議事ロックス -地方議会議事録検索-


兵庫県 尼崎市

平成16年  6月 定例会(第15回) 06月11日−04号




平成16年  6月 定例会(第15回) − 06月11日−04号 − P.0 「(名簿)」












平成16年  6月 定例会(第15回)



          第15回尼崎市議会会議録(定例会)第4号

          −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

◯議事日程

    平成16年6月11日 午前10時 開議

第1       質問

第2 報告第3号 専決処分について

 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

◯出席議員

   1番     騰 和美君

   2番     丸尾孝一君

   3番     長崎寛親君

   6番     今西恵子君

   7番     義村玉朱君

   8番     早川 進君

   9番     丸尾 牧君

  10番     飯田 浩君

  11番     酒井 一君

  12番     前迫直美君

  13番     亀田孝幸君

  14番     真鍋修司君

  15番     広瀬早苗君

  16番     菅村哲仁君

  17番     田村征雄君

  18番     松村ヤス子君

  19番     高橋藤樹君

  20番     宮城亜輻君

  21番     平山丈夫君

  22番     塚田 晃君

  23番     仙波幸雄君

  24番     安田雄策君

  25番     下地光次君

  26番     杉山公克君

  27番     荒木伸子君

  28番     上松圭三君

  29番     黒川 治君

  30番     蔵本八十八君

  31番     北村保子君

  32番     谷川正秀君

  33番     中野清嗣君

  34番     塩見幸治君

  35番     小柳久嗣君

  36番     滝内はる子君

  37番     畠山郁朗君

  38番     新本三男君

  39番     多田敏治君

  40番     波多正文君

  41番     寺本初己君

  44番     高岡一郎君

  45番     中川日出和君

  46番     藤原軍次君

  47番     米田守之君

 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

◯欠席議員

  42番     小田原良雄君

  48番     中村四郎君

 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

◯議会事務局

事務局長      小谷正彦君

事務局次長     辻本 守君

議事課長      高見善巳君

  −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

◯地方自治法第121条の規定による出席者

市長        白井 文君

助役        中村 昇君

収入役       矢野郁子君

特命担当局長    谷口敏郎君

企画財政局長    村山保夫君

総務局長      玉井啓一君

美化環境局長    湊  稔君

医務監       高岡道雄君

健康福祉局長    守部精寿君

市民局長      宮本 勝君

産業経済局長    森田康三君

技監        松井重紀君

都市整備局長    岩田 強君

消防局長      橋本雅生君

水道事業管理者   吉井惠一君

自動車運送

事業管理者     喜田完二君

企画財政局

総務部長      福森 務君

企画財政局

総務課長      北江有弘君

教育委員会

委員長       岡本元興君

教育長       小林 巖君

選挙管理委員会

委員長       藤田浩明君

代表監査委員    鳥羽正多君

 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

(平成16年6月11日 午前10時1分 開議)



○議長(寺本初己君) これより本日の会議を開きます。

 日程に入るに先立ち、会議録署名議員の指名を行います。会議録署名議員は、会議規則第81条の規定により、議長において杉山公克君及び仙波幸雄君を指名いたします。

 この際、事務局長から諸般の報告をいたさせます。



◎事務局長(小谷正彦君) 御報告いたします。

 現在の出席議員は43人であります。

 次に、本日の議事日程は、配付いたしましたとおりであります。

 報告事項は以上であります。



○議長(寺本初己君) 日程に入ります。

 日程第1 質問を行います。

 昨日に引き続き、順次発言を許します。

 小柳久嗣君。

   (小柳久嗣君 登壇)



◆35番(小柳久嗣君) 市民グリーンクラブの小柳でございます。

 今回、私は、3月の予算議会を振り返りながら、尼崎市政の基本的問題を明らかにして参りたいと思っております。

 2日間の一般質問をお聞きしておりまして、たいへんうれしく思いました。多くの議員の方々が、私の問題意識を共有されていたからであります。多くの議員から予算議会の総括がなされたことは、支所問題がいかに大きな問題か、すなわち尼崎市の今後の方向を決定的にするという意味において問題であったことが、議会全体で確認されたものだと思っております。多くの議員がいろんな角度から質問をされましたので、できるだけ重複を避け、角度を変えながら質問をしようと思っておりますが、どうしても何点かにつきましては重複をいたします。その点につきましては、あらかじめ御了承をお願いしておきたいと思います。

 私は、私の結論を先に申し上げることから始めたいと思います。私は、この3月予算議会は、住民自治の推進という立場からすれば、たいへん意義のある議会であったと総括をしております。地域のあらゆる階層の方と議員が、まさに地方自治を推進する立場から一体となって、支所廃止という白井市長の暴走を止めた意義は極めて大きいものがあったと総括をいたしております。昨日の騰議員の質問で、支所廃止反対は、一部社協の幹部の村意識から出ている反対だから、あんまり気にする必要はないという意味の発言をされておりましたが、たぶん白井市長も似たような認識をされていると推察されますので、この点をまず明らかにしておきたいと思います。

 武庫地区の住民の意識をできるだけ客観的に伝えたいと思います。まず、支所廃止の1回目の説明会の参加者の内訳は、いわゆる村出身者は数人で、ほとんどの方は白井市長支持者の方々でした。発言内容は、白井市長支持派の方でしたから、非常に穏やかでありましたが、その内容はたいへん厳しいものでした。集約しますと、支所廃止は公約違反であること、住民自治を破壊するという2点に集約できたと思います。この説明会以降、反対運動が爆発的に展開されて参りますが、その中心は老人会でありました。そして、その行動の先頭に立たれたのが、白井市長の熱心な支援者の共産党員の方、丸尾牧議員や酒井議員の有力な後援会員の方々でありました。全く自主的には武庫元町商店街の方々もたいへん熱心に署名運動を展開されました。いわゆる村の人はどうであったのかといいますと、冷やかに見守られていただけであったと思います。これは今西議員もよく分かっていらっしゃると思いますが、少なくとも武庫地区の住民は、武庫地区が破壊されてしまう、大変だ、白井市長はとんでもない市長だと、普通の市民が本気で怒ったのであります。そして署名運動が始まって、たった2週間で1万名をはるかに超える署名が集まったのです。これが事実であります。これを受けて議会は、このような市民の意見を率直に受け止め、支所廃止関連予算すべてについて削除、修正したのであります。しかも、予算を否決するのではなく、修正という手法を議会が取ったことも、武庫地区住民の方々は、大人の対応であったと、高く評価をされています。

 あらためて総括をいたしますと、市民と議会がまさに純粋に一体となって、市長という権力者に立ち向かい、勝利したのです。このことは、間違いなく尼崎市政の歴史に末永く、いつまでも記録されることであろうと思っております。市長はどのように総括をされているのか、まずお聞かせをいただきたいと思います。

 次に、2年連続の予算修正という事態は極めて異常であると私は言わざるをえませんが、このことについても、ぜひ総括をしていただきたいと思います。

 とりわけ今年の予算の修正は、市長の強い思い込みであります大胆な改革としての支所の廃止、売却という基本方針が全会派から拒否をされたのでありますから、ほんとうに深刻な反省が必要だと私は思っております。全会派一致の否決という事実の重みは、客観的には、市長としての能力がない、すなわち市長不信任ということを突きつけられたと受け止めるべきであると私は思っておりますが、白井市長はどのように受け止めておられるのか、明らかにしていただきたいと思います。

 しかし、白井市長は、この2日間の一般質問の答弁を聞いている限りにおきましては、なにも反省されていないのではないかと思わざるをえません。真しに受け止めるという意味不明の言葉を繰り返されているだけであります。反省どころか、むしろ開き直っているとしか思えない事実があります。それは、公共施設再配置担当を部長級から局長級に格上げし、なにがなんでも支所廃止をやり抜くという決意を我々に示されているからであります。

 なぜ局長級の担当者を配置されたのか、それはどんな総括から導き出されたのか、明らかにしていただきたいと思います。

 予算議会の総括の2点目は、白井市政の基本的な問題点が明らかになったということであります。それは、日ごろ言っていらっしゃることと実際やることが全く違うということであります。しかも、白井市政の基本的な政治姿勢である情報公開と市民の参画、住民自治の確立などがそうであったことが明らかになりました。市長は、昨年の施政方針演説で、政策を考えていく段階から市民の皆様と情報の共有化を進め、説明責任を確実に果たしながら、意見を把握し、反映できるしくみをつくり上げると言われました。現実は全く逆でありました。ほんの少しの違いでありましたら問題は大したことはないのでありますが、180度違いますと、これは大問題であります。さて、支所の問題はどうでありましたか。予算議会で明らかになりましたのは、政策が決定されるまで、一度も市民の意見は聴かれなかったという事実でありました。したがって、政策決定の公開など、全くなかったのであります。また、住民自治の推進について言いますと、自治のとりでである支所を廃止することは、住民自治を破壊するということになるのでありますが、なぜ言っていることとやっていることがこのように正反対なのでしょうか。このような言行不一致の公約違反の姿勢が今回の議会で明らかにされ、全会派一致での予算修正となったのであります。このことについての自覚が市長にはあるのでしょうか。全くない態度にしか見えてきません。あまりに平然として、開き直っているようにしか見えないのであります。

 あなたは、重大な公約破りをやったのだ、そのために予算が修正されたのだという自覚はありますか。明確にお答えをいただきたいと思います。

 また、おとといの高岡議員の質問に答えて、支所問題について、市民の意見を聴く場を設けたいという答弁をされましたが、問題は、政策決定過程への市民参加なのであります。単に意見を聴くだけではだめなのであります。そのしくみづくりや期間についても明らかにしていただきたいと思います。

 私は、かつて宮田市政の市民の意見を聴く代表的事例として、ごみの指定袋制度の導入と小中学校の統廃合問題を具体的に示し、追及いたしました。これらの問題は、約6年間の時間をかけ、繰り返し繰り返し市民の意見を聴いて実施に移されたことは、皆様御承知のとおりであります。

 次に、予算議会の基本的な問題の三つ目は、支所問題の大きさについて全く理解できていなかったのではないかという点でございます。支所の今後の在り方を検討するということは、尼崎市のまちづくりにとって百年の大計なのであります。財政再建を唱えれば何でも理解してもらえるというような、ほんとうにあさはかな考えで支所の廃止が提案されたのではないかと私は思っております。予算が修正される段階に及んで、初めて事の重大性を少しは理解をされたのではないかと思いますが、その理解の程度が伝わってきません。支所を廃止するということは、住民自治の否定につながるということが全く理解されていないからだと思います。

 支所が住民自治推進にとってなくてはならない社会的基盤施設であるということが理解できたのかどうかをお伺いしたいと思います。

 併せて、市長の公約にもなく、再建プログラムにもなかった支所の廃止という政策は、そもそもだれが、いつ考え出したのか。また、白井市長がその考えに同意をし、選挙公約を破ってでも実行されている、その意義について、ぜひお聞かせをいただきたいと思います。

 次に、市民との協働のまちづくりについてお尋ねをして参ります。

 パートナーシップ検討会議をめぐる予算特別委員会の第1分科会での当局答弁を紹介することから始めたいと思います。その議事録によりますと、このパートナーシップ検討会議は、地域に関係なく、特定のテーマや課題について活動する、いわゆるテーマ型の市民活動は、活動する分野も多岐にわたり、数も増えてきており、市民生活ともかかわりを持つようになってきており、そういったグループなどと市としてどう連携していけばいいのか、また、活発に活動してもらうためにどんな環境づくりをすればよいのかなどについて、専門的な見地やさまざまな立場から意見をもらいながら検討していくということ。また次に、公共サービスの新しい担い手になってもらうためにどうしたらよいかなどを議論していく場、新しいまちづくりの担い手にアウトソーシングするための意見をもらいたい。更に、アウトソーシングする際に、どんな協働の形で、公共公益団体がどんな公共サービスが担えるのか、共通した考えを持つようにしたいというような答弁でありました。要するに、市長が考える市民との協働はNPOとの協働であり、そのための検討会議であると言えると思います。こんなナンセンスな協働論を私は聞いたことがありません。削除されて当然だと思います。

 ところが、与党会派の方々のその後のびらによりますと、この削除は市民の市政参加を否定するものだと主張されています。ほんとうにそうでしょうか。市民を主人公にした住民自治の確立、すなわち市民との協働のまちづくりの基本的考え方の違いは、圧倒的多数の市民との協働を目指すのか、NPOとの協働を目指すのか。この1点に尽きます。白井市長は、今までの議論を聞いておりますと、新しいものがたいへん好きでいらっしゃいますが、反対に、地縁型の社協などをなぜか嫌っておられます。私は、圧倒的多数の市民が参加している自治会、尼崎では社会福祉協議会といいますが、自治会を中心にして、市民との協働のまちづくりを展開すべきであると思っております。NPOは、そのような市民の自治活動のほんの一部、私に言わせれば1万分の1程度でしかないと思っております。

 ところで、協働のまちづくりについては、どうも市長と私とはイメージが違いすぎるように思われますので、一定のイメージの統一を図るために、次に質問をして参ります。

 私のイメージは、NHKで毎週木曜日に放送されております、ご近所の底力のイメージであります。ごみ問題、カラス対策、空き巣対策、通学路の安全確保、不法駐車、不法投棄対策、商店街の振興など。昨日は葬式の問題でございましたね。まさに市民にとって身近な問題を自治会を中心にした住民が自治能力を発揮し、次々と難問を解決していくという番組であります。皆さん、御覧になってますよね。ぜひ見てください。参考になります。この番組では、NPOはいっさい出てきません。自治会を中心に、多角的、重層的なコミュニティをその課題ごとに形成し、難問を解決されていきます。行政は、アドバイスや施設の提供など、あくまでサポート役に徹しています。これが私の描く市民との協働のまちづくりのイメージであります。

 すなわち、圧倒的多数の市民が主人公になり、地域の難問に立ち向かう。これを行政がサポートする関係を、私は協働のまちづくりであると思っているのでありますが、市長の協働のまちづくりのイメージを分かりやすく、映像的表現で説明をいただきたいと思います。

 次に、では、本市の協働のまちづくりをどう進めるべきかについて質問を行って参ります。

 私が調べた限りにおきましては、協働のまちづくりの成功事例は、全国的にもあまりありませんでした。ところが、幸いなことに、全国的にも少ない成功事例が尼崎にはありました。それは、街なみ街かど花づくり運動です。この事業は、御承知のように、国土交通省の大臣表彰を受賞するほど全国的にも高い評価を受けている事業でございます。ところが、当局は、委員会等での答弁で、協働のまちづくりについては、ことさらにテーマ型と地縁型とを区別し、新しい時代にはテーマ型のNPOを育成することが住民自治の推進につながるという思い込みがあり、この花づくり運動をあまり評価されているようには感じられませんでした。御承知のとおり、この街なみ街かど花づくり運動は、テーマ型の課題、すなわち花づくりというテーマを地縁型の自治会が中心となって、圧倒的多数の市民が参加し、担っておられる事業であります。そして、行政はあくまでサポート役に徹しておられるのであります。私は、この運動のような市民と行政との関係こそが、私の言う市民との協働のまちづくり事業のモデルになりうると評価をしているのでありますが、市長はどう評価をされているのか、率直な意見をお聞かせいただきたいと思います。

 もし高く評価されているのであれば、新年度では更にこの事業が前進するような政策が打ち出されるところでありますが、残念ながら、これも全く逆の政策が打ち出されました。本年3月末をもって、花さくまち推進室が解散されたのであります。これはどう理解したらいいのですか。白井市長は、街なみ街かど花づくり運動はもう続ける意思はないと理解したらいいのでしょうか。関係者の方々はたいへん怒っておられますので、この際、明確にお答えをいただきたいと思います。

 第1問を終わります。(拍手)



○議長(寺本初己君) 答弁を求めます。

 白井市長。

   (白井 文さん 登壇)



◎市長(白井文さん) それでは、小柳議員の御質問にお答えいたします。

 まず、2年連続の予算修正という極めて異常な事態をどう総括しているのかというお尋ねでございます。

 昨日も谷川議員の御質問にお答えしたところでございますが、私は、当初予算案の編成に当たり、本市が赤字再建団体へ転落することを何としてでも阻止し、再建期間中の収支均衡を目指し、議会の皆様から御理解がいただけるよう、最大限の努力をしたつもりでございましたが、当初予算案の修正に当たり、多くの課題を示唆されたものと、真しに受け止めているところでございます。そして、このことを小柳議員は、市民とともに市長に立ち向かい、勝利し、尼崎市政にいつまでも記録される歴史的勝利だというふうに評価をされたわけなんですけれども、私は、決して市民と戦うということを考えているわけではなくて、市民の皆様も当然のことながら財政再建をして、よりよい尼崎をつくりたいと思っていらっしゃると思います。そのことに向けて一緒に取り組んでいるつもりでして、もし市がやっていることと市民と違う方向を向いていて、そして争って、それが歴史的勝利だというふうにお考えになるのであれば、私はあまりにも悲しすぎると思います。同じ方向に向かって協力してやっていくことこそ、協働のまちづくりなのではないのでしょうか。若干理解がされないところとか、工夫が必要なことは当然のことではございますけれども、ほんとうにそれが歴史的勝利だというふうにお考えなのであれば、私はたいへん残念に思っております。

 私といたしましては、今後とも議会の皆様への十分な説明と協議を行うのは当然のこととしながら、広く市民の御意見をいただきながら、この難局を克服して参りたいと考えております。

 次に、支所の廃止という基本方針が議会で拒否されたことをどのように受け止めているのかというお尋ねでございます。

 公共施設の再配置に関する予算案が修正、削除されましたことは、市政を運営するうえで考えなければならない多くの課題を示唆されたものと、謙虚に受け止めているところであり、今後の市政運営に生かして参りたいと考えております。

 次に、言行不一致が今回の議会で明らかにされたが、その自覚はあるのかという御質問でございます。

 施政方針の中で、私の所信として申し上げた公開と参画や自治基盤の確立につきましては、私が市政を推進するうえで基本とするもので、その取組の一環として、パブリックコメントや車座集会など、市民の皆様の御意見をいただく制度を設けたところでございます。このような中、経営再建プログラムにつきまして、公共施設の再配置も含めた5年間の取組についてのパブリックコメントを平成15年1月に実施し、その結果を踏まえ、15年2月に公表いたしました。多数の意見が寄せられましたのは、具体案をお示しいたしました平成15年11月以降で、さまざまな機会を捕え、御理解を得るよう努め、一部見直しを行ったところでございますが、十分な市民理解を得るに至っていないなどの問題指摘につきましては、真しに受け止めているところでございます。

 次に、支所の廃止という政策は、だれが、いつ考え出したのか。また、それに市長が同意し、それを実行する意義についてというお尋ねでございます。

 平成15年2月策定の経営再建プログラムにおきましては、支所の廃止といった表現はいたしておりませんが、支所市民課、出張所や福祉事務所及び保健センターの統合について、その基本的な考え方を市民に公表いたしたものであります。その後、具体的な支所機能の在り方につきまして、内部議論を経て、平成15年10月に素案として取りまとめましたが、その議論の中で、地域で実施するサービスの集約場所の選定に当たっては、現保健センターの活用を基本としたことから、結果として一部支所の建物の廃止を提案するに至ったものでございます。

 公共施設の再配置の意義につきましては、現在の財政状況を改善し、今後も引き続き安定した市民サービスを提供するためには、避けて通ることのできない、非常に重要な課題であると考えております。

 次に、私のイメージする協働のまちづくりを映像的表現で説明せよということでございました。

 私の描く協働のまちづくりとは、一人ひとりの市民が自らの住むまちや地域において、問題意識を持ち、まちづくりや地域の課題に主体的、自主的にかかわり、自ら行動する、その活動の場が、例えば自治組織であったり、さきほど自治会を否定しているというふうにおっしゃいましたけれども、私自身は自治会とか社協の活動を否定しているつもりは全くありません。しかし、例えば武庫地区での社協の加入率は50パーセントを切っております。では、半分の人はそういう活動をしていないのかというと、決してそうではないわけで、自治会だけではないということを申し上げたいわけでございます。地域の枠を越えて広域的な活動を展開する団体であったり、また、行政活動への参加、参画といった形で、そういう活動の場が表現できることというのが非常に重要ではないかと思っているわけでございます。協働のまちづくりとは、こうした自治意識の高い市民の皆さんはもちろんのこと、本市を活動の場として活躍する方々が、それぞれの責任と役割を果たしながら、互いに連携し、支え合う自治基盤を築いていくことだと考えております。そのための行政の役割も自主的、自発的な市民活動への支援、また、協働の主体間の連携のしくみなど、それぞれの場面、段階に応じた幅広い対応が必要となって参ります。尼崎という一つのジグソーパズルを、それぞれが知恵を出し合い、協力し合いながらつくり上げていくというイメージで、そのことが市民自身の生きがいにもつながっていく、そのような地域社会を市民の皆様とともにつくっていくことがたいせつであると考えております。

 また、そうした取組が総体として尼崎市の活力や魅力にもつながると考えております。

 以上でございます。



○議長(寺本初己君) 玉井総務局長。



◎総務局長(玉井啓一君) 局長級の特命担当をどのような考えで配置したのかとのお尋ねにお答え申し上げます。

 経営再建プログラムの取組の中でも、公共施設の再配置や外郭団体の統廃合は、特に重要性の高い課題であり、また、指定管理者制度の導入といった新たな行政課題にも対応していくことが必要であります。こうした課題に集中的かつ効率的に対応するため、一定の責任と権限の下、再建期間中に成果を上げるべく、企画財政局から所掌事務を分け、局長級の特命担当を配置したものでございます。

 以上でございます。



○議長(寺本初己君) 谷口特命担当局長。



◎特命担当局長(谷口敏郎君) 公共施設の再配置について、市民意見を聴くしくみづくりや期間について明らかにしていただきたいとのお尋ねでございます。

 さきの予算議会での修正、削除に係ります議会での御指摘を踏まえ、そういった対応をしていきたいと考えており、具体化に当たりましては、議員の皆様との意見交換や、広く市民の意見を聴く必要があると考えており、そうした意見を基に一定の方向性をまとめ、その時点で再度議員の皆様や市民の皆様にお諮りしたいと考えておるところでございます。

 以上でございます。



○議長(寺本初己君) 宮本市民局長。



◎市民局長(宮本勝君) 支所が住民自治推進にとってなくてはならない社会的基盤であるということの理解をしているのかといったお尋ねでございました。お答えをいたします。

 各地域の支所は、地域の皆様と市役所をつなぐ身近なサービス機関としての役割を果たしてきたものとの認識をいたしております。今回の公共施設の再配置における支所の問題は、支所、福祉事務所、保健センターなどを含め、機能の再編を行うものでございます。なお、議員御指摘の住民自治の推進に向けては、地域振興課をそれぞれの地域に残しまして、その核として協働のまちづくりの創造に向けた事業を展開して参りたい、このような考えでおります。

 以上でございます。



○議長(寺本初己君) 岩田都市整備局長。



◎都市整備局長(岩田強君) 街なみ街かど花づくり運動を協働のまちづくりとしてどのように評価しているのかという御質問でございます。

 街なみ街かど花づくり運動は、平成8年から始められたものでございますが、この運動は、市民が熱意を持って主体的に取り組み、そして行政がそれをサポートするといった形態で進められてきた、協働の取組としてはまさに先導的なものと理解いたしております。

 本市といたしましては、長年にわたる経過の中で、市民の皆さんと行政が互いに協力しながら積み上げてきました実績と経験を生かして、今後とも引き続き、花と緑のあふれる美しいまちづくりを進めて参りたいと考えております。

 次に、花さくまち推進室が廃止されましたが、花づくりに関する協働の取組は今後どうなるのか、こういった御質問でございます。

 昨年度まで設置されておりました花さくまち推進室につきましては、効果的で効率的な事務執行の観点から、市民活動支援業務を公園課に、そして企画調整業務を計画部に事務移管したものでございます。花のまち委員会による街なみ街かど花づくり運動につきましては、更に専門性を生かした事業展開を行うために、本年度より財団法人の尼崎緑化協会にその事務を委託いたしております。本市といたしましては、花のまち委員会の自主性の下に、この運動がますます市民の間に広がっていくように、今後とも協会と十分連携を取りながら支援して参ります。

 以上でございます。



○議長(寺本初己君) 小柳久嗣君。

   (小柳久嗣君 登壇)



◆35番(小柳久嗣君) いちばんのポイントであります、日ごろ言っていることと実際やっていることが違うではないかという市民の意識を私が今代弁をしたわけですが、またどうも答えになっていないという感じがいたします。要するに、市民サービスを末永く提供するために支所を廃止するという論理は、自己矛盾だと思いませんか。サービス提供機関をなくして、どうしてサービスをいつまでも続けると言えるんですか。サービスを切っておいて、それは自己矛盾ですよ。そのことを聞いているわけで、もういっぺんその辺について、御本人が自分は自己矛盾していないという思い、錯覚があるように思います。

 それと、もう一つ重要なことで申し上げました公約破りの問題ですが、これもなにか自覚されていないような感じがどうもするんです。あなたが公約したことはどういうことかといいますと、ほんとうは私が解説するのはおかしいんですが、これは字を読みますとそのとおり解釈できますから言いますと、政策決定過程への市民参加なんです、あなたが公約されたのは。あなたは今、そのことに対して何も答えていないんです。どうするんですか、これ。支所問題を通じて、支所廃止という政策が決定される過程において市民の意見を聴かなかったということが予算特別委員会で明らかになった。各議員から、これは公約破りではないかということが言われた。それに対し、私が市長であったら、申し訳なかった、そのしくみづくりがまだ間に合わなかったから、今検討されようとして、局長級を今度配置されていますから、まずしくみづくりから始めます。しくみづくりについては、こういうしくみをつくりたいので、まず議会と相談して、市民がその場に入ってきて、市民の意見を聴きながら政策が決定できるようなしくみをこうやってつくります。それがだいたいこれぐらいの期間がかかりますので、ひとつ御理解を願いたいと、こう言えば私は分かるんですよ。こう言わずに、真しに意見を聴いてとか、一定の方向性をまとめ、その時点で。方向性をまとめたらいかんのですよ。方向性をまとめる前に聴くということを、あなたは公約されているんですよ。

 この2点、私の言っていることがどうも伝わっていなくて、私が歴史的な勝利であったということに対して、非常に残念がっていらっしゃいましたが、特に武庫地区だとか園田地区の住民の意識を市長が全く御理解いただいていないなと思っています。率直に言ったら、武庫や園田はへんぴなんですよ。お年寄りが本庁まで出てくるのにどれだけ時間がかかると思いますか。(「大庄も」と呼ぶ者あり)

 大庄も一部ありますが、大きなあれで言いますとそうなんです。だから、ほんとうに老人は怒っているんですよ。いっぺん来てくださいよ。市長は子どものころから本庁にしかお住みでなかったようですから、そのことがどうも理解ができないと思いますが、梅田に行くより本庁に来るほうが遠いんですよ。梅田へ行くほうが近いんですよ。武庫地区から。園田もそうだと思いますが。その辺を理解しないと、ちょっとこの問題の基本的な部分がまず分からないのではないか。

 それと、もう一つ言いますと、白井市長は、個人個人の個性についてはよく言いますが、騰さんも昨日言われましたが、尼崎は一つだと。なぜ地域の個性を認めないんですか。地域にも個性があるんですよ。尼崎は個性豊かな連合体なんですよ。この特性を生かしたまちづくりをしようというのが、少なくとも今まで議会で大枠で合意されてきた事項だと思います。それに対して、あなたは尼崎は一つだということで、真っ向から対決しているんですよ。対決していない、もっと仲よく話し合いましょうって、自分が対決しておいて、なにか話が反対なんです。常に。あなたが対決してくるから、私は受けて立っているだけなんです。そのことをちょっと理解していただきたいと思います。

 二つの問題では、ぜひお答えをいただきたいと思います。

 次に、2問目の問題に移って参ります。

 しくみづくりの、市長が住民自治推進にとってなくてはならない社会的基盤であるということを理解しているのかということに対する答弁で、地域振興課を残しているということになっていますが、私は、地域振興課を解体すべきだと思っているんですよ。こんなもの、百害あって一利なし。なんのへの突っ張りにもならなかったということで、そういう意味で、支所の抜本的改革の必要性について第2問では質問をして参りたいと思います。

 1問目では、予算議会の総括を通じて、本市の市政の基本問題を明らかにして参りましたが、私が言いたかったのは、21世紀は地方分権の時代であり、その地方分権をよりしっかりと根づかせるためには、各基礎自治体、市町村は、まず内なる分権化を進める能力を有していなければ、基本的自治能力を発揮することができないということを問題意識として持っているのであります。すなわち、内なる分権化とは、尼崎的には、支所機能の抜本的強化であります。私のこのような考え方と白井市長の考えは全く相反します。このことが1問目で鮮明になったと思います。

 そこで、どちらの主張が正しいのか、いま少し私は私なりに自己の主張をし、議員各位の判断を仰ぎたいと思います。3月の総括質疑でも申し上げましたが、基本的認識にかかわるたいへん重要な問題でありますので、あらためて広島市の考え方を紹介したいと思います。広島市は、平成15年度の行政改革大綱におきまして、区役所を従来の市民の身近なサービス提供機能に加え、地域のさまざまなニーズを調整し、課題を解決するまちづくりの拠点として、人と財政を増やすことにより、その機能強化を図るとし、大胆な行政改革に今着手をしています。そして、区役所や支所を抜本的に強化充実させる考え方は、広島市に限らず、福岡市、神戸市、大阪市、横浜市などに広がり、今や全国的傾向となっています。今、先進都市と言われるこれらの自治体は、住民の新しい行政ニーズに対応できる新しい区役所、支所づくりを模索しているのであります。そして、そのキーワードが市民との協働のまちづくりであり、その拠点が区役所、支所なのであります。そして、この新しい区役所、支所の特徴は、公民館などのコミュニティ施設をその所管に組み入れていることにあります。今日の行政ニーズは、運動的側面がなければ解決できない課題がたくさんあります。市民の健康づくり運動、食生活改善運動、子育て運動、学校の安全運動、花づくり運動などなど、従来の役所の縦割り行政ではとうてい対応できません。そこで、先進都市は、各区役所、支所を横割りで対応できるよう、抜本的改革に着手しつつあるのであります。

 そこで質問でありますが、白井市長の支所廃止の考えは、新しい住民自治を推進しようとしているこれら先進都市の方向性に逆行していると私は理解をしているのでありますが、市長のお考えをお聞かせいただきたいと思います。

 また、尼崎的にも、子どもの安全を守るために地域を挙げての尼っ子安全バッジ運動が間もなくスタートすると聞き及んでおりますが、この運動のコーディネイトは、行政組織ではどこが担当することになるのか。私は支所がやるべきであると思っておりますが、市長はどうお考えでしょうか。お聞かせをいただきたいと思います。

 次に、財政再建策と支所廃止問題は全く関係ないことを証明して参りたいと思います。

 職員を減らし、財政再建を図るためには、支所の廃止は避けて通れない課題との思い込みをされておりますが、私はそのことがどうしても理解ができません。財政再建のための職員の削減は、私も理解をします。総括質疑でも財政再建策を提案しましたが、私の財政再建策は、本庁の職員の大幅な削減と全職員の賃金の大幅カットです。市役所は市民のためにあると、常々市長は口ではおっしゃっておりますが、なぜ市民がいちばん嫌がる支所の廃止を強行されようとしているのか、私には理解できないのであります。私は、去る3月に、予算議会の途中でありましたが、1人の職員から手紙をいただきました。その手紙には、概略次のように書いてありました。市民サービスの最前線である支所の廃止は、まさに市民サービスの切捨てであり、職員としては耐えられないほど心が痛む。市長がほんとうに市民のことを思っているのであれば、市民サービスを切り捨てる前にやるべきことは、職員の賃金カットをやってほしい。かつて景気がいいころは、ラスパイレス指数115まで行ったことがあり、悪いときは85にまで下がってもやむをえないと思っている。そして、このことを幹部にも伝えるが、無視をされている。今の市役所はおかしくなっている。市長も幹部も市民をばかにしている。これではいけない。市民のための市役所にするために、私は庁内でがんばるので、小柳議員は市民運動を起こし、支所廃止反対のためにがんばってほしいというものでございました。

 私は、この手紙をもらってから、職員にも良心を持った職員がいるのだと思い、個々の職員に本音の話を聞き出す作業を始めました。その結果、時間がございませんでしたので30人の職員に当たったのでありますが、そのうちの25人から、市民サービスを平気で切り捨てる市長の考えは間違っているという回答を得ました。ちなみに、もう一つ本音がありまして、退職金には触ってほしくない、こういう本音もいただきました。

 庁内には、まだ良識は顕在でした。市長、あなたは、このような良識を持った職員がおおぜいおられることを御存じでしょうか。多くの良識を持った職員は、市民サービスを切り捨てずに、自分の賃金をカットしてほしい。そうでないと市民に申し訳ないと思っております。良識ある職員の声に市長はなぜまともにこたえていないのですか。赤字再建団体転落阻止をヒステリックに叫びながら、市民サービスを平気で切り捨てる白井市長の財政再建策は間違っています。市民サービスを維持し、財政再建を図ることを財政再建の理念として示すべきです。そして真剣に考えれば、それは可能なのであります。そのことを実際やっている局があります。交通局です。市バス事業は、御承知のように、財政的には尼崎市の中で最も悪い財政状況が悪い部署であります。民間との厳しい競争にさらされています。そんな中で、分社化による財政再建策を打ち出し、本年4月より実施をいたしました。この計画の骨子は、分社化により大幅に人件費を削減し、市民生活を守るために、バス路線を一つも切り捨てることなく、サービスを維持しながら財政再建を図ろうとするものであります。

 このような交通局の政策を市長はどう評価をされているのか、お聞かせをいただきたいと思います。

 市民サービスの維持をしながら、財政再建はこのようにできるのであります。交通局でできて、他の局でできないはずはないのであります。それをやらせるのが、リーダーたる市長の使命なのであります。交通局以外の局の財政再建策は、ほとんどすべて安易な財政再建策と言わざるをえません。赤字だから地区会館や労働福祉会館や女性センターなどの使用料を大幅に上げるという安易さは、もってのほかと言わざるをえません。職員は市民に雇用されているのです。努力をすべきです。努力の跡が見えてきません。一律50パーセントの減免という画一的指導は、極めて問題であります。

 各局の努力を求めるべきであると私は思うのでありますが、市長のお考えをお聞かせいただきたいと思います。

 第2問を終わります。(拍手)



○議長(寺本初己君) 答弁を求めます。

 白井市長。

   (白井 文さん 登壇)



◎市長(白井文さん) それでは、小柳議員の、言行不一致、これは自己矛盾なのではないかという御質問に再度お答えいたします。

 今回の公共施設の再配置につきましては、建物を集約することとサービス機能をどう提供するかということをきちんと御理解いただけなかったということを、私自身は非常に反省をしているところでございます。支所という言葉の中には、多くの市民の皆様には、市民課の業務と福祉事務所の機能、それをイメージなさっていると思うんですけれども、私があえて申し上げるまでもなく、今回御提案いたしましたのは、福祉事務所の機能につきましては、生活保護業務については集約をしますけれども、その他の業務については現場に残していこう、また保健センターの機能についても、機能は現場に残していこうということで御提案をさせていただいております。

 しかしながら、さまざまな財政上の問題や、それから人員配置の問題など含めまして、提供させていただく場所、建物、これを集約していきたい、そういうふうに御提案したものでございまして、私自身は、自己矛盾とか言行不一致だというふうには思っておりません。

 また、地域の個性を否定するつもりもなく、地域の個性を認めているからこそ、地域振興課を地域に残そうという御提案をしたものでございます。地域振興課の評価については、小柳議員と私は若干違うものがございますけれども、地域の個性を否定するつもりはないということでございます。

 次に、政策形成過程についての御質問でございます。

 政策形成過程から市民の方に参加をしていただく、若しくは、もう市民の方々中心で素案をつくっていただくというのは、理想の形、最終形としてもちろん持っております。現在の状況がベストであるというふうには考えておりませんが、今の段階でできる限りのことに最善を尽くしているつもりでございます。まずは日常業務やさまざまな場から市民の考えを伺いまして、まず行政として素案という形で御提案をさせていただき、そこで市民の方々の意見も伺い、聞かせていただくべきところは聞かせていただき、議会の皆様の御意見も伺った中で、成案、議案として出させていただくというやり方をさせていただいているところでございます。

 次に、支所の廃止は住民自治を推進しようとする全国的な流れに逆行していると思うがどうかというお尋ねでございます。また、市役所は市民のためにあると常々言いながら、支所の廃止をなぜ強行しようとしているのかというお尋ねでございます。

 今回の公共施設の再配置は、市民サービスの継続的、安定的な供給を図るためには避けては通れない課題であり、全市的な利便性の向上の観点や、効率的な行政サービスの提供に努めて参るべきであると考えております。こうした考えの下、支所機能の再編について集約するサービスと、地域で実施すべきサービスの見直しを図ろうとしたものでございます。また、住民自治を推進することについては、地域振興課を各地域の核として、協働のまちづくりの創造に向け、地域コミュニティの機能を高めていくこととしております。

 次に、支所の廃止を強行しようとしているとのお尋ねでございますが、市役所は市民のためにある、市民とともにまちづくりを推進していくという基本姿勢の下、公共施設再配置につきましても、さまざまな機会を通じて意見を求め、理解を得られるよう努めてきたところでございまして、今後ともその努力を続けて参りたいと考えております。

 次に、賃金カットなど、良識を持った職員がおおぜいいることを知っているのかというお尋ねでございます。

 経営再建プログラムでは、単に直面する収支不足を解消するだけでなく、長年の行政運営の結果として生じている構造的な問題を解消するため、公共施設の再配置を含め、抜本的な改革を目指しております。このような改革を進めるに当たりまして、全職員が同じ意識を持って取り組む必要がありますが、残念ながら、全職員に再建プログラムの趣旨が浸透していない面もあり、また、個々の事業については、異なる意見を持つ職員が存在することは事実かと思います。したがいまして、いま一度経営再建プログラムの趣旨などを全庁的に周知するとともに、さまざまな意見を持つ職員にも改革の議論の中に積極的に参加を促し、大局的な考えで改革を進めていく必要があると考えております。

 以上でございます。



○議長(寺本初己君) 中村助役。



◎助役(中村昇君) 分社化により大幅に人件費を削除し、市民生活を守るためにバス路線を維持しながら財政再建を図ろうとする交通局の政策をどう評価しているのかとのお尋ねにお答えを申し上げます。

 市営バス事業は、人口減少、工場流出や走行環境の悪化などによりまして、乗降客が大幅に減少し、厳しい経営を強いられて参りました。交通局としては、一般会計からのさまざまな支援策を受けて、それを生かしながら、同時に今日まで懸命の努力を重ねて、その成果を生み出してきております。更に、規制緩和という厳しい時代にあって、民間バス事業者とも競合する中で、市民の足としての路線を維持するために思い切った分社化への取組を進めるなど、公営企業としては当然だと言われるかもわかりませんが、積極的な経営努力を進めていることは、一定の評価が得られるものと思っております。しかし、市バス事業の将来を考えますと、今後なお重い課題が残されておりまして、いっそう厳しい取組が求められているというふうに認識をいたしております。

 なお、経営再建プログラムの取組におきましても、まずは内部管理経費の削減を最優先に見直しを行っているわけでありまして、市民サービスの見直しに当たりましては、可能な限り影響を緩和するよう努めることを基本に進めているところでございます。

 以上でございます。



○議長(寺本初己君) 宮本市民局長。



◎市民局長(宮本勝君) 尼っ子安全バッジ運動は、行政組織ではどこが担当するのか。支所がやるべきと思うがどうかといったお尋ねにお答えをいたします。

 地域の安全、安心を守る施策につきましては、全庁的に取り組むこととしており、御指摘の運動につきましては、教育委員会を中心として取り組むものではありますが、地域において行う運動につきましては、地域振興課をはじめ庁内関係各課と連携を図りながら、さまざまな取組を検討して参りたい、このように考えております。

 以上でございます。



○議長(寺本初己君) 村山企画財政局長。



◎企画財政局長(村山保夫君) 使用料の例を出され、市民サービスを維持し、財政再建を行っていくために、各局の努力を求めるべきであると思うがどうかというお尋ねでございます。

 本市の現在の危機的な財政状況を踏まえ、経営再建プログラムの策定に当たりましては、各局に対しまして、すべての事務事業を対象に、今日的な視点で事業の再点検を求め、その結果、300項目を超える改革改善項目を計上したところでございます。改革をする場合に、こうした場合、市民サービスへの影響は避けられないということではございますが、その影響を少なくする努力は基本として持っております。そのため、さきほど助役からも答弁がございましたけれども、見直しに当たりましては、定数削減や給与カットなど、人件費の削減をはじめ、内部管理経費の圧縮を最優先して参りました。現在予定している改革改善項目をすべて実施したといたしましても、なお財政構造上の課題が残りますため、今後ともいっそう取組を進めていく考えでございます。

 以上でございます。



○議長(寺本初己君) 小柳久嗣君。

   (小柳久嗣君 登壇)



◆35番(小柳久嗣君) 3問目でございますので長々とは申しませんが、ちょっと気になることがありますので、2点質問をして、あとは意見を述べていきたいと思います。

 職員からの手紙をもらったことに対して一定の回答をいただきましたが、一口で言いますと、職員の理解が足らないということで、そういう職員を説得しながら再建プログラムをやっていくということでございますが、私は、財政再建について、人件費のカットを先にするのか、再配置、人を減らすことを先にするのかということで、いちばん分かりやすく言ったつもりなんですけれどね。人件費カットを先にして、分かりやすくしたらどうですか。そうしなかったら、職員は市民にもよう説明しないですよと。できない、良心が痛むと言っておるんですよ、職員のほとんどの人が。そうじゃなくて、そういう職員はちょっとおかしいから、職員の意識を変えてからやると言ったって、それはいたちごっこで、なかなか進まんのじゃないかと思います。私は、職員の言っていることがまともじゃないかと。市民サービスをカットして負担を増やすんですよ。そのことを職員が地元なりいろいろなところで説明せんとあかんのですよ。つらいと思いますよ。そのつらい職員の思いを、今私は代弁したつもりですが、ちょっと答弁がすれ違ったような気がします。たいへん大事なところだと思いますので、この点については、ぜひ明快な答弁をお願いしたいと思います。

 もう一つ、支所の問題で、地域振興課を残すからということでございますが、全然問題を分かっていらっしゃらないなと思っています。これが、今ちょっと紹介しました尼っ子安全バッジ運動が、まだちょっとマスコミでも明らかにされておりませんので、これを私も大きく突っ込むということができないので、たいへん歯がゆい思いをしておりますが、これは、今特に児童の安全をめぐる問題を言われておりますが、地域を挙げて安全対策をしようじゃないかと、各小学校区単位でそういう組織をつくっていこうということなんですね。これは、縦割りの組織を越えた対応をしないとできないという課題があります。PTAが今中心になるようにおっしゃっていましたが、連合婦人会、社協はもちろんです。補導員、民生児童委員の方々が団体としてはかかわってこられるだろうと思います。要するに、それぞれ社会教育団体あるいは自治会的なもの、いろんな分野にまたがって参ります。学校現場も関係します。もう一つ、わんわんパトロール隊がありますね。わんわんパトロール隊をそれにどう組織するのか。そういうさまざまなものをコーディネイトしながら、小学校区単位で市民の新しいコミュニティをつくり上げていく。市民のために。そういうことをできる支所にしないといけない。今の地域振興課ができますか。PTAに対して物を言えるような組織ですか、地域振興課は。違うでしょう。何一つ手が出せない。そこが、支所を抜本的に変えなければならんということを私は常々申し上げているわけです。尼っ子安全バッジ運動を例にして一つ申し上げましたが、方向性がどうも間違っているということです。

 併せて、もういっぺん言いますが、市民サービスを末永く続けられるために支所を統廃合するということは、絶対的自己矛盾であるということについて理解をしていただきたい。ここでいくら言っても、たぶんすれ違いになると思いますので、言いませんが。サービス提供をしたいと市長はおっしゃっている。そのサービス提供機関をなくして、なぜ市民サービスの維持になるんですか。これはだれでも分かることだと私は思うんですけれども、それをあえて認めようとなさらない。武庫支所にぜひいっぺん来ていただいて、武庫支所を利用されている方々の御意見をぜひお聴きいただきたいと思います。支所の職員が言っています。あそこで出てくる数字、統計上出てくる数字がありますが、それの倍以上の方が、実は支所の窓口で相談をされているんです。数字にならない部分。それも園田も一緒だと思います。そういう役割を支所が果たしているということについての認識を、これは職員に聞けば分かることです。分かることなのに、あえて目をつぶって、そういうことを強行されようということについて、私は断じて許さない。こういうことを申し上げまして、私のすべての質問を終わります。

 御静聴ありがとうございました。(拍手)



○議長(寺本初己君) 答弁を求めます。

 白井市長。

   (白井 文さん 登壇)



◎市長(白井文さん) 小柳議員の再度のお尋ねでございます。

 まず一番に行うべきことは、賃金カットなど、職員に係る内部管理経費ではないのかというお尋ねでございます。

 おっしゃるとおりでございまして、16年度は改革改善の効果額約41億円のうち60パーセント、25億円分は内部管理経費の見直しでございます。市民の皆様方に御協力をいただく分、まず最初に職員が努力をしなければならないということで、60パーセント、25億円分を内部管理経費で効果を見いだしております。御存じのように、全職員にわたる賃金カットや管理職手当のカット、一時金のカットなどを実施しているところでございます。

 次に、尼っ子安全バッジの運動については、横断的にやるべきではないのかという御質問でございました。

 まさにそのとおりだと思っております。そのように進めていくつもりでおります。

 以上でございます。



○議長(寺本初己君) 小柳久嗣君の質問は終わりました。

 続いて発言を許します。

 広瀬早苗さん。

   (広瀬早苗さん 登壇)



◆15番(広瀬早苗さん) 日本共産党議員団の広瀬早苗です。

 教育行政について質問します。

 市高審答申、つまり市立高等学校教育審議会答申のことが議論になっている2月の定例教育委員会の議事録を読みました。ある委員が、今回のパブリックコメントの実施によって提出された意見の数について、どのような印象を持っているのかと問うたところ……。(傍聴席より発言する者あり)



○議長(寺本初己君) この際、傍聴人に申し上げます。

 傍聴人は規約を守ってください。一人のためにほかの方が皆迷惑します。はっきり言っておきます。



◆15番(広瀬早苗君) ある委員が、今回のパブリックコメントの実施によって提出された意見の数について、どのような印象を持っているのかと問うたところ、それに対して担当課長が、ほかのパブリックコメントに比べると、211件という多くの方から意見を出していただいたと思っていると答えているんです。予想以上に多かったと答えています。ところが、3月の予算議会での私の総括質疑で、211件のうち181件がこの計画に反対で、賛成は23件。86パーセントの反対では、市民合意は得られていないのではないかとの質問に、教育長は、この結果でもって市民合意が得られていないとの判断はしていないと答えました。びっくりした私は、市立高等学校の審議会の第10回審議会での委員のやり取りを示して、市高審でパブリックコメントをとらなかったのは、答申を受け取ったら行政計画策定の際に市民の意見を聴くということで合意したからではなかったのかと迫ると、教育長は、教育委員会にも2校から3万、1万のそれぞれの要望があることについて真しに受け止めたいと答えたんです。市高審の委員の中には、答申で一致した部分もあるけれども、選抜制度については反対の意見を出している。具体的に実行するときには、尼崎の制度について市民的議論になるはずだ。その中で答申内容も検討されることになるんじゃないかと述べておられるんです。

 お尋ねします。

 教育長の答弁された真しに受け止めるとは、具体的にどういうことですか。審議会での約束どおり行ったパブリックコメントで、9割近くが異論を唱えたのだから、審議会の委員の言うように、市民的議論の必要があると考えたいのですが、いかがですか。

 先日、担当課長に、なぜ二つの学校を一緒にするのですかという私の疑問をぶつけたら、産業高校は進学が増えて、東高は就職が増えている。この二つの欠点を補うためです。尼産の工業科は、大手よりは求人がなかなかなくなっている。だから、グレードアップを図りたい。尼崎市内に本店を持つある金融機関は、商業科はせめて短大ぐらいは出てくれないと困ると言うんです。そして、このごろ東高はフリーターが多いんです。進路をなんとかしたいんですと説明をされました。私は、この説明に納得がいかなかったので、早速二つの高校へ足を運びました。まず、尼崎産業高校で卒業生の3年間の進路一覧表を見せていただきました。担当課長は、大手の求人がなかなかないとおっしゃっていたんですけれども、そこには、川崎重工、神戸製鋼、住友精密などなど、大手の会社がびっしり書かれていました。その後、校内をぐるりと回っていくと、機械科の生徒さんが、全国ものづくりコンテストに出場するために、先生と一緒に放課後なのに練習に精出していました。鉄の棒を上手に削る作業をしていました。この仕事、好きですか。私が質問すると、何時間でも嫌ではありませんと答えて、黙々と続けているんです。先生は言っていました。大学出てからでは遅いんです。高校の3年間が日本のものづくりを支えているんです。数年前より求人は増え続けていますよ。今、何社も回るのを避けているんですよ。引く手あまたです。学校を統合するより、機械科を1クラス元に戻してほしい。生徒と親と地域の企業の願いですと言っていました。最近5年間の尼産の就職率は平均すると6割で、進学率は3割という現状です。

 お聞きします。

 教育委員会の説明は何だったのでしょうか。尼産は、就職にも進学にもきちんと対応し、特色のしっかりある学校だと思いますが、いかがでしょうか。

 次に、東高へ行きました。校長からお話を伺いました。東高は一生懸命やっています。しかし、昔のままです。こう言いました。私は言いました。なぜ昔と同じだったらいけないんですか。校長は私の問いに対して、目新しいことをしないと、希望者が減っているんですよ。東高の地域の子どもが外へ行くので、東高のレベルが落ちるというのが本音ですとおっしゃったんです。校長は東高の卒業生は進路もなかなか大変だし、就職が多くなっているし、フリーターも多いと言いたかったのでしょうか。ある教師にもお話を伺いました。確かにいろんな子が来ます。初めは東高に来たのが嫌だと思っている生徒もいるんですけれども、卒業のときには、東高でよかったと言うんですよ。何よりの自慢は、就職したいと言った生徒も進学したいと言った生徒も、希望を100パーセント実現していることです。就職のためには700社以上もの会社を求めて回るんですよ。進学より就職のほうか大変ですけれども、生徒の願いに精いっぱいこたえるのが東高の教師の仕事だとみんな思っていますと言っておられました。その後、教育委員会から、市立高校3校の最近5年間の進路状況の資料を出してもらいました。資料によると、市立3校の進路状況は、大学、短大、専門・各種、就職、その他と分類してあり、フリーターはその他の項目に入っていますので、そこを見ました。市尼は平均23パーセントのフリーター率、東高は平均19パーセントとなっており、特色のある、お金をいっぱいかけて評価の高いと言われている市尼と、特色がないと言われている東高のフリーターの比率はほぼ同じ、こういうことではないでしょうか。

 お聞きします。

 どうして東高のフリーターにのみ注目するんですか。尼産の就職のノウハウと東高の進学のノウハウをお互い学び合って、いい学校にする、こう言っているんですけれども、今もう両校ともそれぞれの努力で成果を上げているんじゃないですか。二つの学校の統合の必要はないと思いますが、いかがですか。お答えください。

 基本計画では、市立3校の適正規模の確保、特色、魅力づくり、入学者選抜制度に関する基本方針を定めるものと言っています。その根本には、社会経済環境の変化や価値観の多様化などを背景とした全国の高校教育改革、特に2000年からの県立高等学校教育改革が進められる中で、市立高校の将来を見据えた抜本的な改革を早急に実施することが必要、これが基本の考え方だとしています。市高審で教育委員会が出した資料によりますと、園田の地域では、子どもの数が微増になることが明らかになりました。県立高等学校教育改革によって、尼崎稲園高校もすべて単位制の学校にする計画です。武庫荘高校も総合学科になりました。尼崎稲園高校をすべて単位制にするということは、普通科が5クラス減ることになります。今でも少ない尼崎の普通科の開門率、これがより少なくなってしまいます。

 お尋ねします。

 尼崎の普通科のクラスを減らすなと、県に意見を上げるべきではありませんか。それができないなら、普通科に行きたいという子どもの願いを市として守る義務があると考えますが、いかがですか。

 これで私の第1問を終わります。(拍手)



○議長(寺本初己君) 答弁を求めます。

 小林教育長。



◎教育長(小林巖君) 教育にかかわる御質問に順次お答えいたします。

 まず、真しに受け止めるということはどういうことかというお尋ねでございますが、市立高等学校改革を進めるうえでは、市議会をはじめ保護者や市民の皆様からさまざまな考えや意見が出されるものと考えており、今後計画を進めていく中では、そうした意見を受け止め、参考にして取り組む必要があるという考えを述べたものでございます。

 次に、パブリックコメントで異論を唱えたのだから、市民的な議論が必要ではないのかというお尋ねでございますが、市立全日制高等学校教育改革基本計画案にかかわるパブリックコメントは、本市の制度の実施要綱により実施したものでございます。この制度の目的は、賛否を問うものではなく、施策の形成過程における市政への参加機会の拡大と行政の説明責任を果たすことにより、透明で開かれた市政運営を目指すことであります。改革を進めていくうえでは、保護者をはじめ学校関係者、市民の方々など多くの御支援が得られるように、今後とも話合いに努めて参りたいと考えております。

 次に、今までの教育委員会の説明はどうだったのか。尼崎産業高校では就職にも進学にもきちんと対応しているのではないかというお尋ねでございますが、教育委員会といたしましては、今回の高等学校の改革に対しては、全国又は県における改革動向をはじめ、将来展望を含めた広い視点から、各界各層から広く参画いただいた審議会で出された答申や、これを基本に作成した基本計画の説明をしておるところでございます。尼崎産業高校における就職や進学が学校現場の努力により企業などから評価されていることは、市立高校として誇るべきことと受け止めております。

 しかしながら、今後は更に高校教育の改革を進め、よりいっそう進路の希望をかなえる、特色と魅力ある学校づくりが必要であると考えております。

 次に、両校のノウハウを合わせてよい学校にすると言うが、成果も上げているので統合は必要ではないのではないかというお尋ねでございますが、このたびの市立高校の教育の改革は、昨日の新聞で出生率1.29と大きく紹介されておりましたように、少子化の急速な進行をはじめ、社会経済の状況の大きな変化を背景とする全国的な改革の潮流を受けて、市立高校も将来を見据えた抜本的な改革をして、よりよい教育をしていこうとの認識に立っております。統合による特色づくりにおいては、産業高校と東高校のこれまで培ってきた伝統、長所を合わせ、更に効果的な教育投資を行っていけば、市民の期待と信頼にこたえる、特色と魅力ある市立高校にすることができるものと考えております。

 次に、普通科のクラスを減らすなと県に意見を述べるべきではないか。市は普通科を守る義務があるのではないかというお尋ねにお答えいたします。

 生徒の個性を尊重する多様で柔軟な高校教育への転換を図るためには、審議会答申にうたわれているように、特色づくりや魅力づくりを進めていくことが必要と考えております。こうしたことは、全国的に大きな流れとなっており、兵庫県においても総合学科や特色ある学科の設置をはじめ、普通科や専門学科においても特色化に向けた取組が進められているところであります。市教育委員会も、全日制公立高校への進学における、いわゆる開門率や進学率につきましては、こうした方向性も踏まえ、普通科だけに限定することなく、専門学科や総合学科を含めて考えておりますので、県に対して意見を述べる考えはございません。

 以上でございます。



○議長(寺本初己君) 広瀬早苗さん。

   (広瀬早苗さん 登壇)



◆15番(広瀬早苗さん) 今、お答えをいただきましたけれども、1問目、2問目のところでは、形成過程の中でしっかり話し合っていくということですので、私としては、市民的な議論をしていくんだなというふうに受け止めましたので、よろしくお願いします。

 それから、2番目のところでは、全国いろんなところで広く高校改革が行われているんだ、そういうことを言われていますけれども、市民のお金を使って、この市立高校をつくってあるわけですね。市民の皆さんのいろんな願いはあっても、普通科へ行きたいんだけれども、普通科が少ないからということがたくさん出されているんです。ですから、教育長は、特色をつくることは大きな流れだから、特色はつくっても、普通科を減らされても県に意見を上げないと言ったんですけれども、全然市民の願いにこたえていませんので、そこのところについては、市の教育委員会としては無責任だと思いました。

 それで、特色をつくるんだと言いますけれども、私が今言ったのは、尼産にはしっかり特徴があるんですよと言ったんです。特徴がしっかりあるところをどこかと一緒にしたら、普通、色でも、きれいな色ときれいな色を合わせたら灰色になるじゃないですか。私は、特色がないんだったら、それは特色をつくったらいいけれども、特色があるのに、一緒にして特色をなくするのはやめてほしいと思います。

 第2問目に行きます。

 4月に行われた教育委員会では、市の考え方としては、この計画どおりに進めていくということであると教育次長が答えているんです。後で市民の意見を聴くといって答申を出させておいて、市民が211件も意見を出して、また、合わせて4万の要望書が出て、9割近くが反対しても、自分たちの思うようにしますでは、いったい何のための市民の意見を聴くということなんでしょうか。昨年11月、明石市では、選抜制度についてのシンポジウムを開いています。教育委員会は中立の立場で発言し、PTAの代表や市民の代表や中学校からの代表がパネラーとなって討論する、そういう場を持ちました。フロアからは、市民10人からの発言があって、かんかんがくがくの議論をしたそうです。その結果、市民も参加した検討委員会が開かれて、市民的議論が活発に始まっているそうです。そして、西宮市でも、今年に入って、総合選抜制度の廃止を前提としないということで、市民の意見を聴きながら選抜制度の議論が始まっていると聞きます。このように、大きな変化に対してきちんと市民の意見を取り入れようとしている自治体かあるんです。尼崎でも地域保健問題審議会では、答申を出す前に、中間まとめの後で市民の意見を聴いて、それを取り入れて最終の答申を出したんです。こういう答申が出されたら、答申は尊重されるべきという意見も成り立ちますが、答申が出されるときに意見も聴かないで、そして答申を尊重せよなんていうことは成り立ちません。答申が尊重されるべきというのなら、明石市や西宮市のように、答申を出す前に市民の意見を聴くべきです。

 お尋ねします。

 今回の尼崎教育委員会のパブリックコメントをとる時期、市民の意見の反映の仕方、民主主義があると言えますか。お答えください。

 昨年8月15日に、尼東高、産業高校の統合などを市報に発表したところ、その内容は、魅力ある高校づくりというものでした。尼崎東高に魅力はないのか、産業高校には魅力はないのか、私はとても疑問に思ったんです。私たちが市立高等学校に求めるものは何でしょうか。地域を支える人間に育ってくれること。先日、ある集会で、東高の生徒会活動の報告を聞く機会があったんです。生徒会の役員が合宿をして、地域に役立つ学校になるにはどうしたらいいんだろうと話し合ったそうです。いろいろ考えた結果、地域の清掃に一役買って出ようということになって、清掃ボランティアを募集したところ、100人が応募。その100人の生徒が、社協の役員を訪れて話をして、協力を伝えたところ、たいそう喜ばれたそうです。私も先日、わがまちクリーンアップ運動に参加をして、袋いっぱいごみ集めをしたのですけれども、高校生が自ら地域に役立とうと考えていること自体、たいそう魅力なことだと思いました。そのとき、反対に、地域の社協の役員の方が、君たち、ちょっと尋ねるけど、どうやったら地域はよくなっていくのかと、日ごろ困っているような顔で生徒に尋ねたそうです。生徒たちは、すかさず、子ども会から始めることですと言ったというのです。問われてすぐ自分の考えを言えるということにも感動しました。だって、こんな高校生、少なくなっていませんか。進学校と言われている市内の県立高校に、地域の方が地域の行事に参加協力を求めたところ、うちは市外から生徒が集まっているから、協力できませんと断られたそうです。えらい違いです。学校で学ぶということは、ほんとうは将来地域の人たちとこんなふうにコミュニケーションをしていける力なんだと思って帰ったその日、読んだ新聞にそれに関したことが書かれていました。遠回りに見える試みに希望という見出しの新聞です。日本の犯罪増加率は5年で55パーセント。先進国でも最も高い数字です。しかし、いざ解決となると、意見は分かれます。まちに安心を取り戻すために何が必要か。世界と日本の事例をもとに考える、NHKスペシャル、63億人の地図、犯罪の紹介記事でした。各地の試みが紹介されました。10年間政府を挙げて監視カメラの導入に取り組んだイギリス。犯罪は減らず、まるでいたちごっこ。今、この効果に疑問が出されています。ロサンゼルスでは、10パーセントの場所が60パーセントの犯罪を生み出すとの分析の下に、犯罪多発地域の一斉に摘発。路上飲酒を取り締まるなど、小さな違法行為も見逃さず、数を減らすことに成功しています。しかし、犯罪の土壌に何があるのか。警察力だけで解決するのか。どこかやりきれなさもいっぱい感じたそのときに、疑問に答えるように最後に提示されたのが、日本で唯一犯罪を減らした鹿児島とアメリカのNGOの例でした。鹿児島では、どんな地域の行事にも親も子もみんな参加をして、お互いをよく知り合った関係が生まれています。犯罪を生まない地域づくりに力が注がれています。大人と子どものきずなの再生が、なんといってもいちばんのかなめ。だれもが生まれたときから犯罪者なのではないんですから。一見遠回りに見える取組に希望が見えると、記事は結んでありました。

 私は、遠回りに見えても、子どもたちにつける力は、地域住民の一員として生きていける基礎的な力を持った、自立した大人としての力であり、東高の生徒会活動は、生徒にこんな力をつけている点で、とても大きな特徴だと思いました。震災のときにも大きな力を発揮して、全国的にも高い評価を受けていると聞きます。まさにこれこそ教育基本法のうたう民主的な社会の形成者と言えるんじゃないでしょうか。この生徒と、生徒を育てている先生に拍手を送って、それこそ誇りに思っていいのではないでしょうか。

 2003年10月に東高で実施したという生活実態アンケート調査を見せてもらいました。東高の取組がよくあらわれています。51項目にもわたる調査ですけれども、その中に、学校生活は楽しいですかという問いがあります。とても楽しいとまあまあ楽しいを合計すると、9割近くの生徒になるんです。1割の生徒が楽しくないと答えているのですが、その楽しくないと答えている中の1割の生徒が、授業が分からないと言っているんです。このアンケートの中から、学校生活をとても楽しんでいる様子がうかがえます。国連の子どもの権利委員会は、日本の教育制度が過度の競争教育によって、子どもたちの心と体に障害を与えている。改善を図るようにしなさいと、二度にわたり勧告を日本政府に行っています。東高の実践は、まさにこの国連の子どもの権利委員会での勧告の立場での実践ではないでしょうか。ここではぐくんだ力で、この子がと思う生徒が一浪などして、思ってもないほどのレベルの高い大学へ進学するんだそうです。人生焦るなという感じですよね。

 お尋ねします。

 東高は、まさに地域の人と連帯して地域をよくしていく力をつけるという、現代日本社会においては最も必要とされている力をつけることに力を注いでいる、特色ある学校だと思うのですけれども、いかがでしょうか。

 さて、統廃合が話題になった4月の教育委員会議事録を読んでみました。ある教育委員が、当事者である高校生が主役であるという観点を持つことが大事です。どうですかと言っています。大事な視点です。子どもの権利条約では、子どもの意見表明権をとても大事にしているんです。学校の主人公は子どもではないでしょうか。

 お尋ねします。

 学校の主人公である生徒に対して、また、将来高校へ進学する地域の中学生などに今度の統合のことを説明し、意見を聴かれましたか。生徒が納得することが大事ではないでしょうか。

 これで私の第2問目を終わります。(拍手)



○議長(寺本初己君) 答弁を求めます。

 小林教育長。



◎教育長(小林巖君) 教育の問題にお答えいたします。

 今回のパブリックコメントをとる時期と市民意見の反映の仕方は民主的と言えるかというお尋ねでございますが、パブリックコメントにつきましては、本市の制度に基づき実施したところであります。改革の基本計画は、市内の各界各層から広く参画いただいた審議会の1年間にわたる熱心な議論を通して出された答申を基本に策定したものであります。そうした意味では、さまざまな市民の御意見をお聴きして取り組んで参ったものと考えております。

 なお、審議会としては、パブリックコメントは実施しておりませんが、これは、審議会委員が協議した結果、行政計画のレベルで行うほうが適切であるとの理由によるものです。

 また、答申や計画案を発表した以降も、PTAをはじめ団体等には説明会を行っており、こうした中で御意見を伺っているところであります。今後とも引き続き意見の聴取に努めて参ります。

 次に、東高は地域との連帯、地域をよくするということに努力しているが、どう思うかというお尋ねでございますが、高等学校に求められているものは、まず法令に規定された目的に沿って教育が展開されることであり、その中で更に各高等学校の掲げる教育目標や教育方針が、生徒や保護者の、この学校で学んでいかせてよかったという評価を伴って達成するべきと考えております。地域との関係では、今、学校、家庭、地域のいっそうの協力関係が求められている中では、地域に信頼され、愛される学校となることはたいせつであると受け止めております。

 次に、学校の主人公である生徒や地域の中学生などに説明し、納得してもらうことが大事ではないのかというお尋ねでございますが、基本計画は、将来において子どもたちが特色と魅力ある市立高校で学んでみたいという学校づくりと、普通科においては、県立も含めて、居住地に関係なく、自由に志望できる選抜制度にすることを基調としております。いずれにいたしましても、実施していくうえでは、保護者をはじめ市民の方々の御理解と御協力がたいへん重要であると考えております。

 以上でございます。



○議長(寺本初己君) 広瀬早苗さん。

   (広瀬早苗さん 登壇)



◆15番(広瀬早苗さん) 答弁をいただきましたけれども、行政計画をとる段階でパブリックコメントをとったらいいんだというふうに審議会の方は判断したと言うんですけれども、その判断がもう間違っていたということがはっきりしているんじゃないでしょうか。説明をしていくと言います。教育長は意見の聴取に努めると言いましたので、今の時点でも、教育長の言われたように、しっかり意見の聴取に努めてほしいと思っています。

 そしてもう一つ、学校の評価は何で決まるのかと言いましたら、行かせてよかったということが評価の対象になるんだと言われています。申し訳ないんですけれども、行かせてよかったと、東高ではそういうふうに言われていますので、また別の機会に、このことについて私としてはゆっくり皆さんと討論していきたいなと思っています。私も調査もしてみたいと思っています。

 さて、2校を調査してみて、訪問して感じたのは、2校ともとても特色があるということ。それから、進学にも就職にもしっかり対応しているということ。それから、何よりも子どもが楽しんで学校へ行っているということ。そして、そのうえに、将来の尼崎を大事にしてくれそうだ。こういうことが、私が2校を訪問して分かったことです。これ以上子どもたちに何を求めるんでしょうか。世の中は競争社会。日本の教育は、世界でそのトップを歩んでいます。国連子どもの権利委員会では、二度にわたって、過度の受験競争が子供の成長をむしばんでいる。教育のシステムを変えること。こう報告しています。政府の国連への報告は、全然現実を伝えていないので、皆さんにもそんなふうにしか伝わっていませんが、実際子どもたちの本音は、NGOが一緒に行くと、政府の答弁しているものとは全然違う。ここが国連の権利委員会で学校のシステムを変えなさい、こう言って勧告している内容になっているんです。世界では問題視されています。受験競争の中で、子どもたちはばらばらです。そして孤独です。

 私の友達が豊中市に住んでいるんですけれども、豊中市は単独選抜制。今度提案されている複数選抜制度は、単独選抜制度の変形ですので、この豊中市の例をちょっと紹介します。豊中は、大阪の第1学区。第1学区にある高校は23校。その娘さんの通っている高校の生徒数は400人。ところが、どんな中学から来ているのかと一覧表を見たら、なんと80余りの中学校の名前が連なっている。地域に根ざす、そんな学校が育つ、そういうことになりません。学校のランクが、1番北野高校、2番どこどこと決まっているんです。その人は、10戸ほどの小さなマンションに住んでいて、保育所や小学校や中学校が同じだった子どもたちの進路をほとんど知ることができないそうです。娘に聞いても知らないと言うんだそうです。進路のことはタブー。尼崎では考えられませんけれども、ほんとうの話です。賢い子の行く学校か、そうでないか、みんな何も言いません。そして、何よりの特徴は、早くから自分の力を値踏みして、あきらめてしまうことだと言っていました。

 天まで伸びる子どもたちの力を早いうちから奪う権利は大人にはありません。小学生から私学に約10パーセントは抜けると言われていますが、特色をつけたからといって、この10パーセントは尼崎に帰ってくる保証はありません。尼崎だけではありません。残った者が序列をつけて競い合うのか、力を合わせて支え合っていくのか。今度の計画は、まさにどんなまちをつくるのか、どんな人をつくるのかが問われている、そんな問題です。百年の計の問われる問題。だからこそ焦らず、みんなの声をよく聞いて進めるべきだと思うんです。私は、今度現地に足を運んで、そして、ほんとうにこの問題は大事に市民と討論しなければいけない、こう思いました。

 今からこの問題について市民と一緒に考え、教育委員会にも地域の人にもいろんな意見を言ったりもらったりしながら、このことについて私は議員の一人の責任としてもがんばっていきたいという決意を述べて、私のすべての質問を終わります。(拍手)



○議長(寺本初己君) 広瀬早苗さんの質問は終わりました。

 この際、休憩いたします。

             (午前11時38分 休憩)

 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

             (午後0時46分 再開)



○副議長(安田雄策君) 休憩前に引き続き会議を開きます。

 質問を続行いたします。

 発言を許します。

 早川進君。

   (早川 進君 登壇)



◆8番(早川進君) 日本共産党議員団の早川です。

 市長の政治姿勢、パブリックコメントなどの市民の市政参画について、教育行政などについてを順次お尋ねいたします。

 まず、年金問題です。

 神戸新聞の6月6日付けに、大きく、政治不信だけが残ったと見出しを掲げた年金問題での社説が掲載されています。終盤国会の運営の異常さ、与党案で合意のうえで確認していた質問時間を、野党や無所属の西川きよしさんの質問権を奪って強行採決を行ったことなどを解説した後、異常事態である。国会崩壊を見るような惨事だった。これだけ大騒ぎして、国民にいったい何が残せたのかとし、負担増と給付減を国民に押しつける法の内容を紹介し、当初政府が約束したはずの保障が、成立直前になって誇大であるということが露見するという欠陥商品だったと言わざるをえないと断言しています。更に、この社説では、相次いで明らかになった、法をつくる議員が法を守らない、年金未納、未加入問題、国民の掛け金を使っての社会保険庁のでたらめぶりも問題の解決もされないし、する方向も示されていないことを受けて、国民に残されたのは、極度に膨れ上がった年金不信と政治や政治家不信だけと言っていい。むなしい決着だった。その非のほとんどは、年金改革法の成立を強行した政府与党にあるとして、その背景に選挙目当ての政治的配慮を挙げています。そして、結びとして、国民のおよそ7割はこの年金改革法に反対している。国民の信頼を失った法律に国民の協力は得られない。未加入による年金の空洞化はますます進み、制度崩壊に拍車がかかるだろうとしています。

 さて、12月一般質問で述べたように、それでなくても少ない年金で生活している高齢の市民の皆さんにとっては、更なる給付の引下げが行われる。若年世帯は、厚生年金保険料も国民年金保険料も際限なく上がり続け、保険料支払いで生活が回らなくなる。高齢者世帯、若年世帯などのどちらの世帯にとっても重大な影響を及ぼします。今法改正によって、市財政への影響も懸念されます。

 市長にお尋ねします。

 年金の制度改正が市税の減額を引き起こし、生活保護世帯の増を呼び起こし、財政負担が増えることが考えられます。国政の制度改正ですが、市財政に及ぼす影響はどのようになるとお考えでしょうか。

 併せてお伺いします。

 今回成立した年金改革法は、神戸新聞の社説でも述べられているように、法案がつくられた当時、政府与党が法案の説明で約束していたはずの保障が国会審議で誇大であると露見する欠陥商品だったというものでした。市民生活に大きな影響の出るこの年金改正法について、私ども日本共産党は、実施までに再度見直しを行い、国民に信頼される制度へのつくり替えが必要と考えていますが、市長の所見をお聞かせください。

 さて、市政問題ですが、市民が市政に関心を持ち、そして企画立案の段階から関心を持ってかかわってこそ、財政再建であれ、新規施策の構築であれ、市民自身の問題として捕え、市当局、議会、そして市民が協働して市政推進を進めることが可能になると考えています。パブリックコメント、タウンミーティング、ワークショップ、ネットモニターなどによる市民意見の反映についての各種の取組が行われてきています。私は、この流れを歓迎し、そして、昨年の一般質問において、決まったことを説明するだけでなく、出納閉鎖、そしてサマーレビューを行っている5月から8月の早い時期に、各施策を受けている市民の皆さんに、局長など幹部職員がタウンミーティングやパブリックコメントを行うべきであると提案させていただきました。

 お尋ねします。

 検討すると答弁をいただいていますが、今年度実施する考えがあるのかどうか、お聞かせください。

 さて、タウンミーティングやパブリックコメントなどと併せて、市長の政策評価推進のもう一つの考え方として、施策評価委員会を立ち上げています。施策評価委員会は、尼崎市が行政経営改革を進めるために、行政のみの価値基準で判断を行うのではなく、客観性、透明性のいっそうの向上を図り、行政経営システムに関すること、行政評価の手法や結果に関すること、既存事務事業の再構築に関すること、新規事務事業に関すること、その他経営改革に関することを経営トップ層に対する意見具申を行うために外部委員会として設置されました。この委員会が2003年度は新規施策評価を行いました。そして、この3月に提言を市長に提案しています。

 お尋ねします。

 施策評価委員会が3月に尼崎市施策評価委員会からの提言を経営推進室を事務局としてまとめていますが、この委員会の提言をどのように受け止めておられるのか、市長自身の御所見をお聞かせください。

 教育行政についてお伺いいたします。

 先日佐世保市で行った児童の事件は、子どもの社会のゆがみのあらわれた問題の一つとして、多くの市民の皆さんに心配と不安を広げています。私も子を持つ親として、また、子どもの健全育成を目指す子ども会やPTAなどにかかわる保護者の皆さんと話をする機会のたびに、学校は、また地域はどうあるべきなのか、また、政治や行政はどうあるべきなのか、今、真剣に考える時期に来ていると考えています。子どもは親の背中を見て育つとも言われるように、大人社会のゆがみに大きく影響されます。市民道徳の低下が子どもの育ちに大きな影を落としていると言えます。今回の事件は、いま一度大人社会が子どもをどう見ていくのか、そして、どうあるべきなのかを考え直す必要性を、警鐘を厳しく打ち鳴らしたものと考えるべきであると思います。

 さて、今回は、学校での体罰に対する教育委員会の対応について考えてみたいと思います。

 昨年度の連合PTAの主催した会長校長懇親会の場で、当時議会質問で取り上げられた学校での体罰問題で、教育長があいさつで教育委員会の一定の決意が述べられました。体罰はあってはならないものというお話でしたが、もう一つ強い意志を感じませんでした。同じ思いだったのでしょうか。続いてあいさつされた連合PTAの顧問の方は、若いPTA会長に向けて、PTAはどんな体罰も容認してはいけないとげきを飛ばしました。愛のむち、厳しい指導が必要と、保護者の中にも一定の容認論はありますが、私は、この顧問の方の話はもっともなことであり、教育関係者は肝に銘じるべきことであると考えています。

 さて、先日、教育委員会から、2003年12月22日付けの校長にあてた通達文書の写しをいただきました。その文書の内容は、第1項として、綱紀の保持という見出しを立て、その中で、児童生徒、保護者や地域などからの情報や苦情に対しては真しに受け止め、迅速に事実確認を行い、適切に処理することを学校長に注意を呼びかけています。問題の体罰については、特に項を立て、体罰禁止の徹底についてとし、前文で、子どもの権利条約や、ここ数年幾たびも出されている文部科学省通達や県教委通達を引き、禁止の徹底を行っています。そのうえで、一つ目として、体罰を加えることは学校教育法で明確に禁止されており、児童生徒ばかりでなく、広く市民に不信感を招く行為として、絶対あってはならないこと。二つ目として、体罰が発生した場合、迅速な報告と適切な対応に特に留意すること、3点目として、日ごろから児童生徒を愛情と信念を持って指導し、好ましい人間関係を保つように努めることとし、最後には、人間尊重という視点で、日常すべての教育活動を再点検することとしています。

 まずお聞きします。

 教育委員会の持っている体罰の定義と報告を求める基準について教えてください。

 さて、昨年度の体罰に関する報告を教育委員会からいただきました。小学校ゼロ件、中学校1件、高等学校1件となっています。高等学校の件は、さきほど述べた、昨年取り上げられた件だと思います。さて、ほんとうにこれですべてなのでしょうか。昨年の体罰の問題では、私は、昨年末、教育委員会と話し合い、学校長への指導を要請した問題でも、教育委員会からの私への報告は、体罰ありというものでした。しかし、今回教育委員会からいただいた資料は、その報告は含まれていません。

 お尋ねします。

 このような報告の出し方で、ほんとうに体罰の一掃の徹底が図れるのでしょうか。お答え願います。

 これで第1問を終わります。(拍手)



○副議長(安田雄策君) 答弁を求めます。

 中村助役。



◎助役(中村昇君) サマーレビューを行っている早い段階で、担当局長によるタウンミーティングやパブリックコメントを実施する考えはあるのかとのお尋ねにお答えします。

 サマーレビューは、次年度の予算編成に向けて事務事業の再構築を検討する内部としての作業でございますので、その過程を経て、10月をめどに17年度の改革改善項目案として取りまとめ、その後、その素案をパブリックコメントに付したりタウンミーティングで説明する、そういった予定になります。

 一方、事務事業の再構築に当たりましては、当然のことながら、市民ニーズを十分考慮する必要がありますことから、車座集会や出前講座などを通じて寄せられた意見や、日ごろから各局の部局長や職員が日常の業務を通じまして、あるいは機会を捕えて市民意見をお聴きし、それを参考としながら見直しを進めていく必要があることを既にお答えしたとおりでございますが、こうしたことから、例えば今回は公共施設の再配置に係る説明や市民意見をお聴きする場を早い段階から準備をしていくことといたしておりますけれども、その際には、局部長が出席するなどの取組を行っていく考えでございます。

 以上でございます。



○副議長(安田雄策君) 宮本市民局長。



◎市民局長(宮本勝君) 年金の減額、そして生活保護世帯の増を呼び起こし、財政負担が増えることが考えられる。市財政に及ぼす影響はどのようになると考えるかといったお尋ねにお答えをいたします。

 公的年金は、高齢期の生活を支えるものとして重要な位置を占めることから、このたびの制度改革に当たりましては、持続可能な安心できる年金制度の構築に向けてといったことをテーマとして取り組まれたものであります。しかし、今回の改革による年金の減額は、市民の所得減少による福祉施策等への影響も懸念されるところでありまして、市財政にとりましても、年金制度の今後の在り方については、引き続き注視して参らなければならないと考えております。

 次に、市民生活に大きな影響の出る年金改正法について、実施までに再度見直しを行い、国民に信頼される制度へのつくり替えが必要であると考えるがどうかといったお尋ねにお答えをいたします。

 このたびの年金制度改革関連法は、社会保障制度を維持するうえにおいて必要とも考えますが、今後とも年金の一元化問題を含めた社会保障制度全般の一体的見直しを行い、改正が検討されることとなっているというふうに聞いております。公的年金は市民生活にとりまして重要なものであり、負担する側、給付を受ける側、いずれも納得できる制度にしなければならないものと考えているものであり、今後の議論を見守って参りたいと考えております。

 以上でございます。



○副議長(安田雄策君) 村山企画財政局長。



◎企画財政局長(村山保夫君) 施策評価委員会の提言をどのように受け止めているのかというお尋ねでございます。

 施策評価委員会は、本市が進める行政経営改革に関して、客観性、透明性のいっそうの向上を図るため、外部の目から、また専門的な立場からの意見具申をいただくため、昨年設置したものでございます。昨年度は、主に新規事務事業についての評価をお願いいたしましたが、1年間の活動を通じて気づかれた課題などを踏まえ、今後本市の行政経営改革を進めるうえでの示唆を施策評価委員会の判断で提言という形でなされたものでございます。この提言につきましては、示された方向性を検討いたしまして、市として取り組む必要があるものについては、今後行政経営改革に取り入れて参りたいと考えております。

 以上でございます。



○副議長(安田雄策君) 小林教育長。



◎教育長(小林巖君) 体罰の定義と報告基準は何かというお尋ねにお答えいたします。

 体罰の定義につきましては、なぐる、けるなどの身体に対する侵害を内容とする懲戒や、長時間の正座や食事を摂らせないなどの間接的に肉体的苦痛を与えるような懲戒であります。また、文部科学省調査における報告の基準につきましては、学校でその事件が体罰に当たるという認識を持ったものと、体罰ではないかと保護者や児童生徒からの訴えや報告があり、事実関係を調べたものの件数でございます。

 次に、このような報告の出し方でほんとうに体罰の一掃ができるのかというお尋ねでございますが、御指摘の学校における事案につきましては、一昨年度、本来の落ちついた学習活動を取り戻すために、校長自らが強い指導を行ったとの報告を受けております。

 言うまでもなく、体罰は、生徒指導上不可欠な信頼関係を破壊するだけでなく、著しく人権を侵害する行為であるという認識の下に、今後とも体罰のない明るく楽しい学校づくりに努めて参ります。

 以上でございます。



○副議長(安田雄策君) 早川進君。

   (早川 進君 登壇)



◆8番(早川進君) 体罰の問題ですが、強い指導となぐって分からせることと一緒にされている、そのあたりの認識が校長サイドにあるということが、非常に悲しく思います。

 ある事例ですが、地域に住んでおられる年配の方が小学校を訪れ、ある先生を見つけてお話をされていました。お孫さんがたいへん荒れていた時期に、女性の先生ですが、大きな子どもであっても抱きかかえるようにして話を聞き、そして、そのことによって、その子がたいへん落ちついた指導を受けることができるようになった。そして、中学校に行っても小学校を訪ねて、その先生に指導を頼む、相談をする、そういう関係ができた。子どもが落ちついたということで、たいへん感謝をしておられました。真の教育活動というのは、体罰ではなく、こういう活動を指すのではないでしょうか。体罰についての一掃を図っていくうえで、強い指導だという言葉ではなく、体罰はいけないことであるという認識をしっかり持った教育委員会の指導をしていただきたいと思います。

 さて、年金の法改正の問題について、当局からのお考えを聞きましたが、制度の持続可能な改変、そう言われますが、この改変でほんとうに市民の皆さんの生活は守られるんでしょうか。低年金者の生活を直撃するばかりか、国民年金加入者の若年世帯の世帯支出も増やしていきます。今回の年金問題に限らず、今議会に専決処分が提案されている税制改革に伴う市税条例の一部改正など、市財政と市民生活を直撃する国の悪政については、はっきりと抗議を行うことが必要なのではないでしょうか。従来住民税非課税者が課税限度額の引下げで課税者とされる市民税の控除などの変更は、就学援助、保育料、介護保険料、市営住宅家賃の減免決定にも大きな影響を及ぼします。国の法律改正に伴う条例改正を余儀なくされている実態は理解をしていますが、しかし、市長が市民の痛みをどう捕えているのかが、市民の目線に立った市政を進めるうえで大きなポイントとなります。

 お尋ねします。

 市民の生活を守る立場に立つ市長として、今回の生活弱者に負担増となる国の制度改正について、どうお考えになっておられるのか、あらためてお考えをお聞かせください。

 さて、私は昨年、同じく一般質問で、市長や当局に集められたコメント、要望についての公開方法も検討すべきだと提言させていただきました。今一般質問でも、会派要望が無視されたという発言がありました。市に寄せられた意見、要望、特に予算関係、行革関係については、公開すべきであると考えています。さて、パブリックコメントの目的は、実施要綱の第1条にあるように、施策の意思形成過程において市民の皆さんの市政への参画機会を拡大させるとともに、行政としての説明責任を果たすことにより、透明で開かれた市政運営を目指すことを目的とするとあるように、市民の施策の意思形成過程での市政への参加拡大を求め、そのために行政は説明責任を果たしていくことが求められています。本来、意思形成段階で、その受益や負担を受ける住民すべてがかかわりを持てる制度でなければなりません。また、第6条では、実施機関は、提出された意見を考慮して、施策の意思決定を行わなければならないとしています。さて、この間の市当局のパブリックコメントの求め方やその生かし方については、首をかしげたくなるような状況が続いています。要綱が生かされていないのではないですか。今回の補正予算提出へと続く県行革への対応についても、補正予算の議案提出を25日後に控えた時期にパブリックコメントを実施。会派代表者会議でも、パブリックコメントは議案に生かされるのかという声が上がりました。また、3月予算委員会総括質疑においては、さきに会派の議員も取り上げましたが、200通を超すパブリックコメントのうち8割を超える反対の声の上がった市立高校統合問題でも、市民の声を生かす姿勢は見受けられません。旧態依然とした行政の御都合主義に利用されている感じがあります。支所統合で批判の少ない拠点対象地域だけでタウンミーティングを行い、反対の声が少ないと議会に報告した事例一つとっても、同じことが言えるのではないでしょうか。また、どんなに市民の声を生かす制度としてつくったとしても、行政が都合のよいように集約を行い、施策に生かすことがないとすれば、市民は意見を上げることを控えてしまうようになるのではありませんか。時間がかかるかもしれませんが、制度をきちんと運用して、市民の参画の機会をきちんと保障することが、市長の目指す市民の目線に立った市政推進のかなめと言えると思います。要望しておきます。

 さて、施策評価委員会の提言について検討し、取り入れるべきものは取り入れるとお答えをいただきました。さきほどのパブリックコメントとの違いをどう考えていいのか、悩まされます。さて、6月4日の神戸新聞に、21世紀の針路と題するシリーズで、神戸新聞の客員論説委員の内橋克人氏の、なぜ景気回復を実感できないのかと題する評論が掲載されました。政府は着実な景気回復と胸を張り、世間は実感がないと首をかしげる。経済数値と実生活とのかつてない隔たりが生まれ、拡大している。好調な経済指数に反して、いっこうに好転しない人々の暮らし向き。相反する二つの現実に目を凝らせば、今、日本経済の核心部分を見舞っている質的変化の深刻さが浮かび上がると書き始められています。そして、会社がもうかれば時差を置いて従業員もまた潤うという常識は過去のものになったとも述べておられます。今、勝ち組、負け組という言葉がよく使われます。生活格差、地域格差が拡大し、強い者をより強くすることを目指す経済政策の主な目標となっています。だれを犠牲にして、だれのための景気回復かと内橋氏は言っておられます。私もほんとうにそう言いたい気持ちでいっぱいです。経済活動の目指すべきことはどうでなければならないのでしょうか。衣食住、教育、医療、娯楽、文化活動に必要なものを生産、流通、消費、廃棄、金融、サービス提供を通じて地球環境を保全し、すべての人が健康で文化的に生きていくために役立つ経済でなければなりません。そして、税金の集め方、使い方の問題です。労働者の雇用確保や労働条件を改善し、労働者が生み出した新たな価値の再配分を通じて、勝ち組、負け組が目立つ社会でなく、貧富の格差の少ない社会をつくることが、国や地方自治体の財政の果たす役割です。

 雇用が増えたといっても、増えたのは不安定な派遣社員やフリーターであり、正規職員は減少の一途をたどっているのが現状です。車間距離に気をつけよと表示が次々に出ても、気をつけようがないほどはるかかなたにしか車の姿の見えないアクアライン、1日に4便しか飛ばない佐賀空港、花博が終わってみれば赤字に転落の明石海峡大橋、それにもかかわらず紀淡海峡横断道路の建設など、無駄な税金の使い方はいっこうに改められず、各種の優遇税制の温存を隠したまま、法人税率が高いと誇大広告して税率引下げ、その減収分は逆進性の消費税率引上げでカバー、消費税を税制の根幹にしようとするなど、ますます弱肉強食を強める税制、財政力の弱い自治体を直撃する三位一体の改革、施策評価委員会は、このような状況を是認したうえで、今年の3月に尼崎市の行政経営推進に向けてと題する提言を出しました。評価委員会は、経営再建プログラムに基づく経営再建に向けての取組については、市民の理解を得ながらと言いつつも、万難を排して進めると言い切り、この取組の甘さがかいま見られるようでは、尼崎市の財政再建団体転落が現実のものになるおそれがあると断定しています。ここには、神戸新聞で内橋氏が指摘していることなどは一考だにされず、市財政の収入が厳しくなった背景についても、全く論じられていません。多くの負け組に属する市民の生活実態を見る必要よりも、利潤を上げることを唯一の最大の目的に、徹底したコストダウンを目指す企業経営ばりに政府の骨太方針に従って、コスト削減の方法論だけが論じられているとしか感じられません。

 お尋ねします。

 公約を掲げて選挙で選出された市長と、その指揮下にあり、日々住民に接しながら市民のニーズの把握に努め、市長の公約実現に努めるべき立場にある市職員、そして議決機関としての議会によって地方行政が進められ、市民の理解と参加を得て行政を進めていくという自治体本来の在り方に照らして、この施策評価委員会はどう位置づけられる存在なのでしょうか。お答えください。

 さて、施策評価委員会の提言では、経営再建とともに行政経営を更に推進する道筋を提案するために、施策の成果を上げるため、行政内部の経営の在り方について意見をまとめることにしたとあります。施策評価委員会は、この提言でスクラップアンドビルドに問題ありと指摘しています。今回、新規提案に際して、既存事務事業のスクラップを求めたが、これを達成した部局はほとんどなかったと批判しています。各局に割り振られた予算の枠内で、その局がどういう事業をするのか考えろということです。言い換えれば、既存事業をスクラップしなければ、新規事業を提案するなと言っているのです。来年度から枠配分予算の導入が検討されていますが、施策評価委員会の提案どおりだとすれば、各局は、再建プログラムによってまずスクラップし、事業を削った以上に更に施策を削らなければ、新規施策を行うことができなくなるということです。更に、国の三位一体の改革の更なる推進によって負担金減らしが進んだ場合、健康福祉局などでは、今年度と同じ枠配分だとすると、新規事業を行わなくても、更なる福祉、保健の切捨てを行わなければならなくなります。

 お尋ねします。

 地方自治体は、住民の福祉の増進を主な任務としているはずです。国の施策に追随し、負担金減らしを容認すると、地方自治体は本来の自治体としての仕事が行えなくなりますが、ほんとうにスクラップスクラップアンドビルドという状態でいいんでしょうか。

 更に、提言では、新規施策の立ち上げにおいて、行政が自ら実施するという発想から抜け切れていないとも批判しています。新規事業は行政がかかわるなというに等しい指摘です。市民へのサービス提供は市職員がするな。しっかりとした身分保証、社会保障制度のある市職員がすれば高くつくということでしょう。つまり、安上がりの低賃金労働者なり、ただのボランティアなどを使えるようにせよということだと理解できますが、このような状況が進めば進むほど、安定した雇用の労働者が減らされ、社会全体が不安定になることに拍車がかかることになるのではないでしょうか。それとも、尼崎市の職員は、それほど非効率的な仕事をしているという指摘なのでしょうか。

 お尋ねします。

 市長はこのことについてどのように受け止めておられますか。

 これで第2問目を終わります。(拍手)



○副議長(安田雄策君) 答弁を求めます。

 白井市長。

   (白井 文さん 登壇)



◎市長(白井文さん) 早川議員の御質問にお答えいたします。

 まず、今回の生活弱者に負担増となる国の年金制度改変についてどう考えているのかというお尋ねでございます。

 急速な少子・高齢化などを背景とし、社会経済と調和した持続可能な制度の構築などを目指し、国においては、社会保障制度の改革が進められているところでございますが、今回の年金制度の改正については、社会保障制度の抜本的な改革には至っていないものと思っております。

 次に、施策評価委員会をどう位置づけているのかというお尋ねでございます。

 地方自治法は、地方公共団体に対し、その事務を処理するに当たっては、住民の福祉の増進に努めるとともに、最少の経費で最大の効果を上げることを求めております。そのためには、投入した予算によってどのような成果が得られたのかを検証する必要があるほか、あらかじめ成果の設定も必要となって参ります。しかし、費用対効果ではかれる事業ばかりでないのも当然のことでございます。施策評価委員会は、本市が行政経営改革を進めるに当たり、外部の視点で専門的な立場から意見具申を行う委員会であり、取り組む必要があるものについては取り入れて参りたいと考えております。

 以上でございます。



○副議長(安田雄策君) 村山企画財政局長。



◎企画財政局長(村山保夫君) 自治体の仕事はスクラップアンドビルドでよいのか。新規事業の立ち上げにおいて行政が自ら実施するという思想から抜け切れないという提言をどのように受け止めているか、そういうお尋ねでございます。

 施策評価委員会の提言では、事業の再構築に当たり、スクラップアンドビルドが必要との意見でございますが、現在のように財源が年々減少する中にありましては、既存事業のうえに新規事業を積み上げていくことは困難であり、今日的な視点で効果の薄れた事業の財源を新しい事業に振り向けることも必要と考えております。

 また、次にお尋ねの新規事業の実施主体の件でございますが、施策評価委員会の提言では、事業の実施に当たり、必ずしも職員自ら実施しなければならないという固定的な考え方ではなく、内容によっては民間企業や地域団体等にゆだねたほうが費用的にも事業効果のうえでも優位性があるものがあるのではないかという意見でございます。この考え方は、同様に経営再建プログラムでも方針として示しておりまして、まだ十分そうした考え方が生かされていないのではないかという指摘として受け止めております。



○副議長(安田雄策君) 早川進君。

   (早川 進君 登壇)



◆8番(早川進君) 年金改革だけをお答えいただきましたが、私は、地方自治体の財政に大きくかかわる税制改革の問題なども含めて、市長が今回提案されている低所得者に対する課税限度額を引き下げることなどに対する専決処分に関することも含めて、そういう施策全体に対してどのような気持ちを持っておられるかということをお尋ねしたのでありますので、再度お答えをいただければと思っています。

 施策評価委員会の問題ですけれども、スクラップアンドビルドではなく、私は、スクラップスクラップアンドビルドと申し上げさせていただきました。やめなければ進められない。これでいきますと、枠配分予算の考え方を取れば、ほんとうに健康福祉局は三位一体の改革を止めないかぎり、どんどん事業ができなくなります。尼崎らしさというものは何も出せなくなってしまいます。考え方の基本を変えていただきたいと思っています。

 さて、施策評価委員会のトップメンバーは、関西学院大学産業研究所教授の石原俊彦氏です。石原氏は、経営再建プログラムに沿った改革を断行すべきであると、経営再建プログラムの最後で意見提言を行っている宮田市長時代の行政経営専門員のトップメンバーであります。言い換えれば、この石原氏は、尼崎市行政に対して最も権威ある存在として意見を言える立場にある人にも見えます。この提言の最後には、経営部会という市政の方針を決める部会への直接関与も求めるという提言を行っています。私は、今回のこの提言を読み、そして、施策評価委員会が地方自治法を基本とした市民の暮らしよりも別物を追求されようとしているように感じました。

 市長に、尼崎市はそこに住むすべての市民のための市政を推進するということをお願いして、すべての質問を終わります。(拍手)



○副議長(安田雄策君) 答弁を求めます。

 白井市長。

   (白井 文さん 登壇)



◎市長(白井文さん) 今回の専決処分についての再度のお尋ねでございます。

 今回の専決処分によりまして、市民への影響は懸念されるところでございますけれども、国の制度改正でございますので、専決処分として提案させていただいたところでございます。

 以上でございます。



○副議長(安田雄策君) 早川進君の質問は終わりました。

 続いて発言を許します。

 丸尾牧君。

   (丸尾 牧君 登壇)



◆9番(丸尾牧君) 市民自治クラブの丸尾牧です。

 まず初めに、市民参加と情報公開についてということで、市民会議についてお伺いしたいと思います。

 今年度の予算議会において、まちづくりについて検討するために公募市民に参加していただく市民会議などを実施する予算を市長が提案されましたが、残念ながら、議会においてその予算は否決をされてしまいました。私は、この間、市民から、市民参加を進めることに対し、いろいろと意見を聞いていますが、市民参加を進めることについて評価はあっても、否定する声を聞くことはほとんどありません。そのことから考えると、今年度予算案に上げられていた市民参加予算の否決については、市民の意思と議会の意思がずれているように思います。

 そこで、白井市長には、予算を使わずに市民主体で市民会議、市民委員会を開催するよう呼びかけてみてはどうかと提案したいと思います。前回にもお伝えをしましたが、埼玉県の志木市の市民委員会では、参加する市民委員は原則ボランティア、報酬もありません。それでもかなりの委員は継続して参加をされているようです。市民の意見を真しに丁寧に聞こうという市長の意思が市民に伝わっているのだと思います。ぜひ白井市長もまちづくりの検討のための市民会議を立ち上げ、担ってもらえるよう、市民に呼びかけてみてはどうでしょうか。会議場所の確保等、一定の支援をすれば、市民会議は立ち上がり、一定の役割を果たしていくだろうと思います。

 社協に参加する人たちやNPOの人たち、それ以外の人たちも参加できる開かれた市民会議の開催、それを立ち上げ、市民にそれを呼びかけることについての市長の御意見をお伺いしたいと思います。

 次に、予算要求書の公開と市民への予算説明会の開催についてお伺いをいたします。

 現在、市民は、予算にかかわる事柄について、一部を除いて議論に参加することができません。一部行財政改革や新規の施策については、不十分ですがパブリックコメントで意見を述べることができるようになりましたが、それはごく一部の予算です。また、市民は、提供される情報量が少ないことから、予算全体を見渡すことができないので、行財政改革の優先順位の問題など、総合的な観点から評価ができにくい状態に置かれています。事実上、市民が予算の議論に参加できないようなしくみが現在あるわけです。それは早急に改めなければなりません。その対策として実施可能なのが、予算要求書の公開です。予算が確定する前の段階で予算要求書が公開をされれば、市民はそれを見て、予算に関し意見を出すことができます。それで初めて予算に対して市民の意見が反映させられるようになるわけです。議員もその内容を見ることで、かなり早く、案が柔らかい段階から予算の議論ができることになります。この予算要求内容を、予算確定前である11月や12月の段階で公表している自治体が、私の知る限りで幾つかあります。北海道、長野県、徳島県、岩手県、大阪府、岐阜県、高知県、愛媛県、川崎市、静岡市、前橋市、熊本市、志木市などです。比較的大きな自治体が多いんですが、その中でホームページなどでその内容を公表しているのが、岩手県、岐阜県、高知県、川崎市などです。公開内容は自治体によって異なるようですが、高知県では、予算の見積額、事業内容とその説明文、予算内訳などが公開をされています。

 白井市長は、今年に入って、予算議会提案後の予算要求書の公開を決めましたが、もう一歩踏み込んで予算案の予算議会提案前、ほんとうの意思形成過程の段階での予算要求書を公開すべきではないでしょうか。併せて、11月、12月ごろに市民向けの次年度の予算説明会を開催し、予算要求書の内容をまとめたものを説明する必要があるのではないでしょうか。それをして初めて市民が市の予算についての議論に加われることになるのです。市民参加を実効性のあるものにしたいと考えている白井市長には、意思形成過程での予算要求書の公開と市民向けの予算説明会の開催について実施することは難しくないと思います。

 そこで市長にお伺いをいたします。

 現在、市民が市の予算全体についての議論に十分参加できているのかどうかについての現状認識と、そして、意思形成過程を含め、予算全体の議論に関し、市民に参加してもらう必要性を感じているのかどうかについてお伺いをいたします。

 そして、その具体策として、意思形成過程の予算要求書の公開と、同様に意思形成過程での市民向けの予算の説明会の開催についてどのようにお考えでしょうか。お伺いいたします。

 次に、行財政改革について聞いていきます。

 行財政改革については、まだ先行して見直しできるものがあるにもかかわらず、福祉の見直しが先行している感が否めません。そこで、今回は、議会で既に指摘はされているものですが、早急に対応すべきものを取り上げていきます。その一つは、共産党が何度か指摘をしていますが、旧同和住宅の空き家募集に関してです。

 同和施策の一般施策化に伴って、旧同和住宅も一般の公営住宅や改良住宅として取り扱われることになっています。ただし、尼崎市住宅審議会の答申にあるように、家賃の急激な増加を避けるために負担調整措置が行われていたり、経過を踏まえて地域内公募を先に行うよう求められています。私も経過を踏まえた中では地域内公募については否定はしませんが、全体の見直しについては対応が遅いことに不満を感じています。2002年度を最後に特別措置法が終了したにもかかわらず、市として初めて地域限定公募をしたのは、今年の5月末から6月の初めでした。しかも、その募集戸数は、2004年3月末現在で240戸の空きがあるにもかかわらず、わずか20戸の募集です。更に、今後の予定として、今年12月に80戸の住宅について地域内公募を実施するようです。市財政が厳しい中、市にとって公営住宅の家賃収入は非常に助かります。また、景気が悪く、収入が減ったり失業したりする市民が少なからずいる中、市営住宅に1人でも多くの人が入れるということは、生活の苦しい市民にはうれしい話です。そういう状況下で、早期に空き家の入居者募集を行わないのは理解ができません。

 参考までに隣の西宮市を見てみると、2000年度の途中で旧同和住宅の地区内募集をやめ、一般公募に移しています。それと比べると、尼崎市の対応はあまりにも遅いように思います。募集の手法としては、震災復興住宅の募集のときに被災者優先という形をとりましたが、今回も地域内優先という手法をとれば、地域内公募と一般公募を同時に行うこともできるのです。

 そこで市長にお伺いいたします。

 今回の地域内募集20戸に対して、入居資格がある方の申込みは何件だったのか、お答えをください。

 また、今後の旧同和住宅の空き家の入居者募集については、どのような計画を考えているのか、教えてください。地域内募集をいつまで行い、一般公募をいつから行うのか。来年度以降の募集予定戸数とともにお答えをいただきたいと思います。

 更に、早期に全部の空き家の入居者募集をしない理由についてもお伺いしたいと思います。

 次に、旅行時の宿泊費、日当の見直しについてお伺いをいたします。

 兵庫県は、この4月から、特別職の国内の旅行時の日当などの見直しをしました。その背景として、財政事情が厳しいということもあったようですが、旅行時の日当を、費用弁償の観点から、より実態に近い形で見直したということのようです。具体的には、知事などの特別職が在勤地外、おおむね鉄道を使い100キロ以上の場合ですが、旅行したときには、その日当を1日3,300円、それから1,650円に見直しをしました。部長級や局長級の日当は1日3,000円でしたが、それを1,100円に、在勤地外、鉄道で100キロ未満のところですが、1,500円から1,100円にということで見直しがされました。その他の職員についても同じ金額での見直しがされました。一方、尼崎市の旅費、鉄道で100キロ以上かかった場合の日当ですが、市長や助役など、もちろん議員も含みますが、特別職が1日3,000円、局長級などを含め一般職員の日当は2,700円です。また、鉄道100キロ未満の旅行の日当は、近隣を除いて半額になっています。兵庫県の職員が旅行に行けば安く済み、尼崎市の職員、議員が旅行に行けば高くつくというのは、物理的に考えにくいことから、尼崎市の旅行時の日当が実態よりも高くなっているというふうに考えられます。

 尼崎市の旅行時の日当について、兵庫県と同水準に見直すべきではないでしょうか。また、これを機に、実態とかけ離れた高額な宿泊費についても見直すべきだと思います。市長のお考えをお聞きします。

 次に、地域まちづくりの重要な担い手である社会福祉協議会の事務局職員の問題についてお伺いをいたします。

 私が社協派遣の市の職員や社協のOB職員等から聴き取りをした中で、おおむね次のようなことが分かりました。2000年8月、社協事務局長が、社協職員の通勤、住居、扶養手当の現況届けを提出させたところ、社協の総務課の管理職職員が、約5年間、住居手当を不正に受給していたことが明らかになりました。当該職員は、手当等を支給し、また審査する総務課の管理職の職員であったことから、内部の手続きに精通しており、それを悪用したものだと思われます。不正受給期間は、1995年の6月から2000年の7月まで62か月間。不正受給額ですが、当該職員は借家の場合の住居手当の上限額である一月3万5,000円を不正受給していましたが、社協としては、持ち家の場合の住居手当一月1万4,000円との差額である月2万1,000円を不正受給額と判断しました。それに不正の受給期間を掛けたものが不正受給の総額で、130万2,000円になります。不正受給の方法ですが、当該職員は、本人名義の一戸建ての住宅に居住していたにもかかわらず、偽造した賃貸借契約書を社協に提出し、借家に入っていると見せかけ、借家の住居手当の最高限度額である月額3万5,000円を不正に得ていました。当該職員の処分としては降格処分が行われ、同時に総務課から他の部署に異動になりました。また、当該職員の上司である市からの派遣職員2名は、管理監督責任を問われ、文書厳重注意処分となりました。この問題は、総務課という立場で、かつ管理職という立場を考えると、極めて悪質な行為です。そして、その費用は全額市の補助金であることを考えると、市としてはこの問題を公表してもよかったのではないかと思います。

 そこで市長にお伺いいたします。

 さきほど指摘した不正行為があったのは事実でしょうか。それが事実だとすれば、当時社協職員の人件費は全額市の補助金で賄われていましたから、全額返還されなければならないと思いますが、どうなったのでしょうか。

 また、そういうことが起こった背景、原因についてどのように考えているのか、お聞きします。

 更に、市としてこの問題を公表しなかった理由についてもお伺いいたします。

 次に、地球温暖化防止対策についてお伺いします。

 UNEP(国連環境計画)、WMO(世界気象機関)の下につくられた世界で最も権威のある科学者の集まりであるIPCC、気候変動に関する政府間パネルといいますが、そこの報告書ですが、第3次の報告書で、二酸化炭素等の増加により、1990年から2100年までに気温は1.4度から5.8度上昇すると予測しています。また、IPCCは、第2次報告書で、CO2濃度を安定させるには、CO2排出量を直ちに50パーセントから70パーセント削減しなければならないと述べています。そういう状況の中、地球温暖化防止京都会議で、1990年度を基準年として、日本のCO2排出削減の数値目標は6パーセントの減に決まりました。しかし、2002年度に日本が排出した温室効果ガス総排出量は、1990年の総排出量に比べて約7.6パーセント増加したものになりました。政府が環境税の導入も含め、地球温暖化防止対策を十分に取ってこなかったことから、このような結果になりましたが、未来の子どもたちのことを考えると、この政府の無責任さは許されるものではありません。

 尼崎市はというと、環境先進自治体の多くがCO2の削減目標を持つ中、尼崎市は、狭い地域でCO2の削減目標の数値を持つことは意味がないと考え、数値目標をつくってきませんでした。私は、その目標がないから、尼崎市での積極的な地球温暖化防止対策はあまり取られてこなかったというふうに考えています。ところが、尼崎市は、民間NGO主催の環境首都コンテストで、83自治体中全国6位という結果が出ました。地球温暖化の防止対策では1位という結果です。尼崎の環境塾の実施、ISO14001の認証取得など、今までの尼崎市の取組が一定評価をされたのでしょう。しかし、コンテストの点数を見ると、100点満点に換算すると40点しか取っていないこと、尼崎市がCO2等を見える形で減らしたものでもないこと、市民啓発以外で市民の中に温暖化防止対策を広げる仕掛けをしていないことなど、他の自治体よりはましでしょうが、実質的に尼崎市は地球環境の保全にはほとんど貢献していない。世界や子どもたちに目を向けると、あまり自慢できるものではないというのが私の評価です。

 白井市長は、環境問題についてもう一歩踏み込んで取り組んでいただき、名実ともに尼崎市を環境先進自治体にしてほしいと思います。そのための取組として、まずは現状把握が必要です。具体的には、尼崎市新エネルギービジョンに記載されているように、尼崎市のCO2の排出量の経年的な変化の継続的な把握が必要だと思います。CO2の削減目標を立てず、なんの指標もない中で、尼崎市のCO2の削減の取組が現在どの位置にあり、今後どのような取組が必要か、全く分かりません。まず、尼崎市のCO2の排出量の経年変化について把握が必要だと思うのですが、どうでしょうか。

 次に、尼崎市としてはCO2の削減目標を持つ意思はないようですが、国や県の削減目標値、2010年までに1990年レベルの6パーセント減を達成するために、どの程度尼崎市の取組を進めていく義務があると考えているのか、お伺いいたします。

 国、県の目標値に沿って、尼崎市も最大限の努力をすると考えていいのでしょうか。

 以上で1問目を終わります。(拍手)



○副議長(安田雄策君) 答弁を求めます。

 村山企画財政局長。



◎企画財政局長(村山保夫君) 市民会議の立ち上げを市民に呼びかけることについてのお尋ねでございます。

 まちづくりを検討するに当たりましては、地域社会を構成している市民や事業者の皆様と意見交換をし、進めていくことがたいせつであり、市民会議はそのための有効な手だての一つであると考えております。しかしながら、まちづくりビジョン等の調査事業につきましては、予算議会におきまして、市長自身がまずその方向性を明らかにし、市民や議会へはっきりと示し、早急にその実現に向けて取り組むべきであるとの御意見をいただいております。これを踏まえて、現在その作業に取り組んでいるところでございます。したがいまして、現時点では、まだ市民会議を立ち上げるような段階ではないと考えております。

 続きまして、市民が市の予算全体についての議論に十分参加できているのかどうかの現状認識、また、予算全体の議論に市民の参加の必要性を感じているのか。また、その具体策として、意思形成過程での予算要求書の公開と市民向け予算説明会の開催についての考えのお尋ねでございます。一括してお答えいたします。

 現状といたしましては、市民に特に影響の大きい経営再建プログラムに基づく改革改善項目や新規事業につきましては、素案の段階から公表し、御意見をいただく機会の拡大を図って参りました。予算全体の公開ということになりますと、一部の道府県レベルでは行っているやに聞いておりますが、本市を含め、市レベルでは、必ずしも十分であるとは言いがたい状況であると認識しております。

 意思形成過程の段階で予算全体について公表し、市民の皆様から御意見をいただくことは、公開と参画をよりいっそう進めていくことにもつながるものとは考えておりますが、予算編成は日々刻々と変化する中で、ある程度のまとまりを見せる段階は1月の下旬となります。ねらいが意思形成過程の段階から意見をいただく観点からすれば、むしろ改革改善項目や新規事業以外の大半の継続事業について、この事業内容と当該年度の予算を早い段階から公開し、事務事業別決算評価書と併せまして、広く市民の皆様から御意見をいただくことにより、次年度の予算編成に生かしていくといった手法を検討していくべきであろうと考えております。

 また、予算編成過程における市民向け予算説明会の御提案でございますが、11月や12月といった時期にすべての予算についての説明会を開催することは、限られた時間の中で予算編成作業を行っている現状からいたしますと、物理的にも困難でございます。

 以上でございます。



○副議長(安田雄策君) 岩田都市整備局長。



◎都市整備局長(岩田強君) 住宅募集に係る御質問でございますが、まず、今回の地域内募集20戸に対して、入居資格のある申込みが何件かということでございますが、今回の地域限定公募につきましては、神崎、水堂、塚口の3住宅で、20戸の募集に対しまして73件の応募がございました。内訳といたしましては、神崎住宅10戸に対し27件、水堂住宅5戸に対し31件、そして塚口住宅5戸に対し15件でございます。

 なお、御質問の入居資格の有無につきましては、現在、住所要件や収入要件などの確認作業を進めているところでございます。

 次に、今後の同和施策住宅の募集計画等についてでございますが、来年度以降の募集予定戸数につきましては、今年度の実施状況や財政状況を踏まえる中で調整していくことといたしておりますが、現時点では今年度と同程度と考えております。一般公募としての募集につきましては、住宅審議会から、遅くとも平成19年度にはすべての住宅を一般公募としていく旨の答申をいただいておりますが、地域限定公募の実施状況を踏まえる中で、可能な住宅につきましては、19年度を待たずに実施する考えでございます。

 最後に、早期に全部の空き家の入居者を募集しない理由はどういったことかという御質問でございます。

 今回実施いたします地域限定公募は、入選入居措置から、初めて公募により行うものでございまして、市側にとりましても、現居住者にとりましても経験のない取組でございます。また、地域限定公募に一般住宅の空き家募集を合わせますと、多額な空き家修繕費が必要となって参ります。こうしたことから、本市の財政状況を踏まえる中で、今年度の募集戸数を設定したものでございます。

 以上でございます。



○副議長(安田雄策君) 玉井総務局長。



◎総務局長(玉井啓一君) 出張時の旅費についてのお尋ねにお答え申し上げます。

 旅費に係る宿泊料及び日当額につきましては、民間の水準も踏まえた中で、平成14年4月に条例改正を行い、一定の見直しを行ったところであり、阪神間他都市の支給額と比較しても低位となっており、妥当な水準と考えております。今後とも県をはじめ他都市の動向等を踏まえ、均衡を失することのないよう努めて参りたいと考えております。

 以上でございます。



○副議長(安田雄策君) 宮本市民局長。



◎市民局長(宮本勝君) 社会福祉協議会職員の住居手当の支給について不正行為があったのは事実か。事実とすれば全額返還すべきだと思うが、どうなったのか。また、その背景、原因についてどのように考えているのか。更には、市としてこの問題を公表しなかった理由についてのお尋ねにお答えをいたします。

 議員御指摘のようなことがあったのは事実でございます。当時の市の対応といたしましては、不正受給額の返還を求め、その全額の返還を受けております。こうしたことが起こりましたのは、結果として法人及び市のほうのチェック体制等に不十分な点があったというふうに考えております。

 次に、この問題の公表につきましては、まずは法人において判断されるべきであること、また、不正受給額の全額の返還を受けていることもあり、その当時としては公表といったことは考えられなかったのではないかというふうに思っております。

 以上でございます。



○副議長(安田雄策君) 湊美化環境局長。



◎美化環境局長(湊稔君) 地球温暖化防止対策についてのお尋ねにお答えいたします。

 まず、尼崎市のCO2排出量の経年変化を把握する必要についてのお尋ねでございます。

 CO2対策につきましては、地球温暖化防止に関する京都議定書に代表されますように、国際的な取り決めの下、国レベルで取り組まなければならない問題でございます。また、尼崎市という一地方自治体で市域内のCO2排出状況等を把握することにつきましては、その算定根拠の一つである電気、ガス、水道などの使用量把握は可能でございますが、運輸交通関係などその他のCO2排出量の把握が物理的、技術的に極めて困難でございます。したがいまして、本市といたしましては、今後とも国等が把握しているCO2経年変化等を勘案しながら、地球温暖化防止対策に取り組んで参りたいと考えております。

 次に、国、県のCO2削減目標を達成するために行う尼崎市の取組についてのお尋ねでございます。

 CO2削減対策につきましては、さきほども申し上げましたように、国レベルの施策展開の中で地方自治体としての取組を進めているところでございます。現在のところ、地球温暖化防止対策といたしまして国が地方自治体に求めておりますのは、自治体自らの事務活動等に伴うCO2などの温室効果ガス排出抑制計画であります環境率先実行計画の策定であります。本市では、既に平成12年度にこの計画を策定いたしまして、実行しているところでございます。今後とも国等と連携を図りながら取組を進め、地球温暖化防止に関しまして、市としての役割を積極的に果たして参りたいと考えております。

 以上でございます。



○副議長(安田雄策君) 丸尾牧君。

   (丸尾 牧君 登壇)



◆9番(丸尾牧君) まず初めに、市民参加ということで、市民会議の問題あるいは予算説明会だとか予算要求書の公開の問題でお聞きしました。私の今の答弁に対する評価としては、ゼロ回答であったというふうに受け止めています。

 今の状態の中で、パブリックコメントの議論も今回はたくさん出ていましたし、市民との意思形成過程の段階からの意見交換だとか意思決定だとかの話かたくさん出てきましたが、今のしくみを続けている以上は、今のような議論が今後も終わりなく繰り返されるというふうに思います。もっと前向きな取組を白井市長の判断でしていただきたいというふうに思います。

 旧同和住宅の空き家募集についてですが、予算がないというようなことでお話がありました。予算がないからというのは確かにそうなんですが、それだけでは理解が十分にはできません。1軒当たりの修繕費というのは、平均80万円かかっています。100戸募集をするとすれば、8,000万円ほどの費用がかかります。240戸募集をするのであれば1億9,200万円。確かに今の財政状況の中でこれだけの費用を工面するのは大変だと思います。しかし、すべての空き家の入居者を募集すれば、それに見合う家賃が入るんです。2002年度決算で、一般公営住宅の平均家賃が約2万5,000円、1戸当たりの修繕費約80万円を回収するのには2年8か月。その後も家賃は継続して入ります。もしも今年の計画どおり100戸募集で140戸を来年以降に募集を先送りするのであれば、単純計算で年に4,200万円の損失になります。更に、地域内公募で入居者が埋まらなければ、1戸当たりで平均30万円の収入減につながります。少し大変でも、お金をなんとか工面し、空き家の修理をした中で、募集を早期にすべきです。また、地域内公募だけの実施では、応募者が定員に満たずに、予定した家賃が入らなくなるおそれもあります。そのようなリスクのある対応については、財政が非常事態である尼崎市のやるべきことではありません。福祉削減がどんどん行われる中、空き家募集を先送りし、家賃見込額年数千万円を放棄することについては、市民の理解が得られないと思います。

 以上の理由から、旧同和住宅のすべての空き家募集については、補正予算を組んででも今年度中に実施をすべきではないかと思います。また、空き家が出るリスクのある地域内公募だけではなく、一般公募も同時に行うべきだと思いますが、どうでしょうか。

 次に、社協の職員の住居手当の不正受給の問題です。再発防止策について考えていきたいと思います。

 外郭団体等の自主自立のために市の職員が派遣されていますが、社協にも同様に市の職員が派遣されています。また、天下りをした市のOB職員も重要な役員ポストにいます。この人たちは、派遣された団体の補助金の使い道や内部経理等のチェックや事務処理の方法等の指導を行っているのではないでしょうか。それにもかかわらず、こういう不正行為が起こるということは、社協に派遣された市の職員、市のOB職員が、それらの役割を十分に果たしていないのではないでしょうか。また、補助金に関する市の監査が行われていると思いますが、その監査が十分に機能していないのではないでしょうか。さきほど答弁のほうで、法人と市のチェック体制の問題があったということで言われていましたが、その体制のどこに問題があったのでしょうか。それらに対しての市長の御見解をお聞かせください。

 更に、今回の問題が起こってから、社協の手当等に関する事務処理体制がどのように変わったのか、再発防止策としてどのようなことが行われたのかについてもお聞かせください。

 次に、地球温暖化防止対策についてです。地球温暖化防止のための具体的な取組について聞いていきたいと思います。

 家庭から排出される二酸化炭素は増加傾向にあり、その対策が不可欠ですが、その一つとして、省エネの製品を普及させることが挙げられます。その具体的取組として、東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県、横浜市、川崎市、千葉市、さいたま市、京都市などが行っている電化製品への省エネラベルの表示をしてもらうよう事業者に協力を求めることが挙げられます。省エネラベルには、省エネ基準の達成度によってAAAからAA、A、B、Cとランク分けがされています。それとともに、10年間ほどその製品を使用したときの電気代の目安が記載されており、製品価格と電気代のトータルコストを見て製品を選択できるようになっています。省エネ商品は価格が一般的に高いことから、敬遠されがちですが、トータルコストは安くなる場合が多いようです。今説明したような省エネラベルが商品に記載されていれば、省エネ商品の普及拡大につながります。この取組について東京都にお聞きしたところ、尼崎市がキャンペーンに参加することは大歓迎だと述べられていました。キャンペーンの参加費用は、省エネラベルの作成ソフトの作成費用を参加自治体で案文する程度なので、微々たるものだということです。尼崎市でも省エネ達成度を見やすくし、かつ、トータルコストが入った省エネラベルを尼崎市内の電器屋さんに表示していただくよう要請することについて、市長の御見解をお伺いいたします。

 次に、太陽光発電設備の助成制度についてお伺いいたします。

 ターゲットとしては、民家とマンションの屋上です。自然エネルギー財団が把握している太陽光パネルと設置工事とを組み合わせた費用の市場価格ですが、1キロワットで約68万円。現在の国の助成制度は、1キロワット当たり4.5万円です。近畿圏の太陽光パネルの1キロワットの年間発電量の平均は1,018キロワットで、売電収入としては年間約1万9,000円が見込まれます。これらの数字から経済的な面だけを考えると、太陽光発電設備の投資額を回収するのに約33年かかることになります。現状は、環境問題に関心の高い人が、お金の回収は見込めないんですが、なんとか地球環境を守りたいという奉仕の精神で太陽光発電を設置しているのだと思います。もしこの投資額の回収期間が少しでも短縮できるのであれば、太陽光発電設備の設置はどんどん増えていくことは間違いありません。

 そこで、尼崎市としても、ぜひこの太陽光発電の設置助成制度を創設していただきたいと思います。

 2004年4月現在では、都道府県を超える300の自治体で太陽光発電の普及助成策がつくられています。ぜひこの太陽光発電設備の設置助成制度についての市長のご見解をお伺いしたいと思います。

 以上で2問目を終わります。(拍手)



○副議長(安田雄策君) 答弁を求めます。

 岩田都市整備局長。



◎都市整備局長(岩田強君) 同和住宅のすべての空き家募集について、補正予算を組んででも対応すべきではないかという御質問でございますが、住宅審議会の答申において、一般公募までの移行期間を設定している趣旨や、本市のさきほど申し上げました厳しい財政状況を踏まえ、今年度の募集戸数を設定したものでございますが、次年度以降、早期の一般公募の導入や空き家の解消に努めて参りたいと考えております。

 次に、空きが出る、いわゆるリスクのある地域内公募だけではなく、一般公募も同時に行うべきではないのかといった御質問でございますが、地域限定公募の実施方法につきましては、近隣他都市の事例を見ましても、いろいろな方法が取られておるようでございます。本市といたしましては、地域限定公募の趣旨、目的、そして資格要件などを明らかにし、応募者の理解の下に円滑な募集事務を進めていく観点から、一般公募と分離して実施したものでございます。

 今後の募集方法につきましては、今年度の実施状況を踏まえ、御提案いただきました方法も含めて検討して参りたいと考えております。

 以上でございます。



○副議長(安田雄策君) 宮本市民局長。



◎市民局長(宮本勝君) 社協に派遣された市職員、市OB職員は、その役割を十分に果たしていたのか、どこに問題があったのか。また、この問題を受けて、社協の手当等に関する事務処理はどのように変わったのか。そして、再発防止策としてどのようなことが行われたのかといったお尋ねでございます。お答えをいたします。

 当時派遣されていた市職員のチェック体制に、結果として甘さがあったということは否めないところでございます。そうしたことから、当該職員は、さきほど議員のお話にもありましたように、文書による厳重注意の処分を受けているところでございます。また、再発防止策につきましては、市から直ちに構ずべきとの強い要請を社会福祉協議会に行っておりまして、その結果、全職員に毎年現況届けの提出を義務づけるとともに、登記簿謄本など証拠書類の原本の提示、写しの提出を求める事務処理の変更や、全職員を対象とした倫理研修を行うなどの対応策を実施しているとの報告を受けております。

 以上でございます。



○副議長(安田雄策君) 鳥羽代表監査委員。



◎代表監査委員(鳥羽正多君) それでは、補助金に関します監査が十分に当時機能していなかったのではないかとの御質問にお答えをいたします。

 本市が補助金等の財政的援助を与えております団体に対します監査は、公金が補助金として支出されておりますことから、補助金が補助の目的どおり適正に執行されているか否かについて、その経理事務全般について監査をしているところでございますが、お尋ねの当該団体の平成12年度に係ります補助金の財政援助団体監査につきましては平成13年度に実施をいたしましたが、その際、御質問の事例につきましては平成13年6月4日から8日までに実施をいたしました調査の過程において判明をいたしましたが、その際、既に全額返還済みであることを確認いたしております。

 また、職員に支払われております手当関係につきましては、支給の根拠が不明確な通勤手当が支払われていたため、根拠を明確にするようにとの指摘、指導等も併せて行ったところでございます。こういったことからいたしまして、当該財政援助団体監査につきましては、監査としましては、その機能を十分果たしていると考えているところでございます。

 以上です。



○副議長(安田雄策君) 湊美化環境局長。



◎美化環境局長(湊稔君) 省エネラベルを尼崎市内の電器店に要請することについてのお尋ねでございます。お答えいたします。

 家電製品などの省エネラベルにつきましては、既にJIS規格に基づくラベルが市内でも多くのメーカーの商品やカタログ、販売店などに表示されております。このような取組は、消費者が省エネルギー性能の高い商品を選ぶときに役立ち、環境に配慮した消費行動を促すものであり、市民の環境意識が高まるなど、一定の成果が期待されるものと考えております。一方、御指摘の省エネラベルキャンペーン運営協議会の取組は、環境に配慮した消費行動をより発展させようと、省エネ制度のランク分けなど、より細かに記載されたラベルを商品に表示していただくよう、販売店に市から依頼するものでありますが、協議会発足後まだ日も浅いことなどから、いましばらく活動状況等を見守りながら研究して参りたいと考えております。

 次に、住宅用太陽光発電設備の設置助成制度の創設についてのお尋ねでございます。

 太陽光を利用した太陽光発電などの自然エネルギー等の活用につきましては、地球温暖化防止対策や資源保護を推進するうえで有効な施策の一つであると考えております。住宅用の太陽光発電設備に対する助成制度につきましては、現在国におきまして、住宅用太陽光発電導入促進事業としての制度がございまして、本市といたしましては、国の動向や市の財政状況等を勘案しながら、今後検討して参りたいと考えております。

 以上でございます。



○副議長(安田雄策君) 丸尾牧君。

   (丸尾 牧君 登壇)



◆9番(丸尾牧君) 時間がもう過ぎそうなので、簡単に質問だけさせてもらいますが、社協の職員の住居手当の問題です。3点ほど提案をします。

 一つは、補助金や委託金が不正に使われたとき、その内容を公表すべきではないかということです。二つ目は、補助金等の不正使用が発覚したときには、利子分も含めてその返還を求めるべきだということです。それは今回の分も含めてです。そして三つ目は、社会福祉協議会にも外郭団体で行われているような情報公開制度を整備させるべきだと思います。

 以上の3点の提案について御答弁をいただいて、私のすべての質問を終わります。

 ありがとうございました。(拍手)



○副議長(安田雄策君) 答弁を求めます。

 谷口特命担当局長。



◎特命担当局長(谷口敏郎君) 社会福祉協議会についても情報公開制度をつくるよう要請すべきではないかとのお尋ねでございます。

 外郭団体などの情報公開につきましては、透明性を高めるといった観点から、これまで制度化についての要請や協議を行って参りました。こうしたことから、団体自らの自主的な取組もあって、多くの団体において情報公開の制度化が進められてきておりますが、まだ不十分と思われるところもございます。今後とも引き続き要請を行って参りたい、かように考えております。

 以上でございます。



○副議長(安田雄策君) 村山企画財政局長。



◎企画財政局長(村山保夫君) 補助金等が不正使用されたときの公表、補助金等返還時の利子分の上乗せについてどう考えるかということでございます。

 公益的な必要性に基づいて交付した補助金について不正使用があった場合、団体に対して返還を求めることは当然のことでございます。補助金の不正使用の際の今後の統一的な取り扱いについては、検討いたします。

 以上でございます。



○副議長(安田雄策君) 宮本市民局長。



◎市民局長(宮本勝君) 補助金等が不正使用されたときの今回分も含めた返還時の利子分について、考え方をお答え申し上げます。

 補助金等が不正使用されたときの返還時の利息相当額につきましては、例えば金額の多寡とか期間、故意また過失など、その事案ごとに内容を精査して判断する必要があるかと思います。なお、本件の利息分につきましては、いま一度事実関係を整理いたしまして、その対応を社会福祉協議会と協議して参りたいと考えております。

 以上でございます。



○副議長(安田雄策君) 丸尾牧君の質問は終わりました。

 この際、休憩いたします。

             (午後2時5分 休憩)

 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

             (午後2時31分 再開)



○議長(寺本初己君) 休憩前に引き続き会議を開きます。

 質問を続行いたします。

 発言を許します。

 松村ヤス子さん。

   (松村ヤス子さん 登壇)



◆18番(松村ヤス子さん) 日本共産党議員団の松村ヤス子です。

 まず、?型糖尿病などを患っている児童生徒の宿泊を伴う校外学習についてお尋ねいたします。

 今、尼崎市では、たんの吸入、経管栄養、人工肛門管理など、看護師でなければ処置できないような障害を持ちながら、地域の学校の障害児学級で学んでいる児童生徒がいます。さまざまな障害のある子どもさんが健常児と同じ学校で学ぶことで、障害者への理解も広がり、健常児にとっても意味あることだと思っています。障害児学級の子どもさんが修学旅行や宿泊訓練など外泊を伴う校外学習に参加する場合は、看護師を配置しています。自然学校の場合は、養護教諭は学校に残り、看護資格のある救急医療員が1人派遣され、インスリン依存型糖尿病などの子どもさんがいる場合は、状況に応じてもう1人看護師を追加して派遣するようになっています。ここで問題になってくるのが、普通学級で学んでいる小児糖尿病の子どもさんたちが自然学校以外の修学旅行など宿泊を伴う校外学習に行く場合です。小児糖尿病とは、食べ過ぎや運動不足などで発症する、成人型糖尿病と違い、ウイルスによってすい臓のベータ細胞が完全に破壊された?型糖尿病、すなわちインスリン依存型糖尿病のことを言い、命を維持していくために、毎日2回から4回のインスリン注射が必要な、最も重症な糖尿病です。尼崎市立の小学校、中学校には、現在、インスリン依存型糖尿病の児童生徒は6人いるとのことです。インスリン注射、食事療法、運動療法を上手に行い、血糖をコントロールしようとしていても、食事の時間がいつもより遅くなった、ふだんより運動量が多かった、決められた食事量よりも食べ過ぎてしまったといった場合に、低血糖や高血糖になってしまいます。血糖値が極端に下がれば、けいれんやこん睡が起こるとのことです。そのため、この病気を持つ子どもさんたちは、いつもポケットに砂糖やビスケットを入れておいて、低血糖を感じたらすぐにこれらを食べるという、非常に注意深く自己管理を行っています。また、高血糖の場合も、糖尿病こん睡を起こして死亡することもあります。インスリン依存型糖尿病と診断された時点から、一生インスリン注射が必要です。小学校入学のころから自分で注射が打てるようになります。低血糖、高血糖と戦いながら自己注射をする。年齢を考えると、それだけでも心が痛みます。子どもさん自身、命にかかわる病気との自覚の下、自分の体調に合わせた処置ができるようになっていますが、低血糖が強い場合は、意識を失うことがあります。このような状況は、日中の生活状況によって夜間に起こることが多いということです。そういうときには、家族がブドウ糖を与えたり、血糖を短時間に上げるグルカゴンというホルモン注射を打ちます。修学旅行、野外活動など宿泊を伴う校外学習となると、子どもたちは一種の興奮状況にあり、日常の学校生活よりも疲労度も高く、冷静な自己対応に遅れが出ることも考えられ、夜間に急激な低血糖に陥る危険性が高くなるのです。そのような児童生徒とその親御さんは、もしものときに備えて、グルカゴン注射の打てる資格のある看護師が同行するよう、制度の整備を切実に求めておられます。

 お尋ねいたします。

 未来を担う子どもの命にかかわる問題です。義務教育を完全に実施できるかどうかにかかわる問題でもあります。このような子どもさんに対して、緊急事態に備えて、宿泊を伴う校外学習のときには看護師さんを同行させるように体制を整備する必要があると考えますが、いかがでしょうか。

 次に、阪神尼崎駅西側の性風俗店について、再びお尋ねいたします。

 1998年、本市で全国女性会議が開催されました。全国から七、八百人程度の女性が来られました。メイン会場はアルカイックホールでした。阪神尼崎駅周辺のホテルを利用せざるをえず、その周辺には性風俗店が軒を連ねており、隠しようがなかったのが実態でしょう。全国女性会議は、特に女性問題に関心の高い方たちが集まってくる会議です。売春類似行為をさせるための店舗が軒を連ねている尼崎市を見て、どう感じられたことでしょうか。全国の人に知ってほしい、見てほしいと、尼崎の名所と位置づけている寺町と、見てもらいたくない、知ってもらいたくないはずの性風俗店の林立の中で全国女性会議を開催したのですが、その際、主催都市の実行委員会として、見せないようにするためにたいへん御苦労されたと聞いています。しかし、現実には見せないことは不可能であり、大変なマイナスイメージを全国に発信したことになるでしょう。

 本庁地域の住民が集まり、昨年7月から4回の子どもとまちを考える市民ミーティングを開催してきました。今年の4月には、風俗営業店の取り締まりをしている中央警察生活安全課の課長さんに来ていただき、警察の取組について話を聞きました。生活安全課長さんは、中央署は厳しく取り締まっている。検挙率は高い。申請のときに合法的であれば許可せざるをえないとか、後から改造した場合は分からないとか、営業権があるので、よほどの通報がなければ立入調査はできないとか説明してくれました。袖を引っ張ったりする強引な客引きをしていないのは、中央署ががんばっているからだと聞こえました。中央署の説明を聞き終わった地元社協のある会長さんは、どんどん増えてるやないかと、大変な怒りの声を上げられました。参加者共通の思いでした。青少年補導員さんなどの強い要望、尼崎市議会の意見書、県議会での日本共産党議員団の条例改正提案など、幅広い層の働きかけで、県も風俗営業法の施行条例及び青少年愛護条例を改正し、テレクラショップの営業とその利用カードの自動販売機設置も全面的に禁止する、ピンクちらしも規制するなど、努力されてきました。たいへん喜ばしいことです。しかし、法律の網をくぐっている性風俗店、いわゆるピンクサロンは、実質的には手つかずのままです。

 性風俗店の林立を憂慮している本市として、実際にどのような営業をしているのか、店舗の中の様子、働いている女性の状況など、実態をつかんでいるのか。実態をつかむ努力をされているのかどうか、まずお尋ねいたします。

 次に、女性の乳がん検診についてお尋ねいたします。

 本市では、1999年から、指触診による乳がん検診制度を廃止しました。指触診では、しこりが一定の大きさにならなければ見つかりにくく、指触診で見つかっても、その後の死亡率が高く、早期発見の効果が薄いというのが廃止の理由だったと説明されてきました。厚生労働省が設置したがん検診に対する検討会が、今年の3月に中間報告を出しています。それによると、我が国では、年齢調整り患率は1975年から98年までの23年間で約2倍に増加しており、特に65歳未満の女性のがん死亡の第1位が乳がんであり、精度の高い検診制度による早期発見が重要と述べています。そのために、マンモグラフィーというエックス線検査を原則として実施し、当分の間は指触診と併せて実施するようにと提言しました。この提言を受けて、4月27日付けで厚生労働省は指針を改定しました。新しい指針では、30代の検診を廃止し、今年度中にすべての市町村で40歳以上の女性に対して1年おきに指触診も併せてマンモグラフィーによる検診を実施するようにということです。5月7日付けの朝日新聞の東京版に、乳がん検診現場混乱、機器も医師も不足との記事。そして朝日新聞は、6月8日にも、読影医師が足りず、検診体制が思うように整っていない旨の記事を掲載しています。

 一方、5月31日には、厚生労働省から、マンモグラフィー装置を用いた乳がん検診実施のための調査についてと題する依頼が都道府県に出されています。マンモグラフィーの整備計画等について各市町の調査をし、県がまとめて7月2日までに返送するというものです。調査書の第1問は、50歳以上の女性にマンモグラフィー併用の検査をしているかどうかですから、これは実施をしていないということになります。第3問は、40歳以上の女性に対する今後の予定を聞いています。来年度から実施するかどうか。実施する場合には、個別検診か集団検診かなどの実施方法、どういうところで実施するのか、実施機関を答えるようになっています。導入できないとすると、その理由も書くようになっています。先日、滝内議員の質問に対して、医務監は、検討中と答弁されました。

 さて、この都道府県を通しての調査に対して、どのように尼崎市は回答するのか、あらためてお尋ねいたします。

 これで第1問を終わります。(拍手)



○議長(寺本初己君) 答弁を求めます。

 小林教育長。



◎教育長(小林巖君) 宿泊を伴う校外学習のときには看護師を同行させるよう体制を整備する必要があると考えるがどうかという御質問にお答えいたします。

 日常的に看護行為が必要な児童生徒が修学旅行などに参加する場合には、ふだんの学校生活と異なるため、症状が不安定になったり、緊急の対応が必要になることも予想されることなどから、これまで、看護行為の必要な障害児学級の児童生徒を対象に、医師の判断の下に、校長からの意見を参考にして看護師を派遣して参りました。こうした看護行為の必要な児童生徒につきましては、通常の学級に在学することもありますので、今後は、そうした場合においても、児童生徒の安全確保という観点から、看護師を派遣できるようにして参りたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(寺本初己君) 村山企画財政局長。



◎企画財政局長(村山保夫君) 性風俗店が実際にどんな営業をしているのか、店舗の様子、働いている女性の状況など、実態をつかんでいるのか。また、その努力をしているのかというお尋ねでございます。

 中央・三和・出屋敷商業地区におきます風俗店の営業につきましては、青少年の健全育成や良好な商業環境の確保などの面で、周囲に及ぼす影響は大きいものと認識いたしております。しかしながら、風俗店の営業の実態や働いている女性の状況などにつきましては、市ではそれらを把握する目的での立入調査を行う権限がないこともあって、そういった取組を行っていない現状でございます。したがって、現在のところ、把握ができていない状況でございます。



○議長(寺本初己君) 高岡医務監。



◎医務監(高岡道雄君) 女性の乳がん検診につきまして、国のマンモグラフィー装置を用いた乳がん検診実施のための調査に対して、本市はどのように回答するのかのお尋ねについてお答えをいたします。

 マンモグラフィー装置を用いた乳がん検診実施のための調査につきましては、一昨日、県から調査依頼があったところでございます。乳がん検診につきましては、本市では平成11年度から実施を凍結しておりますが、本年4月に国から、がん検診実施のための指針に即して実施をするようにとの通知がございましたので、尼崎市地域保健問題審議会などの意見も聴き、検討を進めていくこととしております。このため、当該調査につきましては、現在検討中として回答していく予定でございます。

 以上でございます。



○議長(寺本初己君) 松村ヤス子さん。

   (松村ヤス子さん 登壇)



◆18番(松村ヤス子さん) 小児糖尿病を持つ親御さんの心配が解消される制度の創設を検討してくださるということ、たいへんうれしく思っております。しっかりと実施をしていただきたいというふうに思います。

 さて、性風俗店問題ですが、前回の質問で、性風俗店は待合、料理店、カフェ、その他の設備を設けて客の接待をして、客に遊興又は飲食をさせる店と定めた風俗営業法の第2条1項の規定に沿った合法的な営業として許可を受けて営業していることを明らかにしました。私は、あらためて風俗営業法と同法律の県の施行条例を検討しました。法第2条第6項に店舗型性風俗特殊営業についての規定があり、その2号には、個室を設け、当該個室において異性の客の性的好奇心に応じて、その客に接触する役務を提供する営業と定めています。県の施行条例では、これに該当する営業は県内全域で禁止しています。しかし、実態として店舗型性風俗特殊営業でありながら、一般の風俗営業として許可を取り、営業していることがあらためて分かりました。問題は、個室か個室でないかが別れ道なのです。個室であれば、県条例では県内全域で営業禁止となっています。

 私は、そのような店の内部の様子は分かりません。先日、思い切って、ある酒屋さんの立ち飲みのお客さんに、あんたら行ったことあるやろ。どないなってんのか教えてと言ってみました。そのうちの1人が、荷づくりなどに使う平たいビニールのテープ状のひもを指さし、こんなテープでのれんのようにして部屋を区切っていて、ソファを置いてあるのが普通と教えてくれました。その話にはたいへん説得力がありましたが、すべてそうとも限らないかもしれませんが、個室ではないという法律逃れのためと推測できました。とにかく実態は、経営者とそこに働いている人とお客さんしか分かりません。18歳以下の女の子が働いているのかと、その人に重ねて尋ねると、そりゃ、いると思うで。みんな若いもんと言うのです。18歳未満であれば法律違反です。法律の改正がないかぎり何もできないと手をこまねいているだけでは、どうしようもありません。

 性風俗店とは直接かかわりがないでしょうが、先日も小学校で悲惨な事件が起こりました。今ほど青少年の健全育成のために社会的道義をたいせつにし、児童、青少年の健全な育成に障害となる社会的状況を改善させることが、私ども大人の子どもに対する大きな責任でもあります。金もうけさえできれば何でもよいとするモラルハザードが、こういう状況を放置しているのではないかと思っています。

 さて、2006年には、のじぎく国体が兵庫県で開かれます。臨海部では、国体の水泳競技に備えて、県が競技用プールの建設の工事を始めています。私は、プール建設には問題意識を持っていますが、とにかく国体は実施されます。国体には多くの若い選手が全国からこの尼崎にも集まります。環境分野でハイレベルの取組をしている、市民と協働の花づくりも高い評価を受けていると言ってみても、また、文化行政をと言ってみても、阪神尼崎駅周辺の現状を改善しなければ、それらの値打ちも打ち消されかねません。

 国体も青少年の健全育成も教育委員会の所管です。教育委員会としても、この問題は放置できないものだと考えるものですが、教育委員会の御所見をまずお伺いいたします。

 建物を新規に建設するときには、建築確認が必要です。図面の保存期間もあるでしょうが、建築確認当時の申請図から見てどうなのか、公安委員会に許可申請したときの添付図面に照らして現状はどうなのか、18歳未満の女の子を使っていないのか、消防法に照らしてはどうなのか、警察、建築指導課、教育委員会、消防署など、あらゆる関係機関、部署が連携し、今の法律、条例に照らしても違反がないのか、再々立入検査をすることが必要です。再々の立ち入りを繰り返すことで、尼崎は警察も市もうるさい、商売しにくいと思わせることが抑止力になるのではないでしょうか。そのためには、当然住民の応援、マスコミの応援も必要です。市だけではたいへんかもしれませんが、国体までの間になんとか尼崎市の汚点を取り除くことができないものでしょうか。あの店はおかしいという通報がなければ動かないのでは、行政が本気で環境のよいまちをつくろうとしているとは思えません。

 なにしろ県主催の国体です。警察の協力を得るように最大限努力することが求められます。警察を管轄している県と市と教育委員会が一体になって、違反がないかどうか、繰り返しての立入調査を実施するようお願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。

 私は、先日、本庁会の総会で参加された方たちと話をしましたが、やっぱり思いは一緒でした。住民こぞってなんとかしなければと思っているのです。よい尼崎をつくりたいとする住民の願いも力にすることが必要ではないでしょうか。国体を契機に住民に訴え、市長を先頭にして、住民と一緒に性風俗店、ピンクサロンを尼崎からなくそうという大キャンペーンを実施することを提案します。幅広い住民が喜んで協力してくれると思います。マスコミも大いに取り上げるでしょう。いかがでしょうか。

 そして次に、法律改正の問題です。実質的には性風俗関連特殊営業でありながら、簡単なのれんの仕切りで個室ではないとして法の網をくぐり、待合、料理店、カフェなどの飲食業として営業許可を取る、売春まがいの営業を許しておいて、ほんとうによいのでしょうか。個室の定義を変えるなり、個室という規定をなくせば、県条例で十分規制することが可能なのです。また、接待をする女性が全裸でなければよいなどと警察が言っていましたが、パンティ1枚だけでも、ブラジャー1枚だけでも、実質的には全裸と一緒ではないのか。素朴な疑問だらけです。尼崎市での住民と市長が一緒になっての大キャンペーンが、法律改正にも大きな力を発揮すると思います。

 尼崎市が住民と力を合わせてよいまちづくりをしようとがんばっているということを全国に発信し、それを力に国に法律改正を求めていこうではありませんか。御答弁願います。

 次に、乳がん検診についてお尋ねいたします。

 御答弁では、検討中ということでした。さまざまな問題がこの中には含まれているものと考えています。検討会の中間報告にも、乳がん検診については受診率が低いこと、死亡率減少効果から見て、実施方法や対象年齢に問題があることと併せて、検診の制度管理が十分になされていないと指摘されています。制度管理とは、検診の結果が正しいかどうかという問題です。どんなに検査性能のよい機器を導入したとしても、撮影されたフィルムを正確に読み取ることができなければ、かえって危険な場合があります。陽性を陰性と判断したために、検査した医療機関や検診実施機関が訴えられたという事例が多く出ています。和解金を支払った自治体も出ています。新指針では、二重読影、つまり2人の医師が別々に写真を判定し、検診の精度を高めるという記述がありますが、一方では、指触診とマンモグラフィーを同時で実施することを原則とするとして、なお、二重読影についてはこの限りではないといった矛盾した記述もあります。二重読影の体制の整備が必要です。真に市民のためになる検診にするには、科学的に精度の高いものにすることが必要です。マンモグラフィー検診精度管理中央委員会という組織がありますが、そのホームページを見ると、尼崎市では5月30日現在での読影認定医師は、県立尼崎病院、県立塚口病院、ハーティと尼崎医療生協病院に5人だけしか名前がありませんでした。また、撮影認定臨床放射線科技師、医師としては、県立尼崎、県立塚口、尼崎医療生協に5人の名があるだけでした。名前を掲載するかどうかは本人の希望によるようですから、現実には実際の人数はもう少し多いのかもしれませんが。

 お尋ねいたします。

 現在尼崎市には、読影認定医師及び認定放射線技師と医師はどの程度おられるのでしょうか。来年度から実施するとした場合、二重読影が可能なのでしょうか。お尋ねいたします。

 そして、本市としては、読影できる医師の養成にどのように取り組もうとしているのか、お尋ねいたします。

 新指針では、40歳以上の女性に2年に一度の指触診とマンモグラフィー検査を行うこととしていますが、本市の40歳以上の女性は約12万7,000人、2年に一度の検診でも、年間6万人以上の女性が対象です。重要なことは、検診率の引上げです。民間の医療機関で通常の診察業務のうえにマンモグラフィーによる検診活動ができると見ているのでしょうか。これまでの指触診の実績では、年間5,000件の乳がん検診のうち、一つの医療機関が1,500件程度を実施していたということです。マンモグラフィー導入となれば、多くの医療機関の協力がなければ実効あるものにはなりません。それだけに、特に県立尼崎病院、県立塚口病院、労災病院など公的医療機関の果たす役割が極めて重要です。

 その点で、本市は今どのような努力をしているのか、そして、それに対して県立病院や労災病院はどういう態度なのか、お尋ねいたします。

 基本健康診査、肝炎ウイルス検査、骨粗しょう症検査などには、国、県から国基準単価の3分の2の補助金がつきます。しかし、国は、1998年に乳がん検診についての補助金を廃止しました。これに対して、補助金を出すなど財政上での国の責任を求める声が、全国の多くの自治体関係者から上がっています。国は、方針は決めるけれども、お金は出さない。これでは自治体も住民も困ります。女性のがん患者の死亡率第1位である乳がんについて、理想的な検診方法を示し、実施せよと自治体に求めるのであれば、当然国はその責任を果たし、補助金を出すなど努力をするべきです。特に医師や技師の養成、検診そのものに補助金を出さなければ、検診率を引き上げることはできません。

 検診率を引き上げるためにも、国にその要求を行うべきと思いますが、市長の見解を伺います。

 これで第2問を終わります。(拍手)



○議長(寺本初己君) 答弁を求めます。

 小林教育長。



◎教育長(小林巖君) 風俗店について放置できないと考えるが、教育委員会はどう考えるのかというお尋ねでございますが、次代を担う青少年が未来への夢や目標を抱き、健やかにたくましく成長することは、何にも増して大事なことであります。そのため、教育委員会といたしましては、青少年が健全に育つ環境づくりが重要な課題と認識しております。阪神尼崎駅周辺における風俗店の乱立については、青少年の健全育成に好ましくないものと考えております。平成18年度に開催されます国民体育大会は、全国から数多くの方々が本市に来られることもあり、青少年の健全育成とともに、環境浄化に更なる取組が必要であると考えております。

 また、風俗店に違反がないか、繰り返し立入調査の実施についてでございますが、立入調査につきましては教育委員会にその権限がございませんが、教育委員会といたしましては、補導課職員や青少年補導員による日常の補導活動を通じて、規制違反等の情報収集に努め、関係機関へ積極的に働きかけを行っておるところでございます。これからも地域の方々や警察、関係機関との連携を強め、青少年が健全に過ごせる環境づくりに努めて参ります。

 以上でございます。



○議長(寺本初己君) 村山企画財政局長。



◎企画財政局長(村山保夫君) 性風俗に関してですが、国体を契機に住民に訴え、大キャンペーンを実施することの御提案、また、そのことにより、国に法律改正を求めてはどうかというお尋ねでございます。

 この問題につきましては、これまでも市として何ができるのか、県との協議をしてきた経過もございますが、法令等の壁が厚く、目立った進展がない状況でございます。この問題につきましては、地域住民が連帯して活動していただくことが最も重要なことでございますが、その取組にも限界があるのも事実でございます。しかし、この憂慮すべき状態を打開するために、いま一度、市としてどのような方策を講じることができるのか、専門家の意見も聴きながら、国への法律改正の要望の可能性も探って参りたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(寺本初己君) 高岡医務監。



◎医務監(高岡道雄君) 乳がん検診についてお尋ねのうち、尼崎市には読影認定医師及び撮影認定放射線技師と医師はどの程度いるのか。来年度から実施するとした場合、二重読影が可能なのか。読影できる医師の養成にどのように取り組もうとしているのかについてお答えをいたします。

 マンモグラフィー検診精度管理中央委員会のホームページに記載されています読影認定医師数及び撮影認定放射線技師と医師数は、それぞれ5人でございます。本市全体で何人いるかにつきましては正確に把握できておりませんが、今回の県からの調査の中に、これら読影認定医師数などを調査する項目がありますので、それに基づいて把握をして参ります。

 また、二重読影が可能かどうか及び読影認定医師養成の取組につきましては、この調査結果をもとに検討して参りたいと考えております。

 続きまして、県立尼崎病院、県立塚口病院、労災病院への働きかけと、それに対する各病院の対応はどうなのかについてお答えをいたします。

 さきほど御説明申し上げたとおり、乳がん検診につきましては、国のがん検診実施のための指針に即して、今後、尼崎市地域保健問題審議会などの意見も聴き、検討を進めていくこととしております。この検討過程の中で、公的病院との連携、協力などにつきましても併せて検討して参りたいと考えております。

 続きまして、医師や技師の養成、検診への補助金を国に要求すべきと思うがどうかについてお答えをいたします。

 国は、がん検診の重要性に対する国民の意識が向上するとともに、市町村の事業として同化、定着していることを理由といたしまして、平成10年度から補助制度を廃止し、地方交付税措置としております。これは地方分権の流れに沿った措置でもあることから、がん検診への補助制度の復活は困難と思われます。しかしながら、医師や技師の養成に係る補助制度につきましては、この全国調査の結果を踏まえ検討されると側聞をしておりますので、今後国の動向を見守って参りたいと考えております。

 以上でございます。



○議長(寺本初己君) 松村ヤス子さん。

   (松村ヤス子さん 登壇)



◆18番(松村ヤス子さん) 子どもの命にかかわるインスリン依存型糖尿病児童生徒に対する取組に対する答弁をたいへんうれしく思っております。

 性風俗店問題、これについては、尼崎市が今後どうしても改善していかなければならない重大な問題です。大いに取組を強化されるように強く願うところです。私たちも、よいまちをつくるために、ともに力を合わせていきたいと思っています。この性風俗店問題は、商業問題、まちの環境の問題、そして尼崎の値打ち、格というか、イメージの問題、さまざまな問題から、決してプラスになってはいません。そういうことを考えても、経済的な問題、商業問題を考えても、ほんとうに本腰を入れて対策を練っていただきたい。住民は必ずそれにこたえて、ともに運動も強めていく力を持っているものだと確信をいたしております。ぜひ強い取組を心からお願いいたします。

 さて、三位一体の改革に見られるように、国は国民の暮らしに責任を持つ立場を投げ捨ててしまっています。それも自治体の自助自立という美名の下に、国が当然果たさなければならない役割を投げ捨てています。乳がん検診でも、真に市民のためになる検診にするには、科学的に精度の高いものにし、受診率を引き上げることが必要ですし、本気で女性の命を守るというのであれば、政権党は、特に検診が実施できる体制をつくることにもっと財政的支援も含めて具体的な責任を果たすべきです。そうでなければ、マンモグラフィーを製造している企業や医療機関が潤うだけにとどまってしまいます。

 うそで固めた年金大改悪を数の力で強行し、低所得者の暮らしを直撃する住民税の引上げ、そのうえ消費税まで引き上げようとする国政を考えることなしには、住民の命も暮らしも自治体の財政も守れません。早川議員が、税金の集め方、税金の使い方について指摘をしておりましたけれども、国の国民総所得、それに対して日本では企業が負担している分はわずかに12パーセントです。国際競争力が低下するという下で、どんどんこの企業の負担割合は下がってきています。しかし、ヨーロッパでは、イギリスは16パーセント、ドイツでは18パーセント、日本に進出をしているフランス、コストコ、カルフールの問題で多くの商店街が悲鳴を上げていますが、あのフランスは、なんと国民所得に対して24パーセント負担をしています。国民の働く時間、ドイツは日本の国民の労働者の働く時間よりも年間400時間も短いのです。そういう状況の中で、もっともっと国が国民の暮らし、そして命、自治体の財政、地方の真の自立に責任を果たすことを私は告発をいたします。

 その立場から、私たちはこれからも引き続いて、ほんとうに自立できるための基盤づくりを国がともに責任を果たす、そういう政治を実現するために、全力を挙げてがんばっていく決意を表明いたしまして、私のすべての質問を終わります。(拍手)



○議長(寺本初己君) 松村ヤス子さんの質問は終わりました。

 続いて発言を許します。

 酒井一君。

   (酒井 一君 登壇)



◆11番(酒井一君) 一般質問の最後の質問をさせていただきます。大トリという声がありましたけれども、小トリのような質問ですので、どうぞよろしくお願いをします。

 クイズを四つ、皆さんに出すことから始めたいと思います。1円玉の直径、東京−札幌間のだいたいの距離、このぐらいの普通使っている紙の厚さ、地球の周囲の長さ。後で出てきますので、ちょっと考えておいてください。

 私は、今日は、この議会が私の予想に反して、全体がどうも教育、学力の問題という議論になりまして、私がその最後にこの発言をするので、非常にやりにくいんですけれども、それに絞って質問していきたいと思います。

 2002年に実施をされまして、今行われております新しい学習指導要領、これは、生きる力というのを主題に、ゆとり教育の更なる推進に向けて、教科内容の全教科における3割一律削減、そして学校週5日制、そして総合的な学習という3本、2本とも言われますけれども、柱を打ち出しました。教育をめぐって、特に学力の議論というのは、これまで何度も繰り返されているわけです。だいたい不景気になると繰り返されるという説もあるんですけれども、繰り返されてきました。この新学習指導要領をめぐっても、主に学力論として激しい論議が闘わされたことは、皆さんの御記憶にも新しいと思います。文部省においてこの新学習指導要領の準備が始まったのは2002年よりもっと前ですから、その準備が始まるや、教科内容の削減に反対する意見が吹き上がりました。分数ができない大学生という本の名前を皆さん御存じでしょうか。小数ができない大学生というのもその後に続きました。東大生はバカになったかという本を立花隆さんが書いています。東大崩壊などという本も出ています。これらを読ませてもらいましたけれども、それらの主張は、大きく言って、この文部省が考えた教科内容、そして教科時間の削減というのは、それでなくとも憂慮すべき状態になっている今の日本の子どもたちの学力低下に拍車をかけるという主張でありました。

 では、果たして学力低下というのはほんとうに起きているのでしょうか。それが事実だとすれば、その低下した学力というのはいったいどういうものなんでしょうか。二つの見解があると思います。一つは、基礎的学力と言われるものです。分数ができない大学生という本は、理科系の大学生が分数の四則計算にさえ差し障りがある、できないということをもって学力低下の指標というふうに大きく打ち上げました。もう一方では、学生に、子どもたちに考える力がない、そういう言い方をする人たちも多くあります。立花隆さんは、さきほどの、非常に名前がいけないんですけれども、東大生はバカになったかという本の中で、東大で彼が非常勤の講座を持った経験から、東大生が非常に基礎的な知識の不足ばかりではなくて、自分で問題を見いだし、解決するといった力を大きく欠いているということに警鐘を鳴らしています。上野千鶴子さんも東大に先生で行ってびっくりしたという話を本に書いておられました。自分がゼミで講義をする。そしてレポートを書いてもらうと、自分の言ったことのミニチュアコピーのような答案しか返ってこない。自分の縮小再生産を見るのは非常に気持ちが悪かったというふうに本に書いておられますけれども、そういう現象が起きているというふうに言う方もあります。

 しかし、他方で、日本の子どもたちの学力は、かつてのように世界一と言われたこともあるわけですけれども、そういうことでこそありませんけれども、今も世界のトップクラスにあるんだという試験結果もあります。OECDがやった国際学習到達度調査の結果では、日本はまだ世界でも一けたのランクにあるというふうに言われています。その上に入ってきたのは、特にアジアの新興の諸国です。中国、シンガポール、台湾、そのような国々が、今、猛烈な受験競争ですから、学力が上がっているのかなというふうに思わされます。

 とはいえ、部分的にはさまざまな指標で学力低下があらわれているのも事実ではあります。さきほどのクイズの話ですけれども、立花隆さんの本に出てきます。1円硬貨の直径を3センチとか1センチとか答える人がいる。これはまだ分かる気がします。さきほども私はちょっと1円玉をながめていたんですけれども、2センチが正解だそうです。東京−札幌間の距離を30キロと答える学生についてはどう考えたらいいのだろうか。紙の厚さ、難しい問題みたいですけれども、ちょっと本の厚さと比較をすれば、おおよそ数十ミクロンから100ミクロン、要するに10分の1ミリより少し少ないぐらいかなという見当がつくと思うんです。それを1,000ミクロンと答えてしまう。それは段ボールでしょう。1ミリと答えてしまう学生がいるというのについては、これは、単にクイズに答えられないという問題ではなくて、類推をする力、推理をする力がその人にはないのかな、欠けているのかなと思わざるをえない結果です。東大生と電通大の学生の両方を比べても、あまり結果が変わらなかったそうで、ちなみに30キロという答えは、東京大学の学生さんの答えだそうです。

 さきほどのOECDの試験結果にしても、これは2000年のその当時15歳の子どもさんたち対象のもので、新学習指導要領以前の義務教育を受けた子どもたちです。今の新学習指導要領に基づく結果を表すものではありません。しかも、さきほども言いましたように、わずかではあるが、低下傾向も見せているということです。

 このように学力論争が展開されてきたんですけれども、まずお尋ねします。

 今、教育委員会は、このような学力の問題について、さきほどのような論争が展開をされたことは御承知だと思いますけれども、どのように見ておられますか。お考えを伺いたいと思います。

 更に、続きまして、では、その学力低下がもしあるとしたら、その原因はどう主張されているのかという問題もあります。一つは、基礎的な知識、技能の欠落に着眼をして、教科内容の削減がその原因なんだ。だから、子どもたちにはもっと勉強時間を確保して、もっと勉強してもらわなくてはいけないんだという主張です。その主張は、一方で、受験勉強にもそれなりの意味はあるんだという主張にもつながっています。受験勉強は子どもを救うというスローガンまで掲げる学者さんがおられます。他方では、さきほどのこととダブりますけれども、自立的に、自分で物を考えて解決していくという能力が欠如してきている。その原因は、受験における詰め込み教育なんだと。日本の戦後やってきた詰め込み教育に原因があるんだと。学習の質や手法を改めなくてはいけないという主張です。二つはあたかも対立するかのように見えます。文部省の新学習指導要領は、この後者の立場を取っているかに見えます。教科内容の削減によって少なくなった学習対象について、より深く学んでもらおう、理解をしてもらおうということです。学習時間の削減によって子どもたちの生活にゆとりを持たせて、遊びや家庭や広い視野を持って、より社会的に暮らしてもらおう、学んでもらおうという考え方です。それから、今回、よく言われます総合的学習という新しい学習のやり方です。課題を発見し、自立的に考え、想像力、主体的判断、学び方、考え方というものを養っていくんだという考え方だと文部省は言っています。

 さて、このような総合学習というものについて少し考えてみます。確かに期待は持てる話かなと、私も思います。先日、和歌山のほうにあります、きのくに子どもの村学園というとんでもない、とんでもないといっても否定をしているわけではないんです。かなり驚きましたけれども、私立の学校がありまして、半分は寮生で、近くだと通う子がいる。全国から子どもたちが集まっています。小学校中学校一貫でして、工務店とか食べ物とか、そういうふうにクラス分けがされていました。行きますと、子どもたちがでっかいのこぎりやさまざまな大工道具を持って、かなり大きな材木をそこここで切ったりはつったりしている。何をするんですかというと、今回はそれでベランダをつくるんだと。山の中の学校ですから、いろんなものを自分たちでつくるんですけれども、それが必要だからつくっているということだけではなくて、それをつくることを通して学ぶんです。ピタゴラスの定理もこれで学びますというんです。筋交いの長さを出さなくてはいけない。それでピタゴラスの定理というものにそこから入っていくんだというようなことを先生がおっしゃっていました。カリキュラムを見ていますと、通常の私たちが学習指導要領で見る、国語、算数、理科、社会という時間割ではありません。だいたいがプロジェクトという名前になっていまして、今のようなことをしている。そこからさまざまな学ぶべきことが派生をして、そこで教えているのだろうというふうに思われました。

 もう一つの例、これは本で読んだ例ですけれども、進学校で有名な、東京にある海城高校です。約20人ぐらいのクラスで、英語の授業、英語で少年犯罪についての英文の新聞記事の読解をやるという授業からスタートします。そこから突然、後ろのほうに座っている別の先生に、公民の何々先生、少年法というものについての考え方を説明していただけますかというふうに、突然先生の授業が振られるわけです。次は古典の先生がその教室にいて、日本の古典における子どもというもの、幼き者についての考え方、これが今と全く違ったんだというような話を、古典の例を引いて話が出てきます。養老律というのを私は知らないんですけれども、昔はそういう法律があったんですね。それにおける年少の者への哀れみの思想というものが言われます。これは、現在の少年法の更生をさせるという思想とは違うものなんだという説明がされていきます。そこからは、日本史の先生がその背景について説明をするというようなことか起きる。実に20人のクラスに4人の先生が生徒と一緒に座っていて、そして、話題というのは実は広がっていくわけですから、その広がりに応じてバックグラウンドを説明し、そして、その論調の英文で書かれていることの背景と理論を説明するということになるんだと思うんです。ただの英語の授業ではありません。

 こういう授業ができるというのが、私なんかは非常にうらやましいと思うんですけれども、これらの二つの例、しかし、きのくに学園の時間割は、学習指導要領に添えてあります授業時数、国語は何時間やりなさいとか、こういうものには全く縛られていないように見えます。海城高校では、今紹介したものだけで4人の先生がその時間子どもたちの教室にいるわけです。いずれも私立の学校でありまして、自由裁量の余地が大きいことからできたのではないかなというふうに思います。

 総合学習もこのようなものであればいいなと思うんですけれども、果たして公立の学校でこれが可能なのかという疑問が浮かびます。このようなことは可能なんでしょうか。お伺いします。

 複数の先生が一つの教室に入ってやるような授業、先生の数からしても問題になると思いますけれども、これは今の学習指導要領の下での公立学校の授業で可能なんでしょうか。お伺いをしたいと思います。

 学習指導要領に示された授業時間割り当てはどうなんでしょうか。あれは全く外せないものなんでしょうか。あれが外せないものだとすると、今言ったような教育は不可能になります。いかがなんでしょうか。公立学校で受けている縛りについてお伺いをしたいと思います。

 次に、もう一つ、総合学習ということだけではなくて、では、普通、国語、算数、理科、社会というふうに私たちが教えられてきました、あの一般的な教科の内容についても、大きな不安を私は持ちます。一つは、文部省が、今回削減した内容は最低限のものであって、それ以上に教えてもらうことについてはけっこうですというふうに後で弁明をしたことによります。これらの学習指導要領の制約にもかかわらず、各学校が努力をして総合的学習を発展させても、それから上に積むのは自由ということになりますと、それ自体が再び学校の序列化をもたらしはしないだろうか。再び受験戦争につながるのではないだろうかという危ぐを持っています。この受験戦争は、結局はこれまでと同様に、その子どもの家族の資力や知的環境を結局その子が背負ったハンディキャップレースということになるのではないでしょうか。学力低下を批判する論者の多くは、さきほども出ました、受験戦争においては、勝ち組といわれた人たちが多いと思います。受験戦争のゆえにか、それともにもかかわらずかは知りませんけれども、それなりに学力なり知力を身につけた人たちが、今、競争はもっと大事なんだというふうに多く言っています。私の持ったような不安がこのような議論の中であまり顧みられない原因は、このせいかもしれません。

 一般教科内容についての不安に戻ります。円周率は3でいいというふうに言われたというのが、ひどくキャンペーンをされました。実際はそうではないんですというふうに教育委員会から伺っています。でも、3を使ってもいいというふうに教科書、学習指導要領には書いてあります。円周率3なんて、私は聞いたこともなかったので、確かに仰天しました。たいせつなのは、3.14か3かというのは、えらい難しい話になって申し訳ないんですが、実際に紙を切ってわっかをつないでみたら、3でつくったら、たぶんすき間が開きますね。茶筒をつくるということをしたら。このように実感とそごをする理屈を教えられた子どもは、それをどういうふうに受け取ればいいんでしょうか。これは私の体験ですけれども、私の子どもの授業参観に行ったときに、先生が二等辺三角形のことを教えてくれていました。OHPという上に影を浮かばせる図で説明しますので、どう見ても、浮かんでいる絵は二等辺三角形ではないんです。それでこの辺とこの辺は一緒ということをたたき込まれてしまう子どもは、非常に不幸だろうと思います。例えば実感とそごをした教育ということになるのではないでしょうか。実際に一般的な教科の内容というのもが削減をされて、そのことがちゃんとした裏打ちを受けていない場合、子どもたちはよりいっそう学習から離れてしまうことになりはしないだろうかというふうに思います。円周率は、3.14から始まる無限に続く小数なんだということから先に教えたほうがいいと私は思うんです。そういう内容をちゃんとこれまでの人間が積み上げてきた学問や知識というものがどのような広がりと深さを持っているのかということについて、少なくとも示唆をするようなこと、それはおもしろいんですよということを子どもたちに教えるということがなければ、これは、あらゆる意味で基礎的学力ということにはならないというふうに私は思います。

 いちばん腹が立っている、もってのほかだと思っている例を一つ挙げます。計算で電卓を使ってもいいということに今回なっているようです。もってのほかだと思います。計算はブラックボックスではいけないわけですから、そろばんならば分かります。そろばんは計算の理屈どおりに玉が動きます。それを頭の中に浮かべてそろばんをするわけですから、まだしも分かります。電子計算機は、数字をたたけば出てくるということですから、その子はたぶん計算ができなくなります。社会に出ていって、その子どもたちを使う企業にとっては、電卓をパチパチとたたける子どもは便利かもしれませんけれども、そういうことが学力なんでしょうか。

 このことについて、電卓の使用についての教育委員会の見解を伺っておきたいと思います。

 今申し上げましたように、学力というのは、学んだことを知識として知っている学力と、その学ぶべきことがなぜ人類がそれを知ろうとしてきたのかという理由まで知っている、ないしは、それをもう一度自分で追体験することができるという、分かるという意味での学力が必要なんだと思うんです。総合的学習といい、ゆとり教育といい、するのであれば、そのもう一つ基礎のすべての教科内容において、分かるという学力をつけるという思想が貫かれなくてはいけないと思います。これについても教育委員会のお考えを伺います。

 続いて、今この議会でたくさん議論になりました総合選抜について、若干考えていって伺っていきたいと思います。

 受験勉強は子どもを救うという議論をする人たちがたくさんいるという話をしました。子どもたちの学習への動機づけというのは、さきほどの考え方からいきますと、受験勉強で受験をして、いい学校に行って、いい就職をするということをしなくちゃいけないよというふうに言って、いい点を取りなさいという外発的な外からの圧力で、圧力といってもよしあしがありますけれども、外からの動機づけという要素が一つは確かにあると思います。もう一つは、私が本来そうあるべきだと思っていますけれども、学問、勉強っておもしろいな、人間が考えてきたことってすごいなとかいう好奇心、関心から、本人の意欲に基づいて学ぶ、そういう学び方です。内発的動機とでも呼びましょうか。この二つの動機づけがあると思うんですけれども、学力について、子どもたちに学んでもらう、そういう動機づけについて、教育委員会はいったいどのようなことを考えておられるのでしょうか。この二つは、実は論争として展開されています。どういうふうにお考えでしょうか。これについてもお伺いをしておきたいと思います。

 そして、受験学力というものについて、総合選抜と単独選抜という議論なんですか、それとも複数選抜という議論なんですか、考えてみたいと思います。

 まず、総合選抜という制度と単独選抜という制度について、それと大学進学率の関係をちょっと調べてみました。尼崎学区は、この2001年から3年にかけて、だいたい大学進学率が40パーセントちょっとで推移しています。44パーセントから41.2パーセントぐらいまで。飯田議員が言いましたけれども、西宮は同じく総合選抜10パーセント。だいたい同じ制度ですけれども、西宮は67パーセント、六十数パーセントの線で推移しています。伊丹は35パーセント枠を除いた総合選抜ですけれども、53パーセント。50パーセント前後です。単独選抜の例としてよく挙げられます神戸は、高いところは71パーセントです。ところが、低いところでは、これは区ごとにしか出せなかったんですけれども、34パーセントという数字がでています。40パーセント台のところもたくさんあります。見たところ、総合選抜であるか単独選抜であるかということと大学進学率との間には相関関係はないと言わざるをえません。尼崎の子の学力が落ちたのは、総合選抜だったからなのでしょうか。だから私は総合選抜のほうがいいというふうに今言い切る気も実はないんですけれども、総合選抜だったから尼崎の子の学力が落ちたというならば、この間に相関関係が見いだされてあたりまえだと思います。ほかの要素もたくさんあるわけですし、それらの要素を引き去って、ちゃんとした根拠をもって言わなくてはいけないと思います。ただの錯覚である可能性があるわけです。

 大学進学率と選抜制度の間に相関関係はないと、私は今の資料からだけですけれども、思うんですが、教育委員会の御認識はいかがでしょうか。お伺いをしたいと思います。

 最後に、では、新しい選抜制度の中で、尼崎の高等学校については特色づくりを目指しますというふうに、この間の市高教審の答申もおっしゃいましたし、教育委員会の計画でもおっしゃいます。県も同じことを言っています。どのみち県と一緒じゃないと尼崎の高校選抜はやれないわけですから、県に従わないとやれないわけですから、県が言っていることをちょっと考えてみたいと思います。特色づくりをしていきますというふうに言っています。特色とはいったい何なのか。まさかクラブ活動のことではないですよねというのが私の問いかけです。お伺いをしたいと思います。

 市立高校で特色をつくるというふうに言いました。では、県立高校の特色については、市教委はどうお考えでしょうか。

 学校というのは学ぶところですから、学校で学ぶ内容をもって、もしそんなに変わらないということになるのであれば、特色がつくれないのであれば、結局は、さきほど言ったような、それ以上の勉強をどうしているか、その上の大学進学との関係で、受験学力の序列上どうなるかということが主要な特色になってしまいはしないか、そのことを私はたいへん危ぐをするわけですけれども、その点について教育委員会はどうお考えでしょうか。

 私は、単独選抜の高等学校生活を送った経験がありますので、よく分かります。受験序列をもって特色づけられた学校が、その付随的な効果としてさまざまな校風というものを持っていました。そのようなことに結局また戻るのではないだろうかというふうに思わざるをえません。総合選抜制度を維持したからといって、ではその学校がそれぞれに特色を持っていい教育をするということになるとも私は思っていませんけれども、問題は、学ぶべきことの中身、子どもたちに何を学んでもらうのかということを、もう一度根本的に考え直すということをしないといけないのではないだろうか。大学、学歴をもって世の中の暮らしの序列が決まっていくという時代を終わらせるためにも、もう一度自分たちが子どもたちに教える内容を見直さなくてはいけないのではないかというふうに考えています。そのような観点からこれだけの質問をさせていただきました。

 どうも長々とややこしい話をしまして、一部の御不興も買ったようですけれども、お時間をいただきまして、ありがとうございました。質問を終わらせてもらいます。(拍手)



○議長(寺本初己君) 答弁を求めます。

 小林教育長。



◎教育長(小林巖君) 教育にかかわる御質問に順次お答えいたします。

 まず、内容や時数の削減は学力低下を促すという論争についてどう考えるかというお尋ねでございますが、現行の学習指導要領におきましては、基礎基本の確実な定着を図り、個性を生かす教育の充実と、自ら学び、自ら考える力などの育成をねらっております。こうしたことから、学校におきましては、少人数指導やチームティーチングなど、きめ細かな指導を行うとともに、児童生徒が主体的に学習し、自ら考える力などを高めるために、体験的な学習や問題解決的な学習を取り入れておるところでございます。教育委員会といたしましては、こうした指導の徹底を図ることがたいせつであると考えております。

 次に、複数の先生が必要な授業は公立でできるのかというお尋ねでございますが、総合的な学習の時間では、各学校が創意工夫し、特色ある教育を展開しておりますが、一つの学習テーマに複数の教員が共同で授業を行うといったことがございます。例えば中学校の環境学習で、各教科担任が専門的な分野の指導を行うことがございます。具体的には、インターネット検索の方法を技術科の教員が、また、現地調査する生徒の質問には理科の教員がアドバイスし、学んだことを壁新聞にまとめたりする際には国語科の教員が指導に当たるといったふうに、複数の教員が授業に当たるということはございます。

 次に、学習指導要領に示された授業時間の割り当ては絶対に外せないのかという御質問でございますが、小中学校の各教科、道徳、特別活動及び総合的な学習の時間の年間時数は、これらを合計した総時数は、学校教育法の施行規則において標準として定められております。ただ、中学校の選択教科及び総合的な学習の時間については、例えば年間70時間から100時間というように幅を持った時数が示されておりまして、各学校が創意を工夫して、生かして特色のある教育が行えるようになっております。

 なお、構造改革の特別区域法、いわゆる特区でございますが、認定された場合と文部科学省から研究開発校として指定された場合においては、この条件を外すことが可能でございます。

 次に、電卓の件でございますが、小学校の計算の学習には、繰上りや繰下りなどの計算の法則を理解させ、それをもとに繰り返し練習することで、速く、また正確に計算できることを目的としております。一方、電卓は、その計算の法則を知らせなくとも、簡単にキーで操作できるわけでございます。そういった意味で、電卓の使用につきましては、計算力を高めることを目的としない場合において、手軽な計算道具として使用するべきものと考えております。

 次に、総合的学習だけでなく、一般的教科においても分かる学力観が貫かれなくてはならないと思うがどうかというお尋ねでございますが、学校教育におきましては、知識や技能を習得していくことが目標の一つであります。その習得に当たっては、これまでの経験をもとに、資料を使ったり調べたり話し合ったりする学習の過程が重要であります。この学習の過程で考える力や調べる力などが身についていくものであります。したがいまして、各教科の学習の場においては、こうした学習の過程と結果としての知識、技能の習得の両面を重視した指導が必要であると考えております。

 次に、外発的動機と内発的動機の論争についてどう考えるかというお尋ねでございますが、学校では、児童生徒の分かりたい、できるようになりたいなどという内発的動機をうまく刺激するとともに、教師や子どもたちからの励ましや助言といった外発的動機づけを有効に行うことで、意欲の向上につながることが指導の基本でございます。したがいまして、教育の場面では、この内発並びに外発の相対する関係であるものではなく、両者をうまく機能させる指導が必要であろうと考えております。

 次に、総合選抜と大学の進学率との関係はというお尋ねでございますが、選抜制度と大学進学と関係につきましてはさまざまな意見がございますが、この相関について論証したものはございません。教育委員会としては、生徒が目標を持って、希望とする進路に向かい努力する高校教育にしたいと考えておるところでございます。

 最後に、特色づくりにおける特色とは何かというお尋ねでございますが、特色づくりは、生徒の個性を尊重する多様で柔軟な高校教育への転換を図るため、各高等学校の魅力や個性を高めるものであります。この事例の代表的なものとして、総合学科高校や単位制高校など、新しいタイプの高校の設置、また美術、音楽、体育、国際などの特色ある学科の設置、更に、普通科における例えば社会福祉類型などの学校内コース、職業教育を主とする学校における内容の進化、あるいは地域性を生かした教育などがございます。また、多様な選択科目、単位制や2学期制ということも特色づくりに該当すると考えております。

 更に、各学校の伝統や実績を踏まえ、例えばスポーツや文化・芸術活動、国際交流、またボランティア活動、資格の取得などに力を注いでいくことも特色づくりであると捕えております。

 以上でございます。



○議長(寺本初己君) 酒井一君の質問は終わりました。

 これをもって質問を終結いたします。

 日程第2 報告第3号 専決処分についてを議題といたします。

 提案理由の説明を求めます。

 白井市長。

   (白井 文さん 登壇)



◎市長(白井文さん) ただいま上程の報告第3号 平成16年度尼崎市特別会計国民健康保険事業費補正予算第1号につきまして、提案理由を御説明申し上げます。

 平成15年度の事業費におきまして、国民健康保険料の収入減などによる7億3,285万円の歳入不足が生じ、繰上げ充用を行う必要が生じましたため、急施を要しましたので、去る5月31日に専決処分したものでございます。

 よろしく御審議を賜り、御賛同いただきますようお願い申し上げます。



○議長(寺本初己君) 説明は終わりました。

 これより質疑に入るのでありますが、ただいまのところ通告はありません。

 質疑はありませんか。

 質疑なしと認めます。

 お諮りいたします。

 ただいま議題となっております報告第3号は、生活福祉委員会に付託いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。

   (「異議なし」と呼ぶ者あり)



○議長(寺本初己君) 異議なしと認めます。

 よって、報告第3号は、生活福祉委員会に付託することに決定いたしました。

 以上をもって本日の日程は全部終了いたしました。

 お諮りいたします。

 委員会審査のため、明12日から21日まで、10日間休会いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。

   (「異議なし」と呼ぶ者あり)



○議長(寺本初己君) 異議なしと認めます。

 よって、明12日から21日まで、10日間休会することに決定いたしました。

 本日は、これをもって散会いたします。

             (午後3時48分 散会)

 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

議長   寺本初己

副議長  安田雄策

議員   杉山公克

議員   仙波幸雄