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兵庫県 尼崎市

平成15年  2月 定例会(第9回) 03月05日−03号




平成15年  2月 定例会(第9回) − 03月05日−03号 − P.0 「(名簿)」












平成15年  2月 定例会(第9回)



          第9回尼崎市議会会議録(定例会)第3号

◯議事日程

    平成15年3月5日 午前10時 開議

第1 議案第32号 尼崎市手数料条例の一部を改正する条例について

第2 議案第33号 尼崎市職員の給与に関する条例及び尼崎市職員の厚生制度に関する条例の一部を改正する条例について

第3 議案第34号 尼崎市市税条例の一部を改正する条例について

第4 議案第35号 尼崎市歴史博物館資料取得基金条例の一部を改正する条例について

第5 議案第36号 尼崎市立公民館条例の一部を改正する条例について

第6 議案第37号 尼崎市立児童厚生施設の設置及び管理に関する条例の一部を改正する条例について

第7 議案第38号 尼崎市敬老金支給条例を廃止する条例について

第8 議案第39号 尼崎市市民福祉金支給条例を廃止する条例について

第9 議案第41号 尼崎市介護保険条例の一部を改正する条例について

第10 議案第42号 尼崎市立保育所条例の一部を改正する条例について

第11 議案第44号 尼崎市国民健康保険条例の一部を改正する条例について

第12 議案第45号 尼崎市下水道条例の一部を改正する条例について

第13 議案第46号 尼崎市建築物等関係事務手数料条例の一部を改正する条例について

第14 議案第51号 尼崎市農業共済事業事務費の賦課総額及び賦課単価について

第15 議案第1号 平成15年度尼崎市一般会計予算

第16 議案第2号 平成15年度尼崎市特別会計国民健康保険事業費予算

第17 議案第3号 平成15年度尼崎市特別会計中央卸売市場事業費予算

第18 議案第4号 平成15年度尼崎市特別会計用品調達事業費予算

第19 議案第5号 平成15年度尼崎市特別会計育英事業費予算

第20 議案第6号 平成15年度尼崎市特別会計農業共済事業費予算

第21 議案第7号 平成15年度尼崎市特別会計都市整備事業費予算

第22 議案第8号 平成15年度尼崎市特別会計公共用地先行取得事業費予算

第23 議案第9号 平成15年度尼崎市特別会計中小企業勤労者福祉共済事業費予算

第24 議案第10号 平成15年度尼崎市特別会計公害病認定患者救済事業費予算

第25 議案第11号 平成15年度尼崎市特別会計青少年健全育成事業費予算

第26 議案第12号 平成15年度尼崎市特別会計介護保険事業費予算

第27 議案第13号 平成15年度尼崎市特別会計老人保健医療事業費予算

第28 議案第14号 平成15年度尼崎市特別会計駐車場事業費予算

第29 議案第15号 平成15年度尼崎市特別会計廃棄物発電事業費予算

第30 議案第16号 平成15年度尼崎市特別会計競艇場事業費予算

第31 議案第17号 平成15年度尼崎市水道事業会計予算

第32 議案第18号 平成15年度尼崎市工業用水道事業会計予算

第33 議案第19号 平成15年度尼崎市自動車運送事業会計予算

第34 議案第20号 平成15年度尼崎市下水道事業会計予算

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◯出席議員

   1番     騰 和美君

   2番     丸尾孝一君

   3番     長崎寛親君

   5番     荒木伸子君

   6番     今西恵子君

   7番     義村玉朱君

   8番     早川 進君

   9番     丸尾 牧君

  10番     飯田 浩君

  11番     酒井 一君

  12番     前迫直美君

  13番     亀田孝幸君

  14番     真鍋修司君

  15番     広瀬早苗君

  16番     菅村哲仁君

  17番     田村征雄君

  18番     松村ヤス子君

  19番     高橋藤樹君

  20番     宮城亜輻君

  21番     平山丈夫君

  22番     塚田 晃君

  23番     仙波幸雄君

  24番     安田雄策君

  25番     下地光次君

  26番     杉山公克君

  27番     上松圭三君

  28番     黒川 治君

  29番     蔵本八十八君

  30番     北村保子君

  31番     谷川正秀君

  32番     波多正文君

  33番     中野清嗣君

  34番     塩見幸治君

  35番     小柳久嗣君

  36番     滝内はる子君

  37番     畠山郁朗君

  38番     新本三男君

  39番     多田敏治君

  40番     寺本初己君

  41番     小田原良雄君

  42番     安田 勝君

  43番     高岡一郎君

  44番     中川日出和君

  45番     石本 晟君

  46番     藤原軍次君

  47番     米田守之君

  48番     中村四郎君

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◯議会事務局

事務局長      佃 安雄君

事務局次長     小谷正彦君

議事課長      辻本 守君

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◯地方自治法第121条の規定による出席者

市長        白井 文君

助役        山田耕三君

助役        中村 昇君

収入役       江川隆生君

新都市開発室長   北出芳彦君

市長公室長     岩田 強君

企画財政局長    矢冨勝亮君

総務局長      玉井啓一君

美化環境局長    松本常雄君

医務監       山本 繁君

健康福祉局長    斉藤 実君

市民局長      宮本 勝君

土木局長      江草康吉君

都市局長      田中信雄君

消防局長      吉田 茂君

水道事業管理者   吉井惠一君

自動車運送

事業管理者     高橋伸嘉君

企画財政局

総務課長      鶴田 茂君

教育委員会

委員長       中村弘一君

教育長       小林 巖君

選挙管理委員会

委員長       藤田浩明君

代表監査委員    鳥羽正多君

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(平成15年3月5日 午前10時9分 開議)



○議長(安田勝君) 冒頭、音響設備の関係で、開議がたいへん遅くなりましたことをおわび申し上げたいと思います。

 それでは、これより本日の会議を開きます。

 日程に入るに先立ち、会議録署名議員の指名を行います。会議録署名議員は、会議規則第81条の規定により、議長において松村ヤス子君及び真鍋修司君を指名いたします。

 この際、事務局長から諸般の報告をいたさせます。



◎事務局長(佃安雄君) 御報告いたします。

 現在の出席議員は47人であります。

 次に、本日の議事日程は、配付いたしましたとおりであります。

 報告事項は以上であります。



○議長(安田勝君) 日程に入ります。

 日程第1 議案第32号 尼崎市手数料条例の一部を改正する条例についてから、日程第34 議案第20号 平成15年度尼崎市下水道事業会計予算まで、34案を一括議題といたします。

 これより質疑に入ります。

 代表質疑の通告がありますので、順次発言を許します。

 なお、最初に申し上げておきますが、質疑に当たっては、要領よく簡潔に願います。

 また、答弁に際しましては、質疑の要点を的確に把握し、簡明に願います。

 黒川治君。

   (黒川 治君 登壇)



◆28番(黒川治君) おはようございます。新政会の黒川治でございます。

 第9回市議会定例会に臨み、白井市長から提案されました平成15年度当初予算案並びに重要諸案件に対し、市議会の最大会派である新政会を代表して、質疑を行って参ります。

 ただいま議長からも御報告がありましたように、本日はマイクの調子が悪い、アクシデントからのスタートでございましたけれども、ただいまから行います質疑に対しましては、アクシデントがなくスムーズに進みますことを、まず心より祈念申し上げたいと思います。

 さて、白井市長は、6万2,308票を獲得し、昨年12月、尼崎市長に就任されました。当初はプレッシャーもあったが、今はわくわくしながらやっていると、この3か月を振り返っておられます。が、最近、顔色が思わしくない、元気がないように見える、疲れているのではと、心配をされる声を聞きます。じゅうにぶんにお体を御自愛ください。始まったばかりであります。

 選挙後、白井市長は、自ら仕掛けられたのか、あるいは自然とそうなったのかは分かりませんが、全国一若い女性市長として、あたかも人気タレントのごとくマスコミから極めて大きな脚光を浴び、昨年は毎日のように新聞、テレビなど、さまざまな広報媒体に登場しておられました。尼崎市を知ってもらう、尼崎市に目を向けてもらうということを考えれば、相も変わらず公害の問題や児童虐待等で注目を浴びることよりは、はるかにすばらしい広告塔であったと思います。しかし、私たちは、新市長就任時は白紙撤回を宣言された再建プログラムの見直し、点検、そして自ら初めての取組となるこの予算編成作業を控え、市長御自身、もっともっと勉強してもらわなくてはならない、いったい何を考えているのか、そんなことでだいじょうぶか、自らの公約を実現できるのか、白井カラーというものが出せるのかと、逆に不安と危ぐを抱いておりました。職員の万全の準備と応援の下に、どうにか12月議会では市長の所信表明に対する代表質問を乗り切られ、そして、1月には再建プログラムの見直しを提案されました。それに引き続き、事実上白井市政のスタートとなる新年度予算案を今議会に提案され、いよいよ本格的に審議されようとしております。

 全国の首長注目度ナンバーワンの市長でありながら、マスコミに言わせますと、多数の抵抗勢力がいる中での審議となります。しかし、御安心ください。我々は、野党でもなければ抵抗勢力でもありません。どなたが市長であられても、言うべきことは言い、正すべきときは正す。そして、よいことはよいと応援もいたします。是々非々で臨んでおります。

 白井市長が選挙戦を通じて訴えてこられた公約をいかに予算に反映されたのか、また、それに対し、市民の代表機関である議会全体がどのような判断を下すのか、全国のいずれの自治体においても予算議会が始まっている中で、最も注目されているのがこの尼崎市議会であると言っても過言ではありません。それだけに、我が新政会も市議会最大会派として、提案された予算、議案について議論を深め、文字どおり適切な判断を下して参る考えであります。また、その第一陣が本日の代表質疑であります。私にとっては初めての経験となりますので、要領を得ないところもあるかと存じますが、先輩、同僚議員の皆様におかれましては、しばらくの間御静聴賜りますよう、よろしくお願いを申し上げます。

 白井市長には、私の申し上げたことをじゅうぶん御理解いただき、適切な御答弁をいただきますよう、くれぐれもお願い申し上げておきます。どうぞ思いのまま、考えているままに御答弁をいただきたいと思います。

 さて、白井市長には、先月24日の本会議初日に、施政方針演説を行われました。まず最初に、その施政方針に述べられたことについて、さきの12月議会において我が会派の谷川幹事長が行いました代表質問の内容、市長の答弁を踏まえて、市長のお考えを伺って参りたいと思います。

 私自身、市長御自身がどのような時代認識を持たれ、自らの言葉でまちづくりビジョンを明らかにされるのか、たいへん興味を持ってお聞きをしておりました。また、その後配付されました冊子も何度も読み返しました。まず、私の総括的な評価を端的に言いますと、そこからは市長がまちづくりに傾けられるビジョンというものが見えてこないということであります。相対的にビジョンが少しも見えないということは、市長、あなたにビジョンというものがないということになります。そうであれば大変なことであります。市長は、その責任において、尼崎市の進路を示さなければなりません。市長にとっては残念なことと思いますが、このことはなにも私一人の意見、感想ではなく、我が会派の所属議員が異口同音に申し上げたことでもあります。また、私たちと価値観は違うとは思いますが、選挙で市長を支えた方も、もっとはっきり白井ビジョンを示してほしいと注文をされているではありませんか。しつこいようですが、白井ビジョンというものを出していただきたいと思います。

 選挙戦を通じて、尼崎を変えようと訴えてこられました。変えるには、まずまちづくりビジョンなり、自らデザインされるイメージ的なものがあって初めて成り立つことであることは申すまでもありません。しかし、施政方針において、ビジョンやまちづくりのテーマらしきものとして訴えられた言葉に、「夢、アシスト、あまがさき。」や希望と活力のみなぎるまちの実現という表現がありました。また、逆にその一方では、新しいまちづくりビジョン策定事業と銘打って、新年度予算に事業費を計上されております。その事業の説明は、経営再建を最優先しつつも、尼崎市の発展に向け、新しい価値を生むまちづくりのビジョンに着手していくという内容でした。要は、新しいまちづくりビジョンをつくるということであります。

 今申し上げて参りましたことを総括いたしますと、まちづくりの方向性やビジョンについて、一本筋の通った一貫した市長の考え方が見えにくいということであります。為政者としての見識が問われる問題であります。この辺のことをどうお考えでしょうか。まず市長御自身の思いをお聞きいたします。お答えをいただきたいと思います。

 また、市長が述べられた「夢、アシスト、あまがさき。」と希望と活力のみなぎるまちという二つの表現との関係、今後の市政運営における位置づけ、更には両者とも極めて抽象的な表現でありますので、具体的に私たちがイメージできるようお答えいただきたいと思います。

 更に、白井市長がまちづくりを進められる観点からお伺いいたします。

 さきほど申し上げましたように、新年度から取り組まれる新しいまちづくりビジョン策定事業でありますが、これは何を意図したものなのか。我が会派の勉強会では、実施計画はつくらないというように聞いたように記憶しておりますが、確認をさせていただきます。

 事実上形がい化し、棚上げとなった実施計画を新たに策定していこうとするものなのか、あるいは長期白井政権を展望し、2025年までの総合基本計画、これはにぎわい・創生・あまがさきを都市像とした白井市長とはとうてい相入れないと思われます自民党市長の下で策定されたものでありますが、現在の総合基本計画の改定も視野に入れたものなのか、明確なお答えをお願いいたします。

 次に、財政問題と、それに関連いたします経営再建プログラムについての市長の見解をただして参ります。

 まず、5か年の収支目標を明らかにした経営再建プログラムについてであります。

 白井市長、先送りとか、ありそうでなさそうなという言葉が最近よく新聞などで使われていることを御存じでしょうか。私は、この言葉を市長に贈りたい気持ちであります。市長の確認団体がおつくりになったホームページに記載されたものと、一面開き直ったような言葉さえ言われておりますが、公約の一つは、何度も申し上げますが、宮田前市長の下で策定された経営再建プログラムの白紙撤回であったはずであります。私たちは、市長を支持された団体が嫌う経営という言葉がなくなり、いわゆる大型開発だけを見直す改革案なのか、プログラムや計画をつくらず、むちゃくちゃに毎年単年度ごとの予算を編成されていくのか、ある意味興味津々でありました。しかし、市長が見直し案として提案されているのは、福祉関係を中心とした14項目だけで、残り277項目は、全く原案のままであります。この結果、白井市長を支持され、更に手厚い福祉施策の実現を望んでおられる方々にとっては、全く肩透かしの、ありそうでなさそうな見直しであり、逆に我々の目から見れば、時間的制約という一言にかまけた、全く問題先送りの見直しと、厳しい指摘を行わざるをえない内容であります。時間がないということは、選挙に出られると決意されたときから分かっていたことではありませんか。全く中途半端な、理念なき措置で、更に掘り下げて議論し、市長の真意が理解できないかぎり、賛意を表すことは極めて困難と申さなければなりません。

 そこで、市長の見解をただしたいと思います。

 経営再建プログラムについて、白紙撤回の段階、つまり、選挙戦で訴えられたときから、選挙で当選、そして市長就任後の見直しを経て、正式に議会や市民への提案といったプロセスを踏まえ、市長自ら話してこられた内容を振り返り、いま一度総括していただきたいと思います。また、白紙撤回との関係はどう思われるのか。地方公共団体の最高の意思機関である本会議の場で、あらためて自らの思いを明らかにしていただきたいと思います。

 念のため申し添えますが、自ら公約違反であると陳謝をされるのであれば、その意をもって私の答弁に代えていただいてもけっこうであります。

 次に、その見直し案の中で、パブリックコメントを実施し、同時に市長自ら地域に赴き、市民と市長・いっしょにトークと銘打ったタウンミーティングを6行政区において行われました。議会での説明では、そこで寄せられた意見、提言をプログラムに反映するしくみとなっておりました。私は、議会にいったん出されたものを市民の意見でもって変更すること自体が、議会制民主主義を否定するものという考えを持っておりますが、それは私と市長の考えの違うところで、これ以上の論議をする気はありません。しかし、問題は、パブリックコメントという最近はやりの制度をうまく活用し、単に市民へのいわばアリバイづくりになっていないかということであります。平成15年度予算に係る意見も多く出されたことと思います。パブリックコメントは1月31日締切りであり、タウンミーティングも大半は1月中の開催でありました。予算編成大詰めには、それら意見を反映できる手法を取っておられましたが、その結果についてはどのように取り扱われたのか、何の説明も受けておりません。

 正確なところをお聞きいたします。それぞれの実施結果は報告いただきましたが、タウンミーティングとパブリックコメントを合わせ、平成15年度の予算に係る経営再建プログラムについて寄せられた意見、提言は何件で、内容はどのようなものが多かったのか。また、会派代表者会で提示された内容について、市民の意見、提言に基づき、どういった価値判断で、どこをどう修正されたのか、具体的にお聞かせください。

 仮に、全く無視された結果であれば、市長が訴え続けておられる市民の声を聞いて政策を判断するという立場はいったいどうなるのでしょうか。このことも頭に入れてお答えをいただきたいと思います。

 今年度、平成15年度予算に係るものが全くゼロであるということは、私自身は想像しておりませんが、仮になにも反映できず、聞きっぱなしであれば、ほんとうにアリバイづくりのもので、市民をばかにしたそしりを免れないことをあらためて指摘をしておきます。

 また、この経営再建プログラムの重要な意義を持つ収支見通しについて、時点修正を行われました。その結果、5年後の累積収支は、当初2億円の黒字が12億円の黒字と、若干好転いたしました。白井市長の14項目の見直しによって、約7億円のマイナス効果があり、また、経済情勢もデフレ基調の中で、税収や収益事業収入の好転など望む余地もない中で好転をしたのであります。確かに市長が見直された7億円の財源は、早期退職者の増加などに伴う波及効果が見込まれ、数字的には手当てをされているようであります。しかし、その全容がいま一つ明らかにならないものですから、正直、信頼できる収支見通しであるのか、理解しにくいものであります。うがった見方をし、職員の方々にはたいへん申し訳ないのでありますが、しょせん5年先の見通しでありますので、担当の職員が少し鉛筆をなめれば、どうにでも格好がつくものと言われる方もおられます。それがじゅうぶん検証されないまま、市長まで承認されたものと受け止めることができます。

 そこでお聞きをいたしますが、今回の予算に合わせて行った収支見通しについて、大きくどのような要因で好転をしたのか、情報の共有を訴えられる白井市長でありますので、自らの言葉で我々議会がほんとうのところを共有できるよう、分かりやすく御説明いただきたいと思います。

 次に、私が心配なのは、5年後のほんとうの財政状況であります。5年後は10億円の黒字が出て万万歳、白井市長の財政再建に傾けた努力が評価をされ、4年後の選挙にも当選され、白井市政2期目の始まりと、こんなストーリーを描くことができるかもしれません。しかし、実態は、白井市長就任後の取組姿勢といえば、マイナス効果を生む見直しと、一事が万事問題の先送り型、また、一般財源の根幹となる税や収益事業収入は、今日の経済環境から不安定極まりなし。また、交付税の振り替えによる財源対策債の増加などによる起債の増加。更には、今後の歳入の柱として見込んでいる学校統廃合等による公共用地売却については、市長はあまり積極的ではないようであります。また、用地売却を進めるといたしましても、売れるかどうかは分かりません。ということは、収支見通しの財源に大きな穴があいてしまうということになってしまいます。このようなことを思えば、ほんとうに経営再建プログラムが目指している姿、つまり、ニューパブリックマネジメントの考え方に基づく行政経営システムが確立され、尼崎市に生活や事業活動の基盤を置くすべての市民が、利便性や快適性など多様な付加価値を実感し、自己実現が図れるまちに変ぼうしているのでありましょうか。私は、現在の状況から、絵にかいたもちになるのではないかと不安を抱いております。

 市長は施政方針の中で、再建期間中の最終年度には収支均衡を必ず実現するよう、経営再建に向けて全力で取り組んでいくことを固く決意していると述べられましたが、その決意のほどをあらためて確認をし、自信を持って私が必ず成し遂げるとお答えできますか。正直なお気持ちをお伺いしたいと思います。

 こうした経営再建プログラムをベースに編成された平成15年度予算について、市長の見解をただして参ります。

 平成15年度は、白井市長の事実上のスタートであり、それに向けての予算編成に限りない情熱を傾けられましたことと思います。内容的には、経営再建プログラム上当初から22億円の赤字予算の計上が見込まれ、また、今日の経済環境から、ハリーポッターのような魔法のつえはなく、突然打ち出の小づちも出現するわけではありません。行政のプロになりたくないと、なにか訳の分からないことを話しておられました白井市長であっても、予算編成過程では大変な御苦労があったことと、御慰労を申し上げます。御苦労さまでございました。

 さて、市長の名において初めて編成された一般会計予算案は、結果的には、当初経営再建プログラムで見込んだのと同程度の23億2,000万円の収支かい離となりました。昭和52年度以来の赤字予算であります。更に、内容的には、経常収支比率は105パーセント程度で、公債費比率も前年度の14パーセント程度から2ポイント増加して16パーセント程度となり、構造的な悪化がいっそう顕在化したものになっております。しかし、そうした反面、その規模だけは1,886億1,400万円と、前年度より83億1,200万円の増となりました。財政当局からは、クリーンリサイクルタウン整備事業の事業進ちょくや生活保護費などの扶助費や公債費が増えたためという弁解がましい説明がありましたが、財政再建団体への転落危機の中で改革改善を推し進めなければならない状況下において、一般会計の予算規模が対前年度4.6パーセントの増となっており、たいへん理解に苦しむ姿と言わなければなりません。また、近隣他都市を見ましても、阪神間では断トツでありますし、兵庫県よりも4.4ポイント高い伸び率であります。

 ちなみに、地方財政計画は約マイナス1.5パーセントであります。経常収支比率など財政構造のバロメーターとなる数値がどんどん悪化している中で、予算規模だけを見れば市民はどう判断するのか。申すまでもなく、予算規模は行政水準をどこまでするのかを数値で表したもの、すなわち、市民サービス、まちづくりのトータルの数値であります。分かりやすいものでなければならないと思うのですが、逆に分かりにくくなっております。本市の標準財政規模がプラスに転じているかマイナスに転じているかによって、財政規模を検討する必要があります。工夫が必要であったのではないかと思われます。

 そこで市長にお伺いいたします。

 市長は就任以来、一生懸命予算編成作業を続けてこられたことと思いますが、自らの名の下に編成された予算をどう評価しておられるのか。また、どんなポリシーで予算編成に取り組んでこられたのか。規模のことなど全く無視してこられたのか。更に、昭和52年以来の赤字計上となったことについての議会や市民の評価をどう受け止められるのか、きたんのない見解を、私が申し上げましたことを踏まえて示していただきたいと思います。

 次に、市長は市長選挙を通じ、いろいろな公約を訴えてこられました。当然、その公約実現を目指す第一歩として、経費がさほどかからず、市民自治の根幹にかかわる部分に力点を置いたと表現されていましたので、その中で必要経費の予算計上をされたことと思います。ガラス張りの市長室や車座集会、男女共同参画社会づくり条例等、我々新政会と考えを異にする事業などは、我が会派に論戦を臨むがごとく一定の予算を計上しておられます。そうしたことは後ほどお聞きをいたしますが、ここではそういった細かな点にとらわれるのではなく、市長が訴えられた公約全般を再点検した中で、それらがどの程度予算に反映できたとお考えでしょうか。お答えをいただきたいと思います。

 次に、若干具体的となりますが、宮田前市長時代との比較において、どうしても確認しておかなければならないことがあります。それは、教育費の構成比の問題であります。全国どこの都市でもと申しても過言でないかもしれませんが、教育の充実、青少年の健全な育成は、普遍的な課題であります。それだけに、どの自治体の長も、教育費の構成比を気にかけ、予算編成をされるようであります。宮田前市長も同じ思いで、教育費の構成比を14パーセントにしたいと訴え続けられましたが、残念ながら、2期8年間一度も実現したことはありませんでした。それゆえ、予算議会などで幾度となく厳しい指摘がなされて参りました。市長御自身も議員在職中に目の当たりにされ、記憶に残っておられることと思います。

 さて、今議会に提案された一般会計予算における教育費の構成比でありますが、なんと9.3パーセントという極めて低いものになっております。調べましたら、昭和32年度以前の記録は残っていないようですが、その32年度が13.2パーセント、その後、昭和37年度の23.7パーセントをピークとし、昭和59年度までは14パーセントを超え、野草、六島、宮田時代も10パーセントを割ることはなかった。つまり、過去一度も一けた台というのはなかったのであります。市長も教育の重要性を強く訴えられておりますし、施政方針においても、可能性をいっぱい秘めた宝物、これからの新しい時代を切り開いていく主役は子どもたちですと、力強く語られました。それなのに、予算規模、構成比とも前年度に比して大幅ダウンというありさまであります。しかし、それでも中身で勝負をされるのかと、教育関係の事業一覧を見ましたが、事業費ゼロの少人数学級の検討のほかは、ほとんど前市長時代からの継続事業で、目新しさもなければ、工夫の跡も全くありません。

 市長が教育とか子どもたちと話しておられるのは、掛け声だけなのでしょうか。言うはやすしで済まされてしまうのでしょうか。市長の見解を求めたいと思います。

 市長は、一般会計における教育費の構成比などは全く意に介さずに予算編成を行われたのか。また、提案された教育予算で、じゅうぶん御自身が公約され、目指された内容になっているとお考えなのか。率直な見解を示していただきたいと思います。

 以上、今議会に提案された新年度予算についての基本的な考えをただして参りました。我が会派では、財政に精通した先輩議員が多くおられ、私自身、その下で財政について何度も会派勉強会を開いていただき、自分なりに知識を吸収することに努めて参りました。市町村財政は、一口に申し上げますと、住民に最も密着した基礎的自治体として、継続して安定したサービスを提供していくために、常にその基盤が盤石なものでなければなりません。とは申しましても、本市の例を見るまでもなく、虚弱なところが多く、その改善が求め続けられているのが実態であります。白井市長は、議員を2期8年間務められ、私はその中で1期4年間を同じ議員として過ごさせていただきました。また、昨年12月12日に市長に就任された以降は、私は、いわば一議員として市長の言動を注視して参りました。しかし、市長は、議員在職中から、時代を先取りする言葉や横文字を多く使い、インテリさを前面に出してこられましたが、その反面、最たる行政領域である地方財政問題については、話された記憶はほとんどありません。新年度の予算は、冒頭申し上げましたように、緊縮財政が要請される中にあっても、規模だけは膨らんでいる。経常収支比率の悪さは相も変わらず。また、性質的にも、市長が見直すと言った割には普通建設事業費が大幅に増加をし、何となく理解に苦しむ姿となっており、予算編成のポリシー、奥深さが見えてこないのであります。

 財政の問題の最後にお聞きをいたします。

 白井市長の地方財政に対する哲学とはいかなくても、どのような基本的な考え方を持っておられるのか、御見解をお聞きいたします。

 次に、組織や人事行政について、市長の見解を求めたいと思います。

 市長は、就任された初登庁式で、市民から市の職員は宝物と評価されるようになろう、また、最後に、チャレンジする職員をきちんと評価できる組織にしていきたいとも話されたようであります。私たちもそうした考えには一定の評価をするものであります。市長が全職員に訴え、約束されたことは、言い換えれば、公平公正な人事行政の展開と、仕事のしやすい、市民サービスの向上に寄与する組織整備だと言うことができると思っております。我が会派は、仕事に勢いをつけるのは組織であるという共通認識を持っており、これまでから、組織の在り方の重要性にかんがみ、多くの意見、提言を行って参りました。特に今日、地方分権への対応、また、変化変革の時代、行政においても従来以上にスピードと柔軟性が求められているだけに、市民に信頼を得る行政執行を図るうえで極めてたいせつなことでもあります。一日も早い新年度の組織提案を高い関心を寄せて待ち望んでおりましたが、遅ればせながら、去る2月21日、代表者会でお示しになりました。私の感想を申し上げます。

 全体を見て、熟慮されたものとは思えないということであります。戦略性もなければ、フォーマルに組織を考えたようにも思えないのであります。現実に大型開発を見直すという市長の姿勢を少しでも打ち出すためか、局長級の動態的組織である新都市開発室を廃止し、臨海担当と緑遊担当をそれぞれ部組織として都市局に縮小移管したことや、市長公室にさわやか推進室に代わる協働参画室を設けたことが中心であります。厳しい見方をすれば、前者は新都市開発室を廃止することに伴い、臨海と緑遊を定常化して都市局に設置することは、今後とも二つの事業を継続的に間断なく実施していく姿勢の表れと受け取られ、市長の公約である大型開発の見直しに逆行した措置であるという見方も成り立つのであります。また、協働参画室は、現在のさわやか推進室とあまり内容が変わらず、前市長の明るくさわやかなまちづくりから名づけられた名称を変えるだけのこそくな措置と取られてもしかたがありません。

 要は、今回の組織改正には、いわば市の表紙を少し変えただけで、中身がほとんど変わっていないということで、大胆さも市長の組織理念も見えないのであります。知恵の時代、変化変革の時代とも言われる今日、新しい流れを的確に捕らえ、柔軟に行政課題に対応する組織整備が不可欠であります。このことは、代表者会で谷川幹事長が指摘をしておりますが、あらためて市長の見解をただしておきます。

 前市長との関係を断ち、名称だけを変えて白井カラーと思っているのでしょうか。今回の組織改正の意図するところはいったい何なのか。明確にお示しいただくとともに、このことは市長自らが指示されたものなのか、あるいはボトムアップで担当局から助役を経て市長に持ち上がり、市長が単に了承した結果なのか、その辺のプロセスをも含めてお答えをいただきたいと思います。

 現実には一定の結論が出されたとはいえ、依然として下水道事業の全部適用の問題、我が会派が指摘をしている肥大化した健康福祉局や、更に機能強化しなければならない企画財政局の在り方など、多くの課題を抱えております。これらに対処するためにも、また、今後市政を担当される4年間には、大なり小なり組織改正を行われることと思います。我々議会がこうしたことを審議していくに当たって、市長の行政組織論を確認しておくことは極めて大事であります。この機会に、市長の組織論と申しますか、行政組織に対する基本的な考え方をお示しいただきたいと思います。

 日本人は英知を駆使し、個人の力量をチームワークという組織の力で開花させることに生きがいを感じる民族であるというふうに言われております。このチームワークを単にスポーツ用語として捕らえるのではなく、組織の力、組織の輪として解釈すべきだと私は思っておりますことを申し添えて、第1問を終わらせていただきます。

 よろしく御答弁のほう、お願い申し上げます。(拍手)



○議長(安田勝君) 答弁を求めます。

 白井市長。

   (白井 文君 登壇)



◎市長(白井文君) それでは、黒川議員の代表質疑に対しまして、順次お答えを申し上げます。

 まず、まちづくりの方向性やビジョンについてのお尋ねでございます。

 まちづくりのビジョンが見えにくいがどうか、また、「夢、アシスト、あまがさき。」と希望と活力のみなぎるまちの二つの表現の関係及び市政運営における位置づけについてどう考えるのかというお尋ねでございました。

 施政方針でも申し上げましたように、私は、地方自治の原点は、住み、集う人たちがともに力を合わせてつくり上げていくことだと考えております。それは、一人ひとりが描いている夢を市民の皆様や事業者、NPOの方々とともに助け合うしくみをつくり上げ、かなえていくまちを目指すことだと考え、それを「夢、アシスト、あまがさき。」と表現させていただいたところでございます。そして、まちづくりの目指す方向として、希望と活力のみなぎるまちを掲げております。これは、人づくりを重視し、環境を守り、創造的な産業が育つまちをつくり上げていくことを目指したものでございます。

 新年度におきましては、こうした考え方に基づいて、幅広く市民の皆様の意見を聴きながら、財政再建を通じた尼崎の発展方向を示す新しいまちづくりのビジョンづくりを進めていく考えでございます。

 次に、新しいまちづくりビジョン策定事業についてのお尋ねでございます。

 新しいまちづくりビジョン策定事業は、何を意図しているのか、実施計画の策定や総合基本計画の改定も視野に入れているのかというお尋ねでございました。

 現在の第1次実施計画の計画期間は平成15年度まででありますが、今は何を置いても財政再建団体への転落阻止を最優先にしなければなりません。特に経営再建プログラムの集中取組期間にあっては、引き続き次期実施計画を策定する環境にはございません。したがいまして、平成16年度以降については、現段階において大幅な収支不足に対処するため、基本的には継続事業の見直しを中心としつつ、財政再建を通した尼崎の発展方向を示すビジョンが必要であると考えております。このため、今後新しいまちづくりビジョンを検討する過程で、現基本計画の内容の点検とともに、基本構想を含めた行政計画の在り方についても広く議論して参りたいと考えております。

 平成15年度の取組といたしましては、市民の御意見も取り入れながら、ビジョン策定の手法やフレームを中心に研究することといたしております。

 次に、経営再建プログラムについてのお尋ねでございます。

 選挙から現時点までを振り返り、経営再建プログラムについての総括をしていただきたい、また、白紙撤回との関係はどうか、あらためて伺いたいとのお尋ねでございました。

 白紙撤回につきましては、選挙期間中、私の確認団体が開設するホームページで市民に呼びかけたのは事実でございます。私は、経営再建プログラムの作成過程において、市民の意見がどの程度、どのような形で反映されたのか見えにくいものになっていることに問題意識を持っておりました。しかしながら、尼崎市の危機的な財政状況を克服し、行財政体質の改善を進めていこうとする考え方を否定するものではありません。市長就任後は、直ちに経営再建プログラムの基本編や改革改善編の検証を行った結果として、一刻の猶予もない財政状況から、財政再建団体への転落阻止と行財政の体質改善の取組が必要だと、現在も強く認識しております。そうした考え方の下、現在の厳しい社会経済環境を踏まえ、私は、特に高齢者や障害者、子育て支援に関する分野など14項目について、一定の修正又は今後検討を加えることとし、限られた時間ではございましたが、市民の皆様の御意見をお聴きして参りました。15年度以降、毎年度ローリング方式で引き続き見直しを行って参りますが、今後とも市民の皆様にじゅうぶん御議論いただく中で、財政再建の取組を着実に進めて参りたいと考えております。

 次に、タウンミーティング及びパブリックコメントに寄せられた意見についてのお尋ねでございます。

 タウンミーティング、パブリックコメントに寄せられた意見数と内容はどのようなものか、また、市民意見を受け、どのような価値判断でどのように修正したのかというお尋ねでございました。

 パブリックコメントでは、45日の意見募集期間中に433人の市民から124項目の意見が寄せられ、また、タウンミーティングには786人の参加があり、延べ124件の意見、要望をお聴きいたしました。市民の皆様からは、個々具体的な改革改善項目の実施反対や再検討を要望する声を多くお聞きしましたが、一方で改革を着実に進めて経営再建を成し遂げるべきとの意見もかなりございました。これらの意見を経営再建プログラムの基本方針に添ってじゅうぶん検証した結果、15年度予算に係る改革改善項目については、児童ホームの有料化において減免措置を設けるなど、実施段階で意見を取り入れたものもございますし、時期的にも今後検討していける御意見もいただきました。15年度に限って言えば、基本的に項目そのものを修正はしておりません。

 なお、こうした個別の意見に対する考え方については、市報やホームページなどで明らかにしているところでございます。

 次に、収支見通しについてのお尋ねでございます。

 今回の予算に併せて行った収支見通しについて、大きくどのような要因で好転したのかというお尋ねでございました。

 経営再建を進めるに当たり、収支見通しは、具体的な改革改善の取組を定めるうえで重要な役割を担っております。その見積もりに当たりましては、国の経済見通しに依拠するのではなく、直近の経済情勢や本市における実態などを考慮するなど、より的確な見通しに努めて参りました。こうした中、このたびの収支見通しの時点修正におきまして、5か年の累積収支が昨年の10月時点のものに比べ10億円改善されておりますが、その大きな要因は、14年度決算見込みにおいて剰余見込み額が交付税の増などにより14億円増加したことによるものであり、収支見通しの前提条件が大きく変わったり、改革改善の取組が増減したことによるものではございません。

 次に、収支均衡実現の決意についてのお尋ねでございます。

 最終年度に収支均衡を実現することについて、あらためての決意をということでございました。

 現在の危機的な財政状況を乗り越え、尼崎市の再生を果たすためには、行財政の構造的な改革を進め、慢性的な赤字体質を改善することが必要でございます。そして、最終年度での収支均衡を図ることが、私に課せられた責務であると認識いたしております。そのためには、これまでじゅうぶん手のつけられなかった構造的な課題の解消に取り組むとともに、収支の状況と行政サービスの効果を常に比較しながら、施策の再構築を図って参ります。そして、その過程では、当面市民の皆様にも負担や我慢をお願いしなければなりませんが、改革の必要性をじゅうぶんに説明し、御理解いただく中で、市民とともに尼崎市の財政再建への取組を確実に成し遂げる決意でございます。

 次に、平成15年度予算編成についてのお尋ねでございます。

 予算編成において、どんなポリシーで取り組んだのか、予算をどう評価するのか、予算規模は無視したのか、赤字予算となったことについての議会や市民の評価をどう受け止めているのかなどにつきまして順次お答えいたします。

 まず、どのようなポリシーで予算編成に取り組んだのかというお尋ねでありますが、私にとりまして、市長就任後初めての予算編成であり、課せられた責任の重大さを痛感しつつ、戸惑いと緊張の中で全力を挙げて取り組んだところでございます。多額の収支不足が生じている非常事態の中で、私といたしましては、まず財政再建団体への転落を阻止しなければならないこと、また、一方では市民の皆様の暮らしを守らなければならないという両面を基本的な考えとし、予算編成に臨んだところでございます。

 次に、予算の評価につきましては、平成15年度予算は経営再建プログラムの初年度でございますが、財政再建に向けて第一歩を着実に踏み出したものと考えているところでございます。

 また、予算規模についてのお尋ねでございますが、予算規模を初めから意識して編成したものではなく、経営再建プログラムの改革改善項目を着実に実行するとともに、内部管理経費や投資的経費の抑制に最大限意を用いて予算を編成したところでございます。しかしながら、一方では、事業継続中のクリーンリサイクルタウン整備事業において多額の事業費を必要とする年度に直面したことをはじめ、扶助費や公債費の増加によりまして、結果としてこうした予算規模になったものでございます。

 次に、赤字予算についての議会や市民の評価についてのお尋ねでございますが、予算編成に当たりましてはさまざまな取組を行いましたが、結果として収支不足を補うことができず、実質的に赤字予算となっております。こうしたいわゆる赤字予算は、経営再建プログラム上もあらかじめ見込んでいたとはいえ、財政運営上極めて異例なものであり、私といたしましては、これを真しに受け止め、今後この赤字解消に向けて全力を注いで財政再建を確かなものにしていかなければならないと、強く認識しているところでございます。

 次に、公約が予算へどの程度反映されているかについてのお尋ねでございます。

 公約につきましては、平成15年度の予算編成におきまして、財政再建を基本に置きながら、可能な限りその実現に努めてきたところでございます。具体的には、現在の社会経済環境を踏まえ、少人数学級の導入検討など、人づくりの分野、緊急雇用対策や中小企業融資あっ旋制度の拡充など、対応の急がれる産業分野、また、保育環境改善事業など地域福祉の分野について一定の措置を行っております。特に市政推進の基本姿勢となる情報の公開と市政への参画のしくみづくりについては、新たな取組として事業化を図るなど、ひっ迫する財政状況の中ではありますけれども、できるだけ重点的に努めたところでございます。

 次に、教育構成比についてのお尋ねでございます。

 平成15年度の一般会計予算につきましては、財政再建団体への転落阻止を最優先の目標といたしまして、経営再建プログラムにおける改革改善項目を反映させるほか、投資的経費をはじめ、あらゆる経費の抑制に努めたところでございます。こうした中で、教育の重要性につきましては、私自身じゅうぶん認識し、厳しい予算編成の中にありましても、児童生徒の安全性や緊急を要するものについては、配慮、既存施策の見直しによる事業の拡充などを行い、限られた財源の効率的な配分を行ったところでございます。しかしながら、さきほども申し上げましたように、一方でクリーンリサイクルタウン整備事業費の大幅増や生活保護費、公債費の増大などにより、一般会計全体の予算規模が膨らんだことに加えまして、教育費における人件費などの減少が相まって、特に意識はしておりませんが、結果としてこのような構成比となったものでございます。

 次に、教育予算と公約についてのお尋ねでございます。

 私は、施策の重点化項目の第1に人づくりを掲げ、人という財産をはぐくむことの重要性を念頭に、15年度の予算を編成して参りました。こうした中で、教育費予算につきましては、学校施設整備事業等において、14年度予算との比較では減となっておりますが、教育は未来への投資との考え方から、基礎学力向上推進プロジェクト事業をはじめ、英語とふれあう尼っ子推進事業、児童育成環境整備事業など、教育の充実に向けた予算編成をしますとともに、少人数学級導入に向けた検討に着手するなど、今後とも教育の充実に力を注いで参りたいと考えております。

 次に、地方財政に対する基本的な考え方についてのお尋ねでございます。

 地方財政運営の基本は、市民に適正な行政サービスを維持しつつ、収支の均衡を図り、同時に財政構造の弾力性を高めていくことであると考えております。こうした考え方を基本とする中で、私といたしましては、単に収入と支出の数字上の均衡を確保するだけではなく、収支状況と行政サービスの効果を常に比較しながら事業を選択し、個人や民間では提供することができないサービスに集中することにより、限られた財源を効果的、効率的に活用していくことが極めて重要であると考えております。

 次に、今回の組織改正についてのお尋ねでございます。

 平成15年度の組織改正につきましては、山積する行財政の課題に着実に取り組む必要があることから、最小限の整備にとどめましたが、その中でも、私の市政推進の柱であります公開と参画といった視点から、協働のまちづくりのしくみづくりなどを行うための協働参画室の設置を行ったものでございます。都市イメージの向上を目的として設置されましたさわやか推進室につきましては、さわやか関連事業が一定の定着が図られたことなどから、廃止することとしたものでございます。

 また、新都市開発室につきましては、事業が計画段階から基盤整備の段階を迎えたことから、面整備の機能を一元化し、事業調整を図り、効率的な取組を進めるため、定常組織である都市局に移管したものでございます。なお、その改正に当たりましては、私の考えを基本に、担当部局などとじゅうぶんに協議を重ねる中で決定したものでございます。

 次に、行政組織に対する基本的な考え方についてのお尋ねでございます。

 尼崎市の財政再建に向けた行政組織を考えるとき、職員一人ひとりが意欲的に働ける体制を整備することが極めて重要であると考えております。そのため、職員の意欲や能力が職務にストレートに反映できるよう、組織の簡素化や権限移譲に取り組んで参ります。その結果として、時代や環境の変化を敏感に察知し、市民のニーズを的確に捕え、課題への対応が柔軟かつ迅速で、しかも市民に分かりやすい、そうした組織の構築につなげて参りたいと考えております。

 以上で黒川議員に対します第1問の答弁を終わらせていただきます。(拍手)



○議長(安田勝君) 黒川治君。

   (黒川 治君 登壇)



◆28番(黒川治君) 御答弁をいただきました。お言葉の中に、何をするにも市長として、尼崎市としてビジョンを示していかなければならない。そのビジョンが見えないからどうなんですかというお問い合わせをさせていただいたわけでありますが、ほんとうに示すべきビジョンが見えません。また、財政再建に向けて予算編成をされる−−結果としてという言葉もよく出ましたが−−自治体の方法論として、赤字でも予算を組めるから組んだ。そういう逃げ道があった。市長も選挙期間中よくおっしゃっていました。今の状況をあなたの家庭に置き換えて考えて見ましょうよというお話をされていたではありませんか。方法論、逃げ道があったから、赤字でも今年度の予算が組めたんだという考え方、それは、やらなければならない事業を拾い上げてきて積み重ねていった。結果としてここまで上がってしまったということをまるまる受け入れてしまった。それに収入が合わなかったというふうに取られてもしかたがない。ただ単に積み上げただけの予算になっていたのではないかなというふうに思います。

 本来、市長として、あるいは当局としては、上がってきたものをいかに精査をして、抑えるところは抑える、逆に引っ張るところは引っ張りながら予算の編成、それこそ収支の均衡を図る、そういう努力に欠けていたのではないか。今回の予算の組み方は、私は議員になってこの議会で6回目の予算編成に立ち会わせていただいたわけでありますが、こういう方法があったのかと。普通に考えて、そんなわけないやろという、そんな思いであります。

 その他もろもろ、市長の答弁の中に、結果として、結果として、結果として……。市長は、尼崎を変えるんだ。今のままではだめなんだ、変えると言っておきながら、結果として変わらなかった。市長に能力がないということではありません。現在の状況が、だれがやったとしても、結果として変わらない。結果としてこれしかできないということを、今の答弁の中で市長自らがお認めになられたのではないか、そんな思いがいたします。

 思いはかなう。努力を運命は裏切らない。道は必ず切り開ける。すてきな言葉であります。私も市長に教えていただいてほんとうによかったなと、そういう思いでありますけれども、この言葉だけを頼りに、具体的な対策方策を示されずに、この言葉だけを胸に秘めて進まれては困ります。しっかりとその方法論、そして市長という立場の、責任者としてのその顔を示して進んでいっていただかなければならないというふうに思います。これは御期待を申し上げる激励の言葉というふうに取っていただいてけっこうかと思います。

 しかし、市長、あなたが最も信頼をする若い職員たち、尼崎市には能力のある、力のある若い職員たちがたくさんいるというふうによく発言されておりますが、その職員たちの間で、今回の施政方針に対する遊び心というものを御存じでいらっしゃいますでしょうか。それは、まるでコピーライターのよう。今朝の新聞に市報あまがさきが出ておりましたので、本日傍聴されておられます市民の皆様方も既にお目通しであるかと思いますけれども、施政方針、「夢、アシスト、あまがさき。」。尼崎はあなたの夢をアシストします。手助けしますということなんでしょうか。「夢、アシスト、あまがさき。」。尼崎のA、夢のY、アシストのA、つまり、AYA(あや)であります。これは、私が考えたのではありません。このように、これから1年間の尼崎市の方向性をつくっていく、示す施政方針の作業をする中で、このような遊びをもって臨まれたということであります。私は、元気がなくて暗い職場は必要ないと思います。明るく、時には笑い声が聞こえるぐらいの職場のほうがいいに決まっているというふうに思います。しかし、今申しましたように、これからこの尼崎が進むべき道を示す、その施政方針の中にそういう遊びの気持ちで臨まれてはかないません。知ってか知らずか、市長、あなたがその上に乗っているということは事実なのであります。もうちょっと真剣に取り組んでいきましょう。ね、市長。

 次に、2問目の質問に入ります。

 昨日、産経新聞の1面に、カラー写真でそのお顔が載っておりました。中身でありますけれども、私は、正直申し上げまして、退職金問題についてそれほど関心がございませんでしたが、しかし、やはりこの場で、若干大まかではありますけれども、伺っていきたいと思います。

 市長、例えば今日あなたが退職をされましたら、幾ら退職金が支給されるか、御存じでいらっしゃいますか。296万1,600円が支給されることになります。500万円でじゅうぶんですと、市長は威勢がいいのでありますけれども、いっこうにその措置を取られません。そして、その原因が、あたかも市の幹部の説得であったり、我々議会が反対をしている、我々議会がその原因であるかのような報道がされたわけであります。残念ながら、この3月議会での条例などの提案がございません。次の機会は6月になるのでしょうか。その6月の定例議会の時点では、退職金は518万2,800円となります。既に500万円を超える額になります。あくまでも退職をされた場合であります。いつ、どこで、何が起こるのか、また、どのような不測の事態が考えられるのかもわかりません。4年先で間に合うという考え方ではだめであります。あなたの退職金500万円は、実はだれも反対をしていない。議会で否決なんて考えられない。私たち議会に早急に提出をすると何度も何度も言っておきながら、今回なぜ退職金にかかわる条例案が提出されなかったのかをお答えいただきたいと思います。

 さきの市長選挙でいちばん市民が関心を示し、市長に共感をいたしましたのは、実はこのことであったのかもわかりません。中には、もう既に500万円になったんだと思っている方がおられるかもわかりません。

 次に、国の構造改革特区についてお伺いいたします。

 今日の先行き極めて不透明な時代、経済の活性化を図っていくためには、規制改革を行うことによって民間活力を最大限に引き出し、民需を拡大することはたいせつであるという認識に立ち、地方や民間事業者の自発的な立案により、地域の特性に応じた規制の抑制を導入する特定の区域を設けることで、自発的に構造改革を進めるための特区制度が設けられました。いわば小泉内閣の目玉施策の一つとして強力に推進していく姿勢が鮮明になったわけであります。そして、昨年7月に構造改革特区推進本部において、いろいろな要因によって制度改革が実施できないことを踏まえ、地域の特性に応じた規制の特例を導入することが確認をされ、8月30日までに提案の受付が行われました。本市では、工業立地の規制改革をねらいとして、ものづくり高度化特区の提案がなされましたが、これにつきましては、特区では対応せず、法律改正によって速やかに全国で実施をされることになったのであります。

 こうした一連の報告は議会にもなされましたが、我々も、こうした姿勢によって、尼崎市提案の特区は実現できなかったものの、そうした趣旨が受け入れられ、法律改正という措置が講じられることになりましたことは、率直に評価をすべきことと判断をいたしております。また、昨年9月30日には、担当大臣に尼崎出身の鴻池祥肇参議院議員が就任され、本市にとっては推進を図るうえにはこれ以上ない受入れ体制が整っていると言えるのであります。そして、国においては、規制の緩和を図るため、更に斬新な、効果的な提案を受け付けようと、本年1月15日を期限とし、いわゆる第2次提案を募集することが決定され、先月27日、株式会社の学校運営やどぶろく特区など、124の規制緩和が決定されたのであります。その決定に至る過程での鴻池大臣の働きぶりは御承知のことと存じます。

 この第2次募集について、当局は、情報をキャッチし、経営推進会議に諮り、全庁的に取り組んだようですが、平成14年11月5日に各部局に照会をし、11月22日を締切りとしたために、あまりにも時間が短かったのか、あるいはちょうど市長選挙のさなか、気もそぞろであったのか、何一つアイデアが出てきませんでした。つまり、国に提案できなかったのであります。この尼崎市に課題は何もなかったのでしょうか。南部臨海部の活性化、工業の活性化、高度化、更には教育力の向上など、ハード、ソフトを問わず、その気になればいくらでも提案可能であると思います。

 私は、間違いなくこの特区制度の活用は、尼崎再生の起爆剤となり、無限の可能性を秘めた道標を示しているものと信じて疑いません。

 そこで、市長の見解を求めたいと思います。

 現在も国の動きを見ながら、産業振興を中心に検討はしているとお聞きをしておりますが、どうして1月15日の締切りの募集に対して正式には何も提案されなかったのでしょうか。市長就任後、国への締切りまでは1か月あったんですね。

 金がないなら知恵を出せと、日ごろから職員に訓示をされます市長は、しりをたたかなかったのでしょうか。一連の経過を総括していただきたいと思います。

 我が会派では、先月上旬上京し、鴻池大臣を交えて、構造改革特区や都市部における国の産業振興策について意見交換をいたし、また情報収集をして参りました。国の考えは、特に構造改革特区については、尼崎市のように産業の構造的な改革が課題であり、また、都市機能や都市基盤の再整備が求められている地域には、ぜひ前向きな対応を求めたいという強い姿勢であることを痛感いたしました。今後は、既に国がまとめた案に対し、我が尼崎市もという形で名乗りを上げることも可能なものでありますし、また、何か付加して尼崎市の特性に見合ったものに再構築をし、提案することも可能であります。ぜひ性根を入れて検討していただきたいと強く思っております。市の提案後、国に対し迅速な対応を求めるならば、正式に、なんなら私が鴻池大臣にじかに話ができるよう仲介をさせていただいてもけっこうでございます。

 市長は今後どう対応していくお考えなのか、お聞きをいたします。

 この問題の最後に申し上げておきますが、市長はどうも国、県との連携を好んでおられないようであります。しかし、今日、地方財政は総じてどうにもならない状況下にあります。しかし、その一方で、市民生活を安定させることは普遍的な課題であることを思えば、国、県を動かすこと、また、財源を取ってくることがたいせつであります。そのために信頼関係に基づくパイプ役が必要だと痛感をいたします。市長はいかがお考えでしょうか。

 次に、市町村合併についての市長の考えをお聞きしたいと思います。

 今回、小泉改革の超目玉の一つとして、明治の大合併、昭和の大合併に続く平成の大合併というキャッチフレーズが生まれるほど、積極的な市町村合併が推進されております。自治体の数を1,000程度にもくろみ、平成17年3月までとはいえ、いろいろな行財政措置を講じております。こうした状況の中で、現在、全国各地で、法定協議会だけでなく、任意の研究会などを含めますと、約2,500程度の市町村がこれらにかかわり、合併という論議のテーブルに着いております。合併に勝る行革なしという意見もあれば、生活に密着した身近な行政がなくなってしまうという意見など、まさに賛否両論、かんかんがくがくの論議が展開されているのであります。

 過去尼崎市においては、昭和40年代に伊丹市、川西市に猪名川町を加えた3市1町の合併を実現しようと、執行機関だけでなく、議会のほうでも特別委員会が設けられ、真剣に協議された経過がありますが、さまざまな要因によって実現には至らず、その残骸として、3市1町の広域行政だけはともに進めていこうと、現在は全く死に体となっている3市1町行政協議会が設置されたのであります。時を経て、平成の大合併に呼応するかのように、その後、平成12年に阪神間の雄、つまり、この尼崎市をはじき飛ばしてしまうように、尼崎の代わりに宝塚市が加わった形で、伊丹、川西、猪名川町の北部3市1町の合併も視野に入れた研究会が設置されました。そのとき議会からいろいろな意見が出、議会だけでなく、市民の間でも大きな波紋が立ったことは、当時議員の一人であった市長も記憶に新しいことと思います。

 我が新政会だけでなく、他の会派からも、こうした動きを重く捕らえ、宮田前市長の対応について、機会あるごとにその真意を問いただしてきたところであります。残念ながら、前市長は、慎重な性格からか、合併についての御自身の思いを明確にされず、14年度において庁内の検討会を設けて調査研究をさせるという態度にとどまったのであります。これまた適切な態度ではなかったというふうに私は思います。

 尼崎市として、合併問題は、北部3市のような動きがあったにしろ、我関せずと、全く現状維持のスタンスで進むにしろ、国全体が大きな動きをしている中にあっては、まず長というものがしっかりとした考えを示すことがたいせつであると考えております。まもなく引退をいたします芦屋の北村市長でさえ、御自身の考えを述べられております。

 そこで、市長のお考えを示していただきたいと思います。

 昨年の12月の代表質問においては、行政の権限や人口、市民と行政の距離感などを踏まえながら慎重に考えたいと答弁しておられます。お聞きをしておりまして、私にはたいへん不満な答弁でありました。市長の行政スタンスは、なにか重要な問題に直面したときの答弁は、なにもかも市民の皆さんといっしょに考えていくと言って、自らの考えを述べられません。我々には理解できませんが、一歩譲ってその姿勢をここでは言及しないにしろ、合併についての自らの考えは、当然持っておられるはずであります。多くの市民に対しても、合併について反対なのか賛成なのか、はっきり打ち出すほうがすっきりするのではないでしょうか。イエス、ノーでもけっこうですが、尼崎市は積極的に合併に向けた動きをするのか、しないのか、見解を示していただきたいと思います。

 さて、市長は就任早々、阪神広域行政都市協議会と法上の圏協議会の会長に、また、阪神福祉事業団の理事長に就かれました。阪神広域圏では、尼崎市が昔から最も人口が多く、市制施行がいちばん早いことなどから、ほぼ慣例的に尼崎市長がトップの座に着いており、今回市長がバトンを受け継がれました。今春の統一地方選挙によって、その構成市のうち芦屋市、宝塚市は市長が勇退をされますので、必然的に新しい市長が誕生となるわけです。しかし、かといっても白井市長よりははるかに行政経験豊富な市長が数多くおられる中で、その運営について大きな不安と責任感をひしひしと感じておられることと思います。特に阪神広域都市協議会は、数多くの先達の努力により、阪神は一つというスローガンの下に、常に時代を先取りする取組を進め、ななくさ学園の建設や阪神友愛食品株式会社の設置をはじめ、全国各地の広域行政の手本とされてきた輝かしい実績を残して参りました。しかし、この都市協も法上の圏協に吸収される形で一本化することが決定されました。また、阪神は一つという言葉に水を差しているのが、さきほど申し上げました北部3市の動きであります。今年度で取組の期間が終了いたしますが、新年度は形を変えて継続するようにも聞いております。もとより、このことは白井市長就任前からの取組であり、あえてこれに対する見解は求めませんが、ただ、市長には、広域行政協議会が一本化され、より連携と一体性が確保されなければならないとき、気になる存在であることには違いないと思います。また、市長は先般の協議会において、この北部3市1町の動きに対して、多様な取組パターンの一つという趣旨の発言をされ、論議が巻き起こったようであります。私はこのことを安田議長からお聞きをし、会長としてふさわしくない発言というふうに感じたのであります。

 そこで、市長の思いをお聞きいたします。

 市長は、阪神は一つという目標が既に形がい化したものになったとお考えでしょうか。また、こうした動きの中で、阪神広域の会長として、どのような方向性でもって運営される決意なのか、どうした取組が阪神圏に求められているとお考えなのか、これまでの実績を踏まえてお答えをいただきたいと思います。

 次に、市長の言われる大型開発についての見解をただして参りたいと思います。

 白井市長は、選挙公約の一つに、大型開発の見直しを挙げておられました。確かに大型開発という表現は、一部政党が地方財政の波状を招いた諸悪の根源であるかの論陣を張っております。また、国全体おいて、国、地方を通じた財政危機や環境問題などの観点から、公共事業の必要性から論じられていることも事実であります。ある意味では時宜にかなった論調と言える向きもありますし、我が会派も、記憶に新しいところで、立花南の再開発事業の公共公益床の価格や潮江再開発事業の駐車場買取り問題については厳しい指摘をし、当局に対し、官民との間における一部費用負担を変更させた経過もあります。当時議員であった市長も、我が会派と同じような意見で、無所属議員の一人として、同様に厳しい指摘をしておられたことを記憶しております。

 しかし、こと開発事業については、市長と我が会派とは根本的に考えが違うようであります。我々は、公共事業は新たな都市基盤を整えるため必ず必要であり、財源的にも市の負担を極力抑制し、国、県の支援や民間活力を積極的に活用することがたいせつであるという考えを持っておりますが、市長は、真意は分かりませんが、これまでの言動から、公共事業すべてを否定しておられるように思えてなりません。確認のため、あらためてお聞きをいたします。

 市長が言われる大規模事業の見直しとはどういう意味なのか。尼崎市が現在手がけている事業を例に、具体的にお答えください。

 また、市長の言われる大型開発の見直しの視点から15年度予算を見て参ります。臨海西部の開発事業と緑遊新都心整備事業を例に挙げて申し上げますと、長洲久々知の事業を一部減額されているものの、おおかたの事業については一部手を加えられたようですが、以前から説明を受けていた、ほぼ計画どおりの予算が計上されております。

 そこで市長のお考えでありますが、臨海と緑遊の予算計上事業費について、どのような考えで計上されたのか。中止もされていないし、事業費も減っていない。これでは市長を支持してこられた方々を裏切る結果となっていると思うのですが、公約との関係を踏まえてお答えください。

 側聞するところによりますと、あくまでも確証を得た話ではありませんが、予算編成過程においては、市長と担当局との間において相当のやり取りがあったようであります。結果的に市長が説き伏せられたような感を否めませんが、そのあたりのプロセスについても併せてお答えをいただければ幸いであります。

 この問題の最後に、21世紀の森に建設される予定のプールについて、市長の率直なお考えをお聞きいたします。

 市長は、臨海の区画整理事業において、県が国体に間に合わせて建設しようとしているプール建設について、兵庫県と一戦を交えておられます。私は、制度的に考えてみても、市長がプール反対という論拠がよく理解できないのであります。区画整理事業の地上計画としてプールがだめというのは、市施行の区画整理事業の責任者としての発言制度上はどんな意味合いがあるのか。我々に言わせれば、区画整理の用地を県が取得をして、県費で国体に間に合わせてプールをつくり、その後市民の施設として県が運営をする。尼崎市にとってこんなよい話はないと思っております。地元の市長として、国が公害をまき散らす迷惑施設を建設するのに対し、先頭に立って反対をするようなものではありません。あるいは、国体の必要性も否定をされ、その一環として建設されるのだから、受け入れにくいと考えておられるのかもしれません。しかし、市長もじゅうぶん御承知のとおり、国体は、いくら市長が一議員として議決に反対をされたからといっても、大多数の賛成で可決されております。また、プールそのものの建設についても、おおかたの議員がこれを受け入れることを了としております。市民の声を聞いてとも言われておりますが、既にこの問題は、市民の代表機関である議会が一定の結論を出したものであります。議会の意見を無視しているというそしりをさえまぬがれません。私には市長の発言、行動が理解できないのであります。

 この件については、県と協議をされ、過日、建設委員会で報告されました。新聞報道はいろいろな論調でしたが、集約をしますと、県の判断と責任において実施されるということであります。つまり、市長はプール建設を受け入れたということになりますが、それが市長の真意かどうか、あらためて確認をしておきたいと思います。

 更に、今後どのようにしていくお考えなのか、お聞きをいたします。

 次に、センタープールをはじめとする公営競技について、市長の見解をただして参ります。

 尼崎市は、昭和27年に開設した競艇事業に加え、古くから執行権を持っていたことから、現在一部事務組合となっている兵庫県市町競輪事務組合や兵庫県競馬組合に参画し、過去何十年もの間、毎年多額の収益を得て参りました。この3月をもって、競輪事業が極度の経営不振に陥り、廃止されるとともに、園田競馬についても、最近は収益金の著しい減少により、文字どおり、危急存亡の危機に陥っております。また、本市の誇る競艇場事業につきましても、売上げ減少は著しく、これに対応すべく、前市長時代から、我が会派の石本会長をはじめ先輩議員が、いわば市長に成り代わっての努力を行い、SG競走を毎年のごとく誘致することによって、なんとか収益分岐点を確保してとどまっていると言っても過言ではありません。市長は、そういった我が会派の努力を御存じでありましょうか。

 少し話は余談になりましたが、収益事業を三つも抱え、まちづくりの財源の確保に努めてきたおかげで、例えば本市は市民所得が低く、阪神間で最低の市民税負担であるにもかかわらず、学校施設の充実、下水道の早期整備など、まちづくりの貴重な財源を生み出してきたのであります。しかし、そこには周辺住民の皆さんの深い理解と協力によって運営されてきたこともまた、決して忘れてはなりません。

 まず市長にお伺いいたします。過日の常任委員会でも質疑があったようですが、いま一度お答えいただきたいと思います。

 競艇事業がこれまで尼崎市のまちづくりに果たしてきた役割をいかに評価しておられるのか、率直な思いをお聞かせいただきたいと思いますし、また、競艇事業そのものについてどのようにお考えなのか、きたんなく御答弁いただきたいと思います。

 就任前のことでありますが、市長は、あるスポーツ紙に、御本人の思いかどうかは私自身はよく分かりませんけれども、ナイター競艇は断固反対という記事が掲載されておりました。にもかかわらず、平成15年度予算において、他の場のナイターレース発売を行うための場内の照明設置工事費3,800万円が計上され、また関連議案も、一部議員の反対はありましたが、可決されております。これとて夜間での舟券発売でありますので、先行き予定されております本場開催のナイターレースに結びつくことは、だれにでも容易に判断ができます。我々としては、市長が予算計上されたことは、将来を見据え、当然のことと思っております。しかし、市長は、舟券発売とナイターレースは別だと答弁されております。とすれば、市長流の見解とすれば苦渋の選択ということになるかもしれませんが、このように本場でのナイターレース開催に結びつくような事業費を計上されるに至った考えをいま一度お聞かせ願いたいと思います。

 次に、文化・スポーツ行政についてお伺いいたします。

 尼崎市は、古くから工業を中心として栄えて参りました。その過程において公害問題が顕在化したこともあって、公害都市というレッテルがはられ、逆に、人々の生活に潤いをもたらす文化行政が立ち遅れ、文化不毛の地とされ、酷評されてきました。長年多くの市民が残念で悔しい思いをしてきたのであります。こうした長年のイメージを大きく転換させようと、昭和61年の市制70周年以来、近松を市民文化振興の柱としたトータル的な取組が、地味ながらも連綿として進められて参りました。野草、六島、宮田と3大市長にわたる取組で、今や近松のまち・あまがさきというイメージは着実に定着した評価がなされております。

 一方、スポーツの分野におきましても、尼崎市は極めて市民のスポーツ熱が高く、子どもたちからお年寄りに至る幅広い年齢層の方々が多種多様なスポーツに親しんでおられます。そうした結果、健康づくりの輪がいっそう広がるとともに、競技力の向上の面においても大きな成果が生まれ、プロ野球選手やJリーグのサッカー選手など、数々のスタープレイヤーを輩出するに至っております。宮田前市長は、こうした成果を更に大きく広げるため、この尼崎市を名実ともにスポーツのまちにしていくことを標ぼうされ、市長自らの英断で、市立尼崎高校の体育科設置といった画期的な取組をはじめとする数々の新規施策を打ち出してこられました。昨日は、その市尼のバレーボール部員らが、全国大会出場の報告のため市長室を表敬訪問されたようでありますが、白井市長が就任され、はや3か月になろうとしております。市長の就任時のあいさつ、12月議会での所信表明、そして今回の施政方針と、公の場で自らの考えを述べてこられましたが、その中からは文化・スポーツの取組についてはほとんど触れられておりません。市長は、歴代市長が文化・スポーツに力を入れた取組を行ってこられたことをどう評価しておられるのか、お聞きしたいと思います。

 若さとインテリさを兼ね備えた白井市長だけに、私は文化・スポーツの振興を熱っぽく訴えられるものと思っておりましただけに、残念な思いでならないのであります。事実、平成15年度予算においても、こと文化・スポーツは継続事業ばかりで、これまた金がないなら知恵を出せと、スクラップアンドビルド方式によって新たな取組でも構築したのかなというような姿勢もみじんも感じられないのであります。

 市長は、文化・スポーツはこれまでの継続事業で、所管に任せ、適当にやっていけばよいというお考えなのか。第2次基本計画が示すとおり、社会の成熟度やライフスタイルの変化なども背景として、人々の生活は心の豊かさやゆとりを重視する考えへと変化してきており、それに伴って多様で個性的な文化への関心が高まってきております。また、スポーツ、レクリエーションは、日常生活における楽しみや生きがいづくり、更に体力の向上や健康の保持増進に欠かせないものであります。こうした市民要求に応じるためにも、スポーツ・文化行政の取組をいっそう強化していくことが肝要だと考えますが、市長はいかがお考えでしょうか。お答えをいただきたいと思います。

 次に、ガラス張りの市長室について、市長の見解をお伺いしたいと思います。

 私は、この公約を聞いたとき、ガラス張りとは透明性のことと思っておりましたが、まさかほんとうのガラスの部屋と聞いて、がく然といたしました。市長は、開かれた市政の一環として、ガラス張りの市長室の設置に殊のほか情熱を示され、平成15年度予算に事業費172万5,000円を計上されました。外からまる見えであれば悪いことは行われないと、ガラス張りの部屋の意義を語っておられましたが、御自身が他人の目、つまり監視がなければ、悪い道に入ってしまうということなのでありましょうか。現在、りっぱな市長室があり、歴代市長も何の不便もなかったのに、どうして今、二つもの市長室を設置する必要があるのでしょうか。開かれた市政そのものについては異を唱えるものではありませんが、やり方はほかにいくらでもあったのではないでしょうか。私に言わせれば、長野県知事が実施をし、脚光を浴びたことをまねたパフォーマンスにすぎません。ひとりよがりの無駄遣いであると言わねばなりません。市長が無駄遣いの象徴として前市長を非難してこられた市長の車のセンチュリーとプリウスの併用をやめられたこととも論理矛盾を起こしているのではないでしょうか。

 また一方、聞くところによりますと、わずか33平方メートル程度であり、使用方法も、前もって予約を取った来訪者や当局との簡単な打合せに使われるとのこと。市長室なのか簡易な応接室なのか、機能的にもよく分かりません。経営再建プログラムを市長なりに見直しを行われ、今後赤字解消に向けて本腰を入れて行革を進めていかなければなりません。いよいよ胸突き八丁に差しかかるとき、実のない論議をさせないでいただきたいという気持ちであります。

 私個人の意見は、このようなばかげた公約違反ならば、だれも責めはいたしませんから、考え直されたらいいと思っております。

 今私が申し上げたことを踏まえ、ガラス張りの市長室設置の意義など、市長のお考えをあらためてお聞きいたします。

 また、会派として、その使用方法を聞いて、二つの市長室を認めることはできません。新しく市長室を必要とされるのであれば、すべての職務を行うことのできる部屋を設置すべきです。それであるならば、会派として予算を含め賛意を表するものであります。

 最後に、ここでもう一つ、市長に確認をしておかなければなりません。

 尼崎市の財産である人づくりを重視していくと、主要施策の冒頭に書いてありますが、過日、産業高校、東高校、尼崎高校の市立全日制での卒業式がそれぞれ行われ、多くの若者が新しく社会に羽ばたきました。今回、その卒業式に向け、各校の校長先生方の力強い指導力により、昨年度とは違ったものとなりました。それは、式場における国旗の掲揚と国歌の斉唱の実施でありました。しかし、まだまだ問題を抱えているようです。東高校では、国歌斉唱が始まると、在校生や父兄の目の前で教員の一部と卒業生の全員が着席をしたとのことです。同じようなことが各地でもあるようですが、正常とは思えません。私は、なにも個人の主義主張を認めないものではありません。日の丸が嫌いで、君が代がだめな人もいるでしょう。しかし、その場は学校現場でありますし、教育現場でもあります。グローバル化に対応するために、学校にネイティブスピーカーを派遣するだけでなく、自分の国を愛すること、郷土を愛すること、つまり、愛国心や郷土愛の心をはぐくむことこそが国際化の原点であります。母国の旗や歌に敬意を表すことができてこそ、他の国の国歌や国旗を大事にでき、そして相手をも理解できるものであります。冬季長野オリンピックで金メダルを獲得した日本人選手が帽子をかぶったまま表彰式に臨み、そのままの状態で国旗の掲揚、国歌の吹奏を受け、各国の人々から非難の声が上がったことは、記憶に新しいところであります。そのような教育を受けてこなかったからであります。各高校では、これから入学式を控えて、先生方のますます正しい指導に期待をして参りたいと思います。小学校、中学校も同様であります。

 ところで、市長、白井市長は日の丸、君が代が好きではないのと、数人の方から尋ねられました。新年互礼会や成人式等、市長としての立場で出席をされたときに、日の丸を無視されたり、君が代を歌っていなかったよとのことであります。

 重ねて申し上げます。私は、個人の思いは認めます。が、市長としての場合は話が違ってきます。学校現場で子どもたちに指導することにも影響がありますので、国旗、国歌に対してどのように思っておられるのか、お答えをください。

 私自身は、この議場においてさえ、国旗や市旗があってしかるべきと思っておりますし、また、なぜないのかなというふうに疑問を感じるものであります。

 以上で新政会としての代表質疑を終わりますが、時間の関係上、ここで取り上げることのできなかった問題につきましては、分科会審議や総括質疑を通じて、我が会派の先輩、同僚議員がただして参ります。

 最後に一言申し上げておきます。

 我が新政会は、意思決定を固めるに当たっては、ほんとうに自由かっ達な意見交換を幾度も行い、回を重ねるごとに熟度を高め、収れんされていく方法を取っております。それは、未来の尼崎市を見据えた、住みよいまちの創造を目指し、まい進していかなければならないという使命感にほかなりません。しかし、本日の−−これからも答弁があるわけでありますが−−市長の答弁を聞いておりますと、地方自治を守り抜く決意に政治生命をかけるんだと論じるとか、あるいは赤字再建団体への転落をなにがなんでも阻止するんだという具体策を論じることが置き去りにされて、無責任の極みとしか言いようがありません。

 市長、どうかノーブレス・オブリージュの精神で取り組んでいただきたい。我が会派としましては、代表質疑での市長答弁、また総括質疑、分科会審議などを通じ、問題点を浮き彫りにし、市長から提案されております予算案並びに関連諸議案について論議を深め、最終的な会派の意思を取りまとめていく考えであります。当局の真しで適切な対応をお願いし、私のすべての質問を終わります。

 長時間、御静聴ありがとうございました。(拍手)



○議長(安田勝君) 答弁を求めます。

 白井市長。

   (白井 文君 登壇)



◎市長(白井文君) 黒川議員の第2問目の御質疑にお答えいたしますが、その前に、議員のほうから、市民の皆様といっしょに考えていくという私のスタンスに疑問や御不満をお持ちのようですが、私は、住民自治の基本である自己決定、自己責任、相互理解の精神こそ、21世紀のまちづくりに欠くことができないと考えております。そういう意味から、今までのように市役所で物事を決めて、決まったことだけを市民にお知らせするという方法を変え、市民主体、市民とともに考え、行動するというふうに変えていくということが、私のすべての答えに通じて一貫したところでございます。そういうふうに御理解いただきたいと思っております。

 さて、まず最初に、市長の退職金についてのお尋ねでございます。

 市長公約であった退職金の条例改正案がなぜ今議会に提出されなかったのかというお尋ねでございますが、私の退職手当につきましては、市長就任の際の公約に掲げておりますことから、現在、提案時期も含め、その実現に向けて検討を進めているところでございます。

 次に、構造改革特区についてのお尋ねでございます。

 構造改革特区に係ります本市の一連の対応といたしましては、平成14年7月、国の内閣官房構造改革特区推進室からの募集を受け、8月にものづくり高度化特区を提案いたしましたが、これにつきましては、黒川議員も御承知のように、工場立地法の改正により、全国対応することとなりました。また、第2次の募集に対しましても、本年1月15日を締切りとする国からの正式通知に先んじて、昨年11月初旬から全庁的に検討に着手したところでございますが、具体的な事業者が提案時点で既に見込めることが前提であるため、残念ながら提案にまでは至らなかったものであります。

 しかしながら、こうした特区の募集は、平成15年度以降も、産業だけでなく、あらゆる分野での提案が可能となっております。今後とも特区の検討は本市の活性化におきましても重要であると思いますので、取り組んで参りたいと考えております。

 次に、国、県のパイプ役についてのお尋ねでございます。

 地方分権の基本精神について、私が申し上げるまでもなく、自治体がより自主自立性を高め、国、県、市がそれぞれ上下、主従の関係から対等、協力の関係へと変化してきたことは御存じだと思います。つまり、これは、市民の暮らしの現場から遠のいていて、画一的な基準を当てはめる方法ではなく、生活者の視点から、地域ごとの創意工夫や独自性のある地域づくりを行うことで、地方分権という手段により、最も市民に身近な自治体である市の仕事の在り方が問われていると私は理解をしております。

 また、補助金についても、詳細で画一的な補助基準、補助条件が付いていて、自治体の柔軟で効率的な運営に支障をもたらしているとの指摘もあるように、ほんとうの意味での地方分権により、税金の有効活用を進めていかなければならないと思っております。

 次に、合併に対する基本的な考え方についてのお尋ねでございます。

 市町村合併につきましては、平成11年の合併特例法の改正以来、国を挙げて積極的に進められておりますが、こうした特例措置の財政的側面だけで、つまり、合併したら補助金がもらえますよというような財政的側面だけで合併を論じることには問題があり、危機的な財政状況にあります尼崎市にとって、今何よりもたいせつなことは、経営再建を成し遂げるために全力を尽くすことであるというふうに考えております。

 次に、阪神広域についてのお尋ねでございます。阪神広域の会長として私がどのような運営をしていくつもりなのかというふうなお尋ねでございました。

 阪神7市1町は、阪神福祉事業団の設立など、共通問題の解決に向け、広域行政に積極的に取り組むとともに、その一方で、それぞれが個性的な都市としての歩みを進めて参りました。今日、地方分権という大きな変革期を迎え、広域行政の在り方にも変化が求められております。すなわち、圏域の各都市が互いに競い合うだけでなく、多様な連携のしかたを模索しながら、協力、補完するといった方向にあると考えております。

 こうしたことを踏まえ、私は、各市町の個性を尊重しつつ、阪神広域行政圏全体の発展と住民福祉の増進に向け、会長としての役割を積極的に果たして参りたいと考えております。

 次に、大規模事業についてのお尋ねでございます。

 まず、私は、公共事業すべてを否定したことはありません。また、これまで実施してきた開発事業につきましては、防災面や住環境の向上、まちの活性化といった面では一定の評価をすべきものがあると考えております。しかし、本市の財政が危機的な状況にある中で、これからの事業につきましては、費用対効果といった面を勘案し、そして、市民にもじゅうぶんに説明できるものでなくてはならないと考えております。現在取り組んでおります緑遊新都心や臨海西部拠点などの開発事業につきましては、本市の将来の発展を目指すうえで必要な事業と考えておりますが、当面は可能な限り事業費の圧縮、抑制に努めて参ります。

 今後の新たな展開に当たりましては、事業が適切に評価できるしくみを導入しながら、客観的指標をもとに、市民に対し説明責任を果たして参りたいと考えております。

 次に、臨海西部土地区画整理事業及び緑遊新都心土地区画整理事業についてのお尋ねでございます。

 臨海と緑遊の予算は、これまでの計画どおりの予算となっているのではないかというお尋ねでございました。

 臨海西部及び緑遊の開発に係る15年度予算につきましては、見直しの観点から精査して参りました。その内容としては、臨海西部土地区画整理事業については、事業計画変更後の事業費を計上するとともに、扇町、末広地区の道路整備については、県企業庁からの支援に加えて国庫補助金を導入しており、本市の負担が軽減されております。また、長洲久々知線立体交差事業について、事業の緊急性や必要性などを論議したうえで、事業期間の2か年の延伸を図り、平成15年度及び16年度の事業費を圧縮するなど、必要最小限の予算を計上いたしております。

 このほか、緑遊新都心土地区画整理事業につきましては、事業の必要性や効果を市民の皆様にお知らせするため、事業効果を公表しております。

 次に、21世紀の森に建設予定のプールについてのお尋ねでございます。

 私は、選挙期間中、国体4日間だけのプールは反対であると申して参りました。しかし、広く県民、市民のためのプールであれば反対しないとも申し上げておりました。これは、現在の厳しい社会経済情勢を考慮するとともに、国体の簡素効率化の観点から発言したものであり、その時点では、まだ兵庫県から施設の詳細は公表されておりませんでした。その後、兵庫県は、1月20日にPFI事業の概要を発表するなど、プールについての考え方を明らかにして参りましたが、1月末以降、2回兵庫県と協議を持ち、その中で、プールについては県の責任と判断で実施していくという兵庫県の意思を確認したものでございます。その際に私から、市民、県民にとってどのような施設がふさわしいのか、今後も引き続き情報交換をしたいと申し上げ、兵庫県からも了解が得られております。

 国体については、本市で開催決議をしたときとは異なり、特設プールから恒久プールに変化しており、また、国体の夏・秋大会の一本化に伴い、尼崎市では開閉会式が開催されない見通しであることなど、状況は変化しております。こうしたことも踏まえ、本日と3月15日の市報に現在予定されている施設の概要を掲載して、市民の意見をお聴きし、兵庫県に伝えることが私の責務と考えております。

 次に、競艇事業についてのお尋ねでございます。

 競艇事業につきましては、今までも議会でさまざまな議論があったわけですが、議員の立場、職員関係者の立場、それぞれの立場で尽力されたと存じております。しかし、私は、ほかの何より周辺住民の皆様の御協力により支えられてきたと理解しております。競艇事業の収益金は、平成以降を例にとりましても、昨年度までで1,000億円を超える額を一般会計に繰り入れ、本市まちづくりの貴重な自主財源として活用され、これまでから本市財政に対して極めて大きな役割を果たしてきたものと考えております。

 しかしながら、今日のひっ迫した市財政の下では、収益金は不可欠な財源として、その必要性は更に増すものと認識せざるをえません。当然のことながら、競艇事業は周辺住民の御理解と御協力、更には周辺環境に引き続き配慮しながら取り組んで参りたいと考えております。

 次に、競艇場内の照明設備工事費を計上するに至った考えについてでございますが、ナイターレースの場間場外発売につきましては、夜間にファンの来場はあるものの、レース自体は当競艇場で行わないことから、ナイターレースの本場実施とは完全に区別して考えております。本場におけるナイターレースの実施に関しましては、現在進めている環境影響等基本調査の調査結果について議会や住民の御意見をお聴きする中で、総合的な観点から判断して参りたいと考えております。

 なお、場内の照明設置工事につきましては、ナイターレースの場外発売時において場内用照明として活用すると同時に、ファンへの安全対策として、日没の早い冬の時期にこれまで以上の照度を確保するとともに、地域に開かれた施設づくりを進めるために、通常の施設整備の一環として行うものでございます。

 次に、文化・スポーツ行政についてのお尋ねでございます。

 尼崎市は、文化やスポーツの活動が盛んなまちであり、特に子どもたちがエネルギッシュに活動に励み、顕著な成果を上げていることは、たいへん喜ばしいことだと思います。活動のすそ野が広がり、文化・スポーツのまちとしてイメージが定着しつつあるのは、歴代市長の皆様の御努力の結果だと受け止めております。

 このような中で、私がこれまで表明してきました市政の方向性につきましては、厳しい行財政環境の中で市民の皆様の暮らしを守るという観点から、特に重点的に取り組んでいくものを表明したものでございます。私といたしましても、財政再建を優先としながらも、これまでの成果を受け継ぎ、各世代、また世代を超えて多様な文化活動やスポーツ活動が主体的に営まれ、市民一人ひとりの自己実現が図れるよう支援して参りたいと考えております。

 次に、ガラス張りの市長室についてのお尋ねでございます。

 私は、情報の公開と市政の透明性を示すことによりまして、市民の皆様に市政への信頼をより高めていただくことが必要であると考えており、その姿勢の一つとして、1階にガラス張りの市長室を設置するものでございます。これを活用し、市民との意見、情報交換等を行い、更に交流を図って参りますが、こうしたことは、私が目指します見える市政を実践するうえで、極めて意義あることと考えております。

 次に、国歌、国旗についてのお尋ねでございます。

 私も式典等において国旗掲揚、国歌斉唱がある際には、認識を持ってその姿勢で臨んでおります。

 以上で黒川議員の代表質疑に対します答弁を終わらせていただきます。(拍手)



○議長(安田勝君) 黒川治君の質疑は終わりました。

 この際、休憩いたします。

                          (午前11時59分 休憩)

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                           (午後1時12分 再開)



○議長(安田勝君) 休憩前に引き続き会議を開きます。

 代表質疑を続行いたします。

 発言を許します。

 新本三男君。

   (新本三男君 登壇)



◆38番(新本三男君) 私は、平成15年度当初予算及び重要案件を審議する第9回市議会定例会において、公明党を代表いたしまして、市長の施政方針並びに希望と活力のみなぎるまちに取り組まれる基本的な姿勢に対しまして、我が会派の施策や考えを交えながらお聞きして参ります。

 午前中の黒川議員と重複する質問がありますが、先輩、同僚議員の皆様には、御理解と御協力をお願いいたします。

 さきほどの黒川議員に対する市長の御答弁では非常に分かりにい部分がありましたので、答弁書を読み上げるのではなく、これに至る経過などを御自身の言葉で時系列的に率直に答弁をお願いいたします。御答弁がまるきりいっしょであるならば、じゅうぶんに私たちに理解できませんので、同じ御答弁は要らないことを強く申し上げておきます。市長におかれましては、我が会派の意のあるところをじゅうぶんにお酌み取りくださって、誠意ある御答弁をお願いいたします。

 最初に、市長の政治姿勢について質問して参ります。

 さて、20世紀は戦争と革命の世紀と言われました。21世紀は、明るく希望に満ちた信頼と共生の世紀であってほしい。それが人類共通の願望だろうと思います。しかし、今、世界も日本も重苦しい閉そく感に覆われています。閉そく感の核心は、半世紀にわたって世界を東西に分断した冷戦は終結したものの、これからどのような世界と日本をつくり上げていくのかという未来図をいまだに描けないでいることにあると言ってもよいと思います。また、全世界を震かんさせ、世界が変わった日として後世に語り継がれるであろう9.11アメリカでの同時多発テロは、もはや従来の国家安全保障の枠組みだけでは人間の生命と安全は必ずしも守られないという重い命題を突きつけられた気がいたします。

 更には、2003年が希望と安心の21世紀に向けて確かな歩みをたどる1年となるよう、だれしもが希求したときに、あのイラク、北朝鮮問題が大きな焦点となりました。世界が直面する最大の脅威は、言うまでもなく核や大量破壊兵器等の拡散であります。私たちはこの問題を解決するために、イラクは1441条項に基づき、速やかに国連に全面的、積極的な協力をしなければなりません。また、国連及び日本は、戦争回避へ最大限の努力を最後まで続けなければならないと思います。更に、私たちは、ら致問題をはじめとして、北朝鮮に対しては、核再開発を断念させて、一日も早く日朝国交正常化が実現できるように、外交努力による平和的解決を全力で展開していかなければならないと考えます。この問題は、人間社会に対する重大な挑戦と捕らえ、絶対悪である戦争とテロ等の土壌をなんとしても除去しなければならないと考えます。そのためにも、地方から、世界は一つという地球民族主義とも言える思想を強く訴えていかなければなりません。

 一方、国内に目を転じると、世界に誇った戦後の奇跡的な経済成長が失速し、バブル崩壊後の10年余りに及ぶ経済の低迷が続く中で、経済、金融、雇用への不安や少子・高齢化の進展に伴う不安をはじめ、さまざまな将来不安が重なり合って、政治のリーダーシップ不在に対する不安感を募らせているのではないでしょうか。今、政治の閉そく感は限りなく深いと思います。しかし、だからこそ危機を見据えたうえでの理想主義、確固たる意志を持った建設的な楽観主義が今ほど求められているときはないと言えるのではないでしょうか。

 本市においては、長引く経済不況により、財政再建団体への転落も危ぐされている状況下にあって、今なお他市に比べて著しく産業の空洞化、少子・高齢化による人口減少が続いています。また、深刻な雇用不安、年金、医療、介護など社会保障制度への不安、更には教育の荒廃、環境問題など、どれを取っても、問題解決には思い切った改革が欠かせません。

 このような厳しい社会情勢の下で、白井市長は、去る2月24日、市長就任後初の平成15年度予算と市政運営の基本的な考えを示されました。その中で、市長は、いろいろな可能性に恵まれている時代、チャンスを逃がすことなく、一歩ずつではありましても、また、多くの困難がありましても、着実に挑戦して参りたいと考えておりますと、挑戦していく新年と決意を述べられています。歴代の市長の後を継ぎ、47万市民の生命と生活を預かる政治家としての判断力と行政のリーダーという手腕が問われるということは言うまでもありません。また、市長は、希望と活力のみなぎるまちを実現して参りたいと考えております。これは、私自身のまちづくりの夢、ビジョンではございますが、これから市民の皆様と議論を繰り返しながら、まちづくりの将来像をつくり上げて参りますとも述べられています。先行き不透明の時代だからこそ、白井市長はリーダーとしての重要な資質と視点を保ち続けていく必要があります。そのためには、市長は任期4年のスタートに当たり、まちづくりのビジョンを、また将来像を市民に示さなければなりません。すなわち、目に見える形での具体的な長期ビジョンの提示であります。改革の先に何が待っているのか、その具体像をしっかりと示し、そのうえでの改革であれば、白井市長のまちづくりの夢、ビジョンが確実に実を結びながら前進することができると確信いたします。

 市民から意見を聴き、議論することは当然として、リーダーは常に人々の前に希望のともしびを指し示す存在であることが求められています。その意味でも、市民に分かりやすい中長期的ビジョンの設定と提示が、まさにリーダーたる者の責任であり、使命であると思いますが、市長のお考えをお聞かせください。

 次に、市長が発表された施政方針について、私が感じたことについて述べて参ります。

 平成15年度施政方針で、「夢、アシスト、あまがさき。」をはじめ、情報の開放、ガラス張りの市長室、更には車座集会など、目新しい言葉や美辞麗句だけがひとり歩きしているように感じます。その反面、市民に開かれた市政という決意は伝わって参ります。市長は、尼崎市をこれからも持続させ、発展させていくためには、構造的な改革は避けて通ることができない緊急の課題だと認識しておりますと述べられています。市長も御存じのように、構造改革には必ずと言っていいほど痛みが伴います。私は、これからの市政運営にいちばん必要なのは、痛みを共有し、同苦する優しさであり、その優しさを中心として据えていかなければならないと感じています。

 本市の財政状況が非常に厳しい中で、福祉やまじめにがんばっている生活者への応援の後退が懸念されます。障害者、高齢者の中には、福祉を後退させないでいただきたい、また、生活を圧迫させないでくださいという市民の皆様の悲鳴とも言える切実な願いが私のもとに多数届いております。市長は、このような市民の声を真しに受け止めることが大事であります。私は、市長がいるからこれができた、市長がいるからこうはならなかったという存在感をいかに示し続けるか、そして、その根本を貫くのが優しさであってほしいと思うのであります。厳しい時代だからこそ、市民は優しい政治を実現してくれるリーダーを求めているのであります。

 たくましさがなければ政治はできないと思いますが、また、優しさがなければ、真の意味の政治とは言えません。市長のきたんのないお考えをお聞かせください。

 経営再建プログラムについてお伺いいたします。

 標準財政規模の20パーセントの約173億円を超えると財政再建団体となる本市の財政状況は、今や待ったができないたいへん厳しい現状であります。このままでは、平成16年度にはこのラインを超え、平成17年度には財政再建団体に陥ることは必至であります。これまでに至る経過の中において、さまざまな改善計画を行ってきました。特に行財政改善計画に基づき、行革に取り組んできました。一定の成果は見られましたが、その効果もなく、実質、経営再建プログラムを策定して実施しなければ、財政再建団体に陥ってしまうところまで、本市の財政状況は悪化の一途をたどっています。この認識については、私たち議員はもちろん、市長をはじめとした幹部職員、更には一般職員まで、全職員が持っていることと思います。全庁挙げて危機感を持ってこの難局を乗り切るため、英知を結集し、それぞれが持てる能力を発揮しなければ、結果が明らかになることは必定であると考えます。

 行財政改善計画への反省を踏まえ、背水の陣の覚悟で作成した経営再建プログラムは、職員の英知を結集し、経験豊かな行政経営専門員の意見や提言を受けて、行革内容を細かく徹底した総点検をして策定したものと認識していましたが、これを修正した理由が、いま一つ理解できません。ほんとうに総点検をして策定したプログラムであったのか、白井市長が市長当選後のごく短時間で修正した内容が、市民に理解と賛同が果たしてほんとうに得られているのか、甚だ疑問であります。

 宮田前市長は、この経営再建プログラムを選挙戦を通じて市民に問いました。白井市長は、そのプログラムを白紙撤回すべきと徹底して批判され、その結果、市民の信託を得て当選されました。しかしながら、このたび白井市長が示された見直し案は、宮田前市長がつくった内容とほぼ同じものであります。

 そこでお伺いいたします。

 選挙時の白紙撤回との批判と、今回御自身が示された見直し案に至るまでの白井市長の考えの変化、またその経過を、御自身の言葉でお聞かせください。

 更に、今回修正した経営再建プログラムは、市民に理解と賛同を得ていると考えているのか、率直なお考えをお聞かせください。

 次に、これからも市税収入は大幅な落ち込みが見込まれ、改善も望まれません。反面、扶助費等の義務的経費の増加に歯止めがかからない現状の中、徹底した行革を断行しなば、けっきょく試算との大幅なかい離が生まれ、収支均衡ができないと危ぐされます。けっきょく、行財政改善計画の二の舞を踏んでしまうのではないかと心配するところであります。

 そこでお伺いいたします。

 5年間で収支を赤字から黒字に転換するという、この計画自体から、行政、いや、白井市長の必死さが感じられません。この新たなプログラムから、徹底した行革が果たして行われるのか。特に内部管理経費の徹底した見直しが行われるのか。そして、尼崎の構造改革を徹底して進めるのか。このことを市民に明確に示してこそ、退路を断っての覚悟と思いますが、白井市長の決意を市民に分かるように披れきしてください。

 平成15年度の予算編成について、基本的な市長のお考えをお聞きして参ります。

 たいへん厳しい財政状況の下、当初予算が編成、発表されました。市長自らお話しをされたタウンミーティングやパブリックコメント、更には市報あまがさきで周知された本市の財政状況を市民の多くの方が知っていますが、今回の予算について疑問に思う点がいくつかあると考えます。

 一般会計の予算規模は、前年比4.6パーセント、83億1,200万円増の1,886億1,400万円となっております。昭和52年以来の赤字予算の編成となるのに、前年比増ということに対して、市民に理解できる説明をすべきであると考えます。

 そこでお伺いいたします。

 市長は、25年ぶりに赤字予算編成を余儀なくされた現状の下、なにゆえ前年比増の予算を組んだのか。市民に分かるように説明してください。

 次に、23億2,700万円の赤字予算を計上するという自治体経営としては最悪の状態である現状の中、市長は施政方針の中で、このため、歳入予算に収支不足額約23億円を計上し、形式上の収支均衡を図ってはおりますが、実質上は昭和52年以来のいわゆる赤字予算の編成とならざるをえないものとなりましたと、いとも簡単な言葉で述べられています。市民にとっては、あまり大変ではないのではないかとの印象さえ感じさせます。市長の危機感が感じられない施政方針でありました。

 そこでお伺いいたします。

 市長は、赤字予算を計上したという行政にとって最悪の結果を出したことに対しての認識と重大なる覚悟をもって赤字予算を編成したことを、市民が納得できるように説明する必要があると考えます。率直な御意見をお聞かせください。

 次に、投資的経費の削減についてお伺いいたします。

 市長は、基盤整備となる投資的事業については、持続的な事業の休止や先送りなどで、可能な限り圧縮、抑制に努め、必要最小限の範囲で実施するとしていますが、一方、あまがさき緑遊新都心土地区画整理事業や臨海西部土地区画整理事業などの事業は、経営再建プログラムの5年間の期間の中でもそうですが、平成15年度の効果額はゼロとなっています。

 そこでお伺いいたします。

 昨年10月に発表された経営再建プログラムの中身と照らして、果たしてこれらの事業が削減となったのか。また、別の事業の投資的経費が削減となったのか。市民に明らかにして、予算の理解を得ることが必要であると考えますが、市長のお考えをお聞かせください。

 今回の組織変更について、市長のお考えをお聞きいたします。

 宮田前市長が推進してきた市民との協働のまちづくりの組織であるさわやか推進室を廃止して、協働参画室を新設するお考えであります。

 そこでお伺いいたします。

 市民のさわやか関連事業がまちの活性化の一翼を担ってきた経過の中、どのようなお考えで今回の変更となったのか、きたんのない意見をお聞かせください。

 次に、職員意識の在り方についてお伺いいたします。

 市長は、施政方針の中で、前例を踏襲するような仕事の進め方は必要とされませんと述べられ、品質管理の手法を取り入れた全庁的な改革改善運動を展開されようとしています。このような改革の取組に対しては、我が会派は了とするものであります。

 そこでお伺いいたします。

 かねてより提案してきました、市民を顧客として捕らえて市民サービスを品質として管理する、ISO9000を認証取得して市役所の抜本的改革を断行する意思があるのか、お聞かせください。

 福祉問題について質問して参ります。

 私は、12月の代表質問で、財政再建団体への転落が危ぐされる中、白井市長は具体的にどのように福祉行政を行っていく考えなのか、また、市長の目指す福祉は、低負担・低福祉なのか、高負担・高福祉なのかをお尋ねいたしました。白井市長からは、今後、要介護高齢者、障害者などのいわゆる要支援者が年々増加していく傾向にあるので、限られた財源の中で福祉施策を実施していくために、今後の負担の在り方について、さまざまな分野の人に意見を聴き、理解が得られる方向性を考えていきたいと答弁がありました。そして、この度、15年度の予算が示されたわけですが、この中を見てみますと、いくつかの項目で福祉の見直しが挙がっています。そして、それらの中で何点かについては、市内の障害者団体やNPOグループから再検討を求める嘆願書が出されています。これらの団体の方は、2月10日の予算内示までに市長及び当局の考えをただしたにもかかわらず、具体的回答がないままだったと言っています。現実の困難さは私たちもじゅうぶん認識している。それよりも市長が会って話をしてくれなかったことがとても残念だったと、涙ながらに私たちに訴えておられました。こういった対応は、市長の目指されているものなのでしょうか。さきの12月議会で答弁された、さまざまな分野の人の意見を聴き、理解が得られる方向性を考えていきたいという姿勢とはかけ離れたものだったと思うのですが、市長の考えをお聞かせください。

 併せて、市長就任から2か月余りがたち、予算編成を終えた現在、市長は市民の皆さんに真に不安を希望に変え、活力を与えていくために、どのように尼崎の福祉を行っていこうと考えているのか、今の率直なお考えをお聞かせください。

 次に、市長は、このたび見直しをされた経営再建プログラムの中で、セーフティネットの見直しというものを挙げられています。これは、今まで行ってきた国、県基準を上回る追加的施策、いわゆる上乗せ、横出しを改めて、行政の責任で行わなければならない最低ライン、セーフティネットを設けるというものです。具体的には、市民の命や安全にかかわる生活の基本を支える事業、及び日常の基本生活に必要な事業を確保することを最優先とするとしています。ここで問題になってくるのが、それではどのように最低ラインを決めるのかということです。ラインといっても、すべて具体的な金額になるわけですから、同じ受給者であっても、それぞれ捕らえ方が違ってきます。本市における財政の厳しさは、市民の方々にも少しずつ周知徹底されつつありますが、尼崎は福祉の進んでいるまちとの昔からの認識と現実の生活の大変さ、また、これから安心して老後を送ることができるのかとの不安感はますます増えつつあります。私のところにも、日々生活相談に訪れる方が増えているのが現状です。

 そうした中で、最低ラインを一つにまとめていくのはたいへん困難な作業だと思いますが、具体的にどのように白井市長はラインを決めていくお考えなのか、御見解をお聞かせください。

 ところで、このセーフティネットを設けるという考え方は、私も一定の賛同を示します。というのは、あまりにも社会保障が過剰になりすぎると、自立心が失われ、サービスに対する依存心が強くなるからです。そして、それが労働意欲の減退につながったり、ひいては生きがいを喪失してしまうこともあるのではないかと危ぐするからです。だからこそ、私は、そうしたことを克服するためにも、これからは物質面だけの福祉拡充に力点を置くのではなく、心の豊かさにも力を入れていくべきではないかと指摘いたします。高齢者福祉を例にとってみると、年金などを充実させていくことが当然大事ではありますが、例えば一幅の絵画を鑑賞することによって美の喜びを感じたり、手工芸によって創造の楽しみを味わったり、子どもや孫たちとの団らんに人間的な触れ合いを求めるといったことも、高齢者にとってはお金には換えられない幸せをもたらすものではないでしょうか。そこでは、生きるということに対する明確な目標を持つことができるのです。

 今後は、そうした意識の醸成にももっと力を入れていくべきだと思いますが、こうした観点は先日の市長の施政方針には見当たりませんが、どのように考えておられるのか、市長の御見解をお聞かせください。

 そして、時間はかかりますが、そうした市民一人ひとりの意識の変革を図りながら、併せて地域に潜在しているさまざまな力を活用しての要支援者を支えるシステムづくりを早急に確立すべきであります。15年度予算には、新規事業としてまちづくり市民参加システム検討事業が挙げられていますが、NPO育成の中心拠点ともなるNPOセンターの設置なども含めて、具体的にどのように市民参加のシステムを築いていくお考えなのか、お答えください。

 これで第1問を終わります。(拍手)



○議長(安田勝君) 答弁を求めます。

 白井市長。

   (白井 文君 登壇)



◎市長(白井文君) それでは、新本議員の代表質疑に対しまして、順次お答えを申し上げます。

 まず、市民に分かりやすい中長期的ビジョンの設定と提示についてのお尋ねでございます。

 私は、混とんとした閉そく状況を脱して、希望と活力のみなぎるまちを目指すために、新たなまちづくりのビジョンづくりは重要であると考えております。しかし、新たなビジョンは、これまでのように行政が実質的につくり上げて、そして、市民に意見を聴くという方法ではなく、市民の皆様と議論を交え、繰り返しながらまちづくりの将来像をつくり上げていきたいと考えております。新たな策定手法でありますので、平成15年度は、その手法を研究することに取り組んで参りたいと考えております。

 次に、市政運営における優しさについてのお尋ねでございます。

 今日の厳しい社会経済状況下にありましては、市民の皆様の暮らしを守っていく行政といたしましては、より人間味や温かさ、そして優しさは不可欠であるというふうに考えております。改革には痛みを伴いますが、市民の声にしっかりと耳を傾け、厳しい状況にあっても、優しさを基本に、さまざまな工夫を行いながら、財政再建を果たして参りたいと考えております。

 次に、経営再建プログラムについてのお尋ねでございます。

 白紙撤回につきましては、選挙期間中、私の確認団体が開設するホームページで市民に呼びかけたのは事実でございます。私は、経営再建プログラムの作成過程に問題意識を持っておりましたが、尼崎市の危機的な財政状況を克服し、行財政体質の改善を進めていこうとする考え方を否定するものではありません。市長就任後は、直ちに経営再建プログラムの検証を行い、現在の厳しい社会経済環境を踏まえ、私は、特に高齢者や障害者、子育て支援に関する分野など14項目について、一定の修正、又は今後検討を加えることといたしました。

 このような中で、限られた時間ではございましたが、私は、本市の危機的な財政状況について市民の皆様の御理解を得るために、タウンミーティングを通じて自ら説明を行い、尼崎市を再建していくためには改革改善の取組をみんなで進めなければならないということを強く訴えて参りました。

 このことによって、必ずしもすべての市民の理解が、そして賛同が得られたとは考えておりませんが、尼崎市の再建を成し遂げていくためには、今後も引き続き多くの市民の皆様にじゅうぶん議論をいただき、御賛同が得られるよう、できる限り努力をして参りたいと考えております。

 次に、行革に対する私の決意についてのお尋ねでございます。

 計画自体から私の必死さが感じられないといった御質問でございました。

 市制始まって以来とも言える今日の危機的状況は、また逆に尼崎を大きく変えるチャンスであると考えております。そのためには、行政自ら、長年の行財政運営の中で形づくられたシステムや体質、意識といった面まで踏み込んで、構造的な改革をしていかなければならない、これは必ずやり遂げなければならないと考えております。こうしこたとから、今後とも職員定数の見直しや内部管理経費の削減に取り組むこと、そしてまた、経営再建プログラムを通じて市民の多くの皆様に理解していただき、明らかにしていくこと、着実に実行していくことによって、改革の方向性を共有し、再建を成し遂げて参りたいと決意をしております。

 次に、予算規模についてのお尋ねでございます。

 赤字予算を余儀なくして、なぜ前年比増の予算を組んだのかという御質問でございました。

 平成15年度の一般会計予算につきましては、財政再建団体への転落阻止を最優先といたしまして、財政再建を進めるために改革改善項目を見直し、あらゆる経費の抑制に努めたところでございます。しかしながら、経費抑制の一方、平成12年度から既に着手いたしております総額411億円に上るクリーンリサイクルタウン整備事業が、平成15年度において事業の進ちょく上97億2,700万円の予算計上で、前年度に比べて72億4,600万円の大幅な増となりますことや、扶助費や公債費などの義務的経費の増加と相まって、結果として前年度を4.6パーセント上回る予算規模となったところでございます。

 次に、赤字予算に対する認識についてのお尋ねでございます。

 平成15年度予算編成に当たりましては、さまざまな取組を行いましたが、結果として収支不足を補うことはできませんでした。このような実質的な赤字予算は、経営再建プログラムであらかじめ見込まれていたとはいえ、財政運営上極めて異例なものと認識いたしております。また、市長就任後初めての予算編成において、こうした異例な状況となりましたことを、私といたしましては真しに受け止め、今後この赤字解消に向けて、私自身全力を注いで、財政再建を確かなものにしていかなければならないと、強く決意をしているところでございます。

 また、私は、情報の公開から一歩進めた情報の開放を行う中で、透明性の高い市政運営を目指しておりますので、当然のことながら、赤字予算を組まざるをえない本市の厳しい財政状況を市民の皆様にじゅうぶん説明し、財政再建に向けた取組につきましては、御理解と御協力をいただくよう努めて参りたいと考えております。

 次に、投資的経費の削減についてのお尋ねでございます。

 財政再建団体転落という非常事態に直面している中で、投資的経費につきましては、できる限り事業費を抑制するという経営再建プログラム執行方針に添って予算編成を行ってきたところでございます。この結果、平成15年度予算を平成14年10月時点の収支見通しと比べますと、緑遊新都心整備事業や臨海西部拠点開発事業も含め、投資的経費全体では一般財源ベースで9億円抑制しております。これらの内容につきましては、予算全体を市民の皆様に御説明する中で御理解が得られるよう努めて参りたいと考えております。

 次に、さわやか関連事業の変更についてのお尋ねでございます。

 さわやか関連事業につきましては、平成8年度から市民の皆様の協力を得ながら、さわやか推進室を中心に取り組まれたところでございますが、一定の定着が図られてきたことから、事業は所管課を主体に推進することとし、さわやか推進室は廃止としたものでございます。

 次に、ISO9000の認証についてのお尋ねでございます。

 私は、市役所の改革は、すべての職員が仕事の価値と本質を理解し、自ら進んで課題を発掘し、処理することにより実現すると考えております。このため、自ら目標を設定して、課題解決の実践運動を展開することが重要と考え、平成15年度から、全庁的な改革改善運動を展開する予定にしております。なお、尼崎市では順次ISO14001の認証取得を進めておりますが、マニュアル化とシステム構築方法など、基本的な考え方はISO9000と変わらないことから、当面は運用、発展を図ることとして、改革改善の実効性を高めて参りたいと考えております。

 次に、予算編成における市民意見の反映についてのお尋ねでございます。

 経営再建プログラムの見直し案につきましては、非常に短期間ではございましたが、市報やタウンミーティングの開催、パブリックコメントなど、あらゆる手法を講じます中で、市民の皆様への情報提供と意見把握に努めてきたところでございます。また、御指摘の障害者団体の方々とは予算内示までにはお会いできませんでしたが、御了解を得る中で、2月27日に御意見を直接お伺いいたところでございます。今後、経営再建プログラムにつきましては、毎年度ローリング方式で見直しを行って参りますが、政策形成段階から可能な限り市民意見を把握、反映できるしくみを考えて参ります。

 次に、尼崎の福祉の方向性についてのお尋ねでございます。

 福祉行政の推進に当たりましては、市民の皆様の生活の安定や今後の新たな福祉ニーズにこたえるためにも、絶えず事務事業を点検し、柔軟かつ大胆な姿勢で施策を展開していくことがたいせつであると思っております。このため、今後の進め方といたしましては、市民、事業者、NPO、行政などが協働し、それぞれの役割を発揮しながら、自らできることは自ら行う、自らの力でできないときはともに助け合う、それでも解決できないときには、貴重な税でカバーする。このようなお互いに補い合い、支え合うという考え方に基づきまして取り組んで参りたいと考えております。

 次に、セーフティネットについての考え方でございます。

 経営再建プログラムの見直し内容の捕らえ方は、サービスの受け手となる受給者の生活状況や納税者との違いなど、個々さまざまであります。しかし、現在の本市の経営体力を踏まえますと、今後とも持続可能なセーフティネットを堅持していくためには、対象者への支援の優先範囲と選択が必要となって参ります。また、行政の責任において行わなければならない最低ラインは、原則的には国の定めた基準とせざるをえないと考えておりますが、そのうえで市民の皆様に大きな負担を強いる見直しにつきましては、現在の社会経済環境を踏まえ、個別具体に受給者の状況などを把握するとともに、受給者や納税者の立場など、広く市民の皆様に御意見をお聴きする中で慎重に検討して参りたいと考えております。

 次に、福祉行政における意識の醸成についてのお尋ねでございます。

 これからは、物質面だけでなく、福祉の充実により、心の豊かさにも力を入れていくべきではないかというお尋ねでございました。

 高齢者施策を考える場合、支援を要する方へのもの、支援を要する状態を予防しようとするものなどが着眼点になろうと思います。また、いずれの場合にも、高齢者自身が自立しようとする意欲を持つことが重要ではないかと考えております。こういった観点から、壮年期からの健康管理などの施策、また、老人福祉センターの運営などによる高齢者の生きがいある生活づくり、加えて、介護サービスの基盤整備の促進などは必要な取組と認識いたしております。いずれにいたしましても、これらの考えは、次期高齢者保健福祉計画の中でも取り上げており、今後この計画に基づき、着実に進めて参りたいと考えております。

 次に、まちづくり市民参加システム検討事業についてのお尋ねでございます。

 NPOセンターなどの設置についてのお尋ねでございました。

 多様化する公共サービスの提供に際しましては、今後は市民、事業者、行政それぞれが自らの果たすべき責任と役割を認識し、相互に補い合いながら協力して進めていくことがよりいっそう求められる時代となりました。その中でも、迅速性、柔軟性、多元性といった特性を有するNPOは、公共サービスの大きな一端を担っていく可能性を持っており、役割が期待されているところであります。こうしたことから、15年度に取組を進めて参りますまちづくりへの市民参加システムの検討におきましては、NPOをはじめとした市民活動への支援策の在り方を大きな柱の一つとして考えております。

 具体的な方策につきましては、多様な市民活動団体や情報が交流し、その中心拠点となるNPOセンターの設置も含めまして、多くの方々の御意見をいただきながら検討を進めて参りたいと考えております。

 以上で新本議員に対します第1問の答弁を終わらせていただきます。(拍手)



○議長(安田勝君) 新本三男君。

   (新本三男君 登壇)



◆38番(新本三男君) 今市長から答弁いただきましたけれども、最初に申し上げました、黒川議員と同じ答弁ならば要らないと言うてるのに、公明党にえらい気を遣っていただきまして、市長、ありがとうございます。

 市長ね、中長期的ビジョンに私とだいぶギャップがあるんです、正直言うて。こんな例えを言うたらちょっと失礼かもわかりませんけれども、イギリスのサッチャー首相は、登場されたとき、全く今の日本の社会情勢、現状といっしょだったんです。そして、サッチャー首相は、改革をしていこうということで、そのためには痛みが伴う、これを隠さずに正直に訴えて、自分の信念を持って進まれた。ここまでは市長も信念がございますと私は思っているんですけれども、これからが違うんです。サッチャー首相は、自分の任期の間に、例えば経済はこのように目指します、教育は、福祉はこのように目指しますと言って挑戦していって、そして今のイギリスの安定した国家が続いているわけです。経営再建プログラムは5年です。市長の任期は4年ですよ。ですから、市長も4年間の市長のビジョンを示して、そして市民とともに議論を交わしていく、それが私の最初の質問なんです。

 2番目の質問は、市民から市長は優しさがないのと違うかと、このように私は聞きましたもので、市民の声ですから、これはひとつ取り上げなあかんなということで質問したわけです。ところが、市長の答弁は、優しさを基本にして参りますと、このように言われましたので、私も安心しました。だけれども、その優しさの政治をどこまで続けていけるのかどうか。ところが、いろんなさきほどの答弁を聞いていても、施政方針の中に入っている答弁ばかりです。ですから、市長、どのような時代にあっても、懸命に汗を流してまじめに働く人が報われる社会を築いていただきたい。こういう混迷の時代ですので、庶民が抱えるほんとうの苦しみ、不安を除いてあげる、楽しく安心できる市民生活を築くように、よろしくお願いします。

 もう1点は、経営再建プログラムの御答弁をお聞きしますと、選挙戦を通じておっしゃってきたことと現在のプログラムへの考え方が大きく変わってきています。市長も思いませんか。私たちは非常に理解に苦しむんです。ですから、市長、自らの説明責任で、市民、また我々議会に強く言っていただきたい、このように思います。

 時間の関係で、第2問に入らせていただきます。

 教育予算について質問します。

 市長は、12月の就任のあいさつでの市政運営の基本姿勢で、まちづくりの施策の基本的考え方として、人づくりの重要性について熱っぽく話しされ、今世紀の主役となる子どもたちの個性の尊重と基礎学力の向上を目指し、教育条件の整備に努めると明言しています。そしてまた、15年度主要施策の第1番目に人づくりを挙げ、可能性をいっぱい秘めた宝物、これからの新しい時代を切り開いていく主役は子どもたちですと、教育に対する並々ならぬ思いを披れきしております。宮田市政で思い起こされるのは、予算審議の度ごとに繰り返される、宮田前市長の公約と目される教育予算の構成比率14パーセントのことです。任期8年間で一度も達成されることはありませんでした。未達の予算が提示される度ごとに論難たされ、一般質問でも、時には論詰から責任を問おうとするところまで追い詰める動きもあったことは周知のことです。ところで、最近、改革派と呼ばれる首長の間で、マニフェスト、すなわち選挙公約集をつくろうとする動きが出てきております。当選したらどんな政策をいつまでに実施するのか、数値目標は幾らで、財源の手当はどうするのか等を具体的に明らかにした、有権者への政策約束集のことであります。公的に具体的な数字を入れることで、有権者は政策によって選択しやすくなるということです。白井市長は、教育予算に数値等については特にコメントはしていないようです。国の教育予算について、先ごろ文部科学省が発表した教育指標の国際比較に関する調査結果によると、日本の国内総生産に対する公的財政支出、学校教育費の比率は、先進国であるOECD諸国と比べて低い水準にあります。99年のデータでは、日本の3.5パーセントに対してアメリカは4.9パーセント、イギリス4.4パーセント、フランス5.8パーセント、ドイツ4.3パーセントとなっております。

 15年度の本市の教育の主要施策では、心の教育強化支援事業、英語とふれあう尼っ子推進事業、学校リフレッシュ21事業の継続など、見るべき施策の展開はあります。

 さて、尼崎市の15年度の教育予算のことであります。金額は175億7,600万円、構成比率は9.3パーセント。14年度に比べて構成比でマイナス1.1パーセント、金額では12億6,300万円の大幅マイナスとなっております。15年度は初めて10パーセントの大台を割り込むことになりました。阪神間の西宮市、宝塚市、伊丹市、川西市、芦屋市と比較してみました。本市は、この3年間の構成比は10.5パーセントです。阪神間5市の平均は12.2パーセントで、本市は構成比で1.7パーセント、金額に引き直すと、年間で約3億4,000万円のマイナスとなります。6市の中では教育予算の構成比率は最下位となっております。ちなみに西宮市と比較してみますと、構成比でマイナス2.1パーセント、金額に引き直すと年間で4億1,500万円もの不足となります。また、一般会計でほぼ同一規模の姫路市との比較では、構成比でマイナス0.7パーセント、金額では12億8,800万円も少なくなっております。教育予算の単純比較で本市の教育行政が劣後していると言うつもりはありません。しかしながら、数字は一面厳粛なものであり、ある面では事象の傾向性を表すことも確かです。教育に対する思いや情熱は予算にあらわれると言っても過言ではないでしょう。

 市長が述べた人づくりの重要性にかんがみるとき、15年度の教育予算は、構成比で10パーセントをあっさり割ってしまったこと、前年比で12億6,300万円も減額されたこと、他都市との比較でも劣勢にあることなどの問題を指摘せざるをえません。一昨年、会派の同僚議員が、幕末から明治にかけて、越後長岡藩であった史実、米百俵の精神を通して、教育による人材育成と教育予算に言及しました。

 市長は、本市を取り巻く教育環境並びに15年度の教育予算についてどのような思いを持っておられるのか。そしてまた、どのように評価されるのか。率直なお考えをお伺いいたします。

 更に、経営再建プログラムの中では、補導所の見直し、少年指導協力員制度の廃止、児童館事業の縮小、中学校食堂事業の終了、学校統廃合後の跡地利用の問題など、教育に関する重要な項目が多々あります。経営再建プログラムの改善項目291のうち72項目は教育に関するものです。改善という名目での改編は、本市のたいへん厳しい財政事情からの本市の行政サイドから見た改善であります。市長のおっしゃる未来の可能性を秘めた宝物である子どもの立場に立ったものであるかは、真剣かつじゅうにぶんに検証する必要があります。

 そこでお伺いいたします。

 教育に係る経営再建プログラムについての改革改善項目について、市長の所見をお聞かせください。

 次に、少人数学級についてお伺いいたします。

 市長は、選挙公約で、少人数学級の実現を挙げております。そして、15年度の施政方針の中で、きめこまやかな指導を行っていくため、小学校1年生の少人数学級の実現に向けて取り組んで参りますと述べ、具体的には、35人学級の実現を目指しておられます。40人以下の少人数学級を導入する場合は、国、県の財政上の支援はなく、本市単独での費用負担となるため、このことが大きなネックとなります。私たちも従来から要望として少人数学級の実現を挙げていたことから、このことに関しては一定の評価をするところです。しかしながら、なぜ35人学級なのか。そしてまた、なぜ1年生だけなのかということについては、理解しにくいところであります。市内の小学校の6割以上が35人以下の学級になっている現状から、抜本的な改善を目指すのなら、複数担任制度や教科担任制度の導入など、子どもの成長に即したクラス編制をなすべきであり、その編制においても、人数だけに限定するよりも、広く柔軟に考えるべきであります。何よりも大事なことは、真に子どもの教育のためにという観点からの改革でなければなりません。

 そこでお伺いいたします。

 このように、真に子どもの教育のためにという観点からの抜本的教育改革について、市長のお考えをお聞かせください。

 併せて、市長の標ぼうする市民の声をじゅうぶん反映させる市民参加の視点から見ると、この問題については審議会を設けてじゅうぶんに議論する必要を感じますが、この点についてはどのような見解を持っておられるのか、明確な御答弁をお願いいたします。

 産業施策についてお伺いいたします。

 市内産業の再生は、屋台骨でもある中小企業の安定と発展が欠かせません。特に中小企業は、近年、金融機関の貸し渋り、貸しはがしでたいへん苦しんでいます。この問題の解決には、金融機関の抱えている不良債権の処理を加速し、この問題を早期に終結させることが必要ですが、一方では、将来発展が見込めるような企業まで手が及べば、倒産等の増加で、かえって資金繰りが厳しくなることも懸念されます。したがって、金融セーフティネットの拡充、金融対策の強化が必要となってくると思われます。また、国の施策も既にその方向で動いています。市当局は、金融施策の窓口として、従来は工業課としていましたが、今後は産業振興協会を窓口にすると発表されましたが、事務の効率化やサービスの質の転換として移管されるということは理解できますが、外郭団体に委託することで中小業者に対しての不安の解消や質の担保など、どのように機能していくのか、未知数であります。

 市内産業育成とともに、ベンチャー企業の金融支援に寄与する産業振興協会の果たす役割は、今までにも増してたいへん重要な組織になると思います。民間の経営感覚と能力を併せ持った力と人材が必要だと考えますが、新たに統合される産業振興協会に対する市長の御所見をお伺いいたします。

 本市の地域産業活力を高めるため、工場跡地への立地誘導や新たな産業誘致に対する取組を行うとして、新しく産業立地課を新設するとあります。市長は、施政方針の中で、新しい産業の育成と誘致を行っていくため、インセンティブを持たせた方法を検討するとともに、産業施策を充実させていくため、柔軟に対応しやすい公益法人のメリットを生かせる尼崎産業振興協会へ事務を委託し、地域産業の活性化を推進して参りますと述べられています。

 ここでお伺いします。

 産業立地課と産業振興協会は密接に連携を図ると思いますが、移転した跡地や遊休地をただ再利用、誘致するのではなく、都市イメージと併せて全体計画の下で進めていくべきであると考えますが、市長はどのような考えをお持ちなのか、お答えください。

 また、市長はベンチャー企業の創業を支援していくためのいちばんの障害となっているのは、資金調達のための金利を下げることだと言われていますが、ほんとうにそうなのでしょうか。いちばんの障害は、資金の調達手段であり、私は、むしろベンチャー企業に対して投資する環境整備や規制の緩和と減税措置の施策が障害になっていると考えます。国から構造改革特区の指定を受ければ、大胆な規制緩和とともに独自の減税措置をすることによって企業の進出意欲も高まると思いますが、市長はこの特区に対してはいまだに触れられていません。例えば環境関連、新エネルギー、医療、バイオテクノロジーやナノテクノロジーなどの21世紀型新産業が考えられますが、特区構想も含めて、産業の育成、誘致についてはどのように考えているのか、更には、どのような産業のまちにしたいのか、市長御自身のビジョン、お考えをお伺いいたします。

 続いて、雇用の問題についてお伺いします。

 予算案の中で、新規事業として、仕事相談事業では職業安定所と連携し、就労支援のための相談事業を行うとあります。今や民間の職業紹介事業者や人材派遣業者のほうが多様な選択肢を提供し、労働市場のニーズに柔軟に対応しております。職業安定所だけではなく、民間とも連携しながら、相談担当者が求職者の職業選択や教育訓練給付制度の利用促進など、能力開発などの相談にもこたえる、まさにキャリアカウンセリングとして、従来の相談業務から脱却すべきと考えますが、あえて新規事業とされていますのでお伺いします。

 この事業をどのように展開しようとされているのでしょうか。そして更に、新規施策である求人開拓コーディネーターとはどのようにかかわっていくのでしょうか。更には、特に雇用環境が厳しい中、保護を必要とする低年金の高齢者に対して自立を支援するためにも、福祉と雇用の連携については特段の配慮が必要と考えますが、市長はどのように考えておられるのか、お伺いいたします。

 環境対策について質問して参ります。

 今年の2月15日に土壌汚染対策法が施行されました。有害物質による健康被害を防止するためにつくられた法律で、それまでは汚染処理に関する強制力がある法律がなかったことから、本市など企業の工場閉鎖が相次いでいるところでは、たいへん重要な法律ができたことになります。土壌汚染対策法は、工場を閉鎖したときに調査するわけですが、操業しているときの調査について同法は求めておりません。汚染された土壌から有害物質が地下水などに溶け出して、結果的に人の健康に害を及ぼさないためにも、汚染防止という観点がたいせつです。ISO14001取得のため、自主的に土壌汚染調査を行っている工場もありますが、一部にすぎません。

 そこで、本市の環境対策として、リスク管理の意味から、ふだんより土壌の調査を行い、仮に土壌汚染が分かれば早急に対応するよう、各事業所の協力を求める必要があるのではないかと思いますが、お考えをお聞かせください。

 次に、昨年の12月議会で、水と緑のあまがさきを伝えていくというのは具体的にどういう意味ですかとお聞きしましたところ、それは、尼崎の環境を豊かなものに創造し、次の世代に引き継いでいきたいとの思いを表現したものだという内容の答弁をされました。しかし、平成15年度施政方針では、西武庫のホタルの里や園田の自然と文化の森の例を取り上げ、水や緑の環境面での活動を支援していく、また、水と緑のあまがさきを目指していくと演説をされ、具体的であるような、抽象的であるような、市長御自身が環境問題に対して何をやっていこうとしているのか、よく分かりません。具体的にお答えください。

 現在の環境問題は、即都市問題そのものです。社会で生活を営むすべての人間が環境問題の加害者であり、被害者です。環境そのものの問題はもちろんのこと、今後は並行して人間の営みや社会の在り方も問わねばならない時期に来ていると思います。この観点から、市長は本市において何をしようと考えているのか、お聞かせください。

 最後に、尼崎21世紀の森構想についてお伺いいたします。

 現在、日本全体で少子・高齢化が急速に進んでいますが、こうした状況の下で、次の世代に何を伝え、どのような都市を継承していくかは、市政に携わる者に課せられた大きな課題であると思います。この課題を解決していくためには、先行きの見えない難しい時代ではありますが、長期的な視点でまちづくりを考え、着実に実行していくことが必要です。そういった視点から尼崎臨海地域の現状を考えますと、現在の臨海地域は、阪神工業地域の中核として本市の発展をけん引してきた反面、その過程で貴重な自然環境を失い、また、公害問題を発生するなど、環境面で大きな負荷を抱えた地域でありました。本市の都市イメージも、こうした臨海地域のイメージが強く影響し、大気汚染などの観測数値は、神戸市や芦屋市と同様の水準まで改善されているにもかかわらず、いまだに公害都市という言葉が付いて回っています。こうしたイメージを払しょくするためには、臨海地域のルネサンスこそ、本市の新しい姿を内外に情報を発信していくことが必要です。

 昨年3月に作成された尼崎21世紀の森構想は、この臨海地域の歴史や、これまで尼崎市や阪神間の経済発展を支えてきた役割等を踏まえ、失われた自然環境を大胆に回復、創造することにより、住み、働き、憩うことのできる魅力ある都市への再生を目指す取組であります。この構想は、平成13年12月に都市再生プロジェクトに指定されました。また、臨海西部拠点開発地区の約24ヘクタールは、昨年10月には都市再生緊急整備地域の指定も受けており、兵庫県との共同事業というだけでなく、国からの支援も得られるしくみが構築されています。本市の財政は非常に厳しい現状であり、また、社会経済情勢が不透明な昨今の社会状況を考えると、尼崎21世紀の森構想のような壮大なスケールで、かつ長期的なまちづくりを進めるためには、こうした国、県、市の連携が不可欠であると思います。

 そこでお伺いいたします。

 市長は、施政方針の中で、尼崎21世紀の森構想につきまして、わずか一言で終わっております。市長としてビジョンが見えないと感じているのは、私一人ではないと思います。市長は、尼崎21世紀の森構想にどのようなビジョンをお持ちなのか、お聞かせください。

 また、市長はこれまでの兵庫県と尼崎市との関係をどのように考え、今後どのようにしていこうと考えておられるのか、お聞かせください。

 更に、市民参加の視野を広げるため、森づくり協議会の今後の取組方法についてどのように考えておられるのか、併せてお聞かせください。

 次に、森構想は、臨海地域の都市再生を目指す取組であり、単に森を整備すればそれで終わりというものではありません。森づくりを通じて活力ある都市に再生することが重要であり、そのためには、森づくりを契機に新しい産業活動が誘発されることが期待されます。今はまだ森そのものの姿が見えていませんが、具体的にどのような形で産業活動に寄与するのか分かりませんが、私は、この取組が21世紀の尼崎市の活力再生につながることを期待しております。森構想を推進するに当たっては、まちづくりや本市の活力ということを考えますと、森構想をきっかけに臨海地域で新しい産業が創出されるという期待もあります。

 そこでお伺いいたします。

 市長は、森構想を本市の産業活性化にどのように活用しようと考えておられるのか、お答えください。

 以上をもちまして、公明党を代表しての質疑のすべてを終わらせていただきます。

 時間の都合上触れることのできなかった問題につきましては、この後予定されています予算特別委員会の分科会や総括質疑において、市当局の見解をただして参ります。

 長時間にわたりまして、ほんとうに御静聴ありがとうございました。(拍手)



○議長(安田勝君) 答弁を求めます。

 白井市長。

   (白井 文君 登壇)



◎市長(白井文君) それでは、新本議員の第2問目の御質疑に対しまして、順次お答えして参りますが、最初に、新本議員からビジョンの示し方とリーダーの在り方について御意見がございました。

 私は、これからのリーダー像につきましては、いつもカリスマ性があって、フォロー・ミー、自分についてこいというリーダー像だけではなくて、多様な価値観を認め合うという中で、市民とともに悩み苦しみながらビジョンをつくり上げる、そういうリーダーがあってもいいのではないか、固定概念でリーダーを捕らえなくてもいいのではないかというふうに思っております。

 それでは、まず、教育予算についてお答えして参ります。

 本市を取り巻く教育環境につきましては、教育の改革が急速に進む中、これに対応できる体制を確立し、更に、基礎学力の向上や学校の整備など、その充実が求められていると認識しております。教育予算につきましては、さきに申し述べましたとおり、本市の財政状況から、投資的事業の圧縮、抑制を図ることを基調に、全市的な観点から編成を行ったところであり、その結果、教育費の構成比率が低くなったことは事実として認識しておりますが、教育は未来への投資との考えから、今後ともその充実に力を注いで参りたいと考えております。

 次に、教育に係る改革改善項目についてのお尋ねでございます。

 経営再建プログラムの改善項目のうち、教育に係る項目が多いのは事実でございます。これは、基本方針、執行方針に添って、すべての事務をゼロベースから見直した結果でございます。そういう中にあっても、未来を担う子どもたちをたいせつにはぐくむという考えから、基礎学力の向上のための施策や特別な支援が必要な児童に対する施策など、今日的課題に対処したところでございますが、今後におきましても、教育を取り巻く課題に対処するため、いっそうの再構築が必要であると考えているところでございます。

 次に、教育改革についてのお尋ねでございます。

 21世紀を担う主役である子どもたちが夢と希望を抱いて自ら時代を切り開いていくために、豊かな人間性や創造性を培うことが重要であると捕らえております。このような子どもたちがあらゆる分野で知識の競争となる今の世紀をりっぱに生き抜くことができるよう、学校、家庭、地域を含めた社会全体の中で育成を図らなければならないと考えております。

 次に、産業振興協会についてのお尋ねでございます。

 統合により、産業振興協会は、新たに調査研究機能を加えることで充実を図ることができると考えております。また、融資あっ旋事業や各種の産業支援事業などを、事業者、産業界と密接にかかわる産業振興協会へ集約することにより、職員の専門性を高め、これまで以上に効果的で効率的に事業執行ができるものと考えております。今後、官民の事業の重複や産業団体との役割を見直す中で、調査研究機能と産業振興機能をじゅうぶん活用することにより、尼崎市における地域及び産業の活性化に向けた事業展開を行うことができると思っております。新たな法人となる産業振興協会が果たす役割は、ますます高くなるものと考えております。

 次に、工場跡地への立地誘導等についてのお尋ねでございます。

 内陸部の工場跡地につきましては、これまでから業務系機能の立地に取り組んでおり、具体的な成果に結びついた事例もございます。このような産業誘致の検討に当たりましては、新たな知識と技術によって成長が期待できるものや、雇用吸収力が高いといった地域経済に大きな波及効果を及ぼすもの、更には地域の課題を解決できるような身近なサービスを提供する生活産業などの誘致に尽力すべきと考えております。こうした認識の下、内陸部や臨海部など、その場所の特性なども踏まえまして、望ましい産業立地策を構築したうえで、積極的に施策を展開して参ります。

 そのために行政側の窓口を集約し、企業の立地動向などに関する情報を幅広く集め、迅速に対応していくことが必要でありますことから、新たに体制を整えたものでございます。

 次に、産業の育成、誘致についてのお尋ねでございます。

 尼崎市の地域産業の活力を高めるには、まず第1には、市内の優れた技術集積を生かし、既存のものづくり産業の高度化や第2創業を促すこと、そして、成長が期待される産業の芽を育てることがたいせつだと認識しております。そこで、ものづくり支援センターや産学官連携事業を通じまして、例えばマーケットの需要にこたえる力を持つ製品開発や技術開発を支援して参ります。また、新しい産業の立地誘導に当たりましては、企業とフェイス・トゥ・フェイスの活動をするなど、生の情報を積極的に収集するとともに、企業の立地ニーズに対応したインセンティブなどを検討して参ります。そして、必要に応じてトップセールスも行って参りたいと考えております。

 私は、特区構想も含め、こうした施策を講じることにより、また、人材を育てることや事業者の皆様の知恵を結集することにより、企業の持つ創造性やノウハウなどが今後の事業活動において多方面で発揮できるような、生き生きとした強い尼崎を築いて参りたいと考えております。

 次に、仕事相談事業についてのお尋ねでございます。

 民間の職業紹介事業者や人材派遣業者のほうが多様な選択肢を提供して、労働市場のニーズに柔軟に対応できるのではないかという御意見、そして、求人開拓コーディネーターについてのお尋ねでございました。

 まず最初に、仕事相談事業についてですが、これは、さきほど申し上げました民間で行っている事業との違いなんですけれども、厳しい雇用情勢の下、さまざまな要因により、ハローワークや民間職業紹介などを利用することが困難な状況にある就職困難者個人に対しまして就職活動の支援をするため、訓練情報などの提供など、個々の状況に応じたきめ細かい指導、助言を、ハローワークなどの関係機関と密接な連携を図りながら行おうとするものでございます。

 次に、求人開拓コーディネーターにつきましては、雇用動向調査により、中小企業には技術、技能職を中心に、新規雇用に結びついていない潜在的な求人需要があることがうかがえます。このため、求人開拓コーディネーターの事業所訪問により雇用拡大を図る国、県などの助成施策の活用を促しながら、潜在的求人の掘り起こしを行い、これらを経営者協会やハローワークなど関係機関と連携する中で、ミスマッチの解消をも図りながら、新規雇用に結びつけていこうとするものでございます。これら事業の対象者は基本的に異なるものの、いずれも厳しい雇用情勢を踏まえ、市内の雇用改善を図るため実施するもので、必要に応じ連携を図りながら取り組んで参ります。

 次に、高齢者の雇用施策についてのお尋ねでございます。

 高齢者の福祉施策と自立を支援する雇用施策との連携についてのお尋ねでございました。

 高年高齢者の経済的自立を促進する雇用施策として、尼崎市におきましては、以前から尼崎中高年事業株式会社及び尼崎市シルバー人材センターに対する公共業務の発注支援などに加えまして、15年度には、新たに拡充を図るなどの対応や、高齢者就業センターにおける職業紹介などを通じ、雇用、就業の拡大に努めているところでございます。更に、厳しい雇用情勢の下で、保護を必要とする高年齢者の自立支援にも力を注ぐため、新たに設置する仕事相談員やケースワーカーや福祉事務所の就労促進相談員などとの連携を密にし、就労につながるきめ細かな相談を行うなど、より積極的に対応して参りたいと考えております。

 次に、土壌汚染への対応についてのお尋ねでございます。

 新本議員御指摘のように、2月15日から土壌汚染対策法が施行されましたが、法は、水質汚濁防止法の有害物質使用特定施設の廃止時や土壌汚染による健康被害が生じるおそれがある場合に限り、土地所有者に対し、土壌汚染調査の実施を義務づけたものであります。つまり、工場を廃止したときとか、明らかに健康被害が生じるおそれがある場合に限るという制約がございます。御指摘のふだんの操業時に土壌汚染調査を実施することは、生産活動などに支障を来すおそれがあり、現状では非常に難しいと考えております。

 次に、環境問題に対する認識と今後の取組についてのお尋ねでございます。

 今日の環境問題は、環境への配慮がふじゅうぶんなままの事業活動や日常生活を営み続けてきた結果であり、環境保全型社会を基調とした持続可能な社会の構築に向けた取組が必要であると認識しております。このため、現在策定しております環境基本計画において、循環を基調とする経済社会システムへの転換、人の健康の保護、自然との共生の確保を三本柱に、市民、事業者、行政がパートナーシップの下、平成15年度においては、環境会議を設置し、具体的な行動指針の策定に取り組んで参ります。

 次に、21世紀の森構想についてのお尋ねでございます。

 森構想についてどんなビジョンを持っているのか、そして、これまでの県と市の関係をどのように考え、今後どのようにしていくのかというお尋ねでございました。

 尼崎21世紀の森構想は、100年後のまちを展望して、未来の子どもたちに水、緑豊かな自然環境を回復、創造し、伝えるとともに、本市の都市課題の一つである臨海地域の再生を目指すまちづくりであり、私は、長期的な視点で継続して取り組む必要があると認識をしております。また、昨年8月には、尼崎21世紀の森づくり協議会が設置されており、今後、この協議会を中心に、広く市民の参加と協働で構想が進められて参ります。尼崎市といたしましては、今後も国、県とのパートナーシップを維持しつつ、市民参加の輪を広げ、構想の実現に向けて努力したいと考えております。

 次に、森づくり協議会についてのお尋ねでございます。

 尼崎21世紀の森構想では、地域社会の中心である市民や企業が自分の考えを持ち、主体的に構想推進に参画することが重要であるとしております。尼崎21世紀の森づくり協議会は、こうした構想推進の中核組織として昨年8月に設立されたもので、現在は、企画部門やワークショップに多くの市民の方々が参加をされております。しかし、まだ市民の方々に構想の内容がじゅうぶんに伝わっておりませんし、尼崎市としては、更に多くの方々に参加をしていただけるよう広く周知を図るなど、協議会の活動を支援していきたいと考えております。

 次に、森構想と産業活性化についてのお尋ねでございます。

 私は、構想に基づき森づくりに取り組むことにより、水、緑豊かな自然環境の創造や活力ある都市への再生が進み、既存産業の育成と新しい産業の創出につながることを期待しております。尼崎市としては、今後も産業界と連携し、産業の活性化に向けて森構想を推進していきたいと考えております。

 以上で新本議員の代表質疑に対します答弁を終わらせていただきます。

 ほかの教育にかかわります問題につきましては、教育委員会から答弁させていただきますので、よろしくお願いいたします。



○議長(安田勝君) 小林教育長。



◎教育長(小林巖君) 35人学級にかかわる審議会を設ける必要はないのかという御質疑にお答えいたします。

 学級編制につきましては、県教育委員会が定めた基準により行うこととされており、兵庫県の基準は40人でございます。こうした点を踏まえ、また、少人数学級についての他府県レベルでの取組事例も参考にしながら、既に教育委員会において少人数学級や少人数学習等も含めた多面的な協議を行っており、その中で必要に応じて学校長、PTAなど、広く御意見を聴く機会を設けて参ります。したがいまして、審議会を設置する考えはございません。

 以上でございます。



○議長(安田勝君) 新本三男君の質疑は終わりました。

 お諮りいたします。

 本日はこの程度にとどめ、残余の議事は延期いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。

   (「異議なし」と呼ぶ者あり)



○議長(安田勝君) 異議なしと認めます。

 よって、本日はこの程度にとどめ、残余の議事は延期することに決定いたしました。

 以上をもって本日の日程は終了いたしました。

 明6日は、本日の議事日程を踏襲し、午前10時から会議を開きます。ついては、ただいま出席の諸君にはあらためて通知はいたしませんから、御了承願います。

 本日は、これをもって散会いたします。

             (午後2時41分 散会)

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議長   安田 勝

議員   松村ヤス子

議員   真鍋修司