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兵庫県 尼崎市

平成17年  2月 定例会(第19回) 03月02日−03号




平成17年  2月 定例会(第19回) − 03月02日−03号 − P.0 「(名簿)」












平成17年  2月 定例会(第19回)



        第19回尼崎市議会会議録(定例会)第3号

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◯議事日程

    平成17年3月2日 午前10時 開議

第1 議案第34号 政治倫理の確立のための尼崎市長の資産等の公開に関する条例の一部を改正する条例について

第2 議案第49号 尼崎市消防関係事務手数料条例の一部を改正する条例について

第3 議案第53号 尼崎市福祉医療費の助成に関する条例について

第4 議案第56号 尼崎市保健所及び保健センターの設置及び管理に関する条例の一部を改正する条例について

第5 議案第57号 尼崎市役所支所設置条例を廃止する条例について

第6 議案第58号 尼崎市手数料条例の一部を改正する条例について

第7 議案第59号 尼崎市国民健康保険条例の一部を改正する条例について

第8 議案第64号 尼崎市水道事業給水条例の一部を改正する条例について

第9 議案第65号 尼崎市建築物等関係事務手数料条例の一部を改正する条例について

第10 議案第66号 尼崎市都市公園条例の一部を改正する条例について

第11 議案第70号 尼崎市特定公共賃貸住宅の設置及び管理に関する条例の一部を改正する条例について

第12 議案第77号 尼崎市農業共済事業事務費の賦課総額及び賦課単価について

第13 議案第1号 平成17年度尼崎市一般会計予算

第14 議案第2号 平成17年度尼崎市特別会計国民健康保険事業費予算

第15 議案第3号 平成17年度尼崎市特別会計中央卸売市場事業費予算

第16 議案第4号 平成17年度尼崎市特別会計用品調達事業費予算

第17 議案第5号 平成17年度尼崎市特別会計育英事業費予算

第18 議案第6号 平成17年度尼崎市特別会計農業共済事業費予算

第19 議案第7号 平成17年度尼崎市特別会計都市整備事業費予算

第20 議案第8号 平成17年度尼崎市特別会計公共用地先行取得事業費予算

第21 議案第9号 平成17年度尼崎市特別会計中小企業勤労者福祉共済事業費予算

第22 議案第10号 平成17年度尼崎市特別会計公害病認定患者救済事業費予算

第23 議案第11号 平成17年度尼崎市特別会計青少年健全育成事業費予算

第24 議案第12号 平成17年度尼崎市特別会計介護保険事業費予算

第25 議案第13号 平成17年度尼崎市特別会計老人保健医療事業費予算

第26 議案第14号 平成17年度尼崎市特別会計駐車場事業費予算

第27 議案第15号 平成17年度尼崎市特別会計廃棄物発電事業費予算

第28 議案第16号 平成17年度尼崎市特別会計競艇場事業費予算

第29 議案第17号 平成17年度尼崎市水道事業会計予算

第30 議案第18号 平成17年度尼崎市工業用水道事業会計予算

第31 議案第19号 平成17年度尼崎市自動車運送事業会計予算

第32 議案第20号 平成17年度尼崎市下水道事業会計予算

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◯出席議員

 1番     騰 和美君

 2番     丸尾孝一君

 3番     長崎寛親君

 6番     今西恵子君

 7番     義村玉朱君

 8番     早川 進君

 9番     丸尾 牧君

10番     飯田 浩君

11番     酒井 一君

12番     前迫直美君

13番     亀田孝幸君

14番     真鍋修司君

15番     広瀬早苗君

16番     菅村哲仁君

17番     田村征雄君

18番     松村ヤス子君

19番     高橋藤樹君

20番     宮城亜輻君

21番     平山丈夫君

22番     塚田 晃君

23番     仙波幸雄君

24番     安田雄策君

25番     下地光次君

26番     杉山公克君

27番     荒木伸子君

28番     上松圭三君

29番     黒川 治君

30番     蔵本八十八君

31番     北村保子君

32番     谷川正秀君

33番     中野清嗣君

34番     塩見幸治君

35番     小柳久嗣君

36番     滝内はる子君

37番     畠山郁朗君

38番     新本三男君

41番     波多正文君

42番     寺本初己君

43番     高岡一郎君

44番     中川日出和君

46番     藤原軍次君

47番     米田守之君

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◯欠席議員

40番     多田敏治君

48番     中村四郎君

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◯議会事務局

事務局長    小谷正彦君

事務局次長   辻本 守君

議事課長    高見善巳君

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◯地方自治法第121条の規定による出席者

市長      白井 文君

助役      中村 昇君

助役      江川隆生君

収入役     矢野郁子君

特命担当局長  谷口敏郎君

企画財政局長  村山保夫君

総務局長    玉井啓一君

美化環境局長  湊  稔君

医務監     高岡道雄君

健康福祉局長  守部精寿君

市民局長    宮本 勝君

産業経済局長  森田康三君

技監      松井重紀君

都市整備局長  岩田 強君

消防局長    橋本雅生君

水道事業管理者 吉井惠一君

自動車運送

事業管理者   喜田完二君

企画財政局

総務部長    福森 務君

企画財政局

総務課長    北江有弘君

教育委員会

委員長     岡本元興君

教育長     保田 薫君

選挙管理委員会

委員長     藤田浩明君

代表監査委員  鳥羽正多君

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(平成17年3月2日 午前10時 開議)



○議長(新本三男君) これより本日の会議を開きます。

 日程に入るに先立ち、会議録署名議員の指名を行います。会議録署名議員は、会議規則第81条の規定により、議長において酒井一君及び塩見幸治君を指名いたします。

 この際、事務局長から諸般の報告をいたさせます。



◎事務局長(小谷正彦君) 御報告いたします。

 現在の出席議員は42人であります。

 次に、本日の議事日程は、配付いたしましたとおりであります。

 報告事項は以上であります。



○議長(新本三男君) 日程に入ります。

 日程第1 議案第34号 政治倫理の確立のための尼崎市長の資産等の公開に関する条例の一部を改正する条例についてから、日程第32 議案第20号 平成17年度尼崎市下水道事業会計予算まで、32案を一括議題といたします。

 これより質疑に入ります。

 代表質疑の通告がありますので、順次発言を許します。

 なお、最初に申し上げておきますが、質疑に当たっては、要領よく簡潔に願います。また、答弁に際しては、質疑の要点を的確に把握し、簡明に願います。

 畠山郁朗君。

   (畠山郁朗君 登壇)



◆37番(畠山郁朗君) おはようございます。

 平成17年度当初予算案及び関連の諸議案を審議する第19回定例会におきまして、公明党を代表して、市長の施政方針並びに諸施策について代表質疑を行います。

 先輩、同僚議員の皆様におかれましては、しばらくの間御静聴、よろしくお願い申し上げます。

 そして、今回初めて最初に質疑させていただきますことに感謝の意を表します。

 それでは始めます。

 市長の政治姿勢とまちづくりについてお尋ねします。

 “ゆめ”、“YUME”、“夢”。人の数だけ夢があり、その実現に向け、「夢、アシスト、あまがさき。」というまちづくりの手法にこだわりながらまちづくりをして参りたいと、17年度の施政方針を結んでおられます。恒産なければ、よって恒心なしと、中国の古典にあります。その意味するところは、恒産という生活を支える安定した収入、資産がなければ、恒心という人間らしい悪に走らない心が宿らないということです。人間の心理をついた格言です。今、社会面は、国内外を問わず、暗い事件や事故が多すぎます。年間3万人を超える自殺者、交通事故、火災等の災害、学童の連れ去り、各種の詐欺、性犯罪等、挙げると枚挙にいとまがありません。

 このような状況でも、もちろん明るい夢と希望と未来を持っている人も多くおるでしょう。しかし、それを持てない人もまたおおぜいおります。また、夢や希望を持ちにくい世の中であることも確かです。46万尼崎市民でどれほどの人々が夢や希望を持って日々生きていることでしょうか。残念ながら、暗たんたる気持ちになることも多い昨今です。夢や希望が欲しいと望んでいる人が多いのも確かです。

 さて、尼崎市も市として人格を持って、夢と希望を持つことができるわけです。それを市民に示し、喜びを持ってもらうのが、トップリーダーとしての市長の役割ではないでしょうか。こういう時だからこそ、多くの市民が目に見える形での具体性のある本市の未来像、ビジョンを待ち望んでいるのであります。

 しかしながら、いまだ明確なものとしては17年度も示されているとは言えません。昨年の予算議会で議論されたまちづくりビジョン等検討調査事業費が17年度予算として計上されておりませんが、そのことも併せてお尋ねします。

 施政方針で市長は、まちづくりの基本的な方向性として、まちづくりは人づくりからと展開しています。人は石垣、人は城とあるように、まちの構えや風格は、そこに住む人から成り立っていることは異論ありません。まちの力、都市の力、都市力というものの指標として、人口、都市活力、魅力、創造力、情報発信力、企業の数、市民所得などが挙げられ、考えられます。将来のまちの力に大きな影響があるものとして、教育力も加えなければなりません。その中で、人口の問題は非常に重要な位置にあります。本市の場合、人づくりの人に当たる人口の流出に歯止めがかかっておりません。昭和46年の55万4,000人をピークに、33年の長きにわたって人口の減少が続いています。平成14年、15年は年間で1,000人以内の減少で、一時歯止めがかかったかなと見えたものの、16年は再び1,000人を超す減少になっております。昨日の兵庫県の推計人口報道では、尼崎市と西宮市の人口の差は、2月1日現在で450人とのことでした。神戸、芦屋、西宮市など阪神淡路大震災で甚大な被害を被った都市も震災前の人口に戻っているにもかかわらず、本市の人口は残念ながら減少が続いております。生産年齢人口は人口減少以上の減少率となっておりますので、中でも30歳代の乳幼児を持つ世帯の市外への転出が際立っております。交通の至便なロケーションにある本市の社会的人口減少は深刻です。

 市長は、都市の魅力をつくらなければならないと言われますが、本市の人口動態をどのように分析し、評価しておられるのか。将来の見通しと併せて所見をお尋ねいたします。

 また、まちの総合力としての本市の教育力をどのように捕え、評価されるのかも併せてお伺いいたします。

 経営再建プログラムに関する質疑をして参ります。

 市長就任後の経営再建プログラム、すなわち平成15年2月の時点では、改革改善の大きな柱は事務事業の再構築、それに伴う職員の定数削減による人件費の抑制と公共施設の再配置等に伴う私有地の売却を柱として、平成19年度には800億円に及ぶ巨額の収支不足を黒字にする計画でありました。15年2月の計画では、公共施設の再配置等の効果額を5か年で173億円と見込んでおられましたが、この2月に示された効果額では79億円となっており、なんと94億円も減額となっております。私は、800億円という巨額の収支不足に対して、あまりにもずさんな計画ではなかったかなと思います。公共施設の再配置等を含めた改革改善額が、平成14年10月は537億円であったものが、この2月では479億円となっております。

 私の指摘を踏まえて、その事態の認識と理由についてお答えください。

 15年度から19年度までの経営再建プログラムの取組期間で、現状では、プログラムが終了する19年度末までの収支不足額約800億円の内訳についての質疑です。

 改革改善で479億円、財源対策で273億円となっております。財源対策の内容は、基金の取崩し、遊休地の売却、外郭団体建設償還金の繰延べ、市債活用となっております。しかしながら、このような項目は、プログラム期間にかかわらず、以前から恒常的に行われていた対策であり、今後も同じような推移で進むでしょう。改革改善取組での479億円のうち、人件費の削減がいちばん大きく貢献しており、206億円で27パーセントを占めており、義務的経費の削減に寄与することになり、これは評価されます。しかしながら、公共施設の再配置等の改革改善から生じるものを含む土地の売却が121億円計上されております。土地を失うことは、本市の先人が営々として蓄えてきた本市の総資産の劣化となるのは紛れもない事実です。多くの市民からの要望のあるスポーツのための場所とか、市民の憩うところなどに応じることができない、そういう残念な思いを強く持っております。また、事務事業の再構築で、市民福祉金の廃止などの114億円の効果の多くは、市民福祉の後退による改革改善になっております。要は、このプログラムの取組期間でなんとか収支均衡へのめどが立ったこと、それと、見通しがついたことになるにしても、プログラム以後の抜本的な見通しは不透明なままになっております。

 そこで、現時点での見解をお伺いします。

 収益事業収入の収支見通しについてであります。

 14年10月の収支見通しでは、計画期間5年間の合計で228億円の収入を見込んでおりました。今年の試算では、それが89億円になり、139億円も下方修正となっております。経済の長期低迷と多様化するレジャーが大きな理由かもしれませんが、収益予想の論理的な説明が全くなされておりません。19年度に競艇事業が12億円も黒字であるという根拠も全くありません。このまま何も対策を講じなければ、二、三年で赤字に転じるかもしれません。17年度の競艇事業会計は、予算規模で1,002億5,200万円、前年より438億2,700万円の減少。なんと前年比69.6パーセントという前代未聞の予算編成となりました。この数字は、まさに予想だにしないものであります。確かに景気の低迷やレジャーの多様化で年々競艇事業は厳しさを増してはいますが、それにしても、この厳しさは格別です。本市の貴重な財源である収益事業収入が年々大幅に減少し、歯止めがかかりません。競艇事業会計は、単なる特別会計ではなく、言うまでもなく本市の貴重な財源であります。市税収入の増加が容易に見込まれない現状では、本市の努力で収益の確保が可能な事業でもあります。しかしながら、現状では売上げが大幅な減少となっており、このままであれば、損益分岐点を下回り、本事業が赤字になり、本市財政を揺るがしかねない状況になることは、遠い将来のことではないかもしれません。

 このたびの施政方針においても、市長は、競艇事業についてはたったの一言述べているだけで、市長は選挙戦においてナイターレースについても否定的で、就任当初から競艇事業にはあまり熱心であるとは言えません。この事業の経営責任をどのように考えているのか。競艇事業に対する市長のビジョンなり展望なりをお聞かせください。

 そもそも競艇事業は、売上げ向上に努力し、収益を上げることが最大の目的であるはずです。公営事業所が利益追及を目的に経営するためには、民間企業の手法を導入し、経理処理も現行の官庁会計方式から企業会計方式に移行する必要もあります。現行の会計方式では、事業体としての収益管理がしにくく、単に競艇を開催するための目的で予算を執行するという形になっていると思います。つまり、現行の会計制度では、競艇を開催することが自己目的となってしまい、競艇の開催という手段によって利益を上げることが目的であるという発想が出てきません。

 予算を決め、それに基づき執行するという管理から、採算が十分に把握できる会計方式、すなわち企業会計方式への変更が必要と考えます。見解をお伺いいたします。

 更に、経営責任も明確にさせるようなシステムにすべきと考えますが、いかがでしょうか。お答えください。

 支所の役割について。

 地域振興課を強化される、こういう計画でありますが、地域の課題はそれぞれの行政区で違って当然であります。従来の行政主導の画一的な対応だけでは限界があります。地域の実情に応じて、住民自らが地域の課題解決のために取り組むことが重要であり、課題解決の手法や、その意識、正しい情報の発信や優先順位の合意など、地域自治の創造、協働のまちづくりの拠点として地域振興課を位置づける必要があります。そして、責任ある立場と権限を与え、予算を横並びに単に配分するのではなく、それぞれの課題と特色に応じて各地域振興課の独自性が発揮できるよう、一定の予算配分を考えるべきとも考えます。

 6行政区の拠点として、それぞれお互いが競い合うことにより、分権の自治基盤の確立ができるのではないでしょうか。見解をお尋ねします。

 パブリックコメントについて。

 市長の政治姿勢として、車座集会や市長室オープントークなどで市民の課題認識やニーズを知る機会を設けたり、行政現場の情報や意見などを通して新規事業の立案をされてきたと思いますが、市長は、一定の素案ができ上がった意思形成過程の段階でパブリックコメントを募り、意見を聴いて、施策として取りまとめると、幾度となく答弁されております。市長就任後、素案ができ上がった段階で市民の意見を取り入れて変更したことがあるのかどうか。今のようなやり方では、ある程度の有効性は認められるものの、実態は、パブリックコメントに多くの労力と経費を費やすのみで、行政側の免罪符の手段ではないかとの批判的な見方もあります。

 市長のこれまでの取組で、17年度の予算でパブリックコメントにより改革改善などに反映した最も特徴的なものは何だったでしょうか。お尋ねします。

 平成17年度予算編成について質疑します。

 就任して2年が過ぎました。これまでの2回の予算議会での指摘を受け止めて平成17年度予算編成に臨んだことと思いましたが、思いや言葉は踊っているものの、率直なところ、具体性に乏しく、この難局をどのように乗り越え、尼崎46万市民の生活をどう導こうとするのか、不鮮明の印象をぬぐえません。

 以下、17年度予算編成に当たっての市長の考えをお聞きしますので、率直な御意見をお聞かせください。

 本市の予算編成は、財政再建の途上であることから、年次ごとに経営再建プログラムを着実に実行することを最優先しながらの、まず財政再建ありきの予算編成になっております。財政再建は、市長の施政方針の中でいつも出てくるまくら言葉のようなものであります。そこには、何よりも限られた財源をより有効にとか、効果的にとかの言葉では飾られていますが、その実態は、枠にはめられた予算を各局の判断と責任の下で事業を実施することであります。各局の判断と責任で事業予算を組み、実施することは、いかにも今日的な財政状況の中で時宜にかなったものと考えているようですが、実態は、一定量の予算削減を行い、あとは各局の裁量で考えてほしい、金がないので、よく考えて使ってほしい、我慢してほしいと、最高意思決定者である市長の思い、政治信条がどの程度反映されているのか、容易にうかがい知ることはできません。

 過去2年間、赤字予算を編成せざるをえなかった状況は、そのときの市長の施政方針なりをお聞きして、一定の理解はしたつもりでありますが、結果的には、平成16年度には26億円もの赤字を計上したにもかかわらず、決算見込みは、みごとに26億円の収支不足を解消しました。当局はさまざまな努力の結果や法人市民税、普通交付税の増加など、歳入の増でこのような結果となったと説明しますが、そもそも赤字予算を組むこと自体が異常であって、赤字を収支均衡したことをことさらよくできましたとは言いかねるのであります。なぜ2年続けて赤字予算を編成したのか、その結果、決算は収支均衡になったのか、なにゆえに17年度は収支均衡の予算編成となったのか、その説明が不十分であります。17年度の予算では、市民にはたいへん厳しい状況なので我慢してほしいと言いながら、結果的には、私たちの努力の結果、今800億円の収支不足を200億円まで減らすことができましたと市長が述べれば、市民からは拍手が起きるということが実際に起こっているのであります。

 そこでお伺いいたします。

 市長は、車座集会、パブリックコメントなどの手法で市民へ十分な説明責任を果たして、かつ理解を得てきているとお考えなのか。率直な考えをお聞かせください。

 17年度の予算は、市税収入の若干の増加は見込めるが、歳入は前年比微増、全体的には緊縮予算であります。この傾向はここ数年続くであろうし、財政再建が成し遂げられたとしても状況は変わらないと思います。歳出は、人件費の抑制に努めてはいますが、扶助費は年々の増加で、公債費は相変わらず高い水準となっています。しかも、17年度は新たに退職手当債を9億3,000万円発行することとなりました。そのため、義務的経費は約60パーセントの高い水準であり、経常収支比率の見込みは102という厳しい財政の硬直化を示しています。いつも当局の説明は、結果としてこうなったと発言することが多いのでありますが、口では財政の硬直化からの脱却、健全化と言うが、これらの指標はいっこうに改善されていません。目標値を定め、年次的に具体的に改革するという強い決意が感じられないのは私だけではないと思います。

 そこでお伺いいたします。

 もっと内部管理費を見直し、義務的経費の削減、経常収支比率を抜本的に改善するための方策をお尋ねします。

 白井市長の予算配分の考えについてお伺いします。

 市長は、重点的に取り組む施策の方向性を定め、限られた資源をより有効な施策に振り向けることを基本に、十分に精査し、予算として計上しましたと述べておられます。確かに緊縮財政の中ではたいへん御苦労された予算編成ではあったと思います。そこで、款別歳出について見ますと、民生費の伸びと構成比の高いのは、今日的、社会的状況の中で一定の理解はします。市長が最も力を入れている人づくり、まちづくりの根幹である教育費について見てみますと、昨年同様9.9パーセントで、わずかではありますが、10パーセントを切っている状況であります。昨年の学力・生活実態調査の結果、本市の学力は、県内はもとより、全国的にもかなり低い位置にいることが分かりました。多くの保護者や教育関係者は、この結果を知り、ショックを隠しきれません。今からでも遅くない。早く子どもたちに真の学力をつけさせてあげたいという親の切実な願いであります。市長はあれほど教育の重要性を述べながら、17年度も構成比9.9パーセントという数字に至っては、執念が感じられません。

 この構成比と教育の重要性についてどのように考えておられるのか、あらためてお伺いいたします。

 次は環境問題についてです。

 今月開催される名古屋での愛・地球博のテーマは環境です。前評判はかなり高いようであります。

 さて、平成17年度施政方針のまちづくりの基本的な方向性に、地球環境問題の克服やIT技術の進化などへの対応が求められております。これらの変化は、雇用、保健、福祉、教育などの分野とも密接に関係していることから、地方自治体でもこれらの変化に適切に対応しなければなりません。地球環境問題の克服、特に地球温暖化対策についてお尋ねします。

 2005年2月16日に京都議定書が発効されました。この議定書に対して、技術革新をもって対応すればよく、焦って対策をとる必要はないとか、アメリカが批准せず、中国、インドなどの途上国が削減に参加していないことから、この議定書は不平等条約であるという見解や議論もあります。しかしながら、海面上昇、各地の異常気象など、温暖化が原因とは言いきれなくても、その可能性をうかがわせる事象は頻発しています。地球温暖化という今まで人類が経験したことのない課題について、曲がりなりにも国際的に協調するしくみがつくられたことは、評価し、喜ぶべきことであります。COP3の地球温暖化対策推進大綱が、議定書の発効に伴い、京都議定書目標達成計画に改められます。その際に行うべきことの第1には、施策を十分検証し、どのような施策をどの程度講ずるかを定量的に十分に把握すべきであると思います。これは、議定書発効により、温室効果ガス6パーセントに削減に法的拘束力が生じたことから、絶対に行われるべきものであると思います。第2に、従来の大綱では、温室効果ガスの排出量が減少しなかったことを反省し、削減の裏づけとなる施策について、その財源確保を含めて再審査することが急務だと思われます。国にあっては、横断的に対策の実効性を確保するためには、環境税が有力な手法であり、早急な検討が必要と言われる学者もいます。

 そこでお尋ねします。

 本市におけるCOP3より現在に至るまでの温室効果ガス削減の取組、施策及びその検証、そして現状はどうなのか、更に、今後どのような対策を講じていかれるのか、お聞かせください。

 次に、京都議定書の発効を祝い基調講演された、ケニアのワンガリ・マータイ博士に関連する質疑です。

 マンデラ前南アフリカ大統領がアフリカの人権の父なら、マータイ博士はさしずめアフリカの環境の母でしょう。1977年、環境保護と住民の生活向上を目的としたNGO、グリーンベルト運動を創設。女性を中心に約10万人が参加し、アフリカ各地に3,000万本に上る苗木を植えました。こうした持続可能な開発と民主主義と平和の貢献が評価され、昨年、アフリカ人女性初の、かつ環境分野で初めてノーベル平和賞を受賞しました。マータイ博士が進めるグリーンベルト運動は、博士が7本の苗木を植えることから始まりました。かつて国土の30パーセントを占めたケニアの森林は、現在2パーセント以下に減少、森林の破壊は肥よくな表土を流出させ、食料生産の減少を招きました。このような状況下、農村の女性たちは、常に炊事のためのまき、食物の確保について悩んでいました。まきの不足は森林破壊、食物の不足は換金作業農業への隔たり、つまりすべて環境破壊が原因であると、環境を改善すれば彼女たちの悩みが解決できるのではないかと考え、博士は、環境破壊の悪循環を断ち切ろうと、多くの女性たちに植林こそ貧困を脱する道と呼びかけ、国民1人が1本の苗木を植えようをモットーに運動を進めました。

 ここでお尋ねします。

 このマータイ博士がまず自身ができることから始めたグリーンベルト運動は、以前会派議員が環境啓発推進の活用にと要望した、地球検証を推進する地球評議会が政策した映画、静かなる革命で紹介されました。そして、平和のために環境が重要である。平和を守るためには環境を守らなければならないというマータイ博士の理念、行動に対する市長の御所見を、17年度施政方針の中の環境施策と対比してお尋ねしたいと思います。

 更に、平和はもちろんのこと、人権、教育、福祉、更に経済問題等、市民、住民に関与する諸課題を解決するための施策を講ずる際、今の地球規模の環境状況を考慮すると、環境を根幹にして諸施策を講ずるべきだと考えますが、市長はどのように考えておられるか、お尋ねいたしたいと思います。

 1問の最後に、教育関係の質疑をいたします。

 学力向上対策について質疑します。

 昨年、市内の小学5年生、中学1年、3年生を対象に実施された学力調査において、本市の小中学生の得点率が全国平均を下回りました。この結果の分析はさまざまな角度からなされていると思います。今回、そのてこ入れ策として、2005年度当初予算案では、学力向上施策に5,700万円を計上しました。その中の一つに自主学習支援事業があります。これは、児童の自主的な学習の支援対策として、具体的には教員志望の学生や教員OBを指導補助員として採用し、市内44の全小学校に派遣、週二、三回程度放課後に補習を行ったり、宿題の調べ方などを指導するものです。この背景には、昨年の学力調査では、学力格差に加え、家庭学習をほとんどしないという生徒が、中学3年生では32パーセントと、全国平均の4倍もおり、小学生のうちから自ら学習する意欲や習慣を養うべきとの考えで、全小学校において実施することになったものです。

 全国的には、放課後学習チューター制度として調査実践研究しているところが多くあり、その成果、課題等が報告されています。チューターとは、個人指導の講師という意味で、児童生徒の理解度に合わせた指導をし、相談にも乗り、具体的アドバイスをするという内容になっています。このチューター制度を取り入れているある小学校の報告によると、総じて子どもたちの反応はいいようです。この制度の大きな成果として、児童にとっては気軽に相談できる、最後まで理解しようとする姿勢ができた、教職員はチューターとの情報交換により、陥りやすい指導の盲点などが明らかになり、授業分析を客観的に行うことができたなどの声が挙げられています。課題も多くありますが、いずれにしても学力向上への取組は、さまざまな試行錯誤があったとしても、将来ある子どもたちのため、特に本市にあっては、確実に前進させていかなければならない重要な課題であります。

 そこでお尋ねします。

 今後、学力向上に向けての今回の自主学習支援事業などさまざまな取組がなされていくと思いますが、昨年の学力調査の結果をどのように捕えておられるか。そして、学力向上に向けて最も大事なものは何であると考えておられるか。また、学力向上へ向けての具体的な決意をお伺いいたします。

 学校の安全管理について質疑します。

 学校を舞台に、なんとも痛ましい事件が、またも寝屋川市の小学校で起こりました。その場で逮捕された少年は、この小学校の卒業生で、応対に出た教員と2階の職員室にいた2人を襲ったのです。自分の母校でどんな思いで犯行に及んだのか、捜査での徹底的な解明が待たれます。ここ数年で、8人が犠牲になった池田小学校、2人が刃物で襲われた宇治小学校など、学校で児童が襲われる事件が相次いでいます。そのたびに学校の安全をどう守るかが問われてきました。児童の安全は当然ですが、今後は教職員の安全確保も視野に入れなければなりません。文部科学省は、この事件を受けて、教職員を対象とした防犯訓練を集中的に実施することを各都道府県教委に通知しました。また、省内に設置されたプロジェクトチームの会合でも、子どもたちの安全確保を中心とした危機管理マニュアルに教職員の安全確保の視点も加えるべきとの意見も出されました。

 そこでお尋ねします。

 本市においては、この教職員の安全確保ということに対してどのように考えておられるのか、お聞かせください。

 不審者を学校から完全に締め出すことはなかなか難しいことだと言われています。しかし、それでもなんとか学校の安全を図る努力を続けなければなりません。今回の事件を機に、安全対策の再点検、強化をするところが増えています。仙台市の教育委員会は、事件の翌日、8項目にわたる安全対策の通知を各小中学校に出しました。具体的には、門扉やフェンス等施設整備の再点検、教職員による校内の定期的な巡回、不審者に対する教職員の共通理解を図り、警察との連携をとることなどにより、いっそう危機管理意識を高めています。この仙台市などに見られるように、警察との連携を図る自治体は増加してきており、こうした状況を受けて、文部科学省と警察庁が具体的な対策に取り組むことになっています。まずは警察官による学校周辺の巡回を強化するとともに、学校からの要請があれば校内にも立ち入るなどの対策がとられます。

 本市においては、カメラ付インターホン、安全管理員の配置などの対応はなされてきています。しかし、さきほども述べましたが、学校の安全管理に対しては、たゆまぬ努力、工夫が必要だと思います。今回の事件を受けて、本市として学校の安全強化に向けてどのような対応をされたのでしょうか。また、今後の具体的対策をお伺いします。

 次に、教員の資質向上についての質疑です。

 子どもたちを取り巻く環境の中で、一日のほとんどの時間を過ごす学校生活、とりわけ教員とのかかわりは、子どもたちにとっては非常に大事です。子どもたちと日々長時間接する教員の資質は、学校教育の正否あるいは成果を見るうえでの重要なポイントであります。教師のよしあしは、だれにとってよい教師なのかによって変わってきます。子どもたちには非常に評判のよい先生が保護者の評判はよくないとか、学校の評価は高いけれども、保護者、子どもたちの評判はよくないとか、その捕え方、感じ方はまちまちであります。しかし、明らかに指導力不足、適格性に欠けた教師がいるとも聞き及んでおります。そうした教員に対しては、教育委員会も指導するなどの一定の対応はされていると思いますが、個別の対応だけではなく、支援を要する教員の対応システム構築も大事なものになってくると思います。子どもたちの学びの場からの逃走と言われて久しいですが、今子どもたちを再び学びの場へ戻すものは、やはり教師の情熱であり、教師の持つ人間力にほかなりません。そういった意味での教員の資質向上は、非常に大事になってきます。

 本市においても教員の資質向上、力量を高めるための基本研修、専門研修などは行われていますが、具体的にどのような研修なのか。また、それら以外に資質向上へ向けての積極的な取組方向についての考えをお伺いいたします。

 以上で第1問を終わります。(拍手)



○議長(新本三男君) 答弁を求めます。

 白井市長。

   (白井 文さん 登壇)



◎市長(白井文さん) それでは、畠山議員の代表質疑に対しまして、順次お答えを申し上げます。

 まず、私のまちづくりに対するビジョンに関してのお尋ねでございます。昨年度の予算議会において、まちづくりビジョン等検討調査事業費を提案させていただいておりましたが、議会から、まずは市長自身がその方向性を明らかにすべきとの御指摘をいただきました。私としても、この御指摘を受け止め、まちづくりに対する私なりの考え方をまとめたうえで御説明していく必要があると考え、尼崎市のまちづくりとして今後重点的に取り組んでいくべきことについて、四つのテーマを設定し、施政方針において述べさせていただいたところでございます。一つは、これからの本格的な少子高齢社会に備え、市民の健康づくり、子育て、教育、市民の安全などについて、少子高齢社会に備えた安心づくりとしてまとめました。二つ目は、尼崎の優れた特性を生かして、まちの魅力づくりや産業振興に取り組んでいく考え方をまとめた、まちの魅力と価値の創造による都市再生です。三つ目は、これからの地方分権社会において、市民が自らの問題として主体的にまちづくりに参画していく姿を目指した、多様な主体が参画する協働のまちづくりでございます。そして、最後、四つ目には、このようなまちづくりを進めていくため必要となる担い手の育成について、まちづくりは人づくりとしてまとめました。以上の四つのテーマを私なりのまちづくりのビジョンに代わるまちづくりの基本方向として披れきさせていただいたものでございます。

 なお、昨年の予算議会において、平成16年度予算案に提案させていただいておりましたまちづくりビジョン等検討調査事業費につきましては、そのうち、基本構想、基本計画の点検や人口減少、少子高齢化が行政にもたらす影響に関する調査については、今年度、職員により取り組んだところでございます。

 次に、本市の人口動態の分析と将来見通しについてでございます。

 本市の人口動態といたしましては、転出者数が転入者数を上回る転出超過となっております。平成15年度までは、その差が小さくなってきており、人口の下げ止まりの傾向を見せておりましたが、平成16年は転入者数が減ったことから、人口の減少者数が若干大きくなっております。また、人口の将来見通しといたしましては、第2次基本計画策定時の調査や国立社会保障・人口問題研究所の予測によりますと、中長期的には少子高齢化、人口減少が進むものとされております。いずれにいたしましても、本市の人口動態につきましては、転出超過が大きな課題であり、そのためにも魅力あるまちづくりが必要であると考えております。

 また、まちの力に教育力が必要との御指摘に関しましては、施政方針の中で申し上げました、まちづくりの基本的な方向性の「少子高齢社会に備えた安心づくり」における子どもの教育や、「まちづくりは人づくり」で申し上げましたように、これからのまちづくりを担う人材育成など、人づくりがほんとうにたいせつであると考えており、住んでみたいまち、住み続けたいまちを築いていくためにも必要な要素であると認識いたしております。

 なお、来年度新たに転入転出者へのアンケート調査等により、人口移動の要因を把握、分析し、今後の政策に生かしていきたいと考えております。

 次に、経営再建プログラムについてのお尋ねでございます。

 まず、改革改善効果額が当初計画よりも減少した理由などについてでございます。

 改革改善額がこれまで新たな取組を加えてきたにもかかわらず当初計画から落ち込んだ主たる要因といたしましては、公共施設の統廃合による跡地売却益の見積額がその後の地価下落により減少したことによるものでございます。当初計画策定時におきまして、5か年の地価の動向を的確に見通すことは困難であったことなどから、その時点での地価をベースとして計上していたものでございます。このため、改革改善額の減少を生じたものでございますが、再建プログラムでは、毎年度こうした地価の動向も含めた社会経済環境の変化に合わせ見直しを行い、収支不足額の的確な把握に努める中で、これに対する対策を新たに講じるなど、収支改善に最大限努力をしてきたところでございます。

 次に、経営再建プログラムの取組期間以降の状況についてでございます。

 再建期間における改革改善や財源対策によりまして、最終年度の平成19年度には収支均衡を確保することとしておりますが、市債などの財源対策を除いた実質的な収支不足額は80億円程度を見込んでおり、依然として構造面での課題を解消するには至っておりません。また、三位一体改革や地方財政制度のありようなど、今後、収支見込みの前提となる外的要因が大きく変わることも予想されております。こうしたことから、実質的な収支の均衡を図り、安定した行財政の基盤を確立していくためには、三位一体改革の動向などを十分踏まえ、再建期間以降の状況も視野に入れる中で、更なる構造改善に取り組んでいく必要があると考えております。

 次に、競艇事業に対する私の経営責任、ビジョンや展望についてのお尋ねでございます。

 競艇事業の収益金は、本市まちづくりの貴重な財源として、これまでから本市財政に極めて大きな役割を果たしてきたところでございますが、売上げの減少が続く中で、収益構造の改善が必要な時期に来ていると認識いたしております。したがいまして、可能な限り早い時期に経営改善計画を策定し、その着実な推進によって収益確保に取り組んで参りたいと考えております。

 次に、競艇事業の会計方式についてのお尋ねでございます。

 競艇場事業費会計の企業会計方式への変更につきましては、競艇などの収益事業は地方公営企業法上該当しないことから、現状において、その適用は困難な状況にございます。しかしながら、事業経営上、収支バランスを常に把握することが必要であることから、バランスシートの作成や企業会計的な視点からの収支構造の解明、開催ごとの収支分析の手法などについて検討を行ってきたところでございます。今後は、それらの分析結果を経営改善計画にも反映し、効率的な事業運営を図っていくことが重要であると考えております。

 次に、各地域振興課への予算配分についての考え方でございます。

 今後の地域コミュニティの推進に当たりましては、行政と地域住民の皆様とが協働の取組の下、相互の役割や機能を分担し合い、連携し合いながら自立し、互いに支え合う個性豊かな地域社会を目指しておりますが、その活動の主体は地域住民の皆様でございます。そのため、今後の地域振興課の役割としては、地域の個性や特色に十分配慮しながら、地域住民の皆様が自ら課題を共有し、ともに考え、その解決に向けて主体的に取り組んでいけるようなしくみづくりを側面的に支援していくことといたしております。予算の配分につきましては、各地域に一定額を配分し、その執行段階において、関係予算の範囲内で弾力的に運用を行って参りたいと考えておりますが、今後、地域課題を解決する取組が明確になった段階では、それらの取組を支援していくためにも、効果的な予算配分に努めていきたいと考えております。

 次に、パブリックコメントにおける市民意見の改革改善項目への反映などについてでございます。

 パブリックコメント制度は、施策の意思形成段階でその内容等を公表することによる説明責任に加え、行政とは異なる視点で寄せられた御意見を参考にしつつ、事業の熟度を高めることを目的に実施しております。寄せられた御意見につきましては、賛否を表明したものや要望などが多くを占めておりますが、これまでに実施いたしました36件の中には、支所、福祉事務所等の統合や共同利用施設の管理運営の見直しなど、9項目で原案の見直しを行って参りました。今後は、これまでの運用の実績を踏まえながら、市民の皆様に制度の趣旨や事業内容が伝わるように工夫を加えて参りたいと考えております。

 なお、17年度予算に関する項目では、パブリックコメントの実施による見直しは行っておりませんが、支所、出張所、保健センターの統合につきましては、市民意見の交換会やアンケート調査による意見なども参考とし、見直しに取り組んだものでございます。

 次に、平成17年度予算編成についてのお尋ねに順次お答え申し上げます。

 まず、予算編成などの市民への説明責任についてでございます。

 本市の厳しい財政状況につきましては、市民の皆様にも理解されつつあると考えております。しかしながら、具体的に赤字予算編成となったことや、それが結果として収支均衡になったことなどにつきましては、決算の公表や経営再建プログラム、財政状況の公表、そのほか市報やホームページなど、機会を捕えて市民の皆様に対しましてその状況をお知らせしているところでございますが、こうした取組で市民に対する説明責任が十分に果たせ、理解を得ているかとなりますと、必ずしもそうではないと考えております。今後も可能な限り市民の皆様への分かりやすい説明に努め、理解を得るべく努力を重ねて参りたいと考えております。

 次に、内部管理経費の見直し等についてでございます。

 内部管理経費の見直しのうち、特に義務的経費を削減すること、これはあらためて申し上げることもなく、人件費、公債費、扶助費のことでございますけれども、この義務的経費を削減し、経常収支比率を押し下げるためには、人件費の抑制が最善の方策と考えております。経営再建プログラムでは、900名の定数削減や給与、手当の削減を計画し、17年度予定を含め、これまでに約600名の定数削減や、全職員にわたる給与削減等を実施して参りました。今後とも計画的に定数削減が図れる取組を進めるとともに、経費の圧縮だけではなく、企業立地による税収や新たな雇用の創出など、自主財源を増やすことにより経常収支比率を下げる努力も必要であると考えております。

 次に、教育費の構成比と教育の重要性についてどのように考えるのかといったお尋ねでございます。

 平成17年度予算につきましては、引き続き財政再建を優先する中で、限られた財源をより有効な施策に振り向けることを基本に、内容を精査し、編成したところでございます。教育費につきましては、一般会計総額が減額となる中にあっても、教育の重要性につきまして十分認識し、教育委員会の意見を聴く中で、重点配分を行ってきたところでございます。学校リフレッシュ21事業が16年度で終了したものの、前年度に比べ、わずかながら増額となった結果がございます。教育の重要性につきましては、施策の重点化項目として掲げるとともに、学力・生活実態調査の結果を踏まえ、教育委員会の意見を聴く中で、基礎学力向上推進プロジェクトや自主学習支援事業などの新たな取組に加え、ハード面におきましては、成良中学校の校舎新築をはじめ、防音サッシやトイレ、体育館など、老朽化した学校施設の整備や耐震化にも努め、重点配分を行ってきたところでございます。

 次に、環境問題についてのお尋ねでございます。

 まず、温室効果ガス削減の取組についてでございます。

 本市におきましては、いわゆる地球温暖化対策推進法に基づき、事業者としての立場から、環境率先実行計画を策定し、二酸化炭素などの排出抑制に取り組んでおります。その成果としまして、過去3か年の各年度において削減目標を達成している状況でございます。また、市民、事業者に対しましては、本市環境基本計画に基づき、各種講演会などの啓発活動を展開しております。更に、市民との協働の取組である尼崎市民環境会議において、市民、事業者自らが実践する環境行動指針を策定し、その普及に務めているところでございます。

 一方、国は、京都議定書の発効を受け、本年中に地球温暖化対策推進大綱を見直し、関係法令の整備や関連施策の再構築を図ることとしております。また、県におきましても、国の動きを踏まえて、新兵庫県地球温暖化防止推進計画などの見直しを行う予定であると聞いております。

 本市といたしましては、それらの動向を見極めながら、国、県と連携を図る中で、地球温暖化対策を進めて参りたいと考えております。

 次に、環境を根幹にして、あらゆる諸施策を講じるべきではないかとの御提案でございますが、本市におきましては、平成12年度に本庁舎でISO14001の認証を取得したのをはじめ、6支所、美化事業部庁舎、水道局庁舎など、順次認証を取得し、環境マネジメントシステムを市政運営の基本的しくみの一つとして活用し、環境に配慮した行政活動を展開しております。また、新規検討事業の評価の際も、環境面への影響に配慮しているかどうかの項目を設け、評価の対象としているところでございます。今後につきましても、これらのシステムを運用する中で、環境問題に配慮しながら各種施策に取り組んで参りたいと考えております。

 次に、マータイ博士の理念、行動に対する考え方などに関してのお尋ねでございます。

 静かなる革命、この映画につきましては、先日、市役所9階、環境政策課内ルームエコクラブでビデオを借り、私自身拝見をいたしております。マータイ博士の功績は、畠山議員御紹介のとおりで、私も大いに共感し、感動のうちにビデオを見終えました。特に、世界では、学校に行けない子どもが10億人、1日2ドル以下で暮らす人が全人口の2分の1、貧しい人を救うには800億ドルあればよい。その一方で、軍事費にその10倍をかける国もあると述べていらっしゃいました。マータイ博士のメッセージとともに、静かなる革命では、終始一貫して、戦争と平和と環境について語られており、とてもすばらしい内容であったと思います。

 さて、先日表明させていただきました平成17年度施政方針ですが、あらためて対比をすると、多少おこがましいですが、類似の表現、共通の認識があり、うれしく思いました。例えばテロや地域紛争についても、私も冒頭に触れさせていただきました。また、マータイ博士は、特に森林を中心にして述べておられましたけれども、今ある環境を次の世代に残さず、使い切るのは利己主義と述べ、子どもに環境を保持する運動を継承していかなければならないと表現されておりますが、私も、今を生きる大人たちが未来の子どもたちから預かっている環境をしっかりと守り、引き継いでいかなければならないと表現をさせていただいております。また、マータイ博士は、すべては今いるところで行動を起こすことというメッセージを出されております。これはまさに環境に関する協働の取組を評価し、進めていくことを意味しているのではないでしょうか。更に、あらためて一人ひとりが何かをすれば、その力は計り知れないというメッセージ、これも私自身重く受け止めさせていただき、私自身の行動に代えさせていただきたい。また、そのようにしていこうと思っているところでございます。

 以上で畠山議員に対します第1問目の答弁を終わらせていただきます。

 他の教育に係ります問題につきましては、教育委員会から御答弁いたします。よろしくお願いいたします。



○議長(新本三男君) 保田教育長。



◎教育長(保田薫君) 畠山議員の代表質疑のうち、教育問題についてお答えいたします。

 まず、学力向上に向けて最も大事なものは何か。また、学力向上へ向けての具体的な決意は何かというお尋ねでございます。

 今回の学力・生活実態調査では、基礎学力が十分でないこと、家庭での学習時間が少ないことや、学習習慣が十分身についていないこと、あるいは規則正しい生活が学力に好ましい影響を与えていることなどが明らかになっております。

 学力向上に向けては、まず何よりも学習への動機づけがたいせつであることから、教育委員会といたしましては、まず学校において児童生徒一人ひとりの学習状況や学習に対する意識を的確に把握し、基礎基本の確実な定着を図るとともに、子どもたち自身が学ぶことの楽しさとか喜び、また成就感を肌で感じることがたいせつであると考えております。また、学校と家庭や地域がこれまで以上に連携を強め、具体的な目標を設定いたしまして、学習習慣や規則正しい生活習慣の形成に取り組んでいかなければならないと考えております。

 学力は、子どもたちが生涯をたくましく豊かに生きていくうえで不可欠なものでございます。そうしたことから、教員の資質向上を図るとともに、教育に携わる者すべてが、今回の調査結果で明らかになった課題を厳しく受け止めまして、その解決に向けて全力で取り組まなければならないものと考えているところでございます。

 続きまして、現在本市において教職員の安全確保についてどのように考えているのかというお尋ねでございます。

 本市の学校園における不審者対応策といたしましては、各学校園ごとに、出入り口は限定する、また登下校時以外は施錠する、県警ホットライン等の緊急通報装置の使用方法を全員が熟知すること、また来訪者への対応のしかた等々、こういう内容から成る不審者対応マニュアルというものを作成いたしまして、これに基づく訓練等を実施しているところでございます。このマニュアルは、来訪者の言動に注意し、適当な距離をとるということなど、一部に教職員の安全確保に関する内容を含んでいるわけでございますが、やはり、幼児、児童生徒の安全確保に主眼を置いたものとなっておりますことから、今回の事件を受けまして、更にマニュアルの点検を現在行っているところでございます。今後とも常にこのマニュアルの点検、見直しを行うとともに、不審者の侵入を想定した訓練を更に強化いたしまして、教職員の安全確保も十分に考慮して、子どもの安全確保にも取り組んで参りたいと考えております。

 次に、本市として、更なる学校の安全強化に向けてどのような対応をしたのか、警察官によるパトロールの強化などを含めた今後の具体的な対策はどうかという御質疑でございます。

 本市におきましても、寝屋川市の事件を受けまして、直ちに全学校園に対しまして、児童等の登校後は門扉を確実に施錠すること、カメラ付インターホンによりまして来訪者の確認を確実に行うこと、各学校園の不審者対応マニュアルを再確認しまして、それぞれの役割分担をあらためて明確にすること、安全管理員の活用などを含めて校内パトロール等を強化すること、この4点についてあらためて徹底するよう通知を行いました。更に、事件後直ちに警察への要請を行いまして、現在、学校への立ち寄りとか周辺のパトロール強化等に取り組んでいただいているところでございます。今後も関係機関との連携を強化する中で、安全管理にたゆまぬ努力を重ねて参りたいと考えております。

 最後に、教員の資質向上、力量を高めるための基本研修、専門研修など、具体的にどのような研修なのか。また、それら以外に積極的な取組の方向はどうかという御質問でございます。

 私は常々、子どもたちにとりましては教師こそが最大の教科書であるというふうに考えております。なぜかといいますと、教員の人格とか生活というものを通して、子どもたちを感化、薫陶していく、この教育がたいせつであるというふうに考えているからでございます。そのため、それぞれの教員の資質、指導力を高めるためのさまざまな研修を実施しております。基本研修では、民間企業のトップを講師に招いて、広い視野と洞察力のうえに立って学校経営の在り方を考える校長研修などの職務職階別の研修や、教員としての自覚を促し、教育実践への意欲を高め、授業力を培う新採用教員研修など、経験年数別の研修を実施しております。一方、専門研修は、教員が直面している課題を克服するためのものでございまして、人権教育や障害児教育などの教育課題を対象とした、個をたいせつにする研修講座、道徳教育など子ども理解を目的とした、共に生きる心をはぐくむ研修講座、そして、教科指導の改善を目的とした授業づくり研修講座、そういうものがございます。更に、民間企業の協力を得て実施する教員派遣研修で更に視野を広げております。また、教育委員会の指導主事による指導助言の下にそれぞれの学校で行う校内研修で、学校長をリーダーとしまして、日々教員が互いに切磋琢磨する、そういうことが重要であると考えております。

 こうした教育委員会の実施する研修と学校での研修が相まって教員の使命感を高め、愛情と情熱を兼ね備えた、人間的魅力のあふれる教員を育成することができるものと信じております。

 以上でお答えといたします。



○議長(新本三男君) 畠山郁朗君。

   (畠山郁朗君 登壇)



◆37番(畠山郁朗君) 2問目に入ります前に、今、教育長の御丁寧な答弁を初めて聞かせていただきました。またひとつよろしくお願いします。

 それと、市長のさきほどのそれぞれ各項目にわたる答弁をお聞きしました。ビジョンについて四つの方向性を示されたんですね。その四つは分かるんですけれども、市長流に言えば混ぜ御飯みたいな、そういう感じに受け取られかねないので、その四つを束ねるような、非常に分かりやすくて、また、市民が希望と期待を持てるようなものを一つの尼崎市という人格で我々に示していただいて、いっしょにがんばろうじゃないかというふうなことを私は期待しているわけです。一人ひとりが皆ビジョンを持っている、夢を持っている。それはいいんですけれども、尼崎のそれは何ですか。それを代表するのは市長なわけですから、そういうものをほんとうに尼崎の皆さんに、私たちに示していただいて、すばらしい尼崎を築いていきたい、その中で、一人ひとり生活している、そういう喜びと実感の持てる、そういったものを求めておるということでございます。

 あと人口問題ですけれども、これは荒木議員も去年からずっと指摘されていまして、大事なことなので、これに対する取組はほんとうに真剣にやらなきゃいけないと思うんです。さきほどの答弁だったら、また通り一遍で、どこまで深刻さ、大事さというのを捕えておられるのかなということに対して、あらためて残念な気持ちはあります。

 それと、再建プログラムで公共施設の再配置等で173億円が79億円に修正され、93億円もギャップができたんです。これは単に土地価格の下落じゃないんです。半分以下になるなんて、全然そういうことじゃないんですよね。もちろん土地価格の下落が3年間で半分なんてなることはないわけで、そこに対してちょっとこの答弁は納得できないので、これはまたやっていきたいと思います。

 各項目にわたっていろいろ言っていただきましたけれども、これはこれで、また後の審議で深めていきたいと思います。

 第2問に入ります。

 私は、まちづくりの基本は住まいにあり、なかんずく住宅政策にあると考えていますが、そのことについて質疑いたします。

 尼崎市第2次基本計画の付随計画として、平成13年度から22年度までの10年間を期間とした住宅マスタープランが現在実行されています。現状分析と課題を抽出していますが、ちょうど計画の中間点に当たる17年度、このプランを見直すべき時に来ていると思います。私たちを取り巻く社会状況の変化の速さ、まちづくりに対するニーズの変化など、マスタープランを作成した当時の将来展望と現状のそれとはずれが生じてきています。今後5年間かけて実施していくことを前倒しをして行うことなどの新しい発想と施策が必要になっているのではないかと思います。マスタープランの中堅ファミリー層の多様な居住ニーズに対する住まいづくりでは、コーポラティブ住宅の推進、定期借地権付住宅の推進、スケルトン住宅の推進などの普及に努め、供給等を検討するとありますが、果たしてどれだけ積極的に行ってきたのか、疑問です。民間がするままをただ見ていただけではないのでしょうか。

 マスタープランに書かれているような多様な居住ニーズに対する住まいづくりに関して、行政としてどれほどの実績を上げたのか、お答えいただきたいと思います。

 私たち公明党は、若い人に定住してもらうため、何度も住宅に関する助成制度を提案してきました。その結果として、持家取得資金利子補給制度と民間賃貸住宅住替家賃補助制度が創設され、現在に至っています。低金利により家賃を払うよりは住宅を取得したほうが負担が少ない今、17年度は100パーセント利子補給制度に移行しています。尼崎市の住宅課題の中で、利便性を生かし、居住ニーズの多様性に対応する必要があると書かれていますが、ここにコーポラティブ住宅だけでなく、タウンハウスやテラスハウスなどの連続建物、いわゆる長屋方式の住居を考えてみるとか、2世代、3世代が同居できるマルチジェネレーション住宅を検討するとか、言葉だけの多様化ではなくて、中身のある施策の多様化についてもっと考えるべきと考えます。

 まちづくりを語るなら、本市でやらなければならないことは、まず人口の安定化を図ることです。第2次基本計画には、本市の目安となる人口、指標人口を48万人としています。しかし、その可能性は、現在ゼロに等しいほどです。市長をはじめ市幹部は、このことに強い危機感を持つべきと思います。人口流出の原因は、教育問題、住宅問題、都市の印象などを含め、さまざまなことが考えられますが、これからの尼崎は、人口の定着のために本市独自の住宅政策を進めるべきと考えます。他都市に先駆けて、同じ悩みや問題を持つ都市の模範となるような住宅施策を、複数世代が同居するマルチジェネレーション住宅の推進に求めるべきと思います。現在、人口が減っているが、尼崎では世帯は増えているという現象が起こっています。結婚しても同居できない住宅事情により、よくて市内のほかのところへ転居するか、若しくは市外に転居するケースが多いのではないでしょうか。行政は民間の投資力を活用、誘導できる立場にあるわけですから、もっと積極的に民間の活力を生かせるような政策をとるべきです。多世帯住宅には多くの利点があります。教育面では、祖父母や両親などがそれぞれの立場から家庭での教育を行えること、少子化対策面では、祖父母の存在で子どもを産み育てやすい環境ができること、住宅取得に関しては、親子ローン、3世代ローンなどの利用により、世代間で負担を分け合えること、介護面では、介護の担い手が多くなり、家族の負担が軽減できることなどが挙げられます。

 これからの日本の少子高齢化社会における問題点を解決できる糸口になると考えますが、市長の御所見をお聞かせください。

 産業、雇用について質疑いたします。

 総務省が発表した1月の完全失業率は、全国で4.5パーセントと、前月比横ばいとなりました。兵庫県は5.7パーセントで、0.8ポイント改善されたものの、雇用情勢は依然厳しさが続いております。

 ニートの問題及びものづくりについてお伺いします。

 ニート、Not in Employment,Education or Training、教育、雇用、職業訓練のいずれをも受けていない人を意味しますが、これは増加をしており、今、社会的な問題となっています。2003年に全国で52万人に達し、前年より4万人増え、深刻さが増しております。一口にニートと言っても、その形態にはさまざまあります。中卒、高校中退者に多い享楽・非行型、人間関係をうまく結ぶことができずにニートとなる引きこもり型、高卒や大卒で一度は就職しても、早々に退職してしまい、次の職探しをちゅうちょしている、あるいは学校は出たものの、自分に合った仕事とは何かに悩み、就職に踏み切ることができないモラトリアム型、こういったものがあります。あくまでも本人自身に起因する理由によるニートの発生が多く、ただ単なる求職数の減少だけでニートが増えているわけではないので、行政のできることにも限界があると思われますが、今なんらかの手を打っていかなければ、大きな問題となってくることは間違いありません。

 本市にあっては、16年度より、若年就業支援事業、別名ヤングキャリアサポート事業を行い、市内のハローワーク、商工会議所、工業会、経営者協会、ポリテクセンター、県民局、そして教育委員会も加わって、若年就業支援協議会をつくり、若年の雇用問題について協議し、職業意識の向上を図るセミナーなどを展開しています。この協議会の中で、各界から、早い時期から就労感を醸成することの重要性が指摘されましたが、このたび、17年度新規事業として始める高校生を対象としたジュニアインターンシップ事業は、早ければ高校を卒業して社会に出る生徒もいる中で、現実の就労感を持たせる意味では意義あることだと思います。しっかりと取り組んでいただきたいと思います。

 いずれにしても、行政がこのニート問題に真剣に取り組んでいるということをもっと広く知らせていくことが大事です。そうすることが、本人ばかりでなく、ニートを抱える家族にとっても安心につながり、仕事探しハローワークにお任せというのでは、ニートの問題は何も解決しません。

 そういった意味から、提案も含めてお伺いいたします。

 いついつ就職相談会が開かれますなど、単発的な市報での広報だけではなく、特集版として、ハローワークをはじめとした相談窓口の一覧や、神戸にあるジョブカフェや各機関で行われる相談会やセミナーなどの開催計画を網羅したパンフレットを作成するなど、家族からの相談に対応するとともに、ニート本人自らが行動を起こすきっかけとなるしくみをつくる必要があると思います。市長の見解をお聞かせください。

 次に、ものづくり支援についてお尋ねします。

 名古屋を中心とする中部地方の経済が好調です。愛知万博、中部国際空港の開港の影響と考えがちですが、主力は、トヨタを中心とするものづくりが景気をけん引しているようです。今、社会的にものづくりが再評価されています。言うまでもなく、尼崎市はものづくりを長年にわたってたいせつにしてきた中小零細企業が集積するまちであり、ものづくりに透徹した職人の方々がおおぜいいるまちであります。一方で、現今の厳しい経済状況を受け、倒産する中小企業、後継者がおらず、やむなく廃業する零細企業が増えているのも事実であり、たいへん憂えることであります。しかし、尼崎市の再生は、このものづくりの発展を抜きにしては語れません。松下電器プラズマ工場進出という本市産業の一部に好材料があるものの、今こそ本市の企業のものづくりのよさを伸ばしていく取組が必要です。

 17年度の事業は、どちらかというと新たな企業の立地を促進するものが多いわけですが、併せて既存企業の育成にも力を注いでいただきたいと思います。

 そこで、提案も含めてお伺いします。

 自社でできない、より高度な素材と自社の製品を掛け合わせることにより、日本、ひいては世界に誇れるような高度な製品が生み出されている例があります。どちらかというと、中小零細企業の方は、ものをつくることにおいては一流であっても、それを売り込んだり販路を開拓するということにおいては、あまり得手にされていないように思います。

 そこで、そういった企業間をつなぎ合わせるコーディネート事業のようなしくみをつくり上げて、ものづくり技術の新たな展開の可能性を追求していくことが必要ではないでしょうか。そして、それが市内中小零細企業の方々に勇気と希望を与えることになると思います。現在本市では、産業情報データバンク事業として年間60万円の予算をつけ、企業に調査した内容をインターネットで公開はしていますが、それのみにとどまっており、その後の追跡調査もされておらず、効果が出ているのかどうかも判然としません。もっと力を入れて、コーディネーターを使うなどして、企業と企業を結びつけるなど、実効性ある取組が必要だと思いますが、見解をお聞かせください。

 福祉医療制度の見直しについて質疑します。

 施政方針の中で、まちづくりの基本方向として、まず少子高齢社会に備えた安心づくりに取り組んでいく必要があるとあります。これからの時代、市民の皆様が幸せに暮らせる第一条件は健康であると挙げておられます。それでは、その思いがどれだけ予算に反映されているかがたいせつではないでしょうか。思いの強さは、必ず形ある数字となってあらわれるものです。健康で元気に暮らしたい。そのためには、それを支える行政の支援体制も確固たるものでなければなりません。しかし、今回の福祉医療制度の見直しについては、多くの市民の方が不安を抱き、福祉医療の助成を頼りにぎりぎりで生活をされている方に強い衝撃を与えるものです。1月15日の市報あまがさきにおいて、皆さんの意見をお寄せくださいとして、パブリックコメントを実施しています。福祉医療制度の見直し時期については、平成17年度7月から実施する予定です。今後は皆さんの意見を参考に、平成17年度予算案へ反映させますとあり、2月15日号の市報では、パブリックコメントの結果を載せております。市民の方からの意見を見てみますと、負担が増えれば受診を控えるため、症状が重くなり、医療費がより増えることになる。県の意向はどうあれ、市の独自性が失われてはいけないという意見に対して、コメントは、福祉医療制度は、障害者、高齢者、母子・父子家庭の人、乳幼児などが少しでも安心して医療を受けられる制度です。しかし、急速な高齢化などの厳しい社会経済情勢により、今回の見直しを行いますとあります。また別の意見として、障害者医療について一部負担金が導入されれば、生活が苦しくなり、困る。現行制度を維持してほしいという意見に対しては、今回の見直しでは、障害者に限らず、福祉医療制度全般に一部負担金を導入するものです。一部負担金については、1か月の限度額や低所得者に対して一定の対策が講じられ、負担可能な範囲と考えることから、県に合わせて見直しを行いますとあります。そして、意見を検討しましたが、変更は行わず、素案のとおりとします。今後、平成17年度予算案などとして市議会に提案しますとコメントされていることには驚きました。予算に皆さんの意見を反映させますと言っておきながら、市民の皆さんからの意見に対して、全く変更は行われていないのです。何のために市民の皆さんからパブリックコメントを求めたのか、理解に苦しむところです。

 今回の福祉医療制度の見直しに対しては、初めに実施ありきとして、改革改善取組案に追加したように思えてなりません。

 そこでお伺いします。

 市長は常々、事業の計画段階から市民の方の意見を取り入れて進めると言われますが、今回に限らず、パブリックコメントの意見を取り入れた事例にあまり接しておりません。今回の福祉医療制度の見直しにおいては、どのように市民の方の意見を反映されたのか、まずお伺いいたします。

 まして、今回の福祉医療制度の見直しは、多くの市民に負担をお願いしなくてはなりません。現在本市の人口は46万1,700人ほどです。そのうち福祉医療制度の見直しに係る対象者は5万2,756人で、約9人に1人の方が今回の見直しで影響を受けることになります。見直しによって、老人医療、心身障害者(児)医療、乳幼児医療、母子家庭等、医療費の助成を受けていた市民の方の負担増は、17年度ベースで2億3,000万円、平年ベースでは3億5,000万円にもなります。今回の県行革に当たって、本市は独自の施策として、乳幼児医療の3歳未満児への無料化などは堅持するとしていますが、老人医療、心身障害者医療、母子家庭等の福祉医療を受けていた方には大きな負担がかかります。また、県行革の中の福祉医療制度の見直しに対して、審議会からも、昨年の10月には、早期に精神障害者を他の障害者と同様、心身障害者(児)医療費助成制度の対象とするよう、県に対して意見書を出しました。今回の見直しでは、新たに精神障害者福祉手帳1級所持者が助成の対象になり、これで十分とは言えませんが、精神障害を抱える方にとっては大きな前進です。

 昨年の12月にも、現行の福祉医療制度を今後とも継続されるよう意見書を出しており、議会としてもなんとか現行の制度を継続すべきとの声を上げております。しかし、これまでの経過を見ますと、大きな見直しにもかかわらず、県に対しての本市としての訴えが弱いように思えます。市長が言うまでもなく、だれもが生涯健康で安心して元気に暮らしていきたいと願っています。しかし、そう願いながらも、現実には、本市の9人に1人もの市民が福祉医療の助成を受けているのです。いくら財政が厳しくとも、県の見直しがなければ福祉医療の助成をこれまでどおり行っていたはずです。市民の方、特に老人、障害者、母子家庭の方などは、これまでに市民福祉金の廃止、市バスの無料券の廃止や年齢の引上げ等、本市が独自で行ってきた福祉施策の切捨てに大きな不満を持っています。

 赤字予算を組んでいたときでさえ、県の行革に反対し、福祉医療制度の助成を行ってきた経過を踏まえ、今回の県行革への追随方針に対して、市長のきたんのない考えをお伺いいたします。

 介護予防について質疑します。

 介護保険制度がスタートして5年になります。高齢者の自己決定権を尊重した施策が推進されたことや、民間活力の導入により、要援護高齢者のサービス供給量が増加したことなど評価される反面、介護保険料が予想以上に増加しており、このままでいけば介護保険制度の維持が可能か懸念されるところです。本格的な高齢社会となり、政府は、介護予防サービスの充実に向け、介護保険制度改革関連法案を閣議決定したところです。介護予防は、寝たきりの期間をできる限り短くすること、要介護状態の重度化防止で要介護度の軽減を図ることを目標としています。身体機能の改善する可能性の大小にかかわらず、高齢者の心身の状態、生活背景、価値観などの理解、また、高齢者のそれぞれの生活様式を重視し、よりよい生活への方向性の提案、そして、未来に向けて安心できるような心理的サポートの重要性が求められるところです。高齢者であれば、元気で長寿を全うしたいと、だれもが抱く願望であります。

 このようなことから、介護予防に高齢者に対する筋力の維持あるいは筋力アップなどのトレーニングを導入し、その効果が川崎市をはじめとして全国各地から報告され始めました。高知市では、米国国立老化研究所の高齢者のための運動の手引を参考にし、市独自のいきいき百歳体操を開発し、ビデオを作製、市内各地の託老所などで実施して、現在、小学校区に1か所を増やしていくことを目標として、更なる普及を図っていく方針を明らかにしています。

 一般的に、聴視機能や言語機能の改善は容易ではないが、歩行は改善しやすいと言われています。介護保険料負担の上昇をできる限り抑制することは、被介護者本人と自治体双方にとって望ましいことです。給付の効率化を図る観点から、介護サービスの中に予防の視点を明確に位置づけ、要介護者の減少を目指していく観点からも、筋力トレーニングを広く市内に普及啓発をすると同時に、身近な地域の中でこうしたことができる施設として、小学校の空き教室、余裕教室を利用するなどのことが考えられます。また、地域に数多くあるデイサービスセンターも予防重視型に転換していくべきと考えます。

 そこでお尋ねします。

 介護予防に効果のある筋力トレーニングを地域に密着した形で導入していくことについての考えをお聞かせください。

 最後に、地域防災力についての質疑です。

 今年は国連創設60周年、日本の戦後60周年の節目を迎え、そして、阪神・淡路大震災からまる10年が過ぎました。1月17日、天皇皇后両陛下をお迎えし、兵庫県などによる阪神・淡路大震災10周年追悼式典の席上、井戸知事が式辞の中で、大震災の経験と教訓を世界の人たちと共有し、生かしながら、21世紀の日本を先導する安全安心な兵庫づくりに全力を挙げると決意を述べていました。神戸市では、1月18日から、世界190以上の国と地域が参加して、第2回国連防災世界会議が開催されました。防災会議で採択された兵庫宣言に、災害被害軽減に向け、地域防災力を強化すると明記されました。

 日本は大災害を何度も乗り越えてきた経験からも、日本こそ防災分野での国際協力を推進するとともに、世界と次世代へ1.17の教訓を伝えていく責務があると思います。市長の率直なお考えをお聞かせください。

 日本は世界大規模地震発生の2割を占めると言われています。日本の地震研究は大きく進んでいますが、宿命的な地震列島に住む以上、地震などいつ、どこで、どんな災害に遭遇するか分かりません。特に昨年は、過去最多の10回に及ぶ台風上陸や豪雨による河川のはん濫、新潟中越地震により、災害対策があらためて問い直された1年でありました。本市は、安全対策として、過去の災害の教訓と経験に基づき、特集版市報あまがさき、き・ら・りを全世帯に配布しました。また、安心・安全多言語生活リーフレットを各関係に配布し、地域住民の自主防災意識を高めようと推進しております。私は、配布されたき・ら・りを知らない人が多数おられることに驚きました。また、高齢者、障害者の方からは、見にくい、分かりづらい等の声をよく耳にします。市の責務は、防災教育を施し、市民の生命と財産を守らなければなりません。このようなハザードマップ、災害予測図などを通して、私たちの住む地域にどんな災害の危険があるのか、更に、避難所、避難経路は安心なのか等を確認するなどの備えを市民に周知徹底することがたいせつです。そのうえで重要なことは、防災の基本を確認し、日常の備えを怠らないことであります。

 市長が言われる地域の安全安心の確保を得るために、各地域、町会、自治会ごとに、き・ら・りを教材として住民とともに防災教育を実施することにより、安全安心のまちづくりが実現することを期待します。お考えをお聞かせください。

 次に、兵庫宣言が採択され、行動枠組みには、災害の未然防止に基づいた防災文化を個人から国際社会のすべてのレベルで促進するとして、防災文化の育成の重要性が強調されました。気象庁は、現在、地震が発生したら、およそ3分を目標に津波警報、津波注意報を発表しています。しかしながら、過去にも津波予報が発表される前に津波が押し寄せたケースもあります。江戸時代の安政南海地震では、紀州藩廣村、現在の和歌山県広川町の庄屋、浜口梧陵が、海岸にいる村民を津波の被害から守るため、山上で収穫したばかりの稲の束に火をつけて避難誘導した実話、稲むらの火は、今でも語り継がれているほど有名であります。古くから津波の被害を受けてきた岩手県三陸地方は、家の山側の戸には内かぎをかけるなという言い伝えが残っていて、常に避難できるように準備を怠らなかったと言われています。昔は、災害に対する行動パターンが各地域で自然に形成されていましたが、戦後都市化が進むにつれ、行政の防災対応能力が向上するとともに、住民の間には行政に任せておけばいいという意識が広まり、災害文化が衰退していったと聞いています。こうした心構えを地域に根づかせることが、被害の軽減に大きくつながっていくと考えます。

 阪神・淡路大震災のとき、生き埋めになった人の多くが同じ地域に住む被災者に救出されたことからも分かるように、大災害時に行政のできることは限られています。地震の活動期に入り、大災害のリスクが増している今こそ、地域住民、住民組織による災害文化の再構築への取組が求められています。お考えをお聞かせください。

 最後に、強い地域性を持つ自然災害への対応は、基本的に各自の住む地域で行わなければなりません。その地域の災害対応能力がどれほどあるかが、災害の拡大に直接影響することになります。本市の地域防災力の向上に当たっては、地域住民による個人で行う自助、地域や共同体の共助、そして国や自治体による公助という三つのパートを総合的に高めることが必要だと思いますが、市長の見解をお伺いします。

 昨年、庁内に防災対策課を設置し、災害に強い安全なまちづくりに積極的に取り組んでおられますことに、一定の評価をします。施政方針の中で、市長は、災害時により速く正確に情報を伝達するための体制や手段について検討を行って参りますと述べています。そのためには、災害発生時の初動体制の強化に努め、正確な情報を伝える組織体制を早急に確立しなければなりません。災害などの非常時においては、防災のプロの指導力が極めて重要です。被災地の状況は刻々と変化します。その状況を正確に把握し、二次災害などを起こさないように、時宜を逃さず手を打っていかなければなりません。要するに、非常時には現実を直視し、冷静な判断と迅速な対応が求められます。

 そのためには、防災のプロ、すなわち危機管理監を創設し、警察、消防等と連携し、市民の生命、生活、生存を守るため、危機管理システムの整備を行わなければならないと思いますが、お考えをお聞きします。

 以上でございます。

 さきほど環境問題で市長の強い思いを吐露していただきました。そのようにまた回答をお願いしたいと思います。

 17年度の施政方針、今議会の議案を通して感じることは、財政再建、行政の体質改善、自治基盤の確立にそれなりに行政は取り組んでいる努力は認めます。しかしながら、政策の理念とか一貫性、整合性などの観点から見ると、大きな問題を含んでおります。市長や三役の退職金においては、なぜ今このように整合のとれない条例を提出するのか、理解に苦しんだところです。市の職員の市内居住者に月3,000円の住宅手当を支給することには、施策の有効性の面で理解しかねるものがあります。支所、条例の廃止については、今後の地域コミュニティの展開面で大きな問題を含むと考えております。JR尼崎の緑遊新都心計画、県行革に対応する福祉医療制度の見直し、支所、出張所、保健センターの統廃合などについて、これだけ市民が関心を持ち、かつ重要な案件にもかかわらず、市長は施政方針の中で述べられていないように思います。そういった理解できないこともあります。

 このような議案については、今後の予算委員会や総括質疑で議論を深めていきたいと思います。

 以上で私のすべての質疑は終わりました。

 長時間の御静聴ありがとうございました。(拍手)



○議長(新本三男君) 答弁を求めます。

 白井市長。

   (白井 文さん 登壇)



◎市長(白井文さん) それでは、畠山議員の第2問目の御質疑に対しまして順次お答え申し上げます。

 まず、住宅政策に関して、多様な居住ニーズに対する住まいづくりについてのお尋ねでございます。

 中堅ファミリー層の多様な居住ニーズへの取組といたしましては、これまで、特定優良賃貸住宅の供給促進やファミリー世帯住宅支援事業を実施してきております。平成13年に策定いたしました住宅マスタープランにおきまして、こうした取組に加え、民間活力の活用によってコーポラティブ住宅や定期借地権付住宅あるいはスケルトン住宅といった新しいタイプの住宅供給を促進することとしております。そのため、ホームページなどを活用し、財団法人兵庫県住宅建築総合センターによるアドバイザー派遣、住宅金融公庫の建設資金融資制度など、幅広い情報提供を行っているところでございます。

 尼崎市内においては、コーポラティブ住宅はおおむね180戸程度が建設されるとともに、定期借地権付住宅につきましても建設戸数が着実に増加しているものと認識いたしており、今後ともこれら支援策に係る情報提供に努めて参ります。

 次に、マルチジェネレーション住宅の推進についてでございます。

 今日の核家族化の進展の中で、いわゆる多世代住宅には、議員御指摘のとおり、子育てや家庭教育、在宅介護などの面におきまして効用がございますことから、住宅金融公庫の融資制度の活用などによる多世代住宅の建設が増加しつつあると認識いたしております。しかしながら、多世代住宅は、敷地面積、住宅規模において一定以上の大きさが必要となり、それに伴って建設費も高くなるといった面もございます。したがいまして、今後の多世代住宅の需要動向や民間住宅建設の状況把握に努め、有効な民間誘導策の在り方など、幅広い角度から引き続き検討して参りたいと考えております。

 次に、いわゆるニートの問題についてのお尋ねでございます。

 若年失業者やフリーターの問題につきましては、ハローワークをはじめ、経済団体や関係機関による若年就業支援協議会を設置し、その中での協議を踏まえながら、若年者就職支援セミナーなどを実施しているところでございます。いわゆるニートの問題につきましては、雇用対策のみでは限界があり、社会へ再出発させるための支援など、広く社会問題として捕え、国とも連携して対応していく必要があると考えております。今後、御提案のございましたパンフレットの作成をはじめ、国の施策の有効活用を図りながら、ニートを含めた若年の雇用問題について、市として何ができるかを協議会の中で検討し、対応して参りたいと考えております。

 次に、ものづくり支援に関してのお尋ねでございます。

 中小企業が新技術、新製品開発に取り組むうえで、企業をはじめ大学や研究機関等との連携が必要であり、その橋渡しの役割は非常に重要であると考えております。このため、ものづくり支援センターに民間の研究者であった専門家等を配置し、企業間や大学、研究機関等とのマッチングを図るなど、適切なコーディネート活動に努めているところでございます。ものづくり支援センターのこうした取組は、国から4年間連続でコーディネート機関としての認定を受けており、製品開発など具体的な実績も上がっております。今後は、新技術、新製品開発だけでなく、販路開拓など、マーケティング支援も含めた支援機能の充実に取り組んでいきたいと考えております。

 次に、福祉医療制度の見直しについてのお尋ねでございます。

 まず、市民の皆様の意見の反映についてでございます。

 私は、市政の推進に当たりましては、市民の御意見をお聴きするため、車座集会やパブリックコメント制度等を実施して参りました。今回の見直しに当たって実施いたしましたパブリックコメントでは、19人の方から20件の御意見をいただきました。内容としては、精神障害者制度の新設や本市独自の3歳未満児の無料化の継続につきましては一定の評価をいただいておりますが、一部負担金の導入、変更につきましては、反対の御意見がございました。これまでから、福祉医療制度の重要性は十分に認識しているところでございますが、御存じのように、この制度は県と市の両方の負担で制度を維持し、更に、市単独負担で制度の補完を行っているところでございまして、現在の厳しい財政状況の下で、今後も増大する対象者に本市独自で対応していくことは非常に困難であることから、一定の自己負担をお願いすることはやむをえないと判断をしたところでございます。

 次に、福祉医療制度を堅持すべきとのお尋ねについてでございます。

 当初、平成15年11月に、県の福祉医療制度の改革案が示されて以降、私といたしましては、市民への影響や市単独で現行の助成制度を維持することは、現在の財政状況の中では困難であることから、知事や副知事に対して、現行制度の維持を直接申し入れてきたところでございます。更に、昨年10月には、県に対して意見書の提出もしてきたところでございます。また、市議会におかれましても、同様の趣旨で、現行制度の維持について意見書を提出されたところでございます。こうした中で、県は、前回案の一部見直しを行い、昨年12月、精神障害者制度の新設や一定の低所得者対策等を講じるといった新たな案を示されました。これを受け、本市としましては、対象者への影響や県の見直し分を肩代わりすることへの財政負担など、総合的に検討を行った結果、将来にわたり福祉医療制度を維持していくためには、所得制限の緩和や3歳未満児の無料化など本市の独自性を残しつつも、一定の見直しを行っていく必要があると判断したところでございます。市民の皆様には御負担をおかけすることになりますが、御理解をいただきたいと考えております。

 次に、介護予防についてのお尋ねでございます。

 高齢者が生涯を健康で暮らすことは、幸せにつながるだけでなく、増え続ける介護や医療負担の抑制にも効果があります。特に予防面に着目した取組として、現在保健センターでは、のびやか体操教室で体育指導員や理学療法士により、筋力を強化する体操を行っております。また、地域の福祉会館や老人福祉センターに出向いて行っている老人健康教室の中でも、保健師によるストレッチや筋力強化などの体操を実施しているところでございます。17年度には、これら健康教室を充実し、転倒骨折予防教室として、6保健センター及び各地域で、医師、保健師による健康診断や生活指導を行うとともに、介護予防のために体育指導員が理学療法士によるストレッチ体操に加え、大腰筋を鍛える筋力トレーニングを実施していくこととしております。

 また、時間や場所に制約されることなく、気軽に適度な運動を継続して行える取組といたしましては、いきいき100万歩運動を引き続き実施して参ります。

 なお、現在、国においては、介護保険制度の見直し作業が進められており、介護予防のメニューの一つとして、筋力向上トレーニングなど新しいサービスが盛り込まれる予定となっております。こうしたことから、平成17年度の高齢者保健福祉計画、介護保険事業計画の見直し作業の中で、既存事業との調整等を含め、検討を行って参りたいと考えております。

 次に、地域防災力についてのお尋ねでございます。

 まず、防災分野での国際協力の推進などについてでございます。

 我が国は、地理的条件からも、常に自然災害と隣り合わせにあり、これまで多くの災害を経験し、克服に努めて参りました。とりわけ阪神・淡路大震災の際には、海外からの支援も得て、比較的短期間のうちに復旧を遂げることができました。そうした意味から、我が国が防災分野で国際協力を推進する立場にあることを認識いたしており、これまで自然災害により蓄積された知識、経験や阪神淡路大震災で得た教訓につきまして、これを国内外、次世代に発信していく責務があるものと考えております。

 次に、地域住民の方々との協働による防災学習の実施についてのお尋ねでございます。

 地域の安全安心の確保を図るためには、地域住民や事業者の防災に関する意識の高まりが必要でございます。そうしたことから、本年、災害時における避難対策や日ごろの備えの必要性と防災マップを市報あまがさきの特集号として発行し、全戸配布いたしたところでございます。配布後、災害時の対策等についての問い合わせも多くあり、出前講座や企業研修の場で説明を求められる機会も増えております。今後ともあらゆる機会を通じ、地域住民とともに防災教育を実施し、安全安心のまちづくりを進めて参りたいと考えております。

 次に、災害文化の再構築への取組についてでございます。

 阪神・淡路大震災以降、本市におきましては、地域防災計画の充実や災害情報システムの導入のほか、今年度、防災組織の一元化を図るなど、防災力は年々向上してきているものと考えております。しかしながら、大災害の発生時には、火災や建物の倒壊、ライフラインの寸断など、多くの被害が発生することにより、行政や防災関係機関だけでは十分に対応できないことが考えられます。そうした中、災害を減らし、地域防災力の向上を図るために、一人ひとりが取り組む自助、地域やボランティアなどで助け合う共助、そして行政による公助の連携が何よりも重要であると考えており、今後ともコミュニティの醸成を図り、災害に強いまちづくりに積極的に取り組んで参りたいと考えております。

 次に、地域防災力の向上方策、危機管理システムの整備に関してのお尋ねでございます。

 災害など非常時におきまして、初動体制の整備と市民への迅速かつ的確な情報伝達システムの確立は、災害の未然防止や減災を図るうえで何よりも重要でございます。そういったことから、今年度、防災事務の一元化を図り、組織的に対応するため、防災対策課を設置したところでございます。今後、組織体制の検証を行い、更なる危機管理システムの整備に向け、引き続き検討して参りたいと考えております。

 以上で畠山議員の代表質疑に対しての答弁を終わらせていただきます。



○議長(新本三男君) 畠山郁朗君の質疑は終わりました。

 この際、休憩いたします。

                      (午前11時51分 休憩)

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                      (午後1時 再開)



○副議長(北村保子さん) 休憩前に引き続き会議を開きます。

 代表質疑を続行いたします。

 発言を許します。

 蔵本八十八さん。

   (蔵本八十八君 登壇)



◆30番(蔵本八十八君) 新政会の蔵本です。

 第19回の尼崎市議会定例会、平成17年度の予算議会において、我が会派から代表で質疑をさせていただきます。たいへん光栄に思っているところでございます。さきほど畠山議員は、一番手で光栄だということがございましたけれども、私は、二番手で非常にやりにくいなという思いでいっぱいでございます。

 代表質疑でありますので、できるだけ広く大きな視点から行いたいと思っておりますが、なにぶん2回目のことでございますので、まだまだ不慣れでございます。午前中の公明党の畠山議員の代表質疑とかなりの部分で重複するところがあると存じますが、その点はお許しを願いたいと思っております。

 本日の代表質疑に当たり、私の過去の一般質問を読み返してみますと、こんなことを書いておりました。歴史と伝統ある尼崎市議会議員の一員に加えていただき、当時は48万、尼崎市民が夢と希望と生きがいの持てるまちづくりを推進していかなければならないという強い使命感を持っていたのです。また、次のようにも言っております。砂漠を旅する者にとって、しゃく熱の太陽の下で見い出す泉は生きる喜びであり、ひとときの憩いであり、明日への活力である。また、荒涼とした原野にき然と咲き誇る一輪の花は、旅人の心に潤いと大きな励ましを与えてくれるものです、と発言しております。今も私の考え、思いはいっさい変わっておりません。

 そこで、今、白井市長の施政方針を聞き、あらためてこれらの感を強く持ったのであります。白井市長におかれましては、砂漠の泉のごとく、また、原野に咲く一輪の花のような思いを持って、誠意ある御答弁をお願いいたします。

 また、先輩、同僚議員におかれましては、しばらくの間御静聴いただきますよう、併せてお願いを申し上げます。

 さて、白井市長が提案された平成17年度の予算案をはじめ、関連いたします重要諸案件についてただして参るわけでありますが、これまでの白井市政の歩み、また、市長御自身の思いがどのように反映されているかを根本的な視点で捕え、会派内で行っております論議の内容を交え、質疑を行って参ります。

 まずは、ビジョン、まちづくり構想についてであります。

 本年も年が変わり、2か月が経過いたしました。市長はじめ当局の皆さんには、例年のこととはいえ、この時期は、新年の諸行事に加え、予算議会への提案に臨むに当たっての予算編成作業の大詰めの時期でもあります。時間的にも精神的にもたいへん御苦労され、おまとめになったものと受け止めております。

 さて、本年平成17年は、新しい世紀に突入して5年目であります。いろんな意味で節目の年と言われております。お正月からの新聞報道にも、2005年は節目の年、第二次世界大戦終戦から60年、戦後復興を目的にした55年体制から50年、戦後処理の象徴、日韓条約から40年、戦後経済の頂点、プラザ合意から20年、更には、物のもろさを実感させられた阪神・淡路大震災、またオウム事件から10年。こういった関連記事が数多く紙上に掲載されておりました。まさに大きな節目の年で、今、社会全体でこれらの流れをどう振り返ったらよいのか、そのうえに立って、どのような時代をつくり上げるべきなのか、真剣に考えていく時であると示唆したものと言うことができると思います。

 我が尼崎市政はどうあるべきか。まずは、言うところのビジョン論であります。

 その方向性を示すものは、何度も指摘されて参りましたように、行政の責任者である白井市長自らの責任と役割であると思います。しかし、市長が就任されて以来、この議場でも何度もずっと論議し、指摘されてきましたように、残念ながら市長のまちづくりビジョンはいまだ見えて参りません。何々のまちとか、何々の都市というように一口でまちの姿を言い表すのは昔のことで、そんな表現はしないと言われつつ、尼崎は五目飯のようなまちと表現して物議を醸したり、また一方では、希望と活力みなぎるまちづくりを進めると言っておられ、それが市長のまちづくりのイメージ、ビジョンかと思えば、逆に、ビジョンは市民とともに考えていくなどと言われ、正直、我々には何が何だか分からないのであります。

 先日元気よく読まれた平成17年度の施政方針の中でも、任期の折り返し点を迎えた今、あらためて私の考えているまちづくりの方向性について申し上げたいと述べられたのでありました。白井市長のビジョンが示されるものかと思い、じっくり聞いておりましたが、少子高齢化社会に備えた安心づくりに取り組んでいく必要がある。この辺はさきほどの畠山議員の質疑と思い切り重複いたしますが、まちづくりは人づくりからといった内容が述べられただけで、午前中の畠山議員の質疑に対して市長は、こうした四つのテーマが私のビジョンですと答弁しておられましたが、私に言わせれば、けっきょくはビジョンを示さず、今行政が抱えている課題への取組方向、つまり手段を示されたにしかすぎませんでした。そして最後に、非常に失礼な言い方かもしれませんが、施政方針の“ゆめ”、“YUME”、“夢”。いかにも我々質問者に、釣り人がまきえに食いついてくれればいいなという思いで言われたような気がいたしております。多くの熱い夢が尼崎の将来に続く道を切り開き、未来へつなぐまちづくりへの道標、すなわち道しるべになってほしいと、市民の方々に対しては夢を持ってほしいと言われているようですが、市長御自身が尼崎市をこのようなまちにしたいというビジョン、市長の言葉を借りれば、市長御自身のまちづくりに対する夢がどのようなものなのか、最後まで分かりませんでした。こうした思いを抱いたのは、なにも私一人ではないと思っております。

 我が会派には、市長のビジョン、つまり自ら尼崎のまちをどのようにしたいのかが鮮明に見えてこないのであります。冒頭申し上げましたように、大きな節目の年に当たる本年、私自身、これまでの歴史を振り返り、どのような時代をつくり上げるかを考える重要な年と認識しておりますが、そうした考えを踏まえたうえで、市長として、ビジョンと言えばまた話が分かりにくくなりますので、端的に申しまして、尼崎のまちをどのようなまちにしたいと考えておられるのでしょうか。我々が理解できるように、あらためてお答えいただきたいと思います。

 白井市長には、就任以来、任期4年間の折り返し点を過ぎられたわけであります。この間、多くの行事への出席要請もあり、連日ハードスケジュールの中にあって、無難にこなしてこられたと思います。そうしたことに加え、内部事務の整理点検や行政改革の推進など、御苦労がおありであったと存じます。この点については一定のねぎらいを申し上げたいと思います。しかし、我が新政会は、政治的信条の違いもあり、常に是々非々の立場にあるわけです。これから来年度の予算審議を行っていくに当たり、厳しいことも申し上げますが、そうした立場から質疑を行わざるをえないのであります。

 それでは、さきほど言いました市長の任期前半の取組を踏まえ、お伺いして参ります。

 まず、議会との関係であります。

 白井市長としての予算案を編成し、議会へ提案するのは、今回が3度目であります。しかし、これまでの2回の予算案とも、議会の過半数を超える判断により修正が加えられております。市民の代表機関である議会と意見を異にした結果ということになりますが、それをどう受け止め、また、今回、平成17年度予算編成に当たっては、どのように意を用いて行ってこられたのか。でき上がった予算案に対する自分の評価をしていただきたいと思います。

 また、公約についても併せてお聞きしておきます。

 市長がさきの市長選挙に臨まれるに当たって市民に対して述べてこられたこと、また、就任に当たって明らかにされたこと、つまり、市長の公約でありますが、51項目あるようですが、これまでどの程度成し遂げられたのか、また、新年度予算案にどう反映されたのかをお聞きいたします。

 また、そうした市長の取組に対し、自らどう評価されるのか、具体的にお聞かせいただきたいと思います。

 市長の選挙公約をすべて記憶しているわけではありませんが、私には、総じて細かな具体的な事業の羅列に映るのであります。しかし、一つ将来のまちづくりについての公約、それは、まちづくりのグランドデザインと言うべき総合基本計画についての考えを掲げられております。皆さんも既に御承知のとおり、市長は、総合基本計画を見直し、中断すべき計画は決意を持って中断すると主張しておられました。

 まず、そのうち後段の事業中断でありますが、現在もそうした思いに変わりはありませんか。また、これまでの2年間において、自らの取組、行政執行についての評価はいかがなものでしょうか。

 更に、決意を持って何を中断されたのでしょうか。私には、先延ばしにされた事業は多く見られますが、中断された事業は思い浮かばないのであります。あれば具体的にお示しいただきたいと思います。

 また、見直しについては、昨年の予算議会での総括質疑で、私の大先輩で、残念にも亡くなられた安田勝議員の基本構想、基本計画をどうするかとの質疑に対し、基本構想は2025年を目標年次とする超長期の構想であり、議会の議決を経て今日まで継続して、この構想の下でまちづくりが続けられてきたこと、また、総合基本計画はまちづくりの総合的な指針であり、最上位の計画として重要であることから、幅広い検討と慎重な取組が必要であるため、一定の点検と検討を行ったうえで見直しに向けての判断を示す必要があると答弁しておられます。我が新政会といたしましては、そうした答弁では十分理解できず、市政推進者としての責任などから、計画行政に対する市長の考え方をまず明確に示すべきであるとの考えを持っておりました。たしか安田議員もそのようなことを述べられたのではないでしょうか。

 それから1年が経過いたしました。市長が議会で答弁された以上、1年間精力的に点検作業に取り組んでこられたことと思いますが、我々議会にはその結果すら示されておりません。どのような点検結果であり、市長の言われた見直しに向けての判断はいかに相なっているのでしょうか。お答え願います。

 さて、白井市長は、就任以来、国の小泉政権もそうでありますが、世の中全体の流れに呼応するかのごとく、尼崎市を変えようを一つのキャッチフレーズに、さまざまな分野でユニークなアイデアを取り入れながら、一生懸命取り組んでこられました。とかく慣習になってしまっていること、悪習のようなものは、確かに思い切って断ち切らねばなりませんし、行政の体質も変えなければならないところも多く散見できます。変化、変革、見直しを進めること自体、私どももなんら異論はなく、むしろ歓迎し、推進すべきことも多いと思います。しかしながら、残念なことに、白井市長が進められる見直しは、とにかく変えようというキャッチフレーズだけが先行し、歴史的背景など脈々と受け継がれてきたことが全く考慮されていないと言っても過言ではありません。昨年の予算議会以来大きな問題となっている支所廃止は、その最たるものであります。また、今回提案されている関連議案に対する我が会派の判断はまだこれからということでありますが、一言申し上げたいのは、全般的に、市長には物事や制度を見直すに当たっては、その歴史的な背景や制度が生まれた経過などを十分踏まえて進めておられるのだろうかということであります。

 私は、愚者は経験から学び、賢者は歴史から学ぶという言葉をよく使います。本席での一般質問でも幾度か申し上げましたので、もしかしたら市長の脳裏に残っているかもしれません。市長には、今後、新しいことを進めるに当たっても、見直しを行うに当たっても、その周囲に存在する歴史を十分踏まえた取組を行っていただきたいと思います。

 そうしたことを十分踏まえずに行うと、何度も申しますが、支所廃止などのように、極めて大きな反対運動、論議が展開されることになってしまうのであります。このことは、今後の総括質疑でも、各会派、また我が会派からもいろんな質疑が出てこようかと思いますので、私自身、そこにゆだねる気持ちで、本日のところは指摘、要望にとどめておきます。

 次に、平成17年度の予算の内容についてお伺いして参ります。

 平成17年度予算は、一定の努力をされたことと思いますが、なんとか収支均衡のとれた予算案を編成されました。2年連続、雑入に見かけだけの歳入を取り込んだ、いわゆる赤字予算を組まれたこともあり、今年度は、形式上それが解消でき、市長御自身も、ある意味ほっと胸をなで下ろしておられることと推察いたします。従来から議会の一部では、いや、一部の市民の間でも、なにもかも無理を承知でむちゃをしてまで自主再建を目指さなくてもうんぬん、むしろ財政再建団体に落ち、国や県の力を借りて改善をしたほうが早いのではないかうんぬんという意見に対して、強気の姿勢を崩さず、自主再建を目指された市長でありますので、私自身は一定の評価を惜しまないものであります。しかしながら、とはいうものの、私にはそのしくみ、つまり、どうにもならないと言っておきながら、なぜ一転して赤字解消されるのか、経過がほんとうのところよく分からなくなってきているのです。

 具体的な事例を挙げ、指摘をするならば、昨年の秋に示された平成17年度の見込みにおいては、88億円の収支不足でありましたが、予算編成時、つまり、三、四か月経過すれば、それがゼロになる。こんなことがありうるのかと、単純にそんな思いに陥ってしまいました。当局から、大まかには、収入で不動産の売払いや市税収入などで78億円の増、支出では定数削減や投資的事業費の抑制などで10億円の削減を図ることができた結果という説明を受けておりますし、確かに数字上帳じりは合います。しかし、私には、なぜ一挙にそんなとてつもない数字が解決されるのか、数字のマジックにはまったとしか言いようがない思いであります。三、四か月で一挙に税収入が伸びることも考えられず、目をむくような効果のある行革が進んだとも考えられません。行き着くところは、財政当局が単純に各年度経費を積み上げ、歳入歳出を差し引いた偶然の結果であるとか、逆の意味で違った見方をすれば、10月時点の数値が信ぴょう性に欠けるものであったとしか思えないのであります。

 このことは、日々数字とにらめっこしておられる財政当局に対して失礼があればお許しをいただきたいのでありますが、しかし、あえてお尋ねします。なぜこのように一挙に改善される結果になったのか。具体的な取組をされたのであれば、それを含めて私に分かるように御説明願いたいと思います。

 次に、これまでの市長就任後の財政運営についてであります。

 さきほども申し上げましたように、2年連続いわゆる赤字予算を計上されました。しかし、結果は、決算を見れば、幸運にも両年度とも予期せぬ地方交付税や臨時財政対策債の大幅な増加などにより、黒字に転換したものになっております。中でも、2年連続の赤字ということで、昨年の3月議会においては、その是非論をめぐって大きな論議を呼んだ平成16年度の予算に至っては、単に収支改善を図れただけではなく、当局の説明によりますと、更に余剰ができ、土地開発基金において土地の買戻しも行っておられます。その結果、土地開発基金の差損の解消だけにとどまらず、将来的な課題でもある競輪訴訟対策の資金確保までもできたということで、結果的には大いにけっこうなことだと思います。ただ、一方で、こうした予算、当初予算では赤字となるため、市民生活に直結する事業を見直し、将来の都市基盤をつくる投資的事業は圧縮する。しかし、決算を打てば黒字に転換。このようなオオカミ少年的な財政運営を繰り返すことによって、私は、財政運営に対する危機意識を市民に対しても職員に対しても失わせる結果になってしまうのではないかと危ぐいたしております。事実、一、二年前までは、職員から、このまま推移すれば赤字再建団体になってしまうという言葉をよく耳にいたしましたが、最近では、そうした言葉があまり聞こえなくなってしまったように思います。逆に職員の危機意識は薄らいで、そして、このような危機意識になってしまうのではないでしょうか。

 そこで市長にお伺いいたします。

 市長就任2年間の財政運営を御自身どう評価しておられますか。また、私が申し上げた職員の危機意識についてどう受け止められておるのか、お聞かせいただきたいと思います。

 次に、平成17年度予算からの新たな取組として、枠配分予算があります。当局の説明をお聞きすると、市税をはじめとする一般財源が減少する中で、限られた経営資源の一部を各局に枠として配分し、枠の中で各局の判断と責任の下に事務事業を再構築し、効果的な事業を実施することを目的とした予算編成方式とのことであり、平成17年度は、経常経費のうち施設維持管理事業費、その他経常経費の95パーセントを枠配分額とし、その結果、4億2,200万円の行革効果額が出たとのことであります。確かに従来の方式では、各局も自主的にある事業を廃止、縮小したとしても、その分予算を削減されるだけで、何のメリットもないため、我が会派が常に指摘していますような、既に役目を終えた数多くの事業や効果の上がらないと思われる事業がいつまでも残り、その結果、市民にとってほんとうに必要な事業であっても、なかなか認められないという状態にあったと思われます。また、各局は、自分たちのしたい事業又は現在の予算を守ることに力を注ぎ、あとは企画財政局の査定を待つという受け身の姿勢であるため、総じて財政状況に対する危機意識は薄くなりがちだと思われます。そうしたことからも、枠配分方式を導入することは、各局自らの権限と責任で予算を編成する必要が出てくるため、自主性と自立性が確保されると同時に、各局自らが予算を編成するので、事業コストに対する意識も向上するものと思われますので、私自身、一定の評価もしております。しかし、平成17年度予算を見る限り、枠配分方式を導入したことによって、実施方法や数量等を見直したものや、業務などの仕様を見直したものなどは見られるのですが、再構築された目新しい事業が見当たりません。これでは、ただ財政難を乗り切るためだけに昨年度の対象経費を下回る枠配分額を設定したのではないかと思ってしまいます。市長としてのリーダーシップはどこで反映されるのか、何を優先されるのか、分かりにくいのであります。

 そこでお伺いします。

 具体的にどのような事業が廃止され、また、新規立案されたのでしょうか。また、平成17年度予算から枠配分予算を導入され、その効果をどのように評価されているのでしょうか。お聞かせいただきたいと思います。

 次に、平成17年度の予算の具体的内容について、順次ただして参ります。

 さきほど申し上げましたように、一般会計において一定の苦心の下に収支のバランスが取れた予算となっております。しかしながら、当局も明らかにされていますように、基金の取崩しで24億円、市債の充当率のかさ上げや新たな退職手当債の発行で36億円、外郭団体に対する建設償還金の繰延べが11億円、不動産の売払収入で30億円と、ざっと97億円の緊急的な財源対策がとられたのであります。しかしながら、私に言わせれば、近視眼的な一時的な措置であります。いわば負債の先送り措置ばかりと言えるものであります。こうした苦肉の措置のうち、市債についてでありますが、我が会派は、とにかく一般財源が不足する対策として、たいへん言い得て妙な表現でありますが、財政当局がよく言われるすきま債の発行や、国の措置とはいえ、交付税の肩代わり的な臨時財政対策債の多額の発行を行った財政運営は、一時的には効果があっても、当然、将来の市民負担の増を招くだけに、強く指摘をし、警鐘を打ち鳴らしてきたところであります。当局の説明では、市債残高は、ここ数年の投資的経費の抑制などにより、増加傾向から横ばい傾向に推移するとのことでありますが、しかしながら、今や土地開発公社の健全化計画を図るだけと言っても過言でない公共用地先行取得事業会計においては、この健全化計画に基づく多額の市債発行により、一般会計から先行会計への繰出しが今後見込まれるようであります。こうした経緯も含めると、確実に今後の財政運営を圧迫する結果となることは明々白々であります。

 ところが、今回、それらに加えて、例年にない措置として、退職手当債なるものを発行すると打ち出されました。私自身、こうした起債発行によって財源を補う姿勢は改めるべきだと思いますが、市長はいかがお考えなのでしょうか。単に背に腹は代えられないというお気持ちなのでしょうか。また、こうした一連の起債の発行に当たっては、償還のめどを持っての措置なのでしょうか。御答弁いただきたいと思います。

 また、私の素朴な疑問にお答えいただきたいと思います。

 一般的に、投資的事業に充当される起債なら、例えば21世紀の森づくりや、あるいは道路拡幅事業のような事業は、後年の市民、私たちの子や孫の代にわたるまでその効果が及ぶものでありますので、まさに起債発行の目的である世代間の負担の公平性に沿うものであり、なんの異論もありません。むしろ歓迎すべきであります。しかしながら、今市役所を去ろうとする人の退職金は、後の世代に利益が及ばないのは言うまでもありませんし、なぜその負担を後世の市民が負担しなければならないのでしょうか。また、それは妥当な措置でしょうか。分かりやすくお答えください。

 また、この問題と関連してお尋ねします。

 私が議員になったころ、先輩議員から退職手当債の発行のことを教えていただいたのですが、そのとき、この起債の発行は国もなかなか許可してくれず、後に許可になっても、必要書類の作成に職員が音を上げてしまうほどたいへんだということをお聞きいたしました。今回申請に当たり、国との折衝経過など、どのような経過を踏んで予算計上に踏み切られたのか、お答えください。

 次に、不動産の売払いについてであります。

 5年間の経営再建プログラムに計上された歳入の柱は、なんといっても不動産の売払収入であります。経営再建プログラムにおける5年間の改革改善等の取組総額は752億円計上されておりますが、不動産売払収入は、そのうち143億円、19パーセントも計上されていることが如実に物語っております。また、平成16年度も大きな話題を呼んだ御園公園用地をはじめ、多くの土地が売り出されております。決算見込みにおいては13億円にもなっております。確かに不必要なものは売却対象にしていくことは理解できますし、公共用地を民有地にすることによって固定資産税が増えることも理解できます。しかし、当局の姿勢はなんでも売ってしまえという姿勢と市民に映り、非難を受けてもいたしかたない面もあると思います。言葉を換えれば、まさに親から譲り受けた財産を食いつぶす道楽息子ではありませんか。

 我が新政会の主張は、財政再建に当たっては、公共施設の跡地売却をいちばんの目的にすべきでないということであります。市長は、我が会派のこうした考えをどう思われますか。お考えをお願いいたします。

 平成17年度においても、不動産売払収入として、明倫中学校用地21億1,600万円、武庫西保育所用地1億5,000万円、築地地区宅地分譲用地1億9,400万円など、総額28億6,000万円が計上されております。これは、一般財源総額の約1.6パーセントに当たるものであります。しかも、売り払う土地は、今年度も明倫中学校用地がその大半を占めており、また、現在の学校規模適正化計画、いわゆる小中学校の統廃合計画からいたしますと、今後とも学校用地が多く売却されることが予想されます。

 市長は、選挙の公約で、学校用地の売払いについては、少子化のために学校を統廃合しなければならないのはいたしかたないとしても、その減った学校を不動産として売り払うのは納得ができないという表現で、極めて否定的な見解を示しておられたことと思います。こうした現実の財政運営に照らして、現在の心境はいかがなものでしょうか。ただ、今年度の土地売却は、当初より大幅な収入増があったことは十分承知しておりますが、売れるからよいというのものではないと思います。そのことを申し上げたうえでお答えいただきたいと思います。

 次に、三位一体改革による本市への影響についてお伺いいたします。

 平成17年度当初予算への影響は、当局の説明によれば、平成16年度実施分、そして平成17年度実施分の国庫補助負担金の一般財源化による影響額と平成17年度の所得譲与税を単純に差し引きした場合、若干の収支不足となりますが、制度としては、その差は地方交付税で調整されますので、影響はないとのことであります。しかしながら、国における平成17年度の国庫補助負担金の改革額は1兆7,600億円に対して、明らかになっている税源移譲に結びつく国庫補助負担金の改革は1兆1,200億円で、残り6,400億円については、どの補助金等から持ってくるのか、今後決めなければならない状況にあります。国庫補助負担金のスリム化や交付金化の影響につきましては、いまだその内容が明らかにされないということであります。言い換えれば、平成17年度に先送りされたものが多く含まれており、本市財政にどのような影響を及ぼすか、いまだ不透明な状況にあるというわけであり、新年度以降における財政運営上の大きな課題であると言えるのであります。さきの9月議会において、三位一体改革により、国庫補助負担金のスリム化により財源がなくなって困るのであれば、補助金が削減された分の税源移譲や地方交付税などの財源保障を言う前提として、まず削減された補助金の対象となる事務事業について、自治体自らが廃止、縮小すべきかどうかを考えるべきであり、更に言うならば、真に必要な施策、事業を選択し、自主財源でそれを補うことができるような財政運営をすべきであり、そうした体質改善に努めるべきであるといった私なりの考えをお示ししました。こうした私の考えを受けてかどうか分かりませんが、今回示された経営再建プログラムに、三位一体改革の動向と今後の地方財政制度の在り方を見据えた中で、財政の健全化に向けた検討を進めていくといった内容の記載がなされてあります。

 そこで確認をしておきたいのですが、地方財政制度の在り方を見据えた中でという抽象的で、逆に大胆な表現で書かれていますが、主体的にどのような取り扱いを検討されようとしているのでしょうか。この問題につきましては、計画どおりに改革改善を推進したとしても、最終年度では収支均衡は図られるものの、なお構造面での課題は解消しきれないため、更なる改革改善を進める必要があると思っておりますだけに、具体的スケジュールを併せてお示しいただきたいと思います。

 地方自治体への権限移譲や税源移譲が進んでいく今、適切な自治体経営ができなかった場合はほんとうに財政再建団体に転落する可能性が強いだけに、自立した自治体経営を運営してほしいという気持ちから質疑を行っておりますので、分かりやすく明快な御答弁をお願いいたします。

 財政問題の最後に、各費目間の構成比についてお聞きいたします。

 一般会計の予算規模は、前年度に比べ0.4パーセントの減の1,802億5,000万円であり、ほぼ横ばいと言えるでしょう。中身を見て参りますと、特徴的なものとして民生費が3.2パーセントの増、公債費が3パーセント増加、一方、衛生費が3.8パーセントの減、そして土木費が5.8パーセントと、大きく減しております。その要因は、予算概要にも丁寧に書かれ、また、会派の予算勉強会などでも財政当局から詳しく説明を受け、理解しております。

 このことを違った角度から分析し、一口で申し上げますと、平成17年度の一般会計の姿は、借金の返済金である公債費は増といいましても、このうちNTT無利子貸付及び借換えに係る公債費を除くと、4億4,100万円の減となりますので、けっきょくは生活保護扶助費を中心とした民生費が大幅に増加しているのであります。そのため、クリーンリサイクルタウン整備事業の完成などに伴う衛生費の減だけでも対応しきれずに、投資的事業は、その多くを占める土木費を更に減額したということになってしまうのではないでしょうか。一面偏った結果論から見た判断かもしれませんので、このことについては質疑はいたしません。しかし、私が申し上げたいのは、将来のまちづくりの基盤となる投資的事業が圧縮された残念な結果であるということであります。今日の財政状況から、道路、公園整備、スポーツ施設の整備、学校の改修などの事業が多く先送りされた結果となっております。

 市長は、こうした投資的事業の今後の取組方、展望をどのようにお持ちなのでしょうか。今までは実施計画が作成されていましたので、こうした事業についても、どのように進められていくのかがある程度明確にされていたのですが、このような財政状況なので、実施計画は策定しないとのことでありますので、私には見えてこないのであります。投資的事業の今後の取組姿勢についてお聞かせいただきたいと思います。

 1問目の最後に、組織、機構についてお尋ねいたします。

 昨年は、市長が掲げておられる変化というキャッチフレーズに基づき、市役所の改革に取り組まれた白井市長らしく、旧の土木局と都市局を統合した都市整備局を設けられるなど、思い切った機構改革を行われました。なにも統合することだけが組織編成の目的ではありませんが、できるだけ簡素で効率的なものでなければなりませんし、その点については我が会派も同じ意見であります。その意味から、再建期間中であり、私自身、効率化を求めて昨年と同程度で事務分掌条例の改正、機構改革を行うのではないかと、ある意味期待しておりました。関連議案については既に議決されていますので、あらためて多くは申しませんが、あまりにも中身のない改正であったように思います。賛否、功罪は別にして、昨年土木局と都市局を統合されたのなら、同じような考えで、例えば市民局と産業経済局を統合するとか、あるいは懸案である下水道事業を、いわゆる地方公営企業法を全部適用し、下水道部を水道局と統合するとか、ユニークで効果がありそうな見直しがあったと思われます。

 さきほども申し上げましたように、平成17年度分については既に議論が終わっておりますが、もう一歩先を見て、市長は、尼崎市の組織、機構をどうしたいと思われているのか、また、どんな姿が今日の厳しい時代にふさわしいとお考えなのでしょうか。お考えをお持ちであればお聞かせいただきたいと思います。

 以上で1問目を終わります。

 答弁に当たっては、極力市長自らの言葉で、きたんなくお答えいただきますよう、誠意を持ってよろしくお願い申し上げます。(拍手)



○副議長(北村保子さん) 答弁を求めます。

 白井市長。

   (白井 文さん 登壇)



◎市長(白井文さん) それでは、蔵本議員の代表質疑に対しまして、順次お答え申し上げます。

 まず、まちづくりに対する私のビジョンについてのお尋ねでございます。

 現在、私があえて申し上げるまでもなく、尼崎の状況はたいへん厳しいものがあり、財政再建を図りつつ、少子高齢社会に備え、また、社会保障制度の改革、三位一体の改革などの外的要因にもこたえていかなければならないという状況にございます。ともすれば、そういうイメージをすると、非常に暗く、先細りをするイメージがございますけれども、決して私はそうではないと思っております。多様な住民の皆様がそれぞれの立場でまちづくりにかかわり、自分たちのまちは自分たちでよくしようという活動を続け、そして、それぞれに自分たちの思いを実現しようと思ってがんばっている姿というのは非常にすばらしいものがあって、そういうともに支え合うような社会をつくり上げていきたいという私なりの夢は、今までも再三再四申し上げて参りました。そして、いつも互い違いになるといいましょうか、ビジョンに対しての捕え方がそれぞれ皆様によって違いまして、私の思うビジョンと、もしかしたら蔵本議員の考えていらっしゃるビジョンとが合わないのかもしれません。いつもビジョン論で合わないんですけれども、私は、さきほど申し上げましたように、それぞれが自分たちの夢を実現するような社会を築いていくこと、そのためには、当然のことながら財政再建を実施し、また、それぞれのまちを自分たちでつくっていくというような活動を支援していくようなことというのを続けていくことだと思っております。

 昨年度、議会から、まず市長自身のビジョンを明らかにすべきとの御指摘を受けまして、私なりに、さきほど来申し上げておりますような社会をつくっていくために、今後尼崎市が取り組んでいくべきことについて四つのテーマを設定し、整理したうえで、施政方針においてビジョンに代わるまちづくりの基本方向として述べさせていただいたところでございます。

 しかしながら、さきほど来申し上げておりますように、ビジョンというものの捕え方が人によって違うのかなということで、たいへん残念ながら御理解いただけない状況にあるというふうに考えております。

 次に、平成17年度予算編成に当たっての私の考え、予算案に対する評価についてのお尋ねでございます。

 昨年の6月議会の一般質問でもお答えしておりますが、私は、当初予算案の編成に当たり、本市が赤字再建団体へ転落するといった事態をなんとしても阻止し、再建期間中の収支均衡を目指して、議会の皆様から御理解がいただけるよう、最大限の努力をいたしたつもりでございました。しかし、2年連続となる当初予算案の修正となったところでございます。当然のことながら、修正の際にいただいた御意見を受け止め、その後の取組を検討したところでございます。こうしたことから、平成17年度の予算編成に当たりましては、公共施設の再配置などの市民生活に影響が大きい課題につきまして、十分な協議が必要との考えから、行財政改革調査特別委員会の設置をお願いし、御協議いただいたところでございます。また、市民意見の把握につきましても、アンケート調査の実施など、できる限り努めて参ったところでございます。

 次に、予算案に対する評価でございますが、引き続き財政再建を最優先させる中で、地域の安全安心の確保など重点的に取り組む施策について、その内容を精査し、限られた財源を有効な施策に振り向け、また、公共施設の再配置などの取組に関しましても、特別委員会の御意見、御提案をいただきながら編成いたしました。私といたしましては、すべての市民ニーズにこたえることはできませんでしたが、現在の諸条件の中での精いっぱいの思いを込めた予算案として編成したものでございます。

 次に、私の公約の達成状況についてのお尋ねでございます。

 私が市長選挙の際に選挙広報やホームページ等で市民の皆様にお示しいたしました公約につきましては、さまざまな内容の項目がございますことから、一概に達成率ということでは申し上げられませんが、51項目のうち、その大半につきまして取組を進めているところでございます。したがいまして、平成17年度予算におきましても、継続的な取組として一定の予算を計上しております。公約につきましては、在任期間中にその実現に向け努力する責務があると考えており、引き続きその実現に向け努力して参ります。

 次に、基本構想、総合基本計画に係る御質問でございます。

 私は、時代の移り変わりや取り巻く状況の変化によって、当初は効果を見込んで開始した事業であっても、想定した効果が期待できないことも予想され、その場合には、過去の経緯や経過にとらわれず、事業の中断や見直しも必要であると申し上げて参りましたが、その思いは今も変わっておりません。就任後、投資的事業につきましても、事業計画の見直しや事業量の調整などを実施いたしましたが、今年度、全庁的に第2次基本計画の中間時点の点検を行ったところでございます。その結果、各部門の基本方針、施策の展開方向等の内容については、現在でもおおむね妥当であり、施策については、財政状況、社会状況等により進ちょくを遅らせた事業があるものの、おおむね記載された方向に沿った事業が展開されている状況が確認されました。したがいまして、基本計画の改訂は行わず、今後も引き続き基本計画の示す方向性で市政を運営していくものと判断をいたしました。

 併せて基本構想の点検を行いましたが、行ってみたいまち、住んでみたいまち、住み続けたいまちの三つの視点は現在も必要な視点でありますが、基本構想は、平成3年に策定、13年を経過しており、策定当時より深刻化を増してきた少子高齢化、まちの安全に対する不安の増大、地方分権の進展など、新たな状況の変化が出てきております。文化、産業、環境、生活及び人づくりの五つの部門の将来像につきましては、全体的にはおおむね妥当でありますが、時代背景の中で幾つかの課題もありました。また、都市空間の構築につきましては、軌道系交通システムなどの広域交通機能の強化や北部の広域的交通拠点の整備など、近年、具体的な進ちょくがないものが見受けられました。これらの課題も含めまして、最終の整理を現在実施しており、まとまりしだい議会にもお示しする予定にいたしておりますが、以上のように、基本構想につきましては、次期基本計画策定の際に再度検討すべきであると考えております。

 次に、平成17年度予算についてのお尋ねでございます。

 まず、昨年の秋から三、四か月の間で収支均衡が図られた理由はといった御質問でございます。

 平成16年10月時点での平成17年度の見込みとして、88億円の収支不足が挙がっておりましたが、この88億円の収支不足額は、改革改善の取組や特段の財源対策を講じなかった場合の不足額を試算したものでございます。この収支不足額につきましては、プログラムに計上する改革改善項目の実施のほか、基金の取崩し、市債の活用などの財源対策を講じることで収支均衡を図ることといたしております。平成17年度の予算編成に当たりまして、具体的には、職員定数の削減による人件費の抑制のほか、明倫中学校の跡地売却や枠配分予算編成手法の導入などによる改革改善額30億円を、更には基金の取崩し、市債充当率のかさ上げなどの市債発行、外郭団体に対する建設償還金補助金の繰延べなど、62億円の財源対策を行うことで、収支均衡の予算を編成することができたものでございます。

 次に、就任2年間の財政運営に対する評価及び職員の危機意識についてのお尋ねでございます。

 赤字予算編成となりました平成15年度につきましては、決算では黒字となり、平成16年度につきましても、収支均衡が確保できる見込みでございます。こうした赤字解消の要因は、地方交付税や市税あるいは不動産売払収入の増加など、主に外的要因の変化によるものでございました。御指摘のとおり、こうした結果のみを捕えると、本市財政が抱えている厳しい状況に対する認識が薄らぐ危ぐもございますが、赤字が解消したものの、本市の財政運営の実態は、不動産の売払いや外郭団体に対する建設償還金補助金の繰延べなど、特段の財源対策を講じている状況でございます。こうした本市財政の厳しい現状につきましては、今後とも市民の皆様に対して説明責任を果たすべく努力するとともに、現状認識の甘さから、危機意識や改善意欲の低下を来さないよう、職員に対しましても正確な認識を徹底して参ります。

 次に、枠配分予算編成方式の評価などについてでございます。

 枠配分予算編成方式の導入は、歳入の減少や歳出の増加が続く中で、あらかじめ予算規模の増大を防ぐ目的に加え、所管局の判断で既存事業を含めた事務事業の見直しや重点化を図ることにより、限られた予算の中で新たな行政課題へ対応することなどを目指したものでございます。各所管局における取組では、実施方法や数量等を見直したものや業務の仕様を見直したもののほか、過去の実績ベースで見直したものなど、さまざまな視点での見直しが含まれており、この結果、改善目標額を達成し、更には、ねん出した財源を一部新規・拡充事業にも活用が図られたところでございます。具体的な新規事業につきましては、地域の子育て支援情報の収集発信活動に対して支援を行うあまがさきキッズサポーターズ支援事業や、NHK大河ドラマに合わせて源義経や源平合戦に関する資料を集めた展示会を開催する歴史資料公開活用事業、子どもの健やかな成長に重要な意味を持つ読書活動を推進する子ども読書活動推進計画策定事業、児童虐待の発見や早期予防を促進する尼崎市児童虐待防止連絡会議運営事業でございます。しかしながら、改革改善項目の追加となるような見直しは限られたものであり、いま一度枠配分予算編成の在り方などについて検証し、議論して参る必要があると考えております。

 次に、市債発行による財政運営についてでございます。

 退職手当債につきましては、勧奨退職を実施することによりまして人件費を減少させ、財政健全化に資する場合、一時的に生じる退職手当の財政需要に対して認められるものでございます。こうした中、本市におきましては、団塊の世代の退職が19年度以降毎年度200人を超えることから、希望退職の実施によりまして退職者を前倒しし、平準化を図るとともに、新陳代謝を促進しようとするものであり、このことは、将来にわたっても効果を生むものでございます。併せて退職手当債を有効に活用することによりまして、財政再建の平準をも図ろうとするものでございます。

 いずれにいたしましても、退職手当債を含め、市債の発行に当たりましては、今後の公債費の推移を十分留意する中で適切に監理して参りたいと考えております。

 次に、退職手当債発行の妥当性などについての御質問でございます。

 本来のあるべき財政運営といたしましては、団塊の世代の退職金における集中的な退職手当の支払いを見据え、基金として一定の積み立てを行うなど、過去においてなんらかの備えが必要であったと考えております。しかしながら、現状は、財政調整基金さえほぼ底をつく状況にあります。こうした中、さきほどもお答えいたしましたとおり、認められた起債制度の中でその活用を有効に図ることによりまして、財政負担の平準化を行おうとするものでございます。

 次に、退職手当債の国、県への折衝状況につきましてでありますが、これまでから県と協議を重ね、国に発行要望を働きかけてきたところでありますが、定数削減など、プログラムによる財政再建の取組が高く評価されたこともあり、発行の方向で、現在最終的な協議を進めているところでございます。

 次に、不動産の売払いについてのお尋ねでございます。

 まず、公共施設の跡地売却の考え方についてでございます。

 公共施設の見直しは、市民サービスを一定維持する中で、人件費や維持管理経費など経常経費を削減することを目的にしており、行財政の構造改善を進めるうえで欠かせない取組でございます。これら取組の結果として生じた跡地につきましては、多額の収支不足に対応するため、売却益を単年度の効果額として見込まざるをえない状況にございます。一方では、民間に売却することにより、固定資産税の増収などに寄与するものでございます。

 次に、学校用地の売払いに対する考え方についてのお尋ねでございます。

 地域の皆様に親しまれてきた貴重な財産である学校は、統合によって要らなくなったら単に売却するというのではなく、さまざまな地域の課題などを考えながら、長期的展望に立って、将来のまちづくりやその時々に応じた行政需要、また、他の公共施設の再配置用地としての活用など、幅広く、かつ有効な活用策を考えていく必要があると考えております。ですから、実際に実施しようとする学校跡地の活用につきましては、地域住民や学校関係者などから成る懇話会を設置し、さまざまな地域課題を抽出しながら、地域の活性化に寄与するためのまちづくりを議論するとともに、広く地域の意見を聴くための意見交換会も実施し、土地活用に当たっては、売却価格だけでなく、地域の活性化に寄与する開発事業を提案していくことも必要だとしたところでございます。しかし、一方で、現在の危機的な財政状況を回避するためには、地域の活性化に寄与するまちづくりを視野に、土地を処分することも選択肢の一つとして考えていかなければならないと考えております。

 次に、三位一体改革による本市への影響についてのお尋ねでございます。

 現在、経営再建プログラムに計上している改革改善をすべて実施できたとしても、最終年度になお多額の実質的な収支不足が残る状況にあり、20年度以降の展望も検討していかなければならない時期に来ております。また、三位一体改革や地方財政制度のありようなど、今後、収支見込みの前提となる外的要因が大きく変わることも想定されることから、その内容によっては、再建プログラムの見直しも必要であると考えております。したがいまして、少なくともこういった改革の方向性が一定示された段階では、その内容に応じた具体的な方策を検討していかなければならないと考えております。

 次に、投資的事業の今後の取組、展望についてのお尋ねでございます。

 財政再建を図りつつ、投資事業をあれもこれも実施するのは無理なことは、蔵本議員もよく御理解していただいているわけでございまして、投資的事業につきましては、これまでから、市民の安全安心を最優先としつつ、事業の緊急性に基づく優先性を見極め、徹底した抑制を基本として予算編成してきたところでございます。御指摘の道路、公園整備、スポーツ施設の整備、学校の改修などは、いずれもこれら施設整備や改修は重要であると認識をいたしております。しかしながら、現在の厳しい財政状況にありましては、当面、投資的事業は抑制基調で進めていかなければならないと考えております。また、施設の改修等につきましては、安全安心の観点から、事業の必要性や緊急性を十分に考慮する中で、重点的な実施をしていくことが必要であると考えております。

 次に、組織、機構についてのお尋ねでございます。

 組織、機構につきましては、時代の変化や市民ニーズを敏感に察知し、その時々の行政需要や課題に弾力的かつ迅速に対応できることが必要であり、併せて最少の経費で最大の効果を上げるよう、組織の簡素効率化に努めなければならないと考えております。

 以上でございます。



○副議長(北村保子さん) 蔵本八十八さん。

   (蔵本八十八君 登壇)



◆30番(蔵本八十八君) 御答弁をいただきまして、質疑の最終にも申し上げますけれども、答弁の物足りなさや、また追いかけての質問につきましては、この後の予算委員会分科会また総括等でただして参りたいと、かように思っております。

 ただ、一、二点だけあえて指摘をしておきますと、ビジョン問題につきましては、私とビジョンの差異があるのは当然でございます。しかし、市長としてどのようなビジョンをお持ちなのかということを問うているところでございます。方向論、また手段については、何々の目的のためにそこへ持っていくための方法であり、手段であると、私はそのように思っております。

 もう1点は、学校跡地等につきましては、これはあくまでも要望の段階になろうかと思いますけれども、私の論といたしまして、教育を論ずる際には、教育論がまずあって、財政論が後から追っかけてくるべきである。財政論があって教育論ではないということを指摘しておきたいと思うし、要望しておきたい、かように思っておるところでございます。

 桃栗三年柿八年という言葉がございますね。市長さんの答弁の中に検討という言葉がございました。桃栗三年柿八年、行政の検討五十年、そういう状況であっては困るなという思いでいっぱいでございます。

 それでは、2問目に入ります。

 1問目では、市長のビジョン、まちづくり構想、平成17年度予算についてなど、市政運営を進めるに当たっての基本的な点に絞ってお聞きいたしました。第2問目では、教育問題、産業問題についてなど、分野ごとの施策展開について、市長や教育委員会のお考えを順次ただして参りたいと思います。

 分野ごとの質問をする前に、まず、市長の政治姿勢でもある情報の開放、その中でも、議会からも再三指摘もしてきました経営推進会議の公開についてお伺いいたします。

 情報の開放については、平成15年2月の施政方針演説で述べられ、その後、市民と行政との情報の共有化の推進に向けて、政策を検討する段階における情報なども含め、行政から市民への情報提供をいっそう進めていきたいといった内容のことを本会議等の場面で述べられておりました。しかし、今年度の施政方針を聞く限り、情報の開放という言葉はいっさい聞こえてきませんでしたし、目新しい取組も見当たりませんでした。市長の言う情報開放は既に達成したと思われているのかと感じてしまいます。昨年12月に尼崎市情報公開条例を審議する際の議論で、私も総務消防委員の一人として、情報を開放していくという行政の考え方は、経営推進会議が依然公開されていないことからも、整合性が図られていないのではないか、早急に考え方を整理すべきであると、強く指摘をいたしました。こうした考えは、むろん私一人だけの考えではありません。我が会派の中でもそうした指摘は幾度も出ております。事実、経営推進会議の公開に関して、最近では昨年9月の一般質問において、我が会派の上松議員も、公開するに当たり整理すべき課題は何なのかといった質問をしましたところ、市政課題等について議会に対してなんら説明がなされていない情報が先に公開されるという問題や、協議の中で出される情報には、非公開情報や素案に至らない未成熟な情報があり、これを公開することによって、場合によってはかえって混乱を招くことも予想されるので、公開、非公開の基準などについて整理を行い、公開に向けて進めるとの公開を前提とした答弁でありました。

 そこでお伺いいたします。

 総務消防委員会において指摘をしてから、既に2か月が経過しております。また、昨年総括質疑で亡き安田議員が指摘されてから、ちょうど1年がたちます。課題整理についても、一定の整理ができていなければなりません。取組状況はどの程度進められたのでしょうか。また、いつごろをめどに経営推進会議を公開するお考えなのでしょうか。もうそろそろ公開に向けてうんぬんといった精神論的な掛け声だけではなく、公開のめどを示していただきたいと思います。

 次に、教育問題についてお伺いいたします。

 まず、昨年末から、子どもたちが凶悪な事件に巻き込まれる、非常に残忍で許すことのできない事件が度重なっております。奈良市での女児殺害事件で、日本国じゅうに悲惨さが伝わったばかりでありましたが、それに追い打ちをかける形で、先月も寝屋川市の小学校で、子どもたちには危害が及ばなかったものの、17歳の少年が教職員を刺身包丁で襲い、3人の教職員が死傷された事件が起こりました。大阪教育大学附属池田小学校児童殺傷事件の衝撃以来、安全管理について何度も見直されたはずの学校を舞台とした凶悪事件だけに、残念でしかたがありません。

 さて、今、日本社会で子どもたちを取り巻く論議で盛んなものは、今申し上げた安全安心対策に加え、子どもたちの学力低下論議であると受け止めております。安全安心対策については午前中の畠山議員からただされましたので、私は後段部分についてただして参ります。

 人材以外に資源がないと言える日本の次代を担う子どもたちや若者の力を憂い、活発な論議が展開されることは、大いに意義のあることだと思っております。その原因については、識者の間などでさまざまな角度から分析が行われております。さまざまな原因があるようですが、その一つとして取り上げることができるのは、ここ数年、ゆとり教育の名の下に進められてきた小中学校の授業時間の削減が大きいと言われております。事実、新聞報道によりますと、文部科学大臣は、ゆとり教育を柱とした現行の学習指導要領について、今年秋までに全面的に見直すよう要請されたようであります。また、文部科学大臣は、国語に力を入れる必要性を強調したうえで、ゆとりの象徴的な存在である総合的な学習の時間の適正な授業時間を検討するよう求められたようであります。

 そこでお尋ねいたします。

 文部科学大臣自らがこうしたことを指示されたことについて、教育委員会のお考えはどうでしょうか。現在の学校現場の実態を踏まえてお答えいただきたいと思います。

 次に、よく指摘されることでありますが、私は、それと匹敵して憂慮されているのが、教員の教える力、指導力の低下だと思っております。先月新聞社が実施した全国世論調査の結果でも、学校教育への不満のトップは教師の質で、平成13年の調査結果より17ポイント増の60パーセントで、最も多かったそうです。また、教育者としてふさわしくない小中学校の教師が増えてきていると感じている人は80パーセントにも及んでいるとの結果であります。尼崎市の教育にも言えるのではないでしょうか。昨年の予算特別委員会でも、我が会派から、児童生徒の学力向上、きめ細かな指導を行うには、まず教員の意識改革を図り、その質の向上や資質に欠ける教員への対応にもっと力を注ぐべきであるという意見表明を行いました。この点を検証していきたいと思います。

 教育委員会は、こうした我が会派の指摘をどう受け止め、この1年間どう取り組んできたのか。その結果はどうであったのでしょうか。

 更に、現在尼崎市の教育に携わる教職員の資質について、総合的にどう評価しておられるのか、お聞きしたいと思います。

 この問題については、保田教育長は就任されたばかりでありますので、できれば昨年の議論をお聞き及びの教育委員長からお答えいただきたいと思います。

 また、教育長には、新年度、教員の資質向上に向け、どのように取り組んでいかれるのか、併せて教育に掲げる抱負、教育長に就任されたうえでの尼崎市の教育向上に向けた熱意、言い換えれば教育長就任の所信表明を自らの言葉で率直な思いをお聞かせ願いたいと思います。

 次に、学力向上対策についてであります。

 今年度、教育委員会において学力・生活実態調査が行われ、昨年秋、私どもにもその結果を御報告いただきました。我が会派でも、この件について集中的に精査するため、勉強会を開催していただきました。結果は、各議員とも御承知のとおりでありますが、総じて申し上げれば、ほぼ調査項目全般にわたり、やっぱりか、残念だ、なんとかしなければならないという感想を持っております。

 あらためてお尋ねいたします。

 教育委員会は、この調査結果をどう分析しておられるのか、あらためてお聞きをいたします。

 現実に最も心配され、また改善を期待されているのは、保護者の皆さん、市民の皆さんだと思います。その期待にこたえるために、新年度、どのような取組を展開されるおつもりなのでしょうか。きめ細かな教育の推進という答弁でなく、我々に取組姿勢、熱意が伝わるような答弁を望んでおります。また、こうした学力低下の問題は、学校外からの声は聞こえるのですが、つまり、市民の皆さんは、将来の尼崎市の教育に対して大いに危機感を持っておりますので、尼崎市の学力を少しでもよくしてほしいといった声をよく聞きますし、教育委員会からも、学力向上策に力を入れて参りますという答弁を聞きます。しかしながら、学校現場で実際に学習指導に当たってくれている教職員からの声は、残念ながら全く聞こえて参りません。教職員の方々は、実際に授業を行っている中で、子どもたちの学力は低下しているとは感じていないのではないか。尼崎市の教育に対する危機感と責任感を喪失しているのではないかと思うのは私一人だけなのでしょうか。

 そこでお尋ねいたします。

 来年度の新規施策については、現場の教職員の方々の声を聞いて施策を構築されたのでしょうか。もし聞かれたのでしたら、教職員の方々の尼崎市の教育にかける意識、反応はどのようなものと受け止めておられるのでしょうか、お聞きいたします。

 次に、そろばん特区についてであります。

 私自身、白井市長の就任後の実績、教育委員会の最近の活動として最も評価しているのは、そろばん特区の指定を受けられたことであります。昨年は、これを記念してではありませんが、8月8日のぱちぱち、そろばんの日に、総合体育館で、そろばん日本一を決める全国大会を開催し、白井市長にも地元開催市の市長として御出席をいただきました。個人的なことですが、私も役員の一人として御礼を申し上げます。

 余談になりましたが、そろばんは学力の基本である計算力を高めるのに大きな効果を上げるだけでなく、読書と同様に集中力を非常に高める効用を持っております。昨年は、スタートの年として、早速計算科を設け、試験的な意味もあって、杭瀬小学校でその取組が開始されたのであります。私が聞く範囲においては、生徒からも保護者の皆さんからも高い評価がなされているようです。新年度においては、予算で明らかになったのは、わずか5校であります。このままだと、全校に行き渡るには、あと8年以上かかる計算になってしまいます。率直に申し上げて、取組不十分で残念な結果であります。

 昨年度の我が会派の北村議員の代表質疑におきましても、今後計算科設置校の拡大とともに、未設置校に対しましてもモデル校の取組と成果が生かせるよう努めて参りたいと考えているという答弁がなされております。どのような考えで5校に限定されたのでしょうか。今年度の杭瀬小学校での実施評価を踏まえてお答えいただきたいと思います。

 次に、産業問題についてお尋ねいたします。

 先日、ある歴史雑誌を読んでいると、興味ある記事に出くわしました。少し紹介させてください。

 江戸時代の大名は、今で言えば10割の自治を行う地方自治体の長の立場にあった。どんな財政難に陥っても、中央政府である徳川幕府は、一文の国庫補助金も地方交付税も出してはくれない。今、日本国内で進みつつある地方分権は、言葉を換えれば、地方自治体が江戸時代の藩に戻るということである。つまり、自らの行政施策を打ち出し、それを実行する財源を調達するということだ。それには、地域の産業を振興し、その努力を情報として発信することが必要である、という内容でありました。

 私は、この記事を見て、まず何よりも産業振興を図り、更に効果を上げるためには、活力みなぎる様子を都市イメージアップを図るためにも大いにPRしていくことがたいせつであると、あらためて思ったしだいであります。

 その意味から具体的事例を申し上げると、松下プラズマが本市に立地することになったことは極めて喜ばしいことであり、また、それに呼応するかのように企業立地促進条例が制定されたことは、まことに的を射たものと言わなければなりません。その昔、尼崎市が再建団体に陥ったころ、同様な条例が存在していたとはいえ、今回あらためて白井市長の発案なのか、所管である中村助役の発案なのか、あるいは産業経済局の提案なのかは知りませんが、大きな英断としてこうした条例を制定されたことは、我々議会はもとより、産業界も大いに歓迎しているところであると思います。そしてまた、新年度において新産業新事業立地促進事業や企業立地アドバイザー事業など、企業立地化に向けた新規事業を提案されていることは、私は一定の評価をしたいと思っております。

 しかし、そうは言いましても、何かが欠けており、物足りないと思うことがあります。一つ目には、白井市長自らの行動であります。さきの9月議会で、企業誘致のために市長はどれだけの企業を訪問したのか、また、今後のトップセールスの具体的な行動計画があれば示してほしいと質問いたしましたが、抽象論で具体性のない答弁でありました。

 あれから半年が経過いたしました。その後の行動も含め、あらためて答弁を求めたいと思います。

 平成17年度には、臨海西部の中心部分の事業が終了し、今後、県や市においても、保有地の売却が課題となって参ります。そして、まだまだ市内には多くの遊休地が残っているようであります。いよいよ市長や助役のトップセールスが必要になってくることをあらためて指摘しておきたいと思います。

 そして、二つ目には、費用対効果の検証であります。当然のことながら、企業を誘致すれば自治体の仕事は終わるわけではありません。企業誘致は、地域に存在しない産業、企業などを新たに誘致し、再投資を促すなど、地域に根づいてもらうだけでなく、新たな力を導入することにより、地域産業の活力維持のために行っていくものと認識しております。つまり、企業誘致の目的は、地域産業の成長のために新たな力を取り込んで、産業を活性化することにあると思っております。そうした視点で平成17年度の新規施策を見てみますと、まだまだ弱いと言わざるをえません。新産業・新事業立地促進事業に対する施策評価委員の評価は、家賃補助のみで企業進出の動機づけとなるか疑問であり、他の優遇措置とともに考える必要があるとあり、市長御自身も、市内での操業が定着するよう、現状の課題を整理した中で、企業立地の総合的な支援策について検討していくと、自らは評価されております。総合的な支援策について今から検討するとのことでありますが、取組としては少々遅いように思われます。また、そうした取組がないまま費用対効果の測定ができるのか、私には少し疑問であります。

 そこでお伺いします。

 市長は、平成17年度の企業誘致に係る新規施策について、どのような成果、効果を求められての施策の立案なのでしょうか。お答えいただきたいと思います。

 また、今後の企業進出の基本行動は、新規進出時は企業もリスクを極小化するため、できる限り身軽で小さな組織の行動を志向しているとのことです。つまり、行政もせっかく苦労して労地した企業が撤退しないような対応策などを含めたリスク管理がきちんとできているかどうかが問われることになります。そのときになって慌てることなく、冷静な対応ができるような取組を日々行っていただくよう、本日のところ、この問題については指摘、要望しておきます。

 次に、商業の問題であります。

 さきほど、つまり、尼崎市の目指すべき方向であるものづくりについては一定の理解はできますが、商業問題については、施政方針でも全く触れられていないところであります。市長は、商業のことはどうなってもよいのですか。現実にダイエーの撤退といった新たな課題もじゃっ起され、予断を許さない商業環境に陥っていると思っております。今この時こそ、商業振興策を明確に示し、関係者に少しでも安心感を与える時ではないでしょうか。市長が力説される安心は、商業にはないのでしょうか。

 そこでお伺いします。

 市長の商業振興に対する根本的なお考えをお示しいただきたいと思います。お答えください。

 以上で私のすべての質疑を終わりますが、時間の関係で取り上げることができなかった福祉問題、保健問題、環境問題、あるいは本日市長から御答弁をいただきました内容について、更に掘り下げてただす必要のある重要諸課題については、私どもの先輩、同僚議員から、分科会審議や総括質疑を通じて市長の見解をただして参ります。

 先輩、同僚議員の皆様には、長時間御静聴賜りましてまことにありがとうございました。(拍手)



○副議長(北村保子さん) 答弁を求めます。

 白井市長。

   (白井 文さん 登壇)



◎市長(白井文さん) それでは、蔵本議員の第2問目の御質疑に対しましてお答え申し上げます。

 まず、経営推進会議の公開に向けた取組についてのお尋ねでございます。

 経営推進会議を公開することにつきましては、同会議におきまして協議を重ね、その結果、課題につきましては一定の整理はできたところでございます。今後は、公開に向けまして、要綱の整理を行ったうえで、新年度のできるだけ早い時期に公開して参りたいと考えております。

 次に、産業問題についてのお尋ねでございます。

 まず、企業誘致に向けた私の行動についてでございます。

 私自身、引き続き市内外での経済団体等の会合や講演会など、さまざまな機会を捕えて、産業活動を行ううえでの本市の優位性や企業立地促進条例など、企業誘致についての本市の積極的な姿勢を企業の皆様に訴えて参りました。加えて、市内企業の訪問に際しましては、立地促進条例を活用した本市での事業継続、事業拡大などについても積極的に働きかけを行って参りました。また、私も出席いたしましたが、1月には、尼崎商工会議所をはじめ各種経済団体、関西電力、JETRO、兵庫県などが一堂に会し、地域産業の活性化に向けて連携して企業誘致に取り組んでいくことを確認したところでございます。今後も企業立地促進条例を活用して、企業誘致に積極的に取り組んで参りたいと考えております。

 次に、平成17年度の企業立地に係る新規施策の効果についてでございます。

 昨年10月の企業立地促進条例施行後、これまでに5社の申請を認定いたしましたが、この5社で約15億円の投資額があり、34人の新規雇用が予定されております。その後、松下電器を含む3社から申請があり、年度内に審査会を行う予定でございます。

 平成17年度におきましては、こうした流れを加速させるため、産業界での豊富な経験を有する企業立地アドバイザーを活用して、企業立地情報の収集、マッチングに努めるとともに、事業所を新設、また増設しようとする事業者の資金需要に対応するため、企業立地支援資金融資制度を創設することといたしております。また、産業都市としての本市の魅力をPRするため、産業のまち「あまがさき」キャンペーン事業のいっそうの拡充を図ることとし、これら一連の取組により企業の立地を促進し、雇用の創出、税源のかん養、更には地域経済の活性化を図って参りたいと考えております。

 次に、商業問題に対する根本的な考え方についてでございます。

 今日、インターネットを利用した商品販売、沿道沿いの大型店舗の立地、更には24時間営業のコンビニエンスストアの展開などにより、小売商業における競争はますます厳しくなっております。このため、既存の商業者にとりましては、時代の流れを的確に捕え、個店の魅力を向上させるといった創意工夫が不可欠になっております。また、市といたしましても、商業集積地はコミュニティ形成の場として、更に、高齢社会の中で便利で安心して利用できる買い物空間として、魅力づくりを促進する必要があると考えております。こうしたことから、商業地区まちづくり促進事業や指導診断事業、更には小売市場や商店街の高度化支援などに取り組んでいるところであり、今後とも商業者の主体的な努力を基本に、県と連携した安全安心な商店街づくりなど、いっそう効果的な支援策を講じて参りたいと考えております。

 以上で蔵本議員の代表質疑に対します答弁を終わらせていただきます。

 他の教育に係ります問題につきましては、教育委員会から答弁いたします。

 よろしくお願いいたします。



○副議長(北村保子さん) 岡本教育委員会委員長。



◎教育委員会委員長(岡本元興君) 昨年の予算委員会での教員の資質向上への指摘をどう受け止め、どう取り組んできたか、また、教職員の資質について総合的にどう評価しているかという御質疑にお答えいたします。

 尼崎の教育にとって、教員の資質向上は欠かせない課題であると私も考えております。いつの時代においても求められる教員の資質とは、教育者としての使命感、児童生徒に対する教育的愛情、教科等に対する専門的知識や指導力、併せて広く豊かな人間性と教養であると考えております。

 平成16年度、さまざまな研修が行われ、多くの教員が参加したと聞いておりますが、その中でも、特に民間企業への派遣に参加した教員から、学校以外の職場を体験することにより、幅広い視野を持つ契機となったとの報告がございました。本市の教員の多くは、日夜子どものために努力し、子どもに慕われ、保護者から信頼されておりますが、しかしながら、その一方で、そうではない、指導力の不足する教員もいると聞いております。今後とも専門的知識や指導力の向上はもちろんのことですが、教員の意識改革に努める取組を推進していかなければならないと考えております。



○副議長(北村保子さん) 保田教育長。



◎教育長(保田薫君) 同じく、蔵本議員の教育問題に関する御質疑にお答えいたします。

 まず、学習指導要領の全面的見直しを文部科学大臣が中央教育審議会に諮問したことにつきまして、教育委員会はどう考えているか、こういう御質疑でございます。

 ゆとり教育は、急激に変化する社会に主体的に対応できる人間の育成を目指して、基礎基本の定着に加え、自ら学び、自ら考える力を重視するなど、子どもたちの生きる力を高めることを目指したものでございます。ただ、これの導入後、教科の授業時数が少なくなったことや、総合的な学習について学校間に取組の差が生じてきていることなど、いろいろな課題も出てきているところでございます。各学校におきましては、学習指導要領に基づいて教育課程を編成しておりまして、教育委員会におきましても、各教科や総合的な学習の時間などの適切な実施を指導しているところでありますけれども、今後とも国の動向を注視して参りたいと考えております。

 続きまして、新年度、教員の資質向上に向けてどのように取り組んでいくのか。併せて教育向上に向けた私の熱意を述べよということでございましたけれども、学校教育の直接の担い手であります教員の活動は、幼児、児童生徒の人格形成に大きな影響を及ぼすものでございます。このような専門職としての教員の職責にかんがみ、教育者としての使命感、人間の成長、発達についての深い理解、教科等に関する専門的知識、広く豊かな教養、生徒に対する教育的愛情、そして、これらを基盤とした実践的指導力といった能力が教員に求められていると思います。こういうものが教員の資質ではないかなと考えております。

 これからの教員には、この変化の激しい時代にありまして、子どもたちに自ら学び、自ら考える力、豊かな人間性などの生きる力を育成する教育を行うことが期待されておりまして、こういう幅広い視野を教育活動に積極的に生かすことが求められているわけでございます。そういったことを踏まえまして、多くの市民の皆様の教育への熱い期待にこたえるために、子どもとともに汗を流し、感動をともにできる教師の育成を目指して、教育委員会と学校が一体となって取り組んで参りたい、そして、信頼される学校づくりに努めていきたいと考えております。

 私の願いとしましては、こういう子どもとともに汗を流し、感動をともにできる教師、つまり、子どもと心が通い合うような、そういう教育をしてほしいということでございます。

 続きまして、学力・生活実態調査結果をどう分析しているのか、また、新年度どのような取組を展開していくのか、こういう御質疑でございます。

 今回の学力・生活実態調査の結果を見ますと、基礎学力が十分でないことや成績下位の児童生徒が多いこと、家庭学習の時間が少なくて学習習慣が十分についていない、こういうことが本市の児童生徒の実態であるというふうに受け止めております。教育委員会におきましては、特に各教科の結果については厳しく受け止めております。基礎学力と学習意欲の向上、学習習慣の形成、こういうものを図るために、今後、学校に対しまして、児童生徒の状況をよく分析し、例えば少人数学習や習熟度別学習の実施、宿題の徹底や放課後指導の充実等、学習指導面と生活指導面で早急に取り組むべき内容を具体化させているところでございます。

 また、こうした学校の取組を支援するために、指導補助員やボランティアを配置する一方、調査につきましては、今後とも連続して行いまして、施策や学校の取組の評価に活用するなど、児童生徒の学力向上にいっそうの努力を傾けていきたいと考えております。

 次に、平成17年度の施策を出すに当たり、教職員の声を反映しているのか、こういう御質疑でございます。

 今回の学力・生活実態調査結果を踏まえて、校長、教頭、教員と指導主事で構成する調査検討委員会を組織しまして、教育現場の実態を踏まえまして、学力面、生活面の課題や今後の方向について検討して参りました。検討の中で、個に応じた指導による知識、技能の定着を図ることや、特に社会と理科について指導内容や指導方法の改善を図ること、家庭と学校が連携して学習習慣の形成を図る、こういうことなどについて意見が出されまして、教育委員会におきましては、こうした意見も踏まえて施策を構築してきたところでございます。

 また、各学校は、自校のデータをもとに課題と取組内容を明らかにしてきたところでございまして、今後は教職員の共通理解の下に、より具体的な実践を進めていくよう指導して参りたいと思います。

 最後に、来年度の計算科について、どのような考えで5校に限定したのかということでございます。

 杭瀬小学校での計算科は、ほぼ1年を経過したところでありますが、そろばん技能の向上のほか、集中力や学習に対する姿勢など、児童に好ましい成果が出てきております。私も実際、つい先日、授業を1時間見せていただいたんですが、非常に感心しました。児童に好ましい、そういう成果が出てきておるわけですけれども、他の教科の学習の場面でも集中して取り組めるようになったという声が、教員からも出てきております。なお、この特区の申請時に、2年目の取組といたしましては6校を予定しておったわけですけれども、計算科実施のためには、校内の実施体制や地域の支援、保護者の理解などが必要でありますことから、平成17年度におきましては、準備の整った5校で実施することにしたものでございます。

 計算科は新たな教科でありまして、常に計画を見直し、改善を加えつつ実施しておりますけれども、平成17年度には、指導内容や指導方法など、教育計画を確立させて参ります。更に、教員研修を充実させまして、市内の各学校で取り組める体制づくりを行って参りたいと考えております。

 以上でございます。



○副議長(北村保子さん) 蔵本八十八さんの質疑は終わりました。

 この際、休憩いたします。

                      (午後2時38分 休憩)

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                      (午後3時10分 再開)



○議長(新本三男君) 休憩前に引き続き会議を開きます。

 代表を続行いたします。

 発言を許します。

 米田守之君。

   (米田守之君 登壇)



◆47番(米田守之君) 第19回尼崎市議会定例会において、市民グリーンクラブを代表し、平成17年度予算案並びに市長の施政方針につきまして代表質疑を行います。

 私は、今回の代表質疑が議員活動最後の質問になろうかと存じます。苦言を呈することもありますが、それも尼崎がよくなってほしいとの一念で申し上げていることを御理解賜り、誠意ある答弁を賜りますようお願い申し上げます。

 議員各位におかれましては、しばらくの間御静聴のほど、よろしくお願いいたします。

 昨年は、災の字で示されたように、自然の猛威が日本はおろか世界じゅうに吹き荒れ、自然の恐ろしさを痛感いたしました。あらためて危機管理の重要さを思い知り、身の回りを見直しているのであります。地球温暖化の影響が我が身に近づくのを感じつつ、環境対策のいっそうの取組を進めなければと実感しています。今年は、忘れることのできない、みぞうの阪神・淡路大震災から10年たちました。あの忌まわしい体験を後世に伝えるがための催しが各地で行われましたが、催しの大きさ、内容は各地さまざまであり、思い入れもまたさまざまでありました。本市はどうであったでしょう。物事の節目のたいせつさを忘れないようにしたいものであります。

 経済の動向につきましては、昨年、一昨年と連続して企業所得は過去最高を更新しているのでありますが、勤労者に対する分配率は、バブル期以降年々低下し続けています。その理由は、多くの企業が経営体質の改善を急ぎ、企業利益を過剰な債務の返済に使ったため、勤労者の配分に回らなかったのであります。更に、国際価格競争も激しく、人件費の抑制姿勢は根強く、正社員よりもパートや契約社員の比率を増したことが勤労者賃金を押し下げる要因となり、経済は上向きだが、勤労者賃金には反映されず、国民生活には実感がないところであります。この状態が改善されなければ、日本は消費者物価のデフレから簡単に抜け出せず、個人所得の上昇も望めず、国内経済の実質的回復はまだ時間がかかると思われます。

 本市においても、個人市民税の減少傾向と法人市民税の上昇傾向はこのような経済環境に起因していることを財政運営の立場から十分認識しておく必要があると考えます。

 一方、国における社会保障制度の見直しは、厳しい社会環境の中、いっそう不安を増幅させ、政治に対する不信感が募るばかりであります。本市においても、急速に進む少子高齢化は生産年齢人口の減少を伴うと同時に、高齢者福祉の需要拡大を進め、市税収入基盤をいっそうぜい弱化しています。先行きなお厳しい本市の財政状況において、産業振興、魅力ある学校づくり及び安全安心のまちを最重点に取り組み、その成果を高めれば、不透明な本市の行政運営に光明を見い出すことができると考えます。

 さて、白井市長も就任以来3年目を迎えられました。最初の1年は駆け足で過ぎ去り、2年目は政治の壁に直面され、政治の厳しさを知らされたと思います。行き詰まりが多いことは自分が裸になれないことだという言葉があります。対立、対決は、失うものがあっても、生まれるものはありません。今後はこの経験を生かし、より多くの声に耳を傾け、対話と信頼のたいせつさをいま一度考えていただきたいと思います。行政と議会が一体となれる体制づくりに努力され、この難局を乗り越え、市民の負託にこたえられるよう、強く願うところであります。

 17年度予算及び主要施策において、予算編成過程の精査に疑問を感じる点が多くあり、事務事業評価システムの政策評価実現が待たれるところでありますが、以下、質疑によってただして参りたいと思います。

 まず最初に、市長の政治理念についてお尋ねいたします。

 白井市長の政治理念であります「夢、アシスト、あまがさき。」の言葉の意味が、私にはいまだ理解できません。この2年間、白井市長の行政運営の実態を見ることによって言葉の意味を理解しようと努力してきましたが、いっそう分からなくなりました。市民、議会、行政の皆さんは理解しているのでしょうか。行政トップの政治理念が明確に示されなければ、市民、議会、行政の間に混乱を招くばかりであります。かつてなく行政と議会の間に混乱が生じているのも、この点に原因があるのではと考えます。

 市長は、人の数だけ夢があると言われますが、公文こども研究所の調査において、10歳から18歳までの児童生徒とその両親に、夢を持っているかと問うたところ、持っていると回答した親は67パーセント、子どもは55パーセントでありました。結果の背景には、親は厳しい現実の中で子どもに託す思い、子どもは現実を直視している、それぞれの思いのあらわれであります。人の数だけ夢があるとの市長の発想はいかに思いすぎであるか、分かっていただけると思います。また、夢の意味を理解するために、もはや辞典に頼るしかほかに方法はありません。辞典による夢の意味は、睡眠中にあたかも現実であるかのように感じる一連の観念心像、また、現実から離れた空想や楽しい考え、また心の迷い、はかないこと、頼りにならないこと、そしてもう一つは、将来実現させたいと思っている事柄であります。辞典を引いて分かったことは、「夢、アシスト、あまがさき。」の意味が分からないことが正解であったということであります。ただ一つ、意味の中に、将来実現させたいと思う事柄を夢として引用するならば、その事柄を明確に示さなければ、夢遊状態と言えましょう。

 さて、市長は、17年度施政方針のまとめの中で、“ゆめ”、“YUME”、“夢”。私は思います。多くの熱い夢が尼崎の将来に続く道を切り開き、未来へつなぐまちづくりへの道標になってくれると、と表されています。理念なきものに道標はあるのでしょうか。夢がはかないこと、頼りないことであってはなりません。ましてや、現実から離れた空想や楽しい考えであってはならないのです。理念とは、ある物事に対し、こうあるべきだという根本の考え、道標とは、道しるべと辞典に記されています。「夢、アシスト、あまがさき。」の理念と道標について、具体的に分かりやすく説明していただきたいと思います。

 次に、政策過程の取組についてお尋ねいたします。

 平成15年、最初の施政方針において、市民満足度を判断していく場合、顧客の観点と納税者の観点の両面から考え、再建プログラムを検証し、新生尼崎を目指すリバイバルプランとして一定の見直しを行ったところである。今後、この見直されたプログラムを基本として、毎年度事業の点検、再構築を行い、精度を高めつつ、一方で政策を考えていく段階から市民の皆様と情報の共有化を進め、説明責任を確実に果たしながら、意見を把握し、反映できるしくみをつくり上げ、尼崎の再生に全力を尽くして参りたいと考えております、と述べておられます。この方針を、昨年11月末から行われたパブリックコメントの実績に基づいて検証いたしますと、平成17年度再建プログラム、改革改善取組及び新規検討事業についてパブリックコメントが実施され、事業項目58件に対し、出された意見は100件、人数にして48人となっております。市民から出された100件の意見に対し、市側は、すべての意見に対し、案の変更はありませんと回答されています。

 このような状態で、意見を把握し、反映できるしくみづくりと言えるのでしょうか。市長の考えとはたいへん温度差の違う実態となっていますが、その点についての答弁を求めます。

 次に、事務事業評価システムの活用についてお尋ねいたします。

 私は、行財政改革の推進に当たっては、事業の公益性及び受益性を適正に評価し、その評価に基づいて改革改善の具体策を示し、市民、事業者、行政が共通の認識の下に取り組むべきであることを提言して参りました。その結果、未来協会において行政評価について研究がなされてきたところでありますが、その後、三重県において事務事業評価システムの導入が図られ、全国的な注目の中で、本市においても平成11年度から庁内で検討され、13年度に事務事業決算書として、事業コストに係る内容報告書が作成されました。以後、平成15年度決算で4回目の評価表が作成され、報告されてところであります。

 本市が平成13年度より導入いたしました事務事業評価システムの目的は、行政執行によって提供される市民サービスや、その成果を市民の視点から客観的指標で評価するとともに、その評価内容を情報公開し、行政として説明責任を果たし、評価に基づき改革改善を図り、最少の経費で最大の効果を上げることが目的でありました。このねらいは、従来の行政運営は、計画を立て、実行することはできても、それを検証、評価し、次の政策に生かすことができなかった行政欠如の改善方策として取り組まれたのであります。その点を認識し、有効に活用しなければ、無用の長物となりますが、本市の実態はどうでありましょうか。今回の事務事業評価表は、約1,000件の項目と約2,000ページにわたる資料であります。作成の御苦労は計り知れないのでありますが、努力が報われる成果に至っていないことは残念です。事務事業評価システムは、コスト評価と政策評価が一体的なものとして作成されなければ、評価の対比のできない評価表は、目的を達成する手段には活用できません。

 市長は、職員が仕事の価値と本質を理解し、自ら進んで課題を発掘し、処理していく力をつけていくため、事務事業評価を仕事の改善に反映いたしますと述べられていますが、事務事業評価表も満足に作成されていない状況において、どうして実行できるのでしょうか。私はたいへん疑問を感じるとともに、市長の政治姿勢についてあらためてただしたいと思います。

 まず、現在の事務事業評価表の内容について、どのように評価されているのか。また、1,000項目に近い事業評価項目を取り上げることにどのような意味があると評価されているのでしょうか。私は、意味がないものと考えます。当面は主要施策を対象として行い、事業評価項目を少なくし、コスト評価と政策評価が対比できる評価表に改めるべきであると考えますが、市長は、私の考えについてどのように評価されるのか。また、何年後を目標にコスト評価と政策評価が一体となった事務事業評価表を作成するのか。以上の項目について答弁願います。

 次に、財政構造の改善についてお尋ねいたします。

 経営再建プログラム策定当初は、平成19年度末に800億円もの収支不足が見込まれましたが、これまでの2年間の取組に加え、17年度予定している取組を加えれば、約600億円が改善され、収支不足額は約200億円まで圧縮できる見通しであると、当局の見解を示されました。ほんとうにそうだろうか。疑問の下に再建プログラムを精査いたしますと、内容の複雑さと当局の思いつきによる数字合わせの感を禁じえません。かつて計画主導型財政運営が進められていたころ、計画に対する財源裏づけにたいへん無理を講じたときがありました。その一例が、経済成長率を高く設定し、税収の伸び率を高めてつじつまを合わせたのであります。その結果、財政計画と実績対比にかい離が生じ、早期の改善を求めたにもかかわらず、その対応が遅れ、今日の状況を招く一因となりました。

 さて、現在は財政主導型行政運営が行われていますが、理念に基づいて運営されているのだろうか、まして経営再建プログラムは策定の目的に沿って進められているのだろうか、収支不足の圧縮のみに視点が置かれてはいないだろうか、疑問を感じるのであります。過去の財政計画の失敗と同様の傾向があらわれていることに警鐘を鳴らすところです。本来、改革改善項目については、効果が次年度へと引き継がれ、累計としてあらわれるものでなければなりません。人件費削減等は、累積効果としてあらわれるものですが、土地売却費等も改革改善項目に参入することは本末転倒であります。改革改善取組額約500億円のうち、学校用地等売却費120億円が含まれているのでありますが、売却用地がなくなればどうなるのか。まして最終年度19年度には、当初計画では収支均衡を担保する予定であったにもかかわらず、17年度プログラムにおいては、淡々と最終年度約200億円の累積収支不足を見込み、再建への使命感、責任感のかけらすら感じることができないのであります。計画期間半ばにしてこのような多額の誤差が生じるなら、速やかに次なる対策を講じるべきであります。経営再建プログラムが夢か幻か又は現実かは、今どのような対策を講ずるかにすべてがかけられていると考えます。

 市長は、現段階でどのような対策を講じようとされているのか、答弁を求めます。

 次に、17年度プログラムにおいては、最終年度の収支不足見込み額が約200億円との見解を示されていますが、このことは、財政再建団体への転落を意味しているものか、答弁を求めます。

 次に、経営再建プログラムには、経営再建の目標として、財政再建団体への転落阻止、収支均衡と構造改善及び協働のしくみづくり、まちの魅力の創出と蓄積、以上四つの目標が掲げられていますが、期間の中間点である本年度、その成果はどのように進んでいるのか、答弁を求めます。

 次に、平成15年、16年度は、改革改善に集中的に取り組んでいるのにもかかわらず、19年度97億6,500万円、なお収支不足が生じ、経常収支比率はいっこうに改善されず、改善努力は生かされていないのであります。これは、財政構造及び改善方策に欠落があると考えますが、市長の見解を求めます。

 次に、予算編成についてお尋ねいたします。

 市長は、3年ぶりに収支均衡予算を編成することができたと言われていますが、このことに何の意味があるのでしょうか。3年間の予算編成の在り方について調べてみましたところ、本意ではありませんが、意外な意図があることを感じました。この3年間は、多額の実質的収支不足が生じている中で、形式上の収支均衡予算を組むか、又は組まないかは、財源対策の組み方の操作で決まってきます。操作をどうするかは政治戦略ですが、昨年度も形式上の収支均衡予算は編成できる状態にあったにもかかわらず、赤字予算編成を行った意図は、経営再建プログラムの前期は改革改善項目の多い時期であり、赤字予算を示し、市民及び議会に厳しい財政状況をより理解させ、認識を深め、市民に我慢を求める政治的意図がうかがえます。今年度に至っては、3年連続の赤字予算計上は、地方財政法を理由に議会承認が得られないと判断し、財源対策を増額し、収支均衡予算を編成されたと考えます。

 そこでお尋ねいたします。

 今年度は形式上の収支均衡予算編成がなされましたが、昨年はなぜ同様の予算編成ができなかったのか、その理由について答弁願います。

 次に、三位一体改革と本市の今後の財政運営についてお尋ねいたします。

 小泉内閣の三位一体改革は、不透明の中にあっても、地方自治体財政に影響を及ぼし始めてきました。16年度予算措置においては、地方財政を直撃してきました。所得譲与税と特例交付金を合わせて6,500億円しか地方に回らなかっただけでなく、地方交付税が1兆2,000億円減額され、また、地方財政赤字を埋める臨時財政対策債も約1兆7,000億円減額されたところであります。これに対し、地方自治体は基金繰入れで16年度予算編成がなされてきたのでありますが、もはや限界の状態となりました。三位一体は経済財政諮問会議で議論されているところでありますが、総務省、財務省からそれぞれの主張が繰り返されており、一方では、地方6団体においても、今後国と地方自治体との協議機関を設けて具体的な検討を進めていくことが確認されたところであります。この三位一体改革は、今後の地方自治体の財政運営に大きな影響を及ぼすことは明らかであり、その動向を注視しなければなりません。

 そこで、現在浮上している次の問題について、本市に与える影響はどのようなことが考えられるのか、お尋ねいたします。

 生活保護費と児童扶養手当給付金の国庫負担割合を下げる案が示され、平成18年度より実施が検討されているところでありますが、生活保護世帯の多い本市において、どのような影響を与えると考えられるのか。また、地方交付税とのかかわり合いの中で、どのような取り扱いがなされようとしているのか。また、税源移譲について、平成18年度までに所得税から個人住民税への本格的な税源移譲を実施し、その際、個人住民税の税率をフラット化する方向で検討されているのでありますが、このことは本市財政における歳入額及び自主財源がどのように変わると考えておられるのか。また、所得税率の低い本市の市民階層にあって、市税の収納率が全国平均に対するかい離が交付税の算定に大きく影響し、本市の財政構造を更に悪化させるのではないかと危ぐするところでありますが、その点についてどのように分析されているのか、御答弁を求めます。

 次に、市長、助役及び収入役の退職金についてお尋ねいたします。

 この案件については、2月25日及び先日の本会議ですべて否決されたところであり、大要は決定したのでありますが、この件に関して、議会運営委員会において、運営委員の質問に対し、市長自らの考えを示すこともなく、総務消防委員会においても説明責任を果たすわけでもなく、原案が否決されたら、新聞記事によれば、高慢な態度でコメントされています。このコメントを読む限り、白井市長のリーダーとしての人格を疑うところであります。白井市長を政治姿勢をただす意味からも、あらためて取り上げて質疑をいたします。

 今回提案された退職金条例改正案は、前例のない内容が含まれており、驚きと、その対応に苦慮し、市長の常識を疑うところであります。昨年7月、市長は、尼崎市特別職報酬等懇話会を設置され、退職手当等の適正な水準等についての検討を依頼されました。それを受けて、懇話会においては、現下の厳しい社会経済情勢や尼崎の財政状況、近隣都市や類似都市の状況、更に民間のコスト感覚や市民の納税者意識にも配慮するなど、可能な限り広範な角度から慎重に議論され、当年10月に渡辺座長より提言を受けられたのであります。内容についても、市長、助役及び収入役の退職手当の額については、これまでの市長の退職手当も組み入れた、年収比率10対7対6を基準として再査定が行われ、提言額として、支給率は市長100分の60を100分の45に、助役100分の35を100分の30に、収入役100分の27を100分の24に示されました。この支給率を阪神6市、近隣2市、類似都市17市の平均と比較いたしますと、市長においては、尼崎は100分の5少なく、助役、収入役はほぼ同率であります。この結果、尼崎市長は多少低率でありますが、他市並みの支給率が提言額として示されたことは、妥当なところであると考えます。同時に、現行の支給率は高いものであり、今回改定を行うことは適切な対応であると理解いたします。しかし、今回提案されました市長、助役及び収入役の退職金改定率は、常識を外れていると考えます。問題は、懇話会の提言額を基準として、市長の良識と政治姿勢を加味した額を提出すべきであります。市長の退職金が助役収入役よりもはるかに少ない自治体は全国に例がなく、異例とも言えましょう。私たち政治にかかわる者として、物事の決め方は、他市比較によって一定の基準値を設定し、取り巻く情勢を加味し、将来を見通し、私情を加えず冷静に判断し、勇気を持って決断する。これが政治家の力量と言われています。

 市長は、今回の三役の退職手当の改定に当たり、将来のことを私情を加えずに、そして冷静に判断されたのでありましょうか。私は疑問に思います。退職金条例の改定が恒久的な考え方に基づくとするならば、もっと常識的な判断が求められるべきであります。近年、サラリーマンの賃金体系が成果配分に変わりつつあります。この体系をもとに退職金の改定理由を考えるならば、市長の職務価値は三役でいちばん低く、助役の約3分の1となります。市長の職務はそんな程度でありましょうか。改定理由が不明確なものを審議することは極めて困難であり、今回の提案内容は、議会を混乱に陥れるとともに、庁内においても不信感と亀裂を招いておることをたいへん危ぐしています。

 市長は、三役退職金改定に当たり、尼崎市の市長は助役、収入役よりも退職金が少なくなければならない理由は何なのか、理解のできる答弁を求めます。

 また、本来、三役については一本立ての提案が常識的でありましたが、今回初めて二本立てに分離して提案されました。その理由は何か、併せて答弁を願います。

 また、市長が月額に年数を加算する額に定めるならば、その額の70パーセントを助役に、60パーセントを収入役に定めるというならば、私は理解もできるのですが、なぜそのような対応をなされなかったのか、その理由について御答弁いただきたいと思います。

 次に、新聞記事のコメント内容でありますが、大阪市役所の厚遇問題でも、当事者の市職員に厚遇と思っていない人がいるように、市民感覚からずれていることを理解できない人もいると言われていますが、理解できない人とはだれを指して言われているのか。また、近く市議選もある。市民も判断材料にしてほしいとは、何をもって判断材料とするのか。また、このコメントは、白井市長の高慢な態度と受け止めるのでありますが、御自身はどのように感じておられるのか、答弁を求めます。

 次に、住居手当の加算措置についてお尋ねいたします。

 本市職員の市内居住を促進することを目的に、市内居住者に係る住居手当の加算措置が提案されています。その内容は、御承知のとおり、現行6,000円の持家者に対して、住宅手当に3,000円を加算するものであります。その予算額は約5,600万円計上されています。現在、職員の43パーセントの人が市外に居住されており、かねてより財政面、防災面から、市職員は市内に居住すべきだとの声は、議会からも市民からも出ていましたが、この声を反映された陳情が採択され、当局は対応策として、住居手当の加算措置が講じられたところであります。議会は、この手当についてなんら申し上げたところはありません。問題は、目的に対する効果であります。私は、市外居住職員10名にこの件について尋ねました。だれ一人首を縦に振る人はいませんでした。むしろ、駐車場代にもなりませんねと答えてくれた職員の声が印象的でした。また、財源効果について試算いたしますと、一人当たりの税収が30万円と考えますと、約186人の職員が尼崎に移住しなければ効果が出ないのであります。186人の移住は可能なことであるでしょうか。私は不可能であると考えます。186人の移住が達成するまでは、年間約5,600万円の無駄な財源が繰り出され続けることとなります。福祉関係予算を削り、市民の財産を売り飛ばし、金のためなら何でもありの行政を進める中で、一方ではこのような無策無能の無駄な施策を講ずることが許されるのでしょうか。私には全く理解ができないのであります。この措置は、本来の市内居住促進を目的とする措置どころか、市内居住者への優遇策にしかなりません。むしろ大阪市の厚遇措置の二の舞を演じようとしているのであります。

 今回提案された住居手当の措置は、まことにもって無意味、無策であると考えますが、市長は3,000円加算することによって、どのような効果を期待されているのか。また、他市においてはどのような効果が出ていると認識されているのか。住居手当の設置目的から考えて、市内居住者と市外居住者に不公平が生じるのでありますが、市長は職員間に不公平が生じてもよいとされているのか、組合は了解されたのでしょうか。厳しい財政状況の下で、市内移住者186人達成までは無駄な財源繰出しが続くこととなりますが、それも承知のうえで行おうとされているのか。また、市民感覚からずれていることを理解できない人とは、このような措置を講ずる人のことを言うのであって、市民には理解されない措置であると考えますが、市民の声はいかがであったでしょうか。併せて答弁を願います。

 次に、協働のまちづくりについてお尋ねいたします。

 協働のまちづくりに関しては、総合基本計画において戦略プランとしての位置づけもあり、そういう位置づけがなされる以前から、協働とは何か、戦略プランの目的は何か、そのプランの具体化はどう図られるのか、戦略プランを組織として実行する場合のコーディネートはどのセクション、だれが行うのかなどなどについて、私たちの会派は問題提起し、市当局と議論をして参りました。これまでの議論を振り返りますと、議論自体が抽象的にならざるをえなかったことから、議論がうまくかみ合わなかったという点もありましたが、私たちは、これまでの市当局の協働のまちづくりという方法論に基づく施策展開において、次のような問題点が明らかになっていると考えます。

 その1は、そもそも協働のまちづくりという方法論を展開するのは何のためかという目的が市当局において明確になっておらず、意見の統一もなされていないということです。簡単に言い直しますと、市当局は、従来から財政難に陥ると、市が提供してきたサービスを縮小したり、提供方法のコストを下げるために民間移管等を進めてきました。そして、その一つとして、地域に委託するという手法も含まれました。つまるところ、今日の協働のまちづくりというのは、尼崎市当局にとっては、従来の地域委託、いわゆる行政サービスの一部を地域に押しつけるというやり方を協働のまちづくりという方法論と同一に考えているのではないかということです。

 その2については、今日の地域の状況について、地域のコミュニティ機能、地域自助能力は崩壊してきているという認識が欠落しているのではないか、若しくは崩壊してきているという認識があっても、そのことがまちづくりにおいてたいへん危機であるという認識を持っていないのではないかということです。私は、協働のまちづくりという方法論は、地域自治の崩壊を食い止め、再構築するための尼崎市行政の戦略であると考えるのですが、そのためには、当然のことながら、尼崎市行政として払うべき労力はたいへんなものになるはずと思うのであります。しかし、市当局にそういう姿勢が全く見えません。他都市の実践例では、地域づくりのために相当の年月と労力を割いて研究、計画をつくり、各セクションでその計画を共有し、地域、市民との協働作業を積み上げて実践し、その中で得た失敗、成功例を検証し、新たに計画を修正し、再チャレンジするという努力を積み上げていますが、尼崎市当局にはそういう姿は見えません。地域づくりが行政の課題であるという認識が乏しいのです。

 その3は、そういう視点、戦略が尼崎市当局にはありませんから、地域自治、地域コミュニティを高めるための誘導施策を各セクションが連携して効果的に展開するということができないのです。特に今回の予算を見ますと、各局でやたらと協働の事業と銘打った施策が数多く見られますが、会派勉強会でそのねらいは何かとお聞きしますと、行政にお金がなくなりましたから、地域にお願いするしかありませんという答えであったり、他のセクションとの調整や各地域の実態、特徴などを分析したのかの問いには、他の局と調整する課題ではないとか、地域の実態は分析していませんという答えが返ってきました。すなわち、協働とは、冠はつけられているのですが、その中身は単に行政の各局の都合によって仕事を地域に押しつけているというのが尼崎市当局の協働の実態であり、まさしく情けないとしか言わざるをえません。

 地域自治を再構築、形成するためには、それぞれの地域の実態、特性、自治能力等を分析、把握し、尼崎市当局は、それぞれの地域に合った形でサポートし、的確な誘導施策を展開するというプロセスを通じて、地域の人材発掘、地域総合的能力の向上、連帯を高めることを具体的に進め、地域自治能力の高まりに合わせて行政の役割を縮小していくという取組がたいせつなのです。そういう当局としての努力を何もせずに、仕事を地域に押しつけるというやり方は、協働のまちづくりでも何でもなく、地域の崩壊を加速させるだけであると私たちは考えます。

 そういう基本認識もない中で、白井市長の施政方針演説で、住民自治の基盤は構築されつつあるという認識を示されたことについては、今まで申し上げました当局の姿勢から、何をもってそういう認識が可能なのか、私たちは理解に苦しむところであります。私は、今回の予算案に示された協働のまちづくりと位置づけられている事業を見るときに、今日に至っても協働という理解において、極めて思想的に貧弱であると言わざるをえないこと、そして、この結果として、総合プロデュースをするセクションもないばらばらの協働事業の展開が有効な成果をもたらすものとは思えないということを申し上げたいと思います。

 市長の協働のまちづくりについての見解をあらためてお聞きしたいと思いますので、答弁を求めます。

 第1問目の最後になりますが、新しい支所の位置づけについてお尋ねいたします。

 昨年提案された支所、保健センター統廃合の関連事業は、長い本市の歴史の中に特筆すべき事項となりましょう。それだけに、新たに設置される支所の位置づけは、今後の行政運営の在り方に大きく左右されるものと考えます。統廃合の背景には、財源確保を目的とする行政の思いと、地域、文化、歴史を守り継ぎ、市民サービスを低下してはならないという地域、議会の思い、それぞれの思いの違いが表面化し、議会は執行停止の取り扱いを行ったところであります。以後、市長は、本案件の解決を図るべく、寺本前議長に議会における特別委員会の設置を要請され、議会は市長の協力要請の下に特別委員会を設置いたしました。委員会においては、多岐にわたる意見が活発に交わされたのであります。多岐にわたる意見を集約することはたいへん困難なことでありましたが、畠山委員長の努力と委員の格別の理解の下で、困難な課題に対し、いちおうの結論が出されたことは、高く評価すべきでありましょう。それだけに、今後の支所の在り方及び運営については、議会、市民の意見を十分に聴き、その意見が反映され、新しい時代に対応できる位置づけが重視されなければなりません。近年、市民を主体としたまちづくり条例を設置する自治体が出始めてきましたが、いずれ本市も近い将来、地域まちづくり条例が設置されることは明らかだと考えます。

 さて、現時点においては、今後の支所の設置については規則で定めるとの考えが見え隠れしています。規則か条例か、その取り扱い方は、白井市政の地域自治基盤整備に対する方向性と思いを示すものであり、政治姿勢が問われるところであります。今回の統廃合は、本市行政の衰退を示すものか、又は新たな時代への対応を示すものか、その動向の岐路にあります。もし規則に定めるものとするならば、それだけの価値として考え、今後進めなければならない地域まちづくりの拠点としての役割は薄れてくると私は考えます。

 協働による地域まちづくりを本気で進める気があれば、当然その位置づけは条例をもって定め、明確にすべきであると考えますが、市長の考えについて御答弁を賜りたいと思います。

 以上で第1問を終わります。(拍手)



○議長(新本三男君) 答弁を求めます。

 白井市長。

   (白井 文さん 登壇)



◎市長(白井文さん) それでは、米田議員の代表質疑に対しまして、順次お答え申し上げます。

 まず、「夢、アシスト、あまがさき。」の理念についてのお尋ねでございます。

 私は、地方自治の原点は、住み、集う人たちがともに力を合わせてまちづくりを進めることだと考えております。さきほど議員の御質疑の中に提示されました、夢を持っている大人が67パーセント、子どもが55パーセントという現状をお聞きしますと、ほんとうに憂うべき状況でありまして、そういう状況があるのであればこそ、一人ひとりが夢を持てるような社会になってほしい、また、そういう社会を実現していかなければならないというふうに強く思っております。

 そして、一人ひとりが描いている、人によって違う夢であっても、大きくても小さくてもいいと思うんですけれども、その夢を目指して、こうありたい、こうなりたいという夢の実現のために市民の皆様や事業者、行政が互いに支え、助け合うということ、これが非常に重要なのではないか。そういうことを「夢、アシスト、あまがさき。」として表現させていただきました。私は、ただいまの数字をお聞きして、より重要なことではないかというふうに感じたところでございます。

 そして、市民一人ひとりが夢や希望を実現したいという前向きな心が合わさりまして大きな力となることによって、尼崎の将来が開かれ、未来への道しるべになると考えているところでございます。

 次に、パブリックコメント制度についてのお尋ねでございます。

 パブリックコメント制度の導入目的は、施策の意思形成段階で事業内容等を公表することによる説明責任に加え、行政とは異なる視点で寄せられる御意見を参考にしつつ、事業の熟度を高めることにあります。今回、平成17年度改革改善取組や新規検討事業に係るパブリックコメントでは、市民の皆様から多くの御意見をいただき、検討いたしましたが、事業案の変更に至るまでの御意見はございませんでした。パブリックコメント制度は、2年余りの制度運用の実績を踏まえ、今後、制度の趣旨や事業内容の伝え方、実施の時期などに更に検討を加え、当初の目的に沿った成果が上げられるよう工夫を加えて参りたいと考えております。

 次に、事務事業評価についてのお尋ねに順次お答え申し上げます。

 まず、現在の事務事業評価表の内容についてでございます。

 事務事業評価システムは、本市が構築を進める行政経営改革システムの中核を成すものであり、事務事業の実施に必要なすべてのコストと活動の結果を明らかにすることにより、次年度以降の改革改善の取組につなげるとと、職員の意識改革や行政としての説明責任を果たすことも目的としております。これまでの取組成果としましては、個々の事務事業のコスト分析表としてほぼ完成しておりますが、現段階では、事務事業の成果を具体的に検証する評価表としては課題があるものと考えております。

 本市の事務事業評価は、人件費や減価償却費、起債の償還に係る金利なども含め、フルコストで表示することにより、例えば物件費がかからない内部管理業務も、職員が従事することにより数千万円の経費を要する事務事業であることが認識できるようになっております。市民の皆様の貴重な税を財源として事業を実施しているものでありますので、すべての事務事業についてフルコスト評価を行い、公表する必要は高いと考えております。しかしながら、評価本来の効果を実現するためには、事業内容や必要性等の評価につきましても充実を図ることも必要であると考えておりますので、ある程度事務事業を絞り込んだ中で評価を実施していくことも検討して参りたいと考えております。

 次に、コスト評価と政策評価の対比についてでございます。

 本市では、現在、行政サービス一単位当たりのコストを算出し、これを経年比較、施設間比較など行うことによって事務事業の業績評価を行う執行管理型の評価を行っております。活動した結果としての評価だけでなく、成果を推し量るために、数値化した指標に基づく評価も併せて行うべきではないかとの指摘でございますが、成果評価の設定につきましては、先進市の例を見ましても、事務事業レベルで設定しているケースと、複数の事業を束ね、その上位である施策レベルで設定しているケースもあり、試行錯誤の段階ではないかと思います。事務事業を実施する目的は、その上位の施策が目指すべき状態を実現することにありますことから、事務事業の成果は、上位の施策への貢献度から評価すべきものであると考えております。したがいまして、本市では、施策レベルでより分かりやすい成果指標設定の検討を行い、個々の事務事業が施策を達成するうえでどのように貢献しているのかを評価して参りたいと考えております。

 次に、コスト評価と政策評価が一体となった評価表を作成するつもりがあるのかといった御質疑でございます。

 今も申し上げましたような取組を進めていく考えでございますが、施策レベルにおける成果指標の設定及びそれに基づく施策評価につきましては、事業数を絞り込んだ中から、モデル的に18年度に導入していく予定でございます。

 次に、再建プログラムについてのお尋ねに順次お答え申し上げます。

 まず、再建プログラムの今後の対応についてでございます。

 平成14年度当時に見込まれた単年度で150億円に及ぶ収支不足を解消するためには、単年度で同額の構造改善対策を行うことが理想ですが、そのためには、大幅な職員の削減や市の独自施策の全廃など、市民生活に急激で多大な影響を及ぼすことから、それを避けるために、財源対策も含め、5か年で収支均衡を確保する経営再建プログラムを策定したものでございます。本来、一時的な土地の売却益などは留保財源とすべき性格のものですが、基金も底をつく中では、有効な財源として活用せざるをえず、平成17年度予算案でも、起債の有効活用と併せ、一定の財源対策として計上いたしております。

 また、現時点では、17年度予定項目を含めましたこれまでの改革改善の取組により、5か年で約550億円の効果額を確保できる見通しですが、18年度以降、格段の取組を行わなければ、なお多額の収支不足が生じますことから、19年度までに更に改革改善や財源対策を講じ、この不足額を解消し、最終年度での収支均衡を確保することといたしております。

 しかしながら、財源対策を含めての収支均衡であるため、20年度以降もなお同額の収支不足が生じて参ります。このため、構造改善に資する取組を更に追加するほか、20年度以降につきましても、更なる人件費の削減などの構造改善対策に引き続き取り組んでいく必要があると考えております。

 次に、最終年度の収支不足見込み額についてのお尋ねでございます。

 これまでの取組によりまして、プログラム策定当初に見込まれていました19年度までの累積収支不足額800億円は、現時点におきまして200億円まで圧縮される見込みでございます。この200億円の収支不足額につきましては、18年度以降、再建プログラムによる改革改善等の対策を講じないとした場合の収支試算でございます。こうした収支不足に対し、現段階では、残された基金も多くはないものの、これら基金や市債などの財源対策を講じることによりまして、当面、財政再建団体への転落は回避できるものと考えておりますが、引き続き改革改善の取組を着実に進めることによりまして、こうした収支不足を解消していかなければならないと考えております。

 次に、経営再建プログラムに掲げる四つの目標の進ちょくについてでございます。

 経営再建プログラムでは、経営再建の目標として、財政再建団体への転落阻止、収支均衡と構造改善、協働のしくみづくり、まちの魅力の創出と蓄積の四つを定めております。このうち最優先課題とした財政再建団体への転落阻止では、当初、特段の対策を講じなければ、16年度末にも再建ラインを超える予想でございましたが、集中取組期間の改革改善の取組により、財政再建団体への転落は当面回避できる見込みでございます。

 次に、収支均衡につきましては、当初5年間で約800億円の累積収支不足を見込んでおりましたが、平成17年度までの取組に加え、なお残る約200億円の収支不足に対し、一定の改革改善に加え、財源対策を講じることで、最終年度には収支の均衡を確保できる見通しでございます。

 また、財政構造の改善につきましては、最終年度に一定の財源対策を講じた結果の収支均衡であり、20年度以降の安定した財政基盤確保のためには、更に構造改善に資する取組が必要な状況にございます。

 協働のしくみづくりにつきましては、17年度重点化項目として、多様な協働の取組を展開して参ります。

 また、まちの魅力の創出と蓄積につきましては、時間をかけて取り組む課題であり、尼崎が減量だけでなく、体力をつけ、自立するための多様な方策を今後検討して参りたいと考えております。

 次に、17年度予算において、なお経常収支比率が改善されていないことなどについてのお尋ねでございます。

 これまで、再建プログラムに基づき予定していました改革改善の取組を着実に進めるとともに、新たな項目を追加するなど、財政健全化に向けて全力を挙げて取り組んできたところでありますが、17年度予算における実質的な収支不足は97億円にも達しており、依然として構造的な赤字体質を脱却しきれていないのが実情であります。17年度までの取組におきまして、収支面では改善が図られ、とりわけ人件費について大きく改善されておりますが、構造面から見ますと、改善が思いのほか進んでおりません。その要因といたしましては、厳しい経済環境や高齢化の進展、更には三位一体改革などの影響により、市税や臨時財政対策債、更に収益事業収入が減少する一方、扶助費など義務的経費が増加することにより、これまでの構造改善の効果が結果的に打ち消されたことによるものであります。今後、本格的な団塊の世代の退職期を迎える中、当面厳しい状況が続くものと見込まれますことから、行財政体質の改善をよりいっそう図り、また、三位一体改革の動向等も見据えた中で、これまでの取組も踏まえ、今後の財政の健全化に更なる検討が必要であると考えております。

 次に、予算編成についてのお尋ねでございます。

 平成16年度当初予算につきましては、市税及び収益事業収入が引き続き大幅な減少になると見込まれたこと、また、公債費が償還のピークを迎える年度であったことや、生活保護費などの扶助費につきましても伸び続けることが予測されるなど、予算編成前の収支見通しにおきまして、150億円の収支不足が見込まれておりました。こうしたことから、予算編成に当たりましては、経営再建プログラムに掲げる改革改善項目の実施はもとより、新たな取組を加えるなど、内部管理経費を中心に50億円に及ぶ改革改善の取組を行い、加えて、プログラムで計画しておりました基金の取崩しや市債の拡充などのあらゆる財源対策を講じても、なお26億円の収支不足が生じ、実質的な収支均衡予算が編成できなかったものでございます。なお、基金の取崩しにつきましては、プログラムででもお示ししておりますように、数年にわたり収支不足が想定されておりますことから、計画期間内での有効活用や充当先の問題などを考え合わせますと、予算計上額以上の取崩しは困難であったと考えております。

 次に、三位一体改革についてのお尋ねでございます。

 まず、生活保護費と児童扶養手当給付金の国庫負担割合が下がった場合の尼崎市への影響についてでございます。

 生活保護費や児童扶養手当につきましては、国によって統一的に措置されるもので、その一般財源化は、地方の自主性を高めるといった三位一体改革の理念とは相入れない、単なる地方への負担転嫁にすぎないものと認識いたしております。負担金が仮に引き下げられた場合の影響については、生活保護率が全国平均よりも高い本市にあっては、基本的に人口で配分される税源移譲より、削減される負担金のほうが多くなると見込まれるところでありますが、このような差は、制度的には交付税で調整されるのが基本であります。しかしながら、生活保護費については、現状でも算定額と実態にかい離を生じており、調整機能が十分働くか、危ぐしているところであります。更に、こうしたかい離は、本格的な高齢化社会を迎え、年々拡大していくことが懸念され、交付税改革も検討されている中、将来的に財政を圧迫する要因となると憂慮しております。したがいまして、こういった国庫補助負担金の引下げが行われることのないよう、今後とも全国市長会等を通じ、国に強く働きかけて参る考えでございます。

 次に、税源移譲による本市への影響についてでございます。

 税源移譲につきましては、その総額や方向性は示されているものの、具体的な税率の配分割合など、詳細は今後検討される予定であることから、現時点で本市への影響額を試算することは困難であると考えております。仮に、昨年総務省が試算として示しました率、市県民税率10パーセントとして試算いたしますと、本市にあっては、市県民税合わせておおむね100億円程度の増額となる見込みで、所得譲与税として交付される場合と比較すると、若干これを下回るものと見込んでおります。こうした差については、制度上交付税でその増減が調整される仕組みとなっております。しかしながら、現実には、交付金といった依存財源から自主財源にシフトすることから、各地方自治体の徴収努力によって、その様相は異なったものとなります。また、交付税におきましても、全国一律の収入率が設定されているところで、本市の徴収の現状から、より厳しい状況に置かれるものと受け止めております。

 次に、市長と助役及び収入役の退職手当についてのお尋ねでございます。

 私は、尼崎市の市長の退職金を500万円とするということを公約の柱に掲げ、当選をいたしました。このことから、市民は、尼崎市の市長の退職金500万円であるということが非常識な退職金の額だと考えていないと判断し、私は公約を実現することに最大限の努力をする必要があると考えております。また、自ら立候補し、公選される市長の退職手当は、市長から選任される助役、収入役等とは異なり、生活保障的な要素が含まれないと判断し、その支給率については、一般職の支給基準を参考として定めようとしたものであります。このように、市長の退職手当が助役、収入役とは異なるものであると判断したことから、現行三役の退職手当条例を廃止し、市長と助役及び収入役との二つの条例として御提案申し上げたものでございます。

 次に、助役と収入役の退職手当の額の設定についてでございます。

 助役及び収入役については、市長が選任する職であり、各方面から優秀な人材を確保するとともに、公務に専念できる勤務条件を設定するため、退職手当についても生活保障的な要素が必要であると判断いたしました。よって、市長とは別に、助役及び収入役の退職手当については、特別職報酬等懇話会の提言を受けた改正を考えたものでございます。

 次に、新聞記事にある私のコメントについてのお尋ねでございます。

 今般の総務消防委員会における三役の退職手当に係る条例の否決に対する私のコメントは、以前からの私の思いや市民からの意見等を考慮する中で、私が提案させていただいた今回の改正案が結果的に議会の御理解を得られなかったことについて、たいへん残念な思いを申し上げたものでございます。

 次に、市内居住者の住居手当についての一連のお尋ねについてでございます。

 車座集会等における市民からの職員の市内居住を求める多くの声や、昨年の市議会における陳情の採択もある中で、私といたしましては、職員が地域住民の一人として、日ごろから地域活動に参加すること、更に、災害発生時等、早期の対応が可能になることから、職員の市内居住の促進は望ましいものと考えており、職員の一人でも多くが市内に住んでもらいたいという思いで、市内居住を促すインセンティブとして本措置を講じるものであり、他都市におきましても、同様の効果を期待して、このような措置を講じているものと考えております。

 なお、今回の加算措置につきましては、まちづくり提案箱に市民からの厳しい御意見も寄せられておりますが、一方で、さきほど申し上げましたように、車座集会、また市議会の陳情の採択などの経緯から実施を行ったものであり、市内居住促進のためのより効果的な施策については、今後とも十分に検討していく必要はあると考えております。

 いずれにいたしましても、今回の加算は、市内居住の促進という目的に基づき、住居手当の支給該当者に対して行うものであり、職員間に不公平を生じさせるという問題はないと考えており、職員団体とも既に妥結に至っているものでございます。

 次に、協働のまちづくりについてのお尋ねでございます。

 社会情勢や生活様式の変化に伴い、まちづくりにおける地域課題は多様化しており、行政のみでは解決できない課題も増えてきております。その一方で、地域には社会貢献を目的とする多くの団体やグループが活動しており、そうした活動が活発化してきております。私は、市内のさまざまなグループ、また団体の活動を高く評価し、活動している方々の志をたいせつにしていきたいと思っておりますが、議員御指摘のように、担当している職員や接している職員から、行政はお金がないからそういう役割を担ってもらっているんだという発言があるのでございましたら、それはほんとうに私のリーダーとしてのリーダー力の不足でもあり、組織としても問題であると思っており、また、志高く活動していらっしゃる市民の皆様にも申し訳がないと思っております。今後のまちづくりに当たりましては、それぞれの自治体や住民が知恵を結集し、工夫しながら、地域活動をきっかけとして、地域コミュニティの再生、活性化を図るとともに、その地域の特性を生かしながら地域課題の解決に取り組む力をつけていくことが求められており、そのためのかぎとなるしくみが協働のまちづくりだと考えております。その協働のまちづくりは、一人ひとりの市民の皆様が自らの住むまちや地域に関心を持ち、まちづくりや地域課題の解決に主体的、自主的にかかわり、そして、自ら行動することから始まるものだと考えております。まちづくりは地域から始まるという認識に立ち、これまで積み重ねて参りました協働の実績や経験を生かし、地域の皆さんなどと意見交換を行うとともに、庁内でも十分に連携をとりながら、地域それぞれの状況や場面に応じた幅広い対応に努めて参りたいと考えております。

 次に、地域のまちづくり拠点に関してのお尋ねでございます。

 協働のまちづくりを進めるうえで、地域拠点については条例をもって明確にするべきであると思うがどうかという御質疑でございましたが、地域自治の強化と行政と住民との協働の推進といったことは、本市にとりまして大きな課題であり、まちづくり条例といった市政への市民参加のしくみやコミュニティ活動への支援等、協働のまちづくりに向けてのさまざまなしくみや取組等を進めていくうえで基本となる考え方を定めることは必要だと考えております。今後検討していきたいと考えております。

 なお、各地区の拠点施設につきましては、事業所や本庁市民課や福祉課あるいは保健センターの分室が入る複合的な施設となることから、事業所の分掌規則に準じて設置規則を定め、拠点施設としての市民周知を図っていきたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(新本三男君) 米田守之君。

   (米田守之君 登壇)



◆47番(米田守之君) 2問目に入る前に、議長のほうからしっかりと、答弁が的確にされているのかどうか精査していただきたい。

 さきほどの新聞のコメントに対するいちばん大事な問題は、市長の人間性を問うものでありますから、高慢な態度で臨んだのではないか、私はそう考えるから、市長から率直に、いえ、それは違います。あれは私のふつうの姿ですと。これならそれで答弁になりますので、あらためて次の機会に御答弁をいただきたいと思います。

 第2問に入ります。

 さて、さきほど御答弁の中で、いろいろと議論のかみ合わない点がたくさんありますが、まず最初に、一つは、新しい支所の位置づけについてあらためてお尋ねいたします。

 第1問において、我が会派が条例設置をもってその位置づけを図るべきだと主張する意図は、協働のまちづくりやコミュニティの創造を図る拠点、市民サービスの提供の場と位置づけて考えるならば、市民にその存在と役割が明確にされる必要があります。そのための条例設置でなければならないと考えるからであります。当然、議会においても、議会がかかわる条例でもなければなりません。規則で設置されるとなれば、議会は協議会程度でしかかかわれないのであります。新しい時代に対応する地域拠点の位置づけが条例か規則かは、議会の立場からしてたいへん大きな問題と我が会派は考えるのであります。

 市長は、議会とかかわりを持たせたくないと考えておられるのか、なぜ条例をもってその位置づけを定められないのか、その理由について答弁を願います。

 次に、さきほどの住居手当の加算について、あらためてお尋ねいたします。

 第1問での私の質疑に対し、市長の答弁の内容は、問題意識の希薄さを感じざるをえません。市長をはじめ幹部職員が政策効果をこの程度で考えているようでは、尼崎は崩壊の道を歩むのみでありましょう。このような低次元の答弁では、直面する財政再建に真剣に取り組む姿勢が見受けられないのであります。

 市長は、この加算措置が効果のない無駄な経費の支出として明らかになった場合、どのような形で政治責任をとられるのか、答弁を求めます。

 次に、これは異例のことで、まことに議員各位には申し訳ありませんが、ほんとうにこれが効果あるのかないのか、市外居住者の理事の皆さんもいらっしゃいますので、その皆さん方に一度お聞きしたいと思うのであります。数名の皆さんがいらっしゃいますが、すべてにお聞きするのも時間の関係がございます。政策を担当する村山局長と、そして総務局の玉井局長、お二人にお聞きいたします。あなた方は、居住手当が3,000円加算処理が実施されるとしたら、尼崎に移住しますか。いかがですか。一言で答えていただきたいと思います。

 次に、教育問題についてお尋ねいたします。

 教育は国力とも言われますが、現在、日本の児童生徒の学力が世界ランクにおいて低下しつつあることは、まことに憂慮すべき事態であります。かつて詰め込み教育が批判されていたかと思えば、今はゆとり教育が批判されています。不登校、いじめ、校内暴力、あらゆる問題点が挙げられ、幾つものキーワードがかぶせられて、それぞれが解決を見ないまま問題が次々と生まれています。ゆとり教育が教育の理想として取り上げられた背景には、詰め込み教育によって子どもたちの心がゆがめられている、画一的な教育システムが問題だということが言われ、新学習指導要領の改定には、教育内容が削減され、授業時間も減らされ、総合的な学習の時間が導入されてきましたが、授業時間の削減は基礎学力の低下に大きな影響を与えていることは周知のとおりであります。

 一方、詰め込み教育が起因とされた不登校、いじめ、校内暴力については、解消の方向に向かっているはずが、現実は増え続け、校内暴力は下火の方向にあるとはいえ、今なお高い水準にあります。このことは、詰め込み教育が子どもたちの心をゆがめ、不登校や校内暴力を生み出す原因だという考えは事実とは違っていることをあらためて認識する必要があると思います。学校は子どもたちに学力を保障する義務が課せられていることを重視しなければなりません。

 さて、本市においては、長年の課題であった小中学校の学力・生活実態調査が実施され、結果報告がなされたところであります。閉鎖的な本市の教育委員会の風土の中で、実態調査を実施されたことを評価したいと思います。結果については、当初から想像していただけに、批判をする気持ちはありません。むしろ、この結果を市民全体の共通認識として捕え、今後の対応について市民全体で考える課題となることを期待したいと思います。全国平均よりも学力の低い本市の子どもたちは、たいへん不幸なことであり、教育関係者はもとより、行政、家庭に対してその責任があらためて問われるところであります。特に教育委員会におかれては、問題が明らかになった中で、今後具体的にどのように対応するのか、早急に示す必要があると考えます。報告書における今後の取組について、その内容を何度も読み返した結果、問題解決に対する熱意が感じられなかったことは残念であります。

 かつて、私は、子どもが通う中学校の校内暴力に対する対応の鈍さに、教育長、校長を目の前にして、子どもたちに火の粉がかかっているのにもかかわらず、対岸の火事として見ているのかと大声を出したことを思い出しました。私の申し上げたいことは、教育委員会に課せられた重要な課題に対する対応が鈍いということであります。特に報告書で気になる点は、小中学校いずれとも、勉強はたいせつだと思う、勉強は好きだと思うと感じる児童生徒が全国平均よりも高いことを示しています。一方、学校が好きかとの問いに対しては、中学1年を除けば低い。この状況は、本市の児童生徒の学ぶ意欲は高くとも、学校環境及び教師の質の悪さに起因しているということであります。また、学校の授業はよく分かるという点については全国平均よりも高い数値を示しているのにもかかわらず、学力は低い結果となっています。なぜだろう。これは、教育科目のレベルが低いからだと私は考えます。学校がすばらしい種を育てられないところに、本市教育の問題の根幹があると思います。報告書に記載されていない学校内部における校長及び教師の問題点を改善しなければ、真の学力向上は望めないのではないでしょうか。

 そこで教育委員会にお尋ねいたします。

 学力低下の原因は学校現場に大いに問題があると考えますが、教育委員会はどのように分析し、見解を持っておられるのか、答弁を求めます。

 次に、本市の児童生徒は、学ぶ意欲は高いにもかかわらず、学校に魅力を感じていない原因は何でしょうか。また、授業内容はよく分かるのに、学力は全国平均よりも低いのはなぜでしょう。

 次に、家庭、学校、地域と連携した取組について、具体的にどのように進められようとされているのか、答弁を求めます。

 次に、全国平均の学力向上を達成しなければ、尼崎市教育委員会として義務教育の責任を果たしたことにならないと考えますが、その点についての答弁を求めます。

 次に、学校用地売却費とその運用についてお尋ねいたします。

 かつて学校用地を売却して、その売却費を市の財源の穴埋めとして活用したことがあったでしょうか。近年においては、二十数年前、学校統廃合第一号となった御園小学校がありましたが、そのときは、統廃合に対する反対、賛成の意見が大きく割れ、議会はもとより市民を巻き込んでの議論となり、その成り行きは全国的に注目されました。当時、文教委員の私は、反対、賛成の意見がきっ抗する委員会において、私の態度でその方向が決まるという立場となり、連日脅迫電話を受けて、その選択に苦慮していました。当時の野草市長は、学校跡地利用に対しては、健康都市尼崎を目指す施政方針に沿って、新しい時代の市民ニーズにこたえ、健康、文化、教育を考慮し、地域住民に寄与する施設を建設するとの揺るぎない信念のもとに言明されました。私は、市長の考えと信念に賛同し、統合に賛成したところであります。現在に至っては、当時のとった態度に誇りを感じています。学校跡地の運用については、市長自ら方針を示さなければならないことの重要性を今あらためて思い起こすところであります。

 白井市長も同様に、選挙公約では、学校用地の売却費を財源不足に充当することに対して反対され、貴重な公共財産の運用は市民に寄与するものでなければならないと、自らの考えを示されたと記憶しています。連日進められている学校統廃合における適正規模・適正配置推進計画は、その目的を市立小中学校の良好な教育環境を創出することを目的とすることとなっています。計画の期間については平成16年度から25年度までとし、学校統廃合等の手順は、保護者の理解を得た後、仮称統合推進委員会を設置し、計画準備の協議をするとされています。以上の点を考え合わせますと、学校統廃合については、慎重かつ時間を要するものであることが言えます。

 一方、再建プログラムにおいては、統廃合による用地売却費を財源不足に充当する財源として計画されています。学校跡地の運用については、勉強会等で得た関係部局の考え方を参考にまとめてみると、教育委員会の適正規模・適正配置推進計画に基づいて予算査定をしてみますと、学校整備費に約200億円、耐震化対策経費は、対象校数126か所を想定し、すべてを補強と考えて、約125億円、補強と改築を2分の1ずつとして考えてみれば、約650億円、すなわち、耐震化対策費は約125億円から650億円までの財源が必要と考えられます。一方、再建プログラムにおいては、学校整備費及び耐震化対策費はプログラムの中で考えるとされているが、その担保性は見受けられません。学校跡地運用の基本的考えが整わなければ、いずれの計画も達成することはできないのであります。小手先のテクニックを駆使して状況を克服することなど不可能であります。このような状況にあるときこそ、市長の強いリーダーシップが求められています。

 市長は、学校跡地運用について言明すべきであると考えますが、いかがお考えなのか。そして、学校用地売却費については、学校整備費及び耐震化事業費に充当すべきであるとはっきり言明すべきであると思いますが、いかがでしょうか。

 また、事業経費計画はどのように考えておられるのか、答弁を求めます。

 また、本市においては、地震発生時の避難所として、市内の学校、校舎及び体育館が指定されています。そのうち126か所が耐震化が必要と考えられています。避難所として早急な対応が求められるところでありますが、達成年度及び努力目標についてどのように考えておられるのか、市長及び教育長の答弁を求めます。

 次に、環境問題の取組についてお尋ねします。

 市長は、自らの政治スタイルをどのような方法によって見つめられているのでしょうか。私は、先日開催されましたYAAるぞカップを見学して、白井市長の政治スタイルの一面を見た感がいたします。大西保育所のゴミワケルンジャーの活動が特に印象的でありました。活動内容は、エコライフをテーマとして、ごみの分別収集を保育園、園児、家庭が一体となって取り組み、その取組を通じて物をたいせつにする心と知恵を育てる、環境に対する思いやりの心をはぐくむ、分別の運動の広がりを地域の広がりに発展させるなど、純粋な園児たちの物をたいせつにしようとする気持ちに対し、感銘を受けました。審査委員をされた市長も同じ思いであったと考えます。それだけに、園児たちの純粋な思い、行動を市長自らがどのような形で受け止め、生かしてあげるのか、その成り行きを私は考えてみたのであります。大西保育所のこの活動は、NHKテレビでも紹介されるなど、各方面から高い評価を受けているようであります。園児たちも、自分たちが分別したプラスチック等のごみが新しい顔をして生まれ変わってくると信じていると思います。

 一方、尼崎においては、従来のごみ分別収集方法を改め、一般ごみに含めて収集されることになりました。一般ごみと分別されていたごみがいっしょに取り扱われるのを目にしたら、園児たちは、親たちは、園の関係者はどんな気持ちになるのでしょうか。大人はうそつきや。裏切り者。子どもたちの怒りの声が聞こえてきそうであります。純粋な子どもの心に傷跡を残すのです。市長はどう思われますか。物をたいせつにしよう、環境をよくしよう、そんな思いで取り組んでいる人たちの気持ちを受け止め、民間企業等の活用も含めて、その成果が実る施策を講じなければ、ISO14001の認定市の尼崎の本質が問われるところであります。

 表舞台では善意を褒めたたえる役者、裏舞台では善意を焼却する役者、そんな役割を演ずる役者の一面が見えるのです。協働のまちづくりの原点は、地域社会において園児たちのような活動の種を育てる環境づくりの役割が行政に課せられているのではないでしょうか。多くの熱い夢が尼崎の未来に続く道を切り開き、未来へつなぐまちへの道標になってくれると、自らの思いを語られているのでありますが、行われている実態にたいへんな矛盾を感じます。

 以上、事例をもとに申し上げましたが、今後のごみ収集事業と環境問題の取組について、整合性のある答弁を求めます。

 次に、ペイオフ解禁についてお尋ねいたします。

 御承知のとおり、本年4月よりペイオフ解禁が実施され、自治体の公金に対しても同様な措置がとられることとなります。自治体は公金を確実かつ有利に保管する義務があることに対し、責任確認の意味合いから、本市の対応について質疑いたします。

 現在、本市の公金預金の預け機関は数多くあると思います。ペイオフ解禁後は全額が保障されないため、自治体としての運用の手腕が厳しく問われることになります。そして、公金の預け先である金融機関の決定も、自治体の自己責任による対応が求められ、その金融機関が破たんして公金の一部が失われるようなことがあれば、住民監査請求、住民訴訟や職員の賠償等の責任が問われることを十分考えておかなければならないと思います。それだけに、今後は本市も金融機関の動向を十分重視し、経営状況の安定した機関を選別しなければなりません。本市においては、現段階において、当然その準備はなされていると思いますが、再確認の意味で質疑いたします。

 本市においては、ペイオフ解禁に伴い、公金保護対策をどのように講じているのか、現状と対応について答弁願います。

 次に、安定した金融機関の選択を行うため、どのような点を判断基準に金融機関の経営状況を分析し、自己査定を行い、決定されるのか、答弁願います。

 次に、もしものとき、自治体の損害を回避するために、自治体と金融機関との間に債権と債務を相殺する方法がありますが、この点についてはどのように取り組まれているのか、現状と今後について答弁願います。

 また、本市が出資している関係諸団体にはどのように指導監督されるのか、答弁を求めます。

 次に、説明責任と説得責任についてお尋ねいたします。

 白井市長の政治姿勢の特徴の中で、市民、事業者に対する情報公開と説明責任についてその重要性を説き、パブリックコメントや車座集会など具体的な形で実行されていることは、効果はどうあれ、評価するところであります。他市においても同様に行われているところを見ると、新しい行政の姿を感じます。政治は多岐にわたる市民の声の集積の場として、市民の声をどうまとめるかが政治の重要な点であることは御承知のとおりであります。政治は妥協の産物とも言われます。それだけに、政治の使命は、説明責任を果たすとともに、説得責任を果たさなければなりません。政治は説得責任で決まるとも言われ、政治家の力量は説得力で真価が問われるのであります。白井市長の説明責任への思い入れは歴代市長にはなかったほどのものであり、たいへんよいことだとは思います。しかし、説得責任については、歴代市長はたいへん重視されていましたが、白井市長の政治姿勢には、その点に配慮の跡が見られません。説明責任、説得責任を一連として考えていない白井市長の政治姿勢のあらわれが、昨年、今年と、議案において議会として理解しがたい内容の案件が提案されるのであります。

 政治における説明責任、説得責任について、市長はどのように考えておられるのか。また、説得責任についての対応はどうされようとしているのか。政治姿勢にかかわる重要な問題でありますので、正面から受け止め、議会及び行政職員が理解できる答弁を求めます。

 2問目の最後に、今後の議会への対応についてお尋ねいたします。

 行政と議会は車の両輪のごとしと申しますが、白井市政誕生以来、議会との対話が皆無の状態となり、風通しの悪さに今後の行政運営を危ぐしているところであります。昨年、私は、今日の厳しい財政運営の状況の下では、議会の理解と協力がなければ、この難局を乗り越えることはできない。ゆえに対話を進め、意思疎通を図り、行政、議会が共通認識を持って課題解決に取り組むべきではないでしょうかと申し上げましたところ、市長の答弁は、議会と十分意思疎通が図れなかったと反省され、ともに市民の代表であり、尼崎をよくしていきたいと思うのは同じであり、今後はできる限り努力していきたいと言われてきましたが、私は、その言葉を聞き、市長の素直な心情に触れ、大きな期待と困難を克服できる新たな関係が生まれることを念じていました。しかし、この1年を振り返りますと、いっこうに関係改善の努力はなされなかったのであります。結果として期待は裏切られました。議会との関係を改善されない理由は、市長自らの意思なのか、支援団体の意思なのか。いずれにしても、現状のような関係が続く限り、市民にとっても行政内部においても不幸なことであります。

 現状を打開するためには、市長自ら行動される以外道はないと考えますが、市長のお考えについてあらためて答弁願います。

 また、歴代市長は、議会に対して対話と信頼の姿勢で臨んでこられたのでありますが、市長はその点に対してどのように臨まれようとしているのか。また、信頼とはどのような過程で生まれるものか。市長の考えについて御答弁を求め、第2問を終わります。(拍手)



○議長(新本三男君) 答弁を求めます。

 白井市長。

   (白井 文さん 登壇)



◎市長(白井文さん) それでは、米田議員の2問目の質疑にお答えいたします。

 まず最初に、新聞報道等につきまして、高慢な態度であったのではないかという御指摘がございました。

 高慢な態度であったという御指摘を一人からでもいただいたのでございましたら、私はおわびをしないといけないと思っております。高慢な態度だったということで、たいへん失礼をいたしました。

 また次に、コミュニティの拠点としての支所の位置づけについてのお尋ねでございます。

 各地区の拠点施設につきましては、地方自治法第158条の規定に基づき、事務分掌規則に必要な事項を定めることとしております。また、拠点施設は、こうした事業所だけでなく、本庁市民課や福祉課あるいは保健センターの分室を設置し、地域住民の方々にさまざまなサービスを提供する複合的施設とすることから、地方自治法上新たに支所設置規則を制定し、拠点施設としての周知徹底を図っていきたいというふうに考えております。

 次に、住居手当の加算についての再度のお尋ねでございます。

 私といたしましては、職員が地域住民の一人として日ごろから地域活動に参加をすること、更に、災害発生時の早期の対応が可能になることから、職員の市内居住の促進は望ましいものと考えておりまして、職員の一人でも多くの人が市内に住んでもらいたいという思いで措置を講じるものでございますが、市内居住促進のためのより効果的な施策につきましても、今後とも十分に検討して参りたいと考えております。

 次に、学校跡地についてのお尋ねでございます。

 まず、活用法策についてでございます。

 地域の皆様に親しまれてきた貴重な財産である学校は、統合によって要らなくなったら、単に売却するということではなく、さまざまな地域の課題などを考えながら、長期的展望に立って、将来のまちづくりやその時々に応じた行政需要、また、他の公共施設の再配置用地としての活用など、幅広く、かつ有効な活用策を検討することを基本として対応して参ります。

 次に、売却益の充当についてでございます。学校用地の売却収入につきましては、学校適正規模、適正配置をはじめとした施設整備はもとより、更には、今後必要となって参ります学校施設の耐震化への対応など、まずは教育関係施設の整備への重点的な配分に努めて参る考えですが、一方、危機的な財政状況にある現状にあっては、全体の収支不足への活用も図って参らなければならないと考えております。

 なお、耐震化などの学校施設の整備計画や事業経費につきましては、平成17年度に実施を予定しております耐震化優先度調査や耐震診断の結果を受ける中で、早急に計画を策定して参りたいと考えております。

 次に、学校施設の耐震化についてのお尋ねでございます。

 学校施設は、児童生徒にとって、学習、生活の場であり、災害発生時には、地域の方々にとって避難場所の役割を果たすなど、非常に重要な施設でありますので、今後も教育委員会と十分協議し、子どもたちと地域の方々の安全安心の確保のため、学校施設の耐震化に取り組んで参りたいと考えております。

 次に、ごみの収集事業と環境問題の取組の整合性についてのお尋ねでございます。

 大西保育所の活動につきましては、幼児の段階からごみ分別のたいせつさを楽しく教えるものと、私もたいへん感銘を受けたものでございます。昨年までのゴミワケルンジャーの活動は、ごみ拾いや分別にとどまっていましたが、今年度は、ごみから水、電気、紙資源等、環境面全体への取組へ、また、子どもたちから保護者へと活動内容や対象が深く、広く進化して参っております。今後、ごみの分別、特にプラスチックごみの分別が来年度から変わることについては、子どもたちにとっても、リサイクルの現状や課題について学べる機会になるものと考えております。

 また、来年度からの新たな分別体制に関しましては、多くの市民、事業者、専門家などの御参加の下で検討を重ね、方向を決めて参ったところでございます。今後のごみ行政の方針につきましては、このほど改訂いたしました一般廃棄物処理基本計画に明記しておりますとおり、環境負荷の低減を最大限配慮するなど、四つの基本方針を定めております。したがいまして、今後ともこの方針に従い、環境問題との整合を図りながら、ごみ減量や再資源化の取組を進めて参ります。

 次に、ペイオフ解禁に伴う公金保護対策についてのお尋ねでございます。

 本市では、平成14年4月からのペイオフの一部解禁に伴いまして、対応策の基本方針として、預金先金融機関が破たんした場合、市債の借入金、すなわち債務と預金等の債権との相殺によりまして公金の保護を図って参りました。本年4月からペイオフの全面凍結解除となりますが、これまでと同様に、債権と債務の相殺を基本として参ります。また、融資あっ旋制度の預託金は、市債借入のない金融機関も含まれていることから、金融機関にばらつきが生じることのないよう、預金保険制度上一定条件の下、全額保護の新たに設けられる決済用預金での運用をすることといたしております。

 次に、金融機関選択の基準でありますが、借入金との相殺が可能な金融機関に預金先を限定することによって公金の保護を図っておりますが、経営状況等の把握につきましては、現状では金融機関の決済資料の提供を求めるなどの情報収集を行って確認をしているところでございます。

 最後に、出資団体につきましては、市のペイオフ解禁対策方針等の情報提供に努め、各団体で実情に応じた取組をすることといたしております。

 次に、説明責任と説得責任についてのお尋ねでございます。

 私は、公開と参画を市政運営の基本姿勢とし、これまで、行政が物事をすべて決める前にさまざまな機会を通じて市民の皆様の御意見をお聴きするとともに、計画や方針を決めた後も、可能な限り事業の内容や趣旨を分かりやすく説明することに努めて参りました。内容によってはそれぞれ御意見も分かれ、御理解いただけないこともあろうかと存じますが、その場合であっても、更に皆様の御理解を得るための取組を重ねる過程がたいせつであると考えております。

 最終的な市の意思は、市民の代表である市議会の場において決することになりますが、その過程においても、議員の皆様への十分な説明と必要な資料の提供、そこから生じる疑問や御意見に対し、的確にお答えしていくことが必要であると考えております。

 次に、議会への対応に関してのお尋ねでございます。

 議会と首長とは、ともに市民の代表でございます。このため、市政運営を円滑に行っていくためには、両者がその権能を発揮することが求められますとともに、その関係が円滑であることがたいせつであると考えており、さまざまな市政課題に対しましても、積極的に意見交換をすることが肝要であると考えております。また、御質疑にございました信頼とは、互いに対話や意思疎通を重ねることによりまして培われていくものと考えております。歴代市長が対話と信頼の姿勢をたいせつにしてこられたことにつきましては、私もその必要性を認識しておりますが、御指摘のとおり、これまでの取組が十分なものとは言えない状況にあったと思います。今後、議会と首長のあるべき姿に向けて、私自身の行動も含め、意見交換に努めて参りたいと考えております。

 私からは以上でございます。



○議長(新本三男君) 村山企画財政局長。



◎企画財政局長(村山保夫君) 3,000円加算措置されれば市内居住をするのかというお尋ねでございます。

 私個人の居住の考えをこの場で申し上げることについては少し戸惑いがあるんですけれども、お尋ねですので、お答えはいたします。

 居住の判断に当たりましては、私自身の生活事情、それから家族のことなど、そういった多くのことを考え合わせて判断していかなければなりません。現状のそういったことを考え合わせますと、私自身は市内居住という考え方には至らないということでございます。



○議長(新本三男君) 玉井総務局長。



◎総務局長(玉井啓一君) 同じ御質疑にお答え申し上げます。

 私は、自分の人生設計の中で、年齢的なことも含めまして、新たな住居を求めるという計画を残念ながら持ち合わせておりません。

 以上でございます。



○議長(新本三男君) 保田教育長。



◎教育長(保田薫君) さきほどの米田議員の教育問題に関する御質疑にお答えをいたします。

 まず、学力低下の原因は学校現場に大いに問題点があると考えるが、教育委員会はどのように分析し、どのような見解を持っているのかというお尋ねでございます。

 学校教育におきましては、学校が組織として、校長を中心に教職員が一致協力して一貫した教育を行うこと、また、一人ひとりの教員に優れた指導力や教育に対する熱意が備わっているということがたいせつであります。今回の学力・生活実態調査の結果を見ますと、基礎学力の定着が不十分であることや学習習慣が十分でないなど、さまざまな課題が明らかになっておりますけれども、そのこと自体が教員の指導力に係る学校教育の問題であると考えております。こうしたことから、各学校におきましては、それぞれ個別の課題を明らかにし、早急に学習指導面や生活指導面で具体的な取組を進めていくことがたいせつであり、併せて、教員の指導力の向上につきましても、いっそうの取組が必要であります。

 かつて本市で全国に先駆けて校内暴力が多発した時代がありまして、当時、教育委員会が先頭に立ちまして、学校、地域、PTA、いろんな方と一体となりまして、その問題解決に当たった歴史がございますけれども、今後も学校と教育委員会が一体となって、PTAとか保護者等とか、いろんな方々の協力を得ながら学力向上の取組を進めて参りたい、こういうふうに考えております。

 次に、児童生徒が学ぶ意欲が高いにもかかわらず、学校に魅力を感じていない。これは原因は何か、こういう御質疑でございます。

 児童生徒にとりまして、学校に魅力を感じるためには、勉強ができること、教師や友達と好ましい関係が築かれていること、中学生では、クラブ活動など自分の趣味や特技が生かされることなどがたいせつであります。特に授業については、学習内容がよく分かること、楽しいといったことが相まって、学習に対する意識が高まり、学校に魅力を感じるということにつながるものと考えております。こうしたことから、一人ひとりの児童生徒の状況を的確に踏まえた指導の充実に努めまして、より魅力を感じる授業づくりに向けて、教員の指導技術を向上させて参りたいと考えております。

 次に、授業内容はよく分かるのに、学力は全国平均より低いのはなぜか、こういうことでございますが、学校におきましては学習指導要領に基づいて授業を行っておりますが、今回の調査結果では、授業内容はよく分かるのに学力が低いという結果が出ております。その点につきましては、私どもは真しにこれを受け止めております。こうしたことから、学校におきましては、学習した事柄を繰り返し練習をしたり、小テストを実施してつまずきを発見したり、発展的な問題に挑戦して理解を確実にしたりするなど、求められている学力を定着させるといった点で工夫改善を図っていくことが必要であると考えております。

 また、併せまして、家庭の協力も得ながら、宿題の徹底や復習の実施など、学習内容の定着に努めていくように学校に働きかけて参りたいと考えております。

 次に、学校や家庭、地域等と連携した取組について、具体的にどのように進めようとしているのかということでございます。

 今回の学力・生活実態調査を見ますと、家庭での学習時間が全国平均をかなり下回っておりまして、宿題があるときだけ勉強する者も30から40パーセント近くおります。また、毎日朝食を食べていたり、適度な睡眠時間をとっている者ほど得点が高い傾向にあるということなど、学力向上には、学習習慣や基本的な生活習慣の確立がたいせつであるということがうかがえます。こうした児童生徒の学習習慣や基本的な生活習慣の形成には、学校と家庭や地域が同じ視点で教育を推進していくことがたいせつでございまして、学校に対しましては、その具体的な取組について保護者の方々の御意見を伺うなど、一体となって取り組んでいくよう求めているところでございます。

 また、教育委員会におきましても、そうした学校の取組や規則正しい生活習慣の必要性等につきまして、学校と協力して、保護者や地域の方々に積極的に働きかけて参りたいと考えております。

 それから次に、全国平均の学力向上を達成しなければ、教育委員会として義務教育の責任を果たしたことにならないと考えるがどうか、こういう御質疑でございます。

 これからの激しい変化の予想される社会を生き抜く子どもたちにとりましては、生きる力という総合的な学力を身につけることが必要でございまして、その基盤となる基礎基本の確実な定着が重要であると考えております。そうした点から見まして、今回の学力・生活実態調査の結果につきましては厳しく受け止めており、本市の学校教育の充実に向けまして、なおいっそうの努力が必要であると認識をいたしております。

 学力の向上には、学校はもちろんのこと、家庭や地域と一体となった取組が重要でありまして、今回の調査結果を踏まえ、基礎基本の確実な定着と学習習慣などの形成を図るために、保護者や地域の方々の理解や協力を得ながら取り組み、まずは全国平均を目標といたしまして、不退転の決意をもって着実にその向上に努めて参りたいと思います。

 最後に、さきほどの市長の答弁と関係がありますが、避難所として早急な対応が求められる学校施設の耐震化の達成年度及び努力目標について、教育委員会の考えでございます。

 学校施設の耐震化は、地震発生時において、子どもたちの命を守るとともに地域の方々の避難場所としての役割を果たすことから、重要かつ緊急の課題であると認識をいたしております。教育委員会といたしましては、平成16年、17年度の2か年でコンクリートの強度や粘り、鉄筋の腐食等を調査いたしまして、耐震化が急がれる施設の抽出する耐震化優先度調査に取り組むこととしております。この優先度調査結果に基づき、平成18年度から、危険度、緊急度を考慮いたしまして、建物の耐震性能を評価する耐震診断を計画的に行って参ります。

 なお、補強等の耐震化工事につきましては、この耐震診断の結果をもとに学校施設の耐震化計画を策定して参りたいと考えておりますので、現段階で達成年度等をお示しすることはできませんけれども、教育委員会といたしましては、可能な限り早期に着手して参りたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(新本三男君) 米田守之君。

   (米田守之君 登壇)



◆47番(米田守之君) ただいま村山局長や、また玉井局長に御答弁を求めましたが、私自身としてもたいへん失礼なことであったと感じております。しかしながら、当局の現状において、政策的効果に対しての思いやりが、あるいは思い入れが極めて少ない、このことを今後の財政対応についてたいへん危ぐするから、あえてお二人に聞いたわけでございます。当事者にとりましてはたいへん気分の悪いことだと思われましょうが、ひとつお許しをいただき、私の真意も分かっていただきたいと思います。

 また、市長におかれても、非常に素直なお気持ちを出されました。どうかこれから議会との対応には、謙虚で、そしてお互いを信頼するような、そういう態度で接していただくことを切に願うわけであります。

 3問目につきましては、いろいろ申し上げたいことがございますけれども、議論がかみ合わないままで終わるのはまことに心苦しく、心残りであります。しかし、それ以上に、議論しても溝が埋まらなかったら、むしろしないほうがよい、そんな思いがございますので、私のすべての質疑は終わりますが、最後に、福沢諭吉の言葉をお贈りします。

 人に交わるに真をもってすべし。おのれ人を信じて、人もまたおのれを信ず。人は相信じて初めて自他の独立自尊を実にすることを得るべし。

 以上でございます。

 議員の皆さんの今後の御検討をお祈りし、感謝の意をもって私の最後の登壇といたします。

 ありがとうございました。(拍手)



○議長(新本三男君) 米田守之君の質疑は終わりました。

 お諮りいたします。

 本日はこの程度にとどめ、残余の議事は延期いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。

   (「異議なし」と呼ぶ者あり)



○議長(新本三男君) 異議なしと認めます。

 よって、本日はこの程度にとどめ、残余の議事は延期することに決定いたしました。

 以上をもって本日の日程は終了いたしました。

 明3日は、本日の議事日程を踏襲し、午前10時から会議を開きます。ついては、ただいま出席の諸君にはあらためて通知はいたしませんから、御了承願います。

 本日は、これをもって散会いたします。

                      (午後5時18分 散会)

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議長   新本三男

副議長  北村保子

議員   酒井 一

議員   塩見幸治