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兵庫県 尼崎市

平成17年  9月 定例会(第2回) 09月14日−02号




平成17年  9月 定例会(第2回) − 09月14日−02号 − P.0 「(名簿)」












平成17年  9月 定例会(第2回)



        第2回尼崎市議会会議録(定例会)第2号

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◯議事日程

    平成17年9月14日 午前10時 開議

第1       質問

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◯出席議員

 1番     森村太郎君

 2番     寺坂美一君

 3番     土田裕史君

 4番     河村慶彦君

 5番     福島 覚君

 6番     開 康生君

 7番     丸尾 牧君

 8番     弘中信正君

 9番     都築徳昭君

10番     酒井 一君

11番     騰 和美君

12番     長崎寛親君

13番     吉岡健一郎君

14番     丸尾孝一君

15番     前迫直美君

16番     亀田孝幸君

17番     丸岡鉄也君

18番     津田加寿男君

19番     上松圭三君

20番     今西恵子君

21番     広瀬早苗君

22番     義村玉朱君

23番     北村章治君

24番     宮城亜輻君

25番     安田雄策君

26番     下地光次君

27番     杉山公克君

28番     真鍋修司君

29番     蔵本八十八君

30番     北村保子君

31番     早川 進君

32番     高橋藤樹君

33番     辻  修君

34番     塚田 晃君

35番     塩見幸治君

36番     小柳久嗣君

37番     仙波幸雄君

38番     畠山郁朗君

39番     荒木伸子君

40番     谷川正秀君

41番     波多正文君

42番     寺本初己君

43番     高岡一郎君

44番     松村ヤス子君

45番     田村征雄君

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◯議会事務局

事務局長    小谷正彦君

事務局次長   辻本 守君

議事課長    高見善巳君

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◯地方自治法第121条の規定による出席者

市長      白井 文君

助役      中村 昇君

助役      江川隆生君

収入役     矢野郁子君

特命担当局長  谷口敏郎君

企画財政局長  村山保夫君

総務局長    森  進君

美化環境局長  湊  稔君

医務監     高岡道雄君

健康福祉局長  守部精寿君

市民局長    玉井啓一君

産業経済局長  岩田 強君

技監      松井重紀君

都市整備局長  岡野 清君

消防局長    橋本雅生君

水道事業管理者 阪本茂樹君

自動車運送

事業管理者   喜田完二君

企画財政局

総務部長    福森 務君

企画財政局

総務課長    福井 進君

教育委員会

委員長     岡本元興君

教育長     保田 薫君

選挙管理委員会

委員長     藤田浩明君

代表監査委員  天木 明君

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(平成17年9月14日 午前10時 開議)



○議長(谷川正秀君) これより本日の会議を開きます。

 日程に入るに先立ち、会議録署名議員の指名を行います。会議録署名議員は、会議規則第81条の規定により、議長において酒井一君及び塩見幸治君を指名いたします。

 この際、事務局長から諸般の報告をいたさせます。



◎事務局長(小谷正彦君) 御報告いたします。

 現在の出席議員は45人であります。

 次に、本日の議事日程は、配付いたしましたとおりであります。

 報告事項は以上であります。



○議長(谷川正秀君) 日程に入ります。

 日程第1 質問を行います。

 この際、申し上げます。

 あらかじめ定められた順に発言を許可することといたしますが、発言順位に当たった際不在の方は、会議規則第53条第6項の規定により、通告の効力を失いますから、御了承願います。

 なお、質問に当たっては、要領よく簡潔に願います。また、答弁に際しては、質問の要点を的確に把握し、簡明に願います。

 それでは、順次発言を許します。

 畠山郁朗君。

   (畠山郁朗君 登壇)



◆38番(畠山郁朗君) おはようございます。公明党の畠山郁朗です。新しい議会の一般質問で最初に質問させていただくことになり、たいへん光栄に存じます。

 先輩、同僚議員の皆様には、しばらくの間御静聴いただきますよう、よろしくお願いいたします。

 また、市長はじめ理事者各位におかれましては、意のあるところをお酌み取りいただき、的確な御答弁をいただきますよう、よろしくお願いいたします。

 3日前の9月11日、第44回衆議院議員総選挙が行われました。いろいろな意味で長く語り継がれ、鮮明に記憶に残る選挙だったと思います。まず、選挙期間が非常に短かった。夏の猛暑で、ことのほかきつかった。内容としては、争点を郵政民営化の賛否1本に絞り、刺客騒動まである劇場型の選挙が行われた結果、小泉自民党の地滑り的圧勝となりました。多くの国民は、年金や子育て、医療、国家財政の立て直しなど、重要案件が数多くあることを知っております。しかしながら、有権者は、閉そく感を打ち破る改革に懸けたのではないかと思います。その国民の期待に政治が真しに真剣にこたえることをしなければ、国民は許さないことでしょう。心しなければなりません。

 それでは、質問に入らせていただきます。

 16年度の決算、17年度予算の状況についての質問です。

 9月5日、16年度の決算概要が市の経営推進会議で発表されました。収支において3億2,700万円の黒字が計上されました。この黒字は、基金の取り崩しで3億円、市債で34億100万円、市有地等不動産の売却で40億6,500万円など、91億8,300万円を財源対策に充てた結果、実質的には88億5,500万円の赤字となる決算でありました。前年度の赤字が65億9,700万円でありますから、前年度と比べて22億5,800万円もの赤字幅が拡大したことになります。市税の収入では7年連続の減少、人件費が前年比21億2,900万円減少したものの、生活保護費、公債費が過去最高となり、結果的に扶助費が前年より増加し、基本的な収支構造に変化は見られません。

 国も郵政民営化で代表されるように、構造改革に取り組んでいるところでありますが、本市も構造改革の観点から、決算概要における見解をお伺いしたいと思います。

 さて、白井市長が就任して、15年度、16年度の当初予算が連続赤字予算を組んだことにより、内外で大いに議論を呼んだところでありました。17年度は赤字予算から脱却した収支均衡の予算を計上し、現在執行中であります。17年度の地方交付税の当初算定額は199億6,000万円と策定されましたが、国からの配分は、予算額に比べて13億9,100万円の不足が生じました。交付税は、14年度では19億3,200万円、15年度では39億5,400万円、16年度で8億1,600万円と、3年連続で予算比で超過したものの、17年度は、さきほど言いましたように大幅な不足になったわけであります。

 今回の不足は、どのような理由で13億9,100万円も、これほどの大幅な不足が生じたのか、お尋ねします。

 それと同時に、ほぼ半年経過した現在、17年度の予算の執行状況と、交付税の不足がどのように影響するか、また、それをどのようにカバーしようとする計画があるのか、現時点での見込みをお尋ねします。

 16年度では、黒字化するために、結果的に財源対策で不動産売却に40億円も頼っていることがたいへん気になるところであります。このことは、構造上の問題とともに、今後の大きな課題と認識しております。

 さて、事務事業評価との関連についてです。

 本市はこの5年間、事務事業評価に取り組んできました。フルコスト算入方式により、事業の性格、効率性、市民評価などを取り入れ、市の予算が住民本位に有効に使われることを目的としております。しかしながら、現状どのように予算、決算の策定に生かされているのか、また、PDCAのサイクルが十分機能しているのか、甚だ不明であります。私は、事務事業の各項目は、予算、決算の係数と相互にリンクしながら、この交付税のような計画との大幅なかい離が出た場合、各事務事業に施策の実行等を含めて影響が生じるものと考えております。そういった観点を踏まえて御答弁をお願いいたします。

 決算については、これからの決算委員会で疑問や質疑を深めていきますので、この程度にしておきます。

 次に、アスベスト、石綿問題について質問します。

 4月25日のJR福知山線脱線衝突事故の衝撃が冷めやらない6月29日、株式会社クボタが旧神崎工場の従業員や周辺住民に中皮しゅ等のアスベスト関連症による健康被害の発生、中皮しゅで治療中の周辺住民3人に見舞金の支給を公表したことから、にわかにアスベストの被害問題が連日のようにマスコミ等で報道され、クローズアップされるようになり、国内の重要な健康被害問題として取り上げられております。中皮しゅは、中皮という膜組織ができるがんで、発症は100万人に数人程度のまれな病気で、有効な治療法はないと言われております。石綿の繊維は細いもので0.0002ミリ、髪の毛の数千分の1程度、一部はたんぱく質にくるまれ、無害化されるが、大部分はとがったまま残って、10年から20年で石綿肺、15年から40年で肺がんを招くと言われております。また、20年から50年後には中皮しゅを起こすと言われております。

 尼崎市は、6月30日にいち早く公害対策課及び市の保健所に相談窓口を設置し、株式会社クボタに聴き取り調査を実施しました。その後も問題解決に取り組んでいることは高く評価され、関係者や担当職員の労苦には敬意を表するものです。

 我が会派も、早速7月11日、市長あてにアスベスト被害に関する申入れをしました。その中で、一つ、周辺住民への健康影響調査を行ってほしい、二つ、公害病としての認定を国に要望するべきである、三つ、市民に対してアスベスト被害等の積極的、継続的に情報を開示することを要望する、こういった内容であります。その後に我が会派で要望した対策がとられまして、8月19日からは、保健所で、昭和30年から昭和50年の間に市内に居住した人を対象とする健康診断が実施されました。

 そこでお尋ねします。

 健康診断は、現在まで何回程度行われ、何人の人が受診されたか、結果も含めてお聞かせください。

 アスベスト関連被害について、尼崎市内でこのような事例があることを知りました。簡略に紹介します。現在69歳の九州出身の男性の体験です。

 その人は、昭和34年、親類を頼って関西に来て、久保田鉄工に臨時工で入社しました。1年後には本工に採用されました。入社から退社まで、専ら石綿原料関係の仕事に従事したとのことです。入社して4年ごろから体に不安を感じるようになって、7年間神崎工場で勤務した後、昭和41年、退社しました。昭和50年ごろ、じん肺の病気があるということを知るようになりました。このころから、同郷の知人や同僚から発症の話をよく聞くようになったということです。平成8年、本人は体調不良で県立尼崎病院に入院しました。主治医から肺がんの話を聞き、ショックを受けました。現在は、不安の中、通院しながらの生活を続けているということです。元神崎工場で勤務していた同僚の知人や友人は、全員肺の病気で無念な思いで亡くなり、今は本人1人だけが生き残っているそうです。亡くなった人は8人で、今はなんらかの救済を待っておるということです。なんともつらく切実な体験の話です。

 石綿被害は公害認定を受けておらず、水俣病などを対象とする公害健康被害の補償等に関する法律による補償が受けられません。現状では、労災保険制度が唯一の補償制度になっていることは周知の事実です。しかし、遺族補償の申請は5年以内という時効が規制となって、強固なネックとなっております。政府は、72年には発がん性を知っておったようです。そのことから、政府の規制には大いに問題があったと言わざるをえません。

 そこでお尋ねします。

 従前から国などがアスベストの危険性を知っていたにもかかわらず、適切な対策や規制をしなかった責任があると思いますが、市長は、国や地方の責任についてどのような見解を持っておられるか、お伺いします。

 また、学校や市内の水道管や公共施設にアスベストが使用されているのではないかというような不安を多くの市民から寄せられます。石綿使用と解体時の飛散等についての現状をお知らせください。

 アスベスト問題の今後の進展と、被害者、家族、そして工場周辺住民等の救済について、尼崎市はどのように対応しようとするのか、併せて見解をお聞かせください。

 現状、市の担当職員は、問題の究明や調査、対策、健診と、多岐にわたる対応で、かなりの限界に来ていると思います。現在、体制としては、主に健康福祉局と美化環境局とで対応しているようでありますが、全庁的な体制での取組が必要と考えます。その点についてのお考えと、人的に、また財源的に国や県に支援を要請するなどについて、そういった考えがないかの見解もお伺いします。

 このアスベスト問題については、各議員ともたくさん質問があるようでありますので、私はこの程度にしておきます。

 次に、文字・活字文化振興法の実施等について質問します。

 活字離れにストップをかける文字・活字文化振興法がさきの通常国会で成立しました。法案は、超党派の国会議員、衆参とも事実上全会一致で成立しました。この法案は、国民の活字離れを防ぎ、活字文化の振興を図るのが目的とされております。趣旨として、文字、活字の意義について、人類が長い歴史の中で蓄積してきた知識、知恵の継承と向上や豊かな人間性のかん養並びに健全な民主主義の発達に欠くことのできないものと強調し、同法では、すべての国民が等しく豊かな文字、活字の文化の恵沢を享受できる環境を整備すると、施策の早期成立を促しております。また、同法では、活字文化の振興へ国や地方公共団体の義務を規定し、学校教育において、言語力、いわゆる読む力や、これらを基礎とする言語に関する能力のかん養をうたっております。

 これと前後して、政府関係機関から、現在の国民の国語に関する理解力の不足が発表されました。例えば、青田買いを青田刈りと思っている人が非常に多いことや、枯れ木も山のにぎわいとか、他山の石の意味のよく分からない人が多いことなど、理解力の不足が指摘されております。01年には、子どもの読書活動の推進に関する法律が成立しました。文字・活字文化振興法の対象は子どもだけではなく、大人も含む国民全体の読書環境を改善するため、蔵書の充実、司書の体制整備、情報化推進など、公立図書館へのてこ入れを柱の一つにしております。その中では、公共図書館の計画的配置や学校図書館の図書整備費の充実、小規模な学校への司書教諭の配置など、予算措置の必要なものが少なくありません。活字文化という日本のやる気と見識が問われることになります。折から、市報あまがさき9月5日号には、今年の近松ナウ事業の催しが掲載されております。

 そこでお尋ねします。

 文字、活字文化についての本市の現状をどのように把握しておられるか、お答えください。

 また、文字、活字文化にたいへんゆかりのある契沖、近松のまちとして、この振興法の具体化に今後どのように取り組もうとしているか、意欲的な見解をお伺いします。

 最後に、一昨年、文化芸術振興基本法が制定されましたが、現状の本市の取組状況についてお伺いいたします。

 以上で第1問を終わります。(拍手)



○議長(谷川正秀君) 答弁を求めます。

 白井市長。

   (白井 文さん 登壇)



◎市長(白井文さん) それでは、畠山議員の御質問に順次お答えいたします。

 まず最初に、構造改革の観点から、16年度の決算概要についての見解についてのお尋ねでございます。

 16年度決算につきましては、出納閉鎖を終え、数値について取りまとめをいたしたところであり、この概要について、今後、総務消防委員協議会で御報告を予定いたしております。

 議員御指摘のように、人件費については、これまでの事務事業の見直し、業務の民間委託などによる職員数の削減等により、その効果があらわれてきており、長年の課題であった人件費率が減少しつつあり、一定の改善が図れているものと考えております。

 しかし、扶助費、公債費を見ると、扶助費については、生活保護をはじめとし、児童手当や児童扶養手当などの増などで、また、公債費についても過去最高数値を示すなど、現時点における義務的経費全体から見た財政構造面においては、改善が進んでいるとは言いがたい状況でございます。本市の将来の財政構造を考えると、人件費の削減努力を引き続き行う必要があり、また、公債費の増加にいっそうの注意を払っていかなければならないと考えております。今後とも財政再建に向け努力をして参ります。

 次に、アスベスト問題の国や地方の責任についてどのように考えるかというお尋ねでございます。

 アスベスト問題の政府の過去の対応については、8月26日に検証結果が公表されております。その中で、昭和47年当時、アスベストの危険性を認識していたこと、旧労働省及び環境庁では、使用禁止措置や環境への規制導入の時期等について、なお検証、捜査する必要があるとしています。また、関係省庁間の連携については、必ずしも十分であったとは言えず、反省の余地があるとしており、私自身も国の責任は免れるものではないと考えております。また、こうした過去の対応については、今後社会的にも検証されていくものと思います。

 今回、住民にも被害が及んだことは、地元自治体としても重く受け止めなければならないと考えております。

 以上でございます。



○議長(谷川正秀君) 江川助役。

   (江川隆生君 登壇)



◎助役(江川隆生君) アスベスト問題を抱える全庁的な体制及び国、県への財源、人的支援等の要望についてどのように考えているかとのお尋ねにお答え申し上げます。

 アスベスト問題における取組につきましては、極めて専門的な検討と広域的な取組が必要であると考えられることから、国、県の指導や支援が必要不可欠でございます。こうしたことから、8月10日、国に対しまして、アスベストによる健康被害に関する要望の中で、専門的支援体制の構築や技術的、財政的な支援を要望したところでございます。

 今、国におきましては、総合的なアスベスト対策の方針が検討されておりますが、一方、本市の要望を受け止めていただきまして、現在行っております健康診断の2次ドックへの専門医を国から派遣していただくといった御支援をいただいているところでございます。

 また、庁内体制につきましては、これまでアスベスト問題に関連性の深い美化環境局、健康福祉局、都市整備局の3局を中心に連絡調整を図って参りましたが、関連する部局が広範囲にわたってきており、全庁的な取組が必要になってきたこと、また、今後の動向によりましては、更なる迅速で的確な判断や対応が必要となってくることから、今後は全庁的な組織体制を整備しまして、国、県との連携も図りながら、総合的に取り組んで参りたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(谷川正秀君) 村山企画財政局長。



◎企画財政局長(村山保夫君) 交付税に関連する質問に順次お答えいたします。

 まず、17年度の地方交付税が予算に比べて13億9,100万円不足した理由はどういうことかというお尋ねでございます。

 地方交付税の予算につきましては、他都市と同様に、地方財政計画の中で示されました指示伸び率を基本として見積もりを行っているところでございます。しかしながら、この指示伸び率は、実際の算定ベースとは異なり、経常経費や投資的経費といった大ぐくりで、かつ全国一律のものでございまして、各団体の規模や地域特性などが反映されておりません。また、経費の各項目の配分差なども考慮されないものとなっていることから、個別の項目ごとに積み上げられる実際の算定との間には、毎年かい離が生じているのが実情でございます。

 本年度における実際の算定と予算額とのかい離の要因につきましては、現時点で算定の積算内容が示されていないことから、詳細は明らかではありませんが、現状で考えられるのは、生活保護費の伸び率が低く抑えられたこと、更には都市間の交付税配分におきまして、市町村合併に伴い、合併市に重点配分されたことなどが影響したのではないかと考えているところでございます。

 続きまして、交付税の不足が今後の予算運営にどのように影響するのか、また、どのようにカバーするのかというお尋ねでございます。

 本年度の普通交付税につきましては大幅な予算割れを生じましたことから、今後厳しい財政運営が迫られるものと危ぐいたしております。現下の経済情勢等を踏まえれば、予断を許されない状況であると認識しておりますが、まず歳入におきましては、市税収入や不動産売払い収入の予算額の確保はもとより、起債対象事業の拡充や市債充当率のかさ上げなど、市債の更なる活用を図ることや、歳出に当たりましては、内部管理経費や事務執行に当たりまして節減努力の徹底や入札差金の凍結など、最大限の努力を行い、今後の財政運営に万全を期して参りたいと考えております。

 続きまして、事務事業評価システムが予算、決算に生かされているのか、また、PDCAサイクルが十分機能しているのかといったお尋ねでございます。

 事務事業評価システムは、事務事業の成果を検証し、絶えず改善していくということにより、成果志向の行政運営を推進するということを目的といたしております。その検証結果が予算、決算に生かされることにより、初めてこのシステムが有効なものとなりますが、現段階におきましては、コスト評価はできておりますものの、成果を推し量る目標設定が十分に表現できていないなど、PDCAサイクルに有効に機能させるには、現状至っておりません。このため、17年度は、一部事務事業を抽出し、評価表そのものの制度を高める取組や、早い時期に評価表をお示しできるような事務事業評価システムの改善を行っているところでございます。

 以上でございます。



○議長(谷川正秀君) 高岡医務監。



◎医務監(高岡道雄君) アスベストに関する健康診断についてお答えをいたします。

 8月19日に開始をし、9月13日までに計12回実施をいたしました。受診者は372人でございます。また、健診結果につきましては、2次読影が終了しております9月2日までの7回分につきまして、約30パーセントの要精検率となっております。

 次に、アスベスト問題の今後の進展と被害者救済について、市はどのように対応するのかとのお尋ねにお答えをいたします。

 アスベストが原因とされる悪性中皮しゅの潜伏期間は20年から50年と言われており、今後も新たな健康被害者の増加が見込まれ、アスベスト問題への対応は長期にわたることが予測されます。こうしたことから、御質問の健康被害者の救済をはじめ、アスベストに係る諸問題についての必要な措置を率先して国に対し強く要望してきたところでございます。現在、国におきましては、労災や公害健康被害補償法では救済できない方々に対する新たな立法化に向け動き出しており、本市といたしましても、基礎的なデータの提供などにより、法案の具体化に向け協力をしていきたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(谷川正秀君) 湊美化環境局長。



◎美化環境局長(湊稔君) 学校や水道管や公共施設でのアスベストの使用と解体時の飛散等についての現状はどうかとのお尋ねでございます。お答え申し上げます。

 市有施設での吹付け石綿の使用実態につきましては、これまでも昭和62年及び平成12年の2回にわたりまして調査及び対策を実施して参りました。今回、再度建築物の吹付け石綿等の実態調査を現在実施しているところでございまして、10月末をめどに取りまとめを行う予定でございます。

 なお、市の水道管につきましては、既に取り替えが終了しておりまして、現在、石綿管は使用されておりません。

 また、解体時の飛散防止につきましては、大気汚染防止法等関係法令によりまして届け出制をとっており、適正処理を指導しているところでございます。今後につきましても、市民の不安を取り除くため、届け出漏れのないようチェック体制の強化を行うとともに、原則として現場に立ち入り、必要に応じて測定を行うなど、飛散防止に万全を期して参りたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(谷川正秀君) 保田教育長。



◎教育長(保田薫君) 文字、活字文化についての本市の現状をどのように捕えているかという御質問にお答え申し上げます。

 本市におきましても、近年のさまざまな情報メディアの急激な発達、普及など、個人の生活環境の大きな変化によりまして、文字、活字離れ、青少年の読解力の低下及び言葉の乱れ等が危ぐされる現状にございます。このようなことから、教育委員会といたしましても、読書をはじめ文字、活字に親しむことは、人生を豊かにし、活力ある社会を実現していくために欠くことのできないものであると認識をいたしております。

 したがいまして、今後とも法の趣旨を踏まえまして、市民一人ひとりが豊かな文字、活字文化に親しむことができる環境づくりや、その効果的な事業の実施等に努めて参りたいと考えております。

 続きまして、文字、活字文化にたいへんゆかりのある契沖、近松のまちとして、この振興法の具体化に今後どのように取り組もうとしているのかというお尋ねにお答え申し上げます。

 国学の祖と言われる契沖、人形浄瑠璃を文芸作品にまで高めた近松門左衛門にゆかりのある本市といたしましては、言語力の向上に努めることは非常に重要であると認識をいたしております。文字、活字文化の具体的な振興策につきましては、幼児期から読書に親しむことができるよう、ブックスタート事業やおはなし会をはじめ、読書習慣の形成を目指した各学校における朝の読書の推進、図書館、公民館を中心としました図書サービスの展開などの各種施策の取組を進めているところでございます。

 いずれにいたしましても、今年度策定中のあまがさき子ども読書活動推進計画も踏まえまして、学校、家庭及び地域の連携を密接にする中で、同法の趣旨に沿って、市民や青少年が文字、活字文化に親しめるような環境づくり並びに図書ボランティアの育成や読書啓発など、全市的な施策に意を用いて参ります。

 以上でございます。



○議長(谷川正秀君) 玉井市民局長。



◎市民局長(玉井啓一君) 文化芸術振興基本法と本市の取組についてのお尋ねにお答えいたします。

 文化芸術振興基本法は、心豊かな活力ある地域社会の形成に大きな役割を果たす文化芸術の振興について基本理念を示し、施策の総合的な推進を目的に、平成13年12月に制定されたものでございます。

 本市におきましても、人間らしい感性豊かなまちづくりや都市魅力を高めるうえで有効な文化芸術の振興を図るため、総合基本計画の部門別計画として、尼崎市文化振興ビジョンを策定し、これを指針としてさまざまな文化施策に取り組んでいるところでございます。今後とも文化芸術振興基本法や尼崎市文化振興ビジョンの基本理念を踏まえ、地域に息づく文化の創造と情報発信を行い、文化活動のすそ野を広げる施策を推進して参りたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(谷川正秀君) 畠山郁朗君。

   (畠山郁朗君 登壇)



◆38番(畠山郁朗君) 2問目に入る前に、構造上の問題に関して、今市長からお答えいただきました。教科書的な答弁であります。これからまたしっかりとこの構造を、何年もかかっている課題でありますので、我々も提言するなり、それに対する見解をまた述べていきたいと思います。

 アスベストの問題に関しては、担当の職員がたいへん疲れているような印象を受けました。それは新しいものが出てくる、研究もしなきゃいけない、大変な仕事の量であります。そういうことから、全庁的な体制を組まれるということですから、ぜひそういう体制で、一日も早く市民が安心できるような体制で臨んでいっていただきたいと思います。

 活字文化のことに関して、尼崎市の文化振興ビジョンにのっとりとあります。これは平成7年に策定されていて、10年たつわけです。時代も変わっていきます。そういう中で、文化の力が都市の魅力に決定的な影響をこれから及ぼしていくと私は思います。そういった意味から、真剣にこの問題にも取り組んでいきたい、このように思います。

 それでは、2問に入ります。

 まず、少子問題についての質問です。

 直近の人口動態統計によると、今年の上期、1月から6月の間ですけれども、全国で人口が約3万1,000人減少した、このように発表されました。この傾向が年末まで続くと、今年は歴年で初めて人口が減少することになる歴史的な年になるわけであります。日本の人口の減少は、07年、もう2年後には始まると想定されておりましたが、今年減少が始まると、2年も早まることになって、少子化に対する深刻な認識や対策が急務なことをあらためて実感させられます。日本の社会保障費に占める家族、子ども向けの支出は4パーセント程度と言われております。高齢者向け支出の1割にも満たない状況にあって、非常に少ないということであります。このたびの総選挙で、マニフェストに少子化対策として児童手当の拡充、一部の政党は、この児童手当をなぜか子ども手当と言っているところもありますが、一つの争点となり、財源のねん出や確保など具体策を求める子育て世代や国民の声はたいへん強いものがあると感じました。この児童手当に対しては、我が党も先駆的に必要性を訴え続け、実現に最大の努力を傾注してきたところであります。この政策に関して、荒巻きだとか、批判を繰り返す、そういう勢力があったわけでありますけれども、今回の選挙ではそういうことはありませんでした。それだけ大事だということが認識されたんでしょう。

 生活現場に密着している密接な当局は、この児童手当の拡充の有効性についてどのように考えているか、見解をお伺いします。

 尼崎市は、昭和46年、55万4,000人の人口がありました。それからこの33年間、毎年減少を続けております。いま一つ、この人口減少の原因の分析も十分なされているとは言えないまま、歯止めもかかっておらない状況になっております。今年の4月には、ピークよりも約10万人少ない45万人台に入ったことは、多くの市民が憂慮したところであります。

 そこでお尋ねします。

 本市の人口は、動態上、自然増減と社会増減は最近どのようになっているのか、お尋ねします。

 国においてもそうですが、本市でもこども課を設けて、主にソフト面では各種の対策を講じていることは認識しております。今年度から、幼児期からの健康食習慣事業、育児支援専門員派遣事業、昨年は親子サロン運営事業などが新しく実施されました。しかしながら、相当な予算措置を含む本格的な対策は、国、県の動向を見ながらという感が否めません。本市も総合的な対策の下で、本格的に地方自治体として積極的に少子化問題に取り組むべきだと考えます。市長の見解をお伺いします。

 次に、産業と雇用の問題についての質問です。

 内閣府が発表した4月から6月の国内総生産2次速報では、8月12日の1次速報よりも0.5ポイント、年率にして1.1パーセント、国内総生産、GDPが増加したと言われております。これは上方修正されました。民間企業部門の設備投資の拡大が寄与して、景気が踊り場から抜け出せない要因とされてきた輸出が自動車の持ち直し等で上向きにあるなどで、GDP年率3.3パーセントに上方修正されたものであります。今の景気回復局面が9月まで続くと、3年8か月になります。44か月です。昭和30年代のいざなぎ景気の57か月、平成景気の51か月に続き、戦後3番目の長さになると言われます。一方、全国の生活保護受給世帯は、昨年100万人を超えました。貯蓄の全くない世帯も、高齢者やフリーターなどの若者を中心にして増えて、2割を超えております。厚生労働省によると、日本の世帯別所得水準は、80年代には上位の2割と下位の2割の開きが10倍以上だった。この程度だったものが、90年代後半から急激にその開きが拡大し、02年には168倍にもなっていると発表されております。一時は、自分は中の中と意識する人が6割もあった日本であります。1億総中流社会という言葉も、今では死語と化した感があります。最近、このようにさまざまな分野で二極化が進んでおります。この開きが社会の不安定要因を生んでいることは、多方面から指摘されているところであります。

 そこでお尋ねします。

 景気が指標として良好な状態にあるものの、市内の多くの事業者や生活者が実感に乏しいと言っている、景気はよくなっていないというのが現状であります。その数値を示すことによって、市内の状況をお示しいただきたいと思います。

 私の考えでは、実感がないというのはデフレだからだと思うんです。そこら辺も一緒にお答え願います。

 市内産業についての質問です。

 関西電力跡地に立地する松下プラズマディスプレイ工場が間もなく本格稼動する昨年10月に、企業立地促進条例が施行され、間もなく1年になります。松下を含め、これまでどういった分野の企業が何社認定され、その投資額の総額はどのぐらいになるのか、また、これまでの認定状況についてどのように評価しているのか、お答えください。

 松下の新規立地は、産業再活性化に向けた一つの起爆剤となったことは確かです。この機を捕えて、産業立地の流れをより確実なものとする必要があると思いますが、どのような取組をしていくのか、お聞かせください。

 また、本市の産業活力を高めるには、市内の産業活動全体の底上げが重要であると思います。そのためには、新規立地の促進だけでなく、既存企業の活性化が不可欠であります。既存企業の活性化へ向けて、今後どのような産業振興施策を講じようとしているのか、併せてお尋ねします。

 近畿ブロックの7月の完全失業率は、前月比で0.9ポイント改善され、5.2パーセントと発表されました。有効求人倍率でも、前月比0.02ポイントの改善で、兵庫県では0.84倍になっています。

 そこでお尋ねします。

 市内の失業の状況、求人の状況はどのようになっているか、御答弁願います。

 高校生の求人倍率は、全国でも兵庫県でも大幅に改善されていると発表されております。市内の高校生ではどのようになっているのか、お答えください。

 先日、私はハローワークに出かけまして、若者に対する就職相談、あっ旋、指導などについて尋ねたところ、総合的に対応している、こういう話でありました。その実施状況等について、分かっていたら教えてください。

 最後に、公務員の厚遇問題についてであります。

 昨年、大阪市から始まって全国的に問題が波及した、公務員の厚遇問題であります。公務員批判にまで及んだ公務員が厚遇されている問題。西宮市では、特殊勤務手当が39種類あり、総務省からの指導もあって、来年度以降の見直しを表明しております。神戸市では、著しく危険や不快感を伴う業務に対する特殊勤務手当124種類から81種類を廃止し、30種類を減額することによって、年間29億円の支出の約6割に当たる17億円を削減すると発表しております。

 本市においても一定の見直しを行ってきたところでありますが、現状どのようになっているか、お尋ねします。

 その他の調整手当、超過勤務手当、管理職手当など、たくさんの手当がある一方では、福利厚生事業もあります。このような手当とか福利厚生事業の全体に対して、これは法的に認められておる制度ではありますけれども、市民理解が得られるかどうかという観点から、今後の改革改善についての考え方、取組についての見解をお尋ねします。

 以上でもって私の質問を終わらせていただきます。

 御静聴ありがとうございました。(拍手)



○議長(谷川正秀君) 答弁を求めます。

 守部健康福祉局長。



◎健康福祉局長(守部精寿君) 児童手当の拡充の有効性についてどう考えるかという御質問でございます。

 昭和47年1月に発足いたしました児童手当制度は、児童の養育費の一部を社会的に補償しようとするものであり、家庭負担を軽減することで、子どものいる家庭の生活の安定に寄与し、併せて児童の福祉の増進を図ろうとするものでございます。当該制度を拡充することによりまして、家計の支出に大きな割合を占めております児童の養育費の負担を更に軽減することになる、このように考えております。

 次に、総合的な体制の下、積極的に少子化問題に取り組むべきではないかといった御質問でございます。

 次代を担う子どもの育成と子育て家庭への支援に関する具体的な取組を盛り込みました次世代育成支援対策推進行動計画、わいわいキッズプランあまがさきの策定におきましては、子育て支援の本格的な推進を図るため、福祉、保健、教育等の関係課で構成する検討会を設置いたしまして、さまざまな意見を取り入れて参ったところでございます。計画の推進に当たりましては、今日的な課題に迅速的確に対応するため、児童環境づくり推進委員会を中心に進行管理を行うとともに、関係部局をはじめ関係する行政機関、団体等との連携を図りながら、総合的かつ効果的な推進に取り組んで参りたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(谷川正秀君) 村山企画財政局長。



◎企画財政局長(村山保夫君) 本市の人口動態で自然増減と社会増減は最近どのようになっているのかといったお尋ねでございます。

 人口の自然増減の最近の傾向といたしましては、平成元年と平成16年を比較いたしますと、減少で推移しています出生数につきましては893人の減少でございます。一方、増加傾向で推移する死亡者数は800人の増となっております。その結果、自然増加数が平成元年に2,145人ございましたが、平成13年には1,000人を割り込みまして、平成16年はわずか452人と、極めて少なくなってきております。少子高齢化が進み、近い将来自然減になることが考えられます。

 次に、社会増減につきましては、平成元年に社会減少数は4,024人でありましたが、その後、年間の減少数も小さくなってきており、ここ数年1,000人台と、減少の幅は縮小しております。本市の全体としての人口減の幅は小さくなっているものの、人口流出に歯止めがかかってきたとは考えにくい状況にございます。

 こうした人口問題に対しまして、本年度、人口移動に関する市民の意向アンケートに取り組んでおりまして、人口流出の更なる要因について分析して参りたいと考えております。その取組により、まちづくりの方策に役立てたいと考えております。

 以上です。



○議長(谷川正秀君) 岩田産業経済局長。



◎産業経済局長(岩田強君) 産業と雇用に関するお尋ねでございます。

 まず、景気は、指標といたしましては良好な状態にあるというものの、実感は乏しいのではないか、また、市内の現状は数的にどうかという御質問でございます。

 本市が行っております景気動向調査の結果によりますと、本年の4月から6月の景況感を示します景気動向指数では、製造業の生産額におきましてはプラス8.0で、昨年度の同時期よりも約6ポイント増加いたしまして、5期連続してプラス傾向にございます。また、小売業におきましては、なお厳しい状況は続いておりますが、一時期マイナス80まで落ち込んでおりましたものが、現在マイナス23.1まで回復するなど、着実に改善していると判断いたしております。更に、国が発表いたしておりますGDPの大半を占めます個人消費につきましても、景気が自立的回復に向かっておりますことから、わずかながら増加をいたしております。

 このように、景気は総じて回復基調にはありますものの、その影響が家計に及ぼすまでの時間的な差、あるいは大企業と中小企業とでは回復時期にいわゆるタイムラグがありますことから、中小企業が多く立地いたしております本市におきましては、そうした実感に乏しい結果になっているのではないかと考えております。

 なお、景気は踊り場を脱したと言われておりますが、現在、鉄鋼や石油等の原材料費等の高騰などから、今後も決して予断を許さない状況にあると考えております。

 次に、企業立地促進条例の認定状況、そして各企業の投資総額、また、これまでの認定状況についての評価のお尋ねでございます。

 昨年10月に企業立地促進条例を施行いたしまして、平成16年度は松下プラズマディスプレイ株式会社をはじめ8社を、そして今年度は、現在までに7社の認定を行っております。計15件、15社でございます。これら15社の投資予定額の合計は約1,085億円となっております。また、業種につきましても、電子部品や新素材、各種機械器具など、いろいろな分野に及んでおります。なお、認定いたしました15社のうち6社は情報通信関連分野などの先端性の高い事業となっております。

 これまでのこうした認定実績から、この条例はさまざまな業種や規模の製造事業所に対する新規立地、増設などの促進策として有効に機能していると考えております。今後も年間10件程度の認定を目途といたしまして、立地促進に努めて参りたいと思っております。

 次に、松下プラズマディスプレイ工場の新規立地を好機と捕えまして、産業立地の流れを確実にする取組をどう行うのか、更に、既存企業の活性化に向け、どのような産業振興策を講じるのかという2点のお尋ねでございます。お答えを申し上げます。

 昨年、松下プラズマディスプレイ工場の本市での立地が公表されまして以来、企業立地の問い合わせ件数が増加いたしております。これは、本市が有する企業立地のポテンシャルの高さが再認識されたことや、ものづくりのまち尼崎のイメージが向上し、全国的に情報発信されたためだと考えております。このため、より具体的な取組といたしましては、東京や名古屋の産業フェアでの出展、ビジネス雑誌への記事掲載、そして、事業者向けのホームページの創設など、さまざまな機会やメディア媒体を活用いたしまして、本市の企業立地促進制度や立地優位性のPRを積極的に行っていくことといたしております。

 また、関係機関との連携や企業立地アドバイザーの活用によりまして、企業動向や産業用地にかかわる情報の収集、提供の充実を図り、より多くの具体的な企業立地につなげて参りたいと考えております。

 これらの企業の新規立地は、既存企業にも一定の波及効果をもたらすものと、そのように考えておりますが、更に本市では、ものづくり支援センターを中心といたしまして、新技術、新製品の開発や産学連携のコーディネート活動、技術講習会等の人材育成事業などの支援にも取り組んでおります。

 また、今年度から本市のものづくり支援センターが県のものづくり支援拠点の一つとして位置づけられましたことから、県の支援を受けまして、ロボットやナノテクといった多様で新規性のある分野に対応した新たな機器整備や技術コーディネーターを配置いたしております。こうした支援によりまして、市内の中小企業の技術力の向上に関しましては一定の成果は得られているものと考えておりますが、一般的に中小企業はマーケティング、販売力は弱いと指摘をされております。こうしたことから、今後は販路拡大の支援策につきましても、国等の施策の活用も視野に入れた中で検討を進めて参りたいと考えております。

 次に、雇用の問題でございますが、市内の失業、求人状況、また高校生の求人状況についてのお尋ねでございます。

 兵庫県内の失業率の推計値を申し上げますと、平成15年が5.7パーセントで、前年平成15年度の6.5パーセントと比較をいたしますと、0.8パーセント改善いたしております。こうした中での本市の雇用状況でございますが、企業からの情報によりますと、求人数を増やしている企業も多くなってきております。また、ハローワークの求人倍率で見ましても、0.79となっておりまして、昨年同期の0.64と比較いたしますと、0.15ポイント増加しております。こうしたことから、市内の雇用情勢は改善しつつあるものと判断をいたしております。

 次に、高校生の就職支援の取組につきましては、平成15年度、16年度に30人以上の市内事業所約500社でございますが、こういったところに対しましてハローワークとともに採用要請を行ったところでございます。更に、平成16年度から、若年就業支援事業といたしまして、経済団体と連携し、市内の高等学校の教員を対象といたしました進路指導セミナーや、就職予定の高校3年生を対象とした入社事前研修会を実施いたしております。このような一連の取組の中で、来春の市内の高校卒業予定者に対します現段階での求人数は508人となっておりまして、求人倍率は、昨年同時期の0.50から1.17へ改善をいたしております。

 最後に、ハローワークでの若者に対する就職相談等の実施状況はどうかといったお尋ねでございます。

 ハローワークでは、若者に対します支援策を重要な取組の一つとして位置づけ、市や経済団体との情報交換を行いながら、さまざまな事業展開を行っておられるとお聞きをいたしております。具体的に申し上げますと、まず、常設の就職促進コーナーを設け、さまざまな相談やあっ旋を行うとともに、各企業が行う就職面接会の情報を提供するなど、幅広く取り組んでおられます。そして、特に本年5月からは、単に相談業務等にとどまることなく、若者に実際に就労の機会を与えるために、一定の期間試行的な就労を企業の協力の下に実施するなど、新たな試みにも取り組んでおられます。

 なお、本市におきましても、さきほど申し上げましたような支援策に加えまして、保護者や若年層を対象といたしましたセミナーなどを実施しているところでございます。また、今年度は、7月に国から認定を受けました地域再生計画に基づきまして、幅広い年齢層に対する雇用対策を実施して参る考えでございます。

 以上でございます。



○議長(谷川正秀君) 森総務局長。



◎総務局長(森進君) 公務員の厚遇問題についてのお尋ねでございます。

 特殊勤務手当について、本市においても一定の見直しを行ってきたところであるが、現状どのようになっているのかといったお尋ねにお答えいたします。

 特殊勤務手当につきましては、これまでも経営再建プログラムの取組項目として位置づけ、国や他都市などの状況を勘案しながら、開庁手当や早朝勤務手当など、一定の見直しを行ってきたところでございます。更に、本年4月には、兵庫県から、給与条例主義の徹底についての勧告を受けたこともあり、現在、すべての特殊勤務手当について、廃止も含め業務内容などを再点検し、平成18年度からの条例化に向け、見直しを行っているところでございます。

 次に、職員手当及び福利厚生制度について、市民の理解が得られるような改善の考え方、取組についての見解はどうかといったお尋ねでございます。

 職員の諸手当につきましては、地方自治法等の規定に基づき、通勤、住居、扶養手当等18種類の手当を条例に定め、対象者に支給しております。また、福利厚生事業につきましても、地方公務員法の趣旨に基づき、各種給付やレクリエーション事業を実施しております。これらにつきましては、市民の皆様に誤解や不信感を与えることのないよう、常に時代や市民感覚に即した適正な運用や必要な見直しに努めているところであり、現在、平成18年度に向け、特殊勤務手当や福利厚生事業への公費負担等の在り方について見直しを行っているところでございます。

 以上でございます。



○議長(谷川正秀君) 畠山郁朗君の質問は終わりました。

 続いて発言を許します。

 丸岡鉄也君。

   (丸岡鉄也君 登壇)



◆17番(丸岡鉄也君) おはようございます。新政会の丸岡鉄也でございます。

 質問に先立ちまして、先だってお亡くなりになられました、同僚議員でありました故新野弘三議員に、心よりごめい福をお祈りいたします。

 平成17年9月定例会の場におきまして、一般質問の機会を与えていただき、また、新議会において伝統ある新政会の一番バッターとしての名誉を担わせていただきましたことを、心から感謝申し上げます。多くの市民の皆様の御支持をいただき、議員となって初めてこの議場において発言をさせていただきます。大きく高まる闘志と小さな不安が交錯する中で、議会人としてまず最初の第一歩を踏み出した感があります。不慣れなところやお聞き苦しい点もあろうかと思いますが、お許しをいただきまして、先輩、同僚議員の皆様には、しばらくの間御静聴いただきますようお願い申し上げます。

 また、市長はじめ理事者各位におかれましては、質問の趣旨を的確にお酌み取りいただき、明確な答弁をいただきますようお願いいたします。

 それでは、質問に入ります。

 まず、市長の政策、ビジョンについてお尋ねいたします。

 2002年11月に、6万2,308票もの得票で当選されてから、任期の半分以上が経過し、残すところ1年とわずかとなって参りました。今年度施政方針の中で最後を締めくくられた、“ゆめ”、“YUME”、“夢”というキャッチコピーでございますが、相も変わらず夢を見続けているのではないかと懸念するばかりであります。残りの任期で市長公約が実現できるのでしょうか。私が政治の信条としているところが、実は夢と情熱であります。どんなに批判、抵抗があろうとも、思い描いた夢を強い信念を持って実現するために情熱を注ぐ。戦前の大阪市長で現在の関淳一市長の祖父であった関一市長のよく知られた話でございますが、当時5メートルしかなかった御堂筋を44メートルの広さに大幅に拡幅するという、だれもが想像しなかった夢を抱かれたわけであります。飛行場をつくる気かと市議会でやじられながらも、情熱を持って事業を推し進め、初志貫徹、ついに1937年、今や大阪の代名詞と形容される現在の御堂筋を完成させたのであります。また、日本初の市立大学を開校させるなど、遺憾なくその先見の明を発揮された名市長でございました。

 もちろん時代背景が異なるわけで、現在の白井市長と比較するのはたいへん失礼であるのは重々承知いたしております。しかし、市長の姿勢は、車座集会やタウンミーティング、市長室オープントークなどで具体論を模索するばかりで、御自身の具体論が見えてこないのであります。今年度の施政方針を拝見して、財政難はもちろんのこととはいえ、美辞麗句の夢ばかりで、情熱が全く感じられなかったので、まず苦言を呈させていただきました。もし、いや、あふれるほどの情熱を持っているとおっしゃるのでしたら、どうぞお示しいただきたいと存じます。

 次に、今年は尼崎にとりまして、尼崎発の暗く悲しいニュースが日本全国、いや、全世界に発信された年でありました。107名もの多くの方々が犠牲となられたJR脱線事故、そして、どこまで広がりを見せるか全く先が見通せない、新しい公害としてのアスベスト問題。この二つの事件、事故は、まさに今年の日本の重大ニュースに入るのではないかと思われるような世間を震かんさせる出来事でありました。特に、今後の本市の取組が求められるのがアスベスト問題であります。畠山議員と重なる部分もございますが、御容赦賜りますようお願いいたします。

 当初、企業内での労災問題と思われたアスベスト被害が、クボタ旧神崎工場周辺住民の中皮しゅ患者3人にクボタ側が見舞金を今年6月30日に支払ったことにより、周辺住民、そして、その後の調べで従業員の家族にまで及ぶ新しい公害問題の様相を呈しているのであります。100万人に数人しか発症しないという中皮しゅは、デビュー前に石綿関連企業で働いていた米国の映画スター、スティーブ・マックイン氏の死因として知られるようになりましたが、極めてまれな、医師でも診断に苦慮する、たいへん珍しい病気だということです。私もクボタ旧工場のある市内浜に居住し、その見舞金支給者3人のうちのお1人は以前より懇意でありますし、また、同級生にも中皮しゅ患者がおられ、いずれの方も片方の肺を切除するという状況で、人ごととは思えないのであります。そのような非常に特異な病気の死亡例が、7月12日の時点で、クボタ旧工場周辺住民で31件、そしてクボタ旧工場社員はといいますと、じん肺や肺がんを含んだ石綿関連疾患で死亡した方は、なんと74人、実に在籍1年以上の社員のうち7.3パーセントもの方々がお亡くなりになっていたのです。なんと恐ろしい数字でありましょう。クボタの同僚、周辺の住民が続々と肺疾患で亡くなっていたのです。

 そこでお伺いいたします。

 アスベスト問題について、市長は当初どのような認識を持たれていたのか、お答えください。

 いち早く相談窓口を立ち上げ、市民の不安解消に努められたことは評価しているところです。しかし、その後の全国に及ぶ被害状況、事の重大さ、加熱するマスコミ報道等により、もっと迅速に的確なる判断、行動はとれなかったのか。周辺住民にも多数の死亡例が明らかになってきた7月初旬、1自治体、1企業の問題ではなく、国、業界団体をも巻き込んだ新しい公害問題と認識しなければならなかったわけであります。

 そこでお伺いいたします。

 8月4日に衆議院が解散し、翌々日10日に上京され、環境省、厚生労働省、国土交通省、内閣府と、精力的に回られ、環境省では事務次官にも会われたようですが、国土交通省では大臣官房審議官、内閣府にあっては大臣官房総務課係長、肝心の厚生労働省では健康局総務課課長補佐お1人に会われただけというありさまです。その後、政府は異例の速さで来年の通常国会に石綿新法を提出することを決めたわけでありますが、もし上京するならば、解散前に大臣に直接会うべきで、解散直後、翌々日に上京しても、混乱の中で、その効果に疑問を抱かなかったのですか。市長特異のパフォーマンスととられてもいたしかたないと思いますが、いかがでしょうか。お答えください。また、今後の市としての取組についても併せてお答え願います。

 次に、天下り問題についてでございます。

 市長は、天下り廃止を公約にうたいながら、今年度は15名と、前年度の9名をはるかに上回る天下りを容認されておられます。外郭団体等への再就職と、体のよい表現ではありますが、まさしく天下りそのものであります。市長並びに当局の説明では、人的支援要請に基づき、必要性や妥当性を判断し、推薦したとおっしゃるのでしょうが、それでは、必要がない、妥当性を欠くとして推薦を拒否した例があったのかなかったのか。恐らく皆無ではないでしょうか。

 そこでお伺いいたします。

 今までに、人的支援要請があったにもかかわらず、推薦しなかったことがありましたでしょうか。お答えください。

 また、尼崎口腔衛生センターや尼崎市総合文化センターのように市長自らが理事長を務める団体が市長に支援要請するという、御自分が御自分に自問自答しているわけで、まことにこっけいとしか言えません。そして、今回の15人のうち、支援要請に基づかず、外郭団体の自主的な判断により部長級の人権啓発室長を定年前の56歳で尼崎交通事業振興株式会社の取締役専務、総務部長に採用されていますが、この経緯について御説明ください。また、退職金はどうなっているのかも併せてお答えください。

 このように、市長の公約達成どころか、逆行する措置について、市長御自身から御説明、御答弁をお願いいたします。

 続きまして、子育て支援策についてお伺いして参ります。

 私は、6月の市議選を通じて訴えて参りましたことが、尼崎を再びにぎわいのある、活力あるまちにするため、30ないし40歳代の子育て世代を周辺他市に流出させず、また、他市から尼崎に住んでいただくことによって人口増を図らなければならないということでした。今般の衆院選でも論じられた争点でありますが、今年上半期の日本の人口が初めて減少に転じ、ついに日本も人口減少時代に突入したことが厚生労働省より発表されました。国としても次世代育成支援対策推進法が平成17年4月に施行され、尼崎市としても、中身に問題はありますが、子育て支援の行動計画がまとめられたところであります。尼崎の人口増をもにらんでの私の考えます子育て支援は、阪神間でも最低レベルと言われる学力の向上はもちろんのこと、学校環境の改善、そして子育てしやすい環境づくりであります。

 具体的には、まず第1に小学校の校庭の芝生化に取り組むべきと考えます。

 私自身、ことのほか芝生に対する思い入れが強うございます。県尼高サッカー部当時、本来サッカーも野球も天然芝でするスポーツであるにもかかわらず、日本国内においては、土でするスポーツのごとく、天然芝のグラウンドなど皆無に近かったのでございます。しかし、当時日本一の天然芝のサッカー場と言われた神戸中央球技場、現在の神戸ウイングスタジアムですが、そのピッチに立つ機会に恵まれ、そのときの感触、感激は今でも鮮明に思い出されるのでございます。とにかくずっと、いつまでもその場でボールをけっていたいと思わされたものでした。

 本題に戻りますが、小学校の校庭が緑一面の芝生だったらどうでしょうか。市長、頭の中で思い描いていただきたいのであります。緑に接する機会の少ない都会っ子に、緑一面の芝生は視覚的にもいやされ、心理的にもプラスの影響を与えます。また、子どもたちは、少々のけがを恐れずに裸足で思いっきり寝転がったりはね回ることでしょう。周辺への砂ぼこり対策にもなります。私は、娘、息子の小学校の運動会で学校を訪れるたびに、この校庭が芝生だったらどんなに気持ちいいだろうと、ずっと考え続けてきました。そして、何よりも、ヒートアイランド現象と呼ばれる都心部の高温化にも効果が認められるところであります。このヒートアイランド現象については、昨今、日本ヒートアイランド学会なるものも本年7月に立ち上がるなど、急速に関心が高まっているところでございます。自動車やエアコンの廃熱、コンクリートやアスファルトの保熱によって都市の気温を上昇させるという、このヒートアイランド現象。この学会のシミュレーションによりますと、2030年の東京都心の7月の気温は、なんと44.6度に達するといいます。当市においても早急に対策を考えなくてはならない大問題であり、実際、市内東難波町の公害監視センターの屋上での気温データによりますと、当市の年間平均気温は年々上昇し、昨年度は過去初めて17度を突破し、17.4度を記録するという、まさに驚くべき数値が統計的にもあらわれているのであります。当市のスポーツ指導者が細心の注意を払っていても、年々熱中症で倒れる子どもたちが増加し、頭を悩ませておられるという現状もあります。芝生化することによって、土よりも日中の表面温度が10℃も低下するという数値も発表されています。

 そこでお伺いいたします。

 このように考えてみましても、学校の校庭の芝生化は、子どもたちにとっても、また尼崎のまちにとっても効果のある施策と考えます。既に神戸市では、神戸21世紀復興記念事業として2001年から取り組まれ、大阪市においても取組が先般決定されたところであります。当市においても、二番せんじ、三番せんじではなく、早急に着手し、尼の学校はどこもが一面の芝生で気持ちがいいよと、保護者や子どもたちが他市に誇れるような学校環境を整えてあげたいのであります。ゴルフ場やサッカー場のような完ぺきな芝でなくてよいのです。手入れは、学校はもとより地域の方々にも御協力いただき、芝生を通じて子どもたち、周辺住民、そして学校がかかわり合う芝生コミュニティが形成されるのであります。

 どうぞ市長、まずはモデル校を1校指定し、スタートするべきであります。積極的で前向きな御答弁をお願いいたします。

 また、学校環境に関連して、現在建替え工事中の成良中学校、旧育英中学校でございますが、校舎はすべて解体され、新築されるようですが、雨漏りや老朽化の激しい体育館をそのまま継続しようとは、どういうことでありましょう。財政難で、5年後をめどに建替えということですが、一緒にまとめて取りかかったほうがコストも低いに違いありません。

 そこでお伺いいたします。

 今回、見積もりも取ったうえでの判断なのでしょうか。アスベスト問題により、体育館は先延ばししたのではないかと勘ぐってしまうのですが、いかがでしょうか。ぜひ早急に建替えしていただきますよう、当局の御答弁をお願いいたします。

 次に、子育てのための具体論として、乳幼児医療の無料化についてでございます。

 市長は、平成15年11月に県の福祉医療制度の改革案が示されて以降、本市としても見直しを行っていくに当たり、所得制限の緩和や3歳未満児の無料化など、本市の独自性は残すとおっしゃっておられますが、この程度の独自性など、阪神間が遅れているとはいえ、他の自治体では今やあたりまえであり、独自性などと呼べるほどのものでもありません。せめて6歳の就学前まで無料化してこそ、独自性と言えるのではないでしょうか。小学校入学までは、子どもたちはいろんな病気に冒されます。赤ん坊が風邪を引いて熱を出し、お兄ちゃん、お姉ちゃんまでうつってしまうというのは、小学校低学年くらいまではよくあることです。2人、3人、いや、4人と子どもを抱えて一生懸命子育てに励む親御さんにとって、子どもたちの医療費は予測不可能な、ばかにならない出費であり、熱があったとしても、給料日前とかですと、行くに行けない御家庭も多いことと思われます。

 では、財政難の当市にあって、財源をどうするかという問題であります。当局の試算では、所得制限は現状のまま460万円以下として6歳児まで無料化した場合、増加額は約1億9,500万円となります。この財源を住居手当の持家対象支給月額6,000円、総額1億9,087万円から充当してはどうかと考えます。国に準じて、伊丹市でもなしにするよう調整が図られているところでございます。若しくは、今年度予算で否決されましたが、市内居住の促進目的に住宅手当に一律3,000円を加算するという、まことに愚かな措置で5,600万円もの予算を計上しておられました。そのような予算こそどこから来るのでありましょう。そのような予算編成をされるのであれば、その予算規模プラス市外で持家し、住居手当を支給されている総額約8,800万円を合算して調整すればねん出できると考えます。

 そこでお伺いいたします。

 このように、子どもたちを安心して病院に連れていくことができ、尼崎に住めば安心して子育てができる、そういう施策として就学前の6歳児までの通院医療費を無料化するについて、市長のお考えをお聞きいたします。

 以上で1問目を終わらせていただきます。

 答弁に当たっては、市長自ら誠意を持った御答弁をお願いいたします。

 ありがとうございました。(拍手)



○議長(谷川正秀君) 答弁を求めます。

 白井市長。

   (白井 文さん 登壇)



◎市長(白井文さん) それでは、丸岡議員の御質問に順次お答えいたします。

 まず、残りの任期で公約を実現できるのかというお尋ねでございます。

 公約は、有権者の皆様が投票なさいますときの重要な判断基準になるものでございますので、たいへん重いものであるというふうに受け止めております。これまでに市長交際費の減額、公用車2台あったものを低公害車1台へ削減、公文書公開時の閲覧手数料の無料化、車座集会をはじめとする市民の皆様との直接対話の場の設定などに取り組んで参りました。いまだ取組が十分でない公約につきましても、在任期間中にその実現に向け、精いっぱい努力をして参る所存でございます。

 次に、美辞麗句の夢ばかりで、情熱が全く感じられないがどうかというお尋ねでございます。

 私が施政方針などで申し上げております夢とは、市民の皆様が将来はこうありたい、また、こうなってほしいというような自己実現や希望を表現したものでございます。また、物事を成し遂げるということは、まず夢を思い描くことから始まって、その実現に向けて努力をすること、情熱を傾けること、それが重要だと思っております。厳しい財政状況の下、私といたしましては、まちづくりの課題について市民の皆様と一緒になって考え、まちづくりを進めていく姿を思い描く中、車座集会をはじめとした直接対話の場を設けるなど、一緒になってまちづくりを進めていくというしくみづくりを根づかせるよう、情熱を持って取り組んでいるところでございます。

 次に、アスベスト問題について、市長は当初どのような認識を持ったのかというお尋ねでございます。

 6月29日、毎日新聞の夕刊により、クボタ旧神崎工場の周辺地域において、石綿による一般市民への健康被害があったという衝撃的な報道があり、大きなショックを受けたところでございます。こうしたことから、早急に事実関係を把握するとともに、市民の皆様の不安を解消するため、相談窓口の開設を指示したところであります。

 アスベスト被害につきましては、主として工場内の労働災害の問題として一般的に言われていたことがあり、私自身も当初そういう認識でございました。

 次に、本市元職員が交通事業振興株式会社に採用されているなど、公約達成どころか、逆行していると思うがどうかというお尋ねでございます。

 今回の定年前に退職した部長級職員が交通事業振興株式会社の役員に採用された件につきましては、当該株式会社の判断によって行われたものであり、私の公約に逆行するものだとは考えておりません。

 以上でございます。



○議長(谷川正秀君) 高岡医務監。



◎医務監(高岡道雄君) 上京するなら解散前に大臣に直接会うべきで、解散直後に上京しても、混乱の中で、その効果に疑問を抱かなかったのか、今後の市としての取組はどうかとのお尋ねにお答えをいたします。

 今年の6月30日に、株式会社クボタがアスベストが原因とされる悪性中皮しゅ等の健康被害について公表してから、市といたしましては、健康相談窓口の開設や関係企業からの情報収集などを行う中で、アスベスト健康被害対策として市、県、国レベルでの対応すべき対策を分析して参りました。そして、その分析結果も踏まえまして、7月末に国に対するアスベスト対策の要望事項がまとまりましたことから、8月当初に関係省庁に対し、市長の要望書提出日の調整を行い、与党のアスベスト対策委員会開催前である8月10日に要望することといたしました。

 御指摘のとおり、結果として解散直後の要望書の提出となりましたが、8月23日には厚生労働大臣が保健所にお見えになり、再度本市の現状、国への要望事項を説明する機会を得、十分に本市の思いを伝えられたと考えております。

 今後もあらゆる機会を捕え、アスベストに係る諸問題についての必要な措置を率先して国に対し強く要望していく考えでございます。

 以上でございます。



○議長(谷川正秀君) 森総務局長。



◎総務局長(森進君) 今まで人的支援要請があったにもかかわらず推薦しなかったことがあるのかといったお尋ねにお答えいたします。

 外郭団体等の役員等の登用について、人的支援要請はあったものの推薦をしなかったものは、平成16年度1件、平成17年度2件でございます。

 次に、定年前に退職した部長級職員が尼崎交通事業振興株式会社の取締役専務、総務部長として採用されているが、どういう経緯か。また、その退職金はどうなっているのかといったお尋ねでございます。

 交通事業振興株式会社から、専任の取締役のポストについて市に対して人的支援要請がありましたが、要請にかなう適任者がいないことから、市として推薦を行いませんでした。その後、交通事業振興株式会社の判断で当該部長が採用されたものでございます。

 また、退職金につきましては、本市を退職した際には、尼崎市職員退職手当支給条例に基づき支給しておりますが、交通事業振興株式会社を退職する際には支給されません。

 以上でございます。



○議長(谷川正秀君) 保田教育長。



◎教育長(保田薫君) 小学校においてモデル校を指定し、校庭の芝生化に取り組んではどうかというお尋ねにお答えいたします。

 校庭の芝生化は、子どもたちへの環境教育の生きた教材としても活用できることや、芝生の緑は心のいやしといった情操面にも役立つということ、また、日光の照り返しを防ぎ、気温の上昇を抑えることや、運動するときの安全性を高めること、更には風雨のときの砂の飛散や土砂の流出防止など、さまざまな効果があると認識をいたしております。

 しかしながら、校庭の全面芝生化は、設置後のおおむね2か月から3か月の養生期間内は校庭が使用できないなどの問題とか、あるいは日常の維持管理におきまして、芝刈り、散水、雑草抜きなど、大変な労力が必要でありまして、地域での協力がどこまで期待できるかといったような問題もございます。したがいまして、現段階で直ちに取り組むということは困難と考えますが、部分的な導入の可能性について、更なる研究を続けて参りたいと考えております。

 次に、成良中学校において体育館は建替えをするのかというお尋ねにお答えいたします。

 学校統合に係る施設整備につきましては、学校ごとの調査に基づきまして、校舎の改築又は改修等を行うことを基本といたしております。また、校舎以外の体育館などにつきましては、別途取り組んでおります体育館整備事業等で対応していく考えでございますけれども、成良中学校の体育館につきましては、耐震性の確保も必要なことから、現在、その整備手法について検討しているところでございます。なお、御指摘のアスベスト対策につきまして、成良中学校の体育館におきましては、生徒の安全上問題はございません。

 今後も、学校施設の整備は良好な学習環境を確保するためにはたいへん重要であるという認識の下に取り組んで参りたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(谷川正秀君) 守部健康福祉局長。



◎健康福祉局長(守部精寿君) 6歳児まで通院医療費を無料化することについてどう考えているのかといった御質問でございます。

 福祉医療費助成制度は、県と市の共同事業として実施をいたしております。その中で、乳幼児医療費助成制度につきましては、本市の財政状況を考慮し、真に必要となる3歳未満児について医療費を無料にする制度を実施するとの議会の御意見も踏まえまして、平成15年7月から、3歳未満児について、通院、入院とも無料化を実施して参りました。こうしたことから、6歳児までの通院医療費を無料化することにつきましては、現時点では実施は困難であると、このように考えております。

 以上でございます。



○議長(谷川正秀君) 丸岡鉄也君。

   (丸岡鉄也君 登壇)



◆17番(丸岡鉄也君) さきほどからの答弁をちょうだいしたわけでありますが、全くがっかりする御答弁ばかりで、議場の場の当局の答弁というのはこういうものであるかというふうに、ほんとうに幻滅いたしております。

 議会と、そして市長、当局とは両輪であると思いますので、ぜひ車座集会であるとか、そういった意見を重視するのではなく、もっと議会とともに、意見を取り入れていただきたいと思うしだいであります。

 また、天下りについても、全く答えになっていない。そして、教育長の御答弁につきましても、研究、検討、そういった言葉は必要ないです。ぜひ私の夢の実現に基づいて進んでいただきたいと思うしだいであります。

 また、今後とも私、この芝生化等につきましてはどんどん訴えて参りますので、どうぞよろしくお願いいたします。

 それでは、2問目に入らせていただきます。

 JR北側の緑遊新都心並びに商業活性化問題についてお尋ねして参ります。

 尼崎市民はもちろんのこと、JR列車の車窓から眺める市外の方々も、ここはどうなっていくのかと、一様に大きな関心を集めているところでございます。緑遊新都心という言葉からして、緑豊かで、緑とたわむれ、緑と遊ぶ空間というイメージですが、計画によりますと、キリン社商業施設内、橋上、通路上に象徴的な約2,000平方メートルの緑遊広場を設け、1万平方メートルの緑遊公園、街路樹、植樹帯など、すべて合わせて約1.2ヘクタールの面積に、従前の概念のごとく植樹し、草花を植え、はい、緑化しましたとなるのではないでしょうか。それでは緑遊にならないのであります。市長以下当局各位は御存じかどうか分かりませんが、宝塚市が昨年整備、オープンした市役所北側に広がる末広中央公園という4ヘクタールもの公園がございます。私は、一見したとき、こういう公園こそ都市公園ととして理想ではないかと感心したしだいです。私の大好きな広大な芝生、せせらぎ、オープンな空間、春先の日曜日ということもあって、多くの親子連れ、若者グループが、それこそ緑に遊んでいるのであります。

 そこでお伺いいたします。

 他の自治体では、公園デザイン課というような部署で、女性や若いスタッフでアイデアを凝らしておられるところもありますが、当市のこの緑遊公園プランには、どのようなスタッフで臨んでおられるのでしょうか。女性やお若い方は入っているのでしょうか。お答えください。

 緑遊とうたい上げるのなら、それぞれ点在させるのではなく、1か所、それも中央に広大な芝生空間とせせらぎをつくるべきではないでしょうか。そして、スポーツのまちらしく、キリンガーデンコミュニティ当時最も利用頻度の高かったフットサル場や、近松のまちらしく野外音楽堂のような文化施設もあってこそ、若者からお年寄りまで住民に喜ばれ、住んでみたいまちへと評価が高まるのではないでしょう。りっぱなものは要りません。こぢんまりした施設でいいのです。当局の御答弁をお願いいたします。

 次に、緑遊新都心での自転車対策についてであります。

 自動車対策については、周辺道路の新設、拡幅及び交差点改良、駐車スペース等、あらゆる角度から検討、対策がとられていると認識いたしております。しかし、我がまち尼崎にとってもっと大事なのは自転車であります。現在、アミング街区の阪急オアシス北側、駅前2号線東側歩道あたりは、放置自転車によって、車いすやベビーカーといった方々はもちろんのこと、普通に通行するにも通りにくい状況です。これは、アミング街区利用者にとって、来街者用の駐輪場が約2,000台分整備されてはいますが、パチンコ店や阪急オアシス等の利用客並びにJRの利用客が駐輪しているためと思われ、強制撤去してもいたちごっこの繰り返しとなっている現状です。散乱した放置自転車や一寸のすきもなく並べられた長蛇の撤去自転車は、美観を損ねるばかりか、歩道上を占有する障害物と化しています。

 そこでお伺いいたします。

 緑遊新都心街区において、駐輪スペースは十分確保されているのでしょうか。行政として、キリンビール社に対して設置の指導はしているのでしょうか。お答えいただきますようお願いいたします。

 次に、周辺商店街の活性化問題についてでございます。

 隣接するアミング潮江地区については、広域的な共栄圏として、市、キリン社、都市基盤整備機構との協議により連携を模索されているようですが、その他周辺の尾浜商店街、下坂部商店街、杭瀬商店街等、地域に密着した商店街が更に衰退していくのではないかと懸念が深まっています。特に尾浜商店街は、緑遊新都心が西に広がってくることによって、尾浜地区が確実にその商圏に取り込まれ、徒歩でも買い物ができるようになると考えられます。今でさえシャッター通りとなってしまっているところに、追い打ちをかけるのは必至です。

 市長は、施政方針の中で、尼崎市における味わいとは、歴史資産や身近にある自然とともに、地域に密着した商店街であり、市民、事業者の皆様と協働で、味わいのある、歩いて楽しいまちをつくっていきたいと述べておられます。

 そこでお伺いいたします。

 私の愛する商店街の活性化について、具体的にどのようなプランをお持ちでしょうか。お話しください。

 私は、以前、商店街にやる気のある人間が3人いれば、活性化は可能であるとお聞きいたしました。まちづくりは人づくりからとおっしゃるのでしたら、商店街3人衆プランのようなものを立ち上げて、積極的に支援していくような案はいかがでしょうか。具体的な活性化策をお持ちでしたらお聞きしたいと思います。

 最後に、市南部地域での救急防災対策についてお伺いして参ります。

 本市国道43号以南の南部地域におきましては、11月より、松下電器産業による世界最大規模のプラズマディスプレイ工場の稼動をはじめ、来年の国体会場となる県立プールやフットサルコート等、そして兵庫県による1,000ヘクタールに及ぶ21世紀の森構想など、産業活力再生地区として臨海部の環境整備、産業誘致など、大きくその姿を変えようとしています。一方、従来からの石油コンビナート区域や大規模工場が混在したりと、南部地域の救急防災体制を今のうちに見直さなくてはならないと考えます。特に救急体制は、現在、救急車7台の体制となっていますが、当市の急速な人口高齢化もあり、市民の救急車利用は毎年増加の一途をたどっています。平成6年、6台体制であった当市の救急出動件数は、1万3,812件、救急車1台当たり2,302件であったものが、10年後の平成16年には、救急出動件数2万1,501件、7台体制にもかかわらず、1台当たり3,072件と、30パーセントも増加しているのであります。昨年、平成16年は、1日の出動件数は59件、約24分に1回救急車が出動しており、救急要請が集中した時間帯では、7台すべての救急車が出動し、次の救急要請に対応できないという憂慮される事態も発生しています。

 一方、7台の救急車中3代、中救急隊、西救急隊、北救急隊では、年間の出動件数が3,500件を超えており、1日の出動件数が10件近い救急隊では、隊員が十分な休息や睡眠もとれない日もあるという現状です。

 お隣の西宮市消防局では、救急車10台体制で、平成16年度出動件数は1万7,079件、宝塚市消防本部にあっては、6台体制で、平成16年度出動件数7,734件。いかに本市の救急体制が過酷なものであるか、お分かりになろうかと思います。

 そこでお伺いいたします。

 市民の救急要請は今後も増え続けることが予想され、救急件数を抑制する効果的な対策がない今、市民の安全と安心を確保するために、そして、救急活動に従事する救急隊員の健康管理のためにも、救急車と救急隊員の増強は不可欠と考えます。今後大きくさま変わりを見せようとする南部地域の救急防災体制を早急に見直さなければならないと考えますが、当局の御答弁をお願いいたします。

 以上で私のすべての質問を終わらせていただきます。

 初めての登壇ということで、まことに不慣れな中、先輩、同僚議員には、長時間御静聴賜りまして、まことにありがとうございました。(拍手)



○議長(谷川正秀君) 答弁を求めます。

 松井技監。



◎技監(松井重紀君) まず、緑遊公園のプラン作成はどのようなスタッフで行っているのか、女性や若い人は入っているのかというお尋ねにお答えをいたします。

 緑遊新都心は、豊かな緑と都市における自然環境の創出を目指しております。その中心となる潮江緑遊公園は、レクリエーションの場とオープンスペースの確保など、市民の憩いの場として、また、災害時には防災拠点ともなる公園として整備するものでございます。公園の整備に当たりましては、住民との協働によるまちづくりを進める観点から、幅広く地域住民の方々の参加を募り、ワークショップを行う中で、女性や若い方々の御意見も取り入れながら進めて参りたいと考えております。

 次に、緑遊公園内でフットサル場や野外音楽堂などの文化施設の整備はできないのかというお尋ねにお答えをいたします。

 潮江緑遊公園内での施設整備につきましては、計画の段階から幅広い方々の参加を募り、ワークショップを行う中で意見交換を行い、御指摘のスポーツやレクリエーション機能を含めた具体的な整備内容を決定し、市民の皆様方が憩える場としての整備を行って参りたいと考えております。

 次に、緑遊新都心地区では駐輪スペースは十分確保されているのか、キリンビール社に対して設置の指導はしているのかというお尋ねにお答えをいたします。

 キリンビール社の商業施設の出店に際しまして、自転車対策は、緑遊新都心、アミング潮江を含めたJR尼崎駅周辺地区の重要な課題であると認識をいたしております。キリンビール社の商業施設出店に係る来店者用の自転車駐車場につきましては、本市の自転車等の放置の防止に関する条例を基本に、駐輪スペースを十分確保するとともに、適切な誘導員の配置など、その対策を講じるよう、キリンビールに対しまして指導しているところでございます。

 以上でございます。



○議長(谷川正秀君) 岩田産業経済局長。



◎産業経済局長(岩田強君) 商業問題でございますが、商店街の活性化の具体的プランを持っているのか、また、商店街活性化のための人材育成策はあるのかといった2点の御質問にお答えを申し上げます。

 商店街の活性化を図るためには、商業者自らがその地域特性や消費者ニーズに適切に対応し、魅力づくりに取り組んでいくことが必要であると考えております。このような商業者の皆様の取組を支援いたしますため、中小企業診断士やマーケティングなど専門家を派遣する人材育成事業や、商店街、市場の問題点を分析し、対策を提案する商業診断事業、商業地区における自主的なまちづくり活動を支援、更には商店街、市場のアーケードや共同駐輪場の整備の支援などに取り組んでいるところでございます。今後とも商業者の主体的な取組と努力を基本に、効果的な支援策を講じて参りたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(谷川正秀君) 橋本消防局長。



◎消防局長(橋本雅生君) それでは、消防に関する御質問にお答え申し上げます。

 市民の救急要請が増え続ける中、救急車と救急隊員の増強は不可欠と考えるがどうかとのお尋ねでございます。

 御指摘のとおり、本市の救急件数は年々増加の傾向にあり、昨年は過去最高の2万1,501件の救急事案に対応したところでございます。救急隊の増強につきましては、平成13年には1隊を増隊したところでございますが、救急需要は急激な増加傾向を示しており、この現状につきましては危ぐしているところでございます。

 したがいまして、今後南部の防災体制を含め、市民の安全安心、また救急隊員の健康管理の観点から、積極的に検討を進めて参りたい、このように考えているところでございます。

 また、救急件数の抑制につきましては、今後も市報あまがさきや普通救命講習などのあらゆる機会を通じまして、救急車の適切な利用を啓発するよう努めて参りたい、このように考えているところでございます。

 以上でございます。



○議長(谷川正秀君) 丸岡鉄也君の質問は終わりました。

 この際、休憩いたします。

     (午後11時53分 休憩)

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     (午後1時 再開)



○副議長(下地光次君) 休憩前に引き続き会議を開きます。

 質問を続行いたします。

 発言を許します。

 早川進君。

   (早川 進君 登壇)



◆31番(早川進君) 日本共産党議員団の早川です。

 今年6月の国民健康保険の料金改定通知書を受け取った市民の皆さんが例年になくたくさん窓口に来られたのも、皆さんは御覧になったと思います。昨年の税制改正により、公的年金控除の縮小などで国民健康保険料の法定軽減を受けられなくなった市民の皆さんが、暮らせない、払えない、生きていけないと相談に来られたものです。国の構造改革の一つである税制改革が市民生活に与える悪影響の一例です。また、今議会には、国の税制、地方税法の改悪による低所得者の市民税の増税が提案されています。今回の選挙の結果によって、更なる改革と称する所得税増税、消費税増税が進められ、市民生活に大きな痛み、負担を増すものと考えます。

 私たち日本共産党議員団は、構造改革路線の中で、市民の痛みの軽減に力を尽くさなければならないと、決意を新たにしているところです。

 さて、PPP、汚染者負担の原則という考え方があります。1972年にOECD、経済協力開発機構が提唱した、汚染物質を出している者は、公害を起こさないように自らの費用を負担して環境汚染の防止に努め、公害が発生した場合の防除に必要な費用を負担すべきであるという考え方です。この考え方は、環境問題の基本原則の一つとして世界じゅうに浸透しています。尼崎市の大気汚染公害の補償にもこの原則が取り入れられ、公害の発生源である原因企業及び道路管理者の国や道路公団が公害被害の救済を行う制度として取り入れられていることは、議員各位もよく御存じのことと思います。

 私は、今回の質問で、この春、尼崎市の名前を全国にとどろかせてしまった二つの出来事について、この原因者責任の原則を適用すべきという立場に立って質問いたします。

 最初に、JR脱線事故のその後についてです。

 今年4月25日に起きたJR宝塚線の脱線事故は、100名を超える死者を出す大惨事となりました。家族を亡くされた皆さんにあらためて哀悼の意を表するとともに、けがやPTSD症候群に苦しんでいる被害者の皆さんにお見舞いを申し上げます。

 今回の事故の救助活動に震災の教訓が生かされ、市民の皆さんも自主的な支援を事故発生直後から行われ、救助の重要な役割を果たしたことについては、市長も感謝の言葉を表しておられました。まさに頭の下がる思いです。事故直後にこの踏切を通りかかった会派議員も、事故を目の当たりにし、そして、周辺企業や卸売市場の事業者の方々とともに救難活動に当たりましたが、地域の皆さんが必死に救助作業をしていたと、当時の様子を語っています。また、事故翌日に訪問させていただいた、初期に救急救助のセンター的役割を担った尼崎中央病院の院長も、トラックや自家用車でけが人が運び込まれた。周辺の方々の活動を見て、職員ともども感動したと述べられていました。

 私たちは、この事故の対応として市長がとられた緊急時火急の対応としての防災指令発令について、勇気ある際立った決断であったと考えています。少ない情報で市役所が取りうる最大の支援を行ったと考えています。また、職員の皆さんも、消防局の職員のみならず、防災指令にこたえて十分な働きをしていただいたと考えています。ほんとうに御苦労さまでした。

 まずお尋ねしておきたいことは、防災指令を発令した理由をお聞かせください。

 さて、この事故について、日本共産党は国会でも取り上げ、JR西日本の社長が今年度の訓示で、安全性の確保よりも収益、競合する私鉄に勝つためにスピードアップや定時制の確保を職員に説いていることを取り上げ、利益第一主義が招いた人災と断じています。しかし、JR西日本からは明確な反省は述べられませんでした。尼崎市議会も、5月に、尼崎市における列車脱線事故に関する意見書として、今後は被害者、遺族の方々に対する誠実かつ万全な対応や事故の原因の正確な究明、再発防止への対策などの実施を一日も早く望み、国に対して、今後このような惨事を繰り返さないため、被害に遭われた方に対する迅速、誠実な対応をJRに指導することと、早期に事故における鉄道の構造上の問題を究明し、安全性を向上させるための再発防止対策を講じること、そして、運行体制、危険防止対策など、JR西日本の労務管理も問題視されていることから、調査を行い、今後の安全運行のためにJR西日本に対する指導を徹底することなどを柱とした意見書を政府に提出したところです。

 さて、この事故の中間報告が8月末に国土交通省から行われています。また、最近連続して発表された検証結果によって、運転士の無謀な加速があったと指摘がなされており、ほぼ事実であると言えます。その背景として、JR西日本が競合する阪急電車との競争に打ち勝つために定時運行を優先し、安全性を無視したダイヤ編成を行っていたこと、そして、無理を運転士に強いるために、日勤教育という名前で運転士を恐怖で支配するJR西日本の労務管理、そしてまた、本来なら運転士のこの部門をシステム的にカバーすべきATSの設備が、多大な人員を運ぶ都心部の過密路線である宝塚線に旧式な装置しか設置されていない問題など、事故の全容が明らかになってきています。

 さて、事故から間もなく5か月が過ぎようとしています。JR宝塚線も運転を再開し、平静のような日常生活に戻っていますが、未解決な問題も幾つかあり、期間を置いたことによって冷静に考えられる時期になってきてもいます。

 お尋ねします。

 現状を考え合わせれば、この事故がJRの責任によって引き起こされた人災である、すなわち大規模な交通事故として捕えるべきと考えますが、いかがですか。市長の認識をお聞かせください。

 次に、アスベストの問題についてお尋ねいたします。

 6月末にクボタの記者会見で明らかにされた市内のアスベスト被害の問題は、クボタの報告に続いて、尾浜で操業していた関西スレートからも住民被害が出ているという報道をはじめ、市内全域にその被害が広がっていることが明らかになっています。7月4日、会派議員が日本共産党吉井衆議院議員のクボタ本社への調査に同行。また、並行して私は、工場周辺住民の皆さんの協力を得ながら、1960年代の状況を知る住民の聴き取り調査を始めました。その中で、アスベストを使った工場の操業の状況が次々と明らかになってきています。私は、調査活動での留意点として、風評被害を出さないように気をつけているのですが、連日のマスコミ報道で不安を隠しきれない市民の皆さんは、聴き取りをと言うと、せきを切ったようにお話をしてくれます。この調査では、当時の作業状況を知る下請事業者は、アスベストを吹き付けた管の仕上げ、研磨作業で、スレートぶきのトンネル状の作業場内は粉じんがもうもうと立ち込めていたと、たいへん危険な環境の中で作業していたことを具体的に語ってくれました。また、多くの住民の皆さんは、窓枠や廊下をいくらふいてもほこりがたまる、砂ぼこりが多いところやなと感じていた、まさか発がん性の高いアスベストが含まれていたとはと、不安の声を上げています。また、関西スレートのあった尾浜地域の方からの聴き取りでは、工場に隣接して民家が建ち、アスベストを保存するサイロは北側民家から2メートルぐらいしか離れておらず、仕切りのスレート壁の上部には、こんもりとほこりがたまるように、セメントかアスベストがこびりついていた。新聞報道では社宅の住民ということだが、周辺の子どもたちの多くは、作業をしていない工場の敷地で遊んでいた、スレートなどのがらを南側の池に投棄するために敷かれたトロッコに乗って遊んでいた、がらを使って遊んでいたとの声を聞きました。私は、この聴き取り調査を行っていく中で、周辺住民を巻き込む健康被害が、一つには早くから危険性がILOなどの国際機関から指摘がされ、国もアスベストを使う企業で組織されたアスベスト協会も、早くからその事実を知りながら対策を行わなかったこと、また、企業も知りながら対策を行わず、アスベストを使い続けたことに重大な問題があったと考えています。

 そこで、市長の認識をまずお伺いしますが、私どもは、このアスベストによる健康被害も、発がん性があることが早くから指摘がされ、本来使用を中止すべき責任を負っていた当時の労働省、厚生省などの国の責任、また、アスベスト協会をはじめとした使用企業の責任を明確にすべきと考えますが、いかがですか。

 政府は、8月26日にアスベスト問題に関する関係閣僚会議を開き、アスベストによる健康被害に対応するために特別立法で救済する方針を決定しました。決定内容は、来年の通常国会で新法を制定する、2008年としているアスベスト全面禁止期間の前倒しを検討するなどとしています。しかし、関係省庁の十分な連携が図れたとは言えず、反省の余地があるとしながらも、具体的な行政責任を明確には認めず、今後とも精査する必要があるにとどまっています。また、新法による救済内容も、補償基準や範囲、財源などが明確になっていません。

 神戸新聞は、8月に2回もアスベスト被害の救済についての社説を発表しています。27日の社説には、政府が26日に石綿特措法の内容を受けて、漏れない救済にしたいと見出しを打って出されました。少し長くなりますが、引用します。

 アスベストによる健康被害について、政府は26日、工場の周辺住民や従業員家族を救済するための特別措置法を制定することを決めた。来年の次期通常国会に法案を提出するという。尼崎市内でアスベストを扱う工場の近くに住んでいた人々の中に中皮しゅ患者がいると分かったのは6月末のことである。その2か月後、政府が新法の制定を決めたのは、これまでの国の公害対策と比べると、異例のスピードと言える。しかし、その背景に、危険性を認識しながら30年近く効果的な被害防止策をとってこなかった国の不作為があることを忘れてはならない。細田官房長官は、過去の対応を振り返り、関係省庁間の連携が必ずしも十分とは言えず、反省の余地があるとコメントしたが、患者に対する謝罪や今後同じような対策遅れを生じさせないようにするための改善策は示されなかった。このような政府の姿勢からは、新たな特措法がどこまで患者にとって役立つものになるのか、不安も残る。政府は、そんな不安を払しょくするような実効性のあるしくみづくりに努めるべきだ。政治家や自治体、市民団体など幅広いレベルで国の背中を強く押していく必要がある。補償の認定基準や財源など、新法の骨格は来月にも決まる。対象としては労災が適用されない周辺住民や従業員家族、死後5年という労災の請求期間を過ぎてしまった労働者の遺族らが想定されている。しかし、アスベストが原因とされる健康被害は、運輸や港湾、建築、解体、修理業などの労働者、更にはアスベスト使用の建物で働いていた会社員や消防士ら、因果関係が証明しにくい人も広がっている。また、震災時に大量のアスベストが飛散した被災地では、今後一般市民の中から患者が出るおそれもある。新法は、このような状況を踏まえて、多様な被害者を漏れなく救済する中身でなければならない。補償の金額や期間についても思い切って踏み込んでもらいたい。財源は石綿業界からの拠出や労災保険の積立ての一部を充てるなどが検討されているが、石綿の規制に伴い、既に倒産した企業も多い。政府も出資して、半永続的な基金をつくる必要があるのではないか。アスベスト被害は、これまでの公害病と異なり、建材や耐熱材など、原因物質があちこちに散らばっているうえ、吸入から発症までの期間が長い。表面化していない患者の掘り起こしにも力を入れていきたい。

 これは、我が党の見解ではなく、神戸新聞の社説ですが、的を射たものと考えます。

 日本共産党議員団は、7月20日に白井市長に、アスベスト健康被害について対策を実施するよう、次の申入れを行いました。その内容は、アスベストによる健康への被害を市民が正しく理解できるように、市民説明会を開くこと、また、希望する市民に健康診断を行い、その費用を原因企業と国に求めること、アスベスト使用施設の解体、解徹作業等による作業者、施設関係者、周辺住民の安全など、被害発生の防止の万全の対策を実施すること、そして、学校など公共施設におけるアスベスト製品の使用実態の再調査を実施し、完全撤去を徹底することです。この申入れに従って、幾つかの質問をいたします。

 まず、アスベストによる健康への影響を市民が正しく理解できるように、市民説明会を開くことについてです。

 クボタや関西スレート周辺の聴き取り調査で、地域住民に対して的確な情報の提供が行われていない、マスコミが流す情報だけが情報源となっている点が気になりました。その中には、当時から住み続けている限り、いつかは発症するのではないかという不安、アスベスト建材を使った施設を利用するだけでもばく露する、そして発症するのではないかという不安などです。尼崎市もホームページなどを見る限り、かなりの情報提供を行っていますが、すべての市民がその情報を見ることができるわけではありません。私が訪問した方々に対しては、医療機関が作成したビラや私どもが医師の協力を得て作成したビラなどを配布しながら説明を行っています。不安の声を上げられる市民の方には、かかりつけの医療機関や保健所に相談をし、健診を受けてとアドバイスをしていますが、尼崎市としてもホームページだけに頼るのではなく、また連絡を待つだけではなく、積極的に正しい情報提供と相談に乗る体制をとるべきだと考えます。このことについては、先日、小田地域の社会福祉協議会が協賛をした民間団体の取組に部長などが出向いて説明をされたようですが、実際に広い市民の不安の声をお聞きになったと思います。

 お尋ねします。

 ホームページなどでは、ある程度まとまった情報や説明がありますが、すべての市民がそのページを閲覧できるわけではありません。情報を伝える出前講座ではなく、主体的に計画した説明会などを行い、住民の不安を取り除くことが必要と考えますが、いかがですか。

 これで第1問を終わります。(拍手)



○副議長(下地光次君) 答弁を求めます。

 白井市長。

   (白井 文さん 登壇)



◎市長(白井文さん) それでは、私から、早川議員のJR福知山線列車事故で防災指令を発令した理由は何かというお尋ねにお答えいたします。

 私は、災害発生時においては、迅速、的確な初動態勢を立ち上げることが行政の最も重要な役割であると考えております。今回のJR福知山線列車事故に際し、消防局においては、事故発生直後から、一つの災害又は事故において、傷病者が15人以上発生し、又は発生するおそれがあると認められる場合に出動する集団救助救急第1出動を発令し、30人以上の傷病者又はそのおそれで出動する第2出動を続いて発令しておりました。また、消防局長からの報告を受ける中で、その時点において被害状況など詳細については把握できていない状況でございましたけれども、この事故が想像を超える大事故であると感じましたことから、直ちに防災指令を発令したものでございます。

 以上でございます。



○副議長(下地光次君) 森総務局長。



◎総務局長(森進君) JR列車脱線事故のお尋ねでございます。

 JR列車脱線事故は、JRの責任によって引き起こされた人災である。大規模な交通事故として捕えるべきと考えるがどうかといったお尋ねにお答えいたします。

 9月6日に出されましたJR福知山線列車事故に関する国土交通省航空鉄道事故調査委員会の中間報告におきましては、今回の事故は列車のブレーキ操作の遅れによる速度超過と、ほぼ裏づけられた形にはなっておりますが、その原因関係につきましては言及されておりません。今後、同調査委員会は、最終報告に向け、事故原因の特定を進めることになっておりますが、いずれにいたしましても、ブレーキ操作の遅れが大規模な列車事故につながったものと考えられ、その動向に注視して参りたいと考えております。

 以上でございます。



○副議長(下地光次君) 湊美化環境局長。



◎美化環境局長(湊稔君) アスベスト問題の国や石綿協会などの使用企業の責任を明確にすべきと考えるがどうかのお尋ねにお答え申し上げます。

 アスベスト問題の政府の過去の対応につきましては、議員がおっしゃっておられますように、8月26日に検証結果が公表されております。その中で、昭和47年当時にはアスベストの危険性を既に認識していたこと、旧労働省及び環境庁では使用禁止の措置や環境への規制導入の時期等についての検証がなされておりますが、なお精査する必要があるとしております。また、関係省庁間の連携については、必ずしも十分であったとは言えず、反省の余地があるとしているところでございますが、国の責任も否定することはできないものと考えております。

 使用企業の責任につきましても、専門家による因果関係の研究等を待たなければなりませんが、こうした過去の対応につきましては、今後社会的に検証されていくものと考えております。

 以上でございます。



○副議長(下地光次君) 高岡医務監。



◎医務監(高岡道雄君) アスベスト情報を伝えるため、計画的な説明会などを行い、住民の不安を取り除くことが必要ではないかとのお尋ねにお答えをいたします。

 アスベストによる健康影響につきましては、株式会社クボタからの公表以来、健康相談窓口の設置、アスベストについてのQアンドAの作成及び健康診断の実施など、市民の健康不安の解消等、健康管理に取り組んできたところでございます。これらの取組は、市のホームページに掲載するとともに、記者発表等により、市民の皆様にできるだけ詳しく、かつ正確な情報が伝わるよう努力をしており、新聞やテレビでの報道のたびに健診の申込みや相談が増えている状況でございます。

 また、計画的な説明会の実施につきましては、現在、市民への健康相談、被害実態の把握及び健康診断の実施に全力を挙げている状況であり、当面は、先日も小田地区で行われましたように、地域での説明会などへの出席の要請があれば、そのつど対応して参りたいと考えております。

 以上でございます。



○副議長(下地光次君) 早川進君。

   (早川 進君 登壇)



◆31番(早川進君) 幾つかの点でお答えをいただきましたが、アスベスト被害がここまで住民被害として広がっている問題については、後でゆっくりとお話をしますけれども、国がしっかりと規制を行わなかった、このことに責任があることはもう明確だと思うんです。国の動向、過去の対応の誤りを、将来を見極めていくというようなお答えがありましたけれども、そうではなくて、住民被害が出てしまった国に対して、その住民を主体的に守る自治体の環境対策を行う担当局の局長としては、やはりしっかりと国に対して物を言っていかなければ、地方分権の世の中は成り立たないのではないかと考えます。

 もう一つ、総務局のほうから、JRの動向を注視するというお話がありましたけれども、この問題は、はっきりとしてきたのではないでしょうか。この事故が、置き石であるとか不慮の事故であるとかということではなくて、JRが行ってきた労務管理の問題、そしてJRの職員が引き起こした問題であることが明確であり、そして、この事故は、どう捕えても交通事故としか言えない状況にあると私たちは考えています。また対応の違いが出ましたらお答えください。

 2問目に入ります。

 防災指令の発令についてです。

 多くの人の命が失われようとするときに、滞在者の生命の確保は地方自治体の使命であり、理にかなった初動であったと感じます。このことは、地域住民が自主的に救援活動に参加をして行った行動と照らし合わせても、市民的理解を得られるものであると考えています。しかし、事故が人災的なものであり、JRの企業体質や職員管理に問題があるとの各種の調査の結果や、安全対策不備によって引き起こされている以上、JRの責任において事故の処理が行われるべきものだったのではないでしょうか。JRの責任が明確になりつつある現状の下で、この事故に要した市の負担をどのように考えるかが問われてきます。防災指令の発令で、行ったこと自体は理にかなっていても、その費用負担をどうするかという問題です。尼崎市は、防災指令の発動により、市職員を通常勤務から外し、周辺地域の交通整理から緊急車両の駐車場用地の確保、遺体安置所としての体育館の使用まで、多額の出費を強いられました。地震や台風被害による自然災害などでは、後に交付税算入という形で国の負担も考えられますが、今回の事故については、交付税算入など国の支援は考えにくく、原因企業の加害者責任をしっかりと求めなければ、市単独の負担ということになります。緊急車両やヘリの離発着地点となった大成中学校の校庭の復旧については、JRが一定の補償を行ったとは聞いていますが、本来JRが行うべき負担は、この額にとどまらないと考えます。

 まずお聞きしておきたいことは、今回の事故で尼崎市当局はJRに対して費用の弁償を求めたのかということです。JRは、初動において、この電車に乗り込んでいた職員をJRの企業の責任において現場から引き離し、救助活動に参加させなかったことが、国の調査でも明らかになっています。車掌や乗り合わせた職員から通報があったことも報道されています。事故を知っていながら、初動において自社職員を引き揚げさせた責任は重大です。また、事故現場周辺の交通整理についても、本来なら、う回指示を行うガードマンの配置も、事故原因をつくったJRが行うべきところ、10日間も市職員が昼夜を問わず行う。私の知る範囲では、死傷者の収容された病院などについては、JR本社社員を中心に配置をしたようですが、脱線事故に伴う現場については、技術職員は配置しても、市職員の代替要員は配置されなかったと聞いています。本来ならば、JRが交通整理要員を配置すべきであり、その能力については、JRは十分に持ち合わせたはずです。初期初動の場合と、それ以降、JRは取って代わるべきだったのではないでしょうか。実際に、これまでの脱線事故などについて、一般の地元自治体職員が交通整理要員として配置された事例は聞いたことがありません。

 そこでお尋ねします。

 費用負担に対するJR及び国、県の考え方はどのようなものだったのでしょうか。また、市当局の費用負担に対する考え方についてお答えください。

 次に、アスベスト被害者救済問題です。

 国の特別措置法では、労災の対象でない地域住民や建築業の一人親方など、個人事業主については、一時金払いが検討されているようですが、果たしてそれで十分なんでしょうか。クボタや関西スレートなど責任企業が明らかな場合には、アスベスト使用企業が、その労働者や下請企業の健康被害について労災を適用して救済すること、その際、時効の壁をつくらず実施するように国に求めていくことがたいせつです。併せて、その企業と国が責任を持って周辺住民の健康管理補償を行うことが必要なのではないでしょうか。中皮しゅは早期発見が生存率を高めると言われています。そのための検診活動が決定的と言われています。聴き取り調査や私どもが開設した相談所に寄せられる相談で感じるのは、アスベストにかかわる作業に就いていた経験のある住民の多さです。神戸で造園会社に勤めていた方は、震災で造園の仕事がなくなったときに、重機のオペレーターとして解体がれきの処理を行っていた。簡易マスクで粉じんを受けながら作業していた。大手の設備メーカーの下請の仕事をしたが、親会社の従業員は防じんマスクをつけて作業をしていたが、自分たちは手ぬぐい一つで作業した。工場設備の会社で設置を担当していたが、試運転などでアスベスト関連製品の会社で粉じん舞い上がる中で作業した経験がある。60年代に自動車整備工場で働いていたが、エンジンルームの断熱材のアスベストをはがした経験があるなど、次々と訴えが届きます。事業所も特定できない、若しくは発生企業が消滅してしまっている、そんな被害者や相談者がたくさんおられます。

 尼崎市は、保健所においてアスベスト健診の実施を行うことを公表し、きめ細かな問診活動やレントゲンの直接撮影による実施及び専門医による読影を行うとして、今年度予算として約1,000万円を予定していると聞きました。必要なことであり、高く評価できることであると考えます。中皮しゅと断定されるまでの間、多くの患者さんは、胸膜肥厚斑というアスベストが刺さった部位が分厚くなる症状が出ると言われています。私たちは、このことに注目し、胸膜肥厚斑の多発で健診事業を実際取り組んでいるまちに注目し、視察を行いました。アスベスト被害の健康被害調査を、そして健康管理をしている熊本県宇城市松橋町です。松橋町は、戦前からアスベストの産地として大々的に採掘が行われ、ふもとのまちにおいて精錬が行われていました。採掘現場跡地も視察してきましたが、危険性の認識がなく、露天掘り。掘り出した原石は、トロッコに載せてふもとまで運んだそうです。製錬所周辺の住民は、子どものころからこのトロッコの巻き上げるほこりの中で生活をしていました。お話を聞いた住民の方は、トロッコと道が並行して走っていた、学校に行くにも買い物に行くにも、その会社の横を通っていったと話してくださいました。アスベストの健康被害が明らかになったのは、1983年の町民健診時の胸部レントゲン撮影を行った際、エックス線読影ドクターが胸膜肥厚斑の発生所見の多い地域があることを指摘し、調査を進めました。当時の町議会が石綿肺として問題視、町を挙げて要再検査者のCT検査を含む無料検診に取り組みました。最初は県も検診費用の2分の1を負担して取り組んでくれましたが、県費助成は3年で打ち切り。以降は町単独で、そして現在は、合併をした宇城市が引き継いで実施をしています。今年度は4人分20万円予算計上しているということでした。宇城市では、胸膜肥厚斑の患者が確認されれば、管理台帳システムで登録を行ってきています。この台帳に登録されている市民は1,357人と考えられるとのことです。確かな数字ではないと言われました。宇城市は、助役を座長として、胸膜肥厚斑の多発した地域の代表などとアスベスト対策協議会を継続しているのですが、私の調査で明らかになったのは、国や熊本県の補助もなく、検診活動に限界があること、市町村合併で松橋町から引き継いだ事業である検診事業は継続しているが、拡大が難しいということでした。実際に検診を担当している保健部の職員からは、登録制度はとっているが、住基台帳の移動程度でしか登録者の転居、死亡が確認できないこと、また、追跡の検診事業は、体制上、予算上無理ということでした。実際に胸膜肥厚斑と診断された方が中皮しゅに移行されているかどうかは、確認のしようがないということです。住民に向き合う職員の苦悩が見られました。本来ならば、登録したすべての町民に対して毎年の精密検査を行うことが、住民の命を守るうえでは必要なことです。しかし、人口6万4,000人程度の宇城市では、6,000万円を超える毎年の負担は背負い切れないということです。せめて県の補助でもあればという思いがにじんでいました。宇城市役所での聴き取りの後、多発地域の住民の皆さんと区民会館で懇談をさせていただいたのですが、中皮しゅで手術を受けられている登録住民の方がおられ、実際に医療行為が必要になったときの高額の医療費の負担をなんとかしてほしいという切実な訴えを聞かせていただきました。

 先日、議会に対して行われた説明では、尼崎市の行うアスベスト健診に対して国に対する補助申請を行ったが、補助が受けられないとされていました。そのことを受けて、市長が厚生労働省などに上京陳情を行われたようですが、私も国の責任を明確にして、住民の安全安心確保を行わせることがたいせつであると考えます。この健診を行わなければならなくなった原因であるアスベスト使用に対して規制を行ってこなかった国の責任を明確にした制度の創設が必要と考えます。

 お尋ねします。

 国の責任において早急に被害実態の究明と健診費、医療費をはじめとして住民補償を行うことを求め続けることが必要です。市長の決断をお聞かせください。

 学校など公共施設のアスベストの使用状況については、数次にわたる調査が行われ、撤去若しくは封じ込めが行われていると報告をいただいています。先日は、育英中学校の解体に当たって、アスベスト使用の有無や解体時における不安解消のために、地域に広報をしていただけたと聞いています。引き続く明倫中学校などの解体時においても同様の措置がとられることを強く要望しておきます。

 問題は、民間のビル等のアスベスト飛散対策です。

 神戸市においては、民間建築物において一定規模以上の建築物の所有者に対して、吹付けアスベストの状況等についての調査を依頼し、必要に応じて改修等の対策を講じるように指導を行っているようです。私どもに寄せられた相談の中には、老朽化した分譲マンションの地下や下駄履きの1階部分の駐車場及びエレベーター室、機械室、高圧受電施設などに使われているアスベストの除去若しくは封じ込めの費用負担が、積み立てている改修費では賄い切れないという問題が寄せられています。費用がないので放置するというわけにはいかない問題であり、なんらかの支援の検討も必要と考えます。

 お尋ねします。

 ILOのアスベスト防止条約批准を受けて、対策が必要になるアスベストの除去について、民間支援の方策を国、県と協調して検討する必要があると考えますが、市長の見解をお願いいたします。

 規制を行う法律の不備を自治体が条例で補おうという動きも出始めました。労働安全衛生法、石綿障害予防規則、大気汚染防止法、建設リサイクル法などの問題点を補う取組が各地で始まっています。鳥取県では、現行3法のすき間を埋め、連携させるための条例が9月議会に提出予定ということです。その制定の理由として、まず、現行法は、アスベスト製品の製造、解体を規制していますが、使用中の管理は石綿障害予防規則に規定しているだけであること、2点目として、この個々の法律はアスベストの製造、使用、廃棄処分等を個別に法律で規制するものであり、全体を通じて総合的な対応ができない、3点目として、アスベスト含有建材等の使用中から除去、解体、廃棄処分に至る各関係者の責任が明確でなく、国、県、市町村を含めた総合的な責任体制の構築の必要性があり、現状の体制では、県民からの相談等に対する窓口が個別断片的であると論じています。また、東京千代田区は、8月12日、区有施設のアスベスト除去の徹底、区民の健康診断の充実、住宅、事務所、店舗のアスベスト除去への助成制度の創設などの対策を発表しました。9月議会に補正予算を提出する予定です。その概要は、区有施設対策では、区役所庁舎などアスベスト除去工事の実施やその他施設のアスベスト調査の実施にとどまらず、特別養護老人ホームや認証保育所などの施設にもアスベスト対策への支援を実施する。また、解体工事対策として、法令では延べ床面積500平米とされているアスベストに関する報告義務を、解体床面積80平米以上の解体工事に拡大し、義務化する。また、中小企業対策として、区内中小企業の店舗、事務所のアスベスト調査、除去工事への融資あっ旋、利子補給を行う。個人の住宅への支援としては、区民のアスベストに関する相談窓口の設置、アスベストに関する個別住宅では、上限を10万円とする調査費用の2分の1助成を行う。そして、アスベスト除去工事等への上限30万円とする工事費2分の1助成を行うとしています。

 本来は国がきちんと対応すべき問題ですが、住民の安全を守る立場から、保健所政令市である尼崎市も、国の法律が整うまでの間、鳥取県のような条例の制定が必要と考えますが、市長の考えはいかがですか。

 併せて、千代田区のように中小企業や市民に対して調査や除去に助成を行うことも必要と考えますが、いかがですか。お答えください。

 これで第2問を終わります。(拍手)



○副議長(下地光次君) 答弁を求めます。

 村山企画財政局。



◎企画財政局長(村山保夫君) 費用負担に対するJR及び国、県の考え方、また市の考え方についてのお尋ねでございます。

 費用負担に対するJRの考え方につきましては、現在、協議の場を持つに至っておりませんので、まだ把握できておりません。

 国、県の考え方につきましては、災害対策基本法施行令第1条に規定するその他の大規模な事故に該当する災害でございますが、本件については、現段階では国等の財政措置の対象にはなっておりません。また、負担の考え方についても、同法で特段規定されているものではございません。

 本市において今回の事故でかかった経費は約5,000万円となっており、負担の考え方につきましては、救助救護等に係る人件費などが地方自治法で定められる地方自治体としての本来業務ということが考えられますので、その範囲を十分に見極めたうえで、それ以外の経費につきましては、他の事例をも参考にしながら、JRとの協議を行って参りたいと考えております。

 以上です。



○副議長(下地光次君) 高岡医務監。



◎医務監(高岡道雄君) 国の責任において早急に被害実態の究明と健診費、医療費をはじめとして住民補償を行うことを求め続けることが必要と思うがどうかとのお尋ねにお答えをいたします。

 本市は全国に先駆けてアスベスト被害が顕在化した自治体であり、本市といたしましても、御質問の健康被害及び発生源把握のための実態調査や被害者の救済をはじめ、アスベストに係る諸問題についての必要な措置を率先して国に対し強く要望してきたところでありますが、今後もその実現に向け、引き続き取り組んで参ります。

 なお、国におきましては、現在、新規立法化に向け動き出しており、本市といたしましても、基礎的なデータの提供などにより、法案の具体化に向け協力していきたいと考えております。

 以上でございます。



○副議長(下地光次君) 湊美化環境局長。



◎美化環境局長(湊稔君) アスベストの除去について、民間支援の方策を国、県と協調して検討する必要があると考えるがどうかとのお尋ねでございます。

 アスベストの除去につきましては、健康被害の拡大防止の面から、適切な処理を行う必要がございます。そのため、建物解体工事等におきまして、経費面での増加が見込まれることから、これらを対象とした支援制度が必要であると考えております。こうしたことから、市独自、また兵庫県市長会や全国市長会を通じ、国に対し支援策を要望してきたところでございます。

 次に、建築物の解体等につきましては、住民の安全を守る立場から、国の法律が整うまで尼崎市も条例の制定が必要と考えるがどうか。また、千代田区のような調査や除去に対しまして助成を行うことも必要と考えるがどうかとのお尋ねでございます。

 本市におきましては、平成8年に制定されております兵庫県の環境の保全と創造に関する条例に基づいておりまして、吹付け石綿等を使用している場合の解体時の届け出要件につきましては、その面積にかかわらず届け出する必要があり、面積要件におきましては、鳥取県と同様の趣旨で運用されております。また、今後、建築年代、また構造等からアスベストが使用されていると予想される建築物を事前に把握するなどいたしまして、届け出漏れがないよう、解体時のチェック体制を強化することも検討しております。

 調査や除去等の助成につきましては必要であると考えておりますことから、さきほど申し上げましたとおり、国へ要望しているところでございます。

 いずれにいたしましても、今後、建築物の解体に関しましては、国、県の動向を注視しながら、万全を期して参りたいと考えております。

 以上でございます。



○副議長(下地光次君) 早川進君。

   (早川 進君 登壇)



◆31番(早川進君) JR事故についてですが、費用負担の協議の場をいまだにJRとお持ちになっていないというのは、少し驚きです。この問題は、確かにこの地域内で起こって、死傷者が出て救難をするという地方自治法に基づく精神であることは間違いのない事実であると思いますけれども、しかし、JRの責任で引き起こされた事故であるならば、これはJRにしっかりとある程度の負担をしていただく、若しくは負担をさせてくださいとJRが言ってきてあたりまえなんじゃないかという思いが私の中にあります。

 先日、国土交通省が事故原因の中間報告を行いましたが、このことについて、遺族や被害者でつくる団体が、中間報告を被害者個々にJR西日本が行っていることに強い懸念を表明する、そんな記者会見が市役所で行われたと聞いています。JRが責任をあいまいにしたまま交渉を行っていることに対し、強い口調でJRの責任を批判しています。被害者にしても、自己現場の自治体の努力に対しても誠実な態度を見せていないJRに対して、きちんと責任を取らせることが今必要なのではないでしょうか。今回の防災指令による出費は、救難活動、救助活動を本来の任務とする消防職を除いても、超過勤務の人件費だけでも2,000万円を超え、総額では、さきほど言われたように5,000万円との資料もあります。通常勤務時間帯の人件費も含めれば、その倍近い出資を強いられているのではないでしょうか。費用負担についての話合いも行われていないようですが、JRの責任によって引き起こされた事故であることをしっかりと押さえて、JRの責任を明確にする立場で判断されることを強く求めておきます。

 アスベストの問題ですが、健診費用等々の問題、また解体、除去などの工事費用などについて、国の動向を注視するというお話がありました。注視していただいてもけっこうなんですが、実際に健康被害がもう出ている問題であり、注視するだけではなく、率先して尼崎市から発信をしていくことが必要なのではないでしょうか。ぜひ受け身にならずに、このまちで死亡者が出ている、そして被害者が出ている、その現状にかんがみて、やはり国に対して積極的に働きかけを行っていただきたいと考えます。

 その中で1点、健診費用の助成の問題なのですが、先日、質問を行うために尼崎市のアスベスト健診の資料を請求いたしました。受診者の登録システムを構築するとあり、健診を受けた市民の方を、受診者台帳を作成し、継続した健康管理をするとなっていました。詳しい説明をと所管局に問い合わせたところ、中皮しゅは急激に悪化するために、半年に一度の検診が必要として、すべて受診者を登録し、管理カードを渡すというものでした。確かに定期的な検診に対する助成も必要ですが、再検査を指示され、医療機関にかかった対象者を正確に捕そくするシステムが必要なのではないでしょうか。

 聴き取り調査の中で、クボタのすぐそばの住宅に30年以上住んでおられる方が、この冬からせきが切れないと不安を訴え、かかりつけの病院にそのことを告げて市民健診を受け、胸部レントゲンの撮影の結果、影が見られたために、病院での精密検査、CT検査を受けることを勧められ、受診をされたようです。しかし、その費用の高さに驚いたと話してくださいました。市民健診を利用して、オプションである胸部レントゲン撮影では800円で済んだのですが、精密検査と言われたCT撮影では、ドクターの指示によって造影撮影となり、9,000円を超える使用負担が出たということです。1万円札が飛んでいく検診をそう再々受けられへん。健康は不安だが、家族全員が受ければ幾らかかることやら。ちゅうちょしてしまうと話してくれました。命を守るための代償としても、何も知らされず住んでいただけ、洗濯をしただけの市民がその負担を負う現状の打開が強く求められるのではないでしょうか。

 尼崎市では、今実施されているアスベスト健診では、胸部レントゲンを含めて630円で実施されています。また、兵庫県も1,000円程度の負担で健診を実施していますが、どちらも胸部レントゲンまでの検診です。疑いを持たれた市民は、高い受診費用を支払わなければなりません。今、国の検討している特措法でも、中皮しゅが発生して初めて対象とされそうです。労災に基づくものでも、認定されて初めて健康管理手帳が支給され、健診費用の医療費の助成が始まります。効果的な検診体制を樹立させるためにも、早期発見、早期治療の原則に立つためにも、疑いでの精密検査に対する公的な補償が必要なのではないかと考えています。

 私は、宇城市の視察で、胸膜肥厚斑として登録された住民が的確に捕そくされず、中皮しゅに冒されている実態を見るにつけ、市に対して同じ登録制度をつくるのであれば、疑いがあり、継続して高価な検査の必要な市民を捕そくし、助成を行う制度を充実が必要なのではないかと考えています。この負担を尼崎市という一自治体に求めるわけではありません。原因企業、アスベスト工業会などを含む責任を明確にして、規制を行ってこなかった国に求めていくことが、今必要なのではないでしょうか。

 私たち日本共産党は、すべての被災者救済と万全の被害拡大防止策を国、企業の責任で救済を求めるアスベスト対策特別措置法大綱を8月31日に発表しています。アスベストの健康被害は、この間、被害実態の公表や国会質問などから、安全対策も不十分なまま大量のアスベストの製造と使用を続けてきた企業と、危険性を認識しながら長期にわたって使用を容認してきた政府の責任がますます明確になってきています。日本共産党が発表した大綱は、1番目にアスベストによる健康被害者などの保護、救助を目的とする健康被害療育補償などは、労災保険及び公害健康被害補償の水準にすること、健康診断や診療体制の整備など、アスベスト健康福祉予防事業の実施などを含んだ七つの柱から成っています。すべての市民が安心して暮らしていくうえで、なんでも規制緩和でなく、しっかりと命を守るルールづくりを私たち日本共産党は求めています。市長も同じ思いであることを期待して、すべての質問を終わります。

 ありがとうございました。(拍手)



○副議長(下地光次君) 早川進君の質問は終わりました。

 続いて発言を許します。

 寺坂美一君。

   (寺坂美一君 登壇)



◆2番(寺坂美一君) こんにちは。この6月の選挙で初当選をさせていただきました、新風の寺坂美一です。なにぶん初めての登壇であり、また、会派のトップバッターということもありますので、たいへん緊張しております。いつもならば、お昼は食堂の定食を御飯大盛りでいただくのですが、きょうはうどんしかのどを通りませんでした。

 私は、2,979人という方々の御支持をいただき、市議会へ送り出していただきました。生まれ育った尼崎市の発展のため、少しでも寄与できればと頑張って参りますので、よろしくお願いいたします。質問時間は、午後の眠い時間となっておりますので、短めにさせていただいております。

 当局におかれましては、誠意ある御答弁を簡潔にお願いいたします。

 なにぶん初めての質問ですので、分かりにくい点があるかもしれませんが、御容赦をお願いいたします。先輩方、同僚議員の皆様方には、しばらくの間御静聴をよろしくお願いいたします。

 さて、質問に入らせていただきます。

 質問は、大きく分けて三つの分野でさせていただきます。まず第1に、市長が施政方針で述べられたことについてお伺いいたします。

 施政方針において、ビジョンやまちづくりをテーマに訴えられた言葉が、「夢、アシスト、あまがさき。」という言葉で、未来へつなぐまちづくりという表現でありました。言葉の意味からすると、夢を助ける、又は夢を手伝うといった意味があるのかなと、私自身感じました。また、市長のカラーに合った、何かさわやかな言葉であるとの印象を受けました。しかし、表現が抽象的で、具体的にこの尼崎市がどのような形になっていくのか、イメージができませんでした。

 そこでお伺いいたします。

 「夢、アシスト、あまがさき。」の表現が市政運営においてどのように具現化されていくのか、イメージがわくようにお答えください。

 次に、白井市長におかれましては、これまで、全日空の客室乗務員を経て人材コンサルタントなど民間での職務経験がおありと伺います。その経験をもとに、これまでの行政にはない民間の発想によるリーダーシップをいかに市政運営に発揮されていくか、私は関心を持っております。そのような市長が目指すまちづくりの方向性を理解するため、平成17年度施政方針の冊子を何度も読み返しました。また、過去においても多くの議員の方々が市長に尼崎市のまちづくりのビジョンについての質問をされておりますのを議事録で拝見いたしました。平成17年2月議会で、市長は、将来に向け、少子高齢社会に備えた安心したまちづくり、まちの魅力と価値の創造による都市再生、市民との協働によるまちづくり、更には、まちづくりのための人材育成という四つの方向性を示されました。しかし、私は、施政方針を読み進めても、尼崎市がどのようなまちを目指しているのか、どのようなまちになっていくのか、具体的にやはりイメージできませんでした。

 日本IBMという会社がございますが、ここの会社では、ビジョンを、その企業が到達しようとする将来像を具体的に言葉で表現したものと表現しております。市長は、46万人の市民を導く行政の長として、尼崎市の進路を示し、市民に希望を与える責務があるのではないでしょうか。現代は、夢や希望を持ちにくい世の中になっています。私の友人にどんな夢を持っているか尋ねたところ、特に夢を持っていないという返事が多くありました。将来の夢や希望を持っている人もいるかもしれません。しかし、自分自身で夢を持てない人が増えています。自分で夢が持てない、描くことができないからこそ、せめて自分が住んでいる、暮らしているまちの方向性を示し、心に温かい気持ちを持って生活ができるように勇気づけてあげるのが、リーダーとしての市長の役割ではないでしょうか。

 以上を踏まえたうえで、これまでの市政運営で市長のビジョンが具体化された施策についてお答えください。

 また、白井市長が在任中、これだけは成し遂げたいと思われることは何でしょうか。一言でお答えください。

 次に、人口動態についてお伺いいたします。

 尼崎市の人口は減少傾向にあることは、さきほどからいろいろな方も質問されておりますが、隣接する大阪市や西宮市では、近年増加に転じております。特に西宮市においては、平成7年の阪神大震災で人口が減少した後、順調に回復し、今年の8月1日現在では、震災前を上回る46万4,000人となっております。一方、尼崎市の人口は、昭和46年6月の55万4,000人をピークに、現在まで30年以上も一貫して減少しております。そして、今年の8月1日現在では46万91人と、残念ながらピーク時から9万人以上減少しており、今や隣の西宮市にも逆転され、兵庫県下では、神戸市、姫路市、西宮市に次ぐ第4番目の都市となっております。人口問題は尼崎が抱える問題として重要なものであると皆さんお考えのため、これまでにも多くの議員の方から質問されており、平成17年2月議会の答弁で、市長は、転出者数が転入者数を上回る転出超過となっている現状があり、その状況を打開するために、魅力あるまちづくりが必要と述べられておりました。そして、人口移動の要因を転入出者へのアンケート調査を実施して把握すると答弁されました。

 そこでお伺いいたします。

 これからも本市の人口減少がますます進むことが予測されますが、どのような方法、ビジョンをもって人口減少に歯止めをかけようとされているのか、お答えください。

 また、人口構成比について、各世代でどのようなバランスで構成していくのが、この尼崎市においてはよいとお考えでしょうか。お答えください。

 次に、尼崎市の電子化進ちょく度についてお伺いいたします。

 コンピュータやインターネットの利用の急増は、社会を劇的に変化させています。企業は、ITを活用することにより、競争を優位に行っています。日本政府は、我が国はすべての国民が情報通信技術、ITを積極的に活用し、その恩恵を最大限に享受できる知識双発型社会の実現に向け、早急に革命的かつ現実的な対応を行わなければならない。市場原理に基づき、民間が最大限に活力を発揮できる環境を整備し、5年内に世界最先端のIT国家となることを目指すというイージャパン構想を発表し、今年は、その目標年度である5年目に当たります。既に3,000万世帯が高速インターネット網に、また1,000世帯が超高速インターネット網に常時接続可能な環境ができ上がるなど、情報通信インフラの整備は想像以上に進んでいます。このため、我々の日常生活面では、職場や家庭でのインターネットの普及による電子商取引やコンピュータの利用などにより、情報通信はめざましい変化を遂げています。2005年7月4日発行の日経グローカルという雑誌に、全国の自治体の電子化進ちょく度という特集が組まれておりました。これは、各自治体における電子化の進ちょく度や課題を浮き彫りにするため、三つの分野におけるもので測定するものです。一つ目は行政内部の電子化、二つ目は住民サービスの電子化、三つ目の視点はセキュリティ対策というものです。その雑誌の中では、残念ながら尼崎市のデータは載っておりませんでした。

 そこでお伺いします。

 尼崎の電子化の進ちょく度は、他の自治体に比べてどの程度進んでいるのか、お伺いいたします。

 また、これからどの分野を重点的に推進していこうとお考えか、簡潔にお答えください。

 特にホームページは、情報発信をするために最大限に利用するべきであると、私自身考えております。他の自治体に比べて尼崎市のホームページは、文字が小さい、また色彩が見づらいように感じます。構成も、各担当部局の業務範囲の視点でつくられており、利用者が求める情報をキーワードとしたり、アイコンを利用するなど、必要な情報へ素早くたどりつくようにホームページを改善するなどの余地があると思いますが、それについて当局の見解を求めます。

 特に、財政が厳しいという現状がありますが、それならば、横浜市や藤沢市のホームページで行われているように、広告を掲載し、収入を得るなど、市の資産を有効に活用していくのは一つの試みであると考えます。そのような試みについて検討し、改善していく予定があるか、お答えください。

 情報通信の分野の発展は非常に速いものとなっております。そのような日々情報システムが高度化する中で、情報システムの維持管理業務は年々大きくなっていきます。

 そこでお伺いします。

 近年、情報システムの運営、保守をアウトソーシング、外部委託する自治体が増えております。情報システムの運用管理に関する尼崎市の考え方をお伺いいたします。

 これで第1問を終わります。(拍手)



○副議長(下地光次君) 答弁を求めます。

 白井市長。

   (白井 文さん 登壇)



◎市長(白井文さん) それでは、寺坂議員の御質問に順次お答えいたします。

 まず、「夢、アシスト、あまがさき。」が市政運営においてどのように具現化されるのかというお尋ねでございます。

 私は、地方自治の原点は、そこに住み、集う人たちがともに協力し合ってまちづくりに取り組んでいくことだと思っております。そういう意味から、施政方針で述べました「夢、アシスト、あまがさき。」という表現は、市民一人ひとりがそれぞれ自己実現をしたり、また、ささやかかもしれないけれども、夢や希望に向かって努力をしていく、そして、本人だけじゃなくて、その実現に向けては、行政や地域社会全体で支えていく、そういうまちづくりの手法を表現したものでございます。こうしたことを進めていくに当たりましては、まずはまちづくりの基礎を整えておく必要があることから、財政の再建、自治基盤の確立、行政の体質改善に向け、取組を進めて参りました。

 財政の再建につきましては、経営再建プログラムを実行し、再建に向けて一定の道筋は示していかなければなりません。自治基盤の確立につきましては、市政への市民の参画のしくみ、地域における協働運営のしくみ、コミュニティ活動など自主的活動への支援のしくみといった取組をしていくことが重要であると考えております。また、行政の体質改善につきましては、成果志向や住民本位のまちづくり、職員の意識改革などの取組を更に進めていく必要があると考えております。こうした取組を引き続き努力していかなければ達成できないと考えております。

 次に、これまでにビジョンが具体化された施策はあるのかというお尋ねでございます。

 今日、本格的な少子高齢化社会を迎え、さまざまな制度の変革が求められている中で、私は、互いに支え合う地域社会を築き、未来を担う子どもたちに夢と希望を持てる尼崎のまちを引き継いでいかなければならないと考えております。こうした視点に立って、私なりに四つのテーマを設定し、施政方針においてお示ししたところでございます。これまでに具体化した施策といたしましては、一つ目の少子高齢社会に備えた安心づくりにつきましては、こども安全・安心・便利情報提供事業、親子サロン設置運営事業などを実施し、子育て支援事業等の充実を図っております。二つ目のまちの魅力と価値の創出による都市再生につきましては、ものづくり支援センター機能強化事業や企業立地促進条例運営事業などを実施し、産業の振興を図っております。三つ目の多様な主体が参画する協働のまちづくりにつきましては、地域の課題に取り組む協働事業の推進や地域振興機能の強化など、自治基盤の確立に資する取組を進めております。四つ目のまちづくりは人づくりからにつきましては、きめ細かな教育充実事業や児童生徒の学力向上プランなどを実施し、未来を担う人材の育成、教育の振興を図っているところでございます。

 次に、在任中これだけは成し遂げたいと思うことは何か、一言で答えなさいということでございました。

 多くの市政課題を抱えている中ではございますが、私なりにあえて絞り込みますと、県との関係はございますが、小児救急医療の充実を図りたいと考えております。そして、何よりも、財政再建の道筋をつけておきたいとの強い思いをしているところでございます。

 以上でございます。



○副議長(下地光次君) 村山企画財政局長。



◎企画財政局長(村山保夫君) 人口減少及び情報化の関係についての質問に順次お答えして参ります。

 まず、人口減少が更に進むと予測されるが、どのような方法で人口減少に歯止めをかけようとするのかというお尋ねでございます。

 本市のこれまでの人口の推移を見ますと、自然増を上回る社会減、つまり人口の流出が一貫して続いておりまして、要因としては、ファミリー世帯の流出や企業の撤退などによる就労の場の減少など、さまざまなものが影響しているものと考えております。そのため、本市はこれまで、ファミリー世帯向けの住宅支援などの施策を進めてきたところでございますが、更に子どもを育てやすい環境づくり、教育の充実、企業誘致による就労の場の確保などに努めているところでございます。

 更に人口減少の要因について分析をしていく必要がございますので、本年度、市外への転出者及び市内への転入者、市内での転居者に対して、転居の同期や居住地選択に関する意識等を探る意向アンケートを行っております。その結果を人口減少の要因などの分析に役立てたいと考えているところでございます。

 次に、人口構成比について、各世代でどのようなバランスで構成するのがよいと考えているのかというお尋ねでございます。

 昭和45年の国勢調査時点と34年後の平成16年の人口構成を比較いたしますと、年少人口率は約24パーセントあったものが約13パーセントと、およそ半分になっております。生産年齢人口は約72パーセントから68パーセントに減少、老年人口率は約4パーセントから約18パーセントと大幅に増加しておりまして、少子高齢化の傾向が顕著にあらわれております。現在の本市の人口構成を見ますと、団塊の世代と言われる50歳代後半並びにその子世代にある30歳代全般の世代が膨らんだ人口構成となっております。今後は団塊の世代が高齢者層へ移動していくとともに、低い出生率や寿命が延びていくことなどから、更に年少人口と生産年齢人口が減少し、老年人口が増加していくことが想定され、いっそうの少子高齢社会を迎えていくものと考えております。

 理想的には、各世代とも偏りのないような人口構成が望ましいとは考えますが、現実的には人口構成を大幅に変えていくことは困難だと思っております。本市といたしましては、特に構成比の低下が続いております働く世代層の充実が重要であると考えております。

 続きまして、電子化の御質問でございます。

 尼崎市の電子化の進ちょく度は、他の自治体に比べてどの程度進んでいるのかというお尋ねでございます。

 本市における電子化につきましては、行政運営のいっそうの簡素化、効率化、統合化、市民サービスの向上を目的としまして進めておりまして、他の自治体と比較しても平均的なレベルであると考えております。行政内部の電子化につきましては、平成13年度より2,800台のパソコンを職員に割り当てて庁内ネットワークを構築し、行政事務支援システムを運用いたしております。市民サービスの電子化につきましては、例えば体育施設予約案内、図書館蔵書検索、議会会議録の検索などの情報提供のほか、各種申請書の様式をホームページから入手できるといったような形で段階的に推進を図ってきているところでございます。現在は個人情報の漏えい等を防御するためのしくみづくりに積極的に取り組んでいるところでございます。

 続きまして、尼崎市の電子化について、これからどの分野を重点的に進めていくのかというお尋ねでございます。

 電子化の進展に伴い、個人情報等の漏えいの危険性が高まっている状況にありますことから、今後はセキュリティ対策の分野を重点的に進める必要があると考えております。そのため、本市が保有するすべての情報を総合的に管理するための行政情報資産管理指針を定めたところでございます。セキュリティ対策の具体的な取組につきましては、一つは人的対策として、現在、職員の意識啓発、教育を実施し、技術的対策につきましては、電子メールや記憶媒体の使用制限を検討いたしております。また、物理的対策につきましては、重要な電子情報や機器を設置している施設につきまして、厳重な入退室管理を行っております。このような取組を継続的に進める姿勢を明確にするために、対外的にも平成17年5月16日に行政情報資産管理に関する宣言を行ったところでございます。今後につきましても情報の適正管理に向けて積極的に取り組んで参ります。

 続きまして、尼崎市のホームページが非常に見づらいということで、改善する余地があるのではないかというお尋ね、それから、広告を掲載して収入を確保してはどうかというお尋ねでございます。

 尼崎市のホームページは、開設から5年余りがたっておりますが、近年、ホームページの果たす役割がますます重要になって参りました。この流れを踏まえまして、平成16年度から3か年で段階的に充実をしていくことといたしました。平成16年度には、市内の施設案内の地図情報を充実させた取組を行いました。平成17年度は、ホームページのトップページに新着情報やイベント情報を掲載したり、さきほど少し御指摘もございましたが、出産や結婚、引っ越し等、身近な人生の出来事をキーワードにした、利用者が求める情報を見つけやすいようなホームページづくりに今取り組んでいるところでございます。

 また、平成18年度には、デザインを統一し、信頼感のある情報、ページづくりに取り組む予定といたしておりまして、こうした3か年の取組で利用しやすいホームページに高めて参りたいと考えております。

 次に、ホームページに広告を掲載することにつきましては、ホームページの利用度が高まることが必要であり、まずはホームページを利用していただける環境をつくることに率先的に取り組んでいるところでございまして、広告につきましては、その成果を見て判断して参りたいと考えております。

 最後に、情報システムの運営、保守、情報処理業務のアウトソーシングに関するお尋ねでございます。

 急速に進展する情報技術革新の中で、尼崎市においても的確に対応していくため、要員の確保及び情報化推進などの新しい分野の業務に携わる人材育成と、早急にその解決すべき問題にかかっていかなければならない状況でございます。これらの緊急な課題を解決していくために、従前から外注化を進めていた業務に加えまして、平成14年度から、情報処理業務などの運営、保守についての役割分担を見直しまして、コスト面も考慮しつつ、可能な限りアウトソーシングをしていくということで進めておりまして、また、そのことが職員定数の削減にも寄与するということで取り組んでいるところでございます。今後も引き続き情報化の推進に対応していくため、積極的に民間の活用を図っていきたいと考えております。

 以上でございます。



○副議長(下地光次君) 寺坂美一君。

   (寺坂美一君 登壇)



◆2番(寺坂美一君) 御答弁ありがとうございました。

 人口減少につきましては、ファミリー世帯向けの住宅支援を中心に、子育て環境、企業誘致による就労の場の確保などに努めていると答弁をいただきました。私自身は、市長に、これまでの行政にはない、民間の発想によるリーダーシップを期待しております。これまでの市政運営でどのような形で民間の発想が生かされているか、具体例を挙げてお答えしていただきたいと思います。

 また、電子化進ちょく度について、尼崎市は平均的であると返答をいただきましたが、後ほど、さきほどの日経グローカルのアンケートの質問項目をお渡ししますので、記入して返答していただきたいと思います。

 ホームページの改善は現在実施中であるとのことですので、分かりやすいものになることを御期待申し上げます。

 以上で私の質問をすべて終了させていただきます。

 御静聴ありがとうございました。(拍手)



○副議長(下地光次君) 答弁を求めます。

 村山企画財政局長。



◎企画財政局長(村山保夫君) ランキングの件でございますけれども、私どもにランキングの部分について照会があったわけではございませんので、その内容を入手しまして自己評価をいたしましたところ、64.1ということで、ここでいいますと200位ぐらいであったと思います。64.1というのが自己評価ということで、また一覧表で確認していただければありがたいと思います。

 民間の発想という部分でございますけれども、いちばん最大に努力しているところは、民間でいいますQC活動ですか、改革改善の運動でございますけれども、それにつきましては、尼崎市におきましても改革改善運動を全庁的にやっておりまして、今年3年目を迎えているということで、それなりに成果を上げているところでございます。

 以上です。



○副議長(下地光次君) 寺坂美一君の質問は終わりました。

 この際、休憩いたします。

     (午後2時16分 休憩)

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     (午後2時50分 再開)



○議長(谷川正秀君) 休憩前に引き続き会議を開きます。

 質問を続行いたします。

 発言を許します。

 福島覚さん。

   (福島 覚さん 登壇)



◆5番(福島覚さん) 公明党の福島覚でございます。今回、市議会に初当選させていただき、初めての質問の機会を与えていただきました。

 不慣れな点も多く、お聞き苦しい点も多々あると思いますが、先輩、同僚議員の皆様には、最後まで御静聴のほど、よろしくお願いいたします。

 また、当局の皆様におかれましては、的確な御答弁を併せてお願い申し上げます。

 今回の市議会選挙において訴えてきたことを中心にお聞きしたいと思います。

 私は、生活者の目線、そして女性の目線から、子育て、教育、実体験を生かし、子どもたちの笑顔あふれるまちづくり、また、だれもが安全安心に暮らせるまちづくりを、この4年間のうちに力を注いでいきたいと決意をしております。本日は、この中で、1、安全安心なまちづくりについて、2、教育について、3、子育て支援について、順次考えること、疑問に思うところを伺いたいと思います。

 まず初めに、安全安心なまちづくりについて質問いたします。

 平成17年度の施政方針を読みました。その中に、地域の安全安心の確保ということが強く打ち出されております。私は、安全安心なまちづくりは最も基本的なことで、たいせつなことだと考えています。今後、より市民のために進めていくべきです。大きなことから小さなことまできめ細やかに、ほんとうに効果があって、市民により利用しやすいことがたいせつだと思います。この中では、大きく防災と防犯、更に日常的な整備があると思います。

 最初に、防災関係、今回は特に備蓄について質問いたします。

 今月に入り、アメリカ超大型ハリケーン、カトリーナの大災害が起こり、家を失う子どもたちが約40万人に上る被災でした。また、東京都内では、豪雨の被害で1,000以上の住宅が浸水、台風14号では、九州を中心に29万人に避難勧告が出されるほどの大災害でした。自然の厳しさを実感するとともに、いざというときの防災の備えの在り方をあらためて考えさせられました。

 本市において、阪神淡路大震災の教訓から、大規模な備蓄を防災センターをはじめ各行政区1か所で整備をされていると聞いています。これは備えとしてたいせつですが、台風などの避難は小、中、高校に行かれます。そこでは、すぐに役立つ毛布などが、例えば20枚から30枚の毛布の整備が必要となると思います。

 そこでお伺いします。

 現在、そうした整備はされているのでしょうか。もしなされていないなら、整備する考えはあるのでしょうか。

 次に、初当選議員研修会のときにお聞きしました南部、北部の防災センターには、おかゆ、粉ミルク、水、乾パン1日3食1万人分等が備蓄され、避難所となる学校の余裕教室を活用した備蓄には、アルファ米3食1,700人分があると伺いました。こうした食べ物は、当然に期限が来れば新しいものに買い換える必要が出てきます。

 そこで伺いますが、これらの賞味期限を迎えた乾パンなどはどのようにされていますでしょうか。賞味期限が切れる前までに防災訓練や防災教育に役立てておられるかをお聞きいたします。

 次に、防犯も含めた防災、防犯情報の状況についてお伺いします。

 今は情報の時代と言われ、携帯電話ですぐに何でも分かるようになりました。私も携帯版あまがさきを大いに利用しています。その中に防災、防犯状況も入っており、また、8月15日の市報あまがさきには、携帯やパソコン登録すれば、これら情報を提供してもらえるとしています。

 そこでお伺いいたします。

 現在、どのくらいの登録者がおられ、どの程度情報を提供されたのか、また、期待した効果はあったのでしょうか。併せてお答えください。

 次に、防犯対策の一つとして、夜の明るさ対策が必要と思います。今、まちの中に多くの街路灯が設けられていますが、地域の人たちと街路灯の本数や明るさを実地に歩いて調べてみました。街路灯には水銀灯と蛍光灯があり、この二つを比べると、蛍光灯のほうがずいぶん明るいことが分かりました。今新たに整備は難しいかもしれませんが、水銀灯を蛍光灯に変えるだけでまちは明るくなり、それだけ防犯に役立つのではないでしょうか。まちの明るさと犯罪発生とは密接に関係いたします。これから秋から冬へと季節は移り、日没ともなりますと、たいへん暗いところがあります。中高生は、クラブ活動のため下校時間が遅くなり、たいへん危険です。御見解をお伺いいたします。

 次に、公園の防犯について伺います。

 公園は、子どもたち、高齢者の遊びや憩いの場としてたいせつな財産であると思います。しかし、最近、昼間でも特に子どもたちをねらった事件が起こるようになってきました。近所の公園では、小学生の子どもがセミ捕りをしていると、後ろから抱きつかれた、不審な人になぐられそうになったとかのことが起きています。地域の人からも、夜はともかく、お昼間に安心して遊べる、遊ばせることのできるようにしてほしいという声をよく聞きます。公園を本来のように皆が憩える場所にすることが求められています。公園の安全管理には、死角をつくらないような管理、そしてパトロールの強化が必要と思いますが、お考えをお聞かせください。

 次に、道路、特に歩道の安全対策についてお聞きします。

 車道と歩道が分離された道路でも、実は街路樹の木の根っこが盛り上がり、段差ができて、安全に通行しにくいところがあります。鉄板で根っこを押さえる等の対策もされているようですが、鉄板ごと盛り上がったりして、その対策がかえって危険と思われる場所もあります。アスファルトが持ち上げられて、歩くのに支障があり、ベビーカーを押しにくくなっています。車いすは通ることもできません。

 そこで、緑もたいせつにしなければいけませんので、お答えが難しいかもしれませんが、こうした樹木のある歩道の管理について、どのような対応をしているのか、お聞かせください。

 また、歩道と車道の段差による事故についてお伺いします。

 自転車が通れる歩道は別にして、道路を通行しているとき、後ろから車、前には駐車違反の車があるとき、どうしても歩道に上がらなければなりません。そのとき、段差に車輪をとられ、転んで大けがをしたという話を聞きます。駐車違反の取締りはもちろん必要ですし、自転車に乗っている人も気をつけなければなりませんが、この段差について対応はできないものでしょうか。併せてお聞かせください。

 安全安心なまちづくりの最後に、不法投棄について質問いたします。

 直接防犯にかかわることではないかもしれませんが、議員研修の折に、尼崎は不法投棄が多いとお伺いしました。実際に私も見ましたが、いったん不法投棄がされると、次々に周りにもすぐに増えていく状況にあります。地域的な環境がとても悪くなります。皆様も御存じだと思いますが、割れ窓理論というものがあります。この理論は、1982年にアトランティック・マンスリー誌に掲載された論文、ブロークンウインドーズによって、社会安全政策に関する理論で、例えばビルの窓を割れたままにしておくことは、そのビルの管理が不十分であることを示しており、管理が不十分であれば、そこが犯罪の温床になりやすく、それによって犯罪がビルから地域社会に拡大していき、他のビルの窓も割れるようになり、ひいては崩壊現象を招く。この理論をスタンフォード大学のフィリップ・ジンバルド教授が実験によって確かめました。通常の車とフロントガラスが割れた車の2台をそれぞれ1週間放置したところ、通常の車は被害に遭わなかったものの、窓ガラスの割れた車は、他のガラスが次々に割れたうえ、落書きをされ、バッテリーやタイヤなど金めになる部品はほとんど持ち去られました。ニューヨークのジュリアーニ前市長は、この理論を採用し、ニューヨーク市警の協力によって地下鉄などの落書きを消し、空き缶の投げ捨てや歩行者の信号無視行為を取り締まったところ、数年後には凶悪犯が激減したとの効果を上げています。

 そこでお伺いします。

 不法投棄防止夜間パトロールの効果は上がっているのでしょうか。また、不法投棄常習か所は28か所あるとのお答えでしたが、他の地域での防止対策はどのようになされているのかをお聞かせください。

 これで第1問目を終わります。(拍手)



○議長(谷川正秀君) 答弁を求めます。

 橋本消防局長。



◎消防局長(橋本雅生君) それでは、福島議員の備蓄に関する御質問にお答え申し上げます。

 まず、台風では避難者は小、中、高校に行くが、すぐに必要な毛布などの備蓄はしているのか、備蓄されていないのなら、備蓄する考えはあるのかとのお尋ねでございます。

 本市の備蓄につきましては、市内2か所の防災センター及び6か所の避難所となる小学校に備蓄をしているところでございます。防災センターでは、毛布をはじめ日用品セット、ポリ容器、防水シートなどを備蓄しており、また、余裕教室を活用しました6か所の小学校におきましては、簡易トイレ、組立式トイレ、リヤカーなどを備蓄し、災害時に備えているところでございます。

 お尋ねの毛布につきましては、防災センター及び2か所の小学校に備蓄しており、災害時には、必要に応じ、避難場所となる小、中、高校へ配送する計画となってございます。

 なお、現在備蓄いたしております小学校のうち、毛布が備蓄されていない4か所につきましては、今後検討して参りたいと考えているところでございます。

 次に、賞味期限を迎えた乾パンなどをどのように活用されているのか、また、防災訓練や防災教育に役立てているのかとのお尋ねでございますが、現在、防災センターには、非常用の食料として乾パン、おかゆなどを備蓄いたしておりますが、非常食につきましては賞味期限がございますので、計画的に更新をしているところでございます。

 賞味期限切れとなる乾パンなどの非常食の活用方法といたしましては、期限の切れる前に防災総合訓練や地域で行われます訓練などに啓発用として配布をいたしておりますとともに、防火防災教育においても活用させていただいているところでございます。

 以上でございます。



○議長(谷川正秀君) 森総務局長。



◎総務局長(森進君) 尼崎市ホームページ携帯版の現在の登録者数はどれほどか、どの程度情報を提供したのか、また、期待した効果はあったのかといったお尋ねにお答えいたします。

 携帯電話のインターネット機能を利用したひょうご防災ネットシステムは、災害時等における情報伝達の一手段として、平成17年度から運用を開始いたしたところであり、8月末現在の登録者数は約2,300件となっております。このシステムによります情報の提供内容につきましては、このたびのJR福知山線の列車事故に関します災害情報など、災害時の緊急情報のほか、平常時におきましては、災害時の備え、避難所一覧のほか、ひったくり情報などの犯罪発生状況等、市民の安全安心に関します5項目について情報提供を行っており、8月末現在のアクセス数につきましては、約2万2,400件あり、一定の成果はあるものと考えております。

 今後とも本システムのPR並びに提供いたします情報内容の充実に努め、より実効のあるものにして参りたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(谷川正秀君) 岡野都市整備局長。



◎都市整備局長(岡野清君) それでは、道路、公園の管理に関する御質問にお答えいたします。

 まず、街路灯で水銀灯を蛍光灯に変えるだけでまちは明るくなり、防犯に役立つのではないかというお尋ねでございます。

 本市における街路灯につきましては、水銀灯は広範囲な明るさを確保できることから、道路幅員が広く、交通量が比較的多い場所に設置し、道路幅員の狭い生活道路では蛍光灯も設置して参りました。しかしながら、最近では、蛍光灯でも、照明範囲が狭いものの、明るさが水銀灯とそん色がなく、かつ省エネタイプのものが出てきましたことから、生活道路におきましては、老朽化などに伴う水銀灯取り替え時には、省エネタイプの蛍光灯への転換を図っております。今後も引き続き転換を進めて参ります。

 次に、公園内の安全管理には死角をつくらないような管理やパトロールの強化が必要と考えるがどうかというお尋ねでございます。

 公園は、市民の皆さんが安心して利用していただけることがたいせつでありますが、市民生活において快適で潤いや安らぎ空間としての役割も果たしております。そういう両面から、樹木の適切な維持管理は必要不可欠であり、今後とも適切な維持管理に努めて参ります。

 また、常時2名の巡視員を配置して、市内約700か所の公園等の遊具の安全点検を主体とした園内の巡視を行っております。

 御指摘の公園の防犯パトロールは、地域と一体となった取組が必要と考えております。こうしたことから、現在、市民運動の一環として、地域における防犯グループの育成に努めており、地域の犯罪防止や非行化防止に役立っております。今後ともこうした活動を支援して参りたいと考えております。

 次に、歩道、車道が分離されている道路で街路樹の根っこが盛り上がり、段差ができ、安全に通行しにくいところがある。緑もたいせつだが、歩道の管理はどうしているのかというお尋ねでございます。

 街路樹は、快適な通行環境を確保するとともに、良好な景観を形成することを目的として植樹を行っております。しかしながら、歩道においては、木の成長とともに根上がりによる盛り上がりが見られるところがございます。このため、歩道が盛り上がり、歩きにくい箇所につきましては、根を切るなどの対策後、歩道の補修を行っております。今後とも緊急性を考慮しながら、通行の安全確保に努めて参ります。

 最後に、歩道と車道の段差による事故防止のため、段差の解消の対応はできないのかというお尋ねでございます。

 本市におきましては、これまでから、兵庫県の基準に基づき歩道の整備に取り組んで参りましたが、交差点部等で2センチ、車の乗り入れ部では5センチの段差が生じております。こうした中、平成16年4月から、兵庫県は歩道部分における切下げ部の車道面とふち石上面の段差解消などを標準とした土木技術管理規程の見直しを行いました。現在は、既存道路の改修の際には改定された仕様に基づいて段差の解消に努めておりますが、交差点部以外の段差は歩行者の安全確保のため必要でございます。したがいまして、道路の中間部の段差解消は、現在のところ考えておりません。

 以上でございます。



○議長(谷川正秀君) 湊美化環境局長。



◎美化環境局長(湊稔君) 不法投棄防止の夜間パトロールの効果は上がっているのか、また、不法投棄常習箇所以外の地域での防止対策の内容はどのようなものかとのお尋ねでございます。

 夜間におきます不法投棄防止対策につきましては、未然防止の観点から、警察とも連携をいたしまして、不法投棄常習箇所等への夜間パトロールのほか、監視カメラの設置等の措置を講じているところでございます。現在のところ、際立った効果が上がっていると言えるほどの状況ではございませんが、これらの対策による発生抑制効果は徐々に出てくるものと考えておりまして、主な常習箇所を中心に、繰り返し夜間パトロールを行っていくことにより、早期発見と拡大防止に努めて参ります。

 また、不法投棄常習箇所以外の場所につきましても、警察等関係機関と連携をいたしまして、パトロール等の未然防止対策を進め、美しい状態を保てば不法投棄されにくいといった考えのもと、不法投棄物の早期発見、早期収集や地域ぐるみの監視通報体制の構築に努めているところでございます。

 以上でございます。



○議長(谷川正秀君) 福島覚さん。

   (福島 覚さん 登壇)



◆5番(福島覚さん) 第2問に入る前に、さきほどの第1問でお聞きしました安全安心なまちづくりについてお答えをいただきましたが、公園の安全管理について、弱い立場の子どもたちが安心できる環境づくりが重要課題です。子どもたちは、時間も忘れ、夢中で遊び、帰りが遅くなることがよくあるため、お母さん方から、公園に時計を設置してほしいという要望をよくいただきます。子どもは社会の宝です。子どもたちが犯罪の犠牲にならないよう取り組むことが、私たち大人の責任だと思いますので、この点、公園の時計の設置を要望いたします。よろしくお願いいたします。

 また、避難所となる各学校の毛布の整備についてですが、さきほど、6行政区のうち2行政区の2か所の小学校に毛布を備蓄というか整備されているということでしたけれども、今後4か所を検討していくというお答えをいただきましたが、避難所となる各学校の毛布の整備はたいへん重要なことと感じています。なぜなら、避難所に駆けつけてくる人の中には、高齢者、赤ちゃん、けが人、病人もいます。また、真冬であったり、先日の台風14号の影響で、東京ではたった1分で1.5メートルほどの水位まで上がり、多大な被害がありました。外からの救援物資を待つのでは遅く、家から近い避難所において即活用できる体制が重要です。管理の問題等さまざまな問題があるかと思いますが、学校における全避難所に毛布の整備を要望いたしますので、よろしくお願いいたします。

 続けて2問目に入ります。

 教育について2点お伺いします。

 まず初めは、学校における読書活動、読書運動についてです。午前中に畠山議員が、文字・活字文化振興法の成立と関連して、幅広い視点から質問されました。私は、パソコンやゲームが子どもたちの生活の中で大きなウエートを占めている現状にたいへん危機感を持っています。ゲームやテレビは、自分で考えることがありません。与えられるままです。これでは自主的な考えや気持ちが芽生えません。読書活動は、感性を磨き、表現力を高め、心を豊かにしてくれます。しかし、現代の子どもの読書離れを踏まえ、国の子どもの読書活動の推進に関する法律が制定されました。全国的に朝の読書運動に取り組んでいる学校が年々増え、子どもたちの読解力や思考力を形成し、学ぶ力、ひいては学力向上に有効であり、落ち着きのある子どもたちの育成に効果があるとのことです。しかし、学校によっては熱心に取り組んでいるところとそうでないところのばらつきがあるとの声をお聞きします。私は、尼崎の全学校において、毎朝ほんのひとときでもいいですから、読書活動をしてもらいたいと思います。あの英雄ナポレオンは、大変な読書家でした。子どものころからプルターク英雄伝に親しみ、自分も将来この英雄たちのように生きたいと奮起したといいます。彼は、読書ノートをつけ、後のエジプトに行ってもスペインに行っても、あらゆる分野の書物を持参し、馬車の中にすら書棚をつくったと言われています。彼にとっては読書こそ全身のエネルギーだったのです。ナポレオンを尊敬していたスタンダールもこのようなことを言っています。ある程度燃料をたかないと機関車が動かないように、毎朝起きて数百ページの読書をしないと、自分の平常の頭にならないと。彼らにとって読書は、頭脳と精神のガソリンのようなものだった。健康な体には食物の栄養が必要なように、健康な心には書物の栄養が必要なのです。食べ物も甘いお菓子や歯ごたえのない柔らかいものばかり食べていたのでは、病気になってしまいます。また、食わず嫌いや偏食を重ねてはいけません。同じように、書物も栄養のある良書を避けてはいけないと思います。悪書は堕落の使者であり、非行の手引であり、不幸への落とし穴であり、魔力の毒手であると言った思想家がいます。良書は教師であり、先輩であり、父であり、母のごとく偉大な存在です。読むということは、頭脳、命の中に刻み込まれます。自分をつくる大事な糧となり、滋養となると私は考えます。

 そこでお尋ねします。

 教育長は、教育における読書の役割をどのようにお考えでしょうか。また、現在尼崎の学校でどの程度朝の読書運動が行われているのか、また、その効果がどうなのかをお聞かせください。

 読書は、小さなときからの習慣づけがたいせつになります。また、本のある環境づくりも整備する必要があります。しかし、ちょっとした本でも、最近は新しく買えば軽く1,000円以上はかかってしまい、気軽に手に入れることは困難です。図書館に行けば借りられるのですが、地域によってはおっくうなときもあります。

 そこで、私の提案となりますが、学校の図書館、こどもクラブ、児童ホームへ無料で本を提供する方法として、PTAがそれぞれの家庭で子どもが大きくなり、不要となった児童向けの本を集め、提供してはどうでしょうか。無料で、しかもリサイクル、少々本が傷んでも追加が可能です。皆の協力の下、死蔵していた本がよみがえるわけです。教育委員会では、私のこうした提案をどのように受け止められますでしょうか。よいお答えをお待ちしております。

 次に、子育て支援についてお伺いします。

 急速な少子高齢化の進展は、我が国の経済成長や社会保障制度の持続可能性に多大な影響を及ぼすことが懸念され、社会問題となっております。国を挙げて、まちを挙げて、地域を挙げて対応しなくてはならないと思います。尼崎市では、平成17年3月に次世代育成支援対策推進行動計画であるわいわいキッズプランあまがさきを策定されました。まだ十分に読み込んでおりませんが、子育て支援のための計画がたくさん示されています。計画だけで終わることなく、ほんとうに地についた形で実施してもらいたいと願っています。

 よい環境で子育てができるというところに若い人たちが集まってくることは、東京の江戸川区の事例が示すところです。東京23区のうちただ一つ、出生率の全国平均1.29を上回る1.30の区が江戸川区です。人口65万8,000人で、ここに毎年3万7,000人が引っ越してくる。大半が20代、30代です。何が子育て世代を引きつけているのか。まず目立つのは、幼稚園の保育料補助です。子どもを私立幼稚園に通わせている家庭に、公立との差額月2万6,000円を援助。小学校入学前の子どもの医療費を無料にしたのは、23区のうちいちばん早く、ほかにも月に5,000円近くかかる学校給食費の3分の1を小中学生全員に補助している。いずれも所得制限はないです。

 尼崎も、子育て、教育の尼崎と言われるよう努力し、成果を上げることが求められます。

 そこで、まず白井市長にお聞きします。

 市長は、子育ての充実に対して熱心であるとお伺いしていますが、この行動計画を進める意欲、お考えをお示しください。

 新聞紙上などでは、子育て世代は西宮に多く移り住んでいるとも言われています。何がよいのか、本市のどこに欠点があるのかを冷静に調べてみること、現実を知ることもたいせつと考えます。

 ところで、行動計画の重点対策の中に、子育てニーズに見合うサービスの支援等の検討及び構築というところで、就学前教育の充実に関して、第3の選択肢となりうる総合施設の検討、研究を行うとされています。

 そこでお伺いしますが、この施設は幼保一元化と考えてよいのでしょうか。また、スケジュールでは、平成17年度は検討となっていますが、どのような検討がされているのでしょうか。更に、何か報告できるような方向性が出ているのなら、併せてお答えください。

 行動計画に関して、最後に簡潔にお伺いします。

 この計画において、子育てにかかわる、例えば医療費免除の対象年齢や所得制限などについては、国や県の制度と同一とするのか、それとも市独自の取組をお考えになるのか、お聞かせください。

 これまでにも少子高齢対策のさまざまな取組が行われてきましたが、依然歯止めがかかっておらず、更なる検討が必要と思います。子どもを産み育てる親に対する対策から、生まれ出ずる生命、生まれた子どもたちに対する対策を考え、実行することが重要です。生まれ育つ主役は子どもたちであり、育つ環境がどのようなものであれ、公平に社会からの支援を受ける権利があります。子どもの幸せや子育ての安心が確保される社会こそ、すべてにやさしい社会であるとの考えに立ち、子育てを社会全体の中心軸に位置づけ、社会全体で支援するシステムを構築すべきと考えます。

 いずれにしても、近隣都市より尼崎に移り住んで子育てしたいというような魅力ある事業であってほしいと強く要望し、私のすべての質問を終了いたします。

 長時間御静聴、たいへんありがとうございました。(拍手)



○議長(谷川正秀君) 答弁を求めます。

 白井市長。

   (白井 文さん 登壇)



◎市長(白井文さん) それでは、福島議員の次世代育成支援対策推進行動計画、わいわいキッズプランあまがさきを推進していく意欲についてのお尋ねにお答えいたします。

 子どもたちの輝く笑顔と健やかな成長は、私にとりましてかけがえのない願いでございます。今年度から推進しておりますわいわいキッズプランあまがさきは、子どもの安全安心、健やかな成長を願い、次世代を担う子どもの育成と子育て家庭への支援に関する計画でございますが、この計画には具体的な取組や目標事業量を盛り込んでおります。しかし、そのハードルは高く、かなりの努力が必要と考えております。

 また、具体的な取組や目標事業量を計画どおり実現することは、行政だけでできるわけではなく、市民の方々をはじめとするあらゆるメンバーとともに協働することが必要で、皆様とともに積極的に取り組んで参る所存でございます。

 以上でございます。



○議長(谷川正秀君) 保田教育長。



◎教育長(保田薫君) 教育における読書の役割をどのように考えるか、また、朝の読書はどの程度行われていて、その効果はどうかという御質問にお答えいたします。

 読書活動は、豊かな情操をはぐくむとともに、主体的に問題を解決する資質や能力を育成しまして、人生をより深く生きる力を身につけていくうえで欠くことのできないものであると考えております。

 現在、学校におきましては、朝の読書を小学校で8割以上、中学校で7割の学校が実施しております。その効果につきましては、読書習慣を形成していくうえで大きな役割を担っており、子どもたちの中にも楽しんで読書をしようとする態度が育ってきております。更に、朝、落ち着いて気持ちを集中して授業に取り組む児童生徒も増えてきたというふうに聞いております。

 今後、教育委員会といたしましては、これまで以上に家庭、地域社会と連携し、朝の読書を含めた読書活動をいっそう推進して参りたいと考えております。

 続きまして、家庭で不要となった児童向けの本をPTAが集めて学校図書館等にリサイクルをしてはどうかというお尋ねにお答えいたします。

 児童生徒の読書活動を推進するには、学校図書館の整備充実はもとより、家庭、地域社会との連携も子どもの読書環境を整えるうえで重要であると考えております。そのようなことを踏まえまして、本年度、教育委員会に尼崎子どもの読書活動推進計画策定検討会議を設置しまして、学校、家庭での子どもの読書活動の推進方策等について検討いたしているところであります。

 また、学校図書館や学級文庫、児童ホーム、こどもクラブなどにおける読書環境をより充実させるうえでの施策といたしまして、御指摘いただきました家庭等に眠っている児童図書のリサイクル、これは既に一部取組をしているところもございますけれども、今後更に前向きに推進をして参ります。

 以上でございます。



○議長(谷川正秀君) 守部健康福祉局長。



◎健康福祉局長(守部精寿君) まず、次世代育成支援対策推進行動計画の重点対策としての総合施設の検討、研究についてのお尋ねでございます。

 総合施設は、幼稚園、保育園の両機能を併せ持った新たな施設で、国は平成17年度に全国で36か所のモデル事業を実施するなど、その具体化に向けて検討を行っております。また、平成18年度には本格実施するとされておりますが、現段階では、職員配置や利用量、財政措置等の具体的な内容等について、いまだ示されておりません。一方、本市におきましては、学識経験者を中心とする児童環境づくり推進委員会の専門部会におきまして、総合施設の在り方等について検討することとしておりますが、国におきまして具体的な内容が示されない中での検討は非常に困難な状況でございます。したがいまして、現時点では、本市としての方向性など具体的にお示しできる状況ではございませんが、今後とも国の動向を見据えながら、引き続き検討して参りたいと考えております。

 次に、行動計画において子育てに係る施策は国や県と同一にするのか、あるいは市独自の取組を考えるのかといった御質問でございます。

 行動計画に掲げます施策には、例えば児童手当のように国や県の制度に合わせている施策や、乳幼児医療費助成事業のように本市独自の緩和措置を講じている施策もございます。今後とも行動計画に掲げます子育て支援施策等につきましては、本市の財政状況等も踏まえながら、積極的に取り組んで参りたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(谷川正秀君) 福島覚さんの質問は終わりました。

 続いて発言を許します。

 波多正文君。

   (波多正文君 登壇)



◆41番(波多正文君) 新政会の波多正文でございます。本日、9月定例会におきまして一般質問の機会を与えていただきまして、先輩並びに同僚議員の皆さんに心より感謝申し上げます。なお、この質問は本日の最後の質問になりますけれども、皆さん、最後まで御静聴、よろしくお願いします。

 市長はじめ当局の皆様におかれましては、質問の意をお酌み取りいただきまして、明確な御答弁をお願いいたします。

 バブル崩壊後、景気の低迷が続いていましたが、今日に至っては景気が底をつき、踊り場から回復傾向の兆しになってきたと、月例経済報告等、閣僚会議からの報告もありました。日本にとって失われた15年とも言われますが、なるべくしてなったという感は否めません。バブル崩壊によって、銀行は不良債権を大量に抱えていることが明らかになり、行政は市債を発行しながら公共事業を行い、一方、企業は、経済の低迷の中、生産地を海外に求め、産業の空洞化が進み、その結果、国内では失業率が上がりました。一方、市民は、経済不況や少子高齢化社会における社会保障への不安から、生活費を切り詰め、消費支出が伸び悩むという状況が続いております。こうした社会経済情勢の下、白井市長も就任されてから積極的に行革に取り組んでこられました。昨年、平成16年10月に、平成17年度改革改善取組素案が提示されました。行革に流れている精神は、一つ、情報公開、一つ、参画、一つ、目的、成果志向がその理想と言われております。しかしながら、一つ一つの内容について見ますと、当初の精神と今日の状況にはかい離があるように思われます。私は、まず尼崎市の都市全体像をどうするのかを明らかにする、次に、その都市像を実現するために、現在の財政危機を乗り越え、また、抱えている問題点を解消しながら尼崎の未来を築き上げていかなければならないと考えております。現在まで新たな尼崎市を目指して改革改善を進めておりますが、何度も申し上げてきたことですが、尼崎の将来に向けての理念が明確でなく、方向性もないために、行革は理念もなくなり、コスト削減の方法も理由づけが薄っぺらな内容でしかありません。また、歳入面につきましては、公共施設の統廃合の方法や、その後に生じてくる跡地利用について、安易な利用選択の決定によって現状を無視し、更には将来への課題解消にも取り組めなくなる結果になっていきます。

 それでは、具体的にお聞きして参ります。

 今、公共施設の統廃合の計画が進み、学校の統合が始まっています。中学校の統合において、昭和中と明倫中を統合する案は、明倫中の場所で昭和中を統合するという案でしたが、この案は初めから無理がありました。案の定、すぐに昭和中の場所で統合することになり、日新中と昭和中が隣接しているという課題は解決されませんでした。初めの適正配置における案作成において、明倫中の場所で昭和中を統合するというありえない結論を出すことこそ、昭和中、日新中の問題に対して正面から取り組まなかった結果であります。

 そこでお尋ねいたします。

 昭和中、日新中の中学校隣接問題を解決するには、この統合編成するときが最もよい機会であるにもかかわらず、こうした課題には対処されてこなかったと思います。なぜこうした結果になったのでしょうか。お聞きいたします。

 次に、統合後の明倫中学校跡地利用についてお尋ねして参ります。

 今年4月には、西宮市の人口が尼崎を追い越しました。人口が増加している西宮市のにおいては、老朽化した市営住宅の建替えは行わず、リニューアルのみで、財政難のとき、新しく建て替えませんという西宮市の担当者の答えでした。尼崎市は、3か所の老朽市営住宅を建て替えることとして、明倫中学校跡地の一部を民間に売却し、残りの土地を市営住宅の建替え用地として決定し、そうした内容で事業が今進められております。民間住宅建設業者に売却するのはまだしも、安易に市営住宅の戸数を維持するためなら、人口減少の現状と空き家の多い現状を考えた場合、今とるべき適切な施策とは思われません。現場担当者は、市営住宅の現数確保をすることを思考の定石としております。

 そこでお尋ねいたします。

 まず、明倫中学校の跡地を民間事業者への売却と市営住宅の建替え用地に素案として決定したのはいつの時期なのでしょうか。また、それはどのような経緯で政策決定したのか、お尋ねいたします。

 次に、尼崎市の人口と市営住宅の戸数についてお聞きいたします。

 人口が最大のときと現在の45万人のときと、どのような住宅政策、都市像を理想と考えておられるのでしょうか。そして、住民が望んでいる市営住宅の適正戸数はどの程度だと考えておられるのでしょうか。お答えください。

 また、現在、行財政改革が行われています。人件費、扶助費、補助費を削減しながら、一方、他の住宅では空き家があるのに、そうした数を考慮せず、市営住宅を建て替えること等、今後発生する維持管理経費に対する費用対効果をどのように考えられておるのでしょうか。御説明をお願いいたします。

 次に、政策の見直しを実施する場合、単年度の収支や歳出の削減だけを考慮するのでなく、個々の事業ごとに、適切な目的のための歳出なのか、効果がある事業の歳出なのか、成果ある事業の歳出かを見通し、決定することが必要であります。目先だけの判断でなく、このような判断を行っていくことが、今後のまちづくりにとって絶対に必要な政策事業決定のプロセスだと考えております。

 そこでお尋ねいたします。

 明倫中跡地について、なぜこのような審議プロセスを行ったのでしょうか。行っていれば、この具体的な内容をお聞かせください。また、そのような場所で執行側の意思決定の責任者である市長、助役は明確な意思を述べ、決定されているのでしょうか。この決定を行ったのは前市長時代かもしれませんが、分かっていれば明確にしていただきたく、お答えをお願いいたします。

 今、市南部の臨海にあった関西電力第3発電所跡地に松下のプラズマディスプレイパネルの工場を建設し、生産が始められようとしております。尼崎市内の工場は、公害や工場等制限法、更には重厚長大から軽薄短小という産業構造の変化も相まって、産業の流出、ひいては生産人口の流出を招きました。外的な問題は一部改善されてきていますが、工場、企業を誘致するには、民間の力だけでなく、行政が積極的に公有地を誘致場所に集約する事業も考えるべきだと私は思います。政策を考える際には、尼崎市の課題解決と併せて、将来の尼崎に適切な方向づけになっているか、そうした事業意識が必要と思います。この意味で、ただ単なる公有地売却による歳入の確保といったことや事業内容の規模を維持するための政策の継続だけでなく、新たな展開を生じさせるような政策を事業化する必要があります。

 そこでお尋ねいたします。

 松下の場合は、関西電力、つまり民間用地からの企業誘致が行われました。行政も、財源確保のため公有地を売却するだけでなく、財源確保につながる企業誘致のための公有地を確保し、企業のために売却あるいは借地を行い、更には、そうすることによって操業環境の改善に力を注ぐ考えはないのでしょうか。お答えください。

 次に、学力向上についてお尋ねして参ります。

 企業誘致事業は現在の力となり、子どもたちの夢を育てる力となります。そして、子どもたちを育てていくことは、尼崎の未来の力になります。平成16年に念願の学力・生活実態調査が尼崎市の小学校5年生、中学校1年、3年で行われ、本年度も行われました。以前の尼崎における教育行政を考えたとき、学校教育における責任を果たそうとするという方向に転換する思いが、これまでよりも伝わって参ります。それまでは、今思い出しても意味不明な答弁だったのですが、学力向上に努力してほしいといった質問をしたときのことですが、当局の答弁は、家庭でのしつけがついていないからだというような内容でした。また別のときには、学力だけが学校教育ではなく、知育、体育、徳育の総合教育ですという歴史に残る迷答弁がありました。今は義務教育である尼崎市の生徒の全国レベルや学校別の学力と生活実態のレベルを客観的に把握し、今後の指導改善に生かし、学力向上に寄与することを目的とする調査を2年連続で行ったので、あらためてお尋ねしたいと思います。

 児童生徒の学力と生活実態を全国でのレベルを客観的に把握することは、指導者として基礎基本の指導資料であります。それだけに2年はするとのことでありましたが、優先される必須の継続事業としていっていただかなければならないと私は願います。本年度以降どのようにされるのかをお答えください。

 次に、昨年度の調査の結果は、国語以外は全国平均点よりかなり下回り、中学3年生の社会、理科、英語は10点近く下であることが明らかになりました。その後、結果を受けて、教育長は、尼崎の生徒の学力を全国レベルに引き上げますとの答弁をされました。驚きの答弁でありました。一つは、前向きな答弁に、生徒の学力が低いことに責任を感じておられるのかなという一面と、そして、そこまで言い切ってほんとうに大丈夫なのかなという二つの驚きが同時にありました。しかし、平成17年度の予算説明の際、実施される学力対策の内容を知り、がく然といたしました。特に新規の自主学習支援事業であります。この事業の内容は、放課後、指導補助員を派遣し、家庭学習につながる自主的な学習支援策であります。拡充事業においても、きめ細やかな教育推進事業で、小学校では基礎学力定着、中学校では習熟度別学習推進のため、指導補助員を増員するというものです。これらの事業を事業化する基本的な考え方には、私は失望したのであります。新規事業の自主学習支援事業においては、家庭で勉強しないから学力が低いという考えに立ち、拡充事業のきめ細やかな教育推進事業においては、補助員が少ないから、又は生徒数が多いから学力が向上しないという考えに基づく事業であります。

 そこでお尋ねいたします。

 教育長は、昨年の調査結果を踏まえて学力向上に取り組むことを決定されました。その結果、具体的に事業化されたのが、家庭学習の支援と放課後の指導補助員を動員するというものです。当局は、生徒の全国平均を下回る学力の実態は、家庭で学習しないからという考えによってこの新規事業を起こされたのでしょうか。お答えください。

 次に、拡大事業として、補助指導員の増員を行っておりますが、これも学力が低いのは、教員の目が届かないからという思いで増員されております。これは、指導員を増やせば学力が向上するという考えでこの方法を決定されたものと思いますが、どのような根拠があって学力が向上する結果が得られるのかを御説明いただきたいと思います。

 また、児童生徒の学力が全国平均に追いつくには、いつを目途としてこれらの事業に取り組んでおられるのでしょうか。また、明確な時期とその考えに至った根拠をお示しください。

 私は、今回の取組では当分無理だと思います。それは、指導責任である現場担当職員の児童生徒に対する学力に対しての責任感、そして、児童生徒が抱えている学力に対しての痛みや心配を感じられないからであります。指導者の無責任や児童生徒の痛みが聞こえない学校教育に、いくら児童生徒に学ぶ意欲と言っても、つまり指導者に教え、育てる意欲がない場所では、児童生徒には通じません。教育行政において何を置いても優先し、事業化しなければならないのは、尼崎の全校において、担当の教員が責任性を踏まえ、児童生徒を教育し、学力を全国平均に育てる方法を事業化することだと思います。私は、各学校の教員が学年に即して知識、運動能力、人の在り方について理解し、行動できるよう、必要なことを教育委員会が示し、担当の教員が責任を持って児童生徒を育成するため日々研さんしていくことを義務教育における基本とすべきだと思っております。そのためにも、教育委員会は、知識、運動、人の在り方について、必要なカリキュラムをその専門家と客観性の中で作成し、教育内容の指導向上のため参考になるように用意しなければなりません。また、一方で到達チェックのできる資料も用意し、担当教員における負担が少なくて済むようなことを推進していくことが、責任ある学校教育だと思います。

 そこでお尋ねいたします。

 今、学校教育において、学力向上対策は最もたいせつなことでありますが、その取組内容については、まだ真剣なものとは思われません。教育者も自分たちの孫や子どもが学びに行っていると考え、自分自身のゆとりよりも、子どもたちが将来ゆとりを持って生きてきける基礎基本のしっかりと身についた人間に育てるようにしなければなりません。そのためにも、私が申し上げましたようなそれぞれの学年で身につけておかねばならないことを具体化し、責任を持って育てていくための取組を行うお考えがあるかどうか、お尋ねいたします。

 これで第1問を終わります。(拍手)



○議長(谷川正秀君) 答弁を求めます。

 保田教育長。



◎教育長(保田薫君) 波多議員の御質問に順次お答えをさせていただきます。

 まず、昭和中、日新中の中学校隣接問題の解決には統合の機会が最もよい機会であるにもかかわらず、対処されなかった。なぜそのような結果になったのかというお尋ねでございます。

 日新中学校につきましては、昭和35年、生徒急増によりまして、昭和中学校と立花中学校から分離設立したものであります。用地確保上の問題から、昭和中学校に隣接する形で設置したものでございます。この間、地域や保護者の方々の御理解と御協力によりまして、両校が隣接していることで特段支障になることはございませんでした。一方、明倫中学校は、昭和27年に昭和中学校から分離設立したものでありますけれども、明倫中学校の小規模校化が著しく、その解消が急務であったということから、地域の方々の幅広い議論の結果として、昭和中学校の位置で統合したものでございます。

 続きまして、学力問題についての御質問にお答えいたします。

 まず、学力・生活実態調査は継続すべきと思うが、今後どのようにしていくつもりなのかというお尋ねでございます。

 学力・生活実態調査は、児童生徒の学習の定着度や学習意識、あるいは家庭での学習や生活の実態を全市的なレベルで把握し、今後の教育施策や学校の指導改善に生かすことを目的として実施したものであります。この調査は、平成18年度以降につきましても引き続き実施したいと考えております。

 現在、今後の調査内容とか対象学年、実施時期等の詳細につきましては、学識経験者、保護者、学校関係者を含めた学力向上推進委員会というものを設置しておりますが、ここにおいて検討していただいているところであり、その結論を尊重しつつ決定して参りたいと考えております。

 次に、生徒の全国平均を下回る学力の実態が、家庭で学習しないという考え方だけで新規事業を起こしたのかというお尋ねでございますが、児童生徒に授業等を通して基礎的な学力を身につけるということが学校教育の重要な役割でございます。一方、昨年度の学力・生活実態調査によりますと、家庭学習の習慣が身についていない児童生徒の学習到達度が低くなっております。これにより、学力の定着と学習習慣とは密接な関係があるということが分かりまして、また、学校における学習はもとより、家庭における学習習慣もたいせつであるというふうに考えております。そのため、家庭での学習習慣の形成と基礎学力の定着を図ることを目的として自主学習支援事業を実施しているものでございます。

 次に、指導者を増やせば学力が向上するという考えは、どのような根拠によるものかというお尋ねでございます。

 基礎基本の定着や児童生徒の学習意欲の向上には、一人ひとりの実態を踏まえたきめ細かな指導がたいせつであります。小学校においては主に国語や算数、中学校では数学や英語で、同室複数指導や少人数指導、個別指導、習熟度別指導などの集団の規模を小さくすることや複数でかかわれる体制をつくることによりまして、児童生徒一人ひとりの力を引き出す丁寧な指導を行いまして、いっそうの基礎基本の確実な定着を図ろうとするものであります。これらの指導により、児童生徒が達成感や成就感を味わうことができ、学習に対する興味、関心が増したというような報告を受けております。

 次に、児童生徒の学力が全国平均に追いつくのは、いつをめどとして取り組んでいるのか。明確な時期とその考えに至った根拠を示せというお尋ねでございます。

 何よりも学力向上に向けていちばんたいせつなことは、校長と教育委員会、教員が一体となって教育課題の解決に取り組むことであります。教育に即効性はないと言われておりますけれども、私は、尼崎の子どもたちの可能性を信じて、教育長としての任期中に成果を上げるべく、最善の努力を尽くして参ります。

 各学年で身につけておかなければならないことを具体化して、責任を持って育てていくための取組を行う考えがあるのかというお尋ねでございます。

 教育委員会におきましては、国が定めております学習指導要領に示されている各学年及び教科の目標や内容に照らした指導の充実を図り、学力向上に努めるよう指導しているところでございます。また、各学校においては、学力・生活実態調査の結果も踏まえて、学校目標及び学年目標を設定して、到達度も含めた評価をして参ります。教育委員会といたしましては、こうした学校の取組の更なる充実を図るために、今後とも積極的に支援、指導して参りたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(谷川正秀君) 谷口特命担当局長。



◎特命担当局長(谷口敏郎君) 明倫中学校の跡地の民間事業者への売却と市営住宅の建替え用地といった素案は、いつ、どのような経緯で政策決定したのかとのお尋ねでございます。

 明倫中学校の跡地活用につきましては、昨年9月に学識経験者や地域住民、学校関係者、また公募市民などから成ります懇話会を設置いたしまして、本市のまちづくりの上位計画などを確認したうえで、地域が抱えておりますさまざまな課題を抽出し、また、広く地域住民を対象といたしました意見交換会を実施するなどし、課題の解決や地域の活性化に寄与する跡地活用策について論議をしていただきました。本年1月に報告書としてまとめていただいたところでございます。報告書には、昨年9月の建設委員協議会にもお示しいたしました、市営住宅の再整備計画に基づきます、老朽化いたしました琴浦住宅、西難波住宅、武庫川住宅の集約建替え用地としての跡地の一部活用や、また、地域における人口の減少や高齢化、また、特に30代、40代の子育て世代の転出傾向が顕著であるといったようなことから、若年世帯層の呼び込みや定住につながるようなまちづくりを行うため、民間活力による住宅開発の誘導といった跡地活用の方向性が示されております。このようなことから、地域課題の解決に資する跡地の活用は、全市的なまちづくりの観点からも必要であると判断いたしまして、住宅開発を条件とした土地売却、また市営住宅の建替えに関する関係予算をし17年度予算に計上いたしたところでございます。

 次に、明倫中学校の跡地の売却に当たり、目先だけの判断ではなく、将来にわたる効果を判断して審議を行ったのか、その中で市長や助役は明確な意思を述べ、決定したのかとのお尋ねでございます。

 明倫中学校跡地の売却に当たりましては、一時的な売却益のみに着目するのではなく、跡地の活用が、長期的な展望に立って、地域が抱えておりますさまざまな課題の解決や地域の活性化につながり、本市のまちづくりに大いに寄与するものでなければならないと考えております。こうしたことから、跡地につきましては、懇話会や市民意見交換会での意見をもとに、地域課題の解決や地域の発展、将来のまちづくりといったことを見据えながら、市財政にも貢献しうる効果的な活用を行うべく、市長、助役をはじめ関係各局の職員との論議を重ねたうえで、30代、40代のファミリー世帯層を中心にした人口の増加、また地域の活性化や良好な地域資源の活用と地域環境の向上などが期待できる住宅開発の方針をあらかじめ定めまして、これに最も適合し、かつ最も高値の売却の申込み者に対して跡地売却を図ろうという提案協議方式を採用し、効果的な活用を図ろうと考えているところでございます。

 以上でございます。



○議長(谷川正秀君) 岡野都市整備局長。



◎都市整備局長(岡野清君) 市営住宅に関する波多議員の御質問にお答えいたします。

 まず、人口が最大のときと現在の45万人のときで、どのような住宅政策、都市像が理想と考えているかというお尋ねでございます。

 本市の人口が最大でありました昭和46年当時の住宅事情につきましては、都市部への人口集中に伴い、住宅が大幅に不足する状況を踏まえ、量的拡大に主眼を置いて取組を行ってきたところでございます。こうした取組などによりまして、現在、民間を含めた住宅数は世帯数を上回っており、量的には充足している状況でございます。したがいまして、現在の住宅政策につきましては、住宅マスタープランにおいて、居住水準の向上やバリアフリー化、ファミリー世帯の定住促進などを目標としているところでございます。

 次に、住民が望んでいる市営住宅の適正戸数はどの程度と考えているかというお尋ねでございます。

 市営住宅は、住宅に困窮する低所得者に対して低廉な家賃の住宅を供給する、住宅のセーフティネットとして重要な役割を担っているところでございます。その供給に当たりましては、入居可能世帯数の推移や空き家住宅に対する市民からの応募状況などを見極めながら戸数等を設定する必要があります。現在の状況といたしましては、市営住宅への入居可能世帯数の増加は鈍化する傾向にあるものの、市営住宅空き家募集に対する応募倍率は依然として高い水準で推移しております。一方、民間を含めますと、住宅供給は量的に充足している状況にあり、こうしたことから、昨年策定いたしました市営住宅再整備計画において、当分の間、市営住宅は新たな供給増を行わず、現有保有水準を基調に、ストックの有効活用を図ることとしております。

 最後に、空き家があるのに、そういった数を考慮せずに市営住宅を建て替えること、及び今後生じる維持管理経費に対する費用対効果についてどのように考えるかというお尋ねでございます。

 今般建替えしようとしています琴浦、西難波、武庫川住宅は、昭和20年代後半から昭和30年半ばにかけて建設されたものでございまして、外壁の落下や配水管の劣化など老朽化が著しく、また、浴室がなく住戸面積も小さいなど、早急な住環境の改善が必要な住宅でございます。市営住宅管理戸数は、現状の保有水準を基調とするものではございますが、空き家を考慮した今後の管理戸数につきましては、市営住宅の建替え計画を進める中で勘案して参りたいと考えております。

 また、市営住宅の管理につきましては、現状では一般財源の負担が必要となっておりますことから、今後の維持管理につきましては、指定管理者制度の導入を図るなどして、効率的な執行と経費の縮減に努めて参りたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(谷川正秀君) 岩田産業経済局長。



◎産業経済局長(岩田強君) 財源確保につながる企業誘致のため、公有地を確保し、企業に売却するなどを行う考えはないのかという御質問でございます。

 公有地を広い意味での産業用地として有効に活用していくことは、一つの手法であると考えております。しかしながら、新たに公有地を活用していくことにつきましては、土地計画法上の制約など課題も多く、十分に精査をしたうえで、条件が整う場合には検討して参りたいと考えております。

 市内の公の産業用地といたしましては、兵庫県企業庁と本市が21世紀の森、臨海西部地区の産業の育成支援拠点におきまして造成しておりまして、分譲する予定でございます。

 以上でございます。



○議長(谷川正秀君) 波多正文君。

   (波多正文君 登壇)



◆41番(波多正文君) 2問目に入る前に、ただいまの答弁に対して感想を言います。

 まず、教育長の答弁は、今の現状の事業内容について、子どもたちの学力が低いというのは家庭教育等の関連が強いので、家庭教育を重視した事業をするということですが、それは事業の説明なので、ほんとうの学力というのは、やはり先生方が責任を持って、その学年の学力に上げていくということについて答弁願ったんですけれども、答弁のすり替えというような思いで、残念であります。やはり学校教育の中でどういうふうな対処をするか。プロの先生方がそうした派遣職員の人たちを頼らずに、自分たちが責任持って、この学年の基礎学力はここまで上げますよというようなことを責任性を持ってしていただきたいというようなことを強く要望します。

 そしてまた、人が増えれば目が届くという、あたりまえのことなんですけれども、人数を増やせば子どもの学力が上がるというよりも、一人の先生が本気になって子どもたちを育てていこうという気がなければ、いくら増やしても子どもたちの学力は上がりません。そういう意味で、もっと前向きに、やっと前向きになったかなというふうに思うんですけれども、学校教育の中でどういう議論をされているのかというのを公開していただきたいなというような思いであります。

 次に、学校跡地、明倫中学校の跡地がいつ決まったかというと、昨年と。昨年じゃないんです。あれは、議会にこうですという原案が出てきたのが昨年で、素案ができたのは、明倫中学校が昭和中学校でやはり統合するということについて、もう既にそこで話、素案は決まっておりました。その経過についてお話しいただきたいということをお願いしたんですけれども、ただ単に議会に出てきたときの状況だけしか説明されないというようなのが今の行政の現状であります。

 次に、市営住宅でもなお要望があるというようなことですけれども、空き家になっているところはだいたい不便なところというように決まっております。そうした住宅の内容を変えていくとかいうような政策を考えずに、ただ現状では戸数はこれ以上は増やしませんというような答弁であります。やはりもっと積極的に、今の空き家が、どうしてここが空き家になっているのか、また、あるところでは80倍にもなっているところもありますので、そうした効率ある住宅行政をしていただきたいという思いであります。(「建て替えるんやから」と呼ぶ者あり)

 だから、それは別に戸数は関係ないんじゃないかなというような思いで言っているんですけれども、意味が通じなかったら黙っておいてください。

 2問目に入ります。

 まず、行革の基本理念について順次お尋ねして参ります。

 尼崎市におきまして、行財政改善計画が立てられて推進されています。私自身、行財政改革は、執行、経営、責任、そして情報公開、それから結果主義と思っております。さて、現在の経営再建プログラムですが、平成15年度から19年度までの5年間で800億円を超える収支不足を解消するため、各種の改革改善項目の計画を立て、既に約600億円に上る項目を実行に移されました。その結果、計画最終年度である平成19年度の累積収支不足は、現時点では約200億円の見込みとなりました。このたび、平成16年度の決算の概要が経営推進会議で公開されました。12月議会で審議されることになっていますので、あまり深くは申しませんが、包括的には一般会計の実質収支は3億円強の黒字になっておりますが、91億円強の財源対策により成り立っております。その内容は、3億円の基金取崩し、34億円の市債発行、14億円の償還金の繰延べ、40億円の不動産売払い収入などであります。歳入の個人市民税、固定資産税はまだ減少が続いておりますが、歳出では、扶助費、公債費、物件費は増加しております。平成15年度からの改革は、地方分権、情報開放、顧客観点、成果主義という基本的な考え方がありました。しかし、その理念が改革に反映されるかどうかと問うと、実効性はいま一つと私は思います。

 そこでお尋ねいたします。

 決算概要が明らかになった点を踏まえ、白井市長は、これまでの取組において改革の基本理念とされている地方分権、つまり組織意識の自立、情報開放と参画、そして顧客の観点を重視した成果主義のそれぞれについて、どのように推進されてきたのかをまずお尋ねいたします。

 私自身、尼崎の行財政改革は、以前にも述べましたように、赤字再建団体に転落させないためのコスト削減が重点であり、意識、体質改善に対する積極性はそう感じることはできません。特に情報の開放、参画と効率、成果、結果主義について、順次指摘をいたしたいと思います。これらに対する行政の意識が、市民のための行政、市民のための会議といった意識なしに、情報の開放も結果主義も適切に行えないと考えます。市民に対して行政は、上意下達という意識では改革は進みません。

 そこで、まず、情報の開放と結果主義の改善についてお尋ねして参ります。

 政治、行政の基本は公開による情報の共有が基本であり、それが行政の公平公正へとつながると思います。私は、情報は広報情報と政策情報があると考えております。広報情報とは、決定した政策の広報であり、さっきのような跡地の利用のね、決定した後の情報公開なんです。そうじゃなくて、政策情報とは、政策決定前の公開であり、自治参加の前提となり、情報なくして参加なしと言われ、自治への参加の基点として、政策情報の公開、共有は不可欠であり、物事を進める基本であると考えております。今進められ、行われている情報の公開、まちづくり参画にいたしましても、形だけで、公開、参画になっていますが、実際は、施策決定した後での広報であり、参画についても、素案決定は一部の関係者だけで決定しており、厳しく言えば、その後の理由づけであり、単なるパフォーマンス、ガス抜きのためとさえ言うことができます。素案を意思形成するためには、政策情報、つまり意思決定する前にそれにかかわる情報を公開しなければ、適切な意思決定もできません。また、だれに情報を提供するかによって、参画する人が明確になり、公正公平な判断が行われるかが色づけられます。もとより、政策情報には、争点情報と基礎情報と専門情報があります。この三つの情報が真に公開されない限り、政策の策定、その実現に向けた議論はできないと思います。それを進めないということは、ある程度方向づけられたうえでの議論になってしまうのではないでしょうか。

 整理しますと、一つ目の争点情報とは、市では多様な課題を抱えております。それに対して、各地域、団体、政党間における争点の情報であります。二つ目の基礎情報とは、市が保有している行政地域の調査、基礎情報で、争点を解決するためには不可欠な情報であります。三つ目の専門的な情報とは、各個別の課題を解消するための現在における技術情報、環境や維持コストなど、適切な情報が必要となります。これらの三つの情報が素案を審議する以前に公開されなければ、公平公正で適切な意思形成は無理であります。

 尼崎市のまちづくり、行財政改革について適切な取組を目指すならば、三つの政策情報の公開なくしては望むことはできません。つまり、具体的には行政組織では捕えられない、法の枠にはまらない争点情報、また、行政各部署で持っている情報を集約、そして、民間における専門情報等も集約して、政策構想の資料として作成する。それを公開することによって、初めてレベルの高い審議と政策形成が可能となります。

 そこでお尋ねいたします。

 尼崎は、現在、行政政策の素案決定について、どのような情報を集約し、その情報をどのような形で資料として意思決定を行われているかを具体的に御説明をお願いいたします。

 次に、行政評価はどのようにされているかをお尋ねいたします。

 なぜこのようなことをあらためてお聞きするのかというと、それは、尼崎の課題を解決するためには、個々の事業は適正な目的と手段であるかどうか、そして、コストの管理運営は正しいのか、また、効果、成果は確実なものかなど、客観的な評価が求められます。しかし、評価は行政内部にとどまり、客観性が確保されていないのではないでしょうか。私の目には、ただ単に事業の実施に走っているのではないかと思われます。

 そこで、あらためてお尋ねいたします。

 客観的な評価がないだけに、ただ市長がしたい事業を行っているのではないかと思ってしまうのですが、いかがでしょうか。いや、そうではないという御答弁をされるのであれば、課題、政策目的、手段、コスト、効果、成果等についてどのように分析されているのでしょうか。具体的な例を挙げてお答えください。

 また、ここにおいて、情報の公開は政策決定後の広報情報ではなく、課題を解消し、政策を決定するための政策情報の公開があって初めて公平公正、適正な政策形成が可能になります。しかし、現在の尼崎の状況は、そのようなプロセスにはなっていません。ある自治体では、審議される案件について、審議過程を公開し、第1次素案、第2次素案と、最終まで3回にわたって住民に公表し、それを更に議会で議論して策定するという方法をとっております。

 そこでお尋ねいたします。

 情報の公開のプロセスを改められる考えはどうか。これらの取組についてお尋ねいたします。

 次に、行財政改革の取組の基本理念として、顧客志向又は成果志向についてお尋ねいたします。

 行財政改革は何が最もたいせつかと考えるとき、予算とか事業にどれほどの人が賛同したかということよりも、その事業によって市の抱えている課題を解消したかどうかが本質であります。この意味で、成果志向を重視しなければ、何のために行財政改革を行っているのかが分からなくなります。尼崎市の事務事業評価表には、目的と成果を明記する欄がありません。事業名、意図、手段、目標達成状況の欄はありますが、結果、どのような課題のためにこういう目的を目指して、そしてそれの活動事業としてこういう手法で具体的な成果を目指して取り組みますというような、目的、手法、成果が明記されていない評価表になっております。

 そこで、これまでから何度もお尋ねしておりますが、あらためてお尋ねいたします。

 なぜ目的と成果が明らかにされない評価表をいつまでも採用されているのでしょうか。私には理解できません。コスト中心の評価表から、目的、手法、成果が明確になる評価表に変えられない理由は何でしょうか。お答えください。

 尼崎の課題に対して市が取り組むべきことに的確に対応しているのか、経費に問題はないのか、コスト効果があるのか、効果が上がっているのか、経費の削減はできないのか、他都市との事業水準はどうか、事業の整合性はとれているのか、税負担者のニーズに対応しているのか等、総合的な角度から評価することが、行財政改善方向の完成度を高くすることにつながります。このためにも、早急に目的、手段、コスト、効果、成果等が明記できる政策評価表にしていただきたいと思います。

 そこでお尋ねいたします。

 評価表だけでなく、次年度における各課から提出されている予算要求書に、事業目的、手法、コスト、効果、成果を明記しなければ予算要求書とはならない。つまり、成果ベース予算として責任ある行政活動を進めていく方法を取り入れられる考えはありませんでしょうか。お聞かせください。常に白井市長が述べられている情報の開放、住民参加、成果主義という御自身の政治姿勢にも照らしてお答えください。

 次に、外郭団体の改善についてお尋ねして参ります。

 現在、外郭団体に対して経営改善、統合を進める取組が計画されています。改善内容を吟味しますと、高コスト体質の是正と、そのために適正なコストで運営できるしくみを構築することにより、高コストの見直しを示しています。いわゆる第三セクターは事業の公共性を確保する必要のあるとき、民間に投資決意を行わせるため、公共主体がその経営に参加する公私共同事業として出発しているものです。この意味で、官のみ、民業のみでなく、第三セクターとなっています。そのために、第三セクターの趣旨は、より質の高い、より効率的なサービス提供を行うために出発したものです。つまり、公益的な事業に民間活力を導入する行政側に何ができるかを整理しておく必要があると思います。具体的には、事業計画策定段階において、事業の危険回避策、防止策を施しておかなければなりません。もし問題が発生したならば、回避する方策を実施しなければならなくなったり、また、負担を負わなければならなくなったとき、どこの責任か、どういう方法をとるのかもあらかじめ議論しておかなければなりません。こうしたあらかじめの議論がいちばんたいせつなことなのかもしれません。しかし、第三セクターといっても、事業は単独のものであり、多くは経営不振や補助金依存体質が残っているので、事業計画の策定段階から意思欠如が見られます。今こそ積極的な経営改善のできる方法を考え、活動していかなければなりません。すべての市の外郭団体に言えることと思います。

 率直に言って、残念ながら出屋敷のリベルにしても塚口のさんさんタウンにしても、再開発事業が行われた当初は全国から多くの人が見学に来られたと聞いていますが、現在は多くの課題を抱えているところとなっています。リベルはダイエーの撤退問題、さんさんタウンは管理経費問題等、どうすればよいかと苦慮されています。今までそれぞれ撤退店舗のため、市はフロアを購入していますが、そのようなことで解決できる問題ではありません。抜本的に考えれば、経営計画における活動をどうするのかといった内容であります。

 そこでお尋ねいたします。

 行政は、外郭団体に対してコスト削減についての方向で対策を計画されています。しかし、私は、外郭団体に対する行政のかかわり方と外郭団体の経営活動そのものをどうするかといったことを根本的に考え直さなければならないと思っています。市長は、外郭団体の経営改善、統廃合の問題について、私が述べましたような考え方で進めていくつもりはないのでしょうか。

 次に、具体的にお聞きいたします。

 リベルのダイエー撤退に伴う対応、また、行き先不透明なダイエーの経営と抱えるさんさんタウンの問題を、将来を見据えながらどのように対応されるのかを併せてお聞かせください。

 最後に要望であります。

 市長は、協働のまちづくりをその主要政策に事業化されています。そこで、NPO、企業等がありますが、社会活動に定着しているのは、やはり社会福祉協議会であります。尼崎の社会福祉協議会は、町会組織に社会福祉協議会を乗せ、町会活動の活性化を生み出した組織であります。今日、福祉活動がより公共性を帯びている中、多くの社会福祉協議会はその使命を理解し、活動されていますが、その中には、公平公正とは言えないところもあります。旧産業郷土会館の利用改善で社会福祉協議会の本部会館となりました。しかしながら、その話し合いは不透明なところもあり、このようなときこそ本部社会福祉協議会に対し、協働のまちづくりの中にあって、今あらためて社会福祉協議会本来の在り方を正していただきたかったのですが、今からでもその在り方について適正に進められていかれますよう、御指導をよろしくお願いいたしまして、私の全質問を終わります。

 先輩、同僚議員の皆さん、長時間御静聴いただきましてありがとうございました。(拍手)



○議長(谷川正秀君) 答弁を求めます。

 白井市長。

   (白井 文さん 登壇)



◎市長(白井文さん) それでは、波多議員からの御質問にお答えいたします。

 まず、決算概要が明らかになった点を踏まえ、改革の基本理念としている地方分権、つまり組織、意識の自立、情報の開放と参画、顧客の観点を重視した成果主義がどのように推進されてきたのかについてお答え申し上げます。

 地方自治の原点は、住み、集う人たちがともに力を合わせて自分たちのまちをつくり上げていくことにあると考え、行政が物事をすべて決定する前に、さまざまな機会を通じて市民の皆様の御意見をお聴きするとともに、計画や方針を決めた後も、可能な限り事業の内容や趣旨を分かりやすく説明するなど、公開と参画を市政運営の基本方針としているところでございます。今日の地方分権の流れの中では、自己決定、自己責任により、地域の実情に即し、特性を生かしたまちづくりを進めていくことが求められており、そのためには、地域にかかわる方々がそれぞれ役割を分担し、知恵、工夫を重ねて解決に取り組む、いわゆる協働のまちづくりが求められているところでございます。また、行政においても、住民の福祉の増進に向け、民間企業における人材育成手法や顧客志向の経営手法など、学ぶべきところは大いにあると考えております。また、前例踏襲的な意識を変え、失敗を恐れずチャレンジする風土をつくり上げ、成果主義に基づいた行政システムへの取組を進めているところでございます。

 御指摘のように、依然として財政構造上の課題を抱えている状況下にありまして、引き続きこのような取組を進めていかなければならないと考えております。

 以上でございます。



○議長(谷川正秀君) 村山企画財政局長。



◎企画財政局長(村山保夫君) 事業評価に関連しての一連の質問に順次お答えいたします。

 まず、行政政策の素案決定について、どのような情報を集約し、意思決定を行っているのかというお尋ねでございます。

 新規事業の構築や見直しに際しましては、各所管局におきまして、これまで得られた市民の声、事業課題、改善すべき方向などに基づき原案を策定しております。作成に当たりましては、必要性や優先度、適切な手段を判断していくために、実施目的を明確にする中で、例えば市民ニーズや対象者数、類似施策における実績、国の動向、既存施策との関係、財源措置及び対費用効果などを整理することに努めております。重要な項目につきましては共通認識が図れるように、書式化して記載しております。これらにつきましては、実施に至った場合に説明責任を果たすための情報ともなって参ります。これをもとに、最終判断を行うための内部論議を行い、意思決定を行っているところでございます。

 次に、事業実施に当たって客観的な評価を行わずに、したい事業を行っているのではないかというお尋ねでございます。

 事業実施に当たっては、実施するに至った背景である解決すべき課題を明らかにし、課題の解決策である事業内容がほんとうに有効であるかどうかを見極めたうえで、その実施主体として行政が関与するのが妥当なのかどうかを判断し、実施の可否を決定する必要があります。また、当然コスト面で効率性を追求し、有効性の面では、求める成果を明らかにし、その目標に向かって事業進ちょくをしていく必要があり、これまでもこのような視点で可能な限り客観的に評価したうえで事業を実施して参りました。しかしながら、今までの事務事業評価では表記内容に不十分さがあり、これらの項目につきまして整理できる様式になっていなかったことなどから、今年度は様式を改めまして、一部事務事業を抽出し、評価の精度を高めるための取組を進めているところでございます。

 続きまして、政策情報の公開についての考え方でございます。

 翌年度に向けて実施を検討している新規施策につきましては、情報を整理した帳票を新規検討事業として市民の皆様に公開をいたしております。また、市の事業全体につきましては、事務事業評価表で関連データも含めまして公開をいたしております。更に、個別に照会をされました場合は、情報提供を可能な限り行っているところでございます。また、事業化に至るまでのさまざまな計画につきましては、関連する情報も含めまして公開するなど、今取り組める内容につきましては努力しているところでございます。

 続きまして、なぜ目的と成果が明らかにされない評価表をいつまでも採用しているのかというお尋ねでございます。

 さきほど答弁させていただきましたように、今年度の事務事業評価表から様式を変更いたしまして、必要性、効率性、有効性の視点から評点をつけ、より客観的な評価を行うことといたしております。なお、今年度はモデル的に一部の事務事業について新しい評価表を用いて、評価内容のレベルアップを図っているところでございます。今後はこうした作業を通じて事務事業評価表の完成度を高め、成果を推し量る具体的な数値目標の設定を図っていくことといたしておりまして、現行のコスト分析に重きを置いた評価表から、目的と成果をより明確にした評価表へと順次移行して参りたいと考えております。

 続きまして、予算要求書に事業目的、手法、コスト、効果、成果を明記しなければ予算要求書とならない。成果ベースを予算とした責任ある行政活動を進めていく方法を取り入れる考えはないかというお尋ねでございます。

 予算とは、市民の皆様にその年度における行政施策全般の取組について数値でもって具体的にあらわしたものであると認識いたしております。予算要求書は、この予算を編成するうえで基礎となるもので、実施しようとする事務事業の内容や目的、趣旨、実施方法、効果、積算基礎、根拠、過去の実績額などを記載することとしておりますが、積算基礎、根拠に重きを置き、目的や内容につきましてはできるだけ簡潔に記載することといたしております。将来的には事務事業評価表そのものを予算編成に活用していくシステムが必要であると考えておりまして、まずは事務事業評価表の精度を高めることに取り組んでいるところでございます。

 以上でございます。



○議長(谷川正秀君) 谷口特命担当局長。



◎特命担当局長(谷口敏郎君) 外郭団体の経営改善、統廃合について、団体に対する行政のかかわり方、経営活動そのものをどうするのかといったことを根本的に考え直す必要があるのではないかといったお尋ねでございます。

 外郭団体は、それぞれ公共公益的な事業目的を持って活動を展開しており、また、行政が担うべき分野の代替、補完などの役割を果たして参りました。しかしながら、多くの団体において事業内容の公共公益性といった性格から経営体質が弱く、財政支援が必要な依存体質に陥っていることも事実で、それぞれ自立の促進が大きな課題となっているところでございます。社会経済情勢の変化などもございまして、外郭団体を取り巻く環境はますます厳しさを増しておりまして、民間との競合といった新たな課題も生じてきております。こうしたことから、各団体におきましても、厳しい社会経済情勢を背景に、その自立に向けて内部管理経費の削減など、経営改善に努めておるところでございますが、こうした外郭団体の問題は、市にとりましても非常に大きな課題でございます。団体の経営状況などを調査、把握し、経営課題を共有する中で、更なる経営改善の取組を促進して参りたいと考えております。

 また、併せて、団体自身の存在意義が薄れてはいないか、団体としての設立目的はもう既に達成されているのではないか、また、団体で今後とも事業を実施することが効率的であるかといったような観点に立って、今日的な視点で外郭団体の統廃合も視野に入れて取組を進めておるところでございます。

 以上でございます。



○議長(谷川正秀君) 松井技監。



◎技監(松井重紀君) リベルのダイエー撤退に伴う対応、また、さまざまな問題を抱えるさんさんタウンについて、将来を見据えてどのように対応しているのかというお尋ねにお答えをいたします。

 ダイエー出屋敷店の撤退は、リベルの商業機能や周辺商業者並びに市民生活に大きな影響を及ぼすこととなり、極めて重大な事態であると、重く受け止めております。これらの影響を最小限にとどめるため、床所有者である日本生命と阪神電鉄の2社、兵庫県、商工会議所、尼崎都市開発株式会社及び本市で構成いたします出屋敷リベル核店舗誘致対策連絡会議を設置し、後継店舗誘致に向けた情報の共有化や対応策などについて協議を行い、実効性のある誘致活動に取り組んでいるところでございます。

 塚口さんさんタウンにつきましても、ダイエーに対しまして塚口店の営業継続を既に強く申し入れているところでございます。また、3番館の管理経費問題などにつきましては、管理者である尼崎市都市開発株式会社と区分所有者の代表で構成される運営協議会が一体となって、早期解決に向けて取り組んでおり、併せまして、地元の商業者で構成する3番館活性化会議におきまして、将来にわたり魅力ある商業施設として維持、存続するための方策を見い出すべく活動しているところでございます。市といたしましても、同社をはじめ区分所有者及び関係団体等と協力しながら、それらの問題の解決に向けて取組を進めて参ります。

 一方、同社の経営問題につきましても、設立経緯を踏まえる中で、市としまして指導助言を行って参りました。現在の経営環境は非常に厳しい状況ではありますが、同社が主体的に経営改善に取り組むことが前提であり、今後とも適切な経営を行っていくよう求めて参ります。

 以上でございます。



○議長(谷川正秀君) 波多正文君の質問は終わりました。

 お諮りいたします。

 本日はこの程度にとどめ、残余の議事は延期いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。

   (「異議なし」と呼ぶ者あり)



○議長(谷川正秀君) 異議なしと認めます。

 よって、本日はこの程度にとどめ、残余の議事は延期することに決定いたしました。

 以上をもって本日の日程は終了いたしました。

 明15日は、本日の議事日程を踏襲し、午前10時から会議を開きます。ついては、ただいま出席の諸君にはあらためて通知はいたしませんから、御了承願います。

 本日は、これをもって散会いたします。

     (午後4時39分 散会)

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議長   谷川正秀

副議長  下地光次

議員   酒井 一

議員   塩見幸治