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兵庫県 西宮市

平成17年 6月(第 9回)定例会−07月13日-12号




平成17年 6月(第 9回)定例会
          西宮市議会第9回定例会議事日程

          (平成17年7月13日午前10時開議)


日程順序        件         名             ページ
第1                                   269
 議案第256号 西宮市平和・無防備都市条例制定の件
第2                                   287
 議員派遣の件
第3                             (継続審査)287
 総務常任委員会の所管事務調査の件
  1 市行政の総合企画及び財政運営について
  2 水道事業及び消防行政について
 市民文教常任委員会の所管事務調査の件
  1 市民サービスの向上について
  2 学校教育及び社会教育について
 厚生常任委員会の所管事務調査の件
  1 保健・医療・福祉サービスの向上について
  2 環境行政について
 建設常任委員会の所管事務調査の件
  1 建築行政について
  2 生活環境の整備について
 次期定例会の日程等議会運営に関する調査の件
 本市の環境・公害対策に関する調査の件
 少子高齢社会に対応する諸施策に関する調査の件
 都市開発、産業振興等、まちづくりに関する調査の件
 防災対策、危機管理に関する調査の件

                             西宮市議会議長


             出   席   議   員

 1番 野 口 あけみ   16番 中 尾 孝 夫   31番 魚 水 けい子
 2番 佐 藤 みち子   17番 栗 山 雅 史   32番 草 加 智 清
 3番 河 崎 はじめ   18番 白 井 啓 一   33番 谷 口 哲 司
 4番 たかはし 倫恵   19番 田 村 ひろみ   34番 中 西 甚 七
 5番 明 石 良 昭   20番 三 原 憲 二   35番 中 村 武 人
 6番 大川原 成 彦   21番 今 村 岳 司   36番 蜂 谷 倫 基
 7番 町 田 博 喜   22番 八 木 米太朗   37番 たてがき 初男
 8番 しぶや 祐 介   23番 石 埜 明 芳   38番 片 岡 保 夫
 9番 田 中 正 剛   24番 管   庸 夫   39番 つかだ 誠 二
10番 木 村 嘉三郎   25番 上 田 さち子   40番 嶋 田 克 興
11番 上向井 賢 二   26番 阪 本   武   41番 美濃村 信 三
12番 喜 田 侑 敬   27番 小 林 光 枝   42番 楽 野 信 行
13番 杉山 たかのり   28番 西 田 いさお   43番 中 川 經 夫
14番 森池 とよたけ   29番 田 中   渡   45番 ざ こ 宏 一
15番 岩 下   彰   30番 川 畑 和 人


             欠   席   議   員

44番 上 谷 幸 彦


             説明のため出席した者の職氏名

市長        山 田   知     中央病院事務局長  永 田 幸 治
助役        藤 田 忠 穂     消防局長      岸 本   正
助役        河 野 昌 弘     水道事業管理者   平 瀬 和 彦
収入役       進 木 伸次郎     水道局次長     井 田 佳 樹
総合企画局長    安 富   保     教育委員会委員長  尾 崎 八 郎
 市長室長     小 牧 信 雄     教育長       高 橋 忠 雄
総務局長      山 本   修     教育次長      屋 代 鶴 夫
 総務総括室長   亀 井   健     教育次長      三田谷 光 治
 財務部長     高 平 秀 男     選挙管理委員会委員長
市民局長      岸 本   梓               玉 置   肇
健康福祉局長    藤 田 邦 夫     代表監査委員    阿 部 泰 之
環境局長      藤 井 厚 夫     監査委員      村 西   進
都市局長      中 島 武 彦     農業委員会会長職務代理者
土木局長      浦 川 和 男               大 西 惠 二


           職務のため議場に出席した事務局職員

事務局長      斉 藤 啓 輔     調査課長      大 西 範 幸
次長        中 西 正 幸     議事課課長補佐   西 岡   衛
議事課長      市 栄 正 樹     議事課書記     櫻 井 瑠 美



   〔午前10時 開議〕
○議長(小林光枝) おはようございます。
 ただいまから第9回定例会第12日目の会議を開きます。
 現在の出席議員数は44人であります。
 本日の会議録署名議員に、会議規則第80条の規定により、佐藤みち子議員及び草加智清議員を指名いたします。
 本日の議事日程は、お手元に配付のとおりであります。
 これより日程に従い議事を進めます。
 まず、日程第1 議案第256号を議題といたします。
 本件に対する委員長の報告を求めます。
 総務常任委員長 たてがき初男議員。
◆37番(たてがき初男) 総務常任委員長報告を行います。
 ただいま上程中の議案第256号西宮市平和・無防備都市条例制定の件につきましては、昨日開催の委員会において審査を行いましたところ、委員より原案に対する修正案が提出されました。そこで、原案と修正案を一括して議題とし、原案については当局より、修正案については提出委員よりそれぞれ説明を聞き、当局より提出された関係資料をもとに審査しました結果、修正案については賛成少数をもって否決、原案についても賛成少数により否決すべきものと決しました。
 以上、委員長報告です。
○議長(小林光枝) 委員長の報告は終わりましたが、ただいまの報告に対し、御質疑はありませんか。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(小林光枝) なければ、質疑を打ち切り、討論に入ります。
 討論の通告を受けておりますので、順次許可いたします。
 まず、魚水けい子議員。
   〔魚水けい子議員登壇〕
◆31番(魚水けい子) ただいま上程中の議案第256号西宮市平和・無防備都市条例制定の件につきまして、議案に反対の立場から公明党議員団の意見を申し上げます。
 議題に入る前に、去る7月7日、サミット開催中のイギリス・ロンドンで一般市民を巻き込んだ同時爆破テロが発生いたしました。犠牲となられた方々に対し心から哀悼の意を表するとともに、被害に遭われた方、御家族に心からお見舞いを申し上げます。
 このような卑劣なテロは断じて許されるものではありません。冷戦終結後、戦争のあり方が変化して、局地化するかテロ化したと言われております。テロは現代における戦争とも言われております。同時爆破テロ直後にテロに対するG8の緊急共同声明が発表されました。国際社会はテロに屈しないとの明確なメッセージを発信しました。今こそ我が国は、テロ防止に向けて我が国の安全対策に万全を期すとともに、このような卑劣なテロ行為に屈することなく、世界各国と連携しつつ、我が国の総力を挙げて、テロ撲滅へ向け、より一層の対応を行うべきであることを強く申し上げたいと思います。
 さて、昭和58年12月10日、「青い空、緑の大地、そして、おだやかな暮らしは、わたくしたち西宮市民のみならず、平和を愛するすべての人の願いです」の一文で始まる西宮市平和非核都市宣言が、兵庫県内で他都市に先駆けて宣言されました。宣言に至る経過を議事録等で確認いたしましたが、市民から「非核・平和都市西宮」宣言の促進をお願いする請願が提出され、公明党議員団は、筆頭紹介議員となり、宣言の推進に中心的な役割を果たしてまいりました。そして、今も非核平和は我が党の最も重要な政策の一つであり、生命、生活、生存が最も尊重され、戦争のない、すべての命が大切にされる平和で心豊かな21世紀の実現を心から願うものであります。今回署名をされた1万8,000人を超える市民の皆さんと心を同じくするところでございます。
 しかし、第1追加議定書は、本条例案が目的とするところの平時から非武装による平和な社会の実現を目指すという理念的なものではなく、あくまで国が戦時下に置かれた際の具体的な対処法を規定した戦時国際法であると考えます。
 また、無防備地区宣言についての国の見解は、当該地域の防衛に責任を有する国において行われるべきものであり、地方公共団体が当該宣言を行うことはできない、たとえ特定の都市が宣言したとしても、それはジュネーブ諸条約において規定されている宣言には当たらないとしておりますし、本来、国防は国の専管事項であり、国家の存立にかかわる事務として国が本来果たすべき役割であります。地方自治体である西宮市が法令に抵触する条例を制定することには無理があると考えるものであります。
 また、第3条「市の責務」の1に、「西宮市は、戦争に関する事務を行わない」とありますが、有事関連法が既に制定されており、そのことに関する事務を西宮市が行わずに済むとは考えられません。市には道路の管理権限もないのであります。
 また、第5条の無防備地区の四つの条件は、常任委員会でも議論されましたが、クリアするのが非常に困難であると思います。
 したがいまして、議案第256号の条例化には無理があると考えます。
 大切なことは、戦争の悲惨さや平和の大切さを伝えていくための具体的な平和施策の推進を図り、市民への理解を深め、意識の高揚を図ることであると思います。
 さて、G8サミットが閉会しましたが、テロ対策の強化、アフリカや途上国の支援、地球温暖化防止などが議長総括として発表されました。冒頭申し上げましたように、テロこそ、人々を恐怖に陥れ、世界の秩序を破壊する現代の戦争であります。日本も、いつその標的にされるかわからないのであります。今こそ、国際社会の一員として対テロ戦線の一角を担い、必要な役割を果たす必要があると思います。アフリカや途上国の支援は、貧困をなくし、地域紛争をなくすことにつながります。日本も、国際社会の一員として世界平和のためにあらゆる努力を惜しまないことが自国の平和につながるものと強く確信するものであります。
 最後に、西宮市として原水爆禁止西宮市協議会と連携し、従来にも増して平和事業の推進に取り組まれ、日本に、世界に誇れる平和の町づくりに邁進されますことを要望して、意見といたします。
 以上です。(拍手)
○議長(小林光枝) 次に、森池とよたけ議員の発言を許します。
   〔森池とよたけ議員登壇〕
◆14番(森池とよたけ) おはようございます。
 傍聴席の皆さん、御苦労さまです。
 ただいま上程中の議案第256号西宮市平和・無防備都市条例制定の件につきまして、市民クラブを代表しまして賛成の立場から討論させていただきます。
 まず、このような議案が出てきたことの背景であります。それは、請求の要旨のところにも書いてありますので、若干読ませていただきますと、「現在、米英軍等によるイラクなどへの攻撃と占領によって、多くの市民や子どもたちが命を落とし、生活を破壊されるという悲惨な現実が起きています。イラクからの軍隊撤退を決めた国は派兵国の約半数に上っているのにもかかわらず、日本政府は、イラク攻撃・占領を支持し、自衛隊を多国籍軍に参加させ続けています。さらに、有事関連7法・国民保護法が、「国民を戦争に協力・参加させる」法律として施行され、日本は「戦争をしない国」から「戦争に参加する国」になりました」と書かれてあります。私も、これを読みまして、まさにそのとおりだと感じております。
 この国は、御承知のとおり、戦後、平和主義を国是として憲法第9条を制定し、そして、戦力を持たない、軍隊を持たない国としてその歩みを始めてまいりました。しかしながら、御承知のとおり、さまざまな外的な要因、あるいはアメリカの要請等々で、憲法が予定していない、あるいは憲法とは合致しない警察予備隊であるとか、保安隊であるとか、自衛隊であるとかがどんどんどんどん増強されまして、昔だったら考えられない、自衛隊は専守防衛であって、決して他国に赴くことはない、派遣されることはない、そのような段階がこの10年で大きく変わりました。イラクに今自衛隊の方々が派遣されておられます。私は、大学で教える身でもありまして、その生徒の中に自衛隊員もおります。その生徒たちがもし行ったとすれば、大変危険な状況に置かれており、いつ命を奪われるかわからない、そのような過酷な状況になぜ置かれるのかということを考えると、本当に胸が痛みます。まさに、このようなイラク派兵というのは、憲法上何の根拠もないイラク特措法によって行われ、それも、イラクの戦闘に参加するんではない、人道支援である、国際貢献である、そのような名目のもとに派遣されました。そして、その派遣する条件としましては、非戦闘地域だから安全なんだという形で、国会でも議論されましたけれども、追及されますと、小泉首相は、非戦闘地域がどこなのかわかるわけないじゃないかというふうに逆切れをします。最後には、自衛隊がいるところが非戦闘地域であるという、全く論理矛盾したような、そのような言葉を、あるいは言論を愚弄するような論理を展開して、平然としております。そのようなことによって自衛隊員の命が危険にさらされるということに強い憤りを覚えます。
 市民の皆さんは、このような政府に自分たちの命を任してはならない、自分たちの命は自分たちで守っていきたいと、そういう思いから、このような条例案を制定する運動を半年にわたって取り組まれました。それはまさに、今の国際状況を考えますと、アメリカが9・11でテロ攻撃を受けて、あれだけの大きな世界最大の軍備を持ちながら全くそれに対応できない。そして、テロというのは、先ほど魚水議員のお言葉でありましたけれども、戦争だというふうに言われましたけど、私は戦争ではないと思います。テロは犯罪であります。それは許すことができません。テロに対して戦争という形で軍隊や軍備を持ってきても、全く対応できません。そして、アメリカはイラクを占領しました。武力によって占領しましたけれども、武力によって平和を達成することは今日もできておりません。イラクで10万とも十数万とも言われる住民の方々が亡くなり、自国の軍隊も1,500名以上が亡くなって、泥沼状態であります。そして、テロは拡散する一方であります。日本も、本来平和な国でありますけれども、先ほど魚水さんが言われましたように、テロの危険性があるような国になってしまいました。それは、本来派遣すべきでない自衛隊を、米軍の政策をそのままうのみにして、憲法に反して、さまざまな法律に反して、あるいはイラク特措法に反して、そういう形で派遣しているから攻撃の対象となるのではないでしょうか。そういう意味合いからもですね、現在の国の政策ということを全く支持できないという、そういう思いは、この条例案を出された方々と全く同一であります。
 それで、個別具体的に、この条例案がいかに今の現在の世界情勢や、あるいは日本が置かれている情勢、そういうものにとって重要であるか、そして有効性があるかということを少し検証させていただきたいと思います。
 つまり、今の日本は、先ほどの請求要旨にもありましたように、基本的に戦争をしない国だった日本が戦争に参加する国になった、そして、これから戦争をする国になるという、このような大きなターニングポイントに今私たちは置かれております。そういうときに、何もしないで座しておれば、基本的には、日本は、戦争をする有事法体制ができておりますし、また、国民保護法というものもできておりますし、また、そういう形でどんどんどんどんいわば戦時体制というものに組み込まれていく、そういうおそれがあると、そういう危機感からこのような無防備都市条例というのが提案されたと理解しております。
 御承知のとおり、この無防備都市条例を提案される方々は、基本的には日本国憲法の平和主義と憲法第9条、それから国際人道法でありますジュネーブ条約の追加議定書第59条の無防備地域、そういった概念を援用しまして、いわば憲法第9条が空洞化しているものを実質化して、戦争による悲惨さ、あるいは軍事による戦争への参加、そういったことから避けようという、そのような思いで運動をされていると理解しております。
 きのうの総務常任委員会でもありましたけれども、この条例を宣言することについて、有効性であるとか、さまざまな議論がありましたので、それを少し整理していきたいと思います。
 すなわち、この条例を提案された方々、あるいは私も含めてそうでありますけれども、依拠すべき法律は憲法であります。日本国の原理、原則をうたった最高法規であります憲法と、それから国際人道法であります。それに基づいて考えますと、まず、日本は、先ほど言いましたように、軍隊を持たない、そういうふうな形の宣言をしておりますから、基本的には無防備国家と言っても過言ではありません。しかしながら、無防備国家と言いながら、先ほど言いましたように、自衛隊が存在していることは事実であります。そのような中で、どうすればそのような宣言をすることができるのかということを、以下、考えていきたいと思います。
 まず第1に、宣言主体がだれであるのかということについて議論がありまして、要するに、日本国政府は政府しかできないと言っておりますけれども、ジュネーブ条約には、政府以外にも自治体、そういったものも宣言主体であるというふうに述べております。それは、さまざまな制約条件がありますけれども、今の日本国憲法の状況下において、どういうふうな理解ができるのかということを少し申し述べます。
 つまり、先ほど申しましたように、日本国憲法では軍隊がないという前提でありますから、したがって、軍事行動も軍当局も合法的には存在しておりません。したがって、そのような形で軍当局が宣言できるとか、あるいは政府がそのような軍当局に対する一元的な権限を持っているので地方自治体はできないと、そのような理解ではありません。つまり、我々の生存権や我々の生命を守る権利は一体どこから発生するのか、それは、私たちが一人一人主権者でありますから、そのような形で、主権者が一人一人自衛権を持っております。しかしながら、そのような自衛権は、自分で行使するんじゃなくて、政府にいわば委託をしております。あるいは委任しております。そして、そのような委任に基づいて、政府は、憲法に基づいてどのような形でその生命を守っていくことができるのか、自衛することができるのか、そういうことを考えていくわけであります。そしてまた、国だけではなく、地方の政府も、住民の命を守るのが地方政府あるいは地方自治体の責務でありますので、そのような形で住民から委任されていると理解しております。つまり、いきなり国に自衛権があるという考え方では全くありませんで、基本的には一人一人主権者にある、このような形で考えていきます。そうしますと、自衛権というのは、あるいは自衛隊の行動というのは、必ずしも国の専管事項ではなく、まさに地方自治体、これにも宣言する権限はあるはずであります。そういう意味合いで、まず第1に、宣言主体である、こういうことは十分に成り立ち得るというふうに考えております。
 そしてまた、宣言しますと、さまざまな形での約束事を守らなければいけません。そのことにつきましては、まず「西宮市は、戦争に関する事務を行わない」、「西宮市は、軍事施設の建設を認めない」、「西宮市は、その他前条に反する行為を行わない」というふうに市の責務を書いておりますけれども、現憲法下で考えますと、戦争に関する事務は存在しません。それから、軍事施設の建設も認めません。例えば、先ほど自衛隊法の話がありましたけれども、西宮市に、例えば南の方の海沿いにですね、広大な空き地がある、そこを自衛隊が軍事施設として建設したいと、そういうふうなことがあれば、それは国の専管事項であるから西宮市は口を挟めない、したがって、どうぞつくってください、こういう形で対応されるのかというと、そうでは全くないと思います。当然のことながら、地域住民の生命や安全や、あるいは生活に大きな権限を持っております地方政府であります自治体あるいは市長は、そのようなことに対して、当然のことながら、自衛隊と交渉もし、そういうことはやめていただきたいというふうに言うのではないかと思われます。そういう意味合いで、市の責務はそういう形でクリアできると思っております。
 それから、無防備地域宣言では、「西宮市は、平時から無防備地域の条件を満たすように努める」ということでありますけれども、それは、「すべての戦闘員並びに移動兵器及び移動軍用設備が撤去されていること」、「固定した軍用の施設又は営造物が敵対目的に使用されていないこと」、「当局又は住民により敵対行為が行われていないこと」、「軍事行動を支援する活動が行われていないこと」、これは、1977年のその時点での、いわばジュネーブ条約の置かれてる背景から出てきたものであります。つまり、その当時の戦争というのは、特定の国の軍と軍とが対峙し、そしてその中で無防備地域というものがどこかということを確定し、確定するためにはこのような条件がなければならないということが定められているわけでありますけども、日本国憲法下の現在の状況に照らし合わせてみますと、少なくともここにありますような戦闘員並びに移動用兵器や移動用軍備施設、こういうものは存在しません。固定した軍用の施設または営造物が敵対目的に使用されていないことは当然のことでありますし、また、日本国民が、当局または住民による敵対行為を行うことはありませんし、軍事行動を支援する活動も行われておりません。したがって、このような無防備地域宣言の4条件と言われるものは、現在クリアしておりますし、今後ともクリアできると思います。
 ただ、自衛隊があるということは事実であります。自衛隊があるのをどうするのかというと、当然のことながら、地方の政府であります、そして国と対等な関係にあります西宮市が自衛隊と交渉をし、西宮市の住民はこのような形で無防備と、つまり軍隊がない、あるいは軍事行動に参加しない、戦争に協力しない、そのような考え方を持っており、当条例が制定されているので、したがいまして、そういうことではお引き取り願いたいと。確かに自衛隊は、私たちが、阪神大震災のときに災害等で大変お世話になり、そのような形での災害行動に関しては、当然のことながら、ありがたいことと受け入れますけれども、軍事行動につきましては、それは受け入れることはできない。これは国是でありますから、憲法に従って考えていかなければならない。
 しかしながら、昨日の当局の答弁でもありましたけども、いろいろな法律に抵触する、その法律に抵触するというのは、すべて憲法に根拠がないか、あるいは憲法に反するような有事法制や、あるいは自衛隊法等々をベースに考えておられます。しかしながら、考えてみますに、そのようなことをベースにしなければいけない理由は全くありません。憲法をベースにして考えていく答弁は一切ありませんでした。しかしながら、それは、例えば法定受託事務でありましても、現在の地方自治法では、地方自治体が国の命令をそのまま上位下達で受けるんじゃなくて、もしそれに対して異議申し立てをするんであれば異議申し立てをするような制度もありますし、そのような法定受託事務に関しまして、いわば法令解釈権というものもあります。したがいまして、自治体は、十分にそのような形でこの条例を宣言することができます。したがって、そのようなことができるからこそ、例えば国立市の上原市長は、このような無防備条例、そういうものを考えていきたいというふうにも言っておられます。国立市でできることが西宮市でできないはずはありません。
 そういう形で、このように、皆さんの頭の中には、防衛といえば軍隊である、軍隊の管轄権は市にはない、そのような形での管轄権の話になりますと西宮市には権限がない、したがって、そういう形での条件をクリアできないという、このような、いわば架空の議論をしておられますけども、現実に即して言いますと、そのようなことは全く問題なくクリアできると考えております。したがいまして、このような無防備都市条例というものが十分に成立し得るし、有効であるというふうに考えております。
 そして、現在の状況を考えますと、本当に今の国際情勢や、あるいは日本の置かれている状況を考えますと、攻められてきたらどうするのか、そういう形で、例えば武力攻撃事態法とか、あるいは国民保護法というのが考えられておりますけども、それはまず攻めてこられることを前提にしているわけで、攻められないためにはどうしたらいいのかということが全く抜けております。つまり、相手は攻めてくるかもわからないけども、攻められないためにはどうしたらいいのか、今の現状を冷静に考えますと、日本国を侵略する国は、具体的に、国も挙げておりません。どこかわかりません。でも、どこか攻めてきたら困るという形で軍国主義体制が構築されようとしておりますけども、現実的にはそのようなことはありません。例えば武力攻撃事態ということで考えられておりますが、着上陸というふうなことで、要するに海から攻めてくると。これは、政府もそんなことはあり得ないと考えております。それから、ミサイルによる攻撃、航空機による攻撃、あるいはさまざまなテロやさまざまな形の攻撃が考えられておりますけれども、しかしながら、そのようなものの可能性というものについて冷静に判断しますと、ほとんどないというふうに考えられます。そして、そのような武力攻撃事態があったとしても、武力や、あるいは国民保護法に定めていく、いわば避難訓練とか避難誘導とか、そういうことでそれは解決できる問題では全くありません。したがいまして、そのような形で攻められてくることを前提に、攻められたらどうするのかということを一生懸命考えるよりも、もともと攻められないように、そのためには西宮市を、あるいは日本を無防備の国にし、そして、そのことを世界にアピールすることによって、ジュネーブ条約で守られているような無防備の地域にしていくという、そういう運動がこの運動だと理解しております。
 したがいまして、現在の状況を考えますと、大変に有効でありますし、時宜にかなっておりますし、そのような形で約1万8,000名、実際は2万名近くの方々が半年近くにわたりまして真摯にこの運動に取り組まれ、そして、この運動は大変難しい問題をはらんでいるということは御承知のとおりです。つまり、日本の国のあり方、今後どうしていくのか、あるいは自衛隊は軍隊であるのかどうなのか、そういったことも突き詰めて考えなければいけないことも全部含めて、大変難しいことを提案されていて、そして、そのことを十分に理解されております。このような住民の方々がおられることに大変私は敬意を表したいと思っております。このような住民の方々の熱意、要望を受けて、そして、現在の世界情勢や、あるいは日本が置かれている情勢、これを冷静に御判断いただき、議員各位におかれましては、この条例案に御賛同賜りますようお願い申し上げまして、私の賛成討論とさせていただきます。
 ありがとうございました。(拍手)
○議長(小林光枝) 次に、蜂谷倫基議員の発言を許します。
   〔蜂谷倫基議員登壇〕
◆36番(蜂谷倫基) ただいま上程中の議案第256号西宮市平和・無防備都市条例制定案に対しまして、反対の立場から政新会の意見を申し述べます。
 私たちは平和を愛しています。全世界のすべての人々が安全で平和に暮らせるように希求をいたしております。今我が国は、冷戦後の新しい世界秩序をつくるため、人道的で、平和に寄与する国際貢献を積極的に推進し、世界の国々から信頼される品格ある国際平和国家の建設を目指していると理解をいたしております。日本国憲法の前文に、「われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する」とあります。
 無防備地域宣言につきましては、我が国におきましては、防衛の責任を有する国において行われるべきであり、地方公共団体が当該宣言を行うことはできないとされております。条例案は、その必要性も有効性も認められない上、地方自治法に抵触するものであり、条例制定には無理があるとの市当局の見解に賛成の立場から、上程されております議案第256号に反対をいたします。
 以上です。(拍手)(傍聴席にて発言する者あり)
○議長(小林光枝) 傍聴席、静かにしてくださいね。
 次に、野口あけみ議員の発言を許します。
   〔野口あけみ議員登壇〕
◆1番(野口あけみ) 上程中の議案第256号西宮市平和・無防備都市条例制定の件に日本共産党西宮市会議員団を代表して賛成の立場での討論を行います。
 戦後60年たった現在、戦争と平和をめぐってのさまざまな課題が私たちの前に立ちあらわれています。戦争か平和かが鋭く問われる中で、わずか1カ月の短期間に有効署名数で1万8,051人、実際は2万490人、したくても署名できなかった日本国籍を持たない方や二十歳未満の人たちなど、それ以上の市民の皆さんの願いでもある平和への道を望む声に、市として、市議会としてこたえるべきだと考えます。
 平和をめぐる問題では、まず、イラクへの自衛隊派兵問題です。世界じゅうの戦争するなの世論を振り切って、アメリカがイラク戦争を起こし、日本政府は、アメリカ言いなりに自衛隊を派兵しました。自衛隊は、1954年、日米安保条約のもとで、日本国憲法第9条に明確に違反してつくり上げられた軍隊であり、この50年間で質量ともに増強され、特に1978年、1997年の2度にわたる日米防衛協力のガイドラインにより、米軍との一体化が強められています。イラクに派遣された自衛隊は、陸・海・空軍その他の戦力は保持しない、国の交戦権は認めないという憲法第9条第2項が歯どめとなり、武力行使はしないこととなっていますが、実態はどうでしょうか。イラク派兵では、陸、海、空の各自衛隊にそれぞれイラク派兵特別機動部隊が新たに編制され、主力の陸上自衛隊は、イラク復興業務支援群を各地で次々と編制、第6次にわたって派兵しています。いわば自衛隊では常時戦争体制、常時海外派兵体制がしかれることとなりました。さらに、海外派兵の常態化は、戦闘地域への派兵のために、米軍と合同の新たな実践的戦闘訓練をもたらしました。山梨・北富士演習場や山形・東根駐屯地などでは、サマワのような模擬宿営地をつくり、訓練をしたり、ファルージャでの大規模無差別爆撃のようなビルの乱立する市街地での戦闘を想定した訓練を繰り返すなどしています。第6次派兵が予定された大阪和泉市の連隊は、グアムでアメリカ海兵隊に市街地戦闘を伝授されたとのことです。また、東富士演習場には、訓練用にホテル、銀行、学校、マンションなどを模倣した11棟の鉄筋コンクリートビルを建設中で、その地下には訓練可能なマンホールが設置され、同様なものが宮城県の王城寺原演習場、北海道・大演習場にも総工費12億円をかけて建設されるなど、市街地戦闘訓練が自衛隊の主要な訓練として組み込まれようとしています。イラクにおける自衛隊の活動は、給水などの人道復興支援ばかりではなく、安全確保支援活動という名の米軍の掃討作戦への軍事支援を行っています。厳しい箝口令のもとで、その実態が報道されることはほとんどありませんが、米軍武装兵の輸送や弾薬、物資の輸送など、イラク全土にわたって米軍とともに軍事輸送、兵たん支援活動を展開し、また自衛隊は、占領軍である米軍、多国籍軍の司令部機構に連絡将校を送り、占領軍の指揮機構に深く関与するなど、訓練や演習ではなく、現実の戦争でも一体化しています。こうした実態は明確に憲法に違反するものです。自衛隊は、武力行使できないという憲法第9条の歯どめがなくなれば、たちまちアメリカと一緒に戦闘が行える、そんな危険な事態にまで事は進んでいます。この極めて危険な事態に陥るのを辛うじて食いとめているのが憲法第9条です。特に第9条第2項で戦力の不保持と交戦権の否認を定めているからこそ、海外に渡っている自衛隊は、いかに不断にその戦闘能力をアメリカ軍との合同で鍛えていても、武力行使はできないのです。
 さらに深刻なことに、新たな世界戦略を考えるアメリカと、それにこたえようとする日本政府によって、在日米軍基地の再編と自衛隊のさらなる変貌がたくらまれています。日本の米軍基地は、一つは、日米同盟を世界化し、二つは、米軍と自衛隊をさらに一体化させ、三つ、在日米軍基地の司令部機能、機動性を強化する、この三つのねらいを持って具体的な再編計画が持ち上がっています。在日米軍のアジア、太平洋、中東への最前線基地としての役割を拡大強化させようというのです。例えば神奈川県のキャンプ座間では、現在、アメリカ本土にあるアメリカ陸軍第1軍団司令部の移転が計画されています。今、同基地を抱える相模原市、座間市は、市長を先頭に市を挙げて、司令部の移転は基地の強化、永久化につながるとして、反対の署名活動に取り組んでいます。市長みずからが街頭に立ち、この署名運動に取り組んでおられます。その他、沖縄米軍海兵隊の自衛隊、北海道・矢臼別、静岡・東富士演習場への移転、横田米軍基地への航空自衛隊府中基地航空総体司令部の移転、嘉手納米軍基地の航空自衛隊共同使用などが取りざたされています。また、日本の主要な米軍基地は、横田基地と沖縄の基地を除いて、ほとんどが自衛隊との共同使用ですが、これをさらに進め、米軍の財政負担を減らし、米軍基地を固定化、永久化しようという動きも加速しています。さきに述べた日米合同の激しい演習とともに、見過ごせない現実です。こうした事態が戦争の放棄、戦力及び交戦権の否認を決めた憲法第9条に明白に違反することは間違いありません。
 この戦争への道を遠慮なく進むために、憲法そのものを変えてしまおうという重大な動きもまた激化しています。今、改憲を言う勢力は、世論の動向も考慮して、戦争放棄の規定はそのままにして、第9条第2項の戦力不保持は自衛隊があるという現実とかけ離れているので、これをなくし、自衛権や自衛隊を明記しようと言います。先ごろ発表された自民党の新憲法起草委員会の改憲要綱案がそうです。しかし、そのねらいは、自衛権とともに、自衛とは無縁な集団的自衛権も認めてしまう、海外にいる自衛隊が自衛権を行使する、すなわちアメリカとともに武力行使をする、このことを可能にしようというものです。現実に合わせて自衛隊や自衛権を憲法に書き込む、それだけで日本が戦争する国になってしまうというのが現在の法解釈と現実の到達です。自衛隊があってもいいと言う人、持つべきだと言う人でも、日本を戦争する国にはしたくないのではないでしょうか。イラクの自衛隊がアメリカとともに武器を持って戦う、こんなことを望んでいる人はほんの一握りの人たちです。戦争は嫌、日本を戦争する国にしてはならないという圧倒的多数の国民の願いを実現するためには、どうしても現行の憲法第9条を守らねばなりません。
 日本共産党は、自衛権については、戦後すぐ、政府が自衛権を否定していた当時から、自衛権を持っていると主張してきました。自衛隊が現に存在する現在、日本が侵略されたり、あるいは国内外で災害が発生したとき、自衛隊の活用は当然だという立場です。同時に、現行憲法を遵守する立場から、国民合意により自衛隊を段階的に解散することを目指しています。今でもアメリカの力の政策、横暴を容認している勢力は、世界では少数派です。世界の平和を求める大きな流れの中で、憲法第9条の完全実施を可能にする時代が必ず来ると確信しています。平和への危機感は、今、国民の中に急速に広がっています。さらに今後、有事法制や国民保護法と、身の回りでも戦争準備の影がちらつくことは必至です。何としても平和を守りたい、憲法を守らなければ、この思いと運動は、国民の中で一層強まるのではないでしょうか。
 今回の直接請求者の皆さんの本会議場での意見陳述も、また、資料でいただいたメッセージにも、戦争は嫌、平和をという声に満ち満ちています。今後もこの声は、強まることはあっても、決して弱まることはありません。
 市長は、一昨日、我が党たてがき議員の質問に、市民の平和への願いを真摯に受けとめ、今後の市政に生かしたい、憲法の理念、平和非核都市宣言の理念は今後も追求すべきものとの見解を示しました。一方で、憲法を守る動きには、国民的議論をと述べるにとどまりましたが、そうであるなら、市長は、憲法第9条改悪に反対する立場を明確にし、憲法や平和非核都市宣言などを発展させ、具体化しようとする本条例を制定すべきです。
 また、平和行政については、平和を願う多くの市民の後押しがあります。知恵を絞り、工夫を凝らし、市民の率直な意見にも耳を傾けて、自信を持って執行することを要望いたします。我が党が提案しております市役所南に新たにつくる公園を平和公園など平和非核都市宣言につながるようなネーミングにする、お金もかからない、いい提案じゃありませんか。ぜひ実現するよう重ねて要望して、賛成討論とします。(拍手)
○議長(小林光枝) 次に、今村岳司議員の発言を許します。
   〔今村岳司議員登壇〕
◆21番(今村岳司) 蒼志会を代表して、上程中の第256号西宮市平和・無防備都市条例案に対しまして反対討論をさせていただきます。
 本条例案を審議し、結論を出すに当たり、私たち蒼志会が日本人として平和を希求し、西宮に誇りを持って議員をしていることは、言うまでもないことかもしれませんが、念のためお断りしておきます。平和を希求することとこの条例案に賛成すること、これが直接結びつかないと、そういった立場で反対討論をさせていただきますので、御承知おきください。
 ところで、条例制定請求者の意見陳述が行われた日に、参考資料として「市民ひとりひとりの平和への願いを聞いてください」という資料をいただきました。すべてに目を通させていただきました。ひときわ目を引いたのが、市長も議員もしっかり勉強してという匿名のコメントでした。一人のプロの議員として、西宮市議会がこのような言を受けることは大変残念でならないし、だからこそ厳しく受けとめての反対討論をさせていただきたいと思います。しっかり勉強してきたつもりですので、少々長くなりますが、整理してロジックを展開させていただくつもりですので、しばらくおつき合いください。
 まず、この条例案には法律的な瑕疵が明らかに認められます。条例制定の直接請求ということは、確かに地方自治法第12条及び第74条に保障された手続でありますが、このような問題のある条例案が平然と議会に出てきていること、また、その審議に関してコストもかかっていることに対して、非常に遺憾にたえません。
 法律的な瑕疵以外にも問題点はたくさんあります。そもそも、無防備だと平和が実現するのでしょうか。昨年のハイチ共和国での事件を紹介いたします。2004年2月5日、ハイチ解放再建革命戦線が北部の町ゴナイブというところで蜂起しました。ハイチでは、1994年以降に国軍の解体が進められていたこともあり、反政府武装勢力に対し、政府側は武力で十分な鎮圧をすることができませんでした。あげくの果てには、アメリカ合衆国の介入を許し、この騒乱の中で略奪や殺人が横行し、住民が多大な被害を受けたのです。現在の国の憲法解釈では、自衛のための戦力は憲法第9条で指す戦力に当たらないとしておりますが、この解釈は余りに当然の解釈と言えます。自衛のための戦力すら放棄してしまったハイチは、たった数百人の反乱軍によって国家を制圧され、外国の介入を受けてしまいました。愛する故郷と家族を守るために戦うことすら放棄するような地域にこの西宮をしてしまってよいわけありません。
 また、この条例案がもし可決されるようなことがあれば、大変に身勝手で卑劣な態度をとることになるということを言わざるを得ません。この活動を推進している団体は、全国にこの活動を広げていこうとしているようですが、ほかの市で、このような法的にも問題のある条例が制定されることはまずあり得ません。それぞれの自治体当局にも議会にも一定の良識は必ずあるからです。現にこれまで議会で審議されたほかの自治体でも、当然のように否決されています。ほかの自治体が無防備宣言をしない中で、西宮が万が一にも無防備地域宣言をするならば、侵略者に対して、西宮は無防備だから攻めるな、攻めるんだったらほかの町をどうぞと言っているようなものです。
 しかし、あえてこの場ではこういったロジックによる反論を行いません。常識に基づく反論は、残念ながら、その常識を共有できない相手に対しては意味をなさず、現にほかの自治体で常識をもってなされた反論は、彼らによって黙殺されています。きのうの委員会の審議でも、立場の違うそれぞれの常識が延々と平行線をたどり、議論にならない議論が続けられたことをかんがみても、そういった反論をここでする意味がないということは明らかです。西宮が無防備地域宣言運動と呼ばれる活動のターゲットとされたことは大変遺憾であり、また、請求代表者の発言の中にもあったとおり、西宮がこのようなことで全国から注目を集めているということは恥ずかしいことであると言わざるを得ません。良識のある議会において……(傍聴席にて発言する者あり)行儀よくでけへんのやったら家へ帰れ。(傍聴席にて発言する者あり)行儀よくでけへんのやったら家へ帰れよ。
 良識ある議会において、西宮で廃案にするのは当然として、同時に、全国的な運動をこの西宮市議会でとめるような議論をここですべきです。この条例案は、法律的に瑕疵があるものであり、笑殺すべきような案件ではございますが、全国的に広がりを見せるこの運動全体に対して警鐘を鳴らし、西宮以外にこの運動を波及させないためにも、ここでは徹底したロジックによる反論を行いたいと思います。これまでの質疑などにおいて、当局は、例えば、必要がないからといったロジックで反論している部分が多々あります。この条例案は、必要ないでは済まされない。成立させてはいけないものであり、厳しく論破することが必要です。
 きょうお話しさせていただくロジックは、大きく分けて3点。まず1点、無防備地域宣言には有効性がないということについて、そして、何より第2点、この条例案を制定することができないということについて、また、3点目、この条例で規定した無防備地域宣言をすることはできないということについて、この3点に分けてロジックを展開します。まずもって、条例を制定すること、そしてその条例に基づいて無防備地域宣言をすること、そしてその宣言によって西宮市民の安全を担保すること、そのそれぞれ三つの問題点を順番につまびらかにさせていただきます。
 まず1点目、順番が前後しますが、無防備地域宣言の有効性が低いということに関して御説明させていただきます。
 その根拠は、一つ、条例案の根拠とされているジュネーブ条約自体が、残念ながら、過去何度も破られているという事実、そして2点目、条例案の根拠が条約であること、以上2点です。
 一つ目、ジュネーブ条約が破られたという具体的な事例としては、イラク戦争でのアルグレイブ収容所における捕虜虐待、これはジュネーブ条約第3条約第13条違反です。ユーゴ空爆による発電所の攻撃、これはジュネーブ条約第4条約第53条違反です。イラク戦争時のバグダッド市内の略奪横行、これはジュネーブ条約第4条約第64条違反です。アフガニスタンにおける米軍の病院爆撃、これはジュネーブ条約第4条約第14条及び第18条の違反です、などが挙げられます。このように、ジュネーブ条約が残念ながら何度も破られているため、ジュネーブ条約第1追加議定書をよりどころにしている本条例案は、大変嘆かわしいことではございますが、有効性が低いと言わざるを得ません。
 二つ目、根拠が条約であることについて説明します。条約は、ウィーン条約法条約第2条によれば、条約とは、国の間において文書の形式により締結され、国際法によって規律される国際的な合意をいうとなっております。国の間において締結されるものであるからして、昨今、世界的に広がるテロの脅威や反政府武装勢力などの国を名乗らない軍隊に対しては、効力を有しないものでございます。
 上記2点の根拠をもって、まず、無防備地域宣言自体が西宮を守るための有効性を担保し得ないという論拠とします。
 次、2点目。続いて、西宮市がこの条例を制定することができないという根拠を説明します。この根拠としては、当然、憲法に基づいて制定されている現行の法律、それに抵触するため、地方自治法上、条例で制定できないということです。
 それでは、この条例案が抵触する主な法律を挙げます。まずは、地方自治法第1条の2です。「国は、前項の規定の趣旨を達成するため」──前項は1ですが、「国においては国際社会における国家としての存立にかかわる事務、全国的に統一して定めることが望ましい国民の諸活動若しくは地方自治に関する基本的な準則に関する事務又は全国的な規模で若しくは全国的な視点に立つて行わなければならない施策及び事業の実施その他の国が本来果たすべき役割を重点的に担い、住民に身近な行政はできる限り地方公共団体にゆだねることを基本として、地方公共団体との間で適切に役割を分担するとともに、地方公共団体に関する制度の策定及び施策の実施に当たつて、地方公共団体の自主性及び自立性が十分に発揮されるようにしなければならない」、大変長い条文で失礼いたしましたが、まずここを読むと、国防に関することというのは、明らかにこの中で述べられている「国家としての存立にかかわる事務」、「全国的に統一して定めることが望ましい国民の諸活動」、「全国的な規模で若しくは全国的な視点に立つて行わなければならない施策」に当たり、地方自治体の管轄すべきものではないということが明らかです。
 次に、自衛隊法は、法律全体が自衛隊が国の管轄であることを前提とした法令になっており、条例案にある戦争に関する事務云々の話、戦闘員並びに移動兵器及び移動軍用設備の撤去や固定した軍用施設または営造物が敵対目的に使用されるかどうか、ここら辺は、地方自治体が条例によって規定することができるものではないというふうに思います。
 次に、国民保護法第3条第2項には、「地方公共団体は、国があらかじめ定める国民の保護のための措置の実施に関する基本的な方針に基づき、武力攻撃事態等においては、自ら国民の保護のための措置を的確かつ迅速に実施し、及び当該地方公共団体の区域において関連機関が実施する国民の保護のための措置を総合的に推進する責務を有する」とあり、このように、地方公共団体は、有事の際、国の方針に基づいて国民の保護を推進する責務を有すると規定してあります。
 次に、国民保護法第3条第4項、「国、地方公共団体並びに指定公共機関及び指定地方公共機関は、国民の保護のための措置を実施するに当たっては、相互に連携協力し、その的確かつ迅速な実施に万全を期さなければならない」とあり、この条文では、地方公共団体は、国民の保護を実施するに当たって国と相互に連携協力しなければならないと規定しています。
 次に、武力事態対処法第3条及び第5条。第3条、「武力攻撃事態等への対処においては、国、地方公共団体及び指定公共機関が、国民の協力を得つつ、相互に連携協力し、万全の措置が講じられなければならない」。次、第5条、「地方公共団体は、当該地方公共団体の地域並びに当該地方公共団体の住民の生命、身体及び財産を保護する使命を有することにかんがみ、国及び他の地方公共団体その他の機関と相互に協力し、武力攻撃事態等への対処に関し、必要な措置を実施する責務を有する」。このように、有事法制の中核として位置づけられている武力事態対処法の第3条及び第5条には、当該地方公共団体は、国やほかの地方公共団体、その他の機関と協力して、武力攻撃事態等への対処に関して必要な措置を実施する責務を有すると規定されています。
 このように、これら国民保護法や武力事態対処法には、有事の際には、自治体は国の方針に従って国と協力して活動する義務を負っているという至極当然のことが書かれております。この条例案は、これら法律に定められた地方自治体の責務を無視したものです。以上からして、地方自治法第14条に基づき、法令に反する条例はつくっても効力を有しないと定められていることから、この法律に無防備地域宣言が抵触する以上、西宮市がこの条例を制定することはできません。
 次、3点目。次に、この条例で規定した無防備地域宣言をすることができないという根拠を説明します。この根拠は2点、その1、ジュネーブ条約第1追加議定書にうたわれており、条例案にも示されている無防備地区の条件が満たされ得ないということ、2点目、赤十字国際委員会のコメンタールによれば、現在の西宮市は宣言することができないということ、以上の二つの根拠により、西宮市は本条例による無防備地域宣言をすることができないと言えます。
 では、以下、各根拠を詳説いたします。
 まず、ジュネーブ条約第1追加議定書第59条にうたわれており、条例案にも示されている無防備地区の条件が満たされないということについて説明いたします。無防備地区宣言をするための四つの条件は、ジュネーブ条約第1追加議定書第59条に明記されており、これは、この条例案の第5条にもそのままあります。1、「すべての戦闘員並びに移動兵器及び移動軍用設備が撤去されていること」、2、「固定した軍用の施設又は営造物が敵対目的に使用されていないこと」、3、「当局又は住民により敵対行為が行われていないこと」、4、「軍事行動を支援する活動が行われていないこと」。しかし、この4条件、それぞれ満たすことが不可能です。
 まずは1、すべての戦闘員が撤退しており、並びにすべての移動可能な兵器及び軍用設備が撤去されていることに関してです。戦闘員や移動可能な兵器、軍用設備の撤去については、先述のとおり、国の管轄でございます。西宮市だけ戦闘員や移動可能な兵器、軍用施設の撤去を進めることは考えられません。よって、この条件は満たされません。
 次、固定された軍事施設の敵対的な使用が行われないことに関して。固定された軍事施設の使用についても、もちろん国の管轄になります。よって、第1号同様に、日本政府は、有事の際、軍事施設の使用を西宮市の意向を聞き入れて中止するような可能性は非常に低いと思われます。よって、有事にこの条件を満たすのは難しいです。
 3点、当局または住民により敵対行為が行われないこと、これに関して。侵略を受けた場合に、パレスチナで行われているインティファーダのような自発的な住民による敵対行為、パルチザン、レジスタンス、こういったものは十分に予想されます。よって、この条件を満たすことは非常に難しいと言えます。当局が敵対行為をしない、これを条例で規定することは可能であっても、住民による有事の敵対行為を条例で防ぐことは現実的に不可能だと考えます。
 4点目、軍事行動を支援する活動が行われないことに関してです。先ほど述べましたとおり、有事の際、国民保護法と武力事態対処法によって規定されているように、地方自治体は国に対する協力責務があります。もし、例えば自衛隊の戦車などの軍事兵器が他市に移動するために西宮市を横断するといった際に、西宮市は拒否する権限を持ち得ません。ということは、有事の際、軍事行動を支援する活動が行われないということを確実に担保することが不可能です。
 以上のように、無防備地区宣言をするための条件4条件は、いずれをとっても満たすことが困難です。よって、条例案第5条第2項における無防備地区宣言をすることができません。
 最後に、赤十字国際委員会のコメンタールによれば、現在の西宮が宣言することができないについて説明いたします。
 この赤十字国際委員会コメンタールというものは、現在、この運動を展開している人々が自治体でも無防備地域宣言ができると主張している、はっきり言って唯一の根拠と言ってよいものです。しかし、正確に原文を読み解けば、現在の西宮市が無防備地域宣言をすることはできないということがわかります。
 政府は、国立市長による、無防備宣言が自治体にも可能ではないかという趣旨の質問に対し、2004年6月24日の公式回答で首相官邸の公式見解として、ジュネーブ諸条約第1追加議定書において特別の保護を受ける地域として規定されている無防備地域について、その宣言は、当該地域の防衛に責任を有する当局、すなわち我が国においては国において行われるべきものであり、地方公共団体がこの条約の無防備地域の宣言を行うことはできないものであると回答しています。それに対して、無防備地域宣言運動を推進している団体は、赤十字国際委員会がジュネーブ条約第1追加議定書第59条で定められた適当な当局が必ずしも国ではないと言っているのだから、無防備地域宣言は自治体でもできると主張されています。しかし、適当な当局についてですが、赤十字国際委員会が発表したコメンタールを読めば、宣言主体がどこであるかがはっきりいたします。
 まずは、このコメンタールの冒頭は、「宣言はその内容を確実に遵守できる当局によって発せられるべきである。一般的にはこれは政府自身となるであろう」というふうに記述があります。それに続いて、「困難な状況にあっては、宣言は地方の軍司令官、または市長や知事といった、地方の文民当局によって発せられることもあり得る」とあります。確かにここには「あり得る」と書いてます。この部分の「市長や知事といった、地方の文民当局によって発せられることもあり得る」といった部分だけを、ここだけを抜き出して、彼らは地方自治体でも無防備地域宣言ができると言っていますが、皆さんおわかりのように、さきには「困難な状況にあっては」という前段がありまして、それが無視されています。「困難な状況」という訳は、西宮市役所が制作した訳を参考にさせていただいてますが、紛争状態、有事を指しているととるのが最も正確であると考えられます。原文では「difficult circumstances」なのですが、「difficult」は、英語の意味としてはもちろん難しいという意味の単語ですが、それの名詞形である「difficulty」、これは争い事、いさかい事といった意味を含む単語です。つまり、「in difficult circumstances」、これは、有事においては、と訳しても最も正確だと言えるでしょう。これは、紛争当事下で地方自治体を統治する政府が存在しない状態、つまり無政府状態になってしまえば、もちろん無防備地域を宣言する主体として先に定義されている政府が機能停止しているわけですから、宣言できない、なので、かわりに地方の軍司令官、または市長や知事といった、地方の文民当局によって発せられることもあり得るという注釈をつけていると。確かにこの注釈がなければ、政府が無政府状態になったり、政府が制圧されてしまったら、どの町も無防備地域宣言ができないと。なので、政府がなくなった場合に、それに成りかわって、地方の文民当局であったり軍であったり、それがその宣言をできるというふうに書いてます。つまり、この運動を展開している人々の言うように、赤十字国際委員会の解釈に従ったとしても、「difficult circumstances」とは到底言いがたい状態では、「一般的にはこれは政府自身となるであろう」とうたっているとおり、地方自治体が宣言することは無理です。この条例案第5条第2項では、「無防備地域の宣言を行い、日本国政府及び当事国に通告する」とあります。この条文によると、通告の対象として日本国政府が挙げられており、このことは、日本国政府が依然機能している状態を指すものであり、赤十字国際委員会のコメンタールによる「difficult circumstances」とは言えない状態にあります。
 さらにこのコメンタールはこう続きます。原文を紹介します。「it must be made in full agreement with the military authorities」、西宮市の制作した訳によると、「地方の文民当局が宣言する場合は」、「軍当局との全面的な合意のもとになされなければならない」と。「full agreement」、先ほど来紹介している国民保護法や武力事態対処法によれば、自衛隊が西宮と無防備地域宣言に関する全面的な合意を結ぶことはあり得ないため、赤十字国際委員会のコメンタールからしても、西宮市が無防備地域宣言をすることは不可能です。
 以上2点、ジュネーブ条約第1追加議定書第59条にうたわれており、条例案にも示されている無防備地区の条件が満たされないということ、もう一つ、赤十字国際委員会のコメンタールによれば現在の西宮市は宣言することができないということ。
 これら詳説した根拠により、西宮市は、本条例案における無防備地域宣言を行うことができないということが証明されました。
 以上で反対討論自体はすべてですが、加えて、条例制定請求者側のロジックの矛盾を指摘させていただきます。
 まず1点、意見陳述において展開された憲法論議に関してです。そもそも、条例案の審議においては、憲法以前に法律に抵触しているため、憲法論議は全く不要と思われますが、請求代表者の発言の中に、まるで憲法を改正することが憲法違反であるかのような、もっと言うなら、改憲を論じることが憲法を尊重していない態度であるかのような発言がありましたが、これは誤りです。彼らの主張するように、確かに日本国憲法第99条、「天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負ふ」とあります。もちろん自分も、特別地方公務員ですから、これに含まれると考えています。ただし、日本国憲法第96条、「この憲法の改正は、各議院の総議員の3分の2以上の賛成で、国会が、これを発議し、国民に提案してその承認を経なければならない。この承認には、特別の国民投票又は国会の定める選挙の際行はれる投票において、その過半数の賛成を必要とする」とあります。よって、憲法改正するということは、3本前の条文を読めば、憲法上規定された普通の手続です。
 次、2点目。国民保護法に対する批判もありましたが、それを西宮市議会でするのは、残念ながらお門違いです。国民保護法の管轄は、とりもなおさず市ではなく国です。また、国がしないから市に条例制定を求めているという話を新聞紙上でされていた方もいらっしゃいました。それは、まるで警察にどれだけ通報しても違法駐車がなくならないから消防署に電話するようなもので、お門違いと言えるでしょう。
 次に、3点、沖縄の前島のことを、前島は無防備状態にあったから戦火を免れた事例というふうに紹介されていました。同様に、彼らの本であるとかサイトであるとか、そういった方でも、第二次世界大戦下でのパリというのも同様の事例として紹介されています。
 しかし、沖縄の前島が戦火を逃れたのは、日本軍にとっては、地理的に特徴がなく、作戦上重要な拠点でなかったため、軍が立ち入らなかったという面と、侵略側である米軍にとって制圧必要な島とは言えなかったからという側面もあります。こちらをごらんください。前島というのはここにあります。ここが渡嘉敷島、座間味島、ここに神山島というのがあって、ここが那覇です。ここをごらんなっていただくとわかるように──ここで、前島は確かに制圧されなかったんですね、上陸されてない。ここは大変な戦争の多数の死者が出てます、住民を含めて。この島もそうだし、神山島もそうです。こう見ていただくと、前島の周りの座間味とか渡嘉敷という島は、環状になっていてですね、しかも、この環状の島はそれぞれ山がめちゃくちゃ高いと。よって、軍艦をこの湾の中に隠して停泊させるのに非常に適しています。よって、ここの慶良間列島、ここまで含まれるかもわからないんですけど、ここの島ですね、ここは、日本軍にとっては大変重要な拠点だったわけです。なので、もちろん日本軍は駐留してましたし、よって、残念ながら戦場となってしまったと。現に当時の日本軍は、アメリカはこっち側の方から攻めてくると思ってたんですね。なので、こっちがすごい重要な拠点だった。また、逆に米軍にとっては、沖縄本土で決戦しよう、本島での決戦というのを考えていたので、本島を砲撃するための砲兵の陣地が必要でした。それに最も適している島ということで、残念ながら米軍の標的にされてしまったのがこの神山島です。当時、米軍が主に野戦重砲として使用していたロングトムは、射程が2万3,000メートル。ちなみに、神山島から本島までが1万メートル。なので、ここで本土決戦をしているという状態を米軍は想定して、であれば、ここにロングトムを置きたかった、米軍は。よって、ここはどうしても米軍は制圧したかった。日本軍としてはここを守りたかった、だから日本軍がいた、だから戦場になった。ここは、アメリカ軍にとっては、沖縄本島を攻撃するための拠点として必要であった、だから攻撃した。こういった状況の方が、どちらかといえば、前島を実際攻撃対象から外されたことというのに対して、普通の議論としてなされているわけです。
 続いて、パリの無防備宣言に関してです。当時、フランス政府は、ドイツ軍に追い詰められた上に、イタリアにまで宣戦布告されるということも後押しして、パリを捨ててトゥール、後にボルドーと逃れていきました。パリは、事実上の無政府状態にありました。そして、フランス政府は、パリを捨てた翌日に、パリを戦火から救うために確かに無防備宣言しております。その無防備宣言の2日後、ドイツ軍がパリに入城しましたが、ヒトラーは、パリに入る際、兵士に略奪行為などを厳禁し、解放者として振る舞うように求めた。これは、何のためにしたかと申しますと、ほかの国々に対してのドイツのイメージアップをねらってのことです。ヒトラーは、占領の数日後にはパリの視察まで行ってます。ヒトラーは、オペラ座を視察、エッフェル塔を見物し、廃兵院のナポレオンの墓にもうでます。そして、ヒトラーは、ウィーンに置かれていたナポレオンの息子・ライヒシュタット公のひつぎを父の傍らに移すことを命じたほどです。以上のように、ヒトラーは、パリを神聖視していたと考えられます。そういったパリに対するドイツ軍の思い、それからヒトラーのイメージ戦略、戦略上の拠点とするためにパリを保護した、こういった条件が重なり合ってパリは戦火に巻き込まれることがなかった。
 以上、歴史的背景や当時の状況からして、無防備宣言をしたことが戦火を逃れた唯一の原因とは考えにくく、さらに、当時、パリは無政府状態にあったため、無政府状態とはいえない状態での無防備地域宣言をうたう本条例案との比較材料にするには無理があります。
 次に、4点、2000年の地方分権一括法制定、地方自治法大改正によって、地方は独自にこの条例を定めるようになったかのような説明がありました。しかし、幾ら国の事務を可能な限り制約し、住民にとって身近な問題は可能な限り地方自治体の役割とするという流れがあるにしても、まさか国防が地方自治体マターになるわけがありません。
 さらには、早稲田大学大学院教授の北川氏や鳥取の片山知事の名前まで出されておりましたが、地方独自の個性的な行政施策を展開することと国の法律に抵触する条例を制定することが同列に語られることに違和感を禁じ得ません。自分は、北川氏とともに地方分権に関するさまざまなプロジェクトに携わり、ともに研究をしている人間ですが、教授の推進されている地方分権というものがこのようなものであるわけはなく、教授に対して失礼きわまりない発言と言わざるを得ません。
 非核神戸方式と絡めた議論などもありましたが、こちらも明文に規定がなく、法的に言えば行政指導的なもので、法律的に有効なものとは到底言えず、こちらも条例案との比較材料にするには大変無理があります。
 以上のように、西宮市平和・無防備都市条例案は、法的にも現状の西宮市が制定することはできませんし、有効性もありません。また、提案者のロジックは、残念ながら、憲法、赤十字国際委員会のコメンタール、各種法律から歴史解釈に至るまで、いろいろなものの都合のいい部分だけを抜き出して並べているため、多くの矛盾をはらんでいます。
 以上のロジックにより、この西宮市議会において蒼志会はこの条例案に反対の態度をとりますし、西宮市議会全体で当然この条例案は否決するべきだと訴えます。
 最後に、こういった運動がこの西宮市議会を最後に繰り返されないことを祈って、蒼志会の反対討論とさせていただきます。
 ありがとうございました。(拍手)(傍聴席にて発言する者多し)行儀悪い。
○議長(小林光枝) 次に、嶋田克興議員の発言を許します。
   〔嶋田克興議員登壇〕
◆40番(嶋田克興) ただいま上程中の議案第256号西宮市平和・無防備都市条例制定の件について甲雄会の意見を申し上げます。
 まず初めに、このたびの西宮市平和・無防備都市条例制定を求め、直接請求できる署名を確保するために署名運動を取り組まれ、結果、署名数2万490名、うち有効署名数1万8,051名を確保された実現する会、市民の皆様の御努力に心から御苦労さまと申し上げます。
 私は、議員になって27年でありますが、市議会で直接請求された議案を審議することは初めてであります。そのために、提案されています西宮市平和・無防備都市条例案について、甲雄会は、まず初めに、昨年の9月市議会での陳情提出の際に会派の中で慎重に検討、議論を行い、結論を出してまいりましたが、このたびの提出された本条例案についても、再度、慎重に検討、議論をしてまいりました。また、今回は、実現する会の皆さんと事前に話し合う場をつくり、率直で有意義な意見交換を行いましたが、しかし、基本的な問題、課題についての理解が深まらず、また、問題点の解明もできず、残念ながら、認識の一致はできませんでした。
 私たち甲雄会は、昨年9月市議会に西宮市に「無防備地域宣言」を実現する準備会から提出されたジュネーブ条約第1追加議定書第59条に規定されている「無防備地域」の条項の活用を求める陳情を審議いたしました。このときの総務常任委員会の審議模様は、初めての無防備問題に対する陳情でございましたが、陳情提出者の出席もなく、各議員が意見の発表を行った上で採決をいたしました。その際、各会派・議員の意見と採決の態度といたしまして、日本共産党西宮市会議員団が陳情に賛成、市民クラブとたかはし議員が陳情を結論得ずにすべきとの態度を表明されました。私たち甲雄会は、平和を求める陳情の趣旨には理解ができるが、一つの地方都市である西宮市が、単独で国防にかかわる政策を決める意味と正当性があるのか、今日的な世界での戦争の実態や緊張した国際関係から、この都市宣言条例によって市民の生命、財産を守ることが本当にできるかについて問題点と疑問点を持つ立場から、賛成できないとの意見を申しました。私たちと同じく、公明党、政新会、蒼志会、にしまちネットも反対の意思表示をなされました。採決は、まず、市民クラブとたかはし議員が主張された結論得ずにすべきということが諮られましたが、賛成少数のため否決されました。次に、陳情を賛成することについて採決をいたしましたが、共産党議員団のたてがき議員のみが賛成されました。その結果、陳情の賛成者が1人であり、その他の議員は陳情には反対となり、陳情は不採択となった経過がありました。私たち甲雄会の無防備都市宣言に対する基本的な考え方は、この9月市議会の陳情によって決められたと言っても過言ではありません。このたび1万8,051名の署名をもって直接請求するならば、なぜあの昨年9月の市議会に陳情を提出して不採択という悪い結果を招いたのか、運動の連続性、一貫性が感じられませんでした。この考えと問題意識は、事前に実現する会の皆さんにも私の意見として申し上げて、指摘を行いました。
 次に、提出された議案第256号の西宮市平和・無防備都市条例についての意見を申し上げます。
 まず、地方自治体は、武力、武器を持ちません。しかし、国は自衛隊を持ち、伊丹には自衛隊第3師団があり、当然ですが、西宮市内の幹線道路を自由に運行しており、また、西宮市にある中国自動車道には原子力発電所に核燃料を運搬する自動車が運行されています。このような状況の中で、条例案に示されている第5条の無防備地域宣言の平時から無防備地域の条件を満たすべき事項として、四つの条件が明記されています。この四つの条件は、現法制上、また地方自治法等から、地方都市だけで実現をすることは現実的には困難だと考えざるを得ません。
 次に、自衛隊問題に対する考え方が、国、自治体、市民、そして実現する会の皆さん方の間で認識の一致が持ち合えるのか。この自衛隊の問題に対し、実現する会の見解は、署名資料等には示されていませんし、私との話し合いの場でも明確な態度は出されませんでした。同時に、条例案にも自衛隊問題には明確には触れられていません。ただ、意見陳述の際に、戦争防止には武器は要らない、憲法第9条は守るべきとの意見はありました。無防備都市宣言の条例化と自衛隊存在問題とは、相入れない関係だと言っても過言ではないと思います。今世界で起こっているハイテク戦争等を見ると、無差別爆撃、誤爆により多くの市民が集まる学校、病院、宗教施設、そして赤十字施設さえも攻撃の対象となっています。そして、国連の条約、国際法、協定があっても、また、相手国のいかなる事情があっても、無関係に戦闘が繰り返され、無防備の市民、子供たちが無差別に被害を受けています。このような現実の中で、無防備都市宣言の条例化をしたからといって、一地方都市だけが戦争防止や無差別攻撃を防ぎ、市民の命、財産を守ることができるかの疑問は解消できません。戦争を防止することは国防の基本です。現政府が国防の大きな役割を担っている自衛隊を、私たちがその存在問題を触れずに、国防、無防備、平和の希求、市民を守るとの戦略的議論は、限界があり、平行線の議論となり、相互理解をし合うことはできないと思います。現在の自衛隊に対する国民の理解、支持からしても、政府が国民の生命を守る責任、権限を持ち、その役割を果たす責務を求められています。
 以上の考えに基づくならば、無防備宣言をすべき主体は、一地方都市ではなく、国であると判断をすべきだと思います。国防の基本として、国民を守るための理念、理想、国防政策、そして現実的な対応が一貫性を持つように考えるべきです。さきに述べました条例案第5条の四つの条件のうち、第3号にあります「当局又は住民により敵対行為が行われていない」と提案されていますが、この場合の「当局」とは、地方都市だけの限定ではなしに、国防──国民を守る責務を持つ国、政府であるべきだと思います。国、政府、地方自治体は、いかなる状況であっても戦争を防止して、国を守り、国民、市民の生命、財産を守る義務を持つことは当然です。しかし、提案されている条例を制定し、一地方都市が単独で無防備宣言の条例制定をすることになれば、今後、条例を推進、発展させる行動の義務と責任を持たなくてはなりません。私たち甲雄会は、地方自治体と現行の国の法制上との関係から矛盾がある問題と、国防の基本である事柄に対し、義務と責任を持てないと判断をいたしました。結論として、私たちは、議員みずからが義務と責任を持てない条例案を認めることはできません。
 以上の考えから、議案第256号西宮市平和・無防備都市条例制定については賛成することはできません。
 しかし、この条例案提出に当たる直接請求までの署名活動で大変な道のりと多くの苦難を体験され、また、多くの市民の協力を得て取り組まれたことについては、評価をしたいと思います。地方から日本の平和を求める市民運動、そして、その中から無防備都市宣言を日本の防衛の基本にしたいとの願い、全世界にいかなる戦争もなくなることを求める運動と1万8,051の署名された市民の気持ちを否定するものではありません。私たち甲雄会4人は、このたびの条例案審議を踏まえ、平和を希求する運動を今後も進めていき、西宮市の平和非核都市宣言を大切にした具体的な平和の事業、活動を、多くの市民の参加を求めて、同時に日本の非核三原則の堅持を求めていく運動もあわせて、このたびの市民運動の目的、趣旨を生かした活動をも積極的に取り組む決意を申し上げまして、意見といたします。(拍手)
○議長(小林光枝) 次に、八木米太朗議員の発言を許します。
   〔八木米太朗議員登壇〕
◆22番(八木米太朗) にしまちネットは、議案第256号に反対いたします。
 既に多くの討論が行われまして、細かいところまでいろいろ触れられておりますので、その理由を簡単に申し述べます。
 この条例案は、一言で言うなら、本市の平和非核都市宣言を具現化する手段の一つとして提案されたものであると考えます。その基本となるものはジュネーブ諸条約ですが、ジュネーブ条約は、戦争のルールを非戦闘員、戦争の犠牲者保護の面から定められたものと言われており、皆様御存じのように、米国多発テロ以来、国際平和を脅かす構図は、国家間、民族間の争いから妄信的自己主張者の破壊行為へと一変し、もはやジュネーブ条約の有効な秩序ある戦争は、数ある脅威の構図の中でも、現実性の乏しいものであると言えます。極論を言えば、ジュネーブ条約が守られない現状こそが脅威であります。
 仮にこのジュネーブ条約が有効に作用する状況下にあったとしても、この条例の第5条の無防備地域の四つの条件を満たすためには、法令を無視しなければならないという極めて重要な問題があります。加えて、さらに問題となるのは、本市がこの条例によって無防備地域宣言ができたとしても、その宣言が、即市民の安全、命を保障するものではないということであります。私どもは、本条例によって市民の皆様が安全が保障されたと思い込む、このような幻想を抱くことを恐れるものであります。
 したがって、法的瑕疵の疑いがあり、しかも、市民の安全を担保することができないこの条例に賛同することはできません。
 私どもは、平和非核都市宣言に基づく地道な取り組みを積み重ねていかなければならないこと、平和への不断の努力は言うまでもありませんが、この条例案の審議を通じ、このような市民の命に直接かかわるような案件については、議会制民主主義を補完するものとして直接市民の声が聞けるような制度、言うなれば市民投票制度というものを考える必要があることを申し添えたいと思います。
 以上、反対討論といたします。(拍手)
○議長(小林光枝) 次に、明石良昭議員の発言を許します。
   〔明石良昭議員登壇〕
◆5番(明石良昭) 無所属議員の明石良昭でございます。
 通告に従いまして討論させていただきます。
 私の場合、ちょっと立場が微妙でございまして、先ほどたてがき総務常任委員の方から修正案を出した議員がおると。私でございます。1人の拍手もない中、登壇するこの喜び、大変うれしく思っておりますが。
 傍聴席の皆さん、本当に御苦労さまです。このような白熱する議論の議会にお越しいただいて、議員の一人として大変うれしく思っております。
 私が修正案を出しました理由というのはですね、はっきり申し上げますと、孝ならんとすれば忠ならず、忠ならんとすれば孝ならず。先ほどからいろんなすばらしいロジックの議論がなされておりますが、私、皆さんほど見識がないんで、ちょっとシンプルに考えてみたいなと思いましてね。よく市長が、お金がなければ知恵を出せ、知恵がなければ汗をかけ、大変私も好きな言葉です。今回、この無防備条例ですね、拝見したとき、かなりこれ難しいな、正直思いました。それは、さっき今村議員もおっしゃったとおりだと思います。しかし、森池議員が昨日もとうとうと述べられた平和を愛する心、これを否とする方はおられません。じゃあどうすれば実現の可能性があるのかなと。先ほど今村議員がおっしゃったように、私どもは報酬をいただいているプロの議員でございます。市民活動の皆様、それからオンブズマンの皆様、これは言いっ放しで結構です。それが皆様の責務であると。私どもは違うと思う。どうすれば実現できるんだ、やはり財源の問題、いろいろな問題、それも含めて現実的に議論をしていかないかんだろうというふうに考えるわけですね。そうすると、先ほど八木議員からもおっしゃいましたとおり、西宮市は既に非核宣言をやった。非核都市宣言──昨日、非核都市宣言と条例は重みが違うんじゃないか、おまえはどう考えとるんだというような質問もございましたが、私は、重みは一緒だと思っております。西宮市が公式に宣言してる、これは一緒です。例えば、先ほど太平洋戦争の話が出ましたが、太平洋戦争の歴史を御存じの方は、ポツダム宣言の受諾、ここで日本の降伏が決まった、その後、戦艦ミズーリ号の上で降伏調印をしておりますが、しかし、事実上ポツダム宣言の受諾で日本の無条件降伏が決まった、これよく御存じのとおりです。ここにどちらが重いか、そんなことは関係ない、それを受け入れた時点でどちらも重い、私はそう思っております。
 今回、さまざまな議論があったんですが、私は、性格上、いつもどうも、木を見て森を見ないの逆で、森しか見えないとこがありまして、結論ばっかり申し上げるんでいつも誤解されておりますが、今回のこの条例の、何を目的としてるんだ、何をしたいんだという理念を一遍考えてみました。だれしも同じことですね、平和を実現したい、自分の生命、財産を守りたい、これが今回の条例の骨子ではないかなと私は考えました。
 ちょっときょう、手元に持ってきとるんですが、ちょっと小さくて申しわけないんですけど、これは蘇生マスクというんです。皆さん、人工呼吸って御存じですよね。私、幸いにしてやったことないんですが、マウス・ツー・マウスというのがあって、口から息を吹き込む、で、蘇生させる。ところが、素人がやりますと、鼻を押さえるの忘れるんですね、慌ててるから。そこでこういう救命マスクが考案された。これですと、押さえてここから息を吹き込む。男性と男性で人工呼吸するの、ちょっと抵抗ある、だけどこれなら関係ない。これ実は1個300円なんです。大変安い。しかも、医療器具なんです。医療器具。実は、私、これをこの間お医者さんから教わりまして、今教育委員会の担当の方に回しまして、小学校とか中学校のプールに1個か2個置いといたらどうやろう、いざというとき役立つな。しかし、よく考えてください。こんなもんが役に立ったら困るんです、ほんまは。本当に困る、こんなもんが役立ったら。だけど、いざというときに置いといたら確かに役に立つ。私は、今回の平和・無防備都市条例、こんなもんが実際に必要なったら困るんじゃないかと思いました。
 皆さん、御存じかと思うんですが、アメリカにはサブマリン特許というのがあるんです。特許というのは皆さん御存じですね。いろんなアイデアとか、いろんな技術とか、そういうものを登録して権利をとる、そうすると、その権利に抵触したら違約金を払わないかん。サブマリン特許というのは、アメリカの軍事上でこれ問題があるなと、オープンにしたらやばいんじゃないか、つまり、勝手にまねすることはできるわけですから、公開したらまずいだろう、これは潜らせておこう、いざとなったら浮上して違約をとろう、これサブマリン特許というんです。大変これは難しい問題なんですけど。今回のこの平和・無防備都市条例、どうも同じじゃないかなと。今、平時において確かに必要ない。さっきから今村さんがおっしゃったように、「difficult circumstances」──ちょっと発音は今村さんに負けますが、「difficult circumstances」ですね、これは確かに有事やと思います。震災のとき思い出してください。皆さん、御自分でいろんな体験された。しかし、西宮市全体、芦屋市、神戸市まで含んで、あんな状況になってるとはすぐわからなかったと思うんですよ。無理ですよね。仮に有事で、さっきおっしゃった、組織的な抵抗はもう既にできてない、西宮の山田市長が市役所にこもって市民の安全をどうやって守ろうか考えておられる、外では弾が飛んでくる、ミサイルが飛んでくる、既にもう通信は分断されている、もちろんテレビ、ラジオもない、どうやって状況を把握できるんでしょうね。ですから、そんなような状況の中で宣言する、これが本来の無防備都市条例。
 私は、きのう、いろんな議論がありましたけど、正直言って私は木には興味がないんで、二つだけ確認したんです。それは何か。「military authorities」、複数になってますねと、軍当局が。これは、敵と味方なんですか、それとも自分たちの方の当局なんですか、これをまず当局に確認しました。そうすると、これは味方なんです、3軍ですとおっしゃいました。ということは、敵の理解を得なくていいんですね、一方的に宣言するんですね、そうです、そのとおりですとおっしゃいました。もう1点、条例というのは、先ほどから違法やとか、いろんな、有効じゃないとかおっしゃってるんですが、その是非はだれが決めるんですかと、裁判でもかかるんですか、これを質問しました。それは関係ありません、市議会が決めればそれで終わりなんです。もちろんその後に、仮に市長がこれはまずいということを考えられれば、いろんな形で抗弁する場合があるそうですが、しかし、適法だとか違法だとか、これは裁判で決めるんじゃないんだということを私もきのう初めて知りまして、それならば、こういう状況に陥ったときに十分宣言できるんじゃないかなと。
 ただ、先ほどから今村議員もおっしゃってましたけど、現在が「difficult circumstances」なのかどうか、これは議論しなければいけないと思いますね。今回この条例を提案された皆様は、北朝鮮のテポドンの問題とか、いろんな問題で今がその状況にあるんだと、そういうふうに考えて出されたと思う。たくさんの議員が反対しておられますが、その方々は、今は違うんだということで、まずそこから反対されていると、私はそういうふうに理解しとるんですが、論点はそこだけだと思います。あとのことは枝葉の部分だと、はっきり言って。有事にですね、そんな自衛隊がどこにおるとか、そんなんわかるわけがない。
 先日、甲雄会の西田議員が携帯電話の弊害について一般質問されました。(「ええかげんにせえよ、もう」と呼ぶ者あり)議長、不法発言、ちょっと注意してください。傍聴席の皆さん、よく御存じないですけど、討論というのは自由なんですよ、私が何言おうが。議員平等の原則とありまして、私が何を言おうが自由なんです。
 それでですね、先日、携帯電話の弊害についてお話しされて、そのときに教育委員会が答弁の中で触れられなかって、何でかなと思ったんですけど、実は架空請求というものは、民法第95条「錯誤」というのがありまして、自分が知らなかったとか、気がつかなったことに対しては民法で守られるんです。既に実は教育委員会はこの動きをしておられまして、たてがき議員と私、今まで、消費生活審議会というとこに入っていたんですが、消費生活審議会で話が出て、それを弁護士にも確認して、今、消費生活センターと教育委員会が連動して、中学生の補導の先生とお話を既に進めております。私がここで何を言いたいか。先日ですね、どうやったら確認できるんかと、この四つの条件が。もし確認できなかった場合については、これはペナルティーじゃないかという議論がありました。さっき申し上げました。そういう混乱の状況の中で、確認はまず難しいと思います。しかし、市民の方が最終的に自分の財産を守るために無防備都市宣言をした、後でそれがですね、ここ、こうじゃなかったじゃないか、軍事施設残ってたじゃないかと言われても、これはもう仕方ない部分があるんじゃないか。だから、それについてどこが判断するんだと、ここが今回の私の意見のポイントなんですが、この条約の中ですね、ジュネーブ条約というのは基本的には戦争を肯定してるんですよね、あること自体を。戦争がなければ要らんわけです。だけど、やるんやったら人道上まともにやれやというのがジュネーブ条約です。もう仕方ないなと。人類の歴史で戦争のなかった時代ってないんです、ほとんど。たまたま今日本は幸せな時代を送っておりますが、だけどほとんどない。だから、ジュネーブ条約みたいなんが要るわけですね。
 その中で、太平洋戦争の歴史を思い起こしていただきたいんですが、日本は、ポツダム宣言を受け入れて、そして無条件降伏をしてですね、その後、実は東京裁判というのがありました。本来、私も今でも思いますが、戦勝国が敗戦国を裁くのは、これはリンチと一緒なんですね、本来は。リンチと一緒。つまり、インドのある委員の方がずっとこれは主張しておられましたが、これは違法だ、本来は国際司法裁判所で裁かなければいけないんだと。当然ですよね。裁判でどっちかに偏ってる方が裁くんだったら、こんなもん、まともな判決が出るわけがない。これは、決して戦争を擁護してるわけじゃないですよ、裁判のシステムを言ってる。その際、私もはっきり言って、この「difficult circumstances」というのは、さっきも今村さんがおっしゃったように、確かに有事でしょう。既に国体もなくなっている、まあ組織的な抵抗はできなくなっているという状況ですね。そこで宣言したものに対して、多少の混乱はあると思います。さっきレジスタンスの話が出ましたが、私の家に昔、古い時計がありまして、メード・イン・オキュパイド・ジャパン、占領下の日本で製造された時計だと。日本は占領されてたんですね、正式に。レジスタンス、一つもなかったそうです。フランスはかなり抵抗されたそうですね。日本人はレジスタンスが向いているかどうか、ちょっと別の議論ですが、結果としてなかった、日本では。太平洋戦争で占領された、国は無条件降伏した、だけど、人民は別に降伏してないわけです。そこで、普通ならレジスタンスが起こってもおかしくない、オキュパイド・ジャパンなんですから。ところが、なかった。
 ですから、いろんな状況が確かにあると思います。そういういろんな状況をだれが裁くんだ、ジュネーブの国際司法裁判所が裁いていただかないと、これはまたいろんな問題が起こるんじゃないか、この1点で私はこの条例の制定の意味があるんじゃないかなと。そこで、現在の平時において不要じゃないかなと思うことを省いたわけですね。これが私の修正案なんです。
 一つ、まず、西宮市の中で完結したらいい。よそに働きかける、既にもうやってるんです、実はね、いろんなことを。平和非核都市宣言の中でいろんなことをやっていらっしゃいます。原水協とも組んで、予算を組んでやってらっしゃる。だから、それはもう必要ないんじゃないかな、重複するなと。それから、平和事業、いろんなことをおっしゃってました。予算も計上してほしい、確かにそのとおりですね。しかし、もう既に結構予算も計上しています。残念ながら、今、西宮市、財政難、大変厳しい。私ども、一生懸命いろんなことを削減しようと考えておりますが、しかし厳しい。ですから、先ほど申し上げたように、実際にこの条例が必要になったら困るんですけど、万が一必要になったときには発動してもいいんじゃないかなと、そういうような提案ができればいいな。サブマリン条例というのはないんで残念ですけど、平時では全く必要ない、だけど、有事にはこれがあれば、要するに予約みたいなものですね。西宮市はこういう考え方をしとると、それをジュネーブの赤十字なり世界に発表しておいて、いざとなったときには──戦争中はどうもならんと思います。はっきり言って、これで守れるか守れないかという議論がさっきからありましたけど、それはもうナンセンス、守れるわけがない、はっきり言って。私は、実は自動小銃を撃ったことがあるんですよ、アメリカで。あんなもんで撃たれたらどうしようもないですな。マグナムってありますよね。1メートルぐらい火吹きますね、あんなもんで。すごいですよ。武器ってあんなもんやなと思いました。戦争なって無防備都市条例やってたかて、例えば皆さん考えてください。自分が攻める方の立場で、ある都市が無防備条例宣言した、まともに入っていきますか。怖くて入っていけないですよ。いきなり撃たれたってしゃあないんやから。そらもうどっちも一緒やと思います、それは。
 ですから、はっきり言って、これで守れるとか守れないという議論は意味ない。しかも、防衛という感覚はないと思う。手挙げるんよ、無防備なんだから。防衛じゃない、これは。どっちかといえば、ガンジーの無抵抗主義につながるものだと。ただし、そのときに向こうから殺されても文句言えんと思います、はっきり言ってこれは戦争ですからね。そこをどうしたら担保できるか、それが国際司法裁判所だと。そこが最終的な判断をしてもらえる担保を持っとけばいい。私は、この1点だけでこの条例は必要じゃないかなと考えております。ですから、修正案を出させていただいて、残念ながらこの原案には反対なんですけど……(「何でやねん」と呼ぶ者あり)今の修正案によってですね、この理念だけでも残ればいいんじゃないかなというのが私の意見です。(「ああ、そう」と呼ぶ者あり)はい。ですから、意見は自由なんで、皆さんいろいろおっしゃってますが、討論ですから、質疑じゃないんでね。
 いずれにしても、今申し上げたとおり、今回の一番大事なことは、やはり平和というものをもう一度議論する一つの案件にはなったんじゃないかと思います。これが結果として今回は、昨日の総務常任委員会でも、私の修正案、それから原案とも否決されてしまいましたけど、これはこれで一つの見識だと思っております。
 先ほど申し上げたように、問題点は一つだけ、やはり困難な状況なのか困難な状況じゃないのか、今がね、これだけはやっぱり議論を続けていかないかんと思います。私、今回こういう形で、本来ならば、ロジック的には本当言うと今村議員の方がある程度納得できるんです、本当言うと。できるからこそ、どうやったらこれが上程できるか、採決できるかなということで出したのが修正案なんですが、基本的に今回のお話の中で、やはり原爆の被害者の方、この御意見が一番私は納得できました。なぜならば、本来戦争というのは軍隊同士でやるもんです。民間人を殺傷することはジュネーブ条約も禁じておる。しかし、あの原爆は、どう考えてもそのような規範を超えていた。既に殺傷力があることはわかっていたわけです。ここに日経新聞の記事がありますが、アインシュタイン博士が──アインシュタイン博士、御存じですね、もちろん。マンハッタン計画──これは原爆を製造する計画ですね。ルーズベルト大統領に原爆の開発を促したのは、ナチスの研究に先んじられる危機感からだった、しかし、米国が完成した原爆を人類史上初めて日本に投下したとき、博士は、ああ、何ということか──英語でどう言ったかわかりません。オー・マイ・ガットかもしれません。だけど、そうおっしゃった。つまり、開発者でさえ非人道的だと考えているこのような核兵器、これが使われることはいけない、万が一使われた場合は、正当な裁きが必要であると。アメリカは裁かれてません、この件に関しては。
 最後に、広島の原爆記念碑ですね、これは何回も申し上げますが、本当にこのとおりだと思います。安らかにお眠りください、過ちは二度と繰り返しません、この気持ちを私はこれから平和活動を推進していく一つの指針としたい。
 原案には残念ながら反対でございますが、修正案に賛成と……(「何やねん、それ」と呼ぶ、その他発言する者多し)今も申し上げた、修正案は原案の骨子をきちっと継いでるつもりでございますので、理念をね。そういう形でございますが、私の討論とさせていただきます。
 御清聴ありがとうございました。
○議長(小林光枝) 次に、たかはし倫恵議員の発言を許します。
   〔たかはし倫恵議員登壇〕
◆4番(たかはし倫恵) 最後になりましたが、私、無所属のたかはし倫恵、議案第256号西宮市平和・無防備都市条例の趣旨に賛同して賛成討論をいたします。
 趣旨に賛成という点について、以下、説明させていただきます。
 昨日、総務常任委員会を傍聴いたしましたが、さまざまな課題、問題点が指摘されました。大きな争点の1点目としては、市は、国の見解を引用し、防衛は国の専管事項、地方自治体は宣言することはできない、よって、市長の意見書の言葉を引用すれば、「実質的な効力を有しない」としている点です。また、大きな争点の2点目としては、現行の法体系の中では、条例案の特に第5条「無防備地域宣言」の条項で示されている四つの条件、これを満たすことは、自衛隊法や地方自治法など現行の法律に抵触することになり、条例制定は困難であるという点です。
 1点目の地方自治体が宣言することができるかという点については、根拠とされましたのはあくまでも国の見解です。市はそれを追認したということにすぎません。この条例案は、国の最高法規である憲法に基づいて提案されています。特に憲法第9条は戦争放棄、戦力の不保持を明記しており、この条例は、地方自治体でもこれを具現化しようとして提案されたものと言えます。また、7月11日の意見陳述で請求者のお一人が述べられたように、2000年の地方分権一括法の制定により、たとえ法定受託事務であっても、法令に違反しない限り、地方自治体において条例の制定が可能であり、議会の権限が及ぶようになったという指摘がありました。今や国と地方の関係は対等です。地方政府として国の行動に問題があると考えられるときには、国への異議申し立てが必要ですし、地方分権の時代にはそうでなくてはならないと認識しています。
 しかし、争点の2点目、無防備地域宣言を述べた第5条、そこの四つの条件には問題があると思います。この四つの条件を満たすこと、それが現行の法体系にあってはさまざまな法律と抵触する点が指摘されています。例えば第1号と第2号において、地方自治体の長によって自衛隊を撤退させたり、固定した軍用の施設を敵対目的で使用されないようにすることは可能です。しかし、これを担保するのは一体だれでしょうか。市長でしょうか、議員でしょうか。確かに条例制定の手続的には、市民が直接請求をし、それを市長が提案し、議会が議決します。しかし、市長や議員だけでできるものではなく、西宮の住民一人一人が自衛隊法や有事法制、国民保護法など、現行のさまざまな法令と本気で闘う決意と覚悟が必要です。住民一人一人の賛同への意思と行動によってしか達成できないものです。
 また、とりわけ問題になるのが第3号と第4号です。条例案では「当局又は住民により敵対行為が行われていないこと」、「軍事行動を支援する活動が行われていないこと」となっています。これを行う主体はだれでしょう。住民です。戦闘状況であればこれは十分に想定できることですが、この無防備都市条例で言われているのは、平時においてもこの条件を満たすことが述べられています。これを実現することは現実的には極めて困難であると思います。
 なぜここにこうした四つの条件が盛り込まれたのでしょうか。それは、ジュネーブ諸条約第1追加議定書の第59条をそのままそっくり持ってきているからだと思います。しかし、考えてみれば、ジュネーブ条約は、あくまでも厳しい戦時下を想定してつくられたものです。にもかかわらず、この条例案は、平時においてもそれら四つの条件を盛り込んでいるために、現実的にそごを来している、矛盾をはらんでいると思います。
 このように見てみると、この条例案には本質的に欠陥があり、全面的に賛成するということはできません。しかしながら、それでもなお今回の直接請求には大きな意味があります。戦後60年を経て、戦争放棄、戦力の不保持を明記した平和憲法が揺らいでいる現在、これは市民からの厳しい警告であると私は受けとめています。戦後を長く支配してきた冷戦構造は、1989年にベルリンの壁の崩壊とともに崩れました。その後、日本がたどってきた道は、有事を想定した周辺事態法など新ガイドラインの制定があり、2003年、武力攻撃事態法など有事法制関連3法が通り、昨年には国民保護法が成立しています。この間、自衛隊は、湾岸戦争のとき初めて海を渡り、現在、イラク戦争の後、この瞬間もなおイラクで活動を続けています。こうして見ると、明らかに、憲法第9条がありながら、戦争をしない国から戦争ができる国へと日本が大きくかじを切りつつあると私は理解します。また、第9条を含んだ憲法改正の議論がより一層現実味を帯びているのが今日の日本の姿です。今回の直接請求は、このような国の動きに対する地方からの異議申し立てであり、また、住民個人から国家への異議申し立てであると理解しています。そこにこの直接請求による条例案の最大の意義や最大の価値があると私は確信します。住民の平和を求める強い願いや国へ向ける強い危機感、警告があらわれているのです。
 以上述べましたように、この条例案の細部には確かに問題はあります。しかし、国の動き、国際状況の変化、そして西宮市議会の政治状況を考えたとき、私は、市民からの直接請求による異議申し立てに賛成することに価値があると考えます。戦争への動きを加速してはならない、憲法第9条の理念を大切にして平和への構築に努力すべきであるとの思いから、この条例の趣旨に賛同して、私の賛成討論といたします。
 以上です。(拍手)
○議長(小林光枝) 通告による討論は終わりましたが、ほかに御意見はありませんか。
   〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(小林光枝) なければ、討論を打ち切り、採決に入ります。
 採決は起立により行います。
 本件に対する委員長の報告は否決でありますので、原案について採決をいたします。
 本件を原案のとおり可決することに賛成の議員の起立を求めます。
   〔賛成者起立〕
○議長(小林光枝) 起立少数であります。
 よって、ただいま採決いたしました議案第256号は否決されました。
 次に、日程第2 議員派遣の件を議題といたします。
 本件につきましては、会議規則第120条の規定に基づき、お手元配付のとおり各市へ議員を派遣しようとするものであります。
 よって、お諮りいたします。
 お手元配付のとおり議員を派遣することにして御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(小林光枝) 御異議を認めません。
 よって、そのように決定いたしました。
 いま1点、お諮りいたします。
 ただいま決定された議員派遣の内容に今後変更を要するときは、その取り扱いを議長に御一任願いたいと思いますが、これに御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(小林光枝) 御異議を認めません。
 よって、そのように決定いたしました。
 次に、日程第3 総務常任委員会の所管事務調査の件ほか8件を一括して議題といたします。
 各件につきましては、それぞれ担当の委員会において調査願っておりますが、各担当の委員長から今期定例会中に調査を終了する見込みがないため閉会中の継続審査とされたい旨の申し出がありました。
 よって、お諮りいたします。
 上程中の9件は閉会中の継続審査とすることにして御異議ありませんか。
   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(小林光枝) 御異議を認めません。
 よって、上程中の9件は閉会中の継続審査とすることに決定いたしました。
 以上で本日の議事日程は全部終了し、今期定例会に付された事件はすべて議了いたしました。
 閉会に際し、市長のあいさつがございます。
   〔山田知市長登壇〕
◎市長(山田知) 第9回市議会定例会の閉会に当たりまして一言ごあいさつ申し上げます。
 今議会におきましては、正副議長を初め、各種委員の選任も滞りなく終了いたしまして、まことに御同慶にたえません。また、提出議案につきましては、会期を延長していただくなど、慎重な御審議を賜りまして、厚くお礼を申し上げます。
 御審議に際しまして承りました貴重な御意見、御要望などにつきましては、今後十分に留意いたしまして、その執行に万全を期したいと考えております。
 天候不順、また、暑さに向かう折から、議員の皆様におかれましては、健康にはくれぐれも御留意をくださいまして、本市の市政発展のために一層の御支援、御協力を賜りますようお願い申し上げまして、閉会のごあいさつといたします。
○議長(小林光枝) これをもって本日の会議を閉じ、今期定例会を閉会いたします。
 御協力ありがとうございました。
   〔午後0時01分 閉会〕