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兵庫県 尼崎市

平成16年 12月 定例会(第18回) 12月03日−02号




平成16年 12月 定例会(第18回) − 12月03日−02号 − P.0 「(名簿)」












平成16年 12月 定例会(第18回)



          第18回尼崎市議会会議録(定例会)第2号

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◯議事日程

    平成16年12月3日 午前10時 開議

第1        質問

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◯出席議員

   1番     騰 和美君

   2番     丸尾孝一君

   3番     長崎寛親君

   6番     今西恵子君

   7番     義村玉朱君

   8番     早川 進君

   9番     丸尾 牧君

  10番     飯田 浩君

  11番     酒井 一君

  12番     前迫直美君

  13番     亀田孝幸君

  14番     真鍋修司君

  15番     広瀬早苗君

  16番     菅村哲仁君

  17番     田村征雄君

  18番     松村ヤス子君

  19番     高橋藤樹君

  20番     宮城亜輻君

  21番     平山丈夫君

  22番     塚田 晃君

  23番     仙波幸雄君

  24番     安田雄策君

  25番     下地光次君

  26番     杉山公克君

  27番     荒木伸子君

  28番     上松圭三君

  29番     黒川 治君

  30番     蔵本八十八君

  31番     北村保子君

  32番     谷川正秀君

  33番     中野清嗣君

  34番     塩見幸治君

  35番     小柳久嗣君

  36番     滝内はる子君

  37番     畠山郁朗君

  38番     新本三男君

  41番     波多正文君

  42番     寺本初己君

  43番     高岡一郎君

  44番     中川日出和君

  46番     藤原軍次君

  47番     米田守之君

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◯欠席議員

  40番     多田敏治君

  48番     中村四郎君

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◯議会事務局

事務局長      小谷正彦君

事務局次長     辻本 守君

議事課長      高見善巳君

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◯地方自治法第121条の規定による出席者

市長        白井 文君

助役        中村 昇君

助役        江川隆生君

収入役       矢野郁子君

特命担当局長    谷口敏郎君

企画財政局長    村山保夫君

総務局長      玉井啓一君

美化環境局長    湊  稔君

医務監       高岡道雄君

健康福祉局長    守部精寿君

市民局長      宮本 勝君

産業経済局長    森田康三君

技監        松井重紀君

都市整備局長    岩田 強君

消防局長      橋本雅生君

水道事業管理者   吉井惠一君

自動車運送

事業管理者     喜田完二君

企画財政局

総務部長      福森 務君

企画財政局

総務課長      北江有弘君

教育委員会

委員長       岡本元興君

教育長職務代行者

教育次長      阪本茂樹君

選挙管理委員会

委員長       藤田浩明君

代表監査委員    鳥羽正多君

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(平成16年12月3日 午前10時1分 開議)



○議長(新本三男君) これより本日の会議を開きます。

 日程に入るに先立ち、会議録署名議員の指名を行います。会議録署名議員は、会議規則第81条の規定により、議長において安田雄策君及び義村玉朱さんを指名いたします。

 この際、事務局長から諸般の報告をいたさせます。



◎事務局長(小谷正彦君) 御報告いたします。

 現在の出席議員は42人であります。

 次に、本日の議事日程は、配付いたしましたとおりであります。

 報告事項は以上であります。



○議長(新本三男君) 日程に入ります。

 日程第1 質問を行います。

 この際、申し上げます。

 あらかじめ定められた順に発言を許可することといたしますが、発言順位に当たった際不在の方は、会議規則第53条第6項の規定により、通告の効力を失いますから、御了承願います。

 なお、質問に当たっては、要領よく簡潔に願います。

 また、答弁に際しては、質問の要点を的確に把握し、簡明に願います。

 それでは、順次発言を許します。

 仙波幸雄君。

   (仙波幸雄君 登壇)



◆23番(仙波幸雄君) おはようございます。

 第18回定例会において一般質問をさせていただきます。

 先輩、同僚議員におかれましては、しばらくの間御静聴のほど、よろしくお願い申し上げます。

 冒頭に、災害から1か月半がたちますが、いまだ不安な生活を強いられています、台風23号、新潟県中越地震の被災者の方々に心よりお見舞いを申し上げますとともに、一日も早い復旧、復興をお祈り申し上げます。

 それでは、水害対策について質問をします。

 今年は10個の台風が日本に上陸し、10月20日に日本列島を襲った雨台風23号は、兵庫県の淡路島や但馬地域に大きな被害をもたらしました。豊岡市においては円山川が決壊し、床上浸水の被害を受けた家屋は3,852世帯に上りました。特に堤防が決壊したそばの梶原地区に至っては、二百数十戸すべての家屋が2階近くまで浸水するという甚大な被害を受けました。豊岡市は、新しいもので昭和51年の台風17号、平成2年の台風19号で浸水の被害を受けていますが、生野町円山に源を持つ円山川には多くの支流が流れ込むことや、河口との落差が1メートルほどしかないため、海に水が逃げにくいといった地理的な特徴が水害の原因にもなっています。

 地理的特徴といえば、本市は3分の1の地域がゼロメートル地帯になっており、ひとたび水害に見舞われると、甚大な被害が出ることが予測されています。そのため、セクターゲート式こう門を持った総延長14.7キロメートルの防潮堤を建設し、市民の安全を確保しているところです。防潮堤の高さは、大阪湾平均潮位よりも7メートル、また満潮時よりも約5メートル高く建設されています。これにより、ハード面ではある一定の安全対策はできているのではないかと考えます。

 30年以内に40パーセント、50年以内に80パーセントの確率で起こると予測されている南海地震、東南海地震、また東海地震は、マグニチュード8規模で、本市への影響は震度5弱から震度5強の地震が起こり、大阪湾には五、六十分ごとに1メートルから3メートルの津波が6時間にわたって来ると予測されています。東南海・南海地震防災対策推進計画の中の基本方針で、尼崎市は推進地域に指定されているものの、国は堤防内への浸水は想定をしておりません。しかし、本市にとっていちばん心配なことは、地震や津波の波力により防潮堤に損傷を受けることです。阪神淡路大震災のときには防潮堤に被害が及び、高潮が来ないことを祈りながら、緊急に大規模改修工事を行っております。

 ひとたび防潮堤の一部が沈下したり破壊されると、ゼロメートル地帯は多大な水害を受けることになりますが、当局は、東海地震などが発生したときの本市における水害に対してどのような認識を持っているのかをお聞かせください。

 台風23号は、豊岡市に大きな被害をもたらし、その様子はマスコミで広く報道されましたが、実は被害は豊岡市だけではなく、出石町、日高町、和田山町をはじめ周辺の町にも大きな被害がありました。現地に行かないかぎりはマスコミの情報に頼らざるを得ません。間違ってはいないけれど、偏った情報を受けるということがあります。災害から1か月ぐらいたってから、出石町や和田山町の詳しい被害状況がマスコミの取材によって知られるようになりました。和田山町の内海地区というところでは、停電になり、住民生活に支障を来しました。調べてみると、電柱が倒れ、電線が垂れ下がって漏電のおそれがあるという情報が関西電力に入ったので、関電自身が電気を落としたと分かりました。区長をはじめとして、だれもそのことを知りませんでした。実際は電柱が傾いたり電線が垂れ下がったという事実はなく、当然翌日には電気が回復することになりました。

 このように、いったん災害が起こると、間違った情報がはん濫をして、混乱が起きることが予想されます。防潮堤が決壊したり、内水害が発生したときの情報収集や市民への情報提供はどのような手段でどのように行われるのかをお聞かせください。

 津波応急対策計画の中に、災害応急対策要員の参集があります。それによると、職員は参集に備えるとともに、発災の程度を勘案し、動員命令を待つことなく、自己の判断により定められた場所に参集するよう努めなければならないとあります。動員計画の中では、職員はあらかじめ定められた災害時における配置体制及び自己の任務を十分習熟しておかなければならないとあります。配備体制には、事前配備体制から第3号配備体制までの4パターンの体制がありますが、いざ災害が起こったとき、自分の配置や任務を再確認する必要があるのではないかと思います。

 そこで提案ですが、職員に運転免許証くらいの大きさで、情報部、避難部などの組織名、自分の役割、参集場所などを記したカードを持たせ、いざというときにそのカードで確認し、配備体制につくようにしてはいかがでしょうか。

 続いて、市長の市政運営について、市民への情報提供についてお伺いをします。

 10月29日の行財政改革調査特別委員会に、支所、出張所、保健センターについての素案が提出をされました。そして、11月5日の市報にその素案を掲載し、先日まで行政区ごとに意見交換を行ったと聞いております。市長は、議長を通じて特別委員会に諮問をし、その意見を十分尊重したいと言われたそうですが、他方、意見交換会を各地で開いています。特別委員会に諮問しているとき、素案を公表し、更には意見交換会を開催したのは、拙速すぎたのではないかと思います。また、11月1日に開催された会派代表者会では、今後この内容については、行財政改革調査特別委員会で十分議論してもらうとともに、パブリックコメントや出前講座などうんぬん、市民の意見を積極的に聴いていくと発言をされています。特別委員会で審議されている段階で地域の市民の声を聞くことやパブリックコメントをするというのは、混乱をもたらす以外の何物でもありません。11月5日の市報には、特別委員会に市の素案をもとに審議してもらっていますくらいの内容で、その段階では素案そのものを掲載すべきではなかったと思います。第1には、各委員は地域市民の声を聞いて委員会に出席していること、二つには、確定していない素案の段階のものを発表するのは誤解を招くおそれがあるからです。現に11月19日には修正をして、素案自体が変わってしまっています。審議をして取りまとめる前に素案が変わっているのです。

 そこでお伺いしますが、特別委員会の答申と市民との意見交換会で聴いた意見をどのように取りまとめていこうとしているのかをお聞かせください。

 次に、福祉医療費助成事業についてお伺いします。

 兵庫県の行財政構造改革推進方策5か年の取組みに、当初予定されていた福祉医療費助成事業については、県議会の反対もあり、平成16年度実施は一部を除いて見送られることになりました。本年は、県の態度が最後まではっきりしなかったため、尼崎市においては、平成16年度当初予算案に間に合わず、6月の補正予算に計上することになりました。見送られた助成事業については、見直しに当たり市長と十分な協議検討を行うこととされましたが、あれから9か月がたちます。県と市との間で話し合い、協議は十分に行われたのでしょうか。今までの経過と現状をお聞かせください。

 次に、12月昇給延伸措置の復元についてお伺いします。

 平成11年12月1日付けの新聞に、尼崎市平成12年昇給延期で効果額4億9,600万円と出ていました。一般会計歳入総額は、平成11年度に2,182億円、12年度には1,964億円、13年度は1,896億円、14年度は1,832億円と右肩下がりのとき、歳入の約24パーセントを占める人件費に係る昇給の延期は当然の措置と考えます。給料削減措置との効果でラスパイレス指数が106.7から99.2点になったことは、本市の職員給与が正常になったということです。今回の昇給延伸措置を元に戻すことについては、新聞を見て知り、総務消防委員会で配付された12月昇給延伸措置の復元についてという文書を見て概略は分かりましたが、若年層の職員を中心に復元したなどと書かれているだけで、詳細なことは分からないところもあります。

 新聞によりますと、内部手続きだけで可能な措置、報告義務はなかったとありましたが、予算を審議する議会に報告をしないで経費を盛り込んでおくことは、やみ昇給と言われてもしかたがないでしょう。昇給通知書が来るまで知らなかった職員がいただとか、こっそり措置するから文書を出さないなどの発言もあったように書かれています。ほんとうかどうかは分かりませんが、議会に説明もなく昇給延伸措置をやめることは、議会軽視も甚だしいと言わざるをえません。こういうやり方をするのであれば、市長提案予算への対応を更に厳しくしていかなければならないでしょう。

 また、昇給復活についての理由に、住居手当の見直し、長期定期券による通勤手当の見直し、退職手当に係る特昇などの廃止に取り組んだからとありますが、全く説得力がありません。親と同居をしている者に8,000円の住居手当を支給していること自体がおかしかったのです。長期定期券のことも、職員は1か月ごとに買うのではなく、3か月定期などを買っている職員も多いのではないですか。それも議会からの指摘で行ったことです。退職時の特別昇給の廃止も、公務員ならではのことで、民間から見たらおかしい制度をなくしただけの話です。

 市長は、今回の昇給の復活についての批判や議会への説明をしなかったことについての批判をどのように受け止めているのか、お聞かせをください。

 次に、幼保一元化についてお伺いをいたします。

 幼保一元化に向けて、政府は来年、全国30か所でモデル事業を行い、平成18年度から本格的実施を目指しています。文部科学省所管の中央教育審議会幼児教育部会と厚生労働省所管の社会保障審議会児童部会が合同検討会議を開き、この8月に中間まとめを発表いたしました。それによると、基本的な機能は、親の就労の有無、形態等を区別することなく、就学前の子どもに適切な幼児教育、保育の機会を提供するということです。確かに親の就労の有無により就学前の保育に差があるのは、子どもたちの立場から考えると問題と捕えるべきです。

 私は、基本的には家庭保育の確立をすべきという考えを持っていますが、残念ながら、現実は共働きや核家族の増加などにより、早朝、延長保育などの長時間保育が時代のニーズとなっています。幼稚園の保育化も徐々に拡大され、幼保一元化は、国の政策と相まって全国で広まっていくと思います。

 本市も昨年から、幼稚園と保育所の交流を一部開始していますが、施設の形態や運営など一元化に向けての検討が必要です。尼崎市としてどのように取り組んでいくのか、お考えをお聞かせください。

 次に、自転車事故防止についてお伺いをします。

 自転車事故を防ぐために、安全教育担当者に対する研修や学校の現場では、社会ルールを守るための指導をしたり、自転車安全教室を開催していると聞いていますが、車と自転車、自転車同士、自転車と歩行者などによる事故は、減るどころか増えているのが現状です。車と自転車の事故は、兵庫県内で年間9,000件くらい起こっています。尼崎市では毎年1,100件から1,200件の事故があり、およそ3割が自転車の側に責任がある事故、つまり自転車同士や自転車対歩行者の事故になっています。報告されていない事故も含めると、更に多くなるのではないでしょうか。事故の主な原因は、一時停止しないで安全確認をしない、携帯電話をしながら、あるいは傘を差しているのでハンドル操作を誤る、信号無視などが挙げられます。これらの原因は、自動車事故の原因で自転車の側が被害者となるケースですが、実は同じ原因で自転車が加害者になる事故も増えています。自転車同士や自転車と歩行者の事故の場合です。尼崎市の場合、自転車対歩行者の事故件数は、平成14年に16件、15年は21件と掌握されていますが、この数字は保険請求があったもので、実際の事故件数は、兵庫県警の資料からも、この10倍以上になると考えられます。交通安全教室の対象は、ほとんどが小学生やお年寄りになっていますが、実際には、自転車事故の加害者はおよそ9割が中学、高校生以上、13歳から22歳の年代になっています。

 自転車の多い尼崎です。自転車の事故防止対策に積極的に取り組む必要があると思いますが、お考えをお聞かせください。

 次に、介護保険制度についてお伺いをします。

 平成12年に介護保険制度が導入されてから、明年で5年になります。5年をめどに改正が行われることになっています。介護保険制度で今いちばん問題になっているのは、個々人の保険料の負担の増、自治体の負担の増など、財政面の負担がどんどん大きくなっていることです。団塊の世代の高齢化が近づいている今、介護サービスの利用者が増え、給付費も増加していくことは目に見えています。このままでは、将来財政面で持ちこたえられるのか、個人の保険料はどこまで上がるのかがたいへん心配です。厚生労働省は、保険料が月3,000円とすると、8年後には倍の6,000円になると試算しています。尼崎市は平成15年度の改正のとき、前年までと比べると19パーセント上がっています。保険料の支払いは、特に低所得者にとってはたいへん大きな負担になります。厚生労働省の全国介護保険担当課長会議で、1号被保険者の保険料を現在の5段階から6段階にすることにより、第2段階の中の低所得者の負担を軽減する方針が示されました。これで年金のみの収入80万円以下の人の負担が軽減されることになります。尼崎市における平成15年度の未納については、第2段階の人が飛び抜けて多く、1,955人の4,089万5,724円となっています。その結果、滞納繰越しが58パーセントの3,100万円、不納欠損は30パーセントの1,600万円になっています。現在の保険料設定の中で第2段階の未納が多いということは、第2段階の対象者には介護保険料の支払いに支障を来す高齢者が多くいるといった観点から、段階を細分化することは一つの救済方法だと思いますが、根本的なものではありません。

 本市として、第2段階の未納の現状をどう捕え、また、将来にわたって右肩上がりの保険料と市の財政負担の増加にどのように対応しようと考えているのか、お考えをお聞かせください。

 更なる高齢社会を迎えようとしている現在、国からの財政的支援をあてにするだけでなく、自治体自らが工夫と努力をすることによって、この制度を維持できるようにしていく必要があります。本市の要支援、要介護者数を見てみると、要介護2から5までは毎年微増にとどまっているものの、要支援は前年1.3倍、要介護1は1.5倍にもなっています。更に、認定者総数における割合も徐々に増えてきています。全国でもこの4年間で2倍になっています。要支援、要介護への参入が急増していますが、これらの軽度の人たちが今後重度になるのか、あるいは介護される側から自立へと戻るかによって、本市における介護保険の将来の姿は全く違うものになります。介護保険がスタートして、サービス体制の急速な拡大により、制度は定着しつつあります。しかし、なってしまった要介護状態に対してどう介護をするのか、また、どのような介護を受けるかに重点が置かれていたこの5年間でしたが、今後は予防介護に力点を置く時が来ていると思います。

 介護保険制度は、予防の理念はありますが、具体的なものは入っていませんでした。著しい給付の伸びにより、給付の効率化を図る必要に迫られています。本市としても、介護保険サービスを提供する目的、運営する目的を再確認し、介護予防に重心を移していく必要があると思いますが、御所見をお伺いします。

 次に、まちづくりについてお伺いをします。

 静岡県浜松市は、明年、12市町村で合併を行います。人口78万6,000人、面積は1,511平方キロメートルで、日本一広い市になります。そして、政令指定都市として新しい市を建設するための準備を始めています。これからの地方自立のために足腰を強くし、県並みの財政で県以上の仕事をしていくという意気込みの話を市の職員がしてくれました。今全国の市が、地方の時代を迎えて、国ばかりあてにするのではなく、自分の力で生き残りをかけて必死でまちづくりに取り組んでいます。うかうかしている暇はありません。

 本市は、人口、面積とも政令指定都市の要件からは程遠く、浜松市のようにはいきませんが、本市独自のまちづくりを具体的な目標を掲げて着実に進めていかねばならないと強く感じています。

 まちづくりの基本は、なんといっても人です。本市の人口を何万人に設定するかということについては、今回はおいておきますが、尼崎市の人口減少は、最近少しブレーキがかかってきているものの、それでも歯止めがかかっていません。本市の人口動態からうかがえる問題点は三つあります。一つは、人口が減っているけれども、世帯は増加していることです。これは、核家族化や単独世帯、独居老人が増えていることを示し、アンバランスな人口動態が更に進んでいることが分かります。ちなみに、住民基本台帳人口によると、世帯数は、平成12年度末に19万9,174世帯が14年度末には20万2,087世帯、平成16年9月現在では20万4,740世帯となっています。2番目に、全人口の減少の割合よりも15歳から64歳の生産年齢人口の減少の割合が勝っているということです。これは、市の基礎的な財源である個人市民税の減少を招き、財政危機の大きな要因となっています。平成9年度に259億円あった個人市民税課税額は、11年度は211億円、13年度は192億円、15年度には171億円で、6年間で実に88億円も減少をしています。この数字は、もちろん生産年齢人口の減少だけではなく、不景気による納税義務者の減や一人当たりの納税額の減少もあると思います。しかし、生産年齢人口の減少が致命的な歳入不足をつくり出していることは間違いありません。3番目は、出生、死亡の自然動態では人口は増えていますが、社会動態である転出入は転出が多く、結果的に人口減少を引き起こしていることです。以前市長は、人口減少の理由を問われて、まちの魅力をじっくり高めていくことが重要と、尼崎があまり魅力的でないまちであるかのような答弁をされていました。

 ここでお伺いしますが、今述べました三つの問題点についてどのような認識をお持ちか、また、どのような対策をされたのかをお聞かせください。

 以上で第1問を終わります。(拍手)



○議長(新本三男君) 答弁を求めます。

 白井市長。

   (白井 文さん 登壇)



◎市長(白井文さん) それでは、仙波議員の御質問にお答えいたします。

 まず、特別委員会の意見と意見交換会での意見をどのように取りまとめていくのかというお尋ねでございます。

 市民とともにまちづくりを推進していくことは私の基本姿勢であり、行政がしっかりと説明責任を果たすことにより、事業の必要性や有効性について市民の理解を得ることがたいへん重要なことであると考えております。支所、出張所、保健センターの統廃合につきましては、今年3月の予算審議において、市民に対する説明責任が果たされていない、また、市民の代表である議会の意見を取り入れる手続きがされていないといった御指摘があり、関係予算が修正、削除されたところでございます。こうした予算審議の御指摘を受け止め、意見交換会やアンケート調査を実施するなど、市民の皆様に対し説明責任を果たすよう努めてきたところであり、議会に対しましては、私から議会の意見を取り入れる協議会の場の設置をお願いし、特別委員会を設置していただいたところでございます。

 今回各地区で実施いたしました意見交換会は、市民との情報の共有化を図り、説明責任をきっちりと果たしていくうえで必要なこととして行ったもので、お示しした素案は、特別委員会で協議をしていくうえでのたたき台として策定したもので、修正案も含めて、現在特別委員会で協議中であり、決して確定したものではないといったことを事前に十分説明したうえで御意見をいただいたものでございます。

 今後、こうした意見交換会での意見も踏まえながら、特別委員会で取りまとめていただきました意見をもとに、統廃合案をまとめて参りたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(新本三男君) 玉井総務局長。



◎総務局長(玉井啓一君) 水害対策に関する一連の御質問にお答えを申し上げます。

 東海地震などが発生したときの本市における水害に対してどのような認識を持っているかというお尋ねでございます。

 東南海、南海地震が発生した場合、国及び兵庫県の想定であれば、防潮門扉等海岸保全施設のすべてが機能するという条件の下においては、本市の浸水は予測されておりません。しかしながら、地震や津波の影響で海岸保全施設の一部が機能しない場合には、多大な被害が生じることも想定していく必要がございます。このため、港湾管理者や河川管理者へのハード面の強化について要請を行うとともに、日ごろから緊密な連携を図っておくことがたいせつであると認識しており、今後とも関係機関に働きかけを行って参りたいと考えております。

 次に、防潮堤の決壊や内水害が発生したときの情報収集や市民への情報提供はどのような手段で行うのかというお尋ねでございます。

 防潮堤や河川の堤防が決壊するおそれがある場合におきましては、事前に本市職員を現地対策員として現場に派遣し、その者から直接被害状況等について連絡を受けるほか、港湾管理者や河川管理者など関係機関との緊密な連携を取ることによりまして、防災活動に必要な情報等を迅速かつ的確に収集する体制を取っております。また、市民への情報提供については、本市の防災行政無線やエフエムあまがさきによる緊急放送などのほか、状況に応じて、広報車による広報やテレビ、ラジオなどを利用した情報の提供を行うこととしております。

 次に、職員に情報部、避難部などの組織名、自分の役割、参集場所などを記したカードを持たせることにより、迅速に配備体制につくようにしてはどうかとのお尋ねでございます。

 災害時に職員が迅速に所定の場所に参集し、防災活動を的確に行うことは、災害の防止や軽減という意味からも重要であると認識しております。このため、職員は常日ごろより、災害対策要因として、災害時における配置体制や自らの役割を十分習熟しておかなければなりません。そういったことから、議員御指摘のとおり、職員が災害時において自らの役割等を記載したカードを携帯することも意義があるものと考えており、今後、職員の防災に対する自覚を促す方策の一つとして検討して参りたいと考えております。

 次に、昇給延伸措置の復元について、その実施及び議会への説明をしなかったことへの批判をどのように受け止めているのかというお尋ねでございます。

 昇給延伸に係る復元措置につきましては、平成14年度以降、全職員を対象に給料削減措置を実施いたしました結果、国家公務員の給与水準を下回る状況となっており、一定の是正効果が図られたところでございます。また、平成16年度以降におきましても給料削減措置の取組を継続していくことや、復元措置を実施した場合におきましても現行の給与水準を維持できることなど、総合的に判断し、若年層の職員を中心に、昇給延伸措置に係る復元のための給与調整を実施したものであります。

 しかしながら、復元措置の実施に当たり、議会への説明を怠ったことにつきまして、このたびの議会からのさまざまな御指摘及び新聞報道等を真しに受け止め、今後職員の給与制度につきましては、十分な説明を行うとともに、透明性の確保に努めて参りたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(新本三男君) 守部健康福祉局長。



◎健康福祉局長(守部精寿君) 福祉医療費助成制度の見直しについて、県との協議の経過と現状についてという御質問でございます。

 県から福祉医療制度の見直しに係る協議を阪神南県民局管内の市と行いたいとの申入れがございまして、西宮市は都合で欠席をされましたが、本市と芦屋市が出席をし、9月22日に協議を行いました。

 協議内容でございますが、県としましては、2月に出した取組内容については基本的に変更する考えはなく、実施時期について各市の意見を聴き、総合的に検討し、11月中に結論を出したいとの話がございました。また、その中で、心身障害者(児)医療費助成制度の対象者を精神障害者にも拡大することにつきましても、福祉医療の見直しに併せて方向性を示したいといたしております。

 本市といたしましては、実施時期ではなく、市民生活への影響や混乱も多大なものとなること、また、市単独でこれらの制度を維持することは困難でありますことから、現行制度の維持を含め、再考されることを要望いたしました。更に、10月25日付けであらためて同様の意見書も提出をいたしております。その後、県からは、具体的な提案は今のところございません。

 次に、幼保一元化についてどう取り組んでいくのかといった御質問でございます。

 幼保一元化につきましては、本年8月25日に総合施設に関する中間まとめを国が公表いたしましたが、施設における職員資格や教育、保育の内容などの重要な事項につきましては、引き続き検討するということとなっております。

 本市におきましては、就学前の子どもの立場に立って、最善の育ちを提供していこうという観点から、現在、幼稚園と保育所のメリットを生かした共催事業を実施いたしてきております。今後は国の最終まとめを参考に、現在策定中の次世代育成支援対策推進行動計画を推進する中で、具体的な検討を進めて参りたいと考えております。

 次に、介護保険についての御質問でございます。

 まず、保険料の第2段階の未納の現状をどう捕え、また、右肩上がりの保険料と市の財政負担の増加にどう対応しようとしているのかといった御質問でございます。

 第2段階に未納が多い理由でございますが、一つは、第2段階の収入幅がゼロ円から約267万円までと非常に広くなっているため、保険料の支払いが困難な方も含まれていることによるものと考えられます。こうしたことから、平成14年4月から、生活困窮者を対象に、第2段階の保険料を第1段階相当額に減額する本市独自の制度を創設し、収納率の向上に努めておるところでございます。

 しかしながら、住民票を本市に置いていても実際に居住していない、いわゆる不現住者が第2段階に設定されるという介護保険制度上のしくみから、平成15年度の決算ベースでは、現年度分の第2段階の未納者1,955人中不現住者が388人、19.8パーセントを占めており、これが第2段階が他の段階よりも未納率が高い大きな要因となっております。

 次に、保険料及び市の財政負担の増加についてでございますが、その対応につきましては、非常に重要な課題であると認識をいたしております。こうしたことから、本市では、いきいき健康づくり事業等の介護予防事業や給付費の適正化を図るため、介護給付費通知等の送付を行っております。更に、今後は適正なケアプランとなっているかなどもチェックする取組を、ケアマネージャー等の協力も得ながら実施をして参りたいと考えております。

 また、現在国において介護保険制度全般の見直し作業が進められておりますので、それらの情報収集にも努めて参りたいと考えております。

 次に、介護保険サービスを提供する目的、運営する目的を再確認し、介護予防に重心を移していく必要があると思うがどうかといった御質問でございます。

 介護保険法では、保険給付は要介護状態の軽減若しくは悪化の予防、又は要介護状態となることの予防に資するよう行われると規定をいたしております。しかし、現実には、こうした目的に沿ったサービス提供になっていないとの指摘もありますことから、国におきましては、介護保険制度の見直し作業の中で、介護予防に重点を置いた方向で検討が進められております。介護保険サービスは、サービス利用者の心身機能を低下させないよう、あるいはよい状態に改善されるよう、介護予防の観点も踏まえまして提供されるべきものであると、このように考えております。

 以上でございます。



○議長(新本三男君) 岩田都市整備局長。



◎都市整備局長(岩田強君) 自転車の事故防止対策に積極的に取り組む必要があるのではないかといった御質問でございます。

 平成15年の自転車関係の事故は、市内で1,328件発生いたしております。また、人身事故に対する比率が4割を超えるなど、本市でも大きな課題となっております。その原因といたしましては、一時不停止、安全運転義務違反、信号無視、放置自転車等の交通ルール違反、交通マナーの低下によるものが多くを占めております。また、年齢別に見ますと、中高校生から20歳代前半までの世代が事故の加害者となる場合が増加しております。

 こうしたことから、これまでから市内の4警察署と共同で、毎月、自転車のマナー向上を呼びかける街頭での啓発活動、さわやかサイクル運動などを展開いたしまして、市民の注意喚起を促してきたところでございます。

 また、今年度、兵庫県におきましては、新たに本市と共同で自転車運転免許証等交付制度を実施いたしております。これは、安全な自転車の乗り方、交通ルールやマナーを学ぶことにより、自転車による交通事故を防止し、交通安全意識の高揚を図ることを目的としたものでございまして、講習会を受講した小学3年生から中学生には自転車運転免許証、また16歳以上の方々には自転車教習修了証を交付いたしております。今後も引き続きこうした取組を続けることによりまして、自転車の事故防止に積極的に取り組んで参りたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(新本三男君) 村山企画財政局長。



◎企画財政局長(村山保夫君) 人口減に対する世帯増、生産年齢人口減少による個人市民税課税額の減少、転入を上回る転出に対する認識と対策についてのお尋ねでございます。

 本市では、長期にわたり単独世帯、夫婦のみの家族が増加し続けていることから、人口が減少しているのに対して世帯数が増加してきております。家族の規模が小さくなることに伴って、かつては家族が担ってきた役割や家庭と地域との関係が変化いたしまして、そのことがコミュニティの形成にも影響を及ぼしているものと考えております。また、生産年齢人口は、本市では平成2年の約36万人を直近のピークとして減少に転じ、平成16年には約31万人まで減少しております。本市の人口構成から見て、生産年齢人口は今後も減少傾向が続くものと予測され、御指摘のとおり個人市民税課税額などの本市の財政基盤に影響を与えていくことが危ぐされます。このほか、転出者の数が転入者の数を上回っている点につきましては、ファミリー世帯の転出や企業の撤退などによる就労の場の減少など、さまざまな要因が内在しており、本市の行政運営やまちの活力などに少なからず影響を及ぼすものと理解いたしております。

 人口減少に対しましては、本市はこれまでにもファミリー世帯向けの住宅支援などの施策を講じてきたところでございますが、今後におきましては、子どもを育てやすい環境づくりや教育の更なる充実などを展開していくほか、本市の優れた地理的条件や産業の基盤、風土を生かして企業誘致を図り、就労の場を確保していくことなどに努め、住み続けたいと思えるような魅力あるまちを築く必要があると考えております。

 以上でございます。



○議長(新本三男君) 仙波幸雄君。

   (仙波幸雄君 登壇)



◆23番(仙波幸雄君) 第2問に入りますけれども、答弁は端的にお願いします。私が言ったことを繰り返して説明はけっこうですから、よろしくお願いします。

 水害対策についてですけれども、今年の7月18日、福井豪雨がありました。死者、行方不明5人、全半壊、浸水家屋は1万4,157世帯と、福井県内に大きな被害をもたらしました。後日問題になったのが、足羽川が決壊したことや避難勧告や指示が地元に伝わっていなかったことでした。テレビを見ても、地域に関する情報は報道されなかった。避難勧告、避難指示が混ざって伝わったなど、情報が住民に正確に伝わらなかったことが連絡協議会で最重要議題として取り上げられたとのことです。第1問で和田山の例を挙げましたけれども、部分的あるいは偏った情報が現場を混乱させ、間違った判断をしてしまう危険性があります。地元の住民に速く正確に情報を伝えるために、多重的、複数の方法が必要なのではないかと思います。

 津波避難対策の避難場所については、津波が地震発生から110分後到達するので、できるだけ2号線より北に避難するようになっています。それができなければ、指定された小中学校の3階以上への避難、それもできないときは、近隣の鉄筋コンクリートづくりのビルの3階以上の共用部に避難することになっています。しかし、小中学校に避難できなかったとき、多くの市民や家族はいちばん近いところに避難することになります。

 平時にビルの所有者や管理者などと、災害時における避難場所としての機能が果たせるよう協力体制を確立し、避難場所指定ビルなどを準備しておく必要があると思いますが、そのような準備はできているのでしょうか。お聞かせください。

 阪神淡路大震災から10年を迎えようとしていますが、今年の台風被害や新潟県中越地震は、薄れかけていた災害に対する意識をあらためて呼び起こしました。月日がたつと、対策の中心となる市役所の職員や地元の自主防災隊あるいは市民個々人までが災害に対する意識が希薄になります。災害のおそれのあるときや災害が起こったときに臨時で災害対策本部を設置しますが、東海、東南海あるいは南海地震が身近に迫っていることを考えれば、消防局職員を含めて、総括的に災害に対応するための防災対策の充実を図る必要があると考えますが、御所見をお聞かせください。

 また、防災対策課長は、災害発生時には実務面の最高責任者となるのでしょうか。防災対策課長でなければ、だれが実務の指揮をとることになるのでしょうか。お聞かせください。

 新潟県中越地震の復旧、復興には、10年前の阪神淡路大震災の復旧、復興のノウハウが役に立っています。経験はたいへん貴重な財産になります。災害対策にかかわる者にとって、自分の目で見、自分の耳で聞き、自分の肌で感ずることが災害が起こったときの対応に役立つのは当然です。台風23号による今回の豊岡市及びその周辺のまちの被害について現地調査をされたと思いますが、だれが現地視察に赴き、被害その他についてどのような分析をされ、本市にとってどのような教訓を得たのかをお聞かせください。

 また、尼崎市地域防災計画は、災害対策基本法第42条の規定に基づき、必要な修正をするとありますが、平成16年度はどの部分をどういう理由で修正をしたのか、お聞かせください。

 次に、市民への情報提供についてお伺いします。

 さきほども答弁がありましたけれども、市長が特別委員会に諮問をしたということは、お願いをし、任せたということです。それを更に市長が市民の意見を聴きに回る手法はおかしいと言わざるをえません。市民の声を聞く必要がないと言っているのではありません。この場合は、特別委員会が審議の中で必要な場合、特別委員会が主体となって市民の意見を聴いたり、パブリックコメントを実施するのが適切なやり方です。また、市長が実施するパブリックコメントは、社会生活上の観点から意見を募るべきものです。そこには財政的要素は全く入らないものです。ところが、この行革の目的は財政改革ですから、財政的な見地を伴わない市民の声を一方で聞くことは、当初予定をしていた財政の再建からだんだん遠のいていっているのではないでしょうか。特別委員会の答申を受けて、それを尊重して作成した素案を市民に公表すべきではなかったのでしょうか。

 経営再建プログラムを進めるうえでの市長の手法を再検証すべきだと思いますが、お考えをお聞かせください。

 医療費助成事業について、兵庫県が行革に挙げている福祉医療費助成事業には四つあります。老人医療費助成事業は、一部負担金を定率1割から2割負担に上げること、重度心身障害者(児)医療費助成事業、母子家庭等医療費助成事業、乳幼児医療費助成事業については、新たに一部負担を導入することになっています。各事業とも県が2分の1、尼崎市の場合は市が2分の1の補助率を行っていますが、さきほどの答弁でたいへんな負担となると言われておりますけれども、尼崎市に係る県の助成金は、それぞれ合計幾ら助成されているのかをお聞かせください。

 県行革医療費助成事業における平成17年度県の態度は、一部負担金を上げたり、新たに導入する、その代わりに精神障害者に対するなんらかの措置をしましょうというものです。さきほどの御答弁で、県から連絡がないと言われましたけれども、連絡がないということは、ほぼ原案どおりで実施するつもりだと思います。本市は県の対応を受けてどうするつもりなのか。県に従うのか、市独自で何か考えを持っているのか、お聞かせください。

 県の態度がまだ分からないので決められないというのであれば、県の対応はどうあれ、市としてどうするのか、主体的な立場に立ってお答えください。

 12月昇給延伸措置の復元について。

 経済が上向きになったとはいえ、中小企業で働く人たちの給与はまだ厳しいものがあります。民間は、純利益が少なかったり決算見通しがマイナスならば、ボーナスカットどころか、ボーナスなしのところもあります。昨今、公務員採用試験に多くの若者が殺到するのは当然のことです。安定した収入を得られるからです。市長は以前、市役所を尼崎市の宝物と言われるようにしたいと述べられたことがあります。私はそれを聞いて首をかしげました。市役所が主役ではないはずです。それを言うなら、市役所、市職員が市民の皆様を宝物と思えるようになりますと言うべきでしょう。主客転倒しているのではないでしょうか。市民の福祉向上のために存在する市の職員が、市の財政が大変なとき、しかも2年連続で赤字予算を組んでいるとき、いちばん我慢するのは当たり前です。市長はマスコミの取材に、職員の士気を高めるためには必要だったと言われましたが、職員の士気よりも、職員の公僕としての使命感を高めるほうが先決ではないですか。市長はよく市民の声を聞きますと言われます。今回の昇給延伸措置の復元について、また職員の給与について、市民に意見を聴いてみてはどうでしょうか。

 そこでお伺いしますが、本市職員の45歳、55歳の平均年収はそれぞれ幾らか、お答えください。

 自転車事故防止について。

 自転車運転免許証の交付制度についての答弁がありましたけれども、これは平成14年に東京都の荒川区が初めて実施して以来、全国の自治体が採用していっています。道路交通法では、自転車も車と同じく違反行為には罰則があります。例えば一時不停止や信号無視は3か月以下の懲役又は5万円以下の罰金、夜間の無灯火は5万円以下の罰金です。身近な乗り物で、免許証がなく、だれでも乗れるので、違反には罰則があるということはあまり知られていません。そういった意味で、本市においても講習会を開催して自転車運転免許証を発行するのはけっこうなことだと思います。しかし、第1問でも言いましたように、中学、高校生の年代の運転マナーが悪く、事故を起こしています。知らなかったでは済まない年齢です。

 静岡県警清水署では、平成13年から、信号無視や一時不停止の取締りを月に一、二回行っていますが、高校生の摘発が多いとのことです。摘発をされると、赤い交通切符を切られ、保護者とともに検察に呼ばれ、厳しい指導をされるようです。おかげで高校生による自転車事故が減少したとの結果も出ています。私も自転車で走っていると、突然路地から高校生らしい学生が自転車で飛び出してきて、ぶつかったことがあります。幸い二人ともかすり傷で済みましたが、高齢者だったら大けがをしていたに違いありません。周りを見ても、自転車の事故の話をよく聞きます。休業補償や慰謝料、病院の治療代などの話にまでなった事故もあります。講習を受けに来る中学、高校生や大人は、もともと運転ルールを守ろうという人が多いのではないでしょうか。そういった場に来ない者に対する対応も必要です。

 兵庫県警では、自転車の違反取締りはやっていません。たまたま見かけたときに、消極的に黄色い自転車警告カードを渡して口頭で注意しているだけです。自転車運転免許証を交付して意識を醸成することもたいせつですが、もう一歩踏み込んで、悪質な場合は、自動車やバイクと同じように交通切符を切るように警察に依頼し、取締り、摘発と講習、免許証交付との2方向から自転車事故防止対策をするべきと思いますが、お考えをお聞かせください。

 介護保険制度について。

 来年、通常国会に制度改正案が提出される予定でスケジュールが進んでいます。ここで自治体として認識を新たにしないといけないことは、国としては一つの方向を出すが、何をどうやっていくかは自治体が考えていかねばならないということです。例えばケアマネージャーやヘルパーの質の向上や不正に対する罰則の強化、あるいは事業者に対する監督強化のための体制の確立をしていくこと、そのための職員をしっかり配置していくことが必要です。家政婦代わりにヘルパーをつけるために、要介護者の予備軍を掘り起こす事業者などがあります。監視や基準の見直しも必要になります。

 地方分権推進の中で、事業者の指定、監督権限が都道府県から市町村へ移譲される予定です。本市の運営の力量が試される時が来ます。そのための準備を早急に整えていく必要があると思いますが、いかがお考えでしょうか。

 在宅サービスを受ける場合と特養に入所する場合の自己負担は、在宅のほうが特養の倍の負担をしています。負担の平準化の観点から、施設給付の見直しが考えられています。介護保険の対象をケアサービスに限定して、施設へ入る人は部屋代を負担しなくてはいけなくなります。額は幾らか、いつから実施か、いろいろ意見が出ていますが、前倒しで出てくるかもわかりません。介護保険制度がやっと定着しかかった今、制度が変わっていくことについて市民にどう理解してもらうのか、改正の内容をどのように発信していくのか、たいへん重要なことです。施設体系も小規模多機能サービス拠点の推進などで変わってきます。

 市民に理解してもらうための新しい情報発信システムをつくる必要があると思いますが、御所見があればお聞かせください。

 最後に、まちづくりについて。

 尼崎市の長所といえば、なんといっても交通の便がよいことです。歴史的にも通商、交通の要所であり、大阪攻略の折、徳川家康は、尼崎は戦いのかなめと見て重要視したことは歴史の事実です。戦後、重化学工業都市として、東の川崎、西の尼崎と言われ、公害のまちとしても教科書等に載り、全国に名が知られました。しかし、産業構造の変化や不景気の波に翻ろうされ、工場の相次ぐ撤退などで、気がつけばいつの間にか工業都市としての力を失ってしまいました。一方、京浜工業地帯の中核として栄えた川崎市は、現在、高度研究開発生産都市として生まれ変わっています。大正13年、約5万人で市制をスタートした川崎市は、重化学工業都市からハイテク産業都市へと移行するとともに、東京のベッドタウンとして活力と潤いのある市民都市川崎を目指しています。類似都市と言われた静岡、浜松、堺、岡山、鹿児島などが大都市へと変身していく姿は、頼もしい思いがします。

 面積50平方キロメートルという宿命を持った尼崎市ですが、都市力の強化という観点でまちづくりをしていかねばならないと思います。本市も遅まきながら、松下電器産業の進出を機に、先端産業への構造転換を図るべく、企業立地促進条例をつくりました。今後、南部に広がる遊休地などに新たな企業が進出することが期待されています。しかし、都市力を増すためには、企業の誘致もさることながら、人材の誘致も必要不可欠です。そして、本市への人材誘致を促進するためには、思い切った住宅政策を打ち出すべきと考えます。その住宅政策とは、多世帯住宅の促進です。民間が供給するマンションであっても、市の政策主導で多世帯住宅建設を誘導すべきです。

 なぜ多世帯住宅か。それは、本市の課題を解決するための多くの利点があるからです。一つ目は、2世帯、3世帯で家を購入することで経済的な負担軽減を図れることと、住宅環境改善、質の向上が可能になることです。二つ目は、今後の介護保険政策と関係ありますが、在宅介護における介護の担い手が複数で多層的になることにより、介護の負担が分散できることです。三つ目は、両親、祖父母等、養育の担い手が多くなり、子育て環境が向上することになり、少子化対策になります。四つ目は、両親、祖父母等と、家庭での教育が重層的になり、家庭教育環境が向上することです。欧米に倣った親から離れる核家族が言われて久しく、日本の家制度は崩壊しましたが、今、家族の形の多様化が進み、核家族を望む者や、家を中心に両親や祖父母と生活をするという選択をする時代になっていると思います。

 新しい尼崎をつくるため、家族都市尼崎を目指して、多世帯住宅の推進をすべきと考えますが、御所見をお聞かせください。

 今、尼崎は、商都、工都として繁栄したかつての尼崎ではありません。市の形、姿がどんどん変わっていっています。時代により価値観が変わるように、21世紀の本市は文字どおり便利な通り道になろうとしています。尼崎の道路は他都市の道路の半分の寿命しかないと、県土木部職員が言っていたことが思い出されます。トラックや人の通り道、教育レベルの低下、生産年代の転出も止まらない、人材も流出していき、都市力が低下していっている現状を放置することは許されません。

 平成17年度の新規政策事業に見られるさまざまな施策は、だいたいどこの市でも行っているようなものばかりです。尼崎市は時代の流れに翻ろうされ、目的地を失っているように思えます。それを大いなる意志でもって、大目標に向けて21世紀の尼崎市のあるべき姿に転換させるのが市長の使命です。その目標を市民、議会に示して、ともに同じ目標に向かって協力していかなければならない時であると思いますが、いかがお考えでしょうか。お聞かせください。

 以上で第2問を終わります。(拍手)



○議長(新本三男君) 答弁を求めます。

 白井市長。

   (白井 文さん 登壇)



◎市長(白井文さん) まず、経営再建プログラム推進手法の再検証についてのお尋ねにお答えいたします。

 経営再建プログラムの推進に当たりましては、市民の皆様に十分その内容を説明し、御意見をお聴きしながら改革改善を進めて参りますことが、私の基本姿勢でございます。これまでも改革改善項目を実施するに際しましても、市民の皆様との意見交換会やパブリックコメントなど、内容をお伝えし、御意見をお聴きする機会を積極的に設けて参りました。しかしながら、情報の提供の在り方など、これまでの手法で決して十分とは考えておりませんので、今後とも内容を振り返りながら、より充実したものにしていきたいと考えております。

 また、市役所の在り方について御意見をちょうだいいたしました。

 私は常々、さまざまな活動、熱意ある取組をしていただいております市民を宝だと思っておりますし、誇りに思っているところでございます。一方、市民の方々からは、市役所の在り方などについて御指摘や御意見を賜り、決して満足していただいている状況ばかりではないというふうに自覚をしております。そういった観点から、少しでも努力をし、市民の皆様にも喜んでいただけるような市役所づくりをしていきたいということで、市民の皆様からも宝物だと思っていただけるような市役所になるべきだというふうなことを申し上げたものでございます。

 次に、21世紀の尼崎市のあるべき姿に転換させていく目標を市民、議会に示し、ともに協力していくべきであると思うがどうかというお尋ねでございます。

 私は、本市が今置かれている危機的状況を脱し、都市としても今後も市民の幸せを確保しつつ、持続的に安定して発展していくために、二つの目標を持っております。一つは、人口減少、少子・高齢化や行財政の悪化など、今後も本市を取り巻く環境は厳しさを増していくものと思われますが、その中でも、健康、子育て、防犯・防災など、市民の安全安心にかかわる諸課題に対して、市民や事業者と将来に対する危機感を共有し、ともに考えながら、中長期的な視点で取り組んでいくことでございます。もう一つは、まちの魅力と価値の創出による都市の再生です。これまで築いてきた社会資本、蓄積された歴史や文化、身近な生活の中に息づく自然環境、産業都市としての風土、活発な市民活動など、有形、無形の資源、資産を磨き、生かしていくことにより、その価値を更に高め、市民や企業をひきつける尼崎の魅力づくりに取り組んでいくことです。

 これらの目標の達成のため、これからは行政だけではなく、市民や事業者の方々と力を合わせ、協働でまちづくりに取り組んでいく必要があると考えており、そのためのしくみづくりやまちづくりを担う人材の育成などに力を注いでいきたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(新本三男君) 玉井総務局長。



◎総務局長(玉井啓一君) 水害対策に関する引き続きの御質問にお答え申し上げます。

 ビルの所有者や管理者などの協力体制を確立し、避難場所指定ビルなどを整備しておく必要があると思うが、その準備はできているのかという御質問でございます。

 南海地震の発生による津波からの避難につきましては、本市沿岸部に津波の到達が予想される110分までの間に行う必要があります。そうしたことから、本年度、地域防災計画に東南海・南海地震防災対策推進計画を新たに追加し、その中で避難対策については、可能な限り国道2号以北の指定避難所に避難することとなっております。しかしながら、緊急やむをえない場合は近隣の鉄筋コンクリートづくりビルの3階以上の共用部に緊急避難することになります。こうしたことから、ビルの所有者や管理者等との間で災害時における協力体制を確立する必要がありますので、現在、順次そのしくみづくりに取り組んでいるところでございます。

 次に、消防局職員を含めて、総括的に災害に対応するための防災対策課の充実を図る必要があると考えるがどうか、また、防災対策課長は、災害発生時には実務面の最高責任者となるのかというお尋ねでございます。

 今年度、防災体制の一元化及び強化を図るため、防災対策課を設置し、日ごろより関係部局や県、警察及びライフライン関係など防災関係者との連携強化に努めております。防災対策課の主な役割は、災害時における災害対策本部の設置運営のほか、平常時からの災害予防に関する全庁的な総合調整機能を発揮することにありますことから、消防局等との連携を図るため、消防吏員を防災対策課に配置するなど、効率的な事務執行に努めているところでございます。

 また、災害発生時におきましては、災害対策本部の本部員である局長級が、総括部、情報部、避難部など各部の責任者として、必要な防災業務を行うこととしております。

 次に、台風23号による災害について、だれが現地視察に赴き、被害その他についてどのような分析を行い、本市にとってどのような教訓を得たのかというお尋ねでございます。

 台風23号による被災地への現地調査につきましては、兵庫県から支援要請のあった洲本市へ支援職員の派遣と併せて防災対策課の職員2人を派遣いたしましたほか、豊岡市、日高町などの被災地にも支援職員を派遣しているところでございます。

 そうした中で、教訓を得たものといたしましては、住民の声として、河川の水位が予測を上回る速さで上昇し、見ている間に越水したとの話を伺い、災害時における市民への迅速、的確な情報の提供や大量に発生するごみ、土砂等の処分に係る近隣都市からの支援の必要性のほか、災害ボランティアの役割の重要性等につきましてあらためて認識いたしたところでございます。今後ともこれらを教訓として、本市の防災体制に生かして参りたいと考えております。

 次に、尼崎市地域防災計画は、災害対策基本法第42条の規定に基づき、必要な修正をするとあるが、平成16年はどの部分をどういう理由で修正をしたのかというお尋ねでございます。

 本年の修正内容といたしましては、平成15年12月に本市が東南海・南海地震防災対策推進地域に指定されたことを受けまして、津波からの防護及び円滑な避難に関する事項などを定めた東南海・南海地震防災対策推進計画を新たに策定し、地域防災計画に追加するほか、資機材の保有状況及び本市の組織改正に伴う災害対策本部組織の修正などを行っております。

 続きまして、本市職員の45歳及び55歳の平均年収はそれぞれ幾らかというお尋ねでございます。

 平成16年4月1日現在の一般職から管理職を含む行政職給料表適用者の平均年間給与につきましては、45歳の職員が789万円、55歳の職員が888万円となっております。

 以上でございます。



○議長(新本三男君) 守部健康福祉局長。



◎健康福祉局長(守部精寿君) 福祉医療費助成制度の県の助成金はそれぞれ合計幾らかという御質問でございます。

 県からの補助金につきましては、平成15年度実績で、医療費と事務費を併わせまして、老人医療で5億8,742万9,000円、障害者医療で5億1,327万円、乳幼児医療で3億2,440万7,000円、母子家庭等医療で1億5,681万7,000円、合計では15億8,192万3,000円となっております。

 次に、福祉医療費助成制度の見直しについて、県の対応を受けて市としてどうするつもりかといった御質問でございます。

 第1問でもお答えを申し上げましたけれども、これまでの県の提案内容では、市民生活への影響や混乱も多大なものとなること、また、市単独でこれらの制度を維持することは困難でありますといったことから、県に制度の維持を申し入れているところでございます。今後、県から具体的な提案がございましたら、そういった状況も踏まえながら市の対応について検討して参りたい、このように考えております。

 次に、介護保険についての御質問でございます。

 事業者の指定、監督権限が都道府県から市町村へ移譲されることが予定されているが、そのための準備を整えておく必要があると思うがどうかといった御質問でございます。

 現在、国におきまして、居宅関連サービス事業者の指定や指導監督権限が市に移譲される方向で検討が進められております。この権限移譲により、市としてサービスの質の向上や適切なサービス提供を促進することができるという面がありますが、一方、これらに対応できる体制の構築と人材の確保といった課題もございますので、国の動向など情報収集し、適正な運営が図れるよう努めて参りたいと考えております。

 次に、介護保険制度の市民への理解のため、新しい情報発信システムをつくる必要があると思うがどうかといった御質問でございます。

 本市では、これまでから、介護保険制度を理解していただき、保険料の納付や介護を必要とする人がサービスを安心して利用できるよう、市報あまがさきをはじめ介護保険だよりの全戸配布、パンフレットやホームページ等による広報のほか、尼崎居宅介護支援事業連絡会、特別養護老人ホーム等施設長会などにも御協力をいただき、情報提供に努めてきたところでございます。

 今後とも引き続き多種多様な手法を活用するとともに、これまで以上に関係機関と連携をし、情報入手が困難なサービス利用者の方にも配慮した、きめ細やかな情報提供に努めて参りたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(新本三男君) 岩田都市整備局長。



◎都市整備局長(岩田強君) 自転車問題でございますが、まず、悪質な場合の取締り、摘発と、講習、免許証の交付の2方向から自転車事故対策が必要ではないかといった御質問でございます。

 信号無視、一時不停止など悪質な交通ルール違反は重大な事故につながるおそれがあることから、警察庁は、本年4月、自転車の二人乗りや歩行者に危険を及ぼす行為など、悪質な自転車利用者に対する取締りを強化する方針を打ち出しております。しかし、兵庫県におきましては、議員御指摘のとおり、現在のところ、阪神間で自転車の二人乗り等に対し注意を喚起するため、交通パトロール等により、イエローカードの発行等を実施するにとどまっております。悪質な交通ルール違反による自転車事故の防止は、本市にとりましても重要な課題でありますことから、市内4警察署とより厳しい取締りの実施を含めた協議を重ねるとともに、市民の交通安全対策向上のために積極的に啓発活動に努めて参りたいと考えております。

 次に、住宅問題でございますが、家族都市尼崎を目指して、多世帯住宅を推進べきだがどうかといった御質問でございます。

 今日、核家族化が進展する一方で、議員御指摘のとおり、多世帯住宅は、子育てや家庭教育、在宅介護などの面でメリット、効用があることから、住宅金融公庫の融資制度の利用などによりまして、二世帯住宅を取得されるケースが増加しつつあるように受け止めております。しかしながら、この多世帯住宅は、その規模が比較的大きく、建設費等も高くなり、その需要を把握する必要があることから、有効な民間誘導策を取ることについては、なおその効果を検証する必要があると考えております。

 したがいまして、今後とも民間住宅の需要動向等を注視する中で、引き続き検討して参りたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(新本三男君) 仙波幸雄君。

   (仙波幸雄君 登壇)



◆23番(仙波幸雄君) さきほどの水害対策について、局長クラスが実務面のトップになるということなんですけれども、もし局長クラスがなるのであれば、局長クラスが現地視察に行かなければいけなかったんじゃないかなというふうに思います。

 時間もありませんので、最後に、白井市長は、市民の安全安心についての諸課題に取り組むということと、まちの魅力と価値創出による都市再生を二つの目標に掲げているというように言われましたけれども、これらも確かにやっていかなければいけないことでしょうけれども、今尼崎市に求められている目標なのかといえば、私はそうではないんじゃないかなというふうに思います。

 最後に一つ、大正5年4月8日付けの新聞に、尼崎市の市制施行祝賀記事が掲載されました。それは、当時の市長代理、後の市長になります桜井忠剛氏の談話を載せたものですけれども、その一部を紹介して、質問を終わりたいと思います。

 タイトルは、一日も早く水道をということなんですけれども、中略をしまして、市としての設備、殊に市の生命とする天恵の港湾に対する設備も急務には違いありませんが、まず外来の移住者を極力吸集するということが市の発展を期する唯一の捷径(せふ)であるとするならば、まずもって上水道の設備が急務中の急務でなければなりません。尼崎はかつては一時外来の移住者が激増したことがありますが、飲料水の悪いために漸次他へ移って、いつの間にか元のもくあみになったような生々しい歴史を持っています。

 以上、質問を終わります。(拍手)



○議長(新本三男君) 仙波幸雄君の質問は終わりました。

 続いて発言を許します。

 中川日出和君。

   (中川日出和君 登壇)



◆44番(中川日出和君) おはようございます。中川でございます。

 私は、美辞麗句は申しませんので、端的に質問をいたします。市長の政治姿勢、行財政改革、職員定数の在り方などを中心に、短時間で要点を絞って質問をして参りたいと思います。

 議員各位には、よろしく御静聴いただきますと同時に、市長をはじめ理事者の皆さんには、私の質問の趣旨をよく捕え、それぞれが率直で分かりやすく、しかも的確な御答弁をいただきますようお願いをしておきます。

 それでは、早速最初の質問に入ります。

 白井市長は、当時の大方の予想を覆して、現職の宮田市長を破って市長に就任され、はや2年を迎えようとしておられます。全国最年少女性市長としてマスコミ等で大きな注目を集める中で市政運営を行ってこられました。しかし、その反面、自ら策定された二度の当初予算が二度とも修正議決されるなど、対議会との関係においては、厳しさを味わったことと思います。また、その一方では、車座集会、オープントークなどを通じて、現実には限られた方々になっているものの、市民との対話に努めてこられました。また、市民への情報提供を積極的に進められ、パブリックコメントを制度化されるなど、一定の努力もしてこられました。こうした就任後の取組の積み重ねによって得られた白井市政の評価を端的にお尋ねしたいのであります。

 昨年は、1年間の取組結果、その採点を50点であるとマスコミのインタビューに答えられたと記憶しておりますが、任期4年間の折り返し点にある今、その評価は昨年と変わりないのかどうか、具体的に自分の思いをお答えいただきたいと思います。このことは、当然マスコミも議会も市民も関心のあるところですので、冒頭言いましたように、自らの思いを率直にお答えいただきたいと思います。

 次に、行財政改革と関連して、今後の職員構成や定数の在り方についてお聞きして参ります。

 私だけでなく、我が新政会は、現在の職員構成のいびつさを憂い、前市長の時代から、この是正を図るため、将来の行政需要、人口の推移をにらんだ定数計画をつくり、そして、それに基づいた採用を行っていくべきであると指摘をして参りました。現在当局が進められている定数削減は、大まかに申し上げますと、毎年200人程度生まれる団塊の世代の退職者を不補充措置として2年間採用を停止するといった、財源対策に視点を置いた、いわゆる場当たり的な措置を講じたにすぎません。また、来年度の新規採用は、事務職16人、技術職4人のみと聞きましたが、現状からしていかにも少ないし、何を考えていらっしゃるのか分かりません。あまり展望のある措置とは言えないように思います。また一方で、激変緩和的な意味があるのか、その代替措置として、多くのアルバイトや嘱託職員を採用しており、正規職員と嘱託職員との賃金差は生まれるものの、ほんとうの定数減にはなっていないと厳しく指摘をしなければなりません。

 先日、あらためて職員数を調査しましたが、4月1日現在で、水道も交通も下水道もすべて含んで正規の総職員は4,149人であり、そのうち50歳以上の職員は1,923人、また40歳以上の職員は2,874人ということであります。これを率に直しますと、50歳以上は46.3パーセント、半数近くの人数に上ります。40歳以上を見てみますと、実に69.3パーセントということになってしまいます。臨時的任用の色彩の濃い再任用職員は107人、嘱託職員は717人、そのうちOB職の人は190人だそうです。アルバイトは536人にも及んでおります。行政は連綿と続くもので、いくら行革を断行しなければならない厳しい時期にあっても、絶えず将来を見越した職員構成が望ましいことは言うまでもありません。その意味で、今後の市政運営は大丈夫かと、憂慮の念を抱かざるをえないのであります。

 市長は、こうした職員構成の実態をどう認識し、今後どのように改善していこうと考えておられるのか、率直な思いをお聞きいたします。

 次に、具体的な事例を挙げ、安定的な人的サービスを確保していく観点から、私の考えを申し上げながら質問をして参ります。

 さきほども申し上げましたように、再任用職員、嘱託職員、アルバイト職員を合わせますと1,360人となり、正規職員と対比で見ますと、約3分の1ということで、どう考えてもいびつな構成と、あらためて指摘をせざるをえません。一方、勤務時間は、アルバイト職員は正規職員と同じでありますが、嘱託職員と再任用職員は週30時間と40時間となっており、職場の秩序や連帯感、また安定した責任ある仕事の確保からも問題があるのではないかと危ぐいたします。当局のように定数削減というにしきの御旗を掲げつつ、その代替措置的な嘱託職員やアルバイト職員を採用していては、近視眼的なものにとどまり、ほんとうの行革でもなんでもありません。再任用職員、嘱託職員、アルバイト職員をまずはもっと減らすべきであります。一歩譲って嘱託職員やアルバイト職員をすべて減少できないものなら、正規職員なら当然勤務時間数も常に一定しておりますので、嘱託職員やアルバイト採用に要する経費をもって、同じ人数とは申しませんが、必要最小限の正規職員を採用し、振り替えるべきだと思います。当局は、給与の差があり、財源上の効果ではないと反論するかもしれませんが、責任ある安定した行政運営を確保していくためには、むしろ私の申し上げたほうが将来的にもよいと考えられるのですが、いかがでしょうか。

 あと1点お聞きをいたします。

 白井市長は、選挙公約もあって、いわゆる天下り廃止を訴えておられます。私自身は、OB職員の経験と能力の活用と捕えており、能力、やる気があって仕事上の効果を上げる人はどんどん活用してはどうかと、違った意見を持っております。また、現実には、外郭団体への天下りは別として、制度上、年金との関係もあり、OB職員を任用せざるをえない面もあり、現在298人の再任用職員を活用しております。しかし、私の目から見れば、再任用職員のすべてと言ってよいほど、自分自身に与えられた仕事を勤務時間内にこなしているようにしか映らないのであります。率直に申し上げて、職場での覇気や活力が感じられないのであります。また、そういった声をよく耳にいたします。それはほとんどが役職が与えられず、責任の度合いが不明確になっているからだと思っております。これも安定した市民サービスの確保の点から申し上げますと、再任用職員に課長級などの役職を持たせるなどして、いっそう責任ある業務体制を確保しておくなどの活用策を考えるべきだと痛切に感じております。そうしたほうが再任用職員のやる気にもつながり、市政運営にとってもプラスになると思うのですが、いかがでしょうか。

 次に、下水汚泥の広域処理施設の増設に伴う地元対策費についてお聞きいたします。

 私は、財政再建下においても、地域の特性を生かしたまちづくりは、他の施策にも増して重要であると考えております。しかし、現在進められているまちづくりは、投資的事業費が極度に圧縮されていることもあり、市民が自らの地域がよくなったと実感できるような施策が少ない、いや、ほとんどないと言っても過言ではありません。財政運営の基本である入るを量って出ずるを制すということで、まずは収支バランスを取ることを第一にして改革改善を進めておられますが、現状は、出ずるが制されるばかりというのが市民の実感ではないかと思っております。事実、私は、こうした厳しい時こそ無駄な経費を落とす一方で、将来の発展につながるものは財源を駆使して行うべきではないかという市民の声をよく耳にし、要望を受けることもたびたびあります。市長御自身も毎日のようにそうした声を耳にしておられるのではないでしょうか。もちろん収支の均衡もたいせつであります。逆に、活用できる財源をうまく生かしてはいないのではないか、眠っている財源があるのではないかという観点から質問を行いたいと思います。

 さて、武庫川の川じりに兵庫県が管理する流域下水処理場があります。皆さん御承知のとおりだと思いますが、この施設には下水汚泥焼却施設等が併設されており、本市は広域的な見地から、流域下水道の汚泥処理を受け入れて参り、そして、震災後の平成8年に焼却炉の増設が行われました。この炉の増設理由は、本来西宮市、芦屋市が自らの責任で行うべき下水汚泥の処理を、両市の老朽化した焼却施設の現地建替えを進める代わりに、当時の日本下水道事業団や兵庫県の働きかけで本市に立地させられたものであったと認識しております。この増設に際しては、工業専用用地ではありましても、悪臭が発生する迷惑施設の規模を拡大するというものであるとともに、本市以外の下水汚泥の処理を行うものであることから、西宮市、芦屋市の両市が本市に対しまして地元対策費を負担することになったものであります。その額は、最終的に西宮市の負担が9億円、芦屋市の負担が3億円、武庫川下流下水道の負担が8億円の合計20億円になるものと記憶しております。こうしたことが合意決定されてから相当の年月が経過しております。しかしながら、この対策費が具体的に何かに使われたのか、使われていないのか、また、何に使おうとしているのかも分からない状況であります。

 そこで、この地元対策費の総額や使途についてはどのような内容になっているのか、対象地域の制限があるのかを含め、御答弁いただきたいと思います。

 また、この地元対策費は、既に本市に払い込まれているのか、払い込まれているのであれば、幾らほどの額になり、その管理はどういった形でなされているのか、お答えいただきたいと思います。

 また、市長は、この地元対策費を自らの責任においてどういった活用を考えておられるのか、お聞きしたいと思います。

 以上で第1問を終わります。(拍手)



○議長(新本三男君) 答弁を求めます。

 白井市長。

   (白井 文さん 登壇)



◎市長(白井文さん) それでは、中川議員の御質問にお答えいたします。

 任期4年の折り返し点の自己評価についてのお尋ねでございます。

 私は、この2年間、市民の目線に立ち、ともにまちづくりを進めることを基本姿勢として参りました。各種事業を進めるに当たりましては、市民参画の取組を強化し、公開と参画の具体化を進めているところでございます。行財政構造の改善を目指した経営再建プログラムの取組は、内部管理を中心とした構造改善にも努力をしてきたところでございますが、今後とも三位一体改革の先行きも不透明な中で、更に継続した取組が必要であると考えております。

 また、昨年度、道半ばと申しました住民自治の基盤づくりにつきましては、地域振興の機能強化や地域コミュニティ活動への支援を図ることなども考えており、これからも課題の解決に向け、精いっぱい努力して参りたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(新本三男君) 玉井総務局長。



◎総務局長(玉井啓一君) 職員構成に関しての一連の御質問にお答え申し上げます。

 現状の職員構成の実態をどう認識し、今後どのように改善していくのかというお尋ねでございます。

 現在のいびつな職員構成に伴う円滑な世代交代の停滞や昇任の頭打ちなどの問題点につきましては、十分認識しておるところでございます。併せて、今後は団塊の世代職員の大量退職に伴い、更に人材不足や組織の弱体化等も考えられることから、将来の組織体制の維持強化に向け、役職定年制や年度途中退職、短期間での能力開発等、職員の新陳代謝と意識改革に向けた取組を行って参りたいと考えております。

 次に、再任用職員、嘱託職員、アルバイト職員を減じ、その経費をもって正規職員を採用するべきではないのかというお尋ねでございます。

 職員の採用につきましては、職員の退職動向等を踏まえる中で、年齢構成の是正や将来にわたり行政運営を支える人材の確保等を図る必要がございます。これまで、人件費抑制の観点から、採用抑制を基調として参りましたが、経営再建を進める中においても安定的な行政運営を確保するため、一定の新規採用を行っていきたいと考えており、更には、補完的に嘱託職員や臨時職員等多様な人材の活用を図って参りたいと考えております。

 次に、再任用職員に役職を持たせるなどの活用策は再任用職員のやる気につながり、市政運営にもプラスになると思うがどうかとのお尋ねでございます。

 本市職員の年齢構成は、50歳以上の職員が全体の半数以上を占めるといういびつな状況で、課長級以上の役職員は、今後5年間で約55パーセントの職員が退職する状況になっております。その中で、民間委託や事業の見直しによる定数削減、また組織の縮小などの組織再編に併せて、管理職数も縮減を図らなければならないと考えております。一方で、安定した行政運営を確保するため、次世代を担う職員を積極的に登用していく必要があり、これを優先しなければならないことから、再任用職員に役職を担っていただく余地は、現時点では限られていると考えております。なお、再任用するに当たり、長年培った知識、経験を最大限に発揮する、やる気のある職員を引き続き任用して参りたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(新本三男君) 松井技監。



◎技監(松井重紀君) 下水汚泥処理事業に係ります地元対策費の総額や使途、対象地域はどうなっているのか、また、この地元対策費は本市に払い込まれているのか、管理はどのようにしているのか、その活用の考えはどうというお尋ねにお答えをいたします。

 周辺整備事業は、基本的には国道43号以南、蓬川以西の地域の施設整備で、市が単独で行う事業が対象となっており、最終的には20億円の事業費になるものでございます。このうち、平成13年度と14年度に日本下水道事業団が本市の周辺整備事業の負担金として約6億2,000万円を徴収し、これまでに元浜南会館の建設や丸島町の街路灯整備など、約2億6,000万円の事業費を実施いたしております。残りの約3億6,000万円につきましては、日本下水道事業団が保管をいたしておりましたが、国の特殊法人改革に伴い、平成15年3月にこの事業が日本下水道事業団から兵庫県に移管されることになったため、地元である本市が引き継ぎ、現在、下水道事業会計の預かり金として管理をいたしております。

 今後の周辺整備事業につきましては、兵庫県が本市や関係市と協議し、事業計画を策定のうえ実施していくことになっておりますが、本市といたしましても、整備事業を立案し、県や関係市と調整を進め、地元のまちづくりの貴重な財源として活用して参りたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(新本三男君) 中川日出和君。

   (中川日出和君 登壇)



◆44番(中川日出和君) それでは、第2問に入るわけでございますが、市長から答弁をいただきました。公開と参画、いろいろのことをやってきた、こういうことで市長なりの思いを聞きました。しかしながら、自分なりの評価をはっきりといっぺん聞かせてほしいと思ったんですが、評価がないようでございます。議会からの評価は相当厳しいものであるということだけ受け止めておいてください。50点もないように思います。議会側の評価です。自分の評価は100点であると思いますが、そこら辺、いっぺん考えてほしいと思います。(「新政会の評価や」と呼ぶ者あり)

 新政会の評価と違う。皆分かってるくせに。

 それから次に、職員構成の実態をどう認識しているかということですけれども、私は、現在の幹部職員にも責任があると思いますよ。宮田市長も含めて。もう既に新政会は、宮田市長に当初から現在の職員構成を考えるべきだということをやかましく言って、新任採用を行い、そして今後の尼崎市の行政改革、行政需要に応じていくべきだと言いました。にもかかわらず、2年間まだ採用を少なくして、採らないで、ようやく採ったと思ったら16人と4名だと。これで何ができますか。半数以上が、69パーセントまで40歳以上であって、50歳以上、もう近々辞める人がおおかた50パーセントおるんでしょう。それで尼崎をどうしようとするのか。(「採用しなかったら、尼崎は人間がおらんようになる」と呼ぶ者あり)

 そういうこと。私はほんとうに、新政会として心配でかなわん。実際尼崎のことをもっと考えてほしいと思います。

 ということは、私はいつもこういう席で大きな声で言いませんけれども、他市に住んでいる職員が相当おるでしょう。半数以上おるでしょう。尼崎のことなんか考えておらん、はっきり言うて。私はそう思っておるわけです。少なくとも尼崎のことを考えるなら、尼崎市に住んで、尼崎に税金を落として、そして近所のおつき合いもしてもらわんことには、本来的に尼崎を考えていると言えないと。よそにお住みの方がおおぜいいらっしゃるけれども、悪いと思っております。そこら辺、今後とも十分考えてほしい。今も局長から、安定した行政運営を確保していくと。何ができますの、こんなもの。絵そらごとだけ言うてもらっては困る。私はそのように思います。

 再任用職員についても、現在このくらいおおぜい、1,380人ですか、おって、そして限られた役職者しか任命できない。何を考えとんねや。来年の採用を、なんぼ厳しい時代でも50人も60人も採って、そしてアルバイトを辞めてもらえばよろしい。アルバイトは11か月で終わって、一月休んで、あんたらは便利やから、自分らの仕事になまくら起こすのに入れてるのやないか。そう言わざるをえませんよ。これはえらい厳しいですが、僕はそう思っております。えらい申し訳ないけれども、そのように思います。

 それから、地元対策費でありますけれども、43号線以南、蓬川以西。悪臭はシャットできるんですか。43号線以南の事業と蓬川以西で悪臭の対策費ですよ、20億円。悪臭をシャットできるのだったら、私は納得する。できないのに、そして今まで6億数千万円もらって2億6,000万円使って、あとは兵庫県が移管したから、現在尼崎が預かっていると。貴重な財源、17億円もあるんでしょう。使いなさいよ。あんたらがよう使わんのだったら、俺でも使うたるわ。ということは、あんたらは限定を外したらいいんです。僕は今でも井戸さんに会いに行って、なんぼでも外させますよ、こんなもの。あんたらがよう外ささんのやったら、私が行ってくるわ。はっきり井戸知事に言うて、においがシャットできるんだったらそれでよろしいよ。シャットできない現実を考えてもらわないとしょうがない。僕はこのように思います。

 それでは、第2問目に入ります。

 まず、2問目の最初に、どうしても気になる今後の職員定数について、在り方をただします。

 現在、さきほども申しましたけれども、とりわけ50歳以上の職員が半数近いという職員構成は極めていびつであること、また、これらに関連してさまざまな問題を招いていることは、私も当局も同じ考えであると思います。これを克服していく一助として、50歳代の職員の大量退職を見据えて円滑な世代交代を促進するため、新たな退職管理制度を企画され、現在組合と交渉しておられることは聞き及んでおります。私が第1問で申し上げた退職が役職を付与しての活用といった点では、不満は残りますが、それはそれで一歩進んだ取組と受け止めることができます。しかしながら、当局発行の論点で職員組合が反発しているように、適正な管理職数はといった根本論議が欠落していることも否めない点であります。要は、こうした制度を導入するに当たっても、今のように単に再建期間中900人定数削減しますといったことだけでなく、そのベースとなる定数計画を最初に組み立てる必要があるということであります。我が新政会のあらためての指摘であります。

 要は、年度ごとに年齢別職員数、職種別職員数、それに伴う削減数、当然そこには第1問目の冒頭で指摘したように、全体の行政需要、人口動向などの将来予測を加味してのものでありますが、具体的に向こう5年間程度を目安に考えていく必要があると思います。この考えはおありでしょうか。お答えください。

 また、こうした定数問題と密接に関連する組織、機構についてお聞きいたします。

 今年度、組織縮小、スリム化といったことで懸案であり、議会から強い反発のあった支所の統廃合問題を集中して処理する組織として特命担当局長を設けられましたが、その一方で、スリム化の観点から市長公室を廃止するとともに、土木局と都市局を統合し、都市整備局と改組されました。私は、白井市長らしい思い切った取組だと思っております。ここでは、その評価はあえて申しませんが、改革を旗印に取り組まれる白井市長のことですから、新年度においても、今年同様の見直しを行われることだと思います。現在、平成17年度の組織についての検討状況があると思いますが、どういった理念で、どのように取組を進めようとしているのか、構想段階の思いでもけっこうですのでお聞かせいただきたいと思います。

 次に、下水汚泥の焼却施設の増設に伴う地元対策費の金額、使い道の制限についてでありますが、その具体的な使い道はまだ決まっていないように感じます。17億円もあるんです。ところで、現在、県、市、そして地元の企業や住民などが参加する中で、21世紀の森づくりが下水汚泥焼却施設のある大庄地区で進んでおります。この取組は、百年の大計に立った極めて息の長い、じっくり時間をかけて進めていく事業であります。先月も行動計画が発表され、一般的には着実に基盤は整いつつあるように思われます。この21世紀の森中央緑地には、平成18年には、現在県において建設が進められているプールを活用して国体の水泳競技が開催され、また、その会場ともなる健康増進施設の運営が開始されること、市外から訪れる人も格段に多くなって参ります。

 申し上げるまでもなく、その最寄り駅となるのが阪神武庫川駅であります。しかし、その武庫川駅周辺には大きな課題を抱えております。それは、皆さんもすぐ思いつかれるように、駐輪場対策であります。御承知のように、他にあまり例のない橋上駅という特性から、駅前は堤防上の道路のみであります。また、民家が堤防のすぐ近くまで密集しているため、駅前には広場などの確保ができない状況にあります。このような立地の駅は、市内に鉄道駅が13ある中で阪神武庫川駅だけであります。そのうえに、堤防の上は自転車置き場となり、景観上も交通安全対策上も極めて大きな課題を抱えております。せっかく駅を降りた人が武庫川のゆったりした自然、流れる景色を見て気持ちよく感じるはずなのに、自転車がずらりと並ぶ景色はほんとうに興ざめとしか言いようがありません。また、現在の自転車置き場は、堤防の上に整列させられているだけで、上屋もなく、見た目に放置自転車と区別がつきにくい乱雑な状況を呈しております。河川法の制約があるため、本格的な駅前広場をつくることは難しいかもしれませんが、取組いかんによっては自転車置き場を美しくすることぐらいはなんとかなるのではないでしょうか。

 きれいな駅前をつくり、地域イメージを一新するために、例えば他に用地買収を行ってでも屋根のある本格的な自転車置き場を整備することが急務と考えます。このような自転車置き場の整備に、地元対策費、さきほど申しました17億円を充てることが効果的である、地元対策の受け入れ趣旨にも沿うものと考えるのであります。また、庁内挙げて取り組もうとしている国体を目前にした、目に入る美しいまちづくりにつながるのではないかと思います。

 私が申し上げたことに対して、当局の見解はいかがでしょうか。また、もし具体的なアイデアを持っているのであれば、併せて御答弁願いたいと思います。

 次に、もう1点、この際要望しておきます。

 結論から申しますと、競艇場内、具体的には正面入り口を入り、スタンドのいちばん東側の2号館を取り壊し、新たな多目的施設を設けることにより、親しみやすい競艇場づくりを目指してはどうかということであります。開催日であっても入場料を払わずに利用でき、また、逆に、非開催日であっても、各種の集会やイベントには活用できる施設をイメージしております。長期にわたる売上げの低迷を余儀なくされ、まちづくりの財源としての一般会計への繰出しがピーク時の5分の1以下にまで落ち込んだ現在、これまで競艇場になじみの薄い人がイベント等で多目的施設を利用することによって、新たなファンの獲得につながり、売上げ向上にも寄与するのではないかと思っております。下水の地元対策費を有効活用し、周辺対策だけでなく、売上げ向上を視野に入れた中で、こういった施設の建設を進めることはたいへん有意義なことだと考えております。また、新しい施設の建設については決断の必要があると思いますので、最悪の場合は2号館だけでも取り壊し、全面をきれいにして、そして気持ちのよい競艇場をつくる必要があると考えますので、早急に対応されることを要望しておきます。

 次に、現在の行財政改革調査特別委員会と関連する問題ですが、支所、出張所、保健センターの廃止問題と関連して、一方に偏る行政サービスを行う仮称市民サービスセンターに行く手だてとして、中野議員の名前を拝借しますが、中野議員が14年9月と16年6月の一般質問で取り上げられたことがあり、答弁もありました。料金均一100円の地域密着型コミュニティバスの件であります。今こそ大阪市や各市で成功している巡回バスを走らせたらいかがでしょうか。6月の中野議員に対する答弁では、コミュニティバスの運行は、より地域に密着した、きめ細かなサービスを提供できるものと認識はしている。しかし、現在交通局では、収支の均衡や現行のサービス水準の維持を目標とした第2次経営計画の推進に努めているところであり、独自で新たな事業に取り組むには困難な状況である。今後については、都市構造の変化や市民、利用者のニーズに沿った路線体系を構築していき、引き続き市長部局と協議していきたいと考えております。市長部局と協議をするということを答弁されております。行政サービスの変革の時だからこそ、よく考え、また、補助金の見直しをするときには、老人無料パスを廃止してはいかがですか。お年寄りの方は気の毒ですけれども、16年度の予算で15億4,000万円も計上されております。これがいわゆるバス事業の手助けとして15億円要っています。しかしながら、その代わりに、こういう今後の行革をにらんだ手だてということで私は考えてほしいと思っています。だから、非常に多くの市民に負担をかけますけれども、市長がお得意のパブリックコメントを行い、二、三年でもかけて今後の問題として考えられたらと思います。

 意のある御答弁をお願いして、第2問を終わります。(拍手)



○議長(新本三男君) 答弁を求めます。

 玉井総務局長。



◎総務局長(玉井啓一君) 向こう5年間程度を目安に定数計画を考えていく必要があると思うがどうかというお尋ねでございます。

 900人の定数削減目標につきましては、人件費の抑制を図るため、類似都市の状況や計画期間である5年間の退職者数を考慮して設定したものでございます。現在、具体的な定数削減につきましては、議員御指摘のとおり、年度ごとの年齢別、職種別の職員数や経営再建プログラムの進ちょく状況を踏まえて進めており、今後も安定した行政運営を確保するため、執行体制の見直しに努めて参りたいと考えております。

 次に、平成17年度の組織について、どのような理念で、どのような取組を検討しているのかというお尋ねでございます。

 平成17年度に向けた組織改正につきましては、経営再建プログラムに沿って、今年度に引き続き簡素で効率的な執行体制を整備するとともに、喫緊の政策課題に対応した整備も必要であると考えており、現在、課題整理と検討を行っているところでございます。

 以上でございます。



○議長(新本三男君) 岩田都市整備局長。



◎都市整備局長(岩田強君) 武庫川駅堤防上の自転車駐車場を、地元対策費を活用し、本格的な自転車駐車場として整備してはどうかといった御質問でございます。

 阪神武庫川駅は、駅舎が橋上にあり、駅前広場が確保できないことから、現在、堤防上の道路を活用して自転車駐車場を設置しておりますが、駅周辺では放置自転車が増加してきておりまして、現状は自転車が車道にはみ出して乱雑に置かれ、歩行者の通行が危険な状況になっております。こうした状況を抜本的に解消するには、周辺で用地を確保し、新たに整備をすることも一つの方法ではございますが、適地がないことから、まずは現在の自転車駐車場の再整備に向けて検討することが現実的でございます。

 しかし、この方法につきましても、河川法上の制約があり、河川管理者との協議が必要でございます。こうしたことから、現在は引き続き放置自転車の強制撤去等を行う一方で、河川管理者をはじめ社会福祉協議会、駅前通り商店街等の地元関係団体と協議を行い、先般10月から11月にかけて実施をいたしました自転車駐車場利用実態調査に基づきまして、実現可能な対策を検討しているところでございます。

 なお、再整備に当たっての財源といたしまして、下水汚泥処理に伴う周辺整備事業費を活用してはどうかといった御提案をいただいておりますが、対象エリアの設定など、これまでの経緯もございますので、兵庫県や関係市と十分協議する必要があると考えております。

 以上でございます。



○議長(新本三男君) 喜田自動車運送事業管理者。



◎自動車運送事業管理者(喜田完二君) 料金均一100円の地域密着型コミュニティバスを運行してはどうかとの御質問にお答えいたします。

 市営バスの運行につきましては、都市構造の変化や公共施設の再配置等に伴います市民、利用者のニーズを踏まえた路線体系を構築していく必要があると考えております。

 御質問のコミュニティバスにつきましては、公共交通機関を利用できない地域の解消、あるいは高齢者等の外出促進など、より地域に密着した、きめ細かなサービス提供をできるものと認識いたしております。しかしながら、一方では採算面や運行方法等の課題もございます。したがいまして、非常に厳しい経営環境にある現状におきましては、均一料金100円のコミュニティバスといったような新たな事業を独自で展開するのは困難な状況であると考えております。

 以上でございます。



○議長(新本三男君) 守部健康福祉局長。



◎健康福祉局長(守部精寿君) 今後の問題として、老人無料パスの廃止を検討してはどうかといった御質問でございます。

 老人市バス特別乗車証交付事業につきましては、昭和44年度に制度を創設し、現在に至っております。高齢者の方の社会参加の促進として、広く定着しているものであると思っております。一方、高齢化の進展に伴い、本事業が財政面で大きな負担となることや、高齢者を取り巻く社会環境が大きく変革を遂げていることなどから、平成14年度から年次的に新規交付対象年齢を引き上げ、平成21年度で70歳からの方を対象にする見直しを行っているところでございます。

 しかしながら、議員御指摘のとおり、平成16年度では約15億円の予算措置でもあることから、他都市の状況も参考にする中で、引き続き本事業の在り方につきましては検討を要する課題であると、このように考えております。

 以上でございます。



○議長(新本三男君) 中川日出和君。

   (中川日出和君 登壇)



◆44番(中川日出和君) 3問目に入る前に、今の御答弁については、職員の構成、今後の問題、今後考えていくと。何を考えまんねん。下手な考え休むに似たりということわざがありますよ。もうちょっと真剣に考えてほしい。そうじゃないと、尼崎は沈没するよ。僕はいつも赤字再建団体になったらどうだと言います。あんたらは沈没だから嫌やと言うんです。そうでしょう。沈没が嫌なら、手だてを早く講じなさい。僕は、先に沈没してから立ち直るほうが早いと言うてるわけです。だから赤字再建団体になりなさいと言うてるんです。うちの新政会を挙げて言うてる。ほかの人は皆不賛成らしいけれども、そのほうが早く再建できる、尼崎の再建が早いということで言っているわけです。ところが、かっこう悪い、そんなもの県下のどこにもない、だから、絶対になにがなんでも再建団体にはならないように努力しますと。そして土地の切り売りをしとんのやないか。無理言うてあれも分けてもらい、これも分けてもらったやつを、今までの経過のあるやつを切り売りして、難を逃れようとしているわけです。これは、私は絶対に賛成のできない手法。さきほども申しましたけれども、もう少し真剣に、新規採用も入れて。尼崎の将来は、現在が46万人だから、30万人ぐらいになるのかなと思ったけれども、しかし、このままだったら、どうも40万人は切らないのかなと思ったりもします。そうすると、もう少し真剣に早いこと立ち直る方法を考えてくれんことには、私はもうええ年やから、じきにお迎えも来るかもわかりませんが、やっぱり若い人もおるんだから、一生懸命に今後の尼崎職員構成、市政進展のための組織を十二分に考えてほしい、このように思います。

 それから、駐輪場の件でありますけれども、今、岩田局長のほうから答弁いただきました。今、関係者の方で、地元の方が相談をされているようで、けっこうなことだと思います。しかしながら、なんと申しましても先立つものがないとできませんので、先立つものが何かといいますと、今言うたように、43号線以南、蓬川以西というエリアの問題がある。そのエリアについては、今後県とよく相談してとおっしゃっておりますのはけっこうですが、どうか遠慮せんと我々新政会の議員も使ってください。井戸知事とは皆が心安く物の言える者ばかりですから、あんたたちよりも遠慮せんと物申しますから、どうかひとつ使ってもらって、そして一日も早く武庫川の自転車対策をきっちりと、少なくとも国体が始まります18年までには決めてほしい、完成をしてほしい、このように思います。

 それから、今のコミュニティバスでございますが、管理者が非常に難しいということをおっしゃいました。なぜ今こういうことを言ったかというと、僕は今、行財政改革調査特別委員会の委員でありまして、この間から何回も会合を開いております。ところが、なにか知りませんが、JRの基点、阪神の基点、それから阪急の基点、3か所をとっておっしゃっております。結節点だから、便利だから、そこへ3か所へ持っていくんだと、仮称市民サービスセンターはそこしか持っていかないんだと。そうすると、私は、大庄地区なんかはバス路線も何もないじゃないか、お年寄りはどうするんですか、放っておくんですかと言っておるんです。だから、こういう100円バスでもつくって、そして結節点へつなぐようにして、お年寄りの便利なようにしたらどうですかと言っているんです。あんた方はお題目を言うて、駅周辺、駅周辺と言っているけれども、JR尼崎から小田支所までなんぼありますか。あれも歩いたらだいぶかかりますよ。また、今度開明小学校跡に中央支所、サービスセンターを持っていくということですね。あれも阪神からだいぶありますよ。歩いたら、お年寄りだったら10分もかかるのと違いますか。だから、そういうので100円バスで結節点まで運んであげなさいということ。だから、今の老人パスは、健康福祉局長が答えてくれたけれども、本来的にはそれはなくしたくないけれども、そのお金をもってバス路線をいっぺん考えてみなさい。大型バスだけ走らせて、今大庄なんかは、私ははっきり知らないけれども、とにかく立花から労災病院へ行くのはたくさんあります。労災病院は行く人が多いからね。道意線なんか通るのは1時間に1本じゃないですか。あと、エーリックからもう1本ありますと言うけれども、あんなん勝手に決めとる。だれが行くのか知らんけれども、エーリックへの路線だけまた1本決めて、市民は知らないわけや、ほんとうの話が。勝手に決めとるわけや。やっぱり市民の利便を考えて、ひとつ今後の問題として十二分に考えてほしい。

 第3問に入りますが、これは要望といいますより、市長に対するいけずになるかもわかりませんが、ひとつ御辛抱していただきたい。これは新政会のみんなの願いであります。

 私は、市長の政治姿勢について、老婆心ながら一言申し上げます。

 市長の政治姿勢について、私はよく分かるつもりではあります。46万市民にとって何が幸せにつながるかということをもう少し自問自答して考えていただきたい。2年前の選挙当選後は、全国最年少美人市長としてマスコミにもよく取り上げられ、よきにつけあしきにつけ、尼崎市の名前を上げることにはなりました。2年後の現在はいかがでしょうか。市長の行動について近隣各市でよく耳にするわけですが、尼崎市民にとってはあまりありがたくない話ばかりであります。あまり詳しくは申しません。しかしながら、市長にはよくお分かりのことだと思います。

 もう1点、これはちょっと詳しく申し上げますけれども、最近耳にしたのですが、私は、皆さんも御存じいただいていますように、尼崎市の連合PTAの顧問であります。教育長の人事問題に絡みまして一つの話でありますけれども、9月議会に教育長の人事案件が発表になって、そして広く世間に分かるようにというときに、連Pの役員から市長に、市民の、親の思いを聞いてほしいということで会見を申し込まれたはずでございます。ところが、まだ議会の議決前だからということでお会いにならなかった。これは当然だと思います。しかし、その後、議会で否決になった後に、連Pからの申入れがありましたので、いっぺんお会いしましょうかということでお会いになった。そして、端的に申しますと、連Pは今4万人の会員がおります。その親の願い、子どもの願い、会員の願いを無視して、僕が聞くのには、市長はあなた方に説明する必要はないというふうにおっしゃった。ニュアンス的にですよ。そうはっきりとおっしゃったかどうかは知りません。しかし、そういうことをおっしゃったということを聞きました。私も連合育友会、子どもの教育にずっとここ三十数年取り組んで参りました。育友会13年、連Pも5年間やりましたし、いろいろ取り組んで参りましたが、非常に腹立たしく思いました。尼崎の教育をどう考えているのかとの思いをいたしました。そして、現在の会長に、どないなっとんのやと電話を入れました。

 ちょっと本文を読みます。割合に優しく書いています。

これは本人からだから、きつくよう書かないんでしょうけれども。3名で世間話から教育現場の実態について話をいたしました。たまたま教育長の話と統廃合の問題が出まして、本旨は教育長の問題で言っているんですよ。ところが、尼崎の教育長に関しては、しがらみのない新しい血を注ぎ込み、教育の場を一新しようとしての考えがあったそうで、議会から却下されたことは残念がっていらっしゃいました。こういう文面です。統廃合については、地域のそれぞれの歴史や思いがあり、難しい問題であるが、時世を考えれば速やかに進めていくとの回答であります。他にももろもろの話もいたしましたが、残念ながら、何一つ斬新的な話は聞けませんでした。また、最後に市長が言った言葉がいまだに耳から離れず気がかりです、ということです。市長は、自身の考えが100パーセントの心算でいらっしゃるようです。市長自身が100パーセント。おまえらの言うこと聞く耳持たん、私のほうが正しいんだ。いつも議会からも指摘をしておりますけれども、やはりこのときもそのように語られた。この厳しい尼崎を任せるのにほんとうにふさわしい人かと心配でなりませんと言うてます。子どもたちの将来は、我々大人が役立つものを残す義務があり、それには市議会議員の先生方、皆さん方が尼崎の現状をよく認識し、一日も早く活力のある尼崎市に戻していただきますようお願いをいたします、という文面が参っております。

 これはえらい優しい言葉ですが、自身の考えが100パーセントというのは、さきほど申しました、あんた方には口を挟む余地ない、説明する余地ないというような心情につながったんだと思いますけれども、今後、やはり尼崎の46万市民の代表ですから、よく心して取り組んでいただきたいことを要望して、私のすべての質問を終わります。(拍手)



○議長(新本三男君) 中川日出和君の質問は終わりました。

 この際、休憩いたします。

             (午後0時8分 休憩)

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             (午後1時11分 再開)



○副議長(北村保子さん) 休憩前に引き続き会議を開きます。

 質問を続行いたします。

 発言を許します。

 宮城亜輻さん。

   (宮城亜輻さん 登壇)



◆20番(宮城亜輻さん) こんにちは。市民グリーンクラブの宮城亜輻です。

 お昼からの最初の質問ですけれども、少しお疲れかと思いますが、先輩、同僚議員におかれましては、最後までの御静聴、よろしくお願いいたします。

 また、当局におかれましては、意のあるところを酌み取り、的確な、そして分かりやすい御答弁をお願いいたします。

 私は、今日はまず第1問目に、生活保護世帯就労促進事業について質問させていただきます。

 平成16年8月1日現在の本市における生活保護世帯数は8,339世帯で、ちなみに同日現在の西宮市は3,292世帯、伊丹市は1,054世帯、川西市は691世帯、三田市は241世帯、芦屋市は255世帯、宝塚市は916世帯です。このことからも、本市の生活保護世帯数の数が突出していることがお分かりになるかと思います。平成16年4月現在、30万人以上の自治体83か所の中で、保護率25.7パーミルは7位でございます。本市の財政状況を考えましても、大変な状況にあると言えます。本市の平成6年度生活保護世帯数は平均4,668世帯、平成11年度平均は5,485世帯、6年度から16年度の伸び率は178.2パーセントで、阪神間7市の平均伸び率は198.3パーセントであり、伸び率だけを見れば、本市だけが異常に増えたとは言えないかもしれません。長い不況の中、リストラなどで職を奪われ、新しい職探しも非常に困難で、疲弊し、体を壊すなど、いろいろな理由が考えられます。弱者に厳しい世の中のありようが如実に出ているのではないでしょうか。

 阪神工業地帯の一翼を担っていた本市自身も、最盛期には56万人の人口であったのが、相次ぐ企業の倒産や撤退などにより人口減少が進み、現在46万人となっております。市税収入もこうした影響を受け、平成9年度決算額で905億円あった市税収入が、平成15年度決算では723億円と、182億円の減少となるなど、深刻な状況に陥っております。九州などでは、炭鉱の閉鎖で住民の半分が生活保護を受けていたという事例も聞いておりますし、北海道夕張では、炭鉱の閉鎖で大変な状況になりましたが、ブランドになった夕張メロンの栽培やスキー場を開いたり映画祭などを開催したりと、村おこしに積極的な自治体もあります。炭鉱閉鎖の例を挙げましたが、炭鉱で成り立っていた村が、その心臓とも言うべき事業の撤退はどれほどのものか、想像にかたくないと思います。

 本市の場合、一つの要因だけではないにしろ、いったいどうした理由で生活保護世帯が多いのか、分析されたことはあるのでしょうか。もしあれば、その分析結果から導き出したお答えをお聞かせください。

 本市の財政状況はたいへん厳しいものであることは、再三にわたり申し上げましたとおり理解しているつもりですが、当局の考え方を見ておりますと、今はとにかく財政再建のみに勢力を傾けているように見えてしかたありません。いろいろな事情を抱えた人々が生活保護を受けるまでの過程を考えたとき、その相談を一手に引き受けているケースワーカーの数を見れば、そう思わずにはいられません。生活保護受給者の方からお聞きしますのは、もっと相談に乗ってほしいとのことですが、ケースワーカー1人で約100世帯も受け持てば、その1世帯に対する相談時間が少ないのはしかたのないことです。人それぞれ違うように、相談の内容も多種多様で、ケースワーカーの職員はよくがんばっておられるといっても限りがあるわけです。

 ここで質問いたします。

 社会福祉法第16条の基準では、80世帯に対しケースワーカー1人と言われております。本市では、現在76人のケースワーカーしかいませんが、この人数で8,000世帯以上を受け持っています。これを平均しますと、ケースワーカー1人に約100世帯を超えますが、この数字は妥当だと思いますか。

 来年、福祉事務所が統合されます。現在の管理職員数が減員される計算のようです。大事なことは、内部管理、適正指導、人員配置の数を今までどおりにするためにケースワーカーを増やし、庶務関係にしましても、生活保護の経理事務、医療事務、統計事務など膨大な事務作業が考えられ、この人員につきましても、スケールメリットだけを考えて削減されるのは最も心配なことです。統合による人員削減によって、福祉サービス水準の低下につながることは許されないことです。福祉事務所の定数維持に努めなければならないと思いますが、当局のお考えをお聞かせください。

 もしケースワーカーの増員などを考えているとしましたら、いったい何人でしょうか。

 昨年国民健康保険の改悪があり、本年は国民年金の改悪がありました。社会福祉法につきましては平成18年に見直されるようですが、この大きな原因の一つには、団塊の世代のリタイアにより60歳以上の保護受給人員が増えるのを予測してのことではないでしょうか。この間、本市として考えるべきことはたくさんあると思いますが、進めていることがありましたらお聞かせください。

 私たちを取り巻く社会の状況は、まだまだ先行き不透明であり、このまま進めば、本市どころか国自身が赤字再建団体に陥るのは必死です。新しいセーフティネットの構築は急を要するわけです。しかし、尼崎市としての市民の安心と安全は、独自にも考えていかなければなりません。口を開けばお金を払わなければならないから、知らないふりをしている、それが私から見える尼崎市の風景です。生活保護だけでなく、市の施策は総じて縦割り式で、これがすべての施策を停滞させている原因だと考えます。

 国の動向も必要ですが、本市の施策決定や実行行為において横断的に進めていくことが大事だと考えますが、当局におかれましてはどう考えておられるのか、お聞かせください。

 本市の平成15年の年齢別被保護人員を調査してみました。20歳から29歳が300人、30歳から39歳が838人、40歳から49歳が832人、50歳から59歳が1,720人、60歳から69歳が2,643人、70歳以上が2,730人のことから、年齢だけで見れば、20歳から59歳までを稼働年齢というならば、3,690人に上ります。病気などで働けないなど、単純に見られないことはよく分かりますが、各自治体で自立援助のための就労支援が行われております。尼崎市福祉事務所生活保護世帯就労促進事業実施要綱というのがありますが、実にあっさりしたものです。目的につきましても、この事業は、生活保護世帯の稼働年齢層の者等の自立助長を推進するため、福祉事務所に必要な人員を配置し、稼働年齢者等の就労促進を図ることを目的とするといったものです。目標につきましても、就労促進相談員の1年間の就労件数の数値目標ですけれども、6件を下回ってはいけない、就労に結びつかなくても、あっ旋件数は12件あっ旋しただけで数値目標が達成されるというのは疑問を感じます。

 東京都港区では、その数値目標を、支援対象者240人に対して就労成功実績数を36件とし、これは通常業務委託量と就労成功実績数に対する委託量に区分されており、俗に言う成功報酬が設定されており、就労促進相談員の意気込みの違いを感じずにはおられません。鹿児島市は、鹿児島市被保護者勤労意欲助長事業として事業を実施しており、稼働能力がありながら稼働していない被保護者の勤労意欲を助長するとともに、その稼働能力の活用を促進させるため、一定の事業所において体ならし、職場適用のための訓練を行い、被保護者の自立を促進するとあり、就労するために職場訓練から始めるという事業施策を展開しております。福岡市は、自立を促進するために自立支援金を設定し、その中身は、技能習得支援金、運転免許取得支援金、就業支援金があり、技能習得支援金とは、各種学校へ入校するなど生計の維持に役立つ生業に就くため必要な技能を習得する場合、支給金額は技能習得に要する経費のうち生活保護法の技能習得費6万5,000円を超える額、ただし、1年につき8万円を限度とする。運転免許取得支援金とは、自動車運転免許を取得する場合、支給金額は免許取得に要する経費のうち、生活保護法の技能習得費を超える額、就業支援金とは、就職が確定し、就職のための直接必要とする洋服類、履物等の購入費用を要する場合、支給金額は、就職のため必要とする経費のうち生活保護法の就職支度費2万9,000円を超える額、ただし、就職一回当たり5万円を限度とするとあります。

 各自治体の取組姿勢を見ておりますと、本市におきます取組姿勢はあまりに低いように感じるのは私だけでしょうか。鹿児島市や福岡市の事例は、市負担が含まれているわけですが、これと就労促進事業と併せて事業を展開すれば、相乗効果を期待することができます。少なくとも福岡市の自立支援金制度は、ケースワーカーと被保護者との信頼関係がなければ成立できない事業だと思いますし、そのためにも、あらためて思いますには、本市におきますケースワーカーの数の少なさは、よい結果を望むことは不可能だと言えるのではないでしょうか。履歴書の書き方や面談に付き添う程度で、どれだけの自立支援ができるのか、疑問を感じざるをえません。

 最近の国の施策の少し変わったところといえば、各自治体ごとに要綱を作成させるなど、ただの押しつけにならないようにしており、それは、各自治体ごとにさまざまな課題を抱えており、画一的に施策を推し進めるには無理があります。だからこそ、各自治体における取組姿勢が大事であり、この課題に対する当局の姿勢に反映しているのではないでしょうか。

 その意味からも、この就労支援だけに限らず、次世代育成支援の素案を含め、私が感じましたのは、いったい本市はきちんと市民に目を向けているのかということです。一人ひとりの職員に話を聞きますと、さすがプロとうならせるものがあるのに、これが一つの形を成したとき、なんてぶかっこうなんだろうと、首をかしげたくなります。市長は市民が主役と言われておりますが、言葉だけでしょうか。生活保護就労促進事業は国の決めた施策で、国負担100パーセント事業です。それを各自治体で生かすことが市当局の責務ではないでしょうか。初めに国の負担内のみで事業施策展開ありきで、この事業の必要性などは後回しだから、要綱の中身に魅力を感じないのです。このようなやり方でうまくいくとは思いませんが、市長はどう思われるでしょうか。お答えください。

 今回、生活保護世帯就労促進事業についていろいろと質問させていただきましたが、従来尼崎市は、福祉施策で先進市と言われておりましたが、現在は後進市になってきており、働きたいという勤労意欲はあっても、資格がないなどの悩みを抱えております。具体的に有効な施策を探り、打ち出すことが必要だと考えます。

 これで私の1問目を終わります。(拍手)



○副議長(北村保子さん) 答弁を求めます。

 守部健康福祉局長。



◎健康福祉局長(守部精寿君) 生活保護についての御質問に順次お答えをいたします。

 まず、本市の場合、どのような理由で生活保護世帯が多いのかという御質問でございます。

 生活保護世帯の増加につきましては、全国的傾向にあり、高齢化の進展や長引く不況など、さまざまな要因があると思っております。御質問の本市の生活保護世帯が多い理由につきましては、特に近年の長期にわたる経済不況や、それに伴う雇用環境の悪化、更にはこうした社会経済状況の影響を受けやすい低所得者層が本市に多いこと及び高齢化の進展等が、生活保護受給者の増に結びついているものと考えております。そのため、急激な経済状況の回復が進まない中では、こうした状況が引き続いていくものと考えております。

 次に、本市はケースワーカー一人当たり100世帯を超えているが、この数字は妥当と思うのかとの御質問でございます。

 ケースワーカーの配置数は、社会福祉法で80世帯に1人という標準数が定められておりますことは十分認識をいたしておるところでございます。そのため、平成14年度に就労促進相談員を配置し、生活保護受給世帯の自立支援の促進を図ることや、また平成15年度から、福祉六法担当から生活保護専任の担当とするとともに面接相談員を配置するなどして、ケースワーカーの業務の軽減に努めてきたところでございます。今後とも生活保護の安定運用を図るためにも、改善しなければならない課題と捕えております。

 次に、福祉事務所の定数維持に努めなければならないと思うがどうか、また、ケースワーカーの増員などを考えているのかといった御質問でございます。

 福祉事務所の職員数につきましては、市民サービスの向上や福祉事務の適正な執行を行ううえで必要な人員を確保すべきものと、このように考えております。今回の福祉事務所の統合につきましては、経営再建プログラムの一環として取り組むものであり、効率的な事務執行体制への変更による人員面でのスケールメリットは一定図る必要があると考えております。しかしながら、一方では生活保護業務の適正な実施に向けての体制の構築という面も考慮に入れる必要があるため、そうしたことを踏まえた中で、人員につきましては現在調整中でありますが、可能な限り福祉事務所の運営体制の整備充実に努めて参る考えでございます。

 次に、生活保護法は国において見直しの検討をされている中で、本市としても考えるべきことはたくさんあると思うがどうかといった御質問でございます。

 生活保護制度の見直しにつきましては、平成12年5月の社会福祉事業法等の一部改正案に対する附帯決議を受けまして、厚生労働省は平成15年8月に生活保護制度の在り方に関する専門委員会を設置し、高齢社会の進展も視野に入れて、現在保護基準の見直しや自立支援方策などが審議されているところでございます。また、三位一体改革の中で、地方自治体の役割、責任の拡大に対応し、費用負担の割合の見直しが議論されており、平成18年度に向けて更に検討されることとなっております。

 生活保護業務が全国的な制度であり、現在さまざまな角度から検討されているといったようなことから、その動向を見守っているところでございます。

 最後に、生活保護者就労促進事業は、国の負担内のみでの事業施策展開となっており、このようなやり方でうまくいくのかといった御質問でございます。

 就労促進事業につきましては、各福祉事務所に就労促進相談員1名を配置しまして、ケースワーカーと連携しながら、被保護者の就労を支援するため、求人情報の提供や職業安定所への同行訪問などの業務に携わっております。相談員の人件費等事業経費は国の補助金で賄っておりますが、事業展開につきましては、事業実施要綱をベースにしながらも、独自のマニュアルづくりやきめ細かい指導を行うなどの取組をしております。その結果、被保護者の収入増や自立につながるなど、相当の成果を上げているものと評価をしているところでございます。今後とも就労促進を含めました自立支援の方策につきましては、国の検討会の結果も踏まえて、市としての在り方を検討して参りたい、このように考えております。

 以上でございます。



○副議長(北村保子さん) 村山企画財政局長。



◎企画財政局長(村山保夫君) 市の施策決定や実行行為は縦割りではなく、横断的に進めることが大事ではないかというお尋ねでございます。

 地方自治体が担う公共サービスの分野は多岐にわたることから、それらを効率的に処理するための各部局を設けております。今日、市民ニーズも複雑多様化し、地域課題への対応に当たっても、複数の組織が連携して取り組んでいかなければならない事例も多々生じており、新規施策の決定、実施に当たりましては、関係する組織との事業調整や連携に十分注意を払っているところでございます。特にこれから重視しなければならないコミュニティの振興あるいは地域福祉、地域の安全安心など、そうした地域に密着した課題への取組に対しましては、より横断的な観点から、組織間の連携を十分に図りながら対応すべきと考えております。

 以上でございます。



○副議長(北村保子さん) 宮城亜輻さん。

   (宮城亜輻さん 登壇)



◆20番(宮城亜輻さん) 1問目なんですけれども、お金がないのは分かります。再建プログラムでも、こういう福祉サービスに関して再建プログラムを見ながらというような言い方はどうなのかな、職員を減らしていかなければいけない部分も確かにあろうかと思いますけれども、課によっては、やはり増員してでもなんとかしなければいけないんじゃないのか、市民の安心と安全にどの部分できちっと対応していくのか、これはとても大事なことだと私は思います。ケースワーカーの人たちが一生懸命がんばっている。でも、その力というんでしょうか、限りがあると思うんです。職員たちは同じ仲間なんだから、助け合って横断的にしてほしいなという思いを私は感じました。

 ただ、局長も引き続いて考えていきたいとか調整中だとかいう言葉はいただいていますけれども、早くにその結果を出していただきたいと要望いたします。

 次に、次世代育成支援対策推進行動計画素案について質問させていただきます。

 昨年7月、次世代育成支援対策推進法が制定され、各自治体において行動計画を策定することになり、私はたいへん期待を込めておりました。この間、次世代育成支援対策推進法の策定にかかわってきた厚生労働省の職員の方の講演を聞きましたが、その話では、各自治体のニーズに合った行動計画を策定してほしいとのことでした。本市職員の方も、この行動計画は尼崎らしく活用できるものでなければいけないと力強く発言されていたのを覚えております。しかし、でき上がった行動計画素案を見てみますと、これのどこが尼崎らしさをうたったものか、首をかしげたくなりました。次世代育成支援対策は、簡単に言えば少子化対策であり、だからこそ、その地域に合った内容がもっと分かりやすく、すぐにでも実行に移せるものができ上がってくると思っていたのですが、あまり具体的な提案は見られず、推進していきますとか、啓発を進めますとか、国、県に強く要望していくとかでした。行動計画というのはこういうことなのかということです。単なる計画ならそれでいいかもしれませんが、行動と名が付けば、これでは不十分と言わざるをえません。これをパブリックコメントに出されているようですが、いったいどれだけの市民の人たちに理解され、意見が出されるのか、疑問に思います。

 そこで質問いたしますが、厚生労働省の指導のとおり数値目標を計画にすべきであるのに、なぜそうなっていないのか。また、重点対策項目とはどのような理由で決められたのでしょうか。子どもは欲しいけれども、経済的に無理があるということをよく聞きますが、どうして経済的支援の取組が重点対策項目に挙げられていないのか、納得がいきません。アンケートニーズの高かった保育所の一時預かりにしましても、すぐできるように重点対策項目に挙げるべきだと考えます。一時保育に来られるお母さんたちが、子どもを安心して預け、話を聞いてもらう中で育児の不安を解消しているそうです。例を挙げますと、子育てに不安を抱え、子どもが発熱しているのにも構わず一時預かりに来られたのは、子どもだけでなく、母親自身も保護してほしいというあらわれではないでしょうか。単に子どもを預けるというのではなく、日中子どもとだけの生活の中で、精神的な孤立感が増幅するなどのお母さんにとっては、自分の時間を持つというのは何よりもいやされるそうです。もっとたくさんの不安を抱えているお母さんが利用できるための整備を急がなければなりません。

 基本理念の中で、個人、家庭、地域社会、企業、行政など、尼崎市のあらゆる構成メンバーが世代を超え、領域を超えて協働し、子どもの笑顔が輝くまち尼崎をともにつくり上げていきましょう、とあります。協働のまちづくりに対する考え方をいろいろな場で質問してきましたが、納得のいく答えをいただいたことはありません。協働のまちづくりを進めていくには行政の仕掛けが不可欠ですが、最初は時間も経費もかかり、本市の言うお金がないから市民のマンパワーをというのは、根本的に違うということを指摘しておきたいと思います。

 4月に訪問しましたデンマークは、第2次世界大戦後、国は荒廃し、男性の数が少なく、女性も労働力として国の復興に努めてきたわけです。この間、女性が安心して子どもを産み育て、そして社会に進出できるような法整備を整えてきました。一朝一夕で成りうるものではないのですが、先進諸国全般で少子化が進んでいる中、デンマークでは出生率が伸びてきているそうです。日本の少子化問題は、社会全体でしくみを考えていく中で解決できるものと思いますが、当局の言う啓発や推し進めていきます程度では、効力はたいへん弱いと指摘し、私のすべての質問を終わらせていただきます。

 ありがとうございました。(拍手)



○副議長(北村保子さん) 答弁を求めます。

 守部健康福祉局長。



◎健康福祉局長(守部精寿君) 次世代育成支援対策推進行動計画素案は数値目標を計画にすべきであるのに、なぜそうなっていないのか、また、重点対策項目はどのような理由で決めたのかといった御質問でございます。

 行動計画の策定に当たりまして、厚生労働省は、行動計画策定指針を示し、まずニーズ調査を実施した後、一時保育事業や延長保育事業など14の事業を必須項目に指定し、平成17年度から平成21年度までの5年間の数値目標を掲げることといたしております。

 本市におきましては、この指針に基づき、平成15年度に実施いたしましたニーズ調査を踏まえ、必須の14事業に係る数値目標を設定したところでございます。また、重点対策項目につきましては、ニーズ調査の結果や公募による市民委員の意見を反映した、今日的な課題や本市の子育ての状況も考慮し、エンゼルプランあまがさきを継承発展させる中で、新たな施策を中心に設定をしたものでございます。

 以上でございます。



○副議長(北村保子さん) 宮城亜輻さんの質問は終わりました。

 続いて発言を許します。

 田村征雄さん。

   (田村征雄君 登壇)



◆17番(田村征雄君) こんにちは。日本共産党議員団の田村征雄です。一般質問を行いますので、よろしくお願いします。

 まず最初に、支所、出張所、保健センターの統廃合問題についてでありますが、行財政改革調査特別委員会で議論が進行中であることを踏まえ、説明責任はどうであったのか、素案をつくるまでの住民合意の努力と到達をどう判断してきたのかなどについて、市長の政治姿勢をただして参りたいと思います。

 先月11月17日、私を含めて会派4人の議員で、1991年、平成3年から総合支所制度を実施している世田谷区を視察してきました。ここは人口が80万人弱で、尼崎の1.7倍、面積は56平方キロメートルで、工業専用地域を除く尼崎の面積の1.6倍の住宅都市でありますが、そこには総合支所が5か所、出張所が27か所、計32か所で、尼崎の2.5倍ものサービス窓口があります。つまり、人口や面積換算で考慮しても、尼崎市より更にきめ細かくサービス窓口を配置しています。総合支所には届け出、証明などを行う区民部があり、福祉事務所と保健センター業務を行う保健福祉センターがあり、土木工事や建築関係の届け出業務などを行うまちづくり部の計3部署を持ち、支所長と3人の部長体制から成る、まさに小さな区役所でした。更に、27か所の出張所では、証明だけでなく届け出業務や相談業務を行っていました。区民の生活にかかわることや地域にかかわることは、本庁から総合支所や出張所に機能を移していく地域行政という理念を実行しているとのことです。住民自治の取組は略しますけれども、世田谷区を視察して感じたのは、地域のことは地域で、そして住民サービスの利便を図ることを徹底しており、自治体のあるべき姿を示していることでした。

 本市では、これまで、当局が市川市、松戸市、川口市と比較して、尼崎市の支所、出張所等は多すぎると説明してきましたが、人口、面積を考慮しても、尼崎よりもっと多い自治体もあるのです。また、阪神間の自治体比較でも、決して多すぎるというほどのことはないのです。また、全国の自治体では、都市内の地理的に不便な場所に対して地域的補完策としてさまざまなサービス窓口を配置しています。

 さて、本市の支所、出張所等の統廃合問題は、昨年度の議会の意見を踏まえ、当局の住民合意の形成の努力がどうであったのか、これが問われているものと思います。当局は、この問題は避けて通れないとして、特命担当局長を配置し、昨年の案を骨格にした取組を進めてきました。この7か月余りの期間に住民合意が得られるような取組をしてきたのでしょうか。11月26日の園田地区の市民意見交換会で、ある市民が支所を今のまま残してほしいという意見を述べている最中に、園田支所は残るんやんかというやじが飛びました。つまり、拠点施設に支所の建物を使うところでは、支所が残るという誤解をしている市民が多くいるわけです。支所とは何かですが、所管区域を定めて、市長の権限に属する事務を分掌させるため支所を置くことができるとの地方自治法155条に基づき、特定の事務でなく市の事務全般にわたって事務をつかさどる事務所を意味するとされています。本市においては、地方自治法に基づく尼崎市役所支所設置条例があり、ほかに事務分掌条例と事務分掌規則、事業所分掌規則により支所の業務を定めています。現在の支所は、地域振興課、市民課を設置しており、複数にまたがる事務を処理する事業所として支所設置条例に位置づけられています。

 ところで、昨年の案も今年提出してきた当局の案も、新たに市民サービスセンターという部署を設置し、届け出、相談業務及び証明業務を行うとしていますが、拠点施設の中に併設される部署と位置づけされるものです。また、今年の素案は、引き続き出張所をすべて廃止し、昨年の案に加えて拠点施設に証明コーナーを設置すると変更しましたが、証明コーナーは拠点施設での市民課という位置づけはしていません。小田地区と中央地区の拠点施設に市民サービスセンターを併設する案ですが、普通なら、地域振興課があり、届け出及び証明業務を行う市民課を置くとすれば、現行の支所と同じになり、支所設置条例に位置づけられる支所にできるのですが、市民サービスセンターを支所とは別の部署にして、6か所の拠点施設では、結局、地域振興課という特定の業務しかやらない。だから、地方自治法で言う支所に位置づけできないということのようです。支所の建物を残すところでも支所の看板はなくし、支所ではなくなるのです。そして、支所設置条例も廃止する方向とのことでした。つまり、当局の素案は、現行の支所も出張所も廃止したいという提案なのです。しかし、意見交換会では、現行の支所も出張所も廃止したいという言い方で説明しませんでした。私は、今回の市の説明責任は極めて不十分だと思いました。

 市長にお尋ねします。

 これまでの意見交換会では、当局は支所の建物を使う地域であっても現行の支所、出張所を廃止し、支所、出張所の看板はなくすとの明確な説明はしていません。この点を明確にしたうえで素案の説明をすべきであったと思いますが、市長は市民に分かりやすい説明責任を果たしたと考えておられるのかどうか、御答弁願います。

 次に、市民が生活する区域、何町にお住まいの方については何々支所が所管しています。その地域のこと、市民のことは、所管するその支所がよく掌握しています。そして、住民から言えば、さまざまな手続き、相談は何々支所に行けばできる、生活や災害など困ったときも、支所があるから安心です。この考え方が支所設置条例のたいせつな意義だと思います。この条例を廃止するのか、存続するのか。これは尼崎のまちづくりのうえで重要な意味を持ち、慎重な検討と市民的議論が必要だと思います。

 市長にお尋ねします。

 現在の支所設置条例にはどのような意味があるのか。そして、支所設置条例を廃止することも、そして、支所設置条例を廃止したら行政と住民の関係はどうなるのか、あるいは3か所の市民サービスセンターは条例や規則でどう位置づけられるのか、こうしたことは、素案を発表した市報あまがさきにはなんら説明していません。このようなことで市民に対する説明責任を果たしたとお考えですか。御答弁願います。

 次は、支所、出張所等の統廃合問題とその住民合意についてです。

 昨年市が打ち出した支所、出張所、保健センター等の統廃合計画は、4支所と地域的補完策として設置された出張所での届け出、証明、収納業務の廃止で、年間50万件近くも利用実績がある窓口、身近で利便性のいいサービス窓口の廃止が住民合意もなく打ち出されたため、住民の反対運動が広がりました。住民から提出された陳情審議で、議会の生活福祉委員会が、再考を視野に住民合意の形成に努めることと、意見を市長に提出しました。今年度は、行財政改革調査特別委員会が設置され、10月29日に提案された素案は、昨年の案に一部手直しがあったものの、骨格は昨年の案を変えておらず、初めから住民合意も議会の合意も得られないものでした。その後、11月19日の特別委員会では、当局から素案の一部変更案が提案されました。しかし、この変更も不十分で、住民合意が得られているとは考えられません。例えば出張所の廃止では、立花駅南の再開発ビル、フェスタ立花に設置された立花駅前出張所は、利便性の向上を図り、公共床の活用のために設置と当局は説明しています。場所は市役所本庁の目と鼻の先です。

 ところが、園田駅前の東園田地区出張所や戸ノ内の園田東地区出張所は、園田支所の地域的補完策として設置したと当局が説明しています。この2か所は、藻川や猪名川の橋の上り坂を越えなければ園田支所に行けない、塚口、本庁へは電車、バスを乗り継がなければならない、地理的に不利なところです。立花駅前出張所を設置した目的とは訳が違うのです。だから行政と住民合意で地域的補完策として両出張所が設置されているのです。園田東出張所のある戸ノ内東会館の館長に聴き取りしましたところ、届け出、証明、収納で年間8,100件余りの利用ですが、その90パーセント以上は戸ノ内地区に住んでいる人とのことです。自転車で来る人が40パーセント、歩いて来る人が33パーセント、そして、65歳以上の高齢者が25パーセントとのことです。利用件数の50パーセントは住宅家賃、国保料、市民税の収納であり、それらの支払いの際だけでなく、さまざまな相談があり、件数にカウントされない相談は日常茶飯事だと館長さんは言っています。戸ノ内地区にはコンビニがなく、金融機関は郵便局1か所だけですが、郵便局では相談に乗ってもらえないので、出張所に足を運んでいるとのことです。

 市長にお尋ねいたします。

 戸ノ内地域の人だけが利用している園田東出張所を廃止しようとしているのに、6か月以上の期間がありながら、戸ノ内地域で広く住民を対象にした意見交換会も説明会も開かず、代替え策の説明もしないまま戸ノ内の出張所の廃止を決めるやり方で説明責任を果たしたことになりますか。住民合意はどのように得られたと考えたのですか。御答弁願います。

 次に、東園田地区も同様に地理的に不便なところであり、地域的補完策として園田駅前出張所が設置されたのですが、素案では、例えば園田支所と東園田、園田東の両出張所の3か所の届け出業務は4万5,000件もの利用があるのに、塚口か本庁に行かなければ届け出ができないことになるため、園田地区会館での意見交換会では、届け出業務を含む窓口として、現行どおり届け出業務も証明業務もできる支所と出張所の存続を求める大きな声が上がっていました。素案のままでは、ワンストップサービスにならないし、サービスはどのように低下するのかなど、市民に対してなんら説明しないのです。さまざまな場面で住民合意の前提としての説明責任を果たしていないと私は思いました。高齢者や福祉に配慮があれば、統廃合はやむをえないとアンケートに答えた市民がいますが、それは拠点施設で保健と福祉の業務で対応しますだけではなく、近くで利便のいい窓口を残してもらえるなら、ある程度統廃合もやむをえないという意味が込められていると考えなければならないと思います。今回、具体的な素案を示して市民アンケートしたのならともかく、抽象的な項目でアンケートをして、だいたいの市民は統廃合に賛成してもらえたという理解は無理があるのではないでしょうか。住民合意がここまで進んだという状況が不透明なまま素案を提案したのではないでしょうか。市長の公約の一つに、行政サービスを利用する市民の側に立ち、徹底した情報公開などによって透明度の高い市政運営に努めますというのがあります。また、市役所は市民のためにある、職員は市民のためにいると市長は発言してきました。ところが、実際には、まず支所、出張所の廃止ありきという発想のため、正確で丁寧な説明に欠け、私には市長が本庁から市内を見回して、市民の皆さん、我慢してください、そうでないと尼崎市がつぶれますと叫んでいるように見えます。そうではなくて、どうすれば今のサービスを残せるのか、市民の英知を集める、市民の意見を聴くことが必要ではないでしょうか。

 市長にお尋ねします。

 当局が実施した意見交換会と市民アンケートで住民合意は得られたのでしょうか。届け出業務などを廃止する大庄地区、武庫地区、園田地区では、素案に対する住民合意は得られていないと考えます。議会の意見を真しに受け止めたのかどうか、素案はたたき台だとしても、住民合意形成の努力は極めて不十分なまま提案されたと考えますが、御所見を伺います。

 市長は、大庄地域、武庫地域、戸ノ内、東園田、西園田地域に住む人々の視点、暮らしの状況に自分の身を置いてこの問題を考えたことがあるのでしょうか。そうした政治姿勢の問題として、以上の質問に答えていただきたいと思います。

 次に、支所、出張所等の統廃合問題と財政の関係です。

 前市長の下、平成14年度10月に発表された経営再建プログラムでは、何も取り組まなかった場合、15年度から19年度までの期間に808億円の収支不足が生じて、財政再建団体に転落することになるとし、内部管理経費の削減や市民サービスについてもさまざまな事業の廃止、見直し、縮小などが取り組まれてきました。今も継続中であります。改革改善に何も取り組まなかった場合に、当初808億円の収支不足でしたが、15年度、16年度の2か年の取組によって、16年2月時点の見込みでは、17年度以降に何も取り組まなかった場合の収支不足は335億円まで改善されました。しかし、既に取り組まれている改革改善項目の継続する効果額と17年度以降の公共施設の再配置などの効果額を見込むと、19年度末の累積収支は16年2月時点では6億円の黒字と見込まれていました。17年度取組で支所、出張所、保健センターの統廃合の取組がどうなるかは、これからの行財政改革調査特別委員会での各会派の意見の取りまとめにより方向性が決まるものですが、それは財政の収支見通しに当然影響を及ぼします。

 そこで、支所、出張所、保健センターの統廃合が当局案どおりで進む場合と現行どおりの場合、その他の案などで試算すれば、19年度の累積収支の見込みにどれくらいの差が出るのか。つまり、収支見込みの最大値と最小値、中間値はどの程度になるのか。財政の見通しと状況を条件付きであれ概算として説明すべきだと思います。

 そこでお尋ねします。

 第1に、素案を一部変更した当局案どおりで推移した場合、第2に、支所設置条例を存続し、素案を一部変更した当局案に対して、現中央支所は開明小跡に移転するものとし、6支所及び地域的補完策の東園田、園田東出張所で届け出、相談業務、証明業務を現行どおりとした場合、第3に、すべてを現行どおりとし、統廃合はいっさいしない場合、それぞれごとに経営再建プログラム上の19年度末の累積収支見込みは幾らになるのか、これまでの改革改善の取組の効果額などを勘案しての試算額をあらためてお答え願います。

 次に、支所制度、住民自治の考え方としくみづくりなどについてです。

 国の財政危機を乗り切る方策として、国の負担を減らすことや地方自治体の負担を増やそうと出してきたのは、市町村合併であり、もう一つが三位一体改革です。平成の市町村合併が全国の自治体で取り組まれていますが、多くの自治体では、住民投票で合併ノーの結果が出たり、議会の否決で合併協議会が解散に追い込まれています。住民の納得を得るために、合併特例法では、合併前の市町村単位で5年を限度に合併特例区の設置を認め、合併特例区には長が選任するメンバーで構成される地域協議会の設置を認めています。一方、今年の5月に改正された地方自治法が先月11月10日に施行されました。この改正では、合併する自治体と関係なく、地域自治区や地域協議会を設置することができるという内容で、これらが一般制度として改正地方自治法に盛り込まれました。意見交換会などで、当局が地域自治区は合併する市町村の課題であるかのような説明をしていたのは間違っていると思います。一般制度になったのです。条文では、市町村は、市町村長の権限に属する事務を分掌させ、及び地域の住民の意見を反映させつつ、これを処理させるため条例でその区域を分けて定める区域ごとに地域自治区を設けることができるとなっています。つまり、現在の尼崎市役所支所設置条例に、地域の住民の意見を反映させつつという部分が付け加えられた内容なのです。政令都市を除く一般市として、尼崎市の支所制度は全国的に見て進んでいました。改正地方自治法では、地域自治区を設置し、都市の中で地域のことは地域の意見を反映させるという方向を打ち出したわけで、こうした方向の中で支所設置条例を廃止するのは、まさに逆行と言わざるをえません。意見交換会で、地域自治区でなくても地域振興課の拡充で同じような取組をしていきたいとの趣旨を市長は表明しましたが、地域自治区に設置される地域協議会は、構成員の選任や任期、構成員は無報酬であることなども法に規定されており、各種団体を主な対象にする地域振興課の取組とは全く違うのです。条例に位置づけられる地域自治区などの制度全体はこれからの検討も必要だと考えますが、住民のかかわり方と活用しだいでは、住民自治を強めていくうえで役立ちうる面を持っていると考えます。

 市長に伺います。

 改正地方自治法が打ち出した地域自治区は、地域の意見を行政に反映させるためとしています。この考え方を本市の住民自治を強める方向で活用する検討を行うべきではありませんか。地域自治区を導入した改正地方自治法の目指す方向からも、支所設置条例の廃止は逆行していると考えますが、いかがですか。御答弁願います。

 さて、市長自身が認めているように、市民の意見が入っていない経営再建プログラムについては、市民的議論と慎重な取組が必要であり、財政再建の進め方については、素案に対するパブリックコメントだけでなく、市民の英知を集めた取組が必要ではないかと思います。既に岸和田市では、「市民と共に考える」まちづくり・ざいせい岸和田委員会が3年目の活動に入り、成果を上げており、埼玉県志木市では、住民税の1パーセント分の使い道は市民が決定する制度を来年度導入するなど、住民自治のしくみをつくり、具体的な取組が始まっています。財政再建の取組をどう進めるのか、政策の優先度を住民とともに決定していくしくみをどうつくるのか、予算配分も含めた住民参画をどう進めていくのか。本来なら、支所、出張所等の在り方についての市民的議論、身近なサービスを身近なところで確保できるよう住民自治の力を発揮できないかなどの議論は、もっともっとあってしかるべきです。住民自治とは、行政の責任を明確にしたうえで、市政の政策決定に住民が参画すること、住民自らの取組で市政課題の解決を図ることなど、市政全体に住民がかかわっていくことだと思います。

 そこで市長に伺います。

 住民自治の基盤づくりについては、9月議会で、市民自らがさまざまな課題に取り組むまちづくりのしくみを市民とともに協議し、取り組むとの趣旨で答弁しています。この取組は、市民から意見を求めるなど、具体的に展開すべき時期に来ていると考えますが、取組方策の具体化についての決意をお聞かせ願います。

 次に、旧同和関連施設の改革、見直しについてであります。

 日本共産党は、部落差別の解消と人権擁護に一貫して取り組み、同和地区の生活環境、住環境の改善などに必要な措置も求めてきました。そして、長年にわたる国、地方自治体の特別対策で同和地区の生活環境、住環境の改善が図られ、これ以上の特別対策は必要ないとして、既に国の特別法も打ち切られています。財政危機の尼崎市では、当然、旧同和関連施設や関連事業は徹底した見直しが必要でありますが、なぜか経営再建プログラム改革検討項目の対象にしないという特別扱いをされてきました。今回、当局が提案した17年度改革改善取組では、13年度に出された同和対策審議会の答申の趣旨に沿って、総合センターへの機能統合を検討するとしていますが、なぜ6か所もの総合センターを残す機能統合の検討が必要なのでしょうか。人権啓発も交流も、旧同和関連施設を使わず、地区外の市民と同様に地区会館などを利用すればいいのではないでしょうか。旧同和地区の6か所にそれぞれ設置されている総合センター、公民館分館、老人福祉センター分館、青少年会館は、それぞれ市民ニーズの高い青少年の居場所づくり、障害者、高齢者向け福祉施設などに用途転換すべきであります。11月に会派の管内視察として6か所の施設を見て、そのことをますます強く感じています。

 さて、旧同和関連施設はゼロベースで見直しをすれば、人件費と維持管理費で年間10億9,000万円の構造的な財政改善を図ることができると、特別委員会で答弁がありました。財政改善を図るためとして、支所、出張所等は廃止したうえでの検討なのに、同じく公共施設である旧同和関連施設は廃止しないで機能集約して、6か所も存続するという特別扱いをするのはなぜですか。

 健康福祉局所管の同和保育所は、特別扱いをやめています。都市整備局所管の同和市営住宅は、特別扱いをやめる取組に具体的に踏み出しました。問題は、総合センターや青少年会館を所管する市民局と教育委員会です。ここでは、財政再建に大きな効果があるのに、なぜ真剣に取り組まないのか。また、市長は、尼崎を変えようという決意を持って、幹部職員以下に財政効果が出る取組を指示するべきであります。

 市長に伺います。

 旧同和関連施設の見直しについては、3月議会で取組が緩いと答弁しましたが、その後、スピーディな取組になっているとお考えですか。なぜ財政再建の課題よりも同和対策審議会の答弁を優先させるのでしょうか。赤字団体に転落するなどと市民にプレッシャーをかける前に、財政効果が大きく、やる気があればすぐできる旧同和関連施設の用途の見直しや改革は、市長の断固たる決断で取り組むべきではないのでしょうか。それぞれ御答弁を求めます。

 次に、緑遊新都心開発と関連事業についてです。

 緑遊新都心開発事業については、投資事業費と固定資産税の収入増加額などを試算した事業効果額を14年度に公表しましたが、その後、さまざまな情勢変化がありました。第1に、キリンビール社の商業施設計画がまだ公表されていないことです。百貨店、大型スーパーなどのテナントがまだ決まらず、キリンビール社が発表できないとのことです。今から手続きを進めるとしても、大規模開発の構想段階での届け出、審査、都市計画変更の手続きと審議、大店立地法に基づく兵庫県への届け出、審査、住民説明会などを考慮すると、当初予定していた18年度のまち開きは遅れざるをえないものと思われます。更に、2年前より地価が下落し続けています。これまで当局は、土地、建物、償却資産に係る固定資産税の増収額及び個人市民税の増加額を示して、投資に見合う事業効果がありますと説明してきましたが、その根拠が崩れてきています。

 市長に伺います。

 キリンビール社の商業施設計画の遅れ、地下の下落続きという社会経済情勢の変化の下で、あらためて事業効果額の試算をし直すことが必要ではないか。市民に対する説明責任から見て当然だと考えますが、いかがですか。御答弁願います。

 次に、緑遊新都心開発事業に係る土地区画整理事業の事業費は230億円で、そのうち借金を含む市の負担は86億円です。それと別に、長洲久々知線の立体交差事業や関連する道路整備事業では、合計150億円の事業費がかかると公表されています。都市計画道路の整備事業には通常2分の1の国補助金がつきますので、残りの市負担額の75億円は、一般財源が乏しい中、ほとんどが市債、つまり借金になるものと思われます。

 そこでお尋ねします。

 土地区画整理事業と長洲久々知線立体交差等道路整備事業を合わせて総額380億円の事業で、それらの事業を併せての借金は、少なくとも160億円になると予測されます。予定どおり平成21年度に事業終了と取り組んだ場合、借金の返済はいつまで続き、平均して毎年幾らになるのか、御答弁願います。

 以上で第1問を終わります。(拍手)



○副議長(北村保子さん) 答弁を求めます。

 白井市長。

   (白井 文さん 登壇)



◎市長(白井文さん) それでは、田村議員の御質問にお答えいたします。

 まず、地域自治区の考え方、このことについて本市でも活用するように検討すべきではないか、また、支所設置条例の廃止は、地域自治区の目指す方向と逆行しているのではないかというお尋ねでございます。

 財政再建と並んで、住民自治の基盤づくりは、本市が直面する緊急の課題であると考えております。地域自治区の考え方は、住民自治の強化や行政と住民との協働の推進という観点からのもので、市政運営に対する私の考え方となんら変わるものではございません。また、現在危機的な財政状況の中、行財政基盤の確立に向け、職員数の削減や固定経費の圧縮といった財政の構造改善を目的に、支所、出張所、保健センターの集約、統合を検討しているところでございますが、住民自治の推進は、協働のまちづくりにとって極めて重要なものであり、地域振興機能の充実等を図りながら、今後とも住民自治を重視した市政運営を行って参る所存でございます。

 次に、住民自治の基盤づくりについて、市民から意見を求めるなどの具体的な取組方向はあるのかというお尋ねでございます。

 住民自治の基盤づくりの一つの方策として、情報の共有化とともに、まちづくりについていっしょに考えていただく場として、これまで車座集会やパブリックコメントなどを実施し、市政への参画を求めて参りました。一方、地域におきましても、さまざまな立場や活動に携わっている方々が交流し、情報交換を行う場を設けるという試みを一部始めております。まずは地域づくりやまちづくりについて気軽に語っていただける、こうした機会を提供することもたいせつではないかと考えておりますし、地域などで展開されている活動がいっそう活発になるような環境を考えていくことも必要だと思っております。そうしたことも含めまして、住民自治の基盤づくりにおいて重要なかぎを握る、本市における協働のまちづくりをどう進めていくかにつきまして、行政としてもこれまでの取組や考え方を整理したうえで、協働の在り方や市民公益活動との連携などについて、市民の意見を把握し、いっしょに考えていただく場をつくって参りたいと考えております。

 以上でございます。



○副議長(北村保子さん) 谷口特命担当局長。



◎特命担当局長(谷口敏郎君) 支所、出張所、保健センターの統廃合に関します質問に順次お答えいたします。

 まず、意見交換会では、支所、出張所を廃止し、看板もなくすということを明確に説明していないが、市民に分かりやすい説明責任を果たしたと考えているのかといったお尋ねです。

 支所、出張所、保健センターの統廃合につきましては、市民生活への影響といったことから、地域住民の方々にとって最も関心の高い、統廃合によって地域でこれまで実施してきたサービスがどうなるのかといった機能面を中心に説明を行ってきたところでございます。そうしたことから、地域で実施するサービスと集約するサービスとの比較表、また、サービスの提供場所となる各地区の拠点施設などを図示して、できる限り分かりやすい説明に努めてきたところでございます。今後とも市民周知につきましては分かりやすさを基本に行って参りたいと考えております。

 次に、支所設置条例にはどのような意義があるのか、支所設置条例を廃止した場合、行政と住民の関係はどうなるのか、市民サービスセンターの位置づけはどうなるのかといった説明なく、説明責任が果たせているのかといったお尋ねでございます。

 地方自治法第155条によりますと、支所を設ける場合は、条例でその位置、名称、所管区域といったものを定めなければならないとされており、支所設置条例は、総合的出先機関たる支所の設置根拠となっているものでございます。したがいまして、市民課機能を見直すことにより、地方自治法に言いますところの総合的出先機関に該当しなくなれば、その設置根拠である支所設置条例も必要がなくなることとなりますが、そのことによって直ちに行政と住民との関係に変化が生じるといったことにはならないと考えております。

 なお、仮称でありますが、市民サービスセンターや拠点施設の事業所については、それぞれ事務分掌規則に規定を置くこととなりますが、全市域を対象としてサービスを提供する仮称市民サービスセンターは別といたしまして、所管区域を定めて業務を行う拠点施設の事業所については、その所管区域が市民に分かるような規定を置き、市民に無用な混乱が生じないよう、適切に対応して参ります。

 次に、戸ノ内地域で意見交換会などを行わないまま、園田東地区出張所の廃止について説明責任を果たしたことになるのか、また、住民合意が得られたのかといったお尋ねでございます。

 支所、出張所、保健センターの統廃合に係る意見交換会につきましては、各地区ごとに開催することとし、6月から7月にかけて各地区で3回ずつ行って参りました。したがいまして、今回各地区で行いました1回と合わせ、各地区合計4回ずつ開催してきたところでございます。園田地区におきましては、園田地区会館を使用して2回、園田支所を使用して2回、意見交換会を実施したところであり、参加していただいた地域住民の方々からはさまざまな御意見をいただくことができたものと考えております。

 次に、意見交換会とアンケートで住民合意は得られたのか、住民合意形成の努力が不十分なまま素案は提案されたと考えるがどうかとのお尋ねでございます。

 これまで行って参りました意見交換会やアンケート調査は市民に対する説明責任が果たされていないといった議会での御指摘を踏まえ、尼崎の危機的な財政状況を説明したうえで、財政再建団体への転落を回避し、財政の構造改善を図り、行財政規模、体力に見合った公共施設の再配置を考えていくことが、将来にわたって市民サービスの継続的、安定的な供給のためには必要であり、避けて通れない課題であるといったことについて理解を求めて行ってきたものでございます。なお、今回行いました意見交換会は、素案について市民合意を得るためというのではなく、素案は特別委員会に議論のもととなるたたき台としてお示ししたもので、特別委員会で協議中であることを十分に説明したうえで、素案についての意見をお聴きしたものでございます。

 今後、こうした意見も踏まえながら、特別委員会で取りまとめていただきました意見をもとに統廃合案をまとめて参りたいと考えております。

 最後に、一部変更した素案に各支所での届け出業務、園田、東園田、園田東地区出張所の現状維持を追加した場合、すべてを現状どおりとした場合の平成19年度の改革改善後の累積収支見込みは幾らかとのお尋ねでございます。

 支所、出張所、保健センターの統廃合に係る効果額は、平成16年度時点では約25億6,000万円を見込んでおりました。今回提示いたしました素案では、実施年度のずれ込み等により、21億7,000万円となります。素案を一部変更した場合の効果額は、1億8,000万円が減少し、19億9,000万円となります。次に、一部変更後の素案に各支所で届け出業務を残し、また東園田、園田東の各出張所を残した場合ですが、この場合は集約によるスケールメリットは図られず、人的効果がほとんど見込めなくなりますので、約6億1,000万円減少し、15億6,000万円となります。すべて現状維持の場合は、効果額が全く生じなくなって参ります。平成16年2月時点で見込んでおりました収支改善後の19年度での累積収支は、定数削減に伴う人件費効果額を新規採用単価に置き換えますので、6億円の黒字としておりますが、一部変更した素案では、累積収支は4億円減少し、2億円になります。一部変更後の素案に各支所で届け出業務を残し、また東園田、園田東の各出張所を残した場合では、累積収支は6億円減少し、ゼロ円となります。すべて現状維持の場合は、累積収支見込みは19億円減少し、13億円の赤字となります。

 以上でございます。



○副議長(北村保子さん) 宮本市民局長。



◎市民局長(宮本勝君) 旧同和関連施設の見直しについて、スピーディな取組になっていると考えているのか、また、財政再建の課題より市同対審答申を優先させるのか、更には旧同和関連施設の用途の見直しや改革は市長の決断で取り組むべきではないのかといったお尋ねでございました。お答えをいたします。

 総合センターへの機能の統合の取組につきまして、平成13年市同和対策審議会答申では、将来において統合するものとの答申をいただいておるわけでございますが、現下の危機的な財政状況を踏まえまして、検討時期を早めまして、現在、関係部局により、それぞれの地区施設の今後の在り方も含めまして検討を行っているところでございます。こうした取組を踏まえまして、総合センターへの機能の統合についてのフレームと、また今後のスケジュールにつきまして、関係部局と連携いたしまして早期に取り組んで参りたい、このように考えているところでございます。

 以上でございます。



○副議長(北村保子さん) 松井技監。



◎技監(松井重紀君) まず、キリンビール社の商業施設計画の遅れ、地価の下落続きという社会経済情勢の変化の下で、緑遊新都心開発事業に係る事業効果額の試算をし直すことが必要でないかというお尋ねにお答えをいたします。

 事業効果の調査研究につきましては、事業を評価する客観的手法の一つとして、平成15年2月に取りまとめ、その結果を公表いたしております。その内容は、建物の規模、街区ごとの延べ床面積の想定や建物の経年による原価補正を行うなどにより、固定資産税等試算を行い、市の立替償還に係る一般財源や起債償還額などの財政支出と税収増加について、すべての償還が完了する平成41年度までの経年比較を行ったものでございます。御指摘の地価の下落をはじめ社会経済情勢の変化など、設定条件の変動により試算結果に影響を及ぼすことは考えられますが、キリンビール社の商業施設計画を含めた区画整理区域全体の民間開発計画の概要が明らかになっていないことなどから、現時点での試算の見直しについては考えておりません。

 次に、土地区画整理事業と長洲久々知線立体交差等道路整備事業の両事業が平成21年度完成した場合、返済はいつまで続き、年平均幾らになるのかというお尋ねにお答えをいたします。

 土地区画整理事業は、全体事業費230億円のうち市の負担額は約86億円で、長洲久々知線立体交差等道路整備事業は、全体事業費150億円のうち市の負担額は約75億円で、両事業で約160億円となる見込みでございます。市の負担額は、借入金は約140億円であり、仮に償還年数を20年、利率を現行利率である1.8パーセントと仮定して計算いたしますと、年度ごとの償還額は、両事業の償還が完了する平成41年度までの間、年平均約6億円となる見込みでございます。

 以上でございます。



○副議長(北村保子さん) 田村征雄さん。

   (田村征雄君 登壇)



◆17番(田村征雄君) 1問目の答弁をいただきましたけれども、住民自治の基盤づくりの最も基本は情報の共有化だと市長は答弁しました。しかし、条例の廃止については、それは行政と住民との関係では問題がないから、条例廃止しても問題ないんだ、だから条例廃止するということについては市民に説明しなくてもいいと、こういうことなんですか。それで情報の共有化と言えるんですか。

 もう一つあります。戸ノ内の住民だけが使っている園田東出張所、ここでそれを廃止するのに、なぜ戸ノ内地域で意見交換会など開かないのか。説明会でもいいんですよ。その答弁で、園田支所と園田地区会館でやりました。市長、これはお役所答弁じゃないんですか。尼崎を変えようといった市長が、こんな答弁でいいということでは、私はちょっといかがなものかなと、こんなふうに思います。こうしたことで、もし反省があれば、答弁を求めたいと思います。

 市民との意見交換会で市が市民向けに配布した冊子では、このまま何もしなければ、多額の赤字となり、赤字額が179億円を超えると財政再建団体となってしまいますと説明し、一般財源分の19年度末の累積収支を335億円の赤字という額を出していました。市民意見交換会の冊子です。これは、実は17年度以降に何も取り組まない場合の収支不足額で、当然、財政再建団体になります。しかし、17年度以降に何も取り組まなかった場合という意味が分からない市民は、335億円の赤字という表を見て、これは大変だと思ったのではないかと思います。実際には、支所、出張所等の統廃合以外の改革改善項目に取り組んでいるわけで、十五、六年度に取り組んだ構造改善額は19年度まで継続し、財源対策の見込みなども含めると、16年2月時点に見通した19年度末の累積収支は6億円の黒字であることをさきほども答弁がありました。人件費に条件を付けての試算ではありますが、支所、出張所等の統廃合と財政収支見通しについて、さきほどの答弁では、当局の一部変更した素案の場合で19年度末の収支額が6億円の黒字、これが一部変更した素案のままでやれば2億円の黒字になるという答弁でした。そして、統廃合をいっさいしない現行のままでいった場合は、収支不足13億円の赤字になるということでした。また、例えば大庄、武庫、園田支所や東園田など2か所の出張所に届け出、相談業務なども残した場合、収支見込みはプラスマイナスゼロということでした。いずれも財政再建団体に転落することはないことが示されました。支所、出張所等の統廃合問題での素案と一部変更案は、このまま強行すべきではありません。説明責任、住民合意も不十分であり、慎重に取り組むべきです。

 しかし、財政改善が必要であることは私たちも当然だと考えていますので、例えば旧同和関連施設の改革、見直しを優先して取り組めと提案しているのです。旧同和関連施設の改革では、早期に取り組むとの答弁でしたが、何をどう早期に取り組むのか、さっぱり分かりません。特別委員会での私の質問に対して、来年3月に定年退職する職員は171人で、そのうち再任用希望が140人程度あること、また、旧同和関連施設には、現在104人の正職員が配置されており、ゼロベースでこの職員を引き上げると、人件費だけでは年間9億8,000万円の財政効果額があるとの答弁でした。仮に正職員全員を嘱託職員に振り替えれば、年間6億4,000万円の効果額があるとの答弁もありました。今、地区会館や普通の公民館分館、老人福祉センターは、職員は嘱託職員とか再任用職員とか、あるいは民間委託なんです。正職員は配置されていないんです。

 そこで、あらためて市長に伺います。

 旧同和関連施設の正職員104人全員を嘱託にすれば、十七、八、九年度の3年間では19億2,000万円の効果額になります。仮に半分の53人でも、3年間で9億6,000万円の効果額になります。支所は廃止せず、地域的補完策の出張所を存続したとしても、当初の経営再建プログラムの累積収支額の黒字を上回る財政効果額を確保できます。私たちは、旧同和関連施設はゼロベースの取組を求めていますが、せめて機能集約の検討期間だけでも正職員を嘱託職員に振り替えて、財政効果を出す取組に踏み出すべきではありませんか。御答弁願います。

 次に、長洲久々知線立体交差等道路整備事業についてです。

 立体交差だけ先行しても、高内交差点で渋滞など車の交通量の増加に伴うさまざまなデメリットも発生します。オリーブハイツの住民が用地買収に応じないことが明確になっている現在、予算をつぎ込んでも虫食い開発になることは明確です。1問目の質問に対する答弁で、土地区画整理事業と長洲久々知線関連の道路整備事業で市の負担する160億円のうち140億円が市債、借金ということでした。平均すれば1年間に6億円の義務的経費、公債費が増えます。後に市の財政悪化を膨らませるのではないでしょうか。

 市長に伺います。

 子どもたちの未来のために借金を増やさないことを市長は公約しましたが、今の市の財政状態で140億円も借金して、それを返済していく財政的余力はあるのでしょうか。長洲久々知線立体交差等道路整備事業については、全体の住民合意が得られておらず、財政的余力がない下では、財政改善ができるまで待ってはどうでしょうか。今なら財政危機の傷口をこれ以上大きくしなくて済むのではないでしょうか。御答弁を求めます。

 次に、枠配分予算の考え方についてであります。

 2005年度予算編成に向けた総合的な調整方針が早い段階で助役から企画財政局に通達されていますが、その中の予算編成の取組という項目で、一部枠配分方式の導入が打ち出されています。考え方としては、財源が減少する中で、限られた経営資源の一部を各局に枠として配分し、枠の中で各局の判断と責任の下に事務事業を再構築するとし、これは、予算編成前から次年度の枠を設定することにより、予算規模の増大を防ぐことなどを目的としていると説明しています。具体的には、昨年度の各局経常経費の実績に対して、予算編成前から5パーセント減らして各局から予算要求することになるものと思われます。白井市政になってから、市民福祉金の廃止、国民健康保険料の自主減免の廃止、生活保護世帯への独自支援の打ち切りなどが進められました。少子・高齢化社会と言われ、低所得者の多いまち尼崎では、福祉のニーズがまだまだ増大していく社会情勢にあるものと思われますが、こうしたときに、健康福祉局の経常経費を対象に枠配分方式を適用したらどうなるでしょうか。例えば扶助費のうち国負担分を除く市負担分は、法に基づく義務的経費ですから、カットはできません。しかし、年々5パーセントカットが続き、ついには義務的経費しかないとなればどうするのか。保育料や国民健康保険料など、福祉に係る公共料金の値上げが市民に押し寄せてくるのではないでしょうか。

 市長に伺います。

 地方自治法で、自治体の仕事は福祉の増進を図ることとされています。ところが、福祉の分野に枠配分方式を適用すると、法律で定められた事業以外に何もできなくなり、地方自治体本来の使命を果たせなくなるのではないか。枠配分方式の一律適用は再検討が必要だと考えますが、市長の御所見をお聞かせ願います。

 次に、17年度改革改善取組で打ち出された項目の一つに、原爆被爆者見舞品支給事業の廃止があります。この事業は、被爆者健康手帳の交付を受けている市民320人に対して、被爆者の激励と健康の維持管理の一助にと見舞品を支給しているものです。年間予算が38万4,000円程度、一人当たり1,000円強とのことです。市は、激励効果は薄れた、健康維持管理として県が実施している健康診断等の施策により当初の目的は達成したことを廃止の理由にしています。しかし、来年2005年は、広島、長崎への原爆投下から60周年の記念の年なのです。政府の行為に起因して、人類で初めて原子爆弾に被爆した市民が苦労しながら60年間生き抜いてきた、彼ら市民に対して見舞品の打ち切りとはいかがなものかと言わざるをえません。見舞品などについては、被爆者の御意見を聴きつつ改善すればいいのであって、そういうこともしないで、激励効果が薄れたとは解せません。枠配分の考え方の下で出されたとすれば、行政に福祉の心があるのかと問われざるをえません。こうした施策を切り捨てるのであれば、自治体と市長の役割は何のためにあるのでしょうか。

 市長に伺います。

 効果が薄れたから打ち切りでなく、見舞品は被爆者の意見を聴いて改善すること、また、県の健康診断のうえに市が保健師の訪問活動を強化して、健康の維持管理に努力するなど、事業内容を再検討してはどうでしょうか。お答え願います。

 次に、猪名川、藻川の防災対策についてです。

 今年は台風と集中豪雨で、新潟県、福井県、兵庫県が次々と災害に襲われ、そして新潟中越地震で更に大きな被害と多数の犠牲者があり、住宅や財産を失うなど、あらためて自然災害列島の日本を感じさせました。尼崎市は幸い大きな被害を免れたものの、これからの南海、東南海地震や台風、集中豪雨に対して、住民の安全と財産を守るための備えは当然であります。市は、今年度、総務局に防災対策課を配置し、このたびの台風23号接近には第1号防災指令が発令されるなど、早速新体制による防災体制が実働しました。また、地域防災計画平成16年版が発行されました。

 さて、田能、椎堂、東園田町は、周囲を西に藻川、東は猪名川に囲まれ、通称島ノ内とも呼ばれてきたところです。戸ノ内町も同様に川に囲まれています。過去においては、1938年、昭和13年に両川の堤防が破堤して大被害が、その後も幾多の水害に悩まされ、1965年、昭和40年に河川改修工事が行われ、堤防が築かれました。今回の福井の足羽川や豊岡の円山川の住宅の水没や高齢者に犠牲が出るなどのニュースを見ながら、東園田地域の住民や戸ノ内、食満、瓦宮、善法寺、額田、高田、神崎地域の住民は、藻川や猪名川が破堤したらどうなるのかと不安を抱いたのは当然だと思います。実際、台風が接近した10月20日、武庫川が大きく警報水位を越えましたが、一級河川の猪名川藻川水系が合流した神崎川地点も警戒水位を越えたとのことです。かなりの住民が藻川、猪名川の堤防へ近寄り、心配そうに出水状況を確認に来ていました。淀川水系流域委員会の委員であり、東園田町4丁目の藻川沿岸に住まいする細川さんは、福井豪雨の災害現場を訪れて感じてきたことを東園田町会の会報9月号に掲載しています。その一部を要約しますと、足羽川は猪名川より小さな川ですが、26か所で堤防を越えて水があふれ始め、わずか三、四十分で破堤したそうです。そして、破堤したところは、第1に蛇行した流れの曲がり角に当たっていたこと、第2に、すぐ下流に水門と橋と鉄橋があり、橋脚に流木などが引っかかり、水をせき止めたことと破堤箇所が素人目に見ても危険だと分かる条件を備えていたとしています。生まれたときから堤防のすぐ下に住まいしている細川さんは、目の前のりっぱな堤防が洪水から必ず守ってくれると思い込んでいたが、淀川水系流域委員会の委員として河川整備計画の策定にかかわるようになり、堤防は決して安全なものではなく、ダムは洪水に対して万能ではないことを学んだと述べています。そして、細川さんによれば、猪名川、藻川の新しい河川整備計画では、ボーリング調査を行い、破堤したときの背後地への被害影響、堤防危険度を考慮し、緊急を要する場所を選定し、堤防を強化することが決まっていると述べています。

 9月4日、東園田町会が、猪名川、藻川の治水についてと題し、国交省と尼崎市の担当から説明を聞く出前講座を開きました。私も参加しましたが、その際に、猪名川では田能地区、戸ノ内地区、藻川では東園田町、中食満地区、瓦宮、食満地区、善法寺、高田地区を緊急堤防補強区間に設定し、詳細調査を実施しているとの説明がありました。

 そこでお尋ねします。

 猪名川、藻川の堤防危険度調査はどのような結果だったのでしょうか。危険度の大きな箇所に対して、どのような対策が打たれることになったのでしょうか。藻川の宮園橋の付近から下流にかけては、足羽川の破堤した箇所と似ており、蛇行した曲がり角があり、宮園橋の橋脚とすぐ近くの阪急電車鉄橋の橋脚があり、流木などが引っかかりやすい状況がありますが、これらの危険度と対策について検討されたのかどうか、併せて答弁願います。

 また、猪名川の上流での集中豪雨により、堤防を越える出水、洪水になることがないように願っていますが、自然災害ですから、ありえないことではないと思います。

 お尋ねします。

 今の堤防高さを越える洪水をもたらす集中豪雨は何年に一度と推測されているのでしょうか。最近の異常な台風の襲来などを考えると、その対策も必要ではないでしょうか。御答弁願います。

 11月25日の新聞報道で、自治体が災害弱者を掌握しているかどうかという調査結果が出ていました。本市では消防局が災害弱者と言われる方々がどこに住まいしているのか掌握していると思いますが、実際、いざというときには、地域住民の連携と住民自治の力で犠牲者を出さない取組が期待されます。そういう状況をきめ細かくつくっていくためには、住民と行政の連携が必要であり、これまではまさに条例に位置づけされた支所、出張所、そして6保健センター、6福祉事務所がその役割を果たしてきたのではないでしょうか。

 以上で第2問を終わります。(拍手)



○副議長(北村保子さん) 答弁を求めます。

 村山企画財政局長。



◎企画財政局長(村山保夫君) 今の市の財政状態で、長洲久々知線関連の事業で140億円も借金して、それを返済していく財政的余力はあるのかというお尋ねでございます。

 市債は、世代間の負担の公平化を図るとともに、計画的なまちづくりを進めていくうえで貴重な財源であり、これまで都市基盤整備のほか、生活関連施設や教育文化施設などの建設のために活用して参りました。また、経営再建プログラムにおきましても、一定の投資規模を設定し、これに伴う将来の公債費負担も収支上考慮しているところでございます。

 緑遊新都心の整備につきましても同様の考え方で取り組んでいるところでございまして、整備に係る財源につきましては十分配慮し、特に市債発行に当たりましては、将来の財政負担にも十分留意して対応して参る考えでございます。

 次に、枠配分予算方式の一律適用は再検討が必要ではないかというお尋ねでございます。

 今回、対象経費を限定して実施しました枠配分予算方式導入の趣旨は、歳入の減少や歳出の増加が続く中で、あらかじめ予算規模の増大を防ぐ目的と、所管局の判断で既存事業を含めた事務事業の見直しや重点化を図ることにより、限られた予算の中で新たな行政課題へ対応することなどを目指したものでございます。厳しい財政状況下での取組でございますので、削減額をねん出する方向に重きが置かれたことは否めませんが、例えば内部管理業務の見直しによりねん出した事業費を優先度の高い事業へ充当するなど、各所管局における工夫が生かせるシステムとしておりまして、福祉分野におきましても、既存事業を見直した財源で子育て支援や健康増進などの新たな事業を立ち上げるなど、財源の有効活用の工夫が図られた提案もございました。

 以上でございます。



○副議長(北村保子さん) 松井技監。



◎技監(松井重紀君) 長洲久々知線立体交差等道路整備事業は住民合意が得られないので、財政が改善されるまで待ってはどうかというお尋ねにお答えをいたします。

 長洲久々知線立体交差等道路整備事業は、幹線道路やJRで囲まれた尼崎駅北側地域から発生する交通や、この地域に集中する交通を適正に処理し、円滑に幹線道路に誘導するため、道路網の形成を目的として実施するものでございます。また、この地域の都市機能の更新を図っていくうえでも必要な事業でございますので、住民の理解を得ながら、また財政状況も勘案しつつ進めて参りたいと考えております。

 以上でございます。



○副議長(北村保子さん) 高岡医務監。



◎医務監(高岡道雄君) 原爆被爆者見舞品支給事業につきましてお尋ねのうち、見舞品は打ち切りではなく、内容を改善して実施してはどうかについてお答えをいたします。

 原爆被爆者見舞品支給事業は、被爆者に対する支援がほとんど何もなかった昭和31年に、被爆者を激励し、健康の維持管理の一助とするため実施したものでございます。その後、昭和32年に原子爆弾被爆者の医療等に関する法律が施行され、県におきまして医療給付、健康診断が実施をされました。以後今日まで、医療手当等の各種手当や葬祭料の支給制度、更にはホームヘルプなどの居宅支援事業が新しく実施されて参りました。このように、原爆被爆者の対策は、見舞品支給事業の開始当時と比べ大きく充実をされましたこととともに、本事業につきましても一定の役割を終えたとの考えから廃止するものでございます。したがいまして、事業内容を改善するという考えはございません。

 次に、保健師の訪問活動を強化して被爆者の健康の維持管理に努力してはどうかとのお尋ねにお答えをいたします。

 被爆者の健康の維持管理につきましては、法に基づく健康診断を7月と11月に保健所及び医療機関で実施をしており、その検査結果により、保健師による訪問など必要な保健指導を行っております。また、保健所及び保健センターで実施をしておりますリハビリ、健康教室などの中でも、被爆者の健康の維持管理に取り組んでいるところでございます。

 以上でございます。



○副議長(北村保子さん) 岩田都市整備局長。



◎都市整備局長(岩田強君) 国土交通省の猪名川、藻川の堤防危険度調査はどのような結果であったのか、また、危険度の大きな箇所に対する対策、河川内の流木対策等についてどのように検討されたのかといった御質問でございます。

 国土交通省が直轄管理する猪名川、藻川につきましては、平成9年の河川法の改正を受けまして、現在国が河川整備計画の策定に取り組んでいるところでございます。猪名川河川事務所におきましては、市内の6地区の緊急堤防補強区間のうち、既に土質、環境面等の詳細調査が完了し、現地に即した具体的な補強手法が決定された藻川の善法寺地区につきましては、堤防の崩壊を防ぐための浸透水対策工や大雨時における河川の水を安全に流下させるための護岸工事を今年度中に着手することになっております。

 残る5地区につきましては、現在詳細設計を実施中でありまして、その結果、そして淀川堤防強化委員会からの提案も踏まえまして、必要な堤防補強対策が講じられていくことになっております。

 また、流木対策等につきましては、御指摘のとおり橋脚に流木等が引っかかりますと、上流では水位が上昇したり、橋脚が損傷するなどの危険性が生じて参ります。このため、猪名川河川事務所では、河道内の樹木については流水の阻害状況等を検討し、住民や住民団体の意見も聴くとともに、生物の生息、生育環境等を配慮しながら伐採を実施していくとのことでありまして、本市といたしましても適切な河川管理を求めて参る考えでございます。

 次に、現在の堤防高を越える洪水をもたらす集中豪雨は何年に一度と推測されているのか、最近の異常な台風の襲来などを考えますと、その対策も必要でないかといったお尋ねでございます。

 直轄河川猪名川における河川改修事業は、昭和13年7月の大洪水を契機として、昭和15年から着手されており、尼崎市域の猪名川、藻川における治水の安全度は、10年確率の暫定計画で整備をされております。これは戦後最大の雨量でございます昭和28年9月に発生いたしました台風での実績豪雨による流出量を安全に流下させることを基本方針として計画されたものでございます。しかし、最近の新潟、福井での集中豪雨や先般の台風23号による兵庫県下での異常とも言える記録的な豪雨が発生しているなど、こうした状況下におきましては、堤防補強対策などの河川整備や総合治水対策等、ハード面の整備も必要でございまして、今後とも国に要望し、促進をして参ります。

 また、併せまして、計画降雨以上の豪雨による水害に見舞われた場合においても最小限の被害で済むように、情報伝達や避難体制の構築等、ソフト面の整備にも努めて参ります。

 以上でございます。



○副議長(北村保子さん) 宮本市民局長。



◎市民局長(宮本勝君) 旧同和関連施設についての機能集約の検討期間中だけでも正規職員を嘱託職員に置き換えて財政効果を出すべきではないかといったお尋ねでございます。お答えをいたします。

 総合センターをはじめとする旧同和関連施設につきましては、これまで正規職員を配置して参りました。しかしながら、本市の今のこの厳しい財政状況を踏まえまして、既に一部嘱託職員を配置してきているところでございまして、今後におきましても、各施設の業務内容等踏まえる中で、こういった取組を進めて参りたいと考えております。

 以上でございます。



○副議長(北村保子さん) 田村征雄さん。

   (田村征雄君 登壇)



◆17番(田村征雄君) 答弁をいただきました。

 支所、出張所の問題については、答弁を踏まえて特別委員会で会派の意見を表明していきたいと思います。

 旧同和関連施設の改革については、私たちは具体的に提案をしています。しかし、早期にとか、多少の姿勢は見られるものの、これは今の尼崎市の財政状況からいけば、もっと抜本的な取組をしていただかなくてはならないと思います。今の状況は、同対審の答申が財政再建の課題の上に君臨している、こういう状況だと思います。これでいいのかどうか、厳しく指摘をしたいと思います。

 長洲久々知線の市債の発行については、将来の財政状況を考えながらということですが、ところが、市民の皆さんに配った冊子では、過去の開発事業の、あるいは震災復興事業もありますけれども、その過去の借金の返済、公債費が年々膨れ上がっている、だから財政が厳しいと言っているんですから、そこは整合性がないのではないかと指摘をしておきたいと思います。

 さて、市長の公約の実現の立場から質問し、苦言も言わせていただきました。立ちはだかる財政危機に対して財政再建団体に転落させずに財政再建に取り組むのは大仕事であります。しかし、市民意見交換会には300人、400人と参加し、意見を述べる市民がいます。市民アンケートに丸印を付けるだけでなく、いろいろと意見を書いてくる市民がいます。パブリックコメントもそうです。白井市政が幅広く市民の意見を聴き、市政に関心を持つ市民が広がっています。ここに住民自治の芽生えがあるのではないでしょうか。

 3年目に入る白井市長がここに確信を持ち、困難は市民とともに打開する、市民に依拠して市民とともに歩む市政をまい進していただきたいと思います。

 これで私のすべての質問を終わります。御静聴ありがとうございました。(拍手)



○副議長(北村保子さん) 田村征雄さんの質問は終わりました。

 この際、休憩いたします。

             (午後2時59分 休憩)

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             (午後3時22分 再開)



○議長(新本三男君) 休憩前に引き続き会議を開きます。

 質問を続行いたします。

 発言を許します。

 前迫直美さん。

   (前迫直美さん 登壇)



◆12番(前迫直美さん) 公明党の前迫直美です。

 先輩、同僚議員の皆様には、しばらくの間御静聴のほど、よろしくお願いいたします。

 11月17日に奈良県で起きた女児誘拐殺人事件は、あまりに非道な犯行に大きなショックを受けると同時に、強い憤りを感じました。いまだ犯人が逮捕されていないため、不安が渦巻く中、連日新聞等で捜査の模様が報道されております。行政、学校、自治会等、それぞれが子どもの命を守ろうと、学校では5時間目で授業を終了して全校一斉に下校させたり、児童ホームを7時まで時間の延長をするなど、また自治会では、戸外に出て登下校の子どもを見守り、市教委は学校の安全体制について緊急アンケートを取るなど、現場に即したさまざまな対策が取られています。女児の通っていた富雄北小学校では、事件後すぐに防犯ブザーが配布され、また、ランドセルには防犯ベル携帯中とのステッカーを貼っていました。ステッカーは、一目見て防犯ブザーを持っているんだと分かりやすく、そのちょっとした工夫が、ブザーを持つだけでなく、より効果を発揮しています。奈良市では、これまで防犯ブザーの配布を計画しながら、財政難を理由に、二度にわたって見送ったとありました。その予算は約1,200万円だったようです。

 私も6月の一般質問で、子ども自身が危険から身を守る一つの手段として、防犯ブザーの配布又は貸与する考えはないかとお聞きしました。その時の答弁は、教育委員会といたしましては、万一不審者と遭遇した場合の緊急避難が迅速に行えるよう、平成13年に学校内の安全対策として、幼稚園から小学校、中学校、養護学校及び児童館等の施設に勤務する全教職員に対して防犯ブザーを配布しましたとのことでした。教職員は子どもたちといっしょに登下校しているわけでもなく、また、恐らくは現在防犯ブザーを携帯して授業を行っている先生もいないでしょう。奈良市の事件でもそうですが、子どもが事件に巻き込まれるときは一人のときです。自宅に入ろうとしている直前であったり、ちょうど死角になっているときにねらわれているのです。事件はまちの中で起きています。教職員がブザーを持っていたとしても、その用はなされてはいないのです。防犯ブザーは1個400円ぐらいのものです。既に配布している地域もありますし、塾等で遅くなるからと、既に携帯をさせている家庭も多いことでしょう。今回の事件のことを踏まえ、子どもの身を守るという一つの手段として考えなければなりません。

 行政として、財政的に厳しければ、子どもの身を守るためですから、保護者に負担をお願いしてみるなど、今だからこそ早急に取るべき対策ではと考えますが、当局のお考えをお聞かせください。

 また、併せてステッカーなど効果を高めるための対策も必要だと考えますが、いかがでしょうか。お聞かせください。

 次に、通学途上の安全対策においては、地域ぐるみの活動として実現できるように取組を進めているとのことでした。その具体的な取組として、あまっこ安全バッジ運動があります。バッジを着用した保護者や地域住民が下校時間に戸外に出て、帰宅してくる小学生を迎えるとともに、地域を巡回して、子どもたちへの呼びかけや街頭パトロール等を行うものです。7月14日には各新聞でも取り上げられました。また、7月21日にも、夏休みを前に大庄小学校で、PTA、連合婦人会、社協など10団体280人が子ども見まもり隊を結成して地域をパトロールしたとの記事が出ておりました。そのようにスタートした地域もありますが、10月の尼崎市PTA連合会の理事会では、いまだあまっこ安全バッジが配布されていないが、どうなっているのかとの声が上がりました。また、そのバッジの運動の趣旨や一人ひとりに配布するものではなく、バッジを着けて地域を巡回するボランティアの方に貸与するものとなっていますが、そういった当然理解されていなければならないことも、各単位PTAにおいてはばらばらで、徹底されていないようでした。また、実施体制として次の団体が参画、協力して、各小学校区域の保護者及び地域住民が地域ぐるみで実施するとして、尼崎市のPTA連合会、連合婦人会、社会福祉協議会、少年補導員連絡協議会、民生児童委員協議会となっていますが、6月の議会でも問題になりましたが、どこが責任を持って進めていくのか、明確になっておりません。当然小学校区において実施するわけですから、だれがリーダーシップを取って地域の団体をまとめて、パトロールは何時から何時までするのか、いつからスタートするのかなど、きめ細かく取り組んでいかなければなりません。また、バッジはPTAを通して申し込んだようですが、いつ届くのか分からないという状況です。もう12月です。現場では非常に戸惑っています。パトロールも毎日継続してこそ地域の防犯力も高まり、犯罪が起きにくいまちづくりになります。せっかく大人気の尼子騒兵衛さんの忍たまの安全バッジ運動です。他市にはない取組です。早急に始めることができるようにすべきと考えます。

 そこでお伺いいたします。

 あまっこ安全バッジ運動の各小学校区においての中心者はだれになるのか。また、現在小学校区44校中何校が実施できているのか。また、行政においての担当はどこになるのか。そして、最終的にバッジも2万個用意しているとなっていますが、現在の状況はどのようになっているのか、併せてお聞かせください。

 次に、学校の安全対策についてお伺いいたします。

 カメラ付きインターホンの設置で遠隔操作で門を管理する機械警備が9月から行われています。中学校においては、機械で固く門が閉ざされておれば、遅れてでも登校する児童生徒を閉め出すことになるのではとの声もよく耳にしますが、学校現場への不審者の侵入を防ぐ対策として一応の成果があるのではと思います。現場の意見がたいせつです。運用実施に際して、問題点や困っていることなどないか、現在の状況を掌握しているのでしょうか。また、小学校においては、機械警備と併せて安全管理員の方も継続して配置されており、万全の体制です。これから検証もされることと思いますが、現時点での評価をお聞かせください。

 次に、通学にかかる時間ですが、一部の地域においては、基準よりも時間のかかっているところがあります。ちょうど今の時期は、夕方の5時になれば、つるべ落としのように一気に暗くなります。クラブ活動などで遅くなる場合、保護者の方より非常に心配だとの声をよく聞きます。また、今後行われる学校の統廃合においても、通学時間、距離が基準よりかなりかかる地域も出て参ります。そういった基準より通学の時間、距離を越える場合、暗い夜道を一人で帰宅している生徒を見かけるとき、歩いているよりも自転車を利用して早く帰るほうが安全のように思います。

 交通事故に対する配慮もありますが、不審者に対するという視点では見直す時期ではと思いますが、当局のお考えをお聞かせください。

 次に、食育についてお伺いいたします。

 近年、偏った栄養摂取や朝食の欠食、一人で食べる孤食や肥満、やせすぎの増加など、食をめぐる子どもの危機的な状況が指摘され、食を通じて子どもの心身にわたる健全育成を目指す食育が注目されています。昨年度は、家庭や教育現場、地域における食育を国民運動として展開するため、初めて国の予算がつき、食育元年になりました。今国会でも食育基本法の審議がされており、子どもが豊かな人間性をはぐくみ、生きる力を身につけていくための土台となる食の在り方が大きく取り上げられています。この食育は、新しい言葉ではなく、明治後期ごろまで広く知られていました。食育、体育、知育、才育、徳育の五育があり、食育はいつもいちばん先、子育ての基本、しつけの土台であり、1898年、明治31年版通俗食物養生法の著者、石塚左玄は、今日学童を持つ人は、体育も知育も才育もすべて食育にあると認識すべきであると述べています。食育の食の字は、人に良い、人を良くすると読み、食育とは、人を良く育てる、人を良くするようにはぐくむということになります。幸福は口福から始まるとも言われています。幸福の福の字を右上から分解すると、一口の田ネ(たね)となります。江戸時代の寺子屋では、一口の幸福に感謝し、よくかみしめ、味わって食べるよう繰り返し教えたとあります。本来は家庭の中で当然のこととしてたいせつな食習慣が受け継がれ、親からよくかんで食べなさい、体のためにもっと野菜を食べなさい、おはしの上げ下ろしからバランスよく食べることなど、しつけとして教えられてきましたが、そのような当たり前のことが当たり前でなくなってきている家庭が増えています。30年以上前から世界の食育を研究している食生活・健康ジャーナリストの砂田氏は、よく何かあれば切れる子どもと言われますが、食の乱れが子どもたちの心、体、頭を急速にむしばんでいるとして、内閣府の食の信頼確保に関する勉強会など、今こそ食育をと、全国を回っておられます。小学校においては給食がありますから、給食を通してさまざまな食教育ができます。また、保護者にも給食だよりなどを活用して情報を発信しています。また、17年度には、新たに食育の新規事業として、幼児期から健康食習慣づくり事業も検討されています。幼児期から小学校と食のたいせつさを学び、好ましい食習慣を身につける教育が、まだまだ十分とは言えませんが、少しずつ取り組まれてきております。

 しかし、中学生においてはどうでしょうか。5月に行われた生活実態調査でも、学校に行く前に朝食を食べていますかとの質問に、摂らないことが多い、ほとんど摂らないの割合が小学生では7パーセントぐらいだったものが、中学生になると16.7パーセントにまで増えてきます。また、これまで中学校食堂が廃止になるときに、実態として、常時食堂を利用する生徒は全体の約2割いるとのことでしたが、この全体の2割は、食堂の廃止に伴い、多少の前後はあるとしても、昼食にパンを買っている数だと思います。私自身、子どもの関係でよく学校に行きますので、先生から子どもの様子をお聞きします。実感することは、お弁当を持参できない生徒が増えるとき、落ち着きがなくなるようです。なにもパンを食べるのが悪いと言っているのではないのです。その背景にあるものがたいせつだと思います。すべてとは言えませんが、基本的な生活習慣の土台である食の乱れが影響を与えているのではと思われます。

 幼児期から小学校においては、具体的に給食や子育て支援の一環として食育に取り組めますが、義務教育課程にある最も多感な思春期にある中学生に対して、食教育をどのように取り組んでいかれるのか、当局のお考えをお聞かせください。

 次に、先天性風しん症候群、CRS対策についてお伺いいたします。

 先天性風しん症候群、CRSとは、妊娠初期に風しんにかかると、風しんウイルスが胎児に感染して、出生児に先天性風しん症候群、CRSと総称される障害を引き起こすことです。先天異常の発生頻度は妊娠の初期ほど高く、妊娠2か月以内の女性が風しんにかかると、白内障、先天性の心臓病、難聴の二つ以上の症状を持った子どもが生まれてくることが多く、また、妊娠3か月から5か月に感染した場合では難聴が多く、ほかに網膜の病気、緑内障などの症状があると言われています。日本では、1965年に沖縄で400人以上のCRSの子どもが生まれ、また、1977年から79年に全国で風しんが大流行したときには、非常に痛ましいことですが、CRSの子どもの出生を恐れて多くの人が人工妊娠中絶をしました。最近の風しんの流行は昨年から局地的に始まり、群馬県、大分県、鹿児島県で多く、今年の患者数は8月の時点で3,812人に及び、昨年まで年間1例あるかないかだったCRSも、今年は既に8例が確認されており、過去の風しんの流行パターンから、現在の流行は小規模なものの、数年は同様の流行が続くとして、厚生労働省は都道府県に予防接種の推進を求める通知を出しております。とりわけ今回注意が必要な背景には、風しんの局地的な流行だけでなく、風しんに対する免疫がない女性が妊娠可能な年齢に達しているという事情があります。77年から女子中学生を対象に始まった風しんワクチンの接種は、94年の予防接種改正を機に、目的が風しんそのものの流行措置に変わったのに伴い、対象が1歳から7歳半に切り替えられました。この時点で空白期間にいた幼児から中学生までの未接種者に対して、厚生労働省は昨年9月まで公費負担で接種を続けたものの、実際に接種を受けた人は少数だったようです。

 空白期間にいた未接種者は全国で約600万人と言われています。本市においては対象者の人数を把握しているのでしょうか。お聞かせください。

 妊娠中は特に子どもが健康で生まれてくることを願います。なんらかの対策を講じることによって、そういった不安の解消になるならば、また、未然に防ぐことができるならば、非常に大事な取組になると思います。

 そこでお伺いいたします。

 本市において、空白期間にいた予防接種を受けず免疫のない20歳代から30歳代の子育て世代への対策として、妊娠可能年齢の女子は積極的にワクチンの接種を受けることなどの周知や、風しん抗体チェックを含め、風しん症候群の予防を図るための取組、対策を考えているのか、お聞かせください。

 次に、心停止患者の心臓に電気ショックを与えて救命する自動体外式除細動器、AEDについてお伺いいたします。

 日本では、毎日100人近くが心臓突然死で命を落としているそうです。昨日まで元気でばりばり働いていた人が突然亡くなるのは、家族はもちろんのこと、非常につらく悲しいものです。心疾患による死亡者数は、平成13年は14万8,292人、14年は15万2,518人、15年は16万3,000人と、毎年約1万人ずつ増えており、今後も高齢化の進展により、心筋こうそくなどの心疾患で死亡者数が増加する傾向にあると言われております。

 まず、本市において心疾患による死亡者は年間何人おられるのか、お聞かせください。

 心臓突然死の多くは、血管が詰まるなどして心臓の心室が細かく震え、血液の流れが止まってしまう心室細動が原因と言われています。この細動を取り除く処置は、1分遅れると救命率が10パーセント落ちるとされ、5分後には約半分が、10分後にはほとんどの人が助からず、このため、1秒でも早く心臓に電気ショックを与え、正常な心拍を取り戻すことが救命の決め手となります。救急搬送の充実により、119番通報から救急隊員の現場到着までに要する時間は平均6.3分程度となっていますが、救急隊員到着までの間に現場に居合わせた者によって電気的除細動が速やかになされれば、救命にとって大きな効果があります。

 西宮に住む友人が、普通救命講習に参加したときに、このAEDの装置で救命するのを直で見て、機械そのものもコンパクト、しかも難しい技術も要らず、たいせつな命を救うことができるなんてと、感動して話してくれました。使い方は、患者の胸にパッドを貼ると、自動的に心電図を解析し、電気ショックが必要な状態かどうかを判断、必要な場合にのみ、ボタンを押してくださいなどと音声で指示が出るしくみです。7月に厚生労働省は、この突然心臓が停止した人に対して心臓に電気ショックを与え、心拍を正常に戻す自動体外式除細動器、AEDの使用を救命現場に居合わせた一般の人にも認めるということを全国に通知しました。現在県においては、安全にスポーツができる環境づくりを進めるため、県立スポーツ施設など46か所にAEDの配備を進めており、平成18年に開催されるのじぎく兵庫国体の競技会場や文化施設などにも配備していく予定とお聞きしております。

 不特定多数の人が利用する空港では、成田、羽田、関西国際空港には既に設置されており、今後、全国的にも公共施設、交通機関などへのAED普及が望まれていることと併せて、本市においても早急に対策を構ずべきと考えます。まずは市役所などの公共施設への配備、その中には、スポーツ施設であるならば中央体育館や陸上競技場、文化施設であるならば総合文化センターやアルカイックホールなど、不特定多数の人が集まるところへの設置、また、機械が配備されれば、装置を使えるよう、職員の講習、指導も行われなければなりません。命を救うには最初の3分間が肝心とされていることから、AEDの普及に取り組むことは、市民の生命を守ることにもなり、また、安全で安心なまちづくりにもなると思います。

 そこでお伺いいたします。

 本市において、現在のAEDの配備の現状と今後の公共施設等への配備の予定をお聞かせください。

 また、心肺蘇生法などの救命講習にAED使用による講習も取り入れ、参加人口を広げていかなければならないと思いますが、どのように市民への啓発推進を行っていくのか、当局の考えをお聞かせください。

 以上で1問目の質問を終わります。(拍手)



○議長(新本三男君) 答弁を求めます。

 江川助役。



◎助役(江川隆生君) 本市における除細動器、いわゆるAED配備の現状と今後の公共施設等への配備予定について、また、市民への啓発推進をどのように行っていくかというお尋ねでございます。

 現在の市内全体におけるAEDの配備状況につきましては把握はいたしておりませんが、尼崎医師会や一般診療所など医療関係分野におきまして25台所有しているとお聞きいたしております。AEDは、スポーツ時の事故等における救命率を高めるうえでたいへん有効であるというふうに言われておりまして、今後、公共施設等への配備についても検討を行って参らなければいけないというふうに思っております。

 また併せまして、医師会等関係機関とも連携をとりながら、例えば消防局で行っております救命講習にAEDの使用を取り入れるなどによりまして、広く市民への啓発推進も進めて参りたいというふうに思っております。

 以上でございます。



○議長(新本三男君) 阪本教育長職務代行者。



◎教育長職務代行者教育次長(阪本茂樹君) 児童の安全対策に順次お答えを申し上げます。

 まず、防犯ブザーについてのお尋ねでございます。

 通学安全対策として、本市におきましても一部の学校において、PTAや社会福祉協議会から児童生徒用として防犯ブザーを、また笛などを配布していただいております。また、その活用をいたしておるところでございます。

 また、最近では、電子タグにより通学安全を確保しようとする研究、取組なども始まっております。昨今、不審事案が多く発生する中、通学時における子どもの安全確保はたいへん重要な課題と認識をいたしており、教育委員会といたしましては、まず、現在取組を進めておりますあまっこ安全バッジ運動により、地域ぐるみの活動の中で通学の安全が図れるよう努めて参りたい、このように考えております。

 更に、今後は、より開発が進む防犯ブザーや新しい機器についての研究検討などにも取り組んでいく必要がある、このように考えております。

 次に、あまっこ安全バッジ運動の状況でございますが、あまっこ安全バッジ運動は、地域の皆様の御協力によって地域の子どもたちを守り、育てていくことを趣旨といたしております。その活動の中心は、そういうことから、やはり学校とPTAになろうかと、このように考えております。加えまして、社会福祉協議会等の地域団体、更にはボランティアの皆様の連携により、地域ぐるみの活動をぜひ実現していただきたい、このように考えております。

 なお、バッジの発注や配布などの事務は教育委員会で担当しております。

 また、11月現在、約半数の小学校で既にこの運動に着手していただいており、約7,500個のバッジを配布いたしております。残りの学校も取組を進めており、今後も準備の整った学校区から順次配布をして取り組んでいただきたい、このように考えております。

 次に、校門遠隔施錠システム等学校安全管理の御質問でございますが、校門遠隔施錠システムにつきましては、校門を常時施錠するとともに、来訪者をカメラ付きインターホンによって確認することにより、学校安全をより図ろうとするもので、9月までにすべての小学校、中学校、養護学校にその設置を完了しております。現在、各学校におきまして運用していただいているところでございますが、運用上の問題点等につきましては、教育委員会事務局の職員が直接学校へ出向いて実情を把握するほか、学校長などからの情報提供をいただくこととしており、現在その状況把握に努めているところでございます。

 学校安全管理員につきましては、本年2月に緊急措置として配置いたしましたが、今後につきましては、現在までの活動状況、また、このたび設置しました校門遠隔施錠システムの運用状況、こういったものを点検整理しながら結論を出したいとこのように考えております。

 次に、通学に自転車を利用することについてのお尋ねでございますが、児童生徒の通学距離につきましては、小学校にあってはおおむね4キロメートル以内、中学校にあってはおおむね6キロメートル以内であることが適当というふうにされております。現在本市における学校の配置状況は、これらを大きく越えるような地域はございません。通学の方法につきましては、基本的には学校長の判断といたしておりますが、今後、この基準を超えるような状況が生じるようであれば、その対策について、生徒の安全の視点ということも加えて、学校とも十二分に協議をして参りたい、このように考えております。

 最後に、中学生に対しての食教育の取組でございますが、近年、子どもだけで食事をする、いわゆる孤食、また朝食を摂らないなどといった子どもの食生活の乱れが顕著になってきております。このため、子どもたちに正しい食事の在り方や望ましい食習慣を身につけさせることは、次代を担う子どもたちが健全な生活を送るうえでたいへん重要であると考えております。今後とも各中学校では家庭科や総合的な学習の時間において、朝食の重要性、間食や夜食の選び方、またコンビニエンスストアの利用のしかたなど、子どもたちを取り巻く食に関する具体的な事例を挙げて、食に関する正しい知識を身につけさせて参りたい、このように考えております。

 また、小学校における食教育を生かして、自分自身でも食事をつくるなど、そういった力もつけさせ、よりよい食習慣へ自ら改善していける力も養っていきたいというふうに考えております。

 以上でございます。



○議長(新本三男君) 高岡医務監。



◎医務監(高岡道雄君) 先天性風しん症候群についてのお尋ねのうち、本市における94年の予防接種改正後の空白期間にいた対象者は何人いるのかについてお答えをいたします。

 昭和54年4月2日から昭和62年10月1日までに出生した女子が経過措置の対象者ですが、現在は17歳から25歳になっております。平成16年9月30日現在の市の住民基本台帳によれば、この年齢に該当する女性の人数は、17歳から25歳で合計2万2,684人となっております。

 次に、94年の予防接種改正後の空白期間にいた免疫のない妊娠可能年齢の女子の積極的なワクチン接種や風しん抗体チェックなど、風しん症候群の予防を図るための取組、対策を考えているのかとのお尋ねでございます。

 本年の風しんの流行状況等を踏まえ、国におきましては、議員御指摘の妊娠可能年齢の女子、妊婦の家族等に対する予防接種の周知、接種の強化や管内の産婦人科、医療機関に対する適切な対応の周知などを内容とする風しん対策の強化についての通知を都道府県あてに発したところでございます。本市では、全国の風しん流行状況にかんがみ、平成16年4月25日付けの市報で、先天性風しん症候群の予防のため、妊娠可能年齢の女性への予防接種を勧奨しております。また、厚生労働省の通知を受け、医師会へ本内容の周知、協力の徹底を図るとともに、11月に放送のエフエムaiaiにおいて、妊娠の可能性のある10代後半から40代の女性で風しんの予防接種を受けていない方への勧奨を行うなど、広報、周知を図って参りました。更に、乳幼児健診の場においても、母親への受診勧奨などを行っております。

 今後も経過措置対象女性の妊娠増加が予想されるため、市報、保健所のホームページ等を通じまして、予防接種未接種者に対し、引き続き積極的なワクチン接種などの啓発、勧奨に努めて参りたいと考えております。

 次に、AEDにつきまして、本市における心疾患による死亡者数は年間何人いるのかについてお答えをいたします。

 本市における高血圧症を除く心疾患による死亡者数は、平成13年554人、平成14年580人、平成15年608人であり、増加傾向にございます。

 以上でございます。



○議長(新本三男君) 前迫直美さん。

   (前迫直美さん 登壇)



◆12番(前迫直美さん) 当局の答弁をいただきました。学校の安全管理のあまっこ安全バッジ運動ですけれども、半分のところは着手をしたということで、実際に進んでいるのは、私がちょっと調べたところではまだ2校ぐらいしかないというふうに聞いております。44校中ですので、着手はしたけれども、実行してこそ成果が上がるのではないか。女児の誘拐殺人以降、ほんとうに子どもを取り巻く痛ましい事件が相次いでいて、これだけ子どもを誘拐する事件が、未然に防いでおりますけれども、今起きてきているという現状がありますので、子どもたちの身を守るという観点から進めていただきたいと思います。

 2問目に入ります。

 改正DV法についてお伺いいたします。

 昨日12月2日、改正DV法が施行されました。ドメスティックバイオレンスとは家庭内の暴力で、夫婦間、パートナー間の暴力のことです。結婚しているかどうかは問わず、暴力も身体的に限らず、精神的、経済的、性的などあらゆる形の暴力が含まれます。平成13年にDV防止法の施行に伴い、それまで夫婦げんかと見過ごされてきた配偶者などからの暴力も、DV法が成立したことにより、犯罪であることが明らかにされました。現在ではDVが広く周知されてきましたが、14年当時実態調査をしたところ、20人に1人の女性が家庭内において生命に危険を感じたとの実態がありました。当時は被害者の保護が最優先に対策が取られてきましたが、施行後3年での見直しを前倒しとする形で、今回改正されました。更なるDV施策の強化が求められています。

 現在、本市においては相談業務を行っておりますが、中央福祉事務所において婦人相談員によるものと、また女性センター・トレピエにおける女性相談があります。中央福祉事務所の婦人相談員への相談件数は、合計で496件となっています。そのうちDVの相談は246件、またトレピエにおいての相談は合計1,526件のうちDVの相談は215件で、弁護士による相談は18件もあります。1年間で461件のDVの相談があります。相談件数の多さにびっくりしましたが、緊急を要する場合などは直接警察を通じて県のDV相談センターに行く場合などがありますので、実際の数はもう少し多いのではと思われます。本市が特に相談件数が多いのかと、阪神間の件数も調べますと、他市も同じぐらい多いのです。ほとんど数を非公開にしておりますので、ここで発表はできませんけれども、多さにびっくりいたしました。いかにDVに苦しんでいる女性が多いかが分かります。

 今回の改正では、一つには保護命令の対象の拡大、2点目に被害者の自立支援の強化、3点目に市町村による配偶者暴力相談支援センターの業務の実施を可能にするとしています。これまではDVの被害者の保護、自立支援は県で対応していましたが、今回の改正では、配偶者暴力相談支援センターは、保護だけではなく自立支援に関する責務を負うことを明確化し、調整機能の発揮についても明記しております。

 このことを受け、本市として今後実効性のある取組が急務であると考えますが、当局のお考えをお聞かせください。

 また、さきに述べましたが、DVの相談件数は年々増えております。中央福祉事務所では2人の相談員が親身に丁寧に対応されていると、よくお聞きします。相談には時間もかかります。相談件数が多いことから、今後更に相談員を拡大していく考えはないか、併せてお聞かせください。

 次に、不登校対策についてお伺いいたします。

 これまでも何度となく不登校の問題を取り上げて参りました。本市においては、平成10年をピークに減少傾向にあり、平成14年にはやっと500人を切り、464人になりましたが、少なくなったといっても464人、小さな小学校ぐらいの数がいることには変わりはありません。また、本市の傾向として、心の問題での不登校の数は、他市に先駆けてスクールカウンセラーの配置、はつらつ学級、ハートフルフレンド派遣事業など、きめの細かい対応で復学率もアップしてきております。しかし、前回も言ったのですが、遊び、非行による怠学的な生徒に対する対策においてはどうでしょうか。仮称ですが、第二はつらつ学級のような受け皿を考えるべきではないかと提案をいたしました。なかなか難しい課題であるとして、今後も関係機関と連携を図っていくとのことでした。

 先日、ある校長先生とこの怠学的な不登校対策についてのことで話合いをしておりました。怠学的な子どもが学校に来たときに教室に入れないということで、校長室で話をしたそうです。中学校を卒業したらどうするのかと聞きましたら、働くねんという答えだったそうです。なんでやと聞くと、勉強が分からへんからと答えました。行きたくても行かれないのかと聞きましたら、勉強が分からないから、どうせ行けないというふうな答えだったようです。いつごろからかと聞きますと、だいたい小学校5年生ぐらいから分からなくなったというふうにあったようですが、遊び、非行による怠学的な生徒の中には、学校に行きたくても勉強が分からず、授業についていけず、居場所がなく非行に走り、不登校になっている生徒がかなりいるのではないでしょうか。担任教諭だけで対応していくには時間的にも厳しいと思います。忍耐強くかかわっていかなければ話もできないかもしれません。つまずいたところから粘り強く励ましながら勉強を教えていくことはできないでしょうか。また、子どもたちは心のどこかで学校に行かなくてはと思っています。義務教育課程にある今だからこそ、一人ひとりの可能性に光を当てる対策が必要だと考えます。

 遊び、非行による不登校生徒に対する更なる今後の取組をいま一度お聞かせください。

 学力・生活実態調査についてお伺いいたします。

 11月20日の新聞報道では、県教委が本年3月に実施した小中学校の児童生徒の学力と生活実態意識などを把握する総合的な基礎学力調査の結果を発表しました。学習指導上の課題を明確にするのが目的で、児童生徒の意識や生活実態と基礎学力などをクロス分析する取組は、全国でも珍しいことだとありました。調査は、各教科ごとに、神戸市を除く県内の公立の小学校5年生の約10パーセントに当たる9,735人と中学2年生の同1万2,837人を対象に実施されました。その結果、学力調査では、全国と比較した場合、兵庫県は小学校の国語、中学校の国語、英語が全国と同程度で、小学校の算数、中学校の数学は全国を上回る結果となり、生活実態調査と基礎学力調査を併せたクロス分析では、毎日朝食を摂ったり、家の人にあいさつかできている児童生徒ほど、成績上中位者が多く、生活習慣が身についている児童生徒ほど基礎学力が定着していると発表しています。

 本市においても、5月に同様の趣旨で学力・生活実態調査が行われました。現在、学力・生活実態調査検討委員会において分析、考察が行われているとのことですが、速報では、まず学力調査においては、既に全国を下回っているとの結果が出ております。兵庫県での結果は全国を上回り、本市の結果は全国を下回っている。ということは、本市の学力は県下の中でもかなり下回っているということになります。これまでも議会において、本市の学力はどのような状況にあるのか、そしてどのようなレベルに持っていきたいと考えているのかとの問いに、当局の答弁は、学力向上に対してさまざまな取組をしているとして、明確な数値等の答弁がありませんでした。尼崎の学力が低いとよく言われますが、それを耳にするたびに、尼崎で子育てをしている者の一人として、非常にショックを受けます。学力が低いと認識しているのであれば、どこに問題があって、どう取り組んでいくのか、また、目指すべき明確な目標がなければなりません。

 本市のこのたびの学力調査の結果を、まずどのように評価しているのか。そして尼崎の課題と目標を明らかにしていただきたいと思いますが、当局のお考えをお聞かせください。

 また、生活実態調査において特に気になったのが、学校の授業以外に家で1日だいたいどれぐらい勉強しますかとの質問に、ほとんどしないと答えた者は、学年が進むにつれ大幅に増加しています。ほとんどしないを含めて、1時間より少ない児童生徒は、いずれの学年も50パーセントを超えています。中学3年生に至っては、受験を控えているにもかかわらず、ほとんどしないが32.5パーセントにもなっています。学力は勉強時間に比例すると言われます。この結果をどのように分析しておられるのか、また、何か対策を考えておられるのか、当局の見解をお聞かせください。

 今回、我が会派で愛知県の犬山市に視察に参りました。犬山市の石田市長自ら先頭に立って、教育改革に取り組んでおられます。自分のまちの子どもたちの教育には全面的に責任を持ちたいし、かかわっていきたい。自分のまちの子どもは自分たちで育てたい。また、教師にとって学ぶこと、教えることは、天が与えた使命である。そういう教師を教壇に立たせることが市長の使命であると訴え、その熱き思いが現場の教師の意識を変え、さまざまな施策になって実践されておりました。市内の全小中学校における2学期制の導入、授業内容の3割減に伴い、それを補うための現場の教師による副教本づくり、少人数授業に対しての市費での非常勤講師の確保、毎月全小中学校において公開授業など、13年から毎年目標を掲げ、改革を進めておられ、この間の取組を語る教育委員会のなんともいえない意気込み、自信に圧倒されるような思いでした。また、やる気に燃える教員は、少人数であろうが多かろうが、全部子どもはたなごころに乗せて、一人ひとりのよいところを伸ばしていますと誇りを持って語っていました。自分のまちの子どもたちの教育には全面的に責任を持ちたい。この原点を旨に、市長のリーダーシップと教育委員会の企画立案能力、そして現場の教師のやる気と一体になって、子どもたちの学ぶ喜びを、学びを保障することに取り組んでいます。その取組を1冊の本にして出版されています。犬山発21世紀日本の教育改革です。

 本市においても、今回の学力・生活実態調査を踏まえ、子どもの成長を願うすべての保護者の方に、また市民の皆様に安心と希望を与える尼崎発の取組をしていただきたいと思いますが、市長の熱き思いをお聞かせください。

 以上で私のすべての質問を終了いたします。御静聴ありがとうございました。(拍手)



○議長(新本三男君) 答弁を求めます。

 白井市長。

   (白井 文さん 登壇)



◎市長(白井文さん) それでは、前迫議員の御質問にお答えいたします。

 今回の学力・生活実態調査を踏まえ、どう考えるのかというお尋ねでございます。

 子どもたちが確かな学力を身につけながら健やかに成長していくことは、保護者の方々にとってはもちろんのことでありますが、私にとっても大きな願いでございます。今回の学力・生活実態調査の結果につきましては、速報の段階でも、いずれの教科とも得点が低いことや、家庭学習の時間が少ないことなど、多くの課題があると認識しております。

 そうしたことから、早急に市でできることや学校でできること、家庭に協力を求めることなどを明らかにして、教育委員会と連携し、積極的に取り組んでいかなければならないと考えているところでございます。



○議長(新本三男君) 宮本市民局長。



◎市民局長(宮本勝君) 改正DV防止法を受けて、本市として今後実効性ある取組が急務であると考えるがどうかといったお尋ねでございます。お答えをいたします。

 本市におきましては、平成13年10月に施行されました、配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する法律、いわゆるDV防止法を受けまして、関係職員で組織しますワーキンググループを設置いたしまして、本市におけるDV防止対策を取りまとめたところでございます。

 そこで、その一例を申し上げますと、DV対策の中核的役割を担う兵庫県立女性相談センターや市内4警察署、民間の支援団体などによります尼崎市DV防止ネットワーク会議を設置いたしまして、被害者の一時保護や救済に関する情報交換などを行っているところでございます。

 今後におきましては、このネットワーク会議を通じまして、改正DV防止法の趣旨だとか内容を十分踏まえまして、被害者の保護、自立につながる取組をも検討して参りたい、このように考えております。

 以上でございます。



○議長(新本三男君) 守部健康福祉局長。



◎健康福祉局長(守部精寿君) 配偶者暴力に関する相談件数が多いことから、今後婦人相談員を拡大していく考えはないかといった御質問でございます。

 婦人相談業務は、婦人相談員が中心となり、児童相談にかかわる児童相談員と必要に応じて連携しており、相談体制は一定整備されているものと考えております。現在の相談件数から見ますと、2人の婦人相談員で現実的には対応できているところでございますけれども、今後の相談件数の動向を踏まえる中で、相談体制に意を用いて参る考えでございます。

 以上でございます。



○議長(新本三男君) 阪本教育長職務代行者。



◎教育長職務代行者教育次長(阪本茂樹君) まず、遊び、非行による不登校生徒に対する取組についてお答えを申し上げます。

 本市の中学校の不登校につきましては、遊び、非行型の生徒の割合が全国平均と比較してかなり高い状況にあり、本市の不登校問題を解決していくうえで大きな課題であるというふうに認識をしております。現在、その効果的な対応策について、不登校対策検討チームを教育委員会内部に立ち上げ、本市の遊び、非行型の不登校生徒の状況と課題などにつきまして分析を進めるとともに、併せまして国、県及び近隣の宝塚市や姫路市で取り組まれております問題行動に対する地域における行動連携推進事業の動向にも注意して、その検討を進めて参りたい、このように考えております。

 次に、学力・生活実態調査結果についての御質問でございます。

 まず、学力についてでございます。

 児童生徒の学力に関しまして、今回全市的な実態調査を行いましたが、その結果につきましては厳しく受け止めているところでございます。学力向上につきましては、まずは学校における指導方法の改善、そして個々の児童生徒の実態を十分に踏まえた指導の徹底が必要であると考えております。今後とも学校現場に対しましていっそうの取組を求めて参ります。

 併せまして、今回の調査では、現在分析中ではありますが、児童生徒の学習習慣や生活習慣が学力に大きく影響を与えている面がありますことから、今後、家庭の協力を得る中で、好ましい習慣形成にも努めていかなければならない、このように考えております。

 いずれにいたしましても、教育委員会といたしましては今回の調査結果を原点として、学力の着実な向上を図って参りたい、このように考えております。

 最後に学習時間の問題でございますが、家庭での学習時間が少ないことにつきましては、児童生徒に勉強しようとする意欲が低いこと、また、学習の方法、内容が十分理解できていないこと、あるいは家庭での学習環境が整っていないことなど、幾つかの原因が考えられます。今後更に細かく調査し、分析して参りたいと考えております。

 なお、今回の調査結果では、小中学生とも学習時間が少なく、学習習慣の形成という点が大きな課題でありますので、宿題の在り方や放課後の学習の場の確保といったことなどを含めまして、児童生徒が継続的に学習に取り組めるよう、対応策を講じて参りたい、このように考えております。

 以上でございます。



○議長(新本三男君) 前迫直美さんの質問は終わりました。

 続いて発言を許します。

 波多正文君。

   (波多正文君 登壇)



◆41番(波多正文君) 新政会の波多正文でございます。本日の最後の質問になりますけれども、お疲れの中、最後まで御静聴をお願いいたします。

 平成16年12月定例会で一般質問の機会を与えていただきまして、先輩並びに同僚の議員の皆さんに心より感謝申し上げます。

 市長をはじめ当局の皆さんにおかれましては、質問の意をお酌み取りいただきまして、明確な御答弁をお願いいたします。

 今、尼崎はもとより全国の自治体において共通して非常に厳しい財政状況となり、これを克服するために行財政構造改革が進められています。総じて見れば、扶助費や公債費などの支出が膨らみ、その一方で、地方公共団体の歳入の根幹となる税収が年々大幅に減少してきたことによるものと分析できます。以前私は行革について他市の例を出し、年次計画表を作成し、議会に提出すべきであると指摘し、それをやっと当局も提出するようになりました。最近の尼崎におきますこれまでの行財政改革の取組といたしましては、宮田前市長時代の平成14年6月に、長引く景気低迷とデフレ経済の影響を受け、以前に経験したことのない、いわば破たん状態になっており、加えて次年度以降も更に厳しい収支のかい離が生じ、再建団体転落の危機ラインを超えることが危ぐされておりました。財政再建団体への転落はなんとしてでも阻止しなければならないことを最大目標として、自主自律の自治体運営を確保していくために、直面する財政危機を乗り越え、行政経営の改革を進め、よりよき地域社会を形成していくため、尼崎市経営再建プログラムを策定されました。その後、白井市長が就任され、平成15年度から修正するとした6項目と8項目の見送り措置を取り入れた形の経営再建プログラムの見直し案を平成15年度の予算議会に示されました。そして、その後、昨年度は平成16年度改革改善取組案をローリング方式の一つとして示し、今年度は行財政改革調査特別委員会において、先月、平成17年度改革改善取組素案として示されました。また、新たな行政経営システムの取組として、事業別評価書も作成され、行革の取組が進んでいます。

 申し上げるまでもなく、行革の真の評価は、その質によって自治体がよみがえるかどうかにかかっております。こうしたことを考えると、いつだったか、市長は尼崎のイメージを五目飯のようだと言われたことを思い出します。あれから尼崎市の行革は効果額だけを見ますと進んだように見えますが、私の個人的感想ですが、五目飯というよりも、もんじゃ焼きになってしまいつつあるのではないでしょうか。私がそういった思いに至りますのは、今、尼崎市の行革は、コスト行革であり、体質改善の行革ではないからです。行革は、体質を改善できる自治体のみ新たな発展を可能にします。しかしながら、理念が崩れ、体質を改善することなく、単なるコスト削減、それも自分の財産を売却することによって赤字を削減するようなやり方の行革は、たこが自分の足を食べ、一時的におなかを膨らませているようなもので、結果的には自治体の体力、活力は更に弱体化していくのは目に見え、明らかであります。水が漏れている原因を直さずに、自分の身を売って水を増し、その場をしのいでいるようにしか私の目には映りません。このことがどうして分からないのかなというように思っております。

 体質、意識、行政システムを改革しない行革は、行革とは言えません。今まで培われ、染み込んでいる体質を正しい公共性の担保を事業化できる体質に改革する必要があり、急務であり、優先されるべき事項であります。そのためには、従来のような官による官のための行革をやめ、受け手である顧客、生活者の立場に立った改革をしなければなりません。そのためには、改革を考え、事業化する市職員を育成し、活用しなければなりません。抜本的な改革をするために、市民の意見を聴くのもよいでしょう。しかし、私は、各職員自身の改革の考えを提出してもらうべきだと考えております。改革案としてまとまるまでは何度も職員との間でフィードバックが繰り返されるでしょう。しかし、顧客、生活者が求めている行革になるための改革案、事業案を提出させ、よい案を事業化していくのが改革の近道だと私は思います。

 また、忘れてはならないのが、将来に対するまちのビジョンを見つつ行革を進めることと思います。もし尼崎市の未来像、理念、まちづくりのビジョンがなくて行政活動の受け手側に立った成果評価に着手しなければ、さきほども申しましたように、五目飯どころかもんじゃ焼きのようなまちになり、人口流出が止まらないまちになるでしょう。

 いろいろ申し上げましたが、今の行革はビジョンが見えず、また、体質改善、構造改善にもあまり貢献しないやり方だと私は思います。

 そこでお尋ねします。

 宮田前市長の改革の取組を全面的否定ともとられる姿勢で選挙を戦われた白井市長に替わり、既に2年を経過しようとしていますが、行革の基本手法は変わったのでしょうか。白井市長は、赤字の尼崎市を引き受け、宮田前市長が策定された尼崎市経営再建プログラムを一部修正はしたものの、基本的には引き受け、取り組んでこられたようにしか映りませんが、特に御自身の行革として、これまで何を改革したのかをお答えください。

 次に、事務事業目的評価システムの導入について順次お尋ねいたします。

 私は、事務事業評価を効果的に進めるには、今までのようにともすれば活動コスト指標から評価度合い指標に全事業を対象として転換することが、市職員の個々の事業に対する責任感と事業を受け止める側への意識の転換が無理なく進められていくと思います。しかし、この成果指標を現実化させるためには、尼崎市の将来像を持っておくことがたいせつで、市長は赤字解消が先決と進められていますが、もんじゃ焼きにならないような尼崎市の将来ビジョンと理念が必要なことは申すまでもありません。財政を考えるうえでも理念が必要であり、財政の基礎に立って、それを実現するまちと人はどうあるべきかの考えを持たなければなりません。

 そこでお尋ねいたします。

 市長は、現在行われている行政事業の課題把握、事業立案、評価、事業実施のチェックといった流れが適切なものであると思っておられるのかどうか、お尋ねいたします。それについて、その理由も明確にお答え願います。

 次に、現在、施策評価委員会が設置されています。各所管の局で作成された政策、事業、それは市長公約や市民の意見を包含した内容になっていると聞いておりますが、その政策、事業を施策評価委員会に出し、そこで出された意見を参考にして、最終的に市長が新規事業の実施の可否を決定され、議会に素案として、また市民にはパブリックコメントとして示されたと聞いております。素案を作成するのに多くの意見を反映することはたいせつなことでありますが、多くの異なった意見を同時に採用することはできません。おのずと意見は選択されます。行政から実施したい施策が提出されるとき、なぜそのような内容になったかが明確となる表を作成して提出していれば、チェック機関としての議会の権能も発揮しやすいのではないでしょうか。

 三重県で行われている現場から問い直すという事務事業目的評価表によりますと、まず事務事業名があり、大きな項目として4項目から成っています。説明はちょっと時間がかかるので、事前に配付しました資料で見ていただいたら結構です。次のように四つに分かれています。第1は事務事業の目的と成果、第2は事務事業の環境変化、第3は事務事業の評価、第4は改革案・予算要求案に分かれています。特にその中でたいせつなのは、第1項目にあります事務事業の目的と成果、その8番目に出てきます事務事業成果指標ということで、これは、どれだけの結果が出たかということをちゃんと事業内容の結果を書いているということで、だれでも見れば分かるというような内容になっております。そして、4項目にそれぞれ細目があります。第1の項目、事務事業の目的と評価には9項目があり、二つ目の事務事業の環境変化については2項目があり、三つ目の項目の事務事業の評価については10項目があり、四つ目の改革案・予算要求案には3項目が設けられています。ここでは時間の関係上細項目の説明は割愛しますが、このように事務事業について細かく意思判断の項目を示し、成果指標を明確化することによって、受け手のところで事業の内容がどのような人でも表を見れば現実の事業をどのような基準で決定しているかが明らかになり、PDCAの流れを簡単にチェック可能になっております。

 そこでお尋ねします。

 市長はPDCAの流れをつくり、構造改革をしたいと言われ、また同時に、顧客志向、成果主義に転換していきたいとるる述べられていますので、行政事務事業評価を目的評価システムに早急に転換されるお考えはあると思いますが、どのようにお考えなんでしょうか。お聞かせください。また、その理由もあれば明確にお示しください。

 次に、尼崎の事業の中で、どう考えても理解できないことがしばしばこつ然として出てきます。そのような事業が尼崎を秩序のないまちにしてしまっているのも事実であります。私に言わせれば、優先順位が違う、公共の関与のしかたがおかしい、選定方法が変である、適正な配置になっていない、時代に逆行している、目的と事業の内容が合っていない、行政課題の把握のしかたが間違っている、運営管理コストを考えていなかったなどと、問題を挙げれば数限りなくあります。なぜあえて長い目で見ればお荷物になるような事業を行うのでしょうか。事業化すればまちが活性化すると思い、内容を適切に吟味しないで進められた結果か、あるいはどうしても事業に踏み切らなければならない、正当と言えない理由があったからではないでしょうか。結果、赤字も世代の共有として、出発点の誤りについては評価や反省がないので、よりよい事業に向上していくことはありません。

 そこでお尋ねいたします。

 事業を提出し、執行する行政としては、今申し上げました問題を多く出す事業は、受け手側のことは何も考えていないと思います。普通は、どうしてこういった問題が生じるのか疑問がわき、改善するはずです。しかし、なかなか改善されないのはどういった理由があると考えておられるでしょうか。お聞かせください。

 また、すべての事業を適切なものにするにはどうすればよいかもお答えください。

 所管局が提出する評価表には成果表があり、改善すべき点も記入しなければならないので、単独としてはスクラップアンドビルドが可能であります。そして、総合行政として各所管から集まったものを総合行政の適切な事業か効果の順、更にはコストや運営費も見たうえで実施するかを考慮し、更に優先順位によって予算化を認めるか否かを決定しなければなりません。さきほども申しましたように、今行われている事業は、全事業における総合調整が行われているとは思えません。

 そこでお尋ねいたします。

 目的評価表を尼崎に定着させれば、また、提出しないところは予算化しないということも可能でありますし、その資料によって、現場を知らない部署でも聴き取りによって総合調整ができるのではないでしょうか。あらためて今どのような過程、資料、材料によって総合調整をされているのでしょうか。お聞かせください。

 また、総合調整を現場の実態が不明瞭なことでも表を見ればある程度明確になりますので、目的評価表は緊急に定着させていただきたく、提言いたしますが、お考えをお尋ねいたします。

 具体的に事業の優先順位、適正な事業かどうか、運営費用はどうかといった点については、また機会があれば質問をいたします。

 最後に、尼崎市は財政的に考えると、他都市にない財源を持ちながら、建物は多くありますが、質の乏しい、魅力の薄いまちになっております。他都市にない財源、今まで競艇事業費会計から一般会計への収益事業収入は総額で3,000億円を超えると聞いております。しかし、私は、投入された財源に見合うまちになっているとはとうてい言えないと思いますが、尼崎市の幹部職員の方々はどのように思われているのでしょうか。お考えをお聞かせください。

 これで第1問を終わります。(拍手)



○議長(新本三男君) 答弁を求めます。

 白井市長。

   (白井 文さん 登壇)



◎市長(白井文さん) それでは、波多議員の御質問にお答えいたします。

 行革の基本手法の何を変え、改革したのかというお尋ねでございます。

 現在の危機的な財政状況を克服し、市財政を再建していくためには、改革改善を継続的に進めていく必要があると認識いたしております。しかし、改革を進めるに当たりましては、まず、市民の皆様の御理解、御協力を得るよう努めていくことが何よりもたいせつであり、改革改善を進めるに当たりましての基本として取り組んできました。また、具体的に改革を進めるに当たりましては、内部管理経費、とりわけ人件費については、削減策を追加することにより、構造改善に努めて参りました。更に、改革改善に取り組む組織風土の醸成につながるよう、全庁的改革改善運動にも取り組むなど、組織の体質改善に努めてきたところでございます。



○議長(新本三男君) 村山企画財政局長。



◎企画財政局長(村山保夫君) まず、事務事業評価につきまして順次お答えして参りたいと思います。

 行政事業の課題把握や立案、評価、チェックの流れが適切と考えているのかというお尋ねでございます。

 本来、事務事業を執行するに当たりましては、かかるコストの把握や事業の目的を明確にするとともに、事業の実施によって生じた課題や問題点は客観的に検証し、改善点を翌年度に反映するといった、いわゆるPDCAサイクルを確立し、改善していくことが必要でございます。

 本市においてもこのようなシステムの確立を目指しておりますが、現在実施している事務事業評価は、これまでは直接的な事業費だけで評価を行っていたものを、人件費を含めたすべてのコストで評価を行うことにより、いわゆるコスト意識を培うといった視点から、コストに重きを置いた執行評価を行っております。更に、新規事業の立案に当たりましては、調書の作成において事業の有効性や成果目標を明らかにする取組を進めております。制度の確立までにはまだ時間を要する状況にありますが、いずれにいたしましても、これらの一連の取組が今後十分機能するよう、引き続き事業の検証に努めて参りたいと考えております。

 次に、行政事務事業評価を目的評価システムに転換する考えがあるかというお尋ねでございます。

 今申し上げましたとおり、本市では実施事業のフルコスト分析に重きを置いた執行評価と新規事業評価の二つの評価を実施しております。このうち新規事業につきましては、昨年度より、施策体系に基づいた事業目的や対象、手段などを調書に明記し、自らその必要性や有効性などを評価検証し、その結果を公表しております。その点では、三重県の事務事業目的評価制度に近い評価項目を設定いたしておりますが、まだ十分に外部説明にこたえる形で表現ができていないなど、課題も数多くありますことから、御指摘の先進自治体の事例も参考としながら、より実効性のある事務事業評価システムの構築に努めて参ります。

 次に、ほんとうに必要とされる事業の構築がなされていないのではないか。適切にそれをどうするのか、更にどのような材料やプロセスで総合調整を行っているか、また、目的評価導入の考えはないかということでございます。

 これまで右肩上がりで財源が増加した時代には、ややもすれば既存事業の見直しよりも新規事業の構築に重きが置かれていた傾向にあったと思います。しかしながら、財源が年々減少する時代にあっては、限られた人員や予算をより効果的な事業に集中することが求められますが、事業の選択に当たりましては、評価を適切に行い、だれが見ても客観的に事業の必要性や効果が理解できるものとする必要がございます。このような考えの下、現在本市では、新規事業を構築する場合、総合調整方針で翌年度に重点的に取り組む分野を明示し、それに基づいて提案された事業を、財源なども勘案しながら総合的に調整しております。調整に際しましては、事業の意図や目的、成果の目標を記した評価調書や必要な資料の提出を求め、事業内容の把握に努めております。なお、事業の実施目的を評価することは重要でございます。そのためには、いかに客観的な成果目標を設定できるかが課題であると考えておりまして、この点については、これからもっと取り組んでいかなければならない課題だと思っております。

 そうした意味で、他都市の事例を参考にしながら、御指摘のような点も踏まえまして、本市の事務事業評価システムがより機能するよう検討を加えて参りたいと考えております。

 最後に、他都市にない収益事業収入の財源等に見合うまちになっていないと思うがどうかというお尋ねでございます。

 収益事業収入につきましては、本市のまちづくりを進めるうえで貴重な財源として活用されてきたと認識しております。また、その使途につきましては、広く市民の目に見える形で後世に残るものに充当することが肝要であるとの考えから、これまで投資的経費に充当してきたところでございます。具体的に申し上げますと、これまで、学校施設の整備など教育環境の向上や下水道、河川、道路、公園などの都市基盤整備が他都市よりも先んじて進んだことは、収益事業収入が大きく寄与したものと認識しております。

 以上でございます。



○議長(新本三男君) 波多正文君。

   (波多正文君 登壇)



◆41番(波多正文君) 1問目につきまして、議員の諸氏から質問が分からないというような、答えも分からないということです。

 市長が答えていただきました、体質改善に取り組んでいるということを特に言われたんですけれども、どの辺の体質を改善したのかということもちょっと具体的に言っていただいたらと思います。

 それから、村山局長が、特に意図、目的等についてはちゃんとそれを提出できるようになっておるということですけれども、行政の意図とさっき言いました顧客、受け手の側の感触というのは全然違いますので、その意図が妥当かどうか、また事業の内容が妥当かどうかというような評価は全然していないということですので。成果主義というのは、受け手側に立った考え方をするということですので、ただ単に行政がこういう意図だ、こういう目的だというのは、勝手に言っている。その勝手に言っているのがほんとうに適切かどうかというような評価をしてほしいということを言っておるわけです。そういうことについて、それでは、成果主義、また顧客主義ということを意識して評価表を今つくっておられるのかどうか、あらためて答弁してもらった局長さんに再答弁をお願いします。

 2問目に入ります。

 教育問題、特に学力向上について、教育行政の基本的な課題に対する取組についてお伺いいたします。前迫議員と重なる部分もありますけれども、そのまま言いますので、お願いします。

 まず、学力向上に向けた事業についてお尋ねいたします。

 国の学級編制の基準は40人学級ですが、尼崎市もいろいろな経緯はありましたが、本年度より小学1年生のみ35人学級になり、きめ細やかな授業ができるという行政政策の意図が発揮されたものであります。しかし、学級の人数を35人にすれば、きめ細やかな授業ができ、基礎学力向上には適正な対応ができたとお思いなのでしょうか。先生の負担を少なくするには適正な政策でしょうが、基礎学力を定着させるには、実は適正なこととは思えないのであります。

 それでお尋ねいたします。

 政策を決断するときは、目先のことを優先されるのではなく、将来子どもたちが社会人になったとき、何が必要であるかをたいせつにされ、政策の可否を判断されると思うのですが、どのように考えても、市長は目先のことを優先され、子どもが将来必要なことを身につけることは後回しにしているように思えてならないのです。どうして35人学級を優先するとして決断されたのか、お聞かせください。

 次に、現在尼崎市の義務教育を受けている児童生徒の基礎学力はどのようなレベルであるかはおおむね把握されていると思います。それは、今年度行われた学力・生活実態調査があり、もう既に結果が判明しているからであります。

 そこでお尋ねいたします。

 この結果、尼崎市の児童生徒の学力と生活実態についてどのように認識されたのか。そして、児童生徒の調査結果により、尼崎市の義務教育を受けている児童生徒に対してどう指導しなければならないのか。また、現在の課題は何なのか。更に、全日制普通科高等学校への選抜試験の結果を見ても、兵庫県内の平均点で約10点、5科目で50点相違するということですから、中学校の現状においても早急に全校で取り組まなければならないことがあると思います。中学校における指導上の課題をどのように思っておられるのか、具体的にお答えください。

 次に、新規の小学5年生、中学1年生、3年生で実施した学力・生活実態調査については、教職員の生徒指導を行う資料となるので、この事業こそ継続しなければならない事業と私は思います。

 そこでお尋ねいたします。

 私は、小学5年生、中学1年生、3年生に小学3年生も加えて、今後とも継続して実施しなければ、資料もなく、適正な指導ができないと考えますが、いかがお考えなんでしょうか。お答えください。

 それでは、少し視点を変えて、この学力・生活実態調査をどのように扱っておられるのかを順次お尋ねいたします。

 この調査は、まず学校、家庭、本人について指導上のデータとして生きています。また、学校では学力と生活実態が明確に把握できます。担任はもとより、学校全体の取組として、家庭に対して生活実態と学力とは大いに関係があり、家庭での留意点を伝達しなければなりません。本人についても、弱点とレベルアップに対する心構えと対策を指導可能となるでしょう。このようなことが一般的に考えられるところですが、あらためて教育委員会にお尋ねいたします。

 教育委員会は、今年度行った調査について、どのように活用すると学校に伝えられているのでしょうか。また、学校はどう活用しているのでしょうか。できるだけ分かりやすくお答えください。

 次に、基礎学力の定着方法について質問をいたします。

 以前私が児童生徒の学力が低いのはなぜかと質問をいたしましたときの答弁は、学校教育は学力だけで教育指導を行っていませんとか、家庭とか地域教育力の協力も必要ですというような、その当時の当局に責任がないような答弁をいただきました。行政の中では名答弁なのかもしれませんが、これ以上の論議は時間の無駄であり、当局に課題解決に向けた意思がないことを知り、むなしさしか残りませんでした。率直な気持ちです。もうこのような答弁はされないと思いますが、教育について、特に自分の足元の課題に真正面から取り組める人を日本の将来を支える人として育てるのであります。さきほどの答弁などは、井戸端会議の中でも出るような意見でありますから、まだされるようでしたら、子どもたちの将来がほんとうに心配であります。

 過日、福岡県芦屋町の教育長が、義務教育の児童生徒の基礎学力を底上げしなければならないことを各学校の校長、教頭、教務主任、研究主任を集めて話されたそうです。そのときの話の内容といいますのは、到達度テストの結果を受け、芦屋町の教育長は、低学力の児童生徒は自分自身の将来を小さいときから投げたような生き方になる。義務教育の責任という観点からはとても見逃せない。その子どもたちの学力を上げることがまずたいせつであると示し、また次に、どのようにして学力を上げるのかとの話のとき、そこにいた教師の人が、今模索中ですという意見に対して、教育長は、やってみて上がらないということは通用しないのです。これは我々の責任なのです。そういう点で、先生方は点数にシビアに思ってほしいというまとめの話があり、結果を求めますという言葉には、ここに教育者ありという思いをいたしました。私は、これこそが真の教育者の姿と勇気であると思います。すぐに各学校で学力の底上げのため、指導方法の改善に取り組み、芦屋小学校では習熟度別クラス編制指導、芦屋東小学校ではクラスはそのままで、読み書き計算重視指導を行っており、現在では、到達度が生徒中2割遅れていた人数が1割になったそうです。

 そこで市長にお尋ねいたします。

 私が示した以前の尼崎市の答弁と福岡県芦屋町の教育長の指導とを比較して、どのように思われるか、お聞かせください。

 また、私自身は、今尼崎市に必要とする教育は、尼崎をして日本の足元を立て直すことのできる子どもたちに育てていくことが必要であると思っています。今、日本は、自分の足元を見ずに、時流を追っかけてばかりで、古代ローマが滅亡した方向と同じような方向に進んでいます。自分の足で立てる人を育てることが基本であり、そのことは洋の東西、今昔変わらない真理と思います。これは私の考えですが、市長はどのような人が行政内での教育の責任者にふさわしい人だと思っておられるのかもお答えください。

 さて、話は戻りますが、次に、尼崎市は今、義務教育において基礎学力向上指導をどのようにされているのでしょうか。全教員に対して意識の改革、指導方法の改善、そして、それらを日常の指導方法として定着させ、結果を出せるように取り組んでおられるのかどうかをお答えください。

 次に、新規として杭瀬小学校に計算科が設けられています。よく基礎は読み書き計算と言われています。他の読解力、書く力、表現力もたいせつであります。

 そこでお尋ねいたします。

 読み取る力と書く力も含めて、表現、発言力についてはどのように考えておられるのか。今の教育内容では私には理解できませんので、分かりやすくお聞かせください。

 私自身、現在の取組をもっと明確にすればよいと思います。毎日10分間程度の時間を取り、読み書きの基礎学力アップに取り組む、テスト用紙は業者のもので印刷してもよいものを採用して利用する、そして定期的にテストを行い、その学年での学力カルテを作成し、生徒の指導方法の材料とする、このようなことは行っているところもあると思いますが、また、指定校では学校全体で取り組んでいると思いますが、市内の全校、全学年、全クラスで基礎学力向上ということを義務教育では取り組むのが当たり前ということで行っていただきたいと思います。そうすれば、さきほども引用しました、低学力の児童生徒は自分自身の将来を小さいときから投げ出すような生き方になる義務教育の責任という観点からはとても見逃せない、その子どもたちの学力を上げることがまずたいせつという言葉も、尼崎市の教育委員会から尼崎市民すべてに伝えることができるのではないでしょうか。

 あらためてお尋ねいたします。

 義務教育における基礎学力の向上について、教職員の人たちが努力すれば、予算はそれほど取らなくても可能と思いますが、今例に挙げましたような読み書きの基礎学力アップ、全学校で短い時間でも取り組むようにし、その結果を生かし、各授業の中で向上する指導に入れる体制を行っていかれるよう提案しますが、いかがお考えでしょうか。お聞かせください。

 また、他に2学期制、高等学校選抜制などがありますが、今回の教育の質問はこれで終わります。

 次に、国旗、国歌について質問をいたします。

 去る11月14日、明城小学校体育館において、同校の開校式典が行われました。校長先生をはじめ教職員、多数の地域の方々を含めた学校関係者や児童が参加し、開明、城内小学校ともに130年の歴史に幕を引き、新しい伝統を築いていくためだとの気概に満ちた式典でありました。私は、その式典に参加しました。式典では、子どもたちに頼もしさを感じました。すがすがしい門出の式典でありましたが、気になることが一つありました。それは、式典会場舞台の正面に掲揚されていた国旗に対する市長の姿勢でした。校長先生や教育次長をはじめ舞台に立った方々は、国旗に一礼をし、演壇に立ち、また降壇されましたが、市長は、国旗を気にもとめず演壇に立ち、あいさつが終わると、国旗に一度も礼もなしに降壇されました。平成11年に国旗・国歌法が制定され、5年が経過しました。既に昭和52年には、当時の文部省が定める学習指導要領において国旗の掲揚と国歌の斉唱を推奨しており、平成元年の改定では、入学式や卒業式における国旗の掲揚と国歌の斉唱を指導することが明記されています。また、平成10年に改定された学習指導要領においては、我が国の国旗と国歌の意義を理解させることを尊重する態度を育てるとともに、諸外国の国旗と国歌も同様に尊重する態度を育てるよう配慮することとあります。場所は学校現場です。さきほど申し上げました市長の行動のどこに国旗、国歌を尊重する心が見えるでしょうか。市長の個人の思いは分かりませんが、昨年の3月、我が会派の黒川議員が次のような質問をしました。白井市長は、日の丸、君が代が好きではないのですか。新年互礼会や成人式等に市長の立場で出席されたときに、日の丸を無視したり君が代を歌っていなかったよと、数人の方に尋ねられました。市長として国旗、国歌に対してどのように思っておられるのかお答えくださいとの質問でありました。この質問に対する市長の答弁は、式典等において国旗掲揚、国歌斉唱がある際には、認識を持ってその姿勢で臨んでおりますでありました。その姿勢は、公人としての立場を置き去りにして、学校現場で個人の価値観を優先し、国旗、国歌を無視する、嫌いだとの認識を持って臨まれていたのでしょうか。

 あらためてお伺いいたします。

 市長の言う国旗、国歌に対する認識はどのようなものでしょうか。私が違和感を覚えた国旗を尊ばない姿勢、言い換えると、国旗に対する考え方、公人としてどう思っておられるかをお示しください。

 最後に、公人としての立場を認識いただくよう申し添えまして、私の全質問を終わります。

 先輩、同僚議員の皆さん、御静聴ありがとうございました。(拍手)



○議長(新本三男君) 答弁を求めます。

 白井市長。

   (白井 文さん 登壇)



◎市長(白井文さん) それでは、まず、体質改善とはどのような体質改善なのかというお尋ねでございます。

 さきほど申し上げました全庁的改革改善運動によって、例えばでございますけれども、市民の視点で電話応対をするときのマニュアルをつくったり、さまざまな業務を公平公正に、また効率的に対応するためのマニュアルづくりをしたりというような作業を通しまして、他から言われてやらされるのではなくて、自らの職場の改善点を自ら見つけて解決策を実行し続けていくという体質が、徐々にではございますけれども、できてきているということを申し上げました。

 続いて、どうして35人学級が優先するとして決断したのかというお尋ねでございます。

 私は、未来の尼崎市を担っていく子どもたちには、将来にわたって知識を十分に使いこなし、困難な課題であってもチャンスとして挑戦していけるような、学ぶ力、生きる力をぜひ身につけてもらいたいと願っております。小学校の入学段階において学習の基礎基本を身につけたり、好ましい人間関係を築いたり、集団生活の規律を理解したりすることは、以降の学校生活だけでなく、子どもたちが将来にわたって生きていく基盤となるものと考えております。そうしたことから、一人ひとりにきめ細かな教育を実施することができるよう、小学校1年生で少人数学級の提案をいたしたものでございます。

 次に、福岡県芦屋町教育長の指導を比較なさいまして、尼崎の現状と比べてどう考えるかという御質問でございました。

 福岡県芦屋町での取組につきましては、地域の子どもの学力低下に危機感を持ち、各学校において学習の指導方法を創意工夫する中で、それぞれに学力向上の成果があった事例で、すばらしいことだと思っております。私も、子どもの教育に携わる人々は、その時代時代が求めている教育の課題を的確に捕え、子どもたちが持っている力を最大限に引き出すよう努めていくことがたいせつであると考えているところでございます。

 次に、どのような人が行政内での教育の責任者にふさわしい人だと思っているのかというお尋ねでございます。

 21世紀を担う子どもたちが夢と希望を抱いて自ら時代を切り開いていくためには、豊かな人間性や創造性を養う教育が重要であります。そのためには、まず教育にかける情熱があること、更には教育のみの視点だけではなく、地域社会や地域経済の視点、また職業観や環境に対する視点など、幅広い見地から教育行政に取り組んでいける人がふさわしいと考えております。

 次に、国旗、国歌に対する認識とはどのようなものかというお尋ねでございます。

 国旗、国歌は、国家の象徴として、いずれの国でもたいせつに扱われているものでございます。私自身も国旗、国歌は自らの国を愛し、誇りに思う心情の象徴と認識しております。国旗掲揚時には、そのような認識で臨んでおります。



○議長(新本三男君) 阪本教育長職務代行者。



◎教育長職務代行者教育次長(阪本茂樹君) それでは、学力・生活実態調査に関する御質問に順次お答えをします。

 まず、このたびの調査結果についての認識と中学校における課題についての御質問でございます。

 学力・生活実態調査につきましては、現在分析、考察を行っているところでありますが、さきほども申し上げましたように、各教科の結果につきましては厳しく受け止めております。併せまして、児童生徒の学習習慣や基本的な生活習慣の形成などにいっそうの取組、努力が必要であると認識をしております。中学校におきましては、基礎学力の定着が十分でない生徒が多いこと、また、家庭学習をほとんどしない生徒が多いこと、こういった課題がございまして、日常の学習指導の充実を図りますとともに、家庭の協力を得る中で、基礎学力の定着と学習習慣の形成を図っていくことが重要であると、このように考えております。

 次に、調査対象を拡大することについての御質問でございます。

 今回の学力・生活実態調査は、全国的な調査との比較や経年比較を行うことなどを視点として実施したものでございます。今回比較を行いました国立教育政策研究所の生活実態調査は、小学校5年生以上を対象としたものでありますことなどから、本市におきましても小学校5年生以上を対象として実施したものでございます。来年度につきましても、経年比較や項目によって更に詳しい調査を行うことなどから、現在のところは今年度と同じ学年で実施して参りたいと考えております。その後の実施対象につきましては、2か年の調査結果を踏まえまして検討して参りたい、このように考えております。

 次に、調査結果の活用についての御質問でございますが、学校に対しましては、既にそれぞれの学校の学力と生活実態及び学力と生活実態の相関データ、こういったほか、全市分を集約したデータを送付しております。各学校に対しましては、こうしたデータをもとに自校の児童生徒の学力や生活実態を正確に把握し、一人ひとりの状況に応じた指導に努めるとともに、学校全体として教材や指導方法の見直し、指導体制の改善に役立てるよう求めているところでございまして、既に一部作業が進んでいるところもございます。今後とも教育施策の構築に役立てますとともに、すべての学校でこの調査結果の活用が図られるよう強く指導して参りたい、このように考えております。

 次に、教員の意識改革、指導力の向上についての御質問でございます。

 学校教育におきましては、特に全教員が子どもや保護者の信頼にこたえるよう、指導力を高め、情熱を持って日々教育に携わることがたいせつであるというふうに考えております。各学校におきましても、外部講師を招いての授業研究、専門研修の受講に取り組むなど、指導力の向上に努めておるところでございます。また、個に応じた指導のいっそうの充実を図るため、習熟度別指導や教科担任制など新たな指導方法も取り入れている学校が出てきております。こうした取組に加えまして、学校公開を実施したりするなど、よりいっそう基礎学力の定着と教員の意識改革につながる取組を進めて参りたいというふうに考えております。

 次に、読み取る力と表現、発言力についての御質問でございます。

 読み取る力や表現、発言力につきましては、計算力等と併せまして各教科の学習を進めていくうえで基礎となる、非常に重要な力である、このように考えております。こうした読み取る力や表現、発言力の育成につきましては、国語の授業の中でのきめ細かな指導に加えまして、学校や家庭での継続的な反復練習、また日常的な読書活動が効果的でありますことから、これからもその取組の充実を図って参りたいというふうに考えております。

 最後に、読み書きの基礎学力アップの取組についての御質問でございますが、読み書きにつきましては、国語の授業の中で知識、技能の習得や日常的な読書活動への意欲づけといった面で指導を積み重ねておりますが、読み書きといった基礎的な力は、毎日継続して行うことがその定着につながるものであります。そうしたことから、学校では、朝の読書や漢字のドリル学習等の取組を進めており、また、全市的には推薦図書を選定、指定したり、読書感想文コンクール、こういったものにも取り組みまして、読む力に加えまして、豊かな心、考える力を育成するため、児童生徒の積極的な読書活動を促しているところでございます。こうした取組は、教科の学習の場でも生かされることから、今後とも積極的にその取組、その充実を図って参りたいというふうに考えております。

 以上でございます。



○議長(新本三男君) 村山企画財政局長。



◎企画財政局長(村山保夫君) 事務事業評価の再度のお尋ねでございます。

 まず、三重県の場合は、すべての事務事業が目的評価書として作成されております。本市の場合、すべての事業は、どちらかというとコストを中心とした執行評価書を行っております。この点で違いがございます。ただし、今やっております新規事業評価につきましては、御紹介のあった三重県の評価書に近い評価項目を用いて取り組んでいるところでございます。評価書では、問題把握を行いまして、事業目的を明らかにし、加えて市の関与の必要性、あるいは事業目的に沿った事業の効果が見込まれるかどうかの有効性、効率性、財務性など、そういった内容のものを記入し、評価している状況にございます。ただし、成果指標などこれらの表記の具体化については、まだ課題があると思っておりますので、その点ではより充実していく必要があると考えております。

 以上でございます。



○議長(新本三男君) 波多正文君の質問は終わりました。

 お諮りいたします。

 本日はこの程度にとどめ、残余の議事は延期いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。

   (「異議なし」と呼ぶ者あり)



○議長(新本三男君) 異議なしと認めます。

 よって、本日はこの程度にとどめ、残余の議事は延期することに決定いたしました。

 以上をもって本日の日程は終了いたしました。

 明4日、明後5日は、市の休日のため休会となります。6日は、本日の議事日程を踏襲し、午前10時から会議を開きます。ついては、ただいま出席の諸君にはあらためて通知はいたしませんから、御了承願います。

 本日は、これをもって散会いたします。

             (午後5時9分 散会)

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  議長    新本三男

  副議長   北村保子

  議員    安田雄策

  議員    義村玉朱