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兵庫県 尼崎市

平成18年  2月 定例会(第4回) 03月01日−03号




平成18年  2月 定例会(第4回) − 03月01日−03号 − P.0 「(名簿)」












平成18年  2月 定例会(第4回)



        第4回尼崎市議会会議録(定例会)第3号

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◯議事日程

    平成18年3月1日 午前10時 開議

第1 議案第42号 尼崎市消防関係事務手数料条例の一部を改正する条例について

第2 議案第44号 尼崎市立公民館条例の一部を改正する条例について

第3 議案第45号 尼崎市立児童厚生施設の設置及び管理に関する条例を廃止する条例について

第4 議案第46号 尼崎市立老人福祉センターの設置及び管理に関する条例の一部を改正する条例について

第5 議案第50号 尼崎市保健衛生関係事務手数料条例の一部を改正する条例について

第6 議案第57号 尼崎市道路占用料の徴収等に関する条例の一部を改正する条例について

第7 議案第59号 尼崎市水路管理条例の一部を改正する条例について

第8 議案第60号 尼崎市都市公園条例の一部を改正する条例について

第9 議案第61号 尼崎市立魚つり公園の設置及び管理に関する条例の一部を改正する条例について

第10 議案第95号 尼崎市介護保険条例の一部を改正する条例について

第11 議案第93号 尼崎市農業共済事業事務費の賦課総額及び賦課単価について

第12 議案第1号 平成18年度尼崎市一般会計予算

第13 議案第2号 平成18年度尼崎市特別会計国民健康保険事業費予算

第14 議案第3号 平成18年度尼崎市特別会計中央卸売市場事業費予算

第15 議案第4号 平成18年度尼崎市特別会計用品調達事業費予算

第16 議案第5号 平成18年度尼崎市特別会計育英事業費予算

第17 議案第6号 平成18年度尼崎市特別会計農業共済事業費予算

第18 議案第7号 平成18年度尼崎市特別会計都市整備事業費予算

第19 議案第8号 平成18年度尼崎市特別会計公共用地先行取得事業費予算

第20 議案第9号 平成18年度尼崎市特別会計中小企業勤労者福祉共済事業費予算

第21 議案第10号 平成18年度尼崎市特別会計公害病認定患者救済事業費予算

第22 議案第11号 平成18年度尼崎市特別会計青少年健全育成事業費予算

第23 議案第12号 平成18年度尼崎市特別会計介護保険事業費予算

第24 議案第13号 平成18年度尼崎市特別会計老人保健医療事業費予算

第25 議案第14号 平成18年度尼崎市特別会計駐車場事業費予算

第26 議案第15号 平成18年度尼崎市特別会計廃棄物発電事業費予算

第27 議案第16号 平成18年度尼崎市特別会計競艇場事業費予算

第28 議案第17号 平成18年度尼崎市水道事業会計予算

第29 議案第18号 平成18年度尼崎市工業用水道事業会計予算

第30 議案第19号 平成18年度尼崎市自動車運送事業会計予算

第31 議案第20号 平成18年度尼崎市下水道事業会計予算

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◯出席議員

 1番     森村太郎君

 2番     寺坂美一君

 3番     土田裕史君

 4番     河村慶彦君

 5番     福島さとり君

 6番     開 康生君

 7番     丸尾 牧君

 8番     弘中信正君

 9番     都築徳昭君

10番     酒井 一君

11番     騰 和美君

12番     長崎寛親君

13番     吉岡健一郎君

14番     丸尾孝一君

15番     前迫直美君

16番     亀田孝幸君

17番     丸岡鉄也君

18番     津田加寿男君

19番     上松圭三君

20番     今西恵子君

21番     広瀬早苗君

22番     義村玉朱君

23番     北村章治君

24番     宮城亜輻君

25番     安田雄策君

26番     下地光次君

27番     杉山公克君

28番     真鍋修司君

29番     蔵本八十八君

30番     北村保子君

31番     早川 進君

32番     高橋藤樹君

33番     辻  修君

34番     塚田 晃君

35番     塩見幸治君

36番     小柳久嗣君

37番     仙波幸雄君

38番     畠山郁朗君

39番     荒木伸子君

40番     谷川正秀君

41番     波多正文君

42番     寺本初己君

43番     高岡一郎君

44番     松村ヤス子君

45番     田村征雄君

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◯議会事務局

事務局長    小谷正彦君

事務局次長   辻本 守君

議事課長    高見善巳君

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◯地方自治法第121条の規定による出席者

市長      白井 文君

助役      中村 昇君

助役      江川隆生君

収入役     矢野郁子君

特命担当局長  谷口敏郎君

企画財政局長  村山保夫君

総務局長    森  進君

美化環境局長  湊  稔君

医務監     高岡道雄君

健康福祉局長  守部精寿君

市民局長    玉井啓一君

産業経済局長  岩田 強君

技監      松井重紀君

都市整備局長  岡野 清君

消防局長    橋本雅生君

水道事業管理者 阪本茂樹君

自動車運送

事業管理者   喜田完二君

企画財政局

総務部長    福森 務君

企画財政局

総務課長    福井 進君

教育委員会

委員長     岡本元興君

教育長     保田 薫君

選挙管理委員会

委員長     藤田浩明君

代表監査委員  天木 明君

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(平成18年3月1日 午前10時 開議)



○議長(谷川正秀君) これより本日の会議を開きます。

 日程に入るに先立ち、会議録署名議員の指名を行います。会議録署名議員は、会議規則第81条の規定により、議長において松村ヤス子さん及び真鍋修司君を指名いたします。

 この際、事務局長から諸般の報告をいたさせます。



◎事務局長(小谷正彦君) 御報告いたします。

 現在の出席議員は44人であります。

 丸尾孝一議員は通院のためおくれるとの届けが参っております。

 次に、本日の議事日程は、配付いたしましたとおりであります。

 報告事項は以上であります。



○議長(谷川正秀君) 日程に入ります。

 日程第1 議案第42号 尼崎市消防関係事務手数料条例の一部を改正する条例についてから、日程第31 議案第20号 平成18年度尼崎市下水道事業会計予算まで、31案を一括議題といたします。

 議案第95号について、提案理由の説明を求めます。

 白井市長。

   (白井 文さん 登壇)



◎市長(白井文さん) 議案第95号 尼崎市介護保険条例の一部改正につきまして、提案理由を御説明申し上げます。

 本件は、平成18年度から平成20年度までの第1号被保険者に係る介護保険料の所得段階を5段階から8段階にするとともに、保険料額を平均で33.5%改定するなどに伴い、規定の整備を行うものでございます。

 よろしく御審議を賜り、御賛同くださいますようお願い申し上げます。



○議長(谷川正秀君) 説明は終わりました。

 これより質疑に入ります。

 代表質疑の通告がありますので、順次発言を許します。

 なお、最初に申し上げておきますが、質疑に当たっては、要領よく簡潔に願います。また、答弁に際しては、質疑の要点を的確に把握し、簡明に願います。

 仙波幸雄君。

   (仙波幸雄君 登壇)



◆37番(仙波幸雄君) おはようございます。

 平成18年度当初予算案及び関連の諸議案を審議する第4回定例会におきまして、公明党を代表して、市長の施政方針並びに諸施策についての代表質疑を行います。

 また、質疑を通して、これからの尼崎市はどうあるべきかを市長に問うてまいります。

 先輩、同僚議員各位におかれましては、しばらくの間御清聴、よろしくお願いします。

 昨年、本市は、JR福知山線の脱線事故とアスベスト問題という2つの大きな事件に遭遇しました。脱線事故については、犠牲者に追善の供養をささげるとともに、遺族の方々の心がいえる日が来るのを祈るばかりです。あれから1年近くたちますが、補償問題や事故の検証などが今も報道されています。一方、クボタに端を発したアスベスト問題については、新法ができたことや、現在闘病中の人たちを一刻も早く救済するために、約1,805億円の補正予算が成立したこと、また、種々の調査結果などが新聞やテレビのニュースで伝えられています。行政としても迅速、誠実に取り組んでいくことが望まれます。その他、旭硝子のグラウンド跡地や工場用地として分譲予定の神戸製鋼跡地から砒素や鉛、シアンといった有害物質が検出され、マスコミが報道することによって、にわかに尼崎の環境問題がクローズアップされ、公害のまち尼崎という言葉が思い出されてきているのではないでしょうか。

 尼崎は、かつての公害都市から脱却するため、さまざまな努力を行ってきました。そして、昭和63年3月に第1種地域の全面指定解除により、公害問題の一応の終結として新たな公害認定を終了したのです。新年度は、改めてマイナスのスタート地点に立って、手を緩めることなく環境問題に取り組み、負の遺産に対峙していく年度にしていくべきであると思います。そして、本市のイメージを向上させていかなければなりません。

 また、尼崎市は、超少子高齢化の進展で、人口減少、特に生産年齢人口の市外への流出、人口動態の変化による国民健康保険や介護保険事業の運営の厳しさ、市民負担の増加など、社会保障制度の問題点が大きくのしかかってきています。

 厳しい財政状況のもと、市長就任以来、財政再建に最優先で取り組み、毎年度の予算編成には大変御苦労されてきた白井市長は、尼崎市のこのような実態を十分認識されていると思います。しかし、市長の平成18年度施政方針演説をお聞きすると、大変きれいな言葉や考え方でまとめているという印象を受けました。市長としての任期最後の予算案を提出するわけですから、まずはこの3年間を振り返っての御自分の職責や実績についての言葉を、財政再建に全力で取り組んできたと一言で終わるのではなく、もう少し丁寧に述べるべきではなかったかと思います。さらには、本市が抱える課題や問題点を語り、それらに対しての施策を順次述べていくべきではないでしょうか。

 白井市政の3年間を少し検証してみますと、白井市長は、財政再建のための経営再建プログラムを毎年ローリングシステムを行いながらチェックし、各年度の予算として実施してきました。前市長が策定した経営再建プログラムを選挙戦で批判したものの、就任したばかりなので、結果的にはそのものを白井カラーで推進しなければなりませんでした。しかしながら、現実は、前例を見ない2年連続の赤字予算編成となったのです。さらには、その予算の内容には議会から多くの批判と指摘があり、3年連続の修正となりました。

 就任直後の平成15年度の予算については、白井市長の公約であったガラス張りの市長室が予算計上されましたが、議会において、2つの市長室は必要ないとの批判を受け、削除。さらには、真に援助が必要とされる人への予算が計上されるべきと、修正を行いました。それが少子化対策である乳幼児医療費助成事業の3歳未満児の医療費の無料化であり、また、要保護・準要保護児童生徒就学援助費等扶助費のうち、中学校の宿泊訓練費の減額については、生徒の平等に学ぶ機会を失うものとし、減額を認めませんでした。さらに、児童ホームの有料化については、市長の提案が低所得者への配慮が十分でないと、市民税非課税世帯の母子、父子家庭へは保護者負担金を無料にし、生活実態に合った修正を議会が行いました。

 平成16年度予算については、2度目の赤字予算編成でしたが、せっかく市民へ定着し、世界へ発信している近松賞を休止するという市長の提案には、尼崎市の文化行政のポリシーの欠如、白井市長の文化への思いが感じられませんでした。さらには、最も重要事項であり、保護者を初め多くの市民の思いである子供たちの安全については、白井市長はカメラ付インターホンを学校に設置するだけで児童生徒の安全を守れるという予算を提案されました。保護者の願いや要望を的確に把握できないない提案には、議会から、子供たちの生命の安全を何よりも優先すべきとの多くの声が上がり、継続して学校安全管理員の配置を行うという修正を議会が行ったのです。

 平成17年度予算については、赤字予算を編成はしないものの、市長からの予算の提示は、市民に理解が得られない内容のものがあり、議会から3年連続の修正がなされました。それは、市内居住の職員に市内定住の促進を図るため、3,000円の住宅手当を上乗せするという提案で、5,000万円を超える予算総額でありました。財政再建の途上、市民へのサービスの見直しが進む中、大阪市の職員の厚遇問題が取りざたされているときに、まさか本市がこのような提案をするとは、市民とともにを標榜される白井市長の見識を疑わざるを得ませんでした。結果、削除をいたしました。

 さらには、昨年、議会から指摘された学校安全管理員の配置の継続についても、空白の時間を設ける提案をされたことについては、子供たちの学校安全の実態や保護者の思いがわかっていないとの議会からの厳しい指摘を受けました。また、地域敬老事業の3割カットの考えには、高齢者への思いやりや地域との協働の考えに逆行するとの考えから、減額をせずに元の事業費に戻す修正を行い、さらには福祉医療費助成の見直しについては、低所得者対策をもう少し手厚くすべきとの修正を議会が行いました。

 このように、3年続けて議会は予算修正を行ったわけですが、白井市長は、御自身の3年間の市政運営をどのように自己評価されるのか、議会からの修正をどう受けとめているのか、お考えをまずお聞かせください。

 私は、本市の社会情勢や急激に変化していく社会状況に対応していくためには、まず市長が確固たる未来展望を持ち、尼崎の具体的な姿を明確に示すとともに、思い切った施策を打ち出すための予算の重点配分化が必要であると考えます。

 市長は、施政方針演説の中で、既存事業の転換や廃止等により確保した財源を、まちづくりの方向性に沿った重点化施策に振り向けることを基本に予算案を計上したと述べていますが、平成18年度の予算案を見てみますと、17年度までの予算編成とほとんどかわりばえがしないものとなっています。

 お尋ねします。

 市長は、5つの重点化項目を挙げていますが、新規拡充事業を見ても、本市のマイナスイメージの払拭、人口減少に対する施策や人口流出についての対応策など、緊急の課題に対応する予算がほとんどなく、例年どおりの総花式の予算案となっています。いったいどのような視点から平成18年度の予算編成をされたのかをお聞かせください。

 続いて、事項別にお聞きします。

 まず、財政問題についてです。

 財政収支等についてですが、本市においては、ここ数年の最大の目標は、収支の均衡を図ることにあります。市税収入は多少改善されるものの、収益事業収入の大幅な落ち込み、他方、扶助費、公債費など義務的経費の増嵩によって単年度収支の均衡がおぼつかなくなり、財政再建団体への転落が危惧される状況が続いております。宮田市政の最終年度、平成15年度から19年度までの5年間を再建期間とする経営再建プログラムが策定され、毎年度の予算に反映をさせています。プログラム案と単年度予算案が示されますので、財政に関して2種類の資料となり、個別具体的にはわかりやすさがある反面、財政面ではダブルスタンダードとなって計数等が錯綜し、整合性に欠け、理解しにくい点もあります。収支均衡については2種類があり、形式的収支均衡と実質的な収支均衡であります。15年度と16年度は、極めて不名誉な、2年連続しての収支不均衡の赤字予算を組みました。17年度、18年度は、辛うじて形式的な収支均衡予算が策定されたところです。言うまでもなく、大事なことは、実質的な収支均衡予算を組むことです。ここ数年、収支均衡予算を組むに当たって大きく寄与したのは財源対策で、17年度は47億円、18年度は62億円、19年度は71億円の予定で、年々金額が大きくなっています。一方、実質的な収支不足は、17年度は97億円、18年度で100億円、19年度では92億円と予測されています。歳出面では、人件費で15年から18年まで214億円もの大幅な削減をしたものの、抜本的な財政面での構造改革にはほど遠い現状にあります。このことは財政の硬直度をあらわす経常収支比率にあらわれており、17年度と18年度はともに全く弾力性のない100%程度になっています。他方、将来のまちづくりにとって重要な投資的経費は、15年度は98億円、16年度は102億円、17年度は84億円、そして18年度は78億円と、先細りになっております。このことは大変危惧されるところです。

 国においては、2011年までに税収などによる歳入と借り入れなどの元利払いを除く歳出を均衡させる基礎的財政収支、いわゆるプライマリーバランスを黒字にすると、躍起になっております。本市においては、平成20年度以降も形式的な収支均衡を維持するためには、財源対策に多くを頼らなければならない現状です。不動産の売却や補助金の繰り延べなどは、企業損益では特別損益の項目に属す費目で、財務の健全性からいっても大変問題です。投資的経費が縮小し、財源対策に頼っている財務は、体質的にかなり重篤な状況にあります。

 そこでお尋ねします。

 市長は、この3年間、経営再建プログラムで実質収支の均衡を図ることを最大の目標としてきましたが、現状のほど遠い状態にあることについての御所見をお伺いします。

 市長はたびたび、市民の夢をかなえるためのサポートを表明しております。市民の願い、夢の多くは、公共の土地を利用した住まい、憩い、いやし、遊ぶ場、学び、予防し、スポーツする空間を切実に欲しています。市長は未来の子供たちに引き継ぐとよく言われます。そのことは当然過ぎるほど当然であります。しかし、さらに大事なことは、今生活している市民の切実な要望、希望に真摯にこたえることが、それに劣らず重要な政治的責任と考えますが、厳しい財政状況を抱えながら、市長としての責任をどう果たされるのか、御見解をお伺いします。

 次に、介護保険についてお伺いします。

 本市において65歳以上の高齢者の人口に占める割合は、平成12年は16.3%でしたが、18年では20.1%、26年では25.1%のおよそ11万4,000人になると予測されています。その中でも約半数が75歳以上の後期高齢者となり、その数はおよそ5万3,000人になると予想され、間違いなくあと10年で、市民の4人に1人が65歳という成熟した高齢社会となります。今後、高齢化の進展とともに、多様な高齢者の意識や価値観を的確にとらえ、新たな高齢者像を視野に入れた高齢者施策が重要になると考えます。

 このたび改定された高齢者保健福祉計画、介護保険事業計画では、介護予防事業が新たに創設される地域支援事業の中に位置づけられ、従来の高齢者自立支援事業が介護保険制度に組み入れられることになったわけですが、課題も多くあります。最も重要な課題は、保険料や自己負担費用の問題です。平成12年4月に介護保険事業がスタートして6年が経過しようとしていますが、他の自治体と同様に、本市においても、介護サービスの利用者が、平成13年3月と17年3月とを比べると、約2倍になっています。介護保険給付費は計画を上回り、県の財政安定化基金の借り入れを余儀なくされました。そして、平成18年から20年までの3年間の基準保険料は、3,555円から4,747円と、33.5%アップの提案が先ほどされました。

 ここでお伺いします。

 主な原因は給付の増と県に対する財政安定化基金の返済によるものですが、余りにも大幅なアップとなります。最高3年の激変緩和措置をされますが、介護予防で将来の給付が抑制されるのであれば、もう少し長い期間で保険料の平準化が図れないものかとも思います。市民に対して、特に介護の世話にならない元気な高齢者に対して、介護保険料の大幅アップの周知をどのように図り、どのように理解を得ようとするのか、お聞かせください。

 市町村がサービス事業者の指定や指導監督の権限を持つようになりますが、保険者としての権限の拡大は、主体的な運営ができる一方、大変な責任と負担を伴います。例えば介護請求についていうと、今までは報酬請求とケアプランが一致した書類上の審査で支払われているのが普通ですが、不正の発見は難しく、内部告発や偶然によって不正が見つかるケースが大半です。介護報酬の不正請求で指定取り消しになった事業所は、平成15年度では全国で2,986カ所に上り、その額は62億4,000万円にもなります。これは氷山の一角で、不正が発覚しないで支払われた報酬はさらに多いと想像されます。保険者として、不正のチェックや指導監督、またヘルパーやケアマネージャーの質の向上をしていくためには、相当数の人員が必要となります。現在、人件費の抑制をするために職員数を減らしていますが、画一的に減らしていくのではなく、人員の配置も考えていかなければなりません。

 そこでお伺いしますが、事業所への立ち入りも含めた市の権限をどのような体制で、どのように機能させていこうとしているのかをお聞かせください。

 今回の介護保険制度の最大の見直しは、制度全体を予防重視型システムに移行するということです。介護サービスの提供により、従来の目的である高齢者の生活機能や身体機能の向上や改善が見られないということで、介護保険事業が適切に機能していないという理由からです。介護予防は、ふだんの健康づくりと並行して行うことによって、まずは要介護者比率の割合を減少させる必要があります。健康寿命が延びることにより、高齢者が生き生きと生活を送れるようになることと、介護に係る費用が減少あるいは抑制され、ひいては保険料や自己負担を抑えることができます。尼崎市の平成18年度の高齢者人口に占める要介護比率は20.2%。つまり、65歳以上が9万4,752人、要介護者が1万9,150人になると予測されています。介護予防を重点に事業の推進を図っていく中で、目標を掲げ、検証しながら進めていく必要があります。

 そこでお聞きしますが、18年度予測にある20.2%の要介護者比率を、次の3年間でどのぐらいの率に持っていくのか、お考えをお聞かせください。

 市長は、尼崎市の地域福祉をより推進していくために、市民の皆様に参画や協働を求めるだけでなく、市役所が変わり、職員自身が積極的に地域づくりに参加し、汗を流すという、市民とともにある市役所づくりを目指すということを尼崎地域福祉計画に述べています。市役所の組織と事業を見ますと、福祉施策の取り組みにおいて、まず国保、年金は市民局であり、介護保険、高齢者福祉、児童福祉等は健康福祉局であり、地域における協働のまちづくり及びコミュニティ推進事業としての地域振興課が市民局支所から地域振興センターとなって、今回企画財政局へ移管されました。福祉の対応において窓口が複雑で、局がわかりにくいという市民の苦情がある中で、その目指す意図と、各局が今後どのように連携し、市民サービスを提供されようとするのかを具体的にお聞かせください。

 次に、小児救急医療体制についてお伺いします。

 平成12年2月、小児救急医療体制充実についての陳情が出されました。インフルエンザにより、3歳5カ月の子供を亡くされた方の陳情です。マスコミでも取り上げられました。当時議員であった白井市長も、先頭に立って実現に向けての努力をされていたのをよく覚えています。真剣な論議が繰り返され、同年9月、委員会の総意として、委員長であった私から、休日夜間急病診療所でのいわゆる空白時間の解消など、小児救急医療体制の充実強化に努められたいとの意見を当局に申し述べました。その結果、空白時間の改善が少しでも図られたのです。空白時間の解消を求めて、我が会派はこれまで幾度も要望を出してまいりましたし、この問題は、子育て中のお母さんから常に要望されるところです。あれからもう6年がたちます。小児救急医療体制の充実は白井市長の公約でもあり、最近出演されたテレビでも、夢は小児救急医療の充実と言われたと聞いております。

 お尋ねします。

 市民の多様な夢をアシストしていきたいと熱く語る市長が、任期中に、市民の願いでもあり、市長の夢でもある小児救急医療の空白時間の解消のために予算の計上をなぜしなかったのですか。お聞かせください。

 次に、国民健康保険についてお伺いします。

 政府与党がまとめた医療制度改革関連法案が、今国会で議論されることになっています。医療保険制度、医療提供体制、診療報酬改定の三位一体の改革で、増大する医療費を国民が分かち合うのか、それとも先送りするのか、重要な内容となっています。医療費の膨張が懸念される中、患者や医療保険加入者の負担増になるものが多く、暮らしへの影響が大変心配されるところです。医療制度改革の今後のスケジュールは、18年度分として、4月には診療報酬が3.16%引き下げとなります。10月には、現役並み所得のある70歳以上の医療費窓口負担が2割から3割に引き上げられ、70歳以上の療養病床入院患者の食費、居住費が全額自己負担となり、また、高額医療費の自己負担限度額が引き上げとなります。10月には、出産育児一時金が30万円から35万円にアップし、給付増となり、歓迎されるものの、大方は負担増となります。

 さて、市民の約半数が加入している国民健康保険の保険料についてであります。国民健康保険料は、16年度で2.07%、17年度では6.23%と引き上げられております。診療報酬がこのたび3.16%引き下げられることにより、5億円ほど診療費用の減少が見込まれ、保険料の引き下げが大いに期待されました。しかしながら、18年度予算では、0.75%、1人当たり591円の値上げ予算となりました。なぜ値上げをとめられなかったのか、御見解をお伺いいたします。

 介護保険料と国保料金は一緒に納付されることになっていることから、介護保険料が大幅な値上げとなることにかんがみ、大変残念な思いがします。1人当たりの保険料は阪神間都市の平均にあるものの、法定軽減世帯が国保世帯に占める比率は、17年度では46.4%で、約半数を占めます。同一所得、同一家庭構成での収入階層別保険料負担率医療分は、収入比で10%を超す収入層もあり、阪神間でも最高水準にあり、負担に耐えかねない状況にあります。国保会計では、15年度で7億3,200万円、16年度では3億3,300万円の赤字、収納率は15年度が88.5%、16年度では87.4%と、1.1%も低下しています。しかしながら、収納率の予算は、17年度、18年度ともに91%に設定されており、実収とは3%以上も乖離した高い収納率予算となっており、結果的に、金額では年約5億円を超える過大見積もりと言わざるを得ません。この赤字分は1人当たり3,000円ほどに相当し、この分は翌年度以後の保険料値上げ要因と予想されます。

 そこでお尋ねします。

 市長は、答弁で収納率の向上等で値上げを抑制すると言明していますが、18年度でも値上げし、19年度も現状大幅な値上げが容易に予想されますが、市長の御見解をお伺いします。

 また、国保会計は、今後、広域連合での運営が計画されていますが、見通しをお尋ねいたします。

 次に、教育問題についてお伺いをします。

 平成14年度以来4年ぶりに教育費は10%台を計上しています。平成14年度は10.5%、それから9.3%、9.7%、9.9%、そして18年度が10.7%です。学校適正規模・適正配置事業費の増によるものですが、それなりに評価をしたいと思います。しかし、実は、これが決算ベースになると、平成14年度は10.1%と、辛うじて10%を維持しているものの、15年度以降は、予算では年々上がっているのに、決算では、9.0%、8.6%と、逆に下がっているのです。新年度の執行状況を注意深く見守る必要がありそうです。

 さて、昨年、市内の小学校5年生、中学校1年生、3年生を対象に、学力・生活実態調査が実施されました。一昨年の調査と比べ、若干向上している教科があるものの、基本的には平成16年度と同じ傾向で、いずれの教科とも全国平均を下回っています。この結果の分析は、さまざまな角度からなされていると思います。新年度は、言語力向上事業費や昨年から実施された自主学習支援等事業費の中に、新たに全保護者に対しての学力向上と生活改善を目指す教育啓発誌等の発行や、家庭学習の定着と習慣形成を図るため、学校独自のがんばりノートを作成し、活用するといった家庭学習支援事業費も盛り込まれました。

 ここでお伺いしますが、学力実態調査の結果を分析して、幾つかの新規施策をつくられたと思いますが、学力向上に最も大事なものは何であると考えているのか、御所見をお聞かせください。

 1月31日付の朝日新聞の声の欄に、この春小学校に入学する子供の母親の記事が掲載されていました。その内容は、入学準備のため学校を訪問したとき、初対面の校長先生から子供の名前を呼んで声をかけて激励してもらい、大変感動したという話です。その校長は、受験の際に提出された顔写真を見て、顔と名前を覚えていたようです。母親は、子供に注ぐ愛情を強く感じ、これからお世話になる学校に信頼を覚えたとつづっていました。教科指導のすぐれた教員を表彰することで教員の意欲を高め、また、当該教員の授業を他の教員へ公開することにより、教員全体の指導力向上を図るというマイスター認定事業、授業の名人表彰制度を予算案に盛り込んでいますが、これら技術的な資質向上の施策が教師の資質向上にどれだけ効果があるのか、疑問に思います。

 そこでお尋ねします。

 子供たちに対してあふれる愛情と励ましで接触、教師の資質向上へ向けての根本的な取り組みがあると思いますが、お考えをお聞かせください。

 次に、若者の就業支援対策と物づくり技術の伝承についてお伺いします。

 景気は緩やかに回復を遂げていっており、さまざまな経済指標を見ても、十数年ぶりに回復を遂げたという報道が続いています。中でも有効求人倍率においては、昨年12月に13年3カ月ぶりに1倍を回復し、数字の上では雇用環境の改善が示されています。尼崎市においては、同月の数値は0.83倍でした。平成15年の有効求人倍率が0.56倍、16年が0.78倍でしたので、全国平均までは行かなくても、本市にあっても緩やかに改善していっていることがわかります。

 さて、昨年の代表質疑で、若者の雇用対策に関して、さまざまな機関から情報を発信されるけれども、それぞれが単発であるがゆえに、求めている人にとっては有効に利用されていないのではないか、情報を1つにまとめて発信する体制をつくるべきではないかという趣旨の質疑をいたしました。そうしたところ、18年度は、国において、地域若者サポートステーションが設置されることになりました。これは、若者支援の行政サービスがさまざまな形で整備される一方、当事者である若者が知らない事業も多く、自分に適した事業が見つからない実情を踏まえて、若者の悩みを解消するため、専門的な相談事業とともに、地域の中核機関として若年者支援機関をネットワーク化するものです。一人一人に応じたきめ細かな若者支援を地域単位で運営するというものです。

 現在、尼崎市においては、そういった相談拠点とも言うべき場所はありません。新年度に県が若者しごと倶楽部サテライト特区を尼崎と加古川に設置して、若者の就職相談事業などを行うとのことですが、どのような内容になるのか、様子を見なければなりません。

 昨年3月に市立高校を卒業した生徒の状況を見てみますと、進学と就職を除く無業者の人数は、浪人した生徒も含みますが、普通科で全体の9.4%、商業科では10.7%、工業科で3.9%です。また、定時制においては、普通科で23.8%、商業科では12.5%、工業科では3.0%と、思った以上に高い比率を占めています。これらニートやフリーターの問題は、往々にして個々人の考え方の問題ととらえられている傾向があります。また、雇用環境が改善すれば解決するという楽観的な考えも一部にはあります。セミナーや履歴書の書き方を指導するということよりも、いま一度学校において職業観や就職観についての教え方を見直すなど、行政として総合的に取り組んでいかなければ解決できない問題だと思います。尼崎市として一つの確立した体制を組む必要があります。やるべきときにやっておかないと、尼崎の次の時代を担う人材が育っていきません。

 そこでお尋ねいたします。

 現在、ハローワークを初め経済団体や関係機関と連携し、若年就業支援事業に取り組んでいますが、市においても若者就業総合対策室などを設けて、若者の雇用問題にもっと強力に取り組むべきであると考えますが、市長の見解をお伺いいたします。

 次に、尼崎市内で負債1,000万円以上を抱えて倒産した企業の数は、平成17年は11月末で累計22件でありました。前年、平成16年の11月末では39件でしたので、経営環境も確実に回復をしてきているのがわかります。一昨年10月に制定した企業立地促進条例が功を奏し、18件の認定事業者が誕生し、また、松下PDP工場の進出によって、全体的には明るさの見える本市産業であります。しかし、その一方で、今後問題となってくるのは、本市の物づくり産業をどのように伝承していくのか、どのように人材を育成していくのかということです。

 言うまでもなく、本市の産業を支えているのは、すぐれた技術を持った多くの中小零細企業です。新製品、新技術を開発し、尼崎発として全国に、また全世界にその名をとどろかせている企業もあります。サランラップやたばこの包装フィルムなどを1万分の1mmの精度で磨く技術を持つ国内屈指の企業や、かつてはアメリカにも輸出されていたほどの洗練された味わいのしょうゆを製造するしにせなど、全国、全世界に誇れる企業が尼崎にはあります。

 こうした中小零細企業においては、今、熟練技能者の高齢化の一方で、若手の人材を確保することが困難で、新規開発はおろか、技術の維持に不安を抱く経営者も少なくないという話を聞きます。新年度予算の中には、元気企業マーケティング戦略構築支援事業として、みずから開発した技術、製品、サービス等を活用して新たな事業展開や販路開拓等を目指す事業者を対象に、事業化に向けた種々の支援策があります。これは、我が会派が昨年の代表質疑を初めさまざまな機会に提案をしてきたものであり、評価しますが、それと並行して人材の確保、育成にも取り組んでいかねばならないと思います。たとえすばらしい技術を有していても、それを受け継ぐ人材がいなければ、いずれはついえてしまいます。また、後継者の確保、育成は一朝一夕にはいきません。息の長い取り組みが必要なことは言うまでもありません。ちまたでは2007年問題が取りざたされていますが、中小零細企業においても同じことが言えます。

 施政方針演説の中で、現在本市では、すぐれた技術者や技能者をものづくりの達人として表彰し、それを広く社会に周知し、その技術や技能の継承と向上を図っていると述べられましたが、ただ単に表彰し、社会に周知するだけでは、後継者を確保し、継承することはできません。中小企業の経営者自身がみずから人材の確保と育成に努力をするのは当然のことですが、もっと体系立った後継者育成、伝承方法を確立する必要があります。

 そこでお尋ねいたします。

 本市産業の持つすぐれたものづくり技術を継承する人材の確保、育成を真剣になってどのように図っていくおつもりなのか、市長の御見解をお聞かせください。

 次に、土壌汚染対策についてお伺いします。

 尼崎市は、南部臨海地域を中心に、阪神工業地帯の中核都市として、重化学工業を中心に国の産業経済の発展をリードしてきました。しかし、近代化の過程において、かけがえのない自然を失うとともに、公害問題が深刻化し、公害のまち尼崎として全国的に知られるようになり、地域イメージが大きく低下をいたしました。近年は、産業構造の変化、また公害問題に対し、市民や行政の意識向上により、問題は抱えつつも、環境は改善をされてきました。今後も環境の世紀と言われる21世紀を迎え、さらなる自然環境を回復していかなければなりません。その一環として、21世紀の森構想などがあり、それは環境の世紀を切り開く先導的まちづくりのモデルを尼崎から発信し、尼崎のイメージを向上させていくものになると思います。

 しかし、最初にも触れましたように、昨年、クボタ旧神崎工場などによるアスベスト問題、市役所東側の旭硝子グラウンド、独身寮跡地に建てられた商業施設地下からの砒素の検出、さらにはことしに入ってからは、21世紀の森構想の先導整備拠点地区として整備してきた産業の育成支援拠点の分譲地である神戸製鋼跡地から、指定基準値を上回る有害物質の検出など、かつての公害のまち尼崎の負の遺産とも言うべきものが地中から顔をのぞかせています。神戸製鋼跡地につきましては、平成6年の工場廃止に伴い、平成7年から9年にかけて、尼崎市の工場跡地に関する取扱要綱に基づき行った土地汚染調査において、全地点で環境基準を満たしていましたが、平成15年に土壌汚染対策法が施行され、調査項目の追加、基準値の見直し、調査方法等の変更があったこと及び環境汚染に対する社会的関心も高いことから、神戸製鋼所が自主的に再調査を実施したことにより、今回、シアン、砒素などの有害物質が指定基準を超えていることが判明したものです。旭硝子グラウンド跡地においても、一部地下水に環境基準を上回る砒素が検出され、その後の敷地外調査でも、隣接するマンションの4地点、中央中学校で3地点の土地の地下水から、環境基準を上回る砒素が検出されました。神戸製鋼所、旭硝子とも、事業主の責任のもと調査結果を公表し、土壌汚染の拡散を防止するため、敷地全周囲に鋼矢板等による遮水壁を設置するなどの対策がとられているようですが、いずれにしても尼崎の環境イメージの失墜は免れず、ましてや多くの市民が集まるような場所でこのような有害物質が検出されたことは、いかに事業主の責任であるといっても、この問題にかつて公害のまち尼崎と言われた本市がどうかかわるかということは、市内外ともに注目されることだと思います。

 そこでお伺いいたします。

 神戸製鋼、旭硝子跡地からの有害物質による土壌汚染問題に対して、尼崎市として今までどうかかわり、今後どう対応されていくかをお聞かせください。

 市長は、平成18年度施政方針演説の中で、昨年の日本の環境首都コンテストで、政令指定都市を除く人口30万以上の部で第1位、総合4位につながったことや、環境活動のリーダーを育成する環境塾について、また、温暖化防止に向けた取り組み、尼崎市独自の環境マネジメントシステムの新たな構築など、環境に対するさまざまな施策を述べられています。しかし、今回の土壌汚染問題のみならず、今後予想される新たな土壌汚染に対して、積極的に尼崎市として対応していくことは、環境問題そのものに対する尼崎市への評価につながっていくと思います。本当の意味での環境都市を目指す尼崎市として、メッセージを内外ともに発信すべきだと思います。

 そこでお伺いいたします。

 今回の土壌汚染問題への取り組みは、兵庫県、事業主だけの問題ではなく、環境問題に対する白井市長の姿勢そのものが問われることになると思いますが、お考えをお聞かせください。

 次に、緑遊新都心事業についてお伺いします。

 キリンビールの商業施設、キリンガーデンシティはいよいよ着工し、来年の秋にオープン予定となっています。多いときは1日約5万人、年間およそ1,000万人の来店者が見込まれていますが、最大の懸念は周辺の交通渋滞です。駅前1号線は4車線にし、2号線の拡幅、4号線の新設など、道路整備は行われつつありますが、東西に走るJR線で南部はふさがれています。1日の踏切遮断時間が17時間の池田街道踏切の立体交差事業を急ぐ必要があります。この長洲久々知線立体交差事業については、白井市長は市長に就任された直後の平成15年度施政方針演説で、基盤整備となる投資事業については、継続事業の休止や先送りも含めて、可能な限り圧縮、抑制に努めるとして、2年間圧縮、先送りされた事業の一つです。すなわち、国庫補助金1億2,000万円、市債が1億1,800万円削減されました。市債については、一般財源の負担を減らすために、すき間債を活用して、100分の75を本債と合わせて100%にするという職員の工夫と努力を無視して、事業の遅延をもたらした経過があります。

 そこでお尋ねしますが、平成13年6月に事業認可がおりた長洲久々知線立体交差事業を市長はいつまでに完成させるおつもりなのか、お聞かせください。

 キリンガーデンシティと地元商店街の共存についてお伺いします。

 地元では、アミング専門店街、イースト商店街、コア潮江、生鮮館エーベル、プラストいきいき、阪急オアシス、トイザらスが営業していますが、キリンガーデンシティ完成後の影響については、不安と期待が交錯しています。今までの議論を振り返りますと、地元商店街の売り上げが減少し、大打撃を受けて閉店する店が多数出るという悪い影響についての話題がほとんどでした。一般的に考えますとそのとおりだと思いますが、視点を変えて見ると、1日最大5万人もの人々がこの地域に来るということは、地元商店街にとっても最大のチャンスとしてとらえることができます。その人たちを工夫と努力でアミング街区へ誘導できれば、いい影響を与えるということになります。そのためには、一つは地元商店街の思い切ったイメージチェンジが必要だと考えます。他のところにはない特色ある、魅力ある商店街づくりを自分たちの責任で考え、実行に移すことが求められます。2つ目は、行政がまちづくりという立場から、分離した別々の街区にならないように、人の交流ができるようなハード面での整備を考えなければなりません。キリン街区に来た人々の流れが自然にアミング街区へと続くような一体性を持たせることは、まちづくりの観点から行政の責任ととらえるべきでしょう。

 市長は施政方針で、アミング潮江地区を含めた地域全体の魅力が一体的に向上するよう、道路及び歩行者空間のネットワークの整備を図っていくと宣言されました。

 お伺いしますが、キリン街区とアミング街区の一体性を、キリン、都市再生機構や民間会社の共同企業体任せではなく、市長が責任を持って調整していくと理解してよろしいのでしょうか。確認のためお聞きいたします。

 バス事業についてお伺いします。

 平成16年度から18年度までの3カ年は、第2次バス事業経営計画をもとに経営の改善が図られ、その中で初めて4路線が尼崎交通事業振興株式会社に委託されました。路線を移譲、委託することによって、1億5,000万円のマイナスがおよそ2億6,000万円のプラスになる見込みを立て、ほぼ計画どおりの収支になっています。18年度はさらに6路線を委託する予定になっていますが、委託路線を拡大することにより、心配な点があります。昨年の11月、尼交振の一部組合が、労働条件の不満を訴えてストライキに入り、市長室前に座り込みを行った経過があります。尼交振は、尼崎市が70%、尼崎市交通労働組合が30%出資して設立した半公営の会社ということもあり、交通局と連携をとり、支障のない運行ができたと聞いています。

 そこでお尋ねします。

 今後もストライキが行われる可能性がある中、委託路線を拡大しても大丈夫なのか、また、そういう会社に委託することを再検討する必要もあるのではないかと思いますが、いかがお考えでしょうか。お聞かせください。

 以上で1回目の質問を終わります。(拍手)



○議長(谷川正秀君) 答弁を求めます。

 白井市長。

   (白井 文さん 登壇)



◎市長(白井文さん) それでは、仙波議員の代表質疑に対しまして、順次お答えを申し上げます。

 まず、3年間の市政運営に対する自己評価はどうかといったお尋ねでございます。

 私は、この3年間、公開と参画を基本姿勢として、財政再建、自治基盤の確立、行政体質の改善に向けた取り組みを重点的に進めてまいりました。

 財政の再建につきましては、経営再建プログラムの取り組みの結果、財政再建団体への転落の阻止や収支均衡に向けての一定の道筋を示すことはできたものの、一息つける状況ではなく、引き続き財政構造の改善に努めていかなければなりません。自治基盤の確立につきましては、情報の共有化や意見交換の場の設定などにより、市民の皆様とともに考え、まちづくりを進めていく機運が芽生えてきていると感じておりますが、協働の仕組みづくりといった点では、今後さらなる努力が必要であると考えております。

 行政体質の改善につきましては、全庁的改革改善運動の取り組みなどにより、多くの職場が自主的に業務改善に取り組むなど、職場の意識改革につながる成果を上げてきたと実感しておりますが、今後とも成果主義に基づく行政運営に取り組んでまいります。

 また、厳しい財政状況のもとで、市民の皆様の多様化するニーズに十分おこたえすることができませんでしたが、尼崎の発展の礎になる事業や今日的課題に対応する施策の展開にも努めてまいりました。

 私といたしましては、今尼崎市が置かれている諸条件を十分考慮して諸事業を提案したものでございますが、議会での審議を通じ、御指摘をいただいた点においては、改めるべき点は改めまして、御理解を得られるよう、今後とも努めてまいりますので、よろしくお願いいたします。

 次に、平成18年度予算編成の視点についてでございます。

 本市のイメージ形成や人口の減少、流出の歯どめにつきましては、地道な取り組みを継続していく必要があると考えております。こうした観点で本市のまちづくりを展望いたしますと、少子高齢化社会に備えた市民生活の安全安心の確保や健康づくり、核家族化や都市化の進展等の中での育児不安の解消や公立学校の教育の充実などが求められているものと考え、平成18年度予算編成を行ったところでございます。

 また、税収の確保や雇用の創出、さらには地域経済の活性化を目指す産業の振興や住環境の保全を初めとする快適な環境の創出などについても継続的に取り組んでいく必要があると考えております。限られた財源の中で、いかに施策の重点化を図っていくか、私なりに最大限の努力をしたところでありますが、このような取り組みの積み重ねによって、住みよいまちを目指していきたいと考えております。

 次に、経営再建プログラムの目標と現状との乖離についてのお尋ねでございます。

 尼崎市経営再建プログラムに基づいて、人件費の削減を中心に、構造改善の実現に向けた取り組みを推し進めてきたことにより、当初プログラム策定時に見込まれていた毎年度160億円程度の収支不足を、計画の最終年度である19年度の見通しとして、90億円程度にまで圧縮したことは、構造改善の取り組みの一定の成果であると考えております。また、財源対策といたしまして集中取り組み期間として位置づけました平成15、16年度におきまして、全額を繰り延べておりました外郭団体建設償還金は、17年度から一部償還を行うなど、債務の縮減にも努めてまいったところでございます。しかし、19年度における収支均衡は、改革改善の取り組みのほか、財源対策をあわせて講じることにより確保できるもので、実質的な収支不足は解消できておらず、依然として財政構造上の課題の克服には至らないところでございます。この点につきましては、御指摘のとおり、歳入の根幹となる市税収入の減少、収益事業収入の落ち込み、扶助費、公債費の増加等が大きく、改革改善の効果を低減させる結果となったものでございます。

 したがいまして、20年度以降につきましても、厳しい収支見通しの上に立ち、引き続いてさらなる構造改善の取り組みに努め、経済変動や制度改正等に柔軟に対応し得る財政構造を構築していかなければならないと考えております。

 次に、現在の市民の要望にもこたえることが政治的責任ではないかといったお尋ねでございます。

 私は、市民の皆様が将来こうなりたい、こうありたいと願う自己実現や希望がかなえられるよう、市民みずからの努力とともに、少しでも支え合うことにより、その努力が報われるような地域社会を目指す必要があると考えております。また、市民の皆様の生活者としての視点や感覚を敏感に感じ取り、切実な要望や希望にこたえることも大切であると考えておりますが、次の世代に負担を残すようなことは避けなければならないとも思っております。厳しい財政状況のもと、市民の皆様の多様なニーズに十分おこたえすることはできませんでしたが、健康、教育、安全安心の取り組みなどに重点を置き、進めてきたところでございます。また、市民、事業者を初め多様な活動主体と連携する中で、さまざまな課題を解決し、尼崎を少しでもよい方向に導いてまいりたいと考えているところでございます。

 次に、介護保険についてのお尋ねに順次お答え申し上げます。

 まず、保険料の引き上げに伴う市民への周知などについてでございます。

 介護保険制度は、高齢社会を迎え、高齢者が自立した日常生活を過ごすことができるように、必要なサービスを提供して、高齢者の介護を社会全体で支え合おうと発足したものでございます。

 介護保険料につきましては、平成18年度から20年度における第1号被保険者数や要介護認定者数、介護サービス給付費などから、保険料として収納すべき額を積算して算出しております。認定者数の推計に当たりましては、新たに取り組む介護予防事業の効果も考慮したものとし、サービス給付費につきましては、特別養護老人ホームの入所待機者の解消に向けて一定の施設整備も進めますが、居宅サービスに重点を置くこととし、給付費総額をできる限り縮小すべく、計画を策定してまいりました。また、保険料額につきましては、市民税非課税世帯に配慮した段階の設定や、17年度の地方税法改正に伴い、非課税から課税となる方などに対する激変緩和措置を講じ、低所得者に配慮するとともに、課税層については多段階化することにより、保険料基準額の低額化も図ってまいりました。各所得段階において大幅な保険料の増加とならざるを得ない結果となりました。被保険者の皆様の負担がふえることになり、胸が痛みますが、新たに地域包括支援センターの創設による相談機能の充実や高齢者虐待への取り組みなどもお知らせし、先ほど申し上げました保険料アップの状況も含め、介護保険制度の仕組みについても御理解をいただけるよう、周知に努めてまいります。

 周知に当たりましては、市報及び市ホームページ、介護保険だよりの全戸配布、介護保険課及び各支所地域福祉担当の窓口、保険料賦課決定時の特設相談窓口の開設、出前講座、老人福祉センターでの講座のほか、直接市民と接する機会の多いケアマネージャーや事業所の協力を得るなど、さまざまな形を通じて行う予定としております。また、お元気な高齢者の方々には、介護が必要となったときには有効な制度であることへの御理解を求めるとともに、介護予防への取り組みが大切であることから、介護予防事業への参加や老人福祉センターや老人いこいの家等の活用を初め、健康づくりや生きがいづくりなどの情報提供等にも努めることにより、御理解、御協力をお願いしてまいりたいと考えております。

 次に、事業所への立ち入りなどについてでございます。

 介護保険法の改正によって新たに創設されました地域密着型サービスにつきましては、市町村が事業所を指定し、指導監督することとなりました。また、これ以外のサービスにつきましては、これまでと同様に都道府県が指定し、指導監督することとなっておりますが、市町村も立入調査ができるようになります。こうした中、本市では、経営再建プログラムを実行していかなければならないという厳しい状況にはありますが、できる限り体制の確保を図りながら、保険者としての責務を果たしていかなければならないと考えております。具体的には、地域密着型サービスについては、職員配置をする中で、学識経験者や市民代表等の委員で構成する地域密着型サービス運営委員会を設置し、委員会の意見を聞きながら、指定基準の設定などとともに運営状況を検証したり、実地指導等も行ってまいります。また、その他のサービス事業者につきましては、県とも連携を図りながら、定期的な指導や、必要に応じ立入調査等も実施していきたいと考えております。

 さらに、ケアマネージャーやサービスの質の向上を図るため、尼崎居宅介護支援事業連絡会や尼崎ケアマネージャー協会と共同して、各種の研修等を実施するとともに、介護相談員派遣事業による施設入所者の処遇改善にも努めてまいります。

 また、来年度からは、新たに要支援と認定された方につきましては、原則としてケアプラン作成とサービス提供を分離し、必要以上のサービス提供や事業者による囲い込みを防止する仕組みづくりの検討についても取り組んでいくこととしております。

 次に、要介護者比率の今後の見込みについてでございます。

 要介護者比率、いわゆる認定率は、平成18年度20.2%、平成19年度20.3%、平成20年度20.5%と見込んでおります。認定率につきましては、介護保険制度の発足以来、平成12年4月に9.7%であったものが、平成17年度12月には19.9%と、今日まで大幅に増加してきており、今もなお増加傾向にあります。今後も後期高齢者が増加することから、認定率は微増していくものと思われますが、介護予防事業を実施することによって、平成26年度では22.4%程度にとどまるものと推計しております。しかし、認定率の増加が介護保険料を増加させる最も大きな要因でございますので、介護予防事業の効果等も検証しながら、事業実施方法等にも工夫を凝らし、推計数値よりも認定率をさらに低下できるよう努めてまいりたいと考えております。

 次に、市民サービスを提供するに当たっての各局の連携策などについてのお尋ねでございます。

 これからの時代に対応する自治基盤の確立において、協働の仕組みづくりは重要なテーマの一つであると認識しております。これまで本市におきましては、さまざまな協働事業を実践してまいりましたが、局単位での取り組みであり、地域課題に対する情報の共有化も十分に図れていないなどの課題が見受けられますことから、企画財政局に地域振興センター等協働に関連する部署及び機能を集約することにより、協働型まちづくりの仕組みづくりや、その定着に向けた取り組みの効果的な推進を図っていくものでございます。今後、地域振興センターにおきましては、地域の課題は地域で解決できるよう、行政分野間の連携を図る仕組みとして、仮称地域振興連携推進会議を設置する予定であり、防犯協会等、地域と関係の深い団体も構成メンバーとする中で、地域における活動の実効性を高めてまいりたいと考えております。

 一方、全市的な観点からも地域課題に対応できるよう、仮称地域政策会議を設置する予定であり、地域と密接に連携しながら、柔軟かつ迅速な市民サービスの提供を図ってまいりたいと考えております。

 次に、小児救急医療についてのお尋ねでございます。

 さまざまな場で常々申し上げてきておりますとおり、幼い子供たちがいつでも必要なときに医療が受けられ、安心して子育てができる社会を築くためにも、小児救急医療体制を何とか充実させたいという思いは、非常に強いものがあります。こうした小児救急医療体制の充実には広域的連携が必要なことから、私自身、これまで何度も県に足を運び、小児救急医療のより一層の充実を求めてまいりました。その結果、平成17年2月にまとめられました県立病院の基本的方向の中で、県立塚口病院を阪神地域における小児救急医療の中核病院として位置づけていただくことができました。

 御質疑の休日夜間急病診療所における空白時間解消の問題につきましては、予算だけの問題ではなく、小児科医の数が本市を初め全国的に不足するなど、執務における医師の確保が大きな課題となっております。

 このように厳しい状況ではありますが、引き続き県や関係医療機関などと連携を図る中で、少しでも早く充実が図れるよう取り組んでまいる考えでございます。

 次に、国民健康保険についてのお尋ねでございます。

 まず、保険料についてでございます。

 国民健康保険料は、阪神間水準を基準に設定するという基本的考えのもと、国庫財源や保険料収納状況、さらには医療費の動向等、国保会計の実態を踏まえ、設定してまいりました。本市の国保財政は、平成15年度から赤字に転落いたしました。また、平成18年4月から診療報酬が3.16%引き下げられ、これは、過去最大のマイナス改定となっているものの、一方、70歳から74歳までの前期高齢者が創設され、医療費は依然として増大し続けている状況でございます。こういったことから、平成18年度予算においては、単年度で赤字の生じない予算として、対前年度比0.75%アップの保険料改定を行ったものでございます。

 次に、今後の保険料の見通しなどについてでございます。

 本市の国民健康保険料は、これまで阪神間では一番高かったことから、少しでも納めやすいようにと、平成15年度から、阪神間並み水準を基準に設定するという考え方を打ち出したところでございます。また一方では、保険料収納率向上対策に積極的に取り組むとともに、新たな国庫支出金の獲得や医療費の適正化等、歳入歳出両面にわたる保険者の自主的な努力により、少しでも安い保険料が設定できないものかと、種々検討を加えてまいりましたが、結果として、平成18年度については、対前年比0.75%の保険料改定をやむなく実施しようとするものでございます。

 平成19年度以降の保険料につきましては、保険者としての努力を最大限に行う中で、現在国で審議されている医療保険制度改革の動向、影響といったものも十分見きわめ、検証した上で判断すべきものと考えております。

 最後に、国保の実施主体の問題でございますが、現在、政府与党医療改革協議会が明らかにしております医療制度改革大綱によりますと、75歳以上の後期高齢者を対象に、独立した医療制度を創設するというもので、その運営主体について、保険料徴収は市町村が行い、財政運営は都道府県単位で、全市町村が加入する広域連合が実施するというものでございます。なお、国民健康保険者の再編統合につきましては、都道府県単位での保険運営を推進するため、保険財政の安定化と保険料平準化を促進する観点から、都道府県内の市町村の拠出による医療費を賄う共同事業の拡充を図るとしておりますが、それ以上の詳細については、現時点では明らかにされておりません。

 次に、若者への就業支援についてのお尋ねでございます。

 雇用問題につきましては、今年度、国から地域再生計画の認定を受け、市や県だけでなく、市内の経済団体とも一体となった尼崎ものづくり雇用創造促進協議会において、市内の雇用対策に総合的に取り組んでいるところでございます。また、市立高等学校におきまして、尼っ子自立・NOニート推進協議会が立ち上げられ、生徒に対して企業での実地研修を通して就労の重要性を教えるといった取り組みが開始されております。若者の雇用問題に取り組む必要性は十分認識しておりますので、今後はこれらの活動とも連携していくため、庁内での連絡会を設けますとともに、就職できずに悩んでいる若者などを対象とした、個人相談のためのキャリアカウンセリングを新たに実施してまいりたいと考えております。

 次に、物づくり技術を継承する人材の確保、育成についてでございます。

 物づくり技術の伝承や後継者の育成は、物づくりのまちとして継続的に発展していくために重要な課題であると認識しております。こうしたことから、本市のものづくり支援センターや独立行政法人雇用能率開発機構、さらに市内産業団体等が、子供のころから各年代ごとに職業観を醸成することが大切との共通認識のもと、支援センターにおいて、小、中、高校生を対象としたものづくり体験教室等を実施しておりますほか、産学公ネットワーク協議会を通じて、大学からのインターンシップの積極的な受け入れを行うなどの事業を展開しております。さらに、支援センターと雇用能力開発機構が連携し、基礎的技術からより高度で専門的な技術の習得まで、広く人材育成事業を行っておりますが、今後とも技術伝承と人材育成が重要な課題であるとの認識のもと、関係機関との連携を含め、体系立った事業の展開がさらに図れるよう取り組んでまいりたいと考えております。

 次に、土壌汚染問題についてでございます。

 まず、これまで発生した問題に対応して、どうかかわり、今後どう対応していくのかといったお尋ねでございます。

 神戸製鋼所跡地につきましては、工場廃止に伴い、平成7年11月に工場跡地に関する取扱要綱に基づき届け出がなされ、土壌調査の結果、すべて環境基準以下との報告を受けました。その後、平成15年に土壌汚染対策法が施行され、調査項目の追加などがあったことから、今回、神戸製鋼所が再度自主的に調査を実施したところ、砒素などの汚染が判明したものでございます。市としては、神戸製鋼所に対し、敷地境界に矢板を打ち、敷地外への汚染拡大を防止するなど、法に準じた対策を指導しているところであります。今後も周辺地域の汚染拡大防止に万全を期すよう指導してまいります。

 次に、旭硝子跡地につきましては、法及び要綱の対象外でありましたが、跡地利用に際して自主的に調査を実施し、砒素などの汚染が判明いたしましたが、汚染は敷地内にとどまっているとの報告を受けておりました。しかしながら、昨年10月に観測井戸から汚染が判明し、市で周辺土地の地下水などの調査を行ったところ、周辺に汚染拡大のおそれがあったことから、昨年11月29日に、地下水の汚染流出防止対策及び浄化対策について文書で指導したものでございます。12月2日に旭硝子から改善計画書が提出され、現在、敷地境界に矢板による敷地外への汚染拡大を防止する工事などを行っているところでございます。今後の対応につきましては、対策工事完了後、地下水の浄化対策を行うよう指導しているところであります。

 次に、土壌汚染問題への取り組みと環境問題に対する姿勢についてのお尋ねでございます。

 本市の環境問題につきましては、大気汚染、水質汚濁など甚大であった産業型公害を克服し、最近では、幅広い環境問題に市民とともに取り組んできたところでございます。土壌汚染問題につきましては、近年、企業の工場跡地の再開発に伴い、重金属などによる土壌汚染が顕在化し、全国的な社会問題となっており、本市においても、過去工業都市として活動してきた歴史における負の遺産として顕在化してきたものでございます。本市は、全国に先駆けて、昭和53年から、工場跡地に関する取扱要綱を制定し、土壌汚染に対して積極的に対応してまいりました。また、土壌汚染対策法が平成15年に施行されてからは、同法に基づく指導を行ってきたところでございます。今後とも土壌汚染に対する取り組みにつきましては、環境問題の重要課題と考えており、市民の安全安心確保のため、法の遵守はもとより、法の対象外のものにつきましても、要綱などに基づいて積極的に対応してまいります。

 次に、緑遊新都心開発事業についてのお尋ねでございます。

 まず、長洲久々知線立体交差事業の完成時期についてでございます。

 都市計画道路長洲久々知線は、本市における南北幹線道路であり、長洲久々知線立体交差事業は、JRで分断たれた南北地域の連携の強化、都市防災機能の向上、踏切の安全対策、あわせて阪神地域の交通結節点であるJR尼崎駅周辺地域の都市再生や広域的拠点の形成を目指す事業として位置づけております。当該事業につきましては、御指摘のとおり、平成15年及び16年度に経営再建プログラムにおける集中取り組み期間として事業費を圧縮、抑制する必要性から、事業期間を平成19年度から2年間延伸したものでございます。これらのことから、完成目標といたしましては、これまで平成21年度を一つのめどと考え、推進してまいりました。しかしながら、用地買収交渉の進捗、JR西日本との施工方法や技術調整協議などにより、JR神戸線の地下横断工事の着手予定が平成19年度になり、その工程及び全体事業の進捗から勘案いたしますと、現時点における完成時期につきましては、一定期間延伸せざるを得ないと考えております。いずれにいたしましても、JR尼崎駅周辺の道路整備はもちろんのこと、当該立体交差事業の早期完成を目指してまいります。

 次に、キリン街区とアミング街区との一体性確保についてのお尋ねでございます。

 緑遊新都心整備事業は、アミング潮江と一体となった広域的拠点の形成を目指した事業であり、両地区のまちづくりにおきましては、特に尼崎駅前2号線を中心とし、にぎわいのある沿道施設と一体となった歩行者空間を形成することが重要であると考えております。そのため、これまでキリン社施設計画における駅前2号線沿いのにぎわい施設の配置について要請を行うとともに、保留地における企画提案事業についても、アミングとの一体性に配慮した計画提案となるよう、県とともに都市機構へ求め、進めてまいりました。今後、駅前2号線沿いのセットバックや歩道整備により歩行者空間を確保し、また、両街区を2階レベルで結ぶ東西デッキを設置するとともに、アミング街区の交通広場と保留地のまちかど広場を中心とした、にぎわいや歩行者動線の確保についても、その具体化に向けて検討を行っているところでございます。両街区の一体性確保につきましては、これらハード整備にあわせて、地域住民の協力や地元商業者の方々の主体的な取り組みが重要であり、市といたしましては、都市機構とともに民間開発業者との調整や地元商業者等との連携を図るなど、最大限努力してまいります。

 次に、市バス路線の委託についてでございます。

 尼崎交通事業振興株式会社との管理の受委託につきましては、市営バス事業第2次経営計画に基づき、平成16年度から段階的に拡大実施してまいりました。また、昨年11月の一部社員によるストライキに対しましては、同社において責任を果たすべく、独自に全運行を確保し、対応いたしたところでございます。さらに、同社では、現在、受託拡大に向けて良好な労使関係の構築や運行体制などの協議検討が行われております。したがいまして、市といたしましては、このような取り組み状況等を勘案し、平成18年度は引き続き同社に委託拡大を行い、現行のサービス水準を低下させることなく、安定した輸送サービスを提供してまいりたいと考えております。

 しかし、今後、事業委託に当たっては、常にその効果や受託者の経営の安定性など、総合的に検証していく必要があると考えております。

 以上で仙波議員に対します第1問目の答弁を終わらせていただきます。

 他の教育に係る問題につきましては、教育委員会から答弁いたしますので、よろしくお願い申し上げます。



○議長(谷川正秀君) 保田教育長。



◎教育長(保田薫君) 教育問題についての御質問にお答えいたします。

 まず、学力向上に最も大事なものは何であると考えているのかというお尋ねでございます。

 学力向上には、児童生徒が学ぶ喜びを実感し、学習意欲が高まるとともに学習習慣が確立され、基礎基本を身につけることが最も大事でございます。こうしたことから、学力・生活実態調査の結果から明らかになりました各学校の課題解決に向けまして、校長のリーダーシップのもと、よりきめ細かな指導の充実や、学校全体で取り組む体制づくりを強力に推進いたしますとともに、児童生徒の自主学習の習慣化や基本的な生活習慣の確立を図るなど、家庭や地域に協力を求めながら、学力向上に向け指導しているところでございます。

 次に、教師の資質向上に向けての根本的な取り組みについてどう考えているのかというお尋ねでございます。

 教員にとって必要な資質は、まず、教職に対する強い情熱、教育の専門家としての確かな力量、そして、総合的な人間力でありまして、教職に対する使命感や誇り、子供に対する愛情や責任感、また、常に学び続ける向上心を持っているというふうなことが大切だと考えております。一方、子供たちからすると、自分のことを理解してくれる、教え方の上手な、情熱あふれる、心温かい先生が理想の教師像でございます。

 したがいまして、そのような教師を育てるために、教育委員会と学校が一体となって、校長のリーダーシップのもと、外部評価の導入により教師の意識改革を図るとともに、小中学校全教員の公開授業や教育実践交流など、多様な研修を実施いたしまして、指導技術だけでなくて、教師としての幅広い人間力を高めることを重視した教師の資質向上に努めてまいりたいと考えております。



○議長(谷川正秀君) 仙波幸雄君。

   (仙波幸雄君 登壇)



◆37番(仙波幸雄君) ただいま市長の方から答弁をいただきましたけれども、もう一つ明確でない点等もありますので、再質問をさせていただきます。

 まず、本市の課題と市長の政治姿勢なんですけれども、平成3年に策定された尼崎市総合基本計画の基本構想にある尼崎の都市像は、にぎわい・創生・あまがさきです。そして、行ってみたいまち、住んでみたいまち、住み続けたいまちという視点から、まちづくりの方向性を明らかにすることになっています。しかし、先ほど述べたように、尼崎市は再び公害のイメージを発信しています。昨年9月にアンケート調査をしたところ、本日の新聞にも載っておりましたけれども、治安が悪い、公害イメージが強い、教育環境がよくない等の結果が出ております。本市の最大の課題、問題点は、行ってみたい、住んでみたい、住み続けたいまちになっていないということです。その先に治安や教育の問題があるのです。可もなく不可もないような予算ではなく、尼崎市を変革、再生させるための大胆な重点的予算配分の決断が必要です。

 まず第1に、尼崎市の都市イメージの向上と、特に阪神地域を対象とした情報発信部署を創設することです。

 市長は、ちかまつ・文化振興課を廃止して、ちかまつ・文化・まち情報課を新設して、市内に点在する歴史遺産や建造物、環境資源などの地域資産の情報を収集、発信する取り組みを進めるとのことですが、果たして何人の人々が尼崎の歴史資産や建造物を見るために来るでしょうか。甚だ疑問です。視点が違うのです。尼崎市の魅力は、何といっても、その地理的な優位さにあります。高速自動車道の出入り口、新幹線を利用するための新大阪駅、伊丹の大阪空港、船を利用するための神戸港等に短時間で往来できます。日本全国、世界を結ぶ最も交通の便のいい都市の一つなわけです。こういった情報を戦略的に発信することにより、尼崎の都市の魅力や価値を、尼崎というまちを積極的に売り込むという観点からアピールすることは、今までされたことがありません。行政の意思を持ってやるべきです。よき時代は天から降ってくるものではなくて、私たちが自分でつくり出すものですとドストエフスキーが言うように、本市のまれな、他都市にない価値を最大限PRしていく努力をすること、そのための予算をつけていくことが必要だと考えます。

 第2は、尼崎市は徹底した住宅政策をとることです。

 私は、市長を初めとして、市幹部の人口減少についての危機感の希薄さに不安を覚えます。全国平均の合計特殊出生率は、過去最低の1.29で、人口維持に必要とされる2.07を大きく下回っています。尼崎市は1.27でさらに低く、しかも出生数が死亡数を上回っていたものが、昨年逆転して死亡数が多くなり、これで転出転入が要因の社会的減と自然減のダブル減となり、さらに人口減少に加速がつくおそれがあります。出産や結婚の決定に行政が介入することは不適当ですが、安心して子供を産み、育てる社会を構築するために、環境づくりはしなければなりません。本市の傾向として、30代、40代の、しかも就学前の子供を持つ世帯が他市に移転することが最も多いと、調査によって明らかになっています。子育て世代がこれからというときに本市から他市へ転出をしていく事実は、真剣に受けとめなければなりません。これから各都市は少子化が進み、人口が減少する時代に入りますが、都市の生き残りをかけて少子化に歯どめをかけ、あるいは人が転入してくるような施策を間違いなく考えていくでしょう。尼崎市としても、他都市は人口が減っても尼崎はふやすというためには、他都市からの転入者をふやす施策をとるべきだと思います。それが住宅政策です。

 尼崎市は、現在、ファミリー世帯持家取得資金利子補給制度で年間15万円を限度に利子補給をしています。地方公共団体施策住宅特別加算制度などがありますが、ファミリー世帯住宅支援事業が唯一の住み続けてもらうための住宅政策です。現在、家賃補助制度を移行させて利子補給制度を200世帯募集していますが、前回の応募数は715世帯となっており、市民のニーズが多いのがわかります。このうち市外からの転入者は41世帯となっています。市内在住のファミリーに定住してもらうのはもちろんのこと、市外からの転入者をふやすような制度にすべきであると考えます。期間は5年から3年に、いつの間にか変更になっておりました。2年でもいいと思います。募集数をふやしたり、市外からの転居を促すような工夫が必要です。

 市長は、まちづくりは人づくりと言われますが、企業の誘致もさることながら、人の誘致をしてまちづくりをすることも必要ではないでしょうか。明倫中学校跡地に民間企業がファミリー向け住宅を建設する予定になっていますが、生産年齢人口の流出が激しい本市にとっては、貴重な住宅になると思います。私は、平素から、多世帯多世代住宅を建設するために、民間活力を尼崎市内に誘導すべきであると言ってきました。いわゆるマルチジェネレーションホームです。祖父母から孫までが一緒に住むことにより、両親や祖父母の複数の目で子供の教育や面倒を見ることができますし、祖父母が介護を必要とするとき、複数の担い手は介護をする側の負担を軽減させることができます。また、住宅の取得は、親子ローンを利用すれば助かります。それは、少子化対策、教育問題、高齢者対策等に結びつくものです。少子化で核家族になる傾向がありましたが、今は多種多様な考え方があり、大家族で住みたいと考えている人々も多くいます。固定資産税の減免、融資関係の優遇など、政策誘導をもって民間の力を借りて、他の都市にない新しいタイプの住宅を尼崎に建設し、家族都市尼崎を生み出していくべきと考えます。

 以上述べました2点についての市長の御所見をお伺いします。

 教育問題について。

 学力実態調査を分析して、幾つかの対応策を立てていますが、学力の向上に限らず、教育の目的である、子供たちを幸せにするにはどうすればいいのかという視点から考えることが重要であると思います。本市の教育のみならず、日本の教育方法は、教えるということに重きが置かれてきました。個人を確立するというのではなく、みんな平等で同じであることが求められてきました。個性を尊重するよりも、集団の中で突出しないように、おくれないようにとの教育がいまだに一般的です。例えば、保育所で折り紙を子供たちに渡して、先生が指導して、同じものを折らせます。ところが、アメリカにおいては、子供たちに自由に、好きなように何でも折らせるのです。幼いころから自己表現の訓練をして、個性を引き出そうとする教育です。教育という字は、教える力、育てる力から成り立っていますが、今までの教える教育に置かれた重点を、育てる教育に方向転換しなければいけない時代に入っています。子供たちの内容に存在する個性や能力、また資質といったものを取り出すことが育てることであり、それができるのが教師です。教師が一方的に与えるのではなく、生徒がもともと持っているものを引き出して、後は各人の力で伸ばしていくことが大事です。

 そういう観点から、学力向上といっても、押しつけではなく、方向を示して、自分たちで自発的にするようになれば、自然に学力も上がっていきます。イギリスのパブリックスクールでは、年長の生徒に権限を与え、クラス運営や生活の場でリーダーシップを養うという教育制度が従来から取り入れられています。生徒に権限と責任を与えることによって、自主独立の精神を養って育てます。生徒自身が善悪を判断しながら切磋琢磨していく教育が今の日本に必要です。例えば、いじめは教師のいないところで起こります。教師の見ていないところでも、何人かの生徒がいじめは許さないという意思を持てば、その勇気はクラス全体に広がり、いじめをする者の居場所はなくなるのです。一昨年起こったサッカー部員の集団万引き事件も、生徒たちだけの世界での出来事です。だれがそれをとめられるのか。それは、サッカー部員や関係した生徒たち自身です。善悪を判断し、正義を叫び、悪を糾弾するような生徒を育てるのが教師の使命ではないでしょうか。

 お伺いしますが、教えるということも当然必要ですが、これからは育てるという視点から教育施策を考えるべきと思いますが、御所見をお聞かせください。

 現在の子供たちを見ると、家庭環境や現代社会の自由な風潮のせいか、授業に集中できないで、勝手な行動をとる生徒がふえています。画一的な枠にはめてしまおうとすれば、余計にはみ出してしまいます。団塊の世代が50人、55人クラスで机を並べて勉強した時代とは違い、少人数クラス編制が必要になってきています。県教育委員会は、小学校1年生から4年生までを35人学級にと打ち出しましたが、何人が少人数学級と言えるかはいろいろ議論のあるところです。

 お尋ねします。

 学校が少人数学級を選択したということですが、複数担任制も導入するべきと思いますが、お考えをお聞かせください。

 最後に、緑遊新都心事業についてお伺いをいたします。

 キリンビール跡地は、JR尼崎駅という尼崎市内のみならず阪神間で最も地理的にいって便利な場所に位置しております。これから商業ビルを初めとしてマンションや公園などが出現するわけですが、便利な場所ゆえに、多くの市民が利用する公共施設が設置できないものかと、長年思ってきました。今は亡き故安田勝議員は、将来、合併を前提として、各都市を結ぶ交通の結節点であるこの地に市役所を移すなどの構想を披露していました。大変なつかしく思い出されます。財政事情のため、実現には至りませんでした。せめて公共施設の設置を私は求めたいと思います。市の施設を置くことが困難であれば、県か国の施設を誘致すべきと考えます。そういった動きをしたのかも含めて、御見解をお伺いしたいと思います。

 以上で私の質疑を終わりますが、本日取り上げなかった問題、また、市長の答弁を受けまして、分科会、総括質疑において同僚議員がさらに質疑をしてまいりますので、よろしくお願いをいたします。

 御清聴ありがとうございました。(拍手)



○議長(谷川正秀君) 答弁を求めます。

 白井市長。

   (白井 文さん 登壇)



◎市長(白井文さん) それでは、仙波議員の第2問目の御質疑に対しまして、順次お答え申し上げます。

 最初に、行ってみたい、住んでみたい、住み続けたいまちを実現するための2つの提言のうち、まず、本市の都市魅力や価値を情報発信することについてでございます。

 ことしは、兵庫県で国体が開催されますことから、本市におきましても他都市からの訪問者がふえることが予想されます。そうした他都市からの訪問者がふえる機会をとらえ、人や歴史に触れることでまちへの愛情や理解をより深めることができるよう、地域資産の情報を収集、発信するため、ちかまつ・文化・まち情報課を新設いたしました。これまで本市におきましては、寺町などのさまざまな歴史的建造物や遺産、近松など、地域資源を活用したまちづくりを市民の皆様とともに進めており、これらは本市の貴重なまちの魅力の一つであると考えております。一方、議員御指摘のとおり、本市は大阪や神戸に隣接し、鉄道や高速道路等の交通網が整備されているなど、利便性や立地の点ですぐれているため、産業立地についても促進が図られているものと考えております。これまでもパンフレット等により、本市の立地のよさをアピールしてきておりますが、今後ともホームページをリニューアルするなどして、本市の情報収集、発信につきまして、より一層効果的な取り組みを進めてまいります。

 次に、2つ目の家族都市尼崎を生み出す住宅政策の実施についてでございます。

 ファミリー世帯住宅支援事業につきましては、市外からの転入者を含めた中堅ファミリー層の市内定住と居住水準の向上を目的に取り組んでいるものであり、現在実施しております利子補給制度は、年々応募数が増加するなど、制度として定着し、定住促進に一定の成果を上げているところでございます。この利子補給制度につきましては、平成17年度に募集件数を拡大いたしましたが、引き続き実施状況等を踏まえ、市外からの転入者の誘導策として、また、より多くのファミリー世帯に本制度を活用してもらうといった観点から、補助利率や補助金額等の見直しを検討してまいりたいと考えております。あわせて、多世帯多世代住宅の公的支援策の一つとして、現在対象としていないファミリー世帯とその両親との2世帯住宅のローンを利子補給の対象にすることについても検討してまいりたいと考えております。また、多世帯多世代住宅につきましては、その規模が比較的大きく、建設費等も高くなり、その需要を把握する必要があることから、アンケート調査を行うなど、引き続き検証してまいる所存でございます。

 次に、緑遊新都心地区への県や国の関係機関の誘致についてのお尋ねでございます。

 緑遊新都心は、阪神地域の広域的な交通結節点で、非常に交通の便がよいことから、尼崎市民のみならず、県民が幅広く利用できる広域的な利便施設の導入などについて、これまでも県政要望を行ってきたところでございます。その施設導入の実現に向け、県、市、都市機構の三者により種々検討してまいりましたが、財政状況が厳しいこともあり、現時点では具体化には至っていない状況でございます。そうした中で、国の機関からの問い合わせなどもあり、候補地等についても都市機構にも照会、協議を行うなど、実現に向けて働きかけてまいりましたが、現時点では具体化しておりません。

 現在、駅前街区の土地利用も進んでおり、その導入については難しい面がございますが、今後とも県、都市機構との協議を図り、実現に向け努力をしてまいります。

 以上で私からの仙波議員の代表質疑に対します答弁を終わらせていただきます。



○議長(谷川正秀君) 保田教育長。



◎教育長(保田薫君) 教育問題の御質疑についてお答えをいたします。

 まず、教えるということも必要だが、これからは育てるという視点から教育施策を考えるべきではないかというお尋ねでございます。

 現在、子供たちを取り巻くいろいろ憂慮すべき問題が多いわけでございますけれども、本市におきましては、道徳の時間や特別活動、クラブ活動等におきまして、自主的な活動を重視した切磋琢磨の機会を多く設けることによりまして、正義感や善悪の判断力、規範意識や豊かな人間性、社会性の育成を図っているところでございますけれども、現状におきましては、なお課題もたくさんございまして、とりわけ教師自身がもっともっと子供たちとともに生活をして、そして、子供たちとともに育っていく、そして教師自身も人間性を高め、深めていく、そういう姿勢がもっともっと問われているのではないかなというふうな気がいたしております。そういうことで、今後一層努力をしなければならないというふうに考えているところでございます。

 今後とも児童生徒がしっかりとした価値観を持ち、倫理観を身につけていけるように、いわゆる人間力を育てる学校教育の充実に努めてまいりたいと考えております。

 次に、学校が少人数学級を選択したということであるが、複数担任制も導入すべきではないかというお尋ねでございます。

 兵庫県では、小学校における35人学級編制が平成16年度から1年生で、来年度から2年生において導入されることになりました。本市では、複数担任制の持つよさも十分認識しているところでございますけれども、1年生との継続性を図ることや、基本的生活習慣をより確かなものとするために、2年生においても35人学級を導入してまいりたいと考えております。

 なお、子供たちのより効果的な学習を促すために、教師の複数指導による合同授業であるとか、あるいは行事等を実施するなど、集団活動にも配慮いたしまして、柔軟な対応を図ってまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(谷川正秀君) 仙波幸雄君の質疑は終わりました。

 この際、休憩いたします。

     (午前11時37分 休憩)

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     (午後0時59分 再開)



○議長(谷川正秀君) 休憩前に引き続き会議を開きます。

 代表質疑を続行いたします。

 発言を許します。

 寺本初己君。

   (寺本初己君 登壇)



◆42番(寺本初己君) 皆さん、こんにちは。また、傍聴席の皆さん、そして、下でテレビを見ている皆さん、雨の中、大変御苦労さんでございました。

 新政会の寺本初己でございます。新政会を代表いたしまして、第4回市議会定例会に提案されました平成18年度当初予算案並びに関係重要案件につきまして、代表質疑を行ってまいります。また、白井市長が明らかにされました新年度の施政方針、財政運営及び政策の基本方向に対しまして、我が会派の政策や私自身の考えを交えながら、市長の御所見を伺ってまいりたいと思います。

 議員の皆様には、しばらくの間御清聴、よろしくお願いします。

 また、市長におかれましては、私の意のあるところをお酌み取りいただきまして、率直な御答弁を賜りますようにお願いを申し上げておきます。

 まず、施政方針から質疑をしてまいります。

 施政方針において、市長はこれまでの取り組みを述べられていますが、個々の質問に入る前に、まずお聞きしておきたいことは、市長就任後3年を経過し、いわば最終コーナーを回る段階にあるわけですが、現在の市長の偽らざる心境をお聞かせ願いたいと思います。

 施政方針は、本来、市長みずからビジョンを示され、そのビジョンのもとに年度ごとに具体化していくための方策を中心的に述べられるものだと考えております。このまちをどうしたいという絵姿が見えなければ、議論が始まりません。我が会派の議員のみならず、幾度となく多くの議員の皆様から、この点について市長の考えをただしてきたところでありますが、残念ながら、ビジョン論はかみ合わず、市長任期の最終予算を迎えることとなりました。あと残すところ10カ月余りでありますが、この時期に今さらビジョン論を私が展開したところで、遅きに失すると思いますので申し上げませんが、常々情報の共有化を言われるならば、せめてまちづくりの根本の部分は互いにわかり合いたいものだと思っております。

 さて、私は、4度の施政方針を聞きまして、大変疑問に思うことをきょうは申し上げたいと思います。

 都市基盤、社会資本整備などの投資的事業のことであります。

 市長は、開発事業を見直すと選挙戦で言われていたと思いますが、ハード事業が気に入らないのか、なぜか施政方針ではこの点についてほとんどと言っていいほど触れられておりません。ことしの施政方針でも、地域の安全安心の確保の中で、庄下川上流部の護岸の改修、産業振興の取組の中での緑遊新都心整備などが触れられているだけであります。財政が厳しい折ですから、こうした投資的事業は極力抑えなければならないことはよくわかります。また、財源の多くを市債に頼らざるを得ないことも理解しております。本市は、市街化された地域ということもあり、さらに産業都市ということもあり、法人市民税、固定資産税や収益事業収入の存在により、これまで道路、上下水道、学校、公民館、福祉施設などの都市基盤は一定整備されてきました。施政方針で触れられている昭和25年のジェーン台風は、私も大変な目に遭ったと、今も鮮明に記憶いたしております。戦後の本市の経済復興期の最大の課題であった地下水のくみ上げによる地盤沈下により毎年のように繰り返されました高潮被害を防ぐため、海岸部全域を覆う大防潮堤建設が、このジェーン台風を契機としまして計画され、昭和30年度に完成したのであります。莫大な資金がかかったことから、財政再建団体に転落しましたが、現在では、その大防潮堤のおかげで、市長が施策として最優先されている地域の安全安心の確保が図られているのであります。

 このように、投資的事業はまさにまちの基盤づくりであり、市長のお得意のソフト事業も、こうした基盤があるからこそ、施策として意味を持つものであります。投資的事業に対する市長の認識を変えていただけばと思っております。

 先ほども述べましたように、本市は都市基盤の一定の整備がなされていることと、厳しい財政状況や施策のソフト化といったことは私も理解しておりますが、気にかかることがあります。議会棟や、また地域の会議などで市の施設を利用しておりますが、施設の竣工以来余り改修されておらず、例外なくどの施設も老朽化が目立つのであります。市は、建てるときは金をかけた立派な施設をつくりますが、後の維持補修はほとんど金をかけません。これが結果的には大規模な改修となり、結局多額の金がかかることとなるのであります。学校施設の耐震化事業には平成18年度から本格的に取り組んでいかれますが、災害時に拠点となる支所、消防署などの施設の耐震化の取り組みは聞いたことがありません。東南海地震、南海地震の発生が危惧されているとき、市が何の手だても打っていないことは、まことに問題であります。また、公共下水道の整備は、昭和50年代から平成の初期にかけて重点的に実施されております。下水道の管渠の耐用年数は50年程度でありますので、既に更新の時期に入っている管渠もあります。今後何年か後には、団塊の世代の退職と同様に、管渠の大量の更新経費が見込まれます。

 こうしたことから、計画的に平準化された投資的事業費の確保が必要ではないかと考えます。

 そこでお尋ねしますが、財政の健全性を図るには、その一方で計画的な事業執行が必要であります。市民のさまざまなサービスを支える公共施設などの適切な管理がなされなければ、いっときに多額の経費をつぎ込まなければならないことになりかねません。特にハード整備は多額の事業費が必要であり、その計画を議会を初め市民にも明らかにして取り組んでいかなければならないと考えておりますが、この点について市長の見解をお尋ねいたします。

 平成18年度当初予算においては、主要な新規事業が27事業示されておりますが、市長の任期はあとわずかですので、その多くは直ちに成果があらわれるものではないでしょう。まちづくりは粘り強く、継続的に取り組まなければ、成果もあらわれないのだと思いますが、市長の4年の任期には一定の実績を残さなければならないことは申し上げるまでもありませんが、市長は非常に財政が厳しいときに就任されたので、思い切った投資ができず、気の毒な面もあります。しかし、みずからがこの火中に身をゆだねたのでありますから、それ相当の覚悟があってのことだと思います。

 そこでお尋ねをいたします。

 平成18年度は任期最後の仕上げの年であります。この残された期間に最大限の努力をし、一定のめどを立て、達成したいと考えていることがあると思いますが、多くは語ってもらう必要はないので、これだというものだけあれば、お答えいただきたいと思います。

 逆に、私の方から特にお願いしたいことがあります。まさにこの時期に取り組んでほしいことであります。

 新政会は、毎年度国に赴き、地方行政にかかわる課題について意見を交換しております。一昨年、総務省に出向き、規制緩和や中核市についての国の見解を尋ねてまいりました。特に中核市の指定要件である面積100k?以上の要件を緩和あるいは撤廃ができないものかと、その見直しについて国に迫ったのでありました。当時、国においても課題認識を持っておられたと記憶をいたしております。昨年の12月に、地方制度調査会から、地方の自主性、自立性の拡大及び地方議会のあり方について答申がなされました。その中で、中核市の指定要件の見直しが提起されております。御存じのとおり、中核市制度は、市町村の規模、能力に応じた事務配分を進める観点から、規模、能力が比較的大きな都市について、その事務権限を強化し、行政はできるだけ住民の身近で遂行するという地方自治の理念を実現するために、平成6年に地方自治法の改正により創設されたものであります。対象となる都市は、移譲される事務に関して、ある程度の行政需要のまとまりと行政能力が必要と考えられることなどから、人口30万人以上という要件に加えて、面積100k?以上という要件や、昼夜間人口比率の要件が付加されておりました。しかし、これまでから、基礎自治体への事務権限の移譲を積極的に推進する観点から、50万人以上の都市面積要件や人口比率の要件が廃止され、今回は50万人以下の都市についての面積要件の廃止が提案されております。本市の場合は、保健所の設置市であり、既に中核市の業務を実施しておりますので、歳出面では大きな変化はなく、歳入面では普通交付税が中核市としての算定がなされるので、中核市になることにより交付税が増額すると、国との意見交換の中で聞いた記憶もあります。今国会に法改正が提出されると聞き及んでおりますが、ぜひ中核市について早々に検討していただき、事務移譲の内容をよく調査した上で、尼崎市にとってメリットがあると判断されるならば、精力的にこの問題に取り組んでいただきたいと思います。

 施政方針では中核市の取り組みについて全く述べられておりませんが、平成18年度の取り組みとしては大変に重要なものと考えております。中核市に対する市長のお考えをお尋ねいたします。

 次は、財政問題につきまして順次お尋ねをしてまいります。

 我が国経済は、数年前は経済成長率が名目成長率、実質成長率がともにマイナスとなるとともに、金融部門において巨額の不良債権を抱えるなど、極めて厳しい状況にありました。しかしながら、その後の構造改革への取り組みを通じて、主要金融機関の不良債権問題が正常化するとともに、経済成長の制約となっていた企業における過剰雇用、過剰施設、過剰債務の3つの過剰が解消し、企業の体質が強化されるなど、我が国経済は長期停滞を脱し、民間需要中心の持続的な回復基調をたどっていると言われております。もちろん、その陰では、勤労者の失業、会社の倒産といった厳しい現実も忘れることはできません。

 本市におきまして、市税の法人市民税が平成18年度当初予算案で20%近く伸びており、また、ことしの5月には、新たなプラズマ工場が現工場の隣に建設されるなど、産業面におきましても、本市の潜在力に光が当たってきたと思っております。しかしながら、平成18年度当初予算でも、市長が就任して以来、当初予算案と同様に、基金の取り崩し、不動産の売却収入、市債の活用といった手法で多額の財源対策が講じられており、平成18年度も前年度に引き続き、何とか多額の歳入不足を補てんして、収支均衡させた予算となっております。その財源対策の内容を見てまいりますと、基金の取り崩しを当初予算では計上して、年度によっては違いがありますが、結果的に市税や地方交付税あるいは不動産の売却収入などの歳入が増加し、また一方では、人件費などの減額があったことから、年度末の補正予算で基金の取り崩しを圧縮し、圧縮された基金を翌年度に活用する、いわゆる綱渡り的な財政運営がなされており、みずからの力ではなく、結果オーライの財政運営となっております。もし結果的に歳入が見込めないときは、赤字予算の編成とならざるを得ず、経営再建プログラムの目標も絵にかいたもちで、市長はその責任を強く求められることともなりかねません。また、不動産の売却収入は、その土地を活用したまちづくりの検討が不十分なまま売却が進められており、将来のまちづくりに禍根を残すことが想定されます。また、市債の活用とは借金をするということなので、少子社会のもとでは、子供や孫に過大な借金を残すこととなります。

 私は、こうした綱渡り的な財政運営を大変危惧しておりますが、私の指摘に対する市長の基本的な認識を御答弁いただきたい。

 さて、平成18年度当初予算では、収益事業収入は3億600万円で、競艇から3億円、競馬から600万円となっております。収益事業収入が億単位の1けた台というのは、私の長い議員生活の中でもなかったことなので、調べると、昭和39年が7億2,600万円でありました。東京オリンピックの年でもあり、一般会計の予算規模は94億円程度でしたので、億円台といっても、率にすると8%弱で、平成18年度は率にすると0.2%となり、財政に与える影響は今回の方が深刻であります。かつて本市の公営競技の収益事業収入は、競艇、競馬、競輪の3競技で、平成2年度は146億円と最高額でありましたが、その後、バブル経済の崩壊や景気低迷といったことから、減少傾向が続いております。特にここ数年、競艇事業における売り上げの減少は大幅なもので、そうしたことから、市が競艇事業の緊急経営改善計画を策定し、その内容については議会に説明がありましたので、この場では違う角度から競艇事業の収益についてのお尋ねをしてまいります。

 経営再建プログラムの収支見通しでは、一般会計の一般財源ベースで数値が試算されております。歳入では、根幹の市税、その他では地方交付税、地方譲与税等で、収益事業収入もその一つとして項目に計上されております。また、歳出では、人件費、扶助費、公債費、投資的経費等が項目となって掲載されております。私は、この表のつくり方そのものに市の財政運営の甘さがあらわれていると思います。収益事業収入は、どこの自治体にもある歳入ではなく、公営競技の施行権を持っている特定の自治体にしかない臨時的な歳入なのです。さきに申し上げたように、本市はその権利を3つ持っていましたが、競輪事業が廃止され、競艇、競馬事業も非常に厳しい状況であります。平成15年2月に示された経営再建プログラムの収支見通しでは、収益事業収入は5カ年40億円程度で推移すると試算されていましたが、結果的には、平成15年度28億円、16年度が11億円、17年度の見込みが6億円、そして18年、19年が、緊急経営改善計画で示している3億円となっております。5カ年の合計では213億円が51億円と、4分の1程度と激減しておるところであります。

 収支見通しの収益事業収入以外の項目について、平成15年2月と今回を比較すると、市税と地方交付税では、地域財政の制度上、市税が減額となれば地方交付税は一定増額となり、逆に、市税が増額となれば地方交付税が減額となる仕組みとなっておるところから、おおむねそのような形であらわれております。ところが、収益事業収入は、特定の自治体にしか認められない歳入なので、そうした財源の落ち込みの補てん措置はありません。収益事業収入は、このように不安定な財源なのであり、落ち込みの補てん措置もないにもかかわらず、その財源を安易に計上しているという意識が、先ほど指摘した市の財政運営の甘さであります。今さら言っても仕方がないことですが、当初計画のとおり213億円の収益事業収入があれば、計数上、経営再建プログラムは既に達成できていることになるわけです。また、収益事業収入は、これまで目的を持って投資的事業に充てると聞いておりますが、現実的には特定財源扱いではなく、一般財源扱いとなっており、これでは、全くのどんぶり勘定となっているのではないでしょうか。収益事業収入の明確な財源充当の考え方を示さないと、健全な財政運営など到底望めないと思います。

 そこでお尋ねいたしますが、私が指摘したことをどのように受けとめ、今後どのように改善していくかをお答え願います。

 次に、経営再建プログラムの項目についてお尋ねいたします。

 当局は、経営再建プログラムで財政再建団体への転落阻止、収支均衡と構造改善の目標を掲げ、何よりも財政再建団体への転落阻止を最優先目標として行財政改革に取り組むこととし、厳しい収支見通しの上に立って再建を進めることとしました。経営再建期間の最終年度は平成19年度に置いて、収支均衡を確保するとともに、経営体力にふさわしい行政規模、体質に改める財政構造の改善を推し進めて、安定した財政基盤を確立することを目指したと、平成15年2月に説明をされております。これまでの財政計画は固定方式で、改革改善の進捗状況や収支状況が計画数値と実績数値との比較でわかりやすかったのですが、経営再建プログラムは、策定時の不透明な経済情勢や多額の収支不足のため、毎年度収支状況を把握し、臨機に対応する必要があるとの理由から、ローリング方式が採用されております。これが収支や改善状況を非常にわかりにくくする要因となっており、うがった見方をすれば、作成当初から構造改善などの目標達成が難しいことから、ローリング方式を採用されたとも考えられます。

 過日の我が会派での予算勉強会では、経営再建プログラムも残すところあと1年ということで、4年間の取り組み状況の説明がありました。私の理解として、歳入では市税収入は緩やかな景気回復や税制改正により、増加に転じていましたが、地方交付税等は地方財政の規模の見直しなどにより減少しており、加えて収益事業収入の大幅な減少で大変厳しい状況であること、また、歳出では、人件費は着実に減少しているものの、高齢化等により扶助費が増加し、加えて公債費が高い水準で推移しており、経常的経費全体では、その規模が変わっていないという認識であり、また、そうしたことから、経常収支比率は策定前の平成14年度は100.4%であったものが、平成18年度は100%程度となっているということであります。ここにも経営再建プログラムの欠陥があるのではないかと思います。当局は、160億円を超える多額の収支不足が毎年度見込まれることから、すぐに財政再建団体に転落するおそれがあり、そのための収支均衡と構造改善に努めていくため、経営再建プログラムを策定し、取り組んでこられました。市長は、経営再建プログラムによる計画的な改革改善の取り組みによって、財政再建団体への危機は回避でき、計画期間における大幅な収支不足の縮減は図れたものの、財政構造上、実質的な収支均衡をとれる状況にまでは至っておりませんと、施政方針で述べられました。

 しかし、先ほど申し上げましたように、経常収支比率は平成18年度当初予算では100%程度でありますから、経常収支比率が100%ということは、新しいまちづくりに取り組む財源がないということで、これまで収益事業収入がありましたので、経常収支比率が悪くても何とかまちづくりに取り組んできましたが、3億円の額では、ないに等しいと言っても過言ではないでしょう。

 そこでお尋ねいたしますが、多額の収支不足額という理由をもって、数値目標なしに財政再建に努めるのではなく、市長は、だれが見てもわかるように、経常収支比率などの目標数値を設定し、その上で財政運営を行う考えはないのか、お答え願います。

 また、申し上げましたように、これまで経営再建プログラムに対してさまざまな指摘がなされておりますが、どのように総括されているのか、そして、平成20年度以降の財政健全化の取り組みを検討しようとしているが、今後どのように生かそうとしているのかも含めて、次期財政再建計画の基本的な考えをお聞かせ願いたいと思います。

 以上で第1問を終わります。(拍手)



○議長(谷川正秀君) 答弁を求めます。

 白井市長。

   (白井 文さん 登壇)



◎市長(白井文さん) それでは、寺本議員の代表質疑に対しまして、順次お答えを申し上げます。

 まず、市長就任後3年を経過した現在の心境はどうかといったお尋ねでございます。

 市長就任後の3年を振り返ってみますと、公開と参画を基本姿勢に事業に取り組んでまいりましたが、本当にいろいろなことがございました。中でも財政再建の取り組みでございますが、平成15年度から19年度の5カ年で800億円余りの収支不足が想定され、その解消に向けた取り組みは、市民生活への影響が大きいだけに、本当に大変なことだと思いました。これは就任直後の率直な感想でございます。就任後、財政再建の取り組みに対しましては、本市財政の厳しさについて理解や協力を求める中で、計画の最終年度である19年度の見通しとして、90億円程度まで縮減できるに至りました。特に、支所、福祉センターの再配置につきましては、議会において特別委員会を設置していただき、また、幾度となく市民説明会を開催し、成案を得ることができた経過の中で、私としては、学ぶ点が数多くございました。

 さらに、昨年のJR福知山線列車事故の際には、非常に悲惨な事故ではございましたが、その一方で、地域の市民、事業者の皆様が懸命に救助活動をされている姿に心を打たれました。また、アスベスト問題では、企業みずから公表し、尼崎市においても、かつて公害を克服した経験を生かし、取り組みを進めているところでございます。

 こうした一連の取り組み経過を通して、人の優しさを根源とする地域の力により尼崎が成長し続け、よいまちになるものと、自信を深めたところであります。

 任期満了まで9カ月余りとなりましたが、尼崎市が持続的に成長していく基礎を築くため、全力で取り組んでまいります。

 次に、投資的事業の計画的な執行についてでございます。

 自治体のまちづくりは、総合基本計画に従い、それを具体化する実施計画に沿って進めていくことを基本としておりますが、多額の財源不足が生じている現状では、一定期間にわたって財源の裏づけを必要とする実施計画が作成できない状況にございます。こうしたことから、投資的事業につきましても、市民の安全安心を最優先としつつ、抑制基調で臨んでまいりました。しかしながら、今後は、既存施設の維持補修に加え、新たな高等学校の建設、公立学校施設の耐震化や小中学校の適正規模・適正配置など、費用が多額に及ぶ事業を計画的に進めていく必要がございます。こうしたことから、一定の投資計画枠を設け、市債の償還も考慮したハード整備に係る計画を策定し、議会を初め市民の皆様にも明らかにしていく必要があるものと考えております。したがいまして、平成20年度以降の行財政の健全化の取り組みと整合させる形で、その策定に取り組んでまいりたいと考えております。

 次に、任期中にぜひ達成したいものは何かといったお尋ねでございます。

 多くの課題を抱えている中ではございますけれども、あえて1つだけということで申し上げますと、県との関係はございますが、小児救急医療体制の改善が図れるよう、関係機関との協議に最大限努力してまいりたいと考えております。

 次に、中核市に対する見解についてでございます。

 地方分権の流れの中、自治体の規模と能力に応じた住民自治の拡充、地方への権限移譲については、今後も推進されることが見込まれ、今国会に提出される地方自治法改正案にも、中核市の面積要件の撤廃が盛り込まれたところでございます。本市の場合は、特例市として、既に県の事務の移譲をある程度受けており、また、御指摘のとおり、中核市になった場合に必要となる保健所も、保健所政令市としての実績があることなどから、中核市としての能力を備えているものと考えております。中核市に移行しますと、これまで県が行っていた福祉、都市計画等の市民生活に身近な分野の行政事務が移譲され、現行では市の窓口で申請を受け、県の認定を受けるというような二元的に行っていた事務を一括して処理できるようになり、市の主体的判断の中で取り組める事務の範囲が拡大するなど、住民に最も身近な基礎的自治体としての自治基盤を強化できるものと考えております。

 中核市への移行に伴い、地方交付税の増額が見込まれる一方、県からの移譲事務を実施するための人的配置等、事務の拡大による財政的な影響についても懸念され、現在、全庁的に調査をしているところでございます。その上で、本市にとってメリットがあると判断できるならば、速やかに中核市への移行事務を進めてまいりたいと考えております。

 次に、綱渡り的な財政運営に対する基本的な認識についてのお尋ねでございます。

 本市では、15年度から19年度までの収支見通しで、毎年度160億円程度の収支不足が見込まれたことから、経営再建プログラムを策定し、15年度の予算編成から、同プログラムに基づいた取り組みを行ってきております。単年度でこの多額の収支不足額を解消することは、予算規模からしましても非常に難しいことから、基金の取り崩し、市債の活用等の財源対策をあわせて講じていかざるを得なかったところでございます。15年度、16年度当初予算では収支改善に努めましたものの、収支均衡には至らず、いわゆる赤字予算となりましたが、市税、地方交付税、不動産の売り払い収入が予算に比べて増額したことで、結果として翌年度の予算編成にそうした財源を活用することができたものであり、主として外的要因によるものと認識いたしております。こうした財政運営は決して好ましいものとは言えず、将来負担を十二分に考慮するなど、一定の財政規律を保持して運営していかなければなりません。

 いずれにいたしましても、非常に厳しい財政環境ではありますが、さらなる財政健全化に努める中で、実質的な収支均衡が図れる財政構造を目指してまいります。

 次に、収益事業収入の使い道に関してのお尋ねでございます。

 収益事業収入につきましては、これまでから、教育環境の整備や道路、公園等の都市基盤施設の整備など、本市のまちづくりを進める上での貴重な財源として活用し、大きく寄与してきたものと認識しております。また、本市歳入の根幹である市税収入の減少に加え、財政調整基金や公共施設整備基金など、基金の残高が激減する中、収益事業収入に頼らざるを得ない状況であったことも事実であり、経営再建プログラムにおいても、計画上そのような考えにあったことは否めません。しかしながら、近年、売り上げの減少傾向に歯どめがかからない中で、収益の急激な悪化が続いていることから、公営競技がまちづくりへの貢献を果たすという本来の姿を取り戻し、安定的、継続的な経営が可能となる経営構造の構築が求められております。

 そこで、このたび、競艇事業において尼崎市競艇事業緊急経営改善計画を策定し、抜本的な経営改善に取り組もうとするものでございます。この計画の中で、一般会計との利益配分のルール化を確立してまいりますので、御指摘にありますように、収益事業収入があくまで臨時財源であることを再認識して、例えば基金の取り扱いのように使い道を明確化していきたいと考えております。

 次に、目標数値を設定した財政運営についてでございます。

 再建期間中の多額に及ぶ収支不足の改善を図り、安定的な行財政基盤を確立していくためには、構造面に踏み込んだ抜本的な改革が不可欠であると認識いたしております。本来の改革にあっては、経常収支比率などの財政指標を明確にする必要があり、本市においても、これまで経常収支比率を用いてきたところでございます。経営再建プログラムにおいて経常収支比率を用いていないことにつきましては、プログラム策定当時、経済情勢は低迷した状態にあり、また、三位一体改革などによって地方税財政制度の変容が見込まれるなど、指標設定には難しい社会経済環境にあったことに加え、5カ年で800億円もの収支不足が見込まれる中で、何よりも収支均衡の確保を最優先課題として考えざるを得なかったことによるものでございます。

 現時点では、プログラム最終年度におきましても構造上の課題は解消し切れない見込みであり、今後さらなる健全化を進めていく必要がございますので、国の構造改革等の動向を見定めつつ、御指摘の点も含めまして、構造改善に向けた実効ある取り組みを検討してまいる考えでございます。

 次に、経営再建プログラムに対する総括などについてのお尋ねでございます。

 経営再建プログラムを進める過程におきまして、これまでさまざまな御指摘をいただいております。主なものを申し上げますと、明確な目標設定がなく、目指すべき収支改善の姿がわかりにくい、ローリング方式のため、改革改善の進捗状況が把握できない、既存事業の削減が中心となった計画であり、新たな行政課題に対応していく方向性が示されていない、構造改善に向けた取り組みが弱い、策定過程における市民意見の反映や議会との協議が十分になされていないなどといった内容や、収支計画上の課題等について御指摘をいただいているものでございます。次期計画におきましては、これまでにいただきました指摘を踏まえ、構造改善への取り組みを強化してまいります。また、計画期間内に求めるべき財政の姿を示し、財政運営上の規律の確保や今後対応すべき事業の重点化方向を明らかにするとともに、ハード事業の計画もこれに合わせて策定してまいりたいと考えております。

 以上で寺本議員に対します第1問目の答弁を終わらせていただきます。



○議長(谷川正秀君) 寺本初己君。

   (寺本初己君 登壇)



◆42番(寺本初己君) 御答弁を聞き、また、これまでの取り組みを見てみますと、市長はかつてない市財政の危機に直面し、これを乗り越えようと一生懸命努力をされておりますことには、一定の評価をいたします。しかしながら、私は、この努力をしているということが空回りをしているのではないかと、このように思えてなりません。財政運営や政策の基本方向において、私と市長との考え方に若干のそごを来しており、残念であります。その点につきまして、予算特別委員会の中で、我が会派の委員がただしてまいりたいと思います。

 それでは、第2問に入ります。

 第1問では、施政方針や財政問題など、18年度の市政運営を進めるに当たっての基本的な点に絞って聞いてまいりましたが、第2問目では、具体的な施策の中で特に疑問が生じている数点の施策について質問をしてまいります。

 平成18年度から進められる財政健全化の取り組みの一環として行われる市民懇話会についてお聞きをいたします。

 この事業案が出されましたときに、私は、またかという思いがいたしました。市民の声を聞くということ、市民参加とは何か。この3年余り、白井市長と議会が対峙する問題ではなかったでしょうか。市長が言われる市民の声を聞くとは、行政の仕事だけではありません。私たち議員は、常に地域活動と一体であり、常に市民の声を聞く立場にあります。行政以上に住民と近い存在にあります。そして、私たち議員は、市全体の利益を図る立場にもあります。地方公共団体の最終的な意思決定機関は議会であります。私は、市長が市民の意見を聞くのは当然のことだと思っておりますが、しかし、最終的に意思決定をする議会との議論が不足し、意思疎通を欠いたままでは、本当の意味での市民の声が生かされたと言えるのでしょうか。市長が就任されて以来、多くの市民参加の形態がつくられ、市民の声が生かされた市政が進んでいるように見えますが、行政はそれを隠れみのにして、議会との真剣な論議を回避はしておりませんか。市政の重要な課題であればあるほど、その努力を怠ってはならないことを申し上げておきます。

 このたびの市民懇話会は、市民の声を聞く一つの手段と理解をしますが、尼崎市の財政再建に対しては、議会も行政同様に責任を持って対峙していかなければなりません。

 そこでお尋ねいたします。

 市民懇話会の設置の理由と次期行財政健全化に関する計画について、どのように議会と協議し、意思疎通を図っていくのか。また、その過程で市民懇話会での市民の声をどのように反映させていくのか、明確にお答えを願いたいと思います。

 また、策定に当たり、議会との協議を基本に据えて取り組むことを強く申し添えておきます。

 これまでから、議会との協議に努力すると言われてこられましたが、言葉だけで終わっているのではないでしょうか。小手先だけの答弁ではなく、明確な答弁を求めておきます。

 次は、三位一体の改革についてお尋ねします。

 尼崎市の財政再建にとって逆風となっているのが三位一体改革です。私は、三位一体改革は総論としての考えは理解はできます。地方分権に沿って地方ですべきことは地方で行えるよう、財源も含めて国から地方へ移譲すべきだと考えております。しかし、今の流れは、国、地方合わせて700兆円を超える借金の解消が背景にあり、財源が伴わない改革になりはしないかと、非常に心配しております。特に国の義務的な事務の負担割合の変更により地方負担がふえることは、分権の趣旨には反します。このような動きに対して、地方自治体は、昨年も地方6団体を中心に、事務の返上も辞さない厳しい対応を国に迫ってきました。結果、生活保護費の問題は先送りされましたが、児童扶養手当など実行されました。この事務は、地方で制度変更ができないので、裁量の余地がない事務であります。とりあえず地方負担となる財源は所得譲与税でカバーをされますが、この先、税制改正により地方税で賄わなければなりません。また、地方の財源保障機能である地方交付税改革も一層進むであろうと思われます。このようなことに対して、1市で対応していても事態の打開は難しいと思いますが、あらゆる方策を講じていかなければなりません。市長自身の行動が問われる大きな問題でもあります。厳しい財政状況下にある尼崎市が他市と同様の対応では、この困難を乗り切ることはできないでしょう。必死の覚悟が必要です。

 尼崎市にとって財政再建は最大の課題ですが、市の独自の再建努力が三位一体改革でその成果を吸い取られては何もなりません。この点、私は大変危惧をいたしております。地方6団体の協調とともに、市長としてみずから国に乗り込むぐらいの気概を持って三位一体改革に対処してもらいたいものと思いますが、いかがでしょう。尼崎市のリーダーとして、強い決意をお示し願いたいと思います。

 さて、釈然としないことは、経営再建プログラムの改革改善の取り組み項目にあります。経営再建プログラムの執行方針の一つとなっている「外郭団体の経営改善、統廃合を進める」の中で、昨年11月に外郭団体の統廃合を追加項目とされております。平成18年度改革改善取組素案の我が会派の勉強会では、当局から、統廃合する外郭団体の方向性は近々お示ししたいという説明があったと思っておりますが、そうしたことから、今回の平成18年度予算案、改革改善取組案で具体的な外郭団体名が示されるものと思っておりましたが、当局からは一切その説明がありません。当局のこうした姿勢に対して、釈然としないものがあります。

 私は、財政再建の取り組みの中で心配しているのは、外郭団体の統廃合です。これまでの外郭団体に関する取り組みを見ますと、外郭団体の統廃合は平成14年度にはあまがさき未来協会と産業振興協会の統合及び防災普及協会の廃止、平成15年度では施設管理協会の廃止、平成16年度には自治振興会を廃止し、職員厚生会へと組織改編されました。また、経営改善の取り組みとしては、各外郭団体に対して、平成15年度から3カ年をかけて市の支出している補助金、委託料の10%の経費縮減を求めております。さらに今回、指定管理者制度の導入に当たっては、ほとんどの外郭団体に引き続き管理を任せることとなっております。この経過を見ますと、努力をしていないとは言いませんが、やりやすいところだけ手をつけているとしか思えません。現在、外郭団体や類似団体に対して、平成17年度でも約67億円もの補助金、委託料の支出がなされております。もちろん多くは必要な経費でしょうが、大胆に統合を行えば、相当の財源捻出が可能になるのではないでしょうか。今回の組織改正で、一定の役割を果たしたということで特命担当局を廃止されますが、組織を縮小することとなり、外郭団体の統廃合を抜本的に改革するつもりがあるのか、疑念を持たざるを得ません。外郭団体の雇用職員の問題など、困難な課題はあると思いますが、財政再建の大きな流れにあわせて今取り組まないと、前進は図れないものと考えております。

 そこでお尋ねしますが、外郭団体の統廃合に向けて、市長は今後どのように取り組んでいかれるのか、その考えをお答え願います。

 次に、教育問題についてお尋ねいたします。

 18年度予算における教育費は、久々にその構成比が10%を超えて、喜んでおります。今回10%を超えた要因は、学校の統合に伴う改築事業費や耐震化による事業費が膨らんだことによるものであり、欲を言えば、学力向上策に思い切った投資をしてほしかったのが私の気持ちであります。まずそのことを申し上げておきたいと思います。

 保田教育長が就任されて早々、平成17年3月の本会議で、尼崎の学力向上に全力を傾け、尼崎のレベルを就任中に全国平均を上回ると決意を表明されたのは、いまだに我々の記憶に新しいものがあります。就任後、早速17年度から、我々が長年言ってきたことですが、学力実態調査を実施し、その言葉どおりのやる気を見せていただいております。新年度予算においても、学力実態調査を継続する一方、習熟度別学習の推進や指導力の向上、自主学習支援事業など、新たな事業にも取り組まれようとしておられます。私としても、もっと思い切った取り組みを期待していたところですが、それでも一定の評価をしたいと思っております。

 ところが、こうした小中学校への取り組みから高等学校教育へ目を移しますと、果たしてこれでいいのかと首をかしげたくなります。尼崎の教育は、もちろんまず小中学校の学力向上が先決ですが、その上の高等学校教育が子供たちにとって魅力あるものになっていなければ、元も子もないのであります。その切り札としてこんな厳しい財政状況の中で取り組もうとしているのが、尼崎東高等学校と尼崎産業高等学校を統合する市立高等学校教育の推進事業だと思います。ところが、この事業について、私には具体的な方向性や教育長の熱意が見えてこないのであります。経営再建プログラムの中で、市立全日制高等学校の見直しの項目が計上されています。このなかで、適正規模、特色づくりを推進することを改善理由として挙げ、高等学校の改革を推し進めるとあります。平成17年5月に出された市立全日制高等学校教育改善実施計画では、尼崎東高等学校と尼崎産業高校の統合や市立尼崎高等学校との規模について触れております。統合して誕生する新たな高等学校の特色として、両校の伝統や長所を継承しながら、尼崎市の将来にわたるまちづくりに資する人材を育成し、創造性の育成を基調とし、生徒の多様な進路希望に着実にこたえる教育を行うとしております。ある反面期待するところでもありますが、今回の予算案を見れば、厳しい状況の中で小中学校の学力向上には力を入れておられると感じますが、高等学校については、特段これがというものがないのが非常に寂しい思いがあります。

 この計画の中で指標がいろいろと出ているのですが、あれもこれも、一体この中でどこに力を注いでいこうとしているのかわからないというのが正直なところで、一番大事なところを避けているようにも受け取れます。小中学校で基礎学力をつけても、上位にある本市の高等学校に魅力がなければ、私立の中学校や高等学校に出てしまうのではないかと危惧されるのであります。統合によってハード面での教育環境を整えることは大切なことではありますが、高等学校での学力向上に向けた取り組みは、具体的に現在どのように取り組んでおられるのでしょうか。そして、その成果が出ているのかどうかをお聞かせ願います。

 かつては、ほったらかしていても、子供たちは子供たちの中で切磋琢磨しながら、自分で考え、行動し、自立してきました。しかし、現在、子供が少ない時代だからこそ、子供に手をかける時代でもあります。そのような中で、親から見ると、目に見えるものとして大学への進学実績があります。これは、ある面非常にわかりやすく、親の関心はいつの時代にもこの点は高いものが感じられます。県立高校がその役割を担うというのであれば別ですが、その県立高校ですら、他市に比べると見劣りがするのであります。また、私立中学校へ行かせることが、本市の場合特に多いというのが実態だと思います。このことは、人材の流出とも言えるのであり、尼崎に育ったという愛着を持たない人を育てることになりはしないかと心配をしております。

 少子化の中で、親が将来のために教育に力を注ぐのはごく普通のことで、我々としても、尼崎の高校から大学進学実績を上げることが、よく言われるファミリー世帯層を呼び込むことにつながるものと確信しておりますが、教育委員会としてどのように考えておられるのか、お聞かせを願います。

 尼崎市の中で1校でも実績を上げた高校があれば、他の高等学校も影響を受けます。県立高校も含め、今ある高等学校にすぐにこのようなことを求めても、なかなか困難であり、この新たに統合する学校に期待したいのであります。将来の尼崎を背負っていける、尼崎を愛する人材を育成していくためにも、基礎学力等をつけ、よく言われる生きる力を身につけるために、生徒が伸び伸びと3年間を過ごし、進学実績を上げられるような新高等学校にしていただきたいと思います。このことについて教育長は明確に抱負を語っていただきたいと思いますが、いかがでしょう。お聞かせ願います。

 ただ単に両校を統合するというだけでは、市民の合意を得ることはできないと思います。新たな高等学校であればこそ、明確な指標が必要であり、目指すべき役割など、市民にわかりやすく説明をしてほしいと思います。それと、何よりも現場の先生の意欲に負うところがかなりあります。市立高等学校の人事交流は少ないと聞きますが、統合だから両校にいる先生を集めるのではなく、目指すべき役割が担えるように、この統合を機に、かなり思い切った人事の刷新が必要ではないかと考えます。先生が生徒に与える影響ははかり知れないものがあり、時間を惜しまず生徒と向かい合える人材をぜひ確保していただきたいと思います。

 幾らハード面で整備しても、このことができなければ、今までと同じであります。日本一の先生を集めてきましたと言えるような高等学校にぜひしていただくことを切実に願っております。

 さて、いろいろ申し上げてまいりましたが、私が強調したいところは、今尼崎市は、やはり何といっても財政の再建をやり遂げることであります。財政再建は大変厳しい道のりであるわけですが、この機に尼崎市の行財政運営のあり方も含め、きっちりと対処していただきたい。再建のめどが立たなければ何もできないわけで、先を見据えたしっかりとした考え方で臨んでいただきたいのであります。その場その場で対処するような小さなことを装うのではなく、めり張りをつけてもらいたい。財政再建なくしてまちづくりはなし得ないということです。このことに全力を注いでいただきたいのであります。

 以上で私のすべての質疑を終わりますが、時間の関係上取り上げることができなかった問題や、本日市長や教育長から御答弁をいただきました内容をさらに掘り下げ、ただしてまいる必要がある分につきましては、私ども同僚議員から、分科会審議や総括質疑を通じて当局の見解をただしてまいりたいと思います。

 皆様には、長時間御清聴、まことにありがとうございました。(拍手)



○議長(谷川正秀君) 答弁を求めます。

 白井市長。

   (白井 文さん 登壇)



◎市長(白井文さん) それでは、寺本議員の第2問目の御質疑に対しまして、順次お答え申し上げます。

 まず、次期行財政健全化に関する計画の策定手法についてのお尋ねでございます。

 行財政の健全化に係る計画につきましては、市政運営上重要な問題でありますことから、計画の方針や目標、具体的取り組みなどにつきまして、策定の初期段階から議会と協議しながら策定作業を進めてまいりたいと考えております。

 市民懇話会につきましては、こうした計画策定過程において市民意見の反映の取り組みとして設置するもので、これまでの行財政運営に対する意見を聞くとともに、本市財政状況について共通理解の上に立って、身近な市民サービスを体系的にお示しする中で、今後の市民サービスの意見や重点化方向などについて伺ってまいりたいと考えております。また、市民懇話会でいただきました意見につきましては、策定過程における議会との協議の中でお示しし、意見に対する結論を導き出してまいりたいと考えております。

 次に、三位一体の改革に対する対応についてでございます。

 昨年秋の生活保護費の一般財源化の動きは、三位一体改革の趣旨から離れていることや、本市にとって財政的に大きな影響があることから、私みずからも市長会、地元選出の国会議員に働きかけるなど、危機意識を持って積極的に対応してまいりました。結果としては、地方の裁量が働かない児童扶養手当、児童手当などの負担率の変更という決着が図られたものであり、不満の残るものでございました。また、地方への権限移譲が不十分で、依然として国の関与が残されているなど、真の地方分権を阻害している課題もあることから、今後とも本市としての主張をちゅうちょせず適宜適切に行う必要があり、私自身も機会をとらえて国にみずからの見解を申し上げるなど、最大限努力してまいります。

 次に、外郭団体の統廃合に向けた取り組みについてでございます。

 外郭団体は、事業内容の公共性、公益性といったことから、総じて経営体質が弱く、民間との競合や社会経済情勢の変化の中、自立の促進や統廃合といったことが大きな課題となっております。こうしたことから、経営改善のより一層の促進にあわせ、団体個々の経営状況などを調査し、団体が果たすべき役割やその存在意義、団体による事業実施の効率性や民間による代替の可能性など、団体の統廃合を視野に入れた分析、検証を現在行っているところでございます。外郭団体の統廃合には、団体職員の雇用や実施事業の継続性の担保、さらには関係団体との合意形成など、さまざまな影響や課題が生じてまいりますが、こうしたことへの対応策を考え合わせながら、統廃合についての基本的方向を早急にまとめるよう取り組みを進めております。

 以上で寺本議員の代表質疑に対します私からの答弁を終わらせていただきます。



○議長(谷川正秀君) 保田教育長。



◎教育長(保田薫君) 教育問題についての御質疑にお答えをいたします。

 まず、高等学校では学力向上に向けてどのように取り組んでいるのか、その成果は出ているのかというお尋ねでございます。

 市立の各高校におきましては、近年、進路別の校内類型であるとか、あるいは習熟度別授業を取り入れておりまして、一部で1日7時間の授業を行う日を設ける、そういうところもございます。また、それぞれの学校の特色に応じたいろいろな取り組みを進めております。さらに、早朝や放課後、夏休みなどの長期休業日には補習を実施したり個別指導を行うなど、学力向上に取り組んでおります。

 また、1年時より進路指導を行っておりまして、個々の生徒に将来に対する目標を強く持たせるように指導を重ねております。しかしながら、こうした取り組みだけでは解決できない、成果を上げられない、そういった課題もまだまだたくさんございます。決して現状に満足しているわけではございません。ただ、大学及び短大への進学率につきましては、この2年間で見ますと、年々約5%、2年間で10%程度向上いたしております。また、就職を希望する生徒につきましても、就職率が100%というふうな報告を受けております。

 続きまして、尼崎の高等学校からの大学進学の実績を上げることがファミリー世帯層を呼び込むことにつながると思うけれども、教育委員会の考えはどうかというお尋ねでございます。

 本市が行いました人口関係の調査に示されましたように、また、本日の朝刊にも報道されておりましたけれども、ファミリー世帯層が市外に転出した理由として、公立学校教育への不満が高いということにつきましては、公立高校からの大学進学実績が低いということもその一因であることは承知をいたしております。

 こうしたことから、小中学生の学力向上を図るとともに、高等学校の特色づくり、魅力づくりを進め、大学への進学実績も含め、将来に対して目的意識をしっかりと持った生徒に育てることが、ファミリー世帯層を含めた市民の期待にこたえるものであると考えております。

 次に、進学実績を上げることのできる新高校にしてもらいたいが、その抱負はどうかというお尋ねでございます。

 新しい高等学校は、統合する2校の伝統と長所を継承しつつ、新たな魅力、特色を備えた高校を目指しております。そのため、4つの学科を備えた、多様な学びに対応できる魅力ある高等学校として、目的意識を持った生徒を集めるとともに、進学など多様な進路に対応した類型とか学科の枠を超えた選択科目を設置いたしまして、生徒みずからがそれぞれの目的に向かって努力をし、切磋琢磨することによって個性や能力を伸ばしてまいります。

 もう少し具体的に申し上げますと、この2つの学校を統合するに当たりましては、普通科には音楽を中心とした芸術文化的なコースを置きたいと考えておりますけれども、そういったところで情操あるいは教養豊かな人材を育てたい。そしてまた工業系、商業系の学科を統合することによりまして、この尼崎に限りませんが、この国の物づくりの世界を支えるような、そういう人材を育てるとともに、しっかりとした職業観、職業人としての自覚を持った、そういうふうな人材を育てていきたいというふうに考えているところでございます。こういった考えのもと、進学に対する市民の大きな期待にもしっかりとこたえ得る、そういった新高校を実現してまいります。

 教育を進めるに当たりましては、その指導者の問題というのは非常に重要な問題であると認識いたしております。この件については、今のところは具体的には申し上げられませんけれども、御期待に沿えるような形で対処していきたいというふうに考えております。

 以上でございます。



○議長(谷川正秀君) 寺本初己君の質疑は終わりました。

 お諮りいたします。

 本日はこの程度にとどめ、残余の議事は延期いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。

   (「異議なし」と呼ぶ者あり)



○議長(谷川正秀君) 異議なしと認めます。

 よって、本日はこの程度にとどめ、残余の議事は延期することに決定いたしました。

 以上をもって本日の日程は終了いたしました。

 明2日は、本日の議事日程を踏襲し、午前10時から会議を開きます。ついては、ただいま出席の諸君には改めて通知はいたしませんから、御了承願います。

 本日は、これをもって散会いたします。

     (午後2時16分 散会)

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議長   谷川正秀

議員   松村ヤス子

議員   真鍋修司