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兵庫県 尼崎市

平成16年 12月 定例会(第18回) 12月06日−03号




平成16年 12月 定例会(第18回) − 12月06日−03号 − P.0 「(名簿)」












平成16年 12月 定例会(第18回)



          第18回尼崎市議会会議録(定例会)第3号

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◯議事日程

    平成16年12月6日 午前10時 開議

第1        質問

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◯出席議員

   1番     騰 和美君

   2番     丸尾孝一君

   3番     長崎寛親君

   6番     今西恵子君

   7番     義村玉朱君

   8番     早川 進君

   9番     丸尾 牧君

  10番     飯田 浩君

  11番     酒井 一君

  12番     前迫直美君

  13番     亀田孝幸君

  14番     真鍋修司君

  15番     広瀬早苗君

  16番     菅村哲仁君

  17番     田村征雄君

  18番     松村ヤス子君

  19番     高橋藤樹君

  20番     宮城亜輻君

  21番     平山丈夫君

  22番     塚田 晃君

  23番     仙波幸雄君

  24番     安田雄策君

  25番     下地光次君

  26番     杉山公克君

  27番     荒木伸子君

  28番     上松圭三君

  29番     黒川 治君

  30番     蔵本八十八君

  31番     北村保子君

  32番     谷川正秀君

  33番     中野清嗣君

  34番     塩見幸治君

  35番     小柳久嗣君

  36番     滝内はる子君

  37番     畠山郁朗君

  38番     新本三男君

  41番     波多正文君

  42番     寺本初己君

  43番     高岡一郎君

  44番     中川日出和君

  46番     藤原軍次君

  47番     米田守之君

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◯欠席議員

  40番     多田敏治君

  48番     中村四郎君

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◯議会事務局

事務局長      小谷正彦君

事務局次長     辻本 守君

議事課長      高見善巳君

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◯地方自治法第121条の規定による出席者

市長        白井 文君

助役        中村 昇君

助役        江川隆生君

収入役       矢野郁子君

特命担当局長    谷口敏郎君

企画財政局長    村山保夫君

総務局長      玉井啓一君

美化環境局長    湊  稔君

医務監       高岡道雄君

健康福祉局長    守部精寿君

市民局長      宮本 勝君

産業経済局長    森田康三君

技監        松井重紀君

都市整備局長    岩田 強君

消防局長      橋本雅生君

水道事業管理者   吉井惠一君

自動車運送

事業管理者     喜田完二君

企画財政局

総務部長      福森 務君

企画財政局

総務課長      北江有弘君

教育委員会

委員長       岡本元興君

教育長職務代行者

教育次長      阪本茂樹君

選挙管理委員会

委員長       藤田浩明君

代表監査委員    鳥羽正多君

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(平成16年12月6日 午前10時 開議)



○議長(新本三男君) これより本日の会議を開きます。

 日程に入るに先立ち、会議録署名議員の指名を行います。会議録署名議員は、会議規則第81条の規定により、議長において米田守之君及び騰和美さんを指名いたします。

 この際、事務局長から諸般の報告をいたさせます。



◎事務局長(小谷正彦君) 御報告いたします。

 現在の出席議員は40人であります。

 杉山公克議員は所用のため遅れる旨の届けが参っております。

 次に、本日の議事日程は、3日の日程を踏襲いたします。

 報告事項は以上であります。



○議長(新本三男君) 日程に入ります。

 日程第1 質問を行います。

 3日に引き続き、順次発言を許します。

 中野清嗣君。

   (中野清嗣君 登壇)



◆33番(中野清嗣君) おはようございます。市民グリーンクラブの中野です。風邪を引いておりまして、少しお聞き苦しい点があるかもわかりませんけれども、しばらくの間御静聴、よろしくお願いしたいと思います。

 まず最初に、過日の11月26日ですけれども、9時過ぎぐらいに会派のほうに電話がありました。何かなと思ってとったわけですけれども、長洲在住の女性でした。名前は聞いていないわけですけれども、この人の話では、11月25日付けの市報を見て電話をしたということでした。そして、その中身を聞いてみますと、実は、ほんとうは私でなくて市長さんに電話をしたかったようです。しかし、その人いわく、一市民の私が市長に電話をしても取り扱ってもらえないだろうということから、議員に電話をしたということでした。市の財政事情も分かるけれども、なぜ市民にだけしわ寄せをさすのだ、この人はそういう言い方をしていました。おかしいのではないか。もっと市民の立場に立った改革改善をすべきである。例えば特別養護老人ホームにもなかなか入れない。そして、入れたとしても、現状では直近にある市内では無理だということで、市外のほうに飛ばされておるというのが状況ではないか。そのために、県外になって、入所したけれども、いざ入ってみてもなかなか見舞いにも行けないとか、あるいはその人が死に目にも会えない、こういうのが今の実態じゃないか。このことを考えると、跡地を売却するというのはたやすいけれども、そうでなくて、売却した学校用地などの後には特別養護老人ホーム等、そういう施設をつくるべきであるというふうに意見を言っておられました。私はそれを聞いて、この女性の方の言っておられることについては、もっともな議論だ、議会でも議論はしていくけれども、地域での集会や直接市長のところに連絡をして意見を言ってください、そのことが尼崎の未来を、そして市政をつくっていくことにつながってくる、こういうふうに言いました。議会でも議論をするけれども、あなたの考えを直接市長に言ってくださいと言っておきました。

 この点について、こういう意見が出ておることについて、何か市長のほうでコメントがあれば、お聞かせください。

 本題に入ります。

 最初は、緑化問題であります。緑化問題と一口に言ってもいろいろあると思いますけれども、私の思いつくままに順次事例を挙げながらお伺いをいたします。

 まず最初は、学校や幼稚園の運動場の芝生化であります。

 ずいぶん以前になりますけれども、テレビで放映をされたことについて少しお話をしたいと思います。テレビのニュースですけれども、京都の商工会議所の若い経営者が欧州のほうを視察したそうです。イギリスに行ったわけですけれども、小学校を訪問したときに、その学校の校庭が芝生だったそうです。そして、子どもたちが裸足で元気に走り回っているのを見て、京都でもできないだろうかと思ったようです。そして、帰国をして、京都の右京区になると思うんですけれども、嵐山の小学校で現実に芝生化されておるのが、これもまたテレビで放映をされていました。更に、本年9月の東京都議会で、都知事は、ヒートアイランド対策として、都は昨年度に警察署など都の所有施設で約7,000平方メートルの屋上緑化を実施し、今年度も水道局の営業所などで同様の取組をしているようです。そして、今後は壁面の緑化のほか、小中学校の校庭の緑化を区に働きかけることを検討しているようです。そして、各自治体や民間などとの連携を図りながら国を動かしていきたいということを述べております。そして、そのことが国の取組も当然のことながら求めていくという意向を示しました。そして、人工廃熱や地表面の状況などが地域ごとに分かる熱環境マップをつくり、それに基づいた対策ガイドラインを年度内をめどに作成する方針を明らかにしました。

 次に、大阪府の事例でありますけれども、枚方市の山之上小学校、児童数694人ですけれども、6月の末に土のグラウンドに芝生を張ったという見出しで、記事が7月6日付けの読売新聞に載っていました。この記事によりますと、芝生はごわごわとして気持ちがいい。早く育ってほしい。そして早く芝生の上で寝ころびたいと6年生の人たちが言ったようであります。根がつく秋を楽しみに、縦30センチ、横40センチの苗を1枚1枚、約1,000平方メートルにわたって敷き詰めたそうです。美観やスポーツ環境の整備もありますが、もう一つの大きな目的は、ヒートアイランド対策だそうです。日中、ビルや道路が直射日光で熱せられ、夜になってもコンクリートやアスファルトに蓄えられた熱でもって都市の温度が下がらない現象への対応策でもあります。大阪府は、七つの幼稚園、小学校で合計3,000平方メートルの芝生をつくり、モデル事業を始めたようです。宅地開発などで緑地が失われる速度と比べますと、焼け石に水だそうですけれども、子どもたち自身が芝を張る作業を通じて、植物の持つ大きな力を実感してもらえたらいいと、ボランティアで手伝うその市内の造園業者の上山さんの話であります。

 校庭の芝生化は、さきほども事例で述べましたように、東京都杉並区や横浜、神戸、明石などでも進んでいるようです。市民の立場からこの問題に取り組む神戸のNPO法人芝生スピリットの代表理事の遠藤さんは、子どもが伸び伸び遊べ、地域の人々の憩いの空間にと始めたけれども、都市の温度上昇抑制も活動の柱であると話しています。夏、ひなたの土地やアスファルトは50度を超えますけれども、芝生なら30度台にとどまります。冬は地表からの放熱を抑え、冷え込みを和らげる効果もあるようです。千葉大学の浅野義人さんという教授の方は、都市に森をつくるのがいちばんいいけれども、土地利用を考えると難しい。そこで、グラウンドや駐車場の芝生化が現実的でないかと話をしています。環境省などによると、20世紀には世界の気温は平均0.6度上がったようです。熱帯夜も増加をしています。国は、3月、ヒートアイランド対策大綱を発表し、対策に乗り出しました。古来、森が暑さから私たちを守ってくれた証拠と、大阪府大大学院農学生命科学研究科教授の増田さんの話です。工業化、都市化の末、今になって森のありがたみが分かったと話をしています。大阪は熱帯夜が東京の1.3倍、47日間もあり、これは2002年度の実績でありますけれども、日本でいちばん暑い都市になりました。水辺を陸地に変えてきたまちの歴史から、緑が少ないことも一因であります。埋立地を森にする動きも出てきました。その一つが尼崎の緑の森構想であるというふうに思うわけでありますけれども、大阪の話を進めたいと思います。

 大阪湾に突き出た産業廃棄物処分場の一つである堺の第7から3の区画で280ヘクタール、このうち100ヘクタールを共生の森と名付け、100年かけて緑化をする計画だそうです。産廃は20世紀の負の遺産、これを都市環境にプラスの森にして21世紀に残そうと、大阪府大の増田さんの話であります。環境省の試算では、緑で覆われる面積比を示す緑被率を10パーセント高めれば、都市の気温は0.5度から1度低くなると言われています。森は、暑い都市を冷やす自然のクーラーでもあります。また、明石市内の全小学校、幼稚園のグラウンドの芝生化を検討していた明石市教育委員会は、2004年度中に28ある幼稚園のすべてに芝生化を進めるとしています。芝のグランドは、子どものけがの防止や運動意欲の増進、心のいやしなどに役立つとされています。日常の手入れや管理には地域住民の方にも参加をしていただいてやろうとしています。

 そこでお伺いいたしますが、尼崎の場合、このような全国的な状況を受けて、グランドの芝生化についてどのように考えておられるのか、お聞かせください。

 次に、我が会派の平山議員も以前に発言をされていました、建物の屋上緑化の問題であります。

 9月19日付けの朝日新聞の埼玉版によりますと、緑地の減少に歯止めをかける対策の一つとして、埼玉県は、緑地面積3,000平方メートル以上の建物を新築又は増改築する際に、敷地内に一定割合の緑地を設ける基準をつくっております。その基準になるのが、ふるさと埼玉の緑を守る条例を改正する方針を決めたそうです。その中身は、建物を建てる際、緑化計画書の提出を義務づけ、提出をしない場合は20万円以下の罰金など罰則を新設するわけであります。埼玉県みどり自然課によると、緑化する割合は、土地の用途が定められている地域では、建ぺい率が80パーセントの場合、敷地面積の1割、10パーセントであります。建ぺい率が60パーセントの場合は、敷地面積の20パーセントであります。用途が決まっていない区域では、25パーセントとなっております。県内の平地にある林は、宅地化の影響などから、この25年間で約5,500ヘクタール減ったそうです。この都市部でヒートアイランド現象が問題になることもあり、県は市街地での建物の増改築に着目をしたようです。緑化するのは屋上や壁面、駐車場でもよく、同課はスペースを最大限に生かしたいと話をしております。条例が改正されれば、年間約600ヘクタールの緑化が見込まれると言っています。この改正条例案は、来年2月の県議会に提案される予定だそうです。

 次に、11月2日付けの朝日新聞に、次のような記事が載ってありました。紹介しますと、夏に都市部の気温が高くなるヒートアイランド現象を緩和する方法の一つとして屋上緑化が注目される中、宝塚市、テクノ宝塚が、手軽に屋上緑化ができるマットの製造販売を4月から始めたという記事が載っていました。中身を言いますと、植木の産地らしく、植木をせん定した際に出る枝や葉を原料に使い、環境にも配慮した、そんな人工マット、宝塚グリーンダイヤで新事業に乗り出したと書いてありました。この会社は、宝塚の自動車整備会社や電気部品加工会社など7社の社長らが出資をしてつくった有限会社で、昨年の4月に設立されております。宝塚は植木のまち。市内に造園、植木業者が200近くあり、せん定した木の枝や葉が1年間で約6,000トンも出るようです。細かく砕かれてチップにされ、たい肥の原料になっています。そして、そこに目をつけて、ほかに何か活用される方法はないかと考えたのが、この宝塚グリーンダイヤの事業化の出発点でした。ヒートアイランド現象が話題になったこともあり、6年前にマットの開発を始めたようであります。最初は、チップを固めるだけで人工土壌ができると簡単に考えていたようです。自宅で使ってみると、悪臭がひどく、ハエがたかるし植物は育たない、チップのつなぎに使う素材とチップを熟成させる細菌の種類をいろいろ変えて、最後のつもりで試した細菌が偶然悪臭を消してくれたそうです。他社も人工土壌や屋上緑化用のマット販売に乗り出していますけれども、ここのテクノ宝塚のマットは厚さが4センチメートルと薄く、マット1枚は縦37センチ、横30センチ、重さは水を含んでも約4キロと、他のメーカーのものよりも軽いのが特長だそうです。防根シートを敷き、その上にマットを置くだけで大丈夫です。1年間使用した後もマットに含まれる肥料成分の量がほとんど変わらず、肥料を追加することもなく何年も使えるようです。原料はすべて自然のものでありますから、廃棄をしても土に戻る、環境にもやさしい製品だそうです。兵庫県が2002年から、建設面積1,000平方メートル以上の新築の建物に緑化を義務づけるなど、商機も広がっています。今後の展望は、宝塚市立仁川小学校の校舎の屋上の緑化を請け負い、近く施工するようであります。まずは病院や老人保健施設など公共性の高い施設を中心に事業拡大を図っていくようであります。また、家庭のベランダでもできる個人向けの製品も用意をしているので、そちらの販売にも力を入れていきたいと述べられていました。

 このように、いろいろ場所や地域で緑化が進み、地球温暖化の傾向にストップをかける運動が進みつつあります。本市の具体的な取組方針はどうでしょうか。私の知る範囲では、松島町にある東部浄化センターの屋上にサッカーができる芝生の広場とテニスコートぐらいですが、他の施設にもこのような利用はできないのでしょうか。

 次に、健康予防公園についてお伺いをいたします。

 今年、議会において、私は東京都千代田区の介護予防公園の状況を例に挙げて質問をしてきました。当局の答弁は、築地中公園に背伸ばしベンチやぶら下がり器具などの健康遊具の設置をします。今後とも公園整備に当たっては、地元の方々と協議を踏まえる中で健康遊具の設置に取り組みたいと答弁がありました。その後今日までの取組の状況と今後の予定についてお聞かせください。

 そこで、私からの提案ですけれども、東京の中央区の例ですが、銀座、築地、日本橋などの公園に区が足裏刺激遊歩道なるものを設置して、サラリーマンや自営業者の方々が疲れた足を休めているそうです。区当局は、今後区内に51か所ある公園の半数に同様の遊歩道を設置する方針だそうです。血行促進や筋肉の凝りをほぐす効果があり、リフレッシュに最適であると、都の公園緑地課の人の話であります。ほぼ毎日委託業者が清掃するために、足が汚れる心配もありませんとのことです。業者に委託をして費用がかさむようであれば、地域住民と相談をして、つくる段階から地元住民の意見も入れる中で、管理体制まで確立をすればどうでしょうか。そうすることによって、費用面も地域の人と話ができるのではないでしょうか。

 次に、議会棟のバリアフリー化についてであります。

 この問題については、私は本会議で質問する機会があれば毎回取り上げてきました。なぜならば、2000年度予算では設計予算が計上されたのであります。本来、議会の経過を見てみますと、調査予算が計上されるということは、その翌年度には設計予算が計上され、実施ということになっていくのであります。ところが、この問題についてはそのままで、いまだに計上されておりません。2000年度で設計予算が計上され、それなりの体制が整って、2001年にはと思っておったわけですけれども、実は、市の財政事情から見送りになったままであります。この間、御存じのように、私はほかの皆さん方と違って、30分近く前に控室を出て、そして本庁舎の中館か北館のエレベーターで2階に上がって、そして渡り廊下からここに来ます。2階で会議のときはいいわけですけれども、議会棟の3階には上がれません。ですから、特別委員会も3階でやられるときには、私は参加ができないということになるわけであります。

 この議会棟のバリアフリー化は、皆さん方も既に御存じのことと思いますけれども、出直し選挙後の議会改革検討委員会の中でも議論になったわけであります。当時の状況からいいますと、本会議場へ傍聴者が来ても、障害を持っておられる方も来たわけでありますけれども、すべて担いで上げてもらう、こういうことしかできないのであります。そういった状況の中で、多くの検討事項の中で、全会一致でもって議会改革の検討委員会でも議会棟のバリアフリー化については決定をされたのであります。私自身がこんな体になって車いすの世話になるとは思っていなかったので、何も気にしていなかったわけでありますけれども、自分自身だけであればいいわけですけれども、そういう経過も含めながら、今まで議員活動をして参りました。今、車いす使用の議員は私だけではありません。今日は欠席をしておられますけれども、多田議員も車いすを利用されております。2人になりました。来期以降は、来年の6月が改選時期でありますから、どうなるか分かりませんけれども、必ずしも健常者の方ばかりが議員になるとは限らないのであります。そういった意味合いで、体の不自由な人の立場になって改善をしていく、これがほんとうではないでしょうか。

 また、土曜日の毎日新聞で、記者のインタビューに答える形で市長の記事が出てきました。その中身はいろいろありますけれども、私が特に感じたのは、ガラス張りの市長室の実現に意欲と見出しが出ていました。私は、なぜこうも執着をしておられるのか、理解ができないのであります。市長公約という関係もあるんでしょうけれども、階段しかないために会議に参加できない、あるいは傍聴ができないなど、不便を感じている人がいることを思っていただきたい。私は、車いすを使用してから、この12月1日でまる7年になりました。さきほども述べたように、議会改革検討委員会で時間をかけて議論をしてきて、全会一致でエレベーターの設置が決められたのであります。今日までのこの経過を考えるときに、優先順位はどちらにあるのか。市長はどう思われておりますか。今後の見通しも含めてお聞かせください。

 次に、交差点における歩道と車道の段差解消策として、前回の一般質問で、私は東京都板橋区の取組を報告しながら、尼崎でもこの板橋区型ユニバーサルデザインブロックによる交差点の段差解消の工事に取組を進めてほしいと発言をしました。その答弁として、高齢者や障害者など、すべての人にやさしいまちづくりの一環として、兵庫県の基準に基づき、歩道の段差解消に取り組んでおり、車道と歩道との間に最大2センチの差が生じております。国の交通バリアフリー法などに関する整備基準が改正されたことを受けて、平成16年3月に兵庫県の仕様も車道と歩道とに段差が生じないもの、いわゆる段差ゼロセンチに改められました。本市においても、今後は県の新しい基準に基づき、歩道の段差解消に取り組んで参りますと答弁がありました。

 そこでお尋ねをしますが、現在の進ちょく状況はどうなっているのか、お聞かせください。

 交通バリアフリー法が2000年11月に国会で成立して以降、多くの公共施設で施設の改善が進んでいます。先日の10月28日に、所用があって神戸まで行きました。JR尼崎駅は、御存じのとおりエレベーターが設置をされており、私のような車いすでも乗降ができます。問題は神戸駅であります。一昨年にも実は神戸駅で降りたのですけれども、そのときは、ホームの西の端にある荷物用のエレベーターで駅員の方と一緒に出ました。改札口でなく荷物用の出入り口から出たのを覚えております。今回もまた同じかなと思っておりましたけれども、実は違っていました。今年は乗降客用のエレベーターが設置をされておりまして、正規の改札口から出られるようになっていました。帰りは神戸駅からセンター街を通って元町の駅から乗車をしようと思って、センター街を車いすでうろうろしながら帰ったわけでありますけれども、元町で乗るのは初めてだったので、少し危ぐをしておったわけですけれども、元町の駅の東口の入り口でなく、西口には南側に新しくスロープがつくってありました。そして、切符売り場あるいは改札口を通ると、ホームに上がるエレベーターが設置されてありました。そして、そのエレベーターの隣には車いす用のトイレがあり、このトイレを使用すると、昨年議会で私が質問をし、設置を要望していたオストメイト対応の設備もありました。

 そこでお尋ねをしますが、尼崎市内にある鉄道の駅では、阪急3か所、園田、塚口、武庫之荘、JR4か所、尼崎、立花、塚口、猪名寺、阪神6か所、杭瀬、大物、尼崎、出屋敷、センタープール、武庫川と、合計13の駅があります。車いす対応のスロープやエレベーター等の設置状況についてお知らせしてください。

 更に、オストメイト対応についてどのような状況になっているのか、お聞かせください。

 余談ですが、10月土曜日の朝日新聞の夕刊の記事で目にとまった記事がありました。この記事は、障害者の人が外出をするのに、自宅からいちばん近い駅からは電車に乗れないということでした。この駅はバリアフリー対応になっていないのであります。記事によりますと、この方は西宮在住の方でありますけれども、自宅にいちばん近い駅、そしてバリアフリーになっていない駅、もう既に皆さん方は御存じだと思いますけれども、この駅はJRの甲子園口の駅であります。この甲子園口は、御存じのとおり、改札は道路面とフラットですから、すっと入れるんですけれども、電車に乗ろうと思ったらホームに上がらなければなりません。ですから、エレベーターかエスカレーターがホームまで通じていないと、実は電車に乗れないのであります。この女性は、電車に乗るときには、家族の人の運転する自家用車で西宮に行くか立花に行くか、どちらかにしておるようです。こういうことがありますので、直近のところからは電車に乗れないのであります。

 ですから、さきほども言った、尼崎にある13の駅すべてにあるかどうかを教えていただきたい、このように思うわけであります。

 次に、子どもたちの安全の問題についてであります。

 奈良市の小学1年生の女の子の誘拐殺害事件以来、不審者が子どもに声をかけたり連れ去ろうとする事件が相次いでいます。大阪府下では、今年に入って71件だったのが、奈良の事件が報じられた18日以降9日間で37件の発生が確認をされているようです。これまで見逃されてきたケースも警察が積極的に把握をし、不審者情報として保護者らに公開する動きも始まっているようです。大阪府警は、今年から、これら事件を声かけ事案として統計を取り始めたようです。11月17日までは71件、ほぼ5日に1件のペースだったのが、18日以降、1日で10件の報告例もあったようです。未成年者を言葉巧みに車などに誘い込めば誘拐、手を引っ張るなど無理に連れ込めば略取のそれぞれ未遂事件になるが、いずれも増加の傾向にあるといいます。大阪府警生活安全総務課によると、これまで声かけ事案が発生しても、立件が困難と判断した場合は、地域での注意喚起にとどめていました。しかし、奈良の事件以後は必ず本部に報告するよう各署に指示をしたようです。兵庫県内でも、10月末までに31件だった声かけ事案が、18日以降3件起きています。和歌山でも6件発生をしているようです。滋賀県では、滋賀県警は学校、教育委員会、防犯団体などと協力をして、不審者が出没する場所を重点的にパトロールをしているようです。12月2日付けの神戸新聞の朝刊に、川西の教育委員会は、公立の小学校と養護学校の小学部の全児童約8,400人に防犯ブザーの貸与を決めて、業者に注文をしておるようです。来週は低学年に配布、今月中には全学年に行き渡るようです。阪神間では、芦屋市や宝塚市、猪名川町が同様の対策を取り、西宮も低学年の希望者に、伊丹市は学校ごとに数個ずつ配布をしているようです。川西市は、県教委や県警からのアドバイスを受けて、保護者からも不安の声が強く、配布を決めたそうです。防犯ブザーは、長さ約10センチで、ボタンを押すかプラグを引き抜くと音が出るようです。8,500個発注をしたようです。川西市教育委員会は、自治会に協力を要請し、ブザーを聞いた市民が危機を救ってくれるようにお願いをしたいとしております。

 なぜ今この問題を取り上げるかといいますと、金曜日の一般質問で、公明党の前迫議員からの発言もあったように、近隣の市で頻繁にこういう事件が発生していることに併せて、尼崎では小中学校の適正規模、適正配置が進められようとしているからであります。中学生ならともかく、小学生の低学年の児童の場合、安全に通えるかと心配をするからです。私の知る範囲で恐縮ですけれども、例えば今回統廃合の事例で言いますと、長洲小学校が廃校になって清和小学校に統合されます。この場合は、長洲小学校の南側に住まいをする子どもたちはどうなるのでしょうか。今の案では清和小学校に統合されるわけで、この地域の人も清和小学校になると思います。住所で言いますと、杭瀬北新町4丁目に住んでいる子どもたちであります。杭瀬北新町4丁目といっても、なかなかぴんと来ないかもわかりませんけれども、この地域は国道筋にある地域であります。ここの子どもたちは長洲小学校に通っておるわけでありますけれども、校区変更になることによって、清和小学校になります。すると、さきほども言いましたように、国道2号から、極端に言うとJR尼崎駅の近くまで行かなければなりません。通学路がどのように設定されるか分かりませんけれども、私の思うには、長洲小学校の西側、この歩道を通って小田高の西側の歩道、そこから平井工業の前のあの三叉路の信号を通って波洲通を渡って東洋精機の東側の歩道を通って学校に行くことになります。この道がいちばん歩道が多くあって、いちばん安全だからであります。しかし、自動車からは安全な道になったとしても、人通りの少ない道であります。人家があまりなく、学校や工場の塀沿いを進まねばなりません。ですから、自動車から、交通災害ということから見ますと安全ではあるけれども、今のような世間を騒がせているような事件が起きないのか心配であります。

 そこで質問ですけれども、通学路とその安全対策についてどのように考えておられるのか、お聞かせをください。

 これで私のすべての質問を終わりたいと思います。どうも御静聴ありがとうございました。(拍手)



○議長(新本三男君) 答弁を求めます。

 白井市長。

   (白井 文さん 登壇)



◎市長(白井文さん) それでは、中野議員のお尋ねにお答えいたします。

 まず最初に、市民の方から電話がかかってきた、その内容についての考え方でございます。

 直面する財政再建団体転落の危機を回避するとともに、収支均衡を図り、財政の構造的問題を改善するために、市民の皆様には少なからず御辛抱いただくこともありますが、内部管理経費の見直しを中心に、あらゆる取組を進めているところでありますので、御理解いただきたいと考えております。

 市民の皆様との対話につきましては、私は常日ごろから市民の皆様といっしょに語り合い、市政を進めることを信条としており、市民の皆様と直接お会いして話し合う車座集会、市長室オープントークのほか、まちづくり提案箱などで御意見を伺っておりますが、必ず私のところに届き、目を通して、返事も差し上げているところでございます。今後ともさまざまな機会を通じて意見交換をして参りたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(新本三男君) 阪本教育長職務代行者。



◎教育長職務代行者教育次長(阪本茂樹君) まず、グランドの芝生化についてお答えを申し上げます。

 校庭の芝生化は、日光の照り返しを防ぎ、気温の上昇を抑えることや、運動するときの安全性を高めるとともに、強風時における砂の飛散防止、更には降雨時における土砂の流出防止など、多くのメリットがございます。加えまして、子どもたちへの環境教育の生きた教材としても活用できること、また、芝生の緑は心のいやしといった情操面に役立つなど、さまざまな効果があると認識をしております。

 しかしながら、芝生の日常の維持管理につきましては、芝刈り、散水、雑草抜きなど、多大な労力と経費が必要となります。設置後の養生期間内は校庭が使用できないといった問題もございます。したがいまして、現段階では直ちに芝生化に取り組むことは困難と考えておりますが、さきほど申し上げました効果もございますので、その導入の可能性について研究を続けて参りたい、このように考えております。

 次に、長洲小学校と清和小学校の統合に伴う通学路についてでございますが、学校統合を推進するに当たりましては、子どもの安全を確保することが最も重要なことの一つである、このように考えております。

 統合に係る通学路の安全対策につきましては、これまでから関係校のPTAをはじめとする地域の方々による統合推進委員会を設置させていただきまして、その中で具体的御協議をいただき、教育委員会といたしましても、可能な限りの対応を行っているところでございます。今後取り組みます予定の長洲小学校と清和小学校の統合につきましても、これまでと同様、統合推進委員会の中で通学路の選定や安全対策について協議をいただき、子どもたちにとっていちばん安全な通学路を確保して参りたい、このように考えております。

 次に、最後でございますが、通学路の安全対策全般の御質問でございます。

 子どもたちが安全に通学できるよう、毎年度初めに各小学校長が選定をした通学路を教職員、保護者がいっしょになって点検を行っております。そのうえで道路や歩道の補修整備、街路等の設置、区画線や通学路の表示、車両の時間規制など、児童生徒の安全確保のために警察等の関係機関へ要望し、必要な措置をとっておるところでございます。また、年度途中におきましても、通学路において工事が行われる場合には、施工者等に対して通学安全を確保するための措置をお願いするなど、対策を講じているところでございます。今後とも通学安全の確保のため、こうした取組を推し進めて参りたい、このように考えております。

 以上でございます。



○議長(新本三男君) 岩田都市整備局長。



◎都市整備局長(岩田強君) まず、本市の屋上緑化の取組方針はどうか、また、東部浄化センターの屋上緑化のようにサッカーやテニスなどができる利用形態を他の施設にもできないかというお尋ねでございます。

 屋上緑化は、ヒートアイランド現象の緩和などに有効な方法の一つとして、特に夏季の断熱、冬季での保温効果が生まれまして、建物の消費電力の減少などにも寄与いたします。こうしたことから、兵庫県では、平成14年度に環境の保全と創造に関する条例を制定し、新築建築物を対象に、その普及に取り組んでおります。

 本市におきましては、県条例に基づきまして、民間施設におきまして、これまでにマンションをはじめ幼稚園や老人ホームなど22件の届け出が出され、その広がりを見せております。一方、公共施設の県条例に基づく設置でございますが、現在のところございませんが、従前から、御指摘ございましたように東部浄化センターで実施しておりますように、芝生広場やテニスコートなど、個々の建物の特性を生かした手法や形態の緑化を進めてきております。

 今後におきましても、施設の新設時や建替えを行う際に、関係部局と協議を図り、都市環境の改善効果の高い屋上緑化を進めて参りたいと考えております。

 次に、公園整備につきまして、これまでの公園整備における健康遊具の設置と今後の予定、そして足裏刺激遊歩道の設置と管理について、2点のお尋ねでございます。

 公園における健康遊具につきましては、最近の健康志向の高まりを背景に、高齢者の方々を中心に設置の要望が増えてきております。こうした中、東部浄化センターや本年度供用開始いたしました築地中公園では、ぶら下がり遊具、背伸ばしベンチ、ステップを設置しております。また、現在取組を進めております築地公園におきましても、同様の健康遊具の設置を予定いたしております。

 次に、東京都中央区での取組でございます足の裏を刺激する遊歩道につきましては、ワークショップ形式で再整備をいたしました東武庫夢公園、そして区画整理事業で整備をいたしました下食満北台公園と築地中公園に設置いたしております。これらの公園は、すべて地域自主管理制度により、地域の住民の方々に維持管理いただいており、その一環といたしまして、足裏刺激遊歩道の清掃などもお願いしているところでございます。今後は、区画整理事業等で新たに設置される公園や再整備を行う公園につきまして、地元と協議を重ねる中で健康遊具を設置して参りたいと考えております。

 最後に、バリアフリー化の一環といたしまして、歩道と車道の段差解消の取組状況についてでございます。

 本市におきましては、平成16年4月から、兵庫県の技術仕様書の改定に伴い、歩道の段差解消、ゼロセンチにすることでございますが、これを図るために、溝付き縁石の使用などを標準としました歩道のバリアフリー化に取り組んでおります。本年度は、これまで、改められました仕様に基づき、富松8号線、近畿中央病院の付近でございますが、ここをはじめ3路線、6か所において施工いたしております。更に、今年度末までには、このほか12路線において施工することといたしております。今後とも新設道路だけではなく、既存道路につきましても、予算の限界はございますが、改められた仕様で歩道の段差解消などバリアフリー化に取り組んで参ります。

 以上でございます。



○議長(新本三男君) 玉井総務局長。



◎総務局長(玉井啓一君) ガラス張り市長室設置と議会棟のエレベーター設置との優先順位はどちらにあるのかというお尋ねにお答え申し上げます。

 ガラス張り市長室につきましては、情報の公開と市政の透明性を示すことにより、見える市政を実践するため、平成15年度予算に必要最低限の経費を計上いたしましたが、議会の御承認を得るには至りませんでした。また、議会棟のエレベーター設置につきましては、平成12年度に設計業務委託を実施し、議会事務局と協議を重ねた経過がございますが、昨今の厳しい財政状況の下、今日に至っております。しかしながら、福祉まちづくりの観点から、公共施設のバリアフリー化の一環としての整備が必要と考えておりますので、引き続き検討して参りたいと考えております。したがいまして、判断の材料が種々ございますので、今後必要な検討を進めて参りたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(新本三男君) 守部健康福祉局長。



◎健康福祉局長(守部精寿君) 市内駅舎のスロープやエレベーター等の設置状況及びオストメイト対応についてどうかといった御質問でございます。

 市内の鉄道駅舎13駅のうち、スロープが整備されている駅が2駅、エレベーターが整備されている駅が7駅でございまして、残る4駅は、エレベーターの整備が必要ですが、現段階では未整備となっております。

 また、車いすトイレはすべての駅に整備されております。

 次に、オストメイトの方に対応できるトイレといたしましては、JR尼崎駅、立花駅、塚口駅の3駅に設置がされております。

 以上でございます。



○議長(新本三男君) 中野清嗣君の質問は終わりました。

 続いて発言を許します。

 広瀬早苗さん。

   (広瀬早苗さん 登壇)



◆15番(広瀬早苗さん) 日本共産党議員団の広瀬早苗です。

 工場誘致策として、固定資産税などの2分の1を軽減する企業立地促進条例が9月議会で制定されました。今回の松下電器がこの条例適用を受ける見込みです。担当課長から聞き取りをしました。条例で定められた税の軽減策は、固定資産税と都市計画税と事業所税の2分の1の軽減措置ですが、同社が発表している事業投資額950億円から、一般的な工場に当てはめて試算すると、合わせて4億3,000万円の軽減措置とのことです。そして、現段階は、雇用状況など、決して決定はしていないけれども、徐々に地域での雇用が進んでいくものと考えている。しかし、現時点では市として経済効果は算出できないとも説明してくれました。この条例制定については、中小零細業者から、松下に3億円も税金をまけなくても、恐らく立地条件がよいということで本市に進出したのではないか。まけてやった3億円でもっと市内の零細事業者に対する支援策をしてほしいという声があったのも事実です。しかし、私たちも企業誘致は必要と考え、条例には賛成しました。インセンティブを設けて、つまり誘導策を設けて遊休地などへの企業誘致策もたいせつだからと考えるものです。

 しかし、今、市内の特に中小零細業者への支援策、仕事づくりに役立つインセンティブも切実に求められているのではないでしょうか。平成13年の9月議会で、産業活性化のための緊急対策として、住宅リフォーム助成を実施する考えはないのかと、私は明石市の例を挙げて一般質問しました。今回は、それに関する2回目の質問をして参ります。

 前回の質問での答弁は、全体の産業活性化を図るという観点からいたしますと、明石市が実施しております事業は、経済効果を与える業種が住宅リフォーム関連に限定されていること、あるいは住宅を自己所有している者だけが助成対象になるといった問題がございます。したがいまして、本市といたしましては、実施する考えはございませんというものでした。住宅リフォームそのものがどの程度の経済的な波及効果をもたらすか、検証する必要があります。そして、その波及効果が大きければ、住宅リフォームを促進する政策は効果があるということになるのではないでしょうか。

 明石市の事業概要を見てみました。目的は、市民が自己の居住する住宅等を市内の施工業者を利用して修繕、補修等の工事を行う場合に、その工費の一部を助成することで、市内の生活環境の向上に資するとともに、多岐にわたる業種に経済効果を与え、市内産業全体の活性化を図るとなっているんです。助成の対象者はどうかといいますと、市内に居住し、住民登録又は外国人登録をしている人で、助成を受ける工事について市のほかの助成制度や扶助を受けていない人、そして、市税及び市の各種融資の償還について滞納していない人となっているんです。助成対象住宅、つまり、どんな住宅に助成するかということですけれども、それについては、助成対象者が所有して、自己の居住の用に供している、つまり、自分が住んでいる市内に存する住宅及びこれに附属する施設としています。ただし、集合住宅については、助成対象者の占有部分のみを対象とし、店舗、事務所又は賃貸住宅等との併用住宅については、居住部分のみを対象としている、こうなっています。助成対象工事については、市内に主たる事業所、本社や支店を有する施工業者、個人業者も含みますけれども、これを助成して、助成決定後に着手する経費、消費税を除きますけれども、これが20万円以上の工事で、こういうことが前提になっています。そして、次の四つの方たちをその対象とするとなっていますけれども、一つ目には、老朽化、震災等による住宅の修繕又は補修のための工事、二つ目には、壁紙の張り替え、外壁の張り替えなど住宅の模様替えのための工事、三つ目には、住宅に附属し、かつ助成対象者の所有する土地における自家用駐車場の設置、修繕又は補修のための工事、四つ目には、住宅への防犯感知用ライト又はフェンスの設置等の防犯機能の付与及び強化のための工事を対象にするとなっていて、最後に、増築、改築工事は助成対象とはしません、こういうのが明石市の全体の説明となっているんです。助成額は工事経費の10パーセントで、10万円を限度とするとなっています。明石市では、2000年実績で工事費総額約2億円、2001年実績で工事費総額約3億円、2002年実績で工事費総額約4億円、2003年実績で工事費総額約3億円となっており、この4年間で約12億円の工事費総額となっているんです。日本共産党の元参議院議員の有働正治さんは、議員時代、政府に産業連関表で経済効果を算出させる方法を出させました。その方法を使って試算すると、住宅リフォームの工事総額が1億円の場合、及ぼす経済波及効果は2億6,000万円となり、生産が増えれば雇用も増え、雇用効果は二重に増えるとのことです。工事総額が2億円であれば、当然2倍の波及効果となります。明石市では、4年間で約8,000万円の助成をし、リフォームの工事総額は12億円です。この12億円のリフォーム事業の生産波及効果は、実に31億2,000万円ということになります。

 質問します。

 政府のいちばん新しい今年4月発表の産業連関表を使っての日本共産党の有働正治元参議院議員の試算では、住宅リフォームが及ぼす経済波及効果、つまり生産波及効果は、工事費の2.6倍だと試算していますが、試算値に対する評価は別にして、波及効果があることは当然のことだと思います。例えばふろを一つ直すとしますと、木材を買う、ガラスを買う、ふろがまを買う、水道を付け替えるなど、多くの業種の事業者の方が仕事をすることになります。住宅リフォームを行う人が増えれば、中小零細業者の仕事も増えて、経済活性化につながると思いますが、いかがでしょうか。お答えください。

 平成13年の私の質問に対する答弁で、住宅を自己所有している者だけが助成対象になるといった問題があるとのことでした。いったいどのくらいの割合で住宅を自己所有しているのかを、平成12年度の国勢調査報告で調べてみました。尼崎市では、持ち家は8万6,202世帯で、持ち家率は47パーセントとなります。この人たちを対象にした助成制度ではなぜいけないのでしょうか。だいたい行政が実施するどの事業でも、特定の条件の人を対象にしているのが普通ではないでしょうか。住宅を所有している者だけが助成対象になるのが問題などというのは、全くのき弁であり、正当な理由とはなりえません。

 質問します。

 住宅を新たに購入したときには、減税措置があります。これも住宅を新たに取得する人に限られた助成策です。また、住宅金融公庫の金利引下げが行われることがありますが、これも住宅を新築しようとする限られた人に対する支援策です。国が限られた人に対する支援策を実施するのは、政策的に間違っているのでしょうか。お答え願います。

 先日、担当職員にお聞きしましたところ、住宅リフォーム助成すると、個人にお金が行くが、その制度があるから、例えばふろを改修しようとしたのかどうか判断できない。つまり、経済誘発の検証ができないと答えられました。助成制度があることによりどういう効果があるのか、不透明とも言いました。税収の増につながるのか、雇用の増につながるのか、ここが分からないと経済活性化の証明ができないというのです。住宅金融公庫の金利を引き下げなくても、住宅取得減税がなくても、住宅を新築する人はいるでしょう。しかし、金利を引き下げたり住宅取得減税を実施したりして、住宅建設を誘導してきているのは事実の問題であり、誘導策としての効果が検証されています。住宅建設に対する支援が誘導策として検証されているのに、住宅リフォームに対する助成策が誘導策かどうか検証できないという理由は成り立ちません。現に、明石市産業活性化緊急支援事業、つまり住宅リフォーム助成のことですけれども、これについてのアンケートで、助成制度があったので工事を行ったという人が、アンケートに答えた192人のうちで99人いまして、52パーセントいました。ここでもリフォーム助成のインセンティブ、つまり誘発効果がはっきりと見てとれるのではないでしょうか。

 日本共産党の元参議院議員の西山とき子さんは、2004年の3月の国会で、住宅リフォーム助成について取り上げました。彼女の地元の京都の京田辺市では、2002年から不況対策緊急支援事業として住宅改修助成制度を始めたが、30万円以上の住宅改修と修繕について工事費の10パーセントから上限10万円まで助成しましょうと、1,000万円の予算で実施したところ、147件申込みがあって、122件に助成をしたと言っています。完成工事費は2億1,340万円だったことを紹介し、国土交通省にこうしたリフォームの助成というものは全国の例で見ても仕事おこしに役立っている制度ではないかと質問しています。それに対して政府は、地域経済の活性化にもある程度は資するというふうに考えておりますと答弁しているんです。政府も経済効果を認めざるをえません。また、県の制度として、障害者や高齢者のために住宅のバリアフリー化に対する住宅改修の助成制度があります。

 質問します。

 これは、福祉の制度ですけれども、一定の助成をすることでバリアフリー化を促進しようとするもの、つまり、バリアフリー化の誘導策だと思いますけれども、いかがでしょうか。

 これで私の1回目の質問を終わります。(拍手)



○議長(新本三男君) 答弁を求めます。

 森田産業経済局長。



◎産業経済局長(森田康三君) 住宅リフォーム助成に関する御質問にお答えいたします。

 初めに、住宅改修を行えば、仕事も増え、経済活性化につながると思うがどうかといったお尋ねでございますが、住宅改修が実施された場合、工事施工業者以外にも、地域は特定されませんが、材料などの卸売業あるいは製造業など、他の業種にも経済効果がある程度は波及していくことは想定されるものと思われます。

 次に、国が住宅を新築しようとする限られた人に対して支援策を実施するのは、政策的にどうかといったお尋ねでございます。

 国が実施しております住宅取得控除は、住宅購入資金の初期負担を軽減することにより、持ち家を促進するという国の住宅政策に基づいて実施されているものでございます。したがいまして、対象はおのずと住宅を取得しようとする人に限定されるものと考えております。

 なお、過去に住宅を自己所有している方だけが助成対象になるといった問題があると申し上げましたのは、地域経済を活性化させる手段として住宅を自己所有されている方だけに限定した施策を講じることは、一方では、なぜ住宅なのか、他の業種はどうするのかといった問題があるのではないかという意味で申し上げたものでございます。

 以上でございます。



○議長(新本三男君) 守部健康福祉局長。



◎健康福祉局長(守部精寿君) 障害者や高齢者のための住宅改造助成事業は、バリアフリー化の誘導策であると思うがどうかといった御質問でございます。

 身体機能の低下した高齢者や障害者に対する住宅改造支援事業につきましては、県の補助事業として、作業療法士等の専門知識を有した者で住まいの改良相談チームを設置し、対象者個々の身体状況に配慮した住宅相談助言を行うとともに、改造に必要な費用を助成しているものでございます。

 この制度は、住宅改造が必要とされる高齢者等が住み慣れた住宅で安心して自立した生活を長く送ることができる住環境の整備を行うための支援策であると考えておりますが、住宅改造費の助成を行うことによりまして、結果的にはバリアフリー化の誘導につながっているものと考えております。

 以上でございます。



○議長(新本三男君) 広瀬早苗さん。

   (広瀬早苗さん 登壇)



◆15番(広瀬早苗さん) 答弁をいただきましたけれども、私の第1回目の質問に対しては、波及効果は想定されると答えられました。当たり前のことです。二つ目のことでは、なぜ住宅なのか、他の業種についてはどうなのかという問題があると言いましたけれども、全く回答になっていません。三つ目には、結果的には誘導策になるというふうに答えられています。つまり、誘導、インセンティブは働くんだというようなことだったと思いますので、次、2回目の質問に参ります。

 次に、滋賀県長浜市の実例を示し、住宅リフォーム制度の経済効果について検証していきたいと思います。

 予想以上、経済効果は12億円。04年5月1日付けの長浜市の地方紙1面に、市の住宅リフォーム助成制度の実績が大きく報道されました。滋賀県内では、03年には八つの自治体でこの制度が行われており、市の職員も、こんなに喜んでもらえる制度は初めてと驚かれています。八つの市の住宅リフォーム制度の中でも、助成金を商品券にしている長浜方式、長浜市地域経済活性化対策奨励金交付事業が注目を集めているんです。昨年8月からスタートしたこの制度は、依頼主が住宅の改装、工事費50万円以上を市内の業者に依頼した場合、工事費の10パーセント、10万円を限度として奨励金を出すもので、商品券で交付されます。商品券は、長浜市の卸売市場、市内80店が加盟しているんですけれども、ここの500円券と商店連盟の1,000円券です。活用の結果は、市内商店街で40パーセント、市内大型店で57パーセント、市外では3パーセントと、ほとんど市内で使用されていました。申請は利用者の工事が完成し、費用を支払った時点で、工事前後の写真、見積書、領収書、納税証明書を提出するという簡単なものとなっています。平成15年度の状況は、事前相談件数218件、申請件数136件、総交付額約1,300万円、助成平均額9万5,000円、支払い工事費総額4億3,000万円、支払い工事費平均額325万円となっておって、総務省の統計局平成12年産業連関データにより長浜市が算出したところ、産業連関による経済効果は12億2,000万円だったとのことです。

 長浜市が試算した資料を取り寄せてみました。経済効果の試算は次のようにしているんです。建設関係では、改修工事支払い額4億4,255万円に係数を掛けて、直接と1次と2次の合計経済波及効果は11億9,057万円となっています。商業関係では、商品券支払い額1,289万円に係数を掛けて、直接と1次と2次の合計経済波及効果は2,986万円となっています。結果として、経済波及効果は、建設関係と商業関係の合計が12億2,043万円となっているんです。つまり、1,000万円で4億5,000万円の仕事を生み出し、その経済効果は12億円ということになるとの試算でした。

 お尋ねします。

 長浜市での住宅改修、いわゆる住宅リフォーム助成は、市当局も経済活性化事業と位置づけた事業です。市の税金1,000万円投入して、平成15年度の状況ですから、8月から行いまして3月までですから、たった8カ月間で4億3,000万円の仕事をつくり、なんと12億円もの経済効果があったとしているんです。これでも経済効果がないと言えるのでしょうか。お答えください。

 長浜市では、なぜこのように地元の新聞でも驚くほどの経済効果を上げたのでしょうか。長浜市の産業経済部地域経済政策推進室が発表しています資料、平成15年度長浜市地域経済活性化対策奨励金交付事業の状況についてを取り寄せて見てみますと、事業の概要として次のように書いてあります。長引く国内経済の低迷が地域経済、雇用情勢に深刻な影響を及ぼす中にあって、長浜市では、平成15年2月に長浜市地域経済活性化雇用拡大緊急対策を策定し、その推進を図っているところです。平成15年8月には、対策の大きな柱として挙げている民間需要の喚起、新たな民間需要の創出による地域経済活性化に向けた対策の一つとして、長浜市地域経済活性化対策奨励金交付事業を新たに創設しました。これは、住宅改修、つまり住宅リフォーム者に対し、奨励金、つまり商品券の交付を行うことで民間需要を喚起し、地域の住宅関連産業の活性化だけにとどまらず、商業関係の経済効果も含め、緊急的に地域経済の活性化を図ることを目的としていますと言っているのです。事業の内容としては、次のように書いています。自宅の改修を市内の業者で平成15年8月以降に施工し、平成18年1月1日までに完成した場合において、奨励金として住宅改修費用のうち規定の対象工事費の10パーセント分を10万円を限度に施工主に商品券で交付するものですと言っているんです。全国的にも注目を集め始めた長浜方式は、助成を市内の卸売市場の中にある80もの店の500円の商品券と商店連盟の1,000円の商品券で助成額に見合ったもので行ったことが、他市に比べて大きく長浜市の経済活性化に役立っていることが分かります。長浜市の例でも分かるように、助成の方法を市内の店の商店券にしたら、建設関係だけでなく、商業関係にも経済効果が波及するということではないでしょうか。

 私が担当職員に、市として考えている経済活性化の施策は何かと尋ねたら、例えば技術開発であると答えてくれました。その理由は、ばらまき的なものでない事業を経済活性化として評価していると前置きして、新しい製品をつくるときの費用を一部助成することにより、事業者が製品を広く販売する。それにより収益が上がる。結果、市に税金が入る。雇用も増える。そのことにより、経済効果があると判断できる。技術や製品は付加価値を生み出すと説明したのです。私が尼崎市が言う経済活性化と評価している事業をすべて列挙してほしいと言いましたら、担当課長は、尼崎市の産業経済局関連のすべての事業が経済活性化に資する事業であると答えてくれました。結局、工業系の技術開発に対する助成事業も、商業系の市場、商店街のアーケードなどに対する助成事業なども、インセンティブ、つまり誘発効果を与えて事業の促進を図ることによる経済活性化を目指すものだと言われているのでしょう。しかし、それにしては、市がこれまで実施してきた産業政策で多額の費用を使いながら見るべき効果を上げていないのが、近畿高エネルギー加工技術研究所やインキュベーションセンターの建設事業です。ここにいったい幾ら投入して、どれほどの経済効果を上げたというのでしょうか。リサーチコア事業に投入した資金に比べて、住宅リフォーム助成事業は、年間1,000万円程度の予算でもリフォームを誘発し、その経済波及効果が大きいことは、全国的にも実施する自治体が今では35件で270自治体にもなっていることで証明されています。

 お尋ねします。

 住民にも中小零細業者にも喜ばれる事業です。本市においてもぜひ実施するようあらためて求めますが、いかがでしょうか。

 これで2回目の私の質問を終わります。(拍手)



○議長(新本三男君) 答弁を求めます。

 森田産業経済局長。



◎産業経済局長(森田康三君) 住宅リフォームに関する御質問にお答えいたします。

 初めに、長浜市の住宅リフォーム制度での経済効果についてのお尋ねでございます。

 御指摘の産業連関表は、総務省統計局が国内経済において一定の期間に各産業間で原材料や運送などの財やサービスがどのように取引されたかを金額や係数で一覧表にまとめたものでございます。この産業連関表を用いますと、御指摘のような長浜市が試算した経済効果が算出されることは認識いたしております。

 次に、住宅リフォーム助成制度を本市においても実施するよう求めるがどうか、こういったお尋ねでございます。

 住宅改修助成は、住民の需要を喚起することにより地域経済を活性化しようとする手段の一つであると認識いたしております。全体の産業活性化を図るといった観点からいたしますと、住宅改修助成制度は、さきほど申し上げましたように、経済効果を与える業種が限定されていること、あるいは住宅を自己所有している者だけが助成対象になるといった課題がございますので、他市の事例も含め、研究して参りたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(新本三男君) 広瀬早苗さん。

   (広瀬早苗さん 登壇)



◆15番(広瀬早苗さん) 算出効果は認識しているということでした。しかし、けっきょく最終的には、手段の一つであるけれども、全体としては限定されていることに問題があり、また自己所有しているということに問題があるということで、研究をしたいとは言われましたけれども、3年前の私の質問からは一歩も進んでいない、こういうふうに私は受け取るわけです。

 私はここであらためて皆さんにも訴えたいし、市の当局にも考えてほしいのは、長浜の場合、100万円の工事をしたとすると、工事した人は100万円払う。それで100万円分の仕事がある。商品券は、その10パーセント分の10万円もらうわけですから、この商品券はまた市内で使うわけですね。トータルの消費ということが経済効果を大きくしていると思うんですよ。私が質問したころには、東京の板橋区とか新宿区で始まって、兵庫県では明石市で始まったという、まだまだほんの少しでしたけれども、その後、埼玉県などに広がって、2004年3月に前参議院議員の西山とき子さんが参議院の予算委員会で質問したときには、1都1府10県の57市町村で創設されるようになったんですけれども、3月から、今12月なんですけれども、これだけで、今では35県、270自治体に広がっているということ、りょう原の火のように広がっているわけです。これは、経済効果があって、この不況下でなんとか自治体でできることをやろうじゃないかという全国の市長の心意気と、仕事が欲しいという人たちの熱い思い、そして、その事業によって喜ぶ市民の皆さんがいるから、ここまで急激に広がっているのではないでしょうか。この制度というのは、注文を受けた業者による材料の仕入れ、リフォームをきっかけに家具を新調するなど、地域に新たな需要が生まれる。国土交通省も木材あるいはガラスなどの生産手段に加えて、関連の機械、エネルギー、輸送等を含めて約2倍近い生産誘発効果があると、松野仁国交省住宅局長は、今年の3月22日の参議院予算委員会で、西山とき子当時の参議院議員に答えているんですよ。そういうことを知りながら、今の当局の答弁はどういうことかなと、私はほんとうに腹が立っているんです。

 事業者を支援することに熱心な白井市長です。小泉改革で市民は疲れ果てています。弱肉強食の政策で、中小企業のまち、中小業者のまち尼崎市民は、ほかのまちよりも大きな打撃を受けているんです。全国で試され済みのこの制度、尼崎でも実施して、市民の仕事が欲しい、物を買ってほしい、物を買いたい、この願いにこたえてほしいんです。市民の切実な願いにこたえるのが住民自治の原点、精神ではないのでしょうか。条例をつくってまで企業を呼び込もうとするのなら、もう一方で、その対象にならない既存の中小企業、零細業者、この方たちに光を当てねば不公平ではありませんか。どうぞもういっぺん考え直していただきたいんです。

 市長、私は再度市長に質問します。

 さっきも言いましたように、事業者を支援することに熱心な白井市長です。全体を聞きまして、このことに関してどのように今考えておられるか、もう一度答弁を求めて、私のすべての質問を終わらせていただきます。

 ありがとうございます。(拍手)



○議長(新本三男君) 答弁を求めます。

 白井市長。

   (白井 文さん 登壇)



◎市長(白井文さん) 広瀬議員からの再度のお尋ねでございます。

 リフォーム事業につきましては、内部でも検討はしておりますけれども、問い合わせました自治体などからは、経済効果についてははっきりと量れないというような答えもいただいているところでございます。ですけれども、今日御質問いただきました内容なども踏まえまして、今後とも研究して参りたいと考えております。



○議長(新本三男君) 広瀬早苗さんの質問は終わりました。

 続いて発言を許します。

 丸尾孝一君。

   (丸尾孝一君 登壇)



◆2番(丸尾孝一君) さきほどはたいへん元気な質問をされまして、私はそこまで元気な質問はなかなかできませんが、簡単明瞭に質問をして参ります。

 当局におかれましては、明快な御回答をいただきたいと思っております。

 本定例会に質問させていただきまして、先輩諸兄、皆さん、最後までよろしくお願いをいたします。

 私は、まちづくりの視点、教育問題、そして人口問題の3点についてお尋ねをして参ります。

 本市尼崎市の十数年を振り返ってみれば、私の子どものころとはずいぶんと変ぼうして参りました。高度成長期を経て、まちのありようが大きく変化しているのに、私が立花地区に生まれ育ち、住み続けてきましたのに、日々の変化に鈍感というべきか否か、変化していることにあまり気づいていないのが正直なところでございます。子ども時代の友達が、親の世話をするために45年ぶりに関東地区から尼崎に帰ってきて転宅してこられました。そのときに私に言ったことは、尼崎って、ものすごくよくなっているところと理解に苦しむところがある。なんでこないなっちゃってるんだ、というようにびっくりした様子で聞かれました。私には彼の言っていることが分からなかった。それで返事に詰まりました。私は、職住都市として職場が地域社会にあり、住宅として大阪や神戸に近く、身近に行くことができ、私にとって尼崎はふるさとでもあり、住みよいところでございます。しかし、住み続けていると、大事な変化に気づかず、友人に指摘されて初めてそれはそうやと気づくことが多くありますし、気づくしだいでございます。

 最近は、市内に点在している内陸部の工業地区の工場が不況のために転売されて、大型商業施設、住宅などに変わっていっています。鉄道の駅の付近は商業地域、少し離れていきますと住宅地域、そして準工業地域、工業専門地区と、これらが混在しているかのように思われ、そして東西に大きな道路が4本も走っております。そこへ鉄道が3本も走っており、尼崎市の市域を分断していることから、まちづくりには障害と思われるようなライフラインですが、しかし、その特徴を生かせる都市ではないでしょうか。そのようなまちではないでしょうか。

 そこでお尋ねをいたします。

 今後のまちのありようとして、新たな視点に立って長期的な展望のうえ、まちづくりに取り組むべきと私は考えます。市長のまちづくりの視点をお尋ねいたします。

 次に、教育問題についてお尋ねをいたします。

 少子・高齢化社会が急速に進行し、小中高の学校の統廃合はやむなしの時期でもあります。しかし、今しかできないと思いますし、また継続していかなければならないと思います。時代の変化に意識の変化、そして教育そのもの、また教育の内容の中までも改革をし、継続をしなければならないと思います。そこで、基本的なことですが、子どもたちを取り巻く教育環境には、学校教育、そして家庭での教育、そして社会教育があります。そして、これらを包含したものが生涯教育であります。それぞれの分野では努力されてきたと考えますが、教育とはという視点から考えてみれば、どこか調和が取れていないことが多く、そして現在に至っているのではないでしょうか。一歩下がって考えてみますと、人が人としてどのような生き方をするのか、つまり、人が人間らしく生きていく基本的なことを教えるのが教育であり、人が人をはぐくむのが教育の基本であり、たいせつな人格形成をする場でもあります。一見たいへん易しいようなことですが、たいへん困難な仕事であり、知育、体育、徳育というようなたいせつな仕事をやろうと思えば、たいへん困難です。私はそのように思います。人は一人では生きてはいけません。地域教育力の向上、そして集団教育力の向上は、これからの社会には欠かせない要素であります。

 ゆえに、今後の教育問題の視点は、学校教育、家庭での教育、社会教育というように分けて考えるのではなく、分野別でこういうふうに考えるのではなくて、一人の子どもを育てるのに、ここから上は学校教育、口からこの辺までが家の家庭教育、ここから下は社会教育と分けて考えるのではなくて、すべてを包含してその子を育てていくというような生涯教育の視点に立って教育行政に当たるべきと私は考えます。市長のお考えをお尋ねしておきます。

 次に、人口問題についてお尋ねをします。

 本市の人口は、昭和46年以後今日まで30年間にわたり減り続けております。人口が増えているときは、年少の人口が多く、高齢者になるほど少なくて、いわゆるピラミッド型になるわけでありますけれども、現在では、そうじゃなくて、子どもたちの数が減り、高齢者の方が増えてきております。人口構造にひずみが来ております。そのことが大きな問題を社会的に引き起こすことが懸念されますし、まちづくりにおいても懸念されます。

 そこでお尋ねをします。

 人口が減少しているこの30年間、本市の人口構成がどのように変化してきたのか、また、今後どのように変わっていくのかということを予測しておかなければならないのであります。お答えをいただきたいと思います。

 また、人口構成の変化が本市のまちづくりにどのような影響を及ぼすと認識されているのか、お答えをください。

 これで私の1問目を終わります。(拍手)



○議長(新本三男君) 答弁を求めます。

 白井市長。

   (白井 文さん 登壇)



◎市長(白井文さん) それでは、丸尾議員の御質問にお答えいたします。

 今後のまちのありようや長期的に展望したまちづくりの視点はどうかというお尋ねでございます。

 尼崎市は、大阪や神戸といった大都市に近く、鉄道や幹線道路が早くから整備されてきたことから、工場が立地し、急速に住宅が開発され、人口も急増するなど、急激な都市化を経験して参りました。更に近年では、工場跡地に大規模商業施設やマンションが建設されるなど、都市における土地利用が時代の経済社会状況に大きく左右されてきたことは否めないと思います。しかし、その一方で、早くから区画整理をはじめとして都市基盤の整備に取り組んできたことから、生活道路や公園などは比較的整備されており、電車やバスなどの公共交通機関も充実していることなど、これからのまちづくりを展望したとき、他都市と比べても有利な地理的条件を備えていると考えております。

 更に、本市は、蓄積された歴史や文化、産業都市としての風土、活発な市民活動など、有形、無形の優れた資源、資産を数多く有しております。今後のまちづくりの方向性といたしましては、このような本市の優れた地理的条件を生かし、多様な資源、資産を磨いていくことにより、まちの魅力と価値を創出し、市民や企業をひきつける尼崎を市民や事業者の方々と力を合わせて協働で築いて参りたいと考えております。



○議長(新本三男君) 阪本教育長職務代行者。



◎教育長職務代行者教育次長(阪本茂樹君) 生涯教育の視点に立った教育行政についてお答えを申し上げます。

 教育の基本的な目標は、自己実現を目指す自立した人間の育成、豊かな心と健やかな体を備えた人間の育成、また、社会の形成に主体的に参画できる人間の育成、そして国際社会に生きる人間の育成、これを図っていくことにあると考えております。

 そういった意味から、幼児教育、学校教育、青少年教育、社会教育、更には文化、スポーツ活動などを通して、市民一人ひとりが生涯にわたり各ライフステージで自ら学び続け、心豊かに生きがいと潤いのある生活を送れるよう、学校、家庭、地域との連携を深めながら教育行政を進めていかなければならないというふうに考えております。

 以上でございます。



○議長(新本三男君) 村山企画財政局長。



◎企画財政局長(村山保夫君) 人口問題についてお答えいたします。

 人口構成はどう変化してきたのか、また、どう変化していくと考えているのかというお尋ねでございます。

 本市の人口は昭和46年をピークに減少が続いているところでございますが、昭和45年の国勢調査時点と34年後の平成16年の人口構成を比較しますと、ゼロ歳から14歳の年少人口率は約24パーセントあったものが約13パーセントと、およそ半減しております。15歳から64歳の生産年齢人口率は、約72パーセントから約68パーセントに減少しております。65歳以上の老年人口率では、約4パーセントから約18パーセントと大幅に増加しており、少子・高齢化の傾向が顕著にあらわれてきていると思います。現在の人口構成を見ますと、団塊の世代と言われる50歳代後半並びにその子どもの世代に当たる30歳代前半の世代が膨らんだ人口構成となっております。今後は、団塊の世代が高齢者層へと移動していくとともに、低い出生率や寿命が延びていくことなどから、更に年少人口と生産年齢人口が減少し、老年人口が増加していくことが想定されます。これまでに経験したことのない少子・高齢社会を迎えていくものと考えております。

 次に、人口構成の変化が本市のまちづくりにどのような影響を及ぼすのかというお尋ねでございます。

 今後、本市の場合、働く世代の減少や高齢化が進展する中で、納税義務者数が減少し、個人市民税などの税収が減っていきますほか、高齢者が増加していくことにより、医療や介護など社会費用が右肩上がりで増えていくことが予想され、本市の財政に大きな影響を与えるものと認識いたしております。また、少子化の進行や核家族化によって、子ども同士が触れ合う機会の減少や子育てに対する不安感の増大など、いっそう子育てに関する問題が生じていくことも懸念されます。このほか、高齢者が増加することに伴い、在宅介護や高齢者福祉施設の在り方が問題となるほか、ひとり暮らしの高齢者が増えることなどによる地域の安全への懸念など、いろいろな面で影響が出てくるものと考えております。

 このようなことから、来るべき本格的な少子・高齢社会に備えまして、市民や事業者と将来に対する問題意識を共有し、より安全で安心して暮らせるような地域社会づくりに取り組んでいかなければならない、そのように考えております。

 以上でございます。



○議長(新本三男君) 丸尾孝一君。

   (丸尾孝一君 登壇)



◆2番(丸尾孝一君) 答弁をいただきました。尼崎のこのようなまちづくりについて、地理的な条件で非常にいい要素があると市長はお答えになられました。そういうような要素を磨いていけば、いいまちに変わっていく。それも市民の皆さんとともにということをおっしゃっていましたけれども、それだけ簡単に口では言えますけれども、非常に難しいと思います。だから、その非常に難しい問題を、それこそ岩に爪を立てて字を書いていくような気持ちで、しっかりと取り組んでいただきたいと思っております。

 さきほどまちづくりについて、私もちょっと、尼崎は東西の道路とかいろんなもの、電車も道も東西に行っていますけれども、南北を結ぶ道路が不便でなかろうかなと思っております。これからのまちづくりの視点の中で、南北を結ぶことも必要ではなかろうかと思っております。

 教育の問題については、さきほど教育長が非常に簡単に耳ざわりのいい答弁をいただきました。だけど、なかなかこれ、難しいですよ、ほんとうに。今簡単に言われるけれども、さきほども言いましたように、人が人をはぐくんでいくことぐらい難しいことはないですよ。しかも行政がそれを一生懸命サポートしていくということについては、非常な決意と決心が要ると思います。これから尼崎のまちづくり、未来は、やはり大きな教育行政にかかっていると思いますので、鋭意努力をしていただきたいと思っております。

 それと、人口については、団塊の世代で老人の人口が増えていく、特に65歳以上の人が昭和45年には4パーセントが、今は18パーセントにもなっているということです。そういうことで、これから少子・高齢化社会でこういうようなひずみが出てくるということは、局長、分かっているんですよね。分かっておったら、その対策を今から講じておかんと、20年先、30年先大変なことになるということだけをきっちりと今からやっておかんとあかんと思います。ですから、少子・高齢化社会に対して、尼崎はさきほどのように65歳以上の人がもう18パーセントです。ですから非常に大きな問題点が起こるだろうと思います。それはやはり市民とともに皆さんが地域社会で一生懸命その分を取り組んでカバーしていくことが必要と思います。

 2問目はもう要望だけということにしておりますので、これで私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。(拍手)



○議長(新本三男君) 丸尾孝一君の質問は終わりました。

 この際、休憩いたします。

             (午前11時55分 休憩)

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             (午後1時 再開)



○副議長(北村保子さん) 休憩前に引き続き会議を開きます。

 質問を続行いたします。

 発言を許します。

 丸尾牧さん。

   (丸尾 牧君 登壇)



◆9番(丸尾牧君) 市民自治クラブの丸尾牧です。本日の昼からの質問ですが、しばらく御辛抱いただきたいと思います。

 まず初めに、市民参加についてお伺いをいたしたいと思います。

 車座集会あるいはネットモニター制度、パブリックコメント、行革案の市民説明会など、以前に比べて市民が市政に意見を述べられる、そういう機会は確実に増えており、白井市長の市民参加の取組が従来の市長の取組と比べて前へ進んだというふうに評価はしています。しかし、他都市のさまざまな先進的な事例を見ると、まだ取組としては不十分だというのが私の評価です。そこで、市民参加手法についてあらためて市長に問うていきたいと思います。

 まず一つ目は、市の審議会における傍聴者の発言機会の確保です。

 現在、国交省主宰の淀川のダムに関連する委員会、淀川水系流域委員会、あるいは現在県が主宰をしている武庫川委員会、これらは公募市民を参加させるだけではなくて、委員会の一時休憩する前や、あるいは終了間際に、傍聴者が意見を言える時間を設けています。そのときの発言者はかなり多く、私が参加した淀川委員会では、十数人の傍聴者が入れ替わり立ち替わり意見を述べられていました。武庫川委員会でも同様に、かなりの発言者がいるようです。いろんな課題に問題意識を持っており、行政の在り方に意見を述べたい市民はたくさんいるようです。もちろん尼崎市ではパブリックコメント制度などもありますが、文章を書くのは苦手な人もいらっしゃいますし、出した意見がどう取り扱われるのかも分からない、あるいは意見を出しても成案に反映されないなどの思いを持つ方もおられ、意見を出す方は少数にとどまっています。しかし、審議会の場で市民の発言機会を確保すれば、市民が審議会の議論に絡む形で意見を述べることができるし、その意見の採用、不採用など、目に見える形で処理されることから、市民から高い評価を得られるであろうと思います。

 このような審議会での傍聴者の発言機会確保については、千葉県の我孫子市が採用を決め、この12月から実施をしています。我孫子市では、以前から審議会に公募市民が参加しているようですが、市民委員を公募するときに委員に応募したんだけれども、抽選や選考に漏れたという方が少なからずいるようですし、その人たち以外にも意見を述べたいという方はたくさんいらっしゃるだろうということで、市民委員以外にも審議会で発言する機会を公平に保障していくという観点から、市の審議会における市民の発言機会の確保を実施したようです。なお、実際の運営方法については、1会議に5分以内とし、議題についてということですが、一人3分以内で意見を述べることができ、議事録にも残すようです。

 ぜひ尼崎市でも、市民参加の促進、市民の発言機会の公平性の確保という観点から、審議会における傍聴者の発言確保を実施していただきたいと思います。市長の御見解をお伺いいたします。

 次に、社会福祉協議会におけるやみ昇給の問題についてお伺いいたします。

 前回議会において、私のほうから、社協の理事長の決裁を経ずに社協職員全員に対して3か月の昇給短縮が実施されたという内部文書だと思われるものを市長にお渡しをし、調査を要請しました。まず、それについてお聞きをしたいと思います。

 社協及び市はどのような調査をし、どういうことが分かったのか、あるいは分からなかったのかのかをお聞かせいただきたいと思います。

 次に、外郭団体の見直しについてお伺いします。

 今年8月中旬に、情報公開請求で、2003年3月末作成の外郭団体経営改善システムの導入支援業務に関する報告書というものを手に入れました。これは、外郭団体の改革改善をするために、市当局の委託で監査法人中央青山が外郭団体の業務監査を行い、それをまとめたものです。情報を入手してから、その中身を読んでびっくりしました。具体的な内容になるんですが、尼崎健康医療事業財団について、債務超過に陥っている。借入金の額も債務超過の額も多額であり問題。ハーティ21の建設に伴い70億円の借入金が残存、利子負担が年1億円以上。6億円を除いた借入金残額に市の補償。エフエムあまがさき、エーリックについて、自己資本、出資財産に欠損が生じている。事業の継続のため、出資された資本を減少させることは、団体の存続や出資者の意図から考えれば認められるものではない。尼崎市総合文化センター。01年度で61億円もの借入金が残存。年間1億円以上の利子負担。尼崎都市開発株式会社、長期的に見て採算が確保できる戦略が立案できなければ、施設を売却し、事業を縮小するか撤退することも検討する必要がある。アミング開発株式会社、多額の長期未払い金の返済が残存。現在の計画では、10年以内に長期未払い金の返済が滞る事態が予測される。返済先である都市基盤整備公団及び尼崎市に対してなんらかの支援を求めざるをえない。株式会社エーリック、入居率90パーセントを達成しなければ欠損金が拡大し、会社の存続が危ぶまれる。尼崎市勤労者福祉協会、高原ロッジは00年度で約1億1,800万円の収支不足。大幅な事業内容の改善を図るか、それが不可能なら、団体の廃止を検討していく必要がある。以上のように、かなりの外郭団体の将来見通しが極めて厳しいことが分かります。

 更に、その他の主な問題点ですが、スポーツ振興事業団、補助金の額や委託料の水準が高過ぎる。いきがい促進協会、いずれかの団体と事業を統合することで効率化を図るか、大幅なコスト削減を実施し、当法人が現在行っている事業を実施することの妥当性を説明する必要あり。尼崎交通事業振興株式会社、現在受託している事務は、他の外郭団体や民間でも行える業務であるなどの理由で、今後の継続的な事業展開が見込まれない場合には、廃止対象として検討を行うのが望ましい。尼崎市環境整備事業公社、将来性の低い事業が多く、民間でも提供できるサービス。当団体の存続には、民間企業に準じたコスト構造への改革が必要。口腔衛生センター、養成事業について、これは歯科衛生士や歯科技工士の養成事業ですが、市の外郭団体が行うべきものであるか疑問が残る。市の補助金がなくても事業が継続していけるよう改革を進めるべき。尼崎健康医療事業財団、看護専門学校について補助金収入がないと約6,000万円の収入不足が生じている状況で、当法人が継続して行っていくかどうか議論する必要がある。尼崎緑化協会、市から受託している植栽及び樹木の保護育成業務のほとんどが外部委託されている。同様に、尼崎人権啓発協会について、委託されている公園保護育成事業費は、他の団体へすべて外部委託しており、いわゆるまる投げと呼ばれますが、報告書には事業費と外部委託費の差額約50万円が当法人内に留保されていると記載をされています。近畿高エネルギー加工技術研究所、当法人は、特定の業種に貢献する調査研究、技術供与を行う機関であることから、市からの補助金は基本的になくす方向にすべき。更に社会福祉事業団、尼崎市総合文化センター、尼崎市環境整備事業公社、シルバー人材センターなど、外郭団体の人件費の水準が民間と比べ高すぎると述べられています。以上のような内容が、外部機関で監査法人である中央青山から指摘されました。

 私は、市当局が無計画で無責任に外郭団体を次々と立ち上げたこと、外郭団体自身が市に甘え、自立してこなかったこと、市民の監視の目が入らなかったことなどが、市の支援がなければ成り立たない外郭団体の財政状況やその他の問題発生につながっていると思います。更に、これらの問題を含め、私が最も大きな問題だと思っているのは、市当局の閉鎖性です。私は、1年くらい前から市当局に対し、監査法人の今述べた報告書を見せてほしいと要請してきたのですが、1年前は外郭団体の財務内容が記載されている、外郭団体の情報公開制度が整わないと公開できないと言われました。そして、今年の4月に外郭団体の情報公開制度が整ってからも、市の姿勢があまり変わっていないような状況だというふうに感じたことから、公文書の公開請求制度にのっとって情報公開請求をすると、やっとその資料を入手することができました。

 市当局が情報公開を積極的にしようという意思があれば、財務状況等問題のある部分を一部非公開にして、その他の部分を公開することもできたはずです。市民の税金で監査法人に報告書を作成させながら、外郭団体改革が一刻の猶予も許されないような状況の中で、市民にはその内容は見せませんと、問題のある行動を市当局はとってきました。ここに市当局の外郭団体改革のやる気のなさと閉鎖性が如実にあらわれています。

 そこで白井市長にお伺いいたします。

 このような情報公開に対する市当局の姿勢についての評価と、今後このような報告書作成などを外部に委託したときに、成果物を直ちに市民に公開するのかどうか、お伺いをしたいと思います。

 また、市長は市に依存する外郭団体全体の財政状況等についてどのように認識をしているのか。更に、監査法人に指摘されたさまざまな問題について、どのように認識し、どのように改革を進めていっているのかをお伺いしたいと思います。

 以上で1問目を終わります。(拍手)



○副議長(北村保子さん) 答弁を求めます。

 白井市長。

   (白井 文さん 登壇)



◎市長(白井文さん) それでは、丸尾議員の御質問にお答えいたします。

 まず最初に、情報公開に対する市当局の姿勢についての評価と、外部委託で作成した報告書などを直ちに公開するのかどうかというお尋ねでございます。

 市民と情報の共有化を図り、行政が説明責任を果たすことは、協働のまちづくりを進めるうえで最もたいせつなことであり、情報公開の総合的な推進を図ることが必要であると考えております。こうした考えの下、今議会に実施機関や公開対象文書の範囲の拡大等を内容とした、新たな情報公開条例の制定を提案させていただいているところであり、公正で開かれた行政を推進し、市民による市政への参画を進めるよう、外部委託により作成した報告書も含め、市が保有している情報は、よりいっそうの公開を図って参ります。



○副議長(北村保子さん) 玉井総務局長。



◎総務局長(玉井啓一君) 審議会における傍聴者の発言機会の確保についてのお尋ねにお答え申し上げます。

 まちづくりへの市民参加を促す取組として、附属機関につきましては、附属機関の活性化に関する基本的な指針に基づき、委員の公募や会議及び会議録等の公開に努めて参りました。

 御提案の傍聴者の発言機会の確保につきましては、市民のまちづくりへの参加意欲を高める取組の一つであると考えられることから、それぞれの附属機関の会議運営の中で、これまでの取組に加えて実施の必要性について判断いただきたいと考えております。

 以上でございます。



○副議長(北村保子さん) 宮本市民局長。



◎市民局長(宮本勝君) 社協職員に対する昇給短縮に関するお尋ねでございます。

 理事長の決裁を経ずに社協職員に対して3か月の昇給短縮が実施されたという内部文書だと思われるものについて、社協はどのように調査して、どういうことが分かったのか、あるいは分からなかったのかというお尋ねでございます。お答えをいたします。

 社会福祉協議会は、関係するすべての保存文書の精査並びにすべての関係役員、職員からの聞き取り及び職員から当時の給与明細書の提出を求めるなどの調査をしたとのことでございます。その結果、当時の理事長から職員の給料を引き上げるよう指示があったこと、社協職員全員に対して平成10年度中に3か月の昇給短縮を行ったこと、てん末書と言われる文書が社会福祉協議会の文書として存在しなかったことなどが判明したというふうに聞いております。

 以上でございます。



○副議長(北村保子さん) 谷口特命担当局長。



◎特命担当局長(谷口敏郎君) 外郭団体の財政状況についてどのように認識しているか、また、監査法人から指摘された問題についてどのように認識し、どのように改革を進めているのかといった御質問でございます。

 外郭団体は、それぞれ公共公益的な事業目的を持って活動を展開しており、また、行政が担うべき分野の代替、補完などの機能を果たしているところでございます。しかしながら、多くの団体において、事業内容の公共公益性といった性格から、経営体質が弱く、財政支援が必要な依存体質に陥っていることも事実でございます。それぞれ自立の促進が大きな課題となっているところでございます。社会経済情勢の変化などもあり、外郭団体を取り巻く環境はますます厳しさを増しており、指定管理者制度の導入など、民間との競合といった新たな課題も生じてきております。そうしたことから、公益性を重視する外郭団体におきましても、効率性や採算性といった財務の視点に立って、民間の経営感覚が求められており、監査法人から高コスト体質の是正や事業内容の改善、縮小といった厳しい指摘がなされております。

 各団体におきましても、厳しい社会経済情勢を背景に、その自立に向け、人件費、固定経費など内部管理経費の削減など、経営改善に努めているところではございますが、こうした外郭団体の経営改善は、市にとりましても大きな課題でございます。監査法人からの指摘も踏まえながら、現在、各団体の事業別収支や事業実績に基づいて経営状況を調査し、経営実績評価を行っており、今日的視点で将来を見通した経営課題を共有し、具体的方策を検討しながら、団体の統廃合等も含めて各団体の自立、経営の改善に努めて参ります。

 以上でございます。



○副議長(北村保子さん) 丸尾牧さん。

   (丸尾 牧君 登壇)



◆9番(丸尾牧君) 2問目に入りますが、先に、現在の議員の方は午前中と比べて減っていらっしゃるんですが、どういうことかなというふうに思います。ちょっとそれだけ指摘をしておきたいと思います。

 2問目に入ります。

 一つ目は市民参加についてということですが、以前に公開の問題が議論になりましたが、審議会の判断を尊重していきたいというようなことで、一歩というより半歩前進したのかなとも思いますが、しかし、やはり市がしっかりと方針を持って取組を進めていかなければ、その取組は実際にされていかないというふうに思います。車座集会で今いろいろと市民の声を聞いていますが、その車座集会で市民参加の在り方をぜひテーマにしていただいて、その手法についても今後いっそう検討していただきたいと思います。

 それから、社協の問題についてですが、ちょっと答弁の聞き漏らしがあったのかもしれませんが、決裁をせずに昇給をさせていたということが事実として確認ができたのかどうか。そして、市としては今回のことに問題があったというふうに思っておられるのかどうか、そこについて御答弁をいただきたいと思います。

 また、社協の人件費の問題で、市が社協に補助金を出しているんですが、昇給部分に公費、人件費補助がそこに含まれていたのかどうか、それについてもお答えをください。

 また、同様の問題が外郭団体だとか社協で繰り返されないための再発防止策についても御答弁をいただきたいと思います。

 それから、併せて、この問題に絡めて公益通報者の保護制度についてお伺いをしていきたいと思います。

 前回私が社協の内部資料と思われる資料を市長にお渡しをして調査をいたしましたが、社協内部では、その資料がなぜ外へ漏れたのか、盗まれたのではないかということで、氏名不詳で窃盗罪で刑事告訴をしようという動きがあったようです。社協やみ昇給問題については、私の問いかけに対して社協はずっと事実関係を否定していたにもかかわらず、証拠資料を議会で出されると、いきなり公益通報者を窃盗罪で告訴するというのは、非常に大きな違和感を感じますし、大人げない対応だと思います。公益よりも組織防衛、組織エゴをまる出しにされているというふうに思います。その後、社協内部において弁護士と相談したようですが、最終的にどのような対応をすることに決めたのか、私自身把握ができていません。

 そこで市長にお伺いいたします。

 今回の事例について、当局として社協が公益通報者を窃盗罪で告訴したのか否かについて把握されているのでしょうか。また、今回の公益通報者については、社協内部での違法、不当な行為を告発したのですから、当然保護に値するものだと思いますが、市長はどのようにお考えでしょうか。

 更に、今回のような公益通報者を保護するしくみをつくることが、市内部で違法、不当な問題が起こりにくくなり、仮に問題が起こっても、早急に是正されることにつながると思いますが、どうでしょうか。当面、市長に直接通報するしくみと、その通報者が処遇面等で不利な取り扱いを受けないこと、犯人探しをする行為を禁止すること、対象を外郭団体、社協にまで広げることなどの確認が必要と思いますが、いかがでしょうか。

 なお、現在、公益通報者保護法のほかに、長野県や中野区、千代田区、岐阜市などで、多少幅はありますが、さきほどのような内容が含まれた公益通報制度がつくられています。

 次に、外郭団体についてお伺いいたします。情報公開を前向きに進めていくという市長の意向を受けてお聞きしたいと思います。

 外郭団体はたくさんあることから、どの団体でどのような見直しが行われているのか、ほとんど私たちには分かりません。そこで、現在市が外郭団体に行っている人的支援や土地、建物の無償貸与、お金の貸付け、また委託金、補助金等、すべての外郭団体の支援策について外郭団体ごとにまとめ、今回指摘された問題点とそれを受けての市の対応策、方針、取組について整理をし、それを市民、議会に報告をすべきだと思います。いわゆる外郭団体白書ですが、毎年市民への報告が必要だと思います。外郭団体白書の作成と市民への公開について、市長のお考えをお聞きします。

 引き続いて、個別の問題点を幾つか聞いていきます。

 一つは、尼崎健康医療事業財団が持つハーティ21の建設資金借入金約43億円、機器購入借入金約18.8億円の返済についてです。現在の計画では、2008年度から12年間で市が合計約62億円の返済をしなければなりません。利子を含めると約6億円を12年間払い続けることになります。行財政改革はどんどん進めていますが、間もなく団塊の世代の退職者が急増することもあり、ほんとうに年6億円もの金額を別途工面できるのか、極めて怪しいと思います。単純に考えれば、この6億円の予算を生み出すために、現在行っている事業を年6億円減らさなければならなくなります。ほんとうにこれだけのお金を使い、ハーティ21が必要だったのか、疑問にも思えてきます。

 ハーティ21の建設償還金の工面についての市当局の見通しをお聞きします。

 二つ目は、さきほども言いました契約のまる投げ、再委託についてです。

 尼崎市が業務委託契約を結ぶときに交わす契約書の裏には、再委託等の禁止という項目の記載があって、委託業務を受けた者は委託業務の全部を委託し、又は請け負わせてはならないと書かれています。市当局は、委託契約のまる投げが不要な公費支出につながることなどの理由から禁止をしています。しかし、1問目で述べたように、報告書を見ると、人権啓発協会など、市当局からの委託事業をまる投げ若しくはかなりの額を再委託しています。特に人権啓発協会は、毎年市から850万円ほどで受託した公園保護育成業務を100パーセント再委託しており、850万円のうち50万円ほどが人権啓発協会のまるもうけになっています。市は、人権啓発協会が再委託している団体と直接委託契約を結ぶことができます。また、この問題は監査法人の報告書が出た2003年3月時点では、市幹部職員を含め多くの職員が知ったはずです。にもかかわらず、何の見直しもされずに委託契約が続いているということは、市当局は確信犯として委託契約の禁止事項を黙認し、特別に人権啓発協会の支援を行ってきたということになります。

 そこで市長にお伺いいたします。

 今年度の人権啓発協会に委託された公園保護育成業務の予算は幾らで、今年も全額再委託されたのか、教えてください。

 また、市当局は、幹部職員を含め、市内部で禁止されているまる投げをなぜ黙認してきたのでしょうか。更に、今後この問題をどう処理されるのか、お伺いをいたします。

 三つ目は、養成学校の補助金についてです。

 監査法人の指摘にもありますが、他にもたくさんの看護専門学校等がある中で、市外郭団体が経営する看護専門学校等に補助が必要なのかという疑問です。尼崎市においてこの制度がスタートした時期は、看護師等の数がかなり足りず、その確保のため、国、県の補助金だけではなくて市の補助金を上乗せする必要性があったのは間違いないでしょう。しかし、全国的に看護師等の数も充足をしてきています。また、市外郭団体の養成学校を卒業した方で尼崎市内に就職した人数の推移を見ると、看護専門学校医療専門課程の卒業者四、五十名のうち、01年度21人、02年度16人、03年度5人、医療高等課程卒業生40名程度のうち、01年度21人、02年度14人、03年度15人となっています。口腔衛生センターが開校している歯科衛生士、歯科技工士の養成学校については、卒業生40名から60名ほどのうち、両方合わせての市内就職者は毎年12名から17名ほど、看護学校等への補助金は、この数年減額されてきていますが、04年度で医療専門課程約829万円、医療高等課程約454万円、歯科衛生士等養成課程、04年度、約1,430万円になります。卒業後市内に就職する人を養成するためにかかった費用を求めると、03年度医療専門課程では一人当たり約160万円、医療高等課程では一人約32万円ほど、口腔衛生センター養成学校には一人年約84万円ほど補助金を出していることになります。今のデータを見た私のこの事業に対する評価ですが、毎年5人から20人ほどの卒業生を尼崎市の医療機関が確保するために、年間で450万円から1,400万円ほどの補助金を出す必要性はないと考えます。他都市でも同様の補助を出している自治体はありますが、出していないところもあります。

 そこで市長の御見解をお聞きします。

 財政状況が厳しいことから、これらの補助金の廃止若しくは更なる見直しが不可欠だと思いますが、いかがでしょうか。

 次に、事務事業の評価制度の見直しについてです。

 外郭団体の補助金、委託料の見直しについても、その見直しの優先順位がよく分かりません。具体例として、バス停にごみ箱を設置し、ごみを回収するという外郭団体の委託事業がありますが、このような必要性の乏しい事業をあえて継続して外郭団体への必要以上の支援を続けるということがまだ行われています。また、外郭団体の廃止及び統合が最優先課題だと思いますが、なかなか進みません。市の全体の行財政改革もしかりです。一定しかたのない部分はありますが、外郭団体統廃合や補助金改革には十分な手をつけず、福祉削減や市民サービス切捨てが先行しているように思う部分もあります。改革の優先順位が不明確です。また、市民にも改革の優先順位の合理性は伝わっていません。その改革の優先順位を明確にするのが、昨日もありましたが、事務事業評価制度の相対評価です。現在尼崎市は、顧客主義、成果主義をうたいながら事務事業評価を実施していますが、人件費などを含む事務事業ごとのコスト分析や活動指標の設定と、その指標に基づく実績、1件ごとのコストを求め、事務事業評価を行っています。例えば魚つり公園管理運営事業では、活動指標を利用者指数に設定をしており、コストを抑えながら、利用者ができるだけ多く参加してもらうように取り組むことが目標になっています。今では目標意識が不明確な中で事業を行ってきた面もあることから、目標を設定して事業に取り組むことは必要ですし、一定評価のできる取組です。しかし、これだけでは事業の優先順位が伝わりません。事務事業評価のデータを行財政改革に使うためには、どの事業が必要性があり、有効性が高く、効率的に行われているかなども客観的に押さえなければなりません。

 名古屋市の事例を見てみますが、名古屋市では、事業を実施している担当部局が事業の必要性、有効性、効率性、達成度をそれぞれに4段階に評価し、併せてその事業の統合的な評価を4段階で出します。併せて外部から4段階の総合評価を出してもらい、全体の事務事業見直しへとつなげていきます。現在の尼崎市のようなやり方では、見直し事業の優先順位なども分からず、行政が見直しをしやすいところから、えいやあという掛け声だけで進めているという印象も持ちます。もっと相対的な評価を取り入れ、もう少し客観的立場から、市民に説明できる形で事業の見直し順位を明らかにする手法を取らなければ、今後ますます問題が大きくなると思います。そうならないためにも、早急に事務事業評価の相対評価と外部評価を取り入れるべきです。ちなみに、名古屋市の外部評価に係る今年度予算は、委員の報酬が主で、約350万円です。

 そこで市長にお伺いいたします。

 事務事業評価に相対評価と外部評価を取り入れることについての御見解をお聞かせください。

 次に、公営企業審議会の答申にあります水需要計画についてお伺いいたします。

 今年の11月11日に公営企業審議会から出された答申の中で、長期、2025年度の水需要の予測が出されるとともに、阪神水道企業団からの受水量の削減と中期目標が示されました。2025年度における水需要予測については、高位の人口が48万人、低位の人口が42万人となっており、それらの人口を参考に、将来の1日最大配水量、1日の最大の水の量の見込みを立てていきます。しかし、42万人という数字は、日本統計協会の推計等を参考に出した2010年度の数字であり、それを2025年度の人口、しかもそれを低位推計に持ってくるというのは、あまりにも乱暴だと思います。国立社会保障・人口問題研究所は、日本の人口は2006年度をピークとして大幅に減少していくという推計を立てていますし、日本統計協会は、2025年度の尼崎市の人口を31万6,000人になると推計していることを考えると、42万人という数字は中位推計、32万人という人口を低位推計に持ってくるというのが妥当な線だと思います。

 私が言いたいのは、今後も人口減等を理由として、まだまだ配水量が下がる可能性があるということです。また、1日の平均配水量を1日の最大配水量で割った数字を負荷率と言うんですが、審議会は、過去20年の中で最も低い数値、80.1パーセントという数字を採用していますが、私は、これは水需要の予測を大きくするために恣意的な数字の設定がされたというふうに考えています。私が調べた過去10年の負荷率の平均値は約85パーセント。仮にこの数字を採用すると、高位推計の1日最大の配水量が1万3,000立米下がり、低位推計の1日最大配水量が1万4,000立米ほど下がります。審議会が大きめ大きめの数値を採用することは分からないではないのですが、その手法で進めてきたことが余分な水の大量確保や不要なダム建設につながり、結果として水道料金の大幅アップにつながってきました。バブルがはじけ、低成長時代に入り、人口は減少していく局面に入ったことなどから、水需要の推計のしかた、考え方も改めなければならないのではないでしょうか。

 以上のような理由から、市長は公営企業審議会の答申をうのみにするのではなくて、市として想定人口、負荷率等について更なる検討をした上で水需要予測を立てるべきだと思います。

 更に、水需要計画に対する審議会の答申についてですが、今回の公営企業審議会で出された中期目標として、1日3万5,000立米の水を削減すべきだと示されています。しかし、実際に尼崎市が必要とする水の量を考えてみますが、現在尼崎市が持つ配水能力35万1,000立米から2003年度の尼崎市の実績値である1日最大配水量20万8,000立米に国土庁がつくったウォータープランにある余裕量10パーセントを加算したものを引くと、約12万立米というものが出てきます。これが私が想定している尼崎市が余分に持っている水利権。少し分かりにくいですが。先日、新聞報道で、阪神水道企業団と契約している水量と実際に受け取っている水量に開きがあることから、尼崎市は過払いになっている、必要以上にお金を払っているという報道がありました。それを見てみますが、現在尼崎市が阪神水道企業団と契約している水量は、1日26万5,400立米、水を受け取っても受け取らなくても市が払わなければならない責任水量は、26万5,400立米の7割の18万5,800立米、2003年度に尼崎が受けた水量は、1日15万9,400立米。その差は1日2万6,400立米になり、年間費用としては約6億円。この6億円は、実際に水を使っていないのに、尼崎市が阪神水道企業団に過払いをしているお金です。

 話を戻しますが、もしも審議会の答申にあるように、1日3万5,000立米の水が削減できたとすると、年間1億8,000万円の過払いが削減はできます。しかし、その後も約4億2,000万円の過払いは続けなければなりません。今後も水道料金の大幅増が続くことになります。当面それを解消するためには、過払いになっている水量を減らすことが必要です。具体的には、過払いをなくすために阪神水道企業団の責任水量が実際の使用水量より小さくなるように設定をする必要があります。試算を計算式にすると、15万9,400立米割る0.7で、1日22万7,700立米、それが若干下がったとして、1日22万立米を阪神水道企業団の契約水量にすれば、多くの問題は解決ができます。この私の試算でできれば、尼崎市の水道の負担は年間約7億2,000万円の軽減ができ、間違いなく市民の将来の水道料金の負担増を大きく抑えることができます。また、今この時期に大幅な水需要計画の見直しが提示できれば、阪水との調整が必要ですが、現在国交省がダムの見直しと併せ、将来的な水量確保を再検討している淀川のフルプランの中での水を処理することもできます。

 以上のことから、水需要計画について更なる削減、検討をされるべきだと思います。市長の御見解をお聞かせ願いたいと思います。

 少し分かりにくい話だったと思いますが、時間も来ましたので、2問目の御答弁をいただいて、すべての質問を終わりたいと思います。

 ありがとうございました。(拍手)



○副議長(北村保子さん) 答弁を求めます。

 宮本市民局長。



◎市民局長(宮本勝君) 2点の再度のお尋ねでございました。お答えいたします。

 まず1点目は、理事長の決裁を経ずに3か月短縮を行ったのかということと、このことを受けて市はどう判断しているのかといったお尋ねであったと思います。

 まず、各個人ごとの昇給の決裁は存在されているものの、3か月短縮に係ります、いわゆる方針決裁、これは存在しなかったというふうに聞いております。

 それから、こういった手続きにつきましては、私ども考えますには、組織の意思決定の手続きにおいては、これは適切ではなかったというふうに認識をいたしております。

 それから、次の質問でございます。社協の補助金との関係で、社協職員の給与等について報告を受けているにもかかわらず、なぜ社協の動きをチェックできなかったのか、また、今回の昇給短縮は補助金から出ていたのか、市の委託金若しくは補助金の流用か、又は独自財源か、この点を把握できているのかといったお尋ねでございました。お答えをいたします。

 これまでから、予算要求に際しましては十分な精査を行っているところではありますが、結果としてこうしたことが起こりましたのは、法人又は私ども市のほうのチェック体制に不十分な点があったというふうに考えておりますが、今後は補助金に関する詳細な資料を求めるなど、よりチェック体制を強化して参りたい、このように考えております。

 また、今回の件におきます補助金との関連につきましては、現在、補助金の対象である社協職員の給与の確認など、御質問の内容も含めて調査いたしているところでございますので、現時点におきましては明確にお答えできる状況には至っておりませんが、引き続きその把握に努めて参りたい、このように考えております。

 次に、今回の事例について、市当局として社協が公益通報者を窃盗罪で告訴したのか否かについてということと、それから、今回の公益通報者については、社協内部での違法、不当な行為を告発したのだから、当然保護に値するものだと思うがどうかといったお尋ねでございました。お答えをいたします。

 今回の件につきましては、告訴には至らなかったとの報告を受けております。したがいまして、こういったことからいたしますと、通報者を保護すべきかどうかといった問題は生じないのではないか、このように考えております。

 以上でございます。



○副議長(北村保子さん) 谷口特命担当局長。



◎特命担当局長(谷口敏郎君) 外郭団体などにおいて問題を起こさせないための再発防止策としてどのような対策を取るのかといったお尋ねでございます。

 外郭団体の事務執行につきましては、市としてもその内容を十分に掌握しておくことが必要であると考えております。特に公金の支出にかかわるような事務につきましては、厳格厳正な執行が求められものであり、支出側の市、受入れ側の団体双方が事務の執行状況を絶えずチェックし、適正に処理されていることを確認することが必要であると考えております。そのためには、二度とこうした問題が生じないように、その背景や原因あるいは事務処理体制、チェック体制といったものを検証し、その適正化に努めるとともに、外郭団体に対してあらためて事務処理の適正化、チェック体制の強化といったことを強く要請して参ります。

 次に、外郭団体白書の作成と市民への公開についての考え方はどうかとのお尋ねでございます。

 外郭団体の経営改善は、市にとりましても財政再建を図るうえで大きな課題になるものでございます。こうしたことから、さきほども答弁いたしましたが、各団体の経営状況を調査し、経営実績評価を行う中で、経営課題を共有しながら、統廃合等も視野に入れて、経営改善の具体的な方向性を見極めているところでございます。白書の作成、公開といったことにつきましては、第三者の情報でもあり、また民間との競合が課題となるような中で、事業活動に与える影響など、さまざまな観点から慎重に検討していかなければならないと考えておりますが、できるだけ公開して参りたいというふうに考えております。

 以上でございます。



○副議長(北村保子さん) 玉井総務局長。



◎総務局長(玉井啓一君) 公益通報者を保護するしくみをつくることが、違法、不当な問題が起こりにくくなること、仮に問題が起こっても早急に是正されることにつながると思うがどうか、更に、当面市長に直接通報するしくみをつくることや、対象を外郭団体まで広げることが必要だと思うがどうかという御質問に一括してお答え申し上げます。

 公務員は、地方公務員法や刑事訴訟法によって、法令順守と犯罪行為の告発が義務づけられております。しかしながら、公益通報者制度は、組織の風通しと自浄作用の向上を図り、もっとより透明で公正な行政執行を推進するためのしくみとして考えられており、本年6月に公布され、2年以内に施行が予定されている公益通報者保護法の動向や他都市での先進事例を参考に、公益通報の対象業務や公益通報者の範囲など、公益通報制度の調査検討を進めて参りたいと考えております。

 なお、先進事例からも、公正性を担保するために、通報先としては第三者機関が適当ではないかと考えております。

 以上でございます。



○副議長(北村保子さん) 村山企画財政局長。



◎企画財政局長(村山保夫君) ハーティ21の建設償還金の工面について、市当局の見通しはというお尋ねでございます。

 健全な行財政基盤の確立に向けて、経営再建プログラムに基づき改革改善の取組を進めているところでございますが、収支不足額が多額に及ぶことから、現状では引き続き基金や市債の活用のほか、ハーティ21の建設償還金の繰延べなど、財源措置を併せて講じざるをえない厳しい状況下にございます。しかしながら、こうした緊急避難的な措置は縮減、解消すべき課題であると認識しておりますので、プログラムへの影響も十分考慮する中で、計画期間内にも取り組む方策はないか、鋭意検討を加えているところでございます。

 続きまして、事務事業評価に相対評価と外部評価を取り入れることについての見解はどうかというお尋ねでございます。

 本市の事務事業評価は、個々の事業の必要性等は議論できますが、事業間の優先度を比較するシステムにはなっていません。このため、現在の事務事業評価に優先性の視点を導入するとともに、その評価結果を重点化施策の判断材料として活用できるようなシステムに今後発展させる必要があると考えております。

 また、外部評価につきましては、現在新規事業評価で採用しておりますが、今後、既存の事業に外部評価を導入し、客観的な視点に基づいて事業の見直しができるよう、そうした方法についても研究していきたいと考えております。

 以上でございます。



○副議長(北村保子さん) 岩田都市整備局長。



◎都市整備局長(岩田強君) 社団法人尼崎人権啓発協会に対する公園保護育成業務委託についての御質問でございます。

 まず、尼崎人権啓発協会に対する平成16年度の公園保護育成業務の委託料は660万円でございます。今年度の委託につきましても、同協会においては従前と同様の方法で業務を行ったとの報告を受けております。

 監査法人の報告の中で、全部が外部委託であるとの指摘をされておりましたが、委託先である人権啓発協会と再委託先であります各地域の人権教育啓発促進委員会は、同一会員から構成されていることから、これまでは再委託に当たらないと認識をいたしておりました。しかし、確認をいたしましたところ、同協会と委員会との間で業務委託の契約が交わされていることから、契約上の再委託に当たるものであり、契約内容の確認が十分ではなかったと考えております。

 こうしたことから、今後につきましては、更に実態調査、把握を深める中で改善を図って参ります。

 以上でございます。



○副議長(北村保子さん) 高岡医務監。



◎医務監(高岡道雄君) 財政状況が厳しい中、看護専門学校及び歯科専門学校への補助金を廃止を含めた見直しが不可欠だと思うがどうかとのお尋ねでございます。

 御質問の看護専門学校は昭和49年に、歯科専門学校は昭和53年に、当時の医療従事者の確保難に対応し、地域における保健医療に貢献できる人材の育成を目的として設立をいたしました。以後今日まで、その養成において一定の役割を果たしてきたことから、本市といたしましても、その運営費の一部を補助しているところでございます。しかし、現下の厳しい財政状況の中、外郭団体の自立的な経営改善が求められていることから、外郭団体自ら経営内容を改善し、自立することが重要な課題となっております。こうした中にあって、これらの専門学校につきましても、平成15年度から補助金の一定の削減を行ってきたところでございます。今後は、これらの専門学校が更なる経営改善に取り組むように、市として指導して参りたいと考えております。

 以上でございます。



○副議長(北村保子さん) 吉井水道事業管理者。



◎水道事業管理者(吉井惠一君) 水需要計画についてお答えを申し上げます。

 水需要予測につきましては、社会経済情勢が大きく変化する中、長期に見通す難しさがございまして、さきの公営企業審議会で御審議をいただいたところでございます。審議会では、現在の一時的な減少を捕え、その傾向から推計するのではなく、都市基盤施設の一翼を担う水道事業として、本市のまちづくりを基本とした水需要を見ていくことが重要である。また、企業としては、将来の水需要予測は投資の基本となるものであり、過大に見積もることは経営の悪化につながることから、より厳密に見る必要があるといった多方面からの検討の結果、水源の確保に長い年月がかかる水道事業の特性や、将来にわたって市民に対して安定して給水を行うべき責務等を考慮するのはもちろんのこと、他方、今後はより広域的な水の融通の可能性も大きくなるであろうことを加味する必要があるとの答申をいただきました。現時点では、これを尊重していくべきと考えております。

 今後につきましては、同じく答申にもありますように、今後とも不透明な状況が続くと考えられる中、よりよい水道を目指して、あらゆる面で絶えず調査研究に努めるべきとされておりますことから、これらの点を踏まえまして、水需要予測につきましても確認、検証等を行って参ります。

 以上でございます。



○副議長(北村保子さん) 丸尾牧さんの質問は終わりました。

 続いて発言を許します。

 荒木伸子さん。

   (荒木伸子さん 登壇)



◆27番(荒木伸子さん) シンの会の荒木伸子です。

 先輩、同僚議員におかれましては、しばらくの間御静聴のほど、よろしくお願いいたします。

 まず、市長の政治姿勢とまちづくりについてお尋ねして参ります。

 この12月で市長の任期4年間の折り返し点になりますが、平成15年度の施政方針を見ますと、ボランタリーセクターや事業者、市民の皆様とともに尼崎の公共サービスを担っていき、助け合いながら、一人ひとりが描いている夢の実現に向かって進んでいけるまち、「夢、アシスト、あまがさき。」を目指す。あらゆる人たちが個性豊かに自分らしく生きることができ、創造性のある産業が生まれ育つ、そのような希望と活力のみなぎるまちを実現したい。これは、私自身のまちづくりの夢、ビジョンではあるが、これから市民の皆様と議論を繰り返しながらまちづくりの将来像を創り上げるとあります。また、平成16年度の施政方針では、「夢、アシスト、あまがさき。」というまちづくりの手法にこだわりながら、ローコストで質の高い顧客指向のサービスを展開し、希望と活力のみなぎるまちを目指すことを位置づけたい。それは、環境と共生しながら安心して暮らすことができ、しかも、新しい価値を生み続ける創造的なものであり、これを多様な主体が生き生きと支えている。このようなまちを人づくりに力を注ぐ中で将来にわたって持続可能なものとして創り上げて行くことが必要ではないのか。私は、まちの姿としてこのようなイメージを持っている。今後こうした私なりの考え方も示しながら、支えていくための柱や具体的な目標を、市民の皆様と意見交換を行いながら創り上げたいとあります。

 そこでお尋ねしますが、平成15年度は助走期間、平成16年度はそのイメージづくり期間、平成17年度はその実現に着手とも考えられますが、この2年間でこれらをどのような方法で、どのように具現化されたのでしょうか。また、今後どのようにつくり上げていくおつもりなのでしょうか。お答えください。

 また、折り返し点であるこの2年間で、尼崎を変えるという公約はどの程度果たせたでしょうか。併せてお答えください。

 次に、行財政改革についてお尋ねして参ります。

 平成17年度実施予定項目で、新たな行政経営システムの確立と発展という事業についてお尋ねして参ります。

 この中で、枠配分予算編成の手法を一部導入とあり、その効果額は4億2,200万円となっています。そこでお尋ねしますが、枠配分予算編成に対する市の基本的な考え方をお聞かせください。

 また、各局の効果額の内訳と、この効果額を算出するに当たっての各局の考え方も併せてお答えください。

 次に、実施予定項目の中に、知的障害者通所更生施設運営補助金の廃止に伴う効果額は1,400万円となっています。行財政改革調査特別委員会でこれについて質問いたしましたところ、運営補助金を廃止すれば国基準となり、赤字団体になっても、その実態は同じであるということでありました。また、仙波議員のやみ給与の指摘についての答弁は、国の基準に合わせたということでした。ほんとうに市民の目線で行財政改革を行っているのか、疑ってしまいます。9月議会でも申し上げましたが、市長もそうでありますが、議員は選挙で選出されており、市民の代表であり、私たち議員も市民とともに考え、市民とともにある議員であります。議会での質問は、市民の意見を代弁しているのであります。市長が直接市民の声を聞くということは、今までの行政があまりにも市民とかい離していたからであり、そういう反省の下に立っているからであります。市長が直接市民の意見を聴いた結果、どのように市政に反映していくかが、今後市長の政治姿勢として問われて参ります。直接聴いた市民の意見をどれぐらい市政に反映させたのか、一度チェックしてみてください。パブリックコメントもそういった意味を持っています。これまでの発言を聞いていますと、市民とともにという言葉を使用されて、問題点をすり替えている感じがしますし、市長の言われる市民は、その時々に応じて変ぼうしているのではないかとも思ってしまいます。市民とともにを言われる際には、議員は市民の代弁者であり、ともに考えているということを思い浮かべながら発言していただきたいと申し上げておきます。

 ところで、12月5日の市報では、尼崎市と国を比較した職員の平均給料月額と平均年齢の状況、これは平成16年度4月1日現在でございますが、それが掲載されています。それを見ますと、技能労務職、いわゆる現業職の平均給料月額が、尼崎市では平均年齢45.5歳で34万5,419円、国では平均年齢47.9歳で28万3,384円となっています。これは、国のほうが尼崎より年齢が高いにもかかわらず、給料は尼崎より低いということを示しています。市長は、給与水準等は国基準で見直すと言いながら、なぜ国より有利な制度を残すのでしょうか。有利なときは国基準で、不利なときは独自でと、その時々での使い分けはしないでもらいたい。きちっと筋を通すべきであります。

 そこでお尋ねしますが、現業職の給料表を国と同様に適用すべきと思いますが、いかがでしょうか。お答えください。

 国基準にするのであれば、その効果額はどれぐらいでしょうか。併せてお答えください。

 お断りしておきますが、このような質問をするきっかけをつくったのは市長御自身であるということを申し上げておきます。

 次に、住居手当について見ますと、持ち家では、尼崎では月額6,000円、国では2,500円。ただし、これは新築、購入から5年間のみであります。それ以上はなしであります。市民にこの内容についてどう思うのかをお尋ねしたところ、なぜ個人資産に税金で住居手当を出すのか理解できない。経営再建プログラムを実施する中で、そのような余裕があるのか。それならば支所を廃止する必要がどこにあるのかということでありました。

 そこでお尋ねしますが、住居手当の持ち家に対する支給額を国基準の新築から5年間につき月額2,500円、それ以後は支給なしとすべきと考えますが、いかがでしょうか。お答えください。

 国と同様にした場合の効果額についてもお答えください。

 次に、休息時間についてですが、論点によりますと、勤務時間の見直し案は、午前9時から12時までの3時間勤務で、午後零時から15分間の休息を取ることになっています。これは国及び条例で定めている、おおむね4時間の勤務につき15分間の休息を取ることができるという規定から外れ、午後零時から15分間の休息を取ることはできないと考えます。市民とともに、市民とともにある市役所、市民の目線でという市長の発言がまことの心を持っているのであれば、市の見直し案は、国や市の条例で定めたとおりに戻すべきであります。

 そこでお尋ねしますが、なぜ国や条例で定められた考え方と異なる休息時間の設定を行うのでしょうか。お答えください。

 時は金なりです。これも税金の無駄遣いに当たります。

 次に、外郭団体の自立と今後の運営についてお尋ねして参ります。

 経営再建プログラムに外郭団体の自立が提案されていますが、過去にその一環として、未来協会と産業振興協会が統合合併され、10億円の基金のうち7億円が一般会計に繰り入れられ、3億円は統合合併後の産業活性化機構に譲渡されました。しかしながら、今日まで、未来協会のまちづくりの研究機関としての役割の部分が、産業活性化機構から情報を発信されてきたとは言えない現状にあります。あるといえば、未来協会当時に提案されていた産業遺産に関する情報発信だけではないでしょうか。委託事業を消化するのみで、研究機関としての役割を十分に果たしていないと思われます。

 ところで、外郭団体として21団体ありますが、市が設立主体である特殊法人が2団体、OB職員2名、派遣職員はゼロであります。市が全額出資している社会福祉法人は1団体、OB職員2名、派遣職員2名であります。市が主体的に設立に関与し、資本金、財産など25パーセント以上出資している株式会社及び公益法人は15団体あり、OB職員23名、派遣職員23名であり、このうち1名が亡くなっています。市が主体的に設立に関与してきた社団法人等の公益法人は3団体、OB職員2名、派遣職員2名でありますが、このうち今回互助会としての組織の変更が提案されています尼崎市職員自治振興会の派遣職員2名が含まれています。外郭団体21団体には、OB職員29名、派遣職員27名という内容であります。このほかに、外郭団体に類似団体として位置づけている団体は3団体であり、OB職員4名、派遣職員3名であります。外郭団体21団体のうち、代表者が市長であるのは6団体、両助役がなっているのは5団体であります。OB職員の任期はおおむね2年と取り決められているようですが、外郭団体の自主自立を求めるにしても、プロパー職員にとっては、2年ごとに替わるOB職員を見る目は、ただ頭の上を通り過ぎるだけの人という感覚ではないでしょうか。いずれ替わるという認識が長年の慣行の中で定着し、OB職員による適切な指導があっても、真しに受け止められず、流れ作業のごとく毎日の業務をこなしているという状態ではないでしょうか。

 そこでお尋ねしますが、外郭団体のOB職員29名のうち、なんらかの形で市が補助しているのは何団体あるのか、その人数とその総額も併せてお答えください。

 尼崎市はたいへん厳しい経営再建を行っている途上であり、外郭団体を取り巻く環境も厳しくなっています。外郭団体には、さきほど丸尾牧議員への答弁にもありましたが、自主自立が求められています。そこでお尋ねしますが、どのような計画で外郭団体を自主自立させていくのでしょうか。また、自主自立のための年次計画を立てる必要があると思いますが、いかがでしょうか。お答えください。

 2007年問題、つまり団塊の世代が大量に退職するときでありますが、その退職の受け皿としての役目が終了するまで放置しておくのでしょうか。お答えください。

 外郭団体の自主自立のためには、プロパー職員の育成が急務であり、たいへん重要でありますが、どのような計画で、どのような形で育成していくのでしょうか。具体的にお答えください。

 また、外郭団体のOB職人事は適材適所で配置していると言っておられますが、適材適所とはどのようなことを言っているのでしょうか。お答えください。

 今までの経験と関係なく、一生懸命働いているOB職員もいる一方で、配置された後、現職時代に培ってきたノウハウを生かすことなく、腰掛けの状態でいるとしか思えないと言われているOB職員もいるようです。送り込んだ責任が市にもあるわけですから、このような風評が立たないように監督すべきと考えますが、いかがでしょうか。お答えください。

 また、答弁では、団体の自主性を重んじ、要請があれば派遣すると述べていますが、安易にその要請に応じるべきではないと考えます。これについてどのように考えておられるのでしょうか。お答えください。

 といいますのも、逆に団体の自立を阻害する要因になりかねないからであります。長期にわたる慣習で、団体にとってもそのほうが楽でありますし、市の外郭団体である団体が要請しないと決心できるほどの自主性が培われているのか、疑問であります。6月議会の下地議員の質問に対し、外郭団体の再就職は、報酬の多い少ないではなく、再就職が天下りというふうに認識をしていますという答弁でありました。外郭団体へのOB職員は29名でありますが、そのうち任期が2年と言われ、来年で任期満了となる職員は18名であります。

 そこでお尋ねしますが、天下りの廃止は市長の公約であります。この18名の職員の退職後は、またOB職員を補充されるのでしょうか。お答えください。

 この3月の予算議会での総括質疑において、天下りについて再々中断いたしました。私は、市長も組織の中に組み込まれ、たいへん御苦労されていると思ったものですから、市長の考えておられるとおりにされたらどうですかと申し上げましたところ、思うとおりにやっていますとのお返事でした。私は、ばかな進言をしたと、今も後悔しています。波多議員の日の丸に関する質問に対する市長の答弁は、何々のように認識しているということでした。さきほどからずっと答弁を聞いていますと、ほんとうに何々の認識しておりますが何回出たことでしょうか。私は数えきれませんでした。また、下地議員の外郭団体についての質問に対する答弁も、何々のように認識しているということであります。行政は賢いもので、言葉の遊びをします。本来の質問の趣旨に真しに答えるのではなく、言葉の使い方でごまかすという、市民の目線ではとうてい考えられない答弁にすり替えてしまいます。これが行政組織の体質であります。認識することと行動すること、つまり実行することとは違うということを念頭に置いて御答弁をお願いします。

 以上で第1問を終わります。(拍手)



○副議長(北村保子さん) 答弁を求めます。

 白井市長。

   (白井 文さん 登壇)



◎市長(白井文さん) それでは、荒木議員の御質問にお答えいたします。

 まず、「夢、アシスト、あまがさき。」、希望と活力のみなぎるまちをこの2年間でどう具現化し、今後どのようにつくり上げていくつもりなのかというお尋ねでございます。

 施政方針で掲げております「夢、アシスト、あまがさき。」につきましては、いろいろな立場、多様な価値観を持ち、自立した一人ひとりの市民が、この尼崎で自己実現や夢をかなえることを行政や地域社会などが支えていくまちづくりの手法として表現したものでございます。まずは基礎となるしくみづくりが必要との考えから、財政の再建、自治基盤の確立、行政の体質改善に向け取り組んで参りました。財政の再建については、経営再建プログラムを実行し、再建に向けて一定の道筋は示すことができたものと考えております。自治基盤の確立については、その一つの方策として取り組んできた市民との情報の共有化や意見交換の場の設定などにより、従前よりは市民と行政の距離は近くなったのではないかと思いますが、なお地域における協働のしくみづくりなどに課題が残っております。

 次に、行政の体質改善につきましては、改革改善に自主的に取り組む組織風土の醸成につながるよう、全庁的改革改善運動にも取り組み、機運も芽生えてきたと思っております。安心して暮らせる地域社会や、新しい価値を生み、持続的な発展を支える産業活力を創造することによる希望と活力のみなぎるまちの実現に対しましては、限られた財源で地域の安全や子育て、産業施策など、今日的な課題に対応して参りました。掲げました公約につきましては、一つ一つの課題に精いっぱい取り組んで参りましたが、まだまだ努力しなければならない現状かと思いますので、3年目を迎え、これまでの取組をいっそう進展させて参りたいと考えております。



○副議長(北村保子さん) 村山企画財政局長。



◎企画財政局長(村山保夫君) まず、枠配分予算の問題についてお答えします。

 枠配分予算編成方針の基本的な考え方、また、各局の効果額の内訳と各局の考え方というお尋ねでございます。

 枠配分予算方式導入の趣旨は、歳入の減少や歳出の増加が続く中で、あらかじめ予算規模の増大を防ぐ目的に加え、所管局の判断で既存事業を含めた事務事業の見直しや重点化を図ることにより、限られた予算の中で新たな行政課題へ対応することなどを目指したものでございます。枠配分予算の対象といたしました経費は、施設の維持管理経費や各種ソフト事業などのいわゆる経常的経費であり、こうした経費の平成16年度当初予算ベースの一般財源の95パーセントを各局に配分したところでございます。こうしたことから、5パーセント相当額が改善額となるわけですが、局別の主な内訳は、総務局が4,100万円、美化環境局が5,100万円、健康福祉局が4,100万円、都市整備局が8,900万円、教育委員会が1億5,000万円となっております。

 各所管局においては、それぞれ取組方針を立て、作業を進めてきたところでございまして、内容的には実施方法や数量を見直したものや、業務等の仕様を見直したもののほか、過去の実績ベースで見直したものなど、いろいろな視点での見直し内容が含まれております。

 続きまして、外郭団体のOB職員の29人の人件費、市が補助しているのは何団体、何人で、金額は幾らかというお尋ねでございます。

 4団体5人で、金額は平成16年度当初予算ベースで1,820万7,000円でございます。

 以上です。



○副議長(北村保子さん) 玉井総務局長。



◎総務局長(玉井啓一君) それでは、一連の御質問にお答え申し上げます。

 初めに、本市現業職の給与水準は国と比較して高いと思うが、国と同様に現業職の給料表を適用するつもりはないか、また、その効果額はどのくらいになるのかというお尋ねでございます。

 一般的に公務員の給与制度につきましては、その組織や職員構成に応じて給与体系を簡素化することが望ましいという国の考え方に基づき、本市におきましては、従来から、いわゆる現業職につきましても、国においては別の給料表を設けております医療職、税務職、福祉職等と同様に、同一の行政職給料表を適用しているものでございます。したがいまして、本市現業職の給与水準についても、行政職と同様に適切であると考えておりますが、仮に効果額を算定するといたしましても、職務内容や経験年数の比較などを個々の職種や職員について行う必要があり、その算出はたいへん困難でございます。

 次に、住居手当のうち持ち家の者に対して6,000円を支給しているが、なぜ国と同様の制度としないのか、また、仮に国どおりに制度改正した場合の効果額は年間どれくらいになるのかというお尋ねでございます。

 今年度から実施しております住居手当の見直しにつきましては、基本的に国の制度に基づき行ったところではありますが、持ち家の者に対して、本市では国とは異なり、職員住宅や官舎等を有しておらず、また、阪神間の住宅事情など総合的に勘案し、月額6,000円の支給としているものであります。なお、国どおりの改正をした場合の効果額につきましては、仮に約2,000人の持ち家居住者全員の住居手当を非支給とした場合、最大で1億4,400万円となります。

 次に、休息時間は条例上おおむね4時間の勤務に15分となっているが、市の見直し案では3時間の勤務で休息15分を与えることになっている。これは条例や国の考え方と異なる取り扱いではないかとのお尋ねでございます。

 今回の休息時間の見直しにつきましては、勤務時間の途中付与に改めるとともに、その設定については、条例の規定を受け、おおむね4時間の勤務に1回の休息時間を与えるという考え方の下に、昼の休憩時間帯と3時の時間帯に休息時間の設定を行うものであり、休息時間付与の趣旨を逸脱するものではございません。

 次に、外郭団体のOB職人事の配置における適材適所とはどういうことか、配置後、市もOB職を監督すべきと考えるがどうか、また、外郭団体からの推薦要請に安易に応じるべきではないと考えるがどうかとのお尋ねでございます。

 今年度から外郭団体の役員等の採用に当たりましては、団体での内部登用や公募も視野に入れ、団体の主体的な判断に基づいて行うよう依頼して参りました。外郭団体への推薦に当たっては、退職職員のこれまでの行政内部での知識、経験が団体の経営改善や安定的な事業執行、またプロパー職員の指導育成など、団体における課題解決に活用できるかどうかを判断しております。なお、再就職後のOB職員の問題につきましては、基本的には団体自らが取り扱うものですが、市として業務遂行上のかかわりの中で対応して参りたいと考えております。

 また、団体から市に対して人的支援要請があれば、十分にその必要性や妥当性を検討して対応して参りたいと考えております。

 最後に、今年度で退職するOB職員の補充は行うのかとのお尋ねでございます。

 御指摘のOB職員のすべてが本市の推薦により選任されたものではありませんが、外郭団体の役員等への本市退職職員の推薦につきましては、従来、2年程度の期限を目途に行って参りました。しかしながら、団体がその課題解決の状況等を踏まえる中で、期間を延長する場合もあると考えております。したがいまして、来年度へ向けて団体からの人的支援の要請があれば、その必要性や妥当性を十分検討して、必要であれば、現職職員の派遣や退職職員の推薦により対応して参りたいと考えております。

 以上でございます。



○副議長(北村保子さん) 谷口特命担当局長。



◎特命担当局長(谷口敏郎君) 外郭団体をどのような計画で自立させていくのか、自立のための年次計画を立てる用意はあるか、また、退職の受け皿としての役目が終了するまで放置するのか、自立のためにプロパー職員の育成が重要であるが、どのような計画で育成するのかといったお尋ねでございます。

 外郭団体を取り巻く環境は、社会経済情勢の変化や民間との競合など、ますます厳しさを増してきております。団体自らその自立に向けて、人件費や固定経費等内部管理経費の削減など、経営改善を図り、自立に努めているところではございます。外郭団体の経営改善は、市にとりましても大きな課題であり、現在、各団体の事業別収支や事業実績などに基づいて経営状況を調査し、経営実績評価を行う中で、その自立に向け、将来を見通し、具体的な方策を検討しており、統廃合なども含めて団体の自立、経営の改善に努めております。

 なお、外郭団体に対し必要な人的支援は行っておりますが、退職者の受け皿にするといったような考えは持っておりません。

 また、団体職員の育成につきましては、団体自らにおいて民間との競争や、また戦略的事業展開にも十分こたえうるよう、専門的な資格の取得や能力向上に向けた研修の実施など、計画的に取り組んでいるところでございまして、市としましても研修機会の提供など、積極的支援を行って参ります。

 以上でございます。



○副議長(北村保子さん) 荒木伸子さん。

   (荒木伸子さん 登壇)



◆27番(荒木伸子さん) 御答弁を聞いていますと、天下りの廃止について、公約についてはどういうふうに考えておられるかということは、市長自身から答弁がございませんでしたので、お願いいたします。

 それと、外郭団体ですが、プロパー職員の育成は年次計画を立てて育成するべきではないかということについても御答弁がありませんでしたので、それについても再答弁をお願いいたします。

 それでは、2問目に入ります。その前に、さきほど申しました施政方針の内容は、私の調査によりましたら、平成15年、16年度の施政方針の内容は、平成13年、14年度、つまり前市長の時代にコンサルタント会社に委託した調査結果であります。その内容はほとんど同一です。さきほど申しました都市環境デザインの基本方向としては、環境と共生し、安心して暮らせる持続可能な都市、常に新たな価値を生み出し、魅力を増していく、創造的で活力あふれる都市、多様な主体の参画と協働が展開される生き生きとした都市であります。施政方針では、市長の言葉で、私自身のまちづくりの夢、ビジョンとか私はまちの姿としてこのようなイメージを持っている。こうした私なりの考え方も示しながらと、「私」をたいへん強調しておられます。私はこれを聞いていましたので、市長個人の考え方のように捕えていました。しかし、こうした考え方は、前市長からの調査結果の内容であり、平成14年3月に報告されています。それを私なりの考え方と言われるのはいかがなものでしょうか。それについてお答えください。

 また、この報告書の全容を議会や市民に明らかにして、それについて市の基本方向を議会や市民と議論した結果を反映していくのが、開かれた市政ではないかと思います。このコンサルタントの報告書そのままを実際に使用するのは、今までの行政方式であり、行政のものと判断しているというのは、行政主導という考え方に沿ったものと考えています。これについてもお答えください。

 9.11のニューヨークのグランドゼロの再開発については、5,000人の市民が、市民だけではありませんが、ほとんど市民です。一堂に会して議論しています。そういうこともやはりこれから考えていく時代ではないかと思っています。

 それから、外郭団体に戻りますが、職員の要請があればということでしたけれども、その職員が経験と培ったノウハウを生かしているとかいう人事評価制度が今確立されていますか。寝屋川市では、部長は部長同士の評価をします。部長とか課長は、それ以下の職員の評価もします。ところが、職員も上司の評価をしているんです。それは評価制度としてきちっとつくっておりますので、そういう公平な制度が尼崎市に存在するか、それに基づいて要請があればということをしているのかどうかということもお答えいただきたいと思います。

 それでは、産業についてお尋ねして参ります。

 中小企業政策について、6月議会でも質問いたしましたが、2000年の本市における大企業といわれる300人以上の事業所数は22社であり、1パーセント、その製造品出荷額等は全体の58.9パーセントにも上ります。100人以上では、事業所数は3.6パーセントとなり、製造品出荷額等では76.8パーセントの占有率であります。こうしたことから、本市は東大阪市のような中小企業のまちとは異なっていると考えます。本市に立地する大企業は、過去には公害を生み出しましたが、反面、雇用やにぎわい等も創出し、法人市民税の税収増にもつながっていました。今まで大企業からは税金を取るのみで、還元をするという考えはあまりありませんでしたが、あるといえば近畿高エネルギー加工技術研究所のレーザー機器の活用ぐらいであります。今回の松下電器の関電跡地への進出を契機とした企業立地促進条例は、時宜にかなったものであると考えています。一方で、製造品出荷額等は8パーセントにすぎないとはいえ、1人から19人規模の事業所数は全体の38.3パーセントを占めています。こういったことから、本市独自の中小企業政策が求められます。6月議会で、中小企業のまちと異なった本市独自の産業政策が求められると思うがという質問に対し、答弁では、本市はものづくりに携わる中小企業が集積しているまちであり、大企業の下請けにとどまらず、高度で独創的な技術を持った中小企業を育成すべく、ものづくり支援センターを活用した新技術、新製品開発の支援や融資制度の充実などの産業政策に積極的に取り組んでいるという答弁でありました。ものづくり支援センターの整備は、平成12年、13年度にかけて実施され、13年7月に開設されています。ものづくり支援策は、平成13年度から16年度にかけて中小企業共同研究開発助成事業3,023万4,000円、中小企業技術開発支援システム運営事業6,460万9,000円、平成14年度から平成15年度にかけて、ものづくり試作開発支援事業3,875万6,000円、平成15年から16年度にかけて、ものづくり基盤技術人材育成事業1,000万円、産学官連携新産業創造事業1,580万円、平成16年度はものづくり総合支援事業4,970万6,000円ということでありました。

 そこでお尋ねしますが、これらの予算の執行状況はいかがでしょうか。また、これらの予算が中小企業の技術力の開発にどれほど貢献しているのでしょうか。お答えください。

 ものづくり支援センターを利用して開発された技術にはどのようなものがあるのでしょうか。また、その技術力によって開発された製品はどのようなものなのでしょうか。お答えください。

 東大阪市のものづくり企業はたいへん元気です。クラスターテクノロジー株式会社、これは、メリケン粉の粉末粒子やたばこの煙の粒子の一粒にメッキするようなナノメッキ技術を持っています。また、東大阪宇宙開発協同組合の2005年打ち上げのまいど1号、ロダン21の180社による試作品づくりなどであります。これらの企業は、時代を読み、日本はどのような役割を担う産業を創出すべきかを考えて技術開発をしていく必要がある。日本経済の低迷は本質を見失っている。技術だけではなく、思想のある経営が必要。企業の経営者の責務は、若者が生きがいを見つけられる方向に企業を導くこと、と述べています。この言葉は、まさに現在の尼崎市に言えると思います。

 そこでお尋ねしますが、これからの時代をどのように読んでおられるのでしょうか。また、21世紀の日本は、世界経済発展のためにどのような役割を担う産業を創出すべきと考えておられるのでしょうか。また、その中で尼崎市はどのような役割を担っていると考えているのでしょうか。お答えください。

 産業都市尼崎としてものづくりのまちを推進するに当たって、ものづくりといっても、豆腐屋さんからいろいろあるわけですから、どのような産業を創出し、育成すべきと考えているのでしょうか。お答えください。

 また、地域産業集積活性化法に基づく指定地域の工業再配置促進法の移転促進地域からの除外、あるいは工業再配置促進法の廃止を特区として提案し、地域再生計画として仮称ものづくり交付金の創設を経済産業省に提案されましたが、平成16年9月10日の経済産業省からの最終回答では、工業再配置促進法は依然として政策的に重要な意義を要しているが、経済環境の変化に合わせ、地方公共団体が移転促進地域からの除外の必要性を認め、一定の要件を満たした場合には、移転促進地域から除外する。なお、地域再生計画として提案中の仮称ものづくり交付金の創設については、国の予算編成にかかわるものであるため、継続して検討中ということでありました。

 そこでお尋ねしますが、ものづくり支援センターとものづくり交付金の創設との関係について、どのようなものか、お答えください。

 また、どのような効果をねらったものかも併せてお答えください。

 地域活動の一環として、尼崎リサーチ・インキュベーションセンターのある株式会社エーリックとものづくり支援センター、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ株式会社、国際環境専門学校を見学いたしました。その際、株式会社エーリックの説明では、当初の目的である都市型産業の比率は、25パーセントから50パーセントに向上したということでありました。平成7年の震災時に被災企業を受け入れ、入居率は100パーセント近くまでになりましたが、その後、企業を取り巻く経営環境が厳しくなり、現在は75パーセントであるとのことでした。株式会社エーリックは、兵庫県阪神南県民局の入居により、辛うじて経営が成り立っているような状況かと思われます。

 そこでお尋ねしますが、これまでにも尼崎市は支援をしてきたのでありますが、企業の努力にも限界がありますし、尼崎市も投資をしている関係上、入居率向上のため、なんらかの支援を考えていく必要があると思いますが、いかがでしょうか。お答えください。

 言うまでもなく、WTCにおける大阪市のような第三セクターとか企業局の入居を申し上げているのではありません。本市の中小企業から上場企業が出てくるとなれば、本市の産業都市としての知名度も上がります。しかし、株式会社エーリックの社長のお話によりますと、上場間近まで来ると大阪に出ていってしまった企業が何社かあるとのことでした。これはとても残念であります。何のためのインキュベーションなのか分かりません。

 そこでお尋ねしますが、なぜそのようになるのか。その原因は何と思われるのでしょうか。また、それを食い止める方法はないのでしょうか。行政の支援策をお答えください。

 尼崎リサーチ・インキュベーションセンターの北隣にチバ・スペシャルティ・ケミカルズ株式会社があります。ここはスイスのバーゼル市を拠点として、その製品とサービスは全世界120か国以上で展開されており、グローバルネットワークは、23か国に60の事業所、11か国に22の研究開発センターを持っています。尼崎市にある研究開発センターは、世界の主要研究開発拠点の一つに位置づけられています。この会社は、ノバルティス社発足のためにサンド社と合併した旧チバガイギー社のスペシャリティーケミカル部門が分離独立し、設立されたのであります。なぜ宝塚からこの地に移転されたのかとお聞きしますと、宝塚を立ち退くに当たって、研究者たちがいちばん通勤しやすく、しかも緊急に研究開発を要するとき、インキュベーションセンターのラボがあり、そこを緊急使用できる利点があるということでこの地を選んだということでありました。国際環境専門学校には、環境分析を行うラボがあり、就職率も100パーセント近いということでした。学生さんも全国から集まっているということでしたが、ただ残念なことは、尼崎からは1人だけなのでともおっしゃっていました。インキュベーションセンターの南隣りには国際環境専門学校があり、北隣には研究所があるということから、研究所の集積地の可能性があると思います。

 そこでお尋ねしますが、研究所の誘致を企業に働きかけていくのも重要と思いますが、いかがでしょうか。お答えください。

 次に、教育についてお尋ねします。

 これは公明党議員さんがずっと一般質問で言われていました、コミュニティスクールに関することであります。

 地方教育行政の組織及び運営に関する法律第4章、教育機関の一部の改正法案、つまり地域運営学校、これがずっと公明党さんが質問されておられましたコミュニティスクールでありますが、それに関する法案が、6月2日、参議院本会議を通過し、成立いたしました。これについて、都道府県教育委員会等への説明が6月から8月に行われました。9月9日施行され、この12月までに各都道府県、市町村教育委員会における教育委員会規則、これは指定の手続き等でありますが、それの整備及び学校、住民等への広報、周知を行うことになっています。そして、平成17年1月から3月に学校の指定を行い、委員の任命、4月には地域運営学校、つまりコミュニティスクールのスタートというスケジュールになっています。この改正の目的は、公立学校の管理運営の改善を図るため、教育委員会がその指定する学校の運営に関して協議する機関として、地域の住民、保護者等が学校運営に参画する学校運営協議会を設置できるようにするためであります。第3節学校運営協議会、第47条の5では、教育委員会は、教育委員会規則で定めるところにより、その所管に属する学校のうち、その指定する学校の運営に関して協議する機関として、当該指定校ごとに学校運営協議会を置くことができる。2、学校運営協議会の委員は、当該指定学校の所在する地域の住民、当該指定学校に在籍する生徒、児童又は幼児の保護者、その他教育委員会が必要と認める者について教育委員会が任命する。3、指定学校の校長は、当該指定学校の運営に関して、教育課程の編成その他教育委員会規則で定める事項について基本的な方針を作成し、当該指定学校の学校運営協議会の承認を得なければならない。4、学校運営協議会は、当該指定学校の運営に関する事項について、教育委員会又は校長に対して意見を述べることができる。5、学校運営協議会は、当該指定学校の職員の採用、その他の任用に関する事項について、当該職員の任命権者に対して意見を述べることができる。この場合において、当該職員が県費負担職員であるときは、市町村委員会を経由するものとする。6、指定学校の職員の任命権者は、当該職員の任用に当たっては、前項の規定により述べられた意見を尊重するものとする。7、教育委員会は、学校運営協議会の運営が著しく適正を欠くことにより、当該指定学校の運営に現に著しい支障が生じ又は生じるおそれがあると認める場合においては、その指定を取り消さなければならない。8、指定学校の指定及び指定の取消しの手続き、指定の期間、学校運営協議会の委員の任命の手続き及び任期、学校運営協議会の議事の手続き、その他学校運営協議会の運営に関し必要な事項については、教育委員会規則で定める。9、市町村委員会は、その所管に属する学校について、第1項の指定を行おうとするときは、あらかじめ都道府県協議会に協議しなければならないという内容であります。

 そこでお尋ねしますが、現在の尼崎の教育の現状をかんがみたとき、学校運営協議会の必要性について、その考え方をお聞かせください。

 次に、スケジュールでは、この12月までに教育委員会規則、これは指定の手続き等でありますが、その整備及び学校、住民等への広報、周知についてはどのようになっているのでしょうか。お答えください。

 平成14年4月12日に公表された資料によりますと、平成14年度新しいタイプの学校運営の在り方に関する実践研究校についての中で、文部科学省では、このたび平成14年度の新しいタイプの学校運営の在り方に関する実践研究を実施する教育委員会及び学校を別紙のとおり指定する予定ですので、その研究内容等をお知らせしますとあります。実践研究校として7校が指定されています。委嘱先の研究概要については、千葉県習志野市立秋津小学校では、これは仮称ですが、地域学校協議会を中核とした地域ニーズを学校運営に生かすシステムの構築及び学社融合による学校教育の活性化であります。また、東京都足立区の区立五反野小学校では、地域の要望や学校の課題に対応した学校運営を行うための学校裁量権の拡大及び地域教育サポートネットが学校と密接に連携し、学校支援活動、これは人材養成、コーディネート支援等の展開であります。三重県津市の市立南が丘小学校では、広域かつさまざまな分野から校長を公募し、地域の特性やニーズに主体的、機動的に対応するため、学校の裁量権を拡大し、学校の自主性、自律性の確立を目指したシステムの構築であります。和歌山県の新宮市の市立光洋中学校では、民間人校長の任用を視野に入れ、予算、人事面での校長の裁量権を拡大することにより、校長のリーダーシップの下、地域とのつながりを重視した学校教育活動の展開であります。岡山県岡山市の市立岡輝中学校、市立清輝小学校、市立岡南小学校では、不登校への対応を中心とした生徒指導機能をよりいっそう学校運営に取り入れ、不登校の児童生徒の減少を目指した体制づくり及び柔軟な教育課程の編成であります。広島県尾道市の市立土堂小学校では、学校の経営方針に基づく校長の公募、教職員等の配置を行うとともに、地域ニーズを踏まえた柔軟な教育課程の編成を実施し、学校の自主性、自律性を目指した学校づくりの推進であります。京都市の市立御所南小学校では、学校裁量予算の拡充、校長の専決権限の拡大による学校の裁量権の拡大を図るとともに、地域学校協議会の効果的な運営方法、学校教育活動等の多様な評価方法についての研究開発の実施であります。

 そこでお尋ねしますが、これらの事例について、教育委員会はどのように研究し、検討されたのでしょうか。お答えください。

 また、指定校の実践研究の結果、どのような効果が出ているのでしょうか。また、この事例の中で、本市独自の判断で行うことができるのはどの事例でしょうか。併せてお答えください。

 また、尼崎市では学校運営協議会をいつ導入されるのかもお答えください。

 教育改革は、尼崎の教育についてどのような理念でもって教育するのかを明らかにしたうえで、教職員との意思疎通を図り、現場からの改革が効果的であると考えています。これには長い時間を要すると思います。今回、教育委員会の人事案件が提案されていますが、波多議員の人事に関する質問の答弁を聞いたとき、市長の言われる、そのような完全な人物が果たして存在するのだろうかという疑問を抱きました。地方教育行政の組織及び運営に関する法律の第16条では、教育委員会に教育長を置く。教育長は教育委員会の委員である者のうちから、これは委員長を除くでありますが、教育委員会が任命するとあります。教育委員会の互選で教育委員長が決まります。教育長の職務として、第17条では、教育長は教育委員会の指揮監督の下に、教育委員会の権限に属するすべての事務をつかさどる。教育長は教育委員会のすべての会議に出席し、議事について助言するとあります。

 時間も少なくなりましたので、以上で私の質問はすべて終わらせていただきます。

 御静聴ありがとうございました。(拍手)



○副議長(北村保子さん) 答弁を求めます。

 白井市長。

   (白井 文さん 登壇)



◎市長(白井文さん) それでは、荒木議員の御質問に順次お答えいたします。

 まず、天下りの廃止についての考え方の御確認でございます。

 外郭団体からの人的支援の要請を受けずに市のほうが一方的に退職職員を再就職させることが天下りであると考えておりますが、このような形での人的支援は、今後とも行って参りません。

 また、次に、施政方針についてでございますけれども、さきほどおっしゃいました都市環境デザイン検討調査事業は、御指摘のとおり、私の就任以前の事業でございます。本市のこれまでのまちづくりの歩みを振り返りながら、今後のまちづくりの在り方を考えるための調査として、庁内関係課の職員による研究会を設置して、コンサルタントとともに調査研究を行ってきたものだというふうに聞いております。私自身は、さきほど申し上げましたように、市長就任以来、私のまちづくりの考え方を就任のあいさつ、また施政方針でお示ししたもので、私なりの考え方によるものでございます。例えば環境と共生しながら安心して暮らすというような表現でございますけれども、これは、私も市議時代に南部臨海地域の開発の在り方などについて、この本会議場で質問させていただきましたときに表現をさせていただきましたし、持続可能というにつきましても、平成8年か9年だったと思うんですけれども、サスティナブルコミュニティということで、これは御存じのように持続可能なまちづくりということでございますけれども、ここで一般質問もさせていただきまして、私なりに考えたことでございますけれども、特にそういう意味では特別な内容ということではないかとも思っております。最終的に考え方を確認し、文章に表現するに当たりましては、内部で確認をいたしまして、行政資料も参考にしながら文言調整はしたというふうに考えております。

 以上でございます。



○副議長(北村保子さん) 森田産業経済局長。



◎産業経済局長(森田康三君) 中小企業政策に関します御質問に順次お答え申し上げます。

 初めに、ものづくり支援施策の予算の執行状況とものづくり支援センターで開発された技術や製品についてのお尋ねでございます。

 御指摘のありました人材育成事業や新技術・新製品開発支援事業など、一連のものづくり支援事業に係る予算につきましては、ほぼ満額執行いたしておりまして、その結果、地域中小企業が独自技術を高め、製品化、事業化に結びつくといった成果が生まれつつあります。

 具体的な事例を申し上げますと、ものづくり支援センターと地域企業との共同研究で、平成13年度から昨年度までの間で29件の技術開発の実績がございまして、福祉補助器具や産業ロボットの高機能パーツの開発などが製品化されております。また、今年度は、次世代式携帯電話のタッチパネル開発が経済産業省の研究開発助成事業として採択をされております。

 次に、これからの時代をどう読み、我が国はどのような役割を担う産業を創出すべきであると考えているのか、その中での本市の役割はどうか、また、本市が育成すべき産業はどのような産業か、こういったお尋ねでございます。

 経済のグローバル化がますます進展する中にありまして、大量生産型のものづくりは海外にシフトしておりますが、技術革新を目指す研究開発機能や、その成果を活用した、いわゆる付加価値の高い製品づくりは引き続き国内で行われておりますことから、我が国におきましては、こうした分野、いわゆる付加価値の高い分野の産業のいっそうの創出を図ることが重要であるというふうに言われております。本市産業には、その一翼を担う潜在力があると考えておりまして、市におきましても、ものづくりの総合力を高めていくため、独自の技術を磨き、顧客志向に立った新製品、サービスを提供できる創造的なものづくり企業となるよう、引き続き支援して参りたいと考えております。

 また、企業の新規立地による活力導入も必要でございます。そういうことで、企業立地促進条例などによりまして、情報通信や環境、バイオ関連などの今後成長が見込まれる産業分野での企業誘致に積極的に取り組んでいくことといたしております。

 今後ともこうした方向の下で、本市産業を取り巻く経済動向にも注視しながら、変化に柔軟に対応できる産業を創出、育成していく必要があると考えております。

 次に、ものづくり交付金に関してのお尋ねでございます。

 今回、地域再生計画として提案しておりますものづくり交付金は、工場再配置促進法に基づいて、移転した企業に交付されます補助金を廃止し、ものづくり企業を効果的に支援する自治体の施策に柔軟に活用できる制度に転換することを求めているものでございます。したがいまして、こうした交付金が創設された場合には、例えばものづくり支援センターで実施しております人材の育成や産学交流の促進などのソフト事業をはじめ、新技術、新製品開発を支援するために必要な機器整備といったハード事業など、幅広く活用できるものと考えております。

 次に、エーリックの入居率向上のための支援策についてのお尋ねでございます。

 エーリックへの支援策につきましては、これまでベンチャー育成支援事業の一環として、ベンチャーオフィスへの入居補助により企業の新規立地を促進する一方、企業の新規立地に関する情報提供など、テナント誘致に対して市としても側面から支援を行っております。このほか、入居企業に対する各種相談事業や経営セミナーなどの事業にも取り組んでおります。なお、現在県とも連携いたしまして、エーリックへの新規入居を促す補助制度の創設を検討しているところでもございます。

 次に、エーリックから大阪などへ出て行くのはなぜか、また、それを食い止める方法はないのかといった御質問でございます。

 エーリックに入居していた企業のうち、IT関連の企業が大阪に転出する事例がございました。その理由といたしましては、やはり大都市でなければ得られない情報量あるいはビジネスチャンスがあるためではないかなというふうに思われます。市といたしましては、できる限り本市で活動していただけるよう、企業にとって魅力ある産業政策の充実や、市内での活動場所に係る情報提供、相談機能をよりいっそう高めて参りたいと考えております。

 最後に、研究所の誘致についてのお尋ねでございます。

 本市には、ものづくりをリードするうえで不可欠な研究開発機能を持つ官民の研究所が多数集積いたしております。国際競争が激化する今日、研究開発機能の充実はますます重要になってきておりまして、本市の企業立地促進条例におきましては、重点分野として研究所を位置づけ、対象といたしております。今後はこの条例を有効に活用しながら、積極的に研究所の誘致活動にも努めて参りたいと考えております。

 以上でございます。



○副議長(北村保子さん) 阪本教育長職務代行者。



◎教育長職務代行者教育次長(阪本茂樹君) まず、学校運営協議会についての御質問にお答えをいたします。

 地域運営学校、コミュニティスクールは、保護者や地域住民等で学校運営協議会を組織し、学校の教育活動のほか、予算や人事等も含む学校運営全般にわたって参画するという新しい方式の学校であり、市民や地域のニーズが直接的に反映されるという点などで、注目すべき取組であると受け止めております。しかし、一方で、実施に当たりましては、学校運営協議会の構成や義務教育における機会均等の視点、あるいは県教育委員会との調整など、更に検討すべき課題がございます。そうしたことから、現在教育委員会におきましては、文部科学省の実践研究校の取組内容や成果、課題などについて調査検討しているところであり、今後その研究を深めて対応して参りたい、このように考えているところであります。

 なお、来年4月実施となれば、本年12月末までに規則改正等が必要となって参りますが、まだ課題、問題もありますことから、実施につきましては、調査研究の結果や学校関係者、PTA関係の方々などの御意見もいただく中でその方向を定めて参りたい、このように考えております。

 次に、実践研究校の事例とその効果についての御質問でございます。

 新しいタイプの学校運営の在り方に関する実践研究に関しましては、文部科学省の実践研究校9校の取組が最初であり、教育委員会におきましては、これらの実践事例に関する情報をできる限り把握し、研究しているところでございます。研究指定校での効果につきましては、例えば校長がリーダーシップを発揮して、学校独自に新たな主任を設置するなど、校内組織の活性化が図れた、また、校長の裁量権の拡大によって、学校独自で講師を採用した、併せて予算を重点的に活用することで教育活動の活性化が図れたなどの効果が出ていると把握しております。これらの取組のうち、本市独自の判断で行うことができる事例は、校長をはじめとする教職員人事に関する取組以外、例えば予算に関するものや教育課程に関するものにつきましては取組が可能と考えております。なお、学校運営協議会の導入につきましては、さきほど申し上げましたように、まだ課題もあり、今後調査研究を進め、学校関係者やPTA関係の方々などの御意見を踏まえる中でその方向を定めて参りたい、このように考えております。

 以上でございます。



○副議長(北村保子さん) 谷口特命担当局長。



◎特命担当局長(谷口敏郎君) 外郭団体の職員の計画的な育成についての再度のお尋ねでございます。

 外郭団体の職員の育成につきましては、さきほども答弁いたしましたとおり、団体自らが計画的な取組を主体的に行っているところでございまして、市としましてもこうしたことに対して積極的に支援を行って参りますとともに、団体の自立や経営の改善、また将来の事業転換などを担えるよう、団体職員の育成については計画的に取り組んでいくよう要請して参ります。

 以上でございます。



○副議長(北村保子さん) 玉井総務局長。



◎総務局長(玉井啓一君) 外郭団体へ職員を推薦するに当たり、その知識、経験が外郭団体の課題解決に活用できるか判断するとのことであるが、人事評価のシステムがあるのかというお尋ねでございます。

 本市の人事評価システムとしては、20年以上実施しております勤務成績評定や自己申告制度がございます。加えて、退職前に実施する意向調査や日常の職務遂行を通じて、外郭団体に職員を推薦するに当たって職員の意欲、能力等は把握しております。

 御指摘の他都市での360度評価等につきましては、新しい評価手法として注視して参りたいと考えております。

 以上でございます。



○副議長(北村保子さん) 荒木伸子さんの質問は終わりました。

 この際、休憩いたします。

             (午後2時58分 休憩)

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             (午後3時23分 再開)



○議長(新本三男君) 休憩前に引き続き会議を開きます。

 質問を続行いたします。

 発言を許します。

 亀田孝幸君。

   (亀田孝幸君 登壇)



◆13番(亀田孝幸君) 公明党の亀田孝幸です。本日6番目の登壇となります。

 たいへんお疲れと思いますけれども、先輩、同僚議員の皆様には、最後まで御静聴、よろしくお願いいたします。

 最初に、LD児、学習障害、ADHD児、注意欠陥多動性障害の対応について質問して参りたいというふうに思います。

 国政の場では、この11月19日に、与野党5会派で自閉症や学習障害、LD、注意欠陥多動性障害、ADHDなどの発達障害に対して、幅広い支援体制づくりを進めるための発達障害者支援法案が議員立法で提出されました。都道府県ごとに拠点となる発達障害者支援センターを設置することや早期発見するための体制整備などが柱となっており、来年4月の施行を予定し、この12月3日に成立いたしました。この支援法案では、早期の診断、支援と学校教育や就労、地域生活で必要な支援や家族への助言を、国や地方自治体の責務と位置づけています。具体的には、1歳6か月児や3歳児の健康診断、就学時の健康診断などで早期発見に努め、発達障害の可能性がある場合は、都道府県知事が選定する専門の医療機関で診断、支援が受けられるようにするもので、家族も含めて相談、助言が受けられる体制整備や専門知識のある医師や教育機関、関係者らの育成もするとなっています。

 このLD、ADHDなどの発達障害に関しては、本議会においても今までに何人かの議員の方が質問されていますが、国のこういった動きもあり、再度確認したいこともありますので、何点か質問して参りたいと思います。

 このADHD、LD、また高機能自閉症などは、中枢神経系になんらかの機能障害があるため、授業や物事に集中できなかったり、他人とのコミュニケーションづくりがうまくいかずに、周囲から理解されず、本人が苦しむだけではなく、家族も悩むという現状が起きています。文部科学省研究調査会が2002年公立小中学校を対象とした調査によると、学習面や行動面で著しい困難を示す児童生徒の割合は6.3パーセント、40人学級では2.5人になると推計されています。そのうちADHD傾向を示すのが2.5パーセント、LD傾向を示すのが4.5パーセントになるとされています。これらの発達障害は、早期発見、そして適切な指導、訓練で社会生活の適応力が進むと言われていますが、現状は、ADHD、LDの定義や判断基準が明らかでないなどの理由で早期発見につながらず、そのうえ専門家の連携による指導体制が整っていないうえ、周囲の無理解や偏見などで障害を更に顕現化させ、心が傷つくことによる不登校や引きこもりといった二次障害も大きな問題になってきています。

 そこでお伺いいたします。

 尼崎市内の小中学校のADHD、LD児などの発達障害の児童生徒の現状をどのように認識、掌握されているのか、お聞かせください。

 また、ADHD児、LD児、その傾向を示すような児童に対してどのような教育的対応がなされてきたのか、そして、その対応の中で今現在の課題は何であるのか、お聞かせください。

 ADHD、LD児への対応は、周りの大人の理解、サポート体制が非常に重要であると言われています。兵庫県教育委員会は、6月1日から、子どもたちの発達障害の悩みに対応するため、ひょうご学習障害相談室をスタートさせました。専門家が個別の相談に応じるほか、巡回相談や学校への専門家の派遣などを行っています。県立障害児教育センターに寄せられたLDなどに関する電話相談は、2003年度126件、52件だった2002年度の2.4倍に急増、県教委は、実際に悩む人はもっといるとの判断で、総合的な相談体制を整え、対応していくとしています。今回の相談室は、神戸市中央区にある同センター内に設置され、電話相談は児童精神科医や大学教授など9人の相談員が担当し、必要があれば面接にも応じることになっています。また、市町教委の要請があれば、医者らでつくる専門家チームを派遣するとなっています。

 現在尼崎市においても、平成15年、16年度の2か年、ADHD等特別な支援を必要とする児童が在籍する小学校に特別支援補助員を配置し、実践研究を行っています。これは、教員免許取得者やカウンセラー3人が心の教育特別支援補助員として、小学校5校に4月末より翌年3月末まで、最大205日間配置することでスタートしました。本年9月に教員特別補助員の9名増加、15校配置が決定し、この11月にすべて配置が完了したと聞いております。この特別支援補助員の配置効果として、校内での特別支援専門委員会の組織体制の確立とADHD等特別な支援を必要とする児童の認識と理解が挙げられ、課題として、担任、補助員、保護者、専門家や関係機関との連携、個々の児童の行動観察や検査等から有効な指導方法の実践が挙げられています。

 そこで、この実践研究についてお聞きします。

 特別支援補助員が配置され、1年半がたちましたが、これまでの経過、また特別支援補助員の具体的な役割をお聞かせください。

 配置による効果の中で、校内での特別支援専門委員会の組織体制の確立とありますが、専門委員会の構成メンバーはどういった方がなり、どういう運営、役割があるのか、お聞かせください。

 現在、特殊教育は、LD、ADHDなど障害の多様化を背景に、一人ひとりの教育的ニーズに応じたきめ細かい対応が求められ、特殊教育から特別支援教育への転換が図られようとしています。LD、ADHD等の学習障害に対しても研究と理解が徐々に広まってきてはいますが、現場の学校では、まだまだ課題は多くあると思います。

 そこでお聞きしますが、LD、ADHDなどの学習障害を理解するため、現場の先生方を対象にした研修会などが行われたと聞きましたが、どのような内容、模様だったのか、また、先生方の反応はどのようなものであったのか、お聞かせください。

 更に、今後の対応として、17年度新規事業を予定されているようですが、この十五、六年度の実践研究を更に継続、発展させる内容になることを期待しますが、予算化される前ではありますが、構想などがあれば、どのような内容になるのか、お聞かせください。

 今いちばん問われているのは、個に応じた教育ではないでしょうか。有名な話ですが、LDやADHDなどの研究が進むに連れて、歴史上の有名な人物の中にも該当する人がいたことも分かってきました。アンデルセン、エジソン、アインシュタインなどがそうであったのではないかと言われています。どうか、子どもたちが持った一人ひとりの桜は桜、梅は梅という桜梅どおりの個性に、またその可能性に丁寧に対応する誠意ある御答弁をよろしくお願いいたします。

 次に、母子家庭の母の就業支援についてお伺いいたします。

 この質問は、何人かの母子家庭のお母さんからほぼ同じ内容の相談があり、また、先日放映されたテレビのニュース番組の中で、母子家庭のお母さんのたいへん苦労している暮らしぶりを見たこともあり、私なりの問題意識を持って何点か質問して参りたいと思います。

 母子家庭の多くは、厳しい経済状況の中でいっそう不利な状況に置かれ、母子家庭の平均年収は一般世帯に比べ低い水準にあります。昨年3月に発表された平成10年11月現在の全国母子家庭世帯調査結果の概要によると、母子世帯数約95万世帯、就労は母子世帯の約8割、このうち常用雇用は5割、パート等は4割、母子世帯の平均収入は229万円となっています。比較して、平成10年度国民生活基礎調査による一般世帯の平均収入は658万円、高齢者世帯の平均収入は323万円となっています。また、養育費の取得状況は、養育費について取り決めをしている割合は、離婚世帯の35パーセントとなっています。この調査は4年前の調査結果ですので、今現在とは若干数字なども変わっているかもわかりませんが、いずれにしても厳しい状況には違いないと思います。こういった厳しい状況の中、皆さん御存じのように、子育てや生活支援、就業支援、養育費の確保、経済的支援などの総合的な自立支援を実施するために、一昨年、母子及び寡婦福祉法などが改正されて、併せて児童扶養手当の破たんを防ぐために児童扶養手当が改正され、児童扶養手当の支給開始から5年後に手当の一部が減額される措置が導入ということになりました。

 こうした状況の下、母子家庭のお母さんの就労確保が従来にも増して求められていることから、支援策促進の根拠となる法律、母子家庭の母の就業の支援に関する特別措置法が昨年通常国会において成立しました。この法律の施行を受けて、本議会においても、生活支援、就労支援について、尼崎市の対応はどうするのかという質問に対して、当局の答弁は、県の動きと綿密に連携を取りながら、市として支援策の構築を図って参りたいとのお答えでした。

 そこで何点かお聞きします。

 母子家庭のお母さん方からの生活支援、就労支援に対しての相談などは、毎月どれくらいおられるのでしょうか。また、そういった相談に対してどのような対応をされているのでしょうか。更に、今後県との連携の中で支援策を検討していくとのことでしたが、進ちょく状況をお聞かせください。

 さきほども述べましたが、母子家庭の母の就業の支援に関する特別措置法が整備された背景には、厳しい経済状況下、子育てと生計の維持を一人で担わなければならない母子家庭の母は、就業面でいっそう不利な状況に置かれていることに加え、改正された児童扶養手当法導入などで、これまで以上に就業確保が求められているのは周知の事実です。この就業支援特別措置法では、就業支援への施策の充実について特別な配慮をするように定めています。同法では、民間業者に対して必要な協力を求めていくことなど、特別な配慮をすることなどが定められていますが、尼崎市において、こういった努力はされているのでしょうか。あれば具体的にお答えください。

 次に、災害弱者について質問して参りたいと思います。

 阪神淡路大震災から10年、その後の検証で多くのことが浮かび上がってきました。私自身も義理の母をこの震災で亡くしましたが、犠牲者の中には自力で避難するのが難しい高齢者、障害者という、いわゆる災害弱者と言われる方が多く含まれていました。今回の新潟、福井などを襲った集中豪雨、また、今までの常識を超えるような被害をもたらした台風23号においても、亡くなられた方の多くは70歳以上の方でありました。このような被害状況を踏まえ、政府は中央防災会議において、災害情報の伝達、高齢者の避難体制など、緊急度に応じた可能なものから改善措置を講じていくことを発表しました。先日の新聞に、風水害や津波などの災害が発生したとき、援助が必要な高齢者や障害者がどこにいるのか把握している自治体の防災部局が、全国3,000の市区町村の約2割にとどまっていることが、住民の避難について調べた総務省消防庁の全国調査で分かりました。この調査は、7月の新潟豪雨や9月の紀伊半島沖地震で避難勧告が遅れたことなどを受け、都道府県を通じて9月末に実施、3,085団体から回答があったもので、今年風水害で死亡、行方不明になった200人以上のうち約半数は65歳以上で、逃げ遅れて自宅や避難所に向かう途中で死亡するケースも相次ぎ、災害弱者の把握が必要という声が相次いでいると報道されています。また、市町村防災部局で災害時に援護が必要な人がどこにいるのか把握していたのは、630市区町村の20.4パーセントであったことも報道されています。

 防災対策の難しさは行政だけでは対応できない点にあるということも今まで指摘されてきたことでありますが、阪神淡路大震災の話に戻りますが、このとき、消防や自衛隊によって救助された人は15パーセント、近隣住民の助け合いで救助された人が85パーセントでありました。ましてや災害発生後の72時間以内と言われる緊急救援時期においては、この助け合いこそが人命救助の大きなかなめになることは間違いありません。防災の世界では、地域の人たちが協力して、自分の住む地域、社会を災害から守ることを共助と言いますが、災害弱者対策は、まさに共助なくして成り立ちません。まさしく防災対策は、この共助の体制を地域と行政が一体となって構築していくことが大事であると思います。

 しかし、ここにも、さきほど新聞報道でも指摘されましたけれども、大きな問題が浮かび上がってきます。さきほどの新聞報道の指摘と重なりますが、災害防災研究の識者によると、それぞれの地域の高齢者、障害者、乳幼児などの氏名や住所を把握している行政部局が別々であり、これらを一括した災害弱者リストがほとんど存在しない。その地域にどのような災害弱者がどのくらい住んでいるのか、その実態がはっきりしない。また、現在行政機関が把握している情報は、多くが福祉行政のために収集したものであり、いかに防災のためとはいえ、個人情報保護の観点から、緊急事態発生後などの特殊ケースを除いて、目的外使用は困難であると指摘しています。災害対策、災害弱者対策は、阪神大震災以降、多くの自治体が強化を図ってきたことは間違いないことでありますが、今年日本を襲った従来の予想を超えるような集中豪雨、台風23号による被害、いつ起こってもおかしくないと言われる東南海地震。そこで、今求められていることは、今までの防災対策を災害弱者も含めて更に実効性あるものにすることではないでしょうか。

 そこで市長にお聞きします。

 阪神淡路大震災から10年。死者6,436人という甚大な被害をもたらした災害を忘れないため、亡くなられた方々を新たな思いで追悼するために、それぞれの自治体では関連行事が行われようとしています。しかし、尼崎市においては、単独での行事開催は予定されていません。多くの被災者を出した本市において、他市で行うような行事をしないのはなぜなのか、その理由をお聞かせください。

 また、行政の最高責任者としての防災に対する基本的な考えをお聞かせください。

 更に、災害弱者対策の現状にはさまざまな問題があるとの識者の指摘を述べましたが、尼崎においての災害弱者の実態、災害弱者に対しての庁内での連携などはどうなっているのか、お聞かせください。

 以上で第1問目を終了いたします。(拍手)



○議長(新本三男君) 答弁を求めます。

 白井市長。

   (白井 文さん 登壇)



◎市長(白井文さん) それでは、亀田議員の御質問にお答えいたします。

 震災10年、行政の最高責任者として、防災に対しての基本的な考え方はどうかとのお尋ねでございます。

 私は、まちづくりの基本は、市民が安全で安心して暮らせることであり、災害から市民の生命、財産を守ることが、行政の果たすべき重要な役割の一つであると考えております。今年は、新潟、福島豪雨及び福井豪雨や最近の台風23号、新潟県中越地震による大規模災害が発生しており、あらためて自然災害の脅威を肝に銘じたところでございます。幸いにして、本市は大きな被害からは免れましたが、一方では、必ず近いうちに発生すると言われている東南海、南海地震に対する十分な備えが必要であります。今後とも市民の皆様と地域防災力、減災力を高める方策に積極的に取り組み、更なる本市防災対策の充実強化を図り、安全安心なまちづくりに努めて参りたいと思っております。



○議長(新本三男君) 阪本教育長職務代行者。



◎教育長職務代行者教育次長(阪本茂樹君) 発達障害児に対する教育についての御質問に順次お答えをいたします。

 まず、尼崎市のLD、ADHD児の現状とその対応についての御質問でございます。

 LD、学習障害、ADHD、注意欠陥多動性障害という発達障害の概念は、これまで学校現場では、学習が遅れがちな子、落ち着きのない子、切れやすい子など、指導上問題のある子として、また家庭でのしつけが十分なされていない子として表現、認識をされてきました。しかし、今では、医師がLD、ADHDなどの診断を行って判定し、その対応に取り組むようになって参りました。

 本市の状況につきましては、今年6月に学校長を通じて調査を行い、その結果、小学生では41人、中学生19人、計60人でございました。また、本市では他都市に先駆け、平成15年度にモデル事業として、心の教育特別支援補助員を小学校5校に3名、今年度は小学校15校に12名を配置し、取組をしております。なお、児童の個人差がたいへん大きいこと、まだ指導方法が確立していないこと、親の理解が得られにくいなどの課題がありますが、今後とも支援事業の充実に努めて参りたいと考えております。

 次に、特別支援補助員の配置経過、そしてその役割についての御質問でございます。

 心の教育強化支援事業につきましては、平成14年度は全小学校へ臨床心理士等の専門家を派遣し、学校ごとに研修を行う取組でございました。その中で、落ち着きがない、人の話が聞けないなどの特徴を持つ児童への対応に悩む多くの教員から、ぜひ補助員を付けてほしいとの強い要望が出て参りました。そこで、平成15年度はモデル事業として、さきほど申しましたように特別支援補助員3名を5校へ、そして実践研究を開始いたしました。本年度は9名の補助員を増員し、12名を15校に配置して、取組と研究を進めているところでございます。

 次に、補助員の役割につきましては、担任の指導、指示が通りにくい児童へ個別に声をかけて学習に取り組ませる、着席して話を聞くのが難しい子どもには、別室に誘導して落ち着かせるなど、児童への個別のかかわりによって学習を円滑にするとともに、担任教諭を補助して落ち着いて学習できる学級づくりの一端も担っております。その成果としましては、当初は黒板の字が写せなかった児童がノートを取るようになった、ドッジボールのルールが理解できなかった児童が友達といっしょに遊べるようになった、漢字テストや計算ドリルに最後まで取り組むようになったなどのことがございます。また、各学校の特別支援専門委員会につきましては、校長、教頭、教務や生徒指導主任、担任、養護教諭等で構成をしており、LD、ADHD等についての正確な知識理解を広め、より効果的な支援方法の検討や校内協力体制を確保する役割を担っております。今後とも特別支援補助員につきましては、保護者の思いも配慮しながら、効果的に取り組んで参りたい、このように思っております。

 次に、教員対象の研修会についてのお尋ねでございます。

 LD、ADHD等子どもへの効果的な支援を実現していくには、教員が正しい知識と理解を持つことが第一であり、そのための研修はたいへん重要であります。本年度の研修といたしましては、まず全教員を対象として、子どもたちへの理解とかかわり方を取り上げた6回の心の教育研修講座を実施いたしました。参加しやすい夏季休業中に実施したこともあり、参加者は毎回200人を超え、延べ1,227人が受講いたしました。参加者からは、適切な対応のたいせつさを痛感した、障害も一つの個性として捕え、理解していくことのたいせつさを再認識したなどの声があり、非常に有意義であったと考えております。

 また、学校単位で行う研修につきましては、希望する小学校15校へ臨床心理士等の専門家を講師として派遣する、いわゆる出前研修を実施して、LD、ADHD等について教師が日々悩んでいる事例を取り上げ、取組を進めているところであります。この研修の11月末現在での参加者は278人であり、具体的、実際的な研修になっていると考えております。今後ともLD、ADHD等について教員が正しい知識と理解を持ち、子どもたちへのより効果的な支援を行うために役立つ研修を実施して参りたい、このように考えております。

 最後に、今後の取組についてのお尋ねでございますが、平成15年、16年度の2か年間、実践モデル事業として心の教育特別支援補助員を配置し、学級、学校での効果的な支援の在り方及びその指導方法、指導形態などについて実践研究をして参りました。特に今年度は、困難を抱える小学校等に追加配置して、当該児童等の学習面、行動面での指導を支援するとともに、学級経営、学習指導がスムーズに行われるよう取り組んで参りました。今後は、本事業を更に充実させるとともに、一人ひとりの教育的ニーズに合った効果的な支援が実現できるよう、これからの特別支援教育に結びつけていきたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(新本三男君) 守部健康福祉局長。



◎健康福祉局長(守部精寿君) 母子家庭からの生活支援及び就労支援相談は月どれくらいあるのか、またその対応はどうしているのか、更に支援策の検討状況はどうかといった御質問でございます。

 母子家庭からの相談は、主にこども課で受けておりますが、ここで平成15年度に受けた相談は、年間556件でございました。これを月に直しますと、平均46件で、うち生活全般に関する相談は516件、就労に関する相談は40件でございました。これらの相談には、こども課の母子自立支援員が対応し、市や県の資金貸付けや県が実施している弁護士による特別相談、ハローワークや職業訓練等の情報等を活用しながら、精神的な支援を含めて相談者の問題解決に当たっております。

 また、県との連携による支援策の策定につきましては、県は本年10月に母子家庭等自立促進計画の基礎資料となる実態調査を実施し、その結果を市に提供するといたしております。本市といたしましては、これらの情報や県の計画策定状況等、密接な連携の中で支援策についての検討を進めて参りたい、このように考えております。

 次に、就業支援特別措置法では民間業者へ必要な協力を求めるなどが定められているが、尼崎市はどうしているのかといった御質問でございます。

 母子家庭の母の採用に関する民間事業者への協力要請につきましては、国が日本経済団体連合会等を通じまして、地域の事業主団体に対して要請を行っております。この国の要請を受けた事業主の求人情報は県に集められ、県から市へ、その情報を提供することとなっておりますが、市へ直接求人情報が寄せられることもございます。市といたしましては、これらの情報を母子家庭の就労相談に活用し、平成16年度には市内の事業所に5名の母子家庭の母の就職が実現をいたしております。

 以上でございます。



○議長(新本三男君) 玉井総務局長。



◎総務局長(玉井啓一君) 阪神淡路大震災10年に際して、本市はなぜ単独行事を行わないのかというお尋ねでございます。

 阪神淡路大震災から10年を迎えるに当たりまして、他都市で種々の関連行事が予定されていることは承知いたしております。本市におきましても、震災10年に際し、記帳所の設置や本庁舎、支所での半旗掲揚など、これまでの取組のほか、阪神淡路大震災パネル展の開催や兵庫県と阪神南県民局管内3市との共催によります防災セッション2005in阪神南の開催、更には、神戸市で開催されます国連防災世界会議の総合防災展に参画することにいたしております。こういった行事などは、震災体験を風化させないためにも意義あるものと考えますが、併せて防災はふだんからの地道な取組が何よりもたいせつであると考えております。そうした意味におきまして、本市ではこれまでから、防災に関する指標の掲載や出前講座等を実施しており、加えて、年明けには防災に関する市報あまがさきの特集号を発行することも予定しており、更なる本市地域防災力の充実等を図って参ります。

 次に、尼崎市において災害弱者の実態、災害弱者に対しての庁内での連携はどうかというお尋ねでございます。

 災害時に必要な情報を得ることや迅速かつ適切な避難行動をとることが困難な高齢者、障害者、乳幼児、外国人など、いわゆる災害弱者の実態につきましては、議員御指摘のとおり、個人情報の保護の観点から、個々具体的な実態を把握することに課題がございます。しかしながら、災害時におきます災害弱者の支援対策は喫緊の課題であると受け止めており、実態把握と連携策につきまして、関係部局で協議を進めて参りたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(新本三男君) 亀田孝幸君。

   (亀田孝幸君 登壇)



◆13番(亀田孝幸君) 続きまして、2問目に移りたいというふうに思います。

 1問目と関連しますが、ADHD、LD児への対応について、更に質問して参りたいと思います。

 ADHD、LDなどの学習障害の対応は、兵庫県においては障害児教育のあり方検討委員会の設置、並行して、国の嘱託による特別支援教育推進体制モデル事業を阪神北教育事務所及び神戸市で実施しています。尼崎市は、特別支援補助員の配置による実践研究を行っていますが、総合的な対応は、県、国の事業の成果や課題を待っている状況ではないでしょうか。国、県との連携は当然大事なことだと思いますが、尼崎としての総合的な体制づくりをぜひお願いしたいと思います。例えば担任、補助員、保護者、専門家や関係機関との連携を課題として挙げられていますが、これなどは、現在相談窓口となっている教育総合センター内に支援拠点を設置し、保護者、教員の相談に応じたり、専門医による障害の判定、児童ごとの指導計画の作成などを一括に行い、更に、就学前に障害が見つかるケースに備え、保健、医療機関と連携し、情報を共有し、早期の支援確立を目指すなど、支援拠点を中心として連携をより密にし、より多角的、重層的な対応が可能になると思います。そうすることで、見通しを持った指導プログラムを組むことも可能になると思いますが、今より更に発展させた支援拠点、支援センターづくりのお考えはないでしょうか。御所見をお聞かせください。

 このADHD、LDなどの学習障害に対する対応は、たいへん難しいものがあります。特に保護者は、我が子がそうであってほしくないとの心情で医療機関へ行かない。かといってこのままでいいとも思わないなど、さまざまな感情があると思います。対象児童はもちろんのこと、保護者に対してもどうか丁寧な対応をお願いしたいと思います。

 次に、母子家庭の母の就業支援についてですが、国においては、就労機会の拡大について、厚生労働省や経済産業省など、関係省庁で議論がされたうえで、自治体、民間企業に対して具体的要請がされ、更に母子家庭の母が就労に必要な技能を習得する際の資金などを貸し付ける母子寡婦福祉貸付金について、更に借りやすくするように条件緩和する方向で、関連する政令を定めるなどしています。

 そこでお聞きします。

 母子家庭の母の就労に対して、民間企業への働きかけなどの質問をしましたが、市役所、また関連する団体への就労支援などはできないでしょうか。民間企業への働きかけとともに、ぜひ検討していただきたいと思います。特に未就学の子どもを持つ母子家庭には特別な配慮が必要であると思いますが、お考えをお聞かせください。

 また、母子寡婦福祉貸付金は、非常に借入れ条件が厳しいと聞いていますが、申請状況をお聞かせください。

 更に、県との連携の中で条件緩和策などはあるのでしょうか。お聞かせください。

 最後に、災害弱者対策ですが、一口に災害弱者といっても、非常に多様な人々がおり、対する防災対策もそれに応じた対応が求められます。一律の対策では実効性は望めず、多様な災害弱者に対応したきめ細かい災害弱者防災マニュアルをつくる必要があると思います。そのために必要なことは、多様な災害弱者の情報をあらかじめ把握し、一元的に管理しておくことが必要だと思います。もちろんこういった福祉行政のための情報を防災行政のために活用するためであっても、本人の同意が前提となることは言うまでもありません。現在は災害弱者の方に登録してもらって、登録者を援助するという手挙げ方式が主流ですが、この方式を更に発展させることもできると思います。例えば各地域の諸団体に御協力いただくなどして、災害弱者の当事者である高齢者、障害を持つ方、その家族への防災に対する啓発の中で情報収集の趣旨の理解と登録を呼びかけることもできると思います。更に大事なことは、やはり庁内の連絡体制だと思います。迅速な意思決定と情報伝達こそ、防災対策、特に災害弱者対策には必要不可欠です。

 そこでお聞きします。

 災害弱者対策をより具体的な行動計画とするための災害弱者マニュアルの作成が必要と考えますが、御所見をお聞かせください。

 また、防災対策課が庁内の情報を取りまとめ、調整していくべきと考えますが、御所見をお聞かせください。

 更に、災害弱者、その家族への防災に対する啓発と災害弱者リスト登録の推進に対してどう考えるか、お聞かせください。

 災害弱者のためには、関係する複数の関係機関が相互に連携する必要があります。その際の連結機関としての行政の役割は非常に重要です。地域住民による防災運動の機運づくりや、社協や災害支援NPO等の連携促進などをどう考えるのか、御所見をお聞かせください。

 今後いっそうの高齢化が進むことを考えても、災害弱者対策は標準的な防災対策として位置づけていく必要があります。高齢者をはじめとした災害弱者に対してきめ細かい災害対策を要望し、私のすべての質問を終わります。

 ありがとうございました。(拍手)



○議長(新本三男君) 答弁を求めます。

 阪本教育長職務代行者。



◎教育長職務代行者教育次長(阪本茂樹君) 発達障害児の支援拠点、支援センターづくりについてのお尋ねでございます。

 LD、ADHD児への支援につきましては、教育だけでなく、医療、福祉など関係機関の連携が重要であると認識しております。ただ、発達障害者支援法が成立したばかりで、文部科学省におきましても、特別支援教育の体制づくりが議論されている段階であります。また、発達障害のある児童生徒に対する医療的判断が十分解明されておらず、効果的な支援方法も確立されていないのが現状であります。今後とも医療等関係機関と連携し、国、県の動向を踏まえつつ、発達障害児の教育と支援に取り組んで参りたいというふうに考えております。

 以上でございます。



○議長(新本三男君) 玉井総務局長。



◎総務局長(玉井啓一君) 本市行政の内部で母子家庭の母親への就労確保について検討できないのかというお尋ねでございます。

 一般行政職の職員を任用する際の受験資格としては、学歴や年齢など職務遂行上必要な画一的な要件としなければならないことが地方公務員法に規定されております。したがいまして、母子家庭の母親であることはこの要件とは言えないことから、母子家庭の母親に限定して本市一般行政職として就労を確保することは難しいと考えております。しかしながら、今後特定のふさわしい業務が生じた場合等におきましては、母子家庭の母親に限定して、嘱託職員等として就労を確保することは可能であると考えられます。

 次に、災害弱者対策をより具体的な行動計画とするための災害弱者マニュアルの作成について、また、庁内の情報を取りまとめを防災対策課が調整すべきと思うがどうかとのお尋ねでございます。

 災害弱者の安全を確保することは重要なことであると認識しており、本市地域防災計画において、地域ぐるみの支援体制づくりを推進することなどを定めております。災害弱者に対する具体的なマニュアルを作成するうえにおいては、実態把握と情報の適切な管理、避難誘導及び安否確認等の支援体制づくりをプライバシーに十分配慮した中で行う必要がありますことから、現在国が進めております高齢者等災害時要援護者の避難支援ガイドラインの策定状況を注視しながら、関係部局と取り組んで参りたいと考えております。

 次に、災害弱者、その家族への防災に対する啓発と災害弱者リスト登録の推進についてどう考えるかとのお尋ねでございます。

 災害弱者やその家族への防災に対する啓発につきましては、災害発生時の対応や避難方法、避難場所などについて周知を図ることが重要であり、市報あまがさきやエフエムあまがさきによる広報等を通じまして行って参りたいと考えております。

 また、災害弱者リストの登録制度につきましては、これらの方々の実態を把握するための有効な手段として考えられますので、さきほど答弁いたしました国のガイドラインの策定状況を注視しながら、関係部局と総合的な災害弱者対策を検討する中で進めて参りたいと考えております。

 最後に、地域住民による防災運動の機運づくりや社協や災害支援NPO等の連携促進などをどう考えるのかというお尋ねでございます。

 災害弱者の支援につきましては、地域住民や社会福祉協議会、NPOなどによる地域ぐるみの支援体制が何よりも必要でございます。このためには、自分たちの地域は自分たちで守るという自助、共助の機運を醸成していくことが重要であり、今後、地域団体や関係機関等との連携のほか、出前講座など機会を捕え、地域防災力の向上に向けた啓発に努めて参りたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(新本三男君) 守部健康福祉局長。



◎健康福祉局長(守部精寿君) 母子寡婦福祉貸付金の申請状況はどうか、また、条件緩和策はあるのかといった御質問でございます。

 母子寡婦福祉法による母子寡婦福祉資金貸付金制度は県が担当しており、市は、この貸付金に係る情報提供や申請に係る相談受付の窓口となっております。御質問の市が受け付けた母子寡婦福祉資金貸付金の申請件数は、平成15年度で47件でございました。

 次に、貸付けの条件緩和策についてでございますが、この制度に関して、県は現時点では緩和策についての考えはないとのことでございます。

 以上でございます。



○議長(新本三男君) 亀田孝幸君の質問は終わりました。

 続いて発言を許します。

 塚田晃君。

   (塚田 晃君 登壇)



◆22番(塚田晃君) 市民グリーンクラブの塚田です。

 本日最後の質問となりました。少々お疲れかと思いますが、先輩、同僚議員におかれましては、しばらくの間御静聴のほど、よろしくお願いいたします。

 まず、市長におかれましては、就任後2年目を迎え、折り返し点に到達されたわけですが、限られた財源でいかに市民の社会的要求にこたえていくか、試行錯誤を重ねながら、市民の理解を得るためにいろいろと方策を取ってこられたと思います。市民も尼崎には改革改善は必要であることは十分理解していると思いますが、そこには改革にはつきものの総論賛成、各論反対の構図が出て参ります。9月議会において、市民への理解を求める方策でありながら、かえって混乱を招いている実態についてさまざまな角度から質問がなされてきたわけですが、この現状では、ますます改革が遅れるのではないかと危ぐいたしております。

 市長は就任以来、公開と参画を市政運営の基本として、重点課題である財政再建に取り組み、併せて行政体質の改善に取り組んでいくとして、行政の透明性を重視してこられました。行政の透明性については、政策の立案、審議、修正、実施などの行政上の意思決定において、一連のプロセスを市民から見た可視性、すなわち市民の目に見えるようにして、その内容及び過程を知りえることが望ましい姿であるという考え方に基づいています。これについては、情報発信、情報公開をすれば、一定の成果を出すことはできます。問題は、参画についての解釈であります。一般的には、参画とは、計画や計画の立案に加わることとなっています。市民の社会的要求と市長の市政運営における施策との間には、おのずとずれが生じます。そのずれを調整するために議論をしていく必要があるわけです。しかし、市長は、市民の参画を呼びかけ、このずれを最初からなくそうとされているように見受けられます。それが可能であれば、大いに歓迎すべきでしょう。しかし、市長は、さきの1年で市民と意見交換をして、成熟社会での価値観の多様化や置かれている立場や関心のある分野によって評価の軸は異なっていることを実感しておられます。この実感されたことを踏まえて、公開と参画を基本とした市政運営の中で、市民参加の手法としてパブリックコメントや車座集会、タウンミーティング、市長室オープントークなどの取組をしておられます。最近の主な取組の車座集会については、市民と市長が語るわがまちミーティングとして、議論をより深めるためにテーマを決めていこうと紹介しています。また、特に最近の手法には、パブリックコメントという言葉が頻繁に使われており、市民に意見を求めておられます。

 私は、市民参加型まちづくりには、市民自らも自治の主人公になり、自己の要求だけでなく、利害の調整や公共事業などの選択において主体的な自己判断ができ、市民共同体としての意識がしっかりと根づくことがたいへん重要だと申し上げてきました。市長も住民自治の基盤づくりが必要としたうえで、情報の共有化を目指し、その方策として車座集会やタウンミーティング、パブリックコメントなどを実施して、市民の市政参加を求めてきたとされています。パブリックコメント制度は、行政などが規制の制定や改廃をするときに、原案を公表し、広く国民の意見を求め、それを考慮して決定していく制度であると理解しております。このパブリックコメントについての当局の解釈は、基本的な制度や条例、規則の制定又は改廃などを対象として、施策の意思形成過程の段階から素案を公表し、市民が意見を申し出る機会を確保することで、市政への参画機会を拡大し、さまざまな角度から意見をいただく中で、施策の熟度を高めていくことなどを目的としているが、市民にもなじみの深い制度であり、賛否を問うような制度と受け止められているなど、この制度の趣旨が十分浸透していなかったと答弁されています。

 市報の内容を見てみますと、タイトルに、パブリックコメント、皆さんの意見を募集します。また、今後皆さんの意見を踏まえて同計画を策定します。パブリックコメントをお寄せください。平成17年度の改革改善取組の素案と新たな課題に対するために行う新規検討事業をまとめました。今回はその概要をお知らせし、パブリックコメントを募集します。また、改革改善を進めていくためには、市民の皆さんの御理解と御協力が欠かせません。これらの案に対する皆さんの御意見をお待ちしております。また、この市報の2面には、御意見をお寄せください。今後、いただいた御意見を踏まえて、平成17年度予算案としてまとめます、とあります。内容を掲載しているのですから、理解を求めるのはいいとしても、協力を求めるのは何を意味しているのか、私には理解できません。また、意見を踏まえて予算案としてまとめるとあれば、意見を取り入れていただけると思うのではないでしょうか。また、12月4日の新聞にも、政策に反映させるパブリックコメントという文言も出ております。政策に反映させるパブリックコメントというふうに解釈されているわけです。また、6月15日の市報には、入院生活福祉給付金の廃止などへのパブリックコメントの結果を公表として、意見の概要が掲載されていました。その主な内容は、市の負担だけでも存続できないか。現行の制度を継続するか、市の負担だけでも残してもらいたいなどの意見を受けて、それに対する市の意見は表のとおりで、これらの意見を受けて素案の変更は行いません、という文章でくくっています。このように、反対意見を掲載しているということは、このような意見もいいのだということになります。

 市長は、この一連の取組で、市民の皆さんに何を期待しておられるのか、お伺いいたします。

 公共施設の再配置などの改革改善の内容に関しては、市民の皆様への説明が十分でなかった点があり、今後更に市民への情報提供やきめ細かい対応、改革改善の意図や内容が市民の皆様に十分理解していただけるよう努めて参りたいと考えを述べておられます。また市報の紹介でありますが、1,211人ではありますが、市民のアンケート調査の結果が掲載されておりました。その中で、窓口の利用状況については、本庁舎の窓口をほとんど利用したことがないが47.7パーセントになっており、支所、出張所の窓口をほとんど利用したことがないの20.1パーセントを倍以上上回っております。このデータから見れば、本庁舎の窓口を先に統廃合したほうがいいということになります。また、集約はやむをえないとして64.9パーセントの回答があったとしています。この回答には条件が付されています。これは市民の意見ですけれども、利用頻度や弱者に対する配慮やサービス内容の精査、あるいは福祉や教育面の充実などを視野に入れての集約であれば理解できるとしています。中野議員の土地の利用の話にも、活用のしかたの話が出ておりました。集約はやむをえないという背景には、スクラップアンドビルドを望んでいることがうかがえるのです。

 市長は、このようなアンケート結果についてどのように受け止めておられるのか、お伺いいたします。

 財源が不足している現在においては、極力支出を抑制して、市民の社会的要求にこたえていかなければなりません。市民の要求にこたえるには、また、将来のまちづくりのために投資していかなければ、まちは衰退していきます。そこで、新規事業を立案しながら、既存の事業内容を改廃していき、全体としての事業内容及び組織の肥大化を防ぎ、縮小を図っていき、コストを下げながら市民サービスを行っていくこと、すなわちスクラップアンドビルド方式を基本として行政運営を図っていくことが重要であります。

 現在の公共施設の再配置についての考え方が市民に理解されなかったのは、改革改善の内容が市民の皆さんに周知できなかったことを理由の一つとしていますが、私は、説明不足というより、スクラップの部分が主であり、このスクラップを売却して改革改善の取組として効果額に計上しようとしたことが理解されなかったのだと思います。すなわち、ビルドの部分がなかったことが大きな要因だと思います。ビルドがなければ、不安感ばかりが先行していき、建設的な意見は望めないのではないでしょうか。市長も施政方針で述べられているように、ローコストで質の高い顧客指向のサービスを展開するとしています。ローコストにするには、施設の管理費や人件費などに目を向けることになります。施設の縮小や統廃合、それに伴う職員数の減を提案し、同時に、それに対する市民サービスやまちの活性化に向け、どのように努力するのかを示す必要があります。尼崎市は、きめの細かい施設の配置によりサービスの充実を図ってきたことが、職員数の増大につながり、コストを上げる要因になっています。行政組織は、手を加えなければ肥大化していきます。税収が豊富にあった時期においては、それなりに市民サービスと受け止められていたと思います。歳出の中で大きなウエートを占めている人件費を削減するに当たっては、職員数を減らすことになりますが、現実に職員数を一度に減らすことはできません。職員数の適正化については、常に管理しておく必要があります。特に公共施設の再配置などの改革改善を行おうとするのであれば、職場ごとの事務量を的確に把握しておき、その事務量に応じた適正な職員数を設定できるように研究しておくことが必要であります。

 現在尼崎市において、職員数と事務量との関係は把握しておられるのでしょうか。また、それはどのような方法で行っているのか、お伺いいたします。

 次に、9月議会の教育長の人事案件については、教育長の任期満了に伴い、次期教育長に市長が推薦してこられた方については、議会が不同意の意思を示しました。このことに対し、市長はどのように受け止めておられるのか、お伺いいたします。

 市長は、まちづくりの基本はまず人づくりであると言われております。そして、一人ひとりの人間の尊厳を重んじること、また、教育に対しては、子どもたち一人ひとりの個性や能力を正しく理解し、いついかなる時においても人間尊重の精神に徹し、明るい社会をつくり出す、心豊かなたくましい人間の育成に努めていただきたいと強く考えていますと述べておられます。そして、今後とも人権意識高く情熱あふれる先生方の育成に努めている教育委員会の取組を支援して参りたいと、教育現場の重要性を述べておられます。このような重要な人事案件であるにもかかわらず、なんとしても教育長になっていただきたいという市長のその思いは、私たちには伝わってきませんでした。率直に言って、私たち会派においても、悩んだ末の決断でありました。最終的に不安要素があるのであれば、無責任なことはできないという判断でありました。

 市長は、この重要なポストに就いていただく方に、いつ、どこで、何回お会いになり、どのような働きかけをされたのですか。お伺いいたします。

 また、市長はほんとうに尼崎の市民のためになる人事だと思っておられたのでしょうか。お考えがあればお答えください。

 市民に理解を求めるための方策として、市報を活用しておられます。このことは大いに歓迎すべきことだと思います。先月25日の市報に、17年度の新規検討事業案を掲載されましたが、この新規検討事業案は、どのような手順で作成されたのでしょうか。また、いつごろから取りかかり、いつ完成して、25日の市報に掲載を決定したのはいつですか。お伺いいたします。

 これで1問を終わります。(拍手)



○議長(新本三男君) 答弁を求めます。

 白井市長。

   (白井 文さん 登壇)



◎市長(白井文さん) それでは、塚田議員の御質問にお答えいたします。

 まず最初に、9月議会の教育委員会委員の人事案件について、議会が不同意の意思を示したが、どのように受け止めているのかというお尋ねでございます。

 9月議会にて提案いたしました候補者につきましては、教育に対する情熱や豊かな発想、経験を備え、幅広い見地から教育行政に取り組んでいただける人物と考え提案したところでございますが、議会の理解を十分に得られなかったことは、たいへん残念に思っております。教育長の不在という事態を招く結果となったことにつきましては、申し訳なく思っております。

 次に、候補者にどのような働きかけをしたのか、また、ほんとうに市民のためになる人事だと思っていたのかというお尋ねでございます。

 提案した候補者には何度となくお会いし、私のほうから、教育の視点とともに幅広い見地から教育行政に取り組んでいただきたいとの思いを伝えました。また、候補者の教育に対する情熱は申し分なく、考え方や資質も委員にふさわしいと考え、提案したものでございます。



○議長(新本三男君) 村山企画財政局長。



◎企画財政局長(村山保夫君) パブリックコメントで市民に何を求めるのかというお尋ねでございます。

 これまでの行政情報は、決まったことを市民にお知らせすることが一般的でした。パブリックコメント制度は、その要綱の中でも示しておりますが、施策の形成過程において市民の市政への参画機会を拡大させるとともに、行政としての説明責任を果たすことにより、透明で開かれた市政を目指すことを目的としております。加えて、市民から違った観点から事業の有効的な実施手法の意見をいただくことも期待いたしております。パブリックコメント制度は、市民に対して市政の透明性を確保し、市政への市民参画を求めているものでございます。この制度導入から1年半が経過しておりますが、情報の提供の在り方にも問題があるかと思っております。また、内容的には決定事項のように受け止められることなど、また、賛否を表明する意見が多く寄せられるというふうなこともございまして、今後いろいろ制度の問題について検討していく必要があると思います。このため、制度の趣旨を市民の皆様に十分お伝えするとともに、当初の目的に沿った成果が上げられるように、運用方法にも工夫を加えて参りたいと思います。

 次に、新規検討事業案はどのような手順で作成され、市報に掲載されたのかというお尋ねでございます。

 新規検討事業案につきましては、政策部会や経営推進会議で来年度に重点的に取り組む分野を議論した後、総合的な調整方針として策定の考え方や手順を7月13日に全庁に通知いたしました。この方針に従い、重点化方向に沿った事業や、自らねん出した財源で新たな事業を立案し、各局での1次評価を得た新規検討事業評価調書が9月末に出そろいました。その後、調書内容についての調整を行い、内部管理的な事業を除き、市民生活にかかわりの大きい事業については、外部委員の意見を聴くため、施策評価委員会の評価を実施いたしました。評価委員会の意見も参考としながら、最終的に市長、助役による2次評価により事業案を決定し、11月17日の経営推進会議で確認の後、11月25日の市報でパブリックコメントに付したものでございます。

 以上でございます。



○議長(新本三男君) 谷口特命担当局長。



◎特命担当局長(谷口敏郎君) 公共施設の統廃合に関するアンケート結果についてどのように受け止めているのかといったお尋ねでございます。

 公共施設に関して行いましたアンケートでは、さまざまな立場や観点から数多くの意見を聴くことができたものと考えております。本庁や支所などの利用状況は、各地区とも年二、三回程度までが高い割合となっております。また、本庁の利用状況につきましては、地理的な要因や交通手段による影響もあってか、地区により大きく異なっております。高齢者や障害者への配慮など一定の条件の下であれば施設の集約もやむをえないという回答が多く、市民の皆様も現在の本市の厳しい財政状況を理解し、そうした中にあっても、これまでの市民サービスの低下はなるべく最少限度にとどめてほしいという気持ちのあらわれではないかと考えております。

 また、公共施設の統廃合について半数以上の市民の方が知らなかったということにつきましては、市民周知の在り方について大きな課題を示されたものと受け止めております。こうしたことから、支所、出張所、保健センターの統廃合につきましては、意見交換会や市報などでその周知に努めており、高齢者等への配慮やサービス提供の補完方法など、利用者の視点に立って検討を行っているところでございます。

 以上でございます。



○議長(新本三男君) 玉井総務局長。



◎総務局長(玉井啓一君) 職員数と事務量との関係を把握しているのか、また、どのような方法で行っているのかというお尋ねでございます。

 職員数につきましては、事務事業の見直しや事業の進ちょく状況等を的確に把握する中で、事務量に見合った必要数を配置してきたところであり、公共施設の再配置につきましても、市民サービスの安定維持に意を用いながら、事務量を的確に把握し、職員数を設定する必要があると考えております。

 なお、具体的な方法といたしましては、さまざまな事務事業の内容ごとに、その取り扱い件数や勤務体制等を考慮し、職員数を設定いたしております。

 以上でございます。



○議長(新本三男君) 塚田晃君。

   (塚田 晃君 登壇)



◆22番(塚田晃君) 教育長の人事案件では、どのように働きかけたのかというふうに、また、いつ、どこで、何回ぐらいお会いになったのかと、興味があったので聞いてみました。何度となくお会いしたということであります。別に私は監査請求はしませんので、ちゃんと言ってほしかったと思うんですけれども、市長はその方をりっぱな方だと思っておられると思います。しかし、私たちには分かりません。市長は、市民に理解を求めるために市報の活用や集会などさまざまな取組をされています。

 ここでお聞きしたいのですが、市長は根回しという言葉をどのように解釈しておられるのか。また、根回しをしたことはありませんか。お伺いいたします。

 ここで、私どもが一生懸命調べましたけれども、それを紹介しておきます。ちょっとお時間をいただいて。根回しとは、一般的には、大木を移植する一、二年前に根元の処理をして移植を助ける作業とあります。また、果実の実りをよくするために行う作業となっています。これを調べているときに、ある市長は迎合ということをたいへん意識しておられたのを思い出します。白井市長もこの迎合ということを意識しておられるのではないかと思います。迎合とは、他人の意向を迎えて、これに合うようにすること。迎合と同意語に、おもねる、へつらうがあります。これは、人の気に入るように振る舞うとあります。へつらうの同意語に、こびるという言葉があります。これは、機嫌を取るということであります。他人の意向を迎えて、これに合うようにすること、人の気に入るように振る舞う、機嫌を取る、私はなにも悪いことではない行為だと思います。要は、その行為の目的が何であるかということであります。私たちの身の回りには、使い方を間違えれば大変なことになる道具が数えきれないほどあります。子どもたちの手にできるカッターナイフで悲惨な事件もありました。刃物だけではありません。私たちの手でも同じです。握手もできますが、こぶしをつくることもできます。そして、この手一つで相手を死に至らしめることも可能です。このように、使う目的により結果が大きく変わります。市長の周りには多くの優秀な職員がおられます。市長が顔も見たことがない職員も、市民のために懸命に働いておられます。9月の質問で、私は、人間はパンのみに生きるのではないという言葉を引用して申し上げました。この現状では、パンのみに生きる職員が増えていくのではないかと危ぐしているから申し上げているのです。

 ぜひ市長の解釈なりお考えをお聞かせいただきたいと思います。

 次に、教育に関する問題について。

 子どもたちの教育については、学校や家庭、地域との連携が必要であります。そして、子どもたちの個性を伸ばし、基礎学力の向上や学ぶ意欲を持たせるには、教員の資質や指導力がたいへん重要であります。県教育委員会においては、県下に起きた災害や児童生徒にかかわる事件などを受けて、さまざまな角度から教育の基調を転換させて教育を推進してこられました。教職員の資質向上に向けての取組は、資質向上に関する懇話会が設置され、その提言を受けて、平成14年5月には、課題解決に向けてのプランを策定、メンタルヘルスなどの支援体制の基本的な方向を定め、教職員の資質、能力と指導力の向上に向けて具体的な取組を展開しているとしています。

 この県教育委員会における教員の資質や指導力に関する取組に対して、尼崎市の教育現場においてはどのような取組をされているのか、お伺いいたします。

 ある新聞記事に、学校は鍋ぶた社会と言われており、飛び出ているつまみ部分は校長と教頭だけで、あとの教職員は横並びを意味していると書かれていました。いわゆる縦社会の会社組織とは大きく違っているわけであります。一般の企業においては、ある程度場数を踏むことにより昇進していき、おのずと組織の活性化を促しているのです。県教育委員会の教職員の資質向上に向けての取組の中で、基本課題として、教職員のモラル及び社会性、指導力の向上があり、その基本的な方向の一つに、意欲を引き出すための交流人事などの推進があります。少々のんびりしている感はありますが、この取組が機能すれば、教育現場の活性化につながり、さまざまな学校現場を経験することで、教員の自信にもつながるものだと思います。

 可能な限り取り組むべきだと思いますが、この点についてお考えをお伺いいたします。

 学校評価と教職員評価について、平成12年12月の教育課程審議会答申において、生徒の学習状況や教育課程の実施状況などの自己点検、自己評価を行い、それに基づき、教育課程や指導計画、指導方法などについて絶えず見直しを行い、改善を図ることは学校の責務である。また、自己点検、自己評価に当たっては、学校評議員制度を活用することなどにより、結果を保護者や地域の人々に説明することがたいせつであると提言されております。

 尼崎市においても、平成14年4月1日に尼崎市立学校園学校評議員設置要綱を定め、各学校、幼稚園で実施しています。その取組状況と今後の目標についてお伺いいたします。

 また、学校評価と教職員評価は並行して取り組むべきであると言われています。教職員評価制度は、地域の人たちのニーズや子どもたちのニーズを考慮した学校の教育目標を達成するために、一人ひとりの教職員がそれぞれの役割と責任を持ち、教育活動を展開するためのものとして、地域の信頼にこたえる学校、地域に開かれた学校をつくるために取り組むべきであるとしています。

 尼崎市としては、教職員評価についてはどのようにお考えなのか、お伺いいたします。

 次に、教員の通勤方法についてでありますが、昨年の9月議会で教員の交通事故について質問をしましたが、交通事故の再発防止策として、教員にゆとりを持った通勤、交通安全の確保について徹底し、通勤に当たっては自動車の利用を自粛し、公共の交通機関を利用するよう指導したと答弁しています。しかし、場合によっては通勤に自動車が必要な場合もあると思いますが、教員の通勤についての規則などはあるのでしょうか。また、各学校において教員の自動車が学校に駐車していることはあるのでしょうか。あれば、その理由をお伺いします。

 次に、子どもの安全対策についてであります。

 先月の17日に、奈良市でたいへん痛ましい事件が起きております。事件の起きた奈良市の小学校周辺では、この1年の間に、子どもが抱きつかれたり連れ回されたりする事件が多発していたと報道されています。今年の夏ごろに、路上で、小学校高学年の女子児童が乗用車で連れ去られ、数時間連れ回されたり、小学校低学年の女子児童が下校中に背後から男に抱きつかれる事件が相次いで起きていたといいます。

 尼崎市において、過去1年間でこのような事件はどれくらい発生していたのか、お伺いします。

 警察庁の発表によりますと、今年に入って、街頭での略取誘拐事件の増加が目立っており、今年上半期の略取誘拐事件は、前年同時期に比べ47.8パーセント増の136件で、特に街頭での発生は前年に比べ70.7パーセント増で、大幅に増加しております。被害者の年齢は6歳から12歳の女子が34人で最も多く、20歳未満の女性が65.7パーセントで、街頭での略取誘拐事件のうち小学生の被害は全体の38.4パーセントで、発生の時間帯は午後2時かは6時までの帰宅時間をねらったと見られる犯行が多くなっております。この現状を受けて、子どもを対象とした防犯教室を開催するなど、子どもに自らを守ることの重要性を指導しているとしています。子どもたちを守るために、警察だけではなく、地域住民や学校と情報交換して、被害を防止していく必要があります。

 奈良市で起きた事件を受けて、尼崎市では子どもたちへの対応はどのようにされたのか、お伺いいたします。

 尼崎市では、子どもたちにとっても安全なまちづくりのためにあまっこ安全バッジ運動を展開されていますが、実施体制や取組の内容について、もっと横断的に取り組む必要があると思います。特に、小学生の被害は午後2時から6時までの帰宅時間に多く発生しています。この時間帯にできる限り多くの人にパトロールをお願いしなければカバーしきれないと思います。あまっこ安全バッジ運動やわんわんパトロール隊などのように別々に組織するのではなく、窓口を一本化して、市内のあらゆる団体や個人に協力をお願いし、無理なく協力いただける時間帯を組み合わせ、さまざまな時間帯にパトロールしていただく体制を整備すべきだと思います。

 6月の質問でも申し上げましたが、危機管理を統括する窓口を設けてはいかがでしょうか。お考えをお伺いいたします。

 これで2問を終わります。(拍手)



○議長(新本三男君) 答弁を求めます。

 白井市長。

   (白井 文さん 登壇)



◎市長(白井文さん) 根回しをどう解釈しているのかというお尋ねでございます。

 根回しとは、一般的には、あることを実現しやすいように、あらかじめ周囲の各方面に話をつけておくことと理解をしております。このことが行きすぎますと、ある事柄について公式の会議が開かれる前に、非公式の、いわゆる裏舞台で物事を決めてしまいかねない場合もあり、むしろ私は、公式の場である会議において積極的な意見交換を行い、内容の熟度を高めていくべきだと考えております。

 しかしながら、さまざまな会議などに際して、事前に議題内容などを説明したり意見交換をすることは必要であると考えているところでございます。



○議長(新本三男君) 阪本教育長職務代行者。



◎教育長職務代行者教育次長(阪本茂樹君) それでは、教育に関する御質問に順次お答えをいたします。

 まず、県教育委員会の教員の資質や指導力の向上に関する取組についてでございます。

 県教育委員会の策定しました教職員のパワーアッププランは、基本的には教職員の資質や指導力の向上への取組をまとめたものであります。その内容は、教職員の研修、人事、管理職のリーダーシップ、教職員の健康管理面の対応策等、多岐にわたっております。市教育委員会といたしましては、同プランの趣旨を踏まえて、教職員の資質や指導力の向上のため、教職員のライフステージに応じた研修や校内研修に指導主事を派遣する出前研修を実施するなど、教職員研修の体系を見直し、その内容の充実に取り組んでいるところでございます。

 また、教職員のメンタルヘルスにも対応するため、児童生徒の教育相談を主に担当してきた心の教育相談室を教育相談課と体制整備したものであります。今後とも県教育委員会や学校との連携を密にして、教職員の資質、指導力の向上に努めて参ります。

 次に、意欲を引き出すための交流人事等についての御質問でございます。

 教職員のパワーアッププランの中で、意欲を引き出すための交流人事等の推進として、自己申告制度、指導が不適切な教員への対応、職種を越えた人事交流、小学校、中学校間などでの校種間人事交流の促進が取り上げられております。本市におきましても、人事異動方針を定め、適材適所を基本に、例えば新採用勤続6年、現任校勤続8年での異動といった基準を設定するなど、積極的に教員の人事異動を行っております。併せて他市他府県との交流人事にも取り組んでいるところでございます。今後とも学校活性化と教員の資質向上につながる人事異動、交流人事を図って参りたいと考えております。

 次に、学校評議員制度についての御質問でございます。

 学校評議員制度につきましては、平成14年度から取組を始め、平成15年度からは、すべての学校園で設置いたしております。評議員の方々からは、開かれた学校づくりや学校評価、学校経営、安全対策などといった事柄について御意見をいただいており、各学校で学校運営や教育活動に生かしているところでございます。ただ、学校評議員の方々からの御意見の活用方法や意見聴取の頻度、あるいはいただいた意見を活用して、その成果がどうであったかという評価などにつきましては、残念ながら現在のところ学校間によって差異がございます。今後、学校に対しまして、学校評議員の活動内容の公表に取り組むとともに、制度の趣旨が十分に、より生かせるよう指導して参りたいと考えております。

 次に、教職員評価についてでございます。

 教職員評価制度は、従来の勤務評定とは別に、教育公務員としての在り方とともに、教科の指導力や教育的な愛情、使命感など、教員一人ひとりの資質、指導力の両面をより適正に評価しようとするものでございます。この制度につきましては、文部科学省及び兵庫県を含めまして各都道府県教育委員会が平成15年度から調査研究を進めており、取組内容が自己申告、能力開発型評価、目標設定、評価者研修、評価結果の活用方法など、非常に多岐にわたっております。教育委員会といたしましては、学校教育を進行するうえで教員の評価をより適正に行っていくことは重要であると考えており、引き続き国及び県教育委員会の研究内容の把握に努め、適切に対応して参りたいと考えております。

 次に、教員の自動車通勤についての御質問でございます。

 教員の通勤方法につきましては、給与条例及び規則にその規定がございます。その中で、交通機関等とともに自動車その他の交通用具についても利用が認められているものでございます。しかし、教員が起こした交通事故をきっかけに、校長、学校を通じて全教職員に対しまして通勤における自動車の利用を可能な限り自粛することを求めました。また、交通の利便性が悪い地域に居住しているなど、自動車による通勤がやむをえない場合につきましても、原則として学校内では駐車することを禁止し、校外に駐車場所を確保するよう指導を行っております。その結果、小学校におきましては、ほぼ校内駐車は解消されて参りましたが、中学校等におきましては、クラブ指導上の利便性、生徒指導、進路指導等の緊急対応など、学校運営上の事情から、今校内駐車がございます。なお、現在教育委員会内に校内駐車問題検討委員会を設置し、その中で全体的なルールづくりに取り組み、この問題解決を図りたい、このように考えております。

 次に、過去1年間の不審事案についての御質問でございます。

 本市におきましては、例えば車に乗った人に手を引っ張られる、自転車に乗った不審者に体をさわられるなどの不審事案が発生した場合には、すべての学校園に対して緊急連絡を行い、集団下校を指導したり、状況に応じて教員がパトロールや引率をするなど、必要な措置を講じているところでございます。この1年間に不審事案として全校に緊急連絡を行った事案は22件ございました。幸いにして重大な事態に至ったケースはございませんが、最近近隣市等において不審事案が頻発していることから、今後とも更に児童生徒の安全対策の取組を強化していきたいと考えております。

 最後に、奈良で起きた事件を受けての対応についての御質問でございますが、事件を受け、教育委員会では直ちに全学校園に対しまして、登下校は通学路を通り、できるだけ複数で行うこと、知らない人には絶対ついていかないこと、万一の場合は大声を出したり逃げること、また、まもれあまっ子110番の家や近くの店に逃げ込むこと、不審者を見たらすぐに保護者や警察などに連絡することなどの対策を指導徹底するようあらためて通知し、学校における積極的な取組を促したところでございます。

 こうした取組に加えまして、あまっこ安全バッジ運動をより推進、拡大させて、子どもの安全確保を図って参りたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(新本三男君) 玉井総務局長。



◎総務局長(玉井啓一君) 子どもたちの安全を守るための統括する窓口を設けてはどうかとのお尋ねにお答え申し上げます。

 子どもたちの安全を守るためには、議員御指摘のとおり、警察や学校だけでなく、地域住民等が連携した取組が必要であることから、今後は安全安心なまちづくりに向け、地域振興課の機能強化を進める中で、地域における防犯や防災体制を整備し、地域活動間の連携強化や防犯グループの育成支援等に取り組んでいくとともに、子どもの安全を守るための総合的な窓口についても検討して参りたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(新本三男君) 塚田晃君。

   (塚田 晃君 登壇)



◆22番(塚田晃君) 横断的な危機管理ということで申し上げましたけれども、新事業にも、環境事業のほうに入るんだと思いますけれども、ごみの関係のパトロールをわんわんパトロール隊にというような文言が出ておりました。市民は訳が分からなくなると思いますよ。その辺をもう一度整理していただいて、ネーミングはなんでもけっこうです、真剣にやっていただけたら、もっと市民に御協力いただけるんじゃないかなと思います。

 時間がありませんので、要望を申し上げますけれども、根回しについては、明確におっしゃっておられませんけれども、事前に意見交換は必要であるとされております。それは受け止め方にもよりますけれども、私たちも本会議に臨むに当たりまして、議長に通告し、当局には質問の趣旨を示しております。これも木を少しでも大きく育てるために行っているのです。あまり大きく育ちそうにはありませんが、我々努力をしているわけであります。9月には、市民が市長のおっしゃることが分からなければ意思の疎通も理解を求める議論もできないと申し上げました。かけがえのない尼崎であり、志は皆同じだということも申し上げました。そして、アシストではなく、市長にシュートしていただきたいと申し上げました。市長が市民をサポートしていただくのは当然必要です。しかし、市民には市民のポジションがあります。議会には議会のポジションがあります。もちろん職員には職員のポジションがあります。それぞれのポジションがその力を発揮していただかないと、まずシュートは無理です。そして得点を上げることもできないでしょう。尼崎市のため、市民のために一日も早くシュートできる環境を整えられますように要望しておきます。

 尼崎市に多くの双葉が育ち、やがて大木となることを祈念いたしまして、私のすべての質問を終わります。御静聴ありがとうございました。(拍手)



○議長(新本三男君) 塚田晃君の質問は終わりました。

 お諮りいたします。

 本日はこの程度にとどめ、残余の議事は延期いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。

   (「異議なし」と呼ぶ者あり)



○議長(新本三男君) 異議なしと認めます。

 よって、本日はこの程度にとどめ、残余の議事は延期することに決定いたしました。

 以上をもって本日の日程は終了いたしました。

 明7日は、本日の議事日程を踏襲し、午前10時から会議を開きます。ついては、ただいま出席の諸君にはあらためて通知はいたしませんから、御了承願います。

 本日は、これをもって散会いたします。

             (午後4時52分 散会)

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  議長   新本三男

  副議長  北村保子

  議員   米田守之

  議員   騰 和美