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兵庫県 尼崎市

平成19年  9月 定例会(第12回) 09月13日−03号




平成19年  9月 定例会(第12回) − 09月13日−03号 − P.0 「(名簿)」












平成19年  9月 定例会(第12回)



        第12回尼崎市議会会議録(定例会)第3号

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◯議事日程

    平成19年9月13日 午前10時 開議

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第1        質問

◯出席議員

 1番     森村太郎君

 2番     土田裕史君

 3番     北村章治君

 4番     河村慶彦君

 5番     福島さとり君

 6番     開 康生君

 8番     弘中信正君

 9番     都築徳昭君

10番     酒井 一君

11番     吉岡健一郎君

12番     長崎寛親君

13番     宮城亜輻君

14番     前迫直美君

15番     亀田孝幸君

16番     寺坂美一君

17番     丸岡鉄也君

18番     津田加寿男君

19番     今西恵子君

20番     広瀬早苗君

21番     義村玉朱君

22番     塚田 晃君

23番     丸尾孝一君

24番     騰 和美君

25番     安田雄策君

26番     杉山公克君

27番     真鍋修司君

28番     上松圭三君

29番     蔵本八十八君

30番     北村保子君

31番     早川 進君

32番     高橋藤樹君

33番     辻  修君

35番     塩見幸治君

36番     小柳久嗣君

37番     仙波幸雄君

38番     畠山郁朗君

40番     荒木伸子君

41番     波多正文君

42番     寺本初己君

43番     高岡一郎君

44番     松村ヤス子君

45番     田村征雄君

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◯議会事務局

事務局長    辻本 守君

事務局次長   高見善巳君

議事課長    播磨美行君

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◯地方自治法第121条の規定による出席者

市長      白井 文君

副市長     中村 昇君

副市長     江川隆生君

会計管理者   末澤友章君

企画財政局長  小寺敬二君

総務局長    森  進君

環境市民局長  玉井啓一君

医務監     大橋秀隆君

健康福祉局長  山本博久君

産業経済局長  岩田 強君

都市整備局長  岡野 清君

消防局長    吉田 寛君

水道事業管理者 村山保夫君

自動車運送

事業管理者   遠藤 暁君

企画財政局

総務部長    木村昭一郎君

企画財政局

総務課長    白畑 優君

教育委員会

委員長     仲野好重君

教育長     保田 薫君

選挙管理委員会

委員長     藤田浩明君

代表監査委員  須賀邦郎君

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(平成19年9月13日 午前10時 開議)



○議長(田村征雄君) これより本日の会議を開きます。

 日程に入るに先立ち、会議録署名議員の指名を行います。会議録署名議員は、会議規則第81条の規定により、議長において波多正文君及び畠山郁朗君を指名いたします。

 この際、事務局長から諸般の報告をいたさせます。



◎事務局長(辻本守君) 御報告いたします。

 現在の出席議員は42人であります。

 次に、本日の議事日程は、昨日の日程を踏襲いたします。

 報告事項は以上でございます。



○議長(田村征雄君) 日程に入ります。

 日程第1 質問を行います。

 昨日に引き続き、順次発言を許します。

 河村慶彦君。

   (河村慶彦君 登壇)



◆4番(河村慶彦君) 皆様、おはようございます。公明党の河村慶彦でございます。本日、平成19年度第12回定例会におきまして一般質問の機会をいただきましたことに感謝申し上げます。

 先輩、同僚議員の皆様には、しばらくの間御清聴いただきますよう、よろしくお願いいたします。

 また、市長並びに理事者の皆様におかれましては、意のあるところをお酌み取りいただき、明快な御答弁をよろしくお願いいたします。

 それでは、1問目の質問に入ります。

 弱視、斜視の子供に対する支援について質問します。

 子供の弱視、斜視などの眼疾患は、治療用の眼鏡やコンタクトレンズなどの装具を使う訓練によって、症状の改善や完治が見込まれるとされています。しかし、治療用眼鏡は特注品になる場合が多く、視力が回復することがわかっていても、作製費用は1つにつき2万円から6万円と高額、その上、運動中の落下による破損や発育によるサイズ変更、医師の指示で度数を変える必要が生じたり症状に合わせたレンズ交換など、頻繁に買いかえる必要があるため、これまで家計への大きな負担になっていました。平成18年4月1日から、9歳未満の小児の弱視、斜視及び先天白内障術後の屈折矯正の治療用として用いる眼鏡及びコンタクトレンズが、治療費として購入金額の7割、2万6,460円を上限として保険適用になりました。しかし、治療期間は、斜視の種類、弱視の種類によっても変わることもあり、経過観察など治療は長時間になることも少なくなく、小学校卒業時または中学校卒業の時期まで、あるいはそれ以上になる場合もあります。また、治療用の眼鏡は、4歳までは年1回、5歳以上は2年に1回しか適用されないなど、頻繁な買いかえには対応できないのが現状です。視力が弱く、眼鏡などの矯正が困難な弱視は、目の発達の著しい幼少期の段階で発見し、適切な治療を行えば、視力回復の可能性があるとされており、6歳を過ぎると矯正は困難になると言われています。既に完成した弱視を治療するには、多大な労力と経費がかかります。斜視の場合、子供の2%くらいに見られ、物が二重に見えるなどの症状があり、通常は手術が必要になりますが、治療方法も点眼やアイパッチ、眼鏡での矯正など、斜視の種類や程度により、これらの治療により治癒する場合もありますが、小児の場合、斜視を放置すれば視機能の発育が阻害されることが多く、早期の診断と時期を逃さないことが一番重要と言われています。

 ここでお伺いします。

 本市において、早期発見のためにどのような工夫をなされているのか、お答えください。

 また、本市における12歳以下の子供の弱視、斜視の実態についてお答えください。

 先日、子育てにおいて経済的負担を強いられる世帯に対し、自治体レベルでどのような支援ができるかを考え、実践している岡山県備前市を会派として視察しました。同市では、いわゆる弱視、斜視児用矯正眼鏡の購入等助成を行うことによって医療福祉の増進を図ることを目的に、校医または医師の判断により弱視と診断された場合、年齢制限を9歳未満とする国の保険制度を補い、満9歳から満15歳を対象に助成するもので、購入費助成の条件も、医師の指導のもとに弱視または斜視の治療眼鏡及びコンタクトレンズを購入し、買いかえの場合は、前回購入の日から2年を経過している人、申請日において対象者と生計を同じくする世帯員に市税の滞納がない人などを条件として、3万円を上限に購入費用の7割が給付され、これにより、幼少期から中学卒業まで、切れ目のない支援体制が整備されたとのことでした。

 早期発見が重要とされる小児弱視の発見率を高めるためにも、本市の3歳児健康診査にも弱視、斜視は眼科健診があるのですが、3歳児では発達の個人差があり、正確な意思表示ができるかどうか疑問が残る上、お母さんが記入する問診票の結果に基づいて医師が検査を行うため、保護者の取り組みにもばらつきがあるなど、弱視、斜視の治療が必要な子供を見過ごすことも多々あるとお聞きしました。特に弱視の子供は、生まれながら物を見るときに透明の白い膜が覆っているように見える症状など、生まれたときから物が見えにくい環境に育っているため、子供自身、正常な状態を知らず、それは苦でもなく、もちろん何かおかしいなどわからず、目が見えにくいのが当たり前と思っているため、子供はもちろんのこと、保護者の方が注意していてもわからないことがままあり、子供の異常に全く気づかず、自分の子供はよく転んだり、人や物にぶつかったり、キャッチボールやバドミントンなどをすると、受け取るのが苦手なので、自分の子供は運動神経が鈍いだけと思っていたのが、テレビに余りにも目を近づけて見たり、いつも頭を傾けて物を見るなど、おかしな行動や姿勢をとることによって、ふとしたことから子供の目の異常に気づくことが多く、手おくれになっている場合が多いと聞きました。通常、6歳の臨界期を越えて治療を行うと、弱視が定着し、治療不能になることも多く、3歳くらいまでに見つかると治る可能性が高くなるとお聞きしました。

 ここでお伺いします。

 弱視、斜視の早期発見のために、3歳児健康診査に視能訓練士の配置、高精度屈折異常測定器を導入するなど、設置を提案するのですが、御見解をよろしくお願いいたします。

 あわせて、母子健康手帳などに、視力等の発達異常の早期発見に、さらにもっと早い時期からお子さんの目に関心を持っていただくために、子供の目の健康チェックとして明記、または簡単なチェック表を入れるなどしてはと思うのですが、御見解をよろしくお願いいたします。

 そして、弱視、斜視治療用眼鏡の保険適用に関して、9歳未満としていますが、個人差があることもあり、本市独自の助成制度を小学校卒業までできないものか、お答えください。

 次に、生活の足として欠かすことのできない市営バスについて質問します。

 阪神、JR、阪急と、2009年春には阪神尼崎駅に近鉄が乗り入れるなど、鉄道機関が発達している本市においても、市営バスは地域における重要な交通手段として大きな役割を果たしています。市営バスによる生活交通の確保は、高齢者、障害者を初め、妊産婦、乳幼児連れ、学生、児童にとって欠かせないものであり、自動車や自転車を運転できない通勤や通学生にとってかけがえのない交通手段です。私もことしの4月まで、毎日市営バスを利用させていただいておりました。尼崎市営バスは、ノンステップバスの導入率では全国1位を誇り、2008年度末には、全車がノンステップバス化される予定など、バリアフリー化に積極的であり、利便性には非常に評価されるものであります。

 しかし、利用者にとっては、まだまだ不十分な中身があります。例えばJR尼崎駅方面から県立尼崎病院へ行くときなどは、県立尼崎病院前のバス停留所があり、下車をすると便利なのですが、今度帰りの場合、病院から北へ約100m先の国道2号を渡るか、わざわざ逆方向の大物駅南口を越えるまで移動しないと北行きのバス停留所がなく、健常者の方ならば大した距離ではないのですが、車いすや足の不自由な方には移動が困難であり、ましてことしのような猛暑の中、特に体調を崩した人や体の不自由な方には非常に不便さと危険を感じている方が多く、帰りのバス停留所へ行くのにも、病院までタクシーに来てもらい、わざわざ近くのバス停留所まで送ってもらうなど、特に病院を利用されている方や体の不自由な方々には、経済的負担はもちろんのこと、不便さを感じている方が多いとお聞きしました。地域の方々からは、県立尼崎病院開院以来、病院前に北行きのバス停留所ができないものか、20年以上も前から要望が出ていました。しかし、バス停留所が設置できない理由として、当初は、ある候補地の方は、停留所が家の前にできることによりバスが家の前に停車すると、未就学の孫がおり、交通事故に遭うかもしれないので危険だとの理由で強く反対されました。別の候補地の方は、病気で寝たきりの親がいるので、バスの振動や、時間帯によっては多くの人が集まるなど、騒音でさらに体調を崩しかねない、さらに別の候補地の方は、車の修理工場を営んでおり、工場に車の出入りが激しいため、仕事の妨げになる上、危険だとのことで、停留所の設置を強く反対されたとお聞きしましたが、現在、車の修理工場は閉鎖され、別の地権者が別の商売をなされ、活用されております。今現在、候補地の方々のさまざまな反対理由により停留所が設置できておりません。しかし、市バスの利用者の方々から停留所設置の要望が出てから20年以上の歳月がたち、今現在、停留所が設置できない理由や候補地の方々の反対理由が全く変わってきています。平成17年12月議会で、私の質問に、当時の自動車運送事業管理者より答弁で、県立尼崎病院は多くの方が利用される施設であることから、交通局といたしましてもバス停留所が必要であると考えております、病院建設当時から今日まで、数カ所の候補地につきまして、その都度繰り返し地元説明を行う中で、停留所設置につきまして理解と協力を求めてまいりました。しかしながら、周辺の道路事情やバスの騒音のため、地先の方々の了解が得られず、やむなく現在に至っております、と答弁をいただきました。JR尼崎方面から県立尼崎病院前における市バスの乗降人員は、平成13年の調査のときに106人、平成16年には1.5倍の159人と、平成19年にも調査をされ、現在集計中とお聞きしましたが、年々確実に増加していると思われます。

 ここでお伺いします。

 今現在、反対されている方々の理由も変わってきております。一日も早く北行きの停留所の設置を強く求めるのですが、停留所設置に向け、今どのような状況なのか、お答えください。

 次に、運転の技術についてお伺いします。

 市バスを利用していますと、社内放送で、やむを得ず急ブレーキをかけることがあります、走行中に席の移動は危険ですなど、安全を促すテープのアナウンスが流れ、運転手さんの方からは、お年寄りや体の不自由なお客様に大変気配りする姿をよく見かけ、すごく頑張っていらっしゃる姿をお見かけし、すがすがしい気持ちになることがあります。また、細い道路や幅の狭い道路を曲がるとき、ほとんど揺れを感じないほどうまく曲がられ、運転のすばらしさに感動させられることもよくあります。その反面、ほんの一握りの運転手の方と思われるのですが、連日、社内でバスの揺れが原因で、つり革や手すりにつかまって立っている方がしりもちをついたり、転倒したり、転倒しそうな人をよく見かけ、私も両腕でいつも手すりにつかまって立っていたのですが、それでも耐え切れず、何度か転倒しそうになった経験があり、けがをしないのが不思議と思ったことがたびたびあります。乗客の安全安心輸送に関する意識を高めるためにも、さまざまな形で研修会、講習会を開催しているとお聞きしました。しかし、市営バスの最近の事故発生件数は、平成14年の74件を最高に、平成15年に52件、平成16年に54件、平成17年に62件、平成18年に54件と、横ばい傾向にあります。

 ここで質問します。

 本来の運送状況を知るためにも、第三者機関の方に入っていただいて、現場での抜き打ちで運送状況のテストも大事ではないかと思うのですが、御見解をよろしくお願いいたします。

 そして、地域からの要望としまして、現在区画整理された築地地域には、現在も東西を走るバスが通っておりません。古くからお住まいの交通弱者の方々には、昔同様、移動の手段がなく、移動するのが大変だとお聞きしました。住んでよかったと思える、住んでみたいと思えるまちにするためにも、地域に走るバスを強く要望するのですが、御見解をよろしくお願いいたします。

 以上で私の1問目の質問を終わります。(拍手)



○議長(田村征雄君) 答弁を求めます。

 大橋医務監。



◎医務監(大橋秀隆君) 弱視、斜視の早期発見のためにどのような工夫をしているのかという御質問でございます。

 視力障害等の早期発見のための取り組みといたしましては、3カ月、9カ月、1歳6カ月におのおの実施しております乳幼児健診において、おもちゃなどの対象物を目で追うことができるかといったことや、斜視などの視力障害について小児科医師がチェックを実施しております。さらに、3歳児健診では、事前に各家庭へ郵送しております絵を用いた視力検査票による視力の測定と、物を見るときの子供の様子などを聞いた質問票により、眼科医師が受診者全員の健診を実施しております。

 なお、健診の結果異常が認められた幼児につきましては、精密健診受診票を発行し、専門医において無料で受診できるような体制を整えて、早期発見に努めております。

 次に、本市における12歳以下の子供の弱視、斜視の実態はという御質問でございます。

 毎年3歳児健診におきまして、受診者の弱視、斜視の実態を把握しております。18年度の3歳児健診受診者は3,655人であり、精密検査の結果、弱視7名、斜視17名という状況でございました。

 なお、4歳から12歳までの児童等の実態は把握いたしておりません。

 次に、弱視、斜視の早期発見のために、3歳児健診に視能訓練士の配置、高精度屈折異常測定器の導入など設置を提案するという御質問でございますが、3歳児健診は、視力障害のほか、聴力障害、発達障害及び虫歯などの歯の異常をチェックする最終の幼児健診であり、内容の濃い健診となっております。弱視、斜視の早期発見も含めて、医師の診察において少しでも異常の認められた幼児については、専門医療機関を受診していただき、無料で精密検査を受けることができる体制を整えております。

 なお、今回御提案をいただきました視能訓練士の配置や高精度屈折異常測定器の導入につきましては、現在、市内の視能訓練士は10名程度で少ないことや、精密な屈折検査の実施年齢、検査のノウハウなど、検討すべきことが多々ございますことから、今後の検討課題と考えております。

 次に、視力等発達異常の早期発見のために、母子健康手帳等に子供の目の健康チェックに関する記述やチェック表を入れてはどうかという御質問でございます。

 乳幼児にかかわる視力等の異常の早期発見を目的として、従来から母子健康手帳の保護者の記録欄に、年齢に応じた目に関する質問項目を入れております。例えば、3から4カ月では、目つきや目の動きがおかしいと思いますかや、あやすと目を見て笑いますかの項目を、また、1歳6カ月では、極端にまぶしがったり、目の動きが気になることがありますか等の項目です。このように、母子健康手帳を用いて、目の発達についても保護者が年齢に応じた観察を行い、それを記録していただくことで、異常の早期発見のための貴重な資料として、健診時に活用いたしております。

 続きまして、弱視、斜視治療眼鏡の保険適用について、補助制度を小学校卒業までとできないかという御質問でございます。

 小児の弱視、斜視等の屈折矯正治療の目的は、眼鏡で矯正することで網膜にピントを正確に合わせ、鮮明な像を脳に送ることにより視力の発達を促すことや、両目で物を見る習慣をつけることにあります。一般に、8歳から10歳程度で視力の発達がとまると考えられるため、低年齢における治療が効果的であると言われています。こうしたことから、本市といたしましても、厚生労働省の通達どおり、9歳までに治療を受けていただくことが適切であると考えております。

 以上でございます。



○議長(田村征雄君) 遠藤自動車運送事業管理者。



◎自動車運送事業管理者(遠藤暁君) 市営バスに係る一連の御質問にお答えいたします。

 まず、県立尼崎病院前北行きのバス停留所の設置はどうなっているのかといったお尋ねでございます。

 県立尼崎病院の北行きバス停留所の設置につきましては、最適と判断いたしました数カ所の候補地について、地元説明を繰り返し重ねる中で理解と協力を求めてまいりましたが、地先の方々の同意を得ることができない状況にございます。交通局といたしましても、北行き停留所の設置の必要性は十分認識しており、また、地元からの強い要望もございますことから、新たに阪神電鉄高架下付近での設置の方向で地先の方々と協議をいたしております。しかし、この候補地につきましては、道路の曲線部に近く、運行の安全性や同路面の整備などについて道路管理者等関係機関と協議を重ねており、現在、課題整理を行っているところでございます。

 次に、運転状況を知るために、第三者機関による現場でのテストも大事ではないのかといった御質問でございます。

 市営バス事業におきましては、輸送の安全を図ることが最も重要な使命でございます。このため、交通局では、乗客接遇の向上並びに事故防止を図るため、随時管理職員等がバスに添乗し、運転状況を点検するとともに、必要に応じて適宜指導を行ってきております。また、乗客の立場に立った観点から、バスモニターを募集し、その意見をお受けする中で、運転状況の改善に活用してきております。さらに、乗務員としての高度な運転技術の習得と乗客接遇の向上を目的として、専門の交通安全研修所に乗務員を派遣し、1泊2日の研修を受講させ、乗務員の意識改革を図ってきております。

 交通局といたしましては、こうした取り組みを通じて、乗務員のより一層の資質向上に努めてまいりたいと考えております。

 最後に、築地地域のバスの運行について当局の考えはどうかといったお尋ねでございます。

 市営バス事業におきましては、独立採算を基本とし、限られた車両や人的資源を最大限活用する中で、バスネットワークを構築し、運行を行っているところであります。そのため、新たな路線の設定につきましては、全体のネットワークとの整合、利用者の需要や流動の状況に加え、運行した場合の採算性などを総合的に判断する必要があります。平成19年度が大幅な赤字予算となっていることなど、市営バス事業を取り巻く経営環境はさらに厳しくなっておりますことから、収支の均衡などの課題がある地域への運行については難しいものと考えております。

 以上でございます。



○議長(田村征雄君) 河村慶彦君。

   (河村慶彦君 登壇)



◆4番(河村慶彦君) ただいま当局から御答弁をいただきました。

 バス停留所の設置の質問の中で、設置できない理由としまして、地先の方々の了承を得ることができないなど答弁をいただきました。先ほども20年以上前の地元の方々の反対理由をるる述べさせていただきましたが、今日までに設置できるタイミングはあったのではないかと思います。ぜひとも今後はタイミングを逃すことなく、実現に向け努力していただきますよう要望いたします。

 運転状況の改善にはいろいろ努力されているとのことですが、ここ数年の事故発生件数の現状を見ましても、結果として全く変わっておりません。研修会や講習会の結果が全く出ていないと思います。ぜひとも安全輸送にさらなる努力を強く要望いたします。

 弱視、斜視の児童等は、早期発見が最重要課題だと思います。早期発見に向け、さらなる努力をお願いいたしまして、次の質問に移ります。

 次に、介護予防事業について質問します。

 介護保険制度が開始された平成12年の本市の65歳以上の人口は7万4,659人、平成18年には1万6,523人増の9万1,182人となり、平成19年3月31日現在では、9万5,052人で高齢化率は20.6%と、全国平均21.3%を下回っておりますが、都市部としては非常に高い数値を示しており、本市の高齢化は確実に大きく進んでおります。また、本市の要介護認定者数も、平成18年度には1万8,486人、平成19年3月31日現在では1万9,106人となり、平成20年度には2万599人に、そして平成26年には2万5,540人になると予測され、第1号被保険者に占める要介護認定者の割合は、平成26年度には22.3%に達すると見込まれています。総務省によれば、団塊の世代と言われる方々が高齢者となる平成27年には、4人に1人以上が高齢者となり、今現在健康な方や要支援、要介護1といった軽度の要介護者の介護状態の悪化を防ぐのが重要な課題となっています。そのため、介護予防は、生活が不活発になることによる心身の機能低下を防ぐことを目的とし、積極的に体を動かしたり、外出を促したり、自立した心身の維持に努めることを言い、老後を健やかに過ごすために、できるだけ早い時期から配慮して行う必要があります。痴呆、せん妄、転倒、寝たきり、誤飲・誤嚥、医療性疾患など、老化が進行し、身体や精神の機能が低下した高齢者に見られる症状を老年症候群と言われており、徐々に使わなくなってしまっている筋肉を呼び起こして訓練することにより、転倒や寝たきりを予防できる大腰筋等を元気にすることで、老年症候群をいかに防いでいくかが介護予防に求められています。筋力の低下には筋力トレーニングを実施、寝たきりの主要な要因となる高齢者の転倒防止には、筋力アップやバランスの練習などの転倒予防の運動を行う必要があり、寝たきりや使わない身体能力が低下していく廃用性症候群にならないように努めなければなりません。

 本年8月、介護予防などに役立つ高齢者向けの健康遊具を普通の公園に設置した東京都千代田区にある区立西神田公園へ体験に行ってきました。西神田公園のある千代田区は、自治体で介護予防に重点を置いた取り組みをしており、2004年4月には、高齢者生活機能改善事業、ハッピーライフ100を実施するなど、老化や病気などに伴う心身の機能低下を早期に回復し、適切な助言や健康教育で機能を回復させるなど、介護予防に進んだ取り組みをしていました。しかし、なかなか介護予防が浸透しないことから、楽しみながら体験できる機会と場所を提供しようという目的で、地域の公園内に選定した背伸ばしベンチ、上半身アーチ、階段とスロープ、上下ステップ、ステップストレッチ、上半身ツイスト、健康ウォーキング、肋木の8基の健康遊具を公園内に設置、遊具にはすべて利用方法が書かれており、だれでもすぐに使い方がわかるようになっており、効果が使用説明板とともに設置され、通称介護予防公園としてスタートさせたとのことでした。千代田区の福祉総務課にお話をお聞きしましたところ、2004年12月にスタートして以来、利用者の90%から、また利用したい、95%以上から、自分ひとりでも利用できるという調査結果もあり、ラジオ体操に参加する高齢者が積極的に利用していることに加え、出勤前のサラリーマンや開店前の商店主など、老若男女が思い思いに健康遊具を利用している上、子供たちも工夫して遊び道具に活用するなど、気軽にひとりでも介護予防できるという点に感心しました。私も実際に使用してみましたが、日ごろ使うことがない筋肉を使ったり伸ばしたりして、リフレッシュした感じでした。これは、高齢者だけでなく、リハビリや健康増進を考える私も、また利用したいと思いました。また、定期的にボランティアの運動指導員を招いて遊具の講習会等を公園で開催し、1人でも多くの該当者に参加いただけるよう広く区民に知らせ、積極的に開催しているとのことでした。

 ここで質問させていただきます。

 介護予防を図るため、本市もさまざまな取り組みがされていますが、高齢者みずからが自分の好きなことをひとりでも楽しく行うことが、介護予防に大変有効ではないかと思います。市内の公園には、私が体験に行ってきました千代田区の公園に負けないぐらいすばらしい遊具を設置した公園が、東武庫夢公園を初め、介護予防に適した遊具が設置してあるところもあります。遊具のすばらしさや設置場所を市報などでもっとアピールすべきではないかと思うのですが、健康福祉局の御見解をよろしくお願いいたします。

 あわせて、お年寄りが元気であることによって、年々増加の一途をたどる介護費用の抑制にもつながると思います。今後、古くなった遊具を新しく設置する際に、介護予防を兼ねた遊具を設置してはと思うのですが、健康福祉局の御見解をよろしくお願いいたします。

 次に、本市のコンピューターシステムにおけるサーバー機器の活用について質問します。

 現在、本市のコンピューターシステムは、大型の汎用機と言われるコンピューターを利用した大規模なシステムで、それを大手のシステム開発業者が開発、運用を請け負う形で進められてきました。個人情報流出やセキュリティーの問題といった意識からか、現在も大型の汎用機を中心に運用されております。そのため、導入直後よりレンタル料は安くなったとはいえ、現在でもレンタル料は年間約7億8,000万円と、本市の財政状況からは大変大きな金額がかかっております。しかし、本市にむだがあるとすれば、経費削減のためにも、これは徹底的に改めていかなくてはなりません。

 現在、こうしたIT調達の状況を見直していこうという取り組みが、国や全国の自治体で始まっています。例えば会計検査院では、基幹業務を支える決算確認システムについての運用委託の見直しを行い、一般競争入札等の導入により、2003年度は随意契約で2億4,000万円かかったシステム運用経費を、30分の1以下の約730万円に削減したと発表がありました。コンピューターシステムは、一般に開発業者でないと詳細な仕組みが把握しにくいため、随意契約が続く要因とされてきましたが、今日、会計検査院で削減が可能になったのは、ITはわからないという固定概念を捨てて契約内容を見直し、作業マニュアルを職員が見ても第三者が見てもわかりやすいものにつくり直すなどの努力があったからです。その結果、それまでシステム運用のためとして連日庁舎内に常駐していた業者の3人が、実際にはほとんど業務がないことが判明し、必要なときに専門家を呼べる別の業者に委託することによって、大幅に人件費を削減できたとのことでした。

 また、長崎市においては、本年7月から、上下水道料金システムを汎用機からパソコンサーバー型機器に移行し、年間1,650万円、5年で8,250万円の経費削減を期待していると新聞報道がなされていました。また、長崎県庁では、汎用機からサーバー機へ新しいシステムを導入する際に、企業に一切頼らず、県庁職員として民間企業からIT関連の人材を採用し、自治体独自でシステムを設計したとの報道もありました。

 そこでお尋ねいたします。

 当局は、このように全国の自治体で進められている、より一層経費の削減が期待できるパソコンサーバー型のシステムについてどのように認識しておられるのでしょうか。お聞かせください。

 今、全国の多くの自治体において、従来のシステムを見直し、新たなオープン系システムへの転換について徹底した検討が開始されています。その背景には、当然のこととして、情報技術の急速な進展にどのように対応していくかといったことや、また、より一層の経費削減に向けた対応はできないかといった課題があるわけです。

 そこでお伺いいたします。

 現在、尼崎市が運用しているホストコンピューターの汎用機システムは、毎年レンタル契約を結んでいるとお聞きしました。この機会に、本市においてもオープン系システムへの転換を図るべく、市独自のシステムを開発し、導入できるところから順次導入を進めていって、より一層の経費削減を進めていくべきだと考えますが、当局の御見解をお伺いいたします。

 以上で私のすべての質問を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手)



○議長(田村征雄君) 答弁を求めます。

 山本健康福祉局長。



◎健康福祉局長(山本博久君) 市内の公園にある介護予防に適した遊具の設置場所を市報などでもっとアピールすべきではないかといった御質問でございます。

 市内の公園に設置されております、いわゆる健康遊具は、東京の千代田区の介護予防公園に設置されております遊具とは異なり、高齢者の介護予防を目的としたものではなく、幅広い年齢層の方に利用していただくため設置されたものであるとお聞きいたしております。また、現在、市内の公園約40カ所に設置されております。

 いずれにいたしましても、今後、設置管理者である都市整備局とも協議し、PRの方法等を検討してまいりたいと考えております。

 次に、お年寄りが元気であることは、介護費用の抑制につながる、今後は、古くなった遊具を新しくする際に、介護予防を兼ねた遊具を設置すればよいと思うがいかがかという御質問でございます。

 公園に設置されます遊具は、ワークショップなどにより、地元住民の方の意見も取り入れ、整備されていると聞いております。健康福祉局といたしましては、65歳以上の高齢者の利用に適した、介護予防を目的とする遊具が市民の皆様の意向として設置されることが望ましいと考えております。

 以上でございます。



○議長(田村征雄君) 小寺企画財政局長。



◎企画財政局長(小寺敬二君) それでは、より一層経費の削減が期待できるパソコンサーバー型のシステムについてどのように認識しているのか、また、現在運用しているホストコンピューターの汎用機システムから、オープン系システムへの転換を図るべきではないかとの御質問にお答えを申し上げます。

 全国の自治体におきましては、システムの導入、運用経費の削減、業務所管課の利便性向上等のメリットがあることから、パソコンやサーバー機器等を組み合わせましたオープン系システムの導入が始まっているところでございます。一方、オープン系システムは、システムの詳細が一般に公開されているため、外部からの不正アクセス等の危険性が大きく、安全性、安定性においては劣る面がございます。

 本市におきましては、これらのメリット、デメリットを考慮した上で、オープン系システムに適した業務につきましては、既に導入を行っているところでございます。

 システムを導入するに当たりましては、提案コンペなどを実施し、競争性を働かせることなどにより、経費削減を図っております。汎用機システムからオープン系システムへの転換につきましては、既に財務会計や人事給与システム等を転換し、運用を行っております。しかしながら、大量の個人情報を扱います市税や国民健康保険等の大規模で重要な業務につきましては、安全性、安定性の高い汎用機システムを利用しているところでございます。

 今後につきましては、他都市の動向等を見ながら調査研究してまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(田村征雄君) 河村慶彦君の質問は終わりました。

 続いて発言を許します。

 寺坂美一君。

   (寺坂美一君 登壇)



◆16番(寺坂美一君) おはようございます。新政会の寺坂美一です。第12回定例会におきまして一般質問の機会を与えていただきまして、ありがとうございます。

 先輩、同僚議員の皆様には、しばらくの間御清聴のほど、よろしくお願い申し上げます。

 また、市長を初め当局の皆様には、私の意のあるところをお酌み取りいただき、的確なる御答弁のほど、よろしくお願いいたします。

 さて、それでは質問に入らせていただきます。

 本市の財政状況は、5年にわたる経営再建プログラムに基づき、当初見込まれた約800億円の収支不足額は、平成18年度までの取り組みにより約700億円が改善されることとなっておりますが、依然として厳しい財政状況であることには変わりありません。歳入面については、市税収入が景気の回復などにより伸びが予想されるものの、その反面、地方交付税は32億円という多大な減少が見込まれています。歳出面では、義務的経費である人件費は減少しているものの、扶助費は依然として増加しており、引き続き財政構造の改善に努める必要があります。9月4日付の朝日新聞朝刊に、堺市が生活保護世帯の実態調査を行ったところ、生活保護を受けている母子家庭の世帯主のうち25%強の割合で、その世帯主が子供のころに育った家庭でも生活保護を受けていたという結果が出ました。また、母親が10代で出産した世帯においては、28世帯、26.4%に上っています。さらに、世帯主の学歴別を見ると、中学卒か高校中退が390世帯中283世帯、72.6%を占めており、学歴と経済状況について、大きく影響しているということをうかがわせたと新聞記事にありました。

 堺市の生活保護世帯は約1万3,000世帯余り、全世帯の3.9%に当たります。対する本市の生活保護世帯は9,145世帯あり、これは全世帯の4.5%に当たります。堺市よりも生活保護の比率が高い状況にある本市の生活保護率を低下させることは、本市財政の改善には必須であります。一時的な生活困窮からの保護にあわせ、自立への取り組みがより重要であるということがわかります。

 昨年6月の第5回定例会で、私は、生活保護について質問をさせていただきました。生活保護法の意図する最低生活の保障と自立を促すための取り組みについて質問をしたところ、平成14年度から就労促進相談員を配置し、平成15年度には窓口に専門の面接相談員を配置、平成17年度から退院促進相談員などを配置するなどの人的配置を行っていると答弁がありました。その後、過去の議事録を調べてみると、生活保護の質問については、人的配置を行い、取り組んでいますという答弁に終始しています。

 そこでお伺いいたします。

 就労促進相談員、面接相談員、退院促進相談員などの人的配置を行っていることは理解できました。それでは、それぞれの相談員の具体的な仕事はどのようなものとなっているのでしょうか。また、それぞれの仕事のフローについてどのようになっているのか、お聞かせください。

 中でも、就労促進相談、退院相談というのは、それを受け、現状を把握し、課題を解決するために行われていると考えられます。では、それぞれの相談員によってどれぐらいの人が自立してきたのか、成果、結果をお聞かせください。

 次に、事務事業評価の評価指標を、年間延べ保護世帯数ではなく、社会復帰できた人の割合を指標にすべきではないかという質問について、保護業務は法定事務であり、法律で実施することが義務づけられているので、業務が最少の経費で実施されているのかどうかといった効率性の視点から評価すると答弁されました。確かに保護業務は法定事務であり、その経費の4分の3は国庫支出金として国から支出されます。また、残りの4分の1についても、地方交付税の算定により一定程度国から交付されるため、実質的に保護対象者に給付される費用の市独自負担は少ないと思われます。しかし、生活保護事業にも一般財源が投入され、過去3年間の推移を見ると、平成16年度は45億9,512万円、17年度が53億603万円、18年度は55億1,237万円と、残念ながら増加傾向となっています。対象者が増加すれば、おのずと事業に係る事務量が増大し、事業コストの増加も避けることができません。

 そこでお伺いいたします。

 保護業務の事務の効率性から見ると、1件当たりの事務コストは低下しており、効率性が高くなっているといえるかもしれません。しかし、本市全体の財政からこの事業を見たときの効率性についてはどのようにお考えでしょうか。お答えください。

 法定事務であるから事務効率のみに終始するのではなく、生活保護法が目指している被保護者の自立をいかに促進させるかということに注力すべきであると考えます。そのような中で、厚生労働省から、平成17年度における自立支援プログラムの基本方針についてという指針が出され、各自治体はプログラム策定の具体化を促されています。その後、同年4月から、自立支援プログラムは各自治体において実施されることが望まれ、その具体化は管内の被保護世帯の状況などを把握した上で、早期に実施可能な事項から順に対応する個別支援プログラムを積極的に整備するとされており、平成17年度については、生活保護受給者等就労支援事業活用プログラムを先行して取り組み、その他の個別支援プログラムについては、各自治体の判断に任されているという状況です。

 今申し上げたように、自立を支援するために個別支援プログラムを早期実施可能な事項から順に積極的に整備することが求められていますが、本市の取り組み状況についてお答えください。

 全国的にも保護率が高い本市が抱える課題を解消し、持続可能な自治体として一層自立を促す取り組みが必要であると考えます。

 次の質問に移らせていただきます。

 来年の2月、3月の入試から、全日制公立高校普通科で、特色選抜と複数志願選抜という新しい選抜制度が実施されます。この新しい制度の改変と情報提供のあり方を基本にして質問をしてまいります。

 新しい選抜制度は、これまでのように公立を志望する生徒が住む地域によって行く学校が決まってしまうという状況から、みずからの進路はみずからで決めるという自分の進路を選択できるようになったのですから、学力ではなく、幅広い視点を持ち、学校を選択すべきであると考えます。入試まであと半年という時期で、進学を希望する子供や親にとっては不安な時期です。さらに、制度が変わるということで、通常よりも大きな不安があると思われます。そのような不安を取り除き、スムーズな制度導入のため、順次質問をしてまいります。

 まず、今回の新しい選抜制度について、保護者や生徒に対する説明の取り組み状況をお聞かせください。

 また、説明について保護者や生徒に十分理解されているのか、お聞かせください。

 本年の3月に本市中学校を卒業した生徒は3,414人おり、高校などに進学したのは3,241人で、94.9%となっております。この比率で見ると、来年3月の複数志願制度の対象となる生徒は、特色選抜を志望する生徒を除いた1,480人程度となると思われます。これまでの総合選抜制度では上位10%の生徒だけが自分で行きたい学校を選択できる制度であったことから考えると、大多数の子供たちが自分の希望する進路を選択し、受験できるようになります。自分の進路を自分で選ぶことができるようになるということは歓迎すべきことでありますが、生徒たちはどのように学校を選択するのでしょうか。そんな疑問が出てきましたので、保護者や先生などに、どのように子供たちが学校を選んでいるのかということを伺いに行きました。しかし、明確な答えは返ってきませんでした。

 教育委員会は、今回の新しい入試制度によって、どのような情報をもとに生徒たちが学校選択すると想定されているのでしょうか。お答えください。

 今回の新しい制度の導入に当たり、保護者へヒアリングしたところ、子供たちが学校選択するときにアドバイスできず、保護者間のうわさや口コミなどの情報だけで学校を選択しているという声もありました。また、誤った情報が入るということを危惧する保護者もいらっしゃいました。保護者のヒアリングを通じて、正確な情報提供を行わなければ、新しい制度を導入したとしても、適切に学校を選択されないのではないかという不安を抱きました。私は、学力だけで学校選択をすべきでないと考えますが、学力以外の選択の軸が明確でないために、このままでは、学力のみで選ばれる危険性が大きいと感じました。生徒や保護者に対しての情報やその他の情報提供の方法をもっと整理して、正確な情報を伝えることが今必要なのではないかと考えます。

 そこでお伺いいたします。

 学力以外の軸を明確にして、学校がより一層特色をつくりやすいように配慮する必要があると考えますが、御見解をお伺いいたします。

 今、その特色を各学校がそれぞれ出そうと取り組まれています。今回、11月の5日、6日にかけて、オープンハイスクール、高校を公開するということを企画されております。これは、平日に各高校へ受験する生徒が訪問して、実際の授業風景や学校を見て体験するために実施されるようです。まだ詳しい内容については各学校で検討中であると伺いましたが、一つ提案があります。オープンハイスクールをより効果的に行うために、開催時に高校生に話を聞くことができるような場をつくっていただきたいと思います。なぜならば、実際に通学している生徒に生の話を聞くことで、目に見えない生きた情報を得ることができると思われるからです。具体的にイメージするならば、就職活動などのときにOB、OGの訪問をするような感じとなります。通常の授業がある平日を体験することで、より具体的にわかる形で学校の雰囲気や校風を理解することが目的とされている趣旨に適合するのではないかと思われます。これには県教育委員会との調整が必要だと思いますが、ぜひ御検討していただければと思います。

 自分のやりたいことや将来を見据え、学力以外で学校選択をしてほしいという考えを述べてまいりましたが、親の立場から学校選択をする上で大きなウエートを占めるのは、各学校の学力、また、高校卒業後の進路ではないでしょうか。それぞれの学校で学んだ先輩がどのような進路を選択し、卒業していっているのかというデータは、学校選択において非常に重要であります。また、先ほどのヒアリングによると、取り組みたい部活動の有無も選択の要件となるそうです。確かに勉強だけではなく、スポーツや各自が取り組みたいことができるような特色のある学校は、志望されやすくなると思われます。教育委員会が新しい制度の説明のため、各学校の特色、取り組みをまとめ、保護者へ配布した資料を見ると、紙面でできない情報提供については、各学校のホームページや学校案内などの資料でそれぞれの学校の情報が提供されるとの記載がありました。そこで、各学校のホームページを順次見てみました。一番気になる卒業後の進路についての情報を見てみると、尼崎東高校は、大学、短大、専門学校、就職など、それぞれの進路について、過去3年間、男女比とともに記載されています。また、大学、短大については、過去3年間の延べ数での進学実績もあります。県立小田高校については、過去の卒業生の人数、男女比、具体的な進路も記載されています。県立尼崎西高校は、過去3年間の大学、短大、専門学校、就職のそれぞれの人数が記載されていますが、近年の具体的な進学先、就職先についての人数は記載されていません。市立尼崎高校や県立尼崎北高校は、最近4年間の4年制大学、短大、就職先の学校、企業が抜粋で記載されており、人数や男女の構成比や年度ごとの推移の情報はありません。次に、各学校にある部活動について見てみると、学校にある部活動について記載はあるものの、部員数や詳しい情報については、市立尼崎高校や県立尼崎高校などの一部の学校にしかありません。

 以上のように、志望する生徒が見るであろうと思われる情報が整理されていないことは、利用者からすれば、調べるのに手間がかかってしまいます。現在の生徒や保護者は、インターネットによって最初に情報を得ることが多くなっております。情報は、発信することが目的ではなく、受信されて初めて情報としての価値をなします。生徒や保護者に対して情報提供をもっと親切に行うことが必要であると考えます。そのためには、情報を利用する側のニーズを把握し、そのニーズを満たすようなホームページづくりをする必要があるのではないでしょうか。

 そこでお伺いいたします。

 判断の物差しとなる情報が統一されておりませんが、各学校のホームページによる情報を統一し、提供することはできないでしょうか。お答えください。

 一言で公立高校と言っても、県立高校と市立高校が存在し、それぞれ県教育委員会、市教育委員会が所管しておりますので、一斉に変えることは難しいかもしれません。市教育委員会として県教育委員会に対してホームページの情報を統一するように提言し、連携して情報の整理に努めることはできないのでしょうか。御見解をお伺いいたします。

 新しい入試制度に移行するということで、生徒や保護者の方にも大きな不安があります。その不安を払拭し、スムーズに制度移行するためにも、入試までの間でとれる対策を十分にしていただくようにお願いしたいと思います。

 以上で第1問を終わります。(拍手)



○議長(田村征雄君) 答弁を求めます。

 山本健康福祉局長。



◎健康福祉局長(山本博久君) 就労促進相談員、面接相談員、退院促進支援員の具体的な仕事の内容とフローについての御質問でございます。

 就労促進相談員につきましては、稼働年齢層で現に稼働能力を有しながら、その能力を十分活用できていない被保護者、または保護は受けていないが失職している生活困窮者に対し就労支援するもので、具体的な内容といたしましては、就職相談、求人情報の収集及び提供、公共職業安定所等との連絡調整及び同行訪問、また、面接指導及び履歴書等の記入指導などがございます。就労促進相談員は、対象者個々の事情や就労経験、希望等を聴取し、個々に応じたきめ細かな支援を行っております。

 面接相談員につきましては、生活相談に来られた方に対しまして、専門的、総合的な視点を持って問題点を整理し、生活保護の趣旨や各種施策の説明など、必要な助言、指導を行っております。また、来所が困難な方に対しましては、相談員が直接自宅等へ出向き、対応しております。お受けした相談につきましては、すべて面接票に記録の上、決裁処理し、保護申請受理分につきましては、各地区担当ケースワーカーに口頭でも引き継ぎをしております。

 退院促進支援員につきましては、ケースワーカー等が選定した帰る場所のない6カ月を超える長期入院患者が入院している医療機関を訪問いたしまして、本人及び主治医等からの聴取により病状把握、退院阻害要因を確認し、退院可能と判断されれば、受け入れ先の確保及び退院後の生活に必要なサービスのコーディネートを行うなどの支援を行っております。

 次に、それぞれの相談員によってどれぐらいの人が自立してきたのか、成果、結果はどうかといった御質問でございます。

 平成18年度実績で申し上げますと、就労促進相談事業につきましては、支援実人員374人に対しまして、就労開始した者は延べ191人、うち自立に至った者は19人となっております。退院促進事業では、長期入院患者数は340人で、うち退院の可能性がある110人に対しまして順次支援を行う中で、居宅生活へ移行した者12人、介護等施設へ入所した者31人、親族の引き取り等4人、計47人の実績となっております。

 次に、保護業務の事務の効率性から見ると、1件当たりの事務コストは低下しており、効率性が高いと言えるかもしれないが、市全体の財政から見たときの効率性についてはどのように考えているのかといった御質問でございます。

 事務事業評価における生活保護事業につきましては、事業に要したフルコストを生活保護年間延べ世帯数あるいは人員で割った数を単位コストとしております。世帯1軒当たりの単位コストが低下している要因の一つといたしましては、生活保護費の増加に比べまして職員数が横ばいであったため、人件費の変動が少なく、フルコストの伸びが抑えられたことによるものと考えております。一方、生活保護費自体は被保護世帯の伸びに伴い増加しているため、市全体の財政に影響を与えていることは事実であります。現在の事務事業評価では、最低生活保障を行う上でのコスト評価を中心としているため、自立助長の効果まで表現できていないところでございます。

 最後に、自立を支援するために個別支援プログラムを積極的に整備することが求められているが、本市の取り組み状況はどうかといった御質問でございます。

 生活保護制度が経済的な給付に加え、組織的に被保護世帯の自立を支援する制度へ転換するため、その具体的実施手段として自立支援プログラムの導入が推進されてきました。これまでも本市では、就労支援などの独自の取り組みを進めてまいりましたが、国の指針を受け、個別支援プログラムとして、先ほど説明いたしました就労支援プログラム、退院促進プログラムにあわせまして、社会的な自立が困難な被保護者に対しまして、自立支援相談員が居宅における生活指導等を行う自立生活支援プログラムの3事業を実施しているところでございます。

 以上でございます。



○議長(田村征雄君) 保田教育長。



◎教育長(保田薫君) 公立高等学校入学希望者の新しい選抜制度に対する説明の取り組み状況はどうか、また、生徒や保護者に十分理解されているのかというお尋ねでございます。お答えします。

 平成20年度入試から導入される新しい選抜制度、すなわち特色選抜、複数志願選抜の実施に当たりましては、特に進路指導を行う学校関係者と保護者の方々の理解が必要不可欠との認識のもとに、平成17年度から、県教育委員会等とも協力をしながら、これまで中学校を中心に説明会を延べ53回開催いたしております。また、市で作成しましたパンフレットを全中学生に、県作成のパンフレットを中学校3年生全員に配付し、制度の理解に努めてまいりました。こうした中で、新しい選抜制度の趣旨や概要につきましては、かなり浸透していると受けとめておりますが、今後は生徒や保護者の個々の進路希望に対応した個別指導等、各中学校での取り組みが重要になるものと考えております。

 次に、教育委員会は、新しい選抜制度により、生徒がどのような情報をもとに高校選択をすると想定しているかという御質問でございます。

 これまで本市の中学生の進路は、全日制高校においては、自分の適性や進路希望に基づき、私立、公立高校を選び、公立高校においては、普通科、特色学科を含む専門学科、総合学科という選択肢がございました。新しい選抜制度は、このうち普通科を希望する中学生が、各高校が特色づくりを進める中で、適性や希望する進路に基づき志望する高校を決定することになります。こうしたことは、まず1つ、学校全体の特色、特に2月に実施される特色選抜の内容、2つ目に、希望する進路に合致するカリキュラムの存在、3つ目に、希望するクラブの存在、4つ目には、学校全体の伝統とか現状、進路等の評価、5つ目に、その他通学距離とか友人関係などが選択の要素になるものととらえております。

 次に、学力以外の軸を明らかにして、学校が特色をつくりやすいよう配慮する必要があるのではないかという御質問でございます。

 新しい選抜制度は、魅力ある学校づくりを進め、学びたい学校を選べるための制度でございます。こうした中で、まず2月には、その学校の特色に応じ、受験生の個性とか能力を多面的に評価する特色選抜を実施いたします。現在市内では、公立5校が実施することをその内容とともに明らかにしているところでございまして、市立高校におきましては、東高校では音楽分野を、市立尼崎高校では国際文化の分野を準備しております。今後とも各高校が特色づくりを進められる環境づくりに努めてまいります。

 次に、各学校のホームページによる情報を統一して提供することはできないのかという御質問でございます。

 市立の各学校・園のホームページにつきましては、情報化が進展する時代において、開かれた学校づくりを目指して、すべての学校・園において開設をしております。その中で、市立高等学校につきましては、学科など各高等学校の特色があることから、学校ごとに提供する情報の内容に創意工夫を凝らしておりますけれども、進路やクラブ活動など、中学生や保護者の関心の深い情報につきましては、よりわかりやすいものになるよう、今後指導助言をしてまいります。

 最後に、県教育委員会に対して学校ホームページの情報を統一するよう提言して、情報の整理はできないのかという御質問でございます。

 市立、県立高等学校のホームページで発信されている進路等の情報は、市内の中学生や保護者にとって重要なものであると認識をいたしております。県立高等学校のホームページにつきましては、各学校において自主的に作成されていると聞いております。今後、情報の受け手側の立場に立った情報発信について、市内の市立・県立高等学校の校長で組織する公立高等学校校長会というものがございますので、この校長会に働きかけてまいります。

 以上でございます。



○議長(田村征雄君) 寺坂美一君。

   (寺坂美一君 登壇)



◆16番(寺坂美一君) ただいま御答弁いただきました。生活保護の人的配置については、それほど多くの人数も割かれていないと思いますので、面接票を記入してケースワーカーと情報共有をしているというふうに伺ったんですけれども、その後、その面接票がきちっと処理されるようなフローというのがちょっと見えないので、これについては、順次また追っていきたいと思います。

 あと、自立の部分で、就労支援が191人中19人ということで、10%ぐらい。力を入れて10%程度というのは、そもそもプログラム自身が適切につくられているのかなという疑問があるので、また改善して自立を促していってほしいと思います。

 学校選択の複数志願、特色選抜の件なんですけれども、延べ53回説明会を開催されて説明をしてきましたという答弁だったんですけれども、説明会をすることというよりも、その中身、制度を実際的に理解してもらうということのためにやっているので、中で質問があったのかどうかわからないですけれども、聞きっ放しになって理解がきちっとされているのかどうかというのがちょっと不安だなというふうに思ったので、今回この質問をさせていただきました。

 学校選択の選択項目ということで、どんなことで選択するか。私の予想どおりの答えが返ってきて、カリキュラムであるとかクラブの有無であるとか校風、通学、友人ということなんですけれども、友人とかというのはなかなか難しいと思うんですけれども、選択に当たって必要な情報というのは、校長会でぜひ提言していただいて、そろえていただけたらと思います。

 では、2問目に入ってまいります。

 市民まつりをまず事例として、民間への事業移管についてお伺いしてまいります。

 尼崎市民まつりは、昭和47年から、市制の誕生を祝い、市民相互の親睦と連帯意識を高め、本市発展を図ることを目的に実施されてきました。これまで、市内の主要な団体の協力を得て、市民まつり協議会を設置し、関係者の協力によって運営がされ、市内全地域における唯一の祭りとして市民に定着しております。第30回までは市が主催をし、市民まつり協議会へ委託する形で実施されてきましたが、より市民の自主性、創造性を生かした祭りにするため、第31回からは市民まつり協議会が主催する形に変わり、実施されてきました。しかしながら、この間一貫して市が事務局機能を担ってきたため、新たな行事展開、また内容の改善などの課題について、事務局、すなわち行政主体の検討となっているため、市民のアイデアや活力を生かした十分な見直しが図れなかった。そこで、今回、幅広く市民や団体の意見を取り入れ、より市民主体の祭りとするために、事務局を市行政から市民まつり協議会を構成する団体へ移管して運営していくという見直しがなされています。市の関与については、事務局を市民まつり協議会へ移管したので、全く関与しないということではなく、事務局機能移管後も市民まつりへの財政的支援及び交通・警備など安全対策面での人的支援を引き続き行う、また、今年度は、事務局移管の初年度であるため、市民まつりの円滑な実施のため、全力的なサポートを行っていくと説明を受けました。特に、これまで議会から議長、各会派の幹事長が顧問という形で参画をしてまいりました。しかし、今回、市民まつり協議会の組織変更に伴い、市民主体の祭りとして、市民みずからが企画・実施するという意識を高めていくことがより重要であるということで、実行委員会形式で運営していくため、議長、各会派の幹事長は、市民まつり協議会の組織から外れました。私自身としては、市民まつりの目的である市民相互の親睦と連帯意識を高め、尼崎市の発展を願うならば、議会もともに市制の誕生を祝うものであると考えますので、協議会組織から外す必要性はなかったのではないかと考えております。特に、議会が協議会組織から離れることで、チェック機能を果たすことができにくい状況になってしまうのではないかと懸念をしておりましたが、適切に運営が可能ならばと、見守ってまいりました。

 しかし、8月30、31日に尼崎市や市民まつり協議会を名乗って電話をかけ、市民まつりへの協賛金をだまし取ろうとする事案が発生したということが新聞に掲載されておりました。その後、市民まつり協議会のホームページで、尼崎市民まつりに関する緊急のお知らせとして注意が喚起されております。この件についてお伺いいたします。

 昨年まではこのような事案は発生していたのかどうか、まずお聞かせください。

 発生していなかったならば、なぜ今回発生したと考えるか、御見解をお聞かせください。

 今回、さまざまな団体が企画・参画する形で市民まつり協議会実行委員会が運営されております。さまざまな団体が参画することで、一般の方からは複雑な組織体制に見えることから、このような事件が起こるのではないかと考えます。

 そこでお伺いいたします。

 さまざまな団体が企画・参画することは喜ばしいことですが、誤解を生じさせないように、行政はどのように対策を取り組んできているのか、お聞かせください。

 先日から、市民まつり協議会のホームページにある文書や内容について不備があるところについては、随時指摘をし、改善を促してきております。しかし、変更されたものが改善と言えないのが実情です。市民が主体となり、市民の手によって、市民のための祭りという趣旨は理解できますが、混乱を来すような状況にならないために行政がサポートしていくのではなかったのでしょうか。文書のチェックや法令についての指導などは、行政が関与することから可能なことであると思います。一つ一つのミスから事件・事故を引き起こす可能性が高くなりますので、しっかりとサポートしていただくように指摘をしておきます。

 次に、市民まつり負担金として1,500万円、また、事務局移転費用として236万5,000円が予算計上されています。これまでは市が事務局として運営がなされてきたので、議会のチェックがなされきてました。今回、事務局を協議会へ移管するということで、チェックがなされにくい状況になると想定されます。

 そこでお伺いいたします。

 通常、指定管理者制度や委託など外部へ仕事を出す場合には、事業計画書や収支予算書が作成され、提示されると思われます。今回、これは市民には公開されないのでしょうか。また、業者の選定基準なども提示するべきではないかと思われますが、御見解をお伺いいたします。

 ホームページがあるのですから、ホームページで事業計画書や収支予算書を公開することなどで、より市民に開かれた市民まつりとなると思われますので、検討をよろしくお願い申し上げます。

 今回の件があって以降、民間との協働のあり方や民間委託、民間移管について不安が出てきました。民間への流れということは時代の流れで是としながらも、慎重に判断していかなければ、リスクを増大させるのではないかと感じるようになりました。昨日の畠山議員とも重複する部分もありますが、私なりの視点でもありますので、お伺いさせていただきます。

 現在、公共の役割を見直し、民間にできることは民間へという潮流のもと、国でも小さな政府づくりが進められています。その具体的な取り組みとして、市場化テストや指定管理者制度など、多くの制度がそれを後押ししております。特に本市でも活用が進む指定管理者制度は、地方公共団体が指定する法人その他の団体に公の施設の管理権限を委任し、施設の管理を行わせる制度で、従前の管理委託制度と異なり、民間事業者もその対象団体となっております。指定管理者制度を導入する目的として、厳しい財政状況の中、今までのようにすべてを行政が担うのではなく、民間の力を活用し、住民サービスの質の向上とサービス提供のためのコスト節減という2つの側面があります。本市でも平成16年7月から、青少年いこいの家、また女性・勤労婦人センターなどに指定管理者制度が導入され、現在では、阪神尼崎駅前駐車場、また美方高原自然の家などを初め、有料公園施設3カ所、社会体育施設7カ所、市営住宅99カ所など、120カ所を超える施設が管理されるに至っています。

 以上のように多くの施設が指定管理者制度を活用し、運営されております。選定時については昨日畠山議員から御指摘がありましたが、私は、選定時だけではなく、継続的に適切に運営されているかどうかという常時のチェックが重要であると考えます。なぜならば、指定管理者制度は、行政がサービスの提供者からサービスの監視者へ役割を変えるということであるため、しっかりとした監視が重要であると考えるからです。

 そこでお伺いいたします。

 選定時だけではなく、安定、継続した目的を達成するために、自治体と指定管理者が合意した事業計画の取り組みや進捗状況、成果について、モニタリング、評価する必要性が高いと考えますが、御見解をお伺いいたします。

 また、他の自治体では、第三者評価を実施するなどのチェックを行っていますが、本市の取り組み状況についてお聞かせください。

 以上で私のすべての質問を終わらせていただきます。

 市長を初め当局の皆様には、これからも市政の適切な運営をよろしくお願い申し上げます。

 先輩、同僚議員の皆様には、長時間にわたり御清聴いただきまして、ありがとうございました。(拍手)



○議長(田村征雄君) 答弁を求めます。

 玉井環境市民局長。



◎環境市民局長(玉井啓一君) 市民まつりについてのお尋ねにお答え申し上げます。

 まず、昨年までは市民まつりへの協賛金をだまし取ろうとするような事案は発生していたのか、発生していなかったなら、なぜ発生したと考えるのかとのお尋ねでございます。

 これまでの市民まつりにおきましては、今回のような事案はなかったと認識しております。なぜ発生したのかということにつきましては、推測の域を出ませんが、昨今の振り込め詐欺を初め、相手の善意を逆手にとって金銭をだまし取ろうとする事件が多発している社会情勢の中で、市民まつりの協賛金が募集されていることを何らかの形で知り、今回の事案につながったのではないかと考えられます。市民まつり協議会におきましては、今後も手段を変えた同様の事案が発生することが想定されることから、再発防止に向けた検討を行う予定といたしております。

 次に、市民まつり協議会にさまざまな団体が企画・参画することは喜ばしいことですが、誤解を生じさせないようにどのように取り組んでいるのかとのお尋ねでございます。

 市民まつりはことしで36回を数えますが、開始当初から比べると、現在は多くの団体がまちづくりや地域活動に取り組んでおり、それらの活動グループも今年度から新たに市民まつり協議会並びに実行委員会に参画し、主体性を持って市民まつりを企画・運営してもらっております。こうした中で、市民まつり協議会におきましては、協議会に参加されていない一般の市民の方々にも市民まつりに関することを知っていただき、全市域を対象とする唯一の祭りとして盛り上げていくために、従来の市報やFM放送での周知に加え、今までにはなかった新たな取り組みとして、市民まつり専用のホームページを開設し、すべての会議録や組織体制、また行事概要などの市民まつりに関する情報を随時更新しながら、積極的な情報提供に努めております。今後さらに、議員の御指摘も踏まえ、わかりやすい内容での情報提供に努めてまいりたいと考えております。

 次に、市民まつりの事業計画書や収支予算書が公開されないのか、また、業者の選定基準が提示されないのかとのお尋ねでございます。

 市民まつりの実施に当たりましては、より市民主体の祭りとなりますよう、事務局機能を移管するとともに、実行委員会での催し物の一つ一つを企画立案していただく形に変更しております。このような中で、議員御指摘の事業計画や収支予算につきましては、先ほど申し上げました市民まつり専用ホームページで随時公開される予定となっております。

 次に、市民まつり実施に当たっての会場設営などの業者選定基準につきましては、7月4日に開催されました第5回実行委員会で議論されましたが、市民まつり開催までの日程が限られておりましたことから、策定には至らなかった経過がございます。こうした業者選定基準の策定につきましては、実行委員会や市民まつりをサポートする市といたしましても課題と認識しておりますことから、来年度の開催時までには一定の結論を出したいと考えております。

 以上でございます。



○議長(田村征雄君) 小寺企画財政局長。



◎企画財政局長(小寺敬二君) 指定管理者による事業の取り組みや進捗状況、成果について、モニタリング、評価する必要性が高いと考えるがどうか、また、第三者評価を実施するなどのチェックについて、本市の取り組み状況はどうかとのお尋ねにお答えを申し上げます。

 本市では、指定管理者制度を導入しているすべての施設において、適正かつ効率的な管理に期すため、指定管理者から市に対しまして、毎年度業務終了後、管理業務に関しての事業報告書を提出していただいております。この中で、実施した事業の内容や実績、施設の利用状況などとあわせまして、1年間の管理実績を踏まえての課題及び次年度に向けた対策なども報告していただき、継続的に適正かつ効率的に管理できているか、市において確認しているところでございます。

 また、現在本市では第三者によるモニタリングは実施しておりませんが、今後、より施設の設置目的が達せられているかどうかなどの評価や点検手法について、庁内論議を進めていきたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(田村征雄君) 寺坂美一君の質問は終わりました。

 この際、休憩いたします。

                    (午前11時33分 休憩)

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                    (午後0時45分 再開)



○副議長(酒井一君) 休憩前に引き続き会議を開きます。

 質問を続行いたします。

 発言を許します。

 今西恵子さん。

   (今西恵子さん 登壇)



◆19番(今西恵子さん) 日本共産党議員団の今西恵子です。

 都市計画公園の整備についてと保育所民間移管について伺ってまいります。

 尼崎最北部の新幹線と国道171号で区切られた常松2丁目、西昆陽2丁目、3丁目、4丁目の地域には、都市計画公園がありません。この地域には、2006年3月末現在で人口8,011人、3,418世帯が生活しています。宮ノ北、昆陽ノ台、西昆陽の市営住宅、そして県営住宅があります。また、近年はマンションも多くなり、そうした集合住宅敷地内の公園と小さな児童公園しかなく、都市計画公園が現在1つもありません。1957年3月に武庫北小学校東側の常松2丁目に都市計画公園が決定され、73年からこども広場として地権者から無償貸与されていましたが、現在、公園としては使用されないまま、85年に契約更新の解約の申し入れがあり、公園用地として88年に尼崎土地開発公社が購入し、90年には、さらに隣接地も購入しています。しかし、公園はできず、手つかずのまま放置をされています。買い取った土地は、民家と農水路に囲まれた農地で、公道に面しておらず、工事をするにも搬入路がないためできなかったという説明です。土地を買い足した90年、公社から市が買い戻した翌年の98年にも、公園整備をしようと、工事の搬入路確保の協力を近隣住民に依頼しましたが、協力が得られず、公園はできないまま現在に至っているというのが経過です。

 この都市計画公園用地にあった古いアパートが空き家になり、撤去されたので、公園整備が進むかと期待いたしました。ところが、ことし5月にアパートの建てかえ申請が出され、軽量鉄骨の集合住宅が建設され始めました。聞くところでは、地権者はあくまでも公園用地として手放す気がないということです。ならば、この都市計画公園は実現の見込みがないものになります。

 そこでお尋ねします。

 公園の足りない地域です。場所の変更なども含め、今後の見通しをお聞きします。

 また、同じように都市計画公園に指定されていながら、また一部土地を確保しながら、活用されていない場所がほかにもまだあるのでしょうか。実態をお聞かせください。

 この場所は農地のままです。すぐ横には武庫川の六樋から流れる農水路の小川があります。春にはつくしんぼがたくさん出てきます。また、シロツメクサも咲きますから、自然に触れて遊ぶことができる貴重な場所だと私は思ってきました。一方で、周辺住民から、不法投棄の場所になった、また、不法に畑として耕す者がふえ、早朝から話し声がうるさい、すきやかまなどの農機具が置きっ放しで、近隣住民には不用心で不安であると言っています。また、夏に向けて草が伸びるので、毎年市に草刈りをお願いしているが、こうした経費も相当なものになると思うが、財政が危機というなら、土地の有効な活用を検討すべきではないか、むだ使いになっているという声があります。市民生活のあらゆるものが削減される中で、本市が財政危機だということを市民は身をもって実感しています。その一方で、事業展開されずに管理だけに税金が使われることに厳しい目を向けています。市民要求に沿った利用ができないかなど、真剣に検討すべきです。

 そこでお尋ねします。

 この常松公園用地を、整備されていない通常の貸し農園とは別に、使用料に差をつけ、現状のままで貸し農園として市民に提供することや、学校に農業体験学習の場所として提供するなど、未使用地を期間限定で暫定措置として有効利用を考えるべきではないでしょうか。

 次に、保育所民間移管について伺ってまいります。

 市は、昨年10月に、公立保育所の今後の基本方向案を策定し、現在ある公立保育所30カ所を、最終的には南部に3カ所、北部に6カ所のみ残し、他はすべて民間移管するという考えを示しました。その主な説明内容は、本市の公立保育所の保育士の人件費、公務員制度に基づく給与水準等に比べて、保育所運営に係る国基準額が非常に低く設定されているために、市独自の財政負担が04年度決算で23億円に上ること、また、鉄筋コンクリートづくりの保育所が20カ所、鉄骨プレハブ保育所が11カ所であるが、老朽化しており、保育環境改善が必要であるとしています。特に9カ所のプレハブ保育所の建てかえは急がれるとしています。財政的困窮が公立保育所の民間移管計画を進める理由ですが、そもそもは国が示す基準運営費が実態に合わない大変低いものになっているからです。そのために、民間で働く保育士の賃金が安く抑えられ、勤続年数が高くなるに連れて公私間格差が広がってしまうのです。

 13年前、初めて民間移管が提案されたときに、ある保育所長が、公立保育所の民間移管に思うことと題して書いた記事があります。少し長い文章ですが、尼崎の保育の流れがよくわかりますので、紹介させていただきます。

 私が保育所に勤務し始めたとき、公立は11園、私立は5園でした。公立は60名から80名の小規模保育所がほとんどでした。60名程度の保育所では、ゼロ歳から6歳、就学前までの子供を3人の保母と1人の調理師だけで朝の7時半から夕方5時半まで保育していました。ピアノ、電話もない、ストーブは石炭かまき、職員の1人が休めば、60人の子供を2人の保母で保育するという悲惨な状況でした。でも、学校を卒業したてのうら若き私は、福祉とはこんなもの、白衣の天使の気持ちで頑張らなければと考えていました。今から思えば、そんな状況で子供一人一人を大切にし、発達が保障できただろうかと、胸が締めつけられる思いです。保育の勉強をしていく中で、電話が要る、ピアノが要る、設備をよくし、保母や調理師をふやしてという要求が出てきました。ピアノ、電話が欲しい。保母たちみんなで市議会議長に陳情したり、市議会議員と話し合ったりし、やっと電話が取りつけられ、ピアノも入りました。みんな大喜びでした。住み込みの調理師さんが保育所の清掃もしてくれていました。調理と清掃は別にと要求し、清掃の人が失対事業から来てくれました。少しずつよくなってくる保育所で、私たち保母は学習し、よりよい保育、一人一人を大切にする保育をと頑張りました。でも、少ない人数の保母で朝7時から夕方6時まで保育するのは非常に厳しく、腰痛、頸腕症等、病気になる保母が多く出ました。また一方で、働く母親がふえ、ポストの数ほど保育所を、をスローガンに運動が広がり、1小学校区に1保育所が増設されていき、45カ所の公立保育所が誕生していったのです。子供を抱えた母親たちの血の出るような運動でした。保育内容でも、少しずつ親の要求も強くなる中、保母をふやしてよりよい保育をと運動が大きくなり、保母と父母が一緒になって集会、学習、抗議行動、ストライキと、いろいろの運動が繰り広げられ、1974年に尼崎基準もでき、保育に少し潤いを感じました−−この尼崎基準というのは、国の基準より随分といい基準になっています−−尼崎の福祉行政はよい、保育所はいいと評判を聞き、移り住んでくる人も多くなりました。少しずつよくなったのも、公的保育所だからできたことではないでしょうか。このように、私たち保育者や親が一生懸命築いてきた市の資産である公立保育所が、財政難のために民間に無償で移管されるんです。許せないことです。親のニーズに合った保育行政をと言われますが、大切なことです。でも、長時間保育、ゼロ歳児保育、障害児保育と、どれ一つとっても人手が要り、お金がかかります。そんな保育はすべて民間にゆだねていき、公立で実施するように要求しても、なかなかやらなくて、また民間にゆだねるんです。民間なら人をふやしてお金をかけて、長時間もゼロ歳児も障害者も保育できるんでしょうか。すべて保育者の重労働におんぶされて、民間で実施されているんです。私の友達の私立園の園長に聞いたことがあります。3年サイクルぐらいで保母を入れかえないと経営が成り立っていかないと。どれだけ民間園が経営に苦慮しながら保育をしているのか、よい保育を追求し続けていくために、保育者の過重労働で支えていくのか、安い賃金でと考えられます。これからの社会を担う子供たちの成長発達を保障し、女性の働き続ける権利を保障する保育所は、民間に移管するのではなく、今ある公的な機関で担っていくべきです。

 こういう文章が出されていました。

 特にゼロ歳児保育が公立ではされていません。母親たちは、働き続けるために、みずから共同保育所をつくりました。しかし、子供が1歳になっても、公立保育所に空きがなくて入所できず、仕方なくみずから資金を集めて就学前までの民間保育園を建ててきました。そうして公立45、法人35カ所が尼崎の保育を長年担ってきました。公立の肩がわりを担う民間法人に対し、市の独自予算を建設費や運営費に上乗せし、公私間格差をなくすための支援を行ってきました。民間法人の経営を安定化させるためにと、さまざまな補助金が出されました。また、運営を保障するために、4月初めから定員がいっぱいになるように、優先して民間保育園に子供を入所させました。運営費は、入所した子供の数に応じて入るため、4月に定員に空きがあれば、雇用した保育士の賃金はすべて法人が負担することになります。このように、公立保育所の不足を民間法人に補ってもらい、その分、民間法人の人件費も含めた保育環境を公立並みにするという支援を行ってきたんです。しかし、現在は、こうした支援はほとんどなくなっています。

 そこで、まず、公立保育所として残す数について伺います。

 基本方向の中で、市内全体の保育水準の維持向上を示す役割があるなどを表明し、公立保育所が果たす公的責任を否定できないとしているのですが、それを公立9、民間72カ所までに逆転させて、少ない公立保育所で子供の保育を保障する基盤となり得るのでしょうか。また、北部、南部の比率を人口規模から1対2とすることについては一定理解できますが、なぜ公立保育所を9カ所のみとするのかの合理的な説明がありません。9カ所、18カ所、27カ所にした場合についても、財政的な試算を行うべきと考えますが、いかがでしょうか。

 基本方向の中でも、市当局は公立保育所を高く評価しています。市の保育行政の方向性に沿った保育水準を確保しており、おおむね均一なサービス内容となっていること、地域保健担当など関連部署との連携・協力が的確に行えること、公務員保育士は60歳定年制が確立しており、知識、技術の蓄積が可能、公務に対する責任を負っていること、定期的な人事異動により保育の平準化が図れることなど、公立保育所の根本的な優位性を高く評価しています。

 さて、そこでお尋ねしますが、公立の優位性から全保育所を民間移管できない理由を、直接入所契約の導入が具体化されようとしている中、民間保育園で受け入れられない事態が予測されるとしています。では、民間で受け入れられない事態とは、どのような事態を言うのでしょうか。その数をどう予測しているのでしょうか。児童福祉法には、保育に欠ける子供の保育を保障しなければならない責任が行政にあるのですから、尼崎の実態をどう見ているのか、お尋ねします。

 これまでは、乳児保育、延長保育、休日保育に補助金を出して、民間法人にゆだねてきました。人件費のコストが高くつくからです。それを今度は180度逆転させて、休日保育、長時間延長保育などの保育サービスが、採算性の観点から、民間での実施は困難として、公立での提供が必要になると基本方向にあります。

 お尋ねします。

 移管対象の保育所説明会で、長時間・延長保育とは、例えば夜7時以降も夜10時までの延長と、つまり夜間保育を指すような説明をしていますが、尼崎市は休日保育や夜間保育の実施を前提に検討しているんでしょうか。

 次に、この10年間の民間移管の総括についてです。

 民間移管された保育園について総括をすることを求める陳情が採択をされ、保護者へのアンケートや意見交換会が実施されました。しかし、市民意見交換会は、現在の民間移管計画を絶対に変えない前提で進めるための意見を求めたことになり、参加者からも不満が出るなど、不十分なものになりました。さて、このアンケートは、満足度を問う形になっていますが、本来、満足であって当たり前です。不満があることについて目を向けなければなりません。そこで、調査回答から、今後検討が必要なものとして、喜んで通園しているかの問いに、いいえが5.4%、49世帯あること、保護者自身が安心してお子さんを預けているかの問いで、2.9%、26世帯がいいえと答えているんです。保育所の中でけがをしたことがある世帯のけがをした後の保育所の対応について、やや不満、不満が10.8%、67世帯あること、それぞれ何が原因だと思うか、お答えください。

 民営化された保育園で、園長によるセクハラでほとんどの職員が一挙にやめる、園長が開園後すぐかわる、保育内容に格差を持ち込む、子供の泣き声が絶えない、トラブルやけがが絶えない、虐待の疑いで西宮の児童相談所に通報が行くなど、次々とこうした問題が後を絶ちません。子供を預けている親の間で不安が広がっています。どこでどうやって解決するのか。市は監査や指導権限がないのでというのでは、不安をぬぐうことはできません。

 お尋ねします。

 これまでに移管した保育園のトラブルについてどう認識しているのか、今後どのように取り組むのか、お尋ねします。

 さきの虐待があったとされる保育園では、当該クラスだけの父母に市のこども課と保育園が話し合いに入ったと聞きます。県の監査もあったと聞きます。担任や主任保育士など職員がやめ、その後園長も交代し、今なお保育園に対して不信があり、不安の解消になっていません。なぜこうした状態が続くのでしょうか。個々のアンケートから、民間移管した保育園の運営が適切であったかを検証するには、保育園ごとの把握が必要と考えます。特に保育体制がどうなっていたかは重要です。そもそも民間移管をする理由が人件費削減ですから、それが保育にどんな影響を与えたかを見る必要があります。運営基準額では、経験年数に応じた人件費を国が保障しているのは10年までです。それを超えた保育士の給料は、頭打ちになるか、法人が独自に負担するかです。バザーをするど運営費確保の努力があれば、それなりに加算もできますが、何もしなければ、経営が破綻します。だから、経験の浅い、若い保育士しか雇用できなくなっています。保育に夢や希望を持ち、懸命に頑張っても、生活できるだけの賃金保障がないために、働き続けられないのが実態です。特に男性保育士が続かないのがそのあらわれです。保育を豊かにするために、父母の育児相談に対応するためにも、人件費の確保が民間でも必要です。

 お尋ねします。

 保育士の年齢構成はバランスよくなっているのでしょうか。継続雇用されているんでしょうか。お答えください。

 これで第1問を終わります。(拍手)



○副議長(酒井一君) 答弁を求めます。

 岡野都市整備局長。



◎都市整備局長(岡野清君) 公園に関する一連の御質問にお答えいたします。

 まず、常松公園用地の今後の見通しはどうかということでございます。

 常松公園周辺は、本市においても自然豊かな地域でございますが、都市公園としては未充足地でありますので、今後におきましても都市計画決定区域を外す考えはございません。しかし、現在すべての事業用地が取得できておらず、また、確保している用地においても、一部計画区域外のところもあり、将来的に供用を開始するに際しましては、区域の変更が必要となる場合もあると考えております。

 次に、公園指定されていながら、また一部土地を確保しながら、活用されていない公園はほかにもあるのかという御質問でございます。

 都市計画決定済み公園のうち、一部用地を確保しながら未供用部分のある公園は、常松公園を含めて5公園でございます。なお、暫定利用につきましては、常松公園を除いて、仮設駐車場などにそれぞれ活用しております。

 最後に、常松公園用地を通常の貸し農園とは別に、使用料に差をつけて提供するなど、有効利用を考えるべきではないかという御質問でございます。

 常松公園用地は、公道からの進入路がないことから、活用がしにくく、現在に至っているものでございます。今後のこの用地の暫定利用につきましては、東側の水路を利用することにより、現状のまま一定の制限つきでの有効活用を検討してまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○副議長(酒井一君) 山本健康福祉局長。



◎健康福祉局長(山本博久君) 保育所民間移管に関する一連の御質問にお答えいたします。

 公立保育所には保育水準の維持向上を示す役割があるとしているのに、公立9カ所までに変更して、子供の保育を保障する基盤となり得ることができるのかといった御質問でございます。

 公立保育所では、尼崎市の保育指針に基づき保育実践しているところでございますが、加えて、所長、保育士、調理師等で人権保育推進検討会や保育内容研究会などの各種研究会を設置し、その研究成果を発表するなど、日々研さん、改善に努めております。こうした取り組みは、公立保育所の箇所数にかかわらず、今後も引き続き実施していくものであり、保育水準の維持向上に努めていきたいと考えております。

 次に、公立保育所を9所にする合理的な説明がない。9カ所、18カ所、27カ所にした場合についても財政的な試算を行うべきと考えるがどうかといった御質問でございます。

 公立保育所は、保育に欠ける子供の受け入れを保障する役割や、地域における子育て支援事業の協力連携機関としての役割などを果たす必要があり、一定数公立保育所を確保しなければならないと考えております。その配置に当たりましては、利用者の利便性の配慮や距離的な要素も加味いたしまして、おおむね2kmの範囲内に最低1カ所を配置することを基本に、市域を6つの生活圏のエリアに分けるとともに、子供の数を考慮に入れ、南部3カ所に対しまして北部は6カ所とし、合計9カ所の公立保育所をまんべんなく配置することとしたものでございます。

 御質問にあります財政的な試算につきましては、例えば平成19年度予算における1所当たりの平均超過負担額をベースとして試算した場合、9カ所の場合、超過負担額は6億6,700万円、18カ所で超過負担額は13億3,400万円、27カ所で超過負担額は20億100万円となります。

 次に、民間で受け入れられない事態とはどのようなことか、その数をどう予測しているのか、保育に欠ける子供の保育を保障しなければならない責任が行政にある、尼崎の実態をどう見ているのかといった御質問でございます。

 現在の保育所入所における希望選択制度においては、受け入れられない事態は想定されませんが、今後、直接入所契約などの導入がされた場合、保育に欠ける子供がいる保護者が保育所を利用するに当たり、定員充足などの理由により入所できないといった事態も想定されます。なお、その人数を予測することは現時点で困難でございますが、現在の待機児童の状況から考えますと、対応できるのではないかと考えております。

 市は、休日保育、夜間保育の実施を前提に検討しているのかといった御質問でございます。

 公立保育所の今後の基本的方向案に掲げている休日保育や長時間延長保育などの実施は、あくまで例として記載しているものでございますが、女性の社会進出の増加や就労形態の多様化等を踏まえ、採算性の観点から、民間保育園では実施が難しいといった保育サービスについて、一定部分公立保育所で担う役割があると考えております。したがいまして、今後の保育ニーズ等を見る中で、必要に応じて検討していかなければならない課題であると考えております。

 次に、保護者のアンケート調査における不満等の原因は何かといった御質問でございます。

 アンケート調査を実施した結果、多くの保護者の方は満足であるとしながらも、一部で不満等の声もございました。その理由は一概に申し上げられませんが、子供が先生になれていない、育児相談をしても適切な答えがもらえなかったといったことから、不満に思われているのではないかと考えられます。こうしたことから、今後、これまでいただいた市民や保護者の方々の御意見等を踏まえ、保護者が抱いている不安等を解消できるような具体的方策をできる限り早く示してまいりたいと考えております。

 次に、これまで移管した保育所のトラブルについてどう認識しているのか、今後どう取り組むのかといった御質問でございます。

 これまで、15園を民間移管してきておりますが、多くの保育園では、公立保育所から円滑に引き継ぎがなされており、移管後においても適切な保育が実施されております。セクハラ等の問題が後を絶たないというお話でございますが、私どもが確認した中では、一部の保育園においてトラブルが生じたことは把握いたしておりますが、生じたトラブルにつきましては、市が窓口になって調整を行うなど、対応してまいりました。今後、これまでいただいた市民や保護者の方々の意見等も踏まえ、移管後も市がかかわっていくための具体的方策をできる限り早く示してまいりたいと考えております。

 最後に、保育士の年齢構成はバランスよくなっているのか、継続雇用されているのかといった御質問でございます。

 民間移管を実施した保育園の職員の経験年数について見ますと、平成17年度では1園当たり平均4.77年であったものが、平成18年度には4.95年、平成19年度には5.05年となっており、年齢構成のバランスはよくなってきているものと考えております。また、このことからも、一定継続雇用がなされているものと推測しております。

 以上でございます。



○副議長(酒井一君) 今西恵子さん。

   (今西恵子さん 登壇)



◆19番(今西恵子さん) お答えいただいたんですが、公園のことにつきましては、田んぼのちょうど真ん中を購入されていて、通路との関係でいえば、1mほどの狭い通路しか市は確保されていませんので、まずこういう真ん中の土地を買ったこと自体がちょっと私には理解できなかったんですけれども、やはり有効に、市民の人からこういう声が上がってこないように、一日も早く公園なりそのほかのものなり活用していただくようにお願いしておきます。

 それと、あと保育所の問題についてなんですけれども、私が少ない公立保育所で子供たちの保育を保障する基盤となり得るのかという質問をした趣旨なんですけれども、公立が多かったら、公立がやっていくことについてはすべての園に大きく影響を及ぼしていくことができますが、9カ所という中で、そして私立が72カ所という中で、影響を与えることができ得るのかという意味でお聞きをしたんですけれども、ちょっと答弁がすれ違っていたなというふうに思います。

 それと、数の部分ですけれども、2kmの圏内だからいいという言い方をされているんですけれども、子供を保育所に通わせるときに、2人の子供となったりしたら、やはり2kmというのでは、歩いては行けません。働くお母さんたち、お父さんたちが預けるんですから、朝も大変忙しい中で通園しなければなりませんから、そういう意味からも、身近なところに保育所があってほしいというのが、このアンケートの中でも一番の選択の内容となっていますので、そういう意味も含めて、身近なところに、9カ所だけじゃなくて18カ所、27カ所と置くことはできないのかということをお尋ねしました。

 それと、受け入れられない事態という部分ですが、直接入所契約というのは、園とお金のやりとりをして入所させていくことになっていくわけですから、お金の払いの悪い人については敬遠をするという流れがつくられてしまうという不安を持っています。子供には何の罪もありません。保育に欠けるというのであれば、どの子もが保育所で保育を受けられる状態をつくるというのが法の精神です。それが直接入所契約になったときに事態が変わってきます。そして、答弁の中で、定員の充足の問題で、空きがなかったら公立にということですけれども、公立保育所をそんなに空きがあるような形で残すことができるのでしょうか。この答弁にも疑問が残ってきます。

 続きの中でまた質問をしてまいりますので、続けていきます。

 アンケートの記述に公立での実施をと強い要望があるゼロ歳児保育についてお尋ねします。

 説明会で、市は、尼崎の財政状況、ゼロ歳児保育に係る保育士の配置が困難な状況にあり、今後も民間保育園で実施していく考えである、現在ゼロ歳児の待機児童はない状態であり、私立保育園で十分賄っていけるものと考えている、と説明しています。ゼロ歳児保育は、公立では同和保育所のみで実施されてきましたが、特別対策法の期限が切れ、一般保育所となった今でも、公立で実施しています。利用数を見ると、同和保育所として最後の02年の3月には41人のゼロ歳児が入っていました。一般保育所となって、ことしの3月を見ると、72人が入所しています。利用幅がぐんと広がっています。ゼロ歳児は、年度の途中から保育所が必要になります。妊娠がわかったとき、保育所に入れるかの不安が続きます。実際に育児休暇がとれているところはまだまだ少ないです。年度途中からの入所を受け入れると、それにあわせて保育士を雇用するか、または人件費を保育園が持ち出して負担をするかになります。8月に入って、民間園長会が市長と議長に要望書を出しています。その内容は、年度内ゼロ歳−−年度の途中で1歳になる子供のことを言います−−年度内ゼロ歳、2歳児の取り扱いについてということで、年度途中における入所時は、4月当初の年齢区分に応じた対応をしてほしい。特に、1歳を超えて入所してくる年度内ゼロ歳児の扱いについては、保育士が3対1から6対1になり、運営費についても、1歳児扱いになる。また、3歳を超えて入所してくる2歳児については、6対1から20対1になることから、運営費の差額補てんをしてほしい。2つ目に、子供の健全な発達を支援するための乳幼児保育加算についてということで、現在支給されている待機児童解消加算金は、公平性が担保されていません。子育て支援を進め、保育の質を高めるためには、現在の最低基準による保育士配置では十分にできない現状にあります。また、今後人材確保が相当困難な状況が危惧されることから、定員に合った配慮をお願いしたい。3点目に、安心安全のための危機管理の保障について、全施設内の衛生、警備保障及び防災等の危機管理費を保障されたい。こういう民間法人保育園会からの要望が出されています。運営にやはりお金がかかってくるという内容です。今回のアンケートの記述には、多くの父母がゼロ歳児保育を受けられるか不安で、2人目、3人目を産むことに悩んでいるとあります。また、選択の一番の条件が身近な保育園になっていることを考えれば、公立でもゼロ歳児保育を当然実施すべきです。お隣の西宮も実施をしています。

 お尋ねします。

 ゼロ歳児保育の保育士の配置基準は、公立も法人保育園も同じです。できない理由にはなりません。兄弟入所が可能になるように、年齢が上がるごとに受け入れ人数がふえていく定数の構成になることが必要です。少子化対策には、すべての身近な保育所でのゼロ歳児保育が必要と考えます。御答弁をお願いします。

 次に、プレハブ保育所についてお伺いします。

 老朽化しており、保育環境改善が必要であると課題に挙げています。施設環境の差が広がり、子供の育ちに差を生じさせてはなりません。子育てをするのに環境の整った保育園をと願うのは当然のことです。それでなくとも、民間で、受け入れ困難な家庭の子供の受け皿という考えを示し、環境は劣悪というのでは、昔の救貧対策に逆戻りではないですか。まず、すべてのプレハブ保育所の建てかえを急ぐべきです。公立での建てかえには国から補助金が出ないからと住民説明していますが、だったら、なぜ比較的新しい鉄筋の保育所を改修してまで民間法人に無償譲渡したのでしょうか。そして、今になってプレハブ保育所を建てかえるのは財源がないから、廃園、委託するというのでは、第1次の民間移管で市民の大切な財産を無償譲渡したのは間違いだったのではないのでしょうか。売却して他のプレハブ保育所の建てかえの財源にせめて充てるべきだったのではないのでしょうか。保育所行政の見通しを持たずに、その時々の都合、つまり第1次では、人件費削減のためとして、民間移管を進めるために引き受け手となる民間法人に大盤振る舞いをしたことになります。安易です。

 そこでお尋ねします。

 なぜ最初の民間移管計画では、土地は無償貸与、建物は無償譲渡としたのでしょうか。改めて伺います。待ったなしの状態になっているプレハブ保育所9カ所の建てかえをどうするのか。特に公立保育所として残すとしている塚口、武庫東、武庫南、次屋、園田保育所は、いつ、どのように建てかえるのか、まずその計画を示すことが先決であると思います。お考えを示してください。

 70年代初めには、公立保育所の建設を求める中で、それが進まず、やむなく出資金を募り、自分たちで民間保育園を建設してきた経緯があります。施設改善のために必要な経費について、市民に協力を求めるなど、財政的にも市民と一緒に検討すべきです。

 次に、人件費にかかわる保育士の年齢構成は、10年後には公立保育所の保育士は現在の半分になり、平均年齢は、新しい人が入らない限り上がっていきますので、52歳になるとあります。今後、新規採用に当たっては、特定の年齢層で団塊をつくらないよう配慮するとあります。そうした場合、市独自の23億円の財政負担は年々下がっていくことになると思いますが、どうでしょうか。お答えください。

 これらについて一切明らかにされていないのは問題だと思います。

 これで2問を終わります。(拍手)



○副議長(酒井一君) 答弁を求めます。

 山本健康福祉局長。



◎健康福祉局長(山本博久君) 少子化対策にすべての身近な保育所でのゼロ歳児保育が必要と考えるがどうかといった御質問でございます。

 本市におけるゼロ歳児保育につきましては、これまで民間保育園を中心に実施してきた経過がございます。現時点でも待機児童はほとんどなく、現在計画している公立保育所の民間移管を進める中で、ゼロ歳児の受け入れ体制が拡大されてまいります。今後につきましては、その推移を見定めながら、必要に応じて検討していきたいと考えております。

 次に、なぜ最初の民間移管計画では土地は無償貸与、建物は無償譲渡としたのか、プレハブ保育所9所、特に公立保育所として残す5所についての建てかえ計画を示すことが先決だと思うがどうかといった御質問でございます。

 民間移管に当たりまして、これまで土地は無償貸与、鉄筋の保育所は無償譲渡にしておりますが、社会福祉法人の財政面等から考えますと、無償が望ましいと判断したものでございます。

 次に、プレハブ保育所の環境改善は重要課題であると考えております。しかしながら、プレハブ保育所の建てかえの実施は、建てかえ用地の確保等が必要であり、条件が整い次第、順次手がけていく考えでございます。

 最後に、保育士数は10年後には現在の半分になり、平均年齢は52歳になるとあり、新規採用に当たっては、団塊をつくらないよう配慮するとある、その場合は、市独自の23億円の財政負担は年々低下していくことになると考えるがどうかといった御質問でございます。

 定数が現在のままであることを前提とした場合、年齢構成の是正を図ることにより、新陳代謝による効果として、市の超過負担の縮減は一定図られるものと考えております。それでもなお多額の超過負担の発生が見込まれております。

 以上でございます。



○副議長(酒井一君) 今西恵子さん。

   (今西恵子さん 登壇)



◆19番(今西恵子さん) 今答弁いただいた中で、最初の民間移管のときに、鉄筋の、それも場所もよくて子供の数もよく入っているという保育所を選んで民間移管したんですけれども、今の答弁では、法人のためにということだったんですけれども、その後の民間移管したところは、建物をみずからの手で建てていきました。民間移管、これは全国でも尼崎が初めてやったことなんですけれども、それを進めるために大盤振る舞いしたと、そういう見方をされても仕方ないんじゃないでしょうか。私は、議員になって一番最初に、施設の老朽化が懸念される中で、すべての公的な施設について保全計画を持つべきではないかということを取り上げました。保育所のプレハブは25年が限度になってきて、耐用年数として25年しかないんですけれども、それが今、もう40年を迎えようとしています。皆さんもぜひプレハブ保育所を見ていただきたいと思います。本当にひどい状況になってきています。そこで必死に頑張っているのが、保育士の手で何とか維持をされているのが現状です。それを放置するということは許されないと思います。今の答弁には納得がいきません。

 最後に、これまでの民間移管に対する私自身が行った総括ですが、1つは、経験ある保育士の配置が可能な労働環境になっていないこと、若い保育士は保育経験がなく、保育士としての経験も浅いため、育児に対する相談ができない、散歩など戸外遊びがなくなった、こういう声があります。保育の内容を保障するために、経験豊かな保育士もバランスよく配置することが必要条件としましたが、これは人件費の問題になります。

 次に、保育の質は、子供や親の信頼につながっていくことです。1年雇用契約で保育士を採用しているところもありました。これは、保育の質にかかわってきます。ことしの初めに発覚した虐待騒動は、雇用のあり方が一つの原因ではないかと考えます。保育は、保育士同士の職員集団がどんな保育をするかを話し合って実施するのが原則です。ところが、職員間の意思疎通がないまま保育をすれば、異なった保育判断で、食事の仕方やしかり方など違いが出てきます。職員間の不和が起きてきます。このことが原因で虐待騒動に至っていったのではないのでしょうか。最も大切な子供や父母との信頼関係を築く上でも、職員集団のあり方が問われます。だから、保育所民営化の裁判でも、3カ月の引き継ぎ期間は子供や父母の信頼関係をつくる上で不十分との判断が下されているのではないんですか。そして、経営の安定を図るには、実態に合った基準運営費に改めることが必要です。公立より民間が安いからというのは、より安い子育てをと無理を押しつけているんです。ぜひ国に実態に合った基準運営費にするように改善を求めていただきたいんです。経営者が安定した運営ができる、保護者が安心して子供を預けられる、保育士は安心して生活が維持できる、これらができて初めて、保育を受ける子供に最善の利益を提供し、子供の権利が守られるのではないんでしょうか。民間移管した保育園の総括を市がどのように出すかはこれからです。それをもとにさらに論議をすることが必要です。

 市民が安心して預けることができるシステムをつくるまで、民間移管をこれ以上すべきでないことを申し上げ、私の質問を終わります。

 ありがとうございました。(拍手)



○副議長(酒井一君) 今西恵子さんの質問は終わりました。

 続いて発言を許します。

 弘中信正君。

   (弘中信正君 登壇)



◆8番(弘中信正君) 虹と緑の弘中信正です。

 前段のごあいさつは省略させていただいて、早速質問の方に入りたいと思います。

 当局にあっては、私の意を酌んだ御答弁をよろしくお願いしたいと思います。

 また、議員各位の皆さん並びに傍聴に来られている市民の皆さんには、いましばらくの間御清聴のほど、よろしくお願いいたします。

 後期高齢者と鍼灸、マッサージ治療費の助成について質問させていただきます。ここでは治療費は施術費というふうに表現させていただきます。

 尼崎市の国民健康保険条例の第8条には、健康の保持増進のためには必要な事業をすることができる、とあります。この条例に基づいて、1973年には本市の独自の国民健康保険の保険事業として、市長が指定するあんま、マッサージ、はり、きゅう施設、つまり、指定治療院を利用して被保険者の施術費を助成する制度ができました。35年の歴史があります。鍼灸、マッサージの療養費での健康保険適用は、医師の同意を必要とし、治療期間や回数の制限、一般医療との併療禁止などで、当時から困難な状況でした。そのため、鍼灸、マッサージ、施術費の助成制度は、それらの制約がなく、健康保険適用にかわるものとして、市民にとって治療費が軽減され、継続した治療も受けることができております。国民健康保険には、零細現業労働者や自営業者のほかに高齢者が多く加入しているため、筋肉疲労、加齢に伴う慢性的な変形性関節症に対し、鍼灸、マッサージの持つ即効的沈痛効果や抗炎症作用は、市民の健康予防や健康増進に大いに寄与したのではないでしょうか。また、本市にある県立尼崎病院では、全国的に例を見ない、漢方を目指す医師が研修する県立東洋医学研究所があり、鍼灸専門の附属診療所も併設しています。また、助成制度で治療できる指定治療院で組織する鍼灸師団体が、12年前には訪中団を組み、尼崎市長のメッセージを持って、友好都市である鞍山市の鍼灸学会と医学交流もしております。鍼灸師団体が主催し、尼崎市が後援する尼崎健康市民大学も15年目を迎え、毎回多くの市民が鍼灸、マッサージの効能を体験し、健康増進に役立てている環境にあります。

 そういった中、来年4月からの後期高齢者医療制度の開始に伴い、75歳以上ないし65歳以上で一定の障害のある現国民健康保険加入者は、広域連合が運営する後期高齢者医療に移行するため、鍼灸、マッサージの施術費助成を利用することができません。本市では、後期高齢者の約85%が国保加入者なので、ほとんどの方が対象になると思われます。2006年度の利用実績では、利用者数で1万572人、利用回数で7万1,794件ですが、そのうち75歳以上の方は、利用者数で3,514人と3割を占め、利用回数もほぼ同率です。つまりは、高齢者のニーズが高い中で、特に利用回数の多い後期高齢者が施術費助成が受けられないということです。

 以前にこの問題を取り上げた松村ヤス子議員の昨年12月の質問に触れたいと思います。市は、法125条に基づき、広域連合の保険事業の一つとしてこの制度を新設するように働きかける、との答弁でした。制度から外れる後期高齢者を何とか救済したいとの意思のあらわれであると受けとめています。しかし、ここで言う法という高齢者の医療の確保に関する法律125条の保険事業とは、健康教育や健康診査など予防健診を主として想定していると考えます。

 お尋ねします。

 鍼灸、マッサージ施術費助成制度は、国民健康保険保険者である尼崎市だから実現できた制度です。後期高齢者保険では、他の広域連合の選出議員の賛同が必要です。広域連合の保険事業で新設されるのならば、その根拠をお示しください。

 また、引き続く6月の同議員の市独自の高齢者施策として検討すべきではないかとの要望には、鍼灸治療は医療保険適用の給付が受けられるので、それは考えないと、あくまでも後期高齢者医療の中での実施の要望との答弁でした。75歳以上の老人保険で鍼灸、マッサージを受けた兵庫県民は、県国民健康保険団体連合会の資料によれば、昨年度実績で延べ1万8,727人に過ぎません。柔道整骨院と違い、いまだに保険で鍼灸、マッサージを受けることは困難です。

 お尋ねします。

 健康福祉委員会では、広域連合の検討結果は9月ぐらいには確実になるとの当局の答弁がありました。残り6カ月しかありません。広域連合内で制定に向けた合意が図られているのかどうか、その可能性があるようであればお答えください。

 引き続き老人給食サービスについて質問をします。

 独居や要介護の高齢者の在宅世帯がふえる中、栄養バランスがとれた食事の提供と安否確認を兼ねた自治体が支援する高齢者向けの配食サービスが広がっています。本市では、市社会福祉協議会が単独で提供するふれあい型老人食事サービスと、市が社協に委託した高齢者自立支援型食事サービスの2つの事業があります。ふれあい型食事サービスは、原則週1回で、昼食のみを提供します。社協ボランティアグループによる地域高齢者の見守りや地域ふれあい事業として、公民館、地区会館、団地集会所、地域の福祉社協会館等を使って、会食ないし配食活動をしています。昨年度でボランティア団体54グループが活動、登録ボランティア数が712名で、1,392人に約4万食を提供しています。私も幾つかの自主調理をする地域ボランティアの食事会に参加して、行事食や季節食を取り入れ、そのおいしさに頭が下がる思いでした。また、歌やゲームを取り入れ、参加意欲を引き出し、家に閉じこもりにならない企画もされていました。

 活動への補助金となると、社協の行うともしびの箱の善意募金から1食について50円、自主調理グループには水道光熱費や調理器材の設備費補助として、市民福祉振興協会から上限3万円、市社協から3万円を年間助成しています。しかし、ボランティアグループの高齢化に伴い、活動の中止を余儀なくされたり、利用者も年々減ってきています。この食事サービスの食事代は、一律に400円以内と決められ、うち50円の補助金であれば、少しでも安い価格で提供したいと思えば、そのボランティアグループのお話によると、安い食材の購入に知恵を絞っているとのスタッフのお話も聞きました。

 お尋ねします。

 ボランティアの育成も兼ねた市社協の単独事業ですが、このままだと、援助者の高齢化で、さらにサービスを取りやめるグループ、団体も出てきそうです。配食数が減っていく中、市の支援策によっては、もっと地域に広げられ、閉じこもりがちな高齢者への有効策ともなります。こうした実情を踏まえ、今後の支援のあり方や現状のふれあいを目的とした食事活動への助成金が適切か否か、また、新たなボランティア団体の育成について検討し、対策を講ずるため、全域の調査をすべきではないでしょうか。お答えください。

 次に、本市の高齢者自立型食事サービスです。

 土日、祭日を除く5日間の毎日、昼食と夕食を配食しています。こちらも65歳以上の高齢者を対象に、見守りや孤独感の解消に役立っています。この事業は、現在、市から社協が委託され、市内の給食会社2社が指定されています。1食を500円とし、別に市からの助成費1食100円が業者に払われます。昨年度で年間利用者が2,608人、約3万7,000食を配達しています。こちらは外出困難な介護の必要な高齢者にも人気がありますが、これも利用者が徐々に減少してきています。その理由には、在宅介護支援センターのケアマネージャーが訪問調査した後に弁当の配食を受けるので、1週間から10日かかる。また、指定業者は市内で広域に配達できることを条件にしているため、大型の給食会社2社しか参入できず、弁当も地域によって昼食が午前10時ごろ、夕食はもう3時ごろには届いてしまうなど、一人一人に合ったきめ細やかなサービスに欠ける点もあるようです。また、玄関先で受け取らねばならないなど、障害老人には負担が大きいようです。さらに、在宅介護支援センターが市内16カ所から4カ所となったため、センターのケアマネージャーの訪問調査担当エリアが広域となり、訪問調査にも時間がかかるようになったことも挙げられます。しかし、ヘルパーの訪問介護での調理・家事援助サービスの時間単価が削られたことも理由となり、実は、この自立型給食サービスを利用しない在宅高齢者の自宅配食は一方でふえているようです。特に利用者の住居に近い地域にある高齢者向け弁当業者や有償ボランティアで支えられるNPOの市民団体が実施する老人給食の方が、スピーディーかつ身体症状を考慮したきめ細やかな対応で、ケアマネージャーからの紹介も多くなっています。また、その分、配送距離も短いため、できるだけ食事の1時間前から直前に届けられ、見守りを兼ねた本来の地域密着性の高い支援活動となっています。私が見学したNPO団体の配食活動は、ほとんどが無償ないし有償ボランティアで、市よりも1日多い6日間にわたって夕食を提供していました。ボランティアには退職された男性も参加しておられます。配食弁当容器は保温式で、汁物や酢の物まで多品目のおかずが配置され、できたてに近い味で届くので好評です。これも助成金がないため、ぎりぎり580円に価格を抑え、利益も余りないようです。

 お尋ねします。

 地域福祉活動を目指すのに、指定する業者が2社で、しかも全市をカバーさせているのはおかしいのではないでしょうか。より高齢者の立場に立った配食活動を支援するため、ケアマネージャーとも連携しやすい地域密着性のある団体にも指定を広げるべきです。そのためにも、現状をまず調査し、指定業者を決めるに当たっては、公平な選定委員会を設置してください。広域配食型から地域配食型に方針を転換して、新たな団体が参入できるよう御検討ください。この自立支援型の配食サービスは、介護保険を財源とし、国と県が6割、市が2割を出す地域支援事業の包括的支援任意事業の一つのメニューです。本市での実施事業の2億9,000万円のうち、昨年度では自立型食事サービスは680万円の事業費です。まだ十分な財源措置ができそうです。申し込みは社協を通して、決定には在宅介護支援センターのケアマネの訪問調査が必要ですが、神戸市の配食サービスのように地域包括支援センターも含めたスタッフに広げることで、スピーディーな対応を求めますが、いかがでしょうか。

 いずれの食事サービスも、ボランティア団体の育成がなくてはできない事業であり、市の言う地域の福祉力を高める自主活動の促進として、住民同士や地域団体、地域事業者それぞれのネットワークづくりで、高齢者が住みなれた家庭や地域で安心して暮らせる保健福祉活動が必要です。

 以上、少し長くなりましたが、私の第1問目の質問は終わります。(拍手)



○副議長(酒井一君) 答弁を求めます。

 山本健康福祉局長。



◎健康福祉局長(山本博久君) 鍼灸、マッサージ治療費助成制度が広域連合議会議員の賛意を得て、広域連合の保険事業として新設されるとするなら、その根拠をお示しくださいとの御質問でございます。

 本市では、これまで、国民健康保険制度における保険事業として、被保険者の健康の保持増進を図るために、鍼灸等施術費用の助成事業を実施してきたところでございます。後期高齢者医療広域連合が行う保険事業につきましては、被保険者の健康の保持増進のために必要な事業を行うよう努めることが高齢者の医療の確保に関する法律第125条で規定されております。こうしたことから、兵庫県後期高齢者医療広域連合に対しまして、保険事業として実施を検討してほしいと要望を行ったものでございます。

 次に、現時点で広域連合内で助成制度制定に向けた意見一致が図られているのかどうか、その可能性はどうかといった御質問でございます。

 先ごろ、兵庫県後期高齢者医療広域連合から、要望に対する回答がございまして、1点目は、助成制度を行うと、後期高齢者医療の保険料が上昇する要因となること、2点目、県下でこうした鍼灸等施術費用の助成を行っている市町は少なく、また、実施している場合でも、国民健康保険の給付事業として実施しているのは尼崎市だけで、他は高齢者福祉事業として実施しているということを理由に、鍼灸等施術費用の助成を保険事業として行うことは難しいとのことでございました。

 次に、食事サービスを実施しているボランティア団体の実情や今後の支援のあり方、助成金額は適当かどうか、新たなボランティアの育成について検討し、対策を講ずるための全域調査をするべきと思うがどうかといった御質問でございます。

 本市の社会福祉協議会が実施しておりますボランティアグループによるふれあい型食事サービス事業は、単に食事提供するだけでなく、地域の高齢者の見守りやふれあいづくりといった側面もあり、高齢社会の中でこうした活動がさらに活発化していくことが大切と考えております。こうしたことから、市としましても、ボランティアグループの数や活動状況、困っていることなど、実情把握に努めることが必要であると考えております。そこで、本市社会福祉協議会が毎月各グループから報告等を受けている活動実態を必要に応じてお聞きするほか、グループへの活動助成をしております尼崎市民福祉振興協会がグループの方からお聞きしている御意見等につきましても、把握に努めているところでございます。これまで、ボランティア自身が高齢のため活動が継続できるか不安、弁当箱が高額のため買いかえが困難、助成金がないと活動していけないなど、率直な御意見もいただいているところでございますので、調査につきまして、実施主体であります本市社会福祉協議会と協議してまいりたいと考えております。

 自立支援型食事サービスの委託業者に新たな団体も参入できないかといった御質問でございます。

 自立支援型食事サービスは、食事の準備が難しい高齢者の方を対象に、市内くまなく御自宅まで食事を確実にお届けするサービスでございます。食事の調理及び提供に際しましては、栄養士を配置し、高齢者向けの栄養バランス、カロリー等を考慮した献立とし、衛生的に調理されたものを安否の確認も兼ねて配食するようにいたしております。また、この事業では、安全確実な配食を行う必要がありますことから、保温保冷機能のある車両を有することや、災害時など業務の遂行が困難な場合においても、代替業者を用意できることを条件といたしておりまして、全市的に均一のサービスを安定供給していただける業者でなければならないと考えております。現時点で把握しております中で、それが可能な業者が現在の2社であると認識しておりまして、より地域に密着した中での事業運営につきましては、今後の課題であると考えております。

 最後に、訪問調査も地域包括支援センターも含めたスタッフに広げることで、スピーディーな対応を求めるがいかがかといった御質問でございます。

 食事サービスのお申し込みがあった場合、在宅介護支援センターが持っているこれまでの実態調査等の能力を活用しまして、在宅介護支援センターの職員が訪問調査をし、食事だけではなく、必要なサービスにつなげていくためのアセスメントを実施しております。御提案の地域包括支援センター等の職員も調査は可能と思いますが、現在のところは、それぞれの役割を分担する中で実施していただいているところでございます。

 以上でございます。



○副議長(酒井一君) 弘中信正君。

   (弘中信正君 登壇)



◆8番(弘中信正君) 御答弁いただきました。

 はり、きゅうについては、今請願が出ておりまして、その中でまた議論はしていきたいというふうに思っておりますけれども、先ほど、高齢者施策でする場合、兵庫県下では少ないというお話をされましたけれども、実際、20万人の市では、すべてが高齢者施策でやっています。その点は踏まえていただければというふうに思います。

 それと、尼崎市のホームページでは、高齢者支援という項目をクリックしますと、健康づくりと医療・介護予防が出てきます。その中の選択として、はり・きゅう、マッサージの施術助成というふうなことが入っているわけですから、尼崎市の中では、既に高齢者施策の中に−−もちろん国民健康保険加入者の方はそういう方が多いわけですけれども−−位置づけているというふうに思いますし、そういった意味では、この問題については、さらにまた常任委員会等で意見を述べさせていただきたいと思っております。

 それと、老人給食については、実際いろんな意見を聞いて、今後とも調査をしていくというふうな御答弁でした。社協のやっているふれあい型老人給食もそうですけれども、50円という実際の金額の中でやらざるをを得ない現状を含めて、また調査していただければと思いますし、また、先ほど私は保温弁当というふうに言いました。できるだけ温かいお弁当を配達、あるいは会食に使いたいということで、そのお弁当も1つ大体7,000円ぐらいするわけです。それを買うということもなかなか大変だということなので、できればこれは市の方が買っていただいて貸し出すというふうなことで、ぜひこういうふうな配食、会食を尼崎市の福祉政策に取り入れて、質のいい形で広げていただければというふうに思います。

 あと、スピーディーさという点を私は指摘させていただきましたけれども、神戸市は、自立支援活動ということで、配食活動にも非常に力を入れています。その中で、実際に訪問調査は75カ所ある地域包括支援センターのケアマネージャーがしているわけです。実際、例えば退院されてすぐにでも食事が欲しいというケースはどうしているかといいますと、そういった場合は緊急性があるので、まず食事を先に提供して、後日訪問調査等で継続的な配食が必要かどうかを決定するという、そういったような柔軟な対応をしておられるようで、その点を見ても、スピーディーさについては御検討いただければというふうに思っております。

 次の質問に移りたいと思います。

 在日外国人障害者の無年金問題について質問させていただきます。

 1982年に日本政府は、難民の地位に関する条約、いわゆる国連難民条約の批准をしました。これによって、社会保障の柱の一つである国の年金制度から排除されてきた在日外国人は、国内法で国民年金にも加入ができるようになりました。しかし、その際政府は、国庫負担による日本人と同様な無拠出制の老齢福祉年金での経過的かつ補完的救済措置というものを在日外国人には適用しなかったため、現時点で80歳以上の在日外国人の高齢者や45歳以上の障害者は、いまだに無年金の状態で放置されてきています。この年齢以上の在日外国人とは、ほとんどが韓国・朝鮮籍の市民で、戦前は日本名を持つ臣民として、戦後は永住権が認められた外国人として、日本人と同等に納税の義務を負ってきました。外国籍や年齢によって無年金状態に置かれることは、国連難民条約がうたう内外人平等原則に違反するだけでなく、憲法第14条、すべての国民は人種等で差別されない、憲法25条第2項の国の社会保障等の義務に違反するだけでなく、日本人名、日本語を強制された日韓・日台併合という歴史性を無視した民族差別による人権侵害だとして、日本国の責任において日本国民と同等の年金の救済を求め、国を相手に現在全国の裁判所で係争中です。

 尼崎市は、13年前の94年2月には、議会への陳情採択も受け、民族差別をなくする人道的な立場から、無年金に置かれている在日外国人の高齢者、重度障害者に対して特別給付金を支給する救済制度を要綱で設けました。神戸市に続いて県下で2番目です。神戸市、尼崎市が先鞭をつけたことで、兵庫県と県下の市町団体は、4年後の98年から、足並みをそろえて市と県との共同事業として、同等の特別給付金制度を順次設けました。内容は、障害基礎年金1級に相当する人には、日本人月額約8万3,000円ですが、尼崎市を初めとした自治体では、2分の1の約4万1,000円、県は月額2万9,000円までに給付額をふやしてきました。国が放置してきた問題を、国の責任としながらも、尼崎市が人道的立場かつ福祉的見地と緊急性を考慮して先陣を切って救済措置をした決断とその努力、県政要望にも日本人と同等の給付額にするため、県にも2分の1負担に増額するよう求めていることに対し、私は評価をしています。韓国・朝鮮籍市民が多く住み、かつ永住外国人として納税してきた市民の人権を守る立場から、また、民族学校への助成制度を含めて、無年金者に対して特別給付金を本市として補償してきたことは、10月に予定される日韓議員交流でも胸を張って誇れることです。

 このような課題も、これをきっかけに解決に向かってほしいと思っております。しかし、重度障害者への特別給付金制度では、尼崎市では国民年金法による障害基礎年金1級に相当する人のみを対象としたため、障害基礎年金2級に相当する人は、残念ながら無年金者として落ちこぼれて、いまだに救済されないままです。日本人であれば、この障害基礎年金2級の者は、支給要件を定めた国民年金法30条2項で、広い意味で重度に含まれ、障害基礎年金の支給の対象になっています。

 そこでお尋ねします。

 現在も市内に居住する45歳以上の障害基礎年金2級に相当する在日外国人は無年金です。その障害者は、推計して何人ぐらいおられるのか、また、その生活実態調査をするつもりはないのか、お答えください。

 また、94年に市議会で陳情採択された尼崎市の無年金者の給付金の対象は、日本人と同クラスの障害基礎年金の対象者としながらも、本市では在日外国人の場合、重度障害の特別給付金でありながら、障害基礎年金1級相当者の障害1級、2級、A判定療育手帳、精神障害手帳1級のみに限定している理由は何なのか、お示しください。

 障害基礎年金1級相当者の場合と同様に、緊急かつ福祉的見地から、国の給付措置が図られるまで障害基礎年金2級相当者にも支給対象を拡大すべきだと思いますが、いかがでしょうか。

 次に、この問題での本市の財政的負担についてお尋ねします。

 障害基礎年金1級に相当する対象者に、1級の措置と同様に日本人の2分の1の年金額を支給した場合、年間の負担額はどれぐらいなのか、お答えください。

 特別給付金対象の方は、死亡によって人数も減ってきていますが、3年前の2004年と比較し、実際にどれぐらい支給額が減ってきているのかもお答えください。

 この問題は、白井市長の初当選の2003年12月の議会答弁でも、対象となる人数を質問した議員に、その人数も実態調査をするか否かの有無も答えずに、障害年金2級相当者への給付拡大はしない、国の責任という答弁一点張りでした。今回はぜひ前向きな御答弁をお願いします。

 以上、私の2問目は終わります。(拍手)



○副議長(酒井一君) 答弁を求めます。

 玉井環境市民局長。



◎環境市民局長(玉井啓一君) 在日外国人障害者の無年金問題に関する御質問にお答えを申し上げます。

 まず初めに、45歳以上の障害基礎年金2級に相当する在日外国人は何人ぐらいなのか、また、その者の生活実態調査はしたのかとのお尋ねでございます。

 障害基礎年金2級に相当する支給対象者は、身体障害者手帳をお持ちの方の状況などから推計いたしますと、6名程度と考えられます。なお、生活実態調査につきましては、給付金の支給対象ではないことから、行っておりません。

 次に、重度障害者特別給付金の対象者を障害基礎年金1級相当者のみに限定している理由は何か、また、障害年金2級相当にも支給対象を拡大すべきと思うがどうかとのお尋ねでございます。

 本市の特別給付金制度につきましては、身体障害者手帳1級、2級、療育手帳A判定または精神障害保健福祉手帳1級の手帳をお持ちの方を支給対象としております。制度的無年金者につきましては、年金制度の持つ加入資格要件上発生したものであり、本来、国の責任において救済されるべきものと考えておりますが、国の制度が整うまでの補完的な措置として特別給付金制度を創設する中で、緊急性の強い、より重度の障害者の方に対する福祉的措置を図ろうとしたためであります。

 また、対象者の拡大につきましては、本来国の責務で行うことでもあり、阪神間各市の水準等を勘案した場合、現時点での制度拡大は困難であると考えており、今後とも法令の整備を含め、引き続き国に対する救済措置の実施について、あらゆる機会を通じて要望してまいりたいと考えております。

 次に、障害基礎年金2級に相当する対象者に給付金を支給した場合、市の年間負担総額は幾らかとのお尋ねでございます。

 議員御指摘の条件で推定対象者6名の方すべてに支給した場合、市の年間負担総額はおよそ240万円になります。

 最後に、高齢者、重度障害者の特別給付金の対象となる方は、例えば3年前と比較すればどうかとのお尋ねでございます。

 まず、高齢者特別給付金の平成18年度の受給者は130人で、給付金のうち市負担額は約2,590万円、3年前の平成16年度の同受給者は166人で、市負担額は約3,408万円でございます。また、重度障害者特別給付金の平成18年度の受給者は13人で、給付金のうち市負担額は595万円、3年前の平成16年度の同受給者は16人で、市負担額は786万6,000円でございます。

 以上でございます。



○副議長(酒井一君) 弘中信正君。

   (弘中信正君 登壇)



◆8番(弘中信正君) それぐらいしたらどうかという議員の声がありましたけれども、私もこの6人という数字を聞いて、これぐらいの人数は何とかならないのか、国がやることだからということで、これだけの国際化社会の中で、尼崎市は1級を障害者年金対象としているわけですから、壁をとって、もう一踏ん張りとは言いませんけれども、2級対象者もやはり救済すべきだろうというふうに思っています。

 実際、ちょっと私が財源のことは言いました。といいますのは、高齢者の方々が対象なので、死亡されるということで年々給付金が実際減ってきているんですね。先ほどの局長の御報告を数字上で計算しますと、この3年間だけでも約1,000万円近い金が給付金として減ってきているんです。ですから、今、6人の方に年間給付すればということで、240万円というふうな金額が出ましたけれども、そうすると、もう1,000万円ぐらいの給付金が減ってきているわけですから、それぐらいのお金は何とか捻出できないのかというふうに思ったりしています。しかし、その前に、この要綱に書いてある対象について、私はちょっと納得いかないということで、ちょっとそこのところだけ意見を述べさせていただきたいと思います。

 市の重度障害者特別給付金の支給要綱を見てみますと、その趣旨第1条には、対象は、年金制度の有する被保険者の資格等の理由により、障害基礎年金等を受けることができない重度障害者とありますね。この第2条の用語に対する意義という解説があるんですけれども、障害基礎年金等については、つまり、国民年金法に規定するということを書いておられるわけです。ならば、対象者は国民年金法第30条2項にある支給要件に含まれる障害者基礎年金2級相当者も対象として含まれると考えるのが当然ではないかと私は思っています。しかし、この要綱の第2項では、今度は身体障害者福祉法での規定を持ち出してきて、障害基礎年金1級に相当する人に限定したのは、最初から財源を抑えるという意図があったのかなというふうにしか考えられないと思います。この制度を既に持っている島根県、神奈川県、滋賀県あるいは関東地域の自治体では、国民年金法第30条2項に基づいてとして、あくまでも日本人と同じく障害基礎年金2級相当者にも分け隔てなく支給しております。

 また、兵庫県では、淡路市と南あわじ市が障害基礎年金2級相当者も対象としました。それと、このことについては、私は、財源としては、非常に尼崎の財政は厳しいということは理解しているところですけれども、例えば市民からの浄財15億円で運用している尼崎市福祉振興協会の財源、それからの給付も検討できないかということを含めてお考えいただければと思います。

 また、これは尼崎単独でということができないならば、阪神間の自治体と共同で、障害年金2級相当者にも給付できるように、突破口を開いていただきたい、そのように思っています。また、来年の県政要望にも、県との共同事業として障害基礎年金2級相当者にも広げて特別給付制度をつくるように県にも求めていただきたいと思います。市長の決断を求めます。

 次に、学校跡地の活用について質問させていただきます。

 先日、市民とともに旧開明小学校跡を開明庁舎として利用している現状を視察しに行きました。運動場が開明中公園となり、校長室は残され、教室が保健センターや地域振興センターのコミュニティールームとして生れ変わり、木製階段を上るミシミシという足音は、地元の市民にとってはむしろ思い出がいっぱい詰まった、心地よい響きではないのかとの印象でした。ここは城内歴史文化ゾーンの一角です。学校は地域のコミュニティー形成の重要な核として、歴史的な役割を果たしています。統廃合による旧開明小学校跡の保存の場合、単独として小学校跡をどうするかという議論ではなく、校舎建物の強度もすぐれ、歴史的な有形文化財の価値があるということで、城内まちづくりの基本的理念と住民の側の意見要望との融合の成果だと思います。明倫中学校跡地も、規模は1万坪と大規模ですが、まず近隣の地域資源を生かす中で、将来のまちづくりを見据えた基本方針のもとで、中学校跡のメモリアル的な公園、市営住宅、民間マンションや福祉施設の多世代が集う複合施設ゾーンへと変貌しようとしています。そして、明倫中跡地の場合、地域代表や公募市民で構成される市民懇話会の報告書で方向性が示され、2回ほどの市民意見交換会を開いて、地域住民の声を反映させています。

 ところが、先日開かれた常光寺小学校跡地の活用意見交換会では、方向性を示す報告書を作成する有識者、地元代表、公募市民で構成する市民懇話会が中間的にまとめた地域の課題や方向性の報告の上で、全員の出席のもとで意見交換会は16項目の参加された市民の意見を聞くということで、1回のみで終了となりました。本来、時間をかけて杭瀬、常光寺地区のまちづくり構想が示される中で、跡地活用が議論されることを望むところです。

 お尋ねします。

 予定スケジュールでは、10月に市民懇話会の方向を受けて基本方針素案が策定され、11月に市民意見公募する手続、パブリックコメントを経て、12月に基本方針策定とのことです。まず基本方針についての市民意見交換会を開く、計画案についてもさらに意見交換会を開くつもりはないのかどうか、お答えください。

 商店街の空洞化と高齢化が進むこの地域で、基本的なまちづくりの方向について地域住民と意見交換ができる丁寧な対応を要望します。また、跡地の一角に市の管理する公園や公営施設をつくる方向性が出るならば、ワークショップなどでぜひ市民の協働参画を引き出してほしいと思います。

 以上にて私のすべての質問を終わります。(拍手)



○副議長(酒井一君) 答弁を求めます。

 小寺企画財政局長。



◎企画財政局長(小寺敬二君) 常光寺小学校跡地活用について、さらに意見交換会を開くつもりはないかとのお尋ねにお答えを申し上げます。

 昨日の早川議員の御質問にも答弁いたしましたが、市民意見交換会は、跡地活用を検討していただく10名の懇話会意見だけではなく、より広く地域の皆様から御意見をいただくため開催したものであり、さまざまな立場や視点から多くの御意見をいただいたところでございます。懇話会を構成する委員には、地域の代表や学校関係者、さらには地域のまちづくりに御意見があり、みずから委員として応募された市民と学識経験者で構成しており、今後の懇話会では、市民意見交換会でいただいた多様な意見を踏まえまして、さらに深い議論をいただけるものと考えておりますので、さらに意見交換会を開く予定はございませんが、今後におきましても、懇話会審議の公開やホームページなどでの経過報告、さらには市民意見公募手続など、可能な限り情報の公開と市民の意見の反映に努めてまいります。

 以上でございます。



○副議長(酒井一君) 弘中信正君の質問は終わりました。

 この際、休憩いたします。

                    (午後2時19分 休憩)

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                    (午後2時50分 再開)



○議長(田村征雄君) 休憩前に引き続き会議を開きます。

 質問を続行いたします。

 発言を許します。

 土田裕史君。

   (土田裕史君 登壇)



◆2番(土田裕史君) 新風グリーンクラブの土田裕史です。

 きのうの安倍総理の突然の辞意表明で日本の政治は混迷をきわめておりますが、今回私は、安倍政権の政策の一つを軸に質問を構成しておりましたので、多少困惑いたしております。そのあたりを皆様何とぞ御理解いただきまして、御清聴くださいますよう、よろしくお願いいたします。

 昨年9月29日、安倍総理は、所信表明演説で次のような方針を打ち出しました。地方の活力なくして国の活力はありません。やる気のある地方が自由に独自の施策を展開し、魅力ある地方に生まれ変わるよう、必要となる体制の整備を含め、地方分権を進めます。知恵と工夫にあふれた地方の実現に向け、支援も行います。地場産品の発掘、ブランド化や少子化対策への取り組み、外国企業の誘致などについて、その地方独自のプロジェクトをみずから考え、前向きに取り組む自治体に対し、地方交付税の支援措置を新たに講ずる頑張る地方応援プログラムを来年度からスタートさせます。このように発言いたしました。これを受けて、10月13日、総理官邸と有機的に連携しつつ、プログラムの推進に係る事務を行う頑張る地方応援室が総務省大臣官房に設置されました。その後、当時の総務大臣でありました菅義偉大臣と専門家及び市町村長との懇談会を経て、昨年末に頑張る地方応援プログラムが公表されました。ことし1月16日には、安倍総理と市町村長との懇談会が開催されるとともに、2月4日の徳島県を皮切りに、総務大臣、副大臣、政務官等の総務省幹部が地方に出向き、各都道府県ごとに市町村長等との間で懇談会を開催し、地方の活性化を重要視する政府の取り組みが示されました。

 このような取り組みは、総務省においても初めての試みであったそうで、頑張る地方応援プログラムを周知し、魅力ある地方の創出に向けて取り組みを促すとともに、地方、行政、財政、税制上の諸課題等について市町村長等と直接意見交換が行われました。兵庫県では、6月10日に菅総務大臣が出席する中、矢田立郎神戸市長を初めとする6市長2町長らと意見交換がなされました。また、6月25日には、行政関係者、国民一般を対象にした全国規模の頑張る地方応援シンポジウムが東京で開催されました。このシンポジウムにおいて、菅総務大臣は、全国の4分の1に当たる452人の市町村長及び市町村議長と意見を交わしたと言及いたしました。

 ここでお伺いいたしますが、6月10日の兵庫県における懇談会の参加者一覧には、白井市長の名前がございません。公務がおありだったのでしょうが、こういった機会を逃されたという事実自体が残念でなりません。白井市長は、政府の地方分権に対する取り組みについて、どのように評価をなされているのでしょうか。また、今回のような中央官庁幹部との意見交換について、どのような認識をされているのでしょうか。お答えください。

 さて、頑張る地方応援プログラムの概要ですが、やる気のある地方が自由に独自の施策を展開することによって、魅力ある地方に生まれ変わるように、地方独自のプロジェクトをみずから考え、前向きに取り組む地方公共団体に対し、地方交付税等の措置を講ずることを目的としております。その基本的な枠組みは、地方公共団体が地域の特色を生かして、1つまたは複数の具体の事業、施策で構成する独自のプロジェクトを策定し、具体的な成果目標を掲げるとともに、住民による評価という観点も含めて、同プロジェクトを住民に公表するものとされています。また、プロジェクトが単に行政内部の取り組みまたは成果目標にとどまることのないよう、住民の参画などにより、広く地域の知恵と工夫を凝らすことが期待されております。プロジェクトの募集年度は平成19年度から21年度までの3年間で、2回の募集に分けられており、第1次募集期間が4月、5月、第2次募集期間が8月、9月となっております。地方公共団体が策定したプロジェクトは、総務省がホームページ上で公表をしております。また、地方交付税による支援措置額は3,000億円程度、平成19年度については2,700億円程度となっておりますが、市町村が総務省ホームページ上で公表されたプロジェクトに取り組むための経費については、所要の特別交付税措置を500億円程度講じることとしております。1市町村につき単年度3,000万円を限度として、3年間まで措置されます。また、市町村及び都道府県に対し、成果指標によって頑張りの成果を普通交付税の算定に反映させることとしており、その算定額は2,200億円程度であります。その成果指標とは、歳出削減率や徴収率といった行政改革指標、転入者人口、農業算出額、小売業年間商品販売額、製造品出荷額、若年者就業率、事業所数、ごみ処理量、出生率となっております。成果指標の算定に当たっては、条件不利地域など、地域の実情に合わせて配慮することとしております。その算定方法は、基本的には指定都市、中核市・特例市、それと一般市、そして町村の3グループにグループ分けし、成果指標を比較して、成果指標がグループ平均、グループ分けをしない場合は全国平均以上の地方公共団体を対象に、割り増し算定を行うこととされております。

 行政改革指標のうち地方税徴収率、出生率、ごみ処理量及び若年者就業率については、指標の変化率と絶対値を併用することにより、これまでの頑張りも反映させることとし、全国平均以上に歳出を削減している過疎、離島の市町村については、さらなる割り増しも行われました。また、企業立地の促進等による地域における産業集積の形成及び活性化に関する法律、いわゆる企業立地促進法に基づき、企業立地促進に係る減収補てん措置及び地方税増収分の一部を特別交付税において財政需要として算定する地方交付税措置を300億円程度講じることとしております。ほかにも、総務省は関係各省と連携を図ることといたしております。都市と農村、漁村、山村の共生・対流、農林水産物の輸出促進と産地ブランド化、地域バイオマスの促進等の事業は農林水産省と、中小企業・地域資源活用プログラム、企業立地促進等の事業は経済産業省と、まちづくりを含めた産業立地促進、観光振興、交流事業、地域のバス等の再生事業などは国土交通省と連携して、対象となる補助事業等については優先採択等を行う配慮を施すとされております。総務省ホームページ上で公表されました地方公共団体のプロジェクトは、事例集が作成され、全国に普及・広報を行うとともに、プロジェクトによる成果が顕著にあらわれている取り組み事例やプロジェクトの施策内容の独自性が高い取り組み事例などについては、特に優良なものの表彰を行うとしています。

 ここでお伺いいたしますが、この頑張る地方応援プログラムに対しまして、本市はどのように認識をし、そして、どのような姿勢で取り組んでいるのでしょうか。お答えください。

 地方自治体が策定するプロジェクトの例として、10項目が示されております。1つが、行政組織・運営の刷新を初めとする行財政改革により、簡素で効率的な行政を実現するとともに、地域の新たな活力の創出に取り組む地域経営改革プロジェクト。これには給与の適正化、定数削減、民間委託等の行政の効率化、経済活性化施策や滞納対策による税収の確保、電子自治体の推進、学校統合を初め公共施設の統廃合とその転用による有効活用などとされております。2番目には、地場産品を初め自然、歴史、文化、景観等の地域固有の資源の発掘・活用・ブランド化により地域産業の基盤強化や地域の魅力づくりに取り組む地場産品発掘・ブランド化プロジェクトです。3つ目は、地域の子育て支援の充実、安心して出産できる環境整備、仕事と子育ての両立が可能となるような働き方の改革など、少子化対策に総合的、多角的に取り組む少子化対策プロジェクトが挙げられております。4つ目は、国内企業や、外国企業または外国からのUターン企業を地方に誘致して、地域の活性化、競争力の強化に取り組む企業立地促進プロジェクトが掲げられております。5番目には、団塊の世代、若者等のUターン・Iターン希望者に対して、田舎での健康的な生活の場、自己実現や社会還元を図る場を提供することにより定住促進に取り組む定住促進プロジェクトが挙げられております。6つ目が、都市と農山漁村の共生・対流、地産地消、食育の推進、外国人観光客の誘致などにより地域の活性化や交流に取り組む観光振興・交流プロジェクトです。7つ目は、まちづくりと一体となった中心市街地の活性化、高齢者や子供を含めた多くの人にとって暮らしやすい、にぎわいあふれるまちづくりに取り組むまちなか再生プロジェクトを位置づけております。8つ目が、ニート、フリーター等の若者の職業的自立の促進、農林漁業への就業支援等に取り組む若者自立支援プロジェクトです。9つ目に、犯罪から子供を守るための対策、地域コミュニティーによる防犯活動や子供の健全な育成、大規模地震対策等の地域の防災対策の推進などに取り組む安心・安全なまちづくりプロジェクトです。10個目には、省エネ・新エネ対策、地球温暖化対策、3Rなどの循環型社会の構築に向けた取り組みのほか、自然との共生に取り組む環境保全プロジェクトが挙げられております。以上10の事例を細かく挙げさせていただきましたが、さまざまな事例を総務省は挙げております。

 このプロジェクトの内容に関しては、地方の自主性を尊重して、各自治体が自由に設定できるようになっており、これ以外の項目としても、その他という形で計画を上げることが可能とされております。総務省は精査をしないとしております。

 そこでお尋ねいたしますが、本市の頑張る地方応援プログラムへの応募プロジェクトは、近松のまち・あまがさき発信事業と企業立地促進事業となっております。なぜこの2つの事業を選定したのか、理由をお聞かせください。

 以上で1問目を終わります。(拍手)



○議長(田村征雄君) 答弁を求めます。

 小寺企画財政局長。



◎企画財政局長(小寺敬二君) それでは、頑張る地方応援プログラムに関します一連の御質問にお答えを申し上げます。

 まず、政府の地方分権に対する取り組みについてどのように評価しているのか、また、中央官庁幹部との意見交換についてどのような認識をしているのかとのお尋ねにお答えを申し上げます。

 国と地方の役割分担を見直し、住民に身近な基礎的自治体が、住民みずからの責任で行政のあり方を決定できる仕組みを構築することや、豊かさを実感し、安心して暮らすことのできる持続可能な社会の実現を目指すなどの政府の取り組みは、真の地方分権の確立といったことでは、道半ばと考えております。また、中央官庁幹部との意見交換につきましては、市の実情を直接申し上げることもできる場であることから、重要であると考えており、今後ともあらゆる機会を利用し、市としての意見表明や課題解決に向けた働きかけをしてまいりたいと考えております。

 次に、頑張る地方応援プログラムに対してどのような認識をし、どのような姿勢で取り組んでいるのかとのお尋ねでございます。

 頑張る地方応援プログラムは、独自性の高い施策を展開し、魅力ある地方に生まれ変わるよう、前向きに取り組みを進める地方公共団体を応援する制度で、この趣旨に該当する既存事業の中から、近松のまち・あまがさき発信事業と企業立地促進事業の2つのプロジェクトを市として応募いたしました。これらの事業は、本市まちづくりにおける魅力の創出や付加価値の向上を図るもので、これまでから積極的に取り組んできた事業でもございます。また、特別交付税の算定上、今回の3,000万円は、総額への算入対象となることは確定をいたしておりますが、本市への配分に当たりましては、特別交付税そのものが災害等の他の需要額の影響などを受けることとなりますことから、単純に3,000万円が上積みされるという仕組みにはなっておりません。

 一方、普通交付税への加算では、改革改善の取り組み効果といたしましては、昨年と同様、約4億円が措置され、これらの効果額の方が財源としては大きく寄与いたしておるところでございます。

 次に、頑張る地方応援プログラムになぜ近松のまち・あまがさき発信事業と企業立地促進事業の2つの事業を選定したのかとのお尋ねでございます。

 近松のまち・あまがさき発信事業につきましては、近松の墓のある広済寺といったまちづくりの資源を活用し、近松賞の実施など、近松を文化振興のシンボルといたしまして本市の独自性を高めている事業ということで選定し、また、企業立地促進事業につきましては、ものづくり関連事業を誘致することで本市産業の活性化及び雇用機会の拡大を目的に実施しており、プラズマディスプレイ工場の誘致など、市の付加価値を高める事業と判断し、選定したものでございます。

 以上でございます。



○議長(田村征雄君) 土田裕史君。

   (土田裕史君 登壇)



◆2番(土田裕史君) 早速2問目に入ります。

 プログラム応募に際しまして、まず、ことし3月に兵庫県から照会があり、調整課が各局に対し、頑張る地方応援プログラムの趣旨である、自治体が地域の特色を生かした独自プロジェクトに該当する事業を照会したところ、15の事業が上がってきたと聞いております。事業費総額16億9,456万円のプロジェクトを県に事前提出したところ、県は、16億9,000万円に上るプロジェクトを応募しても、特別交付税措置は1市町村につき単年度3,000万円であるから、また、ほかの県内の市町の状況も1つから3つ程度のプロジェクトの提出である旨、これが県から連絡され、企画財政局は、15事業から近松のまち・あまがさき発信事業と企業立地促進事業の2事業に絞ったと聞いております。言いかえれば、当初の尼崎市が提出したプロジェクトに対して、措置額はふえないのだからむだである、減らしなさいと県が指導し、企画財政局はそれに従ったということではないでしょうか。この経緯のどこに地方の自主性があるのでしょうか。どこがやる気のある前向きな自治体なのでしょうか。4月、5月の第1次募集では、全国の約6割に当たる1,157の市区町村が、そして24の都道府県がそれぞれプロジェクトを応募しております。そのプロジェクト総件数は3,714プロジェクトに及びます。その中には、措置最高額の3,000万円を大幅に超えるプロジェクトで応募している自治体もたくさんあります。また、15件を超えるプロジェクトを出している自治体もあります。そして、何よりも指摘しておきたいのは、兵庫県自身が23プロジェクト、総額346億9,490万円のプロジェクトを提出しているということです。

 以上のことを踏まえまして、本市のプロジェクトが自主性のある、前向きな自治体が提出したプロジェクトであると市長は考えておられるのでしょうか。お聞かせください。

 続いて、市民への公表についてお願いいたします。

 頑張る地方応援プログラムの基本的な枠組みの中でも触れましたが、策定したプロジェクトの内容を住民に対して公表しなければなりません。その方法は自由ですが、大半の自治体はおのおののホームページ上で公表しており、本市もそうでございます。総務省に提出する書類に、そのホームページアドレスが記載されておりますが、尼崎市のトップページには、頑張る地方応援プログラムの「が」の字も見当たりません。トップページから尼崎の市政というページへ、そして、尼崎市総合案内のページへとジャンプしなければ、頑張る地方応援プログラムという言葉は出てきません。尼崎市が提出したプロジェクトをワンクリックで見ることができません。しかも、これが見られるといっても、提出書類様式が出てくるだけです。このようなやり方で、市は市民に対して公表していると言えるのでしょうか。総務省がなぜプロジェクトの公表を義務づけているのか。それは、1問でも言いましたが、総務省がプロジェクト内容を精査しないかわりに、住民の評価に供するためであり、住民の参画などにより、広く地域の知恵と工夫を凝らすためであります。ホームページ上に載っていれば済むという問題ではないはずです。

 比較のために、隣の西宮市のホームページをぜひともごらんになってください。一目で頑張る地方応援プログラムへのリンクがわかりますし、西宮市の取り組みがどういったものであるのかを写真を使うなどして非常にわかりやすく、そして目を引くように公表してあります。これこそ総務省が意図する住民への公表ではないでしょうか。また、そうすることによって初めて住民が自治体の頑張りを実感し、その取り組みに参画できるのではないでしょうか。

 公表のあり方について市はどのように考えておられるのか、お答えください。

 さらに、庁内における情報共有についても疑問点があります。

 尼崎市が近松のまち・あまがさき発信事業と企業立地促進事業の2事業で応募したことを、どれだけの市職員が知っているのかということです。調整課によると、特に通達をしていなかったようですが、各局に照会をかけておきながら、最終的に2事業に絞ったことを結果として各局に知らせていないということはどういうことなのでしょうか。これが恒常的な尼崎市の体質なのかどうかはわかりませんが、それはわきに置くとしまして、このプロジェクトについては、具体的な成果目標を設定しなければなりません。しかも、その数値は行政内部の目標であってはならないわけです。私の感覚では、この頑張る地方応援プログラムについて、市民にも市職員の間にも広まっていないと感じております。プログラム自体の認識不足については総務省の努力すべき点でありましょうが、裏を返せば、ごく限られた行政の一部にしかこのプログラムが認知されていないわけで、よって、その成果目標も行政内部の一部でしか共有できていないということになるのではないでしょうか。近松のまち・あまがさき発信事業ならちかまつ・文化・まち情報課が、企業立地促進事業なら産業立地課が、目標達成への意識をしっかりと持って取り組むべきであるはずなのに、私が確認したところでは、原局にすらこの2事業が頑張る地方応援プログラムに位置づけられたことが伝わっていない節があります。これはどういうことでしょうか。これこそ内部目標ではないですか。

 市職員が頑張る地方応援プログラムについてどの程度認識しているとお考えなのか。そして、成果目標については、庁内でもっと議論を重ねた上で、共通の意識のもとに設定すべきであったと考えますが、いかがでしょうか。見解をお聞かせください。

 次に、各事業についてお尋ねいたします。

 まず、近松のまち・あまがさき発信事業ですが、このプロジェクトは、尼崎ボランティア・ガイド育成事業、近松祭参加事業、近松賞、再発見「近松のまち・あまがさき」展、近松キャンペーンの展開から構成されております。尼崎市では、昭和61年の市制70周年を契機に、近松を文化振興のシンボルと位置づけ、近松を核とした文化、教育、産業、環境整備のトータルなまちづくりを目指した取り組みが始まりました。平成12年からは、次代の演劇界を担う劇作家の育成を図るため、近松賞を創設。市民の間にも近松応援団や近松音頭保存会、近松かたりべ会等が結成され、活発な活動が行われております。また、お酒やお茶、ノリなど、事業者の力による近松グッズの数が広がるなど、近松のまちの取り組みは、そのすそ野を着実に広げています。教育面では、子供たちに郷土の誇りと自信を高めてもらおうと、小学生のためのちかまつ読本で郷土学習を行い、下坂部小学校には浄瑠璃クラブもあります。図書館には近松コーナーを設け、収集資料の一部を一般に公開しております。また、市内の園田学園女子大学には近松研究所があり、近松に関する資料や近松演劇に関する資料約15万点をデータベース化して、全国に情報発信しています。ことし1月には、市制90周年記念事業の一環として、近松賞受賞作品である元禄光琳模様が、ピッコロシアターのほかに東京、仙台でも上演され、近松のまち・あまがさきを広く内外に発信することができたというのが、本市の基本的な認識であると思います。

 この近松のまち・あまがさき発信事業の成果目標として、事業参加者数1万5,000人、近松賞応募作品数272作品と定めておりますが、尼崎市は、この目標達成のために何をするおつもりなのでしょうか。事業参加者や応募作品数をふやすというのは、ただ単にPRを行うだけのことのように見てとれるのですが、いかがでしょうか。お答えください。

 次に、企業立地促進事業ですが、ものづくり関連企業を中心とした事業所の立地を誘導することにより、産業の活性化を図り、地域経済の発展に寄与することを目的とし、その成果目標をものづくり関連企業の立地件数、事業所の新設、増設、市内間移転による操業開始件数としており、毎年度20件と目標を掲げております。しかし、平成17年7月に本市が国から認定を受けた地域再生計画であるものづくり「産業・キャリア」サポート計画の中では、平成20年3月末までの計画として、尼崎市企業立地促進条例を活用した事業所の新規立地や新設、増設については、年間10件程度を目標として取り組むとしております。具体的な数値で見ますと、両者には10件の差があります。計画期間が重複する中で、今回の成果目標を立地件数毎年度20件としている、その根拠は何でしょうか。お答えください。

 また、促進制度を活用しない立地というのもあり得ると思われますが、市はこのような立地も成果として計上するのでしょうか。さらに、促進制度は、市内間移転による操業の場合にも活用することが可能ですが、その規模が同等である場合、それも成果と考えるのでしょうか。お答えください。

 私は、この目標設定そのものがややおかしいのではないかと考えております。この事業の目的は、どれだけ産業を活性化できるか、どれだけ地域経済の発展に寄与できるかという点ではないでしょうか。であるならば、その目的を反映する指標を成果目標として提示しなければならないはずです。立地件数をノルマとすることは、とかくその数字を追うことに意識が行ってしまうのではないでしょうか。立地する企業が大きくても小さくても1件は1件ですから、目標数は達成しても大きな活性化につながらないというような可能性もあります。また、ものづくりのまちとしての産業集積を目指しながら、実は関連するビジネス支援分野の業種が集まり過ぎてしまうというような、いびつな集積となる場合もあるかもしれません。このようなことを考えれば、企業立地促進事業は、ものづくりという漠然とした方向性の中で、これくらいであれば容易に目標を達成できるであろうという考えのもとに出されたプロジェクトなのではないでしょうか。お答えください。

 近松のまち・あまがさき発信事業と企業立地促進事業が他都市との施策の重複が少なく、尼崎市の特徴を生かした独自性の高い事業であり、本市の付加価値や魅力を向上させる実績のある事業であると市は考えておるようですが、本当にそうでしょうか。私は、この2事業自体を否定するつもりはありません。むしろ尼崎の施策に必要な事業であると考えております。しかしながら、この2事業を尼崎を代表する施策として位置づける優先順位のつけ方を批判するものであります。この2事業は、今年度施政方針でいうところの地の利・風土を活かし、文化・産業を育む取組に当たります。産業の面では、自己分析として、交通至便な立地条件を生かし、ものづくりを中心に国内有数の産業都市として発展してきた本市が、個性的ですぐれた技術を持つ中小企業が集積し、高い技術力とノウハウの蓄積というほかにはない強みと魅力を有しているとしております。そして、企業立地促進条例による松下PDP社を初めとする企業誘致の実績を誇っておりますが、私はこれに若干の違和感を覚えます。確かに企業立地促進制度による企業側の負担軽減は、誘致の後押しとなっているのかもしれません。しかし、こういった資金面での優遇策は、企業誘致を目指す自治体にとっては当たり前となっており、大阪府のような多額の資金助成も飛び出す御時世であります。しかしながら、企業の見る目はもっとシビアで戦略的であります。大阪府堺市沿岸部の新日鐵が保有する製鉄所跡地などの遊休地に大型テレビ向け液晶パネルの最新鋭工場を建設するシャープは、道路や工業用水などのインフラなどを考え、姫路市を軸に新工場の建設を調整しておりましたが、上限150億円とする大阪府の企業立地促進補助金に加え、原料や製品を運ぶ大型船が接岸する埠頭、土地代や人材確保の面で堺市が優位だと判断して、堺市への立地に踏み切りました。また、武田薬品工業が大阪市淀川区や茨城県つくば市の研究拠点等を統合して、神奈川県の藤沢市にある自社工場跡地への研究所の拠点集約を決定した際には、太田房江大阪府知事のトップセールスや200億円とも言われている補助金を提示したにもかかわらず、大阪府茨木市の彩都への移転を要望していたのにもかかわらず、藤沢市にあるのが自社工場跡地なので、土地代が不要であるという理由に加えて、多様な人材を獲得しやすいという面が重要視されたのであります。

 企業誘致には、制度面でのメリットだけではなく、その土地が持つ付加価値が問われているわけです。本市への企業の注目が、地の利と技術的潜在能力の高さであると正しく認識しているのですから、ここをさらに高めることこそ、本市への企業の立地を促す最良の策なのではないでしょうか。地の利・風土を活かし、文化・産業を育む取組の中でほかの産業育成施策を挙げているにもかかわらず、制度の運用や企業・工業用地等の情報収集、情報提供などといったコーディネート業務の色合いが強いと思われる企業立地促進事業を、より付加価値の向上に寄与する事業であるとする本市の見解をお聞かせください。

 また、近松を核とした文化、教育、産業、環境整備のトータルなまちづくりは、既に20年以上の取り組みになっております。市民や事業者の皆さんの協力と頑張りによってこつこつと積み上がってきたのが現在の状況ではないでしょうか。こういった市民の力を有機的に結合させて、尼崎の魅力として結晶化させることが行政の役割のはずです。確かに対外的には近松のまちイコール尼崎というイメージが広がっているのかもしれません。しかし、市内部において尼崎が近松のまちであることがどこまで浸透しているでしょうか。全市的に近松にクローズアップすることが果たしてできているでしょうか。近松の里周辺は、整備によって近松のまちらしさを醸成しておりますが、それ以外は果たしてどうでしょうか。私自身も、墓所のある久々知の南の端の方に住みますが、JR尼崎駅北側にある梅川の像のほかにはぴんと来るようなものがありません。近松のシンボルマークはいかがでしょうか。今、職員の皆さんがぶら下げておられる名札に、そのシンボルマークが入っているでしょうか。市の封筒で見かけた記憶もありませんし、市内にあるマンホールを見ましても、近松の里周辺には刻まれておりますけれども、それ以外のものには見た覚えがありません。市は、近松が文化発信の核であるということを、その地域や活動する市民に過分に背負わせているのではないでしょうか。そして、近松以外の特色を別のところで立ち上げる、そんな行儀の悪い手のつけ方をしているように感じます。尼崎ボランティア・ガイド育成事業にしましても、近松の里や寺町等というふうにしております。また、財団法人兵庫県自治協会がまとめている市町要覧の尼崎市の概要を見ると、わがまちの顔という項目には、寺町と田能遺跡と記載されております。近松の里という文字はありません。

 このようなことから見ても、市は、尼崎を近松のまちとして収れんさせるどころか、実は焦点をぼやかすようなことをしているのではないでしょうか。頑張る地方応援プログラムでまちのブランドイメージ構築の取り組みとして近松事業を打ち出すのであれば、この近松事業をより特化させて、全市的に広める努力をするか、あるいは施政方針で列挙されている城内地区の歴史的価値などとあわせて、文化振興というより大きな枠組みで事業を組み合わせて掲げるべきではないでしょうか。市はどのようにお考えか、お聞かせください。

 次に、普通交付税の成果指標による算定についてお伺いいたします。

 9つの成果指標によって地方の頑張りの成果を普通交付税の算定に反映させるということで、平成19年度の算定結果が公表されました。先ほども御答弁がありましたように、尼崎市の算定額は4億1,036万円でございます。その内訳として、行政改革指標による算定が3億7,430万円、農業産出額による算定が600万円、若年者就業率による算定が2,100万円、転入者人口による算定が850万円、大体そんな額となっております。出生率とごみ処理量、小売業年間商品販売額、事業所数、製造品出荷額の5指標においては、基準値を上回らなかったことになります。算定方法は複雑であり、過去の変化率などが加味される指標もありますので、一概には言えないとは思いますが、きのうの産業経済局長の答弁では、小売業年間商品販売額が10年で26%減少しているというような御答弁もありました。景気の悪化もあるでしょうが、商業の活性化への本市の努力がいまだ不十分であるとも言えると思われます。また、産業のまちであるはずの尼崎市が、事業所数や製造品出荷額で評価を得られていないというのは、いささか問題ではないでしょうか。特に事業所数については、兵庫県内でも阪神間の他市や神戸市、姫路市を含めて多くの市町で割り増し算定が行われているにもかかわらず、本市がゼロというのは腑に落ちません。

 その点も含めまして、すべての項目においてどのような分析をなされているのでしょうか。また、今後この成果指標に対して、その向上に寄与するような取り組みを積極的に行っていく考えがあるのかどうか、お答えください。

 これで2問目を終わります。(拍手)



○議長(田村征雄君) 答弁を求めます。

 小寺企画財政局長。



◎企画財政局長(小寺敬二君) それでは、順次お答えを申し上げます。

 まず、本市のプロジェクトが自主性がある前向きな自治体が出したプロジェクトであると考えているのかとの御質問でございます。

 頑張る地方応援プログラムの募集に当たりましては、県を通じて事前調査があり、15の事業を候補とし、同プログラムの趣旨への適合性や成果指標の設定など、事業所管課及び県と調整を行ってまいりました。その調整の中で、特別交付税措置上限額の3,000万円を超えてその要件を満たすとともに、魅力あるまちに生まれ変わろうとして前向きに取り組んでいる本市の姿勢を示すものといたしまして、本市の独自性やまちづくりにおける付加価値の向上を図る上で実績のある2事業を最終的に選定し、応募したものでございます。当然のことながら、応募しなかった13事業につきましても、これまで以上に本市への付加価値を高めていくために、現在積極的に取り組んでおります。

 次に、公表のあり方についてどのように考えているかとの御質問でございます。

 市のホームページにおきまして、応募した2事業は個々の事業のページではそれぞれの事業内容等を詳細に紹介しておりますが、頑張る地方応援プログラムの紹介ページでは、個別事業につながる設定がなされていないなど、市民にとってその関連性がわかりにくいものとなっております。当該プログラムが市内部の取り組みにとどまることなく、市民の参加など工夫を凝らすことが期待されていますことから、公表についてさらなる改善を図ってまいりたいと考えております。

 次に、頑張る地方応援プログラムについて、職員の認識と目標設定についての見解のお尋ねでございます。

 頑張る地方応援プログラムは、単に行政内部における成果目標にとどまるものではなく、成果目標をホームページに公表し、事業所管課がその成果や取り組み状況の説明をする必要があることを認識した上で応募しておりますが、公表内容など職員への周知で不十分な面があったと認識しており、今後は留意してまいりたいと考えております。

 また、成果目標に係る指標につきましては、論議を重ね、具体的な成果が市民にも見える形で設定したものでございます。

 次に、近松事業を特化させて、全市に広める努力をするのか、また、城内地区の歴史的価値とあわせて大きな枠組みで掲げるべきと考えるがどうかとのお尋ねでございます。

 本市におきましては、市制70周年を契機に、近松を文化振興の核として、近松キャンペーン事業等のまちづくりの取り組みを進めてまいりました。さらに、近松賞の実施によって、近松のまち・あまがさきとしての個性的な都市イメージを全国に情報発信するなど、その定着を図ってきております。

 お尋ねのような近松の事業をより特化させるということではなく、引き続き地域の特色を生かした独自のまちづくりを進めていくために、近松のまち・あまがさき発信事業を頑張る地方応援プログラムに位置づけ、取り組みを進めてまいる考えでございます。

 また、城内地区の歴史的価値とあわせまして文化振興を図ることにつきましては、現在、城内地区のまちづくりを検討している段階であることから、今後の検討課題であると考えております。

 最後に、頑張る地方応援プログラムにおける成果指標による普通交付税算定結果の分析及び成果指標の向上に寄与する今後の取り組みについてのお尋ねでございます。

 成果指標、すなわち結果の数値による普通交付税の割り増し算定についてでございますが、これは、基準とする年度間の増減率を全国平均と比較し、評価したものであり、例えば対象期間より前に大幅な改革を行った団体は、今回の対象期間中の経費削減率が全国を下回ることがあるなど、今年度の算定は、あくまで基準とした期間中の数値比較の結果をあらわしたものととらえております。しかしながら、徴税率やごみ処理量など、単年度の数値を比較し評価する項目もあり、また、その他の項目も含めまして、まさに本市の行政水準の向上に直結するものでありますので、今後、頑張る地方応援プログラムの成果指標に関連する施策につきましても、他の交付税算定の項目と同様に、交付税に寄与するような取り組みに努めてまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(田村征雄君) 玉井環境市民局長。



◎環境市民局長(玉井啓一君) 近松のまち・あまがさき発信事業の目標達成のために何をするのかとのお尋ねにお答え申し上げます。

 本市は、明治以降の近代化の中でいち早く工業都市としての姿を整えてきましたが、工業化が進行する中で環境汚染が進み、公害のまちという悪いイメージが定着してしまいました。そのような負のイメージを払拭するため、市制70周年を契機として近松のまち・あまがさきを標榜し、近松を文化振興の核としたまちづくりを行ってまいりました。その結果、初めての近松賞受賞作品「元禄光琳模様」が、市民を初め多くの皆様に鑑賞いただき、成功裏に幕を閉じるなど、一定の成果を上げていると認識しているところでございます。

 しかしながら、さらに近松のまち・あまがさきを市内外に発信し、成果目標を達成するために、各事業の市報への掲載、エフエムあまがさきの放送、ホームページへの掲載、地域情報誌への掲載など、今後とも広く事業のPRに努めてまいりたいと考えております。

 あわせて、平成17年度から実施しております尼崎ボランティア・ガイド育成事業により近松や寺町の案内を行い、手づくりの事業展開を行うことにより、事業参加者をふやすとともに、すそ野の広がりや深まりを目指して、さらなる取り組みを実施してまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(田村征雄君) 岩田産業経済局長。



◎産業経済局長(岩田強君) プログラムの企業立地促進事業について、まず成果目標を立地件数20件としている根拠はどうか、さらに、企業立地促進制度を活用しない場合もその成果として計上するのか、さらには、市内間移転による操業の場合も成果とするのか、そして、企業立地促進事業の目標を立地件数に設定したことは、容易に達成できるとの見込みがあったからか、こういった御質問でございます。順次お答えを申し上げます。

 まず、目標件数でございますが、毎年度の企業立地促進制度の認定目標件数の10件に、制度の対象とならない事業の立地を10件と見込みまして、合計20件としたものでございます。したがいまして、投資額、従業員数、業種など、企業立地促進制度の要件に適合しない企業の立地につきましても、頑張る地方応援プログラムの成果目標の対象といたしております。

 次に、事業所の市内間移転につきましては、本市の産業衰退の大きな要因となりました事業所の市外への流出を防ぐという大きな効果もございまして、また、新たな投資を伴うものであることから、投資額や従業員数など一定の役割を満たす場合は制度の対象としており、同様にその成果といたしております。

 最後に、目標が容易ではないかとのお尋ねでございますが、本市では、地域経済の発展のためにものづくり関連企業の立地を誘導するという確たる政策方針のもとに、企業立地促進事業を実施いたしておりますが、これからは、地価の上昇、あるいは確保できる工場用地が減少していくことから、目標の20件は、むしろ高い目標と考えております。しかしながら、いずれにいたしましても目標数値を達成できるよう努力してまいる考えでございます。

 次に、企業立地促進事業がより付加価値の向上に寄与する事業であるとする市の見解はどうかというお尋ねでございます。

 今日、自治体間の企業誘致競争が激化している中で、自治体による積極的な誘致活動は、企業にとって立地先を選定する要素の一つとなっております。本市におきましては、市長のトップセールスを初め、職員や企業立地推進員によりまして企業の立地意向や工場用地の情報収集などを行い、市内に立地意向のある企業に対しまして、紹介可能な工場用地情報を提供するとともに、充実した産業インフラや高い技術力を持った産業集積などの立地優位性をPRし、ものづくり企業を中心とした立地につなげておるところでございます。こうした取り組みは、とりわけ関連企業への波及効果、雇用の創出、あるいは税源の涵養という大きな付加価値を生むものと考えております。

 以上でございます。



○議長(田村征雄君) 土田裕史君。

   (土田裕史君 登壇)



◆2番(土田裕史君) 御答弁いただきましたけれども、文化振興というのは、そんな簡単な話ではないと思います。先ほども言いましたけれども、名刺に近松のマークが入っていますか。忍者のまちとしてアピールしているまちは、職員や市長が忍者装束を身にまとって、そういった取り組みで忍者のまちというアピールをしている、そんなところもあります。そういった意識が文化振興という面では必要なんじゃないかということを言わせていただきたいと思います。

 時間の関係で、介護保険制度についてはちょっと後回しにしまして、頑張る地方応援プログラムについてさらに突っ込みたいと思います。

 15事業から2事業に絞ったということがありましたけれども、位置づけられなかった13事業について、これも今後市の内部で取り組んでいくというふうに言われましたけれども、この13事業に光を当てたいと思います。

 当初、本市が魅力あるまちづくりに資する事業としてピックアップしたのは、地域資源活用型まちづくりプラン、地域子育て推進支援プロジェクト、地域安全安心対策事業、ヘルスアップ尼崎戦略事業、地球温暖化対策事業、ものづくり産業育成支援事業、若年就業支援事業、伝統野菜等栽培促進事業、公共建築物等耐震化事業、尼崎21世紀の森構想推進事業、学力向上推進プロジェクト、ファミリー世帯住宅支援事業、放課後こどもプロジェクト、この13事業でした。この13事業と近松のまち・あまがさき発信事業、企業立地促進事業の優先順位のつけ方、どれも尼崎にとって重要な、それぞれ意義のある事業であると思います。なぜ近松のまち・あまがさき事業と企業立地事業が2つとして選ばれなければならないのか、そこがいまいち不明であります。これら例示した10項目の事例に出てくる文言を各局で探し、そのまま提示しているように事業の概要が見えるんですが、これだけで尼崎市が非常に縦割りの組織であるということがわかります。なぜなら、公共建築物等耐震化事業、これであらわしますと、その事業の内容は簡易耐震診断推進事業と公共施設耐震事業となっております。これは、都市整備局が回答したものと思われますが、昨日の畠山議員の耐震化の質問でもありましたけれども、ことし4月現在の本市の公立学校の耐震化比率が14.3%とありました。この比率を引き上げることは、本市にとって大変重要かつ喫緊の課題であります。白井市長もきのう、公立学校を含めた公共施設の耐震化の必要性を言われました。では、その意図が尼崎市全体の取り組みとして掲げようとしたプロジェクトの頑張る地方応援プログラムである公共建築物等耐震化事業に込められているでしょうか。採用されませんでしたが、公共建築物等というのは、都市整備局が範疇とする施設だけで、市内の学校は含まれていないのではないでしょうか。学校なら学校の中で、ほかの公共施設なら公共施設で、どこから耐震化を進めるかという優先順位は、教育委員会と都市整備局がそれぞれで決定すればいいわけですが、市として震災に備えるための公共施設の耐震化を進める段においては、学校とほかの公共施設、どちらを先に耐震化を進めるかというような優先順位はつけられるはずがないではありませんか。どっちも進めなければ、市民の安全安心を守ることはできない、そう考えるのが行政の務めだと思います。だからこそ公立学校を含めた公共施設の耐震化という言葉が出てきたはずです。公立学校とほかの公共施設の耐震化事業を組み合わせ、市民の安全安心を守る耐震化プロジェクトとして位置づけるべきです。

 2問目で私は、地の利と技術的潜在能力をさらに高めることこそ、本市への企業立地を促す最良の策ではないかと述べました。市が選んだ企業立地促進事業よりも、不採択となりましたものづくり産業育成支援事業の方が、頑張る地方応援プログラムにふさわしいプロジェクトではないかと私は考えます。エーリックや近畿高エネルギー加工技術研究所などは本市の特色でもありますし、ものづくり総合支援事業や中小企業新技術・新製品創出支援事業などは、民間と行政が一体となった産業都市としての取り組みです。この取り組みを掲げ、本市の中小企業を活性化させることが、ひいては企業の誘致につながるのではないでしょうか。ヘルスアップ尼崎戦略事業は、全国でも先進的な取り組みであったはずです。つい先日も、メタボ弁当の発売が話題となりましたが、本市の健康増進への取り組みは注目度が高く、自他ともに誇れる事業であります。今年度も事業のさらなる展開を期した重要施策の一つとなっております。このヘルスアップ尼崎戦略事業こそ、尼崎の独自性が強く、しかも前向きに取り組んできた実績のある事業ではないでしょうか。どうしてこれを本市の頑張りとして位置づけないのでしょうか。尼崎が長く引きずっている公害のまちとしての負のイメージ、これまでさまざまな努力が積み重ねられていますが、これを払拭することこそ、本市の大きな転換点であると言えます。それが大きく期待されるのが、尼崎21世紀の森構想です。広大な自然環境を創出するこの事業を推進することとともに、太陽光発電システムを促進することや庁舎壁面に今も咲いているアサガオを広めること、そして、他都市でもこの頑張る地方応援プログラムの一環として位置づけているところがあります環境教育のキッズISO14000プログラムを導入することなど、環境に配慮した総合的な施策を積極的に講じることが、環境のまちへと生まれ変わろうとする努力そのものではないでしょうか。

 今回の13事業には含まれていないものですが、尼崎市の市バスは、ノンステップバスの導入率で日本一を誇っております。このこと自体も本市が積極的に取り組んできた独自性ある事例であります。これをベースにして、公共交通や自転車利用のあり方を工夫するなり、歩道の段差を解消していくなりして、人にやさしいまちづくりを打ち出すのも一つではないでしょうか。

 さまざまな提案をさせていただきましたか、白井市長は施政方針の中で、時代は自治体そのものが評価される時代へと変化し、その評価の基本は、信頼に足る自治体運営ができているかどうかに尽きる、それは、自治体が真正面から住民に向き合って、住民参加の民主主義にのっとって行財政運営を行っているのかどうかが問われることと理解しております、とおっしゃいました。しかし、県との調整や公表のあり方、そして庁内における認識の共有など、その言葉に反する自治体運営であると言えます。尼崎市が、そして白井市長が一体どこを向いているのか、疑わざるを得ません。信頼を得るためには何をしなければならないのか、住民と真正面から向き合うということはどういうことなのかを、市役所全体として根本から意識を改めるべきであります。

 また、事業の選定や目標設定についてさまざまに指摘をさせていただきましたが、現在のやり方は、プロジェクトを出しさえすれば、年間3,000万円程度の特別交付税が手に入るのだから、それさえもらえれば後は何でもいいのだというような考え方にしか見えません。このような姿勢を地域の特色や強みを生かした自主的な事業を前向きに取り組むやる気のある自治体であるとするのならば、その組織風土は腐っているとしか思えません。

 平成15年度、本市は行政の組織構造や職員の意識を改善し、みずから改革に取り組む組織文化を確立するため、2つの運動を実施いたしました。すべての職員がみずからの仕事の価値と意味を認識し、職場における課題を見つけ、みずから積極的に課題の解決に取り組むYAAるぞ運動と、庁内横断的な課題等について職員から改革改善提案を受け付け、全庁的視点から即決処理を行う即決・プロポーズ大作戦がそれでございます。この運動をしっかりと検証されているのであれば、その成果と反省がこの頑張る地方応援プログラムの選定に十二分に発揮できたと思うのですが、この2つの改革改善運動は、現在尼崎市に浸透したのでしょうか。また、頑張る地方応援プログラムを含めて、現在の行政運営に生かされているのでしょうか。お答えください。

 この頑張る地方応援プログラムを単なるばらまきの地方対策ととらえるか、あるいは各自治体の施策を競うコンペの場、ビジョンや将来像をPRする絶好の機会ととらえるのかによって、プロジェクトの出し方は全く異なったものになると思われます。私は、今回質問するに当たって、町村を除いた各市のプロジェクトにしか目を通すことができませんでしたが、本市が本当にやる気のある自治体であるならば、第1次募集で出された3,714プロジェクト及び第2次募集で出されるプロジェクトを検証し、よい事業は本市の一般施策に取り入れるなり、課題解決の参考とするなり、何らかの学びの材料とできるはずです。現在公表されているプロジェクトは、来年度以降に内容の変更や事業の追加などを行うことも可能です。私も何点か稚拙な提案をさせていただきましたが、それも参考としていただきまして、尼崎市が、そして白井市長が常に前向きな姿勢で取り組んでいることをぜひとも示していただきたいと思います。

 最後に、本市が頑張る地方応援プログラムを検証し、プロジェクト変更や追加を行うような頑張る地方自治体であるのかどうか、これをお聞きいたしまして、私のすべての質問を終了させていただきます。

 どうも御清聴ありがとうございました。(拍手)



○議長(田村征雄君) 答弁を求めます。

 小寺企画財政局長。



◎企画財政局長(小寺敬二君) それでは、まず最初に、2つの改革改善運動は浸透したのか、現在の行政運営に生かされているのかとの御質問にお答え申し上げます。

 YAAるぞ運動を初めとする実践運動と即決・プロポーズ大作戦という提案運動は、それぞれ自発的な参加を呼びかけておりますが、YAAるぞ等の実践運動では、これまでの4年間で342チーム、約6,000人の職員が参加し、また、即決・プロポーズ大作戦では、60件の提案がなされ、31件の改善事例が実現しております。多くの職場が参加した中でも、特に市民サービスの第一線の職場での取り組みが目立っており、これらの運動が日ごろの行政運営の中で職場風土の改善につながりつつあると感じております。小さな改善や提案であっても、その成功を積み重ねていくことが大きな改革や提案につながることから、成果主義に立脚した行政運営を目指し、引き続き取り組んでまいります。

 次に、本市はプロジェクトの変更や追加を行うような頑張る地方自治体であるかとの御質問でございます。

 本市は、経営再建プログラムの目標の一つとして、まちの魅力の創出と蓄積にこれまでからも取り組んできており、有形無形の地域資源、資産、また市民や事業者との協働などにより、限られた財源の中ではありますが、その取り組み成果があらわれてきております。本市では、頑張る地方応援プログラムに先駆けてこうした取り組みを進めてきたと考えており、今後のまちづくりの中でさらに同プログラムの趣旨を生かしてまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(田村征雄君) 土田裕史君の質問は終わりました。

 続いて発言を許します。

 前迫直美さん。

   (前迫直美さん 登壇)



◆14番(前迫直美さん) 公明党の前迫直美でございます。第12回の定例会におきまして質問の機会を与えていただき、大変ありがとうございます。

 本日最後の登板でございますので、先輩、同僚議員の皆様には大変お疲れのところですけれども、最後までどうぞよろしくお願いいたします。

 すごい迫力のある質問の後で、やりにくいんでございます。また、文化振興ということで、近松の問題を非常に取り上げられまして、私も一番初めにその文化振興のことに触れております。全然観点が違いますので、同じテーマですけれども、質問内容が違っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。

 本市が市制70周年を迎えた昭和61年に、文化振興のシンボルとして近松のまち・あまがさきを宣言してから20年が経過いたしました。6月30日に締め切られました近松賞も、ことしで4回目を数え、215本の応募があったとお聞きしております。毎回200本以上の力作が応募されておりますので、全国に発信できる近松の事業として着実に定着してきたように思います。また、パンフレット、ポスターの作成、近松ナウ事業、近松祭、再発見「近松のまち・あまがさき」展、主要事業の参加者も年々ふえてきております。昨年は、第2回近松賞受賞作品の元禄光琳模様が本市と東京、仙台の3カ所で上演され、好評を博しました。文化振興のシンボルとしての近松のまち・あまがさきは広く定着してきたように思えたとき、平成16年度の当初予算で、財政難という理由で近松賞の休止が出されました。議会から、一番財政的に厳しいときだからこそ、文化芸術にかける予算は削るべきではないと、全会派一致で修正をし、近松賞は休止することなく、現在も継続することができております。文化振興のシンボルとしての近松の看板をおろすことなく継続できたことは、近松のまちを標榜する本市にとって非常に意義のあることだと、今さらながらに実感するところです。

 また、新人お笑い尼崎大賞も8回目を数え、参加した芸人さんがテレビ等で活躍されているのを見ると、本当にうれしくなりますし、また、地域のことになりますが、この夏、8月24日、JR立花駅南側、フェスタ立花と駅をつなぐデッキの広場で、初めて立花フェスティバルが開催されました。3時から6時まで、市内の中学校の吹奏楽部による演奏会ですが、吹奏楽部のこれまでに練習で培った若さあふれる演奏は、集まって演奏を聞く人にも、また駅を行き交う人にも、暑さを吹き飛ばすようなさわやかな風を送る演奏会になりました。市内では、ほかにもさんさんタウンの夕暮れコンサートなど、これまでにも開催されておりますが、立花地区では初めてということもあり、地域の方の御尽力での手づくりのフェスティバルは、夏のひとときの心温まる感動を呼びました。帰りがけにいろんな方が声をかけてくださいました。このような演奏会が催されたことは本当にすばらしい、ぜひこれからも続けてほしい、尼崎もこうでなくちゃなど、その喜びの声を聞きながら、市民の方に広く根づいた草の根の文化運動の高まりは、心の豊かさを感じるとともに、まさしく本市の都市魅力、イメージを大きく前進させるものであると実感をいたしました。

 そこで、市長にお伺いいたします。

 これまで白井市長から文化芸術に関するビジョン、また今後の文化行政の方向性など、どのようなお考えをお持ちか、お聞きすることがなかったように思います。どのようなビジョン、方向性を考えておられるのか、お聞かせください。

 さて、これまで本市の文化行政は、一つの方向性として、平成7年3月に策定された尼崎市文化振興ビジョンに基づいて、さまざまな文化施策が行われてきたと思います。ビジョンの中には、明るくさわやかな文化の薫る美しいまちをキーワードに、質の高い各種の文化施策を推進することによって、本市の都市イメージを転換、向上させ、これまでの本市の歩みを踏まえ、人々が出会い、交流し、創造する文化工房都市を掲げています。38ページにわたり、いつまでも住み続けたい、住んで誇りに思える人間らしい感性豊かな地域社会づくりを総合的、計画的に推進すると、あらゆる角度から文化振興の基本方向が示されております。これまで勉強不足で、そのようなビジョンが示されていたのも知らなかったわけですが、余りにも多岐にわたっての内容にも驚きましたが、何より、このビジョンの策定が平成7年3月ということにも驚きました。戦後最大の自然災害となった阪神・淡路大震災から2カ月しかたっていない復興の真っただ中で、都市の復興に当たっては、市民に希望を与え、地域の再生の力となる文化の視点を取り入れていくと意義づけている点です。過去の歴史を見ましても、1930年代にアメリカのルーズベルト大統領が世界大恐慌を乗り切るために行ったニューディール政策にも、少し大げさかもしれませんが、精神的な部分では、規模の大小はあるにせよ、匹敵するような内容だと思いました。しかし、尼崎文化振興ビジョンが示されてから12年がたち、時代の変遷とともにビジョンの中で示されている文化事業も、近松以外は総合文化センターに移管されており、新たな展開の時に来ているのではないでしょうか。どんな社会状況にあっても、歴史と伝統に育まれた芸術文化が本市の土台にあり、その広がりが大きく市民の中に草の根の文化運動として地中深く根をおろしていくことは、着実に本市の活力になり、都市の魅力、イメージを向上させる重要なものです。市民のニーズも多様化しております。これまでのよき伝統を継承しつつ、広く市民の方を巻き込んでの文化芸術の振興施策が必要ではないでしょうか。

 全国的には、2001年12月、文化芸術振興基本法が制定され、それを受けて各自治体において地域の特性をいかした文化芸術の振興が展開されております。中でも、今回視察に行ってまいりました小樽市では、文化芸術の振興並びに小樽の豊かな自然や歴史などに根差した、個性的で潤いに満ちた市民生活と活力ある地域社会の実現を図ることを目的として、平成18年3月に小樽市文化芸術振興条例を制定し、その条例に基づき、アーティスト・バンクを開設しています。街のみんながアーティストを合言葉に、身近に活動を展開されております。アーティスト・バンクとは、アーティストの人材登録制度で、市内に住むプロ、アマチュアを含め、音楽、演劇、工芸、文学など、いろいろな分野で文化芸術活動に活躍されている方を登録し、活動分野、活動内容、プロフィール、写真などをインターネットで公開しています。活動内容を市内はもちろん、全国、世界へと広く発信できるため、アーティスト同士もジャンルを超えて情報交換、交流ができ、市民の方に地域の催しなどに来てもらいたいというときには、アーティスト・バンクのホームページを見て依頼することもできるので、市民との連携も生まれ、広く活動の場が広がり、文化芸術が大変身近に感じられる制度になっておりました。小樽市だけでなく、北海道だけでも苫小牧、三笠、函館市が条例を制定し、地域の特性を生かしたアーティスト・バンクを開設しています。全国的にもそのような制度ができている自治体がふえているようです。

 そこでお伺いいたしますが、本市には他都市に負けないぐらいの文化芸術の活動をされている方もおられるのではないでしょうか。そのような方を登録し、その活動を広く紹介し、活動の場を拡大し、育成していくためにも、尼崎アーティスト・バンクを創設してはいかがでしょうか。また、そのためにも、文化芸術振興基本法に基づき、本市においても文化芸術振興に関する条例を制定するお考えはないのでしょうか。当局の見解をお聞かせください。

 ともあれ、厳しい財政状況の中ではありますが、物の豊かさ、経済性を高めるその根幹に、それを支える心の豊かさ、市民に根づいた草の根の文化運動を大切にし、さらに発展させていくべく、条例の制定、アーティスト・バンクの創設をお考えいただきたいと思います。

 次に、公立保育所の今後のあり方についてお伺いいたします。

 前回の6月の第10回定例会において、今後も行われる意見交換会などに市長御自身が参加され、市民の方にその思いを語り、説明をしていくお考えはあるのでしょうかと質問をさせていただきました。市長から、尼崎市が効率的に課題に対応していくためには、民間でできることは民間にゆだね、市は、市で実施しなければならないことに力を注いでいく、そして、多様な保育ニーズにこたえていくために、民間の方々の御協力をいただくことを基本にして、民間移管に不安があるとの意見もあり、保護者の皆様方に安心していただくためにはどうしていけばよいのか、御意見をいただきながらともに考えていきたい、との御答弁をいただきました。私も同僚議員と5回目の意見交換会を傍聴させていただきました。意見交換会では、意見を述べる項目が6点あり、1つに公立保育所の役割について、2点目に必要とする公立保育所の適正規模について、3点目に保護者への十分な情報提供の方法について、4点目に保護者の意見を反映する方法について、5点目、保育の質の確保、保育サービスの向上を図る方法について、6点目、児童への影響に配慮した方法についてであります。その意見の項目を聞きながら、この6つの項目が保護者の方が一番納得できる答えが欲しい問題点だと思いました。交換会では、保育所に通所させている保護者の代表、法人保育園の園長など、公募された市民の代表の方が、午後7時から9時まで時間が足りないほど熱心に意見を交わしておりました。これまで5回にわたって行われたわけですから、議事録を見ましても、さまざまな意見が膨大に出ております。市長は、ともに意見を交換する中で考えていきたいと言われていますが、意見交換会は5回で終了です。この5回で十分に今後の方向性が確認されたのでしょうか。傍聴した感じでは、民間移管に不安を持っている保護者の方は、まだまだ納得されていないように思いましたが、当局はどのように受けとめているのでしょうか。

 そこでお伺いいたしますが、5回の意見交換会で、移管の対象になっている保護者に十分な理解が得られたと考えているのか、お聞かせください。

 ともあれ、市の考える方向性と移管対象の保護者との意見のずれがまだまだあるように感じました。非常に大きな問題であるだけに、今後も保護者の方が安心と納得が得られるよう、きめ細かく取り組んでいただきたいと思います。

 次に、夜間における公園または河川敷における花火などの苦情に対してお伺いをしてまいります。

 これまで、公園周辺の方よりさまざまな要望、苦情をお聞きしてまいりましたが、今回の質問では、特に夜間での公園、河川敷でのロケット花火に対する苦情についてお伺いいたします。

 最近は、コンビニエンスストアを初め、どこでも花火が売られておりますので、市民のどこの家庭でも線香花火とかネズミ花火などさまざまな花火を楽しんでいます。常識的な時間帯で後片づけもし、楽しむ分には何も問題はないのですが、夜遅くまで打ち上げ花火などをして騒いでいることに対して、公園周辺、河川敷周辺の方から苦情が寄せられています。問題の花火ですが、花火にもさまざまな種類があります。その中で、ロケット花火について取り上げます。

 花火大会などで打ち上げる花火に対して、素人向けの花火を業界用語でおもちゃ花火と言うそうです。そのおもちゃ花火の中でも、男性の若年層が好むのがロケット花火です。私などは打ち上げ花火と言っていましたが、このロケット花火は、笛ロケットというものと音入り笛ロケットというもの、そして発射台つきミサイルというものの3種類があります。笛ロケットは、いわゆるピューという音だけで終わりますが、音入り笛ロケットは、笛音の最後に破裂します。ピュー、パンという感じです。いずれも竹ひごがついており、竹ひごが方向性を高める役目をしています。発射台つきミサイルは、その名のとおり発射台から打ち上げるタイプで、小さな尾翼がついています。これらのロケット花火の先端は、音を出すためのプラスチックでできた保護キャップがついています。なぜプラスチックでできているかというと、強い圧力で火薬を装てんするからだそうです。花火は、当たり前のことですが、光が出る、音が出る、煙が出る、そして後片づけをしなければごみが出る、それらのどれか、あるいは全部に対して市民の方から迷惑と感じられることが、時と場合によって、特に深夜であれば、あるというわけです。人里離れた広い空き地ですればよいのでしょうが、残念ながら本市においてはそういった場所もありません。そのため、公園、武庫川の河川敷、藻川の河川敷などでするようですが、それも、深夜になると周辺まで音は響きます。何より危険なのは、ロケット花火の竹ひごの部分を手で持って、水平打ちといって打ち合いをしたりすることにより、大きな事故にもなります。

 ここで、ロケット花火の問題点を整理しますと、1つ、夜間打ち上げたら、どこに飛んでいくかわからない、2点目、甲高い音が出ることによる安眠妨害、騒音の問題、3点目、どこに飛んで行くのかわからないので、ごみを回収できない。特に公園周辺では、家にロケット花火が飛び込んで火事になる危険性もありますし、公園の樹木が燃える場合もあります。

 そこで、まずお伺いいたしますが、当局においては、夜間における公園、河川敷でのロケット花火などによる苦情をどのように認識しているのでしょうか。お聞かせください。

 また、近年、公園等での夜間の花火を禁止する条例が、明石、宝塚、西宮、芦屋市で次々と制定されております。夜間とは、午後9時または午後10時から翌朝の午前6時までですが、このような他市において条例によって夜間の花火を禁止していることを当局はどのように受けとめておられるのか、見解をお聞かせください。

 次に、尼崎市空き缶等の散乱防止に関する条例についてお伺いいたします。

 新聞でも報道されましたが、芦屋市では、指定区域での路上喫煙を禁じる市民マナー条例が6月1日から施行され、9月からJR芦屋駅周辺の禁止区域でたばこを吸うと2,000円の過料に処せられます。9月3日に西宮の男性が納付第1号となって、たばこを消しながら2,000円を支払ったとニュースになりました。同様の罰則つきの喫煙禁止条例が初めて設けられたのは、2002年10月に東京都千代田区が全国に先駆けて設置し、当時大変話題になりましたが、以来、公共施設などの分煙・禁煙化の動きに合わせるように条例化の動きが広がり、ことし5月には京都市でも導入が決まっており、今後も条例化する自治体がふえると予想されています。兵庫県内では神戸市が市内18カ所の喫煙制限区域でたばこのポイ捨てにつながる路上喫煙を禁止しています。このように、市民のモラルに訴えるだけでなく、過料を科すなど実効性のある条例化を推し進める自治体がふえてきております。

 さて、本市においては、尼崎市空き缶等の散乱防止に関する条例が定められており、この条例の中でたばこのポイ捨て等の禁止が定められております。また、条例の中には、市長は、道路、広場、公園、河川、港湾その他の公共の場所に空き缶等のポイ捨てがなされていることにより、良好な生活環境が阻害されていると認めるときは、当該公共の場所の管理者に対して空き缶等の回収その他必要な措置を講ずるよう要請するほか、関係刑罰法規の積極的な活用を図るものとする、と定められています。

 そこでお伺いいたします。

 このポイ捨てが守られないときには、関係刑罰法規の積極的な活用を図るものとするとは、具体的にどういったものでしょうか。

 また、これまでに関係刑罰法規の積極的な活用は図られたのでしょうか。お聞かせください。

 また、あわせて、さすがに現在では事業者による空き缶回収などのごみ箱の設置で、空き缶などは散乱しておりませんが、ガムのかみかす、たばこの吸い殻など、まだまだ道路などにポイ捨てされているようです。加えて環境美化を考えるならば、犬のふんの放置、落書きの禁止など、これまでの空き缶等のポイ捨て条例に加え、条例の整備を図るべきではないかと考えますが、当局のお考えをお聞かせください。

 以上で1問目の質問を終わります。(拍手)



○議長(田村征雄君) 答弁を求めます。

 白井市長。

   (白井 文さん 登壇)



◎市長(白井文さん) それでは、前迫議員の御質問にお答えいたします。

 文化芸術に関するビジョン、また今後の文化行政についてどのように考えるのかというお尋ねでございます。

 私は、生活に潤いや安らぎをもたらす文化の振興は、まちの魅力を高める上で大変重要だと認識しております。特に、市制90周年記念事業の一環として上映されました近松賞受賞作品「元禄光琳模様」は、市民を初め多くの皆様に鑑賞いただき、近松のまち・あまがさきを広く内外に発信することができ、大変うれしく思っております。また、前迫議員が評価されている立花フェスティバルは、大勢の出演者とともに多数の方々が演奏に耳を傾けていらっしゃり、私もその一人でございました。これは、地域の方々の青少年健全育成の取り組みで、JR立花駅周辺の民間幼稚園、市立中学校数校が心を込めた丁寧な演奏を披露していただき、暑い中であっても、私も大変さわやかな思いでいっぱいになりました。

 おっしゃるとおり、尼崎はいわゆる町衆文化が盛んであり、それが根づいているまちだと感じております。文化振興の担い手は、本来まちの人々であり、これからもそれらをまちの資源として生かし、ともに情報発信し、まちの魅力を広げてまいりたいと考えております。



○議長(田村征雄君) 玉井環境市民局長。



◎環境市民局長(玉井啓一君) 文化芸術の振興に関して、尼崎アーティスト・バンクを創設してはどうか、また、文化芸術振興基本法に基づき、本市においても文化芸術振興に関連する条例を制定する考えはないかとのお尋ねにお答え申し上げます。

 本市におきましては、これまで、財団法人尼崎市総合文化センターを尼崎市の文化振興の核として位置づけてまいりました。そういったことから、近松関連事業等文化振興にかかわる事業につきましても、総合文化センターが持つより専門性の高いスタッフやノウハウを生かせないか、現在検討に入っております。また、市と財団の2者で今後の文化振興に関する方向性等について協議していく予定であり、アーティスト・バンクにつきましては、その中で検討してまいりたいと考えております。

 なお、文化芸術振興基本法に基づく条例につきましても、他都市の状況等も把握しながら、必要性等について検討してまいりたいと考えております。

 続きまして、空き缶等の散乱防止に関する条例に関し、関係刑罰法規の積極的な活用が図られたかどうかとのお尋ねでございます。

 議員御指摘の尼崎市空き缶等の散乱防止に関する条例第13条中の関係刑罰法規の積極的な活用とは、ポイ捨て行為の危険性や衛生面の観点から、悪質なものについては、廃棄物処理法や軽犯罪法、道路法、さらには道路交通法などの関係法令の活用を図ることを定めたもので、この条項により、ポイ捨ての抑制効果を期待して制定したものでございます。こうしたことから、本市のこれまでのポイ捨てに対する取り組みにつきましては、1つはごみを捨てない意識づくり、2つ目に捨てにくい環境づくり、3つ目に捨てさせない仕組みづくりといった市民の意識啓発を重点課題ととらえて事業展開を進めてきたところでございます。

 なお、不法投棄事案に関しましては、これまで、本市からの通報等により検挙に至った実績は多数ございます。

 次に、ポイ捨て条例に犬のふんの放置、落書き等の項目を加え、条例の整備を図るべきではないかとのお尋ねでございます。

 本市のまち美化に対する取り組みにつきましては、これまで駅前や公園などでの空き缶やたばこの吸い殻などのポイ捨て防止を課題としてとらえ、対策を講じてまいりました。しかしながら、最近では、ペットブームに伴う犬のふん害や心ない市民による公共施設などへの落書きが社会問題となっていることも認識しております。議員御指摘の条例整備に関しましては、犬のふん放置に対しましては、兵庫県の動物の保護及び管理に関する条例において、飼い犬の所有者に対するふんの除去義務、また落書きにつきましては、刑法において罰則規定が設けられていることから、現在、特に市条例においての規定はございません。

 なお、他都市においては、こうした条例の制定を行うところもございますことから、本市といたしましては、他都市の動向を十分注視してまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(田村征雄君) 山本健康福祉局長。



◎健康福祉局長(山本博久君) 5回の意見交換会で保護者に十分な理解が得られたと考えているのかといった御質問でございます。

 意見交換会は、本年5月から7月にかけて計5回実施してまいりました。委員の意見の中には、公立保育所の民間移管そのものに反対であるという意見もありましたが、民間移管の実施において、保護者が抱く不安等をどのような方法によって解消していくかといった視点から多くの意見をいただき、活発な議論ができたものと思っております。今後は、パブリックコメントや保護者に対するアンケート調査、市民や保護者説明会及び今回の意見交換会でいただいた意見を踏まえまして、保護者が抱いている不安等を解消できるような具体的施策をできる限り早く示してまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(田村征雄君) 岡野都市整備局長。



◎都市整備局長(岡野清君) 花火に対する御質問にお答えいたします。

 夜間における公園、河川敷でのロケット花火などによる苦情をどのように認識しているのかということでございます。

 花火は夏の風物詩として生活に定着しておりますが、夜遅くのロケット花火などは、騒音や火事の心配など、迷惑で危険な行為であり、また、これらに対して苦情を寄せられていることから、住民生活へ悪影響を及ぼしていることは認識しております。

 次に、他市において条例によって夜間の花火を禁止していることを当局はどのように受けとめているのかということでございます。

 他都市における条例は、市内の公共の場所全体に禁止を示すものであると思われます。本市では、夜間の花火を禁止するという具体的な項目で禁止している条例はなく、尼崎市都市公園条例では、公園の管理または利用に支障がある行為として禁止しているものであります。そのため、ロケット花火の禁止など具体的な要望のある場合に、看板などを設置し、禁止行為であることを公園ごとに個別に対応しており、今後もなお一層マナーの向上に努めてまいります。

 以上でございます。



○議長(田村征雄君) 前迫直美さん。

   (前迫直美さん 登壇)



◆14番(前迫直美さん) それでは、2問目をさせていただきます。

 2問目に入る前に、1問目で近松賞の予算を議会で全会一致で復活をさせたということだったんですけれども、全会派ではなくて、私は、文化予算に関することは全部一致したと思ったんですけれども、一部会派が反対しているということですので、確認の意味で訂正をさせていただきます。

 それと、今後の保育所のあり方についての意見交換会が5回あったわけですけれども、本当に熱心に意見を交わされておりまして、法人保育園の園長さんも、反対反対というような意見の中でも、ある程度交換ができたのかなと思うんです。その中で、やはり不安だという方がまだおられますので、先ほどは不安解消のための具体的な施策を打ち出していきたいということですので、早くその施策を打ち出してあげて、情報をお示しいただきたい、そして、不安の解消に努めていただきたい、きめ細かく取り組んでいただきたいということをお願いしたいと思います。

 また、花火の苦情を認識しているということだったんですけれども、だからどうするのかということが今大変に問題だと思いますので、具体的な解決策を見出していただきたいと思います。

 また、文化芸術のビジョン、方向性ですけれども、市長の方から御答弁をいただきました。私も、市長があの暑い中、ずっと立たれて子供の様子を皆さんと一緒にごらんになっているのを、遠目でその姿を見ておりました。また、立花の南側の地域というのは市長の地元でもありますから、市長の熱狂的な大ファンが多くて、市長が見に来たということで、それだけでも非常に盛り上がったんですけれども、本当に地元の方が、暑い暑い中で、また熱い思いで頑張っておられる姿を見て、本当にこういった一人一人を大切にしていただきたい。先ほど、まちの資源と言われましたけれども、資源ではなくて財産なんだということを思っていただきたいなと。まちづくりは人づくりと言われるように、またその根っこにある文化を大切にしていただく心豊かな優しきまちに尼崎がなっていくことを私は思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。

 それでは、2問目に入りたいと思います。

 夜間の公園等でのロケット花火の禁止についてですが、当局においては、どれだけ現状を認識されているのでしょうか。夜間における公園などの騒音に対しては、市の方にも多少は来ているようですが、具体的には警察に通報しているのが現状です。警察での夜間における騒音の苦情通報ですが、7月では南署で39件、東署で37件、北署で50件と、127件あり、8月も同様の通報件数があったそうです。毎日どこかの公園で夜間の騒音に対して市民の方から警察に通報があるわけです。また、中には、うるさい、迷惑だと思っていても、通報したことがわかれば何かされても怖いと、なかなか通報することができないという方もおられますので、実際はもっと多いかもしれません。この一月に127件もの警察への通報を、当局は公園管理者としてどのように受けとめておられるのでしょうか。この苦情の通報は、夜間における花火だけではありませんが、それでも夏場においてのロケット花火の苦情は市の方にも来ていますので、公園のマナー看板にも花火の禁止を示しているように、夜間での公園、河川敷でのロケット花火などの禁止の条例の制定を本市においてもすべき時が来ていると思います。

 また、1問目で、空き缶等のポイ捨て条例を整備すべきと質問させていただきましたが、他市においても、従来の空き缶等の散乱防止に関する条例に夜間の花火禁止、犬のふんの放置の禁止、落書きの禁止などを加え、整備し、快適な市民生活を守るための市民マナー条例へと発展させています。

 そこでお伺いいたします。

 本来なら、なるべく市民の良識、良心に従って、こういったことが啓発されて防げればよいのでしょうが、現実は守られていないのが実情です。本市においても、時を逃さず、市民の方の良識に訴えるだけの理念条例ではなく、実効性のある、快適な市民生活を守るための市民マナー条例を制定するべきと考えますが、当局の見解をお聞かせください。

 最後に要望ですが、2点あります。

 1点目は、阪神こどもの館をぜひ本市に誘致をしていただきたいということです。昨日も北村議員の方から、市長、ぜひ手を挙げてくださいというふうな熱望がありました。私も本当にそうだと心の底から思いました。市長はそのときに、立地するところの受益が大きいので、土地を用意してほしいと言われたというふうに言われていました。受益が大きい、何とすごい、すばらしいことかなというふうに思いました。新年に行われた合同祝賀会で、冒頭、井戸知事から、阪神こどもの館を尼崎、阪神間で建設をしたい旨のあいさつがあったように思います。仮称阪神こどもの館整備基本構想はこの6月に発表されましたが、発表される以前に尼崎で言われたのは、尼崎につくりたいという井戸知事の思いかなと、そのときには感じました。その後、全くそういった話が聞こえてきません。県の事業であり、詳しくは整備事業の内容を書面でしか見ておりませんが、その内容は、およそ子供を持つだれもが望む内容のものです。世代を縦に結び、地域を横に結ぶ、50年後、100年後を見据えた子供のための子育てステーションとなっており、内容は、知れば知るほど、ぜひ本市にと熱望してやまないものになっています。ぜひ市長が先頭に立って本市に誘致をしていただきたいことを強く要望したいと思います。

 2点目は、前回も要望させていただいた運河のことであります。

 前回は、本市はこれまで、全国から観光客が訪れるようなところはありませんでしたが、これからは、海からでも陸からでも空からでも、一度は行ってみたい尼崎と、全国からも世界からもあこがれを持っていただけるようなロマンあふれるプロジェクトになるよう、市民の皆様とともに市を挙げて取り組んでいただくことを強く要望いたしました。まだ3カ月しかたっておりませんので、余り進展はないと思いますが。そこで提案ですが、まず仕掛けとして、現在、運河の魅力再発見プロジェクトが全国で8つの地域で認定されております。我が会派でも、その中で認定された、寅さんの舞台になった宮崎県の堀川運河を視察に行ってまいりましたが、文化交流促進プロジェクトを立ち上げ、地域の誇りとしてさらに魅力あふれるものにと頑張っておられました。それぞれの地域で地方の特性を生かして取り組みが始まっております。そこで、8つの認定されたところが一堂に会し、それぞれの地域における課題、取り組み方などさまざまな議論をより効果的に高め合う運河サミットを開催してはいかがでしょうか。また、そのこととともに、運河の魅力再発見だけでなく、本市全体の魅力再発見も重要ではないでしょうか。市内には、市民の方が誇りに思えるようなところがたくさんあります。例えば伝統と歴史のロマンあふれる寺町、再開発で情緒あふれるまち並みになった築地、まだまだスタートラインについたところですが、21世紀の森などなど、ほかにも見どころはたくさんあります。現在、ちかまつ・文化・まち情報課が中心となって情報を収集していると思いますが、地域の見どころ、名所は大切な地域資源であり、観光資源であります。

 であるならば、総合的にプロデュースしていく機能を高め、本市の魅力を最大限に生かした情報を市内外全国に発信し、これまでのマイナスイメージを払拭するような魅力再発見尼崎、一度と言わず何度も行ってみたい尼崎、それが高じて、やっぱり住むなら尼崎となっていけるよう強く要望いたしまして、私のすべての質問を終わります。

 御清聴、大変にありがとうございました。(拍手)



○議長(田村征雄君) 答弁を求めます。

 玉井環境市民局長。



◎環境市民局長(玉井啓一君) 理念条例ではなく、実効性のある市民マナー条例を制定する考えはないのかとのお尋ねでございます。

 マナー条例の一例であります路上喫煙禁止条例におきまして、過料や罰金を科すといった規定を設けている都市を対象に調査を行ったところ、現実的な執行体制の確保や経費の問題、実行性の担保など、さまざまな課題があると聞いております。本市といたしましては、これらの実態を踏まえながら、地域活動を含めた体制づくりなど、現実的な方法を検討するとともに、議員御提案の市民マナー条例の制定につきましては、その実行性の担保の手法など、今後検討すべき課題があると認識しております。

 以上でございます。



○議長(田村征雄君) 前迫直美さんの質問は終わりました。

 お諮りいたします。

 本日はこの程度にとどめ、残余の議事は延期いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。

   (「異議なし」と呼ぶ者あり)



○議長(田村征雄君) 異議なしと認めます。

 よって、本日はこの程度にとどめ、残余の議事は延期することに決定いたしました。

 以上をもって本日の日程は終了いたしました。

 明14日は、本日の議事日程を踏襲し、午前10時から会議を開きます。ついては、ただいま出席の諸君には改めて通知はいたしませんから、御了承願います。

 本日は、これをもって散会いたします。

                    (午後4時34分 散会)

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議長   田村征雄

副議長  酒井 一

議員   波多正文

議員   畠山郁朗