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兵庫県 尼崎市

平成17年  9月 定例会(第2回) 09月16日−04号




平成17年  9月 定例会(第2回) − 09月16日−04号 − P.0 「(名簿)」












平成17年  9月 定例会(第2回)



        第2回尼崎市議会会議録(定例会)第4号

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◯議事日程

    平成17年9月16日 午前10時 開議

第1       質問

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◯出席議員

 1番     森村太郎君

 2番     寺坂美一君

 3番     土田裕史君

 4番     河村慶彦君

 5番     福島 覚君

 6番     開 康生君

 7番     丸尾 牧君

 8番     弘中信正君

 9番     都築徳昭君

10番     酒井 一君

11番     騰 和美君

12番     長崎寛親君

13番     吉岡健一郎君

14番     丸尾孝一君

15番     前迫直美君

16番     亀田孝幸君

17番     丸岡鉄也君

18番     津田加寿男君

19番     上松圭三君

20番     今西恵子君

21番     広瀬早苗君

22番     義村玉朱君

23番     北村章治君

24番     宮城亜輻君

25番     安田雄策君

26番     下地光次君

27番     杉山公克君

28番     真鍋修司君

29番     蔵本八十八君

30番     北村保子君

31番     早川 進君

32番     高橋藤樹君

33番     辻  修君

34番     塚田 晃君

35番     塩見幸治君

36番     小柳久嗣君

37番     仙波幸雄君

38番     畠山郁朗君

39番     荒木伸子君

40番     谷川正秀君

41番     波多正文君

42番     寺本初己君

43番     高岡一郎君

44番     松村ヤス子君

45番     田村征雄君

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◯議会事務局

事務局長    小谷正彦君

事務局次長   辻本 守君

議事課長    高見善巳君

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◯地方自治法第121条の規定による出席者

市長      白井 文君

助役      中村 昇君

助役      江川隆生君

収入役     矢野郁子君

特命担当局長  谷口敏郎君

企画財政局長  村山保夫君

総務局長    森  進君

美化環境局長  湊  稔君

医務監     高岡道雄君

健康福祉局長  守部精寿君

市民局長    玉井啓一君

産業経済局長  岩田 強君

技監      松井重紀君

都市整備局長  岡野 清君

消防局長    橋本雅生君

水道事業管理者 阪本茂樹君

自動車運送

事業管理者   喜田完二君

企画財政局

総務部長    福森 務君

企画財政局

総務課長    福井 進君

教育委員会

委員長     岡本元興君

教育長     保田 薫君

選挙管理委員会

委員長     藤田浩明君

代表監査委員  天木 明君

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(平成17年9月16日 午前10時 開議)



○議長(谷川正秀君) これより本日の会議を開きます。

 日程に入るに先立ち、会議録署名議員の指名を行います。会議録署名議員は、会議規則第81条の規定により、議長において高橋藤樹君及び田村征雄君を指名いたします。

 この際、事務局長から諸般の報告をいたさせます。



◎事務局長(小谷正彦君) 御報告いたします。

 現在の出席議員は45人であります。

 次に、本日の議事日程は、昨日の日程を踏襲いたします。

 報告事項は以上であります。



○議長(谷川正秀君) 日程に入ります。

 日程第1 質問を行います。

 昨日に引き続き、順次発言を許します。

 北村章治君。

   (北村章治君 登壇)



◆23番(北村章治君) 皆さん、おはようございます。市民グリーンクラブの北村でございます。

 9月定例議会においてこのような機会を与えていただきましたことに対し、先輩及び同僚議員に深く感謝申し上げますとともに、議員になってまだ間もない初質問でございます。皆様の格段の御理解を賜りますよう、よろしくお願いいたします。

 また、当局におかれては、的確かつ簡潔な御答弁をお願いいたします。

 私は、本日、教育問題と財政情報の開示について伺って参りたいと思います。

 まず、教育問題であります。

 教育というものは目に見えない文化的な活動でありますし、また、その成果が出てくるのは一定の時間を要するものと考えております。しかしながら、まちの発展にとって、あるいは魅力あるまちづくりを推進するに当たって、教育というものはその根幹になる、このように考えております。どこのまちに住もうか、どこのまちで働くかということをごく普通の人々が考えたときに、尼崎市とか西宮市とか大阪市とか、それぞれの都市の教育への力の入れ方、教育への対応というものが極めて大きな要素であると考えております。少子高齢化が予想以上のスピードで進んでいる中で、それぞれの都市の間でもさまざまな場面で競争がますます激しくなっております。

 その中で尼崎市をあらためて見てみますと、大阪という大都市に隣接するという地勢のよさ、また、交通の利便性という大きな長所があるにもかかわらず、人口は長年にわたりじりじりと減少しております。私は、この大きな原因の一つには、本市議会でも過去から多く指摘されている問題として、本市の教育、特に教育レベルに対する市民の信頼度に問題があると考える一人であります。特に公立学校における教育レベルの問題が、このまちの人口問題と深く関連していることに私は確信をしておりますし、喫緊の重要課題として、早急に有効な手だてを打つべきと考えております。

 小中学校の学力問題、その延長にある公立高校から難関大学、そこに合格できない現状、これは20年以上にわたり指摘されてきたところでございます。と申しますのも、私の職場の先輩であり、また、市議会議員としてこの道に導いてくれました前藤原議員は、私にこう言われました。おれは議員になって22年間、退任するまで、学力向上に向け、その対策を訴え続けてきた。しかし、その願いはとうとうかなわなかった。議員活動の中で唯一心残りやと。私は、尊敬する先輩のこうした真剣な気持ちを受け継ぎ、私自身、これから議員活動の柱の一つとして、教育問題、特に根本となる学力向上に持てる力を注いで参る所存でございます。

 そこで、まずお聞きしたいのですが、教育委員会としては、学力実態調査を始めるまでに本市の学力をどのようにして把握されていたのか、また、その実態を教育関係者がどのように認識されていたのか、お伺いします。

 教育委員会は、人間尊重の精神に徹し、明るい社会をつくり出す、心豊かなたくましい人間の育成を平成17年度の教育の基本方針とされています。こうした高い教育理念を掲げて、努力目標を掲げていくことはたいせつなことと思います。しかし、一方において、目の前の課題に向かって一丸となって、それこそしゃにむに突き進んでいくことが求められております。昨年度に実施された学力実態調査は、これまで実態を数値化することをしなかった教育委員会としては画期的といいますか、やっと重い腰を上げたなという感じであります。その結果については既に皆様もよく御承知のところではございますが、あらためて結果の概要をここで申し上げますと、調査した小学校5年生、そして中学校1年生及び3年生で、すべて全国の平均を下回るという結果が出ました。小学校の5年生では、最も差が少なかった国語で1.3ポイント、差がいちばん大きかった理科で8.2ポイント、中学1年生では2.4ポイントから4.2ポイントの差、中学3年生では3.7ポイントから10.8ポイントまでの差が生じております。

 私は、こうした調査は児童生徒の学習、そして実態を把握し、対策を考えるうえで一定の効果があったと受け止めています。同時に、もう一つ意義があったと思うのであります。それは、現在の尼崎市の教育レベルに教育関係者をはじめ保護者や市民の皆さんが、このままではあかん、なんとかせなという意識が芽生えたといいますか、気づいたのではないかと思うのであります。それだけに、なぜもっと早く取り組めなかったのか、残念でなりません。

 そこで、現段階では数値的に示すことは難しいと思いますが、保護者の皆さんや学校関係者にほんとうになんとかしなければという意識が出てきているのか。教育長は学校を統括されているので、こうしたことは把握しているはずでありますし、全体的なことでけっこうですので、お答え願います。

 小中学校の学力の問題がそのまま公立高校の入試結果に反映されます。県下の全日制の普通科高校と尼崎市の普通科高校7校の受験者の平均点、これは県の教育委員会に聞いても公表していないという返事が返ってきますが、私は、平成16年度入試の結果について、一定信頼できる数値を知っております。それによりますと、5教科500点満点のテストで、実に約100点近く県下平均から下回っているのであります。単純に計算しても、各教科で約20点前後の差であります。このたびの学力実態調査よりはるかに厳しい現実として受け止めなければなりません。そして、同時に、私自身はこうした高校入試の実態もどんどん公表すべきと考えておりますし、兵庫県教育委員会が公表しないのであれば、公表するように働きかけていくことも必要と考えます。

 ところで、本年に文部科学省から全国の小学校、中学校の児童生徒の保護者、小中学校の教員と学校評議員、更に教育長、首長を対象に、義務教育に関する意識調査の結果が公表されております。その設問の一つに、学校教育に何を求めているか。その中で、学校教育で身につける必要性がとても高いと思う能力や態度は何かというものを選択肢から選ぶというものがありました。その結果には興味深いものがあります。全員が一致して第1位に選んだ項目が、教科の基礎的な学力であります。第2位は、保護者、教員では、人間関係を築く力、評議員、教育長、首長では、自ら学ぼうとする意欲であります。以下、3位は、自ら学ぼうとする意欲と善悪を判断する力という結果になっております。データは全国的にとっておりますので、おおむね尼崎市も同様の状況にあると考えます。その中で、保護者も勉強を教える側の教員も、教育に責任を持っている教育長も、教育に予算をつける側の首長も、みんながみんな第1番目に教科の基礎的な学力を求めているわけであります。義務教育の評価については、学力だけではなく、全人的な教育という観点から、道徳あるいは特別教育活動の分野を含む総合的な評価と認識されているのは重々承知しております。しかしながら、基礎学力の結果を見たときに、他の道徳、特別教育活動を含めた全人的な教育についてもほんとうに問題がないのか、疑問を抱かざるをえません。将来このまち、この尼崎市を担う子どもたちにとって、同じ水準で教育を受けながら、高校や大学の受験においてハンデを負うことになるのは、まことにもって不幸なことであります。私自身も、学力実態調査にあらわれた現実をしっかりと受け止め、行政の責任として改善策を展開して、現状を打破し、一日でも早く周りから評価される尼崎市になりたい、なるようにしたいとの思いを持っております。

 そこで、白井市長にお尋ねいたしますが、市長も、さきに述べたアンケートに見られるとおり、学校教育に求めるのは教科の基礎的な学力でしょうか。そうであるなら、学力向上のために行政のトップとして何をしなければならないか、果たすべき役割をお答え願います。

 民間企業においては、次年度の経営方針を掲げ、事業展開を進めるに当たっては、まず自社を取り巻く環境や同業他社をはじめライバル企業と比較した自社の強みあるいは弱みを含めた現状分析を徹底的に行います。そのうえに立って経営戦略を立て、さまざまな事業戦術を推進し、企業活動を展開いたします。特に現状分析の重要性は、民間企業に限らず、本市の事業全般についてもそうあるべきだと考えます。

 これを尼崎市の教育に当てはめますと、昨年度の学力実態調査という現状分析の下に、17年度事業として、きめ細やかな教育推進あるいは自主学習支援などの改善策が出てきたことになります。事業自体の進ちょく状況はどうなのか,当初の計画どおりに進んでいるのか、また、見直さなければならないところはないのかという検証は、当然のことながら必要であります。このことがまさに市長が進めようとするQC活動の基本であるPDCAであります。

 そこで、教育委員会にお伺いいたしますが、特に自主学習支援については、どのような分析の下に、どのような目的で実施したのか。更に、まだ年度の途中でありますが、当初に期待していることは出てきているのか、お答えください。

 この学力実態調査の結果については、全体だけでなく、個別の学校についてもなんらかの方法で公表していくとお聞きしております。学校間の格差を助長するとか、一部には批判的な意見もあるそうですが、さきに申し上げましたような戦略、現状分析、対応策を構築する意味からも、当然に各学校が自分たちの置かれた状況を保護者にも、あるいは地域にも知ってもらうことが重要です。そこから長期、短期にわたる真の具体的な改善策が生まれてくるものであります。そういう意味では、私は、教育委員会が全体の進行をつかさどるのは当然としても、学校の自主性といいますか、主体性を引き出していくことが必要であると考えます。その意味では、学校の責任者である校長先生にあらためて自覚を促すとともに、教育委員会は、校長が主体性を持って動きやすい環境をつくってあげることも努力すべきことではないでしょうか。

 更に大事なことは、勉強を教える側の教員、先生のことがあります。外部から見ると、それぞれ教員を養成する大学を出て、難関と言われる教員採用試験にも合格しておられるので、個人的にはかなり優秀な方であると思いますが、学校という組織の中では、それぞればらばらといいますか、組織一丸となった力が発揮できていないように感じるのであります。

 そこでお伺いしますが、これから学力向上を市を挙げての課題とするなら、まず足元の学校における教員が現状や対応をどのように考えているのか、調査する必要があると思いますが、教育委員会の御所見をお聞かせください。

 私は、学力調査とともに実施されている生活実態調査にも重きを置くべきと考えております。家庭の状況と学力は相当の関係があることは、近年さまざまなところで報じられております。特に経済力との相関が言われておりますが、私は、すべてここに帰結させてしまうことには大きな危ぐを抱いております。もしそうであるなら、学力のあるなしの原因がすべて家庭の状況だけに求められてしまい、これは、子どもたち、そして学校に何の夢や将来の前向きな気持ちを与えないからであります。私は、人間にはいろいろ違いはありますが、学力については、ある程度は努力や自覚で向上できると信じております。このことは、社会に出てからも同じであります。

 その意味では、朝御飯を食べる、一定の睡眠時間をとる、規則正しい生活をするという役割を担う家庭は、学力向上に大きな影響があります。それだけに、学校も教育委員会も、勇気を持って各家庭に対して子どものためのお願いをしていかなければなりません。その反面、各家庭からの教育委員会に対するニーズも多様化して参りますので、教育委員会としても今まで以上の対応が求められることも忘れてはなりません。

 そこでお尋ねいたします。

 現在、学力向上のために、学校あるいは教育委員会は、各家庭、保護者に対してどのようなアプローチをしているのか、その反応はどうか、お聞かせください。

 次に、本市の財政状況の開示について、順次お尋ねいたします。

 平成16年度一般会計決算については、大幅な収支不足の対応のため、約92億円の財政対策を行っており、その中に不動産売払収入などの約41億円が含まれているとのことであります。しかしながら、例年最低でも数億円程度の不動産売払収入が存在するにもかかわらず、全額を財源対策として算入していることには、正直言ってあぜんとしました。これでは、故意に財政状況の悪化を理由として、市民に更に我慢を強いるために、わざと赤字額を大きく申し立てているのではないかと思います。

 そこで、本年6月22日に総務省自治財政局長から、各地方公共団体の財政状況について、他団体と比較可能な指標をもって住民等に分かりやすく情報を開示する取組をいっそう推進するため、地方公共団体に対して、団体間で比較可能な財政情報の開示についてが通知されました。その内容は、1、財政比較分析表の作成及び公表について、2、これは都道府県、政令市が対象ですが、公社、一定の出資法人を含めた連結貸借対照表の作成及び公表について、3、決算状況の早期開示についてであります。一言で言いますと、市町村の財政力、経常収支比率、人口一人当たりの地方債残高、ラスパイレス指数、人口1,000人当たりの職員数などについて、他団体と比較し、住民への迅速で分かりやすい財政情報の開示を推進せよというものであります。地方行革の断行には、財政状況の徹底した情報開示が必要であるとの国の断固たる決意が見える思いがいたしました。

 そこで、まず、今回の団体間で比較可能な財政情報の開示についてという当該通知にかかわる基本認識について、市長の見解をお尋ねいたします。

 また、市長はよく情報の開示ということを言われております。こうした財政状況の開示も私は含まれると認識しております。ならば、都道府県、政令市のみが対象となっている公社、一定の出資法人を含めた連結貸借対照表の作成及び公表について、実施する考えはあるのかどうか。少なくとも、私は、土地開発公社だけでもいいですから、公社を含めた連結貸借対照表を直ちに作成、公表すべきと思いますが、いかがでしょうか。お答えください。

 次に、予算書、予算説明書に係る情報の開示であります。

 私は、恥ずかしい話ながら、議員になって初めて市の予算書、予算説明書というものを拝見いたしました。予算説明書の説明欄には、事業名称と事業費が掲載されておりますが、事業名称には一片の内容説明も入っていません。確かに事業名称だけで事業内容の概要の判断が可能なものもありますが、どういう内容の事業で、どういうことに対して経費がかかっているのか、全く理解できないものも少なくありません。情報開示とは、市民に知らせる、理解していただくことが目的であって、開示することが目的ではありません。

 予算説明書を市民の方々が一目見て理解ができるように工夫していく考えはないか、お尋ねいたします。

 以上で1問目を終わります。(拍手)



○議長(谷川正秀君) 答弁を求めます。

 白井市長。

   (白井 文さん 登壇)



◎市長(白井文さん) それでは、北村議員の御質問に私からお答えいたします。

 学校教育に求めるものは教科の基礎的な学力だと考えるのかどうか。もしそうであるならば、果たすべき役割は何だと考えているのかというお尋ねでございます。

 私は、まちづくりは人づくりからという思いから、子どもたちの教育に関しまして、今学校の在り方を見つめ直し、教育環境を整え、きめ細やかな教育を行う必要があると考えております。学力向上への願いは、私も直接市民の皆様から声を聞いておりますが、たいへん大きいものがあると受け止めており、さきほどの選択肢の中で言うと、学校教育においては、教科の基礎的な学力がいちばんたいせつであると認識いたしております。したがいまして、今後も引き続き教育委員会の思いや考えを十分に聞きながら支援して参りたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(谷川正秀君) 保田教育長。



◎教育長(保田薫君) 学力実態調査を始めるまでに本市の学力をどのように把握していたのか。また、その実態をどのように認識していたのかというお尋ねにお答えをいたします。

 これまで学力につきましては、学校教育の目標に基づき、知育、徳育、体育の総合的な学力として捕えて参りました。その中の教科における知識とか理解につきましては、市独自の習熟度調査において全市的な把握に努めた、そういう時期もございましたけれども、他市とか、あるいは全国との相対的な比較はしておりませんでした。こうした中で、一般的には尼崎の子どもたちの学力はやや低いという認識はしていたところでございます。

 次に、今回の学力調査の結果を受けて、保護者や学校関係者になんとかしなければという意識が出てきているのかどうかというお尋ねでございます。

 昨年度の学力・生活実態調査結果の公表以来、各学校におきましては、調査結果から自校の現状を分析し、学力向上強化プランというものを立てるとともに、夏休み中の補習など、新たな取組を現在進めております。また、PTA関係者や地域団体にも教育関係者を招へいして、学力向上に関する研修会を実施するなど、具体的な対応が始まっております。こうしたことから、学力に関する保護者や学校関係者の意識はかなり高まりつつあるものと認識をいたしております。

 続きまして、自主学習支援事業は、どのような分析の下、どのような目的で実施をしたのか。当初に期待した効果は出てきているのかというお尋ねでございます。お答えします。

 学力・生活実態調査の結果から、学力の定着には、学校での学習が中心であるものの、家庭での学習習慣や生活習慣が身についている児童生徒は、学力調査の得点が高い傾向にありました。このことから、家庭での学習習慣が身についていない児童を中心に、学生や地域住民等が宿題や補習の支援を行うことで、学習習慣の形成を図っていこうとするものであります。事業は始まったばかりでありまして、成果や課題については今後調査する予定でありますけれども、学校からは、教師の話を集中して聞くようになったとか、あるいは宿題を忘れる児童が減ったというふうな報告を現在受けております。

 続きまして、学力向上のためには、教員が現状や課題をどのように考えているのかを調査する必要があると思うが、教育委員会の考えはどうかとのお尋ねにお答えいたします。

 学校におきましては、校長のリーダーシップの下、学力向上を最重要課題とし、各校において学力・生活実態調査の分析と検討を全教員で行い、課題を明らかにするとともに、その解決に向けてプランを作成し、取り組んでおります。また、授業公開や加配教員、指導補助員と連携した指導も充実しつつあります。これらによりまして、学力向上に対する教員の意識は高まりつつあると認識しているところでありますが、今後、それぞれ学校の指導目標の達成状況に加えて、教員の意識の変化等についても調査して参ります。

 学力向上のために、学校あるいは教育委員会は各家庭、保護者に対してどのようなアプローチをしているのか、その反応はどうかというお尋ねにお答えをいたします。

 学力の向上を図るためには、学校における授業が中心となりますけれども、基本的な生活習慣の確立も重要でありまして、そのためには、学校と家庭との連携が不可欠であると考えております。したがいまして、学校では、学校だよりや懇談会等で基礎学力の重要性とともに生活習慣の確立の必要性を啓発いたしております。一方、教育委員会といたしましては、学力向上グーンとアップいきいきプランというふうな啓発紙を全家庭に配布したり、あるいはPTA連合会の研修会等を通じて学力向上のための生活習慣の確立に向けて啓発をしております。

 その反応につきましては、各学校における保護者やPTA連合会の方から、学力向上に向けて家庭での役割がよく分かった、こういうふうな報告を受け、保護者の意識が変わりつつあるというふうに受け止めております。

 以上でございます。



○議長(谷川正秀君) 村山企画財政局長。



◎企画財政局長(村山保夫君) 財政状況の開示についてのお尋ねに順次お答えしていきたいと思います。

 まず、団体間で比較可能な財政情報の開示についてという通知に係る基本認識についてでございます。

 御指摘の平成16年度の一般会計決算の概要につきましては、総務消防委員会で御報告して参りますが、少し故意というお話がありましたけれども、一般会計における実質的な収支不足に対して種々の財源対策を講じた結果、決算上収支均衡となったところでございます。こうした尼崎市の厳しい財政状況につきましては、その財政情報を市民の皆様に分かりやすくお示ししなければならないところでございまして、これまで市報あまがさきやホームページにより、バランスシートをはじめ予算の概要、決算の概要、また尼崎市の台所事情、改革改善の取組などを掲載して参ったところでございます。

 このたびの財政情報の開示についての通知は、財政指標等を公表し、他団体と比較をする中で財政運営上の課題の明確化を図り、住民の理解の下で財政健全化を進めていくことを目的といたしております。市民の皆様に対しましては、これまで提供してきました情報については、より分かりやすい情報となるよう、いっそう工夫を重ねて参りますとともに、このたびの通知に基づく新たな財政情報については、積極的に開示をいたして参りたいと考えております。

 続きまして、土地開発公社との連結貸借対照表を直ちに作成、公表すべきだと思うがということのお尋ねでございます。

 本市では、バランスシートは国のマニュアルに沿って、平成11年度決算から作成、公表しているところでございます。今回国におきましては、更に財政の透明性のいっそうの向上、住民等に対する説明責任の適切な履行を目的として、公社、また一定の出資法人等を含めた資産及び負債の状況等を総合的に把握するため、連結バランスシートの作成を活用、推進しているところでございます。このため国は、本年度中にも連結バランスシートのモデルをつくりまして、都道府県及び政令市に、これに基づき平成17年度決算をめどに作成して公表することを要請いたしております。

 本市といたしましては、こうした国、県等の作成状況を見ながら、本市の特別会計などの会計間の問題や団体間との調整を図りながら、作成、公表に向けた調査研究をして参りたいと考えております。

 最後に、予算説明書を市民の方々が一目見て理解ができるように工夫する必要があるのではないかというお尋ねでございます。

 予算説明書は、予算案を議会に提出するときに、予算書に併せて提出することが義務づけられている附属書類でございまして、地方自治法第211条の規定に基づき提出しているものでございます。この様式につきましては、同法施行規則に規定されており、これに従い、作成しているところでございますが、より内容が分かるように、予算説明書を補完する書類として、特別に事業概要が分かる資料として、当初予算の概要というものを作成しまして、予算審議にも供しているところでございます。同概要は、予算説明書の事業内容を記載しており、また、市民の皆様にも御覧いただけるように、速やかに市のホームページに掲載しているところでもございます。今後とも議員御指摘の御意見も踏まえまして、より分かりやすい情報の提供ということに努めて参りたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(谷川正秀君) 北村章治君。

   (北村章治君 登壇)



◆23番(北村章治君) ただいま御答弁いただきまして、ありがとうございます。

 教育の学力問題につきましては、昨年度、学力実態調査を始めて、やっと教育委員会が重い腰を上げた。私は、これは本市の教育行政のある種の分岐点であると考えます。これから先、どうやって尼崎を立て直していくのか、そのことを考えたときに、やはり教育行政に携わる責任者である教育長のほんとうの思い、熱意というものを答弁を通じて感じたかったわけでございますが、新人議員でございます。若干感じ方が鈍いのかもしれません。後の答弁で、更に教育長の今後の学力向上に向けての決意、思いを述べていただければ幸いでございます。

 財政状況の開示について、引き続きお伺いいたします。

 さきほど、都道府県、政令市のみが対象となっている公社、一定の出資法人を含めた連結貸借対照表の作成、公表についての市長のお考えを聞きました。なぜ私が市として公社、一定の出資法人を含めた連結貸借対照表を作成、公表すべきことにこだわっているかと申しますと、端的に言いますと、尼崎土地開発公社のことでございます。先輩議員に聞きますと、土地開発公社のいわゆる塩漬け土地については、一部でありますが、市もやっと重い腰を上げ、特別会計の先行会計で買い戻すということであります。このしくみは、先行会計で土地開発公社から買い戻す際に市は市債を活用していますが、一部事業化の見通しがないものについては、公社所有地を売却し、生じた差損については市債を充当するというものであります。土地開発公社は、土地を銀行からの借入れのみで購入していますから、市が買い取らなければ、土地開発公社での利子だけが雪だるま式に増加していくわけですから、過去の責任うんぬんを恐れ、土地開発公社で保有し続けることより、この際整理をしていくと決断されたことは、素直に評価したいと思います。

 しかしながら、市民にとって、土地開発公社の用地取得額が現在幾らあって、その利子が幾らなのかは皆目分かりません。

 そこでお尋ねしますが、16年度末の利子を含めた借入金の残高は402億3,300万円、17年度末の見込みは264億441万円でありますが、今後幾らぐらいの額を何年度までに計画的に減額していこうとするのか、お答え願います。

 土地開発公社は、市の100パーセント出資の団体です。言い換えれば、市と土地開発公社は一体不離の関係であり、土地開発公社の借入金は市の借金と同じです。連結貸借対照表の作成、公表が無理ならば、土地開発公社の現状、今後の借入金を減らす計画を市民に積極的に公表する考えはございませんか。お答え願います。

 この9月議会で、指定管理者制度導入にかかわる条例改正が審議されます。その際の視点の一つとして、現行の公の施設管理の多くは市の外郭団体が委託を受けております。今回の条例改正案の多くは、現在委託している団体が継続して管理できる内容になっております。指定管理者制度にかかわる条例改正そのものについては、委員会において十分審議がなされるものと考えますが、今後の問題として、公募が基本であるとするならば、現在、公の施設を管理していく多くの外郭団体が競争に破れたとしても、外郭団体自体の財政基盤が揺るぎないものであるかどうか、疑問が残ります。財政基盤がぜい弱になるとした場合、当該外郭団体で働くプロパー職員の処遇も含め、いろいろな問題が出て参ります。これまで外郭団体を設置してきた市の責任も当然問われて参ります。

 そこで、現段階から数年先の公の施設の管理方法の検討事項の一つとして、外郭団体の財政状況を点検していくことがぜひとも必要であると私は考えます。これには、外郭団体自らが財政状況を積極的に公表していくことが必要と思われますが、市として、外郭団体に対し、財政状況の公表をアドバイスされる考えはないか、お尋ねいたします。

 最後になりますが、現在市では、経営再建プログラムに基づき、各種施策の見直しがなされていますが、市では財政状況が悪い悪いと言っておられます。確かに市税をはじめとして、年々その収入が落ちております。しかし、市民にとっては、市税をはじめとする収入の落ち込みが一時期の経過的なものであって、回復が可能なものなのか、今後とも恒常的に落ち込んでいくものなのか、不明であります。市長は、構造的な改革が必要と言われておりますが、人の見方にはいろいろあります。さきほども申し上げましたように、市民に我慢を強いるために、市は意図的に財政状況の悪化を申し立てているのではないかと勘ぐる向きもあります。正確で迅速な情報が市民の判断を助けるものです。財政状況の徹底した開示こそが、市の行っていこうとしている経営再建プログラムの市民の理解にもつながっていくものと考えています。

 ぜひ財政情報の開示に努力いただくことをお願いいたしまして、2問目の質問を終わらせていただきます。(拍手)



○議長(谷川正秀君) 答弁を求めます。

 村山企画財政局長。



◎企画財政局長(村山保夫君) 土地開発公社に関連する質問にお答えいたします。

 土地開発公社の借入金について、今後幾らぐらいの額を何年度までに計画的に減額するのかというお尋ねでございます。

 土地開発公社は、設立以来、計画的なまちづくりを進めるうえで一定の役割を果たしてきたところでございます。しかしながら、近年の厳しい経済環境の中で、取得用地の長期保有化、更には資産デフレの進行といった経営上の大きな課題を抱えることとなってところでございます。こうしたことから、平成13年度に国の土地開発公社健全化対策の指定を受けまして、借入金の圧縮に向け取り組んでいるところでございまして、平成13年度当初に637億円であったものが、平成17年度末には264億円となる見込みでございまして、373億円の圧縮が図れることとなります。この264億円のお尋ねということになりますが、しかしながら、こうした借入金は依然として多額に及んでおり、また、その多くは長期保有地に係るものでございます。課題を解消したとは言えない状況であると認識いたしております。

 一方、国の財政支援措置が盛り込まれた健全化対策が平成17年度以降も引き続き措置されることが昨年度末に示されたところでございます。次の計画期間は18年度から22年度までの5か年となりますが、将来の財政負担も十分考慮する中で、この期間内に更なる健全化に取り組む方向で、今現在検討しているところでございます。

 続きまして、土地開発公社の現状、今後の借入金を減らす計画を市民に積極的に公表する考えはないかというお尋ねでございます。

 現在取り組んでいる土地開発公社の健全化計画の内容につきましては、再建プログラムの中で他の改革改善項目と併せてまして市民にお示ししてきたところでございます。今後とも更なる健全化に向けた取組につきましては、このプログラムの中で明らかにして、市民の皆様に公表して参る考えでございます。

 また、土地開発公社の経営状況等につきましては、さきほどお答えいたしましたように、連結バランスシートの活用などの研究も進めまして、いっそう財政情報の開示に努めて参る考えでございます。

 以上です。



○議長(谷川正秀君) 谷口特命担当局長。



◎特命担当局長(谷口敏郎君) 市として外郭団体に対して財政状況の公表をアドバイスする考えはないかとのお尋ねでございます。

 外郭団体の抱えております問題は、市にとりましても大きな課題でございます。現在、各団体の経営状況を調査し、経営実績評価を行う中で課題を共有し、景気改善の具体的な方向性を見極めているところでございます。財政状況の公表につきましては、市が2分の1以上出資しております団体のように、市からの公表が法的に義務づけられているようなものもございますが、これまで情報公開の促進という観点から、すべての団体に対しまして、財政状況を含めた団体情報の公開を要請しております。こうしたことから、各団体におきましても、情報の公開については自主的な取組を進めておりまして、財政状況なども含めた団体情報について、個々の請求に応じ、事務所の窓口で供覧に供するというような形をとってございますが、公開から公表というような形での検討も今後とも積極的に取り組んでいくよう要請して参ります。

 以上でございます。



○議長(谷川正秀君) 保田教育長。



◎教育長(保田薫君) さきほど北村議員から、学力向上に向けて教育長の思いを聞かせというふうな御要望がございましたので、一言お時間をいただいて述べさせていただきたいと思います。

 学力向上というのは、今私ども教育委員会の最大の課題といたしているところでございますけれども、これまでは、教育全般の目標というふうなものを掲げて、そういうふうなことで具体的な学力向上に向けての取組がやや弱かったというふうな反省をしております。これは、教育基本法で教育の目的というのは人格の完成を目指して、そして、将来社会の形成者として、また国民の一人として人間的な資質を高めていくというふうな目的が書かれておりますけれども、そういう総合的な生きる力をつけるということは、もちろん学校教育の目的ではございますけれども、学校というのは、なんといいましても勉強させるところであります。したがって、そのためには、まず教員の資質を高めないと、子どもたちの学力は、なかなか子どもや家庭だけにそういうふうなことを要望しても身につかないというふうに考えております。まずは一人ひとりの教員がしっかり使命感を持って、そして愛情を持って、子どもたち一人ひとりが将来力強く生きていけるような、そういうふうな力をつけてやる、そういった心構えを持ってほしいというふうに考えておるわけです。

 ところが、これまでの教育行政は、諸般の事情がございまして、思いはいろいろあるんですが、靴の上から足をかいているような、そういう感じで終わってきた、そういう施策が非常に多かったように思います。習熟度調査にいたしましても、教員の代表が問題を作成して、そして学力を調査して、学力向上に生かそうとしたんですが、いろんなことがありまして、これは無記名で書かせて、そして集計をしました。やはりアンケート調査のような形で実施したものですから、真剣にこの問題に答えたというふうには認識できなかったわけです。そういうふうなことで、なかなか成果を上げることができずに来たわけですが、私は、そういう人間的な心を育てる面も、授業を通して心を磨いていくものだと考えております。

 そういうふうなことで、焦点をはっきり絞って、教育委員会と校長と教員、学校が一体となって、授業の質の向上、いろんな教育活動の質の向上、そして、子どもに対する視点というふうなものを高めていきたいというふうに考えておりますので、今後ともいろいろ御支援を賜りたいと思います。

 以上でございます。



○議長(谷川正秀君) 北村章治君。

   (北村章治君 登壇)



◆23番(北村章治君) どうも御答弁ありがとうございました。

 教育長の思いをお聞かせいただいて、今度こそ必ずや尼崎の学力向上のためにやっていただけるものと信じて参りたいと思います。

 一つだけ、教育長に、若輩者ではございますが、お言葉をお贈りさせていただいて、私の最後の質問にさせていただきたいと思います。

 やはり学校教育でいちばんたいせつなのは、熱意、意欲でございます。あるファーストフードショップへ行きますと、スマイルゼロ円というのがあります。情熱、意欲もゼロ円でございます。そのことと、こういった問題はやはり継続していかなければならない。継続は力なり。

 この二つを申し上げまして、私のすべての質問にさせていただきます。長時間御静聴、ありがとうございました。(拍手)



○議長(谷川正秀君) 北村章治君の質問は終わりました。

 続いて発言を許します。

 辻修君。

   (辻  修君 登壇)



◆33番(辻修君) おはようございます。日本共産党議員団の辻修でございます。初めての質問です。緊張しておりますが、よろしくお願いをいたします。

 私は、競艇場の問題を中心に質問して参りたいと思います。これまで、菅村前市議が繰り返し競艇場問題を取り上げて参りました。大庄地域における大きな問題ですから、引き続き私が競艇場問題を取り上げて参りたいと思います。

 さて、尼崎競艇場は、1951年、昭和26年に都市化が進行する下で、広大な大庄湿地帯の開発として建設されました。湿地帯の一部を掘り起こして競艇場を建設し、その収益は切迫していた市財政を潤し、掘り起こされた土で湿地帯を埋め立て、公園や成徳小学校、明倫中学校、公営住宅などの用地が確保されました。その開発費用は競艇場からの収入が充てられ、1957年、昭和32年には、大庄湿地帯の開発費用も回収できました。そのときに、競艇場を存続させるかどうかの検討が行われ、当時たいへん遅れていた中学校の施設整備の費用として、競艇場の収入を充てることとされました。そして、学校のプールの整備などが進められました。更に1960年、昭和35年には、財政再建計画期間が終了することに伴い、競艇事業を存続するかどうかで市民の世論が二分される大議論が行われました。そのときの理由の一つには、競艇場の存続は、一般市民、青少年に及ぼす影響が大きい。このことが懸念されております。市民的な大議論の末、1964年、昭和39年に尼崎市議会で、競艇場廃止の修正案が否決され、存続することとなりました。しかし、その際に、競艇等の収入に頼らなくても地方財政が運営できるよう、財源措置を国に求める意見書が採択されております。しかし、その後の歴代市長は、競艇場からの上がりを市財政のドル箱として活用しました。下水道建設事業に使われ、下水道の普及が大きく前進しました。ここまではまだよかったと思います。その後は都市整備に使う、こういう名目にされ、同時に大型開発が進められて参りました。尼崎市は、収益金の使い方として、福祉、衛生、交通安全、住宅、教育などに使っているという説明もありますけれども、一般財源の中での話ですから、競艇場からの収入があったからこそ大型開発が進んだことは事実であります。大型開発が進めば市債も膨れ上がります。こうなれば、都市整備、すなわち大型開発推進のために競艇場からの上がりを減らすな、もっと増やせということに力点が置かれ、競艇はもともとばくちであること、周辺住民に迷惑をかけているということが忘れ去られていっているのではないでしょうか。

 1990年、平成2年には、競艇場事業収入からの一般会計への繰入れは145億円を記録し、ピークに達しました。しかし、その後、長引く不況を背景に、年々収入は減少の一途をたどり、2000年、平成12年には34億円にまで落ち込み、危機感を募らせた前の市長は、2000年、平成12年に21世紀競艇プラン検討会を設置し、売上げの増の方策を探ろうとしました。その21世紀競艇プラン検討会で出された提言では、競艇のレジャー化とナイターレースの開催、駐車場の整備、ビールの販売などが打ち出されました。レジャー化の努力は行われました。ビールの販売なども実施されました。しかし、その後も売上げ、収入は減り続け、昨年の一般会計への繰入れは24億円にまで落ち込み、今年度の予算での見通しは、繰入れ予定が11億円となっています。昨年度より13億円減、ピーク時の10分の1という見込みです。本年3月の日本共産党議員団の代表質疑で、今後の見通しと対策について市長の見解をお聞きしたところ、激しい売上げ減少の中で、経費の削減、収入の確保に努めるとともに、こうした取組を超える収益構造の改善が必要な時期に来ているとの認識の下で、可能な限り早い時期に経営改善計画を策定し、コスト構造の改善に取り組むという答弁がありました。

 そこで質問いたします。

 今年度は既に半年が経過しています。現時点での今年度の売上げ、収益の見通しはどうでしょうか。当初予算では、1日売上げ3億円を見込んでいますが、平成16年度の損益分岐点は、1日売上げ3億2,000万円であり、ほぼ3億円前後ですけれども、ほんとうにぎりぎりのところに来ています。損益分岐点以下に落ち込んだ場合、つまり赤字になったらどうするのでしょうか。税金を投入してでも続けるのでしょうか。また、経営改善計画は、いつ、どういった体制で策定しようとしているのでしょうか。お答えください。

 次に、ナイター競艇の問題です。

 21世紀競艇プラン検討会の提言は、競艇をレジャーと位置づけ、新たなファンの獲得とリピーターの確保を求めています。しかし、競艇はもともとギャンブルです。だからこそ公営でしかできない。公営でしか開催が認められておりません。しかも、尼崎の場合、市街地の競艇場があり、学校など教育施設も周辺にたくさんあります。周辺住民に迷惑をかけていることを忘れてはなりません。私は、先日、7月31日のナイターレースの舟券販売終了時に、周辺の住民の皆さんと調査に出かけました。夜の9時に4,000人が一斉にあふれ出て、自転車やバイク、自動車で道路がいっぱいになる、そういう状態です。また別の日には、大庄武庫線沿いにある私の事務所の前を七、八台の自転車が固まって走っている、その横を乗用車がクラクションを鳴らしながら猛スピードで走り抜ける、こういう状況も見ました。ちょうど夜9時前のナイターレースの舟券販売が終わり、みんなが争って家路につく時間帯です。たいへん危険です。更に、競艇場の近くに住む80歳代の女性は、夜の外出は怖い、こういうふうに言っておられます。今はまだ本場でボートを走らせてはいませんけれども、それでもこの状態です。住民の意見は、舟券の販売だけだとしても、ナイターはやめてほしいということです。まして本場でボートを走らせるナイターレースなど、とんでもありません。

 2000年、平成12年に実施された東第3社会福祉協議会のアンケートでは、84パーセントもの住民がナイターレース実施に反対を表明しております。尼崎市は、競艇場周辺の各種団体を対象に、ナイターレースに関する基本調査結果説明会を実施しましたが、そこでも多くの反対意見や治安への不安などが出されております。住之江でもナイターの導入が計画されているようですけれども、住民の反対運動がここでも起こっています。住宅地域にある尼崎では、なおさらやるべきではないと考えます。

 ナイター競艇を実施するのには、照明施設設備などの設置が必要です。30億円から40億円かかると言われています。それだけ一般会計への繰入れが減ることになります。本場のスタンド改修には、1992年、平成4年から2000年、平成12年にかけ181億円が使われましたが、その官の一般会計への繰入れもその金額だけ減っている、こういうことになります。当然です。今ナイター設備を設置しても、年間10億円ぐらいしか繰入れができない状況では、ナイター設備にお金をかけても、それを回収できるだけの売上げ増、収入増が見込めるのか、甚だ疑問です。

 それを見極めるうえで、ナイター競艇を実施しているほかの競艇場の状況を参考にすることが必要です。平成14年から16年の3年間の桐生競艇場、蒲郡競艇場、そして、平成16年から実施した若松競艇場のナイターレースを比較すると、一日平均で、先行した桐生は蒲郡の実施で売上げ、入場者とも減少し、若松が実施した平成16年には、桐生、蒲郡ともに減少しているのではないでしょうか。実施当初は若干売上げが増えても、数年後あるいはほかの競艇場が新たにナイターレースを実施すれば、落ち込んでいるのが現状です。

 そこで質問します。

 市長は、本年の予算市議会で、ナイターレースを実施した若松競艇場の売上げ状況のデータを分析するなど、さまざまな角度から採算性を検証するとの見解でしたが、分析の結果、どのように見ているのでしょうか。また、ナイター競艇は見るべき収益の増加が見込めない下で、周辺住民の合意が得られないナイター競艇は早期に断念すべきだと思いますが、お答えください。

 次に、競艇の開催日数と住民への説明責任の問題です。

 競艇の開催は、尼崎と伊丹の開催で年間180日、尼崎市主催が124日、伊丹市主催が56日。ここまでは住民も我慢しています。しかし、他場で開催するレースの舟券販売を本場で行う専売を含め、受託、委託は、これまで市議会の議決が必要でした。しかし、今年からは、予算市議会で包括的議決が行われ、今後は議会への報告だけということになりました。しかし、住民にとってはどうでしょうか。これまでは議案として審議され、また、その採決の結果は議会報などで知ることができました。今度は議案としても出てきません。

 そこで質問です。

 今後は、住民にはどのように知らせるのでしょうか。また、どのように意見を聴くのでしょうか。市報での報告や住民説明会など実施すべきと考えますが、どうでしょうか。特に盆、正月ぐらいは静かなまちでいたいというのが住民の願いです。そういう日程にもかかわることです。盆、正月は実施すべきではないと考えますが、お答えください。

 次に、市営琴浦住宅の跡地利用問題です。

 明倫中学校の跡地に、武庫川、琴浦、西難波の三つの市営住宅が移設されます。いずれも老朽化による建替えです。その中で、琴浦団地の跡地に競艇場の駐車場を建設するといううわさが出ています。うわさと言ったのは、住民の中ではあたかも決定したかのように思っておられる人がいるんです。聞いてみると、これまで競艇場あるいは尼崎市が言い出したら、住民が反対しても実施してきたことが多い。だから、駐車場もやるんだろう。こういうことのようです。これは、尼崎市の姿勢が問われているし、住民に対しては正確なことを知らせる必要があると思います。

 そこで質問です。

 駐車場の整備は、確かに21世紀競艇プラン検討会の提言でも出されていることですが、琴浦住宅の跡地への駐車場建設は決定したことでしょうか。お答えください。

 市営駐車場の集約が地域環境対策だとしても、周辺には民間の駐車場もたくさんあり、市営の駐車場を1か所に集中したところで、地域に乗り入れる車はなくならないし、かえって道意線の渋滞を招く結果となることは明らかです。現在のように一般会計への繰入れが減っている中で、お金をかけて駐車場を建設する経済効果があるのかどうか、疑問です。

 明倫中学校がなくなりました。大庄西中学校と大庄東中学校も統合されます。大庄地域からは次々に学校がなくなっています。ダイエー出屋敷店の撤退で、道意町周辺など大庄地域のお年寄りで、たいへん日常生活が不便になる、こういう人も多くいます。学校跡地の活用については、単に財政的な資源とするだけではなくて、大庄地域のまちづくりの観点から検討が必要だと思います。こうした中で、明倫中学校の跡地利用については、2回にわたって住民の意見を聴く機会を設け、その結果、売却するとしても、ファミリー世帯を対象にした集合住宅、建物の高さも七、八階に抑えることなど、十分、不十分はあったとしても、住民の意向が反映されたものと考えています。

 そこでお尋ねいたします。

 市営琴浦住宅の跡地について、やみくもに駐車場というのではなくて、何よりも住民の意見を聴くべきであると考えます。市長の御所見を伺います。

 また、跡地活用を考えていくうえで、どのような方策、やり方を考えておられるのか、お答えください。

 これで私の第1問を終わります。(拍手)



○議長(谷川正秀君) 答弁を求めます。

 岩田産業経済局長。



◎産業経済局長(岩田強君) 競艇事業にかかわる御質問でございます。

 まず、現時点での今年度の売上げ、収益の見通しはどうかといったこと、そして、損益分岐点以下に落ち込み、赤字となった場合、税を投入しても続けるのか、こういった御質問でございます。

 まず、今年度の状況でございますが、9月現在で56日開催いたしておりますが、この間の本場の1日平均売上げは、約2億7,400万円でございます。今年度当初予算における損益分岐点は、約2億7,300万円と見込んでおりますので、現時点ではほぼ同額となっております。

 なお、競艇事業の収益は、本場のみならずボートピアの収益や施設及びボートモーターの貸付料などで構成されております。これらをトータルして、仮に赤字となった場合に、税金を投入してでも続けるのかといった御質問でございますが、そういったことは、事業の性格上許されないものと理解いたしております。

 次に、経営改善計画は、いつ、どういった体制で策定をするのかというお尋ねでございます。

 経営改善計画は、抜本的にコスト構造を改善し、継続的に、また安定的に収益を確保することをねらいとしており、現在、公認会計士からの助言も得ながら、策定に向けて公営事業所の職員で取り組んでいるところでございます。

 次に、若松競艇場におけるナイターレースの売上げ分析はどうか。また、ナイター競走は早期に断念すべきだと思うがどうかといったお尋ねでございます。

 若松競艇場におきましては、16年度からナイターレースを開催いたしておりますが、売上げを前年度の昼間の開催時と比較いたしますと、SG競走、G?といった特別競走を除いた場合でも、約2倍となっております。特に、電話投票で高い伸びを示しており、新たにナイターレースを実施したことによる売上げ増が図られているところでございます。しかし、そうした一方で、先行してナイターレースを実施している桐生、蒲郡の両競艇場におきましては、新たに算入した若松との競合開催に伴い、電話投票の売上げが減少いたしております。本場におけるナイターレースの開催につきましては、多額の投資を伴いますことから、投資効果を見極める中で、なお引き続き実施された場の収益等を分析し、検証していく必要があると考えております。

 最後に、競艇場の開催日時等につきまして、今後住民にどのように知らせるのか。市報での報告や住民説明会等を実施すべきと思うがどうか。また、盆、正月の開催は実施すべきではないと考えるがどうかというお尋ねでございます。

 開催日程等につきましては、これまでと同様、尼崎競艇場周辺対策市民協議会、いわゆる周辺協でございますが、この周辺協を通じまして十分に説明をする中で、各種団体や周辺住民の皆様への周知を図って参りたいと考えております。

 なお、盆、正月の開催につきましては、周辺住民の皆様の生活環境に配慮する中で開催しているところでございます。今後におきましても、周辺住民の皆様の御理解と御協力を得ながら、引き続き開催をして参りたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(谷川正秀君) 谷口特命担当局長。



◎特命担当局長(谷口敏郎君) 琴浦住宅の跡地への駐車場建設は決定したことなのかとのお尋ねでございます。

 市営琴浦住宅の移転後の跡地活用につきましては、明倫中学校跡地も含めた地域一体での将来的な土地利用や地域の活性化に寄与する総合的なまちづくりの視点に立って検討していかなければならないと考えております。センタープールの駐車場につきましては、かねてから地域の生活環境の向上等の観点から、住宅地に点在する駐車場の集約化が課題となっておりますが、こうした地域課題についても一体的な土地利用やまちづくりといった中で検討して参る必要があると考えております。

 次に、琴浦住宅跡地の活用について市民意見を聴くべきであるが、どのような方策、やり方を考えているのかとのお尋ねでございますが、琴浦住宅跡地の活用につきましては、さきほど申しましたように、地域課題の解決、地域の活性化、総合的なまちづくりといった視点に立って、地域住民の意見も聴きながら、有効かつ効果的な活用策を考えて参りたいと思っております。

 以上でございます。



○議長(谷川正秀君) 辻修君。

   (辻  修君 登壇)



◆33番(辻修君) 今、御答弁いただきました。まさにぎりぎりのところまで来てるなという感じがします。綱渡り的な状況まで今落ち込んでいるという感じを持ちました。

 また、琴浦住宅については、住民の意見を聴きながらしていくという方向はいいんですが、どういう形で進めていくかということについては、また広い住民の声を聞いていっていただきたいと思います。

 それでは、第2問に入っていきます。

 21世紀競艇プラン検討会の提言は、いかに売上げを増やすか、いかに収入を増やすかというのが主な内容でした。しかし、これは5年前の状況ですから、その当時は一般会計への繰入れが40億円から30億円へと落ち込む、そういう危機感があったと思います。しかし、現状は、そのときの希望的予測を超えて、それ以上に落ち込んでいる。この間に小泉内閣による構造改革が進められて参りました。健保サラリーマン本人3割負担増の導入、物価スライドによる年金額の削減、厚生年金保険料の引上げ、所得税の老齢者控除廃止、公的年金等控除の縮小、廃止、消費税の免税点引下げなどが行われました。大企業は、史上空前の大もうけをしています。その一方で国民の所得は減らされ続けて参りました。先日行われた総選挙の結果では与党の議席が大幅に増えましたけれども、小泉内閣による改革という名前の庶民いじめの政治に拍車がかかるということが懸念されます。早晩、サラリーマン増税、消費税増税が現実味を帯びてきます。庶民の懐はますます寂しくなります。競艇場ファンの多くは、そういう改革の影響を受ける人たちではないでしょうか。この人たちの収入が奪われて、収入が減っているのに、競艇場だけ収入が増えるというはずもないと思います。このままでは、事態はますます深刻になると見るのが当然でしょう。競艇場は、事業全体が大きな曲がり角に来ているのではないでしょうか。さきほどの答弁でも、損益分岐点、わずか1日売上げ2,000万円の余裕しかない、こういうところまで来ているわけであります。

 そこで質問です。

 企業の収益が増えても庶民の懐を暖めることに直結しないしくみがつくられている中で、今後の競艇事業の中長期の見通しをどう考えておられるのでしょうか。年間を通じて収益が11億円という現状です。これ以上落ち込めば、赤字に転落。まさに焦びの課題だという認識はあるのかどうか、市長のお考えをお聞かせください。

 そして、共産党議員団が予算議会で提起をいたしました抜本的見直しの必要性について、市長の考えをお聞かせください。

 競艇場の在り方は、市民生活、中でも大庄地域の住民、まちづくりにとって大きな問題です。まさに市民的な検討が必要だと考えています。競艇関連の情報、意思形成は、これまで尼崎競艇場周辺対策市民協議会、いわゆる周辺協だけが住民代表の扱いをされて参りました。しかし、周辺協は、議事録も公開されず、住民に対して意見を聴いたり報告する義務さえない団体です。一部の幹部だけで競艇関連の住民意思だとする時代は終わりました。

 そこで質問です。

 競艇関連の情報、意思形成は、広く住民の声を聞くことを基本とするべきであると考えますが、いかがでしょうか。お答えいただいて、以上で私の第2問を終わります。(拍手)(傍聴席より拍手する者あり)



○議長(谷川正秀君) この際、傍聴人に申し上げます。

 傍聴人は、拍手などの行為は禁止されております。傍聴規則を守っていただくようお願いを申し上げます。(傍聴席より発言する者あり)



○議長(谷川正秀君) 勝手な発言はやめてください。

 それでは、答弁を求めます。

 岩田産業経済局長。



◎産業経済局長(岩田強君) 辻議員の、今後の競艇事業の中長期の見通しをどう考えているのか、また、焦びの課題だという認識があるのかどうか、更に、抜本的見直しの必要についての考え方でございます。

 現時点におきましては、売上げの減少傾向はなお当分の間続くものと危ぐいたしております。このままの状況で推移すれば、収益の確保が厳しい事態を招くことも予測されることから、これまでの取組を超える収益構造の改善を早急に進める必要があると認識いたしております。したがいまして、経営改善計画を策定し、抜本的なコスト構造の改善に取り組んで参りたいと考えております。

 次に、競艇関連の情報、意思形成は、広く住民の声を聞くことを基本とするべきであると考えるがどうかというお尋ねでございます。

 競艇場の事業運営にかかわる問題につきましては、周辺協を通じ、機会あるごとに情報を提供し、周辺対策等について地域住民の方々の御意見、御要望をお聴きしているところでございます。また、周辺地域の各種団体とも適宜話合いを持ち、情報提供に努めてきております。今後におきましても、こうした姿勢の下で、より広く住民の方々の声をお聞きし、事業運営に生かして参りたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(谷川正秀君) 辻修君。

   (辻  修君 登壇)



◆33番(辻修君) お答えいただきましたが、質問の中でも明らかにして参りましたように、ほんとうに厳しい状態です。しかも、それが今、当分の間続くということですけれども、これ以上もう減らすわけにはいかないというぎりぎりのところまで来ていると思います。そういう中で、抜本的な構造的なそういう見直しもしていかれるということですけれども、これに対しましても、内部だけでごそごそとやるのではなくて、住民の声をここでもしっかり聞いていただくということが大事だと思いますし、それから、その住民の代表も、周辺協だけを代表とするのではなくて、事はやはり大庄のまちづくりにもかかわる問題ですし、市の財政にも大きく影響する問題ですから、ある意味ではもっと市民的な議論も必要だと考えております。

 そういう立場で今後ともやっていただくことを要望して、私のすべての質問を終わります。どうも長らくの御静聴、ありがとうございました。(拍手)



○議長(谷川正秀君) 辻修君の質問は終わり参りました。

 続いて発言を許します。

 土田裕史君。

   (土田裕史君 登壇)



◆3番(土田裕史君) おはようございます。新風の土田裕史です。

 本日は、26歳という若輩者の私に質問の機会をお与えいただきまして、諸先輩方並びに同僚の議員の皆様には、厚く御礼申し上げます。

 市当局の皆様には、今後ともよろしくお願いいたします。

 初めての質問に当たりまして、稚拙な論理でお聞き苦しいかとは存じますが、皆様には、御容赦のうえ、最後まで御静聴賜りますよう、どうぞよろしくお願いいたします。

 さて、周知のとおりですが、今期の定例会から、本会議のインターネット中継が開始されることとなりました。これにより、市議会の現場をより多くの方々に知っていただくことができ、政治がより身近なものになると思います。たいへん歓迎すべきことだと存じております。この点を踏まえまして、私は、政治と市民の距離を縮めることを念頭に置きまして、市民が最も政治に近づくことができる機会は、選挙において投票することであるという思いから、通告に基づきまして質問させていただきます。

 先般行われました衆議院議員総選挙におきましては、郵政民営化の是非を問うという小泉総理の発言によって、争点が明確化、簡素化された結果か、前評判どおり、前回の投票率を大幅に上回ることになりました。兵庫8区、この尼崎市においても同様であり、選挙区については、前回の57.85パーセントから64.4パーセントに上昇いたしました。しかし、全国の投票率は67.51パーセント、また、兵庫県内の投票率も66.71パーセントという数字であり、尼崎市内の投票率はどちらも下回っております。この状況は常態化しており、過去の衆議院議員総選挙及び参議院選挙を見ましても、尼崎市内の投票率は、全国、そして県内の投票率を上回ったことはありません。尼崎だからどこまで投票率が上がるだろうかという言葉をたびたび耳にしたことがありますが、どうしてこのような状態がいつまでも続いているのでしょうか。

 まずは、このような尼崎市の有権者の特性をどのように分析されているのか、お伺いいたしたいと思います。

 ところで、本年7月3日には、東京都議会議員選挙が行われました。低投票率が懸念される中、都選挙管理委員会がユニークな啓発活動を打ち出したほか、区市町村の選挙管理委員会は、明るい選挙推進協議会と連携して独自の活動を展開しました。都選管におきましては、去年の11月から、投票率の底上げを目指して啓発事業の基本方針を策定し、一つ、公正公平な選挙の実施、二つ、投票総参加の呼びかけ、三つ、若年層への啓発を重点的に実施、四つ、統一素材による効果的な事業、五つ、区市町村など関係機関との連携という、以上の5点を挙げました。特に若年層に絞った啓発と統一素材の採用を基本方針の大きな柱としております。基本方針を受けて、3月には広告代理店8社に各種啓発事業の提案を依頼。イメージキャラクターには、従来女優が起用されることが多かったのですが、今回に関しては、有権者に強い印象を与えることをねらって、ダンスの振付師で個性の強い男性タレントを起用しました。更に、テレビ、ラジオCMの放送をはじめ、計27本の啓発活動を固めました。限られた財源を効果的に使うため、CMやポスターなど、既存の啓発活動は提供先を厳選してコストを抑える一方、選管職員のアイデアで、居酒屋でのコースター広告、レンタルビデオ店での手ぬぐいの配布などを実施しました。コースター広告は、大手居酒屋チェーンの308店舗で計22万枚を用意し、協力してくれる店舗にはポスターを掲示してもらい、コースターとの相乗効果をねらっております。コースター一枚当たり17円のコストがかかりますが、各店舗では、店員や顧客から、グラスを置くのがもったいない、珍しいから記念に持ち帰りたいなどの声が多く寄せられたといいます。更に、選管は、手ぬぐいが若者の中で静かなブームになっていることに注目し、若者でにぎわう大手レンタルビデオ店との交渉の結果、約2万1,000本を配布してもらう契約を結びました。手ぬぐいには、夏をイメージさせる淡い青地に、公募で選ばれました、東京発未来行き、投票用紙は招待切符という標語を取り入れております。また、ダンスグループによる街頭キャンペーンで投票を呼びかけたり、ダンスコンテストを開催して、若者の都議選への関心を集めました。コンテストでは、途中で選挙に関するクイズなども行いました。区市町村の選管においては、八王子市で、投票日を迎えた6月30日、市内26か所のボランティア約200人が市選管職員と連携し、投票日を記した靴用の使い捨て乾燥剤を2万個配布、町田市におきましては、黄色いだ円形のステッカーを135枚、若者の集まるコンビニエンスストアや飲食店、美容院などの店頭に貼ってもらい、通行人の関心を引くように努めました。練馬区では、大学生を選挙管理委員会にインターンとして招き、そのインターン生が啓発活動を立案、投開票にも従事しました。そのほか、期日前投票の立会人には20代の区民70人を公募で起用したり、市内在住の前回都議選で20から30代の中で特に投票率の低かった層に啓発はがきを送ったり、投票入場整理券にQRコードを印刷して、携帯電話で選管のホームページを読み込めるようにしたり、インターネットで投票日や候補者氏名、開票状況を見ることができるように工夫がなされました。東京青年会議所の主催で、有権者に投票の判断材料になる機会を提供するため、東京23区すべての区で立候補予定者の公開討論会も行われました。

 このような結果、都議選の投票率は43.99パーセントとなり、争点が少ないことなどから投票率の低下が予測されてきましたが、1997年の40.08パーセントを下回るという事態は避けることができたということです。

 この尼崎市においては、今年、さきに挙げました衆議院総選挙のほかに、尼崎市議会議員選挙、そして兵庫県知事選挙、兵庫県議会議員補欠選挙と、立て続けに選挙が実施されました。

 投票率の向上に向けて、本市の選挙管理委員会がどのような啓発活動を行ってきたのか、具体的にお答えいただきたいと思います。

 また、その結果として、市議選、知事選においては、どちらも前回の投票率を下回り、戦後最低の低投票率となりました。この結果をどのように受け止めているのか、お伺いいたします。

 さきほど紹介いたしました都議選の事例のほかにも、なんとか投票率をアップさせようと、全国でさまざまな取組が行われておりますが、今後は、少し先ではございますが、尼崎市の市長選挙もございますので、活用できる面は取り入れて、よい知恵を絞ってはいかがかと存じます。今後どのような姿勢で取り組まれていくのか、併せてお答え願います。

 次に、市では、ネットモニターアンケートというものを実施しております。さまざまな課題について市民の意見を集められております。平成16年7月のアンケートにおきましては、選挙についてというテーマで実施されており、選挙権のない10代から70歳以上の方々まで回答がされております。これは、当時行われました参議院選挙直後のアンケートであり、期日前投票所の増設を求める声や投票所内の重苦しい雰囲気の改善、電子投票の是非や経費の無駄遣いへの懸念など、市民の貴重な御意見であると思われます。

 この回答結果をどのように検証し、また、それを選挙の啓発活動及び投票率の向上にどのように結びつけることができているのか、お答え願います。

 以上でございます。(拍手)



○議長(谷川正秀君) 答弁を求めます。

 藤田選挙管理委員会委員長。



◎選挙管理委員会委員長(藤田浩明君) 土田議員から選挙に関しての御質問をいただきました。

 まず、尼崎市の有権者の特性をどのように分析しているか、こういう御質問でございます。

 当選挙管理委員会といたしましては、尼崎市の有権者の特性につきまして、特に専門的に調査あるいは分析を行ってはおりませんが、都市部の投票率が町村部の投票率より低くなるのが一般的な傾向とされておりまして、本市はいわゆる都市部の有権者の特性を有していると、こういうように認識をいたしております。

 次に、投票率の向上に向けてどのようなPRを行って来たのかといった御質問でございます。

 選挙が執行されるときには、投票率の向上を図るために、明るい選挙推進協議会と連携いたしまして、街頭啓発をはじめ、小中学生のかきました選挙啓発用ポスターを活用するなど、あらゆる手段を用いまして啓発活動を行っているところでありますが、今年6月の尼崎市議会選挙時には、本市の有権者の関心を高めるために、選挙の期日や期日前投票所の場所など、投票しやすくなったことを分かりやすく説明したビラを市報と同じように各戸に配布したり、また、若者に関心のあるフラッシュムービーを使った選挙のあらましを開設するなど、ホームページを充実したりいたしまして、投票率の向上に向けて努力をして参りました。

 また、投票所におきましては、投票済証明書を斬新なデザインで発行し、市議選後にすぐに執行される県知事選挙と県議会議員補欠選挙の投票へと導くように、PRに努めて参りました。それなりの効果があったと思いますが、投票率につきましては、御指摘のとおりとなってしまいました。

 次に、ネットモニターアンケートの結果を選挙時啓発活動や投票率の向上に結びつけることができておるのかといった御質問でございます。

 このネットモニタアンケートによって、選挙についての問題点や市民の御意見を伺うことができたと受け止めております。特に若年層の選挙に対する考え方が浮き彫りにされまして、それを踏まえ、選挙管理委員会で、若年層の対応策が必要である、こういう認識の下に検討いたしております。例えば中学校や高等学校の生徒会役員選挙のときに、実物の投票箱や記載台を使っていただきまして、選挙についての関心を持ってもらうことや、大学生を投票事務に従事してもらうことによりまして、若者に選挙の重要性を認識してもらうよう意を用いて参りました。また、投票所に関する御意見をいただいておりまして、よりいっそう親しみやすい投票所づくりに意を用いて参ったところでございます。

 今後とも選挙管理委員会といたしましては、適正な管理、執行はもちろんのこと、投票率の向上に向けましてよりいっそうの努力をして参りたい、かように考えております。

 以上でございます。



○議長(谷川正秀君) 土田裕史君。

   (土田裕史君 登壇)



◆3番(土田裕史君) さきほど、尼崎市民の有権者の特性について御答弁いただきましたけれども、一般的に町村部に比べて都市部では投票率が低いという認識のようですが、この兵庫県内の都市部の中でも、尼崎市は投票率が低い位置にあります。尼崎は都市だから投票率が低い、低いのはしかたないというような姿勢ではいかがなものかと思います。単に尼崎市民全体が政治に対して無関心なのか、それとも特に政治離れが進んでいる若者がほかの都市よりも多く在住しているのか、それとも市外に働きに出る有権者が多くて、尼崎市そのものとの関係性が希薄なのか、あるいは外に出ることさえ体に負担だと感じるようなお年寄りの方々が投票に行くことさえおっくうになっているのか、そういったことが分析できていなければ、とるべき有効策や絞るべきターゲットというものが選定できないままとなっているのではないでしょうか。今後もそういった調査分析が行われないのかどうかは疑問に思います。

 昨年度の市選管が受け入れたインターン生の活動報告を拝見しますと、投票率の低迷から、使用されなかった投票用紙が大量に倉庫に眠っていて、それらを廃棄処分するために、直接職員が焼却炉に持っていかなければならないというような、紙資源の無駄や余分な労力を指摘しております。このような行政の無駄をなくすためにも、きちんと調査分析を行い、それに基づいた計画を立てて、効果のある啓発活動を実施すべきだと私は思います。

 ただ、投票率は、天候に左右されたり、選挙の争点が明確でなかったり、政党、候補者に対して魅力を感じないというようなさまざまな要因が絡んでおり、すべての責任が選挙管理委員会の啓発活動にあるとは考えておりません。しかし、現在のような取組方では、市の取組そのものに対して市民が不信感を持つようなことになりはしないでしょうか。市当局全体、そして議会が誠意ある姿勢を市民に示してこそ、政治に対する信頼を取り戻すことにもなり、また、今後の将来を担っていくべき若者に対してのメッセージとなるのではないでしょうか。選挙管理委員会におきましては、その原動力となるような啓発活動を今後も行っていただくよう、強く望みます。

 これで私土田裕史の一般質問を終わらせていただきます。長い間、どうもありがとうございました。(拍手)



○議長(谷川正秀君) 土田裕史君の質問は終わりました。

 この際、休憩いたします。

     (午前11時35分 休憩)

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     (午後0時46分 再開)



○副議長(下地光次君) 休憩前に引き続き会議を開きます。

 質問を続行いたします。

 発言を許します。

 弘中信正君。

   (弘中信正君 登壇)



◆8番(弘中信正君) 今年の6月の市会議員選挙で初当選させていただきました、虹と緑の弘中信正です。鍼灸という医療の現場から市議会という場に活動を移しました。これからは、市民の目線に立って行政のチェックや提言をする活動をしていきたいと思っております。どうぞよろしくお願いいたします。

 さて、議員1年生として初めての質問です。緊張で不慣れな点もあるかと思います。お許しください。

 そして、最初の質問は、アスベストの被災住民と市の対策についてですが、既に5名の先輩、同僚議員が発言されているので、多少重複する点もあろうかと思います。市長並びに担当当局の方は、的確な御答弁をお願いするとともに、議会傍聴に来庁の市民の皆さん並びに先輩、同僚の議員には、しばらくの間御静聴をお願いいたします。

 6月30日の新聞紙上でクボタが発表した旧神崎工場内での労働者の業務でのアスベストばく露、最近のクボタの発表によれば、8月17日の時点ですが、被ばくされて悪性胸膜中皮しゅで死亡された労働者の方が75名、療養中の方が18名と、計93名に増えました。これは、あくまでもクボタが把握できる社員です。この中には、把握できていない当時の下請労働者、臨時工などが含まれていませんので、今後の調査では数はもっと多くなるはずです。しかし、それ以上に衝撃的なのは、工場近隣に住む市民が、同工場からのアスベスト飛散が原因で中皮しゅになり、5人が死亡ないし療養中という報道でした。これも9月にはクボタが支払った見舞金や死亡弔慰金の対象の周辺住民が、既に31名にもなっているとのことです。民間団体尼崎労働者安全センターによれば、まだまだ申請中の住民の方がいらっしゃるので、もっと増える可能性があるとのことです。このうち中皮しゅ死亡者の男女平均は49歳です。働き盛りの人です。年齢からして、正直、私はショックになりました。私がお訪ねしたある方は、姉、弟、両親とも肺がんや悪性中皮しゅです。御本人もその病気がいつ自分に発症するのか、心中察するばかりです。今、御兄弟の補償を求め、クボタに申請準備中とのことです。

 一方で、6月30日から始めた市の相談窓口から判明した市内での中皮しゅの死亡ないし療養中の方は、新たにおおよそ100人以上にもなっているとのことです。まさにすさまじいとしか言いようがありません。今後の犠牲者の数は検討がつかないとの市長の沈痛な言葉も新聞紙上に掲載されました。4月のJR福知山線脱線事故で107名の尊い命が奪われた2か月後、時間的な年数はかかっているものの、これから20年から40年のアスベスト被害の潜伏期間も入れると、市民の被害者は更に拡大しそうです。今、静かなる時限爆弾と言われるアスベストが、市民の人体の中で次々にさく裂しようとしているのです。

 クボタ旧神崎工場は、日本の輸入石綿の1割近くを扱い、1954年から1974年まで、水道の石綿管製造に石綿の中で最も発がん性の強い青石綿を年間5,000トン近く使っていた工場です。8月28日の新聞報道では、奈良県立医大の車谷教授の調査からも、半径500メートルの中皮しゅ死亡者は、全国平均の中皮しゅ死亡者に比べて約9.5倍、1キロ以内では4.7倍、1.5キロ以内では2.2倍と、異常な高い数値を示し、原因がクボタだと疑うには十分なデータとのコメントを載せています。半径1キロ以内には、その当時延べ6万人、500メートル以内には1万5,000人が住んでいたとの推計です。クボタは、誠意を持ってという言葉で、中皮しゅの住民に死亡弔慰金や見舞金200万円を出すことを決めました。しかし、その加害責任のすべてを認めてはいません。昨日の新聞では、クボタは自社の社員に労災認定以外に3,200万円の補償費を払うことが分かりました。同じ命でもなぜこのように違うのでしょうか。被災者の市民の方は、腹立たしく読まれたのではないでしょうか。粉じんが舞う中で石綿管をつくる、その当時の作業内容や発がん毒性の極めて強い青石綿を使用したその量、そして、その当時のずさんな防止策を知ると、クボタ以外考えられない状況です。

 私は、旧工場のすぐ東隣にある市営浜つばめ団地住民を含めた方々から当時の証言を聞きました。周辺の洗濯物が白い粉で汚れたり、窓を開けると家具に白いちりが積もるほどの飛散状況だった。周辺の住民に肺がんで亡くなった方が多くいる。今から思えば、クボタのアスベストが原因としか思えないとの生々しいものでした。また、この6月29日にクボタが新聞報道で、企業内労働者や周辺住民のアスベスト被ばくを突然に発表する経緯を紹介させていただきます。

 昨年の11月、悪性中皮しゅという難治性のがんに冒された市内浜在住の女性Dさんが、その原因がアスベストだと言われ、まず相談したのが中皮しゅアスベスト疾患患者と家族の会でした。患者会は、関西労働者安全センターとともに地道に彼女の周辺を調査し、原因に神崎にあるクボタの旧工場が関与ではと結論を出しました。本年の4月、クボタ出身の尼崎市議会の米田守之元議員を仲介に、飯田浩元議員と患者会、センター、被災者とで小田公民館で幾度か話合いを持ったそうです。患者会は、席上で、補償よりも、なぜ周辺住民がこのようなアスベストを原因とする中皮しゅにかかったのか、アスベストを使っていた当時の操業の全面的情報公開をクボタに求めました。会社側の社内部の情報の公開をちゅうちょする姿勢に、患者会と飯田元議員が追及、更に、米田元議員が激怒して会社に迫るということで、事態が大きく展開したと聞いています。

 このようなエピソードを紹介したのは、この問題が新聞で公になった背景に、アスベスト廃絶を求めた市民団体や患者会の地道な運動、先輩の議員の活躍があったからです。

 この被災者が発生するまでの国の規制対策は極めて遅く、1972年、旧厚生省が石綿製品を扱う工場の周辺住民の検診の必要性を言及したり、旧環境庁が、同じ72年には、WHOの石綿被害報告で石綿製品工場近くでの住民被害を認識していた。80年には、家族や発生施設の近隣住民の被ばく量が大きい場合が予測されると、飛散防止や疫学調査の必要性を求める報告書をまとめたにもかかわらず、全く対策をとらなかったことです。毒性の極めて強い青石綿の使用禁止などは、その20年後の1995年でした。当時の旧労働省や環境庁の環境規制が十分でなかったために、周辺住民に被ばくが拡大したのです。企業内被ばくは、1975年のアスベスト労災認定基準策定で、労働災害としての救済の道が開けました。しかし、一人親方、家族、周辺住民等については、国はその責任を認める中、新たな救済を検討し、今、来年の通常国会に向けては、特別立法の制定の準備も始めました。一定の前進ですが、この法律でアスベスト問題に幕切れが起こってはいけません。

 そこでお尋ねします。

 周辺住民も対象にした国のアスベスト救済特別立法には、自治体や被災住民からの意見を取り入れたものとして制定されるべきです。今後本市が取り組もうとしている疫学調査の費用や市民健診活動など、その支援も含め、国の立法に自治体としての意見も取り入れてもらうように国に求めるかどうか、市長の見解を求めたいと思います。

 二つ目に質問します。

 この8月末で1,000件もの市民からの相談があり、市民団体やクボタとの情報交換の中で、更に周辺も含め、新たに100人以上の中皮しゅ死亡ないし療養中の方が分かったとのことです。尼崎市の被害実態が更に広がる可能性もあり、患者を掘り起こすため、クボタ周辺だけでなく、今廃業になったと思われる市内のアスベスト使用ないし関連工場の実態の調査が必要です。また、当時の生活環境調査も必要でしょう。更に、付近住民の人口動態表をもとに、肺がん死亡を含めた疫学調査をする必要があるのではないでしょうか。特にアスベストで悪性中皮しゅの倍以上の発症率の高い肺がん、これは、他の川崎市などの大気汚染の自治体との比較を視野に入れて調査すべきではないでしょうか。これによって被害の規模を更に正確につかめると思うのですけれども、その方向で現在進んでいるかどうか、お答えください。

 三つ目の質問です。

 6月29日の報道の翌日から、市民の不安にこたえるため、すぐに相談窓口を開設したことや、8月19日から、1,000万円近い費用を見込みながら、無料に近い形でアスベスト健診を決断されたことも評価できます。更に、健康相談を通して新たな中皮しゅ患者や被ばく死亡者の掘り起こしができました。市長も患者に会われるなどし、また、自治体の長として、最初に国に直接陳情にも行かれました。昨日の答弁でも、これに対する決意と総合的に対策をするとのことでした。現場では、次々と起こるアスベスト被害内容に忙殺され、窓口である健康増進課並びに公害対策課の2か所の現場は、スタッフの増員補強もないまま、手探りで大変だったと思います。

 そこで、県や近隣の他の自治体のこの問題への体制はどうか調べてみました。兵庫県は、7月15日に、副知事を委員長にアスベスト対策推進会議を発足、18名の体制で、そこに県警や公立医療機関、更にはアスベスト商法に惑わされないために、消費者センターのスタッフも参加しています。そして、対策基本方針を6項目にわたって明確に市民に示しています。姫路市では、7月22日、アスベスト問題連絡会議を発足。教育委員会を含め4部署合同。伊丹市は、7月25日の発足。アスベスト対策会議は、財政企画も含めた3部局体制です。それも助役がトップの20名体制となっています。箕面市では、8月8日、アスベスト対策本部会議で13名体制。市長が議長です。つまり、他の自治体では、市長、助役等をトップとする対策会議を設置して、これから更にアスベスト被害が広がることも予測される中、関連部署の責任者間の横断的な連携を図り、協議部門を設置していることです。今後の尼崎市として、市民に対してアスベスト対策方針を重点項目に分けて提示して、市民が安全安心な生活ができるよう、市民説明会を自ら開くとともに、総合組織体制をつくる時期に来ていると考えておられるのかどうか、その点のお答えを求めます。

 四つ目の質問です。

 アスベスト健康診断についてです。この費用については、当面は市が全面的に負担する内容になっていますが、国やクボタの企業責任は免れることはできません。8月17日、クボタの社長名により白井市長に対して、石綿による健康被害者救済に関する協力の申し出の文書があります。1番に健康診断、2番、健康被害に関する啓発、3番、各種調査に関するものと、全面的な協力です。ホームページでも同様に掲載されています。これに対して、市はどのような協力を求めていくのでしょうか。まずアスベスト市民健診だけでも無料とし、クボタや関連の石綿協会の負担とすべきではないでしょうか。お答えください。

 五つ目の質問です。

 昨日、高岡医務監の報告では、市民約400人のアスベスト健診の結果、3割近くが要精検の対象だったとのことです。アスベスト疾患でも良性の病変である胸膜肥厚斑については、経過観察のための登録制をとっていただきたいと思います。それらの該当者には、今後の検診については経過を見るため、労災のじん肺健診の制度に近い健康管理手帳を発行するのはどうでしょうか。現段階ではアスベストが原因とは断定できないとしても、綿密な疫学調査によって限定された工場地域に多いという傾向であれば、アスベストが原因だとも言えます。今後の予防につながると思われます。その点での御意見をお聞かせください。

 最後の質問です。

 政府は新立法での救済をするとしています。その立法救済が通常国会で成立し、施行されるまでには、まだ時間がかかります。その間の現在療養中の方は、高い抗がん剤などの医療費や手術後の生活不安等いろいろあると報道もされています。ある男性は、体調不良で生活収入の不安を記者会見で涙ながらに訴えておられました。アスベスト問題を追及してきた名取雄司医師の事例で、アスベスト肺がん治療で本人負担160万円の保険給付800万円との報告もあります。市は、被災者の生活実態を調査し、必要とあれば立法が成立するまで、市と県が医療費負担の補助をするように御検討ください。補償でクボタや他の企業も含めた協議窓口もつくるべきです。療養中の方には生活支援金の融資も検討すべきです。その点での御見解を求めます。

 あのJR西日本脱線事故での被害マンション住民とJRとの交渉に同席されたき然たる市長及び尼崎市の姿勢は評価しています。更に、そこに多くの市民の救援活動があったことは忘れてはなりません。今後拡大し、長くかかるアスベスト公害にも、市民とともに前向きに対応されることを願い、私の最初の質問とさせていただきます。どうもありがとうございました。(拍手)



○副議長(下地光次君) 答弁を求めます。

 江川助役。



◎助役(江川隆生君) アスベスト問題についての市民への説明会並びに庁内体制についての御質問にお答え申し上げます。

 アスベスト問題への対応につきましては、これまで相談窓口の設置や健康診断、更には大気環境測定の実施など、緊急性を要する項目を重点に取り組んで参りました。こうした取組につきましては、市民の皆様には市報やホームページ等でお知らせして参りましたが、引き続きより分かりやすく、そして多くの人々に状況を理解していただけるような工夫をして参りたいというふうに思っておりますし、また、そのほかいろいろな機会を捕え、行って参ります。

 また、総合的な組織体制につきましては、先日来御答弁申し上げておりますが、これまで関連性の深い美化環境局など3局を中心に会議体を設置し、連絡調整を図りながら、適宜経営推進会議でも状況を報告しながら対応してきたところでございます。しかしながら、関連する部局が広範囲にわたってきたこと、また、今後の国の動向によりましては、更なる迅速で的確な判断や対応が必要となってくることが想定されますことから、今後は全庁的な組織体制を整備し、国、県とも連携しながら総合的に取り組んで参りたいというふうに考えております。

 以上でございます。



○副議長(下地光次君) 高岡医務監。



◎医務監(高岡道雄君) アスベスト住民被災に関する御質問に順次お答えをいたします。

 まず、立法内容に自治体としての意見を取り入れるように求めるのかとのお尋ねでございます。

 本市は、8月10日に、アスベスト健康被害の救済等につきまして、国に対し要望を行ったところでございます。現在国におきましては、労災や公害健康被害補償法では救済できない方々に対する新規立法化に向け動き出したところでございます。したがいまして、今後、法案検討の参考として、これまでに市民から寄せられました被害実態の情報や、実施を予定しております健康影響調査などの基礎資料を国に提供するとともに、被害者が真に救済される法案となるよう、必要に応じ意見を述べて参りたいと考えております。

 次に、悪性中皮しゅの倍以上の発症率である肺がんについても、他の大気汚染の自治体との比較を視野に入れた疫学調査をするべきではないかとのお尋ねでございます。

 一般環境経由によるアスベストばく露の実態を明らかにするため、環境省は本市を含む兵庫県全域を対象とした健康影響調査を実施する予定でございます。今回の調査では、対象疾病を発症原因の8割から9割がアスベストと言われている悪性中皮しゅに限定していることから、肺がんについて本市独自で疫学調査を実施いたしましても、他の自治体との比較が困難でございます。また、肺がんはアスベストだけではなく、たばこなど、他にも発症原因となるものが多いことから、アスベストとの関係を疫学的に明確にすることは困難であると考えられます。

 こうしたことから、被害状況の解明を急ぐ現時点におきましては、悪性中皮しゅを優先し、調査を行って参りたいと考えております。

 次に、株式会社クボタに対し、市はどのような協力を求めていく考えかとのお尋ねでございます。

 現在、緊急に対応が求められていることは、一刻も早く健康被害の実態や発生源との関係などを把握し、被害者救済制度を確立していくことであると考えております。したがいまして、株式会社クボタには、被害実態の把握や発生源に関する情報の開示など、調査への協力を第一に求めているところでございます。今後、発生源の特定や被害者救済の枠組みが明らかになった段階で、関係企業に必要な財政的負担を求めていきたいと考えております。

 次に、胸膜プラークなどの人数を把握し、登録制をとること、また、健康手帳を発行して経過を見ていってはどうかとのお尋ねでございます。

 本市では、石綿に係る健康診断を受診された方につきまして、健診カードの発行と受診者台帳で、おのおのの受診者に対する健康管理を行っております。特に胸膜プラークなどの所見があった方につきましては、別途精密検査結果などを整理し、経年的な健康管理を行うこととしております。

 最後に、被災者の生活実態を調査し、新規立法成立まで医療費負担の補助や生活支援金の融資を検討すべき。また、対象者によっては、クボタなどの企業との協議窓口を設置すべきではとのお尋ねでございます。

 御質問の医療費負担補助などの被害者救済策につきましては、新規立法化をはじめとするアスベストの健康被害救済制度を国の責任において早急に確立していただくよう要望を行っているところでございます。こうしたことや、被害実態が複雑多岐にわたっていることから、生活実態調査を含め、医療費負担補助などの施策につきましては、市単独で実施することは困難な状況でございます。

 また、株式会社クボタなどの企業との協議方法につきましては、健康影響調査や国における健康被害の救済のための新規立法化の動向を踏まえ、その必要性も含めて検討して参りたいと考えております。

 以上でございます。



○副議長(下地光次君) 弘中信正君。

   (弘中信正君 登壇)



◆8番(弘中信正君) アスベスト問題については、ほんとうにこれから長い時間がかかるというように思っておりますし、私も今周辺で被害に遭われた方のお話を直接聞きながら感じることは、小学校や小さいときにあの周辺でけっこう遊んでおられた方がたくさんいらっしゃる。そういったことを含めれば、私も52歳ですけれども、私ぐらいの年齢の方々が今亡くなられたりしているこの現実に対して、ほんとうにこれは真剣に取り組むべきだなと、そのように思っております。

 次の質問にいかせていただきます。

 国民健康保険料の問題です。今年度の国民健康保険料の納付通知を見て、また保険料が上がったのか、間違いではないのか、国保年金課の窓口には、説明を求めて、用意されたいすに多くの市民が座って待つという光景が今年も見られました。では、国民健康保険料が昨年に比べてどれぐらい上がったのでしょうか。尼崎市の場合、1世帯平均約1.8人ですけれども、見てみます。昨年度に比べて、医療分で平均7,671円ほど高くなり、5.7パーセントの値上がりです。介護保険料を含めますと、平均で8,129円の値上がりとなります。医療分、介護分を合わせた1世帯が支払う保険料平均は15万5,098円と、前年度に比べて5.5パーセントの値上がりとなりました。一人当たりで見れば、昨年平均の7万9,874円から8万4,753円と、6.1パーセントもの値上げになっています。物価上昇や賃金の上昇の率から見て、あるいは年金の目減りからすれば、負担は大きいものです。尼崎市の世帯数は、4月1日現在で19万7,030世帯、そのうち52パーセントの10万2,305世帯が国民健康保険に加入しています。その割合でいけば、尼崎市民の2世帯に1世帯が保険料値上げの影響を受けるということは申すまでもありません。その中で年金受給者数が4万3,199世帯、8万1,095人と、国保加入者全体の中で占める割合が約4割です。つまりは、保険料値上げは、年金受給者への与える影響が大きいと言えます。年金額も目減りしています。これらの層は、加齢とともに医療や介護の必要性が高いので、生活費を切り詰め、まずは保険料をなんとか払い続けている層だと考えます。その国保加入者の中でも、残り約6割の世帯はどうでしょうか。自営業や給与所得者層です。生活収入を量る目安である控除後の平均基準所得を、2000年から2004年の5年間を比較して調べてみました。2000年で平均67万1,460円です。5年後の昨年で平均54万2,135円と、ここ5年で約13万円も減少しています。これは、年金受給者の所得を含めた平均所得です。これだけ多く減少している原因に、自営業や給与所得者の不況、リストラ等での収入の減収、売上げや雇用環境の悪化が起こっていることが背景にあると想像できます。そうなると、このような所得層にも、今回のような2年連続しての保険料値上げは、生活を圧迫する深刻な問題ではないでしょうか。

 更に、今年の7月から、65歳から69歳までの人を対象に、福祉医療助成の減額、それは、医療機関での窓口負担で1割から2割の医療負担となります。年収80万円超で1万人以上の方が対象です。また、今年の6月、尼崎市が実施した市内在住の65歳以上の高齢者4,000人を対象にしたアンケート、尼崎市高齢者利用意向調査があります。回収率57パーセント、市民2,200人から回答が得られました。そのアンケートの用紙の最後に、行政が取り組むべきことを要望する意見欄があります。最も多かったのが、保険料を安くの意見でした。

 さて、この2年間で国保保険料の負担が多くなった原因は、6月2日の市報あまがさきには、被保険者の高齢化、医療技術の高度化、平成14年に施行した医療制度の改革により70歳以上の人が75歳になるまでうんぬんかんぬんと、今回の値上げについて簡略に説明しています。しかし、それで果たして市民が納得できるのでしょうか。市報に掲載のモデルケースでは、夫40歳の3人家族で医療と介護分の合計で昨年に比べて4万円もの値上げとなっています。年々医療負担も高くなっています。

 国保の厳しい赤字財政事情をもっと市民に分かりやすく伝え、市の方策もまとめ上げる時期だと考えますが、いかがでしょうか。

 さて、もう一つの理由として挙げているのが、阪神間で高かった尼崎市の国保料を、2000年に阪神間7都市の年間平均である7万2,715円に近づけたからだとのことです。2003年からの経営再建プログラムでも、まずは阪神間の平均国保料にするとうたわれたそうです。つまりは、市民の負担をできるだけ改善するために、3年前の2000年に比べて6,139円安くして、2003年には7万2,245円にして、阪神間平均に近づけた、それも赤字を生んだ原因の一つなんだとの説明を聞きました。しかし、市民には安くなっていいように見えますが、国保料を下げる努力がなくても、減免制度適用者が増えれば、阪神間並みになる構図はありました。逆に今度は、市民の中には負担増を強いられる結果にもなりました。そこを具体的に見ていきます。

 尼崎市が資料提供した西宮、芦屋、伊丹、宝塚、川西、三田、尼崎の7自治体の10段階の収入階層別保険料負担のデータがあります。比較します。芦屋の国保保険料9万5,090円が最も高く、次に西宮の8万9,567円が続きます。7都市平均では、国保保険料平均で8万1,648円です。その比較の中で、本市の一人当たりの保険料7万8,338円は安く見えます。が、よくよく見ると、尼崎市民の所得に対する負担率は、阪神間で最も高いことが分かります。つまりは、所得階層表での所得ランクでも、各負担率は尼崎市は阪神間で最も高いため、所得に対しては高い保険料を払っている構図が見えてきます。収入階層別比較表で年金収入300万円、総所得で150万円のケースで見てみます。ほぼ同一人口の西宮市で負担率が7.3パーセント、平均保険料が21万9,690円です。隣の伊丹市では、負担率が5.6パーセント、平均保険料が16万8,048円と安くなっています。さてさて、尼崎市はどうでしょう。負担率7.6パーセントで、平均保険料が22万8,300円と、最も高くなるのです。これは、本市の医療費が高い割に低所得者が多いという本市の特徴が保険料の負担分を上げてきています。国保世帯の約45パーセントが所得33万円以下だからです。更に、中間所得者への負担は大きくなります。所得割での比較では、阪神間で最も高い11.4パーセントという負担です。法定減免制度は所得割には適用されないので、大きな負担を占めます。例えば100万円の課税所得者が所得割が11.4パーセントという阪神間で最も高い負担のため、2001年から5年間で見ると、約8万5,800円から11万4,000円と、約2万8,200円もの負担が上がった自治体となりました。これから2年後、団塊の世代が大量に退職を迎えると言われ、その数は全国でも200万人とも言われています。それらの方々が退職され、安心して医療を受けたいときに、その保険料の高さにどう感じるでしょうか。現職のときは病気もせず我慢してきた分、定年後に安く安心して医療、介護を受けたいときに、重税と福祉負担増は、地域活動に貢献したい世代にとっては納得できるものではありません。更に、来年4月から、公的年金控除額が140万円から120万円に下げられます。これで所得140万円以上の方には2万2,800円の値上げとなり、その差額の20万円に入る所得層には、保険料が新たに加算されます。

 そのことが一方で滞納者の増加も呼び、昨年で未納世帯が2万4,281世帯、金額で19億8,582万9,000円、収納率でも87.4パーセントです。本市では、5世帯に1世帯が滞納状態です。所得200万円以上500万円未満の中間層にも24.9パーセントもの滞納が見られます。更に、納付の方法では、自主納付が全体の45パーセントと、いかに保険料が払いづらくなっているのかを示していると考えられます。まさに悪循環です。ところが、本年度の予算上では、歳入歳出でとんとんのゼロ円であり、更に実質収支6億3,633万7,000円の赤字を2009年度までにすべてが解消されるという事業決算見込みが国保運営協議会で示されました。このようなたまて箱的報告が果たして実現可能なのかどうか、疑問に思われます。

 このような中でも、2003年からの経営再建プログラムに言われる国保会計への一般財源からの繰入れは4億円とするとの方針を守るのでしょうか。国の交付金が減額され、各自治体とも国保会計は厳しい財政状況であることは、私は理解します。しかし、本市では、当面の策としては一般会計からの繰入金額を今より上げるしか方法はないのではないでしょうか。

 そこで、市長にお尋ねします。

 国保料の値上げを抑えることは、市長の検討課題でもあったと思います。第1に、市長はこの国保料を来年も再来年も今のままで据え置けると思われているのかどうか。保険者の自助努力で赤字が改善できると思われるかどうか、お聞かせください。

 更に、第2として、本市の国保財政は先の見えない危機的状況と聞いています。市長として、市民にその現状を分かりやすく説明していただき、市民にも理解を求め、保険料を抑えるその改善策に向けて一歩前進していただきたく思います。その対策として、2003年から続いている一般財源からの繰入金4億円を更に増やされることを望みます。いつまでも4億円を堅持することが、市民を守り、市民から信頼を得ることになるかどうか、検討すべき時期に来ていると思われます。本年7月から、福祉医療制度の見直しで、その負担減、おおよそ3億2,000万円もの財源効果が出てくるようです。その財源効果も参考に、市長の見解をお聞かせください。

 そして、最後は予防に重点を置いた医療費の軽減策についてです。国保料では避けて通れない問題です。厚生省の発表で、2003年の国民概算医療費で31兆4,000億円となりました。年2パーセントの増加です。その中で、本市の医療費の多さも検討すべきです。工場や自動車の大気汚染に苦しんだ歴史、人口密度の高さと住環境の問題等の外因もあります。阪神間でも急激に高齢者比率が高くなって、医療や介護の給付の増加もあります。本市では、一人当たりの年間医療費が全国的に見ても高く、老人医療分だけでも一人全国平均より約4万円ぐらい高い。2004年度では、年間86万3,457円と聞いています。その中で高騰する医療費を軽減する手だてとして、健康予防政策に重点を置く必要があります。本市では、100万歩運動やさまざま健康増進推進策、更には国保年金課においては、健康づくり支援事業として保健師を1名配置し、レセプトやハーティ21での国保人間ドック受診者を対象に、生活健康指導を始めたと聞きました。これは、厚生労働省が今考えているメタボリック症候群、横文字でちょっとあれなんですけれども、これは、知らない間に進行する生活習慣病の中でも最近注目されています、肥満、高血糖、高中性脂肪血症、高血圧などがある人たちをまとめた症候群です。死の四重奏とも言われる高い生活習慣病の原因となる因子のある人たちです。この症候群がある人を対象にした厚生労働省の2段階健診活動の先取りとして、この支援事業は評価できます。でも、果たして保健師1名のみの配置で効果がすぐに得られるのか、疑問です。国保年金課の枠を超えて、健康福祉局でも各支所と保健センターを統合した一つの目玉として、市民健診結果ともリンクさせながら、個別対象の健康支援事業を始めるべきだと考えますが、いかがでしょうか。御意見を求めます。

 来年は市長任期の最後の年です。市長がこの尼崎市の厳しい財政状況の改善に必死になって取り組んでおられる姿勢は評価します。苦しい財政状況の中でも、国保財政を改善して、少しでも市民の負担を少なくする予算を来年度に組まれるかどうか、市長の3年間の成果を問うものとして、以上についてお答えいただきたく思います。よろしくお願いいたします。

 時間の関係で、これにて私の質問は終わらせていただきます。(拍手)



○副議長(下地光次君) 答弁を求めます。

 玉井市民局長。



◎市民局長(玉井啓一君) 国民健康保険についてのお尋ねにお答え申し上げます。

 今後の国民健康保険料設定の考え方や赤字解消方法の基本的な考え方についてのお尋ねでございます。

 国民健康保険事業における財政運営の基本的な考え方は、保険料と国庫支出金で賄うのが原則でありますが、本事業が地域住民の福祉を増進するものという性格から、本市ではこれまで、多額の一般会計からの繰入れを行って参りました。しかし、現下での一般会計の厳しい財政状況に直面している中で、保険料収納率の向上等、自助努力を最大限に行うとともに、適正な一般会計繰入れ水準はどうなのかといった検討や、被用者保険と比較して高額な国民健康保険料はどの程度の額が適正なのかといった事項について、慎重な判断が必要であると考えております。

 こうしたことから、平成18年度の保険料につきましては、国保会計の財政状況等を念頭に置きながら、予算編成の中で明らかにして参りたいと考えております。

 次に、平成16年度末の実質赤字額約6億3,600万円の解消方法につきましては、平成17年度から平成21年度までの5か年で解消したいと考えております。なお、その財源について、現時点では保険料収納率の向上や医療費適正化対策による収支両面からの自助努力及び一般会計繰入金により解消を図る方向で内部協議を行っているところでございます。

 次に、4億円の一般会計繰入金を増額してはどうかというお尋ねでございます。

 本市の一般会計繰入額の考え方は、経営再建プログラムで明らかにしているとおり、阪神間並み水準保険料の維持を基本に設定するとして、平成15年度から4億円ずつ繰り入れて参りました。今後の繰入額につきましては、現下における一般会計の財政状況を勘案すると、4億円を更に積み上げることは困難であると考えておりますが、平成18年度の保険料の設定作業の中で、適正な一般会計繰入れ水準はどうなのかといったことの検討も加えたうえで、来年度の予算編成の中で明らかにして参りたいと考えております。

 以上でございます。



○副議長(下地光次君) 高岡医務監。



◎医務監(高岡道雄君) 保健師を配置して、個別対象の健康支援事業を始めてはどうかとのお尋ねでございます。

 保健所、保健センターでは、従来から市民健診受診者を対象に結果説明会を開催し、その中で集団を対象としたメタボリック症候群を含めた生活習慣病予防に関する健康教育と個人を対象とした保健、栄養に関する健康相談を、保健師、管理栄養士が実施をしているところでございます。今後とも高血圧、高血糖、高脂血症などの生活習慣病を予防するため、集団及び個別両面から健康支援に努めて参ります。

 以上でございます。



○副議長(下地光次君) 弘中信正君の質問は終わりました。

 続いて発言を許します。

 松村ヤス子さん。

   (松村ヤス子さん 登壇)



◆44番(松村ヤス子さん) 日本共産党議員団の松村ヤス子です。

 まず、福祉医療費助成制度と医師会等への事務委託料及び事務協力負担金についてお尋ねいたします。

 たまたま2003年度の尼崎市医師会の決算書等を見る機会がありました。その中に、医師会の会費収入約6,400万円の63.4パーセントに当たる尼崎市補助金4,068万円が計上されており、そのうちの3,319万円が福祉医療助成委託料と書かれていました。市が支出している福祉医療に関するもので、この3,319万円に最も近いのが3,487万7,400円の福祉医療医師会事務協力負担金でした。医師会の決算書には金額の記載はありませんでしたが、調べてみると、もう一つ、医師会を通して各医療機関に事務委託料が支払われていることが分かりました。2003年度決算では約1億3,200万円が支払われています。事務協力負担金と事務委託料合計約1億6,680万円が医師会に支払われているのです。予算、決算委員会で説明を受けたことのない医師会への支出であり、前任担当者に聞いたところ、福祉医療費助成制度を現物給付にするための支出であるとの説明がありました。

 あらためてこの支出の妥当性について調査をしました。県と市が共同して実施している福祉医療費助成制度は、高齢者、障害者、乳幼児、母子家庭等の対象者が医療を受けた場合、医療保険の一部負担金を軽減する制度です。その軽減分は、医療を受けた人が手続きをして、後で返してもらうのではなく、市が医療機関に支払う制度にしています。つまり、現物給付です。現物給付は、一々対象者が手続きをする必要がなく、市の事務負担も軽くなり、合理的です。もちろん経済的弱者も医療が受けやすくなり、受診抑制を防ぐことにもなります。だからこそ、県内どこの自治体でも現物給付にしています。現物給付にするために、事務はどのように進められているのか、調べてみました。医師会に加入している医療機関は、診療や投薬に対する診療報酬、つまりレセプトを医師会に提出します。その際、国保加入者の場合は、福祉医療費助成対象者もそうでない人も同一の請求用紙です。福祉医療対象者については、受給者番号、公費分の点数など、必要事項を記入します。ただし、ほとんどの請求事務がコンピュータ処理されています。一方、社会保険加入者の福祉医療分については、医療機関は福祉医療費請求書と老健加入で障害者の高齢重度障害者医療請求書をまとめて一覧表にします。医療機関は、国保加入者のレセプトと社会保険加入者の福祉医療請求書と高齢重度障害者医療請求書を決められた順序でひもでとじ、毎月8日までに医師会に提出します。医師会は、医療機関から提出されたレセプトを国保連合会に10日に届くように宅急便で送ります。その後、国保連合会から、医療機関ごとの公費負担分と件数を入れた電子データが市の福祉医療課に送られます。市が県の負担分も合わせて公費による助成額を国保連合会に一括して送金します。そして、国保連合会が各医療機関の口座に振り込みます。公費負担分が医療機関に入金されるのは、窓口での支払いに比べて2カ月半ほど遅くなります。そのために、新規開業の当初は大変かもしれませんが、その後は毎月入金されるので、多少のでこぼこはあっても、医療機関の経営上に実質的な影響はないでしょう。

 これが福祉医療費助成の現物給付のための流れです。福祉医療の現物給付は、今述べた流れで進められており、この流れを進めるために、2003年度は医師会に約1億3,200万円の事務委託料と約3,500万円の事務協力負担金、合計約1億6,700万円を支出しているのです。これは、医師会だけではありません。毎年4月1日の年度当初に、市長と医師会長と、また市長と歯科医師会との間で福祉医療助成制度にかかわる事務委託契約を行っています。この事務委託契約は、さきに述べた流れのうち、レセプトへの追加記入事務に対するものだと思います。医師会に対する事務委託料は、障害者及び乳幼児についてはレセプト一件当たり420円、母子家庭等については一件当たり252円、受給者証を持っていなかった場合や県外などで受診した場合は償還払いですが、その場合は一件当たり210円です。また、歯科医師会には高齢者の福祉医療対象者と老健対象者に対してだけで一件当たり352.8円です。調剤薬局も医療機関ですが、薬剤師会にはこのような事務委託料は支払っていません。国保連合会から、今述べた単価とレセプト件数を掛けた医療機関ごとの委託料をまとめた資料が市に送られます。市がそれを医師会、歯科医師会に送り、医師会、歯科医歯会からあらためて請求書が出され、月々の事務委託料総額が支払われます。歯科医師会がどうしているかについては調べていませんが、医師会では、各医療機関が受け取る事務委託料の5パーセントを手数料として差し引いて、ハーティ21にある医療信用組合の中の各医療機関の口座に振り込んでいます。

 これが事務委託料が医療機関に支払われる流れです。委託契約書を見ても、同じ公費請求事務にもかかわらず、それぞれの単価が異なっている根拠が全く分かりません。また、医療費請求事務を実際に行っている何人かの人に聞いてみたのですが、特別に大変な事務ではないとのことでした。

 現在は金額の若干の相違があるかもしれませんが、阪神間各市の2003年度の決算を比べてみました。事務委託契約を結んでいるのは、尼崎市以外では神戸市と芦屋市だけです。神戸市は、医師会と歯科医師会とは同じ額で、障害者は一件210円、乳幼児は一件525円、母子は315円、老人はゼロ円です。芦屋市は、医師会に対して障害者及び乳幼児のみで一件280円です。事務委託料を支払っていない自治体に、直接その理由を聞きましたが、制度発足の当初から支払っていないということで、その理由はよく分かりませんでした。

 お尋ねいたします。

 阪神間では、事務委託料を最初から支払っていない都市が多いのですが、本市がこのような委託料を支払ってきた理由をお尋ねいたします。

 これら事務委託料は、歴史的な経過があるのかもしれませんが、医師会には障害者と乳幼児と母子等であり、歯科医師会には老人福祉と老健対象者です。薬剤師会は対象外です。3師会で扱いが異なっている理由をお尋ねいたします。

 また、それぞれ一件当たりの単価は何を根拠にして決めているのでしょうか。お尋ねいたします。

 また、監査委員は、この単価と実際の事務量との関係について、整合性があるとお考えなのかどうか。また、3師会に対する単価の違いに整合性があるとお考えなのかどうか、お尋ねいたします。

 昨年の12月議会に引き続き、介護保険認定審査会等、審査会の医師の委員報酬についてお尋ねいたします。

 本市では、附属機関の委員等の報酬は、医師も含めて1万1,000円です。しかし、介護保険認定審査会など医学的判定、審議の必要がある場合、医師の報酬は2万3,400円です。阪神間の他都市でも、本市と同様に医師が医学的判定、審議の必要な審査委員を務めていますが、審議会でも審査会でも、医師と医師でない委員の報酬は基本的に同額です。尼崎市だけが突出した状況です。そのために、私は昨年12月議会で、介護保険認定審査会をはじめ各種審査会等の医師の委員報酬を他の委員と同額に引き下げるべきだと質問しました。それに対して、医師の専門性、他都市の水準や円滑な審査会運営のための人材確保の観点から、総合的に適正な水準について検証するとの答弁がありました。その後の検証の状況についてお尋ねいたします。

 今申し上げましたように、12月議会での答弁の中に、人材確保等の観点からという言葉が入っています。これは、お医者さんに対してたいへん失礼だと思います。当局は、尼崎のお医者さんはお金にこだわっておられ、他の委員と同じ報酬であれば、審査会委員は引き受けてくれないと判断しているということなのでしょうか。お答えください。

 また、介護保険認定審査会の場合、保健師や福祉職など、高齢者問題では専門家です。その報酬が医師より低いということは、低くても人材確保上の問題もなく、また、これもたいへん失礼な話だと思うのですが、保健師、福祉職の方たちの専門性を認めていないことになりますが、この点についてもお答えください。

 なお、専門的な知識が認められる審査会は、医療関係だけでなく、ほかにもあります。その道の学問をきわめた大学教授、医師同様に国家資格を持っている法律の専門家である弁護士さんが入っておられる審査会もあります。しかし、報酬は一回当たり1万1,000円です。つまり、専門性が求められて審査会委員をお願いしている場合でも、医師だけが2万3,400円であり、医師以外は専門性が必要とされる方でも1万1,000円です。したがって、専門性が求められるから医師の場合は高くしているという理由は成り立ちません。

 あらためてお尋ねいたします。

 今、財政が厳しいとして、経営再建プログラムではゼロベースでの見直しといって弱者に対する市独自の施策が次々と切り捨てられています。こんなときに高額所得者である医師に対する報酬が、なぜ見直しの対象にならないのでしょうか。財政が厳しいこんなときだからこそ、なおいっそう経済的に余裕のある医師の審査会の委員報酬は見直すことが必要だと考えます。市長の御見解をお尋ねいたします。

 これで第1問を終わります。(拍手)



○副議長(下地光次君) 答弁を求めます。

 守部健康福祉局長。



◎健康福祉局長(守部精寿君) 本市が事務委託料を払ってきた理由は何かといった御質問でございます。

 現物給付方式の採用は、市民の利便性の向上を図ることができ、また、市にとっては事務の軽減につながることから、福祉医療制度の創設時に現物給付方式を取り扱ってもらうことに関して医師会等との間で事務委託料及び事務協力負担金を含めた事務委託契約を締結してきた経緯がございます。この現物給付方式を円滑に実施するためには、現在も医師会等の協力が必要不可欠なものであるため、事務委託料は必要な経費であると考えております。

 次に、事務委託料支払いについて、3師会で扱いが異なる理由は何か。また、一件単価は何を根拠に決めているのかといったお尋ねでございます。

 福祉医療制度は、昭和46年度に老人医療、昭和48年度に障害者医療と乳幼児医療、昭和54年度に母子家庭等医療が創設されました。現在の事務委託料に当たるものとしましては、歯科医師会とは、昭和46年度に制度の円滑な推進について協議する中で事務委託契約を、医師会とは、昭和48年度以降に創設された各医療について、そのつど協議し、事務委託契約を締結して参りました。薬剤師会につきましては、当時は取り扱う件数も少なかったことから、事務委託契約は行っておりません。こうしたことから、3師会それぞれで異なった取り扱いとなっております。

 また、単価につきましても、こうした協議の中で決定をし、その後一定の見直しを行い、現在に至っておるところでございます。

 以上でございます。



○副議長(下地光次君) 天木代表監査委員。



◎代表監査委員(天木明君) 事務委託料の単価と実際の事務量との関係について、整合性があると考えるのか、また、単価の違い、3師会に対する対応の違いに整合性があると考えるのかという御質問でございます。お答えいたします。

 福祉医療助成事業の実施に伴う医師会又は歯科医師会への事務の委託については、それぞれの医療制度が発足した当時、制度の円滑な推進を図るため、市と医師会又は歯科医師会とが事務委託の内容を相互に確認し、委託金額等について市と医師会又は歯科医師会とが個別に協議をして委託契約を締結したものと確認をいたしております。

 当該委託契約は、本市が福祉医療助成事業に関し、市民の利便性及び市の事務の軽減を図るといった観点から、医師会又は歯科医師会及び医療機関の協力を得るため締結されているものであって、これら医師会又は歯科医師会及び医療機関の協力を得なければ目的を達成することは難しく、その相手方としては限られたものでございます。そういった事情の下で締結されました当該契約につきましては、その目的において公益性が認められない、委託料の額がその目的を達成するうえで必要な範囲を明らかに超えている、又は当該契約の成果が明らかに認められないといった事情も認められないことから、これ以上当該契約の当否を論ずることにつきましては、その執行された事務につき、能率性、適法性などといった観点から行われるべき監査の限界を超えていると考えております。

 以上でございます。



○副議長(下地光次君) 高岡医務監。



◎医務監(高岡道雄君) 医師の委員報酬に関する御質問にお答えをいたします。

 まず、医師の委員報酬の適正な水準についてのその後の検証の状況はどうかとのお尋ねでございます。

 医師の委員報酬の適正な水準につきましては、まず、医師の専門性の観点から見ますと、各種審査会の中には医師の資格に基づき、医療行為と言っても過言ではない内容の委員業務をしていただくものがございます。当然、その業務の遂行に当たっては、高度で専門的な医療知識を活用した医師としての判断と、それに伴う責任が求められております。具体的に申し上げますと、結核の審査に関する協議会や感染症診査協議会並びに予防接種健康被害調査委員会では、レントゲン写真の読影、適切な治療方法の決定、入院治療の必要性の判断、予防接種と健康被害との因果関係の分析などを行っていただいており、こうした行為における一つ一つの判断の誤りが、例えば感染症のまん延につながるなど、非常に責任の重い業務でございます。また、本市の介護保険認定審査会では、事前に審査資料を配付し、内容を検討していただいたうえで審査会に臨んでいただいたり、医師委員については、対象者の病状等から身体の障害状況や傷病の治療の必要性などの判断を行っていただくほか、合議体の委員長も務めていただくなどの運営方法をとっております。

 次に、医師委員の業務量から見た場合、介護保険認定審査会一件当たりの単価を阪神間で比較をいたしますと、本市は2番目に低いものとなっております。また、他都市の報酬額設定の状況を見ますと、本市同様に医師委員について報酬に差を設けているのは、近隣では神戸市の結核の審査に関する協議会のみで、それ以外は差をつけていない状況でございます。なお、神戸市の医師の報酬額は2万800円で、本市より2,600円低い額となっております。こうした検証結果から総合的に判断をいたしますと、本市の場合、その業務の専門性や責任の重さ、業務量から、現行の委員報酬が不適切なものとは言えないと考えております。

 次に、当局は医師は他の委員と同じ報酬であれば審査会委員は引き受けてくれないと判断しているのかとのお尋ねでございます。

 医師報酬につきましては、御質問の観点からではなく、さきほど申し上げましたとおり、医学的な判定等を行うことに必要な高度専門的な医療知識を活用していただくための対価として設定をしているものでございます。

 次に、報酬が医師より低いということは、保健師、福祉職の専門性を認めていないのではないかとのお尋ねでございます。

 医師委員につきましては、医学的判定等を行うことから報酬額を設定しているものでありますが、医師以外の委員の方々についても、その専門性を認め、委員として御参画いただくとともに、報酬額を設定しているところでございます。

 最後に、医師の審査会報酬を見直す考えはあるのかとのお尋ねでございます。

 医師報酬につきましては、その業務の専門性や責任度が非常に高く、その業務の内容等から見れば、不適切なものとは考えておりません。したがいまして、現時点では医師報酬額の見直しにつきましては考えておりません。

 以上でございます。



○副議長(下地光次君) 松村ヤス子さん。

   (松村ヤス子さん 登壇)



◆44番(松村ヤス子さん) 今のいろいろな答弁をお聞きになって、市民の皆様が納得されたのかどうか、議員の皆さんが納得されたのかどうか、よく考えていただきたいと思います。阪神間各市では、専門性のあるお医者さんに全力を挙げて頑張ってもらっているけれども、もっと尼崎市よりも安くしている、同じ額にしている、こういう現状に照らしてどうなのか。尼崎のお医者さんに、この市の財政が大変なときだからこそ、もっと頑張ってほしい、そういう立場に市が今立つべきではないのかというふうにお尋ねをしたわけです。その答えが今のようであれば、さまざまな市民福祉の切捨ては、市民は納得できません。そして、いろいろのさきに申し上げました事務委託料のことでございますけれども、歴史的経過があることは、私はさきほど質問の中で申し述べました。しかし、現実に差がありすぎる、おかしいのではないのか、同じ仕事をしているのに、この違いはいったい何なんだという立場でお聞きをしたわけです。そのことについて答弁は全くなっていない。そう言わざるをえないと思います。

 福祉医療に関して医師会に支出している費用については、2000年度までは、第1問で述べた事務委託料と事務協力負担金は福祉医療助成制度に係る事務委託契約書1本で、両方とも単に委託料として、その金額や単価などを決めて支出していました。その後、2001年度から、福祉医療医師会事務協力負担金交付要綱が定められ、委託契約書によって支出される事務委託料と要綱を根拠にして支出する事務協力負担金に分離しました。この事務協力負担金交付要綱に基づいて、2003年度では医師会に約3,500万円、歯科医師会には約410万円、薬剤師会には約32万円が交付されています。この金額は妥当なのでしょうか。根拠になっている要綱の第1条には、この要綱は、尼崎市が実施する福祉医療費助成事業の円滑な運営と適正な実施を図るため、社団法人尼崎市医師会に対し福祉医療医師会事務局協力負担金を交付することについて必要な事項を定めるとあり、負担金の額は医師会が行う助成事業に係る事務経費の一部を負担するものとし、予算の範囲内において市長が定めるとあります。あくまでも助成事業に係る事務です。

 事務協力負担金交付要綱に従って医師会が提出した2003年度分の福祉医療にかかわる事業に要した費用は、事務職6人分の給料、報酬、旅費などの人件費分が4,620万円で、その他の経費を含めて総額が5,058万円とあります。そのうち約3割は医師会の分担金、約7割のおよそ3,500万円が市からの交付金として実績報告書が提出されています。さきに述べたように、各医療機関から届けられたレセプトを医師会が国保連合会及び診療報酬支払基金に宅急便で送る作業をしているにすぎないし、これに年間通して6人の人手がかかるとされていることに、ほんとうにびっくりしました。レセプトを国保連合会や支払基金に送るのは、加入者である医師会員への便宜上の問題であり、福祉医療費助成制度があることで余計な人手がかかるものではありません。当局は、今年度のように制度が変われば医師への説明もしてもらっているからとか、お知らせのポスターを貼ってもらっているからとか、大変な協力をしてもらっているかのように言います。しかし、健康保険法の変更で診療報酬が変わったからといって、その説明のために国から事務協力負担金が出ているわけではありません。ポスターも、薬剤問屋がそれぞれの医療機関に無料で配っています。

 念のために医師会の職務や職員構成も調べてみました。現在は多少異なっているかもしれませんが、2004年度の社団法人尼崎市医師会年報の最終ページに、医師会の事務職員の職制と38人の氏名が書かれています。その内訳は、事務局長、次長、総務関係で5人、地域産業保健センターの1人、尼崎健康医療事業財団派遣の1人、東難波町の医師会館に2人、県立塚口病院で病院と診療所との連携を図る業務をしている地域医療担当の4人、臨床検査センターに医療機関から血液などの検体を集める業務などが尼崎健康医療事業財団から委託されていますが、それに関する職員が6人、救急診療所に19人で、合計38人です。ハーティ21から委託されている検体収集にかかわる6人と救急診療所の19人の合計25人については、医師会の本体会計とは別のそれぞれの会計に人件費が計上されています。医師会の収支決算書には、人件費は13人分が計上されていますが、この13人は、今申し上げました血液検査の検体収集の6人と救急診療所の19人、合計25人を除いた13人ということになります。13人の業務内容を見てみました。小規模事業所で働く方たちに産業保健サービスを行うために健康相談、個別の事業所へ訪問して保健指導など、医師会が厚生労働省の委託を受けて行っている地域産業保健センターの1人、この人件費は国からの委託料に含まれているでしょう。ハーティ21派遣の1人、この1人分と健診業務に当たる医師等に関する調整事務に係る人件費として1.5人分がハーティ21からの委託料に含まれています。県立塚口病院にいる病院と診療所の連携業務に当たっている地域医療担当4人、これについても県からの分担金が出ています。けっきょく、この合計6人は、福祉医療助成とは関係ない業務をしているのです。そうすると、福祉医療関係の仕事をしている可能性があるのが、13人中、事務局長も含めて7人です。ちなみに、医師会の13人の人件費関係は8,117万円ですから、報告書にある福祉医療関係の6人分の人件費4,620万円は、13人の人件費の57パーセントです。一方、事務局長や次長も含めて福祉医療関係にかかわりがある仕事をしている可能性のある方が7人ですから、13人の54パーセントです。54パーセントの7人が57パーセントの人件費を使って福祉医療関係の仕事をしていることになります。人件費の面から考えてみると、事務局長、次長の幹部を含む7人は、福祉医療関係以外の仕事をいっさいしていないことになりますが、そんなばかなことは絶対にありません。

 9月1日に行われた財団法人尼崎健康医療事業団の理事会での質疑で、この7人の医師会員が福祉医療関係以外の仕事をしていることが明確になりました。理事会で私は、医師会の2003年度臨床検査センター特別会計収支決算から医師会収支へ1,000万円が繰り出されている。これは検体収集業務に対するハーティ21が医師会に支出している委託料約8,500万円が実際に必要な額を上回っているからではないのかと質問しました。事務局からは、検体収集業務をしている人は、一般管理業務ができないので、委託料の中に医師会事務局による一般管理業務に対する費用500万円が含まれていると説明されました。後日、ハーティ21が医師会に支払っている委託料の詳細資料をいただきました。それによると、健康回復事業の執務医師の調整に係る一般管理、健診執務医師などの調整事務と一般管理、そして検査業務に関する一般管理などにかかわる費用も含まれていました。つまり、さきほどの7人は、福祉医療関係以外のハーティ21に係る仕事もしており、その分の人件費はハーティ21から委託料として受け取っていることが分かりました。だから、2003年度の医師会収支決算では、臨床検査センター特別会計から1,000万円を医師会収支に繰り出しているのです。ハーティ21にかかわる仕事だけでなく、医師会事務局はさまざまな業務を行っています。福祉医療費助成制度に関するレセプトの送付業務はほんの一部に過ぎず、それも福祉医療助成制度のあるなしに関係のない、レセプトを宅急便で送るという仕事です。

 医師、医療機関には広く市民の命と健康を守るうえでの予防、治療、学校医、救急医療やさきほどの介護認定審査など、行政も一人ひとりの市民もたいへんお世話になっています。しかし、大阪市の公務員に対する公費の支出についてたいへん厳しい批判がある昨今です。立場がどうであれ、名目がどうであれ、支出の根拠と額の妥当性が市民に理解されない支出は絶対にあってはなりません。

 この事務協力負担金は、他都市でもなんらかの形で支出していることは承知していますが、尼崎市の福祉医療事務協力費総額の5,058万円は、さきほど申し上げましたように、6人分の人件費を主としています。これは全く実態に基づいていない虚偽のものです。要綱の第7条には、負担金を助成事業以外の用途に使用したときは、負担金の交付決定の全部又は一部を取り消すことができると定めています。交付に至るまでには、医師会が毎年度、負担金交付申請書を市長に提出し、市長は申請書を受理した後、速やかにその内容を審査して、負担金の交付の可否を決定して通知します。その後に医師会が請求書を提出して、負担金が概算払いで交付され、最終的には事務事業報告書を出して、市が内容を審査して負担金を交付することとしています。要綱の第8条には、市長は、必要があると認めるときは、医師会に対し、当該事業の状況について報告を求め、又は職員に調査を行わせることができるとあります。以前は単に委託料と言っていた、この事務協力負担金は、34年前からスタートしているようです。1986年には、助成額の当初予算額に医師会分の比率と年利率と遅延日数を掛けて4,000万円と決めたようです。その後50万円増額したり、消費税分を加えたりし、補助金の2割カットを実施した2002年度から3,484万7,000円となったのです。さきに述べたように、03年度に要綱を定めていますが、交付金額はそのまま同額です。3,484万7,000円を支払うことで医師会と合意しているのです。その合意金額になるように、6人分の人件費を基本にして収支予算書を付けて交付申請書、決算書を付けて実績報告書を医師会から提出させています。

 定めた要綱どこ吹く風です。形だけ整えて交付金を支給することは、市民をあざむくものであり、許されるものではありません。りっぱな要綱を設けていますが、まず、福祉医療事務協力費総額の5,058万円は、全く実態に基づいていない虚偽の金額だと考えますが、答弁願います。

 福祉医療費助成制度を実施してもしなくても、医療機関としては国保連合会や支払基金にレセプトを届けなければ医療費の支払いを受けることができません。現物給付にしていることと年間3,500万円もの事務協力負担金を交付することとの間に整合性はありません。市長のご見解を求めます。

 2001年度から要綱に基づいて実施していますが、実態を調査したことがあるのかどうか、お尋ねいたします。

 ないとすれば、なぜしていないのか、その理由をお聞かせください。

 また、事務協力負担金は、尼崎医師会への3,500万円だけでなく、歯科医師会には410万円、医薬分業の薬剤師会には32万円交付しています。これら歯科医師会、薬剤師会への交付についても、内訳がよく分かりません。この金額はどんな考え方で、どのような作業の対価として交付しているのか、お尋ねいたします。

 また、市監査委員は、要綱に基づいて業務内容、支出の明細など内容の妥当性をどのように監査したのか、お答え願います。

 また、問題があるとの認識をお持ちなのかどうか、お尋ねいたします。

 医師会の協力を得て現物給付を実施することは、市民にとっても本市にとっても負担の軽減が図れるものであり、私は、医師会等になんらかの協力金を支払うことまで不当だとは考えていません。しかし、対象者が医療を受けやすくすることで、医師会にとってもメリットがあります。また、介護保険の住宅改修の受領委任払いでは、業者に対して市は1円も協力金を払っていません。それらも考慮に入れて、適正な額に改善する必要があります。他都市の状況を参考にすることも一つの方法ではないでしょうか。事務委託料と事務協力負担金の総額と障害者、乳幼児、母子等、老人の福祉医療の総件数との関係で、福祉医療一件当たりの医師会等への支出額について、阪神間各市を比較してみました。神戸市が最も高く、一件当たり332.7円、尼崎市が279円、芦屋市が170円、伊丹市が59.6円、川西市が19.5円、西宮市が14.6円、三田市が6.9円です。事務委託料を支払っている神戸市、尼崎市、芦屋市が高いのは当然です。市民の所得状況が最も厳しく、各種の市民サービスが切られているにもかかわらず、尼崎市は福祉医療に関して医師会へ支払っているお金が、実に三田市の40.4倍です。宝塚市は、医師会会館建設に補助金を出したことと引換えに、このような制度を廃止しました。歯科医師会でも同様の比較をしてみました。福祉医療一件当たりの歯科医師会への支出は、尼崎市が最も高く、499.7円、神戸市が443.5円、芦屋市が117円、川西市が37円、伊丹市が30.1円、西宮市が29.7円、三田市が19.3円。尼崎市は、歯科医師会についても最も低い三田市の25.6倍です。薬剤師会へは事務委託料はなく、事務協力負担金だけです。福祉医療一件当たりが1.17円で、医師会と比べると239分の1です。福祉医療制度は、阪神間各市で若干の違いがあるでしょうが、現物給付のための医師や医師会等の作業内容に違いがあるわけではないのに、神戸市と尼崎市は他都市に比べて医師会、歯科医師会等に特別の配慮があり、同じ尼崎市の中でも、歯科医師会は高齢者分だけではありますが、福祉医療全体で見ると、レセプト一件当たり、歯科医師会が499.7円、医師会が279円、薬剤師会が1.17円で、薬剤師会は歯科医師会の実に427分の1円です。

 このように、現物給付を実施するうえで同じ作業をしてもらっているのに、阪神間各市とのかい離の大きさ、3師会でのかい離の大きさについては、市民レベルでは全く理解できません。なお、老人保健医療事業は国の制度です。本市は、国の制度どおりに実施している老健を含めて、一件当たり352.8円の事務委託料を歯科医師会に支払っています。なぜ国の制度である老健に対してまで事務委託料を支払っているのか、その理由をお尋ねいたします。

 併せて監査委員の御見解をお伺いいたします。

 3師会が2003年度に扱った福祉医療制度は、95万5,000件で、現物給付のための費用は、3師会合わせて2億940万円です。市民の命を守る使命を持っておられる3師会に対する委託料や負担金を、例えば最も安い三田市並みの6.9円にすれば、3師会合計で660万円程度になり、2億円以上の財源を確保することが可能です。実質的な国民健康保険料が最も高いにもかかわらず、自主減免制度も廃止されました。さきほど弘中議員からも国保の切実な問題が指摘をされました。赤字も出ています。福祉医療制度も今年の7月から負担増されました。同じ医療にかかわる支出です。市民の負担増になる福祉医療制度の改悪には反対されていたのが医師会さんです。今後、現物給付のための作業内容をよく吟味して、作業負担に応じた制度、市の財政状況に配慮したものに改善すべきと考えます。そして、それを財源として、市民を苦しめている国保や福祉医療制度の改善に使うことを求めますが、市長の決意をお伺いいたします。

 なお、前年度末ごろに、江川助役、山本総務部長には、この理屈の立たない支出は改善の必要があると、また昨日は、守部局長にも、口頭ではありますが、筋の通らないことについてはぜひ改善をとお願いいたしましたが、長年続けていることなのでと、言葉を濁されていました。理不尽な支出を長年続けていたことこそが問題なのです。このようなことこそ、ゼロベースでの見直しが必要でないでしょうか。

 次に、風俗店問題についてお尋ねいたします。

 私は、これまで何度となく、阪神尼崎駅周辺のいわゆるピンクサロン問題を取り上げてきました。昨年の12月議会では、阪神尼崎駅周辺のいわゆる性風俗店問題については、青少年の健全育成や良好な商業環境への影響に加え、平成18年の国体開催を控え、本市のイメージダウンも危ぐされることから、本年9月に県への重点要望事項として、法令に基づく指導監督を更に強化するよう、要望の場において直接知事に対してお願いをしてきたところである。県として国体の開催に向け力を入れていきたいとの意向も聞いているが、風俗環境浄化のための取組は、県や警察に加え、地元住民や地元商業者などのほか、市の関連する部署が十分な連携を図りながら進めていく必要がある。本市としてもこうした問題に組織横断的に対応していきたいと考えており、現在、そのための庁内連携方策等について検討を行っているところであると答弁がありました。この答弁が具体化されていることを、こちらはたいへん喜んでおります。本庁会が2月に不法駐輪も含めて環境浄化キャンペーン活動を実施されました。中央支所、地域振興課の職員の皆さんの積極的な支援が行われたものと思っています。そして、今年度は、阪神尼崎駅周辺地域が迷惑駐輪、不法駐車、そして無秩序な風俗店等により、快適な周辺環境が阻害されていることに対し、中央地区の住民団体、地元商業者、関係行政機関が協働して、安全で快適なまちづくりを推進するための環境浄化に取り組むことを目的とするとの規約をつくり、阪神尼あんしんまちづくり協議会が結成されました。本庁会でなく、本庁地域の市民運動推進協議会、民生児童委員、防犯協会、婦人会、補導委員、老人クラブ、PTA、ボーイスカウト、中央・三和・出屋敷地区まちづくり協議会など商業者団体、阪神電鉄、阪神南県民局、中央警察、尼崎市の関係部署と20以上の住民団体、行政で構成しています。同協議会は、7月にキャンペーンを行い、私も参加いたしました。次のキャンペーンは11月の予定です。

 このような取組に呼応して、中央警察の風俗事件取締り件数及び行政処分件数も増加しており、その影響があるのでしょうか、社交飲食店そのものがこの1年間で10店舗減少しています。中央警察署がよくがんばっておられることのあらわれだと評価しています。しかし、今の中央警察のがんばりで地域全体、地域住民が納得できる状況になるのかについては、たいへん疑問を抱いています。のじぎく国体が終われば、それまでということにならないかと危ぐしています。特に風俗問題の根本的な解決には、出店を規制する方策がどうしても必要です。8月9日に中村まさひろ県会議員及び市民ミーティングを4回行い、勉強もしてきた私たちの地域市民グループと一緒に、県警にも法的規制をするように申入れをしてきました。風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律施行条例の第7条、風俗営業者は、その営業に関して、次に掲げる事項を遵守しなければならない。1、営業所で卑わいな行為、その他善良の風俗を害するような行為をし、又はさせてはならないこととありますが、この条例が全く守られていないのが実態です。県警に申し入れる前に、以前に聞いた人とはまた別の男性ですが、実際にそのような店に行ったことのある男性に詳しく話を聞きました。完全に県条例に違反しています。店舗の様子は、隣室との間はベニヤ板1枚などによる仕切り、各部屋の入り口は床から1メートル程度開いている。のれん風、カーテン風のものを掛けている。室内には小さなテーブルと長いす。長いすがベッド代わりになります。接待する女性の服装は、初めは軽装、その後はほとんどパンティ1枚若しくは全裸になる。接待の中身は、手、口、乳房などによる性的接待。客の男性が女性に性的刺激を与えることもある。料金によっては売春行為もほとんどの店で行っている。サービス提供者に18歳以下の女性がいる模様ということでした。

 私たちは、営業停止処分では実効性に疑問があるので、実効性が担保できるようにすることが必要として、店舗入り口での客引きの配置そのものを禁止すること、違反があれば経営者に刑事罰を科すこと、女性の写真等の掲示を禁止すること、違反があれば経営者に刑事罰を科すこと、風俗営業法第2条第2項の規定は、性的サービスを主としたサービスではないので、営業が開始された後、不定期抜き打ち調査を強化し、県条例で禁止している卑わいな行為などを提供している店舗の経営者には、営業停止処分ではなく、刑事罰を科すこと、違反を犯した経営者に貸した地主、家主にも刑事罰を科すこと、健全なまちづくりをアピールし、抜き打ち調査に対する善良な経営者と善良なお客の理解を求める努力を不断に行うことなどを申入れいたしました。法律との関係で、私たち住民の気持ちに沿った条例規制はなかなか難しいようですが、阪神尼崎駅周辺は民家が近く、市内最大の商店街があるなど、近隣の状況がいわゆる歓楽街的ではありません。大阪府でも、大阪府歓楽的雰囲気を過度に助長する風俗案内の防止に関する条例案がパブリックコメントにかけられ、府民の賛同が得られているとして、この9月の定例議会に提案されるとの報道を聞きました。どれほどの実効性があるのかなと、私はその内容に少なからず疑問も感じていますが、なんとかしたいとする大阪府の努力は評価できます。大阪で出店しにくくなったら、必ず尼崎に流れてきます。

 お尋ねいたします。

 市としても、県に任せるだけでなく、どのような規制をすれば根本的な解決になるのか、知恵を絞って、県にも提案できるように考えてほしいと思いますが、いかがでしょうか。

 市独自の施策について、出店規制、出店抑制につながるような取組を検討しているのかどうかも併せてお尋ねいたします。

 これで第2問を終わります。(拍手)



○副議長(下地光次君) 答弁を求めます。

 守部健康福祉局長。



◎健康福祉局長(守部精寿君) 福祉医療制度への一連の質問に順次お答えをいたします。

 まず、医師会の事務協力費総額の5,058万円は虚偽の金額だと考えるがどうかといった御質問でございます。

 医師会の福祉医療事務協力費収支決算書の記載額5,058万円のうち、本市から交付しております福祉医療事務協力負担金3,484万7,400円につきましては、福祉医療医師会事務協力負担金交付要綱に基づき、医師会が行う福祉医療助成事業に係る事務経費の一部として使用されているものと考えております。

 次に、現物給付と医師会の事務協力負担金を交付することとの間に整合性はないと思うが、どう考えているのかというお尋ねでございます。

 福祉医療制度の実施に当たり、会員への制度内容の周知、問い合わせへの対応などには医師会の協力が必要でございます。特に現物給付の実施におきましては、福祉医療請求書やレセプトの受付、その内容確認や編てつ順位の確認、国保連合会への搬送や連絡調整などの医師会での各種の事務が必要となります。事務協力負担金は、医師会が行っているこれら福祉医療に関する事務経費の一部として支出しており、整合性はあると認識をいたしております。

 次に、事務協力負担金について実態を調査したことがあるのか。なければ、なぜしていないのかというお尋ねでございます。

 事務協力負担金につきましては、提出された実績報告書並びに収支決算書に基づき確認を行っていることから、実態調査は行っておりません。今後、状況を聞いたり必要な報告は求めていきたいと考えております。

 次に、歯科医師会、薬剤師会に対する事務協力負担金の考え方は。また、どのような作業の対価として交付しているのかといったお尋ねでございます。

 歯科医師会、薬剤師会への事務協力負担金につきましても、医師会と同様に福祉医療制度の円滑な推進を目的として、各団体と協議したうえで決定してきたものでございます。その業務内容についても、おおむね同様でございます。

 続いて、国の制度である老人保健対象者にまで事務委託料を支払っているのはなぜかといったお尋ねでございます。

 老人保健医療事業は、地方自治法に基づく法定受託事務で、本市が受託していることから、市の福祉医療制度と併せて事務委託契約を締結し、医療機関及び受診者への制度の周知徹底など、制度の円滑な実施に関して必要な事務を委託しているものでございます。

 最後に、今後、作業負担に応じた制度、市の財政状況に配慮したものに改善すべきと考えるがどうか。また、それを財源として、国保や福祉医療制度の改善に使うことを求めるがどうか。こういうお尋ねでございます。

 事務委託料、事務協力負担金につきましては、本市の財政状況についての理解を得て、行財政改善計画取組項目として平成14年度に20パーセントの削減を行うなど、一定の見直しも行ってきたところでございます。

 今後につきましては、福祉医療制度発足以来長きにわたり、これらの委託料等に基づき、制度の円滑な推進に御協力をいただいていることなど、これまでの経緯経過を踏まえつつ、本市の財政状況や他都市の動向等も把握し、事業内容等も精査する中で、見直しも含めて検討して参りたい、このように考えております。

 以上でございます。



○副議長(下地光次君) 天木代表監査委員。



◎代表監査委員(天木明君) 監査委員は、要綱に基づいて業務内容、支出の明細など、内容の妥当性をどのように監査したのか。また、問題があるとの認識を持っているかとの御質問でございます。お答えをいたします。

 御質問の事務に対する財務定期監査は、平成15年度に平成14年度後期及び15年度前期に執行した事務事業を対象に、収入事務、支出事務、契約事務等財務に関する事務の執行が関連法令に準拠し、的確に行われていたかを監査いたしました。お尋ねの福祉医療事務協力負担金については、交付要綱に基づき適正に事務が執行されているか、例えば負担金の交付申請、交付決定から実績報告に至る一連の書類が具備されているかなどについて監査をいたしました。その結果、交付要綱に基づき、適切に処理をされていました。

 ところで、当該要綱を制定するに至った事情といたしましては、本市が福祉医療助成事業に関し、市民の利便性及び市の事務の軽減を図るといった観点から、医師会、歯科医師会及び薬剤師会の協力を得るため、負担金を支出しようとするものであって、さきほどお答えいたしました委託契約の場合と同様、当該支出を論ずることにつきましては、監査委員といたしましては監査の限界を超えているものと考えております。

 次に、国の制度である老健に対してまで事務委託料を支払っていることについて、監査委員の見解はどうかという御質問でございます。お答えをいたします。

 老人保健医療事業の実施に伴う歯科医師会への事務の委託につきましては、同事業が地方自治法第2条第9項に規定する法定受託事務であるところから、本市が老人保健医療制度の円滑な推進に向けて、受診者への同制度の周知徹底を目的として、市と歯科医師会とが協議し、福祉医療助成制度に係る事務の委託契約に併せて契約をしたものと確認をしております。

 このような事情の下で締結されました当該契約につきまして、さきほどお答えいたしました委託契約や要綱の場合と同様、当該支出の当否を論ずることにつきましては、監査委員といたしましては、監査委員の職務の限界を超えているものと考えております。

 以上でございます。



○副議長(下地光次君) 村山企画財政局長。



◎企画財政局長(村山保夫君) 阪神尼崎周辺の性風俗問題について、どのような規制をすれば根本的な解決になるのか。市として県に提案できるように考えていくべきではないかというお尋ねです。もう1点は、市独自施策において出店規制、出店抑制につながるような取組についてどうかというお尋ねでございます。

 阪神尼崎周辺の性風俗店問題につきましては、現在、阪神尼あんしんまちづくり協議会において、地域の実情に即した課題の抽出と対策の方向性について協議が進められているところであります。この協議会内に専門部会が設置をされまして、取締り重点地区の選定や第4種地区のエリアの縮小などについて、県への要望といったことも含めて協議を始めており、この協議の中で、市といたしましても県に対して提案すべきことがないか、検討を進めて参りたいと考えております。

 また、出店規制、出店抑制に関する市独自の施策を検討しているかというお尋ねにつきましては、市としては直接的に出店規制をするというのは、松村議員も御承知のように、現行法令の壁が非常に厚く、困難な状況にございます。ただ、法令の運用とか地域全体の取組の中で出店抑制につながるような方策がないかどうか、検討して参りたいと考えております。

 以上です。



○副議長(下地光次君) 松村ヤス子さん。

   (松村ヤス子さん 登壇)



◆44番(松村ヤス子さん) 答弁をちょうだいいたしました。監査委員さんからも答弁をちょうだいいたしました。いずれの答弁も、私が質問をする中ですべて今回のお金、事務協力負担金、これは全く根拠がない。6人分の人件費を主とするということが全く成り立たないということを、私はその調査の中で明らかにして参りました。歴史的な経過があるということも十分承知いたしております。尼崎市の医師会さんとの協議がたいへん難しいということもだいたい想像がつきます。しかし、これは、このような理不尽な支出をそのまま置いておくということは、決して市民の皆さんの理解が得られるものではありません。がんばってもらわなくてはならない問題です。もう答弁が非常に苦しそうなので、できない答弁をしている、あれは答弁ではないということだけ指摘をさせていただきます。

 私が福祉医療費助成制度に関する調査を行う中で、事務協力負担金の5パーセントが医師会の収入になっていることも、事務協力交付金が医師会の収入になっていることも、実はよく御存じなかったお医者さんが少なからずおられたことも事実でした。5パーセントの手数料を差し引かれて、医療信用組合に振り込まれ、その中から会費や慶弔費などが自動的に引き落とされているために、気がつきにくくなっているのかもしれません。市が支出している福祉医療の事務協力負担金など4,000万円と福祉医療の事務委託料、予防接種や市民健診、学校医など医療機関への委託料のおおむね5パーセント、総額にして5,600万円の手数料で、医師会収入の40パーセントを占めております。手数料収入は、医師と医師会との関係で決めているというものの、元は市民の税金です。会費収入は27パーセントにすぎません。医師会の職員数に照らして多額の退職金、積立金があります。その元にもやはり市民の税金が入っています。医師会の決算書を吟味する中、社団法人である医師会と市の関係がこのままでよいのだろうかとの疑問を大きく抱いたところです。この福祉医療事務委託料や事務協力交付金が、実際の事務に照らして大きな問題があることを明らかにし、その改善を求めてきました。しかし、私の質問に対するそれぞれの答弁は、これまで市と医師会などが市民や議員の知らないところで、いわゆる綱引きをして決めてきたことを示すものです。決して市民が納得できるものではありません。

 私は、これからもこの現状を広く市民の皆様にお知らせをし、市民とともに改善を求めていく決意です。歴史的経過のあることですから、医師会などの抵抗も大きいと予測されますが、市長を先頭に、市民がほんとうに納得できる内容に改善するよう、なんとしてもがんばってほしいと強く求めます。そして、市民が苦しんでいる国民健康保険料や福祉医療の改善のために、ぜひ使っていただきたい、そのように思っています。

 なお、監査委員は、市の政策的な判断ということなのでしょうか。答弁を逃げておられます。公費の支出額、内容が支出目的に合っているのか、ほんとうの監査に立つことを強く求めるものです。

 また、私がたまたま医師会決算書を入手したことで、このような支出があることを知りました。私たちがまだまだ気づいていない不明朗な支出、改善の必要がある支出かあるのではないかと思っています。最近は要求資料の提出がスムーズになったと感じていますが、気づかなければ要求できないのが盲点です。予算説明書の説明欄に、事業名とその金額が記載されていますが、その金額の内訳をすべて明らかにすることが必要です。総額表示だけでなく、別の資料でその内訳を明らかにすれば、どういうところに何が使われているか、よく分かるようになります。情報の開放とは、こういうことを実際に実施して初めて言えるのではないでしょうか。事業の内訳を明らかにすることで、行政と議会がほんとうの議論をすることができ、より適正な予算執行ができます。財政再建と市民に貢献することができるのではないでしょうか。

 予算審議のために当局が自前の資料として作成している予算解読書なり事業費の内訳を、ペーパー若しくは電子データで議員に配付することを求めるものですが、いかがでしょうか。

 これで私のすべての質問を終わります。長らく御静聴いただきまして、ありがとうございました。(拍手)



○副議長(下地光次君) 答弁を求めます。

 村山企画財政局長。



◎企画財政局長(村山保夫君) 予算審議のために当局が作成している予算解読版などの事業費の内訳をペーパー若しくは電子データで議員に配付してはどうかというお尋ねでございます。

 予算書を補完する書類といたしましては、御承知のとおり、歳入歳出を目的別、性質別で分析しております当初予算の概要、また、予算事項別明細書の事業内容を記載しております局別の、また事業別の当初予算の概要ということを併せて提出させていただいています。また、事前にそれぞれ勉強会の開催をお願いいたしまして、更に内容を深めるような説明もさせていただいているところでございます。

 御指摘の資料は、その際に十分に説明するために、個々が工夫して持っている資料でございます。今後、個々の事案に応じて、資料が必要な場合は、今もできるだけ積極的に情報の開示ということをさせていただいていますから、資料要求がございましたら、詳細な資料を回答させていただきますので、そういった形でよろしくお願いいたします。

 以上です。



○副議長(下地光次君) 松村ヤス子さんの質問は終わりました。

 この際、休憩いたします。

     (午後2時47分 休憩)

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     (午後3時15分 再開)



○議長(谷川正秀君) 休憩前に引き続き会議を開きます。

 質問を続行いたします。

 発言を許します。

 吉岡健一郎君。

   (吉岡健一郎君 登壇)



◆13番(吉岡健一郎君) 新風の吉岡でございます。どうぞよろしくお願いいたします。

 このたびの平成17年度第2回定例会におきまして、このような質問の機会を与えていただきました先輩、そして同僚議員の皆様、どうもありがとうございます。ここであらためて感謝をいたします。

 また、市長をはじめ当局の皆様におかれましては、質問の意をお酌み取りいただきまして、明快かつ前向きな御答弁をどうぞよろしくお願いいたします。

 なにぶん初めての登壇ですので、不手際やお聞き苦しい点があろうかと思いますけれども、あらかじめ御容赦賜りたいと思います。

 一般質問も最終日を迎え、皆様さぞかしお疲れのことだと思います。どうぞ最後まで御静聴賜りますよう、重ねてお願いを申し上げます。

 私の質問は四つに分かれており、順次質問させていただきます。

 まず第1番目、市街地再開発事業に関する問題でございます。

 去る本年8月12日、ダイエー出屋敷店が撤退をするという記事が新聞に掲載されました。これは、平成2年、本市が一般財源46億円、市債11億円を投じ、第一種市街地再開発事業として施行した阪神出屋敷駅前再開発ビル、リベルのキーテナントでありますダイエー出屋敷店が撤退を表明したという記事であります。この記事を受けまして、日常生活行動範囲の狭い高齢者が多い地域の住民の方々からは、不安の声が寄せられております。一方で、リベルの中で営業しております商業者からは、先行きの見通しについて不安の声も上がっております。しかしながら、再開発ビル、リベルにおける問題は、このキーテナントを誘致すれば済むという問題ではありません。さまざまな要因により、ビル内専門店の撤退、閉店が相次いでおりまして、現在では73区画中21区画、軒数比で28.8パーセント、面積比で27.4パーセントが空き床状態にあります。平成16年4月の調査によりますと、市内商店街の空き床比率は、軒数比で11.2パーセントであります。中央地区について詳しく見てみますと、軒数比15.4パーセントと、南部地域、中央地域では市内平均を上回っております。しかしながら、これをはるかに超えるのがリベルの現状であります。

 状況が厳しいと伝えられております、市内再開発第1号であります塚口のさんさんタウン3号館北館の本年9月現在の空き床比率は、軒数比で14.7パーセント、面積比で17パーセントであります。これから見ましても、リベルの空き店舗問題の深刻さがうかがえるというものであります。既に平成6年、建設省に置かれました市街地再開発事業の推進にかかわる基本問題に関する調査委員会が、市街地再開発事業のあり方についてという報告書をまとめております。それによりますと、従来型の再開発は、需要面で行き詰まりつつあり、また、新たな展開を探らねばならないとしております。一方で、住宅床の供給や公共交通施設の整備について、まだ需要があるために再開発事業が役割を果たしうる可能性があるとしております。その後、平成12年に建設省に設置されました市街地整備研究会は、都市整備の重点が既成市街地の再生、再構築、木造密集市街地の整備、地方都市の中心市街地の再構築などに移っていると報告しております。平成13年、深刻な再開発問題を抱える川西市が音頭をとって、そして事務局を引き受ける形で、再開発事業の在り方を見直す全国市町村再開発連絡協議会が発足されました。これは、全国的に多くの自治体が再開発ビルの行き詰まりに苦悩していることを受けて組織され、20世紀に構築をされた現行制度の限界を指摘し、そして、今後に取り組むべき課題をまとめております。平成14年には、宝塚市において市出資の第3セクター再開発ビルの管理会社が破たんをするなど、従来型の再開発事業が行き詰まっている事例というものは、全国で枚挙にいとまがないのであります。

 なぜ行き詰まるかといえば、権利変換による区分所有という所有形態、それから、保留床の売却に主な事業財源を依存しているというバブル崩壊以前につくられた土地神話の、そして右肩上がりの経済に基づく再開発のしくみが既に崩壊をしているからであります。リベルにおきましては、当初計画されたような地域の核としての商業地域、商業施設の体をなしていないばかりか、今後の展開しだいによっては、駅前に巨大な幽霊ビルが出現する可能性も秘めております。数年前からダイエーの経営不振が報道される中で、リベルからダイエーが撤退する蓋然性は早くから予見されておりました。また、空き店舗の増加やそれに伴う管理費の滞納といった諸問題は既に顕在化をしておりました。数々の方策が議論のそ上には上がりましたものの、区分所有法の問題、さまざまな問題で足並みがそろわないまま、対策がとられずに現在に至っております。また、今議会で議事日程として上程をされております塚口さんさんタウン管理費問題に関する陳情を見ましても、今後本市出資の第3セクター、尼崎都市開発株式会社の経営問題、そして、都市核としての駅前再活性化に向けて、本市はなんらかの対応を迫られるということが予見されております。

 これらの事実を通じまして、私が申し上げたいのは、まちづくりにおきましては、ハードの建設というのは目的ではなく、あくまでも手段であるということであります。地域の問題を解決し、よりよい地域をつくるために、ハードの建設ということは必要な手段であります。一方、どのようなまちづくりをどのように進めていくかという共通のグランドデザインをまず描き、そして、ハードの建設完了後も産官民一体となってフォローアップをする、こういう推進体制をつくって、環境変化に対応し、対策をする、そういうソフト的かつ継続的な取組が必須であるというふうに私は思います。

 尼崎市において、市域のほとんどが市街化区域でございます。この本市において、安心安全で快適なまちづくりを行うためには、再開発は必要な手段、手法の一つであります。ですから、その有効性、必要性を否定するものではありません。しかしながら、過去の事例や他都市の事例に学び、そして時代の要請にかんがみて、今後も継続してまちづくりを推進していく責務が行政にはあると信じます。このような厳しい財政状況の下、困難は伴いますが、お金がないからできないということではなく、実現可能な方策を探り、産官民一体となることで、安心安全なまちづくりができるというふうに私は考えます。

 ここで、第1番目の再開発事業についてお尋ねをいたします。

 ハードの竣工でまちづくり初期の目的が達成されるわけではなく、その後の地域と、そして部局横断的な協働による継続的なフォローアップのしくみが必要だと考えます。再開発を必要として、これまでどのようなまちづくりを目指してきたのでしょうか。そして、その目的は達成されたとお考えでしょうか。

 また、再開発が行われた地域の現状にかんがみて、再開発施行後の環境変化によりまして、当初のもくろみが外れていることは明白であります。過去に実施をされてきた再開発事業で、行政は今後どのような役割を求められ、また、どのようにその責務を果たしうるとお考えでいらっしゃいますでしょうか。お伺いをいたします。

 次に、自転車駐輪問題についてお尋ねをいたします。

 この質問を作成する準備段階で、議事録を調べて参りました。平成13年に4名、14年に3名、15年に3名、16年に4名もの諸会派の諸先輩議員さんたちがさまざまな角度からこの自転車の問題を捕え、そして質問をされて参りました。駅前を中心として無秩序に放置される駐輪自転車問題が、市内全域で共通の問題となっております。毎回の定例議会でも、質問があるたびに、当局は、駐輪場を整備せないかん、放置自転車を強制撤去せないかん、そして、市民のマナーを向上させるために意識啓発を行うべきだという3本柱で対策を推進しているというふうに答弁をされてこられました。私自身、市内さまざまな駅に用事があって自転車で参ります。そのときに、駐輪場に駐輪をしようとしても、5分だから、10分だからというわずかな時間を止めるだけでも1日の駐車料金がかかります。何かもったいないなという気がして、そばに自転車がいっぱい止まっていると、どうしてもついついそこに止めてしまうというふうになっているのが現状であります。そして、そうしてしまうのが大方の一般市民の心理としてやむをえないことじゃないかなというふうに思います。これを市民マナーの問題だけであるというふうに片づけてしまってはいけません。また、用地と財政が厳しいので、駐輪場はつくれないんだということで片づけてしまっていいんでしょうか。

 ここで、駐輪問題に関して、市内外の先進的、効果的と思われる事例を御紹介いたします。

 JR高槻駅前の再開発ビル、グリーンプラザ高槻の周辺も、以前は放置自転車、バイクであふれておりました。昨年の9月、道路管理者である高槻市は、市道の一部400平米を道路管理区域から外して、占用許可を取得、そして、その土地を駐輪場所として無償で第3セクターの高槻土地開発株式会社に提供しました。その駐輪エリアを同社が責任を持って管理に当たるということで、無人駐輪機を設置し、一定の成果を上げているというふうに聞いております。また、市内におきましても、阪神尼崎駅前、尼専デパートの入り口に、本年4月から、同様に民間の敷地内に無人駐輪機を設置されました。阪神尼崎駅前の尼専デパートの前には広大な公園があり、そこに放置された不法駐輪スペースがあります。ですから、こんなところへこんなものを置いて、果たして利用者がいるんだろうかと、私も最初は思っておりましたけれども、それなりに駐輪機の利用があり、効果を上げているというふうに聞いております。また、JRの立花駅前、フェスタの南館の周辺ですけれども、民間敷地内の駐輪場付置義務エリア、店の前の駐輪をするスペースに、この無人駐輪機を設置し、今週の月曜日、9月12日から有料での供用が開始されたばかりであります。

 ところが、よくよく考えてみますと、無人駐輪機を設置しますと、もちろん整理整とんの手間が省けます。しかしながら、一方で、単位面積当たりの駐輪台数は確実に減少しますので、駐輪機の設置前と設置後でいきますと、設置後、周辺道路、そして歩道に賄い切れない駐輪の自転車があふれることが予想されるわけであります。これらを解決するためには、高槻市の事例のように、既に不法自転車置き場として占領されている歩道、そして市道の一部を有料駐輪スペースとして活用することが必要ではないかというふうに私は思います。民間でそうやって先進的に取り組んでおられる取組のみに頼っており、そして、行政が後詰めの対応をしなければ、民間の取組も十分な効果を上げえないのであります。

 自転車の整理整とんや撤去に係る費用、そして、その費用を受益者に負担をさせるというしくみ、そして、有料駐輪機を設置することによる市財政への寄与を考えますと、駅前、そして商業施設の周辺に駐輪対策として民有地はもとより、私有地を活用して無人駐輪機の設置が有効な手段ではないかなというふうに確信するしだいであります。

 ここで、2番目の自転車問題についてお尋ねをいたします。

 自転車通行時の安全を確保、これはなぜかというと、路側帯に駐車をされている車があるので、車道を通行しないといけないんです。歩行者も、当然車いすも、そういうふうなことで車道を通行しておられる例が散見されるわけですけれども、自動車の路側帯不法駐車対策として、駐車場がない地域の路線のエリアを指定して、優遇税制をとるなどという方策をとって、駐車場の設置を誘導することはできないでしょうか。

 また、自転車や自動車の利用を抑制し、バスの利用を促進するために、乗り継ぎで市内全域に自由にアクセスすることができるような運賃制度、そして、乗り換え、乗り継ぎを前提とした、より利用しやすい路線、そして運行の計画は検討できませんでしょうか。

 また、従前の答弁にありましたように、放置自転車対策協議会の進ちょく状況について、協議会設置数の推移、それから、協議による対策の成果について、具体的にお聞かせください。

 また、自転車駐輪に関し、市民への啓発を行うと繰り返し答弁されてきております。啓発の効果をどう測定し、評価されているのでしょうか。従前の啓発方法よりほかに方法はないとお考えでしょうか。

 また、高槻市の事例は調査検討をされたのでしょうか。市内においてこのように歩道、市道の目的外使用を行うことについて、道路管理者の考えをお聞かせください。

 立花の無人駐輪機設置に関し、当局はどのような検討を行って、そして、今後どのような方策を考えておられるのでしょうか。お聞かせください。

 次に、地域課題解決のための産業振興策についてお尋ねをいたします。

 財政再建に取り組んでいる本市において、義務的経費、特に扶助費の伸びに頭を悩ませているのが現状であります。今後、高齢者、障害者、そして社会的弱者の自立支援ということが求められております。そして、そういう観点から、地域主導の産業、経済活性化が時代の要請であるというふうに言われております。地域経済の活性化を支援する方法として、大別して二つのアプローチが考えられます。その一つ目は、オンリーワン、ナンバーワンをつくり、育て、そして、それを検証し、PRをしていくという長所進展法に基づく戦略であります。こういった伸びていく業種,業態、会社に対する支援というものは、従前からさまざまに行われております。そして、一定の成果を上げているのは周知の事実であります。しかしながら、過去の一時期、公害のまちとして不名誉な名を上げたこの尼崎の歴史的背景を踏まえて、本市にふさわしい産業の姿を具現化する産業施策を考えるべきだと私は思います。既に21世紀の森協議会の産業部会で取組が始まっておりますが、国や県、産業界の協働で、本市は資源リサイクル、リユースと消費のリデュースなど、循環型のエコロジカル産業と、そして化石資源に依存しないクリーンエネルギーの実用型産業に重点的に特化した産業育成、誘致施策を強力に推進することで、全国に先駆けて持続可能な発展のしくみを持った産業のまちの姿を目指すべきではないかというふうに考えます。

 一方、これら強者の論理に立脚した産業施策のみでは、地域のコミュニティや独自の風土、そして文化の破壊がますます進行してしまいます。その帰結は、社会的弱者に厳しく、潤いのない、画一的で無味乾燥なまちの姿になってしまいます。昨年度、財団法人尼崎地域産業活性化機構が調査しました商業関係調査結果から見た尼崎商業についてにも、後継者がいないという回答を寄せた商業者が、全市平均で30パーセントもおられます。そして、これらが数年のうちに空き店舗化をしていくということを考えていけば、事業承継のしくみ、そして事業者の新規参入をスムーズに進める必要があるというふうに記載をされております。

 そこで、もう一方の産業活性化アプローチを御提案させていただきたいと思います。

 時代のニーズに合わなくなった業種、業態の転換支援、体力やら知識がなく、そして後継者のいない経営者のハッピーリタイヤを促進するための施策、非同族間での事業承継のしくみをつくる、また、新たな起業を促進する、そういったような産業の新陳代謝を促進する戦略による地域経済活性化施策が必要であるというふうに考えられます。商工会議所や経済界、そして関係団体などと連携を行い、公益を考えると、まさに行政が一定の役割を果たすべき課題であるというふうに私は思います。過去、市場というものは、生活物資の供給拠点として機能をしてきました。しかしながら、近年、その求められている役割がどんどんと低下をしてきております。そこで、この市場に、前述の産業新陳代謝の促進戦略、それから、社会的弱者自立支援などの福祉施策とを組み合わせて、例えばコミュニティセンターであるとか、自立支援をするための機能を付加することによって再生をさせ、そして地域を活性させるという方策が必要ではないかというふうに考えます。例えば、食育のたいせつさが叫ばれておりますけれども、コンビニエンス弁当や大型飲食店など工場でつくったプレハブの食品と、それらに依存したライフスタイルの変化が、伝統的な食生活、そして、街中にある食堂を駆逐し続けているのであります。従来、生鮮3品の販売を主体としてきた市場を舞台に、素材と地域に眠る資源、技術、そして人材などを組み合わせることによって、体にやさしく、そして栄養バランスのとれた食事を提供、配食するしくみをつくることができれば、食育、雇用、空き店舗対策、産業振興などの地域課題を解決することが可能になります。今後数年のうちに団塊の世代が定年を迎え、一方、人口も減少して参ります。本格的な少子高齢社会の到来を迎えますけれども、徒歩圏内で生活必需品を入手できる場、高齢者生涯雇用を創造する場、そして社会的弱者の自立支援の場、そういった生活と生活手段を提供する場づくり、それから、生きがいを満たすことのできる場づくり、こういったしくみ、そして仕掛けが必要であるというふうに考えます。

 これら近年起こりつつある地域経済活動としてのコミュニティビジネス、そして、コミュニティビジネス的手法を使って解決することが期待されている地域課題であります。行政は、地域経済活動を産業振興施策的なアプローチから啓発をしたり、そして支援をしたりすることが、地域に眠る資源の活用ということで必要ではないかなと考えるしだいであります。

 平成13年に策定されました本市第2次基本計画の多様で新規性のある産業活動をはぐくむための基本方針の中に、コミュニティビジネスなど多様な地域経済活動と雇用に関する調査研究を行い、活動しやすい条件を整えるなど、効果的な支援に取り組みます。多様な働き方や地域の課題に対応するコミュニティビジネスなどの新しい地域経済活動の可能性を検討し、適切な支援と協力を進めますと記載されているように、地域が抱える諸問題の解決と、そして中小零細産業支援の一環として、産業の新陳代謝促進施策とコミュニティビジネスに対する取組がまさに求められていると言えると思います。

 また、同じく第2次基本計画の魅力あふれる商業の創出の部分では、市内に点在する歴史的資産や建造物、自然資源、公共施設、近松などの地域資産を活用し、商業者などとの連携の下で、本市にふさわしい観光の可能性について、にぎわいや交流の創出といった視点、まちづくりの視点などから検討し、観光資源としての活用に努めます。企業の協力を得て、産業遺産を活用し、歴史を学べる場の確保やものづくりを体験できる場づくりを進めるなど、産業と連携した観光資源の活用に努めます。これまで整備、蓄積してきた施設や交流基盤について、集客的な活用を推進しますと記載されております。産業界からも、観光産業の育成による産業の活性化、そして、減少する居住人口への対策として、来街者の増加を望む声が上がっております。例えばメイドイン尼崎のように、地元の名産品を見直し、そして、広くこれをPRすることによって外貨を獲得するという動きが既に始まっております。

 ここで、三つ目の地域が抱える課題解決のための産業振興策についてお尋ねをいたします。

 本年3月に発行された第2次基本計画の中期点検結果において、コミュニティビジネスなどの検討と支援、協力については、具体的な施策が講じられていないとあります。地域主導の経済活性化、地域産業の活性化方策として、コミュニティビジネスなどの地域経済活動に対する支援と協力体制の構築について、今後どのように取り組まれるんでしょうか。具体的にお教えください。

 同じく中期点検結果におきまして、産業と連携した観光資源の活用と既存施設と交流基盤の集客的な活用の推進は、現時点では具体的な政策が講じられていないところであると評価をされております。地域産業の活性化施策として、産業観光を支援する取組は今後も考えられないんでしょうか。

 4番目、縦割り組織を越えた問題解決型体制の構築についてお尋ねいたします。

 以上述べて参りましたように、再開発、自転車、道路といったハード的なまちづくりの施策、そして二極化の進む産業新陳代謝を促進する施策、コミュニティビジネスの支援、そして観光産業政策などの経済的施策、そして社会的弱者自立支援のしくみづくりなどの福祉的施策は、従来の縦割り行政組織の枠を越えて、部局横断的な問題解決型事業推進体制を構築して取り組む必要があると考えます。また、再建中の厳しい財政の中で、これら時代に適合した新しい課題に取り組むためには、従来の事務事業評価を更に進め、費用対効果をより明確にするとともに、既存事業の大幅な見直しを行うために、意思決定過程を明らかにしたうえで高度な政治的判断が下される体制が求められると考えます。

 そこで、以上の問題を総括して市長にお尋ねいたします。

 現在の部局横断的な取組についてお聞かせください。

 また、今後のあるべき展開について、具体的にどのように取り組んでいかれるお考えでしょうか。お聞かせください。

 これで私の第1問目の質問を終了いたします。(拍手)



○議長(谷川正秀君) 答弁を求めます。

 白井市長。

   (白井 文さん 登壇)



◎市長(白井文さん) それでは、吉岡議員の御質問にお答えいたします。

 答弁が前後しますけれども、私からは、最後の御質問であります縦割り行政を越えて部局横断的な取組の現状と、今後あるべき展開についてのお尋ねにお答えいたします。

 今日、行政課題は複雑多様化しており、これまで複数部局間にまたがる課題につきましては、ある程度期限を明確にした中で、動態的組織、いわゆるプロジェクトチームや連絡会議を設置することで対応して参りました。しかし、議員御指摘のように、現在尼崎市が抱えている課題や問題の中には、プロジェクトチーム等をつくって取り組むことが必ずしも有効であるとは限りませんし、また、一つ解決しても、絶えず新たな課題が生まれてくるという状況にあるものも少なくありません。それらを解決するためには、まず、担当する部局の課題を認識し、解決するために何をしないといけないのか、そのためにはどういう手段、方法が必要なのか、どこと連携しなければならないのか、連携しなければならない部署とどうすれば連携できるのかなどを絶えず考え、行動していかなければならないでしょう。そして、その前に、課題をどのように認識するかも重要だと考えます。担当部局が組織として時代を読み、予測する力や行動力が求められ、PDCAのマネジメントサイクルを回し続けなければなりません。また、そのことは、職員一人ひとりに求められていることとも言えます。そして更に、課題によっては、行政内部の連携だけでは解決しませんから、外部の組織や市民との協働がたいせつです。

 長くなりましたが、課題によっては、今までのようにプロジェクトチーム等をつくることが課題解決に有効である場合もありますし、同時に、それぞれの部局や職員一人ひとりが仕事に対する意識の持ち方を変えることがたいせつではないかと考えます。引き続き意識改革、成果志向の組織への改革に取り組んで参ります。

 以上でございます。



○議長(谷川正秀君) 松井技監。



◎技監(松井重紀君) 再開発事業に係ります御質問にお答えをいたします。

 協働による継続的なフォローアップのしくみが必要と考えるが、再開発を手段としてどのようなまちづくりを目指したのか、そして、その目的は達成されたのかというお尋ねでございます。

 都市機能の更新を図り、安全で快適な都市環境づくりを目指し実施しました再開発事業では、駅前広場や道路、公園などの公共施設が整備されたことによりまして、ターミナル拠点としての機能が充実するとともに、都市型住宅の供給や商業施設の近代化、建物の不燃、強度化による防災機能が向上するなど、都市機能の改善が図られ、初期の目的は達成されたものと考えております。しかしながら、商業施設におきましては、社会経済情勢の変化などによる影響を受け、集客力の低下や空き店舗並びに管理運営上の問題が生じてきております。このため、区分所有者で組織する管理組合が管理会社と協力して、施設全体の課題などについて意見集約を行うとともに、施設の効率的な運営に努め、再開発事業の目的が継続的に達成されるよう取り組んでいく必要があると考えております。

 次に、過去に実施した再開発事業で、行政は今どのような役割を求められ、また、その責務を果たしうると考えているのかというお尋ねでございます。

 再開発事業のしくみは、区分所有建物であるため、社会環境の変化や消費ニーズに柔軟に対応できない側面を有しており、特に商業施設においては、集客力の低下や空き店舗などの課題が生じて参りました。このような状況下において、にぎわいと活力ある施設として維持していくためには、本来は区分所有者や事業者自身が協働意識の下で施設の活性化に取り組んでいくことが不可欠でありますが、結果から見ますと、十分に機能していない状況でございます。

 市といたしましては、事業実施の経過を踏まえる中で、活性化の推進に役立つよう支援するとともに、地元関係者の取組を指導して参りたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(谷川正秀君) 岡野都市整備局長。



◎都市整備局長(岡野清君) 自転車問題についての一連の御質問にお答えいたします。

 まず、自動車の路側帯駐車対策として、優遇税制を考えるなど、駐車場設置を誘導する施策は考えられないのかとのお尋ねでございます。

 本市におきましては、不法駐車対策のため、商業業務機能が集中する地域では、付置義務条例により、建築物に駐車場の設置を義務づけており、また、駅前などの拠点地域におきましては、公的な駐車場を整備しております。したがいまして、現在は民間の駐車場整備促進のため、新たな施策を展開することは考えておりません。

 次に、放置自転車対策協議会の設置数の推移と対策の成果はどうかというお尋ねでございます。

 放置自転車対策協議会につきましては、平成14年度から順次、阪急園田駅周辺、JR立花駅周辺、阪神武庫川駅周辺、直近では阪神尼崎駅周辺の4か所で設置してきたところでございます。また、現在、阪急塚口駅周辺、阪急武庫之荘駅周辺、JR尼崎駅北地区の3地区において、立ち上げに向けて地元と協議をしております。これらの地域での取組内容といたしましては、阪急園田駅周辺地域において、啓発キャンペーンに加えて駐輪機設置、レンタサイクルの導入等を実施しているほか、他の地域においても、警告書の貼り付け、警告看板の設置、啓発キャンペーンなどを中心とした活動を行っております。

 こうした取組、取締りを強化した結果、市内13駅の放置台数が、協議会立ち上げの前の平成14年度において約6,000台あったものが、平成16年度には約3,600台に減少していることに加え、地域住民の意識も向上するなど、徐々に成果が上がっていると考えております。

 次に、市民への啓発効果はどのように測定、評価しているのか。放置自転車対策が進んでいるとは考えにくい。他の方法はないのかというお尋ねでございます。

 毎年実施しております放置自転車等実態調査や放置自転車の強制撤去状況から判断いたしますと、駅周辺の放置自転車は減少傾向にあり、本市が取り組んでおります放置自転車対策は、一定の成果が上がっていると考えております。しかし、駅前や商店街などでは、まだまだ放置されている自転車も多く、啓発活動は実施しているものの、放置に対する市民意識が必ずしも高まってはいないのが現状でございます。したがいまして、有料自転車駐車場の整備、放置自転車等の強制撤去、自転車利用者の意識啓発の3本柱に加えて、地元住民や商店会、鉄道事業者などで組織されている協議会を中心に対策に取り組んでいく必要があると考えております。

 次に、高槻市の事例は調査検討したのか、また、歩道や市道の目的外使用についてどのように考えているのかというお尋ねでございます。

 高槻市に導入されている駐輪機は、商業施設敷地に加え、道路敷地に余裕があることから、歩道の一部を市が無償提供することにより実現したものであります。道路は、本来一般交通の用に供されるものでありますが、不法駐輪の防止と駅周辺等の道路の円滑な交通を確保するため、一定の条件の下で自転車駐車場を設置することは可能であり、本市においても、既に阪急塚口駅南側などで実施しております。

 今後、駐輪機の設置につきましては、駐輪場の収容台数が不足している駅前で、歩道幅員に十分な余裕があり、通行に支障がない等の諸条件を勘案し、検討して参りたいと考えております。

 最後に、立花の無人駐輪機設置に関して、当局はどのような検討を行い、今後の方策をどのように持っているのかというお尋ねでございます。

 フェスタ立花の駐輪場は、尼崎市自転車等の放置の防止に関する条例に基づく店舗の利用客用の駐輪場でありますが、実態的には鉄道利用者や従業員の駐輪も多く、フェスタ立花管理組合としても対策が急務であったため、今回、敷地内のスペースを活用して駐輪機を設置されたものであります。駅前などの駐輪対策として、歩道を活用した駐輪機の設置が有効であるとの御意見でございますが、この場所の歩道幅員は十分なスペースがないことから、本市といたしましては、放置自転車の撤去及び啓発の強化を行い、地下自転車駐車場の利用率を向上させることにより、放置自転車の減少を図って参りたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(谷川正秀君) 答弁の途中でありますが、所定の時間になりましたが、この後の答弁を求めることとし、その後の発言は中止を願いたいと思います。

 喜田自動車運送事業管理者。



◎自動車運送事業管理者(喜田完二君) バス利用促進のため、乗り継ぎを前提とした運賃優遇制度や路線運行計画などは検討できないかとのお尋ねにお答えをいたします。

 現在、市営バスの運賃優遇制度といたしましては、すべての路線を利用できる定期券や、利用当日乗り放題の一日乗車券がございます。また、回数カードを使用して市営バスを乗り継ぐ場合、1回に限り運賃を半額とする制度も設けております。一方、現在の路線は、主要な鉄道駅間を結ぶ路線と地域と鉄道駅を結ぶ路線を乗り継ぎにも配慮して効果的に組み合わせるとともに、民間等他事業者も含め、バスネットワークを構築いたしております。したがいまして、現有の車両や人員などを最大限活用し、可能な限り利便性の高いサービスを提供しているところでございまして、現状では新たな路線や運行計画の設定は困難でございます。

 以上でございます。



○議長(谷川正秀君) 岩田産業経済局長。



◎産業経済局長(岩田強君) 産業にかかわります御質問にお答えを申し上げます。

 まず、コミュニティビジネスにつきまして、支援や協力体制の構築はどのように行っていくのかというお尋ねでございます。

 コミュニティビジネスとは、福祉や環境、子育て、教育、文化、更にはまちづくりなど、地域が抱える広範な課題を市民が主体となってビジネスの手法により解決し、併せてコミュニティの再生を目指すものと理解いたしております。こうした活動を支援する取組といたしましては、啓発活動から組織化、そして安定性、継続性のある活動の検討、ビジネスの立ち上げ、更にはフォローアップまで、熟度に応じてさまざまな支援内容が必要でございます。また、これら各段階に応じた支援を行うためのしくみを整えていくことが課題であると認識をいたしております。

 お尋ねのございました地域産業活性化策といたしましては、ビジネスとしての立ち上げ段階にあるものについては、相談窓口での相談業務や事業の立ち上げに対する融資等の支援を実施することといたしております。今後とも創業後のフォローアップ等につきましては、商工会議所などの関係団体や公的機関とも連携をし、地域経済の活性化に資するため、コミュニティビジネスの振興に寄与する支援を積極的に行って参りたいと考えております。

 次に、観光産業について、今後どのような支援に取り組んでいくのかというお尋ねでございます。

 本市は、寺町、近松の里、あるいは産業遺産をはじめさまざまな分野の有形無形の優れた地域遺産を有しておりますが、これらを観光資源として活用していくことも、まちづくりにとって効果的な手法でございます。こうした視点に立って見て参りますと、市内のタクシー事業者が尼崎の魅力を紹介するため、寺町や近松記念館、産業遺産であるユニチカ記念館などを巡る観光タクシーの運行を行っておられます。また、上坂部の商業団体は、近松の里に隣接しておりますことから、近松を生かしたまちづくりを促進する近松あいあい市を開催しております。更に、中央・三和商店街等では、阪神タイガースの地元商店街としての特色のあるイベントを展開されるほか、地元名産品をPRし、集客を図るという観点から、メイドイン尼崎事業を実施いたしております。

 このような地域の特色や資源を生かした魅力向上策に事業者自らが取り組んでおり、市といたしましてもこれらを支援することにより、一定の成果を得ているものと評価いたしております。

 今後の地域の資源を活用した観光振興につきましては、関係各課が連携しつつ、産業団体や事業者等との協力をいっそう深めて取り組んでいくことが必要であると考えております。

 以上でございます。



○議長(谷川正秀君) 吉岡健一郎君の質問は終わりました。

 続いて発言を許します

 丸尾牧君。

   (丸尾 牧君 登壇)



◆7番(丸尾牧君) 虹と緑の丸尾牧といいます。私の会派の持ち時間もかなり少なくなっていますので、質問内容を省略し、質問をしていきます。御了承いただきますよう、よろしくお願いいたします。

 まず初めの質問は、小規模工事の随意契約についてお伺いをいたします。

 地方自治法上、市の工事契約というのは、一般競争入札が原則なんですが、実態は、市が業者を指名する指名競争入札が主となっています。残念ながら、制限付きの一般競争入札や公募型の指名競争入札は一部にとどまっています。また、尼崎市においては、100万円未満の工事は入札なしで1社のみとの随意契約ができるようになっています。今回は、この100万円未満の小工事契約について調べて見ました。調査年度は2002、2003、2004年度。それを見ると、少し奇妙な工事結果が出てきました。その一つは、記念公園の陸上競技場の走路、いわゆるトラックですね、その補修工事です。03年3月3日契約の走路改修工事は、A社と92万7,150円で契約、3月6日、同じ走路改修工事を、さきほどと同じA社と89万1,450円で契約、同様に3月17日、90万1,950円、3日後、3月20日、99万150円、更に4日後の3月24日、90万5,100円、更に翌日の25日、90万3,000円、更に翌日の26日、41万1,600円、計7件。最も多いときは、5件の工事が並行して行われている状況でした。全部の工事が終了したのは3月31日、すべてA社との契約です。工事総額は約586万円。普通に考えれば、すべての工事箇所を調査したうえで、入札を経て業者選定をするのが一般的だと思われるんですが、なぜかすべての工事は見積もり合わせなしで1社との随意契約です。疑問のある契約です。

 契約業者は異なりますが、同様の事例は01年にも起こっています。そのときに次々と契約した工事件数は5件です。

 次に、同様に入札ができたのではないかと思われるんですが、見積もり合わせなしで随意契約をした信号機の設置工事です。1件目は03年1月17日契約の信号機の柱の仮移設工事で、77万7,000円でB社と見積もり合わせなしでの随意契約が行われています。2件目、3日後の1月20日、同じ場所での信号機の配線工事、これが74万5,500円で、同じくB社と見積もり合わせなしの随意契約。3件目、2月18日、同じ場所での信号機器仮移設工事、92万4,000円でB社と見積もり合わせなしの随意契約をしています。以上の工事は、本来であれば一括で工事発注を行うこともできたと私は考えます。それぞれの複数件の工事を一括発注すると、予定価格の合計が130万円を超えるので、これらの工事は13社から15社が参加する指名競争入札になります。私の調査では、今紹介した事例を含め、不自然な小工事の随意契約は13事例、工事総額約3,000万円になります。

 参考までに、私の確認した13事例では、契約価格は予定価格の95パーセント程度になります。市の02、03、04年度の予定価格100万円以上の工事の平均落札率が81パーセント。すなわち、さきほど紹介した随意契約は、指名競争入札よりも約14パーセントほど契約価格が高くなっていることが分かります。それを金額に換算すると、約420万円。随意契約ではなく指名競争入札にしていれば、これだけの金額が節約をできました。

 そこで、市長にお伺いをいたします。

 なぜこのような不自然な小規模工事が行われたのか。意図的に工事分割が行われたものがあるのではないでしょうか。また、事前にお渡しをしている13事例の中で、複数工事を一括で発注できたものもあると思いますが、いかがでしょうか。具体的な例示も含めてお答えをください。

 次に、長安寮についてお伺いをいたします。

 長安寮は、1983年に建てられた、尼崎市に唯一ある市立の養護老人ホームです。この老人ホームは、生活に困ったり家族との同居が困難で、かつ自立ができる高齢者が入ることのできる施設です。施設が開設された当初は、入居基準に沿う形で自立して生活ができる人が入っており、なんら問題がなかったのでしょうが、施設が建設されてから既に22年。仮定の話ですが、当初65歳で入った方は87歳になります。高齢であっても元気であればいいんですが、中には足や体がだんだんと弱ってくる方も出てきます。本来ならば、体が弱って介護が必要になれば、特別養護老人ホームに移れればいいんですが、特別養護老人ホームは満員でなかなか入れません。そういう状況もあり、行き先もなく要介護状態になる方がどんどん増えてきています。現在の入居者88名の中で、要支援は5人、要介護度1は14人、要介護度2は4人、要介護度3は4人います。全体の4分の1が要介護状態になっています。ちなみに、要介護度3というのは、排せつ、入浴、衣服の着脱など、全面的な手助けが必要という状態です。また、軽度の認知症の方は16人、中度の認知症の方は11人います。職員は、その状況に合わせて入浴介助などの介護を実施していますが、実態としては、一部特別養護老人ホーム化している部分があります。

 ところが、施設構造についてですが、要介護者への配慮がほとんどありません。居室は和室6畳一間で定員は2人、一般的に、足の悪い方の中にはベッドでなければ寝起きできない方も少なからずおられますが、残念ながら、長安寮の居室にはベッドはなく、足の悪い方もこの和室で寝起きしているのが現状です。対策として、居室は6畳一間で定員2人なので、ベッドを入れると1人しか入れなくなるんですが、部屋を改造するなり、空き部屋を使うなりして、なんとかベッドを入れてほしいと思います。また、手すりについては、廊下など共用部分に手すりは付いていますが、居室の入り口などには手すりはありません。少しでも自分の力で動き、残存能力を生かすために、居室での手すりの設置は必要だと思います。

 また、認知症の方の対応については、対応方針が全くないようです。認知症の方への対応方針をきっちりと定め、認知症ができるだけ進行しないよう、また、認知症の方が必要以上にストレスを感じないよう対応することは不可欠です。

 次に、介護とは少し話は変わりますが、2人部屋では、見ず知らずの方が仕切りもなく6畳一間で一緒に暮らしています。プライバシー保護のため、最低限カーテンなどの仕切りが必要ではないでしょうか。カーテンがあれば、なんの気兼ねもなく着替えなどもできます。もしも自分が長安寮に入ったらどう感じるだろうか、そういうことを考えるのであれば、おのずと答えが出てくるのではないでしょうか。

 そこで、市長にお伺いをいたします。

 ベッド、手すり、カーテンの設置、認知症への対応についてどのようにお考えでしょうか。

 以上で1問を終わります。(拍手)



○議長(谷川正秀君) 答弁を求めます。

 岡野都市整備局長。



◎都市整備局長(岡野清君) 小工事発注において、意図的に工事分割が行われたのではないか。また、複数工事を一括発注できたものもあるのではないかというお尋ねでございます。

 まず初めに、記念公園陸上競技場走路の補修工事でございますが、当該競技場は、第一種公認の競技場であり、走路等はゴムウレタン等の特殊な舗装となっております。平成14年度は競技場の第一種公認の検定年度であり、利用者の少ない12月から3月に供用を停止し、必要最小限の工事として、特に磨耗が激しい部分のゴムウレタン層の張り替え工事について、専門的な業者の競争入札により実施いたしました。こうした中で、施行区域外におきまして広範囲にわたり不良箇所が判明し、4月からの競技シーズンに向けて早急に整備する必要があったことから、部分的に分けて小工事で発注したものでございます。

 次に、信号機の設置工事でございますが、当該工事は、橋りょう架替工事に伴う県道交差点の仮設信号設置工事であります。工事の実施に当たり、交通制御の方法等について公安委員会と協議を進めておりましたが、県道の車両交通量が多いことなどから、この協議に日時を要しました。この間に橋りょう工事の進ちょくが進み、一括して発注する期間がなくなったことから、工事の種類に分けて小工事で発注したものでございます。

 結果的に見れば、両工事とも工程管理を適切に行っておれば、一括して発注することも可能であったと考えております。今後はこのようなことが起こらないよう、チェック機能を強化することにより、適切な発注に努めて参りたいと考えております。



○議長(谷川正秀君) 守部健康福祉局長。



◎健康福祉局長(守部精寿君) 長安寮でのベッド、手すり、カーテンの設置、あるいは認知症への対応についてどう考えているのかといった御質問でございます。

 長安寮は、老人福祉法に基づく養護老人ホームとして、設備及び運営基準に適合した施設であり、設備におきましても、入所者に配慮して、廊下や居室内のトイレに手すりを設置いたしております。なお、御質問にもございましたように、居室内での手すりは設置をいたしておりませんが、手狭な居室でもあり、入り口から靴入れ、洗面所、荷物入れなどを支えにすることによって、十分とは言えないものの、対応していただけるものと思っております。

 また、居室のカーテンの設置につきましては、もともと単身を想定したものでないため、押入れ、荷物入れが一方に偏った部屋の構造といったようなことがございまして、困難であると考えております。

 次に、ベッドでなければ寝起きできない入所者については、現在、静養室の活用で対応をいたしておるところでございます。

 最後に、認知症や要介護状態の入所者の方につきましては、それぞれの心身の状態に応じた処遇を行っておるところでございます。

 以上でございます。



○議長(谷川正秀君) 丸尾牧君。

   (丸尾 牧君 登壇)



◆7番(丸尾牧君) 小工事の随意契約について、一括で発注ができたのではないかということで御答弁がありました。であれば、ちょっと内容についてははしょっていきたいんですが、その背景にある制度を少し見ていきたいと思います。

 尼崎市では、100万円未満の小工事については、入札の事務を行っている調度課が担当するのではなくて、公園のことなら公園課、道路新設のことなら道路整備担当課が対応しています。そして、例外はありますが、担当課が業者1社だけを選び、設計金額に近い金額で契約を行っている、予定価格以下の業者の言い値で業者と市が契約を結ぶことになっているということになります。ここには競争は存在しませんから、かなり高い金額ですね、予定価格に近い価格で契約が行われることになります。

 ここで、阪神間他都市の状況など見てみますが、100万円以下の工事であっても、原則的に2社以上の者から見積もりを取るということが一般的なようです。伊丹市、宝塚市、川西市は、地方自治法で随意契約が認められている130万円以下の工事について見積もり合わせをしています。例外的な取り扱いをしているのは、芦屋市、予定価格50万円以下の場合は見積もりなしで随意契約を認めています。西宮市、30万円以下は見積もり合わせなしで随意契約を認めています。尼崎市と人口が近い類似都市においても、金沢市は50万円以下であれば見積もり合わせなしで随意契約できるようですが、その他の熊本、岡山、鹿児島、船橋、新潟、松山、長崎市では、130万円以下の小工事でも見積もり合わせ若しくは入札を行うようです。少なくとも阪神間類似都市の契約制度を見る限りにおいては、見積もり合わせなしで随意契約をできる金額が、尼崎市は突出して高く設定されているようです。

 私は、公共工事が少なくなっている状況を考えると、公正公平に、できる限り多くの業者に入札、見積もり合わせの参加機会を提供すべきだと思います。その結果、入札で競争が働き、税が効率的に使われることになります。業者との癒着についても起こりにくくなります。

 そこで、市長にお伺いをしたいと思います。

 公平で公正な工事契約をするために、100万円未満の見積もり合わせなしでの随意契約をなくして、原則的に見積もり合わせをすることについて、市長の御見解をお聞かせいただきたいと思います。

 そして、長安寮についてです。

 具体的な対応ということでは、カーテンについてもベッドについても出てきませんでした。ただ、ここの要介護者はこれからますます増えていくことになります。さきほども答弁でありましたが、長安寮に入居しているある1人の方は、足が悪くて居室で寝られない状態であることから、静養室で毎晩寝ておられる状態です。本来の目的以外の形で静養室を使っているんですが、このような状態というのは異常事態だと思います。早急にベッドあるいはカーテンも含めて、あるいは認知症も含めて対応すべきだと思います。

 次に、将来の対策についてですが、今後も高齢化が進み、長安寮では介護が必要な方がますます増えてくる、そういう状態になります。その対策としては、介護職員を増やす、居室を広げる、順次ベッドを入れていくことなども考えなければならないのではないでしょうか。将来的には特別養護老人ホームにすることも考えなければいけないかもしれません。

 市長は、さきほどの問題も含めて、長安寮の将来についてどのようにお考えでしょうか。

 その御答弁をいただいて、時間が来ましたので、私のすべての一般質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)



○議長(谷川正秀君) 答弁を求めます。

 岡野都市整備局長。



◎都市整備局長(岡野清君) 100万円未満の工事も見積もり合わせをすべきではないかというお尋ねでございます。

 設計金額100万円未満の工事の取り扱いにつきましては、その適正な執行を図るため、昭和59年に現在の尼崎市小工事施行規程を定めております。見積書の徴収につきましては、同小工事規程で、2人以上の者から徴収すべきものと規定しておりますが、小工事規程の運用におきまして、事務の簡素化、能率向上の観点から、1人でも有効としております。しかし、工事の発注、契約について、透明性、公平性を確保するため、工事分割や見積もり徴収につきまして、原則に立ち返り、小工事規程の運用の見直しも含め、適正な執行に努めて参りたいと考えております。



○議長(谷川正秀君) 守部健康福祉局長。



◎健康福祉局長(守部精寿君) 長安寮の将来についてどう考えているのかといったお尋ねでございます。

 国におきましては、養護老人ホーム入所者について、これまで使用することができなかったホームヘルパー、デイケア、ベッドを含む福祉用具貸与などの介護保険サービスの利用が可能となる方向が示されております。そういったことから、今後国の動向を注視していく中で、要介護にある入所者の処遇並びに施設の在り方について検討して参りたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(谷川正秀君) 丸尾牧君の質問は終わりました。

 続いて発言を許します。

 酒井一君。

   (酒井 一君 登壇)



◆10番(酒井一君) 一般質問の最後ということになります。虹と緑の酒井です。

 私は、4点質問を用意していたんですけれども、時間の都合があります。個人情報の保護に関する3点、国勢調査、そして住民基本台帳ネットワークシステム、そして住民票の大量閲覧問題、3点に限って質問をさせていただきたいと思います。最後です。簡明にやりますので、よろしくお願いします。

 まず最初、国勢調査についてです。

 尼崎市が2000年に国勢調査に関して国に提出をしました実施状況報告書によりますと、総括的に国民のプライバシー意識が顕著になったというふうに述べまして、市民からの苦情には、調査内容に関するもの、なぜこんなことまで調べるのかとか、調査員に関するもの、書いた内容を見られたくないなどが多かったことを挙げまして、今後このような方法で調査を続けていくことは不可能に近いのではないかと考えるという意見を述べています。このプライバシー意識の高まりを表す指標として、国勢調査の封入提出の件数というものを見てみたいと思います。

 まず最初にお尋ねします。

 2000年の国勢調査における尼崎市での封入提出の比率についてお答えを願いたいと思います。

 二つ目に、住民基本台帳ネットワークシステムについて何点かお伺いをします。

 住民基本台帳ネットワークシステムについては、種々これまで議論がありました。ここでは住民基本台帳カードについてお伺いをします。

 まず、現時点で住民基本台帳カード発行枚数はどれほどになっているんでしょうか。お答えを願います。

 2番目に、その発行対象者の年齢、性別、どういう内訳なんでしょうか。教えてください。

 三つ目には、これは将来大きな問題になってくると思うんですけれども、そのうち公的個人認証の機能を有したカードの発行件数は何枚でしょうか。これも報告をしていただきたいと思います。

 そして、違う見地からは、このネットワークシステムのセキュリティの維持に関して義務づけられている二つのことについてお伺いをします。

 まず、このシステムの重要機能室への職員の出入り、これはどうチェックされているのかということ、そして、このネットワークシステムへのアクセス記録、アクセスログというふうに言うんですけれども、アクセスの記録のチェックは行われたんでしょうか。この行われ方について御報告を願います。

 3点目に、住民基本台帳の大量閲覧問題、これも前の飯田議員、そして私も質問を繰り返してきた点なんですけれども、重ねてお伺いをしたいと思います。

 まず最初に、閲覧手数料を先般変更しました。大きく値上げということになったんですが、それ以後の閲覧数の変化についてお伺いをしたいと思います。

 それから、二つ目に、その申込み一件当たり、いったい何件くらい、要するに、1人の人が申し込んで閲覧をする件数、平均閲覧対象件数、これがもし出ましたらお教えを願いたいと思います。

 私は、さきの予算議会で、この住民基本台帳の大量閲覧についてお尋ねをしました。そのとき、当時の宮本局長から、このように答弁をいただいています。住民基本台帳の閲覧は公共目的に限るとする、そのような法改正を行うよう国に要望している。そして、阪神間8市1町とも連携を図りながら、この大量閲覧の問題について研究をする。また、現在も閲覧者の本人確認の厳格化や閲覧方法の制限などを実施しているが、当面の対応としては、閲覧用リストの表示方法に工夫を加える等、取組をしていきたいというふうにお答えをいただいております。そのとき私は、商業目的をもってする住民基本台帳の閲覧というのは、住民基本台帳法に言う目的外閲覧ではないのか、これは拒否できるのではないかという問題提起をさせてもらいました。その後、さきほどお答えをいただいていましたような阪神間他都市との間でどのようにこの議論が進められいてるのか、報告をしていただきたいと思います。

 更には、国へ要望するというふうにもおっしゃっています。この点について、国や県との議論、そして国や県での動きについて、現在の動きがありましたら御報告を願います。

 まず第1回の質問はこれで終わらせてもらいます。よろしくお願いします。(拍手)



○議長(谷川正秀君) 答弁を求めます。

 村山企画財政局長。



◎企画財政局長(村山保夫君) 前回の国勢調査での封入提出の比率ですが、平成12年の国勢調査では、提出されました調査票は20万9,940枚で、このうち7万486枚が封入提出されており、その比率は33.6パーセントとなっております。

 以上です。



○議長(谷川正秀君) 玉井市民局長。



◎市民局長(玉井啓一君) 住民基本台帳ネットワークシステム関係のお尋ねにお答えします。

 まず、平成17年8月末現在でございますが、住民基本台帳カードの発行枚数は1,878件でございます。発行者の年齢内訳は、60歳以上は1,088件、60歳未満は790件でございます。性別の内訳は、男性は983件、女性は895件でございます。そのうち公的個人認証の取得は168件でございます。

 次に、住民基本台帳ネットワークシステムのセキュリティにつきまして、重要機能室への出入りのチェックはどうなっているかということでございますが、尼崎市住民基本台帳ネットワークシステム運用管理要綱及び尼崎市市政情報センター入退室管理システム運用基準に基づき、入退室管理カード及び入退室管理簿によって入退室者を把握するとともに、その記録は5年間保存いたしております。また、アクセス面においても、具体的にはファイアウォールの設置やインターネットとの回線を分離することにより不正なアクセスを防止し、端末機操作に関しましても、パスワード等による管理を行い、容易に外部の人間が操作できないようにしております。更には、操作履歴を残すことにより、どのような端末操作がなされたかの確認ができる管理システムになっております。

 次に、住民票の大量閲覧に関しまして、平成15年10月から手数料条例を改正し、閲覧手数料の徴収単位を簿冊から件数に変更いたしましたところでございますが、その結果といたしまして、平成16年度閲覧申請件数は、14年度に比べ約58パーセント減少しており、平均閲覧対象件数につきましても、約10パーセント減少いたしております。

 それから、予算議会以後の住民基本台帳閲覧制度見直しについての阪神間各市あるいは国、県の動きはどうかとのお尋ねでございます。

 今年度、国は、住民基本台帳の閲覧制度等のあり方に関する検討会を立ち上げ、本年10月中ごろをめどに、検討結果を報告書にまとめ、来年の通常国会に法改正案を提出する見通しであると聞き及んでおります。この間、阪神間各市と大量閲覧についての対応について検討して参りましたが、国としての一定の考え方が出るまでの間は、請求者である法人の概要が分かる資料として、法人登記や個人情報保護法を踏まえた事業者の対応が分かる資料の添付等を求めるなど、より厳格な審査を行っていくとの方向での論議となっております。また、今年度も兵庫県戸籍住民基本台帳事務協議会として、全国連合戸籍事務協議会を通じて、国に対して閲覧は公共目的に限るとする法改正を行うよう要望を行う予定でございます。

 いずれにいたしましても、住民基本台帳の閲覧制度等のあり方に関する検討会の結果を見守りたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(谷川正秀君) 酒井一君。

   (酒井 一君 登壇)



◆10番(酒井一君) ありがとうございます。国勢調査についても、識者の間では、もう今回で終わりやでという話がありまして、そのこともありましてこういう質問をさせていただきました。

 封入提出の全国平均は21パーセント程度だったそうです。尼崎は33.6パーセントですから、これを上回っていますし、前々回の尼崎の記録と比べますと、前々回は5.46パーセントでしたから、うんと伸びている。みんな自分の家庭の内容を人に見せる必要はないという意識がうんと高まっているということです。全部封入提出にしてしまったほうが、よっぽど調査員の人たちの仕事も減りますし、そして、プライバシーをめぐるトラブルというものがうんとなくなるわけですから、いいんだと思うんですけれども、この点について、これからの国勢調査についての市の考え方を伺っておきたいと思います。

 二つ目に、全数調査をせんならんのは、けっきょく人口を調べ上げるということにおいてのみ必要なわけで、さまざまな政策的な内容、その家庭がどういう構成だとか、そういうプライバシーにかかわるような内容というのは、実は抜き取り調査なりさまざまな統計手法、ほかの方法でできるわけです。それは、国勢調査という全数調査から切り離して、自治体が自分たちの政策面で必要な調査をやっていく、国から要望があるんだったら、それも受けてあげるよというような形で切り離してしまってはどうかというふうにも考えていますし、そういう学説もあるんですけれども、この点について、尼崎市の考えはいかがでしょうか。お伺いをしておきます。

 それらの意見を重ねて、今回また実施状況報告書を出されることになるんでしょうけれども、その報告書なり、また、別途意見書なりによって、国に対してはっきりと申し伝える。たぶんこれは総務省ももう一遍考えなあかん局面に入るわけですから、しっかりした意見を国に対して申し述べるというお考えはないか。この点についてもお伺いをしておきたいと思います。

 住民基本台帳ネットワークについては、特に住民基本台帳カードについて二つ目のお伺いをしていきますけれども、この住民基本台帳カード、この間、韓国の住民基本台帳カードについての報告を聞く機会がありました。韓国では、1997年まで住民基本台帳カードの常時携帯義務があったということです。今も警察官が提示を求めることができるという法律がありますし、このカードを取得していないと投票さえできないということも伺いました。カードには、10本の指の指紋の記録がリンクをされています。このようなことについて、この住民基本台帳カードの問題が日本で起きましたときに、私の在日朝鮮人の友人に、あんたらもおれらと一緒になるんやなというふうに言われました。かつて、今もそうでしょうね、外国人登録法常時携帯義務というのがあります。この世界に日本全体が放り込まれてしまう、この韓国のカードの様子を見ていますと、そういう危ぐを感じます。

 カードというのは、電子情報を含むわけですから、その掲載情報の多さということがいちばんの問題なわけです。韓国では、法定で十数項目、施行令で100項目以上、福祉、税務その他の情報も全部そこに掲載をされているというふうに聞きました。プライバシーがそこに凝縮されて入っていまして、これを盗み取ることが簡単なことだと。だれでも提示を求めて見ることができる、警察官が見ることができるという状態だそうです。このような状態になる一里塚、これが住民基本台帳カードだということを、私はかねて重ねて何度も申し上げて参りました。

 今の自治体の行政の現場からいいますと、住民基本台帳カードのようなもの、これほどの過剰装備をした身分証明書というものをつくる必要は全くないというふうに考えられます。逆に、このカードが普及していくことによって、将来それが一定の程度を超えると、韓国の方々には失礼ですけれども、韓国のような身分証明書社会、管理社会に踏み込んでいく危険が生じます。現在の時点でのこのカードの発行に関する市の考え方をお伺いしたいと思います。

 以上で私の質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)



○議長(谷川正秀君) 答弁を求めます。

 村山企画財政局長。



◎企画財政局長(村山保夫君) 国勢調査の調査票をすべて封入提出してはどうかというお尋ねでございます。

 国勢調査では、国勢調査令の規定に基づき、市町村が行うこととされている事務につきまして、その処理基準を定めております市町村事務要領において、調査票は各世帯に配布する調査書類整理用封筒を用いて封入提出できることとされております。すなわち、封入提出をするか否かにつきましては、それぞれの世帯の判断にゆだねられることになりますので、調査票をすべて封入提出で求めることは適切でないと考えております。

 次に、人口以外の社会的調査は、自治体で主体的に政策の必要に応じて実施することとしてはどうか。今回の結果に基づいて、これら意見を別途国に対して意見書を出す考えはないかということでございます。

 国勢調査の調査事項につきましては、行政上の必要や社会経済の動向等広く勘案し、統計審議会の審議を経て、統計法の規定に基づく政令である国勢調査令で定められております。このため、人口以外の調査項目を自治体主体で政策的に必要に応じて実施することは、法的に不可能でございます。したがいまして、調査事項に関しては、別途意見書等で国に対して意見を伝達する考えはございません。

 封入提出につきましては、今回の調査の実態を踏まえまして、また、調査員の方々の意見などもお聴きする中で、なんらかの意見を申し上げていきたいと思っております。

 以上です。



○議長(谷川正秀君) 玉井市民局長。



◎市民局長(玉井啓一君) 住民基本台帳カードに関して、韓国のような身分証明書社会がもたらす危険性について、現在の市の考え方はどうかとのお尋ねでございます。

 現在、韓国では、住民登録番号制がとられ、行政機関だけでなく民間企業においても利用がなされております。この番号は、生年月日、性別、地域番号等が比較的簡単なルールに基づいて数字化されているため、容易に個人を特定することができ、犯罪に悪用される事例が発生し、社会問題となっております。この韓国の住民登録番号が日本の住民基本台帳コードに当たりますが、住民基本台帳コードは、無作為に抽出される11けたの数字であり、容易に個人を特定することは不可能でございます。また、住民基本台帳ネットワークシステムの根拠法である改正住民基本台帳法におきましては、個人情報の目的外利用の禁止や民間による住民基本台帳コードの使用禁止など、個人情報の保護について厳格な規定を設けております。

 また、住民基本台帳カードにつきましても、高度のセキュリティ機能を備えたICカードを採用し、カード内にもファイアウォールを設けるという防御対策を講じております。

 以上でございます。



○議長(谷川正秀君) 酒井一君の質問は終わりました。

 これをもって質問を終結いたします。

 以上をもって本日の日程は全部終了いたしました。

 お諮りいたします。

 委員会審査のため、明17日から10月3日まで、17日間休会いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。

   (「異議なし」と呼ぶ者あり)



○議長(谷川正秀君) 異議なしと認めます。

 よって、明17日から10月3日まで、17日間休会することに決定いたしました。

 本日は、これをもって散会いたします。

     (午後4時35分 散会)

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議長   谷川正秀

副議長  下地光次

議員   高橋藤樹

議員   田村征雄