立っていると私は感じました。こういうときにこそ何か安全面で大きなトラブルが発生しないか心配であります。首長、管理者の経営に対する責任感、交通事業への熱意が職員の指揮、意欲に直接大きな影響を与えますので、地方公共団体が地域交通の確保という行政目的をいかに果たすのか、また公営交通を都市計画の一環としての総合交通体系の構築といった面からも、公営交通企業だけでなく、本庁挙げ、企画や財政を含め、今後の公営交通事業の的確な方向性を明確にされ、アクションプランニングの慎重なる立案と実行をお願いし、また、職員の不安が払拭されるようお願いを申し上げます。


 4番目の質問で、市内の郵便ポストの適正配置化が必要ではと思いお尋ねをしました。この質問には伏線がありました。3年前から近隣の企業並びに住民の方々から、産業道路に面した北本町地先での郵便ポストの設置を当局なり郵政公社へお願いをしておりましたが、なかなか折り合いがつかず今日を迎えました。郵政公社が全国のポストの再点検を実施するとのことですので、この機会を逃してはならないと考え、質問をさせていただきました。


 以上、申し上げた4点につきまして、伊丹市民がこの伊丹の町の変革を求めていると同時に、全職員も仕事のしやすい職場環境と、やりがいのある体制と評価を求めていると感じます。藤原市長におかれましては、要望の内容をより精査して、御理解をいただき、一体だれが市長の思いが込められた施策を展開してくれるのか、大切な人材であります。職員を大事にされることをお願いを申し上げまして、発言を終わります。


○副議長(倉橋昭一) ここでしばらく休憩いたします。


〇午後 2時32分 休  憩


〇午後 3時00分 再  開


○議長(平坂憲應) 休憩を解いて会議を続けます。


 次に、11番 加柴優美議員の発言を許します。────加柴議員。


○11番(加柴優美)(登壇) ただいま議長より発言の許可を得ましたので、私は日本共産党議員団を代表して、通告どおり質問を行います。


 さきの代表質問で、我が党の上原議員も指摘しましたが、介護保険は導入されてから6年が経過する中で、重大な岐路に立っています。新予防給付の創設、1号保険料の大幅値上げ、居住費、食費の保険給付からの除外など、安心して介護を受けたいとする国民市民から見て、大変な逆行と言わなければなりません。ずばり保険あって介護なしであります。こうした状況を踏まえて、私は介護保険に係る問題点を指摘をし、改善に向けて意見を述べていきたいと思います。


 1点目は、財政安定化基金償還金の延長を求めるという点です。介護保険料が基準額で年額4万1400円から5万5200円と33%の大幅引き上げになろうとしています。少しでも保険料負担を軽減するための努力が必要です。例えば、第2期事業計画の中で、財政安定化基金を4億4090万円借り入れしており、その分は第3期事業計画の最終年となる2008年までに償還しなければならないとしていますが、保険料には1人当たり年額4000円の影響となります。ついては財政安定化基金を管理運営する兵庫県に対し、償還期間を3年間ではなく、その延長を求めるなど、対応していただきたいと考えますが、見解を伺っておきます。


 2点目は、大幅な引き上げとなる介護保険料について、特に税制改正の影響を大きく受ける人にきめ細かい対策が必要だという点です。御承知のように、一連の税制改正によって、高齢者の住民税は公的年金等控除の縮小、老年者控除の廃止、非課税限度額の廃止、定率減税の半減という4つの改悪が同時に行われます。この結果、年金収入が変わらないのに、高齢者本人が新たに課税者となり、保険料段階が大きく上昇する場合が生じて、深刻な事態となります。今回、提案されている介護賦課段階別保険料額を基礎に、実際保険料がどうなるかを計算しますと、現行第2段階の人が新5段階となる場合、年額3万960円が6万9000円となり、実に2.2倍、額にして3万8000円の負担増となります。また、現行第3段階の人が新5段階となる場合、年額4万1400円が6万9000円となり、実に1.67倍、額にして2万7600円の負担増となります。実際、伊丹市の65歳以上の人でどの程度影響があるのかと聞きますと、人数でおよそ5600人、率で16%にもなるそうです。市はさきに述べた税制改正の影響力が余りにも大きいので、新しい賦課段階のうち、第4と第5段階について、今年と来年度の2年間、激変緩和措置するとしています。しかし、あまりにも急激な引き上げだけに、2年間の緩和措置でよいのかという点です。かつて老人医療費助成制度に関して、市単独上乗せ分を廃止をし、県制度にあわせる改悪をしたときにとった措置のように、5年間程度の激変緩和措置は最低でも必要だと思います。また、激変緩和措置の財源について、単に65歳以上の保険料で賄うとすれば、他の高齢者に負担のしわ寄せとなるので、一般会計からの繰り入れもぜひ視野に入れる必要があります。


 以上、それぞれについて見解を求めておきます。


 3点目には、社会福祉法人による利用者負担減免制度を後退させないという点です。介護保険の利用料は、原則1割でありその上に昨年10月から居住や食事に要する費用は保険給付の対象外となりました。その結果、利用者は一層大きな負担を強いられることになっているだけに、特に利用料に関するさまざまな減免制度を市として充実をしていく必要があります。そのうち、社会福祉法人による利用者負担減免制度は、前期第2期に比べて対象者は年間収入が単身世帯で120万円以下から150万円以下と、収入要件が引き上げられており、一定の改善となっています。しかし、在宅施設サービスとも軽減率は2分の1から4分の1へと低くなっています。さらに対象者としての要件に新たに預貯金などの額が、単身世帯で350万円以下であること、負担能力のある親族等に扶養されていないこと、介護保険料を滞納していないことなど、預貯金などの資産、扶養の有無、保険料の滞納の有無を審査することになっています。介護保険の減免制度と生活保護は別の制度であり、資産要件などをなくしていくことを求めます。見解を伺っておきます。


 4点目に、いわゆるホテルコスト導入に関して伺います。


 昨年10月から居住や食事に要する費用は保険給付の対象外となる、いわゆるホテルコストが導入されました。市民税非課税世帯ではない人が、特別養護老人ホーム多床室を利用した場合、1カ月で介護利用料1割負担2万9000円、居住費1万円、食費4万2000円、合計8万1000円もの費用がかかり、現在に比べて2万5000円の大幅な値上げとなります。そこで第1に、伊丹市でのサービス利用者は2004年決算数値で4197人ですが、この利用者が現在どのくらいの負担増になっているのかの実態調査を市は行っているのか、行っていないのなら早急に実施をする必要があると考えます。


 第2に、今回の改定による居住費、食費の負担増が余りにも大きな内容であるため、政府も極めて不十分ながら、低所得者対策を設けています。その中心が市民税非課税世帯の人を対象にした補足給付です。この補足給付を受けるには、市から介護保険負担限度額認定証の交付を受けなければならず、また、原則として利用者本人の申請を必要とされています。市は施設入所者の所得段階等を把握して、補足給付が受けられない人をつくらないよう、万全の体制を行っていく必要があります。


 第3に、例えば北海道帯広市では、市民税が非課税で、生活が困難な人、単身世帯の場合、年収150万円以下を対象に利用料、滞在費、食費の負担を、それぞれ2分の1になるように市が負担しています。負担増になる居住費、食費に対する伊丹市独自の軽減制度の創設を求めるものです。それぞれについて見解を伺っておきます。


 5点目として、第3期事業計画における今後の施設整備のあり方についてであります。第1に、直近の特別養護老人ホーム等の待機者は何人になっているのか。第2に、福祉対策審議会から答申された地域ケアの推進と、施設整備の考え方によると、今後は地域密着型サービスの整備、小規模多機能夜間型訪問介護を中心に推進し、大型介護保険施設整備に頼らないサービス運営の確立をうたっています。しかし、具体的な各年度の整備計画が明らかになっておらず、これは明らかにすべきであります。第3に、国の参酌標準と整合性を図りながらとしていますが、政府の新しい参酌標準は、施設居住系サービスの利用者割合を要介護2以上のものに対して37%以下に低下させること、介護保険3施設の利用者全体に占める要介護4、5の人の割合を70%以上となるように引き上げることなどをうたっています。特別養護老人ホームは、地域における介護の拠点であり、在宅で暮らす人の支えでもあります。市は国の参酌標準ではなく、地域の実情に即して、特別養護老人ホームなどの施設整備を進めるべきであります。以上の点見解を求めます。


 次に、障害者自立支援法実施に向けた課題について伺います。この問題は、先の代表質問で3会派からも取り上げられており、重複する内容もありますが、3点質問します。


 1点目は、自立支援医療の自己負担増をくいとめ、市は心身障害者(児)の医療費助成制度を後退させないことです。患者、障害者の命綱である公費負担医療制度が4月1日から仕組みが大きく変わり、負担が大幅に増加をします。18歳以上の身体障害者が対象の更生医療と、障害を持つ18歳未満の子供たちのための育成医療、統合失調症やうつ病などの精神通院医療が、すべて原則1割の応益負担となります。市として、負担軽減策の対象範囲を拡大、負担上限額の引き下げを国に求めることです。また、自立支援医療の大変な改悪の中、伊丹市は二重にも三重にも影響の大きい心身障害者(児)の医療費助成制度を後退させてはならないと思います。当局の見解を問うものです。


 2点目は、実態に見合った障害認定と支給決定を進めるという点です。自立支援法により、障害程度区分の認定審査を受けなければ、各種サービスを受けることができません。介護保険と異なって、障害程度区分により受けることができるサービス量の上限が設けられることはありませんが、障害区分に応じて国庫補助基準が決められるため、市町村によっては財政難を理由に、補助基準を超えるサービスを認めない可能性があります。伊丹市においては、ぜひ実態に見合った障害認定と支給決定を進めていただきたいと思いますが、見解を伺います。


 3点目に、障害福祉計画についてであります。2006年1月に策定された第2次伊丹市障害者計画も言及していますが、地域でのサービスの必要量を見込んだ障害福祉計画を今年度中に策定することが義務づけられています。障害者の参画で、地域の障害者の生活実態と、利用意向などを十分に反映した障害福祉計画をつくり、積極的に推進を図ることが必要ですが、今後のスケジュールも含めて、見解を伺って、第1回目の質問とします。


 以上です。


○議長(平坂憲應) 市民福祉部長。


○番外(市民福祉部長中村恒孝)(登壇) 私から介護保険制度、自立支援法についての質問にお答えをいたします。


 介護保険に係る問題点と改善についてのお尋ねについてお答えいたします。


 まず、第1点目の財政安定化基金償還金の延長についてでございますが、貸付金の償還期間につきましては、後世への負担をできるだけ限定し、財政運営の安定化を図る趣旨から、介護保険の国庫負担金の算定等に関する政令に基づきまして、次の事業運営期間の3カ年間に償還をするということになっております。したがいまして、現行制度では、償還期間の延長ができないということになっております。


 次に、第2点目の介護保険料、税制改正の影響を大きく受ける人にきめ細かい対策を求めるということに関してでありますが、今回の保険料負担の設定では、賦課段階のあり方を大幅に見直しており、基準保険料に対しまして0.75の割合が賦課されている第2段階の被保険者のうち、年金額が老齢基礎年金水準相当の80万円以下の方に対しまして、新たな賦課段階を設定し、0.63の割合にするとともに、本人が市民税課税で合計所得が400万円以下の方は1.75の負担割合を賦課する第7段階の設定といたしております。そうした見直しの中で、一連の税制改正による影響を受ける被保険者への対応といたしまして、市民税と同様、激変緩和の観点から、負担割合を徐々に引き上げていく2カ年の経過措置を設けております。しかし、この制度は暫定的な措置でございまして、次の事業運営期間にわたる長期の経過措置は、制度の安定を図る点から適切でなく、事業運営期間の最終年度の3年後には本来の保険料賦課段階に移行させる必要があると考えております。なお、一般会計からの繰り入れにつきましては、介護の必要な高齢者を保険料負担という形で社会全体で支えるという保険制度のあり方から考えたとき、制度に基づかない繰り入れは適切ではございません。第2期介護保険事業計画期間中は、第1期事業計画期間中の赤字相当額の2億1600万円を一般会計からの繰り入れで対応しておりますが、第1期事業計画期間では、国が円滑導入基金という形で、保険料の一部を負担したため、赤字相当分は一般会計で負担する必要があったこと、また、介護保険制度施行前は、一般財源で福祉施策を実施しておりましたが、介護保険制度では受益と負担の関係から、保険料が設定されたため、その周知期間として3年程度が必要であること、さらに制度施行時、保険料決定の基礎となるサービス見込み量は、実績に基づかずに作成しており、全国的にも計画との間に差異を生じた等の理由に基づきまして、前回限りの例外的な措置として行ったものでございます。


 次に、第3点目の社会福祉法人による利用料負担減免制度の後退をしないことについてでございますが、この制度は当該法人が運営主体となっている特別養護老人ホーム、訪問介護等のサービスについて、収入が低く、生計が困難と認められる利用者について、その負担を軽減する仕組みでございます。そして議員御案内のとおり、昨年10月から軽減対象者の収入を150万円に大幅に引き上げるとともに、新たに資産要件として預貯金の金額を350万円とする基準や、減額割合を原則4分の1に設定するなど、大幅な見直しを実施いたしております。この改正とあわせまして、施設への保険給付の範囲を介護に要する費用に重点化したことに伴いまして、収入の低い方には平均的な費用負担と負担限度額との差額を、保険給付で補う「補足給付」を新たに設けておりますが、社会福祉法人による利用者負担軽減制度の収入要件の見直しは、この「補足給付」を適用してもなお負担が困難になる方がおられることから、そうした方についても従前の負担水準となるよう見直すものでございます。4分の1の減額割合につきましても、真に生活が困窮していると考えられる利用者負担段階が、第1段階の方は従来どおり2分の1となっております。制度の後退とは考えておりませんので、よろしく御理解賜りたいと思います。


 また、新たに資産要件をつけ加えましたことにつきましては、この制度が収入が少なく蓄えもなく、真に生活が困難な利用者に対して、負担軽減を図る制度であることから、総合的に判断するため必要な要件であると考えております。


 次に、第4点目の昨年10月からのホテルコスト導入についてのお尋ねでございますが、特別養護老人ホームに入所されておられます利用者を例にとりますと、これは先ほど申し上げました「補足給付」と社会福祉法人の減免制度を合わせますと、収入が低く、生計が困難と認められる利用者負担段階が、第1段階や第2段階の方の負担は、おおむね従来どおりとなっております。そうして、こうした利用料の軽減となる方々の把握につきましては、市広報での周知を初め、ケアマネジャーや施設に対する働きかけ等、万全の体制で対応をしてまいりたいと考えております。以上のことから、本市ではこれ以上の軽減措置につきましては、現在のところ考えておりません。


 次に、第5点目の今後の施設整備のあり方についてでございますが、特別養護老人ホーム等の待機者の実態につきましては、昨年2月に本市が事業計画策定のための資料とするため実施をいたしました入所希望実態調査に基づきますと、待機者数自体は増加しておりますが、兵庫県が作成をいたしました入所判定基準に基づく第1順位の在宅での待機者は80名となっております。昨年5月に定員100名の老人保健施設がオープンしていることを考慮いたしますと、待機者の課題についてはおおむね対応できているものと考えております。なお、この調査は、時間と労力を要するため、毎年実施ということはできませんけれども、必要に応じ今後とも実施してまいりたいと考えております。


 また、密着型サービスの具体的な各年度の整備計画についてでありますが、今後、急激な高齢者の増加が見込まれる中で、認知症高齢者やひとり暮らし高齢者などが要介護状態になっても、可能な限り住みなれた地域の中で、安心して生活が継続できるよう、地域に密着したきめ細やかなサービスを提供するため、「通い」を中心として利用者の状態や希望に応じて随時「訪問」や「泊まり」を組み合わせて、提供する小規模多機能居宅介護サービスや、介護が必要な高齢者に対しまして、夜間の定期的な巡回訪問や、通報による随時訪問を行い、退位変換や排せつ等の介護を行う夜間対応型訪問介護サービス等の、地域密着型サービスを中心に、サービスの基盤の整備を図ってまいります。そのため、今回の事業計画では、小規模の特別養護老人ホームやグループホームを初め、施設系サービスの整備を除いた地域密着型サービスについては、規制を設けず、積極的に整備をしてまいりたいと考えております。また、特別養護老人ホームは、地域における介護の拠点でございます。在宅で暮らす人の支えであり、国の基準ではなく地域の実情に即した施設整備を進めるべきであるということについてでございますが、施設整備につきましては、先ほどの御答弁申し上げましたとおり、現時点におきましてはおおむね対応できているものと理解をいたしておりますし、できるだけ在宅で自立した生活を支援するといった観点から、施設サービスの重度利用者への重点化を図るとともに、訪問看護等医療系サービスとの連携によるターミナルケアの推進や、地域密着型サービスの整備を図ることを基本といたしまして、大型介護保険施設整備に頼らないサービス運営を図る必要があると考えております。


 次に、障害者自立支援法実施に向けた課題についてお答えをいたします。


 初めに、自立支援医療についてでございます。障害者自立支援法の成立によりまして、身体障害に対して、その障害を除去または軽減し、日常生活を容易にすることを目的とした「更生医療」及び身体に障害のある児童に対して当該障害を除去、軽減し、生活能力を高めることを目的とした「育成医療」、並びに精神障害者に対し通院に係る費用の軽減を図ることを目的とした「精神通院医療」の3つの公費負担医療制度が、自立支援医療として統合され、本年4月から実施されることとなっております。このうち、精神通院医療につきましては、政令指定都市を除いて都道府県の所管とされ、市町村は申請受付業務のみであり、適正医療につきましては政令指定都市及び中核市を除いて、すべての業務が都道府県の所管とされております。自立支援医療に係る利用者負担につきましては、障害福祉サービスと同じく原則1割とされておりますが、低所得者の方や統合失調症、肝臓機能障害など疾病が重度で、医療負担が継続的に必要となる方に対しましては、より低い負担上限額が設定されております。


 さらに障害福祉サービスと同様に、本来適用するべき上限額を設定すれば、生活保護が必要となる場合には、より低い負担上限額を適用することといたしており、生活保護に移行しないよう軽減策が講じられているところでございます。


 また、育成医療につきましては、対象者に若い世帯が多いことなどを踏まえまして、月当たりの負担額に特別な上限を設定する激変緩和措置を設けるなど、医療の内容によりきめ細やかな負担軽減策が講じられているところであります。障害者自立支援医療につきましては、障害のある方が地域で安定した生活を営む上で、欠かせない制度であると認識をいたしております。今後、必要な医療を確保し、制度運営の効率性、安定性を維持していくためには、医療費と所得の双方に着目した負担制度の導入は必要であると考えております。


 なお、福祉医療制度の見直しにつきましては、急速な少子高齢化の進展による人口減少化社会を迎え、就業人口構造の変化による税収の減少や、医療、介護費用の増大が見込まれる中、福祉医療助成制度に限らず、現行の社会保障や社会福祉の諸制度が持続することが、極めて困難となってまいります。こうした中、将来を見据えた効率的で持続可能な福祉の諸制度の構築を図るとの観点から、福祉医療助成制度における県制度に上乗せ助成しております市単独事業も含めまして、福祉施策全般をゼロから見直して、財源の再配分を行い、少子高齢化時代や人口減少化社会に対応した福祉施策に転換し、高齢者、障害者、子育て支援の各計画を総合的、一体的に推進し、市民一人一人が健康で地域で支え合い、安心して自立した生活を営んでいくことができるよう努めてまいりたいと考えております。


 次に、実態に見合った障害認定と支給決定を進めることについてであります。障害者自立支援法におきましては、公平なサービス利用のための手続や基準の透明化、明確化を図るため、支給決定に際しましては、障害程度区分の認定を行うこととされております。障害程度区分は、申請に基づく106項目にわたる調査を経て、一次判定を行い、その結果をもとに調査員による特記事項、医師意見書の内容を参考として認定審査会における二次判定により決定されることとなっております。


 また、障害程度区分につきましては、ホームヘルプサービスなどの在宅サービスや、入所施設における夜間ケアに対する介護給付におきましては、居宅介護などの国庫負担基準、報酬体系などに活用され、施設、グループホームなどにおける日中活動に対する「訓練等給付」におきましては、支給決定時の優先度の判定に活用されることとなっております。制度を実施していく上で大変重要な位置づけとなっております。本市におきましては、障害の程度を認定に正確に反映させるため、3障害についての専門知識を有した認定審査会委員を任命するとともに、支給決定に当たりましては、サービスに対する利用者の意向を聴取し、本市で作成しております「支給に関するガイドライン」の新制度の趣旨を踏まえて改正し、適切な実施に努めてまいりたいと考えております。


 次に、障害福祉計画についてであります。議員御案内のとおり、障害福祉計画につきましては、各年度における障害福祉サービス、または相談支援の種類ごとの必要な量の見込み及び見込み量を確保のための方策、地域生活支援事業の種類ごとの実施に関する事項などを定めて策定することが、障害者自立支援法第88条により示されております。今年度中に策定することといたしております。また、策定に当たりましては、当該市町村における障害者等の数、その障害の状況、その他の事情を勘案して作成しなければならないとされております。国におきましては、計画策定のための基本指針を3月中に提示されることとなっておりまして、本市におきましても本年1月に策定をいたしました第2次伊丹市障害者計画に加え、国の指針を踏まえて福祉計画を策定する予定であります。策定に当たりましては、現行のサービス利用者に係る実績データの整理及び分析を行うとともに、市民委員会、市民説明会などにより、サービス利用者、市民などから意見の聴取を行い、計画に反映させてまいりたいと考えております。


 なお、今後の策定スケジュールにつきましては、国からの策定指針を踏まえまして、5月にはサービス事業者の新体系への移行希望を確認した上で、本市におけるサービス必要見込み量を算定する予定といたしております。その後、9月に県との調整を行った上で、必要量の見込みを国に中間報告として行い、最終的に年度末までに各年度ごとにおけるサービスの種類ごとの必要量の見込みを明記した障害者福祉計画を策定し、事業の実施に当たりましては、同計画に沿って積極的に遂行してまいりたいと考えておりますので、御理解賜りますようお願い申し上げます。


○議長(平坂憲應) 加柴議員。


○11番(加柴優美)(登壇) 私はいろいろ考えて、とりわけ介護保険の今の抱える問題について、自分なりに考えて、提案をしたつもりなんです。しかし、今、特に介護保険の答弁聞いていますと、本当に寒々とした思いを抱かざるを得ないというのが正直な印象です。それで、時間の関係で障害者自立支援法については説明していただきましたけれども、介護保険に絞って再質問をしていきたいというふうに思います。それで、冒頭にも申しましたように、介護保険のあり方自体が大変な今、岐路、曲がり角に立っているという認識で、基本的な今の事態の認識について、最初に市長にお伺いをしておきたいと思うんです。今、各介護の専門家、あるいは施設を運営されている方、広くお聞きをしましても、現状の介護保険行政というのは介護抜きの、ただの保険行政にすぎないという指摘が随分とあります。ずばり今回の国による介護保険法の改正というのは、給付の適正化ということを言っているけれども、そうした名前で給付の抑制につきるということを言っても決して言い過ぎでないような事態をつくっているというふうに思うんです。端的な例をいいますと、新予防給付でも今回、個々の事情をほとんど抜きにして、一律に要介護1でホームヘルプサービスを受けている人が、そのサービスを仕組みを変えて外していくといった措置をとっていく。あるいは今調べましたら、2004年の決算で介護の3施設に要介護1の人が伊丹では決算によりますと78人、施設に入所されています。しかし、今回の法律改正によって、認知症を持つ人以外は基本的に3年間の経過措置をとって、この施設から退所、つまり施設から退所しなければならないという、そんなふうな法律になっているんですね。ですから今回の改正がそういった面で露骨な給付抑制、その結果として安心して介護を受けるという条件をどんどん、どんどん大もとから崩しているというのが実態ではないでしょうか。さらに、先ほど一般会計のことをおっしゃいました、部長がね。確かに2000年から2002年の3年間で伊丹市は安定化基金から2億1000万円借金して、それを一般会計から出して、保険料を2700円から3450円になったわけですけれども、それ以上になるんで伊丹市は一般会計から2億円余りを出して、保険料を抑えたわけですね。ところが今、政府、国というのは、これだけ介護保険料を上げていく、あるいはホテルコストを導入して、大変な負担を保険者とか利用者にかけているんですね。これは大変だということで、各地方自治体が特に困っている人に対して、国が示す最低限度の基準以上に何かをしようと思ったら、国は文句を言う。「そんなことをするな」と言って。ですから本当に今の政府、国というのは、口は出すけれども金は出さない。そういうのがあまりにも露骨になっているという、こういった面が介護保険行政にも端的にあらわれてきているのが、率直な感想です。ですから、今のこういった介護保険事業のあり方自体について、認識を市長はどのように思っておられるのか、端的に答弁いただきたいと思うんです。


 個々の問題では、もう時間がありませんので、1つは社会福祉法人の利用料軽減制度に関して、資産とか扶養の義務を今回、伊丹市は新しくつけ加えました。これも国がそう指導した基準どおりに伊丹市はやろうとしているわけですね。しかし、生活保護というのはだれでもわかります。生活扶助そのものを市が扶助するわけですから、当然そこには資産要件とか、扶養があるかないかという要件は、当然考慮されていくと思います。しかし、これはあくまで介護保険制度の問題で、週に二、三回ホームヘルパーさんに来てもらうとか、あるいは年に二、三回ショートスティを使っていくということについての軽減措置ですから、これになぜ生活保護と同じように資産要件をつけ加えていくのか、これは全く違うものですから、さきの答弁では私のそういった質問に対して答弁になってないという嫌いがあるので、再度答弁をお願いしたいと思います。


 それからもう1点、今、国は特に特別養護老人ホームは、今後、基本的には整備をかなり控えていくと、さっきも言いましたように、特別養護老人ホームに入れるのは要介護4か5の特に重症化した人に限定するとか、あるいは、今、特別養護老人ホームについて多床室とか、いろんな部屋の形態がありますけれども、基本的に個室を7割以上にふやして、当然、個室がふえれば料金がうんと上がって、つまりお金がたくさんなければ特別養護老人ホーム等の施設に入れないという、結果的にはそういった特養の利用者をどんどん、どんどん追い出して、本当に必要な人だけを入れていくという、ですからそこには基本的に大型、あるいは小型特養ホームを含めて、伊丹市でもこの3年間は地域に密着した老人ホームさえつくらないというふうなことを、第3期事業計画の中で決めていくというのも、国のある面で伊丹市の実情を、先ほど特別養護老人ホームの待機者は80名余りというふうにおっしゃったけれども、しかし、議会に示された2005年2月の調査結果、一番新しい資料、皆さん方も知っておられると思うんだけれども、この時点では特養への入所申し込み者数は409人、この時点でも前の調査から比べても100人ぐらい待機者がふえているという実態ですね。だから今現在もさまざまな住宅事情、家庭事情、扶養事情があって、特別養護老人ホームを含めて、施設に入りたいという人は本当に多いです。私も随分と病院とか中間施設とか、たらい回しをされて、どないしようかという相談というのは、随分あります。ですからそういった実態を踏まえていくべきじゃないかということを思うんですが、改めて答弁をお願いしたいというふうに思います。


 以上で2回目の質問を終わります。


○議長(平坂憲應) 市長。


○番外(市長藤原保幸)(登壇) ただいまの加柴議員の介護保険制度に対する私の考え方ということでございますが、社会保障全般についての私の考え方を御説明させていただきたいと思います。私もこれまで申し上げておりましたように、現場主義ということを唱えておりまして、市長に就任以来、高齢者の方、あるいは障害者の方に直接お会いし、お話を聞かせていただいてまいりました。そしてそういう中で、高齢者の方、あるいは障害をお持ちの方々は、将来に対する不安感をお持ちであるということは、十分認識をいたしました。そういう中で、直接、介護保険のお尋ねがございました。先ほどは自立支援法のお話もございました。そういうこれまでに至る国の制度の設計の仕方といいますか、やり方について、私個人的に課題があったのではなかろうかというような気はいたしております。特に障害者の方にとっては、措置から支援、選択へということで、支援制度を立ち上げ、そしてその予算が足りなくなって、自立支援法にといったようなふうにも見受けられるわけでありまして、そういう対応については障害者の方々に対する不安感を高めてしまったのではなかろうかというふうに思っておりまして、現在の制度が理想的な好ましいものであるというふうに私は必ずしも思っているわけではございません。ただ、御指摘のように、市の一般会計からどんどん繰り入れることによって、負担を軽減すべきであるという御議論に対しましては、率直に申し上げまして、これはなかなか実現困難だと申し上げざるを得ない状況かと思います。この問題のそもそもの基本は、この議会でも何度も御指摘いただいておりますように、人口減少化社会、少子高齢化が急速に進む中で、これからのそういう社会保障をどうあるべきかというところから、説き起こす必要があるのではなかろうか、そしてその中で私が考えておりますのは、高齢化がますます進展する中で、持続可能な制度にするためには、今回の介護保険制度の見直しについてもやむを得ないのかなというふうに思っておるところでございます。


 そして、市長として市政を預かる立場で申し上げれば、国がもっと応援してくれればいいのにという気持がないわけではございませんが、ただ国会で、国民の代表たる国会で議論されてでき上がった制度でございますので、その制度の運用を預かる市の立場といたしましては、現行制度を前提に、いかに市民の皆様に安全に安心して暮らしていただけるまちづくりをしていくか、制度運営をしていくかというのが、私の責務だと思っております。そういう意味で今回、この議会でも議論いただいております今後の視点の一つに、イの一番に安全・安心のまちづくりということを掲げさせていただきまして、支え合う地域福祉という概念を提唱させていただいておるところでございます。したがいまして、確かに今回の介護保険制度に伴います保険料の引き上げにつきましては、なかなか保険料負担いただく方に対しては厳しい面もございますけれども、私といたしましては、先ほどるる部長から御説明申し上げましたように、できる範囲でその一定の配慮をさせていただいたところでございまして、この制度を運用させていただく中で、市民の皆様に安全、安心していただけるような地域福祉の構築に向けて努力してまいりたいと、かように考えておるところでございますので、御理解賜りたいと思います。


○議長(平坂憲應) 市民福祉部長。


○番外(市民福祉部長中村恒孝)(登壇) 再度の質問にお答えをいたします。


 利用料軽減制度に資産などの要件をつけ加えないということについてでございますが、この制度は真に生活が困難な利用者に対しまして、その負担を軽減する制度でございまして、収入は少なくても資産をお持ちの高齢者も多くおられます。真に生活が困難な利用者かどうか、判定に際しましては収入要件だけでは不十分でありますので、資産要件も加えているものでございます。


 介護保険3施設につきましては、在宅介護が困難な利用者に対する施設サービスの提供という大きなくくりの中で、国や兵庫県を初め、本市などでも施設整備のあり方を定めております。そういった意味におきまして、おおむね対応できていると御答弁申し上げたところでございます。そして、今後の方向性といたしましては、第1回目に御答弁申し上げましたように、施設サービス利用者につきましては、重度利用者への重点化を図るとともに、在宅サービスの充実を基本といたしまして、大型介護保険施設に頼らないサービス運営を図ってまいりたいと考えております。御理解賜りますようよろしくお願い申し上げます。


○議長(平坂憲應) 次に、1番 坪井謙治議員の発言を許します。────坪井議員。


○1番(坪井謙治)(登壇) ただいま議長より発言の許可をいただきましたので、私は通告にしたがい質問をさせていただきます。


 初めに、地域福祉の推進について5点にわたって質問をいたします。


 1点目は地域福祉計画策定から3年目、その進捗、また評価についてであります。私は平成14年3月と平成16年3月議会において、地域福祉計画の進捗について、2回質問をいたしました。今回は少し観点を変えて質問したいと思います。まず、平成15年3月に地域福祉計画を考える市民委員会や、福祉対策審議会の検討を重ねて策定されました伊丹市地域福祉計画がスタートして丸2年が経過し、3年目を迎えようとしております。伊丹市の地域福祉は、今どのような進捗になっているのでしょうか。さきの地域福祉計画は、原則として3年ごとに見直すことになっておりますが、見直しはされるのでしょうか。また、当局の現在の状況は、どのようになっているのか、またどのように評価されているのかについてもお伺いをいたします。


 2点目は、地域体制のあり方についてであります。私なりに地域福祉はどうなっていくのか、いろいろ聞いてみたり、勉強したりするのですが、なかなか答えが得られない。よくわからないというのが実感であります。特に障害者の問題では、支援費制度から自立支援制度に変わり、「障害を持つ人も地域で生き生きと暮らしていけるような」との法制度がスタートいたしました。また、介護保険も施設入所型から地域支援事業とやらで、地域で元気で老後が送れるようにとの事業展開が行われようとしております。子供施策については、今議会において組織改正の議案として上程されておりますように、新たに「こども部」が設置され、総合的に取り組むこととなっておりますが、子供も地域で見守っていくという方向にあります。このように見てみますと、すべての福祉施策が地域へとシフトしている感じがしてなりません。考えとしては、理解できるのですが、地域すなわち自治会を最少単位とした小学校区に、受け入れ体制をどのように構築するかが具体的な計画として見えてきません。体制ができていないところへ制度がどんどん先行、変化して、地域が混乱するのではないかと心配をしております。具体的な地域体制づくりについてお伺いをいたします。


 3点目は、地域福祉ネット会議の設立状況と、地域での役割についてであります。平成16年3月議会の答弁では、地域福祉の実践の中心は、市社会福祉協議会で、広畑の介護支援センターを核にしながら、地域ネット会議で民生児童委員、老人クラブ、自治会等の協力を得て行うとの答弁がありましたが、全小学校区にこのネット会議が立ち上がるのは、今のスピードから見て10年かかると思うのですが、目標はどのようになっているのかお伺いをいたします。また、地域ネット会議では、地域でのできごとの調整機能としての役割であり、具体的な地域での実践部隊ではないと思いますが、いかがでしょうか。


 4点目は、地域型介護支援センターのPRについてであります。平成16年3月議会では、各地区の小地域福祉拠点として、地区の在宅介護センターの機能の充実を図り、推進すると、また地域の皆様のさまざまな生活上の問題に関する総合相談の場とするとの御答弁があり、本年度の予算案では地域型介護支援センターの機能強化として、305万円が措置されておりますが、既に実施されている介護支援センターでの具体的相談の件数と、内容についてお伺いをいたします。これまで市は委託料を支払って、在宅介護支援センターの運営を社会福祉法人に任せてきましたが、私の印象としては、あくまでも老人が対象であり、障害者の問題や父子、母子、子供の問題等は無関係な施設という感じがしております。まして市民の方が福祉的なことで悩んだり、相談してみようと思われるとき、介護支援センターに行けばよいと思われていないのではないか、極端な言い方をすれば、介護支援センターの場所すら知らないという人がいるのではないかと思います。今後のことを思えば、もっと地域型介護支援センターの啓発をすべきではないかと思うのですが、いかがでしょうか。


 最後の5点目は、これからの5カ年のまちづくりプラン、すなわち伊丹市第4次総合計画「後期事業実施5か年計画」におけるきめ細かな地域福祉の推進についてであります。私は、地域福祉計画が対象としているのは、社会福祉と比べるならば、もっと狭い意味での福祉であって、何らかの支援を必要とする人たちへの対応を、地域でどう進めていくかということだと理解をしておりましたが、今回の「後期事業実施5か年計画」でのきめ細かな地域福祉の推進にある事業を見てみますと、福祉分野に限らず、病院、人権、国際交流などに関する事業が上げられており、地域福祉の概念が大きく広がっており、ますます地域福祉とは、との疑問に当たってしまいました。今回の実施計画において、地域福祉をどのように考え、推進されようとしているのか、お伺いをいたします。


 次に、「ことば文化都市伊丹特区」について質問をいたします。


 昨年の7月、議員立法による「文字・活字文化振興法」が成立いたしました。法律では文字活字文化が、人類が歴史の中で蓄積してきた知識、知恵の継承、向上と豊かな人間性の涵養、健全な民主主義の発展に欠かせないとの観点に立ち、学校教育の課程での配慮や図書館の充実、整備のほか、第5条で「地方自治体は、基本理念にのっとり、国との連携を図りつつ、その地域の事情を踏まえ、文字・活字文化の振興に関する施策を策定し、及び実施する責務を有する。」と規定いたしました。地方公共団体の責務を明確にいたしました。私は昨年の9月定例会の代表質問において、「伊丹の未来を託す人づくり」の観点から、この法律に沿った教育を伊丹市としてどのように展開、推進されようとしているのか、質問をさせていただきました。このとき、尼崎市の「そろばん特区」の紹介をさせていただき、伊丹市には日本3大俳諧文庫の一つといわれる柿衞文庫があることから、歴史や文化を生かし、中学生に俳句授業の実施をしては、との提案をさしていただきました。今月5日には学習指導要領の見直しを検討している中教審教育課程部会は、2004年12月に公表された国際学力調査の結果をもとに、学力の低下、また学習や就業に対して無気力な子供がふえているとの指摘し、これを補うために次の指導要領では、言葉や体験などの学習や、生活の基盤づくりを重視する「言葉の力」を、すべての教育の活動の基本にすると、考え方を示すと明記いたしました。「ゆとり」から「言葉の力」への全面改訂されることになっております。そしてこのたび、伊丹市ではこのような流れを先取りして、「読む、書く、話す、聞くことば文化都市伊丹特区」を今年の1月に内閣府に申請され、3月下旬に認定される見通しと発表されております。私は「ことば文化都市伊丹特区」の申請は、文字・活字文化振興法の趣旨からも、大変すばらしいことだと思っております。「ことば文化都市伊丹特区」を取り組んでいく上において、生徒、自分自身が言葉を豊富にすることで、コミュニケーションが豊かになっていき、そのことによって人間関係を広げていく、そしてそれをベースとして自分が成長していく、また、学校活動としても学校の取り組みが広がる。例えば、クラブ活動などの校内活動が活発になったり、校外活動として俳句や作文への取り組みが積極的にされたり、特区から自分の広がりがあり、学校の広がりもあり、そして生徒と学校とのまとまりが出てこなければならないと思っております。単に生徒の語学力のアップだけではないと思っております。そこでこのたび「ことば文化都市伊丹特区」のねらいはどこにあるのでしょうか。また、今後の子供の心の育ちをどのようにされているのかお伺いしまして、1回目の質問を終わります。


○議長(平坂憲應) 市民福祉部長。


○番外(市民福祉部長中村恒孝)(登壇) 私からは、地域福祉に関する数点の御質問についてお答えをいたします。


 まず、これまでの地域福祉の進捗状況の評価と、本市の推進体制についてであります。平成15年に地域福祉計画を策定し、3年が経過しようといたしております。これまで本計画に基づきまして、「共生福祉社会の実現」を基本理念に、課題ごとの対応から地域で生活する人へのトータルな支援に向けて、その推進体制として生活上の種々の困難や、あらゆるニーズに的確に対応する専門性と、地域住民自身による取り組みを大切にした地域活動の調整と、展開をする住民主体性の二つの機能をあわせ持つ小地域福祉拠点の整備充実に努めてまいったところでございます。具体的には、専門的に生活課題に対応する機関といたしましては、市内に9カ所ある地域型介護支援センターの機能を生かしますとともに、住民主体性を発揮する機能として、地域住民の合意形成テーブルである小学校区ごとに設置する地域福祉ネット会議を一体的に運営していくために、その推進体制整備といたしまして、基幹型介護支援センター及び地域福祉推進事業を社会福祉協議会に委託をし、地域福祉の推進に取り組んできたところでございます。引き続き、平成18年度以降も本計画の体制を維持してまいりたいと考えておりますが、基幹型介護支援センターが、地域包括支援センターへと発展充実をし、また障害者計画の着実な推進を図っていくため、新たに地域生活支援センターを設置いたしますことから、この二つを中核的な地域支援センターと位置づけ、専門性を強化、充実してまいりますとともに、ネット会議を統括支援いたしております社会福祉協議会におきましては、これまでの事業担当制を地域担当制にし、コミュニティーワーカーとして地域をベースにした活動調整をされることとなっております。地域型介護支援センターにつきましては、これまでどおり小地域福祉拠点として、この中核的支援センターやコミュニティーワーカーの支援を受けながら、地域に根ざした安心拠点としての充実を図ってまいります。地域福祉計画は、特に期間を設定せず、原則として3年ごとに見直すとありますが、今回の介護保険法の一部改正や障害者自立支援法の制定などの法改正などにつきましても、むしろ本市の計画の体制が先行していたものと考えております。計画の評価についてでありますが、個々、具体の取り組みにつきましては、課題は種々ございます。小地域福祉拠点の整備など、計画的に示している枠組みや、体制づくりにつきましては、一定形を整えてきたものではないかと考えております。また、ネット会議など市民の主体的な活動につきましても、設置数の増加や地域ボランティアセンターなど、特色ある事業の立ち上げなど、徐々にではありますが、浸透しつつあるものと考えております。今後、本計画に沿って、より一層、体制の充実強化、地域福祉の推進に努めてまいります。


 次に、地域福祉ネット会議の設立状況と、地域での役割でございますが、これまで地区社会福祉協議会の福祉部を強化した形で、地域福祉ネット会議を設置いたしてまいりました。現在9地区において取り組んでいただいておるところでございます。地域福祉ネット会議の役割につきましては、生活者の視点で地域の中での生活課題を共有し、解決に向け取り組むものでございますが、議員御指摘の実践部隊とは趣きを異にいたしております。地域で何が起こっており、何が課題であるかということを把握し、共有すること、また、既存の活動をネットワークすることがまず必要であると考えております。ネット会議で発議されましたものを、具体化してまいりますときには、これも会議の中でその手法も含め検討してまいることとなります。具体の例といたしましては、神津、稲野地区で発足いたしました地域ボランティアセンターでございます。現在、両地区とも80名近い登録者がおられ、地域福祉の担い手、いわゆる実践部隊の一例であると考えております。地域福祉ネット会議につきましては、後期5カ年事業実施計画の終了までに全地域発足を目指してはおりますが、地域の皆様の発意がなければ進むものではございません。また、地区それぞれの事情があり、既にこれに近い体制をお持ちの地区もありますので、今後とも現在進行中のネット会議の事例も紹介しながら、体制整備に向け地道に努力を重ねてまいりたいと考えております。


 次に、地域介護支援センターのPRについてであります。相談はほとんどが高齢者に関するものになってございます。老人介護福祉施設に併設して介護支援センターがございますので、一般的になじみにくいものというふうに思われます。このため、15年度には介護支援センターの紹介と、職員の顔写真を掲載した冊子を作成し、社会福祉協議会のほのぼのネットワークを通じて配布をいたしております。また、平成16年9月からは、高齢者のみならず、障害者や児童などの相談も行えるよう、総合相談窓口として広報などで市民の皆様にもPRをいたしてまいりました。さらに、計画策定当初から地域福祉や障害者施策、また相談技術に関する研修も行ってまいりましたが、窓口開設に当たりましては、介護支援センター職員だけでなく、介護支援センターを運営する法人職員にも呼びかけ、各福祉行政の研修なども行うとともに、各制度、事業の資料、市の福祉関連部署の地域担当職員名簿一覧なども、各介護支援センターに配布し、総合相談のバックアップに備えてまいったところでございます。


 しかしながら、介護支援センターは、まだ介護保険をするところとしての認知がほとんで、直接市民から寄せられる相談は非常に少ないのが現状でございます。地域型介護支援センターの中には、困ったときには何でも相談をというパンフレットを作成し、配布をしているところもございます。あわせて地域の介護支援センターにおきましては、民生児童委員との懇談会を小学校区ごとに年1回開催してまいりましたが、平成16年度から年2回となり、地域の事業所や介護支援センター運営法人のデイサービスなどの担当者、民生児童委員協力員などにも参加を呼びかけるなど、開催方法の工夫を凝らしているところであります。今後さらに対象を地域のボランティアグループに広げたり、勉強会や地域資源の掘り起こしを含めたワークショップやイベント形式も検討いたしておるところでございます。


 こうした懇話会を重ねる中で、情報交換が進み、連携の相手方の顔も見えるようになり、民生児童委員の介護支援センターへの理解と安心感も生まれ、気軽に相談できるところとして認知されつつあると認識をいたしております。また、この懇談会の中では、精神障害の母親とその子供を心配した民生児童委員の訴えがございました。これを受けて、介護支援センター職員が保健所や市の健康福祉課、障害福祉課、家庭児童相談室などに連絡をとり、ケア会議を開いた例も出てまいりました。地域の中で日ごろの問題発見や、個々の課題を地域住民の皆様御自身が把握し、それを専門機関につなぎ、解決へ導くという道筋ができつつあるものと理解をいたしております。今後ともあらゆる機会をとらえ、引き続き、介護支援センターの小地域福祉拠点としての周知に、積極的に取り組んでまいりたいと考えております。よろしく御理解のほどをお願い申し上げます。


○議長(平坂憲應) 企画財政部長。


○番外(企画財政部長奥田利男)(登壇) 御質問のうち、私からは地域福祉の推進についての5点目の、「後期事業実施5か年計画」における地域福祉の考え、推進についてにお答えをいたします。


 「後期事業実施5か年計画」は、平成12年に本市の将来像と施策の基本方向を定めた第4次総合計画の基本理念を継承しつつ、計画策定後の社会経済情勢の変動など、地方行政を取り巻く大きな環境の変化に加え、昨年度に実施いたしました市民意識調査のニーズにも対応し、今日的な視点から時代の要請に応じた事業を展開するため、一つとして、支えあいでつくる「安全・安心」のまち、二つとして、伊丹の未来を託す「人づくり」、三つとして、自立と創造による「オンリーワン」、四つとして、自然環境を守り、育て、「住み良い都市環境」、五つとして地域資源を最大限生かし、「活気あふれる町」という5つの視点に重点を置いて策定をいたしました。


 少子高齢社会が急速に進展し、超少子社会が到来した今、まさに時代の大きな転換期にあると申し上げております。これまで福祉への取り組みは、過去、施設福祉から在宅福祉、また、地域を基盤とした地域福祉へと進められてきました。今日的にはすべての人が心豊かに、地域社会の中で生活ができるよう、成熟社会での福祉施策のあり方として、そのニーズも大きく変化をしております。そのように転換期を迎えたこれからの地域福祉につきましては、地域福祉計画を踏まえ、また、地域、人権、普通の暮らし、これらをキーワードとし、地域みんなで支え合い、高齢者、障害者、児童を含め、すべての人が健康で家族や地域の中でその人らしい生活ができるように支援することを目指して、新たな地域福祉の構築が求められているものと考えております。


 後期事業実施計画を策定するに当たり、本市におきましても人口増加がとまり、年少人口が減少し、高齢人口が増加しているという、まさに少子高齢化が進んでいる状況の中、市民一人一人が健康で、地域で支え合い、安心して自立した生活を送るためには、高齢者や障害者等の福祉施策につきまして、地域を基盤とした取り組みを推進することはもちろんのこと、すべての市民の皆様が健康に暮らせるための保険、医療の充実として、健康福祉施策の推進や、市立伊丹病院の機能強化の事業を位置づけるとともに、地域組織の基盤ともいうべきコミュニティーづくり、また、人権意識の啓発や、多文化共生時代での国際交流事業など、従来の地域福祉の概念を幅広くとらえることにより、縦割りの対策ではなく、一人一人の生活を見据えた、きめ細かな取り組みを行おうとするものであります。


 あわせて今回の後期事業実施計画におきましては、大きく変化する時代に対応し、直面する課題に効果的に取り組むため、一つの事業、一つの役割、一つの機能としてとらえることではなく、複数の視点を持つことが必要であると考えており、一例として(仮称)阪神北広域小児急病センターの誘致・整備は、「人づくり」の視点である安心して子育てできる環境づくりとともに、きめ細かな地域福祉の推進にも資する事業として、再掲とするなど、横断的かつ総合的に施策を位置づけ、展開していく計画となっております。このように、後期事業実施計画を構成することにより、きめ細かな地域福祉を推進し、共に生き、支え合う地域社会が実現できるものと考えておりますので、御理解をいただきますようよろしくお願いをいたします。


○議長(平坂憲應) 教育委員会事務局学校教育部長。


○番外(教育委員会事務局学校教育部長木下 誠)(登壇) 私から、「”読む・書く・話す・聞く”ことば文化都市伊丹特区」に関する御質問にお答えをいたします。


 昨年9月の本会議代表質問において、「文字・活字文化振興法」の趣旨に基づく教育の展開について、伊丹市の恵まれた歴史文化施設を活用した、伊丹ならではの俳句などを活用した教育の推進について御提案をいただきました。また、昨年1月に実施いたしました学習到達度調査において、児童生徒の書く力、表現力に課題があることが明らかになりました。中学校の英語では、条件に基づく英文をつくる問題において、無答率が50%を超えるものでありました。そのほか学校現場においては、「自分の思いや考えを言葉で表現することが苦手な子供がふえている」「単語で話すことが多く、語彙力が少ない」、「すぐにキレる子供がふえている」といった状況が見られます。このような状況の背景には、少子化の進行に伴い、一人でゲームをすることや、テレビを見ることが多くなったり、集団で遊んでいるようでも、一人一人がばらばらでそれぞれ違ったことをしているなど、人とのかかわりが少なくなっていることが考えられます。また、昨年9月に実施いたしました教育に関する市民意識調査において、約30%の市民が国語教育の充実、英語学習の実施を教育改革の中で優先すべき取り組みとして上げられており、言葉力の育成に高い関心があることがわかりました。このような児童生徒の実態や、市民のニーズを踏まえ、国際社会、及び情報化社会に対応できる優れたコミュニケーション能力を持つ児童生徒の育成を目指して、「”読む・書く・話す・聞く”ことば文化都市伊丹特区」を申請したところでございます。小学校では、確かな日本語活用能力の向上を図るために、「ことば科」を新設し、俳句、詩や和歌、古典や名作に触れさせ、音読や朗読、暗唱に取り組むことを通して、豊かな日本の伝統文化に触れ、豊かな心と深く考える力を育ててまいりたいと考えております。


 また、ディベートやロールプレーを取り入れ、みずからの思いや考えを自分の言葉で表現できる力を付け、人と人との関わりを円滑にする人間関係力を育ててまいりたいと考えております。中学校では、「グローバル・コミュニケーション科」を新設し、英語科の授業で学習した内容を、より実用的な英語になるよう英会話、ディベート、スピーチ等のコミュニケーション活動を取り入れ、国際化社会に対応できる実践的な英語運用能力の育成を目指したいと考えております。オーストリアの哲学者ヴィトゲンシュタインは、「私の言葉の限界が私の世界の限界である」という格言を残されておられますが、児童生徒にすぐれた言語力をつけることは、みずからの思いを率直に表現できることになり、円滑な他者とのコミュニケーションを可能にするものとなります。また、子供たちに自信を与え、温かい人間関係づくりにつながるものと考えております。


 さらに、自分に対する自信がはぐくまれることで、みずからの行動が主体的、積極的になり、ひいては部活動やボランティア活動など、さまざまな課外活動が活発化していくものと考えております。また、豊かな感性が育つことで、「すぐにキレる」といったような感情を抑えることもできるようになり、いじめや非行の防止にもつながるものと考えております。


 そのほかにも俳句づくりなど、伊丹の俳諧文化に触れることにより、地域に根ざした地域を愛する子供たちの育成、先人が残された文化の継承にもつながるものと期待をしております。


 伊丹の取り組みは文部科学省の今後の方向性とも共通する部分も多く、他市の先駆けになる取り組みであるとともに、伊丹市が目指す「ことば文化都市」の創造に大きく寄与するものであると考えておりますので、御理解、御支援いただきますようお願いいたします。


○議長(平坂憲應) 坪井議員。


○1番(坪井謙治)(登壇) それぞれ御答弁をいただきありがとうございます。


 2回目の質問をさせていただきます。


 初めに、「ことば文化都市伊丹特区」についてでありますが、このたびの特区は、他市に先駆けての特区であります。そして伊丹市にとっても初めての特区であります。申請が通り、実施されるようになりましたら、学校現場と教育委員会、そして関係部局とがよく連携され、取り組んでいただきたいし、今回のモデル校は小学校4校ですが、全市の学校に、小学校区に広げていくという意気込みで取り組んでいただきたいと思います。また、市民の方に対してのPRもよろしくお願いしたいと思います。


 次に、地域福祉の推進についてでありますが、地域福祉が華々しくスタートして3年目を迎えるに当たり、市民公募による市民委員会や、福祉対策審議会での議論を経て策定されたこの計画の重みについて、当局がどのように理解し、実行しようとされているのかという観点で質問をいたしました。御答弁にもありましたように、地域の立ち上がりは相当な時間と理解と労力が伴うものだと思っております。しっかりした考えのもとに、地域の受け皿ができない間に、制度がどんどん変わり、地域へ地域へとシフトしております。何らかの援護、支援を必要とする方は、地域で幸せに安心して暮らせるどころか、置き去りになっていくような気がいたします。極端な言い方かもしれませんが、何でも地域に任せ、自分たちでやってくださいというような行政の流れがあるのではないでしょうか。地域を育て、地域と共に進んでいくことこそ、行政の大きな役割ではないかと思うわけであります。そこで、2回目の質問ですが、地域福祉という地域とはどこでしょうか。また、その地域をどうやって福祉の推進組織として育成されるのかお伺いをいたします。


 次に、地区社会福祉協議会の設立経緯と、市の窓口はどこなのかということについてお伺いをいたします。地区社会福祉協議会の設立趣旨と組織体系から見まして、地域福祉推進の母体の一つにするのは理解ができるのですが、地区社協の取り組みには防災、防犯、青少年など、多岐にわたって狭い意味での福祉、つまり援護や支援を必要とする人たちを地域でどのように支援するかということが、地区社協の福祉部会が担っているのは現状であると思います。地域福祉をより確実に、かつ早期に推進するならば、地区社協の福祉部を強化し、具体的には各自治会に福祉委員をつくり、福祉にかかわる身近な問題、できごとに取り組んでいける福祉委員会のような組織にすべきではないかと考えております。御見解をお伺いいたしまして、2回目の質問を終わります。


○議長(平坂憲應) 市民福祉部長。


○番外(市民福祉部長中村恒孝)(登壇) 再度の御質問にお答えをいたします。


 地域福祉という地域ということでありますが、計画にもありますように、地域社会という舞台において着々と築かれてきた17小学校区の地区社会福祉協議会による住民主体の活動の歩みの実態と、こうした歴史から小学校区を設定するのが適当かと考えております。また、先ほど申しましたように、地区社会福祉協議会の福祉部を充実強化する形で、福祉課題にかかわる住民や機関というネットワークである「地域福祉ネット会議」を設置し、地域福祉の推進を図ろうとするものであります。「地域福祉ネット会議」は市社会福祉協議会に委託をいたしておりますが、市も共同して取り組んでいるものでございます。地域福祉の推進は、一朝一夕に進むものではなく、市民の皆様との対話と協働によるところが大きく、今後もじっくりと取り組んでまいりたいと考えております。


 早期の推進についての議員の御提案の自治会ごとの福祉委員の設置につきましては、現段階では考えておりません。現在、市内に245名の地域担当の民生児童委員が平均して約300世帯を担当しておられまして、それぞれ2名ずつの協力委員が配置をされております。これらの方々の御負担はかなりのもので、地域福祉ネット会議は、住民の地域福祉活動への参加促進、つまり地域福祉の担い手づくりも、大きな役割の一つでございます。一人でも多くの方が自分のこととして、自然に活動に参加できるような機運や、文化の醸成も図りつつ、将来、地域福祉ネット会議を起点としたさまざまな活動や、事業が展開され、地域福祉の担い手がどんどん広がっていく過程で、また地域によってはより顔の見える範囲としての自治会というエリアに目を向けられ、そうした位置づけもあり得ることかというふうに思われます。今後も地域福祉の推進に市民の皆様を初め、社会福祉関係者などと協働して取り組んでまいりますので、御理解のほどよろしくお願い申し上げます。


○議長(平坂憲應) 坪井議員。


○1番(坪井謙治)(登壇) 最後に要望とさせていただきます。


 伊丹市の社会福祉協議会が発行されております地区社協活動ガイドによりますと、地区社協は小学校区を単位とする地域に生ずるさまざまな福祉課題を住民みずから連帯し、解決に向けて活動を展開する住民福祉組織ですとされております。しかし、その活動は幅が広く、コミュニティー活動とも関連し、要支援・要援護家庭等の面倒までなかなか見られないのが実態であります。次期地域福祉計画の見直しの際には、ぜひ先ほど提案しましたような、福祉推進組織のあり方について十分検討をしていただくように要望いたしまして、私の質問を終わります。


○議長(平坂憲應) この際お諮りいたします。


 本日の会議はこの程度にとどめ、延会したいと思いますが、御異議ございませんか。


   (「異議なし」の声起こる)


 御異議なしと認めます。


 よって、本日は延会することに決しました。


 なお、この継続会は明10日、午前10時より開議いたします。


 それではこれで延会いたします。


〇午後 4時33分 延  会