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兵庫県 尼崎市

平成11年  2月 定例会(第9回) 03月03日−03号




平成11年  2月 定例会(第9回) − 03月03日−03号 − P.0 「(名簿)」












平成11年  2月 定例会(第9回)



   第9回尼崎市議会会議録(定例会)第3号

◯議事日程

    平成11年3月3日 午前10時 開議

第1 議案第41号 尼崎市国民健康保険条例の一部を改正する条例について

第2 議案第43号 尼崎市都市公園条例の一部を改正する条例について

第3 議案第44号 尼崎市下水道条例の一部を改正する条例について

第4 議案第60号 尼崎市農業共済事業事務費の賦課総額及び賦課単価について

第5 議案第1号 平成11年度尼崎市一般会計予算

第6 議案第2号 平成11年度尼崎市特別会計国民健康保険事業費予算

第7 議案第3号 平成11年度尼崎市特別会計中央卸売市場事業費予算

第8 議案第4号 平成11年度尼崎市特別会計用品調達事業費予算

第9 議案第5号 平成11年度尼崎市特別会計育英事業費予算

第10 議案第6号 平成11年度尼崎市特別会計農業共済事業費予算

第11 議案第7号 平成11年度尼崎市特別会計都市整備事業費予算

第12 議案第8号 平成11年度尼崎市特別会計公共用地先行取得事業費予算

第13 議案第9号 平成11年度尼崎市特別会計中小企業勤労者福祉共済事業費予算

第14 議案第10号 平成11年度尼崎市特別会計公害病認定患者救済事業費予算

第15 議案第11号 平成11年度尼崎市特別会計青少年健全育成事業費予算

第16 議案第12号 平成11年度尼崎市特別会計老人保健医療事業費予算

第17 議案第13号 平成11年度尼崎市特別会計駐車場事業費予算

第18 議案第14号 平成11年度尼崎市特別会計競艇場事業費予算

第19 議案第15号 平成11年度尼崎市水道事業会計予算

第20 議案第16号 平成11年度尼崎市工業用水道事業会計予算

第21 議案第17号 平成11年度尼崎市自動車運送事業会計予算

第22 議案第18号 平成11年度尼崎市下水道事業会計予算

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◯出席議員

   1番     騰 和美君

   2番     荒木伸子君

   3番     丸尾孝一君

   4番     高橋藤樹君

   5番     田村征雄君

   6番     松村ヤス子君

   7番     今西恵子君

   8番     丸尾 牧君

   9番     酒井 一君

  10番     田之上鉄男君

  11番     杉山公克君

  12番     真鍋修司君

  13番     竹原利光君

  14番     丸岡盛夫君

  15番     広瀬早苗君

  16番     菅村哲仁君

  17番     瀬井幸則君

  18番     飯田 浩君

  19番     白井 文君

  20番     平山丈夫君

  21番     牧田 隆君

  22番     北 和子君

  23番     滝内はる子君

  24番     仙波幸雄君

  25番     安田雄策君

  26番     下地光次君

  27番     早川 進君

  28番     黒川 治君

  29番     蔵本八十八君

  30番     北村保子君

  31番     谷川正秀君

  32番     波多正文君

  33番     中野清嗣君

  34番     塩見幸治君

  35番     小柳久嗣君

  36番     畠山郁朗君

  37番     新本三男君

  38番     多田敏治君

  39番     宮野 勉君

  40番     寺本 己君

  41番     小田原良雄君

  42番     安田 勝君

  43番     高岡一郎君

  44番     中川日出和君

  45番     石本 晟君

  46番     藤原軍次君

  47番     米田守之君

  48番     中村四郎君

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◯議会事務局

事務局長      木戸 功君

事務局次長     小谷正彦君

議事課長      木村昭一郎君

調査課長      木本博昭君

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◯地方自治法第121条の規定による出席者

市長        宮田良雄君

助役        藤田浩明君

助役        堀内弘和君

収入役       石本 操君

理事        鳴海繁実君

都市拠点開発室

統括局長      横山助成君

総務局長      鳥羽正多君

理財局長      岡田 武君

美化環境局長    宮崎 修君

保健局長      山本 繁君

福祉局長      斉藤 実君

市民局長      西村孝一君

産業労働局長    矢冨勝亮君

土木局長      大井善雄君

都市局長      中村光彦君

同和対策室長    辻村拓夫君

消防局長      近成義男君

水道事業管理者   村上義光君

自動車運送

事業管理者     松本 博君

企画財政局

総務課長      岩田 強君

教育委員会

委員長       中村弘一君

教育長       山田耕三君

選挙管理委員会

委員長       西村五郎君

代表監査委員    久保田 治君

常勤監査委員    藤本 始君

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 (平成11年3月3日 午前10時1分 開議)



○議長(藤原軍次君) これより本日の会議を開きます。

 日程に入るに先立ち、会議録署名議員の指名を行います。会議録署名議員は、会議規則第81条の規定により、議長において丸岡盛夫君及び宮野勉君を指名いたします。

 この際、事務局長から諸般の報告をいたさせます。



◎事務局長(木戸功君) 御報告いたします。

 現在の出席議員は47人であります。

 中野清嗣議員は通院のため遅れる旨の届けが参っております。

 次に、本日の議事日程は、配付いたしましたとおりであります。

 報告事項は以上であります。



○議長(藤原軍次君) 日程に入ります。

 日程第1 議案第41号 尼崎市国民健康保険条例の一部を改正する条例についてから、日程第22 議案第18号 平成11年度尼崎市下水道事業会計予算まで、22案を一括議題といたします。

 これより質疑に入ります。

 代表質疑の通告がありますので、順次発言を許します。

 小田原良雄君。

 (小田原良雄君 登壇)



◆41番(小田原良雄君) 新政会の小田原良雄でございます。私は、新政会を代表いたしまして、第9回尼崎市議会定例会に宮田市長から提案されました平成11年度各種予算案並びに関連いたします重要諸案件につきまして、代表質疑を行います。

 平成11年度は、市長も施政方針で述べておられますように、宮田市政第2期目の出発の年であります。第2期目の出発に当たっての、市長の為政者として、行政責任者としての抱負なり進むべき方向について、その内容が新年度予算にどう反映され、また、市長が選挙公約として明らかにされたことをどのように取り組まれようとしているのか、更に、先般、今議会初日に明らかにされました施政方針や政策の基本方向、財政運営等に対しまして、我が会派の考えなり、あるいは私自身の思いなどを披れきしながら、市長の所見をお伺いしてまいりたいと思っております。

 若干前置きが長くなりましたが、宮田市長におかれては、私の意のあるところをお酌み取りいただき、率直で建設的な御答弁をお願いいたします。

 また、先輩、同僚議員には、しばらくの間御静聴賜りたいと存じます。

 さて、宮田市長には、平成6年12月に市長に就任以来、過ぐる1期4年間は、まさに激動と混迷の中での市政運営で、息つく間もない日々の連続であったと拝察いたします。それでも、4年間の最大の課題でありました震災復興事業を着実に成し遂げられ、昨年末には、応急仮設住宅をすべて解消され、併せて防災1号も解除するにこぎ着けられました。その努力と功績には深くこうべを垂れる市民も多く、私どもの会派も大いに評価しているところであります。

 また、そうした一方で、市長がまちづくりの目標テーマとして掲げられた明るくさわやかなまちづくりに基づく諸事業を通じて、尼崎市民の念願であり、ずいぶん悔しい思いをしてきた、尼崎のまち全体のマイナスイメージをプラスに転換させる取組みも着実に行ってこられました。しかし、まちのイメージは長い歴史の中で塗られたものだけに、これを払しょくしていくには、大げさな言い方をすれば、その倍に匹敵する年月と多大のエネルギーを必要といたしますが、残念ながら、そんな悠長なことは言ってはおられませんし、逆に、そのようなことに甘えていては、市民も許してはくれません。

 過ぐる4年間は、震災復興中心の取組みでありましたが、今期は、市長が提唱されるさわやか事業の推進など、確かなまちづくりの実績をひっさげて市民の期待にこたえていかねば、市民の信頼はかち得られませんし、逆に、尼崎市長には宮田でなければと1票を投じた市民を裏切ることになります。

 来る2000年、そして新世紀2001年の始まりは、震災から5年目の節目の年となる平成11年度の延長線上にあります。したがって、今年の事業の中身、成果いかんによって、その方向性が左右される、たいへん重要な意味を持っていることは申すまでもありません。

 しかし、現下の社会経済情勢の混迷たるや、改めて言うに及びません。金融不安と金融機関に対する信頼の低下や著しい雇用不安などを背景とし、家計や企業のマインドが冷え込み、消費、設備投資が低迷しているのが現状であり、日本列島総不況、平成大不況、戦後最大の不況などと、さまざまな表現がなされております。

 そこで、まず基本認識についてお尋ねしておきます。

 我が国もこれまで多くの経済不況、財政危機を経験いたしましたが、このたびの危機は、これまでとは様相を異にしていると私には思えるのであります。市長の認識はいかがでしょうか、お伺いいたします。

 小渕首相は、所信表明演説の中で、今日の状況を不況の環と表現し、一両年のうちに我が国経済を回復軌道に乗せるために、平成11年度にははっきりプラス成長に転換させ、平成12年度までに経済の再生を図るよう、内閣の命運をかけて全力を尽くすと、力強く語っておられます。それを裏づけるために、今年度、第1次、第2次に続き、国、地方の財政負担が10兆円を超える規模の第3次補正予算を編成しております。私どももこれらの取組みが着実に成果を上げることに大きな期待を寄せておりますが、翻って現実の地方財政を見たとき、長引く景気低迷により、既に事実上財政運営は破たんし、非常事態に陥っている自治体が数多くあることを見逃すことはできません。

 我が尼崎市財政におきましても例外ではなく、かつてない厳しい状況下に置かれております。事実、平成10年度におきましても、本市の貴重な財源となる法人市民税で約15億円、収益事業収入で約17億円をはじめ、大きな歳入不足に陥り、30億円以上もの基金の追加取崩しをせざるをえない状況に立ち至っております。こうした中での新年度予算であります。

 そこで、市長にきたんのない思いをお伺いいたします。

 まことに厳しい環境のもとで、しかも市長御自身にとりましても、昨年の選挙において市民の前に明らかにされた公約を実現していかねばならない大きな使命を負った中での予算編成であったと私は思っております。市長はどのような思いで取り組んでこられたのか、率直にお聞かせいただきたいと思います。

 市長は、施政方針で、平成11年度は1900年代最後の年であり、21世紀への確たる道筋をつける重要な年と認識している。したがって、切れ目ないまちづくりを推進し、市民や事業者の皆様に安心感を与えるよう、強い決意で臨むと述べられました。私も全く同感であります。しかし、こうした思いをお聞きしますと、苦しい中での予算編成であっても、前年度に比べて少しは伸びがある予算と当然思うのでありますが、今回提案された一般会計予算は、わずか0.3パーセントとはいえ、マイナス予算となっております。震災の影響を受けた平成7年度の骨格予算を除けば、平成6年度以来のマイナス予算とのことであります。景気対策を主眼に置いて編成された国家予算は5.4パーセント、また、地方財政計画においても1.6パーセントの伸びとなっております。単純に規模だけで比較いたしますと、堅実な宮田市長らしく、いかにも慎重に、手堅くまとめられたような思いを持っております。マイナスとなった平成11年度予算を市長は自らどのように評価しておられるのでしょうか、御所見をお伺いいたします。

 また、市長は、昨年の11月の選挙において数々の公約を市民の前に明らかにされ、市民がその実現に大きな期待を抱いた結果、みごとに当選を果たされたのであります。我々宮田市長を応援した者も、21世紀への橋渡しを託した市民も、その実現を待ち望んでいるわけであります。その意味から、中には将来に向けて市民に夢を与えるもの、心に訴える理念的なものがあってもしかるべしで、すべてがすべて新年度に予算化する必要がないことを十分理解して質問をいたします。

 平成11年度の予算に自らの選挙公約、そして、自らこのようにしたいといった思いをどの程度反映されたのか。言い換えれば、宮田カラーが出せた予算とお考えなのかどうか、率直な思いをお聞かせいただきたいと思います。

 次に、新年度予算について、視点を変えてお聞きいたしたいと思います。

 さきに述べましたように、長引く景気低迷により、市税、収益事業収入など、本市財政の根幹をなす歳入の落ち込みは著しいものがあります。とりわけ市税収入については、平成10年中の2度にわたる定額減税、そして、新年度から最高税率の水準を50パーセントに引き下げるなど、4兆円規模の恒久的な減税を行うとともに、法人課税の実効税率を40パーセントに引き下げられるようであります。こうした措置により、景気回復への期待が高まり、消費の喚起や民間の設備投資を誘発し、将来的には社会資本の整備といった点に寄与するものと思われます。

 しかし、その一方で、地方財政への影響は避けられず、行政を推進する上で大きな負担を強いられることが容易に予測できます。国においても地方財政の円滑な運営には配慮するようでありますが、その手法たるや、どう思いをめぐらせても、恒久的な減税の補てんとしては、新たに地方特例交付金が設けられ、また、たばこ税が国から地方へ税源移譲されるとはいえ、こうした措置が未来永ごう続くとは思われません。したがって、その中心は起債による措置に頼らざるをえないのではないでしょうか。

 特に本市は被災地でありますので、震災復興事業による多額の起債発行があり、その上に総合経済対策に基づく起債が加わり、平成11年度には、その残高は軽く2,000億円を超え、一般会計の予算規模をも上回ってしまう結果となりました。こうした傾向は、多かれ少なかれ他都市と同様だとは思いますが、私たちの子や孫がその借財を背負っていかねばならないことを思うとき、また、21世紀に入ってその返済のピークを迎えたとき、尼崎市の財政力がその返済に持ちこたえうる状況にあるのかどうか、大きな不安を覚えるのであります。

 昨年の12月議会でも、我が会派の石本議員がこうした点に触れ、宮田市長の後を継いだ市長から、宮田市政の借財をと言わせたくないという言葉で、その運営に警鐘を鳴らしたことは、記憶に新しいところであります。将来、健全な財政運営を図っていく上において、現在のこうした状況を市長はどのように認識しておられるのか。また、今後、市債の活用に当たっての基本的な考え方について、率直なお考えをお示し願いたいと思います。

 この問題については、今まで幾度となく、また、我が会派だけでなく多くの会派から問いただされてきたところでありますが、その不安を少しでもぬぐい去りたい気持ちから、あえてお伺いするものであります。

 次に、今回提案された一般会計予算の内容、構造的な問題について、市長の見解をただしてまいりたいと思います。

 まず、昨年改訂された財政計画との関係についてであります。

 ちょうど1年前、平成10年度予算を審議する議会に、改訂された財政計画を示され、実行を担保できるものかどうかを中心に、各会派から多くの質疑が出され、活発な論議が展開されました。改訂された内容は、従来の50億円の収支改善に加え、決して容認されない数値とはいえ、今後の財政運営の指針として財政構造の改善を計画的に図り、経常収支比率を段階的に引き下げ、計画終了年次には90パーセント以下にするという新たな目標を設定されたことは、一歩も二歩も前進であると、一定の評価をしたものでありました。

 しかし、残念ながら、前向きな取組姿勢にストップをかけたのが、この1年間における経済環境の悪化であります。空前絶後と申していいほど、だれも想像だにしない結果を招くものでありました。施政方針で市長は、新年度予算ははっきり財政計画とかい離が生じたと言われましたが、果たしてその一言で片づけてしまってよいのでしょうか。私は、ここでは景気低迷のなせるわざと理解し、あえて言及はいたしませんが、ただ、この結果、新年度予算における経常収支比率は何パーセント程度となっていたのか、次年度以降どんな推移を遂げると予測されているのか、第2期宮田市政の財政運営の根幹に係る問題でありますので、市長御自身の今後の展望と抜本的な改善策なども含めて御見解を賜りたいと思います。

 私がこうした質問をいたしますのは、市長が財政計画とのかい離が生じたと議会に理解を求め、それでも急場しのぎの予算と言わざるをえず、仮に本年度のような経済状況が続けば、さきの10年度の補正予算のように、追加財源が必要となってまいります。いくら苦しい状況が続いても、財政構造のバロメーターとなる経常収支比率については、常に一定の目標値を持って対応していただきたいと念願するからであります。

 次に、収益事業収入についてであります。

 収益事業収入の増加が図れても、私が指摘する構造改善は図れません。しかし、本市財政の実態から、この収益は、まちづくりにとってほんとうにかけがえのない、貴重な財源であります。我が会派は、センタープールの開催が周辺住民の皆さんに多大の迷惑をかけながらも、その理解と協力の上に成り立っていることを十分認識した上で、これを支援しているものであります。

 ところで、問題は、この貴重な財源の見積もり方であります。本市財政は、古くから収益事業収入に依存し、その体質を今日まで引きずっております。毎年の予算編成においても、収支が合わないのなら、収益事業収入を増やし均衡を保つといった姿勢はないでしょうか。今年を例にとってみましても、本場1日売上げが平成10年度の当初予算が6億3,000万円、今回の補正では5億2,000万円、そして、新年度は5億6,000万円と、若干一貫性が感じられないのであります。11年度には三つのG?レースを獲得したからといっても、少し過大見積りのように思えるのですが、この点の市長のお考えはどうでしょうか。市長は十分現場の意見を聴いて予算計上をされたと思いますが、達成に向けての決意と併せ、御答弁いただきたいと思います。

 さて、私からここで、今指摘した問題も踏まえ、一つの提言をさせていただきます。

 売上げ動向によって、当然一般会計への繰入額が変わってまいります。この結果、財政運営にも影響を与え、政策事業の推進にも支障を来すことが予想されます。それだけに、いつも堅く見積もっておくのが安全でありますので、それを裏づけるものとして、一般会計の安定した財政運営を確保するためにも、年度当初に繰入額を確実に確保できる一定額に抑えるといった方法を講ずることも一つの考えだと思います。そうすれば、投資的事業など追加財政需要にも対応しやすいと考えるからであります。

 私の提言に市長はどのような見解をお持ちでしょうか。併せて御答弁いただきたいと思います。

 次に、市長の公約であります収益事業収入の使途の明確化、重点化についてお尋ねいたします。

 かつて収益事業収入については、学校の校舎や体育館などの整備あるいは下水道整備などに充当されてきたところでありますが、それ以降は、単に投資的事業への投下というだけで、極めて不透明な使われ方をしてきたことは否めない事実であります。こうしたことに対する問題意識から、宮田市長は、収益事業収入の使途の明確化、重点化を公約として掲げられたものと思いますが、市長就任直後の震災によって、その意図するところは、財政環境が全くそれを許さず、切歯やく腕の日々を送られてきたのではないかと推察いたします。そこに、本年4月から、これまで準備を進めていた神戸新開地場外発売場が開設の運びとなったことに着眼され、その収益分約6億円と聞いておりますが、それを、かねてからの懸案であります教育施設の整備に重点投資をすることを明らかにされたのであります。現下の厳しい財政状況を勘案するとき、非常に勇気ある決断であったと、一定の評価をするものであります。

 しかしながら、その内容を見て、いささか失望の念を禁じえませんでした。良好な学習環境整備事業、副題としてある、ゆとりと潤いのある学校環境づくり、名称はよろしい、聞けば、どんなにすばらしいものかと想像いたしましたが、中身を見ると、これまで継続して実施してきた単なる施設整備を寄せ集めたにすぎません。これでは、せっかくの良策も、結果として非常にインパクトの弱いものとなってしまっております。

 今のこの時期です。新しい箱物に投資するということに対しまして、市民のコンセンサスを得ることはすこぶる難しいことだと思われます。しかし、教育の宮田と自負されております。一方、本市で学力向上対策が長年の懸案でもあります。こうしたことを結び合わせ、もっとインパクトの強い政策として打ち出してほしかったと思います。

 平成10年度から学校図書館の整備事業が進められておりますが、例えば実施計画で定められている箇所数を超えて大胆に推し進めることなどは、それなりに市長の教育に寄せる思いがにじみ出たのではないかと思われるのであります。平成11年度につきましては、とりあえず突破口を開いたという意味で理解をいたしますが、私が申し上げたことも含めて、今後の方向について何か期するところがあれば、この際披れきしていただきたいと思います。

 次に、総合基本計画についてお伺いいたします。

 現在、民間企業では、経営戦略はしっかりと立てるものの、固定的な長期計画というものはほとんど姿を消し、情勢の変化にいかに機敏に対応していくかが中心課題となっております。行政にあっても、従来のような前例踏襲主義や、一度決めたことは変えないといった融通の利かないやり方は、もはや許されない時代であります。広く全国に目を転じてみますと、行政であっても民間の手法に学び、新しいまちづくりに向かって次々とチャレンジしている自治体もあらわれてきているのも事実であります。要は、私が言いたいのは、都市を経営していくという視点に立って総合計画を考えていく必要があるということであります。つまり、パイが拡大しない、むしろ縮小している時代に、過去の潮流や経済など社会全般の変化を分析し、計量的な将来予測のもとに目標を立て、政策を立案していくスタイルだけでは対応できない時代を迎えているということであります。

 そこで、市長の御所見を賜りたいのであります。

 日ごろから発想の転換を唱えておられる宮田市長は、どのような方法で総合計画を策定しようとしておられるのでしょうか、市長のお考えと哲学なるものをお聞かせください。

 新年度には、いよいよ総合計画審議会が設置され、策定作業が本格化するのでありますが、時代が大きく変化している現在、この審議会の在り方も、従来どおりでよいのかという疑問を感じるのであります。総合計画については、全分野を対象としているという点で、他の部門の審議会と異なることは申すまでもありませんが、どこに重点化を図るか、素案段階で十分な議論の機会が設けられるのかなど、時代に合わせた工夫が必要だと思います。困難な時代であるがゆえに、良識と先見性のある人、進取の精神に富んだ人たちの意見を聴き、市民や事業者の力を結集していく必要があると考えます。

 そこでお尋ねします。

 新年度に設置を予定されている総合計画審議会の概要とその運営は、どのように考えておられるのでしょうか。現在考えておられる構想を率直にお答えいただきたいと思います。

 また、審議会の議論の内容は、諮問の在り方によって大きく左右されます。時代は大きく変化しております。過去の計画づくりのように、無条件で右肩上がりの経済成長が見込まれるわけではありません。また、予想以上に少子高齢化が進んでおりますし、さまざまな社会の枠組みも大きく変化することが予測されます。しかし、一方で、現在実施されつつある国を中心とした経済対策の結果がどうなるかなど、先々の見通しがたいへん立てづらい状況でもあります。基本構想の改定を行うのか、基本計画の新規策定にとどめるのか、構想や計画の期間をどうするのかなど、たいへん悩ましい状況にあり、十分な庁内論議を経て対応しなければならないことは申すまでもありません。

 こうした中で総合計画審議会を設置しようとしておられますが、その審議会への諮問はどのような内容で行うお考えか、また、今後の策定スケジュールについても併せてお聞きしたいと思います。

 本市は、かつて名実ともに阪神間の中核都市として発展してまいりました。しかし、現在は、一説には姫路市にも抜かれ、兵庫県下第3位に甘んじざるをえない長期にわたる人口減少、バブル崩壊以後の産業の低迷、都市イメージの向上など、多くの課題を抱えたままであります。とは申せ、本市の人口規模、工業出荷額などは、全国的に見れば依然として強大であり、都市基盤の整備や環境の改善も進んだ、潜在的な可能性と魅力を秘める大都市であると、自信を持って公言できるのではないでしょうか。

 本市は、平成6年に国が制度化した中核市については、地域面積において条件を満たせず、対象外となったのでありますが、このたび、人口20万人以上の都市を対象に制度化された特例市については、当然対象となるのであります。この特例市以外の市は、いわば普通の市、一般市となるわけであります。結果的に、今後、全国670市は、政令市、中核市、特例市、一般市の4区分に分類されてしまうのであります。この制度の指定には、該当する市が手を挙げる必要があるようで、総合基本計画を考えるに当たっても、都市としての意気込みに係る問題であります。新設されます特例市の効用がどのように今後のまちづくりに作用するのか、不透明な部分は残されておりますが、この制度そのものが分権化の流れの中で誕生してきた制度であることに思いをいたしますとき、他都市の動向を見て対応といったこれまでの姿勢では手ぬるいように思います。また一面、本市のプライドにも係る問題でもあります。もっと積極的に情報収集に努めるべきであります。

 そこでお尋ねいたします。

 市長は、特例市に手を挙げる考えがおありかどうか。また、そうであれば、議会にもその内容を報告し、長と議会、そして市民が一体となって取り組むべきであると思いますが、市長のお考えはいかがでしょうか。併せて御見解を賜りたいと思います。

 各地方自治体の長期計画の在り方が曲がり角に来ている中で、新たな計画をつくり、市民に理解されるグランドデザインを描いていくとき、どうしても論議になるのが、にぎわい・創生・あまがさきという都市像であります。前市長当時に策定され、宮田市長就任後も幾多の論議が展開されてまいりましたが、今回、総合計画審議会を設置され、いよいよ具体的な計画づくりの段階を迎えました。

 ここで改めてお尋ねし、市長の思いを確認しておきたいのでありますが、前市長時代に策定された、にぎわい・創生・あまがさきという都市像に対する宮田市長の思いはどのようなものか、率直なところをお聞かせいただきたいと思います。

 次に、産業について、市長の基本的な考え方をお尋ねいたします。

 私は、さきの9月定例市議会におきまして、市民生活の安定という視点に立って、失業や企業倒産などの状況をもとにして、市民や中小企業の立場に立った取組みについて、市長の基本的な認識をただしました。そのとき、景気対策や雇用対策は、自治体においても、市民生活の安定や中小企業の経営支援の視点から、必要な対策を講じなければならない。そのため、新規産業の創出や新技術開発への支援などを通じて、地域経済の安定化、持続的な発展を図っていきたいといった答弁をいただきました。当時、国では第2次経済対策が打たれ、本市でも経済対策関連の補正予算が計上されたところでありました。その効果はどうであったのか、景気回復の兆候は見えたのでしょうか。

 具体的な数字でその後の状況の推移を見てまいりますと、有効求人倍率は、昨年の6月の時点で全国0.51、尼崎市0.28であったものが、11月には、それぞれ0.47、0.31と、本市ではやや改善されておりますが、依然として低水準で推移しております。また、全国の完全失業率は、11月時点では4.4と、戦後最悪を記録しております。一方、市内企業の倒産の状況を見ますと、平成9年度が67件に対し、平成10年の1月から11月までで既に86件を記録し、企業にとっては極めて厳しい状況下にあることが見てとれます。

 こうしたことから、国にあっては、財政構造改革を一時凍結してまでも、恒久的減税や個人消費の喚起に期待を込めた地域振興券の配布をも盛り込んだ第3次総合経済対策、更には平成11年度予算も含めた15カ月予算の編成を行わざるをえない状況に追い込まれたものと推測をいたします。

 翻って本市では、いっそう深刻の度を増す景気の状況に対応し、昨年12月に市長を本部長とする地域振興対策本部が設置され、全庁挙げた協議のもとに地域振興対策事業をとりまとめられ、今議会に示されたところであります。中小企業のまちという視点に立つならば、若干遅きに失した感は否めませんが、それでも市長レベルにおいては他市に先駆けて行ったということ、また、関連部局にかかわるトータルの振興策として取りまとめられたといったことから、一定の評価ができるものと考えております。特に市内の商業団体が中心となったプレミアム付き市内共通商品券が発行されるに至ったということに対しては、その効果面もさることながら、これまでに例を見ない事業であり、行政と業界団体との努力に対して敬意を表したいと思います。

 しかしながら、市内業者に仕事を分かち合うといった公共工事の分離分割発注の推進などの事業については、これまで以上に踏み込んだ内容となっておらず、部局によっては、今日のこの危機的状況に対して、いまだに認識不足があるのではないかと、若干の不満を禁じえません。更に、中長期的視点に立った施策が目立ち、正直、即効性のある施策は少ないといったことが感じ取れるのであります。

 いずれにいたしましても、私自身、限られた期間によくやったという評価と、物足らないといったことが相半ばしているというのが偽らざる気持ちであります。

 そこで、本部長である市長として、今議会に提案された地域振興対策についてはこれで十分と考えておられるのか、今後の対応も含めて見解をお伺いいたします。

 景気が悪化すれば、直ちに中小企業にしわ寄せがまいります。仮に景気が回復したとしても、中小企業がその恩恵に浴するのは半年から1年先ということになります。このように、中小企業というのは、常に景気の波に翻ろうされ続けている存在であります。したがって、過去2年間にわたるマイナス成長によって、中小企業の体力はもはや限界に来ているように思われます。平成11年度も大方の民間調査機関ではマイナス成長と予測しておりますが、こうした事態になれば、企業の多くは死にひんし、大企業でのリストラはいっそう激しさを増してまいります。また、中小企業の多くは更に倒産、廃業に追い込まれることになり、いよいよ日本経済はとんでもない状況に陥ることになってしまいます。ほんとうに不安と危ぐの念を禁じえないのでありますが、今日日本経済がこのような状況下にあるということを認識しているかどうかが、地域振興対策にもあらわれてくるのだと思われます。これまでは、一般に景気対策は国の重要な仕事であるというのが共通の認識でありました。確かに景気循環論の上に立つと、景気対策など経済対策は、財政や金融政策を含めた総合的対策に負うところが大きいと思われますが、構造不況とも言われております今日、地方財政の果たすべき役割も極めて大きいものがあると判断いたしております。

 現在、本市の財政は、不況の長期化によって大きな危機に直面しております。しかし、これに対して大幅な歳出削減で対応すれば、地域経済の景況は更に落ち込み、当然のことながら、この結果として、税収減となって負の効果が返ってくることは自明の理であると考えます。

 したがって、市が今なすべきことは、何にも増して地域経済対策に重点を置き、景気の回復、上昇に役立つことを視点に各種事業展開を図っていくことにあると思いますが、この点、市長はどのようにお考えなのか、私が申し上げた地方財政の役割を踏まえて、その具体的な認識についてお伺いいたします。

 ところで、今般、大規模な組織改正が行われました。そして、産業労働局は産業経済局に改編されました。その中で、他都市にあまり例を見ない、本市の特質と言うべき労働部が廃止され、労政課が産業部に編入され、また、新たに都市型憩いの場としての触れ込みで、公営事業所が編入されました。正直言って、今回の改正には、理念そのものがあまり見えてこないのであります。

 私なりの存念を申し上げますと、まず第1に、産業経済局とは何をするところなのかが分からず、いまだに理解に苦しんでいるのであります。国においては、省庁再編に当たり、通商産業省を経済産業省に改めようとしております。つまり、経済全体を扱うとともに、特に産業振興にも力点を置くということが率直に読み取れるのであります。名は体をあらわすと言いますが、産業だけの経済を扱うということになってしまいます。名称において、既に理念の欠如を感じるのであります。第2に、大企業での激しいリストラと企業倒産の多発によって失業率が高まっているこの時期に、産業部と労働部を統合したということは、いかにも時代を見据えていないということにつながるのではないか。第3に、今回の組織改正で、経済という言葉が入ってまいりました。非常に大きな言葉であり、産業活動をも包含したものであると理解をしております。そうであるならば、それを担うべき新たな課なりが新設されるべきではなかったのかと思います。

 このように、幾つもの疑問がわいてくるのであります。これまで本市では、中小企業の育成といった視点から、数多くの振興策を打ち出してまいりました。それらはあくまでも産業振興施策として打ち出したものであって、その施策は、結果として効果を上げたのかどうかすら検証されてこなかったのであります。例えば、税源のかん養につながったのか、雇用の増大をもたらしたのか、新たな投資を誘因することになったのか、あるいは一般的な公共投資に比べて福祉関連投資の効果はどうなのかといった検証がなされてこなかったのであります。しかも、立案される政策も、真に中小企業者のニーズに合ったものなのかどうなのか、疑問に思えるものもあります。産業と経済といったものは、生き物であります。時々刻々と変化するものであります。だからこそ、行政として企業の情報をいかに素早く、いかに正確に把握するのかが勝負となってくるのであります。そのためにも、絶えず企業と連絡が取り合えるほどに、お互いの信頼関係を築き上げることが重要となってまいります。それは、足でかせぐ以外にこれといった方法はありません。

 以上申し上げましたように、経済という用語を付した以上、それにふさわしい業務をこれから遂行していく必要があると思いますが、この点についての市長の基本認識と、新年度から新しい体制で産業経済対策に取り組んでいかれる決意のほどをお伺いいたします。

 以上で1問を終わります。(拍手)



○議長(藤原軍次君) 答弁を求めます。

 宮田市長。

 (宮田良雄君 登壇)



◎市長(宮田良雄君) それでは、小田原議員の代表質疑に対しまして、順次お答え申し上げます。

 まず、今回の経済危機に対する私の認識でございます。まず、我が国が当面いたしております経済危機につきましては、これまでの循環型経済から来る、いわゆる不況ではなく、我が国経済社会に内在する構造的要因によってもたらされたものであり、かつてのように右肩上がりの成長が続けられる時代ではないと認識をいたしております。また、財政危機につきましては、まず第1に、地方財政だけでなく、国の財政も危機的な状況にあり、ともに借金が急増していること、第2に、我が国の経済成長が構造的に低下しているため、今後は税の自然増収も大きく期待できず、危機の解消は困難ではないかということ。第3番目に、法人関係地方税が多く、相対的に豊かとされていた都市ほど危機が深刻であることなどが、過去の財政危機と様相を異にしており、広範、そして深刻な状況である、そのように認識をいたしております。

 次に、11年度予算編成に当たってのお尋ねでございます。

 私は、施政方針で、市民の皆さんこぞって21世紀が夢と希望を持って迎えられるよう、確たる架け橋を築いてまいりたいと申し上げてまいりましたが、こうした明日へのまちづくりの思いを秘めつつ、また同時に、平成11年度のまちづくりの成果が21世紀につなぐ重要な基盤となることを考え合わせまして、予算編成を進めてまいりました。しかしながら、長引く景気の低迷などから、極めて厳しい財政状況のもとでの編成となりまして、たいへん苦慮いたしました。

 このような中にありましても、市民の負託にこたえるべく、限られた財源ではありますが、切れ目のないまちづくりに向けて精いっぱい努力していきたいという思いを持っております。

 次に、11年度予算に対する評価についてのお尋ねでございます。

 平成11年度予算につきましては、第3次実施計画上の事業、明るくさわやかなまちづくりに向けた施策を中心に、財源の重点配分に努めたところでございます。また、私が申し上げてまいりました競艇場事業収入の使途の明確化、重点化を図る一環として、ボートピア神戸新開地の収益金を、教育の充実のため、良好な学習環境整備事業に充当することといたしております。

 こうした結果、一般会計の予算規模は、前年度比で0.3パーセントの減となってはおりますが、国の財政措置を活用する中で、教育、福祉、環境をはじめ、それぞれの分野におきまして、私の意図する施策をある程度予算化することができたものと考えております。

 次に、11年度予算に私の思いをどの程度反映できたのかということについてのお尋ねでございます。

 平成11年度は、私の2期目の実質的な出発の年度であり、極めて厳しい状況の中での編成となりましたが、昨年来申し上げてまいりました公約を少しでも実現するために、意を用いたところでございます。特に地域力の創造へ向け、地域、市民が主体となった協働化の取組みや、より豊かな地域社会を創造していくための人づくりの施策、また少子高齢化への対応など、十分とは言えませんが、私のカラーはある程度反映できたものと考えております。

 今後とも厳しい制約の中ではございますが、明るくさわやかなまち、感動と生きがいのあるまちの実現へ向けまして、一歩ずつ前進してまいりたいと考えております。

 次に、市債についてのお尋ねでございます。

 市債残高につきましては、震災復興事業の推進に加えまして、今日までの数次にわたります国の経済対策によりまして急増したものでございます。この残高は、将来にわたって、義務的経費であります公債費の増大につながり、財政構造の硬直化をもたらすものと認識をいたしております。したがいまして、今後の市債の活用に当たりましては、将来の財政負担を十分に把握し、公債費比率の動向にも留意をしながら、これまで以上に慎重に対応してまいります。

 次に、経常収支比率についてのお尋ねでございます。

 平成11年度の経常収支比率につきましては、事務事業の見直しなど、経常的経費の抑制に努めたところでございますが、自主財源の根幹であります市税の落ち込みなどによりまして、財政計画と比べまして6ポイント程度悪化をいたしまして、98パーセント程度と見込んでおります。

 また、次年度以降につきましても歳入の動向に大きく影響を受けるものとなりますが、景気の早急な回復が見込めない状況の中では、引き続き高い水準で推移するものと予測いたしております。今後、財政構造の改善につきましては、歳入歳出両面にわたりまして息の長い取組みが必要と考えておりますが、当面、12年度における財政計画の削減目標額の達成はもちろんのこと、行財政改革の更なる推進を図ってまいりたいと考えております。

 次に、競艇場事業収入に関するお尋ねでございます。

 まず、売上げの見積りについてでございますが、御承知のとおり、公営競技を取り巻きます環境は非常に厳しいものがございます。本市競艇事業の売上げにつきましても、平成3年度の1日平均9億3,000万円をピークに、年々減少いたしまして、9年度は6億5,000万円、10年度は、更に長引く景気低迷の影響などを受けまして、5億2,000万円を見込んでいるところでございます。11年度の売上げにつきましては、10年度の決算見込額をベースに、まだこの厳しい状況が続くとの判断のもとに、グレード別の売上げを見積もったところでございます。11年度の特色といたしましては、一つ目に、例年実施しております近松賞競走に加えまして、新たにモーターボート大賞、また、近畿地区選手権競走の二つのG?レースを開催いたします。二つ目には、電話投票会員の拡大、それから、全国放映であります日本レジャーチャンネルの放映日数が拡大をされます。三つ目には、タイトル競走の新設を行います。これらの売上げ増加要因を勘案いたしました結果、1日平均売上げを5億6,000万円と見積もったところでございます。

 さきほども申しましたとおり、公営競技を取り巻く環境は依然として非常に厳しいものがございますが、収益事業収入は、本市のまちづくりにとりまして貴重な財源でございます。多様化するファンニーズにこたえるために、本年4月にボートピア神戸新開地を開設するなど、新たな取組みをいろいろと行う中で、全力を傾注し、収益の確保に努めてまいりたいと考えております。

 次に、一般会計への繰入れについてでございます。

 今日のような変化の激しい時代にありましては、安定的、弾力的な財政運営がいっそう求められております。御提案の収益事業収入の当初予算での計上を一定額に抑えて、そして留保した額を補正財源などに活用するといったことは、今後の財政運営のための一つの有効な手法であると受け止めておりますが、現在の財政状況をかんがみますと、当面こういった措置を講ずることは難しいものがあると考えております。

 次に、その使途の重点化についてでございます。

 収益事業収入の使途につきまして、私といたしましては、市長就任から、教育分野での重点化を図りたいとの強い思いを持っておりました。今般、その一環といたしまして、ボートピア神戸新開地の開設に合わせまして、その収益金を良好な学習環境整備事業に充当することといたしたものでございます。将来的には対象事業を検討してまいりますが、当面は学校教育施設の整備充実に活用してまいりたいと考えております。

 次に、総合計画に関するお尋ねでございます。

 まず、策定手法についてでございますが、現在は時代の転換期にさしかかっております。これからは、地域の課題は地域自らが考え、自ら行動するというシステムの方向へと転換していくことが求められております。総合計画につきましても、市民と行政がともに地域の担い手であり、将来のつくり手であるという認識に立って、協働的な関係をつくり上げていくという考えで策定していく必要がございます。

 そうしたことから、既に従来にない詳細な市民アンケート調査を実施し、また、市民と行政とがともに時間をかけて本市の将来を考える、市民まちづくり研究会といった取組みも行っているところでございます。今後は、これらから得られましたデータや提言を活用いたしまして、素案段階から、審議会の場をはじめとし、広く論議して策定してまいりたいと考えております。

 また、時代背景から、次期基本計画は総花的なものではなくて、重点化を図り、時代の変化に機敏に対応できうる、柔軟性を持ったものであるべきだと考えております。

 次に、総合計画審議会の概要、また、その運営についてでございますが、これまでの右肩上がりを前提としたさまざまなシステムが時代に合わないものとなってきております現在、次期基本計画の策定に当たりましては、確かな時代認識に立った政策の選択が重要でありまして、地に足のついた分析と議論がたいせつであると考えております。

 総合計画審議会の委員構成につきましては、こうした考えのもとに、市民、産業界、議会、学識経験者、市内各関係団体などから御参画いただくべく、検討を進めているところでございます。また、その運営に当たりましては、今年度取り組んでおります市民意識調査の結果や市民まちづくり研究会の提案などの市民ニーズ、また基礎データをそういった関係から提供いたしますとともに、素案段階から幅広い議論を行っていただきたいと考えております。

 次に、諮問内容と今後のスケジュールについてでございます。

 基本計画の策定には、計画期間の設定をはじめ、いろいろな問題がありまして、常に時代の変化に機動的、そして弾力的にこたえうるといったことを念頭に置いておく必要がございます。こうしたことから、審議会への諮問につきましては、庁内での議論を深めているところでございまして、十分に煮詰まったものではございませんが、基本的な考え方として、政策策定に当たっての背景や方向性を中心に、具体的な取組みづくりを重視したものとなるように議論願いたいという考えでおります。

 また、今後の策定スケジュールでございますが、新年度には庁内検討組織を立ち上げ、8月ごろには、総合計画審議会への諮問を行い、約1年間議論していただきたいと考えております。

 次に、特例市についてでございますが、特例市の創設につきましては、今国会に提出される地方自治法の改正案に盛り込まれる予定でありまして、特例市が行う事務の詳細などにつきましては、今後その内容を分析する必要はございますが、この制度が地方分権を推進する議論の過程で生み出されたものであり、また、全国の中で本市の置かれている地位などを考慮いたしますと、積極的にとらえる必要があると考えております。今後の具体的な取組みにつきましては、議会をはじめ、幅広い議論を進めていくことがたいせつであると考えております。

 次に、都市像についてでございます。

 現在の総合基本計画で定めております、にぎわい・創生・あまがさきという都市像につきまして、さまざまな意見がありますことは承知をいたしておりますが、この都市像の考え方は、基本構想で示されておりますように、人々の交流と文化、産業、地域の活力が集まることによって、新しい尼崎の活力をつくり出していくことをめざしたものでございます。すなわち、文化活力、産業活力、地域活力が互いに相まって、尼崎の新しい魅力をつくり出すことを願ったものでございます。こうした考え方は、本市のまちづくりの基本理念をなすものでございます。しかし、さまざまな意見がございますことから、今後なお論議をしていく必要があるものと考えております。

 次に、地域振興対策についてのお尋ねでございます。

 長引く不況の影響によりまして、企業経営の悪化や商店街などの売上げが低下し、また、雇用情勢も深刻化いたしております。このような危機的な状況を打開していくため、本市におきましても、現下のたいへん厳しい財政状況の中ではございますが、地域振興対策として、商業の活性化や新しい産業の創出など、少しでも地域経済の振興につながるような施策を中心として構築をしたものでございます。

 もとより、市が取り組めます経済対策には限界がございますが、今後は国、地方を合わせまして、総合的対策の推移を見極めながら、経済団体とも連携をし、機動的な対応を行ってまいりたいと考えております。

 次に、地域経済対策に重点を置いた事業開発についてのお尋ねでございます。

 一般に財政が本来持っております機能につきましては、資源配分機能、所得の再配分機能、経済の成長、安定機能の三つであると言われております。こうした機能を有するため、景気対策は国の役割だと言われてまいりましたが、近年、地方も力をつけ、地方財政も大きくなってまいりましたことから、景気対策に果たす地方財政の役割が注目されてきたものと認識をいたしております。平成11年度の当初予算が前年度を下回ったということは残念ではございますが、地域振興対策として一定の取りまとめを行ったことも含めまして、今後各種事業が地域経済に及ぼす影響をも考慮いたしまして、市政運営に当たってまいりたいと考えております。

 次に、産業経済対策についてのお尋ねでございます。

 経済は、申すまでもなく、市民が働き、憩い、安心して暮らす基盤をなすものでございます。地方自治体におきます産業経済政策にはおのずと限界がございますが、経済のグローバル化、ボーダーレス化の急速な進展とともに、あらゆる社会システムが変革しつつあります今日におきましては、こうした大きな潮流に的確に対応した産業経済対策を進めていくことは、地域振興を図る上において極めて重要なことでございます。

 このような認識のもとに、本市が今日までに蓄積してまいりました多様な産業集積と大都市圏に立地する有利さを生かし、工業の高度化、商業の活性化、更には新しい産業の創出に取り組み、地域社会と産業の調和ある発展に向けまして最大の努力をしてまいりたい、そのように認識をし、考えておるところでございます。

 以上で小田原議員に対します第1問目の答弁を終わらせていただきます。



○議長(藤原軍次君) 小田原良雄君。

 (小田原良雄君 登壇)



◆41番(小田原良雄君) 第2問に入ります。

 第1問では、財政問題、そして11年度から本腰を入れて進められる基本計画に係ります問題、更には、現在市政にとって焦びの急となっている不況対策などについて質疑をいたしました。市長から御答弁をいただきましたが、中でも財政構造問題、あるいはまた選挙公約、総合基本計画などの答弁について、納得しかねる答弁もありましたが、一定の理解を示しておきたいと思います。

 第2問では、健全な財政運営を図る基盤となる行財政改革、教育問題などについて質疑をいたします。

 まず、行財政改革について、市長の御見解を賜りたいと存じます。

 行政改革は、国をはじめ、その自治体の行財政状況によって、また時期によってトーンが高くなるなど、要請度合いに濃淡があるものの、行政運営を行っていく上で絶えず求められる、いわば永遠の課題であります。本市においては、古くは昭和51年の行財政調査会報告、58年の行財政問題審議会答申、更に平成5年の行財政改革審議会答申など、その時代時代の要請に応じて、そのつど審議会によって改革の進むべき方向が打ち出されてまいりました。そして現在では、平成5年答申を踏まえ、平成7年9月に策定した行政改革第1次推進計画に基づき、長期的視点に立った行政体質の改善と職員意識の改革、また簡素で効率的な行政執行体制の確立、そして市民サービスに係る施策の見直しの3点を基本に取り組んでこられました。その期間も今年度をもって終了いたしますが、まず市長に、この3カ年の取組みの成果について総括をしていただきたいと思います。

 市長は、どう評価しておられるのでしょうか。これは変わったと自信を持って言える内容など、具体的な事例を挙げ、御答弁を願います。

 このたび、第1次推進計画が今年度をもって終了することから、平成12年度までの計画を明らかにされ、各会派代表者会、また予算勉強会で担当局から説明を受けたところであります。第1次推進計画は当然平成10年度をもって終了することから、我が会派の議員からも、早く議会に明らかにするよう要望していたにもかかわらず、議会に提示されたのが、新年度予算の内示と同じでありました。私自身、当局においては、市長を本部長とする行政改革推進本部において熟慮に熟慮を重ねておられるものと、その内容に大きな期待を寄せておりましたが、初めてその内容に触れ、率直に申し上げ、少なからず残念な思いがいたしました。

 なぜなら、具体的に申し上げますと、まず第1には、期間がわずか2カ年であり、その実行性が担保しにくいように思えたことであります。当局の弁をかりれば、第3次実施計画や財政計画との期間について整合を図ったものとのことでありますが、期間が2カ年であるがゆえに、住民折衝等が長引けば遅延することさえ考えられるからであります。つまり、期間内の完了が不可能となってしまいます。そうなれば、2カ年に限定したねらいは何だったのかということになります。第2点目に、事務事業の見直しに当たっては、すべて例示という記載で事業名が挙げられております。実施時期も、年次的なものも、具体的な取り組み方、方策も、何も明らかになっておりません。市長が選挙戦や新年のあいさつで語られた決意とは逆に、計画書の字面だけを見れば、やるのかやらないのかはっきりせず、切実感が全く伝わってこないのであります。

 世はまさに地方分権の時代であります。今日の国の画一的な基準や法制度による中央集権政治では、つまり、国の指導、許認可、補助金制度に依存しがちな自治体体質では、政策責任や市民の自治意識が生まれにくいという反省の上に立って、分権が推し進められようとしているのであります。これに対応するためには、しっかりとした行財政基盤の確立と職員の意識改革がぜひとも必要であることは、論をまたないところであります。その裏づけとなるこのたびの推進計画は、分権化の時代にも、また、一段と加速する少子高齢社会にも対応していく基盤づくりに寄与するものになるのか、一抹の不安を禁じえないのであります。

 宮田市長におかれても、庁内でかんかんがくがくの論議の末、取りまとめられたものと思いますが、私がるる申し上げたことを踏まえ、今回の推進計画をどう評価しておられるのでしょうか、御見解をお示し願いたいと思います。

 第1次推進計画、そして今回の計画と、一貫して掲げているのが、定数削減であります。スタートの8年度から10年度までに450人を削減する目標を立て、3カ年で既に243人削減という成果を上げられました。一定の評価をするものでありますが、ただ一言申し上げれば、削減の仕方にポリシーが見えてこないのであります。見ておりますと、がむしゃらに定数減を行っているようで、市長がめざす政策を実現するためのスタッフ、例えば産業都市を標ぼうするなら産業部門を、もっと充実した政策を企画推進したいというなら、そういった部門を手厚くし、また、少子高齢化社会に対応しうる部門や分権化に対応し、地域力の向上を図る拠点となる部門の拡充整備など、宮田市政を支える屋台骨となるところを充実し、そのかわりに、もっと見直さなければならないところを思い切って大胆に削減するなど、市政の向いている方向を見定めて進めるべきだと思うのであります。

 11年度は60人の減と聞いておりますが、このままいきますと、12年度は約150人を落とさねばなりません。極めて苦しい取組みになるわけでありますが、達成に向けて、市長のきたんのないお考えはどうでしょうか。また併せて、今後の定数削減に向けて、私が指摘した点に対して市長はどういう見解をお持ちでしょうか。御見解をお示し願いたいと思います。

 21世紀をほんとうに間近に控え、新しい世紀へ最後の基礎固めを行うこの2年間、市長を先頭に、両助役をはじめ幹部職員がスクラムを組み、英知を絞り、怒とうの寄り身を見せなければ、確たる展望が開けません。ばら色の21世紀、ばら色の第2期宮田市政を実現するためには、何をおいても、その前提となるのが行財政の改革であります。今はもう言葉は要りません。実行あるのみということを思い描いていただきたいと思います。

 市長も不退転の決意で取り組まれることと推察いたしますが、いま一度市長の強い思いを、この場で力強く明言していただきたいと思います。

 次に、教育問題についてお伺いいたします。

 尼崎市の教育問題については、議会が開会されるごとに、学力向上対策、総合選抜制度の是非論、学習環境の整備、また、市長の選挙公約でありました教育費の構成比の問題等々、絶えず論議の中心となってまいりました。我が会派の先輩、同僚議員が、幾たびか市長の見解をただしてまいりましたし、また、会派要望においても、その旨要望を行ってきたところであります。したがいまして、私どもの考えについては市長も教育委員会も十分理解していただいているものとして、今回私からは、教育問題の中心に据えることのできる学校規模の適正化についての1点に絞って、市長、教育委員会の御所見を賜ってまいりたいと思います。

 この問題については、さきの御園小学校の廃校問題に大変な労苦を払ったためか、少子化の進展とともに、南部地域を中心に、だれが見ても学校としての体をなしていないところが数多く生まれてきているにもかかわらず、なかなか検討に移されてこられませんでした。周辺都市の神戸市、西宮市などでは既に実施に移されており、御園小学校の廃校当時とは時代背景はがらっと変わっていると思います。昨年、やっと重い腰を上げ、学校適正規模適正配置検討事業を開始されました。私どもも遅きに失した感はあれ、一定の評価をしたところであります。この問題は、ともすれば学校の統廃合という一言で済まされがちですが、私は、これこそ教育の根幹にかかわる重大な問題であると認識をしております。

 これからの議論を進めるに当たり、少子化の流れの中での学校規模適正化、適正配置ということに関して、教育委員会は基本的にどのように考えておられるのか、まず改めて見解をお伺いしておきます。

 さて、平成10年度の内部検討に引き続き11年度においても検討され、懇話会を設けて基本方針についての提言を受け、それに基づき校区検討委員会を設置し、具体化に向けた検討を行う旨、説明を受けております。しかし、そうした手法でほんとうに市民や議会のコンセンサスが得られるのでしょうか。正直私は、教育委員会の進め方に幾つかの疑問を感じているのであります。

 まず、昨年4月から約1年かけて検討してきたことが、議会の前に明らかにされておりません。その成果を論議した上でなければ、当局が考えている懇話会から校区検討委員会に入る進め方でよいのかどうか、判断しにくいのであります。最初に、過去1年の取組成果を明らかにしていただきたいと思います。

 次に、成果があったとしても、即懇話会の開催ということでよいのかどうかであります。行き着くところは学校の統廃合ですから、教育委員会の考えている大まかな規模、つまり行政区別の小中学校数、生徒の通学距離、教員の数、そして市域面積が狭い尼崎市において、その跡地はまちづくりにかけがえのないものとなっているわけですから、その利用のイメージ等々、課題は山積しており、市民も議会も極めて大きな関心があることは申すまでもありません。したがって、いきなり専門家による懇話会、校区検討委員会の設置という手法ではなく、まず当局のほんとうに素案でけっこう、それを明らかにし、議会の考えも十分組み入れてたたき台をつくり、委員会等に臨むべきだと考えるのであります。

 これは私個人の意見かもしれませんが、教育委員会もこういった関係の予算を計上され、具体的な検討に入るという以上、大まかなイメージ、考えはお持ちのことと思います。それはいったいどのようなものでしょうか。

 また、私の指摘を踏まえ、今後のスケジュールについても併せて御答弁いただきたいと思います。

 最後に、立花南第二地区市街地再開発事業についてお尋ねいたします。

 JR立花駅周辺は、重要な交通ターミナルとして、本市の西の都市核と位置づけられておりながら、駅前広場や道路も狭く、商店が密集し、公共施設もないといった状況でありました。このため、商業の活性化や駅前広場の整備を行い、ターミナル機能の向上を図るとともに、全市的な機能を持つ公共施設や駐車場、駐輪場などの導入を内容とした立花南第二地区市街地再開発事業が進められてきたところであります。

 しかしながら、市が買収する公共公益床については、その確保するに至った市の意思決定過程が不明確であるとの指摘や、確保することを決定した後に導入すべき機能を検討するといった問題、更に、その購入価格が他の保留床の処分価格に比べ異常に高いといった指摘が、昨年来なされてきたところであります。こうした指摘がなにゆえなされたかは、立花の再開発事業が市施行でなく、組合施行であったことに起因するからであります。

 そこで、立花南再開発では、なにゆえ組合施行となったのか、また、組合施行とすることの意味を明確にしていただきたいと思います。

 本格的な予算審議に入るに当たり、公共の役割といったことを明確にした上で論議をしなければなりませんので、この点について、いま一度確認の意味でお伺いするものであります。

 さて、立花問題に関して、我が会派としては、昨年、寺本議員の代表質疑、安田議員の総括質疑を中心に、この再開発事業を成功させるためには、にぎわいと集客性のある機能の導入が必要という本旨に立ち返って再検討すべきであるとの意見も強く述べてきたところであります。その後、当局として、この意見を踏まえ、どのような施設を導入するのか、1年間をかけて検討されてきたものと考えておりますが、我が会派としても、この1年をかけ、さまざまな角度から内部検討を行ってきたところであります。そして、今般示された内容は、当初計画どおり、全支所を所管する保健所のほか、すこやか交流センター、市民課出張所であり、これからの少子高齢社会への対応や市民の利便性、商業施設への集客性なども考えるとき、当再開発ビルに導入すべき施設として真にふさわしいものかどうかは別として、当局内の検討の跡はうかがえるものであります。

 ところで、立花南再開発の公共公益床をめぐって、なにゆえこのような議論を呼んだのでしょうか。今その問題の所在を明らかにしておくことは、これからの市政運営に当たって、決して無駄にはならないと考えております。

 まず、私が改めて指摘しておきたいのは、当局の対応のまずさであります。昨年、実施計画でいきなり提示されたわけでありますが、そこに至る過程が極めて不明瞭であること、約40億円もの極めて大きな財政負担を伴う公共施設の導入については、その意思形成過程において検討内容を議会に明らかにし、大いに議論を尽くした上で決定すべきであったと思います。

 次に、この取得価格についてであります。当初示された床価格は、1平方メートル当たり100万円と非常に高く、同じ5階のスポーツ施設の60万円との差については、とうてい納得できるものではありませんでした。その後、国の補助金の獲得など、いろいろな努力をされた結果、79万円に一定の減額がなされておりますが、まだまだ市場価格とは相当の開きがあります。特に問題なのは、我が会派を中心に議会で指摘されてから、慌てていろいろと手を尽くし、価格を引き下げてきたということであります。本来、床価格は、事業計画を策定する際に、権利交換の状況や保留床の処分性等をチェックするなど、事業の採算性を確認するとともに、獲得可能な補助金を精査した上で資金計画や施設計画を策定し、その額が設定されてくるものと考えております。この1年間で、1平方メートル当たり21万円もの減額が可能となったことについては、当初の床価格の決め方に問題があったとしか言いようがありません。更に、床の取得経費については、財源の大部分を市債に頼るということから、後々の償還が大きな負担となってくることも十分心しておかねばなりません。

 以上、立花南再開発の公共公益床に係る本質的な問題について指摘をしてまいりました。

 最後にお聞きいたしますが、議会の指摘を踏まえ、この1年間、どのような視点に立って議論を深めてきたのか、その経過について明らかにしていただきたいと思います。

 以上で私の新政会を代表しての質疑を終わりますが、時間の関係上ここで触れられなかったこと、例えば行政組織に対する市長の認識、東高校の音楽類型に見られるような教育委員会の事に当たる姿勢、その他、11年度から事実上開始される介護保険に係る問題等々、市政の懸案となっている事項については、我が会派の議員が予算特別委員会の分科会や総括質疑でただしてまいりたいと考えております。

 先輩、同僚議員の皆さんには、長時間御静聴ありがとうございました。(拍手)



○議長(藤原軍次君) 答弁を求めます。

 宮田市長。

 (宮田良雄君 登壇)



◎市長(宮田良雄君) それでは、小田原議員の第2問目の御質疑に対しまして、順次お答えを申し上げます。

 まず、行政改革の3カ年の取組成果についてのお尋ねでございます。

 行政改革第1次実施計画期間でございます3カ年の取組みにつきましては、行政体質の改善と効率的な行政執行体制の確立をめざすことを基本的な考え方といたしまして、まず内部管理部門の見直しを中心に取り組んでまいりました。例えば、公立保育所の一部民間移管や郵便局の巡回郵便制度の利用によります文書集配業務の実施、あるいは土木事務所の設置や下水道業務体制の整備などに取り組み、行政体質の改善と執行体制の効率化を図ってまいりました。また、経費の削減や財源の確保による収支の改善等につきましても、歳入歳出の両面におきます取組みによりまして、各年度の収支改善効果合計額は、約137億円となっております。したがいまして、この3カ年における取組みにつきましては、一定の成果があったものと考えております。

 次に、今回の推進計画の評価についてのお尋ねでございます。

 今回の推進計画につきましては、新しい基本計画の策定時期や財政計画の計画期間との整合を図る中で、平成11年、12年度の2カ年の計画として策定したものでございますが、組織の再編や職員定数の適正化、あるいは事務事業の見直しなどに計上いたしております例示項目につきましては、計画期間内に取り組み、行財政基盤の確立を図ろうとするものでございます。これに加えまして、行政運営の高度化や透明性の向上といった新たな行政課題への対応をも視野に入れまして、事務事業評価システムなどについても取り組んでまいります。今回の推進計画は、21世紀のまちづくりに向け必要な計画でありまして、着実に推進をしてまいります。

 次に、職員定数の削減についてのお尋ねでございます。

 職員定数につきましては、これまでから、効率的な事務執行体制の確立などによりまして、その適正化に努めてきたところでございます。そうした中で、目標の達成は、新たな行政課題への対応も含めまして、厳しい状況ではありますが、やり遂げなければならないものと考えております。

 また、支所機能の充実や保健、福祉の連携といった施策、介護保険の導入などといった新しい課題に対しましては、その重点的な職員配置はもとより、組織体制の整備をも含めた総合的な取組みに努めているところでございまして、今後ともそうした考えで対応してまいりたいと考えております。

 次に、行財政改革について、私の決意についてのお尋ねでございます。

 行財政改革への取組みに当たりましては、社会経済情勢の変化に合わせまして、組織やシステムを常に見直し、整備していかねばなりません。今般、少子高齢社会や地方分権など、新たな行政課題をも視野に入れまして、平成12年度までの取組内容を明らかにした行政改革推進計画を策定いたしましたが、大変な危機にある現在、不退転の決意で推進してまいりたいと考えております。

 次に、立花南再開発事業についてのお尋ねでございます。

 まず、組合施行の意義についてでございますが、立花南地区の再開発事業につきましては、昭和45年度に市において策定いたしました再開発基本構想に基づきまして、地元に対して一体的整備をすべく関係権利者との協議がなされましたが、全体の意向集約が図れなかったために、ジョイタウン部分の区域を分離して、まず第一地区として先行して組合施行の事業化がされた経緯がございます。残る2.2ヘクタールの地区につきましては、第二地区として、昭和54年度に関係権利者の有志によります組合施行の再開発事業として準備組合が結成され、事業化へ向けた取組みがなされましたが、関係権利者の意向がまとまらなくて、事業化に至らないまま長年推移をしてまいりました。

 こうしたことから、市といたしましては、商業活動の衰退化や駅前広場などの公共施設の不足がございます等から、平成元年に再度地元関係権利者にまちづくりについて呼びかけましたところ、市の積極的な支援を前提として、地元権利者により、まちづくり推進協議会が結成をされ、所定の手続を経て、組合施行の再開発事業として事業化されたものでございます。

 なお、組合施行の意味でございますが、再開発事業は、商業の活性化や都市防災機能の向上、また、居住環境の整備という視点から、関係権利者が組合を設立して、自らの負担と責任においてまちづくりを行い、国、県、市がそれに対して支援していくという、文字どおり行政と市民、事業者が協働して行うまちづくりであるというところに意義があるものと考えております。

 次に、公共公益床の導入に係ります検討経過についてでございます。

 立花南再開発の公共公益床にかかわる問題につきましては、導入機能の在り方と取得価格の低減化の2点を視点にいたしまして、この1年間、両助役を中心とした保健福祉連携推進会議とともに、新たに関係局の総務課長で構成をいたします連絡会を設置して、精力的に検討を進めさせてまいりました。まず、導入すべき機能につきましては、介護保険制度をはじめ少子高齢化社会への対応、地域力の創造、公共施設の有効活用など、現在本市が抱えておりますさまざまな課題に対応していくため、総合的な視点に立って検討を進めさせたところでございます。その結果、高齢者等の在宅福祉、乳幼児等の地域保健サービスなど、少子高齢社会における諸課題に対応するためには、保健、福祉、地域の連携が不可欠であり、その連携のもとに総合的なサービスの提供を行っていく必要があるとの考えから、今回御提案申し上げました一連の施設整備を行うとの結論に至ったものでございます。

 また一方、床の取得価格につきましては、財政負担を極力軽減するという視点から、私自身も建設省に赴きまして、新たに国の補助金を獲得いたしますとともに、再開発組合に対しましても資金計画の精査を要請いたしますなど、できる限りの努力を行い、一定の価格低減化を図ったものでございます。

 以上で小田原議員の代表質疑に対します答弁を終わらせていただきますが、教育に係ります問題につきましては、教育委員会から答弁いたさせますので、よろしくお願いいたします。



○議長(藤原軍次君) 山田教育長。



◎教育長(山田耕三君) 学校の適正規模、適正配置の問題につきまして御答弁申し上げたいと思います。

 まず、この学校の適正規模、適正配置についての教育委員会の考え方でございますが、学校の適正規模、適正配置の背景には、長期にわたります出生率の低下、いわゆる少子化と、本市におきましては、これに加えまして人口の減少や市内での南北移動によります学校の小規模化があるわけでございます。こうした小規模校におきましては、きめ細かな指導ができるといった一方で、教育の実践面や、また学校運営等におきまして、さまざまな支障が生じているところでございます。例えば教育面におきましては、1学年1学級の場合、クラス替えもなく、入学時から卒業時まで同じ学級生活を送ることになりまして、人間関係が固定し、また、入学時の力関係と申しますか、学習や運動等が序列化したり、自己変革の機会が非常に少なく、学級全体の活力も欠けてまいるわけでございます。また、学校運営面におきましても、教員の数が少ないことによりまして、校務運営上の種々の支障が生じてまいっている現状にございます。

 こうしたことから、教育委員会といたしましては、学校の適正規模、適正配置は、単に経済効率の問題でなく、教育の根幹にかかわる問題として認識しておりまして、子どもたちの教育環境の向上を第一義といたしまして、早期に取り組んでいきたいと考えておるわけでございます。

 次に、この1年間の取組みについてでございますが、平成10年度につきましては、この問題にかかわる基礎的な課題整理等を目的といたしまして、教育委員会内部に関係部課長等によります検討委員会を設けまして、市内の小中学校の現状や小規模校における課題や問題点、関係法令などを調査研究いたしており、また、この問題に対する全国的な取組状況を調査するために、先進都市への実施調査など行い、その手法等を分析、整理いたしておるところでございまして、この結果につきましては、現在取りまとめを行っているところでございます。

 最後に、適正規模等に関する大まかな考え方なり、また今後のスケジュールについてでございますが、学校の適正規模、適正配置につきましては、これまで先進都市の実施状況等を分析してまいったところでございますが、それらの計画推進を見ますとき、その都市全体を対象といたしたものと、特定の学校を対象とする、いわゆるスポット的なものとに大きく二つに分類されるわけでございますが、本市における適正規模、適正配置につきましては、市内全域を対象といたしまして、学校の統廃合も視点に入れて、早急に取り組んでまいりたいと考えております。

 なお、この推進につきましては、対象範囲も広く、また、学校が地域コミュニティにおける多様な役割を果たしていることなどから、市議会をはじめいろいろな分野から幅広く御意見をいただく必要があろうかと考えております。そのために、11年度以降のスケジュールにつきましては、広範な意見をいただく場として懇話会を設置いたしまして、この報告を踏まえ、校区の変更等についての付属機関でございます通学区域検討委員会に対して諮問をしてまいりたい、こういうふうに考えておるところでございます。

 以上でございます。



○議長(藤原軍次君) 小田原良雄君の質疑は終わりました。

 この際、休憩いたします。

 (午前11時47分 休憩)

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 (午後1時2分 再開)



○議長(藤原軍次君) 休憩前に引き続き会議を開きます。

 代表質疑を続行いたします。

 発言を許します。

 米田守之君。

 (米田守之君 登壇)



◆47番(米田守之君) 私は、平成11年度予算案並びに関係重要案件を審議する第9回尼崎市議会定例会の代表質疑に際しまして、市民グリーンクラブを代表して、宮田市長の所信をただしてまいりたいと思います。

 議員各位には、しばらくの間御静聴のほど、よろしくお願いいたします。

 さて、宮田市長におかれましては、昨年11月、市民の厚い信託を受け、みごとに2期目の当選を果たされましたことに対し、この場をおかりして、改めて喜びを申し上げたいと思います。

 私たち会派所属議員一同は、微力ではありますが、宮田候補の当選をめざして努力してまいりました。それだけに、当選に対する喜びと同時に、宮田市政の行政運営に対して、誤りなきよう支えるべく、責任と使命感を痛感しているところであります。時として厳しい意見、提言を申し上げますが、それは何を意味しているのかを御理解賜り、市民が期待する明るくさわやかなまちづくりの実現に最善の努力を払われますよう、心より念ずるものであります。

 宮田市政の4年間を振り返るとき、就任直後のあのみぞうの阪神・淡路大震災に遭遇したことは、生涯忘れることはできません。被災の大きさに直面した当時は、復旧復興のために何年の歳月を要するのか、どれだけの財源が必要なのか、想像することさえできなかったのでありましたが、市長を先頭に関係職員の昼夜を問わぬ涙ぐましい努力が実を結び、市民生活は平穏を取り戻し、昨年末には応急仮設住宅はすべて解消されるとともに、第1号防災指令も解除され、大きな使命を達成されたことに対し、市長はじめ関係役職者の皆さんに心より敬意を表するとともに、その労をたたえたいと思います。

 一方、経済環境に目を転じてまいりますと、依然として厳しい状況が続いています。政府においても、あらゆる政策を講じ、景気対策が行われていますが、問題点が多岐にわたるだけに、その効果がいつ、どれだけの形になってあらわれるのか、まことに不透明であります。また、経済戦略会議の答申もそのことを裏づけています。

 私たちの会派は、毎年、市民及び市内企業を対象にアンケート調査を行っていますが、本年度の集計結果によりますと、現在の不況に対する受け止め方は、まだまだ不況は続く、もっと深刻になると答えた方が全体の86パーセントでありました。景気の動向に対し、市民の実感はこれだけ深刻に受け止めていることを、市長はじめ当局の皆さんは十分に認識されるよう願う次第であります。

 去る2月22日、第9回市議会定例会に当たり、平成11年度の市政運営に対する宮田市長の所信表明を拝聴いたしましたが、その内容において、財政問題が殊のほか重要視されていない点について、強い不満を感じたことを率直に申し上げたいと思います。

 市長の所信表明を拝聴しながら、私の脳裏に映画タイタニックのストーリーが浮かんだのであります。それは、最大の客船として設計され、絶対に沈まない船であると、船長はじめ乗組員の思い込み、また、進路見張り役の油断、船長としての事故に対する内容把握の甘さと対応の遅れ、そして、乗客のパニック状態を恐れ、救出の決断時期の遅れ、また、救済無線発信の遅れによる犠牲者の増大、そして、沈まないと確信されたタイタニック号は、海底に沈んだのであります。

 行政においては、タイタニック号のように再起不能ということはありませんが、再建団体となることが海底に沈むことと考え合わせれば、本市の行政状態と共通している点が多いと思えてなりません。それは私だけの心配事であるよう願いつつ、平成11年度の市政運営に対する市長の政治姿勢について質問させていただきます。なお、今回は質問時間を極めて短縮し、市長の政治姿勢をしかと承るべく、答弁時間を十分に配慮していることを御承知おき願いたいと思います。

 まず最初に、財政問題について所見を伺います。

 財政の裏づけなくしてまちづくりなしという行政の基本理念は、いつの時代においても変わることはありません。むしろ時代の変化の速さと市民ニーズの拡大がいっそう進む中において、財政計画の明確な位置づけと実行性の担保がなければ、財政基盤の確立は構築できないのであります。また、そのことは、まちづくり計画の計画的推進が図れないことでもあります。宮田市長は、就任時において、活気が失われていると言われる尼崎の印象をぬぐい去り、明るくさわやかなまちに変えることを強く決意されるとともに、市長御自身の行政経験にとらわれることなく、新たな気持ちを持って、広範な視野のもとで都市経営的感覚を取り入れ、まちづくりに臨むことを言明されたのであります。平成8年度市政推進の基本的考え方に対して、第1に、未来につなぐ震災復興の推進、第2に、明日のまちづくりを支える行財政の確立でありました。震災復興に一定の目鼻がついた中で、財政状況はいっそう厳しい状況にある今日、平成11年度の市政推進の基本的考え方に対して、財政問題は第4番目に提起されているのであります。この順番は、その年度の市長の市政推進に当たっての思い入れであることを考え合わせると、私は理解できないのであります。

 今日の財政状況を考えるとき、当然、財政問題を最初に提起すべきであると思うのでありますが、なぜ財政問題を第1に提起されなかったのか、その理由についてお尋ねいたします。

 また、市長就任4年間において、都市経営的感覚を取り入れたまちづくり事業はどのようなものであったか、併せて答弁願います。

 次に、地域力の創造についてであります。

 今や中央の時代から地方の時代へと、地方分権への推移は、その扉に手がかかるところまで進んできました。社会、経済、文化、人間の意識、価値観のすべてが大きく変革する中で、地方行政がどのように対応するのか、その対応が大きな課題となっている今日、国をはじめ各自治体とも厳しい財政状況のもとで、都市経営、自治経営という名のもとに、まちづくり計画を策定しながら、その都市の歴史や文化や地域環境の特性を生かしつつ、首長の思いを込めて地域性のあるまちづくりが進められています。

 宮田市長もその点を的確にとらえられ、市長就任以来、あらゆる機会をとらえて、地域力の創造、協働のまちづくりを提唱してこられたことは、分権型社会構築を意図されたものであり、その精神は、真に時代の流れの先取りでもあります。そして、今年度においては、その具体的施策も講じられるとともに、核となる支所機能の充実を図ろうとされている政治姿勢については評価するところでありますが、反面、何かたいせつなものが欠けてはいないのか、疑問を感じるのであります。なぜなら、現状を見ると、地域力創造の花が咲く種があれば、何でも、どこでも種をまけという姿しか見えないのであります。地域力創造の目的達成のための体系づくりと市民主導型、市民参加型の土壌ができていないのが現状であります。

 市民参加の土壌づくりができていない中で事を急ぐと、咲くものも咲かなくなってしまうことを危ぐするものでありますが、その点、市長は、現時点における地域力創造についての体系とその土壌について、どのような認識をされているのか、答弁願います。

 次に、当初予算についてお尋ねします。

 まず、平成10年度予算状況について伺います。昨年の予算委員会において、私は、会派を代表し、財政計画及び10年度予算における歳入見積りの甘さを、経済成長率の予測を裏づけとして強く指摘してまいりました。このことは、当局におかれましては十分御承知のことと思いますが、当局は、私どもの意見には耳を傾けず、強気一本で通されたのであります。結果はどうでありましょうか。改訂財政計画のスタート台としての位置づけである平成10年度当初予算における収入の柱とも言うべき市税収入は、911億7,900万円でありましたが、以後、9月補正において追加減税分として12億600万円の減税補正を、また、今議会において27億5,300万円の減額補正が示され、結果として、平成10年度市税収入決算見込みは、872億2,000万円となります。当初予算から比べますと、比率にして4.4パーセント、金額にしますと、実に39億5,900万円の減額であります。

 まず、この結果について、予算編成及び執行責任者としての市長の所見を御答弁願います。

 また、この当初予算の見積りに対して、結果として大きな差異が生じたと判断するならば、反省の念があってしかるべきと思いますが、いかがでしょうか、御答弁願います。

 次に、平成11年度当初予算について伺います。

 去る26日、小渕首相の直属の諮問機関である経済戦略会議の最終答申が出されました。その中で注目すべきことは、財政再建の目標時期を10年後と設定し、その理由は、総人口が2007年をピークに減少に転じ、その要因が潜在成長率に対してマイナスに働くためと説明していることであります。また、実質経済成長率は、平成10年度マイナス2.5パーセント、そして、11年度マイナス0.2パーセントと推定していることでもあります。その上に、最悪シナリオの場合、平成11年度から15年度までの5年間の平均成長率はマイナス3.5パーセントまで落ち込み、失業率も7.3パーセントに上昇することも予測されると指摘していることであります。一方、1月の勤労統計の速報によれば、現在、実質賃金は18カ月連続で減少していることであります。また、10年度個人、法人市民税において、当初予算と決算見込みには、実に10パーセント以上の差が生じており、このうちの追加減税分を考慮しても7.8パーセントの減少となっており、10年度当初予算の信頼性を欠く結果となったことを指摘する中で、これらの要素を加味して、平成11年度当初予算の信頼度と担保性を見極めておくことが、今議会の重要な点であります。

 さて、11年度当初予算における市税は872億9,700万円が計上されました。これは、平成10年度当初予算に比べ4.3パーセント減、金額では38億8,200万円となっていますが、既に10年度当初予算と決算見込みとの間に39億5,900万円の差異が生じていることを考え合わせると、10年度当初予算額の信ぴょう性はないものとして考えなければ、無駄な議論となります。その点については、決算見込額をもって論ずることが適切であろうと言えましょう。

 さて、前段階で申し述べましたように、11年度は10年度よりはるかに個人、法人市民税の税収環境が悪い状況の中で、市税は10年度決算見込みのほぼ横ばいであります。これは極めて甘い見積りであり、10年度の二の舞を踏むことを危ぐするところであります。

 そこでお伺いいたします。

 11年度当初予算における市税について、10年度決算見込みを根拠として、前年度比4.3パーセントの減を見込むと、37億4,900万円の減額が考えられます。そのうち特別減税の追加分12億600万円を考慮すると、25億4,300万円の11年度市税収入に対する減額が現時点で考えられるのでありますが、いかがでしょうか。

 また、その担保性についてはどのようにお考えなのか、併せて答弁願います。

 次に、基金についてお伺いいたします。

 平成10年度当初予算においては、公共施設整備基金より10億円、土地開発基金より16億円、合わせて26億円の基金の取崩しが行われましたが、年度途中に公共施設整備基金より10億6,000万円、土地開発基金より23億円、合わせて33億6,000万円の取崩しが行われ、10年度決算見込みにおける基金の取崩しは、59億6,000万円になります。決算見込みにおいて基金取崩しが当初予算の倍以上の額になることは、あまり例がありません。この原因は、歳入見積りに対する甘さがあったことを指摘せざるをえないのであります。同時に、基金取崩し行為が安易に行われているように思えてなりませんが、市長の所見を伺います。

 また、さきほど申し述べました11年度当初予算において、市税収入の見積りの甘さを指摘したところでありますが、結果として収入不足を生じることが現実の問題として生じた場合、年度途中における処置として、基金の取崩し及び市債借入れの増額又は事業の凍結、縮小等の講ずべき方策が考えられるのでありますが、市長は、その点についてどのように対処されるのか、御答弁を願います。

 次に、市債について伺います。

 市債の借入れに当たっては、市債残高の償還経費の財政負担の状況を把握するだけでなく、新規分の将来の経費も合わせて、後年度の財政運営に及ぼす影響を的確に見通し、適正な市債借入れの規模を決めていくことが最も重要であります。そのためには、後年の一般財源総額に対する新規借入額に係る公債費充当可能一般財源を算出し、それを借入額の限度額とする適正な借入規模を定め、厳重な管理が必要であります。本市においては、本年度市債残高が一般会計予算額並みの2,155億7,200万円となってきました。この10年間の市債残額の推移を見ますと、前期5年間では242億5,000万円残高が増加しており、その増加率は27パーセントであります。ところが、後期5年間では1,011億6,500万円残高が増加し、増加率は88パーセントであります。後期の残高増加分のうち、震災関連事業債は657億8,000万円、減税補てん債及び臨時税収補てん債で157億5,000万円であり、これらを差し引くと196億3,000万円となり、これは一般市債であります。それにしても、後期5年間で最大残高は大変な額になりました。この増加分は、後年度の本市財政運営に大きな負担となってくることは明白であります。本年度公債費比率は12パーセント台後半と予測されているのでありますが、平成5年当時は9パーセント台であったことを考え合わせると、急速に上昇した思いを強く感じます。にもかかわらず、現在に至っては、庁内において公債費比率15パーセントまではとの安易な考えが広まっていることに危ぐしているところであります。

 問題は、公債費比率は結果論であり、その長期にわたる償還的性格を持つ物件に対しては、結果論を軸にして論ずることは極めて危険な方策であります。すなわち、市債借入れの行為を行うときは、その額の適正を判断するため、現時点及び10年後の公債費充当可能一般財源との対比を常に行う必要があります。今後、本市の人口構成を予測すると、少子高齢化社会の急速な到来とともに、10年後には人口は45万人前後となり、生産人口は減少の一途をたどり、65歳以上の高齢者は増加する一方であります。このような背景を考え合わせて、今後の市債償還行為を思いめぐらせると、極めて厳しい状況が予想されるのであります。

 市長は、市債の借入れを行う際には、どのような点に配慮されているのか。また、5年、10年後の公債費充当可能一般財源については、どのような見通しを立てられているのか。本市の人口年齢構成について、5年、10年後にはどのように推移すると予測されているのか、併せて答弁願います。

 次に、財政計画についてお尋ねいたします。

 長期化する経済不況は、戦後最悪となりました。本市においても、このまま推移すれば、平成12年以降は財政再建団体への転落も危ぐされるところまで来たのであります。このような本市財政の危機を克服していくためには、混乱を覚悟した勇気ある取組みがなされなければなりません。平成8年度は、過去の行財政運営の反省の上に立ち、さまざまな課題を克服することを目的に、財政再建元年と位置づけ、財政計画を策定し、その後の財政運営の指針をつくられたのであります。そして、市長は、財政健全化をめざした財政計画を策定し、自力再建に不退転の決意で取り組む覚悟でございますと申され、その使命感に燃えた力強い姿は、強く印象に残っています。しかし、その後、財政改善はどのように進んだのでありましょうか。2年後の平成10年には、財政計画と実態に大きなかい離が生じ、計画の改訂を余儀なくされましたが、また1年後の11年度当初予算においても、大きなかい離が生じているのであります。

 いったい財政計画は何なのか、今日に至っては、ただの紙切れにすぎなくなっているのではないのか、なぜこのようになってしまうのでありましょうか。その大きな理由は、経済の動向を的確にとらえていないこと、また、場当たり的財政運営が許される庁内の環境であることであります。でなければ、今日の財政状況に陥った中で、幹部職員をはじめ全職員がもっと厳しさを持って、ぴりっとした姿勢で臨むはずであります。大変な危機的状況にある現在、市長は、ピンチをチャンスにととらえる気迫を持って取り組むことの決意を申されましたが、のほほん、のほほんとした庁内の雰囲気の中で、市長の言葉は白々しく聞こえるのであります。

 今日の厳しい財政状況を全職員はどのように受け止めているのか、市長の率直な意見をお聞かせ願います。

 また、市長の考えられている財政計画とは何か、財政計画の使命は何かについても御答弁願います。

 次に、開発事業と財源確保についてお尋ねいたします。

 現在、本市においては、潮江再開発事業をはじめ、立花南、阪神尼崎、臨海西部、また築地地区をはじめとする震災復興事業等の開発事業がめじろ押しであります。四方八方で大型開発が進むのでありますが、事業推進の担保となる財政裏づけが図られているのかどうかは、たいへん不透明であります。

 事業と財源の整合性を示すべく、財政計画も近年狂いを生じ、財政進路が分からなくなってきている現在、大型開発事業は、その債務行為が長期にわたるだけに、早期のうちに総事業費の規模とそれを裏づける財政計画を策定し、議会に提出すべきであると考えますが、御答弁を願います。

 また、臨海西部地域開発については、当初の震災復興拠点事業の看板を取り外し、時間をかけて着実に発展しうる事業推進に転換すべきであると思いますが、いかがでしょうか。

 また、阪神間共有の県事業等を導入し、市負担を極力下げる事業を誘致する努力を図るべきが市長の行政手腕の見せどころであると思いますが、いかがでしょうか、御答弁願います。

 次に、行政改革についてお尋ねいたします。

 私は、長年にわたって行財政改革の推進に力を傾けてまいりました。そして、改めて本市の行政改革の推進状況を振り返ってみますと、一定の評価すべき成果を上げてこられたのであります。しかしながら、内容を検証してみますと、実行された改革の主たるものは、職員定数の削減、受益者負担の適正化、事務事業の見直し、更には物件費の抑制等であります。一方、付属機関の見直し、個人給付的施策の見直し及び団体補助金の見直しについては、同じ文章が十数年来続き、何一つ手がつけられていないのであります。すなわち、この検証からして考えてまいりますと、手近なものは速やかに実行するが、個人給付、団体補助金等の個人又は団体との間に実施に際してトラブル等が生じることが予測されるものについては避け、後回しにされてきたのであります。その主なる理由は、市長の選挙に影響すること及びトラブルに対するき然とした態度で臨むリーダーとしての勇気と決断がなかったことであります。私は、3代の市長に接してきましたが、3代市長ともに共通しているところであります。戦後最大の経済危機を迎えている今日、市民、団体ともに痛みを分かち合い、新しい時代の新たな体質づくりをする唯一の機会であると思うのであります。いみじくも市長も今日をもってピンチをチャンスにと申された真意も、ここにあると察するのであります。

 だとするならば、今こそ個人給付、団体補助金等の見直しに対して、決断実行すべきときであると思いますが、これに対する市長の勇気ある答弁を求めます。

 関連して、老人市バス特別乗車証交付事業についてお尋ねいたします。

 本事業は、昭和45年、65歳以上の市民に対して、生きがいの創造と社会参加を促進するために実施されました。一方、この事業は、交通事業におけるバス乗車率低下に対する事業収入の補てん的役割を果たすものとなり、縁切りのできない関連が続いています。しかしながら、いつまでもこの状態を続けるわけにはいきません。昭和45年以降、平均寿命は、男性8歳、女性9歳と延びてきているのであります。また、介護保険制度が導入されるなど、高齢者福祉ニーズは多岐にわたり、その対応に大きな変革の節目の時期になってまいりました。その中において、市バス特別乗車証交付事業も、早期に見直しを行うときが来たのであります。この事業については、11年度当初予算において14億9,300万円が計上され、過去5年間で1億7,000万円もの増額であります。この状態が続けば、今後いっそう増大するものであります。他都市においては、本市と名古屋市以外は、大部分が70歳以上の年齢を対象としているのであります。

 この際、この事業に対し、年齢の引上げ、所得制限枠の設定、バス券の一部有料化等の早期見直しを図り、個人給付的施策の改革の第一段として取り組むべきであると思いますが、市長の決断のほどはいかがでしょうか、併せて御答弁を願います。

 以上で私の第1問目を終わります。(拍手)



○議長(藤原軍次君) 答弁を求めます。

 宮田市長。

 (宮田良雄君 登壇)



◎市長(宮田良雄君) それでは、米田議員の代表質疑に対しまして、順次お答えを申し上げます。

 まず、施政方針における財政問題の位置づけと都市経営的感覚を取り入れたまちづくりについてのお尋ねでございます。

 私は、毎年の施政方針で、その年度における市政推進の基本的な考え方を数点に分けて申し上げておりますが、そのいずれもが重要なものでございます。今年度は4点の基本的な考え方を申し上げておりますが、1点目から3点目までは、市民生活に直接かかわる、政策の基本的な考え方や方向性を市民の皆さんに明らかにしているものでございます。行財政基盤の確立につきましては、それら政策の実行を担保するものでありますので、いつの時代にありましても最も心がけなければならない項目であり、昨今の状況からは、極めて重要な問題であると考えておりまして、基本的な考え方の締めくくりという意味を込めて申し上げたものでございます。

 次に、都市経営的感覚を取り入れたまちづくり事業についてでございますが、私は、都市経営的感覚を取り入れるとは、常にコスト意識を持って市政推進に当たることと理解をいたしております。市長就任以来の4年間は、発想の転換とともに、そういったことに意を用いてまいりましたが、まだまだ理念が先行している段階でございます。先行き不透明な時代を迎え、また、社会のシステムも非常に大きな変化を遂げていることを思いますとき、経営者として、ますますこうした理念のもとに行政を進めていくことがたいせつであると考えております。

 したがいまして、こうした基本認識を踏まえ、あらゆる事業を進めるに当たりましては、私自身の意識だけではなく、職員全体が常にこういった姿勢で取り組むよう指導してまいりたいと考えております。

 次に、地域力創造についてのお尋ねでございます。

 私は、これからの分権化社会にありましては、地域で起こる多様な課題に市民や事業者自らが取り組む地域力、つまり、よりよい地域社会を求める地域創造力が必要であり、その力を備えるためには、その根底に、今暮らしている地域を愛し、誇りに思う郷土愛あるいはわがまち意識が必要であると申し上げてまいりました。この地域力を創造していくため、明るくさわやかなまちづくりなどの諸事業におきまして、市民、事業者との協働による取組みを進めてまいりました。しかしながら、協働の理念は、行政内部におきましても、市民、事業者にとりましても、まだまだ身近なものとなっていないのが現状でございます。

 今後は、市民への情報の提供を行いますとともに、市民とのコミュニケーションを図る中で具体的な実践を積み重ね、徐々に協働の理念が浸透いたしますように努めてまいりたいと考えております。このため、今年度は、従来からの協働の取組みに加え、地域ふれあい公園モデル整備事業やわがまちパワーアップ事業などの新たな事業に取り組むこととしておりまして、これらの取組みを通じ、意識の改革とノウハウの蓄積を図ってまいります。

 次に、市税収入の減額についての市長の所見をお尋ねでございます。

 平成10年度の当初予算額は、直近の経済動向や各種経済見通しを参考に、本市の過去の実績状況等を踏まえ、個々具体的に見定め、計上したものでございます。しかしながら、個人消費、設備投資の鈍化や住宅建設、公共投資の低調など、経済状況の低迷が続きました結果、個人及び法人市民税において、当初見込みが大きく減少したところでございます。具体的には、個人市民税では譲渡所得の不振、納税義務者の減少など、法人市民税では、特に大手の主要法人の業績悪化が影響したものでございます。このように、市民税の予算額に大きな不足が生じたことは、国の経済情勢が予想外に低迷したことが背景にあったとはいえ、重要な問題であると認識をいたしております。

 したがいまして、税の持つ重要性にかんがみ、今後は更にいっそう税に関する諸情勢を可能な限り把握し、より適正な収入見積りを行ってまいりたいと考えております。

 次に、平成11年度予算における市民税についてのお尋ねでございます。

 平成11年度の当初予算額は、平成10年度の決算見込額をもとに、実施状況等を勘案し、税制改正の影響額を織り込みながら見込んだものでございます。その結果、当初予算額は、前年度決算見込額に比べ、市民税では約3パーセントの減、その他の税では約2パーセントの増、市税全体ではほぼ横ばいとなったものでございます。

 そこで、税収につきましては、今後の経済動向を注視する必要はありますが、一方では、本年度の景気対策としての恒久的な減税や緊急経済対策等の効果が期待できる要素でもあり、予算額の確保に最善を尽くしてまいりたいと考えております。

 次に、基金の取崩しについてのお尋ねでございます。

 歳入見積りにつきましては、さきほどお答えいたしましたとおりでございますが、不足を生じたものにつきましては、結果として基金を取り崩し、充当したところでございます。予算を執行する立場にある私といたしましては、経常経費の節減を図りますとともに、減収補てん債等の特定財源の確保など、収支の均衡に努めてまいりましたが、計画いたしました事業の確実な執行を図るため、取り崩したものでございます。

 次に、歳入不足が生じた場合の方策についてのお尋ねでございます。

 年度途中で歳入不足が生じる見込みとなった場合の対応といたしましては、市税の徴収強化や特定財源の確保などの歳入面での取組みに併せまして、歳出面におきましては、経費節減を図るなどの措置を講じてまいります。それでもなお財源不足の生ずる場合は、基金残高の状況から、その活用だけでなく、市民サービスに大幅な低下を来さない範囲で、事業の縮小、ボリューム調整なども視野に入れて対応しなければならないと考えております。

 次に、市債の借入れと公債費の財源についてのお尋ねでございます。

 市債につきましては、震災復興事業による多額の市債発行などによりまして、その残高は急増しており、将来にわたって義務的経費であります公債費の増大を懸念しているところでございます。これまでから、市債の発行につきましては、将来の財政負担を伴うことから、公債費比率の推移などにも留意しつつ対応してまいりましたが、今後、少子高齢化が急速に進展するもとで、これまで以上に慎重に対応していかなければならないと考えております。

 次に、公債費充当一般財源の推移につきましては、市税収入などの動向に大きく左右されますが、厳しい経済状況を踏まえ、一定の前提条件のもとで試算いたしますと、中期的に指標としての公債費比率は、警戒ラインとされる15パーセントに近づくなど、更に厳しい財政構造になるものと見込まれております。したがいまして、今後の財政運営におきましては、行財政改革の推進によります財政構造の改善と財政基盤の確立が不可欠であると認識いたしております。

 次に、人口構成についてのお尋ねでございます。

 人口の将来予測作業は現在取りまとめ中でございますが、現在の傾向を前提に推定いたしますと、日本全体の人口構造の変化を背景として、今後の10年間においても、本市の人口は更に減少傾向が続くと予測されます。また、年齢構成につきましても、急速な高齢化が予想されるところでございます。いずれにいたしましても、人口はまちづくりの基本となるものでありますので、なお精査していきたいと考えております。

 次に、財政状況に対する職員の認識についてのお尋ねでございます。

 私は、定期的に担当局から財政状況の報告を受け、それをもとに、庁議の場や職員研修を通じまして、機会あるごとに発想の転換や効率的な事務執行といったことを強く訴えかけております。この難局を打開するには、全職員が一丸となって取り組まなければなりませんが、私の意図するところは、いまだ職員一人ひとりに十分周知徹底されていないのが実態でございます。したがいまして、今後ともよりいっそう職員の意識改革に向けて努力をしてまいりたいと考えております。

 次に、財政計画の意義についてのお尋ねでございます。

 本市の財政計画につきましては、これまでから申し上げてまいりましたように、中期的な財政見通しのもと、実施計画の実行性を確保するとともに、財政運営の改善を図るため、計画期間における財政運営の指針として策定したものでございます。昨年度改訂いたしました財政計画の収支見通しにつきましては、今般の予測を超えた景気低迷の影響によりまして、歳入面で大きくかい離する見込みとなり、期間内における目標達成は、現時点におきましては極めて困難な状況となっております。

 しかしながら、引き続き職員定数の削減や事務事業の見直しなど、財政計画の取組方向に基づきまして、行財政改革のいっそうの推進を図り、財政構造の改善に取り組んでまいる決意でございます。

 次に、大型開発事業と財政計画についてのお尋ねでございます。

 本市のまちづくりを計画的に推進いたしますため、これまでから、主要事業につきましては3カ年の中期的スパンで実施計画に計上し、併せて、その実行性を確保する観点から、財政計画を策定し、財源の裏づけを行っているところでございます。特に大型開発事業につきましては、一般に実施計画の計画期間を超え、長期にわたりますことから、将来の財政負担を考慮いたしますと、いっそう慎重を期す必要があるものと考えております。

 こうしたことから、今後は大型開発事業について、総事業費や財源内訳あるいはスケジュールなどを網羅した、長期的な収支見通しの把握に努めてまいりますが、現在の財政状況から、当面は事業のボリューム調整を図るなど、一時に過度の負担にならないように、十分意を用いてまいりたいと考えております。

 次に、引き続いての臨海西部拠点開発事業の推進などについてのお尋ねでございます。

 御承知のとおり、臨海西部拠点開発事業は、兵庫県の阪神・淡路震災復興計画におきまして、震災復興拠点として位置づけられております。平成8年1月に策定された事業の基本計画では、防災モデル都市づくりが基本目標の一つとして挙げられており、こうした枠組みの中で、震災の教訓を生かし、安全で安心して暮らせるための工夫を凝らしていく必要がございます。また、この事業は、本市の新しい都市イメージの創出と都市活力の再生を図る臨海部の先導的プロジェクトをめざしておりまして、これまで県市共同でその実現に向けて取り組んできたところでございます。しかし、一方で、震災から4年余が経過し、震災復興住宅も充足できるめどが立つなど、被災者対策としての役割に一定の区切りがついたことも事実でございまして、本事業を取り巻く状況は変化したと認識しております。

 したがいまして、今後の事業推進に当たりましては、こうした社会ニーズの変化に柔軟に即応しながら、現下の厳しい社会経済情勢や本市の財政状況を踏まえ、慎重かつ着実に取り組んでいく所存でございます。

 次に、同じく臨海西部拠点開発事業の県事業等の導入についてのお尋ねでございます。

 臨海西部拠点開発事業は、本市臨海地域のまちづくりを初めて具体化するものとして、震災を契機に、兵庫県が事業用地の大半を取得して取り組んできたところでございます。また、現在県において、本事業の魅力施設である地球環境体験館の検討が進められております。更には、扇町地区に位置づけられました旅客船ふ頭につきましては、今後県事業として整備が進められてまいります。本事業は、県市共同事業として取り組んでおりますが、事業は緒についたばかりでございますので、社会経済情勢の変化を踏まえながら、今後とも効率的な事業推進について兵庫県等に働きかけてまいります。

 次に、行政改革に関連して、個人給付や団体補助金の見直しなどについてのお尋ねでございます。

 個人給付につきましては、敬老金など一定の施策について、今回の推進計画で例示をいたしておりますが、実施に際しましては、市民生活への影響などを考慮して、計画期間内に取り組んでまいります。

 また、老人市バス特別乗車証につきましては、今回の推進計画において例示をしておりませんが、変化する社会情勢や市民ニーズに柔軟に、かつ的確に対応していくという視点から、また、団体補助金につきましても、各団体の運営状況等を踏まえ、引き続き検討してまいります。

 いずれにいたしましても、社会経済情勢や市民ニーズの変化に合わせて取り組んでまいりたいと考えております。

 以上で米田議員に対します第1問目の答弁を終わらせていただきます。



○議長(藤原軍次君) 米田守之君。

 (米田守之君 登壇)



◆47番(米田守之君) 2問目に入ります。

 ただいま市長の御答弁を拝聴して、いろいろ考えが私の脳裏にめぐってまいります。2問目に入る前に一言申し上げたいと思いますが、今回の代表質疑において、私は、第1問目は財政問題に重点を置いて質問してまいりました。その意味は、我が会派においても、また私個人にとっても、今、本市行政の最優先課題は財政問題であるとの思いが強いからであります。ところが、市長の答弁をお聞きし、財政問題に対する思い入れにかい離があることを痛感したのであります。特に予算編成に当たっての歳入見積りに対する姿勢、基金取扱いに対する厳格性、市債借入れに対し、償還能力との整合性、財政計画に対する位置づけ、行政改革に対する取組み、決意、いずれも私の思いを満たすことはできませんでした。山を見て木を見るべき立場にある市長が、木を見て山を見ずの姿がかいま見えるのであります。

 改めて我が会派は、新年度、平成11年度でありますが、この年度途中において、10年度同様の歳入不足が生じ、基金の取崩し、市債の増額等が行われるようなことがあれば、その対応に厳しさと慎重さを持って取り組むことを、まずもって申し添えておきます。

 2問目に入ります。

 最初に、総合基本計画策定についてお尋ねいたします。総合基本計画は、市行政の計画的運営のための指針となるものであることは言うまでもありません。一方、市行政の財源の中心は、市税等の財政収入であります。そこで、総合的な計画行政運営を行うためには、長期的な財政見通しが必要条件であることは周知のとおりであります。しかし、今日、世界的規模で大きく変化している社会、政治、経済の中で、尼崎という一地域の将来を展望することは至難のことであります。とりわけ都市財政の将来は、都市の置かれた社会経済環境の変化に大きく左右され、特に国の制度の変革に大きな影響を受けるのであります。これらの環境の変化は、10年、20年先はおろか、1年を予測することさえ困難な現状であることを、今私たちは身をもって感じているのであります。

 そのような状況の中で、総合基本計画が財政的担保なしに提示されたとすれば、それこそ実態の伴わない夢物語にすぎません。今回、次なる総合基本計画策定に向けての審議会が設置されるのでありますが、ただいま申し上げましたことを十分に踏まえて、当面の審議会の目的は、過去の行財政運営の実績に対する評価及び現行の総合基本計画の反省、並びに今後10年間の財政見通しの3点に重点を置く第1次審議会とし、その答申のもとに、新総合基本計画を策定する新しい委員選出のもとで第2次審議会を設置すべきであると考えますが、いかがでしょうか。

 また、前回審議会に参加した経験から考えますと、会長及び分科会長は大学教授が担当されますが、同一人物が反省と構想を担当するのは、よい結果が生まれないことを実感しています。特に学者たる人は、自己主張が強く、画一的な都市像になりやすく、その地域の特性が生かされない点もあり、学識者の選考には十分配慮されるべきであると思いますが、市長のお考えをお聞かせください。

 また、現在の基本計画は平成13年度までで終了するため、次なる基本計画の策定との観点から、今回審議会の設置が行われるのでありますが、計画期間については、当面、社会情勢が安定するまでを考慮に入れ、5年程度の期間を持つ中期的基本計画の策定を行うべきと思うのでありますが、その点についても答弁願います。

 次に、産業について伺います。

 現在、国会において、物づくり関連法案が審議されていますが、改めて産業問題を考えてみますと、日本の産業は技術力をもって国際産業社会のリーダー的役割を果たしてきましたが、価格競争が激化するにつれ、国内企業の海外進出が進み、国内においては、産業構造の空洞化が起こり、企業と雇用の基盤が不安定になってきた中で、産業活動の原点に立ち返り、物づくりの重要性が今日改めて見直され始めたのであります。

 昭和60年ごろ、当時の野草市長が、尼崎市は今日まで産業がまちを育ててくれた。これからは21世紀の新たな産業をめざして、行政が産業を育てなければならないとの産業に対する政治姿勢を示され、以来数々の施策が打ち出されたことは周知のとおりであります。中でも都市型産業ゾーン構想策定の中で、リサーチ・インキュベーションセンター、高度加工技術研究所及び専門学校から成る尼崎リサーチコア計画が具体化され、研究開発ネットワーク拠点として、創造的な加工技術の開発と利用の促進、急速な技術革新への対応を目的とした共同利用的開放型研究施設、企業育成支援設備及び人材育成施設が相互に有機的に連携して、その機能の効果的活用によって、地域産業はもとより、国内外にその成果を発信するという画期的な事業方針のもとに、高度加工技術研究所等が平成6年開設されたのであります。以来5年が経過いたしましたが、この間、第1次基礎研究が終了し、新年度より第2次研究に入ると側聞しています。

 一方、市内事業者の方々は、高度加工技術研究所の研究と開発成果に大きな期待を寄せていましたが、現在において、その成果が企業育成と支援に結びつかず、いら立ちの思いが出始めているのであります。本来、研究事業は時間のかかることは十分承知しているのでありますが、時として研究方向が設立趣旨から外れ、研究者の思考重視に傾きがちになることが危ぐされるのであります。

 今回、研究所の微細加工研究所増設を機会に、研究所の運営が設立趣旨に沿って運営されているのか、チェックをし、場合によっては行政として強く意見を申し出る姿勢を示さなければならないと思いますが、その点、市長はいかがお考えでしょうか、御答弁願います。

 さて、私は先日、産業技術短期大学を訪問して、学長をはじめ関係の先生方と尼崎市の産業問題について懇談してまいりました。その中で、学長をはじめ関係の先生方は、当大学が地域の産業に役立つことは何かないものか、考えているところであると話されました。地域に開かれた大学としてのその機運が高まろうとしている当大学の思いをしかと受け止め、大学の協力をも得て、21世紀の産業振興に生かすシステムづくりを構築されてはいかがでしょうか。また、21世紀の産業振興策について、市長の考えも併せて御答弁願います。

 次に、地域産業振興と雇用問題についてお尋ねします。

 今日の厳しい経済状況は、事業者及び勤労者にとって、過去経験しえなかった苦難の日々であります。職員の方々には、その厳しさ、苦しさは、身をもって感じることはできないのでありますが、市長におかれましては、選挙戦を通じて、事業者、勤労者の置かれている厳しい環境は十分にお感じになったことと思います。それだけに、何かしなければとの強い思いが、緊急地域振興対策本部の設置に結びついたと理解しております。そして、今、議会に地域振興対策関連施策が打ち出されたことは、高く評価いたします。この施策は、景気対策の一助として、市民、事業者からも歓迎されるところであります。

 一方、雇用対策面から考えてみますと、もう少し何か策はないものかと思うのであります。そこで考えられることは、地域産業振興と雇用対策の重点施策として、向こう1年間、分割発注を含め、市が発注する工事及び購入品に至るまでを市内業者発注に最優先する施策を講じ、行政ができる範囲の最大限の対策を推進して、市内事業者及び勤労者の雇用対策を図るべきと考えますが、いかがでしょうか、御答弁願います。

 次に、産業育成についてお尋ねいたします。

 産業都市として栄えた本市は、重厚長大型産業の衰退とともに、新たなる産業都市をめざして、都市型産業の導入を産業政策の柱として組み入れ、研究開発産業、先端技術産業、高度技術型産業の誘致をめざしてきました。この施策は、本市のみならず全国の自治体が同一的に取り組まれたものであります。現在においては、ごく一部の地域しか成功した事例はなく、他はすべて更地のまま放置し、他の方策を打つ手もないのが実情であります。

 さて、21世紀は地球環境の時代であります。それは、まさに循環型社会がキーワードであると言えましょう。中でもごみ問題が大きな社会問題として問われている状況下において、その再利用、再活用を軸とした新型産業としてのリサイクル産業の取組みが注目を浴びていることは、周知のとおりであります。先日、NHKテレビでもこの問題が大きく取り上げられ、従来焼却しか方法のなかった古紙や漫画本を、ベニヤ板以上の強度のある建材に再利用、再活用されている尼崎市内のK企業の事業展開が大きく紹介されました。また、異業種交流を通じてリサイクル事業の研究が進められている東大阪市内の企業紹介も注目すべきものがありました。

 このような産業界の動きに対し、本市も着目をし、南部臨海地域の特定した場所に工業系リサイクル産業ゾーンを設定し、研究及び環境施設面での行政支援を行い、関係産業の育成を図ることを検討してみてはいかがかと思うのでありますが、市長の所見を御答弁願います。

 次に、介護保険制度について伺います。

 高齢化や少子化の進行の中で、社会環境が大きく変化し、それに伴い、医療保険や年金制度を支える財政見通しが厳しい状況になるとともに、福祉ニーズの多様化と相まって、社会福祉制度全体が抜本的に見直される中で、高齢者福祉対策は急務とされ、平成12年度より介護保険制度の導入が実施されることは、周知のとおりであります。

 本市における導入取組みについては、昨年の時点において対応が極めて不透明でありましたが、以後、重要課題として受け止め、基盤整備に努められた努力は評価するところであります。制度の実施を目の前にして、制度のねらいを十分に達成するための課題はまだ多くあるものと推察するところでありますので、関係者のいっそうの御努力を願うところであります。私たちは、これまで、制度導入に際して、入所及び在宅型の支援の両方の推進が必要であると主張してきました。中でも在宅生活が困難である高齢者の対応に重点を置き、特別養護老人ホームの整備促進を強く求めてきたのでありますが、実施を目の前にして目標達成の見通しが立ったことは、喜ばしい限りであります。

 しかしながら、先ごろ実施された実態調査の結果によると、在宅生活を希望される方が予想以上に多く、また、在宅サービスに対する要望も多いことから、今後在宅における保健福祉施策の充実にいっそう力を注ぐべきだと考えますが、介護保険制度の実施を目の前にした今、在宅生活に関連する基盤整備に当たっての基本的な考え方について答弁願います。

 次に、介護保険事業は、法定給付事業だけの対応では不十分であり、特別給付事業や制度外の事業を有機的に連携させなければならないと思います。特に今たいせつなことは、何が必要とされるサービスなのか、どのような施策が不足しているのか、何を目的として施策を考えているのかという基本的視点から総合的に考えた事業展開が必要であると痛感するのであります。介護保険制度の実施に伴い、保健福祉サービスに係る国、県の負担金あるいは補助制度が大きく転換されることから、現行制度における財政負担と介護保険制度移行後における財政負担について比較してみた場合、新たな保険料収入を考えると、約7億円程度一般財源ベースで軽減されるのではないかと推察するところであります。

 そこで伺いますが、制度導入によって、一般財源ベースではどの程度軽減されると予測されているのでしょうか。

 また、その財源をもって在宅関連事業を早急に充実すべきであると思いますが、いかがでしょうか。

 また、介護保険メニューを補完する意味でも、地域在宅推進の観点からも、一般施策としての高齢者対策は必要不可欠であり、その財源に充て、推進すべきであると考えますが、市長の所見を御答弁願います。

 次に、教育問題についてお尋ねいたします。

 昨年、県教育委員会において、心の教育の一環として、中学生の体験学習週間、トライやる・ウィークが実施されました。この事業の目的は、発育盛りの中学生時期において心身のバランスが崩れる傾向にある今日の社会環境の中にあって、学校が家庭や地域社会とともに共同で子どもたちを育てる学習の場づくりであり、その体験を通じて、自立や忍耐の強化を図り、自分を見つめ、他人を思いやる心をはぐくむ機会をつくり、地域の人たちとの触れ合いの中で、地域の一員としての自覚を高めることをめざしたものであります。それだけに、この事業成果に大きな期待を寄せていたのであります。場づくりに努力された関係者の方々の御苦労は大変なものであったと察するものであります。

 その成果についてはいろいろと議論のあるところだとは思いますが、生徒たちの感想文の中に、小さな子に思いやりを持つことができ、少し優しくなれた。人と接するときは笑顔で声をかければ、相手もさっと返事をしてくれる。どこに行ってもあいさつがたいせつだと知った。働くことのしんどさを知った。がんばろうと思えばがんばったなりの結果が出る、苦労してこそ楽しくなれることを知った。社会のルールが少し分かった。地域の触れ合いを感じたなど、これら社会においても最もたいせつなこと、教室の中での教育では身につかないことが、体験学習の場でこそ身につくことが証明されたのであります。子どもは国の宝、地域の宝と言われますが、子どもたちの健全育成を図る立場から、トライやる・ウィーク事業の推進は大変な意義があることを証明しました。また一方では、市長の提唱される地域力の創造という観点からも重要な意味を持つ事業であることも立証されました。

 トライやる・ウィークは県教委の事業でありますが、この事業に本市の特性を加味して、対象を広げ、もっと幅広く事業の展開を進めるべきであると思うのでありますが、いかがでしょうか。

 また、教育委員会におかれては、この事業をどのように評価されているのか、今後の展開についてはどのように進められるのか、併せて答弁願います。

 次に、少子化傾向の進む中で、本市の教育現場にもその影響が出始めて、数年経過いたします。今回、小中学校の適正規模、適正配置を進めるための、その基本方策等の提言を求める懇話会の設置が提案されました。長年これらの問題について議論されてきただけに、やっと動き出したのかという思いであります。教育委員会におかれても、いろいろな角度から内部において調査検討が行われてきたと察しますが、現時点においてどのような考えをされているのか、御答弁願います。

 また、30人学級についても文部省において検討が進められていると聞くところでありますが、30人学級との関連についても併せて御答弁願います。

 最後に、市立尼崎東高等学校音楽類型についてお尋ねいたします。

 生徒の個性を伸ばし、特色ある学校づくりをめざした教育施策の中で、市立尼崎高校においては、体育科の新設、また市立尼崎東高校については、音楽類型の調査検討が進められてきたのであります。市立尼崎高校体育科については、平成12年度の開設に向けて、関係施設の建設が順調に進んでいることは御承知のとおりであります。校舎が新設されて以来、生徒の態度が明るく生き生きとしていると、近所の方々の声を耳にするとき、環境が変われば人も変わることを改めて認識するところであります。新設の校舎、生まれ変わった校風、そして体育科の開設、特色ある学校づくりとしての市立尼崎高校の期待は日増しに高まり、市内校一の出願率の高い学校になる日も近いものと確信いたします。

 一方、市立尼崎東高校音楽類型については、平成9年度、10年度に調査費が計上されたのでありますが、11年度当初予算には計上されていないのであります。このことは調査検討を終了したことを意味するのか、また、なんらかの理由によって凍結されているのか、いずれにしてもその経過が明確にされていないのであります。市立尼崎高校体育科の建設が進むにつれ、市立尼崎東高校はいったいどうなっているのかとの思いは深まるばかりであります。音楽類型の設置に期待を寄せている校区内の父兄の思いもまた同じであります。

 そこで伺いますが、市立尼崎東高校の音楽類型の調査検討はどのように進められているのか、現状の問題点と今後の見通しについて御答弁願います。

 以上をもって私の代表質疑を終わります。

 議員各位には、御静聴ありがとうございました。

 (拍手)



○議長(藤原軍次君) 答弁を求めます。

 宮田市長。

 (宮田良雄君 登壇)



◎市長(宮田良雄君) それでは、米田議員の第2問目の御質疑に対しまして、順次お答えを申し上げます。

 総合計画審議会についてのお尋ねでございます。まず第1次、2次審議会を設置してはどうかという御意見でございます。

 過去の行財政運営の実績に対する評価の現行の総合基本計画の点検につきましては、昨年来、行政内部で実施いたしますとともに、本年度は市民アンケートなどを通しまして、市民から見た評価を行っているところでございます。こうした取組みの目的は、評価の結果を今後の政策、選択に反映することでございまして、新たな行政課題への対応なども含めまして、総合的に判断する中で政策の重点化を図っていこうとするものでございます。一方、財政見通しにつきましては、まさに時代の転換期であり、先を見通すのが困難な状況にありますが、一定の見通しを立てることも重要であると考えております。

 したがいまして、今般設置いたします総合計画審議会におきましては、議員からの御指摘をいただいた現行政策の評価や今後の財政見通しも踏まえまして、多角的な見地から十分論議を行っていただきたいと考えております。

 次に、その審議会の学識経験者の選任についてでございます。

 総合計画審議会の設置に当たりましては、議会、市民、産業界、学識経験者、関係団体などの構成を考えているところでございます。学識経験者の選考に当たりましては、今後のまちづくりの方向性などを勘案して、専門的な立場から積極的で建設的な御意見をいただけるよう、十分配慮してまいりたいと考えております。

 次に、計画期間についてでございます。

 これまでのような右肩上がりの成長の時代は終わり、今後の経済は安定若しくは低成長の時代になるという予測が、現時点での定説になっているように思われます。また、どの程度の成長になるのかという今後の見通しを立てることは、現時点では非常に困難でございます。現基本計画の期間は10年と定めておりますが、次期基本計画につきましては、このような厳しい情勢下での策定となりますため、期間や計画の考え方につきましても、より柔軟に対応できるようにしていく必要があると考えております。いずれにいたしましても、こうした方向につきましても、総合計画審議会で十分議論していただきたいと考えております。

 次に、加工技術研究所の運営についてのお尋ねでございます。

 近畿高エネルギー加工技術研究所は、本市産業の都市型化を誘導するリサーチコアの中核的な研究機関として、本市はもとより、近畿圏におけるレーザーを応用した加工技術の研究所として設立されたものでございます。この研究所は、市が設置、施設整備を行い、民間企業を中心に設立された財団が運営を行うという、いわゆる公設民営方式によりまして、産、官、学の連携のもとに研究開発と中小企業への種々の試験分析、技術支援などに対応してきております。御指摘のように、設立後5年が経過し、いまだ評価を受けるほどの実績を上げられるに至っておりませんが、市といたしましては、設立の趣旨が実現されるように、常に積極的に研究所の運営管理に関与してまいりたいと考えております。

 こうした観点のもとで地域産業集積活性化法に基づく国の支援も得まして、新年度から地域中小企業への物づくり支援機能などを強化するための整備を行うことによりまして、金属加工業種に特化している本市工業の高度化、先端化に貢献するものと考えております。

 次に、21世紀の産業振興策に関するお尋ねでございます。

 今日、時代が大きな転換期にあって、社会経済が変革しつつあります中で、本市がこれまでに蓄積してまいりました多様な産業集積と大都市圏に立地するという有利さを生かして、工業の高度化、新技術、新製品の開発など新しい産業の創出が、21世紀の産業振興を図る上で緊要な課題であると考えております。

 こうした取組みを進めるためには、産、官、学の連携がこれまで以上に重要となってまいります。産業技術短期大学は、本市の貴重な技術系大学として、いろいろの産業振興施策の推進に御協力をいただいているところでございますが、御指摘のように、今後の産業振興を図る上におきましては、企業と大学、あるいは研究開発機関が連携をして、特色のある地域産業を生み出すことが求められておりますことから、今後ともよりいっそう大学と十分に意見交換をしながら、連携方策について検討してまいりたいと考えております。

 次に、市内業者育成のための分離発注などについてのお尋ねでございます。

 公共工事の分離発注につきましては、技術的な問題や工期の問題、また、出合い丁場の問題、更にはかし担保責任等の問題もございますが、市内業者の育成という観点から、本市の基本姿勢として、可能な限り分離分割発注をいたしており、また、物品等の購入に当たりましても、市内業者に優先発注しているところでございます。

 御指摘の緊急地域振興対策という観点から、今後の発注に当たりましては、更に分割できるものがないかどうか、個々の工事案件ごとに十分審査していきますとともに、物品等の購入につきましても、市内業者への優先発注によりいっそう努めることが、ひいては市内業者の活性化や雇用対策にも寄与するものと認識をいたしております。

 次に、臨海部におきますリサイクル産業ゾーンの設置などについてでございますが、御指摘のような、いわゆる環境関連産業につきましては、政府が示しております15分野の新規産業創出プログラムの一つに位置づけられており、その成長が期待されております。今日、循環型社会の形成はグローバルな課題でございまして、工業製品の廃棄物の再利用を図るシステムは、産業の静脈として極めて重要であると認識をいたしておりますが、その立地につきましては、今後環境との調整などを十分に考慮しながら検討すべき問題であると考えております。

 なお、臨海部のまちづくりにつきましては、平成7年11月に策定をいたしました尼崎臨海地域整備基本計画の中で、土地利用の方向性や導入機能などを示しておりますが、御指摘のようなゾーニングや土地利用につきましては、今後の検討課題の一つであると受け止めております。

 次に、在宅サービスの基盤整備についてのお尋ねでございます。

 私は、ノーマライゼーションの理念を基調として、高齢者の方々が住み慣れた家庭や地域で安心して生活を送れるよう、在宅サービスの充実を図っていかなければならないと考えております。今年度実施いたしました高齢者の実態調査の結果からも、在宅生活を希望する方が多くなっております。このことは、私の基本的な考え方と一致するものでありまして、今後とも在宅サービス重視の姿勢を堅持していきたいと考えております。

 そのため、ホームヘルプサービス、デイサービス、ショートステイなど、在宅生活を支える基盤整備につきましては、社会福祉協議会や社会福祉法人など、これまでの供給主体に加えまして、民間事業者の参画も得る中で、充実に努めてまいりたいと考えております。

 次に、介護保険制度によります財源問題についてのお尋ねでございます。

 介護保険での法定給付サービスに係る平成11年度予算での一般財源は、約24億円となっております。一方、制度施行後の一般財源を、国が示します保険料2,500円を前提として試算いたしますと、約18億円となります。しかしながら、今申し上げました数値は、保険料の額など一定条件下で給付に係る経費を試算したものでございまして、別途制度運営に必要な人件費をはじめといたします事務経費の増などが予測をされます。したがいまして、これらを考慮いたしますと、市負担の軽減はあまり期待できないものと考えております。

 こうした状況が予測されますが、在宅サービスが重要であると考えておりますので、その充実を図ってまいります。なお、このような観点から、介護保険制度を補完する施策の一つとして、平成10年、11年度の2カ年をモデル期間として、地域コミュニティの核であります社会福祉協議会が中心となって、地域で自主的に高齢者を支える地域福祉サポートモデル事業、これを支援しておるところでございます。

 以上で米田議員の代表質疑に対します答弁を終わらせていただきますが、教育にかかわります問題につきましては、教育委員会から御答弁いたしますので、よろしくお願いいたします。



○議長(藤原軍次君) 山田教育長。



◎教育長(山田耕三君) 教育の問題につきまして、順次御答弁申し上げたいと思います。

 まず、トライやる・ウィーク事業についてでございますが、このトライやる・ウィーク事業のねらいにつきましては、地域や自然の中で生徒の主体性を尊重したさまざまな体験活動を通しまして、生きる力や豊かな心を培うところにあるわけでございまして、本市におきましては、これらの趣旨を踏まえまして、地域の協力が得られる職場体験や、また福祉体験等に重点を置き、推進してまいったところでございます。今後は、本市の特性でもございます地域の人々の温かさに触れる機会と場の拡大を図りながら、より積極的に取り組んでまいりたいと考えております。

 対象を広げることにつきましては、今年の経験を踏まえながら、今後検討してまいりたいと考えております。

 次に、トライやる・ウィーク事業の評価等についてでございますが、この事業は本年度から新たに取り組んだものでございまして、私も生徒たちが施設等で生き生きとして活動する姿を見学したり、また、生徒や保護者、事業者、地域の方々の感想もお聞きしてまいったところでございますが、その中では、生徒の声といたしましては、失敗しても親切に優しく教えていただいた、こういった感謝の気持ちや、また保護者からは、知らない社会を実体験できて、とても楽しかったようだ。また、地域の声としては、これからも学校が地域の皆と協力して続けていってほしい事業だと、こういった声がございました。このように、地域の協力を得た生徒の主体的なさまざまな体験活動を通しまして、共に生きる心や感謝の心をはぐくみ、自分なりの生き方を見つけるなど、生きる力の育成に大きく寄与できたものと、こういうふうに考えております。

 来年度以降につきましても、本市の特性を生かして、この事業がより充実したものとなるよう、各中学校や校区推進委員会と連携を図りながら推進してまいる所存でございます。

 次に、学校の適切規模、適正配置についてのお尋ねでございます。

 学校の適正規模、適正配置の推進に係る今後の方向性につきましては、基本的には11年度に予定しております学校適正規模等懇話会で広く御意見をいただき、各種問題の整理等を行いながら、本市としての基本的方向を決定していきたいと考えております。この中で教育委員会としての考え方も述べてまいりたいと存じておりますが、これまでの調査研究や先進都市の事例調査等からも、少子化傾向は今後もなお続いていくと見込まれていること、あるいは小規模校における教育上の課題などから、児童生徒に良好な学習環境を確保していくためには、学校の統廃合を含めて積極的に取り組んでまいりたいと考えておるところでございます。

 次に、30人学級と適正規模、適正配置の関連でございますけれども、30人学級につきましては、文部省におきまして、平成10年10月から調査研究協力者会議を設けまして、1年程度かけて検討しまして、結論をまとめる考えであると、こういうように聞いております。この30人学級につきましては、御承知のように教室の整備などにも関連してまいりますので、この動向を十分注視する必要があろうかと考えておりますが、しかし、小規模校の問題につきましては、学級数が増えれば解決するといった問題ではございませんので、多様な人間関係を通じて社会性等を培うための教育上の問題もございまして、一定規模の児童生徒数も必要であると言われております。したがいまして、本市におきましては、御承知のように、既に全児童数が200人を下回るといった極端な小規模校も生じている状況の中でございますので、この適正規模等への取組みは緊急を要する課題である、こういうように考えております。

 最後に、東高等学校の音楽類型に係る問題でございますが、この東高校の音楽類型につきましては、本市市立高等学校の特色づくりの一つといたしまして、市立東高校での音楽類型の導入の可能性につきまして、調査研究を学校長を通じて学校へ指導を行ってまいったところでございますが、学校におきまして、当初この調査研究の着手が遅れておりましたが、ようやく昨年12月に、この調査研究に着手いたしたところでございます。今後は、この10年度の学校の検討の結果を踏まえまして、更に内部検討を進めてまいりたい、こういうように考えておるところでございます。

 以上でございます。



○議長(藤原軍次君) 米田守之君の質疑は終わりました。

 お諮りいたします。

 本日はこの程度にとどめ、残余の議事は延期いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。

 (「異議なし」と呼ぶ者あり)



○議長(藤原軍次君) 異議なしと認めます。

 よって、本日はこの程度にとどめ、残余の議事は延期することに決定いたしました。

 以上をもって本日の日程は終了いたしました。

 明4日は、本日の議事日程を踏襲し、午前10時から会議を開きます。ついては、ただいま出席の諸君には改めて通知はいたしませんから、御了承願います。

 本日は、これをもって散会いたします。

 (午後2時48分 散会)

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議長      藤原軍次

議員      丸岡盛夫

議員      宮野 勉