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兵庫県 尼崎市

平成17年  9月 定例会(第2回) 09月15日−03号




平成17年  9月 定例会(第2回) − 09月15日−03号 − P.0 「(名簿)」












平成17年  9月 定例会(第2回)



        第2回尼崎市議会会議録(定例会)第3号

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◯議事日程

    平成17年9月15日 午前10時 開議

第1       質問

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◯出席議員

 1番     森村太郎君

 2番     寺坂美一君

 3番     土田裕史君

 4番     河村慶彦君

 5番     福島 覚君

 6番     開 康生君

 7番     丸尾 牧君

 8番     弘中信正君

 9番     都築徳昭君

10番     酒井 一君

11番     騰 和美君

12番     長崎寛親君

13番     吉岡健一郎君

14番     丸尾孝一君

15番     前迫直美君

16番     亀田孝幸君

17番     丸岡鉄也君

18番     津田加寿男君

19番     上松圭三君

20番     今西恵子君

21番     広瀬早苗君

22番     義村玉朱君

23番     北村章治君

24番     宮城亜輻君

25番     安田雄策君

26番     下地光次君

27番     杉山公克君

28番     真鍋修司君

29番     蔵本八十八君

30番     北村保子君

31番     早川 進君

32番     高橋藤樹君

33番     辻  修君

34番     塚田 晃君

35番     塩見幸治君

36番     小柳久嗣君

37番     仙波幸雄君

38番     畠山郁朗君

39番     荒木伸子君

40番     谷川正秀君

41番     波多正文君

42番     寺本初己君

43番     高岡一郎君

44番     松村ヤス子君

45番     田村征雄君

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◯議会事務局

事務局長    小谷正彦君

事務局次長   辻本 守君

議事課長    高見善巳君

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◯地方自治法第121条の規定による出席者

市長      白井 文君

助役      中村 昇君

助役      江川隆生君

収入役     矢野郁子君

特命担当局長  谷口敏郎君

企画財政局長  村山保夫君

総務局長    森  進君

美化環境局長  湊  稔君

医務監     高岡道雄君

健康福祉局長  守部精寿君

市民局長    玉井啓一君

産業経済局長  岩田 強君

技監      松井重紀君

都市整備局長  岡野 清君

消防局長    橋本雅生君

水道事業管理者 阪本茂樹君

自動車運送

事業管理者   喜田完二君

企画財政局

総務部長    福森 務君

企画財政局

総務課長    福井 進君

教育委員会

委員長     岡本元興君

教育長     保田 薫君

選挙管理委員会

委員長     藤田浩明君

代表監査委員  天木 明君

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(平成17年9月15日 午前10時 開議)



○議長(谷川正秀君) これより本日の会議を開きます。

 日程に入るに先立ち、会議録署名議員の指名を行います。会議録署名議員は、会議規則第81条の規定により、議長において杉山公克君及び仙波幸雄君を指名いたします。

 この際、事務局長から諸般の報告をいたさせます。



◎事務局長(小谷正彦君) 御報告いたします。

 現在の出席議員は44人であります。

 寺本初己議員は所用のため遅れる旨の届けが参っております。

 次に、本日の議事日程は、昨日の日程を踏襲いたします。

 報告事項は以上であります。



○議長(谷川正秀君) 日程に入ります。

 日程第1 質問を行います。

 昨日に引き続き、順次発言を許します。

 塚田晃君。

   (塚田 晃君 登壇)



◆34番(塚田晃君) おはようございます。市民グリーンクラブの塚田です。

 先輩、同僚議員におかれましては、しばらくの間御静聴のほど、よろしくお願いいたします。

 まず初めに、石綿関連の質問でありますが、昨日も3名の議員が石綿関連の質問を行っておられます。できるだけ重複を避けておるつもりでございますので、よろしくお願いいたします。

 尼崎市は、昭和の初めから、重化学工業都市として阪神工業地帯の一翼を担い、日本経済を支えて日本の繁栄に寄与して参りました。戦後においても、経済優先の生産活動が続き、大気汚染や水質汚濁、地盤沈下など、公害問題が大きく顕在化してくるとともに、市民生活にも深刻な影響を与えることになりました。昭和30年ごろから、さまざまな公害に対する調査を行い、対策に取り組んでこられました。自動車の排気ガスや騒音などの問題はありますが、産業型の公害は改善されて、市民の皆さんの御協力もあり、花や緑も多くなりました。また、河川や自然環境もよみがえって参りました。

 このように、尼崎市のマイナスのイメージを払しょくするために努力をして参りましたが、今年度に入り、尼崎市にとってもたいへん残念な出来事が起こってしまいました。一つはJRの脱線事故であります。一つは石綿の問題であります。現段階では、どちらも行政として直接的に関与できる状態ではありませんが、最も基本であります市民の安全安心の確保、市民の生命にかかわる重大かつ大きな問題であり、行政として側面的支援は必要であります。

 JRの事故の安全対策については、一定の対策が示されており、対策も進められています。石綿の問題につきましては、今後も対策を継続していかなければならない大きな問題であります。尼崎市は、健康被害調査や相談窓口の設置、健康診断を実施するなど、速やかな対応であったと思っております。市長も、幸せに暮らせる第一条件は健康で暮らせることなど、健康のたいせつさを挙げておられます。

 市長は、この石綿の問題に対して今後どのように取り組もうとしておられるのか、お伺いいたします。

 石綿は、天然に産出する、繊維状に結晶した鉱石であります。絶縁性や耐熱性、耐薬品性に優れており、綿のように柔らかく、切れにくいといった特長があります。建材や断熱材、タイル、煙突、セメント板、スレート、電気製品、古くは豆炭あんかや液体燃料を使ったカイロなど、身近なところで広く使われていました。これが粉じんとなって大気に混ざると、汚染物質となって、呼吸器障害や肺がんを起こすことが明確になってきました。かつての産業界にとっては、安くて応用の利く、画期的な天然素材であったわけであります。そのために、危険性を疑いつつも規制がかけられず、使用禁止に踏み切ったのは10年前であります。1975年には規制が厳しくなり、特に毒性の強い青石綿や茶石綿は製造、輸入を禁止されておりますが、比較的毒性の弱い白石綿を含め、日本は1,000万トンあるいはそれ以上輸入していると言われております。健康被害が、30年から40年の長い潜伏期間を経て、今後も全国的に拡大していくと思われます。

 尼崎市においては、過去にアスベストに関する大気環境測定を実施していますが、開始時期とその目的をお伺いいたします。

 国においても、現在の公害に関する補償法では対応し切れないため、特別立法で健康被害者の救済を決定しております。尼崎市においては、市民の安全安心を守る立場から一定の対策は行っておりますが、中皮しゅ発症まで30年から40年かかると言われております。このため、年に一、二回の健康診断で発症を見極めるのは難しいとも言われています。また、レントゲン写真から確実に読み取れる専門医も必要になって参ります。

 現在行っている健康診断は、問題なく行われているのでしょうか。また、診断結果はどのようになっているのでしょうか。お伺いいたします。

 1955年から1975年が使用時期のピークとして、発症が最長の40年後とした場合、少なくともあと10年は対策を持続する必要があるということになります。本市として、今後どのようにして市民の安全安心を確保していこうとされているのか、お伺いいたします。

 また、現在も私たちの身の回りに石綿が使用されているものについて、一定の知識や情報を把握しておく必要があると思いますが、この点についてどのような対策をとっておられるのか、お伺いいたします。

 比較的毒性の低い白石綿は、建築材料などにも広く使用されていると思われますが、この建築物、その他の工作物を解体する場合において、県条例では、解体する部分の床面積の合計が1,000平方メートル以上で、特定石綿含有材料を使用する壁面、天井、その他の部分の解体若しくは改修の工事を施工しようとする者は、工事開始の7日前までに知事に届け出るように、届け出の義務を定めています。そして、その届け出事項は、代表者の氏名、解体工作物の種類、解体部分の床面積の合計、石綿含有材料の使用の有無、解体場所と実施期間、粉じんの処理又は飛散の防止方法などについて規則で定められており、改善命令、工事停止命令などか規定されています。

 尼崎市において、これらの届け出がなされた解体工事は実施されているのでしょうか。また、実施されていたのであれば、どのような対応をしてこられたのか、お伺いいたします。

 また、特定石綿含有材料を使用した建築物その他の工作物で1,000平方メートル以下の解体工事については、どのような対応をしてこられたのでしょうか。そして、今後はどのような対応になるのでしょうか。お伺いいたします。

 また、民家などでの石綿が使用されている可能性などの状況について、把握しておられましたらお示しください。

 また、石綿に関して、現時点で職員の健康状態について問題はないのでしょうか。特に美化環境局職員や消防局職員の職務上での石綿防ばく対策は必要ないのでしょうか。併せてお伺いいたします。

 特に消防局職員につきましては、市民の生命、財産を守るという重要な使命があります。健康管理には特に留意していただきたいという思いで、健康管理について伺います。

 安全管理の中に、自分の身は自分で守るという原則があります。このことは、私たちの健康管理においても同じことであります。石綿との因果関係は特にないと思いますが、消防局の健康診断結果が少し気になりましたのでお伺いしますが、受診率は約94.4パーセントで、402人が受診しておられます。そのうち有所見者が344人おられました。率にして85.6パーセントになります。この有所見者は、一般的には各診断項目が成人の人の平均値に対して少し外れている人がカウントされます。参考までに会社関係の有所見者の率を聞いてみますと、70.1パーセントで、2次検診は19パーセントでありました。平均年齢も関係すると思いますが、有所見者となった職員の検査項目などについて、特に問題はないのでしょうか。お伺いいたします。

 勤務形態など、生活環境も私たちとは異なっている職場もあると思います。食生活なども含めて問題はないのでしょうか。お伺いいたします。

 次に、経営再建プログラムについてお伺いいたします。

 景気の動向は、企業努力により、少し上向きを示しているものの、社会経済情勢は依然として厳しく、国においても、三位一体の改革など改革の名の下に地方への厳しい向かい風になりつつあり、既に地方にも影響が出始めています。本市を取り巻く経済情勢も不安定であり、大幅な税収増はまず望めない状況であります。今後も続くと思われるこのような状況においては、なおいっそうの行財政改革が必要であります。

 本市は、平成14年度に経営再建プログラムを作成し、当時に見込まれた単年度の収支不足は150億円に及ぶものでした。その後も収支不足を解消するために、大幅な職員の削減や市独自施策の廃止などにより、市民生活にも影響を及ぼすものとなりました。平成15年度以降も、この経営再建プログラムに基づく約300項目の改革改善や土地の売払いなどの財源対策を実行して、職員定数を約600人削減するなど、約550億円の効果を上げたとしています。これにより、経営再建の目標の一つであります財政再建団体への転落は一時回避されています。18年度も取組を強化して、19年度までに更なる改革改善や財源対策を行うことにより、収支均衡を図ろうとしています。平成20年以降も収支不足が予想されており、将来安定した財政基盤を確立するためには、更なる構造改善に取り組まなければなりません。現在計画中の再建プログラムには、土地売払いによる多額の金額が効果額として計上されており、財政構造の改善としては、まだ多くの課題が残されています。この再建プログラムが示される以前から、改革改善に向けた職員の意識改革についての重要性については指摘がございました。今後もこの重要性は変わらないと思います。

 当局におかれましても、そのためにさまざまな研修を行っておられますが、今日まで行われてきた研修内容とその成果について、できる限り具体的にお答え願います。

 公務員は法に守られており、危機管理はあまりないと言われています。そして、公務員特有の横並び意識があるのも事実だと思います。このために、職員の意識改革についての意欲を引き出し、それを持続させるためにどのような意識づけをされようとしておられるのか、お伺いいたします。

 再建プログラムの改革改善項目で大きなウエートを占めている人件費を抑制するために、職員定数の削減を挙げており、約600人を削減して、更なる定数削減を目標に挙げておられます。この職員定数を削減するには、基本的な事務量を数値化しておくことが必要だと思います。そうすることにより、職員の補完も的確に行えると思うのですが、事務量の把握についてどのようにしておられるのか、できれば例を挙げてお答え願います。

 一般的には、現在の職場にいる職員で一定の事務処理、仕事を行っていく場合、例えば10人の職場であれば、8時間掛ける10人で、1日80時間分の仕事をすれば100パーセント仕事をしたことになります。人間は機械ではありませんので、100パーセントはありえません。仕事の内容、個人差などがあり、一般的には約80パーセントの仕事ができれば採算ベースに乗ると言われています。そうなりますと、80時間の80パーセントは64時間になります。この時間分の仕事があれば、10人の職員が必要であるということになります。後の20パーセントの中には、休息時間の30分も含まれています。例えばコンピュータの端末機を使って証明書を発行する場合、受け付けている時間、キーボードを操作している時間、プリントアウトされた証明書を手渡すまでが事務作業時間ということになります。この間に移動していれば、その時間も入りますが、コンピュータ端末がデータを読み取っている時間に画面を見ているとしたら、その時間は証明書の発行コストには入りますが、実働時間には入らないということになります。この場合、数人のサンプルが必要ですが、基本的な証明書発行時間を把握していれば、なんらかの改善でキーボードの操作時間や端末機の位置を変えて移動時間を短縮した場合、この時間が改善効果ということになります。

 現在の職員数に対する事務量との関係はどのようになっているのか、その根拠と考え方についてお伺いいたします。

 また、職員労組との交渉状況を伝える論点の中に、職員の能力、資質の伸長などによる公務能率の維持向上を図るとありますが、この公務能率とは、どのような基準に基づき、どのように示されるものなのでしょうか。お伺いいたします。

 次に、戸籍届け出に関する問題についてお伺いいたします。

 先日、私のところに相談がありました。その内容は、自分の母親の戸籍に名字の違うおいが、私たち親族の知らないうちに養子として入っていたということの相談でございました。母親は、高齢で他界するまでの数年、寝たきりの生活であり、養子縁組の届け出の時期は、母親が他界する約4か月前であったということですから、届け出の書類に文字など書けるはずはなく、筆跡も違っており、明らかに他人の代筆で書類を作成しているということでありました。このような書類で養子縁組が受理されるのは納得がいかない、このようなことが簡単に受理されるのはおかしい、なんとかならないのかと、たいへん憤慨しておられました。この方の場合は、特に遺産相続などの問題はないそうですが、以前にこのおいに当たる人が借金をして、金融関係でトラブルがあり、この親せきが嫌がらせを受けて警察にも相談したことがあったということで、養子縁組などとんでもないことであり、先行き不安を感じておられます。だれかが勝手に市役所に養子縁組の届け出を出したとしても、これは無効だということです。

 このように、当事者の一方又は双方にも知らないうちに届け出がなされるケースは、養子縁組だけでなく、婚姻や協議離婚、協議養子離縁など、いずれにおいても無効であり、当事者の意思が伴わない届け出によって、養子になったり、結婚させられたり、離婚したりすることはないとされています。法的には無効ですが、市役所の戸籍係は、形式的に届け出書が整っておれば受け付けることになっています。養子縁組などの届け出は、形式さえ整っておれば、他人の代筆であってもチェックされず、届け出を郵送で行うことも可能であるとしています。養子縁組届出書には、受理年月日、謄本である旨の市長印と担当者がそれぞれ書類調査、戸籍記載調査、付票、住民票、通知の6項目の手続きを確認して押印することになっています。この確認の押印は、受理して後、確実に手続きを進めるためのものであります。受け付けた届け出に従い、戸籍に記載されることになります。本人に無断でこのような届け出をした場合、犯罪であり、刑罰に関する法律に違反したことになります。このような犯罪行為を行う人は、このリスクについては承知のうえであり、それ以上の利益を計算していると思います。戸籍が売買される事例もあるようですが、ほとんどチェック機能が働かず、受理することは、結果的に犯罪の手助けをすることになるのではないかと思います。

 戦前には、未成年の子が不利になるような養子縁組のケースが多くありました。そして、新民法では、養子縁組はすべて養子が利益になるように定められております。このことから、可能な限り受理を優先することになっているということであります。

 尼崎市において、今回のような事例は把握しておられるのでしょうか。把握しておられるのであれば、その件数についてお伺いいたします。

 平成15年3月18日付けで、法務省民事局長名で戸籍の届け出における本人確認などの取り扱いについての通達が出されています。この内容は、近年、当事者の知らない間に偽造の婚姻届けなどが提出され、戸籍に不実の記載がされるという事件が相次いで発生、発覚しているということで、平成14年12月18日、その事後的な原状回復策として、戸籍法の一部を改正する法律が施行されましたが、平成15年2月5日に、全国連合戸籍事務協議会より緊急提言がされまして、緊急かつ暫定的な措置として、届け出を持参した者に対しては、身分確認、本人確認をしてから届け出を受理するようにという内容のものです。平成15年3月18日付けの通達は、3月27日に市民課に届いております。

 このような通達が出されて、市民課に届いて実施されるまでに、なぜ10か月もかかるのでしょうか。実施に至るまでの経過についてお伺いいたします。

 通達を受けて、尼崎市においても、平成16年2月から、戸籍届け出時の本人確認の実施とともに、双方に通知を送ることとなっておりますが、身分証明を持っていなくても受理され、通知は事後処理的な手続きになっています。今回の事例は、養子に入る本人が手続きに来ており、本人確認はできることになります。もし身分証明書がなくて本人確認がされない場合においては、双方に通知は送られますが、受理されて手続きは進み、完了してしまいます。

 尼崎市として、不正な養子縁組の手続きを阻止するためには、双方の意思の確認をしてから受理して手続きを進めることが絶対必要であると思うのでありますが、市長は市民の安全や安心を守る立場からどのように考えておられるのか、お伺いいたします。

 以上で第1問を終わります。(拍手)



○議長(谷川正秀君) 答弁を求めます。

 白井市長。

   (白井 文さん 登壇)



◎市長(白井文さん) それでは、塚田議員のアスベストの問題に対して今後どのように取り組もうとしているのかという御質問にお答えいたします。

 今回のアスベスト問題につきましては、クボタ旧神崎工場周辺の地域住民の方に健康被害が出ているということで、非常に深刻な問題だと受け止めております。今後の対応といたしましては、市民の健康を守り、健康被害者の救済制度を確立する必要があると認識いたしているところでございます。しかし、因果関係の究明など、専門的な知見を要することや、国レベルで取り組むべき事項もありますことから、今後、国、県との役割分担あるいは連携の下に、市として総合的に取り組んで参りたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(谷川正秀君) 江川助役。



◎助役(江川隆生君) アスベストに関しまして、あと10年は対策を持続する必要があるが、どのようにして市民の安全安心を確保していこうとしているのか。また、一定の知識や情報の把握についての対策についてのお尋ねでございます。お答えします。

 アスベストによる疾病は潜伏期間が長いことから、市民の安全安心を確保するためには、現在行っております健康相談、健康診断、大気測定等につきましては、相当期間継続していく必要があるのではないかと感じておりますし、今後の状況の変化にも適切に対応していかなければならないというふうに考えております。また、市民の皆様にアスベストについて正しい知識や情報を持っていただくことはたいへん重要でございます。現在行っております市報やホームページなどを通じた情報提供を適宜適切に行うとともに、いろいろな機会を通じましてアスベスト問題に対する啓発を実施して参りたいというふうに考えております。

 以上でございます。



○議長(谷川正秀君) 湊美化環境局長。



◎美化環境局長(湊稔君) 尼崎市においては、過去にアスベストに関する大気環境測定を実施しているが、開始した時期と、その目的についてのお尋ねでございます。

 アスベスト濃度の大気環境測定につきましては、平成7年に発生いたしました阪神淡路大震災により多くの建築物が倒壊し、解体工事が広範囲に行われ、アスベストの飛散が懸念されましたことから、同年3月から実施しているものでございます。

 次に、市内でアスベストを使用した建築物の解体等の届け出を伴う解体工事は行われているのか。また、どのような対応をしてきたのか。1,000平方メートル以下の建築物についてはどう対応してきたのか。また、今後の対応はどうか。そして、民家におけるアスベスト使用の状況について把握していれば示してほしいとのお尋ねでございます。

 延べ面積1,000平方メートル以上の解体あるいは吹付けアスベストを使用する建築物を解体、改修する場合には、県条例等に基づく届け出が必要であり、平成16年度におきます届け出件数は35件となっております。一方、延べ面積1,000平方メートル以下の解体工事につきましても、吹付けアスベストを使用している場合は、大気汚染防止法、県条例、いずれかの届け出が必要でございまして、作業基準の順守等、飛散防止の適正処理につきまして指導を行ってきたところでございます。

 また、民家等におきますアスベストの使用状況につきましては、現在のところ把握しておりませんが、解体時のチェック体制を整える中で、今後建築年代、構造等から、使用されていると予想される建築物を事前に把握していく予定としております。

 以上でございます。



○議長(谷川正秀君) 高岡医務監。



◎医務監(高岡道雄君) 健康診断は問題なく行われているのか。また、診断結果はどのようになっているのかとのお尋ねにお答えをいたします。

 8月19日から開始をいたしましたアスベストの健康診断は、9月13日までに計12回実施をして参りましたが、予約時や検診時の混乱もなく、順調に行っております。実施方法につきましては、本市が設置をいたしました専門委員会において、問診内容、フィルムの読影基準及び健診の実施頻度、期間、間隔などの検討をいただき、とにエックス線フィルムの読影につきましては、1次読影は県立病院の呼吸器専門医お2人で、2次読影につきましては、厚生労働省派遣の専門医お2人で行ってきたことによりまして、二重読影体制をとっております。

 また、検診結果につきましては、2次読影が終了している9月2日までで約30パーセントの要精検者が出ております。これら要精検者につきましては、精密検査のために兵庫医科大学病院のほか3公的病院を紹介するとともに、今後その結果につきましても把握していくこととしております。

 以上でございます。



○議長(谷川正秀君) 森総務局長。



◎総務局長(森進君) 職員の健康診断や事務量など一連のお尋ねに順次お答えいたします。

 まず初めに、職員の健康診断に係るお尋ねで、アスベストに関しての職員の健康状態及び職務上のばく露対策についてどう考えるかといったお尋ねにお答えいたします。

 本年度の職員定期健康診断結果を見る限りにおきまして、胸部エックス線直接撮影及び呼吸器系問診項目の結果から、現在のところ、アスベスト障害に関する異常を認める職員はございません。

 ばく露対策につきましては、本市では、じん肺法、アスベスト障害予防規則といった関係法令上、ばく露対策を構ずべき職場はございませんが、議員御指摘の美化環境局及び消防局も含めて、間接的にばく露の可能性のある職場についての実態把握に努めているところでございます。また、職務上ばく露対策が必要である美化環境局職員につきましては、既に防護マスクの着用を徹底するなどの対策を講じており、また、災害現場活動を行う消防職員に対する予防対策につきましても、アスベストにも対応できる防じんマスク、保護眼鏡等を早急に整備して参りたいと考えております。

 なお、現在、職員に対する健康相談体制もとっているところでございます。

 次に、消防職員の健康診断の有所見率が高いのではないか。また、検査項目について問題はないのかといったお尋ねでございます。

 消防職員の平成16年度職員定期健康診断結果の有所見率は85.6パーセントとなっておりますが、本市全職員の有所見率が86.1パーセントであり、また、社団法人日本病院会予防医学委員会報告によります2004年人間ドック全国集計成績、これは全国で294万人分の集計結果でございますが、そういった結果の有所見率は87.7パーセントとなっており、いずれにおきましても、特に消防職員に限って高いという結果ではございませんでした。

 また、有所見項目の内容で見ましても、消防職員に特有な傾向は見られておりません。しかしながら、本市全職員の傾向として、肥満や高中性脂肪、高コレステロール等が高い値となっておりますことから、これらの有所見結果を踏まえまして、脳、心臓疾患発症予防対策として、早い時期からの食生活の改善を行い、リスクを減らしていくように、健康教育、相談の充実を図っているところでございます。

 次に、職員の意識改革についてのお尋ねでございます。

 改革改善に向けた職員の意識改革を図るための研修内容とその成果について、具体的な内容はというお尋ねでございます。

 今日の厳しい財政状況の下におきましては、改革改善に向けた職員の意識改革を図ることは非常に重要でございます。こうしたことから、これまでも本市の財政状況に対する危機意識を促す研修、経営再建プログラムに関する研修、事務改善技法を習得するための研修のほか、創造力開発研修、政策形成研修、職場の問題解決研修など、さまざまな研修を実施してまいっております。そうした中でも、現在、民間企業におけるQC運動に相当するYAAるぞ運動を職場研修と位置づけまして、日常業務の中で展開しているところでございます。その成果としましては、クリーンセンターの焼却灰を有価物にする取組、あるいは生活困窮者への個々に応じたきめ細やかな就労支援を行う取組、乳幼児検診の未受診率を減少させる取組、あるいは戸籍事務のマニュアルを作成するなどの取組など、一定の成果を上げて参りました。今後も改革改善に向けた職員の意識改革に努めて参りたいと考えております。

 次に、職員の意識改革についての意欲を引き出し、それを持続させるために、どのような意識づけをしようとしているのかといったお尋ねでございます。

 職員の意識改革を推進し、職務遂行能力を高めるために、これまでもさまざまな研修や全庁的な改革改善運動への取組を実施して参りました。また、勤務成績評定に基づき、職務遂行能力や勤務実績を評価するとともに、自己申告、職員公募あるいは立候補制度、職員表彰制度などを活用し、職員の意欲を引き出して参りました。今後は更に、今年度の人事院勧告でも示されておりますように、よりいっそう客観的で公正性や透明性が高く、実効性のある人事評価制度の確立を図って参りたいと考えております。

 次に、職員の事務量についての一連のお尋ねでございます。

 まず初めに、事務量の的確な把握についてどのようにしているのかといったお尋ねにお答えいたします。

 行政事務は、内部管理事務や窓口業務、相談業務等多岐にわたっており、すべての業務において事務量の数値化を図ることは困難であると考えております。こうした中、事務量につきましては、業務処理における工程や過程や件数、時間等を総合的に勘案する中で、的確な把握に努めているところであり、その結果として、事務事業に投入する必要な職員数を各年度の職員定数に反映しております。一例としましては、事務量を数値化したものを申し上げますと、支所市民課、出張所の統合におきましては、市民への調査に基づき、新施設における事務処理件数を推測する中で、業務処理時間や勤務体制を基本に、必要な職員数を算出いたしたところでございます。

 次に、職員数に対する事務量との関係がどのようになっているのか、根拠と考え方についてといったお尋ねでございます。

 職員数につきましては、一日当たりの勤務時間を8時間として事務量をベースに算出しておりますが、事務量の把握につきましては、業務の直接的な処理時間に含まれない準備時間や待機時間等を考慮しております。こうしたことから、個々の事業における必要な職員数を算出するに当たりましては、議員の考え方と基本的に異にするものではございません。

 最後に、公務能率とは、どのような基準に基づき、どのように示されるものなのかといったお尋ねでございます。

 公務能率とは、行政サービスを実施していくに当たり、いかに効率的に公務を執行するかということであると考えておりますが、それを量る確たる基準といったものはございません。そうした中で、公務能率につきましては、市民サービスを提供していくに当たり、施策やサービスの質や量、あるいは職員数やそれらに要した費用、それらがもたらす効果をもとに、総合的に判断するものであると考えております。また、公務能率の向上のためには、仕事の進め方や制度、システムの見直しなどの事務改善及び意欲ある人材の発掘、育成、適材適所の人事配置などの人事管理が重要であると考えております。

 以上でございます。



○議長(谷川正秀君) 玉井市民局長。



◎市民局長(玉井啓一君) 戸籍の届け出に関する一連の御質問にお答えいたします。

 本市における虚偽の養子縁組のような事例は把握しているのか、また、その件数はどの程度かというお尋ねでございます。

 婚姻、離婚、養子縁組等の戸籍届けの受付段階におきましては、当該届け出が法令等に規定する要件を備えているかを審査して受否を判断するため、届出書の記載内容が適法なものである場合には受理しなければならないこととされていることから、受付段階でそのような事例は把握しておりません。しかしながら、戸籍記載完了後、検察庁からの通知によりまして判明いたしました虚偽の届け出であった養子縁組2件を把握いたしております。

 次に、戸籍の届け出の際に本人確認をする取り扱いの通達が出されて、市民課において実施されるまでになぜ10か月かかったのか、その経過についてのお尋ねでございます。

 本人確認に係る取り扱いにつきましては、通達上、平成15年度中にすべての自治体において実施することができるようにとされており、本市におきましても、事務量の増加によるシステム改修及び予算措置などによりまして、平成16年2月1日から実施することを決定いたしましたため、時間を要したものでございます。なお、この実施時期につきましては、阪神間統一した取り扱いとなっております。

 最後に、不正な養子縁組の手続きを防止するために、双方の意思の確認が必要と思うが、市民の安全や安心を守る立場からどのように考えるかというお尋ねでございます。

 本人確認に係る現在の取り扱いにつきましては、一定の抑止効果を認めるものの、不正な届け出の完全防止までに至っていないところでございます。更に、届け出が受理されたときには、戸籍法施行規則第24条により、人の身分関係を速やかに登録することが要請されているため、本人確認に係る通知書による確認の有無にかかわらず、戸籍に記載されることになります。なお、昨年度には、全国連合戸籍事務協議会から法務省に対して、成年者同士の養子縁組は家庭裁判所の許可を必要とするなどの法整備の要望が出されており、国におきましても、法整備につきまして検討する考えでございますので、今後、国の動向を見守りたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(谷川正秀君) 塚田晃君。

   (塚田 晃君 登壇)



◆34番(塚田晃君) 今御答弁をいただきましたが、市長のアスベストに関する件につきましては、県、国と連携をということであります。もっとも、予算的な措置もありますから、県独自でということではたいへん苦しい面がございますけれども、一日も早い措置が必要であります。医務監もおっしゃっておられました。がんは早期発見がベストであるということでありますので、調整もけっこうでございますけれども、ぜひ前向きに、一日も早いアクションを起こしていただきたいと思います。

 では、2問目に入ります。

 石綿関連で今御答弁いただきましたが、他府県においても、石綿使用施設の実態調査や今後の対策として独自の罰則規定を盛り込んだ条例を制定するなど、規制を強化して具体的な対策をとっておられます。国においても、石綿飛散防止に関して具体的な検討を行い、年内に結論を出すようですが、結論が出ても、実際に対策を行うのは地方自治体で取り組まなければならないことが多いと思います。一日も早く市民の不安を取り除き、安全安心と安定した生活を取り戻すために、取り組むべきことは分かっているのですから、一刻も早く対策を実行すべきだと思います。

 この点について、もう一度市長の決意のほどをお聞かせいただきたいと思います。

 次に、養子縁組について答弁をいただきましたが、いったん戸籍に記載され、養子縁組などの記載は、いくら本人が後で申し出ても訂正されません。さきほどの答弁では、事前に家庭裁判所なりの許可を得るというふうに動きがあるようですが、確かに事前にそういうことを確認して受け付けるのが常識だと思います。特に今回のケースは、養母が死亡しておりますので、この場合は相手に養子縁組の無効確認の調停を家庭裁判所にまた申し立てて、無効であることを確認した調停調書、これをとるか、地方裁判所への養子縁組無効確認の訴訟を起こし、そして無効確認の判決をとる。このようにいろいろな離縁の方法はありますけれども、こういうふうにめんどうな手続きをしなければなりません。

 いずれにいたしましても、調停や裁判にゆだねることになります。時間と一定の費用がかかることになってしまいます。ちなみに、弁護士などにお願いした場合は、数十万円かかるそうです。尼崎市の養子縁組、婚姻、離婚などの戸籍届けの件数は、平成12年から16年までの5年間での受付件数は少し減少傾向にはありますが、毎年同じような件数を受け付けています。この3種類の届け出の合計は4,474件で、平成16年2月から、届け出時の本人確認の実施をしておられますが、本人確認は何件できたのでしょうか。また、郵送により確認したのは何件でしょうか。お答えください。

 次に、不法投棄対策についてお伺いします。

 本市は、早くから大気汚染の実態調査に取り組み、大気汚染対策をはじめ公害防止対策や緑化の推進などに取り組んできました。また、尼崎市の環境をまもる条例に基づき、環境基本計画を策定しております。尼崎市ごみ減量推進計画として施策の具体化を図り、市民、事業者、行政の行動プランとして位置づけて、その実現に向けて取り組んでこられたわけであります。

 ごみ減量、分別の取組、ごみ教室や市報、家庭便利帳などにより、市民啓発とともに、これまでに5種類の分別収集、また資源集団回収運動などへの支援、牛乳パック回収ボックスの設置、ごみ指定袋制度の導入や大型ごみの有料化などシステム整備を行う中で、家庭系の燃えるごみ、プラスチックその他につきましては、16年度は前年度に比較して1,241トン減少しています。一般廃棄物処理計画においても、燃えるごみ、プラスチックその他につきましては減少傾向が続くと見ています。しかし、不法投棄につきましては、過去5年間約1.05パーセントずつ増加しております。今後も増加傾向にあると見ています。

 そこでお伺いしますが、この不法投棄が減少しないと見ておられるのは、どのような理由からなのか、お伺いいたします。

 クリーンキャンペーンなど、市民に対する啓発活動も推進しておりますが、身近なところでも不法投棄が見受けられます。先日も2件不法投棄がありました。1件は常習箇所で、現場を見てみますと、クーラーの室内機のプラスチック部分と大きめのプランターが2個、その他傘などが投棄されていました。また、数日後、場所は異なっていますが、今度は冷蔵庫が投棄されていました。クーラーは家電リサイクル法対象品目でありますが、外側のプラスチックを除けば金属がほとんどであり、廃品回収が可能になって、リサイクル料金を支払わずに処分できたのかもしれません。また、大きなプランターは50センチを超えていますので、1個300円で2個の料金が必要になります。冷蔵庫も家電リサイクル法対象品目であり、処理費用を公費負担することになります。たいへん悪質であります。いずれも費用がかかることと手続きのめんどうな点もあり、不法投棄に及んだと思います。いずれにしても、不法投棄は犯罪であり、ルール違反を許すわけにはいきません。まじめな市民が不公平感を持たないように、逃げ得を許さない取組が必要であります。

 市長は、不法投棄対策として、深夜の時間帯に不法投棄常習箇所28か所を中心にパトロールを行うと言っておられます。その成果と内容につきましては昨日質問がございましたので、答弁は要りません。

 また、地域ごとに不法投棄常習箇所マップを作成し、地域住民にお知らせすることで、不法投棄の抑制を図ろうとされています。これに対して、抑制効果はあるとお考えなのでしょうか。お伺いいたします。

 また、マップでお知らせして、不法投棄されにくい環境づくりに向けた活動を促していくとされていますが、マップでお知らせして不法投棄されにくい環境がつくれるのか、疑問に感じましたので、この点についてもお考えをお伺いいたします。

 一部の心ない人によるこのような不法投棄については、警察も協力をしていただいているようですが、警察との連携による今日までの成果についてお伺いいたします。

 次に、教育現場の活性化についてお伺いします。

 戦後、今年で60年を迎えましたが、日本の教育は、明治以来先進国を目指して、欧米で確立されてきた諸制度や知識、そして技術や文化などをひたすら教えてきた、いわゆる受け身型でありました。今や先進国に追いつき、先進国のトップグループを走るようになった現在、知識注入型から知識創造型へ、すなわち知識を知恵に転化していく教育への脱皮が求められております。これは産業界のためだけでなく、個人の人格をつくっていくためにも必要なことであります。自然との触れ合い、地域との交流、異学年同士での学習、行事、あるいは体験やものづくりを通しての創造力と豊かな感性の育成、自立心や野性味といったものが学校や家庭、地域で育てられていくわけですが、今このような子どもたちを育成できる環境を整えるために、学校教育においても、教員主導型から児童生徒主導型とでも言いましょうか、児童生徒の主体的な学習活動が求められていると思います。

 家庭においては核家族化が進み、祖父母からいろいろと教わる機会が少なくなっていると思います。また、少子化により、兄弟との触れ合いも少なくなってきており、子どもたちの教育については、学校や家庭、地域での連携が必要であります。特に学校現場において、学校の授業が騒がしく、授業が成り立たないという授業崩壊現象が起きれば、学級崩壊と同じだと言えます。授業が成り立たないと、学級そのものが崩壊する必然性を帯びていることになります。また、子どもの暴力行為やいじめ、不登校などは、競い合うことや序列的な評価を受けることにより感じるストレスや自尊感情の貧困が根底にあると言われています。

 これらの現象から脱出するかぎは、授業の改革が必要ということになります。子どもたちは、興味や関心を持ったり好奇心を引かれることなどに関しては、長時間集中したり積極的にかかわったりする力を持っています。反対に、教員の指導や指示だという理由だけでは動かないということであります。教員の指示の意味が理解できて、自ら納得しない限り、素直に従うことは少ないと言われています。そういう意味からも、これまでの一斉主義的な授業は困難に陥っており、自ら学ぶという意欲を持たせるには、さまざまな工夫が必要になってきています。

 このように多様な教育現場を活性化させるためには、教員の意欲がたいへん重要になると思います。教職員の意欲を引き出すための交流人事などの推進を受けて、本市では人事異動方針を定めて、新採用勤続6年と現任校勤務8年での異動基準がありますが、この年数は長いように思います。年数につきましては柔軟な対応も必要ではないかと思うのでありますが、お考えをお伺いします。

 また、県教育委員会は、希望により教員の異動ができる公募制度を導入していますが、この件に関してのお考えをお伺いいたします。

 以上で2問を終わりますが、もう時間もございませんので、私の質問はこれですべて終了させていただきます。

 御静聴ありがとうございました。(拍手)



○議長(谷川正秀君) 答弁を求めます。

 白井市長。

   (白井 文さん 登壇)



◎市長(白井文さん) さきほど第1問でも、アスベスト問題につきましては、市民の健康を守り、市民の安全安心、そして安定した生活を取り戻すために、市として総合的に取り組むとお答えしたわけでございますけれども、再度のお尋ねでございますので、お答え申し上げます。

 さきほど、医務監、美化環境局長もお答えしましたように、健康被害に遭われた方々の救済や不安を持たれている市民に対する健診の実施、関連疾病の新たな発症への対応、更には建物解体時のばく露防止策の強化など、必要な取組につきましては実施して参ります。実施に当たり、国に求めるべきことは強く要請するとともに、市自らが実施すべきことは、私が先頭に立って、迅速かつ的確に行って参りたいと強く決意しているところでございます。

 以上でございます。



○議長(谷川正秀君) 玉井市民局長。



◎市民局長(玉井啓一君) 戸籍の届け出時に本人確認ができた件数と郵送により確認できた件数についてのお尋ねにお答えいたします。

 本人確認の制度開始後のすべての届け出件数の内容につきましては把握しておりませんが、本人確認を始めました直後の平成16年2月、3月の婚姻、離婚、養子縁組などの戸籍の届け出件数880件のうち、届け出時に窓口において本人確認ができた件数は538件で、約61パーセントでございます。また、離婚等の戸籍の届け出で一方の当事者が来られていない場合には、郵送により、受理された旨の通知をすることになりますが、その件数は342件で、約39パーセントでございます。

 なお、本人確認の制度開始後、郵送の通知により苦情等の問題は生じておりません。

 以上でございます。



○議長(谷川正秀君) 湊美化環境局長。



◎美化環境局長(湊稔君) 不法投棄対策に関する御質問にお答え申し上げます。

 一般廃棄物処理基本計画において、不法投棄については増加傾向にあると見ているが、どのような理由かということのお尋ねでございます。

 平成16年度に策定いたしました一般廃棄物処理基本計画に記載しております不法投棄物の予測量につきましては、平成11年度から15年度までの過去5年間の量をもとに予測したことから、その間の増加傾向が、計画期間でございます平成22年度までの予測値に反映されたところでございます。しかしながら、平成16年度につきましては、前年度の9割程度に減少いたしまして、基本計画の当該年度の予測値を100トン余り下回っているところでございます。今後ともよりいっそう市民、事業者に対する啓発や、警察、関連機関等と連携をいたしまして、夜間パトロールなどの対策を講じることにより、不法投棄の早期発見、早期収集に努めて参りたいと考えております。

 次に、不法投棄常習箇所マップを作成することで不法投棄への抑制効果はあるのか。また、不法投棄されにくい環境づくりができるのかとのお尋ねでございます。

 不法投棄の未然に防止するためには、職員によるパトロールに加えまして、地域住民の方々の日常的な監視が有効であり、そのために必要な情報を提供することも重要と考えております。不法投棄常習箇所マップを作成することによりまして、常習箇所を地域住民の方へ御周知することもその一つと考えておりまして、これにより、常習箇所の監視の強化が図れるほか、不法投棄の防止や美しいまちづくりについての関心を高めることにもなると考えております。

 また、地域ぐるみでの花壇の設置など環境整備が行われ、不法投棄が解消された例もございまして、不法投棄されにくい環境づくりにこういったことが寄与するのではないかと考えております。

 最後に、不法投棄に関する警察との連携による今日までの成果についてのお尋ねでございます。

 本市では、警察署、国、県、市等の関係機関で尼崎市不法投棄防止に関する連絡調整会議を平成13年に設置し、緊密な連携を保ち、不法投棄防止に関する情報交換や夜間パトロールなどを行っております。悪質な不法投棄事例が発生した場合には、その原因者を特定するため、警察と連携いたしまして、証拠物の現場検証などを行っております。なお、平成16年度におきまして検挙された不法投棄事件は13件ございました。今後とも警察署及び関係機関と日常的に情報交換を行い、密接な連携を保ちながら、不法投棄の防止に取り組んで参りたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(谷川正秀君) 保田教育長。



◎教育長(保田薫君) 教員の異動基準における新採用勤続6年と現任校勤続8年という年数については、柔軟な対応も必要だと思うがどうかというお尋ねにお答えをいたします。

 本市の教職員異動基準では、新規採用者につきまして、小学校が6学年、中学校が3学年という学年構成となっておりますことから、6年を基準といたしております。また、その他の教員につきましては、現任校在籍3年以上8年以下を配置替え対象の基準としているものでございます。教育委員会といたしましては、従来から学校の教職員構成、本人の希望等について校長から意見聴取を行う中で、柔軟に対応しているところでございます。今後とも学校の状況等について把握をしながら、教育現場の活性化を図り、教員の意欲を引き出す人事異動に努めて参ります。

 次に、県教育委員会は教員の異動に公募制度を導入しているが、この件に関しての考えはどうかというお尋ねでございます。

 県教育委員会が実施しております教員公募制は、高等学校教育改革重点校等の学校において必要とする教員像を提示しまして、当該校での勤務を希望する県立学校教員本人が県教育委員会に直接異動希望を提出するというものでございます。これは、特色ある学校づくりを進めるために、適正や能力を有する意欲ある教員を適所に配置することを目的としておりまして、今年度から初めて県立の高等学校及び養護学校計5校で実施されたところでございますので、私ども教育委員会といたしましては、今後の県の実施状況を見守って参りたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(谷川正秀君) 塚田晃君の質問は終わりました。

 続いて発言を許します。

 都築徳昭君。

   (都築徳昭君 登壇)



◆9番(都築徳昭君) おはようございます。虹と緑の会派の都築徳昭と申します。なにぶん初めての一般質問ですので、多少緊張もしております。お聞き苦しい点があるかとは思いますけれども、ぜひ皆さんには御容赦のほど、よろしくお願いいたします。

 さて、市立全日制高等学校教育改革実施計画について質問をまずしたいと思います。

 本年5月に市立全日制高等学校教育改革実施計画が発表されましたが、その中で、総合選抜から複数志願制への実施時期が2008年、平成20年ということと、一方で、尼崎東高校と産業高校の統合が2009年、平成21年と、実施時期に1年の差が出ることが明らかになりました。これまでの議論を見ていると、実施時期が1年ずれることによる影響についてあまり議論がされていないようですので、あらためて見解をお尋ねいたしたいと思います。

 兵庫県での複数志願制への先行実施されている学区は、単独選抜からの変更ですから、いくらか競争が緩和できることは理解できますが、総合選抜からの変更は、尼崎が初めてのことと思います。複数志願制について、行きたい学校に行ける制度と言われているようですが、実際には、行きたい学校に行けるというには定数があってはなりませんし、この複数志願制は、学校間の競争や競争的な教育環境が激しくなると危ぐをしています。複雑な複数志願制について、保護者のほとんどがまだ十分な理解をしているとは思いませんが、その是非は別として、実施計画の素案が本年5月に発表されたことにより、複数志願制の実施へのかじを大きく切られたことになりました。複数志願制は、校区がなくなり、受験する学校は選べることになりますが、学校に魅力や特色がなければ、複数志願制の意味がなくなります。当然、この複数志願制への変更は、魅力ある学校づくり、あるいは特色ある学校づくりとセットで市立高等学校教育審議会の中でも議論がされてきたし、その後の議論も同時期に実施されることが前提で議論をされてきたのではないかと思います。今回、複数志願制より統合が1年遅れることにより、尼崎東高校の校区の保護者や子どもたちが、翌年に統合によりなくなる身近な尼崎東高校への志願を避け、例えば総合点がよい子は複数志願制を利用し、他校を受験し、第2志望やその他どこの学校でもよいとした子どもか、あるいは総合選抜では合格が難しい子どもが第1志望校にすることにより、加算点を利用し、集中するようなことにならないかと危ぐをしています。つまり、尼崎学区内で受験の選択肢が公平であるべきものが、地域差が生じるのではないかと思います。審議会でのその後の議論も、実施時期がずれることは想定をしていなくて、統合と総合選抜の実施は同時期が望ましいのではないかと思います。

 今回の発表は教育委員会内部で決めたようですが、そうした方法でよいのかということと、実施時期がずれることによる、さきほど申し述べたような影響はないのか、お聞きします。

 また、翌年統合になる東高校の魅力や特色はどのようにするのか。特に尼崎東校区の保護者への理解は十分行われてきたのかをお聞きしたいと思います。

 続きまして、公契約条例についてお尋ねをいたします。リビングウエッジ、公契約条例は、国や自治体が発注する公共事業や請負業務委託について、その事業に働く労働者の賃金を適正に確保させる制度ですが、尼崎市も財政赤字を抱え、その解消になみなみならぬ努力をしていることに敬意を表しますが、競争入札でそこで働く人たちの労働条件を切り下げ続けていることに対し質問をさせていただきます。

 これは、兵庫県加西市の例ですが、2005年度の加西市クリーンセンターの入札で、これまでの業者から新たな業者に替わったことにより、新たな業者は、人が充足をしているということで、大阪から人を連れてくることになり、1か月後には、これまで働いていた加西市在住の方は解雇になりました。このように、入札で雇用の継続性がなくなり、そこで働く人は入札のたびに雇用の心配をしなくてはなりません。競争入札に負ければ雇用は失われます。また、安ければ安いほどよい競争入札で、給料をはじめとした労働条件の切下げも際限なく行われ、技術の継続、勤労意欲や安全性の低下にもつながります。現在の制度では、ほとんどが人件費に使われる、いわゆる労務請負と言われる仕事は物件費扱いですから、理論上は入札では1円入札も可能です。市は、入札とそこで働く者の労働条件は、その企業の労使問題と考えているようですし、給料においても最低賃金が守られていればよいとの考えのようですが、入札により雇用や労働条件は大きく左右されます。この競争は、憲法で守られている最低限度の生活といえば生活保護世帯が基準となりますが、それにも満たない労働条件を強いられることにもなります。

 公共の工事や業務委託は労働者の賃金や福利厚生費、材料費などもすべて含めた総価方式に基づいた契約が行われていますが、人件費を無視したダンピング受注やピンはねをなくすためには、雇用の継続性も含め、業種別の人件費を定めた公契約条例が必要と思います。この制度は、入札の透明性を高めることになります。また、不当な談合をなくす効果もあり、公平な競争入札を促進するものであります。尼崎市議会においても、2003年に公共工事における建設労働者の適正な労働条件等の確保についてということで陳情が出、2004年に尼崎市議会から政府に向けて意見書が提出されています。それには、1、公共工事において建設労働者の賃金が確保されるよう、公契約法の制定を推進すること、2、公共工事の入札及び契約の適正化の促進に関する法律の附帯決議事項について実効ある政策を実施することの2点が要望事項として、全会派一致で政府に提出されています。

 公契約法は、この意見書の趣旨と同じです。あらためて国や自治体が行う入札や契約に公正な労働基準を定めた公契約条例が必要と思いますが、いかがでしょうか。

 こういった条例は、国からではなく、むしろ地方から実施することにより、国を動かしていくことになります。尼崎市としての考えをお聞きします。

 以上です。よろしくお願いいたします。(拍手)



○議長(谷川正秀君) 答弁を求めます。

 保田教育長。



◎教育長(保田薫君) 都築議員の御質問にお答えいたします。

 高校教育改革の実施計画を教育委員会内部で策定した理由、統合と選抜の実施時期、東高校の特色づくりと校区の理解についてどうかというお尋ねでございます。

 現在取組を進めている高校教育改革は、市内の各界各層から広く参画いただきました尼崎市立高等学校教育審議会における1年間にわたる熱心な論議を通じて出された答申に基づきまして策定した、市立全日制高等学校教育改革基本計画によりまして進めているところでございます。実施計画素案は、基本計画の早期の実現に向けて、より具体的な項目を検討し、行政計画として教育委員会で策定したものでございます。一方、入学者選抜制度の改変につきましては、以前からこれまで長い論議を経て取り組んで参ったものでございまして、尼崎学区全体の教育の活性化につながるものと、市民から大きな期待を寄せられておりますことから、基本計画どおり、平成20年度入試からの改変に向けて、県教育委員会に対して引き続き要請して参りたいと考えております。

 平成21年度に統合となる東高校につきましては、入学者選抜制度の改変に向けて学力向上や情報発信に取り組むなど、魅力づくり、特色づくりを進めていくことによりまして、実施時期のずれによる影響は生じないものと考えております。なお、この計画につきましては、今後とも広く御理解と御協力をいただきますよう努めて参りたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(谷川正秀君) 森総務局長。



◎総務局長(森進君) 国や自治体が行う入札や契約に公正な労働基準を定めた公契約条例が必要と思うがどうかといったお尋ねにお答えいたします。

 一般に、賃金等や安全確保などの労働条件に関しましては、労働基準法等に基づき、当事者間で適正に処理されることがあくまでも基本であると考えております。しかしながら、建設労働者の賃金、労働条件の確保を適正に行うといったことから、公契約法の制定が待たれるところでありますが、生計費などを含めた賃金を積算の中で考慮するといった難しさなどもあり、引き続き国の動向について注視して参りたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(谷川正秀君) 都築徳昭君。

   (都築徳昭君 登壇)



◆9番(都築徳昭君) 教育改革の実施計画の話で、今教育長から答弁がありましたけれども、私は、校区の保護者の理解がまだ十分できていないというふうに思っています。実施年度になってから、えっ、そんなことだったのというようなことで混乱が起こると、後戻りができませんから、対象は尼崎校区の今の中学1年生がそういった場面に向き合うわけです。そういった意味では、そういった校区の中学校1年生の保護者なりに十分説明をするということは可能だというふうに思っています。そういった意味では、ぜひそういったことを実施していただきたいというふうに思っています。

 それから、公契約条例については、建設労働者だけではなく、いろんな労務請負の仕事がありますから、そういった方の生活も含めて言わせていただいたつもりです。そういった意味では、もう少し私自身も議論も深めて参りたいし、これからもあらゆる機会でちょっと議論もさせていただきたいと思います。

 次に、時間の関係がありますから、アスベストの問題で少し議論をさせていただきたいと思います。

 幾つか重複する部分もあるかもしれませんけれども、よろしくお願いいたします。

 今回のアスベスト問題を考えるときに、管理して使えば安全ということで、その危険性をあいまいにしてきた国が今日の事態を招いてしまったことには間違いがありません。これまでアスベストを扱ってきた方や、あるいはアスベストを扱ってきた企業周辺に住まわれていた方、今も住まわれている方、こんな多くの方が不安を抱えながらいることや、不幸にしてアスベストにばく露し、治療されている方、命までも失われている方のことを考えると、あらためてこれまでの国の対応に怒りを感じます。今回、尼崎から全国に広がったアスベスト問題について、御苦労と御努力をされている市長はじめ健康福祉局、公害対策課、建築指導課、各所管の施設担当者に敬意を表しながら、この尼崎から全国に先駆けての提言と対策を講じなければと思い、質問をさせていただきます。

 まず、今回国から学校施設等における吹付けアスベストの実態調査の通達があり、現在調査中のことと思います。その中でロックウール系の吹き付けは、1980年以降はアスベストが含まれていませんと、わざわざ国の通達には注釈が付けられていますが、ロックウール工業会に問い合わせたところ、その中の2点については1987年から89年にかけて含まれていたとの回答が出ています。商品名で調査をすると、ノンアスベストとなってしまいます。また、その他の吹き付け吸音材と言われるパーライトやバーミクライト等にもアスベストが含まれています。

 1番目の質問は、これまでの調査が、国の通達の不十分なこともあり、調査漏れがあったのではないかと思っています。これまでの調査の方法がどのようにして行われたかということと、今回の調査では、吹き付け箇所の抽出と吹付けアスベスト、ロックウールあるいはその他の吹き付け吸音材のアスベストが含有されているかの調査はどのように行うのでしょうか。

 また、今回の調査の中には、国は建材について非飛散性ということで調査対象から外されています。幸い、兵庫県からの調査では建材の状況調査を行うということですが、質問の第2点目ですが、建材の調査についてはどのように行いますか。といいますのは、アスベスト含有建材は、一般家庭も含め、広く使われています。学校現場でいいますと、教室や廊下の天井に、音を吸収するということでロックウール系の吸音板が取り付けられていると思います。同じ吸音板でも石こうボードもあり、アスベストが含まれいるのは耐火用のみのようですが、外観上は素人では見分けがつきません。ロックウール系の吸音板は、商品によって違いがありますが、1980年ごろまでは石綿が使われていたものもあります。廊下は通風のためダクトがあり、天井は教室より低くなっていて、子どもたちがいたずらで傘でつついたりして割れている建材が見られます。公務員や先生たちがテープで補修したりはしていますが、ぜひ調査をしていただき、第3点目の質問として、傷みのひどいものについては交換等の適切な処置も必要ではないでしょうか。

 併せて、第4点目の質問として、市民の方には内装の処理を見ても、アスベストが含まれているかどうか分かりません。調査箇所に調査済やノンアスベストの表示をすれば、利用者や市民の不安解消に役立つのではないでしょうか。

 さて、これまで起こったことに対する補償や健康診断は、十分な対策が国を挙げて必要ですが、一方、これからの新たな被害の拡大で最も心配されるのは、解体、改修工事です。建築物の解体や改修工事にかかわることですが、昨年の解体工事の届けを聞くと、建築リサイクル法での届けが400件、その中で石綿の届けは建築指導課に昨年は1件ということです。ほんとうに正確な届けがされているのか、心配をしています。というのは、現状では解体や改修工事もいろんな法律で届けが必要になって参りますが、特定粉じん作業の大気汚染防止法や騒音規制法、振動規制法の届けは公害対策課、建築物除去届けや建築リサイクル法は建築指導課というように、窓口が変わります。また、届け出用紙も、アスベストが使われていると思われる耐火被覆の義務づけられた建築物とは見分けがつきません。

 5点目の質問ですが、実際には解体や改修工事をされる方がアスベストがありますと届けなければ、チェックをするところはないというのが現状と思いますが、いかがでしょう。

 窓口では、建物を解体される皆様へということで、アスベストの飛散防止や安全管理の指導がされていますが、耐火被覆の義務づけられた耐火構造の建築物を事前に把握しておくこと、また、工事の届け出用紙のフォームは決まっているようですが、別紙としてアスベストが使用されていると思われる耐火建築物等の建物が分かるように届け出用紙を工夫すれば、緊急の措置としてある程度把握が可能ではないでしょうか。良心的な施工主や業者は、アスベストがあれば公害対策課や建築指導課、労働基準監督署に届け出されますが、アスベスト除去作業にはコストと時間がかかり、負担増から届け出を無視して解体や改修工事が行われているようです。そうした下請で作業している方に聞くと、仕事を確保するためには、悪いと分かっていながらもやらざるをえない実態もあるそうです。そこで働く人だけではなく、周辺住民にも被害を及ぼします。

 兵庫県の建設国保に加入している約5万人の組合員の中で96名、そして家族18名、合計114名の方が、本年5月のレセプトによる調査で石綿関連のある疾病者と疑われているということです。今後の新しい被害の拡大を防ぐためには、解体や改修の際に届け出があった時点でチェックできるようにしておくことが必要です。

 第6点目の質問として、解体、改修工事の受付窓口の一本化と耐火被覆等が義務づけられている建築物の抽出が必要と思われますが、いかがでしょう。

 また、抽出には一定の時間を要します。さきほど述べさせていただいたように、別紙としてアスベストが使用されていると思われる耐火建築物の建物が分かるように届け出用紙を工夫すれば、応急的な措置としては有効ではないでしょうか。

 もう一つ大きな課題は、改修工事です。改修工事は、主要構造物の過半を触らないものであれば、届け出が要りません。内装の一部や全面改装で主要構造物がむき出しになり、吹付けアスベスト等にばく露する危険性があります。把握の難しい問題ではありますが、第7点目の質問として、こうした改修工事のアスベスト被害への対策はどのように行うのでしょうか。

 ただ、アスベストの除去にはコストがかさみます。これまで国がアスベストを認めてきたこともあり、負担増を求められる施工主や業者には割り切れない思いがあります。第8点目の質問として、規制だけでなく、解体費用の補助等を国や県に求めることが必要ですが、当面の措置として、尼崎市からの補助も必要ではないでしょうか。

 以上、今回の調査が実効性のあるものに、また、今後の新たな被害の拡大が予想される解体、改修工事のチェック体制や規制と補助についての回答をお願いいたします。(拍手)



○議長(谷川正秀君) 答弁を求めます。

 湊美化環境局長。



◎美化環境局長(湊稔君) アスベストに関する一連の御質問にお答え申し上げます。

 市有施設の前回までの調査方法及び今回の吹き付け箇所の抽出等の調査方法はどのように行うかとのお尋ねでございます。

 市有施設の飛散性の吹付けアスベスト、吹き付け吸音板の調査につきましては昭和62年に、また、ロックウールは平成12年に調査及び対策を実施して参りました。その昭和62年は、建築物におきます吹付けアスベストの調査を約3,700か所を対象に行いました。また、平成12年には、アスベスト代替品として使用されたロックウールにも一部アスベストが5パーセント以下で含まれているといったことが判明したことから、再度198か所を調査し、除去等の対策を実施してきたところでございます。今回の調査は、国等からの依頼に基づきまして、あらためて設計図書及び目視調査を実施しているところでございます。また、必要なものにつきましては分析等も実施して参ります。

 次に、非飛散性建材の調査はどのように行うかとのことでございます。

 アスベストを含有する非飛散性建材につきましては、学校教育施設、社会福祉施設及び下水道施設につきまして使用実態を調査するよう指示が参っております。その調査方法は、設計図書や現地調査により、アスベスト含有建材の材料一覧表の商品名との照合を行い、使用場所を確認するものでございます。

 次に、今回の調査の結果、アスベスト含有建材の傷みのひどいものについては、交換等適切な処置が必要ではないかとのお尋ねでございます。

 今回の調査は、10月末をめどに取りまとめを行う予定で、現在実施しております。その結果を踏まえまして、対策が必要な箇所につきましては、早急に検討して参りたいと考えております。

 次に、利用者や市民の不安を解消するため、調査の箇所で使用済とかノンアスベストの表示をすればどうかとのお尋ねでございます。

 市有施設につきまして、現在実施しております実態調査の結果を踏まえまして、利用者や市民の不安解消策について、当該施設の管理者と今後協議して参りたいと考えております。

 次に、解体や改修工事の届け出のチェック体制はどうかということのお尋ねでございます。

 建築物を解体、改修する場合には、大気汚染防止法等関係法令に基づいて届け出していただくこととなっております。今後は、建築年代、構造等から、アスベストが使用されていると予想される建築物を事前に把握、リスト化いたしまして、チェック体制の強化を図って参りたいと考えております。

 次に、耐火構造物でアスベストが使用されている場合の届け出用紙の工夫により、アスベストの状況が把握できるのではないかとのお尋ねでございます。

 公害対策課におきましては、騒音、振動関係で必要な建設作業届け出の受付時に、建築物の年代や構造など聴き取るために、別途調査票を作成いたしまして、内容確認できるように、現在工夫したところでございます。今後とも各種の法令の届け出の際には、関係各課との連携を密にいたしまして、議員仰せのような届け出用紙を工夫するなど、アスベストの使用実態の把握に努めて参りたいと考えております。

 次に、改修工事の吹付けアスベストでばく露する危険性のある場合の被害対策はどのように行うかとのお尋ねでございます。

 改修工事につきましては、建設リサイクル法による届け出が必要でない場合もございますが、吹付けアスベストが存在する付近を改修する場合には、県の環境の保全と創造に関する条例の届け出が必要となって参ります。したがいまして、改修工事におきましても、解体工事と同様に、作業基準に基づいて適正処理をするよう指導して参ります。今後は、解体、改修工事に現場立ち入りを強化いたしまして、必要に応じて測定をするなど、飛散防止を図って参りたいと考えております。

 最後でございますが、市からの解体費用の補助が必要でないかとのお尋ねでございます。

 アスベスト除去につきましては、健康被害の拡大防止の面から、適切な措置を行う必要がございます。そのため、建築物解体工事等におきまして経費面での増加が見込まれることから、これらを対象とした国の支援制度が必要であると考えております。こうしたことから、市独自、また兵庫県市長会や全国市長会を通じまして、国に支援策の要望を行ってきたところでございます。

 以上でございます。



○議長(谷川正秀君) 都築徳昭君。

   (都築徳昭君 登壇)



◆9番(都築徳昭君) 今お答えをいただきましたけれども、例えば昭和46年、1987年、あるいは平成13年ですか、調査が行われたということですけれども、この通達の中でも、例えば昭和62年の調査で、国は、トムレックス、プロベスト、コーベックスの3品目についてはアスベストが含まれていますけれども、その他15品目についてはアスベストは含まれていませんというふうに、わざわざ注釈を付けていました。しかし、その後の調査では、そのうち14品目についてアスベストが含まれていたということもあり、たいへんずさんな通達であったということです。それから、平成13年か12年だと思うんですけれども、その中でも、さきほど申しました1980年以降に生産されたものについてはアスベストが含まれていないという注釈がありましたけれども、その中の4品目について、アスベストがやはり含まれていたということです。

 そういった意味では、過去の調査において、今回も2品目にアスベストが含まれていたということになるんですけれども、非常にずさんな通達内容によって調査がされていたということになります。その意味では、この部分について大丈夫なのかどうか、あるいは、今回の調査の中でこういった通達の漏れも含めて調査が行われるのかどうかも再度お聞きしたいと思います。

 それから、解体工事の件の問題ですけれども、実際現状のところでアスベストがありますと、申告をしなければ、アスベストの届け出がなければチェックができないのではないかと質問させていただいたと思うんですけれども、それには回答されていなかったような気がいたします。これは、労働基準監督署に問い合わせたんですけれども、アスベスト工事、これは労働安全衛生法になると思うんですけれども、届け出があったかということで言わせていただければ、平成12年が4件、平成13年が9件、平成14年が5件、平成15年が5件、平成16年は1件、そして平成17年度が9月9日現在で4件、届け出がされているというふうに聞いています。これを見ますと、平成13年が9件と、数が比較的多いんですけれども、やはりアスベスト調査ということがあって、少し届け出が増えたのかなというのがこの数字にあらわれているのではないか。その後だんだんと下がり続けてきて、本年になってまた上昇しているというような気がしてなりません。

 そういった意味では、今後のチェック体制というのはほんとうにしっかりとしていかないと、アスベスト被害というのは、これから製品としては全面禁止になりますから、ほとんど出ないと思いますけれども、解体、改修工事については、新たな被害の拡大をまた生んでしまうということですから、この際、ほんとうにきっちりと対策をしていただきたいと思います。改修工事にいたしましても、建築リサイクル法での80メートルという枠がありますけれども、実際に延べ床面積150平米で3階建ての建物の1階部分だけを例えば改修するということになれば、当然改修届けは必要とされないというふうに思います。そういったところであらためてまたばく露するのではないか。そういった意味では、少しそういったことも含めて対策を講じる必要があるのではないかと私は思っています。できれば回答もお願いいたします。

 最後にお尋ねいたします。

 今回の議会の中で、私は、アスベストに対する補正予算が組まれていないことに対して疑問を持っています。担当課がハードな労働条件で働いていること、この緩和がなくては十分な対策もできないと思っています。また、今後の新たな被害の拡大を防ぐ意味でも、自治体でできること、県や国に求めること等、国もモデル地区というふうに言っているわけですから、国に先駆けて総合的な対策を講じられる専門家等を含めたチームを早急に立ち上げていただきたいし、その予算も必要ではないかと思います。安全安心のまちづくりへ向けてたいへん重要なことと思いますので、御回答をよろしくお願いいたします。

 以上をもちまして、私の質問を終わらせていただきます。どうもありがとうございました。(拍手)



○議長(谷川正秀君) 答弁を求めます。

 江川助役。



◎助役(江川隆生君) 国に先駆けての総合的な対策を講じられる専門家等を含めたチームを立ち上げるべきじゃないかということで、予算についてもどうかということでございました。御答弁申し上げます。

 アスベスト問題は、関係分野が多岐にわたることから、国による総合的な対策が必要と考えております。したがいまして、国に対し、本市をはじめとする各自治体との相互連携とともに、アスベストに関する最新の知見を取りまとめ、情報提供いただくなどの専門的な支援体制の構築と技術的、財政的な支援を要望しているところでございます。

 また、今後市として取組を進めていくに当たりましては、国、県との連携を図りながら、新たに全庁的な体制を構築し、今後必要な予算などにつきましても、その中で精査し、調整して参りたいというふうに考えております。

 以上でございます。



○議長(谷川正秀君) 湊美化環境局長。



◎美化環境局長(湊稔君) 過去の調査と今回の調査等に関する再度のお尋ねでございます。

 今回の調査につきましては、国のほうから、各省庁からさまざまな調査内容が来ております。また、その中にいろんな品目等、アスベスト含有品目等、多数チェックするようになっております。いろいろその省庁によりまして各期限がございまして、当面そういった調査を実施いたします中で、疑義が生じるようなものにつきましては、分析等、その辺も含めて漏れがないように十分検討して参りたいと考えております。

 また、解体時におけるチェック体制の問題につきましては、さきほどもちょっと申し上げましたが、吹付けアスベストの届け出等ということは非常に少ないのでございますけれども、建築リサイクル法、また騒音規制法等につきましては、年間1,000件近い解体に関する届け出がございます。この解体にひっかけるという意味合いで、現在アスベストが使われているかというようなリストをつくりまして、その届け出のリストと届け出の物件等をリスト化したものと十分チェックをいたしまして、現地立ち会い等して参りたいというようなことも考えて、そういうリストづくりをしていきたいというふうに回答したものでございます。

 また、現在、市民のいろんな御心配等、通報等も多数ございます。そういう非常に小さな解体等の通報等におきましても、即職員が現地対応しておりまして、そういったことに対しても十分確認をして参りたいというふうに今考えております。

 以上でございます。



○議長(谷川正秀君) 都築徳昭君の質問は終わりました。

 続いて発言を許します。

 田村征雄君。

   (田村征雄君 登壇)



◆45番(田村征雄君) おはようございます。日本共産党議員団の田村征雄です。

 私は、住民が主人公、住民は主権者、そういう観点から、住民自治のまちづくりについて、市長の政治姿勢をただしていきたいと思います。

 今年の市長の施政方針で、この2年間、財政の再建、行政の体質改善、自治基盤の確立に重点的に取り組み、一定の成果を上げてきたが、引き続き全力で取り組んでいきたいと、市長は決意を述べられました。これらの取組の中で、市長の公約でもある、計画段階から決定までの情報の公開と透明度の高い市政運営、開発重視の市政運営を改め、市民と対話しながらともに取り組む財政再建、職員の働く意欲と能力を高めて市役所の活性化を図る問題などとの関連で、現在の到達の状況、これからの取組について順次伺っていきます。

 日本国憲法の第8章に地方自治の項があり、第92条に地方自治の基本原則として、地方公共団体の組織及び運営に関する事項は、地方自治の本旨に基づいて法律でこれを定めるとし、地方自治法が制定されています。また、地方自治とは、通常団体自治と住民自治があると説明されます。これは、行政機構のトップとして住民から選ばれた長と、同じく住民から選ばれた議会が、チェックアンドバランスの関係を保ち、自立して自治体が運営される団体自治、それから、住民参加と住民合意に基づく住民自治が相互に補完して、住民の安全、健康、福祉の向上が図られ、安全安心の自治体がつくられるよう、理念を指し示しているものと思うのであります。

 まず、住民自治の基盤づくりについてお尋ねします。

 これまでの議会で、市長は、住民自治の基盤づくりは道半ばと答弁されてきましたが、これまでに取り組まれた内容についてお伺いします。

 私は、これまで、住民自治基本条例の制定を求めてきました。また、議会でも、協働のしくみづくりなどの議論がありましたが、住民自治のまちづくりを目指すうえで、市長としてこれからどのような取組を目指すのか、あるいは住民の側にどのようなことを期待していくのか、行政と住民とで協働して取り組む目標として考えておられることなどについて、御所見を伺います。

 次に、情報公開と透明性では、今年度から始まった経営推進会議の公開があります。全国の都道府県レベルでも市町村レベルでも、自治体の最高の意思決定の会議を公開している自治体は少なく、尼崎市の先進的な取組として評価されているのではないかと思います。情報公開制度などについては、今年4月から新しい条例が施行され、意思形成段階からの情報公開などが盛り込まれるなど、改革改善されました。今後の課題は、住民の意見をどう生かしていくのか、住民参加、住民参画をどう進めていくのか、この点にあるのではないかと思います。

 そこで、市長が取り組んでいるそれぞれの取組について質問していきます。

 まず、車座集会や市長室オープントークに取り組んできていますが、これらは、市民や団体との意見交換の場であり、情報の共有、市民参加の意識向上を図ってきていると思います。

 お尋ねします。

 車座集会や市長室オープントークなどで市民との意見交換で出された意見で市政に生かされたことがあれば、具体的事例について伺います。

 次に、全国的にはかなりの自治体が取り組み始めているパブリックコメントであります。市長が実施し始めた2003年7月から2005年7月までの2年間のパブリックコメントの実績を調べてみますと、15年度は、19件のテーマに対して938件の意見の応募があり、16年度は、17件のテーマに対して516件の意見の応募がありました。積極的な意見応募があったと思います。しかし、それぞれのテーマごとのパブリックコメントに応募した市民の意見がどのように処理されたのか、また、応募した市民は当局の見解に納得しているのかどうか、それが問題であります。

 そこでお尋ねいたします。

 15年度、16年度のパブリックコメントに対する市民の意見、計36項目のテーマに対し1,454件の意見が寄せられましたが、当局の原案を変更したり修正した実績は、何項目に対して何件の意見があったのでしょうか。御答弁願います。

 次に、パブリックコメントに寄せられた市民意見に対する市の見解は、市報あまがさきを通じてフィードバックされています。しかし、市報あまがさきはスペースが限られているため、要点を簡単に記載しているだけで、応募した市民にとり、なぜ自分の意見が聞き入れてもらえないのか、説明不十分、納得できないケースが多いということも耳に入ってきています。市民の意見を聴くことは前向きの改革でありますが、応募した市民には、なぜ意見を聞き入れてもらえないのか、十分な説明がなければ不満が残ることになります。不満が積み重なれば、パブリックコメントに対する不信感が募り、どうせ聞き入れられないのだからと、だんだん意見の提出を見合わせることになるのではないでしょうか。悪く言えば、市民の意見を聴いたというアリバイづくりのためのパブリックコメントと受け止められかねません。これまでの議会での質問に対する答弁で、熟度の高い意見なら聞き入れる、採用するとの見解が示されましたが、それでは、熟度が低いという理由で市民の意見を簡単に切り捨てていいのでしょうか。私は、パブリックコメントを募集したテーマについて、意見を提出した市民を含む幅広い市民を対象に、市の考え方を説明し、市民と議論する場をつくるように検討すべきだと考えます。これについて、ある自治体問題の専門家は、狭義的民主主義という表現を使い、住民自治に必要な取組として提案しています。意見の違いは民主主義的なルールの下で討論し合うことにより、両者の意見の理解と認識が深まり、賛成、反対は別として、行政計画の最終的な決定に住民の理解が深まるのではないかということです。つまり、文書で見解を示して、こうですよというやり方は不十分ではないかということです。

 そこで市長に伺います。

 これまで2年間のパブリックコメントに寄せられた市民意見について、どのように評価していますか。答弁願います。

 市長は、市民の意見に熟度の高さを求めるのでしょうか。市の職員は、自治体に係る業務を仕事としてこなしている専門家です。市民は専門家ではありません。熟度は低いかもしれない市民の意見に込められた市民の願いにどうこたえるのか、これが自治体の専門家としての職員、市長の仕事ではないのでしょうか。御答弁願います。

 そして、パブリックコメントを募集した項目については、市民から寄せられた意見に対する当局の見解は、原局の局長や部長クラスが責任者となり、市民説明会を開催し、市民に対して、意見を採用しなかった理由、採用した理由について議論する場を持つべきであると考えますが、市長の見解を伺います。それが住民自治の意識を高めていくことになると思います。

 次に、住民参加のテーマとして、支所設置条例づくりの問題です。

 今年3月の議会で当局が提案した支所設置条例を廃止する条例案は、全会一致で否決されました。安全、健康、福祉のサービス拠点として、地域にある支所を存続してほしいと、住民から提出された陳情はみなし採択され、住民と議会は一致して支所設置条例の廃止にノーという結論を出しました。

 さて、この9月議会には、あらためて支所設置条例の改正案が市長から提案されました。条例案の内容の是非は委員会で審議されるものですが、条例改正案づくりのプロセスについて、これはなぜ職員だけで進めたのでしょうか。地方政治は住民自治の学校と言われます。支所はこうあってほしいとの住民の意見があり、それを条文にしていくうえでは職員の専門性が必要であり、住民と職員が意見を交換しながら、納得と合意の下で条例案づくりに取り組む、そして、こういう取組の積み重ねが、住民自治の意識を高めていくのではないかと考えます。市民代表、学識経験者などが入った審議会の答申に基づき条例をつくる場合は別として、条例によっては住民参加でということです。

 そこでお尋ねします。

 新しい条例に基づく支所は、保健サービス業務、福祉サービス業務、市民課、地域振興課業務など、住民に最も身近でたいせつな地域のサービスセンターになると思いますが、そういう施設の在り方を規定する支所設置条例づくりについては、住民参加で住民の声を生かす取組があってもよかったのではないでしょうか。御答弁願います。

 次に、当局としては、支所、出張所、保健センターの施設統合に取り組んでおり、それぞれの施設の配置図案が提示されています。そこで、施設統合を進めるうえで、住民や職員の意見を聴きながら取り組んでいるのかどうかが問題であります。この問題は、経営再建プログラムで提起され、支所、出張所等の存続を求める住民運動があり、最終的には、議会での議論に基づいて6か所の地域の支所と保健センター、二つの施設を一つに統合することとなりました。狭くなる建物で存続されるサービスを従来どおりに実施しようとすれば、さまざまな問題点が出てくるものと思われます。市民にとって利用しやすいかどうか、職員にとって仕事がしやすいのかどうか。つまり、市民の意見、職員の知恵を生かす取組姿勢があるのかどうかであります。この点に十分留意した取組でなければならないと考えます。

 そこで市長に伺います。

 新条例に位置づけされる支所の中に旧保健センター業務が入ってくる際に、特に精神障害者のリハビリのための活動場所の確保や乳幼児健診、予防接種、更に高齢者、障害者、そして幼児を抱えた母親の安全な出入りや階段の上り下りの安全をどう確保するのか、駐車場やベビーカーの置き場をどう確保するのかなど、サービスを受ける市民のさまざまな不安の解消などについては、利用者、住民の意見、現場職員の知恵を生かして解決しようとしているのかどうか、取組姿勢について伺います。

 次に、2006年度の市政推進に向けた調整方針にかかわって質問していきます。

 1990年代の2人の市長、前々市長と前市長の12年間の尼崎市は、にぎわい・創生という都市像の下、駅前再開発など大型開発を優先する市政運営が行われました。バブルが崩壊して、経済指標が右肩下がりの時期でしたが、こんなときに開発重視の市政運営を進めれば、財政破たんを招くと、日本共産党議員団は一貫して2代にわたる市長らの市政運営を批判してきました。JR尼崎駅北の第一地区、駅前地区、第二地区の再開発事業費は、補助金を含め合計846億円、JR立花駅南第二地区再開発には、同じく354億円、阪神尼崎駅東地区再開発事業、空中回廊などの阪神尼崎駅北の都市拠点整備事業には400億円、これらの事業で合わせて1,600億円近い事業費が投入されました。それらの事業のうち、駐車場整備事業などの市債残高、つまり借金残高は約444億円もあり、今も市の負担として市の財政を苦しめています。尼崎市の財政危機は、一般財源の歳入で900億円を超えていた税収が、今は200億円も減ったことが最大要因です。不良債権処理とリストラ推進の経済運営は、中小企業の倒産と失業者を増やし、正社員を減らして短期雇用のパート労働者などを増やした小泉政治の下で、勤労者、市民の収入減による市民税の減収、法人の経営悪化による法人市民税の減収、競艇場収入の減などで尼崎市の財政を痛めつけています。また、小泉政治の下で、所得格差の拡大、生活保護世帯の増加、貯蓄なし世帯の増加など、生活困難世帯が増え、勝ち組、負け組という嫌な言葉が出てきています。こうした税収減、収入減の下で、歳出に占める人件費、借金返しの公債費、生活保護などに係る扶助費の義務的経費の負担とウエートが大きくなっています。これまで職員削減による人件費の減を図ってきたものの、過去の開発事業による借金返しの負担も大きく、当局として、経営再建プログラムに基づき、市民サービスの後退を含む行財政改革に取り組んできているものと受け止めています。

 各局局長に対して、6月20日に市長名で平成18年度の市政推進に向けた調整方針が発信されました。つまり、来年度予算編成に当たり、各局が枠配分予算や事業などの見直しを行うよう求めた方針であります。調整方針では、15年度以降、経営再建プログラムに基づき約300項目の改革改善や財源対策を実行し、約550億円の取組効果を上げ、職員定数についても約600人を削減するなど、着実な進ちょくを図ってきたとしながらも、財政構造の抜本的な改善という点では課題を残しているとし、新たな改革改善項目の開拓や未実施となっているプログラム計上項目の具体化も鋭意努めているとしています。

 ところで、前市長が発表した当初の経営再建プログラムでは、同和事業に関連する総合センターなどは聖域扱いで、行財政改革の対象事業にされていませんでした。財政改善のためとして、支所、出張所等の統廃合が市民に提起された際、それによる財政効果額よりも、同じ公共施設である総合センターなど旧同和関連施設の用途、職員配置の見直しをすれば、もっと大きな効果額があると、日本共産党議員団が明らかにし、財政改善のため、旧同和関連施設の見直しを強く求めました。市民から見れば、市民サービスや福祉サービスをカットする前にやるべきことがあるだろうということであります。これは当然だと思います。

 そこで伺います。

 市民と対話しながら、ともに取り組む財政再建を公約していますが、財政再建のためには、すべての情報を市民に公開すること、行財政改革の対象事業には開発事業や旧同和関連施設など聖域をつくらず、市民的な議論の場を経て事業の優先度を決める取組が基本的に必要だと考えますが、市長の見解を伺います。

 さて、調整方針では、新たな項目と改革と追加で3項目の取組を挙げ、既存計画計上分で実施に至っていない項目では、期間内に課題の整理や見直し内容、実施時期の具体化を図るとしています。これらの項目の中には、小学校給食調理業務の見直し、市立幼稚園の見直しなど13項目があります。例えば、子どもと市民の暮らしにかかわるこうした問題は、まず行政経営推進室と所管局に提案させるやり方でいいのだろうかという問題であります。現行の小学校給食調理業務は、自校単独直営という優れた方式で実施しています。子どもたちの食事の規則性、栄養管理などの面、また、近年、食育という面から子どもの食事と健全育成に社会の注目が集まっているとき、財政を理由にして小学校給食の調理業務を給食会社などに委託することがあっていいのだろうか。今は、煮干し、かつお節、昆布を使い、みそ汁のだしをきちんと取っているのに、外部委託などにすれば、インスタントのだしや人工調味料を使うなど、コストダウンを図ることになるでしょう。給食事業では、O−157など、往々にして食中毒事件もありますが、外部調理や委託方式などにした場合は、被害が広域的に広がります。自校単独調理では、衛生管理もしやすく、仮に食中毒があったとしても、被害は最小限にとどめることができます。また、身近な場所で生徒たちが給食調理の現場に接することで、給食の教育的意義も理解しやすいとも言えます。

 そこでお尋ねします。

 学校給食における自校単独直営という優れた方式は、人件費というコストに代えられないメリットがあるのではないかと考えますが、いかがでしょうか。

 また、現行の小学校給食調理業務の見直しをするとしていますが、教育委員会と行政経営推進室の職員だけで取組案をつくって、パブリックコメントで意見を求める、そういう取組でなく、給食調理職員、学校教師や保護者、市民とともに議論し、取り組んでいくことを求めますが、市長の御所見を伺います。

 以上で第1問を終わります。(拍手)



○議長(谷川正秀君) 答弁を求めます。

 白井市長。

   (白井 文さん 登壇)



◎市長(白井文さん) それでは、田村議員の御質問にお答えいたします。

 まず、住民自治の基盤づくりのこれまでの取組とこれからの取組について、また、住民の側にどのようなことを期待しているのかというお尋ねでございます。

 住民自治の基盤づくりのためには、まずは情報を提供し、そして共有化を図るとともに、まちづくりへの参画意識を高めていく必要があると考えております。また、その一つの方法として、車座集会や市長室オープントークなど、まちづくりについて一緒に考えていく場の提供、それとともに市民団体との意見交換等を行って参りました。その中で、特に地域リーダーの育成支援が重要であると考えております。そのためにも、自治の担い手である市民による公益的な活動がしやすい環境を整え、地域での活動のすそ野を広げるとともに、それぞれの活動団体が連携しやすいように、今年度、各支所にコミュニティルームの整備を進めるとともに、コミュニティ活動を支援する新たな補助制度等を新設いたしました。

 こうした取組を通じて、市民にまちづくりへの関心と興味を持っていただき、自分たちのまちは自分たちでつくるという地域のやる気や熱気の高まりとともに、地域の課題を市民同士の協働、連携により解決していこうという気運が醸成され、自ら行動する市民が増えていくことを期待しているところでございます。

 次に、財政再建のためには、すべての情報を市民に公開し、行財政改革の対象に聖域を設けず、市民的な議論の場を経て事業の優先度を決める取組が必要だと考えるがどうかというお尋ねでございます。

 財政再建の取組については、田村議員御指摘のように、本市の厳しい財政状況をはじめ、市政に係るさまざまな情報を共有し、市民の皆様の御理解と御協力を得るよう努めることがたいせつであると考えており、今後も引き続き市政情報の公表、そして、より分かりやすい公表に努めて参ります。

 また、事務事業の見直しにつきましては、本市が直面している危機的な状況を乗り越えるため、聖域を設けず、すべてを見直し対象とし、経営再建プログラムの執行方針に基づき、取組を進めているところでございます。こうした見直し案の策定につきましては、パブリックコメントで御意見を募りますほか、市民生活に大きく影響する計画案を策定するに際しましては、事案に応じてタウンミーティングや地元説明会を開催するなどの取組を実施して参りましたが、今後ともさまざまな機会を捕えて、市民の皆様の御理解、御協力が得られるよう努めて参りたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(谷川正秀君) 村山企画財政局長。



◎企画財政局長(村山保夫君) パブリックコメントにつきましての関連の質問にお答えして参ります。

 まず、車座集会や市長室オープントークの御質問がありましたので、それを先にお答えさせていただきます。

 出された意見を市政に生かした具体的事例はというお尋ねでございます。

 車座集会と市長室オープントークは、市民と市長との直接の意見交換の場を設けることによりまして、情報の共有化を図るとともに、市政への参画意思を高めていただくことを主たる目的として実施しているものでございます。したがいまして、市民の御意見を直接的に市政に反映するといった場ではございませんが、出された御意見の中で、すぐに実施可能なものにつきましては、平素の事業や業務に役立てるよう努めております。

 採用いたしました具体的事例というのはそんなに多くないわけなんですけれども、事例の一つといたしましては、今年1月に市報の災害特集版を全戸配布いたしましたが、その内容は、昨年10月の災害をテーマとした車座集会で市民から出された、避難勧告と避難指示の違いが分からないとか、避難場所を含めた防災関係の地図が欲しいなどといった御意見も踏まえたものでございます。

 続きまして、15年度と16年度のパブリックコメントに対する市民の意見、36項目のテーマに対しまして1,454件が寄せられたが、原案を修正した実績はどうかというお尋ねでございます。

 15年度、16年度のパブリックコメントにおいて、市民の皆様の御意見を参考に原案を修正した件数でございますが、36案件のテーマのうち3案件のテーマについて、合計30件の意見を取り入れた実績でございます。

 次に、これまで2年間のパブリックコメントに寄せられた市民意見についてどのように評価しているか、また、市民の意見に熟度の高さを求めるのかといったお尋ねでございます。

 パブリックコメント制度は、素案段階での計画等を公表し、意見を求めることによりまして、行政の説明責任を果たす、そういう役割とともに、市民の市政への参画機会の確保や意見を反映することにより、計画の熟度を高めていこうという目的で実施しているものでございます。これまでの2年間の制度運用の実績を顧みますと、市の意思形成の途上で市民に意見が述べられる機会を確保することで、さまざまな御意見が寄せられるようになりました。ただ、依然として賛否を問う制度と受け止められているなど、パブリックコメント制度の趣旨が正確に市民に伝わっていないこと、また一方では、市民から見れば、提出した意見が十分に議論され、意思形成過程において反映されているのかという実感がわきにくいというものとなっておりまして、制度運用面での課題と認識しております。

 次に、パブリックコメントの市民意見に熟度の高さを求めるのかとのお尋ねでございますが、制度の趣旨から、行政とは異なった意見を参考にして、施策や計画をよりよいものにしていこうということでありますので、意見そのものの熟度の高さを求めているものではございません。

 続きまして、パブリックコメントで市民から寄せられた意見に対する当局の見解は。原局の局長や部長クラスが責任者となって市民説明会を開催して、意見の採否の理由について議論する場が必要ではないかというお尋ねでございます。

 パブリックコメント制度は、今申し上げましたように、広く市民の御意見をお聴きする中で説明責任を果たし、透明で開かれた市政運営を確保しようとするものであります。改善すべき点が多々あるところではございますが、制度手続きに基づき寄せられた意見として市の考え方を提示することで、制度の目的は一定程度果たしているものと考えております。また、パブリックコメントの手続きだけではなく、事業内容によっては、直接地域へ出向きまして説明会などを開催し、御意見をお聴きする場も必要と考えておりますので、こうしたことも併せ持って説明責任を果たしていくものでございます。

 以上でございます。



○議長(谷川正秀君) 玉井市民局長。



◎市民局長(玉井啓一君) 支所設置条例づくりについては、住民参加で市民の声を生かすべきではなかったかとのお尋ねにお答え申し上げます。

 市民生活にかかわる身近な施策や事業の推進に当たりましては、市民への情報の共有化に努めますとともに、広く市民の御意見を聴きながら進めていくことがたいへん重要であると考えております。

 こうした考え方の下、支所、出張所、保健センター等の統廃合に当たりましても、各地区ごとに開催いたしました市民説明会や意見交換会、アンケート調査、パブリックコメントなどの取組を通じていただいた御意見や行財政改革調査特別委員会からの御意見を踏まえ、最終案を取りまとめてきたところでございます。今回御提案申し上げております支所設置条例の全部改正案につきましては、こうした市民参加等の取組経過での市民の御意見に加え、本年2月議会における御意見を踏まえまして、最終案を条例化したものでございます。

 以上でございます。



○議長(谷川正秀君) 高岡医務監。



◎医務監(高岡道雄君) 支所の中に旧保健センター業務が入るに当たり、サービスを受ける市民のさまざまな不安の解消について、利用者の意見、現場職員の知恵を生かしているかとのお尋ねでございます。

 現在の財政状況を考えますと、施設面における抜本的な改造や改築は困難でありますが、必要な施設面の整備やリハビリ事業を1階で実施するなどの事業面での工夫を行うことにより、極力市民サービスの低下につながらないよう努めて参ります。

 また、具体的に作業を進めるに当たりましては、地域の利用者の意見を身近に受け止め、市民サービス等にその意見を反映できる保健センター職員が参画した中で検討を進めております。

 以上でございます。



○議長(谷川正秀君) 保田教育長。



◎教育長(保田薫君) 学校給食の自校単独直営という方式は、コストに代えられないメリットがあるのではないか。また、給食調理業務の見直しについては、調理職員、教師、保護者、市民と議論をし、取り組んでいくべきではないかというお尋ねにお答えいたします。

 学校給食における調理場方式として、本市が採用している単独校調理場方式と、複数の学校の給食調理を行う共同調理場方式があり、また、その運営体制も、市の調理員が調理業務等を行う直営体制と民間業者に調理業務等を委託するという方式がございます。これらの方式や運営体制につきましては、それぞれメリット、デメリットがありますことから、総合的に判断する必要があると考えているところでございます。

 また、小学校給食調理業務の見直しにつきましては、現在、学校長、学校栄養職員、調理師等で構成する学校給食検討会におきまして検討しているところでございます。今後この検討会におきまして、保護者等の御意見を聴きながら、子どもたちにとって最もよい方向で改革改善の方向性を示していきたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(谷川正秀君) 田村征雄君。

   (田村征雄君 登壇)



◆45番(田村征雄君) 第1問目の質問に答弁いただきましたが、私は、住民自治の意識をどう高めていくのか、これはほんとうに大事な課題だと思います。その中で、特に職員と市民が意見を闘わせていく、こんなことがそういう自治意識を高めるうえでほんとうに大事なことだと思います。そういう意味で、さきほど都築議員の高校改革の問題でも、説明が不十分だという意見もありましたし、それから、私がこれから取り上げる緑遊新都心開発の問題でも、まだまだ住民に対する説明は不十分だと思っています。住民に対する丁寧な説明、そして、局長や部長などが住民の前に出て活発に意見交換を行う、そういう取組が私は必要だと思います。そうすれば、前の市長時代とは違うなと、尼崎は変わったなと、そういう取組が大いに進むように要望して、2問目に行きたいと思います。

 都市再開発事業、緑遊新都心開発事業などについて、順次質問していきます。

 出屋敷リベルのダイエーの撤退について、まず伺いたいと思います。

 出屋敷駅北地区では、阪神電車の連続立体交差と関連させ、公共オープンスペースの確保、密集住宅地域の改善などを図るため、再開発事業が取り組まれました。補助金を含め工事費215億円をかけて、尼崎市施行の再開発事業として平成2年に完成、オープンしました。キーテナントとしてダイエーが営業し、それから15年、リベルの1階と地下を中心として、今では特に高齢者にとっては地域の身近な生鮮食料品の買い物に、バリアフリーの店舗でもあり、買い物はここしかないと利用され、定着してきています。ダイエー撤退の要因は、ダイエー内部の経営の問題だけでなく、市内に大型店舗が相次ぎ出店したため、商業面積が過剰になり、いわゆるオーバーストアの状態にあるうえに、地域住民の消費購買力の低下などが店舗の売上げに影響したことが要因の一つと考えられるのではないかと思います。

 まず質問します。

 ダイエーが出屋敷リベルから撤退するという残念な事態が起きていますが、再開発事業を施行した尼崎市として、現在の市全体の商業面積と、市民の消費購買力のバランスについてどのようにお考えでしょうか。オーバーストアではないのでしょうかということであります。

 それから次に、ダイエー撤退後の問題点と対策については、質問する予定でしたが、昨日の答弁で、核店舗誘致対策会議を設置して取り組むとの答弁がありました。大いに努力していただきたいと思います。

 そこで、次の要望にとどめます。

 まず第1に、生鮮食料品、日用品の売り場はぜひとも残していただくように要望します。

 2番目に、高齢者の福祉施設、こういうものが入るように検討していただきたいと思います。以上、要望しておきます。

 次に、緑遊新都心開発事業が進められ、キリンビール社は、大規模商業施設の計画を既に発表しました。しかし、JR尼崎駅北地区では再開発事業が先行し、今ではアミング潮江商店街が地元の住民にも定着してきています。そこにアミング再開発時点では想定していなかったキリンビール社の工場撤退と大規模商業施設計画が発表され、工業地域から商業地域などに用途変更することが既に都市計画決定されています。

 実は、これに類似したことは伊丹市で既に起こっていました。JR伊丹駅前西側の再開発事業、アリオというのですが、1988年に完成し、17年経過しています。オープン当時は東洋ゴムが操業中でしたが、その12年後、2000年にJR伊丹駅東にある東洋ゴムが近畿圏最大級駅前型メガショップセンターの建設を発表します。これがダイヤモンドシティテラスで、2002年10月にグランドオープンしました。店舗面積は5万2,000平方メートル、駐車台数2,500台、ジャスコをキーテナントとし、8館のシネマコンプレックス、トイザらスなど、152のテナントで構成されています。ダイヤモンドシティには、1日の来街者数が、オープン後の1年間は平均5万人、次の1年間の平均が4万7,600人、今も月間で130万人もの来街者があり、1日の車の駐車台数は7,000台から8,000台とのことであります。

 月間130万人を超える巨大な集客力を持っています。このダイヤモンドシティという大規模商業施設が、すぐ近隣の再開発アリオや阪急伊丹駅の間を結ぶ中心市街地にどのような影響を与えたのか、伊丹市の対応はどうであったのか、尼崎市としても注目すべきではないでしょうか。私は、8月9日、同僚議員らと伊丹市に調査に行き、伊丹市経済文化部の藤原部長らが応対してくれました。聞き取りでは、伊丹市とダイヤモンドシティ社は、ダイヤモンドシティが出店する前後に商業動向調査として一定地域の対象者に対して、居住者に対する買い物調査、商業地区への来街者調査、市内11の商店会への経営者調査を聴き取り、アンケートなどの方法で実施しています。出店前はダイヤモンドシティが行い、出店1年後に伊丹市が調査を行い、これらの結果は市議会に報告されています。この調査によるダイヤモンドシティ出店による影響のあらましは次の点でした。それまで売上げがゼロ円だった場所に出店したダイヤモンドシティの平成15年度の売上げは385億円もありました。ダイヤモンドシティの出店で、中心市街地では出店前519億円の売上げがマイナス34億円、6.6パーセントの売上げ減です。伊丹市内の中心市街地以外では、出店前1,054億円の売上げがマイナス102億円、9.7パーセント減であります。ダイヤモンドシティに隣接する再開発アリオは、20パーセントの売上げ減とのことでした。ダイヤモンドシティに来る来街者調査では、伊丹市内から42パーセント、尼崎市から9パーセントほか、川西、宝塚、豊中などから来ているとのことです。経営者に対するダイヤモンドシティオープン前に比べての経営動向調査の売上げ高、客数、利益の調査では、いずれの指標も、減少した経営者数は全体の50パーセント台、横ばいが30パーセント台、増加したのは、たった2パーセントとのことです。それに対して伊丹市は、ダイヤモンドシティを敵視しない、既存の商店街と共存を図るとしています。伊丹市は、JR伊丹駅から西、阪急伊丹駅までの間の中心市街地との共存を図る具体策として、大型店対策資金の適用、商業振興特定誘致地区補助制度の拡充を実施。空き店舗に新たに6店舗を誘致、2店舗を改築、開店させ、PR活動やライトアップなど、魅力づけやさまざまなイベントとTMOへの支援を行っています。

 以上がダイヤモンドシティオープン後の伊丹市の調査の概要です。つまり、先行した直近の再開発事業アリオは、売上げが20パーセントも減って、厳しい営業にあえいでいます。ダイヤモンドシティを除く伊丹市内の市場、商店街、小売店では、売上げ、来客、利益がともに落ち込んでいるとのことです。

 さて、JR尼崎北の潮江再開発は、第一地区、駅前地区に続き、第二地区が1992年11月完成しました。JR東西線の開通、新快速の停車駅となり、尼崎の東の都市核として発展させようと位置づけられ、アミング潮江商店街と併設された住宅、マンション、そして周辺には民間のマンションが林立する状況に至っています。しかし、これらの再開発が計画された時点では、キリンビール社は工場が操業中であり、尼崎駅北の再開発事業は、ビール工場の操業を前提としたものでした。キリンビールの工場が市外に転出し、その跡地に大規模な商業施設ができるとは、当時だれも考えなかったでしょう。キリンビール社から発表されたキリンガーデンシティ構想では、店舗面積が6万平方メートル、ここには阪神百貨店、スーパー平和堂、シネマコンプレックスが入ると発表され、このほか専門店、飲食店、サービス店などが入り、駐車場は2,000台とのことです。阪神百貨店は、食料品などを主体にしたいと発表しており、スーパー平和堂の出店と併せると、コア潮江、阪急オアシス、生鮮館エーベルもアミング街区の小売り店舗も、競争でひとたまりもなく営業不振に追い込まれるのではないか。閉店、倒産に追い込まれるのではないか。これは十分にありうることだと考えます。出屋敷リベルで集客や売上げが低下し、空き店舗が増え、ダイエーの撤退という状況を目の当たりにみますと、キリンガーデンシティのオープンにより、先行して商店街を形成しているアミング潮江が寂れてしまうのではないか。そうすれば、市出資の第3セクター、アミング開発の経営も行き詰まる事態になります。地元の商業者は今、市は何を考えているのかという思いがあるでしょう。市議選前の議会には、一つには、地元住民団体の1万1,500人の署名を添付した緑遊新都心開発の見直しを求める陳情、二つには、潮江西社協会長らから提出された緑遊新都心の用途地域変更等を求める陳情、三つには、オリーブハイツ尼崎管理組合が提出した道路拡幅計画の見直しを求める陳情、四つには、今年2月にアミング潮江イーストA−3棟管理組合施設部会から提出された緑遊新都心商業施設計画の住民合意等についての陳情の4件が提出されました。これらの陳情のうち、地域住民が懸念している住環境への影響、車の増加による環境悪化、交通事故の増加の不安などは、キリンビール社が今後の大店立地法の申請時に住民に説明会を持つとしています。

 問題は、アミング潮江商店街や市内の小売店への影響の問題であります。ダイヤモンドシティが出店した伊丹市の例をとれば、今売上げゼロ円のキリンビール社の工場跡地に大規模商業施設ができて、400億円から500億円の規模の売上げを想定し、約40パーセント程度は尼崎市内からの集客ということであれば、直近の小売店舗、市内の小売店舗の来客が減る、売上げが減るという問題が十分に考えられます。こうした場合、既存の小売店は、ダイエーと違い、撤退できないのです。隣の工場跡地に巨大な商業施設がつくられ、尼崎市が先行して再開発したアミング潮江商店街や周辺の小売店がすたれれば、巨額の投資をしたのは何のための再開発だったのかということになります。私は、緑遊新都心開発が持つこの問題点を、これまで議会で一貫して問題提起をしてきました。開発事業を所管している都市整備局の答弁は、共存と相乗効果を図るという答弁でした。

 そこでお尋ねします。

 伊丹市は、産業文化部、つまり産業振興を所管する部門が、ダイヤモンドシティの出店に対する対策、その効果は検証が必要だとしても、ともかく共存についての具体策に取り組んできています。尼崎市では、キリンビール社の大規模商業施設とアミング潮江商店街との共存と相乗効果を図ると都市整備局が答弁してきましたが、共存の具体策を検討したのでしょうか。また、本来なら産業経済局が取り組むべきでありますが、共存の具体策をどのように検討していくのでしょうか。都市整備局と産業経済局のそれぞれの取組と連携、調整に遅れや不十分さがあったのではないでしょうか。併せて御答弁願います。

 大規模開発構想段階でのキリンビール社が主催する説明会が6月25日に開催され、300人近い住民が参加しました。この説明会の後、住民の意見が募集され、19通の意見や要望が提出され、住民の共通意見ごとにキリンビール社の見解が公表されています。住民から、従前のアミング開発が寂れて営業が成り立たないとか、コア潮江が発展していけるようにとか、キリンビール社は地元商店街との共存は可能との見解だが、具体的な資料を示してほしいなどの意見が出され、それに対してキリンビール社から、計画では周辺諸都市からの来街者が増加するように施設づくりを進めていきます。当施設が他のエリアからの関心を集め、多くの来街者を呼び込むことにより、地元の商業社様のビジネスチャンスも増えるものと考えていますとの見解でした。

 そこでお尋ねします。

 キリンビール社の見解では、周辺都市からの来街者が増えるような施設づくりをするとしていますが、伊丹市内から40パーセント台の来街者があったダイヤモンドシティのように、それは当然尼崎市内からも集客することになります。尼崎市内からの集客について一言も言わないキリンビール社の見解は不十分であります。大規模開発の構想段階での届け出制度に基づき、尼崎市内からの集客についても見解を出すよう、尼崎市はキリンビール社に対して指導、助言すべきではないのでしょうか。答弁願います。

 更に、地元の商業社にビジネスチャンスが増えると言いますがキリンビール社の商業施設と対抗できる施設、つまり、店舗の改装などが必要であり、取り扱う商品のグレード、品ぞろえ、値段、大量宣伝など、地元の商業者には相当の投資を必要とすると思いますが、尼崎市やキリンビール社も入っている地元商業者との連絡協議会では、地元の商業者はビジネスチャンスと捕える意見が出されているのでしょうか。また、市長は、キリンビール社の見解を支持しているのでしょうか。併せて御答弁願います。

 次に、最近の事件で、橋りょう工事において関連する大手企業が談合し、その談合を道路公団が指揮していた、いわゆる官制談合があったことが明らかになり、税金が食い物にされていた事実が究明されつつあります。緑遊新都心開発事業の土地区画整理事業は、道路整備や公園整備などを都市再生機構が施行する事業で、総事業費230億円のうち尼崎市は86億円を負担、国の補助金が82億円でありますが、市民の負担、国民の負担であることを踏まえると、関連する工事に談合などによる不当な工事費となることは許されません。都市再生機構の発注であり、契約案件として議会にかからない。市民としては、どこでチェックされるのか、どのようにチェックされるのかも分からない状況です。

 そこで、私が調べた結果に基づき質問していきたいと思います。

 2003年度については、駅前4号線、駅前1号線の道路整備工事、区画街路ほか道路整備、配水工事等の8件で、8件とも指名競争入札で、市内業者が落札しています。平均落札率は70パーセントでした。2004年度は、駅前1号線、街区道路など11件で、うち9件は指名競争入札で、平均落札率は81パーセントであり、他の2件は匿名随意契約で、落札率はそれぞれ98.3パーセント、97.2パーセントと、比較的高値の落札でした。市の負担金、国補助金で168億円の事業費は節減を図らなければと考えます。

 そこで質問します。

 まず、都市再生機構の入札方式ですが、阪神間の業者に制限した制限一般競争入札が望ましいと思いますが、談合が起きやすい指名競争としているのはなぜでしょうか。2004年度工事のC街区の配水管取付工事、C街区の整地工事の2件は、比較的高値落札となっていますが、この2件は、なぜ匿名随意契約なのでしょうか。また、事業費の節減を図るために、都市再生機構に対して働きかけをしているのでしょうか。併せて御答弁願います。

 次に、キリンビール工場跡地の東北側のいわゆる保留地と南側JR線路沿いの場所、合わせて2万平方メートルに対する土壌汚染調査で、保留地の土壌汚染では、ひ素が基準値の8.5倍、鉛が1.6倍、地下水汚染でひ素が9.4倍検出され、JR線路沿いの場所では、土壌汚染のひ素が基準値の12倍、地下水汚染のひ素が基準値の13倍検出されました。対策として、キリンビール社は、6月から7月ごろにかけ、汚染土壌を排出撤去し、新しい土と入れ替えを完了したとのことであります。基準値を超えるひ素が検出されたことや、それらを除去する対策については、キリンビール社は地元社協を通じて説明したとのことであります。住民に対するキリンビール社の説明責任は十分だったのでしょうか。今後のことがありますので、幾つかの点で質問します。

 キリンビール工場跡地の保留地以外の場所からも、ひ素など有害物質が検出される可能性があります。保留地でないところについては、キリンビールの商業施設の場所、駅前1号線の道路部分などになりますが、これらのすべての場所はキリンビール社の責任で土壌汚染の実態調査を実施すべきでありますが、市との協議でどこまで確認されているのでしょうか。

 次に、これまでの社協への説明会などで、キリンビール社は、その土をたとえ口に入れたとしても、なんら害がありませんと説明したとのことです。基準値を超えているのに、ことさら害がないことを強調するような説明は問題があると思うが、どうでしょうか。見解を伺います。

 次に、8月23日の読売新聞の報道によれば、昨年9月にキリンビールの工場跡地を掘削したところ、排水処理があったところの1メートルの深さのところに約150トンものアスベストを含む土壌が見つかったとのことであります。成分分析でアスベストを検出したため、キリンビール社が尼崎市に報告したものの、住民に明らかにされないまま処理がされています。

 そこでお尋ねします。

 キリンビール社周辺の住民は、全員が社協に加入していない実態があります。基準を超えるひ素の検出の件といい、アスベストの件といい、キリンビール社の住民全体に対する説明責任は十分に果たされていないのではないかと思いますが、どうでしょうか。

 今後新たな土壌汚染問題が明らかになった場合、少なくとも住民全体を対象にした説明会を開くよう、市としてキリンビール社に申入れすべきであります。併せて御答弁を求めます。

 以上で第2問を終わります。(拍手)



○議長(谷川正秀君) 答弁を求めます。

 岩田産業経済局長。



◎産業経済局長(岩田強君) まず、出屋敷リベルからのダイエー店の撤退に関しまして、市の商業面積と消費購買力のバランスについてどのように考えているのかといった御質問でございます。

 出屋敷地区の市街地再開発事業の核となりますリベルの商業施設は、中央・三和・出屋敷と連たんいたします一大商業地区の中で、大きな役割を担うことを目的といたしまして、周辺地域にとどまらず、阪神沿線も商圏として捕えた中で、そうした期待の中で整備したものでございます。しかし、核店舗ダイエーの経営状況は、その後の加速しました消費者ニーズの多様化、競争の激化等の影響を受け、売上げが減少し、厳しい運営が続く中で、ダイエー社そのものが経営再建に取り組んだ結果として、今回正式に閉鎖が決定されたものでございます。リベルの商業機能につきましては、当初予定をいたしておりましたねらい、また、これまで地域に根づいた商業施設としての役割から、今後とも必要であると考えております。こうしたことから、ダイエーの床所有者でございます日本生命等に対し、新たな店舗誘致を働きかけておるところでございます。

 お尋ねの商業の受給バランスに関しましては、市内の売り場面積が増加傾向にありますが、個々の商業施設の規模や購買層、商圏などによって異なりますことから、市域内だけで量れるものではないと考えております。

 次に、緑遊のキリン跡地の大規模商業施設とアミング潮江商店街の共存策を検討しているのかという御質問でございます。

 緑遊新都心地域における大規模商業施設の立地は、アミングを含めました地域全体が一体的にその魅力が向上し、集客力が高まるものと考えております。ただ、まち全体としてどのように回遊性を確保していくのか、更には、既存商業の魅力をどのように高めるかといった課題がございまして、これらの課題を克服することによって、ほんとうの意味での相乗効果が発揮されるものと考えております。我々産業経済局といたしましては、大規模小売店舗立地法や商業立地ガイドラインの趣旨を踏まえ、都市整備局と連携を図りながら、商業の活性化は商業者自らの主体的な取組が不可欠であるという認識を基本といたしまして、既存商業の魅力づくり等の支援を積極的に展開して参りたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(谷川正秀君) 松井技監。



◎技監(松井重紀君) それでは、緑遊新都心に係ります質問に順次お答えをいたします。

 キリンビール社の大規模商業施設とアミング潮江商店街との共存の具体策を検討しているのか、また、取組と調整に遅れや不十分さがあったのではないかというお尋ねでございます。

 緑遊新都心は、アミング潮江と一体的となった広域的な拠点形成を目指しており、両地区の連携や回遊性の確保がまちづくりの重要な要素であると考えております。そうしたことから、アミング潮江との共存の具体策につきましては、昨年11月以降、市、キリン社、都市機構の3者と地元商業者などで構成いたしますアミング潮江商業連絡協議会との間で、キリン社の開発計画、駅前2号線を中心とした一体的なまちづくりやにぎわい形成などについて協議し、意見交換を行っておるところでございます。地元からは、アミングとの連携が図れるような施設や設備を整備してほしいなどの意見が出ており、アミング潮江との連携について協議を続けているところでございます。今後とも引き続きアミング潮江との共存に向け、市、キリン社、都市機構の3者により、アミング潮江商業連絡協議会との意見交換を十分行い、キリンビール社の開発計画の中で具体化に取り組んで参りたいと考えております。

 また、取組と調整の内容や時期につきまして、関係機関と連携し、適宜適切に対応して参ったところでございます。

 次に、大規模開発構想段階での届け出制度に基づき、市内からの集客についても見解を出すよう、市がキリンビール社に指導、助言すべきではないかというお尋ねでございます。

 キリンビール社は、大規模開発構想段階での届け出手続きの中で提出された意見に対しまして、周辺諸都市からの来街者が増加するように施設づくりを進めていくとの見解を示しておりますが、御指摘の市内からの集客も含めた来街者の予測などにつきましては、今後、大規模小売店舗立地法の手続きを進めていく中で地元等に対して十分説明を行うよう、キリンビール社を指導して参ります。

 次に、地元の商業者はキリンビール社の商業施設の出店をビジネスチャンスと捕えるとの意見が出されているのか、また、市長はキリンビール社の見解を支持しているのかとのお尋ねでございます。

 地元商業者の意見では、大型商業施設の出店により、売上げなどに影響があるとの意見がありますが、一方では、集客につながるとの期待もあり、商業者として共存を図っていきたいとの意見も出ております。市といたしましても、隣接するアミング潮江などの商業施設と一体になることにより、JR尼崎駅周辺地域全体の発展につながるものと考えております。

 次に、都市機構の契約方法は、なぜ一般競争入札でなく指名競争入札なのかとのお尋ねでございます。

 都市再生機構は、平成13年度から、技術的適性に加え、阪神南県民局管内の地元業者などの育成に配慮した工事希望型指名競争入札制度などを創設し、工事発注に取り組んでおります。今回の工事につきましても、施行者である都市再生機構が、その会計規程に基づき、指名競争入札を行ったものでございます。

 次に、2004年度のC街区の2件の工事は、なぜ匿名随意契約なのかとのお尋ねでございます。

 御指摘のC街区配水管取付工事及び整地工事の2件につきましては、急きょ地権者との合意が得られたことによる仮換地指定により、使用収益を早急に開始する必要が生じ、工事の施工に急施を要したため、都市再生機構会計規程に基づき、随意契約したものと聞いております。

 最後に、市として事業費の節減のため、都市再生機構にどう働きかけているのかとのお尋ねでございます。

 市といたしましても、土地区画整理事業の実施に当たりましては、工事の工期短縮や施工法の検討によるコスト縮減を図るなど、公平かつ適正な事業執行を行うよう、常々都市再生機構へ要請しているところでございます。

 以上でございます。



○議長(谷川正秀君) 湊美化環境局長。



◎美化環境局長(湊稔君) キリンビール工場跡地の保留地以外でも土壌汚染の調査をすべきだが、市は確認しているかとのお尋ねでございます。

 キリンビール工場跡地の保留地等につきましては、汚染土壌の浄化対策は今年の7月に完了しております。A街区のうち、浄化対策を行った箇所以外につきましては、キリンビール株式会社と独立行政法人都市再生機構が現在土壌調査を実施しているところでございます。

 次に、説明会において、土をたとえ口に入れたとしてもなんら害がないという説明は問題があると思うがどうかとのお尋ねでございます。

 キリンビール株式会社に説明内容を確認いたしましたところ、土壌の含有量は環境基準をクリアしており、土壌の直接摂取による被害はないものと考えている。しかし、溶出量は基準を超えたことから、措置工事を行いますといった趣旨の説明をしたとの報告を受けております。いずれにいたしましても、こういった誤解を生じるような説明を行い、市民の不安を助長するといったことは好ましくないと考えております。

 次に、キリンビールの住民全体に対する説明責任は十分に果たされていないのではないか。また、今後土壌汚染が明らかになった場合、住民説明会を開くよう申入れすべきだと思うがどうかとのお尋ねでございます。

 当該土地は、土壌汚染対策法の施行以前に事業を終結しており、また、過去におきまして、有害物質使用特定施設がなかったことから、法の適用除外となりますが、同法に準じて土壌調査及び措置を指導したところでございます。しかしながら、これらの実施調査でありましても、周辺住民の健康被害を防止するという観点から、企業自らの責任で情報の公開を行われることが望ましいと考えております。また、今後新たな汚染が見つかった場合、周辺住民に対する情報の公開を行うよう指導して参ります。

 以上でございます。



○議長(谷川正秀君) 田村征雄君。

   (田村征雄君 登壇)



◆45番(田村征雄君) 2問目の答弁をいただきました。

 まず、大規模開発の説明会で、キリンビール社に対する意見書を出しました。それに対するキリンビール社の見解は、市のホームページに公開されています。その中で、来街者は周辺諸都市から来るんだと、市内のことは一言も触れていないんですよ。これは、私はやっぱりおかしいと思うんですよ。だれが読んでも、周辺諸都市から来街者があるんだと。これは私は不十分だと思いますから、そういう見解を受け取ったときに、尼崎市としてどうして尼崎市内からも集客があるということを書き加えるようにキリンビール社に指摘をしなかったのかということを、私はまず指摘をしておきたいと思います。

 それから、もう一つは、キリンビール社とアミングとの間の回遊性を図って、それが共存の策だと言いますけれども、この回遊性がほんとうにあるのかどうか。逆に、アミングからキリンのほうに吸い込まれていく、そういう状況にあるのではないかということを引き続いて質問させていただきたいと思います。

 まず、住民の開発に対する意見なり反応でありますけれども、緑遊新都心開発及び長洲久々知線等道路整備事業については、16年度に提出された4件、本議会には1件、計5件の陳情が提出されました。緑遊新都心地区の都市計画変更に対するパブリックコメントは、45人から144人の意見が提出されました。いずれも住環境の問題や周辺の商店街の衰退問題などから、計画の見直しを求める意見が圧倒的でした。市の都市計画審議会にも、同様に17件の意見が提出されました。つまり、緑遊新都心と関連事業には住民は不安と不満を持ち、市の説明に納得していないと考えられます。

 お尋ねします。

 緑遊新都心開発並びに関連事業については、全体としてはまだ住民合意が得られていないと考えますが、どうでしょうか。

 更に、住民への説明責任ですが、キリンビール社が開催する説明会とは別に、節目節目に地域住民全体を対象に市が主催する説明会を開催すべきだと考えます。御答弁願います。

 それから、最後になりますが、緑遊新都心という名前をつけての開発事業で、面積が1万平方メートルの緑遊公園が計画されていますが、場所はJR尼崎駅から西へ600メートルも離れたところです。離れすぎではないでしょうか。また、キリンビール社の商業施設の中の地上から2階部分に2,000平方メートルの緑遊広場が設置されますが、この広場は都市計画決定されたものの、管理はキリンビール社であります。キリンビール社が主催した住民説明会の後、住民からはキリンビール社施設の中でなく、アミング街区とキリンビール跡地の間の道路、2号線沿いに面して、地上に緑遊広場をつくってほしいという意見がかなりあったと思います。地べたにつくってほしいということです。それに対してキリンビール社は、歩行者通路が2階レベルに計画されているから、2階レベルに自動車と分離された、安全で快適な歩行者空間、広場を設置したいと見解を述べています。しかし、これまでの説明を聞くと、キリンビール社は、2階部分の緑遊広場を、来店者が休憩したりするだけでなく、この緑遊広場を集客などのイベントなどに使うことも考えているようです。これまでアミング街区に来ていた市民まで、キリンガーデンシティに引き寄せることになるでしょう。これで駅前の一等地に巨大な商業モールをつくり、その中に集客のイベント広場をつくる。キリンビール社の利益第一の施設計画と言われてもしかたがないと思います。

 そこで、最後にお尋ねします。

 尼崎市と周辺の市場、小売店、既存商店街の営業と市民の暮らしを守るため、つまり、地域経済、地域社会の安心安全に対して、キリンビール社は社会的責任を果たすべきであると考えます。市長は、キリンビール社に対して社会的責任を果たすよう、言うべきことは堂々と物を言う、申入れをする、そういった政治姿勢が必要だと思います。その決意があるのかどうか伺います。

 以上で私のすべての質問を終わります。御静聴ありがとうございました。(拍手)



○議長(谷川正秀君) 答弁を求めます。

 中村助役。



◎助役(中村昇君) キリンビール社に対しまして、社会的責任を果たすように言うべきことは堂々と言うべきではないかという御質問でございます。

 キリンビール社は、本市で長年にわたりまして操業を行い、地域経済にも大きな貢献をして参った企業でございます。今回、開発事業者として尼崎市の地で活動を続けていく考えを持っておられまして、地域経済や地域社会を担う一員として、周辺地域を含めた地域全体の発展のために、その社会的責任を果たす意向であることを私どもに表明をいたしております。

 市といたしましても、この事業が緑遊新都心の核となる事業でありますし、また、尼崎市の都市再生を図る重要な事業でありますことから、地域の十分な理解と協力を仰ぎながら、着実に実現を図るように、引き続き同社に要請をして参る考えでございます。



○議長(谷川正秀君) 松井技監。



◎技監(松井重紀君) まず、緑遊新都心開発及び関連事業は、まだきちっとした住民合意がとれていないと思うがどうかとのお尋ねでございます。

 御指摘の事業につきましては、これまで都市計画決定や事業認可時などの節目節目で地元へ説明を行い、御理解をいただく中で進めて参りました。今回の用途地域などの都市計画変更に当たりましても、一部の方から陳情や都市計画に対する意見書はいただいておりますが、広く市民を対象とした説明会を開催するなど、情報の提供と説明に努め、また、その後、県、市の都市計画審議会の議を経て都市計画変更されたもので、一定の合意を得ているものと受け止めております。

 次に、キリンビール社の説明会だけでなく、節目節目に地域住民全体を対象に市が説明会をすべきでないかというお尋ねでございます。

 緑遊新都心整備事業につきましては、これまで市が中心となって説明会を開催して参りましたが、現在、用途地域など都市計画変更の手続きが完了し、キリンビール社がその開発を進める手続きの中で、説明会を実施しているものでございます。なお、今後も全体事業の進ちょくに合わせ、市、都市再生機構、開発事業者それぞれの役割の中で連携、協力を図り、事業の節目など、機会を捕えて説明会を開催し、地元の御理解を得て進めて参りたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(谷川正秀君) 田村征雄君の質問は終わりました。

 この際、休憩いたします。

     (午後0時53分 休憩)

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     (午後1時50分 再開)



○副議長(下地光次君) 休憩前に引き続き会議を開きます。

 質問を続行いたします。

 発言を許します。

 森村太郎君。

   (森村太郎君 登壇)



◆1番(森村太郎君) 平成17年度第2回定例会において一般質問いたします。私は、先日施行された尼崎市議会議員選挙におきまして初当選いたしました、新風の森村太郎です。

 今回は初めての一般質問ですので、言葉足らずや質問の趣旨が不明確なところもあるかと思いますが、当局におかれましては、私の意のあるところを深く御理解いただき、的確な御答弁をよろしくお願いいたします。

 先輩、同僚の各議員におかれましては、しばらくの間御静聴、お願いいたします。

 障害者(児)に対する今後の対応についてお伺いいたします。

 平成15年3月31日現在の兵庫県がまとめたデータを見ると、身体障害者手帳所持者は、神戸市6万2,269人、尼崎市2万2,254人、西宮市1万2,362人です。身体障害者手帳所持率では、尼崎市4.80パーセント、神戸市4.12パーセント、西宮市2.73パーセントと、所有率は近隣市では最も多い数となっております。私の兄弟の中にも重度の障害を持つ妹がいます。家族ではほかの兄弟と変わらぬ妹です。しかし、一歩外に出ると、一部の心ない人から白い目で見られ、何かをしようとすると、体を動かすこと自体に時間がかかるため、嫌な顔をされ、そんなとき、妹は障害者なのだと強く気づかされます。例えば朝起きて御飯を食べるとき、畳に座る、いすに座る、車いすに座る、ベッドに座るなど、食事を取る姿勢にも違いがあります。行動一つをとってみても、障害を持つか持たないかの違いで、労力や時間などさまざまな点で大きく違ってきます。一生懸命生きようとする人がいる。それを手伝いする人がいる。それに対し知らぬふりをする。更には差別をする人がいる。これが現実です。皆さんも自分に合った方法で食事をされていると思いますが、もし車いすを使われる兄弟や子どもさんやお孫さんが身近におられたとして、何かをしようとしたとき、その方法の違いだけで周囲から嫌な顔をされたり冷たい目で見られたりすると、どうお感じになるでしょうか。私はいつもこう感じます。障害者(児)に対して理解を深めるために、いくら言葉や教科書で学んだとしても、現状のままでは頭に詰め込むだけの教育にすぎず、健常者の方々にまだまだ理解されていない。現在の学習内容一つとって見ても、まだまだ改善の余地がある。日ごろから地域ぐるみで障害を持つ人たちと実際に接する交流こそが最良の教育であり、そのためには、まず地域で、知的障害者を持つ方だけではなく、重症心身障害者(児)もともに共存して暮らすことのできる環境が必要です。聞くだけの学習よりも、実際に自分の目で見る学習へと改善していくべきだと考えております。

 現在、事業の一環として、障害者(児)の気持ちを理解するという目的で、実際にアイマスクなどの道具を使用しながら歩行したり、車いすに実際に乗るなどの体験学習などが行われていますが、これからは、施設を見学したり、ともにイベントを行い、交流の機会を増やし、その中で重度の障害を持つ自分たちと同年代の人たちがハンディキャップを乗り越え、毎日を一生懸命に生きる姿を自身の目で確かめることによって、自身のあたりまえの生活がいかにありがたいかということを再確認すると同時に、自分たちは日々の生活で身体が自由に動き、思ったことを人に伝えることができる、そのあたりまえがどれだけありがたいことかを一度考え直すきっかけにもなると思います。そして、ほんとうに教えるべきこと、教えなければいけないことは、共存して暮らしていくことのたいせつさであり、困っている人がいれば、避けるのではなく、声をかけ助ける、それが人としてあたりまえのことだという教育が重要です。

 私たちは、あたりまえのように明日も自由に体が動く、自分の子どもに限って障害児は生まれてこないという安心感が心に内在しています。また、生きていくうえで、いつ障害を持つことになるか、だれにも分かりません。生きている以上、決して人ごとではございません。

 そこでお伺いいたします。

 今後、小中学校での障害児への理解を深めるために、聞かせる学習、見せる学習、そして体験学習のそれぞれの学習方法をどのようにお考えか、お聞かせください。

 これからは、健常者が障害者に合わせるのではなく、健常者と障害者が共存することが当然であり、みんなが同じ条件で生活を送ることができる成熟した社会に改善していくという営みであるノーマライゼーションという考え方を身につけることがたいせつだと考えます。そして、こうした環境づくりが急務だと考えております。

 そこでお伺いいたします。

 ノーマライゼーションの理念に基づき、人権に配慮した、だれもが平等に社会参加できるような環境を整備すべきと考えますが、当局の見解をお聞かせください。

 また、障害者(児)プランを策定する過程において、具体的にノーマライゼーションの理念が政策に反映された事例があればお聞かせください。

 この議会棟も健常者用に設計されていますが、車いすの方が多数傍聴を希望された場合の対応はスムーズに行われるのでしょうか。障害などを持っている方々は、市がどのように障害者福祉に取り組むかにより生活が左右されるため、とても関心を持っておられます。そんな方々が持つことは当然であるという認識を持ち、傍聴席にエレベーターで移動できるよう、工夫を施してはいかがでしょうか。

 そこでお伺いいたします。

 エレベーター設置と車いす用のスペース確保について、当局の見解をお聞かせください。

 私は、心身障害者という言葉の存在にも疑問を持っています。心身障害者を分かりやすく説明すると、体と脳に障害を持っている人のことを言います。体が自由に動かず、会話も自由にできないと言えば分かっていたしましたけますでしょうか。最近では、この心身障害者という表現は見直すべきだという考えが広がってきています。なぜならば、身体と脳に障害があろうとも、心には障害を持っていないという理由からです。私の妹は重症心身障害者に該当しますが、体も自由に動かず、言いたいことも満足に伝えることができない妹は、純粋な心を持っております。その心が障害を持っているというのならば、矛盾だらけの社会の中で、いろいろな欲などに染まっていく健常者は何と表現されるのでしょうか。私には、どちらが健常者でどちらが障害者なのか分かりません。

 そこでお伺いいたします。

 痴ほうという言葉は認知障害という病名に変わりました。心身障害者という言葉についてどのように思われるか、当局の見解をお聞かせください。

 重度心身障害者(児)が通所、入所する施設についてお伺いいたします。

 現在、尼崎市には、重度の障害を持った方が入所、通所できる施設が一つもありません。そのため、2005年現在、西宮市にある社会福祉法人砂子療育園という施設に尼崎市から33人が入所、13人が通園しています。更に116人が、障害の種類はさまざまで登録はしていませんが、ショートステイやリハビリなど、在宅で利用しています。尼崎市からの入所者と通園者は他市より多く利用しているのが現実です。これからますます高齢化が進み、障害を持つ子の親も高齢化し、親亡き後に残された子どもたちの将来に大きな不安を抱え続けなければなりません。財政難とうい理由で、西宮にある施設に子どもたちを通わせ続ける尼崎市は、健常者も障害者、障害児も平等ですと胸を張って言えるのでしょうか。私は、重度の心身障害者(児)が通所、入所できる施設を、この尼崎市に建設することが望ましいと考えます。平均寿命が健常者よりも短い重度心身障害者(児)だからこそ、時間をたいせつにしてあげたいと思うのは私だけでしょうか。将来に残すべきものは、健常者も障害者、障害児も平等に充実した暮らしができる、このまちでともにみんなが暮らせる、そんな尼崎市ではないでしょうか。

 そこでお伺いいたします。

 あこや学園は尼崎市に戻すことが決まりましたが、重症心身障害者(児)の施設は、このまま社会福祉法人砂子療育園など他市の施設に依頼し続けていくのでしょうか。平等であり続けるためにも、保護者のニーズにこたえるためにも、重度の障害者(児)が入所、通所できる施設を新設されてはいかがでしょうか。お伺いいたします。

 また、平成15年度に砂子療育園の改装工事が行われました。その際、西宮市から5,800万円支援されたそうです。尼崎市も申し出られたそうですが、支援されなかったと聞きました。その理由をお聞かせください。

 これで第1回の質問を終わります。(拍手)



○副議長(下地光次君) 答弁を求めます。

 保田教育長。



◎教育長(保田薫君) 森村議員からの御質問にお答えいたします。

 今後、小中学校で障害の理解を深めるために、聞かせる学習と見せる学習、体験学習の学習方法はどうかというお尋ねでございます。

 小中学校におきましては、子どもたちが障害の理解を深めるために、総合的な学習の時間などを通して、各学校が創意工夫を凝らし、さまざまな形で学習に取り組んでいるところでございます。例えば車いすやアイマスクの体験をしたり、手話の学習をしたり、また、障害に応じた介助の方法を学んだり、校区内のバリアフリーマップの作成などを通して、障害者にとってやさしいまちづくりとは何かを考えさせたりする学習も行っております。更に、視覚障害者の方をゲストティーチャーとして招きまして、点字絵本を読み聞かせをしていただくなど、障害者と触れ合うことによって理解を深めることも行っております。また、教科学習や給食等で障害児学級と通常の学級との交流を行い、子どもたちがともに暮らしていく中で、お互いを高め合っていこうとする、そういう心を育てております。

 今後は地域の障害者の方との交流を行うなど、各学校が更なる障害者理解のための取組を推進していくように指導して参りたいと考えております。

 以上でございます。



○副議長(下地光次君) 守部健康福祉局長。



◎健康福祉局長(守部精寿君) 障害者(児)関連の質問に順次お答えをいたします。

 まず、ノーマライゼーションの理念に基づき、人権に配慮した、だれもが平等に社会参加できるような環境を整備すべきと考えるがどうかといった御質問でございます。

 ノーマライゼーションにつきましては、国の障害者基本計画におきまして、障害のある人を特別視するのではなく、一般社会の中で普通の生活が送れるような条件を整えるべきであり、ともに生きる社会こそノーマルな社会であるとして、理念の一つとされております。

 本市の障害者計画におきましても、ノーマライゼーションの考え方を基本理念の一つにいたしております。そういった考え方の下に障害者福祉施策の推進に努めてきたところでございまして、今後とも同様に進めて参りたいと考えております。

 次に、具体的にノーマライゼーションの理念が政策に反映された事例はといった御質問でございます。

 ただいま申し上げましたように、ノーマライゼーションは障害者福祉施策を進めるうえでの基本的な理念でございます。福祉サービス、生活環境などといったいろいろな分野における各種施策の推進が図られ、その結果としてノーマライゼーションの理念が具現化されるものではないかと考えておりますが、あえて事例を挙げますれば、社会参加を促進するガイドヘルプサービスの実施やノンステップバスの導入、また、福祉まちづくり要綱に基づく道路の段差解消などといったバリアフリー化は、その理念を具現化する一例かと考えております。

 続きまして、痴ほうという言葉は認知障害と変わったが、心身障害者という言葉について見解はと、こういう御質問でございます。

 これまでに痴ほう症から認知症への見直し、また、精神薄弱から知的障害への見直しなど、症状や障害の状態を的確に表していないといった理由などから、これら用語の見直しが行われてきました。御指摘の心身障害者とは、身体障害、知的障害を併せ持つ方、あるいは両障害の総称を指すものとして、当事者団体の方も使われるなど、長く用語として定着しているのが現状でございます。そういったことから、現在本市でも心身障害者といった用語を用いておりますが、今後とも関係者の御意見や国、県などの動向にも注視して参りたいと考えております。

 次に、重症心身障害児(者)が入所、通所できる施設を新設する考えはないのかといった御質問でございます。

 兵庫県内におきまして、重症心身障害児施設は、社会福祉法人による設置が4か所、国立病院機構の設置する医療機関であって厚生労働大臣が指定するものが2か所の合計6か所が設置されております。当該施設への入所は、兵庫県知事のいわゆる措置により行われております。近隣の施設として、社会福祉法人立である砂子療育園がありまして、阪神間をはじめとして兵庫県域を越えて広く利用されております。

 入所型の施設整備につきましては、一定の施設規模などを考慮いたしますと、1市単独ではなく、広域で取り組むことが適切ではないかとの考えを基本といたしておりまして、現時点では本市単独での施設整備は予定をいたしておりません。

 また、通所につきましては、重症心身障害児(者)通園事業として、県下では砂子療育園のみで行われておりますが、その実施主体である兵庫県におきましては、まず未実施である地域での取組を進めていきたいという意向でございますので、今後の県の動向を見て参りたいと考えております。

 最後に、砂子療育園の改築時において、要望があったにもかかわらず支援をしなかった理由は何かといった御質問でございます。

 砂子療育園の改築における補助につきましては、同園を経営する社会福祉法人甲山福祉センターから国、県に対する補助協議書を提出した平成12年度に、口頭ではありますが御相談がございました。法人の所在地である西宮市では、市民の入所者数を案分して補助を行ったとお伺いをいたしております。

 しかしながら、本市におきましては、厳しい財政状況の下、平成13年度から始まる第1次行財政改善計画の策定への取組を始めた時期でもあったことから、新たな補助の実施につきましては困難であると判断をしたものでございます。

 なお、砂子療育園では、本市をはじめ複数の市の市民が入所いたしておりますけれども、同法人への補助は、所在地である西宮市のみと聞いております。

 以上でございます。



○副議長(下地光次君) 森総務局長。



◎総務局長(森進君) 議会棟における傍聴者用のエレベーター設置と車いす用スペースの確保についての見解はといったお尋ねにお答えいたします。

 議会棟のエレベーター設置につきましては、平成5年に市議会において議事堂エレベーター設置についての陳情が採択されて以降、議会と協議を重ねた結果、本会議場の傍聴席への通路等の改修部分を含んだエレベーター設置工事の設計を平成12年度に実施した経過がございましたが、昨今の厳しい財政状況の下、今日に至っております。しかしながら、公共施設のバリアフリー化の一環としての整備が必要なことから、エレベーター設置と車いす用のスペース確保は重要な課題であると認識しており、今後とも引き続き検討して参りたいと考えております。

 以上でございます。



○副議長(下地光次君) 森村太郎君。

   (森村太郎君 登壇)



◆1番(森村太郎君) 時間がございませんので、さきほど答弁していただいた内容をこれからも忠実に実行していただき、また、前向きな検討をどうぞよろしくお願いいたします。

 市長への要望なのですが、障害者、障害児だけが悲しんだり肩身の狭いような思いをさせることのないよう、行政のかじ取りをしっかりとしていただきたく思います。どうぞよろしくお願いいたします。

 では、第2問目に入らせていただきます。

 尼崎市立あこや学園について質問いたします。

 今議会で、あこや学園の指定管理者制度について条例提案がなされております。本市では、厳しい財政状況の中、平成15年度の経営再建プログラムの改革改善項目に挙げられ、民間への委託が検討されました。一方、保護者側からは、もし民間に委託されると、現在の充実した療育内容が受けられなくなるとの不安の声が相次ぎました。また、公的な施設として存続してほしいと願う父兄から、1万名以上の陳情が議会に提出されたと聞いております。各議員から指摘もあり、これまでの保護者側との間で、あこや学園に関し十分な協議、検討を行ってこられましたが、今回、条例提案された指定管理者制度は、平成18年4月1日から施行され、あこや学園の管理運営を尼崎市社会福祉事業団にゆだねる方向とされております。市の外郭団体である尼崎市社会福祉事業団に委託されることは、市の直接的な施設運営ではないとはいえ、公的責任を明確にし、保護者の方々の意見を反映させたものと理解しております。しかし、肝心なのは、委託した結果、療養内容を低下することなく、むしろ質の向上を図っていかなくてはならないということです。今後は施設設備や保護者との意見交換も十分に行い、実施に向け準備を進めておられます。

 そこでお伺いいたします。

 本市にあこや学園、みのり園、まつば園と知的障害者(児)が作業や訓練を行う施設があり、これらは市が運営しています。この3園が経営再建プログラムの項目に挙げられており、アウトソーシングを今後実施する計画ですが、行政としての見解をお聞かせください。

 また、本市における障害福祉の理念をお聞かせください。

 肢体不自由児通園施設であるたじかの園とあこや学園は養育内容が違う施設のため、同時に運営を行うことは困難と予想されますが、お考えをお聞かせください。

 今回、たじかの園と連携を図るメリットは、療育内容の向上といった点からの結論だと考えますが、連携を図る理由をお聞かせください。

 保護者は、施設機能の充実や人的な配置など、施設を運営するうえで改善される点などについてどのような意見であったか、お聞かせください。

 障害児施設は、一般の公立保育園と異なり、障害の程度が異なることや、知的障害児の心はとても繊細で敏感です。従前から携わってこられた職員と、これから受け継ぐ職員は、どのような方法で引継ぎを行うのか、また、保護者にはどのように理解を得ようとされているのか、併せてお聞かせください。

 以上ですべての質問を終わらせていただきます。どうも御静聴ありがとうございました。(拍手)



○副議長(下地光次君) 答弁を求めます。

 守部健康福祉局長。



◎健康福祉局長(守部精寿君) 引き続き障害者関連の質問に順次お答えをいたします。

 まず、経営再建プログラムであこや学園、みのり園、まつば園をアウトソーシングするとあるが、その考え方はといった御質問でございます。

 アウトソーシングの実施につきましては、財政構造の改善を意図するところでございますけれども、この三つの施設は障害福祉施設であるといったことから、構造改善だけをもって推し進めていくことは適当でないと考えております。したがいまして、現在までの施設運営の経過を踏まえつつ、施設を整備し、処遇環境の向上等を図るとともに、効率的な運営を図ることを基本的な視点として見直しを行おうと考えているところでございます。特にあこや学園につきましては、入所児童の身体的な負担の軽減と肢体不自由児通園施設との連携による処遇の向上を図るとともに、併せまして施設運営の効率化を図ろうとするものでございまして、従事職員の緩やかな入れ替えや、今まで培ってきた経験等の継承といった観点も含め、その管理運営を尼崎市社会福祉事業団にゆだねる方向で取り組んでいるところでございます。

 次に、療育内容が違うあこや学園とたじかの園を同時に運営することは困難と予想するがどうかといった御質問でございます。

 あこや学園は、知的障害児通園施設、たじかの園は肢体不自由児通園施設として、それぞれが兵庫県知事の認可を受けている法上の施設でございます。したがいまして、両施設を同一法人の下に運営をゆだねる方向ですが、両施設を一体化させて運営するものではなく、それぞれの施設に合った運営を行う中で、例えば理学療法士などの専門職を活用するなど、相乗的な効果を期待するものでございます。

 続きまして、あこや学園の見直しにおいて、たじかの園との連携を図る理由はといった御質問でございます。

 身体的機能の発達も未熟な児童の場合には、肢体不自由児通園施設であるたじかの園で一定の訓練を経た後にあこや学園に入園する場合もあり、その適切な時期の見極めと、あこや学園入園後においてもたじかの園とのかかわりを容易に持てる環境づくりは重要であると、このように思っております。また、てんかん発作等の緊急時における医療的対応も望まれるところでございまして、そういった能力を有するたじかの園との連携は効果があるものと考えております。

 次に、あこや学園の施設運営に対して、保護者からどのような改善要望があったのかといった御質問でございます。

 平成15年度に向けた改革改善取組案では、あこや学園の管理運営につきまして、民間等への移管又は委託を視野に入れた検討を進めていくことといたしておりました。そのため、それに対して民営化を行わないことを柱とする陳情が議会へ提出されました。当初は、見直し方向が分からない、民営化ではコスト追求に走ってしまい、処遇がおろそかになるといった訴えがございました。その後、保護者会等と話合いの場を持つ中で、移管ではなく、市が運営を委託するという方法で取り組もうとしていること、職員の引き継ぎについては段階的に行うことを検討していること等を御説明する中で、一定の御理解を得たところでございます。

 先日、保護者会で実施されましたアンケートでは、保育室等の広さ、園内設備の充実等についての要望をお伺いいたしており、施設整備の設計の中での検討材料と考えております。

 最後に、あこや学園で従事してきた職員とこれから受け継ぐ職員は、どのように事務引継ぎを行うのか、また、保護者にはどのように理解を求めるのかといった御質問でございます。

 今回のあこや学園のアウトソーシングにおきましては、利用者との人的なかかわり方の急激な変化を避けたい、また、長年にわたって培ってきたノウハウなどのよい部分を新たな運営法人に引き継いでいただく必要があると認識をいたしております。こういったことから、2年間で3段階に分けて、現在の施設職員と新たな運営法人の職員とを順次入れ替えていきたいと考えております。

 また、そういった引継ぎ方法につきましては、保護者の皆様にも一定の御理解を得ているところでございます。

 以上でございます。



○副議長(下地光次君) 森村太郎君の質問は終わりました。

 続いて発言を許します。

 開康生君。

   (開 康生君 登壇)



◆6番(開康生君) 公明党の開康生でございます。暮らしの安心と環境の安全を訴え、6月市議会選挙に初当選させていただきました。25年の民間企業の経験を生かし、また更に、諸先輩議員の皆様に御指導いただきながら、尼崎市いい人、いいまち尼崎として一生懸命がんばって参りたいと思います。

 本日、9月の定例会におきまして一般質問の機会を与えていただきましたことに感謝申し上げます。

 先輩、同僚議員の皆様には、しばらくの間御静聴のほど、よろしくお願い申し上げます。

 また、市長及び理事者の皆様には、質問の意をお酌み取りいただき、明快な御答弁をお願い申し上げます。

 それでは、まず最初の質問に入らせていただきます。

 市営住宅の取組についてお尋ね申します。

 平成16年8月、市営住宅再整備計画によりますと、尼崎市内における市営住宅の管理戸数は、改良住宅、再開発住宅、コミュニティ住宅ほかを含むと1万828戸とお聞きしております。世帯数19万894世帯では、兵庫県内各市の比較においても、神戸市に次ぐ住宅率となっており、また、平成10年度以降の空き家募集率は、平均10倍を超えております。昨年の平成16年度は12.8倍でありました。そして、今年度、平成17年度は、募集戸数が例年の240戸から535戸の募集を行い、応募倍率は6.41倍となっております。市営住宅の入居希望者の方より、申込みをするが、なかなか抽選に当たらないと、苦情に近い御意見も多く耳にしております。

 今年度はこれから審査、抽選等を行われるわけでありますが、民間の管理会社の観点からいえば、空き室が出れば、収支を圧迫することにより、空き室募集はそのつど内装の工事を行い、募集することが一般的かと考えます。当局としては、改装の経費負担が多いためか、またあるいは事務処理に手間がかかるからか、募集回数を1年に一度としていますが、民間の発想では、家賃収入を見込めるならば、空き室の解消に努めると思います。

 そこでお尋ねいたしますが、なぜ1年に複数回の募集を行わないのか、お答えください。

 昨年から、女性センター・トレピエやいこいの家に指定管理者制度を導入し、事業の管理委託化を進めていますが、市営住宅の管理については、事業内容が大きすぎることや人が生活する建物管理であり、単なる会館の維持運営とは異なると思います。どのような考えの下で指定管理者制度を導入しようとしているのか、お聞かせください。

 併せて、指定管理者導入をすることで効率的な執行と経費の縮減を目的としているというならば、具体的にどのくらいの効果を見込んでおられるのか、お答えください。

 市民にとって市営住宅は、公的な機関の責任で管理運営がされていることで安心につながっていると思います。しかし、民間に委託することになれば、公平性が担保されるのか、危ぐされるところであります。現時点ではどのような法人が指定管理者としてふさわしいと考えているのか、お聞かせください。

 続いて、市バス事業についてお伺いいたします。

 乗合バスの事業は、平成14年2月に実施された規制緩和により市場競争の時代を迎え、また、年々乗客が減少するなど、公営バス、民間バスを問わず、非常に厳しい経営環境に置かれていると思います。尼崎市市バス事業においても、現金や定期券など、乗客の大幅に減少する中で、コスト削減に向けたさまざまな取組を行っております。特に平成16年4月からは、路線ダイヤ運行本数等のバスサービスを減らさずにコストの一部を削減する取組として、市の出資団体である尼崎交通事業振興株式会社にバス路線の運行を委託しています。平成16年度の委託路線は4路線であると聞いておりますが、路線運行の委託を実施されたことにより、この4路線の収支状況はどのようになっているのでしょうか。お聞かせください。

 また、このような管理委託がコスト削減につながり、路線収支の改善に寄与するものであるとすれば、更に拡大していくことが望ましいと考えますが、委託拡大の規模や時期について、目標があれば併せてお答えください。

 次に、市バスの路線の現状を考えますと、市バスが市域のすべてを網羅しているわけではありません。例えば、私の住む阪急塚口北から近畿中央病院までは伊丹市バスが走っておりますし、同じく阪急塚口駅から阪神尼崎駅へは産業道路を阪急バスが走っております。また、阪急園田駅から食満には阪急バスしかなく、本庁に行くにも何度も乗り換える必要があります。国道2号や尼宝線では阪神バスが走っております。しかも、これらのバスを利用する場合、高齢者に交付されている特別乗車証は利用できません。せっかくの乗車証も宝の持ち腐れになってしまいます。市営バスは、公共福祉の増進の観点から、また、市民の足を確保するといった大きな役割を担っていると考えます。市バスが市内をくまなく走れば、高齢者等のバスを利用した外出機会が増え、公共福祉の増進という目的が更に達成されると思います。

 そこでお尋ねいたします。

 現在市バスが走っている地域に新たな路線を設定し、運行はできないでしょうか。お答えください。

 続いて、動物愛護の精神で犬猫の対応についてお尋ねいたします。

 現在、日本は、急速な勢いで少子高齢化が進んでおります。その結果、子どものいない家庭や独居の高齢者が増えており、その寂しさを埋める気持ちからか、最近、空前のペットブーム時代になっております。私の勤務しておりました民間の建設会社におきましても、集合住宅では、最近、小動物禁止から飼育可の住宅建設に移行し、動物をめぐる新たなトラブルも発生しております。ここでは触れませんが、一般家庭で飼われている場合においても、屋外での散歩をさせる際、ふんの後始末の不徹底など、飼い主のマナーが問われております。市民の知恵として紹介いたしますが、犬ふん放置にイエローカード作戦奏功との見出しで、8月22日付け朝日新聞夕刊に掲載された内容は、尼崎市北部の下食満地区で、食満6丁目、7丁目、南北500メートルに公園や空き地が点在する地域の中で、犬のふんで悩んでおられた自治会長が、市動物愛護センターの獣医師のアドバイスにより、県動物愛護推進員に話を持ちかけ、犬の散歩コースに、犬のふんは持ち帰りましょうと、放置のふんのそばにラミネート加工した黄色いカードを置く作業を本年3月から実施され、当時303個あった放置ふんが、6月末には35個と激減し、一日当たり放置ふんは15.2個から1.5個になり、7月以降も増えることなく好調との記事であります。

 本日の市報1面にも掲載されました。それが、今私の持っています、こういった形の状況です。この中には、犬のふんは放置せず持ち帰りましょう、そして、この地区はふんのないまちづくりに取り組んでいます、御協力をお願いします。福祉協議会。そして番号まで記載されております。

 本市において、このような取組を広く啓もうし、社協などと連携し、広めていくことを提案したいと思いますが、この点について当局の御見解をお聞かせください。

 また、ほんとうに問題なのは、飼い主がいない野良猫のケースで、私の住んでいる塚口本町においても非常に多く見受けられ、軒下や道路、公園、砂場にふん尿や抜け毛の衛生上の問題に加えて、夜中に大きな鳴き声がするなど、地域にとって大きな問題になっております。こうした声を選挙期間中数多くお聞きいたしました。きっと市にも届いていることと思います。

 そこで、まずお尋ねいたします。

 野良猫に対する苦情は毎年何件ぐらい市に届いておりますでしょうか。また、実際に飼い主が判明しない野良猫の引き取りはどの程度行われているのか、市内の実態をお聞かせください。野良犬については、狂犬病予防法に基づき、市が捕獲、処分していることは伺っておりますが、野良猫についてはどのような取組をしているのか、市民の方にもよく知られていないようですので、現在の取組をお聞かせください。

 現在の法律上問題の解決策はなく、けっきょく飼い主のマナーに頼らざるをえないということでは、この問題はいつまでもなくならないし、解決にはならないと思います。市民の皆様がほんとうに日常的に困っておられる問題を解決することが、市民の皆様の信頼を得る第一歩と実感いたしております。

 例えば神奈川では、相模原市において、飼育している野良猫に避妊、去勢手術をする際、手術費用の一部を助成する制度を実施しており、身近には京都市、吹田市、神戸市なども助成の取組を行っているようでありますが、この野良猫問題について、動物愛護の精神を踏まえて、尼崎独自の手法で積極的に取り組むお考えはありますでしょうか。当局の考えをお聞かせください。

 以上で1問目を終わります。(拍手)



○副議長(下地光次君) 答弁を求めます。

 岡野都市整備局長。



◎都市整備局長(岡野清君) 市営住宅についての御質問にお答えいたします。

 まず、民間の発想では、家賃収入を見込めるのであれば空き室の解消に努めると思うが、なぜ1年に複数回の募集を行わないのかというお尋ねでございます。

 公営住宅の入居者の募集や選考に当たりましては、民間住宅と異なり、公平性、客観性を確保する観点から、厳格な入居審査を実施することが求められております。また、抽選後においても、募集割れ住宅に対する入居あっ旋をするなど、きめ細やかな対応を行っていることから、これらに時間を要し、現在は1回のみとしているものでございます。しかしながら、市民サービスの向上と収入確保の両面から、複数回の募集は必要であると考えており、今回導入しようとしている指定管理者制度の中で、その可能性についても検討していきたいと考えております。

 次に、市営住宅の管理は、単なる会館の維持運営とは異なる。どのような考えの下で指定管理者制度を導入しようとしているのかというお尋ねでございます。

 市営住宅管理業務に代わる指定管理者制度の導入につきましては、民間の活力を活用することにより、市営住宅の設置目的を踏まえた適正な維持管理業務の確保、維持管理経費の縮減、住民サービス及び家賃等収納率の向上等を図ることを目的に導入しようとするものでございます。特に市営住宅の場合は、人が生活する場であることから、本市といたしましても、民間事業者からの提案を生かすことにより、より高い利便性ときめ細やかなサービスの提供が実現することを期待しているものでございます。次に、指定管理者制度の導入により、具体的にどのくらいの効果を見込んでいるのかというお尋ねでございます。

 指定管理者制度の導入に伴う効果につきましては、指定管理者を単一業者とするか複数業者とするか、また、事務所の設置場所をどこにするのか、あるいは公募による民間業者の応札額が幾らになるか等により、大きく変動する要素がございます。したがいまして、現段階では、具体的な効果額につきましては申し上げられませんが、民間ベースで効率的に業務を行うことによる人件費の削減など、一定の経費効果が見込めると考えております。

 最後に、現時点でどのような法人が指定管理者としてふさわしいと考えているのかというお尋ねでございます。

 市営住宅の維持管理業務の指定管理者については、当該業務を継続的かつ安定して実施できることが重要であることから、人的要素を含め、経営基盤が安定していることや、民間賃貸住宅の管理に豊富な経験を実績を有することを基本に、選定委員会において選定する考えであります。また、入居者の選定や家賃の決定等の事務につきましては引き続き市で行うことになることや、指定管理者に対する指導監督を通じて、業務執行における公平性は確保されるものと考えております。

 以上でございます。



○副議長(下地光次君) 喜田自動車運送事業管理者。



◎自動車運送事業管理者(喜田完二君) 市営バスに係ります御質問にお答えをいたします。

 まず、管理の受委託実施による路線の収支はどうか。また、管理の受委託の拡大について、目標はあるのかといったお尋ねでございます。

 平成16年度に管理の受委託を実施いたしました4路線につきましては、運賃収入が減少する中で、黒字に好転するなど、大幅に収支が改善をしております。また、管理の受委託の拡大につきましては、国土交通省の通達によりまして、事業量の2分の1まで実施できるとされております。このため、平成17年度には新たに2路線を委託し、順次拡大していく予定でございます。なお、今後、職員の定年退職などに併せまして実施して参りますと、限度の2分の1に至るまでには十数年を要する見込みでございます。

 次に、管理の受委託を活用するなど、現在市営バスが運行していない地域に路線を新設する考えはないのかといったお尋ねでございます。市営バス事業におきましては、限られた車両や人的資源を最大限活用する中で、地域性を考慮した路線と需要に見合った運行本数を効果的に組み合わせることによりまして、路線ネットワークを構築し、運行サービスに努めているところでございます。

 このような状況の下、管理の受委託を活用いたしましても、他事業者と競合していることや、車両増による経費増加などを考え併せますと、交通局独自で新たな路線を設定することは困難でございます。

 なお、市営バス事業は、まちづくりに直結した事業でもありますことから、今後の在り方につきまして市長部局と協議をして参ります。

 以上でございます。



○副議長(下地光次君) 高岡医務監。



◎医務監(高岡道雄君) 動物愛護につきましての一連の御質問にお答えをいたします。

 まず、社協などと連携し、犬のふんイエローカード作戦のような取組を広めることについてのお尋ねでございます。

 犬のふんイエローカード作戦につきましては、他の地域への広がりを期待いたしまして、本日発行の市報あまがさきに掲載をさせていただきました。当作戦は、市と社協など地域住民との共同作業として、動物愛護センターが下食満地区に打診し、実施をいたしましたモデルケースでございます。今後は、他の地域の皆様から同様の取組をしたいとの声があれば、サポートをしていきたいと考えております。

 次に、野良猫に関する苦情件数並びに飼い主の判明しない猫の引き取り件数についてのお尋ねでございます。

 野良猫に関する苦情につきましては、16年度で32件、ここ数年は30件前後で推移をしております。また、16年度の飼い主不明の親猫引き取り数は22匹で、同じく子猫の引き取り数は488匹でございます。なお、日常の野良猫対策に関する相談につきましては、毎年200から300件程度寄せられております。

 次に、野良猫に関し、市はどのような取組をしているのかとのお尋ねでございます。

 野良猫がふえる大きな要因の一つとして、野良猫にえさを与える市民がおられるということがあり、その人が特定できた場合には、野良猫にえさを与えるのであれば、これ以上不幸な子猫を産ませないために、猫に避妊手術を受けさせることなどの指導を行っております。また、市民の方が野良猫であると判断をして搬入された場合には、子猫も含め、無料で引き取っておりますが、野良猫の捕獲につきましては、行政に権限がないことから、犬のように捕獲は行ってはおりません。

 更に、野良猫被害に関する具体的な防御策などの相談に応じるとともに、市報等を通じまして啓発も行っているところでございます。

 最後に、野良猫問題に関しまして、市独自での積極的取組について、市の考えはどうかとのお尋ねでございます。

 御質問にもございましたように、野良猫に関し市民の方々が困っておられることは十分には認識しております。しかし、猫問題の一面として、野良猫がかわいそうだからとえさを与える人々と、野良猫によって迷惑を被っている人々との間の感情的な問題がございます。この問題についての効果的な解決策を見いだすことは、市としても苦慮しているところでございます。このような状況は他の自治体も同様であり、動物行政担当者の間でも重要な課題として認識をされており、そのような中、全国動物管理関係事業所協議会のもとに野良猫問題検討委員会が設置され、本市も参画をして検討を行っているところでございます。

 以上でございます。



○副議長(下地光次君) 開康生君。

   (開 康生君 登壇)



◆6番(開康生君) 今、御答弁をいただきました。特に市営住宅の募集の件につきましては、公平性を補うために、また、この公平性の中で相当な時間を要するようであれば、市民の皆様の希望というものにもっとスピーディに対処していただきたい、そのように思います。

 そして、市バスの路線の拡大についても、新たな取組を、ぜひとも今後の方向の中で協議していただきたい。この思いを伝えさせていただきます。

 それでは、2問目に入らせていただきます。

 民間バス等への運賃助成制度についてお聞きいたします。

 現在、尼崎市では、70歳以上のお年寄りに対して、社会活動への参加などの目的で、市バスの特別乗車証の交付をいたしております。この制度は、市民の方々にとってたいへん便利な制度であり、高齢者の就労や学習等、社会参加の機会を増やすことにつながっており、私は、結果としてお年寄りの健康増進にも大いに役立っている試みと考えております。しかし、この乗車証は、第1問で述べましたように、市内を走る民間バスでは利用できません。そこで、バス事業などに対する他都市の運賃助成制度の状況を調べてみますと、神戸市では、市バスだけでなく、民間バスや私鉄に対しても助成をいたしております。また、お隣の西宮市においても、民間バスや私鉄、JR等に対して助成をいたしております。西宮市は市バスがないため、民間バスに対する助成制度があるのは理解ができるのですが、鉄道に対しても助成があるのは、公共交通機関に対する市の考え方が一貫しているからだと思います。また、趣旨は異なりますが、民間バス会社でも、高齢者に対する割引制度を実施している企業があり、例えば阪急バスは、独自で65歳以上の方々にグランドパスという割引定期券を発行いたしております。

 日本ではますます高齢化が進み、高齢者の社会参画は日増しに重要になりつつあります。白井市長が推進される市民主体のまちづくりを推進されるためにも、高齢者が元気で外出し、社会参加することが必要であり、本市においてもそのための支援策を考える必要に迫られている現状ではないでしょうか。

 そこでお尋ねいたします。

 こうした他都市における民間バスに対する運賃助成制度についての評価と、本市における導入の可能性について、お考えをお聞かせください。

 続いて、市営住宅について引き続きお伺いいたします。

 高齢化社会とともに市営住宅の老朽化も進みつつある中で、ある市営住宅のベランダや廊下の天井等からコンクリート片が落下するような状況を目の当たりにしておりますが、今後の指定管理者制度の導入に伴い、市当局として建物管理運営について現状のサービスを低下させないことを前提としてお尋ねいたします。

 安心安全の住宅を市民の皆様に提供する観点から、明倫中学の跡地に老朽化した琴浦、西難波、武庫川住宅を解体して新築、集約と聞いておりますが、ほかにも老朽化した市営住宅が存在する中で、建物の修繕計画の遅れがあるのではないかと思いますが、今後の修繕計画の考えをお聞かせください。

 そして、兵庫県は、7月23日付け神戸新聞の記事によると、県営住宅の家賃滞納を一掃する全国初の試みとして、本年9月にも契約とのことで、民間の債権回収会社に委託し、既に退居した滞納者を対象に、家賃の徴収業務を促進するとありました。本市としましては、現状の滞納状況については回収に努力をなされていると思っておりますが、指定管理者制度への移行に伴い、入居者の選定と家賃の決定についてどのようにかかわるのか、また、家賃の回収などのリスクについては、指定管理者が負うのか、市はどのように関与していくのか、お尋ねいたします。

 最後に、市営住宅入居者の選定においては、高年齢化により自治会運営に支障を来している現在、若年世帯等の入居に特段の配慮をして、世代間のコミュニティ運営が円滑に進むよう、当市においてもリーダーシップを発揮していただきたいことを要望しておきます。

 以上で私のすべての質問を終わります。御静聴、たいへんにありがとうございました。(拍手)



○副議長(下地光次君) 答弁を求めます。

 守部健康福祉局長。



◎健康福祉局長(守部精寿君) 他都市における民間バスに対する運賃助成制度についての評価と、本市における導入の可能性についての御質問でございます。

 高齢者に対する公共交通機関の運賃助成に係る神戸市を含む阪神間の状況につきましては、神戸市では、所得制限を導入したうえで、市営バスや市営地下鉄のほか、阪急バスや神姫バスなど、多数の交通機関の利用が可能となっております。また、独自に交通事業を運営していない西宮市、宝塚市、三田市におきましては、利用者一人当たりの助成額は少ないものの、複数の交通機関を利用することが可能となっております。一方、独自に市営バスを運営している伊丹市では、本市と同様に、所得制限を導入せず、市営バスの無料乗車証を交付いたしております。

 こうしたことから、各市とも公共交通機関の状況や市の経営体力に応じて、高齢者福祉の推進に向けて一定の工夫が行われているものと評価をいたしております。

 次に、本市では、高齢化の進展に伴いまして、本事業が財政面でたいへん大きな負担となって参りますことから、行財政改善の一環として、従来65歳以上を交付対象年齢といたしておりましたが、平成14年度からは、新規の交付対象年齢を年次的に引き上げて、平成21年度には、他都市同様に70歳以上を対象にしようとしているところでございます。

 お尋ねの民間バスなどへの制度拡充に際しましては、利用者本人を確認する方法や新たに生ずる費用負担などの課題への対応、併せて、他都市で実施されている自己負担の導入の是非など、更なる見直しの可能性も含めて、引き続き検討していく必要があると考えております。

 以上でございます。



○副議長(下地光次君) 岡野都市整備局長。



◎都市整備局長(岡野清君) 今回建替えする3住宅以外に老朽化した市営住宅が存在する中で、今後の修繕計画の考えはどうかというお尋ねでございます。

 市営住宅の修繕につきましては、年次計画を定めて取り組んでいるところでありますが、建設後20年以上を経過している住宅が全体の7割を占めていることによる経年劣化や、計画修繕の遅れなどにより、業務が増加している状況にあります。したがいまして、本市といたしましては、厳しい財政状況の中ではありますが、市民の皆様に安全安心の住宅を提供するとの立場から、大規模修繕業務においては、単に経過年数によるものではなく、建物個々の劣化状況に応じた柔軟な対応や、国の交付金の活用を図るなど、創意工夫を凝らした取組を行って参りたいと考えております。

 次に、指定管理者制度の導入における入居者の選定及び家賃の決定について、市はどのようにかかわるのか、また、家賃回収などのリスクはどこが負うのかというお尋ねでございます。

 入退居や家賃の決定等の入居者の権利関係に変動をもたらす事務につきましては、国土交通省は公正な住宅政策の観点から、行政の主体的な判断が必要であるとしており、本市においてもこの方針に基づき、引き続き市の事務として行って参ります。

 また、家賃徴収業務につきましては、指定管理者にリスク負担を求めるのではなく、収納率向上の観点から、基準収入率を定め、成功報酬的な要素を加味した方式など検討しているところでございます。

 以上でございます。



○副議長(下地光次君) 開康生君の質問は終わりました。

 この際、休憩いたします。

     (午後2時56分 休憩)

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     (午後3時30分 再開)



○議長(谷川正秀君) 休憩前に引き続き会議を開きます。

 質問を続行いたします。

 発言を許します。

 荒木伸子さん。

   (荒木伸子さん 登壇)



◆39番(荒木伸子さん) 新政会の荒木伸子でございます。

 たいへんお疲れだと思いますが、先輩並びに同僚議員におかれましては、しばらくの間御静聴のほど、よろしくお願いいたします。

 現在、右肩上がりの経済と人口増加社会の終えんという変化のさなかにあって、時代は今、分権社会の実現に向けた着実な歩みを進め、夢のある将来像を明示し、その実現に向け、確かな努力を惜しまない指導者が求められているのではないかと考えています。

 これまでの価値観や道徳観が通用しなくなってきた今日、私は、この尼崎市の真の歩むべき道は何か。確固たる将来の礎を築いていくためには、今何が求められ、何をなすべきかといった観点から、市長の政治姿勢、産業、人口問題、教育、水道事業について質問をして参ります。

 第1問目は、まず市長の政治姿勢についてお尋ねします。

 我が国は、長年にわたり、中央に権限や財源を集中化させる中央集権型システムを採用することによって、国民全体の生活の向上を効率的に推し進めてきました。しかし、冷戦構造の崩壊や情報通信の発達による急速なグローバル化の進展、少子高齢社会への突入といった大きな流れに加え、長年にわたる日本経済の停滞や国民のニーズの多様化等も加わり、個性的な地域づくり、つまり、地域のことは地域で考え、地域で決定するという地方分権型システム社会がようやく到来しようとしています。明治維新、戦後改革に次ぐ第三の改革と言われ、国と地方の関係が、上下主従から対等協力へと改められたのは、皆様も御存じのとおりであります。

 このような中で、地方自治法の議会制度改正に向け提言する分権時代における市議会の在り方に関する調査研究報告書中間報告が、都市行政問題研究会総会で了承されました。その中で、議会制度が自己決定、自己責任の下に地域の実情に応じた柔軟なものとして再構築され、運用できるようなものとするため、各種の提言がなされています。例えば議長にも臨時会の招集を認めること、市の設立出資法人への監視権の強化、議長は常任委員会には所属できないようにすること、行政課題に機動性を発揮できるよう、閉会中の委員会活動の弾力化、議会に外部の者で構成される附属機関を設置することであります。

 このように、分権化という時代の流れは、古い制度を温存している議会の制度についても改革を迫るような状況になってきております。

 そこでお尋ねしますが、分権時代に、地方自治体には自主自立の運営が強く求められていますが、尼崎市としては、自ら治めるための基本的な考え方が必要と思いますが、それについてどのようにお考えなのか、お答えください。

 また、それをどのような方法で市民に周知徹底させるのかも併せてお答えください。

 また、地方分権が進む中で、自治体が独自性を発揮し、自立していくためには、自治力をつけることが必要と考えていますが、尼崎市はどのような形で、どの程度まで自治力が高まっていると考えておられるでしょうか。

 仮に、尼崎市の自治力がまだまだ発展途上の段階であると思われておられるならば、どのような手法によって自治力の高揚を図っていかれるおつもりなのか、併せてお答えください。

 次に、産業についてお尋ねいたします。

 尼崎市は、戦前、戦後を通じ、工業都市として日本の経済発展に大きく貢献してきた都市であります。しかし、今日の産業の衰退を目の当たりにしますと、臨海部の活性化、産業都市尼崎の再生は、市民共通の願いであると言っても過言ではないと考えています。幸いにして、尼崎市には、企業の立地を可能とする大規模な工場跡地の存在、東西につながる申し分のない交通アクセス、高度な技術力を有する企業群など、再生を可能にする舞台装置は整っているものと考えられます。都市の財政基盤を確立し、世代を超えて、安全で安心できる、魅力ある尼崎を築いていくためには、産業の再生こそ緊急かつ最重要課題の一つではないでしょうか。

 さて、平成16年度には、南部臨海部に、世界を代表する電器メーカーの誘致が実現し、いよいよこの秋には一部生産が稼働されると聞いています。白井市長もこの企業の進出に当たり、一定の役割を果たしたと答弁なさったように記憶しているところでございます。ここに白井市長の後援会の機関紙と思われる平成16年1月発行の白井文と輝く尼崎の会ニュースを挙げてみたいと思います。

 これによりますと、平成15年11月に開かれた阪神間の港湾機能についての国土交通省や尼崎、西宮、芦屋の市長との会議で、尼崎市の臨海部のビジョンはとの質問に対しての答えに、南部臨海には工場跡地など多くの空き地があり、その一部に21世紀の森構想が立案され、百年の計で計画が進行しています。私たちのまちは、子どもたちからの未来からの預かり物です。5年や10年のオーダーで考えるのではなく、百年の計の下で、子どもたちのためにできる限り白紙のキャンバスとして臨海部を残しておきたいと考えていますと、明快に答えておられます。また、ビジョンは、市民と行政との信頼関係をベースに、意見交換と議論を真しに重ねて、官民一体となって築き上げるべきで、そのビジョンを示すまでのそのプロセスこそがたいせつとの信念は、市長就任1年を経ていっそう揺るぎのないものとなっています。文責、北村仁と記載されております。

 そこでお尋ねいたします。

 尼崎市の臨海部を子どもたちのためにできる限り白紙のキャンバスとして残しておきたいとお考えの市長が、なぜ市民との意見交換や議論もないままに企業誘致をなさったのでしょうか。それともビジョンが描かれていたのでしょうか。お答えください。

 企業立地が明らかになる過程で、さまざまな憶測が流れましたが、少なくとも議会との意見交換や議論がなかったと記憶しております。ここでもう一度、その経過について明確にお答えください。

 行政内部では、産業都市尼崎の再生に向けて、平成15年度に産業立地課を新設され、経済団体をはじめ関係機関との情報交換などを通して企業の誘致活動を進めてこられました。更に、平成16年4月には、学識経験者や市の幹部職員により構成された尼崎市企業立地促進検討委員会が設置され、制度の創設についての検討が行われたようであります。そして、これらの趣旨を踏まえ、企業立地促進条例も提案され、平成16年9月議会で審議され、可決されました。この制度によれば、事業投資額及び従業員規模などにより、家屋に対する固定資産税及び都市計画税、償却資産に対する固定資産税、また、資産割の事業所税について減免措置が適用されることとなっています。その奨励措置は、特に先端性の高いと認められる事業については5年間2分の1であり、その他の事業については3年間2分の1の軽減措置となっています。現在までに4回の企業立地促進制度認定審査会が開かれ、第1回の審議会では5社が、第2回では3社が、また、第3回では3社が、そして、第4回では4社がそれぞれ認定を受け、合計15社が企業立地促進制度の認定事業者として認定を受けているようであります。15社の事業当市予定額は1,085億円にも達しており、市税収入はもちろんのこと、雇用、技術力、消費など、さまざまな分野での波及効果が期待されています。

 ところで、私は常日ごろから、都市経営にはバランスシートがたいせつであると思っています。今、小さな政府が、国をはじめとして地方自治体で叫ばれていますが、その構築は、市の幹部職員が大号令をかけ、職員を鼓舞し、行財政の改革改善を図ればなしうるという単純なものでは決してありません。市民や事業者、そして企業とが改革の理念、改革の政略、指標を共有し、理解し、ともに痛みを分かち合ってこそ成り立つ共同作業であると思っています。人の生命は、心と体の絶妙なバランスにより成り立ち、組織細胞すべてがその働きを全うすることによって成長し、維持され続けています。個々の施策が有機的に結合することにより、相乗効果を発揮し、多くの成果を得ることが可能となるわけであります。

 そこでお尋ねいたします。

 企業立地促進条例に基づく支援優遇策が既に今年度から最長5年間の範囲で実施されておりますが、そのPR費用や市税の軽減措置など、施策に要する費用と効果のバランスシートはどのように把握されているのでしょうか。お答えください。

 この企業立地促進制度についての新政会の勉強会で、大手電器メーカーの課税額約8億7,000万円、うち軽減額は約4億3,000万円とのことでありました。その軽減額は、最長5年で幾らになるのでしょうか。お答えください。

 単純に計算して20億円ぐらいだと思いますが、市として軽減額以上の波及効果をどのような形で見込んでおられるのでしょうか。また、軽減額を取り戻すにはどれぐらいの期間がかかるのかも併せてお答えください。

 この企業立地促進制度ができたのは、企業の立地が決定された後ですので、その部分の効果額は十分計算されていると思います。もしそうでなければ、あまりにもずさんな行政の対応と考えます。また、この制度の運用に際しては、尼崎市民の雇用、地域社会の発展への協力、認定事業の10年間の事業継続といった3点での努力規定が課せられています。今年度から操業に入る大手電器メーカーの場合、800人規模の従業員で、そのうち270人が正社員で、残りの530人は4社による委託従業員との説明がありました。勉強会の時点では、4社のうち3社は市外との説明がありましたが、市外のうち1社は、道意町にある尼崎リサーチ・インキュベーションセンターに事務所を構えたようであります。

 そこでお尋ねいたしますが、市内における雇用創出はどれぐらいありますでしょうか。お答えください。

 企業立地が市内における雇用環境を改善し、財政基盤の確立に寄与し、地域社会に真に貢献し、共存するならば、産業再生を期すうえでこれほど歓迎すべきことはありません。しかし、これらがすべて絵にかいたもちであり、その担保が危ういものならば、いったいどうなるのでしょうか。尼崎市の都市イメージの向上、技術力の向上に寄与するところはまことに大きいものがあるというだけでは済まされないと思っています。

 そこでお尋ねしますが、今回の企業立地促進条例になぜ市内雇用者の義務づけを行わず、努力規定としたのかについてお答えください。

 申し上げるまでもなく、産業都市として発展してきた尼崎市は、景気や技術革新の荒波に飲み込まれそうになりながらも、懸命に航海を続けています。今、臨海部では、広大な工場跡地や交通アクセスのよさを背景に、ものづくり産業基地から物流産業基地へと急激な転換がもたらされています。こうした転換は、尼崎の産業構造、雇用構造、税財政構造、環境問題にも大きく影響して参ります。この時期ほんとうに重要なことは、一日も早く産業再生の明確なビジョンを指し示すことであり、臨海部の確固たる青写真を示すことではないかと考えます。そして、その手法は、市民と行政に議会を加えた形でのビジョンづくりが、今いちばん求められているのではないかと思いますが、いかがでしょうか。お答えください。

 私は、かつて産業振興ビジョンの必要性をただしたことがありましたが、既に策定した長期産業振興ビジョンがあるということで、にべもなく退けられた記憶があります。時代を的確に読み、時代のニーズにこたえていき、更なる発展へと次世代につないでいくことが我々の役目であります。時代に飲み込まれたビジョンを後生大事にしている行政の姿勢など、こっけいに見えてしかたがありません。時代は動いているのであります。

 次に、人口問題についてお尋ねして参ります。

 20世紀の日本は、人口増加社会でありました。そして、21世紀の日本は、一転し、人口減少社会であります。言い換えますと、多産多子から少産少子社会への劇的な転換であります。尼崎市においては、昭和45年まで一貫して人口増加都市として発展して参りましたが、その後一転し、人口減少都市となっているのは、既に御承知のとおりであります。神戸市に次ぐ県下第2の都市として、ピーク時55万人を擁し、発展してきた私たちのまち尼崎は、平成2年に50万人を割り、そして、平成11年には姫路市を下回り、更に、今年に入り、西宮市をも下回りました。今まさに46万人を切ろうとしており、県下第4位の都市となってしまいました。私は、平成16年3月議会から6月、9月、12月議会と、一貫して人口問題を取り上げて参りました。歴史的に人口の減少した都市が栄えたことはないという歴史学者の言葉がいつも脳裏に残っているからであります。昨年の6月議会で、その言葉についてどう思うかとお尋ねいたしましたところ、市長の答弁は次のようなものでありました。人口変動の背景には、交通、地価、出生率などさまざまな要因があると考えられ、そうした原因を重ね合わせ、現状を分析していく必要があると考えておりますということでありました。

 そこでお尋ねいたしますが、尼崎市の人口減少の要因について分析されたのでしょうか。されたとすれば、どのような結論を得られましたでしょうか。お答えください。

 また、次のようにも答弁されました。このようなことを考え合わせますと、人々の価値観が多様化する現代社会においては、人口の増減のみを捕えて都市の盛衰を推し量れるものではないと考えておりますと答弁されました。

 そこでお尋ねいたしますが、都市の盛衰は人口の増減のみを捕えて推し量るものでないとすれば、何をもって推し量るのでしょうか。お答えください。そして、それに当てはめたとき、尼崎市は衰退都市と言えるのか、それとも成長都市と言えるのかについても併せてお答えください。これには明確な答弁を要求しておきます。

 更に、続けて次のように答弁されました。また、繁栄の定義でございますけれども、都市が栄えているというのは、どういう状況をもって栄えているというふうに定義するのかにもよるのではないかと思います。物質的なものを栄えているというふうに読むのか、それとも心のありようとか質とかで判断するのかというところによりまして、ずいぶん違ってくるのではないかと思います。そして、歴史というものは、現在の積み重ねで歴史が生まれて参りますので、考え方を聞かれましたので述べさせていただいたまでで、根拠ということについて特にお示しする状況は持っておりません。しかしながら、再度申し上げますけれども、都市の繁栄というのは、人口の増減のみではないのではないかというふうに考えているところでございますということでありました。国立社会保障・人口問題研究所によりますと、平成18年をピークに、それ以降は人口減少社会に入るという予測でございましたが、厚生労働省の人口動態統計速報で、今年1月から6月までの半年間は、出生数から死亡数を引いた自然動態がマイナス3万人の自然減となり、人口は平成17年1年間を通しても自然減となる可能性が高まっているということであります。この統計から見る限りでは、推定より2年早く人口減少が始まっていると言えます。ただ、一口に人口と申しましても、さまざまな要素があります。人口には年齢、性別、世帯構成など、都市の活力を大きく左右する要因を含んでいることは言うまでもありません。

 私は、尼崎市が人口の減少幅が緩やかになってきているとはいえ、阪神間の他市に見られるような人口増加現象かなぜ見られないのかということが常に脳裏にありました。市の統計書や国の報告書などを参考にしてお尋ねしていきたいと思います。

 人口総数では、平成11年では46万8,389人、平成17年では46万263人、平成11年から平成17年までは8,126人の減、率にして1.7パーセントの減であります。これは、全体が1.7パーセントということでございますので、この数字については皆さん御記憶を願いたいと思います。次に、これをゼロ歳から14歳の年少人口、15歳から64歳の生産年齢人口と65歳以上の老年人口に区分してみますと、まず年少人口ですが、平成11年では6万3,712人、平成17年では6万917人で、この間2,759人の減、率にして4.4パーセントの減でございます。また、生産年齢人口では、平成11年33万2,765人、平成17年では31万1,199人で、2万1,566人、率にして6.5パーセントの減となっています。逆に、老年人口は、平成11年では7万1,912人、平成17年では8万8,147人で、この間1万6,235人、率にして22.6パーセントの増となっています。更に、こうした傾向は将来にわたり続いていくということも既に明らかにされています。

 そこでお尋ねいたしますが、こうした傾向が尼崎市にもたらした影響について、市長はどのように考えておられるのでしょうか。お答えください。

 第1問を終わらせていただきます。(拍手)



○議長(谷川正秀君) 答弁を求めます。

 白井市長。

   (白井 文さん 登壇)



◎市長(白井文さん) それでは、荒木議員の御質問に順次お答え申し上げます。

 まず最初に、自ら治めるための基本的な考え方と、その市民周知の方法についてのお尋ねでございます。

 住民に最も身近な地方公共団体である市には、まちの特性や資源などを生かした個性あるまちづくりを目指して、進むべき方向を自ら決め、実現していく、まさに自治力が求められております。ですから、市民、事業者と行政が個々の役割と責任を認識しつつ、自立、協働、参画をまちづくりの基本に据えて、ともによりよき地域社会を形成していくこと、更には、尼崎市に生活や事業活動の基盤を置くすべての市民が利便性や快適性など多様な付加価値を実感し、自己実現が図れるまちとして満足できる尼崎市を実現していくことは重要だと考えております。

 そのために、今本市では、まずは自治基盤の確立として、市政への市民参加のしくみ、地域における協働運営のしくみ、コミュニティ活動など自主的活動への支援のしくみといった取組を進めていく必要があり、市民の皆様と一緒に意見交換を行いながら、時に楽しみ、時に悩み、そして、時にはともに苦労しながらも築き上げていくことが重要であり、そのこと自体が市民周知につながっていくことであると考えております。

 次に、尼崎市はどの程度まで自治力が高まっているのか、どうやって自治力の高揚を図っていくのかというお尋ねでございます。

 さきほど申し上げましたように、これから求められる自治力は、市民、事業者と行政が個々の役割と責任を認識しつつ、自立、参画、協働をまちづくりの基本に据えて、それぞれが自らの能力を高めていくことが必要だと考えております。行政においては、職員の意識改革、行財政基盤の確立、地域課題解決のための政策能力の向上等の取組が重要であり、その取組を進めているところでございます。また、地域にあっては、これまでも既存の地域自治組織が地域に根づいた活動を行ってきましたが、そのような活動に加えて、例えば環境保護や子育て支援、福祉活動といった新たな分野等でも市民の自発的な取組が進められてきており、これは、住民の自治力の成長のあかしだと考えております。

 以上のように、自治力の向上には一定の成果が上がっているものの、今後もなおいっそうの広がりが必要だと考えておりまして、更に、行政においては、職員の意識改革や成果志向の仕事のしかたに取り組むとともに、行財政の健全化に取り組み、市民、自治体、行政とのパートナーシップによる事業展開などを進めていくことで、更なる本市の自治力の向上に取り組んで参りたいと考えております。

 次に、後援会ニュースを紹介されて、白紙のキャンバスとして残したい思いの臨海部に市民との意見交換や議論がないまま、なぜ電器メーカーの企業誘致をしたのかというお尋ねでございます。

 荒木議員が紹介されました私の後援会ニュースの中での、できる限り白紙のキャンバスとして臨海部を残したおきたいとのメッセージは、後援会ニュースの中に書かれているように、尼崎、西宮、芦屋港の港湾懇談会で、尼崎港湾、イコール尼崎の臨海部のビジョンを尋ねられたときのものでございます。その懇談会は、国土交通省の主催で、平成15年10月に、尼崎、西宮、芦屋港のおおむね10年程度先の港湾計画を策定する意見交換会の場として開催されたものです。芦屋はマリーナ、西宮は海浜砂浜、そこで尼崎はということで、尼崎の臨海部は、企業が立地しているものの、遊休地もあり、21世紀の森構想もあり、これから埋め立てて整備する公共空間もあるので、今すべてデザインしてしまうのではなく、未来の子どもたちがデザインできる空間と環境を整えておきたいという趣旨で述べたものでございます。

 一方、臨海部に生じている民間の遊休地や低未利用地を環境と共生する新たな産業の場として活用し、地域産業の活性化を図っていくことが極めてたいせつであることは、私があらためて申し上げるまでもなく、市政課題として明らかであります。

 こうした意味から、関西電力第3発電所の跡地という民間の遊休地の活用に市としても最大限の支援をしたことで、世界最大規模のプラズマディスプレイパネルの新工場が立地したことは、まちのイメージアップや雇用の創出などにつながり、更に市政課題解決に向けても大いに歓迎すべきであると考えております。

 次に、都市の盛衰は何をもって推し量るのか、また、本市は衰退都市か、それとも成長都市かというお尋ねでございます。

 都市の盛衰には人口増減が影響することを否定するものではありませんが、このほか、産業立地に見る土地利用状況や都市が持つ文化的魅力、また、市民活動の力なども考慮して判断する必要があると思っております。本市は、このように考えますと、元気で暮らしやすい都市となる潜在力は十分にあると思っております。

 以上でございます。



○議長(谷川正秀君) 岩田産業経済局長。



◎産業経済局長(岩田強君) 産業立地にかかわります一連の御質問にお答えを申し上げます。

 まず、松下プラズマディスプレイ工場の本市への立地の経緯についてでございます。

 本市では、平成15年度に産業立地課を設置いたしまして、市外からの企業立地に努めているところでございます。こうした中で、土地所有者である関西電力から、企業誘致に向けた協力の働きかけがございまして、県と連携して取り組んで参りました。立地場所として複数の候補地がある中で、立地企業の正式な意思決定がない限り公表すべきものではなく、関西電力でも限られた部門における、いわゆる水面下でのプロジェクトとして位置づけられておりました。そうしたことから、本市におきましても、正式決定がなされるまで、企業の立場を考慮して、慎重に対応したものでございます。

 次に、企業立地促進制度に関連いたします御質問、一つには、5年間の課税軽減額と波及効果、また、この軽減額を取り戻す期間、それから、市内における雇用創出、そして費用と効果についてどのように考えているのかといった数点についてお答えを申し上げます。

 まず、課税標準額につきましては、物件の評価がまだ実施されていないこと、また、課税額が算出されている場合でありましても、特定の企業の税額を申し上げることはできないことは御理解をいただきたいと存じます。

 そのうえで、今回の投資額から一般的な推計額として申し上げますと、生産設備などの償却資産は耐用年数に応じて減価償却することから、毎年減少し、5年間の軽減額は、議員御指摘の約20億円を下回る額になるのではないかと考えております。

 次に、波及効果といたしましては、事業活動による新たな税収の確保をはじめ、雇用機会の拡大、市内業者との取引などによる産業の活性化、ものづくりのまちとしてのイメージアップなど、種々のプラス効果がございますが、具体的に数値でもってお答えすることは困難でございます。

 また、市税の軽減についてでございますが、企業立地促進制度は、税収の確保、雇用の創出などを目的といたしております。したがいまして、軽減額を取り戻すという考えではなく、新たな企業の立地を促進するために一定の期間市税の軽減を行い、企業活動を支援し、その結果として税収を高めていこうとするものでございます。

 次に、市内における雇用創出でございますが、事業者に対しましては、できる限り市内在住者を雇用するように申し入れておりますが、現在、工場の操業に向けての準備の段階でございますので、雇用人数やその内訳を把握するには至っておりません。今後、適切な時期に雇用者の内訳を把握して参ります。

 最後に、費用と効果との関係についてでございますが、さきほど申し上げましたように、効果を具体的な数値で図ることはできませんが、新たな税収、雇用の創出、既存企業への波及効果など、十分大きなものがあると考えております。また、所管に対して企業立地の問い合わせが増加しておりますが、こうしたことは、企業誘致の効果が如実にあらわれているものと考えております。

 次に、企業立地促進条例で市内雇用者の義務づけを行わず、努力規定にしたのはなぜかというお尋ねでございます。

 本市の雇用情勢が厳しい中で、市内在住者の雇用の創出はたいへん重要でございますが、まずは市内への企業立地を最優先させ、そのうえで市民の雇用を促進するようにと、努力規定として定めたものでございます。立地される企業に対しましては、この条例の趣旨を理解していただき、より多くの市民の雇用に努められますよう、あらゆる機会を通じて重ねた要請を行っているところでございます。

 最後に、市民と議会、行政により、産業再生ビジョンあるいは臨海部の青写真を策定し、示すことが必要だと考えるがどうかといったお尋ねでございます。

 第2次基本計画で明らかにいたしておりますように、本市産業の活性化のために目指すべき方向として、元気な産業をはぐくむまちを示し、ものづくりの促進や新しい産業の導入などの産業振興施策を展開していくことといたしております。こうした方向性の下に実施しております技術開発支援施策や産業立地促進施策などによりまして、新たな製品開発や企業の新規立地、市内間移転につながるなど、一定の成果を上げているものと考えております。

 また、臨海部におきましても、こうした産業振興の方針の下に、基盤整備の進ちょくに併せて再生を図っていこうとするものでございます。尼崎21世紀の森構想では、水と緑豊かな環境の中で既存産業の育成、高度化、そして新産業の導入による活性化を掲げ、特に拠点地区におきましては、環境配慮型のものづくり関連産業を導入することといたしております。

 したがいまして、今後ともこうした産業振興施策の方針に沿った取組を進め、本市産業の活性化を図って参りたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(谷川正秀君) 村山企画財政局長。



◎企画財政局長(村山保夫君) 人口問題についてお答えいたします。

 人口減少の要因について分析したのか。したとすれば、どのような結論を得られたのかというお尋ねでございます。

 本市の人口減少の要因につきましては、現在分析を行っているところでございます。その取組は大きく二つございます。一つは、人口移動の実態を把握するため、転出者の世帯構成や年齢層などの分析、それから、転入者の前住所都市、転出者の転出先、市内間での移動の状況などについて、統計的な分析にまず取り組んでおります。もう一つは、本市からの転出者、本市への転入者、市内での転居者に、転居の動機や居住地選択の意識などを探る意向アンケート調査を実施しております。今後これらの調査分析を踏まえ、人口移動の実態、要因について深く探っていきたいと考えております。

 次に、人口減少の影響の問題についてのお尋ねでございます。

 人口減少がもたらす影響としては、需要の減少による購買力の低下など経済活動への影響をもたらすほか、地域活動の担い手が減ることによるコミュニティへの影響、更には水道や交通などの公営事業の経営面での影響、また、民間住宅の空き家の問題など、さまざまな面で影響があると言われております。また、人口構成の関係でいいますと、年少人口の減少は児童生徒の減少による教育環境への影響や、将来的には労働力不足の要因にもなりかねません。また、年少世代、老年世代を支える生産年齢人口の減少は、経済活力や住民の担税力の低下をもたらします。更に、老年人口の増加につきましては、高齢者福祉費の費用の増加や現役世代に介護の負担が増えるなど、大きな課題となっているものと考えております。したがいまして、こうした人口減少の問題への対応が必要となって参ります。

 以上でございます。



○議長(谷川正秀君) 荒木伸子さん。

   (荒木伸子さん 登壇)



◆39番(荒木伸子さん) 市長から御答弁いただきました。自ら治めるということについて、自治基盤とか、いろいろなことをおっしゃっていただきました。自治基盤の確立、自主的活動とかコミュニティとかさまざまなことを今日の答弁でもおっしゃっていました。まちづくりへの参画とか車座集会、オープントーク、市民団体との意見とか情報提供、共有するとか、さまざまなことをおっしゃっていました。ほんとうにそれだけで自ら治める、市民が自立されるのかというのは、私は疑問であります。といいますのは、私もずっと長い間地域活動を行っています。そのときに、市民の自立する方向でいつも地域活動を行うんですけれども、その後支えが行政のほうではされていない。私たちが自らしようと思っても、情報不足はもう当然のことですし、ましてや市民自身が、今まで全部行政に頼ってきた経過がございますので、そこのところがまだ払しょくしきれていない。そういった現場で、たいへんいろんな努力をしても、なかなか市民に自立してもらえない。そういうふうな思いを私はずっと持っています。協働のまちづくりと言ったとしても、リーダーがもしいない地域であれば、協働のまちづくりもなかなか進まないのではないか、そういう思いであります。それならば、逆に行政のほうから、市民がそういうのを待って、市民と話し合ってどうのこうのとおっしゃいましたけれども、それを待っているだけでは、ほんとうに自立した市民が育たないと思っています。そういった意味で、仕掛けが必要ではないかなと思うんです。その仕掛けを考えていただくのが行政の役目。地域振興課というのをつくっておられますけれども、それはなかなか現在の支所の中では役に立っていない。こんなん言うたら怒られますけれども、なかなか市民が自立するようなしくみになっていない。それを本来は行政が考えてもらうものだと、私はそういうふうに思っていますので、そこら辺をもう一度考え直していただきたい。

 と申しますのは、市長は何もかもよくおっしゃっていますけれども、個人の価値観がほんとうに多様化しています。それこそNPOのネットワーク、それから社協の組織、さまざまな地域団体がありますので、ほんとうにそれが自立しているかどうかということは、どういう形で把握されていくのか。そのような形で、ほんとうにもう一度、それをどういう形で把握していこうとされているのかというのを、ちょっとお答え願いたいと思います。

 それから、さきほど臨海に未来の子どもたちがデザインできる空間を残したいとおっしゃいました。私は、南部に住んでおりますので、それがどこの空間を指しているのか分かりません。東海岸町の空間なのか。21世紀の森構想というのは、ほとんどもう計画が決まっております。では、どこを指しておっしゃっているのかもちょっとお答えください。

 それから、雇用の問題でありますが、できるだけ情報を集めてやっていきたいというような御答弁だったと思うんですが、もう9月から稼働するんです。逆に言うたら、もう既に4勤2休の募集をしていますし、2勤2休といいますか、そして、その時間帯は9時から21時15分と21時から9時15分、もう既に募集をかけているわけです。そうしたときに、あらゆる機会といえど、もう既に募集をかけて、9月から一部稼働しますし、来年の1月からは本格稼働ですから、そこら辺をこれから把握して参りますというところだったら、ほんとうに遅い。動きが遅いです。まして、どんな波及効果かというたら、私もはっきり答弁を覚えていませんけれども、例えば食堂にしたって、市外の食堂です。これも関電グループの食堂が入ってきています。社員食堂での給食補助サービスみたいですけれども、それは6時から9時までと9時から15時まで、そういうふうに募集をかけているわけです。だから、もう9月に始まるんですから、早くその状況を把握してもらって、できるだけ市民の雇用を進めてもらいたい。企業が立地すれば、当然法人市民税が入ります。だけど、法人市民税がいつになって入ってくるのかというのは分かりませんね、正直。何年かかるのか。償却していけば、それが三角、赤になりますから、全部利益から差し引かれたら、法人市民税を納めてもらえないかもわからない。そうしたときに、やっぱりある程度、20億円以下ということでありましたけれども、20億円以下と簡単に言いますけれども、そのお金がないから、必死になって尼崎は再生しようとしているんです。そうしたときに、その形を−−税金です。行政の皆さん方がかせいで集めたお金じゃありません。税金ですから、これは当然市民に還元されるべきです。そこら辺の目的意識をもっとしっかり持ってもらいたい。税金ということを、皆さん方は勝手にまけられましたけれども、これは税金をまけたということになりますので、そこら辺の効果もきっちりと把握してもらいたいというのが私の思いであります。

 それでは、第2問を始めたいと思います。

 第1問で、人口問題について、人口減少の要因及び都市の盛衰と人口の増減との関係についてお尋ねしました。私は、この問題については、市長を責めるつもりも行政を責めるつもりもありません。ただ、日本全体が人口減少社会に突入しようとしている状況下で、過去のように50万都市の復活をなどという夢物語を追い求めようという考えも毛頭ありません。ただ、尼崎市に生まれ育ち、この尼崎市が大好きであるがゆえに、34年間にもわたり人口が減少し続け、衰退都市のらく印を押され続けている状況に歯がゆいという思いを抱き、住み続けたいと思えるような都市にしていきたいとの思いから、危機意識の共有を図り、なんとか衰退に歯止めをかける方策を確立していきたいと思っています。

 人口の減少は、最初は社会減少としてあらわれたのだろうと思われます。製造業を中心とした工業都市では、オートメ化による従業員の減少、全総による均衡ある都市の発展のための東京圏、大阪圏の企業の追い出し、それによる人口減など、政策の推進により人口減少が始まったのだろうと思いますが、そのうち社会減少から、尼崎市が基本的に抱えている都市構造の問題が表面化してきたのではないかと思います。尼崎市は8月1日で46万91人、隣接する西宮市では、9月1日で46万4,570人であり、阪神間でのリーディング都市としての地位を既に西宮市に譲り渡しています。西宮市が尼崎市の人口を追い抜いたときには、西宮市長はたいへん喜ばれたということをお聞きしています。

 そこでお尋ねしますが、尼崎市がリーディング都市としての立場を失ったことに対し、市長はどのような考えをお持ちなのでしょうか。お聞かせください。

 また、そのことによる影響はどのようなものがあるのでしょうか。お答えください。

 いずれにしても、日本の人口が増加し続けていたときに、尼崎市の人口は減り続けていたわけですから、これから日本全体が人口減少社会に突入していくことになれば、尼崎市の人口はどのような状況になるのか、想像すらできません。

 そこでお尋ねしますが、人口の減少した都市が栄えていくためには、どのような手だてがあるのでしょうか。お答えください。

 次に、水道事業、今回は工業用水道事業についてお尋ねして参ります。

 工業用水道事業を取り巻く経営環境は、工業用水需要の低迷により、当初想定していた収益が上げられず、極めて厳しい状況にあります。尼崎市の工業用水道事業は、正式には昭和37年4月から、一給水先当たりの使用水量が1日300立方メートル以上であるものに対し供給が開始されました。当時尼崎市は、工業都市として高度成長期にありました。1日平均配水量は、昭和43年が最大であり、給水工場数、1日の最大配水量は、昭和45年がピークでありました。そうした中で、昭和47年に琵琶湖総合開発事業が開始されたのであります。施設の1日最大給水能力は、昭和42年から平成4年まで47万4,000立方メートルでありましたが、工業用水道事業を取り巻く経営環境は、水需要の伸び悩みと資本費の増高等やユーザーの契約水量の減量問題で更に厳しくなっています。

 このように、工業用水道事業は、責任水量制で安定的であるとはいえ、社会経済情勢や産業構造の変化と密接な関係にあります。平成16年5月に松下プラズマディスプレイが関電跡地に立地することが決定されましたが、第1工場の契約水量は1日3,600立方メートルであります。平成14年には北配水場を廃止し、1日の給水能力を28万1,000立方メートルから14万3,000立方メートルに落としています。平成16年末の契約水量は、1日14万1,753立方メートルになっています。施設利用率が約5割、つまり、1日7から8万立方メートルであるとはいえ、契約水量と施設能力との間ではほとんど余裕はありません。

 そこでお尋ねしますが、工業用水道事業の将来の見通しをどのように持たれて企業誘致を働きかけられたのでしょうか。お答えください。

 また、今後工場の拡大や企業立地促進制度を利用した企業立地があり、大量の工業用水需要が生じたとすれば、どのような対策を打たれるのでしょうか。併せてお答えください。

 既存のユーザーにとっては、責任水量制ですので、新規企業が立地しようとしまいと、現在の制度では全く関係ないのであります。

 次に、責任水量制についてお尋ねしていきます。

 昭和37年4月1日施行の尼崎市工業用水道条例では、給水の対象となる責任水量は1日300立方メートル以上でありますが、近隣の大阪府は、1日30立方メートル、これは堺市も含まれています。単価46円。大阪市は、大阪市の水道局長が給水能力その他を考慮して、使用の承認を与えた者に給水するとして、単価35円。神戸市は96立方メートルで42円、西宮市は48立方メートルで42円、伊丹市は100立方メートル、27.5円であります。北配水場を廃止し、給水能力を基本使用水量近くまで下げ、必要経費を削減して経営努力をされてきましたが、決算で指摘されていますように、平成17年度には純損失を計上するような状況であります。

 このままでありますと、累積資金、剰余金も底をつきますでしょうし、なんらかの解決策が求められるところであります。決算書の総括によりますと、時機を失することなく、受水企業と協議を行うほか、施設能力の縮小により余剰となった水利権の有効活用の実現について、引き続き関係機関に積極的に働きかけるなど、より効率的な事業運営を要望しておられます。

 そこでお尋ねしますが、今後は産業政策上、企業誘致活動等が活発になってくると考えられますので、積極的に市場拡大の努力をすべきだと考えています。今後、契約水量の減量を考慮する場合、高度成長期時代に制定された責任水量の基準を近隣並みに引き下げることも検討されてはいかがでしょうか。お答えください。

 また、今後赤字が見込まれますことから、工業用水道事業の経済政策も含めた総合的かつ中長期的な経営健全化計画を策定する必要があると思いますが、いかがでしょうか。

 また、事業の透明性を確保するためのなんらかの方法、例えば第三者機関による経営評価制度を導入すべきであると思いますが、いかがでしょうか。お答えください。

 次に、教育についてお尋ねいたします。

 まず、学校運営協議会、コミュニティスクールについて、昨年の12月議会で、学校運営協議会の必要性とその考え方について、実践研究校の事例とその効果について、導入時期についての3点について質問いたしました。その答弁は、学校運営協議会、コミュニティスクールは、保護者や地域住民等で学校運営協議会を組織し、学校の教育活動のほか、予算や人事等も含む学校運営全般にわたって参画するという新しい方式の学校であり、市民や地域のニーズが直接的に反映されるという点などで注目すべき取組であると受け止めています。しかし、一方で、実施に当たりましては、学校運営協議会の構成や義務教育における機会均等の視点、あるいは県教育委員会との調整など、更に検討すべき課題がございます。そうしたことから、現在教育委員会におきましては、文部科学省の実践研究校の取組内容や成果、課題について調査検討している途中であり、今後その研究を深めて対応して参りたいという御答弁でありました。

 そこでお尋ねしますが、昨年の12月の時点での調査検討はどのような段階であって、現在の時点ではどこまで進んでいるのか、お答えください。

 また、実践事例に関する情報をできる限り把握し、研究しているところでございますという答弁でありましたが、どのような方法で把握し、どこまで研究しているのかも併せてお答えください。

 また、学校運営協議会の導入については、まだ課題もあり、今後調査研究を進め、学校関係者やPTA関係の方々などの御意見を踏まえる中で、その方向性を定めて参りたいとの答弁でありましたが、学校関係者やPTA関係者とはこれまでにどれぐらい意見交換を進めたのか、お答えください。

 次に、学校教育についてお尋ねします。

 議会でさまざまな観点から学校教育について質問されてきましたが、最近では、学力の問題、2学期制の導入、学校適正規模、適正配置推進等が取り上げられてきました。それらの目的とすることは、教育委員会や教育現場の持っている体質を変えることではないかと私は思っています。

 そこで、品川区の若月教育長に対するインタビュー記事等を通して、尼崎市の教育と比較して質問していきたいと思います。

 若月品川区教育長は、学校選択制の導入きっかけについては、変わろうとしない学校を変えたいという一念です。私は、長い間、自分が教員や校長を務めて参りましたが、常々教育界の体質というべきものに疑問を持っていました。教育界では、長年、あるべき学校の姿や理念の旗を高くたなびかせてきましたが、どれも上滑りの美辞麗句が多く、抽象的で概念的なものだったんですとのことであります。

 そこでお尋ねしますが、尼崎市の学校現場の実態は、この教育長の言葉のとおり、変わらない体質を持っているのでしょうか。お答えください。

 また、概して教師というのは、学校の主体性を盾に現状を糊塗してきたと思います。これには、何をやったって学校なんて変わりっこない、教育はそんなに簡単に変えられないという教師たちの無力感、教育的ニヒリズムが根にあると思いますとの発言がありました。このことについて、教育長はどう思われますでしょうか。お答えください。

 次に、こうもおっしゃっています。それは、管理職についても同じです。校長という立場に立つ人の態度が、目標あって目的なしという生き方に変わってしまった。それは、自分の教育理念や理想を具現化するために、私の学校をつくりたいと思うからなんです。それが教師の人生としての目的なのです。校長になること自体が人生の目的になってしまった。学校選択制とは、校長や教師の意識改革のためのカンフル剤だったということであります。

 そこでお尋ねしますが、尼崎の大半の校長の意識はどのようなものでしょうか。もしこれと違うのであれば、どのような手段でもって意識改革を実際にされているのでしょうか。お答えください。

 また、次のようにもおっしゃっています。学校に特色を出せと言っていながら、教育委員会がどれぐらい特色を持った教育委員会であったか、その部分が全く語られずに来てしまった。そのせいで、学校には課題ばかりが増え続けることになった。次々にゆとりの時間が生きる力をはぐくむ学習だとうんぬん、あげくの果てに学力低下の原因だと言われる。学校は気の毒ですよ。ほんとうなら、特色ある学校をつくれと要求する前に、特色ある教育委員会をつくらなければならなかった。教育委員会の人間として非常に反省していますとも発言されています。

 この言葉について、教育長はどのように感じられるでしょうか。お答えください。

 全国的にさまざまな学校教育の改革が行われています。板橋区や渋谷区にも学校選択制が導入されています。八王子市では、不登校児童生徒の小中一貫校、横浜市では、自立分権型の学校運営の推進や、校長、教職員の意欲を引き出し、新しい時代の要請に応じた教育の実現や地域の特性に応じた教育の提供など、教育水準向上のために、提案公募型モデル校、パイオニアスクール横浜の制度が導入されています。品川区では、平成15年8月に、小中一貫特区として認定され、各地区に施設一体型の小中一貫校の開設を目指しています。平成18年4月には、統合された大崎地区の品川区立第二日野小学校と日野中学校の小中一貫校が開設の予定であります。このようにして、さまざまな教育改革が進められています。

 そこでお尋ねしますが、尼崎市に存在する教育の基本的な問題点は何か、お答えください。

 また、それを改革するには、どのような手段が考えられるのか、あるいは実践しておられるのか、お答えください。

 以上で私の質問をすべて終わらせていただきます。ありがとうございました。(拍手)



○議長(谷川正秀君) 答弁を求めます。

 白井市長。

   (白井 文さん 登壇)



◎市長(白井文さん) それでは、荒木議員の御質問にお答えいたします。

 まず最初に、自治基盤を確立していくためには仕掛けが必要なのではないか。また、社協にしてもNPOにしても、価値観が多様化している。自立というのをどういう形で把握しているのかというお尋ねについてでございます。

 荒木議員が御指摘されましたように、私もさきほどの答えの中で、本市が自治力の向上に一定の成果があるものの、自治力がもう完成できているとは思っていない。そのために市政への市民の参加のしくみであるとか、地域における協働運営のしくみであるとか、コミュニティ活動など自主的活動への支援のしくみといった取組が必要であって、市民の皆さんと一緒に意見交換を行いながら、ともに悩み、ともに苦労しながら仕上げていくことが重要だというふうに申し上げましたので、おっしゃっているとおりだと思っております。NPO等の価値観、社協にしても価値観が多様化しているということでございますけれども、それぞれの団体が多様化しておりますから、自立の在り方も違っていて当然なのではないでしょうか。自立というのを画一した形で考える必要はないと思っております。それぞれがまず活動しやすい状況であることがたいせつであると思いますし、それぞれの団体がもし行政や他の団体、組織等に支援を求めているとしたら、求めている支援をしていくということが必要なのではないかというふうに考えているところでございます。

 それから、臨海部について、白紙のキャンバスとはどこなのかという御質問でございます。

 現在、南部臨海地域には、尼崎、西宮、芦屋港の現港湾計画の中で、開発空間として留保されているところがあのは事実でございます。しかしながら、それだけを指しているわけではなくて、現在取り組まれております21世紀の森構想も、市民、行政、企業の協働で計画づくりが行われていますけれども、100年の計画ですから、今の人たちがすべてを決めるわけではなくて、まちづくりのバトンを次々と引き継いでいかなければなりません。そういう意味から、未来の子どもたちがかかわって計画を立てていくということもございますし、また、民間の遊休地につきましても、例えば100年の間には、ありようを変遷させながら企業も立地していったり、土地を活用していったりするわけでありましょうから、今後、行政や地域の人たちとともに、その活用について夢を描いていくという可能性もあるのではないかというふうに考えているところでございます。

 次に、尼崎市がリーディング都市としての立場を失ったことに対して、どのような考えをもっているのか。そのことによる影響はというお尋ねでございます。

 過去、本市は阪神間において最も早く市制をしき、人口、産業とも他都市と比較してぬきんでた存在であり、阪神間の都市の中でも先導的な役割を果たして参りました。現在は、各都市がそれぞれに力もつけており、大阪、神戸という大都市の間に位置しながらも、それぞれの都市ごとに個性を持ち、お互いに交流と連携を保っていると思っております。私といたしましては、このような現状認識であり、例えば西宮のほうが本市よりも人口が上回ったとしても、本市の位置づけに格段の変化をもたらすものではないと考えております。

 次に、人口の減少した都市が栄えるためには、どのような手だてがあるのかというお尋ねでございます。

 本市は、人口減少、少子高齢社会を迎えつつありますが、人口減少や少子高齢化が引き起こす課題については対応していかなければならないものと認識しております。これからは、成熟した都市として本市の特性を生かし、何よりも人と人とのつながりをたいせつにし、市民や企業を引きつける魅力づくりに取り組むことにより、住み続けたいまちを築き、市民一人ひとりが幸せ、満足度を高めていくこと、暮らしやすいまちづくりこそがたいせつであると考えております。

 以上でございます。



○議長(谷川正秀君) 岩田産業経済局長。



◎産業経済局長(岩田強君) 工業用水道事業の将来の見通しをどのように持って企業誘致を行ったのかという御質問でございます。

 工業用水の使用を希望する企業の誘致につきましては、工業用水の使用が可能かどうかの判断について、事前に水道局と協議を重ねたうえで誘致に取り組んできたものでございます。したがいまして、今後も企業誘致に当たりましては、随時水道局と協議調整を図りながら進めて参りたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(谷川正秀君) 阪本水道事業管理者。



◎水道事業管理者(阪本茂樹君) 工業用水道事業に関する御質問にお答えをいたします。

 まず、今後の工業用水需要の対応についてのお尋ねでございます。

 本市の産業活動とその活性化にとりまして、工業用水道の果たす役割はたいへん重要であると考えております。しかし、産業活動の変化に伴いまして、日量47万4,000立方メートルであった工業用水道の施設能力は、現在14万3,000立方メートルになっております。また、受水企業との契約水量は約14万1,000立方メートルで、施設能力の約99パーセントとなっております。しかし、現在の実給水量は、契約水量の2分の1程度でありまして、契約水量と大きな差が生じております。このことから、今後の企業誘致や新たな工業用水需要にこたえるためには、この余裕能力を活用して参りたいというふうに考えております。

 工業用水道事業における契約水量は、これまで施設能力の範囲内とすることを原則としておりましたが、今後は効率的な事業運営と安定給水を確保するという観点から、関係機関との調整も含めまして、余裕能力の積極的な運用を図って参りたいというふうに考えております。

 次に、責任水量の基準を引き下げることを検討してはどうかとのお尋ねでございます。

 本市の工業用水道事業における最低契約水量は、地盤沈下対策として、当時、くみ上げが規制されていました地下水の量を基準に、1日300立方メートルと定めたものでございます。このうえに立ってこれまで事業経営をして参りました。この最低契約水量を引き下げ、給水対象の拡大を図りますことは、本市の状況におきましては、例えば上水道を使用している大口ユーザーが工業用水道への転換を図る、こういったことで、特に水道事業財政に与える影響が非常に大きくなるというふうに考えております。このため、水道、工業用水道の両事業の経営健全化の観点からも、基本的には現在の最低契約水量を維持して参りたいというふうに考えております。

 最後に、経営健全化計画の策定と、また、第三者による経営評価制度の導入についてのお尋ねでございます。

 工業用水道事業につきましては、責任水量制による事業運営を行っており、従前の施設能力、日量28万1,000立方メートルを、平成14年4月に日量14万3,000立方メートルに縮小し、その際、契約水量につきましても減量を行ったものでございます。これに伴いまして、受水企業からは減量負担金を徴収してきたところでございまして、この負担金のなくなる平成17年度以降の同事業会計は、赤字基調となる見通しでございます。このため、本年3月、工業用水道ユーザー全体会議を開催しまして、今後の見通しについて報告いたしますとともに、経営健全化の必要性についても協議を始めたところでございます。

 今後につきましては、更にいっそうの経費節減に努めますとともに、できる限り赤字額の圧縮に努めて参りますが、将来に向け、事業経営の安定のためには、料金改定も含めまして経営の健全化が必要であると考えておりまして、受水企業、そして商工会議所との協議において、今後の工業用水道事業の在り方につきましては一定の方向性を見いだして参りたい、このように考えております。

 また、御提案の第三者機関による経営評価制度につきましては、今後の検討課題というふうに考えております。

 以上でございます。



○議長(谷川正秀君) 保田教育長。



◎教育長(保田薫君) 学校教育に関する御質問に順次お答えをして参ります。

 学校運営協議会制度の調査検討は、昨年12月時点ではどのような段階であって、現在はどのように進展しているのかというお尋ねでございます。

 学校運営協議会制度の検討につきましては、昨年12月時点では、新しいタイプの学校運営の在り方に関する実践研究指定校の報告などから、制度の持つ効果と課題につきまして情報を収集するなど、調査研究していたものであります。その後、平成17年度から、文部科学省は、これまでの実践モデルを踏まえて、新たにコミュニティスクール推進事業、学校運営協議会制度としまして、県内では兵庫県立千種高等学校を含めまして、全国で70校に委嘱したところでございます。これらの研究指定校の大半は本年4月以降に指定を受けたもので、その成果等については現状では明らかになっていないことから、今後も引き続き取組内容や課題などについて情報を収集して参ります。

 次に、学校運営協議会についての実践事例に関する情報はどのような方法で把握し、どこまで研究しているのかというお尋ねでございます。

 学校運営協議会の情報につきましては、インターネットや研究報告、関係書籍や学術的研究など、さまざまな形で公開されている資料を収集いたしまして、調査研究して参りました。それらによりますと、協議会における人選とか、教育委員会、学校、学校運営協議会の権限と役割の在り方、教職員人事の公平性、公教育としての学校間のバランスなど、今後検討を要する課題も多く提起されておるわけでございます。今後も文部科学省の調査研究の動向や研究指定校における実践の成果や課題に注目しながら、地域との協働による学校づくりについては、更に研究をして参りたいと考えております。

 次に、学校運営協議会制度の導入について、学校関係者やPTA関係者とどれくらい意見交換を進めたのかというお尋ねでございます。

 さきにお答えしましたように、まだ学校運営協議会制度が始まったばかりであり、検討する課題についても指摘をされておるところでございます。教育委員会といたしましては、情報収集と調査研究を行っているところでありまして、現在のところは関係者との意見交換を行うまでには至っておりません。

 次に、尼崎市の学校現場の実態は変わらない体質を持っているのかという御質問でございます。

 学校教育におきましては、不易と流行という言葉がありますように、どのような時代、どのような社会環境にあっても変えてはならない部分と、時代の流れや社会の変化に即応して変わっていかなければいけない部分の両面がございます。現代のように変化の激しい社会にありましては、学校教育におきましてももっともっと変わっていかなければならない部分も多く、このことから、近年、学校公開や教育活動等についての説明責任といった開かれた学校づくりが強く求められていると考えております。

 続きまして、学校や教育が変わらないのは、教師の無力感、教育的ニヒリズムが根にあるという発言についてどう思うか。東京都の品川区の教育長のお言葉ですが、お答え申し上げます。

 本市においては、現場に立つ教員は、常に児童生徒に情熱を持って前向きに取り組むとともに、学校教育と児童生徒の将来に夢と希望を持って毎日の教育活動を推進しなければならないと考えております。また、そのように多くの教員は努力し、実践しているものと信じております。

 尼崎の大半の校長の意識はどのようなものなのか。どのような手段でもって意識改革をしているのかという御質問でございます。

 本市における校長は、何よりも子どもたちの豊かな成長を心から願い、よりよい学校づくりを目指して、誠心誠意学校運営に努力をしております。私も中学校及び高校での校長経験がございますけれども、そのときは、どのようにすれば一人でも多くの子どもが夢や希望を持って学校生活を送ることができるか、そのために今できることは何か、何から変えていくべきかを常に考え、職員や子どもに話しかけ、また実践し、教職員、生徒、保護者とともに汗を流して参りました。その中で、私は、地域の多くの方から助けていただき、また、いろいろなことを学ばせていただきました。このとき私が得た教訓は、学校と地域の方々と保護者、こういう人たちがお互いに心を通わせ合うことができる、そういう人間関係をつくることが最高の教育力であるということを、私は身をもって学ばせていただきました。そういう環境をつくることによって子どもが劇的に変わるという、そういう体験をしたわけですけれども、ぜひそういうふうな学校環境を生み出したいというふうに考えているわけです。

 とりわけ校長は、教師の人間力と指導力を高め、教師はなんといいましても授業で勝負し、授業が楽しいというプロとしての教師を養成することが校長の最大の使命であります。今後もすべての校長が現状に満足することなく、よりいっそうの研さんに努めていくよう指導するとともに、まずは評議員制度の充実を図りまして、積極的に情報提供や外部評価を取り入れ、保護者、地域社会の信頼を高めるように取り組んで参ります。

 御参考までに、評議員制度といいますのは、4年前に導入された新しい制度でして、初めて地域住民が学校運営に参画できるという制度でございます。いろいろな意見を学校、校長に申し入れることができる、また相談を受けることができるという制度でございます。尼崎では、小学校、中学校、高等学校全学校100パーセントこの制度が導入できました。全国的には、まだ公立学校は昨年度のデータでは72パーセントですが、尼崎ではこういうことができています。まずはこれを充実することから、荒木議員がおっしゃっているような地域運営学校、そういうふうな方向へ少しでも進めたらいいなというふうに、今考えているところであります。

 次に、特色ある学校をつくれと要求する前に、特色ある教育委員会をつくらなければならなかったという言葉をどのように感じるかという御質問でございます。

 若月教育長は私も尊敬している方でございますけれども、あの教育長がああいう先進的な学校選択制を導入されたという、その陰には、何年間かの学校現場との地道な根回し、そういう働きかけがずいぶんあったというふうにお聞きしております。いきなり新しい制度をぼんと出しましても、なかなかうまくいかないというのが、いろんなところでの実態のようでございますけれども、そういう地道な実践というものがまずあって、そういうことができるのではないかということを思っております。

 教育委員会は、教育、文化に関し識見を有する委員で構成する合議制の組織でございます。本市教育委員は、時代の流れとか尼崎市の現状を踏まえたうえで、常に情熱と問題意識を持って教育行政に取り組んでおります。今子どもたちをめぐる状況が非常に困難を増す時代にあって、建前論とか観念論を排して学校の抱える問題と真しに向かい合い、解決、改善を図っております。

 次に、尼崎の学校教育での基本的な問題点と、それを改革する手段は何かというお尋ねでございます。

 本市における学校教育の基本的な問題点は、市民の期待と信頼にこたえられる公教育をいかに実現していくか、これが基本的な問題点と考えております。常に学力向上と心の教育の充実を目指し、これから学校改革を進めていかなければならないと考えております。教育委員会といたしましては、主体性を持って校長及び教員に対する支援、指導をいっそう強めるとともに、保護者、地域との協働による学校改革の方策を講じて参ります。

 以上でございます。



○議長(谷川正秀君) 荒木伸子さんの質問は終わり参りました。

 お諮りいたします。

 本日はこの程度にとどめ、残余の議事は延期いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。

   (「異議なし」と呼ぶ者あり)



○議長(谷川正秀君) 異議なしと認めます。

 よって、本日はこの程度にとどめ、残余の議事は延期することに決定いたしました。

 以上をもって本日の日程は終了いたしました。

 明16日は、本日の議事日程を踏襲し、午前10時から会議を開きます。ついては、ただいま出席の諸君にはあらためて通知はいたしませんから、御了承願います。

 本日は、これをもって散会いたします。

     (午後4時55分 散会)

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議長   谷川正秀

副議長  下地光次

議員   杉山公克

議員   仙波幸雄