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平成17年文教常任委員会(10月17日)




平成17年文教常任委員会(10月17日)





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          │ 文教常任委員会                │


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開会の日時 平成17年10月17日(月)


      午前10時35分開会


      午後0時15分閉会


場   所 第7委員会室


議   題 1 閉会中の継続調査事件


      2 その他


出 席 者 委員長   藤  井  訓  博    副委員長   森  脇  保  仁


      委員    和  田  有 一 朗    委員     北  川  泰  寿


      委員    石  原  修  三    委員     山  口  信  行


      委員    長  田     執    委員     内 匠 屋  八  郎


      委員    杉  尾  良  文    委員     掛  水  す み え


      委員    つ づ き  研  二    委員     藤  原  昭  一


説明のため出席した者の職氏名


      教育委員長    平 田 幸 廣    教育・情報局長   長 棟 健 二


      教育長      吉 本 知 之    教育課長      井 上   一


      教育次長     杉 本 健 三    大学課長      杉 原 基 弘


      教育次長     山 内 康 弘


      総務課長     善 部   修


         その他関係課室長、参事





会議の概要


 開   会(午前10時35分)





○(1 閉会中の継続調査事件)


 「学校教育の充実について」を議題とし、「義務教育の推進」並びに「障害児教育の充実」について、義務教育課長及び障害児教育室長の説明を聴取した。





         (主      な      発      言)


○(問)  障害児教育について、今年から実施している不就学者の方々への就学モデル事業の実施状況について説明がなかったが、現在の取り組み状況について伺いたい。


○(答)  取り組みの現状については、今年度5月23日に県立阪神養護学校に砂子療育園の2名の方、6月13日には県立北はりま養護学校にのぎく療育園の2名の方が中学部3年生に編入され訪問教育を行っているところである。また、2学期から県立いなみ野養護学校に青野ヶ原療育園の1名の方が対象となり、合わせて5名の方が訪問教育を受けることになっている。


○(問)  関係する施設等で不就学の方はそれぞれ何人程度いるのか。


○(答)  就学猶予免除者の就学モデル事業の開始に当たり、関係する各施設から聞いた話として把握している対象者は、砂子療育園で68名、青野ヶ原療育園で46名、のぎく療育園で17名である。しかし、そのすべての方々が高等部への進学や訪問教育等を希望するかはまた別の話であるので、その中で希望される方々については今後施設や学校等と協議しながら対応を進めていきたい。


○(問)  各学校において現在のモデル事業の形で実施していけば、あと何年程度で不就学者がゼロになるのか。


○(答)  状況にもよるが、ここ何年間はかかると考えている。


○(問)  ここ何年間程度の状況では恐らくないと思う。例えば砂子療育園については何度か状況を聞いているが、今年度から就学モデル事業が開始したことについて、不就学の方々やその親御さんも入学できて非常に喜んでいる状況であり、私が知る限りではほとんどの方々が教育を受けることや学校に行くことを望んでいる。今、砂子療育園では68名の不就学者がいるが、当施設で試算したところ、現在のモデル事業のままでいけば全員が卒業するのに25年程度かかってしまい、今40歳代くらいの方々も下手をすれば60歳を超えてしまうような状況である。そうした状況の中で本当に生きているうちに学校教育が受けられるのかなど切実な声が出てきている。また、現在のモデル事業では中学部で1学級の実施形態になっているが、それを例えば3クラスにふやし、あわせて高等部も現在の2学級を3学級にすれば12年程度で全員が卒業できるとの試算例も聞いている。このたびの就学モデル事業については大きく評価され、県外からも歓迎の声が大きく広がるなど非常に注目を集めており、この問題について県教育委員会は頑張っているとの声も出てきている。そこで、すべての不就学の方々が生きているうちに公教育を受けられるよう体制を整えることが必要だと考えるがどうか。


○(答)  学級数の増加については、施設側が提供する訪問教室の施設面における制約もあるので、単純に学級数をふやすことはなかなか難しいと思う。また、このモデル事業を進める中で就学免除を受けた証明等の就学手続の問題のほか、高齢の方に対する学校教育としての教育課程や指導内容、指導方法のあり方などについて課題も出てきていることから、学校、施設及び就学希望者等との話を踏まえ、今後も引き続き対応していきたい。


○(問)  施設を新たに増築することについてはさまざまな検討を要するが、例えば砂子療育園でも施設として全面的に協力していきたいと言われており、現有施設でも3学級分程度は工夫すれば対応できるとの話である。そのように砂子療育園では具体的な検討が行われ、12年あればすべての不就学の方々に公教育が保障できるとの声があるので誠意を持って対応するよう要望する。


 次に、2学期から実施するいなみ野養護学校については対象施設に60歳を超える不就学の方がおられるが、現場の施設関係者等からせっかくのモデル事業なのでこの方を最優先して対象にしてほしいとの声が上がってきたとのことである。ところが、県はこれを認めなかったと聞いている。そこで、県教育委員会は不就学者の年齢を理由として公教育の保障から外すことがあるのか、その事実経過も含めて伺いたい。


○(答)  今回のモデル事業については、学びたいという気持ちを大事にするため、就学意欲が高い方を優先的に考えており、いなみ野養護学校ではそうした方を優先して対象にした経緯がある。したがって、高齢であることを理由に対象から外すことはないのでその点はご理解願いたい。


○(問)  私が聞いている範囲では年齢の問題が県教育委員会の大きな判断基準になっていたとのことだが、年齢では判断しないことをここで確認してよいのか。


○(答)  結構である。


○(問)  夜間中学でも60歳、70歳を超えた方々が多く来られ、これから頑張っていこうとしていることが大きく評価され報道などされているが、障害者の方に対しても健常者と異なる基準を設けることがないよう要望する。


 次に、県立養護学校の校舎等の整備に当たっては公立養護学校整備特別措置法及び同法施行令において生徒数、学級数、障害種別等により国の補助基準面積が定められているが、現在の県立養護学校の整備状況はその法律及び政令に照らしてどのような状況か伺いたい。具体的には校舎の現況面積が補助対象面積の40%程度しかない学校、50%程度しかない学校、60%程度しかない学校についてそれぞれ伺いたい。


○(答)  現況面積と補助金算定上の面積との比率を整理した資料は持っていない。なお、養護学校の施設整備について、文部科学省の基本的な考え方はそれぞれの地域の実情に応じて必要な面積を整備するものであることから、国庫補助対象面積はあくまで補助金算定上の面積にすぎず、養護学校の適正規模水準等についても定められていない。


○(問)  きょうの朝に提出いただいた養護学校の校舎の整備状況に係る資料のとおり言っていただければよく、その内容をここで確認させていただきたい。


○(答)  校舎の現況面積でよいか。


○(問)  現況面積と補助対象面積の一覧表を提出いただいたが、この数字の根拠のこともあるので当局から答弁願いたかった。当局提出の資料という意味で発言すると・・・。


○(答)  資料にある面積について当方から報告させていただきたい。


○(問)  現況面積と補助対象面積の両方を言わないと仕方がない。


○(答)  養護学校別16校の現況面積と補助対象面積に関する資料が今手元にあるが、それを順次述べることでよいか。


○(問)  私から説明する。提出いただいた資料によると、いなみ野養護学校、北はりま養護学校、高等養護学校では現況面積が補助対象面積の50%にも満たず、姫路養護学校、赤穂養護学校、こやの里養護学校、神戸養護学校、淡路養護学校では50%台、阪神養護学校、出石養護学校が60%台との状況になっている。このように、現況面積は国の補助対象基準よりずっと狭い状況にあり、4割台、5割台の学校がある。さらに、聞くところではこの現況面積には一般常識でいう校舎だけではなく、倉庫や車庫も含まれているとのことだがどうか。


○(答)  ご指摘のとおりである。


○(問)  車庫や倉庫を除けばもっと低い整備水準になる。数年前の数値であるが、私が教職員組合から入手した資料では校舎の現況面積が補助対象面積の30%程度しかないのが1校、30%から40%の間が2校、40%台が3校であるとの状況になっている。このことについての問題認識とともに法律における補助対象面積の位置づけについて伺いたい。


○(答)  再度確認するが、養護学校については適正規模水準の定めはなく、あくまでも国庫補助金算定上の必要面積として定められているだけである。


○(問)  それは確かに整備の適正基準ではなく、これで十分だということではない。公立養護学校整備特別措置法の第1条では目的として養護学校における義務教育の速やかな実施を目標として公立の養護学校の設置を促進するためさまざまな措置をとることとし、第2条で国庫負担の関係が定められている。その中で校舎及び屋内運動場の面積は政令で算定方法を定めることとなっているが、その面積は養護学校において教育を行うのに必要な最低限度の面積、すなわち絶対必要で最低確保しなければならない面積である。その必要最低限度の面積にすら至らず、その4割か5割程度しかないのは異常な状況だと思う。改善すべき対象については適切に整備計画を策定するとともに倉庫や車庫を除いて算定し再度検討すべきであり、最低限度の面積の4割台、5割台しか確保していない状況は早急に改善すべきだと考えるがどうか。


○(答)  何度も申し上げるが、公立養護学校整備特別措置法の第2条における最低限度の面積とは国庫補助の面積算出上の数値であり、文部科学省において整備の適正水準は定めていない。あくまでも地方の状況に応じ学校運営上必要な施設整備を行うものである。


○(問)  国庫補助については必要最低限度を国庫で確保しようとする制度であり、その考え方は養護学校において教育を行うのに当たり必要最低限度の面積を国が負担することになっているので問題をすりかえてはいけない。


 次に、新たに整備された西はりま養護学校についてはすばらしい施設ができたと思っていたが、実際の数値を聞くと補助対象面積すなわち養護学校において教育を行うのに必要最低限度の面積は9,066?と算定される一方、実際にでき上がった建物の面積は7,314?しかない状況である。この施設整備については障害児教育室で基本的な決定をして建設をしたと聞いているが、公立養護学校整備特別措置法第2条にある養護学校において教育を行うのに必要な最低限度の面積を確保しなくてもよいとの考え方で整備したのか。


○(答)  教育委員会としては予算要求上、もう少し大きな面積と充実した内容のものを要求したが、その後のさまざまな要件等により現況のような施設・設備状況となったことにご理解願いたい。なお、国においては適正規模等の基準は定められておらず、各自治体の教育委員会でさまざまな状況に応じた整備を図っていくよう指示を受けているところである。また、補助対象面積の考え方については学級数や高等部における生徒数等が要件になるが、新築、改築等に係る補助金はその整備の時期における算定になっている。そのため、養護学校については中学部から高等部への進学者の増加に伴う生徒数の増加や障害の重度重複化等の要因により、生徒数や学級数は年度ごとに大きく異なる状況になっていることから、一律にこれが適正規模とは言える状況にはない。現在、そのことも含め障害児教育の在り方検討委員会でハード面とソフト面の両方から検討されているのでご理解願いたい。


○(問)  答弁では適正水準や適正規模のことが言われているが、私は教育を行うのに当たり必要最低限度の面積は少なくとも確保する必要があるのではないかと言っている。適正規模は最低基準を下回るものではないと理屈の上からも法律の趣旨からもそう考える。そこで、必要最低限度の面積を大幅に下回る状況に対して、学校の新設も含めて改善を検討することが必要だと考えるが教育長の所見を伺いたい。


○(答)  障害児教育については長い歴史の中、高等部の生徒数の急増などさまざまな状況が起こっている。そうしたことも踏まえ、今、障害児教育の在り方検討委員会において検討されているので、県教育委員会としてはその検討内容を参考にしつつ適切に対応していきたい。


○(問)  ? 本日は義務教育と障害児教育についての二つが調査事件となっているが、兵庫の義務教育のあり方については非常に多くの項目があることから、できればこうした内容の調査は一つずつ丁寧に行うよう要望する。


   義務教育について、私の子供時代や教員時代では学校、家庭、地域において知らないうちにコミュニティができていた。ところが、時代の流れの中でコミュニティが分断され、学校、家庭、地域におけるコミュニティを仕組みとしてつくっていかなければならなくなった。特に阪神・淡路大震災において、コミュニティの力の大切さや重要さが生きることとマッチングした実感があったことから、トライやる・ウィークという形のものができ上がってきた。兵庫の教育には、単に文部科学省から縦割りで流されてくるものの受け皿としてではなく、地域の実情に応じてトライやる・ウィークや自然学校などに取り組む先進性があるように思う。


   そうした中で、図書館教育については余りにもお粗末ではないかとの感じを持つ。兵庫学力向上推進プロジェクト事業においてわくわく読書推進プランがあるが、確かに本に触れる機会をふやすことは大切である。また、司書教諭制度がスタートしたが、司書教諭は学校教育、特に義務教育の段階において重要な役割を果たしている。そうしたことから、子供たちがトータル的な情報を収集できる能力、あるいは点だけではなく面としてとらえる能力をいかに身につけていくかについて、私は図書館教育の中でとらえていきたいと思う。それは読書教育を排除するものではないが、特に西宮市においては以前、図書館を学校の中心に据えた活用について図書館グループのような形で先駆的に取り組まれてきたことがある。一方、現在では司書教諭の選任については各学校長が校務分掌において決める状況になっているが、司書教諭が実効ある効果的なものとして使われていないのではないかと危惧している。本日の説明資料においても読み聞かせ等読書指導に関する技法の修得などの事業が示されているが、学校図書館で取り組むこととは少し異なるのではないかと考える。そこで、学校における図書館教育のあり方と司書教諭との関係について伺いたい。


 ? ほんぞうネットの運用については暴言かもしれないが、いらないお世話だという気もする。学校図書館は貸本屋ではない。学校図書館には司書教諭が子供たちの学習に応じた本を選定することにより教育活動の効果を上げることが求められている。そこで、ほんぞうネットの運用により2万5,808冊の蔵書が寄贈されているが、おおよそどの程度の学校が必要とし、どのジャンルの図書の寄贈が最も多かったのか伺いたい。そして、その寄贈が図書館教育にどう反映しているのかあわせて伺いたい。


 ? 環境教育については環境教育推進プロジェクト事業として学校教育において多くの取り組みが行われている一方、例えば阪神南県民局では環境プロジェクトとして尼崎の21世紀の森構想や御前浜の環境再生などに取り組まれている。そこで、環境教育の推進に当たり、教育事務所と県民局の連携がどのように行われているのか伺いたい。


 ? 兵庫県においては他県に比べて市立養護学校の設置率が非常に高い。ところが、さきに管内調査で行った県立西はりま養護学校は非常にすばらしいものであったが、市立養護学校の施設・設備については市の財政事情等もあり、なかなか整備が進んでいない状況である。兵庫県全体の先駆的な障害児教育のあり方を考えた場合、県は県立学校だけに力を入れるのではなく、兵庫県の特徴である市立養護学校のあり方も含めてサポートし、助言等支援する体制をとる必要があると考えるが、市教育委員会との連携の状況について伺いたい。


○(答)  ? 司書教諭の配置に伴い、従来、学校全体で取り組まれていた図書館教育が司書教諭に任せ切りになる懸念もあったことからこのたび実際に調査を行った。確かに現状では司書教諭を中心に学校全体で取り組む形になっており、司書教諭の責任については大きくなったと思われる。しかし、司書教諭については学校の授業を持ちながら図書館経営をしているため、その補助としていきいき学校応援団や地域の方々の協力のもとに図書館整備に取り組んでいる状況にあることから、今後、司書教諭のあり方については市町教育委員会を通じ各学校に指導していきたい。また、読書指導について、文部科学省の指導主事等の研修において子供たちが読みたい本と教員が読ませたい本に若干ずれがあるのではないかと言われていた。そのことについては、教員として読ませたい本を子供たちに興味を持って読ませる必要もあることから、「わくわく読書」推進プランの取り組みに当たっては司書教諭だけではなく、一般教諭も対象に学校の国語の授業での読書指導も含めた研修会を実施している。また、読み聞かせ等指導者養成講座では司書教諭を中心に読み聞かせや図書館運営について研修を進めていき、今後は司書教諭が孤立することなく学校全体で図書館教育ができるよう県としても支援していきたい。


 ? ほんぞうネットについて、確かにおせっかいだと言われるかもしれないが、各市町教育委員会における蔵書数が少なく、要請をしてもなかなか改善が進まないことから県として図書の寄贈を募る取り組みを行っている。寄贈された図書のジャンルについてはまだ細かい分析をしていないが、多くの学校で読み物を中心に必要な本を若干補っている状況である。今後とも分析を進める中で、うまく機能するよう事業を推進をしていきたい。


 ? 環境教育について、県としては海・川・森を中心に取り組まれているが、教育委員会としてもその分野について他部局と連携をしながら運用している。したがって、各教育事務所においても県民局等と連携しながら環境教育を推進しているが、今後は海・川・森を初め、さらに幅広い取り組みを図りたい。


○(答)  ? 兵庫県では全国的にも市立養護学校の数が多いのが一つの特徴だと思う。市立養護学校については、養護学校の義務教育化が進んだ昭和54年以前に各市町の要望や保護者等の願いに基づき設置されてきた経緯がある。そして、それぞれの地域の実情に応じた特徴的な学校運営等が進められているほか、各市教育委員会においても唯一の市立養護学校であるので、学校によっては建てかえ等により県立養護学校よりもすばらしい施設を有するなど熱心に取り組まれている状況である。今後、特別支援教育に移行していくに当たり、盲・聾・養護学校についても障害種別を超えた特別支援学校としての学校形態が論議される一方、障害児教育の在り方検討委員会においても県立と市立の養護学校の役割分担や各地域における障害ある子供たちへの支援のあり方について検討される課題となっているので、今後とも市教育委員会との連携を十分図っていきたい。


○(問)  図書館教育について、教員が読ませたい本と子供たちが読みたい本との間にそごがあるなど非常にレベルの低い状況になっているが、本来、図書館における読書活動については入り口での一斉利用指導だけではなく、子供たちがみずから企画する活動、あるいは自分自身で学ぶ姿勢へと促す活動としてとらえるべきである。ところが、県教育委員会の取り組みは一応はスタートしているが、なかなかうまくいかず対症療法的な傾向が見られる。教育については既に地域の実態があり、かつ子供たちが相手であることから長いスパンの先見性を持ち、また早急に取り組むべきことも含めた中長期的な計画づくりが必要である。ところが、そうしたところがなかなか見えてこない。司書教諭についても現場任せであり、一応免許を取得したが、単発的に研修を受けてもなかなか身につかず、学校現場でどのようにしたらよいのかわからない状況である。西宮市では従来から図書館教育について随分力を入れて取り組んできたが、司書教諭制度になってからうまく機能しなくなり、かえってマイナスになっている。だからと言って司書教諭制度を否定するわけではないが、現実に対応できるようにするには校長が司書教諭を選任する体制に無理があることから再考すべきだと考えるがどうか。


○(答)  学校においては図書館教育への対応も含め、さまざまな組織体制が整えられているが、その必要性等に応じて今見直すべきものは確かにある。従来から図書館教育については市町教育委員会を中心に学校全体で取り組まれてきたが、県としては各学校が取り組むべきことについて研修会等で周知するとともに、今後は図書館教育についても検討しなければならないと考えている。


○(〇)  県として図書館教育について検討しなければならないとのことであるが、もう既に司書教諭制度はスタートしており、今そんなことを言ってはいけない。そうした後ろ向きの考え方ではなく、司書教諭の配置については既に法律で決められていることから、県教育委員会としてそれをうまく利用し、単なる受け皿としてではなく面としての広がりを持たせるような取り組みを打ち出せるかどうかで随分違ってくる。現場の取り組みは当然必要であるが、現場もすることがいっぱいあり、取捨選択しながら進めるのは本当に難しい状況である。したがって、各教育事務所ごとに取り組みの軽重があってもよいので、地域において大切なことについては学校との連携を密にして進めるとともに、地域の中でより実効性のあるものが強く出てくるよう積極的に自信を持って取り組むよう要望する。


○(問)  義務教育段階で塾に通っている小中学生の大体の人数とその割合について伺いたい。


○(答)  昨年の学力調査の中でそうした調査項目もあったが、今手元にデータがない。


○(問)  小中学生は何のために塾に通っていると考えているのか。


○(答)  学校の授業の補習や進学等への対応、あるいは絵や音楽などについてみずからの能力を伸ばすことなどさまざまな理由で塾に通っている。昔に比べると子供は外で遊ばない現状があり、例えば教員が保護者会等でもっと外で遊ぶように勧めると保護者からそれはどこで、だれに教えてもらったらよいのかと聞かれることがあるなど、今は何でもどこかで教えてもらわなければならない現状になっていることが問題だと思う。


○(問)  兵庫の教育について、基礎・基本の定着と個に応じた教育活動を展開する中で創意工夫による確かな学力の育成として、学校教育の推進が掲げられているのだから、学校としては子供たちがその外に出て行くことがないようにするとともに、教員も自分のことで文句を言う前にまず子供たちに勉強を教えることで頑張っていだだきたいがどうか。


○(答)  県教育委員会としても教員が意欲を持って頑張れる研修等に今後とも取り組んでいきたい。


○(〇)  教員が子供たちのために要望するのはよいが、自分たちのために要望するのはやめさせていただきたい。それぐらいの気持ちで子供に接するよう求めたい。


○(問)  道徳教育の指導資料の作成として学習教材の充実を図るとのことだが、その取り組み状況について伺いたい。


○(答)  道徳教育に係る学習教材の充実については、地域の人材を一つのテーマにした地域教材の指導資料を作成している。ただし、地域には多くの人材がいることからその中の代表的な人を教材化する方法を示すことにしている。この事業は2年間の取り組みであるので本年度末には何とかでき上がると考えている。


○(問)  そうすると中学校区別や小学校区別など小さな単位、あるいは市単位、県単位など普遍的な目で見た大きな単位でもいろいろな人が出てくると思うが、地域独特な面をどのようにとらえていくのか。


○(答)  教育事務所ごとに小学校低学年・高学年、中学校ぐらいに分け、例えば明石市ならたこ焼きを工夫してつくった人、但馬地域なら植村直己を題材にするなどサンプリングをつくっている。


○(問)  さきの管外調査で行った十和田市において、このたびは機会がなかったが、新渡戸稲造やその祖父の傳氏の功績がどのような形で地域の精神風土あるいは精神的な土壌として息づいているのか勉強したかった。そうしたことについてのコミュニケーション、そして地域の伝統や文化は目に見えない形でその地域力を非常に高めていると考える。このたびのJR福知山線列車事故でもJRの精神風土、企業土壌が追及され、一番大事なものが忘れられているとマスコミ等から痛切に批判されたところである。そうしたことから地域の持つ精神的な土壌や文化、伝統などについて、学校とどう一緒になってつくっていくのかが非常に大事になってくる。それは各教育事務所別のとらえ方でもよいが、我々の感覚であれば自分の小学校の先輩の生き方を見て、それを身近なものとして励みにしつつ道徳教育の形ができてきたと思う。そこで地域教材の開発に当たっては、地域と連携しながら地域の精神風土、精神的な土壌を高める方向で取り組まれるなら、まさに心豊かな美しい兵庫もできると考えるので大いに努力するよう要望する。この取り組みについての結果はまだ出ていないが、何か意見があれば伺いたい。


○(答)  こうした事業がスタートしたので、今後各学校に配付する指導資料の有効活用に努めるとともに、いきいき学校応援団等も活用して今後委員ご指摘の点について深めていきたい。


○(問)  教育について、高校教育や大学教育では生徒や学生は自分で判断できる部分があるが、幼稚園教育や義務教育については教えられたとおりになることから非常に重要だと考える。本日の委員会では義務教育と障害児教育に係る調査事件をあわせて行うことになっているが、その内容が多様であることからあわせて調査するのはいかがなものかと思う。個人的には義務教育だけで2回程度調査してもよいと考えており、今後改善に向けて検討するよう要望する。


 きょう、当委員会に来る前に地元の小学校を訪問した。本日は当校の創立記念日であったので児童生徒は休みであり、私が伺ったときには教頭と教員の2名しかおられなかった。私の子供も小学生であるが、創立記念日の扱いについて親として聞きたかったので教頭に尋ねると児童生徒は自宅学習として事実上休みになっており、学校の創立を家で祝うようになっているとのことであった。学校の創立記念日は学校の行事だと思うが、家で学校の創立を祝えとはどういうことかと腹が立ったが、これは何年も前からどこでもそうなっており今さら何を言うのかという雰囲気であった。また、子供たちは学校に来ていないのに出席扱いになっており、学校に来ている管理職以外の多くの教員は年休の扱いになっていた。そこで、創立記念日は教科の扱いかと尋ねると違うとのことであったが、はっきり行事だとも言わなかった。学校教育であるなら学校に教員がいてこそ教育だと思うが、子供は自宅学習で、しかも出席扱いになっているなど不思議な状況になっている。そこで、各学校で行われている創立記念日の扱いについて伺いたい。


○(答)  創立記念日については原則的に各市町の学校管理運営規則に定めがあり、その取り扱いにもよるが、私としては児童生徒が創立記念日の休みとなっても学校の教員は勤務を要するものと認識している。


○(問)  児童生徒が休みとなるならそれでよいが、なぜ出席扱いになるのか伺いたい。


○(答)  実際の状況を調べないとわからないが、出席扱いになるのは確かにおかしいと思う。


○(〇)  次に今、勤務問題について大阪市でいろいろ話題になっているが、市役所の職員においても阪神間で各市、公明党の先生方が・・・


○(〇)  本日の調査事件から逸脱しないよう願いたい。


○(〇)  地方公務員の勤務時間について、始業時間が15分遅く、帰る時間が15分早いことが長年の慣例として問題になっていたが、それを是正する動きが今進んでいるところである。そして、学校においても開始時間が15分遅い・・・


○(〇)  この件についてはその他の議題のところで質問願いたい。


○(〇)  義務教育の話である。


○(〇)  教職員の職務に関するものであるが、本日の調査事件とは異なるので、この調査事件が終局した後、その他の議題のところで質問願いたい。


○(問)  自立支援、生徒指導、不登校に関する理解・啓発事業等に取り組まれているが、学校内での問題行動や不登校等の問題について、本当にさまざまな事件や案件が生じている。例えば、高校での暴走行為、学校の内外での迷惑行為、小中学校での暴力行為などがあり、その中で学校にうまく適応できない児童生徒がいる。一方、勉強のできる児童生徒も学校の勉強がつまらないと塾などに通う状況もあるが、少なくとも公立学校における義務教育においては必ず学校に行きそして学ぶことが必要である。各家庭や児童生徒本人においては個人としての意識が強くなっている一方、集団生活の中で過ごすことが少なくなりうまく適応できないなど障害が出てきていると感じる。そうしたことへの対応として、自立支援、指導、不登校に関する理解・啓発等の取り組みが示されているが、これだけ多くの課題に適用できるのか伺いたい。


○(答)  確かに学校にはさまざまな課題があるが、不登校についても子供が精神的に行けなくなる場合、遊び非行型の場合、あるいは親が学校に行かせない場合などいろいろある。それに対して学校では不登校担当教員や担任教員が家庭訪問等を行うなど対応しているが、原則的には適応教室、保健室登校、別登校などを問わず、まず学校に行けるようにした上で最終的には教室で授業を受けられるよう進めている。また、暴力行為について、例えば学校が荒れてどうしても維持できない場合には学校サポートチーム等外部の関係機関と連携して対応するが、原則的には担任、生徒指導担当や学校全体でそれぞれ事に当たっているのが現状である。したがって、いろいろなことに対応できるようシステムができているが、今後は保護者や地域との連携を十分図り、親のニーズと教育ニーズを踏まえた学校の取り組み、あるいは学校としてすべき対応について十分に理解を得ていくことが必要ではないかと考える。


○(〇)  小学校期については学力をつけることも当然必要であるが、集団生活を学ぶために本当に大切な期間である。ところが、学力については既に親の教育等で力をつけた児童生徒に浮きこぼれという状況が出てきており、公立学校に対して余り魅力を感じないなど弊害が生じている。また、集団生活に適応できない児童生徒についても考えていかなければならないが、幼稚園や小学校段階で基礎的なさまざまなものが本当に必要になってきている。今後多くの問題が出てくる中で、とりわけ道徳教育など人間の根幹をなす教育について地域と連携しつつ、いきいき学校応援事業等も活用しながら取り組むよう要望する。





○(2 そ の 他)





         (主      な      発      言)


○(問)  小中学校における勤務時間の割り振りが広く県下でなされているが、その現状について問題がないのか所見を伺いたい。


○(答)  勤務時間については、兵庫県の条例において1日8時間、週当たり40時間と定められている。市町立学校の勤務時間の割り振りについては、服務監督者である市町教育委員会の権限であり、通常は校長に委任されているが、法的に問題は特にないと考える。


○(問)  問題はないとのことだが、なぜそうなのかよくわからない。通常、小中学校では勤務時間の前後に休息時間を置くとともに、4時から休憩時間とし、4時からは帰りたければ帰ってもよい扱いになっていると思う。したがって、休息時間は勤務場所にいる必要があるにもかかわらずいない状況、そして朝も勤務開始時間に教員が来ず、子供の後に教員がおくれて朝礼までに来るような状況が起こっている。そうした状況について、県教育委員会としては市町がしていることなので仕方がないで済むのか伺いたい。


○(答)  休息時間や休憩時間を置く時間については、校務運営や学校の実情を勘案し校長が判断して決めている。また、休息時間は勤務時間に含まれるので、当然その間に帰っていいとの指導はしておらず、勤務しているものと考えている。


○(問)  遅出、早帰りの実態があるので一度調査願いたい。また、休息時間は8時間の中でいつ置いてもよいとのことだか、休息は勤務を効率的にするため勤務時間の間に設けられているものである。それを朝一番や勤務時間の最後に置くのは極めて不適切であると考えるがどうか。


○(答)  考え方はいろいろあるが、例えば授業が始まり教員に休息時間をとらせることができない状況があるならば、その時間の設定は校長が判断することではないかと思う。同様に、休憩時間も昼休みに給食指導その他で休憩をとらせることができないのであれば、その時間の設定は校長が判断することではないかと思う。そうしたことは法的には抵触していないと考えている。


○(問)  授業の間には10分程度の時間があるが、そこで休息時間はとれると思う。勤務についた途端に休息することはおかしい。世間常識で考えるべきである。また、その実態は調査できるのか伺いたい。


○(答)  悉皆調査であれば大変であるが、休息時間を置いている時間について、幾つかの市町教育委員会に聞くことなら可能だと思う。


○(問)  とりあえず悉皆でなくてもよいので調査願いたい。


 次に、休憩時間を4時以降にしている実態があるが、小学校1年生から中学校3年生まで昼の時間に給食等の指導のため、教員が休憩時間をとれないことについてどうも理解できない。そこで、教員は昼の45分間にどのような給食指導をしているのか伺いたい。


○(答)  給食指導の内容については、まず給食を給食室から運び生徒にすべて配ることから始まり、教員は配膳の仕方や食べ物の好き嫌いによる偏りのない食べ方などを指導している。具体には、児童生徒の様子を見ながら一緒に食事をして、例えばどうしても食べられないものがあれば食べる量を少し減らす、あるいは食べる順番を助言するなど基本的な指導をしている。昼食時間が45分しかないことから、給食を配る時間によっては食べる時間が短くなることもあり、そうした意味では給食の時間は教員にとって大変な時間だと思う。


○(問)  私の子供の話では給食の配膳は給食係が交代でしているとのことであり、その45分間、教員は給料をもらって自分の弁当も食べる状況はおかしいのではないかと思う。なお、休憩時間は無給であるが、昼の45分間の食事時間は勤務時間になっている。教員はその45分間、給食指導だけをしているのか。子供が配膳する一方、教員は食事が偏らないようにと毎日指導しているのか。これはプロの人ではいけない。素人と言っては失礼だが。教育委員長の常識的な見解を伺いたい。


○(答)  学校で義務教育の児童生徒に対応する教員の勤務形態については、児童生徒の場合には何か突発事故など起こることなどもあり得ることから、一般公務員と全く画一に取り扱うのではなく、弾力的な対応についても考慮する必要がある。そうした意味で昼休みの食事の監督だけではなく、さまざまなことに注意を払いながら学校の教員が児童生徒とつき合っていくことは必要なことではないかと考えている。


○(問)  言われることはわかるが、それが教員というものであることから、全く一般公務員とかけ離れた勤務形態であってはならず、世間常識からしてもおかしいのではないかと思うので再検討するよう要望する。


 次に、昨年、事務職員と専科教員の給食指導についてはおかしいとの監査報告が出されたが、その対応について伺いたい。


○(答)  事務職員と専科教員、いわゆる学級担任ではなく昼の給食指導を直接しない教員については、従来から事務職員については来客や電話の対応など窓口業務、また安心・安全の観点から給食場所以外にだれもいないわけにいかないことから勤務に当たらせてきた。それは本来、休憩時間ならば勤務場所を離れ、外で昼食をとろうと構わないわけであるが、学校運営上そうした業務があるので校長としては拘束し勤務を命じてきたものである。さきの監査報告については、昼食時間にそうした業務があるにせよ、完全に職務専念の義務を果たしているとは言いがたいとの指摘があり、その取り扱いについて12月28日までに対応するよう指示を受けているので、どのような形で措置をするのか現在検討中である。


○(問)  適切に対応願いたい。


 次に、転地学習についてはその実施により授業がカットされ、授業時数が大幅に不足する実態がある。私の地元の小学校でも11月14日から19日の土曜日まで6日間の自然学校がある。そして、自然学校が終わると翌週の月曜日は代休、火曜日は子供を休ませるためとのことで休み、水曜日も祝日であり、9日か10日間ずっと学校が休みになる。修学旅行も同様である。スキーなどの転地学習においては、2週間ほど学校で教科書が出されることがなかったとのことで保護者から問題にされたことがある。そのようなことでは、授業時数が足りなくなっても当たり前だと考えるが所見を伺いたい。


○(答)  学校の授業時数は年間35週で成り立っているが、実際には年間42週か43週近くある。したがって、その差に当たる期間を学校の創意工夫により特別活動や転地学習などに充てていることから時間的には充足されている。ただし、修学旅行や転地学習の内容について、ただ単に実施するだけでは意味がなく、例えば転地学習の際に学校の授業内容をさらに定着させるため体験的な実験や観察を行うなど創意工夫していくことが求められている。


○(問)  自然学校の翌週の火曜日まで休むことについては子供を休ませるためだとの理由であったが、日曜日、月曜日と休んでいるのになぜ火曜日も子供が疲れているのかと不思議に思う。それは、学校の教員が自然学校に行くと夜も子供の指導をしなければならないことから、その分も休ませろとのことではないのか。また、そうした確認書があるのではないか。


○(答)  勤務時間については1日8時間、週40時間と条例に定めがあるが、例えば自然学校で本来の勤務日でない土曜日に教員が引率して帰ってきたとすると、その日の8時間については当然、土日、休日以外の日の勤務日に振りかえて休む。また、引率に伴い1日の勤務が8時間を超えた部分について、すべてそうすることは授業に差し支えるのでできないとは思うが、校務の支障のない範囲内で勤務時間の割り振りの変更により休むことも当然のことではないかと考える。


○(問)  今はっきり言われたが、私はこの勤務時間の割り振りについて納得できない。法律で教育職員の給与は一般の公務員より高く設定されており、また修学旅行でも特勤手当が2,000円支給されると聞いている。そうしたことから1時間残業すれば、ほかで1時間の休みがとれることには法律上なっていないではないか。こうした取り扱いはやみ慣行でされているのではないかと思うがどうか。


○(答)  教員職員の給与については教育職員の人材確保法などにより一般の公務員より優遇されているが、1日8時間、週40時間の枠組みがあるのでその中で取り扱うことは当然であり、やみ慣行で行われているなど一切ないことをこの場で申し上げたい。


○(〇)  そうした法律の趣旨から教員には例外分を除いて基本的に残業手当がつかないことになっている。例えば教員が自然学校で夜8時までミーティングすると、その分を返すため児童生徒を休ませることはおかしい。その点については教職員課長とは見解を異にするので、再考を求めるとともに別の機会に議論したい。


○(〇)  今の質問内容については、今年6月の閉会中調査事件で教職員に関する事項があったが、各委員においてはできる限り該当する所管事務調査のときに整理した上、まとめて質問するよう願いたい。





 閉   会(午後0時15分)