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兵庫県 尼崎市

平成 9年  9月 定例会(第2回) 09月12日−04号




平成 9年  9月 定例会(第2回) − 09月12日−04号 − P.0 「(名簿)」












平成 9年  9月 定例会(第2回)



   第2回尼崎市議会会議録(定例会)第4号

◯議事日程

    平成9年9月12日 午前10時 開議

第1        質問

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◯出席議員

   1番     騰 和美君

   2番     荒木伸子君

   3番     丸尾孝一君

   4番     高橋藤樹君

   5番     田村征雄君

   6番     松村ヤス子君

   7番     今西恵子君

   8番     丸尾 牧君

   9番     酒井 一君

  10番     田之上鉄男君

  11番     杉山公克君

  12番     真鍋修司君

  13番     竹原利光君

  14番     丸岡盛夫君

  15番     広瀬早苗君

  16番     菅村哲仁君

  17番     瀬井幸則君

  18番     飯田 浩君

  19番     白井 文君

  20番     平山丈夫君

  21番     牧田 隆君

  22番     北 和子君

  23番     滝内はる子君

  24番     仙波幸雄君

  25番     安田雄策君

  26番     下地光次君

  27番     早川 進君

  28番     黒川 治君

  29番     蔵本八十八君

  30番     北村保子君

  31番     谷川正秀君

  32番     波多正文君

  33番     塩見幸治君

  34番     中野清嗣君

  35番     小柳久嗣君

  36番     畠山郁朗君

  37番     新本三男君

  38番     多田敏治君

  39番     宮野 勉君

  40番     寺本初己君

  41番     小田原良雄君

  42番     安田 勝君

  44番     中川日出和君

  45番     石本 晟君

  46番     藤原軍次君

  47番     米田守之君

  48番     中村四郎君

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◯欠席議員

  43番     高岡一郎君

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◯議会事務局

事務局長      木戸 功君

事務局次長     小谷正彦君

議事課長      木村昭一郎君

調査課長      木本博昭君

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◯地方自治法第121条の規定による出席者

市長        宮田良雄君

助役        藤田浩明君

助役        辰巳 浩君

収入役       堀内弘和君

理事        鳴海繁実君

都市拠点開発室

統括局長      横山助成君

企画財政局長    村上義光君

総務局長      鳥羽正多君

理財局長      朝田健三君

美化環境局長    宮崎 修君

保健局長      山本 繁君

福祉局長      立石廣海君

市民局長      矢冨勝亮君

産業労働局長    桑田茂樹君

土木局長      大井善雄君

都市局長      中村光彦君

同和対策室長    辻村拓夫君

消防局長      堂本嘉巳君

水道事業管理者   石本 操君

自動車運送

事業管理者     松本 博君

企画財政局

総務課長      岩田 強君

教育委員会

委員長       中村弘一君

教育長       山田耕三君

選挙管理委員会

委員長       西村五郎君

代表監査委員    久保田 治君

常勤監査委員    藤本 始君

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 (平成9年9月12日 午前10時 開議)



○議長(石本晟君) これより本日の会議を開きます。

 日程に入るに先立ち、会議録署名議員の指名を行います。会議録署名議員は、会議規則第81条の規定により、議長において新本三男君及び菅村哲仁君を指名いたします。

 この際、事務局長から諸般の報告をいたさせます。



◎事務局長(木戸功君) 御報告いたします。

 現在の出席議員は47人であります。

 高岡一郎議員は、所用のため本日の会議を欠席する旨の届けが参っております。

 次に、本日の議事日程は、昨日の日程を踏襲いたします。

 報告事項は以上であります。



○議長(石本晟君) 日程に入ります。

 日程第1 質問を行います。

 昨日に引き続き、順次発言を許します。

 丸尾孝一君。

 (丸尾孝一君 登壇)



◆3番(丸尾孝一君) おはようございます。朝一番でございますので、がんばってまいりたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。

 本定例会におきまして、清風会より丸尾孝一が質問させていただきます。どうか誠意ある御答弁をお願いしますと同時に、また、しばらくの間、先輩、同僚諸兄、当局におかれましても、よろしくお願いいたします。

 昨今、行財政改革と教育改革に市民、国民の関心が集まっております。明日を担う子どもたちの教育改革がここ数年間叫ばれております中で、神戸で青少年の事件が起こりました。全市民、国民の関心が一心に高まってまいりまして、子どもさんを持つ親御さんなどが非常に大きな不安になっておるのじゃなかろうかと私は思います。

 そこで、私は、昨年に引き続き文教委員会に在籍をしておりますが、戦後50年を経て、大きく教育制度の改革に国民的視野が高まっておりますので、あえて教育の問題について主体的な観点を交えて質問をしてまいりますので、お願いします。

 戦後50年余り、民主的な憲法、そして教育基本法を持ち、我が国は、多くの犠牲を払いながら経済大国へと発展してまいりました。しかし、軽薄、利己的で時代迎合の価値観に傾いてきたことも実体社会の中で感じられるのであります。健康で文化的で豊かなる生活を理想としている新憲法、そして教育基本法がめざしております目標が、ここ数十年間、物質文明と言われる社会にどっぷり漬かり、その私欲に浴しながら、私たちは、その快楽、そして快適、便利さに酔いしれていきまして、そして、感謝を忘れ、現実直視することも忘れ、戦後50年という瞬間の時間を生きてしまったのじゃないでしょうか。私たちは、心のたいせつさ、精神の重たさを忘れているのじゃないでしょうか。それと同時に、社会のモラル、規範までが希薄に扱われているように私は思います。人々の価値観も多様化してまいりまして、何がたいせつか、何が大事かというような区別までつきかねているんじゃないでしょうか。バブル経済の崩壊、土地神話のざ折、急激なる高齢化社会、そして急速なる少子化、それに伴い、社会生活を維持しておりますシステム、構造などが、時代の変化に、また、社会の実態についていっていないのじゃないかと私は思います。まるで理念までが揺るがされていっているのじゃないかと私は感じるのであります。

 考えてみれば、社会の現象は、その基盤となる家庭教育、社会教育、学校教育の中で育ちました我々一人ひとりの生きざまの集積でありまして、それが集まって社会、地域を構成しているのであります。すなわち、そこにはしっかりとした理念、信念がそれぞれあってあたりまえなのであります。そこで、私は、昨年に引き続き文教委員会に在籍させていただいておりますけれども、文教委員会では、私は、尼崎の教育のことについて一生懸命、岩に爪の跡を立てながらでもやり遂げたいというような信念を持って臨んでおります。

 そこで、改めて教育長にお尋ねをしてまいりたいと思いますが、教育に対する理念、信念をお聞かせください。

 そして、昨今は心の教育ということで、15期中教審答申にもありますように、その心の教育のとらまえ方も併せてお聞かせいただきたいと思います。

 第1日目の公明の下地さんの質問の答弁に、あらゆる機能を駆使して、有機的に連携して、この心の教育について取り組みたいというような答弁が教育長からありました。私は、その有機的連携を持ってという言葉について非常に評価をしておるのであります。どうか誠意を持って答えていただきたいと思います。

 次に、私が感動しましたことがあります。少し時間をいただきまして、述べてみたいと思います。

 今年の3月、市内の児童ホームに17年間お勤めになられ、定年退職された先生がおられます。その先生は、若いころは銀行にお勤めになられ、その後、保母の資格を取得され、市内の児童ホームに勤められました。私は、ある会でその方と会う機会が何度もあり、会うたびに私は感動をしたのであります。まず、終始一貫して子どもたちのために職務に専念されました。本市の児童ホームは、幾たびの混乱と屈折がありながら、現在は教育委員会の所管となっており、担当指導者は嘱託身分で勤務されております。現在の風潮、本市では、母子家庭あるいは父子家庭、共稼ぎ家庭などの事情が多くありまして、子どもたちには家庭が大事だ、家庭は子どもに絶対必要なものだというものの考え方に立ち、その職を天職として、毎日勤務できることを感謝し、喜び、独創性を持ち、また創造性を駆使しながら、子どもたちの健全なる成長へのプログラムを実施、実践されたのであります。その中でも、子どもたちを通じて親や家族の方に、真にたいせつにしなければならないものは何かということを教えられたのであります。それをはがき通信という形で子どもたちの成長を我が喜びとして実践されたことに、私は感激をしております。また、退職後、長年続けられましたはがき通信を本にまとめられ、後輩たちに役立つのじゃないかということで、お元気ですかという本を自費で出版されました。現在、関係者の中で好評と聞いております。

 教育長は、このようなことについて御存じでしょうか、お尋ねをしておきます。

 また、私は、このような方々に、尼崎における生きるための力をつけるような実践の場が提供できないものかと願っております。教育長は、今後このような取組みをどのようにお考えなのか、お尋ねをしておきます。

 これで私の第1問を終わります。(拍手)



○議長(石本晟君) 答弁を求めます。

 山田教育長。



◎教育長(山田耕三君) 教育問題につきまして、順次お答え申し上げたいと思います。

 まず、教育の理念についてでございますが、私を含めまして教育に携わる者すべての共通の理念といたしましては、教育基本法の精神でもあります、まず教育は人格の完成をめざしたものでございます。そして、平和的な社会の形成者として、真理と正義を愛し、個人の価値をたいせつにするとともに、勤労と責任を重んじ、自主的精神に満ちた心身ともに健康な国民の育成を図ることにあると、こういうように考えておるわけでございます。私たちは、これを普遍的な教育の理念といたしまして、時代の変化にかかわらず、市民の期待にこたえうる教育の充実発展のために、信念を持って積極的に取り組んでまいる所存でございます。

 次に、心の教育についてでございますが、人間が生きていく上で、また、相互に望ましい人間関係を築くために、命を尊重する心、他者への思いやりや社会性、倫理観や正義感、そして美しいものや自然に感動する心の在り方をはぐくむ教育であろうかととらえております。

 次に、元児童ホームの職員の方の活動についての評価等でございますが、御指摘の方の活動につきましては私も承知しておりまして、児童ホームにおける実践をまとめられた著書を読ませていただき、そのすばらしい実践に感動しているところでございます。このような教育実践の体験をお持ちの方には、地域、家庭、学校が連携して活動するような場で御協力をいただければたいへんありがたい、こういうふうに考えておるところでございます。

 以上でございます。



○議長(石本晟君) 丸尾孝一君。

 (丸尾孝一君 登壇)



◆3番(丸尾孝一君) 2問目に入ります前に、さきほど教育長の固い理念、信念を聞かせていただきました。そしてまた、尼崎の児童ホームにおいてもそのような方が一生懸命やられている、隅々まで目配り、手配りをされていることについては感謝をいたしますので、これからも心して御努力をいただきたいと思います。

 第2問目に入ります。

 私は、外国では心の教育はどのようにしているのか、一度調べてみたのですが、私なりに解釈しておりますのは、権利、義務がはっきりしている社会、なおかつ個人主義も定着している国々、ドイツ、フランス、イギリス、北欧諸国等、それぞれの国に共通しておりますのは、教会があります。そこには牧師さんがおられまして、日曜日など教会へ行き、神に感謝をし、そして地域の人々とともにコミュニケーションを図っておられます。子どもたちは、父母や学校の先生に相談できないことは牧師さんに相談したり、告白することによって、少しは心にゆとりができるのではないかというふうに考えておりますし、また、宗教的な観点から、告白することにより、自己について考える時間が持てるのではないかと推察するのでありますが、とりわけ生活の中に宗教が定着しているからだと私は考えております。

 一方、今日の日本社会ではどうでしょうか。冠婚葬祭時にはお寺、神社、教会等で厳かに祈り、誓い、そして目上の人や先祖の人を敬い、尊敬しておりますが、少し時間がたちますと、そのときの気持ちを忘れてしまって、不道徳な言動や行動をとる人が多いのではないでしょうか。すなわち、無宗教論者のごとく、自己中心的な考えに陥りやすいのであります。少し前までは、収穫祭のようなお祭りがあり、感謝することを地域の共通の意識として、連帯感の上参加して、人々が楽しむようなことがありました。しかし、昨今では少なくなりまして、盆踊りなど地域社会でありますが、なぜか娯楽的行事の消化に終わっているかのように思います。つまり、自己の欲望を実現するために、だれもが皆同等の権利があり、法律に違反しない限り何をやってもいいんだというような自由があるというような風潮があるんじゃないでしょうか。

 私は、現社会における現象を私なりに分析したことがありますので、聞いてください。

 あるおもちゃメーカーが開発して売り出しましたたまごっちというのが爆発的に売れました。たまごっちは、一種のなぞの生物を育てるゲームでございます。その養育行動をシミュレーションしたものが特徴でございまして、卵からかえった生物は、念入りに世話をしてあげないとだめになってしまう。母性が弱められたり抑圧されている若い女性の間にも、養い育てるという本能がまだ残っていることをこのゲームは示しているのではないでしょうか。女性たちは皆喜んで生き物の世話をしておりますが、考えるまでもなく、ゲームはゲームであります。画面だけの中なんです。たまごっちは、たとえ死んでも、あるいはだめになっても、リセットボタンをぴゅっと押せば、またやり直しが利くのであります。つまり、自分が手抜きして、自らの失敗を起こしてだめになっても、実験的にリセットボタンをぴゅっと押し、再びなぞの生物を育てるのであります。これは現代の若者の特徴でありましょうか。悩み、苦しみ、思春期に学校でいじめられ、地域でいじめられ、それに対して立ち向かう手段を選ばずして、簡単に実験的にリセットボタンを押すように逃避的な解決をしていくのじゃないでしょうか。

 しかし、私たちの人生に最初からやり直すようなリセットボタンがあろうはずがないんです。他人の命ももちろん同様でございます。人生は一回きりである。それを丁寧に力いっぱい生きなければならない、そして、汗をかいて、人の気持ちも考えて生きていかなければならないということを、今私たちは子どもたちに教えていくべきだろうと私は思います。今それをどのようにして伝えていくか、そして、その方法をどのように研さんしていくか、すなわち、それが心の教育の在り方であり、また、見直し方ではないでしょうか。お尋ねをしておきます。

 次に、本市教育における教育行政的資源は、他都市に比べて非常に豊富にございます。それは、他都市にはないボートレースよりの収益が長年にわたり本市の教育向上に寄与してきたからであります。しかし、教育の充実に使われ、執行されてきましたが、適切なる考えのもと、長期間にわたり教育という大きな、大事な仕事の中で、すべて適切に執行されたんでしょうか。少し私は疑問を持っております。そこで教育委員会が教育資源とは何かということがはっきり分かっていなければならないのであります。すなわち、あらゆる資源を有効的にコーディネートしてこそ、教育行政的資源が資源になりうるのであります。教育委員会の行政的活動がいかにあるべきか、教育改革プログラムの中でも問われてくるのであります。

 そこでお尋ねいたします。

 教育行政資源とは何でしょうか、御見解を賜りたいと思います。

 話をころっと変えますが、過日、ノーベル平和賞を受賞されましたマザー・テレサ聖女が亡くなられました。このことは皆さんも御存じだろうと思います。彼女は、神の愛を行うためにはどんな障害も物ともしなかった人であります。勇気を持って障害を乗り越えてこられました。彼女の言葉に、プアーイズビューティフルという言葉があります。お金のないことが貧しさではないということを言っておるのであります。すなわち、今日、社会的に最も重い病気は、がんでもなく、エイズでもなく、人から愛されていない、だれからも相手にされない、だれからも見捨てられているということを感じることなのですとマザー・テレサ女史は語っておられます。私も全く同感でございます。

 教育長は、マザー・テレサ女史のこの言葉にどのような感想をお持ちでしょうか、お尋ねをしておきます。

 教育委員会では、机間巡視という言葉を使っているようですが、私はどうも巡視という言葉は、昨今の教育上適当ではないのではないか、ちょっと古いんじゃないかというような気がします。そこで、あえて机と机との間での個人学習指導、机と机の間をずっと回って個人的に個別的に学習指導するということと私は言い換えたいのですが、特に中学校では、英語とか数学とかそれぞれの教科の先生が教室へ来まして、時間がたち、ベルが鳴れば帰ってしまうのであります。これは極端な言い方ですが、どうも授業自体が一斉授業に陥っているんじゃないでしょうか。チョークと黒板だけで教壇より授業をして授業を済ませてしまう。学習選択や調べ学習においては、特に生徒たちと触れ合う機会が多くありますけれども、生徒によれば、朝登校して下校するまで先生に一言も声をかけてもらえない、そんな生徒も多くあるのではないでしょうか。そのような状態が1カ月、2カ月、3カ月と長い期間続けば、生徒たちは、僕は先生に見放されているんじゃないだろうか、寂しいなというように不安になってまいります。そうすると、心と心がつながっていかないのであります。

 そこでお尋ねします。

 本市では、小、中、高において、机と机との間での個人学習指導をもっと取り入れていく方向に指導を進めていくべきだと私は考えておりますが、いかがでしょうか。

 また、チームティーチングという方法も、昭和43年より本市は指定校を設けてやってきております。このチームティーチングも、60年代になりまして非常に重要な教育指導方法だということも教育委員会はお分かりになっておると思います。どうかこのチームティーチングという方法もより多くの学科に取り入れていただいて、触れ合う教育、そしてはぐくむ教育に力を入れていただきたいと思うんですが、いかがでしょうか、お尋ねをしておきます。

 次に、教育相談について質問をいたします。

 文部省は、公立小学校、中学校校舎の新増設、改築などの際に、補助金の支出基準であります基準面積を本年度より全面的に改正しております。今まで学校施設として規定していなかった教育相談室やPTA会議室、国語、算数などの教科準備室などを認めていっております。全体の約20パーセント以上の拡大をしなさいというようなことが本年から進んでおります。この中で、教育相談室の設置は、いじめや登校拒否などの問題解決のためのカウンセリングを学校の正式な機能として位置づけたものだと私は考えます。文部省が行ったいじめの実態調査でも、小学生で22パーセント、中学生で13パーセントがいじめの経験があるが、親や担任はそのことをほとんど知らないというような現状が指摘されております。

 そこで質問いたしますが、本市の公立小学校、中学校での教育相談室の設置状況はどのようになっておりますか、また、その利用状況はどのようになっておりますか、御説明をお願いしたいと思います。

 また、教職員の側にも、生徒指導や教育相談方法に悩み、不安を抱いておられる先生方も多いと聞いております。大阪教育大学が開設しました夜間大学院実践学校教育専攻には、児童生徒たちの真の心を理解するためのカウンセリング特論や実践教育心理学特論などの科目が並び、倍率も5倍から7倍ぐらいまでの難関の中をくぐり抜け、多くの教職員の先生が学んでおると聞いております。

 そこで、本市よりの教職員の参加の人は何人ぐらいおられますか、お尋ねをいたします。

 また、現教職員への生徒指導や教育相談方法などの再教育はどのようにしておられますか、お尋ねをいたします。

 このように教育相談、指導の中身はますます複雑化、多様化、そしてプライバシーの保護もより重要になってまいっております。そのために、専門的な知識、技術を持つ指導主事の果たす役割がたいせつになってきております。教育相談における指導主事の役割についてどのようにお考えでしょうか、お尋ねをしておきます。

 次に、通学する学校を指定する権限は市町村教育委員会にあります。一部の生徒のみ教育委員会の判断で区域外通学を認めておりますが、昨年12月の行政改革委員会の規制緩和小委員会で、規制緩和の一環として学校選択の弾力化を打ち出されております。これは、学校の選択の自由を認めない現在の学校区域制度がいじめや不登校への対応の障害になっているというように判断されたためだろうと思います。橋本内閣の教育改革プログラムの中にも取り入れられております。

 義務教育の学習水準は、今や日本全国同じのようであります。教育現場では、子どもの人格を尊重し、個性を伸ばす教育、そして、多様な特色ある教育を進めることが必要でございます。それぞれの学校が特色を持ち、そこで学ぶ生徒、親にとって教育環境のいい学校になることをめざしております。今までの教育は、学校で教えるという上からの一方的なものでありましたが、子どもが、親が、自分に合った学校を選ぶというのが、これからの新しい教育ではないかと私は思うのであります。当然、受験中心の学校選びとなってまいります。また、学校のランクづけにつながるような考えも出てくるだろうと思います。その学校の持つ特色が、生徒や親にきちんと評価されることが、学校相互間のせっさたくまとなり、学校教育の活性化につながるというメリットのほうが私は大きいんじゃないかと思うのであります。

 通学区域の規制緩和と併せて、教育長のお考えをお尋ねしておきます。

 これで2問目を終わります。

 ありがとうございました。(拍手)



○議長(石本晟君) 答弁を求めます。

 山田教育長。



◎教育長(山田耕三君) 順次御答弁を申し上げたいと思います。

 まず、命のたいせつさの指導についてでございます。

 子どもたちの生活に情報がはん濫いたしまして、また、テレビゲーム等が普及する中で、間接体験や疑似体験が増加してきておりまして、命の尊さや他人を思いやる心の育成が非常に難しい時代になっておるのでございます。そのため、従前から、命の尊厳や生きることのたいせつさを浸透させる教育を重視いたしまして、養護老人施設等の訪問なり、動植物の飼育栽培活動、また、自然学校等の直接体験のできる授業の推進に努めてきたところでございます。命の尊さをはじめとする心の教育の在り方が改めて今問われている時代に、本市におきましても、その重要性を認識いたしまして、家庭、地域、学校が有機的に連携し、更に充実を図ってまいりたいと考えておるところでございます。

 次に、教育資源とは何かというお尋ねでございますけれども、御指摘のように、教育行政を推進し、その目的を達成しますには、人、金、物にかかわる資源を有機的かつ効果的に組み合わせて活用していくことがたいせつかと、こういうように思っております。教育は人なりと申します。その資源の中でも特にたいせつなのは、やはり指導者であろうかと思っております。教育に携わる者は、使命感や実践的指導力など、資質の向上や研さんに努め、信念と情熱を持ってその責務を果たすことが肝要であろうかと考えております。

 次に、マザー・テレサ女史についての感想でございます。

 マザー・テレサ女史は、絶えず恵まれない人々の心の支えとなり、貧困との闘いに生涯を捧げ続けられた偉大な人物でございます。女史は、常にすべての人に愛の必要性を説いてこられ、その生き方に私自身も深い感銘を受けているところでございます。

 次に、学校におけるきめ細かな指導についてでございます。

 授業の方法といたしましては、現在、講義、質問等を中心にいたしました一斉授業と、それから、子どもの個性を重視しました個別指導があるわけでございますが、どちらにいたしましても、教師が机を並べている子どもたちの中に入りまして、触れ合いの機会をなるべく多く持ちながら指導することは非常にたいせつなことでございます。また、チームティーチングといたしまして、一つの教室において複数の教員が協力しまして個別指導、グループ指導を取り入れたり、また、学習集団を弾力的に編成するなどの新しい指導方法の工夫、改善にも現在努めておるところでございます。今後とも努力していきたいと思っております。

 次に、教育相談室の設置状況等についてでございますが、今日的教育課題に対応するために、本市におきましては、小学校で18校、中学校で12校に既に教育相談室を設置いたしまして、また、教育相談室を特に設置していない学校におきましても、余裕教室などを活用して教育相談を実施しておるところでございます。相談室の利用状況といたしましては、主として学級担任や相談担当教員が児童生徒の進路及び個人的な問題等について、悩んだり困ったりしていることの相談や指導に当たり、問題の解決を図っているところでございます。学校によりましては、相談箱などを設けまして、児童生徒の意向を踏まえた相談活動を行っているところもございます。

 次に、大阪教育大学等の夜間大学院に何人ぐらい学んでいるのか、また、現職教員の再教育についてというお尋ねでございます。

 御指摘の大阪教育大学の夜間大学院の実践学校教育専攻につきましては、本市からの入学者は現在ございません。しかし、現職のままで兼掌できます兵庫教育大学大学院におきましては、開校以来これまでに本市から111名の教員を派遣いたしまして、その修士課程修了者が現在も各学校で活躍してくれております。そのうち生徒指導コースの専攻者は12名おります。

 また、現職教員の再教育につきましては、いじめや不登校問題などに適切に対応できますよう、教育総合センターにおきまして教育相談に関する専門的な研修や演習講座を実施し、カウンセリングマインドを持った教員の育成に努めておるところでございます。更に、これらの講座を修了した教員の中から教育相談研究員を委嘱いたしまして、相談ケースを担当させながら実践力を養い、将来学校での中核となる教員の育成も図っておるところでございます。

 次に、教育相談担当の指導主事はどういうことをしているのかということでございますが、教育相談担当の指導主事は、カウンセラーといたしまして、保護者や子ども、また教員に対する相談業務に当たっておりますし、また、教員を対象といたしました学校教育相談に関する研究や研修講座などの実施、教育相談研究員への指導等を行っているところでございます。

 最後に、通学区域の規制緩和あるいは学校の特色化についてのお尋ねでございますが、本市におきましては、学校がそれぞれ地域の状況等を踏まえながら、学習指導要領に基づきまして、学校の特色づくりのためにさまざまな取組みを行っているところでございます。したがって、それぞれの学校が特色を持つような形で今進展しているわけでございますけれども、それと関連した通学区域の規制緩和でございますが、規制緩和につきましては、既に文部省が通学区域制度の弾力的運用について通知を出しているわけでございまして、これは、各市町村の実情に合わせまして、保護者の意向を十分に配慮して、地理的な理由や身体的、またいじめの対応を理由とする場合のほかに、児童生徒の事情に即して、相当と認めるときは保護者の申立てによりまして認めようと、こういった内容でございます。本市におきましては、この文部省の通知を踏まえまして、区域外通学児についても対応しておるところでございます。

 以上でございます。



○議長(石本晟君) 丸尾孝一君。

 (丸尾孝一君 登壇)



◆3番(丸尾孝一君) 3問目に入ります。3問目は、15期中教審の答申の中のことに少し私の思いを入れて述べてみたいと思います。

 国における第15期中教審の答申の柱は、ゆとりと生きる力でございます。このことは皆さんも御存じのことだろうと思います。ゆとりは、言うなれば条件整備でありまして、生きる力は、新しい学力観から出ました教育目標であります。生きる力は、2面からとらまえられると思います。一つは、自分で課題を見つけ、自ら学び、自ら考え、主体的に判断し、行動し、よりよく問題を解決していく能力であります。いま一つは、自ら律し、他人とは協調し、他人を思いやる心や感動する心など、豊かな人間性と、たくましく生きるための健康や体力であります。前者は、知的生活能力からとらまえたものでありまして、後者は、心と体の健康と力の面からとらまえたものと考えられますが、要は、強く豊かな人間形成の全人的人間教育をめざすことであろうと私は思います。この心と体の健康と力を中心とした考えは、戦後教育50年、目標には変遷はあるものの、本質的には変わりはなく、いつの時代も中心的な命題でありました。それにもかかわらず、教育環境はここ十数年、大幅にさま変わりしております。自由で平等で伸び伸びという考え方が人々の心の中に根を張ったこと、そして、他人に優しいという言葉とはうらはらに、思いやりと地域の連帯感が薄れてきたことが心の教育の危機につながっているのではないでしょうか。

 昨今、家庭の教育力の低下が問題になっております。極端に言えば、家庭でのしつけができなくなったということであろうかと思います。親が抱いております生活の規範を子どもに与えようとすれば、子どもは、なんでや、いいやんかというふうに無視をし、最後は、子どもにも人権があるやんか、自由やんかと子どもに言われ、親はとどめを刺された形になっているのであります。そこで、だめおやじ、だめおかん、だめ保護者になっていくのであります。そればかりでなく、学校は学校、いじめはいじめ、そして暴力は暴力というような形で、その上また学校に対する保護者の批判も強く高まってくるのであります。今やどこに信頼と権威があるんでしょうか。私は疑っております。

 昨年末、ある新聞報道によれば、教育問題全国世論調査の結果、六三三制という制度の維持をしてもらいたいというのが76パーセント、そのような制度改革には慎重でありながら、教育改革はしてもらいたいというような、必要であるという世論が86パーセントを占めております。どの点に改革が必要なのかについては、重複回答でございますが、教職員の資質向上ということを願っているのが52パーセント、しつけや道徳教育をもっとしてもらいたいというのが49パーセント、今の入試制度はどうも変えてもらいたいというのが48パーセント、いじめや不登校を解決してもらいたいというのが34パーセント、そして、画一的でマンネリしております授業、あるいは非行、校内暴力、落ちこぼれなど、教科の内容を変えてもらいたいというのが15パーセントから25パーセントぐらいあります。このうち、教職員の資質向上を求めている人々は都市部では非常に多くございまして、都市部で平均79パーセントの人が教育職員の資質の向上を求めておるのであります。郡部では、その反対に、教職員の資質に代わって、しつけや道徳をしっかりしてもらいたいということになっておるようでございます。

 しかし、課題は、社会的な生活習慣や心ばかりではなく、体力の問題も懸念されておりますが、この点については、次の定例会か、その次の定例会になるかも分かりませんが、質問をしたいと考えていますので、今回は予告だけをしておきます。

 ただ、すべての年齢におきまして、ここ数十年の間に基礎的な走り込むことや跳ぶことや、そして投げることなど、そのような運動能力が軒並みにがたっと下がっておることについてだけは指摘しておきます。

 次に、青少年教育の点より述べてみたいと思います。

 多面的、多様的にはん濫しております情報社会の中で、青少年に心配な行動面が多くあります。青少年健全育成という大きな看板を上げながら、我が市でも青少年教育として17種類余りの事業が既に何十年と延々と続いております。そのほとんどが年中行事化されておりまして、熱心に一生懸命行っておられますが、市民の無関心ということがありまして、せっかくの努力が市民の中に入っていかず、生かされておりません。また、参加者も減少しつつあろうかと聞いております。それには財政の問題もあろうかと思います。また、青少年の人口が減ってきたということもございましょう。非常に課題は多いと思いますが、今やこの青少年健全育成については、もっとしっかりしなければならないということが求められておりまして、このまま行けばマイナス思考になっていくんじゃないかというふうに私は考えます。いわゆる目的を果たしたと思われるものは、あるいは効果がないなと思うものは、思い切って削っていこうという意見が、その会議でもよく出てまいります。しかし、結果としては、ほとんどやっぱり残っていっているのが現状でございます。家庭がそこで大事だということが、家庭がいちばん大事なんだということでみんなの意見は一致しております。しかし、それ以上の決め手がいつも出ないまま、1年間嘆き節で終わっているんじゃないでしょうか。全く心配していきましたらきりがないぐらいでございまして、そうしたら責任はどこにあるか、いや、学校だ、家庭だ、地域社会だ、教育委員会にあるんじゃないかとか、結果的には最後はどこへ行くかといいましたら、どうも国が動いてくれへんから、文部省がいろいろ指針を示してくれへんからとかいうようなことになっていっておるんじゃないでしょうか。全くそんなことを言ってもどうにもならないのであります。まず、学校は学校、家庭は家庭、地域社会は地域社会、そして、それをそれぞれの分野で一つずつ積み上げていきまして、実践をしていきまして、更に実践しながらまた足元を見つめ、努力をしていくほかにはないと思います。重点的にやらねばならないものは何かということをしっかり押さえていくことが必要だと私は思います。

 さきほどの教育問題世論調査の結果を見ても、改めるべきことは、学校教育における教職員の資質の向上、また、家庭や学校におけるしつけや道徳教育などが非常に多く要望され、上位にランクされておりますことから、私は、教育の現場、地域社会、そして家庭、それぞれの分野で本質的に自らを律し、主体的に考え行動するということが、これから非常に大事だと思います。

 それでは、さきほど2問目で答弁いただきました、兵庫教育大学のほうに本市から111人と多くの先生方が勉強に行かれているということについては、非常に評価をしております。どうかこれからも、私も一生懸命尼崎の教育の向上に努力をいたします。関係の皆さんにも更なる努力をしていただきますことを切にお願いしまして、私の全質問を終わりたいと思います。

 どうもありがとうございました。(拍手)



○議長(石本晟君) 丸尾孝一君の質問は終わりました。

 続いて発言を許します。

 小柳久嗣君。

 (小柳久嗣君 登壇)



◆35番(小柳久嗣君) 今回私は、たいへん身近で、また、最も今日的課題でもあります、地域力を高める施策と心の教育の問題を中心に質問を行ってまいりたいと思っております。しばらくの間御静聴賜りますよう、よろしくお願いいたします。

 まず、地域力を高めるための諸方策につきまして、順次質問を行ってまいります。

 御承知のように、地域力という言葉は、本年の施政方針演説で宮田市長が初めて使われまして、庁内にありましては、それ以後、その内容の解釈につきましては各人若干違いはあるものの、一定の市民権を持った言葉として今日定着しつつあります。高齢化社会を支えるためには各地域の地域力の向上が絶対的条件であるとか、あるいは、子どもたちを非行や極悪犯罪から守るためには地域力の向上が必要であるとか、また、地震のとき復興の立ち上げが早かったのは地域力があった地域であったとかいうぐあいであります。そして、地域力の向上ということを別の言葉で表現いたしますと、住民の自治能力の向上という意味でありまして、地方分権時代を迎える準備をする上でもたいへん重要であると思っております。地域力を高める方策、あるいは住民の自治能力の向上の必要性につきましては、これまでかなり議論がなされてまいりました。問題は、どうすれば地域力が向上するのかということだと思っております。

 今まで行われてまいりました地域力向上をめぐる議論の中心は、支所機能の強化と社会福祉協議会のあるべき姿についてでありました。私もこの間、論者の一人として自説を展開してまいったところでございます。今回は、大きく角度を変えまして質問を行ってみたいと思います。今回私は、従来展開をしてまいりました支所強化論はあまりに原則的すぎるという反省の上に立ちまして、もっと身近な施策の中に地域力を向上させるものがあるのではないかという思いを持つに至りまして、そういう観点からの質問を行ってまいります。本市の身近な施策の中から、地域力を大きく向上させる可能性のある施策を選びまして、質問を具体的に展開してまいります。

 地域力を向上させる可能性のある施策の第1は、花のまち推進事業であります。

 この事業は、宮田市政の目玉的事業として昨年4月からスタートした街なみ街かど花づくり運動であり、初の本格的市民参加型の政策として、一昨年、平成7年12月議会におきまして、私はこれを高く評価いたしまして、全庁的取組体制づくりについて質問を行ってまいったところであります。そのときの答弁は総務局長と理財局長に求めたのでありますが、たいへん前向きでありました。それから1年以上たったのでありますが、答弁のとおりの成果があったのかどうか、まずこの点について、それぞれの方からお聞きをしたいと思います。

 また、この事業の直接の担当者にお聞きをいたします。

 当初のねらいどおりの成果が上がっているのかどうか、あるいは、ねらいどおりに行っていないのであれば何が問題なのか、この際明らかにしていただきたいと思います。

 次に、市民局長にお聞きをいたしますが、この事業が各地域のコミュニティ醸成に大きく寄与し、地域力の向上につながる施策であると私は確信をしているのでありますが、各支所では、この事業をどのように受け止め、それぞれのグループにかかわっておられるのか、明らかにしていただきたいと思います。

 また、局長が見て最も本来の趣旨を踏まえたグループがあれば、そのグループの活動内容をぜひこの際明らかにしていただきたいと思います。

 次に、地域力を高める施策の第2は、10万人わがまちクリーン作戦であります。

 この事業は、既に2回実施をされ、間もなく3回目が実施をされようとしております。これにつきましては、端的に質問いたします。2回の実施の中での反省点を率直にお聞かせください。

 次に、地域力を高める施策の第3は、子育て支援事業であります。言い換えますと、私が14年来提起し続けてまいりましたコミュニティ保育事業であります。

 今日でもなお、子育て支援といえば、イコールで保育所の充実が論議をされます。事実、厚生省のエンゼルプランも、保育所機能の充実を柱にした施策となっております。乳幼児を地域コミュニティづくりの中心に据えるという視点が、本市保育当局者はもちろん、厚生省にあってもたいへん弱いと常々思っておりました。コミュニティ保育論を、今回は、保育論の観点からではなく、地域力を高めるための極めて有効な施策であるという観点から質問をしたいと思います。

 本当の子育て支援事業は、保育所に行っている子も行っていない子も、すべての乳幼児をその対象にすべきなのであります。それは、言うまでもなく、子育てに悩んでいるのはすべての母親であるからであります。ところが、本市の保育行政は、長年、保育所に行っていない子どもをその対象外としてまいりました。ただ、わずかに社会福祉振興基金の事業の中でコミュニティ保育事業として続けられてきましたが、その対象はあまりに少数でしかありませんでした。

 ところで、近年、全国的に本市のコミュニティ保育事業に匹敵する、他都市では子育てサークル運動が行政施策の一環として大々的に実施されるようになってまいりました。しかも、全国で行われている子育てサークル運動は、地域コミュニティの確立、すなわち地域力の向上という観点が取り入れられているのであります。本市も来年より子育て支援事業を行うよう計画されておりますが、その内容について、まずお聞かせをいただきたいと思います。

 ちなみに、本市の中でも自主的な保育サークル運動が全く自然発生的に始まりました。9月8日付け朝日新聞に、自主保育サークルによる親子ふれあいコンサートがアルカイックホール・オクトにおいて親子800名が参加して開催されたことが報じられておりました。私は、この記事を見てびっくりしたわけであります。私が日ごろから保育当局に実施を迫っていたそのものの内容が、現実に実施をされたからであります。そこで、私は、早速代表者に電話をかけ、その内容について詳しく話を聞きました。聞けば聞くほど私の子育て支援事業のイメージと一致するのです。ほんとうにうれしくなったわけでございます。私の問題提起は間違っていなかったと確信をいたしました。

 ところで、その代表者がおっしゃるには、なぜこのような企画をしたのかといえば、これだけのことをやれば行政が必ず動き出してくれるのではないかと思って、あえて実行したということでございました。行政のバックアップがあれば、子育てに悩むもっともっとたくさんのお母さんたちを集められるし、子育てサークルももっともっと増えると思うし、増やしたいとおっしゃっておられました。私は、決して難しいことを言っているのではありません。一主婦にできたことがなぜ保育当局にできないのかと、率直に言っているだけなのであります。

 そこで質問でありますが、私が実例で示しました親子ふれあいコンサートについて、当局はどう受け止め、どう評価をされているのか、お聞かせをいただきたいと思います。

 また、彼女らは、今すぐにでも行政の支援が欲しいのでありますが、当局は、今後どうかかわるおつもりか、明らかにしていただきたいと思います。

 次に、地域力を向上させる施策の第4は、児童館であります。

 私は常々、各支所ごとに2カ所ずつ計12館ある児童館につきましては、地域力向上を図る上で、支所と並ぶ極めて重要な拠点施設であると思ってまいりました。機会があれば一遍取り上げようと思っていたところ、たまたま市報の8月15日号の市長への手紙の欄で、児童館の問題が載っておりました。児童館を神戸市のこべっこランドのような魅力的な施設にしてほしいという一市民からの要望に対しまして、市長は、魅力ある施設となるよう児童館全体の整備計画を検討していくと返答されておったわけであります。児童館全体の整備計画の検討がなされるということにつきまして、私は全く聞いておりませんでしたので、そのことにつきましては、まずびっくりしたのでありますが、この際、そのことについては何も申しません。児童館についての前向きの姿勢については評価をし、更に前向きになるよう質問をしたいと思います。

 児童館の位置づけにつきまして、従来からの狭い意味での青少年の健全育成施設という位置づけだけではなしに、広い意味で地域コミュニティの拠点施設として位置づけできないのかと思っているのですが、市長のお考えをお聞かせいただきたいと思います。

 次に、心の教育の問題について質問を行ってまいります。

 御承知のように、この問題は、あの須磨区で起こった衝撃的な悲惨な児童殺傷事件を契機にクローズアップされまして、現在、文部大臣が中央教育審議会に対し心の教育問題ということで諮問中でございます。また、事件直後から、マスコミを通じて各専門家の方々がさまざまな角度から意見を述べておられます。この事件の衝撃性は、近所の子どもが近所の子どもを残虐に殺したという点もありましたが、自分の子もひょっとすると殺人者になりうるのではないかという奇妙な親近感を覚えた点でありました。現在、小中学生を持つ親の30パーセント強の方々がそう感じたと、ある新聞社の電話調査の結果が出ておりました。そして、この事件の衝撃性のもう一つは、だれもが殺人者になりかねない状況があるのに、これという決定的対策が立てられないということであります。ある事件の決定的原因はこれであり、したがって対策はこうすべきであるというぐあいに、たいていの場合は解決の方法が明らかになってきたと思います。しかし、今回の神戸の事件は、これという決定的な原因を見いだすことができないし、したがって、対策も立てられないという専門家の方々のいら立ちを新聞報道の行間から読み取ることができたわけであります。原因と考えられる主なものを挙げますと、第1は学校教育の問題、第2は幼児期の問題、第3は家庭内の問題、第4は本人の性格の問題、第5は情報化社会と子どもの心の問題、第6は都市部の中での地域コミュニティの在り方の問題、第7は、子どもの世界の中での悲惨な目に見えない殺人戦争、すなわち激烈な受験戦争の問題等々があるようであります。まさに、複合汚染ではありませんが、現在のすべての子どもの心が複合的原因によって、ある意味ではぼろぼろにされていることを白日のもとにさらしたのがあの事件であったのではないかと思っております。犠牲者は、殺された子どもはもちろんでありますが、殺した中3の男の子も犠牲者の一人ではないのかと思うのは、子育て中の親の単なる感傷なのでしょうか。

 いずれにいたしましても、私は何の専門的知識も持ち合わせてはおりませんので、問題の究明はそれぞれの専門家にお任せするよりほかありません。しかし、同時に私は、政治の分野では専門家の一人であるというレッテルを張られる市会議員でもあります。現在の子どもをめぐる厳しい状況の中で、政治家として子どもたちのために何ができるのかが問われているという思いから、私なりの考えを明らかにしてまいりたいと思います。

 現在の子どもたちは、今日の厳しい状況の中で、他者との人間関係をつくることがあまり上手ではありません。したがって、他者への思いやりが不得手であり、喜びや悲しみを共有することもまた不得手であります。他者との厳しい人間関係をつくる機会が幼児期からあまりに少ないことが原因ではないかと言われています。時間的、空間的に、今日の子どもたちは他者との人間関係をつくる機会を奪われているのであります。すなわち、時間的には、小さいときから塾やおけいこ事などにとられまして、空間的には、かつての遊び場でありました空き地や道路が家や車に奪われてしまっています。また、少子化により、家の中でも他者との人間関係をつくる機会が少なくなっています。したがって、心の教育を考えるとき、まず子どもたちが直接体験する機会があまりに少ないという事実は、何とかしなければならない絶対的課題であると私は思っております。他者との人間関係を鍛える場の提供は、子どもたちにとっては緊急の課題ではないのかと思っているのであります。

 そういった意味で整理すれば、乳幼児期にあっては子育てサークルの育成による場の提供、小学校期にあっては自然学校のいっそうの充実、すなわち小学校1年生からの体験の場の提供、中学校期にあってはクラブ活動の充実と宿泊訓練の抜本的改革による体験の場の提供については、少なくとも現時点ですぐにでもできることではないのかと思っているのであります。

 そこで質問でありますが、子どもたちの心をより豊かにするために、直接体験できる場の提供が必要だと思うのでありますが、その必要性について教育委員会の見解をお聞かせいただきたいと思います。

 また、もし場の提供についての認識が私と一致したならば、具体的には現状では自然学校と宿泊訓練が考えられると思うのでありますが、これを改善する考えはあるのかどうかについてお聞きをいたします。

 例えば、自然学校でいえば、現在5年生だけでやられているのでありますけれども、これを全学年でやるべきであります。例えば、小学校1年生では、自分の学校で飯ごう炊さんとキャンプファイア、2年生では、自校での1泊の宿泊体験、小学3年では、キャンプ場での2泊3日程度の体験をさせてはどうかということであります。教師は確かにしんどいかもしれませんが、子どもたちの喜ぶ姿を見たら、そのしんどさはすぐ吹っ飛んでしまう程度のしんどさであると思います。豊かな心を育てることを考えている真の教育者であれば、もろ手を挙げて賛成してくれるものと私は確信をいたしております。また、中学校の宿泊訓練もしかりであります。現在、中学1年ないし2年で、基本的には1泊2日で宿泊訓練が行われておりますが、極めて不十分であると思っております。少なくとも3泊4日は必要であり、1年、2年の2回は絶対に必要であると思っております。

 以上のような私の考え方につきまして、教育委員会としてどのように考えておられるのか、具体的な見解をつけて御答弁をお願いしたいと思います。

 次に、心の教育の問題に関して、動物愛護センターの積極的活用策について質問をいたします。

 御承知のように、動物愛護センターは、小動物と子どもたちの触れ合いの場を提供する趣旨で、来年4月1日にオープンされることとなっております。私が十数年来言い続けてきた小動物園をぜひつくってほしいという願いがやっと実現をし、たいへんうれしく思っております。都会の動物園は猛獣ばかりです。乳幼児がほんとうに望んでいる小動物がいない、なぜだろう、なぜ親たちは、心の成長にとってたいせつな小動物と接触させる場を要求しないのだろうと、私は疑問を抱き続けておりました。当時子育て中の私は、私の子どもには小さいときから小動物と触れ合いさせたい、心豊かに育てたいと率直に思いましたし、その思いを議会の場で何回もぶつけてまいりました。そのときの当局の答弁は、決まって、都会では周囲に悪臭を放つので、小動物園は設置できないというものでございました。そこで、私は、都会にある小動物園を一生懸命探しに視察に行ってまいりました。その結果、とうとう東京にその小動物園を見つけまして、写真を撮りまして、その写真を突きつけまして小動物園をつくるよう迫ったのでありますが、残念ながら、尼崎市はとうとうつくりませんでした。今回できる触れ合い型の動物愛護センターは、たいへん残念なことに県立であります。

 改めて質問をいたしますが、なぜ本市は子どもたちの心の教育にとって絶対に必要である小動物園をつくらなかったのか、その理由をこの際明確にしていただきたいと思います。その必要性について真剣に受け止めなかったからか、あるいは私に説得力がなかったからか、あるいは、端的に適切な場所がなかっただけなのか、あるいはまた財政的理由によるものか、この問題についてけじめをつける意味で、明快な答弁をしていただきたいと思います。

 さて、本題に移ります。

 何はともあれ、小動物と子どもたちが日常的に触れ合える場ができることになりました。今後は、各関係機関が子どもたちのためにどれだけこの愛護センターを活用できるかにかかっているわけであります。言い換えますと、活用する意欲を各関係者がどれだけ持っているかが問われているのであります。

 そこで質問でありますが、各関係者は、このセンターの活用策について既に計画を練られていることと思いますので、その活用のための計画あるいはその夢について語っていただきたいと思います。

 第1問を終わります。(拍手)



○議長(石本晟君) 答弁を求めます。

 総務局長。



◎総務局長(鳥羽正多君) 地域力向上の観点から、街なみ街かど花づくり運動事業に係る総務局としての支援体制づくり等の成果はどうかといったお尋ねでございますが、平成8年3月の花のまち委員会の提言も踏まえまして、8年4月には、花と緑のまちづくり推進事業などを強力に進めていきます体制づくりとして、土木局に花さくまち推進室を設置いたしますとともに、このことを通じまして職員の意識啓発を図ってまいったところでございます。また、街なみ街かど花づくり運動を全庁的取組みであります明るくさわやかなまちづくりの主要な柱として位置づけ、鋭意取組みが進められているところでございます。

 以上でございます。



○議長(石本晟君) 朝田理財局長。



◎理財局長(朝田健三君) 花のあるまちづくりに対する取組みについてお答えします。

 競艇場周辺駐車場を活用いたしまして、付近住民の方と一体となって四季折々の花を咲かせるなど、その具体的な取組みについて検討する旨のお答えをいたしましたところであります。その後、駐車場敷地のほとんどが借地であることから、地権者の方と花のあるまちづくりについての趣旨を説明し、協議してまいりましたが、承諾が得られないなどの理由から、現時点では実現いたしておりません。しかし、現在も一部の地権者の方と協議中でありますので、引き続き実現に向けて努力してまいります。

 なお水明公園から場の西岸、南岸一帯を花のベルト地帯として整備する事業につきましては、全体の基本計画の策定も終え、平成10年度には水明公園の実施設計等に着手してまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(石本晟君) 大井土木局長。



◎土木局長(大井善雄君) 街なみ街かど花づくり運動は、当初のねらいどおり成果が上がっているのか、上がっていないのであれば何が問題かという御質問でございます。

 市民自らの手で尼崎のまちを花で飾り、本市のイメージチェンジを図るために、昨年度からスタートいたしましたこの運動は、多くの花の世話役さんの熱心な活動によりまして、花苗を育成し、市内各所でさまざまにデザインされた花壇が相当見られるようになってまいりました。一方、職員による公共施設での花壇づくりも、多くの職場で取り組まれてきているところでございます。また、休日などに実施いたしております種まきや鉢上げにおきましては、職員のボランティアの参加も回を追うごとに増加いたしまして、市民との協働といった面が芽生え始めております。しかしながら、現時点でのグループ数は、当初昨年の倍ぐらいまで増やしたいというふうに見込んでいたわけでございますが、残念ながらそこまでは至っていないわけでございます。これは、まだこの運動の趣旨や方法が広く知られていないことや、実際やってみると作業の負担がけっこう大きいといったことなどが主な原因と考えられております。これらの反省も踏まえて、広報紙等を通じてのPRだけではなく、積極的に周辺地域に働きかけることが必要と考えまして、体制も含めて今後もう一度検討を加え、この事業の推進に努めてまいりたいというふうに考えております。

 次に、市は小動物園をなぜつくらなかったのか、その原因は何なのかという御質問でございました。

 この小動物園につきましては、昭和60年以降、設置についての考え方を再三御質問いただいているところでございます。これに対しまして、子どもたちが動物に触れたり観察することができ、情操教育をする上においてはたいへんたいせつなことであると認識しているというふうに御答弁を申し上げてきております。このような中で、実際に東京都荒川区や板橋区、相模原市等の小動物園を調査いたしまして、その可能性について検討をしてまいりました。その結果、365日昼夜を通じての飼育管理体制や運営方法、それと、やはり相当規模の公園面積を確保する必要があること、また、音やにおいなどの環境条件の整理など、さまざまな問題がじゃっ起してまいりました。一方、平成3年3月には、公園緑地審議会におきまして、小動物等のいる自然学習に資する公園緑地の整備に努めるようといった答申をいただいているところでございます。

 このような経過の中におきまして、今日まで実施に至らなかった最大の原因をあえて言うならば、前段申し上げましたいろいろな問題点の解決を図れるような適当な用地の確保ができなかったというふうに考えておる次第でございます。

 以上でございます。



○議長(石本晟君) 矢冨市民局長。



◎市民局長(矢冨勝亮君) 街なみ街かど花づくり運動と各支所のかかわり、そして、管内のグループの活動内容の把握などについてのお尋ねにお答えします。

 街なみ街かど花づくり運動は、美しいまちをつくり出すために、市民、事業者、そして行政が一体となって、共に力を携え、取り組んでいるものでございまして、こうした活動が地域に根づくことによりまして、地域のイメージチェンジ、そして、今改めて求められておりますコミュニティの形成に大きく寄与するものと、このように考えております。

 御質問の各支所の本事業におけるかかわりにつきましては、当初のグループの募集の段階におきましては、市民からの問い合わせ等の窓口として担当部局と連携を図ってきたところではございますが、その後のグループの詳細な活動につきましては、残念ながら把握できていないのが実情でございます。しかしながら、各支所は、尼崎花のまち委員会の当初のグループ募集の際に、地域における一つの事業所といたしまして登録をいたしまして、職員はボランティアとして花壇づくりに努めますとともに、休日には花苗づくりに参加するなど、コミュニティの拠点にふさわしい施設になるよう努めているところでございます。いずれにいたしましても、今後は、御指摘の点を踏まえまして、コミュニティ振興の第一線であります市民局といたしまして、関係局と緊密な連携のもとに、できる限りグループの活動状況の把握に努めますとともに、側面的な支援を行いまして、地域の輪を広げ、そして地域力の向上に努力してまいりたい、このように考えております。

 次に、昨年の春、今年の春、2回の10万人わがまちクリーン運動の評価と反省点についての御質問にお答えします。

 御存じのとおり、この10万人わがまちクリーン運動は、市制80周年を契機に、わたしが創るあまがさきのテーマのもとに、市民、事業者、そして行政が一体となって、ごみのないまちづくり運動としてスタートしたものでございます。この運動の活動内容といたしましては、従来のまちの美化運動とそう変わるものではございませんが、その基本理念におきまして、わたしが創るあまがさきという、こういうテーマのもとに我がまち意識をはぐくみまして、そしてごみのないまちづくり運動を実践しよう、こういうところに大きな意義があるわけでございまして、これまでの2回は、必ずしも十分とは申せませんが、一定の成果があったのではないか、このように考えております。

 また一方、反省点といたしましては、この運動の基本理念からいたしますと、できる限り住民主導で展開すべきであったわけでございますが、各地区市民運動推進協議会と協議をいたします中で、初めてのことでもございましたし、運営面ではどうしても行政主導にならざるをえなかった、こういったことは否めない事実でございます。したがいまして、今後この事業を名実ともに地域力の醸成につなげるため、広く住民の皆さんの理解のもとに、一歩一歩協働型の運動として発展するよう、更に工夫と努力をしてまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(石本晟君) 立石福祉局長。



◎福祉局長(立石廣海君) 子育て支援事業の計画内容について、子育てグループの交流会の評価について、これらのグループへの今後の支援について、以上の3点についてのお尋ねに一括してお答えいたします。

 昨今、少子化が社会的な問題としてクローズアップされており、家庭における子育てについてもさまざまな問題が提起されております。こうしたことから、子育てに関する専門知識やノウハウを持つ保育所機能を活用し、育児についての相談や助言など、当面広く地域へ提供していく方法について、現在鋭意検討を行っているところでございます。

 また、今回のように家庭で子育てをしている方々が自主的に交流会を開き、結びつきを深められたことは、市が提唱しております地域力の観点からも大いに評価しているところでございます。

 それらの方々に対しましては、これまで市としても一定の支援をいたしておりますが、更なる充実につきましては、安心して子どもを産み育てることができる社会の構築をめざして、現在策定に着手いたしております尼崎市児童育成計画の中で前向きに検討してまいりたいと考えております。

 次に、動物愛護センターを今後どのように活用していくのかについてでございます。

 子どもが小動物と触れ合うことは、子どもの人格形成にとって非常にたいせつなことであると考えております。このような考えのもと、これまでも園外保育の機会に近隣市の動物園に出かけるなど、動物との触れ合いをたいせつにしてきたところでございます。今回、動物愛護センターが近くにできることによりまして、手軽に小動物に触れ合うことができることは、子どもにとってたいへんよいことであると喜んでいるところでございます。今後大いに活用してまいりたいと思っております。

 以上でございます。



○議長(石本晟君) 山田教育長。



◎教育長(山田耕三君) 教育の関係につきまして、順次御答弁申し上げたいと思います。

 まず、地域力との関連におきまして、児童館の在り方についてのお尋ねでございます。

 現在、児童館におきましては、御指摘のように、地域力の向上という観点から、地域に根ざした児童館ということを念頭に置きまして、地域の子ども会、また児童館活動を各地域で支えていただいておりますボランティアグループでもございます母親クラブとの連携を密にしながら、また、児童館事業の内容等にも工夫を重ね、その充実に意を用いてきたところでございます。また、児童館は、今御指摘のコミュニティ拠点という面から見まして、法的には児童厚生施設としての制約がございまして、一般の利用に供することは非常に難しい点があるわけでございますが、現在は、児童の健全育成に寄与していただくということで、子ども会の指導者の方、あるいは地域での活動団体、子育てグループの方々にその場を提供させていただいているという状況にございます。今後とも、地域と連携しながら、地域全体で子どもが健全に育っていく一つの拠点施設として、その充実に努めてまいりたいと考えております。

 次に、心の教育に関連したお尋ねでございますが、まず、子どもたちが直接体験できる場の提供についてでございます。

 御指摘のように、体験学習の場の提供につきましては、校内で自然との出会いの場づくりや、校外におきましては教育目的に合った場の選定を行うことがたいせつであると考えております。宿泊を伴う学習につきましては、学校によりましては、4年生で校内キャンプを実施、また、生活体験を豊かにするために飯ごう炊さんを実施するなど、集団生活による規律といったことを体験学習させておる状況でございます。そして、5年生におきまして、低中学年で学習してきました内容を基礎といたしまして、自然の中での集団生活を通して、忍耐力、協調性、規律といったことを学び取ることをねらいといたしました自然学校を実施し、最終学年においては修学旅行を実施しているところでございます。

 心の教育にとりまして直接体験できる場をなるべく多くすべきである、こういう考え方につきましては、私と同じくするところでございますが、しかし、議員御提案のまま実施することはなかなか難しい点もございまして、今後とも、集団生活のよりいっそうの充実のため、子どもの成長過程に合わせて創意工夫を凝らした体験学習を実施してまいりたい、こういうように考えておるわけでございます。

 次に、中学校の宿泊訓練についてのお尋ねでございますが、校外学習の中でも特に宿泊訓練は、級友たちと生活を共にする中で豊かな人間関係を形成し、実体験を通して心豊かな人間性を醸成するのにたいへんよい機会でございます。そのために、中学校におきましては、それぞれの学校の教育計画に基づきまして、1泊2日又は2泊3日の宿泊訓練を1年生、2年生で実施しておりますが、今後、更に実施日数や実施学年についての検討を加え、より効果的な体験学習の推進に努めてまいりたい、こういうふうに考えております。

 最後に、動物愛護センターの活用等についてのお尋ねでございますが、現在、幼稚園や小学校で行っております小動物の飼育活動につきましては、心の教育にとりましてたいへん効果的な指導方法の一つである、こういうふうに私も考えております。現在建設中の県立動物愛護センターは、動物との触れ合いを通して、こういった命をたいせつにしたり、倫理観を養うことに役立つ施設であると、こういうふうに理解しております。

 以上でございます。



○議長(石本晟君) 山本保健局長。



◎保健局長(山本繁君) 動物愛護センターの活用についてどうかとのお尋ねに、保健局の立場からお答えをいたします。

 動物愛護センターにつきましては、現在、県が動物愛護思想の高揚と動物の愛護に関する事業を積極的に展開するための施設として建設中であります。施設の内容としましては、動きのある映像や模型の展示室、図書資料室や多目的ホールから成る愛護館、小動物との触れ合いや犬のしつけ指導を行う触れ合い館などがございます。その敷地の中に本市の動物管理事務所も移転します。

 そこで、市民、特に子どもたちがこのセンターを訪れ、動物と触れ合うことにより、命のたいせつさや動物に対する思いやりを学んでいくことは、非常にたいせつなことであると考えております。したがいまして、今後は、併設のメリットを生かして、教育関係者等の意向を十分に把握し、県と協議の上、このセンターを有効に利用していきたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(石本晟君) 小柳久嗣君。

 (小柳久嗣君 登壇)



◆35番(小柳久嗣君) 第1問の御答弁をお聞きしておりまして、たいへん安心をいたしました。基本的には私の問題提起に対しましてまともに受け止めていただいており、答弁もたいへん前向きでありました。

 ただ、若干気になる点がありますので、数点指摘をしておきたいと思います。

 まず、地域力を向上させる施策であります花のまち推進事業では、すべての局が積極的に受け止め、全局がかかわっている点では評価できるのでありますが、市民との協働作業にまで高まっていない点は今後の大きな課題であると思っております。また、市民グループの組織化も十分ではありません。まだまだ点の状況でありまして、これを線の状況、すなわち、ここぞというストリート、道路を花で埋め尽くすような場面をつくり出さなければならないと思っております。そのためには、今まで以上に全庁的取組みがたいせつでありまして、とりわけ各支所のかかわりが重要であります。少なくとも来年の春には、市内の至るところで花があふれるような光景をつくり出していただきますよう、全庁的体制づくりを強く求めるものでございます。

 第2は、子育て支援事業についてでありますが、やっと私の問題提起に対し、前向きに検討するという答弁を引き出すことができました。これは大いに期待をしたいと思います。

 次に、心の教育の問題でありますが、私の長年の主張でありました自然学校の充実、宿泊訓練の改革については、前向きの答弁でありました。期待を持って見守りたいと思います。

 併せて、文部省に対しても、自信を持って心の教育の予算として来年度に向けての予算要求をすべきであると私は思っております。

 また、今回は触れませんでしたが、中学校の体育大会、文化発表会の改革につきましても、着手すべき課題であるということについて指摘をしておきたいと思います。教育は、学校と地域と家庭が三位一体で取り組まなければうまくいかないと、口では教育委員会は言うわけでありますけれども、体育大会など、学校のたいへん大事な行事については地域や家庭を排除してしまっている事実については、深刻に反省をし、改革をしてほしいのであります。すなわち、各家庭や地域から多くの人たちが参加できるよう、日曜日か休日にそれを行うべきなのであります。

 次に、動物愛護センターの活用策の中で、たいへん大事な問題が抜けておりました。それは、これを活用した各学校園における小動物舎の充実の問題であります。動物愛護センターを利用することにより、各学校園の小動物舎を充実させることができるのでありますので、この際積極的に活用されるよう要望しておきます。

 以上指摘をしておきますので、よろしく御配慮をお願いいたします。

 続いて第2問に入ります。

 地域力の向上策につきまして、第2問においては、更に角度を変えまして、人事政策の面からただしていきたいと思います。

 以前から、人事の面で市内居住者を優先して考えるべきであるという議論が本会議でもしばしば行われてまいりました。しかし、これは、居住地をもって他に差をつけるという意味において歴然たる差別に当たるということで、うまくいかなかったわけであります。そこで、私は、今回、地域への貢献度という尺度を新たにつくり、人事政策に反映させてはどうかと提案をしたいと思います。

 これほど地方分権が叫ばれ、地域力の向上が言われる中で、人事評価にそのことが反映されていないことが、むしろ不自然であると思っております。そして、地域への貢献度というものさしは、極めて公平であると私は思っております。例えば、市外に居住している職員であっても、市内の地域活動に積極的にかかわっておれば、ちゃんと正当に評価をされますし、逆に、市内に居住していても地域活動に参加していない職員については、厳しい評価が下されるからであります。いちばん問題なのは、一部の職員を除いて大半の職員が、市長が提唱するさまざまな施策について、一市民としてかかわっていないということであります。これでは、いくら市長が我がまち意識を持て、行動する市役所にと言っても、なかなか成果が上がらないのではないかと思うのであります。地方自治を市職員が積極的に立って担っていくというさまざまな地域力向上策を人事政策面からも追求しなければ意味がないと私は言っているのであります。市長のお考えをお聞かせいただきたいと思います。

 次に、国際化対策の質問でございます。

 これにつきましては、国際化対策基本方針に基づきまして早急に施策化をし、実行に移すべきであるという趣旨の質問を考えていたのでありますが、現在既に私の考え方とほぼ同じ考えで準備をされているということでありますので、あえて今回は質問いたしません。

 ただ1点だけ気になることがありますので、その点についてのみ質問をしてまいります。

 それは、職員の国際化についてであります。

 このところ、どうしたことか、職員の海外派遣研修が行われていないということであります。もともと海外派遣研修は、職員の国際感覚を豊かにし、世界の先進的政策を積極的に取り入れる趣旨で行われてきたと理解をしておりますが、なぜ取りやめになったのか、この際明らかにしていただきたいと思います。

 私は、今日ますます海外派遣研修の意義は、増しこそすれ減ることはないと確信しているのであります。コレクティブハウジング事業、あるいはグループホーム事業、介護保険事業等々、海外の先進国から学ばなければならない政策課題は山積みしているのであります。長い間海外研修を見合わせていたのは、推察いたしますに、海外に行くことは悪いことであるという、一部市民のねたみ意識に迎合した一部会派の批判を恐れてのことではないかと私は思っております。そんな批判は全く恐れる必要はありません。今や日本の海外旅行人口は年間1,700万人を超えていますし、下駄履きのままで簡単にヨーロッパに行ける時代になっているのです。世界はほんとうに狭くなっていますし、何も特別なことではありません。東京に行くのもニューヨークに行くのも、その趣旨において何の差異もないのであります。東京に行くことはよくて、どうしてニューヨークに行くことが悪いことなのか、私には全く理解できないのであります。

 そこで質問でありますが、今まで見合わせていた職員の海外研修について、積極的に行うべきであるという私の考え方に対する当局のお考えをお聞きしたいと思います。

 以上で私のすべての質問を終わります。

 御静聴ありがとうございます。(拍手)



○議長(石本晟君) 答弁を求めます。

 鳥羽総務局長。



◎総務局長(鳥羽正多君) 職員の地域活動を人事評価の中で評価してはどうかといった御質問、それから、職員の海外派遣研修についての御質問についてお答えを申し上げます。

 まず、地域活動におきます市職員の役割を考慮して、地域への貢献度も人事評価に反映し、地域力の向上につながる人事政策を行うべきではないかという点についてお答えを申し上げます。

 地域への貢献度を職務と同様に人事評価をしていくことにつきましては、難しい面もございますが、公務に携わる職員も地域や社会の一市民としての自覚のもとに社会貢献に努めることは、まさに御指摘のとおり、大きな意義を持つものでございます。公務員として備えるべき資質等の向上からは望ましいものでございますので、例えば表彰制度の活用など職員の意識高揚を図るための取組みを進めまして、御提案のように、本市の地域力向上につながる職員の地域活動への参加促進に努めてまいりたいと考えておるところでございます。

 続きまして、海外派遣研修の件でございますが、海外派遣研修につきましては、震災あるいは財政状況等を考慮する中で、平成7年度以降見合わせてまいっておるところでございます。海外派遣研修につきましては、諸外国の都市づくりや行政制度等の調査研究を行い、本市行政の高度化と効率化に資するとともに、海外での見聞を通じまして国際理解を深め、国際化に対応した人材を育成するといった観点からは、非常に重要、有益な研修であると考えておるところでございます。今年度につきましては、自主的な海外研修に対します旅費の一部助成を実施しておるところでございますが、公的な海外研修につきましては、財政状況等を踏まえつつ、再開に向け検討してまいりたいと考えているところでございます。

 以上でございます。



○議長(石本晟君) 小柳久嗣君の質問は終わりました。

 この際、昼食時間が少し延びますが、続いて発言を許します。

 広瀬早苗君。

 (広瀬早苗君 登壇)



◆15番(広瀬早苗君) 日本共産党の広瀬早苗です。

 神戸市須磨区の児童殺害事件の容疑者が同じニュータウン地域の中学生であったことは、全国に大きな衝撃を与えました。この事件に関連して、教育の在り方についての質問をいたします。

 1995年5月、日本共産党は、人間を大事にする教育の実現こそいじめ問題克服の道と題する提言を発表しました。その中身を簡単に紹介します。

 本来学校は、学ぶ喜びと友情をはぐくむなど、子どもにとって楽しいところであり、人間的自立を確かなものにする場であるはずです。そのために、学校は、社会の病理に抵抗して子どもを守る防波堤でなければならない。ところが、社会の病理に対して防波堤となるべき学校が、それに拍車をかけている実態があるとして、教育政策にメスを入れない限り解決はありえないことを強調しています。そして、教育政策の問題点として2点を挙げています。一つは、学校が能力主義による競争の場になっていること、もう一つは、学校に校長、教頭、教務主任、各種主任、教員という体制をつくり上げ、上意下達の支配で、通達やマニュアルどおりの子どもへの指導という管理統制が強化されているという問題です。その上でいじめ克服のための6項目の提起をしています。一つ目には、学校で人間をたいせつにする教育を中心にすることをはじめ、学校、家庭、地域でいじめはいけないという共通の認識と勇気を持とうじゃないか。二つ目には、子どものシグナルを見逃さないようにしよう。三つ目には、子ども自身の取組みをたいせつにしよう。四つ目に、異常な競争教育からの子どもたちの解放を急ごうじゃないか。そして五つ目には、教職員の多忙化の解消と子どもの権利条約を普及しましょう。そして最後に六つ目、社会の病理現象を正す運動を広げましょう。この提言は、国民に討論を呼びかけたものです。これ以降も社会の病理現象は進んで、今回の須磨事件が起きてしまいました。私は、この提起を踏まえて質問をしたいと思います。

 1994年11月、愛知県西尾市の中学生、大河内清輝君がいじめが原因で自らの命を断つという痛ましい事件が起こりました。この須磨事件もその延長線上にある問題としてとらえたいと思っています。なぜならば、学校教育の能力主義、管理主義の中で子どもたちが追い詰められ、そのはけ口として弱者へのいじめという現象になっている。大河内君の事件は、いじめられて自殺に追いやられ、神戸須磨の事件は、弱者を攻撃して殺人を犯すということになったのではないでしょうか。大東文化大学教授の村山士郎さんが、殺人を犯した場合、死体を隠すとか捨てるとか、そこから離れようとするのが普通でしょう。ところが、この事件では、首を絞めて殺した後に、その現場に戻って頭部を切断し、それを自宅に持ち帰り、細工を施して校門に置いています。血を見るのが好きだということや、人間を物として見る死体愛好的なところまで病理が進んでいるのではないかと考えられます。この病理を正面から明らかにすることなしには、今回の問題を解明することはできないと思うのですと述べておられます。更に村山教授は、要因として学校の問題が盛んに言われています。しかし、それは、あの先生がこう言ったとか、この先生がぶったという問題では済まされない、社会教育としての学校の問題として考えなければいけないでしょう。中学校は進学校で、表面的には荒れた学校ではない。地域も受験体制に組み込まれている。家庭もこのシステムの中でしか子育てはできない。そこから受けるストレス、不安感、抑圧感は非常に重い。こういう普通の学校、地域、家庭が子どもを透明な存在にしているのですと言っているんです。社会のシステムとしての学校の問題に目を向けなければ、透明な存在としての子どもがなくならないと村山氏が言っているのだと私は理解しました。自分の考えがない、自分が自分でない、つまり、自分は殺された存在だということです。人生の中で自分というものをつくっていくいちばんたいせつな時期を、1点を争う競争に追い込まれて自分の存在をなくしていく、学校教育が人を育てるのではなく、透明な存在をつくっていると言ったら言いすぎでしょうか。

 この事件の真相はまだ分かりませんが、この事件をきっかけに、神戸の高校生が感想を寄せています。私は、身近なところで起こった事件にはすごくびっくりしました。こんな大事件が身近で起こるとは、夢にも思いませんでした。容疑者が15歳の少年だと知ったときには、耳を疑いました。なんでそんなことしたのかと腹立たしく思いました。けど、日にちがたって、事件が深いところまで分かってきて、義務教育が原因だと言われてくると、私は少年への憎しみが少し薄れてきました。反対にかわいそうだと思いました。私たちの時代は、学歴重視で、成績で何でも決められてしまいます。伸び伸び過ごせと世間で言われても、やはり勉強しろ勉強しろと言われます。少年は、そんな中で押しつぶされてしまったのではないかと思います。子どもはみんな義務教育に少なからず反発を持っていると思う。それをどう表現するかがその人の個性で、少年は行動に移ってしまったと思う。世の中どうなっていくのか、心配になりました。一昔前までは、こんな事件が起こるとは考えられなかったと思います。この感想を寄せた高校生は、容疑者の少年は今の教育体制の中でつぶされたのだと考えています。このように、同世代の子どもたちの多くが、この事件を人殺しは悪いが気持ちは分かると共感していることが重大であります。決してこの子だけが特異というのではなく、この事件がいつでもどこでも起こりうるという側面を持っていることが問題なのです。

 須磨事件の背景になった神戸第3学区の実態を御存じでしょうか。長田区、須磨区、垂水区、西区の4区の行政区で成り立っているこの神戸第3学区は、単独選抜制のため、とりわけ受験競争が激しいところで、11ある全日制高校が1番から11番にランクづけされている実情です。6割の生徒が全日制高校に行くわけですから、各クラス40人のうち24人が行くとして、各中学校のクラスから男女1名ずつが1番はA校、2番はB校というように11に振り分けられるわけです。そのことが超スライスと言われているのです。そして、制服を見ると何番目学校かすぐ分かるので、子どもたちは制服を着るのが嫌だと言うのです。だから、子どもたちは、自分たちを学力だけで見るという風潮になっていくのです。1点上がれば1校ランクが上がり、1点下がれば1校ランクの下の学校に行くという仕組みになっているのですから、テストごとに子どもたちの心は揺れ動き、不安にさいなまれる、友達は友達でない、敵となっていくのです。

 そこでお尋ねいたします。

 確かに今回の須磨事件には特異性、異常性はあるが、同世代の中学生からテレビ局などに学校に復しゅうしたいと思ったことがあるという声が多く寄せられていることからも、私は、この問題は個人が起こした特異な問題と把握するのではなく、病んだ社会や競争と管理主義教育がつくり出した社会的な問題だと考えていますが、いかがですか、お答えください。

 過日、県下の教育長会議が緊急に神戸で開かれ、この会議では、心の教育の見直しをしなければならない時期である、早期に着手すべきであるということが話されたと報告されました。また、山田教育長も、心の教育が今いちばんたいせつなことだと考えておられると伺っております。県教委は、7月1日に今回の事件に対する基本的な考えを示されました。そこには、この子どもに命の尊厳や弱者への思いやりの念などが十分にあったのかと述べています。これは、山田教育長の考えておられる心の教育の部分と共通したものだと思われます。しかし、県教委の言う弱者への思いやり、命への尊厳がたいせつだと100回叫んでも、透明な存在という状況に追い込まれた子どもが弱者への思いやりや命の尊厳に気がつくでしょうか。このことを気づかせてやりたいのなら、県教委や市教委こそ子どもへの思いやり、子どもの命の尊厳をもって教育に当たるべきではないですか。今こそ行き届いた教育のできる環境づくりが必要です。

 現在、兵庫県の高校進学率は96.6パーセントで、うち全日制公立高校は69.7パーセントとなっています。ほとんどの子どもが高校に進学しています。高校入試制度では、兵庫県は総合選抜制度と単独選抜制度の二つの制度をとっており、神戸市は単独選抜制度です。尼崎は総合選抜制度です。総合選抜制度では、自分の通っている中学校で成績が真ん中どころの約7割中に入っていれば、地元の高校に入学できます。しかし、単独選抜制度では、たとえ7割に入っていても、自分が選んだ高校には入れません。高校のランク順に1点を争う競争をして、目的の高校に入るため気の休まる間がありません。しかも、広域にまたがった学区の中で競争しているために、その競争は一段とひどいものになっています。だから、神戸の中学生は、クラスの友達と一緒に同じ高校に行けるなどということはほとんどなくて、友達関係はばらばらにならざるをえないのです。それに対して尼崎市では、7割の中に入って友達と一緒に地元の高校に行きたいなと励まし合って勉強することができるわけですから、人をけ落とすような競争にはならないわけです。

 そこでお尋ねします。

 尼崎の総合選抜制は、子どもたちを過激な受験競争から守る防波堤になっていると考えます。そうは思われませんか、市長の御意見をお聞かせください。

 また、96.6パーセントの高校進学率というのは、高校教育はほぼ義務化の状況です。生徒の少なくなっている現在、教室も空いている、教師もいる、希望者全員入学は可能です。子どもたちや父母の願いにこたえ、今こそ高校希望者全員入学を実施すべきと国や県に求める時期です。そうする考えはありませんか。

 次に、尼崎の市立学校のプールについて質問をいたします。

 他会派の議員からの発言もあり、重複するところもありますが、私の思いや市民の方とお話させていただいたことを踏まえて質問します。

 私は、阪神間各市の公立小中学校のプールについて調査を行いました。尼崎市を除く各市のプールには、すべて浄化装置が設置されていることが分かりました。市内の小学校では、城内、竹谷、浜のたった3校だけ、中学校では、全くありません。そして、3校ある市立高校では、尼崎産業高校だけに浄化装置付きのプールがあります。阪神間で尼崎だけがプールに浄化装置が付いていないという結果に首をかしげてしまいました。教育委員会にお聞きすると、尼崎市の学校プールは、競艇事業の是非が問題になったとき、せめて収益金は教育施設の充実にと、阪神間に先駆けて学校プールをつくったと、設置の経過を説明していただきました。プール設置では当時は阪神間で進んだ尼崎市だったのに、今では最も設備のおくれた学校プールになっているわけです。

 宮田市長はこういう実態をどう考えておられますか、お答えください。

 さて、文部省の学校環境衛生の基準には、腰洗い槽については、循環ろ過装置及び塩素の自動注入装置があって、それを十分に機能させることができ、適切な水質が確保でき、更に児童生徒の健康管理が十分に行われている場合には、必ずしも使用しなければならないというものではないと書かれております。尼崎市でも、今年度、浄化装置のある浜小学校と竹谷小学校では、腰洗い槽を使用しないで、シャワー等で体を洗った後プールに入るように指導しているということです。ちなみに、プールの塩素濃度は0.4ppmから1.0ppmに保たれているということが学校環境衛生の基準で決められています。平成6年に市内の中学校の養護教諭が行った、アレルギーを持つ生徒に対する指導を考えるという共同研究の資料によると、12パーセントを超える児童生徒がアトピー性皮膚炎ということです。学校保健の中で1パーセントを超えると高い率の病気だということですが、虫歯、視力、ぜん息が1パーセントに対して、アトピーの12パーセントというのは、いかに多くの子どもがアトピーで悩んでいるのかということを示しています。このアトピーの子どもたちにとって、塩素濃度が100倍も高い腰洗い槽に入るということは、ほんとうに大変な問題です。学校では、プールの申込みのプリントに申し出があれば腰洗い槽に入らなくてよい措置をすると書き添えられていますが、実際申し出があるのは各学校で1人か2人とのことです。子どもがアトピーでも、ほかの子と違うことをして特別扱いされているように見られたくないという子どもの気持ちを考慮している親が多いと聞いています。そのため、子どもたちは無理をして腰洗い槽で50ppmから100ppmの塩素の液に入っています。プールの100倍もの塩素濃度の中に入っていることになるのです。子どもによっては、アトピーがいっそうひどくなる子がいるようです。実際に、自分だけが腰洗い槽に入らず、みんなと違うことをすることが嫌で腰洗い槽を使っていたが、そのことで、プールの授業があるたびに体がかゆくてたまらなかった、学校プールが嫌だったという声を子どもたちから聞いています。また、アトピーが原因でプールに入れない子どもがいて、育ち盛りのときにプールに入って体を鍛える機会を失ったという話も聞いています。

 学校嫌いの子どもをつくることになっているこのプールの改善、つまり浄化装置の設置は急がれると考えます。養護教員の先生に伺いますと、アトピーの子どもにとって、プールの後、体についた塩素をしっかりと洗い流すことが必要だとのことでした。子どもの健康を考えて温水シャワーをつけてほしいと思っています。温水シャワーは、その気になればすぐにでもつけられます。お考えをお聞かせください。

 最初に述べましたように、尼崎市の学校のプールは、ほとんどが昭和30年代から40年代にかけて建設されており、30年以上たって老朽化しているものがほとんどです。実際に会派で視察しましたが、小田北中学校などは、古くなって、コンクリートがはげ落ち、鉄筋が見えているところさえありました。また、震災でプールに水漏れが始まったそうです。ところが、一部の手直しで対応されるようです。なぜこの際浄化装置付きのプールに建て替えないのでしょうか。

 そこでお尋ねしますが、これらの老朽化したプールをこのまま放置することは許されることではないと考えていますが、いかがですか。

 阪神間で、なぜ尼崎の子どもたちだけがプール本体の100倍もの塩素濃度の腰洗い槽に入らなければいけないのでしょうか。一昨日の答弁では検討するとのことでしたが、少なくとも5年以内を目標に、すべての学校プールに浄化装置をつけるべきだと思いますが、市長の決意をお聞かせください。

 以上で私の第1問を終わります。(拍手)



○議長(石本晟君) 答弁を求めます。

 山田教育長。



◎教育長(山田耕三君) 教育問題につきまして、順次御答弁申し上げたいと思います。

 まず、須磨の事件の関連についてのお尋ねでございますが、この須磨の事件そのものに関しましては、現在、御承知のように家庭裁判所において審判中のことでもございますので、軽々に断定することは慎まなければいかん、こういうふうに思っておるわけでございます。しかし、現在の社会背景といたしましては、青少年の健全育成にとりまして必ずしもよい環境とは言えない実情があることは事実でございます。

 また、今御意見の中で、この事件が学校現場の校長等による上意下達の非常に厳しい管理主義が一因であると、こういう御意見でございましたが、私は、今教育現場を見ておりますと、一般の社会に比べまして、決してそこまで教育現場が校長による上意下達の厳しい管理主義的な状況になっているとは考えておりませんし、それがこの事件の一因とは考えがたいわけでございます。この問題につきましては、やはり責任を他に転嫁するよりも、やはりまず自分たちがどうするかとすべての大人が考えるべきではないかと、こういうふうに考えておるわけでございます。

 次に、総合選抜についてでございますが、高等学校の選抜制度につきましては、先般谷川議員にもお答えしたわけでございますが、県の一定の認識もございまして、また、市民の方々の考え方もさまざまであるところから、本市では現行の制度を維持してきたわけでございます。

 この選抜制度の評価でございますが、それはそれなりのよさもあるということも承知しておるわけでございますが、短所もあるわけでございます。高校の入学選抜制度につきましては、いずれをとりましても絶対的なものはないということでございます。また、先般の中央教育審議会第2次答申におきましては、入学者選抜制度において選抜方法の多様化を図ることや生徒たちの個性に応じた選択の機会を拡大することが出されておる。一人ひとりの子どもたちの個性なり特質の伸長を図るために、高等学校の特色化、多様化が期待される時代になりつつあるというふうに私は考えておるわけでございます。

 なお、生徒の全員入学につきましては、現在私は国や県に求める考え方は持っておりません。

 次に、プールの問題でございますが、プールの整備につきましても、先日の谷川議員の御質問にお答えしましたとおり、本市におきましては耐用年数を超えたプールが増加しているということで、改築を検討してまいりたい、こういうように考えておるわけでございます。

 循環式浄化装置につきましても、これまでのように改築時に整備する考え方を持っております。

 また、シャワーの件につきましては、現在既設のシャワーで水泳指導後も体を洗っておりまして、今のところ支障はないというように聞いておるわけでございます。

 以上でございます。



○議長(石本晟君) 広瀬早苗君。

 (広瀬早苗君 登壇)



◆15番(広瀬早苗君) 今、教育長のほうから御答弁をいただきましたけれども、学校現場が上意下達とは考えておられないということでしたけれども、私は25年間学校教育の現場におりましたが、そういう点で言えば、その認識はずいぶん私とは違ったものになっているということで、今後お話をしながら進めていきたいと思っています。

 それから、それなりのよさもあるということで総合選抜制を言われました。それに対しては私もそういう認識ですので、第2問に進めてまいりたいと思います。

 尼崎の子どもは学力が低い、それは総合選抜制度のためだという意見がときどき聞かれます。神戸の単独選抜制度で、一部の子どもたちの高校受験、大学受験に打ち勝つ力はつくでしょう。しかし、競争に打ち勝つため学力をつける教育を進めてきたけれども、その結果が透明な存在をつくって、今回の事件を引き起こしたのではないでしょうか。人の命よりも企業のもうけを優先した薬害エイズの事件とか、福祉を食い物にした特別養護老人ホームの汚職にかかわった官僚、そして、人殺しを平気で繰り返したオウム真理教の若者たちは、競争に打ち勝ち、エリートコースを歩んできた人物でした。受験競争に勝つための教育と、それによってつけられた学力は、人間として備えなければならない正義感、公正さ、真の優しさ、思いやりを育てきらないという弱点を持っているのではないかと思うのです。

 さて、総合選抜制度の堅持とともに、今こそ競争に打ち勝つ学力ではなく、人間が人間として育つのに必要で基本的な学力こそつけてやることが求められているのではないでしょうか。その学力とはどんなものでしょうか。教育基本法は、めざすべき教育の理念、目的について、その前文で次のように明らかにしています。我らは、個人の尊厳を重んじ、平和と真理とを希求する人間の育成を期する、この教育基本法の教育理念に立てば、学校教育は、成長期にある子どもたちに知恵と体力、情操を子どもたちの発達に即して身につけさせ、子どもたちが次の時代を自らの力で創造できる人間として育っていくことに専念するものでなくてはならないはずです。今学校では、学習内容をこなすために、小学校1年生の4月から勉強、宿題、テストの毎日です。89年の改訂学習指導要領で学習内容の詰め込みがかつてなく強化されました。例えば小学校の1年生の漢字は、58年では46文字だったのに、89年では80文字になりました。掛け算の九九は3年生から2年生に下ろされました。今の学習内容は、中身が多い上に、子どもたちには難しく、落ちこぼれをつくる仕組みになっています。行き届いた教育を進めるためには何が必要でしょうか。じっくりと子どもたちにかかわる教育環境が必要だと私は思っています。

 今、40人学級でクラス編制がされています。ある小学校で、年度当初の生徒数によって26人になったクラスがあります。その実態を聞いてきました。生徒数が40人ぎりぎりのクラスと比べて、違いが三つあるというのです。一つ目には、40人学級のときには、テストをして初めて、ああこんなところが分からんのかと気がついたということですが、26人学級では、授業中に子どものつまずきがその場で分かり、そして教えることができる。二つ目は、生徒をしかることが少なくなって、細かい心の変化をもつかむことができるようになった。三つ目には、習字のようにその場で手を加えなければならないような、そんな授業なども、すべての子どもにその場で手を加えてやることができて効果が出るということです。

 そこでお尋ねします。

 今の教育の中身は、89年改訂の現学習指導要領で、学習内容は多くなり、難しくなりました。なおかつ、学校5日制の導入により、授業時数が少なくなっている中で、詰め込み授業にならざるをえない状況です。今の教育の中身は、子どもたちがついていけない中身になっているのです。学習指導要領の見直しが今こそ必要ではないでしょうか、いかがでしょうか。

 また、30人学級になると、行き届いた教育ができるはずです。30人学級を実施すべきだと考えますが、市長さんにその考えはございませんか。

 尼崎の将来を担う子どもたちのことです。市長さんの明確な御答弁をお願いします。

 続いて、プールの問題について再度質問します。

 浄化装置、正確には循環ろ過装置があれば、機械が水を循環してプールの中の塩素濃度を一定に保ちます。しかし、その装置のないところでは、子どもたちがジェンカをするようにして輪になって、プールをぐるぐる回って塩素濃度を均一化していると聞いています。また、塩素濃度はすぐに低くなるので、循環ろ過装置のないプールでは、いつも高めの塩素濃度にしているということですが、これで子どもたちの目がすぐに赤くなると聞いています。そして、このために目を痛める子どももいるそうです。このことも子どもの健康面から見て好ましいことではありません。アトピーで困っている子どもを持つお母さんたちと話したときのことです。尼崎市は、川も海も汚れて泳ぐことができない、安心してプールに入れるよう、一刻も早く浄化装置をつけてほしいと切々と訴えられました。

 重ねてお尋ねします。

 教育条件の整備の面からも、子どもたちの健康の面からも、会派の菅村議員が指摘したように、大規模開発をやめて、一日も早く尼崎のすべての学校プールに浄化装置をつけるべきだと考えますが、いかがですか。

 さきほど教育長は、総選制に対する第1回質問に対して、総選制は尼崎に定着しているということをお答えになりました。そこで改めて伺います。

 総選制に関して私がお尋ねしたのは、単独選抜制度、激しい受験競争の実態をとっている神戸第3学区をリアルに出して、それと比較して尼崎学区の総合選抜制度は激しい受験競争から子どもたちを守る防波堤になっているかどうか、そういう認識をお持ちなのかということについてお聞きしたわけですが、改めて御答弁をお願いいたします。

 これで私の第2問を終わります。(拍手)



○議長(石本晟君) 答弁を求めます。

 山田教育長。



◎教育長(山田耕三君) それでは、引き続きまして教育関係について御答弁申し上げたいと思います。

 まず、学習指導要領の見直しの問題と30人学級の問題についてでございます。

 現行の学習指導要領は、御承知のように、児童生徒の心身の発達段階や学習の適時性及び教科内容の系統性を考慮して編成されておりまして、児童生徒の負担増はないものと考えております。また、国におきましては、近い将来、完全週休2日制に向けて学習指導要領等の検討を始めているところでございます。これも御承知のことと思います。今あえて見直しを求める考え方はございません。

 学級編制の標準につきましては、これは国において定めておるということは御承知のとおりでございまして、現在の尼崎におきましては、小学校で平均して31人、また、同じく中学校では平均して34人となっております。かつて50人以上のクラス編制もあった時代から考えますと、ここまで引き下げたことに対しましては一定の評価をしているところでございます。

 次に、プールの浄化装置についてでございますが、塩素濃度の問題につきましては、私たちは文部省の基準に基づいて行っているところで、特に問題はないと。また、アトピー等の子どもたちに対しましても一定の配慮をさせていただいております。したがって、浄化装置について絶対的なものであるとは考えておりませんが、しかし、今後改築に合わせて検討してまいりたい、こういうように考えております。

 第1問目のときの御質問にありました問題で、総合選抜制度が子どもたちをこの過激な受験戦争から守っている防波堤になっているのじゃないか、こういうことでございますが、これはいろいろ物の考え方がございまして、確かに単独制と総合選抜制にはそれぞれ長短があるということは御承知のとおりであるわけでございます。単独制におきましては、やはりそれぞれ学校においての格差が出てまいる、こういうことがございます。そういったことでいろんな生徒指導上の問題も生じているということも聞いておるわけでございますが、しかしながら、学習の面におきましては、子どもたち自らが努力していくということにつきましては、総合選抜制よりも優位に立っている。これは、もちろん総合選抜制、単独選抜制につきましても、いずれも生かすほうの問題があるわけで、子どもにすべて責任があるとは思っておりません。そこに大きな問題があろうかと。総合選抜制についても、いろいろ市民の方々の評価もあるし、批判もあるわけでございます。これは、果たして私たち教育関係者の責任でもありますけれども、どこまで生かしてきたかという問題も片方ではあるわけでございます。しかしながら、単独制におきましては、今神戸第3学区の例を出されましたが、確かにそのとおりに、非常にいい子どもが集まる学校、したがって、ある中学校では学級で1人ぐらいしか行けない学校がある。そのためには、もうちょっとがんばったらここに行けますということで子どもが自らがんばっていく、こういう片方の作用もあるわけです。そういう作用が単独制において、例えばA校とB校があって、B校には行けるけれども、もう少しがんばったらA校に行ける、こういう場合には、B校だったら十分入れるけれども、もう少し努力しよう、こういう意欲も個人的にわいてくる場合もある。そういったことで、個人の学習については、いいか悪いかは別にしまして、非常に学習面では秀でているという面が単独選抜の一つのいいところです。反対に、総合選抜におきましては、例えば3,000人の定数がありましたら、3,000番に入っておれば十分学校へ行ける、こういうことで、若干そういう点の意欲がそがれる、こういった問題もある。ただし、片方では、総合選抜はゆとりを持っていろいろな学校活動ができる、こういうこともあります。しかし、それが果たして生かせているかどうかを市民の方々は判断するわけで、そこに大きな問題があろうかと。これは、我々を含めて教育現場の責任も相当あるんじゃないかと、こういうふうに思っているわけです。したがって、一概に今回の問題について、これが防波堤になっているのだとか、そういった短絡した物の考え方ではなかろうと、こういうふうに思っております。

 以上でございます。



○議長(石本晟君) 広瀬早苗君。

 (広瀬早苗君 登壇)



◆15番(広瀬早苗君) 教育長さんの30人学級を一定評価しているというようなことで、私もたいへんうれしく思いましたし、また、総合選抜制度のことにつきましても、そのよさを生かして、今後も教育現場と一緒にがんばりたいということでしたので、私も、尼崎の特殊性ということで、総合選抜のよさが生かせる学校づくりということを今後もがんばっていってほしいと思っています。

 プールについても、予算も含めてがんばりたいということでしたので、よろしくお願いします。

 第3問目は要望といたします。

 競争することなく友達とか先生と心を通わせて安心して学校生活ができる、そういう学校づくりのために、30人学級の実現、学習指導要領の見直しの意見を国や県に上げるということについて、再度お願いをしておきます。

 私たち日本共産党議員団は、このような学校施設の改善にもっと市の予算を回せと要求してまいりました。宮田市長、あなたは、市長選挙で教育費14パーセントをめざすと公約されて、その座に就かれたのではなかったのですか。尼崎市の子どもたちが使う学校施設の改善にもっと市の予算を回すべきです。

 私は、25年間、兵庫県立阪神養護学校で、知恵おくれの子どもが通う養護学校の教師として働いてきました。その中で、丁寧に働きかければ、どんな子どもだって、どんなに障害が重い子でも発達することを学びました。丁寧に働きかけることのできる教育条件を整えることが、行政の役割だということも骨身にしみて感じてきました。ですから、今後引き続き、子どもの願いと親の願いを聞きながら教育の問題を考えて、尼崎の子どもたちのひとみが輝き続けることができるように尽力したいと思っています。

 以上で質問を終わります。

 ありがとうございました。(拍手)



○議長(石本晟君) 広瀬早苗君の質問は終わりました。

 この際、休憩いたします。

 (午後0時18分 休憩)

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 (午後1時21分 再開)



○副議長(中野清嗣君) 休憩前に引き続き会議を開きます。

 質問を続行いたします。

 発言を許します。

 竹原利光君。

 (竹原利光君 登壇)



◆13番(竹原利光君) 清風会の竹原でございます。

 議員各位におかれましては、しばらくの間御静聴のほど、よろしくお願い申し上げます。

 今や国際社会は、21世紀に向けて胎動を開始いたしました。ビッグバン導入による金融政策、インターネット上による自由交易ゾーンの実現へと、めまぐるしく展開しています。まさにボーダーレス社会の出現であります。しかしながら、経済の混乱、政治不信、市民生活の不安など、政治課題は尽きません。こうした中、今市民は行政に何を求め、何を期待しているのでしょうか。市民の皆様が本市に愛着を持ち、夢と希望を持ち、そして、安心して快適に暮らせるまちづくりではなかったでしょうか。行政改革の推進を旗印に、財政基盤の確立を図るための長期財政計画、来る超高齢化社会に対する長寿福祉社会の充実、また、高齢者を支える伸びやかな青少年育成のため豊かな個性をはぐくむ教育、いじめをなくし、たくましく豊かな人間関係を構築する教育など、一方、経済面では、産業都市としての企業の振興などなどが挙げられております。国でも六つの行政改革が提案され、緒についたばかりであります。これらの改革が進展すれば、尼崎市にも、また私たち市民一人ひとりにも大きく影響を及ぼすと思われます。

 私たち清風会は、こういった状況を根底に据え、一つ、クリーンな市政、一つ、生活者中心の市政、一つ、市民参加の市政をモットーに、市民が主人公である市民の時代を認識し、市民とともに歩んでいくという決意でスタートいたしました。こうした状況の中で、市民の多くは、宮田市長の勇気ある行動力とその実行性について大きな期待を持っていたはずであります。このような市民の期待に対し、市長御自身は、平成9年度施政方針の中で、常に市民の立場に立って物を考え、改革意識を持って実践する、行動する市役所をぜひとも実現させたいと考えておりますと申しておられますが、その実行性についてどのように自己評価をされているでしょうか、まずお伺いいたします。

 次に、幹部職員の指導力についてお伺いいたします。

 去る3月には、職員による偽計入札妨害という不祥事が発生いたしました。市当局は、6月には早々と信頼される公務員であるためにという冊子を発行、配布いたしております。そして、その文中、管理職の役割として、1、自己管理、2、職場の掌握と職場の点検、そのほかを挙げております。要約いたしますと、管理職は、職員の範となるよう率先垂範し、公務の信用保持に努める責任があり、担当職務の効率的、効果的かつ適正な執行に努めることはもちろん、まず自分自身を厳しく律することが強く求められ、自覚する必要がある。また、常に所属職員に関心を持ち、適正な指導助言を実践するとともに、服務規律が守られる職場づくりを心がけ、いま一度管理職としての役割を再認識しましょうとあります。しかし、現実はどうでしょうか。この小冊子の持つ意味が十分理解されているでしょうか。単なるアドバルーンを打ち上げただけで、線香花火のように消えてしまったのではないでしょうか。

 私は、平成9年3月18日の総括質疑で、家屋の被害状況について、全壊、半壊を数字で示しながら、第1次義援金交付状況についての質問を行いました。これに対し当局の答弁は、それ以前からの答弁の繰り返しで、行動する市役所の理念とは異なり、被災者に対する誠意が感じられませんでした。これは、日ごろからの市民に対する行政の姿勢の問題であり、行政を担っている職員の意識の問題のように思われます。個々の市民への対応は確かに第一線の職員ではありますが、この職員に対する指導は幹部職員の役割であります。さきに申し上げた信頼される公務員であるためにの管理職の役割が十分果たされていたのか、この義援金問題につきましても疑問に感じざるをえません。行政はあくまでも市民本位であるべきであるし、この市民とのかかわりについても指導的立場にあるのが管理職であり、幹部職員であります。

 さきほどの線香花火に終わらせないためにはどうすればよいと考えておられるのか。また、二度と義援金問題のようなことにならないためにはどうしていけばよいと考えておられるのか、お尋ねしておきます。

 次に、議会の質疑に対する答弁についてであります。

 私は、議会での質疑に対する答弁の重さについて当局はどのように思っておられるのか、疑問に思うのであります。議会での答弁については、市の内規において、一定の打合せをした上で、必要に応じて分担し、当局から答弁されることとなっております。すなわち、単なる答弁された人が個人の見解を述べるというものではなく、市として統一された見解がそこにはあるわけであります。また、この答弁は、安易に修正するようなものではなく、市民に対して責任ある形でなされるものであります。私は、議会での答弁について、以上のことから、当局としても真しに慎重に検討されたものと思っていますが、さきほど申し上げました義援金問題に対する当局の答弁においても、事の重大さを十分認識した上での答弁であったのか、理解に苦しむところであります。

 今後のこともあり、当局は議会での答弁の重さ、その責任についてどのように考えておられるのか、改めて見解をお伺いしておきたいと思います。

 また、罰則に対する取組みについてですが、市議会議員に対しての懲罰は、法第134条第1項にあります。職員に対する服務規定はありますが、懲罰規定があるのでしょうか。どうか分かりませんが、もし規定があるのであれば、答弁に責任を持つ立場から厳しく考えてみますと、間違った答弁をした場合と故意にうその答弁をした場合はどのような違いがあるのか、また、その処分は規定どおり確実に実行されるのかも併せてお伺いし、第1問目の質問を終わります。(拍手)



○副議長(中野清嗣君) 答弁を求めます。

 宮田市長。

 (宮田良雄君 登壇)



◎市長(宮田良雄君) 行動する市役所の実行性についての御質問でございます。

 9年度の施政方針におきまして、これからのまちづくりには、地域で起こるいろいろな課題に取り組みますために、地域力が必要である、このように申し上げました。この地域力とは、地域を構成されます市民、事業者の皆さん、そして行政の総合的な課題に対する対応力であると考えております。そこで、この地域力を高めますためには、行政の役割、とりわけ職員が地域の皆さんのよきバートナーとなりうるかどうかということが、その成否にかかっておるものと私は考えております。このことからいたしまして、職員が積極的に地域課題にかかわっていくこと、また、地域の皆さんと協働していくこと、そして、地域の行事に参加すること、そういったことを行動する市役所、そのように表現をしたものでございます。

 こうした取組姿勢を職員に求めてきたものでございますが、具体的に実践する取組みの一つといたしまして、さわやか事業がございます。この事業では、職員も地域の皆さんと同じ目的に向かって実践するという取組みを基本といたしておりまして、初期の段階といたしましては一応の成果をおさめているものと思っております。今後、いろいろな分野におきまして、こうした協働の仕組みを取り入れまして実践を重ねることによって、行動する市役所を更に実現してまいりたい、そのように考えております。

 それから、議会での当局答弁の問題でございますが、議会におきます答弁に関しましてこのような御質問をちょうだいしたことは極めて残念でございます。申すまでもなく、答弁は、執行機関としての見解を申し述べるものでございまして、重い責任を伴うものと理解をいたしております。今後も真しな姿勢で対応してまいる考えでございます。



○副議長(中野清嗣君) 鳥羽総務局長。



◎総務局長(鳥羽正多君) 続いてお答えを申し上げます。

 信頼される公務員であるためにの別冊に掲げております管理職の役割についてを線香花火に終わらせないためにはどうすればよいと考えておるのか、また、二度と義援金問題のようなことにならないためにはどうしていけばよいと考えているのかといった点についてお尋ねでございますが、信頼される公務員であるためにの別冊編は、3月に生じました不祥事件への反省から、職場における事故防止を図るために、特に管理職に求められております役割と責任が大きいことから、改めてその自覚と実践を厳しく求めたものでございます。7月上旬に作成をいたしまして、7月14日から9月13日、明日でございますが、明日までの2カ月間を倫理啓発期間といたしまして、幹部職員はもとより、職場ごとにそれぞれの職務における具体的な再点検活動を実施しているところであります。御指摘の管理職の役割につきましても、こうした実践の中で反省すべき点は反省し、厳しく見直してまいりたいと考えております。

 以上です。



○副議長(中野清嗣君) 竹原利光君。

 (竹原利光君 登壇)



◆13番(竹原利光君) 第2問目に入ります。

 第1問目では、市長の政治姿勢に関連してお尋ねいたしました。市民の幸せは、市長の姿勢、そしてそれを実行する職員、とりわけ幹部職員の意識に大きく左右されるものであります。したがって、単に制度がこうなっているからとか、一度取り組んだからもう変えられないといったような硬直した考え方や行動をとるのではなく、市民の立場に立って、どうすればよいかという市民本位の姿勢で今後とも市政を進めていただきたいと思います。

 同時に、私自身がこれまで市民の相談なり要望を受け、市の担当窓口を訪れたとき、確かに親切で丁寧に応対をしていただくこともありますが、必ずしもそうでない場合もあります。市民は、市役所の担当の部署なり、具体的な相談事をどこへ行けばよいか分からない場合が多く、特に初めて訪れた人、お年寄りの方などは、親切な対応はたいへん喜ばれ、感謝の気持ちをあらわしておられることも承知いたしております。そういう意味で、市長はじめ市の幹部職員は、自らの立場、役割を十分認識され、市民の期待にこたえていっていただくよう努力されんことを要望しておきます。

 また、懲罰規定については、適用をきっちりと行っていただきたいことも併せて強く要望しておきます。

 それでは、2問目の質問に入ります。

 市民の足としての自動車運送事業についてお伺いいたします。

 4月25日、5月5日付けの市報を見ますと、危機に立つ市民の足、市バス事業の現状と課題、半分に減った利用者、震災の影響も大きく、走行環境の悪化や利用者の減少という見出しが大きく出ています。また、市バス事業の現状を訴えるためパンフレットも市民に回覧され、市バス事業は市民にとって今や重大な関心事になっています。7月24日の経済環境企業委員協議会で路線見直しについて説明がありました。現在の8幹線、6循環線、19地域線の33路線を、5幹線、22地域線の27路線に縮小するというものであります。この27路線のうち、黒字路線が9路線、その黒字路線の利益でカバーできる赤字路線が8路線としております。残り10路線が企業としての独立採算でカバーできない路線としています。

 そこでお尋ねしますが、黒字路線の利益はいかほどでしょうか、また、なんとかその利益でカバーできるのではないかとしている8路線の赤字はどれぐらいでしょうか、お尋ねします。

 また、企業として独立採算でカバーできないとする10路線について、赤字額はどれぐらいでしょうか、お答えください。

 今回の路線見直しで、走行距離10パーセント減、職員数50人減、バス台数15台減として、相乗効果は年2億5,000万円ほどとしていますが、平成8年度決算見込みで一般会計からの補助金9億8,100万円、全収入に占める割合が18.7パーセント、累積赤字額は10億円に上っています。今まで市民の足として、また公営企業として、交通局は努力されてきましたが、それにもかかわらず、走行環境の悪化、生産年齢人口の減少、週休2日制の普及などで、市バス利用者は年々減少しており、今後も利用者が増加すると思われる原因はあまり見受けられません。路線見直しにおける現在の試算では、黒字路線が9路線、内部補助で賄える路線が8路線、そして残りの10路線が赤字路線としていますが、今後、経済状況、社会情勢により赤字路線が増加する可能性が全くないとは言えません。赤字路線が増加した場合、一般会計からの補助金で賄っていくという考えでは、限られた財源の中で限度があると考えます。一般会計もたいへん苦しい立場にあり、無尽蔵に補助金をつぎ込む状況ではないと認識しています。バス事業は、昨今の経営不振や市バス離れの進む中で、独立採算の維持はたいへん苦しい状況にもあります。

 また、バス事業についての規制緩和が、平成13年度実施を目途に、現在その検討がなされていると聞いております。本年9月に中間答申が出され、平成10年度には法改正の準備が行われるのではないかと思われます。この規制緩和は、需給調整を撤廃するという方向性にあり、バス事業の運営にとってはたいへん厳しいものであります。そのためには、更に努力が求められるのではないかと考えます。

 公営バス事業の持つ意義、また、将来を考えるとき、今回の見直しはどういう意味を持つのか考えざるをえません。公営バス事業の持つ公共性としての市民の足の確保という点と収入の悪化という、事業者としては相矛盾する内容をクリアしていかなければならない中で、今後の市バスの将来に不安を感じるのは私だけではないと思います。現在の収入の中では、福祉の視点から老人市バス特別乗車証の経費約10億円なども入っており、実際の経営状況は、中途半端な対症療法的なやり方ではどうしようもない状況にあることは明らかであります。今回の見直しは、経営の健全化という観点から、付け焼き刃的なものでしかありません。

 今後の市バス事業の真の意味の経営健全化の見直しについて、どのように考えておられるのか。また、現在市バス事業にいろいろな形で多額の一般財源を投入していることについても、一定の理念なり考え方があると思いますが、お答えいただきたいと思います。

 また、市バスは、市民の足の確保という点では大きな役割を担っています。市民が買物に行くにも、病院に行くにも、市役所をはじめとする公共施設を利用するにも、最も身近な交通手段として、市民には欠くことのできないものとなっています。さきほどの経営の健全化という意味では、赤字路線を切り、少しでも赤字要素を減らしていくということになりますが、そうすると、現在の路線の多くを止めてしまわなければなりません。今後、市民の足を確保するという視点から、市バス事業はどうあるべきだとお考えになっておられるのか、お尋ねしたいと思います。

 次に、尼崎のまちづくりに視点を置いた交通体系とのかかわりから少しお尋ねしたいと思います。

 これまでも過去の総合交通体系についての考え方をまとめられたものを見た記憶がありますが、現在の総合基本計画において、総合交通体系の確立がうたわれております。その中では、市バスについては、幹線バス方式を堅持しつつ、都市構造の変化及び市民の流動に対応できる路線の編成を行うとされております。このことと今回の見直しは同一方向性を持ったものと理解してよいものか、確認しておきたいと思います。

 また、今後尼崎のまちづくりに視点を置いた交通体系をどのように展開していくのかという交通政策との関係で、今後の市バス事業の方向性について見解をお聞かせください。

 これらについては、これまでもいろいろな機会に論議され、当局の見解もお聞きしておりますが、私自身として納得するところまでの理解が持てないところであり、今回の路線なり運行ダイヤの見直しを機に、改めて当局の見解を承っておきたいと思います。

 これで私の質問は終わりますが、1問目で、答弁に対する責任についてと幹部職員の指導力について、また、懲罰に対する取組みについてを質問してまいりました。さきほど市長はなぜこのような質問と言われましたが、日常業務の中でこれに値するような態度が見られたからであります。私の言わんとすることを真しに受け止め、市民のため日常業務に精励されんことを強く要望いたします。

 議員各位におかれましては、御静聴ありがとうございました。(拍手)



○副議長(中野清嗣君) 答弁を求めます。

 松本自動車運送管理者。



◎自動車運送事業管理者(松本博君) 市バスに対します御質問に対し、順次お答えさせていただきます。

 まず最初に、黒字路線9路線でございますが、黒字路線の利益はいかほどか。それから、その黒字路線の利益でカバーできる路線が8路線ございますが、その赤字額がどれぐらいか。それから、独立採算でカバーできない10路線、これの赤字額がいかほどか、このお尋ねでございます。

 今回の路線見直しに伴いまして、事業の効率化によりまして一定の効果があらわれてまいります平成11年度での乗合事業におきます営業収支の見込みで申し上げたいと思います。まず、黒字路線の利益につきましては、約3億7,000万円、それから8路線の赤字額は3億5,000万円、それから10路線の赤字額は約7億円、こういう試算によりまして、その結果、営業収支としては7億円の赤字となる、こういうことになっております。参考までに、今回の見直しを実施しない場合の営業収支を申し上げますと、単年度で約10億円の赤字が見込まれる。このことから、路線見直しによりまして3億円改善するものと試算いたしております。

 次に、市営バス事業の真の意味での経営健全化についてどう考えておるのか、こういうお尋ねでございます。

 市営バス事業を取り巻く経営環境は、御指摘の規制緩和の動きを含めまして、たいへん厳しい状況にあると認識しているところでございます。このような中で、経営の健全化につきましては、経済性と公共性の調和を前提にいたしまして、まず企業努力、それから利用者負担、更に公共負担、こういう三つの視点から取り組んでいるところでございます。今後とも市営バスを市民の足として守っていくために、社会経済情勢ですとか、行政ニーズの変化などを踏まえまして、乗客利便の向上を図りますとともに、走行環境やバス需要の変化などへの弾力的な対応を行いまして、いっそうの経営の健全化に取り組んでいかねばならない、こう考えておるところでございます。

 3点目は、今後市民の足を確保するという視点から市営バス事業はどうあるべきか、こういうお尋ねでございます。

 市営バス事業につきましては、市民の足としての役割とともに、高齢社会の到来や環境対策への寄与など、まちづくりの諸施策との関連におきまして、その役割は今後ますます増大していくものと考えております。したがいまして、今後とも、いっそうの事業経営の効率化に努めまして、まず乗客の需要ですとか流動ですとか、更に都市構造の変化に対応し、市民の足を守っていくという観点から、いわゆる生活路線につきましても確保していくとともに、行政諸施策との有機的な連携を図っていくことが必要であろう、こう考えておるところでございます。

 最後でございますが、今回の見直しが総合基本計画と同一の方向性を持ったものと理解してよいのか、こういうお尋ねでございます。

 今回の見直しにつきましては、市内人口の減少ですとか、企業の週休2日制の普及ですとか、更に、走行環境の悪化などの経営環境の悪化の問題、更に、さきの震災以降の著しい乗客の減少傾向、更に、JR東西線の開通ですとか、再開発事業の進展など、これらに対応するものでございまして、これはまさしく総合基本計画でうたわれております都市構造の変化や市民の流動に対応するものでございます。こういうことで、総合基本計画と同一の方向性を持った中で実施するものでございます。

 以上でございます。



○副議長(中野清嗣君) 村上企画財政局長。



◎企画財政局長(村上義光君) 市営バス事業に対する一般財源の投入についてのお尋ねでございます。

 市営バス事業につきましては、市民の足を確保するとともに、都市経営上の多様な施策との関連におきまして重要な役割を果たしております。経費の負担につきましては、本来、企業の独立採算を基本とすべきであるということは申すまでもございませんが、公共負担の在り方につきましては、本市公営企業審議会の答申に基づきまして、行政が負担すべきものについて、その区分を明確にする中で、現在路線等補助金などの一定の経費について一般会計から繰り出しているところでございます。

 次に、交通政策に関する御質問でございますが、本市は、大阪、神戸の二大都市に挟まれ、早くから交通が発達し、利便性の高い地域にありますが、反面、通過交通量も多く、道路交通環境は厳しいものがあり、市バスの定時性にも影響しているものと考えております。交通問題に対しまして、走行環境等のハード面での整備が一定の進ちょくを果たしているものの、最近の自動車交通等の増加とも相まって、交通渋滞等の解消には更に整備の努力をしなければならない状況であると考えております。しかし、これには相当の時間を要しますが、その一方で、短中期的な対策も求められるかと思います。その意味で、昨今、総合交通の観点に立ち、自動車交通と公共交通に対するソフト面の対策も含めた交通需要マネジメントの考え方が必要だと言われております。本市におきましても、こうした交通政策の研究に努めてまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○副議長(中野清嗣君) 竹原利光君の質問は終わりました。

 続いて発言を許します。

 今西恵子君。

 (今西恵子君 登壇)



◆7番(今西恵子君) 日本共産党議員団の今西恵子です。初めての質問ですので、よろしくお願いをいたします。

 保育所の保母をしておりました私にとって、特に関心の高い児童福祉法の改正と保健所のことについて、市長のお考えをお聞きしてまいりたいと思います。

 今回、児童福祉法の改正で措置という言葉が削り取られました。このことは、措置という制度をなくすことで、子どもの発達に対して行政が責任を負わなくなり、利用者、父母に財政負担を押しつけ、公的責任を放棄することになります。また、児童福祉法第45条に基づいて保母の配置基準や保育室や園庭の広さ等のことを定めた保育所最低基準に規制緩和が持ち込まれたことは、保育環境を著しく悪化させるものであり、改悪であると私は考えております。児童福祉法ができたのが1947年です。今から50年前に、すべての子どもを対象に国や自治体の責任を明らかにし、児童福祉の原理を明確にした、国際的に見ても優れたものでした。この間、子どもの権利条約や女性の差別撤廃条約が国会で批准され、社会の状況は大きく変化をし、夫婦が共に働くのが一般化するようになってまいりました。その結果、核家族化が進み、一人っ子が多くなり、家庭にも地域にも子育ての機能が低下してきました。1人の女性が一生の間に産むと推定される子どもの数が1.4人と最も少なくなっています。子育てや教育にお金がかかること、働く女性の出産や子育てを助ける制度が不十分であることが、その理由になっております。子どもを産み育てたいと思っても、そうできないこれらの困難な社会状況が放置されているからです。国や自治体の責任が大きく問われます。

 改めてこれまでの保育行政を振り返ってみます。60年代後半から70年代にかけて、高度成長期の中で、女性も働き手として駆り出すために、企業からの要求もあって、ポストの数ほど保育所をと、大きな住民運動ともなりました。公立では要求に応じきれず、法人保育所や私立保育園が設立されてきました。尼崎も同様で、現在の公立45園、私立32園となりました。しかし、80年代には、オイルショックの不況の中で、逆に女性は家庭に帰れと、保育所の存在が子育ての放棄の場として必要悪と言われるようになりました。しかし、これまでの生活を維持するために働かざるをえない状況と、また、身につけた能力を生かしたいという女性の要求があり、働く女性が増え続けてきました。仕事と子育ての両立を望む声が年々大きくなり、保育所への要求はいっそう高まりました。特に零歳児保育の保育所の数が足りず、無認可保育所やベビーホテルが増えて、痛ましい死亡事故が起こるなど、社会問題化もしました。

 こうした状況のもとで、尼崎もいったんは零歳児保育の実施を決めました。当時私も現役の保母で、組合の役員をしておりました。零歳児保育実施のために、組合員の意見を聞きながら、父母の要求にこたえるためにと、夜遅くまで繰り返し職員間同士で話し合い、市当局との交渉も重ねて、どこにもく浴室や調乳室を設置するかなど、それぞれの保育所で具体化をしていきました。また、保母の配置についても、責任ある保育体制を確保するために、今国が認めている子ども3人に対し保母1人と、健康管理のために看護婦の配置を実現したのですが、財政危機を理由に、同和保育所のみで実施することになったのです。ほんとうに残念です。長時間保育についても、公立では行わず、民間任せになっています。尼崎は、7時半から6時までと、国基準を上回って保育をしてきましたが、通勤時間や労働時間の延長で、現状にこたえきれなくなっています。民間では7時までの延長保育がされておりますが、市民の間からは8時までの要求も出てきています。

 少子化が進み、今や子育てに対する考え方が、家族責任論から社会全体の支援でと、財界も主張するほどに変わってきました。女性の就労と子育ての両立を支援する形の保育サービスの増大と、もう一つは、子育ての問題の深刻化を背景にした地域の子育て支援へと目が向けられてきたのです。保育所が働く親を持つ子どものためだけのものでなく、すべての子どもが豊かに育つ保障の場として、公的保育が必要となっています。

 この5月、国会で、財界の要求にこたえる形で、あらゆる分野の規制緩和が行われ、同時に女子保護規定が撤廃をされました。しかし、今でも女性は家事の中心になり、高齢者の世話や子育てを担っているのに、更にその上男性並みに残業もし、休日も働けということになり、大きな負担となって、働き続けられなくなります。それができないならば、正規の仕事はするな、やめろと、まさに財界がねらっているパート労働化に拍車をかけるものです。これは、国民の願いを逆手にとったものです。

 次に、子どもの立場から見てどうでしょうか。日本は子どもの権利条約を批准していますが、その中の第18条に、働く親を持つ子どもの保育保障を受ける権利がうたわれています。子どもの最善の利益を保障するという視点に立ち、国の責任が明記をされています。民間に保育の事業を移管することは、子どもの権利条約に逆行します。改めて保育の措置制度とはと考えてみますと、児童福祉法第2条で、国及び地方公共団体は、児童の保護者とともに児童を心身ともに健やかに育成する責任を負うと明記をしており、これに基づいたのが措置制度です。市町村に入所させる義務を負わせ、設置者には、保育環境である保母の配置や部屋の広さ、設備などの最低基準を、そして、運営に要する費用の国と自治体の責任が義務づけられているのです。その結果、全国どこにおいても子どもが一定水準の保育を受ける権利が保障されたのです。大震災のときにも、被災地の子どもがすぐにも他の保育所で保育を受けることができたのも、この制度があったからです。また、この制度があることによって、保護者の貧富の差によって保育が左右されるということがなく、すべての子どもが同じように保育が受けられました。また、措置費によって運営の安定が図られ、民間保育所の運営基盤が確保され、保育所がいたずらに競争し合って子どもを奪い合うなどしなくてもよい、好ましい関係が保障されてきました。

 今回の改正で、措置という言葉がなくなったことで、措置費が保育に係る費用となり、国庫負担金から補助金に変わるのではないかと危ぐをしております。保育所運営の経費に法的裏づけがなくなり、たいへん不安定になります。今回の児童福祉法の改悪は、本来十分に保障されなければならない保育を受ける権利が侵され、公的保障ができなくなり、改悪であると考えます。

 そこで市長にお尋ねいたしますが、今回の児童福祉法の改正は働く親のニーズに合わせてということですが、尼崎市民の子どもを保育所に入所させてきた市長としては、今後責任を持って子育てできる環境づくりが行えると言いきれますか。私は大きな悪影響を与えると考えていますが、いかがでしょうか。

 次に、コストの面で見てまいります。

 行政サイドでは保育ばかりに公費を投入できないと言いますが、さて、どうでしょうか。財界のシンクタンクである社会経済生産性本部が非常に興味深い資料を出しております。保育所の経済効果です。所得税、住民税などの税金、厚生年金、健康保険、雇用保険などの社会保険料を働き手の本人、妻が払い、また、夫は配偶者控除がカットされ、税の負担が増えることになります。また、子どもを保育所に預けて働く母親が全国に201万人います。そうしますと、保育所に使っている国家予算より1兆円ほど多く税金が納められて、結果的に国家財政に寄与していることになると、社会経済生産性本部の資料は示しております。このように、共働きすることによって、働く女性の世帯のほうが高納税世帯になるのです。財政危機を盾に取って保育所を軽視するとか、保育予算を削るのはおかしいのではないでしょうか。

 また、今回の改悪と併せて、コストがかかるからといって公立保育所を民間に運営させていく方向が示されています。しかし、保育とは、人が人を育てるのですから、教育現場と同じように安定した人的環境が強く求められます。保育者が健康で働き続ける条件がたいせつです。国の人件費の基準が経験年数5年といいます。そのために、民間では5年以上働き続けられない状態になっています。このことで人件費分コストが安くなるからと、民間任せにしようとするものです。保育という仕事を現在の状況のまま民間に移管することは、子どもの権利条約で示されている最善のものを与えることができません。高コストであっても公立保育所が必要です。もし委託をするならば、保育労働者に働き続けられる保障を行わなければなりません。

 そこでお尋ねをいたします。

 公私間格差をなくし、公的保育を守り、更に充実していくべきと考えますが、いかがでしょうか、お答えをお願いします。

 これで第1問を終わります。(拍手)



○副議長(中野清嗣君) 答弁を求めます。

 立石福祉局長。



◎福祉局長(立石廣海君) 今回の児童福祉法の改正は、今後責任を持って子育てできる環境づくりが行えると言えるのかについての御質問にお答えいたします。

 今回の児童福祉法の改正は、少子化の進行、夫婦共働き家庭の一般化、家庭や地域の子育て機能の低下等を踏まえ、子育てしやすい環境の整備を図るため、多様な保育ニーズに即応して、質の高い保育サービスが柔軟に提供されるよう、利用者である親や子どもの立場に立った保育制度を確立することがその趣旨とされております。また、今回の改正により、保育所の入所方式が措置方式から選択利用方式へと変更となりますが、市がこれまでどおり保育に欠ける事実確認を行い、公正な方法で入所選考により保育を行わなければならないという義務を負うことや、運営費につきましても、引き続き国が負担し、公的責任を果たすなど、保育に対する公費負担についても後退させないように努めていくと聞いております。保育の実施について、基本的には変更はないものと考えております。

 また、かねてから申し上げておりますように、まちづくりは人づくりからとの考え方に基づき、社会の宝である子どもたちが健やかに伸び伸びと育つように、今後の保育につきましても、後退することのないよう、子育てに関する環境づくりを推進していく考えでございます。

 次に、公私間格差をなくし、公的保育を守り、更に充実していくべきではないかについてお答えいたします。

 本市の保育所運営につきましては、これまでも公私立保育所が互いに連携、協力し、保育所運営を担ってまいりました。そうした中で、これまでも私立保育園の運営に対しましては一定の助成を行ってきたところでございます。また、児童にとってより充実し、安定した保育所運営を行っていただくため、私立保育園への助成の充実について、現在検討を重ねているところでございます。

 以上でございます。



○副議長(中野清嗣君) 今西恵子君。

 (今西恵子君 登壇)



◆7番(今西恵子君) ただいま御答弁をいただきましたが、子どもを取り巻く環境については同じようなとらえ方ができているというふうに思いますが、行政にかかわる部分では、やはりお金を安く上げていきたい、そういうふうな方向で物が考えられている、その視点については要求にこたえていただけていないというふうに思います。

 続いて詳しく伺っていきたいと思います。

 次に、児童福祉法の改正の中で、保育料の均一化、乳児保育、延長保育の実施、情報公開、最低基準の規制緩和が言われております。その一つ一つについてどうされるのかを伺っていきます。

 尼崎の市民に大きな影響を及ぼす問題ですので、市長の御見解をお願いします。

 まず、保育料です。

 保育料の在り方について、原則受益者負担の考えが導入されました。突き詰めて考えますと、よい保育が受けたければ、それだけ高い保育料をとなり、保育サービスの商品化、市場化路線につながります。すべての子どもに保障された子どもの権利に反します。尼崎の保育所利用者の最も多い所得層では値上げになります。

 率直に伺いますが、保育料が家計に占める割合は幾らぐらいが妥当だと市長は考えていますか。保育料が生活費を圧迫して、実際の生活が生活保護基準より下がってはならないと考えますが、いかがでしょうか。この方向は保育公的保障からも逸脱します。どう考えているか、お聞かせください。

 次に、情報公開についてお尋ねします。

 利用者の選択を保障するために、民間の個々はもちろん、公立についても、各保育所ごとの特色を当市でも77カ所すべてで公開をすることが法によって決められました。どこにあって、だれが利用できて、費用は幾らか、手続はどうするのか、どんなことをしているのか、持物は何が要るのかなど、小さな子どもを預けるのですから、細かなことまで知りたい、それでないと安心が得られないのです。利用者が必要とする項目を定めて公開しなければ、ただのPRだけになり、利用者の選択の自由を保障することにはなりませんが、どうでしょうか。

 次いで、最低基準の規制緩和についてお聞きします。

 保育所を運営するのに必要な職員の数、部屋や庭の広さなどの最低基準が示されています。その規制を、保母の資格の問題や給食の外部委託、措置人数の緩和、施設要件に対して規制緩和するとしました。保母資格のない職員による保育の容認が、尼崎市はアルバイト保母も資格を必要としてきましたが、子どもの育ちが多様化し、また、父母との対応もいっそう重要性が増しています。子育てについての専門性が高く求められている中で、資格がなくてもだれでもよいというような安易な考え方は受け入れられません。尼崎市は資格要件を外すべきでないと考えますが、どう対処するのか、お聞かせください。

 次いで、給食の委託化についてお聞きします。

 零歳児の離乳食は、月齢に応じた個々の調理が必要です。また、普通食になった子どもにも、そのときの体調や育ち、そしゃくが十分にできていないことなどに応じた調理も必要です。食べることは、生きていく上でたいせつな土台をつくるものです。近ごろは、アレルギー児が多くなっています。一つ間違えれば命にかかわってくるのです。個々に食べられる食品や量が違うのですから、大変な配慮が必要となってきます。こうしたことに応じる調理師は、重要な位置になります。保育と切り離すことはできません。委託化はなじまない、私はそのように考えますが、どうでしょうか。

 次に、措置人数の柔軟対応が言われていますが、必要に足りるだけの保育所がないことの裏返しではないでしょうか。これは、子どもの保育環境を人の面でも設備の面でも悪くするだけです。ですから、尼崎市では、よりよい保育を求めて、市民と現場保母の粘り強い要求で、独自の保母配置基準がつくられました。乳児5人に対して保母1人、3歳児15人に保母1人、4、5歳児25人に保母が1人と、国基準を上回っています。しかし、これも年々改悪をされて、今ではクラスごとに小数点まで計算し、そのトータルで四捨五入をするため、年齢別の保育をする上では、どこかのクラスにしわ寄せが行き、基準以下のクラスも出てきています。また、労働基準法の改正で週休2日制が実施をされましたが、保育所は土曜日も保育をする関係から、平日に土曜相当日を交代で休みます。労働時間が短縮をされて、職員が増えていないために、日々の保育体制では国基準も守れなくなっています。

 施設面では、乳児1人2.5平方メートル、幼児1人に2.0平方メートルの保育室が最低必要とされていますが、その基準に従ってつくられたこれらの部屋に、例えば乳児30人の施設に40人が入ったり、幼児25人の部屋に30人の子どもが入ることになります。保育環境もいっそう悪くなります。この基準は49年も前にできたもので、遊ぶのも食べるのも寝るのも同じ部屋という状況は、今の社会環境や生活実態に合ったものになっていません。これ以上施設の大きさを無視して保育をすることは、安全上も最善の環境を与えるという権利条約からも問題があります。最低基準の引上げや施設の改善、充実こそ必要だと思います。御意見をお聞かせください。

 次に、尼崎のエンゼルプランの作成についてお尋ねします。

 現在作成が進められていますが、市民の声を生かしたものにするため、制作するメンバーに利用者の代表、保育現場職員の代表を加えるべきだと考えます。利用しやすい保育所をと言っていますが、私は、行政のデスクワークだけでエンゼルプランをつくったのではだめだと考えます。市民の要求にこたえる子育て支援計画にしていくためには、画一的な現場無視の押しつけをやめていくことが必要だと考えます。私も尼崎市の保育所で働いてきました。これまでも尼崎市保育行政は、現場の声を聞かず、保育所運営を行ってきたのです。現場の保母は、地域の子どもたちにも運動会や夕涼み会など参加できるように呼びかけたり、園庭での遊びを誘うこともありました。子育てビラをつくり地域に配布するなど、保母が積極的に行ってまいりました。ところが、市当局は、何か事故でもあったら困るからと、やめるよう圧力をかけてきたのです。保母のやる気をそいでいるのはだれなのでしょうか。それは、市幹部だったのではないでしょうか。子ども一人ひとりとのかかわりがより必要となっている現状、子育てについて父母との懇談がより多く必要なのに、保母の数が減らされているのです。時代の要求に逆行していると思います。今行政に求められているのは、子どもを健やかに育てる環境づくりです。少子化の中で安心して子育てしていくために、子育ての不安を解消していく施策です。少子化現象がもたらしている子どもの孤立化、幼児期に群れをなして遊ぶことができない状況、遊ばす手段を持たない親の不安解消のために、地域子育てセンターとなる保育所の役割が重要です。

 県費事業として子育て支援事業があります。現在、民間保育園だけがこの事業の担い手となっています。子育てに対する不安を持つ若いお母さんからの相談がたくさん寄せられております。この事業をどうして地域に密着した公立保育所で行ってこなかったんでしょうか、お答えください。

 そして、市民の声を生かすためにも、エンゼルプランを審議するメンバーに、利用者の代表、保育現場職員の代表を加えるべきだと考えますが、いかがでしょうか。

 また、明らかになっている親の要求に、公立での長時間保育や零歳児保育の一日も早い実現があります。市民のニーズを満たすというならば、来年度から実施することが必要だと考えますが、いかがですか。

 次に、尼崎市地域保健医療計画の改訂に関して、保健所と保健センターについて質問をしたいと思います。

 保健所法から地域保健法に改定され、権限移譲及び保健所の設置運営に関する規定については97年4月より施行されるとして、本市では地域保健医療計画の策定作業を急いできたものであります。日本共産党議員団は、昨年の12月議会の中で、保健所法が地域保健法に改定されることにより、全国の保健所が半数に削減されることになり、保健所つぶしとなるとの国民の強い反対運動によって、国会では、保健所の数は自治体が決めるとの答弁や、地域の実情を十分に考慮してとの付帯決議が行われていることを述べてまいりました。そして、医師、看護婦、保健婦、理学療法士、作業療法士、放射線技師、栄養士、公衆衛生監視員など、特に専門職の増員と資質向上は、市民の人権保障の点から絶対必要条件であり、現在の保健所6行政区体制は絶対に崩すべきでないと要請してまいりました。それに対して市長からは、地域保健問題審議会の答申をもらった段階で、その内容を尊重しつつ、多角的、多面的に保健所の在り方を検討していきたいと答弁がありました。この審議会答申が本年8月に出されました。12月議会で我が会派の議員が質問でも指摘しましたが、今回の諮問は、地域保健法制定をてことして、行政改革推進を行い、職員の削減をすることが最大のテーマとなっていたと考えますが、いかがでしょうか。

 憲法第25条は、健康な暮らしを国民の基本的人権として認めており、国にその責務として公衆衛生の向上及び増進に努めることを求めております。そもそも保健所法から地域保健法に改定することは、従来の保健所法第1条で公衆衛生の向上及び増進を図るとし、公衆衛生の地域における第一線機関として位置づけてきた全国の保健所を半数に減らすものであるために、日本共産党は反対をしてきました。保健所法では人口10万人につき1カ所の保健所と定められていましたが、地域保健法では、保健医療と社会福祉に係る施策との有機的な連携を図るため、二次医療圏や老人保健福祉圏に対応して保健所を設置すると、一見高齢社会に対応するかのように言われていますが、それにより、人口35万人に1カ所の保健所となり、人口48万人の尼崎市でも1保健所ということになるわけです。各審議会のメンバーからは、尼崎市の保健所体制は充実しており、ことさら変える必要はないけれども、上位法で決まっているのだからと受け止められる発言があったことからも、1保健所体制にすべきものであると積極的に答申されたものではありません。当局の強い意向を察して行われたものだと言えるのではないでしょうか。そして、国会の論議においても、保健所の数は自治体が決めるとの答弁や、地域の実情を十分考慮してと、その付帯決議をつけていることは、さきにも述べました。地域保健法に変わったから、保健所は1カ所にしなければならないというものでは決してないのが国会の論議の到達であり、要するに、尼崎市としての判断ができるということです。

 そこでお尋ねをいたします。

 全国では、従来の保健所体制を維持している自治体もありますが、地域保健法への改正がなされたもとでも、現在の体制を維持することは法的には可能であると考えます。答弁をお願いいたします。

 本市の保健所体制が全国的にも優れたものであることは、審議会の議論でも確認されてきています。答申を受けて、拠点保健所には中央保健所を充てるのか、別のところに新しく建設するのか、保健所センターはどこに設けるのか、その内容は果たしてこれまで以上に充実したものになるか、市民にとっては大きな不安であります。新たに提起された保健センターは、保健所に代わりうるものでしょうか。保健所と保健センターが決定的に異なるところは、保健センターは法的に設置することができるとなっているだけで、場合によっては民間委託もできるものになっています。財源についても、保健所では国庫負担がありますが、保健センターでは予算の範囲内において費用の一部を補助することができるとなっています。国は、設置について認めるだけで、その運営について費用負担を行わないということでは、保健センターの運営の在り方が自治体の財政力によって左右されることになります。

 そこでお尋ねしますが、地域保健センターの姿が非常にあいまいであり、国が十分な補助金を出さないもとでは、ほんとうに現行の水準を超える保健行政を実施することが可能になるとは考えられません。どのような決意を持って、この答申に書かれた現行水準を超える保健サービスを行うつもりか、お聞かせください。

 これで第2問を終わらせていただきます。(拍手)



○副議長(中野清嗣君) 答弁を求めます。

 立石福祉局長。



◎福祉局長(立石廣海君) 保育所に関する一連の質問について、順次お答えいたします。

 まず、保育料に関して、保育料が家計に占める割合は幾らぐらいが妥当かについて、保育料が生活費を圧迫して、実際の生活が生活保護基準より下がってはならないと考えるがについて、保育公的保障から逸脱するのではないかについてでございます。以上の3点について、一括してお答えいたします。

 保育料につきましては、今回の法改正の中では、家計への影響も考慮しながら、年齢ごとの保育コストに応じた均一化の方向性が出ておりますが、当面は、国においても保育料徴収基準の簡素化を図る中、保護者への急激な負担増は考慮することを基本とする方向性が示されております。

 ところで、保育料は、国から精算徴収基準が示されており、本来はこれが適正な額ではないかと考えております。しかしながら、一方では、保護者の経済的負担もできるだけ軽減したい、こういった観点から、本市の保育料は、受益者負担の原則を踏まえ、国基準の2年遅れを参考に、社会経済情勢や市民生活状況等をも考慮し、市独自の配慮を行う中、保育料の設定を行っているところであり、決して公的保障を逸脱するものとは考えておりません。

 次に、保育所に関する情報公開につきましては、近々国において関係政省令やガイドラインが示されると側聞いたしております。これをまって検討してまいりたいと考えております。

 次に、保母の資格要件、給食の委託化、施設の最低基準に係る点につきましては、今後、中央児童福祉審議会の議論や国の10年度予算編成の経過の中で国の考え方が示されるものと聞いております。したがいまして、今後国の考え方が示された段階で検討していくこととなりますが、現時点では考える考えはございません。

 次に、県費事業としての子育て支援事業をどうして公立保育所で行っていないのかについてでございます。

 県費事業につきましては、法人保育所を対象とした事業でございます。公立保育所におきましては、地域の保護者の皆様方の子育て支援という観点も含め、地域との交流事業を実施しているところでございます。今後も、これらの事業につきましても、なおいっそうの充実をしていく方向で検討してまいりたいと考えております。

 次に、市民の声を生かすためにエンゼルプラン作成に保育現場の職員や利用者の代表を参画させるべきではないかについてでございます。

 子どもを健やかに育てる環境づくりをめざし、総合的な児童育成計画の策定に取り組んでいるところでございます。計画策定に当たっては、幅広い観点から子育てに対する意見を聞くため、児童の状況や子育て支援のニーズの動向を把握するアンケートを実施するとともに、保育所やその利用者等を含む各階層から参画いただき、懇話会を設置することといたしております。また、関係各課で構成する庁内検討会議を設けるほか、保育所、保健所等、市民と直接接する機会の多い現場職員等が参画するワーキング会議も設置して、計画策定に取り組んでいるところでございます。

 次に、公立保育所で長時間保育や零歳児保育を来年度から実施するべきと考えるがどうかについてでございます。

 近年、女性の社会進出の増加や就労形態の多様化などにより、延長保育、乳児保育の充実が多くの皆様方から望まれていることは十分認識いたしております。したがいまして、こうした新たな保育ニーズにこたえるため、公私立保育所が連携、協力する中で、公立保育所におきましては、来年度からの延長保育の実施に向けて検討しているところでございます。

 乳児保育につきましては、法人保育所にお願いしてきた経過もあり、これまで法人保育所が乳児保育で果たしてきた役割や経験などを考え合わせますと、今後も法人保育所で実施してまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○副議長(中野清嗣君) 山本保健局長。



◎保健局長(山本繁君) 地域保健法の改正に伴う保健所行政についてのお尋ねに順次お答えをいたします。

 まず、今回の諮問は、地域保健法制定をてことして行政改革推進を行い、職員の削減を行うことが最大のテーマとなっていたと考えるがどうかとのお尋ねでございますが、今回、地域保健医療計画の改訂を諮問しましたのは、少子高齢化や疾病構造の変化など、保健環境を取り巻く環境が大きく変化していること、阪神・淡路大震災の教訓を生かすこと、更には地域保健法が改正されたことなどが背景となっております。これらを踏まえ、保健、医療、福祉の連携、より効率的で市民ニーズに適応したサービス提供の視点から、新たな保健医療計画の策定を主眼としたものでございます。

 次に、地域保健法への改正がなされたもとでも現在の体制を維持することは法的には可能であると考えるがどうかとのお尋ねでございますが、新しい地域保健法の制定目的は、保健衛生行政を取り巻く環境の著しい変化への的確な対応と、生活者個人の視点を重視した対策を推進することを主眼としております。本市における現在の保健所体制は、一定の成果をおさめてきましたが、市民ニーズが多様化する中で、現体制では十分な指導、相談などに応じきれなくなりつつあります。将来を見据えて、これらの要請にこたえていくためには、効率化を図りながら、一方で強化すべきところは補うなどの見直しをすべき時期であると考えております。したがいまして、この機会に法の趣旨に沿った体制へ移行することは、長い目で見れば的確な対応であると考えております。

 また、今回の答申におきましても、地域保健法の改正の趣旨を踏まえ、保健所体制を再編すべきであるとの提言をいただいており、この答申を尊重してまいりたいと考えております。

 最後になりますが、どのような決意を持ってこの答申に書かれた現行水準を超える保健サービスを行うつもりなのかとのお尋ねにお答えをいたします。

 保健センターは地域保健法第18条で明確に規定されている施設でありまして、同所で行われる事業につきましても、保健所事業と同様に補助制度が適用されます。また、今回の答申では、保健所における企画、調整機能や専門的、技術的機能の強化とともに、保健センターにおける母子保健や老人保健などの身近で頻度の高い保健サービスの実施を、また、福祉分野との連携を強化しながら担っていく必要性を唱えております。市といたしまして、現行行政水準の維持、向上を図るために、この答申の趣旨を尊重し、最大限努力してまいる考えであります。

 以上でございます。



○副議長(中野清嗣君) 今西恵子君。

 (今西恵子君 登壇)



◆7番(今西恵子君) 今答弁をいただいたのですが、児童福祉法の問題でもそうですし、保健の問題についても、ことさら変える必要がなく、今の現行の中でも十分に内容を充実することができる、そういう状況の中で、改めて変更していくという中に、人の削減があったり、内容を低下していくようなことになってはならないというふうに考えております。今後も、当局の行うことについて、一つ一つ意見を述べていきたいというふうに思います。

 第3問に当たりましては、意見を述べて終わらせていただくことにいたします。

 地域保健医療計画についてですが、一つになった保健所に専門的、技術的業務を推進させ、企画、調整機能を強化し、情報の収集、整理、活用の推進などの機能を持たせて、保健管理事務所的な役割を重視するという方針です。それだと、保健所そのものの市民への直接サービス機能が弱まることになります。現在の4保健所には、それぞれの運営協議会が置かれており、地域の実情をよく知っている委員の意見が反映された運営が行われております。直接サービスを提供するところと企画、調整とが切り離されることは、ほんとうに市民の立場になった事業が推進されるのかどうか、危ぐをいたしております。1保健所と複数の保健センターという体制にすることが、市民の健康保持、福祉向上を動機としたものではなく、逆に、国も市町もお金をかけない、安上がりにする、つまり、行政改革が動機となっていることが最大の問題であると思います。地方自治法本来の住民及び滞在者の安全、健康及び福祉を保持する立場で、縦割り行政の弊害を取り除いて、現行体制を維持、発展させることを強く求めて、保健所と保健センターについての質問を終わります。

 次に、児童福祉法についてですが、今回の改正が公的保障をする上で大きな問題点を残したものであると考えております。子どもの権利条約から見ても、改正だとは言えません。私は、保母として26年間尼崎の子どもたちと過ごしてまいりました。るる述べてきたように、今や子どもも母親も、児童福祉法の改悪や均等法の改悪によって、より困難な状況に追い込まれてきました。健やかに育つべき子どもの成長が、政治によってゆがめられてきているんです。それを先取りする形で尼崎市の行った民間移管は、子どもの願いにも親の願いにも反するものです。撤回するように強く求めて、私の質問を終わります。(拍手)



○副議長(中野清嗣君) 今西恵子君の質問は終わりました。

 続いて発言を許します。

 丸尾牧君。

 (丸尾 牧君 登壇)



◆8番(丸尾牧君) 市民自治クラブの丸尾牧です。

 質問も終わりのほうなので、少し他の議員と重なる部分もあると思いますが、少しの間御辛抱いただければと思います。

 まず、ダイオキシンの問題について質問いたします。

 ダイオキシンの毒性ですが、ダイオキシンには催奇形性、生殖毒性、免疫毒性等が指摘されています。また、最近のダイオキシンの毒性等に関する情報では、WHOが今年の2月に、ダイオキシンに対する評価を、発がん性の疑いがある、可能性があると判断していたのを、発がん物質であると断定をしたということ、九州大学医療技術短期大学の調査で、母乳中のダイオキシンによって赤ちゃんの免疫系や甲状腺機能にも悪影響を与えている可能性があるという結果が公表されたこと、そして、ダイオキシンが人間等の生物のホルモンを破壊し、生殖異常を起こす内分泌かく乱化学物質である可能性が高いと環境庁の研究班が指摘したということ等、さまざまなダイオキシンの毒性に関する調査結果等が報告をされています。

 少しダイオキシンの毒性が分かったところで、人はダイオキシンをどのように摂取しているのか見てみます。あくまで参考の情報ですが、京都大学の酒井信一助教授によれば、ダイオキシンの摂取の9割以上が食品からの摂取だと推定しているようです。次に大気、そして水からの摂取というのがダイオキシンの摂取ルートです。その摂取量の最も大きい食品を見てみますが、魚介類からの摂取が全体の6割を占めるようです。魚好きの方には気をつけていただきたいと思います。特に近海魚が高濃度で汚染されている。次に乳製品、そして畜産品がそれぞれ1割ずつで続いています。このような食物連鎖により、ダイオキシンは人間をむしばんできているのです。ただ、ここで最も気をつけたいのは、人間を中心に考えたとき、この食物連鎖の最後には人の赤ちゃんがいるということです。ダイオキシンに汚染されたお母さんの母乳を赤ちゃんが飲んでいるのです。ということを考えると、私たちは早急にダイオキシンを減らさなければ、子どもたちは大変なことになりそうです。

 では、どれくらいのダイオキシン摂取ならば安全で、どれくらいならば危険なのでしょうか。ダイオキシンの安全性基準、リスク評価について見てみます。厚生省のリスクアセスメントに関する研究班は、耐容1日摂取量、1日にどれくらいの摂取までなら大丈夫かという数字ですが、体重1キログラム当たりダイオキシン10ピコグラムという数値を示しました。一方、環境庁は、健康リスク評価指針として、1日体重1キログラム当たりにつきダイオキシン5ピコグラムという厚生省とは異なった数値を出したのです。1ピコグラムは1兆分の1です。ただ、日本の数値は科学的根拠に少し乏しいので、少し他国の状況を見てみます。イギリス、オランダ等は10ピコグラム、スウェーデン、デンマークは0から5ピコグラム、ドイツは緊急対策とて10ピコグラム、そして、目標値として1ピコグラムという数値を挙げています。アメリカ環境保護局、EPAは、100万人に1人の発がんリスクに対応する摂取量として0.01ピコグラムという厳しい数値を考えています。これらの数値を見てみると、日本も遅ればせながら欧米の中の緩い基準に合わせたようです。

 基準が分かったところで、日本人のダイオキシン摂取の現状を見てみます。環境庁の報告では、大都市地域で魚の摂取が多い場合、1日1キログラム当たり最高で5.28ピコグラム摂取している。また、大都市でごみ焼却場周辺の場合は最高で5.09ピコグラム摂取していると試算しています。さきほども言いましたが、日本の基準は、厚生省が10ピコグラム、環境庁が5ピコグラムということで、試算の中でも環境庁の基準を上回っているのが現状です。また、アメリカの基準を見てみると、この数値でもかなりの発がんの可能性がありそうです。

 尼崎市は、高濃度のダイオキシン汚染地域であり、環境庁の試算はありますが、ほんとうにこの基準さえ守られているのか疑問です。おとといの騰議員の質問にも出てきましたが、尼崎市東難波町4丁目の1996年度のダイオキシン類測定値では、1立米当たり0.84ピコグラムという数値が出ました。これは、環境庁が示した大気濃度の指針値である0.8ピコグラムパー立米を上回る値です。また、この濃度は、欧米諸国の都市部のダイオキシン濃度の10倍程度に上ります。ダイオキシンは分解性の悪い物質であり、それを含めて考えると、尼崎市民はかなり長期的に高濃度のダイオキシンに汚染されてきたと考えて間違いないでしょう。国だけではなく、ダイオキシン問題に対して積極的に対応してこなかった尼崎市行政の問題も大きいのではないでしょうか。その反省を踏まえた中で対策を考えてほしいものです。

 では、事態を一刻も早く改善するためにどのようにすればいいのでしょうか。まず、もう少し尼崎市のダイオキシン汚染の現状把握に努めるべきではないでしょうか。東難波町4丁目のダイオキシン濃度のデータは出ましたが、それだけでは尼崎市のダイオキシン汚染の全体状況が分かりにくいと思います。工業地域の近接地ということで東難波町だけが局所的に汚染をされているのか、あるいは全市域で高濃度でダイオキシンに汚染されているのかを調べなければなりません。そこで、市内の複数の箇所でのダイオキシン調査と、季節ごとの推移を調べるべきだと思います。おとといの当局の答弁でも、東難波町のダイオキシン汚染の原因は明確ではないと述べられていました。現状が分からないからこそ、早急に実態調査をしなければならないのです。

 市独自調査を早急に行うことについての市長の意向をお聞かせください。

 次に、焼却炉の改善について考えてみたいと思います。

 厚生省からは、焼却炉の排出抑制基準値を設定し、緊急対策基準として1年以内に80ナノグラムパー立米を達成するようにし、それを超える焼却炉は、休廃止を含めた対策を早急にとるよう求めています。また、緊急対策基準以下のところでは、恒久対策として、新設炉では0.1ナノグラムパー立米以下に、既設炉は0.5から5ナノグラムパー立米と基準を示しました。ナノグラムは10億分の1です。昨日の田村議員の質問でも出ましたが、尼崎市の焼却炉のダイオキシン排出濃度は、第1工場第1機械炉0.93ナノグラムパー立米、第1工場第2機械炉3.7ナノグラムパー立米、第3工場9.45ナノグラムパー立米ということで、緊急対策の80ナノグラムパー立米よりは低いのですが、恒久対策基準については、現在の数値はオーバーしているようです。早急に改善策が必要です。その対策として考えられるのが、厚生省の対策にもあるように、温度管理の徹底です。焼却炉内温度をダイオキシンが発生しにくい800度以上に管理をし、電気集じん機内の温度を200度以内にするということです。現在は、第2機械炉の炉内温度は800度前後ですが、それ以下になることもあるようです。電気集じん機の温度は250から280度くらいを目標としているようですが、300度を超えることもあるようです。

 そこで市長にお聞きしたいのですが、まず、ダイオキシン汚染の尼崎市の現状に対する認識をお聞きしたいと思います。

 また、この焼却炉の温度管理の徹底のために、改造等は早急にできるのか、もしそれができないのであればどのように対策をとるのか、更に、いつをめどに対応するのかをお聞かせください。

 次に、ダイオキシンの最終処理に関してですが、ごみ焼却時にはダイオキシンを高濃度に含んだ燃え殻と飛灰が発生します。この処理としては、燃え殻等が飛散しないように水に入れ、湿らせてからフェニックス処分場に捨てられているようです。

 そこで市長にお聞きしますが、これはフェニックスの受入基準として問題はないのか。また、ダイオキシンは分解性が非常に悪いので、将来的な土壌汚染につながると思いますが、その辺についてはどのように考えているのか、お聞かせください。

 次に、気候変動枠組条約第3回締約国会議温暖化防止京都会議、今年の12月に予定されていますが、それに向けての尼崎市としての取組みについてお聞きしたいと思います。

 地球温暖化の問題は、最近新聞報道等で非常によく取り上げられるようになりました。これは、温暖化防止京都会議、COP3に向けての新聞社としての報道の本旨なのでしょう。尼崎市としても、この会議を成功させるためにも、市民意識を盛り上げ、地球温暖化問題の解決に向けて力を注いでいただきたいと思います。

 さて、現在の温暖化にかかわる地球環境ですが、政府レベルでの地球温暖化問題を検討する場であるIPCC、気候変動に関する政府間パネルによれば、二酸化炭素濃度についてですが、産業革命以前である西暦1750年から1800年では280ppmであったのが、現在は360ppmになっています。そして、地球の平均気温は、19世紀末以降、およそこの100年間で0.3度から0.6度上昇し、海水面も10センチから25センチ上昇しました。また、現在のまま二酸化炭素濃度が上昇すれば、西暦2100年には地球の平均気温は約2度上昇し、海面は約50センチ上昇するようです。その変化により、地球の全森林の3分の1がなんらかの影響を受け、二酸化炭素を吸っている森林からの大量の二酸化炭素が放出される可能性もあると指摘しています。食糧生産は全体としては変わらないが、乾燥地域等でのききんの危険が増大をします。また、海面上昇で1メートル水位が上がった場合は、マーシャル諸島の80パーセント、バングラディシュでは18パーセントが水没するようです。最後に環境影響ですが、マラリアが流行し、西日本もマラリア発生地域になるとも言われています。そういう予測可能性の中で、今回の温暖化防止京都会議が開かれるのです。

 ただ、温暖化防止に積極的なのはEC諸国で、日本、アメリカは足を引っ張っています。ECは、CO2、二酸化炭素濃度を2010年までに1990年レベルの15パーセント減をめざしているのですが、日本、アメリカの抵抗により、この京都会議では、せいぜい5パーセント減で合意しようとしているようです。これも実現できるのかどうか疑問です。IPCCによれば、先進諸国が二酸化炭素濃度を2010年までに1990年レベルの18パーセント減にしても、まだ不十分、地球温暖化を止めることはできないと言っているにもかかわらず、議長国である日本は、リーダーシップをとれず、足を引っ張っている現状については、世界に向けて恥ずかしい限りです。

 ただ、尼崎市としても、そんなに偉そうなことは言えず、この前作成したローカルアジェンダ21でも、CO2、二酸化炭素濃度の1人当たりの削減目標さえ入れることができませんでした。計画をつくるに際して、将来に希望の持てる数値目標を入れなければ、その計画の実効性が十分ではなくなってしまいます。そのような問題はありますが、ローカルアジェンダを策定した以上は、精いっぱいその実現に向けて取り組まなければなりません。地球温暖化防止会議は、今世界で最も重要な会議の一つで、それが京都市で行われるのですから、尼崎市としても、直接的にこの会議に参加しないとしても、行政側を含め市民の意識を変えるには絶好の機会です。

 そこで、尼崎市として温暖化防止世界会議に向けてどのような取組みをするおつもりなのか、教えていただきたいと思います。

 また、ローカルアジェンダには載せることができませんでしたが、尼崎市として二酸化炭素を2010年までに1990年レベルの何パーセント減らすのか、総量としてでも1人当たりの数値でもけっこうですが、数値目標を決めるおつもりはありませんか。

 次に、災害公営住宅の募集に関しての問題に移ります。これも昨日の質問で出てきましたが、今年の7月22日昼間、神崎仮設住宅の74歳の女性が市役所の屋上で首をつって亡くなられました。彼女の市役所の屋上での死はどのような意味があったのでしょうか。将来的な展望が見えなくて発作的に自殺をしたのか、行政に対しての抗議の意味があったのか。その辺のことはよく分かりません。ただ、死を前に、彼女は、仮設の中の友達はみんな当選しているのに、なんで私だけ当たれへんの、次も当たるかどうか分かれへん、不安やわと、市職員に訴えた後、もう死にたいわとこぼしたそうです。応対した職員は、1時間にわたって励まし、ようやく分かってくれたように見えたようですが、その数分後、彼女は屋上にいたのです。その老女が自殺した日に、同じ神崎の仮設住宅で男性が自殺しているのが見つかりました。非常に悲しい出来事です。ただ、将来展望が見えず、このような自殺を考えたことがある仮設住宅の人たちは、決して少なくないのではないでしょうか。震災が起こってからこの2年半、尼崎市行政の対応は、決して被災した市民に優しいものではありませんでした。ある避難所では、弁当が支給されていましたが、届くのは夕方の5時、御飯を食べるころには冷たくなっていました。ボランティアの炊き出しが来るのは週に1回、避難所のコンセントの使用はなかなか認めず、学校の調理場も使うことは認めてくれません。避難所の被災者たちは、ただ体を丸め、寒さが過ぎるのを待つしかありませんでした。市役所に義援金等いろいろな手続に行くと、窓口職員に冷たく対応される。一時避難所の閉鎖は、閉鎖から一、二週間前に一方的に通告され、被災者の都合などお構いなし。かなりの被災者の方が市のやり方に怒りを感じたのではないでしょうか。もちろん多くの職員の方が避難所で、あるいは別の場所で精いっぱい被災者のために力を注いでくれました。しかし、組織としては、やはり心ない対応が目立ったような気がします。被災者の公的支援の問題で宮田市長が積極的に動いてくださらなかったのも、その一つです。私たちもがんばっていますから、被災者の皆さんもがんばってくださいという状況をなぜつくり出せなかったでしょうか。今までのような心ない市の対応については改め、今後被災者が希望を持てる状況をつくり出していってほしいと思います。

 この9月の終わりに、第4次の災害公営住宅の募集があります。その募集に関連してお聞きしたいと思います。

 この第4次が仮設住宅入居者の最後の募集になると言われています。ということは、この募集に落ちれば、仮設の人たちはほんとうに希望を失ってしまうのではないでしょうか。今回の公営住宅の仮設住宅枠の募集戸数としては652戸、一方、仮設住宅住民の公営住宅申込希望者は650世帯前後と見られており、おおむね数としては足りるだろうと当局は見ているようです。それで、今回が仮設住宅の最後の募集になると判断しているようです。しかし、それは少し乱暴なのではないでしょうか。仮設住宅の人と話をしていると、震災前に住んでいたところの近くに住みたいと思われている方はたくさんいるようです。そういう希望をあまり考慮せず、とにかく仮設住宅を整理したい、そういう発想が当局の根底にあるように感じます。少しでも住宅地の選択肢を広げるためにも、次の久々知の公営住宅の募集も申し込みできるようにすべきだと思います。そのほうが、仮設住宅外の被災者の方にも今回の申込みで当選者が増える可能性があり、結果として公営住宅の場所の選択の幅を広げることになります。

 そこでお聞きしますが、まず、公営住宅の数としては、仮設住宅外の被災者の人を含め十分確保できたと思っているのでしょうか。今後、仮設住宅外の被災者の方の応募状況を見た中で、数が足りないと判断した場合は、公営住宅の建設増を考えるのでしょうか。また、今回の募集に当たって、もし仮設住宅の方が今回の募集で落ちた場合に、その落ちた人たちに対して個別に公営住宅のあっ旋をすべきだと思いますが、そのようなことはお考えでしょうか。

 さきほども言いましたが、昔から住んでいたところに住みたいという希望を持っている方は、ある程度いると思います。ただ、公営住宅の空き家募集にしても、かなり広範囲のブロック募集であり、どこの公営住宅に当たるか、全く分かりません。そこで、抽選に当たった希望者には希望の公営住宅に入れるようにしてあげるべきだと思います。そのような対応はできるのでしょうか。

 更に、住居地域の選択肢の提供として、次回の久々知住宅の募集についても仮設住宅居住者の優先枠を設けるべきだと思いますが、それについてもお聞かせください。

 以上で1問目を終わります。(拍手)



○副議長(中野清嗣君) 答弁を求めます。

 宮崎美化環境局長。



◎美化環境局長(宮崎修君) ダイオキシン問題に対するお尋ねについて、順次お答え申し上げます。

 まず、市独自の環境調査に対する考え方でございます。

 環境調査につきましては、先日騰議員にもお答えいたしましたとおりでございますが、国が昨年に引き続いて行っております市内の調査や、県が現在検討しております県下の調査の動向を見ながら、市独自の調査について、その方法等も含め検討してまいりたいと考えております。

 次に、ダイオキシン汚染の尼崎の現状に対する認識とその対策及び焼却炉の設備改善についてでございます。

 先日他の議員にもお答えいたしましたとおり、尼崎市におけるダイオキシン類の環境調査結果では、大気環境濃度の指針値を若干超えたものとなっておりますが、これは、都市部での濃度は全国的に高い傾向にあります。したがいまして、健康影響などの未然防止の観点から、排出抑制対策やモニタリング調査などの総合的な対策を、国、県と連携しながら進める必要があると認識しております。

 また、ごみ焼却施設における運転管理は、このたび改正されました関係法令や厚生省の新ガイドラインに基づきまして、適正な燃焼管理に努めているところでございます。今回のダイオキシン類の排出抑制対策につきましては、温度管理を含めた施設全体の総合的な対策が必要とは考えておりますが、施設の大改造は、構造や機能などの問題から相当大規模な工事となるため、長期間の休炉が必要となり、現在のごみ処理状況からいたしますと、早急に実施することは非常に難しいと考えております。したがいまして、平成12年度に予定いたしております第2機械炉増設炉の供用開始後におきまして、ごみ処理計画と整合性を図る中で、必要な施設改善と実施時期について検討を進めてまいりたいと考えております。

 次に、ごみの焼却灰等を水で湿らせて埋立処分しているが、フェニックスの受入基準として問題はないのか、また、将来の土壌汚染はどうかというお尋ねでございます。

 フェニックス尼崎沖処分場におきましては、国のダイオキシンに係るガイドラインに沿って適切に処理されたものについて受け入れており、焼却灰などは、飛散防止の観点から、受入基準として加湿を行うように規定されております。また、処分場の構造は、外部と完全に遮水するような構造となっておりますとともに、埋立時には覆土等による飛散、流出の防止措置が講じられていること、また、処分場内の水は、排水処理施設で浮遊物質を適正に除去すること等、適切な処理がなされており、問題はないと考えております。

 なお、御指摘の土壌汚染の件につきましては、今後国が定めます処分場の閉鎖方法、跡地開発時の開発方法などの指導基準に沿って適切に対応してまいります。

 最後に、温暖化防止京都会議に向けての取組みと二酸化炭素削減の数値目標を設定する考えはどうかというお尋ねでございます。

 本市では、京都会議も視野に入れまして、市民や企業関係者に理解を深め、問題意識を高めていただくため、11月7日に、地球温暖化をはじめ地球環境問題で著名なジャーナリストを迎えての環境問題講演会を開催することといたしております。その他、京都会議に関連いたします各種イベントも予定されていますので、そういったイベントの案内につきましても、できる限り市民へPRを行ってまいります。

 また、二酸化炭素削減の数値目標を市として設定する考えについてのお尋ねでございますが、ローカルアジェンダあまがさきの策定時におきまして、環境審議会の中で、国レベルあるいは今回の京都会議で議論がなされるといったことから、目標設定は困難であると審議していただいた経過がございます。本市といたしましても、現段階での設定は困難と判断しております。

 以上でございます。



○副議長(中野清嗣君) 中村都市局長。



◎都市局長(中村光彦君) 災害復興公営住宅の第4次募集に係ります一連のお尋ねにつきまして、順次御答弁を申し上げます。

 まず、公営住宅の数としては、仮設住宅外の被災者を含め、十分確保できたと考えているのかという点でございます。

 本市の災害復興公営住宅の供給戸数につきましては、昨日も答弁いたしましたように、仮設住宅入居者の実態調査や3度にわたります一元募集の際の応募状況などを総合的に勘案いたしまして、公団住宅の借上げ等の活用による災害復興公営住宅の戸数増を図ることとし、面的整備事業も含めまして、2,300戸を上回る戸数を確保しているものでございます。現時点におきましては、応急仮設住宅外の被災者を含め、震災で住宅を失い、自力では住宅の確保が困難な方々への住宅供給が図れるものと考えております。

 次に、仮設住宅外の被災者の応募状況により数が足りないと判断すれば、公営住宅の建設増を考えるのかという点でございます。

 第4次一元募集がまだ実施されていない段階で供給戸数が不足するかどうかという点につきましては、確実な予測は困難でございますが、現時点では対応可能な供給戸数は確保できるものと考えております。

 次に、第4次募集における落選者に対する特別入居あっ旋についてのお尋ねでございます。

 一昨日も御答弁申し上げたところでございますが、議員お尋ねの仮設住宅の方が今回の募集で落選した場合の対応につきましても、仮設住宅入居者の公営住宅への入居機会の拡大を図るという観点から、募集割れが生じた市内の公営住宅に特別に入居あっ旋することといたしております。

 次に、空き家当選者に対して、希望する公営住宅に入れるようにすべきではないかという点でございます。

 空き家住宅の場合、新築の公営住宅と違いまして、入居資格を有していると認められた後、入居順位に従い、順次入居していただくものでございます。今回の空き家募集におきましても、行政区単位を基本として行っているものであり、申込区分内において型別供給等を勘案する中で、可能な限り希望に沿えるよう配慮してまいりたいと考えております。

 最後に、今回募集の対象となっていない久々知団地についても仮設住宅枠を設けるべきではないかという点でございます。

 このたびの第4次募集は、応急仮設住宅入居者で公営住宅の入居を希望するすべての人に公営住宅が供給できる仕組みで募集を実施いたしますので、その結果により検討してまいりたい、かように考えております。

 以上でございます。



○副議長(中野清嗣君) 丸尾牧君。

 (丸尾 牧君 登壇)



◆8番(丸尾牧君) 2問目に入ります。

 ダイオキシンの問題ですが、十分な答弁ではありませんでしたが、国のほうの状況も進んでいますので、その辺を見ながら今後の取組みを実施していただきたいと思います。

 また、実態調査については、補正予算を組んででもすぐに実施していただきたいと思います。

 ダイオキシンの質問を続けます。

 焼却炉の問題と関連して、小型簡易焼却炉の問題があります。小型焼却炉は、燃焼温度の管理ができないため、高濃度のダイオキシンが発生している可能性が高いようです。愛媛大学の脇本さんの調査では、幾つかの小型焼却炉の残灰中のダイオキシン濃度を測ったところ、学校の焼却炉の残灰から非常に高濃度のダイオキシンを検出しました。原因としては、プラスチック消しゴムが塩素供給源として考えられるようですが、どちらにしても、温度管理のできない小型焼却炉は、ダイオキシンの高濃度の発生源になり、問題があります。学校の小型焼却炉だけではなく、民間の簡易焼却炉についても、早急に実態を把握し、場合によっては焼却の中止を求めるべきだと思います。それについての市長のお考えをお聞かせください。

 次に、ダイオキシンの発生源として、焼却場だけではなく、民間企業からダイオキシン発生可能性もあります。その対策についてお聞きしたいと思います。

 環境庁は、家庭ごみ焼却施設からのダイオキシン発生量は、全体のダイオキシン発生量の8割で、産業廃棄物焼却施設からの発生量が1割だと推定しています。その他のダイオキシン排出源としては、医療廃棄物の処理施設、金属精錬工場、紙パルプ工場、そして、最も身近なところでは、たばこの煙が挙げられます。

 もう少し具体的に見てみますが、尼崎市には産業としてパルプ紙加工製造業、化学工業、プラスチック製品製造業、産業廃棄物処理業等があります。それぞれの企業がどのような加工を行っているのかということになりますが、業種としては、これらの企業は一般的にダイオキシンを排出している企業として考えられている業種ですし、ダイオキシンの排出可能性は十分にありそうです。そこで、これらの企業のダイオキシン発生状況を早急に調査し、その上で、もしダイオキシンが発生しているのであれば、法律、条例によって有効なダイオキシン発生抑制策をつくるべきだと思います。そういうことからも、早急にダイオキシン発生状況の調査をすべきだと思いますが、市長のお考えをお聞かせください。

 このダイオキシンの発生の原因になるのが、塩素を含む物質です。焼却場では、塩化ビニールや塩化ビニリデンがダイオキシンの発生原因になります。最も効果的な方法としては、これらの物質を焼却しないこと、つまりごみとして出さなければいいのですが、それを市民に求めていくということは必要なのではないでしょうか。例えば、家庭でよく使うサランラップは、ポリ塩化ビニリデン、ポリ塩化ビニール製のものとポリエチレン製のものがあります。塩素を含むポリ塩化ビニール、ビニリデンは焼却するとダイオキシンを発生しますが、ポリエチレンは、焼却してもダイオキシンは発生させません。ということを含め、代替物がある場合は、できるだけそちらを選択してもらい、塩ビ製品は極力買わないように市民に啓発すべきだと思います。また、この塩化ビニール等の製造についての規制を国に求めていくべきだと思いますが、市民への啓発と塩ビ製品の規制についての市長のお考えをお聞かせください。

 参考までに、千葉県議会、我孫子市、習志野市、日野市議会では、塩ビの規制とダイオキシン対策に関して意見書を国に提出したようです。

 ダイオキシン問題の最後に、ごみ焼却場労働者のダイオキシン被ばくの実態と健康調査についてお聞きしたいと思います。

 ごみ焼却場の現場で働く市の職員の方は、かなり長期間高濃度のダイオキシンにさらされているものと思います。埼玉県所沢市、茨城県新利根町、福岡県志免町、和歌山県橋本市等では、廃棄物焼却炉周辺住民がダイオキシン被害でがん、子宮内膜症、アトピー性皮膚炎等になっていると指摘されています。現場で働く労働者の方々も、ダイオキシンによる健康被害が出ている可能性があります。早急に被ばくの実態と健康調査をするべきだと思います。市長のお考えをお聞かせください。

 次に、地球温暖化の問題に関してです。

 市長は、二酸化炭素を削減するために、尼崎市で数値目標を設定することは意味がないと考えられているようです。しかし、具体的な削減目標がなければ、市民がどれだけの取組みをすればいいのか、見当もつきません。

 それでは、もう一度お聞きしますが、この地球温暖化防止京都会議で合意されようとしている削減目標については尊重して取組みをしていかれるのでしょうか、お聞かせください。

 地球温暖化に関連して、もう一つお聞きしますが、つい先日、IPCCが、温暖化防止に向けて先進国の取組みだけでは不十分であり、途上国の協力が不可欠であるという報告書最終案を明らかにされました。もちろん、地球温暖化のこれまでの責任は先進国にあり、その責任は免れようがないのですが、途上国の協力がないことには、この地球はより危険な方向へ進むということになるようです。そこで、尼崎市としても、大きなことはできないかもしれませんが、積極的な国際的な協力体制をつくっていくべきだと思います。具体的には、ローカルアジェンダあまがさきにも入っていますが、中国鞍山市との環境保全面での協力、国際環境協力ボランティアの支援制度、機会の提供、そして、国際環境自治体会議への参加等、積極的に取り組んでいくべきだと思いますが、現在の取組みはどうなっているのか、そして、今後の国際的な協力の方向性はどうなっているのか、お聞きしたいと思います。

 次に、公営住宅の募集の問題ですが、ほんとうに今回ですべての仮設住宅の人が公営住宅に移転できるのか、疑問が残ります。今回の募集で仮設住宅の人を無理やりに希望外の住宅に押し込んでしまうのではなく、十分に納得をしてもらった上で話を進めていっていただきたいと思います。また、仮設住宅外の人たちも含めて公営住宅の数が足りないと判断した場合は、民間の借上げを含めて、公営住宅の早急な確保をお願いいたします。

 それでは、公営住宅問題に関連して、市営住宅の市職員の高額所得者等の問題をお聞きします。これは、被災者の方が一刻も早く恒久住宅に入れるようにするために質問するものです。そのことは十分に踏まえていただきたいと思います。

 最初にこの問題が取り上げられてから、はや1年以上がたつのではないでしょうか。その後、市としても努力したと思いますが、結果はどうなっているのでしょうか。一昨年の10月時点での市営住宅の収入基準、3年以上居住し、収入が月額19万8,000円を超えている方は2,106名、そのうち5年以上居住し、最近の2年間の収入が月額33万9,000円を超える方は255名いました。この255名が高額所得者の認定を受け、住宅の明渡しの対象となる人たちですが、驚くことに、この255名のうち38名が尼崎市職員でした。この中には、課長、係長の管理職もおり、年収1,000万円を超える職員もいたようです。また、管理人として優先入居していたということが違法であったことも明らかになりました。

 そこで、現在の状況をお聞きしたいと思います。高額所得者の数と、そのうちの市職員の数、また、その人たちの今後の予定を教えてください。

 併せて、昨年この問題が明らかになった同時期に、市職員管理人が市営住宅の不正入居を黙認していた、そういう事実が明らかになりました。そこで、市のほうでは、この問題解決のために市営住宅入居実態調査チームができました。このチームが発足してからの調査戸数、そして、不正入居者の発覚戸数と退去状況をお聞かせください。

 更に、今後いつをめどに調査を終えるのかを教えていただきたいと思います。

 もう一つお聞きしたいことがあります。それは市営住宅の情実入居についてです。

 いろいろな方から、公営住宅の入居に関して、当事者以外の第三者による市営住宅の入居あっ旋があるようだとのうわさが後を絶ちません。過去に第三者からの依頼により、公の手続をせずに市民を市営住宅に入れたことがあるのか、あるいはそういう依頼を受けたことがあるのか、お聞かせ願いたいと思います。

 これで2問目を終わります。(拍手)



○副議長(中野清嗣君) 答弁を求めます。

 宮崎美化環境局長。



◎美化環境局長(宮崎修君) ダイオキシンに関しまして、民間における小型及び簡易焼却炉の実態調査と指導でありますが、大気汚染防止法あるいは廃棄物処理法で規制されていない焼却炉につきましては、現在県条例により1時間当たり50キログラム以上のものに届け出義務がございます。これら届け出のある小規模の焼却炉につきましては、今回の法改正の趣旨を周知するとともに、県とも連携しながら行政指導を強化してまいります。

 更に、届け出のない小規模の焼却炉につきましては、現在、兵庫県がダイオキシン対策検討委員会におきましてミニ焼却施設対策を検討中でありますが、設置者に対しまして、広報等により、ダイオキシン類の発生を抑制するための啓発に努めてまいります。

 次に、民間企業のダイオキシン発生状況の調査をすべきだと考えるがどうかというお尋ねでございます。

 環境庁では、各種工場から排出されますダイオキシン類の実態調査を平成2年度から行うとともに、中央環境審議会の審議を経て、ダイオキシン類の排出が多い施設の規制のため、今回関連法の改正を行い、指定物質排出施設として廃棄物焼却炉、電気炉を指定いたしたものであります。他のダイオキシン類を発生する施設に対する調査等につきましては、本年8月に示されましたダイオキシン対策に関する5カ年計画を定める中で調査研究等が計画されております。その中で検討されるものと考えております。

 ダイオキシン対策のための市民啓発と塩化ビニール等の製品規制に対する考え方はどうかというお尋ねでございます。

 これは、先日田村議員にもお答えいたしましたように、塩化ビニール系プラスチックの低減対策につきましては、既に、適正処理やリサイクルが難しいことなどから、全国都市清掃会議におきまして国に対して要望いたしております。また、市民啓発につきましては、塩化ビニールを含むごみの減量につきまして、ごみ教室等で、ごみを出さない、持ち込まないという4R運動等の啓発を行っているところであります。

 ごみ焼却場で働く職員のダイオキシンによる被ばくの実態と健康調査を行うべきと考えるがどうかというお尋ねでございます。

 焼却炉の運転管理につきましては、ダイオキシンの発生抑制を図るため、ガイドラインに沿った適切な燃焼管理を行うとともに、その炉体の維持管理に当たっている職員につきましても、安全面に最大限の注意をもって対処しているところであります。しかしながら、ダイオキシンの問題は、環境保全や人の健康にかかわる大きな問題であることから、今後、現場で働く職員の更なる健康管理対策を図るため、労使で構成いたしております職員安全衛生委員会でも十分に論議するとともに、その安全策について検討してまいりたいと考えております。

 二酸化炭素削減の数値目標の設定についての再度のお尋ねでございます。

 二酸化炭素削減の数値目標を市として設定することの重要性につきましては認識いたしておりますが、広域的に考えなければならない産業政策や交通政策などとの兼ね合いもございます。京都会議で将来に向けての削減の数値目標が示されたといたしましても、さきほど御答弁いたしましたように、数値目標を市として独自に設定することは困難だと判断しているものでございます。

 最後に、地球温暖化の取組みに関連して、国際環境協力体制はどうかというお尋ねでございます。

 国際的な環境協力につきましては、ローカルアジェンダ21あまがさきに具体的な行動内容を示しておりまして、その内容に沿って、可能なものから具体化に努めてまいります。当面、開発途上国から研修生の受入れや開発途上国への専門家派遣など、環境分野での国際協力の実績のある、あるいは意向を持っている市内企業などと連携した取組みを中心に検討してまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○副議長(中野清嗣君) 中村都市局長。



◎都市局長(中村光彦君) 市営住宅の管理にかかわるお尋ねに順次お答え申し上げます。

 まず、高額所得者は何人で、そのうちの市職員は何人か、また、その人たちの今後の予定はどうかというお尋ねでございます。

 昨年度の収入調査で、高額所得者は231人でありまして、そのうち市職員は34人でございます。これら高額所得者のうち、既に退去した者及び平成9年中に退去予定の者のほか、移転先を選定中の者などを含めますと、155人でございまして、このうち市職員は28人であります。また、病気などの理由により退去期限の延長を申し出ている者が61人あり、このうち市職員は6人となっております。残る15人は退去意思がないものでありますが、その中には市職員は含まれておりません。今後、これら退去意思のない者などに対しましては、更に強く住宅返還指導を継続してまいります。

 次に、入居実態調査チームが発足してからの調査戸数と不正入居の発覚戸数、また、その退去状況はどうなっているのか、また、今後のめどはどうかという点でございます。

 昨年、1団地990戸の調査を行っておりまして、その結果は、26戸の不正入居を確認し、名義人及び現入居者に対し退去通告を行うとともに、これら不正入居者に対し順次退去指導を行ってまいりました。その結果、既に9戸が解決し、残る17戸についても、現在引き続き退去指導を行っておるところでございます。今後、どうしても指導に応じない者に対しましては、訴訟提起により解決していく方針でございます。

 また、今年度新たに2団地、約1,500戸の入居実態調査に入っておりますが、今後の取組みにつきましては、順次調査を進める中で、市営住宅の適正管理に努めてまいります。

 最後に、過去、第三者からの依頼で公の手続をせず市営住宅に入れたことがあるのかというお尋ねでございます。

 市営住宅の入居選考につきましては、公営住宅法により定められておりまして、建替事業等特別の事由により特定の者を入居させる場合を除き、公募によるものとされております。この法令の趣旨を遵守し、適正な入居事務を行っているところでございまして、これまでに御質問のような例につきましてはいっさい承知いたしておりません。

 以上でございます。



○副議長(中野清嗣君) 丸尾牧君。

 (丸尾 牧君 登壇)



○副議長(中野清嗣君) この際、丸尾牧君に申し上げます。

 所定の時間まで残りわずかでありますので、簡潔に取りまとめていただくよう願います。



◆8番(丸尾牧君) 3問目は要望にとどめます。

 ダイオキシンの問題ですが、さきほども言いましたが、今まで市民のダイオキシン汚染の指摘を無視してきたために、ダイオキシンの排出の実態が分かっていない部分がたくさんあります。小型焼却炉についても、企業の製品製造過程での排出についてもそうです。直ちに実態を把握し、早急に対策をとっていただきたいと思います。

 また、塩ビ製品の規制、市民啓発等あるいは現場労働者の安全管理等についても対策をとっていただきたいと思います。

 地球温暖化の問題に関しては、数値目標については不満は残りますが、今後世界の動きを見ていく中で、尼崎市としても積極的に取組みをとっていただきたいと思います。

 最後に、公営住宅の高額所得者等の問題ですが、少し答弁をおさらいします。

 昨年度の高額所得世帯231名、そのうち市職員は34名でした。一昨年の認定では38名ですから、あまり対策はとっていなかったようです。しかし、今年の6月17日現在では、退去者が17名、認定取消し1名、97年度中に退去計画のある人は10名、計28名、そして、退去延長を申し出ているのが6名です。この結果を見ると、以前はあまり取組みをしていなかったようですが、この間はかなり努力したようです。

 また、不正入居についても、全体数としてはまだまだ調査が始まったばかりです。公正公平な市長の立場を示すためにも、引き続き一日でも早く不正入居の根絶をしていただきたいと思います。

 これを要望とさせていただき、私のすべての質問を終わりたいと思います。

 どうも御静聴ありがとうございました。(拍手)



○副議長(中野清嗣君) 丸尾牧君の質問は終わりました。

 この際、休憩いたします。

 (午後3時25分 休憩)

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 (午後3時51分 再開)



○議長(石本晟君) 休憩前に引き続き会議を開きます。

 質問を続行いたします。

 発言を許します。

 高橋藤樹君。

 (高橋藤樹君 登壇)



◆4番(高橋藤樹君) 日本共産党尼崎市会議員団の高橋藤樹でございます。

 さきに行われました市議会議員選挙におきまして、市民の皆さんのさまざまな願いを託されて市議会に送っていただきました。初めての質問でありますので、先輩、同僚議員並びに当局の皆さんには、しばらくの間御静聴、御協力のほど、よろしくお願い申し上げます。

 私は、本市における同和対策事業を一日も早く終結し、福祉、暮らし、教育のより充実を求めることについて質問いたします。

 私は、この質問をするに当たって、議会事務局調査課の皆さんの御協力で、1987年から97年3月議会までの代表質疑、一般質問のうち、同和行政、同和教育にかかわった質問、答弁を読みました。新人議員なので議会の仕組みについて十分な知識がないためか、その答弁を見て驚かされました。言葉は悪いですが、まるで木で鼻をくくったような答弁があまりにも多すぎます。具体的な問題を取り上げた質問に対しても、答弁の多くは、関係法令を中心に、国の動向及び尼崎市同和対策審議会の意見を尊重して進めてまいりますなどと、質問と十分にかみ合った答弁になっていないように思います。既に本議会でも、田村議員の質疑、更に田之上議員の質問に対しても、同和対策審議会答申という、このような答弁がされておりますので、市長は、私の質問の意味をよく酌み取っていただきまして、具体的に御答弁をいただけるよう、最初にお願いしておきます。

 さて、本市においても、特別法のもと、同和対策事業が実施されて28年になります。部落差別の結果、あらゆる面で周辺との格差があり、このことが偏見や差別を引き起こす一つの要因になっていました。しかし、地区住民をはじめ行政関係者の努力で同和地区の住環境は大きく改善され、周辺地区との格差は基本的に解消され、一部の道路事業などを除けば、ハードの面の事業は100パーセント完了いたしました。ソフトの面の事業では、1955年代に見られた義務教育の不就学は一掃され、また、高校進学率も、全国調査によりますと、今から34年前の1963年当時は、全国平均で一般地区が66.8パーセント、同和地区は30パーセントで、その格差は36.8ポイントでありましたが、市教委の資料によると、年度によって違いはありますが、最近13年間の平均をとると、高校進学率は一般地区との格差が4.4ポイントになり、基本的に格差は解消されております。就労の問題でも、かつて就労人口の中で不安定就労が一般地区に比べて高かった問題も、今日では一部の中高年層を除いて、若い年齢層ほど安定した就労に就く率が高くなってきております。このように、特別法のもとで部落差別解消に大きな成果を上げてまいりました。

 しかし、一方では、1973年以降、部落解放同盟の行政介入により、尼崎市は行政の主体性を放棄し、同和対策事業の窓口一本化行政を強行いたしました。同じ同和地区住民であっても、部落解放同盟に加入し、その地区の支部長の推薦がなければ、いっさいの同和対策事業を受けることができない、こういった新たな差別行政が持ち込まれたわけであります。今日では、部落解放同盟への加入、推薦を条件にしなくなりましたが、一部の地区を除いて、部落解放同盟の幹部が役員をしている地区部落解放事業促進協会、こういった特定の団体に加入しないと、同和施策が今なお受けられない事態が続いております。

 また、同和特別という本市の同和対策事業の在り方について、1995年の人権についての市民意識調査の結果を見ますと、同和地区への特別対策は差別だという設問に対して、そう思わないと答えた人が17.8パーセント、そう思うと答えた人が44パーセントと、市民から批判の声が上がっております。

 そこで市長にお尋ねいたします。

 これまでの本市の同和対策事業が地区住民に対して公正民主的に実施してきたと言えますか。また、多くの市民の理解と合意のもと、同和対策事業を進めてこられたと言えますか。これまで長年各部署で同和対策事業にもかかわってきた市長として、明確な答弁を求めます。

 昨年6月の市議会で、藤本前市議に対して同和対策室長は、地区の生活環境は大きく改善され、地区住民の生活や健康状況、また、就労の問題につきまして、基本的には解決の方向に向かっていると判断していると答弁されております。しかし、こうした現状認識の一方で、いまだに同和問題について無関心な人も見受けられ、差別落書きなどの事象が後を絶たない状況にありますとか、さきの地域改善対策協議会の意見具申でも、教育、就労、産業などの面でなお存在している格差の是正や、依然として存在している差別意識の解消など課題が残っているとの指摘がありなどと、同和対策事業を今後も継続することを表明されております。また、今年の3月市議会では、菅村議員の質問に対して宮田市長は、平成9年度以降の同和行政の在り方について諮問をした本市の同和対策審議会を受けて、これまでの特別対策を漫然と継続するのではなく、新たな法的措置に合わせまして、その期限内である5年以内に順次一般対策に移行することを原則として取り組んでまいります。なお、教育、啓発などの課題につきましては、これは短期間で解消することは困難と思われます。したがって、そういったなお引き続き考え、工夫していかなければならない問題につきましては、創意工夫に努め、粘り強く取り組んでいきたいと考えていますと、同和対策事業の一般対策への移行の一定のプログラムを示しましたが、今後も教育、啓発について同和対策事業を継続するという答弁でありました。

 そこで市長にお尋ねいたします。

 これまでの答弁で市民の中には同和問題について無関心な人が多いとされていますが、何を根拠に言われているのか、具体的に説明してください。

 また、差別落書きなど差別事象が後を絶たないと答弁されていますが、市長が就任されてから、本市で何件の差別事象があったのか、また、その内容はどのようなものか、明確に具体的に答弁ください。

 また、昨年6月の同和対策室長の答弁は、前半では教育、就労問題など、基本的に解消の方向にあることを認めながら、後半の答弁では、国の地域改善対策協議会の意見具申を引用して、なお教育、就労問題に格差が存在するとされていますと国の意見具申を引用しておりますが、国の意見具申を引用するならば、明確に本年3月をもって同和対策事業を終結するとの意見具申の方針を正しく把握すべきであります。その後の国の動向が示すように、基本的には同和対策事業は終結し、その残務処理的に法的措置や行財政措置がとられているのは明白であります。し意的な引用はやめるべきであります。

 そこでお尋ねをいたします。

 本市における教育、就労問題での格差とはどのような状態で残されているのか、お答えください。

 また、今回の本市の同和対策審議会の答申を受けて、本市独自の個人施策事業の見直し作業が行われていると思いますが、そのうちで廃止した事業、一般対策へ移行した事業、なお継続する事業についてお答えください。

 更に、今回国が法的措置を講じた事業のうち、高校、大学の修学資金制度と保育事業以外に本市でなお継続しなければならない事業があるとするなら、何があるのか、明確にお答えください。

 今日、全国で同和対策事業の終結宣言をした地方自治体が少なからずあります。それらの地方自治体では、地区住民はもとより、住民が一緒になって終結の集会などを開いております。既に滋賀県の大津市では同和対策事業の終結宣言をしていますが、今年の3月に大津市のある地区では、部落解放同盟や全解連などの運動団体が、意見の違いを乗り越えて町民ぐるみで同和対策事業の終結宣言と集会を開いた内容を聞く機会がありました。これらの自治体では、少なくとも不公正な同和対策事業を行わず、特定の運動団体との連帯協調ではなく、行政主体性を発揮し、運動団体の役割と行政の役割を明確にして、地区住民の自治意識が向上していること、また、地区内外の交流が促進されていることが共通した特徴でございました。

 本市の場合、本庁内の部落解放同盟事務所は撤去されましたが、地区の総合センター内に各地区の部落解放事業促進協会に事務所を貸与されておりますが、部落解放同盟のニュースなどからも明らかなように、地区部落解放事業促進協会の事務所を部落解放同盟も事務所として使用しております。

 そこで市長にお尋ねをいたします。

 本市に不公正、乱脈な同和行政を持ち込んできた部落解放同盟との連帯協調を本市の方針として今後とも続けられるのかどうか、お答えください。

 併せて、本市として同和地区がどのような状況、状態になれば同和対策事業の終結、一般対策への移行ができるのか、具体的に答弁をください。

 次に、同和地区内教育事業、いわゆる解放学級問題についてお尋ねいたします。

 いわゆる解放学級は、1963年、同和地区の児童生徒を対象に学力補充学級として始められ、1970年には学力促進学級になり、1974年から解放学級となりました。学力促進学級などでは、当時の同和地区の劣悪な住環境が児童生徒の教育条件整備の一環として、おくれた学力を引き上げるための教科指導が行われておりました。しかし、部落解放同盟からの要求で、解放学級として、部落解放の学力をつけるとして、解放学習などをその目的の中に入れましたが、地区住民からの強い批判もあって、解放学級は今日では影を潜め、教科中心の指導が行われております。解放学級は、同和地区のすべての児童生徒だけを対象にしているため、同じクラスの児童生徒が、なんで私ら参加でけへんの、こういった声に返答に困られる先生もおられます。地区出身でないと解放学級への参加は認められないため、まさに子どもの世界にまで垣根をつくり出しているわけであります。また、解放学級の指導に当たっておられるのは同和関係校の先生がほとんどで、半ば強制的に参加させられ、このため、日常の学校運営についても支障が生じていると聞いております。

 そこで市長にお尋ねいたします。

 子どもの世界にまで垣根をつくり、学校運営にも支障をもたらす解放学級は廃止し、同和地区の児童生徒だけでなく、すべての子どもたちに豊かな学力の保障ができる教育条件の整備を実施する決意はありませんか、明確に答弁ください。

 次に、同和保育所についてお尋ねいたします。

 現在、同和保育所と位置づけられている保育所について、その歴史的経過を見てみますと、1948年には今北、南武庫之荘、上ノ島地区に、1950年には神崎地区に、そして、1967年には塚口地区に保育所が設置されるなど、早い時期に一般保育所として設置されました。特別法のもとに設置されたのは水堂地区と塚口北に40名定員の2カ所の保育所がつくられたにすぎないわけであります。本市で地区内の保育所が同和保育所として位置づけられたのは1973年4月からであり、本市に不公正な同和行政が持ち込まれた時期と一致しております。現在改訂作業をしていると聞いておりますが、1979年8月に作成された同和保育基本方針は、乳幼児のときから差別を見抜き、差別をすることなく、差別に打ちかち、人権を尊ぶ、こういった方針が今日もなお続けられているわけでございます。

 一方、保育所定員と措置数の問題ですが、保育管理課の資料によりますと、入所児童数は、1997年8月現在で、一般保育所が89.9パーセントであるのに対して、同和保育所では42.9パーセントと、大きく定員割れの状況であります。地区によっては26パーセントという保育所さえあるわけであります。一部の同和保育所では周辺の児童を受け入れているところもありますが、こうした定員割れの大きな原因は、地区の児童しか入所させないことにあると思います。また、保育料ですが、これまで一般保育料とは別体系での同和保育料になっていましたが、全解連などの運動により見直しがされ、一般保育料と同じ体系になり、1997年、今年にはやっと一般保育料の65パーセントになりました。また、同和保育所だけの全額市費負担のスモックや帽子などが給付され、保育内容でも、ゼロ歳児保育や完全給食などを実施するなど、手厚い措置がとられております。こうした同和保育行政の在り方は、市民の合意はとうてい得られるものではないわけであります。

 そこで市長にお尋ねします。

 現在の同和保育所の位置づけをやめ、同和保育所にだけ実施されているゼロ歳児保育など、同和保育所以外の公立保育所でも実施するなど、一般対策を充実させるなどして移行する決意はありませんか。明確な答弁を求めます。

 同和啓発について、基本的なことだけお尋ねをいたします。

 そもそも啓発とは、社会教育法にもあるように、市民自らが自主的に学習し、自己啓発を行うことが基本であります。行政は、こうした自己啓発を保障する条件整備をすることだと思いますが、いかがですか。上からの啓発は、いかなる方法をとろうとも強制的なものとなり、行うべきではありません。

 そこでお尋ねをします。

 同和と名のつく啓発はいっさいやめるべきと思いますが、御所見をお伺いいたします。

 次に、保育所民間移管にかかわる問題点についてお尋ねします。

 昨年12月議会で、多くの市民の反対を押し切って、公立保育所の10カ所の民間移管が条例提案され可決したことを受けて、本年3月に移管先の募集が行われ、市議会選挙後にその移管法人が発表されました。この発表に当たっては、会派議員が生活福祉委員協議会で、一つには移管法人の決定方法、二つ目には法人のランクづけの方法、三つ目には利用する市民の意見の尊重などの問題について質疑を行いましたが、いまだにその問題について市民的な合意は取れていないのが現状ではないでしょうか。

 そこで、今回は、市議会各会派に示された市当局に対する公開質問状に基づいて、若干の問題について質問したいと考えます。

 民間の法人から出された問題点は、協議会で会派議員が指摘していた不透明な選考内容によって、市民に疑惑を持たれるものになったものです。その一つは、既存法人も含めて応募があったにもかかわらず、その選考で新規法人が2カ所も移管園を獲得したことに対する選考の公平性に対する疑念であります。更に、新規法人の2法人ともが市の元幹部、現職の福祉局の幹部職員が経営責任者や所長になっていることが疑惑を大きくしたものであると考えられます。実際、11法人から応募があったにもかかわらず、協議会でも、その選考の結果内容について、総合判定しか示されず、どの項目が優秀であるから選考されたのかが明確ではありません。今回の民間移管については、保育関係団体や公立保育所の労働組合から反対の声が上がっており、その選考については、我が会派だけではなく、数多くの会派が公平性や選考の民主的決定について多くの意見を上げてまいりました。民間に保育所を明け渡すことに対して反対してきた議員でなくとも、市民の多くの反対を押し切っての移管に対して、公平性とそのスムーズな移管が議会の意思だったにもかかわらず、市民から疑惑が出たことに対して、福祉局はもっと市民の立場に立って情報の開示が必要だと考えます。協議会での、もっと内容の分かる結果がなければ公平性に対して疑惑が起こるとの声に対して、法人のプライバシーと今後の選考への影響を懸念するとして、福祉局はその内容を議会にさえ開示することを拒否しました。とりわけ、1億円を超える資産を譲渡、貸与するのに、これらのことに対して秘密を貫くということは、市民に対して、これらの財産を市当局がどのように考えているのかが問われる問題でもあると考えます。

 そこで市長にお尋ねしますが、選考結果の内容について、選考に漏れた法人に対して選考内容の情報の開示を行うべきと考えますが、御答弁お願いいたします。

 併せて、市民の貴重な財産の無償貸与、無償譲渡を受ける法人については、個人のプライバシーの問題としてではなく、公人としての対応が必要かと考えますが、いかがですか、御所見を伺います。

 これで私の第1問を終わります。(拍手)



○議長(石本晟君) 答弁を求めます。

 辻村同和対策室長。



◎同和対策室長(辻村拓夫君) 同和問題についてのご質問に順次お答えしてまいります。

 同和対策事業は、公正、民主的に実施してきたのか、また、市民の理解と合意のもとに進めてきたのかという御質問ですが、本市の同和行政は、これまで四半世紀以上にわたって、同和対策事業特別措置法など国の関係法令等を基本に、本市の同和対策審議会の答申等を尊重して、広く市民の理解と協力を得ながら、同和問題の解決に向けた取組みを推進してまいりました。その結果、生活環境の改善をはじめとして大きな成果を上げ基本的には解決の方向に向かっているものの、教育、就労、啓発などになお問題が残っていると考えております。

 次に、同和問題について無関心層が多いと言われる根拠は、また、具体的な差別事象はどのようなものかという御質問ですが、これまで一定期間ごとに実施してまいりました人権問題についての市民意識調査による同和対策事業やその内容、特別措置法や市の同和対策審議会答申の認知状況、あるいは市報あまがさきによる同和問題関係記事の閲覧状況等々の結果から見まして、無関心層が多いと言わざるをえない現状でございます。

 また、差別事象につきましては、差別落書き等が今年度に入りましてもひん発するなど、今日においてもなお少なからず見受けられるのが実状でございます。

 次に、教育、就労問題での格差はどうか、また、個人給付的事業の見直しの状況と今後継続する事業は何かとの御質問にお答えいたします。

 本年2月に同和対策審議会から出されました平成9年度以降の同和行政の在り方についての答申で指摘されているとおり、学力低位の問題や中高年を中心とする不安定就労の課題は、解消されたとは言いがたい状況にあります。

 次に、個人給付的事業については、地区住民の自立のための条件整備が大きく進んでいることから、原則として廃止する考えでありますが、自立の促進に寄与する奨励的事業については、一定期間継続する方向で検討を加えております。

 また、今後につきましては、教育、就労、啓発などの残された課題を解消する必要があると考えておりますが、これまでの特別対策は、新たな法的措置の期限内に一般対策へ移行することを原則として取り組む考えでございます。

 次に、部落解放同盟との連帯協調を続けるのか、また、いつ同和対策事業の終結ができるのかという御質問ですが、同和問題の早期解決を図るためには、地区住人の自立促進と市民の差別意識の解消及び地区内外住民の交流を促進するための諸条件を整備することが必要であり、このために、今後とも関係団体と十分協議しながら取組みを進めてまいりたいと考えております。

 次に、同和問題と名のつく啓発はいっさいやめるべきと思うがどうかとの御質問にお答えいたします。

 本年3月には、国において人権擁護施策推進法が施行され、また、人権教育のための国連10年の国内行動計画が7月に策定されたことも踏まえて、同和問題の啓発は重要な課題だと考えております。本市同和対策審議会答申でも言われておりますように、今後も同和問題を重要な柱としてとらえ、あらゆる人権問題に関する意識を高めるよう、啓発に努めてまいります。

 以上でございます。



○議長(石本晟君) 山田教育長。



◎教育長(山田耕三君) 各地域で行っております地区教育事業を廃止してはどうか、こういったお尋ねでございますが、子どもたちへの教育の機会均等の保障が同和問題の基本的な課題の一つであるということは、議員も既に御承知のとおりでございます。この解放学級につきましては、地域の子どもたちの学力の向上を図るとともに、解放への意欲や自立、向上する意欲の高揚を図るための事業として実施しているところでございます。同和問題の解決は、教育に始まり教育に終わると言われてまいったわけでございますが、いまだに差別の残存する中で、この事業は必要であろうかと考えております。

 以上でございます。



○議長(石本晟君) 立石福祉局長。



◎福祉局長(立石廣海君) 同和保育所の位置づけをやめるなどについての御質問にお答えいたします。

 今後本市の同和行政につきましては、本年2月の尼崎市同和対策審議会答申、平成9年度以降の同和行政の在り方についてを受けて、新たな法的措置の期限内に一般対策へ移行することを原則として取り組むことといたしております。したがいまして、同和保育につきましても、現在この答申の趣旨に沿った形で検討を重ねております。こうしたことから、現時点におきましては、同和保育所における事業を一般公立保育所に拡充する考えはございません。

 次に、選考内容の情報を公開すべきなどについてでございます。

 選考に係る審査につきましては、学識経験者等の第三者を中心とした選考委員会において、移管対象保育所の保護者代表の方々とのヒアリング、応募法人から提出された書類の審査や理事長、施設長へのヒアリングをもとに、理事長、施設長の資格、保育目標及び内容、資金計画及び経理状況、市民福祉への取組状況等を主な審査項目として、公平公正に審査を行い、総合的に評価されたものでございます。したがいまして、審査内容につきましては、これ以上の公開は考えておりません。

 以上でございます。



○議長(石本晟君) 高橋藤樹君。

 (高橋藤樹君 登壇)



◆4番(高橋藤樹君) 今お答えをもらったわけですが、だいたいそういうお答えだろうと思っておりました。それで、2問、3問でその問題についてただしてまいりたいというふうに思っておりますので、2問目の質問に入りたいというふうに思います。

 次に、同和問題を解決する上で残された課題についてお尋ねをいたします。

 市長は、さきほどの答弁でもありましたように、残された課題として教育、啓発などを挙げておられますが、さきほどの答弁では、その根拠が明確ではございません。本市が1995年に実施した同和地区総合調査、また人権問題についての市民意識調査を実施してきておりますが、この調査結果を、市長は明らかにし意的な解釈をしておられるのではないでしょうか。調査結果によると、地区児童の学力などの教育上の格差は見当たりません。高校進学率の格差をもって残された課題とするならば、それは大きな間違いであります。第1問でも質問したように、今ある格差は、市の教育委員会の資料によると、1983年以降平均で4.4ポイントと、その格差は大きく変化をしておりません。これは、同和対策事業という施策だけではもはや解決できない問題であります。同和対策という枠を超えて、本市における教育条件全体を改善する以外にありません。また、この格差も、市内のどの地区にも共通するものでなく、それぞれの地区や年度によって一律ではございません。

 一方、市民の同和問題に対する意識調査ですが、さきほど同じ調査を引用しながらの答弁であったわけですが、私は、この調査を読むに当たって、このように読むべきだというふうに思っております。その結果でいいますと、同和問題について36.9パーセントの人たちが、自分自身と強いかかわりを持っている問題だ、このように答えております。そして、自分とはかかわりのない問題と答えた人は8.1パーセントにしかすぎません。分からないと答えた人が47.2パーセントいますが、これをもって無関心が多いとか、同和問題に理解がない、こういったことは言えないのではないでしょうか。これは、調査結果の中でも山本先生が分析している中では、分からないというのはプラスの思考で見ておられるわけですから、この点もきっちり見るべきではないでしょうか。市長は、さきの答弁で、差別事象は後を絶たないということで、差別落書きを中心にいろいろ起こっていると言われましたが、その数を示されておりません。

 そういった中で、こういった調査からも明らかなように、私は、今、差別の問題についても、もう一度同和地区の総合調査を見てみる必要があると思います。その調査の中で、差別の問題について設問したこういった項がございます。回答者や家族でこれまでになんらかの差別を受けたことがあるのかの設問に、2,072世帯の人が回答しておりますが、なんらかの差別を受けたことがあると答えた人が32.5パーセント、673世帯であります。特に差別を受けたことはないと答えた人は65.7パーセント、1,365世帯であります。圧倒的多くの方が被差別の体験を持っていないという、このことを明らかにしているわけでございます。あると回答した世帯にその時期や内容について聞いたところ、最も厳しいと言われた結婚問題で7.4パーセント、153世帯であります。そして、その時期を聞きますと、3年から5年前と答えた世帯が11.1パーセント、17世帯であります。10年前から20年以上前と答えた人は75.1パーセント、115世帯であります。この調査結果から見ても明らかなように、同和問題は基本的に解消に向かっていることは間違いありません。これ以上同和という名で特別の対策を続けることは、同和地区を固定化し、地区住民の自立意識を妨げることになります。

 そこで市長にお尋ねをいたします。

 勇気と良識を持って、本市の同和対策事業は直ちに終結を行い、同和対策という特別対策でなく、市民とともに福祉、暮らし、教育を充実させるお考えはございませんか、重ねて答弁を求めたいと思います。

 次に、保育所民間移管にかかわる問題について再度お尋ねをいたします。

 今回の選考で、4カ所中2カ所は市の元幹部、現職福祉職員が経営責任や所長をしている二つの法人が選考された問題については、その選考内容が公表されない状況のもとで、インサイダー情報の提供に対する疑惑すら市民の間でささやかれております。行政改革推進計画で、幹部職員減のリストラ、首切りの受け皿として、公立保育所の民間移管が行われたと言われても、このような選考結果しか発表しない状況下では、疑惑を晴らすことができないのではないでしょうか。

 そこで、市長にもっと具体的にお尋ねをいたします。

 移管を受けた法人のどこがよかったのか、具体的に明らかにしてください。経営者の総合的な能力でしょうか、資金の準備状況でありましょうか、市の保育行政への理解状況からでありましょうか、保育内容からでしょうか、この四つの指標について、具体的に明らかにすることが必要であると考えます。今回のこの移管については、市長の市民に対する情報提供の不十分さ、これが多くの疑惑を呼び起こし、そのことに対する説明すら行わない市の行政の対応が、よりいっそうの不信を行政や政治全般に与えるものであると考えます。御所見を伺います。

 以上で私の第2問といたします。(拍手)



○議長(石本晟君) 答弁を求めます。

 辻村同和対策室長。



◎同和対策室長(辻村拓夫君) 同和対策事業を終結する考えはないかとの御質問にお答えいたします。

 同和問題の早期解決をめざしては、人権尊重の機運が高まっている潮流の中において、同和問題を人権問題における重要な柱としてとらえるとともに、新しい方向性を見極めていく転換期に来ていることを認識し、教育、就労、啓発など、残された課題解決に向けて、今後とも努力してまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(石本晟君) 立石福祉局長。



◎福祉局長(立石廣海君) 移管を受けた法人はどこがよかったのかについての御質問にお答えいたします。

 移管する法人につきましては、尼崎の保育を担うにふさわしいりっぱな法人を選ぶことを基本にいたしまして、さきほどもお答えいたしましたように、選考委員会において慎重かつ公平公正に審査され、総合的に評価された結果を尊重し、決定したものでございます。

 以上でございます。



○議長(石本晟君) 高橋藤樹君。

 (高橋藤樹君 登壇)



◆4番(高橋藤樹君) 相も変わらず同じ答弁でありまた。

 私は、市が一般対策に移行できない最大の問題、それは、さきほど答弁の中で、私の部落解放同盟との関係をどうするのか、この問いに関係団体と協議する、こういったごまかした答弁をしておられるわけです。ここが問題ではないでしょうか。これは引き続き問題にしていきたい、このように考えております。

 ただいま室長より答弁をいただきましたが、納得いきませんので、もう少し角度を変えてお尋ねをいたします。

 さきほど室長は、公正な同和対策事業を実施してきたと答弁されました。私事で恐縮ですが、私には2人の子どもがいますが、共稼ぎのため、2人とも保育所に入所させました。1970年に生まれた長男は自宅近くの保育所に入所できましたが、1973年に生まれた次男は、今北保育所に入所させようとしたところ、部落解放同盟に加入していないことを理由に、空き定員があるにもかかわらず、今北保育所の入所を拒否されました。そのため、やむなく自宅から遠く離れた、43号線手前の道意保育所に、兄弟を別々のところに預けなければならなかったわけです。今北保育所に通っていた長男は、当時給付されていたスモックや帽子などに、今北保育所と部落解放同盟東今北支部の刺しゅうがされており、今北保育所の名前だけを刺しゅうしているスモックを要求すると、当局より拒否をされました。そのため、ほとんど全員がスモックを着て保育所に通っているのにもかかわらず、私の長男は毎日私服で通わなければならなかったし、卒園式にも私服で行きました。本来ならば、写真が大きいのがあれば見てもらいたいと思いますので、控室に来てもらったらその写真が見れると思います。人間の血が通っておれば、そのことを考えていただきたいと思います。

 部落解放同盟は、運動に参加せず同和施策を受けるのは、駄民をつくり、差別からの解放につながらないとの主張をしています。一方、本市は、部落解放同盟の支部長の推薦がないと同和地区住民かどうか判断できない、こう言って差別行政を強行したのであります。部落差別をなくすために実施されているはずの同和対策事業が、憲法をはじめ地方自治法にも明らかに違反してまで、新たな差別をつくり出していったのであります。運動せずに施策を受けるのが駄民というならば、せんえつですが、私は、高校のときには市内で最初の部落問題研究会をつくり、高校卒業後は今北地区で部落解放運動を再建させてまいりました。そして、その後、八鹿高校事件をきっかけに、この尼崎市の職員を退職して、当時、部落解放同盟正常化連絡会議、現在の全解連の兵庫県連専従として、微力ながら部落差別の撤廃のため、これまで運動を32年間取り組んでまいりました。また、本市の同和対策審議会、当初は地区改善対策審議会であったわけですが、地区の関係者として、専門委員、審議委員にも当時の市長から任命されたわけであります。にもかかわらず、窓口一本化行政のため同和施策を受けることができなかったわけであります。

 市長、これでも公正民主の同和行政を実施してきたと言われるのでしょうか。市長の明確な反省と、一日も早く同和対策事業の終結をし、一般行政への移行を行うことを要望して、私のすべての質問を終わります。

 長い間の御静聴、ありがとうございました。(拍手)



○議長(石本晟君) 高橋藤樹君の質問は終わりました。

 続いて発言を許します。

 松村ヤス子君。

 (松村ヤス子君 登壇)



◆6番(松村ヤス子君) 日本共産党議員団の松村ヤス子でございます。

 最後ですので、今しばらくよろしくお願いをいたします。

 まず、国民健康保険について質問いたします。

 保険でよい医療を、つまり病気になっても安心してお医者に行ける、そんなあたりまえの市民の願いに反して、改革と称して社会保障にも今大変な攻撃がかけられています。経済は何のために発展させてきたのか、社会保障とは何なのか、政治は何のためにあるのか、こんな思いを込めて質問しなければならないことに憤り以上のものを感じております。

 第2次世界大戦後の1948年には、国連第3回総会で世界人権宣言が採択をされ、国際法の上でも生存権としての社会保障が規定されるようになりました。我が国では、1922年に健康保険制度が初めてできましたが、ごく限られた特定の大企業の労働者にのみ適用されました。1931年のいわゆる満州事変に続き、37年には中国への侵略戦争を開始しましたが、当時の多くの国民は結核で苦しんでいました。戦争をするには健康で屈強な兵士が必要であり、富国強兵政策がとられ、38年には旧国民健康保険法が制定をされました。しかし、これには国庫負担は全くありませんでした。その後、45年に日本は軍国主義、ファシズムを廃して、民主化を要求するポツダム宣言を受け入れざるをえなくなり、第2次世界大戦は終わり、歴史は大きく転換しました。戦争放棄、国民主権、基本的人権などを基本とする現在の憲法が制定され、58年には、旧国民健康保険法から、国の責任を明確にし、社会保障と規定した国民健康保険法に改められ、すべての国民が健康保険に加入する国民皆保険制度が発足をいたしました。発足当時は、国の負担割合は医療費総額のわずか25パーセントでしたが、国民の強い運動により、不十分ながらも45パーセントまで引き上げられていきました。

 資本主義が発達をするにつれて、豊富な生産物によって消費生活を豊かにし、また、高い生産力が社会保障制度の充実に役立ってきましたが、しかし、激しい競争のもとで、財界の大物であったソニーの元会長の盛田氏も指摘していましたように、日本では労働者や国民に対する労働の果実の配分が十分に行われなくなり、豊かさを実感できないという状況が生まれているのです。社会の進歩とは、貧富の格差をどれだけ縮めているのか、一人ひとりの命をどれだけ尊重する社会になっているのか、それによってはかられるのではないでしょうか。弱者をも抱え込んだ、あるいは生産に役に立つ、あるいは役に立たない、こういう視点を超えた共存の原則が打ち立てられている社会でなければならないと思うのです。ところが、この9月からは患者負担増が実施されました。医療機関の話では、患者が減っており、窓口では特に高齢者の困惑と嘆きの声がいっぱいだということです。我が党の筆坂秀雄参議院議員が、9月からの患者負担増を助走とすれば、来年度予算での医療関係の4,200億円の実質削減はホップ、お年寄りの新たな負担増を求める与党案はステップ、サラリーマン本人3割負担、大病院外来5割負担などの厚生省案はジャンプだと、テレビでの討論会で述べているように、果てしない負担増、社会保障に対する攻撃、歴史の逆行が政府、与党によって進められつつあります。先日、69歳の女性が、子どものころは、病人がいよいよというときでなければお医者さんにはかかれなかった。祖父に最後のリンゲル注射を打ってもらうために、2升の米をお金に換えて医者を呼びに行った親の姿を覚えているが、そんな時代に戻っていっている、そう話をされました。

 社会保障の後退は絶対にあってはならないという立場で、以下、国民健康保険について質問をいたします。

 本市の国民健康保険には、全市民の33パーセントの16万1,000人が、そして世帯では42パーセントの8万1,550世帯が加入しています。市の事業でこれほどまでも対象者及び対象世帯が多い事業はほかには何一つありません。現役時代は社会保険加入者であっても、退職後には国保加入者となるケースが多く、まさに全市民的な事業、全市民にかかわるのが国民健康保険であります。それだけに、市民生活には大きな影響を及ぼします。

 まず、保険料が高すぎることが最も大きな問題です。尼崎生活と健康を守る会が試算したものがあります。40年代の夫婦と中学生の子ども2人の4人世帯で、その所得が保護費と同額の332万円とすれば、所得税が7万5,600円、市県民税が5万3,800円、国民年金が30万7,000円、国保料は実に36万3,312円かかり、全く病気をしない場合でも、保護費を80万円ほど下回ることになります。また、63歳ひとり暮らしで保護費に相当する145万円の年金収入があるとした場合、所得税が2万2,200円、市県民税が1万7,100円、国保料は減免されても11万3,560円となり、やはり最低生活であるはずの保護費より15万3,000円ほど下回る生活になってしまいます。保護費自体が健康で文化的な生活を営むにふさわしい金額とは言えないことを考えると、国保料を払いきれずに滞納になるのは当然と言っても差し支えないのではないでしょうか。この矛盾については、これまでも繰り返し指摘してきました。私は、この矛盾はどうしても納得ができません。こんな単純な矛盾を正せずして、どんなに駅前がきれいになっても、どんなにりっぱなホテルができても、どんなにきらびやかなまちをつくっても、決して暮らしやすいまちとは言えません。

 96年12月議会での私の質問に対して、団体委任事務として国民健康保険法に基づいて事業運営を行っており、保険者としての裁量もおのずと限界がある。多額の一般財源を投入し、保険料の減免を行い、保険料負担の軽減に努めてきたとの答弁がありました。保険者としての裁量もおのずと限界があると言われますが、限界を設けているのは市長さんの意思ではないのでしょうか。市としてはできるだけのことはしている、このように開き直っているのと同じだと私は強く感じております。市民団体の人たちから、このごろ市は、医療費にたくさんお金がかかるので、その分負担してもらっているのだから、一概に高いとは言えないと言い、昔のように高いということさえ認めようとしないと言っているのを聞きました。

 そこで、改めてお尋ねいたします。

 医療費に見合った保険料だから一概に高いとは言えないという認識でしょうか、それとも、負担の限界を超えて高いと認識されているのでしょうか、まずお答えください。

 また、生活保護基準以下の生活を余儀なくされている状況は正常な状況だと認識されているのか、それとも、生存権を脅かす不正常な状態だと認識をしているのか、お尋ねいたします。

 市長さんが全く努力をしていないとは思ってはいませんが、現状の努力程度では、国保加入者が生活保護以下の生活を余儀なくされるほどに国保料が高く、生存権にかかわる重大な事態であります。一般会計からの繰入れを増額し、被保険者の負担をもっと軽くすることが必要でありますが、お答え願います。

 また、この9月からの健康保険法改悪により、患者負担は増やされ、受診抑制が働き、結果として国保会計は潤います。来年度予算では保険料は値下げすべきです。いかがですか。ましてや、値上げなどは絶対にしないと言明をすべきであります。答弁を求めます。

 89年から97年までの本市の国保料の変化を見ますと、1人当たり保険料の伸びが1.09倍であるのに、1人当たりの均等割額は2万3,280円から3万2,280円へと、実に1.39倍にもなっています。均等割額が特に94年からは毎年引き上げられているのが本市の特徴になっています。阪神間で比較してみましたが、保険料のうち所得に応じて賦課される応能割合は、尼崎市が最も低く、47パーセント、そして、1人当たりと1世帯当たりの応益割合が53パーセントであり、1人当たりの均等割額が最も高いのが尼崎市です。加入世帯の54パーセントが所得割がかからない世帯であるために、このようにしなければ市県民税が少し上がっただけで保険料に大きくはね返るというのが理由とされているようです。1人当たりの年間の平均保険料が8万円を超えており、尼崎市は市県民税は阪神間では最も低いのに、国保料は最も高くなっています。県下で1人当たりの医療費がこの尼崎市より高いところでも、これほどの保険料ではありません。このことを併せて考えれば、所得の低い階層の保険料負担が特に重いということになります。これは、能力に応じてという負担の民主主義に反するものです。市民が負担する保険料総額が大きくなる予算としているために、さして高い所得でなくても、すぐに最高限度に達します。最高限度を設けてある程度抑えることは、医療保険の性質上望まれることであります。しかし、抑えた分をだれが負担をするのかということが問題です。尼崎市は、それを負担の公平を図るとして、全加入者で均等に負担としていますが、均等負担というのは、決して公平な負担の在り方ではありません。これは、消費税と同じく低所得者ほど負担割合が重い逆累進的なものであります。

 そこでお尋ねいたします。

 なによりも負担可能な保険料にすること、能力に応じての応能割を中心にすること、限度額を抑えること、この3条件が社会保障の一環で医療保障を確保する制度としての国保では不可欠の条件だと考えます。どれを欠いても社会保障の理念を欠くことになると考えますが、いかがでしょうか。御答弁を求めます。

 次に、市独自で実施している低所得者減免制度についてお尋ねいたします。

 国保法で定めている低所得者減免には本人の申請を必要とせず、該当者全員に自動的に減免を実施していますが、市の独自減免については、1987年から、それまでの自動減免から申請が必要とされました。多くの場合、市の施策についての制度の具体的なことをあらかじめよく理解している市民は少ないものです。申請を必要としたために、減免該当者のうちほぼ1割程度の市民しか申請せず、自らつくった制度の趣旨が生かされない状態を市自らがつくり出しているのです。市独自の低所得者減免については、なぜ申請制度に変えたのですか。変えた理由を明確にお答えください。

 減免制度の趣旨を生かして、高い国保料負担に苦しむ該当者全員に以前のように自動減免とすべきであります。御答弁を求めます。

 次に、市債の金利負担軽減について質問をいたします。

 低金利政策により、本来ならば当然庶民の懐に入り、消費拡大につながる利子が、そうならずに銀行の手元に残り、また大企業の負担を軽くするなど、まさに庶民から大企業への所得移転が行われ、市民は苦しめられております。その上に、高金利時代に発行した市債の金利負担が重くのしかかり、市民の福祉の向上に使われるべき市財政を圧迫しております。この高金利負担の解消は、市民生活に責任を持つ市長にとっては重大な課題であり、特段の努力が求められるものであります。

 本市における96年度末での起債残高は1,680億円であり、昨年に1987年から90年に借入れの縁故債、これについては、6パーセント台から4パーセント台のものを2.8パーセントの利率で借換えを行い、年間2,400万円の利子負担を軽減する努力をしておりますが、問題は、全体の68パーセントを占めている政府債であり、特に資金運用部資金の借換えなどに対する取組みであります。政府資金で5パーセントを超える高金利のものが約374億円あり、市債全体の約22パーセントであります。本年度予算一般会計においても、154億円の公費支出ですが、そのうち利子負担が71億円であり、市債の高金利負担は、自治体にとっては切実な問題であります。

 まずお尋ねいたします。

 縁故債で借換えをしたように5パーセントを超える政府債の借換えができるとすれば、どれだけの財源が確保されることになりますか。

 資金運用部資金では、貸付け金利は貸付け時の預託金利と同一に設定されており、利ざやのない運用であるために、企業債の借換えは認めないというのがその理由の一つと聞いています。高金利負担で市財政を圧迫されている私たちは、とうていこれには納得できませんが、市長はこの国の言い分に納得しておられるのでしょうか。

 実際には短期預託金があり、また、預託金が運用されるまでの間の時間のずれなどによって生じる余裕金や当初予算での預託金見込額以上に預託があった場合に生ずる余裕金などもあり、それらが短期運用されるので、資金運用部にも利ざやが生じ、94年度決算では4,434億円、95年度決算では3,023億円の黒字を計上しています。このような状況からでも、利ざやのない運用であるために借換えはできないということには道理がありません。

 一方、資金運用部に預託される資金の過半数が郵便貯金であり、その郵便貯金は、公定歩合の引下げによって貯金金利が引き下げられてきたために、預託金利と貯金金利の間に利ざやが生じ、郵便貯金特別会計に巨額の利益金が生まれています。95年度決算では1兆1,238億円、96年度では7,563億円生じる見込みであり、累積の積立金は、96年度末で2兆9,106億円に達する見込みとなっております。これは、資金運用部資金を仲立ちとして、一方で地方自治体に高利の地方債の重い負担がのしかかり、他方で郵便貯金会計に巨額の利益金が発生していることを示しています。大阪経済大学の梅原英治教授は、この事実に対して、大蔵省が高利地方債の低利借換えを拒否することは、地方自治体の負担によって郵便貯金特別会計に利益が計上される。つまり、地方公共団体に負担を転嫁しない施策を行っていることであり、国は地方財政の自主的な、かつ健全な運営を助長することに努め、いやしくもその自律性を損ない又は地方公共団体に負担を転嫁するような施策を行ってはならないと規定している地方財政法第2条に照らしても問題であると指摘をしています。また、地方財政法の精神からも、郵便貯金会計の利益金、積立金を地方自治体に還流し、それによって高利政府資金の低利借換え、繰上げ償還を行う施策を講ずるべきであると述べております。また、住専処理に6,850億円もの国費が投入されたことを考えると、一般会計からの資金運用部に繰り入れることも、しようと思えばできることであります。また、償還に際しての利子補給制度なども、その気さえあればできるものです。あの湾岸戦争のときに、アメリカの要請に素早くこたえて1兆2,000億円もの国費を提供しているのです。政府にその気にさせるだけの自治体としての強力な姿勢が求められているのです。問題は、国の経済政策によって苦しめられている地方自治体に対して、国が責任を持とうとするのかどうかが問われているものであります。

 愛知県各市の我が党が、資金運用部の地方債の繰上償還問題について大蔵省の理財局と交渉を行った際に、繰上償還については、当面、新年度の借入れから、早ければ平成10年度貸付金からやれるように自治省と相談をしている。自治省とはペナルティのようなものとして損害金を入れるかどうかを相談している。さかのぼって適用する問題について自治体から強い要望が出ているので、検討しなければならないと思っていると回答いたしております。当然、自治体にとっては財政的負担を軽減することが最大の課題であるため、ペナルティ付きの制度いじりでは何の意味もないわけです。この点にも注意を払いながら、更に金利負担軽減を要求することが必要です。

 これまでも全国市長会を通して要望しておりますが、明確な根拠を持って、借換え、利子補給など金利負担の軽減を更に強く要求し、交渉していくことが求められますが、市長の決意をお聞かせください。

 これで第1問を終わります。(拍手)



○議長(石本晟君) 答弁を求めます。

 矢冨市民局長。



◎市民局長(矢冨勝亮君) 国民健康保険事業に関します一連の御質問に順次お答えをいたします。

 まず、保険料についてのお尋ねでございます。

 現在の保険料は、一部を除き決して安いものではない、このように認識をいたしておりますが、国民健康保険法の規定によりまして、医療費の財源は基本的には国保料と国庫支出金により賄うことになっておりますことから、本市の保険料は、この法律の趣旨に基づきまして算定した保険料といたしております。

 次に、生活保護基準に係る問題についてのお尋ねでございます。

 現行の医療保険制度におきましては、被用者保険加入者や生活保護受給者以外の人は、国民健康保険への加入が義務づけられております。本市におきましては、低所得者が多い実態を踏まえまして、これまでから多額の一般財源を国民健康保険事業に投入いたしまして、各種の減免等を行い、低所得者層の負担の軽減に努めているところでございます。

 次に、一般会計繰入金の増額についてのお尋ねでございますが、さきの大震災及び長引く景気の低迷等によりまして、本市の財政状況は極めて厳しい状況にございますので、国民健康保険へのこれ以上の繰入れは難しい状況にある、このように考えております。

 また、来年度予算で保険料を値下げすべきといった御指摘に対する見解をということでございますが、来年度の保険料につきましては、今後の医療費の動向を踏まえながら、本市国民健康保険運営協議会の御意見を伺う中で慎重に対処してまいりたい、このように考えております。

 次に、保険料の賦課に係る基本的な考え方についてのお尋ねでございます。

 保険料の賦課につきましては、国の標準的基準が国民健康保険法施行令等において示されておりまして、この基準に沿って、保険者の実態に即した方法で行う仕組みになっております。本市におきましては、一つには住民税課税世帯が加入者全体50パーセントを下回っているために、応能割に比重を置きますと所得割の料率が異常に高くなる、こういったこと。二つ目には、限度額を抑えますと、高額所得者の負担割合が低くなりまして、中低所得者の負担割合が増加すること。そして三つ目には、加入者間の負担の公平を図らなければならない、こういったことを総合的に勘案いたします中で、できる限り実態に即した賦課を行うように努力しているところでございます。

 最後でございますが、減免の申請に関する御質問でございます。

 国民健康保険法では、保険料の減免につきましては、条例の定めるところによりまして、特別の理由がある者に対して保険料を減免することができる、このように定めておりまして、本市条例では、この法律の趣旨に沿った規定をいたしております。したがいまして、減免につきましては、すべて一律に行う、こういったことではなくて、災害その他特別の理由があると認められる者で特に必要がある者に限って行うべきものと、このように考えております。そういったことから、納付義務の申請に基づきまして、その生活実態などを正確に把握する中で、個々に減免すべきかどうかを判断する必要がある、こういったことでございますから、現行の制度に改めたものでございます。

 以上でございます。



○議長(石本晟君) 村上企画財政局長。



◎企画財政局長(村上義光君) 市債の金利負担軽減についての御質問にお答えをいたします。

 高金利の市債の借換えにつきましては、本市としましても、現在、行財政改革を推進する中で、昨年度も、金融機関の協力を得まして、一部の縁故債の借換えを行ったところでございます。政府資金の借換え等につきましても、これまでも全国市長会等を通じまして国に要望してきたところでございますが、この政府資金の低利借換えにつきましては、国としては、金融政策全体の中で運用されていることや、金融秩序の維持といった観点もあり、現状では難しいとの考えであります。しかし、現下の厳しい地方財政のもとにあって、金利負担の軽減は、本市のみならず地方自治体共通の問題でもあり、今後とも全国市長会等を通じまして要望を重ねてまいりたいと考えております。

 なお、御質問の資金運用部等の政府資金で利率が5パーセントを上回る市債を仮に借り換えた場合の金利差額につきましては、平成8年度末の残債をベースで試算いたしますと、年間で約15億円程度と見込まれております。

 以上でございます。



○議長(石本晟君) 松村ヤス子君。

 (松村ヤス子君 登壇)



◆6番(松村ヤス子君) 私の質問に、国保料は高いという以外には何一つまともには答えてもらえませんでした。

 保護家庭の生活費は、法による最低生活費です。その保護生活以下の生活を強いるほどに高い国保料は、どんな言い訳をしても、矛盾以外の何物でもありません。国保料の負担を軽くすることも、また、負担の公平、これは決して公平でないということを初めの質問の中でも申し上げました。反民主的な負担のかけ方、これらに対してもこれ以上の努力をしないという答弁は、阪神間で最も高い8万円以上の国保料を負担している42パーセントもの国保世帯にとりましては、許しがたいものと言えるでしょう。それに、国の基準は、応能割と応益割は50対50です。尼崎市はそれを上回るほど、つまり1人当たり頭割りの率を上げている。国でも反民主的だと思っているのに、それ以上が尼崎市だということ、このことは、やはりどうしても改善をしてもらわなければならない。そのために必要な財源を確保する。当然の責務ではないでしょうか。

 それに、市債の借換え等については、多額の政府債について、更なる努力をお願いいたします。年間15億円の財源が、これが国保に回れば、どれほど市民は助かりますでしょうか。

 低所得者減免について、重ねて質問いたします。

 法定の低所得者減免では、7割、5割は自動減免ですが、2割減免については申請を必要としており、市は該当者に申請用紙を送付しています。法定減免で申請用紙を送付しているのと同じように、当然、市独自の自主減免の場合も該当者に申請用紙を送付すべきであります。御答弁を求めます。

 尼崎市も当然入っている近畿都市国民健康保険者協議会が、今年の5月8日の総会で6項目にわたる国への要望を決議いたしております。そのうちの一つ、法定の2割減免について、国民健康保険は制度改正のたびに複雑となり、それに伴う事務量の増大につながっています。一方で行政改革等がうたわれているさなか、こうした申請制度を廃止し、職権適用により自動減免が可能となるよう強く要望しますとあります。このように国に自動減免を要望しています。ところが、市は、自主減免については、自動減免からわざわざ事務量が増大する申請制度に変えました。これでは、言っていることとしていることが正反対で、矛盾であります。理解できません。この矛盾について説明をお願いいたします。

 先日、西宮の国保運営協議会が医療費の本人負担を2割から3割に増やす答申を出しました。尼崎市においても、行政改革で国基準を上回るものは検討項目としており、前回の質問でも検討すると答弁しています。70年代の革新時代には、国に先駆けて公害規制をしたり、老人医療の無料化を実施したのは自治体でした。まさに地方自治法の精神が国を動かしていきました。自治体にはそんな気概がありました。もちろん尼崎市の先人たちもがんばってこられました。その先人たちの気概とがんばりを忘れないでほしいのです。みんなで渡れば式の横並び意識でなく、社会保障の原点である安心してかかれる医療のために、30年以上実施してきた優れた施策の本人2割負担を維持すべきであります。運営協議会に3割負担を諮問しないと確認願います。

 国保は、保険料負担が限界に達しているだけでなく、給付面でも劣っているのですが、それをカバーする意味で、はり、きゅうへの補助、人間ドックに対する補助などの保健事業が行われています。ハーティ21での検査に限定していることは検討すべきではありますが、それでも人間ドック事業は、早期発見早期治療により市民の健康を維持する上で大きな役割を果たしています。1994年度実施で246人、95年度530人、96年度611人、97年度も700人はいくだろうとのことですが、年を経るごとに受診者が増えているのは、この事業が市民に喜ばれ、医療費を抑制する上でも大きな貢献をしているものと確信しております。当局も、市報あまがさきに、年度初めだけでなく年間を通して掲載するなど、積極的に推進していることを心より評価いたします。

 ところが、国保料完納が条件で、分納手続をして納付誓約どおりにきちんと払っていても対象外のために、市民からの不満の声が上がっています。納付誓約に至るまでには、それぞれの家庭でさまざまな事情があることでしょう。払いたくても払いきれないほどに高すぎる国保料がなによりも問題であり、まじめに誓約どおりに払っている人をも保健事業の対象から外すことは納得できません。

 そこでお尋ねいたします。

 払いきれない人に対しては、幾らだったら払えますか、払えるだけでもきちんと払ってほしいと、窓口で納付誓約を進めているのではありませんか。国保法では、他の健康保険に加入していないすべての市民には国保資格があると定められ、保険証が交付されねばならず、無条件に医療給付を受けることができます。国民保健の向上に寄与するとある国保法の趣旨からも、また、健康維持を目的とする保健事業の趣旨からも、保険料完納者のみでなく、せめて納付誓約どおりにきちんと払っている人は、人間ドック事業などの対象にすべきであります。御答弁をお願いいたします。

 健康な人を労働者として採用する。現役時代はあまり病気はしない。したがって、社会保険は黒字の時代が続いていました。傷病手当もあり、一部負担もない、国保とは比較にならない状況でした。一方、退職した人、失業した人、零細業者など、高齢者や低収入の加入者が多いのが国保、当然、病気にかかる割合も高く、保険料は高い、雇用主負担がない、国などが補助をしなければ成り立たないのが国保です。ところが、国は、1984年に黒字の社会保険に目をつけ、退職して国保に加入した人には給付内容が一般国保より少しだけよい退職者医療制度を設け、社会保険に負担を負わせ、国保に対する国の補助を45パーセントから38.5パーセント程度に切り下げてしまいました。また、社会保険や国保から拠出金を出させる老人保健法をつくり、老人医療に対する国の負担割合を削減してきました。高齢者の医療に関しては、高齢社会に応じて国が負担を増やすのがあたりまえであるのに、逆に、社会保険と国保を一体化させて国の負担を減らすというのが、この間の国の一貫した姿勢でした。社会保険財政にとっては、老人保健を支える拠出金の負担が重くなり、このままでは企業負担が重くされてしまう。社会保障負担がヨーロッパより軽いにもかかわらず、財界は老人保健を別立てにすることを要求し、それが検討されるというのですから、恐ろしいことです。弱者を包み込んだ共存の原則、社会保障に対する冒とくと言わなければなりません。

 労働者の雇用状況では、企業は海外に進出し、民間も公務員もリストラが進められ、正社員を減らし、パートやアルバイトを増やし、終身雇用制を崩す、学校を出ても望む職場になかなか巡り会わない、専門学校に通いながらアルバイトをする、こんな状況が進んでいます。言うなれば、おしなべて収入の低い不安定就労者が増える方向です。そうなれば、当然、企業の社会保障費の負担は軽くなり、国保加入者が増えていくと考えられます。国保について、厚生省などでは、原則として保険料と一部負担金で保険財政を賄う。保険料を引き上げるか給付を引き下げる。保険料を引き上げれば病気をあまりしない若い世代にとっては不公平になるので、保険給付の繰下げがよい。こんな議論がされているようであります。92年の国民所得費での社会保障給付費は、イギリスが27パーセント、ドイツが32パーセント、フランス36パーセントに比べて、日本はたったの15パーセントです。この異常な低さは、公費負担が少ないことと、大企業の負担がヨーロッパに比べて少ないことから来ています。

 このような現状に更に拍車をかけて、社会保障費における国と企業の負担を軽くし、国民の負担を重くする方向にまっしぐらというが現状です。まさに歴史の逆戻りです。生活保護以下の生活を余儀なくされるほどの国保料の負担、そして患者負担の増加の一方で、市の担当者も、国も財政が大変とよく言われます。社会保障に回すお金はほんとうにないのでしょうか。公共事業費の中身も、無駄としか言いようのないものが数多く指摘されているのは、皆さん方もよく御存じのところです。社会保障費20兆円に対して、公共事業費はその2.5倍もの50兆円ですが、こんな予算配分をしている国は、ほかには見当たりません。

 この状況をどのように受け止めているのか、市長さんにお尋ねいたします。

 また、今国が進めようとしている更なる国民負担増加方向は歴史の逆行だと考えますが、市長はどう見ておられるのか、お尋ねいたします。

 国保においては、国の負担割合を引き上げることが根本的な問題です。日本の国は、その負担に耐えられないほど虚弱な国ではありません。国庫負担を引き上げ、社会保障に対する国の当然の責務を果たすべきだと要求すべきであります。御答弁を求めます。

 次に、阪神・淡路大震災との関係で、借換え問題をお尋ねいたします。

 大蔵省預金部等の債権の条件変更等に関する法律があります。その第1条には、預金部資金の融通を受けた者が災害その他特殊の事由により元利金の支払いが著しく困難となったときは、大蔵大臣は、預金部資金運用審議会の意見を聴いて、公共の利益のため必要があると認める場合に限り、その融通条件の変更又は延滞元利金の支払い方法の変更をすることができるとあります。つまり、これまで政府は、政府資金の借換えについての条件変更は頑として認めない態度をとっているのですが、あれほど大きな被害を受け、財政的にも大きな負担を余儀なくされている被災自治体に対しては、条件変更ができる根拠になる法律そのものがあるのです。にもかかわらず、政府は、震災で苦しむ自治体を法律どおりに救済しようとはしないわけであります。震災発生以前から市民が道路の補修を要求しても予算がない、国保の値下げを要求しても財政が厳しいと、我慢と負担を負わせ、また、国の方針に全く忠実に、これまで尼崎市民の強い要求と市の努力によって築き上げてきた尼崎のよさを次々つぶしていく行革が検討されてきました。

 そのような状況下での地震発生でした。97年度の施政方針で市長は、本市の財政は、バブル経済の崩壊を契機とする不況の長期化と阪神・淡路大震災の発生により、その構造とも相まって、危機的な状況に陥り、厳しい局面に立ち至っておりますと述べられました。阪神・淡路大震災の大きな被害が、市の財政に大きな負担をかけているのは、市長も認めている事実であります。市民と職員に負担を負わせる行財政改革にはたいへん熱心ですが、地方自治体の仕事は、市民や滞在者の安全、健康及び福祉を保持することであり、そのために必要な財源を確保するために最大限努力しなければならないのは言うまでもないことです。法律がない、法律によってできないと、国民や自治体の要求を拒否するときには、国は法律を盾に使うのです。法律にできるとあっても、するかしないは政府しだいでは困ります。できるとあるものは、法治国家らしく法律どおりの運用をするように、国にき然と求めるべきであります。

 そこでお尋ねいたします。

 本市はまさに条件変更法の第1条の条件に該当するものと考えますが、どうでしょうか。

 この条件変更法に基づいて、高利政府債の借換えなどの条件変更を要求したかどうか、お尋ねいたします。

 してこなかったとするならば、被災自治体と連携し、条件変更法に基づいてき然と求めるべきでありますが、御答弁をお願いいたします。

 これで2問を終わります。(拍手)



○議長(石本晟君) 答弁を求めます。

 矢冨市民局長。



◎市民局長(矢冨勝亮君) 国民健康保険事業に関しまして引き続きお尋ねでございますので、順次お答えをいたします。

 まず、市独自の自主減免についても、該当者に申請用紙を送付すべきと考えるがどうかというお尋ねでございます。お答えします。

 市独自の減免につきましては、一律にすべて行うということではなくて、さきほども御答弁申し上げましたように、特別な理由がある者に対して行うことを目的とした制度でございます。したがいまして、減免に該当するか否かにつきましては、申請に基づきまして個々に判断すべきものでございますので、申請用紙の一律送付については困難である、このように考えております。

 なお、減免制度の市民へのPRにつきましては、絶えず十分意を用いているところでございます。

 次に、保険料の減額に係る事務の取扱いにおいて、近畿都市国民健康保険者協議会の要望内容と市の事務の取扱いに矛盾があるのではないか、こういった御指摘でございますが、国民健康保険料の減額につきましては、法律に基づきます軽減措置と、そして条例に基づく減免措置がございます。法律に基づく軽減措置につきましては、保険料の決定の段階で減額することになっておることに対しまして、条例に基づく減免につきましては、保険料決定の後に、被保険者の申請に基づきまして、個々に特別な事情があるかどうかを判定して行うものでございますので、おのずと性格が異なり、それぞれの取扱いも違ったものになっている、こういったことでございます。

 次に、本人2割負担についてのお尋ねでございます。

 本市は、昭和38年10月から、世帯主の8割給付、いわゆる本人2割負担でございますが、これを行ってまいりました。しかし、昨年12月議会でもお答えをいたしましたように、非常に厳しい本市の財政状況や他都市の状況等を考えた場合、8割給付の在り方につきましては、今後検討していかなければならない重要な課題である、このように考えております。

 次に、保健事業として行っている人間ドックの対象者を保険料完納者にしていることについてのお尋ねでございます。

 人間ドック事業は、疾病予防の観点から、保健事業の一環として実施しているものでございまして、その財源は保険料をもって充てることとなっております。国民健康保険事業を健全運営していくためには、保険料の確保が不可欠な要素になっておりまして、その保険料をできる限り確実に確保するとともに、被保険者間の負担の公平を図る、こういった趣旨から、未納者に対して一定の制限を行っているものでございます。

 次に、国の予算において公共事業費が社会保障費の2.5倍もあることについてどう考えるかといった御質問でございますが、国の予算に関しましては、国政レベルで論議されるべき問題である、このように考えております。

 また、国民負担に関する御質問でございますが、我が国の急速な高齢化や近年の経済基調の変化によりまして、このままでは社会保障制度そのものが崩壊の道をたどる、こういったことになりかねないと言われております。そういった中で、現在国においては、21世紀に向けた医療保険制度の改革や介護保険制度の創設が進められておりますので、その動向を慎重に見極めてまいりたいと考えております。

 最後になりますが、国への要望についてのお尋ねでございます。

 これまでも、国民健康保険の財政基盤の確立のために、国庫支出金の増額につきまして、全国市長会をはじめ、近畿都市国民健康保険者協議会等を通じて強力に要望活動を行ってまいりました。今後につきましても、引き続きあらゆる機会を通じまして、国への要望、働きかけを行ってまいりたい、このように考えております。

 以上でございます。



○議長(石本晟君) 村上企画財政局長。



◎企画財政局長(村上義光君) 債権の条件変更等に関する法律の取組みについてのお尋ねでございますが、被災自治体であります本市にとりまして、復旧復興事業の推進につきましては多大の財源を要することから、これまでから、市議会の御支援をいただく中で、国、県等に財政支援を要請し、その結果、国庫補助制度の特例や地方交付税への算入など、一定の財源措置が講じられたところでございます。こうした取組みの中で、政府資金の借換え等の特例措置につきましても、県等を通じまして国にも要請してまいりましたが、御指摘のありました大蔵省預金部等の債権の条件変更等に関する法律の立法趣旨は、支払期限の延長や償還猶予の適用などを規定したものであり、低利への融資借換え等については、国は否定的な見解でございます。いずれにいたしましても、今後の公債費の増大は市財政へ大きな負担となりますので、政府資金の借換え等による財政負担の軽減などの財政支援につきましては、引き続き国等へ要望してまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(石本晟君) 松村ヤス子君。

 (松村ヤス子君 登壇)



◆6番(松村ヤス子君) 低所得者減免については、法定減免は、今の御答弁では保険料決定段階で減額し、自主減免は保険料決定の後で特別な理由によって行うから、申請が必要だと、そういう答弁だったと思います。失業減免では、本人が失業したかどうかは本人が申請をしなければ分かりません。しかし、加入者の収入や所得の申告は、国保課のコンピュータに入力されており、低所得者減免は法定減免であり、自主減免であり、いずれにしても該当者かどうかは瞬時に分かるようになっているはずです。条例では確かに申請が必要となっています。しかし、以前は、その同じ条例で自動減免としていたのです。条例と合わないというのであれば、条例を改正すればそれで済みます。制度が理解しにくいことを利用して、該当者のすべてが申請するわけではないので、一般会計からの持ち出しを少なくすることができるというのが本当の理由ではありませんか。お答えください。

 高い国保料に苦しむ市民に対する優しさがありません。せめて該当者に保険料決定通知のときに申請用紙を同封するぐらいの優しさがあってもよいのではありませんか。もう一度答弁をお願いします。

 菅村議員の質問に対する答弁でも、また、予算配分についての私の質問に対するものでも、国政レベルで論議されるものという一言だけで、御自分の御意見をお言いにはなりません。しかし、国政レベルで論議されるというのはあたりまえの話ですが、議論は国民が自由に大いにするべきであります。市民生活は、国政がいかにあるかで大きく影響されます。国政問題を議論するのは、国会議員だけではございません。決定権を持っているのが国会議員です。議論は国民の中でいくらでもできるのです。市民生活を守る立場の市長は、なおのこと国政についての御自分の意見をはっきりと市民の前に明らかにする責任があります。国政について市長が意見を述べることは、市長若しくは市民に何か弊害でもあるのでしょうか。その理由をお尋ねいたします。

 高齢化社会に対応するためにといって消費税が導入され、税率も引き上げられました。それにもかかわらず、医療費はどんどん上げられる、また、どれだけのサービスが受けられるのか、それさえもはっきりしないのに、40歳以上のすべての国民に、生きている限り定額に近い形の負担を強いる介護保険の導入が予定される。国民負担の引上げ以外に進む道がないとする政治の在り方が問われているのです。選挙は何度でもあります。市民、国民は歴史を前進させる力を持っているものであることを確信して、私の質問を終わります。(拍手)



○議長(石本晟君) 答弁を求めます。

 矢冨市民局長。



◎市民局長(矢冨勝亮君) 低所得者減免について、申請が必要となっているのは、一般会計からの持ち出しを少なくするためではないかといった御指摘でございますが、これは、議員御指摘のような考えに基づくものではございませんで、さきほど御答弁申し上げておりますように、市独自の減免につきましては、申請に基づき個々に判断すべきものであるという考えから行っているものでございます。

 また、保険料の決定通知に申請用紙を同封すべきという御指摘でございます。

 これも、さきほどお答えいたしましたように、申請用紙の一律送付につきましては困難であると考えておりますが、各種減免制度のPRにつきましては、あらゆる機会を通じて行ってまいりたい、このように考えております。

 以上でございます。



○議長(石本晟君) 村上企画財政局長。



◎企画財政局長(村上義光君) 国の予算配分につきまして、国会で十分な論議がされ、決定されているものでございますので、こうした問題に関しましては、議会の場では意見を申し述べることは差し控えるべきだと、そういった考えのことでございますが、しかしながら、このたびの震災復興事業等、本市の市民生活に直接かかわる問題につきましては、これまでも積極的に要望してきたところであり、今後ともこうした姿勢は堅持してまいりたい、かように考えております。

 以上でございます。



○議長(石本晟君) 松村ヤス子君の質問は終わりました。

 これをもって質問を終結いたします。

 以上をもって本日の日程は全部終了いたしました。

 お諮りいたします。

 委員会審査のため、明13日から29日まで、17日間休会いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。

 (「異議なし」と呼ぶ者あり)



○議長(石本晟君) 異議なしと認めます。

 よって、明13日から29日まで、17日間休会することに決定いたしました。

 本日は、これをもって散会いたします。

 (午後5時37分 散会)

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議長      石本 晟

副議長     中野清嗣

議員      新本三男

議員      菅村哲仁