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兵庫県 尼崎市

平成 9年  9月 定例会(第2回) 09月10日−02号




平成 9年  9月 定例会(第2回) − 09月10日−02号 − P.0 「(名簿)」












平成 9年  9月 定例会(第2回)



   第2回尼崎市議会会議録(定例会)第2号

◯議事日程

    平成9年9月10日 午前10時 開議

第1        質問

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◯出席議員

   1番     騰 和美君

   2番     荒木伸子君

   3番     丸尾孝一君

   4番     高橋藤樹君

   5番     田村征雄君

   6番     松村ヤス子君

   7番     今西恵子君

   8番     丸尾 牧君

   9番     酒井 一君

  10番     田之上鉄男君

  11番     杉山公克君

  12番     真鍋修司君

  13番     竹原利光君

  14番     丸岡盛夫君

  15番     広瀬早苗君

  16番     菅村哲仁君

  17番     瀬井幸則君

  18番     飯田 浩君

  19番     白井 文君

  20番     平山丈夫君

  21番     牧田 隆君

  22番     北 和子君

  23番     滝内はる子君

  24番     仙波幸雄君

  25番     安田雄策君

  26番     下地光次君

  27番     早川 進君

  28番     黒川 治君

  29番     蔵本八十八君

  30番     北村保子君

  31番     谷川正秀君

  32番     波多正文君

  33番     塩見幸治君

  34番     中野清嗣君

  35番     小柳久嗣君

  36番     畠山郁朗君

  37番     新本三男君

  38番     多田敏治君

  39番     宮野 勉君

  40番     寺本初己君

  41番     小田原良雄君

  42番     安田 勝君

  43番     高岡一郎君

  44番     中川日出和君

  45番     石本 晟君

  46番     藤原軍次君

  48番     中村四郎君

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◯欠席議員

  47番     米田守之君

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◯議会事務局

事務局長      木戸 功君

事務局次長     小谷正彦君

議事課長      木村昭一郎君

調査課長      木本博昭君

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◯地方自治法第121条の規定による出席者

市長        宮田良雄君

助役        藤田浩明君

助役        辰巳 浩君

収入役       堀内弘和君

理事        鳴海繁実君

都市拠点開発室

統括局長      横山助成君

企画財政局長   村上義光君

総務局長      鳥羽正多君

理財局長      朝田健三君

美化環境局長   宮崎 修君

保健局長      山本 繁君

福祉局長      立石廣海君

市民局長      矢冨勝亮君

産業労働局長   桑田茂樹君

土木局長      大井善雄君

都市局長      中村光彦君

同和対策室長   辻村拓夫君

消防局長      堂本嘉巳君

水道事業管理者   石本 操君

自動車運送

事業管理者     松本 博君

企画財政局

総務課長      岩田 強君

教育委員会

委員長       中村弘一君

教育長       山田耕三君

選挙管理委員会

委員長       西村五郎君

代表監査委員   久保田 治君

常勤監査委員   藤本 始君

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 (平成9年9月10日 午前10時2分 開議)



○議長(石本晟君) これより本日の会議を開きます。

 日程に入るに先立ち、会議録署名議員の指名を行います。会議録署名議員は、会議規則第81条の規定により、議長において酒井一君及び塩見幸治君を指名いたします。

 この際、事務局長から諸般の報告をいたさせます。



◎事務局長(木戸功君) 御報告いたします。

 現在の出席議員は46人であります。

 米田守之議員は、通院のため本日の会議を欠席する旨の届けが参っております。

 次に、本日の議事日程は、配付いたしましたとおりであります。

 報告事項は以上であります。



○議長(石本晟君) 日程に入ります。

 日程第1 質問を行います。

 この際、申し上げます。

 あらかじめ定められた順に発言を許可することといたしますが、発言の順位に当たった際不在の方は、会議規則第53条第6項の規定により、通告の効力を失いますから、御了承願います。

 なお、質問に当たっては、要領よく簡潔に願います。また、答弁に際しては、質問の要点を的確に把握し、簡明に願います。

 それでは、順次発言を許します。

 谷川正秀君。

 (谷川正秀君 登壇)



◆31番(谷川正秀君) 新政会の谷川正秀でございます。

 改選後初めての定例会における一般質問に際し、数多くの先輩議員がおられるにもかかわらず、私がその先陣を切る光栄に浴し、心から感謝をいたします。

 今回の一般質問では、市長の政治姿勢、震災復興、都心、都市核、そして教育問題につきまして、私の率直な意見、提案を申し述べながら質問を行ってまいりたいと思いますので、市長はじめ当局におかれましては、私の質問の意図するところをお酌み取りいただき、誠意ある御答弁をお願いしたいと思います。

 また、先輩、同僚議員の皆様方には、しばらくの間御静聴願います。

 それでは、まず、市長の政治姿勢として、市長と我々議会との関係について、きたんのないお考えをお伺いしてまいります。

 改選後の市議会といたしましては、7月に正副議長選挙をはじめとする各役員を選任する臨時会が開かれましたが、市長から提案される議案を審議する議会は、今期定例会が初めてであります。今議会にも市民生活に直結する重要な議案が提案をされておりますが、今後この4年間、時には当局との間で議論が伯仲するなど、緊張した場面も出てこようかとは思いますが、私は、議決機関と執行機関は、いわゆる車の両輪と言われますように、両者が常に緊張感を保ちながらも、その中には一定の信頼関係がなければ、円滑な議事運営は図れないと思っております。また、そうした体制があってこそ、真に市民の要望にこたえることができ、本市の発展と市民福祉の向上につながっていくものと考えております。

 今回の市議会議員選挙では、11人の新人議員の当選がありました。前回、4年前のいわゆる出直し選挙と言われた34人の新人議員と比べれば、規模は小さいですが、会派構成も変わっています。また、議員数についても、4名減の48人となっております。

 そこで、まずお尋ねをいたしますが、新たな議会が生まれて間もない今、私が申し上げた議会と長との関係について、市長はどのようにお考えなのか、率直な思いをお聞かせ願いたいと思います。

 次に、議会の権能の発揮と市民参加の観点から、長と議会との関係について御質問をいたします。

 今、市民参加という言葉がよく使われ、もてはやされておりますことは御承知のとおりであります。価値観の多様な今日、まちづくりを進める上で市民の幅広い声を行政に反映していくことは極めてたいせつで、私自身それを決して否定するものではありません。しかし、本来議会は、まちづくりを進める上で行政の方向性を決める最高の意思決定機関であるにもかかわらず、当局は、決して尼崎の行政だけではないかもしれませんが、我々議員一人ひとりの意見よりも、ともすれば一部の市民の意見に偏り、近視眼的な対応をしている場面があるように思うことがあります。私自身、議員というものは、それぞれが議員という立場に誇りを持ち、自分自身の信念を持って行動すべきであると考えておりますし、そのように行動してきているつもりであります。また、市民全体のことを考えて、未来に責任を持つのが議員の役目だとも思っております。目先のことだけを考えるのではなく、10年、20年後を考えることが大事だと思っております。

 そこでお尋ねをいたしますが、市長も震災復興という早期な対応を担っておられますものの、基本的には中長期的な展望のもとでまちづくりを進めようとしておられることと思いますが、それを推進するに当たって、市民の声、議会の声をどのような手法で、どう反映しようとしておられるのか、その基本的な姿勢をお聞かせ願いたいと思います。

 次に、中長期的な視点に立ったまちづくりについて、基本計画の点検と第3次実施計画について取り上げていきたいと思います。

 本年の5月議会において、我が会派の高岡議員の、にぎわい・創生・あまがさきというまちづくりの基本計画も、計画期間を残すところ4年となり、現時点で計画内容を点検し、計画の見直しも考えていく必要があるとの指摘に対し、当局は、9年度には点検を行い、今後対応すべき措置を判断したいと答えておられます。当局の答弁を率直に受け止めれば、計画の見直しにかかるということだと思いますが、再度お尋ねをいたしたいと思います。

 実は私も高岡議員と同様、できるだけ早く点検を行い、見直しを図るべきだと考えております。その理由は、バブルの崩壊に見られるように、現計画を策定したころと今日では経済環境が大きく変わっていること、阪神・淡路大震災の経験を踏まえ、復興基本計画等を策定し、安全なまちづくりを進めていますが、本来なら、まちづくりの基本方向を定める基本計画に組み込み、計画を進めるべきであります。ところが、基本計画を補完する形をとった復興の計画となっております。当時としてはやむをえない取扱いであったと理解をいたしますが、震災の経験も踏まえた安全な都市づくりといった基本的な事柄は、できるだけ早い時期にまちづくりのマスタープランである基本計画に組み込んでいく必要があります。その意味でも、私は、現基本計画を改めるべきであると考えております。また、基本計画は、まちづくりのすべての分野を取り扱うマスタープランとしての性格にあるためか、現基本計画は、施策を網羅的に計上する計画となっております。今日の財政状況を見た場合、何を重点的にやるか、また、短期的な取組み、中長期的な取組みを計画上明らかにしておくこと、更には、施策の優先度なども考慮したような基本計画を必要としているのではないかと考えます。網羅的な計画が施策の絞り込みの困難さを招くとともに、まちづくりの一貫性を低下させるのではないかとさえ考えます。更に、地方自治体を取り巻く環境は、分権をはじめとして改革の流れの中にあり、このためには、現基本計画に計上する施策も新しい視点を取り入れた対応が必要かと思われます。このように考えていきますと、計画期間の半ばという時期ではありますが、改訂の時期に至っているのではないかと痛切に思うわけであります。

 そこでお尋ねをいたしますが、当局は、9年度に基本計画の点検を行うと答弁されていますが、基本計画の見直しを念頭に置いたものなのかどうかも含めて、点検を行っている真意をお答えください。

 次に、第3次実施計画についてお尋ねをしたいと思います。

 本年度で第2次実施計画が終了することに伴いまして、平成10年度以降の実施計画の策定が必要となってまいります。当然のことながら、現在その作業に入っているものと思いますが、幾つか気になる点がありますので、確認の意味でお聞きしてまいりたいと思います。

 その一つは、実施計画の期間の問題であります。

 第2次実施計画は、本来なら平成7年度から9年度までの3カ年の計画とすべきところ、阪神・淡路大震災の関係で、7年度は単年度予算で対応され、計画行政からすると異例の取扱いとなり、結果として8年度、9年度の2か年の計画となりました。第3次実施計画は、恐らく3カ年の計画であろうと考えますが、それは慣例に従うような考えではどうかと思っております。一方では、今回、基本計画の取扱いを判断されようとしておりますし、財政計画との関係もあると思います。

 このようなことから、当局としてそれなりのお考えがあって計画期間を設定されるだろうと思っておりますが、そのお考えをお尋ねいたします。

 実施計画に絡んで、次にお聞きしたいのは、実施計画と財政計画の整合性についてであります。

 実施計画が財源の裏づけなしでは有効な計画にならないことは、今までから議会でも何度も論議をされてきたところであります。しかし、人件費を中心とする義務的経費の増加や行政改革の効果が十分でない現状においては、投資財源を確保することは大変に厳しいように思えてなりません。また、今回、平成12年度までの財政計画についても見直しをされることとなっておりますが、現段階ではまだ明らかになっておりません。したがいまして、市民が期待できるような、また、市長の政策が十分表にあらわれるような実施計画となるか、危ぐをするのは私だけでありましょうか。

 そこでお尋ねをいたしますが、実施計画を策定するに際して、財政計画との調整をどのようにして行っていくのか、お答えをいただきたいと思います。

 次に、行財政改革についてお伺いをいたします。

 本市の行財政改革について、平成8年度を財政再建元年と位置づけ、行政改革第1次推進計画及び財政計画を策定し、市長はこれまでも不退転の決意で改革に取り組む姿勢を示しておられます。取組みの基本的な考え方は、まず、内部管理部門の見直しを重点的に行い、併せて、市民サービスにかかわる施策の見直しについても着手しようとするものであります。しかし、平成10年度以降の取組項目を見ますと、年次計画を明確にしているのは、職員定数の削減人数、一部事務事業の委託化、公立保育所10カ所の民間移管のみであります。特に市民サービスにかかわる施策の見直しの年次計画は、いまだ明らかにされておりません。必然的に平成10年度から第3次実施計画を策定されますが、これと関連する行政改革についても具体的な年次計画を策定し、推進する考えはないのか、お伺いをいたします。

 また、私自身、行革の取組みの成否はトップの姿勢であり、そのことにより、実務に携わる一般職員の意識改革をもたらすことができるものと考えております。したがって、強力なリーダーシップのもと、行革を成し遂げるため、改めて市長の姿勢をお聞かせください。

 また、職員に対する指導、育成について、どのような手法で行っていくのかもお答えください。

 次に、震災復興に関連してお尋ねをいたします。

 阪神・淡路大震災から早くも2年半以上が経過し、被災10市10町における道路、港湾、水道、通信などのインフラ整備は順調に復旧を果たしております。表向きはほぼ震災前の姿に近いものとなっておりますが、特定の地域や産業では、これまでからの不況に加えて震災といったことで、非常に厳しい状況に置かれているのが事実であります。今回の震災は、戦後のがれきのまちから近代都市へ復興した大都市の阪神地域を直撃したものであり、高齢化や情報化の進展、あるいは我が国の一大転換期といった時代の中で起こったものであります。震災復興については、一定の震災復旧事業が完了するこれからが正念場でありますが、確実に訪れる高齢化社会や21世紀に向けた改革など、新しい社会に対応できる視点を持った震災復興を図っていかなければならないといったさまざまな課題を抱えた復興でもあります。本市においては、平成17年度を目標年次とした尼崎市震災復興基本計画を受け、計画的に復興事業を推進するため、住宅復興計画、地区整備復興計画、公共土木施設復興計画、公共建築施設復興計画、上下水道等復興計画の五つの部門別復興計画で構成する尼崎市震災復興計画を平成7年度を初年度とする3カ年事業として明らかにし、現在事業推進が図られているところであります。また、市長は、今年の施政方針でも力強い復興の推進を述べられたところでもあります。

 そこでお尋ねをいたしますが、同復興計画に示されている3カ年目を迎えた今、その進ちょく状況についての評価についてお答えを願います。

 次に、都心、都市核にかかわる問題についてお伺いをいたします。

 さきほど、基本計画の改訂等についてお伺いをいたしましたが、現基本計画では、都市においては、市民、勤労者、来訪者といったさまざまな人々が住み、働き、学び、憩い、遊ぶなど多様な営みと活動を展開しており、そして、都市にはこれらの営みと活動を支える多くの機能が備わっていると記されております。更に、これらの機能を本市全体に適切に配置し、有機的なかかわりを持ちながら、その役割を最大限に発揮させることによって、安全、快適でゆとりのある都市空間を構築し、広域的な役割分担にも対応していくこととして、都市機能の構成を交通、情報通信、供給処理体系といった都市基盤の整備、そして、都市核、都市軸、アーバンアメニティエリア、リバーサイドアメニティゾーンの四つの都市機能の整備を推進しています。この計画書に基づいて、現在本市では、都市拠点整備事業、阪神尼崎駅東地区市街地再開発事業などによる都心の整備、JR尼崎駅北地区市街地再開発事業、緑遊新都心構想など東の都市核の整備、立花南地区市街地再開発事業などによる西の都市核の整備が進められております。これらは、いずれも尼崎市都市機能に向けた大きな取組みではありますが、現在、各事業は精力的に進められているところでもあります。更に、臨海西部地域におきましても、土地区画整理事業や尼崎宝塚線の拡幅整備事業などが兵庫県の協力を得て進められようとしております。

 一方、北の都市核として位置づけられている阪急塚口駅周辺に目を転じますと、昭和53年7月の塚口さんさんタウンのオープン以来、阪急神戸線南の南塚口町における居住環境整備事業が進められ、ピッコロ劇場、ハーティ21などの公共公益施設の実現、更に、ピッコロ通り、彫刻の道、せせらぎの道と整備が進められるなど、一定の成果を上げてまいりました。しかし、本当に長年の懸案事項でありながら、その実現が困難とされている阪急神戸線の連続立体交差化、塚口駅の未整備により東西南北にまちが分断され、女子大学など教育環境をはじめ、今なお現存する土塁と堀や当時の面影を残す塚口御坊などの歴史、ピッコロ劇場などの文化の薫りが高い既存の地域特性をまちづくりに生かしきれていないというのが現状であろうかと思います。これも、ひいては阪急電鉄伊丹線をはじめとする広域交通結節点でもある阪急塚口駅周辺の北の都市核整備が思うように進んでいないことに起因するものと私は思っているのであります。さきほども申し上げましたほかの主要ターミナル周辺の整備と比較しても、大きく整備が遅れているのであります。これに関連する問題については、議員初当選以来何度も質問してまいりましたが、いまだに今日のような状況であります。

 そこでお尋ねをいたします。

 本年度より北の都市核の形成に向けて、駅周辺の基盤整備などについて、阪急塚口駅周辺のまちづくりの実現化方策の策定のための調査研究事業に取り組まれようとしていることは、よく承知をし、それなりの評価はいたしますが、その調査研究の進ちょく状況と今後の取組方向はいかがでしょうか、お伺いをいたします。

 また、その中では、阪急神戸線及び伊丹線の高架化をどのように位置づけられているのでしょうか。その結果、北の都市核としての整備の方向をどのようにお考えでしょうか。

 この3点について明確で率直な答弁をお願いしたいと思います。

 以上で第1問を終わります。(拍手)



○議長(石本晟君) 答弁を求めます。

 宮田市長。

 (宮田良雄君 登壇)



◎市長(宮田良雄君) それでは、議会と長との関係についての私の考えについてのお尋ねでございますので、お答え申し上げます。

 このたびの選挙におきまして、市民の信託を得られた48名の議員により、新しい議会が構成されました。尼崎市の発展のために真しな対応をしてまいりたいと私も考えております。

 さて、議会と長との関係についてのお尋ねでございますが、私も初心を思い起こしまして申し上げたいと思います。長と議会は、法においてそれぞれの権限と役割が与えられているものであり、互いにその機能を尊重し、市民の負託にこたえていかなければならないと、就任のあいさつで私は申し上げたところでございます。地方自治推進におきます車の両輪であると、私は常に認識をいたしております。このような基本に立ちまして、私は、市長就任以来、対話と信頼を基調とした議会の皆さんとの信頼関係の構築に努めてまいりました。新しい議会になりましても、これまで以上に努力してまいりたいと考えております。

 次に、まちづくりについての中長期的な展望、そして、その取組みについての市民の声、議会の皆さんの御意見ということについての考えでございますが、市民の要望にこたえる重要な責務を負い、審議される場が議会でございます。このため、議員の皆さんにおかれましては、市民の直接の声をお聞きになり、また、長期的な展望を踏まえて、行政とは違った立場で地域課題に取り組んでおられるものと受け止めております。行政におきましては、市民ニーズやまちづくりの実態を把握し、施策の立案、実施、また、評価を行っておりますが、より充実した施策の構築に努めますとともに、議会の御意見をお伺いし、議会とのコンセンサスを十分図ることが、これまでにも増して重要であると考えております。

 今後ともこのような考え方に立ちまして進めてまいりたい、そのように思っております。

 以上でございます。



○議長(石本晟君) 村上企画財政局長。



◎企画財政局長(村上義光君) まず、基本計画の点検についてのお尋ねでございます。

 基本計画の点検につきましては、現在その取りまとめを行っているところでございますが、その基本的な視点は、現計画が本市を取り巻く環境変化を的確にとらえているのか、また、今後の環境変化にも対応できる計画であるかなど、計画の妥当性について点検するものであり、現計画の見直しも視野に入れた中で進めているものでございます。

 次に、次期実施計画の計画期間についてでございますが、これまで本市では、実施計画の期間につきましては、社会経済情勢を現実的に見通すことができ、計画性を確保できる期間として、おおむね3カ年が適当であると考えてまいりました。また、今回は、財政計画とも十分に整合をとる必要があることから、同計画の目標年次であります平成12年度までを計画期間と考える必要がございます。

 次に、実施計画を策定するに際しての財政計画との調整についてでございますが、財政計画につきましては、平成8年度の決算や平成9年度の状況、更には国の財政構造改革の動向なども踏まえた中で、計画の基礎となる計数の見直しを進めることになります。この間、並行いたしまして実施計画の策定作業を行いますので、計画に必要な事業費の裏づけにつきましては、投資充当可能財源の概算枠を把握し、事業費の積算、財源調整を行ってまいります。なお、初年度は予算とも連動するものであり、平成10年度当初予算の編成時期まで調整を行うこととなります。

 次に、震災復興計画の進ちょく状況についてのお尋ねでございます。

 本市の震災復興につきましては、震災復興基本計画に基づき、部門別に震災復興計画を定め、平成7年度から3カ年について具体的な事業を明らかにしているところでございます。事業の推進に当たりましては、多大な財源を要することから、財政支援等につきまして市議会の御支援をいただく中で、国、県に要望し、その結果、一定の財源確保が図られたところでございます。

 現時点で3カ年計画の進ちょく状況を見てみますと、道路、河川等の公共土木施設並びに庁舎、学校等の公共建築施設等では、おおむね順調に進ちょくしているところでございます。次に、災害復興公営住宅につきましては、新設供給予定戸数において計画を上回り、大半が工事着手しているものの、一部において完成年次が遅れている状況にございます。また、地区整備につきましては、順調に推移している地区もございますが、総じて見れば遅れが生じているのが現状でございます。したがいまして、今後とも震災復興事業を最優先に最大限の努力を傾注していかなければならないものと考えております。

 以上でございます。



○議長(石本晟君) 藤田助役。



◎助役(藤田浩明君) 行政改革についての御質問にお答えをいたします。

 行財政改革につきましては、現在、昨年10月に策定いたしました行財政改革に対する取組みについてに基づきまして、行政体質の改善と簡素で効率的な行政執行体制の確立をめざしまして、鋭意取り組んでいるところでございます。これまでのところ、内部管理部門の見直しを重点的に行ってまいりましたが、限られた財源の中で新たな市民ニーズに対応していくためには、今後、市民生活への影響を考慮しつつ、市民サービスにかかわる施策の見直しにつきましても検討していく必要があると考えております。

 いずれにいたしましても、平成10年度以降の行財政改革の取組みにつきましては、今後策定予定の第3次実施計画をはじめ、他の行政計画との整合を図りつつ推進してまいりたいと考えております。

 次に、行革に対する市長の姿勢でございますが、高齢社会など目前に迫る21世紀の行政需要や本市の置かれておる財政状況を考えるとき、行財政改革の推進は緊急かつ重要な課題であると認識しておりまして、市長を先頭に、職員が一丸となって取り組んでいるところでございます。

 また、職員に対する指導、育成についてでございますが、行財政改革を成し遂げ、効率的で良質な市民サービスの提供を実現していくためには、職員一人ひとりが行財政改革の必要性を正しく理解し、主体的かつ積極的に取り組む必要がございます。今年度には、行政改革推進の核となる課長級職員全員に対しまして市民サービスとコスト意識に関する研修を実施いたしましたのをはじめ、職場ミーティングを実施するなど、職員の参画意識のいっそうの高揚に努めておるところでございます。

 以上でございます。



○議長(石本晟君) 中村都市局長。



◎都市局長(中村光彦君) 阪急塚口駅周辺のまちづくり調査研究の進ちょく状況と今後の取組みについて、また、その中で神戸線と伊丹線の高架化の位置づけについてのお尋ねでございます。

 阪急塚口駅周辺のまちづくりにつきましては、鉄道の高架化が重要課題でありますところから、国、県と協議を重ねてまいりましたが、阪急神戸線の連続立体交差事業は、国の採択基準に適合せず、現行制度上での事業化は困難な状況になっております。また、伊丹線につきましても、たいへん厳しい状況の中で、地域のまちづくりと一体化した鉄道高架化の必然性を構築すべきであるとの国の強い指導を受けております。そこで、本年度は、これまでの経過を踏まえまして、面的整備や都市基盤整備等の具体化計画を通じまして課題を整理し、その解決策の検討を行い、総合的なまちづくりへの実現化方策の策定につきまして調査研究事業を実施しているところでございます。その内容といたしましては、駅前広場や関係街路の整備の必要性と実現化のための用地取得などの具体的な整備手法や面的整備事業のあり方、更には神戸線、伊丹線及び駅舎を含めた鉄道高架の手法などの調査研究を現在行っておるところでございます。今後は、この調査研究の成果を踏まえて、市の基本的な整備方向をできるだけ早期にまとめてまいりたいと考えております。

 次に、北の都市核としての塚口駅の整備の方向についてのお尋ねでございます。

 阪急塚口駅周辺は、教育、歴史、文化の薫りも高く、商業、業務施設も集積し、また、阪急神戸線、伊丹線をはじめとする交通結節点としての機能を持つ、特色のあるまちと認識をいたしております。これらの要素を考慮した中で、さきほど申し上げましたまちづくりと一体となった鉄道の高架化への取組みの中で、交通、商業業務、生活サービス、文化ネットワークなどの拠点機能のいっそうの充実を図り、北の都市核にふさわしいまちづくりへの実現化に向けまして、全体の整備構想を取りまとめてまいりたい、かように考えております。

 以上でございます。



○議長(石本晟君) 谷川正秀君。

 (谷川正秀君 登壇)



◆31番(谷川正秀君) 2問目に入ります前に、長と議会との関係について、議会が変わったからといって関係が変わるとは思っておりませんが、確認の意味で質問させていただきました。市長から御答弁をいただきまして、安心をさせていただいております。

 また、ともすれば市民市民という一部の市民の意見に偏りがちな当局の対応の仕方ではなく、議会を尊重していただけるということも今御答弁をいただきましたので、ほんとうに安心をいたしております。

 また、3カ年の財政計画が平成10年度の当初予算のところまでかかるというんですけれども、私は、そういうようなことは非常におかしいのではないか、3カ年の財政計画が立たないと、平成10年度の予算は組めないのではないかというふうな感じをいたしております。早い時期に3カ年の財政計画を予算前に出していただくことを要望しておきます。

 また、行財政改革も第3次実施計画というふうなことの絡みでお答えをいただきましたけれども、なにか当局の対応は、先送り、先延べというような感じがいたしております。塚口駅の問題にしても、もう10年以上、私が議員になって7年ですけれども、全然進ちょくをいたしておりません。計画ができたらとか、調査が終わったからではなくて、やれることはその場からしていただきたいなと思っております。

 それでは、第2問目に入らせていただきます。

 第1問では、本市の目下の最大の課題である震災復興事業の全体の進ちょく状況等についてお伺いをいたしましたが、第2問目では、震災復興の中で大きなウエートを占めている応急仮設住宅の解消問題等の具体的事業について当局のお考えをお伺いしていきたいと思います。

 本市において震災復興は最も重要な課題の一つであるとの認識から、我が会派は、定例会ごとにこの問題を取り上げ、市長にその御見解を求めてまいりました。それは、我が会派も、そして私自身も、本市の応急仮設住宅が完全に解消されない間は、本市の真の震災復興はありえないと考えているからであります。本市の仮設住宅は、市内50カ所に2,218戸が建設され、本年9月1日現在の退去者数は556世帯で、建設戸数に対する空き家率は25パーセントにとどまっている状況であります。すなわち、建設戸数に対して退去された世帯がたった4分の1で、あの阪神・淡路大震災から2年と8カ月の歳月が流れた現時点においても、入居世帯の4分の3の人たちが仮設住宅での不自由な生活を余儀なくされているのであります。これを他都市と比較しますと、今年の7月現在の数値で、兵庫県全体では、建設戸数4万8,300戸に対して入居世帯が2万9,970戸で、退去率は38パーセント、同じ被災都市では、川西市が72パーセント、伊丹市が65パーセント、芦屋市が60パーセント、宝塚市が56パーセント、神戸市が32パーセントとなっており、どの被災地と比較しても、本市における退去率が著しく低いといった状況になっております。このまま推移すれば、近隣他都市と比べ、本市が最も仮設住宅の解消が遅れるではないかと不安を抱いているのであります。

 そこでお尋ねをいたしますが、本市の場合、いつごろをめどに応急仮設住宅を解消しようと考えておられるのか、明確なお答えをいただきたいと思います。

 なお、この質問は、今年5月定例会でも我が会派の高岡議員がお尋ねいたしましたが、当局は、解消の道筋は険しいものがあり、おおむね平成10年度末にはといった歯切れの悪い答弁でありました。我が会派は、今いついつにといった具体的な解消時期を明確にしろと言っているのでは決してありませんが、市長のこの問題に対する積極的な姿勢と解消の目標をお尋ねしているのであります。さきほども述べましたが、本市の仮設住宅には1,662世帯の被災者が不自由な生活を余儀なくされております。また、多くの公園や野球場等のスポーツ施設が応急仮設住宅のために使用できなくなり、利用者側の市民においても早期の復旧の声が大きくなっております。こういったことから、私は、いつごろになったらすべての仮設住宅入居者が恒久住宅へ移行できるのか、いつごろを目標に仮設住宅の解体撤去を図るのか、また、スポーツ施設等の原状復旧はいつごろになるのかといった具体的な解消目標をお尋ねをしているのであります。私の質問の趣旨を踏まえ、明確に答弁をしていただきますようお願いをいたします。

 更にお尋ねをいたしますが、災害復興住宅の募集がこの9月26日から始まると聞いております。回を積み重ね、第4次目の募集で、これが仮設住宅入居者にとって最後の一元募集であると聞いております。この一元募集の実施に当たり、当局はどのように対応しようとしているのか、仮設住宅入居者のうち公営住宅を希望する人たちのすべてに公営住宅を提供できるのか、最後の一元募集は、応急仮設住宅を円滑に解消していく上でたいへん大きな意味合いを持つ重要な取組みになると思います。本市の復興の大きなかぎを握っていると申しても過言ではありません。当局の明確な答弁を求めます。

 また、応急仮設住宅の解消については、震災復興事業として進められております面的整備事業の進ちょく状況に大いに関連するものと思いますので、この際、改めて若干の質問をしておきたいと思います。

 震災復興計画では、面的な地区整備を行っていくところとして、築地地区、戸ノ内地区、東園田地区等が挙げられております。これらの地区は、老朽木造住宅の密集や液状化現象など、特に被害の著しい地域を対象としたもので、住宅の建設や道路整備を行うことにより、住環境の改善を図ろうとするものであります。震災復興ということで、当局と議会が一体となって国等に要望してきた経緯もあり、補助金も大きく認められ、しかも、前倒しの形で交付をされてまいりました。震災以来、こうした補助金を補正予算に計上し、それを繰越明許などで翌年度に繰り越すなど、消化しきれない状態のように思います。これらが補助金のいわゆる前倒しだけによる措置であれば理解できるのですが、一部には地元での調整が調わない結果によるものとも思われます。例えば東園田地区については、当初の目標年次である平成10年に整備を完了するにはとうてい至らないのではないでしょうか。事実、新築住宅の工事請負契約もいまだに提案をされてまいりません。特に住宅建設の遅れは、当然震災復興の促進にも大きな影響を与えるものと危ぐいたしております。私自身、苦労の多い大きな事業だけに、当局の御苦労は十分理解した上での意見ではありますが、築地や東園田地区など面的整備事業は、かなりの遅れが生じていると思っております。

 そこでお尋ねをいたします。

 築地地区復興整備事業、東園田地区改良事業及び戸ノ内地区改良事業のそれぞれの進ちょく状況はどうなっているのか、お答えをください。

 次に、教育に関する問題についてお伺いをいたします。

 最初に、高等学校にかかわる問題についてでありますが、まず初めは、学力向上対策に視点を当てた高等学校の入学者選抜制度の問題であります。

 宮田市長が教育に熱い情熱を傾けておられる姿勢にもかかわらず、学力向上を阻害しがちな総合選抜制度を変更しようとしない教育委員会に大きな不満を抱いているのが、私の偽らざる心情であります。本市、すなわち尼崎学区における全日制普通科高校の入学者選抜制度である総合選抜制度は、時代の本流である子どもの個性重視の原則に反するものである、また、この制度は、児童生徒の学力向上のために望ましくない、そして、本市の学力向上の問題が社会的な人口移動まで引き起こす都市問題にもなっている、この指摘は間違っておりますでしょうか。

 ここに一つの数字があります。最近、平成9年度の学校基本調査の速報が出され、この中で、高校から大学等への進学率が挙げられております。大学、短大への進学率の全国平均は40.6パーセントで、兵庫県は51.2パーセント、全国第1位となっております。専門学校等への進学を含めると、高等教育進学率は全国平均で67.4パーセントであり、今や3人に2人は高等教育を受けていることになります。いわば、ここに至るまでの生徒や保護者の要望に対して高校がこたえていくのが当然という時代になっているわけであります。

 翻って、この尼崎の公立高校における状況はどうでありましょうか。さきほど申し上げた数字は、普通科と職業系の学科を含めたものであります。本市の高校での詳しい数字をここで求める気はありませんが、普通科だけを取り上げても、さんたんたるものであることは容易に想像できるところであります。この原因が何にあるのかは、既に語り尽くされております。平等という理念を極めて一方的な観点でのみとらえ、結局は、生徒、そしてやる気のある教師の自主性や創造性の芽を摘んでいるのが、現行の総合選抜制度であります。尼崎市の公立高校に行ったら伸びるものも伸びないとか、これだけ交通が発達したのに子どもの希望も聞かず近くの高校に行かされるという声は、議員の皆さんのみならず、多くの人が幾度となく聞かれたことと思います。子どもの個性、能力をできるだけ伸ばしてやりたい、これは、いつの世にも通ずる普遍的な親の願いであります。それに対して、長年にわたり定着している制度と県が言っているからとか、市民懇話会で結論が出なかったからと繰り返すのが教育委員会の姿勢であります。私が知っているだけでも、東京都、そして最近では広島県が総合選抜制度を廃止し、新たな展開を図っております。時代の潮流は、総合選抜制度はもう過去のものであると結論づけているわけであります。私はなにも総合選抜制度をやめて昔どおりの単独選抜制度に戻せと短絡的に言っているのではありません。子どもたちの個性、能力を伸ばし、志望する進路にこたえるには、今の制度は時代に全く適合していないということであります。

 そこでお伺いをいたします。

 教育委員会は、現行の総合選抜制度から、生徒や保護者の願いである学力向上、進路志望をかなえられる制度への改編に向けて今後取り組んでいく姿勢を持っておられるのか、明確な御答弁を願います。

 次に、市立尼崎高校に設置される体育科を含めた市立高校の特色づくりについてお伺いをいたします。

 子どもたちが一人ひとり持っている個性、能力を尊重しながら育てていくのが、国際的にも通用する教育の本質であります。その意味においては、市立尼崎高校で平成12年度に新設される体育科は、将来を見据えた教育を施し、あるいは人材育成を図る上で、スポーツのまち尼崎にふさわしい画期的なことであります。このような中で、新たなことに挑戦していくことに対して反対の意を唱える向きも一部にはありますが、未来の尼崎市を担う人材を輩出していくためには、この体育科は絶対に必要であるとの信念のもとに、大胆かつ細心に、今後更に開設に向けて努力していただきたいと思うのであります。

 さて、体育科は、市立高校の特色づくりでの大きな柱の一つとして計画をされたものであります。平成9年1月に出された特色ある学校学科づくり調査研究会の報告によりますと、市立高校の特色づくりでは、この体育科のほかに尼崎東高校の音楽類型の開設が挙げられております。産業高校については、研究対象が全日制普通科ということで、一部の記述にとどまっております。いずれにしても、この報告書において一貫して流れているのは、特色づくりを通じてそれぞれ独自の魅力を出していかなければ、生徒にも保護者にも相手にされなくなる、いわば市立高校の存亡がかかっている、私はそのように理解をいたしております。

 それは、客観的に現状を見渡してみれば明らかであります。高校進学率がこれ以上上がらない中での長年にわたる出生率の低下があります。すなわち、児童生徒数の大幅な減少であります。これを市場経済に置き換えますと、非常に簡単なことになります。需要と供給の関係からいえば、買い手市場であり、高校に置き換えますと、生徒や保護者が進学する学校を選ぶ時代であるということであります。一部には学校を物と考えるなという意見もありますが、私から言えば、それは変化に伴う努力を避けて通りたい人の逃げ口上にしかすぎません。人は、同じものならよりよい内容、よりよいサービスがあるほうを選択いたします。それが人間の努力や前向きな姿勢をたいせつにし、評価することになる、世間、また歴史上の必然だからと思うのであります。

 このような観点から、改めて市立高校の特色づくりを考えてみますと、私は、東高校での類型で果たして生徒や保護者にどれだけアピールができるのか、極めて疑問に思うのであります。やはり東高校も産業高校でも、市尼高校の体育科と同様に、学科の新設や改編にまで持っていって、魅力化を図らなければ、これからの時代を生き抜き、先導する市立高校になれないと考えます。幸い、全国的に高校教育の改革が叫ばれ、学科の改編や新設が積極的に行われております。機は十分に熟しているわけであります。

 このような状況を踏まえてお尋ねをいたしますが、市立高校の特色づくりに向けて、体育科に続き、今後も学科の新設や改編を行う考えはないか、お答えください。

 さて、市尼高校の体育科でありますが、今年度は第2体育館の設計費の予算が計上されて、まず施設というハード部門が着手されようとしております。施設、設備は、学校を構成する大きな要素であり、魅力的なものにしていく上で極めてたいせつなものであります。ただ、私が心配をいたしますのは、教員、そして教育内容等のソフト部門であります。よい指導者がいれば大きな飛躍があることは、これまでさまざまな事例が示すところであります。今後、教育内容等の検討とともに、よい指導者の確保に努力を傾けられますことを切望するところであります。

 ところで、施設、指導者とともに体育科の主役とも言える生徒については、特色学科ということで、その募集は県下全域を対象とすることとなっております。広い範囲から多彩な生徒が集まり、せっさたくまする中で向上していくことは、教育上大変に意義のあることと痛感をいたしております。しかしながら、その場合には、市民が支える市立高校として、まず尼崎市内の中学校の現状について十分見回して検討をすることが必要であります。過去から、また現在においても、市内中学のスポーツの優秀な生徒が、市外、そして県外にまで流出しております。プロ野球では、阪神タイガースで大活躍し、巨人のON砲と真っ向から勝負した江夏選手が園田中学から大阪学院高校へ、アメリカ大リーグのヤンキースに渡った伊良部選手が若草中学から香川県の尽誠学園高校へ、オリックスで将来の中心選手と期待されている嘉=選手が日新中学から北陽高校へなどの名前がすぐに浮かび上がり、サッカーのJリーグでも、尼崎出身者が数名おりますが、中でもジュビロ磐田で21歳の若さながらレギュラーの座を獲得し、活躍している奥選手は、小田南中学から神戸弘陵高校へと、著名な選手が市外や県外の高校に流出していったわけであります。そのほかにもおおぜいのプレイヤーが尼崎市の小中学校で育った例は幾つもあると思います。野球関係者の中では、尼崎の中学の野球部の選手を集めればすぐにでも甲子園に出られるとも言われております。問題は、野球、陸上競技、サッカー、バレーボール、水泳など、あらゆる競技種目にわたり市外に出ていっているという現状であります。体育科を設置する大きな目的がスポーツのまち尼崎をつくる人材を輩出することにあるならば、尼崎市に生まれ、学び、育ち、体育、スポーツに能力や関心のある子どもには市尼高校の体育科で学んでもらえるようにすることが大変に重要なことになると考えます。

 そこでお伺いをいたします。

 体育科の発展のためには、優れた指導者の育成とともに、市内中学の体育、スポーツの優秀な生徒を確保することが必要だと思われますが、この方策についての考え方をお聞かせください。

 次に、学校施設の整備についてお尋ねをいたします。

 市長は、本年度の施政方針において、尼崎の将来を担う子どもたちが心豊かな人間に育つよう、学校の施設、設備など基礎条件を更に整備していくと述べられております。申すまでもなく、教育にもソフト面とハード面があります。そのいずれが欠けても満足な教育効果を上げることは期待できません。今日の激しく変化している社会経済情勢の中で学校教育に求められているものは、子どもたちの個性、能力を伸ばしていくことであり、激しい変化にも対応できる自己教育力を伸長することであります。そのために、基礎学力をしっかりと身につけさせるのはもちろんのこと、今日の新たな課題に対応していくため、教員の資質向上に努め、国際理解、福祉、環境教育等にも積極的に取り組んでいく必要があります。これらは、いわば教育のソフト面であります。しかし、ソフト面の充実だけでは当然不十分であります。子どもたちが生き生きと学び、個性や能力を発揮するためには、1日の大半を過ごす学校の環境が大きな影響を及ぼすことは言うまでもありません。快適で潤いのある中で伸び伸びと学ぶことができるよう、十分に配慮していくことが必要であります。このような教育活動を支える学校施設整備の充実は、まさに教育の基礎的な条件であります。

 本市の学校施設整備は、戦後の学制改革による義務教育制度年限の延長、すなわち六三制の実施に始まります。特にその中でも第1次ベビーブームや産業都市として発展する中での人口集中による児童生徒の急増への対応が大きな課題でありました。ある時期までは、ひたすら学校を増やすこと、すなわち量的な整備を中心に進められてきたわけであります。その歴史を数字的に振り返ってみますと、中学校では、その大半が昭和20年代から30年代にかけて建設されたものであります。その後、昭和40年代に8校、昭和50年代に3校が建設をされております。全中学22校のうち11校、50パーセント強が昭和30年代までに建てられたものであり、実に建設以来30年以上を経過しているわけであります。小学校についても、昭和40年代までに建設されたものがほとんどであります。このことは、一面において、先輩諸氏が学校教育の重要性を認識され、戦後間もない時期から困難を克服しながら学校施設の充実に努力されてきたということを示すものであり、私としても深く敬意の念を抱くところであります。この先人の御努力を引き継ぐためには、今老朽化が進んでいる学校施設を時代の要請に見合ったものにすることが求められております。すなわち、質への転換であり、充実であります。施設機能の劣化を防ぐことは当然として、一方で、未来を担う子どもたちが伸び伸びと個性や能力の伸長を図ることができる環境、いわゆるゆとりと潤いを持たせることが、これからは非常に重要であります。

 ところが、たいへん残念なことに、本市における近年の学校施設整備状況を見ますと、十分な取組みがなされているとはとても思えないのであります。第1次実施計画で調べてみますと、老朽化した施設を大規模改修する美しい学校づくり事業や親しみある体育館づくり事業は、同計画期間内に完了する予定ではありましたが、いまだ整備されていない学校が残っております。同様に、新たな機能を付加する特別教室整備事業も、視聴覚教室や特別活動室が未整備の学校が残されたままになっています。この2カ年については、震災による被災校の復旧が最優先であったことは理解ができますが、未整備の学校を今後どうしていくのか、その計画はなんら示されておりません。

 そこでお伺いをいたします。

 教育委員会は、学校施設の大規模改修や特別教室の整備を今後どのように実施していく考えなのか、また、老朽校舎の建替えについてもどのようにしていくか、お答えをください。

 更に、老朽化している施設は、校舎や体育館ばかりではありません。プールもまた同様であります。しかも、プール整備は、校舎などに比べて著しく取組みが遅れている状況にあります。本市の小中学校におけるプール整備も、先人の非常な努力によって、極めて短期間のうちに建設されたものであります。当時、本市は急激な都市化、工業化が進み、環境の変化による海や河川の汚染により、泳ぎや水遊びが危険になるなど、プールの必要性が高まったと伺っております。そのため、ほとんどの小中学校では、昭和37年度から昭和43年度にかけて整備をされました。その後新設された学校については、建設時にプールも設置されたわけではありますが、全体として見た場合、大部分の学校プールは、既に耐用年数が過ぎ、更新の時期を迎えているのであります。また、大部分のプールが、建設年度からして、水の入れ替えの方式は、現在では主流となっている循環式ではなく、旧態依然たる入替え式となっております。これからプール整備の問題は、校舎以上に緊急を要する課題であることは明確であります。しかも、今日では、経済的な豊かさや自分の命を守る必要性からも、子どもをスイミングスクールに通わせている家庭は増加をしております。こうした状況の中では、子ども、また保護者の目から見ても、現在の学校プールは、その施設整備からはとうてい魅力のあるものと映らないはずであります。私は、なにも学校プールを華美なものにせよと言っているわけではありません。ただ、さきほども申し上げましたように、学校プールもゆとりと潤いを持った、時代の要請に沿ったものにするべきだと申し上げているわけであります。

 教育委員会は、学校プールの整備について、今後どのような考え方を持って取り組んでいこうとされているのか、お答えをください。

 次に、学校図書館の活性化についてお尋ねをいたします。

 子どもたちに限らず、大人を含めて、かなり以前から活字離れということが言われております。読書の時間が少なくなり、テレビなどの映像に傾斜する、あるいは、本は本でも漫画本とグラビア本程度であるということです。また、最近の調査では、若者は新聞もしだいに読まなくなっていることが明らかにされております。このような状況の中で、活字離れの何が人づくり、すなわち教育にとって望ましくないということになるでしょうか。私は、それは主体性と創造性の欠如と考えます。テレビは、スイッチをつけておけば勝手に映像を流してくれます。内容のよしあしにかかわらず、視聴者は相手の言うことを一方的に受け止めるだけであります。ここにおいて、自ら考えるという主体性というものは全くありません。しかしながら、読書には、自己の発意に基づく姿勢が必要であります。何を選択して読むか、流し読みでよいのか、深く読み込むものか、また、分からない漢字や横文字でもあれば辞書を引かなければなりません。また、創造性ということでは、読むことは映像とは比較できないほどの違いがあります。一つの小説を読みましても、各人各様のイメージがあり、受け止め方があります。その中でイメージし、豊かな感性を養っていくことこそが、これからの時代に必要な個性豊かな人間を育てることにつながるわけであります。近年、生涯学習ということが盛んに言われておりますが、生涯にわたって自分を高めていくための知的な活動を支えるためには、この自主性と創造性が必要不可欠であると言われております。自分で考え、つくり上げることこそ、これからの時代に求められる資質であり、そのために読書というものがとてもたいせつになります。

 その意味で、子どもたちを取り巻く現状を見てみますと、たいへん残念なことではありますが、危機的とも言えるものがあります。けいこ事や塾などに時間を取られるならまだしも、テレビゲームへの過度の傾斜など、読書とは程遠い状況にあり、今改めて読書習慣を身につけさせる必要性を感ずるのであります。その一つの方途として、学校図書館の活用ということがあります。単に活字離れを食い止めるという消極的な姿勢ではなく、読書好きの子どもたちを育てていく姿勢が今まさに求められていく中で、学校図書館を活性化させていくことは大きな効果があると痛切に感じます。

 市教委では、平成6年度から学校図書館活性化事業のモデルとして、武庫中学の図書室に図書館司書の資格を持つアルバイト職員を配置し、同時に冷暖房化の整備を図っております。これにより、利用する生徒が大幅に増加したとも聞いております。更に、本年6月には学校図書館法の一部が改正されました。これには、学校図書館に司書教諭を設置することの猶予期間が平成15年3月までと明示されております。これは、全国的に学校図書館の活性化が今日的課題とクローズアップされていることを示すものであります。

 そこでお伺いをいたします。

 現在、武庫中学をモデルとして行っている学校図書館活性化事業を、その実績を踏まえ、また、関係法令の整備も考えて、更に発展させる考えはないか、お答えをください。

 以上で私のすべての質問を終わりますが、特に2問目については、私が冒頭申し上げました幾つかの事業の提案もさせていただきましたので、私の質問の意を十分お酌み取りいただきまして、対応いただきますよう、心からお願いを申し上げます。

 先輩、同僚議員には、長時間御静聴いただきまして、まことにありがとうございます。(拍手)



○議長(石本晟君) 答弁を求めます。

 中村都市局長。



◎都市局長(中村光彦君) 応急仮設住宅の解消問題等につきまして、順次お答えを申し上げます。

 まず最初に、応急仮設住宅の具体的な解消のめどでございますが、応急仮設住宅で生活しておられる被災者の方々につきましては、一日も早く恒久住宅での安らかな生活を取り戻すことができますよう、災害復興公営住宅の建設に全力を尽くしてまいっております。こうした災害復興公営住宅は、面的整備事業も含めまして、2,300戸を上回る戸数を確保いたしており、今後順次建ち上がってまいりますが、現在の計画では、平成9年度末で約45パーセント、平成10年9月末で約85パーセントが供給できる見通しでございます。これを踏まえて、お尋ねの現段階におきます応急仮設住宅に係る具体的な解消等の目標といたしましては、兵庫県の住まい復興プログラムに基づきまして、平成10年9月末をめどに応急仮設住宅から円滑に移行させ、平成10年下期には応急仮設住宅の解体撤去に努め、更に、平成11年度中にはほぼ全部の応急仮設住宅の原状回復を図りたい、かように考えております。

 しかしながら、あの大震災から2年と8カ月の歳月が流れまして、時間の経過とともに被災者の生活再建をめぐる課題も多様化、個別化してきております。このため、被災された一人ひとりが自立した生活を確保できるよう、関係機関とも十分連携する中で、国や県と協議調整し、応急仮設住宅の早期解消、解体撤去、同敷地の復旧等に向けたいっそうきめ細やかな対応に努めてまいりたい、かように考えております。

 次に、第4次災害復興住宅の一元募集における応急仮設住宅入居者への対応についてのお尋ねでございます。

 議員の御指摘にございましたように、今回の第4次災害復興住宅の募集は、応急仮設住宅入居者にとりまして最後の一元募集になるものと考えております。このため、実施に当たっては、これまで幾度となく県や他の被災自治体と協議を重ねまして、仮設住宅入居者の公営住宅の入居機会の拡大を図るとともに、早期の応急仮設住宅の解消を図るための募集方法について検討を重ねてまいりました。この結果、このたびの一元募集におきましては、一つには、これまでの第1希望のみの応募方法から第2希望、第3希望も併せて募る方法に改める。二つ目には、仮設住宅入居者枠につきまして、県営住宅につきましては従来どおり10割でございますが、市営住宅につきまして、これまでの7割から8割に引き上げる。三つ目には、今回の募集の結果、市内の公営住宅に募集割れ住宅が発生した場合、特定入居方式で入居決定するなど、応急仮設住宅入居者で公営住宅の入居申込みを希望するすべての人に公営住宅が供給できる仕組みを構築いたしまして、募集を実施することといたしております。その結果につきましては、入居希望団地に偏りがどうしてもございますことや、個人的事由等により応募していただけない方など、応募状況に未知数な部分もございますが、現在の仮設住宅入居者1,662世帯のうち、既に公営住宅に当選済みの世帯が905世帯ございます。民間住宅等や面的整備住宅に移行希望の世帯が105世帯でございます。残りの約650世帯すべてに対しまして公営住宅の供給ができる見通しでございます。

 次に、築地地区、東園田地区、戸ノ内地区の面的整備事業の進ちょく状況についてのお尋ねでございます。

 築地地区につきましては、築地地区復興委員会をはじめとする地元の協力を得まして、現在、改良住宅建設用地の約65パーセントが取得済みでございまして、おおむね計画どおり進ちょくいたしております。また、改良住宅の建設につきましては、全体戸数505戸のうち、災害復興住宅として建設いたします120戸を第1期工事として現在建設中であり、年度内完成をめざし、工程どおり進ちょくをしているところでございます。なお、第2期、第3期の164戸につきましても、年度内着工をめざしております。一方、土地区画整理事業に係る用地取得につきましては既に完了いたしておりまして、仮換地指定につきましても、平成9年2月から4月にかけ一部指定を行いまして、引き続いて年度内には全地域を指定する予定でございます。

 次に、東園田地区でございますが、地区まちづくり協議会から強い要望等がございまして、これをもとに事業に着手した経過がございまして、その後も、地元住民の理解を得る中で事業に取り組んでおるところでございます。しかしながら、この地域におきましては、複雑に入り組んだ地区内の民地境界の確定に時間を要しましたことや、事業地内に狭小な持家住宅が多く、これらの方々の住み替えに係る協議に日時を要したなどの理由がございまして、現在、建築用地の取得状況が約56パーセントでございます。10年度完成を目標とした当初計画より事業工程が若干遅れておるところでございます。今後は、それぞれの権利者が抱えております個々の問題について鋭意協議を進める中で、早期の建設用地取得をめざし、積極的に取り組んでまいる所存でございます。

 また、戸ノ内地区につきましては、平成8年12月で災害復興住宅の55戸がすべて完成いたしておりますが、震災復興に関連して事業拡大いたしました第3地区の拡大地区、第4地区、第5地区の建設用地取得は、いまだ数パーセントでございまして、今後とも用地取得等に鋭意取り組む必要がございます。

 いずれにいたしましても、これら震災復興事業の早期完成は、被災者の強い願いでもございます。今後とも事業のいっそうの進ちょくをめざして鋭意取り組んでまいる所存でございます。

 以上でございます。



○議長(石本晟君) 山田教育長。



◎教育長(山田耕三君) 教育の問題につきまして、順次御答弁を申し上げたいと思います。

 まず、公立高等学校の入学者選抜制についてでございます。

 公立高校の選抜制度につきましては、これまで県の一定の認識もございまして、また、市民の方々の考え方もさまざまであることから、現行制度を継続してきたところでございます。しかし、これからの高等学校におきましては、御指摘のように、子どもたちの個性や能力を伸ばし、志望する進路にこたえることが求められているところでございます。こういった中で、本学区におきましては、総合選抜制度の中ではございますが、多様な進路希望に対応するため、単位制、コース制、特色学科の設置及び推薦制度の採用など、選抜方法の改善を図ってきたところでございます。先般の中央教育審議会第2次答申におきましても、高等学校入学者選抜の改善の在り方について、選抜方法の多様化等を示しているところでございまして、今後ともこれらの動向を注視する必要がある、こういうふうに考えておるところでございます。

 次に、市立高等学校の特色づくりについてでございます。

 市立高等学校の特色づくりにつきましては、個性重視の原則のもとに、その魅力化を図っていくことが重要であると認識しておりまして、このため、市立尼崎高等学校における仮称体育科の新設、尼崎東高等学校における音楽類型の開設に向けた検討などを内容といたします特色ある学校学科づくり調査研究会の報告に基づきまして、その実現に向けて鋭意取り組んでいるところでございます。教育委員会といたしましては、まずこれらを責任を持って実施することが最大の急務であると考えており、更にまた、高校教育のよりいっそうの充実のためには、今後とも、学校現場の協力のもとに、市立高校を取り巻く状況や生徒、保護者のニーズを把握しながら、将来の学科新設や改編といったことも視野に入れまして、継続的な調査研究も必要と考えております。

 続いて、体育科発展のための優れた指導者と生徒の確保についてでございますが、体育科が発展し、活性化するためには優秀な指導者が必要であることは十分認識しておるところでございまして、現在、市立尼崎高等学校におきましては、体育科の教員を中心といたしまして、全教員が開設に向けて意欲的に取り組んでくれているところでございます。したがって、生徒の信頼を十分に得る指導者として活躍していくものと期待しておりますし、更にまた、現有の指導者だけでなく、体育科新設に伴う優秀な指導者の確保につきましても、十分に意を用いてまいりたいと考えております。

 次に、生徒の確保につきましては、この体育科は本市の将来を担う人材の育成も期待しているところでございまして、公正な選抜のもとではございますが、一面、できるだけ多くの市内の中学校から入学してほしいという気持ちは議員と同様でございます。そのためにも、今後、中学校での運動クラブのいっそうの活性化とともに、積極的なPR、また、市立尼崎高校と市内中学校のそういった面での連携、協力への取組みも強めてまいりたい、こういうふうに考えておるところでございます。

 次に、学校の施設についてのお尋ねでございますが、美しい学校づくり事業、親しみある体育館づくり事業として実施しておりました大規模改修事業や、多様化する学習方法に対応するための特別教室の整備につきましては、御承知のように、震災復旧を最優先させることや、震災以降、大規模改修事業に係る国の補助要件の変更などがございまして、現在は中断しているわけでございます。しかし、子どもたちが1日の大半を過ごす学校施設を快適でゆとりと潤いのあるものにすることが、今後の本市教育の進展のために欠くことのできないものと十分認識しておりまして、現在、その方法、実施時期などを内部で検討しておるところでございます。

 なお、老朽校舎の建替えにつきましても、耐用年数を経過している学校もございますので、同様に検討を重ねておるところでございます。

 次に、学校プールの整備についてでございますが、プールの整備につきましては、これまで必要に応じて適宜改修工事等を実施いたしますとともに、古くなったプールにつきましては改築し、同時に循環式浄化装置も設置し、その整備に努めてきたところでございます。しかし、御指摘のように大部分の学校のプールが耐用年数を経過しておりまして、今後改築について検討してまいりたい、こういうふうに考えております。

 次に、学校図書館活性化事業についてでございますが、昨今、御指摘のように、子どもたちだけでなく、一般的にも読書離れあるいは活字離れの傾向にあるわけでございまして、こういった中で、子どもたちに主体的に読書をする習慣を形成するとともに、自ら学び、自ら考える力など、生涯学習の基礎的な資質を育成するためにも、学校図書館の活性化はたいへん重要である、こういうふうに考えております。現在、小中学校におきましては、武庫中学校をモデル校として行っている研究実践を参考にしながら、各図書館教育研究会が中心となり、児童生徒の読書意欲の高揚と図書館利用の推進を広げてまいったところでございますが、この図書館教育の重要性を踏まえ、その充実を図りますとともに、御指摘の学校への読書環境の整備、管理運営の在り方につきましても、より積極的に検討してまいりたい、こういうように考えているところでございます。

 以上でございます。



○議長(石本晟君) 谷川正秀君の質問は終わりました。

 続いて発言を許します。

 平山丈夫君。

 (平山丈夫君 登壇)



◆20番(平山丈夫君) 今回初めて質問させていただく機会を得まして、たいへん感謝をしております。また、先輩を前にたいへん緊張しておるわけですけれども、質問内容の意図するところをお酌みいただきまして、ぜひ明確な回答をお願いしたいというふうに思います。

 では、質問に入ってまいりたいと思います。しばらくの間、御静聴よろしくお願いします。

 現在尼崎におきましていろいろと取り組む内容でたいへん緊急を要する課題が山積みしている、このように思うわけですけれども、私なりの認識におきましては、やはり福祉事業、特に高齢者に対する対応と、また、障害者に対する対応が、今緊急に求められているのではないか、このように考えておるわけです。特に高齢者に対しては、特養といったようなものについて整備が非常におくれておりますし、そういった中で、やはり手をつけやすいところから手をつけていくべきではないか、このように考えております。そしてまた、これは、今回の尼崎の市会議員の選挙を通じまして、非常に市民の中でも要望の高いものだと感じてきたわけです。

 そこで、今尼崎におきましては、高齢者保健福祉計画というものが平成6年に作成され、また、平成12年、西暦2000年に完成というかっこうでうたわれております。しかし、既にこの計画につきましては、達成のめどが立たない、もう無理だというようなことになっているのではないか、また、そういう判断をすべき時期に来ている、このように思うわけです。その理由とすれば、一つには、尼崎において土地、そういったものについての余裕がございません。また、非常にこの間の財政難である、そういった状況を踏まえまして、こういうことが挙げられるのではないか、このように感じておるわけです。

 そこで、それに対する対応策でございますけれども、これは、今まで各先輩の議員さんの中からでも質問が出ておりましたけれども、こういった福祉事業に関しまして、お年寄りの問題あるいは障害者の問題に関しまして、現在尼崎におきましては45の小学校がございます。そして、そのかなりの部分について空き教室、当局の側では余裕教室ということでおっしゃっているみたいですけれども、この活用について考え方を述べさせていただきたいというふうに思います。

 つまり、45の小学校があるわけでございますけれども、現在、少子化の全国的な影響、これは尼崎もそうですけれども、子どもたちが少なくなる、そういった中で、小学校の空き教室を利用しまして、そこに介護支援センター、あるいはデイサービスセンター、また障害者の通所施設、そういったものを併せて完備させていったらどうか、このように考えております。特に老人福祉に対するデイサービスあるいは在宅介護支援センターといったことについては、今まで先輩議員の方からの質問がございますので、その分については省かせていただきますけれども、特に私としては、同じように障害者についてもこういった空き教室を活用しながらこういった対策を立てていったらどうか、このように考えております。

 障害者を抱えたお母さん、あるいはお父さんたちは、現在かなり高齢になられている方もあるわけです。子どもを残してこのままでは安心して死ねない、こういうことをおっしゃる方もまたございます。たいへん古い話になりますけれども、自分の子どもを殺して死ぬというような事件が過去幾つかありました。また、子どもと一緒に無理心中するといったような、こういった事件もあったわけです。これは、お年寄りを抱えた家庭の中にもこういった事件が過去にありました。こういった事件を尼崎では決して起こしてはならない、このように考えておるわけです。そしてまた、これは非常に個人事になるわけですけれども、私の知り合いの中でも、障害を持つ子どもさんを抱え、そしてお年寄りを抱えてたいへん苦労されている方があるわけです。その方のおっしゃるには、たとえ1週間に1日でも構わないから預かってもらえたらといったようなこともささやかれておるわけです。こういった形の考え方を持っておられる方はたいへん多いと、このように考えております。

 また、何度も繰り返しになりますけれども、在宅介護支援センターの考え方については、過去同様の質問が出されております。そして、幾つかの答弁がそのつど変わってはきておるわけですけれども、今後可能性を検討するといったような回答が出されておるわけです。そして、当局におかれましても、既に御承知かと思いますが、これらの対応につきましてはもう待てないという状況に来ている、このように思うわけです。

 繰り返しになりますけれども、尼崎市においては、土地等については余裕がございませんし、また、財政難の折、今こそ私たちの知恵と工夫を出して、こういった問題について対処していくべきだろう、このように考えております。

 そしてまた、これは御承知のことと思いますけれども、学校の施設そのものは、学校の私有財産ではなく、やはり社会的な資本と考えるべきだと思うわけです。つまり、学校は独自で好き勝手に使用できるものではないというふうに考えるわけです。そして、その使用内容につきましては、一定のルールを定めるべきだろうというふうに思うわけです。そして、平成7年12月の議会でも、また平成8年3月の議会におきましても、小学校の空き教室の利用の可能性を検討してまいりたい、このような答弁を議事録の中で見つけることができました。

 そこで質問させていただきますが、空き教室の利用方法についてお尋ねをします。現在どこまで検討がなされているのか、お聞かせ願いたいと思います。

 まず、当局の中におきましても、学校施設は、学校だけの施設でなく、社会資本、こういうふうな考え方があると思います。そして、その施設についてはルールが必要であるということで、そのルールづくりについて現在進められている、このように聞いております。そこで、空き教室を利用して、高齢者向けのデイサービスセンターあるいは在宅介護支援センター、また、障害者向けのこういう施設をつくっていくということについて、現在どこまで検討されているのか、お聞かせをお願いしたいと思います。

 次に、教育問題についてお聞きしていきます。

 現在、さきほども申しましたけれども、全国的ではありますが、少子化現象により、非常に小規模学校のことが問題になってきております。尼崎におきましても、学校によってはクラスの編制ができない、そういう学校ができつつありますし、また、現在存在しているわけです。この傾向について、教育委員会としてはどのように考えておられるのか、お聞きしていきたいというふうに思うわけです。

 子どもたちは、多くの友人と触れ合いながら、友達づくり、あるいはけんかをしながら、その中で人間形成が図られていく、このように思うわけです。しかし、一方におきまして、小規模学校でなければできない、そういうことも考えられると思いますが、しかし、そこら辺は総合的に考えて、ゆとりある学校づくりと同時に、子どもたちが成長していきやすいような、そういう場を提供していかなければならない、このように思います。そして、少子化現象の影響につきましては、小学校にとどまらず、もう中学校にもその問題が波及してきています。どこの中学かということについては省きますけれども、生徒数の減少で教師の配置も減少され、1人の教員が2ないし3の教科を指導している、こういう学校があるわけです。そういう中で、子どもたちが授業についてこれない、こういう実態があるわけです。そのために、この対策として、学校の統廃合も考えなあかんのじゃないか、そういうことまでおっしゃっておられる育友会の会長さんがおられるそうです。

 そこでお尋ねしますが、児童数の減少対策につきまして、教育委員会としてはどのような対応をされようとしているのか、お聞かせをお願いしたいと思います。

 続きまして、環境問題について質問させていただきます。

 今ある自然はできるだけ手を触れずにそのまま子孫につないでいく、これがアメリカインディアンの考え方らしいんですけれども、私もこういう考え方を持っております。そして、尼崎は、この間、行政をはじめとして、多くの努力によりまして、まちに緑がたいへん回復してきております。自然の回復基調に尼崎はある、こういうふうに言っていいのではないかなと思うわけです。たいへんな御苦労があったろうと思います。しかし、まだまだ不十分であると思います。今後とも、この政策については進めていくべきであろうし、人に優しいまちづくりのためには欠かせない問題だろうというふうに考えております。また、尼崎は平地でございまして、山と谷とか、そういったものはございません。しかし、一方で、すぐ近くに武庫川、六甲山をはじめとして、武田尾、多くの自然が尼崎の周りに展開をしておるわけです。こういったところもひっくるめて私たちは大事にしていかなければならない、このように考えております。

 ただ、今非常に気になっておるわけですけれども、この武庫川の上流に、治水ダムと称しまして武庫川ダムの建設が進められようとしております。ダムについては、どのようなものであれ、やはり自然を破壊するもの以外の何物でもない、このように考えるわけです。しかし、一方で、治水という問題については真剣に考えていかなければならない、これはそのとおりだろうと思います。そして、この治水ダムにつきましては、日本で初めてという穴開きダムであるということをお聞きしております。つまり、穴の開いたダムをつくり、水門というものはないわけです。したがって、一定の量の水が流れてくると、ある量はその穴で土砂と同時に流しっぱなしになるわけですけれども、それ以上はそのダムが引き受ける、こういうかっこうになるわけですけれども、このダムの形につきまして、どう考えても、人間が力で自然をねじ伏せようとしている、このようにしか思えないわけです。特に尼崎は、武庫川の下流にあります。したがって、このダムの建設に対しては無関心ではいられないわけです。また、非常に重大な関心を持ってこのダムの建設に目を向けておられる方もあります。また、既に反対運動もこれに対しては起こっておるわけです。自然を力でねじ伏せようとするようなこういったダムがほんとうに必要なのかどうなのか、たいへん疑問に思っておるわけです。したがいまして、私の考えですけれども、高い金を出して自然を破壊する、それ以外の何物でもないのではないかなというふうに考えております。

 そこで質問させていただきますが、当局としては当然賛成しておられると思いますけれども、その点お聞きします。

 また、下流の安全について、特に尼崎ですけれども、尼崎だけ言っておってはいかんのかもしれませんけれども、尼崎の安全については、このダムで確保されるのかどうか。

 そして、このダムについては、当初は治水ダムということだけで申請が出され、4年間認可がおりなくて、多目的ダムということで申請し直して認可が取れたというふうに聞いております。この多目的という意味について説明をお願いしたいと思います。

 また、冒頭申し上げましたけれども、環境に与える影響についてどう考えておられるのか、以上4点についてお聞かせをお願いしたいと思います。

 また、前六島市長の折に阪神間南北高速道路を建設しようという一つの計画が持ち上がりましたが、この件につきまして、当時広範な反対運動があったことを思い出していただきたいと思います。また、これは少し古くなりますけれども、神戸新聞で報道されておったわけですが、国道43号、国道2号が市内を東西に走っております。そういった関係で、大気汚染が現在たいへん深刻化しておる。尼崎においても独自の計画を立てて環境保全に取り組むというかっこうになっておるわけですけれども、現在、大気汚染のいちばんの元凶であります窒素酸化物、NOxについては、全く改善されていない。それどころか悪化をしている、こういうかっこうになっているわけです。この中におきまして、このような南北高速道路を建設するということにつきましては、ますます道路に車がはん濫し、そのための公害が拡大する、このように考えておるわけです。

 こういった中で、この阪神間南北高速道路の建設につきましては、当局としてはどのように考えておられるのか、また、この件につきまして、どの程度調査検討が進められているのか、その考え方をお聞かせ願いたいと思います。

 続きまして、公共交通、要するに市バスの在り方についてお伺いをさせていただきます。

 尼崎のこれからのあるべき姿という形で、いろいろな形の計画が立てられてきたと思います。いわゆる職住都市をめざしてということで尼崎の総合基本計画があるというふうに思うわけですけれども、また、そういう中で、第2次実施計画とかいったようなものも計画され、その中で交通網の整備というのがうたわれております。そういった中で、市バスの位置づけが当然あるというふうに思うわけです。尼崎市は、今後も開発して、また整備して、住みやすい、やさしいまちづくりを進めなければならない、このように考えておるわけです。また、市内の各都市機能につきまして総合的に考え、その中で市内の各駅、住宅地、工場、商店街とを結ぶための交通網が必要だろうというふうに思うわけです。そういった中で市バスの位置づけがされなければならないというふうに思いますけれども、そういった意味で、現在、市バスの対応につきまして、どうもそういうトータルの中で考えられたものではないのではないか、そういうふうな疑問を感じておるわけです。

 そこでお尋ねしますけれども、総合的な交通体系整備の立場で、市バスの位置づけはどのように考えておられるのか、お聞かせをお願いしたいというふうに思います。

 続きまして、中小企業の育成についてお尋ねをします。

 尼崎市は、御存じのように鉄のまち、産業都市として発展をしてきました。また、その中で今日多く大企業が尼崎から撤退をしてまいりました。しかし、市内におきましては、多くの中小零細企業が企業活動を現在も展開しております。また、過去からも展開してまいったわけです。そういった中で、この尼崎における中小零細企業は、たいへん優秀な能力と技術を持っている、このように考えるわけです。そして、尼崎市は、当然でありますけれども、こういった中小零細企業をベースに置きながら、これからの尼崎市の産業基盤を築いていかなければならない、このように考えておるわけです。また、当然当局の側もそう考えておられるだろうと思いますし、そのためのいろんな政策があるというふうに思います。また、このことにつきましても、私が選挙の中で訴えてきた一つであるわけです。それは、私自身が中小の製造業の出身であるということも併せて、非常にそういったところに関心があったこともあるわけです。

 そこで質問させていただきたいんですが、実は、私は、尼崎の中小零細企業における援護策というものは、いわゆる融資、お金を貸すという問題と、土地の提供だけかというふうに思っておったわけですけれども、実は、中小零細企業の企業主、経営者に対しまして、技術開発に対しての援助、あるいはいろいろな経営に対する悩みの聴き取り調査といったようなことも行われているみたいです。そのことにつきまして質問させていただきますけれども、現在、特に製造業の部門に関して質問させていただきますが、企業主に対して経営の悩み、技術開発、そういったものに対しての援助が市としてなされているというふうに聞いております。そのことについて進ちょく状況をお聞かせ願いたいと思います。

 また、各企業の製品、また技能とか、そういったものについて紹介をしているというふうに言われているわけですけれども、どういった形で紹介されているのか、その紹介方法、そういったものについてお聞かせいただきたいと思います。

 これで第1問目を終わりたいと思います。(拍手)



○議長(石本晟君) 答弁を求めます。

 山田教育長。



◎教育長(山田耕三君) 教育関係について御答弁申し上げたいと思います。

 まず、空き教室の利用についてでございます。

 空き教室の利用につきましては、これまでも種々御指摘をいただいてまいったところでございます。私ども教育委員会といたしましても、決して空き教室の活用を否定するものでないということを前提で申し上げたいと思います。

 空き教室の活用、これ、空き教室とか余裕教室とか、いろいろ言い方があるんですけれども、これにつきましては余裕教室という言い方で御勘弁いただきます。余裕教室の活用につきましては、文部省が示しております優先順位に従いまして、まず、子どもたちの学習スペース等に活用するため、特別教室の整備基準に基づきまして整備を図っておるわけでございます。しかし、まだその整備が十分完了していないところもございまして、また、今年度新たに国におきまして、進路指導、資料室等を特別教室として位置づけたことによりまして、その整備を図っていく必要が生じてまいっておるような状況でございます。更に、ますます多様化します学習方法等に対応するために、多目的教室などの整備に加えまして、これまで児童生徒急増期に量的整備に追われたために整備されていなかった集中下足室あるいは職員更衣室などの管理スペースの整備も残されているところでございます。現在、各学校の使用実態を調査しておりまして、その結果をもとに必要な整備の基準を策定してまいりたい、こういうように考えておるところでございます。

 次に、児童数の減少に対する対応についてでございますが、小規模な学校におきましては、子どもたちに行き届いた配慮ができるなどメリットもございますが、一方、学年が単学級の学校などにおきましては、入学時から卒業期までの人間関係がそのまま固定してしまって、せっさたくまの機会も少なく、また、自主性、社会性も育ちにくい面がございます。また、体育大会、文化発表会などの学校行事で、人数が少ないことによる支障もございますし、学校運営の面におきましても、御指摘のように、中学校等におきましては1人の先生が掛け持ちの教科で何教科も持たないといけないとか、あるいはまた、小学校におきましては、専科の先生の配置等の問題もございます。このようなことから、やはり適正規模の学校が教育環境として望ましいものと考えておるわけでございまして、御指摘の小規模校対策につきましては、校区の再編などを含めまして検討すべき時期に来ている、こういうように考えておるわけでございます。

 以上でございます。



○議長(石本晟君) 立石福祉局長。



◎福祉局長(立石廣海君) 空き教室を活用する高齢者向けデイサービスセンター、在宅介護支援センター及び障害者施設の整備についての御質問でございます。お答えいたします。

 デイサービスセンターや総合相談等の役割を持つ在宅介護支援センターは、在宅福祉推進の中心的施設の一つであり、その整備の促進は重要課題であると認識いたしております。市域における配置バランスに配慮しながら、現在、デイサービスセンターは9カ所、在宅介護支援センターは6カ所を配置いたしております。また、身体障害者及び知的障害者の施設整備につきましても、地域的な配置を配慮しながら整備を図っているところでございます。今後とも、まず、新設する特別養護老人ホームや医療関係機関への併設、加えて既設の特別養護老人ホームへの併設も含め、整備の促進に努めてまいる考えでございますが、これらの施設に関しましては、空き教室の活用につきましても、社会資源の利用という観点から、有効なものと考えており、教育委員会との協議を続けてまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(石本晟君) 大井土木局長。



◎土木局長(大井善雄君) 武庫川ダムの建設につきまして4点ほど御質問がございました。順次お答えをいたします。

 まず第1点、ダムの建設に賛成をしているのかということでございますが、計画されている武庫川ダムの特徴は、全国でも初めての試みでございます自然調節方式のダムでございます。上下2段に放流口が配置をされております。武庫川の自然環境にできるだけ影響を与えないように配慮いたしまして、平常時にはダムに水をためず、流水及び土砂をそのまま下流へ流し、河川の状況は現況とほとんど変わらないとされております。一方、洪水時には、ピーク時に毎秒700トンの流量を調節する機能がございまして、本市にとりましては、治水上の効果は非常に大きく、有益なものと考えております。

 2点目でございますが、下流の安全確保はどうなのかということでございます。

 昭和60年に県におきまして武庫川水系工事実施基本計画が策定され、武庫川の総合的な保全に関しまして、上流部においてはダム群を建設し、下流の洪水を軽減させるとともに、下流部におきましては築堤、しゅんせつ、護岸、更に高潮区間には防潮堤を整備していく、こういったことになっております。武庫川ダムは、この工事実施基本計画に基づき計画されたものでございます。これらを総合的に進めることによりまして、下流の安全はよりいっそう確保されることとなっております。

 3番目に、多目的ダムとなっているが、その目的はどうかということでございます。

 ダムの建設の目的は、第一義的には洪水の防御を行い、下流域の市街地を水害から守るという治水ダムでございますが、ダムの予定地、いわゆる武庫川渓谷には豊かな自然環境が残っておりまして、人々に親しまれているということから、洪水調節機能に加え、ダム堤体をレクリエーション施設として活用することを目的とすることにより、自然に親しみ、自然を思いやる場を提供するレクリエーション的な要素を取り入れた多目的ダムに整備をすることとなったものでございます。

 最後に、ダム建設が環境に与える影響についてでございますが、さきほど申し上げましたように、このダムは、平常時には水をためない穴開き構造とされ、ダムサイトの周辺部分を除きましては、ダム建設後も河川は現況のまま残ることから、渓谷、渓流を水辺空間として引き続き利用することができまして、環境面に与える影響は少ないものとされております。なお、実施に当たりましては、環境影響評価を行いまして、具体的な検討が加えられることになっております。

 次に、阪神間南北高速道路の建設につきまして、現在、窒素酸化物が改善されていないという状況の中で、市はどのように考えているのか、また、どの程度進められているのかという御質問でございます。

 阪神間南北高速道路の計画は、兵庫県の2001年計画、阪神広域行政圏計画、いわゆるこんぱすプランと呼ばれるものです、それと尼崎市の総合基本計画に位置づけられておりまして、将来の新たな南北の交通需要に対応するため、また、一般道路の混雑緩和や通過交通の排除による効率的な交通処理等、交通環境、沿道環境の改善を図るために必要と考えております。本市といたしましては、いずれの場所になろうとも、環境問題が最重要課題でございまして、武庫川の自然と緑を保全することと地域の環境を悪化させないという考え方を基本に、県と関係4市の阪神地域南北道路整備推進協議会に臨んでいるところでございます。

 なお、この阪神間南北道路計画は、現在もルート、構造を検討中でございまして、今後調査等が完了し、一定の考え方が協議会に提示され、公表に向けての了解が得られた段階で、市議会並びに住民の皆様方に御説明をし、その中で議論をしていただき、それらを踏まえまして対応していきたい、かように考えておる次第でございます。

 以上でございます。



○議長(石本晟君) 松本自動車運送事業管理者。



◎自動車運送事業管理者(松本博君) 総合的な交通体系の立場で市営バスの位置づけはどのように考えているのか、こういうお尋ねでございます。

 市営バスの位置づけについてでございますが、市営バスは、市内の交通体系の中で、まず南北交通の動脈として、また次に、鉄道の端末輸送としての機能を担いますとともに、まちづくりとの関連におきましては、重要な都市基盤施設として位置づけておりまして、今後とも市営バスはこうした基本的な機能を担っていくものであると考えております。更に、人口の高齢化ですとか環境対策をはじめ、都市整備や道路整備事業の進ちょくなど、都市構造の変化へも適時適切に対応していく必要があると考えております。

 以上でございます。



○議長(石本晟君) 桑田産業労働局長。



◎産業労働局長(桑田茂樹君) 製造業の中小零細企業主の経営の悩みや技術開発に対する施策の進ちょく状況、各企業の技能、製品などの調査についての紹介をどうしているかというようなお尋ねでございます。順次お答え申し上げます。

 中小零細の製造事業者に対します支援策といたしましては、各種融資制度や相談事業のほか、新技術、新製品の開発、あるいは技術の高度化を支援するためのテクノサポートシステム、更には事業開拓支援事業など、多岐にわたる施策を行っているところでございます。また、リサーチコアの事業を通じまして、中小企業の人材育成、技術開発力の強化などに努めてきているところでございます。

 次に、各企業の技術、技能、製品などの調査につきましては、平成8年度に調査を完了いたしまして、現在、製造業約2,100社のデータの入力を終えまして、データ整理をしているところでございます。調査結果につきましては、紹介の冊子を作成いたしまして、取りまとめた上で、市内の事業所や他都市の商工会議所などの産業支援機関などに配付をいたしまして、市内の中小企業、零細企業の取引の機会の拡大の支援をしてまいりたい、このように考えております。また、併せまして、インターネットなどによります情報発信についても、現在検討しているところでございます。

 以上でございます。



○議長(石本晟君) 平山丈夫君。

 (平山丈夫君 登壇)



◆20番(平山丈夫君) 2問目に入らせていただきます。

 福祉に関して質問をさせていただきました。たいへん努力されていることについてはよく分かるわけですけれども、ただ、非常に進ちょくが遅いのではないかなという感じがするわけです。もう少し素早い対応をしていただかないと、高齢化がどんどん進んでいく中で、また、一方で障害者の御両親がお年をいかれている中で、間に合わないんじゃないかとたいへん心配をするわけです。少しスピードアップをお願いしておきたいなというふうに思います。

 特に、さきほど申しました空き教室の問題につきましては、やはり障害者に対する施設の併用も併せて考えていただきたいというふうに思うわけです。また、これは個人的に聞いている部分もあるわけですけれども、精薄者の施設につきましても、各行政区、尼崎は6区あるわけですけれども、最低一つの区に一つの施設が欲しいというかっこうでおっしゃっておられますし、そういう対策も、やはり併せて空き教室を利用するような形でお願いをしておきたいなというふうに思います。そういう形につきまして、現在どういった形でこの考え方が進められているのか、これにつきましては質問という形になりますけれども、障害者の施設に対する考え方と、今申し上げました精薄者に対する6行政区それぞれ一つの施設を空き教室を活用していくというようなかっこうについての意見になりますけれども、当局の考え方をひとつお聞かせ願いたいと思います。

 続きまして、教育問題で2問目に入らせていただきますけれども、現在、子どもたちの意識が多様化しているということで問題になっておるわけですけれども、神戸のあの事件なんかを見ますときに、特に最近、若年者の非常に残酷な犯罪というものが教育の中で位置づけられなければならない問題ではないかなというふうに思うわけです。つまり、現在の私たちが今の子どもたちを育てているわけですけれども、私たちの両親というものは、実は多くの方が戦争を経験してきたわけです。現在の意識の多様化の問題につきまして、現在の日本の豊かさが意識を多様化させているというふうな意見がありますけれども、同時に、戦争の経験の有無というのが大変な差を生んできているのではないか、このように考えるわけです。要するに、私たちの両親というものは、戦争を経験してきました。戦場に行って銃をとったかどうかは別ですけれども、日本におきましても、爆撃を受ける、あるいは疎開をする、食糧を探しに行かなければならん、あるいは生きるということについて大変な苦労をされてきたわけです。そういった意味で、いわゆる平和とか、あるいは戦争、命、そういったものに対する共通の、イデオロギーの背景は別にしまして、そういうものが共有されておったのではないかなと、このように考えるわけです。そういった世代に私たちの世代は育てられてきたわけですけれども、私たちの世代が今の子どもたちを育てている、そういう時代に今入ってきているわけです。そういった中で、更に子どもたちの意識が多様化してきている。つまり、私たちは、一時はやりましたけれども、戦争を知らない子どもと、その戦争を知らない世代が、テレビ社会の中で育った私たちが子どもを育て、その子どもたちが、命の問題、あるいはそういった生きるという問題に対して意識の多様化が進んできているのではないかと思うわけです。

 そういった中で、子どもたちを、特に小学校、幼稚園から入ってくるのか保育所から入ってくるのかもしれませんが、非常にシビアな形でこまめにめんどう見ていく、対応していく、指導していく、そういう体制が必要ではないかなというふうに思っておるわけです。つまり、今、チームティーチングとかいいまして、加配ということで、かなり多くの教師が中学校あるいは小学校の中でもされておりまして、現在尼崎の中でも、小学校で平均的に見ますと、クラスの数は31人とかいうふうに聞いています。また、中学校でも34人から5人というかっこうになっているわけですけれども、もっともっとクラスの編成を少なくして、そういったきめ細かな指導ができるようにしなければならない、このように私は考えるわけですけれども、このことについては、尼崎独自で単独でやるということにつきましてはたいへん難しいというふうに思うわけですが、教育委員会としては、このあたりについてどのように考えておられるのか、その考え方をお聞かせ願いたいというふうに思うわけです。

 続きまして、環境問題についてお答えがございましたけれども、当初お聞きしたときに、過去100年の雨量を計算して、その中で安全性が確保されている、このようにお聞きしているわけです。しかし、つい最近、鹿児島であった土石流のことを一遍思い出していただきたいと思うんです。あの土石流は、いわゆる砂防ダムを乗り越えて民家を襲ったわけです。あのダムについても、やはり過去100年の雨量、そういったものを計算されて設計されたというふうに思うわけです。特にこれからの気象問題につきましては、さきほど環境の中で若干触れましたけれども、いわゆるNOXの問題、CO2の問題なんかを併せますと、地球環境の規模でいいますと温暖化が進んでいる、こういうふうに言われているわけです。そういう中での異常気象だと、そういうふうな状況のある中で、過去のただ単に100年の計算の雨量で、このダムが安全だと言いきれるというのは、どうも合点がいかないわけです。

 そういった点でもう1回質問させていただきますけれども、このダムが絶対に安全かということについては、断言できないというふうに思うわけです。それと、環境についての影響はないというふうにおっしゃっていますが、実際には非常に強固なダムをつくるために、大変な基礎打ちとか、そこらをやるわけです。そのために地下の水脈が変わる、そのために、今度は環境が破壊されていく、こういうことになるというふうに思うわけですけれども、そこら辺についてはどのように考えておられるのか、もう一度考え方をお聞かせ願いたいというふうに思います。

 市交通に対しての答えがありましたけれども、ちょっと不満なんですけれども、現在、市バスの運行について、改善というんですか、赤字だということで、路線変更に伴う人員削減の案が出されておるわけですけれども、どうもこれは、尼崎の全体像の中で交通機関をどうするんだというところで考えて出されたのではないというような感じがしているわけです。ただ単に赤字を小さくすればいいというような感じがして仕方がありません。もう一方で、規制緩和の問題でたいへんきゅうきゅうとされているような感じもしますけれども、そこら辺についての考え方を併せてお聞かせ願いたいというふうに思います。

 最後に、中小企業の問題でたいへん努力されていて、なかなか成果が上がりにくいということについてはよく分かるわけですけれども、では、企業主さんが行政に対してどういうふうな要望を持っておられるのか、、そこら辺、もしとらえておられるのであれば、お聞かせ願いたいと思います。

 簡単ですけれども、2問目に代えます。(拍手)



○議長(石本晟君) 答弁を求めます。

 立石福祉局長。



◎福祉局長(立石廣海君) 身体障害者及び知的障害者の施設を学校の空き教室を利用して設置する考えはないかについて御答弁を申し上げます。

 空き教室を利用することにつきましては、既存施設の利用並びに土地活用の観点から、有効なものと考えております。身体障害者及び知的障害者の施設整備につきましては、6行政区を配慮しながら、地域的な配置バランスや空き教室も考慮に入れ、教育委員会との協議を続けてまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(石本晟君) 山田教育長。



◎教育長(山田耕三君) 学校の学級編制基準についてのお尋ねでございますが、御承知のように、学級編制の基準につきましては、国の法律によって定められておりまして、市単独でというわけにはまいらんということは、御承知のとおりでございます。現在の40人学級でございますが、過去には55人ぐらいのことがありましたが、昭和55年から40人学級制が実施されました。これは、特に今40人学級と申しましても、すべてが40人学級ということではございませんで、例えば41人になれば2学級になりまして、20人と21人の学級になるということでございます。現在本市におきましては、平成9年の5月現在ですけれども、小学校45校で820学級、2万5,000人ほどおるわけでございますが、1クラス平均で約31人になっております。また、中学校におきましては、23校で370学級、1万2,634人でございまして、1クラス平均34人というような現状にあるわけでございます。こういった中、今国におきましては、平成5年度から第6次公立義務教育諸学校の教職員改善計画を策定いたしまして、個に応じた多様な教育を実現するために、御指摘のようなチームティーチングの導入や生徒指導加配を行うなど、いわゆる教職員配置の改善が図られてきたところでございまして、我々といたしましても、この改善計画の達成を国、県に要望してきたところでございまして、今後とも教員の増員については要望してまいりたい、こういうふうに考えておるところでございます。

 以上でございます。



○議長(石本晟君) 大井土木局長。



◎土木局長(大井善雄君) 武庫川ダムにつきまして再度の御質問でございます。

 完全に安全かといいますと、自然が相手なので、完全ということはありえないわけでございますが、一般的に、さきほど申しました武庫川水系の工事実施基本計画、これが60年に作成されました。当然その中には専門の学識経験者を入れまして、いろいろシミュレーションした結果策定されたものでございます。その中で100年確率の洪水に対する対応ができるダムということでございます。全国的な河川整備計画の目標、武庫川クラスの河川では一般に50分の1ないし100分の1、いわゆる50年に一度あるいは100年に一度程度、そういったことが標準化されております。流域の規模あるいは状況等から判断して、武庫川ダムについては100年1の確率を採用されたということでございます。武庫川ダムだけではなく、さきほど言いました流域にまだほかにダムがございますし、河道整備、そういったものを総合的に整備することによって確保されるといったことでございます。

 それから、環境に与える影響でございますが、これも、端的に言えば全く影響を与えないかと言えば、確かにダムを構築する部分については、やはり環境を破壊する形になるわけでございますが、最大限環境を破壊しないように配慮したということで、穴開きダムを採用されたということでございます。今後、具体的な環境影響評価をされるわけでございまして、なおかつ具体的にそういった必要な保全対策を講じていくというふうに聞いておりますし、それは当然されるということでございます。



○議長(石本晟君) 松本自動車運送事業管理者。



◎自動車運送事業管理者(松本博君) 現在出されています市バスの改善策につきまして、赤字解消だけで、尼崎市の全体像の中で考えてないんじゃないか、こういうお尋ねでございます。

 今回の路線見直しの考え方についてでございますが、市営バス事業の現状につきましては、震災以降、大幅な利用者の減少によりまして、危機的な状況にございます。それで、現在、経費削減等の企業努力はもとより、バス需要の変化に対応しました輸送サービスの適正化など、事業の全般的な見直しを行いまして、経営の健全化に取り組んでいるところでございます。その中でも、いわゆる独立採算を基本としました運営では、輸送サービスの範囲には限界がございますが、市バスといたしましては、今後とも、市民生活に欠かすことのできない市民の足としての役割を果たしていくことが必要であると考えております。それによりまして、徒歩圏300メートルの中で市内全域をほぼ網羅するような路線のネットワークを設定していこう、こういう考え方でございます。

 更に、環境意識の高まりの中で、環境に優しいバスといたしまして、アイドリングストップシステムの付いた車両への更新、それからまた、高齢化社会の到来を受けまして、バリアフリー化への対応につきましては、人に優しいバスとしましてノンステップバスの導入に向けての具体的な検討なども行っているところでございます。

 以上でございます。



○議長(石本晟君) 桑田産業労働局長。



◎産業労働局長(桑田茂樹君) 中小企業者は行政に何を求めていると認識しているのかというお尋ねでございます。

 中小企業者のニーズにつきましては、日ごろから、事業主との懇談とか、あるいは交流、あるいは会合に出席をするなどいたしまして、いろんな企業主の方と意見交換をいたします。あるいは、中小零細企業を機会を見つけましては企業訪問をいたしまして、働いておられる現場の企業主あるいは従業員の方との交流、あるいは現場を見せていただいて肌で感じるというようなことで、その把握に努めているところでございます。

 平成8年度に実施いたしました尼崎産業再発見・発掘事業の調査結果におきましても、受注機会の拡大や若年労働者の確保、あるいは技術の高度化に係ります専門的指導、相談業務の充実などの要望がございました。そうした中で、商工会議所やら、あるいは工業会などの産業支援機関との連携をいっそう密にしながら、中小企業者向けの支援策を実施いたしているところでございます。

 以上でございます。



○議長(石本晟君) 平山丈夫君。

 (平山丈夫君 登壇)



◆20番(平山丈夫君) 3問目に入ります。これはすべて要望にとどめたいというふうに思います。

 福祉に関しての質問をさせていただきましたけれども、協議するというような形でおっしゃっていますけれども、いつまでも協議だけでなく、なるべく早く実施をお願いしたいというふうに思うわけです。

 環境における武庫川ダムの答えがあったわけですけれども、どうあってもやはり納得はできません。100年の統計を取って、それで安全だというふうにおっしゃっているわけですけれども、さきほども申しましたけれども、鹿児島における土石流一つを見ましても、また、ヨーロッパでつい最近起こったことですけれども、あれなんかは1,000年に一度の大洪水だというようなかっこうで言われておるわけです。そして、くどいですけれども、尼崎はこの下流にあるということを特に頭に置きたいと思うんです。そういうことを考えまして、軽々に賛成できるような代物じゃないんじゃないかなというふうに思うわけです。

 それと、多目的ダムということで、当然レクリエーション設備なんかも設置されるということになるわけですけれども、このレクリエーションの関係でいいますと、どこで利益が上がるのかというと、宝塚に利益が落ちるわけです。危険なものをつくって、もうかるのは宝塚だというのは、どうも合点がいかんと、このように思うわけですが、これは蛇足としてお聞き願いたいというふうに思います。

 それと、市バスの件につきましては、ちょっと不満なんですけれども、トータルの考え方の中に市バスが位置づけられる、そういうふうに考えるわけですけれども、答弁が交通局のほうからあったというのが、どうも理解しがたいなというふうに思っています。

 路線変更に伴うことにおきまして若干の説明がありましたけれども、特にこの中で強調されておったのが、いわゆる規制緩和で、市バスがますます経営が苦しくなるというふうなかっこうではおっしゃっておられたのがどうも気になるわけです。といいますのが、規制が緩和される、どうもそのあたりが私の感覚と違うところなのかもしれませんが、規制があるというのを何か守られているように錯覚されるような感じもしますけれども、規制があるというのは、ある意味では縛られているということになると思うんです。規制が緩和されることによって、市バスのいわゆるドル箱路線に阪急、阪神が乗り込んでくる、こういうかっこうになるわけですけれども、逆の言い方をしますと、阪神や阪急のドル箱路線に市バスがなぐり込みをかけてもいいんじゃないかというふうにも思うわけです。そういった前向きの対応を考えられないかなというふうに思うわけです。現在の市バスの対応を見ていますと、縮小再生産というかっこうにしかなっていませんので、そういった中で働いておられる方については、おもしろくないというふうに思うわけです。もう少し前向きな経営というものを考えていただきたいというふうに思います。

 中小企業の育成の問題については、たいへん地道で表に出にくいような問題がたくさんあるかと思いますけれども、今後とも引き続き御努力をお願い申し上げたいと思います。

 たいへん乱暴な話になってしまいましたけれども、今回初めて皆さんの前で私の意見も発表させていただきながら質問させていただきました。

 長時間にわたる御静聴、どうもありがとうございました。(拍手)



○議長(石本晟君) 平山丈夫君の質問は終わりました。

 この際、休憩いたします。

 (午後0時1分 休憩)

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 (午後1時2分 再開)



○副議長(中野清嗣君) 休憩前に引き続き会議を開きます。

 質問を続行いたします。

 発言を許します。

 菅村哲仁君。

 (菅村哲仁君 登壇)



◆16番(菅村哲仁君) 日本共産党の菅村哲仁です。

 午後のたいへんお疲れの時間でございますが、しばらく御静聴、御協力をよろしくお願いいたします。

 また、当局のほうでは、ぜひ趣旨を御理解いただきまして、簡潔明瞭に御答弁いただきますよう、よろしくお願いします。

 最初に、ガイドラインの問題について質問をさせていただきます。

 日米防衛協力の指針見直しに関連して質問をいたします。

 昨年4月の日米安保共同宣言は、在日米軍基地を21世紀にわたって固定化するとともに、日米安保の対象地域を全地球的規模に拡大し、アメリカ有事の際、海外での軍事行動に日本の軍事力、経済力を総動員するというものであります。この日米共同宣言に基づく日米防衛協力の指針、いわゆるガイドラインの見直しは、すなわちアジア太平洋地域での日米共同軍事作戦の青写真づくりであり、この秋に向けて急ピッチで進められています。ガイドラインは、日本が武力攻撃を受けていないにもかかわらず、周辺事態という名目で、アメリカが軍事介入したら自動的に参戦していく体制をつくることであります。日本の主権が侵されるものになります。機雷の掃海、武器弾薬、兵員の輸送など軍事行動を自衛隊に義務づけることは、日本を直接の参戦国にすることになります。これが日本国憲法に反することはもとより、日米安保条約にも国際法にも根拠を持たない恐るべき無法の体制になることは明らかです。ガイドライン見直しに伴い、有事立法制定の企ても見られます。これは、アメリカの引き起こす戦争に自衛隊を動員するとともに、自治体、民間ぐるみの協力を強要するための法的枠組みをつくろうとするものであります。有事立法の発動によって、自治体は、港湾や道路管理、上水道の提供、医師や看護婦の徴用、ごみや廃棄物の処理まで強制的に動員をされ、民間の空港も港湾も米軍優先にされます。それは、憲法の平和原則、地方自治、基本的人権をファッショ的に踏みにじるものになりかねません。

 宮田市長に伺います。

 ガイドラインの見直しは地方自治そのものを踏みにじることになると思います。地方公共団体の長として、ガイドラインの見直しや有事立法の企てを許さない態度を表明すべきだと思います。いかがでしょうか、お答えいただきたいと思います。

 ガイドラインの見直しに関連して、日本周辺有事の際に米軍が使用する可能性のある民間空港、港湾の施設名が米軍の支援要求リストで明らかにされました。リストには、港湾として神戸など、飛行場として関空など、合わせて十数カ所を挙げています。しかも、このガイドラインの見直しを先取りする形で、今全国の港に米艦船の寄港が相次いでおります。9月5日に空母インディペンデンスが小樽港への入港を強行いたしました。これは、艦船2隻の入港について検討願いますというファックス1枚で強行されたものであります。このほか、佐世保や鹿児島、東京などに次々と入港する米艦船の寄港ラッシュが続いております。これは、現実に日本が米軍の世界的規模での出撃拠点にされていることのあらわれではありませんでしょうか。また、隣の神戸港は、ベトナム戦争当時、日本の港湾の中でもより多くの米軍艦が出入りをした港です。60年安保闘争以来の平和、核兵器廃絶を求める広範な市民の運動の積み重ねにより、1975年に神戸市議会で核兵器積載艦の入港拒否を決議しました。神戸市は、入港する外国艦艇に核兵器を積んでいないことを示す非核証明書の提出を求めており、以来、米艦船の入港はありません。しかし、今回は、この神戸港にも入港の要求をしているものです。非核神戸方式は、核保有国、特にアメリカの核兵器を背景とした覇権主義が世界の平和と民主主義を危うくしている現状のもとで、世界の平和勢力に限りない励ましと確信を与えてきました。ニュージーランドは、非核神戸方式を参考にして非核法をつくり、国全域が非核地帯になっています。

 宮田市長にお尋ねいたします。

 米艦船の寄港ラッシュは、ガイドラインの見直しの先取りであり、我が国の主権をないがしろにするものです。今こそ非核神戸方式を守り、広げる時期です。核兵器廃絶平和都市宣言をしている尼崎の市長として非核神戸方式をどう評価しているのか、市長の御所見を伺いたいと思います。

 先日、日本共産党の緒方靖夫参議院議員の参議院決算委員会での追及により、米太平洋艦隊諜報センターの太平洋港湾記録なる有事使用につながる膨大な情報調査資料が明らかにされました。この調査は、ガイドライン見直しで進められている民間空港、港湾の軍事使用や民間人の軍事動員につながる膨大な情報が網羅されているものです。調査報告では、軍事利用の観点から、港の地形、潮流、深さ、更に、艦船修理工場、燃料補給、水、廃棄物の処理など、徹底的に調査をされております。緒方氏の調査内容の中で、特に非合法薬物は利用可能か、どんな種類がどこでとか、売春、呼び込みは合法か、場所はどこか、街頭、バーなどとしていることを示し、まるで犯罪の勧めだ、放置していいのかと追及をしました。梶山官房長官は、米軍が基地周辺の様態を知ることは、用兵上当然のことと調査を容認し、麻薬や売春についても、麻薬など社会的現実を見定めて、軍の構成員の健康やその他を守るために必要であれば、社会的に必然だなどと答弁をしました。緒方氏は、過去5年間に米兵の薬物犯罪の検挙者が119人に上ることを示し、日本の法律で禁止されていることについて探ることを社会悪から守るための手だてというのはめちゃくちゃで、正気とは思えないと、梶山発言を厳しく批判しました。米軍太平洋艦隊の犯罪の勧めといい、梶山官房長官の正気とは思えない発言といい、全く日本の国民主権、国家主権にもとるものであります。

 そこで市長にお尋ねいたします。

 この調査には、政府は協力しています。尼崎市にも調査依頼が来たのかどうか、お答えください。

 また、もし神戸港に米国軍艦が入港することがあれば、繁華街を持つ尼崎にも影響があるものです。市長の御見解をお聞きしたいと思います。

 次に、都心開発事業についてお尋ねいたします。

 都心開発事業は、市財政を顧みず、六島市長、宮田市長とも一貫して推進してきました。そして、中央公園を核に、都心地域の川東地区、都市ホテル地区、そして大阪ガス地区の各ブロックをスカイウェイという総延長700メートルの立体遊歩道で結んだ空中回廊庭園都市をつくる計画であります。この都心開発の総事業費は、当初1,100億円と算出されていたと聞き及んでいるところであります。バブル期の見せかけの景気に浮かれて、にぎわいと創生をめざした計画でありました。バブル崩壊以後の現在では、財政の困難が問題になり、行財政改革は特別に推進され、市民サービスの切捨てや職員には痛みを押しつける施策が強行されてまいりました。ところが、都心開発事業は、バブル前の高度成長期に計画された開発計画を、その後の市財政の困難が顕著になったにもかかわらず、基本的な見直しや変更を行わず、そのまま継続して事業を推進しております。私は、3月議会でも、市債の急激な肥大化や、本年度末には一般財政規模に近づきつつある現状を指摘し、都心開発事業の中止を求めました。市長のお答えは、本市の開発のかなめを成す事業だとして、また、本市のイメージを刷新するために、厳しい財政のもとでも必要と強弁したものであります。

 この残事業の内容は、アルカイック街区までのスカイウェイ、また、庄下川東地区の開発事業など、当面の事業費を205億円だと発表されました。このスカイウェイや川東地区の開発がほんとうに本市発展のかなめになるとは考えられません。川東地区の開発は、3万平方メートル程度の商業床を予定をされているとも側聞しております。これでは、中央・三和の商店街にいっそうの困難を押しつけることになるのは明らかです。一方で、財政の困難を理由として市民いじめを強行しながら、大規模開発は引き続き推進をする、更に、商店街にも困難を押しつけることになるなどは、自治体の任務からは逆立ちしていると言わなければなりません。

 そこでお尋ねいたします。

 現在までの事業をもってこの都心開発事業計画を見直す考えはないのか、再度市長の決断を求めます。

 次に、臨海西部拠点開発事業について質問いたします。

 去る8月21日、臨海特別委員会の現地視察を海上及び陸路から行ってきました。当日は、大阪の北港、南港も回ってくれたので、一定の実態を知ることができたと思います。オリンピック開催予定地の舞洲へのアクセスである此花大橋をくぐり、安治川口に入って海遊館を船上から視察しながら、船は南港に向かいました。咲洲の地上55階、256メートルの西日本でいちばん高いワールドトレードセンターや、近くのアジア太平洋トレードセンター、インテックス大阪があり、美津濃本社がそびえ、ハイアット・リージェンシーホテルなど巨大な建築物が並び、2兆2,000億円を予定するテクノポート大阪の威容を目の当たりにしたものです。しかし、ワールドトレードセンターでも入居率は五、六割にすぎないものであります。また、アジア太平洋トレードセンターでも同様で、経営的にはたいへん厳しいものがあります。大阪府の発表によりますと、府の出資法人の96年度累積欠損は、23法人で、その欠損金総額は934億円に達したというものであります。中でも泉佐野コスモポリスは516億円、りんくうゲートタワービルは23億8,500万円などの膨大な赤字を抱えるに至っております。

 我が党議員団は、先日、兵庫県企業庁へ聴き取り調査に行ってまいりました。県企業庁の説明によりますと、尼崎臨海西部拠点開発事業は、当面の用地買収に500億円、埋立事業に150億円、既存陸地のかさ上げ、基盤整備に150億円、金利に200億円など、ざっと1,000億円を予定している。この事業費は、用地造成費だけでありまして、港湾の整備や上物の建設費は入っていないということでありました。しかも、今後の計画については全く明らかにされません。それは、厳しい経済情勢のもとで開発計画の作成そのものが困難になっていることを示していると思います。

 そこでお尋ねいたします。

 財政を破たんに導く自治体主導の大型開発はやめて、住民の納得を得た住環境整備を中心とした開発計画に転換すべきだと考えます。市長の決断を求めるものであります。

 臨海西部拠点開発事業では、基本目標に震災復興拠点にふさわしい安全性の高い防災モデル都市づくりを挙げ、土地利用計画でも復興住宅の早期供給を図ると、震災復興事業、特に復興住宅の建設を明確に位置づけてきております。ところが、最近、臨海特別委員会では、この臨海西部拠点開発事業では復興住宅建設の位置づけは極めて薄くなったなどという答弁もありました。復興住宅を促進するためには、住宅に困窮している皆さんに安心を届けるために、臨海西部地域に低廉な県営住宅、市営住宅を建設するのが市長の務めだと考えます。御答弁を求めます。

 次に、阪神間南北高速道路問題についてお尋ねいたします。

 兵庫県は、91年から調査を進めてきた阪神間南北高速道路について、97年度中にルートや構造について結論を出すとしており、いよいよ重大な局面を迎えます。ルートについては、尼宝線、武庫川河原軸、道意線などの中部軸が望ましい。構造については、高架方式、地下方式、掘り割り方式と検討しているというものでありますが、地下方式だとしても、排ガス対策は技術的にもいまだ未解決で、首都圏の例でも、一、二キロメートルごとに空気抜きを付けている程度であります。予定されている南北高速道路は、4車線道路で、1日10万台の通行が可能であり、43号線、阪神高速のように公害大量発生の道路になってしまいます。尼崎市の公害認定が打ち切られて9年になりますが、それ以前の18年間に認定患者は1万1,000人を超えてしまいました。そのうち2,777人が既に死亡しています。現在の認定患者は、この3月時点で3,741人に上ります。尼崎の公害は、尼崎公害裁判を9企業と阪神高速道路公団、そして国を相手に闘っていて明らかなように、企業の公害発生が原因でありましたが、次第に道路公害が激しくなり、一昨年7月7日の43号線道路公害裁判の最高裁判決が示しましたように、43号線、阪神高速道路等の道路公害が比率を高めてきました。

 ところで、昨年度の当市の二酸化窒素の排出量の測定結果は、6カ所中、国の基準である0.06ppmとぎりぎりの基準内にとどまった1カ所を除いて、残り5カ所の観測点では、すべて国の基準を超えてしまっている状況があります。兵庫県は、2001年3月末までに神戸市と阪神地区のすべての地点で二酸化窒素濃度を環境基準以内にする計画を進めておりますが、昨年に引き続き本年度も濃度が高ければ、計画の見直しも必要と伝えられているところであります。

 尼崎市は、環境悪化の現状の上に、更に阪神間南北高速道路が建設されることになれば、尼崎市の公害被害は更に広がり、市民に重大な害悪をもたらすことになるのは明らかです。建設ルートの一つに挙がっている武庫川は、尼崎の西部地域に残された唯一の豊かな緑と清流の自然環境であり、多くの市民の安らぎと憩いの場にもなっている貴重な市民の共有財産であります。しかも、武庫川沿いの地域は、多くの小中学校や病院、福祉施設、公的施設が集中しており、大気汚染など環境破壊を許してはならない特別な配慮を求められる地域になっております。

 市長にお伺いします。

 市長は、武庫川の自然と緑を守り、地域環境を悪化させず、また、住民合意がないと阪神高速道路は許さない気持ちをこれまで幾たびか表明されてきました。間近に迫った阪神間南北高速道路のルートと構造決定の期限を目前に、改めて市長が尼崎市民を苦しめる公害発生道路を受け入れない態度を表明すべきだと思います。この点では、特に市長に御答弁をお願いしたいと思います。

 以上で私の第1問を終わります。(拍手)



○副議長(中野清嗣君) 答弁を求めます。

 鳥羽総務局長。



◎総務局長(鳥羽正多君) 菅村議員のいわゆるガイドラインに関連しての御質問にお答えを申し上げます。

 ガイドラインは、防衛協力のための日米間の問題でございまして、国政レベルの問題でございます。この場で考え方を述べることは差し控えさせていただきます。

 続きまして、非核神戸方式につきましては、他の自治体の議会が決議をされたものでございまして、この場で評価することは差し控えさせていただきます。

 続きまして、ガイドラインの見直しに関する調査依頼は、本市には参っておりません。

 また、米国軍艦が神戸港に入港した場合、本市への影響について想定することは困難でございまして、お答えできません。

 以上でございます。



○副議長(中野清嗣君) 横山都市拠点開発室統括局長。



◎都市拠点開発室統括局長(横山助成君) お答えいたします。

 まず、都心開発事業についてのお尋ねであります。

 来るべき21世紀に向けて、本市の更なる発展のためには、財政が厳しい中におきましても、可能な限りまちづくりを進めていく必要がございます。その一つとして、都心整備事業は、人々がにぎわい、生き生きと交流する場として、本市のイメージチェンジと再活性化に向け、ぜひとも必要なものと考えております。本事業は、市民の強い期待もございますので、財政状況を十分考慮しながら、今後とも計画的に継続実施してまいりたいと考えているところであります。

 次に、臨海西部拠点開発事業についてのお尋ねであります。

 本事業は、臨海部再生の先導的プロジェクトとして、居住機能、レクリエーション商業機能、交流公益機能などを民間活力の導入を図りながら整備するものでございまして、快適な生活とにぎわい空間の創造をめざすことから、良質な居住環境が確保されるものと考えております。

 次に、本事業における住宅建設計画につきましては、現在、その事業化方策等の進ちょく状況を県に確認しているところでございますが、基本的には、民間の活力を生かした住宅誘導を中心に、公的住宅なども含め、幅広く検討することといたしております。

 以上であります。



○副議長(中野清嗣君) 大井土木局長。



◎土木局長(大井善雄君) 阪神間南北道路計画につきまして、改めてこの際、市長は公害道路は受け入れないという態度を表明すべきではないかという御質問でございます。

 この件につきましては、これまでも幾度となくお答えを申し上げておりますとおり、阪神間南北道路計画は、現在も調査検討中でございまして、その内容が明らかにされていないことから、現時点におきまして具体的な態度を表明できる状況ではございません。したがいまして、今後具体的な内容が示された段階で、市議会並びに市民の皆様方に御説明を申し上げまして、御意向も踏まえて対応してまいりたいというふうに考えております。

 以上でございます。



○副議長(中野清嗣君) 菅村哲仁君。

 (菅村哲仁君 登壇)



◆16番(菅村哲仁君) 御答弁いただきましたが、たいへん簡潔で、御協力をいただきました。

 しかし、あまりにおざなりな御答弁であるように思います。やはり行政をあずかる皆さんでありますから、責任を持ってきちんと市民に対する対話を私は求めていきたいと思います。

 ガイドラインの見直しの問題は、自衛隊の自動参戦の道でありますので、第2次世界大戦のあの苦い教訓をほんとうに再確認することができるのかどうか、そこがやはり問題になると思います。日本が再び戦争の道を歩まない、こういう点でも、このガイドラインの見直しについては意を用いていただきたいと考えております。

 また、臨海西部拠点開発の問題については、大企業の遊休地をよみがえらせる開発が今進められようとしております。この点では、尼崎市のいわゆるインナーシティ、都市問題の解決のために役立つものでなければならないと思います。しかし、現在進められようとしているのは、果たしてそうなっているのか。市民のニーズにこたえるものではなく、先に開発ありき、こういう態度になっているのではないか、この点がやはり問題になろうかと思います。

 引き続き、ガイドラインの問題について質問をいたします。

 1997年度の在日米軍駐留経費は、総額約6,400億円となっております。アメリカ同盟国の駐留経費分担をまとめた94年6月の米議会調査局の報告によると、ドイツは分担が23パーセント、イギリスは22パーセントにすぎないのに、日本は76パーセントになっております。そして、基地従業員の給与負担は、ドイツは6パーセント、イギリスは9パーセントですが、日本は95年度以降100パーセント負担するなど、格段の違いがあります。その上、政府、自民党は、安保条約に基づく地位協定上も負担義務のない在日米軍への思いやり予算でも突出しております。直接支援としてドイツの54倍、32億5,710万ドル、2番目に多い韓国の11倍にもなっているものであります。思いやり予算の総額は、本年度は2,737億円にも達しております。自民党政府は、財政が厳しいとして、国民に対しては行政改革を進めながら、米軍には至れり尽くせりの大盤振る舞いであります。

 そこで市長にお尋ねいたします。

 自民党政府は、財政難を口実に、行革、社会保障制度の改悪をごり押しし、国民生活を踏みにじっていますが、米軍への思いやり予算という途方もない無駄遣いを行っております。これらを見直すだけでも、国保の値下げや特別養護老人ホームの建設などを進めることができます。日米安保条約への思いは別にいたしまして、米軍への思いやり予算を削って福祉に回すよう国に要求すべきであります。市長の御所見を伺いたいと思います。

 ガイドラインの見直しがめざしている日米共同作戦は、日本が攻撃を受けないにもかかわらず、周辺事態という名目でアメリカが軍事介入すると日本が自動的に参戦をしていく、つまり、集団的自衛権に当たります。集団的自衛権が憲法に違反することは、内閣法制局も認めているところであります。ここまで来ると、解釈改憲の限界を超えておりますので、今国会で自民党が中心になって、明文改憲の企てを進めようとしております。いわゆる憲法改悪のための常設委員会であります。憲法調査委員会設置の動きがそれであります。これは、戦争放棄をうたった憲法第9条を守る立場から見ると、極めて危険な動きです。現在、日本の憲法は、国際紛争の解決の手段としては武力を用いないことを高らかにうたい上げております。世界に誇れるものであり、また、アメリカで9条の会がつくられているなど、世界でも注目をされているものです。日本の憲法は、このように世界的にも普遍的価値を持っているのであります。

 そこでお尋ねいたします。

 宮田市長は、自治体の長として、自民党が中心になって進めようとしている憲法の改悪に反対をする態度を表明すべきだと思いますが、いかがですか、お尋ねいたします。

 宮田市長は、国政問題だからと、さきほどは全く答弁をいたしませんでした。自らの考え方を明確に述べていただきたいと思います。自治体の長として、責任者として考えを述べないということは、やはり許されない問題だと思います。本市は、核兵器廃絶平和都市宣言をしておりますので、その立場に立って行政を推進していく責任があるわけですから、その立場を表明すべきであります。

 次に、扇町水路の埋立事業についてお尋ねいたします。

 扇町水路の埋立ては、10ヘクタールにわずか0.8ヘクタール満たないことを理由といたしまして、アセスも行わず、市民に是非を問うことも避けて、一方的に埋立てを強行しようとしております。しかも、瀬戸内海環境保全特別措置法、いわゆる瀬戸内法は、第3条第1項で、「政府は、瀬戸内海が、わが国のみならず世界においても比類のない美しさを誇る景勝地として、また、国民にとって貴重な漁業資源の宝庫として、その恵沢を国民がひとしく享受し、後代の国民に継承すべきものであることにかんがみ、瀬戸内海の環境の保全上有効な施策の実施を維持するため、瀬戸内海の水質の保全、自然景観の保全等に関し、瀬戸内海の環境の保全に関する基本となるべき計画を策定しなければならない」と、瀬戸内海の環境保全についての国の責任を明確にしているところであります。更に、同法第13条第1項は、この第3条第1項に規定の瀬戸内海の特殊性につき十分配慮しなければならないと、特段の位置づけを行っております。公有水面埋立法によると、同法第4条は、左の各号に適合すると認める場合を除いて、埋立ての免許の許可を認めないとして、すなわち国土利用上適正かつ合理的であり、環境保全及び災害防止に十分配慮し、埋立地の公共施設の配置、規模の適正化など基準に合致していること、また、処分方法や対価の額が適正であることを追求しているところであります。

 当局の説明によりますと、扇町水路の埋立事業は、その必要性として、?周辺の一体的土地利用が可能になること、?尼崎宝塚線、尼崎臨海幹線などの道路用地や緑地が確保できること、?魅力施設の用地確保が可能になることの3点を挙げております。この目的では、国土利用上の目的や、また環境保全及び災害防止に十分配慮したとか、市内の住工混在の解消を目的とするものではありません。どうしても埋立地を利用して建設しなければならない公的施設もあるわけではありません。埋立ての目的は、ただ用地の確保だけが目立つものになっております。

 そこでお尋ねいたします。

 扇町水路の埋立ては、公有水面埋立法第4条や瀬戸内法の趣旨を犯し、環境保全に反し、大企業の望む周辺の一体的土地利用をねらいとするもので、国土利用上の合理性に欠け、適正さに反するものであります。尼宝線などの道路用地や魅力的施設の確保などの理由は、埋め立てるための便法にすぎないものではありませんか。道理に基づく御答弁を求めたいと思います。

 次に、尼崎臨海西部地域土地区画整理事業について質問いたします。

 尼崎西部臨海部では、長年にわたって操業を行い、大きな利益を上げてきた大企業が、更に新しい利益追求のために転出をいたしまして、残った広大な遊休地を、大阪湾ベイエリア法の適用を受け、阪神・淡路大震災もあって、兵庫県と尼崎市が1平方メートル当たり13万1,000円、1坪43万円余りで買い取ったわけです。これほどの大企業優遇には、もちろんほかにも例があるかもわかりませんけれども、驚かされるわけであります。尼崎臨海西部地域土地区画整理事業は、臨海西部拠点開発事業地域を中心として、西側の白石工業を含む80ヘクタールが対象になっております。しかし、大阪湾ベイエリア法に基づく兵庫県大阪湾臨海地域整備計画が、去る5月16日に主務省庁の承認を得て、尼崎臨海西部地区の383ヘクタールの地域が設定されました。こうしたもとでの今回の土地区画整理事業の地域決定でありますので、対象の地域は臨海西部全体に広げるべきではありませんでしょうか。少なくとも、現在広大な未利用地となっている末広町の関西電力用地は、区画整理事業の対象地にすべきであると考えます。

 私は、先日の兵庫県企業庁の説明を聞いて、たいへんびっくりさせられました。県企業庁の説明では、関西電力の所有地を区画整理地域に編入しなかったのは、企業の同意を得られないという説明でありました。区画整理事業の適用は、被災地の面的整備でも新聞をにぎわしているように、土地所有者が同意しなくても、反対でも、それを押して計画決定しているのが実態であります。小規模宅地でも更に減歩をさせられるものであります。それなのに、なぜ関西電力所有地を区画整理事業の対象に編入しなかったのか、市長の御答弁を求めます。

 扇町水路に面した関西電力の用地も、臨海西部全体を見渡しますと、埋立てが完了し、臨海西部土地区画整理事業が完成し、住宅や商業施設、レクリエーション施設などが完成すると、隣接する地域全体が活性化するのは当然であります。すなわち、地域の一帯が開発利益を享受することになります。その点は、現在はほとんど遊休地化している関電の末広町も大きな開発利益を生み出す一等地におのずと格上げされるのではありませんでしょうか。

 そこで市長にお尋ねいたします。

 この大きな開発利益を地方公共のために拠出して役立たせることが必要だと思いますが、市長の御見解を伺いたいと思います。

 以上で私の第2問を終わります。(拍手)



○副議長(中野清嗣君) 答弁を求めます。

 鳥羽総務局長。



◎総務局長(鳥羽正多君) ガイドラインに関連して2点お尋ねでございます。お答えを申し上げます。

 まず、米軍への思いやり予算を削って福祉の財源とするよう国に要求する考えはないか、こういうことでございますが、国の防衛予算に関しましては、国政レベルで論議をされるべき問題であると考えております。

 続きまして、日本の平和憲法の改悪に反対する態度を表明すべきと考えるがどうか、こういうことでございますが、まさしく国政レベルの問題でございますので、この場で考え方を述べることは差し控えさせていただきます。

 以上です。



○副議長(中野清嗣君) 横山都市拠点開発室統括局長。



◎都市拠点開発室統括局長(横山助成君) 扇町水路の埋立てにつきましてお答えいたします。

 臨海西部拠点開発事業は、臨海部の特性を生かした快適な生活、産業、にぎわい空間等の創造による新しい都市核の形成を目的といたしまして、臨海地域全体への波及効果も期待される先導的な計画でございまして、この計画における各導入機能の配置の上から、この扇町水路の埋立地は重要な位置を占めてございます。それと併せて、1点目にさきほどお述べになられましたように、仮称の臨海幹線と尼崎宝塚線の交差点を安全かつ機能的に配置するためには扇町水路を通過する必要があること、2点目に、交流公益機能等と一体となって親水性の高いにぎわい空間を形成する場所であること、3点目に、更に今後臨海西部地域を都市的土地利用に誘導していくための中核的な施設が求められることなど、臨海西部のまちづくりの上からもぜひ必要であると考えております。

 次に、区画整理用区域の編入と開発利益についてのお尋ねでありますが、臨海西部地域につきましては、臨海地域整備基本計画で示されてございますように、都市的土地利用への転換を基本に、各企業の土地利用転換に合わせて段階的かつ長期的に誘導していくことといたしております。今後、臨海西部拠点開発事業を臨海西部の都市的土地利用を先導するプロジェクトと位置づけ、周辺への波及効果を期待し、各企業に理解と協力を求めてまいります。

 また、開発利益の還元策につきましては、区画整理手法や個別の開発者負担等を中心に、開発状況に対応して検討、協議を重ねていく必要があると考えております。

 以上です。



○副議長(中野清嗣君) 菅村哲仁君。

 (菅村哲仁君 登壇)



◆16番(菅村哲仁君) 扇町水路の埋立てについては、利用価値が高いという御答弁でありました。それは、土地が足りなければ埋め立てたらいいという考え方に基づいておれば、それはそれでいいと思います。ところが、そうではないから瀬戸内法があり、埋立法があるわけでございますから、そういう法の趣旨、これを生かして行政を行うというのが行政の務めだと考えております。道路をつくるために、又はレクリエーション施設をつくるために必要だから埋め立てるなどというのは、道理にかなわないと思います。ましてや、周辺の土地の一体的な波及効果をめざして埋立てをするというのは、だれのための埋立てかというのを非常に歴然とさせている問題だと思います。そういう立場ではなく、ほんとうに行政としての責任を持つ立場を明確にしていただきたいというふうに思います。

 もう一つ、この問題では、いわゆる土地区画整理事業との関係で、なぜこの土地区画整理事業を東側の末広町に広げなかったかという答弁にはなっていなかったと思います。再度この問題は御答弁をいただきたいと思います。

 引き続きまして、扇町水路の埋立ての問題で若干残っていることについて質問をさせていただきたいと思います。

 埋立法第4条第3項は、知事は、埋立施工区域内における公有水面に関し、権利を有する者があるときは、権利を有する者が埋立てに同意したるときでなければ埋立て許可を与えないという規定をしております。第5条では、公有水面に関し、権利を有する者とは、左の各号に該当する者と、権利者を特定しているところであります。権利者は、法令により公有水面占用の許可を受けた者、漁業者又は入漁権者、法令又は習慣により公有水面より飲水をなし又は排水をなすものと規定をしております。

 お尋ねいたします。

 これらの法で、又は慣習上権利を有する人たちは、扇町水路の関係ではどのように設定をされているのか、その補償対象を明確にしていただきたいと思います。

 次に、扇町水路の埋立ての対象地の関西電力側の古い桟橋がございます。これは、現在は長年にわたって使用していないと思いますし、もう使い物にならないのではないかと思います。この桟橋は、埋立てに当たって補償金支払いの対象にはならないと考えますが、この桟橋についても補償するつもりでいるのかどうか、お答えいただきたいと思います。

 また、扇町水路の埋立てには150億円がかかるといいます。県の企業庁は、埋立ての売払いを行うわけでございますが、尼崎市はこの土地をレクリエーション用地や緑地など、この扇町水路の埋立地の利用計画を持っております。この尼崎市の計画に基づきますと、幾らの面積を買い取ることになっているのか、その総額は幾らなのか、明らかにしていただきたいと思います。

 埋立ての目的が瀬戸内法や公有水面埋立法の要件を満たしていない点でも、埋立地の売払いでも、幾重にも問題を指摘しなければならないこの埋立事業は、やはり中止を考えるべきだと思います。市長の御答弁をいただきたいと思います。

 次に、武庫川ダム建設問題についてお尋ねいたします。

 兵庫県が、武庫川の上流地域、武田尾地区に計画をしている武庫川ダムは、高さ73メートル、総貯水量950万立米で、2002年完成をめざす治水レクリエーションダムだというものであります。近年、北摂ニュータウンなど大規模開発で武庫川の水位が急上昇するようなことになり、河原でいた人が流される事故も発生しております。その上、県は、上流の宝塚西谷地区で新しく1,560ヘクタールの宝塚新都市開発を計画しています。しかし、今必要なことは、この流域の開発を抑え、自然のダムと言われている森林や水田の保全など、流域全体での治水対策を行うことだと考えます。大都市近郊の貴重な武庫川渓谷に県が300億円をかけて計画しているダムは、73メートルでございます。洪水のときには、渓谷の大半が水没してしまいます。また、完成後は必ず耐水試験を行うと聞いております。満水にすると言われているわけでございます。渓谷には、絶滅の危機にある動植物を載せているレッドデータブックに載って保存が呼びかけられている貴重な動植物が40種類も存在すると言われております。これがダム建設で渓谷から消えてしまう危険があるわけです。

 県は、100年に一度の大雨に対応するためと言いますが、放流量は次のように予測をしております。100年確率では、上流部からの流量は1秒間に2,900立米、ダムからの放流量は2,200立米などとしております。流域には、見返り岩付近など毎秒わずか570トンの流量でも完全に水があふれ、洪水の被害が心配される場所が5カ所もありますので、毎秒2,200立米の放流では、洪水対策にはなりません。治水が目的なら、これらの危険箇所の改修こそ最優先で行うべきであります。武庫川の治水対策については、関係4市が県に要望書を提出していましたが、それが武庫川ダムの建設促進を求めたものでないのは明らかです。ところが、兵庫県当局は、武庫川ダムの建設計画を打ち出し、しかも、関係4市から負担金まで徴収するというものになりました。

 そこでお尋ねいたします。

 本市は、このダム建設費の地元負担金を拠出しております。この負担金を拠出するに当たっては、独自の調査と検討に基づき結論があったと思いますが、どの程度の治水効果を算定したのか、お答えいただきたいと思います。

 また、治水対策をダム中心に行うことは時代おくれであり、今は流域全体の総合的治水対策が中心であります。建設省もモデルを示し、全国17流域で総合治水対策を検討しております。また、去る8月26日、建設省は、来年度予算の概算要求に当たって、ダム建設の必要性や緊急性が薄れたとして、建設中止6カ所、休止又は一時休止12カ所、また、武庫川ダムなど70カ所を、足踏みとして建設を進めないとしているところです。

 市長にお尋ねいたします。

 武庫川ダムは、このように貴重な動植物をダム底に沈め、渓谷を崩壊させる自然破壊のダムであり、全く治水に役立たない無駄遣いであります。このようなダム建設は直ちにやめるよう強く県に働きかけるべきであると思います。市長の御見解を伺います。

 このダム建設には地元負担金が伴っており、尼崎市も、西宮、宝塚、伊丹市などとともに、1,000分の0.4の地元負担金を分担することになっています。この分担金は道理に反するものであると私は考えます。都市近郊のすばらしい渓谷の現状をそのまま残し、貴重な動植物を死滅から守るためにも、治水効果が少ない無駄なダムは建設を中止すべきことは当然であります。市長の御決断を求めます。

 以上で私のすべての質問は終わります。

 どうも御静聴、御協力ありがとうございました。

 (拍手)



○副議長(中野清嗣君) 答弁を求めます。

 横山都市拠点開発室統括局長。



◎都市拠点開発室統括局長(横山助成君) 区画整理区域と扇町水路の埋立てについての再度のお尋ねであります。

 お尋ねの件につきましては、現在扇町水路で地域が分断されてございまして、当初段階から一体的に区画整理事業の対象地にするには地形的に困難な状況にある、こういうことでございます。今後、段階的かつ長期的に誘導していくことと考えております。

 また、個々の権利者に対する補償問題の内容につきましては、埋立ての施行者であります県の企業庁の主体性で対処されるものであります。

 また、埋立地につきましては、現在のところ市で買い取る予定はございません。

 なお、さきほども申し上げましたとおり、埋立ては臨海西部のまちづくりの上からも非常に重要であると認識しておりまして、議会の御理解をいただきまして、その手続を進めてまいる所存であります。

 以上です。



○副議長(中野清嗣君) 大井土木局長。



◎土木局長(大井善雄君) 市は武庫川ダム建設費の地元負担金を拠出しているが、これによってどの程度の治水効果を算定したのかという御質問でございます。

 武庫川ダムは、治水を主目的とし、それにレクリエーション施設を付加した多目的ダムでございまして、その費用負担につきましては、治水対策上必要な費用は河川管理者である県が全額負担をするものでございます。一方、レクリエーションを目的とする費用については、レクリエーション基盤整備事業者である下流4市が負担割合を定めて拠出しているものでございます。

 ダムによる治水効果につきましては、午前中、平山議員にも御答弁申し上げましたが、県において策定されました兵庫県武庫川水系の工事実施基本計画で示されておりますとおり、下流域であります本市にとりましては、治水効果は非常に大きなものがあるというふうに理解をいたしております。

 それから、武庫川ダムは自然破壊のダムであり、治水に全く役に立たない、直ちにやめるようにといったことでございますが、本市を含めまして武庫川の下流域は、人口、社会資産が高度に集積をしておりまして、ひとたびはん濫すれば、壊滅的な被害を受けることは明らかでございます。このため、流域の実情から考えまして、抜本的な治水対策としてダムの建設が最も効果的であり、不可欠であるというふうに理解をいたしております。

 自然環境の保全につきましても、さきほど御答弁申し上げましたように、平常時には水をためない穴開き構造といたしておりまして、現況の渓谷、渓流を水辺空間として引き続き利用できるなど、必要な配慮がなされておりまして、自然破壊のダムというふうに決めつける考えはございませんので、よろしくお願いいたします。

 以上でございます。



○副議長(中野清嗣君) 菅村哲仁君の質問は終わりました。

 続いて発言を許します。

 下地光次君。

 (下地光次君 登壇)



◆26番(下地光次君) 公明の下地でございます。会派を代表し、一般質問させていただきます。

 先輩、同僚議員におきましては、しばらくの間御静聴のほど、よろしくお願い申し上げます。

 まず初めに、教育問題全般、心の教育についてお伺いいたします。

 教育の現場は時代を映す鏡だと言われております。大人社会のゆがみは、いじめや非行となって、そのまま子どもたちの姿に投影されます。だから、教育現場がどのようになっているかで未来が推し量れます。めざましい経済発展のもとで、ふと気がついてみると、私たちの周りに精神の荒廃が忍び寄ってまいりました。人と人が疎外され、荒涼たる寂ばく感が覆っております。利己的でモラルを喪失した社会がいつの間にかでき上がったというのが実感ではないでしょうか。何がそうさせたのか。底流には教育の荒廃があります。偏差値を目安に競争に追い立てられ、人に勝ち、人をけ落とすことが教えられました。競争、競争、競争で、いつしか仲間を思いやる心も失せはせ、絶えず人と比較され、敗れた者は底知れぬ敗北感にさいなまれ、勝った者も次なる重圧感に苦しむ。大人の側が一方的に押しつけた価値観、よい大学に入り、よい会社に就職する、それがどれだけの意味があるのか。世のため人のためとか、正義、奉仕、平等といった価値が不当におとしめられ、ほんとうにたいせつなことを口にできにくくなった社会、反抗や非行、いじめ、不登校は、自分たちのことを分かってほしいという子どもたちのうめき、意思表示に違いないと私は感じております。何のためという目的感を社会全体が喪失した中、教育の現場で先生たちは孤軍奮闘されており、また、子どもたちもけなげで懸命であります。教育界においても真剣に模索を始めております。生きる力を重視する総合学習が今こそ求められているときではないかと思います。

 心の教育の重視は、これまでもたびたび強調され、また実践もされてきた事柄であるが、今またなぜ青少年の心の問題を中教審の検討テーマとしなければならないのか。言うまでもなく、神戸の小学生殺害事件の容疑者として逮捕されたのが近くの中学3年生だったというショッキングな事件によるものであります。少年による殺害事件は今回に限られたことではないが、殺害された児童の頭部を切断し、自分が通う学校の正門に置き去りにするなど、犯行の残虐性に社会的関心を呼び、しかも、加害者、被害者とも少年であったことからも、改めて心の教育の在り方を検討しようというものであります。校内暴力やいじめの問題も、今に始まったことではありませんが、残念ながら、今日に至っても、質的、内容的な変化はありながらも、いずれの問題も解決を見ていない現状であります。

 中教審の検討テーマ、心の教育について、尼崎市としてどのような考えのもと対処しようとしているのか、見解をお聞かせください。

 次に、スクールカウンセラーについてお伺いいたします。

 現場の教師にお尋ねしたところ、小学校でも中学校、高校においても、いちばんの頭痛の種は不登校を挙げられております。心のケアのためにスクールカウンセラーを設置しておられますが、話を聞くと、定年された学校関係OBではなく、臨床心理士を求めておられます。価値観も多様化する中、時代に即応した専門家をとありました。先生も生徒も相談できる臨床心理士、スクールカウンセラーの人数を、今後具体的な目標値があればお示しください。

 次に、不登校と教員の資質の向上についてお伺いいたします。

 先日の新聞でも、県内の中学生刑法犯逮捕者が急増というニュースがありました。昨年1年間の数字を今年上半期で大きく上回るという記事で、記憶に新しいところであります。県警本部の話によると、家出や不登校など、情報を隠してしまう学校もあるとの現状報告がありました。子どもたちに善悪の基準がなくなったとは思いません。ただ、時代があまりにも複雑化して、物事の本質が見えなくなってきているのではないでしょうか。市長のよく言われる地域力、その地域力の低下、悪への傍観者になっていないかどうか、学校教育、家庭教育全体の問題として取り組むべき課題であると感じております。

 さて、さきほどの不登校の実態でありますが、本市の小中学校で、小学生48人、また中学生ではその10倍近くの449人であります。この現実をどのように認識しておられるでしょうか。子どもたちは、我々が考えている以上に多大なエネルギーを使って学校に通っているのではないでしょうか。競争社会の中でのストレスが原因でいじめがあります。一般に、いじめられる子はおとなしい子、運動が苦手な子、また、勉強ができる子、転校してきた子など、自分たちとは違う異質な子が標的にされ、その子のかばんや洋服がお姉さんのお下がりだったというだけでいじめの対象になったり、また、幼稚園でも、お母さんが忘れ物を届けてくれてうれしそうにしただけで、その園児がいじめられたケースがあります。

 子どもは社会の鏡です。大人の社会の差異へのこだわりや偏見のゆがみが、敏感なる子どもたちの世界にいじめとなってあらわれています。学校教育、また社会では、個人を確立するような教育はめざされていないように私は思います。むしろ、平等という名のもとに皆が同じであることを要求されます。個性を尊重していくよりも、集団の中での振る舞いのほうが優先されております。そして、教師が生徒を管理することに教育の視点が置かれている場合が多いのではないでしょうか。生徒のための教師であり、教師のための生徒ではありません。教師という職業が大変であることは承知しております。お昼の食事時間も15分程度しかとれない、また、普通の人よりも睡眠時間も平均して少ないと言われております。使命感に燃えなければできない職業ではありますが、一方では、教師の資質を問う声があるのも事実です。高知県では、授業を子どもが評価する制度が去年より実施されております。授業は、本来、教育の主人公である児童生徒の側から評価されるべきであるという逆の発想で、教員の資質、指導力の向上がなされております。

 尼崎の教員の資質の向上のためにはいろいろと努力がされていると思いますが、具体的な施策があればお示しください。

 人事交流においても、小規模校と大規模校、南部と北部地域をもっと活発に行い、特に高校においても、保護者の間からもたくさんの声が上がっておりますが、市立と県立の交流が重要ではないでしょうか。この点についてどのようにお考えなのか、当局の見解をお伺いいたします。

 去る8月28日に我が会派で千葉県船橋市立高等学校へ視察に行ってまいりました。本市においても、市立尼崎高校に体育科の設置が既に決定しておりますので、先進校を見ての率直な感想を述べさせていただきます。

 校長と教員が一体となって、生徒たちの人間教育に非常に一生懸命取り組まれていることに感銘を受けました。スポーツで全国に名をはせておりますが、県外からの入学者は受けず、県内のみであること、クラブの顧問及びコーチはすべて当校の教員がされており、外部指導者はおりません。当然ながら、クラブ活動は全校生徒を対象にしています。ちなみに、今年の甲子園出場の野球部のメンバー16名中4名が体育科以外であり、しかも、キャプテンは普通科の生徒でありました。当校グラウンドは、多く野球部が使用しておりますが、300メートルトラックが一つ取れるほどの広さでした。また、当校以外では、サーカー、テニスが第2グラウンドで、ソフトボールが第3グラウンドと分かれて活動しておりました。また、全国レベルを誇る陸上部は、市の陸上競技場等を利用しての活動のみならず、学校周辺も走っているという力の入れようでした。施設の全般的な印象は、体育科を設置してから相当の年月もたっていることから、老朽化しております。しかし、このような環境であっても極めて優秀な成績を出しておられるのは、どんな環境であれ、優秀な指導者のもとで生徒の成長が図られていくという好例ではないかと思います。また、市立船橋では、更に普通科に留学コースを1学級設置し、海外から受け入れ、異文化に触れることのできる総合学習をめざしております。

 本市においても、ますます教育改革に取り組んでいくことを強く要望いたします。

 引き続きまして、午前中の平山議員の質問と重複いたしますが、教育問題の最後に、余裕教室の有効利用と小中学校の統廃合の計画についてお伺いいたします。

 児童生徒は年々減少しておりますが、本市における小学校の学級数のピークは昭和55年の1,380学級、児童数が54年の5万3,787人、平成9年度の学級数は820学級、児童数が2万5,614人となり、20年足らずのうちに半数に減っております。少子化の流れの中で、この傾向は今後ますます続くものと思われます。更に、中学校に至っては、学級数が昭和62年の584学級、生徒数が60年の2万3,379人をピークに、平成9年度は学級数370、生徒数1万2,634人となり、なんと10年間で約半数になり、小学校で560学級、中学校で514学級と、約40パーセントの学級数が減少しております。余裕教室としてはあまりにも多すぎると感じるのは、皆様も同感ではないかと思います。

 このような状況の中、当局として余裕教室活用検討委員会の設置の用意はあるのかどうか、お伺いいたします。

 福祉施設への転用、また、デイサービスセンターの併設については、今までたくさんの先輩議員が質問しており、3月の総括質疑においても、我が会派の仙波議員に対する当局の答弁においても、さきほども同じような内容ではありましたが、1学年1学級では、人間関係が非常に固定しやすい状況があり、力関係が固定してしまう。人間は環境が変わるごとに脱皮していくが、6年間同じ力関係で子どもたちが学習することは非常に異常な状況であり、やはり何学級かあって、自分の環境を変えて個性を伸ばしていくことも必要であり、自主性、社会性も育ちにくいし、運動会にしても学芸会にしても困難な面があるし、職員の面からしても、非常に少ない職員の中で難しい問題が多々ある。統廃合の問題は、将来に向けて検討するべき時期に来ていると答弁されております。実際、私も、小規模校の教員と懇談する中で、仕事量が多すぎて大変であると伺っております。また、福祉局長の答弁の中でも、余裕教室を利用することは、職員体制や効率的な運営面での問題はあるが、既存施設や土地活用の点から有効なものと考えていると述べられております。

 我が会派で、このたび、横須賀市の粟田小学校へ視察に行ってまいりました。余裕教室検討委員会を平成6年11月に開設し、協議の中で、1番目に社会教育施設に、2番目に福祉施設としてデイサービスセンターとして活用する、3番目に防災備蓄倉庫として活用する、そして4点目に学童保育施設への活用を検討した中、地域の方々に広く使用されるようにと、お茶、お花教室、会議等ができる社会教育施設とデイサービスセンターとして社会福祉法人に委託が決定し、本年4月より始めております。児童のカリキュラムにおいても、老人との交流の場を持っており、ボランティアの精神、心の教育にも役立つとの話があり、地域の方々からも感謝の声が上がっているとのことでした。最初は学校側からの反発もありましたが、市長の強いリーダーシップのもと、縦割り行政の中でもお互いに協力し、問題点を一個一個つぶして問題解決に奔走したとのことであります。

 本市におきましても、問題点はたくさんあるかもしれませんけれども、市長の勇気ある決断をお願いしたいのであります。統廃合の計画も併せて、御答弁のほどよろしくお願いいたします。

 1問目の最後に、新婚世帯に対しての家賃補助について質問いたします。

 高齢化、少子化が進む現在、本市においても人口の市外流出が続いております。特に若年層、新婚家庭が居住環境等の問題等で市外に住居を構えるという現象があります。実際、結婚して尼崎に住みたい希望を持っている若者が、市営住宅に入居したいが、募集がなく、一般賃貸住宅も家賃が高いので、他市に引っ越しして住居を構えるという市民相談を受けました。さきほども触れましたが、年々子どもが減少する中で、安心して子どもを産み育てることのできるまちをめざすには、若年層、特に新婚家庭が住める住環境づくりが必要であると考えます。既に他市においては、人口減少の著しい若年層の市内定着を促進し、活力ある地域社会をつくるために、新婚世帯に対して家賃の一部を補助する制度があります。大阪市においては、月額2万5,000円が上限ですが、平成3年より実施されています。平成8年度の利用世帯は2万9,753世帯です。これまでに約4万2,700世帯が利用しました。アンケートを取ったところ、7割弱の方が定住しているという結果が出ました。また、この制度を利用して、市外から市内へと45パーセントの方が転入してきたという結果もあります。豊中市においては、平成8年4月からの実施ですが、2,049世帯の方が利用しています。現在も月120世帯の申込みがあるとのことです。平成8年度には、兵庫県より51世帯の方が転入してきました。これまで高い家賃を払ってきた新婚家庭の方にはたいへん喜ばれ、地域の活性化にはたいへん寄与しております。

 本市においても、特定優良賃貸住宅が地域定着の施策との当局の考えをお聞きしていますが、これは、地域的にも偏りがあり、若年層、新婚家庭向けではないように思われます。更に、震災向けの要素もあり、実際、戸数が足りないのが現状であります。現実、一般民間賃貸住宅の家賃が非常に高い本市において、これよりも1万円ほど安い大阪市西淀川区、伊丹市、川西市に住居を構えるのは、若年層、新婚世帯の現状であると考えます。本市においても、財政の非常に厳しい現状ではありますが、少子化対策の観点からも、21世紀を若者と子どもがいっぱいのまちにするためにも、当局の積極的なお考えをお聞かせください。

 以上で第1問を終わります。

 ありがとうございました。(拍手)



○副議長(中野清嗣君) 答弁を求めます。

 山田教育長。



◎教育長(山田耕三君) 教育問題につきまして、順次御答弁申し上げたいと思います。

 まず初めに、心の教育についてでございます。

 第16期中央教育審議会に文部大臣から幼児教育からの心の教育の在り方について諮問いたしまして、検討を求めたことは、既に御承知のとおりでございます。心の教育の充実を図るという観点からは、家庭における育児やしつけ、地域社会におけるさまざまな活動、学校における道徳教育等の取組み、また、それらの取組みが有機的に連携することがたいせつであろうかと考えております。本市といたしましても、現在実施しております心の教育につながる事業の中におきまして、更に積極的に取り組んでまいりたいと考えております。

 次に、スクールカウンセラーの問題についてでございますが、本市におきましては、不登校等の対策といたしまして、スクールカウンセラーの配置をはじめ、適応指導教室やハートフルフレンド、また、スクールアドバイザーの派遣等を行っているところでございます。スクールカウンセラーは、文部省がいじめや不登校をはじめ、児童生徒の問題行動等に対応するために、臨床心理に関して高度な専門的知識や経験を持つ臨床心理士を学校に配置する制度でございまして、本市におきましては、中学校3校に配置し、児童生徒へのカウンセリング及び教職員や保護者に対しての助言、援助を行っているところでございます。今後のスクールカウンセラーの配置につきましては、国及び県の動向を踏まえながら、その充実を図ってまいりたいと考えております。

 次に、不登校の実態についてでございますが、不登校児童生徒は全国的にも増加しておりまして、本市におきましても同様な傾向にございます。これは、我々としましても大きな教育課題である、こういうふうに考えております。不登校の原因や背景につきましては、それぞれの子どもによって違いまして、家庭、社会などのさまざまな要因が絡み合って起こってくるものでございます。学校教育におきましては、心の触れ合いを通しながら一人ひとりをたいせつにする教育の推進を図り、不登校対策にいっそうの努力をしてまいりたいと考えております。

 次に、教員の資質の向上についてでございますが、全般的に申しまして、教員の資質の向上につきましては、一つにはよりよい教師の採用ということと、次には現職の教員の研修ということになろうかと思いますが、よい教員の採用につきましては、昨今、少子化傾向の中で、教員の採用数は少ないのでございますが、よい教師を採用するために努力をしてまいっております。

 2点目の現職教員の研修につきましては、まず、教育委員会が行います研修と、そして校内で行います校長を中心とした職場研修、そして教員の自己研修という三つの分野がそれぞれ相まって、その目的が達成されるものでございます。まず、教育委員会で行っておりますものにつきましては、教育総合センターにおきまして、勤務年数、職務内容などに応じた体系的な研修、更に、生きる力、心の教育を考える今日的な教育課題研修などを年間を通して行っており、この中におきまして、今年度からは新たに小学校の全教員に受講を義務づけましたコンピュータの研修や、教員の視野を広めるため、大学院に加えて民間企業への派遣研修に取り組んでおるところでございます。

 次に、学校内におきましては、管理職の指導のもと、授業研究などを通しましてせっさたくまする中で、実践力向上に努めておる。更に、教員自身の自主研修につきましても、その動機づけや支援に努力をしているところでございます。

 次に、余裕教室の活用についてのお尋ねでございます。

 余裕教室の活用につきましては、午前中の平山議員の御質問でお答えいたしましたように、文部省が示しております優先順位に従い、まず子どもたちの学習スペース等に活用するため、特別教室の整備基準に基づき整備を図っておるところでございます。更に、今後はますます多様化します学習方法に対応するための多目的教室などの整備に加えまして、これも午前中申し上げたんですけれども、児童生徒の急増期に量的整備に追われたために整備が残されております集中下足室や職員の更衣室等の管理スペースの整備も必要と考えております。現在、各学校の使用実態を調査しておりまして、その結果をもとに、必要な整備の基準を作成してまいりたいと考えております。

 なお、福祉施設等を含めた余裕教室活用検討委員会の設置につきましては、これは単に教育面だけでなく、今後全市的な観点から内容を検討すべきではなかろうかと、こういうふうに考えておるところでございます。

 以上でございます。



○副議長(中野清嗣君) 中村都市局長。



◎都市局長(中村光彦君) 新婚世帯に対します家賃補助についてのお尋ねでございます。お答え申し上げます。

 新婚、若年世帯をはじめ、中堅ファミリー層の市内定着は、本市の都市活力やバランスのとれた人口構成の形成、確保の点からも極めて重要な都市課題であると認識をいたしておりまして、従来からその促進に努めてまいったところでございます。しかしながら、こうした世帯の定着のための家賃補助制度につきましては、一時的に人口を増やすといったことではなく、居住水準の向上や良好な住環境の整備という本市の住宅課題の解決につながることを基本といたしまして実施することが肝要であると考えております。また、今回の公営住宅法の改正とも相まって、これら新婚、若年世帯や中堅ファミリー層に対する支援が今後いっそう重要になるものと思われます。このため、家賃補助につきましても、特定優良賃貸住宅供給促進事業や密集住宅市街地整備促進事業における家賃負担軽減措置の活用など、良質住宅の供給等の住まいづくりと連動することを基本とする中で、今後、法改正後の状況変化を踏まえまして、更に研究、検討をしてまいる所存でございます。

 以上でございます。



○副議長(中野清嗣君) 山田教育長。



◎教育長(山田耕三君) 失礼しました。答弁漏れが一つございました。

 教員の人事交流につきまして答弁漏れがございましたので、御答弁申し上げたいと思います。

 小学校、中学校における人事異動につきましては、お尋ねのように、小規模校と大規模校間の配置換えと、そして同時に、南北地域の交流等も重要視して考えておるわけでございます。昨年度末の南北交流の内訳につきましては、およそ40パーセントの南北交流を行っておりまして、北部校が南部校に比べまして約2倍の学級数の状況にございますので、おおむね南北交流は円滑に実施できているものと、こういうふうに考えております。

 また、市立高校の人事交流につきましても、県市間交流や他市の市立高校との交流など、広域的な人事交流にも努めておるところでございます。

 以上でございます。失礼しました。



○副議長(中野清嗣君) 下地光次君。

 (下地光次君 登壇)



◆26番(下地光次君) 続きまして、第2問に移らせていただきます。2問目は、産業振興と自転車の安全対策の2点を質問させていただきます。

 景気の先行きが予断を許さない状況にあります。長期金利が8月には歴史的な2パーセント割れとなり、円も120円台に突入し、株価に至っては1万8,000円を割り込み、金利、円、株価のトリプル安が続き、いっそう度を増しております。今年の8月で3年10カ月になると経済企画庁の言う緩やかな景気回復は、生活者の実感としてわかない状況にあるのが現実です。個人消費において、6月の家計調査で、全国の全世帯消費支出は、実質で前年比47パーセント減少し、7月以降もこの傾向は続いております。尼崎工業に大きなウエートを占めている素材型産業において、素材メーカーは、消費税の反動に対応し、減産や輸出シフトなど、在庫削減に取り組んできたにもかかわらず、在庫は積み上がっていると見られ、秋以降の景気の腰折れが懸念されるところであります。

 さて、去る5月22、23日に東大阪において第1回中小企業都市サミットが開催され、全国的な反響を呼びました。5月26日まで開催された中小企業都市フェアイン東大阪では、当初の参加目標10万人に対して、はるかに上回る16万5,000人を数え、海外からの参加者も相まって、成功裏に終了したと報道されております。

 今回の中小企業都市サミットは、さまざまな歴史的な背景のもとで発展してきた10の代表的な中小企業都市、すなわち、燕市、川口市、東京の墨田区、大田区、岡谷市、浜松市、東大阪市、八尾市、岡山市、そして尼崎市の10都市の自治体と商工会議所が、その立地条件や都市の成立の相違を踏まえながら中小企業都市の活性化をめざし、産業の空洞化、技術革新や産業構造の変化等の共通課題の解決に向けて取り組むことを目的に開催されたものであります。日本の物づくりが新たに見直されるようになった昨今、地方からの発信という意味からも、話題を呼んだと評されております。尼崎市からも、宮田市長、商工会議所代表、市の担当部局長が参加したと聞き及んでおります。

 そこでお尋ねいたします。

 この初めて催された中小企業都市サミットに出席され、市長はどのような感想を持たれたか、まずお伺いいたします。

 これから第2回、第3回と所を変えて順次開催されるとのことですが、今後は、参加各都市が産業振興策としてどんな施策を実施したり計画したりするかが注目されることになるでありましょう。第1回中小企業都市サミット東大阪宣言では、1番目に、都市間の交流、ネットワークの強化拡充、2番目に、起業家スピリッツあふれる都市づくりの推進、3番目に、国際化の進展に伴う支援の実施、4番目に、中小企業施策等に関する政府関係機関への政策提言について、具体的な行動計画を検討、立案することをうたわれており、10市特別区で構成する中小企業都市連絡協議会は、既に19項目の行動計画を求めております。その行動計画に基づいて、関係都市では、予算を伴わない事業については速やかに実行し、予算化するものについては検討を開始する作業を進めているようであります。

 本市においてはどのような状況になっているか、また、今後の施策展開のスケジュール等をお聞かせください。

 産業振興は、雇用の創出、市民の生活の安定、市側にとっては税源のかん養という観点からも重要であります。観点を変えて、小学校の3年、4年、5年生は、社会の授業で工場見学があります。指導要領によりますと、例えば4年生では、地域の地形や産業などの様子及び地域の発展に貢献した先人の働きを理解できるように、地域社会の成員として、地域社会の発展を願う態度を育てるとあり、子どもたちに地域産業を理解させ、地域に誇りを持たせることを企図しております。

 本市では、どのような企業を訪問先として選んでいるのか。また、大企業等ばかりでなく、地場を代表する中小企業などを選ぶなどして、子どものころから市内産業に親しみ、理解を広げることは、中小企業集積都市尼崎への愛着と誇りにも通じるものと考えます。本市においてどれほどの市民が勤労者として市内企業で働いているのか、併せて当局の見解をお尋ねいたします。

 平成8年7月から埼玉県の全中学校で生き方講演会が実施され、140種に上る業種の多彩な人々が講師として招かれ、職業も、農業、酒屋、すし屋、大工、会社経営者、医師等、多岐にわたっております。中学生からは、ここにはこんなすごい人がいるというような感動の声が多かったと聞いております。ドイツのマイスター制度にちなんで、本市においても優秀な職人を顕彰する制度の拡充等に当局はどのような見解を持っておられるか、お尋ねいたします。

 全国の公明議員団もこのサミットに注目し、独自の振興ビジョンも視野に入れ、活動を始めておりますので、今後の推移を注視してまいりたいと思います。

 さて、産業集積地として、本市と東大阪市は、大阪市の東西に位置する立地面において、また、人口比、市域、中小企業のまち等でよく比較されます。しかし、類似している面と似て非なる面があります。当該市においては、世界のトップシェアが110社以上あるとのことですが、本市は、その面では遠く及ばないでしょう。しかしながら、本市にはウォーターフロントの尼崎港があります。本市産業にとって尼崎港は歴史的に重要な役割を果たしてきました。800年前の源平のころから港の利用が始まり、江戸時代には、初島、高洲等新田埋立てが盛んに行われ、明治の開国により海運が隆盛し、運河が開削され、港が開かれてきました。戦前、尼崎港の貨物取扱量は全国第3位を記録しておりました。その当時は、本市南部には先端産業が相次いで立地しておりました。昭和40年代に入り、脱工業化を志向する本市にとっては、公害問題の深刻化、オイルショックによる資源エネルギー多消費型産業の対応の遅れ等の環境変化に対応できなかったことが挙げられます。尼崎港の地位の低下は、尼崎南部産業の地盤沈下と軌を一にするものであったと言っても過言ではないでしょう。昭和44年3月に尼崎港は重要港湾に指定され、港湾の重要性が確認されたわけであります。しかしながら、港湾取扱貨物量において、昭和57年には外国貨物量191万4,000トンに対し、平成7年には外国貨物量92万2,000トンで、半分以下に落ち込んでおります。南部臨海整備計画においても、そういった点での議論はほとんどなされていない状態と思います。東海岸町沖地区に3万トン級の船バースが計画されているようでありますが、その活用については、産業振興という観点からも、今計画をしなければ時宜を逸するのではないかと懸念されます。

 以前、我が会派の一般質問で、保税地域を設けるエンタープライズゾーンの計画について、尼崎港の活用の意味も含み、提案しておりますが、尼崎港の現状と産業振興の観点よりの活用についての当局の見解をお尋ねいたします。

 続きまして、自転車の安全対策についてお尋ねいたします。

 昨今、駅前の放置自転車問題を引き起こすほど自転車の数が増えています。その対策については別の機会に譲るとしまして、それだけ市民の生活に自転車というものが定着しております。健康増進といった面からは、自転車の利用者が増えることは非常によいことだと思います。しかし、その自転車も、マナーを守り、安全に利用してこそ初めて、より価値ある乗り物、自らの足として評されるのであって、そのルールを守らなければ、数々の事故を引き起こす危険な乗り物として、大げさではありますが、我々の命をも脅かす代物となってしまいます。そして、そのルールの一つであるのが、夜間におけるライトの点灯であります。自転車には必ずライトが付いています。道路交通法第52条には規定があり、自転車の点灯が義務づけられております。しかし、ライトを点灯しないで走行している自転車が非常に多く見受けられます。私自身もそうでありますが、夜間運転される方でしたら、ひやり、また、ハッとされた方もあると思います。それによって引き起こされる事故も多いように聞いております。確かに最近は、市内を走る国道、県道をはじめ、幹線道路にも街灯が設置され、道全体が明るくなり、自転車を運転する者にとっては支障がないということで、ライトを点灯しない人がいるように見受けられます。また、ライトをつけることによって重さが加わるという理由でライトをつけない人も多々いるように思います。今、市内には自転車専用の道路が少ない現状から、利用者はどうしても車道に出て通行せざるをえない現状であります。そうした現状の中で、さきに申し上げたような理由で点灯を怠れば、自転車と人、自転車と自転車にとどまらず、自転車対車といった大きな事故につながることもありえます。

 現在本市では、警察、交通安全協会、自転車商業協同組合、交通安全父母の会と連携して、さわやかサイクル運動と銘打ち、自転車利用者のマナーアップに取り組んでおられますが、市民のマナーアップはまだまだ進んでいない現状であるようです。今、本市で行われている交通安全指導は、学校レベルのみであり、それ以外の一般市民への指導はまだまだ弱いように思います。交通事故を減らし、安心して暮らせる交通社会を築くためにも、自転車の夜間点灯及び左側通行の遵守を推進すべく、安全指導の徹底強化を図っていただきたいと思いますが、当局のお考えをお聞かせください。

 また、提案でございますが、さきほど申し上げたさわやかサイクル運動の折などに、現在反射板を啓発的に配布していますが、これを自転車前面に装着することは、費用も安い上に、自転車停車時にも前方の車から自転車を確認できるため、大変に有効だと考えます。今は試行的に配布しているこの反射板を、より安全性に寄与させるため、自転車店が販売時に装着することを義務化してはいかがでしょうか。当局の御意見をお伺いいたします。

 最後に、自転車に関連しまして、センタープール駅周辺の駐輪対策についてお尋ねいたします。

 尼崎を支える収益事業として競艇場がありますが、道路や公園、環境整備等、周辺地域に対し一定の配慮がなされておりますが、観客専用道路工事やスタンド改修整備の進ちょく状況を見るにつけ、駅前広場が、駐輪場として車いす用道路があるにもかかわらず、通行ができないほど自転車で埋まっている現状であります。センタープール周辺の阪神高架下利用については、駐輪場として活用されることを聞き及んでおり、また、これと連動するものとしては、駅前広場整備がその前提となることから、まちの玄関であり、かつ文化のあらわれと言われる市民の憩いの場としての整備は、現在どのような計画で取り組まれようとしているのか、お聞かせ願います。

 また、市バスの有効活用という点からも、当局はサイクルアンドライドの計画もあるようですが、どこの地域に、どのような計画があるのか、具体的にお示しください。併せてお答えお願いいたします。

 これで私の全部の質問を終わらせていただきます。

 御静聴ありがとうございました。(拍手)



○副議長(中野清嗣君) 答弁を求めます。

 宮田市長。

 (宮田良雄君 登壇)



◎市長(宮田良雄君) 先般行われました中小企業都市サミットに私が参加したときの感想ということでございます。

 今回のサミットにつきましては、中小企業が集積をしております10都市の代表が集まって、地域産業に係る共通の課題、それを意見交換しようということでございます。また、地域自らの問題を解決していくための模索をしよう、政策の検討をしよう、そして、そういったことを時には国に提言していこう、そういうことでありましたので、あのサミットが始まる前から各マスコミでそれぞれいろいろと報道されました。

 私が参りました会場でも、当日の会場は極めて活況を呈しておりました。私は、このサミットに参加いたしまして、地域産業の活性化に向けての各都市の取組みは、極めて熱心であるということが感じられました。各分野でそれぞれ共通の課題を持っております。そういった都市が、ああいうふうな集まりによりまして、実質的な問題とその対応策を協議することができる、そして、事業者がまず自主的に事業活動をします、その事業者の支援策を積極的に講じていく、そして、時には国への提言をしていく、そういうことのために、ああいったサミットは極めて重要であり、また、私どももそういった取組みを更に強くしなければならん、そういうような思いをいたしました。

 あのサミットを契機にいたしまして、これから各参加しました自治体、それから商工会議所、こういった関係のところと連携を深めまして、現在、産業界は極めてその環境が厳しく変化をいたしております。そういった状態の中にあります尼崎の中小企業の活性化に向けまして、これから尼崎市も大いに努力をしていこう、そして、あのサミットを回を重ねるごとに充実していくようにありたいなと、そのような思いをいたしました。



○副議長(中野清嗣君) 桑田産業労働局長。



◎産業労働局長(桑田茂樹君) 産業振興に係ります御質問、何点かございましたので、順次お答え申し上げます。

 まず、サミットの行動計画に基づきます施策展開のスケジュール等ということでございますが、今回の中小企業都市サミットで取り上げられました行動計画につきましては、実務レベルの中小企業都市連絡協議会というのを構成いたしておりまして、その中で具体化の検討をしているところでございます。その中でも、参加各都市の産業施策や提供可能なサービス、あるいは各種の調査結果、トピックスの紹介などの事業につきましては、実施に向けまして、現在取りまとめ作業をしているところでございます。また、その他の10年度以降に取り組む事業につきましては、本年10月に開催されます同協議会の総会で協議することとなっております。

 なお、産業界におきましても、参加された各都市との交流事業などの取組みが既にもう始まりつつあるというところでございます。

 次に、本市におきまして、どれほどの市民が市内企業で働いているのかということでございますが、平成7年10月1日現在の国勢調査の結果によりますと、パートやアルバイト等を含んだ就業者24万8,383人のうち13万8,390人の方々が市内で働いておられます。なお、これを率に直しますと、55.7パーセントとなっております。

 次に、優秀な職人を顕彰する制度の拡充等についてということでございますが、本市におきましては、長らく同一の職業に従事し、優れた技能職者の功績をたたえることを目的といたしまして、独自に昭和43年度から尼崎市技能功労者表彰制度を行っております。表彰対象の職種は、印判彫刻師、表具師など33の職種で、平成8年度末までに約800人の方々が尼崎市技能功労者として受賞されております。本制度はマイスター制度と直接結びつきはいたしませんが、技能職者の信頼性、ひいては産業の発展に寄与しているものと認識をいたしております。

 以上でございます。



○副議長(中野清嗣君) 山田教育長。



◎教育長(山田耕三君) 小学校の工場見学についてのお尋ねでございます。

 小学校の工場見学は、社会科の副読本、わたしたちの尼崎や教科書で学習したことをもとにしまして、体験学習の一環として実施しているものでございますが、見学人数のこともございまして、主として受入れ態勢の整っている工場に行かせていただいている状況でございます。また、地域の産業の理解を図るために、学校や地域の状況に応じまして、グループで一部中小企業の工場見学も行っているところがございます。今後とも、そういった企業の理解を得ながら、工場等の体験学習も進めてまいりたい、こういうふうに考えております。

 以上でございます。



○副議長(中野清嗣君) 横山都市拠点開発室統括局長。



◎都市拠点開発室統括局長(横山助成君) 続きまして、東海岸町沖地区での尼崎港の活用についての御質問にお答えいたします。

 これまでの尼崎港は、工業港として本市産業振興の発展に大きく寄与してまいりましたが、今回、東海岸町沖に計画されております3万トンバースにつきましては、外貿をも視野に入れた公共ふ頭として整備されることから、本市の産業振興の観点から大いに期待されるものであります。現在整備中のふ頭用地の後背地や隣接地には、約28ヘクタールの港湾関連用地が予定されておりまして、これら用地の活用方策についても、今後港湾管理者はもとより、関連企業、団体とも協議を重ねる中で、その有効活用方策について検討してまいりたいと考えております。

 以上です。



○副議長(中野清嗣君) 大井土木局長。



◎土木局長(大井善雄君) それでは、自転車の交通安全指導の徹底についてという御質問にお答えを申し上げます。

 最近の交通事故の発生件数では、自転車に関係する事故が30パーセントを超えておりまして、自転車利用に対する安全教育や啓発の推進が大きな課題であると認識をいたしております。このため、警察、交通安全協会、あるいは自転車商業協同組合、交通安全父母の会等と連携をしながら、市内の繁華街やターミナルにおきまして、毎月15日ごろにさわやかサイクル運動の啓発活動を展開するとともに、年4回の交通安全運動では、自転車の交通安全を重点項目に取り上げまして、取組みを進めているところでございます。今後とも、自転車が関係する交通事故を1件でも少なくするために、関係機関と連携を密にいたしまして、御質問にありました夜間点灯や左側通行の遵守等を含めた安全教育、啓発に取り組んでいきたいというふうに考えております。

 次に、反射板の装着を義務づけてはどうかという御質問でございます。

 自転車の反射板の装着は、夜間の安全運転を確保する上で効果的であるというふうに考えております。そのため、現在、警察、市関係団体で実施しておりますさわやかサイクル運動あるいは交通安全フェスティバル等の啓発活動を通じて、市民の方に反射板の装着を呼びかけているところでございます。こうした活動が呼び水となりまして、市販の反射板が市民の間にも普及をし始め、また、最近では新車にはほとんど装着をされるようになってきておりますことから、引き続きこの運動を重点に対応をしていきたい、かように考えております。

 それから、阪神センタープール駅前の広場の整備の考え方についての御質問にお答えいたします。

 阪神センタープール駅前広場は、自転車が多数駐車しておりまして、駅前広場としての機能を阻害しているのが現状でございます。このため、駅前整備の一環としまして、阪神電鉄が高架下に自転車駐車場を設置する計画となっており、自転車の放置禁止区域の指定等の措置と併せまして、自転車を撤退させた後、駅前にふさわしい広場の整備を行ってまいりたいというふうに考えております。したがいまして、今後、こうした考え方のもとに、関係機関と必要な調整を図ってまいりたいというふうに考えております。

 以上でございます。



○副議長(中野清嗣君) 松本自動車運送事業管理者。



◎自動車運送事業管理者(松本博君) サイクルアンドライドの計画についてお尋ねでございます。

 サイクルアンドライドの実施につきましては、自転車駐輪場をバス停留所付近に設置しまして、バス停までは自転車で出てきていただいて、そこからバスに乗り継いでいただく、こういう考え方ですが、それによりまして、自転車からバスへの乗り継ぎによります利便の向上と、それから、新たな乗客誘致を図り、ひいては駅前駐輪の減少にも寄与していく、こういう考え方でございます。

 どこにつくっていくか、こういう問題ですが、まず、鉄道駅から一定の距離がありまして、更に用地確保の可能なところから、こういうことで、当面、武庫営業所、それから戸ノ内バス停留所、ここを優先的に設置していきたい、こういう考え方でございます。

 以上でございます。



○副議長(中野清嗣君) 下地光次君の質問は終わりました。

 この際、休憩いたします。

 (午後2時52分 休憩)

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 (午後3時16分 再開)



○議長(石本晟君) 休憩前に引き続き会議を開きます。

 質問を続行いたします。

 発言を許します。

 黒川治君。

 (黒川 治君 登壇)



◆28番(黒川治君) 新政会の黒川治でございます。

 去る6月8日に施行されました市議会議員選挙におきまして、市民の皆様の信託を得て尼崎市議会の末席を汚すことになりました。もとより若輩、未熟ではありますが、今後4年間、尼崎市がいっそう発展しますよう、その一翼を担ってまいる決意でございます。

 また、改選後初の定例会で一般質問の機会を与えていただきましたことを、会派の先輩議員の皆様に心より感謝を申し上げます。しかしながら、議員活動を始めてわずか2カ月余り、知識、経験とも浅く、個々の質問に当たりましては、既に先輩議員の皆様がなされたものと重複するなど、適切さを欠くところもあるかもしれませんが、選挙戦を通じて訴えてきたことを中心にお尋ねをしてまいりたいと思いますので、その点はお許しをいただき、先輩議員の皆様方には、しばらくの間御静聴いただきますようにお願い申し上げ、市長をはじめ当局の皆様におかれましては、誠意ある御答弁を切にお願い申し上げます。

 ローマの人たちは、ローマが偉大だったからローマを愛したのではない。ローマ人が愛したからローマが偉大になったのだ。チェスタートンの正統とは何かの一説でありますが、私は選挙中、この一説をたびたび引用し、市に対し要求するだけではなく、尼崎市に住まいする我々が尼崎市を愛し、尼崎市を偉大にするよう努力をしましょうと訴えて支持をいただいてまいりましたことをまず御報告いたしましてから、質問に移らせていただきます。

 それでは、まず、本市の財政問題からお尋ねしてまいります。

 最近の景気の動向は、引き続き緩やかな回復基調にあると言われておりますが、今年4月からの消費税率の引上げに伴い、個人消費の落ち込み、また株価の低下など、今後の景気予測が困難な状況にあると言われております。一方、国においては、財政構造改革、教育改革、社会保障構造改革、経済構造改革、金融システム改革、行政改革といった、いわゆる六大改革のうち、財政構造改革を進めるため、平成15年度までに財政赤字の対国内総生産費3パーセント以内とする財政健全化目標を立てており、平成10年度予算に向けての主要な経費の量的な縮減目標を定めております。その主なものは、公共事業費においては7パーセントのマイナスとする、社会保障費の自然増については、8,000億円を3,000億円未満に圧縮する、また、地方自治体等に対する補助金の一部を削減するなど、政策的経費は9年度に比べマイナスにするなどとしております。これらは、当然のことながら、地方財政に与える影響は極めて大きいものと考えております。こうした状況の中で、本市は、長期間に及ぶ不況とだれもが予期せぬ震災の影響を受け、市財政も危機的な状態が続いており、加えて、こうした措置がとられれば、今後のまちづくりにもいっそう大きく影響してくるものと思われます。現在は、震災復興を最優先として取り組み、一日も早い安らかな生活を取り戻すことがたいせつでありますが、一方では、21世紀を展望し、活力あるまちづくりを進めていくことも重要であることは申し上げるまでもございません。

 そこで市長にお尋ねをいたします。

 平成10年度を財政構造改革元年とする国の動向や今後も大きな経済成長が望めない財政の状況の中で、拠点開発などのまちづくりをどのような考えで進めていかれるのか、基本的な姿勢をお聞かせください。

 また、国の財政構造改革は、本市の今後の財政運営や財政計画との関係ではどのような影響があると考えておられるのか、併せてお聞かせを願いたいと思います。

 続いて、交通問題についてお尋ねしたいと思います。

 モータリゼーションが著しく進展し、車社会の真っただ中にありますが、一方で、都心では交通渋滞が慢性化しております。その対策の一つとして、市民啓発をねらい、近隣の大阪市や阪神間各市において毎月20日にノーマイカーデーを実施し、相当の年月を経ました今日でも、環境の改善はいっこうに進む気配がありません。車はたいへん便利な乗り物であり、いったんその効用に触れると、車に勝るものはないと思えるほどであります。しかし、高齢化や環境問題などを考えていかなければならないこれからの社会では、人間自身がうまく交通手段を使い分ける必要があると思われます。特に本市は、市内で発生する自動車交通に加え、通過交通が大量であるため、道路整備もなかなか追いつかず、とりわけ南北交通については、道路の交通容量に対して自動車交通量が過大となっております。慢性的な交通渋滞は、エネルギーの消費とともに二酸化炭素などの排出ガスの増加を招き、ひいては車そのもののメリットを低下させることとなります。更に、公共交通の役割を担うバス交通の定時性にも影響を来し、いっそうのバス離れを生じさせているものであります。

 本市は、鉄道、道路とも東西交通が早くから発達し、利便性に優れた都市として発展してまいりました。しかし、その利便性というのは、大阪、神戸の大都市部に対する利便性であって、必ずしも市内移動や阪神間の各都市との交流に優れた交通体系とは言いがたいものとなっております。その最大の欠陥は、東西3鉄道間のネットワークが不十分であるということだと考えております。この間のネットワークはバス交通が担っているものと考えますが、定時性が確保できない道路事情や好ましい交通体系から考えますと、鉄道相互のネットワークにより、乗換えの利便性を確保することが最適であります。更に、鉄道整備により自動車交通の抑制効果も生じ、道路環境の改善にもつながるものと考えられます。環境面では、二酸化炭素の排出で見ますと、鉄道の1人1キロメートル当たりの単位輸送量で自家用自動車の9分の1であり、エネルギーの消費量は自家用乗用車の5分の1であります。鉄道は、クリーンで省エネルギーに貢献する交通手段だと言えると思います。

 私は、以前からこうした考えを持っておりました。これと同じかどうかは分かりませんが、当局におかれましては、平成4年、5年の2カ年をかけ、本市と伊丹市、川西市の3市共同で、阪神東部広域公共交通調査、いわゆる地下鉄の導入に関する調査を実施されております。私は、本市の将来の発展を考えますと、南北の鉄道はぜひとも必要だと思っておりましたので、この調査につきましては、一市民として当時からたいへん関心を持っておりました。調査結果につきましては、地下鉄導入の可能性ありとしながらも、3,000億円余りの事業費をどのように調達し、また、採算性を維持するための需要を生み出すルートをどのように設定するかなどが今後の課題であったと側聞しております。目下財政再建をめざす厳しい財政状況にある本市にあって、ばく大な投資を要する鉄道整備の問題を持ち出すのは、本市の置かれている状況に対する認識が甘いと、厳しいおしかりを受けるかもしれませんが、私は、直ちに整備をするべきだと申し上げているのではなく、長期的な取組みを積み重ねる中で考えていかなければならない課題であると申し上げたいのであります。

 大阪府下の鉄道網は、大阪市を中心に周辺都市まで拡充整備され、また、本市と同じような課題を持つ堺市では、本市とは逆の東西に鉄道を導入するために、鉄軌道整備基金条例及び鉄軌道対策室を設置し、国に働きかけるなど、着実に準備を進めていると聞いております。大阪に隣接する尼崎市あるいは阪神間は、府県が違うということでの障害があるからでしょうか、地下鉄などの鉄道整備に対する考えに差があるように常日ごろ感じておりました。そのような中で鉄道整備に関する調査をされたことは意義深く、こうした調査を将来にうまくつないでいくべきではないかと考えております。

 そこでお尋ねをいたします。

 2カ年の調査を実施し、今後とも他市と共同し、継続して検討すると伺っておりますが、その後の取組みはどうなっているのでしょうか。また、市長は、地下鉄などの鉄道整備の取組み等をどのようにお考えになっているのでしょうか、御答弁をいただきたいと思います。

 次に、放置自転車対策についてお尋ねいたします。

 我が国における自転車の保有台数は7,200万台を超えたと聞いております。国民1.7人に1台という数字に示されているとおり、国民生活に極めて密着した交通手段となっております。この自転車の用途は、御承知のように、幼児の遊戯に始まり、通勤、通学、買物等に利用されたり、あるいはスポーツ、レジャーとして利用されるなど、非常にその利用が広範囲に及んでおります。また、今後も最も手軽で便利な交通手段として私たちの日常生活の中で幅広く活用され、人の触れ合い、人と自然と触れ合いなど、最も人間的な乗り物として、その利用が増加する傾向にあります。

 しかしながら、私たちの最も身近で親しみのある乗り物である自転車が、鉄道駅周辺を中心に無秩序に大量放置されることによって、大きな通行障害をもたらし、道路や駅前広場等の道路交通環境を著しく阻害している状況にあります。それに加えて、夜間の無灯走行など自転車走行マナーの悪化に伴う交通事故の増加など、さまざまな社会問題を引き起こすまでに至っております。

 こうした現状の中で、各自治体では、自転車対策を所管する部局を設置し、自転車駐車場の整備をはじめ、放置自転車に対する規制条例を制定するなど、精力的に自転車対策に取り組んでこられました。同時に、国においても昭和55年に自転車法が制定されましたが、この法律には、放置自転車の撤去、保管、処分、原因者負担の根拠が明確ではなく、多くの問題点が各自治体から指摘をされております。法改正を求める声がしだいに高まってまいりました。これを受けて総務庁では、自転車基本問題研究会を設置し、今後の放置自転車対策に対する報告がまとめられた経過がございます。一方、衆議院交通安全対策特別委員会においては、自転車駐車場整備等に関する小委員会において自転車法の改正に向けての論議を鋭意進められ、議員立法として改正自転車法が国会に提出され、平成5年12月に衆参両院で全会派一致で可決成立し、平成6年6月20日から施行されましたことは御承知のとおりであります。この改正自転車法は、自転車の駐車対策などの放置防止対策のほか、自転車の安全利用も大きな柱とされており、道路法及び道路交通法などとの整合性を図る中で、自転車問題全般を網羅した、総合的視点に立ったものであります。私は、微力ではありましたが、衆議院の自転車小委員会にかかわりを持ち、自転車法改正に携わってきた経過がありまして、尼崎市における放置自転車対策の今後の在り方について大いに関心を持っております。

 本市では、これまで、大量の放置自転車を防止するため、昭和58年に放置自転車の防止に関する条例を施行し、これまで、自転車駐車場の整備をはじめ、放置自転車の強制撤去、自転車利用者に対する啓発の三本柱を推進して、その対策を講じてこられました。また、平成6年の改正自転車法の施行を受けて、本市でも条例改正され、自転車等駐車対策協議会の設置、撤去した放置自転車返還に当たっての原因者負担の明確化を図る一方で、強制撤去の強化に向けた保管所確保を行うなど、大変な努力をしておられます。

 本市は、約49平方キロメートルという狭い市域に鉄道駅が13駅あることや、山も丘もなく、限りなく平たんな地形で、自転車が非常に利用しやすいという特性があり、通勤、通学、買物等の交通手段として、自転車利用が促進されております。しかしながら、駅周辺での放置自転車は目に余るものがあります。歩行者の通行障害をはじめ、緊急車両通行の妨げなど、由々しき事態に立ち入っている状況にあると言っても過言ではありません。総務庁が集計した放置自転車全国実態調査の結果、市内13駅周辺での放置自転車数は、平成3年は1万2,763台で全国ワースト12位であったものが、平成7年は1万6,398台で全国ワースト6位となり、放置状況が年々悪化しております。平成7年の調査結果を駅別で見ますと、JR立花駅が全国ワースト2位、阪急武庫之荘駅が6位、阪急園田駅が16位と、それぞれ全国ワースト20位に入っている不名誉な状況となっておりますのは御承知のとおりであります。また、平成8年度の市独自調査では、放置自転車が若干減少したとはいえ、依然として1万3,310台の放置があります。

 こうした状況を改めて認識した上でお尋ねをいたします。

 これまでの対策にかかわらず、多くの放置自転車がある実態について、どのように考えておられるのか。また、放置自転車を防止するために、今後具体的にどのような施策を展開されようとしているのか、お伺いいたします。

 とりわけ、全国ワースト20位以内に入り、放置状況が極めて著しいJR立花駅、阪急武庫之荘駅、阪急園田駅の対策について、具体的にどのような取組みを行い、放置自転車の防止を図っていくのか、併せて御答弁を願います。

 次に、駐輪場の利用時間の問題についてお伺いいたします。

 市営の駐輪場は、午後10時になれば閉まってしまい、残業等で10時を過ぎることがあり、その時間帯はバスもなく、帰りはタクシーを利用しなければならず、不便を感じている、もう少し遅くまで利用できないかという声があります。中には、10時で閉まる関係から、やむなく駅周辺に放置をするという声も寄せられております。事実、私は、こうした市民の声を選挙戦を通じて何度もお聞きしております。駅前に設置されている駐輪場は、主に通勤通学者が定期的に利用されていますが、午後10時以降の乗降客も相当増えている傾向にあります。

 そこで、まずお尋ねいたしますが、なぜ午後10時までの利用時間の設定になったのでしょうか、その理由をお聞かせいただきたいと思います。

 駐輪場利用の実態を踏まえ、その利用者の利便性を図るためにも、利用時間の拡大を図ってはどうでしょうか。始発前から終電後までの利用時間であれば、利用者のニーズが100パーセント達成されますが、それに近づける努力をしてはどうでしょうか。そうすれば、駐輪場の利用率の拡大が図られるとともに、やむなく駅前に放置している自転車も減少するものと考えております。事実、全国ワースト6位の阪急武庫之荘駅の市営駐輪場は、利用率が年々低下をし、平成7年度では67.7パーセントとなっております。その原因は、財団法人自転車駐車場整備センターが24時間利用可能な駐輪場を整備されたためと考えられます。利用者ニーズにこたえるためにも、利用時間の拡大を図るべきだと考えますが、いかがでしょうか。前向きな御答弁をお願いいたします。

 引き続き、高齢者福祉にかかわる問題についてお尋ねいたします。

 我が国の高齢化は、少子化の進行と相まって、ますます加速しております。昨日の新聞によりますと、厚生省のまとめた平成9年度全国高齢名簿、いわゆる長寿番付によりますと、全国の100歳以上のお年寄りは8,491人に達し、過去最高となり、前年よりも1,118人増え、27年連続で記録を更新し、2年後には1万人を突破するとのことであります。また、同じく厚生省が発表しました平成8年簡易生命表では、昨年の平均寿命は、男性が77.01歳、女性が83.59歳で、男女とも世界一の長寿大国となっております。このように、高齢者人口の増加とともに、寝たきりや痴ほう性等の介護を必要とする高齢者も大幅に増加をしてきております。本市においても、平成7年度の国勢調査によると、人口は48万8,586人で、65歳以上の高齢者が6万2,438人、高齢化率で12.8パーセントとなっております。平成2年度に高齢者5万2,611人、高齢化率10.5パーセントであったのが、5年間に高齢者で9,827人、高齢化率で2.3ポイントと増加の一途にあります。高齢者の約12パーセントがなんらかの介護が必要であると厚生白書では言われておりますが、これを本市に当てはめてみると、約7,500人が介護に関する福祉サービスが必要となります。

 こうした中で、ホームヘルプサービス、ショートステイ、デイサービスといった在宅福祉サービス、住宅改造や高齢者向け住宅の整備等の住宅対策、更に、特別養護老人ホーム等の施設整備が重要かつ緊急な課題となっており、本市において、現在こうした高齢者対策の充実に力を注がれていることは一定の評価をするものであります。

 しかし、介護が必要となった方々への施策の充実を図るだけでは、間もなく到来する超高齢化社会への対応は困難であることは明らかであります。国においては介護保険制度の導入が具体化しつつありますが、地方公共団体においては、介護保険に備えた準備を進める一方、こうした保険を利用しなくても高齢者の方々が自立した豊かな生活を送れるための施策の充実に努めることがたいせつではないでしょうか。高齢者の約88パーセントは、現在介護を必要としないわけでありますが、こうした方々がこれからも介護を必要としない状態を維持していくことができれば、介護保険等の導入へ財政的不安も大きく解消できるのではないかと思います。そのためには、まず、高齢者の方々が自らの努力のもとで健康で生きがいを持ち、心豊かな生活を送っていただくことが重要であります。高齢に伴い、疾病や事故等による負傷等の可能性が高くなることは否めませんが、健康に配慮した食生活やスポーツ活動、市民健診の受診などを日常的に行うことにより、身体の健康を保持し、また、趣味や楽しみを持った生きがいに満ちた生活により、心の健康を保持することは、高齢者自身だけではなく、市にとっても喜ばしいものであります。

 ただ、こうしたことを高齢者自身に求めていくだけでは、効果は期待できないものであります。市においての啓発と機会や場の提供を積極的に行う必要があります。また、人は一人では生きていけないものであり、地域をはじめとした社会の中で人間関係を保ちながら生きています。特に高齢者の方々にとっては、これまでに培ってこられた知識や経験を生かしながら、地域社会の一員としての役割を担い、相互に助け、助けられる生活を送ることが、大きな喜びと安心につながるものであると思います。今のうちにこうした良好なコミュニティづくりを積極的に進めていくことが、超高齢化社会の到来に対応できるものであります。

 私なりの考えをるる申し上げてまいりましたが、要は、高齢者の方々が住み慣れた地域で生きがいを持って、文字どおり元気で過ごしていくということがたいせつであると同時に、高齢者の方々を温かく支え、応援し合うコミュニティが何よりもたいせつだということであります。大震災時、多くの倒壊家屋が発生しつつも、迅速な救出活動を消防団を中心にされた淡路島北淡町では、どこにだれが住んでいるかではなく、どの部屋にだれが寝ているかがお互いに分かっていたということであります。それぞれの地域性はあるものの、本市は、その地方社会のよい面と都会のよい面とをうまく生かせる可能性を秘めていると申し上げたいのであります。

 それを支えるコミュニティづくりの一つとして、幅広い年齢層の方々との交流の場を設けることについて、当局はどのような施策を講じられ、また、今後どのような考えを持って進められようとしているのか、お尋ねをいたします。

 以上で第1問を終わります。(拍手)



○議長(石本晟君) 答弁を求めます。

 宮田市長。

 (宮田良雄君 登壇)



◎市長(宮田良雄君) 厳しい財政状況の中でのまちづくりについての基本的な考え方であります。

 現在、経済が長期的に低迷をしております。そしてまた、国では財政構造改革というものを進めておりますので、その影響が考えられます。そういった中では、尼崎市の財政事情は極めて厳しい状態が続くものと予想いたしますけれども、まちづくりの長期的な展望ということには、これは手を緩め怠ることはできない、そのように思っております。特に21世紀の尼崎の将来を左右するような大きなプロジェクト事業につきましては特にそうであります。臨海西部拠点開発事業、JR尼崎駅北西地域整備事業、また、阪神尼崎駅周辺の都心整備事業、そのようなまちの魅力をこれから創生していくような、そういった事業につきましては、いろいろな英知を結集して、これからもまちづくりを進めていきたい、そのような思いでございます。ただ、各事業の推進に当たりましては、これは中長期的な財政事情を十分に考慮する中で進めてまいりたい、そのように考えております。



○議長(石本晟君) 村上企画財政局長。



◎企画財政局長(村上義光君) まず、国の財政構造改革に対する本市の影響についてのお尋ねでございますが、財政構造改革は、国、地方を通じ、赤字財政からの脱却をめざしたものであり、地方財政に対しても厳しい歳出抑制が求められております。特に平成10年度地方財政計画では、公債費を除く一般歳出を対前年度比マイナスとする方針であり、国の歳出カットと併せまして、地方の投資単独事業も縮減されることから、地方交付税や地方債の抑制、更には国庫補助金の減額など、地方財政への大きな影響が避けられず、本市におきましても今後いっそう厳しい財政運営を強いられるとともに、財政計画にも影響があると認識しているところでございます。

 次に、阪神東部広域交通調査につきまして、その後の取組みと地下鉄などの鉄道整備の取組みについての御質問でございますが、平成4年、5年の2カ年で調査を行いました後、尼崎、伊丹、川西の3市で今後とも共同して調査で得た課題について分析、検討することを確認しておりましたが、いずれの市におきましても、震災復興、また財政の建て直しを緊急課題としており、今日、本調査の具体的な進展を見ていないのが実情でございます。交通基盤は、市民の生活を支え、都市の発展に欠かせない問題でありますが、その整備には、計画から整備完了まで相当長期を要するものでございます。それだけに、交通問題を考えるとき、調査研究を一過性に終わらせずに、継続的に取り組む必要があると考えております。特に鉄道に係る問題は、御指摘にもありましたように、非常に重要な社会的あるいは環境面での役割を期待できる一方、その実現には多くの困難な課題もございます。したがいまして、今後は長期的視点に立って検討してまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(石本晟君) 宮崎美化環境局長。



◎美化環境局長(宮崎修君) 放置自転車対策に係ります一連のお尋ねにつきまして、順次お答え申し上げます。

 これまでの放置自転車防止対策にかかわらず、なお多くの放置自転車がある実態について、どのように認識しているのか、また、今後どのような施策を展開していくのかというお尋ねでございます。

 御指摘にもございましたように、本市は地域の特性からいたしまして、非常に自転車利用が容易なまち並みでございます。自転車は、通勤、通学、買物等の短距離交通手段として最も便利な乗り物であります。駅周辺に放置自転車が集中する原因といたしましては、昨今、自転車の利便性が見直され、特に阪神・淡路大震災以降は、これまでのバス利用や徒歩の方が自転車利用に切り替えられたこと、また、最近の傾向といたしまして、自宅から駅まで歩いて10分程度の方も、徒歩を敬遠し、自転車を利用されている実態もございます。これに対しまして、利用自転車数に見合った自転車駐車場が整備されていないことによるものと考えております。このような駅周辺における放置自転車の実態は、駅前の美観を損ねているばかりでなく、道路交通環境を著しく阻害しておりまして、また、市民生活の安全確保のために早急に解決しなければならない緊急課題と認識いたしております。

 したがいまして、自転車駐車場の整備をはじめ、その利用率の向上、放置防止に最も効果のある放置自転車の強制撤去、駅から近くの方々の自転車利用の自粛協力など、今後ともこれらの取組みをいっそう推進してまいります。

 次に、放置状況が極めて著しいJR立花、阪急武庫之荘、阪急園田各駅の防止対策についてでございます。

 御指摘の3駅につきましては、特に放置状況が著しいことから、重点的に強制撤去を行っているところでございまして、特に本年度は、JR立花駅に土曜及び日曜日、休日にも自転車等駐車指導整理員を配置いたしまして、自転車利用者への放置防止の啓発を行うほか、それぞれの駅で自転車駐車場整備を鋭意進めてまいろうとしております。

 今年度の駐車場の整備状況を申し上げますと、JR立花駅につきましては、駅北側の子ども広場用地を活用いたしまして、約400台増設いたします。駅南につきましては、現在工事中であります立花南市街地再開発事業として、交通広場地下に約2,300台を整備し、平成11年度末に完成する予定でございます。

 次に、阪急武庫之荘駅につきましては、駅南側の西線路沿いの水路敷を活用いたしまして、約340台を増設いたします。

 更に、阪急園田駅につきましては、駅北側の都市計画道路園田豊中線予定地の地下に約1,000台を整備し、平成11年度末に完成する予定にいたしております。

 いずれにいたしましても、放置自転車問題は、利用者自身の意識によるところが大きく、今後とも自転車利用者の協力を得るような啓発を行ってまいります。

 駐車場の利用時間に対するお尋ねでございます。

 市営の屋内自転車駐車場の利用時間につきましては、施設開設当時では午前6時から午後10時までの時間帯の利用が全体の約95パーセントを占めていたことなどから、現行利用時間を設定したものでございます。しかし、現在設置いたしております屋外自転車駐車場につきましては、24時間利用が可能であります。御提言の利用時間の拡大を図るためには、新たな防火、防犯対策を講じる必要があることや、自動開閉シャッター等機械化する場合には相当の経費が必要なこと、更に、施設改修が必要になることなど、解決しなければならない多くの課題がございます。しかしながら、今後新設する自転車駐車場につきましては、利用時間の拡大など、自転車利用者の利便を図るための施設として計画いたしておりますので、既存の施設もそれに併せて今後検討してまいります。

 以上でございます。



○議長(石本晟君) 立石福祉局長。



◎福祉局長(立石廣海君) 幅広い年齢層の方々との交流の場を設けることについて、どのような施策を講じられ、また、今後どのような考えを持って進められるのかについての御質問にお答えいたします。

 現在本市におきましては、世代間の交流を図るため、長寿ふれあい運動会を実施しているほか、長寿社会ふれあいカーニバル、小地域福祉活動モデル事業等の事業に対する助成をするなど、幅広い年齢層の方々の交流の場を設けているところでございます。また、本年度は、心豊かな長寿社会を考える国民の集い全国大会を誘致するなど、積極的に取り組んでいるところでございます。今後は、従前の施策に加え、地域における自発性、自主性がたいせつであるとの観点から、小地域での住民主体の地域福祉活動や触れ合い交流などの福祉コミュニティ拠点づくりが必要であると考えております。

 以上でございます。



○議長(石本晟君) 黒川治君。

 (黒川 治君 登壇)



◆28番(黒川治君) 御答弁ありがとうございました。現状の報告という程度のことでなかったかと思いますが、私にとりましては初めての質問に対しての答弁でございますので、これから長い議員活動の中で一生忘れることのできない答弁だったと認識をさせていただきたいと思っております。

 それでは、2問目に移らせていただきたいと思います。2問目では、第1問でいただきました御答弁を踏まえて、もう少し踏み込んだ形で質問をさせていただきたいと思います。

 まず、地下鉄整備に対する取組みについて御答弁をいただきましたが、このような大きな課題は、短期的に成果が上がるものではなく、事業を進めるに当たっての困難な障害が幾つもあるものは始めからあきらめがちでありますが、本市の発展を考え、10年や20年をかけても成し遂げるべき課題であるとしましたら、また、そのようにお考えになるのであれば、調査を生かし、継続的に取り組まれる必要があると思っております。鉄道整備に当たっては、現在の制度では運輸政策審議会の答申路線として位置づけることが重要であります。現在の答申は2005年までとなっております。できれば次の答申路線への位置づけをめざして、今後とも取り組んでいただきたいと願っております。この地下鉄問題につきましては、要望にとどめておきたいと思います。

 次に、財政問題についての再度の質問でありますが、中長期的な視点から、税源とまちづくりについてお尋ねいたします。

 市の歳入の柱である市税の見通しについてでありますが、経済の低成長、人口の減少が続く中、個人市民税が大きく伸びない、また、法人市民税は景気に左右されて不安定であり、更に固定資産税は、地価の下落などにより横ばい若しくは減少している状況であります。また、現在国において検討されている地方分権が具体化してきますと、新たな財源も必要になってくるのではないかと思います。したがいまして、現在の財政状況を考えますと、行革の取組みによる歳出の抑制などは当然でありますが、他方では、税源かん養の手だてを講じていくべきであると考えます。ひいては、それがまちの活性化につながるのではないかと私自身思います。

 そこでお尋ねをいたします。

 本市活性化のため、特に税源のかん養という観点を踏まえ、まちづくりをどのように進めていく考えなのか、お聞かせをいただきたいと思います。

 次に、放置自転車対策について再度質問いたします。

 尼崎市では、平成7年10月に鉄道事業者、警察、市民、学識経験者、行政で構成する尼崎市自転車等駐車対策協議会を設置し、約1年半にわたる調査審議を行い、本年2月に尼崎市の放置自転車対策の基本方向と今後取り組むべき課題の意見書が市長に提出をされたところであります。この意見書を拝見いたしますと、総合交通体系としての自転車利用や自転車対策の組織体制の整備をはじめ、放置自転車の強制撤去、自転車駐車場整備、自転車利用者への啓発や警察署との連携強化及び自転車事故を防止する安全利用の促進など、自転車対策全般にわたるさまざまな提案がされております。

 そこでお尋ねをいたします。

 私は、この意見書を市長が当然尊重し、具体的な施策展開を行うことと思いますが、この意見書を踏まえて今後どのように放置自転車問題の解決に向けた取組みを行っていくのか、お伺いをいたします。

 また、意見書の中にも、他の自治体でのレンタサイクルシステムの導入などの自転車の高度利用の事例が紹介されております。私が特に注目したいのは、武蔵野市の吉祥寺駅を中心としたコミュニティバス、いわゆるムーバス事業であります。この事業は、東京都国分寺市に住んでいる私の友人からも、武蔵野市吉祥寺駅のムーバスは、とても便利でたいへん評判がよく、他市に住んでいる私でもよく知っていますよと聞いております。これは、吉祥寺駅に出たいが、足が悪くなって、バス停まで遠いために歩いて行けない、自転車は怖くて乗れませんという高齢の女性からの一通の手紙をきっかけに検討され、高齢者の方にまちに出てほしいといったことから、このムーバスが導入されたとのことです。

 その内容を簡単に紹介いたしますと、民間のバス路線とは異なった路線を運行し、吉祥寺駅を中心にした約4キロのコースを25分で循環する小型バスを15分間隔で運行しております。バス停は、高齢者の歩行を考慮して、約200メートル間隔に設置し、狭い道を通り、家の玄関前から乗れて、しかも100円という非常に安い運賃で運行しているものであります。さきほども紹介しましたように、もともとは高齢者対策として導入されたものでありますが、高齢者に限らず、通勤通学者も自転車利用からムーバスに切り替えるケースも多く、結果的に吉祥寺駅周辺の放置自転車の防止に役立っていると聞いております。

 そこで、武蔵野市では民間のバス路線しかなく、本市とは事情が違う面が多々あろうかと承知をいたしておりますので、ムーバスのような循環バスを導入せよと言うわけではありません。しかし、乗客離れが続いている市バスの現状の中で、路線見直しに伴い、サイクルアンドライドの試みなどのような市バスと自転車との共存策などの乗客サービス向上策を今後どのようにお考えか、また、大部分の利用者、つまり市民の方々からのアイデアを反映できるようお願いをしたいのですが、いかがでしょうか、お答えを願います。

 また、駅周辺で放置されている自転車利用者の多くが鉄道駅を利用されている現状があることから、改正自転車法でも、鉄道事業者の積極的な協力義務が規定され、法第5条では、地方公共団体又は道路管理者から自転車駐車場の設置の協力を求められたときは、その事業との調整に努め、鉄道用地の譲渡、貸付けその他の措置を講ずることにより、自転車駐車場の設置に協力をしなければならないとされております。したがって、本市の自転車対策を円滑に推進するためにも、鉄道事業者に対して自転車駐車場の整備をはじめとする放置自転車対策への協力を求めるべきだと考えております。

 そこでお尋ねをいたしますが、これまでの鉄道事業者の協力はどうであったのか、また、今後どのような協力を鉄道事業者に求めていくのか、明確な答弁をお願いいたします。

 次に、高齢者問題についてであります。

 第1問でも同じ趣旨の内容について若干触れましたが、地域社会を支えるコミュニティ活動には種々の活動がありますが、中でも地域福祉活動を進めることがたいせつであります。さきに申し上げましたように、高齢者の12パーセントが介護が必要であり、残り88パーセントは介護を必要としておりません。しかしながら、この88パーセントの方々については、介護は必要ないかもしれませんが、ひとり暮らしのため孤独感を感じていたり、先々の不安を抱いていたりするものであります。こうした場合も行政だけでは対応できません。また、12パーセントの方々には行政による福祉サービスで支援しなければなりませんが、行政サービスだけで24時間支援できるわけではありません。本市においても、新たな施策の創設やサービス内容の充実などを図られ、こうした行政サービスのすき間を減らすよう努めていただかなければなりませんが、宮田市長が述べられております地域力に基づく福祉活動によって支援していかなければ対応できない分野も必ずあります。特に今回の阪神・淡路大震災で大きな活躍をされ、ボランティア活動をほんとうに純粋なものとして、市、市民、事業者が一体となった更に大きな地域福祉活動へと発展させていくことが今後の大きな課題であると考えております。

 そこでお尋ねいたしますが、高齢者福祉については、要援護高齢者対策に併せ、要援護にならないための予防的施策、更に、助け合いやボランティア活動等の地域での福祉の風土づくりを総合的に進めることが重要であると思いますが、高齢者福祉を進めるに当たっての基本的な考え方及び具体案をお聞かせ願いたいと思います。

 最後に、教育問題についてお伺いしてまいります。

 私は、国はもとより、この尼崎市、そして地域の発展は、青少年の教育とその健全な育成こそが最もたいせつであり、その原動力になるものと確信しております。健全、すなわち体と心が穏やかで前向きに生きる、そしてよりよい方向をめざして進むことであります。しかしながら、今日の社会全般を見回してみますと、児童生徒、青少年を取り巻く環境には危機的なものがあります。彼らが被害者となり、また加害者となる事件が新聞紙上をにぎわさない日はないというほど、ひん発しているのが現状であります。特に青少年が引き起こす事件については、次第に凶悪化しているとともに、その動機が衝動的あるいは短絡的になっております。むかつくから、遊ぶ金が欲しかったから、気に入らなかったからという理由で簡単に人を殺傷し、また、盗みを働くものであります。まことに憂慮すべき事態であります。

 戦後、我が国は、幾多の先人のたゆまぬ努力により、世界の中でもトップクラスの経済的な発展を遂げ、生活は豊かになり、教育面においても、高校や大学の進学率に見られるとおり、著しく向上してまいりました。しかしながら、一方において、相手を思いやる寛容で広い心、あるいは環境の変化に対応しながら強くしなやかに生きていく強い精神力や忍耐力、また、多様な考え方や意見の中から自分の生きる道を判断していく思考力、このような人間として絶対に必要なものがしだいに弱まってきているのではないかと危ぐいたすところであります。このような危機感こそが、今文部省をはじめ教育関係者の中で話題となっている心の問題として提起されていると認識いたしております。

 私は、問題に対する課題解決という消極的な姿勢ではなく、もっと積極的にこれからの時代を切り開き、国際化や情報化の時代に対応できる、しなやかでたくましい心を持った青少年を育てていくという強い決意を、教育に情熱を傾けておられる宮田市長はじめ教育委員会に求めたいと思います。

 さて、生きる力、心の教育とは何か。それは、私が理解する範囲では、極めて簡単なことであり、人間として生きていく上で当然に備えておくべき基本的な事項であると考えております。おこがましいことを申すようですが、人への思いやり、社会の一員として決められたことを守ること、家庭や地域をたいせつにすること、正しいことと間違っていることを判断すること、美しいものや自然をたいせつにすることなど、極めて当然なことを自然に行っていけるよう身につけさせることこそが、教育の原点であると思います。また、このようなことを教え、伝えていくことが、家庭や学校に与えられた責務と言えるのではないでしょうか。大人は、子どもに対して常に教え導くという姿勢が不可欠であり、子どもにとって啓蒙的な力を持つものでなければならない。愛情と自信に満ちあふれた大人の純粋なしっ声によって、子どもたちは自分の間違いと弱さに気づき、心の奥底にある善良なる魂をしだいに育てていくのである。その過程で、子どもたちは、しかってくれた大人への信頼を深め、自分の間違いや弱さを克服するための忍耐というかけがえのない倫理を学んでいくのである。私に倫理を御指導くださる方の家庭教育に対するお考えであります。しかしながら、現実として心の問題、心の教育がこれほど言われるということは、やはり当然なことが当然なこととしてできていないということになります。何か原因があるわけです。

 そこでお伺いいたします。

 教育委員会は、心の問題とはどのように認識され、受け止めているのでしょうか。また、これは全国的に早期に解決すべき課題となっておりますが、都市部と農村部では異なるかもしれません。それぞれの都市にはそれぞれの特徴があるわけですが、この心の問題の中には本市独自の問題はないのか、併せてお答えください。

 さて、心の問題では、心という極めて抽象的な言葉で表現されておりますが、一方、この解決に向けてとなりますと、一転具体的な施策を実施し、対応していかなければなりません。目に見える形で現場で指導される先生方やそれぞれの保護者に示していかなければ、意味をなさないことになります。

 そこでお伺いいたします。

 教育委員会は、この心の問題、心の教育に対して、当面はどのような対応をお考えでしょうか、更に、来年度以降の中期的な展望もあれば、その方策をお聞かせください。

 次に、市立高校の特色づくりとスポーツの振興についてお伺いいたします。

 私は、議員に立候補いたします折に、青少年の健全育成のためには、スポーツ活動をいっそう推進することがたいせつであると訴えてまいりました。これは、私自身が学生時代にスポーツに打ち込み、そのときの経験が現在の私の思考や活動の原点となっているからであります。よりうまくなりたい、試合に勝ちたいという気持ちをもとに体を鍛え、一人で、また仲間と考えながら取り組み、失敗もし、反省もしましたが、振り返って考えますと、なによりも一つのことに一生懸命に打ち込んできたことが、社会に出て生きていく上での自信となり、支えとなっているように思います。その意味におきまして、市立高校の特色づくりの一環として平成12年4月に市立尼崎高校で開設されます体育科については、市長の御英断に心から敬意を表するものであります。今後大いに力を入れていただき、明日の尼崎と言わず、我が国のスポーツ界に貢献できるようなりっぱな人材を出していただくよう、今後の整備に当たっては十分に検討されることを希望いたしております。

 さきほどの心の教育に関して言えば、健康で活発な子どもたちを育てていく上で、スポーツの果たす役割は大きなものがあります。自分の可能性に向かって考え、努力し、また身体を鍛練していく中で、体験的に得るものはたくさんあります。また、これからの高齢社会に向けて、自らの健康を維持しながら、楽しみとしてのスポーツができることは、個人のライフスタイルを確立する上でも大きな位置を占めていくと思います。更に、より大きな目で見てみますと、スポーツの世界は国際化しており、また、運動生理学などに見られるような科学的なジャンルにも踏み込んできております。このようなことを考えますと、本市のスポーツを指導し、実践する人材を輩出する体育科ができることは、青少年に具体的な一つの大きな目標を与え、青少年の健全育成に資するものであるととらえております。

 ところで、こうした視点から市立尼崎高校の体育科について調査し、説明もいただいたところでありますが、計画がうまく進ちょくしているのか、期待が大きいだけに、一抹の不安も禁じえないところであります。一つには、体育科に必要な施設として、第2体育館棟というものが計画されておりますが、新しい大規模な建物をつくるという意味合いでは、現在、震災により建設中の本校舎にかかわる一定の経過があります。先輩議員にお聞きし、また資料を見る中では、この本校舎の建設に当たっては、一部周辺住民の反対がありました。このたびの第2体育館棟の計画を見ますと、延べ床面積が1万2,000平方メートル、いちばん高いところで5階建てと、本校舎には及ばないものの、かなりの規模を有しております。このような建物を予定の期間でつくることには、同じてつを踏むことなく、周辺住民の理解と協力を得ることがたいせつとなります。

 そこでお伺いいたしますが、第2体育館棟の建設については、現在どのような進ちょく状況となっているのか、また、近隣住民の反応はどうか、協力は得られているのか、お答えください。

 体育科の設置計画には、必要施設として第2グラウンドを挙げており、その候補地としては、東園田町の24中学校用地とされております。学校からはやや離れており、私は、本来は近くに求めることが望ましいと思いますが、現在は適地がないということで、ここで体育科の授業やクラブ活動を行うということであります。当然移動には時間がかかるわけでありますが、このような中で、学校としては、この第2グラウンドをどのように運営されようと考えておられるのか、ほんとうに素朴な疑問が出てくるわけであります。

 そこでお伺いいたします。

 第2グラウンドは、授業やクラブあるいは学校行事でどのように使用されようと計画しているのか、また、普通科の生徒がクラブ活動をする場合は、うまく移動させることができるのか、お答えください。

 最後に、青少年の健全育成のためのスポーツ振興の考え方について改めてお聞きしたいと思います。

 スポーツの振興に関して重要なことの一つに、基盤の整備ということがあります。掛け声だけは快く響いても、実際に運動できる施設や設備がなければ、期待にこたえることはできません。スポーツのまちを標ぼうしていくのなら、市民や青少年が気軽に利用できる一定の水準を持った施設を確保し、整備していく必要があります。その意味におきまして、私は、特に青少年のスポーツを広めたり高めていく施設の現状については十分ではないと考えております。もちろん、阪神大震災により仮設住宅の建設等のために多くのグラウンドや公園が提供されており、それは被災者の救済のための当然の措置として承服いたしております。しかし、震災以前の状況を見ましても、青少年のスポーツをする環境については十分とは言えなかったと思います。河川敷を利用しての野球や、練習場所を求めての不規則な移動などを見ますと、私は、震災復興も進みつつある今、今後を見通した青少年のスポーツ振興ための総合的な施策の必要性を感ずるのであります。また、伊丹市教育委員会は、児童生徒の運動、スポーツ活動に関する実態調査という報告書を専門家に依頼し、小、中、高校生の意識をまとめております。たいへん興味深く目を通させていただきました。

 そこで、スポーツのまち尼崎を提唱されている宮田市長にお伺いをいたしますが、市長は、市民スポーツの振興に情熱を注がれておりますが、その基本段階とも言える青少年のスポーツ振興についてどのような姿勢をお持ちでしょうか。また、施設、設備の拡充が必要と思われますが、そのお考えをお聞かせください。

 更に、伊丹市のような実態調査を行っているのでしょうか。既に調査しているのであれば、それをどのように生かそうとされているのか。また、まだ調査をされていないのであれば、ぜひ調査をすべきと考えますが、その考えがあるのかどうか、お聞かせをください。

 次に、青少年のスポーツ振興について、諸先輩を前にまことに恐縮ではありますが、ここで具体的な一つの提案をさせていただきたいと思います。

 それは、今アメリカの都市部などでたいへん盛んなストリートバスケットの施設をつくることであります。いま少し詳しく説明をいたしますと、このストリートバスケットは、野球で言えば三角ベースのように、ちょっとした場所を使って楽しむ自然発生的にできたバスケットボールのゲームです。一つだけのバスケットリングを使って、3人対3人でミニゲームをすることから、専門的にはスリーオンスリーと呼ばれており、青少年のみならず、性別や世代を超えた幅広い年齢層の方が楽しめるスポーツですが、一方においては、全国大会や国際大会にまで発展しつつあります。スポーツの原点はまず楽しむことにあると思います。プロ野球の選手にしても、その原点はバットとボールだけの三角ベースや草野球にあると言われております。このストリートバスケットのよさは、極めて狭い面積で済み、また、設備にしましても、バスケットリングが一つだけあればよいという、経済的にもローコストにもかかわらず、ボール一つあれば、世代や性別を超えた多くの人々が参加をし、また見学をして楽しめることにあります。そして、その中からすばらしい選手が出てくるかもしれません。私は、このような施設を市内の公園で幾つかつくっていくことは、市民や青少年のスポーツ振興の一助となるものと考えております。

 そこで宮田市長にお伺いをいたします。

 市内のほとんどの公園には滑り台やブランコなどの必要な遊具が設置され、子どもたちが楽しく利用していますが、私が提案する、この公園でのストリートバスケットの施設は、少しのスペースさえあれば設置することが可能ですので、これをつくる提案についてどのようにお考えでしょうか。私の意図するところをお酌み取りいただき、前向きな答弁をお願い申し上げます。

 教育関係につきましては以上でありますが、私が申し上げてまいりました青少年の健全育成こそが、今後本市が魅力ある都市として発展できるかどうか、評価を受ける都市となれるかということに帰結すると思います。そのためには、教育、そして特にスポーツ振興に力を注いで、具体的な施策として市民の目に見えるようにしていただくことを最後に強く要望しておきます。

 こうして質問をさせていただきますと、あれも聞きたい、これも聞きたいと、まだまだ多くのことを伺いたいのではありますが、初めてのことでもあり、これですべての質問を終わらせていただきます。

 初めての経験で、たいへん緊張いたし、お聞き苦しいところがあったこととは思いますが、先輩議員の皆様方には、長時間の御静聴、まことにありがとうございました。(拍手)



○議長(石本晟君) 答弁を求めます。

 村上企画財政局長。



◎企画財政局長(村上義光君) 税源のかん養という観点を踏まえ、まちづくりをどのように進めていくのかというお尋ねでございます。

 本市まちづくりを計画的かつ安定的に推進していくためには、行財政基盤の確立を図ることが必要であり、とりわけ歳入の根幹である市税収入の安定的な確保が最も重要であると認識いたしております。そのためには、本市の特性を生かしながら、特に新たな都市イメージの創出、産業の再生など、中長期的な展望に立ち、本市の再活性化に向けた魅力あるまちづくりへの取組みを通じまして、市域の経済力を高め、所得、資産、消費のそれぞれの課税ベースの拡大を図っていくことが重要であると考えております。

 以上でございます。



○議長(石本晟君) 宮崎美化環境局長。



◎美化環境局長(宮崎修君) 放置自転車問題の解決に向けて、自転車等駐車対策協議会の意見書を踏まえ、今後どのような取組みを行うのか、こういうお尋ねでございます。

 御指摘の意見書は、これまで取り組んでおります自転車駐車場の整備、強制撤去の強化、自転車利用者に対する啓発の三本柱をより推進していくほか、幼児期からの教育の必要性、自転車利用と他の交通手段との役割分担等の総合的な交通体系の在り方など、多岐にわたる問題提起がされておりまして、まちづくり全般のものとなっております。これらの放置自転車対策に対する多くの課題を解決していくためには、自転車利用者のモラルの高揚が不可欠であると認識いたしており、更に関係部局との十分な連携を図る中で、全庁的に取り組んでいく必要があると考えております。いずれにいたしましても、意見書には長期的な視点に立った課題も含まれておりまして、放置自転車問題は一朝一夕で解決できるものではありませんが、今後とも、これまでの三本柱の取組みを基本に、鉄道事業者、関係機関及び市民の協力を得る中で、協議会からの意見の実現に向け、粘り強く推進してまいります。

 また、放置自転車防止に対する鉄道事業者の協力でございますが、これまで鉄道事業者には、自転車駐車場の設置、運営、用地の提供及び啓発など、一定の協力をいただいております。また、今年度には武庫之荘駅南側の西線路沿いの自転車駐車場の増設に当たり、鉄道敷地の一部を提供していただくことになっております。なお、協議会の意見書でも指摘されておりますとおり、改正自転車法の趣旨を踏まえ、鉄道事業者に対し、今後とも自転車駐車場の設置、運営、用地の提供などの放置自転車対策について積極的な協力を要請してまいりたいと考えております。

 以上です。



○議長(石本晟君) 松本自動車運送事業管理者。



◎自動車運送事業管理者(松本博君) ムーバスを例に挙げられ、市営バスの今後の乗客サービスの向上策について、それから、市民のアイデアの反映について、こういうことについてお尋ねでございます。

 市営バスの乗客サービスの向上策につきましては、バス運行面におきます定時性、迅速性の確保、これが非常に重要でございます。今回の路線見直しに当たりましても、実態に即した運行所要時分の設定ですとか、目的地までの短絡化などに重点的に取り組んでいるところでございます。更に、鉄道駅から一定の距離にあります停留所におきまして、自転車からバスへ乗り継いでいただけるよう駐輪場を設置する、いわゆるサイクルアンドライド方式の試みですとか、それから、バスカードシステムをはじめ、だれもが利用しやすいノンステップバスの導入につきましても具体的な検討を行っているところでございます。

 また、市民の方々からのアイデアにつきましては、御指摘のように、新たな発想で乗客誘致策を考えていくことは必要でございまして、従来からアンケート調査等適宜実施しているところでございますが、今後とも、市民の方々の意見に十分耳を傾けますとともに、いただきました御意見につきましては、企業経営の観点を踏まえ、研究してまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(石本晟君) 立石福祉局長。



◎福祉局長(立石廣海君) 高齢者福祉を進めるに当たっての基本的な考え方及び具体案についての御質問にお答えいたします。

 高齢者等が住み慣れた地域で安心して住み続けるためには、保健、医療、福祉が緊密に連携したケアサービス供給拠点と、住民主体の小地域での地域福祉活動やボランティア活動などの福祉コミュニティ拠点との一体的な整備運営は欠かせないものであると考えております。そのような観点から、昨年度、県においては、地域安心拠点構想を公表し、モデル事業を進めているところでございます。本市といたしましては、この構想の趣旨も踏まえ、本市独自のネットワークづくりのため、市、市民、事業者が一体となった地域福祉活動拠点の整備に取り組んでまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(石本晟君) 山田教育長。



◎教育長(山田耕三君) 教育問題につきまして、順次御答弁申し上げたいと思います。

 まず、心の問題の認識についてでございます。

 地域社会での人間関係の希薄化や少子化、核家族化による生活体験の不足等、また一方、社会環境の急激な変化などは、子どもたちの生活の在り方を大きく変容させまして、他者を思いやる温かい気持ちを持つことや望ましい人間関係を築くことがたいへん難しくなってきている時代でございます。生きる力のもととなります命を尊重する心、他者への思いやりや社会性、倫理観や正義観、美しいものや自然に感動する心の在り方、これを心の問題ととらえておるところでございます。子どもは大人の背を見て育つ、こういうふうに言われます。子どもの心の問題は、また反面、大人の心の問題でもあろうかと思います。大人自身が豊かな心を持ち、自らの行動をもって子どもたちに善悪のけじめをしっかり身につけさせる、こういったこともたいせつな一面であろうかと思っておるところでございます。学校教育におきましても、こういったことを念頭にいたしまして、豊かな心をはぐくむ教育により積極的に取り組んでまいりたいと考えております。また、この心の問題につきましては、各地域によりまして生活実態こそ違え、全国に共通する課題であろうかと、こういうふうに考えております。

 次に、心の教育、心の問題に対する当面の対応についてでございます。

 豊かな心は、子どもたちが人間としての在り方を自覚して、他者との実際のかかわり合い、互いに喜びや苦しみを共有する経験からはぐくまれるものでございます。各学校園におきましては、子どもが自然との触れ合いを深める自然学校や、また、養護老人施設等の訪問、動植物の飼育、栽培、こういった豊かな心をはぐくむ教育実践を行っているところでございます。また、公民館におきましても、子育て学級事業をはじめ、家庭での教育力の向上に向けての各種事業を実施しているところでございます。教育委員会といたしましても、今後とも、この心の教育の重要性を踏まえ、これらの施策を積極的に推進してまいりたいと考えております。

 次に、市立尼崎高等学校の体育館の建設に係るお尋ねでございます。

 市立尼崎高等学校の第2体育館棟の建設につきましては、学校現場の意見を十分聴く中で基本的な考え方をまとめまして現在設計に着手しておりまして、今年度末に設計が完了する予定でございます。また、近隣住民の方々には、既に7月の下旬から施設の概要などについて説明をさせていただいており、御理解をいただいているものと、こういうふうに考えております。

 次に、この体育科に関する第2グラウンドの使用計画等についてでございます。

 体育科設置に向けた事業の実施方法等につきましては、現在、学校内で特色づくり推進委員会というのを設けまして、具体的な検討を行っているところでございます。第2グラウンドにつきましては、基本的にはサッカー、ラグビー、陸上競技、この三つの種目を基本として利用を考えております。また、クラブ関係におきましては、クラブは普通科の生徒も一緒に活動いたしますので、普通科の生徒を含めた関連のクラブが練習する予定になっております。

 なお、第2グラウンドへの移動につきましては、専用のバス等によりまして、授業やクラブ活動が円滑にできるよう、十分に配慮してまいりたいと考えております。

 次に、青少年のスポーツの振興についてでございます。

 青少年に限りませず、市民の一人ひとりがスポーツに親しむことは、健康の保持増進と体力の向上が図れるだけでなく、明るく豊かで生きがいのある生活を営む上での極めて重要なものであると考えております。そのため、本市におきましては、スポーツのまち尼崎促進事業として、水準の高い全国大会の誘致や、あるいはスポーツ祭、体育館での各種スポーツ教室などを実施いたしまして、気軽にスポーツに親しめる機会を設けており、更にまた、スポーツの巡回指導、学校スポーツ施設の開放などを行うことによりまして、市民の健康意識を高め、体力づくりの場の提供を行ってまいっているところでございます。今後とも、これらの事業を更に充実するとともに、スポーツの施設の整備につきましても、長期的な展望を持った計画をもって進めまして、スポーツの振興を図ってまいりたい、こういうふうに考えております。

 なお、伊丹市ような実態調査について行っているのかというお尋ねでございますが、本市の場合は、市民スポーツの振興につきましては、スポーツ振興審議会の意見具申、更に体育協会などのスポーツ団体からの幅広い意見等をいただく中で、市民ニーズを十分把握し、施策の展開を図っているところでございます。議員の御提案につきましては、市民スポーツニーズの把握の一つといたしまして、今後の参考にいたしてまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(石本晟君) 大井土木局長。



◎土木局長(大井善雄君) 具体的な一つの提案ということで、公園にストリートバスケットの施設を設置してはどうかといった御質問にお答えを申し上げます。

 近年、自由時間の増大や高齢化の進展等を背景といたしまして、幅広い年代層の人々が各種のスポーツを公園等で楽しまれております。ストリートバスケットにつきましても、手軽に楽しめるスポーツとして、近年、若者の間で人気があることは承知をしておりますが、以前、実際にこのバスケットリングを設置した公園におきまして、深夜遅くまで若者が使用すると申しますか、遊戯を続けておりまして、騒音等で安眠できないといった苦情が周辺住民から寄せられて、やむをえず施設を撤去したような事例がございます。このようなことがございまして、バスケットリングの設置につきましては、公園の規模や周辺環境等を勘案する中で検討してまいりたいと思います。

 よろしくお願いします。

 以上でございます。



○議長(石本晟君) 黒川治君の質問は終わりました。

 続いて発言を許します。

 騰和美君。

 (騰 和美君 登壇)



◆1番(騰和美君) 私は、6月選挙で再選され、再度議会での発言の機会を得ましたので、この機に、私の懸案としています女性問題、環境問題について改めて質問をし、当局のお考えを確認したいと思います。

 本日最後で、皆様お疲れのことと思いますが、先輩、同僚議員の皆様には、しばらくの間御静聴賜りますよう、お願いいたします。

 また、当局におかれましては、質問の意のあるところを的確に把握され、誠意ある御回答をお願い申し上げます。

 まず、男女共同参画社会の推進に関してお伺いをいたします。

 平成7年北京で開催されました第4回世界女性会議において採択されました行動綱領に基づき、平成8年12月、内閣総理大臣を本部長とする男女共同参画推進本部は、男女共同参画2000年プラン、男女共同参画社会の形成の推進に関する、西暦2000年でありますが、平成12年度までの国内行動計画を決定しました。この2000年プランでは、あらゆる分野における社会制度や慣行を男女平等の視点から見直し、男女共同参画を推進していく社会システムを構築していくことが提示され、特に女性に対するあらゆる暴力の根絶、メディアにおける女性の人権尊重、生涯を通じた女性の健康支援などが新たに重点目標として提示されております。総理府から今年7月発表されました男女共同参画2000年プランに関する第1回報告書の中で、男女共同参画社会とは、男女が社会の対等な構成員として、自らの意思によって社会のあらゆる分野における活動に参画する機会が確保され、もって男女が均等に政治的、経済的、社会的及び文化的利益を享受することができ、かつ、共に責任を担うべき社会であると定義しております。また、内閣内政審議室により人権教育のための国連10年に関する国内行動計画が取りまとめられ、本年7月、本行動計画の趣旨に沿って、人権教育のいっそうの推進をされるよう、県知事を通じて通達が出されております。この中の重要課題の第1番に、男女共同参画2000年プランを踏まえた取組みの推進、政策や方針決定過程へ女性の参画拡大、男女共同参画の視点に立った社会制度、慣行の見直しと意識改革、女性の人権についての教育、研修、啓発活動の推進が挙げられております。

 このように、国を挙げて女性問題の解決が急がれているのは、一に女性問題は人権問題であり、直面する国際化、情報化、高齢化、少子化社会など、社会の大きな変化に対応するには、女性の参画が不可欠になってきたことからだと考えられます。女性の参画を推進するためには、数々の条件整備が必要であると同時に、女性自身の意識改革も必要であります。天の半分を支える立場とは、社会の構成員として義務と責任を果たすことであり、ますます自らの能力開発に努力し、積極的に行動を起こす気概を持たねばなりません。女性の奮起を要望するとともに、当たり前のことをことさらに訴えねばならぬ現状に理解を訴えたいと思います。

 以上の立場に立って、以下質問をしてまいります。

 まず、政策あるいは方針決定の場に女性の参画を進めることについてであります。

 一つの指針として、審議会等における女性委員の構成があります。昨年、我が会派の荒木議員がこの件について質問をしましたが、その後どのような状況になっているのか、お伺いをいたします。

 国の現状を見てみますと、平成元年以前は1コンマを下回る伸び率でありました。すなわち、昭和61年には5.8パーセント、同じく62年には6.3パーセント、同じく63年6.6パーセント、平成元年6.7パーセントでありました。この年以後、平成2年には7.7パーセント、同じく3年9.0パーセントと着実に伸び、平成5年には10.4と10パーセントを超え、7年には13.1パーセント、今年9年には16.6パーセントと、急カーブで伸びています。本市はと見ると、平成5年10.5パーセント、6年13.7パーセント、7年13.6パーセント、8年14.1パーセント、9年14.8パーセントと、国に比べ、伸び率の鈍化が見られます。本市の女性行動計画によると、目標値は平成13年度末までに30パーセント以上としていますが、現状を見る限りでは、実現を危ぶむところであります。

 そこでお伺いしますが、目標の30パーセントは達成できるのでしょうか、また、達成はどのようなプログラムでなされるのか、お伺いをいたします。

 次に、本市の女性職員の管理職、とりわけ部長、課長等政策決定過程への参画であります。

 現在、2人の部長が在籍されておりますが、医師等専門職であり、ラインではありません。庁内に設置されている女性問題行政推進連絡会は部長級で構成されていると聞きますが、メンバーには事務職の女性はなく、実質皆無に近いものであります。課長は6人、このうち事務職員は4人であります。専門職を入れても8人、やっと2パーセントといったところです。先日、毎日新聞が、民間団体の調査として、女性管理職へ狭すぎる門、登用率の男女格差は20ポイントだと伝えておりました。公務員、民間を問わず、女性の管理職への登用はなかなか厳しいものがあります。

 そこでお伺いしますが、女性の管理職への登用を阻害する原因は主に何とお考えでしょうか、お伺いをいたします。

 女性の柔軟で多様な思考と生活体験から生み出されるアイデアをもとに、新しい仕事場の創成、すなわち女性による起業が全国的に盛んであります。本市として、この方面での政策あるいは支援はどのようになされているのか、お伺いいたします。

 管理職への登用や起業家支援のためには、女性の隠された能力の開発が重要です。それには、知識の学習だけでなく、技術、社会の見聞を広めること、更に、会得した知識を実際に使い、体験させることがたいせつです。あらゆる分野でトレーニングすることが力をつけることであります。日常生活における男女の役割分担の固定化は著しく、男らしく、女らしくと声高に叫ぶほどに、その差が大きくなるように思います。この固定した考え方を払しょくすることは容易ではありませんが、互いに役割を決めることなく、その人にとって何が幸せなのかを認め合うことが解決への糸口であると思います。職場におきましても、男女の固定観念にこだわることなく、思い切った配置をすることによって、新たな能力を発見することがあり、仕事上も効果をもたらすことになります。2000年プランの報告書の中で、労働総時間についての社会生活基本調査が報告されています。それによりますと、社会的に不可欠な労働を収入のある有償労働と収入のない無償労働に分けて調べますと、1日当たり有償労働時間の総時間数のうち64.9パーセントが男性、35.1パーセントが女性でありました。また、無償労働では、男性は10パーセントで、残る90パーセントを女性が担っています。全体の時間数では、男性47.5パーセント、女性52.5パーセントで、生活全体から見ると、女性は天の半分以上を既に支えていることになります。家事など家庭内の仕事が業者による代行に変わってくるに従い、無償労働である家事の価値が見直されるようになってきました。

 そこでお伺いしますが、女性の能力開発のためにどのようなメニューを用意されているのでしょうか、お伺いいたします。

 次に、女性への暴力であります。

 暴力とは、目に見える殺傷事件だけでなく、言葉によるものもあります。特に今日クローズアップされている夫婦間の暴力事件は、私的な問題として表面に出にくいものでした。平成7年度全国で検挙された事件で、夫が加害者で妻が被害者の殺人事件は98件、暴力、傷害事件では271件ありました。逆に、妻による殺人事件は67件、傷害は40件であります。殺人事件はともかく、傷害事件の両方を合わせますと311件となりますが、この数字は届け出のあった件数だけですので、実数は2倍も3倍もあるとも言われております。2000年プランでは、女性に対する暴力発生を防ぐ環境づくりが重点目標に挙げられ、地域安全活動や関係機関との連携を強化して、総合対策の検討をするよう提言されております。

 セクシャルハラスメントは、体を触るだけでなく、言葉による性的嫌がらせをするなどの人権侵害事件があります。本市が関係するところでも、既に2回発生しております。セクシャルハラスメントを定義するのは難しいところですが、被害者の立場に立って問題解決に当たるべきだと思います。

 そこでお伺いします。

 職場におけるセクシャルハラスメント防止に向けて、どのような対策を立てられ、また、被害者救済をどのようにされるのか。更に、市内企業各社にどのように啓発されているのか、お伺いをいたします。

 子育て支援、高齢者介護についてお伺いをいたします。

 年齢別労働力率の曲線を見ますと、我が国だけがはっきりとしたM型曲線で女性の就労状況が示されており、女性の就労が子育てによって中断されていることが分かります。中途退社によって再就職の機会が狭まり、また、賃金の低下など、職業の中断による不利益はいまさら述べるべくもありません。結婚、出産の後も仕事を続けるための条件整備として、安心して子どもを預けられる支援体制が必要であります。本市のエンゼルプランは近いうちに策定されると聞いていますが、多様な保育サービスが望まれるところです。また、核家族化によって子育ての伝承ができにくくなっている現状から、保育所を拠点に、地域で子育て相談など、親の疑問や不安を解消するきめ細かな支援が必要であります。

 そこでお伺いします。

 国のエンゼルプランによりますと、子育て支援センターの設置が挙げられていますが、本市での設置は検討されているのでしょうか。また、このたび民間へ移管されると決まった保育所で多様な保育計画を計画しておられるのでしょうか、併せてお伺いいたします。

 高齢者介護もまた、女性が働き続けられない要因の一つであります。在宅介護を担っているのはほとんど女性であり、長期にわたっての介護は家庭を崩壊させているケースもあり、一家庭だけでの対応では限界があります。特別養護老人ホームの建設は、多くの市民の緊急要望事項で、大きな住宅が建設される際は、特別養護老人ホームを併せて建設することを義務づけるほどの対策をとらない限り、開設の目標値に達しないと思います。まちは、高齢者、若者、子ども、障害者のある者、ない者、さまざまな人間が住んでこそまちであります。まちづくりの観点からも、積極的に福祉施設の設置が必要と考えます。

 そこでお伺いいたします。

 尼崎市には公的施設としてのグループホームがありません。このグループホーム形式は、それぞれが共に暮らしながら互いに助け合い、励まし合ううちに生活の向上を図るもので、痴ほう性の方々あるいは障害者のホーム等が他市では既に運営されております。本市でもこのような施設を計画に入れられているのかどうか、お伺いをいたします。

 これで1問目を終わります。(拍手)



○議長(石本晟君) 答弁を求めます。

 鳥羽総務局長。



◎総務局長(鳥羽正多君) 騰議員の審議会等への女性の登用についての御質問にお答えを申し上げます。

 登用目標の30パーセントは達成できるのか、また、達成までどのようなプログラムが用意されているのかという御質問でございますが、本年の4月1日で女性委員の登用率は15.1パーセントと、ようやく目標の半分にたどり着いたところでございます。その目標の達成に厳しい状況があることは十分認識をいたしておるところでございます。その選任状況を見てみますと、現に委員を委嘱しております55の付属機関等で女性委員の登用率が30パーセントを超えております機関が、昨年の8機関から10機関となっております。しかし、一方、女性委員がゼロの機関は、昨年同様17機関ございますが、これは、付属機関等の設置の目的から、委員に特別な資格職や公的機関等の当て職による選任の場合に、女性の適任者が得られないといった事情によるものがございます。したがいまして、登用率の向上のためには、選任基準の見直し、あるいは推薦依頼に当たりましての関係団体への協力要請など、今後は、付属機関ごとの具体的な改善策を検討し、最終目標の達成に更に努力を重ねていきたいと考えております。

 続きまして、女性の管理職登用に関しての御質問でございます。

 職員の任用につきましては、従来から性別にかかわらず能力主義に基づいて行ってきておりまして、女性の管理職登用に際して阻害要因となるものは、基本的にはないものと考えております。今後とも女性職員の管理職としての政策形成力や人材育成力などの多種多様な能力開発に努めますとともに、その持てる能力が十分発揮できるよう、人事配置にもいっそう意を用いていきたいと考えておるところでございます。

 以上でございます。



○議長(石本晟君) 桑田産業労働局長。



◎産業労働局長(桑田茂樹君) 女性問題について順次お答えいたしてまいります。

 まず、女性起業家支援についてと能力開発のためのメニューについてでございますが、女性の起業に対する支援につきましては、事業を開始するまでの学習、相談、計画を柱とした支援、あるいは開業時の資金の支援、開業後のフォローアップなどといったトータルな支援体制が必要だと考えられております。本市におきましては、本年度は、開業前の学習といたしまして講演会と支援講座を実施し、状況把握に努めてきたところでございます。これらの結果を踏まえまして、今後も引き続き支援体制について検討してまいりたいと考えております。

 次に、女性の能力開発のためのメニューについてでございますが、特に女性のエンパワーメントを目的といたしまして、各種資格取得講座をはじめといたしまして、レディース・アイ21事業、あるいは女性フォーラムの実施など、まちづくりへの参画や自らの企画力と事業実施力を高めるための事業を実施いたしております。

 続きまして、職場におきますセクシャルハラスメントの防止策と被害者救済、あるいは企業各社に向けての啓発はどうかということでございますが、セクシャルハラスメントの防止を進めますためには、まず、啓発活動を通じまして、セクシャルハラスメントに関する理解を深め、人権の観点からも見過ごすことのできない問題であるとの認識を広めていくことがたいせつであると考えております。また、本年6月の男女雇用機会均等法の改正によりまして、今後職場や企業におきますセクシャルハラスメント防止のための取組みを促進するため方策、指針が示されることになっております。国、県の関係機関と連携、協力をいたしまして、啓発を進めてまいる予定にいたしております。

 被害者救済につきましては、被害者の人権に配慮しつつ、相談機能と社会復帰の両面から、行政機関をはじめ幅広く関係団体との連携を強化してまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(石本晟君) 立石福祉局長。



◎福祉局長(立石廣海君) 子育て支援センターの設置を検討しているのか、また、移管される保育所は多様な保育を計画しているのかについての御質問にお答えいたします。

 核家族化の進行や夫婦共働き家庭の一般化などによりまして、家庭や地域の子育て機能が低下しており、仕事と子育ての両立を支援することはもとより、家庭や地域の子育てに対する支援につきましても重要な課題であると認識いたしております。こうしたことから、本市におきましては、子どもを産み、育てたい人が安心して子育てができる環境づくりへ向けて、尼崎市児童育成計画の策定に着手しているところでございます。この中で家庭や地域の子育て支援についても積極的に検討してまいりたいと考えております。

 また、今回移管される保育所につきましては、多様な保育ニーズに対応するため、零歳児からの受入れ、延長保育を行うとともに、地域との交流など、子育て支援についても積極的に取り組んでいただくことといたしております。

 次に、グループホームの整備計画についてでございます。

 痴ほう性の高齢者を対象としたグループホームにつきましては、その必要性を認識しておりますが、現在のところ、整備費の補助制度もなく、職員配置体制など、運営面においても多くの課題がございます。しかしながら、介護する家族への支援の観点や公的介護保険制度のメニューの一つとして予定されていることなどもあり、検討を進めてまいりたいと考えております。

 次に、障害者のグループホームは、夜間、休日、緊急時等に適切なバックアップができる施設を持っているところが国の制度上の条件になっているわけでございます。しかし、これにかなう条件を備えた運営主体を確保することが困難なことから、グループホームに代わるものといたしまして、心身障害者地域生活援護事業を実施し、心身障害者の保護者、家族等が運営する生活ホームに対しまして、その運営経費を補助しているところでございます。

 以上でございます。



○議長(石本晟君) 騰和美君。

 (騰 和美君 登壇)



◆1番(騰和美君) あまり変化のない御返事でして、今ちょっと荒木さんと言っていたのですが、女性に能力がないのかと言いたいなと言っておりました。

 では、第2問目を質問してまいります。

 ダイオキシン発生の抑制と、そのためのごみ減量に関連してお伺いをいたします。

 本年6月、環境庁は、昨年度の大気中のダイオキシン濃度の測定結果を初めて地名とともに公表しました。本市に設けられた国設の尼崎大気測定局での測定結果は、大気環境濃度指針値である0.8ピコグラムをわずかに超える0.84ピコグラムでありました。御承知のとおり、ダイオキシンは、自然界では存在しない、人類が発生させた化合物であります。現在、ダイオキシンの人体への影響結果について多方面から解明が続けられておりますが、発がん性や奇形、あるいは新生児の死亡率が高い、とりわけ胎児や母体に残留することが多いなどと、その危険性が早くから警告されております。それだけに、今回の本市で測定されました数値が気になるところであります。発表のありました7月、本市環境対策部の説明では、人体にすぐ影響を与えるとは考えにくいとのことでした。まだまだ原因や結果が解明されてはいませんが、大気環境濃度が指針値を超えているという測定結果を聞くと、不安を感じずにはおられません。動かせないこの数字をどう説明されるのか、お聞きしたいところです。

 隣の大阪府は測定機器の設置を始めており、兵庫県でも、千種町を中心とする地域を細かく調査を始めたと聞いております。この二つの地域は、いずれも全国ワースト1、2位のところであり、当然とはいえ、早い対応は評価できます。本市の対応はどうでしょうか。このほど政府でも、ダイオキシンを法的規制の対象物質と指定して、今年12月から廃棄物焼却炉の規制を強化するとしています。小型で比較的温度が低い熱で燃やす焼却炉が発生させると聞いております。

 そこでお伺いします。

 ダイオキシン発生の9割は家庭から出されるごみの焼却によるものと言われておりますが、本市のごみ焼却炉は臨海部にあり、東難波町にある測定地点からは遠く離れています。しかしながら、指針値を超える測定値が出た主な原因は何と考えられるのでしょうか、また、今後きめ細かな測定監視をするのでしょうか、お伺いをいたします。

 また、学校でのごみ焼却も問題になっておりますが、この件につきましては、本年3月の予算特別委員会総括質疑で公明の森議員が質問され、山田教育長から、市内12の学校で焼却炉を使用しているが、落ち葉や紙くず程度のものを焼却しており、心配はない。また、今後は学校長と撤去について考えていきたいとの答弁がありました。今日、紙を焼却することがダイオキシン発生の原因の一つではないかとも言われており、各地での学校の焼却炉の撤去が伝えられております。少量とはいえ、紙の焼却は中止されるべきと思います。

 そこでお伺いします。

 学校でのごみ焼却について、どのように対応されるのか、お答えください。

 本市は、ごみの減量とリサイクルに取り組み、分別収集も軌道に乗ってまいりました。市民の理解も増えていることと思いますが、ダイオキシンの発生の原因は、産業廃棄物処理ではなく、家庭ごみの焼却が主な原因とされていますので、一人ひとりが発生源の当事者であることを認識していただかなければなりません。そこで、家庭ごみが原因となっていることを啓発することが必要であり、事は急ぐべきであると思います。清風会は、8月末、東京で開催されました日独環境シンポジウムに参加し、幾つかの示唆に富む意見を聞いてまいりました。環境問題では先進国と言われるドイツのメルケルドイツ連邦環境大臣は、税金は福祉や社会の基盤整備などに重点的に使われるもので、ごみのような個人が排出したものは、個人が責任を持って処理にお金を支払うべきだ。そして、その前提に、ごみの徹底した分別をし、あらゆるものをリサイクルさせること、そして、ごみ処理にも競争原理を導入することなどを述べておられました。国によって事情が異なり、考え方も違いますが、循環型社会を一日も早く実現しなければ人類の存亡にかかわる事態を招きます。ごみは1軒1軒出されるもので、その出し方によって効果が左右されるものであり、市民の協力を強く求める必要があります。

 そこでお尋ねしますが、一般家庭ごみがダイオキシン発生の一つであることを踏まえ、市民への啓発やごみの減量について、今後の施策をどうとられるのか、お聞かせください。

 また、コスモ基地跡に焼却炉の建替えを計画しておられますが、その焼却施設では、ダイオキシン防止対策としてどのような内容で取り組まれようとするのか、お伺いいたします。

 この設備改善によって、本市のダイオキシンに対する市民の不安を取り除くことができるのか、併せてお答えください。

 先日、ある古紙回収業者からお聞きしましたが、廃品回収運動の結果、古紙の回収量は多くなりましたが、再生業者が引き取ってくれないので古紙の在庫が増える一方で、廃業する会社が続出し、業者の数は、最盛期の3分の1になったとのことでした。これは、再生紙の販売が振るわないことで、紙のリサイクルが順調でないことのあらわれではないか、運動が一方的ではないかと考えられます。循環型社会では、どこか1カ所でも停止すれば全部の回転が止まります。この回転を円滑にするため、回収と同時に再生紙の販売を促進する必要があります。

 そこでお伺いします。

 再生紙の消費拡大のため、どのように対応されるか、また、回収業者など中間業者の育成対策をもお聞かせください。

 以上で第2問を終わります。(拍手)



○議長(石本晟君) 答弁を求めます。

 宮崎美化環境局長。



◎美化環境局長(宮崎修君) ダイオキシン類に係ります御質問に順次お答えいたします。

 まず、ダイオキシン類の指針値を超える測定値が出た主な原因と、また、今後の測定監視に対する考え方はどうかというお尋ねでございます。

 ダイオキシン類発生の主な原因は、一般的にはごみなどを燃やす廃棄物焼却炉やくず鉄を溶かす電気炉によるものと言われております。今回の調査では、尼崎市の結果が大気環境濃度の指針値を若干超えていたのは事実でありますが、都市部での濃度は全国的に高い傾向にあり、その原因は明確でなく、今後のモニタリング調査の分析を続けたいと考えております。

 ダイオキシン類の環境調査につきましては、ただいまも御指摘ございましたように、環境庁が平成2年から、2年に一回、尼崎市を含む国設測定所を中心に、全国21地点で実施してまいっておりまして、本年も、昨年に引き続き、8月に本市の地点も含め測定を実施しております。また、県におきましても、近く県内の環境調査を実施すると聞いております。市といたしましては、当面、こうした国、県の環境調査のデータを活用しながら、今回の関連法の改正に基づき、事業者に対する排出抑制のための監視、指導に努めるとともに、市独自の測定についても今後検討してまいりたいと考えております。

 ダイオキシン発生抑制の一つである家庭ごみの減量について、今後どう展開していくのかというお尋ねでございます。

 ごみ問題はすべての市民にかかわるものであり、減量化やリサイクルを推進していくためには、市民の理解と協力は必要不可欠であると認識しております。本市では、従来から、さわやか指導員制度や資源集団回収運動への支援事業をはじめとして、ごみ教室、市報等による啓発事業やペットボトル等のリサイクル事業を通じて、ごみ問題の解決に取り組んでおるところであります。更に、今年度からは、協働の理念のもと、今後の役割分担や取組方策など、本市のごみ減量、リサイクルの将来的な在り方を協議していただくため、市民、事業者、学識経験者、行政で構成するごみ減量・リサイクル推進協議会を発足させたところであります。今後は、その中でさまざまな御提言をいただき、減量計画の策定や計画推進の仕組みづくりに取り組んでいくことによりまして、本市にふさわしいごみ減量、リサイクルシステムの構築を進めてまいりたいと考えております。

 次に、今後計画しているごみ処理施設のダイオキシン対策はどのような内容で取り組むのかというお尋ねでございます。

 ごみ焼却施設に対するダイオキシン対策につきましては、このたびの法改正により、平成9年12月1日から、大気汚染防止法並びに廃棄物処理法にてダイオキシンの排出基準が定められたところであります。これに伴いまして、コスモ石油跡地に今後計画しておりますごみ処理施設は、新設基準であります0.1ナノグラム以下になるよう計画いたしますとともに、最新の技術レベルをもって市民に不安を与えない施設の建設を計画してまいりたいと考えております。

 再生紙消費拡大のための対策と回収業者等の育成対策はどうかというお尋ねでございます。

 再生紙の使用拡大につきましては、ごみ教室等で市民啓発を行いますとともに、庁内では平成2年度から用紙類について再生紙の利用を図っているところであります。今後とも、庁内での物品購入におきましては、推奨商品リストを作成いたしまして、いわゆるグリーン購入を推進していく予定であります。また、全市的にもこの制度の普及、啓発を図り、再生紙の利用を進めてまいりたいと考えております。一方、本市が参加いたしております全国都市清掃会議におきましても、国に対しまして、古紙等再生資源の利用拡大ための社会経済システムの確立、こういったことを要望しているところであります。

 また、回収業者の育成対策につきましては、各種情報の提供や市民へのPR、業界の調整等、回収業者が活動しやすいような側面的な支援を現在行っているところであります。

 以上であります。



○議長(石本晟君) 山田教育長。



◎教育長(山田耕三君) 学校でのごみの焼却についてのお尋ねでございます。

 学校から排出されるごみにつきましては、従来から、不燃ごみと可燃ごみに分別いたしまして、市のクリーンセンターにおいて処理してきたところでございます。今後とも、学校におけるごみ処理につきましては、リサイクル、減量化を更に進めるよう指導してまいりたいと考えております。

 なお、御指摘の焼却炉につきましては、廃止の方向で取り組んでまいりたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(石本晟君) 騰和美君。

 (騰 和美君 登壇)



◆1番(騰和美君) 数々の御回答をいただきまして、どうかそれが実現しますように御努力をお願いしたいと思います。

 最後に、要望と提言をしたいと思っております。

 このほど、男女雇用機会均等法が改正され、努力義務が禁止規定となりました。一歩進んだかに見えますが、同時に、残業や深夜勤務を制限する労働基準法の女子保護規定が撤廃される動きがあります。男並みに働き、昇進、昇格の妨げを乗り越えられる点で朗報でありますが、母体の保護を図ることが必要であります。家庭における男女の役割分担の固定化がなくなれば、男子も女子も仕事に生活に充実した日々を過ごせることと思いますし、働きバチと言われるほどに働き、心身をすり減らす男性社会にゆとりが生まれるのではないでしょうか。何度も申し上げますように、女性問題は男性問題であります。男女共同参画社会が早期に実現するためには、社会全体の努力とともに、政治的なバックアップが必要と思います。審議会等の女性委員の登用について、掛け声だけに終わらぬよう、実現を強く要望しておきます。

 ダイオキシンの検出がわずかなので、ことさらに大騒ぎすることはないと当局はお考えのように拝察しますが、わずかな見過ごしが大きな損失につながるケースもあります。一つの例として、放置自転車に見るように、日ごとに放置台数が増えてきて、その対策に巨費を投じなければならない事態になっております。猛毒とされるダイオキシンが人体に害を及ぼすことは事実ですから、波打ち際での対策が必要です。この問題には神経質になっても仕方がありません。また、高い温度で燃焼すれば発生をある程度防げると聞きますが、焼却は毎日のことですから、根本である燃やすごみの質と量を減らすことが最大の防止策です。公害で悩んだ経験を持つ本市ですから、大気汚染については厳しい対応をされるよう希望します。

 一人ひとりが被害者であり、加害者ともなるこの問題には、市民への啓発に重点を置き、自分の問題として取り組む機運を盛り上げる政策をとられるよう提言しておきます。

 また、まち中の小規模工場で廃材を燃やしているのをよく見かけます。この点からも対応の検討をお願いいたします。

 高齢者福祉施設建設は緊急の要望です。本市は、都市基盤が比較的整備されている成熟都市ではないかと思います。人口構成が変化しつつある現在、あまり使われていない施設があると思われます。学校、公民館、集会所、福祉会館など、市内には多くの施設が点在しておりますが、こうした社会資産は、用途を拡大するあるいは見直すことによって、新たな展開を見るのではないでしょうか。

 先日、清風会では、神戸の鶴甲小学校の空き教室を改造した地域福祉センターと、宇治市の同じく教室を改造したデイサービスセンターを視察してまいりました。それぞれに工夫が凝らされていましたが、困難な問題があっても施設を有効に使おうという前向きな姿勢が見られました。下地議員が御指摘のように、宇治市でも市長さんの強いリーダーシップのもとに実現したようで、教育施設の提供を受け、その代わりに教育設備を充実させる市側の厳しい姿勢と教育委員会との互いの立場の尊重を感じました。今、JR尼崎駅北では、将来に向けてのまちづくり計画が進行中です。この広大なプランであるJR尼崎駅北西部整備事業は、文字どおり共生社会であってほしいと念願します。利便性の高いまちでありますからこそ、高齢者や障害者のための福祉施設を加えていただきたい。いずれかの時点に福祉施設を加えられるようお願いをいたしまして、私の全質問を終わります。

 長時間にわたりまして御静聴賜りまして、ありがとうございました。(拍手)



○議長(石本晟君) 騰和美君の質問は終わりました。

 お諮りいたします。

 本日はこの程度にとどめ、残余の議事は延期いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。

 (「異議なし」と呼ぶ者あり)



○議長(石本晟君) 異議なしと認めます。

 よって、本日はこの程度にとどめ、残余の議事は延期することに決定いたしました。

 以上をもって本日の日程は終了いたしました。

 明11日は、本日の議事日程を踏襲し、午前10時から会議を開きます。ついては、ただいま出席の諸君には改めて通知はいたしませんから、御了承願います。

 本日は、これをもって散会いたします。

 (午後5時15分 散会)

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議長      石本 晟

副議長     中野清嗣

議員      酒井 一

議員      塩見幸治